【松井】サンスポ面白記者・阿見俊輔&田代学FC41
日経ヒデキマツイよりーー今季チームの「クラッチ賞」は誰だったのか。
二死での得点圏打率を見ると、 ジーターの4割1分8厘が1位。3割1分8厘のA・ロドリゲス、2割7分1厘のデーモンが三傑だ。
満塁ではポサダの5割4分5厘。ジーター、A・ロッドの5割という数字が目を引く。
続いてアブレイユ3割6分4厘、デーモン、カブレラーー。
ん?松井が出てこない。
主力選手で一番下にいた。1割1分8厘(17打数2安打)。
二死での方も2割1分(81打数17安打)で最下位ではないか。
満塁男といえば前は確かに松井だった。
地元デビュー戦でニューヨーカーの度肝を抜いた満塁弾は、濃い記憶となっている。
最初の2年で満塁弾4本。
05年の満塁打率4割7分4厘は堂々チームトップだった。
とにかく華があった。
が、昨年の満塁打率1割2分5厘もそうだが、 このところの記憶は随分、松井に厳しくなっている。
「今年は、満塁はあんまり打ったイメージ無いですね。
特別な意識は、あんまりないよ。ヒット2本。 ま、そんなもんでしょ」
「違うでしょ。前はバカバカ打ってたじゃない」
「原因は何か、と言われたら、分かんないですよね。
その時の相手もあるし、自分の状態もあるし」 無表情な「へへへ」という笑いで、松井がいきなり距離をとった。
ざらついた気分の大元はこの辺りだろうか。
何かが変わった。
スモールサンプル、という便利な概念が焼肉に未だに導入されてなかったのには正直言って驚く
これもまた広岡の広報戦略ミスの一例か
日経ヒデキマツイ
ーー今年もレッドソックスとのライバル対決は大いに沸いた。 松井の打席になると米テレビでよく紹介される数字がある。
レッドソックス戦における最初の3年と、
その後の打率の比較だ。
03年から2割8分6厘、3割6分1厘、2割8分6厘。
06年から1割5厘、2割2分2厘と急に落ち込んでいる。
満塁打率と同じ傾向が気になる。
「相手ピッチャーが原因でしょうね。
でも、攻め方が変わったということは無いと思う。
相手が僕を意識するようになっただけじゃないですか。
最初は別に、そこまで意識しなかった。
で、ほら、ポコポコ打たれちゃったから、気をつけて投げ出した。
それだけじゃないですかね」
「ポコポコ」の圧巻は04年のア・リーグ優勝決定シリーズであろう。
34打数で14安打で4割1分2厘、
本塁打2本。
MVP級の活躍だった。
「四番マツイ」の名が初めて全米にとどろいた瞬間と言っていい。
松井は満開だった。