TRPG in 創作発表

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1創る名無しに見る名無し
TRPG世界観で創作したり創発オリジナルルール作ったり
セッションメンバー募集したりリプレイ収録したり
そうさ、ここが俺たちの卓なんだ


【前スレ】
TRPGで創作!
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1226974603/
2創る名無しに見る名無し:2012/01/24(火) 15:40:26.56 ID:80Fz7rAd
スレ立て判定 ・・・ 成功!
君たちはこのスレを自由に使うことが出来る
3創る名無しに見る名無し:2012/01/24(火) 20:11:01.64 ID:RA6kazyJ
>>1乙!

TRPGスレなんてあったんだねぇ
やったこと無いけど凄く興味有るからこのスレが伸びるといいな
4創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 01:33:10.22 ID:wpJ7b+qB
というわけで今のところスレを使いたい猛者が現れないようなので、まずは自分がキャラクターを作って遊ぼうと思う
使用ルールブックはダブルクロス3。なぜならそれだけしか持ってないから
でも本が部屋のどこにあるのかわからないので!持ってるだけで全く使ったことないので!あと部屋とか!

・行為判定 6D2(6面ダイスを2回振る) 8以上なら成功
 『ダブルクロスThe3rdEdition ルールブック』を見つけることが出来る
 クリティカル(12)でTRPG経験者がスレ降臨
5創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 01:50:56.72 ID:wpJ7b+qB
判定成功
GM「君は大して部屋を乱すこともなく、本を見つけ出すことが出来た。
   だが……」

そうだ、すっかり忘れていた、自分がどうして本を持ってる癖に使ったことがなかったのか。
ライトノベルっぽい装丁(にしては、やや厚め)の文庫本を開くと、その目に飛び込んだのは意味不明の用語の羅列! そして細かい文字!

「なんだよ…… なんだよこれはっ!」

ここから先を紐解くには、
難解な読み進めるための高い知能値、運よく経験者が現れるという高い幸運値、混乱を抑えるための根気(SAN値)、
いずれかが必要になるようだ
6創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 02:07:14.18 ID:wpJ7b+qB
知能判定 ・・・ 失敗!
幸運判定 ・・・ 失敗!

GM「知能も幸運も、どうやら期待できそうにない。
   やはり最後に頼りになるのは正気度だ。君は根気(SAN値)で本を読み進めることにする」

「ま、まずは落ち着いて順番に。
 なに、一つずつキャラクターシートを埋めればきっとなんとかなる。なると思う。なるんじゃないかな」

ま、ちょと覚悟はしておけ。
君は最初方からページをパラパラとめくり、『キャラクターの作成』という章を見つける。
ここではキャラ作成に必要な項目が、順番に箇条書きされているようだ。

その章を読むと、キャラ作成にはクイックスタートとコンストラクション、
つまりサンプルからのコピーと一からの作成、二種類の方法があるらしい。

「サンプルキャラ! そういうのもあるのか」

ほーいいじゃないか。こういうのでいいんだよこういうので。
君はどちらか好きな方法を選ぶことが出来る。
7創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 02:22:29.76 ID:Ug8U4tvT
http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html
なんだァ!?この複雑なキャラクターシートは
8創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 02:23:38.77 ID:wpJ7b+qB
「スイマセン。この『閃光の魔弾』をひとつください

GM「あ……ごめんなさい。それ来月からなんですよ」

「じゃ……この『誇りある紅』を」

GM「ですからごめんなさい。それも来月からなんですよ」

単純に孤独のグルメパロの流れから断られたのか、それとも美少女キャラを選ぼうとしたのがGMの癪に障ったのか、
君はGMにすげなく対応されてしまう。ていうか、こういうのたぶんルール違反だと思う。GMは決してその場のノリで場を仕切ってはならない。たぶん。
さて、君に残された選択肢《サンプルキャラクター》は二つ。

 『不確定な切り札』
 『深緑の使徒』

君はどちらか好きな方を選ぶことが出来る。そしてこの引き方は前レスと同じなので注意が必要である
9創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 02:26:40.37 ID:Ug8U4tvT
「GM、美少女だ」と怒鳴る
10創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 02:29:33.92 ID:wpJ7b+qB
「えー、じゃあ、この『深緑の使徒で』」

GM「ファイナルアンサー?」

「…………ファイナルアンサー」












GM「受理!」

このGMは変えた方がいいと思う。
ともあれ、君にはようやくキャラ能力値が与えられた。
君はここから更に一人でレスを続けることも出来るし、いったんここらで休憩することも出来る。

「今はこれでいい。……今は」

休憩です。
11創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:10:10.00 ID:wpJ7b+qB
休憩おしまい。そしてここで重要な訂正。訂正ローマ。
六面ダイス二回は6D2じゃなく2D6でした。

GM「カエサルのものはカエサルに。
   ようやくアウグストゥスの称号を手に入れた君は、元老院の権力拡大を押さえ込みつつ近隣諸国の制圧に乗り出すことになる」

「そんな話でしたっけダブルクロス。
 キャラクター能力地が出来たわけだけど、これでゲームできるん?」

できないん。
何故ならこれはTRPGだから。ロールプレイして遊ぶにはロール《演じる役割》が必要なのです。
いうなれば、T・R・P・Gの四要素のうち、ようやく『G』だけを手に入れたことになります。ルールと数値で、ゲーム部分だけ出来たわけね。

「じゃあ次はRかー」

そうねー。

GM「俺はもっとIが欲しいねー」

お前はもう黙ってろよ。
というわけで、パーソナルデータを設定することになります。名前や経歴とか、性格とか人間関係だね。
いわゆるキャラ設定としてだと、創発民にはこっちの方が馴染み深そうやね。
12創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:13:04.13 ID:Ug8U4tvT
そしてGMは自分探しの旅に出た
13創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:20:20.19 ID:wpJ7b+qB
さてライフパスです。サイコパスじゃないよ。
ここでは出自や経験などをサイコロをふって決めることになります。
使うのは100面ダイス(または十面ダイスを2回)なので、ここだと書き込み時間コンマ以下何秒かで対応できそうですね。
数字が出たら表から参照です。

まずは出自から。書き込み時間に注目。
14創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:23:45.25 ID:wpJ7b+qB
19でした。
19は、え〜と、

「19:結社の一員:親がなんらかの結社の一員である。」

何の結社かは自由、と。
あー……じゃあ、国際ロリババァ保護条約協会員とかで。

お次は経験。書き込み時間に注目。
15創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:29:14.73 ID:wpJ7b+qB
25
25はね、ちょっと待ってね

「25:死と再生:一時的に瀕死となり復活した」

おお!? これってさっきの設定とあわせれば吸血鬼ろりb……いやまてまだ早い。発想は柔軟に。
あーていうか、よく読んだら経験設定には社会的立場別に四つ表があったのね。まあ学生でいいや。

お次は邂逅。
これはなんかややこしそう。NPCとの関係性、出会いすな。書き込み時間に注目。
16創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:33:03.54 ID:wpJ7b+qB
んー? これは2回振るのかな。どうやらそうみたい。
”誰”と”どんな関係であるか”やね。

73は猫川美亜。フリーランスの情報屋、と。

さて関係性。
17創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:36:54.35 ID:wpJ7b+qB
54は、ビジネス上のパートナーと。ふむふむ。
ここまでだけでも色々と見えてきたね。いくつか決まっただけだけど、設定妄想するには十分な要素だと思います。
あとは外見・性別・年齢・名前・コードネーム、らしいです。
18創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:38:43.38 ID:wpJ7b+qB
キャラメイクするだけでも楽しいね。適当に練ってきます。続く。
19創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:44:52.77 ID:wpJ7b+qB
数ページ飛ばしてた……
もういくつか設定する項目があるらしいです。
”覚醒”と”衝動”、これがダブルクロスという世界観の肝らしいですな。

さて例によって書き込み時間に注目
20創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:49:03.69 ID:wpJ7b+qB
あーここで振るのこれ十二面ダイスなんだ。
運良くぞろ目なので7で。以降は末尾で。こまけえことは気にするな

7は、命令。何者かに命令されて覚醒、ということらしいです。

お次は衝動。
21創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 03:51:50.24 ID:wpJ7b+qB
よく考えたらぞろ目は11とかにすれば擬似的に十一面ダイス再現できたか。まあいいか!

9は、自傷。うわわわわ

あとはロイスとかいうのがあるらしいけど、よくわからぬので放置。
ではでは。
22創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 04:05:49.16 ID:Ug8U4tvT
お疲れ様です。
実際にダイスを用意して振るのも、TRPGの楽しみの一つなのですよ。


やったことないけど
23創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 18:51:53.79 ID:wpJ7b+qB
だが手元にダイスはないという初心者以前
ダブルクロスは複雑な世界観や設定わからないと(ルール本等持ってないと)読んでてあまり楽しめないっぽいので
あとで別のやつ使って改めてキャラメイクするます

というわけで。はい、買ってきました『ソード・ワールド2.0 ルールブック』
こちらは親しみやすいゲーム風ファンタジー世界観。歴史もあるしこっちの方がわかりやすいよね、うん。うん……1.0?売ってねえよ
24 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2012/01/25(水) 19:12:17.15 ID:LSSlknn7
応援してるぜ!

自分もやりたいんだがルールブックは何でもいいんだろうか?
25創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 19:21:33.38 ID:wpJ7b+qB
やっちまえやっちまえとりあえず手探りだ
26創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 21:23:48.84 ID:wpJ7b+qB
はい。キャラ作成です。
一応確認として。ルールブックは『ソード・ワールド2.0 ルールブックT』を使用。

とりあえず自分はだけど、本屋や通販でふつーに手に入るもので進めるつもり。
環境によってはsw1.0版とかの方が、中古で安かったり経験者いたりでやりやすいのかも。
使うルールや世界観は、お財布や周りの人と相談するのがよさそうですな。ということで。


GM「ではまずは、君の名前から教えてもらおうか」
27創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 21:33:20.29 ID:wpJ7b+qB
「名前とな? 人に名前を訊くならば、まず貴様から名乗るが礼儀であろう」

……やばいよこの人、もうキャラに入り込んじゃってるよ。
そういうのは後でいいの! ほら、GMのいうことは?

GM「ぜった〜い! きゃあ、アタシがGMだわ〜。
   じゃあねじゃあね、プレイヤー1が、自己紹介をする!」

いいのかねこんなノリで。

「……大塩平八郎です」

はいダウト。
PCの名前は、世界観に沿ったものをつけましょう。
ソードワールドの場合は西洋風の名前ね。

「えー?」

GM「さあ、恥ずかしがらずにイケてる名前をつけるんだ。平八郎」

平八郎!

「う、うーん……」

平八郎は、おずおずもじもじと恥ずかしそうに身もだえします。おまえ最初のキャラどこいった。

「名前は……」

>>28
28創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 21:35:43.53 ID:wpJ7b+qB
安価とかありません。

「名前はジェニファーです」

なにそのかわいいの。

ジェニファー「姪のミドルネームです」

そう……。
とにかく名前が決まりましたね。名前が決まれば性別も決まったと言ってよいでしょう。


《PC1》
名前:ジェニファー  性別:女
29創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 21:43:24.21 ID:wpJ7b+qB
さて、次は年齢です。
が。

GM「年齢の前に、種族を決めた方が良いかもね」

ジェニファー(以下、J)「え、そうなの?」

そうなのです。
このソードワールドという世界観、種族によって寿命とか違うのです。
設定の整合性を考えるなら先に種族を決めるのが良いでしょう。

J「でも、種族ってキャラの能力値とかにも関係するのでは?」

あーそうだった。
細かいキャラメイクは面倒そうなので、今回もサンプル流用するつもりなのでした。

GM「この本に用意されているサンプルキャラは7人だね。
 ・人間の戦士
 ・人間の妖精使い
 ・エルフの神官
 ・ドワーフの神官戦士
 ・タビットの魔法使い
 ・ルーンフォークの魔動機師
 ・ナイトメアの魔法拳士
だね」

いっぱい出てきたねぇ。
どうしようか?
30創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 21:49:14.08 ID:wpJ7b+qB
まあアレです。
わかんなかったら人間キャラ選んどけばバランス良いはずです。

J「じゃあ人間の妖精使いで」

GM「ファイナルアンサー?」

J「…………ファイナルアンサー」







GM「受理!」

この儀式って必要なの?
ともあれ。これで種族と職業、それに能力値の基本部分が決まったのでした。
このあたりはテレビゲームのRPGやってれば大体イメージできるね。サックサクやね。


《PC1》
名前:ジェニファー  性別:女
種族:人間  職業:妖精使い



あと細かい能力部分を本から拾いつつ、一旦休憩っす。
31こんなかんじになりました:2012/01/25(水) 22:21:31.67 ID:wpJ7b+qB
キャラクター名: ジェニファー
種族:人間 [特徴:剣の加護/運命変転]
生まれ:一般人

■パーソナルデータ・経歴■
年齢:永遠の14歳
性別:女
髪の色: / 瞳の色: / 肌の色:
身長:
体重:
経歴1:
経歴2:
経歴3:
穢れ度:0

■能力値■
     技     体     心
基礎   7     7     7
   器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神
A〜F  6  11  3  8  7  8
成長             →計:0
修正           
=合計= 13  18  10  15  14  15
ボーナス 2  3  1  2  2  2

   生命 精神
   抵抗 抵抗  HP  MP
基本  4  4  21  21
修正       
=合計= 4  4  21  21

■レベル・技能■
冒険者レベル:2 Lv

ファイター   0 Lv / プリースト     0 Lv
グラップラー  0 Lv / フェアリーテイマー 2 Lv
フェンサー   1 Lv / マギテック     0 Lv
シューター   0 Lv / スカウト      1 Lv
ソーサラー   0 Lv / レンジャー     0 Lv
コンジャラー  0 Lv / セージ       0 Lv


■戦闘特技・値■
[参照] 特技名  : 効果  : 前提
[p223]魔法誘導 : 射撃魔法で誤射しない、完全に隠れ切れてない対象に射撃魔法可能 :

   魔物       全力
   知識 先制 移動 移動
基本  2  4 18  54
修正     
=合計= 2  4 18m 54m

■装備■
・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力
       Lv 命中 追ダメ 回避
ファイター : 0     
グラップラー: 0     
フェンサー : 1  3  2  4
シューター : 0      --
32創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 22:23:35.88 ID:wpJ7b+qB
ほんとはもうちょっと長かったけどカット。
「キャラシート SW2.0」とかでぐぐって出てきたサイトで出力しますた。
わけわからんね。さて、次は経歴というのを決めるらしいです。
33創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 22:34:10.99 ID:wpJ7b+qB
J「経歴はサイコロを三回振って表参照、と。
 ははぁ、こういう本を参照しないとわからないパラメータが、ルール本を売るためには大事と」

そこ、余計な推察をしない。
まあこの項目は、GMと相談しながら表にないものも決められるらしいですが。

GM「んで、これがなんの役に立つんだい?」

ロールプレイや細かい演出のための裁量、ってことらしいです。はー。
こういう数字に表せない部分も大事なんですな。

GM「ああ――俺たち人間は、数字だけじゃ計れっこないさ。
   だって俺たちは、生きてるんだからな!」

GM……。
こいつうぜえ。
さっさとサイコロを振りましょう。こんな奴は放っといて。
大昔の流れで伺かをDLした人なら、久しぶりに起動させて見てください。サイコロ振る機能が付いてます。
持ってない人は、WEBダイスとかで検索するといいみたいです。
34創る名無しに見る名無し:2012/01/25(水) 22:46:57.74 ID:wpJ7b+qB
結果は、1、2、1、でした。
えーと経歴はと……

1−2−1:臨死体験したことがある



…………。
またかい!(>>15参照)

J「え? なんなのこれ? なんで作るpcがことごとく一回死んでるの?」

GM「細かい演出のための裁量が嫌な予感しかしない」

お前のさっきの臭い台詞はもしかして前フリだったの? こいつ死ぬの?

 orz orz orz





まあこういうこともあるさ。
ともあれこれでキャラメイクはおしまいです。あとは細かい設定部分を埋めるだけですね。
それが出来ましたらあとで纏めますゆえ、今回のジェニファーさんのキャラメイクはここらで終了です。
お付き合い戴きありがとうございました。
35創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:17:57.83 ID:bQqv9RxN
乙ー。
SW2.0持ってるならキャラ作ってジェニファーと絡めたりできるのかな
数値データのあるシェアードみたいな感覚かな?


自分は2.0持ってないので旧SWで支援投下。
前スレに倉刀たちのリプレイがあったけど
明記はされていないけどあれもSWかそれに近いルールだと思います。


ルール詳しくないのでツッコミお待ちしております。
36創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:20:49.09 ID:bQqv9RxN
 海鳥ののんびりとした声が風に乗る昼下がり。
 港からわずかに離れた静かな路地にある一軒の食堂兼宿屋。昼食には遅いが夕食にはまだまだ早すぎる時間、それなりに小洒落たこの店には酒精を漂わせる飲んだくれはいない。
 店内には数組の客が軽食と雑談を楽しみ、一人の少女が遅い昼食をとっていた。

(なかなか、アタリのお店っすなー)

 セットメニューを平らげ、食後の紅茶を楽しみながら感想を頭に浮かべる。労働者の多い場所柄か、セットとはいえかなりのボリュームがあり、味も悪くなく、何より値段も手ごろだった。
 しかし。
 少女はカップを置くとおもむろに脇に立てかけていたリュートを手にした。

(さて、ずらかりますかー)

    ・少女:呪歌(ララバイ)/達成値13


 少女が慣れた手つきで弦を弾き、歌いだす。柔らかな旋律が店内に流れる。
 他の客は突然流れ出したBGMに会話を止め、耳を傾ける。カウンターの中にいる二人の店員も少女に注目している。
 どのくらいの間があっただろうか。やがて聴衆がうつらうつらと舟を漕ぎ出す。椅子にもたれ、あるいはテーブルに伏し、気持ちよさそうに寝息を立て始めた。

(うっし、成功っす!)
37創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:22:19.19 ID:bQqv9RxN
 店内の全ての人間が眠りに落ちたのを確認し、少女は奏でる指を止めた。静かに立ち上がり、気づかれぬうちに店を去る……つもりだった。
 ふと、カウンターの中にいる二人の店員が目に付いた。中年女とほどほどに若い男。二人とも客と同様ぐっすりと眠っている。そしてカウンターに載っている小さな金庫。
 お得感満載のランチですら食い逃げしようとするほど、少女は素寒貧だった。

 魔が差した。
 早々に逃げたほうが良いのは分かっている。しかしガメルの魔力には抗えないのが人間だ。少女は半分だけとはいえ、人間なのだ。
 店の売り上げを収めているであろう金庫は小さく、全て持ち出すことも不可能ではなさそうだった。

(鍵、付いてるけど……これならあとでゆっくりと開錠できるっす)

 そう判断し、少女は両手で金庫を持ち上げる。


    ・少女:罠感知/達成値8


38創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:23:56.83 ID:bQqv9RxN
 バッチン!

「痛っ!?」

 持ち上げた瞬間、金庫の下から勢いよく影が延び少女の手を叩く。思わず悲鳴を上げるも意地で金庫は放さない。数歩後退り、よくよく観察する。
 どうやら罠だったようだ。金庫の重みで押えられていたのだろう、金属のヘラ状の物体がビョンビョンと低い音を立ててしなっている。
 打ち据えられた手に赤い痕が浮かんでいた。そしてなにより、少女の悲鳴で男店員が目を覚ましてしまっている。ばっちりと目を合わせてしまった。

「お前!」
「うっわ、やべー!」

 男が動くよりわずかに早く、少女は扉に向かって走り出す。しかしテーブルや椅子が並ぶ店内は走りにくい。やっと扉にかじりついた時、背後には男が迫ってきていた。

「真昼間から泥棒たぁ、いい根性してるなクソガキ!」
「お褒めにあずかり光栄っす、よ!」

 男を撒く自信はあるが、このまま外に逃げたとしても通行人に見咎められる。そう判断した少女は金庫を脇に抱え、腰に佩いた短剣を抜いた。男の方へ踏み込み、軽く振るう。


    ・少女:攻撃/命中11
    ・男:回避/ファンブル →命中

    ・少女:与ダメージ6
    ・男:被ダメージ1
39創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:25:29.87 ID:bQqv9RxN
 牽制のつもりで振った切っ先が、男の腕を浅く裂いた。男が眉をしかめ、喉の奥で声を殺すのがわかった。

(やっちまった)

 男の腕に滲む血に思わずたじろぐ少女。
 しかしすぐに我にかえる。目の前に男の腕が伸びてきていた。


    ・男:攻撃/命中16
    ・少女:回避/回避10 →命中


「!?」

 あわてて身をよじるものの、大きな手ががっしりと少女の肩を捕まえる。男は傷に怯むことなく、丸腰で少女に立ち向かってきたのだ。

「離せ! はなせーっ」

 わめいて暴れるものの背後から壁に押し付けられては少女に逃げる手立てはない。騒ぐ声で他の客たちも目を覚まし始めていた。

「無銭飲食、窃盗、ついでに傷害? こりゃあ噂に名高いファリス様の御仕置き部屋行きだな?」
「ちょ、返すから! 返すから、ソレは勘弁して欲しいっす……!」

 含み笑いの男にあわてて懇願し。
 かくして不届きな少女はお縄となったのであった。
40創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:26:16.35 ID:bQqv9RxN
 目を覚ました中年女は事情を知り、呆れたように笑った。そして少女に「しかるべき所」に突き出す代わりにと、数日間の労働を課す。男が甘くないかと咎めたが、何を今更と笑って取り合わなかった。

「なーんかワケアリっすねー」
「……いいから働け、この泥棒」

 夕食の混雑を経て、大量の食器を洗いながらニヤニヤ口元をゆがめる少女の頭を、傷の手当を済ませた男が小突く。

「お金は返したから泥棒じゃねえっす!」
「いや泥棒だろうどう見ても」
「ガメルの魔力に負けただけっすー。エルフだって抵抗失敗するんすよー。ハーフエルフにゃ無理っすー」
「開き直るな泥棒」
「泥棒呼ばわりは断固反対っすー自分にはファルファッラて名前があるっすー」

 まったく反省の色が見えない少女――自称ハーフエルフのファルファッラ――を前に、男は深々とため息をついたのだった。
41創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 15:30:24.56 ID:bQqv9RxN
以上、ワンシーン的な感じでした。


能力値

ファルファッラ

年齢不詳(外見は10代半ば) 女
ハーフエルフ(生まれ:旅人)
冒険者Lv:1
 バード1 シーフ1 シャーマン1

使用魔法
 呪歌:ララバイ(眠り)
 サイレントスピリット

能力値
 器用:18(+3) 敏捷:18(+3) 知力:16(+2)
 筋力:12(+2) 生命:16(+2) 精神:19(+3)



男はNPCってことで割愛。冒険者技能は持ってます。
省いたけど呪歌抵抗には失敗してました。
42創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 23:08:11.03 ID:btjqY9Ut
おつおつおー!
面白そうですねー(裏声
TRPGってやったことないけどー(裏声
わたしもやってみたいなー(裏声

