今年6月に東京都内で行われる第18回アマチュア竜王戦(日本将棋連盟、読売新聞社主催)の
全国大会に、コンピューター将棋ソフトが出場することが決まった。
地方のアマ大会にソフトが出場するケースは近年数例あるが、アマ最高峰の全国大会では初めて。
同大会には、これまで都道府県予選を勝ち抜いた54人と前回優勝者、海外招待選手の計56人が
参加してきたが、今回に限って海外招待の代わりにソフトが出場する。
ソフトの実力は現在、人間のトップアマの六段に対し、四段から五段の間のレベルに到達、
1秒間に30万手先読みすることができる。全国大会で1勝しても不思議はなく、
開発者側から「人間を相手にどれだけ戦えるか試したい」という声が上がっていた。
対局形式は、人間の選手が将棋盤に向かってふだん通り駒を動かすと、その指し手を開発者が
コンピューターに入力。
ソフトが考え出し、ディスプレー上に現れた指し手を開発者が実際の将棋盤の駒を使って動かす。
対局中、開発者がソフトの思考に手を加えないようコンピュータ将棋協会の審判員がチェックし、
対局終了後、その読み筋に関するデータを可能な限り公開する。
アマ竜王戦は、全国大会の上位2人がプロ竜王戦に出場できるが、
「今回のソフト参加はあくまで特例」(日本将棋連盟普及事業部)で、仮にソフトが優勝しても
プロ竜王戦で戦うことはできない。
出場するソフトは、5月に千葉県木更津市で行われる「世界コンピュータ将棋選手権」
の結果を参考に決定する。
(2005/2/7/19:30 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20050207i411.htm