☆Irisの(PvP)廃プレイヤー＆ギルドアジト7個目☆

廃ギルドに入りたいし廃仲間が欲しいので教えてください。
建前に決まってんだろ、ﾎﾞｷ（　´,_ゝ`）

・ここは廃人をひたすら晒すスレです
・厨は晒しスレ、キモスレへどうぞ
・廃厨は･･･('A`)ﾏﾝﾄﾞｸｾ
・ボクはGD4いってません、晒したいなら証拠のSSうｐ汁ﾎﾞｹｪ
・キノコの話題は厳禁、キノコの話題を振って喜ぶのは変態基地害キノコだけです
・ピクミンの話も厳禁　俺（- Lynx -）のカモですからｗWw
・負け犬無名廃は珍獣以下の存在
・んでsage推奨な

【RO Iris廃辞典】 http://s1.buttobi.net/ragdic/
【RO Irisｷﾓ辞典】 http://s1.buttobi.net/ragdic/cgi-bin/kimo/
【前スレ】 http://game3.2ch.net/test/read.cgi/mmosaloon/1052150445/

2 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:19 ID:???

立ててやったから有り難く使え糞共

3 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:20 ID:???

３ＧＥＴ
１シネ

4 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:23 ID:???

廃辞典絶対俺だけで1/5はかいてるぞ・・・。
おまえらもっと頑張ってくれ。

5 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:26 ID:???

５GET

6 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:27 ID:???

後エンドラ騎士団の香具師と侍の心の香具師もかいとかないとな。

7 ：としあき：03/05/08 19:30 ID:???

氏ね

8 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:31 ID:???

舞姫もコンプせんと
上位陣は全員90↑のはず

9 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:33 ID:???

エンドラのmasuma-のレベルがわからないから廃辞書にかけない罠

10 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:33 ID:???

compまじで強い・・・。
バフォジュニア二体とかさばいてるよ・・。
そこらのハンターより遥かに強い。

11 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:34 ID:???

>>8
それをいったらGH騎士団もですよ（＾＾）

プリ＆BSはLV92↑
アサ＆ハンター＆騎士はLV95↑

ここらへんでいいかと

12 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:34 ID:???

マシュマーは二週間前に91。
多分92だと思う。

13 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:35 ID:???

前スレ983のTina Leonって誰？

14 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:36 ID:???

アサシンをハンターと騎士と比較するなボケ。
区切れ

15 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:37 ID:???

>>12
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Cassiopeia/8078/endra/endra.html

16 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:38 ID:???

>>13
レベル96あたりのプリーストだと思われ。
ギルドは確か英語でレヴォリューションってだと思った。
スペル分からん

17 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:39 ID:???

>>16
revolution

18 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:41 ID:???

ナイトは９７↑じゃないとダメだ

19 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:43 ID:???

アサシンは98↑な
それ以下は塵以下の存在だからね

20 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:43 ID:???

このスレの住人の平均レベルが気になる

21 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:46 ID:???

http://www3.kcn.ne.jp/~terad/ro.Luxaeterna.html
http://www3.kcn.ne.jp/~terad/member/member2.cgi

No.023 登録日 2003/04/22
Name I･MY-みぃ NickName みぃさん、とか…
Job Knight Gender male
BaseLv 87 JobLv 50
HP/SP 9659/399 Area 最近はGH修道院
Party モンハウ殲滅要員(ソロPT) Position SMILE SLAYER
LoginTime 夕方～深夜帯(休日は適当) Rank
ステータス STR:70+10 AGI:58+2 VIT:45+10 INT:20 DEX:31+6

LUK:38+4 ATK:255@村正 DEF:42+55 HIT:124 CRI:45

MATK:24～36 FLEE:167+5 ASPD:160 MDEF:0+20

スキル HP回復Lv10 片手剣修練Lv10 両手剣修練Lv10 槍修練Lv3 バッシュLv10 マグナムブレイクLv7 プロボックLv5 インデュアLv2 オートカウンターLv5 ツーハンドクイッケンLv10 ボーリングバッシュLv10 騎兵修練Lv5(ライディング)
Server iris Guild LuxAeterna
■登録内容変更　■登録更新日：2003/05/08
GH修道院で㌦を主食に生活してます、
+5木琴マントのお陰で回避･防御面も安定(･∀･)
最近はQA刀を作るべく資金稼ぎ中…

22 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:46 ID:???

>>20漏れ
４１シーフ　５１プリ　６０ハンター
です

23 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:47 ID:???

WIZは97↑以上な

LVあがるのがはやいから
それ以下は社会のゴミね

24 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:47 ID:???

ハンターは99のみでヨロ

25 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:49 ID:???

>>21
雑魚か…
これ以降、曖昧の話しはしない方がいいかな？
載せる辞典も廃辞典じゃなくｷﾓ辞典に変えた方がいいね

26 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:56 ID:???

曖昧反省のためＲＯ自粛しますとかいってたけど全然してなかったような・・・。

27 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 19:59 ID:???

ま、城２からいなくなったからいいんじゃね？

曖昧SD来ないし
SD来る騎士よりは数倍マシ

28 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:00 ID:???

あの辞書は廃を登録するためのものなのか？
それとも托いのを登録するためのものか？

29 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:02 ID:???

BSは90↑でいいんじゃね？
PTにも誘ってもらえない悲惨な連中が多そうだから、レベル上がるの遅そうだしな

30 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:02 ID:???

>>28
よくみろ
辞書が2つある

31 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:07 ID:???

>>27
この前来てたって報告あったぞ＞城２F
ってか、SDにも以前は結構来てた希ガス。

どうでもいいが

32 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:20 ID:???

http://www8.big.or.jp/~rmc/cgi-bin/rmc2/board2.cgi/iris-r/?view=topic&par=3239

＋５クラウンはつい最近８５Mでうりはらったことがるので

８０M↓で落札できたら(゜д゜)ウマー　だぞ

33 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:21 ID:???

magne07がYonda?から消えてる

34 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:43 ID:???

>>32
tu-ka、みずたまうざい

35 ：みずたま：03/05/08 20:53 ID:???

>>34
なんで入札してるだけでうざいとか言われないといけないんですか？

36 ：(　ﾟ,_Jﾟ)：03/05/08 20:57 ID:???

>>35
だよな、みずちゃん
酷い話だよな・・・

ｺﾞﾒ
誤爆

37 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 20:58 ID:???

廃リストって自作自演王国だなｗ
俺だけで50レスはしてる( `,_ゝ´)

38 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:03 ID:???

>>37
嘘つくなよ、全部漏れのレスだし

39 ：37：03/05/08 21:05 ID:???

>>38
廃辞典は俺と藻前だけで構成されてるな(´Ａ`)y-~~

40 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:08 ID:???

>>35 直接スレの取引とは関係無い取引をするためのレスしたからだろ。

どうしても欲しくても我慢するのが普通、あそこで我慢できずにレスっ
ちゃう辺り精神年齢の低さが伺えるよ。

自制心の無い子供なんですね。

41 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:11 ID:???

かわいそう…

42 ：ID-1：03/05/08 21:11 ID:???

ここはいい釣堀だなｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
住民が糞低脳だから自作自演を本当と思い込ませれるな（ ´,_ゝ｀）

43 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:13 ID:???

>>42
なんだかんだ言って本人降臨なわけだが。

44 ：jude-a：03/05/08 21:19 ID:???

せっかくだから俺もまぜろよwwwwwwwwwwww

45 ：みずたま：03/05/08 21:19 ID:???

>>40
なんでですか？
ダメ元で言ってみただけじゃないですかあとIDさんあなたが馬鹿なことは十分にわかりましたから
もうでてこないでください

46 ：ID-1：03/05/08 21:23 ID:???

俺が馬鹿？
ここの住民の方が低脳だろ？
あ、釣られてしまったかｗｗｗｗｗ

47 ：jude-a：03/05/08 21:25 ID:???

お前ら俺の肉奴隷wwwwwwwwwwww

48 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/08 21:27 ID:???

(ﾟ∀｡)お前ら全員ヌッコロ･･･

49 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:28 ID:???

みずたまはエロゲ大好き高校２年生
活きのいいのが来たら有無を言わさずﾋﾟﾝｺ立ち

50 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:29 ID:???

みずたま高校2年生か！？
俺と同じだったのか・・・。

51 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:30 ID:???

>>50
早漏ガキは帰れ(・∀・)!!

52 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:31 ID:???

みずたまのリアル学校生活を知りたい・・・。

53 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:35 ID:???

>>52
一般的なエロゲヲタの扱いと変わらんと思うな

54 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:37 ID:???

>>50
あーすまん
みずたまはお前より年上だった
敬えよ

55 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:38 ID:???

じゃあやっぱりキモイ死ねとか
近づくなとかいわれてるのかな・・・。
心配でたまらん。

56 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:39 ID:???

くそー俺はこんなガキどもに叩かれてたのかよ！！

57 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:40 ID:???

ネタで言ってるなら申し訳ないが

ｴﾛｹﾞｦﾀの高校生なんて心配する価値もないと思うがな
香具師みたいなﾁﾝｺ付きなら尚更だ（；´Д｀）

58 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:42 ID:???

>>57
http://raruhina.hp.infoseek.co.jp/

このページの日記全部読んでからそういうことは言えや･･･
香具師は重大な病気に掛かってるから今のああいう現実があるんだよ
一から見てみろ

59 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:46 ID:???

>>58って馬鹿なんだな

エロゲの購入者の６割は高校生ってデータでてるんだが

60 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:47 ID:???

varukiriが師匠だなんて終わってるな

61 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:48 ID:???

>>59
マジ？
今の高校生ってすげーんだな・・・
すげーっつうか、なんつーんだろう・・・ｷﾓｯ

62 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:56 ID:???

大阪の日本橋だっけ？
あそこ凄いらしいぞ
高校生がエロゲ買いまくりらしい

63 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 21:57 ID:???

身分証見せないと購入不可。ってすれば面白そうだな

64 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:00 ID:???

いまどきのエロゲは買わずに落とすのが流行

65 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:03 ID:???

>>64
詳細ｷﾎﾞﾝﾇ

66 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:07 ID:???

>>63
そうなりつつあるよ
ｴﾛｹﾞｦﾀは自覚を持たされる

67 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:08 ID:???

>>65
店員にボディーブローいれて落とす、その間にパクル

最近の流行です

68 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:16 ID:???

>>67
経絡に繋がってないツボを突く。
昏睡じゃ済まない。脳障害もしくは植物状態になります。

69 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:19 ID:???

いつだったかハティーを倒したBSがいるって聞いたんだけど、そいつもしかしてa.i.r？
HiyokoMe（だっけか）がいない今、あいつ以外に倒せるBSが思い浮かばん

70 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/08 22:38 ID:???

まぁ
お前らもエロゲオタには変わりないんだけどな（ ´,_ゝ｀）
エロゲ買ってさんぼで牛丼食って帰るんだろ？藁

71 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:47 ID:???

>>70
おまえ詳しいな
さんぼってなんだ？
話の流れからして牛丼屋なんだろうが

72 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:48 ID:???

>>69
masami!かDIEZEL辺りでも倒せるかもな

73 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 22:54 ID:???

hiyoko_Meって引退したの？

74 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:04 ID:???

>>73
全然見かけないし、引退していないとしても別キャラメインじゃね？
課金後はパッとしなかったが、β2ではライトイプシロン持っていたのかアホみたいに強かったな

75 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/08 23:07 ID:???

>>71
俺はエロゲは卒業した元エロゲオタだが
『さんぼ』とは秋葉にある牛丼屋だよ
化学調味料など一切使ってない牛丼で
言ってみれば家庭で母親が作る牛丼だと思えばいい。
美味いか不味いか意見が判れやすいのだが
今の厨房は大抵不味いと言うな･･･
今の

76 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:08 ID:???

>>75
偽物死ね。
証拠SS出せよ。

77 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:08 ID:???

なんかプロ北でT.sakuraが怒り狂ってた

78 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:09 ID:???

>>76
Nametakeキｔ（略

79 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:12 ID:???

>>73
だいぶ前Miakisにいたような
Miakisの前身のSpritedAwayだったかな？
それにβ2時代は聖斧じゃなくて血斧でしょ、あの人は

80 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:48 ID:???

http://www8.big.or.jp/~rmc/cgi-bin/rmc2/board2.cgi/iris-r/?view=topic&par=3239

クラウン１４０Mって何だよ…
ロドサクを８５Mぐらいで落札したやつは本当に運がよかったわけだ…

81 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:52 ID:???

コモド来ると装備品以外全リセらしいから、高価な頭装備が高騰してる模様。

82 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/08 23:56 ID:???

>>81
ソースは??
無いと信じられん

83 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/08 23:57 ID:???

>>81
されるわけがない
あふぉか

84 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:00 ID:???

釣られるなよ。
転売商人の価格操作だろ

85 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:02 ID:???

>>84
だな
>>83＝転売商人が必死です

86 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:19 ID:???

　>>85＝あほ
　>>81が転売商人

87 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:28 ID:???

廃辞典、一番人気みずたま、二番人気resoとなっております
アフォリーナ、ゼノ・リーフ、TypeA10、juda-aも迫ってます
みんなｶﾞﾝｶﾞﾚ

漏れの本命のポチョムキソは伸び悩んでるなぁ

88 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:29 ID:???

とりあえず
廃辞書のみずたまは添削してくれ
要らない文が多い

89 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:36 ID:???

廃辞書にみずたまは要らん
ｷﾓ辞書に移動してくれ

90 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:38 ID:???

どうせお前らこんなかんじだろ
ttp://ebrain21.com/~pya/pyaimg/pimg.php?imgid=93

91 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:41 ID:???

辞典管理人が糞だからいらねー
誰か新しいの作るか管理者変えろ

92 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:43 ID:???

誰かじゃなくて不満があるなら自分でやったらどうだ

93 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 00:58 ID:???

みずたまの関係者必死すぎ
あんな香具師庇って何になるの？(　´,_ゝ`)

94 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/09 01:03 ID:???

つーか
結局俺がIrisでJと並ぶ有名人じゃねー？

95 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 01:07 ID:???

うるせーよ乙武！

96 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/09 01:07 ID:???

晒すぞ(´_ゝ`)

97 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/09 01:09 ID:???

J　俺　トップ　めいたん　a-ya113これ以外いらねーな
あのリスト削除ｷﾎﾞﾝ

98 ：Nmetake：03/05/09 01:16 ID:???

偽物うざい
消えろ

99 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 01:16 ID:???

ｳﾝｺｰ

100 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 01:20 ID:???

偽物死ね　俺が本物だ
http://nekomimi.ws/~asanagi/cgi-bin/ragnarok/source/20030509011921-screeniris090.jpg

101 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 01:23 ID:???

>>100
本当に本人って証明したいならトリップ使えよ。

102 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 01:29 ID:???

>>100
漏れもそのＳＳもってるぞ？
上げてやろうか？

103 ：Nametake ◆WuSa.yY.J2 ：03/05/09 01:45 ID:???

お前ら馬鹿だな（ ´,_ゝ｀）

104 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 02:02 ID:???

Irisｷﾓｽﾚはここですか？(´∀｀)

105 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 02:14 ID:???

>>104
何を今更

106 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 02:26 ID:???

>>104
失礼ですね！（怒　　ここはナウスレですよ！（おぃ

107 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 02:29 ID:???

>>WuSa.yY.J2
まじでうざいよ・・・　yumaさんですか？

108 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 02:36 ID:???

>>107
それなら納得行くな
粘着畏れ

109 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 04:32 ID:???

廃辞典ｱﾌｫﾘｰﾅに擁護入っててﾜﾗﾀ

ご本人様お疲れ様です^^

110 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 04:51 ID:???

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111 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 04:51 ID:???

112 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 05:08 ID:???

おやおや・・・大変だね～

113 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 06:56 ID:???

あふぉりーな熱いなｗｗ

114 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:07 ID:XSpxv/fw

>>109
自分とは違う意見があると本人と決め付ける致傷発見

115 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:09 ID:???

上げてまでの擁護、お疲れ様です^^

116 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:15 ID:???

本人でなければ、擁護レス自体がネタなのか？
まともな神経してる香具師が擁護するとは思えない厨っぷりなわけだが。

117 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:16 ID:???

なんにせよ

単にレベルが高いだけのノビこれがスパノビならお座りだけでレベルを上げたノビでもスパノビになってしまう
例え周囲に迷惑をかける大魔法トレインであろうと、
一次であれば単に廃厨と言われるだけだったろう。
問題はそれによってレベルを上げ続け、
今のレベルのほとんどをそれで上げてしまっていること。
このお座りと大差ない行動はスパノビとしての自己否定に等しく、
Afereanaは自ら自身がスパノビでないと言っているに等しい。

あたりでFAかと
レベルは高い。でもスパノビじゃない

118 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:20 ID:???

ちぇきたんも密かに叩きレス書き込んでそう（ﾜﾗ

119 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:24 ID:???

120 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:25 ID:???

121 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:35 ID:???

>>117
> レベルは高い。でもスパノビじゃない
それでいいじゃん
レベル高いノビ->スパノビ->自力でレベル上げしなければならない
なんていう勝手な妄想を押し付けて粘着するなよなさけない

122 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:38 ID:???

>>121
ｱﾌｫﾘｰﾅさん、おはようございます。＾＾

123 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:47 ID:???

正直両方うざい

124 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 07:56 ID:???

うにうに＞＜

125 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:14 ID:???

ｱﾌｫﾘｰﾅは知障を致傷と書くのか・・・
にゅ姦で書き慣れたのかな(　´,_ゝ`)ﾌﾟｯ

126 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:15 ID:???

で、実際ｱﾌｫﾘｰﾅってﾚﾍﾞﾙいくつなのよ？

127 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:15 ID:???

>>126
98

128 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:25 ID:???

>>127
( д )　　ﾟ　ﾟ

129 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:26 ID:???

>>127はもちろん適当に言ってみただけなのだが

130 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:55 ID:???

Nobumaro＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞あふぉりーな

これ定説

131 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 08:59 ID:???

ところでIris最高Lv騎士はMikiMikiで間違いないと思うのだが、誰か99の騎士っていたっけ？
MikiMikiは97↑だと思う
一日ほぼ24時間SDで狩りつづけられるって素敵デスヨネ

132 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:03 ID:???

kisakiは98じゃなかったか？まぁどうでもいい

133 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:04 ID:???

バランス型って９５～９９らへんは
ほとんど強さは変わらないな

134 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:07 ID:???

Restesっていう騎士がLv99だった希ガス

135 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:09 ID:???

95↑で強さ体感できたらステ振り間違ってる気もする

136 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:19 ID:???

95くらいでもアイテム拾わなきゃ、よっぽどのMH突っ込んだりしない限り永久機関だぞ
AGIだときついかもしれんが

137 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:25 ID:???

>>136
24時間働けますか？

138 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:27 ID:???

参勤交代で中の人入れかわってますから

139 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:36 ID:???

参勤交代というのは大名の中の人を弱らせるための政策じゃなかったか

140 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:38 ID:???

ずっとＳＤ3階に居る漏れから言わせれば..
MikiMikiより、kufuriu（たぶん98↑）の方がレベル高いぞ（昔から居るからな）
最近、強くなりつつあるのは
3階無理で1階に移動したVOIDDDDとか
美晴WAR、ぽぽい、他3体程（全部ペコ騎士BOT）
GM取り締まり薄いぞ何やってんの!!
kufurihuなんて...もう3ヶ月、MikiMikiも2ヶ月近く・・・
SD3階は取り締まりされねぇのかよ
早くコモド来いよ...早く狩場変えたいLv94な漏れ
てか、SD3階で99までって考えてる騎士多すぎなんだよ
ここだけの話、SD3階常連でLv90↑の漏れの知ってるBOT以外だけで20人近く居るぞ
有名なのは、大門とかだが隠れ廃も与ダメ、被ダメ、回避率見てれば大体解る。

141 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:40 ID:???

>>140
速度増加ポーションのおかげで永久機関がきびしくなります＞特にMikiMiki

142 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 09:48 ID:???

>>140
うける

143 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:16 ID:???

>>136
90↑でSTR90以上の特化剣持ちならAGI型でも永久機関だぞ

>>137
黄色と黒は勇気の印
ジャパニーズビジネスマンならリゲイン飲めば24時間戦えます。
by牛若丸サブロータ＝時任三郎

144 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:19 ID:???

ぽぽいってβ2の時非ﾀﾞﾒ１の精錬ﾁｰﾀｰ

145 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:35 ID:???

>>140
何でSD5に行かないんだ？
SD3なんて人が多すぎて全然効率出ないと思うんだが。
SD5なら朝だと2・3人しか居ないってこともある。

146 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:53 ID:???

城いったら花鳥風月のメンバー５．６人が揃ってギルド狩りしてたんだが…

こんな時間からそのログイン率ということは
花鳥風月はリアル捨てた集団が集まったギルドっぽいな

147 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:54 ID:???

誰がいるんだ？

148 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:55 ID:???

>>147
Jとかarucardとかsolとかプリとか

149 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 10:56 ID:???

おまえら花鳥風月ウォッチしる

150 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 11:17 ID:???

課長のギルマスって誰？

151 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 11:18 ID:???

ほんにゃらごっごの予感

152 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 11:20 ID:???

>>140
kufuhiruは課金後からずっとBOTじゃないのかな
最初はGD2Fにいたよ
>>145
BOTが5Fより3F好むのはやっぱりレクが多いからでしょう
BOTの使用目的はLVや効率なんかより銭だと思うが(　´_ゝ`)

153 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 11:26 ID:???

>140
SD3Fは隠れ廃だらけだよな。被ダメ一桁でｱﾌｫほど溜め込んでるVIT騎士とか、
あの沸きでBBほとんどつかわないAGI騎士がごろごろしてる。
ミミックが沸いた時の対処も全然ちがうしな。

154 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 11:56 ID:???

他鯖住人なのにこのスレが大好きなダメな私(´･ω・｀)

155 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 12:36 ID:???

>>154
Irisに移住するなら支援するよ(´･ω･`)

156 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 12:42 ID:???

どうせ赤逆毛だろ

157 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 13:01 ID:???

修道院前で永遠２HQやってる騎士二人

BOT確定だが
動作が同じだから同一人物の２垢だろうな

飛ばした奴GJ

158 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 14:18 ID:???

国際鯖ですらBOTか・・・課金で消滅するってのに、一体何がしたいんだ

159 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 14:19 ID:???

超誤爆

160 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 14:23 ID:???

GD3にいるBOT「ナイト」もSD組みに負けないと思うんだが……
ってスレ違いだな

161 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 14:38 ID:???

ここはBOTスレですか？

162 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 14:54 ID:???

松野明美って顔でけーな

163 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 15:42 ID:???

P-D-Aceがモロクにいたぞ、復帰してたのか？

164 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 15:44 ID:???

今劣がまだあって絵版が盛況だったりしたらACE画伯やresoにも信者付いたんだろうか？

165 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:04 ID:???

resoって絵書くの？

166 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:08 ID:???

>>165
reso myncともに書く

167 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:24 ID:???

画伯なら先月あたりから居たぞ

168 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:39 ID:???

画伯ならモロクの右のほうの溜まり場にいるぞ
たまーにﾎﾟﾁｮﾑもいるみたいだな

169 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:40 ID:???

画伯で思い出したがK.K.も最近よく見るようになったな

170 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:54 ID:???

resoってレベルいくつ？

171 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:55 ID:???

>>170
95

172 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 16:57 ID:???

転売商人の廃も教えてくれ

173 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:04 ID:???

取り合えずお前の商人の名前とレベルをくれ

174 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:12 ID:???

かつては雲の上の存在だったresoに後一レベルで追いつくとは・・・。
後resoのステータスってどうなってるのかな？
INT2以外で。

175 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:14 ID:???

DEX22にAGI98LUK23だっけな、前本人が上げたSSでは補正抜きでそうだった
あとは全部STRじゃね？他の装備だとコボブローチ*2とかゴキシフクロのAGI装備
頭がデビルチジュエルだっけか

176 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:19 ID:YDYy6DbH

計算したけど奴はSTR80台だから

LV95で
補正なしで計算すると
STR78　AGI99　VIT1　INT2　DEX22　LUK30

これだとおもう

177 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:23 ID:YDYy6DbH

少なくとも
STRは81以下

178 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:24 ID:???

９０にも届いてなかったのか・・・。

179 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:26 ID:???

廃辞書にマンティス装備してやっとSTR90とか書いてある

180 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:28 ID:???

ＳＴＲ８１以下ならカマキリつけてもダメじゃん。
どっちか嘘だね。

181 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:29 ID:???

>>180は「補正なし」が読めないキチガイ

182 ：動画直リン：03/05/09 17:31 ID:/X/B2SQN

http://homepage.mac.com/hitomi18/

183 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:31 ID:???

アサのSTR補正6コボクリ×２でSTR2
計STR8

STR81+8=89
よってSTR81以下

184 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:31 ID:???

resoのLukは24だぞ

185 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:36 ID:???

>>184
計算が合わないからLUK30にした

DEXは補正で
DEX22+8になるから22以上は増やすわけないし
STR90以下にするためにはLUK　VIT　INT　どれかで水増ししないといけない

186 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:42 ID:???

まぁ本人降臨でもしないとホントのところはわからないけどな

187 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:42 ID:???

resoの話題なんで聞きたいが、アサしかやってないのこの子？
商人とかすら持ってないのかな？β時代は馬３体処理できたりすげぇと思ってたんだが、今は凄味を感じん。
けっこうそこらにいる、強いｱｻｼﾝくらいって印象に・・・（´･ω・｀）

188 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:43 ID:???

漏れのアサシンDEX25・・・。
非常に中途半端で困ってるよ（つ´Д｀）
resoもなってる可能性高いよ。

189 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:45 ID:???

BaseLv.95
JobLv.50
STR80
AGI99
VIT1
INT2
DEX22
LUK24

一応LUK24でもSTR81になるけど
廃辞書でピッキCとマンティスでやっとSTR90とかかいてあったから
削った

190 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:47 ID:???

ん？AGI98って言ってたけどな
んでSTRは90らしい

191 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:47 ID:???

DEX12でよかった…DEX24ある

この分をVITに振りたかった

192 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:56 ID:???

れそ～～～～～～～～～～～～～～～～
ステータスウィンド出してるSSうｐしろ～～～～～～～～～～～～～～～～～

193 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:58 ID:???

たぶんレソはAGI98のままの希ガス
BaseLv.99
JobLv.9
STR90
AGI98
VIT1
INT2
DEX22
LUK24

この状態でピッキCと頭装備STR1で
Lv99時STR100達成
アサしかしないレソ君ならSTR110目指しそうかな

AGI98のままだけどな

194 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:59 ID:???

なんか辞典のほうもreso大人気だな
みずたま抜いちまったよ(´Д｀;

195 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 17:59 ID:???

訂正；STR100を目指しそうかな

196 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 18:09 ID:???

書き込めるかな

197 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 18:59 ID:???

良廃の特徴を語ろう
・あまり人と関わらない
・丁寧語
・高級頭装備付けない
・基本的にソロで人と話す機会は少ない、または無口
・お金は持ってるがおおっぴらに自慢しない
・ｐｖｐにこない、テロしない

どうよ？

198 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 18:59 ID:???

810 名前：また名無しかよ投稿日： 2003/05/09(金) 16:27 [ YKgLoQRo ]

http://202.212.144.43/cgi-bin/0/hbbs.cgi?bbs=iris&page=1&num=30995

もう一つ面白いのを発見した

814 名前：また名無しかよ投稿日： 2003/05/09(金) 17:56 [ ou7UXl0Q ]

Tukimiya AyuはBOTerでほぼ間違いないだろ・・・
そこの取引BBSでも横槍入れられてるが、以前からプロ十字路で子デザC、枝、エルダC
猫耳など大量に売ってるの見たしな。
さらにビタタCを売れてるにも関わらず5日連続で露店に置いてあったを見た。
必死で言い訳してるが無理ありすぎなのにはﾜﾗﾀ。

こいつの別キャラって何？

199 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:00 ID:???

>>197
はやく氏ね消えろ

廃辞書でそれを書き込んで消された癖に
こっちに逃げてきたんですか？ｗWｗ

200 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:01 ID:???

>>197
喪前それ廃辞書に書き込んでいなかった？

201 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:03 ID:???

('A`)　　　　　本濡れ池沼

( ´,_ゝ｀)　　　ｷﾓｽﾚ池沼

(＞＜)　　　　うにうに

(＞ｗ＜)　　まり子供☆

( ﾟ,_Jﾟ)　　　　J様

(；´Д｀)　　　擁護屋(A)

(　 ´,_ゝ`)　　擁護屋(B)
　 _、_
（く_,`　）　　癌呆社員

(^^)　　　　　 Dr.モアイ君

(*ﾉﾉ)　　　　よしゆき

(*´ー`)　　　メル信者

(*'A`)　　　　ケツバット軍曹

(＊￣－￣)　　reso

202 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:04 ID:???

>>190
(＊￣－￣)ん？

203 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:07 ID:???

廃辞典に書き込むのも考えてみたらアレだから持ってきた。
>>199
なんで怒ってるんだよお前

204 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:07 ID:???

まぁ、やっと俺の名前も廃辞典に載ってめでたしめでたしってこった。

205 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:08 ID:???

>>203
>>199は向こうで叩かれた廃厨だからだよ

206 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:09 ID:???

>>197
まぁあんまり人と関わらないってのは同意

207 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:12 ID:???

辞典で絶賛か好意的意見、もしくは叩かれて無い廃ってどんだけいる？

208 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:13 ID:???

人に関わらないってことは
時計３とSD3にいるのは全員屑でOK?
あんなイザコザが起きやすいところは普通は廃はいかないぞ

209 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:14 ID:???

