【テレ朝】不倫の徳永有美アナに復帰チャンス…社長示唆

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451【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.1
『スパモニ』で降板を公表した次の日。
有美は有給休暇に入りすぐ、心配している金沢の両親の元へ走った。
世間には言えない事情を、両親を前に初めて語る。両親は心配して暗い顔。
それでも、内村について行くと言う娘の強い意思が伝わると、いつしか、両親
も理解を示していた。ホッとするのも束の間、週刊誌が、金沢まで来て、近所や
親戚に迷惑を掛ける。有美は、実家にもいられず、10日で東京に戻った。
帰りの新幹線から、メールを入れる。
《実家にもいられず、今夜からまた、お願いできますか?》
しばらくして,メールが入る。
《来週の金曜に戻って来ると思ってたよ。明日雨だから、今夜収録遅くなる》
452【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.2:03/06/06 18:48 ID:AL9hOs/Z
午後10時。合い鍵でマンションに入る。見慣れた部屋を見渡す。
夫と別れ話をして、家を飛び出したのが2月。それからしばらく、ここで厄介に
なっていた。1ルームマンション。大きなダブルベッドが一つしか置いてない。
洗い掛けの食器が流しに貯められていた。私は、2月3月と居候し慣れた部屋で
片付けものをする。風呂も洗い、洗濯もし,部屋に吊ってある物干しの紐に干す。
これが本当に働く女の部屋かもしれない。うとうとしていると、インターホンが
鳴る。時計を見ると3時だった。玄関の鍵を開けると、この部屋の主・『内P』
のプロデューサー・カナピーこと金澤女史が立っていた。
「ゴメン、もう寝てた?」
「ううん・・・お疲れ様」私は、金澤の後ろに人を捜す。
「私一人だよ、彼は、明日仕事が入ってるって」
がっかり肩を落とす有美に、カナピーが笑う。カナピーの後ろから、内村が姿を
現した。思わず抱きつく有美。
「あーあ、2人だけじゃ無いんだから、あまり、一人モンを刺激しないでよね」
カナピーは、そう言うと、それでも抱き合ったままの2人を見ていられず
「ちょっと、コンビニで煙草買って来る」と、部屋を出て行った。
453【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.3:03/06/06 18:49 ID:AL9hOs/Z
「親は、何て言ってた?」内村が尋ねる。二人、手を取り合いながら座る。
「何も言わなかった。内村さんについて行くからって・・・今の気持ちだけ伝えた」
「いろいろ、大変だったナ・・・何か考えかた、かわった?」
「いくら考えても、私の気持ちは変わらない。内村さんに・・ついて行きます」
内村は、何か考えている様に、遠くを見ていた。
「・・・仕事が無くなった芸人なんて、惨めだよ」
「・えっ・・?」
「内P・・・終わるかもしれない。・・・・」
「そんな・・・内村さん、私、内Pを続けて欲しくて降板したのに・・内村さん
だって、アシスタント無しの日もがんばってるのに・・・」
有美は握っていた内村の手を、悔しそうに強く握り返す。
「俺、最近テンション低いだろ・・・・徳ちゃんがいる意味がわかったよ・・」
「・・・それで・・・終わる事に・・決まったの?」
「イヤ、・・まだだけど、なんか、いつ言われてもおかしくないんだ」
私は、2.3日前、実家にかかってきたテレ朝の社長からの電話を思い出した。
「今後の事を話したい。東京に戻ったら、いつでも連絡しなさい」
454【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.4:03/06/06 18:49 ID:AL9hOs/Z
俺は、お前が好きだよ。一緒にいられたら良いと思っている。
だから離婚するのを待ってから、一緒になりたかった・・・・それなのに
あいつ、肝心な離婚の話し合いした事も抜かして、週刊誌に売って・・
テレ朝の社長まで味方につけて、お前を世間のさらし者にした・・・・」
「もういいの。・・内村さんの気持ちさえ、変わらなければこのままでも良い」
「CMの仕事さえ入っていなかったら・・・自分の気持ちを笑う犬でも表現出きる
のに・・・今この気持ちを認める事は不倫を認める事になって・・・
事実、結婚してる女と恋愛すれば不倫と言うだろうが・・・・
真面目に考えてるのにな、俺たち・・・・・」
