非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part18

このエントリーをはてなブックマークに追加
1創る名無しに見る名無し
1999年刑行された小説「バトル・ロワイアル」

現在、様々な板で行われている通称「パロロワ」はリレー小説の形をとっておりますが
この企画では非リレーの形で進めていきます。

基本ルール
・書き手はトリップ必須です。
・作品投下前の登場キャラクター、登場人数、主催者、舞台などの発表は書き手におまかせです。
・作品投下前と投下後にはその意思表示をお願いします。
・非リレーなので全ての内容を決めるのは書き手。ロワに準ずるSSであればどのような形式、展開であろうと問いません。
・非リレーの良さを出すための、ルール改変は可能です。
・誰が、どんなロワでも書いてよし!を合言葉にしましょう。
・「〜ロワイアル」とつけるようになっています。
  〜氏のロワは面白いでは、少し話題が振りにくいのでAロワ、Bロワなんでもいいのでロワ名をつけてもらえると助かります。
・完結は3日後だろうが5年後だろうが私は一向に構わんッッッ!!

前スレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1304686383/

非リレー型バトルロワイアルwiki
ttp://www26.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1.html
2創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:39:44.00 ID:+ddNOR71
新スレ乙です!
3 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/27(金) 23:40:18.48 ID:13+j/4oX
>>1新スレ乙です
4 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:43:27.35 ID:XcC0T4s8
>>1乙です
5 ◆9QScXZTVAc :2011/05/27(金) 23:44:35.41 ID:OOXGp2dA
新スレ乙です!
6 ◆YR7i2glCpA :2011/05/28(土) 05:07:51.74 ID:m6e8fIp5
新スレ乙です。
7 ◆9QScXZTVAc :2011/05/28(土) 07:13:09.41 ID:PfvMcIgL
投下します
自己満足オリロワ第四話:偉大なる兄へ
登場:大岡玲、二条雪菜
8 ◆9QScXZTVAc :2011/05/28(土) 07:26:21.58 ID:PfvMcIgL
a-3エリアにて、二人の少女が情報交換をしていた。
片方は大岡玲、ごくふつうの高校三年生だ。
もう片方は有名資産家の娘、二条雪菜。

「……じゃあ、とりあえず乗ってない人を探しましょうか」

「私は、兄様が無事ならそれでいい」

困ったことに、雪菜はブラザー・コンプレックス持ちである。
兄に手を出したら殺す、というオーラが手元のコンバットナイフからにじみ出ていた。

「(やばい。超怖いわこの子)」

大岡は心中で叫んだ。

【一日目/深夜/a-3】
【大岡玲】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]不明
[思考・行動]
基本:殺し合いからの脱出。
1:もうやだこの子…

【二条雪菜】
[状態]健康
[装備]コンバットナイフ
[所持品]不明1
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:兄様を守る。

【大岡玲】
至ってふつうの女子高生。
テニス部に所属し、全国大会で準優勝した

【二条雪菜】
有名資産家、二条源の娘。
極度のブラコンで、若干ヤンデレ気質
9 ◆9QScXZTVAc :2011/05/28(土) 07:27:13.40 ID:PfvMcIgL
投下終了です
10 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 17:04:49.10 ID:WiUxFHr9
投下乙です ヤンデレとな
投下します もっとEX 23話 灰に咲く花のように
登場:ローレンツ、粕谷結菜
11灰に咲く花のように ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 17:05:50.68 ID:WiUxFHr9
23話 灰に咲く花のように

可愛い女の子と一緒にいれて、好きな時に行為をさせてくれて、幸せだと、
人狼ローレンツは思う。こんな殺し合いの中にいなければ幸福の絶頂だったはずだ。
しかし生憎首に爆弾内蔵の首輪をはめられ優勝者と言う名のたった一つの椅子を巡る、
死の椅子取りゲームに自分と少女、粕谷結菜は参加させられてしまっている。

改めて、ローレンツと結菜の心の中で、主催者の荒神健児に対する怒りが湧き起こる。

森を東に進み、市街地に出る事が出来た。
ローレンツと結菜は適当な民家に入り休息を取る事にする。

「ふぃ〜」

疲労が溜まった結菜は和室に入るなり畳の上に横になった。

「しばらくここで休もう」

ローレンツも腰を下ろす。
結菜に性的に襲い掛かりたい衝動に駆られたが、彼女も疲れているだろうと思い自重した。

(……襲ってきてくれないかな)

もっとも結菜はローレンツが襲い掛かってきてくれる事を期待していたのだが。

(…来ないな。私の事気遣ってくれてるのかな…まあ、それはそれで良いか…)

どうやら来る様子が無いと察すると、座布団を枕に目を閉じた。


【朝/C-3住宅街青木家】
【ローレンツ】
[状態]健康
[装備]ブッシュナイフ
[道具]基本支給品一式、除草剤
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:結菜ちゃんと行動。しばらく休む。
[備考]
※特に無し。

【粕谷結菜】
[状態]健康、はいてない
[装備]AM オートマグ(7/7)
[道具]基本支給品一式、AM オートマグ予備マガジン(3)、濃硫酸
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:ローレンツと行動。しばらく休む。
[備考]
※パンツを穿くと死にます。
12 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 17:06:34.09 ID:WiUxFHr9
投下終了です。
13 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 17:22:02.42 ID:ud5UB6DB
投下乙です。
自己満足オリ>極度のブラコン…妹キャラをそうなるのが多いのか?ww
もっと>そのまま行ってしま(ry
では自分も投下します。
DOLオリ16話 3人の休息+1名の受難
登場人物:樋口卓造、大江太一、ブルース・ヤスパース、戸田愛
143人の休息+1名の受難 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 17:23:00.58 ID:ud5UB6DB
「あー…くそ、銃が欲しい」

ブルースはサバイバルナイフを指で回しながら歩いていた。
そこで歩いていると走ってくる男を見つける。
ブルースはすぐさま戦闘態勢を整える。

「ぐおおおおおおおおおおおお!!!その武器よこsぶべらっ!」

ブルースは右腕を振りぬいて走ってきた男の顔に痕ができる。

「あ…癖でやってしまった」
「……」
「まあいいか」

ブルースは再び歩き出した。

【一日目/午前/E-4農場内】
【樋口卓造】
[状態]気絶中、後頭部に痛み、左頬に殴られた痕
[装備]なし
[所持品]なし
[思考・行動]
基本:優勝する。
0:……
1:さっきの女二人は殺す。
2:あの男も殺す。


○ ○ ○ ○ ○
153人の休息+1名の受難 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 17:23:28.83 ID:ud5UB6DB

「宿舎…か」

ブルースはナイフを構え部屋を調べる。
1部屋目…いない
2部屋目…いない
3部屋目…いない

「…もう面倒だ」

若干あきらめモードに入っていたブルース。
しかし、そんな所に

「あ、そこの人ーちょっといい?」
「……」
「あー…そーりー、ぷりーずてるみー…」
「いや、問題ない」
「…ごめん」
「なぜ謝るんだ」
「察して」

で、ブルースは彼女に連れられる間に部屋に連れ込まれる。
そこには疲れたようにぐったりしている少年がいた。

「大丈夫か?」
「大丈夫じゃない…問題だ」
「なによー…可愛かったのに」
「やめてくれ…その話は」

その会話にブルースはまったくついていけなかった。
まあ、当然なのだが。

「で…あんたらはどうするつもりなんだ?」
「そりゃあ当然、潰すわよ」
「僕も…殺したくないし、死にたくないです」
「なるほど、じゃあ俺と行動するか?」
「え?いいの?」
「ああ、仲間は多いほうがいいからな」
163人の休息+1名の受難 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 17:24:24.26 ID:ud5UB6DB

そういいブルースは行動を始める。
その行動とは、デイパックの中身を見ることだ。
しかし、それは自分のものではなく他人のものだ。
ブルースは勝手に大江のデイパックを探る。
探し始めてすぐにブルースはにやりと笑った。