大体同意だが、全員ではないかと

210 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:16 ID:???

時計３はダメだな
良廃であればあるほど嫌気がさしてくると思うよ

厨であればあるほど押しつけやりまくるな

211 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:24 ID:???

>>197
追加
・VIT騎士じゃない

212 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:26 ID:???

漏れみたいに廃兄貴ＭＡＰで狩ればいいのに・・・。

213 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:26 ID:???

>>197の項目に
TypeA10が全て当てはまるな

214 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:27 ID:???

隠れ廃のＷＩＺ探すのってホント難しいな
ＰｖＰとか来ないとわからねぇ

215 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:28 ID:???

漏れ>>197の項目の全て正反対のことしてる香具師だけど。
良廃っぽくかかれてるよ。

216 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:30 ID:???

漏れは全てに当てはまることをしてるから良廃として書かれてるよ

217 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:32 ID:???

さあ>>215を誰か当てる時間です

218 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:32 ID:???

>>207
叩きレスが１つや２つなら、ただの荒らしか妬みかと。
そう考えると誰にも好かれていないのは数少ないと思う。
それなりに信用ある廃なら、叩きレス多ければ普通に擁護レス付くしな。

219 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:36 ID:???

215は廃じゃないでFA

220 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:37 ID:???

Jは擁護ばかりで羨ましい

221 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:38 ID:???

( ﾟ,_Jﾟ)　漏れ>>197の項目の全て正反対のことしてる香具師だけど。
良廃っぽくかかれてるよ。

222 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:39 ID:???

>>221
全然かかれてねーだろボケ
眼科行けよ。むしろ精神科へいけ。

223 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:41 ID:???

完全無欠な香具師って
うみんちゅ、firi、雪の人、comp、のぶまろ、日向、hey１、ルシア
辺りか？

224 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:42 ID:???

>>223
あと>>215な

225 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:46 ID:???

>>223
日向はエロゲヲタで叩かれてる

226 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:47 ID:???

>>223
大門もじゃね？

227 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:47 ID:???

>>223
信者が多いだけかと。
Jは信者もいるが粘着もいるからな。

228 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:49 ID:???

>>223
あと、airとOrifa Kyoもな

229 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:51 ID:???

>>225-228

同一
全部同じ名指しだな( ´,_ゝ`)

230 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 19:52 ID:???

>>214
ヒール312以上が対象で良ければある程度出せるが。
一応90前後で出せるからなぁ、まぁこれで良いなら晒す。

231 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:08 ID:???

おぃおぃ
ｱﾌｫﾘｰﾅに楽しい擁護が入ってますよ( ﾟ,_Jﾟ)

232 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:14 ID:???

orega yougo sita

233 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:14 ID:???

ネタに釣られた＿|￣|○…

234 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:16 ID:???

ポチョムキンのことも悪く言うヤツいないよな。

235 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:23 ID:???

あの廃リストの30％は俺が一人で書いてるぞ（ ´,_ゝ｀）

236 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:24 ID:???

奇遇だな。俺は80%ほど書いてる。

237 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:26 ID:???

まだ200ちょいなのに「リストの何％は俺が」ﾚｽが何個もあるんでしょうか？

238 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:29 ID:???

ﾎﾟﾁｮﾑは芸人でそんなに廃じゃないからな

239 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:33 ID:???

>>235 >>236
それじゃおれも合わせて全部で160%か

240 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 20:46 ID:???

くーよんとか漢字が難しすぎて晒されてないな。
頭いいね。

241 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 21:13 ID:???

アーサー・ギネスってシーフLVいくつ？
ジョーカー避けてたんだが

242 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 21:35 ID:???

９２

243 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 21:39 ID:???

Allenより高いのか

244 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 21:49 ID:???

92ってホントなのか？

245 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 22:07 ID:???

>241
厨シーフだからほっとけよ。

246 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 22:51 ID:???

廃辞典でoriharaってののってるが俺が書き込んだらすぐさま否定レスきたんだが
こいつってβ１時代毎晩ピラ４で溜め込みしてて
「大丈夫ですか？（真意は溜め込みうざいから間引くよ？）」って聞いても無視してたやつだよな？

記憶違いか？でも赤髪アコで名前も覚えやすいから間違いないと思うんだが

247 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 22:51 ID:???

>>245はあそこで唯一書かれてる廃シーフ
自分が一番すごいと思われたくて必死

248 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 22:52 ID:???

>>246
oriharaはシティーハンターと同系列
援護する香具師は取り巻きだけな可哀想な馬鹿ぷり

249 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:13 ID:???

>>245->>278
自作自演バレバレ（ ´,_ゝ｀）

250 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:17 ID:???

278って誰？（ ´,_ゝ｀）

251 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:21 ID:???

( ﾟ,_ゝﾟ)

252 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:21 ID:???

とまぁ、ここまで漏れのワンマンショーだったわけだが。

253 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:23 ID:???

俺は>>249だったのだが･･･
素で凹んだヽ(`Д´)ﾉ

254 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:23 ID:???

トップ
紳士、騎士最強Ｂｅｓｔ3に入る
辞書閉鎖お願いします。

255 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:27 ID:???

>>253
ちゃんと278までがんばろうな、俺

256 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:28 ID:???

aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
Iris廃時点にTSUBASAXIII乗せたら消された・・・・。
narakuはまだ消えてないみたい、ちょっと嬉しい。

257 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:37 ID:???

>>254
つーか
ﾏｼﾞでトップは良い香具師だぞ
トレインしてないだろ！

258 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:39 ID:???

>>256
narakuってまだ居るの？

259 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:39 ID:???

>>254
つーか
ﾏｼﾞでトップは良い洗剤だぞ
酵素の威力が違うだろ？

260 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:42 ID:???

トップ
VIT騎士最高峰の強さ＝騎士最強
狩り場ではマナーが良い
人気者

261 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:44 ID:???

トップは知障スギで人気あるだけだろ

262 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:44 ID:???

トップＶＩＴ騎士じゃねーよ
昔は屑だった

263 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:45 ID:???

トップは最初電波だったが、今は昔の自分を恥じているぞ。
反省してるんだから、もう叩くのはやめてあげてくれ。
後、narakuはもういないよ。。。
帰ってきてくれ　narakuたｎ

264 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:46 ID:???

narakuはすごいBOSS厨だったな・・・　

265 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:48 ID:???

つーか、廃辞典の伝説のテロって何だ？
何を指しているかは分かるが、伝説のテロって名称が…(　´，_ゝ`)
察するにGoodEnoughか、めいたんあたりの自演かと。

266 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:48 ID:???

伝説ってのが香ばしいな（ ´,_ゝ｀）

267 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:49 ID:???

俺は過去の事はどうでもいいと思うんだが
ここは廃について語るスレだろ
昔、升してようとトレインしてようと垢BANされてないのは事実なわけだし
現状で考えようぜ　今の時点でまだ升してるやつは死ね
昔のこと引っ張り出してきて文句つけたとこで何もかわらんさ

んで、なんだかんだ行って激廃には近接職の方が多い希ガス
９０までとかのデスペナ軽いうちは遠距離職（特にWIZ）が有利だと思うが
ラグがきつい旧鯖では一瞬で死ねるWIZに激廃は多くはないかと
９０ちょいならごろごろしてそうだが９５↑あたりとなるとどうなんだろうな

そういえば意外と騎士も９０ちょいって多いな
それについてはSD３で見てれば結構わかる
アサは雑魚か激廃のどちらかしかいないような
BSは…ご察しください

268 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/09 23:50 ID:???

narakuとqatoroは仲良かった、あとyutakakkoも

269 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:03 ID:???

このすれで過去のこと語ってもしょうがないだろ…
今もやってるやつはともかく昔のことを書くのはスレ違いだと思うのだが

辞典も一回リセットして要らない発言はどんどん消したほうがいいと思うぞ

270 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:06 ID:???

煽り発言は消せ
管理人とっととけせ　

271 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:10 ID:???

>>270
TypeA10さんこんばんは（＾＾）

272 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:11 ID:???

>>271
その名前出すんじゃね('A`)
荒らされるだろ

273 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:12 ID:???

>>267
ちゃんと書かれないと、升精錬でBOTしてたmild333がすごい香具師と勘違いしてしまう者が出てくるぞ。
TypeA10も、精錬升やってあそこまで円滑にゲームを進めてこれたんだからな。

漏れはああいうのあった方がいいと思うけど？

274 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:13 ID:???

>>272
荒らすから止めろ、ですか(　´,_ゝ`)ﾌﾟｯ

275 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:13 ID:???

>>272
癌保

276 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:16 ID:???

>>272
plala

277 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:21 ID:???

花蝶風月とゾディって本当に仲悪いのか？
たった今、kisakiが花蝶の逆毛プリとうさ耳ハンターを助けていたのだが

278 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:22 ID:???

resoはVITに8振ってるはず。

279 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:22 ID:???

>>273
そのための房辞典じゃねーのか？

280 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:24 ID:???

とりあえず、投稿IDでも出して辞典での自作自演やめさせれ・・・
あらかさまに釣りな擁護＆叩き多すぎる

281 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:24 ID:???

何で俺が屑ノビなんだ？
お前ら死ねよ
削除！あのリスト削除しろ！
早く消さないとお前らをヌッコロす！

282 ：273：03/05/10 00:25 ID:???

ｷﾓ辞典＝○　房辞典＝×

283 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:28 ID:???

>>277
言うほど悪くないが、つかJとkisakiも普通に会話してるし
お前らPvPしかみてねーだろ？

284 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:29 ID:???

ゾディと花鳥は裏で通じてるぞ！
Jとキサキはリアルで会ってる(*´￢`)

285 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:47 ID:???

>>283
Jは木崎を無視してますがなにか？

286 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:47 ID:???

>>198
Tukimiya Ayu さん 2003/05/09 (金) 16:30 UID：[ 23582@e0DuaI79
まぁ･･･さん 2003/05/09 (金) 17:06 UID：[ 23582@e0i6SWew
これは･･･

287 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:48 ID:???

>>286
━━━(☆∀☆)━━━!?

288 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:50 ID:???

>>285
JはkisakiにWISしてるよ、うそだと思うならJにききな

289 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:52 ID:???

>>285
Jとキサキは裏で通じてる

290 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:53 ID:???

Jとkisakiをくっつけたい奴はなにが目的なんだ？

291 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:55 ID:???

>>286
GO!!!＞＜b

292 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:55 ID:???

Jってゾディを陥れようと
嘘を言いまくってる屑だろ
新参者中心の花鳥風月は糞の集まりだな

293 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:56 ID:???

アインスが死にながら転売してるｗ

294 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 00:59 ID:???

>>292
お前が言ってる事は正しいな

295 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:00 ID:???

>>292
マジレスするとJのギルドはβからの廃が7割って感じだな。
ｿﾞﾃﾞｨが糞なのは、誰が言わずとも事実だろ( ´ー｀)y-~~
Jを陥れる為に毛皮が有る事無い事言ってるのなら解るけどな。

んで毛皮なにが言いたいんだ？

296 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:01 ID:???

今日もまたzodが沸いてますね(^^;ﾆﾗ

297 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:01 ID:???

誤解があるようだが、はっきりいうと
Jとkisakiは別に仲わるくない、しかしよくもない
いうなれば普通ってとこだ、だから会話も普通、はい終了

298 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:03 ID:???

ZODとZODIAC間違えるから曖昧な表現やめれ

299 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:03 ID:???

今更だが
Jのギルドの方が糞の集まりだろ

300 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:03 ID:???

曖昧

301 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:04 ID:???

そんなことより今日Jの新マジみたjadeaだったかな

302 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:05 ID:???

本当にZodiは糞だな･･･
廃字典で、Jの批判多くなった頃から珍獣の好評レス付き捲ったのは何故？
はっきり言って珍獣臭くてたまらんよ最近。

303 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:06 ID:???

>>302
ROの中でもリアルでも勝てないんだからさ・・・
このスレくらいヒーローにしてあげてやれよ

珍　獣　マ　ン　セ　ー

304 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:09 ID:???

>>303
お前に言われなくても最高だろ？
ＧＤ4に行けなかったからって妬むなよ( `,_ゝ´)

305 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:12 ID:???

正直resoに良いレスつき始めてから一気に荒れた希ガス

306 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:16 ID:???

まぁmyncよりresoのが荒れてるのが不可解だが
myncははっきりいうとZodiになんの愛着もないぞ？
kisakiが何計画しても対岸の火事ですわって感じだし

307 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:17 ID:???

ゾディに粘着してる奴は一体何なんだ！？

308 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:19 ID:???

とりあえずJの新マジについてかたろう、クラウン装備してたから現在
Lv45↑は確定

309 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:20 ID:???

>>307
ただの廃妬み厨だろ
放置した方がいいぞ！
もっともゾディに粘着するくらいなら
屑な花鳥の方に粘着した方がましだな

310 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:22 ID:???

>>308
Ｊは先見の明はあることは認めるから、ｺﾓﾄﾞ対策に動き出したんだろうか

311 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:23 ID:???

>>307=309
さっきからZODIの株上げて花鳥を叩こうとしてる香具師

自　作　自　演　し　す　ぎ

312 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:24 ID:???

>>310
あんがいsage待ちかもしらん

313 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:26 ID:???

JってそんなにWIZすきなのか？
窓手でクラウンとﾐﾆｸﾞﾗつけたjude-aってWIZいたんだが・・・
狩り方的にもJude-aと凄く似た感じだった。

314 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:28 ID:???

Jの持ってるWIZ一覧な
Jude-a メインWIZ
jude-a FWとWB2だけ確認
judea　LOV2秒弱
Judea　最近作り出したっぽいマジ

315 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:32 ID:???

>>314
名前似すぎだな

316 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:33 ID:???

つーか全部DEX型でPvP視野いれてるのか？（ﾟдﾟ;)

317 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:34 ID:???

Jude-a以外完全DEX型じゃねえ？

318 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:52 ID:???

つか漏れは花鳥風月の関係者だが、
JはJude-a、jude-a 2nd、Jude-a 3nd（DEX全振りマジ）
こでスロット埋まってるよ

319 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:55 ID:???

>>Jude-a 3nd
3 n d

320 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 01:59 ID:???

>>319
餅突け

321 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 02:01 ID:???

>>319
脳厨or患者？

322 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 02:04 ID:???

>>318
関係者騙るならもう少し上手く騙っとけ
Judeaが今日居たのは確認済みなんだからよ

323 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 02:11 ID:???

>>321
３１９が何かおかしいか？3ndを指摘してるのは　正しいと思うのだけど・・。

324 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 02:13 ID:???

Jude-aはたぶん廃棄処分だろうな
FPなんか取っちゃったWIZは早かれ遅かれ作り直し

325 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 02:34 ID:???

oriharaのところの、
・クラウン持ちとかボス狩りに来る奴を叩くのはボス厨のみ
ボス厨の虚言はキニスルナ

これは本人降臨度100%。
BOSS厨って本当周りの香具師には目行ってないんだな･･･。
自分とライバルとBOSSしか見えないのかよ。

326 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 02:50 ID:???

ＪはＩｒｉｓから消えてくれ

327 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 03:52 ID:???

>>326は転売商人

328 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 04:00 ID:???

Jって4人もWiz作ってるのか・・・凄いな( ﾟдﾟ)y━~~

329 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 04:01 ID:???

信者ｷﾀｰ

330 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 04:34 ID:???

てか、Ｊの商人はＢＳにならないの？

331 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 05:12 ID:???

472 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 04:38 ID:???
http://202.212.144.43/cgi-bin/1/hbbs.cgi?bbs=iris&page=1&num=7950

Irisの転売厨は価格操作が大得意
Jが横で安く売られるとつい顔を真っ赤にして叩いてしまうんです（＾＾；

朱雀屋とかこういう知障仕掛けしてるぐらいだからな
恨まれて当然だろ

332 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 06:31 ID:???

http://www.nukunuku.nu/~ragnarok/cgi-bin/uploader/source/up2184.jpg

こいつ強い？

333 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 06:39 ID:???

GD4か・・・

334 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 06:45 ID:???

>>332
その人昔の知り合いだけど、そのキャラもういないよ

335 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 06:51 ID:???

>>332
かなり前の晒しスレにうｐされてたな

336 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 07:14 ID:???

こいつ強い？
http://www.nukunuku.nu/~ragnarok/cgi-bin/uploader/source/up2187.jpg

337 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 07:20 ID:???

モロ流出したって感じの物だな・・・

338 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 07:24 ID:???

>>336
Lydiaに移住したよ、相変わらずボス厨らしい

339 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 08:25 ID:???

http://www.square-enix.co.jp/games/pc/yankee/

340 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 08:44 ID:???

>>339
うわぁ…
すげーつえぇなこれ

341 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 09:27 ID:???

なんかモロク北カプラの右側でMsaami!が「やっとDOPからMVP(つД｀)飯AFK」とかチャット出してるんだが
BSでDOP倒したのかよ(;´Д｀)

342 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 09:37 ID:???

>>341
そいつロード軽く倒してた希ガス。

343 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 09:51 ID:???

コーラル＞メイタンじゃないの？

344 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 09:54 ID:???

BSの潜在能力は無限大いいいぃぃぃぃぃぃぃ！！！！！！！！！！！！

345 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 10:04 ID:???

>>344
POTが多く積めるだけ

346 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 10:18 ID:???

ｱﾝﾁはリロード大好きな傾向があるみたいだな( ﾟ,_Jﾟ)

347 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 10:50 ID:???

キモスレが潰されたのでここキモスレにしますね（＾＾）

348 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 10:53 ID:???

>>347
次スレ喪前が建てろ

349 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 10:57 ID:???

>>347
ｶｴﾚ!

350 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:04 ID:???

http://www8.big.or.jp/~rmc/cgi-bin/rmc2/board2.cgi/iris-r/?view=topic&par=3603

禿藁

351 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:07 ID:???

どこが笑えるのか説明してくれ

352 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:08 ID:???

>>350
ﾜﾗﾀ

353 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:13 ID:???

>>350
またくそ茸か・・・

354 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:15 ID:???

>>350-352
また茸の自作自演ですか？

355 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:16 ID:???

>>354
かわいそう(　´,_ゝ`)ﾌﾟｯ

356 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:18 ID:???

RMCもOWNもつぶせやｗ
厨の巣窟にしかなってないからな

ｷﾓｽﾚ住人はNametakeを応援しています

357 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:19 ID:???

>>355-356
また茸の自作自演ですか？

358 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:19 ID:???

あぁ、NametakeがRMC壊しますって宣伝か

http://202.212.144.43/cgi-bin/1/hbbs.cgi?bbs=iris&page=1&num=7950

こういう転売厨の自作自演されるのはかなわんからな
おながいします

359 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:20 ID:???

>>357
知的障害者は入姦か脳に帰ろうね（＾＾）

360 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:20 ID:???

ここはｷﾓｽﾚじゃない

帰れ

361 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:22 ID:???

【天使】障害者の笑顔いっぱいの牛丼店オープン【スマイル】
1 名前：依頼８５８ ◆OSAKAgz96o ＠速報記者 ★ 03/05/09 21:04 ID:???
中軽度の知的障害者の就業、訓練の場となる牛丼専門店「久住屋」が八日、
大分市高砂町の「オアシスひろば２１」内にオープンした。
社会福祉法人「博愛会」（大分市）の知的障害者福祉工場「パルクラブ」（久住町）が、
市街地で働く場を提供し、社会進出を促すため開店させた。
メニューは、牛丼並盛り（三百九十円）など。持ち帰りもできる。
材料は、知的障害者授産施設「コロニー久住」（同）で育てた豊後牛などを使っている。
初日から多くの来客があり、「肉がおいしく、安い」と評判も上々だ。
当面、障害者を含む六人で営業する。従業員の後藤愛さん（２５）は
「お客さんに喜んでもらえる牛丼をつくっていきたい」と笑顔で接客していた。
博愛会はこの日、厚生労働省の委託を受けて、「障害者就業・生活支援センター　大分プラザ」
の事務所も開設。久住屋の隣に相談所を置き、就職を希望する障害者の相談に無料で応じる。
ソース
ttp://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/

362 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:25 ID:???

ｷﾓｽﾚ荒らされたからって来るなよｳﾞｫｹ
おまえら全員ｶｴﾚ！

363 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:26 ID:???

卑し隊に反撃されてあのザマかｗ

364 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:28 ID:???

>>363
なんか喪前みたいなのがそういう感じで適当な言い訳つけて、
キモスレで托托してるんだなーって思ったよ

365 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:33 ID:???

>>364
な・・・ひでぇよ
おりゃキモスレもみてっけど、基本的にこっちの住人だぜ？
キモスレのｸｿ共は普段さんざIrisを馬鹿にして
ここをIris隔離キモスレだとか、消えて清々したとかほざくくせに、
いざとなりゃここに逃げ込んできやがってｸｿ共がと思ってんだよ

366 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:36 ID:???

すまん、>>365に萌えた

367 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:38 ID:???

うお、日本語おかしい
思ってんだよ→思ったんだよ

キモスレ住人は～とか謳いやがってむかついたもんだからさ・・・

368 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:39 ID:???

>>365
既に移動してるからこっちに来ないよ

369 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:42 ID:???

Tukimiya Ayu,85 1C 04 00
Eleanorl,85 1C 04 00
伊吹公子,85 1C 04 00

370 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:42 ID:???

そかなら安心だ
>>366
萌えんじゃね

371 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:45 ID:???

>>369
前から疑問だったんだけど、それってどうやって調べてんの？

372 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:48 ID:???

BOTAMOCHI

373 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:50 ID:???

>>371
ID収集はBOTの持つ機能
BOTはしないがID収集はやってるって香具師いるよ
漏れはエミュ鯖でkoreが必要なのと同じ感じで使ってるな

374 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:54 ID:???

BOTがID抜くとかいうやつか
集めて何になるのか知らんけど、怖いな

375 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 11:54 ID:???

J様、プロ南十字路で元気に買い取り中。
1M上から制限なしだってよ。

376 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:04 ID:???

漏れ２００Ｍ以上持ってるけど
Ｊのためなら全リセでいいよ。

377 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:08 ID:???

俺も700Ｍほどあるが全リセされても構わないよ。

378 ：Jude-a：03/05/10 12:09 ID:???

2000Mに達して同格になってから物言えよ屑

379 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:10 ID:???

俺2Mくらいだけど全リセされてもいいよ

380 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:10 ID:???

昼から妬み満載のスレッドだな。

381 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:10 ID:???

>>375.376.379
いいからSS上げろよ

382 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:11 ID:???

>>381
ネタにマジレスかこわるい(・A・)

383 ：ゼノ・リーフ：03/05/10 12:12 ID:???

俺は３キャラ所持金カンストしてるよw

384 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:12 ID:???

つうか>>379に何のSSを求めると言うのか。

385 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:13 ID:???

>>384
ゼニーのSSじゃねぇの？

386 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:14 ID:???

たかが2M所持してるだけのSS見たいのかよ(；´Д｀)

387 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:16 ID:???

実際金なんてさ・・・
Jが鯖の4割くらい持ってそうで怖いよな。

388 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:18 ID:???

>>387
有り得そうで怖いな。

389 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:21 ID:???

普通に考えてみる。2000M有るとして
廃ギルドの総資産って500Mあれば大概お釣り来ると思う。
さば全体に10000Mあるとしても最低2割は持ってるって事だよな・・

390 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:28 ID:???

Tukimiya Ayu,85 1C 04 00
Eleanorl,85 1C 04 00
伊吹公子,85 1C 04 00

伊吹公子はBOT

391 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:28 ID:???

>>389
1stが80代の垢　総資産10M
90前後　50M
95前後　200M
カンスト近く　200M＋人それぞれ

突っ込みよろ

392 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:30 ID:???

おれは1st70台だけど総資産８０Ｍくらいだな

393 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:30 ID:???

>>391
大体そんなもん。転売なしBOSS狙わずでそれぐらい。
BOSS狙い＆転売ならかなりの資産いきそう。あーでもその分ﾚﾍﾞﾙあがらんか

394 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:33 ID:???

つか現金以外の資産なんて、何か基準を作らないと意味がない
例えばハートファンデショーンならいくらで換算するよ？
朱雀屋は来るなよ

395 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:35 ID:???

ゲームごときでむきにならないでくださいよ

396 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:36 ID:???

廃ギルドでたったの500Mって、少ねーな。

397 ：T.sakura：03/05/10 12:39 ID:???

★１月２５日　月曜日★
６時間目終了を知らせるチャイムの音が、校舎の中に響いていた。
【祐一】「よし、放課後だ」
【香里】「…全然、よしじゃないわよ」
【祐一】「邪魔するのか、香里？」
【香里】「相沢君、今週は掃除当番よ」

398 ：T.sakura：03/05/10 12:39 ID:???

【祐一】「いや、俺は転校してきたばっかりだから、何のことだか…」
【香里】「…前の学校にだって、掃除当番くらいはあったでしょ？」
はい、とほうきを手渡される。
【祐一】「…何で、香里が取り仕切ってるんだ？」
【香里】「あたし、学級委員だから」
ちりとりを持って、そんなことを言う。

399 ：T.sakura：03/05/10 12:39 ID:???

【祐一】「…全然知らなかった」
【香里】「とにかく、帰るんだったら、掃除してからね」
逃げよう…。
一瞬そんな考えが脳裏をよぎったが、後が怖そうなのでやめておく。
【名雪】「掃除っ、掃除っ」
謎の歌を口ずさみながら、黒板消しを叩いている名雪は楽しそうだった。

400 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:39 ID:???

ﾃｨｱﾗ1個で100Mだからな
廃ｷﾞﾙﾄﾞなら１Gじゃない？

401 ：T.sakura：03/05/10 12:39 ID:???

結局、掃除が終わって校舎を出るころには、すっかり辺りの風景は様変わりしていた。
雲は赤く染まり、見慣れたはずの校舎の雰囲気も、いつもとはどこかが違っていた。
【祐一】「…きっと、怒ってるな」
あゆの拗ねた表情を思い浮かべながら、俺は夕暮れの街を走る。
【あゆ】「……」
夕焼けの赤に包まれて、ひとりの少女がベンチに座っていた。

402 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【祐一】「よお」
【あゆ】「……あ」
少女が、俺の姿に気づいて顔を上げる。
【あゆ】「うぐぅ…遅いよ…」
【祐一】「悪い。掃除当番だったんだ」
【あゆ】「そうなんだ…」

403 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

拗ねた顔のあゆが、ゆっくりと表情を和らげる。
【あゆ】「だったら、仕方ないね」
立ち上がって、ぽんぽんとコートについた粉雪を払い落とす。
【あゆ】「掃除はちゃんとしないとね」
【祐一】「今日は、これからどうする？」
【あゆ】「もちろん、いつもの場所だよ」

404 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

いつもの場所…。
【あゆ】「…あれ？」
【あゆ】「あはは、いつもの場所ってどこだろうね」
困ったように笑う。
自分で言っていて、分からなかったらしい。
【祐一】「商店街のことなんじゃないか？」

405 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【あゆ】「そっか。だったら、商店街っ」
【祐一】「よし。じゃあ、手でも繋いで行こうか」
【あゆ】「嫌だよ」
【祐一】「どうして？」
【あゆ】「恥ずかしいもん」
【祐一】「こんな人通りの多い場所でキスする方が恥ずかしいと思うけど…」

406 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【あゆ】「わっ、あれは…その…」
真っ赤になって下を向いてしまう。
そんな仕草も、どこか可愛く思えた。
【祐一】「ほら、早く行かないと置いていくぞ」
【あゆ】「え…？　わっ、待って！」
背中の羽を揺らしながら、慌ててあゆが走り寄ってくる。

407 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

また少し陽が傾いて、ふたりの影も、長く石畳に落ちる。
【あゆ】「…ボク…いいよ、手繋いでも…」
赤くなった顔で、俺の手を掴む。
【あゆ】「…これで、ちょっとは暖かいよね…？」
ポケットの中で、あゆの小さな手が触れる。
手を繋ぐのは冗談だったのだが、これはこれで悪くないような気がした。

408 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【祐一】「そうだ…ひとつだけ訊いていいか？」
【あゆ】「うん。ボクで答えられることなら、いいよ」
あゆの手をポケットにしまったまま、夕焼けの道を歩く。
【祐一】「前々から気になってたんだけど…どうして、いつも『ボク』なんだ？」
【あゆ】「どうしてって言われても…ボクは、ずっと昔からボクだよ」
【祐一】「でも、女の子なんだから、もっと違う一人称があるだろ？」

409 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【あゆ】「うぐぅ…いちにんしょうって、なに？」
【祐一】「自分で自分のことを言うときの呼び方のことだ」
【あゆ】「よびかた…？」
【祐一】「俺は、『俺』。あゆは、『ボク』。名雪は、『わたし』」
【あゆ】「そっか…」
やっと、理解したらしい。

410 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【あゆ】「でも、ボクはボクだったらダメなの？」
【祐一】「ダメってわけじゃないけど、もっと女の子らしい言い方もあるだろ？」
【あゆ】「うーん…」
頭を捻って、しきりに考えている。
【あゆ】「…でも、やっぱりボクはボクだよ」
【祐一】「そんな保守的なことでどうする」

411 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【あゆ】「うぐぅ…」
【祐一】「試しに、別の一人称にしてみろ」
【あゆ】「別のって言われても、ボク分からないよ…」
困ったように、俺の方を見上げる。
背中についている羽が、風に運ばれて犬のしっぽのようにぱたぱたと揺れていた。
【祐一】「例えばだな…」

412 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

■『オレ』
■『私』
■『あたし』

【祐一】「例えば、『オレ』とか」
【あゆ】「嫌だよ。ボク女の子だもん」

413 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【祐一】「ボクもオレも一緒だろ」
【あゆ】「ぜんっぜん、違うもん」
【祐一】「一度でいいから、試しに使ってみたらどうだ？」
【あゆ】「…祐一君、もしかして楽しんでる？」
【祐一】「全然そんなことはないぞ」
【祐一】「俺はただ、純粋にあゆのためを思って提案しただけだ」

414 ：T.sakura：03/05/10 12:40 ID:???

