柳家三三と古今亭志ん太に奨励賞
若手二つ目落語家の登竜門といわれる「にっかん飛切落語会」(日刊スポーツ
新聞社主催)の2005年度若手落語家表彰は、柳家三三(さんざ=31)と
古今亭志ん太(34)が奨励賞に選ばれた。努力賞は三遊亭好二郎(36)に決まった。
表彰式は5月25日、東京・内幸町のイイノホールで開かれる「飛切落語会305夜」
の会場で行われる。
<柳家三三>
三三は「今年は賞をもらえるとは思っていなかったので、ラッキーでした」と素直に
喜んだ。初参加した01年度に努力賞、翌02年度は奨励賞、03年度には大賞、
04年度は再び奨励賞と、参加したすべての年で賞を獲得したが、今回は半ば
あきらめていたという。「『くしゃみ講釈』の時は風邪をひいて体調が悪かったですから。
でも、評価していただき、賞をもらえたことで、励みにもなります」。
古典落語のホープだが、今年3月に真打ちに昇進し、現在は披露興行の真っ最中だ。
「賞金生活者だったので、もうちょっと二つ目でいたかったかな」と笑いながらも、
「この人を聞きたい、見たいと思ってもらえる存在になることが目標。今度は真打ち
として飛切落語会に呼ばれるようになりたい」と意気込みを口にした。
<古今亭志ん太>
「表彰されるのは初めて。長く続いている落語会だし、緊張の連続でしたが、
恥ずかしくないものにと思ってやりました。開き直ってやれたのが良かったのかな」。
志ん太はしみじみと話した。大病を患い、一昨年10月から昨年4月まで7か月間も
入院した。落ち込んだ志ん太に、母が「落語家はリストラされないんでしょう。
ゆっくり休んだら」と言葉をかけた。「吹っ切れましたね。もう1回やってみようという
気持ちになれました」と振り返る。
審査員には、復帰した後の勢いと成長ぶりが評価された。「やっと土俵に上がれた
感じです。覚悟も決まりました。不器用な人間だから、一生懸命、夢中でやっている
ところを見てもらうしかない。こんな人もいるんだと、意外性のある、愛される落語家
になりたい」と話した。
引用元
http://www.nikkansports.com/entertainment/p-et-tp0-20060419-20777.html にっかん飛切落語会
http://www.iino.co.jp/hall/tobikiri.html