コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ46

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1 忍法帖【Lv=12,xxxPT】
ここはPS2/PSPソフト「コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS」SS投稿スレです。感想等もこちらで。
このゲームについて気になる人は、公式サイト(更新:2008/06/20)をチェックしてください。
基本sage進行で、煽り・荒し・sageなし等はスルーするか専ブラでNG登録して下さい。
(投稿前に読んでください >>2-6

■SS保管庫
 ・コードギアス LOST COLORS 保管庫 Ver.1.35 /スレッド41中途まで作品収納
  /管理人:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
  http://www1.ocn.ne.jp/~herma/CodeGeass_LostColors/2ch/0.html
 ・lcss保管庫 @wiki /スレッド40以降の作品収納 /管理人:◆1kC3aaXjik
  http://www36.atwiki.jp/lcss/

■前スレ(45)
 http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281466514/
 (過去ログは保管庫スレッド一覧から閲覧できます)

■コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 32(新スレ誘導用)
 http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1226828782/l50

■関連スレ (外部板)
 ・コードギアス ロスカラのライ 彼の世界は十人10色 /主人公キャラスレ
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7666/1285861365/l50
 コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ避難所(仮)
 ・代理投下依頼専用スレッド
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1241695852/l50
 ・議論用スレ
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1226990774/l50
 lcss保管庫@wiki 連絡掲示板 (http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12747/
 ・連絡スレッド
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243581572/l50
 ・感想スレッド
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243673150/l50

 ・コードギアス【ロスカラエロパロSSスレ】 (18歳未満は立ち入り禁止です)
  ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11674/1264506850/l50
 ・801SS投稿スレ (18歳未満は立ち入り禁止です)
  ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7725/1239261602/l50

■公式サイト http://www.geass-game.jp/ps/
■アニメ公式サイト http://www.geass.jp/
■攻略wiki http://www9.atwiki.jp/codegeasslc/

■次スレについて。
 950レスもしくは460kBオーバーしたら、スレを立てるか訊くこと。立てる人は宣言してから。
 重複などを防ぐために、次スレ建設宣言から完了まで投稿(SS・レス共に)は控えてください。
  ※SS投稿中に差し掛かった場合は別です。例)940から投稿を始めて950になっても終わらない場合など。
2創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 14:25:44.39 ID:R+wJ/hTa
■SSを投下される方へ (投稿に伴う規制は>>3参照)
 1.充分な推敲はしましたか?誤字脱字のほか、1レス分の投稿分量にも注意してください。
   1レスには投稿可能な容量の限界があります。容量確認には>>3に紹介されているSSチェッカーが便利です。
 2.投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れて下さい。(または「何レス目/総レス」を名前欄に)
 3.前書き・後書き含めて10レス以上の連投になると投稿規制がかかります。(←「さる」状態)
   間に他IDからの「支援」が入ることで規制は回避できますので、規制にかかりそうな長文投稿の際は
   投下前に支援を要請して下さい。逆に、必要ない場合は支援の要らない旨を書いてください。
   忍法帖のレベルにより異なりますが、最長120秒の間隔をあけることで次レスを投稿できます。
 4.投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為にリロードしてください。
   直前の投下完了宣言から15分程度時間を置いてください。
 5.投下許可を求めないこと。みんな読みたいに決まってます!
 6.なるべくタイトル・カップリング・ジャンルの表記をして下さい。
   ・読む人を選ぶような内容(オリキャラ・残酷描写など)の場合、始めに注意を入れて下さい。
   ・前書きの中に、以下のテンプレを含むことが推奨されます。(強制ではありません)
    【メインタイトル】
    【サブタイトル】
    【CP・または主な人物】
    【ジャンル】
    【警告】
 7.作者名(固定ハンドルとトリップ)について
   ・投下時(予告・完了宣言含む)にだけ付けること。
    その際、第三者の成りすましを防ぐためトリップも付けて下さい。
    (トリップのつけ方:名前欄に「#(好きな文字列)」#は半角で)
 8.規制により投下できない場合は>>1の 代理投下依頼専用スレッドに投下し、
   代理で投下してもらう方法もあります。
3創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 14:28:08.37 ID:R+wJ/hTa
■投稿規制について(暫定)
 掲示板では、荒らし目的での投稿を防ぐため、様々な規制が設けられています。

○「忍法帖」について(http://info.2ch.net/wiki/index.php?%C7%A6%CB%A1%C4%A1%B4%AC%CA%AA
 回線の繋ぎ直しで変化するIPによる自演や別人のなりすましなどを規制する目的で導入されました。
 cookieによってブラウザごとに作成され(Lv.1)、規制の適用されない範囲で日々投稿を続けていると
 一定時間ごとにレベルが上がっていきます。このレベルが不十分だと、投稿容量や投稿間隔の制限、
 スレ立てができないなどの規制がかかります。

○「支援」について
 同一IDからの、短時間での一定回数以上の連続投稿は規制の対象となります(ばいばいさるさん)
 長編SSを複数レスに渡って投稿する際、この連投規制を避けるために
 他IDから何らかのレスを挟むことを「支援」と呼んでいます。
 ・1時間に投稿できる数は10レスまで。それを超えると規制対象に
 ・毎時00分ごとにリセット。00分をはさめば最長20レスの連投が可能
 ・規制されるのは2人まで。身代わりさるさん2人で、00分を待たずにリセット
 支援が必要な際は、投稿予告をするなどして支援を要請してください。

○同一内容の投稿に対するマルチポスト規制(おしりくさい虫など。携帯のみ? )
 「支援」などの同じ言葉を繰り返し投稿することでも受ける規制
 違う内容を投稿すれば解除される。スペースを挟むだけでも効果あり

○1レスで投稿可能な最大容量(忍法帖のレベルによって、さらに制限がかかります)
 ・X:1行の最大 / 255byte
 ・Y:最大行数 / 60(改行×59)
 ・Byte :最大容量 / 4095Byte
  但し、改行に6Byte使うので注意。例えば60行の文なら59回改行するので
  6Byte×59=354Byte これだけの容量を改行のみで消費する。

  ※1レス分の容量の投稿の可否を判断できるツールがトーマス卿の保管庫からDLできます。
   TOP→通常→保管嚮団→保管嚮団本部入室→SSチェッカー
   <使用法>
   1.ダウンロードしたものを解凍する。
   2.SS.xls を開く。
   3.SSをテキストエディタで開く → Ctrl A で全文コピー
   4.貼り付けシートのH11セルを選択。
   5.右クリック → 形式を選択して貼り付け → 値
   6.レスを区切るところに
   <<<<<レス区切り>>>>>
    をコピペ(H6セルのものをコピペする)
   限界値は自由に変えられます。いろいろお試しください。
4創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 14:31:04.50 ID:R+wJ/hTa
■画像投稿報告ガイドライン
 ロスカラ関連の自作画像を投稿できます。

・ロスカラSSスレ派生画像掲示板
 PC用  http://bbs1.aimix-z.com/gbbs.cgi?room=lcsspic
 携帯用(閲覧・コメントのみ) http://bbs1.aimix-z.com/mobile.cgi?room=lcsspic

 1.画像掲示板に絵を投稿する。コテハン、トリップ使用推奨
   ロスカラスレに投稿されたイメージイラストなどの場合はその旨明記してください。
 2.こちらのスレに投稿報告。
   微エロやゲテモノなど、その他人を選ぶ内容については注意書き必須
 3.気になったら画像掲示板を見に行く。
   感想は、原則として画像掲示板に書きこんでください。 画像に興味ない人はスルーしてください。
 4.本人より投稿報告のあった作品については、保管庫に収納されるかもしれません。
   保管を希望しない場合は、投稿報告時にその旨明記してください。


■SS保管庫収納作品の修正について
 作品の修正は、本人からの修正依頼で行われます。

○保管庫(黒)収納分について(〜41スレ投稿分)
 (http://www1.ocn.ne.jp/~herma/CodeGeass_LostColors/2ch/0.html
 ・事前にメールアドレスの認証が必要です。
  以下のリンク先での手順に従い、本人確認を行ってください。
  メール認証関連専用スレッド
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1249745955/l50  
 ・要望、修正依頼等は認証済みのメールアドレスから[[email protected]]へ送ってください。
  各作品に付与されているマスターコード(その作品の投稿が始まる各4桁の「スレ番号-レス番号」)、
  希望する修正内容を明記してください。
  例)0003-0342 のタイトルを○○に カップリングを○○に  など。
 ・保管される際の文字サイズやルビ振り、文字・背景色などhtmlタグによる編集を行うことができます。
  使用可能タグ等は保管庫参照。(保管嚮団本部→資料室) 
  テキストエディタにより編集したものをメールに添付して送ってください。

○保管庫(白)収納分について(40スレ投稿分〜)
 (http://www36.atwiki.jp/lcss/
 ・以下のスレッドのガイドラインに従って修正を依頼してください。
  連絡スレッド
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243581572/l50


----以上、テンプレ終了----
5 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/06/26(日) 14:51:12.19 ID:rKAJBIW0
立て乙
6創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 17:42:12.74 ID:pjoYP+xj
乙です
7創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 18:55:43.81 ID:E65+AC1J
乙です
8創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 20:28:06.52 ID:Rqn7IJ8P
乙〜。
9創る名無しに見る名無し:2011/06/27(月) 17:15:11.20 ID:qnASH6xL
乙です。
立てるのもそう気楽には出来なくなっちまってるからなあ。
ありがたい。
10創る名無しに見る名無し:2011/06/27(月) 17:27:39.16 ID:dx1allRf
>>1 乙

>>3の○「忍法帖」について 何だが……
創作発表板は、「忍法帖のスルー」でスレ立てにレベル制限が付くのみで
投稿容量や投稿間隔の制限は、解除されてるよ。
>>3のURL 「忍法帖のスルー」参照)
11創る名無しに見る名無し:2011/06/27(月) 21:09:32.20 ID:3WJPHhOa
スレ立て、乙でした。
12創る名無しに見る名無し:2011/06/28(火) 09:30:26.95 ID:5pnpvUHU
乙です
13創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 17:34:19.36 ID:5L+Lx+4x
乙。
14創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 22:30:28.43 ID:A0mLraH2
スレ立て、乙です。
大変お久しぶりなのですが、SSが書きあがったので、添削の後、投下します。
よろしくお願いします。
15如月:2011/06/29(水) 22:54:01.68 ID:A0mLraH2
【メインタイトル】夕暮れの教室
【CP・または主な人物】ライ×カレン
それでは、今から投下します。よければ、感想をくれると嬉しいです。
16如月:2011/06/29(水) 23:07:38.19 ID:A0mLraH2
「あー、もう!」
 授業時間をとっくに過ぎ、太陽が鮮やかな朱色を身にまとい、ゆっくりと沈んでいくある日の夕暮れ。
 カレンは普段の学園での清楚でお嬢様然とした装いをまったく気にすることもなく、校舎を足早に進んでいた。
 目指すのは自分の教室の自分の机。
 学園終わりに黒の騎士団の会合があったため、生徒会の仕事も断り、最終時限の授業が終わると同時に学園を出てきたところまではよかったが、急いでいたために、思わず忘れ物をしてしまった。
「まさか、携帯を置き忘れるなんて」
 自分の失態を叱責するかのようにため息がこぼれる。
 カレンの携帯には、何か他人に見せられないほど恥ずかしい物が入っているわけではない。
 恋人との互いの気持ちを確かめ合う愛のメールなんて当然入っていないし、個人情報といっても、生徒会長のミレイを筆頭に生徒会役員のアドレスとその他数人のアドレスが登録してあるだけだ。
  
 黒の騎士団での連絡用には、私用で使う物とは別に、現在カバンにしまってあるもう一台の携帯を使っているため、そちらの心配はない。
 しかし、見せられないわけでなくとも、見せてもいいわけではないのだ。
 置き忘れた携帯にも、扇や井上ら親しい団員たちと個人的に連絡を取るために彼らのアドレスが登録されている。
 ブリタニア人がイレブンと蔑む彼らの連絡先がだ。
 それに、ミレイたちのアドレスだって、そう易々知られていいものではない。
 携帯はロックを掛けているので、ただの学園の一教師や一生徒にそれを解除してまで中身を覗くなんて芸当が出来るとは、到底思えないが……。
「……はあ」 
 それでも、そんな万に一つの不安を抱えたままでは、会合に出席しても真剣に話し合いなんて出来そうもない。
 カレンはカバンから取り出したもう一つの携帯で会合に遅れる旨を書き込み、ため息混じりにメールの送信ボタンを押す。
 そうこうしている間に、気が付くと目当ての教室にたどり着いていた。
 さっさと忘れ物を取ってきて会合に向かおうと、カレンは乱暴に扉に手をかけた。
「あっ……」
 けれど、そのまま扉を開いて教室の中に入ることはしなかった。
 教室にまだ一人、生徒が残っていたからだ。
 その生徒は、カレンと同じ生徒会役員で記憶喪失の少年、ライだった。
 ただライが教室に残っているというだけなら、カレンは何も気にせずに扉を開いていただろう。
 でも、そうではなかった。窓際の席に座って窓の外を眺めるライは、泣いていたのだ。
 声を上げることもなく、流れる涙を気にすることもなく泣いていた。
 その事実がカレンの体から自由を奪い、カレンは廊下からそんなライの姿を呆然と見ているしかなかった。
17創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 23:09:37.30 ID:C5X61oOM
支援
18如月:2011/06/29(水) 23:09:57.74 ID:A0mLraH2
 窓から外を眺める。
 そこに映るのは、部活に精を出す男子生徒たち、まだ帰宅せずに、ベンチに座って友人とおしゃべりしている女子生徒たち、腕を組んで一緒に校門を出て行くカップルの姿。
もう日も暮れかかっている時間だというのに、まだ少なくない数の生徒たちの様々な様子を観察できる。
「……楽しそうだな」
 薄く呟きが零れる。
 みんなが、笑っているのだ。
 ライの目に映る生徒たちは、みんなとても楽しそうに笑っている。
 部活をしている男子生徒は記録を更新したと喜び、女子生徒たちは冗談を言い合って顔を綻ばせ、カップルの二人は見つめ合って微笑する。みんながとても楽しそうだ。
 ただ一人、ライだけを取り残して。
「僕には……無理だな」
 あんな風には笑えない。
 無感情なままの表情で吐き出される言葉は、ナイフを自分に突き立てるようにひたすら冷たい事実という棘をライの胸に打ち込んでいく。
「僕は、……一人だ」
 この学園に、みんなと同じ一生徒として通っている。
 それなのに、どうしてもこの考えが抜けない。
 何もかもが不安定なライの中で、これだけが唯一揺らがない。
 その考えは、他の生徒の楽しそうな姿を見るたびに、そして、ミレイたちの、生徒会のみんなの笑顔を、ライに対して向けられる笑顔を見るたびに深く深く突き刺さる。
 憧れはある。
 自分もあんな風に笑い合いたいと。
 けれど、彼らに近づこうとすると、心の深層部がそれ以上近づいてはならないと警告を鳴らす。
 まるで、そうすることが許されないことのように。
「……」
 どうしても思考は暗く沈んでいく。
 こんなことを誰かに言われたわけでもないのに。
 あるいは未だ思い出せない過去の自分は、そんな許されない人間だったのだろうか?
 もしそうなら、あの日決めたように、記憶を取り戻したら、みんなとは別れなくてはいけなくなる。
「僕は……」
 ライは何度目かの自分をなじる言葉を口にしようとする。
 だが、言葉の続きが紡がれることはなかった。不意に、人の気配を感じた。
19創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 23:10:38.60 ID:C5X61oOM
支援
20如月:2011/06/29(水) 23:12:51.05 ID:A0mLraH2
 さっきまでライ一人しかいなかった教室に、今は別の者がいる。
 それは、女生徒だった。
 教室の扉の傍でたたずむ女生徒は、じっとライを見つめていた。
 ライを見つめる目には悲しみと寂しさが宿っていて、そのまま見つめられていると、何もかも見透かされているような気持ちになる。
「カレン……」
 ライが名前を呼ぶと、カレンは夕日に映える赤い髪を揺らして近づいてくる。
 ライの席の目の前に来たところで、二人の視線が重なる。
「……」
「……」
 交わす言葉もなく、互いに口を開かない二人の間には、沈黙も伴って、重苦しい空気が流れる。
「カレン、何か用か?」
 そんな空気に耐えかね、ライはカレンの様子を窺いながら尋ねる。
 だが、彼女からの返答はなく、カレンはただじっと、物憂げに瞳を揺らしてライを見つめる。
「カレン」
 もう一度、呼びかける。すると、彼女に動きがあった。
 腕をライの顔の真横へ持っていく。
 伸ばした手のひらが後頭部に触れ、ライの癖のある毛を押さえる。
 そして、頭が前に引っ張られ、ライの顔がカレンの胸に収まっていた。
「なっ……!」
 唐突に、本当に唐突に起こした彼女の行動にライの理解が追いついていかない。
 それでも、至近距離にある女生徒用の制服の上着部分と顔に伝わる女性特有のやわらかい感触が、嫌でも現状を知らせる。
「カレン! 何を……!」
 挟まれている顔をカレンの腕から抜けようともがく。
 だが、そうすると、カレンが腕に力を込めるので、あまり激しく動くと彼女の胸に顔を押し付けてしまう。
 そんなことでライが逡巡していると、そこで、ようやくカレンが口を開く。
「大丈夫よ。ライ」
「何がっ……?」
「大丈夫」
 同じ言葉を繰り返して、カレンは頭を抑えていた手でライの髪を撫でる。
 その優しい感触に次第に照れが消えていく。
「大丈夫だから、泣かないで」
「えっ……」
 言っている意味が分からなくて、思わずたじろぐ。
 けど、目じりに溜まっている涙滴と彼女の上着に滲んだ涙の跡で気づく。
 ライは無意識の内に泣いていたのだ。
「安心して。みんながいるから。私がいるから」
 優しい温もりに包まれていく。
 なぜだろう。彼女に触れられていると、とても心が安らぐ。
「あなたを、想っているから」
「ああ……」
 知らぬ間に、ライは体から力を抜いて、カレンに身を委ねていた。
 そんなライをカレンはぎゅっと抱き寄せる。
 そっと目を閉じると、彼女の香りが鼻腔をくすぐる。
 暗く雲がかかっていた心が晴れわたっていくように感じる。
「ありがとう、カレン」
「どういたしまして」
 そう言って二人は、互いに身を寄せ合う。
21創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 23:13:23.71 ID:C5X61oOM
支援
22如月:2011/06/29(水) 23:14:45.09 ID:A0mLraH2
 あれからどれくらいの時間が経ったのだろうか。
 まだ日が完全に沈みきっていないところを見ると、それほど長時間ではないだろう。
 それでも、先ほどまで聞こえていた他の生徒たちの声が消えていることから、幾分かの時間は過ぎたのだろう。
「……」
「……」
 教室の中が静寂で満たされる。
 抱き合っていた二人は今はもう離れて、隣同士の席に座って、無言のまま向かい合っている。
 ライは少し気まずそうにカレンを見つめて、カレンはライと目を合わさないように、顔を真っ赤にしながらうつむいている。
「あの……」
 どうしたものかと、恐る恐るライが先に口を開く。
 すると、言い終わる前に、カレンはガバッと顔を上げた。
「ち、違うの!」
「え……?」
「さっきのは、その……、そういうのじゃなくて。えっと……」
 今まで以上に顔を赤くして話すカレンの言葉は、慌てているのか、要領を得ない。
「カレン、落ち着いて」
「で、でも!」
「わかってるよ」
 そう言うと、カレンはきょとんとして、ライを見つめる。
 そんなカレンの仕種に苦笑しながら、ライは話しかける。
「今したことも、言ったことも、勘違いして欲しくないってことだろう?」
「え、えっと……。う、うん……」
「心配しなくても、そのくらいわかってるさ」
 他の誰かに話したりもしないと付け足すライに、カレンは複雑な気持ちを表情に表す。
 本当に勘違いなのだろうか? 私はどうなんだろう。
「でも……」
 カレンが定まらない想いに思考を廻らせている間に、ライはカレンに告げる。
「僕は嬉しかった」
「へっ……?」
 嬉しかった、という思いもよらない言葉を聞いて、カレンは思わず素っ頓狂な声を上げた。
「君に抱きしめられた時、なぜだか心がとても安らいだんだ。まるで、君の中にある優しさが僕の中へと流れ込んでいくように」
 その言葉を聞いている内に、カレンは羞恥心がふつふつと沸いてくるのを感じる。
 だが、すらすら述べるライは、自分がどれだけ恥ずかしいことを言っているのかなんてまったく意識せずに続ける。
「カレン、君は、とても温かいな。……ありがとう」
「〜〜〜〜っっ!?」
 感謝の言葉ともに、ライはカレンを見つめる。
 すると、羞恥心が許容量を超えたカレンは、熱でもあるのではないかと思えるほど顔を赤くして、立ち上がった。
「あ、あの! わ、私、用事があるから!」
「そうなのか?」
 明らかに挙動不審なカレンの言動だが、ライは意に介した様子もなく、平然と受け答えする。
「ま、またね」
 言い終わる寸前ぐらいで、カレンは素早く自分の机の中から携帯を抜き取り、お嬢様の猫かぶりをする余裕もないのか、走って教室を飛び出した。
「ああ……って、慌ただしいな」
 そう言って、走り去るカレンの後ろ姿の残滓を思い浮かべながら、笑った。
 そう、笑ったのだ。
23創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 23:15:44.22 ID:C5X61oOM
支援
24如月:2011/06/29(水) 23:16:03.72 ID:A0mLraH2
「はあ……、はあ……」
 今までいた教室から離れて、別の階層の廊下まで来たところで、カレンは走るのを止めて、壁に手をついた。
 どうしようもなく胸が苦しい。
 普段はこれぐらいの運動で乱れるはずのない息が乱れて、体は酸素を欲している。
「私……」
 そっと胸に手を置くと、服の上からでもはっきりとわかるほどに、心音が高まっている。
 やかましいほどの鼓動がカレンを締め付ける。
「私、どうしてあんなことを……」
 考えるよりも先に体が動いて、気が付けばライを抱きしめていた。
 さらにその上、まるで告白めいたことまでしてしまった。
「ああ〜〜、もう!」
 思い出したために再び湧き上がってきた恥ずかしさを抑えようよと、カレンは唸る。
 けれど、ありがとうと言ってカレンに微笑んだライの顔を、どうしても思い出してしまう。
「どうすればいいのよ……」
 ライは少しも気にした風ではなかったけれど、明日、彼と会った時にどんな顔をすればいいのだろう。
 ライはカレンの行為をどう思ったのだろう。……私のことをどう思っているのだろう?
「もしかして、私……」
 その先の言葉は紡がれることなく、カレンが薄く零した呟きは廊下を流れて消えていく。
 そして、窓から入り込んだ風が、火照ったカレンの頬を優しく撫でた。
 
25創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 23:16:47.24 ID:C5X61oOM
支援
26如月:2011/06/29(水) 23:19:39.27 ID:A0mLraH2
投下が遅れてすいません。久しぶりだったもので、手間取りました。
「一行が長すぎるために投稿できません」と何度もエラーが出たので、一文毎に改行しました。
なので、読みづらいかもしれませんが、どうかご容赦を。
やっぱりライカレはいいですね。
27創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 23:20:31.01 ID:C5X61oOM
投下お疲れ様でした。
28創る名無しに見る名無し:2011/06/30(木) 08:08:44.12 ID:oNsf1KoA
投下、乙です

カレンのさりげない告白と気遣いにニヤニヤさせられました
やっぱり、ライカレはいいですね
29龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/01(金) 19:45:56.53 ID:62Q6njb6
龍を食べてみたい人、です
明日にでもturn05を投下したいのですが、
前回のNGワードの失敗があるので、単語をチェックしているところです
引っかからないように、確かめることってどうやったらできるのでしょう?
かつて、さるで規制されたことがあるので、スレで直接確かめるのは怖いのですが…
30創る名無しに見る名無し:2011/07/02(土) 21:33:24.83 ID:r5Ua9EnJ
投下しないの?
31創る名無しに見る名無し:2011/07/02(土) 21:39:04.62 ID:ogS9KpCw
いつも通りの構ってちゃんなんだろ
32創る名無しに見る名無し:2011/07/02(土) 22:06:32.03 ID:smxcddeT
投下乙です。よても面白かったです
33創る名無しに見る名無し:2011/07/02(土) 22:53:41.03 ID:WcIr390H
>>29
とりあえず投下してみるのがいいと思うんだが

>>26
投下乙でした
ライカレ好きの自分にとってはたまらないものでした
34龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 00:18:12.68 ID:qLxD6MML
遅れてすみません
パソコンのほうが規制されていて書き込めないので、携帯から書き込みます
書き込みが遅いかもしれませんが、ご容赦ください
35創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 00:22:45.47 ID:H0Wj5v34
わかりましたー
36龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 00:40:28.25 ID:qLxD6MML
TURN05「二人のルルーシュ」




行政特区日本式典で起こった虐殺事件。
これを契機に勃発した黒の騎士団の反逆――《ブラックリベリオン》は、トウキョウ租界から遠く離れた神根島で、終止符は打たれることになる。
「スザクうゥッッ!!」
「ルルーシュゥゥツ!!」
親友だった二人は、互いに憎悪し、拳銃を向け合い、引き金に力を込めた。
ルルーシュが撃った弾丸は、スザクのインカムをかすめる。
だが、スザクの撃った弾丸は、ルルーシュの頬を抉り、後頭部を突き抜けた。被弾した体は上半身をのけ反らせ、そのまま、仰向けに崩れ落ちる。かたい音を立てて、ゼロの手からコイルガンが転がり落ち、マントを羽織った体は地面を無様に這った。
ルルーシュの手足は震えていた。立ち上がる気配はない。
 スザクは知っている。
 今の痙攣は、死に直面した動物の動きだ。
 父親を刺殺した日から――
日本がブリタニアに敗戦した日から――
軍人になった日から――
人間の死は何度も見てきた。
だからこそ、解る。
ルルーシュはもう、助からない。
「…ユフィは、最後の、最後まで…ゼロの正体を、口に、しなかった」
 ユーフェミアが起こした日本人虐殺は、インターネットを通じ、世界中に知れ渡っている。ブリタニア政府が情報統制しようとも、人の口に戸は立てられない。
「ユフィが、何をした?」
スザクは眉間に皺を寄せ、顔面の皮膚が引き攣り、心も体も、悲しみと憎しみに支配されていた。
「お前は今まで、何をしてきた?」
スザクの翠緑の瞳がぎょろりと動き、足元を映す。
ルルーシュの麗しい容姿には、黒ずんだ銃創が空いている。
「正義を驕り、皆を騙して、戦場に駆り立て、多くの人間を犠牲にしただけだろう!」
スザクはありったけの殺意を込めて、ルルーシュに銃口を向けた。
「ユフィは、お前を信じていたのにッ!」
 彼女は、ブリタニアと日本の架け橋と成り得る存在だった。彼女は武器を持って互いに傷つけあうよりも、話し合うことで互いを理解し、武器を持たない戦場で、独立を勝ち取る方法を提示した。
そんな心優しいお姫様の名前は、未来永劫語り継がれることになる。
 虐殺皇女ユーフェミア――、と。
「ギアスでユフィの意思を捻じ曲げて、日本人を虐殺させてッ!なぜ、なぜユフィを殺したんだよおォォおお!!」
ドンドンドンッ――!
スザクは無我夢中で引き金を引き続けた。
コイルガンから排出された空薬莢が地面に飛び散り、ルルーシュの体は、銃弾を浴びるたび、何度も跳ねる。弾倉が空になっても、スザクは、カチカチ、とトリガーを引いた。
声にならない絶叫を喉から吐き、くぐもった息をこぼす。
殺したいほど、憎かった。
だから、殺した。
「……う、うううううぅッ…」
気づけば、温かいなにかが頬を濡らしている。
両目からは、ぼろぼろと涙が溢れていた。
 物言わなくなった親友の傍で、スザクは両膝から力が抜け、地面に座り込む。
「ぐふっ、うぐっ、あ、あぐぅ…」 喉から込み上げてくる嗚咽が、暗闇が広がる洞窟に響いていた。
37龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 01:22:23.87 ID:qLxD6MML
「気は済んだかい?枢木スザク」

 光に目が眩んだスザクは、第三者の声を耳にして、はっと振り返る。
「……V.V.?」
神根島は断崖絶壁の孤島。
交通手段が存在しない場所に、どうやって辿りついたのか。
一瞬でそこに現れたかのように、V.V.を含む黒装束を纏った集団がスザクの眼前に佇んでいる。
「っ!?」
 違う。
 V.V.が現れたのではない。
 スザク自身がいた場所が、転移していた。
 見渡せば、未知の空間に自分がいる。 
「意外に呆気なかったなぁ、ルルーシュは。マリアンヌの子供のくせに」
 V.V.は、瞳から光彩を失ったルルーシュを、足のつま先で小突く。
男の肩に担がれていた青年が、大理石の床に置かれる。
銀髪が揺れ、見知った少年の顔があった。
「………………ラ、イ?」
上半身は裸であり、ユフィに撃たれた脇腹に包帯が巻かれていた。
「彼、暴れると危ないから、拘束服できつく縛っておいて。口を塞ぐのが先だよ」
V.V.は抑揚のない声で云い、黒服の男たちは命令に従う。
「何故、彼を…?」
「あれ?話していなかったっけ?」
 とぼけたような顔で、V.V.はスザクを見た。
スザクは、V.V.が外見から判断できるような、年相応の貴族の少年とは思っていない。
小さな体躯から滲み出る異様な気配に、スザクの第六感はけたたましい警鐘を鳴らしている。
「ライはね、僕やシャルルの憧れなんだ」
 シャルル――
ブリタニア皇帝の名前を呼び捨てにするV.V.にスザクは面食らった。
しかし、彼の何気なく云った言葉も、スザクの思考を揺さぶるには十分な威力を持っていた。
 ライは、アッシュフォード家に保護された記憶喪失の人間である。
皇帝やV.V.に興味を持たれるどころか、認識すらされない人物のはず――
「リカルド・ヴァン・ブリタニアなんて、古い血筋を持つというだけ祭り上げられた人間さ。
でもね、彼は違う。
実名共に、ブリタニアの最高の王だった」
ライが、ブリタニアの王?
ライ………ブリタニア。
スザクは、ライとブリタニアの単語を脳内で発音し、イントネーションにひっかかりを覚える。
そして、ある名前が頭を過ぎり、絶句した。
38龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 01:30:56.11 ID:qLxD6MML
スザクは友を殺し、もう一人の友を皇帝に売り払った対価に、ナイトオブラウンズの地位を手に入れた。ぽっかりと空いた心の虚空がさらに広がるだけで、後悔は微塵も無かった。
その隙間を埋めるために、人に後ろゆびを指されれば、さされるほど、任務に没頭していく。ナイトオブセブンの肩書と、積み上げてきた成果が、反対派を封じ込め、仲間を呼び寄せ、ブリタニアの中で、確固たる地位を築き上げていった。
C.C.の登場と、ゼロの復活。
もし、ライのギアスが解け、ゼロを名乗っているのだとしたら――
スザクは、この場でライを殺すことになる。
(―――これは、最終テストだ)
『もしもし?聞こえているんだろう?ルルーシュ君』
 ライは後ろを振り向いたまま、言葉を発せない。
『もしかしてスザクから聞いていなかったかい?それは驚かせてすまなかったね』
「…る、ルルーシュ殿下とお話しできるなんて、光栄です」
『そんなに畏まることは無いよ。ルルーシュ君。それと、私は殿下じゃないよ。とっくの昔に皇位継承権を失っているからね。ふふっ、それにしても、変な気分だな。自分の名前で相手を呼びかけるなんて』
 携帯電話から聞こえてくる声は、間違いなくライの知るルルーシュ・ランペルージだった。棄てられた皇子であり、ブリタニアに挑んだ《ゼロ》でもあった男。
 そんな彼が、呑気な口調でライに語りかけてくる。
『君、チェスがとてつもなく強いんだって?スザクから聞いたよ。私がエリア11の総督として赴任した際には、一局どうかな?本国でも相手になる人がシュナイゼル兄様ぐらいしかいなくてね』
「…私も、相手になる者がいなくて、少々寂しい思いをしていたので…」
『ははっ!それは楽しみだ。総督って言っても、私はただのお飾りだからね。暇な時間はあるのさ。じゃあ、エリア11で会おう。ルルーシュ君』
プツリ、と電話が切れた直後、
「…スザクッ!」
 ライが狼狽した声を出した。
 スザクは身構える。
 ライのギアスは聴覚に訴えるギアスだと聞いている。ならば、ギアスを発動させる前に、体を押えつけて口を封じ、喉元を斬り裂いてしまえばいい。
「びっくりしたよ。心臓が止まるかと思った!ルルーシュ様って、あの閃光のマリアンヌ様の息子だろう?」
「…え?」
「俺の腕を買いかぶりすぎだよ、スザク。俺が惨敗して、ルルーシュ様の機嫌を損ねでもしたら、どうすればいいんだい?」
ライもルルーシュと同じほど、頭の回転が速い。
少々の罠ではひっかからないどころか、たちまち、それを逆手に取られ、不利な状況を作られるかもしれない。だからこそ下手なカマはかけず、タイミングを見計らい、最大級の罠をしかけた。
死んでいるルルーシュが生きている。
ライの動揺を誘うために、これ以上の仕掛けは無いだろう。
スザクは袖に忍ばせている軍用ナイフをいつでも取り出せるようにしていたが、ライの表情を観察していて、毒気が抜かれる。
どう見ても、記憶を取り戻したような素振りではない。
39龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 01:44:03.68 ID:qLxD6MML
すみません。投下ミスです
37と38の間にこのレスです