「ベレッタM92F…こんな物でも上等だ…もらっていいか?少年」
「はい、いいですよ」
「感謝するよ」

その代わりと言わんばかりにブルースはサバイバルナイフを少年に与える。

「さて…とりあえず放送までここで待とうと思うが…問題はないな」
「へーい」
「分かりました」

三人は、残り一時間弱をここで過ごすことを決めた。

【一日目/午前/E-4農場近くの宿舎】
【大江太一】
[状態]健康
[装備]サバイバルナイフ
[所持品]基本支給品、メイド服
[思考・行動]
基本:死にたくない。
1:戸田さんとブルースさんと行動する。
【戸田愛】
[状態]健康
[装備]木の棒
[所持品]基本支給品×2、不明支給品(0〜1)、金属バット
[思考・行動]
基本:主催者の打倒。
1:しばらくこの二人と行動。
【ブルース・ヤスパース】
[状態]左手に裂傷
[装備]ベレッタM92F(15/15)
[所持品]基本支給品、お徳用ストロー30本入り、不明支給品(0〜1)(武器は入っていない)、ベレッタM92Fのマガジン(5)
[思考・行動]
基本:主催への反抗。
1:しばらく二人と行動。
2:もし攻撃してくる奴がいたら容赦しない。
17 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 17:24:57.69 ID:ud5UB6DB
投下終了です。
18 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 18:03:36.79 ID:WiUxFHr9
投下乙です。樋口ww
投下します。もっとEX 24話 学校に行こう(不登校的な意味では無く)
登場:宮崎賢也、篠沢具子
24話 学校に行こう(不登校的な意味では無く)

木造校舎の学校はどこかノスタルジックな雰囲気を醸し出す。
古びてはいるが最近まで現役で使われていたらしいその学校の裏門に、
青髪少年、宮崎賢也は立つ。

「学校の怪談とかで出てきそうだな」

木造校舎を観察しつつ賢也は言う。

「誰かいるかねぇ」

それなりに規模の大きい建物故に既に先客がいる可能性は高い。
大型軍用自動拳銃コルト M1911を片手に賢也は校舎裏口に歩いて行く。

同時刻。

篠沢具子はグラウンドを横切り学校昇降口に向け歩いていた。
右手には自動拳銃ベレッタ M1934。

「木造校舎か…年季を感じるわねー」

鮮やかな花が咲く花檀と水道の横を通り昇降口を潜る。
下駄箱が幾つか設置されており、卒業制作と思われる、学校の切り絵が飾られていた。
廊下に出ると、保健室、職員室、放送室、校長室、用務員室、階段等が見える。
これを一部屋一部屋回るのは、はっきり言って非常に面倒臭い、と具子は思う。

取り敢えず保健室の扉に手を掛ける。

ガラリ。

扉はすんなりと開いた。

白いカーテンのようなもの(正式名称不明)やベッド、机、体重計に身長計等がある普通の保健室。
人の気配は全く無い。

「……」

特に思う所も無く具子は保健室を出た。

「おい」
「!」

突然声を掛けられる。
具子は声のした方向に顔を向けた。

ダァン!

「ひっ!」

銃声が響き、具子のすぐ傍の壁に穴が空いた。
「チッ、外した…!」

コルト M1911を発砲した少年、宮崎賢也は顔を歪める。
具子はすかさず、持っていたベレッタ M1934を賢也に向け引き金を引いた。

ダン! ダン! ダン!

「ぐっ」

一発が賢也の右肩を掠める。

「舐めんな!」

痛みに耐え、賢也がM1911の中に残っていた残り二発の.45ACP弾を撃ち放った。

ダァン! ダァン!

「……!」

一発が具子の胸に命中した。具子の柔らかな乳房に穴が空き血が噴き出す。
木造の床を赤く染め具子はその場に崩れ落ちた。
M1911のマガジンを交換しながら、賢也が具子の元に歩み寄る。
口から血を吐きながら、具子は辛うじて生きていた。

「…死ぬの…私…ここで…?」
「ああ、あんたは死ぬ。俺の手によってな」
「…う、ふふふふっ…呆気、無い…な…ぁ」

そして、校舎内に再び銃声が響いた。


【篠沢具子:死亡】
【残り17人】


【朝/D-4学校一階廊下】
【宮崎賢也】
[状態]右肩に裂傷
[装備]コルト M1911(5/7)
[道具]基本支給品一式、コルト M1911予備マガジン(2)、サバイバルナイフ
[思考]
1:面白そうなので殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:殺害した奴(篠沢具子)の装備を回収。その後は…。
[備考]
※特に無し。
21 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 18:05:41.38 ID:WiUxFHr9
投下終了です。
22 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 19:10:48.63 ID:WiUxFHr9
投下します。もっとEX 25話 答えて、誰かいませんか
登場:アーデルハイト、ツェツィーリア
23答えて、誰かいませんか ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 19:12:56.45 ID:WiUxFHr9
25話 答えて、誰かいませんか

「う、うええっ」

嘔吐するツェツィーリア。
交番前の道路に三人の銃殺死体が転がっていた。
何れも身体中に穴が空きそこから赤い液体が流れ、アスファルトに赤い水溜りを作っている。

「酷いわね…」

アーデルハイトは目を開いたままの死体の目を閉じさせながら呟く。
穴だらけの死体に、彼女は自分が軽機関銃で撃ち殺した犬獣人の少年の事を思い出していた。

「…大丈夫? ツェツィーリア」
「ぐふっ…だ、大丈夫」
「…放送も、近いし…その辺りの民家の中で休みましょう」
「うん…でも、この死体は…どうしよう」
「…埋葬している余力は無いわ…可哀想だけど」
「……」

何者かに殺害された参加者三人の死体を放置しておくのは忍び無かったが、
二人はその場を後にし休めそうな民家を探し始めた。

(そう言えば…さっきの死体の一人、あの時見た男に似てたような…)

ツェツィーリアは先刻の、田圃での銃撃戦の時の事を思い出し、
三人の死体の内一人がその時見た獣人の男に似ていると感じたが、
激しい吐き気にその思考も霞んだ。


【朝/D-6交番前道路】
【アーデルハイト】
[状態]人間に近い身体に変身中
[装備]十一年式軽機関銃(19/30)
[道具]基本支給品一式、6.5o×50SR装弾クリップ(5×6)、ロス・ステアー M1907(7/10)、
8oロス・ステアー装弾クリップ(10×3)、ノートパソコン
[思考]
1:殺し合いに乗る気は無い。何とかして脱出したい。
2:ツェツィーリアと行動。どこか休める場所を探す。
[備考]
※普通の人魚の身体と、人間に近い身体に変身し分ける事が出来ます。

【ツェツィーリア】
[状態]健康、首にロープの跡、吐き気
[装備]バスタードソード
[道具]基本支給品一式、ロープ
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。生き残りたい。
2:ハイトさんと行動。どこか休める場所を探す。
[備考]
※小早川好信の姿はうろ覚えです。
24 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 19:13:56.18 ID:WiUxFHr9
投下終了です。
25 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 19:57:51.60 ID:ud5UB6DB
投下乙です。
アーデルハイトさん格好いい
では自分も投下します。
DOLオリ17話 意外性しかない彼に救いを
登場人物:河内憲二、西山恵理香
26 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 19:59:10.93 ID:ud5UB6DB

「……」
「西山さん…あれが」

「あんたの、信頼した人か?」

○ ○ ○ ○ ○

「あーもう!なんで良いものが置いてないのよ!」
「知らないよ…ってかこんな所で騒ぐなよ」

河内と西山はテレビ局内を探索していた。
残念ながら何も見つからなかったが。

「…あれ?」
「どうしたんだ」
「葛西さん…」
「は?あの人っぽい奴か?」
「うん、葛西さんだ」
「……!」
「なあ」
「なに?」

○ ○ ○ ○ ○

「……」
「西山さん…あれが」

「あんたの、信頼した人か?」

「…どういう事?」
「隠れるぞ」
「は?」

河内は走ってテレビ局の奥に走る。
西山は訳も分からずついて行くしかなかった。

【一日目/午前/B-4テレビ局内】
【西山恵理香】
[状態]健康
[装備]竹刀
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:河内憲二と行動する。
2:葛西英明との合流。
3:なんで…?
【河内憲二】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:西山恵理香と行動する。
2:もし見た奴が葛西という奴なら葛西に対する警戒を強める。

-----------------------------------------------------------
続けて18話も投下
18話 そうだ、まとめて掃除しよう
登場人物:丹下真司、金谷若葉、山崎良美、若林薫
27そうだ、まとめて掃除しよう ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 19:59:39.58 ID:ud5UB6DB
「おい!そこの人!助けてくれ!」
「ねえ」
「なんだ!?そんなことより…」

