巨人・上原浩治投手(29)が宮崎キャンプの24日、切れ味抜群の“殺人シュート”を初めて試投した。
将来の米メジャー移籍も視野に入れ、さらにレベルアップを図りたいエースの新球(!?)で、
縫い目の高いボールを有効利用した上原流の“秘密兵器”だ。
〔写真:キャッチボールでシュートを試す上原。新球マスターで鬼に金棒だ=撮影・江角和宏〕
http://www.sanspo.com/baseball/top/bt200502/image/05022502ueharaNK223224.jpg 「危ないッ!!」。屋内ドームに悲鳴がとどろいた。全体練習後の個別メニューでの出来事。
シュートのジェスチャーを披露した上原の投じた一球が“殺人魔球”に変身した。
相手役の阿部の後方にいた香田投手コーチの背中をかすめたのだ。
「シュート? 企業秘密です」
練習後、不敵な笑みを浮かべてバスに乗り込んだ上原。
コントロールには定評あるエースらしからぬシーンだけに、単なる偶然で片付けられるはずがなかった。
直球にスライダー、カットボール、宝刀のフォーク、見せ球のカーブ。
上原の変化球は“逃げるボール”が主流だ。そこに突如、加わった切れ味抜群の“シュート”。
上原の背中を後押ししたのは、今季から導入予定の縫い目の高い『飛ばないボール』にあった。
指のかかりがよく、G投からは「変化球の曲がりが大きい」との声が続出した。
上原自身キャンプ初日に「シュート回転するボールが多くなるかも」と予言していたほどだ。
右太もも裏の張りを訴え別メニュー調整中とはいえ、メジャー移籍を夢見る上原がさらなるバージョンアップ態勢に入ったともいえる。
「足は大丈夫。何ともない」と近日中の投球再開を示唆した上原。
実戦登板は来月11日のオリックス戦(大阪ドーム)が濃厚だ。6年連続の開幕投手に向けて、エースはまだま進化し続ける。
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