「ま、ま…まさか」
神聖ブリタニア帝国建国に際し、ブリタニア史の初期に語られる王。
実史が幾多の逸話や伝説で語り伝えられ、実在したことすら歴史家たちに疑われる幻の人物。
 二〇に満たない年齢で王位についた彼は、先進的な改革を断行し、民を蛮族の侵入や飢餓から救ったと思いきや、一年後には国民を総動員させ、敵国に玉砕させた。
この大事件が、ブリタニア覇権の火ぶたを切ることとなり、帝国内では英雄と称えられるも、敵国からは稀代の暴君、《狂王》とも怖れられた若き王。
「うん、そうだよ。彼はライゼル・エス・ブリタニア。僕たちの遠いご先祖様なんだ」
「そ、そんな…だって、狂王は数百年前の人間で…!」
ギアス――
言葉だけで、どんな命令でも人を従わせることができる力。
 そんな得体の知れないモノが存在するのならば…
「実はね、ライもギアスも持っているんだ。ルルーシュと同じ、絶対遵守の力を」
 スザクの思考は停止した。
「…ライが、ギアス、を?」
 ルルーシュだけではなく、ライも、ギアスを持っていた。
その事実が、スザクをどん底にたたき落とした。
ライの人物像が、音を立てて崩れていく。
彼の笑顔も、彼の優しさも、全てが――嘘。
「………そうか」
 恋人の死。
 一人の友の殺害。
 もう一人の友の嘘。
 大切なものをすべて失い、満身創痍になったスザクの心身に、妙な力が宿り始める。
 気付けば、涙は、とっくに枯れ果てていた。
氷河のように冷えきっていた心に、凄まじい感情が突如出現し、その氷をじわじわと溶かしていく。
だが、それはかつてのように、己を律してきた正義感や情熱ではない。
全身を昂ぶらせている正体は、全身が煮えるような黒い炎。
「ライ、ルルーシュ…」
これが罰だというのなら、その罰を受け入れよう。
しかし、いくら強靭な精神を持つ人間でも、度重なる悲劇に打ちひしがれ、必ず立ち直れるとは限らない。
心は、曲がることも、折れることもあれば――壊れることもある。
「お前たちは、俺を…ずっと騙していたんだな」
無言で立ち上がったスザクは、床に倒れているライに近寄ると、乱暴な手つきで、彼の銀髪を掴んだ。



40龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 01:51:55.66 ID:qLxD6MML
「あ、ああ…その時は、僕がナイトオブセブンとして責任を取るよ。ルルーシュ様のチェスの腕を見ていたら、ライと互角なんじゃないかなって思ったんだ」
「ウソをつけ、スザクはチェス弱いじゃないか」
「まあ、得意ではないけど、棋士の力量はある程度はわかるつもりだよ」
ライは襟首のボタンを外し、右手で仰ぐ。
「…ふぅ、こんなに冷や汗かいたの、いつ以来だろう?」
「ごめん、ルルーシュ。驚かせるようなことしちゃって」
 スザクはライに対し、頭を下げた。
「おいおい!簡単に頭を下げるなよ、スザク。今は立派な貴族様だろう?下手なことはするもんじゃないさ。ちゃんと貴族らしく、堂々と構えておけよ。ルルーシュ様との一局は、俺がちゃんと引き受けたからさ」
 驚いた様子を見せるライに、スザクは柔和な笑顔で返す。
「僕は、友達としてルルーシュに謝っただけさ」
「…そっか、俺としてもスザクが友達であるのは、鼻が高いよ」
 そういって、ライはスザクに手を差し伸べた。二人は手を握り、とりとめのないやりとりを交わすと、校舎の屋上を後にした。
 スザクは、ライの拳から血がしたたり落ちていたことには気付かずに――





     ◇





太平洋に面した沿岸部のカリフォルニア大陸には森林、砂漠、山脈があり、環太平洋造山地帯、環太平洋火山帯の一部に含まれ、東西南北、起伏に富んだ環境を持っている。
カリフォルニアセントバレーと呼ばれる世界最大級の農業地帯が存在し、州都であるサクラメントはブリタニア一の人口数を誇る。
18世紀後半、先住民族が暮らすこの土地は、スペイン帝国の植民地となり、19世紀前半にはメキシコ統治による第一メキシコ帝国の発足し、後に共和国へと変わるが、ブリタニアとの戦争によって、領土を割譲され、現在では神聖ブリタニア帝国の属州となった。
年間を通して、温暖な気候に恵まれたサンディエゴにあるカリフォルニア基地では、ログレス級の大型浮遊航空艦を筆頭に、カールレオン級、中型級のアヴァロンが停泊し、基地全体が物々しい空気に包まれていた。
「侮ってはなりません。ゼロは、敵ながら、策謀に長けた人物です。何か仕掛けてくる可能性が非常に高い」
「弱気だな。それでも帝国の先槍と呼ばれた男か」
41龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 01:59:45.05 ID:qLxD6MML
出発時刻が目前に迫るなか、この大艦隊を指揮するアプソン将軍に忠告する人物は、エリア11から訪れたギルフォードであった。
「ルルーシュ総督には私が付いている。貴公の出番など無い」
「しかしゼロは…」
 先ほどから同じようなやりとりが続いていた。アプソン将軍はギルフォードの言葉を頑として受け入れない。
「まあ、あれほどの無様な敗北を喫すれば、ゼロが恐ろしくなるのも必然か…」
と、侮蔑を込めた視線を送る。
 その途端、ギルフォードは表情を硬化させ、後ろに控えていたデヴィット・ダールトンが露骨に反応した。
 中華連邦総領事館での一件は、誰もが知っている事件だ。
 一対一の決闘で、帝国の先槍と呼ばれるギルフォードが、ゼロに打ち負かされた。
ギルフォードの実力を知る者は、ゼロの卑劣な策略にかかったと考え、名前だけを知る者は、彼の実力に大きな疑問を抱いた。
単なる軍の失態ではなく、ナイトメアのパイロットたちには大きな衝撃を与えていた。
「ゼロは既に死んでいる。奴はその名を騙っているだけだ。偽物におびえるなど、コーネリア皇女殿下に申し訳ないとは思わんのか!」
口を濁すギルフォードに追い打ちをかけるように、アプソン将軍はたたみかける。
 名家の貴族に生まれ、軍人のエリートコースを歩んできたにも関わらず、功績らしい功績を上げず、軍務の晩年を迎えつつあった、最初で最後の任務である。
アプソン将軍の異様な意気込みは、ブリタニア皇族に対する過度の忠誠も相まってか、貴族としての品格を欠いていた。
「申し訳ない〜」
 張りつめた空気を打ち破ったのは、貴族の中で最も異端と呼ばれる人物の登場によるものだった。
「ロイド伯爵…」
 アプソン将軍の一族にひけをとらない名家の長でありながら、作業服で会合に出席するロイド・アスプルントは、奇妙な足取りで、ギルフォードに報告する。
「ランスロットのユニット調整に手間取ってね♪遅刻しちゃいましたぁ」
「お久しぶりです。ロイド博士」
「いやぁ、皇帝ちゃんの直属になったからぁ」
「不敬であろう!皇帝陛下に対して!」
 アプソン将軍はロイドを一喝するが、彼もまた同様、人の話を聞く耳を持っていない。
「相変わらずですねぇ…」ギルフォードは苦笑するが、眼鏡の奥で鋭い眼光をかたどると、彼の問いを読み取ったロイドは、後ろに控えているセシル・クルーミーに視線を流す。
「ジュナイゼル殿下のラインから確保しました」
「…感謝します」
アプソン将軍は、事前にギルフォードが手を打っておいたことに勘付き、表情が歪んだ。
アプソンも彼なりに用心に用心を重ねたうえで、カールレオン級浮遊航空艦を四機も配備したのだ。これ以上軍備を増強し、黒の騎士団が現れなければ、アプソンは《臆病者》呼ばわりされることになる。
貴族にとって名誉を汚すことは、死よりも耐え難い屈辱。アプソンは不服の感情を取り繕いもせず、部下とともに顔をしかめていた。


     ◇


足が、ふらつく。
頭部を強打されたように、思考がうまく機能しない。
スザクからもたらされた情報に、ライは眩暈すら覚えた。
42龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 02:09:34.63 ID:qLxD6MML
――生きていた?
――ルルーシュが?
 咄嗟にスザクから顔を隠していなければ、確実にボロを出していた。不安定な足取りで、ライは学生寮の寝室に向かう。数分もかからずに到着する廊下の道のりが、やけに長いものに感じた。
扉を開けると、
「…ルル!」
 恋人のシャーリー・フェネットの姿があった。部屋の電気はつけておらず、窓から差し込む月明かりが、シルクのカクテルドレスを煌びやかに照らしている。
「もー!ダンスパーティ、終わっちゃったじゃない!一緒に踊ろうって前からメールで何度も送ってたでしょ!」
 確か、ポケットの中で、何度も携帯電話のバイブレーションが鳴っていたことは覚えている。
「皆が躍っている間、ずぅーっと、一人ぼっちで…ドレスだって無理言って、ミレイさんから貸しもらったのに」
声色から分かる。
シャーリーはかなりご立腹だ。
パーティで待ちぼうけをくらうのは、自慢の彼氏のいる身としては、悪夢だろう。妙な噂が女子の間で立ってしまう恐れもある。
シャーリーは、少しヒステリック気味に辛辣な言葉を並べ立てるが、ルルーシュ――ライが、一言も云い返さないことに疑問を持つ。口を閉じると、大きな足股でライに近づいた。
「…ちょっと?聞いてるのっ!?ル―…」
 俯いていたライは、突然、強引にシャーリーの体を抱き寄せると、そのまま唇を奪った。
カチッ、と二人の前歯が当たるが、ライは、シャーリーの口を無理矢理こじ開けると、温かい舌をねじ込んだ。右手で彼女の頭を固定し、左手を腰に回す。
「――ん、はぁっ…んっ!」
呼吸することも忘れ、ライはシャーリーの唇を貪った。蚕の繭で作られた質感が良く、シャーリーの体を服の上から執拗に愛撫する。シーツが整えられたベッドに二人は倒れこむと、体の絡み合いはさらに激しくなった。
シャーリーの耳元には、真珠のイヤリングがある。彼女の18歳の誕生日に、ライが送った装飾品だ。『天使の涙』と呼ばれるバロック型の真珠であり、希少性が高く、学生では到底、手の届かない代物であった。
彼女が身につけている衣服、靴、装飾品や髪型、アイメイク、マニキュア、ペディキュア、香水――など、全てをチェックし、変わったものがあれば、逐一コメントする。
 だが、今のライにはそんな余裕はなかった。
凍てついた心を温めるために、生々しい人間の肌のぬくもりを欲していた。
ライは接吻を止めると、シャツのボタンを外し、制服のジャケットを乱暴に放り投げると、再びシャーリーの体に覆いかぶさった。彼女のドレスは次第に乱れ、指に引っかかったショーツを、一息に剥いだ。
「―――いやッ!」
両手でドン、と胸板を押され、シャーリーに拒絶される。
 どんなに迫っても、ライの行為を拒むことの無かった恋人が、初めて拒否した。
「シャーリー…」
「…近づかないでっ!」
 まくらを投げつけられた。
 すると、シャーリーのすすり泣く声が聞こえはじめる。
両手で顔を拭い、美容院でセットされたはずの茜色の髪は散乱し、口紅は頬まで引き伸ばされている。
「…………僕は、誰だ?」
「……え?」


「君は、ライという男を…知っているかい?」
43龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 02:21:04.90 ID:qLxD6MML
二人の間に沈黙が流れる。
ライは瞳孔が開き、暗闇に眼が徐々に慣れてくる。
「……ルルーシュ。携帯をかして」
 無意識にパンツのポケットをまさぐった。シャーリーを押し倒した時に飛んだものだと思い、ハイヒールが転がっている床に目を移動させる。シャーリーとお揃いのストラップをつけた携帯電話を発見し、手を伸ばそうとして――
 本能が刺激される。
「ぅわッ!?」
 ライが身を翻した途端、ガシャン!と耳の傍で、花瓶が割れた。
シャーリーがライの頭部を狙って、花瓶を叩きつけたのだ。水飛沫がライの二の腕を濡らし、活け花が散らばった。
 今の攻撃は、殺すつもりでやったとしか思えない。
ライはシャーリーの顔を凝視して、言葉を失う。
 瞳が赤く縁どられている。
「…シャーリー!?」
そういえば…「携帯をかして」と言ったシャーリーの声色に違和感があった。交際を始めて、ルルーシュのことを「ルル」としか呼ばなくなっていたのに。
ベッドに上に立ち上がったシャーリーは、
「ライゼルの記憶の帰化を確認、しかし、ライゼルの殺害には失敗。よって…」
 無表情に言葉を吐いた。
そして、おもむろに花瓶の破片をとると、鋭利になった部分を首筋に当てた。
このままでは、シャーリーは死んでしまう。
 まるで誰かに操られているような彼女の言動に、ライは、はたと気づいた。
(…まさかっ!)
「ライが命じるッ!」
 左眼に不死鳥のような印が現れる。
「私が喋ったことを、全て忘れろ!」
 聴覚を媒体とするライのギアスは、シャーリーの耳に流れ込み、記憶を改変する。意識が途切れた彼女は、両足から力が抜け、ライはベッドの上で受け止めた。
数秒もしないうちに、シャーリーはライの腕のなかで、正気を取り戻す。
「…あれ?わたし、何を…?」
 シャーリーを見て、確信する。
先ほどの凶行は紛れも無く、ギアスの仕業だった。
凶行のトリガーは、『ライ』。
ライがライ自身のことを問いかけると、刷り込まれたギアスが発動し、ライに襲い掛かるようになっていた。携帯を使用するという行為から察するに、ブリタニア情報部にライの記憶が戻ったことを何らかのメッセージを用いて伝えるようになっているのだろう。
また、連絡ができない場合はライ殺害を実行し、それができないと判断した時は、自決するようにギアスがかけられており、ライの近辺で隣人が不審死すれば、それは動かぬ証拠となる。
 あまりにも残酷な仕掛けに、ライは胸が引き裂かれるような思いがした。
「……ルル?どうしたの?」
 身に起こったことが認識できず、辺りを見回すシャーリー。
「…なんでも、無いんだ」
ライは、シャーリーの体を強く抱きしめる。
「ちょっと…!左手、怪我してるじゃない」
スザクから驚愕の事実を知らされた時のものだ。
拳を握りしめすぎて、指が皮膚に食い込んで、血が滲んでいる。
ライは、ますます、両腕に力を込めた。
「…なんでも、ないんだ。シャーリー」
 シャーリーの首元に頭を埋めたまま、ライは彼女を離さない。
「……もしかして…泣いてる、の?」
ライは、何も答えられなかった。
44龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 02:30:58.66 ID:qLxD6MML


   ◇


けだるい睡魔を振り払いながら、初老の男は、正門の警備室の中で椅子に座り、新聞を広げた。
ブラックリベリオンによって鎮火したゼロの報道は、バベルタワー、中華連邦総領事館の事件をおいて息をふき返き、記事の一面はゼロと黒の騎士団に独占されていた。著名な人間の根も葉もないコラムは読み飛ばし、民間メディアがどこまで掴んでいるかを確認する。
機情が得る情報と民衆が得る情報では、正確さと鮮度に関して、天と地の差があるが、これも諜報部たる人間の仕事であった。
アッシュフォード学園の正門は七時に開けなければならないが、まだ時間はある。年嵩の男は、窓を開けると、肌寒い早暁の空気に触れ、ガウンを羽織った。
人の足跡が聞こえる。
校舎の方角に目を向けると、制服姿のルルーシュ・ランペルージが警備室に向って歩いてきた。美しい銀髪、端麗な顔立ちに、女のようにきめ細かい肌をしている少年。成績は優秀で、運動も出来、人当たりも良い。
同じ男として、ルルーシュ・ランペールという男は認めたくない存在だった。一年間、監視し続けた身であるからこそ、彼をよく知っている。ルルーシュの学園生活を眺めていると、可も無く不可も無かった己の学生時代が惨めなものに思えてくる。
 部下の報告によると、歓迎会の後、自室に恋人を連れ込んだらしい。
 誰もが羨むような人生を過ごしている彼に、子供じみた嫉妬心を燃やしていると、
「おはようございます」
と、柔和な笑顔で挨拶をされた。
「おはよう、ルルーシュ君。今日も早いね。どこか出かけるのかい?」
 言葉を交わすのは初めてではない。
ルルーシュは早朝トレーニングを日課にしており、ランニングの途中でよく顔を合わせていた。その足で朝食作りにとりかかり、七時前後には妹を起床させ、身支度を整えた後、一緒に食事を取ることが彼の日課であった。
「ええ。だから、案内してくれると助かります、――――さん」
 年嵩の男は、一瞬、何を言われたのか、解らなかった。
ルルーシュが吐いた言葉を頭が理解するなり、血の気が引き、全身が凍りつく。
 年嵩の男は偽名を使ってアッシュフォード学園の警備員に潜り込んでいる。ルルーシュが、彼に云った名前は、紛れもない本名。
「ライが命じる」
ルルーシュ――ライの言葉を耳にした男は、この瞬間を持って、人生は終わりを告げる。
そして、ギアスによる傀儡の余生が幕を開けた。


     ◇
45龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 02:39:26.72 ID:qLxD6MML
アッシュフォード学園の地下機情特務室。
 通常は、諜報員たちがルルーシュ・ランペルージの監視や本国の情報局と連絡を行う場所で、彼らは日夜交代制で職務を全うしていた。だが、今日に限って、機情の諜報員は皆無。室内に設置されているテーブルの中央の椅子には、一人の学生がふてぶてしく坐っている。
 スクリーンに映る魔女と会話する少年は、銀髪の男、ライ。
「C.C.…あのルルーシュは、何者だ?」
 エリア11の新総督として赴任するルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの存在は、すでにメディアに流れており、今朝のニュースで取り上げられていた。
『…わからない。だが、あのルルーシュに似たやつは、ギアスを…持っていない』
「なぜ、そんなことが解る?」
『解るんだよ。私には』
 ライはスクリーン越しに彼女を凝視する。
表情から言葉の真偽は読み取りにくいが、声色には真剣味があった。
「ならば、あいつはルルーシュの偽物なのだな?」
『…そうとも、云い切れない』
 ダンッ!
と、ライはテーブルに拳を叩きつけ、手元にあるチェスボードをひっくり返す。
「はっきりしろ!C.C.!お前の返答次第で、僕は黒の騎士団の在りようを変えなければならないんだ!」
『ルルーシュと戦うのか?』
「ルルーシュと戦う?何の冗談だ?それは。黒の騎士団は彼が作った組織だ!」
『ナナリーを守るために、な。それが黒の騎士団を発足した当初の目的だったのかもしれない―――だが、今は、お前がゼロだ』
「…何が言いたい?」
『黒の騎士団はお前の所有物だ。ルルーシュではなく、ライのものだ。だから、この組織をどうしようが、お前の勝手だよ』
 すべての決定権は、ライにある――と、C.C.は言っている。
「彼が本物のルルーシュだという可能性は、どのくらいある?」
『半々…と、いったところだ。別人というには、あまりにも似すぎている』
「だろうな。僕も同じ意見だ」
『ライ、気付いているだろう?これは罠だ。お前をおびき寄せるための』
「ならば、その罠を完膚なきまでに破壊してやればいい!」
ライは椅子から立ち上がると、C.C.との通信を切る。懐から取り出した携帯電話を操作し、耳にあてた。
「卜部、私だ。ゼロだ――」  
 




アーカーシャの剣――と呼ばれる神殿。
現世から隔離された幻想的な建築物の壇上に、神聖ブリタニア帝国第98代皇帝、シャルル・ジ・ブリタニアとV.V.が互いに並び立つ。外見的には、あまりにもかけ離れた二人だが、彼らは、齢を同じくした兄弟であった。
「シャルルのお願いだからやったんだよ?コードを短時間だけ譲渡し、ルルーシュを生き返らせた」
「あれには、まだ利用価値があります。ナイトオブセブンも然り」
人間としての死を捨て、歴史上から葬られ、生き続けるV.V.は、年老いた弟を見上げる。
「…うん、そうだね。ゼロが狂王なら、何らかの行動は起こすはずだ。ふふっ、狂王はどんな答えを出すかな?」
「どこか楽しそうですね、兄さん」
 V.V.に語りかけるシャルル・ジ・ブリタニアは、穏やかな笑みをこぼす。
「そうかな?そうかもしれない」


      ◇
46龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 02:47:59.00 ID:qLxD6MML
「き、きたのか!?黒の騎士団が!」
アプソン将軍が指揮するログレス級大型浮遊航空艦に激震が走った。
奇襲を察知した艦隊は、ナイトメアを運搬する戦闘機部隊を迎撃するが、サーフェイスフレアで、視界と熱源感知を遮断された航空艦は、黒の騎士団のナイトメアの着地を許してしまう。
ゼロの命令はただひとつ――、ルルーシュ総督を捕獲せよ。
 四聖剣を率いる藤堂や、紅月カレンの駆るナイトメアが猛威を振るった。
 ゼロは航空艦に降り立つと、自機のサザーランドを早々に自爆させる。
銃弾はおろか、ハドロン砲にまで、確かな防御性能を持つ屈指の電磁防壁、ブレイズルミナスが展開される前に、ログレス級大型浮遊航空艦に穴を空けたのだ。仮面の男は、易々と艦内へと侵入する。
 少数精鋭のナイトメア部隊の奇襲は功を制したかに思われた。
 しかし、紅蓮弐式のレーダーが捉えた敵対戦力に、カレンは息を呑む。
(まさか…あれはフロートシステムを搭載した、〈ヴィンセント〉タイプの…っ!?)
 空中戦に対応した、量産化された第七世代ナイトメアフレームの一個小隊。
第五世代ナイトメアフレーム〈サザーランド〉の重厚な体格とは異なり、機敏な瞬発性を思わせるスマートなシルエットが、枢木スザクの〈ランスロット〉を想起させた。
 カレンは気を引き締める。
 制空権を奪われた戦局は困難を極める。
そして、追い打ちをかけるように、さらなる戦力がブリタニアに加わった。
「なっ、ナイトオブラウンズ!?」
ナイトオブスリー、ジノ・ヴァインベルグが操縦する〈トリスタン〉が朝比奈の〈月下〉を撃破し、
「せ、仙波ッ!!」
藤堂の叫びも空しく、眼前で仙波の〈月下〉が、〈トリスタン〉のダブルハーケン型のMVSを受け、爆散した。
『陸戦兵器での奇襲とは、貴公にしては杜撰な作戦だな、藤堂鏡志朗』
藤堂のナイトメアを制した〈ヴィンセント〉から、オープンチャンネルで彼に語りかける声が発せられる。藤堂と幾度も刃を交えた騎士、ギルバード・G・P・ギルフォードであった。
ナイトオブシックス、アーニャ・アールストレイムが駆る〈モルドレッド〉はシュタルクハドロン砲でカールレオン級の航空艦を屠ると、
『隠れんぼは、おしまい』
出力の差で、千葉のナイトメアをいとも簡単に圧殺した。
部隊損耗率、三割で『全滅』、五割で『壊滅』、六割を超えると、『殲滅』。
黒の騎士団の戦力は、すでに『壊滅』の域に達していた。千葉、朝比奈のナイトメアは大破。仙波は戦死した。
「ぅわあっ!?」
刹那、
紅蓮弐式に、高出力のハドロン砲が襲いかかる。
雲を裂いて、姿を現したナイトメアは白き死神、枢木スザクが駆る〈ランスロット・コンクエスター〉。
「カレン。僕は今更、赦しは…請わないよ」
青海へと落ちゆく紅蓮弐式を目下に、スザクは抑揚のない声で呟いた。


    ◇
47龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 02:57:34.81 ID:qLxD6MML
ライは、早まる心が抑えなられない。足元に転がる死体を無視し、進んでいく。
そして、一際重厚な扉を開けた時、花吹雪がライの視界を遮った。
アーチの先にある庭園に、一人の少年が呆然と立っている。
 (―――――っ!ルルーシュッ!!)
ゼロの仮面をつけていなければ、ライは声のかぎり、叫んでいただろう。
彼の顔を、一度たりとも忘れたことはない。
煌びやかな服を纏い、驚愕の表情を浮かべたルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが、ライの目先にいた。


     ◇


 脱出システムが作動しない。
 紅蓮弐式が重力に引かれて下降していく最中、カレンはコックピット内で混乱の極地に陥っていた。
 時速60q以上の速度で海面に叩きつけられれば、機体はコンクリートに落下した同等の衝撃を受けることになる。コックピットに内蔵されたショックアブソーバーが、多少、効果を発揮するとはいえ、タンパク質とカルシウムの塊である人間の体が耐える道理は無い。
数秒後には、良くて即死。
悪ければ、見るに堪えない肉片へと成り果てる。
 カレンの運命は、まさに、白き死神の鎌に斬りおとされようとしていた。
「ごめん、ママ、お兄ちゃん…皆、ライ」
 ナイトメアのパイロットになったときから、死は、覚悟していた、
 だが、頭で解っていても、迫りくる死の恐怖を受け入れられるとは限らない。
『ベストポジションじゃない』 
通信が入る。
「…えっ?ラクシャータさん!?」
神はまだ、彼女を見捨てていなかった。


    ◇


空中換装という離れ業で、紅蓮弐式は、新たな姿へと生まれ変わる。
「これが、紅蓮可翔式…」
 翼を得て、機体の出力も桁違いに上がっている。
「私は、ゼロをっ…ライを守る!」
『続いて、第2カタパルト、ハッチ、オープン』
潜水艦の鋼鉄のハッチが開き、新型ナイトメアが陽を浴びた。翼を備えた、もう一機のナイトメアが姿を現し、大空をはばたく。
「…やっと、でてきた」
「ははぁ、あれがうわさに聞く、黒の騎士団の双璧か」
 紅蓮可翔式の後方には、蒼きナイトメアがX型フロートユニットを煌めかせ、ラウンズの機体に迫りつつある。
(まさか、ライなのかっ!?)
 スザクは一年前、日本で、幾度となく戦場であのナイトメアと対峙してきた。
(機情からの報告は無い。ライはルルーシュ・ランペルージとして、トウキョウ租界にいるはずだ。しかし、あの機体は…!じゃあ、ゼロは一体誰が…!)
飛翔滑走翼を装備した月下、とスザクは認識したが、蒼いナイトメアは、月下ではなく〈暁〉。紅蓮弐式をベースとして、月下の流れを含む黒の騎士団の機体であり、輻射波動による防御機構・輻射障壁を持つナイトメアである。
「ジノ、アーニャ、気を付けろ。紅蓮の突破力も脅威だが、蒼いナイトメアは特に油断するな、頭のきれるヤツが乗っている!」
「スザクがそこまで言うなんてな。ブリーフィングで聞いているよ、
紅蓮ってやつはあのオレンジを倒したほどの奴なんだろ?蒼いのは、それ以上に危険なのか。指揮官と戦闘員を兼ね備えたパイロットねぇ、へぇ、面白そうだな。アーニャ、蒼い奴は私がやる」
「…じゃあ、紅いナイトメアは私。スザクはルルーシュ総督の救助」
答えるまでも無い。
スザクは操縦桿を握ると、フロートユニットの右翼が煌めき、〈ランスロット・コンクエスター〉はログレス級の航空艦へと旋回した。
 トリスタンとモルドレッドは、ゼロの双璧と対峙する。


    ◇
48創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 02:59:33.33 ID:3u6EiRNS
支援
49創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 03:04:42.59 ID:3u6EiRNS
支援
50龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 03:05:37.43 ID:qLxD6MML
「驚いた…どうやって、ここに?警護兵はどうした?」
 ナイトメアフレーム同士の戦闘が繰り広げられている、壁一枚の向こう側で、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは、ゼロと対面していた。
 ルルーシュとライは、一年ぶりの再会を果たす。
 しかし、二人を取り巻く環境は、あまりにも変わりすぎていた。
『…お会いできて、光栄です。ルルーシュ総督。私を、ご存知でしょうか?』
「…超がつく有名人じゃないか…君は」
 狼狽を隠せないルルーシュを見ながら、仮面の下で、ライは表情を歪める。
(…そんな答えを聞いているんじゃないっ!)
「貴方はエリア11の総督殺しと、皇族殺しで有名だ。クロヴィス兄さんや、ユーフェミアのように、私を、殺すのかい?」
『…貴方の返答次第では』
 ルルーシュは震える手で、懐から拳銃を抜く。まるで、銃すら持ったことの無い子供のように。
平静を取り戻し、ライは、ゼロとして言葉を紡いだ。 
航空艦が揺れる。
衝撃にルルーシュは体勢を崩した。ライは、その隙に、コイルガンを手に握ると、ルルーシュの腕にある凶器に狙い定め、引き金を絞った。
銃身が壊れたコイルガンが花壇に飛んでいき、ルルーシュは手元から消えたコイルガンに、目を白黒させる。カチャリ、とゼロは銃口をルルーシュに向けながら、云った。
『貴方は、なぜ、日本の総督になられた?』
「父上…いや、皇帝陛下に命じられたまでさ。ゼロ、君も知っているだろう?私が皇位継承権を喪失していることは。
私に、神聖ブリタニア帝国に居場所は無い。おまけに重傷で、記憶を失っていてね。私はかつて、エリア11…いや、日本、だったか?戦前はそこにいたらしい。ナナリー…という妹とともにね」
『…ナナリー!?』
(ナナリーの記憶が無い?まさか、皇帝のギアスを!?…ならば、C.C.の力でっ…!)
「私は、腐っても、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ。皇族の血を引く人間なんだ。この血から逃れることは、決してできないよ」
アメジストのような輝きを放つ瞳に射抜かれ、ライは息を呑む。
ライも、ルルーシュ・ランペルージとして学園を過ごしてきたが、それでも、本物のルルーシュとは大きく異なる人物像を形成していた。
 記憶を失おうとも、人の根幹は変わらない。
ライは、ライ。
ルルーシュは、ルルーシュ。 
皇帝に命令されようとも、ルルーシュは、自分の意思で、総督という役職を引き受けたのだ。
(…僕のギアスで、ルルーシュの意思を曲げてしまっては意味が無い!そのうえ、ギアスを使うのは危険だ。シャーリーのように、何らかのギアス対策が施されているかもしれない。しかし、今は、C.C.と接触させる以外に、方法はっ…!)
『ルルーシュ!僕と一緒に…ッ!』
 ライはルルーシュのもとに駆け出す。
突如、
庭園の天井が破壊され、突風がゼロの体に吹き付けた。
 風穴が空いた外壁から、コアルミナスコーンを展開したランスロットが侵入し、空を仰いで、ゼロを通り過ぎる。
『ルルーシュ様!』
「ッ!!ス、スザクッ!」
ルルーシュは純白のナイトメアフレームに手を伸ばす。
ルルーシュは、迷いなく、スザクに助けを求めた。
その光景に、ライは雷に打たれたように硬直する。
風が強くなり、ゼロの体は航空艦から吹き飛び、宙を舞う。
(違う!そいつは、お前を殺した…)


「ル、ルルーシュゥウウウッ―――!!」


 紅蓮可翔式の腕が、ゼロを包み込む。
ライの絶叫は、誰にも届くことなく、青い海と空に、霧散した。
51龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/07/03(日) 03:10:38.22 ID:qLxD6MML
以上です
携帯で15000字はきつい(;´д`)
もう寝ます
52創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 08:00:57.81 ID:s1kz5DjQ
投下、乙です

携帯からの投稿とのことでしたが、文字数の制限の為か後半の描写が不足していたと思います。次投下して戴ける時も規制中なら代理投稿してもらうといいと思います

遂にルルーシュ登場。しかしコードの譲渡で復活ってことは今不老不死なのだろうか?記憶もないみたいだし、どうなっているのだろう?

