非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ part20

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301 ◆6LQfwU/9.M
「あの女は来ていないようだが…矢島透…」

矢島透。
自分も気付いていなかったが、奴も超能力を持っていた。
名前は、パイロキネシス。
念じるだけで、物を発火させたり爆発させたりする能力だ。
自分の物より、かなり厄介な能力だ。

(…奴を探して、気づかれる前に殺るか)

【一日目・深夜/B-3】
【美樹本洋介@かまいたちの夜2】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、不明支給品×4
[思考・行動]
基本:参加者を全員殺害し、願いを叶える。
1:「矢島透」を殺す。
※サイキック編にて死亡後からの参戦です

【柘植明@絶体絶命都市2 死亡】
死因:頸椎骨折
302 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/27(水) 21:53:28.02 ID:LhjSLqeb
投下終了です
303 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 07:29:30.73 ID:F5Vo9+vb
投下します
色々カオスロワ第2話:怪奇さえ通じない
登場:メリーさん、桐山和雄
304 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 07:44:25.37 ID:F5Vo9+vb
この世には、何事にも動じずにただ物事をこなす機械のような人間がいる。
桐山和雄もその一人だ。その証拠に、先ほどの七原秋也のような動揺など欠片も見せていない。彼は事故で感情を失ったのだから。
桐山は一度死んだ。七原たちを襲撃して、油断が仇となり射殺されてしまったのだ。
もう一度彼は殺し合いに乗るのか。それによって、この儀式の結末は大きく変わる。

まさに運命の悪戯、支給品からは100円玉とコルトガバメントが出てきた。
指でそのコインを弾こうとした、その時。
参加者全員に配布されている通話可能(ただし三回のみしか掛けられない)PDAが着信を知らせたのだ。コインは海に落下した。ここはf-1。海沿いだ。

「……もしもし」
『私メリーさん。今、あなたの後ろに居るの』
「そうか。だが俺の後ろは崖だ」
『え?は、ちょ、ちょっと!こんなのってあり!?』

背後を振り返れば、そこには崖に必死で捕まっている12才くらいの金髪の少女が居た。
武器であったらしい短剣は海に真っ逆様だ。

「…助けてやろうか」
『余計なお世話よ』
「そうか。ではな」
『助けなさいよぉ!何で無言で立ち去ろうとするの!』

桐山は崖下に手を伸ばす。
305 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 07:56:49.21 ID:F5Vo9+vb
メリーの手を確かに掴み、落ちないよう静かに引き上げる。

「……一応、ありがとう」
「…メリーさんとは、あの怪談のメリーさんで合っているのか」

こくり、と首を縦に振るメリー。
桐山も取り巻きたちが話しているのを聞いたことがある。「私メリーさん。今○○にいるの」という電話を何度も掛けてきて、最後には自分の後ろに居るという怪談。

「…で、お前は何の為に俺の後ろに立ったんだ」

ガバメントの銃口を無言で突きつける桐山。彼には怪奇さえ通じない。
メリーは幾ばくか慌てた後に、口を開く。

「仲間に、なりたかったのよ。私は何人ももう殺しているけど、あんな狐の言う事を聞くなんて真っ平御免よ。だから…その……銃向けないで……」
「成る程。じゃあ俺は殺し合いに乗らなければいいんだな」

桐山のスタンスはここで決定する。対主催として、こっくりを討つ。
彼はコイントスに失敗したため、最初に出会った者のスタンスに合わせることにしていた。最強クラスのマーダーが生まれるのは阻止されたのだ。

「……行くぞメリー」
「え、あ、うん!」

桐山の後を走ってついていくメリー。一人と一つの怪奇の異色ペアが生まれた。
306 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 08:02:35.43 ID:F5Vo9+vb
【桐山和雄】
基本:殺し合いには乗らず、こっくりを討つ。
1:メリーを守りながら行動。
2:七原たちに信用されることは諦める。
※死亡後からの参加です

【メリーさん】
基本:殺し合いには乗らない。
1:和雄についていく。


【メリーさん】
有名な都市伝説で、話の中に出てきた通り…なのだが、今回は2chなどで創作された萌えキャラのメリーさんとしての参加。
能力はエリア内の相手に電話を掛け、その背後に移動できる能力。
307 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 08:03:28.79 ID:F5Vo9+vb
投下終了です
308 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 15:47:39.48 ID:Af3cMIz8
投下します
色々カオスロワ第3話:変わる未来
登場:興呂史郎、紫苑寺有子
309 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 16:05:55.46 ID:/FcojIx4
「……許さねえぞ」

警視庁の若手警部興呂史郎は、怒りに満ちた瞳で呟いた。
未だ大した功績はあげていないーーーーーというのも、事件の度に全てのものを救おうとして犯人を逃すなど始末書の数が人より多いからであるのだが。
何の能力も持ち合わせていないただの人間。そんな史郎でさえも、こっくりと名乗ったあの狐をトリックと断ずることはできなかった。正直、馬鹿馬鹿しいから帰ろうとも思ったが、それはある瞬間を境に変わった。
あの少女が、見せしめと称され殺された時から、史郎にとってこっくりは『憎むべき害悪』となったのだ。怪異だろうが知らない。悪は倒す。それが史郎の生き方である。

とりあえず、支給品を確認してみることにする。
中から出てきたのは、一本のアイスピックと、いかにもなパッケージをしたアダルトゲーム…『妹×妹』と題されたpcソフトだ。史郎には残念ながらそういうものへの興味が皆無だったため、無言でディパックに戻そうとしーーーーー、
そこでやっと、背後に一人の小柄な少女が立っているのに気付いた。
身長は恐らく130cmに届いていない。
腰くらいまで伸ばした綺麗な黒髪に、黒を基調にした服を着ている。

「君は?」
310 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 16:20:46.46 ID:40doFpri
「………アリス。しかし知らなかったな、警察というのはこんない、いかがわしいゲームを所持しているとは」

アリスと名乗った少女は若干顔を赤くしている。
史郎の脳内が警報を鳴らした。間違いなく、勘違いされてしまっただろう…

「違うぞ。支給品ってやつだ」
「そ、そうか。ところで君の名前は?」
「興呂史郎だ。警視庁に勤めてる。まあさすがにこんな事態に経験はないけどな」
「ぼくはニート探偵だ。間違えてもただの『探偵』とは呼ばないように」

ニート探偵?と疑問を抱いた史郎だが、聞いたことがあった。
家から一歩も出ずに、部屋の中から仲間に指示を出し、事件を解決する探偵の話を。
アリスというのはきっと偽名だろう。ハーフという可能性も捨てきれないが、少なくとも名簿に『アリス』という名前は載っていなかったはずだ。
探偵業を生業とする者で偽名を使う者は少なくない。
仕事柄その筋の人に命を狙われることが度々あるからだ。史郎たちも探偵の力を借りることは稀にあるため、そこにはあえて触れないでおくことにする。

「じゃあ、そのニート探偵さんから見て分かることは?」
311 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 16:27:56.49 ID:40doFpri
「まず、にわかには信じがたいことではあるが、この世には狐神ーーーーーーーこっくりのような非科学的な存在が確かに実在する。名簿にある『テケテケ』や『メリーさん』も、都市伝説通りの存在と見るのが利口だろうね」

確かにそれには史郎も同意見だった。
しかし、あの『制限』の存在。あれがある限り、こっくりを倒すことは叶わないのだ。あんなものが炸裂すれば、生き長らえるのは不可能だ。

「制限とやらは?あれがある限り、うかつに攻撃はできないぞ」
「君は、『大罪の器』という言葉を知っているかい?」


空気が、確かに凍り付いた。
312 ◆9QScXZTVAc :2011/07/28(木) 16:28:31.68 ID:40doFpri
投下終了です
313 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:17:28.07 ID:Clc/iTFg
投下乙です。
史郎みたいなキャラが大好きだ。
では投下します。
DOL3rd45話 集合と算数
登場人物:◆ymCx/I3enU、◆YR7i2glCpA、黒神めだか、桐山和雄、球磨川禊、遠藤清丸
314集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:18:04.38 ID:Clc/iTFg
「……ym氏」
「残ったのは十人、しかも書き手方は俺らとWYG氏か…」

◆YR7i2glCpAと◆ymCx/I3enUは八十神学園に向かっていた。
放送を聞き終わって歩いていると、空に異変が起きる。

「なんだ、この空……」
「Vx氏、何しでかしたよこれ…気持ち悪い」

漆黒の空が、一つの施設をきらめかせる。

「……Vx氏、誘ってるのかな?」
「分からないけど、行くに越したことないでしょ」
「そうだね」

学校内に入ると違和感が彼らを襲った。
何かに見られているような不快感。
それは七不思議によるものなのか……。

「誰かいないのかな…」
「とりあえず、探してみよう」
「そうですね」

◆YR7i2glCpAと◆ymCx/I3enUは学校内の探索を始めた。



   ◆       ◇



「……七原と川田が、死んだか」

放送を聞き終わった桐山は立ちあがった。
FNハイパワーとグロック19を持って学校を見る。
妙に目立って見える。
あそこなら人も集まるだろうと、向かおうとした。
315集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:18:35.61 ID:Clc/iTFg




「うわああああああああああああああああああああああああああ
 ああああああああああああああああああああああああ!!!!」




悪魔の叫び声が聞こえてきた。
桐山は後ろを振り向く。
走ってきているのは黒神めだかだ。
相川友を殺し、ここまで走ってきたのだ。

「……行くぞ」

FNハイパワーを先に構え迎え撃とうとする。
めだかはただこちらに向かって走ってきていた。
このまま撃てば確実に当たるだろう。

「……」

バァン!

火花とともに弾丸が放たれた。
その弾丸は軌道を描き黒神めだかの腹部にあたった。
桐山は動きを見るが、異常な違和感を持った。
撃たれたのに失速も何もしていない。
痛覚が遮断されていない限りそんな事はない。

「……」

バァン!バァン!バァン!

再び撃つ、顔にかすり傷を一つと肩に銃創を一つ作る。
それでも動きは変わらない。
あと7発でしとめなければリロードしている暇もない。
距離が大分縮まりめだかが拳を振り上げて襲いかかってくる。
桐山はそれを間一髪で避ける。

バキィ!

桐山がいた場所は地面がへこむほどの威力を受けていた。
そんな事実には目もくれずに桐山は発砲をする。
316集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:19:42.03 ID:Clc/iTFg

肩に撃つ、新しい傷が作られる。
足、これも命中する。
こめかみの部分、これは単に頭を狙ったのだがミスをした。
かすり傷程度の傷しかつけれなかった。

「……」
「うわああああああああああああああああああ!!!」

再び異常な勢いで走ってくる。
今度も避けれる自信は彼と言えどもなかった。
一発で勝負を決めようと、両手でFNハイパワーを構える。

「………」

バァン!