感知ロールをせよ(難易度:低)
ただし商人スキルか盗賊スキルのタレント【嘘感知】を持っているPCは自動成功。
43創る名無しに見る名無し:2012/01/26(木) 23:19:30.60 ID:tAaT4lgi
懐かしい響きだ
44創る名無しに見る名無し:2012/01/27(金) 01:27:33.87 ID:YXJVJIxb
くそう楽しそうじゃないの
なるほど。このスレはこう使うのか
45創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 02:33:27.05 ID:CNpQo0hf
こう使うというかどう使うのか自分もよくわかんないっす
あとタレントって用語がでるルールもわかんないっす

なんかメタいの投下します
46創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 02:35:33.95 ID:CNpQo0hf
―幕間―


 ――その代償は過酷なものだった。昼となく夜となく雑用を押し付けられ、不満を漏らせば男から容赦のない鞭が飛ぶ。形式上の雇用主であるはずの女は無関心を決め込んでいる。少女の華奢な身体は悲鳴を上げ、もはや力尽きるのは時間の問題……はぶぅっ!」



男 「何を嘘八百書き連ねてやがる」

ファ「痛ぁ……いきなり判定もなしにゲンコツとは卑怯っすよ!」

男 「ほう、判定。じゃあ17と言って攻撃だ。
   お前は気づいてないから回避に-4な。当たったならダメージは10点」

ファ「ちょ……何すかその数字ペナなくても6ゾロじゃねーと無理っすよ!」

男 「素手じゃなければ回っていたのに」

ファ「ヒトゴロシー!」

男 「……殺されたくなければ誤解されかねんその妄想を消せよ」



ファ「で、何すか兄貴。今休憩時間なんすけど」

男 「誰が兄貴だ誰が。前回の結果処理をするぞ」

ファ「あー……テレビゲームで言うリザルト画面って奴っすね」
47創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 02:37:10.58 ID:CNpQo0hf


男 「さて、冒険の成果によって経験点や金品を入手する場合がある。
   経験点はおおむね、冒険成功で1000点前後、失敗で500点前後というのが
   SW1.0では良く見る点数だな」

ファ「前回の自分はー」

男 「食い逃げ失敗したから当然失敗だ」

ファ「酷い予定調和っすなー。兄貴のほうがLv高いんだから無理ゲーっすよ」

男 「ララバイかかった時点で逃げれば成功してただろう。
   あるいは罠発見していれば」

ファ「普通の飯屋にあんな罠ふつーはねぇっす!」

男 「そういうゲームらしい点が小説とは違うところだな」



ファ「綺麗に纏めるんじゃねぇっす! ……ともかく500点もらえるんすね」

男 「ワンシーンだけだから、250点くらいが妥当だと思うんだが」

ファ「それっぱかしじゃ腹の足しになんねっすよ!」

男 「……まあ、いいんじゃないか今回は500点で」
48創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 02:39:00.64 ID:CNpQo0hf

男 「経験点は主に技能のレベルアップに使用する。
   SW1.0ではテレビゲームと違って、点を消費することでLvを上げていく。
   成長用の通貨だと考えればいい。技能を買う感覚だな」

ファ「自分の技能はバード、シーフ、シャーマンで全部1Lvっす。
   初期経験点が500点残ってるから、今経験点を1000点持ってるっす」

男 「1000点で出来ることは
    ・バード技能を2Lvにする
    ・1000点以下で取得できる未所持の技能を1Lv取得する
   このどちらかだな」

ファ「技能増やしても器用貧乏まっしぐらって感じっすー。
   バードを上げるっすよ。ってことは新しい呪歌が覚えられるっすね!」

男 「……世間様に迷惑をかけるようなのは選ぶなよ!」



―― ファルファッラ は バードLv が あがった ! ――
―― シング の 呪歌 を おぼえた !       ――
―― 東方語 の 会話 を おぼえた !       ――
―― ファルファッラ は 冒険者Lv が あがった ! ――

49創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 02:42:01.85 ID:CNpQo0hf

男 「金品の獲得は今回は無し。あってたまるか」

ファ「ぐぬぬ」

男 「というわけで休憩は終いだ。食材の買出しに行って来い」

ファ「ええ!? 休憩時間返せっす!」

男 「お前の為の時間だろうが。
   むしろ俺が、自分の休憩時間を潰して、付き合ってやったんだ」



ファ「……分かったっす……じゃあ潰させた分休憩させてあげるっすよ。
   くらえ、ララバイ! ご都合主義で達成値クリティカル!」

男 「ちょっと待て!」

ファ「♪やーい豆腐メンタル〜ゆっくりおねんねするがいいっす〜♪」

男 「どこぞの鯖と一緒にするなぁぁ……(ばたんきゅー)」


        ※ ララバイの発動には4R(40秒くらい)が必要です




以上、レベル処理はログ見てもまだ出てないなーと思ったので。
バードの言語ってルルブには「会話限定でセージ技能と同様」ってあったので
取得したんだけど、実際のところ取れましたっけ?
50創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 03:26:19.17 ID:ghKGPpth
おおー結果処理ってこんなんなのね
冒険どうするかしか考えてなかったけど、こういうお楽しみもあるのか
51創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 03:29:17.75 ID:ghKGPpth
ところでジェニファーちゃんのキャラシートはこんな感じになってます
育ちが良い設定なので装備は一割くらい高めという無駄設定
ttp://allunofficial.net/trpg/action.php?sheet=29756
52創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 04:15:40.87 ID:egGw7qqZ
おー。
この流れは、なんか佐々木亮表紙の、角川G文庫の本を思い出すなw
高校時代にロードス島RPGやSWでリウイ達の囮になる厨二シナリオを友達と
遊んでた俺の右腕が疼くぜ。

……くっ……静まれ、俺の右腕! 今はまだその時ではない……ッ! 

>>49
取れる。会話のみに限って、セージ技能と同じく取得可能。

>>51
なのに何故スカウトなのか、というところに物語が生まれそうですなw
53創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 04:39:42.01 ID:ghKGPpth
>>52
あーそうかwいや、サンプルコピっただけなんで詳しく考えてなかったという
レンジャー技能に変更しようかなーそっちの方がいいかー

ていうかまた経験者キター
そして初心者の自分には殆ど理解できぬ問答が。ぐぬぬ
54創る名無しに見る名無し:2012/01/28(土) 16:05:42.15 ID:CNpQo0hf
>>52
おお、ありがとー
しかしコメント見るからに熟練っぽい気配がしてペーパーな自分gkblの予感!w

>>53
セージ技能に1Lvごとに1つの言葉を覚えられる(読むか話すかどっちか)
「言語」って技能があるのです。

バードの「言語」はその会話限定版、ということなんだけど
ルルブに>>49みたいに省略されて書かれてたので
習得できるのかわからなかった、という話でしたん。

かくいうジェニファーの言語、ミカーワ弁ってなんだww
のんほいじゃんだらりーんって言うのか、言うのか!
55創る名無しに見る名無し:2012/01/29(日) 02:30:17.78 ID:oyKdECij
いや、何、GURPSが隆盛期だった頃からリプレイ読み漁ってるだけで、
実プレイ経験は高校時代の一〜二年程度しか無いよw
しかもその尽くがアイタタなプレイだったというorz

でも、皆やるよね、二刀流。憧れるよね二刀流!

>>53
逆に考えるんだ。
育ちがいいのにスカウト技能持ちなのには、何か物語があるんだと、そう考えるんだ。

まあ、スカウト(密偵)技能って、実際はシーフ(泥棒)技能ってわけではないから、
FBI的な所で隠密的な働きをしていた名家に生まれた、とかいうのも有りかもしれないけどw
56創る名無しに見る名無し:2012/01/29(日) 03:08:45.10 ID:AE31YT5v
なるほどー
ならばスカウト路線でいってみるかw(無計画

しかし、うーん、まいったな
ジェニたんとファルたんでシーフがダブってしまった
57HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/01/29(日) 11:38:21.70 ID:Eh26Q6LS
TRPGって遊んだことないけど面白そう!
わたしもやってみたいな!

【嘘感知ロールをせよ。難易度:低】
58HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/01/29(日) 11:40:10.42 ID:Eh26Q6LS
1.そういうわけでセッション、セッション!

GM「そういうわけで、君たちは殺人事件に巻き込まれてしまったってわけよ」

ベル「わたしじゃない! わたしは殺ってないのよぉ!」

マチョ「落ち着け! と言ってベルの頬っぺたを張り飛ばそうw」

ベル「覚えておきなさいよ……。(裏声で)ベルはしょうきにもどった!」

アフロレイ「ちょw それ戻ってないフラグwww」

リリア「とりあえず状況をまとめようか。話が進まん!」

GM「(まとめ役が一人いるとGMは助かるなぁ。仕切りを丸投げできるし……)」

今回のセッションは貴族のパーティーの警備員に雇われた面々が殺人事件に巻き込まれてしまった……というお話。
ただの警備ミッションでは済まないとは思ってたのでしょうが、まさか殺人事件になるとはプレイヤー全員予想外だった模様ですね。
屋敷という一種の閉鎖された空間で起きた殺人事件、凶器は、証拠品はどこに消えたのか? まるで本格ミステリー!
とはいえ百戦錬磨(?)のプレイヤーどもですから、すでにノってきている様子です。はっちゃけ自重。
市警のグレタ警部率いる警察官の尋問責めにあっているところです。
ここでプレイヤーキャラクター(PC)を紹介。

ベル:現世利益最優先の生臭僧侶。通ったあとにはぺんぺん草も残さないがモットー。ヒール一発銀貨10枚が口癖(※あくまでロールプレイです
マチョ:筋肉は世界を救う! がモットーのガテン系戦士/学者。趣味は筋トレと読書で先史文明の書物を蒐集している(※あくまでロールプレイです
アフロレイ:額にキュピーンと灯火の魔法を発動させるのが趣味の魔法使い/シーフ。魔法の実験をしては爆発を起こしてアフロヘアになっている(※あくまでロールプレイです
リリア:パーティーの取りまとめ役な戦士(騎士)。生真面目で苦労人。たまに面白いことを言う(※ロールプレイではなく地であるらしい


【それからどうなった?】


GM「市警のコグレ警部は特に君らが容疑者と思ってるわけではないらしい。警備中に不審なことが起きなかったかを知りたいみたいだね」

マチョ「…………」

ベル「…………」

アフロレイ「喋れwww」

リリア「警備の仕事ほったらかして会場でつまみ食いしてたとは言えないよねぇ(怒)」

マチョ「すんませんっしたー」

ベル「反省シテマース」

GM「コグレ警部は呆れたように「それでいいのかね? 殺されたのは君たちの雇い主だろう?」と言って、君らを見回して「……冒険者なら信用問題もあるだろう仕事的な意味で」と言うのだが」

ベル「うぐぐ。これって依頼失敗ってことになるのかね?」


実際の所今回のセッションはパーティー会場の警備ではなくてこちらの殺人事件解決が本編なので失敗ではないのですが、こういうところ脅しという名の誘導をかけるのもGMのお仕事なのです。
任務失敗となると、報酬や経験点の減額という制裁が下りますし、プレイヤーとしても悔しいですよね。


GM「コグレ警部は先日の城塞爆破事件の捜査に人を取られていることもあって人員を割けないので、君らに捜査を手伝って欲しいようだ」


この城塞爆破事件というのは前回のセッションの事件でした。こういうところを織り交ぜるとなんか話が続いているって感じがしていいですよね。
マンガでも以前関わったことのあるキャラが再登場すると嬉しかったりするもんですしね〜。
59HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/01/29(日) 11:42:58.97 ID:Eh26Q6LS
2.じっくり探索、ねっとり捜索

この手の事件ミッションでは例えば屋敷の見取り図とか用意しておくと説明しやすいですね。
図面があれば説明もしやすいですし、図面自体をアイテムとして用意しておけばクエスト中に手に入れたことで事件解決の取り掛かりにするという展開も見込めます。


マチョ「地図をみつけたんだゼ?」

ベル「なんで屋敷の見取り図が離れの納屋に隠してあったんだゼ?」

アフロレイ「事件の匂いがする……」

リリア「いや、すでに事件起きてるし」

アフロレイ「そんなことよりさー、ここちょっと見てよと言って、アフロは地図のここをみんなに見せる」

GM「(そこに気がつくとは……やはり天才か)離れの納屋がどうかしたのかね?」

アフロレイ「庭園と築山があるから気が付かなかったけど、離れの納屋と本館のパーティー会場って直線距離だとすぐそばなんだよね」

ベル「そこに気が付くとは……やはり天才か」

マチョ「貴方がいなければ気が付かなかった。貴方はエスパーかもしれない」

GM「(ガンダムかよ)確かに直線距離だとすぐ近くだねー。けど出入り口とか通路があるわけじゃないねー」

マチョ「だがちょっと待ってほしい。風の声に耳を済ませたら出口が見えてくるかもしれないではないか」

ベル「そこに気がつくとは(ry」

リリア「アフロの出番か」

アフロレイ「省略するなし。アフロレイだし」


そういうわけで怪しい離れの納屋を調べ始める面々。アフロレイの感知の魔法とトラップ知識のスキルが床下の秘密通路を暴きます!


ベル「秘密通路キター」

マチョ「秘密通路キター」

アフロレイ「わたしのおかげだな」

リリア「犯人はここを通って会場からここに逃げてきたのね」

ベル「とすると、犯人は外部の人間?」

マチョ「こんな秘密通路を知ってるくらいだし、むしろ内部の人間なんじゃね?」

アフロレイ「わたしのおかげだな」

ベル「アフロはすごいなー(棒」

マチョ「アフロは賢いな(棒」

リリア「飴ちゃんお食べ」

アフロレイ「ちくしょう」
60HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/01/29(日) 11:47:47.81 ID:Eh26Q6LS
3.さぁみんなで考えよう!

ベル「犯人は兄のジャギ男爵ではなかろうか?」

マチョ「その心は?」

リリア「兄より優秀な弟はいねぇ!」

ベル「あたしの心を読んだ、だと?」

リリア「ジャギ男爵じゃなくて、ジャンゴ男爵でしょ?」

GM「もうジャギでいいよ(元々そういうつもりで付けた名前だし。犯人そいつだし)」


そう、被害者であるケロウ子爵を殺害した犯人は兄のジャンゴ改めジャギ男爵だったのです!
実はジャギ男爵犯人の証拠品も複数配置してあったのですが、なぜかそこだけ避けるかのようにことごとく探索ロールに失敗している面々!
物的証拠がないながらも印象でアタリをつけてきたようだったのですが……。


アフロレイ「けどさァ物的証拠もまだないし、早計じゃね?」

ベル「確かにそうかも。印象だけで決め付けたら失敗するかもね」

GM「(……えっ)」

アフロレイ「確かに印象だけで見れば一番うさんくさいのはジャギなんだけど、普段王都にいないジャギが秘密通路の仕掛けの整備とかできるかなと思ったんだ」

リリア「事件が起きた時のアリバイはトイレに行っていて閉じ込められていた、だっけ」

アフロレイ「トイレと秘密通路の方向って真逆だしさ、彼が犯人ってのにはムリがないかなとアフレイは主張するぞ!」

マチョ「ふむ、一理ある」

ベル「ベルですが、ふいんき的にボケられそうにありません」


ボケるなwwwww
た、確かに屋敷の見取り図的にトイレと秘密通路の入り口は真逆で少々距離がありました。無理があるとも言えなくもないけど……そっちの廊下は人が通らないから人目に触れずに移動できる廊下なんだぞー!
こりゃ本格的にミッション失敗回かなと思うGMだったのですが、そんな荒んだGMに救いの御手が!

マチョ「実は気になっていたことがあってな、と言ってマチョは見取り図を指す!」

GM「なんだね脳筋学者」

マチョ「実はこの秘密通路がダミーで、実は犯人は逃げなかったという可能性さ!」


マチョが言い出したのは秘密通路を使わずに会場を出て証拠品を処分する方法だったのです。
全然想定していなかった方法なのですが、理路整然としていて問題ない感じ。むしろトリックとしてはこちらの方が完成度が高い?!
しかもこの方法だと……。

マチョ「つまり、犯人は……ケロウ子爵の後妻リアだったんだよ!」

GM「な、なんだってー」

ベル「世界は滅亡する!」
61HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/01/29(日) 11:49:30.69 ID:Eh26Q6LS

4.おもしろけりゃいいのよ

夫の死に涙する妻……しかし、真犯人はその妻だった! というのは火サスや土ワイの定番だけど、今回は全然考えていませんでしたの。
しかし……
トリック→説得力あり
真犯人→説得力あり
話として→おもしろい


GM「(……採用)」

TRPGの醍醐味は楽しいこと、面白いこと、でもあるのです。
この点、HANA子はシナリオを途中で改変したりすることも厭いません。
もちろんいつもいつもこんなことをしてるとTRPGの良い所を潰してしまうこともあるので、あくまで“たまには”ですけどね。
そういうわけでプレイヤーとの掛け合いや探索の合間につじつま合わせしながらシナリオを改変しつつストーリーを進めていくHANA子です。
で、セッションは最終局面へ。

 オヤクソクノフィールド
押し寄せる波が砕け散る断崖絶壁

GM「リア夫人は短剣を喉元に宛がって「来ないで! 来たら死にます!」と叫ぶ」

ベル「本気かどうかわかる?」

GM「心理学ロールをどぞ」

ベル「(ダイスをコロコロ)成功かな?」

GM「相当追い詰められてるようだ。本気だね。みんなが近寄っていったら間違いなく刺すと思われる」

リリア「短剣を落とさせることは出来ない? 投げナイフかなんかで」

マチョ「風が強いし距離もあるから難しいかも。下手すりゃ喉にグサッだね」

ベル「よし」

アフロレイ「ん?」

ベル「ベルは一歩だけ前に出て「甘ったれるんじゃない!」と叫ぶぞっと」
62HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/01/29(日) 11:53:09.05 ID:Eh26Q6LS

マチョ「説得キター」

ベル「あんたは偉いよ。たった一人で貴族の麻薬組織相手に戦って……その親分を殺して。でも貴族の不祥事だから世間には明かせない」

ベル「おかしいじゃないか! たいへんな事件を未然に防いだあんたがなんで身を隠して、死ななきゃいけないのさ!」

GM「リア「それが密偵の宿命だからよ。貴方達に真相を知られたからには……」」

ベル「「それじゃあんまりだ! あんまりにも救われないじゃないか!」と言いながらアフロに目配せ」

GM「(こっそりリアがその目配せに気付いたか判定ロール……失敗)かまわん、続けて」

アフロレイ「隠密ロールいい?」

GM「難易度は困難ね。……ちょっと待って(コロコロ……)リアの注意はベルに向いてるようだからボーナス+3」

アフロレイ「(コロコロ……)成功。アフレイは姿を隠す。ドロン〜」

ベル「自分が誇りある仕事をしているって思うのなら、あんたはその仕事に報われなきゃおかしいんだよ!」

GM「リア「むちゃくちゃ言わないで!」」

ベル「ムチャを言って何が悪い! あんたあたしに言ったよね? 人は誰でも幸せになる権利を持っているんだって! 自分はそうじゃないなんておかしい理屈を信じているっていうんなら、まずその理屈をぶち壊す!」

GM「(ベル条さんキマシタワー)リアは動揺しているみたい。ベルの説得が効いてるみたいだね。アフロは?」

アフロレイ「死角から不意打ちでリアの短剣を叩き落とす。達成値は?」

GM「(ここでファンブッたら面白いなァ)隠密が成功してるから……難易度は普通ね」

アフロレイ「(コロコロ……)……あ」

マチョ「あ」

リリア「あ」

ベル「このベルしゃんのカッコイイところでファンブルとな?」

GM「……クリティカルしやがった。大成功ですし……(ちっ)」


かくして貴族のパーティー席上で起きた難事件は解決。
麻薬密輸事件の真相は闇から闇に消されたものの、嫌疑をかけられた青年貴族「ジャンゴ」改め「ジャギ」の名誉は守られたのでした。
そしてこの後、麻薬事件を闇に葬った国王直属の秘密警察にリアを殺させない為のミッションが始まるのですが、それはまた別のお話だーん。

そういうわけでTRPGミニリプレイでした。
いかがでしょ? 興味をもってもらえたら嬉しいんだけどなァ。
63創る名無しに見る名無し:2012/01/29(日) 14:23:21.87 ID:A/KQzccs
乙!
警部の台詞が茶風林で脳内再生されたw
ミニと言っても十分に雰囲気わかるしGM側の思考も面白いね
キャンペーンの続きが気になる!

>>56
舞台違うから問題ないんじゃない?
シーフやレンジャーの技能って分かりやすいし重要だし
64創る名無しに見る名無し:2012/01/30(月) 03:07:05.36 ID:aIcYmlgg
おお、「TRPGだとこういう事ができるんだよand面白い」ってのを端的に示したよいサンプルw

特に、元々用意してたシナリオをダイナミックに変えちゃえるとか、
そういうのって相当慣れてからじゃないと、発想すらできなかったりするもんなー。

>>56
同じような技能を持っていても、キャラクターの個性が種族だったり背景だったりで
ものすごく多様なものになる、というのもTRPGの面白い所の一つだからね。
気にしない気にしないw
65創る名無しに見る名無し:2012/01/30(月) 19:09:22.15 ID:cxWJt0pw
t
66創る名無しに見る名無し:2012/02/02(木) 05:17:39.52 ID:RLTY/tZ3
QuickStart!という4コマ漫画が入門用によさそう・・・な気がするんだが、
まだ実は読んだことが無い。買おうかな。
67HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:34:05.98 ID:1VkgNZP3
おし、書きあがったから「TRPG大好き!」投下するー
68HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:35:23.04 ID:1VkgNZP3
大体のゲームには勝ち負けがあります。当然ですね。
ではTRPGにはどうでせう?
ミッションの成功・失敗という意味ではあるとも言えますが、HANA子はこう思います。

 ぶ っ ち ゃ け ど う で も い い !

そういうわけで、今回もミニリプレイを元にTRPGってこんなに面白いんだぜーって話をしてみますん。
ちなみに前回のもそうですが、今回のも実際に行ったセッションを元に作ってあります。
“リプレイ”なんだから当たり前ですけど、まぁ念のため。
今回実例として取り上げるゲームはみなさん大好きなはずのあのゲームです。


ベル子「娘さんよっく聞っけぇよぉ〜山男ッにゃ惚れるなよ〜」

ニク子「山でェ吹かれ〜りゃよォ 若後家さんだよ〜」

リリ子「お前ら一体何歳だ」

阿室子「二人とも……酸素欠乏症にかかって……」

GM「山の上だけにな」


GMといつもの四人で始めた今回のセッション、舞台は現代日本のとある高原のキャンプ場です。
大学生の仲良し四人組は連休を満喫するべく格安キャンプ場にやってきた……そういう設定だったのですが!


