「北斗の拳」の構成って実はこうなんじゃないでしょうか?
↓
@序章ーーーーーーーーーーーG終章
ジードーーーーーーーーーーーーボルゲ
カーネルーーーーーーーーーーーバラン
マッドサージーーーーーーーーーバルガ
デビルリバース&フォックスーーブコウ&サトラ
ーーーーーーーーーーーーーー(アサム)
Aサザンクロス編ーーーーーーD南斗五車星編
ケンシロウ&シンーーーーーーージュウザ&フドウ
ハート&クラブーーーーーーーーシュレン&ヒューイ
スペード&ダイヤーーーーーーーヒルカ&ジャドウ
B風雲龍虎編ーーーーーーーーF修羅の国編
ラオウ&トキーーーーーーーーーカイオウ&ヒョウ
ジャギ&アミバーーーーーーーーハン&カイゼル
ガロン&ガルフーーーーーーーーアルフ&砂蜘蛛
ダガール&ハブーーーーーーーーゼブラ&シエ
リュウケンーーーーーーーーーージュウケイ
レイーーーーーーーーーーーーーシャチ
ウイグルーーーーーーーーーーー赤鯱
(ユダ)−−−−−ーーーーーー
(牙大王&マダラ)ーーーーーー
(ライガ&フウガ)−−−−−−
(拳王親衛隊コンビ)−−−−ー
ーーーーーーーーーーーーーーー(殺(シャー)&斬(ザン))
ーーーーーーーーーーーーーーー(黒夜叉)
C乱世覇道編ーーーーーーーーE天帝編
サウザー&シュウーーーーーーファルコ&ソリア
リュウガーーーーーーーーーーーバット
ーーーーーーーーーーーーーー(アイン)
ーーーーーーーーーーーーーー(バスク&ゲイラ)
ーーーーーーーーーーーーーー(ハーン兄弟)
ーーーーーーーーーーーーーー(ジャコウの息子コンビ)
(南斗双斬拳コンビ)−−−−ー
(コウリュウ)−−−−−−−ー
(オウガイ)−−−−−−−−ー
「ジードに始まりボルゲに終わる。傍らには常にリンとバット」。Dでクライマックスを迎えて、山を描き、終息に向かう、と。
@にジードとゴッドランドあらば、Gにボルゲと聖国ブランカあり。
Bで北斗神拳の4人が総登場すれば、Fは北斗琉拳の4人が総登場。
Cで南斗聖拳が乱れれば、Eでは元斗皇拳が荒れ狂う!
この法則を利用すると、以下のコンビも出来るんですよね。
↓
ジード&ボルゲ(開幕閉幕コンビ)
カーネル&マッドサージ(ゴッドランド最強コンビ)
シャチ&バラン(ラオウに憧れた北斗コンビ)
リュウガ&ウイグル(拳王軍最強コンビ)
アサム&オウガイ(外部破壊系先代コンビ)
リュウケン&コウリュウ(神拳先代コンビ)
ジュウケイ&黒夜叉(琉拳先代コンビ)
バルガ&赤鯱(ラオウの腹心コンビ)
レイ&ユダ
アイン&バット
これで、全部で36コンビ。トーナメント出来そうですよね(笑)
ケンシロウに対応するのがジュウザ。北斗きっての人気キャラ。
‘北斗偽者コンビ’ジャギ&アミバに対応するのは、‘渋いオジサマコンビ’ハン&カイゼルw
この法則を利用すると、
‘牙一族最強コンビ’牙大王&マダラVS‘郡司令最強コンビ’バスク&ゲイラ
ライガ&フウガVSハーン兄弟の兄弟対決
拳王親衛隊コンビVSジャコウの息子コンビ
南斗双斬拳コンビVS殺(シャー)&斬(ザン)
の夢の対決も実現するよ♪
北斗外伝の原作書きたいな!
「ジュウザ外伝」で「ジュウザ&リュウガVSヒューイ&シュレン」やってたけどあんな感じでやりたい!
バルガと赤鯱の会話とか、リュウガとウイグルの対峙とか書きたい!
シャチとバランも実はラオウ通じて会ってる設定にしたい!
アサムとオウガイ、ジードとボルゲが実はそれぞれ親友だったという設定にしたい!
今までに出た外伝でジャギとアミバの会話はもう有りましたか?
あと、皆さんならどんな外伝書きたいですか?
4 :
ミツル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:80IqPcVM
ケンシロウ様せめて殺す前にフェラして気持ち良くイかしてください
5 :
ミノル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:80IqPcVM
ケンシロウ様のフェラ味わいたいです
6 :
ミノル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:o24yGGPL
>>1-3は僕の案。
わざわざ漫画板から移してもらって有難うございます。
━━━━━ 終了 ━━━━━━━━
8 :
ミノル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:o24yGGPL
お楽しみはこれからだ!
9 :
ミツル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:80IqPcVM
ケンシロウ様フェラしてください
俺なら、堀江氏が言ってた北斗サーガ第1部、シュケンの北斗神拳創設のちょい後、
北斗三家拳こと劉家拳、曹家拳、孫家拳の物語の三国志の時代だな。
最後にフェラしてくださいケンシロウ様
12 :
ミノル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:o24yGGPL
いいね〜♪
13 :
ミノル:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:o24yGGPL
14 :
ミノルタ:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:80IqPcVM
ケンシロウ様にフェラされる官能小説お願いします
15 :
ミノル:2013/09/01(日) 04:09:01.44 ID:JluPBI3o
「エピソード2日本伝播編」での、北斗と「東斗日拳」の出会い、書きたいな!
16 :
ミノル:2013/09/03(火) 20:24:56.61 ID:bzW78L8A
「東斗日拳」の奥義、思いついた!
ズバリ、「発頸」。
「人間の体は大部分が水分で出来ているのでそこに振動を与えて破壊する」、みたいな。中国拳法・「八極拳」奥義の発展形。
「ジョジョの波紋」に近い感じになるかな。
五行思想で言えば、火が元斗で「細胞を滅殺」し、木が西斗で「土を生みだし」、金が南斗で「刃物で切り刻み」、土が北斗で「全ての拳法の要素から成る」。
で、水が東斗で「水を操る」って感じで。
発頸を描くことで物語は完結する。
どうですか、お客さーん。
17 :
ミノル:2013/09/03(火) 20:45:40.44 ID:bzW78L8A
北斗&西斗は「爆死・感電死・鈍器損傷」、南斗は「鋭器損傷」、元斗は「焼死・凍死」、
東斗は「水死・窒息死・銃器損傷」という感じでしょうかw
18 :
ミノル:2013/09/03(火) 21:41:13.64 ID:bzW78L8A
五行は実情に合わないという指摘を受けたので五行は撤回します!
19 :
ミノル:2013/09/04(水) 00:10:27.47 ID:VM7a+7NC
更に修正!
北斗&西斗は「爆死・鈍器損傷(撲殺)」、南斗は「鋭器損傷(斬殺、刺殺)・ショック死(外傷性、出血性)」、元斗は「焼死・凍死」、
東斗は「内因性急死・水死・窒息死・圧死・激突死・熱中症死・中毒死・飢餓死・感電死・銃器損傷(銃殺)」といった感じでしょうか?
水を操った多彩な攻撃が繰り出せそうですね♪
『泰斗性拳』
この拳法は、相手の肉体に素早くタッチすることで性感を刺激し、もって性の悦びを体現させる恐るべき拳法である。
・「泰斗千手淫蕩拳」
千発の掌底を持って、女体のなまめかしい柔肌に点在する性感帯を刺激する魔拳。
事実上の前戯であり、達人になると同時に女も召し物を解き、裸にしてしまうという恐るべき痴漢術。
なお、修行の際、これを電車内で用いて鉄道警察隊に捕縛されることもあるため、ある意味精神力も鍛錬される。
・「泰斗耐久摩擦呼法」
思わずイきそうになるのを耐えに耐え忍ぶために編み出された呼吸法。
この奥義を窮めれば、三こすり半程度の早漏の者であっても、女子を満足させるまで耐久できる竿師になること必定。
・「泰斗色夢想天翔」
泰斗性拳の究極奥義。Gスポットを一発で探り当て、瞬間的に女子をアクメに導く女殺しの必殺技である。
この泰斗性拳の「性感帯を指で刺激する」という秘術は、のちに北斗宗家の拳法に伝授され、
北斗神拳においては経絡秘孔、北斗琉拳においては経絡破孔を刺激して相手の肉体を破壊する術に昇華された。
すなわち北斗神拳および北斗琉拳の伝承者たちもまた、女体攻略テクニックの達人であることは言うまでもない。
21 :
創る名無しに見る名無し:2013/09/04(水) 04:57:01.33 ID:1TK5hTBg
『再斗留拳』
この拳法は、とりあえず中間テストでなんとかいい点をとろうと頑張る高校生に対して用いることで、
勉強中に思わずスマホをいじったり、ネットのまとめサイトを見てしまったり、
LINEでダチと絡んだり、突如大長編漫画(北斗の拳など)を読みだして没頭してしまい、
気づいたら午前三時半くらいになって、
明日の試験科目である英文法と日本史と物理Tに関してまるでノータッチで、
どうしようどうしようと悶絶させてしまう恐るべき拳法である。
究極奥義である「再斗ダブり一盃口」を用いると、この高校生は一年生を二回、二年生を二回、三年生を二回繰り返し、
その挙句卒業考査で落ち、高校を卒業できないまま高校中退となってしまう恐るべき必殺技なのだ。
全国の高校生でこれを喰らったものも多く、遊びすぎて成績不良で高校退学になってしまった高校生のほとんどは、
この拳法の犠牲者であるという。
22 :
ミノル:2013/09/04(水) 07:26:10.31 ID:VM7a+7NC
また、中国の「道教の星神」には、「天帝」「蒼天」の他に、
○「五斗星君」
北斗星君(北斗七星)(北斗真君とも言う)
南斗星君(南斗六星)
中斗星君(中斗三星)
西斗星君(西斗四星)
東斗星君(東斗五星)
○「五岳神」
東岳大帝(泰山の神)
西岳大帝(崋山の神)
中岳大帝(嵩山の神)
南岳大帝(衡山の神)
北岳大帝(恒山の神)
もあるので、まだ取り上げられていないものは登場させたいですね。
あと、「算命学の十大主星の中国名」として、「北斗七星、南斗六星、天狼星、五車星、牽牛星、織女星、昴星、北洛師門星、大火星、貫索星」があるのでこれも採用したいです!