撃った瞬間、桐山は当たったのか分からなかった。
黒神めだかの攻撃で吹き飛ばされていたからだ。
しかし、それでの擦り傷程度で済み、起きあがる。

「………」

黒神めだかは倒れていた。
眉間から血を垂れ流している所を見ると即死だったようだ。

「あと何人か分からないが…仕方ない、行くか」

奇妙な光を出す学校に彼は向かっていった。



317集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:20:10.39 ID:Clc/iTFg
   ◆       ◇



黒神めだかはどうにか生きてはいた。
しかし、この致命傷でもう死ぬ寸前であった。

(私は、やはり正しくなんてなかった)

口はもう動かない。
頭の中で考えるので精一杯だった。

(善吉、私もそちらに行く…阿久根書記、喜界島会計、球磨川、すまない…私はここまでのようだな)

眠気が襲ってくる。
これでもう目を覚ますことはないのだろう。
彼女は正しかった。
最後に曲がってしまっただけで正しかった。
そんな彼女はもう終わりを迎える。
ハッピーエンドなんかではない、バッドエンドでもない。



一番最悪なワーストエンドだった。




【黒神めだか@めだかボックス 死亡】



   ◆       ◇



「さて、これで何体目だったか…」
『僕が殺した奴も入れて5体じゃない?』
「そうだね、あとは三年二組の『首吊り男』と屋上の『憑き子さん』だけか」
『首吊り男の方の倒し方は?』
「まあ、話を聞いてくれるかな?」

昔この学校では首吊りがあった。
三年二組の男子生徒で受験ノイローゼだったんだ。
遺書を書き残したららしいんだけど発見されなかった。
自殺を隠蔽しようとした学園側が遺書を隠したと言われているけど…。
オカルト仲間の間では彼を七不思議の仲間にしたい幽霊達が隠したという噂もあるんだ。
死んでからは、夜な夜な教室に現れ恨めしい顔で睨んでくるんだって。
これが七不思議の一つ『首吊り男』の話さ。

『へぇ、そんな事があったんだね』
「で、倒し方は」

首吊り男が探している遺書…噂では三枚あるらしいけどそれを正しい順番で読み上げる事。
対処法は簡単なんだけどね。気をつけなきゃいけない事がある。
名前通り首吊り状態での目撃例が一番多いけど…。
たまに紐が切れて襲いかかってきた!
って話を聞いた事あるよ。だから気を付けた方がいいよ。
318集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:20:34.29 ID:Clc/iTFg
『分かった…普通に殺せばいいんだね』
「君が何を聞いていたか知らないけど違うよ」
『遺書なんてそんな不吉な物読みたくないじゃない?』
「君みたいな不吉そうな奴が言うのもなんだと思うけどね…」

遺書らしきものが清丸の手にあるのを気付いた球磨川。

『それが遺書?』
「そういう事になるね」

清丸は教室をあける。
そこにいたのは首をつった男の幽霊。

『わーお、リアルゥー』
「さて、もうすぐ来ると思うけど」

その清丸が言った瞬間ひもが切れて追ってくる。
よろよろと血を垂れ流しながらこちらにやってくる。

「お父さんお母さん先立つ不孝をお許しください…」

首吊り男がグラグラと近寄ってくる…。

「僕はこの世界で生きていくのが疲れました…」

首吊り男がグラグラと近寄ってくる…。

「来世では良い人生を歩めるよう死んで生れ変ります…!」

首吊り男が消えていった。
そして、残ったのは二人になった。

『お疲れ様』
「まっとうに倒したのはこれが最初な気がするのは僕だけなのかな?」
『いや、あれくらいなら実力行使が早いじゃない?』
「君は七不思議をなんだと思ってるんだ」

しかし、これでとうとう一つを除き七不思議を封印したことになる。
これが一体どういう事を現すのか。

『そういえば放送とかないよね』
「そういえば……もう六時を過ぎたけど…」
『まさかここには届かなかったのかな?』

禁止エリアに設定されたわけでもなさそうである。
一旦外に出てみよう、と言う球磨川の提案で玄関に下りていった。

【首吊り男 封印】
【残りの七不思議…一つ】



   ◆       ◇


319集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:20:54.22 ID:Clc/iTFg
「……あれ、誰か人が来る」
「あれは、銀さんか」

◆YR7i2glCpAと◆ymCx/I3enUは玄関で座っていた。
放送前にここに入っていたら違和感に気付いたのだろうが…。
今は外に異変が起きてあまり違和感もない。

「おーい、久しぶりだな」
「テメェ……生きてたのか」
「まあ、久しぶりだな」

笑っている◆ymCx/I3enUに対して若干警戒している銀時。
そんな光景を見た◆YR7i2glCpAが銀時に話しかけた。

「あの……」
「ん?ああ、俺は坂田銀時。万事屋をやっている」
「あ、僕は◆YR7i2glCpAと言います」
「その男と同じ様な感じだな」
「名前が思い出せないんで仕方ないですよ」

警戒させてしまったか、と思うが仕方ない。
逆に話しかけなかった方が良かったか。
そう思ったころに再びドアが開く。

「……」
「……」
「……」
「……」

四人の対面である。
しかし、そのうちの一人は超危険人物であるが。

「あ、初めまして…」
「……」

バァン!

「うおおおおおおおおお!!」

桐山が◆YR7i2glCpAに発砲するが危機一髪で避けた。
すぐに銀時と◆ymCx/I3enUが戦闘態勢を整える。
320集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:21:15.77 ID:Clc/iTFg

「テメェ…乗っているのか」
「どうするか銀さん…」
「……殺したくなんかねぇが…やるしかねぇだろうな」

まず◆ymCx/I3enUが発砲する。
しかし桐山には簡単に避けられてしまう。

「銃避けるってどんな化物だよ……」
「お前は撃ってろ、俺があいつを斬る」
「……了解」

◆ymCx/I3enUが続けて発砲する。
それを見事桐山が避けていく間に銀時が近付いて行く。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「……!」

桐山はFNハイパワーの銃身で刀を受け止めた。
銀時にとってそれは異常な事である。
短い銃身で刀を受け止めるなんてよほどできる事ではない。

「お、らあああああああああああああああああ!!」

銀時が無理やりにFNハイパワーを弾き飛ばした。
これで桐山は手に何も持っていない状態となる。
勝った、そう思い銀時は桐山に斬りかかった。

「甘い」
「ッ!?」

桐山はポケットからもう一つの銃を取り出した。
グロック19である。
もう武器はないと確信していた銀時にとってそれは最悪の事だった。

パァン

銃弾は銀時の心臓に当たる。
しかし銀時は最後の意地で桐山を斬りつけた。

「ナメんじゃ、ねええええええええええええええええええ!!!」

桐山は左腕を切り落とされた。
そのまま銀時は倒れ動かなくなった。

「クソ…うおおおおおおおおお!!」

パン、パン、パン、パン

連続で発砲する◆ymCx/I3enUだったが、そこでとうとう弾切れが起きてしまった。
急いでリロードしようにも相手が相手である。
321集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:21:56.53 ID:Clc/iTFg
一瞬の隙でも見せればただ御陀仏になるだけだ。

「一か、八かだ……死なば諸共だああああああああああ!!」

最後は己の爪のみで戦いを挑む。
獣人だからこそできる技であるが、無謀にもほどがあった。
桐山は特に気にせずにグロック19を発砲した。

パァン

その弾丸は◆ymCx/I3enUの左目を貫いた。
◆ymCx/I3enUの勢いが弱まるが、なんとか桐山を爪で切りつけた。

「ッ!」
「おかえしだああああああああああああああ!!!!」

爪は桐山の右目を潰した。
そして心臓も狙おうとした時に桐山がすぐに発砲した。
この近距離では外す訳もなく、心臓を貫いた。

「な、く…そ、ここまで、かよ…」

そのまま◆ymCx/I3enUは前のめりに倒れる。
これで残るは桐山と◆YR7i2glCpAの二人だけとなる。

「……ぁ、え…?」
「これで終わりだ、」

と、桐山がなにかを言おうとした時に助け船が入った。
◆YR7i2glCpAの後ろから飛んできた男が一人。

『っと、華麗に参上…なんちゃって』

現れたのは球磨川禊だった。
括弧つけての参上である。
322集合と算数 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 20:22:16.62 ID:Clc/iTFg

『さて、君に聞きたい事があるんだけどさ…』
「……なんだ」
『君からとてもめだかちゃんの臭いがするんだけどさ』
「お前の嗅覚はどうなっている」
『嘘だよ嘘、勘だよ…さて、お前はめだかちゃんに会ったのか?』
「残念ながらそんな女は知らないが」
『うーん、じゃあ髪が紫でさ…そう、胸がいやらしい感じの人会ってない?』
「……髪が紫の女なら先ほど殺した」
『そうかい』

球磨川は笑っていた、あくまでその時は。
笑いが収まった瞬間に球磨川は怒りを行動に移していた。
大螺子を持ち、桐山に襲いかかった。
片手を失ってもなお桐山の戦闘センスは変わらない。
見事に避けられ、逆に攻撃を食らいそうになる。

『残念だけど、君は僕を怒らせちゃったからね…覚悟しろよ』
「…ふん」

球磨川は再び大螺子を持つ。
今度は刺しに行くのではない。投げる。投げたのだ。
その行動に桐山は驚くが、軽く避ける。
そして、その避けた時視界に映ったのはもう一つの大螺子を持った球磨川だった。
先ほどまで持っていなかった大螺子を何故持っていたのか。

『これは僕が普段隠し持ってる普通の螺子だよ…ただの100円ショップで売ってる奴だけどね』
「くっ…」








『じゃあな、死んで後悔しろよ』








決着はここについた。
まさかの伏兵の意外な攻撃によって。

【坂田銀時@銀魂 死亡】
【◆ymCx/I3enU@非リレー書き手 死亡】
【桐山和雄@バトルロワイアル 死亡】



   ◆       ◇
323◇VxAX.uhVsM氏代理:2011/07/28(木) 20:35:40.93 ID:cLLpicjM
代理投下開始します
324◇VxAX.uhVsM氏代理:2011/07/28(木) 20:36:03.45 ID:cLLpicjM



「大丈夫かい?」
『大丈夫?』
「あ、はい…ありがとうございます」

戦いが終わり、三人は話していた。
放送などの情報を交換もした。
◆ymCx/I3enUを弔い、銃をもらって、死体を教室に隠してきた。
そして清丸に首輪も解除してもらった。
もうこれでやらなくてはいけない事はやった。

「実は今から最後の鍵になるかもしれない所に行くんだけど…行く?」
「え、どこですか?」





「屋上………だよ」


そして、最後の戦いが始まる。


325集合と算数◇VxAX.uhVsM氏代理:2011/07/28(木) 20:36:39.28 ID:cLLpicjM
【??/C-3八十神学園図書室】
【球磨川禊】
[状態]健康、首輪無し
[装備]大螺子
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:『あの男をぶっ殺そう』
1:『清丸ちゃん達と屋上に行くよ』
2:『七不思議とやらを封印しようか』
3:『ごめんね、蛾ヶ丸ちゃん、めだかちゃん、善吉ちゃん』
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は生徒会戦挙編終了後からの参戦です。
【遠藤清丸】
[状態]健康、首輪無し
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:七不思議を封印する。
1:球磨川君たちと屋上に行く。
2:いちろ君が死んだ…ね。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は本編終了後からの参戦です。
※首輪解除の方法を知りました。
【◆YR7i2glCpA】
[状態]右足に銃創(応急処置済み)、精神的疲労(極大)、頭に強烈な痛み、首輪無し
[装備]ワルサーPPK/S(7/7)
[所持品]基本支給品、ワルサーPPK/Sのマガジン(2)、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:殺し合う気はない、死にたくない。
1:球磨川君、風丸さんと屋上に行く。
2:◆ymCx/I3enU氏…ごめん。
3:WYG氏は……?
[備考]
※願いは不明です。
※元の世界の知識はある程度残っています。
※右足の痛みになれたので歩けるようにはなりました。


326◇VxAX.uhVsM氏代理:2011/07/28(木) 20:36:57.66 ID:cLLpicjM
代理投下終了です
327 ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:17:37.24 ID:leeBxbse
投下乙です。
俺しぶといなあ…てかなんで生きてるんだろ。

てな訳で投下します。
ごちゃ混ぜロワ 35:Shooting arrow
登場人物:七松小平太、真田幸村、岩下明美
328Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:18:17.93 ID:leeBxbse
七松小平太は豪快な男であった。
常に細かい事は気にせずに、大抵の問題はその人間離れした体力で切り抜ける、そんな男だった。
だが、そんな小平太でもこの現状が異質なものであると理解できた。
「…どうなってるんだ?」
何故自分はこんなところにいるのか。
今まで自分に起きた事を頭の中で整理する。
昨日もいつものように朝起きて、授業を受けて、体育委員会のメンバーと共にいけどんマラソンをして、長屋に帰って寝た……所までは覚えている。
だが、そこからどうして現在のような場所に来たかはさっぱり分からなかった。
見たこともない大広間で、メガネをかけた男から殺し合いをしろ、と命じられた。
そしてそれに反抗した女性が死んだ。
その凶器――そう呼んでいいのかは今はさておき――凶器となったもの、首輪は例にもれず小平太の首にも巻かれている。
そして今、小平太はいつの間にか見たこともない家の中にいた。

「…気にくわんな。」
小平太は、忍術学園の生徒、いわゆる忍たまの中でもプロの忍者に最も近いと言われている六年生だった。
その忍術学園で過ごした六年間で、小平太は様々な事を体験して来た。
それは、戦であり、決死の潜入であり、何度も命の危険は味わっていた。
時には長く連れ添った仲間の死も経験したし、自ら命を奪う事もあった。
それでも、今のこの状況は小平太には受け入れられない。
誰かの死をもって殺し合いを強要させるなど、反吐が出そうだ。
それにあのとき、女性の首輪が爆破された瞬間、あのメガネの男は笑っていた。
あの男は、命を何とも思っていない、吐き気を催すような邪悪。
小平太は、その邪悪に立ち向かおうと決意していた。
329Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:18:59.92 ID:leeBxbse

