260 :
6/5-1:
2007年6月5日
サヨナラヒット。いい状況で代打に使ってもらえて、本当に嬉しかっ
た。
今季初のサヨナラに、久しぶりにオッオッと跳ね飛びました。ぼっこぼ
こに頭を叩かれましたが。
同点で迎えた9回裏、みんなの心の中にあったのは、勝ちたい、はも
ちろんのこと、
「これ以上イジー(ジェイソン・イズリングハウゼン投手)に投げさせたく
ない」でした。
ただでさえ緊迫する場面で、並々ならぬ集中力を求められる「抑え投
手」という仕事。
すでに1イニングを投げた彼に、次のイニングを投げさせるのは酷とい
うものです。
そのため、サヨナラ勝ちのあとの、イジーの喜びようは見ていて笑え
ました。
「ありがとう!ありがとう!これでもう投げないでいいんだ!ヤッ
ホー!」
・・・いかに普段、過酷なプレッシャーに晒されているかがよくわかりま
す。
261 :
6/5-2:2007/06/06(水) 18:01:26 ID:RbduzSwC
ところで試合前に、大変な光景を見てしまいました。
用事があってトレーナー室に行くと、ヘッドトレーナーのバリーの部屋
の入り口に、黒い風船が。
中を覗くと、5歳くらいの男の子の、大きな白黒写真が黒いリボンで縁取られ、その額の上にも黒い風船が浮かんでいたのです。
(亡くなったんや・・・)
しかし、ヤンキースにいた頃のバリーの若き日の写真もまた、黒いリボンで縁
取られ、黒い風船を従えていたのでした。
(・・・?)不思議に思った僕は、もう一人のトレーナー、グレッグに、
「何か・・・あったん?」と恐る恐る聞いてみました。
するとグレッグはこともなげに、
「あ、今日バリーの誕生日」
56歳なのです。独身です。ミス・ユニバースの女性に惚れています。
性格がラテンです。でも、誕生日はめでたくもないらしいのです。
だから、若い頃にサヨナラ、という意味で、誰かがそんなイタズラをし
たのだとか。
これがホンマのブラックジョーク。一人焦る僕を尻目に、まわりは平然
とその光景を
受け止めていたのでした。
ミズーリ州セントルイスにて 田口壮