WBCアジアラウンドで“魅せるプレー”を提言しているマリナーズのイチロー外野手(32)が、
メジャー流のファンサービスで観客の声援に応えている。
「高すぎる」と悲鳴が聞こえる高価なWBCチケットを購入した観客に、心づくしのサービスか…。
熱心なファンのお目当てはやはりイチロー。ベンチ上の客席からは大声援。
右翼の守備位置に帰ると、背後のフェンス越しに、ひもで吊り下げられた色紙が
短冊状に並んでいる。
イチローはそんなファンに応えようと、試合前には、ウオーミングアップをしながら
一塁側スタンド付近へ向かう。
2万円席のエキサイトシートから差し出される色紙などに次々とサインで応えている。
試合前練習でのファンサービスは大リーグではよくみる光景だ。
一方で、イチローはWBC練習試合から開幕にかけ、必ずしも本来のスイングを
みせていないことも一因か。
世界一に向けて走り出したチームの中で、「僕だけ(手応えを)感じられてなかったりして…」と苦笑い。
高価なチケットを買って、久しぶりの凱旋(がいせん)試合を観戦に訪れたファンに、
普段より多めにサービスをしたくなるのも人情か。
「きれいだ、すごいと思われる勝ち方をしたい」というイチロー。守備練習では得意の
背面キャッチを繰り出してサービス。打席に入ると懐かしいイチロー・コールも巻き起こる。
「米国歌ばっかりだったから…」と、君が代斉唱にも感慨深げなイチロー。
日本の野球ファンに感謝を表現できるアジアラウンドは、たったの3日間。
2万円のチケットを握り締めた観客を満足させられるだろうか。
ZAKZAK 2006/03/04
http://www.zakzak.co.jp/spo/2006_03/s2006030406.html