GM「君たち以外に人の気配はないね。おめでとぉ! キャンプ場丸々貸切だよ!」

ベル子「なにそれこわい」

ニク子「フラグがびんびん」

リリ子「まぁゲームがゲームだからねぇ……」

GM「フハハハハ、恐かろう!」

阿室子「あたしのセリフを盗っただと?!」


そう、今回のゲームは宇宙的恐怖を体験できるあのゲーム! その名も……

【 ク ト ゥ ル フ の 呼 び 声 】

だったのです!
69創る名無しに見る名無し:2012/02/05(日) 00:36:56.22 ID:ZYaObm3e
マチョがニク子かw
70HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:37:12.83 ID:1VkgNZP3
1、知っているけど、知らないの
クトゥルフの呼び声については説明なんていらないと思いますが念のため。
アメリカの怪奇作家ハワード・フィリップ・ラブクラフト氏の作品から生まれた架空の神話体系「クトゥルフ神話」の世界を体験するゲーム。
それがアメリカ「ケイオシアム社」が製作したTRPG「クトゥルフの呼び声(原題:Call of Cthulhu)」です。
その世界観は人間にとって過酷なもので、
《無機質で広漠な宇宙においては人類の価値観や希望などには何の価値もなく、人はただ盲目的な運命に翻弄されるのみである》
というものなんですね。
そしてこの世界における“神”とはそういった宇宙の法則を体現する冒涜的な深淵に座する神々。
彼らの真実を垣間見たその時、その者は例外なく破滅の道へとたどるのであります。

さて、広く寂しいキャンプ場ではあるものの、四人組は色々と楽しみ始めたようです。


ベル子「炒飯作るよ!」

リリ子「カレーだろJK」

ニク子「カツオの一本釣りじゃい!」

リリ子「川にカツオがいるかJK」

阿室子「とりあえず煮炊きするために水汲んでこなきゃね」

GM「( 計 画 通 り !)炊事場の蛇口を捻っても水は出てこないようだお」

阿室子「嘘ダッ!」

GM「いや、嘘じゃねーし」

阿室子「あっれー、水でないじゃーん。元栓閉まってんのかな? おーいそこのボンクラーズちょっとこいー」


こういう時にいわゆる“わかっていない”プレイヤーはフラグだ危険だと言い出して怪異への対策を叫び始めます。
しかしそれは果たしてプレイヤーキャラ(以降PC)として正しいロールプレイでせうか?
プレイヤーはこれがどういったゲームなのか知ってますからこれが“フラグ”かどうか予想できます。
しかしPCは?
TRPGはあくまでPCの立場でその役割を演じるゲームなのです。
プレイヤーは知っている。PCは知らない。そこを分けて遊べるかもTRPGを楽しめるかどうかの分岐点じゃないかと思うんですよね。


ベル子「水が出ないとな? 元栓閉まってんじゃね?」

ニク子「おいGM、元栓ある?」

GM「水道の下の扉を開いたとこにある」

ニク子「まわせー!」

GM「元栓開いても水は出ないね」

阿室子「オイィ?!」
71HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:39:08.28 ID:1VkgNZP3
2.それはとってもおかしいなって
水がないならある所にいけばいいじゃない! と言い出したベル子に引っ張られ(計画通り!)、空のウォーターキーパーをからって歩き出した四人。
全員がいっせいに水汲みに行くのは不自然かとも思いましたが、「水道が使えないから四人で汲めるだけ汲んでくるんだ」という主張で納得しました。
ま、メンバーが分散した場合もまとまって行く場合も想定の範囲内だったんですけどねw
キャンプ場の地図に書いてあった川まで水汲みに向かった面々は川に辿りつく前に霧にまかれ、道に迷ってしまいました。
どうしようこうしようとしているうちに四人組は大きな平屋建ての建物を見つけます。
ここでGMは彼女らにアイデアロール(知らずのうちに気付いてしまうかどうかを判定するロール)をしてもらいました。
さぁ、彼女達は何かを感じ取れたでしょうかw

ベル子「おや、こんな山奥に建物だ(棒」

ニク子「これは助かった、ここで一休みさせてもらおう(棒」

リリ子「誰かいないのかな? すいませーん(棒」

阿室子「……なんだ、このプレッシャーは?! アムロではない、ララァでもない。なんだ!?」


ホラー映画でも一人だけ勘の良い子が「ここはなんか嫌な気配がする……」とか言って入るのを尻込みして、他の子たちに押し切られちゃうってシーンがありますね。
我がメンバーはさすがに“わかってる”だけあってかw 阿室子のプレイヤーは気配を感じ取って尻込みする“役”、他の三人は一休みを押し切る“役”を演じてくれましたw
気心の知れたメンバーならこれで充分なんですが、そうでないメンバーとのセッションの場合、事件への誘導にはある程度の強引さが必要かもしれません。
セッションは基本的に「導入→事件→反応→解決」という場面に分かれます。導入から事件へと上手く移れないとセッション自体が崩壊してしまうってわけなんですね。
GMはその辺にも気を使う必要があります。


ベル子「こーんにーちはーと小声で呼びかけながらドアを開けて入っていこう」

リリ子「なんで小声なのよw」

ベル子「人いないかなーと思って」

ニク子「誰かいませんかー。いないならいないって返事をしてくださーい」

阿室子「三人が入ってから恐る恐る辺りを見回しながら入っていくね」

GM「ドアを開けて入るとそこはロビーの様に広々としているよ。正面の壁には女性の肖像画が飾ってある。奥手に受付のようなカウンターがあって、その左手に廊下が奥までずっと延びているようだ」

ベル子「どんな場所かわかるかどうかロール振ってもいい?」

GM「振るまでもなく四人ともここは病院の待合室に似てるとすぐわかるよ」

ベル子「まじかよー!!」

リリ子「高原の施療院ってホラーの定番じゃんかよー!!」

ニク子「オワタ」

阿室子「(冷静に)びくびくしながら他の三人に「ねぇやっぱり帰ろうよ〜」と言ってみるかな」

GM「ところがぎっちょん、外の様子がまた厳しくなってきたようだ。さっきまで霧だけだったのがついに雨が降り出したようだね」

ベル子「うあー、雨が降ってきたぞ(棒」

ニク子「雨宿りさせてもらうとするかー(棒」

リリ子「しょうがないよね、誰かいたら謝ればいいよー(棒」

阿室子「どうしてこなた」
72HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:42:58.81 ID:1VkgNZP3
3.ご使用は計画的に

霧の中を彷徨い、辿り着いた建物の中でもまた彷徨う四人。
水の音、風の音、そして何かが走り回る音、赤い服の影がが四人を追い詰めていきます。
ムードの出し方といったらやはり語り口調でしょうか。
HANA子はもう一つ、ラジカセ(最近ならポータブルオーディオが使えますね)を利用します。
そう、ムードに応じた音楽を編集しておいて該当場面で流すのです!
こういう演出方法もアリじゃないかなと思います。


阿室子「ちょっと音楽恐過ぎw」

リリ子「今日のHANAちゃんは徹底してるねw」

ニク子「普段ベル子がホラー映画のビデオとか見せて恐がらせてるからw」

ベル子「(現在一人だけはぐれてしまい別行動中)だからってあんまりだよォ!!」

GM「さて、三人が2階でベル子を探索してるその頃、ベル子は地下階にいたわけだが」

ベル子「やな予感する、やな予感する、やな予感するーッ!!」

GM「辺りは暗い。辛うじて生きてる非常灯の灯りだけが頼りだ。階段を折りきった先の廊下は真っ直ぐ一本道。手前右と奥手右に扉があって、その奥正面に一つ」

ベル子「追いかけてくる足音は?」

GM「(声色を変えて)ヒタヒタヒタ……。ここでこれ!(音楽を切迫した感じの曲に変える)」

全員「ヒーーー!!」

ベル子「どっちにしろ階段を降りて来てるんだよね? 廊下の先に逃げるしかないじゃんかよー(悲鳴)! とりあえず走って手前の扉をがちゃがちゃ」

GM「(コロコロ……)ダメ、びくともしない」

ベル子「次の扉まで走る! そんでもってガチャガチャする!」

GM「(コロコロ……)びくともしない。開かないよ。(コロコロ……)」

ベル子「うわぁ〜ん! もう一番奥の扉まで走るゥ!」

GM「(無言でダイスを転がしている)」

三人「ベル子、ふぁ〜いとっ!」

ベル子「ヒーーーッ!!」


この時GMは何度かダイスを振っています。“マスタースクリーンの裏で”です。
これ、実は何かのロールを行っているのではなく、ただ単に転がしていただけでした。
もちろん意味はあります。
スクリーンの裏でダイスを振っている───自分たちの知らないところで何かの判定が繰り返されている! と思ったら焦りますよね。
しかもなんだかわからないモノに追いかけられている時にだったらなおさら!!
プレイヤーの焦燥感をかきたてる一つのテクニックのようなモノと思っていただきましょう。でも、濫用してると意図をみすかされますから、ご使用は計画的に。
73HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:44:26.64 ID:1VkgNZP3
4.沈黙は雄弁より雄弁なり

GM「ドアは開いた」

ベル子「開けて入って鍵かけてうずくまる。「もぉ、なんなのよぉ!」って叫んでペタンとお尻つけちゃう」

GM「(無言でラジカセを止める)」

三人「(黙りこくる)」

ベル子「(黙りこくる)」

GM「(黙りこくる)」

ベル子「あー……、音しない?」

GM「特に聞こえない、ね。聞き耳立ててみる?」

ベル子「うん(コロコロ)。成功」

GM「足音は聞こえない」

ベル子「ドアの向こうで様子をうかがってるだけかもしれないしなぁ。携帯も使えないんでしょ? ちくしょう……」

GM「(黙りこくる)」

ベル子「み、みんななんか喋れよー」

みんな「(無言)」

ベル子「とりあえず部屋の中を見渡してみるか、な」

GM「(本の朗読のような感じで)その部屋は6畳くらいの薄暗い書斎だった。壁際には机。それと本やファイルが乱雑に置かれた本棚がある。
   かび臭さが辺りに立ち込めていて陰気臭さを助長している。なによりも薄暗い、瞬いている蛍光灯がカチンカチンと鳴る音がベル子の神経をイラつかせるのだ。
   人の目を引くようなものは何もない。ただ、部屋の隅っこにこの飾り気のない部屋にはおよそ釣り合わない大きな姿見の鏡が設置してあるのだった……」

ベル子「なんだろあの鏡。気味悪い……とキョロキョロ辺りを見回しながら机に近寄ろう。何かあるかもしれない」

GM「机の上は本棚とは違って整理整頓されているようだ。いくつかのボールペンと鉛筆に消しゴムなどの筆記用具とともに赤い無地の表紙のノートが置いてある」

ベル子「ノート……ごくり。窓に、窓に! とか書いてあるのかなぁ……」

GM「(ここでそっと赤い無地の表紙のノートをベル子のプレイヤーに渡す)」

全員「いやーーーーーッ!!」

ニク子「ねぇ読む? 読んじゃう?」

ベル子「ここまで来たら……ねぇw」

阿室子「なまんだぶー」

リリ子「拝むなwww」
74HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:46:33.66 ID:1VkgNZP3
5.あたしって、ほんとばか

〜赤いノート〜

 ねぇ! 聞いてちょウだいよお母さん!

 どうシてこんなに私が悩んでいるのかを

 お父さんはそロそろまともになって欲しいのよ

 どこかのお偉いさんたちみたいニね

 私にイわせりゃ、ここで飴玉舐めているほうが

 まともでいルよりすてきなの


ベル子「なんじゃこりゃ」

GM「(無言……)」

ベル子「……うわ、このカタカナって……」

GM「クックックw アイデアロールをしてもらおうかな」


先に2.で少し触れましたがこの《アイデアロール》という判定はこの【クトゥルフの呼び声】というゲームの根幹となる二つの要素のうちの一つです。
このロールはいわば「気が付かなくていいことに気が付いたかどうかの判定を行う」ロールです。ホラー映画定番のアレっていうわけですね。
禁断の知識や大宇宙のおぞましい真理との接触がテーマのこの【クトゥルフの呼び声】ですから、これに成功することは真実と破滅の双方に近付くことに他なりません。
で、彼女は……。


ベル子「成功しちゃったよぉ〜。なんでこんな時だけ成功するの〜?」

GM「その時、部屋の温度が変わったような感触を得た。風が吹いたわけでもないのに鳥肌がたっていく。突然背後に生々しい気配を感じた(ここで音楽ON。精神的にクルような曲)」

ベル子「…………ごくり」

GM「ベル子はノートに書かれていた詞の中から浮かび上がる文字をしっかりと目にしてしまっていた。それにはこう書かれていたのだ」

ベル子「ウシロニイル」

GM「声がした『アメダマ ハ オスキ ?』と。さて、どうする」

ベル子「後ろを……後ろを……」

GM「その時だ。足元にゴロンと何かが転がった。転がってベル子の足に当たって止まる」

ベル子「それってさぁ、それってさぁ……肖像画の……」

GM「……目が合っちゃったw」

ベル子「イヤアアアァァァァァ───!!」

GM「さァ、またSANチェックをしてもらおうかな〜!」
75HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:48:10.98 ID:1VkgNZP3
6.勝利も敗北もないんだよ。

SANチェックとは最近ではネット用語にもなってますが、いわゆる正気度チェックと言われるもの。
超常的な現象や猟奇的な事象に触れることでこれまで当たり前だと思っていた日常を喪失してしまうような事態に陥ったときに行うロールです。
そりゃ目の前に生首とか亡霊とか名状し難いおぞましい“ナニカ”が現れた時、冷静でいられるわけなんてありません。
そうしてPCは“正気”を失い“狂気”へと踏み出していくのです。
さてベル子はと言いますと……。


ベル子「うげー! SANチェック大失敗しただと?!」

GM「まじかよ……喪失点は……これまた一気に減ったもんだね。これまでの累積を合わせてっと。はい、不定の狂気獲得。治療を受けるまで狂気から逃れられないよっと」


未知なる“ナニカ”との接触によってベル子は“不定の狂気”という状態に陥ってしまいました。
このゲーム中で“正気度”を失うと狂気に侵された状態になってしまう場合があります。
一度に5ポイント以上の正気度を失った場合は数分から数時間の間狂気に侵された状態に陥る《一時的な狂気》状態。
累積で20%分以上の正気度を失った場合に陥る、専門的な治療を受けなければ治癒されない《不定の狂気》状態。
一時的な狂気であれば錯乱して大声や奇声をあげたり失神したりするくらいですむのですが、不定の狂気となると話が違ってきます。

「緊張症・痴ほう症」「記憶喪失」「偏執症(パラノイア)」「恐怖症またはフェティッシュ」「強迫観念、中毒、けいれん発作」「誇大妄想」「精神分裂症」「犯罪性精神異常」「多重人格」

これらの精神症状を伴った状態になるうえに、専門的治療を受けなければ元の常態に戻らないのですから。


ベル子「……ウヒヒ。ウェホホホホホ。ギャヒーwwwww」

リリ子「なにそのヘンなおじさんw」

ベル子「不定の狂気を演じているの!」

GM「錯乱した狂人舐めんなJK」


され、ベル子はここまでのプレイから「追いかけられることへの恐怖」「飴玉を見つけなくてはいけない強迫観念」という精神症状を付加されることになりました。
もはや狂ってしまってますから、それ以外のことは考えられず、それ以外の総てのものが恐怖の対象になってしまっています。
なにせ《不定の狂気》に陥ってしまってますから。
そこでです。
彼女はGMの罠(?)に嵌まり、SANチェックに失敗して正常な世界からドロップアウトしてしまいました。
ということはベル子というPCとそのプレイヤーはゲーム上失敗、つまり「敗北」してしまったのでしょうか?
そうじゃないんです。
彼女はホラー映画で言う所の「襲われる側から襲う側に転じた役」になってしまったって訳なんですよ。


GM「ベル子にはもう何も考えられない。ヒタヒタヒタヒタ近付いてくる足音が聞こえるぞ! それが恐くて恐くてたまらない! そうだ、飴玉を探そう。さっき足元に転がったのと同じ飴玉を!」

ベル子「恐いのイヤ、恐いのイヤ、恐いのイヤァ……。飴玉探す。飴玉がイイ。マトモにナルより飴玉ガイイヨォ……」

阿室子「病んでるwww すげーはまってるぞベル子wwwww」

ベル子「うっせw 飴玉にしてやんよwww」
76HANA子  ◆zvLTXEoOaA :2012/02/05(日) 00:50:11.90 ID:1VkgNZP3
7.夢の中で殺った、ような……

GM「じゃあベル子はアイデアロール振って」

ベル子「(コロコロ)……成功」

GM「ハッとして目の前を見ると、地下の書斎にあったのと同じ姿見の大きな鏡がある。そこに映った自分の姿は真っ赤だ」

ベル子「あの肖像画の女と同じように?」

GM「そう。そして鏡の中の肖像画の女がニッコリと笑って言う。「ほら、やっぱり飴玉の方が良かったでしょ?」」

ベル子「ひょっとして私って飴ちゃん持ってるの?」

GM「でっかい飴ちゃんを三つ抱えてるのだわw」

ニク子「飴ちゃん一号でーす」

リリ子「二号さんでーす」

阿室子「もうちょっとで逃げられた三号でーす」

ベル子「夢落ちとか……!」

全員「おめーは嬉々として殺害にまわってただろーがよ!」

ベル子「><」

GM「ベル子は絶叫をすると抱えてた“飴玉たち”を放り出し、その部屋を飛び出てめくらめっぽうに走り出す。
   外は濃い霧だ。ミルクのように濃密な霧はベル子の絶叫も、その身を染めた真紅も、施療院も、なにもかもを隠していく。
   ただ、何処かで誰かの何もかもを嘲笑するかのようなおぞましい笑い声が一瞬だけ聞こえたような気がした。
   それだけだ。そして、誰も、何も、総て霧の中に消えてなくなってしまっていった……」


というわけで全滅ENDだったこの回のセッション。ゲーム的には敗北、失敗、そういう終わり方だったかもしれません。
しかしそれが即つまらないセッションだったとはならないのがTRPGの面白いところです。
TRPGはみんなで楽しむのが一番重要なところなんであって、勝ち負けや成功失敗はその二の次SANの次なんですね。
よく“わかってないプレイヤー”が「最強キャラ」や「依頼の完全完了」、「PCの無双」に固執するセッションの話を聞きます。
それが悪いとはいいませんが、それだけではTRPGの楽しみ方を十二分に味わっているとは言えないのじゃないかと思います。
TRPGの醍醐味は繰り返すようですが、シナリオを楽しみ、PCの役割を楽しむことです。
失敗は悪いことではなくて、話を盛り上げる種。劣っている点はPCの個性として盛り上げる種なんです。
この「クトゥルフの呼び声」の様に非日常の存在と戦って勝つことが目的ではないゲームではそれが他のゲームよりわかりやすくはなかったでしょうか?
狂気に陥って襲う側にまわるのも“ロールプレイ”。決して“負け”ではないんですね。

では名作ホラーTRPG【クトゥルフの呼び声】を題材にTRPGの楽しみ方を紹介しました今回はこれにて終了。
次回も(あったら?)お楽しみに!
いあいあ!
77創る名無しに見る名無し:2012/02/05(日) 02:53:38.18 ID:Nzu6shRa
もうなにもこわくない(狂気的意味で

単発リプレイって、何故かイメージしにくい(というイメージがある)から、
こういう単発で全滅って終わり方でも、物によっちゃ楽しめるって例示は面白いね。
78創る名無しに見る名無し:2012/02/08(水) 14:22:19.75 ID:gpDgFNpM
こえええええ!まじこえええええええ!!!!!
ホラー苦手だから超怖かった
79創る名無しに見る名無し:2012/03/01(木) 13:57:17.14 ID:AU9Td6wx
TRPGのシナリオは 色なし恋なし情けあり
GMの道をひたすらに セッション夢見て魁る
ああTRPG 14へすすめ 己の道を魁よ

「プレイヤー、あなたは幸福ですか」

「もちろんですマスター」

ZAP ZAP ZAP...
80創る名無しに見る名無し:2012/03/30(金) 12:00:47.37 ID:lIG4P2s4
ジークリンデ「創発最強のアドリブと!」

世羅「き、鍛えぬかれたGMが!」

世羅・ジークリンデ「あらゆる卓を打ち砕く! 我らスペースサイクロンズ!」

よし子「おお! で、今日は何やるんだー?」

ジークリンデ「ワールドオブダークネス」
世羅「コールオブクトゥルフ」

ジークリンデ「……」
世羅「……」

ゴゴゴゴゴゴ

よし子「睨み付けんなよ! なんだっていいだろ!」
81創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 18:36:32.15 ID:9Yidm7iZ
某創発ブログでリプレイやってるみたいですね
このスレも動かないかなーチラッ
82創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 21:15:01.74 ID:yZy4t7TG
ほう
83創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 21:18:12.98 ID:yZy4t7TG
TRPGとはっ!

ひとつ! 無敵なり!
ふたつ 決して飽きたりせず!
みっつ 決して終わることはない!
よっつ GMのボケとPLの突っ込みを兼ね備え、しかも脱線話で日が暮れる!

そして、その会話はソクラテスのように 哲学を基本形とする
84創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 21:31:45.08 ID:9Yidm7iZ
そ、そんな奥の深いものだったなんて……っ!!
ていうか、GMがボケてPLがツッコむのがセオリーなん?w
85創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 21:35:41.04 ID:UVs/xPP9
脱線話w
86創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 21:39:50.86 ID:yZy4t7TG
TRPGとは陰陽一体
ボケていたGMがPLに対して突っ込みかえすのは良くある事ですのよ
論撃……GMとPLの、プライドをかけたスポーツなのです
そして

ルールブック=素材
GM=料理人

GMによっていかようにも料理できますが、いかに味付けしようとも
素材がお気に召してくれなかったら盛り上がらないっす
甘いもの嫌いな人に極上スイーツ差し上げても良い評価は得られないのです
87創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 21:48:03.79 ID:yZy4t7TG
ソードワールド=カップラーメン
※可もなく不可もなくGMにもPLにも優しい。でも乱戦エリアだけはかんべんな!

ナイトウイザード=生麺製法
※ダンジョン&トラップ、程よく厨二。でもハイかイエスだけはかんべんな!

シャドウラン=こだわりの逸品
※サイバーパンクにマジックヒャッハー! でも双眼鏡狙撃だけはかんべんな!

ファンタズム=通の品
※やれる事多いけどシステムがそれを阻む。 税金だけはかんべんな!

