金持ち、勝ち組、インテリはテレビなんか見なくなった - 大橋巨泉
――最近のバラエティー番組を見て感想は?
大橋 僕なんかが今のテレビを見ると、何でこんな番組を作るんだろうなと思っちゃう。
大橋 1つの原因は、編集技術の大進歩です。僕がテレビにかかわり始めた1950年代後半から
60年代は、編集というのはまず不可能だった。「11PM」も初期は毎晩すべて生放送でした。
69年から71年までやった「巨泉・前武 ゲバゲバ90分」は、VTRはあったけど、編集は簡単には
できなかった。どうしても編集したいと思ったら、台詞とかバックの音楽を頼りに、はさみを入れて
テープでつなぐ名人芸が必要だったわけですよ。
ところが、80年代に入ると、モニターを見ながら切れるようになった。それで、ディレクターは
いいとこ取りをするようになったわけです。
(中略)編集できるようになると、まずディレクターにメリットがある。彼らは自分の思うように、まるで
映画監督のように番組を作れるわけですから。そして、タレントにとってもメリットなのは、放送
禁止用語などを気にしないで言いたいことを言って、後でディレクターに切ってもらえる安心感
ですね。
だから、いろいろな番組に同じようなタレントが出るわけですよ。スタジオからスタジオへ、
はしごですよね、あの連中は。1日3本、4本、こっち行ったりあっち行ったりして、それを
ディレクターがちょん切るわけ。(以下略)
詳しくは 日経ビジネスEXPRESS
http://nb.nikkeibp.co.jp/free/tvwars/interview/20060127005218.shtml をご覧下さい