23 :
ミノル:2013/09/04(水) 07:45:30.48 ID:VM7a+7NC
もしかしたら、
北斗七星は「ラオウ・トキ・ケンシロウ・カイオウ・ヒョウ・ハン・シャチ(またはジャギ)」
中斗三星は「ファルコ・ソリア・ショウキ」
というつもりだったのかも知れませんねw
24 :
ミノル:2013/09/04(水) 10:11:50.25 ID:VM7a+7NC
東斗日拳の技に有情拳の発展形で「笑い死に」追加。
25 :
ミノル:2013/09/04(水) 10:20:40.52 ID:VM7a+7NC
波動でくすぐるのじゃ!
『営斗業拳』
昼下がりの団地妻に、イボ付きコンドームを販売する営業マンが、その使い心地を試すべく編み出した、地回り営業の秘拳。
当初は有閑マダム相手に奮発していたが、コンドームメーカーの倒産に伴う転職の結果、水道の簡易浄水器販売の期間営業職に転職。
そこでまったく別個の営業ノウハウを学びとることで、この拳法はその技術レベルを飛躍的に進歩させ、ついには地域営業部長にまで上り詰める結果となった。
伝承者ミノルは高校卒業後、IT系の専門学校を中退、フリーターを経て高校時代の先輩のつてでついた仕事が当該コンドーム販売員であった。
初めのころはぶっさいくな欲求不満中年マダムを相手にしてもピクリともできずに営業成績が上げられなかったミノルだったが、
「どんなブスでも女は女!」という営業部課長の一言で開眼、くっさいマムコを前にしても己のデチ棒をガッチガチにできるセックス戦士へと成長を遂げる。
イボ付きコンドーム試供期間と称し、さるマンションで暇なマダム(40代〜50代)6人を相手に、全員を昇天させるまでの凄腕営業マンへと駆け上がる。
そうやって少しずつ営業成績を上げていったミノルはある時、セックス後のピロートークこそが営業成績を上げる極意なのだと気づく。
消耗品であるイボ付きコンドームは、顧客満足度が高ければ高いほど、再利用率が高いのだ。
つまり一定数の固定客の確保し、それを循環させる形が最も利益率の高い営業戦略である、という事実に気づいたとき、ミノルは驚愕した。
そう、つまり営業は愛。愛こそがコンドーム営業販売促進のカギだったのだ。
その後もミノルは、その後上位顧客を中心に乱交パーティーイベントを次々と成功させ、「サックの魔術師」の異名をとるに至る。
だが、そんなミツルにもライバルが現れた。
それは泰斗性拳なる女体攻略術を体得した男、ミツルの登場だった。
ミツルは南河内産業大学第二工学部産業技術学科卒のエリートであり、大学時代、イベサーを開催して関西方面でアゲハ系DQN女を中心にヤりまくった男だった。
在学中にインディーズ系の企画AVに汁男優としてデビュー、その後、本番男優でも数本出演歴のある強者だ。
大学卒業後、電気部品メーカーの生産管理職に仕事を得たものの、一年ほどで退社。南のホストクラブで2年ほど従事したのち、
そこで太いパトロン(50代のおばはんで、摂津界隈に多数の不動産を持つ地主)を得たミツルは、パトロンのおばはんの資金援助を得て独立。
関西系のディルド販売メーカーとして、ラブホテルやアダルトショップに多数の顧客を持つオーナー社長に上り詰めた。
そんな二人がであったのは、新潟で行われたさるアダルトグッズ品評会での出来事であった。
県道沿線にある老舗のラブホテルを借り切って行われたアダルトグッズの展示即売会で、ミツルは満を持して自社製品であるディルドやローターを展示、
それらは特殊加工されたシリコンゴムでコーティングされた、見事なディルドであり、ミツルの長年の女体研究から編み出された成果が十分に生かされた製品だった。
そしてその実演販売の際、ステージ上でミツルのディルドを用いて次々と女を腰砕けにした男こそ、ミノルだったのだ。
ゲストで呼ばれたAV嬢とステージ上で交わるミノル。
既に幾度も昇天し、白目をむいてあえぐAV嬢相手に、ミノルはなおも己のデチ棒を突き入れる。
驚くべきことに、ミノルはその際、イボ付きコンドームを装着していなかった。
愛こそ全て。そう考えるミノルは、たとえ外出しであってもゴムは装着しない主義を持つようになっていた。
そしてAV嬢がぐったりとしたその時、ミノルは一本のディルドを取り出した。
それはミツルが考案し、今回販売するに至った新製品だ。
ミノルはその黒光りするディルドを、一本の剣のように握りしめ、虚空に向かって掲げた。
大きく両足を広げ、快楽にあえぐAV嬢は、なおも息が荒い。
そのAV嬢の股座の前に座ったミノルは、何ら躊躇せずにディルドをその奥へとねじ込んだ。
「ひ、ひぎいっ!」己のヴァギナが貫かれた瞬間、、AV嬢は瞬時に昇天し、大量の潮をステージ上に吹き上げるとともに意識を失った。
その一連のパフォーマンスは、今回の展示即売会のハイライトとなり、業者の間でしばらくの間噂になったほどだ。
展示即売会後に行われた宴席で、ミツルとミノルは初めて面と向かって話し合う機会をえた。
実は双方、互いに相手の存在は話で聞いており、知識はあったのだ。
ただこうして直に会うことで、二人は
『真・北斗の拳 〜雲の彼方に〜』
主人公は霞拳四郎こと、早乙女乱馬。別名、前田慶次郎利益。
水をかけられると女に変身し、お湯をかけると男に戻る特異体質がある。
ただし新月の夜には半妖に変身することができ、2パーセントくらいの確率で満月の夜に巨大な猿に変身する。
だが、ユリアのオシッコをかけてもらうとこれら全ての呪いが解ける。
そのためケンシロウはユリアを求めて、大都会をさまよい歩く運命をたどる。
またケンシロウは、祖父から譲り受けた四星球を大事に持っているが、この球を七つ集めると世界の王に成れるという伝説があり、
ユリアのオシッコを求めるついでに、あちこち探している。
神奈川県生まれ、神奈川県立湘北高校出身。在学中はバスケット部員であり、一年生のとき、全国大会で山王工業高校を破る快挙を成し遂げた。
なお、このときケンシロウが放ったブザービーターショットは、高校バスケット界において現在も伝説として語り継がれている。
その後、北斗神拳早乙女流を継承するために、父(パンダ)の元に弟子入りするも、なぜかその時に浅倉南という婚約者がいることが判明。
浅倉南はかつて、自分に求愛した幼馴染の双子と三角関係に陥り、結果、その二人(和也と卓也)は決闘し共倒れで死んだことで傷ついている。
だが、ケンシロウは水をかけると女に変身してしまうため、ケンシロウと浅倉南は間もなくレズビアン関係に陥ってしまう。
それは禁断の愛だった。女である浅倉南と、女の体に変身したケンシロウは、女体同士で互いの肉体を貪りあい、果てなき快楽におぼれてしまう。
相思相愛となった二人。だがケンシロウは悩んでいた。お湯をかぶり男に戻ってしまうと、浅倉南に欲情できない自分。
もはや何がノーマルで何がアブノーマルなのかわからない状況の中、ケンシロウはある日、デスノートを拾ってしまう。