パラノイア=ZAP
ZAPZAPZAP・・
88創る名無しに見る名無し:2012/05/13(日) 22:03:43.71 ID:9Yidm7iZ
むっちゃ詳しいじゃないかw
パラノイアってクローン人間作れるやつだったか…
89創る名無しに見る名無し:2012/05/14(月) 12:36:52.35 ID:oGNy5zwM
セラ「私が今日から貴様等を教育するハールマン専任軍曹である。GMが尋ねる前に口を開くな。
口から文句たれる前にダイスを振れ。わかったかウジ虫!」

プレイヤー達「サーイェッサー」

セラ「声が小さいぞ! 死亡判定か!」

プレイヤー達「サーイェッサー!」

私は厳しいが公平だ、プレイヤーを差別はしない。設定厨、マンチキン、お地蔵さん、全て……平等に価値がない!
私の使命は役立たずを刈り取ることだ、愛すべきTRPGの害虫をな!」

ザッ

セラ「ホワット ユアー ネーム? フロイライン」

よし子「サー! よし子です、サー!」

セラ「名前が気に食わん、今日から貴様の名前は花子さんだ。どうだ、嬉しいか」

よし子「サー!イェッサー!」

セラ「聞いて驚け大助花子。今日びD20やD10は流行らん、全て六面体だ、どうだ、嬉しいか?」

よし子「サー!イェッサー!」
90創る名無しに見る名無し:2012/05/14(月) 16:51:20.09 ID:PWJBHgeR
RPGいいね
91創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 01:11:35.30 ID:D2+trrpA
92創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 01:31:00.60 ID:2mATaza8
なんだこの相関関係w
93創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 17:33:38.02 ID:c6UfUk64
ジークリンデ「なるほど、東洋にも面白い人がいるのね」

セラ「だれだ!?」

キッ

セラ「今喋った奴はだれだ!」

カツカツカツ

セラ「ここから聞こえたぞ! 貴様かマヌケは!」

彼方「いや私は……」

ジークリンデ「私よ、サー」

セラ「ほう貴様か、正直なのは良い、気にいった」

ジークリンデ「私もアンタみたいな人は嫌いじゃないわ、邸宅に来て弟をfuckしていいわ」

セラ「ファ……ええ!?」
94創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 17:36:16.16 ID:4e/a8Ld9
ふむ
それは興味深い
95創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 17:53:35.96 ID:c6UfUk64
セラ「ななななな、何を言ってるのだ貴様!」

ジークリンデ「あら、専任軍曹様には早かったかしら」

セラ(落ち着け……レーティング表を考えて落ち着け……※…0…0…
レーティング表はダイスと私が生み出す魔法の数字、私に勇気をあたえてくれる……)

ジークリンデ「なんとなくわかっちゃうのよね、その人が嘘をついてるかどうか、
表情とか、しぐさとか……汗を舐めてみれば更にはっきりするけどね」

セラ「貴様、私をマヌケと呼びたいのか?」

セラ(10…10…11)

ジークリンデ「汗をかかないわね…なるほど、信じましょう、サー
ところで、その手に持っているのは何かしら?」

セラ「なに…?」

ゴゴゴゴゴゴ

セラ(こ、これは迷キンの小鬼ダイス! いつの間に!」

ジークリンデ「汗を…かいたわね……」

ペロッ

ゴゴゴゴゴゴ

セラ「この味は、嘘をついてる味だわ……」
96創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 21:44:36.12 ID:2mATaza8
>邸宅に来て弟をfuckしていいわ
おいセラ様!代われください!
97創る名無しに見る名無し:2012/05/15(火) 22:38:41.98 ID:D2+trrpA
おまわりさんこのひとです
98創る名無しに見る名無し:2012/05/16(水) 12:42:29.24 ID:OR96KCeC
セラ(危険だ……暴力はつかわないが、今まで会った中で一番の厄介な人物……)

ドドドドドド

セラ「貴様! 上官侮辱罪だ! 痛めつけてやる!」

ハールマン軍曹が拳をふりあげる!
普通、殴られようとする人物は身構えるか逃げようとする!
だがジークリンデはどちらもとらなかった!
ジークリンデが取った行動は……

逆に思い切り近づいたぁーーーッ!

ジークリンデ「FUNMUUUUU!」

予想外の行動にセラの動きが一瞬止まる!
かたやジークリンデは両腕を広げて肉薄する
ここからとる攻撃は手か! 足か!

ズキュゥゥゥゥゥン!

意外! それは接吻!

よし子「やった! さすがジークリンデ! 私たちに出来ないことを平然とやってのける!
それに痺れる憧れる!」

セラ「ちょ、何を、や、だ、む…んむ……ん……ん……」

テーレッテー キマシタワー

セラ・ハールマン専任軍曹 判定失敗!

ドサッ……

彼方「RPG……床にロール(転がす)してプレイングゲーム(行為を愉しむ)か……なるほど」

よし子「誰がうまいことを言えと」
99創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 12:47:11.18 ID:BbiiTQh7
円川「ハールマン専任軍曹は、心に傷を負いましたので代わりにわたくし、
円川が皆さんをご教授します」

クロハ「ハーイ」

円川「皆さん、TRPGを良く理解し、より良い淑女になるよう励んでください」

マシロ「頑張りますわ」

円川「まず、卓上の作法から。GMの説明中に携帯を弄ったり、漫画をよんではいけません。
あなただけのセッションではありません、自己中心的な行動は控えましょう」

クロハ「なるほどなー」
マシロ「ためになりますわ」
100創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 12:57:38.12 ID:CewvLXE+
BBAー!俺だー!
一緒に茶してくれ!
101創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 13:35:36.84 ID:2jcyuHMw
いつの間にかロリスレになってたんだぜ?(迫真)
102創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 15:20:47.75 ID:BbiiTQh7
円川「筆記具は自ら持ち寄りましょう。誰かに借りれば、その考え自体が既にダメです。
もっとも、最近は会場が用意することも多くなりましたが、足りないことも考慮すべきです」

マシロ「ルールブックなどは?」

円川「当日それを遊ぶのがわかっているのなら、持ってくるのはいい考えです。
手元にあればGMの負担も減りますね」

クロハ「お菓子はー?」

円川「歓談はTRPGの楽しみです、お菓子や飲み物は皆で用意しましょう。
夏場になると水気でキャラクターシートが破れることがあるので、コースターやハンカチを準備しましょう。
こうすることでさりげなく、出来ておる喃と周りに印象付けることになります」

クロハ「なるほどなー」
マシロ「ためになりますわ」
103創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 19:40:36.02 ID:2jcyuHMw
セラ様達はもっと円川さん達を見習って欲しい
104創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 22:48:13.89 ID:638vE7WR
105創る名無しに見る名無し:2012/05/17(木) 22:50:07.87 ID:t9qdK/P1
ノリノリだなw
実は世話焼きというか、面倒見がいいという新たな一面がw
106創る名無しに見る名無し:2012/05/18(金) 11:03:17.16 ID:a8j5hsC8
発なんとかさん「あ、あれ……その役……わたし…あ……あれ?」
107創る名無しに見る名無し:2012/05/25(金) 22:01:22.92 ID:VHRWucad
TRPGスレの避難所ができました

TRPG in 創発避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1337950571/l50
108創る名無しに見る名無し:2012/05/25(金) 22:59:12.82 ID:7V5y8MRg
乙です
109創る名無しに見る名無し:2012/05/28(月) 00:37:01.99 ID:8UQRjG5/
置いとくね!
一人目 男性ナイトメア
19
14
15
15
13
16
スカウト2
フェンサー1

二人目 女性エルフ
21
21
9
9
17
15
ガンナー2
マギテック1
レンジャー1

三人目 女性ルーンフォーク
14
10
16
14
17
14
ソーサラー2
セージ1
経験値500
110創る名無しに見る名無し:2012/05/28(月) 00:39:16.11 ID:8UQRjG5/
続き
四人目女性タビット
8
12
11
11
26
19
フェアリー3

五人目男性
15
15
15
15
12
9
ファイター2
スカウト1
セージ1

じゃあね!サイコロ振る手間省いといたから!
111創る名無しに見る名無し:2012/05/28(月) 01:11:52.68 ID:V2MgWejk
それじゃNPC用に使わせてもらうね。うふふおっけー
112創る名無しに見る名無し:2012/06/22(金) 15:51:12.96 ID:8m/c+E2r
1・ワールドオブダークネス
2・放課後怪奇倶楽部
3・ガープス
113創る名無しに見る名無し:2012/07/11(水) 00:54:05.01 ID:673xstbm
先日、創発絵茶つかってオンセしてみましたの。
・・・GM難しかった・・・ orz

そんなわけでいめぇじ図
http://dl6.getuploader.com/g/6%7Csousaku/684/capture0710.png
114創る名無しに見る名無し:2012/07/11(水) 01:02:33.48 ID:bG4cGowC
はさみさんの座布団役に立ってねえ!?
115創る名無しに見る名無し:2012/07/11(水) 01:04:57.47 ID:b/tjKlN9
かわゆす
116創る名無しに見る名無し:2012/07/11(水) 09:44:55.49 ID:v7cqT0F8
かわええ
117創る名無しに見る名無し:2012/07/16(月) 21:05:15.86 ID:BoywJyT6
円川「講義は終わりです。それでは実習とまいりましょう。テキストTのP61をマシロさん」

マシロ「通常作成でPCを作成するときは、まず種族と生まれを決めます。
 種族はそれぞれ見た目や生まれなどの特徴が違い、能力値は特有の特殊能力などに差があります。
 本書で選べる種族は『人間』『エルフ』『ドワーフ』『タビット』『ルーンフォーク』『ナイトメア』の六種類です」

円川「はい。それがあなた方が別世界で冒険することになる分身ですね。内容を良く吟味して決めましょう。
 性別や名前に特に注意はありません、迷ったら自分と同じにしましょう」

マシロ「うーん、どれにしようかな。お姉さまはどうします?」
クロハ「ニンゲン。早く人間になりたーい」
マシロ「なるほど、じゃあ私も『人間』を選択しますわ」

円川「よろしい、では生まれの決定を。自分で決めてもいいですし、ダイスで決めて良いですよ」

マシロ「良くわからないからダイスにします」

円川「よろしい、それでは順序にそって作成しましょうかね」




118創る名無しに見る名無し:2012/07/16(月) 21:07:12.23 ID:BoywJyT6

 プレイヤー名  マシロ
 キャラクター名 マシロ・グレイマウザー

 性別・人間 年齢・15歳 生まれ・軽戦士  剣の加護/運命変転

冒険者レベル・・・2  経験点・・・500  所持金・・・382G

器用度 20 +3  フェンサー 2
敏捷度 17 +2  スカウト  1
筋力  17 +2   レンジャー 1
生命力 15 +2  
知力  12 +2
精神力 11 +1

HP_21 MP_11

生命抵抗力_4  精神抵抗力_3

魔物知識_0  先制力_3 移動力_17/51

命中力_5  追加ダメージ_4  威力R・・・8
回避力_4  防護点_3

戦闘特技
 ≪ 武器習熟/ソード ≫

言語     会話 読文
交易共通語 ○  ○
スカイリム  ○  ○

装備品
 ・レイピア ・バックラー ・ソフトレザー

所持品
 ・冒険者セット ・スカウト用ツール ・ランタン ・油×3 ・ベルトポーチ

 着替えセット 普段着(シャツ×3 スカート×3) 食器セット 調理器具セット

服飾品
 頭‥‥  ニット製の帽子
 背中‥‥ ハーフマント
 腰‥‥  ベルト
 足‥‥  ブーツ

経歴
・血縁者と死別したことがある
・魔物を倒したことがある
119創る名無しに見る名無し:2012/07/16(月) 21:08:43.14 ID:BoywJyT6
 プレイヤー名  クロハ
 キャラクター名 クロハ・ファファード

 性別・人間 年齢・15歳 生まれ・神官  剣の加護/運命変転

冒険者レベル・・・2  経験点・・・500  所持金・・・10G

器用度 12 +2  プリースト 2
敏捷度 11 +1  ファイター 1
筋力  16 +2   セージ   1
生命力 17 +2  
知力  16 +2
精神力 18 +3

HP_23 MP_24

生命抵抗力_4  精神抵抗力_5

魔物知識_3  先制力_0 移動力_11/33

命中力_4  追加ダメージ_4  威力R・・・15
回避力_2  防護点_7

戦闘特技
 ≪ 防具習熟/金属鎧 ≫

言語     会話 読文
交易共通語 ○  ○
スカイリム  ○  ○
魔法文明語     ○

装備品
 ・ヘビーメイス ・スプリントアーマー ・ラウンジシールド

所持品
 ・冒険者セット

服飾品
 首‥‥  聖印
 背中‥‥ ロングマント

経歴
・年の離れた友人がいた
・大けがをしたことがある
120創る名無しに見る名無し:2012/07/16(月) 21:09:24.13 ID:BoywJyT6
クロハ「上手に出来ましたー」
マシロ「慣れないと時間がかかりますわ」

円川「はい、これでキャラ作成は終わりました。自己紹介をお願いします」

マシロ「自己紹介ですか?」

円川「なぜそのキャラが冒険に出ることになったのか、まあ簡単な理由つけですね。
 設定を吹き込むことにより、ただの数値の羅列から離れます。また、ロールプレイもしやすくなります。
 でも二人は初めてですので、私が簡単な設定を付け加えますね」

マシロ「はい、お願いします。ところで質問いいですか?」

円川「なんでしょう」

マシロ「テキストにはUとVがありましたが、今は使わないんでしょうか?」

円川「それは慣れたら使用いたします。初めにあっちこっち本を開くのは煩雑ですからね。
 まずは一冊。きちんと理解しましょう」

クロハ「なるほどなー」

マシロ「あと、地方語のスカイリムというのはなんでしょうか? ラクシア大陸にはそのような地名が無かったのですが……

円川「それは簡単です。遊ぶのはテラスティア大陸ではない別の大陸だからです。
 でもシステムは変えませんのでご安心を」

マシロ「はぁ……」

クロハ「見せてもらおうかー創発のGMの性能とやらをー」

円川「うふふ、そう焦らないでください。まあとりあえず、小休止といきますか」

マシロ「はい、先生」
クロハ「ハーイ」
121創る名無しに見る名無し:2012/07/16(月) 21:10:14.61 ID:BoywJyT6
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=2-_g8NZr1tA

冒険者を目指し、外の世界へと飛び出した二人
だが運命の悪戯か、罪人として捕縛され護送されてしまう
無慈悲なる刃が罪人たちの首を落とし、二人にへとも向けられる
悪夢か それとも現実か
天をとどろく咆哮が二人を英雄にへと目を覚まさせる

次回 「開始五分で犯罪者」

次回の卓へ……コラー・ディーン!
122創る名無しに見る名無し:2012/07/16(月) 22:28:18.30 ID:LYoF9B8T
昔はお前のようなGMだったが、膝に矢を受けてしまってな…
123創る名無しに見る名無し:2012/07/17(火) 01:27:07.25 ID:S5H3l/xu
白黒ちゃんが前回の緩いのから本格的な方向に進んできたな
124創る名無しに見る名無し:2012/07/17(火) 04:02:04.54 ID:FJ+eQkf1
二人ともボーナスブレイクすればそこそこ強くなりそうな
125創る名無しに見る名無し:2012/07/17(火) 15:10:08.12 ID:yzAayoFH
どちらも好きな俺期待
ドヴァーキン
126創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:17:52.16 ID:qTxin6pp

――家族が居た。
歳の離れた、優しい兄だった。
いつも側については兄を困らせていた。
困った顔をして兄は次に笑っていた。
いつもこんな生活が続くと思っていた。

ある日、魔物が村に襲ってくるという事件があった。

大人たちは手に手に武器を取り、立ち向かった。
兄も、震える手で武器を取った。

その日の事は良く覚えていない。

覚えているのは地に伏している兄と倒れた魔物。
そして、朱に染まった己の両手。

あれから、幾年が過ぎ兄と同じ年齢になった。
兄はどんなことを思っていたのだろう。
どんなことをやりたかったのだろう。
ふと外の世界に興味を持ち、マシロ・グレイマウザーは旅立つ。
127創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:18:33.62 ID:qTxin6pp

――友人が居た。
とはいっても、むこうは友と思っていなかったのかもしれない。
その人は小さい自分に、色々なことを教えてくれた。
知識というものは楽しい。知っているという事は面白い。
そう、教えてくれた人だった。

ある日、魔物が村に襲ってくるという事件があった。

大人たちは手に手に武器を取り、立ち向かった。
その人も、震える手で武器を取った。

その日の事は良く覚えていない。

魔物に襲われて、意識がはっきりとしない自分。
そして後で、大切な友が亡くなったことを知らされた。

あれから、幾年が過ぎ彼と同じ年齢になった。
彼の妹が旅に出るのだと聞かされた。
おそらく、外にはさらに魔物が多いのだろう。
知識欲と縁、クロハ・ファファードは旅立つ。
128創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:19:17.13 ID:qTxin6pp
円川「こんな感じになりました」

クロハ「おー」
マシロ「なかなかですわ」

円川「それは何よりです。あとクロハさん、プリースト技能を選択しましたので信仰する神を選択してください」

クロハ「お?」

円川「神聖魔法は神に奇跡を願って発動する技なので、無信仰だと発動しません。
 貴方が装備している聖印は、その信仰神のシンボルなのですよ」

マシロ「具体的に何があるのですか?」

円川「P177とP277を参考に、第二の剣系はNPC用なのでそれ以外で」

クロハ「う〜ん」

少し悩んだ末にクロハはキルヒアを選択しました

円川「賢神キルヒアですね。セージも取得していますし、良い選択です。知識の探求を美徳としています」

さて、円川は二人を前に口を開く

円川「私は漫画やゲームが好きです。もちろんアニメや映画もね。だからシナリオの元ネタにすることが多いです。
 でもでも、セッション中にそのことを口にしてはいけません、何故だかわかりますか?」

クロハ「なんだろー」

円川「たとえばですね、貴女の他の誰かが『わかった、これって元ネタはアレだね、じゃあ真相はこうだねこうすればいいんだね』
 とベラベラぶっちゃけてごらんなさい。ネタを知らなかった他の方々興醒めでしょう? そういうのは終わってからですね」

マシロ「ふむ」

円川「またGMのルール裁定に口を挟んだりですね、他人のロールプレイを批判したりはいけません。
 口論をしにきた訳じゃないんです。テーブルトークをしにきたわけなんですから。
 不満や改善点は、シナリオ終了時に飲食しながらでも突き合せてください」

マシロ「ふむむ」

円川「TRPGというのは予定調和なんです。GMとPCのやりとりが無いと作れません。
 おたがいに楽しめるように、良い関係を作っていきましょう。早い話が空気読めって訳です」

クロハ「なるほどー」
マシロ「ためになりますわ」

円川「まあそんなこんな言いましたが、基本は一つ」

にっこりと円川は笑った

円川「楽しみましょうって事です。それでは始めますか」
129創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:20:03.91 ID:qTxin6pp

――山道。
岩肌が露出した険しい山道。ぽつぽつと木々が立ち込めているが寒々とした雰囲気は消せない。
その中を音を立てて馬車が走っていく。
中には幾人かの人。馬車の周りには囲むように、騎馬隊が囲んでいる。
それらが二つ、三つ。
共通しているのは、重苦しい雰囲気だった――

円川(GM)「そしてその馬車に、二人の姿もあります」

マシロ「冒険の旅ですね!」

GM「ええ、手枷をつけられた状態ですね」

マシロ「……え。……ええ?」

GM「この馬車は囚人護送用の馬車です。周りにいるのは帝国軍に属する兵士です」

マシロ「え、ちょ。ど、どうしてですか」

GM「はい、現状把握の為に見識判定ですね。お二人とも達成度をどうぞ」

見識判定・・・成功すると知ろうとしていた事柄の知識を持っている。失敗すると知っていない、または思い出せない
       達成値が高ければより詳しくその事柄を知っていることになる

マシロ「ええと、サイコロ二個に知力ボーナスを足すんでしたっけ?」

GM「技能を持っていれば足せます。だからマシロさんはダイス二個のみ、これを平目といいます。
 クロハさんはセージ技能持っていますので、2D+3ですね」

セッション始まって最初のロール……!
  マシロの出目……3
  クロハの出目……7

マシロは出目そのままの値となるので達成値は3、クロハは+3するので達成値は10
GMが設定した値は5だったのでクロハ success
10以上だったので、GMは更に深く情報を与える事にしました。

GM「マシロは疲れからかぼんやりとして思い出せない。一方のクロハは段々と記憶を思い出してくる」

マシロ「ぐぬぬ」
クロハ「えへー」
130創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:20:54.09 ID:qTxin6pp
国境の宿場。二人はその中のひとつのの宿に泊まったのだった。
これからおこる冒険へと期待を膨らませて。
村からあまり出た事の無かった二人には、周りの人々がどういう者達だったのかも気づきもしない。
帝国へと反抗を試みる反乱軍、その本隊へ合流せんと試みる一団が居たのだ。
深夜、かがり火と共に帝国軍が宿場街道を封鎖し、宿の中へとなだれこむ。
二人は反乱軍の一味として、捕えられたのだった。

GM「まあ簡潔に言えば、怪しい連中と同じ場所にいたから容疑者として一緒に引っ張られてきたて訳ですね」

マシロ「なんなんですかそれ。……ちょっと待ってください、装備品とかは?」

GM「はっはっは、何言ってるんですか。囚人がそんなの持ってるわけないじゃないですか」

マシロ「ええ!? そんなのありですの!」
クロハ「弱ったなー」
マシロ「お姉さま、もっと何とか言ってください! あのスプリントアーマー、520Gもしたんですよ!」

GM「ガチャガチャと手枷を鳴らしながら二人が喋っていると、馬車の中の人物が話しかけてきます。
 外見は20代半ば、結構な顔つきですね。男はレイロフと名乗ります」

マシロ「レイロフ? それは私たちの知っている人達ですか?」

GM「いや、判定するまでもなく知らない人ですね。だいいち貴方たちの村はここから大分離れています」

クロハ「悪い人?」

GM「そこまでは測りかねますね。しかしレイロフはこの状況にあって落ち着いています」

マシロ「んー、まあ、話しかけくるのなら聞きます。相手は兵士ですか?」

GM「いや、あなたたちと同じ手枷をはめられた囚人ですね。その他に馬車にはあと二人います。
 一人は同じように手枷を、もう一人はさらに猿轡までつけられていますね」

クロハ「その人たち知っている?」

GM「……ふむ、じゃあもう一度見識判定ですかね」

ダイスロール! コロコロ……
  マシロの達成値……9
  クロハの達成値……15

GM「……15?」

クロハ「うん」

GM「えーと、それって12にボーナス3を足して15ということですか?」

クロハ「そうだよー」

GM「すいません、それはクリティカルです。6ゾロの目は修正や達成値に関係なく、成功です。
 私の説明が足りなかったです。反対に1ゾロはどんな値でも失敗になります」

クロハ「なるほどー」

GM(恐ろしい子……)
131創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:22:21.14 ID:qTxin6pp
クロハはその顔を知っていた。
肖像画を見たことがあったかは良く覚えていない。
だがその猿轡を咬ませられながらも衰える事の無い、その決意有る目をクロハは知っていた。
「ウルフリック……ウルフリック・ストームクローク……」
北の都市、ウインドヘルムの首長。そして、スカイリムの反乱軍を指揮する男。
「その通りだ、お嬢ちゃん。この方が真の上級王ウルフリック・ストームクロークだ」
クロハの呟きに、レイロフが相槌をうつ。
蚊帳の外だったもう一人の男が、その言葉に首を傾けた。
「ストームクローク? 何てこった、じゃあアンタらが反乱軍なのかよ!」
「反乱軍、とは心外だな。スカイリムに混沌をもたらしているのは帝国の方だ」
「同じ事だ、俺には関係ねえ! くそったれ……あんたと同じ宿にさえいなければ、今頃国境を抜けていたのに……」
「そいつは残念だったな。まあこうなったら乗りかかった船だ兄弟」
周りには兵士、身体には手枷。これからどうなるかもわからないというのにレイロフは落ち着いていた。
いや、すでに覚悟を決めているのかもしれない。
ウルフリックの方も、うつむき加減で微動だにしていない。

マシロ「うーん、この人たちを助けるために別働隊が来るとか? だから落ち着いていているのかしら」

GM「さあどうでしょうかね。もう一人の男はロキールという名だそうです、レイロフとウルフリックが反乱軍。
 ロキールさんは貴方たちと同じく一緒に連れてこられた人っぽいです」

マシロ「同じ宿に泊まっていたからスパイか何かと疑われたわけですか」

GM「そういうことですね、でまとめて護送中と」

マシロ「あのGM、質問いいですか」

GM「なんでしょう」

マシロ「仮にここから逃げるとしたら、出来そうな気配ですか?」

GM「ふむ」

円川さんはマスタースクリーンの中でちらりとデータを確認します

GM「馬車の前後には馬に乗った兵士が数人、もちろん武装しています。対するあなたは丸腰に手枷。
 それでも逃げれると思うのならどうぞ」

マシロ「無理っぽい……ですわよ」

クロハ「大丈夫だよマシロちゃん」

マシロ「お姉さま?」

クロハ「オープニングイベントって奴だよ! なんとかなるよ、きっと」

GM(ぶっちゃけたー! まあそうなんですけどー!)