「私を愛してくれる?」

「……え?」
「ねえ、答えてよ」
「えーと…」

パン

「って来たあああ!」
「邪魔をするな…」
「え?」
「邪魔をするなあああああああああああああああああああああ」

○ ○ ○ ○ ○

「……」
「さあ、返事してよ」
「う、うわああああああああああああ!!」

血、機械の破片、いろんなものが散らばってる。
もう、意味が分からなかった。
だから、僕は、引き金を。
引いたんだ

【金谷若葉】【山崎良美】【若林薫】【死亡確認】
【人数状況 25/38】


【一日目/朝/A-2商店街】
【丹下真司】
[状態]肉体的疲労(大)、精神的疲労(大)
[装備]H&KPSG1(4/5)
[所持品]基本支給品、H&KPSG1のマガジン(2)
[思考・行動]
基本:この殺し合いを止める。
1:……。
2:首輪をどうにかしたい…な。
28 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/28(土) 20:00:11.37 ID:ud5UB6DB
投下終了です。
朝は全部午後です。
修正し忘れてました
29 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 20:14:52.09 ID:WiUxFHr9
投下乙です。やべえ、狂いかけてるのか? 丹下
自分も投下します。もっとEX 26話 女の防衛戦
登場:碑文谷直紀、東儀由利恵、パーヴェル
30女の防衛戦 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 20:16:21.97 ID:WiUxFHr9
26話 女の防衛戦

まさかこんな事になるなんて、と直紀は後悔する。
直紀がほんの少しトイレに行った間に、直紀の同行者、由利恵の身に起こった事。

「ゆ、由利恵、どうした!? 何があったんだ!?」
「うう…碑文谷さん…」

直紀がトイレから戻った時、由利恵は下半身を露出し、ぐったりしていた。

「…碑文谷さんがトイレに行っている間に…紺色の、狼がやって来たの」
「何…? 物音何も、しなかったけど」
「いきなり入ってきて私に喋るなって言って…銃みたいの突き付けられて…」
「あ、ああ」

由利恵がややショックを受けた状態で、何が起きたかを直紀に話す。

直紀がトイレに行った後、由利恵のいる部屋に、静かに一匹の狼が侵入し、由利恵に襲い掛かった。
銃を突き付け騒ぐなと脅し、しばらく由利恵の身体を見た後、その狼はこう言ったのだと言う。

「俺とヤらせてくれたら見逃してやる」

勿論、従った所で本当に命を助けてくれる保証などどこにも無かったのだが、
従う以外に選択肢は無かった由利恵は、自分でスカートとパンツを脱ぎ狼に尻を差し出した。
そして狼は由利恵を味わい、そのままどこかへ去った、と言う。

「何て事だ…」

直紀は由利恵の秘部から漂う自分のそれとは違う雄の臭いを嗅ぎ付けていた。
即ち由利恵の言った事を裏付けていた。

「ごめんな、怖かったよな…本当にごめん、傍にいたのに」
「う、ううん、良いの…怖かったけど…命は助かったし、私も、碑文谷さんも」
「…名前、何て言うんだ、そいつの」
「…パーヴェル…って言っていた」
「パーヴェル……もし会ったら、ただじゃおかねぇ……」

九九式短小銃をぐっと握り締め、直紀は由利恵を襲ったパーヴェルに怒りを露わにする。

31女の防衛戦 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 20:16:58.59 ID:WiUxFHr9
頭上に自動拳銃ワルサー P38を浮かばせている狼、パーヴェルは、
満足しながら街の通りを歩いていた。

「あんな上玉の人間の雌とヤれるなんてなぁ、良かったぜ」

先刻、とある民家に隠れていた少女を襲い、犯した。
殺しても良かったのだが、気まぐれで見逃した。
少女一人、見逃した所で大した問題にも、脅威にもならないと考えたのである。

「どっかで休むか…」

放送時刻も近付いていたため、パーヴェルは適当な民家で休む事にした。


【朝/C-6住宅街原田家】
【碑文谷直紀】
[状態]健康、パーヴェルに対する怒り
[装備]九九式短小銃(5/5)
[道具]基本支給品一式、7.7mmx58装弾クリップ(5×3)、九九式手榴弾(3)
[思考]
1:殺し合いはしない。
2:由利恵、コンスタンツェ、色部と行動。当座の拠点である原田家の守備。
[備考]
※特に無し。

【東儀由利恵】
[状態]精神的ショック(中度)、下半身露出
[装備]ルガー P08(8/8)
[道具]基本支給品一式、ルガー P08予備マガジン(3)、果物ナイフ
[思考]
1:殺し合いはしたくない。
2:碑文谷さん、コンスタンツェさん、色部君と行動。当座の拠点である原田家の守備。
[備考]
※特に無し。


【朝/???】
【パーヴェル】
[状態]健康
[装備]ワルサー P38(8/8)
[道具]基本支給品一式、ワルサー P38予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いに乗る。男も女も気に入った奴は犯してから殺す。
2:どこかで休む。
[備考]
※特に無し。
32 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 20:17:29.25 ID:WiUxFHr9
投下終了です。
33 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 21:01:13.28 ID:WiUxFHr9
投下します。もっとEX 27話 睡魔の狼
登場:ジークリード
34 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 21:01:51.68 ID:WiUxFHr9
27話 睡魔の狼

「んあ」

人狼の青年、ジークリードはふと目覚める。
青空に昇る太陽の位置が少し変わっていた。

「…あー…良く寝たな…今何時」

デイパックから懐中時計を取り出し、時刻を確認する。
時刻は午前7時41分。第一回放送まであと少しだった。

「ギリギリ起きれたか…ふぁ…あ」

背伸びをして欠伸もするジークリード。
病院屋上の階段室上は見晴らしがとても良かった。

「…俺が寝ている間に、何人死んだんだろうな…」

どうやら自分は運良く第一回目の放送を迎えられそうだが、最初の四時間で、
死亡した参加者も大勢いるだろう。
殺し合いにやる気になっている者も一体何人出ているのか。
参加者名簿を見ながらジークリードは考える。

「……放送終わったら移動すっか」

ジークリードは病院屋上の階段室の上で放送を待つ。


【朝/E-2病院屋上階段室上】
【ジークリード】
[状態]健康
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。
2:放送を待つ。
[備考]
※特に無し。

投下終了です。
35 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 21:04:28.37 ID:D79S3oCp
投下乙です。
自分も投下します
タイトル:これがプロとの差です
登場人物:ネイキッド・スネーク、須田恭也、桐山和雄
36 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 21:05:38.29 ID:D79S3oCp
「あ、あそこにコンビニありますよ」
「コンビニ…?」

「コンビニ」が一体何か分からず、首を傾げる。
…スネークが元いた時代には、コンビニはまだ無かった。
分からなくても、無理はない。

「…食料が沢山あるな。ついでに、休んで行くか?」
「さっきの戦闘で、ちょっと疲れたんで…といっても、何もしてませんが」
「よし、決まりだな。」

コンビニの中に入る。
冷房が結構効いていて、かなり涼しい。
雨上がりで空気がむしむししていたので、結構気持ちがいい。

「おお、カロリーメイトも置いてあるな…」
37 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 21:06:19.27 ID:D79S3oCp

棚に置いてあるカロリーメイトを、手当たり次第にデイパックに入れる。
かなりの量をバッグに入れるが、一杯にならない。

「そんなに、沢山持って行って大丈夫ですか?」
「問題ないさ、多分」
「まあ、こんな所に店員さんなんていそうもありませんけど」
「まあな…ん?誰かが来るぞ。」

ゆっくりとした足取りでこちらに近づいてくる。
…殺気丸出しで。

(マズい…あいつは、ゲームに乗っているようだな)

出口は、正面と裏にある。
正面から出れば、攻撃を受けるのは目に見えている。
とはいえ、背中を見せる訳にも行かない。

「…危ないっ!」

いきなり、こちらに向けて乱射してくる。
窓側に置いてある雑誌や漫画、アイス用の冷凍庫が破壊されていく。

「すまない、それ貸してくれ!」

あっけに取られている恭也の手から64式小銃を取り、店の外へ向ける。
腕を正確に狙い、イングラムを弾き飛ばす。

「…!」

腕に付けていた標準を胴に持って行き、そのまま全弾叩き込む。
離れてはいるが、確実に致命傷となったはずだ。

「やはり…何が正しいのか、俺には分からない。」

と大声で叫び、そのまま動かなくなった。

38 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 21:07:00.84 ID:D79S3oCp




「危なかったですね」
「ああ…やはり、人を殺すのは気分のいい物じゃない」
「あの時は反撃しないと2人共々殺されていた可能性もありましたから…」

破壊されたコンビニを後にし、北上する2人。

(…早く、こんなゲームは終わりにしなければ。)


【一日目・朝/E-5】
【ネイキッド・スネーク@メタルギアソリッドシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:M500@現実(4/6)
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、カロリーメイト×20
[思考・行動]
基本:ゲームには乗る気は無い。だが攻撃を仕掛けられたら応戦する。
1:…やはり、人を殺すなんていい物ではないな。
2:仲間を集めて、早くゲームを終わらせたい。

【須田恭也@SIREN】
[状態]:健康
[装備]:64式小銃(4/20)@SIREN2
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、手裏剣セット(30個)@現実
[思考・行動]
基本:ゲームには乗る気は無い。
1:北上して仲間を探す

【桐山和雄@バトルロワイアル 死亡】
死因:射殺
39 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 21:07:42.05 ID:D79S3oCp
投下終了です
40 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 21:18:42.73 ID:WiUxFHr9
投下乙です、ぬあ、き、桐山!