デスノートを用い、羅王と朱鷺、邪魏をあっさり殺して北斗神拳早乙女流継承者をあっさり決めてしまったケンシロウは、
その後、呪いが解けないまま、浅倉南と結婚する。だが、女同士では決して子は生まれない。
何とかして呪いを解かねば、とケンシロウは決意。そのためにはユリアなる女の小便を直に浴びる必要がある。
このことを妻となった浅倉南(霞南)に言う。「オレは君を男として抱きたいんだ、南!だからユリアなる女を探す旅に出る。
そしてユリアの小便を尿道から直に浴びて一人の男として戻ってくる。だから待っていてくれないか?!」
浅倉南は承諾する。だが同時に、そのような呪力を持つユリアなる女に激しい嫉妬心を覚える。
そしてそのことが、のちに最大の悲劇を招くことになってしまう。
四星球を握りしめ、勇躍旅に出るケンシロウ。
だが途中、リンという少女を連れ歩いているところを警察に見つかり、幼女略取誘拐の疑いで逮捕され、勾留される。
もちろん事実無根であり、完全な濡れ衣なのだが、リンという少女は既にこの時ケンシロウに女としての愛情を持ってしまっていた。
そしてリンは警察の事情聴取でこう証言してしまう。「私はケンシロウさんの婚約者です。すでにケンシロウさんとは、体を重ねた仲です」
こうしてケンシロウは法定強姦罪で改めて逮捕、起訴されることとなった。
濡れ衣を訴えるケンシロウ。面会に来た浅倉南もショックの色を隠せない。「あ、あなたがロリコンだなんて・・・嘘よね?嘘だと言ってケン!」
もちろん嘘である。ケンシロウは基本ノーマルだけど何故かレズビアンという不思議な性癖があるのだ。
これにロリコン趣味が加わってしまったら、もうイッパイイッパイである。
そして留置所で事件が起きた。雑居房に入れられたケンシロウは、思わずコップの水を浴びてしまったのだ。
女(それもすごくセクシーな)に変身してしまったケンシロウは、同房の未決囚たちに襲われる。
北斗神拳の正統伝承者であるケンシロウは、北斗神拳の奥義を駆使して彼らと戦った。
だが、しょせんは女の体。押し寄せる数千の未決囚たちの攻撃を前についに力尽きた。
「ふふふ、手こずらせたな、ケンシロウよ・・・」
そう言って未決囚の中から現れた男がいた。その男こそ、ケンシロウの終生のライバル、アミバだった。
南斗孤鷲拳、および南斗無音拳、元斗皇拳を極めたアミバは、この小菅勾留施設の牢名主となって君臨していたのだ。。
そしてアミバのさらにその上には、獄長ウィグルが恐怖の支配を敷いていた。
小菅勾留施設はすでに囚人たちに乗っ取られていたのだ。そして関東地獄地震以降の世界を支配しようと、彼らは力を蓄えていたのだ。
「ア、アミバ!き、貴様は!」
両手両足を切断され、四肢を失ってしまったケンシロウは、もはや反撃のすべがなかった。
囚人たちに壁際に抑えつけられたケンシロウにアミバは近づく。
「ふん、無様なだケンシロウ。お前はユリアを探しているようだが、ユリアはとうの昔にサウザーの妻となり、サザンクロスの女王となっとるわ!」
衝撃だった。探し求めていたユリアが、まさかこの国の女王だったなんて!
女王様にオシッコを直にかけられる、と想像したケンシロウは、その妄想に思わず欲情し、勃起してしまった。
もちろん女体のままで。女体のままなのに、なぜかペニスが生えていることに、ケンシロウ自身が驚愕する。
「ほう、ケンシロウ。きさま、こんな状態で勃起するとは、大した変態だな」
ケンシロウは否定できなかった。確かに自分は女体化するとレズビアンになってしまう異常者なのだ。
そのままうなだれるケンシロウ。そしてケンシロウにとっての地獄が始まった。
同房の囚人たちがケンシロウを犯し始めた。必死に抵抗するも、すでに四肢を失ってしまったケンシロウになすすべもない。
ようやく全ての囚人が満足したころには、ケンシロウはもはや瀕死の状態だった。
「ふむ、まだ生きているのかケンシロウ。さすが北斗神拳早乙女流の伝承者だけあるな。見直したぞ」
そういうとアミバは、カラカラと楽しげに笑った。そんなアミバを力なく見上げるケンシロウ。するとアミバは、
「悪いがケンシロウ、お前はオレの秘孔の実験台になってもらうぞ。悪く思うな」
アミバはケンシロウに近づくと、いきなりケンシロウの胸に指を突き立てた。
そして、胸に七つの傷・・・北斗七星の形の傷を刻んだ。
そしてそれこそが、ケンシロウの本性を目覚めさせる契機となってしまったのだ。
北斗七星の形に刻まれた秘孔・・・その秘孔を突くことで、ケンシロウの中に眠る、北斗宗家の血が目覚めた。
それは突然だった。アミバが七つ目の傷をケンシロウに刻んだその瞬間、ケンシロウの肉体が爆発した。
吹き飛ばされるアミバ。囚人たちもまた、すさまじい爆発で吹き飛ばされ、中にはコンクリートの壁に叩き付けられてつぶれる者もいた。
激しく巻き上がる爆煙の中・・・その中に、巨大な影が出現した。
それは巨人化したケンシロウだった。
「な、何だ!何なんだこれは!」
アミバは驚愕する。だがこの言葉がアミバの最後の言葉となってしまった。
巨人化したケンシロウはアミバを掴み上げると、そのまま口でアミバを食いちぎった。
それはまさに一瞬の動作だった。アミバは抵抗する間も無きまま、引きちぎられ、かみ砕かれた肉片となり、ケンシロウの口から吐き出された。
「うわあああっ!」
囚人たちは逃げ惑う。だが、ここは小菅勾留施設。周りは壁に囲まれて逃げ場はなかった。
囚人たちは次から次へと巨人化したケンシロウに踏み潰され、引きちぎられ、かみ砕かれてゆく。
それはもはや殺戮だった。無慈悲に行われる大量虐殺だった。壁一枚隔てた外の世界は相変わらず平和であるのに、ここは地獄だった。
「何事だ!」
騒ぎに気づいた獄長ウィグルが、監守塔の頂上から降り立ったとき、勾留施設の中庭は、血の海だった。
その血の海の真っただ中に、巨人化を解いたケンシロウが一人、佇んでいる。
「うぬがこれをやったのか!」
ウィグルはそう叫ぶと、ムチと蝋燭を手にケンシロウに立ち向かってゆく。
だが、北斗宗家の血に覚醒したケンシロウの敵ではなかった。
ケンシロウは僅かに浅い呼吸をしたのち、一気に闘気を解放。それは北斗神拳奥義、暗琉天破だった。
これを北斗琉拳の奥義とする説があるがそれは間違いである。
直撃を喰らったウィグルは、すさまじい悲鳴を残し、肉体そのものが霧散消滅した。
「・・・・・・ユリア」
ケンシロウは一言小さくつぶやいた。
周りに散らばる屍の山に一瞥もくれずに立ち上がると、天将奔烈を用いて壁を突き破り、勾留施設を脱することになる。
一方、自宅では、妻である浅倉南が狂っていた。
愛するケンシロウを、ユリアなる女に奪われてしまう、そういう妄想が彼女の精神を追いつめていったのだ。
かつて自分を愛する幼馴染の双子を、決闘の末に死なせてしまった悲しい過去。
そして今また、愛する男(いや女)であるケンシロウが、別の女に奪われてしまう!