【あゆ】「祐一君って、動揺すると口調が大げさになるよね…」
【祐一】「１回でいいから、な？」
【あゆ】「…うぐぅ…本当に１回だけだよ？」
【祐一】「ああ」
【あゆ】「えっと…オレ、あゆ…」
【祐一】「わははっ」

415 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【あゆ】「ひ、ひどいよっ」
【祐一】「いや、あまりにも可笑しかったから」
【あゆ】「…うぐぅ…祐一君がやれって言ったから恥ずかしいの我慢したのに…」
【祐一】「いや、ここまで違和感があるとは思わなかった」
【あゆ】「うぐぅ…祐一君のいじわる…」
涙ぐみながら、ふいっと横を向く。

416 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【祐一】「わ、悪かった。あとで、たい焼きおごってやるから…」
【あゆ】「…うぐぅ…ほんと…？」
【祐一】「ああ、約束するから」
【あゆ】「…うん」
涙目で頷く。
さすがに、ちょっとからかいすぎたかもしれない。

417 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【祐一】「無難なところで、『私』とかどうだ？」
【あゆ】「うーん…」
【祐一】「こんな癖は、今のうちに直しておいた方がいいぞ」
【あゆ】「…ボクは、ボクでいいもん」
【祐一】「今はいいかもしれないけど、これから先、困ることになるかもしれないぞ」
【あゆ】「そんなこと、ないもん」

418 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【祐一】「就職の時とかに、面接で『うぐぅ～ボク、あゆ』なんて言ったら、一発で落とされるぞ」
【あゆ】「…そんなこと、言わないもん」
【祐一】「一度でいいから、『私』って言ってみたらどうだ？」
【あゆ】「…うぐぅ…でも…」
【祐一】「１回でいいから」
【あゆ】「…うん。分かったよ…じゃあ、１回だけ」

419 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

何故か緊張の面もちで、息を整えている。
【あゆ】「えっと…私、あゆ…」
【あゆ】「ど、どうかな…？」
【祐一】「うーん、いまいち面白くなかったな」
【あゆ】「…祐一君、もしかして、からかってた？」
【祐一】「いや、まさか」

420 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【祐一】「俺は純粋にあゆの行く末を案じて…」
【あゆ】「…さっき、いまいち面白くなかったって言ってたもん」
【祐一】「いや、あれは…」
【あゆ】「うぐぅ…祐一君のいじわる…」
涙ぐみながら、ふいっと横を向く。
【祐一】「わ、悪かった。あとで、たい焼きおごってやるから…」

421 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【あゆ】「…うぐぅ…ほんと…？」
【祐一】「ああ、約束するから」
【あゆ】「…うん」
涙目で頷く。
さすがに、ちょっとからかいすぎたかもしれない。
【祐一】「例えば、『あたし』とか」

422 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【あゆ】「…祐一君が言うと、すっごく違和感があるよ」
【祐一】「悪かったな…」
【あゆ】「それに、ボクにも絶対に似合わないよ」
【祐一】「でも、１回だけ試してみたらどうだ？」
【あゆ】「１回でも嫌だよ。恥ずかしいもん」
【祐一】「俺だって言ったんだから」

423 ：T.sakura：03/05/10 12:41 ID:???

【あゆ】「そういう問題じゃないもん」
【祐一】「本当に１回でいいから。な」
【あゆ】「もしかして、面白がってる？」
【祐一】「全然」
【あゆ】「なんか怪しいよ…」
【祐一】「全然怪しくない」

424 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「…あ…」
【あゆ】「…あ…た」
恥ずかしそうに、一生懸命言葉を繋げる。
【あゆ】「あ…たし」
【祐一】「……」
【あゆ】「ど、どう？」

425 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【祐一】「…今、一瞬寒気がした」
【あゆ】「うぐぅ…ほっといて…」
【祐一】「やっぱり、全然似合わないな」
【あゆ】「うぐぅ…すっごく恥ずかしかったよぉ」
【祐一】「悪かった。あとで、たい焼きおごるから」
【あゆ】「え…？　ほんと？」

426 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:42 ID:???

うぐぅは風邪ひかない

427 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「たい焼き…」
もう一度袋に顔を近づけて、心底嬉しそうに目を細める。
【あゆ】「あとで一緒に食べようね」
【祐一】「そう言えば、探し物ってどうなったんだ？」
【あゆ】「…まだ、見つからないよ」
【祐一】「そうか…」

428 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「でも、もしかしたら、見つからない方がいいのかも…」
あゆが、俯きながら独り言のように囁く。
【祐一】「見つからない方がいいって…でも、大切な物なんだろ？」
【あゆ】「…うん。大切な物」
【祐一】「だったら、どうして諦めるんだ？」
【あゆ】「分からないけど…」

429 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「でも、これだけは言えるんだ」
【あゆ】「ボク、すっごく幸せだよ」
【あゆ】「祐一君と会えたこと…」
【あゆ】「こうして、祐一君とお話できることが…すごく嬉しいんだよ」
【あゆ】「ボク、祐一君のこと好きだよ」
【あゆ】「本当に、大好きだよ」

430 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

一度、気恥ずかしそうに横を向いて、そして言葉を続ける。
【あゆ】「きっと、ボクが探している物は、幸せだと必要ない物なんだよ」
【あゆ】「だから、今は、なくても構わない」
【祐一】「…そうか」
【あゆ】「いつか、必要になることがあったら…」
【あゆ】「その時、また探すよ」

431 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

ポケットの中の小さな手が、ぎゅっと俺の手を握る。
【祐一】「冷めないうちに食べるか…たい焼き」
【あゆ】「うんっ」
待ちに待っていたというふうに、あゆが紙の袋を開ける。
【あゆ】「わっ。おいしそうだよ」
雪の街に、白い湯気が立ち上る。

432 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「わっ。いっぱいあるよ」
【祐一】「いっぱい買ったからな」
【あゆ】「ボク、たくさん食べていい？」
【祐一】「食べられるだけ食べてもいいぞ」
【あゆ】「うんっ」
早速ひとつを取り出して、そのまま、はぐっとかぶりつく。

433 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「うぐぅ…おいしいよぉ」
幸せそうに、頬を緩める。
【祐一】「俺も貰っていいか？」
【あゆ】「うんっ。もちろんだよ」
はいっと、紙袋を差し出す。
中から、焼きたてのたい焼きをひとつ取り出すと、夕焼けの街が白く染まった。

434 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【祐一】「ほら、口の周りにあんこつけてるぞ」
【あゆ】「え？　ほんと？」
【祐一】「とってやるから、動くな」
人差し指で、口の横についたあんこをすくい取る。
【あゆ】「…うー」
【祐一】「よし、とれた」

435 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【あゆ】「これくらい、ボクが自分でするよ～」
【祐一】「あんこがついてることも気づかなかったくせに」
【あゆ】「だって、なんだか、恥ずかしいよ…」
赤い光の射し込む街。
そんな、どこか幻想的な風景を、あゆとふたりで歩く。
焼きたてのたい焼きを、頬張りながら…。

436 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

あゆと別れて家に辿り着くと、すでに辺りは夜のとばりが降りていた。
夕飯を食べて、風呂に入って、宿題を片づけると、日付が変わろうかという時間だった。
今日も、楽しかった一日が終わる。
電気を消して、ベッドに潜り込んで、やがて眠りに落ちていった…。

★１月２６日　火曜日★

437 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【祐一】「……」
朝、いつもの目覚まし時計に起こされて、時計を見る。
ちょうどいい時間だった。
カーテンを開けて、朝の光を部屋の中に招き入れる。
眩しいくらいの日差し。
そして、屋根に積もった雪に光が反射して、街全体が白く浮かび上がっていた。

438 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

俺は制服に着替えて、そして鞄を持つ。
もう一度、外の眩しい日差しに目を細めてから、部屋を後にした。
火曜日の授業が続いていた。
最初はひたすら退屈だった授業も、内容が分かってくるにつれて、少しはましなものに思えてくる。
穏やかな昼下がり。
やがて、今日の授業も全て終了する。

439 ：T.sakura：03/05/10 12:42 ID:???

【名雪】「祐一っ、放課後だよ」
担任が出ていくと、いとこの少女が、いつものように駆け寄ってくる。
手には、ほうきとちりとりを持っていた。
【名雪】「今日も、掃除がんばろうね」
【祐一】「…がんばりたくない」
【名雪】「みんなでがんばれば、すぐに終わるよ」

440 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【祐一】「…そうだな、とっとと済ませてしまうか」
名雪からほうきを受け取って、机を隅に寄せる作業を手伝う。
体を動かしていると、この街の気候も、少しはありがたく思えた。
外に出ると、そこは一面の赤い世界だった。
校舎も赤。
地面も赤。

441 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

空も赤。
雲も赤。
そして、雪も赤…。
時間と共に様変わりする街並み。
強い西日に目を細めながら、早足で約束の場所に向かう。
赤く染まったベンチの上に、ひとりの少女が、ちょこんと座っていた。

442 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【あゆ】「……あ」
羽の生えた少女が、俺の姿を見つけて顔を上げる。
【祐一】「よお」
【あゆ】「こんにちは、祐一君」
【祐一】「待ったか？」
【あゆ】「ちょっとだけ」

443 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【祐一】「腹減ってるか？」
【あゆ】「ちょっとだけ」
【祐一】「よし。じゃあ、商店街で何かうまい物でも食うか」
【あゆ】「うんっ」
【祐一】「何がいい？」
【あゆ】「たい焼きっ」

444 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【祐一】「よし、それでこそあゆだ」
【あゆ】「うんっ」
ひとりぼっちで佇んでいた少女…。
満面の笑みと一緒に、精一杯の元気で頷く。
【祐一】「暗くなる前に行くぞ、あゆ」
くしゃっと、あゆの髪の毛を撫でる。

445 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【あゆ】「くすぐったいよ…」
非難の声を上げるあゆと一緒に、夕焼けの駅前から、同じように真っ赤に染まった商店街へ。
【あゆ】「例えば…」
【あゆ】「例えば、だよ…？」
【祐一】「ああ」
買ったばかりのたい焼を抱えながら、すぐ隣を歩くあゆが、ふと口にした言葉。

446 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【あゆ】「もし、ボクの初恋の相手が、祐一君だったとしたら…」
【祐一】「……」
【あゆ】「…そうしたら、祐一君はどうする？」
【祐一】「すぐに取り消してもらう」
【あゆ】「…どうして？」
【祐一】「初恋は、実らないって言うからな…」

447 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【あゆ】「…祐一君」
嬉しそうにぴょこんと振り返る。
【あゆ】「…もしかして、すっごく恥ずかしいこと言ってる？」
横に逸らした俺の顔を追いかけるように覗き込む。
【祐一】「ほっとけ」
初恋は実らない…。

448 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

そう、俺がそうだった…。
俺の初恋の相手…。
夕焼けの下で…。
涙でくしゃくしゃになった顔で…。
【祐一】（……）
俺の初恋の相手…。

449 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

それが誰だったのか…。
今ではどうしても思い出せない…。
【祐一】「…悲しかったことだけは覚えてるのにな」
【あゆ】「…え？」
思わず声になった言葉に、あゆが首を傾げる。
【祐一】「いや、ひとり言だ」

450 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【あゆ】「ひとり言なんて、暗いよ」
【祐一】「ほっとけ」
あゆの笑顔に送られて…。
【祐一】「あゆ。今、幸せか？」
【あゆ】「…うん。幸せだよ」
そう言ったあゆの笑顔は、それでもどこか悲しげに見えた。

451 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【あゆ】「こうして祐一君と一緒にいられることが、ボクにとってはかけがえのない瞬間なんだよ」
【あゆ】「…でも」
【あゆ】「時々、不安になるんだよ…」
【あゆ】「幸せなことが怖いんだよ…」
【あゆ】「怖くて…、不安で…」
【あゆ】「目の前の現実、全てが夢なんじゃないかって…」

452 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【祐一】「それは、考えすぎだって」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「それに、あゆがまじめな台詞言っても似合わない」
【あゆ】「うぐぅ…ほっといてよ」
【祐一】「…今は、７年前とは違うんだ」
【あゆ】「……」

453 ：T.sakura：03/05/10 12:43 ID:???

【祐一】「俺は、ずっとここにいる」
【祐一】「冬が終わって、春が来て…」
【祐一】「そして、雪が溶けても…」
【祐一】「ずっと、この街にいる」
【祐一】「あゆのすぐ側にいる」
【祐一】「約束、しただろ？」

454 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

【あゆ】「…祐一君こそ、まじめな台詞似合わないよ」
【祐一】「悪かったな」
【あゆ】「…でも…うん…嬉しいよ…」
涙混じりの声で、無理に笑おうとする。
【祐一】「泣いてると、せっかくのたい焼きがしょっぱくなるぞ」
【あゆ】「うぐぅ…いいもんっ」

455 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

【あゆ】「…懐かしい味だから…いいもん…」
たい焼きを口いっぱいに頬張りながら、泣き笑いの表情で頷く。
やがて、街の風景が赤から黒に変わる…。
風呂から上がり、とりあえず部屋の暖房をつける。
今はまだ体も温かいが、でもこの寒さだ。
風呂に浸かったくらいでは、すぐに体も冷えるだろう。

456 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

ベッドにもたれかかり、ぐぅっと背伸びをする。
２階の廊下は、俺の部屋以外からは光が漏れていなかったから、たぶん名雪はすでに寝ているのだろう。
コチコチと時を刻む目覚まし時計の文字盤を見ると、時間は１０時過ぎ。
相変わらず小学生並に規則正しい名雪（ただし寝るときだけ）に苦笑しながら、これからどうやって時間を潰すか考えを巡らせる。
…とりあえず、近くのコンビニで夜食でも買ってくるか。
そう思い立った直後、びゅぅと風の音が響く。

457 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

ガタガタと震える窓ガラス。
こんな寒い夜に、外に買いに行こうという発想がでる自分が、何となく信じられなかった。
…この街に来てすぐの時は、そんなこと考えもしなかった。
　　　　　　『慣れるよ、きっと』
そういって微笑んでいたいとこの少女。
実際、その言葉通りになっていた。

458 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

【祐一】「…なんか、悔しいな」
どうして悔しいのかは自分でも分からなかったが、なんとなくそんな気分だった。
時々思うことがある。
もしかしたら、俺はこの街に馴染むことを拒絶しているのかもしれない…。
【祐一】「……」
よく分からない。

459 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

不意に、どさっと何か重いものが屋根の上から滑り落ちる音が部屋に響いた。
雪がその重みで流れ落ちたのだろう。
コンコン…。
今度は別の音。
ノックするような音が聞こえる。
【祐一】「……」

460 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

ドアをノックする音じゃない。
ということは…。
窓？　窓の外か？
■カーテンを開ける
■とりあえず放っておく

461 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

気のせいかとも思ったが、どうやらそうでもないらしい。
腰をあげて、俺はカーテンの閉まった窓に近づいた。
コンコン…。
確かにノックの音が窓の外から聞こえる。
俺はカーテンをつかんで、そのまま左右に開け放った。
【あゆ】「うぐぅ…」

462 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

窓に、あゆが貼りついていた。
【あゆ】「うぐぅ…寒かったよ～」
洗面所から持ってきてやったタオルで頭を拭きながら、あゆが情けない声を上げる。
【あゆ】「寒いし、暗いし、怖いし…」
【あゆ】「それに、屋根から雪まで降ってくるし…」
【あゆ】「なんだか散々だよ～」

463 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

【祐一】「日頃の行いだな」
【あゆ】「そんなことないよっ。ボク、いつもいい子だもん」
【祐一】「いい子は食い逃げなんかしないぞ」
【あゆ】「後でちゃんとお金払ったよっ」
【祐一】「それで、今日は泥棒か？」
【あゆ】「うぐぅ…泥棒はノックなんかしないもん」

464 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:44 ID:???

その腐った魚みたいな目で良く見ておけ
http://www.2ch.net/accuse2.html
http://qb.2ch.net/sec2ch/

465 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

確かにその通りだ。
【祐一】「だったら、何やってたんだ？」
いくらなんでも、気のせいだろ…。
だいたい、２階の窓の外に誰かがいるわけない。
もしかすると泥棒かもしれないが、だとしたら律儀にノックはしないだろ。
しかも、電気がついてる部屋を…。

466 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

コンコン…。
もう一度、確かにノックの音が聞こえる。
【祐一】「……」
幻聴と言い張るにははっきりとした音だった。
律儀な泥棒…？
コンコン…。

467 ：T.sakura：03/05/10 12:44 ID:???

急かすように、もう一度音が響く。
■窓を開ける
■もう少し様子を見る

さすがにこれだけはっきり聞こえると、無視するわけにもいかない。
それに、俺自身音の正体が気になる。

468 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

カーテンの閉まった窓にゆっくりと近づく。
コンコン…。
間違いなく、目の前から聞こえる。
【祐一】「……」
俺はカーテンの端をつかんで、そして左右に引いた。
【あゆ】「…うぐぅ」

469 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

雪の積もったあゆが、窓に貼りついていた。
【あゆ】「さすがに…ちょっと意識が遠退いたよ…」
持ってきてやったタオルで頭に積もった雪を払い落としながら、あゆがストーブの前で震えていた。
【祐一】「あゆ、顔が真っ青だぞ」
【あゆ】「うぐぅ…死ぬかと思ったよぉ…」
【祐一】「髪の毛、凍ってるぞ」

470 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

【あゆ】「…あ、ホントだ」
ぱりぱりになった前髪を、無邪気に指で突っついている。
【あゆ】「わぁ…面白いね～」
死にそうな割には、まだ余裕があるらしかった。
【祐一】「…それで、なにやってたんだ？」
気にはなったが、とりあえずもう少しだけ様子を見ることにする。

471 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

【祐一】「……」
窓の外に神経を集中して、じっと待つ。
【祐一】「……」
しかし、それっきりノックの音はもちろん、物音さえしなくなってしまった。
【祐一】「…やっぱり気のせいか…？」
念のため、カーテンを開けてベランダの様子を確認してみる。

472 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

【祐一】「…誰も、いないな」
よく考えたら当たり前だ。
こんな時間に、こんな場所に、誰かがいるはずがない。
俺はカーテンを閉めた。
結局、その日はこれ以上何かが起きることもなく、俺はベッドに潜り込んだ。
明日のこと、そして明日のことを考えながら、俺は眠りに落ちていった。

473 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

………。
……。
【あゆ】「…祐一君に会いに来ただけだよ」
うつむきながら、遠慮がちに言葉を紡ぐ。
【祐一】「だったら、普通に玄関から入ってこい」
【あゆ】「…最初はそう思ったんだけど、でも、祐一君の部屋以外は真っ暗だったから」

474 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

【あゆ】「…チャイムの音で起こすと嫌だから」
【あゆ】「みんなに迷惑かけないように、一生懸命よじ登って来たんだよ」
【祐一】「馬鹿だな」
【あゆ】「うぐぅ…そんなはっきり言わなくても…」
【祐一】「でも、そういうところを好きになったんだから、俺も同じ馬鹿なのかもしれないけどな」
【あゆ】「…ほんと？」

475 ：T.sakura：03/05/10 12:45 ID:???

【祐一】「自分でもよく分からない」
それが正直なところだ。
【祐一】「しかし、何も今でなくても、明日になったらまた会えるだろ？」
【あゆ】「そうだけど…今、会いたかったんだもん…」
【祐一】「まったく、恐がりのくせに」
【あゆ】「…うぐぅ…怖かったけど…でも、会いたかったんだもん…」

476 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

【あゆ】「…ひとりだと…不安だから…」
そう言って、涙を拭うあゆの仕草がいじらしかった。
■キスをする
■頭を撫でてやる

【祐一】「…あゆ」

477 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

【あゆ】「…？」
不思議そうに顔を上げたあゆの唇に、そっと自分の唇を重ねる。
【あゆ】「…わっ」
【祐一】「わっ、じゃないだろ」
【あゆ】「だって…いきなりだったから…」
【祐一】「だからって、逃げるな」

478 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

【あゆ】「…うぐぅ…」
ベッドにちょこんと座って、真っ赤な顔で俺をじっと見つめる。
【あゆ】「……」
拒絶されれば、それでもいいと思った。
でも、今はあゆの温もりを感じていたかった…。
俺は、あゆの体を抱きしめるように手を伸ばした。

479 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

【祐一】「相変わらず、馬鹿だな」
あゆの頭にぽんと手を置いて、くしゃくしゃと髪を撫でる。
【あゆ】「…うぐぅ…」
首をすくめて、目を細める。
【祐一】「それで、これからどうするんだ？」
【あゆ】「…どうしよう…」

480 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

【祐一】「やっぱり馬鹿だな」
【あゆ】「うぐぅ…馬鹿じゃないもん…」
【祐一】「泊まっていくか？」
【あゆ】「……」
【祐一】「俺はリビングで寝るから、ここのベッド使ってもいいぞ」
【あゆ】「…本当にいいの？」

481 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

【祐一】「何だったら、俺もここで寝ようか？」
【あゆ】「…嫌だよ」
【祐一】「それとも、今から帰るか？」
【あゆ】「…うぐぅ…もっと嫌…」
ちなみに、外は真っ黒だった。
【あゆ】「…ごめんね、祐一君」

482 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

結局、あゆがここで寝て俺はリビングのソファーで寝ることになった。
【祐一】「パジャマ、俺の使ってもいいけど？」
【あゆ】「ううん、いいよ。このまま寝るから」
【祐一】「じゃあ、また明日な」
【あゆ】「…うん。お休み、祐一君」
ソファーで横になって、押し入れから引っぱり出してきた布団や毛布をかぶる。

483 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

思ったほど寝づらくはなかった。
【祐一】「…朝、秋子さんが起きてきたらびっくりするだろうな…」
そんなことを考えながら、布団を目深に被って目を閉じた。
………。
……。
【あゆ】「…ど、どうしたの祐一君…？」

484 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

この状態でどうしたもないと思うけど…。
【あゆ】「祐一君…あの…触ってるよ…」
戸惑いながら、どうしていいのか分からずに俺の顔を見上げる。
触ろうと思って触っているわけだから、そんなことを言われても困る。
【あゆ】「祐一君、なんだかおかしいよ…」
もしかしたら、本当におかしいのかもしれない。

485 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

あゆに対してこんな感情を抱く自分に、誰よりも俺自身が戸惑っていた。
雪の街で、少女はいつも笑顔だった。
ころころ変わる表情に、こっちがつられて笑っていた。
子供っぽくて、小さくて…。
おかしな女の子だといつも思っていた。
いや、俺はあゆを女の子としても見ていなかったのかもしれない。

486 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

７年前、雪の中で出会った。
日が落ちるまで、一緒に遊んだ。
冬の商店街を、一緒に走った。
まるで仲のいい兄妹のように思っていたあゆは、俺にとって本当はどんな存在だったのか。
そして、あゆにとって俺は…。
【あゆ】「祐一君、ボク帰るよ…」

487 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

その言葉を遮るように、あゆの体を抱きしめる。
【あゆ】「苦しいよ…祐一君…」
セーター生地の上から、小柄な少女の体温が伝わってくる。
すぐ間近にあるあゆの顔。
戸惑うように視線を泳がせながら、居住まいを正すように体をもじもじさせている。
【あゆ】「えっと…」

488 ：T.sakura：03/05/10 12:46 ID:???

俺と視線が合うと、逃げるように部屋の壁に目をやる。
【あゆ】「うぐぅ…」
そしてそのまま、顔を真っ赤にして下を向いてしまう。
【あゆ】「嫌、だよ…」
懇願するような、あゆの言葉。
だけど俺は、あゆの体を離さなかった。

489 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

後ろから、あゆの膨らみに手のひらを重ねる。
柔らかなセーターの感触と、あゆの温もりが伝わる。
【あゆ】「祐一君」
何かを決心したように、俺の方を見上げる。
【あゆ】「本当に、ボクでいいの？」
【祐一】「俺は、あゆがいい」

490 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

【あゆ】「でも、ボク、小さいし…」
【あゆ】「胸だって、たぶん、名雪さんよりないし…」
【あゆ】「料理だってへたくそだし…」
【あゆ】「恐がりだし…」
【あゆ】「それに、それに…」
おそらく、自分でも何を言っているのか分からないのだと思う。

491 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

【あゆ】「えっと、えっと…」
言葉に詰まりながら、何度も何度も、同じ言葉を繰り返す。
そんな少女の体を、ぎゅっと抱きしめる。
【あゆ】「うぐぅ…苦しいよ…」
いまいちムードがでないが、それは望みすぎというものかもしれない。
俺は、そのままあゆの体をベッドの上に横たえようとする。

492 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

しかし、あゆがシーツに手をついてそれに抵抗する。
【あゆ】「ダメだよ。まだ祐一君の言葉、聞いてないもん」
【祐一】「…俺は、あゆのことが好きだから」
【あゆ】「そんなこと言って、後悔しても知らないよ…」
【祐一】「俺は後悔しない」
【あゆ】「だったら、ボクも後悔はしないよ…」

493 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

【あゆ】「だって、祐一君の体、あったかいもん…」
あゆの体から力が抜けて、シーツの上に少女がぽてっと倒れ込む。
あゆの小さな体がシーツの中央で折り畳まれて、一際小柄に見えた。
俺はあゆの上着に手をあてて、そのまま押し上げる。
白いお腹、そして両の膨らみが露わになる。
【あゆ】「やっぱり恥ずかしいよ…」

494 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:47 ID:???

誤爆してる･･･誤爆してるよう（＞＜

495 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

怯えるように、ぎゅっとシーツの端を掴む。
その言葉を肯定するように、あゆの肌がゆっくりと朱を帯びていた。
部屋の暖房はついたままだが、やはり直接空気に触れると冷たいらしい。
視線をどこに置いていいのか分からない、というふうにあゆの瞳がきょろきょろと動く。
【あゆ】「えっと、ボクの胸、小さいよね…」
【祐一】「小さいな」

496 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

【あゆ】「うぐぅ…普通そんなこと思っても言わないもん」
【祐一】「それ以前に、普通はそんなこと訊かないと思うけど」
【あゆ】「だって…気になるもん」
上目遣いに俺を見上げる。
そんな何気ない仕草が愛おしいと思った。
俺は赤みを帯びた胸に、直接手のひらを宛う。

497 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

【あゆ】「……」
ぎゅっと掴んだシーツに力が入る。
体をくの字に折り曲げて、自分の体をかばうように体を丸める。
【あゆ】「…ボクの体、変じゃないよね？」
【祐一】「胸が小さい以外は」
【あゆ】「…う～」

498 ：T.sakura：03/05/10 12:47 ID:???

【祐一】「だから、そういうことは訊くなって」
【あゆ】「でも…気になるもん」
真っ赤になった顔で、ふいっと横を向く。
どこか子供っぽい仕草だった。
やっぱり、あゆ相手にムードは期待できないな…
本当に子供を相手にしているような、どこかそんな錯覚さえ覚える。

499 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:48 ID:???

この荒氏は>>390あたりに反応した香具師か？

500 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

それはそれで、あゆらしいといえばその通りだけど。
俺は、あゆの胸に当てただけの手を、ゆっくりと動かす。
【あゆ】「…あ」
手のひらの中で、柔らかな膨らみがゆっくりと形を変えていく。
その先端を、指の間で引っかけるように動かす。
その都度柔らかな感触が伝わり、そして、あゆが上気した表情でため息にも似た声を漏らす。

501 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

【あゆ】「なんだかくすぐったいよ…」
不思議な感覚に戸惑いながら、不安げに俺の表情を覗き込む。
【あゆ】「くすぐったいし、ちょっと寒いかな…」
あはは…と照れ隠しのような笑いを漏らす。
寝転がったままの少女の体。
俺は、キュロットのボタンに手をかける。

502 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

【あゆ】「…ど、どうするの？」
もちろん脱がす。
【あゆ】「だ、だめだよ祐一君っ」
ボタンをはずして、ファスナーを下げる。
あゆの下着が、ファスナーの隙間から少しずつ露わになる。
【あゆ】「…うぐぅ」

503 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

思ったよりも抵抗はなかった。
【あゆ】「…あっ」
キュロットを取り去ると、その下から飾りっけのないピンク色の下着が顔を覗かせる。
【あゆ】「…うぐぅ…見ないで…」
さらに体をよじって、俺の視線から逃げるように体を丸める。
俺は、そんなあゆの体をゆっくりと抱き起こした。

504 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

あゆの体が、俺のすぐ目の前にあった。
小柄な体は、ほとんど重さを感じなかった。
【あゆ】「わっ…祐一君、どうするの…？」
上擦った声で、俺の行動に戸惑っていた。
俺は、無言であゆの下着に手をかけた。
【あゆ】「…祐一君…！」

505 ：T.sakura ◆yGAhoNiShI ：03/05/10 12:48 ID:???

一旦Iris板に移動おねがいしま～す（＾＾）

一旦Iris板に移動おねがいしま～す（＾＾）

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506 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

さすがに抵抗があるのか、必死で俺の腕を掴む。
それでも、俺は行為を止めなかった。
少しずつ、あゆの隠された部分が露わになる。
【あゆ】「…うぐ…ひどいよ…」
俺にやめる意志がないことを感じ取ったのか、腕に宛っていたあゆの手から力が抜けていた。
程なくして、あゆの足から丸まった下着がぽとりと落ちる。

507 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

【あゆ】「……」
真っ赤になったあゆは、無言だった。
そのまま、直にあゆのその部分にそっと触れてみる。
【あゆ】「……っ」
指の先が触れると同時に、あゆの体が固くこわばる。
本当に微かに、その部分は湿っていた。

508 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

すぐ目の前のあゆは、必死で何かを堪えるように、口をぎゅっとつむっていた。
あゆの部分から手を離して、今度は白いセーターを脱がすために手を当てる。
その手を、あゆの小さな手が遮る。
【あゆ】「…セーターくらい…自分で脱げるもん…」
俺の方を見ることなく呟いて、胸元までたくし上げられたセーターの裾に手をかける。
【あゆ】「……」

509 ：T.sakura：03/05/10 12:48 ID:???