次の投下も楽しみにしています
53創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 09:14:10.24 ID:WWwEzrKW
投下乙
色々なものをただ一人で背負って戦うスザクが原作よりもさらに不憫で泣ける
ルルーシュやシャーリーらも含め、ライは彼らを救えるのか
ここからの展開に期待しています
54創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 13:29:25.75 ID:TiMxfm6c
ラウンズって12人限定ですか?
55創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 13:46:53.37 ID:Z35Cx3dw
限定というかマックスで12
公式設定だとシャルル皇帝時のラウンズがスザクジノアーニャノネット
モニカルキアーノドロテアビスマルクの全8人
ルルーシュ皇帝時はスザクとジェレミアの2名のみ
皇帝というわけではないがナナリー代表の後見がゼロスザク、シュナイゼル他ってところか
56創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 17:10:08.25 ID:tmMC+AdG
横槍入れるみたいで申し訳ないけど
ジェレミアって公式設定でラウンズになったの?
時々、ジェレミアをナイトオブワン扱いしてるのは見たことあったけど
あくまで実質的にそういう役割だった、くらいの解釈だったんだけど?

まあ、SSスレでする質問じゃないけど出入りしてるのここくらいなんで。
スレチですいません。
57創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 17:32:30.53 ID:WWwEzrKW
横槍の横槍ですまんが
一応メディアのムックに書いてあって確定したよ>ジェレミアのナイトオブワン設定
まあアニメ雑誌系のムックだし他の記事がぶっ飛んでるからどこまで信じていいかわからんってのもあるが
アニメの本スレやジェレミアスレでは公式設定として扱ってる
ルルーシュの騎士はスザクとジェレミアのゼロ&ワンコンビ二人だな
5856:2011/07/03(日) 23:45:45.12 ID:tmMC+AdG
>>57
回答ありがとうございます。
59創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 00:38:33.34 ID:DWOD1A53
回答していただきありがとうございます
もう一つ回答をお願いします

ナナリーの目が何故回復したのでしょうか?
60創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 00:39:19.82 ID:xEFWZMEP
投下おつかれさまです。

このシリーズは読み応えあって面白いんだけど
描写や展開がなんだかエグいのが結構つらいんだよな
NGワードってどんなのがあるのか知らないけど
グロ系だったんだろうか
61創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 09:59:30.51 ID:X0z+nTaD
保管所の更新が止まっているが、更新しないの?
62創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 17:07:35.99 ID:mTYnv/It
>>59
目が見えないのはギアスが原因だから
ユフィも最初抗ったろ
63創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 17:32:09.95 ID:PjvhFzbi
そういや抗われるギアスとそうじゃないギアスの違いは何なんだろうな
ロスカラだとスザクがゼロに従えギアスに見ていて辛くなるレベルで抵抗していたが
本編のユフィといい自分の意志に反するものには必死で抗うのかとも考えたが
そもそもルルーシュの死ねギアスも人間の生存本能を根本から否定してるしな
やっぱり当人の精神力次第なのかね
64創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 18:43:52.59 ID:AzbwJXaO
>>62
皇帝のギアスなんかな
65創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 18:48:28.32 ID:Bwe4AFj1
>>63
違いはわからんがまあ精神力は関係してるだろうな
終盤のスザクは精神力でギアスを制御してたし
66創る名無しに見る名無し:2011/07/05(火) 16:33:52.43 ID:9zRQ8AZ9
>>64
該当スレへどうぞ
67 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2011/07/11(月) 20:38:11.60 ID:ExldVbUo
前スレ落ちないな。きっちり一週間後というわけじゃないのか……
68創る名無しに見る名無し:2011/07/11(月) 21:25:23.60 ID:ExldVbUo
よし、落ちた
69創る名無しに見る名無し:2011/07/18(月) 23:13:41.28 ID:8awgVfyL
保守
70創る名無しに見る名無し:2011/07/27(水) 10:36:50.93 ID:YlHIU2ct
そろそろなんかこないかなぁ
71創る名無しに見る名無し:2011/07/27(水) 19:15:30.67 ID:lmD4xY2U
カグヤEND後の続きとか、『ゼロ・レクイエム』に参加するノネットさんとか、黎星刻END後とか
72創る名無しに見る名無し:2011/07/27(水) 22:51:56.73 ID:3Mz6Sk7y
ざわ・・・
73創る名無しに見る名無し:2011/08/02(火) 10:26:56.94 ID:16dvMAeW
保守
74 忍法帖【Lv=38,xxxPT】 :2011/08/04(木) 19:24:52.12 ID:FZb++pgF
夏は、海だ!
山だ!
ロスカラだ!

ちょっと、強〜引だったですか〜♪
75創る名無しに見る名無し:2011/08/08(月) 08:35:44.12 ID:tPbLOZca
この暑い中テンション高いのがいるな……
まあ最近投下が無いから寂しいのは分かるけど
76創る名無しに見る名無し:2011/08/09(火) 00:58:07.38 ID:+XuSA4Yj
この頃熱いからスレが書けない

77創る名無しに見る名無し:2011/08/10(水) 00:43:51.50 ID:YOGvi7jw
×熱い
○暑い
78ただいま準備中:2011/08/10(水) 19:43:22.03 ID:qIGkqHM6
タイトル: Re・コードギアス R2  ロスカラバージョン(仮) 

設定:日本解放戦線EDをベースにしています。なお、藤堂、四聖剣は、九州戦役後は黒の騎士団に合流し、全体的な流れはTVの最後のような流れに繋がっています。
  




プロローグ

「久しぶりだな」
中華連邦の大使館に逃げ込んだゼロやカレンを初めとする黒の騎士団残党を待っていたのは白銀の髪を持つ少年だった。
「ライ……」
カレンの口が小刻みに揺れて声が漏れる。
「生きていたのか……」
それら釣られるかのようにゼロの口からも言葉が漏れる。
「ああ、何とかね……」
以前の様な優しい色が消え去った瞳が、声の発生源を冷たく見つめる。
まるで別人のような凍りついた目……。彼は本当にライなの?
以前、ライに好意を寄せていたカレンさえもたじろぐほど、それは冷たく切れ味のいい刃のように突き刺さってくる。
ゼロは沈黙していた。
いや、何も言う事が出来ないのだろう。
あまりにも予想外の人物が目の前にいるのだから。
その沈黙にくすっと笑った後、皮肉めいた微笑を浮かべてライは言葉を続けた。
「ああ、心配しなくても、今の君たちは大切なお客様だからね」
そう言うと、返事も反応も待たずに現れた方向に身体を向けて歩き出す。
「ふむ。どうやら付いて来いということらしいな」
ぼそりとC.Cが詰まらなさそうな表情で呟くと後に続き、それに引っ張られるようにカレンとゼロが歩き出す。
薄暗い廊下をただ足音だけが響く。
まるで言葉を忘れたかのように誰もが無言だった。
そして、足音が止まる。
「ここだ。入りたまえ……」
他人事のような棒読みの声でライが目の前のドアを指差す。
暫くの躊躇の後、決心したのだろう。
ゼロが一歩踏み出してドアノブに手をかける。
だが、そこで止まる動き。
今必死で今の状況を頭の中で計算しているのだろう。
そのゼロの耳傍でライはニタリと笑って囁く。
「ふふっ。ギアスを使う必要はないよ、ゼロ。話は僕ががつけておいたからね」
その囁きにゼロの身体がびくりと反応し、仮面がライの方向を向く。
想像でしかわからないが、多分睨みつけているのだろう。
皮肉めいた苦笑を浮かべ、ライはそれを受け止める。
それはほんの数秒の間の出来事だったが、後ろで見ていたカレンには、とても長い時間に感じられた。
「くっ……」
僅かにそんな音が漏れた後、ゼロは握っていたドアノブを回した。

本編に続く
79ただいま準備中:2011/08/10(水) 19:45:37.40 ID:qIGkqHM6
今、こんなの準備中です。
完成しだい順次投下していきたいと思います。
その時は、よろしくお願いいたします。
80創る名無しに見る名無し:2011/08/10(水) 21:12:54.80 ID:j+klzqWz
楽しみにして待ってる
がんばってね
81創る名無しに見る名無し:2011/08/10(水) 22:03:12.69 ID:hVjNfnbO
wktk待機
82創る名無しに見る名無し:2011/08/10(水) 22:33:30.92 ID:peVQMVdd
PCの前で不眠待機。楽しみに待ってます
83創る名無しに見る名無し:2011/08/13(土) 21:45:15.32 ID:eh2nrW+A
>>82
寝とけw
84創る名無しに見る名無し:2011/08/22(月) 12:11:40.87 ID:nU52kekS
保守
85創る名無しに見る名無し:2011/08/22(月) 12:18:35.02 ID:5vVLh7yN
このスレ寂しくなってきたよな
86創る名無しに見る名無し:2011/08/23(火) 00:29:02.12 ID:Fc6N4w/Z
ギアス自体の続編は発表されても
ロスカラの続編は発表ないしね…

87創る名無しに見る名無し:2011/08/23(火) 01:05:13.62 ID:0N/uTX0I
きっと三周年には投下があるさ



















多分……?
88ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:17:36.39 ID:FaN6Xs0o
えーっと、Re・コードギアスR2の方があまり進まないので、気分転換に書いたやつを投下します。
まぁ、気分転換にどうぞ。

タイトル アッシュフォード学園生徒会 ミレイ編 その壱

注意点 ライの性格がかなり改変されているので、その点は注意を。
89ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:19:29.44 ID:FaN6Xs0o
●アッシュフォード学園生徒会 ミレイ編 その壱●

それは唐突な宣言から始まった。
もちろん言ったのはミレイさんである。
言い出し方こそ、実はね、提案があるんだけど……なんてしおらしかったからかもしれない。
ついつい、ルルーシュが渋い顔で
「何を提案するんですか、会長っ」
なんて言ってしまったのが後の祭り。
その台詞にニヤリと小悪魔的な微笑みを浮かべるミレイさん。
もちろん、その微笑に危険を感じ、しまったという表情のルルーシュ。
そして、多分、僕も同じ顔をしていたのだろう。
僕とルルーシュの顔をちらりと見て高々と言葉が続けられる。
「生徒会主催で劇をやります〜っ。すでに脚本を文芸部に、演出と舞台作成を演劇部に依頼していますっ。以上、報告終わりっ」
どう考えても決定事項である。
これを提案だと判断できる人は、多分、ミレイさんとはとても仲良くなれるが、僕とは決して仲良くなれないだろうなぁ、なんてそんな事を思わず思ってしまう。
「会長、それじゃほとんど決定事項じゃないですかっ」
ルルーシュがミレイさんの宣言に異をとなえる。
実に正論である。僕もそう思う。
だから、僕も同意の声をあげた。
しかし、そんな僕らの声にミレイさんはニタリと笑う。
彼女の悪女の素質を垣間見せる一瞬だ。(僕はそう思っている)
「あら、提案よ、提案っ。限りなく、決定事項に近い提案っ」
「なら、撤回も出来るんですね」
きつい口調でルルーシュが言う。
その言葉には、ここで引いたら負けてしまうという事がわかっている為か悲痛さがにじみ出ていた。
「ええ、出来るわよ。でもねぇ……」
「でも?」
「脚本ほぼ完成してるし、舞台の作り物や衣装の方もほとんど完成してるし、なにより劇の為の予算通しちゃったからね……。今から中止なんて……大変よぉ……」

90ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:22:06.57 ID:FaN6Xs0o
もう絶句するしかないと言った表情のルルーシュ。
もちろん、僕もである。
そして思い知らされる。
正論で勝てない相手もいると言う事を……。
そして、その代表的な相手が目の前にいる事も……。
「くっ……」
ルルーシュの口から口惜しそうな音が漏れる。
その態度から、生徒会に入ったばかりの僕でもとても覆すのは難しい事がわかった。
ならば、次に打てる手を先に打つまでだ。
局地にこだわるより、大局を見なければならない。
ましてや、覆せない部分に力を注ぐのは愚の骨頂でしかないのだから。
「えーっとミレイさん、質問いいですか?」
僕の言葉に、ミレイさんの目が細くなる。
まるで獲物をいたぶるかのように思えてしまうのは、気のせいではないのかもしれない。
無意識のうちに身体が後ろに動いていた。
そしてそれは僕だけではなかったようだ。
なぜなら、ルルーシュも思わずすーっと身体を引いていたからだ。
そんな僕らに気にも留めずにミレイさんが極上の微笑み(悪女の嘲笑)を浮かべた。
「いいわよ、ライ。何でも聞いて頂戴な」
「じ、じゃあ……。あのですね、題目は何なんでしょうか」
「ふふふっ。よくぞ聞いてくれましたっ。題目は『眠れる森の美女』よっ」
どう考えても学園(生徒だけではなく先生を含む)で一番の大きさを誇る胸を張って宣言するミレイさん。
ある意味、男らしさと色っぽさを同時に表現しているとしか僕にはいえない格好である。
リヴァルの見開いた目の視線がミレイさんの胸に注がれて、「おおおおおぉぉぉーーーっ」と声が漏れてしまうのは男としてよくわかるものの、実にみっともないしかっこ悪い。
ああはなるまいと言う事で、僕はささやかな感じに見ることで済ます事にした。
ちなみに、ルルーシュは貧乳スキーらしく、どうでもいいと言う感じだし、スザクは性欲なんてそんなものはないという感じで相変わらずニコニコしているだけだ。(でも、多分、スザクは巨乳派でむっつりスケベに違いないと僕は確信している)
いかん、いかん、思考が別の方向に流れてしまった。
今は、そんな事を考えている暇はない。
僕とルルーシュが、巨乳小悪魔系策略家の魔の手から、いかにして最小限の被害で脱出するかという事を最優先で考えなければならないときなのだから。
「なんで、『眠れる森の美女』なんですか?」
「うふふふ……。聞きたい?」
うっ……。なんかすごく聞きたくないんだけど、聞かない限り話は進まない。
えーいっ、虎穴にいらずんば虎子を得ずだっ。
「ええ。聞かせてください」
91ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:29:04.10 ID:FaN6Xs0o
その僕の言葉に、楽しそうに、そして、うっとりとしてミレイさんが両手の指と指を絡ませながら祈るようなポーズで答える。
「それはねぇ……」
「ええ、それは……」
「演劇部の部長からお勧めされたからよ」
あまりにも予想外の答えに僕は思わずがくりとコケそうになってしまった。
いかん。いかん……。
「会長にしては、意外ですね」
思わずぽつりと言うと、ルルーシュや生徒会のみんなも頷く。
絶対に何か思惑があると思っているのだろう。
もちろん、僕も思っていた。
「なんか隠し事があるんじゃないんですか、会長……」
ルルーシュがじとーっという視線でミレイさんを見る。
「あ、あはははは……。隠し事はないかなぁ」
慌ててそんな事を言っていたミレイさんだったが、どう考えてもおかしすぎる。
そんな時、どたばたと大きな足音を立てて生徒会室に飛び込んできた人物がいた。
その人物は、ミレイさんをいの一番に見つけると一冊の本を興奮して差し出した。
「出来ましたっ、会長ーっ。ご希望通りっ、新人くん主演の歓迎劇の台本っ」
その言葉と同時に、あちゃーっという表情を見せるミレイさんと、ああそういうことかと納得する僕以外の生徒会員。
えーっと、新人って……。
きょとんとした僕の肩をルルーシュが軽く叩く。
「お前を歓迎する為の劇だそうだぞ、ライ」
「………。へっ?!」
「あははは……。ばれちゃったのならしょうがないか……。
実はね、生徒会入りしたライの紹介を兼ねての歓迎劇をやろうと思ったのよ。
ほら、ライってまだ日が浅いから、知らない人も多いし、見た事もない人からは謎の銀髪の美少年って言われているのよね。だから、そういう人たちにも、しっかりライを紹介できたらいいかなと……思ってね」
そこで言葉を止めると上目遣いでじーっと僕を見ながら言葉を続けるミレイさん。
「だからね、ライ……出てくれるよね……」
92ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:30:37.74 ID:FaN6Xs0o
くっ……。卑怯ですよ。これじゃあ、断れないじゃないですか…。
凄くうれしいのに、認めたくない気持ちも少しあったりするのは、照れている為なのかもしれない。
「わかりました。やりますよっ」
「本当、ありがとうね、ライ」
しかし、釘は刺しておかなければいけない。
「もちろん、王子様役ですよね」
その言葉に、苦笑するミレイさん。
「もちろんよ。ライは王子様役よ、最初から……」
その言葉に少しほっとする。
まぁ、これで被害は最小限になったと思う。
そんな事を思っていたらミレイさんの口から、とんでもない言葉が続けて発せられた。
「で、相手のお姫様……誰にするかが問題なのよね」
その瞬間、場の空気が変わった。
殺気立ったといっていいほどの雰囲気が場を占める。
「あははは……。大変そうだね」
スザクが実に場の空気を読まない発言をする。
えーいっ、巨乳好きのむっつりスケベは黙ってろっ。
「ふむ……」
考え込むルルーシュ。
「いいなぁ……。ライはよぉ〜」
これはリヴァルだ。
そして、その空気を引き裂く第一声は、ミレイさんから発せられた。
「誰もしないなら、私がやってもいい?」
その瞬間、今まで我関せずを通していたはずの生徒会室にいた残りの女性が一気に発言した。
「わ、私……やっても……いい……」
「私がライの世話係主任だから、私が……」
「私、やってみたいなぁ……」
「わ、私もやってみたいです」
ちなみに、上から、ニーナ、カレン、シャーリー、ナナリーである。
93ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:36:41.19 ID:FaN6Xs0o
「もてもてだね、ライ」
「くそーっ、なんでライばっかりさ……」
「ナナリー……」(泣
こっちは、女性陣の後に発せられた男性陣の声である。
ちなみに……、いや男性陣はどうでもいいか……。
だってその時思ったのは、えーいっ、うるさいっという事だけだったりする。
しかし、そうは思ってもどうすべきなのだろう……。
思わず考え込む。
下手するとこのままの流れなら、僕に選んでもらおうなんてなったら、とてもじゃないが僕は選べない。
えーい。優柔不断と言うなら言ってろーっ。
ともかく、どうかしなくてはならない。
どうすべきか……。
そう思っていたら、ルルーシュが溜息混じりに提案した。
「どうせなら、相手役は全校生徒の投票で決めたらいいんじゃないんですか?」
その提案に、まずは面白そうねということでミレイさんが賛成し、続いてそうですねと言いながらナナリーが賛成する。
後は、流れを読んだシャーリーが賛成して過半数。
一番渋っていたカレンも、ミレイさんの挑発的な売り言葉に買い言葉で賛成し、ニーナはそんな様子を仕方ないですねって感じで見ていただけで、反対しなかった。
「じゃあ、ライのお相手は、全校生徒の投票で決定とする事にします。いいわよね、ライ」
「ああ、それでいいよ」
僕はそう答えた。
つまり反対をしなかったのだ。
そして、それは後日、後悔となって何倍にも、いや、何十倍にも大きくなって跳ね返ってくることとなるなど、その時の僕は思いもしないのだった。

つづく
94ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/08/23(火) 21:38:18.73 ID:FaN6Xs0o
以上です。
楽しんでいただければ幸いです。
95創る名無しに見る名無し:2011/08/24(水) 00:14:05.91 ID:xsdFCGNe
久ぶりに投下がありますなぁ、続きが有れば楽しみです。

では僕も便乗して詩みたいなものを一つ投下します。
96 ◆bDA3J9YOco :2011/08/24(水) 00:15:43.59 ID:xsdFCGNe
科学の進歩は人の生活を豊かにし、新たな時代の到来を告げてくれる

それは時に人を盲目へと追いやる薬とも言えるだろう

それ故に、奪われるものが有るのをしるのは

何時も事が起こってしまった後である

悲しみにくれ、後悔の念にかられ、絶望のどん底に叩き落される時に

何故なのかと

希望に満ちた人生を送る筈だった

多くの夢を、希望を、名声を

そのたった一時で何もかも奪われてしまった




あの夜





1912年4月15日 02:20





凍てつく・・・・・海の上で

97 ◆bDA3J9YOco :2011/08/24(水) 00:17:40.31 ID:xsdFCGNe
以上、序章みたいなものですがあしからず。


では失礼します。
98創る名無しに見る名無し:2011/08/24(水) 14:34:59.59 ID:H28U42UM
久し振りの投下
お二方共、乙です
99創る名無しに見る名無し:2011/08/24(水) 19:41:53.78 ID:zWbsCwXk
>>94
乙です。続きも楽しみです
和気藹々としてる生徒会はやっぱ和むなぁ
引っかきまわす感じだけどちゃんと周りを見てるミレイさんはやっぱイイ女だ

>>97
こちらもおそらくゲームにはほとんど出てない過去の部分でどう展開させていくのか楽しみです
すでに冷えた空気というかピリピリ感がありますね
100創る名無しに見る名無し:2011/08/25(木) 19:49:14.55 ID:BomiLBoi
お二人様、投下おつです!
101創る名無しに見る名無し:2011/08/25(木) 23:45:33.39 ID:BIH/ZtCe
どちらも先が気になります!
投下乙です。
102 忍法帖【Lv=1,xxxP】 :2011/08/26(金) 14:27:17.23 ID:W8R1OLf5
明日は創作発表板三周年!
103青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:17:51.98 ID:MuS8GzrO
やっほ
三周年記念祭ってことでソロモンよわたしは帰ってきた!
投下しまふ
104青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:27:50.46 ID:MuS8GzrO
皇暦2018年、春。
街角に寒風が吹きすさぶ。
打ち棄てられた屍と瓦礫の山。
ただそれだけが半年前に日本人──イレブンたちが手に入れたモノの総てだった。
ブラックリベリオンという祭の終わりに、
遺された総てだったのだ。


【騎士たちの帰還】


「で、本部からの新しい情報にはなんと?」
そう問いかけるブランドン少尉はソファにふんぞり返っており、差し出されたコーヒーを受け取る様は上官に対する態度とは到底かけ離れているものだった。
「たいした情報ではなかったと言えますし、これはたいへんな情報だとも言えますな」
しかしメッケナム中尉は気にしない。もっとも、この場合、気にしないよう努力していると言った方が正しい。
部屋の中は暑い。外の寒さが嘘のようだ。メッケナム中尉は早くも自分の背中に汗の筋が流れるのを感じている。
どっちなんです? 聞き返すブランドン少尉の言葉には呆れた──馬鹿にしたような色が混じっている。メッケナム中尉もさすがに少しムっとした。
だが抑えるしかない。相手は士官学校出のエリートだ。いくらもしないうちに自分の上役に出世するのは目に見えている、とメッケナム中尉は自分に言い聞かせ続ける。
二十歳を前に少尉に任官したこの男、この“少尉殿”は酷いミスでも犯しさえしなければ1年ほどの内に中尉に昇進することだろう。そしたら次は大尉殿。もう自分の上官様ということになるのだ。
だったら心証を悪くするような振る舞いは慎むべきだろうとメッケナム中尉は思うのだ。
自分が何年もかけて……それこそ血の滲む思いで上った階段を、目の前のこの男は汗をかくことなくエレベーターで昇っていくのだ。
そう思うとなんとも言い難い思いに目の前が真っ赤になる。
が、所詮軍隊というものはそういう場所であるのだし、この世界はそういうところなのだと彼は自分に言い聞かせた。
神様というものは、実に世界を不平等な代物に創り上げたものだと彼は慨嘆する。まさに我らの皇帝陛下が口にするとおりに。
「どっちと言いますかな。現在我が中隊が追っている黒の騎士団残党を指揮する人物の名が判明したとのことですよ」
「数機のナイトメアを有するだけの残党を指揮する人物の名前? 確かにたいしたことのない情報に思えますね」
「ただ、その指揮官というのが」
「いうのが?」
「ゼロの直属で戦闘部隊を指揮した隊長とも、参謀として作戦立案の補佐を行ったとも言われている人物だったそうなのですよ」
へぇとブランドン少尉はうなった。
「直属の部下なのか」
コーヒーを舐めるように啜り、ブランドン少尉はもう一度「直属の部下か」と繰り返した。
ゼロ。
それは奇跡をも起こすと言われた帝国の怨敵。捕縛され、処刑されたとは言うものの、トウキョウ租界での決戦で巻き起こした甚大な被害には今でも眩暈を覚えるほどだ。そのゼロが直々に従えた人物。
「で、その名前は?」
「えぇ、その名前というのが──」
メッケナムは“彼”の名前を口にした。
その名前を、ライと言う。
105青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:30:15.03 ID:MuS8GzrO
自分の名前にブリタニア軍士官二名が身震いをしていたことなど、当のライ本人が知る由ももない。
ブリタニア軍に“ペテン師”と呼ばれ、他方“悪魔の様な男”と称されるゼロ。そのゼロの近侍に従っていたからといって、ライが人智を超越した悪魔であるわけはないのだ。
「へっくしょん」
「くしゃみ? 風邪でも引いたんじゃない?」
ティッシュを差し出すカレンにライは頭を振った。
「いや、体調はキチンと管理しているよ。誰かが噂でもしていたのかな?」
受け取ったティッシュで鼻をかむライ。
「きっと女の子ね」
「なんでそう言い切れるんだい?」
「うぅん。知らないけど、きっとそうよ!」
そんなことを言われてもなぁとぼやきながらライは立て膝をついて降着姿勢を取っているナイトメア・紅蓮弐式の肩口から身を躍らせた。
膝をついているとはいえ、それでも3mはある高さから飛び降りて、しかしライは階段を数段飛び降りただけのように地面に降り立つのだ。
「よくあんな高さから飛び降りて大丈夫ね」
「カレンだったらもっと高い所から飛んでも大丈夫だと思うよ?」
ライは真顔だ。
「それって褒め言葉になってないと思う……」
「そうかな?」
ライには冗談を言ってるつもりはない。
もちろん皮肉を言ってるわけでもない。つまり、そういう男なのだ。
渡された手ぬぐいで額に浮かんだ汗を拭う。作業用のツナギも胸の中ほどは汗でびっしょりになっている。
それもしょうがない話だ。いくら整備が容易とはいえ、ナイトメアフレームの整備は一人二人でサッと行えるものではないのだから。
「それにしても……」
紅蓮を見上げるライにカレンも思わずそれに続いた。
「やっぱり、紅蓮はもう限界だよ」
「そんな……」
冬を越え、春になり、そろそろ初夏を迎えようかという頃の北陸の夜。
しかし、夜空に雪は凄惨な美しさを広げていて、風は刺すように冷たかった。



【ブラックリベリオン】とは黒の騎士団による反ブリタニアの一大反抗作戦の名前だった。
冬のトウキョウ租界を舞台としたこの決戦。当初有利に戦局を進めていた黒の騎士団だったが、副指令扇要の負傷やエリア総督コーネリアの腹心ギルバート・ギルフォードの奮戦、何よりもゼロの戦線離脱という異常事態が重なり続け……、
黒の騎士団は──日本人は敗北した。
国外脱出を遂げた者は極少数に過ぎず、藤堂鏡志郎、扇要を始めとした主だった幹部は逮捕され、ゼロの行方はようとして知れない。
逮捕され、処刑されたという報道がある。
ゼロは神聖皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの前に引き出され、処刑されたのだと。
だが、ライはそれを信じていなかった。
ゼロは生きている。
そして、再起の道は必ずやある。
信じている。
なぜなら、彼こそは“奇跡を起こす男”であり、自分は彼の──友だから。
そして今、彼らは北陸の山中にあった。


106青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:40:23.91 ID:MuS8GzrO
放棄された旧軍の基地。そこがライたち黒の騎士団残党の現在の隠れ家だ。
基地と言っても大した設備があるわけではない。あるのは兵舎と重機の格納庫。それに山岳輸送用のロープウェイがあるだけだ。
「元々軍の施設だったってわけじゃないんだ。そんなだからブリタニアも把握してなかったんだろうってとこだな」
それがこの場所を紹介した卜部の説明だ。
「少尉任官したあと、俺はしばらく石川の駐屯地に勤務していたんだよ。藤堂中佐と出会ったのはその後、東立川の技研本部に移ってからでな」
「技研? 技術研究本部ですか?」
似合わないか? と卜部はライに笑ってみせたものだ。
「まぁ人は変わっていくものさ。良きにつけ、悪しきにつけ、な。ライ、君はどうなんだろうな」
ライの質問に卜部が答えることはなかった。卜部の問い掛けにライが答えることも。
自分のこれまでの変化について、そしてこれから如何に変わっていくのか。ライにとって、それは今現在深く思索するべきものではなかった。
黒の騎士団の残党を率い、雌伏して決起の時を待つこと。その為に全知を尽くすことが今現在彼がするべきことであったからだ。
技研にいたと言うだけあって、卜部のマシンに関する知識確かなものであったから、ナイトメアに関する限りライの負担は軽いものになった。
ただ、それにも限界はあったのだ。

兵舎に戻ったライとカレンは他のメンバーとは別に設けた幹部用の会議室に卜部を訪ねた。
寒い。兵たちの部屋と違って、ここにはストーブがない。唯一の暖房器具は固くゴワゴワとした膝掛けが数枚あるだけだ。
入ってきた二人を、卜部は軽く手を挙げて迎えた。
「おかえり。機体の様子はどうだ?」
「いかんともし難いですね」
まぁ、しょうがないかと卜部は手と手を合わせて擦る。
「ブラックリベリオンからもう6ヶ月だ。C整備も行えない状態で、よくここまでもったと言うべきなんだろうな」
「紅蓮の状態は最悪を通り越しています。電装系ももうどうにもなりません。でもそれ以上に酷いのは脚部です。耐用限度はとっくに越えています」
すまなさそうに紅蓮の状態を話すライに、カレンはそれ以上に深く俯く。
今日まで生きてこれたのは紅蓮の突破力とカレンの力に拠る部分が大きい。それだけに紅蓮の消耗は他のナイトメアよりも激しかったのだ。
なにより、ブラックリベリオンの決戦の際に紅蓮は右腕部──輻射波動機構を失っている。
決定打を欠く紅蓮はそれまで以上にその俊敏さを生かした戦闘を行うしかなかった、ゆえに限界は想定していたよりも早く来た。
「私がもっと上手く紅蓮を使えていたら……」
「そう自分を責めるな、紅月」
「だけど……」
「嘆いてみても始まらん。現状は何も変わりはせん」
そうだね、とライも頷いた。
「要は今をどう行動するか、だよ。どうするかを考えて如何に行動するかだ」
このような状況なら出来た人間でも多少は腐るものだがと卜部は思うのだけど、見た目ライは将校としての役割を完璧に演じ切っている。
この残党の士気がぎりぎりのところで一つの組織としてまとまっているのも彼の功績によるところが大きいと卜部は認めていた。
だからいまだにここに留まっているのだと。
それで、と卜部はライに視線を向けた。
「わざわざ愚痴を言う為だけにここに来たわけじゃあるまい。ライには何か考えがあるんじゃないのか?」
「考えがあるって程の大仰なものではないんだけど……」
見てくださいと言ってライは卜部が座するデスクの上に紅蓮の図面を広げた。
「紅蓮の今の問題箇所なんですが──」
「フム……」
相槌を打ちながら、実際の所──と卜部は思う。
『このライという男。パイロットとしての腕は確かだし、大局を見る目もある。さすがにゼロが重用していただけのことはあるか……』
卜部が最初にライと顔を合わせたのは収監された藤堂鏡志朗奪還の為に黒の騎士団に合流した際だ。
その時、新型ナイトメア・月下の操縦に習熟した者として機種転換訓練に付き合ってもらった時以来なのだが……その頃とは大きく印象が変わったと言っていい。
そう、随分と……人間らしくなったと卜部は感じるのだ。
千葉が「何を考えているかわからない辺り、ゼロと同じだ」などと言っていたことを思い出す。
確かにそうだ。いや、
「そうだった、だな」
「はい?」
たはは……と苦笑しながら卜部はなんでもないと手を振った。
「それより続けてくれ。ライの“解決策”をな」
そんなんじゃないですよ、と言いながらライは広げた図面を指し示す。卜部とカレンは身を乗り出すようにしてその様子を見つめる。
「まずは、これらのポイントを踏まえた上で──紅蓮を生き返らせます」
107青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:41:26.14 ID:MuS8GzrO



