【TEX40】ヨッシャー!!大塚晶則応援スレ【ハチミツ】

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146名無しさん@お腹いっぱい。
大塚WBC物語

 幼いころに両親をなくした大塚、苦労しながらもプロ野球選手への夢をかなえる
プロ野球選手として過ごすうち日米野球への参加の話が出る
日米野球に参加し球場に練習にいってみるとホームチームでもないのに
早く来て練習しているメジャーリーガーをみつける、シーズンが終わり疲れている
状態であるはずなのに日米野球のために最高の状態でピッチングできるように
練習しているトレバーホフマンだった。大塚はその姿に非常に感動し
自分もホフマンのようなプレーヤーと試合をしてみたいという
メジャーへの憧れを抱くようになる。

 その後そのメジャーいきの夢をかなえるため入札に参加するが
入札してくれる球団はゼロ、チームメイトからも「お前の代わりなんか
メジャーにはいくらでもいる」とのつらいコメントも受ける
一年を他球団で過ごし何とかひとつだけ受け入れてくれるメジャー球団
が見つかったそれはあの尊敬するホフマンと同じパドレスだった

 パドレスではクローザーとしてのホフマンがいるために
大塚の役割はホフマンにつなぐセットアッパーだった。
しかし常に自分のやるべきことを着実にこなした
休日には孤児院や施設を回っているホフマンに頼んで
自分も一緒に連れて行ってもらいボランティアをした
その時間は大塚にとって大切な時間だった
しかしその幸せな時間も長くは続かなかった
レンジャースとのトレードの話が出たからだ
メジャーのまた野球の非情な一面だった

147名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/23(木) 10:53:41 ID:UpLE3tqn
 レンジャースに移った大塚はしばらくして野球の世界一を決める大会
WBC(ワールドベースボールクラシック)が行われることを知る
”どうしても出てみたい”そう思ったがチームからは「時期が3月でメジャーの試合に
影響するのでできるだけ参加しないようにしてくれ」と忠告された
また大塚としても評価の定まっていない移籍直後の微妙な時期だった
しかし思いは抑えられずその制止を振り切りほかのメジャーリーガーが
同じようなしがらみや理由で辞退する中、WBCの日本代表チームに自ら志願し参加した
メジャーリーグから日本代表チームへの参加はイチローと大塚の二人だけだった。

 イチローと大塚は外国との試合をあまり経験したことのない
チームメイトにメジャー式の野球を教え常に励まし続けた
日米戦での不正ジャッジや韓国への惜敗、また準決勝での
韓国とのリベンジでの勝利などのドラマがあり日本は決勝へ何とか駒を進める
決勝の相手はカリブの赤い稲妻の異名を持つ強豪キューバだった
キューバの選手たちはアメリカに亡命すれば数億の契約ができるにもかかわらず
国の名誉のためにアマチュアとして月収数千円という賃金でプレーしている
誇り高い選手たちだった、キューバはアメリカに敵視されており経済制裁も受けているため
最初はこの大会への参加も危ぶまれたが賞金はすべて寄付するという確約をして参加
”誇り”だけを頼りにここまで競りあがってきたチームだった

 決勝の戦いで大塚にとっての唯一の救いは決戦の球場が戦いなれた
サンディエゴの球場であるというだけだった、相手は強豪そして自分が
指名される場面は絶対に日本がピンチの場面
長い間迷い考えた大塚は尊敬するホフマンに電話し頼みごとをした
それはサンディエゴの球場でクローザーのホフマンが入場するときのテーマ曲である
AC/DCの「Hells Bells」を流してもよいかという頼みごとだった
大塚は尊敬するクローザーであるホフマンが入場するときの曲である
その曲があれば自分も勇気を持ってマウンドに上がれるような気がしたのだ。
そのお願いにホフマンは「使え、使え」「Aki Timeにしろ」とぶっきらぼうながらもやさしくOKしてくれた

148名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/23(木) 10:54:03 ID:UpLE3tqn
 そして時は流れ決勝戦、日本は松坂の好投と打線の冴えで最初リードするが
中盤にはキューバの猛攻と打線の不振で僅差まで追いつかれてしまう
そして8回途中松阪から交代した投手が次々と討ち取られる中
王監督は最後の切り札である大塚をクローザーとして指名する事を決意する
王監督からの指名、そしてそのときにサンディエゴのペトコパークに鳴り響くAC/DCの「Hells Bells」
それはペトコパークにおいて最強のクローザーの登場を予言する時になる”地獄の鐘”であった
尊敬する親友に一日だけ借りたBGMで大塚がマウンドに入場する
アメリカの地元のファンは聞きなれたその曲と日本代表のクローザーとして戻ってきた”Aki”に大きな声援を送る
その声援が日本のファンの声援と一緒になりキューバの観客の声援を押し戻す
マウンドには普段の笑顔が消え真剣な顔の大塚、そしてここから大塚の気迫の投球が始まる

 8回途中で呼ばれた大塚は8回を何とか逆転させずに押さえる、
そして9回最後のバッターは2死一塁の状況でキューバの主砲ユリエスキー・グリエル、
大塚が投げる、そしてグリエルが空振り!そしてツーアウトまでなんとか追い詰める
最後の投球、大塚の手からボールが離れる投げた瞬間に手ごたえを感じ
右手を硬く握り締める大塚グリエルのバットが力強く振り下ろされる
しかし投げられたボールはすばらしい切れ味を持つスライダー
グリエルのバットの間をすばやく潜り抜けキャッチャーのミットの元へ
「ヨッシャー!」、日本優勝!駆け寄るキャッチャーそしてチームメイト
そこには両手を振り上げ自分の代わりなんかどこにもいない
それを自ら証明し満足そうにいつもどおり優しく微笑む大塚の姿があった。

                                               おわり