そして、意を決したように、一気にセーターを脱ぎ捨てた。
【あゆ】「…うぐ…」
小さなふたつの膨らみが、震えるように揺れていた。
目の前の少女は、靴下だけを残してあとは何も纏っていなかった。
上気した肌が、ピンク色に染まる。
そろそろいいかもしれないな…。

510 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

【祐一】「…あゆ」
俺は、できるだけ優しくあゆの頭を撫でた。
【あゆ】「……」
あゆは無言だったが、それでも僅かに体の力が抜けたようだった。
俺は、あゆの腰に手を回して、抱きかかえるようにあゆの体を引き寄せる。
【あゆ】「……」

511 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

俺の意図が分かったのか、あゆはぎゅっと目をつむって、何かに耐えるような表情を覗かせていた。
【あゆ】「…祐一君」
【あゆ】「ボクのこと、本当に好きでいてくれる…？」
【祐一】「ああ、約束する」
【あゆ】「…うんっ」
涙の浮かぶ目を細めて、そして頷く。

512 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

俺はすでに大きくなったものを、あゆの体に重ねる。
【あゆ】「……ぅ」
あゆの表情がこわばる。
その部分は温かくて、そして他に形容できないような感触だった。
ぬるっとした粘液の中に、僅かに俺のものが沈む。
だけど、すんなりと入ったのはそこまでだった。

513 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

先端があゆに包まれたところで、動きがとまる。
【あゆ】「…うぐ…」
あゆが、小さく声を漏らす。
口元に手をあてて、口をついて出る言葉を、必死で飲み込もうとしている。
【祐一】「…大丈夫か、あゆ」
【あゆ】「うぐぅ…大丈夫…ぜんっぜん大丈夫だよ…」

514 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:49 ID:???

エチシーンｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!

515 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

大丈夫なわけがないことはあゆの様子を見れば分かる。
それでもあゆに声をかけたかったし、あゆはその声に応えてくれた。
俺は、少しでもあゆの負担が軽くなるように、しっかりとあゆの体を抱きとめる。
あゆの中を感じながら、やがて、あゆの体が完全に沈み込んでいた。
【あゆ】「…うぐ…」
あゆの体が軽いとはいえ、苦しくないはずはなかった。

516 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

口元でぎゅっと手を握って、泣き出しそうになるのを堪えるように、目を瞑る。
【あゆ】「…いいよ…祐一君…」
吐息のような声。
【あゆ】「…ボクは…大丈夫だから…」
その健気な声が、嬉しかった。
俺は、ゆっくりとあゆの体を引き寄せた。

517 ：T.sakura：03/05/10 12:49 ID:???

【あゆ】「…っ…」
好きな人。
好きだった人。
あの冬の日から、ずっと…。
だから、その温もりを感じていたかった…。
俺は、何度もあゆの体を抱き寄せた。

518 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

何度も、何度も…。
あゆを、感じながら…。
最後の一瞬まで、ずっと…。
……。
………。
すぐ隣で、あゆの小さな寝息が聞こえる…。

519 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

リビングで寝ると言った俺の手を、あゆは無言で握っていた…。
そして、あゆが眠りにつく前にふと呟いた言葉があった…。
「…祐一君」
「…思い出って、なんのためにあるんだろうね」
その言葉の意味も分からないまま、俺も夢の中に落ちていった…。

520 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

★１月２７日　水曜日★
………。
……。
【声】「…祐一さん」
…微睡みの中で、俺を呼ぶ声が聞こえる…。
【声】「…朝ですよ、祐一さん」

521 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

…朝。
【祐一】「…ふぁ」
【秋子】「おはようございます、祐一さん」
【祐一】「…おはようございます」
目を擦りながら周りを見てみると、そこは自分の部屋ではなかった。
【祐一】「…そっか」

522 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

不意に、昨夜の記憶が蘇る…。
確か、あゆが真夜中に訪ねてきて…。
【祐一】「……」
それで、ベッドをあゆに譲って俺はここで寝ることにしたんだった…。
【秋子】「朝ご飯、もう準備しても構わないですか？」
【祐一】「…え、ええ」

523 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

きっと、起きてきた秋子さんがびっくりするだろうという予測は、見事に裏切られた。
【祐一】（…相変わらず冷静な人だ）
そんなことを考えながら、毛布と布団を押し上げる。
【祐一】（…あゆのやつ、まだ寝てるのか…？）
制服に着替えるという用もあって、階段を駆け上がる。
【祐一】「…あれ？」

524 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

しかし、部屋に中には誰の姿もなかった。
【祐一】「…もう帰ったのかな…」
とりあえず、当初の予定通り制服に着替えて、部屋を後にした。
………。
……。
『朝～、朝だよ～』

525 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

『朝ご飯食べて学校行くよ～』
【祐一】「…朝…？」
下がってくる瞼を擦りながら、目覚ましのボタンを押す。
【祐一】「…ふぁ…朝か…」
大きくあくびをして、そして、あることに気がついた。
【祐一】「…あゆ…？」

526 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

ベッドの中にも、部屋の中にも、昨日の少女の姿はなかった。
【祐一】「…もう帰ったのか…？」
寝起きの重たい頭を揺すって、俺は制服に着替えた。
名雪は、朝練ですでに家を出ていたので、今日はひとりで登校ということになる。
【あゆ】「…あ、祐一君」
門の横に、あゆの姿があった。

527 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【祐一】「どうしてこんなところにいるんだ？」
【あゆ】「一緒に行こうと思ったんだよ」
【祐一】「そうじゃなくて…どうして家の中で待ってなかったんだ？」
【あゆ】「…えと…」
【あゆ】「…恥ずかしかったから…」
確かに、いきなり真夜中に訪ねてきて、そのまま部屋に居座っているところを見られたら恥ずかしいのかもしれない…。

528 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

確かに、あんなことがあった後に顔を合わせるのは、恥ずかしいのかもしれない…。
【あゆ】「……」
実際、今もあゆの顔は真っ赤だった。
【あゆ】「えっと…名雪さんは…？」
【祐一】「今日は部活の朝練。だから、俺たちだけだな」
【あゆ】「…そうだね」

529 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【祐一】「途中までだけど、一緒に行くか？」
【あゆ】「うんっ」
いつものリュックを背負いなおして、あゆが元気よく歩き出す。
【祐一】「いつも思うんだけど、そのリュックの中って何が入ってるんだ？」
【あゆ】「普通だよ」
【祐一】「普通じゃわかんないって」

530 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【あゆ】「教科書とか、ノートとか、筆記用具とか…」
【あゆ】「他にも、友達に借りたＣＤとか、雑誌とか…」
【祐一】「何だ、本当に普通だな」
【あゆ】「だから言ったんだよ」
他愛ない会話。
そのひとつひとつが、何よりも大切な時間だった。

531 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【あゆ】「ボク、こっちだから」
通学路の途中で、右の脇道を指さす。
【祐一】「そっか、あゆの学校ってこっちなんだな…」
【あゆ】「うん。まだずっと奥だけど」
【祐一】「しかし、いいよな。私服登校っていうのも」
【あゆ】「そうでもないよ」

532 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【祐一】「でも、学校帰りに遊んでても分からないだろ？」
【あゆ】「うーん、そうかも」
【祐一】「制服なんか、堅苦しいだけで何もいいことなんてないぞ」
【あゆ】「でもボク、祐一君の学校の制服、憧れるよ」
【祐一】「あの変な制服が？」
【あゆ】「変じゃないよ…。ボク、一度でいいからあの制服着てみたいな」

533 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【祐一】「今度名雪に借りたらどうだ？」
【あゆ】「…うぐぅ…でも、サイズが…」
【祐一】「確かにそうだな…」
パジャマでも合わなかったんだから、制服がぴったりのはずがない。
【祐一】「俺みたいに転校するとか」
【あゆ】「それこそ無理だよ…」

534 ：T.sakura：03/05/10 12:50 ID:???

【祐一】「でも、一度あゆの通ってる学校っていうのを、見てみたいな」
【あゆ】「…ボクの学校？」
【祐一】「あゆがそれだけ大好きだって言う学校を、一度見てみたい」
【あゆ】「それなら、ボク、案内するよ」
【祐一】「お。いいのか？」
【あゆ】「それくらい大丈夫だよ」

535 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【祐一】「じゃあ、いつにする？」
【あゆ】「今日でいいよ」
【祐一】「だったら、今日の夕方にな」
【あゆ】「うん。楽しみにしててね」
【祐一】「それはそうと、ずいぶん歩いてきたけど、学校は大丈夫なのか？」
【あゆ】「え…？　わっ」

536 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

慌てて、来た道を引き返す。
【あゆ】「また後でね、祐一君っ」
【祐一】「ああ」
振り返って手を振るあゆを見送って、俺の自分の学校に向かう…。
チャイムが鳴って、今日の授業が全て終了した。
【名雪】「祐一、放課後だよ」

537 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【祐一】「やっと、終わったな」
そそくさと鞄の中に必要な物を詰める。
【名雪】「祐一、今日はこれからどうするの？」
【祐一】「学校」
【名雪】「…え？」
【祐一】「俺はこれから学校だ」

538 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【名雪】「…学校？」
【祐一】「じゃあな、名雪」
鞄を背負って、教室を出る。
【名雪】「…う、うん」
その背中を、名雪が不思議そうに見送っていた。
駅前に辿り着く頃には、すっかり陽も傾いていた。

539 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【あゆ】「…祐一君」
ベンチに座って待っていたあゆが、俺の姿を見つけて駆け寄ってくる。
【あゆ】「こんにちは、祐一君」
【祐一】「今日は早かっただろ？」
【あゆ】「うん。そうだね」
【祐一】「じゃあ、早速行くか」

540 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【あゆ】「うんっ。案内するよ」
先頭を切って、あゆが歩き始める。
【祐一】「こっからどれくらいかかるんだ？」
【あゆ】「うーん…。３０分くらい」
【祐一】「結構かかるんだな…」
駅前の時計で時間を確認する。

541 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

日が落ちるまでは、まだ少し余裕がありそうだった…。
その場所は、街の外れにあった。
鬱蒼と茂る、森の入り口。
その木と木の間に、子供がひとりやっと通れるような、そんな隙間があった。
その空間に存在する物は、複雑に枝を絡ませた、木々。
そして、その上に降り積もったままの、雪。

542 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

そのふたつだけだった。
【あゆ】「……」
その前で、あゆが立ちすくんでいた。
背中を向けているあゆの表情は分からない。
【祐一】「…まさか…」
【祐一】「…この中に…入っていくのか？」

543 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「森のそばって…中のことだったのか？」
【あゆ】「…うん」
目の前に広がる森の姿に、一番驚いているのは、あゆ自身に思えた。
【あゆ】「…この中に学校があるんだよ…」
【祐一】「ずいぶんと不便なところだな…」

544 ：T.sakura：03/05/10 12:51 ID:???

【あゆ】「…うん」
【祐一】「なぁ、あゆ…」
【あゆ】「……」
【祐一】「本当に、こんな所に学校があるのか？」
【あゆ】「……」
【祐一】「どう考えたって…」

545 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

【祐一】「…くそっ」
あゆひとりを行かせるわけにもいかない…。
何より、あゆの様子が明らかにおかしかった。
俺も、その小径に一歩を踏み出す。
あゆの姿は、そのずっと先にあった…。
………。

546 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

……。
………。
……。
しばらくは、お互い無言だった。
道なき道…。
そんな言葉が一番しっくりとくる。

547 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:52 ID:???

荒らしてる奴はこいつかとおもわれ
エロゲオタだし理論にかなう

810 名前：また名無しかよ投稿日： 2003/05/09(金) 16:27 [ YKgLoQRo ]

http://202.212.144.43/cgi-bin/0/hbbs.cgi?bbs=iris&page=1&num=30995

もう一つ面白いのを発見した

814 名前：また名無しかよ投稿日： 2003/05/09(金) 17:56 [ ou7UXl0Q ]

Tukimiya AyuはBOTerでほぼ間違いないだろ・・・
そこの取引BBSでも横槍入れられてるが、以前からプロ十字路で子デザC、枝、エルダC
猫耳など大量に売ってるの見たしな。
さらにビタタCを売れてるにも関わらず5日連続で露店に置いてあったを見た。
必死で言い訳してるが無理ありすぎなのにはﾜﾗﾀ。

Tukimiya Ayu,85 1C 04 00
Eleanorl,85 1C 04 00
伊吹公子,85 1C 04 00

伊吹公子がBOT

548 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

【祐一】「……」
【あゆ】「……」
道はどんどん狭くなっていく。
そして、あゆの表情には、明らかな焦りの色が出ていた。
【祐一】「何度も訊いてあれだけど、本当にこの先に学校があるのか…？」
【あゆ】「…あるよっ」

549 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

【あゆ】「…ボクが通ってた」
【あゆ】「…ずっと通っていた学校」
【あゆ】「今日だって…」
【祐一】「……」
あゆの歩調はどんどん速くなっていく。
しかし、それに比例して道は狭くなり、俺たちの進入を阻んでいた。

550 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

…やがて…。
その場所は、目の前にあった…。
ぽっかりと開いた場所だった。
大きな切り株を中心に、その周りだけ地面が顔を覗かせていた。
さながら、好奇心旺盛な子供たちの遊び場になりそうな、そんな空間だった。
【あゆ】「……」

551 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

あゆは、その場所…特に、大きな切り株をただじっと見つめていた…。
大人が３人手を繋いでも１周できないような、そんな巨大な切り株だった。
そして、そんな風景が真っ赤に染まっている。
【祐一】「……」
赤い風景…。
何かが、記憶の片隅で動いた…。

552 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

思い出の奥底…。
忘れていた風景…。
【あゆ】「…嘘…だよ…」
あゆが、震えるような声で、呟く。
【あゆ】「…どうして…」
【あゆ】「…ボク…どうして…」

553 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

あゆは、明らかに何かに怯えていた。
【あゆ】「…ここ…知ってる…」
嗚咽にも似た、あゆの声…。
【あゆ】「…ボク…ここで…」
【あゆ】「…学校…」
【あゆ】「…嘘…だよ…」

554 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

【あゆ】「…そんなの…嘘…だよ…」
【あゆ】「…だって…だって…」
涙混じりの、あゆの悲壮な声だった…。
【あゆ】「…ボク…ここにいるよ…」
【あゆ】「…だったら…どうして…」
【祐一】「あゆ…」

555 ：T.sakura：03/05/10 12:52 ID:???

一体、何が起こっているのかさえ、俺には分からなくて…。
あゆに声をかけることさえできなかった。
【あゆ】「…ボク…ここにいたらいけないの…？」
【あゆ】「…いたら…いけない人間なの…？」
それは、誰に対する問いかけなのかさえ、今の俺には分からなかった…。
【あゆ】「…嘘…」

556 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

【あゆ】「…嘘…だよ…」
【あゆ】「…嘘だよ…っ」
【あゆ】「そんなの嘘だよっ！」
【祐一】「おい、あゆっ！」
あゆが、糸の切れた人形のように、その場に崩れ落ちる。
【あゆ】「…そうだ…」

557 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:53 ID:???

>>547
わかったわかった
少し黙れ

558 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

ぽつり…と、あゆがかすれた声で呟く。
【あゆ】「…鞄…」
何かを思い出したように、あゆが背負っていた鞄をおろす。
【あゆ】「…今日も…学校あったもん…」
【あゆ】「…だから…だから…」
鞄のホックを外して、中身を開ける。

559 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

【あゆ】「…え…」
【あゆ】「…どう…して…」
しかし、鞄の中は空っぽだった…。
【祐一】「あゆ…一体何があったんだ…？」
【あゆ】「……」
鞄を置いたまま、あゆが立ち上がる。

560 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

【あゆ】「…大したことじゃないよ…」
その声は、聞き取れないくらい、涙が混じって…
【あゆ】「…昔のこと…思い出しただけだから…」
【祐一】「昔のこと…？」
【あゆ】「…ボク…探さないと…」
【祐一】「おいっ！　あゆっ！」

561 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 12:53 ID:???

そうか、お前はＩＲＩＳキャラなのか。
誰かバレバレだな。

562 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

鞄を置いたまま、あゆが走り出す。
俺は、慌て鞄を拾い上げる。
そして…。
■すぐに後を追いかける
■この場所にしばらくいる

563 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

俺は、鞄を持ったまま、すぐにあゆの後を追いかけた。
俺は、この場所にとどまることにした。
あゆの様子も気になったが、それ以上にこの場所が気にかかった。
【祐一】「……」
まるで、昔この場所に立っていたことがあるかのような…。
初めて足を踏み入れたときから、ずっとそんな感覚があった。

564 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

【祐一】「……」
ずっと昔…。
子供の頃…。
この場所で…。
【祐一】「……」
しかし、そこまでだった。

565 ：T.sakura：03/05/10 12:53 ID:???

それ以上先は、まるで深い霧の中のように不鮮明だった。
【祐一】「…でも、確かに」
そんな確信だけはあった。
でも…。
結局、それ以上何も思い出せないまま、時間は容赦なく過ぎていった…。
夜のとばりが降りて…。

566 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

あゆとも再会できないまま…。
やがて、長かった１日が終わる…。
あゆのリュックだけを残して。
森の中を、来た時とは逆の方向に走る。
すでに、陽はほとんど隠れて、鬱蒼とした森の中は闇に等しかった。
そんな中で、あゆの小さな背中を追って、ひたすら走る。

567 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

薄暗い道と、突き出した枝が行く手を遮る。
それでも、あゆの背中を見失わないように、ただ必死で走った。
今、あゆを見失ってしまうと、二度と会えないような…そんな気がしたからだ。
【祐一】「……」
どれくらい走ったかも分からない…。
やがて、明かりのある場所に出た。

568 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

そこは、遊歩道のような場所だった。
まばらな街灯に照らされて、両端の木々が闇の中に浮かび上がっていた。
ただ、闇雲に走り出した、あゆの背中を追って来た末に辿り着いた場所。
気がつけば、俺はここに立っていた。
見上げると、いつの間に降り出したのか、闇に霞んだ雪がゆらゆらと舞い落ちていた。
風はない。

569 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

穏やかで、そして静かな夜だった。
【祐一】「…あゆ」
突然せきを切ったように泣き出した少女の名前を呼びながら、闇の向こうに目を凝らす。
木々の隙間。
かろうじて街灯の明かりが届くか届かないかの空間に、人影があった。
【祐一】「あゆっ！」

570 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

571 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

その声が届いたのかどうかは分からない。
俺は、雪を踏みしめながら、その人影に近づいていった…。
そこは、さらに闇の中だった。
光はほとんどない。
あるはずの月明かりも、分厚い雪雲に囲まれて、その光は届かない。
雪が強くなっていた。

572 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

空を見上げると、白い粒が螺旋に流れている。
【祐一】「あゆっ！」
何も見えない闇に向かって、少女の名前を叫ぶ。
あの時のあゆの表情…。
まるで、どうしようもない悪夢を目の当たりにしたような、そんな絶望的な涙だった。
【祐一】「あゆっ！」

573 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

もう一度、その名前を呼んでみる。
静まり返った空間に、俺の声だけが響く。
【祐一】「…くそっ」
ここにあゆが来ていることは間違いない。
まるで何かにすがるような…。
俺が最後に見たあゆの表情は、そんな絶望に捕らわれていた。

574 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

いつも元気で、
そして無邪気で、
からかうと、拗ねて、怒って、
でも、すぐに笑顔で、
そう、最後にはいつも笑顔だった。
【祐一】「……」

575 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

だけど、最初は違っていた。
７年前、あの商店街で出会ったときのあゆは、深い悲しみの中で泣いていた。
今のあゆは、その時に似ていた。
探さないといけない…。
今、あゆを見失うと、もう二度とあゆの笑顔を見ることはできない…。
そんな気がした。

576 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

まとわりつく雪を払い除けながら、奥へ奥へと入っていく。
少しずつ目が闇に慣れてきたとはいえ、それでも手探りでないと進めない。
ザ…。
雪の降る音さえ聞こえそうな静寂の中で、土を掘るような音が鼓膜を振動させた。
ザ…ザ…。
間違いない。

577 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

【祐一】「…あゆ？」
手探りで音のする方に歩いていく。
ザッ…ザッ…。
木々に囲まれた空間。
少しずつ、音が大きくなる。
そして、その先に…。

578 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

【あゆ】「……」
濡れた地面に膝をついて、土をかきだしていた。
【祐一】「あゆっ！」
【あゆ】「……」
無言で、土をかき出す。
【祐一】「何やってんだ！」

579 ：T.sakura：03/05/10 12:54 ID:???

【あゆ】「……」
再び、土をかき出す。
【祐一】「……」
淡々と同じ作業を繰り返す。
やがて、あゆの手がとまる。
泥をかき出した手は、痛々しいくらいすり切れていた。

580 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

僅かに、赤いものが滲んでいる。
【あゆ】「…探し物…だよ」
今やっと俺の存在に気づいたかのように、あゆが顔を上げる…。
泣き笑いのような表情だった。
危うい均衡で保たれた表情。
ほんの少しのきっかけで、そのまま泣き崩れてしまいそうな…。

581 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【祐一】「探し物って、ここに埋まってるのか？」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「だったら、明日、夜が明けてから探せばいいだろ？」
【あゆ】「…ダメ、だよ」
【祐一】「……」
【あゆ】「…だって」

582 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

俺の方を向いて、悲しげに笑う。
【あゆ】「…夜は、明けないかもしれないよ」
悲しみを通り越したような表情で、消え入りそうな声で…。
【祐一】「……」
【祐一】「…分かった」
コートを脱いで、あゆの体にかける。

583 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

そして、あゆの隣に座り込む。
【あゆ】「…祐一…君？」
雪の冷たい感触、そして、溶けた水がズボンの膝に染み込んでくる。
【祐一】「どうしても探し出さないといけないんだろ？」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「だったら、さっさと見つけるぞ」

584 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「探し物、見つけだすんだろ？」
【あゆ】「…う、うん」
【祐一】「ここのどこかにあるのか？」
【あゆ】「…うん」
地面に膝をついて、真下の雪と泥をかき分ける。

585 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

ひたすら、そんな作業が続いた。
場所も分からない…。
どんな物なのかさえ分からない…。
それでも、俺たちは指が痛くなるまで掘り続けた。
しかし…。
何かが出てくることは、最後までなかった。

586 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【祐一】「ひどい姿だな、お互い…」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「あゆ、お前、コートはどうしたんだ？」
【あゆ】「…そこ」
１本の木を、指さす。
その木の枝に、あゆのダッフルコートがかかっていた。

587 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【祐一】「ちょっと待ってろ、取ってきてやるから」
【あゆ】「…ごめんね、祐一君」
【祐一】「いいって、これくらい」
あゆに背中を向けて、コートのかかっている木に向かって歩く。
【あゆ】「もう、会えないと思うんだ…」
コートを手にした俺の背中に、淡々としたあゆの言葉が投げかけられる。

588 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【あゆ】「せっかく、再会できたのに…」
【あゆ】「本当に…ごめんね…」
【祐一】「おいっ！　何を言って…」
振り返った先…。
そこにはもう、あゆの姿はなかった…。
　　　『もう、会えないと思うんだ…』

589 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

　　　『ごめんね、祐一君…』
　　　『せっかく、再会できたのに…』
　　　『本当に…ごめんね…』
あゆの、言葉のひとつひとつが、俺の心に重くのしかかっていた…。
だから…。
今の俺には、その場所でただ、立っていることしかできなかった…。

590 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

まるで…。
あの、冬の日のように…。
その日の夜、俺は夢を見た…。
夢の中の俺の手は小さくて、そして無力だった…
……。
………。

591 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【女の子】「……」
女の子がいた。
【女の子】「……」
オレンジに浮かび上がる場所で、木のベンチにちょこんと座って…。
【女の子】「……」
たったひとりのことを、ずっと待っていた…。

592 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【女の子】「……あ」
その人影に気づいて、少女は顔を上げる。
悲しげな表情から、笑顔へ…。
【女の子】「…こんにちは」
まるで、氷が溶けるように…。
【女の子】「祐一君っ」

593 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【あゆ】「遅いよ、祐一君」
【祐一】「ごめん、今日はちょっと準備があったんだ」
【あゆ】「…準備？」
【祐一】「荷物の整理とか、色々な…」
【あゆ】「……」
【祐一】「ほら、そんな顔すんなって」

594 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【あゆ】「祐一君…もうすぐ帰っちゃうんだね…」
【祐一】「前から言ってたことだろ？」
【あゆ】「…そう…だけど」
【祐一】「あゆには、俺のとっておきの物をやっただろ？」
【あゆ】「願いの叶うお人形…？」
【祐一】「そうだ」

595 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【あゆ】「…このお人形にお願いしたら、祐一君、帰らない？」
【祐一】「言っただろ、叶えられるのは俺にできることだけだって」
【あゆ】「…そう…だよね…」
【祐一】「それにだ、まだ今日と明日があるだろ？」
【あゆ】「……」
【祐一】「２日もあれば、何だってできるぞ」

596 ：T.sakura：03/05/10 12:55 ID:???

【祐一】「たい焼きだって食べられるし、木にだって登れる…」
【あゆ】「……」
【祐一】「今日は、あゆの行きたいところに連れていってやるぞ」
【あゆ】「あの場所がいい…」
【祐一】「また、街を見るのか？」
【あゆ】「うん…」

597 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

力なく頷くあゆが、立ち上がる。
【祐一】「…あゆ」
あゆに顔を見られないように後ろを向く。
【祐一】「俺だって、帰りたくないんだから…」
【あゆ】「…祐一君」
【祐一】「ほら、行くぞっ。ゆっくりしてると、日が暮れるぞっ」

598 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「…う、うん」
ほとんど溶けることのない雪に囲まれた小さな道を、俺を先頭に走り抜ける。
小径を塞ぐ枝を払い落としながら、すぐ後ろについてくる少女のために道を造る。
やがて、その場所が見えてきた…。
編み目のように張った枝。
その上に降り積もった雪。

599 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

そして、オレンジの陽光。
その場所は、いつもとまったく同じ佇まいを見せていた。
【あゆ】「やっぱり、綺麗な場所だね…」
【祐一】「もう少し簡単に辿り着ける場所にあったらいいんだけどな」
【あゆ】「それだったら、秘密の場所にならないよ」
【祐一】「それもそうか…」

600 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

開けた場所の中央に立つ大きな木…。
その先端は、赤く霞んでよく分からない…。
ずっと見上げていると、首が痛くなりそうだった。
【祐一】「しかし、よくこんなの登れるな…」
【あゆ】「木登り、得意だもん」
【あゆ】「それに、途中までだよ」

601 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【祐一】「俺は、途中までだって無理だ…」
【あゆ】「というわけだから、後ろ向いててね」
【祐一】「また後ろ向くのか？」
【あゆ】「もちろんだよ」
【祐一】「最後なんだから、見ててもいいとか…」
【あゆ】「ダメだよ」

602 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

きっぱりと言い切る。
【あゆ】「…それに、まだ最後じゃないもん…」
【あゆ】「…明日だって、あるもん…」
【祐一】「そうだったな…」
【あゆ】「だから、後ろ向いてて」
【祐一】「分かったよ」

603 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

あゆに背中を向ける。
【あゆ】「ありがとう、祐一君」
俺は、後ろを向いてゆっくりと目を閉じる。
木々のざわめきが、風の歌が、雪の降り積もる音がすぐ近くに聞こえる。
【祐一】「……」
この瞬間が好きだった。

604 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

目を閉じても、これだけのものを感じ取ることのできる、今の一瞬が好きだった。
【あゆ】「…もういいよ」
あゆの声が天井から聞こえる。
俺はゆっくりと振り返った。
眩しい逆光の中、空を見上げると、あゆの姿が小さく霞んでいた。
【あゆ】「いい風…」

605 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

太い木の枝に両手をついて、通り過ぎる風に体を委ねる。
【あゆ】「夕焼けもいいけど、違う風景も見たかったよ…」
小さな声。
どこか憂いを含んだ声。
【あゆ】「祐一君…」
不意に、俺の名前を呼ぶ。

606 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「あと、ふたつ残ってるよね。お願い」
ポケットに入れていた天使の人形を取り出す。
【あゆ】「祐一君にできることだったら、どんな願いでも叶えてくれるんだよね…？」
【祐一】「約束しただろ」
【あゆ】「本当にどんなお願いでもいいの？」
【祐一】「ああ、もちろんだ」

607 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「本当にほんと？」
【祐一】「本当にほんとだ」
【あゆ】「本当に本当にほんと？」
【祐一】「本当に本当にほんとだ」
【あゆ】「……」
【あゆ】「だったら…」

608 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「ボクの…お願いは…」
人形を抱きしめて、あゆが言葉を紡ぐ。
【あゆ】「今日だけ、一緒の学校に通いたい…」
【あゆ】「この場所を、ふたりだけの学校にして…」
【あゆ】「祐一君と一緒に学校に行って…」
【あゆ】「祐一君と一緒にお勉強して…」

609 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「祐一君と一緒に給食を食べて…」
【あゆ】「祐一君と一緒に掃除をして…」
【あゆ】「そして、祐一君と一緒に帰りたい…」
一気に言葉を続けて、そして呼吸を整える。
【あゆ】「こんなお願い…ダメ…かな…？」
【祐一】「…約束しただろ…俺にできることだったら何でも叶えるって」

610 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「今から、ここは学校だ」
【あゆ】「……」
【祐一】「厳しい校則も、決められた制服もない、自由な学校だ」
【あゆ】「宿題は？」
【祐一】「もちろん、なし」

611 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「テストは？」
【祐一】「テストもなし」
【あゆ】「嬉しいよ」
【祐一】「休みたい時に休んでいいし、遊びたい時に遊んでもいい」
【あゆ】「いい学校だね」
【祐一】「俺たちの学校だからな。それくらい自由でもいいはずだろ？」

612 ：T.sakura：03/05/10 12:56 ID:???