GM「まあ、そんなこんなで馬車は移動していきます。だんだんと街が見えて来ますね」
132創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:23:48.63 ID:qTxin6pp
「ああ、ライフォス様ティダン様キルヒア様アストリア様グレンダール様……とにかく誰かお助けを」
「見ろ、ヘルゲンの街だ。昔はあそこにひらめく帝国の旗が、誇らしく見えたもんだがな」

不安に押しつぶされそうになるロキールと、感傷にふけるレイロフ。
マシロとクロハも無言になっている。中の不安ははじけそうだ。
馬車が街の中へと入り止まる。武器を構えた兵士たちが囲み、剣で促す。
下りろ、との事だろう。

GM「反乱軍の人達は抵抗するそぶりもなく、しゅくしゅくと歩いて行きますよ」

マシロ「こっちもついていきます、抵抗しても無駄そうですし」

GM「連れてかれた先は街の中央ですね。斧を持った処刑人と石台があります。街の人達は遠巻きに見てますね」

マシロ「えー、と……えーとー何かすごく嫌な予感がするんですが」

GM「貴女たちの前に一人の帝国軍が来ますね、手には台帳を持っています」

GM「『俺はハドバルだ、嘘を今更ついても無駄だ。何者かを言え』と言ってきますね」

マシロ「おお? ひょっとして疑惑を晴らすチャンスですね? 正直に名のります」

GM「クロハさんはどうします?」

クロハ「もちろん名乗る。マシロとクロハ、ここにあり」

ハドバルは二人の名前を聞くと台帳をぺらぺらとめくっていく。
しばらくして怪訝な顔を浮かべ他の帝国軍に報告する。
「どうします、隊長? こいつらはリストにありません」

マシロ「きましたわー! 救出! 無罪!」

マシロちゃんの笑みに、円川さんも微笑み返します。

GM「隊長はハドバルに返しますね『誰でも良い、繋がりがあれば殺すだけよ』と」

マシロ「……」

GM「さて、そうこうしているうちに、マシロの両肩を兵士が押さえつけて中央に引きずりだしますね。
 石台に顔を乗せさせ顔を無理やり横にさせます。片頬が冷たいですね、すこし滲んだ視界には遠巻きに見ている群衆、
 そしてクロハの姿が見えます。あ、もちろんクロハの周りにも兵士がいますね」

クロハ「むー、助けれない?」

GM「助けようとすると、兵士たちが剣で黙って見てろと言わんばかりに囲みますね」

クロハ「手枷パーンチ」

GM「oh……クロハちゃん、筋力判定をお願いします」

コロコロコロ……

達成値は12 しかしGMが失敗と宣告

GM「残念、助け出そうとしますが兵士たちに押さえつけられます。『慌てなくてもお前の番は来る!」

クロハ「ムムムムム」

マシロ「おーねーえーさーまー」
133創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:24:33.84 ID:qTxin6pp
GM「さて、そうこうしているうちに処刑人がマシロの側に立ち、斧を振り上げますね」

マシロ「そうだ、これは夢ですわ。私は今、夢をみているんですわ。
 目が覚めたとき私はまだ布団の中、起きたらお母様におはようの挨拶をして、朝ごはんを食べて、
 涼しい午前中にスイカを食べながら勉強して、午後からお姉さまとプールに行って思いっきり遊ぶんですわ……」

GM「はいはい、マシロさん、クロハさん、精神抵抗チェックよろしいですか」

マシロ「ウフフ……もうなんだっていいですわ……」

コロコロコロ……

  マシロの達成値……8
  クロハの達成値……15

GM「二人は突然の轟音と振動により、意識朦朧となりました。周りの兵士たちもですね」

マシロ「ほへ?」

GM「朦朧状態から回復すると、周りは阿鼻叫喚です。瓦礫と炎、街が一瞬にしてsenkaされています」

クロハ「何がおこったの?」

GM「二人が状況を把握するために辺りを見回すと、全長10Mを超える魔物が空飛んでます。一応、魔物判定どうぞ」

コロコロコロ……

  マシロの達成値……7
  クロハの達成値……12

GM「ふむ、マシロはわかりませんが、クロハはかろうじてわかりますね。正式な個体名はわかりませんが、
 あれは古のドラゴンであるということがわかります」

マシロ「oh・・・」
クロハ「お〜」
134創る名無しに見る名無し:2012/07/19(木) 23:25:15.55 ID:qTxin6pp
爆音。熱風。怒号。
朦朧とする中、マシロは立ち上がった。
どういうことだろうか。たしか、自分は処刑されようとしたはず。
辺りを見回すと、瓦礫と炎の中を逃げ惑う人々がいた。
その中から、クロハがかけよってくる。
その姿を見て安堵するマシロ。
その二人の頭上を巨大な陰が横切った。

――トール……シュル!

見上げると、羽の生えた大きな巨躯。
爬虫類を思わせるその身体は刺々しい黒鱗に覆われており、無慈悲な双眸は悠然と猊下の人間たちを見下ろしていた。
丸太のような牙が生えた口からは、ちろちろと朱が溢れ出す。

――トール……シュル!

そのモノが吠えると、強大な炎が吐き出され辺りは熱気に包まれる。
家屋が、あっという間に薪木のように燃え盛る。
兵士たちは、すでに囚人を相手にしている余裕もなく、ドラゴンに立ち向かっている。
焼け出された街々から、人々が泣き叫び我先にへと逃げ出していた。
地獄絵図。
余りの事に立ちすくむマシロの横で、クロハが震える。
「ドラゴン……」
蛇に、いやドラゴンに見つめられた人間の二人を、一人の男の声が正気へと戻した。
「こっちだお二人さん! 幸運は二度話しかけたりはしないぜ!」
それは、この混乱に乗じて逃げ出さんとする、レイロフの姿であった。



今回はここまで
書き溜めて投下した方がいいかもしれぬかもしれぬ
135創る名無しに見る名無し:2012/07/20(金) 14:24:49.66 ID:n/MR+5SU
なんだか引き込まれる展開
136創る名無しに見る名無し:2012/07/21(土) 15:13:31.81 ID:mX7dy/J0
使ってくれ、よかったら

一行アイデアの殿堂「アイデア・ツイーティ」
http://space.geocities.jp/cornorposts/ideaTweetyStart.html
137創る名無しに見る名無し:2012/07/22(日) 07:49:54.03 ID:sjouHOj3
使ってくれ、よかったら(;´・ω・)っ*

いきなりドラゴンはやばいw二人のSAN値が心配
138創る名無しに見る名無し:2012/08/01(水) 23:03:17.38 ID:uttqHroa
GM「と、いうわけでレイロフは貴方たちにむかって手を振ってます。見張り塔の中に避難しろというニュアンスですね」

マシロ「周りはどうなっているのでしょう?」

GM「空飛ぶドラゴンにむかって射かける兵士や逃げ惑う住民、あとはドラゴンの攻撃によって破壊された町並みですかね」

クロハ「何も持ってないし、逃げた方が良い」

マシロ「ですわね、とりあえず避難します」

GM「OK、塔の中には囚人たち、ウルフリックとその仲間たちが居ます。みんな不安げな顔をしていますね。
 何か逃げる算段を相談していますが、そのうちウルフリックはレイロフに命じます」

「レイロフ、お前は退路と囚われた仲間達を探せ。こちらも別の退路を探す」
「わかりました、ウルフリック王」
レイロフは二人にむかって尋ねます。
「乗りかかった船だ、アンタたちも協力してくれないか? お互い帝国にいい気分はしていないだろう?」

クロハ「つまり、どういうこと?」

GM「ここから脱出を企んでいるのですが、その前に未だ囚われている仲間達を解放しようと計画しているのです」

マシロ「ふーん、意外と情に熱いんですわね」

GM「『危険な賭けだが……押収された品々には武器もあるからな』とレイロフは言います」

マシロ「あ、そうかアタシ達丸腰でしたわね」
クロハ「うん」

マシロ「えーと、その、場所とかはわかっているんでしょうか? 押収品とか色々」

GM「ストームクロークの中には一般人として何度かこの街に来た事があります、場所はだいたいわかりますね」
 それに、とレイロフは付け加えます。『実際の所、襲撃でこちらも負傷した奴がいる、アンタたちは大丈夫そうだしな』」

マシロ「なるほどね。GM」

GM「なんでしょう?」

マシロ「あたしたちどうすればいいんでしょうか?」

GM「どうするか、はプレイヤーが決める事ですね。しかしGMとして指針を示すならば、以下の事ですかね。
   1.レイロフと協力して脱出を図る
   2.自力で脱出を図る
   3.逃げられない、現実は非常である」

マシロ「自力で脱出を図る……か、うーん、ドラゴン襲撃の混乱なら兵士に見つかり難いとは思いますけど」
クロハ「丸腰だね」
マシロ「ですわね」
クロハ「あ」
マシロ「どうしました、お姉さま?」
クロハ「ねえねえ、アタシ達ってここら辺の地理詳しいのかな?」
マシロ「あ……どうなんでしょうか。どうなんです、GM?」
139創る名無しに見る名無し:2012/08/01(水) 23:03:59.98 ID:uttqHroa
GM「良い質問ですね、クロハが持っているセージ技能は知識一般の事柄に通じている技能です。
 見識判定に成功すれば、プレイヤーが知っていなくてもキャラクターは知っていることになります」

クロハ「つまり……どういうことだってばよ?」

GM「マスターの裁量としましては、セージレベル1のクロハは大まかな地理は頭に有る、とします。
 ただし正確な方向と距離は知りません、詳しく知りたいとなると判定ですかね」

クロハ「なるほどなー」
マシロ「うーん」

自力か他力か、どうするかで二人は悩み始めました。
円川さんはマスタースクリーンの向こう側で静かに考えます。

円川(通常ならお約束合いの手でプレイヤーはレイロフと同行、なのですがやはり初心者ですね。
 だが、ルーキーを育てることこそGMの醍醐味……)

GM「二人が悩んでいると、ウルフリックが話しかけてきます。
 『レイロフ、どうやらこのお嬢さんがたは我々を犯罪者と勘違いされているようだ。
 我々はストームクローク、スカイリムに平和を取り戻さんと願う者達。今は礼の約束をすることもできないが、
 どうか同胞を助けるために力をお貸し願えないだろうか』とね」

マシロ「うーん……頼られて悪い気はしませんね」
クロハ「どの道、脱出するのなら人が多い方が良くない?」
マシロ「そう……ですわね。ウルフリックさん、ここから逃げることが出来たら報酬を頂きたいのですが……」

GM「ウルフリックの名にかけて、約束しよう」

マシロ「私たちは誰と行動を共にすればいいんですか?」

GM「レイロフさんですね、彼の案内で、留置場に突入します」

クロハ「留置場?」

GM「囚人達を閉じ込める牢屋がありますからね、そして現在はドラゴンの襲撃によって半壊しています」

マシロ「なるほど」

GM「『よし、善は急げだ。こっちだ!』とレイロフは促しますね』」

マシロ「もちろんです、とっとオサラバしますわ」
クロハ「アラホラサッサー」
140創る名無しに見る名無し:2012/08/01(水) 23:04:43.72 ID:uttqHroa
瓦礫とくすぶる煙。
一刻前は街だった場所で、空飛ぶ巨躯の咆哮が響きわたる。
人は未知なる物に恐怖する。
おとぎ話でしか存在を知らないモノ、ドラゴン。
それが現実となって自分たちの頭上を飛びかい、周りに死をまき散らす。

――トール……シュル!

その音が響き渡ればなすすべもなく人は炎に包まれる。
恐怖が渦となり、行動に遅延をもたらす。
帝国軍はさすがに己を奮い立たせ、応戦していたが効果はあがってない。
ドラゴンとの死闘など、誰が教練出来ようか。
人々が上を気にしながら逃げ惑うなか、三つの影が地を這うようにある場所へと向かっていた。

GM「ついた先は留置場ですね。おそらく普段は鍵がかかっているようなのですが、襲撃を受けて扉は半壊してます。
 少し力を入れると簡単に壊れますね」

マシロ「いわゆる火事場泥棒って奴ですね」

GM「『まあそういうな、取り返しに来ただけさ』とレイロフは笑って中に入っていきます。
 中は人気が無く、少し乱雑な感じがする部屋です。入ってきたとは別に扉があり、そこには鍵がかかっています。
 『多分、牢屋へと続く扉だ。何か無いか探してみようぜ』」

クロハ「見識判定?」

GM「いいえ違いますね。同じ知力を使っての判定ですが、今度は探索判定になります。
 隠されているものを探し、見つけられるかどうかです。室内なのでスカウト技能を足します」

マシロ「レンジャーは屋外のみの探索ですね」

GM「ええそうです。誤解されやすいのですが、レンジャー=屋外、スカウト=屋内ではありません。
 殆どの判定はレンジャー=屋外、スカウト=屋内外問わずですが、レンジャー屋内OKのも有りますよ。
 102Pからの行為判定の種類に目を通しておきましょう」

クロハ「はーい」

マシロ(oh……だと思って両方取ってしまいましたわ)

気を取り直して判定……

  マシロの達成値……8
  クロハの達成値……4

GMの目標値は7 マシロ success

GM「クロハは気づきませんでしたが、マシロは目ざとく見つけます。作業机の中から鍵束を発見しました」

クロハ「おおー、マシロちゃんすごい!」
マシロ「えへへー」

GM「鍵束は先へ続く扉を開けられるようですね」

マシロ「あ、ちょっと待ってください。奥に何かあるか聞き耳出来ますか?」

GM「ほう……いいでしょう。判定をどうぞ」

  マシロの達成値……10

GM「マシロの耳には何も聞こえませんね」
141創る名無しに見る名無し:2012/08/01(水) 23:05:25.28 ID:uttqHroa
マシロ「何も聞こえない、ですか。居ないのか失敗したのか……わかりませんわ」

クロハ「成功したんじゃないの?」

GM「ええ、成功はしました。マシロは扉の先の音を聞くことに成功しています。
 ただし、もし相手が潜伏しており、達成値が11以上の場合マシロにはわかりません。
 成功しているけどわからない、そういう訳です」

クロハ「じゃあむこうに敵がいるの?」

GM「さあどうでしょう? 扉は静かですね」

クロハ「むむむむ」

マシロ「うーんうーん」

GM(さて……)

GM「二人がまごついていると、レイロフは扉を開けますよ『さあ、この先に仲間がいるはずだ!』とね」

マシロ「oh……」

ガシャリと、扉をあけレイロフは先へと進んでいく。
マシロとクロハも慌てて後をついていく。
扉の先は下り階段となっており、三人はゆっくりと進んでいく。
突き当りにはまたもや部屋、そして先にへと続く通路。
通路の先には鉄格子の部屋が並んでおり、中には囚人たちが囚われている。
部屋は更に散らかっていて、慌てていた様子が見て取れる。
レイロフは鍵束を取り出し格子にへと入れるが、鍵穴が合わない。
舌打ちすると、レイロフは二人に向き直った。
「どうやら鍵が合わないらしい。手分けをして探そうか」

マシロ「また捜索ですか?」

GM「そうです、今度は-1の判定でお願いします」

マシロ「達成値から-1するわけですね」

GM「そうです」

判定……

  マシロの達成値……10
  クロハの達成値……3

GM「マシロは牢屋A・B・C……と書かれている鍵束を見つけました。ついでに箱も」

マシロ「箱ですか?」

GM「証拠品などを納める箱のようですね、ストームクロークたちの武具や貴方たちの装備品などがごちゃごちゃと入ってます」

クロハ「おお!」
マシロ「おおおー! それって当然身に着けていいんですよね?」

GM「はい、キャラクターシートの装備欄は全てあるものとみなします。10分ほどで装備品を身に着けましたが、
 その間にレイロフは牢部屋をあけたようですね」
142創る名無しに見る名無し:2012/08/01(水) 23:06:26.21 ID:uttqHroa
ストームクローク達は牢屋から出ると、レイロフと喜びを分かち合っていた。
だがドラゴンの襲撃の報せを聞くと顔をしかめる。
どうすればいい? とストームクローク達はレイロフに尋ねた。
「とりあえず、上に居るウルフリック王と合流してくれ。俺は他に抜け道が無いか探してみる」
わかった、とそれぞれに武器を持ち駆け上がっていくストームクローク達。

GM「と、いうわけだお嬢ちゃん。脱出口を探そうや」

マシロ「脱出って……上に戻るんじゃないのですか」

GM「それがな、とレイロフは笑いますね」

レイロフが指差したのは通路の先、行き止まりの燭台だった。
そこだけ埃が無く、動かした形跡がある。
「多分、抜け道だな」
よいしょ、と燭台をひねると、軋みをあげて壁が上がっていく。
三人の目の前に、ぽっかりと小路が開いた。
「真新しいという事は、誰かが使ったということ。つまり……」

マシロ「私たち以外の誰かが使った、外に出られるかもしれないってことですね?」

GM「イエス」

マシロ「よーし、それじゃあ脱出ですわー!」

GM「OK、小路はそれなりに補修されていて進めない事は無い。だんだんと緑が増えていき、煉瓦ではなく地肌が見えてきます。
 そして、前方に灯りが……おっと、暗いのでカンテラをつけているという設定で」

クロハ「はーい」
マシロ「灯りって事は人? 敵でしょうか?」

GM「さてさて、その前に見つからないように隠密判定をお願いします。そうそう、クロハは金属鎧を身に着けていますね。
 なので、達成値に-4の修正がかかります」

クロハ「oh……」

判定……

  マシロの達成値……13
  クロハの達成値……4

円川はマスタースクリーンの中でダイスを転がし、ちらりと見る

GM「マシロは見事に隠れおおせました。が、側のクロハがガチャガチャと音を立てたために見つかります」

クロハ「だろうなー」

GM「人型が三人、貴方たちの前に現れました。不確定名『テイコクヘイシ』、戦闘です」



   次回、初戦闘
143創る名無しに見る名無し:2012/08/02(木) 00:44:49.75 ID:T0aZ4Gir
円川万歳!我らがGM!その名を称え、飲み歌おう♪
144創る名無しに見る名無し:2012/08/02(木) 13:53:59.63 ID:Yhg8+bii
おお、GMの誘導上手いなー
戦闘楽しみだわ
145創る名無しに見る名無し:2012/08/19(日) 18:42:54.08 ID:wcDNWOCA

      ○
              ↑
              10
              M
              ↓
    ●   ●
              ↑
              10
              M           A・マシロ
              ↓           B・クロハ
     A B C                 C・レイロフ


GM「だいたいの位置関係はこうです」

マシロ「前衛二人、後衛一人って事ですね」

GM「まあそんな所です。相手を把握するために魔物知識というものをします。これにより正体がわかります」

マシロ「なるほど。えーと、私はふりませんわ。セージ技能はお姉さまに任せます」

GM「ふむ、いいでしょう。ではクロハさん達成値をどうぞ」

クロハ「おおー!」

達成値は10

GM「ふむ、クロハの冷静な目が相手の能力を暴き立てます」


●:帝国兵士
 先制値:9 移動速度14 生命抵抗4(11) 精神抵抗3(10)

攻撃方法『武器』 命中4(11) 打撃点2d+2 回避3(10) 防護点3 HP20 MP10

特殊能力:特になし


○:帝国兵士
 先制値:8 移動速度12 生命抵抗4(11) 精神抵抗3(10)

攻撃方法『弓』 命中4(11) 打撃点2d+1 回避3(10) 防護点2 HP18 MP10
特殊能力
弓…弓は射程20Mの飛び道具として扱う
精密射撃…乱戦エリアに攻撃しても誤射しない
146創る名無しに見る名無し:2012/08/19(日) 18:43:35.57 ID:wcDNWOCA
マシロ「なんでこんなところにこんな兵が」

レイロフ「オタついている所をみると脱走兵のようだぜ。ドラゴンから逃げ出したんだろうな」

マシロ「ふーん、だったら話し合えば回避できるのかな」

GM「どうやらそういう訳にはいかないようです。兵士たちはストームクロークを見ると身構えますね」

マシロ「同類って訳ですか……いいでしょう、戦いますわよお姉さま!」

クロハ「アイアイサー!」

GM「ふふふ物々しい。では先制判定をどうぞ」

マシロ「えーと、これは9以上だせば私たちが先ってことですか?」

GM「そうです」

マシロ「よーし行きますわよ」

コロコロコロ……

  マシロの達成値……ファンブル!
  クロハの達成値……9
  レイロフの達成値……7

マシロ「oh……」

GM「おめでとうございます、経験点50点獲得です。クロハさんが振ってないと危なかったですね」

マシロ「す、すみませんお姉さま」

クロハ「気にしないよ! 叩くよ! どうすればいいの?」

GM「まずプレイヤーが出来る事は『移動』、全力か制限か通常か。全力だと他の行動は取れません。
 制限では魔法も攻撃も出来ますが、通常だと魔法は使えません」

クロハ「アタシが持ってる武器って近づかないとダメなんだよね?」

GM「そうです」

クロハ「んー、じゃあ近づいてぶん殴る!」

      ○                 ○・帝国弓
              ↑         ●・帝国兵士
              10
              M
              ↓
    ●  ●
    B         ↑
              10
              M           A・マシロ
              ↓           B・クロハ
     A   C                 C・レイロフ
147創る名無しに見る名無し:2012/08/19(日) 18:44:17.64 ID:wcDNWOCA
GM「OK、これにより乱戦エリア発生です」

      ○                 ○・帝国弓
              ↑         ●・帝国兵士
              10
              M
    ∴         ↓
   ∴●∴  ●
   ∵B∵        ↑
    ∵         10
              M           A・マシロ
              ↓           B・クロハ
     A   C                 C・レイロフ

クロハ「乱戦エリア?」

GM「まあ早い話が戦闘区域です。もし仮に次のラウンド、クロハさんが突っ走って奥の弓兵にむかうとするならば
 -4のペナルティを受けます」

クロハ「ふむむ」

GM「次に主動作と副動作ですね。しかし現在クロハさんが行える動作は攻撃くらいしかありませんが」

クロハ「じゃあ攻撃」

GM「振るの面倒なので、上記の通りに。防御側優先ですので11以上出さないと当たりませんよ」

クロハ「おーけい!」

命中値は13! 余裕で命中!