「そんなこと、・・・絶対に許さない!」
浅倉南は一人、部屋でそう叫んだ。そして狂ったように笑い始めた。その表情はもはや正気のものではなくなっていた。
「小菅に巨人が現れた?」
公安9課課長、荒巻大輔は訝った。9課課員、イシカワは小声で、事実ですと再び繰り返す。
荒巻はイシカワから目を離すと、デスクチェアの背もたれに寄りかかる。
ふと荒巻は窓の外を眺めた。内務省が入る官庁ビル第144号館の、45階。その窓の下には、夜の帝都東京の姿が闇に浮かび上がる。
デスク上のテレビモニターでは、ニュース番組が小菅での虐殺事件について報道している。
左翼系のニュースキャスターはそこで、今回の事件は天帝治世に反旗を翻す政治犯の一斉粛清ではないか、との見解を示した。
ふと、荒巻は、このニュースキャスターの電脳をハックし、今の発言を取り消させるプランを思いついたが、直ぐにそれを打ち消した。
こんな下らん雑音に、わざわざ公安9課が出る必要もあるまい。そう思い直し、モニター画面にアップされた報告レポートに目を通した。
報告書によれば、神奈川県において、聖帝サウザーが急死し、その妻である王妃ユリアが聖帝サウザー領を領主を継いだ、という。
サウザーは天帝治世下において、第二位の侯爵家であり、南斗鳳凰拳の継承者、横浜から大船、三浦半島の一帯に侯爵領を認められた由緒ある家系である。
だからこそ、どこの馬の骨ともわからないユリアなる謎の美女とのいきなりの婚姻に、多くの華族たちは困惑したものだった。
今回の聖帝サウザーの死は、公には心不全による病死、と公表されている。
だが、聖帝領に潜伏している公安9課の協力員の分析によれば、ユリアとその近習の五車の者(いわゆる特殊工作員)の陰謀の線が濃厚だとのことだ。
荒巻はふと思った。天帝宮城の大広間において、幾度かサウザーを見かけたことがある。
北斗神拳と同じく一子相伝の南斗鳳凰拳の継承者である彼は、その高貴な血筋や聖帝侯爵領の経済的繁栄などを誇り、傲慢な態度の男に荒巻は思えた。
それにふさわしいだけの貴族院での実力者でもあり、先の修羅の国での内乱の際も、サウザー率いる聖帝軍は外征軍の中核を占めいていた。
その件で元斗の連中とはギクシャクした関係にあったのだが、まさか元斗の者たちがそんな理由で南斗最強の将を暗殺するわけもあるまい。
何かある、と荒巻は思った。
ユリアという謎の女の資料を開く。だが、そこに記されている情報は、きわめて乏しい。
父親は外交官であり、駐ミッドランド公国天帝大使館の二等書記官であったとか。
ミッドランド王家に使える諸侯の貴族の妾腹の娘と結婚し、それによって生まれたのがユリアである、とのこと。
その後、父親はマクシミリアン家と懇意になり、退官後、イース国に家族共々渡り、そこの名門女子パブリックスクールで正規の教育を受けている。
5年ほど前に帰国、その後父親が男爵の地位を得て華族界に社交界デビュー。その群を抜いた美貌は評判となった。
しばし私学の女学校で教鞭を執っていたのち、聖帝サウザーに見初められ、間もなく結婚した。
ミッドランド公国と言えば、つい先ごろ、クシャーン帝国の激しい侵攻に遭い、滅亡寸前に陥っている。
教国連合がクシャーンに対してレコンキスタ戦争を行っている最中であるのだが、果たして。
怪しいもなにも、これでは何もわからない。荒巻は小さくため息をついた。
だが、荒巻の直観が、このユリアなる女の存在の怪しさを、敏感に感じ取っている。
少し調べる必要があるな、と荒巻は思った。そして再び窓の外を眺めた。
窓の外には60メートルはあろうかという超巨大巨人が、隣の官庁ビル140号館をまさに襲撃しようとしていた。
「エヴァンゲリオン初号機、発進!」
第二指令室で葛城ミサトはそう叫んだ。指令室全体の空気は緊張で張りつめている。
ミサトの合図とともに、正面の巨大モニターにはカタパルトに乗せられたエヴァ初号機が勢いよくレールを上昇する姿が映されている。
「ミサト、本当にこれで大丈夫なの?」
赤木リツ子は冷たく言った。まるで心配などしていないかのようだ。
もちろんミサト自身にも確信らしきものは何一つなかった。
現状のネルフには、出現した巨人たちに対抗しうる戦力は、エヴァ初号機しか存在しないのだ。
エヴァ2号機は妖怪奈落の瘴気によって完全に穢され、コアは機能停止状態。
パイロットである惣流アスカラングレーも精神汚染が重篤化し、さらに妊娠していることが明らかになった。
既に0号機はパイロットごと爆破して失われている。
「・・・シンジ君、敵は帝都第22区東通りを中心に、官庁街へと集結中!15メートル級13体、7メートル級50体前後、4メートル級無数!」
コクピットの中に、指令室からの状況報告の声が響き渡る。シンジはそれを醒めた表情で聞いた。
既にシンジには希望が失われている。それは2号機とアスカの惨状を目の当たりにした時に悟った。
見せかけの希望に縋りついても、それを失う不安にさいなまれ、結果、アスカは壊れてしまったのだ。そして綾波もまた。
これは決してズリネタ二人を失った中学二年生の悩みというだけではない。
「わかったよ。朱雀大通りから都道189号線を抜けるルートで進むよ」
ぞんざいな口調でシンジは応えると、エヴァ初号機を一機に走らせた。
すでにS2機関搭載モデルとなったエヴァ初号機は、アンビリカルケーブルなしでの自由行動が可能なのだ。
「シンジくん、気を付けて!敵はね、ただの巨人じゃないの!」
ミサトさんの声だった。その声は悲壮に聞こえた。
いつも通り押し寄せる巨人たちの群れを、エヴァ初号機で撃退する、シンジはそう思っていた。
それはアスカが妖怪奈落の瘴気に充てられ、孕まされた挙句に心を壊されたその日も同じだった。
帝都は、28号ことAKIRAによって徹底的に破壊されてから30年、かつての廃墟が嘘のように壮大なネオポリスとして生まれ変わった。
だがそれから間もなく、どこからともなく出現してやってくる使徒、および巨人たちに悩まされるようになる。
帝都はそういった外敵たちを撃退するために、都市周縁に巨大な壁をつくり、さらに帝都防衛のための軍事組織を作り上げたのだ。
その一つが汎用人型決戦兵器エヴァシリーズを運用するネルフであり、
さらにもう一つは天帝自らの直轄軍である、帝都の軍、すなわち元斗、北斗、南斗の軍勢たちだ。
帝都六大門を守衛する南斗計百八派の軍勢と、天帝麾下の親衛隊である元斗、そして特殊工作や破壊工作を旨とする北斗。
だが近頃、南斗は複数の派閥に四散分裂して互いに争い、北斗は正統伝承者が行方不明(一説には幼女誘拐および法定強姦罪で逮捕され、脱走したとも)
元斗は軍部内の組織的な脱税および裏金作りと、行き過ぎた政界工作を行い、それらの件で帝都特別捜査の監査が入り、組織は機能停止状態に陥っているのだ。
「今回はねシンジくん、ただの巨人だけじゃないの。60メートルを優にこえる超大型巨人が・・・」
ミサトさんの声が届く。同時にシンジは目指す先に、巨人たちの群れが町を破壊している光景をとらえた。
距離、約7500メートル。エヴァ特製の巨大迫撃砲の充分な射程だ。
シンジは迷うことなくトリガーを引いた。それとともに一分間で実に400発もの榴散弾を打ち出す巨大な砲が唸りを上げる。
ターゲットモニターには、榴散弾の炸裂とともに巨人たちが肉片へと細切れになる様子が見えた。
かつて、巨人を倒すには、うなじの下、首筋の場所を切断することのみが唯一の手段だと考えられていた。
だが武器の近代化、巨大化によって、巨人たちの肉体を(急所ごと)破壊しきることで巨人を倒すこともまた、可能であることが分かった。
エヴァシリーズ搭載の武器は、基本、この路線を踏襲している(プログレッシブナイフのみ別)。
「シンジくん聞いてるの?超大型巨人はね・・・」
ミサトさんの声は、もはや絶叫に近かった。だが同時にシンジは、その超大型巨人の姿を遠方に捉えていた。
まるでそれ自体が動くビルであるかのような、恐るべき巨体。その影が爆発の煙の奥でゆっくりと蠢いてる。
勝てる、とシンジは思った。前にも超大型巨人を打倒したことがあるのだ。
だがその戦いで、随伴していた鎧の巨人によって綾波は殺されてしまったのだが。
シンジは迫撃砲の残りの弾丸を全てその超大型巨人に打ち込んだ。
周囲の巨大ビル群が、その爆発の煽りを受けて崩壊してゆく。おそらく中にいる人間の大半はそれで死んだだろう。
おそらく数千の犠牲をだしながら、それでもシンジは超大型巨人への攻撃の手を緩めない。
背中に背負ったバズーカの弾丸を、これでもかと打ち込み、それとともに超大型巨人との距離を詰めて行く。
距離、約2000メートル。モニター画面にはそう表示される。
そして煙が晴れて行く。エヴァ初号機は、その先で蠢く超大型巨人に向かって、プログレッシブナイフを大きく振り上げる。
こいつだけはこの腕で切り殺してやりたい、シンジはそう思っていた。
アスカは妖怪奈落にやられたとはいえ、そもそもその原因となったのは、この超大型巨人のせいなのだ。
「気を付けてシンジくん!その超大型巨人はね、ケンシロウなの!」
ミサトが叫んだその瞬間、シンジは超大型巨人を目の前に飛び出していた。
そしてその超大型巨人の胸には、先ほどアミバに刻まれたばかりの、北斗七星をかたどった七つの傷があった。
その顔は・・・シンジもよく知っている顔であった。それは紛れもなく、霞拳四郎ことケンシロウ(早乙女乱馬)のそれであった。
エヴァ初号機の振り下ろしたプログレッシブナイフは、ケンシロウの咽喉元を性格に貫いた・・・はずであった。
だが、それはまるで霞を切ったかのように、何ら手ごたえを感じさせなかった。
え?と、シンジは戸惑う。
その瞬間、超大型巨人の肉体から、すさまじい闘気が発せられ、それがまるで濃い煙のようにシンジの視界を奪った。
「まずい!」
完全にやられた、とシンジは思った。北斗神拳には究極奥義として夢想転生なる奥義があることを、シンジは知っていた。
今、ケンシロウが用いたのも、おそらくそれだろう。そして、シンジは死を覚悟した。
「・・・?」
だが、何も起きなかった。ケンシロウが発した濃く白い煙だけが辺りに漂う。
それは風により、徐々に晴れてきた。
そして、ケンシロウの肉体はそこから忽然と消えていた。まるで初めから何もいなかったかのように。
残りの雑魚巨人たちは、元斗近衛兵団を中心にして駆逐されていった。
その様子をシンジは、エヴァ初号機の中から茫然と見守っていた。
いったい、今何が起こりつつあるのか、まるで分らないままに。
帰還命令を告げるミサトさんの声など、まるで耳に入ってこなかった。
ケンシロウは目覚めた。そこはどこかわからない、真夜中の大都会のど真ん中、ビル建設予定地らしき工事現場だった。
その資材置き場の空き地に、ケンシロウは仰向けに横たわっていた。
ケンシロウは全裸だった。そして肉体はお湯をかけられたわけでもなかったのにいつのまにか男に戻っていた。
さらに不思議なことに、小菅収容施設でアミバらにリンチを喰らった際、切断された両手足はいつの間にか元通りに戻っていた。
ケンシロウは仰向けに横たわったまま、自分の右手を空に向かって突き出してみた。
間違いない、これは自分の腕だ。だが、修行時代に作った右手甲の古傷などが、完全に消えていた。
そう、右腕は、文字通り「再生」したのだ。一度切断され、その後まるでトカゲの尻尾のように、再び生え変わったのだ。
おそらくそれは左手も、両足もそうだ。
ケンシロウは上半身を起こした。そして己の股間を見た。そこには男の証である男根が、静かにぶら下がっている。
だが、ここでケンシロウは慄然とした。自分の鍛え抜かれた肉体の、その分厚い胸板に、あの北斗七星を模った七つの傷が残されている。
あの時、アミバがケンシロウに刻んだ傷だ。
アミバはあのとき言った。「秘孔の実験台になってもらうぞ」
おそらく、その時に刻まれた傷なのだろう。
そしてそれは、北斗神拳においては完全未知の秘孔であった。
東洋医術の天才、アミバが学問的探究の末に発見した、新しい秘孔なのだろうか?
