水野晴郎氏がプロデュース JR秋田駅前複合型映画館
「昔ながらの雰囲気に」
映画評論家の水野晴郎氏が、秋田市楢山のJR秋田駅東口で建設が進められている
官民複合施設「拠点センター」内に開業するシネマコンプレックス(複合型映画館)
「パンテオンシネマズ秋田(仮称)」をプロデュースすることが決まった。
水野氏が映画館をプロデュースするのは国内で初めて。
水野氏は十八日、拠点センター内で開いた会見で「私は映画で育てられたので、映画で恩返ししたい。
ここに来れば友達もでき、長生きもできる、そんな雰囲気のある映画館にしたい」と構想を語った。
シネコンは、水野晴郎事務所と、秋田市の映画会社「第一商事」が連携して運営する。
水野氏は、第一商事の関係者と交流があったことなどから、プロデュースを頼まれ、
引き受けることになったという。
計画によるとシネコンは五スクリーンで計約八百七十席。収容人数が最も多い館にはステージを設け、
映画だけでなく落語や演奏会なども開催できるようにする。
また、酒を飲みながら映画を鑑賞できる「シネマバー」を設置するほか、首都圏のミニシアターでしか
見ることのできない映画も上映する。
さらに水野氏による映画解説会や水野氏の人脈を生かし映画監督や俳優を招いたトークショーなどを
定期的に行うなど、ひと味違う映画館になる予定だ。
水野氏は、自らの監督作品「シベリア超特急」の上映先を求めて全国各地を歩いた際、
シネコンの開業ラッシュで町の小さな映画館が少なくなっていることを実感。
会見では「町の人たちが親しんだ映画館がなくなりつつある寂しさを感じた。
昔ながらの雰囲気を大事にした映画館を作りたいと思った」と語った。
オープンは、拠点センターの開業と同じ来年七月。オープニングイベントとして映画祭を実施する予定。
(以下略)
[読売新聞]
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news001.htm