クロハ「レーティングが……追加ダメージが……ええと、10点」

GM「ぐーわー。中々の威力、クロハの攻撃で相手は三分の一体力を減らしました」

マシロ「よーし、次は私の番ですわ!」

攻撃、命中、ダメージは8

GM「ではレイロフさんが近づいて攻撃……相手は戦闘不能ですね。これで手番終了」
148創る名無しに見る名無し:2012/08/19(日) 18:44:59.25 ID:wcDNWOCA

      ○                 ○・帝国弓
              ↑         ●・帝国兵士
              10
              M
              ↓
       ●
   ABC         ↑
              10
              M           A・マシロ
              ↓           B・クロハ
                           C・レイロフ

GM「弓兵の攻撃です。装甲の弱そうなマシロさんへ、命中11」

マシロ「はっ!」

コロコロコロ……11

GM「防御側優先で回避ですね。兵士の攻撃です、クロハさんに11」

クロハ「当たった」

GM「ダメージは7点です」

クロハ「防いだ」

GM「はい」





さしたる苦戦もせず、マシロ達は兵士たちを撃破しました。戦利品もゲットです。

「ぐはっ……」
最後の一人が地に伏す。
息も上がることなく三人は初戦を制した。
兵士たちの先には道が続いている。
先遣隊か? それとも仲間を見捨てて?
どちらにせよ、頭上のドラゴンに自分たちも勝てない。
ここは有効利用させてもらおう。
三人はさらに先へと進むことにした。
149創る名無しに見る名無し:2012/08/19(日) 18:45:48.85 ID:wcDNWOCA
GM「辺りはだんだんと草木が増え、なだらかになっていきます。そしてその先には松明ではない灯りが。
 どうやら日光のようです」

クロハ「出口?」

GM「そうですね、喜び勇む三人は足を速めますが、通路の行く手には大きな熊がいます」

マシロ「熊?」

GM「そうです、足音を忍ばせない隠密なら戦闘を回避できそうです」

クロハ「む……」
マシロ「oh……」

コロコロコロ……

判定は、もちろん失敗!

         \   ∩─ー、    ====
           \/ ● 、_ `ヽ   ======
           / \( ●  ● |つ
           |   X_入__ノ   ミ   そんな隠密で俺様が釣られクマ――!
            、 (_/   ノ /⌒l
            /\___ノ゙_/  /  =====
            〈         __ノ  ====
            \ \_    \
             \___)     \   ======   (´⌒
                \   ___ \__  (´⌒;;(´⌒;;
                  \___)___)(´;;⌒  (´⌒;;  ズザザザ


マシロ・クロハ「ですよねー」

そして魔物判定 達成値は……13

GM「ふむ、惜しい。弱点まではわからなかったようですね」

クロハ「むー、残念」

マシロ(……え?)

GM「でも熊の強さはわかりますよ」

グリズリー 知名度10/14 先制値/12 生命抵抗7(14) 精神抵抗4(11)移動速度18M

攻撃方法『爪』 命中6(13) 打撃点2d+6 回避5(12) 防護点5 HP39 MP10

特殊能力
二回攻撃:両手の爪を使い一体の対象を二回攻撃できます
ベアハッグ:二回攻撃が両方命中した場合、対象を抱え込みます。
      対象は移動と近接攻撃・射撃攻撃が出来なくなります。
      また、次の手番にこの魔物は自動的に相手に「2d+12」のダメージを相手に与えます。
      相手は自分の手番に「冒険者レベル+筋力ボーナス」で引きはがしを試みることが出来ます。
      目標値は爪が当たった時の命中値(より高い方)です。成功すれば脱出できます。
      引きはがしは他のプレイヤーも試みることが出来ます。
      ベアハッグによって抱え込んでいる間、この魔物は他のプレイヤーを攻撃できません。
      解放するならば補助動作です。
全力攻撃:打撃点を+4点します。次の手番まで回避に-2のペナルティを受けます。
150創る名無しに見る名無し:2012/08/19(日) 18:46:30.52 ID:wcDNWOCA
マシロ「……え、ちょ、え、ちょ」

レイロフ「やれやれ、最後の最後に厄介な事だな、気張るぜ嬢ちゃんたち!」

クロハ「おおー!」

マシロ「あのGM」

GM「はい」

マシロ「モンスターレベルいくつですか」

GM「グリズリーを弱くしていますので、レベル4ですよ。どうしました?」

マシロ「……」

GM「あ、言い忘れました。レイロフさんは戦闘開始前に二人へポーションを渡します」

クロハ「やったー」

マシロ「…………」

クロハ「マシロちゃん?」

マシロ「知ーらないー街をー歩いてみたーいーど−こかー遠い所へー行きたーいー」



風雲急を告げるボス戦は次回
151創る名無しに見る名無し:2012/08/20(月) 17:06:39.12 ID:DHqfZh8p
乙!
やっぱレベルの高い敵が出てくるとドキドキするなぁ
152創る名無しに見る名無し:2012/09/01(土) 23:23:24.83 ID:MCHlfbBH
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20120831055/

オンラインでTRPG……だと!?
153創る名無しに見る名無し:2012/09/04(火) 15:52:17.26 ID:A8k9t+wz
オンラインセッションの場を整備して提供してるのか
面白い試みだw
154創る名無しに見る名無し:2012/10/14(日) 12:06:24.61 ID:Y9jVa3I5
某所のはさみ卓完結報告です
155創る名無しに見る名無し:2012/10/14(日) 17:18:59.03 ID:68UHuljE
おつんつん
156創る名無しに見る名無し:2012/10/14(日) 17:58:12.73 ID:m0RHdx/7
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
      /   /:::::; -‐''"        `ーノ
     /   /:::::/           \
     /    /::::::/          | | |  |
     |   |:::::/ /     |  | | | |  |
      |   |::/ / / |  | ||  | | ,ハ .| ,ハ|
      |   |/ / / /| ,ハノ| /|ノレ,ニ|ル' 
     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
   |      |::::::::::::::::::|` -、:::::::,ヘ ̄|'、  ヒニ二、 \
.   |      /::::::::::::::::::|::::::::\/:::O`、::\   | '、   \
   |      /:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::'、::::\ノ  ヽ、  |
  |      |:::::/:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::'、',::::'、  /:\__/‐、
  |      |/:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::O::| '、::| く::::::::::::: ̄|
   |     /_..-'´ ̄`ー-、:::::::::::::::::::::::::::::::::::|/:/`‐'::\;;;;;;;_|
   |    |/::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::|::/::::|::::/:::::::::::/
    |   /:::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::O::|::|::::::|:::::::::::::::/
157創る名無しに見る名無し:2012/11/06(火) 18:33:49.88 ID:sPuaWYI+
幼女卓の続きまだかなーチラチラッ
いま進めてるオンラインセッションが完結したら、ログまとめてうpらせていただくかもです
158創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 03:50:58.33 ID:z+wstXK7
はさみ卓完結おめでとーございます。
幼女卓(正式名称でいいの?)の支援がてら7月のオンセ(>>113)のログを投下します。
>>157 かぶったらごめんね! そっちも楽しみにしてます。



GMの印象による適当なプレイヤー紹介

るべこ  ――子供大好き正義感暴発娘。
 人間・18歳
 ファイター2 プリースト(戦)1

フロイダート ――ウサ耳はついてません。
 エルフ・220歳
 シャーマン2 セージ1

メメ  ――好奇心の鉄砲玉。
 人間・19歳
 シーフ2 セージ1 レンジャー1
159創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 03:52:33.21 ID:z+wstXK7


 とある港町。町の片隅にある冒険者の店。店内には数組の冒険者たちが、暇を持て余していました。
 魚嫌いのエルフはスープの味付けにぶつぶつと文句をこぼし、凛とした少女は同業者のナンパを無視し、人の好

さそうな青年はそれを不安げに見守り……等々自由に過ごしているところに、新しい客が入ってきます。
 客は店のマスターと言葉を交わし、マスターは一行にその客の話を聞いてみないか、と持ちかけました。


GM >「私はバジリコと申します。この町から少し離れた農村で神殿を預かっております」

フロイ>「農村?」ちょっと興味を示す。農村なら野菜がうまいに違いない。

GM >「実は、村の子供が二人ほど行方不明になっておりまして、村の者で懸命に探しているところなのですが

。村のはずれに見慣れぬ足跡が見つかりまして、それでこれは冒険者に依頼すべきではないか、という話になりま

した」

るべこ>「あら……」さりげなくマイリーに祈る。

メメ >「依頼内容は足跡の調査と子供の捜索ですか?」

GM >「そうです。子供の捜索が一番ですが、その足跡が害のあるものか否かも気になってはおります。有害な

ものであれば退治もお願いしたいのですが、その場合は危険の度合いによって再依頼させていただくか、ほかの方

にお願いするかを検討したいと思います」

メメ >この間に目で「どうする?」と二人に確認する。調査依頼ならメメは受ける気でいます。

るべこ>いたいけな子供たちの行方は気になりますが、フロイダートは?
160創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 03:55:13.90 ID:z+wstXK7
フロイ>足跡を調べるくらいならいいかなーついでに美味い野菜食べられないかなー、と考えてます。

GM >野菜かいw

フロイ>農村の探索と足跡の判別ならメメの役目なので、そっちを見て「お前に任せる」と頷きます。

メメ >頷きかえして、「その依頼、受けましょう。ただし、足あとの主が危険なモノであればそれの退治までは約束しかねます」

GM >「それはもちろんです」

メメ >「それならば……」

フロイ>おっと、フロイダートさんは報酬についてさぐりを入れるよ。

メメ >報酬のことをすっかり忘れていたメメは、握手しようと出しかけた手を引っ込めるw

るべこ>金にがめつい二人に舌打ち。

フロイ>でも野菜が美味ければ報酬安くてもいいかなーとか思ってる。


 その後、金銭交渉を纏め依頼主と共に出立する一行。
 マイペースに保存食の準備をするエルフや馬車に危険がないかを点検する男に、子供の安否を気遣う余りヤキモキを通り越して苛立ち抜剣しかける娘っ子、などという場面もあり。
依頼主から情報を引き出しつつ、道中一泊して翌日の夕暮れ、問題の村に到着しました。
 そこは宿の一軒もなく、家々が肩を寄せ合っているような小さな村でした。日没間近で明かりも乏しいことから、調査は翌日に回して情報収集することにした一行。
夕食時の村長の家に全員で押しかけ、フロイダートさん念願の新鮮な野菜料理にたかりながら改めて状況を確認しました。
161創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 03:57:25.10 ID:z+wstXK7


 翌朝、一行は道案内の村人に導かれて「謎の足跡」のある場所まで向かいます。
そこは村からやや離れた森に近い畑で、夏野菜が青々と茂っていました。
村長の説明によれば、この畑へ野菜を採りに向かった姉弟が失踪した、とのことでした。


フロイ>こんもり茂った野菜を見て、フロイダートさんの機嫌が良くなります。

るべこ>戦闘しづらい……。(目が血走っている)

フロイ>……るべこは自分にサニティをかけた方が良い。

GM >案内の村人が「ここだよ」と畑の端を示します。そこには多少消えかけていますが明らかに踏みしめたような跡が。いくつかは小さな靴跡だとわかりますが、謎の足跡もあります。

フロイ>まずは足跡の正体かな。

GM >では、セージ持ちはセージLv+知力ボーナス+出目で。ない方は平目でどうぞ。

フロイ>達成値12。

メメ >きた11! 達成値14。

GM >では、二人にはそれがゴブリンの足跡であるとわかります。

フロイ>ふむふむゴブリンか。奴らの数にもよるが、ゴブリンなら退治出来るかもしれないな。

メメ >足あとの数とか見れないかな。

GM >それははっきりしません。

フロイ>相手がゴブリンってことは、子供の安全はかなりやばいっぽい?

るべこ>!!(動揺)

メメ >足跡をたどりたい。

GM >ではレンジャーLv+知力ボーナス+出目でどうぞ。

メメ >ここで出目5www……。

GM >足跡は森に向かってるのがわかります。その先は行ってみないとわからない。

メメ >「どうします? とりあえず森に向かいますか」

フロイ>「待ち伏せて追跡する手もあるが、子供の命がかかっている以上そんな悠長な手は使ってられぬな」

るべこ>突撃する気満々。
162創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 03:58:58.98 ID:z+wstXK7
フロイ>とりあえず村人さんには足跡の正体がゴブリンらしいことと、ゴブリンくらいだったら脅かせば襲ってこないかもと伝えておきたい。

GM >「な、なるほど……でも、子供はどこに」この人にはゴブ知識はないので妙に怖い存在だと感じています。

メメ >村人も森の捜索はまだなんだよね。

GM >いえ、多少は探しています。

メメ >その時に怪しいものや変わったものがなかったか聞く。「村の人は森にはよく入りますか?」

GM >「怪しいといわれてもな……。いや、普段から深くまでは行かないよ。せいぜい沢のあたりまでかな?
 ああ、沢っていえば。沢の近くに洞窟っぽいところがあって」

フロイ>洞窟!

メメ >きたで。

GM >「変な模様が入った石がよく転がってるってんで一時期はよく行ったなぁ。でも足場が悪いからもう誰も行ってないと思うよ」

メメ >ということはその時はゴブリンには出くわさなかったってことか。

フロイ>変な模様……一応詳しく訊いておきたいかも。

GM >「詳しくって言われてもな、それは子供の時の話だし……」

フロイ>とりあえず第一候補、洞窟かな。

メメ >子どもでも行ける所なら、場所聞いたら行けるかな。

フロイ>沢の近くなら案内なしでもセンスオーラである程度わかるかもしれない。

るべこ>「とにかく、洞窟に行ってみましょう」

GM >村人さんはついていくべきか残るべきか困ってますが?

るべこ>「村に戻ってガタガタ震えていて。(他の人たちへ安心するように伝えてきてください)」

メメ >黒いw

GM >るべここわいw

フロイ>本音と建前が逆だ。一応危険だし、村を守ってもらいたいかな。
163創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 04:00:59.00 ID:z+wstXK7


 案内の村人を返し、森へ入っていく一行。
 目的の沢までは村の人も行っていたこともあり、迷うことはありませんでした。しかし沢にたどり着いても、肝心の洞窟は見当たりません。
付近に何かないか探しても、これといってめぼしいものが見つかりません。
じっくり腰を据えて探索する時間を惜しんだ一行は、川上へ向かって河原を進みます。


GM >じゃあ川上に進みます。このあたりは視界は開けています。なお足場は悪く、なおかつ金属鎧がいるのでそれなりにがちゃがちゃ鳴りますよ。

メメ >「ここは仕方ない。るべこがぬぐしk」

フロイ>読者サービスか。

るべこ>「あ?」(柄に手をかけて)

GM >それはさておき、危険感知どうぞー。

メメ >達成値で11。

GM >ではメメさんは、前方の茂みになにやら影が見えました。

メメ >警戒だー。仲間に小声で伝えて、一応弓の準備もしておこう。

フロイ>む、では私は少し後ろに下がろう。

るべこ>前に出ながら素振りしちゃうよー。

メメ >ちょwwwww

GM >ではその動きで不意打ち失敗を悟ったらしく、茂みからゴブが三匹襲いかかってきました。距離はおおよそ10m。

メメ >きたー。

フロイ>バトルだ!
164創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 04:02:56.54 ID:z+wstXK7


 ゴブリンABCは一行を襲うために近寄ってきます。しかし移動力が低いため一行に攻撃ができません。
それを見越したるべことフロイダートは近づいてきたところに魔法と攻撃をしかけることにしました。
弓の扱えるメメはゴブリンと同時行動で攻撃します。


GM >ではゴブとメメの行動になります。メメからどうぞ。

メメ >どこ攻めても一緒かなー。じゃあBにロングボウ。

GM >攻撃は命中判定から。レンジャーLv+器用ボーナス+出目ね。

メメ >8+1+3=12!

GM >命中してるよ。ダメージください。まず2D振って。

メメ >7+7=14。

GM >いやなんか高いでしょw

フロイ>なんでD6ふって7がwww

るべこ>遊戯www

フロイ>ロングボウ二刀流か…!!

メメ >2Dを2回降ったw 右手で弓を引き、左手で弓を引く!

GM >2Dでいいのよ。7ね。レーティング参照すると4点ですな。
そこに筋力ボーナスとレンジャーLvがつくので7点 (※弓矢の選択ルールは使っていません)。
Bに3のダメージです。

メメ >「当たった……!」
165創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 04:05:11.80 ID:z+wstXK7
GM >さてこちらの行動になります。ABCそろってべるこの前へー、以上。はい、そちらのターン。

フロイ>バスタードソードがついに火を吹くか。

るべこ>B滅殺。5と2で7。

GM >達成値だと11だね、命中ですわーダメージかもーん。……ええと、両手もち?

るべこ>出目11。両手持ち。

GM >うわwww もっかい振って。

るべこ>出目7。

GM >レーティングが22だからー。9+6+2+2=……ええと? 19点?w

フロイ>おいおい。

メメ >肉が吹っ飛ぶwww

るべこ>「子供のために!」

GM >うん。ゴブBはグチャっていった。

フロイ>これは怒らせたらあかん子やね。

るべこ>フロイダートさんワンキル余裕ですな。


 フロイダートのスネアはCを転倒させました。彼は続けて一度抵抗したAにスネアを放ち、転倒させます。
るべこは倒れたままのAに攻撃するのですが。
166創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 21:26:13.33 ID:Pn664Bjl
C
167創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 01:06:27.00 ID:KKBUahf3
4円ありがとう。続けます。
168創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 01:08:26.19 ID:KKBUahf3
るべこ>「次はCだな」

メメ >いやAじゃない?

るべこ>うんAだよ実際問題は。傷めつけたいだけ。10で攻撃。

GM >(るべここわい)余裕で命中。ダメどーぞ。

るべこ>出目12。続けて8。

フロイ>おいおい……。

メメ >ゴブリンが可哀想になってきた。

GM >一撃必殺かい。Aぷっちん。

るべこ>「神の御加護です!」

メメ >こええ。

フロイ>この子一人で勝てるんじゃないか。


 その後起き上がったCは逃げそうとします。
子供の手がかりを得ようと一行は敢えて見逃し、後を追うことにしました。
ゴブリンは追ってくる金属音に悲鳴を上げて、脇目も振らずに逃げていきます。


るべこ>追いつかれたらひき肉じゃもんなー。

フロイ>ゴブリンの身になってみると怖い状況。

GM >(他人事だなー)ゴブは沢を超え、少し川上へ。そのままある茂みの中に飛び込みました。茂みのガサゴソという音とごぶぶーっという鳴き声が聞こえます。

るべこ>巣っぽい。

フロイ>助けを呼ばれてるかな。

メメ >喉を潰しておけばよかったか。

GM >(メメも怖い)
169創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 01:10:24.85 ID:KKBUahf3


 茂みはうっそうとしており見通すことができません。一行は追うのをやめ、状況を把握しようとします。
ゴブリンの通った付近は砂利が踏み固められており、何者かが頻繁に歩いているようでした。
茂みの先に道なり巣なりがあると判断したメメが偵察に向かいます。
 茂みを抜けた先は洞窟の入り口でした。ゆるやかに下り、奥は暗くて様子がわかりません。
ランタンに火をつけて踏みこんだメメのすぐ近くにゴブリンが三匹現れました。奥へ逃げる一匹を残し、襲いかかってくる二匹の攻撃を躱しながら助けを呼ぶメメ。
 合流し体制を立て直していざ反撃、というところで、洞窟の奥から地響きのような大きな音が聞こえてきました。


GM >では聞き耳判定します。シーフ+知力ボーナス。ない人は平目でどうぞ。

メメ >ぐぬ。達成値8。

フロイ>平目で達成値8。

るべこ>3。

GM >それではみなさんの耳にはその大きな音しか聞こえませんでした。ゴブたちもびっくりして、後ろ向いて立ちすくんでいます。というところで戦闘再開、こちらの行動宣言。茫然自失×2です。

るべこ>ミンチチャンス!

メメ >「ゴブリンが怯んでいる隙に、逃げるチャンスです。音の正体も怪しいですし」

るべこ>「では退きますか? 子供たちが心配ですが」

フロイ>うーん音の正体が気になるけど。思うに、さっきの踏み均された地面の主犯っぽいかんじ。

メメ >その可能性も大いにありますね。

るべこ>ミンチにしてボスクラス来たら困りますね。「では退きましょう」

GM >(あら下がっちゃうのか……)それではゴブに反撃を受けることもなく、茂みを抜けることができました。茂みの向こうではごぶごぶーっ! という声がしていましたが、こちらを追ってくる様子はありません。というか声が遠のきます。

フロイ>こええ。
170創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 01:13:51.03 ID:KKBUahf3
 その後、せめて音の正体を確かめようと、一行はそろって洞窟に足を踏み入れます。
 洞窟の奥へと下っていくと道が二手に分かれています。精霊使いであるフロイダートの目には右の道の奥におぼろげながら熱源があるのがわかりました。
その方へ慎重に進むと、やがてすすり泣く声が聞こえてきます。穴の奥には行方不明になっていた少女が一人、取り残されていました。
るべこが混乱している少女を優しくなだめ、事情を聞き出します。
 少女はここに連れ去られたのち、土を掘って石を探せと命じられていたと言います。そして服のポケットにはそれらしき小石が詰まっていました。
 少女は一行に、弟と自分を家に連れて行ってくれと縋り付いてきます。


るべこ>「大丈夫。泣かないで。私に任せて。悪い人たちみんなやっつけちゃうから(ミンチにして)」……どうでもいいけど私血まみれじゃね?