ケンシロウは立ち上がった。
あれほどリンチを喰らったにもかかわらず、痛みは特になかった。
全身が気怠い他は、体に異常はない。
いや、正確に言えばケンシロウの肉体は異常だらけなのだが。
水をかければ女になり、お湯をかければ男に戻り、満月の夜に巨大な猿(全長150メートルクラス)になり、
新月の夜には半妖になり、そしてアミバの人体実験によって今度は60メートル級の大型巨人に変身できてしまうのだから。
ケンシロウは超大型巨人になっていたときの記憶を覚えていた。
これは巨大な猿に変身したときとは違う。巨大に猿に変身したのは人生で二度ほどしかないのだが、
このときは香港とクアラルンプールを完全に壊滅させてしまったにもかかわらず、まったく記憶がなかった。
超大型巨人になったとき、ケンシロウは激情に駆られていた。
記憶はある、だが理性を持って己の欲望や感情を制御できないヴァ―サーカーモードになっていた。
それゆえに湧き上がる憤りのままに、女状態だった自分を犯した囚人どもを皆殺しにしてしまったのだ。
そして、小菅を脱出したのち、何故か本能がある場所を攻撃するように己に仕向けた。
ケンシロウは走った。官庁ビル第140号館へ向けて。そこは国家安全保障省技術開発研究所本部だ。
北斗の男である彼は、その事実だけは知っていた。だが、なぜ自分がその場所に対してそこまでの激情に駆られるのかは、皆目見当つかなかった。
そしていつの間に、ケンシロウに付き従う巨人たちが、官庁街を襲っていた。
それはケンシロウの意図したことではなかった。
官庁街に集う人を襲っては喰らい、ビルを破壊し、大暴れする巨人たち。
ケンシロウはそれを横目で見つつも、何故かそれに対して何も思いは芽生えなかった。
ただひたすら第140号館の、その中の何かに対して強烈な破壊衝動だけが彼を動かしていた。
エヴァンゲリオン初号機が現れるまでは。
「・・・とりあえず、服を探さなきゃな」
ケンシロウは立ち上がると、すぐそばにあったプレハブの建物の扉を開けた。
カギがかかっていたが、そんなものは北斗神拳の前には、まったく無力だ。
指先一つでカギをダウンさせ、ケンシロウは中に入る。
そこには工事現場の作業着やヘルメット、ブーツなどが都合よく吊るされていた。
ケンシロウは適当に見繕って作業着とズボンを着込み、厚手のブーツを履いた。
東北大震災復興支援のための募金箱が、そこにあった。作業員たちの善意の金が、そこに詰まってかなり重い。
ケンシロウは「すまない」と一言謝り、箱を破壊して中のお金を奪った。おそらく合計数万はあるだろう。
当面の逃亡資金はこれで賄えるはずだ。
さて、どこへ行こうか?とケンシロウは思った。
まずはじめに浮かんだのは、愛する妻である浅倉南の顔だった。
少し気が強く、それでいて可愛らしい妻。
会いたい、そして抱きしめたいと思った。
だが、そもそも今回の旅は、女に変身しなきゃ欲情できない自分の体質を治すために、
ユリアなる謎の女の小便を探す目的だったはずだ。
ならば、ユリアなる女を探さなければなるまい。
「待っててくれよ、南。男の体で君を愛せるようになって、必ず戻るからな!」
ケンシロウはそうつぶやくと、こぶしを強く握りしめた。
そして小屋の扉を開け、暗闇へと飛び出して行った。
「・・・だからね、シンジくん。ケンシロウは、アダムとして覚醒してしまったのよ」
ミサトさんはベッドの上から体を起こすと、スツールの座面に置いてあったタバコに手を伸ばした。
「ミサトさん、タバコを吸うようになったんですか?」
シンジはベッドの上に横たわったまま、そう尋ねた。
「ううん。タバコを吸うのは、こういうことをした時だけなのよ、シンジくん」
ミサトはそう言うと、タバコを口にくわえてライターで火を点けた。
「じゃあ、ミサトさんのタバコを吸っている姿を見れるなんて、ボクはラッキーなんだね」
シンジがそう言うと、ミサトは軽く笑った。取り乱した髪の下で、ミサトの乳房が軽く揺れる。
先ほどまでシンジは、その乳房の間に顔を埋めながら、ミサトの肉体を攻めたてていたのだ。
ミサトの熱い蜜壷の中に、シンジの怒張したペニスが突き入れられるたびに、ミサトはあえいだ。
シンジの腕の中で幾度も絶頂に達したミサト。それは指令室では決してみせることのない、ミサトのありのままの姿だった。
おそらく加持さんも、こうしたミサトさんの姿を幾度も見たのだろう。
そして加持さんも、今のシンジと同じように、幾度もミサトさんの中に射精したのだろう。
そう思うと、シンジくんは加持さんに、軽く嫉妬した。
すでに加持さんは死んだ。もうこの世にいない。だからこそ、この嫉妬は決して解消されないだろう。
たといシンジがミサトをいくら抱いたとしてもだ。
シンジはその思いを振り払うように尋ねた。
「ケンシロウがアダムとして覚醒したって、どういうことです?」
ミサトはタバコを吸いながら、しばし無言だった。吐き出した煙の行方を、感情の無いまなざしで見つめている。
シンジはミサトのその姿を見て、何故だか再び欲情を覚えた。先ほどまであれほど抱き合ったのにも関わらず。
するとミサトは突然、シンジに覆いかぶさり、シンジにキスをした。
そのまま舌でシンジを口を割り、前歯と歯茎、そしてシンジの舌を舐め、絡める。
シンジはミサトのタバコのにおいの混じった吐息を感じながら、ミサトのされるがままにさせておいた。
ミサトはキスをつづけながら、シンジのペニスに手を伸ばす。
すでにある程度固くなったシンジのペニスを握りしめたミサトは、軽くしごきながら、
「あら?シンちゃん、もう元気になってるの?」
と、少し茶化すように言い、笑った。
「誤魔化さないでくださいよ、ミサトさん。さっきの質問に答えてくださいよ」
シンジは少しすねたように抗弁する。だがミサトはシンジのペニスをしごきながら答えた。
「シンジくん、あなた男の子でしょ?男なら、セックスで女の口を割らせてみなさいよ」
そう言ってミサトは、シンジの首筋にキスをし、なめまわす。
シンジは憤然とした。そして体を起こすと、ミサトをベッドの上に仰向けさせ、強引にミサトの中にねじ込んだ。
うっ!とミサトは呻く。ミサトの局部も既に熱く潤っていた。
シンジはその熱い粘膜の中に、叩き付けるように己のペニスを突き入れた。
ミサトはあえいだ。あえぎながら、
「そうよシンちゃん、もっと、もっと私を嬲って!」
ミサトはすぐに絶頂に達した。だがそれでもシンジを咥えこんだまま、尚もシンジを誘う。
夜が、更けてゆく。
ケンシロウが資材置き場を通り抜け、産業道路に通じる門を出たときだった。
突然、ケンシロウに向けて投光器の光が浴びせられた。
余りの眩しさに、ケンシロウは思わず目を閉じる。
それと同時に緊急車両の灯す警告灯の赤い光が一斉に灯り、さらに無数の武装した兵士が銃器を構える気配がした。
「霞拳四郎!動くな!」
拡声器からケンシロウに向けて叫ぶ声が響いた。
周囲のビルの陰から、ヘリコプターが突如出現し、それらもまたケンシロウへ向けて投光器の光を浴びせかける。
ケンシロウは目元を手で覆いながらも、自分を包囲する存在を確認した。
装甲車、フル武装した歩兵団・・・それらには帝都近衛兵団の証である、頭に葉っぱを載せた可愛らしい狸のトレードマーク。
元斗皇拳麾下第七大隊、通称”ぶんぶく茶釜”部隊だ。帝都東京を守護する対テロ特殊大隊。
「・・・なぜだ?なぜ元斗が?」
ケンシロウは訝る。だが、尚も拡声器は叫ぶ。
「動くなケンシロウ!おとなしく投降しろ!貴様の身柄は帝都近衛兵団があずかる!」
声に聞き覚えがあった。近衛兵団所属、ドズル・ザビ中将。
だが何故、ドズル・ザビのような突撃機動部隊の指揮官が近衛兵団に?