「…とは言ったものの、どうすればいいんだろうかなあ。」
小平太はデイパックを開き、あの男の言っていた支給品とやらを確認していた。
自分が得意とする苦無並びにそれに準ずる忍具のひとつでも入っていれば良いと思っていたのだが。
「何だこりゃ?」
出てきたものは三つ。
あのメガネの男の言うには、自分は運のいい子であるらしいが……

まず一つ目は、カードだった。
グー、チョキ、パーを表す手のレントゲン写真が印刷された、それぞれ4枚ずつ計12枚のカード。
『希望の船』エスポワール内にて行われたギャンブルにて使用されたカードなのだが、小平太は当然その事は知らない。
二つ目は緑色のビンだった。
ビンに書かれていた文字は英語交じりで、元よりそっちの知識の無い小平太には全てを理解することはできなかった。
だがそれでもどうにかそれが『バルサミコ酢』というものである事が分かった。
蓋を開け匂いを嗅ぐと独特のツンとした匂いが鼻を突き刺した。
そして最後の三つ目はごく普通の軍用ナイフだった。
こういう形のナイフは小平太はあまり使った事が無かったが、この非常時にはやむを得ない。
だがこの小さい軍用ナイフでは小平太のクソ力をもってすればすぐにダメになってしまうだろう。
小平太は少々不満を覚えながらも今度は基本支給品を確認した。
名簿に記されていた五人の同級生の名前に、小平太は奥歯を噛み締めた。
「…ひとまず皆と合流しないとな。皆は殺し合いに乗るとは思えんが……どこにいるんだ?」
「誰かおらぬかー!!」
どう動こうか思案していた小平太の耳に飛び込む、若い男の声。
その声は忍術学園で六年間苦楽を共にしてきた友、立花仙蔵の声に非常によく似ていた。
すぐにでも出ようと小平太は思ったが、一瞬止まる。
あの声は、本当に仙蔵の声だったのだろうか?
立花仙蔵という男は、忍術学園において最も冷静沈着な男だと小平太は知っていた。
そんな彼があんな大声を出すものだろうか?

もしここにいたのが小平太ではなく文次郎や長次であったならば、ここでじっくりと考えるだろう。
これは何かの罠なのではないか?
この声を発したのは本当に仙蔵なのか?
この殺し合いという狂気の沙汰が行われている場では、だれしもが慎重に行動する。
だが、この七松小平太と言う男の辞書に『慎重』という文字など存在しない。
小平太は家を飛び出し、声の元へと走った。
そこで、小平太は出会った。
真っ赤なライダースジャケットを着た若い武者に。
330Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:19:41.45 ID:leeBxbse



真田幸村は、熱い男だった。
常に何事も全力でぶつかり、己を鍛え上げる事に余念は無い。
また、忠誠を誓った主人である武田信玄と、部下である猿飛佐助との絆は何よりも固い。
彼もまた、あらゆる困難をその熱い気概と鍛え抜かれた肉体で切り抜けてきた男だった。
ただ、そんな彼もこの現状には困惑を隠せない。
「…どうなっているでござるか?」
何故自分はこんなところにいるのか。
今まで自分に起きた事を頭の中で整理する。



真田幸村は、待っていた。
宿命の好敵手、伊達政宗を。
いつ果てるともしれぬ戦いを、幾度となく繰り広げてきた。
そして、ついに決着をつける時は来た。

自らが生涯をかけて忠誠を誓った主も、その主の好敵手も、自らの部下の忍びも、伊達政宗は倒してきた。
そして、ついに誰にも邪魔はされない場所にて、最期の決着をつけんとした矢先に――突然、意識が途絶えた。

眼が覚めたとき、周りには見たこともない数多くの人間がいた。
何が起こったか、幸村には分からなかったが、次の瞬間壇上にいたメガネをかけた男に「殺し合いをしてもらう」と言われた瞬間には怒りの感情が渦巻いていた。
そしてそれに真っ先に異を唱えた女性の首が爆発した瞬間、幸村の心に今までにない純粋な怒りが溢れ出てきた。
その怒りが爆発しそうになった瞬間――さっきよりも長い、ブラックアウトに包まれた。

そして、今に至る。
いつの間にか手にしていたデイパックの中を探ったものの、愛用の槍も入ってはおらず、他に武器になりそうだと判断できたものもなく仕方ないので手ぶらで歩いていた。
見たこともない町並みを歩き続けてきたが、誰にも会う事はなかった。
当初は見慣れぬ場所ゆえに彼にしては珍しく慎重に行動していたのだが、やはり彼にはそのような行動は似合わない。
ついに、彼は叫んだ。
「誰かおらぬかー!!」
と。

その叫びに反応するかのように、一軒の家の扉が開かれた。
そして、幸村は出会った。
深緑の忍者装束に身を包んだ、若い忍者に。
331Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:20:21.23 ID:leeBxbse



「なんだ、仙蔵じゃなかったのか。」
「…おぬしは?」
「私は七松小平太、忍術学園六年ろ組の忍たまだ。」
「忍たま……あ、拙者は真田源次郎幸村と申す。」
こうして、二人の若き猛者が出会った。
互いに考えるよりも先にまず動くタイプの人間であり、また殺し合いに乗る気もなかったのですぐに打ち解けた。

「ふむ、つまり七松殿は忍術学園の友を探しておられると。」
「小平太で良いよ、それに探し人してるのは幸村もだろう?ならここは一緒に探さないか?」
「良いのでござるか?」
「ああ、とりあえず幸村の支給品はなんだった?」
「あ…も、申しわけござらぬ、今の今まで確かめるのを忘れておった!」
そう言い慌てながら幸村はデイパックを開こうとした。
その瞬間だった。
「――!避けろ!幸村!!」
そう目の前の小平太が叫ぶと同時に、背中に杭を打ち込まれたかのような感覚と共に激しい痛みが走ったのは。
「…矢?誰だ!」
幸村の背中に、深々とボウガンの矢が突き刺さっていた。
そこから、鮮血がたらたらとあふれてくる。
「幸村、しっかりしろ!」
「くっ…い、今何が…?」
「喋るな!一旦隠れるぞ!」
小平太は急いで幸村を抱えると、先程まで自分がいた家の中に飛び込んだ。
その場には、放置された幸村の支給品だけが残されていたが――
332Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:20:52.36 ID:leeBxbse

「…ふふふ、逃がさないわよ……」
幸村を狙撃した下手人が、そのバックを拾い上げた。
その下手人は――長い髪が特徴の見た目麗しい女子高生だった。
彼女の名は岩下明美。
鳴神学園に存在する闇のクラブ、殺人クラブの一員にして当クラブ中最も危険な人物と呼ばれている人間だった。

彼女は、ただ純粋に怒っていた。
殺人クラブの部長である日野の行いは、彼女の興には召さなかった。
ただ、それだけの事が、彼女をこの上もなく怒らせていた。
そんな彼女はどう動こうと思ったのか――?

それは、あまりにも単純。
この場にいる自分以外の全てを殺し、最終的に日野も殺すこと。
そんな彼女の手に渡ったアイテムは、何の因果か人を十分に殺す事の出来る――否、元より殺すために作られた武器――ボウガンだった。
333創る名無しに見る名無し:2011/07/28(木) 21:21:03.60 ID:gmGG7Sb4
支援
334創る名無しに見る名無し:2011/07/28(木) 21:21:21.80 ID:gmGG7Sb4
支援

335Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:21:26.95 ID:leeBxbse





【D−6住宅街/1日目朝】
【七松小平太@忍たま乱太郎】
[状態]:健康、困惑
[装備]:軍用ナイフ@BATTLE ROYALE
[道具]:基本支給品一式、バルサミコ酢@現実、ジャンケンカード@カイジ
[思考]1:幸村を射た相手を警戒。
   2:幸村の怪我が心配
   3:忍術学園の仲間と合流したい。

【真田幸村@戦国BASARA】
[状態]:背中に矢が刺さっている(急所は外れたものの、深く刺さっており適切な処置を施さないと命にかかわる。)、困惑
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]1:今のは…?
   2:小平太殿…すまぬ……
[備考]:BASARA2政宗ストーリーモード最終戦『蒼紅一騎討ち』直前からの参戦。

【岩下明美@学校であった怖い話】
[状態]:健康、強い決意
[装備]:ボウガン@BATTLE ROYALE
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)、幸村の支給品一式(幸村が武器だと判断したアイテムはありませんでした)
[思考]1:全員を殺してから、日野も殺す。
   2:目の前の二人を殺す。
336Shooting arrow ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:22:12.32 ID:leeBxbse



【支給品情報】

【軍用ナイフ@BATTLE ROYALE】
七松小平太に支給。
原作では七原秋也に支給された。
コンパクトで大きさはあまりない。

【バルサミコ酢@現実】
七松小平太に支給。
ブドウの濃縮果汁を原料とした果実酢。
なお、『バルサミコ』とはイタリア語で『芳香のある』という意味である。

【ジャンケンカード@カイジ】
七松小平太に支給。
元々はギャンブル船エスポワールで行われたギャンブルで使用されたもの。
グー、チョキ、パーそれぞれ4枚ずつ計12枚ある。

【ボウガン@BATTLE ROYALE】
岩下明美に支給。
原作では赤松義生に支給された。
専用の矢を板ばねの力で飛ばす弓矢。
引き金を持ち、狙いが定めやすい。
337 ◆YR7i2glCpA :2011/07/28(木) 21:22:40.67 ID:leeBxbse
投下終了です。
支援ありがとうございました。
338 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 21:26:06.35 ID:3zWllmg5
投下乙です
自分も投下します
タイトル:始動!実験破壊システム
登場人物:佐伯優子、◆9QScXZTVAc
339 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 21:26:23.32 ID:3zWllmg5
A-4にて、会場外ギリギリの場所で向こう側を眺める◆9QScXZTVAcと佐伯優子。
境目辺りには、特に目立った目印も壁もない。
しかし、こんな逃げ出すのに最適な場所をがら空きにしているはずがない。
多分、外に出たら首輪が爆発でもするんだろう。
いや、それとも何らかの攻撃でもされるのだろうか?

「…実験してみるか」

そこらに転がっている石ころを、マップ外に放り投げる。
何があっても良いように、そそくさと木の後ろに隠れる。
…その後、30秒ほど待ってみたが、何も起こらない。

(やはり石ころじゃ駄目か)

となると、他に反応しそうな候補は…やはり、首輪だ。
参加者の首輪に反応して、何らかのアクションが起こるのだろう。

「ところで…どうしますか?」
「そうだな…どうやら、自分の知り合いもここに呼ばれてるから、出来ればその人たちと合流したい」
「分かりました」
「…しかし…俺の支給品、一体どうなってやがる」
「まるで、ロボットみたいですね」

顔の上半分をスッポリ包む顔パーツに、全身を覆う黒を基調にした鎧。
見た目からして、かなり強力そうだ。
340 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 21:26:52.14 ID:3zWllmg5
「名前は、【個人装備型TL-2A"アキレウス"】とか言うらしい」
「アキレウス…、どこかで聞いたことがあるような気がするんですが」
「ふむ…ま、大して重要なことじゃないだろう」

それよりも重要なのは、装備の強さだ。
説明書には、ビームサーベルとバルカンが附属しているとあったが…。

(引き金がここだから…こうか?)

スッ、と腕をその辺の樹に向ける。
そのまま、引き金を引く。

「…うおおおっ!?」
「きゃあっ!」

引き金を引いた瞬間、勢いよく腕のユニットから弾丸が飛び出し、樹を傷つけて行く。
見た目とは裏腹に威力はそこまででもなく、樹を倒すまでには至らなかった。
しかし、対人での殺傷能力は十分すぎるくらいだろう。

「…まるで、ゲームみたいですね」
「ああ、でも威力は…ゲームみたい、じゃ済まされねえだろうな」

確かに、今の攻撃を食らえば生身の人間なら即死するだろう。
このビームサーベルとやらも、バルカンと同等、もしくはそれ以上の力があるに違いない。

「…佐伯、さんだったよな、確か。あんたは何を支給されてるんだ」
「私は…これです」

そう言って佐伯がデイパックから取り出したのは、1つの手錠。
見たところ、ただの手錠だ。

「手錠か。特に変わった所はねーな」
「いえ、実はこれ…伸びるんです」
「の、伸びる?」

試しに、引っ張ってみると真ん中にある鎖が伸びた。
これで、手錠としての効果を発揮できるのだろうか?

