ミキティの逆襲が始まる! 来年2月のトリノ冬季五輪・フィギュアスケート代表の最終選考会を兼ねた
全日本選手権(23〜25日、東京・代々木第1体育館)で、3連覇を目指す安藤美姫(18)=中京大中京高3年=
が決意の「4回転ジャンプ」で一発勝負に出る。年齢制限でトリノ五輪出場資格がない
15歳の浅田真央(グランプリ東海ク)がグランプリ(GP)ファイナルで優勝。
特例出場を求める声が渦巻くなか、安藤が“真央超え”を果たし、すっきりと代表獲りだ。
スターを照らすスポットライトを、再び向けさせてみせる。そのジャンプで、あの笑顔で。
五輪代表選考の最後の舞台。19日、出場選手が列席した会見の席上、安藤がキッパリ言い切った。
「誰よりもいい演技をして、トリノの切符を手にできたらいいですね。ジャンプでミスをせず、パーフェクトな演技をしたい」
国際スケート連盟(ISU)が世界一決定戦と位置づけるさきのGPファイナルで、浅田が史上2番目となる鮮烈な年少優勝。
その余韻が、色濃く残っている。しかも、年齢制限によりトリノ五輪へ出場資格がなく、日本スケート連盟などに
特例の嘆願を求める声が社会現象にもなるなか、安藤は世界の女子でただ1人跳べる「4回転サルコー」の
発射にすべてを託す決意をみせた。
五輪選考ポイントでは断然有利に立つ。だが、今季発進となったロシア杯に始まって、この全日本選手権まで
5週で4試合。GPファイナルのフリーでは3度も転倒。「出す」と断言していた4回転に挑戦すらできず、出場した
日本女子3選手中最下位の4位に沈んだ。疲労は蓄積され、右足に不安も抱えるが、「自分としては大丈夫」と
この日も練習を行った。
勝負する相手は、ただ1人。浅田だ。GPファイナルではトリノ五輪金メダル最有力候補のスルツカヤ(ロシア)を
圧倒して優勝。あどけない笑顔、華麗なジャンプで「世界一」の称号を手にいれてしまった。しかも今回は、女子では
世界初のトリプルアクセル(3回転半)を演技中に2度入れることを明言する。
http://www.sanspo.com/sports/top/sp200512/sp2005122001.html