【あゆ】「それなら、ボクも…」
【あゆ】「給食は、たい焼きが出るんだよ」
【祐一】「…まさか、毎日たい焼きか？」
【あゆ】「うん。毎日たい焼き」
【祐一】「毎日はちょっと…」
【あゆ】「ダメだよ、毎日でるもん」

613 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

【祐一】「だったら俺は、冷暖房完備で机には全部テレビつきだ」
【あゆ】「あはは…そんなの学校じゃないよ」
【祐一】「いいんだって、自由なんだから」
【あゆ】「そうだよね…ボクたちの学校だもんね…」
【あゆ】「ボクたち、ふたりっきりの…」
そう言って笑ったあゆの表情は、まだ少し寂しそうだった。

614 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

【祐一】「また、この学校で会おうな」
【あゆ】「ここで…？」
【祐一】「いつか約束しただろ？　ここで再会しようって」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「だから、今度俺がこの街に来たときは…」
【あゆ】「待ち合わせ場所は、学校」

615 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

ただ、それだけだった…。
……。
それだけの…はずだった…。

★１月２８日　木曜日★
気がつくと、窓からは眩しいくらいの光が差し込んでいた。

616 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

朝。
朝と呼ばれる時刻。
【祐一】「……」
頭がずきずきと痛んだ。
嫌な痛みだった。
【祐一】「……」

617 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

それでも、懸命に体を動かして起きあがる。
指先に、痛みがあった。
【祐一】「……」
鋭い痛み。
見ると、まだ僅かに血が滲んでいる。
そして、蘇る昨日の記憶。

618 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

あいつ、手は大丈夫だろうか…。
風邪、ひいてないだろうか…。
制服に着替えて、そしてカーテンを開ける。
昨日の雪が嘘のように、真っ青な空がどこまでも広がっていた。
青い空と、白い街。
そして、流れる雲。

619 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

どこか、寂しい風景に思えた。
　　　　『もう、会えないと思うんだ…』
あゆの言葉。
あゆが残した言葉。
【祐一】「もちろん、たちの悪い冗談だよな？」
出た言葉も白く染まって…。

620 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

まるで雲のようだと、場違いなことを考えていた。
【秋子】「おはようございます、祐一さん」
秋子さんが微笑む。
【秋子】「まだ寝ていてもよかったんですよ」
そんな、優しい声をかける。
まるで、俺の心の内を知っているかのような表情だった。

621 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

【祐一】「でも、学校がありますから」
【秋子】「あまり、寝ていないのではないですか？」
コーヒーをテーブルに置く。
【秋子】「体調が優れないのでしたら、学校、お休みしても構わないですよ」
【祐一】「いえ、大丈夫です」
熱いコーヒーを飲みながら、大丈夫でないことは、俺自身が一番よく知っていた。

622 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

【名雪】「…おはようございます」
瞼を擦りながら、名雪が起きてくる。
【名雪】「…お母さん、わたしにもコーヒー…」
【秋子】「ちゃんと、入れていますよ」
【名雪】「…ありがとう…」
本当に、いつも通りの朝の風景だった。

623 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

だから当然、この家の住人ではない、あゆの姿を見ることはなかった。
【名雪】「いいお天気」
真新しい雪を踏みしめながら、名雪が呟く。
昨夜の雪には、まだ誰の足跡もついてはいなかった。
【祐一】「確かに、いい天気だ」
まだ痛む頭を抱えながら、空を見上げる。

624 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

【祐一】「今日も、綺麗な夕焼けが見られそうだ」
【名雪】「祐一、夕焼け好きなの？」
【祐一】「別に、好きじゃないけど…」
【名雪】「綺麗だよね」
【祐一】「それよりも、時間」
【名雪】「うん。今日は走らなくても大丈夫」

625 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

【祐一】「それは、何よりだ」
正直、今の体調で走るのは辛かった。
【名雪】「いこ、祐一」
嬉しそうに足跡を残しながら、名雪が先に歩く。
【祐一】「ああ」
その後ろに続くように、ふたりで歩く。

626 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

他に、人はいない。
俺と名雪、ふたりだけ…。
授業が終わると、俺はすぐに席を立った。
６時間の授業が、今日ほど辛く感じたことはなかった。
まだ、頭が痛い。
【名雪】「…大丈夫、祐一？」

627 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

同じように帰り支度を始めていた名雪が、心配そうに声をかける。
【祐一】「俺は、大丈夫だ」
【名雪】「…それなら、いいけど」
複雑な表情だった。
【祐一】「じゃあ、俺、先に帰るから」
【名雪】「うん」

628 ：T.sakura：03/05/10 12:57 ID:???

鞄を持って、教室を出る。
そして、いつものようにあの場所へ向かう。
オレンジ色の光に包まれた街。
ガラスに反射した光が、より一層、赤を引き立てていた。
　　　　　　　『あ…。祐一君っ』
パタパタと羽を揺らしながら、笑顔で駆け寄ってくる少女の姿は、そこにはなかった。

629 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

　　　　『もう、会えないと思うんだ…』
その言葉の意味が、目の前にあった。
誰もいないベンチ。
人通りは多かった。
だけど、その中に、探し求めている人の姿はなかった。
【祐一】「……」

630 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

雪の積もったベンチに座って、ただ夕焼け空を眺める。
あゆも、こんな気持ちだったのだろうか…。
いつ来るかも、本当に来てくれるのかも分からない人を、ただじっと待っている…。
夕焼けの赤が姿を潜めて、代わりに夜のとばりが降りる。
あれだけあった人通りも、今はほとんどなかった。
そして、俺はあゆのことを何も知らなかったのだという事実に気づく。

631 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

あゆの住んでいる場所も、電話番号も…。
いくつもの偶然だけで、あゆとは出会ってきた。
だから、あゆとはいつでも会えると思っていた。
毎日会えると思っていた。
だけど…。
今、目の前にある風景が、現実だった。

632 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

夕飯を断って、俺はひとり部屋に戻っていた。
指の痛みは消えても、頭痛はまだおさまらない。
ふと、部屋の片隅に目をやる。
あゆの忘れ物。
何も入っていない、リュックサック…。
泥で汚れた羽が、寂しげに見えた。

633 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

【祐一】「…お気に入りじゃなかったのか」
空っぽだった中身を見たときの、あゆの表情。
そして、ただ懸命に土を掘っていた、今にも泣き崩れそうな表情。
あの場所に埋まっている物…。
それが何かさえ、今の俺には分からなかった。
……。

634 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

………。
【女の子】「…祐一君」
すぐ隣に、不安げな表情の少女が立っていた。
【女の子】「…真っ暗だよ」
怯えたような表情で、体を寄せる。
【女の子】「…ボク、怖いよ」

635 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

小さな手で、涙を拭う。
俺は、その女の子の頭を撫でる。
【女の子】「…ありがとう」
その手も、小さかった。
【祐一】「すっかり暗くなったな…」
【あゆ】「…うぐぅ…」

636 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

それでなくても薄暗い森の中は、夜になると当然のように真っ暗だった。
【あゆ】「…怖いよ…」
【祐一】「大丈夫だって、俺がついてるだろ？」
【あゆ】「…うん…」
【祐一】「大丈夫だって、森の外に出たら街灯だってあるんだから」
そうは言ったものの、俺だって怖くないわけではなかった。

637 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

ついさっきまでは赤い光に照らされていたその場所は、本当にあっという間に夜の風景に変わっていた。
闇に覆われた森は、まるで帰り道を閉ざしているようだった。
【祐一】「とにかく、この森から出るぞ」
【あゆ】「…うん…」
力なく頷く。
【あゆ】「…でも、森じゃないよ…」

638 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

【あゆ】「…学校だよ…」
【祐一】「そうだったな」
【あゆ】「…うん…」
【祐一】「歩けるか？」
【あゆ】「…うん…大丈夫だと思う…」
【祐一】「よし」

639 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

【あゆ】「…あ」
あゆの手を握って、そして、闇の中を歩き始める。
本当の闇の中を、俺たちはまっすぐ歩いた。
道は分からないけど、来た方向に真っ直ぐ歩けばいつか森を抜けるはずだ。
そう思っていた。
【あゆ】「……」

640 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

あゆの手は、不安に震えていた。
【あゆ】「…手、放さないでね…」
【祐一】「ちゃんと握ってるから大丈夫だ」
【あゆ】「…うん…」
泣きそうな声だったが、それでも健気についてきていた。
……。

641 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

………。
どれだけ歩いたのか分からない。
本当に真っ直ぐ歩いているのかさえ分からない。
【あゆ】「……」
【祐一】「きっと大丈夫だ」
あゆにも、自分にもそう言い聞かせて、道かどうかも分からない道を歩く。

642 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

……。
………。
やがて、木々の合間に、うっすらと光のようなものが見えた。
【祐一】「あゆ、もうすぐだ」
【あゆ】「…うん…」
その光に向かってしばらく進むと、舗装された道に出ることができた。

643 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

そこは、両端を木々に囲まれた、遊歩道のような場所だった。
【あゆ】「…祐一君…ここ、どこ？」
【祐一】「とりあえず、森の外だな」
【あゆ】「ボク…こんな場所知らないよ」
【祐一】「俺だって知らない」
【あゆ】「……」

644 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

【祐一】「大丈夫だって、森から出さえすれば、こっちのものだ」
【あゆ】「…うん…」
頷くあゆを促して、舗装された道を歩く。
【祐一】「こんな場所もあったんだな…」
散歩するには良さそうな場所だった。
もちろん、昼間に限るけど。

645 ：T.sakura：03/05/10 12:58 ID:???

【あゆ】「…あ」
あゆが声を上げて、立ち止まる。
【あゆ】「今、何か光ったよ？」
あゆは、茂みを見ていた。
【祐一】「何か落ちてるのか？」
【あゆ】「うん」

646 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

その場所に、あゆが近づく。
【あゆ】「…ガラスの瓶」
あゆが手に持ったそれは、口の大きな、少し変わった形の瓶だった。
たまに、お菓子がこんな瓶に入って売られているのを見たことがある。
たぶん、これも同じ物だろう。
【あゆ】「…そうだ」

647 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

あゆが何かを思いついたように、頷く。
【あゆ】「祐一君、タイムカプセルって知ってる？」
【祐一】「聞いたことはあるけど…」
【あゆ】「思い出の品とか、未来の自分への手紙なんかを中に入れて、土に埋めるんだよ」
【祐一】「何のために？」
【あゆ】「数年後の自分に送るために」

648 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【祐一】「つまり、埋めてから何年か経ったら、自分で掘り起こすわけだ」
【あゆ】「うん。そういうこと」
【祐一】「で、そのタイムカプセルがどうしたんだ？」
【あゆ】「これ、使えないかな？」
そう言って、拾った瓶を取り出す。
【祐一】「瓶はいいとして、何を入れるんだ？」

649 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【あゆ】「これだよ」
それは、天使の人形だった。
【あゆ】「ダメかな？」
【祐一】「でも、まだ願いがひとつ残ってるだろ？」
【あゆ】「ボクは、ふたつ叶えてもらったから、充分だよ」
【あゆ】「残りのひとつは、未来の自分…」

650 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【あゆ】「もしかしたら、他の誰かのために…送ってあげたいんだよ」
【祐一】「でも、願いを叶えるのは俺なんだろ？」
【あゆ】「がんばってね、祐一君」
闇の中で、あゆが穏やかに笑う。
【祐一】「分かった。俺は構わない」
【あゆ】「…うん。ありがとう、祐一君」

651 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

そして俺たちは、落ちていた枝などを使って、地面を掘った。
【あゆ】「本当はもっと深く掘らないとダメなんだけど…」
そう言って、その穴に瓶を置いた。
中には、少し窮屈そうにしている、天使の姿があった。
【祐一】「しかし、目印もないのに見つかるかな…」
上に土を被せながら、あゆの方を見る。

652 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【あゆ】「大丈夫。きっと、見つかるよ」
【あゆ】「この人形を必要とする人がいれば、必ず…」
結局、見知った商店街に出るには、もうしばらく時間がかかった。
思っていたより時間が遅くなかったことが、救いだった。
【あゆ】「…ボク、ここでいいよ」
【祐一】「本当にひとりで大丈夫か？」

653 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【あゆ】「…うん」
【祐一】「じゃあ、ここでお別れだ」
【あゆ】「明日…まだ、会えるよね？」
【祐一】「そうだな、午前中だったら大丈夫だ」
【あゆ】「…それなら、明日の朝は、学校で待ってるよ」
【祐一】「学校？」

654 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【あゆ】「うん。学校」
【あゆ】「転校していく祐一君のために、お別れ会だよ」
【祐一】「そうだな。だったら、明日の朝は俺たちの学校で会おうな」
【あゆ】「うん。指切り」
【祐一】「学校に行くのに、わざわざ指切りなんてしないぞ、普通は」
【あゆ】「でも、指切り」

655 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【祐一】「そうだな…」
小さな指に、もっと小さな指が絡む。
それは温かくて…柔らかくて…。
指が離れたあとも、ずっと…。
思い出の中に、刻み込まれていた…。

656 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

★１月２９日　金曜日★
……。
………。
目が覚めると、俺はそのまま天井を眺めていた。
何かが記憶の隅に残っていた。
まるで、消えゆく夢のかけらのように…。

657 ：T.sakura ◆yGAhoNiShI ：03/05/10 12:59 ID:???

658 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

手を伸ばしても、同じだけ遠ざかって…。
すぐそこにあるのに、それは遠くて…。
【祐一】「……」
俺は、そのまま部屋をあとにした。
チャイムが鳴って、全ての授業が終了した。
【名雪】「祐一、放課後だよ」

659 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【祐一】「そうだな」
【名雪】「やっぱり、元気ない…」
【祐一】「俺は、いつだって元気がないんだ」
【名雪】「うーん、そんなことないと思うけど…」
【祐一】「名雪、今日も部活か？」
【名雪】「今日はお休み」

660 ：T.sakura ◆yGAhoNiShI ：03/05/10 12:59 ID:???

661 ：T.sakura：03/05/10 12:59 ID:???

【祐一】「お。珍しいな」
【名雪】「だから、一緒に帰ろうよ」
【祐一】「……」
【名雪】「今日も、用事？」
【祐一】「名雪、悪いんだけど、ちょっとつき合ってもらえるか？」
【名雪】「商店街？」

662 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【祐一】「そうだな、少しだけは商店街だ」
【名雪】「…よく分からないけど」
【祐一】「どうしても、人手が必要なんだ」
【名雪】「うん。わたしは構わないけど…ふたりで大丈夫なの？」
【祐一】「できれば、人数は多いに越したことはない」
【名雪】「だったら…」

663 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【祐一】「実は、探して欲しい物があるんだ」
【名雪】「ここにあるの？」
【祐一】「ああ」
【香里】「それで、あたしたちは何を探せばいいの？」
香里が当然の疑問を口にする。
【祐一】「小さな瓶だ。中に人形が入ってる」

664 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【祐一】「この場所の、どこかに埋まっているんだ」
【名雪】「…埋まってるの？」
【祐一】「たぶん、どれかの木の根本だと思う」
【北川】「…どれか、って」
北川が、呆然と辺りを見渡す。
【北川】「木が何本あると思ってるんだ」

665 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【香里】「それは、絶対にどこかにあるの？」
【祐一】「間違いない」
【香里】「…分かったわ。やれるだけやってみる」
【北川】「ふぅ…仕方ないな…」
【香里】「あたしはこっちから探すから。北川君、反対側お願い」
【北川】「ＯＫ」

666 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【祐一】「…ありがとう」
【香里】「大切な物なんでしょ？　あなたの表情を見ていたら分かるわよ」
【北川】「どうせ暇だったしな」
商店街で買った道具を持って、香里と北川が作業に取りかかる。
【名雪】「わたしたちも」
【祐一】「そうだな」

667 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 13:00 ID:???

668 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

４人いても、それは気の遠くなるような作業だった。
木の根本に、針金を差し込んで、手応えがあれば掘り返す。
ひたすらその繰り返しだった。
夕方を通り越して、辺りはすでに闇の中だった。
それでもまだ、目的の物は見つからなかった。
【北川】「こっちにもなかったぞ」

669 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【香里】「こっちも同じ」
【名雪】「わたし、眠い」
【祐一】「どうして見つからないんだ…」
闇に後押しされるように、気ばかりが焦る。
【名雪】「もう一度探して見ようよ」
【香里】「そうね、見落としがあったって可能性もあるわね」

670 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【北川】「なぁ、相沢。本当にあるのか？」
【祐一】「あるはずなんだ」
【香里】「誰かが掘り起こしたって可能性は？」
【祐一】「それは、あり得るけど…」
【香里】「でも、まだある可能性も残ってるのよね？」
香里の問いに、頷いて答える。

671 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【香里】「だったら、探しましょうか」
【北川】「そうだな、話をしてても見つかるわけないもんな」
【名雪】「ふぁいとっ、だよ」
【祐一】「…ありがとう」
そして、作業が再開される。
やがて…。

672 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【北川】「おいっ！　これじゃないのか！」
北川が、声を張り上げる。
【北川】「ほら、一応瓶に入ってるし」
【香里】「でも…ひどいわね」
北川に渡されたそれは、瓶の蓋が割れていた。
そして、泥にまみれた瓶の中からは、小さな人形が出てきた。

673 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

それは、手のひらにのるような、小さな天使の人形だった。
しかし、泥まみれのそれは、羽が片方もげて、頭にのっていたはずのわっかも、なくなっていた。
【香里】「これでいいの？」
【祐一】「ああ、間違いない」
７年前に、俺がゲーセンで４０００円くらいつぎ込んで手に入れた人形だった。
どんな願いでも叶う人形…。

674 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【名雪】「うん。頼まれたよ」
【香里】「じゃ、あたしはそろそろ帰るね」
【北川】「俺も帰るぞ」
【祐一】「本当にありがとうな、ふたりとも」
【香里】「いつかこの埋め合わせはしてもらうけど」
【祐一】「そうだな、約束する」

675 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【香里】「じゃあね」
【名雪】「またね、香里」
軽く手を挙げて、香里が歩いていく。
【北川】「じゃ、俺も帰る」
【祐一】「ああ、またな」
北川が消えて、名雪とふたりで取り残される。

676 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

【祐一】「俺たちも帰るか」
【名雪】「うんっ」
頷く名雪と一緒に、家路についた。
布団に潜って、目を閉じる。
あゆの探し物は見つかった…。
しかし、それで何が変わるのだろう…。

677 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

……。
やがて、吸い込まれるように夢の中に落ちていった。
……。
夢。
……。
夢を見ていた。

678 ：T.sakura：03/05/10 13:00 ID:???

……。
それは、昔の夢…。
７年前の夢…。
あゆと出会って…。
そして、思い出に深い悲しみを刻み込んだ日の夢…。
閉ざしていた記憶…。

679 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

忘れていた風景が、今、そこにあった…。
【祐一】「…あゆのやつ、きっと怒ってるだろうな」
ため息をつきながら、それでも全速力で街の中を走る。
家を出るときに時間を確認したが、すでに走って間に合うような時刻でもなかった。
【祐一】「…遅刻、ってことになるのかな」
あゆとの約束の場所。

680 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

　『それなら、明日の朝は、学校で待ってるよ』
ふたりだけの場所。
そこは、ふたりだけの学校でもあった。
偶然、この街で出会った。
そして、些細なきっかけで、毎日あの夕焼けのベンチで会うことになった。
あゆと会うことが、話をすることが、俺にとって本当にかけがえのない時間だった。

681 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

そして、あゆの笑顔が、何よりも嬉しかった。
でも…。
そんな時間も、今日で終わる。
俺にとってこの街は、雪の舞う間だけの、つかの間の思い出でしかないから。
俺の住む街は、遠くにあるから。
だから、少しでもたくさんの思い出を、残しておきたかった。

682 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

あゆとの思い出。
あゆの笑顔。
少しでも、長い時間…。
目の前に、細い道があった。
周りを木々に囲まれた、寂しい場所。
雪を積もらせた木々が、森を形作る。

683 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

【祐一】「……」
約束の場所…。
この奥に、あゆがいる…。
きっと、頬を膨らませて、拗ねた表情で待っている。
そして、俺の姿を見つけると、非難するように、それでも笑顔を覗かせながら…
「祐一君、遅刻だよっ」

684 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

…と。
そして、いつもの他愛ない、そして、かけがえのない時間が流れる。
【祐一】「…これも、渡さないと」
今日の日のために、小遣いを貯めて買った、あゆへのプレゼント。
その赤いリボンの包みを確認する。
商店街で、何時間もかけて選んだ…。

685 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

あゆだったらきっと似合うと思って最後に決めたプレゼントが、綺麗に包装されて、俺の手元にあった。
あゆは、喜んでくれるだろうか？
いつもの笑顔を覗かせてくれるだろうか？
そんな不安と期待の中で、俺は森の中に一歩を踏みだす。
靴底に、雪の感触を感じながら…。
最後まで、あゆの笑顔を見ていられると…。

686 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

その時の俺は、ずっと信じていた。
すぐ目の前に、深い悲しみが待っているなんて、考えもしなかった。
真っ赤に染まった、雪を見るまでは…。
【あゆ】「祐一君、遅刻だよっ」
あゆの拗ねたような声は、空から聞こえてきた。
森の開けた場所の、その中心にある。大きな木。

687 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

その枝の上に、あゆの姿があった。
いつものように、ちょこんと枝に座って、街の風景を眺めていた。
だけど…。
その時、風が吹いた。
木々を揺らす、強い風だった。
ただ、それだけだった。

688 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

【あゆ】「祐一く…」
その瞬間、全ての時間が凍りついていた。
風の音は聞こえなくなり、耳鳴りのするような静寂が辺りを包む。
風景は全てモノクロに変わって、白い雪がより一層白く見えた。
コマ送りのビデオのように、あゆの小さな体が舞っていた。
まるで、地面に向かって降り注ぐ、一粒の雪のように…。

689 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

そして、雪が地面に辿り着く。
ごとっ…。
音がした。
まるで、重たい石を地面に落とした時のような、低くて鈍い音。
それは、雪ではなかった。
地面に横たわるものは、少女の体。

690 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

枝に積もっていた雪が、ぱらぱらと少女の上に舞い落ちる。
少女は動かない。
少女は眠っていた。
雪を枕にするように、仰向けに、手足を投げ出して眠っていた。
ついさっきまであれだけ元気だったのに、今は穏やかに眠っている。
木霊のように響いていた少女の声も、今は聞こえない。

691 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

耳鳴りのするような静寂の中で、あゆが雪のベッドで眠っている。
ただ、それだけ。
赤い、雪の上で。
夕焼けに染まる雲のように、
真っ白だった雪が、赤に変わる…。
赤。

692 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

白黒だったはずの風景が、赤一色に染まっていく…。
その時。
俺は、耳鳴りの中で、微かな声を聞いた。
少女の声。
苦しそうな声。
俺を呼ぶ声。

693 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

その瞬間、凍った時間が動き出した。
【祐一】「あゆっ！」
雪を蹴って、横たわる少女の元に駆け寄る。
足にまとわりつく不快な雪を払いのけて、少しでも早く、あゆの元へ。
【あゆ】「…祐一…くん…」
今度ははっきりと、その声を聞くことができた。

694 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

赤い雪の上で、微動だにしない少女。
その体を、抱き起こす。
【あゆ】「…祐一…君…」
涙混じりのような、聞き取りにくい声。
それこそ、まるで安らかな寝言のように…。
あゆの体が、微かに動く。

695 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

【祐一】「喋るな！　今、病院に連れていってやるから！」
【あゆ】「痛いよ…すごく…」
【祐一】「分かったから、だから喋るな！」
【あゆ】「あはは…落ちちゃったよ…」
苦しそうに呟いたあゆの表情は、笑顔だった。
【あゆ】「ボク…木登り得意だったのに…」

696 ：T.sakura：03/05/10 13:01 ID:???

少女の閉じた瞳に、うっすらと涙が浮かんでいた。
【あゆ】「でもね、今は全然痛くないよ…」
白から赤へ。
雪の絨毯が染まっていく…。
【あゆ】「ボク…どうなるのかな…」
【祐一】「痛くないんだったら、絶対に大丈夫だ！」

697 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

【あゆ】「…うん…」
頷くように、まつげが微かに揺れる。
【あゆ】「…あれ…」
【あゆ】「…あはは…」
【あゆ】「…体…動かないよ…」
【祐一】「俺が、連れていってやるから！」

698 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

【祐一】「だから、動かなくたっていいから！」
【あゆ】「…でも…動けないと…遊べないね…」
湧き出る水のように、伏せたまつげの先から透明な涙がにじみ出ていた。
【あゆ】「…祐一君…」
【あゆ】「…また…ボクと遊んでくれる…？」
【祐一】「……」

699 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

返事をしたいのに、頷きたいのに、どうしても言葉が出てこない。
喉の奥に何かが詰まったように…。
たった一言が、どうしても出てこなかった。
だから、俺はあゆの小さな手を握った。
昨日と同じ、柔らかくて温かな手は、力なく垂れ下がっていた。
【あゆ】「…嬉しいよ…」

700 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

また、まつげが微かに揺れる。
【あゆ】「…約束…してくれる…？」
握った手に、力を込める。
【あゆ】「…だったら、指切り…」
そう言って、いつものように笑っていた。
【あゆ】「…えっと…」

701 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

その笑顔が、微かに歪む。
【あゆ】「あはは…手が動かないよ…」
【あゆ】「動かないと、指切りできないね…」
【あゆ】「ボク…馬鹿だよね…」
滲んだ涙が、ゆっくりと頬を伝う。
俺は、強引なくらい、あゆの手を握りしめて、

702 ：T.sakura ◆yGAhoNiShI ：03/05/10 13:02 ID:???

703 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

そして、小さな小指に自分の指を絡ませる。
【祐一】「ほら、これで指切りだ…」
【祐一】「ちゃんと…指切りしたぞ、あゆ…」
【祐一】「…約束だから…」
【あゆ】「うん…」
【あゆ】「…約束、だよ」

704 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

それが精一杯のように、あゆが笑顔を覗かせる。
【祐一】「あとは、一緒に指を切るだけだ…」
【あゆ】「……」
【祐一】「ほら、どうしたんだ…」
【あゆ】「……」
【祐一】「指切らないと、指切りにならないだろ…」

705 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「切るんだよ、指を…」
【あゆ】「……」
【祐一】「一緒に…切らないと…」
【あゆ】「……」
【祐一】「…指切りに…ならない…」

706 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 13:02 ID:???

707 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「…あゆ…？」
あゆの手を握ったまま…。
俺の、あゆを呼ぶ声だけが、何度も何度も木霊のように響いていた…。
だけど、少女は動かなくて…。
もう、俺の名前を呼んでくれることもなくて…。

708 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

ずっと、ずっと…。
俺は、あゆの指を離すことができなかった。
雪の上に、ぽつんと取り残されたプレゼントの包み。
渡せなかったプレゼント…。
そして、それが俺の初恋だったことに気づく。
だけど、気づいたときには、もう、決して叶えられることのない思いだった。

709 ：T.sakura：03/05/10 13:02 ID:???

俺は、ただ…。
赤い雪の上で、泣くことしかできなかった…。
「なぁ、あゆ」
「うん？」
「ほら、これ見てみろ」
「…なにこれ？　プレゼントみたいな包みだね」

710 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

「みたい、じゃない。間違いなくプレゼントだ」
「あ、そうなんだ。誰のプレゼント？」
「別に…誰のってわけでもないけど」
「ふーん…」
「でも、もしよかったらお前にやる」
「え？　ボクが貰っていいの？　ホントに？」

711 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

「どうせ女物だから、俺が持ってても仕方ないしな」
「ホントにホントにボクが貰ってもいいんだよね？」
「要らないのなら、捨てる」
「全然要らなくないよ。すっごく嬉しいよ」
「だったら、大人しく受け取れ」
「ね？　開けてもいいの？」

712 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

「お前にあげたんだから、好きにしてくれ」
「うんっ」
「……」
「あっ…これってカチューシャだよね？」
「まあな」
「わっ、ありがとう祐一君っ」

713 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

「これでも高かったんだからな」
「うんっ、そうだよねっ。あとで返せって言われても返さないからねっ」
「俺だって、返すって言われても受け取らないからな」
「そうだっ！　今度祐一君に会うときは、これつけて行くね」
「ああ、約束だぞ」
「うんっ、約束」

714 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

それは、幻だった…。
ひとりの男の子が、初恋の女の子にプレゼントを渡して…。
女の子が満面の笑みで受け取るという…。
そんな、悲しい幻…。
だけど、その時の俺は、現実より幻を選んだ。
悲しい現実を心の奥に押し込めて、安らいでいることのできる幻を受け入れた。

715 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

弱い心が潰れないように…。
思い出を、傷つけないために…。

★１月３０日　土曜日★
……。
………。

716 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

目が、覚めていた…。
そこは、雪の森ではなく、自分のベッドの上だった…。
……。
心臓が、早鐘を打つように高まっていた。
今、自分が見た記憶の意味…。
空想の夢と現実の記憶…。

717 ：T.sakura：03/05/10 13:03 ID:???

