【格闘技】桜庭和志、高田道場を退団

ミスターＰＲＩＤＥ・桜庭和志（３６）が高田道場を離れてフリーになったことが２８日、本紙の取材で
明らかになった。桜庭は高田道場の設立から名を連ねたが、８年２ヶ月で袂を分かった。今後は
個人の道場を立ち上げて選手と指導者の二足のわらじを履く。
桜庭は「３６歳にして無職になりました。フリーっていっても職業欄に何も書くことがないんですよね」
とニコニコしながら口を開いた。高田道場を退団したのは３月３１日で、契約満了に伴う「円満退団」
だったことを強調した。
理由は自分の道場を作りたいという情熱だった。契機は昨年行ったブラジルのシュート・ボクセへの
遠征。自由闊達な雰囲気の中で強さだけを求めて練習に明け暮れ、しかも大きな家族のような繋がり
のあるジムに桜庭は強くあこがれたという。
「部活のような雰囲気。僕もそういう道場を作りたいと思った。やるなら年齢のこともあるし、今しかない
と思ったんです」。すでに都内で道場用の物件を物色中で、準備ができ次第設立する。桜庭の所属も
“桜庭道場”になる予定だ。
今後の主戦場は「これまでのスタンスは変わらない」とＰＲＩＤＥと考えている。ＰＲＩＤＥ・２から参戦し、
現在の格闘技ブームを作った自負も思い入れもある。この日も掛かりつけの病院で定期的な検査と
点滴を受け、次戦に向けてコンディショニングを心掛けている。
不安がないといえばウソになる。しかし桜庭は「今は猪木さんの詩の気持ち。一歩踏み出せればそれが
道となる。迷わず行けよ、行けばわかるさですよ。それに無職は気楽なもんです。禁止されていた
バイクも乗りたい放題だし、道場も夢は六本木ヒルズですから。とりあえずマツキヨの店舗数を上回る
道場展開を目指します」と、サクスマイルのまま一歩を踏み出す。

４月３０日発売の東スポより抜粋