GM >血というか肉まみれかもなぁ。

メメ >子どもを連れたまま探索を続けるべきか。安全なところまで一旦移動するべきか。

るべこ>守りきれる自信がない。

フロイ>……子供を連れたままでは探索は無理だろうな。では一度村に戻ろうか。

メメ >そうなった場合、弟は無事でいられるでしょうか。

るべこ>弟助けるって言ったからそこはなんとかしたい。
171創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 01:24:47.80 ID:KKBUahf3


 少女を連れたまま洞窟の奥へ進むのは危ない。
しかし、少女を連れて一度村に戻るか、あるいは誰かが先行して村に戻り、村人を呼んでくるか。どちらにしても時間がそれなりにかかる為、一行は悩んでしまいました。
 そうこうしているうちに、左の通路でゴブリンの鳴き声が聞こえます。息を潜めているとゴブリンは何事か話しながら洞窟から出て行ったようでした。
 洞窟の中のほうが安全かもしれないと判断した一行は、少女とるべこをその場に残し、左の道を奥へ進みます。
 左の道は深く続き、やがて壁に突き当たります。そのわずかに広い空間に、落とし穴のように巨大な穴が開いていました。そしてその傍らには子供の帽子と数個の小石。
二人は探している子供が穴に落ちたようだと判断します。
 ゴブリンが戻ってくることを警戒し、フロイダートとるべこが大穴の傍に残り、メメが穴の中へ偵察に向かいます。


GM >穴は底に近づくにつれて勾配が緩くなり、どうみても人工の壁を抜けたところで終わります。メメの足元には土が入り込んでいますが、見る限り普通の部屋のようです。

るべこ>ボス部屋っぽいねん。

メメ >「どういうことでしょう……これは」壁を触りつつ奥を見てみます。

GM >今入ってきたところが窓っぽくて、四方に壁、正面には外れたドア。そしてメメの傍らには気絶しているゴブが一匹。それ以上を調べたいなら探索ね。

フロイ>あー、一匹居たな。落ちたか。

メメ >「し……死んでる……!」

GM >……かどうかは調べてみないとわかりませんがw

メメ >ならまずは、倒れているゴブにとどめを刺しておきます。それぶすっと。


 それからざっくりと部屋を見て回ったメメは、ドアをくぐって廊下にでます。
 古い屋敷のようなその建物の中には奇妙なカチャカチャという音が響き、子供のすすり泣きが聞こえてきます。
泣き声を追って一つのドアの前にたどり着きますが、そこには鍵がかかっており、向かいのドアからは奇妙な音がはっきりと聞こえてきました。
 ひとまずその部屋を後回しにして、一人で探索を続けるメメ。
 モンスターに鉢合わせて逃げ出したり、逃げ込んだ部屋で古めかしい本や宝石を見つけたりと、探索に没頭しているうちにかなり時間が経ってしまいました。
172創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 01:28:16.52 ID:KKBUahf3
また中途半端に途切れそうなので、いったん区切りで投下終了します。
173創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 02:25:37.29 ID:Ho3XpAz3
おつおつ支援
174創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 21:32:50.84 ID:KKBUahf3


 一方穴の上に残っている二人と少女は、少女の探していた小石の正体について考えていました。
石はよくよく調べると人工的に加工された形跡があります。少女の証言によると、子供たちはこの小石を探すために連れてこられたようでした。
しかしそれが何の意味を持っているのか、彼らには見当が付きません。


GM >(……ヒントの出し方失敗したかなー)さて、穴の前で二人と少女はメメの帰りを待っています。ロープが切れた等のトラブルはなさそうですが、ちょっと帰りが遅い気がします。

フロイ>「あいつ、探索に気を取られて我々のことを忘れておるのではないかな。私は、穴を降りてみようと思うのだが」

るべこ>「私は反対です。この子をどうするんですか」

フロイ>「その子も一緒に連れて下りればよかろう。我々が何より避けねばならんのは、ここで時間を無駄に潰し、結果、帰ってきたゴブリンを二人で迎え撃たねばならん状況だ。しかも、子どもをかばって」


 穴に下りることを提案するフロイダートに対し、少女を危険にさらしたくないるべこは反対します。
しかし村人が助けに来る保障もなく、ゴブリンが戻ってこない保障もありません。
ならばメメと少年を見捨てて一度戻るか、とフロイダートが提案すれば、るべこは少年を見捨てられないと反対します。


フロイ>……煮えきらぬ娘だのう。こっそりファナティシズムでもかけてやろうか。

るべこ>た、助けて神様……!

GM >(今のるべこじゃマイリーは助けてくれなさそうなー……会話で纏まらなければディビネーションかなぁ)行くか帰るか決まったら次に進めます。待つ、でもいいけど。

フロイ>メメがさっさと戻ってくれば解決しそうな議論。「どちらでも構わんが、どうせ待つのなら試しに私だけ下りてみるのはどうだ?」

るべこ>「すいません。私は待ちます。幸運を」……最初から一人で降りろフロイダート。

GM >ではフロさんはロープを伝って降りていきます。降りた先はなぜかちょっとよさげなお宅の一室ですね。部屋の中にはゴブの死体が転がっています。

フロイ>「あっさり殺された感じだのう。少なくともここまではメメも無事なわけか」部屋の中はどうせメメも調べただろうから、様子を伺いながら廊下方面をちらっと覗くよ。

GM >ではフロさんが左右を見渡すと右は行き止まり。左は丁字になっていて、丁字路の奥からほんのり光が漏れてますね。

フロイ>「……なんだか怪しいのう」怖いので丁字路にスモールシールド放り投げて様子を見つつ待機。

GM >ほほう。ではメメに移ります。
175創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 21:36:05.98 ID:KKBUahf3
 その頃メメは泣き声の聞こえたドアの前に立っていました。
背後の部屋から聞こえる謎の音にビビりつつ解錠に取りかかろうとしたところで、傍の廊下からスモールシールドが転がり出てきます。不審に思い盾を拾い上げたところで、廊下の奥で警戒するフロイダートに気づきました。
 合流した二人は改めて泣き声の聞こえたドアに向かいます。しかしその時点では何も聞こえません。
それでも探す場所があるのなら、とフロイダートは穴の上に戻りるべこを呼びます。


フロイ>「おい、神官娘よ。怪しい泣き声の聞こえる部屋があったぞ。場合によっては戦いだ、いいかげんお前も降りてこんか」

るべこ>下に降りたくない。なんか。(子供の方を向いて)「ねぇ、これからちょっと危ない目に遭うかもしれないんだけど、大丈夫? 怖くない?」

GM >普通そんなこと言ったら怖がるよw

るべこ>だよね……おじさまの出番だ。

フロイ>え、おじさまの出番なの?

るべこ>バーサクあるじゃん。子供にこっそりかければ完璧じゃん?

フロイ>バーサクじゃねえよ。ファナティシズム。

GM >畜生の所業じゃのぅw 子供はあまり乗り気ではありませんな。穴の底見えないし危ない目に遭うらしいし。それでも連れて行くのであれば、がっしりくっついていきますよ。

るべこ>ついてきたらそれはそれでトラウマ植え付けますよ。そうか気絶させればいいんです?

フロイ>ひどいなw


 そしてフロイダートが静止する間もなく少女に手刀を食らわせるるべこ。
異常な達成値で命中し、少女は気を失います。……手加減宣言しないと普通に死ぬ可能性があるんですが……。
ダメージ決定をさせると本気で死にかねないので省略しました。るべここわい。


るべこ>「これで大丈夫ですよね? 子供を危険な目には遭わせられません」

フロイ>お、おまえが危険だよ!(ドン引き)
176創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 21:40:42.49 ID:KKBUahf3


 ロープを伝って穴に降りていくるべこが手を滑らせ、少女もろとも転落する場面もありつつ、なんとか地下に降り立った二人。
しかしそこには居るはずのメメの姿がありません。メメは二人を待ちきれず、解錠に向かっていたのでした。


るべこ>(尻をさすりながら)「ど、どこにいるんでしょうか、メメは」

フロイ>ていうか、万全の状態で鍵を開けたいから一旦戻ったんじゃないかw

メメ >そういう手筈だったんかw まあ解錠のことで頭がいっぱいだったってことで。


 一方、難なく解錠に成功し問題の部屋に侵入したメメは、壁に怪しげなくぼみを見付け、何の躊躇いもなく押してしまいます。


GM >(序盤はバジさんの馬車ですら調べてたのに……)では2Dください。

メメ >ここでダイスか。6っ。

GM >(罠感知失敗、と)ではくぼみを押した瞬間、衝撃がメメを襲います。魔法扱いにするので精神抵抗どうぞ。

メメ >達成値12。今日は出目がいい。

GM >(妖怪イチタリナイ……)じゃあダメージ10点。冒険者レベルで減じられますよ。

メメ >ごぶぅ! 「う、ぐふぁ、な、一体何が」

GM >ダメージは食らいましたがくぼみはゴゴンっと動いて通路ができました。

フロイ>血路を拓いたか。

るべこ>文字通り血路。

フロイ>ていうかちゃんと調べておけば。

メメ >冷静なら戻ったんだろうけど混乱してるので、纏まらない思考でよろよろしながら先へ向かいます。
177創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 21:43:26.84 ID:KKBUahf3


 開いた通路の先は物置のようでした。
明かりを向けると雑多に散らかったなかに子供の足が覗いているのがわかります。
そして積み上げられた家具類の上にぷかぷかと黒い影が浮かんでいました。メメにはその正体がわかりません。その醜悪なモンスターはメメを見つけると襲いかかってきます。
 ちょうどその頃、解錠されたドアの前までフロイダートとるべこが到達します。メメが襲われていることに気づいた二人はすぐさま参戦します。


フロイ>(魔物知識判定成功)「む、インプか。あいつの毒に気をつけろ」

メメ >「知っているのかフロイダートさん」

フロイ>「昔飼ってた」

GM >それはない。

フロイ>サーセン。


 インプ自体はさほど脅威的なモンスターではありません。順調にダメージを積み重ねていく一行。
しかしとどめを刺す前に背後からカチャカチャと騒がしい音が聞こえてきます。振り返ると部屋に四体のモンスターが乱入してくるところでした。


メメ >(魔物知識判定失敗)「な、なんですかあれは」

るべこ>(失敗)「ガチャガチャいってます!」

フロイ>(成功)「スケルトンだのう。……あのホネホネ見てわからんとかお前らどうよ?」

GM >まったくだw

メメ >「あ、ああ。骨だったんですね、アレ。ハハハ」 スケルトンって強い?

GM >強さはさほどではありません。っていうか弱い。その代り、移動力が結構あるのですぐ近づかれるかも。

フロイ>まじかー。(今一番近くにいる)

GM >ついでに刃物で攻撃した際、クリティカルしません。

るべこ>まじかー。(クリティカルが身上)
178創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 21:45:49.01 ID:KKBUahf3
 難なくインプを撃破した一行は続けて背後のスケルトンに対峙します。

 大ぶりの一撃を回避されたり、
 撃った矢が味方に当たったり、
 集中攻撃を華麗に全回避したり、
 マイリーへの祈りが届かなかったり、
 いきなり戦線離脱して少年の介抱に向かったり、
 敵に囲まれているのに少年の治癒の為に離脱しようとしたり、
 優先順位を説明しても理解されなくて頭かかえたり、
 MPが尽きて照明用のウィスプをぶつけたり、
 防御に失敗してダメージ素通りさせられたり しながら、


GM >もうターン数がわからない。はいはい行動宣言。こっちはるべこ殴るよ。

メメ >B殴るよ。るべちゃんやってしまいなさい。

るべこ>ヤルよ。

フロイ>こいつらがこわいので待機。

GM >ではるべこからどうぞ。

るべこ>11で攻撃命中。ダメージは出目11。……おい。

メメ >おい。

フロイ>粉々に。

GM >うん、きれいな粉末になったかも。あと1点だったのにw


 その後、倒れている少年を救出し、気絶している少女も背負って、一行は村へと帰還しました。
 穴の下にあった埋もれた建物のこと、そこで手に入れた本のこと、子供たちが拾っていた石のことなど、わからないことはいくつも残っていますが、今の一行には手がかりも体力もありません。
ですが本来の依頼であった子供たちの捜索は無事完了し、足跡の正体もいくらか片づけたため、直接の依頼人であるバジリコは気前よく報酬を上乗せして払ってくれます。
 そのお金で野菜を買い込んだり、手に入れた本を読みふけったり、報酬を受け取ってクールに去ったりしながら一行ははじめての冒険を終えました。



 ……意識の戻った少女がやたらと怯えていた、というのはここだけのお話。
179創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 21:58:34.96 ID:KKBUahf3
これにてリプレイ終了です。

今回のシステムは旧SW(文庫版)です。
仲間内のセッションでは何度かGMしたこともありますが、オンラインだとボリュームがつかみづらいですね。

地下は余裕があればorキャンペーンにできるならその布石に、と思って作ったんですが
(突入タイミングで少年の居場所と状態が変わるようになっていました) ・・・正直いらなかったかも。

オンセでGMされる方はシナリオは「ちょっと軽いかな」くらいの長さで十分かもしれません。


というわけで長々と占拠失礼しました。
180創る名無しに見る名無し:2012/11/12(月) 23:28:41.59 ID:6YTivvTe
乙です
181創る名無しに見る名無し:2012/11/13(火) 00:10:07.65 ID:thIoADt5
リプレイまとめ乙ですー、と卓参加者が
どいつもこいつもろくでもないPCでしたのぜw呆れられつつ困らせつつ物語を提供してくれたGMに限りない感謝を
182創る名無しに見る名無し:2012/11/13(火) 01:11:42.20 ID:K1Bs41vm
乙でしたのよ(by参加者)

仮にも神に仕える身でナンパかました同僚が憎たらしい。
やっぱり回復と戦闘ができるプリーストファイターは強いなぁ(他人事)
183創る名無しに見る名無し:2012/11/13(火) 15:14:33.73 ID:1fBdW4TY
投下乙でした!
ついシステム何かなーって思いながら読んでしまったw
184創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 02:54:59.59 ID:+ZmDMo5v
創作発表板内のいくつかのスレの住人を集め、オンラインセッションというやつをしてました。
そのリプレイをちょっとずつうpしていきますね。以下のレスから始まります。
185創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 02:56:03.24 ID:+ZmDMo5v
【はじまり】


GM:TRPGやろうぜー。ソードワールド2.0−。

PL1:おおー。

GM:じゃあまずは面子集めだね。前回一緒にセッションやった子に声かけてみようか。

PL2:おおー?

GM:確保ー。でも出来ればもう一人か二人欲しいんだよなぁ。あ、いいところに。

PL3:はい?

GM:TRPGでロリババァやらない?

PL3:やるー!!


 てなノリで開催が決まった本セッションなのであります。だいたいあってる。
 使用するゲームシステムは、最初にも述べたソード・ワールド2.0。
 初心者にも易しめのルールと、剣と魔法の王道ファンタジー世界観。このスレでもおなじみですね。


PL1:うんうん、楽しみだね。

GM:そうだねー。ところで、このソード・ワールド2.0で遊んだことのある経験者は?

PL2:えっ?
   (2.0ルールブックは持ってるけど、まだ遊んだことないTRPG初心者)

PL3:えっ?
   (リプレイ大好きでルールブックも持ってるけど、実際にTRPG遊んだことはない)

PL1:えっ?
   (TRPG暦は長いけど、2.0ルールブックは買ったばっかし)

GM:えっ?
   (某ブログでリプレイ風読み物書いた以外は、旧作ソードワールドのプレイヤー経験が一回あるだけ)


  うん、まあ。
  全員ルールブック持ってるだけきっとマシな方だよ……。
186創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 02:57:12.73 ID:+ZmDMo5v
【キャラクター紹介】

PL1
 名前:リデル エルフ男 43歳
 冒険者Lv2 HP14 MP25
 器用12(+2) 敏捷16(+2) 筋力10(+1)
 生命8(+1) 知力18(+3) 精神19(+3)

 所持技能
 コンジャラー2 セージ1 スカウト1
 戦闘特技
 魔法拡大・数
 武器 なし
 防具 ソフトレザー  ラウンドシールド 防護点4

※失恋のショックから郷里を飛び出し、冒険者になったエルフ青年。
 学者技能と中の人のTRPG経験もあいまって、いつの間にかパーティのリーダー的ポジションに。
 同郷者に消息を知られたくないという理由から、中性的な容姿を活かしてオネェを装っているようなのですが。
 ……逆に目立ってないかい?


PL2
 名前:ルベーン ドワーフ男 86歳
 冒険者Lv2 HP26 MP15
 器用17(+2) 敏捷10(+1) 筋力19(+3)
 生命20(+3) 知力10(+1) 精神15(+2)

 所持技能
 ファイター2 レンジャー1 スカウト1
 戦闘特技
 かばう
 武器 グレートアックス
 防具 チェインメイル 防護点6

※記憶を失くし故郷すら知れぬおっさんドワーフ。
 初期所持金をほぼ全て両手斧と鎧に突っ込んだ(残り30ガメル)ため、他にアイテムなんも持ってないという潔さ。
 フトコロの寒さに耐えつつちまちまと酒を嗜みます。おい、それは清貧じゃなく生活力がないというのだ。
 ドワーフらしい豪快気質を旨としているのですが……?


PL3
 名前:カステヘルミ ルーンフォーク女 65歳
 冒険者Lv2 HP26 MP11
 器用16(+2) 敏捷14(+2) 筋力15(+2)
 生命20(+3) 知力14(+2) 精神8(+1)

 所持技能
 グラップラー2 マギテック1
 戦闘特技
 魔力撃
 武器 セスタス
 防具 執事服(クロースアーマー) 総防護点2

※種族としての耐用年数を15年も超過している忠義執事。壊れかけのルンフォ。ロリババァだよありがとう。
 かつて有力な冒険家であった主人は現在没落しており、なんとその借金は4000万ガメル。
 現在は主人一家とともに四畳半アパート暮らし。冒険者として一山当てて、御家再興を目指します。
 ちなみにこの世界、600万ガメルあれば一国を起こせます。おいそれ絶対騙されてる。
187創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 02:58:23.42 ID:+ZmDMo5v
GM:……てな感じにプレイキャラクターも決まったわけだねえ。
   リデルさんが補助で支えつつ、ルベーンさんが壁前衛して、カステヘルミさんが魔力撃でどーん! と。
   キャラは自由に作って良いよと言ったけど、意外とパーティバランス、良さそうじゃない。

PL1:(注1)でも回復役がいないのがねぇ。プリーストが一人くらい欲しかったかなー。

GM:その辺はご安心を。ちょっと考えてあります。

PL1:んー?

GM:お助けNPC的なやつですな。

PL1:ほう。

GM:あまり目立たない子なので、ロールプレイのお邪魔は致しませんと思いますです。

PL1:うむ、よきにはからえ。

GM:ははーっ。(注2)




注1 初心者GMなので、事前にTRPG経験豊富なPL1さんに相談したりしてました。この場を借りて感謝を。
   といってもシナリオの根幹的な部分は明かしておりませんので、ロールプレイは初見のものとなっております。
   なお、このリプレイは初心者の方もお楽しみ戴けるよう、注釈解説を設けております。
   ルールやマスタリングの解説のほか、GMの思惑もわかったりしますので併せてお楽しみ下さい。

注2 やりとりに脚色があります。
188創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 02:59:33.29 ID:+ZmDMo5v
 というわけで、セッションの夜です。
 ツールは『どどんとふ』を使用。フリーなのに便利に遊べるステキツールです。
 これからオンラインセッションやってみようと思ってる方も、是非お試しあれ。でも夜だと鯖が重いのがなんてん。
 ……というか、この日がちょうどメンテ日だったのでした。鯖重いどころか接続できねえお。
 そのような状況でしたので、グーグルドキュメントでキャラシート編集(注3)したりしつつ……



GM:……そして色々あって絵チャットに避難してるのだけど、お話始めようかどうしようか?w

PL1(以下、リデル):やろうやろう

PL2(以下、ルベーン):おk

PL3(以下、カステヘルミ):既に集まって1時間半経ってるぜ!ヒャハー!

GM:ではでは……。


  ソード・ワールド2.0の舞台は、剣の創りし世界ラクシアです。
  この世界には、人間やエルフ、ドワーフをはじめとした人族と、
  それに敵対する蛮族が存在します。
  この世界の人族の歴史は、蛮族との戦いと共にあるといってもよく、
  それ故、自由を愛し蛮族から人々を守る『冒険者』という生き方が、人々の尊敬を集めているようです。

  さて、テラスティア大陸ザルツ地方の南、自由都市同盟。
  豊かな穀倉地帯を抱え蛮族の襲撃も比較的少ない、ややのんびりした国であります。
  その国のすみっこに、ここ近年の発展めざましい街がありました。
  物語はその街『プロスロック』(注4)の、とある冒険者の宿からはじまります……。




注3 どどんとふはキャラシートなどの保存には向かないので、そういった情報はどこか別のところにまとめると便利です。
   この卓ではグーグルドキュメントの表計算シートを使ってますが、WIKIとか使うのも良さそう。

注4 知ってる人は知ってる某所の某リプレイと同じ舞台です。
   自由都市同盟はあまり公式リプレイの舞台になってないっぽいので、二次設定を作りやすい気がします。
189創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 03:00:24.95 ID:+ZmDMo5v
GM:というわけで、三人は冒険者たちの宿『MITEMI亭』にいるわけですが。
   一階の酒場にはカウンター席とテーブル席がありますけど、どこのあたりに座ってるでしょうかね?

リデル:独り者だからカウンターかしら? のんびりお茶すすりながら店内眺めてるかしらねぇ。

ルベーン:カウンター席で他のオッサンと駄弁るよ。五月蠅いおっさん達がいたらそこにはルベーンがいます。

リデル:相変わらず五月蝿いドワーフだなぁ、とか思ってるかも。

カステヘルミ:カウンターで店主の仕事ぶりを観察する見た目ロリ。

GM:ふむふむ。みんなカウンター席なわけですな。
   ところで、みなさんは旅人さん? それとも地元民?

リデル: 旅人ねー。何しろ……だからw出奔の理由については経歴参照で、でも自分では話さないでしょうねぇ。

カステヘルミ:地元在住かのう。

ルベーン:元より家などない(キッパリ

リデル:アンタ忘れてるだけじゃないの。

ルベーン:がっはっはっ。

リデル:街に来てから宿に入り浸ってるなら顔見知り程度にはなってそうよね。カステヘルミも出入りしてるなら挨拶くらいは。

GM:うーん。それじゃ地元住みはカステヘルミさんだけかー。

カステヘルミ:うむ。今は屋敷の門に「差し押さえ」と書かれたでかい紙が貼ってあるが。

GM:おいw ではそんな新顔の彼らをサービスするMITEMI亭の店主さんです。
   顔見知りのルーンフォークには目で「いつも騒がしくてすまないね」と挨拶します。

カステヘルミ:構わん。店が繁盛するのはいいことじゃ。まじで。

リデル:実感こもってるわねぇ……。

GM:さて、そんな風にみなさんが飲んでおりますと。

一同:んー?
190創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 03:01:54.19 ID:+ZmDMo5v
GM:「おっすー! 冒険者ギルドからの配達だよー」
   という声とともに、入り口から転がるように小柄な姿が。
   グラスランナー族(注5)の男の子のようですね

リデル:ぎるど?

GM:テーブル席の各所にいたベテラン冒険者っぽい人達の気配が、少し変わるのがわかりますよ。
   さてここでダイスロール。
   セージ+知力か、地元民の方は冒険者Lv+知力で判定してね。(注6)
   目標値は8。

リデル:基準値4か。成功。

ルベーン:おうふ。7。

カステヘルミ:アイエエエ!?

GM:(ダイス二つの出目合計4以上で成功なのにナンデ!? カステヘルミ=サン、ナンデ!?)
   まあ、うん。とりあえずサイコロ振ってもらおうと思っただけの、そんなに重要じゃないやつだから……。

カステヘルミ:グラスランナーを微笑ましく見ていたので気づきませんでした。

GM:(初っ端から妖怪イチタリナイが二つ……)
   リデルさんは、普通の街には冒険者ギルドなんてないことに気付きます。
   というのも、このラクシア世界の冒険者の店というものですが、
   店同士の横のつながりで、組合的な信用や斡旋を保ってるので、
   わざわざ統括的なものを作ってないのが一般的なのですな。

リデル:それがふつうよね。でもお客の冒険者が反応してたみたいだけど?

GM:はてさて、ではこのグラスランナーは何者なのでしょう?