すると産業道路に並ぶ車列の中から、突然轟音が響き渡る。
装甲車と軽戦車に守られた巨大なトレーラーの上にあるもの、それが奇妙に動き始めたのだ。
その巨大な塊はゆっくりと持ち上がり、そしてあの特徴的な、蛍光ピンクのモノアイがピカリと輝いた。
「ザクU・・・MS-06F A1」
ケンシロウは思わずつぶやいた。この物々しい武装集団は、どうやら自分を捕まえに来たらしい。
ザクUは天帝教圏のジオン公国軍の最新モビルスーツ兵器だ。
最近のジオン公国は天帝教圏からの離脱独立を図っており、この最新兵器であるザクUもそのために開発されたとのうわさだ。
どうやらこのモビルスーツを大量生産することで、天帝教圏の軍備(ヤマト型宇宙戦艦、人型決戦兵器エヴァシリーズ)に対抗する腹らしい。
ドズル・ザビ中将がここにいるのは、おそらく元斗の幹部がジオン公国に支援を打診したに違いない。
そしてジオン公国側がそれに応じたのも、新兵器を披露することで、天帝教圏側に対するある種の示威行為の意図があるのだろう。
だが、根本的な疑問がある。
何故に今、ザクUのような物騒な兵器がここに持ち出されたのだろうか?
「両手を頭の後ろに組め、ケンシロウ!」
ドズル・ザビは叫ぶ。どこか楽しそうだ。
ケンシロウは戸惑った。突然のこの状況を全く理解できていないのだ。
困惑しながらケンシロウは、両手をゆっくりと上げた。だが、後ろ手にそれを組むことを、躊躇する。
無抵抗のまま、殺されるのではないか?そうケンシロウは思った。
もちろん何の根拠もない発想だ。だが、今は一体、何を信じたらよいのだろうか?
中途半端に両手を上げながら、ケンシロウは投光器のまばゆい光の中で立ちすくんだ。
逃げる、という選択肢がケンシロウの中で大きくなってゆく。
ほんの一瞬、目の前の連中の気を逸らせば、チャンスが生まれるだろう。
いや、ここで一気にインパクトのある攻撃を見せ、配置が混乱した隙に離脱するのが手か?
ならば、天将奔烈で・・・。
「やめとけ、ケンシロウよ」
投光器の光の向こうから、一人の男が歩み出てきた。
まるで全身から金色の輝きを放っているような、堂々たる体躯を持つ男だ。
「・・・ここで抵抗しても、無駄な犠牲が出るだけだ。」
男は歩み寄りながら、尚もケンシロウに語り掛ける。
ファルコだった。
元斗皇拳八将筆頭、金色の将軍ファルコ。
黄金の髪が、投光器の光の中で美しくきらめく。
通称、金獅子将軍というファルコの通り名は、この金色の見事な髪にこそ、まさにふさわしい。
ファルコ軍の紋である、金の卵を産むガチョウのマークが染め抜かれた長いマント。
それらが圧倒的な闘気が凝縮されたファルコの巨躯を押し包む。
そして深く青い瞳ファルコの瞳、ケンシロウを見下ろす。
「今のお前にはわからないかもしれないが、事態はお前が考えているよりも遥かに深刻なのだよ、北斗の将よ」
ファルコの遥か後ろで、ザクU6機(突撃機動軍における二個小隊に該当)が、
その機関銃および砲をこちらへ向けているのが見えた。
その威圧感たるや、ケンシロウほどの者でも思わず身震いするほどだ。
ケンシロウが巨人化した際に襲い掛かってきたエヴァシリーズとはまた別の、純粋な兵器としての迫力。
「我々は本気なのだケンシロウ。ここで大人しく投降してもらえなければ、私は君を殺すよう、ここに集う全軍に命令を下さねばならなのだ」
ファルコは語る。その口調はとても静かで、淡々としている。だがその声の裏に、ファルコの決然とした思いが透けて見えた。
ファルコはケンシロウを殺したくないのだ。その思いがケンシロウにも痛いほどにわかった。
状況はわからない。無抵抗のまま捕縛されることにも、強い抵抗感を覚える。
だが、ケンシロウはファルコを信じよう、と思った。
「わかった、ここでオレは君たちに投降しよう」
ケンシロウはそう言うと、中途半端に掲げ上げていた両腕を、静かに頭の後ろに組んだ。
「・・・困ったものですな、この微妙な時期に」
法務省公安部第9課課長、荒巻大輔はそう言うと、小さくため息を吐いた。
その思いは、この安全保障最高会議の会議室に集う全ての人間の共通の思いでもあった。
安全保障最高会議の席には、公安担当法務省(特別に公安部第9課課長も臨席)皇国連邦陸海空軍および航空宇宙軍の、
大臣、参謀長、教育総監(いずれも大将職)、帝都直轄内務省警察部の総監および次官、特務機関ネルフの幹部などが出席をしている。
そしてネルフ本部指令、碇ゲンドウは、そんな荒巻の様子を横目で見て、さらに沈思した。
傍に控えるネルフ副指令、冬月が何かを言いたそうな素振りを見せたものの、碇ゲンドウの沈んだ表情を見て、口をつぐむ。
ネルフはケンシロウが巨人化した際、いの一番にそのケンシロウにアプローチをかけていたのは、すでに書いた。
あの時点でエヴァンゲリオン初号機が帝都第22区へ向けて臨時発進しており、
突如出現した通常巨人たちの中にいたケンシロウに窮迫、エヴァ初号機はそのまま巨人化ケンシロウに第一次攻撃を仕掛けたのだ。
だが、それは見事に失敗に終わった。エヴァ初号機が攻撃を仕掛けたまさにその瞬間、巨人化ケンシロウは文字通り煙の如く消えてしまったのだ。
しかもこの時のエヴァ初号機の発進は、各機関への通達すらなされない、ネルフ本部(というより碇ゲンドウ)の完全な独断であったのだ。
独断専行の上に作戦の完全なる失敗、それはネルフ本部立ち上げ以来の最大の失敗でもある。
碇ゲンドウはそのことを思うと、思わず奥歯をギリリと噛みしめた。
天帝連邦軍航空宇宙軍ルナツー指令、ワッケインは言った。
「碇ゲンドウ指令、あのおもちゃは君の息子に与えたそうじゃないか・・・いったいどういうつもりなのか?」
それは皮肉や嫌味ではなく、碇ゲンドウがネルフ本部を私的な目的で利用しているのではないか、という委員たちの抱く疑念を代弁していた。
ネルフ本部設立のための不自然な巨額予算の編成や、エヴァシリーズ開発名目のための研究開発費の優先権の確保など、
他の天帝教圏の連邦国家たちから見れば異様なまでのネルフ優遇措置は、多くの不満を産んでいたのだ。
元にジオン公国は、その本拠を宇宙コロニーのサイド3に移転し、ますます天帝教圏からの離脱の色を強めている時期なのである。
ルナツー指令であるワッケインにとっては、ここ最近のネルフ優遇措置を愉快に思っているはずもない。
さらに碇ゲンドウ自身の怪しげな噂も、委員たちの疑念に拍車をかけていた。
「やめなさい、ワッケイン少将」
天帝連邦軍航空宇宙軍中将、ティアンム提督は、静かな口調でティアンムを制した。
ワッケインはなおも何かを言おうとしたものの、ティアンムの気配を察し、押し黙る。
ネルフ本部の独断行動も問題ではあるが、現在はそれどころではない。
当然ではあるが、この安全保障最高会議の席には、北斗、南斗、元斗の人間は入っていない。
彼らは確かに有史以来天帝に仕えた将たちであるが、それはある意味宗教的な、神話的な、儀典的なものであり、
ようするに北斗も南斗も元斗も、結局のところ宗教団体でしかないのだ。