「以上です」
フム、と卜部は唸った。
「確かにここならある程度の工作機械はある。重機の整備用のな。元々ナイトメアは整備が容易な機械だし作業自体は問題なかろう」
「通常ナイトメアの本格的な分解再整備には144人時かかります。整備兵と工兵経験者にパイロットを合わせて12人……あるだけの人員をかりだして、なんとか作業時間12時間弱ってところでしょうか」
「追手のことを考えるとギリギリ……いや、それでも少し足りないと思えるな」
「ただ、これを間に合わせることが出来れば例の『柳の下の泥鰌作戦』は問題なくやれます。そうすれば追手への対応もかなり楽になります」
手を顎にあて、再びフムと卜部は唸った。
ライはまっすぐに卜部を見つめている。カレンの視線はそんな二人の顔をいったりきたりだ。
正直なところ、ライの提案した“解決策”は卜部も考え付かないではなかった案だ。
言い出さなかったのはライに気兼ねをしたからと言っていい。
しかし、それをライは自分から卜部に提案してきた。
「……フム」
確かにこの逃避行を続ける黒の騎士団残党において、卜部は自分が最年長者であることを自覚している。自分が残党勢力を糾合している中心人物であるということも承知している。
しかし、組織としての黒の騎士団での上位者はライであり、またカレンの方なのだ。
その上位者であるはずのライがわざわざ自分に意見を求めてきている。
『これが日本解放戦線での話しなら、事後の責任を押し付けるためにあえて意見を求めているというポーズを見せているのだ、なんて邪推をするところだな……』
机の上に広げられた図面に目を落とし、そして卜部はライの視線に目を向けた。
「ライ、時間に関しては極力短縮を図るとして……これでやれると思うかね」
「やれます」
「単純戦力が低下することには?」
「総合的な戦力はむしろ増すことになります」
ならば、と卜部は膝掛けの毛布を脇に除けて立ち上がった。
「よし、やろう」
下手な考え休むに似たりというのが座右の銘だった。壁に引っ掛けられていた作業服を手に取り、卜部は二人を振り返る。
「いいかげん毛布に包まって丸くなっているのにも飽きていたところだ。菜っ葉服を着込んで暖まるとするか!」
ほっと胸を撫で下ろしたカレンの表情。
対称的なのは、卜部ならそう言ってくれると心の底から信じていたといった体のライの落ち着いた笑顔だ。
卜部はなるほど、と胸の内でつぶやいた。
『パイロットの腕、大局を読む眼、それらは確かにこの男の長所であるし、武器であることは間違いない』
しかし、と卜部は思うのだ。それは彼の本質の一端に過ぎないと。
『この男の本質はもっと、何か、違うものだ』
その何かが何であるのか、それはまだ卜部の胸の内に確固とした言葉となって表れていない。
ただ、卜部がこの青年のことを好きになり始めていることは確かだった。
108青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:57:03.24 ID:MuS8GzrO
異常気象が叫ばれて久しいこの2018年、もうじき初夏を迎えようという時期であるのにこの北陸の地は吹雪いてさえいた。
さすがに積雪量はそれほどでもない。しかし、そうであっても銀世界と化した山中はナイトメアの行軍には厳しいものがある。
ゆえにメッケナム中尉の愚痴はその胸の内でますますうず高く積み重なっていくのだ。
それでもメッケナム中尉は胸のむかむかを抑え、指揮車コンソールのマイクを手にとって自分の責務を果たさんとしている。
「トレボーより各機へ。これより想定される敵勢力圏内に侵入。フォーメーションはこのまま、以降無線封鎖とする。オーバー」
ブリタニア帝国正規軍──陸軍のナイトメアフレーム部隊の編成は5機で1小隊となっている。
アサルトライフル装備の前衛担当が3機、
バズーカ砲もしくは対戦車ミサイルランチャー装備の後衛担当が2機、
合わせて5機という編成が標準となっていて、
これに歩兵戦闘車両一台を軸とした機械化歩兵分隊が随伴歩兵として同行する。これが基本戦闘単位とされるのだ。
その小隊を4個小隊でまとめ、さらに戦闘指揮車両一台を組み込んだ編成が正式なナイトメアフレーム1個中隊である。
今回の作戦では随伴歩兵は付随していない。季節外れの吹雪という悪天候では歩兵の随伴は危険を伴う。
また、本来バズーカ砲などを装備する後衛担当の機体も雪山での作戦活動ゆえに銃火器を外した基準兵装で出動している。
よって雪上用機材を装備した基準兵装のナイトメア部隊と指揮車両だけで作戦は実施されていた。
今、メッケナム中尉は中隊副官として指揮車に乗り込んでいる。
後ろには中隊長のブック大尉が鎮座し、脇には情報将校のマスケラ少尉がいる。
前部には操縦主のデボラ軍曹が、上部には彼らを見下ろす様な位置で機関銃主のバーナビー上等兵が座っていた。
「ソーズマン──ブランドン少尉の隊が先行し過ぎていないか?」
「いえ、彼の隊にはベテランのジョンスン准尉にロベルト曹長もつけています。間違いはないと判断します」
フウ……ブック大尉は戦術情報モニターから目を離さずに鼻を鳴らした。
メッケナム中尉はブランドン少尉とは別の意味でこの中隊長を苦手としている。
数々の戦場を渡り歩いた歴戦の勇士。本来ならばもっと出世しているはずの万年大尉。
その身に漂わせる“出来る男”の匂いがキライなのだ。
仕えるにせよ、配下に置くにせよ、どちらにしろもっと扱い易い人物に来て欲しいものだと思うのがメッケナム中尉の人となりであった。
そんな考えだからそれなりの出世しか出来ないんだと非難されるかもしれない──いや非難されるだろうと彼は理解している。
が、「しかし」と彼は思うのだ。
それの何が悪いんだと彼は思うのだ。
能力至上主義のお国柄とはいえ、所詮貴族体制の国家である以上「家柄」というものは絶対的な価値を持つ。
そのような社会ではよほどの能力──あるいはよほどの強運なしに下層階級の人間がのし上がることなど有り得ないのだ。
学者としての栄達? 学問には金がかかる。企業家としての栄達? その企業に如何にして入り込むというのか。
やはり下層民が栄達する道などこの国にはないのか?
何もないところから何かを掴もうとすることなど出来ないのか?
一つだけあった。
それが軍に進むという道だったのだ。
そうして手に入れた道、手に入れた中尉という地位なのだ。
その地位をさざ波を立てることなく保っていきたいと考えることの何が悪い、とメッケナム中尉は思う。
一兵卒から士官になり、中尉という立場にまで上り詰めるまでは紆余曲折があった。
綱渡りにも似た選択を迫られる状況も幾度となくあったし、危険の中でいちかばちかの賭けに討って出たことも一度や二度ではない。
そうして死ぬ思いで手に入れたこれが「中尉」という成果なのだ。
それだけに彼の「成果」を危うくさせうる総てのものが彼にとっては敵だ。
ブランドンもブックも、彼の精神をささくれ立たせる総ての者が彼にとっては敵なのだ。
「敵はあのゼロの双璧に四聖剣とかいうエースパイロットの生き残りだが……」
「大尉殿、1個中隊全20機での包囲殲滅戦です。要員も装備も総て万全であると確信しております。たとえ、」
「たとえ?」
「あのゼロの双璧と四聖剣であっても、ろくに補給も整備もできないまま逃げ回っての六ヶ月。もはや年貢の納め時と言うものでしょう」
いつになく雄弁な自身の副官にブック大尉は少し驚いたようだった。
109青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:58:25.50 ID:MuS8GzrO
「随分自信があるようだが……黒の騎士団は強力なナイトメアを擁しているのだぞ?」
「赤い奴は……《グレン》はトウキョウ戦においてダメージを負っております。もはや残党は脅威ではないと判断しますが」
「だが指揮官はあのゼロが重用した人物なのだろう? 確かライとか言う」
「そうです。あくまでゼロではありません、大尉殿」
フウ……とまたしてもブック大尉は鼻を鳴らし、メッケナム中尉はイライラを募らせる。
「中尉、一つ確認して──」
「大尉殿、一つ確認し──」
同時に喋りかけた二人がお互いに虚をつかれ、共に「何か?」と聞き返そうとした時、警告音が車内に鳴り響いた。
「最右翼プリーストチームが敵性戦力からの攻撃を受けた模様です。金属反応感アリ、機種確認……機種はナイトメアフレーム《ブライ》を二機を確認!」
マスケラ少尉の甲高い声が警告音と入れ替わりに彼らの鼓膜に癇に障る不快さを与えて、今為すべき事へと意識を向けさせた。
ブック大尉が頷き、マスケラ少尉はブリーフィングで決められた通りにコンソールを叩き、指示を飛ばしていく。
「全機、こちらトレボー。無線封鎖解除、交戦開始。全機、こちらトレボー。これよりタクティカルデータリンクを開始する」
中隊の配置は右翼からプリースト小隊、ソーズマン小隊、メイジ小隊、戦闘指揮車、ビショップ小隊の順だ。攻撃は最右翼のプリースト隊から受けている。
この戦闘指揮車両は簡易のEWACS(電子戦支援機)としての運用も可能だから、すぐに最新のデータが全中隊機にリンクされる。
「トレボーはこの地点に停車。……襲撃は《ブライ》だけか? 《ゲッカ》と《グレンニシキ》は出てきていない……陽動か?」
「連中のいつもの手です。別働隊をけしかけて陽動とし、指揮系統を狙う。連中はこちらを狙ってきますな」
言わずもがなのことと言った体でメッケナム中尉はブック大尉に進言した。言われるまでもないことだとブック大尉は目だけで頷く。
そうなのだ。過少戦力で多数の敵と戦おうというのだから陽動をかけて戦力を分散し、各個撃破を図るのは当然のこと。
『だが何かがまだある』
しかしブック大尉の中の、歴戦の兵士の勘がそれだけではないと警鐘を鳴らしていた。
「ビショップとメイジを呼び戻しましょう。プリーストにはソーズマンを。連中の主力がこちらに襲撃をかけてきたところで、右翼の敵を撃退したプリーストとソーズマンの隊で挟み撃ちの形に持ち込めます!」
そう、そうなのだ。何もおかしくはない。なのになぜ納得出来ない? ブック大尉は胸に手を当てる。メッケナム中尉はそんなブック大尉に何をしているんだと言わんばかりに詰め寄るのだ。
「大尉殿、ご命令を!」
彼にしてみれば「何を躊躇っている」と罵倒したい気分で一杯だ。
敵に各個撃破の隙を見せずに部隊を集結させ、一気に叩くチャンスだというのに何故動かないのかと。
だがブック大尉は動けない。自分でもなぜ動けないのかがわからない。
『なんだ、この胸のざわつきは? 部隊を終結させ、戦力を糾合させるべきだ。なのになぜ踏み切れん!?』
その時、戦術情報モニター内のマーカーが一斉に動き始めた。
ブランドン少尉指揮下のソーズマン隊が戦闘中のプリースト隊の方へと最大戦速で向かい始めたのだ。
そうなれば部隊と部隊の間の距離、その均衡が破れる。『えぇい、くそっ』ブック大尉は胸の内で激しく舌打ちをした。『あの青二才の少尉めが功を焦りおって』と。
「仕方ない。ビショップとメイジを呼び戻す。ソーズマン・プリーストとの距離を保ちつつ、合流して正面に進むぞ」
不安は未だに止まない。しかし、問題はないはずだとブック大尉は強引にその胸の震えを押し留めることにした。
「索敵、全周警戒を維持しつつ前進。敵に隙を見せるなよ」
そうだ、メッケナム中尉も言っているではないか。敵は旧型のコピー機体に稼動がやっとの半壊したナイトメアしか持っていない敗残兵に過ぎない。こちらは20機もの戦力を持ち込んでいるのだ。
ましてこちらは雪上用装備も完備している。このような悪天候でも移動も戦闘もなんら問題はない。
「ビショップ小隊合流までおよそ180sec。メイジ小隊合流までおよそ380sec」
報告を無言で受け止め、ブック大尉は座りの悪いシートに身を埋める。
フィーンンンという静かな振動と共にエンジンが鳴動を再開させ、ギュルルルルといった喧しい音を立てて強化樹脂製の履帯が動き出して指揮車が移動を開始した。
110青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 21:59:52.38 ID:MuS8GzrO
「急がなくていい。急進すれば間に合うだけの距離を保っていればいい」
戦術の基本は機動性と戦力の集中。倍以上の戦力を集め、相互に支援をとれる配置も取っている。そうだ、心配することは何一つない……ブック大尉はもう一度自分に言い聞かせた。
「ビショップ小隊を肉眼で確認、合流までおよそ60sec。メイジ小隊合流までおよそ260sec」
そうだ、とブック大尉は“心配すべきこと”を一つ思いついた。
考慮しなければならないとしたら──「せいぜい移動を慎重にせねばならぬことくらいだな」ブック大尉は誰にともなく呟く。たいしたことのない積雪量だとはいえ、山の機嫌はいつ変化するかわからないのだからと。

山、

雪、

それに斜面。

──斜面。

「ビショップ小隊を肉眼で確認、合流までおよそ60sec。メイジ小隊合流までおよそ260sec」
マスケラ少尉が淡々と報告を行い、
メッケナム中尉が鷹揚に頷き、
ブック大尉が目を見開いて座席から腰を浮かせ、叫んだ。
「ぜ、全速でこの戦域から離脱するんだ!!」
車内の全員がブック大尉を振り返る。
そして、地響きが彼らの何もかもを揺らし始めた。



「な、何が起きたんだ? 各機状況確認! ソーズマン1、ブランドン少尉! トレボーはなんと?」
ジョンスン准尉の呼びかけにようやくハッとしたブランドン少尉は自分が操縦桿から手を離して頭を抱えていることに気が付いた。
「わ、わかっている!」
それが答えになっていないことは承知の上だったが、怯えを気取られぬためにはそう言う他になかったブランドン少尉だ。
襲い掛かってきたのは衝撃。音。真っ白に閉ざされた視界。機体各部の反応が鈍いのは関節に想定以上の負荷を受けたせいなのだが、パニックを起こしている彼がそれに気付く事はない。
「トレボー、こちらソーズマン1。トレボー状況を知らせ。トレボー! ソーズマンだ! マスケラ少尉! 応答をしろ!!」
返事はない。無線はノイズを撒き散らすばかりだ。ドンっと肘掛けを怒りにまかせて叩く。
「いけませんね、データリンクも切れている」
それはロベルト曹長の声だ。その言葉にようやくブランドン少尉もトレボー──戦闘指揮車とのデータリンクが途切れていることに気が付いた。
失態だ──まず彼の胸に浮かんだのはその二文字だった。
自分が気が付かなかったことを部下に……平民出身の下士官などから指摘されるなど屈辱だ! 次に浮かんだのはその二文字が象徴する怒りだ。
今の地響きと巨大な振動は一体なんだったのだ。モニターが白一色で何も写っていないのはなんでだ!
「おそらく雪崩が起きたのではないか。この分だとトレボーはそれに……」
「雪崩ですって? このタイミングでですか? それは……向こうにとってだけ都合の良すぎる話ですね」
「そう、その通りだ。タイミングが良すぎる話だ。そんなことはありえない。だが──」
ジョンスン准尉が一瞬口篭り、そして言い放った。
「ロベルト、君もいただろう? ナリタ攻略戦に」
──ナリタ攻略戦。それはエリア11駐留ブリタニア軍にとって口にすることが憚られる、汚点の一つと言っていい戦いだ。
ナリタ連山要塞を基地とする日本解放戦線の掃討を企図した大作戦。その最中、終始優勢に戦いを進めていたブリタニア軍を突如土石流が襲った。
戦力の過半を喪失させたその土石流を起こしたのは黒の騎士団──ゼロの策であったと言われている。

111青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 22:01:05.80 ID:MuS8GzrO
「あれをこの山で再現したとおっしゃるのですか、准尉殿」
「そうとしか思えん話だ。だが有り得るだろう、相手はゼロの腹心だった男なのだからな。とにかく──」
「貴様ら、いつまでくっちゃべっている!」
ジョンスン准尉を遮るようにブランドン少尉が割って入る。
「とにかくこうしていても仕方ないんだ。早くトレボーの救助に向かわないと」
だが今度はそのジョンスン准尉がブランドン少尉の言葉に割って入った。
「おそらく無駄でしょう。それよりは交戦中のプリーストと合流すべきです。でなくては、我々は各個撃破の憂き目にあいます」
「なん……だと……」
「この雪崩は恐らく──いえ、間違いなく黒の騎士団残党の仕業と判断します。であれば、確実にトレボーを潰しているでしょう。そして次の目標は我々です!」
部下の断定的な口調に「しかしな……」とブランドン少尉は異を口にしようとした。
その時、コックピット内に甲高い警告音が鳴り響いた。
「敵襲!」という悲鳴にも似た部下のパイロットに瞬間うろたえたブランドン少尉機を押し退けるようにして、ジョンスン准尉のサザーランドが前に出る。
「敵は上だ! 迎撃!」
カメラは白を写すばかりで用を足さない。ジョンスン達はすでにモニターを切り替えていた。
ファクトスフィア──統合情報センサーが捉えた熱源や音といったデータをコンピューターが複合的にまとめ、判断してモニターに表示する。
画質は良くないが──
「捉えきれる!」
ジョンスン准尉は自機が手に持つアサルトライフルをセンサーが捉えた敵機に向けた。ロックオン。識別機能が働いて敵機の正体を報せる。
「《グレン》か!」
イレブンが開発した第七世代相当のナイトメアフレーム。嘘か真か先のトウキョウ決戦では十数機ものサザーランドやグロースターを屠ったという……。
「だが《グレン》ならトウキョウ決戦でダメージを負ったはずだ!」
ならば戦う方策はまだあるとジョンスン准尉は判断した。
アサルトライフルを斉射するが、《紅蓮弐式》は危なげなく回避する。しかし、その動きはシュミレーション上の《紅蓮弐式》の動きより緩慢なように思えた。
やれる。それが彼の感じた印象だった。
こちらに向かって来たのが《グレン》ならプリーストに向かったのは《ゲッカ》と《ブライ》だろうと彼は判断する。
それならばプリーストはもってくれる。そちらを指揮しているのはベテランのバッジェス少尉の隊だからだ。
「ロベルト、ボディー、《グレン》を囲い込むぞ。奴には例の腕はもうない。メッチェ、距離を取って支援しろ」
もはやブランドン──お飾りの──小隊長のことはジョンスン准尉の頭から消えていた。彼は平民からの叩き上げの熟練下士官であったから、
戦いが目の前にあれば、それに必要な総て以外のことが頭の中から消える。勝つために。
ジョンスン准尉は確信を持っていた。フォーメーションを崩さなければ必殺の“輻射波動機構”を失っている紅蓮弐式に勝機はないはずだ、と。
「いくら腕が立つと言えど所詮はゲリラに過ぎん。やれっ!」
1対多数の戦いとはいえジョンスン准尉には手を抜くつもりはない。どんな優勢な立場であっても気を抜けば殺される。それが戦場なのだから。
だから彼は自機とボディー機とで左右に別れ、紅蓮弐式を十字砲火に捉えようと動いた。後衛担当のメッチェ機はロケットランチャーの代わりに装備したロングバレルのライフルで牽制の援護射撃を行う。
そこを敵から見て左舷からロベルト機が肉薄する。このチームでの必勝パターンだ。
モニターに映し出されたCGの《グレン》に向かってアサルトライフルの銃口が火を噴く。5発に1発の割合で曳光弾の軌跡は当然ながら見えない。
しかしモニターにはCGの《グレン》へと向かう銃弾の軌跡が補正されたCGとして表示される。
恐るべきは《紅蓮弐式》と言うべきか。彼奴は小刻みに回避運動を続け、致命弾を避けているようだ。
112青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 22:03:09.29 ID:MuS8GzrO
「化物め……」
思わずクチをついて出る。が、この十字砲火と牽制の射撃は《紅蓮弐式》の機動を阻害するためのものだ。
本命は彼奴の死角となる左弦から強襲をかけるロベルト機──!
火線を途切れさせることなくジョンスン准尉は撃ち続けていた。弾を撃ちつくしても弾倉交換時には互いにフォロー出来るようにボディーとタイミングを合わせている。
最中、メッチェの放った何射目かのライフル弾がグレンを捉えてその体勢を大きく崩した。
好機!
一気に前進してより濃密な弾幕でグレンを囲い込む。しかしこれはフェイクだ。ロベルト機の機動を隠す為の陽動なのだ。
よしんば気付いたとしても、この濃密な近距離からの十字砲火の中では避けられまい!
通常の《サザーランド》と違い、黒の騎士団残党の追撃を主任務とするこの部隊には特別に先行生産分のMVSが支給されている。
MVS──メーザーバイブレーションソードと呼ばれるこの斬撃兵装は刃と重さとで目標を叩き切る兵装ではない。
刀身にマイクロ波を増幅・発振させた高周波振動を起こし、触れる物の総てをバターの様に自在に切り裂くという正しく“剣”そのものといった武器なのだ。
例え紅蓮弐式といえども、このMVSをもってすれば……。
モニターにロベルト機の表示が現れる。《紅蓮弐式》の左斜め後方。絶好の位置。
ジョンスン准尉たちはロベルト機の強襲を邪魔せぬ様に火線を逸らした。それと知らねば分からぬくらいの絶妙な角度でだ。
そして刹那、無残に切り伏せられる《紅蓮弐式》を幻視した彼らは次の瞬間、一瞬で真っ赤に灼熱して弾け飛ぶロベルト軍曹の《サザーランド》を見た。
癇に障るBEEP音が鳴る。瞬間何が起こったのか分からなかったジョンスン准尉は呆けた目をモニターの中の表示に向けた。
《ソーズマン3 撃墜》
長年チームを組んできた相棒の、それが最期を示すワードだった。
「……一瞬で機体が弾け飛んだ。輻射波動だと言うのか……?」
半年前のトウキョウ決戦の際、《グレン》の切り札である輻射波動機構が内蔵されている右腕は特派の嚮導KMF《ランスロット》によって破壊されたはずだった。
修復された?
崩壊した黒の騎士団にそんな余裕があるとでも?
予備パーツがあった?
撤退時に予備パーツは総て破棄されたとの情報が吸い出されている。
ではこれは。これはなんだ?!
一瞬の隙をついて《紅蓮弐式》の赤いボディが宙を舞う。 
その時、ジョンスン准尉は見た。
《紅蓮弐式》が半年前に失ったはずの右腕、捉えたモノに等しく平等なる“死”与える右腕を。
113創る名無しに見る名無し:2011/08/27(土) 22:04:57.67 ID:fAQ1AG3O
楽しそう
しえん
114青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 22:06:45.61 ID:MuS8GzrO

その部屋はだいぶ明るかった。その明るい部屋の中ほどにライがつくデスクはあり、彼は着席したまま、正面に立つ年長の下士官の報告を受けていた。
「自在戦闘装甲騎隊の撃墜戦果は総計8機、拿捕は2機。捕虜の拘束2名。我が方の損害は機体、人員共に0です!」
下士官の報告した内容はすでに知っていることではあったが、指揮官としては“報告を受ける”ことも仕事のうちなのだ。
数度頷いてみせてからご苦労と答えて下士官を下がらせるとライは窓から外を覗いた。
吹雪はすでにやんでいる。陽の光さえ差し込んでいる。
良好な視界のその先には《紅蓮弐式》と卜部の《月下》そして数機の《無頼》が駐機していて、その周りで黒の騎士団の団員たちが忙しそうに動いている。
久しぶりの勝ち戦に皆が皆沸いているようだ。
「一個小隊そこそこの戦力で中隊規模の敵を。それも追撃専任部隊を全滅させたのだからな。そりゃあ士気も上がるってものさ」
扉を開けて入ってきた卜部はパイロットスーツのままだった。
「ご苦労様でした。撃墜3、さすがですね」
よせよ、と苦笑して卜部は部屋の隅に立てかけてあったパイプ椅子を引き摺ってきて座り込む。
「まさかナリタのあの地すべりを再現して敵の戦力の過半を奪うとはな……今となってはあの時の事を怒る気にもならん。感心するよ」
そうして彼もまた窓の外を覗いた。
彼の視線の先にあるのは《紅蓮弐式》と自身の《月下》だ。
「君はよかったのか?」
「これが最良の選択ですよ」
そう言ってライも再び《紅蓮弐式》たちの方を見る。脱落したはずの《紅蓮弐式》の右舷に“右腕”が付いていた。
ライの搭乗機《月下・先行生産機》の甲壱型腕だ。
「今の僕達の最大戦力はやはりカレンと卜部さんですよ。だったら僕がするべき事はお二人が最大限戦えるようにすることです」
「その為には自分の《月下》を潰してもいい、かい?」
「充分に実力を発揮できない壊れかけの機体3機よりは完全稼動状態の2機の方が戦力として信頼できますからね」
ライはどうということもなさそうに言い、ますます卜部は苦笑を消せなくなってしまう。
そう思いはしてもそれを思い切れる者などそうはいないのだ。
ライの提案は驚くべきものだった。予想はしていても、いざそれを打ち明けられれば面食らいもする。
自分の愛機を潰して、《紅蓮弐式》と《月下・卜部機》の補修用パーツとする、などということは。
「機体に愛着はあります。でも、それよりも優先することがあるのなら思い切ります。僕には夢がありますから」
115青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 22:07:55.66 ID:MuS8GzrO
夢──ゼロを取り戻すこと。日本を取り返すこと。
卜部にはゼロの正体が異能の力を手にした学生だと言われてもピンとこない。だからどうしたってやつだ。
最初ライとカレンから打ち明けられたときも、後のことはともかくとしてしばらくは同行しようと決めた。解放戦線からの部下もいたし、騎士団に参入してからの部下もいた。彼らを養わなければならなかったからだ。
つまり、必要にかられたからライたちと同行している。それ以上でもそれ以下でもなかったのだ。
──今は?
そうだ、以前は以前、今は今だ。
今は──少し違う。
ゼロに対する不信感を隠そうとしない千葉や朝比奈などはまた違う考えに至るだろうが……と卜部は思う。至るだろうが、自分は彼らではない。
卜部自身はゼロに対して強く思うことはない、が──この青年、ライが信じるゼロならば信じてみてもいいと思うのだ。
『昔に比べて俺も変わったのかな』
望んでいたエリートコースから外され、金沢の駐屯地に送られたころの自分を思い出す。
あの頃はなにもかもが嫌でたまらなくて、目に見える者の総てが敵であるかのように思えたものだ。信用とか信頼とかそんな言葉は有り得なかった。
だけど、
『人は変わっていくもの、だからな』
昨日ライに向かって笑った言葉を卜部はそのまま自分に返していた。
そのように笑っていた二人の和やかな時間は唐突に途切れた。
「ライ! と、卜部さん? ……連絡がついたわ!」
部屋に飛び込むように入ってきたカレンをライは思わず腰を浮かして迎える。「トウキョウからかい」聞き返すライの語尾は震えていた。
それは待ち望んでいた一報なのだ。
「そうよ。先行したC.C.たちからの連絡……《坊やは楽園に舞い戻った》だ、そうよ」
ドサっと深く腰を下ろし、ライは「そうか」と呟いた。一度目は放心したように微かな声で。そうしてもう一度、
「そうか──!」
それは希望を見出した人間の強い言葉だった。
「取り戻しに行くんだな」
卜部の問いかけにライは強く頷く。
「取り返します。奪われた何もかもを」
ライの心中はその言葉程単純なもので埋め尽くされてはいない。
目的を果たすための戦略はどうしようか、戦術はどうする、人員は、装備は、資金は……なにもかもがまだ手詰まりのままだ。

だけど、

いまここに希望が生まれた。
生きているかどうかわからない、あやふやな希望ではない。確かな希望が生まれたのだ。
『ルルーシュ、もうじき君を取り戻しに行く』
これまでの戦いが、死者が、総ての犠牲が無駄ではなかったことを確かめるために。

この六ヵ月後、トウキョウ租界にて
黒の騎士団残党によるバベルタワー襲撃事件が起こる

そしてライたちは再び
自ら陰謀と戦火に飛び込み

幾百の怨嗟
幾千の悲憤
それを目にすることになる

たった一つ、捨てきれない希望を手にせんが為に──
116青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/08/27(土) 22:09:52.29 ID:MuS8GzrO
久しぶり過ぎて1レスの行数とか文字数がガガガガガ……
なんとか投下できてよかった
では、そういうことでー
117創る名無しに見る名無し:2011/08/27(土) 23:46:22.82 ID:k/Y/fauI
>>116
乙です。オリキャラも出てきてオリジナル要素満載なのに
描写が細かいので不思議と全然気にならないです。
風景も、人も、見える感じがするのがすごい。
状況の緊迫感は漂いつつも人間味のある言葉を交わす日々の描写もいい…
俺は物書かないんできちんとしたことはわからないけど
こういう別サイドのラノベとか本当に出てそうなほどうまいっすね。
なんかすげぇ感心してしまいました
118創る名無しに見る名無し:2011/08/28(日) 10:22:51.43 ID:hw1JmImP
>>116
乙です。
いいなあと思いつつ、可動機体がしっかり本編準拠になって
やっぱり揺るぎなさそうな卜部さんの死亡フラグにちょっと笑った。
119創る名無しに見る名無し:2011/08/30(火) 20:24:00.85 ID:4KMradIz
>>116
投下乙でした
相変わらず細かい軍事描写と本当に居そうなオリキャラが素敵でした
「手を取り合って」の方も期待しております
120創る名無しに見る名無し:2011/08/31(水) 22:39:40.67 ID:oRkcim+f
お疲れ様です!
細かい描写が多くとても解りやすかったです
とても楽しく読めました!
121創る名無しに見る名無し:2011/09/17(土) 20:58:45.85 ID:KIqivOjK
保守
122創る名無しに見る名無し:2011/09/22(木) 00:13:01.28 ID:rl665yBn
保守
123創る名無しに見る名無し:2011/09/24(土) 09:53:06.95 ID:AuZDOBXg
また人が来なくなったのはなんで?
124如月:2011/09/24(土) 21:49:49.04 ID:Yu8Cvxe9
久々に投下します。よろしくお願いします。
ライ×ミレイです。
125如月:2011/09/24(土) 21:52:16.29 ID:Yu8Cvxe9
「まあ、薬を飲んで十分な睡眠をとることだね。そうすれば、2、3日のうちに良くなると思いますよ」
 白髪混じりの初老の医師はそう口にすると、薬の処方の仕方を伝え、部屋から立ち去っていく。
「どうも、ありがとうございました」
 部屋の扉が閉まるまで医師を見送った少女は、医師の言葉にほっと安堵のため息をついて、部屋の奥の、居住スペースとなっている一角にあるベッドへ向かう。
「よかったわね、ライ。ただの風邪だから2、3日もすれば良くなるって」
 ベッドに寝転がって苦しそうに息を上げている少年、ライに対してミレイは声をかける。
「そう……ですね……」
 ライは、搾り出すように声を出してなんとかミレイに返答する。ただの風邪、といっても、現在40度近い熱に悩まされているライの状態はライ本人には軽々しいものではなく、ミレイから見ても多量の汗を額に浮かべて耐えている様子は見ていて痛々しいものがある。

