豆腐に頭ぶつけて死ぬ状況を古典論で考えるのは難しい。
ならば量子論はどうだろうか。
人間の脳は堅固な頭蓋骨で守れていて、豆腐があたった程度で重大な損傷を与えることは難しい。
だが、量子論にはトンネル効果というものある。
非常に小さい確率ではあるが、豆腐が頭蓋骨をすり抜け、脳髄を直撃することが起こりうる。
さらに多世界解釈の立場に立つと、どんなに小さな確率でも、0でない限り、その現象が起こる「世界」
が実在している、と多世界解釈では主張している。
つまり我々が豆腐の角に頭をぶつけるたびに、トンネル効果で豆腐に脳を直撃され志望する「自分」が
実在する、ということだ。