【野球】失われた“黄色い声”を取り戻せ!原巨人の来季の狙いは女子大生【サンスポ】

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616名無しさん@恐縮です
【野球】「野球はちょっと手のこんだスゴロクという程度の競技」 豊田氏鳴り物を語る★2
1 名前: 団地妻φ ★ [sage] 投稿日: 2005/12/30(金) 16:32:52 ID:???0
 作家の井上ひさしさんのお子さんが「球場に行って、プロ野球が怖くなった」という話をうかがったのは
3、4年も前になるだろうか。応援の大音量におびえたという。楽天の本拠のような原則鳴り物禁止の
球場も出てきたが、さほど状況は変わっていない。
 応援を含めた全体の雰囲気を楽しむ人もいる。けれども野球には静寂が必要だ。特に硬式野球は
音も含めた五感のスポーツだと確信する。
 中学時代だから、戦後3、4年もたったころだろう。水戸でオール水戸と早大が対戦すると聞いた私は
小遣いをためて、2時間汽車に乗り、茨城県北部の大子(だいご)から、水戸に出た。
 前は軍隊の用地だった水戸に近づくとざわめきが聞こえ、矢もたてもたまらず駆け出していた。思えば
昔の少年は球場がみえると、条件反射的に走ったものだ。
 左翼のライン際に、やっと立ち見の場所を得た私のところにも「カキーン」という音が響いてきた。打席に
いたのはのちに王貞治ソフトバンク監督を指導する早大・荒川博さん。日常にない硬質な音。理屈ぬきに
スカッとする音だった。
 ドキドキして周りを見渡すと「ホームランだ」と顔面を紅潮させていた。あの胸の高鳴りは半世紀以上
たっても忘れない。広場に縄を張り巡らしただけの球場だが、だからこその臨場感だった。
 今は縄一本で仕切られた球場の臨場感は望むべくもない。しかし、せめて静かであったなら……。
ざわめく観客席も、投手がモーションに入った瞬間、シーンと静まったあの頃が懐かしい。

 野球など、音がなければちょっと手のこんだすごろくという程度の競技だ。耳に届く音がラッパ、太鼓の
リズムだけでは球場に駆け寄る少年も減るはずだ。
(12月29日 日本経済新聞)