 そもそもの事の発端はライが無断で学園を休んだことから始まった。
 仮入学という形で学園に通っているライは、その立場や状況から、出欠等に関しての規律は他の生徒と比べて甘くなっている。
 記憶喪失のライにとって、学業よりも優先すべきことは自らの記憶を思い出すことであり、そのため、所謂「記憶探し」に出かけることから授業を欠席せざるを得ない事情があるからだ。
 しかし、ライは、そういった事情で学園に来れないとき、少なくとも保護者を自称するミレイに連絡するなどして、なんらかの形で伝えていた。
 だから、事情が事情とはいえ、ミレイにとって無断欠席などは関心できることではなかった。それに、真面目なライが連絡の一つもよこさないことには一抹の不安を覚えた。
 放課後、早々と生徒会を切り上げたミレイは、ライの居室となっている学園の施設の一室へと向かった。
「ねえ、ライ。いるの?」
 ライの部屋をノックして呼びかけてみても返事はない。もしかして出かけているのかもしれないと思い、引き返そうかどうかミレイは逡巡する。
 だが、なんとなしに手をかけた部屋のドアノブが思いもせず回ってしまったことによって、その思いは立ち消えてしまった。ここまで来たのだから確かめよう、とミレイの考えは完全に決まっていた。
 ライの保護者を自称しているとはいえ、勝手に異性の部屋に入ることに、ミレイは少しの罪悪感を覚えていた。
 部屋にいるかどうかさっさと確認して帰ろう、と罪悪感を振り払うかのようにそう決めて、部屋の中に入り込んだミレイだったが、夕方だというのに電気もつけていない部屋は、まるで部屋の主の不在を暗示するように、静けさで満たされていた。
 夕焼けだけが部屋を照らし出し様子に、やっぱり帰ろうかとミレイが思い始めた矢先、不意に部屋の奥から呻き声のようなものが聞こえた。ミレイは驚くと同時に、咄嗟に部屋の奥へと駆け出した。
「ライ!?」
 そこにいたのは、寝巻き姿のまま苦しそうにベッドに横たわるライだった。
 
126如月:2011/09/24(土) 21:54:09.15 ID:Yu8Cvxe9
「あのときは本当に驚いたわよ」
 明るく話しかけるミレイだが、口でいう以上にライを見つけたときのことは衝撃だった。
 明らかに異常なライの状態にミレイは、一瞬頭の中が真っ白な気分になった。
 だが、ミレイは慌てずにすぐに平静を取り戻し、ライの額に手を当てて、体温が高いことを確認すると、急いで学園かかりつけの医師を呼び出した。
「どうしたのかと思ったわ」
 そんなミレイにとって先ほどの医師から聞かされた診断結果には、本当に安心させられた。これで重い病気の可能性がある、だなんて言われていたらと思うと、ミレイは心底良かったと感じた。
「すい……ません。心配……かけて……」
 だが、ミレイの安堵とは裏腹に、当の病人であるライは熱にうなされている。
 ただの風邪だといっても、苦しんでいる当人にとっては、症状が治まらない現状はきついのだろう。
「そんなこといいから。ほら、薬飲んで」
 激しく息を吐き出しているライに、ミレイはコップから水を差して薬を飲ませる。そうしてしばらくすると、落ち着いてきたのかライの呼吸が安定してきた。
「ミレイさん、本当に……迷惑かけて」
「いいのよ、そんなことは。あ、でも━━」
 何か思いついたという風に口元を緩めて、ミレイは、熱のせいで赤くなっているライの顔を見つめる。
「ねえ、ライ。今は一生懸命看病してあげるからさ、風邪が治ったら、何かご褒美くれない?」
「ご褒美……ですか?」
 ぼうっとして、うつらうつら聞き返してくるライに、ミレイは意地悪そうな笑みを浮かべる。
「そう、なんでもいいから言うことを一つ聞いて欲しいの。だめ?」
「いい、ですよ。風邪が治ったら。ミレイさんの言うこと……なんでも……」
 そう言って言葉を言い終える前に、薬が効いてきたのかライは眠ってしまった。
「あれ、ライ。寝ちゃった?」
 さっきまでと違って穏やかな息遣いで眠るライに、ミレイはふっと微笑む。ただ穏やかに眠るライの様子を見ていたら、どんなことをさせてやろうかと考えていた邪な考えなんて、どうでもよく思えてきてしまった。
「今回は勘弁してあげるわ」
 整ったキレイな顔立ちのライの寝顔を見つめていたら、愛しさがこみ上げてくる。ミレイが自称している保護者という立場以上の感情だ。
「でも、ご褒美はもらうからね」
 返答のないライに対して、呟くようにミレイは問いかける。そして、ベッドの脇からすっと体を浮かせて、お互いの顔を近づけていく。やがて、互いの距離はゼロとなって、顔の一部分同士が触れ合った。
「早く良くなってね」
 ライの手を握って、ミレイは再び、今度は頬を赤らめて、薄く笑った。
 
127如月:2011/09/24(土) 21:55:34.65 ID:Yu8Cvxe9
短文でした。あとタイトルを忘れてました。
タイトルは『Have a fever』です。
128創る名無しに見る名無し:2011/09/25(日) 12:34:46.38 ID:RU+b7Ds5
投下おっつ乙
ライとミレイさんはしばらく見かけなかったね
ご褒美いいねぇ。あげる方ももらう方も
うちもまた書いて落とすか!
129創る名無しに見る名無し:2011/09/26(月) 20:04:20.47 ID:iMcAhdhj
投下オツカレ様です!
なんか青春してる!って感じでいいですね!
130創る名無しに見る名無し:2011/09/28(水) 20:45:11.44 ID:tnp/erb4
投下乙です!
弱っているライとそれを看病するミレイさん。
個人的にたまらないシチュエーションです!
ミレイさんがどんなご褒美をもらうのか凄く気になります。
131創る名無しに見る名無し:2011/09/29(木) 19:18:07.03 ID:a98rbIFq
全力でGJ!!
こんなに時間が経ってるのに書いてくれる職人様にただただ感謝です
132創る名無しに見る名無し:2011/09/29(木) 19:18:24.06 ID:a98rbIFq
全力でGJ!!
こんなに時間が経ってるのに書いてくれる職人様にただただ感謝です
133青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 00:42:07.52 ID:4eI9dNV0
やっほ。
こんな時間にこんばんは。
暗くなるのが早くなって、もう秋ですね。
夏に痩せられなかった分、今年の秋は食欲の秋を控えたいと思います。
ムリだと思うけど。

んでは、突発的に書いた一本──投下しちゃいます。

従軍牧師に一分間だ!
134青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 00:44:55.39 ID:4eI9dNV0
“西”暦2022年10月25日、事件は合衆国日本中部州──静岡の富士霊廟にて起こった。

「現時刻をもって指揮権が合衆国日本警察庁から黒の騎士団に移行いたしました。ご指示を」
「対テロチーム1番から3番までの配置を急げ。4番、5番はバックアップ。合衆国連合のネゴシエイターには引き続き交渉を続けさせてくれ」
映画などでよく目にする部屋である。狭い部屋の中には照明はなく、いくつかのディスプレーモニターが照明代わりのように瞬いている。そんな部屋に数人の男女が詰めているのだ。
作戦指揮所──であるのだろう。
その暗い部屋の中ではボウっと輝くモニターの灯り以外に存在感を強く主張しているものはない。
違う──もう一つ強く自己主張している存在がいた。その室内で蠢く人々の中、一際異様を発している男がいる。
漆黒のマント、異貌の仮面。一目で誰とわかるその姿。
その男の名をゼロと言う。
「どうか?」
短く問うたその言葉に、
「悪くはないが、良くもない」
彼の幕僚総監たる周香凛も短く答えた。
「連中は旧帝国過激派だ。こちらとの交渉に耳を傾けるとは思えないな」
「やはり《白の騎士団》とやらか」
「先ほど東京市の南たちから連絡がついた。入国を手引きした元名誉ブリタニア人の旧帝国シンパを逮捕したとな」
ゼロは「そうか」とつぶやいただけで、それについて何の感想も発しなかった。
周は最近ようやくゼロとの付き合い方というものを悟れてきたように思う。
つまり、こういう時に余計な口出しはするべきでない……ということをだ。
合衆国連合の平和維持活動局から派遣されたネゴシエーターの交渉はうまくいっていない。いくはずがないと周は思っている。
それがわかっていないゼロではないはずなのだから、自分は余計な口を挟むべきではない。
「内部の状況はまだわからないか?」
「現在人質は総て第二階セレモニーホールに集められている模様だ。判明しているテロリストの配置は第一階正面ゲート奥に重火器で武装した者が6名、第二階セレモニーホールに4名……」
「続けてくれ」
「第三階と第四階の人数は不明。確認人数10名。東京からの連絡によると総数は21名とあるから……」
「3、4階にはテロリスト11人が散らばっているということか」
「突入は難しくあるな」
「当たり前の方法では難しいと思えるが……」
「当たり前の方法ではいかないということか?」
ゼロは再び「さて、な」とはぐらかす。そういうところは“前のゼロ”とまったく同じように思えて、周は奥歯を噛みしめるのだ。
だから、
「いいのか?」
思わず周は“しなくていいこと”を口にした。
「いいのか、とは?」
その返答に一瞬鼻白んでしまった周は、口を挟んだことに「またやってしまった」と後悔をおぼえたものの、生来の気の強さは気後れした自分を認めたがらないようであった。
彼女はズイっと一歩ゼロにつめよると押し殺した声でゼロに言った。
「あそこにはナナリー公女がいるのだろう?」
ゼロは何も答えない。
「いいのか?」
またしても、周は口を挟んだ。


ナナリー 19歳:birthday
135青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 00:46:49.36 ID:4eI9dNV0
静かにしろと強制されていたとしても、シンと静まりかえるなんてことはないのね。
必ずしも無音ではない──静かにざわめいているセレモニーホールの片隅で、そんなことをぼんやりと考えていた。
ギュと握り締められた手が少し痛い。
「セーラさん……」
そっと声をかけると、彼女はハッと我にかえったようだった。
「あ……申し訳ありません。痛かったですか?」
「大丈夫です。みな、心細いでしょうから」
もういちど謝罪を繰り返してセーラは壁の方を向く。
そこには銃を抱えた男たちが一人……二人……三人とこちらを監視しているのだ。
「大丈夫です……きっと大丈夫ですからね」
そのセーラの言葉はきっと自分で自分に言い聞かせているのだ。わたしは手でそっと彼女の髪を撫でる。
「えぇ、きっと大丈夫。きっと助かるわ」
「ナナリーさま……」
余人には聞かれぬようにそっとセーラがわたしの名前を呼ぶ。彼女が口を開くたび、その語尾が震えていることにわたしはとっくに気が付いていた。
セレモニーホールに集められたわたしたちは全部で200人程になるのでしょうか。ひしめきあって、肌を寄せ合って、そうして奪われた自由に恐れおののいている。
《白の騎士団》と自称するテロリストが富士霊廟を占拠してからもうじき3時間。一時の狂騒は治まってくれたけど……わたしは車イスの背もたれに軽く身を預けて息を吐く。
見た感じ手に持つ自動小銃も、身を守るボディアーマーもそれなりの装備のようだ。顔を隠す仮面はいつかテレビでみた《ルルーシュ親衛軍》のものだろう。
耳にかけたインカムで常時連絡を取りながら行動している辺り、訓練された人々だということもわかる。きっと綿密な準備を重ねてきたのだ。
それはつまり、彼らには余裕がないんだろうということなのだとわたしは思った。本当は合衆国連合の要人が集まる《式典》を襲いたかったのだろうけど……今日、この場所で《式典》は行われていない。
季節外れの台風のせいでこの国への飛行機が飛ばなかったことで、ぎりぎりのタイミングで《式典》は延期ということになってしまったのだ。
当てが外れたというのに襲撃を強行せざるを得なかったということは、彼らに“次”はなかったということなのだろう。
だから政治的メリットがもはや失せてしまった襲撃でも行った。行うしかなかった。だから修学旅行の学生くらいしかいないこの富士霊廟を占拠しているということなのだ。
『もっとも……』
軽く首をめぐらせてみると肩の辺りがポキポキと音を立てた。ずっと身体を縮こませていれば肩もこってしまう。
『その要人の一人であるところの“ナナリー公女”が今ここにいるなんて、彼らが知ったらどうなるかしら』
なんて間の悪いことだろうとわたしは思わず小さく笑ってしまった。
見つかってしまうのは時間の問題かもしれないけど、とりあえずはもうしばらく縮こまっていましょうか。
微かに震えているセーラの様子を見れば、自分がしっかりしなきゃと思うしかないもの。
「大丈夫。大丈夫よセーラ」
わたしは世話役の少女の髪を撫でる。せめてこうしている間だけは、多少なりとも彼女とわたしの恐怖心は和らぐことであろうから。
『恐くても恐いと言ってはいけない時があるものよね。そうでしょう? お兄様……』
そっと胸の中で語りかけて、わたしはもう一度辺りを見回した。
人質は全部で200……もうちょっといるかもしれない? 学生とその引率の教師らしい大人が数人だけ。
学生服ばかりのその光景はすこし懐かしさを感じさせてくれるのだけど、物々しい雰囲気がそんな気持ちになるのを許してはくれない。
「グスッ……」
どこかから女の子が嗚咽する声が聞こえたのはわたしがセーラに何度目かの「大丈夫」を囁いた時だった。
「いやよぉ……もうこんなのいやぁ……」
音がよく響くセレモニーホールの中ですもの。その声は遠くまではっきりと届いたはず。
『いけない!』
わたしが思うよりも早く、その声は大きな波として人々に伝播していった。
「もうやだ……こんなの、やだ!」
「出してくれよ! ここから出してくれよ!!」
「まだ死にたくないよぉ……」
「助けて! 死にたくない!!」
「お母さん! 助けて!!」
その動揺は異なる言葉で同じ混乱を周りに、それも伝播するにしたがってより大きなものに変えて拡がっていった。
さっきまでの静かなざわめきは一転凶暴なまでの騒音となって……そして!
「黙れイレブンども!!」
より凶暴な怒声、そして暴力によって頂点を極めてしまうのだった……。
136青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 00:49:23.85 ID:4eI9dNV0



「銃声?」
「ハッ、5分前の1820(ヒトゴーニーマル)に二階セレモニーホールにて銃撃音がしたと観測班より報告がありました」
下士官の報告に周はチッと舌打ちをすると、側のデスクに座っている情報士官からインカムを奪うと彼女は声を荒げた。
「狙撃班! 一番隊! 二番隊! テロリストの様子はどうか!」
(ネガティブ。一番隊は第三階の動向は把握出来ず)
(二番隊もネガティブ。屋上からの侵入路の確保は困難)
「くそっ!」
外はすでに作戦指揮所に負けぬ暗さになっている。雲も出ていて月はその姿を見せていない。
『何も出来ないまま日暮れを迎えてしまうとはな!』
もちろん富士霊廟は完全に包囲しているから夜陰に乗じて逃げ出すようなことを許すつもりはない。
しかし夜の闇がこちらの行動を妨げ、敵を利することは確かなのだ。
事件発生からすでに3時間を超過し、もうじき4時間にもなろうとしているのに、ゼロの指示は鈍い。相変わらず期待の出来ないネゴシエーションを続けさせているだけだ。
『なにをやっているんだ?』
疑問は不信に変わり、やがて苛立ちに変わるものだ。が、周にとってその段階はすでに終わっていて今は《疑問》の段階に移っていた。
つまり、『ゼロが手をこまねいている理由とは何なのだろう?』という疑問を抱く段階に、だ。
「不思議かね?」
だから、その唐突なゼロの言葉は《疑問》について考え込んでいた周を驚かせ、ビクっと身体を震わさせたのだった。
「不思議というか、疑問ではある」
ゴホンと咳払いをして答える。言いながら周は手元に届いた最新の配置表をゼロに渡す。
「なぜ常に迅速果断たる卿がこうも手をこまねいているか、とな」
周に限った話ではないが、黒の騎士団の中でも元中華連邦組の人物はたとえ相手がゼロでも口調を変えて慇懃に対応することは殆どない。
もちろん組織の長としてのゼロには従うが、かつての戦いにおいて対等の立場として黒の騎士団に加わった者達であるゆえに、決して下風には立たないという自負心があるのだろう。
特に周香凛と言えばかつての黒の騎士団総司令であった黎星刻の懐刀でもあった人物であったから、なおのことなのかもしれない。
そしてゼロはそれらの言動や行いを咎めるようなことは言わなかった。むしろそれを楽しんでいるようであった。
「手をこまねいているように見える、か」
フッとゼロは息を吐いた。
「ことさらに間違いを指摘する趣味はないが──それは大間違いだと言わせてもらおう」
「と言うと?」
「手をこまねいているのではないよ、周香凛。私は──」
ゼロの言葉に周は驚くとともに、やはりとも思うのだった。
つまり、やはりゼロはゼロであったのか、と。
彼はこう言った。
「打つべき手は既に打ち終わっている。だからこうして安んじているのだよ」
と。
137青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 00:53:56.92 ID:4eI9dNV0


銃弾が天井に穴を穿ち、悲鳴と怒声が一通りの合唱を済ませた後、《白の騎士団》の人は銃を構えたまま学生達を威嚇するようにその群れの中に分け入ってきた。
「こちらを見つけたんでしょうか……」
「いえ、そうではないでしょう」
怯えるセーラをなだめながら、それでもわたしも鼓動が落ち着くために何度も深く呼吸をしなければならなかった。
恐い。助けてと叫びたい。
そんな気持ちはあるけれど、そんな無様な姿を晒したくはないとも思う。
だってわたしはあの人たちの妹だから。
男がこちらへ向く。その表情は仮面のバイザーに阻まれてわからない。
セーラが「ヒッ」と息を吐く。
歯をくいしばる、わたし。
「立て! イレブンの小娘!!」
男はわたしたちからほんの2mも離れていないところに座り込んでいた少女に目を付けたようだった。
嫌がる少女に銃を突きつけて無理矢理立たせようとしてる。
「貴様ァ、今携帯電話を弄っていただろう! どこに連絡を付けるつもりだったんだ!」
「違う……わたし、そんなこと……ッ」
グイっと引っ張った拍子に髪留めが外れたのでしょう。長い髪がふぁさっとほどけて拡がって……。
わたしは目を閉じていました。
理不尽……そう、こんなことは理不尽だ。この男たちはなんでこんなことをするのだろう。
世界が自分たちの思い通りにならないから。だから、この学生たちを思い通りにするの? 暴力をもって人の心を捻じ曲げて、尊厳を踏み躙ろうというの?
「それは──」
わたしの胸の奥に何かが灯ったのを感じた。
許せない。最初に灯った言葉はそれ。
次に灯ったイメージは──兄の顔だった。
お兄様──貴方は強かった。今でもその行いの100%総てが正しかったとは思えない。うぅん、今でもわたしは貴方の行いを「間違っている」と言いたい。
でも……でもお兄様、貴方は決して言い訳をしなかった。そして最後には……。
うぅん、泣かない。決して泣かない。
暴力に屈することは、その暴力を認めてしまうことだ。抗おう。わたしはそうしなければならない。
そうでなければあの人たちに顔向けが出来ない。そうだ!
わたしは目を開いた。
わたしが誇りを失うということは、わたしに未来を託してくれたあの人たちの人生を汚してしまうということなのだから。
「おやめなさい」
言葉は自然にこぼれおちた。
そばで驚きのあまり言葉を失っているセーラはそのままに、わたしは車イスを前に出す。
「おやめなさい。……わたしを貴方達のリーダーに会わせなさい。わたしはナナリー……。ブリタニアのナナリー・ヴィ・ブリタニアです」
キッとテロリストの目を睨んでわたしはさらに一歩踏み出す。
車イスで良かったなと思うとちょっと顔がほころんだ。自分の足でだったら恐くて歩けなかったかもしれないから。
「その手をお放しなさい。乱暴をお止めなさい」
呆然としているのだろう。テロリストは少女の手を握り締めたままこちらを凝視している。
恐い。
でも!
ぐっと睨み返して、わたしは勇気を振り絞る。
「その手をお放しなさいと言っているのです。卑しくも騎士を名乗っていながら、無辜の民に手をあげるとは何事か!」
その芝居がかった言葉に男は──多分意図してではないのだろう──手を放してくれた。良かった。わたしは解放されたその女の子に微笑んで「大丈夫」と声をかける。
「大丈夫。えぇ、大丈夫よ。もう心配いらないわ」
そしてもう一度わたしは振り返った。
お兄様。スザクさん。──さん。
わたしに……勇気を。
「さぁ、わたしを貴方達のリーダーのところに連れていきなさい。かつてのブリタニア皇帝の娘、そしてその次の皇帝の妹です。相手として不足はないでしょう」
わたしは弱い。自分一人では何も出来ない。自分の事ですら何も。
でも……そうよ、でも!
そんな自分を卑下しても何も始まらない。自分が出来ないことを認めて、わたしは自分に出来ることを知ればいい。
わたしはそれを学んだはずだ。
本当の自分を受け入れて、世界に向かって一歩を踏み出す強さ──わたしの勇気!
「ば、売国奴の癖に……。尊い血筋でありながら国を売った不孝姫のナナリー……」
138青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 00:56:06.22 ID:4eI9dNV0
男はチャキっと音を立てて銃口をわたしに向ける。でも、もうそんな物は恐くはなかった。
本当に恐いのはそんな物ではない──!
「わたしを撃ちますか? その覚悟が貴方にありますか?」
わたしは車イスを前に進める。
銃を構えたまま、彼は二歩、三歩と下がる。
「よくお聞きなさい。撃っていいのは、撃たれる覚悟のある者だけです。貴方にその覚悟が、撃たれる覚悟がありますか」
異常に気が付いたのだろう。ざわめきの中、床を蹴る軍靴の音が近付いてくる。
だけどわたしは引くことはできない。いいえ、引くものですか。
お兄様が、──さんが作った平和を、わたしが守ろうとしないでどうするの!
本当に恐いのはそれが出来ないことだ。
それがわたしの覚悟なのだ。
「おい、どうした!」
「抵抗する者に容赦はしなくていいと言っただろう」
集まってきたテロリストは2……3……4人。立ち尽くす男を入れて5人。
「こいつ……ナナリーだ。ナナリー・ヴィ・ブリタニアがここにいるぞ!」
動揺する男たち、わたしを守ろうというのか間に割って入ろうとするセーラ、それを押し留めようとする近くにいた学生さん。
彼らが波が引くように離れていく。そう、もっとわたしから離れて。わたしが守る──あの人たちが守ろうとしたものを、今度はわたしが!
わたしは吠えた。
「わたくしは何処にも逃げません。そして……わたくし、ナナリー・ヴィ・ブリタニアが命じます。この場にいる方々に無用の乱暴をすることは許しません!」
「なるほど」
男のうちの一人が相槌を打った。
「素晴らしい覚悟だ。賞賛に値する。好意を感じる程にだ。しかし、同時に無謀であるともとも思えるな」
その男は集まった男たちの一番後ろから、ようやっと聞こえる程度の大きさの声で語りかけてきた。
小さい声。聞こえないほどではないけど、少し聞き取り難い。
「無謀……ですか?」
「そうではないかな? 平地に波瀾を起こそうとする輩に理を説くことは無謀なのでは?」
「それを行っているのはあなた方ではありませんか。自らの行いが平和を乱すこととおわかりならば、今すぐ投降してください。そして、罪を償ってください」
返事はなかった。返事の変わりに返ってきたのはクックックという押し殺した笑い声だった。
「おい」「貴様なにを言っているんだ」と仲間たちから詰め寄られている。
だけど、その人はまるで関知しないでいる。まるで自分とわたし以外はこの場に誰もいないかのように。
「やはり君も獅子の血統であるということか。しかし、それでも勇気と無謀を履き違えることはいけない。わかるかい? 僕は君の行為を叱っているんだ」
叱っている? その言葉にわたしは戸惑いを覚えた。
その時だ。
「貴様……誰だ?」
テロリストたちのより戸惑った声があがる。
それでも彼は変わらず、同じように聞き取り辛い小さな声でささやいた。
「……とはいえ、目の前で理不尽が行われていれば、それを見ぬ振りをして放置していられるナナリーではないのだろう、ね」
え? とわたしは一瞬息を止めた。
この人は今、わたしを名前で──
「だからさ。卿ら……もう無益な行いは止めよ。──が命じる。皆、ナナリー公女の御心に従え」
おそらく、その言葉は彼と、彼らと、わたし以外には聞こえなかったはずだ。
4人の男たちがいっせいにその場に跪き、まるで臣下の礼を取るように、わたしの方を向いて頭を垂れる。
そして、わたしの……意識が遠のいていく。
わかる。これは──ギアスだ。あの時お兄様がわたしにギアスをかけた時と同じ感覚。
『わたしの心に従え』それが呪縛の言葉……お兄様とは違う“声”のギアス。それは、その持ち主は──!
──待って。
言葉が口をついて出ない。
──お願い、待って!
出てくれない。
「ナナリー」
ささやきがわたしの耳朶を打つ。
「自分の心の赴くままに、自分の心に従えばいい。この世界に君の主人は君だけなんだから」
限界だった。
そこで、わたしの意識は、真っ暗闇の中に落ちていってしまった。
139青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 01:00:53.61 ID:4eI9dNV0



西暦2022年10月25日─19:02 富士霊廟

およそ4時間振りに解放された人質たちは全員が無事であり、事件当初に抵抗した施設職員数名の軽傷者以外にはケガ人も出なかったそうである。
周香凛は部下から渡された報告書を手に、作戦指揮所から出た。
大駐車場に止められた巨大なトレーラー。それが作戦指揮所であった。
外は既に暗い。だが、その夜の闇に負けぬ喧騒が辺りを支配している。
最初に飛び込んできたのは《ナナリー公女》とその世話係りの少女だった。
そして、そのナナリーを取り囲むようにしている学生服の少女たち。
「警備上の問題があるのでは?」
傍らに立つ部下が囁くが、
「好きにさせるがいいさ。事件解決の立役者だ、公女殿は」
聞けばテロリストに銃を突きつけられ、乱暴されそうになった少女を公女殿は自らの危険を省みることなく助けに入ったという。
その彼女の威厳に圧倒されたテロリストたちはその場で自ら投降したというのだ。
「にわかには信じがたい話だが……」
周はゼロをちらと見た。
「被害者がナナリー公女に感謝の言を述べたいと言い、公女殿もそれを了承されたのだ。我々が口を出す余地はあるまい?」
「了解であります」
それ以上は何も言わずに部下は下がり、作戦指揮所へと戻っていった。まだまだ片付ける仕事は多いのだ。
「どんな魔法を使ったのか……とは聞かん」
「ほう?」
「私は軍人だ。結果が総てなのだよ。──この件に関してはそういうことにしたいと私は思っている」
「そうか」
「見たまえ」
そう言って周はナナリーたちの方を指差した。
長い髪の少女がナナリーの手を両の手で握り、何度も、何度も頭を下げている情景がある。
「あの救ってもらった娘にとってはナナリー公女が英雄であるわけだ。四の五の言って、その夢を潰すようなことは野暮ではないか」
ゼロは少し首を傾げた。少し驚いたように周には見えた。
「周香凛、失礼なようだが……君からそういう類の言葉を聞くとは思わなかった」
大して気を悪くした体もなく、周も「私とて木の股から生まれたわけではないからな」と軽口を叩く。
そうして報告書をゼロに押し付けると周は彼に背中を向けた。
「日本政府との細々した突っつきあいは私にまかせてもらおう」
「すまない、助かる」
これからまた忙しくなるのであろう周は歩き始め、10歩歩いたところでその歩を止めた。
「ゼロ、一つ頼みがある」
「私に可能なことであれば?」
少し鼻白んだようながら、周はため息をついて気をとりなおす。そう、ゼロと仕事をするのであればこの程度の言動を一々気にしてなどいられないのだ。
「私からも礼を言っていたと告げてもらいたい。その卿が打った“手”なる人物にな」
「覚えておこう」
それだけ聞いて周は足早に歩き始めた。今日の彼女は遅くまで掛かりきりになることだろう。
そしてゼロもまた歩き始める。
ナナリーと学生達の会談は終わったようであった。
140青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 01:03:08.59 ID:4eI9dNV0



「ゼロ……?」
セーラが送っていく学生達の背中を見送っていたわたしの前に影が立つ。
学生たちから解放されるのを待っていたかのように、いつも通りの“彼”がわたしの前に現れた。
「無事でなによりでした。……しかし」
「わかっています」
遮るように言って、わたしは「見てください」と彼の前に両の手を差し出す。
その手はパッと見てわかる程にブルブルと震えていた。
「今頃、今頃になって恐いのが戻ってきて……震えているんです」
「ナナリー公女……」
「わかっています」
もう一度何かを言おうとする“彼”を遮ってわたしは言った。
「もう……叱られちゃいました」
「……怒られた?」
えぇと頷いてわたしは胸元のポケットから“それ”を取り出す。
それは花を模ったキレイな和紙の折り紙だ。
「サクラ……ですか?」
「ええ、サクラを模った折り紙です。気が付いたら手元に置かれていました」
それをわたしは大事に、大事に胸に抱いた。
「いくら覚悟あっての行いでも、無謀なことはダメって……叱られちゃいました」
ゼロは誰に、とは聞かなかった。
わたしも誰から、とは言わなかった。
どちらも分かり過ぎるほど分かってる相手だったから。
「そうか、彼がナナリー公女を叱ったというのなら……わたしから改めて言うようなことはないでしょう」
「フフ……一日に何度も同じことで叱られないで済んでよかったです」
グッと声を詰まらせるゼロ。ちょっと調子に乗ってしまっただろうか?
わたしはもう一度サクラの折り紙を見つめた。
「でも、おかしいんですよ」
少し照れくさいけど、わたしは言うことにした。
「自分の心の赴くままに生きればいいって。この世界に君の主人は君だけなんだからってあの人はそうも言ってくれたんです。おかしいですよね」
「その行為を叱ると言ったのと同じ口で心の赴くままに生きればいい、か。矛盾していますな」
「ホントに」
ゼロはそれっきり何も言わなかった。
でも、わたしにはわかる。ゼロも一緒に笑っているのがわかる。
「このサクラはその約束の証なのでしょうね」
そう言ってわたしはサクラの折り紙にキスをする。
和紙からは微かに良い匂いが香ってくる。これは……なんの匂いなんだろう? 柑橘系の良い匂い。
「違うな。間違っているよ、ナナリー」
ゼロの優しい声がした。
「常にない異常事態ゆえに失念していたのだと思うが……今日は10月25日だ。何の日かわからないかい?」
いきなりの問いかけにわたしは言葉を失った。今日は何の日? 何の日だったろうか……。
少し呆れたように、でも優しく──少しだけ昔のように──ゼロはわたしに言った。
「ハッピーバースデー、ナナリー。きっとそれは彼なりに考えた誕生日プレゼントだったのだろう」
それは余りにも唐突で……わたしは息が止まるほど驚いて……驚いて、
「あ、ありがとうございます!」
酷く、赤面した。


《おわり》
141青い“HANA子”運命  ◆zvLTXEoOaA :2011/10/02(日) 01:06:51.03 ID:4eI9dNV0
本当なら10/25に投下するのが良かったんでしょうが、待ちきれませんでした(ヲイ
ちなみに西暦ってなってんのは間違いじゃねーのです。
皇暦ってブリタニア帝国の暦じゃないですか。
ルルーシュ戦争が終わってブリタニア帝国の世界支配が終わったら皇暦って使われなくなるんじゃないかなーと思って
西暦にしてみますた
でもEUとか中華じゃ元々使われていそうですよね。鰤とは敵国なわけですし。
そういうわけで今回の投下はしゅーりょーです。
感想もらえたら嬉しいな。

んじゃまたっ
142創る名無しに見る名無し:2011/10/02(日) 08:10:20.02 ID:WIZ2yVcW
投下乙です!
彼かっこいいですね!それにナナリーも立派になっていて良かったです!
柑橘系の匂いってことは…
ホントに面白かったです!
143創る名無しに見る名無し:2011/10/02(日) 21:02:31.93 ID:HWGzVUzP
青さん、投下乙です。
ナナリーを守る彼の優しさが伝わり、よかったです。
ただ背景が掴みにくいのでよくわからないうちに話が終わったように感じました。設定を少し前書き等に書いてほしかったです。
144創る名無しに見る名無し:2011/10/04(火) 09:48:14.50 ID:VdygHdy2
これはロスカラなのか?
145創る名無しに見る名無し:2011/10/04(火) 10:29:48.34 ID:h/PLVkMe
>>144
腐女子の妄想駄文に触るなよ
そっとしておいてやれ
146創る名無しに見る名無し:2011/10/05(水) 10:44:17.21 ID:h9WO2qLh
ライどこー?
147創る名無しに見る名無し:2011/10/05(水) 12:44:35.44 ID:mjPrlUi3
ライが出てこないのにロスカラ二次創作とは
148創る名無しに見る名無し:2011/10/05(水) 17:35:31.92 ID:ijTbU/pq
いや、さすがにそれは本気で言ってるわけじゃないよね?
煽ってるだけなんだとは思うけど、ちょっと心配になった。

>>141
乙でした。
どういう状況なのかはおおむね分かりましたが、逆に描写中心というか事態の推移が主で、
若干キャラクターを追いかけにくいというのはあると思います。
ロスカラSSじゃないというのは暴論でしょうが、ロスカラらしさは薄めかもとは感じました。
ただ、表に出ずに見守り続ける、というあたりはギアス編の雰囲気っぽくて個人的には好きです。
次の機会をお待ちしております。
149創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 09:38:14.85 ID:dks/XQa4
自分のHPでやってろと思ったのは俺くらいだったのか
こういうのならいらんわ
150創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 09:59:52.90 ID:QJlo5F+u
この人がスレにくるといつも荒れるから嫌なんだ
149の言う通り自分の巣に引っ込んでいてほしい
一度はいなくなってすっきりしたのになんでまた帰ってきたのか理解できない
151創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 13:59:42.46 ID:hal5i1tp
こういう勘違いな作文が投下されるくらいなら何も投下されないほうがいい
152創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 16:40:02.48 ID:h9BeHIkM
スレを荒しているのは青さんではなく、執拗に文句を言う連中だろう。
あの人が嫌いなら作品を読まなければいいだけ。投下しなければいいなんてスレに書く必要はない。
153創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 17:05:45.67 ID:BNOfJf30
別に読まなかったからどうでもいい
文句あるならこの人のホームページだかブログに書いてこればいいだろ
ここに書くな、まとめてウザいわ
154創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 17:59:19.06 ID:GiiDqo5a
こうなるから嫌なんだって言うの
腐れはカエレ!
155創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 22:39:18.61 ID:9CiDU7WD
伸びてるから来てみれば下らんことで騒ぎおって
自治厨様が大活躍すると投下されにくくなる事がわからないのかな
156創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 22:45:24.53 ID:042YJHzh
お前もその内の一人だけどな
157ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:13:43.36 ID:RtJgIzNO
どうも〜♪
少し間が空きましたが続きを投下したいと思います。
 
158ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:15:37.45 ID:RtJgIzNO
●アッシュフォード学園生徒会 ミレイ編 その弐●

ライは目の前のポスターを見て深く溜息をついた。
その様子をルルーシュが苦笑して眺めている。
それに気がつかないまま、再びライの口から溜息が漏れる。
その様子を見てやれやれといった表情を浮かべると、ルルーシュがポンと肩を叩いた。
「こうなるのは予想できただろう?」
その言葉に、ライはまた深い溜息を吐き出すと、ゆっくりとポスターの方に向いていた視線をルルーシュに向けた。
「ああ、わかってはいたんだけどね。それでも実際に目にすると……ねぇ……」
ポンポンと再び肩を軽く叩くルルーシュ。慰めか同意の意味だろう。いや、或いは両方かもしれない。
なぜなら、ルルーシュにとっても他人事ではない。なんせ、ライが来るまでは自分がライの位置にいたのだから。
再びライの視線がポスターに向かう。
そこには、大きくライの写真が載っており、彼が生徒会主催の劇の主演のやることが告知されていたが、それはポスター全

体のほんの三分の一程度で、残りはでかでかと大きな文字か躍っている。
もちろん、劇の相手を投票で決めるという告知だ。
だが、その謳い文句はとてもじゃないがあまりにも飛躍しすぎる想像を駆り立てるに十分なものだったのである。


銀髪美少年のお相手投票決定戦。
あの幻の美少年のお相手は誰?


