ドーピング検査を受けなかったことが明らかになったのは、いずれも
ギリシャの選手で、シドニーオリンピックの男子200メートル金メダリ
ストのコンスタンティノス・ケンデリス選手と、同じく女子100メートル
銀メダリストのエカテリニ・サヌ選手の2人です。
IOC・国際オリンピック委員会は、不正薬物の使用を防ぐために、選手
に抜き打ちのドーピング検査を義務づけていますが、ギリシャ選手団
によりますと、ケンデリス選手は、12日、検査官が選手村を訪れた際、
自宅に荷物を取りに帰っていて不在で、検査を受けられなかったという
ことです。
正当な理由なしに、抜き打ち検査を受けなかった選手はドーピング違反
と見なされ、出場資格を失う場合もありIOCは12日、規律委員会を設け、
2人から事情聴取を行うことを決めました。しかし、ケンデリス選手とサヌ
選手は、事情聴取直前の12日深夜に交通事故に遭い、病院によります
と、命に別状はないものの13日午前9時に予定されていた事情聴取に
出席できなかったということです。
ケンデリス選手は13日の開会式で聖火を点火する最終ランナーの有力
候補と見られており、国民的英雄のドーピング疑惑にギリシャ国内に動揺
が広がっています。
http://www.nhk.or.jp/news/2004/08/13/d20040813000155.html