「とりあえず、それだけです」
「そうか。それじゃ、そろそろ行くか」
341 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 21:27:11.92 ID:3zWllmg5
【一日目・深夜/A-4:エリア外ギリギリ】
【佐伯優子@絶体絶命都市2】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、手錠@絶体絶命都市2
[思考・行動]
基本:人殺しなんてしたくない。
1:9Qさんに付いて行く。
※Aエンド後からの参戦です。

【◆9QScXZTVAc@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:個人装着型アキレウス(エネルギー残り98%)@R-TYPE
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らないが、攻撃されたなら迎撃する。
1:どこに行くべきかな?
2:ああは言ったけど、書き手さん達を無条件で信用していいのだろうか

≪支給品紹介≫
【手錠@絶体絶命都市2】
何の因果か佐伯優子に支給。
ゲーム中で、佐伯が装着させられた物。
梯子を登る時に、真ん中の鎖が伸びているように見える(実際はゲームの都合だろうが)。
なにげに装着させられている状態でも服を着替えたりしている。

【個人装着型アキレウス@R-TYPE】
◆9QScXZTVAcに支給。
元はTL-2A"アキレウス"と言う機体。
機体をそのまま出すのも問題なので、人間が装着できるように改造した物を支給した。
使用出来る武装はバルカンとビームサーベル。
どちらも大幅に威力を落としてある。
342 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 21:27:27.31 ID:3zWllmg5
投下終了です
343 ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:01:27.08 ID:+yaGMVwJ
皆様投下乙です 久々に自分も投下します
EX2 3話 地獄の中に天使来る 登場:三谷傑、君塚沙也
344地獄の中に天使来る ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:02:25.07 ID:+yaGMVwJ
3話 地獄の中に天使来る

「ここは」

湿った雑草の上で三谷傑は再び意識を取り戻す。

「…そうだ、殺し合い…女の子の首が吹き飛んで……それで」

未だはっきりしない頭を擦りながら、ゆっくりと起き上がる。
周囲を見渡すと林の中に人工的に作られた池がある。機械のような物もあるので何かの貯水池らしかった。
遠くに木造校舎らしい物も見える。

「あれは学校……」

開催式の時に学校のあるエリアはゲーム開始直後に禁止エリアとなる、と聞いた。
学校――地図には分校――に主催者であるアンネリーゼと梶井伸一郎がいるはず。
あそこから参加者達が殺し合うのを見物しているのだろう。
つくずく趣味が悪いと、傑は思う。

「…くそ、殺し合いなんてなぁ……ん?」

ここで傑はある物を見付ける。
貯水池の畔に、人が倒れているのだ。
立ち上がりデイパックを持ってそれに近付くと、猫獣人の少女だった。
灰色の毛皮で、中高生らしい制服姿、そして爆乳。そう、ブレザーの上からでもはっきり分かるレベル。

「何と、自○ロワのテトを具現化したみてーな、そんな子だ」

以前友人のススメで読んだネット上のバトルロワイアル小説の登場人物とダブらせる。
ケモノ好きである彼のお気に入りのキャラと、目の前で気絶している少女は特徴がかなり似通っていた。

「……」

そして傑は思う。
思い、気付いた時には身体は、手は動いていた。

(違う、これは違う、俺の意思では無い。身体が勝手に)

心の中で誰にしているのか分からない弁明を繰り返しながら、傑は両手を、
猫少女の爆乳へと伸ばす。

むにぃ

(なん、だと……)

ブレザーの上からでもはっきりと、柔らかいと感じた。
思えば生まれて初めて女性の乳房を触ったのだ。
「マシュマロ」「ゴム毬」などと形容される女性の乳房、今、傑が両手に感じる柔らかさは、
その形容を遥かに上回る極上品。

(やわ、らけぇん、だけどっ!? うそぉ…まじぃ?)

美味い食べ物を食べた時と同じかそれ以上に、喜びの感情を満面に浮かべ、
更に激しく、傑は猫少女の乳房を揉みしだく。彼女が起きるかもしれないと言う考えは失念してしまっていた。

「……」
「……」

傑の動きが止まった。
猫少女と目が合った。イコール、猫少女は既に意識を取り戻していた。
345地獄の中に天使来る ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:03:47.80 ID:+yaGMVwJ
「あ……あ……あ」

顔が一気に引き攣り、頭の中が真っ白になる傑。
全く言い訳出来ない、だって明らかに乳揉んでるんだもの。

「……て」
「……え?」

猫少女が何か言ったが良く聞き取れず恐る恐る傑は聞き返す。

「…続けて」
「……何、だって」

思いも寄らぬとは、正にこの事だと、傑は思った。

……

君塚沙也と、猫の少女は名乗った。

「気絶してる少女の乳を揉むとは中々、やるじゃない」
「むぅ……」
「どうだった、私のおっぱいは」
「……」
「さあ言え」
「柔らかかった」
「自慢よーおっぱいは、やっぱり男は、おっぱい大きい方が好きなのかしら」

けらけらと笑いながら言う沙也。
話を聞いている限り、どうもこの少女は羞恥心と言う物が欠けていると傑は感じる。
いや、むしろ――――。

「あのさ、沙也ちゃんて、あれなの、えと何つーか」
「ビッチ?」
「……」
「そうだね、エッチは大好きだよ、気持ち良いしねぇ」
「おお……」

ビッチ――痴女とも――らしかった、目の前にいる猫の少女は。
確かに、爆乳に整った顔立ちと身体のスタイルは男を欲情させる悪魔的な魅力を持っている。
傑は正直な所、戸惑っていた。彼は童貞である。
妄想で自慰に耽る事は普段していても、淫乱な女を目の前にしてどうして良いか分からなくなるのだ。
心臓がいつも以上にバクバクと鼓動を早めているのが手に取るように分かった。

(ど、童貞卒業の、チャンス…いや、待て…これは、どうなんだ、やば、て、テンパッテキタ)

「どしたの三谷さん」
「ウェ!?」
「……ど、う、し、た、の?ww」

どうも、沙也は傑の心情を察しているようだった。
わざと、胸元を強調し、上目遣いで傑の事を見てくる。
殺人的に、可愛い。傑の心臓の鼓動が更に早くなる。

「……ねえ、あそこに良い感じで小屋があるよ」
「だ、だから?」

沙也が貯水池の傍に建てられたプレハブ小屋(何の用途かは不明だが)を指差す。
346地獄の中に天使来る ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:04:34.44 ID:+yaGMVwJ
「折角だし、お近付きの印として…」
「……」
「えっt」
「あーそうだ! あれだな! 支給品確認しないとなっ! あと他にも名簿とか地図とか見たりしねーと!」
「あらら」

結局、傑はもう一歩の勇気を踏み出す事が出来ず変な意地を張ってしまった。

(こんなに慌てちゃって、耐性無いんだなこの人、ふふ、面白そう…)

そんな青年を見て沙也はますますと興味がわいた。


【早朝/E-2貯水池】
【三谷傑】
[状態]テンパリ気味
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
0:取り敢えず殺し合いをする気は無い。
1:沙也ちゃんと行動、でも、色んな意味で不安。
[備考]
※特に無し。

【君塚沙也】
[状態]健康
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
0:殺し合いはしたくないけどエッチはしたい。
1:三谷さん面白そう。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【君塚沙也】  読み:きみづか さや
17歳の猫獣人の少女。灰色の毛皮で爆乳スタイル抜群の美少女、そして淫乱ビッチ。
頭も良く運動神経も良好と言う高性能猫でもある。某テトに酷似してるが何か力が使える訳では無く壊滅的音痴。
347 ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:05:53.89 ID:+yaGMVwJ
投下終了ですが続けてもう一話
4話 救済する者 登場:熊沢美沙都、エルザ=マリア
348救済する者 ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:07:07.18 ID:+yaGMVwJ
4話 救済する者

「やだ…怖い」

座礁した遊覧船の船室にて、熊沢美沙都は震えていた。
あの開催式の時まではまだ強気でいられた。しかし数人と共に主催者のアンネリーゼに詰め寄ろうとした時、
得体の知れない力によって弾かれ、更に首にはめられた首輪の威力を見せ付けられ。
あっと言う間にその士気は挫かれた。
デイパックの中に入っていたそれを見詰める。
旧式の自動拳銃、南部十四年式拳銃。本物の人を殺傷出来る武器である。

「これ使って人殺せって言うの……やるしかないの……?」

生きて帰るにはこの殺し合いで最後の一人になるしかないとアンネリーゼと梶井伸一郎は言っていた。
逃げようとしたり下手に主催に逆らえば、見せしめにされた小堀実緒と言う同年代の少女のようになる。
名簿を見た限りでは特に知り合いなどはいなかった。

「……やってやる」

美沙都は決心する。殺し合いに則り、優勝を目指す事に。
銃器など扱った事は無いが説明書を読んでおおよそは理解出来た。
遊覧船の二階に居た美沙都は一階への階段を下りる。

「可哀想に」
「!」

いきなり声を掛けられ驚く美沙都。
座席に白い雌竜が座っていた。

「あなたもこの殺し合いに運悪く呼ばれてしまった一人。
戸惑い、怯え、迷い、あがこうとしている……何て事でしょう」
「……?」

妙に達観した事を言う雌竜に、美沙都は銃を向ける事も忘れ、しばし呆然とする。

「救わないといけない、私が」
「す、救うって、この殺し合いに反抗するって事?」
「……」

ゆっくりと白雌竜が座席から立ち上がる。

そして右手で美沙都の胴体を刺し貫いた。

腹から入った雌竜の右腕はあっさりと少女の身体を貫通してしまう。

「がはっ……あ゛……?」
「そう、救うのです。この殺し合いから……この世から、解放してあげないと。この私――エルザ=マリアが」

そう言う白竜の表情はどこか熱に浮かされたように見えた。
口から赤い液体を溢れさせる美沙都は激痛と言うよりも鈍い未知の感覚が、
刺し貫かれた部分から広がり全体の身体の感覚が失われて行くのを感じる。
エルザ=マリアが右腕を引き抜くと、床に血が撒き散らされ、美沙都は十四年式拳銃を落とし崩れ落ちる。
349救済する者 ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:07:59.56 ID:+yaGMVwJ
「や……ダ…ぁ、ご…ん……ナ……」

覚悟はしていたがこんなにも早く自分の人生の終わりが来てしまうとは。
認めたく無かったが、もう、美沙都には、死の運命を受け入れる選択肢しか残されていなかった。
近くの台車の上に置かれていた手拭いで右腕の血を拭き取るエルザ=マリア。

「まず一人…救えましたね」

とても嬉しそうに白い雌竜が言った。
教会で育てられた彼女は、敬虔な教徒であった。
だが、彼女は教義をかなり曲解してしまっていた。要するに「死ねばこの世の苦しみから解放される」と思ってしまっていた。

「皆さん、私が救って差し上げます」

それが完全なる間違いだと彼女は気付く事は無い、彼女にとっては「間違い」などでは無いのだから。


【熊沢美沙都:死亡】
【残り:37人】


【早朝/H-5座礁遊覧船:一階部分】
【エルザ=マリア】
[状態]健康
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
0:参加者達を救済する。
[備考]
※救済=殺害の意味です。


※H-5座礁遊覧船:一階部分に熊沢美沙都の死体及び所持品(デイパック(基本支給品一式、南部十四年式拳銃弾倉(2))、
南部十四年式拳銃省力型(8/8)が放置されています。所持品についてはエルザ=マリアが回収する可能性があります。


≪キャラ紹介≫
【熊沢美沙都】  読み:くまざわ みさと
16歳の少女。淡い青髪で巨乳の高校一年。勝気な性格であるが、精神的に脆い一面も。
コンドーム装着主義で装着しなければ絶対行為をさせない。但しぶっかけはOKらしい。