投下します自分も もっとEX 28話 もっとEX俺オリロワ第一回放送
登場:荒神健児(◆ymCx/I3enU)
41 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 21:19:23.29 ID:WiUxFHr9
28話 もっとEX俺オリロワ第一回放送

『はーい、第一回放送の時間だお前ら!
俺だよ! 荒神健児だよ! 今生きてる奴、四時間ぶりだな。

んじゃあ早速、色々言うぞ。
まず禁止エリアな。

午前9時より、エリアA-6、エリアC-2、エリアC-7、エリアE-2、エリアF-4!
もう一度言うぞ。午後9時より、エリアA-6、エリアC-2、エリアC-7、エリアE-2、エリアF-4! だ。
メモれよ! メモらねーと多分覚えられねぇぞこれ。

んじゃ、最初の四時間の内に死んだ奴を言うぞ。死んだ順番だ。若干違うかもしれないけどな。

早川正道
伊達真央
マルティナ
稲清章
竹村尚太
中丸優
ヴィンフリート
桜井華弥
リーザ
小早川好信
真柄守隆
尼崎晴可
篠沢具子

以上13人だ。いやあ、エロい事ばっかじゃなくてちゃんと殺し合いもやっているようで安心したよ。
この調子でどんどん殺し合ってくれ。

それじゃ次の放送は正午だ。また俺の声が聞けるように頑張って生き残れ!

じゃあなー!』


【残り17人】

投下終了です。
42 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 22:15:18.47 ID:WiUxFHr9
投下します。もっとEX 29話 危険好きの誰かのふりをする小心者共
登場:碑文谷直紀、東儀由利恵、マクシミリアン
43 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 22:15:21.03 ID:D79S3oCp
投下乙です
また投下します
タイトル:食物連鎖、もしくは弱肉強食か
登場人物:◆PURIN//46E、◆5ddd1Yaifw、田鼠
44 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 22:16:02.01 ID:WiUxFHr9
被った 6L氏先にどうぞ
45 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 22:16:17.49 ID:D79S3oCp
「…もうそろそろ、終わりくらいかな」

放送を聞き、一息付く◆5ddd1Yaifw。
今まで、特に目的も無くマヤカン付近をうろうろしていたが、特に何も起こらなかった。
…ちょっと前に、マヤカン方面で銃声が聞こえたが。

(誰かが交戦してたんだろうけど…別にいいや)

自分がわざわざ出向いて、危険な目に遭う必要もない。

「…ん?」

茂みが揺れる。
誰かが潜んでいるのか…そう思った瞬間。

「っ…!?」

自分の胴に、深々と包丁が突き刺さっていた。
柄の辺りまで刺さっている。

「えっ…ちょっと…何…?」

血がとめどなく溢れ、気を抜けばすぐに失神しそうなほどだ。
もう長くなさそうだ。と言うか、この状態で助かる方法があるなら聞きたいくらいだけど。

「まあいいか…。ここまで来れたんだから、上出来だよね…」

誰にも聞こえないような小さな声で言い残した後、そのまま動かなくなった。
46 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 22:17:00.16 ID:D79S3oCp





「…とうとう、やってしまった」

荒く息を付き、その場に立ち尽くす田鼠。
事の重大さが、ゆっくり頭に入ってくる。

「俺は何てことを…俺はどうしたらいいんだ」
「…死ねばいいんじゃない?」

振り返る間も無く、脳天を撃ち抜かれる。
何が起こったかも分からずに、田鼠はその場に崩れ落ちた。
血の臭いが、一層濃くなる。

「早く優勝しないとな…一刻でも早く、めろりんを生き返らせないと」

武器を◆5ddd1Yaifwの持っているガバメントと持ち替え、89式小銃を仕舞う。
マガジンをポケットに入れ、一息付く。

(残りの人たちは、どこらへんにいるんだろうか?)

【一日目・朝/B-6:駅】
【◆PURIN//46E@板対抗BR】
[状態]:健康
[装備]:コルトガバメント(5/9)@現実
[所持品]:支給品一式、P90(0/50)@現実、89式小銃(23/30)、ガバメントのマガジン×3
[思考・行動]:
基本:めろりんを復活させるために優勝する。
1:残りの参加者を探して殺害する。

【田鼠@板対抗BR 死亡】
死因:射殺
【◆5ddd1Yaifw@非リレー型BRを発表するスレ 死亡】
死因:失血死
47 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 22:17:40.55 ID:D79S3oCp
投下終了です。
かぶらせちゃって申し訳ないです
48 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 22:18:32.21 ID:WiUxFHr9
投下乙です こちらこそすいません
じゃあ改めて投下したいと思います
49危険好きの誰かのふりをする小心者共 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 22:19:24.37 ID:WiUxFHr9
29話 危険好きの誰かのふりをする小心者共

不快な言葉使いの主催の男の放送が終わる。
碑文谷直紀、東儀由利恵の二人は学校に向かったコンスタンツェ、色部義徳が、
少なくともまだ生きている事を確認する。

「あの二人はまだ生きているみたいだな」
「うん」
「しかしもう13人も死んでんのか…パーヴェルって奴もまだ生きているみてぇだし」
「……」
「大丈夫か? 由利恵」
「うん、もう平気」

先刻、襲撃者に強姦された由利恵の心の傷はまだ癒えきっていなかったが、
本人は直紀に心配をかけさせまいと、気丈に振舞う。
しかしそれが直紀を更に悲しい気持ちにさせた。

(…今度は、絶対守らないと…)

そう、直紀は心に決める。

「……大丈夫だろうな、あの二人」
「コンスタンツェさんに、色部君?」
「…ここ守るって言ったけど…今行ったら多分、入れ違いになるよな」
「……」

学校へ向かった二人の事が心配になってくる直紀と由利恵。
しかし拠点にしているこの民家を守備すると宣言した以上簡単に出歩く訳には行かない。

……

「…人の気配」

放送後、街を歩いていたマクシミリアンはとある民家――原田と表札が掛かっている――の中から、
人の気配を感じた。人間より鋭敏な聴覚が微かに原田家の中から聞こえる声を感じ取る。

「…これを使ってみようか」

デイパックから、先刻殺害した参加者から奪ったある物を取り出す。

それの導火線に、調達した100円ライターで火を点け、
原田家の玄関先に投げ込んだ。

……

バチバチバチバチバチッ!!

「! 何だ!?」
「玄関の方から…」

突然玄関方向から響く花火のような音に、直紀と由利恵は玄関の方へ向かう。

玄関扉を開けると、火薬の臭いと煙が漂っていた。

「これは…爆竹?」

直紀が足元の燃えカスを見て言う。
爆竹だとしたら、誰が何のために――――そこまで考えた時、直紀は背筋に悪寒が走るのを感じた。
50危険好きの誰かのふりをする小心者共 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 22:19:50.87 ID:WiUxFHr9
「由利恵、戻っ」

そこまで直紀が叫んだ直後、門の陰から飛び出す茶色の毛皮の竜。
ニヤリと笑みを浮かべながら、手にしたCZE Vz25短機関銃を二人に向けて乱射する。

ダダダダダダダダダッ!!

放たれた無数の9oパラベラム弾は、狼獣人の少年と金髪ツインテールの美少女の身体を、
容赦無く穿ち、引き裂き、奇妙なダンスを強制的に踊らせる。
やがてVz25が空になると、直紀と由利恵は血塗れで原田家の玄関先に横たわった。

「…こんな簡単な陽動に引っ掛かるとは、甘いな…」

茶色の竜、マクシミリアンは嘲るように言いながら、
死体となった二人に近付く。持っている武装を回収するために。

しかし、マクシミリアンもまた、詰めが甘かった。

由利恵が、持っていたルガーP08拳銃の銃口をマクシミリアンに向けた。

彼女はまだ生きていた。

「……甘いのはあなたも一緒だよ」

ダァン!

