【長編SS】鬼子SSスレ6【巨大AA】

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65おにONほうそう(クリスマス前夜祭)
  ◇ ◇ ◇
鬼子「鬼子と!」
ついな「ついなの!」

鬼・つ「「鬼ONほうそう!」」

鬼「明日は『くりすます』ですね!独り身の寂しいみなさまこんにちは〜ひのもと鬼子です」
つ「ちょい待ちぃや!何いきなり視聴者にケンカ売っとんのや!」

鬼「え?だって、明日は『くりすます』ですよ?」
つ「それはさっき聞いたっちゅーねん!それが何でそないな挨拶になんねん!」
鬼「ですから、そんな日にあたしたちの放送を聞く人なんて、カップルや家族ではありえないでしょう?
 わたし達の放送はそんな寂しい人たちの心をあったかくして差し上げることこそが使命だと思うんです」

つ「別の意味で熱うなるっちゅ〜ねん!なんやねん、その自虐趣味か加虐趣味か分からへん思考!それに、
 そない幅の狭いニーズだけやのうて、もっと幅広い層にもちゃんと視聴してもろとるに決まっとるやろ。
 自分で勝手にこうやと限界キメて狭い殻ん中に籠るンは、うちはごめんやで!」

鬼「ハッ! ……それもそうですよね。わたし、間違ってました。何度叩きのめされてもシツコく懲りず、
 しぶとくまとわりついてくるだけのことはあります。
 さすがはゴ(ピー!)よりもしぶといと評判のついなちゃん」

つ「ふんっ せやろせやろ!……ん?なあ……それ褒めとんのやろか?」
鬼「もちろん!言うまでもありません!
  そして、ついなちゃんの助言に従って、冒頭から『りていく』しようと思います!」

つ「ん、んー……?せ、せやな。ま、出だしは変えた方がええやろ」

鬼「それでは改めまして!
  ──お茶の間のみなさ〜〜ん!こんばんわ、ひのもと鬼子ですっ」
つ「如月ついなやでっ」
鬼「明日は『くりすます』です。きっと、美味しそうな『くりすますけーき』でお祝いしている事でしょう」
つ「せやなっ!みんな楽しゅうやっとるやろ!」

鬼「この日ばかりはみんな楽しそうですよね。でも、その切った『けーき』は一皿、二階の部屋から半年以上
 出てこない内弁慶のお兄さんにも忘れずちゃんと分けてあげて下さ……」
つ「ちょっちょっちょ、ちょ〜〜〜〜待ちーやっ!なして引きこもりがおる事になっとんのやっ!」

鬼「え?いえ、だってさっきの層を切り捨てる訳にもいきませんし……これで家族団らんの層も取り込んでいますよ?」
つ「そのご家庭ってそないな境遇やったんか?!やのうて、逆に団らんの方にケチついとるやないけ!さっきの層って
 なんやねんそれ!なしてわざわざネガティブな層にスポット当ててんねん!そーゆーんはそっとしといたり!
 大体やなー、日本全国の家庭に必ず引きこもりがおるわけないやろがっ!」

鬼「え……そうなんですか?」
つ「なに真顔で聞き返しとんねんっ?!やり直しやっ やり直し!」

鬼「えー……っと祝日にもかかわらず、お仕事の忙しい皆様、お疲れさまです。ひのもと鬼子です。
つ「なんや変な出だしやなぁ……(小声) えと、如月ついなやでっ」

鬼「明日は『くりすます』です。楽しむ準備は万端ですか?街中を歩くだけでもワクワクしますね?」
つ「せやなっ街の飾り付けとかピッカピカ光るヤツとかテンションあがんねんやっ!」

鬼「急にバイトが入って街ゆく『かっぷる』を眺めるハメになったアナタ!無理して早めに仕事を片づけたのに本命の
 彼氏に『ごめん、急用が入った』と見え見えの『どたきゃん』された『きゃりあうーまん』のあなた!
 鬼ONほうそうが心に空いた隙間をうm……」
つ「だーーーーーっ!!カットや、カット!!なんやねん!その妬み僻みに満ち満ちたシチュエーションはっ!!」
66おにONほうそう(クリスマス前夜祭):2012/12/02(日) 23:52:30.91 ID:R4UCYUyt
鬼「え……?」
つ「え?やない!なに意表を突かれた的な顔で聞き返しとんねんっ!さっきから聞いとったらなんやねん!
 無駄にネガティブな層への語りかけはっ!ニッチにもほどがあるっちゅ〜ねんっ!」