【エルザ=マリア】
17歳の雌竜の少女。白い身体で竜人体型、胸はそこそこ大きいぐらい。
幼竜時に教会前に捨てられ、教会で育ったため敬虔な教徒となった、が、教義を曲解しており、
死ぬ事で現世から解放され救われると思い込んでいる。
350 ◆ymCx/I3enU :2011/07/28(木) 22:08:45.89 ID:+yaGMVwJ
投下終了です。遅れを取り戻したい
351 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:14:59.10 ID:Clc/iTFg
投下乙です。
3日位しかたっていないのに久しぶりな感じがするのがym氏の凄さだと思います。
では投下します。
DOL3rd46話 それじゃあな
登場人物:◆VxAX.uhVsM、◆YR7i2glCpA、球磨川禊、遠藤清丸
352それじゃあな ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:15:24.64 ID:Clc/iTFg
学校の屋上…そこは人により解釈が違うだろう。
少なくとも、今この時には悪い印象しかない。
そう、全ての男である黒幕◆VxAX.uhVsMがいるからだ。

「よう…YR氏」
「Vx氏、なんでこんなことを……」
「ん?殺し合いの事?暇つぶしに決まってんじゃん」
「ひ、暇つぶし……?」
「そそー、暇つぶし、ひつまぶしじゃあねーぞ」

そんなつまらないギャグを言う。
しかし、それで笑えるのは一人だけだ。

「ふざけないでくださいよ…」
「え?何を?」
「貴方は暇つぶしのためにこんなことをしたんですか!?
ym氏だって6L氏だって9Q氏だってxz氏だってWYG氏だって…8n氏だって、皆あんな風に楽しく話していたじゃないですか!?」






「残念だねぇ…考え方が甘い…本当に残念だよ」








「何が残念なんだよ!ふざけるな!皆は死んでしまったんだぞ!」
「そうかそうか…まあいいや」
「何がいいんだよ!」
『落ち着いてくれよYRちゃん』
「この状況で何を落ち着けるのか…!」

◆YR7i2glCpAは心に余裕が無い。
だからもう耐えきれる事が出来なかった。
353それじゃあな ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:16:48.16 ID:Clc/iTFg
「なんで、こんなことをしたんですかVx氏!他に理由がなにかあるんですよね…?」


無駄な質問だ。
それは分かっていたはずだ。
でも心のどこかで理由があったと信じたかった。
こんなことをしても、仕方なくないが仕方ないような理由が。


「はっ、残念だけど答えは変わらないよ…ただの『暇つぶし』だ」
「ぐ、がああああああああああああああああああああ!!!」

撃つ、撃つ、撃つ。
撃ち続けた、弾が切れても撃ち続けた。
空撃ちでも、何でも良かったのだろう。

「……もういいや、お前らは帰っていいよ」
「お前はどうするんだよ…ふざけるなよ!」
「俺はこのまま敗北を認めて尻尾を丸めて消えますよ…」



「それじゃあな」



◆VxAX.uhVsMはいつの間にか目の前から消えていた。
そしてその場には3人が残っただけだった。

「……Vx…氏」
「あの機械が脱出装置か…行こう二人とも」
『そうだね』
「……はい」

三人は機械の前に行く。
脱出装置、簡単にそう書いていたスイッチがある。

「生存者が島から強制送還されます…か」
「本当に二人とも助かりました…感謝します」
『いや、僕じゃなくて清丸ちゃんに言いなよ…』
「二人共に助けられたんですから…二人に対してですよ」

三人の最後の会話が終わった。
もう彼らは話すことはなかった。
スイッチが押され、その場から3人が消え去った。

【◆YR7i2glCpA@非リレー書き手】
【球磨川禊@めだかボックス】
【遠藤清丸@いちろ少年忌憚】
【◆WYGPiuknm2@非リレー書き手】
【以上四人生還】

【バトルロワイアル 終了】
354 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:17:43.75 ID:Clc/iTFg
続いて投下
DOL3rd47話 これはハッピーエンドですか?いいえ、決してそんなことはありません
登場人物:◆YR7i2glCpA、◆WYGPiuknm2
355これはハッピーエンドですか?(略 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:18:27.83 ID:Clc/iTFg
                    
                  
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれは殺し合いに参加させられていたと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思ったらいつのまにか生還していた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    OPで生還だとか全員生還だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…



   ◆      ◇

俺の気持ちを代弁してくれたポルナレフさんに感謝。
うん、俺も何があったか分からない。
でも、俺はいつも通り自分の部屋にいた。

「あれ…どういう事?」

家の中で寝ていたはずだったのにいつの間にか自室にいた。
正直言って把握しきれない。

「訳が分からないよ…」

何もする気が起きない。
そう思うと、一つだけ頭をある事がよぎった。
書き手さんは、無事なんだろうか。
356これはハッピーエンドですか?(略 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:18:56.38 ID:Clc/iTFg

「そうだ…チャットを見れば…!」

急いでパソコンを起動する。
起動に掛かる時間がとてつもなく長く感じられた。
やっと普通に動く程度にPCが温まってきたのですぐにチャットを開いた。

「……2日前が最後…?」

最後の退室表示が2日前が最後なのに気付く。
誰か来るかもしれない…と思いチャットに入る。

お知らせ:WYGPiuknm2さんが入室しました。(20:18)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2:一応誰か来るかもしれないから入室します。(20:19)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2:……誰か来ないかな。(20:19)



   ◆       ◇



帰って来た自分はすぐに倒れてしまった。
疲れとかそういうのがあったんだろうが…1日ずっと寝込んでいた。
やっと自宅に帰れる日が来た。

「ただいま、と言っても誰もいないか」

いつも通りの部屋である。
あんな殺し合いがあったのに…なにもなかったようだ。
肩の傷も無くなっていた。
きっとあれは夢だったのかもしれない。
そうだったらいいなとどれだけ思うか…。

「チャット…のぞいてみよう」

パソコンを起動する。
色々と考えていると起動は完了していた。
357これはハッピーエンドですか?(略 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:19:19.06 ID:Clc/iTFg

「……あ」

お知らせ:WYGPiuknm2さんが入室しました。(20:18)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2:一応誰か来るかもしれないから入室します。(20:19)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2:……誰か来ないかな。(20:19)

「WYG氏…来てるじゃん」

急いで名前欄にトリを入れる。
そして入室する。

お知らせ:◆YR7i2glCpAさんが入室しました。(20:23)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆YR7i2glCpA:どうも…(20:23)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2:おお!…こんばんは(20:24)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆YR7i2glCpA⇒入室者全員:良かった…生きてたんですか(20:24)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2⇒入室者全員:うん、俺死んだかと思ったんだけど…(20:25)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆YR7i2glCpA⇒入室者全員:まあ、生きてたのなら良かったです(20:25)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
WYGPiuknm2:今日は確認したかっただけなので落ちます…乙です(20:26)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ:WYGPiuknm2さんが退室しました。(20:26)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆YR7i2glCpA:おっと、乙です…今日は誰も来ないようだし落ちるか(20:27)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
おみくじ:◆YR7i2glCpAさんの運勢は『大凶』です。(20:28)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆YR7i2glCpA:……(20:28)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ:◆YR7i2glCpAさんが退室しました。(20:28)



   ◆      ◇



「……皆はもう帰ってこないのかな」

あのメンバーはもう帰ってこないのか。
そう思うととても悲しくなる。

「寝よう…そして、いつか」

最後に覚悟決める。
いつか、◆VxAX.uhVsMにあったら殺す覚悟を。
もし、その機会があったらだが。

「お休みなさい」

【非リレー書き手編 完】
358 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:19:44.92 ID:Clc/iTFg
投下終了です。
359 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:50:25.42 ID:Clc/iTFg
投下します。
DOL3rd48話 敗者から這い上がれ
登場人物:球磨川禊
360敗者から這い上がれ ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 22:51:14.44 ID:Clc/iTFg
『高貴ちゃん…もがなちゃん……ごめんね、僕は勝手に行くとするよ』

生徒会室に腕章だけを残して球磨川は立ち去った。
阿久根が腕章を見れば僕がやめる事は分かるだろう。
江迎ちゃんや飛沫ちゃんに言ってないけど問題ないだろう。
あの二人なら心配もしないで待ってくれるはずだ。

『僕の願いが本当なら…』

彼の願い、それはなんだったのだろうか。
それをここで話すとしよう。
彼は生涯負けて生きてきた。
そんな彼の願いは一つしかないと言えるだろう。

『一生に残る最大の勝ちを得る権利を与えよう』

それが本当なのだとすれば、今しかない。
だから球磨川は歩く。
最大にして最悪の敵の所に。

『さぁ、勝手ながら…最初にして最後の生徒会を執行しよう!』

球磨川の戦いは今ここに始まったばかりである。
しかし、それはまた別のお話。

【めだかボックス編 完】



続いて投下
DOL3rd49話 新しい七不思議
登場人物:遠藤清丸
361新しい七不思議 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 23:01:14.82 ID:Clc/iTFg
僕がこっちに変えてきて最初に聞いたのはこんな話だ。
学校の七不思議に新しいのが増えたんだ。
そんな話である。
それでは八不思議になってしまう?
そんなことは問題ではない。

「実はね…何かに遭うと殺し合いをさせられるって言う噂よ」

……やはり、噂となるのか。
でも、こんなうわさが広がるなんて言うのはおかしい。
僕は誰にも言っていない。
いちろ君ととおこ君も……死んでしまった。

「じゃあ、一体誰が広めたんだ…」

あの二人がいい広めるなんてことはしないだろう。
だったら誰が広めたのか調べるのが僕の役目だ。

「よし、じゃあ…オカルト研究会の活動を開始しようか」

彼の一人での戦いが始まろうとしている。
そして、いつか解明する日を……。

【いちろ少年忌憚編 完】


最終話投下します。
DOL3rd50話 ゲームは続くよいつまでも
登場人物:◆VxAX.uhVsM
362ゲームは続くよいつまでも ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 23:01:40.61 ID:Clc/iTFg
「……結果まとめ終了…っと」

◆VxAX.uhVsMは結果をまとめ終わり、くるくる回る椅子で回っていた。
何をしようか考えるが、特に思いつかない。

「そうだ、1回目のメンバーでやり直しさせようかなー…」

パソコンの一回目の名簿と書いてあるテキストを開く。
そこには34人の名前が並んでいた。

「そういえばこのメンバーじゃ…そうだそうだ、彼を入れよう」

最後に名前を一人つけたす。
「河合曽良」と。

「後は<過負荷>共でも集めるのも面白いかもな…」

彼の口からは笑い声が漏れていた。
既に狂っている、それは彼自身にも分かっていた。

「じゃあ……始まりと、終わりと行こうか」

そしてまたゲームは繰り返される。
彼自身が変わらない限り。
しかし、それはもう絶対と言っていいほどにないであろう。

【DOLバトルロワイアル3rd 完】
363 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/28(木) 23:04:12.84 ID:Clc/iTFg
投下終了です。
今作を読んでくださった方、感謝に尽きます。
こんな自分の趣味満載なロワを読んでくださりもう本当に感謝です。
新ロワはオリキャラロワでも考えております。
でもしばらくはRe:DOLを頑張らなくてはいけませんね。
では、今作を読んでくださった方…本当に感謝です!
364 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 23:12:19.84 ID:3zWllmg5
投下乙です、自分も投下します
タイトル:寺生まれって…
登場人物:Tさん、◆xzYb/YHTdI
365 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 23:13:20.30 ID:3zWllmg5
「破ぁ…いったい何が起こってるんだ」

ホームセンター内をうろうろしながら不満を漏らすTさん。
後輩と一緒に飲んだ帰りに、後輩と別れた直後に、記憶が途絶えて…。
気が付いたら、こんなところに呼ばれていた。

「しかし…人の命を弄んでしかもそれを「実験」とぬかすなんて…許せないな」

とはいえ、今、どこにあいつらがいるか分からない状態では、あいつを倒すことなんてできない。
それに、自分の首に付いている首輪。
こいつをどうにかする必要がありそうだ。

(おそらく…この首輪と、あのマネキンにつけられていた物は同じだ…って、それはあいつ自身が言っていたな)

しかし、これが同じ物だとすれば…。
ヘタにいじったりすれば、あのマネキンのように首が吹き飛ぶのだろう。

(…自分には解除出来そうにないな…)