一発の銃声が住宅地に響く。
放たれた銃弾はマクシミリアンの首輪の中央部分に命中し、
その衝撃で、マクシミリアンの首輪は炸裂した。
喉笛に大きな穴が空き、血液を噴き出し、撒き散らし、傷口を押さえてもがき苦しみながら、
マクシミリアンは原田家の門前辺りで崩れ落ち、ピクピクと痙攣した後、血溜まりの中で静止した。

そして間も無く、由利恵も静止する。永遠に。

住宅地が再び静かになった。


【碑文谷直紀:死亡】
【マクシミリアン:死亡】
【東儀由利恵:死亡】
【残り14人】
51 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 22:20:21.09 ID:WiUxFHr9
投下終了です。
52 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:53:51.54 ID:NOq1UFzO
投下乙です。どんどん進むな〜

では投下。
雑多ロワ17話:祈りから始まって、呪いで終わる
登場キャラ:美樹さやか、雨苗雪音、木之本桜
53 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:54:41.87 ID:NOq1UFzO
木ノ本桜。友枝小学校六年生。
ついこの間、クロウカードをぜんぶさくらカードに変えて『世界で一番強い魔法使い』になったけれど、普段は朝寝坊もするし算数が苦手。そんな普通の小学生だ
「殺し合いなんて、できるはずないよ……」
支給されたディパックを抱え込んで、さくらは呟いた。
そう、こんな酷いゲームなんてできるはずがない。
最後の一人になるまで、誰かの命を奪うなことを、していいはずがない。
でも、あの男の人は反抗すれば死んでしまうと言っていた。
なら、私はどうしたらいいんだろう。何ができるんだろう。
うずくまり、頭の中の嵐を懸命に鎮める。
どうしたらいい?
どうしたらいい?
今までも、どうしたらいいか分からなくなったことはあった。
そういう時はどうしてきたんだっけ?

――泣くな。泣いても何にもならない。

「あ……」
そうだ。
こんな時、いつも『あの人』はそう言っていた。
そう言ってくれなかったら、さくらはもっとたくさん泣いてしまっていたと思う。
「小狼くん……」
そうだ。
『その人』もここに来ている。
いつも、さくらのいる場所にいてくれた。
『消』のカードで皆が消えてしまった時、『影』のカードを変えた事件で知世ちゃんがいなくなってしまった時、
いつもいつも、『彼』がいてくれたから頑張ることができた。
木ノ本桜の、『いちばん』の人。
「そうだよ。泣いたらだめだ……」
泣いていても、解決しない。
泣きやんで、考えて、動かなくては。
さくらは大切な人を守りたいし、悲しいことを起こさせたくない。
「小狼くんを探そう」
54 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:55:10.98 ID:NOq1UFzO
小狼だけではない。
人殺しをしたくない人なら、他にもおおぜいいるはずだ。
そういう人たちを助けて、助けてもらって、力を合わせてどうしたらいいか考えていこう。
こうして、ただの少女でしかない『この世で一番強い魔法使い』は、闇の中に光を見出した。

何度も深呼吸をして落ちつくと、ディパックを開ける。
先に進む為にも、まずは今ある荷物を確認しなくてはいけない。
中に入っていたのは、食糧やコンパス、懐中電灯といった、学校の野外活動で使いそうな道具、それにルールブックと参加者名簿だった。
参加者名簿を改めて確認したけれど、小狼以外の知り合いはいないようだ。
そして、さくらの個別支給品は、重たそうなぬんちゃくと、どうしてだか輸血用の血液。そして、拡声器。
武器として使えそうなものはぬんちゃくだけだったけれど、さくらはそれを使って人殺しなどしたくない。
輸血パックは……使い方が分からない。
拡声器は……。

ちかちかと、視界のすみで光が瞬いた。

顔を上げると、小さな灯りが茂みの向こうに見えた。
懐中電灯の灯りだと気づいて、さくらは立ち上がった。
つまりそこには人がいる。さくらと同じように、突然に連れて来られて困っている人かもしれない。
どきどきする心臓を服の上からぎゅっと抑えつけて、さくらは近づく。
背が高くて髪の長い女の人が、山道に立っていた。
兄の桃矢や、雪兎と同じぐらいの年齢に見える。
腰までのびたロングヘアーが、観月先生を連想させた。
キレイな人だったけど、何だかすごく怒っているように見えた。
それも、ただ怒っているのではなく『刺すような』目をしていて、それが怖かった。
今まで、攻撃的な人やカードに会ったことはあるけれど、誰かから憎まれたり恨まれたりしたことなんてない。
だからさくらには、その人の『刺すような』感じが怖かった。
もしかして、もしかしてあの人は、殺し合いに乗っているのだろうか。
そんなことを考えてしまい、さくらは慌ててその疑いを振り払う。
疑いから始まってはダメだ。
きっとその疑いは、相手に伝わり相手を傷つけるだろう。
相手もまたさくらを疑ってしまうだろう。
まずは、信じなくては。
「ぜったい……だいじょうぶだよ」
口の中で“無敵の呪文”をとなえて、さくらは歩み寄った。
「あの……私は、こんなゲームをするつもりはありません! だから、私の話を聞いてください!」
女性は、さくらを見た。
55 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:55:36.70 ID:NOq1UFzO
さくらと目が合って、女性の目の焦点が定まって、
女性は、とてもたおやかに微笑んだ。
「そうなの」
どきりとした。
見とれてしまうようなきれいな笑顔なのに、何かがおかしい。ここでそんな顔をするのがおかしい。
人を安心させるような笑顔なのに、ちっとも安心できない。
気がつくと女性は、さくらのすぐ目の前にいた。

「……でも、ごめんなさいね」

お腹が熱い。

蹴られた。
さくらの体が宙に浮いて、後ろに飛ばされて、それでやっと『蹴られた』のだと分かった。
ドシン、と木の幹にぶつかって、そこでやっと地面に落ちる。
「はっ……」
背中が、みしみしと軋んだ。
駆け抜けた灼熱の痛みが、背中を焼く。
お腹が熱い。叩きつけられた背中が熱い。
動けないさくらの耳に、女性の冷たい声が届いた。

「私はゲームに乗っているのよ」



※  ※

少女の気配に、雨苗雪音はずっと前から気づいていた。
そして隙だらけの挙動から、特に実戦を経験したわけでもない子どもだとすぐに分かった。
蹴り一つで動きを封じると。上着の下に隠していた短刀の鞘を抜く。
十歩ばかりくと、ひぅひぅ息をする蹴ったばかりの少女が足元に転がっていた。
「恨みはないけれど……私の復讐の為に死んで」
そのまま脇差を振りおろそうとして、


後ろから、瞬間的な敵意を放たれた。



「させるかぁっ!!」



一閃。


とっさに左に跳んだ。
右腕を、剣撃がかすり木の幹に突き刺さる。
腕にひと筋の鮮血が走り、青い影がかすめる。
56創る名無しに見る名無し:2011/05/28(土) 22:55:44.03 ID:K5FZPSOS
57 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:56:05.78 ID:NOq1UFzO
跳んで避けたとき、目が合った。
まっすぐな、でもどこか『アオクサイ』目をした、青い髪に青い装束の少女。
速かった。
一挙動でここまで近づかれたとしたら、驚異的な速さだ。
雨苗がかわせたのは、少女が気配を隠そうともしなかったからに過ぎない。
そして、サーベルが幹に深く突き刺さり、連続攻撃に繋がらなかったからだ。
雨苗はそのまま跳躍して、青い少女と倒れた少女から距離を取る。
乱入した少女はサーベルを抜き放つと、標的だった少女を庇うように立ち、サーベルを振りかざした。
「あんた、こんな女の子に何してんのよ!! 自分さえ生き残れればどうでもいいっていうの!!」
どうやら格好だけでなく、言葉も青いようだ。
「別に、自分の生き死ににも興味はないわ」
気の無い答えを返しがら、雨苗は少女を観察する。
殺気を感じた直後に、繰り出された剣撃の速度。
片腕だけで、幹に深く刃を突き刺した力。
どういう訓練を受けたのか、“速さ”と“攻撃力”では確実に、少女の方が上だった。
しかし、サーベルを構えた姿はどこかぎこちない。
それに、先ほどの一連の動作。
躊躇いなくサーベルを突き刺すほどの敵意があるなら、わざわざ剣を引き抜かずに、素手で立て続けに攻撃すれば良かったのだ。
少女の身体能力があれば、それだけで充分に致命傷をもらっていたはずだ。
その判断ができなかった。すなわち、地力はすさまじいけど、実戦経験は少ない――雨苗はそう判断する。