鬼「いえ、だからこの放送を聞いてくれそうな層に語りかけることでもっとこの放送を有名にしようかと」
つ「不特定多数にケンカ売っとるよーにしか聞こえへんわ!もっと普通でええんねんっ一般の家庭、
 普通なカップルたちへの語りかけ。それで十分やっちゅ〜のっ!大体、何やねん、心の隙間てっ!」

鬼「いえ、心の鬼に憑かれないよう、この放送で隙間を埋めて差し上げようかと」
つ「無為にえぐっとるよ〜にしか見えへんわっ!余計なお世話にもほどがあるわっ!
  もっとふつーでええねんっ普通で!」

鬼「そ、そんな難しい……」
つ「難しないっ!一体、今までどんだけ荒んだクリスマスを過ごしてきとったんや?!」

鬼「え?あたしですか?……うちは『くりすます』とは無縁ですから……特には」

つ「なんや。寂しいやっちゃなーそんなんやから歪んだクリスマス観になるんやで〜」

鬼「そういうついなちゃんだって……」
つ「へ?う、うち?」
鬼「どういう『くりすます』をすごすつもりなんですか?」

つ「う、うち?!ききき、きまっとるやないけっ ウチはクリスマスにはおじーちゃん達とせーだいに祝うんやでっ」

鬼「へー……あの『まっど、さいえんちすと』のおじーちゃんが……てっきり発明につきっきりだと思っていました」
つ「うぐっ」

鬼「うぐ?ついなちゃん……さては……うそ、つきましたね?」
つ「ぐぬぬ……え、ええやないけっ!クリスマスに夢みることくらいっ。
  そ、そーゆー鬼子こそ何にもあらへんクセにっ」

鬼「だったら、折角ですからもっと夢のあること考えてみましょうよ」
つ「へ?夢のあること?一体、どういうこっちゃ?」

鬼「だから、今言ったじゃないですか。くりすますに夢を見ることを ですよ。
 たとえば、ですね〜。くりすますの夜、憧れの人を独り占めできたら……なんてどうかしら?アナタはどうしたい?」

つ「う、うち?うちは……その……ポッ(///)」
鬼「あら、どなたか心当たりがいるのね?」

つ「うちは……のにーやんと……」
鬼「ふんふん」
つ「手……を……」
鬼「手?」
つ「……い…で……を…たい」
鬼「はぁ、街の中を手をつないで歩きたいと…………ぷ」

つ「あぁんっ?!笑ろた?今、鼻でワロたやろ!」

鬼「あ、いえいえ。そーですねー。やっぱり女の子ですから、ロマンチックな日は好きな人と過ごしてみたいなあ
 って、思いますよね〜(棒」

つ「ほう?ほなら、鬼子やったら、どないなクリスマスを過ごすつもりや?」

鬼「あたし?そーですねーあたしだったら……素敵な夜景の見えるバーで……」
つ「ほぅほぅ?」
鬼「こう、『君の瞳に乾杯』みたいな台詞はベタですが憧れますよね〜」
つ「ま、まあ、せやな」
67おにONほうそう(クリスマス前夜祭):2012/12/02(日) 23:53:18.41 ID:R4UCYUyt
鬼「……で、『今日はもう帰さない』とか『部屋をとってあるんだ』なぁんていってきて……」
つ「ん"?」
(SE:ポワンポワンポワン)
(BGM:なんかエッチそうなの)
鬼「例えば……そう素敵な人と……あんな事とかこんな事とか……あン……もぉ、ダメですよぅ
 ……そんな……とかいいつつ……え?こ、ここでですか?……とか……」

つ「お、おぉ〜ぃ、鬼子ぉぉ〜」

鬼「あ、いやぁ、そんなコトまで……他の人に見られちゃうぅ……あん、巧さぁん……」
つ「ぬがっ! お、お、鬼子ぉぉおっ!」
 (SE:ビシィッ)
鬼「あぅ、痛っ!なんです。今いいところだったのに」

つ「い、い、い、今、巧のにーやんで何妄想しとったぁぁあ!!」
鬼「何って、ごく普通のカップルの営みですけど?具体的には……(ボソボソヒソヒソ……)」
 (SE:ぽひーーーーっ)
つ「…………ふあぁっ?!(///)ふ、ふ、ふ、不潔や〜〜〜っ!!
  巧にーやんでそないな汚らわしい事考えるんやないでっ!」

鬼「失敬な。素敵な殿方との逢瀬をそんな風に言わないで下さい」
つ「逢瀬云々やのーて、自分の発想が不純や言うとんのやっ!なんやねん、ちょっと話ふっただけでクライマックス
 超特急なガチ妄想にハシりおって!」