生憎、自分には機械の知識はない。
一応、周りには道具になりそうな物は沢山置いてあるが…。
適当にいじって爆発してしまうのは、なんとしても避けたい。

(今は、分からない事だらけだ…何か状況を解決する事のできる物を探してみるか)

自分のデイパックを背負い、歩き出そうとした時。
角から歩いてくる誰かとぶつかってしまう。

「痛っ…」
「だ…大丈夫ですか」

ぶつかった相手は、自分の心配もせずにこちらの心配をしてくる。
結構いいやつなのか、それとも。
366 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 23:13:41.23 ID:3zWllmg5
「俺は大丈夫だ、そっちは?」
「僕は――大丈夫です」

ぶつかってきた相手は、見た所高校生くらいの歳の男だった。

「それじゃ」
「ま、待って下さいよ…僕も、一緒に…行ってもいいですか?」
「ああ、いいぜ」

とりあえず、殺し合いをしそうにもないので同行を許可する。

「いきなりこんなことを聞くのも何ですけど、何を支給されたんですか?」
「ああ、俺は…この妙な薬と銃だ。名前は良く分からんが…説明、読むか」

説明書を手渡し、妙な薬をポケットに仕舞う。

「【Anabioics:お手軽に仮死状態になれる薬。効果時間は15分。使い過ぎに注意】…危ない薬みたいですね」
「ああ、だからよほどの事が無い限り使いたくはないな。お前は?」
「僕は…ナニコレ…」
「ん?何が入ってたんだ…何…?」

その男が取り出したのは、頭に付けるパーティーグッズ…ネコ耳だった。
他に無いのか、といった表情でデイパックを引っ掻き回すが、出てきたのはまたもやふざけた品。
…ヒゲメガネだ。つけるだけで、自分の周りの空気が冷める程度の能力のある物だ。

「…まあ、何だ…気を落とすな、俺の銃をやるから」
「……………はい…………」
「…ところでお前…名前は?俺は…Tさんだ」
「……◆xzYb/YHTdIです」

367 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 23:13:53.00 ID:3zWllmg5
【一日目・深夜/F-7】
【Tさん@オカルト(Tさんシリーズ)】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、Anabiotics@S.T.A.L.K.E.R.×5
[思考・行動]
基本:この実験とやらを壊す。
1:…大丈夫か?

【@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:ウージー(25/25)
[所持品]:支給品一式、ネコ耳@絶体絶命都市2、鼻ヒゲメガネ@絶体絶命都市2、ウージーマガジン×3
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない。
1:…とりあえず、Tさんと行動。
2:書き手さん達は…どうしよう…

≪支給品紹介≫
【Anabiotics@S.T.A.L.K.E.R.】
Tさんに支給。
お手軽に仮死状態になれる、危険な薬。主成分はテトロドトキシン。
使い過ぎると体質が変わってしまう。使用後、日常のストレスから解放されて安らかな気分になれるらしい。

【ネコ耳、鼻ヒゲメガネ@絶体絶命都市2】
どちらも◆xzYb/YHTdIに支給。
一見ネタ装備に見えるが、意外と防寒値が高い。
基本的に全キャラクターが装備できるが、男キャラに猫耳は…。
368 ◆6LQfwU/9.M :2011/07/28(木) 23:14:08.64 ID:3zWllmg5
投下終了です
369 ◆9QScXZTVAc :2011/07/29(金) 13:39:43.28 ID:x3sbvIJn
俺主催ロワ第13話:『FB』
登場:西村清一郎、剛田武、天王寺裕吾、桐生萌郁
370 ◆9QScXZTVAc :2011/07/29(金) 13:55:05.05 ID:x3sbvIJn
ミスターブラウンこと天王寺裕吾は、慣れた手付きで手の中の銃に弾を込めた。
銃の銘柄はイサカM37。散弾を吐き出す一種のショットガンである。
SERN、という組織を知っているだろうか。世界的な超巨大研究機関にして、実験結果を求める為に人命さえ平気で使い捨てにする、非道の組織。
天王寺はその中の『ラウンダー』と呼ばれる部隊を統率する役目を担っている。
発砲経験どころか、人を殺したのも一度や二度ではない。
組織の人間達は天王寺をこう呼んだ。


FB、と。


「動くなっ!」

背後から突然声が掛けられたかと思えば、天王寺の首にナイフが当てられていた。
身のこなしは確かに早い。だが、やはり格闘の技術に難があったのだ。
天王寺は相手の手を払い、そのまま背負い投げの要領で地面に叩き伏せる。

「立場が逆転しちまったな。今度はこっちが聞く。てめえは殺す気があんのか?」
「殺し合いに乗る気はないっすよ。ただ、あんたの銃の扱い方が手慣れてたから」

ほう、と天王寺は思う。
一般の少年に、銃の扱いを見て敵と判断されるとは思わなかった。
それと同時に、この少年は殺し合いに乗っていないとも確信する。

「俺は天王寺裕吾だ」
371 ◆9QScXZTVAc :2011/07/29(金) 14:06:43.23 ID:x3sbvIJn
「俺は西村清一郎っす」

互いに不信感のようなものはなかった。
しかし、彼らと同じエリアで、一つの悲劇が起きようとしていることを、彼らはまだ知らなかった。


「う、うおぉっ!」

剛田武は、走っていた。行く末も無く、ただ闇雲に、走っていた。
そして、背後から一発の弾丸が武の胸元に紅い華を咲かせて、武は倒れ伏した。
間違いなく、肺は破られている。

「(のび太……生き残れよ)」

思いは声には出さず、空気中に消えていき。
ガキ大将剛田武は、死んだ。
372 ◆9QScXZTVAc :2011/07/29(金) 14:17:10.49 ID:x3sbvIJn
追っていたのは、20歳くらいの女性だった。
手に持っていたのはグロックM19。武の命を奪った武器である。

『FB』天王寺裕吾を優勝させる。それが、桐生萌郁の目的だった。

【剛田武@ドラえもん】   死亡
【残り44/50人】

【天王寺裕吾】
基本:主催者を殺害し元の世界に帰る。
1:桐生はひとまず保留

【西村清一郎】
基本:殺しあいはしない
1:天王寺さんと行動する

【桐生萌郁】
基本:天王寺裕吾を優勝させる。
373創る名無しに見る名無し:2011/07/29(金) 14:19:03.73 ID:x3sbvIJn
投下終了です
374小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:05:01.71 ID:jxuBiFrD
皆さん乙です。
どのロワでもそうだけどドラえもん勢が死ぬのは何だか悲しい…。

では、第一話投下します。
375小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:06:31.92 ID:jxuBiFrD

最初に収集されたときに着ていたやや大きめの赤いリボンが特徴的な制服ではなく、
戦士を思わす白いマントに露出の多いコルセットにミニスカートという
出で立ちで、美樹さやかは星の光だけを頼りに地図の隅に記載された村の一角を前進する。
脇にぶらりと垂らした手に握った武器であるサーベルの切っ先で、地面に彼女の行く先を掘りながら。

さやかの中にゲームのことや他の参加者のことなんか頭に無かった。
恭介が死んだ。ただあの瞬間だけが意識の中全てを支配していた。
信じたくない。認めたくない。受け入れたくない。何もかもが嘘。
でも、否定なんて意味が無い。
上条恭介が死んだことは曲げようのない事実。
この目が、心が、記憶が、震える身体が、さやかの全てが、それを知っている。

(恭介が…死んだ。殺された……)

最初に集められたあの空間。殺しをゲームと称して淡々と説明していたゴーグルの女。
あの女に殺された。さやかの目の前で、あの女が恭介を殺したのだ。

(許さない…)

黒く、黒く滲んでいくさやかの心。
息が弱くなった希望。
比例して、ソウルジェムが増す濁りにさやかが気付くことはなかった。
376小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:07:07.82 ID:jxuBiFrD
(絶対に許さない)

憎しみ。
怒り。
悲しみ。
絶望。

恭介の死を理解したからこそ湧き出たそれらの感情だけが、さやかの手を引く。
行く宛もなく、引きずるようにして両足を繰り出して…前方を横切る少女を見つけた。
見覚えのある…ありすぎる少女の姿を。

「ころす」



377小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:07:58.32 ID:jxuBiFrD


――せっかく、救えたと思ったのに。

「おい、妹」

人が生活していた名残が感じられる民家の一室。
御坂美琴は鏡台の中の自分自身を睨みつけ、か細い声で『妹』へ呼び掛ける。

「アンタは生まれてこれて良かったって…そう言ってくれたわよね。
 でもさ、こんなことさせられて、アンタはそれでもまだ、同じことが言える?」

御坂妹(シスターズ)とは、美琴が提供したDNAマップをもとに製造されたクローンである。
絶対能力進化(レベル6シフト)計画において10000体以上もの御坂妹が犠牲となり、
ある少年のおかげで最近ようやく凍結させることができた。

――救えたと、思ったのに。

差し込んだ光はすぐに影に覆われた。

「私…何もできなかった。また…あのときみたいに…」

殺し合いを強要し、見知らぬ少年を惨殺した妹。
しかし美琴がそれだけが真実とは認めるわけがない。
恐らくミサカネットワークが何者かに支配されているのだろう。
木から降りられなくなった子猫を助けたり、第一位に殺されそうになった
自分を守ってくれたとても優しい、大事な妹なのだ。
あのとき。この部屋に転送されるとき、確かにあの子は何かを伝えようとしていた。
あの子はきっと、助けを求めている。
378小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:08:34.47 ID:jxuBiFrD
「…嘆いている時間なんてない」

さきほど確認した名簿に載っていた大切な人たちの名前。
白井黒子、初春飾利。彼女たちを失いたくない。
そして妹に、これ以上誰かを傷つけてほしくないし、傷ついてほしくない。

「きっと私が救ってみせる」

そうと決まれば第一に重要なのは黒子と飾利、二人との合流の実現。
黒子はともかく、心配なのは飾利だ。
たしかに彼女は黒子と同じく風紀委員に所属する人間。一般人とは違う。
ただ、これまで美琴が関わった事件の中での飾利の活躍を
考えると、彼女はサポートタイプであって決して実践型ではないと判断できる。
ずば抜けている情報処理能力で、何度も試した美琴ですら敵わなかった
首輪の解除は可能かもしれないが、万が一彼女が殺し合いに乗った人物に
遭遇したときの対応力は無いはずだ。

…善は急げ。
まずはマップを開いて飾利が行きそうな場所の目処をつける。

「きっと初春さんはこの首輪の解除方法を探すと思うから…。
 パソコンのある場所…。市街地辺りかしら?って、遠いわね…」

現在地がエリアE。市街地はエリアA、B。
正反対の場所に位置しているため、この地図で区切られた一コマの直径は定かではないが
相当時間が掛かることは容易く想像できる。
しかし、そんなことを言っていられる状況ではない。
時間が無いのだ。一刻も早く二人を保護しなければ。

早速荷物をまとめ出口を潜り抜けて、北西に足先を向けて前進を始めた…瞬間だった。

月灯りに煌く三つの閃光が、美琴を襲ったのは。
379小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:09:25.32 ID:jxuBiFrD


(…どうなった?)