「ただ、誰も彼も死んでしまえばいいと思っただけよ」
だから雨苗は、上着から立て続けにそれを取り出し、投げつけた。

無機質な黒い、手のひらサイズの筒。
「ば、爆弾……!?」
投げつけると即座に逆方向へと走り出した。



スカート姿のまま全力疾走に移行した雨苗のすぐ後ろで、凶悪な閃光がさく裂する。
スタングレネード。
破壊力はないが、轟音と強烈な光を放射する、傷つけるのではなく無力化させることを目的とした武器だ。
いくら反応速度に優れていても、保護する少女を抱えた状態では、手榴弾の対処に遅れが出る。
しかも実戦経験が少ないなら、手榴弾の対処法を知っている可能性も低い。
その隙に、雨苗は撤退した。



「失敗したか……」
青色の少女と距離を稼ぐため走りながら、雨苗は舌打ちした。
その心には、得物を取り逃がした焦りや邪魔をした少女への怒りはない。
ただ、このゲームで己に課したこと――皆殺し――が遠のいたという焦燥だけがあった。
58創る名無しに見る名無し:2011/05/28(土) 22:56:42.25 ID:K5FZPSOS
59 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:56:42.28 ID:NOq1UFzO
もちろん、あんな能力者が参加していることは、想像の完全に外だった。
けれど、もう物事をまっとうに考えてはいられないのかもしれない。
仮にも“ブレード・チルドレン”を救う側にいたはずの鳴海清隆が、私をファイルの情報目当てに生かしておきたがったはずの鳴海清隆が、こんな狂った『実験』を始めたぐらいだ。
しかも、“呪いの刻印”というふざけたおまけつきで。
それともこれは、私の頭がとうとう狂ってしまい、現実とかい離した夢を見ているのだろうか。
現実の私の体は、もうブレード・チルドレンの呪いで自我を失っていて、手当たりしだいに通り魔を起こしていたりするんじゃないだろうか。
でも、どちらでもいいことだとすぐに気がついた。

確かなことは、雨苗雪音は家族の仇が取れなくなったということ。
家族の仇まであと一歩と迫りながら、もうすぐその男を殺せるところまで迫りながら、その復讐を邪魔されてしまったということ。
最愛の義姉を殺した男、シェフィールド教授への復讐。
九年間、復讐のことだけを考えることで、雨苗はどうにか狂わずに済んでいた。
いつ“ブレード・チルドレンの呪い”が目覚めるか分からない。
“呪い”が目覚めれば、雨苗雪音はただの殺人鬼になりさがり、力尽きて死ぬか、いつか誰かの手で殺されることになるだろう。
殺人鬼になることに怯えながら、殺人鬼にならない為に、殺人のことを考えてきたというのも我ながら皮肉だ。
けど、それが雨苗の最後の意地だった。
“見境なく人を殺す悪魔”になるよりは、“己の意思で、己の大切な人の為に復讐する悪魔”でありたい。
そんななけなしの執念で、今の彼女は正気を保っていた。

けれど、この会場にシェフィールド教授はいない。
会場から帰るには、最後の一人になるしかない、らしい。
それを約束したのが鳴海清隆である以上、その口約を信じるつもりはなかった。
つい数十分前に会った時は私の復讐を容認していたのに、今更こんな舞台に呼ぶとはどういうつもりだ。
しかし、かといって止まることもできなかった。
清隆の命令に従っていい結果に転がるとも思えなかったが、かといって動かないままのたれ死にするつもりもない。
何もしなくても、誰かに殺されて死ぬか、ブレード・チルドレンの呪いが発動して死ぬか、どちらかしかないのだ。
ならば、私はせめて最後まで暴れることで意地を通す。
仇を討つ相手がいないのならば、せめてこの“世界”に復讐しよう。
こんな私を生みだした、私のいる、私に何も与えてくれなかった、あらゆる全てに復讐しよう。
少しでも多く人間を傷つけて、災厄を振りまいて、“私”という復讐者がいたことを、この世に知らしめよう。
60 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:57:19.04 ID:NOq1UFzO
それはもはや、恐れていた“見境なく人を殺す悪魔”の姿と同じかもしれない。
けれど、もう何になってもいい。
望んだ何かになることなど、できないのだから。
どのみち破滅が待っているなら……私は殺戮によって、私の生きた証を残す。



かつて、小さな幸せを望んだ少女がいた。
その少女の祈りは、たいせつな女の子と、ともにいること。
そして、女の子をうしなった少女は、今、世界を呪う。
祈りからはじまったことを、呪いで終わらせようとする。

雨苗雪音は、走る。
雨苗雪音は、走り続ける。
雨苗雪音は、自分の身を恨む。
雨苗雪音は、自分を生みだした全部を憎む。
雨苗雪音は、――雨苗雪音という偽名を持つ少女は、世界を呪う。



【雨苗雪音@スパイラル・アライヴ】
[状態]健康、右腕に軽傷、強い憎悪
[装備]スタングレネード(2/3)@スパイラル・アライヴ、宗次郎の脇差@るろうに剣心
[道具]基本支給品一式、不明支給品0〜1(確認済み)
[思考]基本・何もかも滅べばいい
1・優勝を狙う。帰った世界でシェフィールド教授に復讐。
2・伊麻里に会ったら……?
※当然のことですが、鳴海清隆、竹内理緒、浅月香介、高町亮子、鳴海歩を『アライヴ』(2年前)の彼らだと思っています。



戦いの経験はあっても兵器の知識などないさやかには、その武器が殺傷力のないものだとは分からなかった。

だから、女の子を庇うように抱きかかえて、強化された体で少しでも早く撤退しようと跳んだ。

殺人者と逆方向に走るさやかの背中を、轟音が襲う。
耳鳴りと閃光が、視界を白く染め上げ、それでもただ逃げ続けた。
とにかく女の子を助けなきゃ、と思っていた。
61創る名無しに見る名無し:2011/05/28(土) 22:57:27.60 ID:K5FZPSOS
62 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:58:25.33 ID:NOq1UFzO
回復魔法を使って、わずかに残っていた聴覚の麻痺を取り戻す。
そして、周囲に誰もいないことを確認。
抱きかかえていた女の子を地面に下ろした。

「もう大丈夫だよ」
小学校高学年ぐらいの、可愛らしい感じのする少女だった。
「ほえ……」
女の子は、茫然としながらも、けれどまじまじとさやかを見上げている。
何だか正義の味方みたいだ、と思って、誇らしい気持ちになる。
同時に、こんな女の子にも殺し合いを命じる白スーツの男への怒りが、改めて湧きあがる。
それは、襲ってきたあの女も同じだ。
――誰も彼も死んでしまえばいいと思っただけよ。
その身勝手さが、気に入らなかった。
あの目も、気に入らなかった
何もかも諦めたような――周りのことなんてどうでもよさそうなあの目が、あの紫の魔法少女と重なる。
認めない。
自分の身勝手の為に他人を犠牲にするなど、絶対に認めるわけにはいかない考えだ。
そんな奴がいるから、死ななくてもいい人が死ぬ。
――そうだ、マミさんも死んでしまったはずだ。
でも、名簿にはいる。
信じられないと思うとともに、いてほしい、と願っている自分がいる。

「あの、ありがとう、ございます」
助けた女の子に頭を下げられて、さやかは我に返った。
「あたなは、殺し合いには乗っていないんですよね。だから、私を助けてくれたんですよね」
まだ少し恐怖が残っているのか、言葉に迷っている様子だ。けれど、さやかを見つめる眼には、頼れる人を見つけたという希望が宿っている。
ゾンビ同然の体になったさやかにも、守れた人がここにいる。
それが、さやかの自信になる。
それが、さやかに“やるべきこと”を実感させてくれる。
「そうだよ! 私の名前は、美樹さやか。群馬県の見滝原市を守る正義の魔法少女さ! ……なんてね。いきなり言われても普通信じられないよね」
いくら何でも子供向けアニメみたいだと、後半は照れ隠しでごまかした。
しかし女の子は、意外なことを言い出した。



「はい、わたし、木ノ本さくらです! さやかさんも、魔法が使えるんですか?」

【G−3/森、爆発地点からやや西/真夜中】

【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]健康、魔法少女(変身後)
[装備]ソウルジェム(魔力ほぼ満タン)
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜2
[思考]基本・殺し合いに乗っていない人たちを助ける
1・え、この子も魔法少女……?
2・まどかを探し、守る
3・マミさん、生きてるの……?
4・暁美ほむらと佐倉杏子には最大限の警戒
※7話、杏子に呼び出されて話しをする前からの参戦です。
※雨苗雪音を危険人物と認識しました。

