大航海時代online PK論争専用スレPart3
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以前あった海賊スレってなくなったのか?
海賊スレで小説流行ったときに書いたのを載せ忘れてたんで、
流れ豚切って載せてみるw
照りつける強い日差しと乾いた風。
石造りの街並みと巻き上がる砂塵。
ここは東地中海・アテネの港。
オリーブや蜂蜜の品定めをしたり、ギリシャ産の大理石や古美術品の積み込みで喧騒が絶えない港に
ひときわ鮮やかなメイデンの紋章をつけたサムブークが入ってきた。
入港して間もないその船から、1人の黒ずくめの人物が降り立った。
わずらわしげにチャドルを脱ぐと、長い髪と真っ白な肌が露わになる。
船長は、若い女だった。
「やっとアテネに着いたわね。イスラム圏ではこんな衣装ばかりで気が滅入ってしまうわ」
「こんなに暑いと、羊皮飾ペチコートも全部脱いで水浴びでもしたいわね」
「や、やめてくだせぇ!そ、そんなことされるとこっちは仕事ができなくて困っちまいますぜ」
悪戯っぽく笑う女の船長から、名倉はあわてて目を逸らして言った。
178 :
2/6:2005/11/24(木) 10:51:30 ID:yn3jlX/Y
この船長は冒険者だった。
彼女の恋人は「トロイのクエブーメランしてくる。ヨーリッパ」と言って
出て行ったままそれっきり帰ってこない。
嵐に遭って遭難したのか、赤ネームに粘着PKされたのか、
エレオノーラタンの家に泊まりこんでいるのか、それはわからない。
けれども、冒険者だった彼の足跡をたどれば、いつか彼の行方がわかると信じている。
「そうよね、エリザベート」
女冒険者は、傍らに話しかけた。
アテネの人ごみをおどおどと見渡し、小さな身体をより小さくちじこませた。
「怖がらなくても大丈夫よ。あたしがあなたを守ってみせるから」
女冒険者の妹のような存在だった。
血はつながっていなくても、落ち込んだときには励まし、苦楽を共にして今までやってきたのだ。
179 :
3/6:2005/11/24(木) 10:52:10 ID:yn3jlX/Y
その様子を物陰から覗き見している男たちがいた。
「アニキ、あいついいカラダしてますよね」
屈強な男たちの目は女冒険者を凝視していた。
長い船旅でも日焼けしない真っ白な肌、輝くような長い金髪、アルバを無造作に着ていても豊かに盛り上がった胸、
引き締まった腰まわりとスラリとして健康的な肉付きの脚は、香油や紅をつけていなくても十分に男たちの目を惹く存在だった。
「あの旨そうなカラダ、たまんねぇよな」
「幸いここらは危険海域だし、襲っちまわないんですかい?」
どうやら、彼らは海賊らしい。
体中の古傷が、今までの戦歴を示していた。
「オレは、あっちだな」
海賊のボスは、女冒険者の傍を離れない、小さな身体を指差した。
「またょぅι゛ょ好きですかい?ボスの、ぁゃιぃ趣味にはついていけませんぜ」
「うるせぇ。オレはあっちの方が好みなんだよ!」
ボスは想像していた。
まだ幼くてか細い身体を強引に抱きすくめたらどんなに気持ちがいいか。
突如として襲いかかる出来事に、恐怖に見開かれた瞳と怯える表情、
乱暴に床に組み伏せ、ささくれた太い指が遠慮なく身体をまさぐる。
妄想の中で、快楽と痴態がボスの欲望を強烈に刺激していた。
「よし、出航の準備だ」
180 :
4/6:2005/11/24(木) 11:01:52 ID:yn3jlX/Y
「船長、ちょっとヤバそうですぜ」
名倉の1人が女冒険者に報告した。
気味の悪い藻が舵にからまり、速度が出ないと言う。
「仕方ない。水と食糧は十分だから、急ぐこともないでしょう」
「それだけじゃありませんぜ!」
グレートパイレーツの帆を誇らしげに掲げた巨大なガレー船が、急速に背後に迫っていた。
「お前ら、マクロ上げした漕船スキルの凄さを、今こそ見せてやれ!!」
欲望と殺戮の宴が始まろうとしていた。
血しぶきをあげて次々と名倉たちが倒れていく。
女冒険者は、自分の未熟さを呪っていた。
彼女も何度か海賊と斬り結び、エストックはボロボロになっていた。
「私はどうなってもいい。エリザベートだけは。エリザだけは守らなければ!!」
ついに最後の名倉が倒れ、そのまま動かなくなった。
海賊のボスが現れ、血の付いたカトラスを向けてきた。
「・・・あいにくね、海賊さん。こんな貧乏冒険者を襲っても、積荷は魚や石ばかりよ」
その絶望的な状況でも女冒険者は毅然とした姿勢をとり続けた。
181 :
5/6:2005/11/24(木) 11:02:47 ID:yn3jlX/Y
「それはどうかな?」
海賊たちがニヤけた笑いで、舐めるように女冒険者を見つめてきた。
「嬲り殺しにされるっ・・・!でも、私はそれでも構わない。エリザさえ無事ならば。
どんな恥辱にも耐えてみせる!」
だが、女冒険者のその決意は、海賊のボスの言葉で打ち砕かれた。
「その女に用はない。オレの獲物は奥の船室だぞ!」
「そんな!だ、ダメぇ!!そっちは!」
「うるせぇ!お前ら、行くぞ!!」
「いやぁ!逃げて、エリザ!!」
泣き叫ぶ女冒険者には目もくれず、海賊のボスは船室へと向かった。
今から待ち受ける欲望に目をギラつかせて。
182 :
6/6:2005/11/24(木) 11:03:58 ID:yn3jlX/Y
「見つけたぞ!!」
激しい音を立てて船室の扉が乱暴に蹴り破られた。
エリザベートは恐怖のあまり、小さな身体をかがめたまま動けなくなっていた。
ヘイゼルのつぶらな瞳を震わせ、身を竦めた。
やさしかった女冒険者は?これからどうなるの?
海賊のボスと目が合った。
「ついに見つけたぞ・・・!!」
ボスの声は歓喜と興奮のあまり震えていた。
「フフフ、これから毎日可愛がってやるぜ。覚悟しな。
お前を俺のガレアスに監禁して、ずっと俺のペットにしてやるぜ。
お前は死ぬまでオレのものだ。誰にも渡しゃしないぜ」
恍惚の表情で舌なめずりし、ボスはゆっくりとエリザベートに手を伸ばした。
海賊は 野うさぎ を 1 手に入れた!