召喚した三本の剣を“ゴーグルの少女”目掛けて放った。
土煙が舞っていて様子が見えない。少しだけ接近して様子を窺う。

やがて明らかになったのは、“ゴーグルの少女”が立っていた場所が闇と化していること。
…闇?
さやかは不思議に思う。
時刻は深夜。天井に広がるのは当然夜空。
けれど、辺りの風景がうすらと見えるほどにはこの暗闇にも目は慣れているはずだ。
少女の姿を視認できたのもそのため。
でも剣に串刺しになっている少女の姿も、その奥に佇む景色も何も見えない。
ピンポイントでその空間が切り取られているかのように、そこだけ真っ暗闇。
何かがおかしい。
サーベルを強く握り締めて、また一歩だけ、少女へと近付いてみる。

途端その暗闇が、凄まじい速度でさやかの身体の真横をすり抜けていった。
いや、暗闇なんかではない。
黒い粒のようなものが群となって、大きな塊を形成しているようだった。

「不意打ちだなんて、随分と卑怯なマネしてくれるじゃない」

晴れた視界。そこに見えたのは少女の亡骸なんかではない。
傷ひとつ負っていない少女の姿。
その足元に散らかっている三つの刃はさやかが仕向けたものに違いなかった。
普通の人間にそんなことは不可能。
とすればこの女も魔法少女か?
それともあのときこいつ自身が言っていた、超能力や錬金術とやらか。
380小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:10:04.50 ID:jxuBiFrD
(何だっていい。とにかく私はこいつを…)

下唇を強く噛んで、平然と立っている少女を睨みつける。

「アンタ、このゲームに乗る気なの?」
「ゲーム?」

…あぁ、そういえば。
殺し合いだとか何だとか言っていたな、とさやかは薄っぺらい記憶を一つ引っ張り出す。
しかしよくよく考えれば、全部この少女が言い出したこと。
何にせよ、殺し合いだってこいつさえ居なくなれば終わる話。

「アンタの言いなりになるつもりはない」
「はぁ?ってアンタ、あのとき殺された男の子の……」

今更気付いたのか。
全部仕組んだのはお前だろう。
こうしたのはお前だろう。
殺したのはお前だろう。
殺したくせに。

殺した、くせに。

「あんただけは絶対に許さない!!!!」
「!」

魔法少女としてのさやか特有の速度をもって、少女の懐に潜り込む。
弾かれたように少女は後方へと上体をそらしてバランスを崩した。
チャンスとばかりに剣を振るい上げるが、ギリギリのところでかわされる。

「外した…」
「ねぇ、あなたは」
「黙れぇぇぇええぇえぇえ!」

381小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:10:59.21 ID:jxuBiFrD

速い。
二撃目を見て驚いたのは、相手の持つ絶対的なスピード。
一秒もたたぬ内に肉薄され、上手く体勢が保てなくなった一瞬を狙っての斬撃。
気持ちが昂ぶっているせいか、動きが雑なおかげで何とか回避はできた。
近付いてきた地面を手で押し跳ねて、何とか安定感を取り戻す。
もしも少しでも反応が遅れていたら…きっと剣の餌食になっていたはず。

「外した…」

忌々しそうに呟く相手の顔を、もう一度確認する。
…やはりそうだ。
あのとき、妹が首輪を爆破した少年に駆け寄っていた少女。
先刻の反応からして恐らく、彼女はゲーム云々というより少年を殺害した『ミサカ』が許せないのだろう。
向けられた切っ先は、妹とまったく同じ顔を持つ自分。
ゴーグルがあるかないか、普通の人ならそれだけでしか判別できまい。
その唯一のポイントも、装着を止めたと考えれば
少年を殺したのが自分だと誤解されたっておかしくはない。
…だからといってここで殺されるのも御免だ。
ならば解決する方法は一つ。彼女と話をしなければ。

「ねぇ、あなたは」
「黙れぇぇぇええぇえぇえ!」

話し合いの余地は無い…か?
激情に任せた直線的な突撃。今度はやや余裕をもって右手に避ける。

(だったら力ずくでも話を聞いてもらうわよ…!)

大きく背後へと跳んである程度距離を作り、バチバチと
火花を散らす前髪を起立させる。
一撃。一撃だけでいいのだ。
いくら速いとはいっても感情的になっている相手の動きを見極めるのは簡単。
相手が攻撃を外した隙をついて、強い一撃を見舞えばいい。
腰を低く落として、美琴は迎撃体勢に入る。
挑発するかのように不敵な笑みを表情に添えて。
382小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:11:30.01 ID:jxuBiFrD
「チッ。ナメてんじゃないわよ!」
(来た!)

予想通り荒さが目立つ四度目の攻撃。
心臓を目標に突き出されたサーベルの先端を潜り抜け、今度は美琴が相手の懐に入り込んだ。

「くそっ!」
(イケる)
「な、え?あっ…」

逃がさないように両腕で強く相手を抱き締め、
人間が簡単に意識を失うほどの威力を持った電撃を直接身体に叩き込む。

「あ、あぁぁぁああぁぁあぁあ!」

衝撃を受けた相手の上半身がビクンと跳ねて、力が失われていくのが分かった。
握力が無くなった手から剣が落下する。
一応念のために、徐々に威力を弱めつつも攻撃は続行する。

「…っと、こんなもんかしら」

脱力しきった胴体が美琴の肩にもたれかかった。
自分に掛かる体重によって、相手から戦闘力を一時的に奪うことに成功したと感じ
放電を止めて、気絶している相手の肩と腰に手を回し支えつつ隣へと移動する。

(やっぱり、まずは誤解は解くべきよね。
 それから妹のことも伝えて…分かってもらおう。
 ゲームが始まってまだ数十分。この子は私を殺せなかったし、
 きっとまだ誰も殺してない。
 だったらまだ引き返せるし、きっと落ち着いて話せば分かってもらえる…わよね)


横から相手の寝顔を眺めながら、今後の彼女への対応を思慮する美琴。
それによって注意力が散漫となり、足元に三本の剣が出現したことに気付くのが遅れた。
383小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 16:11:49.41 ID:jxuBiFrD


魔法少女になることと引き換えに、美樹さやかが願ったのは『上条恭介の手を治すこと』。
誰かを呪うことではない。人に希望を与える、癒しの祈り。
その影響で彼女の魔法少女としての回復力は普通よりも優れているのだ。
だからこそ、あれだけの威力を持った電撃を喰らったとしても、気を失うだなんて有り得ない。

単純だ。
御坂美琴の敗因は、それを知らなかったこと。
ただそれだけのこと。



三本の剣に貫かれた少女の身体を見下ろして、さやかはその場に座り込む。
今度こそ、本当の本当に脱力した。
抑えこんでいた涙が頬を流れる。

(恭介…ごめんね、恭介……あたし、守れなかったよ。
 恭介の手、せっかく治ったのに。
 これからたくさん、恭介のバイオリンが聴けると思ったのに)

声を出さずに、けれど激しく。
さやかは精一杯泣いた。
一人ぼっちのまま、精一杯悲しみに暮れた。

無関係な女の子一人を、殺してしまったことを知らぬままに。

【御坂美琴@とある科学の超電磁砲 死亡】

【一日目深夜/E−4、村】
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:健康
[装備]:サーベル@魔法少女まどか☆マギカ、ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ
[所持品]:基本支給品、アイテム1〜3所持
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない?
1:恭介…。

※殺し合いが終わったと思っています。
※御坂妹と美琴を同一人物だと誤認しています。
384 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/29(金) 17:37:06.53 ID:RZwcIIFI
タイトルは第一話「人魚姫の涙」だそうです。
投下乙です。
美琴が一話死亡だってー!?さやか、お前は黒子と言う変態を敵回したんだぞ…!
さるったそうなので名簿をこちらに。
【参加者名簿】
6/6【2ちゃんねる】ガチホモ/喪女/美容/電波/オカルト/引きこもり
5/5【鋼の錬金術師】エドワード・エルリック/エンヴィー/スカー/プライド/キング・ブラットレイ
4/4【マギ】アラジン/アリババ・サルージャ/モルジアナ/ジュダル
4/4【神様ドォルズ】枸雅匡平/枸雅詩緒/史場日々乃/桐生
4/4【るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-】緋村剣心/神谷薫/瀬田宗次郎/志々雄真実
4/4【魔法少女まどか☆マギカ】鹿目まどか/暁美ほむら/美樹さやか/佐倉杏子
4/4【銀魂】坂田銀時/神楽/志村新八/鳳仙
3/3【花咲くいろは】松前緒花/鶴来民子/押水菜子
3/3【とある科学の超電磁砲】御坂美琴/白井黒子/初春飾利
1/1【夏目友人帳】夏目貴志

38/38

以上に変更するらしいです。

では、自分も新ロワ投下します。
『おはようございます……皆さん』

暗い部屋、縛られた両手…。
これは俗に言う誘拐と言う奴なのだろうか。

『まだ皆さんが起きておりませんね…仕方ないですが……』

どこからか男の声が聞こえてきた。
その声は、何かに包まれるような声だった。
言った自分でも意味が分からないが、そういったことなのだ。

『君たちは…自分が特殊な人間だってことは知っていますね』

特殊な人間……そうだ、確か…。
俺は診療所に行って…それでいつの間にか記憶が…。

『君たちの能力が完全に開花した今…やるべき事があります』

やるべき事…一体何なんだそれは。
声を出そうにも、声が出ない。

『君たちにはかるーく…』





『殺し合いをしてもらいます』




「ふざけるな!」

そこで一人が動き出した。
彼女が一体誰だかは分からない。
しかし、なぜ彼女だけ動けるんだ…?

『長谷川芽依…いや、<虚構炎球(ハウリングサン)>と呼べばいいか?』
「どっちでもいい!わたしたちをここからかえして!」
『それは無理な相談だよ…せっかくの機会なんだし』
「だったら……しね!」

彼女の左手には巨大な炎の塊が出来上がっていた。
それが前にいる男に向かって飛んでいく。
その炎が男を包み、炎が消えていく。

「え…なんでおまえ、いきてるんだよ…」
『君たちじゃ僕は倒せないんだよ…だって僕にはこの<幻想創造(イメージクリエイター)>があるんだから』
「いめーじくりえいたー…?」
『そう…僕が思った事を確実に遂行させることができる能力だよ…例えば』




『反逆者には、無残極まりない死を』




その声が終わった瞬間、強烈な風が吹いた。
長谷川…と言っていた彼女は吹き飛ばされる。
そして壁に激突し、磔状態となった。

『簡単に死ねると思うなよ、反逆者』
「い、いや…」

まず現れたのは多くの刃物。
それで彼女を切り裂いていく。
服が裂け、皮膚も裂け、筋肉も裂けている。
それだけでも無残なのに、終わりは来なかった。
次に来るのは多くの蟲だ。
その蟲が彼女の中に入っていく。
中って何だって?…言える訳ないだろう、恐ろしい。
彼女がうめき声と言うのか、そんな声を上げ出した。
中で喰われているんだろう。
正直言ってもう見たくなかった。

『それじゃあ、フィナーレと行こうか』

液体が降りかかる。
それで彼女の服がすべて溶ける。
……正直言うと僕は目を背けたかった。
しかし、何故か背けれなかった。
見たくない、これから起こっている事が分かっているんだから。


『手から炎を出す魔女は…火炙りの刑だ』



前にいる男が、指でパチンと鳴らす。
その瞬間、彼女の体が燃え上がった。
何やら叫んでいるのが分かるがもうまともな声として聞こえない。
そして、処刑完了と言わんばかりに炎が消え、彼女の体が地に落ちた。
しかしその体は、真っ黒に焦げて墨と同じ状態になっていた。

『こんなことになりたくなかったら…殺し合いをするんだね』

ああ、もう寝てしまいたい。
このまま夢オチでしたなんて言ったらどれだけ楽だろうか。

『細かいルールは携帯電話のメモに書いてある…簡単なルールだけ説明する』







『殺せ、殺せ、殺せ……!心行くまで殺せ!敗者には死を!勝者には褒美を!
 それでは、これからバトルロワイアルの開始だ!』








僕の意識は完全になくなった。
殺し合いか、なんて面倒なことになったんだか。
本当に、神様を恨むよ。


【長谷川芽依<虚構炎球(ハウリングサン)>】死亡確認

【DOLオリジナルキャラバトルロワイアル2nd(過負荷ロワ) 開幕】

<過負荷紹介>

【虚構炎球(ハウリングサン)】
長谷川芽依の過負荷。
怒りが著点に達した時に彼女の左手から炎が放たれる。
その炎は50万℃に達する。

【幻想創造<イメージクリエイター>】
◆VxAX.uhVsMの過負荷。
自分で考えたことを全て実現させる能力。
この能力を使うとセリフが「」ではなく『』となる。
名前の元ネタは上条当麻の<幻想殺し(イマジンブレイカー)>
389 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/29(金) 17:40:28.45 ID:RZwcIIFI
投下終了です。
では名簿を投下します。