注5 小柄ですばしっこい陽気な種族。
   とはいえルールブックTで説明されてない種族なので、初心者卓ではあまり出すべきじゃなかったかなぁとも。

注6 いわゆる見識判定ですが、地元民うんぬんは例外的な処理です。
   こういう場面ではキャラ設定部分をなるべく拾って、ささやかなボーナス処理などしていきたい気持ち。
191創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 03:02:44.95 ID:+ZmDMo5v
GM:遠慮なく店内に入ってきた彼、手に大きな封筒のようなものを抱えています。
   そのまま真っ直ぐカウンターを目指すのですが、「おや?」と二つの見ない顔に興味津々の様子。

リデル&カステヘルミ:じいぃっ。

ルベーン:周りのオッサンと駄弁りまくりのルベーンは気づきません。

GM:リデルとルベーンさんに「見ない顔だね!」と思ったことをそのまま口に出しますね。

カステヘルミ:グラスランナーは物怖じせんのう。

GM:「冒険者さんかい?」

リデル:そんなとこなのかしら。ま、新参モノよ、リデルってゆーの。アナタは?

GM:「僕はコンだよ!よろしく!」と、明るく挨拶。「そっちのドワーフさんもはじめて見る顔かな?」

ルベーン:お? 誰だ坊主。

GM:「僕はコンだよ!よろしく!」と、明るく挨拶。

ルベーン:「おお、そうか。おりゃあルベーンってんだ。よろしくな!」ガハハ笑い

リデル:まったく同じ調子だなーっとちょっとクスっ

GM(コン):「おっとこっちはカステ…なんだっけ?」三文字より多いと覚えられない様子。

カステヘルミ:カステヘルミじゃ。何度教えても覚えんのう、お主は。

GM:「そうだった!」陽気に笑うコン君です。
   と、「おいおい、そんなことよりウチに届けるものがあるんだろう?」店主が口をはさみさん(注7)。

リデル:今なんか居た。

GM:「そうだったー! これが今回のギルドからのお仕事依頼だね!」
   と差し出された封筒を店主は受け取り、「はいはい、確かに……と」自分に目を向ける視線に気付きます。

リデル:不思議そうに眺めてます。おもにギルドってどこやねん的な。

ルベーン:(そもそも坊主が何言ってるかよく分かってないオッサン)




注7 キーをタイプする手が滑りました。
192創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 07:05:46.40 ID:/K2l9S2u
ふむふむ
193創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 07:24:24.16 ID:/K2l9S2u
続きは避難所か
194創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 12:53:27.17 ID:6dsqPadG
わーい新連載はじまったー! 乙です!
舞台が一緒ということはクロスオーバーも期待できる!?
195創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 18:30:51.28 ID:5VTMfO+4
紫煙しておきますね。
196創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 23:36:25.81 ID:+ZmDMo5v
連投で書き込めない状態でした申し訳ない。こちらにも続きを。



GM(店主):「ああ、これか。実は店への直接の依頼以外にも、ギルドから……」

リデル:職能ギルド? それとも冒険者のギルド? だとしたら珍しいわね。

GM:店主も気付いた様子で説明します。こんな感じ。


  普通の冒険者の店は、横の信用関係でお仕事をやりとりするのですが、
  この街の場合は近年の発展がめざましく、冒険者の増えるスピードに信用が追いつかない状態。
  それを解決するために、街の商人や有力者たちが依頼の利便性をはかるよう、
  冒険者の店を統括するための、冒険者ギルドを作ったのだと。


GM(店主):「そんなわけで、今でもこうやって店の外から仕事がくることがあるのさ」

リデル:なるほど。つまり冒険者のギルドじゃなく冒険者の店のギルド。
    発展してるトコにはトコなりの苦労も工夫もあるのねぇ、と2人に何気なく。

ルベーン:なるほどなぁ……。

カステヘルミ:この街並みも昔からずいぶん変わったからの、とジモティーアピール。

GM(店主):「そういう経緯だから、普通とちょっと違った依頼が紛れ込むことがあったりするけど、
   そのぶん報酬もけっこう良かったりするんだよ」

リデル:あらステキ。

ルベーン:お金にそこまで興味の無いビール腹。

GM:「まあそうはいっても、お金持ちからの依頼も多いから、こっちとしても信用のおける冒険者にしか……」と店主は口を濁すのですが、
   「お。そうだ! こんな依頼があるけどやってみない! 興味ないかなぁ?」
   と、コン君が店主から封筒をひったくるようにして、中の依頼書を見せようとします。
   見る?

カステヘルミ:グラランは自由じゃなあ。
197創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 23:36:58.22 ID:+ZmDMo5v
リデル:そうねぇ。興味はあるけれど、生憎独り者でね。あまり荷の重いものは困っちゃうわ。
    ……誰かが手伝ってくれるってなら、見てみたいけど?

GM(店主):「また君は勝手に封筒の中身読んだのか…」と店主も呆れ顔です。

ルベーン:勝手に読むのはやばくね?

カステヘルミ:依頼を横流ししてるわけでもなし、良いではないか。
    とグラランをフォロー。自分より背が低いので好意的。

GM(店主):「ん、ああ……」と訝しげな視線に店主も気付いたようで、
   「彼、こう見えてもセージレベル7(注7)だから。彼の人を見る目に関しては疑ってないよ。
    彼が勧めるのならどうだい?」

リデル:セージ7ぱねぇw
    そうねぇ。興味はあるけれど、生憎独り者でね。あまり荷の重いものは困っちゃうわ。
    ……誰かが手伝ってくれるってなら、見てみたいけど?

GM(コン):「そうこなくちゃ!」と、依頼書を見せます。

リデル:受け取って覗き込みます♪

カステヘルミ:フムン、そろそろ家賃の支払日じゃし。とか言いながら覗きましょう。


  『依頼:北の山のドラゴン退治

       報酬 500,000ガメル』


リデル:……ソロソロタビニモドロウカシラー。

カステヘルミ:……80匹退治すれば借金完済できるかのー。




注7 コン君は見識と会話に特化した変わり者の冒険者です。殊にレベル7というと熟練の域。
   狂言回しや解説役としてとても便利なNPC。こういう子がいると助かります。
198創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 23:37:42.76 ID:+ZmDMo5v
GM(コン):「間違えたこっち!」と別の依頼書を寄越します。オヤクソクですね。


  『依頼:井戸に現れる幽霊の調査

     期限3日 報酬 900ガメル』


ルベーン:ほう? と髭をいじりながら。

リデル:条件は悪くなさそーね。

カステヘルミ:幽霊ってルーンフォークでも見られるんじゃろーか?

GM(コン):「大きな声じゃ言えないんだけど、
    町外れのお屋敷の井戸に、幽霊が現れたとかでさあー!」

カステヘルミ:声でかいわ!

GM(コン):「なんか女の人の声がするんだって! しかも数数えてるらしいの!」

リデル:いちまーいにまーい。とな。

カステヘルミ:皿か。皿なのか。

GM(コン):「そうそう! なんか恨みを持って死んだ使用人がなんとかって、
   結構ウワサになってるらしくってさー! どうだーい!?」

カステヘルミ:うちじゃないよな……?

GM:そうね。カステルヘルミさんは地元なので。
   十数年前までお屋敷に人が住んでいたけど、その人が亡くなって、
   その後お屋敷が売りに出されたらしい、くらいのことは知ってるかな。

リデル:条件はよさそうだし、興味もあるけど。アタシは荒事は苦手でねぇ……
    そこのオジサンがやるってなら一枚かませてもらおうかしら?

ルベーン:幽霊退治か。いっちょやってやろう。最近体が鈍っちまってかたまりそうなんだよ!

リデル:……とは言ったけど、大丈夫かこのオッサン。
    2人で行動するのはちょおっと不安だわねー(ぼそっ)
    カステヘルミに、ねえアナタ地元の人よね、と声をかけます。

カステヘルミ:頷きます。うむ、生まれて65年、ここ住まいじゃぞ。

リデル:ちょうどよかった。依頼、興味ないかしら?
    アタシはこのあたりのこと詳しくないし?
    あのオジサンは頼っていいのかビミョウだし?
    ……断られたら自分も降りようこのオッサンと2人はキツイ、とこころのこえ。

カステヘルミ:ふむ、幽霊の調査なぞ初めてじゃが、報酬もよいしやってみようか。
    この町の屋敷なら、運が良ければうちの昔のツテがつかえるかもしれんし、
    ちょうど良いカベもおる。

リデル:カベ? ……なんにせよ助かるわーありがとう。カステヘルミに無理やり握手。

ルベーン:がっはっは! よし坊主も呑め呑め!! とコン君に酒を注いで渡す。

GM:店主はその光景を「大丈夫かなぁ……」という顔で見守ります。
199創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 23:39:19.77 ID:+ZmDMo5v
  さてさて。
  その光景を見かねた店主に、支度金として報酬の半分を前渡しされ、
  おまけに調査を手伝ってくれそうな見習い神官を紹介された三人です。
  街のティダン神殿に迎えに行くと、仲間に加わったのはナイトメアの弓使い青年。
  神殿にナイトメアの神官がいることを少し訝しみつつ、
  一行は軽く装備を整えて、町外れのお屋敷へ向かうのでありました。

  つづく。




ってことで、改めて投下終了です。
ぼちぼちうpしていきまする。
200創る名無しに見る名無し:2012/12/21(金) 23:40:06.82 ID:+ZmDMo5v
ageてしまえー
201創る名無しに見る名無し:2012/12/22(土) 06:42:28.82 ID:ol9cwdbs
乙!
続きも楽しみにしてます
202創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:44:21.48 ID:brb0dj4T
わぁい! レスなどありがとうございまする。
続き投下するよー
203創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:45:55.67 ID:brb0dj4T
GM:では前回のおさらい。
   町外れに幽霊屋敷があるそうです。
   調査をたのまれました。
   見習い神官をお供にしました
  3行でおっけぃ!

リデル:ぃぇーぃ。

ルベーン:よっしゃー。

GM:そして見習い神官、ハロルドくんのデータがこんなかんじ。
   みんなと同じ条件で作成してるよ。



 名前:ハロルド ナイトメア(エルフ)男 17歳
 冒険者Lv2 HP23 MP23
 器用14(+2) 敏捷14(+2) 筋力20(+3)
 生命17(+2) 知力17(+2) 精神17(+2)

 所持技能
 プリースト(ティダン)2 シューター1 セージ1
 戦闘特技
 魔法拡大・数
 武器 ロングボウ(矢10 銀の矢2)
 防具 スプリントアーマー 防護点5



GM:SW2.0の固有種族、ナイトメア(注8)の弓神官ですね。

カステヘルミ:どんな見た目の人?

GM:何しろ頭に小さな角が生えてるのをローブやマントのフードで常に隠してるので、
   顔つきや表情などはよくわからないかな。ちょっと小柄なのはわかる。
   でも立つ姿勢には一本芯が通ってるというか、なにか武道の心得がある感じ。
   それとちょっと無口な子だよ。

カステヘルミ:グラップる人なカステヘルミは(なかなかできるの……)と毒にも薬にもならん感想を得よう。

リデル:全体的に能力値は高めなのだけど、ボーナス値がところどころ惜しいわね。

GM:ちょっと経験をつめばすぐ強くなるかもだけどね。筋力も高いし。
   それとこの子。《精密射撃》の戦闘特技持ってないので、弓を射つとときどき誤射(注9)します。

一同:えー?




注8 プレイヤーへの世界観説明を兼ねて、固有種族は多めに出そうというコンセプトであります。

注9 実はこの時点でGMは誤射ルールについてよくわかってなく(というかつい最近やっと説明記述を発見しました)、
   このセッション以降にもテキトーな裁定をやらかしてます。
204創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:48:25.34 ID:brb0dj4T
GM:ってことで、あやしげな神官と合流した三人は、早速町外れの屋敷に向かおうとするのですが。
   さて突然ですがここでダイスロール。セージ+知力でお願いします。

リデル:んー? ……って、6ゾロで自動成功?w

カステヘルミ:今夜は赤飯じゃ。

ルベーン:出番なかた。

GM:それじゃね、ハロルドくんがむっつりしたまま口を開きます。
   「……ゴーストというモンスターを知っているか?」
   それについてのダイスロールでしたな。魔物知識判定ってやつです。
   んで、6ぞろのリデルさんはご存知なのですが……。


    ここでは簡単に説明致します。
    ゴーストというのは、通常はレベル2のアンデッドモンスターです。   
    残留した死者の想いがマナと反応して、擬似的に魔物となったものとされています。
    なので調査を依頼された怪異の正体として、十分に推定できる魔物といえるでしょう。
    ――しかし、この魔物にはもっと重要な特徴が。


GM:そしてゴーストですが、通常攻撃無効という特徴を持っています。

リデル:銀か魔法の武器じゃないとダメージいかないってやつかしら。実態のないモンスターでしょ?

ルベーン:……ピクッ。

カステヘルミ:ほほう。

GM(ハロルド):「そうだ。つまり怪異がソレであった場合、戦うには準備が必要になるだろう」
   とはいえ、リデルさんのコンジャラー魔法によるエンチャントがあれば問題ないのだけど。

リデル:うん、エンチャするからだいじょぶ。今から銀の武器を調達するってのは難しいんじゃないかしら。

ルベーン:銀、か。銀は柔いぞ。

リデル:堅い柔いの問題じゃないわよオジサン。

ルベーン:いいや大問題だ。柔いとすぐ曲がるからな。

リデル:すぐ曲がるのはオジサンが雑だからよ。

GM:(ルール的には強度同じだし、むしろミスリル銀とかだと滅茶苦茶固いけど。
    こいつら新米冒険者が持ってるわけないよなぁ)

カステヘルミ:銀加工はおるかどうかもわからん相手のためにはちと高い買い物よのう。

GM(ハロルド):「武器の準備については、あんたの魔法があれば問題ないだろう」とリデルさんの腕輪を見ながら。
   「だが武器はそれでいいとして、怪異の正体については先にある程度検討をつけた方がいい。
    とくにゴーストなどの場合は、前住人の情報を得ておくのも無駄にはならないだろう。
    ……もっとも、幽霊騒ぎの大半は見間違いや別の要因(注10)なのだがな」

リデル:……そうねえ、正体か。




注10 メタな話を致しますと、ゴーストも銀の武器購入ルールも、ルールブック2以降で説明されてるものだったり。
   そして今回のセッションは、プレイヤー側に合わせてルールブック1の範囲のみを利用というコンセプトなので……。
205創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:51:09.36 ID:brb0dj4T
GM:ってことで、ハロルド君は買い物ついでの情報収集を提案するわけですが。
   みなさんは店主が渡した前金150G、何を買いましたかね?

リデル:お化粧道具をかいました。

ルベーン:何にも。どうせ斬るだけのお仕事ですし。

GM:こ、こいつら……化粧品屋で何を聞けと……。(注11)
   ていうか前金半分も渡したのだって、オッサンがアイテム何も持ってない救済措置だったというのに。

カステヘルミ:あ、ポーション買いました。

リデル:アウェイクポーションも買ったよ! 道具屋には行ってるっぽいねぇ。

GM:じゃあ道具屋さんには聞き込み行けるかな。
   聞き込みする? 依頼のお屋敷へ直接行ってもいいですお。

ルベーン:オッサン酒買った方がええのん? 聞き込みは任せます。

リデル:今からまっすぐ行くとその屋敷にはどの位の時間につく?

GM:まっすぐ行くとおやつどきですのぅ。軽く情報収集するなら夕方前くらい。

カステヘルミ:十数年前に、恨みを持って死んだ使用人がいたとか言っておったな。
    情報収集するとしたらどこ行けばいいのかしらん。フムン。

リデル:まだ時間は余裕がありそーね。道すがら話を聞くくらいなら大丈夫なんじゃないかしら。
    さすがに調べものするには時間が足りなさそうだけれど。

ルベーン:中の人的には夜中に幽霊退治って嫌な予感がしなくもないけど、夜目効くのよねこのパーティ。

リデル:はろるんが効きませぬw

GM:(は、はろるん!?)
   ちなみにハロルドくんはティダン神系の明かりの魔法が使えますが。

リデル:コン君がうわさになってる、って言ってたわよね。じゃあご近所さんに聞いてみるってのがいいんじゃない?
    ……それとも、あまり近すぎると依頼主が気を悪くするかしら?

ルベーン:俺としてはさっさと行って片づけちまいたいんだがな。

カステヘルミ:筋を通すならまず依頼主に合うべきかのう。

リデル:そう。じゃあ早い時間に一度挨拶して、それから情報収集に出る、のでいいかしら。

GM:「怪異の正体によっては、近隣での情報もあるのがいいだろうな」とハロルドくんも。
   それじゃまずは町外れの依頼主の家へ、ということでいいですかね?

カステヘルミ:おk。

ルベーン:よっしゃさっさと片付けんべ。

リデル:じゃあ、行きましょ。日が高いうちなら出歩くのも簡単でしょうし、屋敷の人からも話聞けるでしょうしね。




注11 買い物した店ごと、店員とその種族を軽く考えてました。
    その組み合わせにより、お店が出来た年代や種族の寿命からどれだけ古いことを知ってるかが違ったり、とかいう仕掛け。
    GMが事前に用意したものは殆ど使われないということを学びましたとさ。
206創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:52:53.89 ID:brb0dj4T
GM:ではでは。町外れへと向かう一行です。
   ほどなくして、急に辺りの家が少なくなりますね。木々もまばらでなんだか寂しい様子。

ルベーン:静かなところだな。

GM:んー。それじゃみんな冒険者+知力で振ってもらえますかね?


   全員がダイスを転がします。
   皆さん出目はよくなかったのですが、なんとか二人が目標値としていた達成値10以上を出しました。


GM:それじゃね。リデルとカステヘルミは、
  まだこの辺りが街の守りの剣の範囲内なのに家が少ないのはおかしいなと、ちょっと違和感。


   ちなみに守りの剣というのは、蛮族に対する結界みたいなものを作るマジックアイテムみたいなもの。
   大きな都市などの形成には欠かせないもので、これがあると魂の穢れ度の高い生き物は近づきにくくなります。


カステヘルミ:こっちにはあまり来たことがないが、いやに閑散としとるのう。

リデル:中心部はずいぶん栄えてたのに、このあたりは寂しげねぇ。
    お屋敷があるっていうくらいだから、高級なところだと思ってたのだけれど。

リデル:今歩いてるところはちゃんとした道? 探索じゃなくて足跡追跡判定はできる?

GM:平らなあんまり草の生えてない地面ですね。ちゃんと整備はされてるのか、されてたのか。
   (ふむふむ。探索判定にかかる時間は10分、足跡追跡だと1分と。
    それなら達成値に対して成果を低くしなきゃだなー)
   足跡追跡はスカウトかレンジャー+知力ですな。技能のない人は平目になります。

リデル:人の往来、馬車等のわだち以外にケモノの足跡がないか探したい。
    というわけで、オジサンも手伝ってよ。……達成値9、くぁー低いw

ルベーン:任せとけ……10、ニヤリ。


   平目で挑戦のカステヘルミとハロルドは出目がふるわず。


GM:(最大達成値が10だと、素人よりは多少マシな程度かー。まあいいか)
   それじゃね、リデルとルベーンは少しの足跡や轍跡とともに、少し脇に逸れる感じの小道跡を見つけるよ。
   小道跡は随分長いこと人が通った様子はなさそうだけど、どうやらその先には家がポツポツと建ってたらしい痕跡があるよ。
   昔はこの辺りにも人が住んでたみたいだね。今は基礎や柱の跡だけが残ってるかんじ。

ルベーン:なんだこりゃあ?

リデル:あら……古い道かしら?
    なんらかの理由で引っ越したってことかしら。なんかひっかかるわねー。

ルベーン:民家……。幽霊が出るのは最近だったよな?

リデル:道の様子からしても幽霊が出るから逃げたって感じではなさそう、よね。

カステヘルミ:道はどこまで続いてるか分かりますか?

GM:あるとわかって目を凝らすと、小道跡は何本も見つかるよ。道沿いに枝分かれしてるかんじ。

カステヘルミ:主道だけが残った感じなのかな。
207創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:56:22.25 ID:brb0dj4T
GM:さてさて。みんなの状況はそんなふうに辺りを調べてるってことでいいのかな。

ルベーン:いぇす。

リデル:あまり長くはかけたくないけどねぇ。

GM:それじゃみんながそれぞれ辺りを調べてると、道端の岩陰から突然、
  「ひゃっはー」なんかでてきた。

カステヘルミ:時はまさに世紀末。

リデル:チュートリアル盗賊団だー! ですかなw

GM:さあ魔物知識判定×2だ!


   ってなわけで、初めての戦闘なのであります。
   といってもリデルさんの予想通りこれはチュートリアル。
   戦闘ルールの軽い確認と、どどんとふで戦闘を行う場合の使い勝手のチェックみたいなものなのです。
   そして魔物知識判定は、パーティのメインセージであるリデルが見事に成功!


GM:それでは出てきたのはゴブリン1匹とコボルド3匹だとわかるよ。コボルドの方は弱点も看破してるよ。
   「ゴブゴブー!」いやぁいかにもカモだね。

ルベーン:そのようだな。滅してやろう。

リデル:……守りの剣、効いてないのかしらここ。

カステヘルミ:むう、境の近くとはいえ街中で蛮族が出るとは……!?

GM:守りの剣の効果は穢れ度の強さに比例するから、よわっちい蛮族なら入ってこれるのです。
   さて、適当にコマを配置して、と。
   みんなの配置はどこでもいいけど、探索中ってことでお互いに10m以上の距離を置いてねー。


    そして、全員の配置はこんな感じに。

            ゴブ
         コボ コボ コボ


     ルベ          ヘルミ



     ハロル         リデル



    先制判定は、こちらもリデルが成功。先攻ゲットです。
    ちなみにゴブリンがレベル2、コボルドがレベル1相当のモンスターなので、これくらいの敵はみんなにも軽く倒して貰いたいところ。
    少々緊迫感にはかけますが、次回初戦闘であります。お楽しみに
208創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 04:57:25.03 ID:brb0dj4T
ってことで、今回のリプレイ投下終了であります。
……幼女卓の続きもまだかなー?
209創る名無しに見る名無し:2012/12/24(月) 20:59:17.31 ID:zTyCfddo
オッサンくうきよめない
210創る名無しに見る名無し:2012/12/30(日) 00:03:58.68 ID:/PFYsyBi
>GMが事前に用意したものは殆ど使われないということを学びましたとさ。
そんなもんだwwwww
続き期待
211創る名無しに見る名無し:2013/06/23(日) 15:25:22.17 ID:rNaNLGJ4
このスレでオリジナルTRPGシステム“メタルノーム”を作ってる
今現在、そこそこの形にはなってきた
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/cgame/1224065858/
援軍募集……と言ってみる

スレタイがミスってるのはご愛嬌って事で
212創る名無しに見る名無し:2013/10/12(土) 18:40:21.45 ID:I6FTn9AP
 
213創る名無しに見る名無し:2014/01/24(金) 19:20:26.22 ID:dZGM8i2n
 
214創る名無しに見る名無し:2014/03/16(日) 14:38:33.76 ID:9Y6WCrCZ
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215創る名無しに見る名無し