ただし、もちろん彼らも国家機関ではある。
だが、この安全保障最高会議のメンバーたちが太政官である一方、北斗、南斗、元斗は神祇官なのである。
基本、彼らは、秘儀や奥義を世襲で伝承する世襲のポストであり、およそ近代国家の概念からかけ離れている存在だ。
しかも彼ら自身が内紛を抱えている。
南斗に関して言えば、15年前、南斗侯爵サウザーが南斗鳳凰拳を伝承した際に、
条約により教圏の中で独立自治領を領することを認められ、それ以降サウザーは聖帝サウザーを名乗っていた。
それによりサウザーの担っていた帝都六大門の一つ、鳳凰門の守護職は解かれ、長らく空席になっていた。
同時に南斗最強の拳、南斗鳳凰拳は南斗百八派から離脱、完全に独立することとなった。
しばらくはそれで済んだものの、空席となった南斗鳳凰門の守護のポストに、なぜか元斗の将、黄金のファルコが兼任する形で就任したのだ。
元斗八将の筆頭、元斗中将、ファルコ将軍は、元斗に籍を置いたまま元来の南斗鳳凰門守護職とそれにまつわる権限を手にすることとなった。
ファルコ中将はその鳳凰門守護のために、ファルコ中将指揮の黄金師団から最強と謳われる機甲連帯”カチカチ山のタヌキさん”連帯を、
鳳凰門基地に常駐、名実ともに南斗の六派の一つを乗っ取ってしまったのである。
それ以降、南斗と元斗との間には、つねに緊張感が漂っている。
さらに北斗にも問題があった。
天帝の御庭番とも呼ばれた北斗の将たちは、長い歴史の中で天帝皇国の中でのエクスキューザーであり、
同時に天帝の外敵に対しての最強のヒットマンでもあった。
その北斗が北斗の中で内乱を抱え、分裂して機能停止に陥ってしまったのだ。
長兄の羅王は北斗の一軍を率い、”拳王”を名乗り、天帝教圏外の紛争地域、ア・バオア・クーに乗り込んで戦を続けている。
次兄の朱鷺は、病にかかったのち、ヒッピー同然となり、どこあてもなく世界中をさまよっている始末。
三男の邪魏のみ、皇国警察隊特別遊軍機動部隊の部隊長として活躍しているも、彼は早い時期に北斗の伝承者の道を放棄しているので、もはや無関係といってよい。
そして最大の懸案事項こそが、末弟であり、北斗神拳早乙女流の正統後継者である、ケンシロウなのだ。
「今、ケンシロウはどこにいるのかね?」
連邦軍最高司令官、レビル大将が尋ねた。
それに答えたのは法務省公安部公安9課課長、荒巻大輔だった。
「ケンシロウは現在、南斗鳳凰門ベースに勾留されています。」
その事実に、委員たちは再び沈黙した。ケンシロウもまた、ファルコら元斗の手の元に落ちているのだ。
そして荒巻はさらに続ける。
「ケンシロウ捕縛のために、ジオン公国突撃機動軍ドズル・ザビ中将がファルコの協力要請に応じて参加しております。
ドズル・ザビは現在ファルコと同じく、南斗鳳凰門ベースにおるとの話です・・・新兵器であるモビルスーツ二個小隊とともに」
その言葉に、思わず「くっ!」と悔し気な呻き声を上げたのは、ワッケインだった。
サイド3からドズルが地球に降下する際、ワッケインはそれを抑止するどころか、警護までせざるを得なかったのだから。
元斗皇拳より公式に発布された外交ヴィザの前には、宇宙の小さな基地の一指令など、ものの数ではなかった。
ワッケインの目の前を、高笑いしなら歩いてゆくドズルの姿・・・ワッケインは思わず顔をそむけた。
「明らかに示威行動ですな」
荒巻はそう告げると、レビル大将の方をチラリと見た。レビルは沈黙をしている。
一体、元斗は何を考えているのか?ジオン公国は何をもくろんでいるのか?
だが、荒巻は、聖帝サウザーの死と、その妻ユリアが南斗侯爵の地位と聖帝領を相続したことも不気味に思っていた。
しかし、この場で言うべき話題なのかをしばし考え、結局は言わないことにした。
「・・・帝都第47区米菓街2−22−19で殺人事件発生!被害者数は死亡者4名、重軽傷者7名!」
署内の無線は、がなりたてるように喋った。目暮警部はその無線を眠たげな顔をしながら聞く。
北斗の事実上の崩壊と帝都における元斗一派の蠢動、そして南斗の分裂と一部過激化した南斗勢力の不穏な動き・・・。
これらに対して帝都警視庁は厳重警戒態勢をとる旨、各所轄署に通知をしたばかりだった。
捜査一課に所属する目暮も今回ばかりは公安維持活動に従事せざるを得ず、そのせいか管轄の米菓街の治安は悪化しているという。
殺人事件・・・米菓街二丁目・・・まさか?と目暮は思う。
たしかあそこには、阿笠博士が住んでいるはずではなかった?
「目暮くん、ちょっと・・・」
目暮がそう思案していると、会議室の扉を少し開けて署長が外から目暮を呼んだ。
目暮は隣の生活安全課課長に目くばせをして席を立ち、速足で廊下に出る。
署長は前置きを一切置かず、直ぐに本題に切り出した。
「今の無線連絡、聞いたか?」
「はい、聞いておりました、署長」
目暮は即答した。この署長は自分の息子と変わらない年齢の若僧である。
だが本庁キャリア組のエリートで、つい先ごろ、皇国警察隊特別遊軍機動部隊の部隊長から米菓署署長に転任してきた人物だ。
そして彼は、意外にも切れ者であった。始めは小バカにしていた地回りのベテラン捜査官も、
複数の事件を(名探偵毛利小五郎を差し置いて)見事解決に導いた手腕を認めるようになった。
署員たち、ことに捜査官たちの信望も厚い。もちろん目暮とて例外ではない。
「一課から第3班を専従で出すから、君がこの事件の捜査の指揮を執ってくれたまえ、目暮警部」
署長は捜査一課第3班を治安維持活動から外す旨の命令書類を目暮に手渡し、そのまま踵を返した。
目暮が驚いていると、署長は遠ざかりながら言った。
「何か横槍が入ったら、本庁刑事部長命令だと言って突っ切れ。わかったな目暮警部」
目暮は書類を見る。確かにそこには本庁刑事部長の署名捺印がある。これには目暮もさすがに驚いた。
足早に去ってゆく署長の背に向かって、目暮は敬礼し、言った。
「わかりました、邪魏署長!」
目暮は現場について、慄然とした。現場のその惨状は、常軌を逸していたからだ。
被害者は、そのほとんどが原型をとどめていなかった。
まるで肉体の内部から爆発でもしたかのような、そんな肉体の損傷は今まで見たことがなかった。
どのような凶器を持って、このような傷を負わせることができるというのだろうか?
鑑識の連中も、検視官も皆目見当がつかない、と首をかしげるばかりだ。
阿笠邸の一階のホールに二人の重軽傷者がいたが、、病院へ搬送途中に死亡。これで死者は6名となった。
残り五名の重軽傷者だが、全員小学五年生であった。彼らは肉体的損傷よりも精神的損傷の方が激しい様子だ。
外傷はせいぜい擦り傷程度、だが何等かの手段によって記憶が消されており、殺人現場で起きたことについて誰も覚えていない様子だ。
ただ、おそらくは衝撃的な光景を見たのだろう、心理療法士の資格を持つ検視官によれば、彼らは全員一様に「重度の精神的外傷」を負っているという。
目暮は困惑した。なぜ「犯人」は、小学生五人を殺さなかったのだろうか?