鬼「それが何か?第一。ウチは代々『イイ男は押し倒してでもモノにしろ』が家訓なんですからね」

つ「な、何やねん、この肉食女子……」
鬼「鬼ですもん」
つ「それいいたいだけちゃうんかい!」
鬼「あぁん、想い始めたら止まらなくなってしまいました。巧さ〜んv あなたの鬼子が今、行きま〜すv」

つ「あ!こらナニ勝手に抜け駆けしてんねん!っちゅ〜かこのままやと巧のにーやんのてーそーが危ない!
 こら、全力で阻止せな!ちょお待ちぃ、鬼子ぉお〜」

 (SE:ドタドタドタ)

──アイキャッチ「鬼子とついなの鬼ONほうそう!」──
http://ux.getuploader.com/oniko4/download/548/Oni-on%21.png

(BGM:なんか疲れたようなコミカルなような曲)
鬼「あぁ……巧みさん……あんまりです……」
つ「せやな。いくら何でもあれはないわ……」
鬼「私たちの事、ぜんっぜん眼中になかったですね……」
つ「鬼子はまだえぇで。うちなんか最初っからそうやったで」

鬼「でも、なんだかんだいって構ってもらってたじゃないですか。ズルイですよ。
  何にもしゃべってないのに気遣ってもらえるなんて。あたしもああやって気遣って貰いたいです」
つ「そーゆー鬼子かて、ロクに話しかけれへんうちを差し置いてガンガンいってたやないけ。
  巧のにーやん、ちぃとばかし、引いてたで」

鬼「それで押しきれたらよかったのに……」
つ「それについては阻止できたんはよかったけどな……」

鬼「男のひとってみんなあぁなんでしょうか……」
つ「そんなことないで……て、いいたいけどなあ……鬼子ンとこのナマモノ見てるとどーやろ?」

鬼「まさかあそこでハンニャーが出てくるなんて」
つ「あんな寒いのに胸元メッチャあいた寒そうなドレス着とったな」
68おにONほうそう(クリスマス前夜祭):2012/12/02(日) 23:54:25.60 ID:R4UCYUyt
鬼「みました?巧さんのあの表情!」
つ「ハンニャーの胸元に目ぇ釘付けやったな……賭けてもええで、あれはうちらの事、完全に忘れとったで」

鬼「もう!男の人って、みんなああなのかしら。胸の大きさが女性の全てじゃないというのに」
つ「せや、せや!胸がでっかいのが全てやないで!」

鬼「……はぁ、私だって全くないわけじゃないのに」
(SE:ぽよん、ぽよん)
つ「ぐ……ぬ、う、うちかて全く無いわけやないで……それに、しょ、将来性は十分や」
(SE:ぽよぽよ)

鬼「はぁ、せめて、もう少し大きければなあ……」
(SE:ぽよん、ぽよん)
つ「これからやのうて、今、成長してくれへんかなあ……」
(SE:ぽよぽよ)

(SE:ぽよん、ぽよん)
(SE:ぽよぽよ)

(SE:ぽよん、ぽよん)
(SE:ぽよぽよ)

鬼・つ「「はぁ〜〜〜ぁ……」」
つ「……っだーーーーーっナニが悲しゅーて女二人して自分の乳揉み続けなあかんねんっ 勝負や鬼子!
  このもやもや、鬼子をシバく事で晴らさな収まりがt」
(SE:ポコポコポコポコビシッバスッバシッゲシッ)

鬼「はぁ、他の日にしてくれないかしら。ついなちゃんはそれで気が晴れるでしょうけど……
  あたしはそんな事では気晴らしにもなりませんし」

つ「ぐぬぬ……じぐじょ〜〜〜思い切っりシバいとってなんちゅう言いぐさや〜〜」(ボロッ)

(SE:ピロリロリピロリロリx2)
鬼「あ……田中さんからめーるが届きました」
つ「あん?うちンとこにもや」

鬼「なになに『くりすます会』の案内めーるですって」
つ「なんや、『そろそろ収録も終わるだろうから適当にみんなで集まって騒ごうよ』やて?!くぅ〜〜たくみぃ〜
 持つべきものは友だちやなぁ〜〜」
鬼「ホントに」

つ「ほなら、ちゃっちゃと済ませて次いこかっ!」
鬼「それでは今日の鬼子作品の紹介に移りましょう──」
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…という訳で、クリスマス前夜の放送って設定で書いてみたっ!なんか色々ネタ混ぜているウチに長くなったっ!w