【木ノ本桜@カードキャプターさくら】
[状態]腹部に軽度の打撲
[装備]ぬんちゃく@スパイラル・アライヴ
[道具]輸血用血液(A型)@吸血鬼のおしごと、拡声器@現実
[思考]基本・殺し合いには乗らない
1・この人も魔法が使えるのかな……?
2・小狼くんに会いたい
※雨苗雪音を危険人物と認識しました。
63 ◆8nn53GQqtY :2011/05/28(土) 22:59:20.74 ID:NOq1UFzO
※G−3の周囲に爆発音が響きました。

【輸血用血液パック(A型)@吸血鬼のおしごと】
月島亮史の主食。貴重なエネルギー源だが、味も回復量も生き血の直接摂取には劣るらしい。ちなみに、亮史はB型よりA型の方が好きとのこと。


投下終了。
まどマギの魔法少女とブレチルって設定が似てる気がする……と主催を決めてから気づいた
64 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 23:22:29.07 ID:D79S3oCp
投下乙です
自分もまた投下します
タイトル:決意新たに
登場人物:謎のプログラマ、穴
65 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 23:23:11.70 ID:D79S3oCp
「俺は…これからどうすりゃいいんだ…?」

相棒があっさり殺されたショックから、未だに立ち直れない。
唯一残した武器…ニューナンブに持ち替えて、病院の屋上をウロつく。

(…俺は何をすべきなんだろうか?)

思案に耽る。
いっそ、ここから飛び降りてしまおうか?
いや、そんなことをしても何にもならない。

「やっぱり…生きて帰りたい…!」

生き残るための決意が、だんだん膨らんでくる。
その時。
誰かが、屋上に上がってくる。

(誰だろうか?)

その『誰か』は、屋上に登ってきた瞬間、銃を乱射してきた。
66 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 23:24:04.09 ID:D79S3oCp

「うわあああああっ!」

なす術も無く、腕と肩を撃ち抜かれる。
真っ赤に焼けた鉄を、体に押し付けられているようだ。
焼けるように、痛い。

「くっ…そおおおおおおお!」

思いきり、ニューナンブの残弾を撃ち込む。
かすりもしないが、隙を作るには十分すぎるくらいだった。

「俺一人じゃ、死なねえ」

襲撃者―穴の体にしがみつき、柵が壊れている所まで押して行く。
イングラムでしがみつく謎のプログラマの背中を殴るが、一向に押すのをやめない。

「…やめろ、やめろ!」
「――終わりだ」

絡みあったまま、2人とも屋上から落下していく。
そのまま落下して…全身を強打した。

「…これ…で…いい…のか…?」

朦朧とする意識の中で、そう言い残し、謎のプログラマは力尽きた…。

【謎のプログラマ@板対抗BR 死亡】
【穴@板対抗BR 死亡】
死因:転落死
67 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:24:24.31 ID:LmliWDQk
皆様投下乙です。
…投下ペース早っ!!
感想がおいつかねぇ!!
というわけで申し訳ないけど感想はまたいつか

学園投下
僕の学園ロワ 4:始業式後
登場人物:春日正樹、東郷進、小牧晴斗、五十嵐耕哉
68 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/28(土) 23:24:45.27 ID:D79S3oCp
投下終了です
死亡ラッシュですね…これは
69 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:25:26.79 ID:LmliWDQk
あら被るとこでしたすいません
70 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:25:54.23 ID:LmliWDQk
第四章 始業式後(しぎょうしきご)

 □

正義が何であるかは俺は知らない。

 ◇

まだ真新しい蒼き制服に身を包みながら、
始業式が終わり、一旦教室に戻りHRが始まった。

「俺の名前は五十嵐 耕哉 (いがらし こうや)だ。宜しく頼む」

そんなことは基本どうでもいい。
いずれ嫌でも覚えるし、それより問題なのは…昨日の堂々宣言。
殺し合いについてだ。
それも今から話すであろうが、気になるものは気になる。
殺し合い。
言葉通りの意味だろうな。きっと。
それ以下もそれ以上もない。
生きるか。死ぬか。
…どうしてこうなったのか。
この、学園。
俺が自ら志願して通うこととなった学園。
今はそれが非常に気に入らない。
俺は何でこの学園を選んだんだっけ。
あれ?希望に胸を膨らませていた一昨日は何だったの?
……我が愛しき妹よ。俺はどうしようもなくどうしようもない状況に陥ったようだぜ。
……あぁ急に妹に会いたくなってきた。あのやわら……じゃなく。
ホームシックかぁ。まさか自分がなるとは夢にも思わなかった。というか夢が良かった。
家が恋しい。
親が恋しい。
妹が愛し…恋しい。
……はぁ。
と。
思っていると。

「では、みんなに『携帯電話』を配布する。あらかじめ色を決めておいた色と間違いがないか確認しておくようにな」

『携帯電話』。
俺の色は明るい赤色。
理由は好きな色だから。
ちなみにここに来る前のケータイは使えない。
だから実家の方に置いてきた。今頃は解約されているかもしれない。
ちなみに形も選べて、確か折りたたみとスライドとスマーフォンタイプがあったと思うが、俺は折りたたみにした。
まぁそっちの方が何かと使いやすいからな。

「………まぁ、今日はこれで終わりだ。では明日からも頑張ろうではないか」

そんなんで気合い入るかボケ。
71 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:26:17.99 ID:LmliWDQk
殺し合い言われたんだぞ。
頑張れるか。
あーあ。
何でこんなに暗いのかなぁ。
目先真っ暗じゃねぇか。
高校生活。漫画並とは言わないが一般並にはエンジョイしたかった。

キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン

これは全国共通か。
チャイムが鳴り響く。

「それでは礼。さようなら」

今日のHRが終わった。

 ◇

さて、ここからどうするか。
いくらこんな学校だからって、いやこんな学校だからこそ
友達ぐらい作らなきゃやってけんぞ。つーわけで友達候補詮索中
1:後ろの奴 2:横の奴 3:前の奴 4:なんか既にたむろっているところ 5:クラスで一番可愛い子
まぁ無難に1番でいいか。というか早々に何気なしに女子に声かけれるほど俺に勇気はねぇよ。
というわけで、後ろの奴に声をかける。

「よっ。俺は春日正樹っていうんだ。お前は?」
「……僕は東郷 進 (とうごう すすむ)だよ。よろしくね」

感じのよさそうな奴だった。
幸先はよさそうか?
ちなみに外見は、茶髪に少しだらけた感じの奴だった。目は透き通る程クリアな白眼。
…なんか不釣り合いな気もするが馴れればそうでもない。
これが俺と進とのファーストコンタクトだった。
…なんて小説みたいなことはいわないが、まぁファーストコンタクトとしては上々だった。

 ◇

夜。
自室。
俺のルームメイトがベッドの上で暴れている。

「ひゃふふふう…。やっぱ『べっど』っていいな!!」

小牧 晴斗 (こまき せいと)。
はっきりいって実家が貧乏だった。
だからこの学園に来た。お金がかからないから。
こんな理由な人も結構いる。それがこの学校の特色ともいえる。

「なぁなぁまさき。なんでまさきはそんな暗い顔してるんだ?」

無邪気ともいえる。
この子は一応義務教育自体は済んでいる。逆に済んでいるだけ。
ほとんど給食を食べに行っただけともいえる。
そんな性格から本人は自覚していないがいじめにあっていたらしい。
……俺がその学校にいたら全員ぶん殴ったやったのに。
しかしその無教育さもあり、勉強が全然できない。
ネクタイもまともに締めれなかった(俺も春休みまで知らなかったけどさ)。
(逆に運動は物凄くできる。なにやら『お手伝い』というものをやっていたら自然についたらしい)
だからというわけでもないが、『殺し合い』の恐ろしさを2割も認識できていない。
72 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:26:47.80 ID:LmliWDQk
ただ、俺は教えた方がいいのかどうなのか…凄く悩む。

「俺は全然悩んでなんかいないさ。晴斗こそ今日はどうだった?」
「んー?まぁいつもどおりだったけど」
「……そうか。いつか遊び行くぜ」
「おう。そうか。まってるね」