小学生五人は自分たちを廃土小学校少年探偵団を名乗っており、今まで数多くの事件を解決したと主張している。
だが、目暮には覚えがなかった。おそらく少年たち(二人は少女)は記憶が混濁し、夢と現実の判別がつかなくなっているのだろう。
殺害されたのは、阿笠博士(52歳)。自身が社長を務める技術開発研究所で研究者をしており、
主に産業用工作機械や、生産技術システムの研究開発を行っているという。
ただし、阿笠のファイルを見て、目暮は眉をひそめた。
阿笠博士。
元国家安全保障省技術開発研究所本部、生体工学研究部門主席研究員。
東京帝國大学工学部応用物理学科卒業後、産業奨励省産業技術開発研究所勤務。
東京帝国大学工学研究院後期博士課程修了、学位取得(相転移現象を用いた生体ニューロンコンピューターの量子化技術)
ジオン公国公立科学技術院主席研究員、准教授を経て教授、その後国家安全保障省技術開発研究所本部に所属。
在職中に極左テロ組織との関連が疑われ、安全保障省より機密漏えい罪その他で告発される。
証拠不十分により不起訴処分になったのち、依願退職。
その後、民間の技術開発研究所の顧問を経て、阿笠技術開発研究所を設立。現在に至る。
「阿笠は、機密漏えいで処分されてたのか・・・」
目暮は唸った。目暮と阿笠は面識がある。かつて人気推理小説家であった工藤優作が妻で女優の工藤有紀子に刺殺された際、
第一発見者となった人物こそ、阿笠だったのだ。その後、阿笠の捜査協力を経て、愛人である沖矢昴と海外逃亡を図ろうとしたところを、
ギリギリのところで成田での逮捕にこぎつけたのだ。阿笠は工藤家の隣人でもあった。
そののちの捜査で、工藤優作が莫大な印税収入のほとんどを、反帝都極左テロリストグループ”お猿の駕籠屋”に流していたことが判明。
”お猿の駕籠屋”は確か、阿笠が関連を疑われた極左グループでもあったはず。
目暮の中で、何かが引っかかった。
「目暮警部。阿笠博士は二階の研究室にいます」
捜査員の一人が青い顔をして阿笠の元にやってきた。目暮は案内に従い、二階へと階段を上がってゆく。
ニューロンコンピューター研究室と看板のかかった扉を開くと、そこに変わり果てた阿笠がいた。
膨れた頬と、禿げた白髪でかろうじて阿笠と判明できる以外は、もはや原型をとどめていなかった。
恰幅のよい腹は、まるで中から何かが食い破って出てきたかのように、大きく引き裂かれている。
内臓もまた、研究用機材に降りかかるように散らばっている。凄まじい殺人現場だった。
「他の死亡者は、阿笠の研究所の研究員だそうです。阿笠のかつての部下であったり、教え子であったり、経歴は様々みたいですが」
目暮の横で、捜査員がそう告げる。目暮はそれを聞きつつ、阿笠の遺体の前で腰を屈めた。
顔面もまた、何か内側から爆発したかのように崩れていて、もはやその表情をうかがうことは不可能であった。
ふと、思い当たったことがあった。
先日、再び巨人の群れが攻めてきたとき、帝都第22区にある官庁140号ビルが襲撃を受け、大破したらしい。
上層部の徹底的な情報封鎖があるため詳細は不明だが、今まで見たことないような超巨大巨人が出現したとか。
またその超巨大巨人には、北斗七星をかたどった傷が、胸元に刻まれていたとのうわさがある。
エヴァンゲリオン初号機の不自然な出動や、元斗の軍勢による鎮圧行動も意味不明ではあるが、
先ごろ特捜によって査察が入った元斗による、特捜本部に対する武力誇示による威圧行動とも見える。
たしか阿笠の古巣である国家安全保障省技術開発研究所本部は、
その官庁140号館にあったはずではなかったか?
そして・・・北斗?
「ま、まさか!」
目暮は阿笠の死体を見た。
内部からの破壊・・・それは、まさしく北斗神拳、もしくは北斗琉拳のそれではないのか!
「北斗が、動いたというのか?まさか!」
目暮は沈思した。
もしそうだとすると、所轄署にいる一警部の手に余る。
だが、邪魏署長は、「この件は刑事部長直々の命令である」と言っていた。
「一つ、調べてみるか・・・」
目暮は、そうつぶやくと、阿笠の死体から離れ、部屋の外にでた。
「何か資格や特技はありますか?」
面接官がケンシロウに尋ねた。ケンシロウは得意満面でこう答えた。
「はい。わたくし、ケンシロウは北斗神拳の第六十四代伝承者です!」
ケンシロウは得意満面の笑みを浮かべた。
劉家北斗神拳の正統な後継者である自分が、この佐川急便エリア配送員採用面接に落ちるわけがないと、確信しているのだ。
「天将奔烈!」
三角関数の問題が解けなかったラオウは、突然そう叫んだ。
そして黒板に向けて北斗神拳の奥義をぶっ放した。
「いやあ、ファルコさん。あんた本当に役に立つわ」
親方はホクホク顔で汗だくのファルコの肩をたたいた。
ファルコはたった今、元斗皇拳の奥義で建材用の鉄骨の溶接を終えたばかりだ。
高橋鉄工鰍ヘ今季の前四半期の受注減が響き、一部リストラや従業員給与減などの経営改革を銀行から要求されたばかりだった。
今四半期は受注増の見込みである。元請けである竃リ島建設が、市街区大規模都市開発の受注に成功したからだ。
この計画には第二級河川である鬼渡川の歩道用橋脚や増設される私立鬼渡西小学校用の横断歩道陸橋などの受注も含まれる。
高橋和明社長(39歳)はこれを機に、喰いぱぐれて潰れる寸前の元斗十字陵寺院に連絡を取った。
連載終了から20年近くが経過し、すっかり信者数が減った元斗十字陵。訪れる人も疎らな赤字経営の宗教施設だ。
もし宗教法人法による法人税特別減免措置がなければ、とっくに不渡りを出していただろう。
「元斗皇拳の継承者のみなさん、ウチで仕事をしてみませんか?」
高橋社長は得意の営業スマイルで元斗の重鎮たちに語り掛けた。
◆◆◆
高橋社長は先々代の祖父の代に創立されたこの高橋鉄工鰍フ三代目社長である。
当初、跡を継ぐのを嫌がった高橋社長は、スポーツ推薦で入った関北学院大学でラグビー部の所属していた。
卒業後、岡光証券の証券営業職に就いたが、当初の予想に反して営業成績は良く、入社後5年目にして社長表彰を受けるほどだった。
その後、岡光証券本部営業第三課、岡光証券長野松本支店営業部係長と順当に出世。
持前の体育会系ノリと人懐っこい笑顔でどんどん実績を上げていった。
さあ、今度は茅場町本社の本部営業部に役付きで・・・と思っていた矢先であった。
実家の高橋鉄工鰍フ経営危機を母から告げられた。
当初はそんなこと見過ごそうと思っていたのだが、久しぶりにできた休日の折に実家に帰省し、家業の状況を見て驚いてしまった。
資材に高騰と地方の過疎化による長期的な受注減が社の経営体力を徐々に徐々に奪っていっていたのだ。
もはやリストラでどうこうなるレベルではなく、融資銀行も資金回収のために工場および実家の家の土地の売却を勧告している状況だった。
高橋はこのことを知り、その後一週間ほど悩んだ。
跡を継ぎたくはない、と、飛び出しては見たものの、自分が生まれ、自分を育ててくれた懐かしの工場が消えてしまうことに、耐えがたい心のうずきを覚えていた。
だが、間もなく自分は本社で、おそらくは次長職での移動が決まるだろう。
結局、一週間後、高橋は会社に辞表を提出した実家の工場を救えるのは、自分しかいない、と思ったからだ。
岡光証券側は、高橋を必死に遺留した。それはそうであろう。高橋は営業畑で一貫して上位の営業成績を残してきた逸材なのである。
次長職ではなく、地域本部の課長職、もしくはNY支店での次長職すら高橋に内示してみせた。
だが高橋の心は揺らがなかった。今、ここで高橋鉄工鰍見捨てたら、自分は生涯に渡って後悔し、苦しむだろう、と。
もちろん岡光証券内での出世に未練がないわけではない。だがその仕事は、自分ではない別の誰かでも、おそらくできる仕事なのだ。
「すいません、部長。やはりここでやめさせていただきます」
涙を流しながら、高橋は部長に頭を下げ、退職を懇願した。辞表は間もなく受理された。
高橋が証券会社を辞め、高橋鉄工鰍フ副社長兼営業部長の仕事に就いた。
会社の苦境は予想以上のものであった。というより、実質的に破綻状態にあると言ってよかった。
何せ、ここ二か月間まともに仕事がないのだ。市の財政難で公共事業が大幅に減少し、地域の産業は壊滅寸前と言ってよかった。
そんな折だった。
刺身包丁よりも鮮やかに中トロの刺身を捌けたら南斗水鳥拳は免許皆伝
48 :
創る名無しに見る名無し:2014/01/16(木) 22:08:29.11 ID:54tzMvov
各流派奥義のもつイメージ
南斗・・真空波
元斗・・電磁波
北斗琉拳・・重力波
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殺 伐 と し た ス レ に 救 世 主 の キ ュ ゥ べ え が ! !
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/ ., ● }:l <諦めたら?
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_,,−'' フ::・:,:: :: ::/ / l .| i i:|:L..,,______,,,..ノ `−、、
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核戦争で滅ばなかった世界。ユリアのフルネームは「南斗院由里亜」
51 :
創る名無しに見る名無し:2014/10/11(土) 17:59:29.81 ID:5RNsswdB
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☆゚ ΛΛ∩_∩
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☆。 (ノノノノノ;:) と(`ハ´*) 。☆゚
*★_<*`∀´> とノ。★*
⊂ つつ 。☆∵
⊂_ ノ。 。★*゚
∵☆゚*☆*゚∵
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>>50 ケンシロウは巽拳志郎
ジャギはジャギー・ヴァン
ラオウとトキは実の兄弟と言う設定を活かし
マゥ・ラォ・ウとマゥ・トク・ウィ