朝靄の微睡みの中で、そのふたつが混在することはある…。
しかし、今見た記憶は、間違いなく俺の中の思い出だった…。
今まで…。
今の今まで、忘れていた記憶…。
だがそれは、微かに開いた扉からとめどなくあふれ出て…。
今まで忘れていたことが嘘のように…。

718 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

現実に起こった出来事として、間違いなく俺の中に存在していた。
【祐一】「……」
胸をかきむしりたくなるような焦燥感…。
俺はただ、安らかな日々を過ごしたかった…。
いつまでも、思い出は安らかな場所であり続けて欲しかった…。
思い出は、誰にとっても安心できる場所だったから…。

719 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

だけど、俺はその幻を手放した。
ずっと閉ざしてきた記憶の扉を開いた。
扉の向こう側にあったものは、真実だけ。
目の前の現実。
俺の好きだった人は…。
月宮あゆは…。

720 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

もう、この世には存在しない。
コン、コン…。
張りつめた空気を揺らすように、ドアがノックされる。
【名雪】「…祐一、起きてる？」
いとこの声。
【祐一】「ああ、起きてる」

721 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

【名雪】「開けていい？」
【祐一】「ああ」
カチャッ、とドアノブが回って、扉がゆっくりと開く。
【名雪】「祐一、おはよう」
【祐一】「どうしたんだ？　今日はずいぶんと早いな」
【名雪】「祐一が遅すぎるんだよ」

722 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

【名雪】「もう、学校もとっくに終わったよ」
名雪の言葉に驚いて、時計を見る。
時刻は、すでに夕方に近かった。
【名雪】「朝も起こしたんだけど、祐一、起きなかったから」
【祐一】「いや、別にいい」
今、学校で授業を受けていられる自信もなかった。

723 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

【祐一】「それで、何の用だ？」
【名雪】「これ、修理できたから持ってきたんだよ」
それは、昨日、名雪に渡した思い出の人形だった。
【名雪】「結構、苦労だったよ」
そう言って、人形を手渡す。
【名雪】「どうかな？」

724 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

その人形は、見違えるように綺麗になっていた。
まるで、７年前に時間が戻ったかのように…。
【名雪】「ほとんどが、代用品になっちゃったけど、いいよね？」
【祐一】「上出来だ」
【名雪】「うんっ」
願いの叶う人形…。

725 ：T.sakura：03/05/10 13:04 ID:???

残された願い、あとひとつ…。
【祐一】「悪いけど、今から出かけるから」
【名雪】「今から？」
【祐一】「今日は、戻らないかもしれない」
【名雪】「え？　泊まり？」
【祐一】「約束があるんだ」

726 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

大切な約束。
【名雪】「うん、分かったよ。お母さんにはわたしから言っておくね」
【祐一】「ありがとう、名雪」
【名雪】「イチゴサンデー」
【祐一】「分かったよ。人形のお礼も兼ねて、な」
【名雪】「うんっ」

727 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

俺は、服を着替えて部屋を出た。
手には、あいつの忘れ物のリュックを持って。
そして、そのリュックのホルダーには、天使の人形が揺れていた。
森を抜けて、この場所に来たとき、すでに辺りは夕焼けに包まれていた。
ここは、あゆとの思い出の場所。
楽しいことも、悲しいこともあった場所。

728 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 13:05 ID:???

729 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

雪の感触を感じながら、広場の中央に向かう。
そこには、大きな木があった。
だけど今は、その名残を切り株として残しているのみだった。
切り株に積もった雪が、真っ赤に染まっていた。
すべてが赤に覆われる世界で、俺はひとりで立っていた。
７年前の約束を守るために。

730 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

俺は今、学校にいた。
再会するときは、学校で…。
そんな遠い日の言葉が蘇る。
俺は切り株の雪を払いのけて、その上に座った。
真っ赤な空を見上げて、ただじっと待つ。
たったふたりの生徒。

731 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

その、もうひとりの姿を、俺は待っていた。
夕焼けの赤が通り過ぎて、やがて夜が来る。
風に揺れる木々のざわめきを遠くに聞きながら、時間の流れる音を近くに感じながら…。
すでに、この世には存在しない人を、待ち続ける。
これ以上、滑稽なことはなかった。
自分の行動を、馬鹿らしく思いながらも、それでもこの場所を離れることはできなかった。

732 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

片隅には、白い羽の生えたリュックがあった。
あゆは、確かに存在していた。
たとえそれが、どんな奇跡の上にあったとしても、俺はこの街であゆと再会した。
それは、朝靄の通学路。
偶然出会った少女と一緒に、学校への道をただ笑顔で歩いていた。
それは、夕陽のさす駅前。

733 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

赤く染まる場所で、ベンチに座る少女が顔を上げて、遅いと言って微笑んでいた。
それは、夕暮れの商店街。
たい焼きを頬張る少女と共に、他愛ない話に花を咲かせていた。
それは、真夜中の遊歩道。
未来に託された希望を求めて、少女が最後にすがった場所。
どれも、失ってみて初めて気づく、かけがえのない瞬間だった。

734 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

【祐一】「……」
もう一度、夜空を見上げる。
【祐一】「…指切り、したよな？」
だけど…。
やがて、一日が過ぎようとしていた。
今日という日もまた、思い出の中に還っていく…

735 ：T.sakura：03/05/10 13:05 ID:???

★１月３１日　日曜日★
『朝～、朝だよ～』
『朝ご飯食べて学校行くよ～』
【祐一】「学校じゃないだろ、今日は…」
目覚ましを止めて、カーテンを開け放つ。
窓から差し込む白い光が、部屋の中に暖かな日溜まりを作っていた。

736 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【祐一】「いい天気だ」
日曜日には、最高の天気だった。
心なしか、今日はいつもより暖かいような気がする。
俺は、服を着替えて部屋を出た。
【あゆ】「わっ」
廊下に出ると、驚いたような表情のあゆと顔を合わせた。

737 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【あゆ】「気にしたらダメだよ」
【祐一】「…それで、本当に何やってるんだ？」
【あゆ】「祐一君、おかしなこと言ってるよ」
あゆが首を傾げる。
【あゆ】「ボクだって、この家の家族なんだから、いるのは当たり前だよ」
【祐一】「そっか…それもそうだな」

738 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【あゆ】「うんっ」
そう。
あゆがこの家に住むようになってから、もうひと月になる。
【あゆ】「今日はね、実は秋子さんにクッキーの作り方を教わるんだよ」
【祐一】「秋子さんもムダなことを…」
【あゆ】「うぐぅ…そんなことないもんっ」

739 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【祐一】「だいたい、あゆの作るクッキーはどうせまた碁石だろ？」
【あゆ】「あれは、７年も前のことだよ」
【祐一】「今だって、何も変わってないじゃないか」
【あゆ】「それは、作り方を知らなかったからだよ」
【あゆ】「今日は、ちゃんと秋子さんに教わるもん」
【祐一】「秋子さんに迷惑だけはかけるなよ」

740 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【あゆ】「大丈夫だもん」
無邪気な笑顔が、何故か悲しかった。
どうして悲しいと感じたのか、俺には分からなかった。
【あゆ】「もちろん、食べてくれるよね？」
【祐一】「絶対に嫌だ」
【あゆ】「うぐぅ…そんなにはっきり言わないでよ…」

741 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【祐一】「俺はまだ死にたくないからな」
【あゆ】「どういう意味だよっ」
【祐一】「あれは食い物じゃない」
【あゆ】「今日のは、ひと味違うよ」
あれがひと味だけ変わったところで、どうなるとも思えないが…。
【祐一】「そうだな、とりあえず見た目がうまそうにできたら、考えてやってもいい」

742 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

【あゆ】「ホント？」
【祐一】「ああ、ホントだ」
【あゆ】「うんっ、ボクがんばるよ」
【あゆ】「だから…」
【あゆ】「ボクのクッキー、楽しみにしててね」
真っ白に染まる風景…。

743 ：T.sakura：03/05/10 13:06 ID:???

あゆの元気な声も、遠くに聞こえて、やがて届かなくなる…。
暖かな日溜まりが、冷たい雪の感触に変わって…
そして、目が覚めた。
【祐一】「……」
頭が重い。
それこそ、頭に鉛でも入っているかのように…。

744 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

ぼやけていた昨日の記憶が蘇る。
【祐一】「…あのまま、眠ってたのか」
空は青かった。
そして、眩しかった。
どれだけの時間が経ったのかは分からない。
太陽が斜めにあるので、まだ朝の早い時間なのかもしれない。

745 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

ふと見ると、コートにはうっすらと雪が積もっていた。
寝ている間に降ったのか、それとも枝に積もった雪が風で運ばれたのか…。
【祐一】「…俺は、まだこの場所にいるんだな」
自問するように、呟く。
何度問いかけても、答えはひとつしか返ってこなかった。
また、時間だけが流れる。

746 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

一度登った太陽が、また傾いていた。
地面についた手が、じゃりっと土を擦る。
雪の感触。
土の感触。
そして、枯れた木の葉の感触。
泥にまみれた手でコートに積もった雪を払いのける。

747 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

【祐一】「…この街に引っ越してきたときも、同じような目にあったよな」
ひとりで吐き出した言葉は、どこまでも白く視界を覆う。
【祐一】「もっとも、あの時はベンチだったけどな…」
雪解けの水を吸い込み、湿った切り株に座りながら、夕焼け空を眺める。
コートの奥まで染み込んだ雪の冷たさに顔をしかめながら、俺はまだこの場所にいた。
来るのかどうかすら分からない、たったひとりの人を待ち続ける。

748 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

心の奥の、自分でも気づかない場所に存在する景色があった。
思い出の奥底から涙腺を刺激する赤い風景。
女の子が立っていた。
深い悲しみを背負った女の子が立っていた。
夕暮れの街で、
いつもの場所で、

749 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

ずっとずっと…。
『やっぱり待ってた人が来てくれることが一番嬉しいよ』
『それだけで、今まで待ってて本当に良かったって思えるもん』
本当に、そうだな…。
あいつは、たったひとりで７年間も待っていたんだから…。
『祐一君がボクのことを好きでいてくれるのなら、ボクはずっと祐一君のことを好きでいられるんだと思う』

750 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

【祐一】「…俺は、今でもお前のこと好きだぞ」
【声】「ボクもだよ、祐一君」
【祐一】「…だったら…どうして、もう会えないなんて…言ったんだ…」
【声】「もう…時間がないから…」
【声】「今日は、お別れを言いに来たんだよ…」
【祐一】「俺は、忘れ物を届けに来たんだ」

751 ：T.sakura：03/05/10 13:07 ID:???

【声】「…見つけて、くれたんだね」
【祐一】「苦労したぞ…本当に」
【声】「…ありがとう…」
【あゆ】「…祐一君」
ただどこまでも広がる夕焼けの中で、あゆが静かに微笑んでいた。
【祐一】「遅刻だぞ、あゆ」

752 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【あゆ】「今日は、日曜日だよ」
赤く染まったあゆが、微笑む。
【祐一】「それもそうだな」
【あゆ】「うん」
【祐一】「でも、また会えたな」
【あゆ】「うん…」

753 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【あゆ】「だって、腐れ縁だもん」
あゆの髪が、風になびいていた。
その表情はおだやかで…。
悲しいくらい穏やかで…。
【祐一】「本当に、これでお別れなのか…」
【あゆ】「…うん」

754 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【祐一】「ずっと、この街にいることはできないのか？」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「そうか…」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「だったら、せめて、最後の願いを言ってからにしてくれ」
【あゆ】「……」

755 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【祐一】「約束したからな。３つだけ願いを叶えるって…」
【祐一】「だから、せめて…」
【祐一】「俺に、最後の願いを叶えさせてくれ…」
【あゆ】「そう…だね…」
あゆが、人形を抱きしめて、僅かに悲しそうな表情を見せる。
だけど、それも一瞬のことだった。

756 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【あゆ】「お待たせしましたっ」
あゆの表情が、いつも通りの、本当にいつも通りの笑顔にかわる。
【あゆ】「それでは、ボクの最後のお願いですっ」
【あゆ】「…祐一君…」
【あゆ】「…ボクのこと…」
【あゆ】「…ボクのこと、忘れてください…」

757 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【あゆ】「ボクなんて、最初からいなかったんだって…」
【あゆ】「そう…思ってください…」
悲痛な笑顔が崩れていた。
溢れる涙が、頬を伝って流れ落ちる。
【あゆ】「ボクのこと…うぐぅ…忘…れて…」
【祐一】「本当に…それでいいのか？」

758 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【祐一】「本当にあゆの願いは俺に忘れてもらうことなのか？」
【あゆ】「だって…」
【あゆ】「ボク…もうお願いなんてないもんっ」
【あゆ】「…本当は、もう二度と食べられないはずだった、たい焼き…」
【あゆ】「いっぱい食べられたもん…」
【あゆ】「だから…」

759 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【あゆ】「だか…ら…」
【あゆ】「ボクのこと、忘れてください」
【あゆ】「…祐一…君…？」
あゆの持っていたリュックが、雪の上に落ちる。
【あゆ】「……」
俺は、あゆの小さな体を抱きしめていた。

760 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

悲しい思い出を背負って…。
自分の運命を真正面から見据えて…。
そして、最も辛い選択を選んだ少女…。
【あゆ】「…祐一君…」
髪を撫でるように、頭に手を置く。
【あゆ】「…ボク…もう子供じゃないよ…」

761 ：T.sakura：03/05/10 13:08 ID:???

【祐一】「お前は子供だ」
【あゆ】「…そんなこと…ないもん…」
【祐一】「ひとりで先走って、周りに迷惑ばっかりかけてるだろ」
【あゆ】「…うぐぅ…」
【祐一】「そのくせ、自分で全部抱え込もうとする…」
【祐一】「その、小さな体に、全部…」

762 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

あゆの体を、一際強く抱き寄せる。
【あゆ】「…祐一…君…」
【祐一】「お前は、ひとりぼっちなんかじゃないんだ」
【あゆ】「…祐一君…」
【あゆ】「…ボク…」
すぐ近くで聞こえるあゆの声。

763 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

涙混じりの小さな声。
【あゆ】「ホントは…」
【あゆ】「ボク、ホントは…」
【あゆ】「もう１回…祐一君と、たい焼き食べたいよ…」
声が、嗚咽に変わっていた…。
【あゆ】「もっと、祐一君と一緒にいたいよ…」

764 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

【あゆ】「こんなお願い…いじわる、かな？」
【あゆ】「ボク、いじわる、かな…」
俺は、返事の代わりに、あゆの体をぎゅっと抱きしめた。
それこそ、小さな体が、壊れるくらいに…。
【あゆ】「…祐一君…」
【あゆ】「ボクの体、まだあったかいかな…」

765 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

【祐一】「当たり前だ」
【あゆ】「…よかった」
ふっと、体から温もりが消える。
まるで、最初から何も存在していなかったかのように…。
その場所には、誰の姿もなかった…。
リュックも…。

766 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

人形も…。
そして、最後に残った温もりさえも、冷たい風に流されていく…。
でも…。
これだけは言える。
最後のあゆは、間違いなく笑顔だった。
【祐一】「そうだよな…あゆ」

767 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

声の消えた雑踏。
顔のない人が、目の前を行き交う。
誰も、たったひとりでベンチに座っている子供の姿なんか気にもとめない。
人を待っている。
来ないと分かっている人。
もう会えないと分かっている人を…。

768 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

何年も何年も…。
繰り返される夢の中で、
ボクは、ずっと待っていた。
来るはずのない夜明け。
だけど…。

769 ：T.sakura：03/05/10 13:09 ID:???

★エピローグ・あゆ★
留まることなく、季節は流れていた。
街を覆っていた雪はその姿を隠し、淀んだ雲からは銀色の雨が落ちていた。
木の枝は新緑の葉を湛え、虹の空にゆらゆらと浮かんでいた。
冬の寒さを、雪の冷たさを忘れそうになるくらい、あの日々は遠い思い出の彼方だった。
もう、たい焼きって季節でもなくなったな…。

770 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

ぎしっとベッドを軋ませながら、ゆっくりと体を起こす。
いつからだろう、この部屋に違和感を感じなくなったのは…。
この部屋の自分の存在が、当たり前に思えてきたのは…。
簡単に上着を羽織って、廊下に出る。
【名雪】「あ…」
【名雪】「おはよう、祐一」

771 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

はう～、とあくびを右手で隠しながら、まだパジャマ姿の名雪が廊下に立っていた。
【祐一】「もうとっくに昼過ぎてるぞ」
【名雪】「うん。ちょっと寝坊したよ」
【祐一】「昨日何時に寝たんだ？」
【名雪】「９時、かな？」
【祐一】「よくそんなに寝られるな…」

772 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

【名雪】「寝るのは、好きだから」
ぐぅっ、と背伸びをして、もう一度あくび。
【名雪】「ちょっとお腹空いたかな」
【祐一】「昨日、夕飯食ったっきりだろ？」
さすがに腹だって減る。
【名雪】「うん。ぐぅ～っていってるよ」

773 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

パジャマの上からお腹に手を当てて、小さく笑う。
【祐一】「ちょうど１２時過ぎだから、秋子さんが昼食を用意してるんじゃないか？」
【名雪】「うんっ」
パジャマ姿のまま嬉しそうに階段を降りる名雪に続いて、俺も階段を降りる。
【名雪】「ごはん、ごはん…」
あの頃と、何も変わらない日常。

774 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

【名雪】「何でもなくないよ」
真正面から、俺の方を見つめ返す。
【名雪】「祐一、最近ちょっと変だよ？」
【祐一】「いや俺が変なのは昔からだ」
【名雪】「うー、誤魔化してる」
【祐一】「誤魔化してないって」

775 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

廊下で立ち止まる名雪を追い越して、先に食堂に向かう。
【祐一】「早く来ないと、名雪の分まで食うぞ」
【名雪】「それは、やだよ」
【祐一】「だったら早く来い」
【名雪】「うんっ」
コトコト…。

776 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

背中を向けた秋子さんが、湯気の立ちこめる鍋を慣れた手つきでかき混ぜている。
コトコト…。
【名雪】「おはようございます…」
パジャマ姿の名雪が、食卓の椅子に座る。
【秋子】「あら？　名雪？」
【名雪】「ふぁ…わたしだよ…」

777 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

あくびと一緒に返事をしながら、眠そうな瞳を擦る。
すっかりいつもの名雪だった。
コトコト…。
湯気にのって、カレーの香りが部屋の中を流れている。
【名雪】「お腹空いたよ…」
切なそうに声を漏らす。

778 ：T.sakura：03/05/10 13:10 ID:???

【秋子】「ごめんね、もうすぐだから」
【秋子】「あ、そうだ……お皿出してもらえる？」
どちらにともなく声をかける。
おそらく、俺たちふたりに言った言葉なのだろう。
名雪がふらふらとおぼつかない足取りで、サラダ用の白い皿を食器棚から取り出す。
その間に、俺が棚の引き出しから人数分のスプーンとフォークを取り出して、テーブルに並べる。

779 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

いつの間にか、そんな風景が当たり前になっていた。
【名雪】「できたよ、お母さん」
その声を合図に、秋子さんが皿に昼食を盛りつける。
温かそうな湯気と、鼻腔をくすぐる芳ばしい香りが食欲をかき立てる。
すべての皿に均等に料理が盛られて、いつものように、いつもの食事が始まる。
そう思っていた…。

780 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

【秋子】「祐一さん、今朝のニュースで言っていたんですけど、知ってますか？」
世間話を始めるように、いつもの口調で秋子さんが俺に話しかける。
【祐一】「なんですか？」
これもいつものように、俺が問い返す。
【秋子】「昔、この街に立っていた大きな木のこと」
【祐一】「…え？」

781 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

季節が流れていた。
雪解けの水のように、ゆっくりと、ゆっくりと…
【秋子】「昔…その木に登って遊んでいた子供が落ちて…」
【秋子】「同じような事故が起きるといけないからって、切られたんですけど…」
【秋子】「その時に、木の上から落ちた女の子…」
凍った思い出、溶けるように…。

782 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

【秋子】「７年間戻らなかった意識が、今朝戻ったって…」
新しい季節が、動き出すように…。
【秋子】「その女の子の名前が、たしか…」
流れる風景が好きだった。
冬。
雪の舞う街。

783 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

新しい足跡を残しながら、商店街を駆け抜けることが好きだった。
春。
雪解けの街。
木々の幹に残る、小さな雪の固まりを手ですくいとることが好きだった。
夏。
雪の冷たさを忘れた街。

784 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

傾けた傘の隙間から、霞む街並みを眺めることが好きだった。
秋。
雪の到来を告げる街。
見上げた雲から舞い落ちる、小さな白い結晶を手のひらで受け止めることが好きだった。
そして、季節は冬…。
雪の季節。

785 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

街が、白一色に覆われる季節。
流れる風景が好きだった。
だけど、雪に凍りつく水たまりのように、ボクの時間は止まっていた。
この四角い部屋の中で、
季節のない時間の中で、
ボクは、ずっとひとりぼっちだった。

786 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

繰り返し、繰り返し、
夢の中で同じ風景を眺めながら、
明けない夜に身を委ねながら…。
だけど…。
ゆっくりと、夜が白み始めていた。
「……」

787 ：T.sakura：03/05/10 13:11 ID:???

「……ふぅ」
そわそわと体を揺すりながら、気持ちを落ち着かせるように、ゆっくりと深呼吸をする。
行き交う人の流れを上目遣いに見つめながら、慣れない帽子を目深にかぶる。
「う～…遅いよ」
ぽつりと呟いた息は、すでに白くはなかった。
遅い春が、もうそこまでやって来ていた。

788 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

雪を払った街並みが、新しい顔を覗かせる瞬間。
流れる空気が暖かかったという事実を、今まで忘れていたことが不思議なくらい鮮明に思い出すことのできる季節。
「…ふぅ」
もう一度、ゆっくりと深呼吸。
肺の中を満たす、暖かな空気。
屋根の上に微かに残る白い雪も、この数日間の晴天でほとんどが流れ落ちていた。

789 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

いいお天気だった。
出かけに見た天気予報でも、この晴天はしばらく続くらしかった。
上を向くと、眩しいくらいの太陽が降り注ぐ青空が広がり、
下を見ると、影法師がくっきりと床に落ちていた。
「…やっぱり、気になる」
かぶり慣れていないせいか、それともサイズを間違ったのか、頭を動かすと帽子がずれてくる。

790 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 13:12 ID:???

続きまだ～　ﾁﾝﾁﾝ（AA略

791 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

うしょ、うしょ…と、帽子をなでつけながらもとに位置に戻した。
でも、すぐにずれてくる。
「…うぐぅ」
なんだか悲しくなってきた。
「よぉ、不審人物」
不意に、ぽんっと背中をたたかれる。

792 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

見上げると、いつからいたのか、あの人が目の前に立っていた。
「遅いよっ、遅すぎるよっ」
「悪い、ちょっと遅れた」
「それに、ボクは不審人物じゃないよっ」
本当は真っ先に言いたかった言葉が出てこない。
「どっから見ても不審な人だぞ」

793 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

帽子の上に手を置きながら、あの人がいつもの表情で笑っていた。
「どこが…？」
「全部」
「うぐぅ…そんなことないもん」
「で、どうしたんだ？　新手のイメチェンか？」
「…違うもん」

794 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

「だったらどうしたんだ？」
ぽんぽんと帽子の上から頭をたたく。
「…笑わない？」
「絶対に笑わない」
「…ホントに笑わない？」
「どんなことがあっても決して笑わないと約束する」

795 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

「…すごく嘘っぽいけど…でも、うん、約束だよ」
「俺は、こう見えても約束は守る方だ」
「うん…実は…」
「……」
「…床屋さんで、髪の毛切って貰ったら…」
うぐぅ、と視線を地面に向ける。

796 ：T.sakura：03/05/10 13:12 ID:???

「今度、名雪にどっか連れていってもらえ」
「…うん…そうする」
「しかし、ますます男の子みたいだな」
「違うもん、ボクは女の子だもん」
「悔しかったらあたしって言ってみろ」
「うぐぅ…。やっぱり、いじわるだよっ」

797 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

他愛ないやりとり。
いつもと同じ日常。
大切な時間。
来るはずなんてないと思っていた瞬間。
「…それはそうと」
さんざん笑っていたあの人が、改めてボクの顔を覗き込む。

798 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

「帽子取ったところを見てみたい」
「絶対に、嫌っ！」
「笑わないから」
「もう信じないもんっ！」
「大丈夫、俺は口が堅いから」
「口が堅くても関係ないよっ！」

799 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

「さらに俺は好き嫌いがないから」
「もっと関係ないよっ！」
「というわけで、帽子取ってくれ」
「ぜんっぜん、どういうわけか分からないよっ」
昔と変わらないやりとりが、今のボクには一番嬉しかった。
「…さて、そろそろ行こうか」

800 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

「うぐぅ…どこに？」
「たい焼き食べに行かないとな」
「もう、あったかくなったから、たい焼きなんて売ってないよ」
「大丈夫、秋子さんが作ってくれるらしいから」
「秋子さん、たい焼き作れるの？　だったらボクも作ってみたい！」
「やめとけ、たい焼き以外のものになるのがオチだ」

801 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

「そんなことないよっ」
これから練習すれば、きっと料理だって上手になる。
どれくらい時間がかかるかは分からないけど、
でも、時間はたくさんあるのだから。
「行くぞ、あゆっ」
「うんっ」

802 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

とまっていた思い出が、ゆっくりと流れ始める…
たったひとつの奇跡のかけらを抱きしめながら…
★１月２５日　月曜日★
６時間目終了を知らせるチャイムの音が、校舎の中に響いていた。
【祐一】「よし、放課後だ」
【香里】「…全然、よしじゃないわよ」

803 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

【祐一】「邪魔するのか、香里？」
【香里】「相沢君、今週は掃除当番よ」
【祐一】「いや、俺は転校してきたばっかりだから、何のことだか…」
【香里】「…前の学校にだって、掃除当番くらいはあったでしょ？」
はい、とほうきを手渡される。
【祐一】「…何で、香里が取り仕切ってるんだ？」

804 ：T.sakura：03/05/10 13:13 ID:???

【香里】「あたし、学級委員だから」
ちりとりを持って、そんなことを言う。
【祐一】「…全然知らなかった」
【香里】「とにかく、帰るんだったら、掃除してからね」
逃げよう…。
一瞬そんな考えが脳裏をよぎったが、後が怖そうなのでやめておく。

805 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【名雪】「掃除っ、掃除っ」
謎の歌を口ずさみながら、黒板消しを叩いている名雪は楽しそうだった。
結局、掃除が終わって校舎を出るころには、すっかり辺りの風景は様変わりしていた。
雲は赤く染まり、見慣れたはずの校舎の雰囲気も、いつもとはどこかが違っていた。
【祐一】「…きっと、怒ってるな」
あゆの拗ねた表情を思い浮かべながら、俺は夕暮れの街を走る。

806 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【あゆ】「……」
夕焼けの赤に包まれて、ひとりの少女がベンチに座っていた。
【祐一】「よお」
【あゆ】「……あ」
少女が、俺の姿に気づいて顔を上げる。
【あゆ】「うぐぅ…遅いよ…」

807 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【祐一】「悪い。掃除当番だったんだ」
【あゆ】「そうなんだ…」
拗ねた顔のあゆが、ゆっくりと表情を和らげる。
【あゆ】「だったら、仕方ないね」
立ち上がって、ぽんぽんとコートについた粉雪を払い落とす。
【あゆ】「掃除はちゃんとしないとね」

808 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【祐一】「今日は、これからどうする？」
【あゆ】「もちろん、いつもの場所だよ」
いつもの場所…。
【あゆ】「…あれ？」
【あゆ】「あはは、いつもの場所ってどこだろうね」
困ったように笑う。

809 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

自分で言っていて、分からなかったらしい。
【祐一】「商店街のことなんじゃないか？」
【あゆ】「そっか。だったら、商店街っ」
【祐一】「よし。じゃあ、手でも繋いで行こうか」
【あゆ】「嫌だよ」
【祐一】「どうして？」

810 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【あゆ】「恥ずかしいもん」
【祐一】「こんな人通りの多い場所でキスする方が恥ずかしいと思うけど…」
【あゆ】「わっ、あれは…その…」
真っ赤になって下を向いてしまう。
そんな仕草も、どこか可愛く思えた。
【祐一】「ほら、早く行かないと置いていくぞ」

811 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【あゆ】「え…？　わっ、待って！」
背中の羽を揺らしながら、慌ててあゆが走り寄ってくる。
また少し陽が傾いて、ふたりの影も、長く石畳に落ちる。
【あゆ】「…ボク…いいよ、手繋いでも…」
赤くなった顔で、俺の手を掴む。
【あゆ】「…これで、ちょっとは暖かいよね…？」

812 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

ポケットの中で、あゆの小さな手が触れる。
手を繋ぐのは冗談だったのだが、これはこれで悪くないような気がした。
【祐一】「そうだ…ひとつだけ訊いていいか？」
【あゆ】「うん。ボクで答えられることなら、いいよ」
あゆの手をポケットにしまったまま、夕焼けの道を歩く。
【祐一】「前々から気になってたんだけど…どうして、いつも『ボク』なんだ？」

813 ：T.sakura：03/05/10 13:14 ID:???

