オリックスの仰木監督が阪神の豊富な左腕陣に目をつけ、吉野誠投手(27)のトレードを申し込んでいることが15日、明らかになった。
オリックスの3年連続最下位の要因は投壊にあることは明らかで、今季もその悩みは解消されそうもない。
「近鉄と統合した結果、野手陣は誰をレギュラーにするかと思うほど充実してきたが、野球の要になる投手スタッフは正直、心もとない」と中村勝広GM。
確かに、各ポジションで両球団のレギュラー同士が激しい定位置争いを繰り広げている。
谷、村松、新外国人ガルシアがレギュラーを確保しそうな外野では、長距離砲として期待がかかる相川が一塁、大西が三塁で守備練習を行うなど、違うポジションでの定位置をうかがう。
(中略)
吉野は昨年、故障などで23試合に登板しただけで、勝ち負けなしで防御率16.76の不本意な成績に終わっている。
しかし一昨年は貴重なセットアッパーとして56試合に登板してチームの優勝に貢献した。
「仰木監督は編成部員を沖縄・宜野座のキャンプ地に派遣して、阪神の球団幹部に対し正式に吉野の譲渡を申し込んでいます。
ただ、阪神の幹部は吉野は貴重な戦力として、断ったようです」とは球界関係者。
しかし、この程度の拒絶であきらめる仰木監督ではない。開幕まで根気よく岡田阪神を懐柔する構えだ。
「吉野くらいは、くれよと仰木監督が直接言えば、果たして岡田監督が断れるかどうか。微妙ですね」
仰木マジックはグラウンド外でも威力を発揮するか。(夕刊フジ編集委員・高塚広司)
ZAKZAK 2005/02/16
http://www.zakzak.co.jp/spo/2005_02/s2005021608.html