1.赤坂 渉太<装弾瀑布(スモーキーカーニバル)>
2.秋月 大和<禁忌(アイミーマイン)>
3.稲田 弘文<絶叫幻影(ヴァニシングスクリーム)>
4.江藤 暁<融解(メビウス)>
5.岡本 隆平<月光憑依(ウロボロスファントム)>
6.軽木 流<錯誤(ネガティブインストール)>
7.吉良 義雄<圧殺六花(イミテーションプレッシャー)>
8.駒田 十平<囁く百景(ファイナルラビリンス)>
9.下田 基<陽炎忌避(シークレットウィンド)>
10.須田 良平<空笑幾何(デッドリーサイクル)>
11.中川 勇<人形運命(カタストロフィゲーム)>
12.疋田 一心<有象無象(エデン)>
13.牧原 悟<四重幽鬼(シャドウチルドレン)>
14.行木 団平<無双劇場(オーバードライブ)>
15.輪廻 明神<拡散(ダークネス)>
16.六道 仁<禁縛少女(クワイエットバインド)>


1.赤石 美玖<虚数廃墟(アシッドドールズ)>
2.上本 瑠那<焦熱隠者(プラズマクラスタ)>
3.岡崎 佐知子<絶望力学(アンノウンアビス)>
4.加賀 咲<蠢動(フェスティバル)>
5.区切 秋<暴虐抱擁(クラッシュクレイドル)>
6.盃  孝佳<爆裂戯画(スパイラルブラスト)>
7.須賀 未樹<心臓挽歌(ショットガンギャンブル)>
8.曽我 悠木<断絶狂乱(ノイジーワールド)>
9.月田 飾<火炎物語(アナザーレクイエム)>
10.永川 霧<黎明論理(カオスティックタナトス)>
11.沼井 友里<月光灰燼(スーサイダルテンデンシー)>
12.野上 早紀<零式無明(ヴォイスレスパラノイア)>
13.細田 真由子<群青螺旋(スパイラルシンドローム)>
14.和田 麻耶<破壊模型(ハードコアレプリカ)>
390 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/29(金) 17:40:58.10 ID:RZwcIIFI
【見せしめ】
長谷川芽依<虚構炎球(ハウリングサン)>

【主催】
◆VxAX.uhVsM<幻想創造(イメージクリエイター)>

続いてルールを

【時間帯説明】
0-2:深夜 6-8:朝   12-14:真昼  18-20:夜
2-4:黎明 8-10:午前 14-16:午後   20-22:夜中
4-6:早朝 10-12:昼  16-18:夕方  22-24:真夜中
当ロワでは朝からスタート。


【ルール】
施設に放り込まれ、そこで殺し合いをする。
放送は0:00、3:00、6:00、9:00、12:00
15:00、18:00、21:00
禁止エリアは1個から3個増える。
基本支給品は
■名簿、メモ機能がある携帯電話
■懐中電灯
■簡易医療セット
■飲料と食糧
不明支給品は1〜2個支給される。
優勝者は元の生活に帰る事が出来る。
携帯電話は番号を交換すれば通話もメールも可能。

| |1|2|3|4|
|A|ド|図|岸|岸|
|B|住|住|デ|岸|
|C|市|住|平|平|
|D|診|平|平|平|

ド…ドーム
図…図書館
岸…大きな岩がある海岸
住…住宅街
市…住宅街の中にある市役所
診…診療所
平…平地
391 ◆VxAX.uhVsM :2011/07/29(金) 17:41:38.17 ID:RZwcIIFI
投下終了です。
今回はTHE・中二病な作品になりそうですが、どうぞよろしくお願いします。
392小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 21:20:33.54 ID:jxuBiFrD
◆VxAX.uhVsM氏、代理ありがとうございました。
厨二好きなのでこれから楽しく読ませてもらいますw

第二話投下します。
393小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 21:21:16.32 ID:jxuBiFrD

12歳の2学期。
Bカップでなぜか巨乳という設定のモテモテ美少女を
主人公とした自信作の漫画を算数のノートに描いてわざとそのページを
残したまま、先生に提出しました。
それを読んだ先生にめちゃくちゃ褒められてクラスのみんなにも絶賛され
小学生で漫画家デビュー★とか勘違いしてやってしまったことです。
先生は普通にノートを返してきました。ノーコメントです。
読んではいけないものを読んでしまったと思ったのでしょう。
何せモテモテ美少女は自分という設定でしたから。
主人公の名前は私。王子様役はクラスで人気の××くんの名前。
ライバルのブスはピチレモン系(笑)グループの中心○○ちゃん。
他、全員クラスの子の名前を使ってました。
そしてそのノートは母親に見られ、未だに家族全員にネタにされます。

13〜15歳の1月。
自分宛の年賀状が30通ほど着ました。
差出人は同学年の子たちだったり、先輩後輩だったり色々です。
あ、でもこれ実は12月の半ば辺りから一生懸命自分で書いた年賀状だったりするんです。
つまり分かりやすく言うと、自作自演ってやつですね。
六畳半の自分の部屋でこっそり書いたので多分家族にはバレてないです。
高校生になってからは何だかむなしくなって止めました。
進学した途端あんなに届いていた年賀状がぱったり来なくなって
親には「友達と何かあったの?」と心配されましたが
友達なんて居ないので問題が起きることがまず有り得ません。
だから安心してください。

17歳の11月。
修学旅行の班決めをしました。
もちろん私は余りもの。適当に人数が足りないところに入ることに。
スケジュール決めのときもぽつーんと一人。
誰も私の存在なんて知らないみたいにくっちゃべっています。
私は修学旅行の前々日、学校から帰った瞬間親に言いました。
「お母さん、お腹痛い。実は今朝からだった。
 でもお母さんに言ったら明後日の修学旅行、行けなくなりそうだったから…」シュン
優しいお母さんは「旅行なんていつでも行ける。それよりもあんたの体が心配」って
次の日の学校を休ませてくれて、
それでもひたすら水を飲んで氷食って下痢出しまくってたら
修学旅行も休ませてくれました。
あんな和気藹々とした輪の中に放り込まれるなら
お腹でギュルギュル言ってる虫ちゃんたちとお友達やってたほうがマシです。
394小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 21:22:01.80 ID:jxuBiFrD
卒業式の打ち上げにも呼ばれず、大学進学後もお決まりのぼっち生活。
成人式にも出ず、やっとこさ何の変哲もない小さな企業に就職して
少ないながらに家にお金を入れる毎日を送っています。

友達も彼氏も居ません。正直、私なんて生きてて意味はないと思います。
別に生きなくていいとも思っています。
ただ自殺はしたくないし怖いからしないだけで、全然死んだっていいんです。
生まれ変わって宮崎Aおいみたいな美女になるのです。
だから誰か殺してください。お願いします。

でも死ぬ前に、最後に一回だけやってみたいことがあるんです。

緑に囲まれた湖で月の光に照らされながら、全裸で背泳ぎしてみたい。

ここは地図で言えばA−5。
疲れきった私の心を癒してくれる緑が広がっていて
目の前には空で魅力を発揮する月を映す湖。
条件は揃っています。まあ二つだし、難しくもないですよね。

思い立ったら私はすぐにスウェットと100均で買った下着を脱ぎ去りました。
贅肉だらけのヨボヨボのお腹と垂れた乳を上下に揺らし湖の中に身を投げます。
イメージしてたのはちゃぷん…という慎ましい音だったんですけど
ドボーン!!!!!!!!ゴボボボボ…と大岩が沈んでいくみたいな
水音が響きました。当然です。

いざ背泳ぎに挑戦しようと両腕を広げますが、溺れました。
足もつきません。意外とここ、深かったんですね。
しかも私、よく考えると背泳ぎとかできません。
溺死はしんどいので嫌です。誰か助けてください。
バタバタと手足を羽ばたいてみますがどうにもなりません。
湖で優雅に泳いでいたあめんぼさんが迷惑そうにしているだけです。

歪んでいく視界。薄れていく意識。
喪女である私は、静かに目を閉じた。

395小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 21:22:45.16 ID:jxuBiFrD

「起きないわね…」

森を散策していたモルジアナはザッボンザッボンという激しい水音を聞きつけ、
すぐ傍に広がっていた湖から引き上げた女を介抱していた。
あれから十分が経過するが、女が起きる気配はない。
しかし心音は一定のリズムを保って機能しているようなので
命に別状があるわけではないのだろう。

「でもこの人、どうして全裸なのかしら。
 もしかして誰かに無理矢理脱がされたとか?だとしたら許せないわ」

弱者を虐げる行為。
かつて奴隷として身を売られたモルジアナにとって、それは許しが難いことだった。
モルジアナは誓う。
この女を、この島で無力な人たちを自分の手で守ろうと。
そして参加者名簿に載っていたアラジンやアリババ。
今度こそ自分を救ってくれた彼らの力になろうと。
強く拳を握り締めて、月を仰いだ。


【一日目深夜/A−5森の中・湖の傍】
【モルジアナ@マギ】
[状態]:健康
[装備]:無し
[所持品]:基本支給品、アイテム1〜3所持
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない。
1:弱者を守る。
2:アラジンやアリババさんの力になりたい。

※喪女の服が付近に落ちていることに気付いていません。

【喪女@2ちゃんねる】
[状態]:意識不明、全裸
[装備]:無し
[所持品]:基本支給品、アイテム1〜3所持
[思考・行動]
基本:誰かに殺してほしい。
1:―――。
396小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6 :2011/07/29(金) 21:26:40.76 ID:jxuBiFrD
タイトル「ふケンコー全裸系」、投下終了です。
一応喪女のプロフィール的なものをこちらに。

【名前】喪女
【性別】女
【年齢】24
【身体的特徴】
身長158cm Cカップ。普通〜ポチャ体型。
黒いボサボサの髪を後ろで縛っているだけ。普通。黒いスウェットに健康サンダル。今は全裸。
【性格】ネガティブ。リア充が苦手。
【能力等】動物と意思の疎通が可能。
【備考】
最近美容が苦手なことに気付く。
イケメンが苦手。ガチホモはオカマであるため、オカルトは中身が、引きこもりは中身も顔も自分と同レベルまたはそれ以下のため大丈夫。
397創る名無しに見る名無し:2011/07/29(金) 21:57:57.44 ID:b8v6hrPv
26:小規模バトルロワイアル ◆ViScawnzc6
11/07/29(金) 16:20:20
第一話「人魚姫の涙」投下終了です。

それから名簿を見直してみたのですが、本当の意味での一般人の女の子が少ない…。
なので一部を訂正します。
以下が参加者一覧となります。

【参加者名簿】
6/6【2ちゃんねる】ガチホモ/喪女/美容/電波/オカルト/引きこもり
5/5【鋼の錬金術師】エドワード・エルリック/エンヴィー/スカー/プライド/キング・ブラットレイ
4/4【マギ】アラジン/アリババ・サルージャ/モルジアナ/ジュダル
4/4【神様ドォルズ】枸雅匡平/枸雅詩緒/史場日々乃/桐生
4/4【るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-】緋村剣心/神谷薫/瀬田宗次郎/志々雄真実
4/4【魔法少女まどか☆マギカ】鹿目まどか/暁美ほむら/美樹さやか/佐倉杏子
4/4【銀魂】坂田銀時/神楽/志村新八/鳳仙
3/3【花咲くいろは】松前緒花/鶴来民子/押水菜子
3/3【とある科学の超電磁砲】御坂美琴/白井黒子/初春飾利
1/1【夏目友人帳】夏目貴志

38/38

最後の最後でさるってしまった…。
すみませんが代理投下お願いします。

では、失礼しました。




どうでもいいけど代理投下する時はちゃんとそのまんまコピペしたほうが良いよ

398創る名無しに見る名無し:2011/07/29(金) 23:21:44.65 ID:vIistvDG
やったぁぁぁ花咲くいろは!!!
菜子ちゃん応援します!
399創る名無しに見る名無し:2011/07/29(金) 23:45:17.07 ID:PZtxk40S
投下乙です!

・人魚姫の涙
 勘違いから悲劇が生まれてしまった……
 何故さやかちゃんはかわいそうな目にしか遭わないのか

・理由なんてない、それが始まりなのだから
 新ロワ乙です!
 「幻想創造」がチートすぎる……まあ、主催者はこれくらい凶悪でないとね!

・ふケンコー全裸系
 流石喪女、悲惨だぜ……
 てか最後にやりたい事がしょうもないぞwww
400 ◆8nn53GQqtY :2011/07/30(土) 00:37:13.57 ID:LxkVzFjW
皆さん投下乙です。
それでは投下します。

雑多ロワ32話:ダヴィッド同盟
登場人物:七原秋也、アイズ・ラザフォード