よく知らない人が読んだらどんなことを想像するだろうか。
下手すると変な週刊誌の記事あたりを想像してもおかしくないなと思ってしまう。
そう考えると、ライの背筋に寒いものが走る。
そうなったら、とてもじゃないが収集がつくとは思えない。
ただ、唯一の救いは、小さくながらも生徒会役員から選んでくださいの文字が小さくながらも書かれていることだろうか。
そして、投票の方法と締め切り、結果発表の日が記入してある。
そこら辺もいたってまともな文面である。
159ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:17:06.68 ID:RtJgIzNO
「しばらくの我慢だよ。それに見出しこそあおっている感じはするが、それ以外は問題ないみたいだしな」
「ああ、そうだな。そうなんだよな……」
そのライの言葉に怪訝そうなルルーシュの声が続く。
「どうしたんだ?らしくないじゃないか……」
その問いに、納得できないような表情でライが答えた。
「いや、なんか引っかかってるんだ」
その言葉に今度はルルーシュが納得できないような表情を作る。
「ふむ〜……。確かに……。会長にしてはあっさりしすぎている気がするな」
「だろう?」
「確かにな……」
二人とも腕を組み考え込む。
しかし、考えれば考えるほど恐ろしい考えが浮かんだのだろう。二人は慌てて頭を振った。
「か、考えすぎかもな……」
「そ、そうだな。そのとおりだ」
二人は共に顔を合わせると苦笑いを浮かべた。
まさかな……。

しかし、この時、ライとルルーシュは検討すべきだったのかもしれない。
もちろん、あらゆる可能性を……。
だが、今の彼らにはそこまで考えることを放棄した。
いくらミレイさんでもそこまではしないだろう。
そんな楽観的思考を彼らは後で後悔することになる。


そして、その後悔は一週間後に現実になった。
「なんだ、これはっ……!?」
「うそだろ……、これは……」
結果発表されたポスターを見て僕とルルーシュは愕然とした。
そこには、投票結果がでかでかと書いてある。
いや、別にそれは驚く事ではない。
最初からわかっていたことだ。
問題は別にある。
結果の内容が問題なのである。
そこにはでかでかとこう書かれていた。
160ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:18:37.83 ID:RtJgIzNO

銀髪美少年の相手方決まる!!
お相手(お姫様役)には、生徒会副会長 ルルーシュ・ランペルージュ!!
美少年二人による素晴らしき競演にみんな期待せよ!!


僕ら二人が唖然として(放心して)その場に立ち尽くしていると、何とか笑いを堪え様としているものの、まったく堪えきれ

ていない様子でリヴァルが声をかけてきた。
「いやぁ、おめでとう……、二人ともっ……」
実に楽しそうである。
その様子があまりにもムカついたので思わず睨みつける。もちろん、ルルーシュもである。
「お、おおっと……、そう睨まないでくれよぉ、二人とも」
「睨まれたくなかったら黙ってろ、リヴァル」
ルルーシュの棘のある言葉に僕も頷く。
その言葉にリヴァルは苦笑しながらわかったとジェスチャーする。
確かに自分に火の粉がかからなければ、実に楽しい状況だという事は僕でもわかる。
だからリヴァルを責める筋合いはないのだが、愚痴のひとつも言いたくなるのが人情なのである。
なんかそれを考えれば、自分自身、最初のころの無表情に比べるとなんか感情の動きが出るようになったなぁと思ってしま

う。
もっとも、今はそれを素直に喜べない状況なのだが……。
「しかし、やっぱ、会長の予想通りになったか……」
そんなことをぼんやりと思っていた僕の耳にリヴァルの聞き捨てならない言葉が入ってくる。
それはルルーシュにもそう聞こえたのだろう。
二人同時にリヴァルに詰め寄った。
「「どういうことだっ」」
その迫力に押されたのだろう。
さっきまで浮かんでいた苦笑はかき消すように消え、一歩後ずさりした後に驚きと戸惑いが顔に浮かぶ。
「な、何がだよ……」
「「だから、会長の予想通りってどういうことだ」」
呼吸を合わせたわけでも、タイミングを見ていったわけでもないのに、きちんとシンクロしてしまうあたり、多分、僕とル

ルーシュのタイミングや思考パターンは似ているのだろう。
「あ……。そのことか……」
理由がわかり、ほっとした表情を見せるリヴァル。
つまり、その態度からこの件に関してはリヴァルが大きく関わっていないという事がわかる。
という事は……。
「いやぁさぁ、会長が残念そうな声で言ってたのを聞いたからな」
そう言いながらリヴァルは僕らに説明しだした。
「うちの生徒会の女子ってさ、それぞれ熱心なファンが結構いるだろ。そういうファンからしたら美少年のお相手なんてさ

せたくないじゃん。やっぱさ……」
その言葉に、僕とルルーシュは頷く。
確かに気になる子が劇とはいえ別の男との恋愛シーンなんて見たくないだろう。
僕だって、嫉妬ぐらいするかもしれない。
「それは女の子にも当てはまるわけよ。どうのこうの言いながら、ライの隠れファン結構いるって話しだしなぁ」
「しかしだ。それらがどうして俺の票につながるんだ?」
確かにその通りである。
生徒会の女生徒に票があまり集まらないのは納得できる。しかし、それがどうして圧倒的なルルーシュへの投票になるのか

。それがまだ納得できない。
そんな僕とルルーシュの態度に、リヴァルはため息を吐いて哀れそうに僕らを見た。
その目には同情というより、なんでこんな連中がという哀れみに近い色が見える。
161ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:19:56.34 ID:RtJgIzNO
「ほんと、わかんないのかねぇ……」
「「わからん」」
「つまりだ。男性にしてみれば気になる女の子を選ぶわけがなく、ましてや、女の子にモテモテの様子なんて見たくない。

女性にしても気になる男子が他の女の子とイチャイチャするのは嫌だ。つまり、それで選択肢の中で女子は消え去った」
ふむふむ。
思わず、僕とルルーシュは頷く。
言われてみれば納得できる。
「でだ、残ったのは男子だが、ここで問題は知名度ってことになる」
その瞬間、ルルーシュが頭を抱えた。
何か思いつくことがあるらしい。
「そういうことかっ」
思わず口走るルルーシュに、よくわからない僕。
だからだろうか。
リヴァルはニタリと笑いながら言葉を続けた。
「ルルーシュはわかったみたいだね」
「もう、言わなくていい……」
その会話だけではわからない僕は聞き返す。
「どういうことだ?」
ちらりとルルーシュを見た後、リヴァルは口をひらいた。
その表情には優越感と満足感に満たされている。
「いやねぇ、以前、男女逆転祭りがあってね……」
「言うなっ!!}
ルルーシュがリヴァルに睨みつける様な視線を向ける。
その視線の鋭さに思わず開きかけたリヴァルの口が止まったが、もうそれ以上の言葉は要らなかった。
「わかったよ……。そういうことか……」
そう呟いた後、自然とため息が漏れる。
「くそっ。不覚だった……」
ルルーシュの口から言葉がこぼれる。
僕も頭を抱え、唸る。
その様子をみて、リヴァルが呟いた。
「しかしさ、本当に二人とも頭はいいのに、こういうことに関してはまったく駄目だなぁ……。考えたら思いつきそうなこ

となのにさ。多分、二人以外は思いついたと思うぜ、こういう予想は……」
無慈悲なその言葉に、ぷちんと何かが切れた。
うつむいていた視線を上げると同じように視線を上げたルルーシュと目が合う。
こくり。
頷きあうと拳に力を入れた。
162ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:20:58.63 ID:RtJgIzNO

どかっ!!

その後に続くのは何かを殴りつける音が二つ。
そして、リヴァルの悲鳴だった。

しかし、劇どうしよう……。
まさか、本当に……。
思わずルルーシュの方を見る。
なぜかルルーシュもこっちの方を見ていた。
目と目が合う。
そして……、目を伏せるルルーシュ。
なぜか頬が赤い……。
なんで頬が紅いんだよっと心の中で突っ込みつつも僕も追わず目を背けた。
勘弁してくれよぉ……。




つづく


163ただいま準備中 ◆BPxI0ldYJ. :2011/10/07(金) 09:22:02.68 ID:RtJgIzNO
以上です。

楽しんでいただければ幸いです。
では、また〜♪
164創る名無しに見る名無し:2011/10/07(金) 16:23:44.93 ID:lJQiO0Rv
最初に
>>160 ランペルージュじゃないよ、ランペルージだよ
つづきに期待します。乙
165創る名無しに見る名無し:2011/10/07(金) 22:09:31.89 ID:aO7nbseZ
投下、乙です。
この2人もミレイの前では形無しですね。『Re:コードギアス』の方も楽しみにしています。
166創る名無しに見る名無し:2011/10/10(月) 00:51:24.03 ID:H/af7ifE
167質問員:2011/10/10(月) 05:34:46.78 ID:XK2eAXA+
ただいま小説を書こうとしている者です。
ルートではEUの方で書こうと思っているのですが
EUの設定が曖昧なので書こうにも書けない状態です。

そこで質問なのですが、EUの設定を完全オリジナルでいいでしょうか?
168創る名無しに見る名無し:2011/10/10(月) 07:02:50.74 ID:jkX6gInA
>>167
汝の欲するがままに為すがよい。


書きたいように書けばいいと思いますよ。
169創る名無しに見る名無し:2011/10/10(月) 19:02:45.66 ID:1qqMzNIW
亡国のアキトはEU舞台なんだっけそういや
170創る名無しに見る名無し:2011/10/10(月) 22:31:29.45 ID:175gSBsP
>>167
EUって本編でもあまり描写されてないし、いいんじゃない?

そういやバミデスだっけ?アレしか描写されてないような気が・・・
171創る名無しに見る名無し:2011/10/10(月) 22:53:13.68 ID:jkX6gInA
バミデスは中東じゃなかったっけ
172質問員:2011/10/11(火) 01:33:44.79 ID:aVZyODVp
完全オリジナルの方向でいきたいと思います。
ありがとうございました。
173創る名無しに見る名無し:2011/10/11(火) 12:26:59.26 ID:okx8cgBG
キャラまで完全オリジナルだと少し前あったみたいに文句言う人がでるかもしれないぞ
174創る名無しに見る名無し:2011/10/11(火) 12:39:35.77 ID:SyuG5Kh8
別に文句言われてもいいんじゃね
読みたい人間は読むだろうし読みたくない人間は読まないだろう
大体2ちゃんの掲示板に書き込む以上叩かれるくらいは覚悟してるだろ普通
175質問員:2011/10/11(火) 16:14:59.56 ID:aVZyODVp
>>172
原作のキャラですか?
176創る名無しに見る名無し:2011/10/12(水) 18:43:36.37 ID:2zc6MtC6
一人問答になっているわけだが。
177創る名無しに見る名無し:2011/10/13(木) 10:22:28.84 ID:9SfcQ0NM
あのさ…コードギアスの創作スレとは違うよ?そこは注意なんで
オリ主とかあんまり違う話やるとスレチだよ
178創る名無しに見る名無し:2011/10/13(木) 12:14:47.80 ID:LwDd8Xeu
ライ自体がオリ主なのにさらにオリ主増やすとか意味分からん
オリジナルキャラ作りたいならライで事足りるだろ
179創る名無しに見る名無し:2011/10/13(木) 22:55:47.73 ID:91X8DuV8
ライさんはその辺のオリ主なんかよりチートだからな
180創る名無しに見る名無し:2011/10/14(金) 09:56:12.39 ID:r+xtGr7E
>>178
前にオリ主で書いてここに投下した奴がいたんだよ
181創る名無しに見る名無し:2011/10/14(金) 10:20:39.04 ID:PsdUB04/
リリーシャがやたら突出してたアレの事かな?
182創る名無しに見る名無し:2011/10/14(金) 23:48:46.78 ID:gbdomhh4
違う。正真正銘オリキャラ
ライと一緒に封印されてたとか一緒に逃げ出したとか
なんか夢小説みたいなやつ
183創る名無しに見る名無し:2011/10/15(土) 12:56:04.26 ID:IWFbnKkH
ライさんほど使い勝手の良い主人公はそういないだろうに…
184創る名無しに見る名無し:2011/10/15(土) 13:12:50.59 ID:y9fs12pv
まあ使い勝手悪いオリキャラとかオリキャラとして出す意味ないからな
185創る名無しに見る名無し:2011/10/15(土) 15:27:21.59 ID:9B02w5Ri
>>182
夢小説? クローンの話じゃなさそうだし、さっぱりわからん
186創る名無しに見る名無し:2011/10/15(土) 21:19:02.66 ID:o81NBP+7
EUに所属するオリキャラを作るとかもだめかな?原作キャラの所属を改変するとかのほうがいい?
187創る名無しに見る名無し:2011/10/15(土) 22:41:13.87 ID:UrQhTPoV
EUの話ならアキトでやるだろ
アニメでいいじゃん
188創る名無しに見る名無し:2011/10/16(日) 03:13:34.76 ID:RWSfzniO
ていうかなんでそこまで改変したいのか分からん
そういうのはテクニック?がないとかなり難しいよ
189創る名無しに見る名無し:2011/10/16(日) 04:18:48.83 ID:kLb/BL8C
ここスレで言うのも変だが、R2の時中華連邦のキャラは出て
EUはキャラは出ていない。
それって新作アニメ『亡国のアキト(仮)』の為なのか?って最近
思っているのは俺だけでしょうか?
190創る名無しに見る名無し:2011/10/16(日) 09:19:44.93 ID:GH8gqequ
アキトまだかのー
191創る名無しに見る名無し:2011/10/18(火) 20:06:55.69 ID:EVqB0LXw
1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE 〜輝く季節へ〜 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。)
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
ファーランド シリーズ 歴代最高名作 RPG
7. MinDeaD BlooD 〜支配者の為の狂死曲〜
8. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国end)後 玲二×美緒
9. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
ラッテが転校生,石切が先生である 石切×久世

SS予定は無いのでしょうか?
192創る名無しに見る名無し:2011/10/19(水) 04:05:56.38 ID:cSH36Ljr
スレチ?
193創る名無しに見る名無し:2011/10/19(水) 19:05:15.60 ID:YjUPogwt
荒らし
194創る名無しに見る名無し:2011/10/19(水) 20:04:07.66 ID:7jg0IHmN
スレチかもしれないけど、スルーでいいんじゃない
195創る名無しに見る名無し:2011/10/20(木) 14:30:09.68 ID:IQc/AnTQ
>>194
異議なし
196創る名無しに見る名無し:2011/10/22(土) 00:53:07.36 ID:7vaT5DPe
めだ○ボックスに出てきた新キャラがライにそっくりだったよ
197創る名無しに見る名無し:2011/10/23(日) 05:17:38.00 ID:g6ucKD+w
そろそろネタが無いんじゃない?
198創る名無しに見る名無し:2011/10/23(日) 05:26:19.94 ID:D6HI8IYF
個人攻撃する奴もいるしな
199創る名無しに見る名無し:2011/10/25(火) 21:44:53.32 ID:ASdtu8tz
>>196
そう思ったのは俺だけじゃなかったんだね。
髪形だけだと思うけどw
200創る名無しに見る名無し:2011/10/25(火) 21:54:35.69 ID:GLa5DtYV
一般的なライのイメージってああいうキモい変態仮面だったのか
俺の印象とは随分違うんだな
201創る名無しに見る名無し:2011/10/25(火) 22:27:44.88 ID:rzqL/qc3
>>200
イメージなんて人それぞれ。
ライの性格、あんまりわからん
202創る名無しに見る名無し:2011/10/26(水) 02:02:00.13 ID:Kn15N5rP
そもそもルートによってかなり人格変わるからなあ。
外見は体付きと髪型と顔の輪郭ぐらいしか分からんしw
203創る名無しに見る名無し:2011/10/26(水) 07:30:48.81 ID:lAKBzQpS
実際このスレでもキモい変態なライが書かれたこともあったし、顔無し主人公である以上キャラ付けは人それぞれだろうな
個人的にはCCとアンバー、スザクとアスベル、カレンとアキは似てると納得出来る俺でも
ライとそのジャンプキャラは全く似てないと思うし
204創る名無しに見る名無し:2011/11/01(火) 14:36:17.05 ID:13ihEKkn
いやまあ、キモいライもいたし変態のライも創作者の自由だが受け入れられる事や批判される事は別だ
205創る名無しに見る名無し:2011/11/07(月) 08:41:09.78 ID:Qe5Mpam1
まぁ、その分いろいろ楽しめるし、いいんじゃないかなと僕は思う。
いやだったらスルーすればいいことだしね。
206創る名無しに見る名無し:2011/11/07(月) 11:24:13.69 ID:kgawLYdK
ゲーム発売時にコンプエースに載った漫画のライはかなりの変態だったな
207創る名無しに見る名無し:2011/11/07(月) 11:49:05.01 ID:tExBqW5a
イケメン完璧超人だから変態でも許される
208創る名無しに見る名無し:2011/11/07(月) 12:15:09.54 ID:dBCAT/4U
>>206
kwsk
変態でキモいライも嫌いじゃないから気になるわ
209創る名無しに見る名無し:2011/11/07(月) 14:06:06.85 ID:kgawLYdK
立ち読みの記憶のみだが女性陣に手当たり次第ギアス掛けてウハウハしてた
210創る名無しに見る名無し:2011/11/07(月) 19:04:56.24 ID:sXYbIxmX
確かアンソロ本にそんなのが掲載されてたはず
それなのかも
211創る名無しに見る名無し:2011/11/08(火) 07:24:01.91 ID:pJueMGXo
212創る名無しに見る名無し:2011/11/09(水) 07:59:04.21 ID:EKGQ3CzD
スレチ
213創る名無しに見る名無し:2011/11/11(金) 01:35:01.18 ID:ryuuqkqF
キモイ
214創る名無しに見る名無し:2011/11/13(日) 18:02:23.68 ID:CA9HGxkb
ない
215創る名無しに見る名無し:2011/11/13(日) 20:23:47.48 ID:pQDypQ0D
何がですか?
216創る名無しに見る名無し:2011/11/19(土) 22:19:19.65 ID:sGtjwelD
>>214
放置ですか?
217創る名無しに見る名無し:2011/11/20(日) 02:11:30.26 ID:oMKfiYsC
            ∩_ 
           〈〈〈 ヽ
          〈⊃  }
   ∩___∩  |   |
   | ノ      ヽ !   !
  /  ●   ● |  /
  |    ( _●_)  ミ/ こいつ最高にアホ
 彡、   |∪|  /
/ __  ヽノ /
(___)   /
218創る名無しに見る名無し:2011/11/20(日) 03:04:54.26 ID:fCiQGzRL
>>217
お前がな
219創る名無しに見る名無し:2011/11/24(木) 08:49:06.76 ID:wI4SR8kL
                ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }
     /⌒  ⌒\   |   |
   /( ●)  (●)\  !   !
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l
  |     |r┬-|       |  / <こいつ最高にアホ
  \     ` ー'´     //
  / __        /
  (___)      /
220創る名無しに見る名無し:2011/11/24(木) 09:03:05.22 ID:/aII3Pje
これがループものというやつか・・・
22182:2011/11/26(土) 23:10:29.35 ID:lLlvnMd1
眠い……
まだですか? 本編は……
222創る名無しに見る名無し:2011/12/01(木) 14:53:51.01 ID:e0jeM+n+
wikiって更新停止中?
223創る名無しに見る名無し:2011/12/01(木) 23:18:00.86 ID:n4KhGUQ3
>>222

ずっと止まってるしな、管理人いなくなったかな
224創る名無しに見る名無し:2011/12/02(金) 17:58:06.86 ID:eFgJ2zPg
投下自体が滅多にないからなあ。
大きく動かない限りは、しっかり管理しろというのも酷な気がする。
225創る名無しに見る名無し:2011/12/02(金) 18:23:49.37 ID:YX1iSzWA
落ちたスレッドがあるならアレだけど
未収録分はここで読めるじゃん
226創る名無しに見る名無し:2011/12/05(月) 10:05:32.34 ID:4M8whhi6
とりあえず保守っとく。
227創る名無しに見る名無し:2011/12/05(月) 16:16:38.56 ID:c12CEOuN
アキトきたああああああああああああああああああああああああああああ

公式ホームページ
http://www.geass.jp/
228創る名無しに見る名無し:2011/12/05(月) 18:43:53.89 ID:lq0eTa1W
229創る名無しに見る名無し:2011/12/08(木) 00:39:49.38 ID:2vtc3fu5
>>227
最新情報がここ最近なかったからな
とっても嬉しいよ
230創る名無しに見る名無し:2011/12/08(木) 00:49:14.01 ID:2vtc3fu5
でも舞台化ってなに?実写化ってこと?
あれから4年過ぎてるし舞台化ってちゃっと無理があると俺は思うぞ
231創る名無しに見る名無し:2011/12/08(木) 19:39:02.36 ID:DXkdJ1o7
>>229
へ? アキトに関しては新情報ゼロだろ?
だから、>>227は釣り
232創る名無しに見る名無し:2011/12/20(火) 19:34:07.85 ID:IXkb+jEJ
まだ〜?
233創る名無しに見る名無し:2011/12/25(日) 16:21:11.22 ID:cAJh+yJI


【パクリ臭い】 CLAMPアンチスレ5 【NHK贔屓臭い】
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/iga/1266204091/
234創る名無しに見る名無し:2011/12/26(月) 00:04:13.05 ID:Q0OH7cA9
お呼びでない!
235創る名無しに見る名無し:2011/12/26(月) 22:44:38.43 ID:Q0OH7cA9
プロローグだけで、本編がなかなか始まらないSSとかあるんですけど
まだ〜?
236創る名無しに見る名無し:2011/12/27(火) 00:43:27.60 ID:cU4SdAF6
クレクレしかしないコテは黙ってろ
237創る名無しに見る名無し:2011/12/27(火) 20:01:48.01 ID:egdYDUJj
            ∩_ 
           〈〈〈 ヽ
          〈⊃  }
   ∩___∩  |   |
   | ノ      ヽ !   !
  /  ●   ● |  /
  |    ( _●_)  ミ/ こいつ最高にアホ
 彡、   |∪|  /
/ __  ヽノ /
(___)   /
238創る名無しに見る名無し:2011/12/29(木) 01:05:12.65 ID:hzwyXTim


       , -――- 、      ,-――― -、    ナナシの癖に生意気だ!
      / ____ ヽ     l,VVV\.   |
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239如月:2011/12/30(金) 14:12:13.86 ID:zOB3/qrF
今から投稿します。
【メインタイトル】明るい未来へ
【CP・または主な人物】ライ×ヴィレッタ
240如月:2011/12/30(金) 14:12:47.87 ID:zOB3/qrF
「ライ」
不意に自らの名前を呼ぶ声が聞こえて振り返った。
「なんですか? ヴィレッタさん」
洗い物をしていた手を止め、濡れている手を拭きながら声の主に近づいていく。
彼女と共に暮らすようになってからは料理以外の家事は僕がこなしている。
彼女にお世話になっている分、せめて家事ぐらいはと思って始めたのだが、料理については僕自身がそれほど得意ではないことと、ヴィレッタさんが作りたいと強く意思を示したこともあって普段は手伝いぐらいしかしない。
好きな人には自分が作った料理を食べて欲しいから、と言われた時は正直照れくさかったけれど、それでもとても嬉しかった。
そんなわけで今夜も彼女が作った夕食を堪能した後、仕事で疲れているヴィレッタさんをダイニングで休ませて僕が食事の後片付けをしていた。
「あなたにこれを書いて欲しい」
ダイニングの彼女が座っているソファーの隣に座り、そう言って差し出された用紙を受け取った。
「なにかの書類ですか?」
ヴィレッタさんと暮らしはじめてから書類の作成を頼まれるようなことはなかったので、不思議に思いながらも用紙に目を落とした。
すると、衝撃的な文字が真っ先に目についた。
「婚…姻…届。婚姻届!?」
一度書かれている文字を確かめるように読んだ後、二度目に思わず大声を出してしまった。
そのくらい衝撃的だった。
そして、さらに僕を驚かせたのが既にその用紙にヴィレッタさんの名前が書き込まれていて、きっちり判を押してあることだ。
「そこにあなたの名前を書いてくれればそれで提出できる」
ほとんどパニック状態の僕とは対照的にヴィレッタさんはあくまで淡々と言葉を続ける。
僕のこの戸惑いを伝えようと彼女の顔を伺ってみるが、見つめ返してくるだけで気づいてはくれない。
仕方なく、突然こんなものを差し出した彼女の真意を計ろうと会話を続ける。
「今、書くんですか?」
「……ああ」
「そ、そもそも軍では作戦行動中行方不明という扱いになっている僕との婚姻届は受け付けられないんじゃないですか?」
 行方がわかっていない人間との結婚が認められるはずはない、とそう思い述べた言葉だった。しかし、
「そのことに関しては問題ない。以前からあなたを休職扱いにするように、と上に掛け合っていたのだが、それが、やっと認められた」
「……え?」
 ヴィレッタさんからは意外な事実を告げられた。
「本当ですか?」
「聞いた話によると、ユーフェミア様が直々にとりなしてくれたそうだ」
「ユーフェミア様が……」
 彼女の騎士であるスザクと友達であることもあって、僕とユーフェミア様の関係はただの皇族と軍人という関係よりは深い関係ではあった。
 しかし、なぜわざわざそこまでしてくれたのだろうか?
 いくら仲が良かったからといって彼女は自らの権力を使ってまでそのようなことはしないはずだ。
 それはユーフェミア様自身の嫌うところの愚かな行為であり、姉であるコーネリア総督にも迷惑がかかる。
 まさか、あの時のことを、僕が彼女をギアスで救ったときのことを覚えているのだろうか?
 そうだとしたら、けれど……
 結局はいくら推測を立てたところで結論は出ない。ましてや、本人に確かめることなんてできるはずがない。
「ライ?」
 思考に耽っていた頭を現実に戻す声が聞こえてハッとなった。
 すぐに不安そうにこちらを見つめるヴィレッタさんの表情が写り、やっと感情を見せてくれたことに嬉しく思いながらも、そんな表情をさせてしまっていることを申し訳なくなった。
「あの――」
「嫌、なのか?」
「えっ?」
 謝罪の言葉を述べようとしたが、途中で遮られて、それはかなわなかった。
 そして、ヴィレッタさんはさらに言葉を続ける。
「私と結婚するのは……嫌か?」
 僕が思考に耽っていた間の沈黙を否定ととらえたのか彼女の中の考えが飛躍している。
 半ば暴走気味だ。
「い、嫌じゃないですよ!ただ、突然で驚いただけです。それに、結婚の約束ならもうしてあるじゃないですか!」
特区式典のあの日、他人でなければともにいられるならば結婚しよう、と突然キスをされて告げられた彼女のからのプロポーズを僕は了承した。
 だから、口約束でもあの時の約束は有効なはずだ。
「ああ」
「ならば、それで」
 いいじゃないですか、と続けようとしたができなかった。
 いや、できなくてよかった。もし続けていたら彼女を今以上に傷つけるところだった。
俯いて顔を伏せていたヴィレッタさんの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
241如月:2011/12/30(金) 14:13:20.41 ID:zOB3/qrF
「しかし、私には形があるものが、私とあなたの関係を証明するものが欲しい。あなたの妻である証が欲しい」
 溜めていた涙はすでに溢れて、頬をつたって流れていた。
 けれど、彼女は気にしていない様子でこちらに睨み付けるような強い眼差しを向ける。その勢いに押されてしまう。
「ど、どうしてそんな」
「……ともに暮らしはじめてからもう半年になる。それなのに、貴方は自らはキスもしてくれない。愛していると、言ってはくれない」
「そ、それは、その……」
「だから、不安になるんだ。一度私の元から去ろうとしたように、私が家にいない間に貴方はどこかへ行ってしまうのではないかと。いつも仕事に出かけることを躊躇ってしまうし、帰る時には心配になっていてもたってもいられなくなる」
 最初は不満を吐き出すようなヴィレッタさんの叫びは、次第に勢いをなくしていく。
 とても弱々しくなったそれは、彼女がどれほどに苦悩していたのかを示している。
「ヴィレッタさん…」
 胸が刺されたように痛む。
 どうして気づいてあげられなかったのだろう。
 彼女の優しさに甘えてどれほど傷つけてきたのだろう。
 あまりの愚かさに自分を殴りたくなる。
 けれど、今はそんなことよりもよほど優先すべきことがある。
 僕はそんな衝動に駆られ、ヴィレッタさんを抱きしめた。
「すみませんでした。こんなにも貴女を苦しめていたなんて、思ってもいなかった」
「ライ」
 少し驚いて瞬間、肩を震わせたが嫌がることはしなかった。
 できるだけ優しく背中をさすると僕の名前を呼んで顔を胸に埋めた。
「大好きですよ。貴女が大好きです。ヴィレッタさんが僕のことを想ってくれているのと同じくらいに僕も貴女を想っています。けれど、どうしても口に出すことはできなくて……」
「なぜだ?」
 埋めていた顔を上げて問い詰める。
 その瞳がとても不安げに揺らいでいるので、すぐに言葉を付け足す。
「ヴィレッタさんに悪いところがあるわけではありません。むしろ、理由は僕にあるんです」
「……?」
 少し落ち着いた様子のヴィレッタさんは意味がわからない、という感じで僕を見つめる。
 続きを答えるために僕も少しだけ、悩みを打ち明ける。
「僕は記憶喪失の人間です。そんな不安定な自分の存在に自信が持てなくて」
 少し嘘を加えて話す。
 全てを打ち明けることはできないから。
「それに、今は貴女に頼りきりの生活をしています。そんな男が愛していると口にすることはなんだか情けなくて……貴女を愛していい男なのか不安だったんです」
 自分の存在が恨めしかった。
 自分に不安要素がなければ、思いの丈を綴ることが出来たのに。
 そんなことを考えながら告げた僕の言葉が意外だったのか彼女は目を見開いて驚いていた。
 けれど、すぐにそれは伏せられてしまう。
「……それでも、私は伝えて欲しかった。想ってくれているのなら言葉にして欲しい」
「はい、だから」
何よりも気持ちが伝わるようにキスをした。
「んっ……」
「これからはちゃんと伝えます。僕は貴女を愛しています。この世界のなによりも貴女のことが大事です」
「……ありがとう。私も、ライ、貴方を愛している」
 そうして僕たちは、過ぎ去る時間も気にせずに、長い間互いのぬくもりを感じ続けた。

「婚姻届、書きましょうか」
「いいのか?」
 しばらくしてから僕の話した言葉に、ヴィレッタさんは意外そうな反応をする。
「お互いが愛し合っているのだから、何も問題はないでしょう」
 そう言って僕は、床に落ちていた婚姻届を拾って、ヴィレッタさんの名前のとなりにある空欄に自分の名前を書き入れた。
「今度二人で出しに行きましょうね」
「ああ、……そうだな」
「これで僕たちは晴れて夫婦になりますね」
 ヴィレッタさんの目尻に溜まった涙を拭いながら、僕は彼女に笑いかける。
 すると彼女も相好を崩したような笑みを僕に向ける。
「ありがとう、ライ。私はとても嬉しい」
「お互い様ですよ。僕もとても嬉しいです」
 そう、ただ貴女に守られているだけではないと気付いたから。
 貴女のことを、支えられるのだと知ったから。
 だから……
「ありがとう」
242如月:2011/12/30(金) 14:15:43.01 ID:zOB3/qrF
かなり以前に書いた物なので、文体などにおかしいところがあるかもしれませんが
楽しんでいただければなによりです。
243創る名無しに見る名無し:2011/12/30(金) 16:34:33.46 ID:88iLKgSr
お疲れさまでした。投下してくれて
「ありがとう」


なんかこのライは、まだ童貞くさいと思いました
244創る名無しに見る名無し:2012/01/01(日) 11:09:34.22 ID:YbUVLwHt
投下おつ

文句だけはいっちょまえな読者様は気にしないでねー
245創る名無しに見る名無し:2012/01/01(日) 19:45:23.78 ID:ZwuW4TlC
            ∩_ 
           〈〈〈 ヽ
          〈⊃  }
   ∩___∩  |   |
   | ノ      ヽ !   !
  /  ●   ● |  /
  |    ( _●_)  ミ/ こいつ最凶の童貞w
 彡、   |∪|  /
/ __  ヽノ /
(___)   /
246創る名無しに見る名無し:2012/01/02(月) 14:46:59.75 ID:5Xtds21y
早くしろよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
247243:2012/01/03(火) 05:45:55.92 ID:2wiCFeER
言葉足らずだったか;; こうすれば良かった?

