今季から大阪ドームと神戸・スカイマークスタジアムのダブルフランチャイズ制を
とっているオリックス。3年間の暫定興行だが、宮内義彦オーナーが、
「期間にはこだわらない。なるべく早く一本化した方がいい」との方針を打ち出しており、
ファンはむろん、フロント、選手を巻き込んだ本拠地選定は混迷しそうだ。
合併球団1年目の今季、オリックスは大阪ドームへ本拠地を移すために始動した。
関係者はこう語る。
「3年後には大阪ドーム。オリックスは大阪を拠点とすることが既定路線でしたが…」
歯切れが悪いのは、大阪ドームの観客動員が予想以上に伸び悩んでいるからだ。
ここまで6試合を主催して、1試合平均1万5377人。それに対し、スカイマークは
3試合で平均2万0091人。
球場使用料などを考えるとスカイマークが断然リードというのが現状だろう。
さらに大阪ドームサイドは8日に手痛い失点。この日、宮内オーナーが観戦のため
日帰りで来阪したが、空席だらけだったのだ。
「ガラガラではないけれど、観客は1万2885人。あのスタンドを見られて、
オーナーはどう思われたか。今後の観客動員のデータ次第では心変わりされるかも」
オリックスの選手たちおおむねスカイマーク派だ。その代表格が村松。5日には
約200万円の自腹をきって花火ナイトを主催するなど、無言の抵抗を続けている。
「彼が昨年FAでオリックスに移籍してきたのは、スカイマークの天然芝があった
からです。両足に持病を持つ彼としては他球団の高年俸より環境を選んだのに、
人工芝の大阪ドームじゃ話が違うとなりますからね。そこで、せめてもの抵抗として
自費でスカイマークで花火をあげたんでしょう」とは球団関係者。
この他、スカイマークに限ってファン招待をする選手も現れ、ここにきて巻き返しが顕著。
「今後、大阪ドームがどの程度動員を伸ばすことができるか。このままジリ貧に
なるようなら、本拠地はやっぱり神戸になるかも。今季が両球場の勝負ですね」
とは球界関係者。
選手たちも巻き込んだ本拠地騒動は当分、続きそうだ。
引用元:ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/spo/2005_04/s2005041223.html