【あゆ】「どうしてって言われても…ボクは、ずっと昔からボクだよ」
【祐一】「でも、女の子なんだから、もっと違う一人称があるだろ？」
【あゆ】「うぐぅ…いちにんしょうって、なに？」
【祐一】「自分で自分のことを言うときの呼び方のことだ」
【あゆ】「よびかた…？」
【祐一】「俺は、『俺』。あゆは、『ボク』。名雪は、『わたし』」

814 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

【あゆ】「そっか…」
やっと、理解したらしい。
【あゆ】「でも、ボクはボクだったらダメなの？」
【祐一】「ダメってわけじゃないけど、もっと女の子らしい言い方もあるだろ？」
【あゆ】「うーん…」
頭を捻って、しきりに考えている。

815 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

【あゆ】「…でも、やっぱりボクはボクだよ」
【祐一】「そんな保守的なことでどうする」
【あゆ】「うぐぅ…」
【祐一】「試しに、別の一人称にしてみろ」
【あゆ】「別のって言われても、ボク分からないよ…」
困ったように、俺の方を見上げる。

816 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

背中についている羽が、風に運ばれて犬のしっぽのようにぱたぱたと揺れていた。
【祐一】「例えばだな…」
■『オレ』
■『私』
■『あたし』

817 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

【祐一】「例えば、『オレ』とか」
【あゆ】「嫌だよ。ボク女の子だもん」
【祐一】「ボクもオレも一緒だろ」
【あゆ】「ぜんっぜん、違うもん」
【祐一】「一度でいいから、試しに使ってみたらどうだ？」
【あゆ】「…祐一君、もしかして楽しんでる？」

818 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

【祐一】「全然そんなことはないぞ」
【祐一】「俺はただ、純粋にあゆのためを思って提案しただけだ」
【あゆ】「祐一君って、動揺すると口調が大げさになるよね…」
【祐一】「１回でいいから、な？」
【あゆ】「…うぐぅ…本当に１回だけだよ？」
【祐一】「ああ」

819 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

【あゆ】「えっと…オレ、あゆ…」
【祐一】「わははっ」
【あゆ】「ひ、ひどいよっ」
【祐一】「いや、あまりにも可笑しかったから」
【あゆ】「…うぐぅ…祐一君がやれって言ったから恥ずかしいの我慢したのに…」
【祐一】「いや、ここまで違和感があるとは思わなかった」

820 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

【あゆ】「うぐぅ…祐一君のいじわる…」
涙ぐみながら、ふいっと横を向く。
【祐一】「わ、悪かった。あとで、たい焼きおごってやるから…」
【あゆ】「…うぐぅ…ほんと…？」
【祐一】「ああ、約束するから」
【あゆ】「…うん」

821 ：T.sakura：03/05/10 13:15 ID:???

涙目で頷く。
さすがに、ちょっとからかいすぎたかもしれない。
【祐一】「無難なところで、『私』とかどうだ？」
【あゆ】「うーん…」
【祐一】「こんな癖は、今のうちに直しておいた方がいいぞ」
【あゆ】「…ボクは、ボクでいいもん」

822 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【祐一】「今はいいかもしれないけど、これから先、困ることになるかもしれないぞ」
【あゆ】「そんなこと、ないもん」
【祐一】「就職の時とかに、面接で『うぐぅ～ボク、あゆ』なんて言ったら、一発で落とされるぞ」
【あゆ】「…そんなこと、言わないもん」
【祐一】「一度でいいから、『私』って言ってみたらどうだ？」
【あゆ】「…うぐぅ…でも…」

823 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【祐一】「１回でいいから」
【あゆ】「…うん。分かったよ…じゃあ、１回だけ」
何故か緊張の面もちで、息を整えている。
【あゆ】「えっと…私、あゆ…」
【あゆ】「ど、どうかな…？」
【祐一】「うーん、いまいち面白くなかったな」

824 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【あゆ】「…祐一君、もしかして、からかってた？」
【祐一】「いや、まさか」
【祐一】「俺は純粋にあゆの行く末を案じて…」
【あゆ】「…さっき、いまいち面白くなかったって言ってたもん」
【祐一】「いや、あれは…」
【あゆ】「うぐぅ…祐一君のいじわる…」

825 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

涙ぐみながら、ふいっと横を向く。
【祐一】「わ、悪かった。あとで、たい焼きおごってやるから…」
【あゆ】「…うぐぅ…ほんと…？」
【祐一】「ああ、約束するから」
【あゆ】「…うん」
涙目で頷く。

826 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

さすがに、ちょっとからかいすぎたかもしれない。
【祐一】「例えば、『あたし』とか」
【あゆ】「…祐一君が言うと、すっごく違和感があるよ」
【祐一】「悪かったな…」
【あゆ】「それに、ボクにも絶対に似合わないよ」
【祐一】「でも、１回だけ試してみたらどうだ？」

827 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【あゆ】「１回でも嫌だよ。恥ずかしいもん」
【祐一】「俺だって言ったんだから」
【あゆ】「そういう問題じゃないもん」
【祐一】「本当に１回でいいから。な」
【あゆ】「もしかして、面白がってる？」
【祐一】「全然」

828 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【あゆ】「なんか怪しいよ…」
【祐一】「全然怪しくない」
【あゆ】「でも祐一君、目が笑ってるよ…」
【祐一】「俺はもとからこういう目だ」
【あゆ】「…じゃあ、１回だけだよ？」
【祐一】「ああ」

829 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【あゆ】「…えっと、言うよ？」
神妙な顔で念を押して、呼吸を整えるように息を吸い込む。
【あゆ】「…あ…」
【あゆ】「…あ…た」
恥ずかしそうに、一生懸命言葉を繋げる。
【あゆ】「あ…たし」

830 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【祐一】「……」
【あゆ】「ど、どう？」
【祐一】「…今、一瞬寒気がした」
【あゆ】「うぐぅ…ほっといて…」
【祐一】「やっぱり、全然似合わないな」
【あゆ】「うぐぅ…すっごく恥ずかしかったよぉ」

831 ：T.sakura：03/05/10 13:16 ID:???

【祐一】「悪かった。あとで、たい焼きおごるから」
【あゆ】「え…？　ほんと？」
【祐一】「ああ、約束だ」
【あゆ】「うんっ、約束」
すっかり機嫌も戻ったらしくて、楽しそうにはしゃいでいた。
商店街も赤く染まっている。

832 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

すぐ隣には、あゆの姿があった。
片方の手でたい焼きの袋を大事そうに抱えて、もう片方の手は、俺のポケットの中にあった。
【あゆ】「たい焼き…」
もう一度袋に顔を近づけて、心底嬉しそうに目を細める。
【あゆ】「あとで一緒に食べようね」
【祐一】「そう言えば、探し物ってどうなったんだ？」

833 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

【あゆ】「…まだ、見つからないよ」
【祐一】「そうか…」
【あゆ】「でも、もしかしたら、見つからない方がいいのかも…」
あゆが、俯きながら独り言のように囁く。
【祐一】「見つからない方がいいって…でも、大切な物なんだろ？」
【あゆ】「…うん。大切な物」

834 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

【祐一】「だったら、どうして諦めるんだ？」
【あゆ】「分からないけど…」
【あゆ】「でも、これだけは言えるんだ」
【あゆ】「ボク、すっごく幸せだよ」
【あゆ】「祐一君と会えたこと…」
【あゆ】「こうして、祐一君とお話できることが…すごく嬉しいんだよ」

835 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

【あゆ】「ボク、祐一君のこと好きだよ」
【あゆ】「本当に、大好きだよ」
一度、気恥ずかしそうに横を向いて、そして言葉を続ける。
【あゆ】「きっと、ボクが探している物は、幸せだと必要ない物なんだよ」
【あゆ】「だから、今は、なくても構わない」
【祐一】「…そうか」

836 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

【あゆ】「いつか、必要になることがあったら…」
【あゆ】「その時、また探すよ」
ポケットの中の小さな手が、ぎゅっと俺の手を握る。
【祐一】「冷めないうちに食べるか…たい焼き」
【あゆ】「うんっ」
待ちに待っていたというふうに、あゆが紙の袋を開ける。

837 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

【あゆ】「わっ。おいしそうだよ」
雪の街に、白い湯気が立ち上る。
【あゆ】「わっ。いっぱいあるよ」
【祐一】「いっぱい買ったからな」
【あゆ】「ボク、たくさん食べていい？」
【祐一】「食べられるだけ食べてもいいぞ」

838 ：ネトゲ廃人＠名無し：03/05/10 13:17 ID:???

ループしてるぞｺﾞﾙｧ(ﾟДﾟ)

839 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

【あゆ】「うんっ」
早速ひとつを取り出して、そのまま、はぐっとかぶりつく。
【あゆ】「うぐぅ…おいしいよぉ」
幸せそうに、頬を緩める。
【祐一】「俺も貰っていいか？」
【あゆ】「うんっ。もちろんだよ」

840 ：T.sakura：03/05/10 13:17 ID:???

はいっと、紙袋を差し出す。
中から、焼きたてのたい焼きをひとつ取り出すと、夕焼けの街が白く染まった。
【祐一】「ほら、口の周りにあんこつけてるぞ」
【あゆ】「え？　ほんと？」
【祐一】「とってやるから、動くな」
人差し指で、口の横についたあんこをすくい取る。

841 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

【あゆ】「…うー」
【祐一】「よし、とれた」
【あゆ】「これくらい、ボクが自分でするよ～」
【祐一】「あんこがついてることも気づかなかったくせに」
【あゆ】「だって、なんだか、恥ずかしいよ…」
赤い光の射し込む街。

842 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

そんな、どこか幻想的な風景を、あゆとふたりで歩く。
焼きたてのたい焼きを、頬張りながら…。
あゆと別れて家に辿り着くと、すでに辺りは夜のとばりが降りていた。
夕飯を食べて、風呂に入って、宿題を片づけると、日付が変わろうかという時間だった。
今日も、楽しかった一日が終わる。
電気を消して、ベッドに潜り込んで、やがて眠りに落ちていった…。

843 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

★１月２６日　火曜日★
【祐一】「……」
朝、いつもの目覚まし時計に起こされて、時計を見る。
ちょうどいい時間だった。
カーテンを開けて、朝の光を部屋の中に招き入れる。

844 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

眩しいくらいの日差し。
そして、屋根に積もった雪に光が反射して、街全体が白く浮かび上がっていた。
俺は制服に着替えて、そして鞄を持つ。
もう一度、外の眩しい日差しに目を細めてから、部屋を後にした。
火曜日の授業が続いていた。
最初はひたすら退屈だった授業も、内容が分かってくるにつれて、少しはましなものに思えてくる。

845 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

穏やかな昼下がり。
やがて、今日の授業も全て終了する。
【名雪】「祐一っ、放課後だよ」
担任が出ていくと、いとこの少女が、いつものように駆け寄ってくる。
手には、ほうきとちりとりを持っていた。
【名雪】「今日も、掃除がんばろうね」

846 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

【祐一】「…がんばりたくない」
【名雪】「みんなでがんばれば、すぐに終わるよ」
【祐一】「…そうだな、とっとと済ませてしまうか」
名雪からほうきを受け取って、机を隅に寄せる作業を手伝う。
体を動かしていると、この街の気候も、少しはありがたく思えた。
外に出ると、そこは一面の赤い世界だった。

847 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

校舎も赤。
地面も赤。
空も赤。
雲も赤。
そして、雪も赤…。
時間と共に様変わりする街並み。

848 ：T.sakura：03/05/10 13:18 ID:???

強い西日に目を細めながら、早足で約束の場所に向かう。
赤く染まったベンチの上に、ひとりの少女が、ちょこんと座っていた。
【あゆ】「……あ」
羽の生えた少女が、俺の姿を見つけて顔を上げる。
【祐一】「よお」
【あゆ】「こんにちは、祐一君」

849 ：T.sakura：03/05/10 13:19 ID:???

【祐一】「待ったか？」
【あゆ】「ちょっとだけ」
【祐一】「腹減ってるか？」
【あゆ】「ちょっとだけ」
【祐一】「よし。じゃあ、商店街で何かうまい物でも食うか」
【あゆ】「うんっ」

850 ：T.sakura：03/05/10 13:19 ID:???

【祐一】「何がいい？」
【あゆ】「たい焼きっ」
【祐一】「よし、それでこそあゆだ」
【あゆ】「うんっ」
ひとりぼっちで佇んでいた少女…。
満面の笑みと一緒に、精一杯の元気で頷く。

851 ：T.sakura：03/05/10 13:19 ID:???

【祐一】「暗くなる前に行くぞ、あゆ」
くしゃっと、あゆの髪の毛を撫でる。
【あゆ】「くすぐったいよ…」
非難の声を上げるあゆと一緒に、夕焼けの駅前から、同じように真っ赤に染まった商店街へ。
【あゆ】「例えば…」
【あゆ】「例えば、だよ…？」

852 ：T.sakura：03/05/10 13:19 ID:???

【祐一】「ああ」
買ったばかりのたい焼を抱えながら、すぐ隣を歩くあゆが、ふと口にした言葉。
【あゆ】「もし、ボクの初恋の相手が、祐一君だったとしたら…」
【祐一】「……」
【あゆ】「…そうしたら、祐一君はどうする？」
【祐一】「すぐに取り消してもらう」

853 ：T.sakura：03/05/10 13:19 ID:???

【あゆ】「…どうして？」
【祐一】「初恋は、実らないって言うからな…」
【あゆ】「…祐一君」
嬉しそうにぴょこんと振り返る。
【あゆ】「…もしかして、すっごく恥ずかしいこと言ってる？」
横に逸らした俺の顔を追いかけるように覗き込む。

854 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【祐一】「ほっとけ」
初恋は実らない…。
そう、俺がそうだった…。
俺の初恋の相手…。
夕焼けの下で…。
涙でくしゃくしゃになった顔で…。

855 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【祐一】（……）
俺の初恋の相手…。
それが誰だったのか…。
今ではどうしても思い出せない…。
【祐一】「…悲しかったことだけは覚えてるのにな」
【あゆ】「…え？」

856 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

思わず声になった言葉に、あゆが首を傾げる。
【祐一】「いや、ひとり言だ」
【あゆ】「ひとり言なんて、暗いよ」
【祐一】「ほっとけ」
あゆの笑顔に送られて…。
【祐一】「あゆ。今、幸せか？」

857 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【あゆ】「…うん。幸せだよ」
そう言ったあゆの笑顔は、それでもどこか悲しげに見えた。
【あゆ】「こうして祐一君と一緒にいられることが、ボクにとってはかけがえのない瞬間なんだよ」
【あゆ】「…でも」
【あゆ】「時々、不安になるんだよ…」
【あゆ】「幸せなことが怖いんだよ…」

858 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【あゆ】「怖くて…、不安で…」
【あゆ】「目の前の現実、全てが夢なんじゃないかって…」
【祐一】「それは、考えすぎだって」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「それに、あゆがまじめな台詞言っても似合わない」
【あゆ】「うぐぅ…ほっといてよ」

859 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【祐一】「…今は、７年前とは違うんだ」
【あゆ】「……」
【祐一】「俺は、ずっとここにいる」
【祐一】「冬が終わって、春が来て…」
【祐一】「そして、雪が溶けても…」
【祐一】「ずっと、この街にいる」

860 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【祐一】「あゆのすぐ側にいる」
【祐一】「約束、しただろ？」
【あゆ】「…祐一君こそ、まじめな台詞似合わないよ」
【祐一】「悪かったな」
【あゆ】「…でも…うん…嬉しいよ…」
涙混じりの声で、無理に笑おうとする。

861 ：T.sakura：03/05/10 13:20 ID:???

【祐一】「泣いてると、せっかくのたい焼きがしょっぱくなるぞ」
【あゆ】「うぐぅ…いいもんっ」
【あゆ】「…懐かしい味だから…いいもん…」
たい焼きを口いっぱいに頬張りながら、泣き笑いの表情で頷く。
やがて、街の風景が赤から黒に変わる…。
風呂から上がり、とりあえず部屋の暖房をつける。

862 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

今はまだ体も温かいが、でもこの寒さだ。
風呂に浸かったくらいでは、すぐに体も冷えるだろう。
ベッドにもたれかかり、ぐぅっと背伸びをする。
２階の廊下は、俺の部屋以外からは光が漏れていなかったから、たぶん名雪はすでに寝ているのだろう。
コチコチと時を刻む目覚まし時計の文字盤を見ると、時間は１０時過ぎ。
相変わらず小学生並に規則正しい名雪（ただし寝るときだけ）に苦笑しながら、これからどうやって時間を潰すか考えを巡らせる。

863 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

…とりあえず、近くのコンビニで夜食でも買ってくるか。
そう思い立った直後、びゅぅと風の音が響く。
ガタガタと震える窓ガラス。
こんな寒い夜に、外に買いに行こうという発想がでる自分が、何となく信じられなかった。
…この街に来てすぐの時は、そんなこと考えもしなかった。
　　　　　　『慣れるよ、きっと』

864 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

そういって微笑んでいたいとこの少女。
実際、その言葉通りになっていた。
【祐一】「…なんか、悔しいな」
どうして悔しいのかは自分でも分からなかったが、なんとなくそんな気分だった。
時々思うことがある。
もしかしたら、俺はこの街に馴染むことを拒絶しているのかもしれない…。

865 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

【祐一】「……」
よく分からない。
不意に、どさっと何か重いものが屋根の上から滑り落ちる音が部屋に響いた。
雪がその重みで流れ落ちたのだろう。
コンコン…。
今度は別の音。

866 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

ノックするような音が聞こえる。
【祐一】「……」
ドアをノックする音じゃない。
ということは…。
窓？　窓の外か？
■カーテンを開ける

867 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

■とりあえず放っておく

気のせいかとも思ったが、どうやらそうでもないらしい。
腰をあげて、俺はカーテンの閉まった窓に近づいた。
コンコン…。
確かにノックの音が窓の外から聞こえる。

868 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

俺はカーテンをつかんで、そのまま左右に開け放った。
【あゆ】「うぐぅ…」
窓に、あゆが貼りついていた。
【あゆ】「うぐぅ…寒かったよ～」
洗面所から持ってきてやったタオルで頭を拭きながら、あゆが情けない声を上げる。
【あゆ】「寒いし、暗いし、怖いし…」

869 ：T.sakura：03/05/10 13:21 ID:???

【あゆ】「それに、屋根から雪まで降ってくるし…」
【あゆ】「なんだか散々だよ～」
【祐一】「日頃の行いだな」
【あゆ】「そんなことないよっ。ボク、いつもいい子だもん」
【祐一】「いい子は食い逃げなんかしないぞ」
【あゆ】「後でちゃんとお金払ったよっ」

870 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

【祐一】「それで、今日は泥棒か？」
【あゆ】「うぐぅ…泥棒はノックなんかしないもん」
確かにその通りだ。
【祐一】「だったら、何やってたんだ？」
いくらなんでも、気のせいだろ…。
だいたい、２階の窓の外に誰かがいるわけない。

871 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

もしかすると泥棒かもしれないが、だとしたら律儀にノックはしないだろ。
しかも、電気がついてる部屋を…。
コンコン…。
もう一度、確かにノックの音が聞こえる。
【祐一】「……」
幻聴と言い張るにははっきりとした音だった。

872 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

律儀な泥棒…？
コンコン…。
急かすように、もう一度音が響く。
■窓を開ける
■もう少し様子を見る

873 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

さすがにこれだけはっきり聞こえると、無視するわけにもいかない。
それに、俺自身音の正体が気になる。
カーテンの閉まった窓にゆっくりと近づく。
コンコン…。
間違いなく、目の前から聞こえる。
【祐一】「……」

874 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

俺はカーテンの端をつかんで、そして左右に引いた。
【あゆ】「…うぐぅ」
雪の積もったあゆが、窓に貼りついていた。
【あゆ】「さすがに…ちょっと意識が遠退いたよ…」
持ってきてやったタオルで頭に積もった雪を払い落としながら、あゆがストーブの前で震えていた。
【祐一】「あゆ、顔が真っ青だぞ」

875 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

【あゆ】「うぐぅ…死ぬかと思ったよぉ…」
【祐一】「髪の毛、凍ってるぞ」
【あゆ】「…あ、ホントだ」
ぱりぱりになった前髪を、無邪気に指で突っついている。
【あゆ】「わぁ…面白いね～」
死にそうな割には、まだ余裕があるらしかった。

876 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

【祐一】「…それで、なにやってたんだ？」
気にはなったが、とりあえずもう少しだけ様子を見ることにする。
【祐一】「……」
窓の外に神経を集中して、じっと待つ。
【祐一】「……」
しかし、それっきりノックの音はもちろん、物音さえしなくなってしまった。

877 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

【祐一】「…やっぱり気のせいか…？」
念のため、カーテンを開けてベランダの様子を確認してみる。
【祐一】「…誰も、いないな」
よく考えたら当たり前だ。
こんな時間に、こんな場所に、誰かがいるはずがない。
俺はカーテンを閉めた。

878 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

結局、その日はこれ以上何かが起きることもなく、俺はベッドに潜り込んだ。
明日のこと、そして明日のことを考えながら、俺は眠りに落ちていった。
………。
……。
【あゆ】「…祐一君に会いに来ただけだよ」
うつむきながら、遠慮がちに言葉を紡ぐ。

879 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

【祐一】「だったら、普通に玄関から入ってこい」
【あゆ】「…最初はそう思ったんだけど、でも、祐一君の部屋以外は真っ暗だったから」
【あゆ】「…チャイムの音で起こすと嫌だから」
【あゆ】「みんなに迷惑かけないように、一生懸命よじ登って来たんだよ」
【祐一】「馬鹿だな」
【あゆ】「うぐぅ…そんなはっきり言わなくても…」

880 ：T.sakura：03/05/10 13:22 ID:???

【祐一】「でも、そういうところを好きになったんだから、俺も同じ馬鹿なのかもしれないけどな」
【あゆ】「…ほんと？」
【祐一】「自分でもよく分からない」
それが正直なところだ。
【祐一】「しかし、何も今でなくても、明日になったらまた会えるだろ？」
【あゆ】「そうだけど…今、会いたかったんだもん…」

881 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

【祐一】「まったく、恐がりのくせに」
【あゆ】「…うぐぅ…怖かったけど…でも、会いたかったんだもん…」
【あゆ】「…ひとりだと…不安だから…」
そう言って、涙を拭うあゆの仕草がいじらしかった。
■キスをする
■頭を撫でてやる

882 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

【祐一】「…あゆ」
【あゆ】「…？」
不思議そうに顔を上げたあゆの唇に、そっと自分の唇を重ねる。
【あゆ】「…わっ」
【祐一】「わっ、じゃないだろ」

883 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

【あゆ】「だって…いきなりだったから…」
【祐一】「だからって、逃げるな」
【あゆ】「…うぐぅ…」
ベッドにちょこんと座って、真っ赤な顔で俺をじっと見つめる。
【あゆ】「……」
拒絶されれば、それでもいいと思った。

884 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

でも、今はあゆの温もりを感じていたかった…。
俺は、あゆの体を抱きしめるように手を伸ばした。
【祐一】「相変わらず、馬鹿だな」
あゆの頭にぽんと手を置いて、くしゃくしゃと髪を撫でる。
【あゆ】「…うぐぅ…」
首をすくめて、目を細める。

885 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

【祐一】「それで、これからどうするんだ？」
【あゆ】「…どうしよう…」
【祐一】「やっぱり馬鹿だな」
【あゆ】「うぐぅ…馬鹿じゃないもん…」
【祐一】「泊まっていくか？」
【あゆ】「……」

886 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

【祐一】「俺はリビングで寝るから、ここのベッド使ってもいいぞ」
【あゆ】「…本当にいいの？」
【祐一】「何だったら、俺もここで寝ようか？」
【あゆ】「…嫌だよ」
【祐一】「それとも、今から帰るか？」
【あゆ】「…うぐぅ…もっと嫌…」

887 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

ちなみに、外は真っ黒だった。
【あゆ】「…ごめんね、祐一君」
結局、あゆがここで寝て俺はリビングのソファーで寝ることになった。
【祐一】「パジャマ、俺の使ってもいいけど？」
【あゆ】「ううん、いいよ。このまま寝るから」
【祐一】「じゃあ、また明日な」

888 ：T.sakura：03/05/10 13:23 ID:???

【あゆ】「…うん。お休み、祐一君」
ソファーで横になって、押し入れから引っぱり出してきた布団や毛布をかぶる。
思ったほど寝づらくはなかった。
【祐一】「…朝、秋子さんが起きてきたらびっくりするだろうな…」
そんなことを考えながら、布団を目深に被って目を閉じた。
………。

889 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

……。
【あゆ】「…ど、どうしたの祐一君…？」
この状態でどうしたもないと思うけど…。
【あゆ】「祐一君…あの…触ってるよ…」
戸惑いながら、どうしていいのか分からずに俺の顔を見上げる。
触ろうと思って触っているわけだから、そんなことを言われても困る。

890 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

【あゆ】「祐一君、なんだかおかしいよ…」
もしかしたら、本当におかしいのかもしれない。
あゆに対してこんな感情を抱く自分に、誰よりも俺自身が戸惑っていた。
雪の街で、少女はいつも笑顔だった。
ころころ変わる表情に、こっちがつられて笑っていた。
子供っぽくて、小さくて…。

891 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

おかしな女の子だといつも思っていた。
いや、俺はあゆを女の子としても見ていなかったのかもしれない。
７年前、雪の中で出会った。
日が落ちるまで、一緒に遊んだ。
冬の商店街を、一緒に走った。
まるで仲のいい兄妹のように思っていたあゆは、俺にとって本当はどんな存在だったのか。

892 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

そして、あゆにとって俺は…。
【あゆ】「祐一君、ボク帰るよ…」
その言葉を遮るように、あゆの体を抱きしめる。
【あゆ】「苦しいよ…祐一君…」
セーター生地の上から、小柄な少女の体温が伝わってくる。
すぐ間近にあるあゆの顔。

893 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

戸惑うように視線を泳がせながら、居住まいを正すように体をもじもじさせている。
【あゆ】「えっと…」
俺と視線が合うと、逃げるように部屋の壁に目をやる。
【あゆ】「うぐぅ…」
そしてそのまま、顔を真っ赤にして下を向いてしまう。
【あゆ】「嫌、だよ…」

894 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

懇願するような、あゆの言葉。
だけど俺は、あゆの体を離さなかった。
後ろから、あゆの膨らみに手のひらを重ねる。
柔らかなセーターの感触と、あゆの温もりが伝わる。
【あゆ】「祐一君」
何かを決心したように、俺の方を見上げる。

895 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

【あゆ】「本当に、ボクでいいの？」
【祐一】「俺は、あゆがいい」
【あゆ】「でも、ボク、小さいし…」
【あゆ】「胸だって、たぶん、名雪さんよりないし…」
【あゆ】「料理だってへたくそだし…」
【あゆ】「恐がりだし…」

896 ：T.sakura：03/05/10 13:24 ID:???

【あゆ】「それに、それに…」
おそらく、自分でも何を言っているのか分からないのだと思う。
【あゆ】「えっと、えっと…」
言葉に詰まりながら、何度も何度も、同じ言葉を繰り返す。
そんな少女の体を、ぎゅっと抱きしめる。
【あゆ】「うぐぅ…苦しいよ…」

897 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

いまいちムードがでないが、それは望みすぎというものかもしれない。
俺は、そのままあゆの体をベッドの上に横たえようとする。
しかし、あゆがシーツに手をついてそれに抵抗する。
【あゆ】「ダメだよ。まだ祐一君の言葉、聞いてないもん」
【祐一】「…俺は、あゆのことが好きだから」
【あゆ】「そんなこと言って、後悔しても知らないよ…」

898 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

【祐一】「俺は後悔しない」
【あゆ】「だったら、ボクも後悔はしないよ…」
【あゆ】「だって、祐一君の体、あったかいもん…」
あゆの体から力が抜けて、シーツの上に少女がぽてっと倒れ込む。
あゆの小さな体がシーツの中央で折り畳まれて、一際小柄に見えた。
俺はあゆの上着に手をあてて、そのまま押し上げる。

899 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

白いお腹、そして両の膨らみが露わになる。
【あゆ】「やっぱり恥ずかしいよ…」
怯えるように、ぎゅっとシーツの端を掴む。
その言葉を肯定するように、あゆの肌がゆっくりと朱を帯びていた。
部屋の暖房はついたままだが、やはり直接空気に触れると冷たいらしい。
視線をどこに置いていいのか分からない、というふうにあゆの瞳がきょろきょろと動く。

900 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

【あゆ】「えっと、ボクの胸、小さいよね…」
【祐一】「小さいな」
【あゆ】「うぐぅ…普通そんなこと思っても言わないもん」
【祐一】「それ以前に、普通はそんなこと訊かないと思うけど」
【あゆ】「だって…気になるもん」
上目遣いに俺を見上げる。

901 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

そんな何気ない仕草が愛おしいと思った。
俺は赤みを帯びた胸に、直接手のひらを宛う。
【あゆ】「……」
ぎゅっと掴んだシーツに力が入る。
体をくの字に折り曲げて、自分の体をかばうように体を丸める。
【あゆ】「…ボクの体、変じゃないよね？」

902 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

【祐一】「胸が小さい以外は」
【あゆ】「…う～」
【祐一】「だから、そういうことは訊くなって」
【あゆ】「でも…気になるもん」
真っ赤になった顔で、ふいっと横を向く。
どこか子供っぽい仕草だった。

903 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

やっぱり、あゆ相手にムードは期待できないな…
本当に子供を相手にしているような、どこかそんな錯覚さえ覚える。
それはそれで、あゆらしいといえばその通りだけど。
俺は、あゆの胸に当てただけの手を、ゆっくりと動かす。
【あゆ】「…あ」
手のひらの中で、柔らかな膨らみがゆっくりと形を変えていく。

904 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

その先端を、指の間で引っかけるように動かす。
その都度柔らかな感触が伝わり、そして、あゆが上気した表情でため息にも似た声を漏らす。
【あゆ】「なんだかくすぐったいよ…」
不思議な感覚に戸惑いながら、不安げに俺の表情を覗き込む。
【あゆ】「くすぐったいし、ちょっと寒いかな…」
あはは…と照れ隠しのような笑いを漏らす。

905 ：T.sakura：03/05/10 13:25 ID:???