童貞くさい(ほめ言葉)
248如月:2012/01/04(水) 12:39:03.58 ID:fV9k1IAc
投稿します。
【メインタイトル】終章
一期最後の話のロスカラ版です。
249如月:2012/01/04(水) 12:39:42.06 ID:fV9k1IAc
「どうして。どうして……なんだ」
スザクの目的はすでに果たされる目前だった。
ルルーシュの秘密を知り、ゼロを捕らえスザクの復讐は速やかに叶えられるのだと思っていた。
ゼロがルルーシュであることを知れば、カレンはゼロの元を離れるだろうと、彼も理解を示してくれるはずだとそう思っていた。
ルルーシュの恐るべき力を知れば、スザクに従うはずだと思っていた。
だが、現実はスザクの目論みとは違った。
ゼロを捕らえ押さえるスザクの前に立ちはだかる人がいる。
彼は、戸惑うカレンを他所に確かな足取りでスザクに向かってくる。
彼はスザクの願いを阻もうとする。
「どうしてなんだ! ライ!」
彼はスザクの怒号も気にせずに、いつものように淡々と告げる。
「スザク。ゼロを、ルルーシュを……返してもらう」

吹きすさぶ風に紛れて、血潮の臭いが流れてくる。
その臭いがやけに鼻について、ライは目覚めた。
「なんだ……これは?」
目覚めとともに見せられたのは凄惨な光景。
人が折り重なるように死んでいる。
人々の死体は地面を血で朱に染め、大気に鉄の臭いを紛らわせて、今も誰かが死に瀕しているかのような錯覚を思わせる。
「なにがあったんだ」
ライは考える。自分が目覚めるまでに何が起こったのかを。
「……!?」
思案を繰り返している内に思い出した。
ライは救えなかったのだ。
ユーフェミアを悲しき運命の呪縛から。
大勢の日本人を恐怖の殺戮から。
ギアスの危険性を誰よりも知っていたはずなのに、それなのに救えなかったのだ。
ライは再び惨劇を垣間見ることとなってしまった。
「ああああああああああっ!!」
かつての感情が蘇ってライは慟哭を放つ。
それとともに押し寄せる堪らないほどの後悔。
また、繰り返してしまった。
「くう……くっ……」
けれど、激しい感情の波に押し流されないライの冷静な部分が再び思案を始める。
ルルーシュはどうなってしまったのだ。
「……助けなければ」
ギアスを暴走させてしまったルルーシュを救わなければならない。
かつての自分と同じような目に合わせる訳にはいかない。
「……行こう」
誰に語りかけるのでもなしに、ライは一人呟いた。
250如月:2012/01/04(水) 12:41:49.18 ID:fV9k1IAc
幸いにも、ライはルルーシュの所在の手がかりを掴むことができた。
ルルーシュ━━ゼロは、戦闘中に突然離脱してどこかへ消えてしまった。
だが、ライはゼロを追いかけるカレンを見つけ、KMFを扱いその後を追跡した。
辿りついたのは神根島という場所だった。
先に着いていたのであろうカレンの愛機が着陸している。
ライもそれに倣って着陸し、島の中へ踏み込んでいく。
「スザク!!」
「ルルーシュ!!」
そこで見たのは、銃を構えて互いの名前を呼び合いながら対峙するルルーシュとスザクの姿だった。

対峙した二人の勝負はあっさりと決まってしまった。
ライが間に入る間もなく、ルルーシュはスザクに押さえ込まれ、捕らえられた。
ようやくライは、二人とは離れたところにいるカレンを見つけるが、彼女はただひたすらに困惑している様子でスザクを止めることはできないだろう。
「……ライっ」
そこでカレンがライに気がついた。
同じようにスザクとルルーシュもライの存在に気がついたようだ。
「ライ……」
再びカレンがライを呼ぶ。
カレンの虚ろな目は、さ迷った末にライに答えを求めているようにも見える。
「カレン」
そんなカレンにライは何を言えばいいのだろうか。
ライの唇が言葉を紡ぎだすべきかどうかを推し量って震える。
だが、それでも何か言おうとしたその瞬間、別の声によってライの言葉は妨げられた。
「来たんだね、ライ」
スザクがライに言葉を言い放った。
251如月:2012/01/04(水) 12:42:47.19 ID:fV9k1IAc
「君に話したいことがあるんだ」
スザクは焦れるように口早く言葉を並べようとする。
「君も知れば思い直すはずだ。ルルーシュは、彼は━━」
「知っている」
「……え?」
スザクの言葉を切るように、ライは淡々と、しかし明確に告げる。
「知っているよ。ルルーシュがゼロだということは。いや、知っていたという方が正しいのかも知れない。僕は以前からそのことを知っていたのだから」
ライの言葉にカレンとスザクが驚愕で表情を歪める。
唯一取り乱していないのは、ライと捕らえられているルルーシュだけだ。
「ライ、あなた……」
「君は何を言っているんだ」
カレンとスザクがライに問いかける。
だが、ライよりも早くルルーシュが答える。
「ライの言うとおりだ。ライには以前から話していた。俺の正体を」
ルルーシュに肯定されて、カレンはさらに混迷に追い込まれる。
スザクは違って、よりいっそうの焦燥感ととも今度はルルーシュに向かって話す。
「でも、あのことは! あの力のことは!」
「ギアスについてもライには話してある。俺はライには必要なことは全て話した」
ルルーシュは自身を押さえつけているスザクを睨みつけながら告げる。
「ライ……本当なのか?」

「ああ」
ルルーシュの言葉にライが頷く様子を見て、カレンは言葉を失い、スザクは怒りに狂ったように反応した。
「わからない。どうしてなんだ! 全てを知っていたならわかっていたはずだろう。ルルーシュが間違っていることを!」
「僕にだってわかっているさ。ルルーシュは間違った。力の使い方を誤り、たくさんの人を傷つけた」
「なら、なぜ助けようとする!?」
スザクの問いは、もはや純粋な疑問となっている。ただただライの考えがわからないのだ。
「なぜ、か。それは僕にもわからない。その答えは、あるいは僕がルルーシュと同じだからなのかもしれない」
「え……?」
ライの言葉に反応したのはカレンだった。
先ほどまで呆然としていた彼女が、今はその言葉に興味を寄せられるようにライを見つめる。
「それって……どういうこと?」
「……」
そのとき今まで淡々と答えていたライが初めて沈黙した。
瞳はさ迷い、カレンの顔を直視できない。
「僕は……」
だが、意を決したようにライはカレンを、そしてスザクを見つめた。
迷いながらも言葉を吐き出そうとしている。
「ライ、お前……」
ルルーシュはライが漏らそうとしている言葉を止めるべきか逡巡する。
しかし、ルルーシュが制止を決断する前に、ライは口を開いた。
「僕も同じなんだ。僕も……ギアスを使える」

「うそ、でしょう?」
カレンは自らが発した言葉が真実であることを願いながらライを見る。
信じていたゼロに裏切られ、その上、ライまでもがカレンを欺いていたとしたら耐えられない。
「嘘じゃない、同じなんだ。僕はルルーシュと同じようにギアスを使って他者を意のままに操ることができる。そして……」
ライは言葉を詰まらせる。その表情にははっきりと恐怖が浮んでいた。
ライにとって、自身の過去を告げることはそのくらいの苦痛を伴うものであった。
だが、伝えなければならない。逃げることは許されないのだから。
「僕は、かつてギアスを使って大勢の人々を死に至らしめた。僕が無理やり従わせて、殺したんだ」
252如月:2012/01/04(水) 12:44:36.60 ID:fV9k1IAc
ライの言葉を聞いて、カレンやスザクのみならず、今まで平静を保っていたルルーシュも驚嘆した。
知らなかったライの過去には、今のルルーシュに恐ろしいほどに重なるところがある。
そして、ライが自らの過去を語ることが意味するところは。
「ライ、記憶が戻ったのか?」
「ああ、そうだ」
ライは出会ったときからずっと願っていた記憶を取り戻した。
だというのに、ライはルルーシュに生返事を返すことしかできない。
それぐらいに、ライの過去は残酷なものだった。
素直に戻った記憶を喜ぶことなどできるはずがなかった。
「そうか……記憶が……」
そんなライの様子にルルーシュは短く言葉を吐き出すことしかできない。
カレンは呆然と助けを求めるような目で黙ったままのライを見つめることしかできない。
その場にいかんともし難い緊張感が走る。
誰もが何を話せばよいのかわからず、声を出せない。
「はは、ははははっ!」
だが、そんな空気を打ち破って笑い声が響いた。
スザクが笑っていた。

「そうか。そうなんだな、君は」
スザクは笑いをこらえながら話していた。だが、表情まではこらえ切れず、崩れたままだ。
「何が可笑しいんだ。スザク」
スザクの突然の哄笑に応じることができたのは、ライだけだった。
ライは無表情のまま、スザクの目を射る。
「君がなぜルルーシュを助けようとするのか、それがわかったんだ」
「なに?」
「君はルルーシュを哀れんでいるんだ。同じような境遇を持つルルーシュを自分に重ねているだけなんだ」
「……」
スザクに言葉を返さず、ライは黙考する。
ライは確かにルルーシュの境遇を自分と重ねているのだろう。
では、それが助ける理由なのだろうか?
助けたいとなぜ思ったのだろう
どうして……
「それは、違う」
数瞬の沈黙を糧にライは答えを導きだした。
そして、スザクの言葉をはっきりと否定する。
「僕はルルーシュを哀れんだりはしない。僕が助けようと思ったのはそんな気持ちからじゃない」
「違うって言うのか?」
スザクは高笑いを止めて、真顔でライに問いかける。
「全てが違っているとは言わない。確かに僕は似た境遇をルルーシュに重ねている。そのことに何も思わないわけじゃない」
ライははっきりとスザクに告げる。
「でも、それだけじゃないんだ。そんなことだけじゃないんだ」
「だったら、なんだって言うんだ!」
ライの意思は。
「友達だからだ」
253如月:2012/01/04(水) 12:45:25.99 ID:fV9k1IAc
「僕は、友達だからルルーシュを救いたかっただけなんだ。ただ、それだけだ」
ライは話し続ける。ライの放った言葉が、スザクの逆鱗に触れたことにも気付かず。
「この気持ちは、何も変わらない。僕がルルーシュを支えたいと思うのも。スザクとともに過ごしたい。と願うのも。カレンを守りたいと意識することも。全部同じなんだ。だ、から……」
そのとき、不意にライの語調が弱まった。
それと同時にライが膝を崩して地面に倒れこむ。
「ライっ!!」
放心状態だったカレンがライの異変にすぐさま駆け寄る。
倒れたライを支えるカレンの手に粘着質の生暖かいものだついた。
「どういうことよ、これ」
カレンはライの青ざめた表情を見てもすぐには何が起きているのかわからなかった。
ただ、黒の制服から滲んで、ライのわき腹から鮮血が溢れていることを、ユーフェミアに傷つけられた傷跡が深くなっていく様を視覚情報として捉えることしかできなかった。
「どうしたんだ、ライ!」
ルルーシュも突然倒れたライの様子に気が動転していた。
「ライ! ライ! カレン、いったい何が……ぐぅっ!?」
ライの名を叫ぶルルーシュをスザクが力ずくで押さえつける。
「君は黙っているんだ、ルルーシュ」
スザクの顔には、さっきまでの激情は見えなくなっていた。
今のスザクは、ただ冷淡にその場にいる三人を見つめる。
「君も動くんじゃない、ライ」
スザクは手に持っていた銃を倒れ伏したライに向ける。
「なにするのよ、スザク!」
カレンはライを庇うように、ライの身体を抱きとめる。
だが、スザクは意に介さない様子でトリガーに手をかける。
「どうやら傷を負っているようだね。けれど、そのくらいならしばらくは持つだろう。そのままおとなしくしているんだ」
ただ、冷たく言い放つ。
「もし動けば、カレンを殺す」
「っ!?」
スザクは言葉とともに照準をカレンへと動かす。だが、
「……わか……った」
ライはなんとか声を絞り出してスザクに返答する。スザクは返事に満足したのか、銃を収めた。
「ライ! ライ!」
時間の経過とともに傷ついていくライにカレンは必死で呼びかける。
「カレ、ン。……君を騙して……すまない」
ライはカレンにしか聞こえないほどの小さな声で話す。
カレンはライの言葉にただ首を振りながら応える。
「で、も……君が大切だった。守り、たかった。……嫌われたくなかった」
「いいの」
カレンは小さく囁いてライの言葉を聞く。
「君が、好きだった。……すま、ない」
「え……?」
「ライが命じる━━」
そのとき、ライのギアスが発動した。

「わかった。従うわ」
カレンは唐突にそう言って、ライを地面に横たえたまま島を立ち去った。
カレンの突然の行動に、無言で見守っていたルルーシュも。スザクも一瞬何が起きたのか理解できなかった。
だが、次第に謎は解けていく。
「ライ……」
「君は、まさか使ったのか!? ギアスを!」
ルルーシュの憐憫の声が、スザクの非難が聞こえる。
だが、ただ聞こえるだけだった。ライは、意識をもう保てない。
「……ゼロと戦闘隊長を捕えたんだ。カレンは見逃して構わない」
そんなスザクの声が聞こえた気がした。
だが、薄れゆくライの意識には靄がかかったようで何もわからなくなる。
(必ず……救うんだ。みんなを……)
確かな誓いを胸に、ライは意識を手放した。
254如月:2012/01/04(水) 12:47:08.29 ID:fV9k1IAc
勢いで一気に書いたので誤字脱字が多いかもしれません。
それでは、またの機会に作品が出来たら投稿します。
255創る名無しに見る名無し:2012/01/06(金) 09:40:22.05 ID:HxsPGimS
256創る名無しに見る名無し:2012/01/06(金) 09:41:03.73 ID:HxsPGimS
グッジョブ!

上のは失敗です申し訳ない。
257創る名無しに見る名無し:2012/01/10(火) 16:23:09.76 ID:HtUuYjhv
グッジョブです
面白い
258創る名無しに見る名無し:2012/03/01(木) 09:35:05.22 ID:To8S1OKN
保守
259創る名無しに見る名無し:2012/03/12(月) 13:00:17.23 ID:oaxnWxqH
ほしゅ
260創る名無しに見る名無し:2012/03/13(火) 13:43:07.81 ID:2IjKH1r7
保守
261創る名無しに見る名無し:2012/03/14(水) 01:24:46.84 ID:OviqPcY6
保守があると今更感があって、感想書きづらい(大ウソ)
262創る名無しに見る名無し:2012/03/16(金) 01:45:45.56 ID:m2ywSmQs
にじファンが崩壊してロスカラSSが行き場を失っているがここの存在を教えるべきなのだろうか
263創る名無しに見る名無し:2012/03/16(金) 18:07:25.04 ID:5kKx2Rto
>>262
何人か投稿してくれればスレが活性化するかもね
264創る名無しに見る名無し:2012/03/16(金) 21:24:20.46 ID:BxvU1NrG
教えるとしたら、どうやって教えるの?
具体的に
265創る名無しに見る名無し:2012/03/20(火) 03:31:31.35 ID:95KDcgNI
まとめサイトに告知……無理かぁ
266創る名無しに見る名無し:2012/03/20(火) 11:34:34.35 ID:Sj32c/P3
下手に動くと荒れたりする原因だしね。
どうしたものか。
267創る名無しに見る名無し:2012/03/21(水) 10:32:39.48 ID:U9+WPsjn
NOSはコミュニティサイトみたいなもんなのでローラー作戦すれば余裕
しかしこれはちょっと・・・ってのもあるが
LAST COLORSの人はNOSで再開してたけど戻って来るかな
268創る名無しに見る名無し:2012/03/31(土) 09:59:32.03 ID:2h4JPEps
モバゲーのギアスでイベント報酬に青月下がきて個人的には大喜びだが
ロスカラを知らないギアスファン的にはなんじゃこらだよなーと思ってたが
ここでも話題になってないとか・・・
さみしいな
269創る名無しに見る名無し:2012/03/31(土) 13:03:31.19 ID:Yb5Mux00
モバゲーじゃ仕方ないw
270創る名無しに見る名無し:2012/04/01(日) 00:26:22.87 ID:5IUd1a9m
モバゲーにギアスとかあったんだレベルの情報
271創る名無しに見る名無し:2012/04/08(日) 17:49:57.27 ID:vDrlUSRp
>>267
ラストカラーズの人、NOSに行ってたんだ。ラスカラ書いてんのかな?
あの作品、ほんと面白かったから続きが気になるぜ・・・・
272創る名無しに見る名無し:2012/04/08(日) 18:48:35.38 ID:PRArg4ap
著作権が云々とかで、ギアス系もNOSで削除対象になってなかった?
273創る名無しに見る名無し:2012/04/11(水) 06:50:41.16 ID:eVKsl3BW
にじファン/NOS 共に削除&投稿禁止になってるな
274羽崎:2012/04/13(金) 16:54:12.17 ID:gze6extd
にじファンが規制厳しくなってから、あっちが一気にさみしくなってきました…
またここが活発にならないかな
275創る名無しに見る名無し:2012/04/13(金) 18:23:04.19 ID:cJKbd5hg
こっちに代わりに投稿して欲しいもんだ
検索できなくなったから保存できなかったよ
276創る名無しに見る名無し:2012/04/16(月) 21:42:42.35 ID:2N3rRZMF
LAST COLORS 続きみたいよぉ
277創る名無しに見る名無し:2012/04/16(月) 23:53:08.23 ID:v9Kx2bko
にじファンでやってたのか知らなかった・・・スレ見たの1年ぶりってのもあるが
wikiには13のAパートまであるがどれくらいまでいってたんだろ知ってたら保存してたのに
またここで投稿してくれないかなぁ・・・あの作品続きを心待ちにしてたからな

278創る名無しに見る名無し:2012/04/17(火) 00:10:08.06 ID:ER4cDsog
にじファンでやってたLAST COLORSは、こっちで止まった話まで行かなかったはず。
自サイトで書くそうだけど、アドレスは分からない。(まだ、作成されていない?)
279創る名無しに見る名無し:2012/04/17(火) 08:51:21.68 ID:xWuakyQ2
他サイトのヲチならヲチ板でやれよ
280創る名無しに見る名無し:2012/04/17(火) 09:55:03.50 ID:DnKH/3gQ
自治厨ぽいのキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
281創る名無しに見る名無し:2012/04/17(火) 12:44:56.74 ID:wvEo45Ac
ヲチとか自治とかどうでもいいが
最近の流れは確かにウザい
282羽崎 ◆P8hw270mwc :2012/04/17(火) 16:40:24.11 ID:bg4A/Znd
空気読まずに初投下します!
タイトル【あらしのよるに。】
カップリングはライカレです。
283羽崎 ◆P8hw270mwc :2012/04/17(火) 16:42:19.11 ID:bg4A/Znd
ガラガラガラ…

ドドォーン!!

「キャアァ!」

悪天候で他の作業ができないため、格納庫で月下の調整をしていたら、入口のあたりからすごい悲鳴が聞こえた。
今の声は─カレン?

「カレンか?」

コクピットから顔を出すと、慌てた感じのカレンが、月下の足元に駆け寄ってくるところだった。

「カレン、どうした!?大丈夫か!?」

「ライ。大丈夫よ、なんでもないの。心配しないで?」

「だけど…」

慌ててコクピットから飛び降りると、走ってくるカレンを受け止める。カレンはあきらかにほっとしたような顔になった。
心配するなと言われても、そんなようすだとかえって気になる。僕には言えないようなことだろうか…?

「カレン、僕に言いづらいなら──『ゴロゴロゴロ…ピシャーン!』「キャアアァ!!」──カレン?」

僕の言葉の途中で大きな雷が落ちる音がして、悲鳴をあげたカレンが、力いっぱいしがみついてきた。
んん?これは、もしかして…?

「カレン?もしかして…雷が苦手なのか?」

「そんなわけないじゃな『ピシャーン!ドドォーン!』いヤアァァ!!」

「…やっぱり苦手なんじゃないか」

不本意なのか、カレンはキッと僕を睨んできたが…、

「そんな潤んだ目で睨まれても、迫力はないよ、カレン。可愛いだけだから」

「か、かわっ…!?」

僕にしがみついたままのカレンの顔が一気に真っ赤になる。

「へへへ変なこと言わないでよ!」

「変なことって?」

本気でわからなくて聞き返したら、カレンは一瞬言葉につまったようだった。

「だ、だから、その……、か、可愛いとかそういうことよ!」
284羽崎 ◆P8hw270mwc :2012/04/17(火) 16:46:58.73 ID:bg4A/Znd

「?カレンが可愛いのは本当のことだろう?」

「だ…っ、だから『ズドーン!!』きゃああ!」

雷の音と同時に、ふたたび僕にしがみつくカレン。…ああ、困ったな…。

「……なんで笑ってるのよライ…」

胸もとのカレンの顔が不機嫌になって、低い声でそう言ってくる。
だけど…これは顔がゆるんでも僕は悪くないと思う。

「いや…。僕の恋人がすごく可愛いから、幸せだなあって思って」

「!?」

もともと真っ赤だったカレンが、さらに耳や首まで赤くなった。

「ら、ライの…、バカあァ!!」

ばっちーん!

…なぜか、僕はカレンにひっぱたかれた。
285羽崎 ◆P8hw270mwc :2012/04/17(火) 16:50:22.95 ID:bg4A/Znd
以上、投下完了です。
ありがとうございました
286創る名無しに見る名無し:2012/04/17(火) 22:47:33.21 ID:T3gt/DBr
乙です
287創る名無しに見る名無し:2012/04/17(火) 23:43:16.98 ID:NK9DrE45
おつおつ
楽しませてもらった
288創る名無しに見る名無し:2012/04/18(水) 14:12:24.22 ID:/vOAb3Kz
乙です
ライカレ楽しませてもらいました
289創る名無しに見る名無し:2012/04/21(土) 23:51:07.11 ID:jPglPXEY
おっ、久しぶりの投下か。
お疲れ様でしたー。
290羽崎 ◆P8hw270mwc :2012/04/22(日) 22:23:55.83 ID:5LpNai8A
あ、反応がある…!
う、嬉しいです。反応してくださった方たちありがとう(^-^)/
291創る名無しに見る名無し:2012/04/26(木) 09:43:47.95 ID:BHVW9BIM
292創る名無しに見る名無し:2012/05/02(水) 21:05:12.19 ID:Y+Q7s3an
>>290

乙ー。

だけどsageてね。
293創る名無しに見る名無し:2012/05/19(土) 11:15:46.12 ID:vUo/Pm8F
投稿乙ですた
294創る名無しに見る名無し:2012/05/24(木) 15:47:34.80 ID:aZu/spE/
>>293
だからsageようぜ。
とりあえず投下乙
295創る名無しに見る名無し:2012/05/25(金) 06:03:23.69 ID:DQTMkl4r
テンプレにsage進行とはあるが
どこもただの意味なしsageだからな
こだわる必要ないと思うぞ
296創る名無しに見る名無し:2012/05/28(月) 22:14:57.43 ID:qZDvbLI6
自分の中のギアス熱が再燃してきたが
結局ライカレに行き着いてしまったので、超乙でした!!
結構一般のロスカラ関連ブログとかも消えてたね…
297創る名無しに見る名無し:2012/05/30(水) 11:51:21.24 ID:dTa2Pqy3
地震の二時間前から更新止まってるブログとかな・・・
298創る名無しに見る名無し:2012/06/30(土) 09:02:39.27 ID:JCXstqwY
保守
299創る名無しに見る名無し:2012/07/05(木) 01:25:04.48 ID:XU628wG8
age保守
300創る名無しに見る名無し:2012/07/14(土) 11:40:34.70 ID:fm15qD4U
保守
301創る名無しに見る名無し:2012/07/21(土) 11:59:52.11 ID:WY73Q6le
保守
302創る名無しに見る名無し:2012/07/21(土) 22:05:56.26 ID:E+KvhKxp
昔々SS投稿しても感想無いと読み逃げされた感を覚える、と書き込んだらそれは傲慢だ!おかしい!とか騒いで、粘着するカスに付きまとわれてロスカラSS投下する気無くなった。
愚痴すらも否定しようとするような屑がいるんじゃあちょっとな。
303創る名無しに見る名無し:2012/07/21(土) 22:20:37.57 ID:8wSQ/L6R
経緯は知らないが、2ちゃんのスレに感想つかないようなSSを自己満足で投下しといて読み逃げ云々喚けば
そりゃ基地外扱いされると思うよ
読み手をカスだのクズ扱いするゴミなら余計にね
ぶっちゃけそういう人間の書くSSだから感想がつかないんだろうなと予想は出来るけどw

まあ愚痴りたいなら専スレがあったはずだから、そこで同意を求めればいいんじゃないか
304創る名無しに見る名無し:2012/07/22(日) 01:02:21.62 ID:ac9ckQdg
感想が無いのが感想 って良く聞いたな
>>302が 誰か批評して下さい って言えばレスついたんじゃないか?
305創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 05:54:02.97 ID:QhVKrAbb
改行もまともにできない奴のSSにはそりゃ感想つかないだろうな
感想ほしいなら読み手の事も考えましょう
306創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 07:35:37.21 ID:BDMXkiRn
それはそれで傲慢な意見だな
307創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 07:43:36.26 ID:dfDcNtaH
別に読み手のことは考えなくてもいいし、そんなものはお互い様だしな
単純に感想書きたくなるSSとそうじゃないSSはあるってだけのこと
書いて欲しいと望むならスレ荒らすよりどうしたら感想貰えるか考えて実践する方がよほど現実的だな
308創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 10:14:46.54 ID:tkOtKjl/
いやプロじゃなくても物書きだの絵師だののモドキでも
普通は頭の隅に見る人間のこと考えてモノ作るのは当たり前だけどね
じゃなきゃ本当にウェブ上に投下なんてしないで
家でチラシの裏に書いていればいい

匿名だからってWebに晒すってことは
一生この世のどっかには自分の作品が残るんだぜ?
オナニーにしたくないだろ。普通は

あと個人でHPやブログやってる厨房とかも
たまに「読み逃げしないでください」とか書いてるヤツいるけど
Webに晒しといてほんとバカかと思う
内容がどうでも読んだら感想書かなきゃいけないなんてマナー存在しないから。
不特定多数に見られるのが嫌なら特定の人間だけ見れるようにすればいいだけ。
面白ければ反応もあってファンがつくだけだし
309創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 12:29:20.89 ID:uHQQww6j
とりあえず読み逃げって単語に失笑したので礼を失しない為にもググった

>読む、読まない、また、コメントをする、しないは個人のまったく自由であり、
>そもそも不特定多数の人に読んで欲しくない文章を不特定多数の人が閲覧出来るように公開していること自体が誤りである。

感想がつかないのを住人のせいにしてゴネるくらいならチラシの裏にでも書いてろってさ
310創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 13:35:26.01 ID:b2vY3PSG
>>307
いや感想が欲しいなら読み手のことを考えるってのは普通だ
いらないならいいけど
311創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 20:34:37.72 ID:rrxYkv51
荒れてるけどまだこんなに人がいたのかというちょっとうれしい気分になった
312創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 21:52:24.25 ID:BDMXkiRn
一方的に叩くんじゃなくて、言い方というものがあるだろう
どっちも傲慢さでは同じ見える
313創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 22:09:03.62 ID:dfDcNtaH
叩かれるような発言をして荒らそうとするからだろう
諌める言葉を傲慢だと煽るならそれは全く中立の立場でも何でもないぞ
中立でいたいならそもそもここで愚痴るのがスレチだと言うべきだったな
314創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 22:13:54.09 ID:BDMXkiRn
諌めてない諌めてない
315創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 22:27:38.55 ID:+iLyIZoo
>>302
クレクレされてるわけでもないのに
唐突に何言ってんのこの人
316創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 22:36:44.52 ID:uHQQww6j
普通にID:E+KvhKxp=ID:BDMXkiRnだと思って眺めてたわ

つか読み逃げとか言ってる奴は当然スレに投下された他の書き手の作品には全て感想書いてるんだろうなー
まあそういうこと言い出す高尚な書き手様()に限って変にプライドだけはあるから
絶対に他者の作品には感想落としてないんだろうが
317創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 23:41:12.13 ID:BDMXkiRn
自分と違う意見は一人に見える病だな。議論系のスレとかでよく見る。
読み逃げとか意味が分からないが
それをいちいち叩いてないで、優しく教育するなりスルーするなりしようぜ。
318創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 23:44:55.18 ID:hfqrVS7T
>>315
保守とは
板内に立てる事のできるスレ数に限りがある為、使われていないスレから落とされていくので
使っている様に見せ、落とされないようにする行為。

