Pubzine吉田 VS メルマガ天国

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150名無しさん@そうだ選挙にいこう
●中央集権的メルマガシステムの終焉

前回お知らせしたパブジーンのメルマガ強制廃刊処置ですが、事態はますま
す悪い方向へ進んでいます。
発行者さんからの連絡によれば今回強制廃刊されたメールマガジンの発行者
さんが発行している他のメールマガジンの洗い出しがおこなわれ、それらも
すべてパブジーン上から廃刊されてしまったとのこと。
私たちが見る限り、ごく普通の内容のメールマガジンに対してこのような
処置をおこなわれることは、非常に残念です。メールマガジン配信システム
は、その内容がどうあれ、ある程度発行者の発言する権利を守る義務がある
と思うのですが。

さらに残念なことには、今回の件についての経緯説明をお願いするこちらか
らの問い合わせに対してパブジーンを運営していらっしゃるソニーコミュニ
ケーションネットワーク株式会社さんからまだお返事を一切いただけていま
せん。

まさに濃い霧の中に放り出されたような感覚です。パブジーン立ち上げの時、
パブジーンスタッフの方々は、わざわざ京都まで足を運んでくださり、熱い
気持ちを語ってくださいました。その時に受けた感じと比べると、今回の
一連のできごとは、ギャップがありすぎます。せめてその真意を説明いただ
ければ嬉しいのですが…。

今回のできごとについて考えていて、強く感じたのは、旧来の「中央集権的
メールマガジンシステム」に限界がきているのではないか、ということです。

現在あるメールマガジンシステムのほとんどは、1996年末に生まれた
一極集中型のメールマガジン配信システムモデルをベースとしています。
ですが、この一極集中型のモデルは、はっきり言ってあまり「インターネッ
ト的」ではありません。インターネットそのものは、さまざまな資源を
分散化させることによってリスクとそれにかかるコストを低減させようと
いう基本思想がありますが、現在あるメールマガジン配信システムの設計
思想はまったく逆です。もちろん、集中させることによってビジネスの
チャンスも出てくるのですが、それは諸刃の剣で、将来的にはそれが重荷
となり、自己崩壊を起こす可能性もあります。

また、メディア発行のインフラとして考えたとき、発刊と廃刊の判断が
一極に集中しているという状態はあまり好ましくありません。
現在のメールマガジン配信システムのビジネスモデルは微妙なバランスの
上で成り立っていますから、これがバランスを崩したときに、これまでの
流れからは考えられないような判断がおこなわれる可能性もあります。

まだ経緯説明をいただいていないので、はっきりこうだとは言えないの
ですが、今回のできごとは、この「中央集権的」なメールマガジンシステム
モデルのほころびのひとつがでてきたのではないか、という感想を持って
います。