寝転がったままの少女の体。
俺は、キュロットのボタンに手をかける。
【あゆ】「…ど、どうするの？」
もちろん脱がす。
【あゆ】「だ、だめだよ祐一君っ」
ボタンをはずして、ファスナーを下げる。

906 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

あゆの下着が、ファスナーの隙間から少しずつ露わになる。
【あゆ】「…うぐぅ」
思ったよりも抵抗はなかった。
【あゆ】「…あっ」
キュロットを取り去ると、その下から飾りっけのないピンク色の下着が顔を覗かせる。
【あゆ】「…うぐぅ…見ないで…」

907 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

さらに体をよじって、俺の視線から逃げるように体を丸める。
俺は、そんなあゆの体をゆっくりと抱き起こした。
あゆの体が、俺のすぐ目の前にあった。
小柄な体は、ほとんど重さを感じなかった。
【あゆ】「わっ…祐一君、どうするの…？」
上擦った声で、俺の行動に戸惑っていた。

908 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

俺は、無言であゆの下着に手をかけた。
【あゆ】「…祐一君…！」
さすがに抵抗があるのか、必死で俺の腕を掴む。
それでも、俺は行為を止めなかった。
少しずつ、あゆの隠された部分が露わになる。
【あゆ】「…うぐ…ひどいよ…」

909 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

俺にやめる意志がないことを感じ取ったのか、腕に宛っていたあゆの手から力が抜けていた。
程なくして、あゆの足から丸まった下着がぽとりと落ちる。
【あゆ】「……」
真っ赤になったあゆは、無言だった。
そのまま、直にあゆのその部分にそっと触れてみる。
【あゆ】「……っ」

910 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

指の先が触れると同時に、あゆの体が固くこわばる。
本当に微かに、その部分は湿っていた。
すぐ目の前のあゆは、必死で何かを堪えるように、口をぎゅっとつむっていた。
あゆの部分から手を離して、今度は白いセーターを脱がすために手を当てる。
その手を、あゆの小さな手が遮る。
【あゆ】「…セーターくらい…自分で脱げるもん…」

911 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

俺の方を見ることなく呟いて、胸元までたくし上げられたセーターの裾に手をかける。
【あゆ】「……」
そして、意を決したように、一気にセーターを脱ぎ捨てた。
【あゆ】「…うぐ…」
小さなふたつの膨らみが、震えるように揺れていた。
目の前の少女は、靴下だけを残してあとは何も纏っていなかった。

912 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

上気した肌が、ピンク色に染まる。
そろそろいいかもしれないな…。
【祐一】「…あゆ」
俺は、できるだけ優しくあゆの頭を撫でた。
【あゆ】「……」
あゆは無言だったが、それでも僅かに体の力が抜けたようだった。

913 ：T.sakura：03/05/10 13:26 ID:???

俺は、あゆの腰に手を回して、抱きかかえるようにあゆの体を引き寄せる。
【あゆ】「……」
俺の意図が分かったのか、あゆはぎゅっと目をつむって、何かに耐えるような表情を覗かせていた。
【あゆ】「…祐一君」
【あゆ】「ボクのこと、本当に好きでいてくれる…？」
【祐一】「ああ、約束する」

914 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

【あゆ】「…うんっ」
涙の浮かぶ目を細めて、そして頷く。
俺はすでに大きくなったものを、あゆの体に重ねる。
【あゆ】「……ぅ」
あゆの表情がこわばる。
その部分は温かくて、そして他に形容できないような感触だった。

915 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

ぬるっとした粘液の中に、僅かに俺のものが沈む。
だけど、すんなりと入ったのはそこまでだった。
先端があゆに包まれたところで、動きがとまる。
【あゆ】「…うぐ…」
あゆが、小さく声を漏らす。
口元に手をあてて、口をついて出る言葉を、必死で飲み込もうとしている。

916 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

【祐一】「…大丈夫か、あゆ」
【あゆ】「うぐぅ…大丈夫…ぜんっぜん大丈夫だよ…」
大丈夫なわけがないことはあゆの様子を見れば分かる。
それでもあゆに声をかけたかったし、あゆはその声に応えてくれた。
俺は、少しでもあゆの負担が軽くなるように、しっかりとあゆの体を抱きとめる。
あゆの中を感じながら、やがて、あゆの体が完全に沈み込んでいた。

917 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

【あゆ】「…うぐ…」
あゆの体が軽いとはいえ、苦しくないはずはなかった。
口元でぎゅっと手を握って、泣き出しそうになるのを堪えるように、目を瞑る。
【あゆ】「…いいよ…祐一君…」
吐息のような声。
【あゆ】「…ボクは…大丈夫だから…」

918 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

その健気な声が、嬉しかった。
俺は、ゆっくりとあゆの体を引き寄せた。
【あゆ】「…っ…」
好きな人。
好きだった人。
あの冬の日から、ずっと…。

919 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

だから、その温もりを感じていたかった…。
俺は、何度もあゆの体を抱き寄せた。
何度も、何度も…。
あゆを、感じながら…。
最後の一瞬まで、ずっと…。
……。

920 ：T.sakura：03/05/10 13:27 ID:???

………。
すぐ隣で、あゆの小さな寝息が聞こえる…。
リビングで寝ると言った俺の手を、あゆは無言で握っていた…。
そして、あゆが眠りにつく前にふと呟いた言葉があった…。
「…祐一君」
「…思い出って、なんのためにあるんだろうね」

921 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

その言葉の意味も分からないまま、俺も夢の中に落ちていった…。

★１月２７日　水曜日★
………。
……。
【声】「…祐一さん」

922 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

…微睡みの中で、俺を呼ぶ声が聞こえる…。
【声】「…朝ですよ、祐一さん」
…朝。
【祐一】「…ふぁ」
【秋子】「おはようございます、祐一さん」
【祐一】「…おはようございます」

923 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

目を擦りながら周りを見てみると、そこは自分の部屋ではなかった。
【祐一】「…そっか」
不意に、昨夜の記憶が蘇る…。
確か、あゆが真夜中に訪ねてきて…。
【祐一】「……」
それで、ベッドをあゆに譲って俺はここで寝ることにしたんだった…。

924 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

【秋子】「朝ご飯、もう準備しても構わないですか？」
【祐一】「…え、ええ」
きっと、起きてきた秋子さんがびっくりするだろうという予測は、見事に裏切られた。
【祐一】（…相変わらず冷静な人だ）
そんなことを考えながら、毛布と布団を押し上げる。
【祐一】（…あゆのやつ、まだ寝てるのか…？）

925 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

制服に着替えるという用もあって、階段を駆け上がる。
【祐一】「…あれ？」
しかし、部屋に中には誰の姿もなかった。
【祐一】「…もう帰ったのかな…」
とりあえず、当初の予定通り制服に着替えて、部屋を後にした。
………。

926 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

……。
『朝～、朝だよ～』
『朝ご飯食べて学校行くよ～』
【祐一】「…朝…？」
下がってくる瞼を擦りながら、目覚ましのボタンを押す。
【祐一】「…ふぁ…朝か…」

927 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

大きくあくびをして、そして、あることに気がついた。
【祐一】「…あゆ…？」
ベッドの中にも、部屋の中にも、昨日の少女の姿はなかった。
【祐一】「…もう帰ったのか…？」
寝起きの重たい頭を揺すって、俺は制服に着替えた。
名雪は、朝練ですでに家を出ていたので、今日はひとりで登校ということになる。

928 ：T.sakura：03/05/10 13:28 ID:???

【あゆ】「…あ、祐一君」
門の横に、あゆの姿があった。
【祐一】「どうしてこんなところにいるんだ？」
【あゆ】「一緒に行こうと思ったんだよ」
【祐一】「そうじゃなくて…どうして家の中で待ってなかったんだ？」
【あゆ】「…えと…」

929 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

【あゆ】「…恥ずかしかったから…」
確かに、いきなり真夜中に訪ねてきて、そのまま部屋に居座っているところを見られたら恥ずかしいのかもしれない…。
確かに、あんなことがあった後に顔を合わせるのは、恥ずかしいのかもしれない…。
【あゆ】「……」
実際、今もあゆの顔は真っ赤だった。
【あゆ】「えっと…名雪さんは…？」

930 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

【祐一】「今日は部活の朝練。だから、俺たちだけだな」
【あゆ】「…そうだね」
【祐一】「途中までだけど、一緒に行くか？」
【あゆ】「うんっ」
いつものリュックを背負いなおして、あゆが元気よく歩き出す。
【祐一】「いつも思うんだけど、そのリュックの中って何が入ってるんだ？」

931 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

【あゆ】「普通だよ」
【祐一】「普通じゃわかんないって」
【あゆ】「教科書とか、ノートとか、筆記用具とか…」
【あゆ】「他にも、友達に借りたＣＤとか、雑誌とか…」
【祐一】「何だ、本当に普通だな」
【あゆ】「だから言ったんだよ」

932 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

他愛ない会話。
そのひとつひとつが、何よりも大切な時間だった。
【あゆ】「ボク、こっちだから」
通学路の途中で、右の脇道を指さす。
【祐一】「そっか、あゆの学校ってこっちなんだな…」
【あゆ】「うん。まだずっと奥だけど」

933 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

【祐一】「しかし、いいよな。私服登校っていうのも」
【あゆ】「そうでもないよ」
【祐一】「でも、学校帰りに遊んでても分からないだろ？」
【あゆ】「うーん、そうかも」
【祐一】「制服なんか、堅苦しいだけで何もいいことなんてないぞ」
【あゆ】「でもボク、祐一君の学校の制服、憧れるよ」

934 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

【祐一】「俺みたいに転校するとか」
【あゆ】「それこそ無理だよ…」
【祐一】「でも、一度あゆの通ってる学校っていうのを、見てみたいな」
【あゆ】「…ボクの学校？」
【祐一】「あゆがそれだけ大好きだって言う学校を、一度見てみたい」
【あゆ】「それなら、ボク、案内するよ」

935 ：T.sakura：03/05/10 13:29 ID:???

【祐一】「お。いいのか？」
【あゆ】「それくらい大丈夫だよ」
【祐一】「じゃあ、いつにする？」
【あゆ】「今日でいいよ」
【祐一】「だったら、今日の夕方にな」
【あゆ】「うん。楽しみにしててね」

936 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

【祐一】「それはそうと、ずいぶん歩いてきたけど、学校は大丈夫なのか？」
【あゆ】「え…？　わっ」
慌てて、来た道を引き返す。
【あゆ】「また後でね、祐一君っ」
【祐一】「ああ」
振り返って手を振るあゆを見送って、俺の自分の学校に向かう…。

937 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

チャイムが鳴って、今日の授業が全て終了した。
【名雪】「祐一、放課後だよ」
【祐一】「やっと、終わったな」
そそくさと鞄の中に必要な物を詰める。
【名雪】「祐一、今日はこれからどうするの？」
【祐一】「学校」

938 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

【名雪】「…え？」
【祐一】「俺はこれから学校だ」
【名雪】「…学校？」
【祐一】「じゃあな、名雪」
鞄を背負って、教室を出る。
【名雪】「…う、うん」

939 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

その背中を、名雪が不思議そうに見送っていた。
駅前に辿り着く頃には、すっかり陽も傾いていた。
【あゆ】「…祐一君」
ベンチに座って待っていたあゆが、俺の姿を見つけて駆け寄ってくる。
【あゆ】「こんにちは、祐一君」
【祐一】「今日は早かっただろ？」

940 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

【あゆ】「うん。そうだね」
【祐一】「じゃあ、早速行くか」
【あゆ】「うんっ。案内するよ」
先頭を切って、あゆが歩き始める。
【祐一】「こっからどれくらいかかるんだ？」
【あゆ】「うーん…。３０分くらい」

941 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

【祐一】「結構かかるんだな…」
駅前の時計で時間を確認する。
日が落ちるまでは、まだ少し余裕がありそうだった…。
その場所は、街の外れにあった。
鬱蒼と茂る、森の入り口。
その木と木の間に、子供がひとりやっと通れるような、そんな隙間があった。

942 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

その空間に存在する物は、複雑に枝を絡ませた、木々。
そして、その上に降り積もったままの、雪。
そのふたつだけだった。
【あゆ】「……」
その前で、あゆが立ちすくんでいた。
背中を向けているあゆの表情は分からない。

943 ：T.sakura：03/05/10 13:30 ID:???

【祐一】「…まさか…」
【祐一】「…この中に…入っていくのか？」
【あゆ】「……」
【祐一】「森のそばって…中のことだったのか？」
【あゆ】「…うん」
目の前に広がる森の姿に、一番驚いているのは、あゆ自身に思えた。

944 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

【あゆ】「…この中に学校があるんだよ…」
【祐一】「ずいぶんと不便なところだな…」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「なぁ、あゆ…」
【あゆ】「……」
【祐一】「本当に、こんな所に学校があるのか？」

945 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「どう考えたって…」
【あゆ】「…ある…もん…」
【あゆ】「…絶対に、あるもんっ」
深い動揺の混じった声…。
【あゆ】「……」

946 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

【祐一】「おいっ、待てって！」
そのまま無言で、あゆは森の中に足を踏み入れる。
【祐一】「…くそっ」
あゆひとりを行かせるわけにもいかない…。
何より、あゆの様子が明らかにおかしかった。
俺も、その小径に一歩を踏み出す。

947 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

あゆの姿は、そのずっと先にあった…。
………。
……。
………。
……。
しばらくは、お互い無言だった。

948 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

道なき道…。
そんな言葉が一番しっくりとくる。
【祐一】「……」
【あゆ】「……」
道はどんどん狭くなっていく。
そして、あゆの表情には、明らかな焦りの色が出ていた。

949 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

【祐一】「何度も訊いてあれだけど、本当にこの先に学校があるのか…？」
【あゆ】「…あるよっ」
【あゆ】「…ボクが通ってた」
【あゆ】「…ずっと通っていた学校」
【あゆ】「今日だって…」
【祐一】「……」

950 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

あゆの歩調はどんどん速くなっていく。
しかし、それに比例して道は狭くなり、俺たちの進入を阻んでいた。
…やがて…。
その場所は、目の前にあった…。
ぽっかりと開いた場所だった。
大きな切り株を中心に、その周りだけ地面が顔を覗かせていた。

951 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

さながら、好奇心旺盛な子供たちの遊び場になりそうな、そんな空間だった。
【あゆ】「……」
あゆは、その場所…特に、大きな切り株をただじっと見つめていた…。
大人が３人手を繋いでも１周できないような、そんな巨大な切り株だった。
そして、そんな風景が真っ赤に染まっている。
【祐一】「……」

952 ：T.sakura：03/05/10 13:31 ID:???

赤い風景…。
何かが、記憶の片隅で動いた…。
思い出の奥底…。
忘れていた風景…。
【あゆ】「…嘘…だよ…」
あゆが、震えるような声で、呟く。

953 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

【あゆ】「…どうして…」
【あゆ】「…ボク…どうして…」
あゆは、明らかに何かに怯えていた。
【あゆ】「…ここ…知ってる…」
嗚咽にも似た、あゆの声…。
【あゆ】「…ボク…ここで…」

954 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

【あゆ】「…学校…」
【あゆ】「…嘘…だよ…」
【あゆ】「…そんなの…嘘…だよ…」
【あゆ】「…だって…だって…」
涙混じりの、あゆの悲壮な声だった…。
【あゆ】「…ボク…ここにいるよ…」

955 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

【あゆ】「…だったら…どうして…」
【祐一】「あゆ…」
一体、何が起こっているのかさえ、俺には分からなくて…。
あゆに声をかけることさえできなかった。
【あゆ】「…ボク…ここにいたらいけないの…？」
【あゆ】「…いたら…いけない人間なの…？」

956 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

それは、誰に対する問いかけなのかさえ、今の俺には分からなかった…。
【あゆ】「…嘘…」
【あゆ】「…嘘…だよ…」
【あゆ】「…嘘だよ…っ」
【あゆ】「そんなの嘘だよっ！」
【祐一】「おい、あゆっ！」

957 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

あゆが、糸の切れた人形のように、その場に崩れ落ちる。
【あゆ】「…そうだ…」
ぽつり…と、あゆがかすれた声で呟く。
【あゆ】「…鞄…」
何かを思い出したように、あゆが背負っていた鞄をおろす。
【あゆ】「…今日も…学校あったもん…」

958 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

【あゆ】「…だから…だから…」
鞄のホックを外して、中身を開ける。
【あゆ】「…え…」
【あゆ】「…どう…して…」
しかし、鞄の中は空っぽだった…。
【祐一】「あゆ…一体何があったんだ…？」

959 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

【あゆ】「……」
鞄を置いたまま、あゆが立ち上がる。
【あゆ】「…大したことじゃないよ…」
その声は、聞き取れないくらい、涙が混じって…
【あゆ】「…昔のこと…思い出しただけだから…」
【祐一】「昔のこと…？」

960 ：T.sakura：03/05/10 13:32 ID:???

【あゆ】「…ボク…探さないと…」
【祐一】「おいっ！　あゆっ！」
鞄を置いたまま、あゆが走り出す。
俺は、慌て鞄を拾い上げる。
そして…。
■すぐに後を追いかける

961 ：T.sakura：03/05/10 13:33 ID:???

■この場所にしばらくいる

俺は、鞄を持ったまま、すぐにあゆの後を追いかけた。
俺は、この場所にとどまることにした。
あゆの様子も気になったが、それ以上にこの場所が気にかかった。
【祐一】「……」

962 ：T.sakura：03/05/10 13:33 ID:???

まるで、昔この場所に立っていたことがあるかのような…。
初めて足を踏み入れたときから、ずっとそんな感覚があった。
【祐一】「……」
ずっと昔…。
子供の頃…。
この場所で…。

963 ：T.sakura：03/05/10 13:33 ID:???

【祐一】「……」
しかし、そこまでだった。
それ以上先は、まるで深い霧の中のように不鮮明だった。
【祐一】「…でも、確かに」
そんな確信だけはあった。
でも…。

964 ：T.sakura：03/05/10 13:33 ID:???

結局、それ以上何も思い出せないまま、時間は容赦なく過ぎていった…。
夜のとばりが降りて…。
あゆとも再会できないまま…。
やがて、長かった１日が終わる…。
あゆのリュックだけを残して。
森の中を、来た時とは逆の方向に走る。

965 ：T.sakura：03/05/10 13:33 ID:???

すでに、陽はほとんど隠れて、鬱蒼とした森の中は闇に等しかった。
そんな中で、あゆの小さな背中を追って、ひたすら走る。
薄暗い道と、突き出した枝が行く手を遮る。
それでも、あゆの背中を見失わないように、ただ必死で走った。
今、あゆを見失ってしまうと、二度と会えないような…そんな気がしたからだ。
【祐一】「……」

966 ：T.sakura：03/05/10 13:33 ID:???

どれくらい走ったかも分からない…。
やがて、明かりのある場所に出た。
そこは、遊歩道のような場所だった。
まばらな街灯に照らされて、両端の木々が闇の中に浮かび上がっていた。
ただ、闇雲に走り出した、あゆの背中を追って来た末に辿り着いた場所。
気がつけば、俺はここに立っていた。

967 ：T.sakura：03/05/10 13:34 ID:???

見上げると、いつの間に降り出したのか、闇に霞んだ雪がゆらゆらと舞い落ちていた。
風はない。
穏やかで、そして静かな夜だった。
【祐一】「…あゆ」
突然せきを切ったように泣き出した少女の名前を呼びながら、闇の向こうに目を凝らす。
木々の隙間。

968 ：T.sakura：03/05/10 13:34 ID:???

かろうじて街灯の明かりが届くか届かないかの空間に、人影があった。
【祐一】「あゆっ！」
その声が届いたのかどうかは分からない。
俺は、雪を踏みしめながら、その人影に近づいていった…。
そこは、さらに闇の中だった。
光はほとんどない。

969 ：T.sakura：03/05/10 13:34 ID:???

あるはずの月明かりも、分厚い雪雲に囲まれて、その光は届かない。
雪が強くなっていた。
空を見上げると、白い粒が螺旋に流れている。
【祐一】「あゆっ！」
何も見えない闇に向かって、少女の名前を叫ぶ。
あの時のあゆの表情…。

970 ：T.sakura：03/05/10 13:34 ID:???

まるで、どうしようもない悪夢を目の当たりにしたような、そんな絶望的な涙だった。
【祐一】「あゆっ！」
もう一度、その名前を呼んでみる。
静まり返った空間に、俺の声だけが響く。
【祐一】「…くそっ」
ここにあゆが来ていることは間違いない。

971 ：T.sakura：03/05/10 13:34 ID:???

まるで何かにすがるような…。
俺が最後に見たあゆの表情は、そんな絶望に捕らわれていた。
いつも元気で、
そして無邪気で、
からかうと、拗ねて、怒って、
でも、すぐに笑顔で、

972 ：T.sakura：03/05/10 13:34 ID:???

そう、最後にはいつも笑顔だった。
【祐一】「……」
だけど、最初は違っていた。
７年前、あの商店街で出会ったときのあゆは、深い悲しみの中で泣いていた。
今のあゆは、その時に似ていた。
探さないといけない…。

973 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

今、あゆを見失うと、もう二度とあゆの笑顔を見ることはできない…。
そんな気がした。
まとわりつく雪を払い除けながら、奥へ奥へと入っていく。
少しずつ目が闇に慣れてきたとはいえ、それでも手探りでないと進めない。
ザ…。
雪の降る音さえ聞こえそうな静寂の中で、土を掘るような音が鼓膜を振動させた。

974 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

ザ…ザ…。
間違いない。
【祐一】「…あゆ？」
手探りで音のする方に歩いていく。
ザッ…ザッ…。
木々に囲まれた空間。

975 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

少しずつ、音が大きくなる。
そして、その先に…。
【あゆ】「……」
濡れた地面に膝をついて、土をかきだしていた。
【祐一】「あゆっ！」
【あゆ】「……」

976 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

無言で、土をかき出す。
【祐一】「何やってんだ！」
【あゆ】「……」
再び、土をかき出す。
【祐一】「……」
淡々と同じ作業を繰り返す。

977 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

やがて、あゆの手がとまる。
泥をかき出した手は、痛々しいくらいすり切れていた。
僅かに、赤いものが滲んでいる。
【あゆ】「…探し物…だよ」
今やっと俺の存在に気づいたかのように、あゆが顔を上げる…。
泣き笑いのような表情だった。

978 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

危うい均衡で保たれた表情。
ほんの少しのきっかけで、そのまま泣き崩れてしまいそうな…。
【祐一】「探し物って、ここに埋まってるのか？」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「だったら、明日、夜が明けてから探せばいいだろ？」
【あゆ】「…ダメ、だよ」

979 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

【祐一】「……」
【あゆ】「…だって」
俺の方を向いて、悲しげに笑う。
【あゆ】「…夜は、明けないかもしれないよ」
悲しみを通り越したような表情で、消え入りそうな声で…。
【祐一】「……」

980 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

【祐一】「…分かった」
コートを脱いで、あゆの体にかける。
そして、あゆの隣に座り込む。
【あゆ】「…祐一…君？」
雪の冷たい感触、そして、溶けた水がズボンの膝に染み込んでくる。
【祐一】「どうしても探し出さないといけないんだろ？」

981 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

【あゆ】「…うん」
【祐一】「だったら、さっさと見つけるぞ」
【あゆ】「……」
【祐一】「探し物、見つけだすんだろ？」
【あゆ】「…う、うん」
【祐一】「ここのどこかにあるのか？」

982 ：T.sakura：03/05/10 13:35 ID:???

【あゆ】「…うん」
地面に膝をついて、真下の雪と泥をかき分ける。
ひたすら、そんな作業が続いた。
場所も分からない…。
どんな物なのかさえ分からない…。
それでも、俺たちは指が痛くなるまで掘り続けた。

983 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

しかし…。
何かが出てくることは、最後までなかった。
【祐一】「ひどい姿だな、お互い…」
【あゆ】「…うん」
【祐一】「あゆ、お前、コートはどうしたんだ？」
【あゆ】「…そこ」

984 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

１本の木を、指さす。
その木の枝に、あゆのダッフルコートがかかっていた。
【祐一】「ちょっと待ってろ、取ってきてやるから」
【あゆ】「…ごめんね、祐一君」
【祐一】「いいって、これくらい」
あゆに背中を向けて、コートのかかっている木に向かって歩く。

985 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

【あゆ】「もう、会えないと思うんだ…」
コートを手にした俺の背中に、淡々としたあゆの言葉が投げかけられる。
【あゆ】「せっかく、再会できたのに…」
【あゆ】「本当に…ごめんね…」
【祐一】「おいっ！　何を言って…」
振り返った先…。

986 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

そこにはもう、あゆの姿はなかった…。
　　　『もう、会えないと思うんだ…』
　　　『ごめんね、祐一君…』
　　　『せっかく、再会できたのに…』
　　　『本当に…ごめんね…』
あゆの、言葉のひとつひとつが、俺の心に重くのしかかっていた…。

987 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

だから…。
今の俺には、その場所でただ、立っていることしかできなかった…。
まるで…。
あの、冬の日のように…。
その日の夜、俺は夢を見た…。
夢の中の俺の手は小さくて、そして無力だった…

988 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

……。
………。
【女の子】「……」
女の子がいた。
【女の子】「……」
オレンジに浮かび上がる場所で、木のベンチにちょこんと座って…。

989 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

【女の子】「……」
たったひとりのことを、ずっと待っていた…。
【女の子】「……あ」
その人影に気づいて、少女は顔を上げる。
悲しげな表情から、笑顔へ…。
【女の子】「…こんにちは」

990 ：T.sakura：03/05/10 13:36 ID:???

まるで、氷が溶けるように…。
【女の子】「祐一君っ」
【あゆ】「遅いよ、祐一君」
【祐一】「ごめん、今日はちょっと準備があったんだ」
【あゆ】「…準備？」
【祐一】「荷物の整理とか、色々な…」

991 ：T.sakura：03/05/10 13:37 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「ほら、そんな顔すんなって」
【あゆ】「祐一君…もうすぐ帰っちゃうんだね…」
【祐一】「前から言ってたことだろ？」
【あゆ】「…そう…だけど」
【祐一】「あゆには、俺のとっておきの物をやっただろ？」

992 ：T.sakura：03/05/10 13:37 ID:???

【あゆ】「願いの叶うお人形…？」
【祐一】「そうだ」
【あゆ】「…このお人形にお願いしたら、祐一君、帰らない？」
【祐一】「言っただろ、叶えられるのは俺にできることだけだって」
【あゆ】「…そう…だよね…」
【祐一】「それにだ、まだ今日と明日があるだろ？」

993 ：T.sakura：03/05/10 13:37 ID:???

【あゆ】「……」
【祐一】「２日もあれば、何だってできるぞ」
【祐一】「たい焼きだって食べられるし、木にだって登れる…」
【あゆ】「……」
【祐一】「今日は、あゆの行きたいところに連れていってやるぞ」
【あゆ】「あの場所がいい…」

994 ：T.sakura：03/05/10 13:37 ID:???

【祐一】「また、街を見るのか？」
【あゆ】「うん…」
力なく頷くあゆが、立ち上がる。
【祐一】「…あゆ」
あゆに顔を見られないように後ろを向く。
【祐一】「俺だって、帰りたくないんだから…」

995 ：T.sakura：03/05/10 13:38 ID:???

【あゆ】「…祐一君」
【祐一】「ほら、行くぞっ。ゆっくりしてると、日が暮れるぞっ」
【あゆ】「…う、うん」
ほとんど溶けることのない雪に囲まれた小さな道を、俺を先頭に走り抜ける。
小径を塞ぐ枝を払い落としながら、すぐ後ろについてくる少女のために道を造る。
やがて、その場所が見えてきた…。

996 ：T.sakura：03/05/10 13:38 ID:???

編み目のように張った枝。
その上に降り積もった雪。
そして、オレンジの陽光。
その場所は、いつもとまったく同じ佇まいを見せていた。
【あゆ】「やっぱり、綺麗な場所だね…」
【祐一】「もう少し簡単に辿り着ける場所にあったらいいんだけどな」

997 ：T.sakura：03/05/10 13:38 ID:???

【あゆ】「それだったら、秘密の場所にならないよ」
【祐一】「それもそうか…」
開けた場所の中央に立つ大きな木…。
その先端は、赤く霞んでよく分からない…。
ずっと見上げていると、首が痛くなりそうだった。
【祐一】「しかし、よくこんなの登れるな…」

998 ：T.sakura：03/05/10 13:39 ID:???

【あゆ】「木登り、得意だもん」
【あゆ】「それに、途中までだよ」
【祐一】「俺は、途中までだって無理だ…」
【あゆ】「というわけだから、後ろ向いててね」
【祐一】「また後ろ向くのか？」
【あゆ】「もちろんだよ」

999 ：T.sakura：03/05/10 13:39 ID:???

【祐一】「最後なんだから、見ててもいいとか…」
【あゆ】「ダメだよ」
きっぱりと言い切る。
【あゆ】「…それに、まだ最後じゃないもん…」
【あゆ】「…明日だって、あるもん…」
【祐一】「そうだったな…」

1000 ：T.sakura：03/05/10 13:39 ID:???

【あゆ】「だから、後ろ向いてて」
【祐一】「分かったよ」
あゆに背中を向ける。
【あゆ】「ありがとう、祐一君」
俺は、後ろを向いてゆっくりと目を閉じる。
木々のざわめきが、風の歌が、雪の降り積もる音がすぐ近くに聞こえる。

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