創作発表板では、スレ数に余裕があるので保守の必要はない。
では何故、定期的に保守するのか?
保守によって age、 書き手にスレの存在を知らせ、「このスレの事を忘れないで…… 誰か作品を投下して」
と、いうメッセージをこめているんだよ。

それに対して>>302は、「もう、いくら保守されても書かないよ」と答えた。

と、俺は解釈した。
319創る名無しに見る名無し:2012/07/23(月) 23:47:49.81 ID:dfDcNtaH
一人に見えるも何も擁護してるのは一人しかいない時点で
320創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 00:58:23.37 ID:eDRrBKuG
>>318
それを>>302は自分へのメッセージだと受けとったと
自意識過剰じゃね
321創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 01:06:57.78 ID:H8XmVRiq
>>319
擁護してる奴は一人も居ない件について
322創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 02:43:11.74 ID:6bY3MrSO
もうお前も諦めろよ
323創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 12:22:05.60 ID:e0INYduF
アキト公開されたらここもまた盛り上がるのかなぁ……?
324創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 12:23:22.56 ID:o/VbTmhZ
>>312
傲慢って言ってるのは同じ人か?
流石に無理があるぞその発言
325創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 20:56:38.80 ID:H8XmVRiq
要はマッタリしろと言いたかっただけなんだが
変な勘ぐりする奴が出わ逆に荒れたな。正直スマンカッタ
326創る名無しに見る名無し:2012/07/24(火) 21:34:56.05 ID:gd+QM6q6
>>324
ID見る限り全部同一人物だな
荒らしたいんだろう
327創る名無しに見る名無し:2012/07/25(水) 11:57:58.43 ID:Xs+7Spb7
>>318
すごく同意
なのでage保守
328創る名無しに見る名無し:2012/08/01(水) 23:20:18.07 ID:wdFryWXw
保守
329創る名無しに見る名無し:2012/08/04(土) 00:26:08.47 ID:5lApOwp2
保守
330創る名無しに見る名無し:2012/08/06(月) 20:59:59.55 ID:4Ve654qL
保守
331創る名無しに見る名無し:2012/08/08(水) 19:26:32.17 ID:Pry4CBhB
みんな、生きてるか?
332創る名無しに見る名無し:2012/08/09(木) 08:11:25.88 ID:eI+hLIG8
ああ。ロスカラ2が出るまでは死ねん
333創る名無しに見る名無し:2012/08/09(木) 10:07:09.85 ID:Nt9CRMu6
     _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
      |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
       r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
      〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
      ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ
        ____                ____                ____
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   /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   /::::::⌒(__人__)⌒:::: \   /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
, -‐ (_)    |r┬-|     |, -‐ (_)    |r┬-|     |, -‐ (_).    |r┬-|     |
l_j_j_j と)   | |  |     / l_j_j_j と)    | |  |     / l_j_j_j と)   | |  |     /

初版405万部!!売上げNO.1のワンピースこそ史上最高!!他作品は負け犬のゴミ。
お前らカスのネガキャンなんて関係ねーんだよw
わかったか?バ〜カwww
334創る名無しに見る名無し:2012/08/10(金) 16:27:39.13 ID:FcSBh5FQ
夏だねぇ〜
335創る名無しに見る名無し:2012/08/14(火) 14:50:39.82 ID:WPrG7BxB
来ないね。・・・・・・自分で書くか
336創る名無しに見る名無し:2012/08/14(火) 19:46:33.89 ID:iULP9Cbz
wktk
337創る名無しに見る名無し:2012/08/21(火) 19:29:37.62 ID:C4SOFoKB
保守
338創る名無しに見る名無し:2012/08/29(水) 00:08:24.69 ID:+ZR28tTc
age
339創る名無しに見る名無し:2012/08/31(金) 20:18:02.42 ID:QaAbZcNV
ブルームーンage
340創る名無しに見る名無し:2012/09/08(土) 19:58:12.95 ID:1wRPd2Pb
ガンダムage
341創る名無しに見る名無し:2012/09/13(木) 23:58:07.80 ID:fddctAtn
保守
342創る名無しに見る名無し:2012/09/14(金) 00:49:53.80 ID:KE0hJact
>>341
ageない保守に、意味があるか?
343創る名無しに見る名無し:2012/09/17(月) 10:30:06.72 ID:qGiAhhBj
age
344創る名無しに見る名無し:2012/09/18(火) 03:57:57.09 ID:0hAspaRy
保守
345創る名無しに見る名無し:2012/09/19(水) 14:57:51.73 ID:tK+21xjh
前々から思っちゃいたんだが
どこへ行ってもブリタニア軍人編からの派生でユフィ虐殺阻止失敗→ブラックリべリオン→
ライとスザクが揃ってナイトオブラウンズになる→ライとスザクとルルーシュでラグナレクの
接続阻止→ルルーシュ皇帝誕生ライとスザクはナイトオブゼロになる→
そのままゼロレクイエム無しでライルルーシュスザクが三人で世界を支えていくという
王道パターンのSSってあってもいいものなのにどこにもないんだよね。
なんで作れないのかな?一期と二期の間のスザクの動向がいまいちぱっとしないから?
346創る名無しに見る名無し:2012/09/19(水) 17:22:02.01 ID:Mr8CVTel
 _____
   |    |
   」    | _
 「凵|〈\/〉「凵|
 └―┤ 〉〈 ├―┘
 [ニニニニニニニニ]
   |● o ●|
    \(_人_)/
    /l ̄ ̄l\   売上げNO.1のワンピースこそ至高。だからお前らグズ作品ファンは負け組なんだぞ!!コノヤロ
    W[ニΠニ]W
     凵 凵
347創る名無しに見る名無し:2012/09/20(木) 11:44:13.06 ID:B2x0WxTo
>>346
ここや第二次スパロボZ再世編本スレは本編嫌いな人が来るところだから
そういうことはこっちの日本語の分からない朝鮮アニメが大好きな
気違い共が巣くうスレに書いてね。
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1347068955/401-500
348創る名無しに見る名無し:2012/10/05(金) 17:52:46.71 ID:9WB+9wSW
>>345
ユフィ虐殺阻止失敗→運命を変えられるライなら不可能は…作者の筆力に不可能がw
ルルーシュ皇帝誕生→スザクはそれで生きていくのを許すの?
みたいな話でシナリオの整合性が難しい予感
さすがのライでも無理はあると思うのよ

新作が来なければ自分で書くしか無いのか…
349創る名無しに見る名無し:2012/10/20(土) 20:39:03.40 ID:2E5mqIEc
ライがmobageの方に微妙に出てくる。
バンナムが関わってるからロスカラ絵使いまわしだってわかってたけど
ライまで出してくるとは思わなかった
望み薄だが本当にロスカラR2出ないかなぁ
350創る名無しに見る名無し:2012/10/20(土) 20:49:41.18 ID:N2CRGtYB
ロスカラそんなに売れなかったんかね・・・
351創る名無しに見る名無し:2012/10/29(月) 19:25:42.28 ID:RWmlA90t
>>350
PS2版とPSP版合わせて10万弱ぐらい。
メガヒットクラスのソフトと比べれば大したことないけど、十分ヒットしてる方だよ。
続編出してもおかしくないのに出ないのは、ヒット云々より発売時期を逸したことだろうな。
352創る名無しに見る名無し:2012/10/30(火) 02:01:15.92 ID:TuGj1i7o
あれ14万位売れてなかった?
キャラゲーとしてはスマッシュヒットだと思う
353創る名無しに見る名無し:2012/11/03(土) 22:45:19.60 ID:ZZJxCfYJ
良ゲーでユーザーの反応も良かったんだから
今からでも発表して売り出せばそこそこの売り上げになりそうだけどなぁ
アニメの方の新作でマリーカ達の新たな設定が出てきたから無理かなぁ
354創る名無しに見る名無し:2012/11/18(日) 19:25:01.06 ID:/013PTmv
ベスト版が出た時に発表なかったからなぁ
続編がでないと思うと悲しい
355創る名無しに見る名無し:2012/11/18(日) 23:34:41.37 ID:ebh1Ikv2
制作側にとってノネットさんとは一体なんだったのか・・・
356創る名無しに見る名無し:2012/11/19(月) 16:49:52.49 ID:cHf9kQfH
>>354
でも、出なくて良いのかもしれない
アニメがあんな無様な展開になってしまったことを踏まえると
ロスカラR2が出たところで、果たしてライやロスカラのシナリオがどれだけ正気を保てるやら
シオリオ崩壊やキャラ人格レイプをされるくらいなら、出なくて良い
357創る名無しに見る名無し:2012/11/24(土) 13:34:14.45 ID:mIX4yQuQ
>>356
それを言っちゃあ、おしめえよ。
結局のところ、こういうゲームが出るにはコードギアス本体の人気が上がらんことには……
アキトで盛り返すかと思ったけど、出るのが2,3年遅すぎた。
358創る名無しに見る名無し:2012/11/24(土) 18:11:09.83 ID:Xg5sOUrk
>>357
俺もそう思うわ
でも、アギトで盛り返したらアギトのゲームが出る気がする
359創る名無しに見る名無し:2012/11/28(水) 13:01:51.37 ID:5IltXcG7
>>358
仮面ライダーじゃないんだから、アギトじゃなくてアキトな
360創る名無しに見る名無し:2012/12/11(火) 22:07:13.83 ID:jw2aYGUe
ほっしゅ
361創る名無しに見る名無し:2012/12/12(水) 14:51:50.19 ID:7hLPneI/
書いてみたいとは思うが、ここに上げるルールとか知らないし
完結できるか不安だから見てるだけって感じだ。
362サイクロン:2012/12/12(水) 22:45:03.51 ID:P11xisMF
永久の旅

「ギアスの力は王の力。王の力は人を孤独にする」
 揺れる馬車の荷台に寝転び空を仰ぐ少女は、此処に居ない誰かへ話し掛けるかのように呟く。
 そして自身の言葉に、いいやと否定の笑みを溢した。
「少しだけ違っていたか……」
 少女はとても嬉しそうに、空へ優しく語り掛ける。
「なぁ、ルルーシュ」
 その声に、言葉に答える者は、既にこの世には存在しない。
 だからこれは、ただの独り言。彼ならばこう答えるだろう、そう思える答えもあるが、独り言だ。
 彼女は可笑しくなって、笑顔を浮かべたまま、馬車に揺られる。
「何処まで行くつもりだ?」
 ふと、馬車を操る御者から少女へ声が掛かる。まだ若々しさを保つ声に、少女は悪戯っぽく笑った。
「もう少しくらい感傷に浸らせてくれてもいいんじゃないか?」
「それは済まない。だが、せめて向かっている場所くらい……」
「行く宛など無いぞ」
「……分かった」
 御者は少女に呆れ半分の苦笑を返しながら、被った麦わらを片手で押し上げる。
 ずれた麦わらから、銀糸の束が零れ落ちる。陽光に目を細めた、彼の眼もまた空のように青く。
「なあ、ライ」
「何だ、C.C.」
「この世界は、きっと優しくなる」
「ああ、そうだな」
「私はそれを見届ける。不死身の私にこそ、その役目は相応しい」
 青年、ライは返事を躊躇った。彼女の言葉が、自らに枷を施しているような気がして。
 それを察知したC.C.はにやと口角を吊り上げ笑う。
「安心しろ。残念ながら私はお前達のおかげで人の温もりというものを思い出した。
私は寂しがり屋でな。お前にも付き合ってもらうぞ。一生な」
「なるほど、一生ね」
 ライは左手の甲へ視線を落とす。そこに浮かび上がった、赤い鳥のような紋様。
 コード保持者の証。
「消え行く筈が、命をも蝕む僕のギアスに反応して僕に移った。V.V.や皇帝の持っていたコード、か」
 今でも信じられなかった。目が覚めたら不老不死になっていたのだから。
 世界が変わろうとしている。その変化の為に起きたすべてを聞かされたライは、涙した。
 その場に立つことができなかった自分への悔しさとか、友の死への悲しみで。
 だから、せめて。
「君達の創った世界は、僕達が見届けるよ。ずっと」
 その声に、言葉に答える者は、やはりこの世には存在しない。
 そしてこれも、ただの独り言。独り言だ。
「さて、まずはE.U.に行こうか」
「何の目的で……そうか、イタリア州に行きたいんだな」
「その通りだ。何せピザの本場だぞ? ここ暫く質素な暮らしだったのだ。ピザが食べたい」「はいはい」
 馬車は揺れる。少女は空を仰ぎ、限り無い未来を思って笑った。
 御者は麦わらを被り直し、E.U.へ向けて馬を走らせる。その顔には笑み。
 それが永遠の旅の始まり。
363創る名無しに見る名無し:2012/12/13(木) 15:52:57.12 ID:FVTtvU6U
(・∀・)イイ!!ね
>自分への悔しさとか、友の死への悲しみで。
の「とか」以外は気にならずすんなり読めました。
364創る名無しに見る名無し:2012/12/14(金) 20:45:59.23 ID:gT0MZHNl
>>362
乙です
物悲しい部分もありながら最後はコミカルに終わって良い雰囲気ですね。
言葉のチョイスも( ゚Д゚)ウマー

久しぶりの投下だけど専ブラにタブ残してチェックしてて良かった
365創る名無しに見る名無し:2012/12/16(日) 21:18:35.24 ID:zi4C7TJ5
乙です!ライとC.C.の会話いいですね。
366創る名無しに見る名無し:2012/12/17(月) 15:13:49.24 ID:/1YEkR44
しみじみしていいな
367創る名無しに見る名無し:2012/12/17(月) 17:22:19.23 ID:ZG+sA6oA
ルルーシュ死亡派の俺としては嬉しいSSだわ
368サイクロン:2012/12/17(月) 22:15:49.35 ID:ag3hJoHQ
感想いっぱいで嬉しい!
ありがとうございます。

放送終了後に麦わらのルルーシュ画像があったのを思い出しながら書きました(笑)
369創る名無しに見る名無し:2012/12/27(木) 17:54:51.61 ID:Z1FCYjJi
ノネットさんの身長がどこ探しても見つからないんだけど
誰か知ってる人いませんか?

ライの身長とどれくらい違うのか知りたいのに検索スキル低の自分では……。
370創る名無しに見る名無し:2012/12/30(日) 17:28:49.69 ID:HpH6cAOm
>>369
画像みて推測するくらいかなぁ……。とりあえずスザライよりも頭一つくらいは大きくない?
371創る名無しに見る名無し:2012/12/30(日) 17:37:04.64 ID:pm8BYEYm
公式設定は無いな
スザクが176でライもほぼ同じくらい
その二人より頭一つ大きいとすると…ブーツの分考えても180は越えてそうだな
372創る名無しに見る名無し:2012/12/30(日) 23:31:28.95 ID:BvWMcdf1
ありがとうございます。

となるとライを少し成長させるかなぁ。
っていうかギアスはキャラの身長が高過ぎて……。
373創る名無しに見る名無し:2013/01/03(木) 12:27:04.43 ID:hOaNM4v5
スザクはまだいいとしても、主たる登場人物が欧米系が多くて、それにあわせて巨大化させてるんじゃない? 女性はまだいいとして
374創る名無しに見る名無し:2013/01/03(木) 16:32:17.51 ID:ggHtx4MT
アーニャでも168pだっけ?
375創る名無しに見る名無し:2013/01/03(木) 18:13:56.76 ID:/3RcuEw9
アーニャ背高いなw
アーニャでそれならジノはどんだけあるんだ・・・
376創る名無しに見る名無し:2013/01/03(木) 19:43:22.89 ID:cAWJCIEu
アーニャとスザクで10cm弱しか違わないことに驚愕
一緒にいるシーン多いけど20cmは違うように見えてた
377創る名無しに見る名無し:2013/01/05(土) 17:06:02.64 ID:P83k9mMf
オマイラの健気さに全俺が泣いた。

ここのスレの思いがロスカラR2制作決定!のニュースに繋がればいいのに
378創る名無しに見る名無し:2013/01/05(土) 18:59:07.71 ID:erxw60ZB
は?
379創る名無しに見る名無し:2013/01/17(木) 19:00:21.03 ID:HvnZWdcO
うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ
380羽崎0204:2013/02/08(金) 11:45:48.00 ID:b9hYVpGl
あ、まだあった……。
ロスカラ2に関しては、……ときどき宝くじを買って、「一等が当たったらその当選金を製作資金として提供して、仕事として依頼しちゃえばいーよねー」と思ってる程度には待ってます〜
381創る名無しに見る名無し:2013/02/08(金) 11:54:59.21 ID:QRBzfj4n
ロスカラR2制作決定してくれええ
382創る名無しに見る名無し:2013/02/09(土) 03:20:29.51 ID:O8JATMAS
今作ったらEUが舞台に成りそう
383創る名無しに見る名無し:2013/02/09(土) 10:07:57.50 ID:dFQs8iEy
前ここにあったSSで、ディートハルトルートでライが世界各地まわるってやつがあって(SSだとライの故郷に行ってたかな
その設定でアキトにライを参戦させたSS来ないかなとか思ってる
384創る名無しに見る名無し:2013/02/14(木) 20:16:03.18 ID:/JRG4DSe
でもアキトは始まったばっかで、キャラの背景とか不明瞭すぎてまだ書きづらいと思う。
385創る名無しに見る名無し:2013/03/21(木) 22:43:24.07 ID:uiIonDv7
ライとカレンはシンジュク事変で出会ってたら劇的で良かった気がする
386創る名無しに見る名無し:2013/03/21(木) 23:15:50.11 ID:HMQJ4m25
「R2出して」「R2出して」ロスカラR2を求める人は何を求めているんだろう?
オリ主がR2シナリオを追体験しながらアニメキャラと絡めれば良いのかな?

それとも、主人公は「ライ」で、「R2のシナリオを改変して欲しい」からロスカラR2を求めているのかな?
自分は後者。やっぱりこれを望んでしまうのって
ロスカラではライという主人公のおかげで行政特区成立という原作改変を成したからなんだろうな
だから「ロスカラの続編ならシナリオ改変してくれる」という期待が、意識にせよ無意識にせよ持ってしまっている、そんな気がする

でも、それをバンナムはやってくれるのかな?
R2のシナリオは「ルルーシュ持ち上げの為に他の全てを犠牲にした話」であり
そう作ったということはアニメスタッフはそのシナリオを肯定、あれで良いということになる
それを改変するということは、アニメR2の否定という一面も持つような気がするけれど(特にR2は叩かれてもいるし)
そういうある意味アニメ本編の否定に繋がるシナリオ改変を、谷口以下は許可するのだろうか?

まあ、第2次スパロボZでもうIFルートという形で改変シナリオ出ちゃってるから疑い過ぎなのかもしれないけれど
アニメR2の雰囲気がとにかく「ルルーシュ!ルルーシュ!他キャラ?シナリオ?どうでも良いよ」って感じたので
ロスカラR2出すとしても「サイコーなアニメのシナリオを極力変えないように!」って干渉されてしまいそうな気が……
というかバンナムスタッフが「原作は遵守しよう」とか考えるかもしれない

正直、嫌なんだよね。ライがアニメ通りにギアス饗団の子供虐殺しまくったり
ずさんな証拠で「ルルーシュ悪」と即認定してシュナイゼルの走狗に成り下がったり
逆についていってスザクと一緒になってゼロレクイエム協力したりするの
ライだけじゃなくて、他のキャラもそう。特にカレン。ライカレも死んじゃった。R2でカレンが実は屑キャラでしたってなっちゃったから
幸せそうなライカレ見ても、「でもカレンの本質は屑なんだよな、まだ表面化していないだけで」って見えるようになってしまった
387創る名無しに見る名無し:2013/03/22(金) 08:10:03.83 ID:XYz4l2+v
>>386
なげぇ
ただ最初の文に対する俺の答えはロストカラーズのままR2版をやって欲しいだけ
アニメのまんま追体験も改変も別ルートも色々やりたいだけ
まぁ難しいだろうけどね
388創る名無しに見る名無し:2013/03/22(金) 11:01:26.85 ID:0xUofpUm
ゲームの話は、こっちをお勧めします。
スレタイ変だけど気にしない方向で・・・

コードギアス反逆
ttp://toro.2ch.net/test/read.cgi/gal/1236760380
389創る名無しに見る名無し:2013/03/22(金) 19:36:15.47 ID:Vxj8mWPI
>>385

ライとカレンの出会いはシンジュク事変でも面白かったな
でも、ライのギアスは聴覚から来るから、ライがクロヴィスの親衛隊を殺すところだとカレンも死ぬぞ。
まあ、親衛隊連中と出会う前にカレンはライを目覚めさせて、ライがカレンにギアスをかけて状況を聞くのもありだな
そして、カレンはギアスの存在を早く知る
390創る名無しに見る名無し:2013/03/22(金) 20:02:27.52 ID:cR4+S+BF
シンジュク事変で死んでればよかったのになカレン
391創る名無しに見る名無し:2013/03/23(土) 23:12:39.05 ID:4JK67MO0
ライ×カレンでちょっと考えているんだけど
どうすればキャラに喋らせたときに「ライらしさ」「カレンらしさ」って出るんだろう
「○○みたいな場面なら、ライはこう、カレンはこういう反応をする」とか
「ライの性格は○○だからこういうパターン、カレンの性格は××だからこういうパターンの行動をとる」とか
何でも良いから特徴の意見を聞きたい
392創る名無しに見る名無し:2013/03/24(日) 09:02:17.18 ID:PU7kPv0g
>>391
ロスカラやり直してまた詳しい意見かくつもりだけど、ライは記憶喪失という事情のせいでどこか物事を俯瞰して喋ってる傾向が強い(良く言えば冷静。悪く言えば他人ごとに聞こえる
これは成田での単独行動即決とか日本人の現状を語った時とかに顕著に出てると思う
一方カレンは信じてることとかいいと思ったことをとことんそう信じてる節があるから、知的なことじゃなくて感情的に物事を語ってる節がある(良く言えば一途。悪く言えば意見を押し付けるDQN
一見対極に見えて、平行線を書きそうな二人だけど、たしか作中で意見交換をまともにしたシーンが全く印象になくて、カレンの言葉をライが背景とかを冷静に分析してるってシーンが多かったと思う
カレンみたいな自分に正直な生き方に感心したり、ゼロへの盲信をゼロのカリスマ性の評価として流したり
393創る名無しに見る名無し:2013/03/24(日) 09:13:22.62 ID:PU7kPv0g
>>391
だから個人的な印象としてはライ×カレンはライがカレンを無言で支える夫をの三歩後ろで支える妻みたいな、古い日本の夫婦像をイメージしてる(もっとも男女逆ですが
というのもライの受容性が高すぎて、暴走気味なカレンでさえも包み込んでしまうような感じがあるから
ただ、SSではカレンがゼロとライ、日本とライのどちらを選ぶのかで葛藤したり、ライのトラウマに真正面から向き合って支え合うカレンが描かれることをある(これは年相応や感情と、女性だからだと思うけど
ライもカレンを助けるために無茶やらかしたりするから、
基本は踏襲しつつ、愛が二人を変えたってくらいの変化はさせていいと思う
これは恋人としての二人をゲームで描いていないから、自由にやっていいんだと思う
長文失礼
394創る名無しに見る名無し:2013/03/24(日) 09:24:16.85 ID:mU1zCrr0
特定のカプ妄想は然るべきスレでやれよ…
395創る名無しに見る名無し:2013/03/24(日) 11:35:15.83 ID:eMaEynRF
1レス目だけなら良かったのに
396創る名無しに見る名無し:2013/03/27(水) 13:02:49.05 ID:7U/2/+xo
>>390
死ななくても良いからR2からの思考・行動をもっとまともなものにしてくれれば……
397創る名無しに見る名無し:2013/03/27(水) 13:10:18.70 ID:9Fa4Csy2
扇とかカレンとかクズほど罰を受けない法則があるから
カレンがもしまともなキャラだったら死んでたかもしれん
398創る名無しに見る名無し:2013/05/11(土) 21:55:01.50 ID:UzrRuE07
小説投稿サイトでロスカラの小説って結構あるのな
399創る名無しに見る名無し:2013/05/11(土) 22:14:22.38 ID:APs5nZwE
>>398
kwsk
400創る名無しに見る名無し:2013/05/11(土) 22:19:47.50 ID:+zXydgav
ここで晒しは止めろ
401創る名無しに見る名無し:2013/05/29(水) 20:49:39.14 ID:0drSbIm/
ニコ動でロスカラMAD見てたらSS書きたくなったけど
時間も腕も無かったでござるの巻。

流れだけなら考えられるけど文章にするとどうもいかん。
402創る名無しに見る名無し:2013/05/29(水) 22:08:39.06 ID:pnOXm0ex
まずは真似でもいいから身近な小説の文章の流れっていうのかな
表現とかを真似るっていうのは大事だと思う
もちろんそのまま作品にしたらダメだけど、まずは形から頑張ってみたら
403創る名無しに見る名無し:2013/06/02(日) 14:07:15.29 ID:48sqwqoH
そういや青い人って亡くなってたんだな
ご冥福をお祈りします
404創る名無しに見る名無し:2013/06/03(月) 09:39:05.76 ID:t9bhP1nq
405創る名無しに見る名無し:2013/06/04(火) 07:13:52.97 ID:Ap2GQHTr
406創る名無しに見る名無し:2013/06/04(火) 08:21:25.32 ID:chtZsGnB
407創る名無しに見る名無し:2013/06/05(水) 00:13:52.80 ID:ND82tKV0
408創る名無しに見る名無し:2013/06/05(水) 01:15:49.62 ID:uZP/+Kyq
青い人って誰?
ライ?
409創る名無しに見る名無し:2013/06/05(水) 01:20:06.23 ID:ND82tKV0
>>408
構ってちゃんの言ってる事だから、気にしなくていいよ
410創る名無しに見る名無し:2013/06/05(水) 07:59:31.38 ID:IS1prUm7
ざまぁwwとかじゃなくちゃんとした話ならそうやって茶化すことじゃないんじゃね
誰だか知らんが
411創る名無しに見る名無し:2013/06/05(水) 08:20:00.83 ID:57MYI5Ek
あぁ、あいつ死んだの
心底どうでもいいわ
いや、荒れなくなったことを喜ぶべきか
412創る名無しに見る名無し:2013/06/05(水) 22:19:51.89 ID:+2qs4siO
安定の気持ち悪さ
413創る名無しに見る名無し:2013/06/13(木) 09:45:16.63 ID:kVADFJ91
ここってさ、R系描写はどこまでやって良いの?
過去にカズトさんの作品で、ライとカレンに肉体関係があることを示す文章とか
朝チュン描写があって特に何も言われていないからどの辺までOKなのか気になる
414創る名無しに見る名無し:2013/06/13(木) 20:52:23.16 ID:5LXDEFkz
とりあえず、書いてから気にしろ。
書かないなら、必要ないことだ。
415創る名無しに見る名無し:2013/06/13(木) 21:44:21.97 ID:mmd1eoNp
少年誌で大丈夫な程度ならおk
416創る名無しに見る名無し:2013/06/18(火) 20:35:48.61 ID:wkWiq0Em
>>414
「悩むならなってから悩みなさい。」
ですね
417創る名無しに見る名無し:2013/08/22(木) NY:AN:NY.AN ID:KrNH20ZL
こんにちは。あたしはカウガール。
AAとして成り上がるため、スレを巡る旅をしています。
    __
  ヽ|__|ノ    モォ
  ||‘‐‘||レ   _)_, ―‐ 、
  /(Y (ヽ_ /・ ヽ     ̄ヽ
  ∠_ゝ  ` ^ヽ ノ.::::::__( ノヽ
   _/ヽ      /ヽ ̄ ̄/ヽ
418創る名無しに見る名無し:2013/09/14(土) 21:56:25.09 ID:qL7hxQYo
419創る名無しに見る名無し:2013/11/05(火) 12:51:42.24 ID:vvQZYSBm
久しぶりにロスカラのSSをふと読みたくなって、保管庫をみて、スレもここまでみた。
続きが読めない作品があるのはしょうがないとわかっていても、やっぱりさびしいな
420創る名無しに見る名無し:2013/11/11(月) 06:46:34.32 ID:68bww/2e
同上
421創る名無しに見る名無し:2013/12/21(土) 02:09:09.90 ID:2DkATlUJ
ここ見るの5年ぶり位だわ
当時中学生だったな
まだあったんか
422創る名無しに見る名無し:2013/12/21(土) 02:14:37.58 ID:2DkATlUJ
ここ見るの5年ぶり位だわ
当時中学生だったな
まだあったんか
423創る名無しに見る名無し:2013/12/21(土) 02:25:27.73 ID:2DkATlUJ
すまん
思わず2回書き込んでしまった
424創る名無しに見る名無し:2014/01/06(月) 16:45:23.25 ID:GqMG1YDg
最初期で人も少ない1スレ目とかに2,3回投稿したことあったなあとか
思いながら検索したらまだあってびっくりした

文体やら視点やらぶれまくりで今となっては完全に黒歴史だわw
425創る名無しに見る名無し:2014/03/10(月) 15:45:37.87 ID:ZmOPvBJX
コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 32
ttp://toro.2ch.net/test/read.cgi/gal/1226828782
426創る名無しに見る名無し:2014/06/14(土) 12:55:51.90 ID:Ot52dbkq
KOUSEI氏の作品が一番好きだったなぁ
できれば最後までの仮想でもいいんだけど知りたい

無理だと思うけどね
427創る名無しに見る名無し:2014/06/15(日) 05:18:54.96 ID:Gd+8arid
KOUSEI氏のやつならハーメルンでやってるで
まだ書き直ししてるやつだけど
428創る名無しに見る名無し:2014/06/25(水) 06:42:18.68 ID:jPl3ZKAD
ありがとう、見つけたよ
さっそく読んでくる…仕事終わったら
429創る名無しに見る名無し:2014/11/18(火) 09:20:41.68 ID:dlSGk+K5
.
【パクリ臭い】 CLAMPアンチスレ5 【NHK贔屓臭い】
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/iga/1266204091/l50
430創る名無しに見る名無し:2014/12/27(土) 20:18:33.80 ID:X0ArPjnx
みんな31日までにギアスに投票してくれ!栄光の1位の暁には
コードギアス新作、劇場版、リメイク等の呼び水になるかもしれないぞ!

「SUGOI JAPAN 国民投票」は、2005年1月1日〜2014年7月31日
までの約10年間に日本国内で連載・刊行スタートもしくは
放送・上映が行われた「マンガ」「アニメ」「ラノベ」「エンタメ小説
」を対象とし、「この素晴らしい作品を日本国内だけでなく
世界中の人々にも紹介したい!
世界でも大ヒットするにちがいない!」
と多くのファンが支持する作品を、
ファンの皆様自身の声で選んでいただく史上初の試みです。

国民投票は2014年10月〜12月に実施し、その結果は、
2015年3月に行われる予定の「SUGOI JAPAN AWARD 2015」
にて発表いたします。
主  催:SUGOI JAPAN 実行委員会/読売新聞社 
後  援:外務省、経済産業省、一般社団法人日本動画協会、
コミック出版社の会 協  力:一般社団法人アニメミライ
、Tokyo Otaku Mode、:中野ブロードウェイ商店街振興組合、
大須商店街連盟

https://sugoi-japan.jp/vote.html?category=anime

ギアスにだけでも投票してくれ!お願いだ!
431創る名無しに見る名無し
『Inside Out with GADGET』109ページ
『CLOVER』 3巻 7ページ

重ね合わせ
https://kie.nu/2pxO
重ね合わせ
https://kie.nu/2pCu


『Inside Out with GADGET』109ページ
『CLOVER』カラーイラスト

重ね合わせ
https://kie.nu/2p5x
重ね合わせ
https://kie.nu/2pLs

『Inside Out with GADGET』109ページ
『CLOVER』カラーイラスト 上側

重ね合わせ
https://kie.nu/2pLu
重ね合わせ
https://kie.nu/2pIr

『Inside Out with GADGET』109ページ
『CLOVER』カラーイラスト 下側

重ね合わせ
https://kie.nu/2pLv
重ね合わせ
https://kie.nu/2pIt