内村の有美の手を握る手も、両手で力強いものだった。
「CM・・・今はまだ、大丈夫なんでしょ?・・わかってる・・・下平先輩の時みたいに
煌のCM降ろされた上に、契約金まで返すなんて事、たいへんだもの・・・
シリーズ化になるはずだった煌のCM見たかった」
「あのあとは,修行の旅に出るのがあったんだけど・・・お蔵入りで・・・
今度のは、南原と一緒だから、なんとか、持ってると思うよ。キャンペーンが終わる
まではね」沈む内村の肩に顔を傾ける有美。
「先が、見えないんだ・・・あいつも、簡単に離婚届には、判を押さないだろう」
「・・・何十年も別居して,一緒になった人もいたわ。私は・・それでも良い・・」
「徳ちゃん・・・・」
外にカナピーが帰ってきた音がしたので、二人は硬く手を握って別れた。
455【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.5:03/06/06 18:50 ID:AL9hOs/Z
外で待っていたカナピーは、感謝の会釈をする内村の後ろ姿を見送って部屋に入った
狭い居間の真中で、肩を落とす有美の隣りに座って煙草に火をつける。
「内村さん、煙草も吸わずに帰ったんだね」有美は真面目に聞く。
「内Pが終わるって、本当なの?」私は、カナピーに詰め寄った。
「う〜ん・・・あの馬鹿社長が、いい気に成ってるんだよ。久々に、注目された
もんだから、製作にまで口を出して来て・・」
「私,明日、社長に会ってくる」
「社長に会うって・・・それがどう言う事か、わかってんの?」
「・・・・内Pを続けて欲しいって頼んでみる」
「・・・社長にホテルに呼び出された女を、2人知ってる・・・」
「えっ・・・」
「一人は、もう、何度も行ってるよ。入社してすぐ番組2つ持てたのも、
ジャニたれとバレても朝のレギュラー貰ったりね。そのあと、三味線の子と
スクープされたけど、さすがに社長も飽きたって、表舞台からは外された」
「下平先輩の事ですネ・・・もう一人って?」
「内Pがあの女のせいで打ち切りを囁かれた時、・・番組のプロデューサーが、
続けたいってスタッフの意向を伝えに行ったんだよ」
「番組のプロデューサーって・・・カナピー・・・まさか・・・」
456【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.6:03/06/06 18:50 ID:AL9hOs/Z
「私はね、・・今まで黙ってたけど、昔から、ウツチャンのファンだったんだよ。
ダウンタウンとコントしたり、やるやらでパロディしたり、ずっと好きだった。
だから、このテレ朝で仕事が一緒に出きるってわかった時、初めて神さんに
手を合わせたぐらい、嬉しかったんだよ・・・それを、臨時で2.3回来ただけの
巨乳の姉ちゃんに温泉に連れてかれて、あわや、番組が打ち切りにされるなんて、
そんな馬鹿な話あるかい・・ハゲ社長に頼み込んだよ・・どうなるかわかってて、
ホテルへ行った・・・後悔なんてしてないよ。番組、続けられたんだもん、ウッチャン
と又,仕事できたんだもん・・・」カナピーは、煙草の煙をはきながら笑って泣いていた。
「腐りきってるよ、あのハゲ・・・」
457【私の幸せは彼の為に生きる事】(煌幻/フィクション出版)Vol.7・完:03/06/06 18:52 ID:AL9hOs/Z
「内村さんの事、愛してるんだ・・・・カナピー・・・ぜんぜん知らなかった・・・
ごめんなさい、それなのに、私・・自分の気持ちだけ打ち明けて・・助けを求めて・・」
「・・嬉しかったよ・・・ウツチャンね、ずっと、徳ちゃんの事、気にしてたんだ。
下平の時は、色目使って攻撃が早過ぎて、ウッチャンも判断誤ったけど、あんたは
違う。この2年間見て来たけど、人間的に、私は好きだよ。結婚さえしてなかったら、
すぐにでも、一緒にしてあげたいって思ってた。私はねえ、ウツチャンと一緒に
なりたい訳じゃない。ウッチャンが幸せなら、それが私の幸せナンだよ・・・
笑ってるウツチャンが好きなんだ・・彼を不幸にする奴は許せない・・・」
「カナピー・・・私どうしたら・・・」
「・・・彼のそばにいてくれればいいよ・・・内Pが打ち切りになっても、半分の
スタッフは、「テレビ東京」へ持って行こうって話してるんだ。大丈夫」
しかし、「内P」の仲間を失ったら、内村はひどく落込むだろう。
金澤の内村に対する大きな想いを知れば知るほど、有美も何かしないではいられなかった。
次の日、カナピーが出掛けたあと、有美は、テレ朝の社長に電話を掛けた。
『徳永です。社長にお願いしたい件が・・・・』