いつも通り。
いじめ。
もう、そんなことが起きるのか?
いやさすがにないだろう。
無いと思いたい。無いと、思いたいな。畜生。

「なーなー。おれはもうねるじかんだからねるね」
「ええっ!?もうか!」

まだ9時だった。
どんないい子だ。
…これも習慣、なのかなぁ。

「おやすみなっ!!」
「ああ、おやすみ」

俺はどうしたらいいんだろうね。
……はぁ。
俺は今日何度めかのため息をついた。

【春日正樹:健康】
【小牧晴斗:睡眠中】

73 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:27:08.34 ID:LmliWDQk
【オリキャラ紹介】
【春日 正樹 (かすが まさき)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]15歳(op当時)
[職業]高校一年生(op当時)
[容姿]背は高く、顔もイケメンと呼べるものなので案外もてたりする。
   漆黒のような黒髪に琥珀色の瞳。筋肉も程良く締まっている。
[備考]
性格は熱血っぽいが意外と冷静だったりする変な人。
なんかようは典型的なラノベの主人公タイプ。
家族構成:父、母、妹
けっこうシスコン気味。

【東郷 進 (とうごう すすむ)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]15歳(op当時)
[職業]高校一年生(op当時)
[容姿]茶髪 白眼 着こなしはだらしない
[備考]
甘党。
これにつきるキャラになる。
クールキャラのくせして。
ちなみに正樹の一番の親友になる…と思うよ。

【小牧 晴斗 (こまき せいと)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]15歳(op当時)
[職業]高校一年生(op当時)
[容姿]小さい 黒髪 瞳は普通
[備考]
多分ショタ。可愛らしい、らしいよ。
肉体的には本ロワ最強レベル。…どんな『お手伝い』だよ
あと実家が貧乏

【五十嵐 耕哉 (いがらし こうや)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]41歳(op当時)
[職業]1年B 組担任(op当時)
[容姿]描写しねぇよ
[備考]
はい、先生です
74 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:27:59.50 ID:LmliWDQk
以上

ははは。貧乏ぐあいは誇張表現です。
実際にいてもそういう態度はとらないようにしようね
75 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 23:35:07.52 ID:WiUxFHr9
投下乙です 自分もば
もっとEX 30話 動く者、動かない者
登場:ジークリード、由比ヶ浜智里
76動く者、動かない者 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 23:35:52.99 ID:WiUxFHr9
30話 動く者、動かない者

流石に自分のいる病院の存在しているエリアが禁止エリアに指定されれば動かざるを得ない。
ジークリードは放送後、さっさと荷物を纏めて病院の階段を駆け降りた。
思えばこの病院の中は全く探索していなかったが、最早そんな時間は無い。

ロビーを抜け病院から出たジークリードは東を目指す。
理由は無い。何となく東を選んだ。とは言っても、選択肢は他には北しか無かったが。
西と南は何も無い平野部に出てしまう。

「さっさとエリア抜け出さないと…」

支給されていたトカレフM1940自動小銃を片手に、人狼の青年は歩く。

「…13人死んでるのか。俺が寝てる間に…」

放送で聞かされた死亡人数を思い返す。
たった四時間で13人もの参加者が命を落としたと言う。
ただ眠っていただけの自分が今もこうして生きているのは幸運なのだとジークリードは思う。

「俺…どうなんのかな、これから」

自分の行く末を案じる人狼の青年であった。

……

由比ヶ浜智里はエリアE-4のとある民家の中に隠れていた。

「13人…結構死んでるね、フフww」

笑いを零すが面白がっている訳では無い。

「……いいや。隠れてよ。無理に動く事無いものね。フフフフwww」

自分のデイパックから食糧を取り出し、
むしゃむしゃと貪り始める智里。

「どうせ私のキャラ付けなんて食べる事と笑う事なんでしょフフフフwwwwwフフwwwまあいいよ。
私は私なりに生きてやるからね、簡単には死なないよフフフフwwwwwww」
77動く者、動かない者 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 23:36:31.56 ID:WiUxFHr9
【午前/E-4病院周辺の住宅街】
【ジークリード】
[状態]健康
[装備]トカレフM1940自動小銃(10/10)
[道具]基本支給品一式、トカレフM1940自動小銃予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。
2:禁止エリアから離れる。
[備考]
※E-3方面に向かっています。


【午前/E-4住宅街猪口家】
【由比ヶ浜智里】
[状態]健康、食事中、妙なテンション
[装備]マウザー C96(10/10)
[道具]基本支給品一式(食糧消費中)、7.63o×25弾装弾クリップ(10×3)、ダイナマイト(3)、100円ライター
[思考]
1:殺し合いはしない。仲間を集めて脱出手段を探そうと思う。
2:どこかで休みたい。
[備考]
※特に無し。
78 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 23:37:09.40 ID:WiUxFHr9
投下終了です。
79 ◆ymCx/I3enU :2011/05/28(土) 23:38:10.60 ID:WiUxFHr9
智里の行動方針を「殺し合いはしない」のみに修正します
80 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:49:29.31 ID:LmliWDQk
投下乙です。
智里ww

ではカオス投下
カオス〜 :人識に葬式は起こらない
登場人物:零崎人識
81 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:49:50.18 ID:LmliWDQk
とあるところにモンスターがたむろっていた。
その中心居たのは、零崎人識。
彼はもう、動けなかった。
「零崎」として、身体を酷使しすぎたのだ。
もう、身体が使い物にならなかった。
だから、倒れる。
大人しくしていればもう少し長く生きていられたが、それは過去の話でもう手遅れだった。

「あぁあ。因果な人生だな。欠陥製品」

人間失格の人生が幕を閉じた。


【零崎人識@戯言シリーズ:ログアウト(死亡)】
82 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/28(土) 23:50:09.83 ID:LmliWDQk
以上

短っ!!
83 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 12:56:46.84 ID:NELwF8GT
投下乙です。
もっと>由比ヶ浜何気に無事だなwwwwフフフwwww
カオスな自己満足>人識…
では自分も投下します。
DOLオリ19話 二人小会話
登場人物:丹羽雄二、河田遥
84二人小会話 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 12:59:41.10 ID:NELwF8GT
「小、疑問可?」
「なんだよ…」

丹羽と河田は学校内を探索していた。
見つけた物はカッターナイフと…

「是一体何?」
「は?これを知らないのか?」

見つけたもの、それは工芸用チェーンソーだった。
丹羽は普通に武器として持っている。

「まさかチェーンソー知らない奴がいるとは…」
「試使用、可?」
「試しに使う?危ないだろ…」
「…了」

分かったようだ。
丹羽は壁に掛かっている時計を見る。
放送まで残り30分を切っているようだ。
85二人小会話 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 13:01:50.21 ID:NELwF8GT

「とりあえず、放送が終わるまでここで待つけど…それでいい?」
「了」

二人はまだ知らない。
近くに最強の殺人機がいる事を。

【一日目/午前/C-3学校2階】
【丹羽雄二】
[状態]健康
[装備]工芸用チェーンソー(現地調達)
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:どうする気もない。
1:放送までこいつと待つ。
2:河田の喋り方をしっかりと分かるようにしてみたい。
【河田遥】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催対抗。
1:丹羽共行動。
2:放送迄一旦休止。
86 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 13:05:32.82 ID:NELwF8GT
投下終了です。
忍法帳がLV1からやり直しで超困ったww。
87 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 13:30:44.05 ID:27gcln5b
投下乙です。意思疎通難しそうw
自分も投下します。もっとEX 31話 何事も唐突に
登場:アーデルハイト、ツェツィーリア、パーヴェル
88何事も唐突に ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 13:35:06.14 ID:27gcln5b
31話 何事も唐突に

交番近くの民家の中でアーデルハイトとツェツィーリアは放送を聞き、
民家を出て次の行き先を模索する。

「…どこに行こう」
「…宛てなんて無いよね」

地図を出し行き先を決めようとする二人。

「取り敢えず学校の方に行ってみる…?」
「そうだね」

そして当座の行き先を学校に定め歩き出そうとした時だった。
アーデルハイトはどこからか自分達に向けられる殺気に気付く。

「……?」
「どうしたの? ハイトさ――」

ダァン!

一発の銃声が響き、ツェツィーリアの腹から血が噴き出した。
本人は一瞬何が起きたのか分からなかったが、やがて襲い来る腹部の激痛に、理解した。

「ぐあ…あ?」
「ツェツィーリア…!」
89何事も唐突に ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 13:38:27.25 ID:27gcln5b
腹を押さえその場に膝を突くツェツィーリアにアーデルハイトが駆け寄ろうとした。
しかし、一陣の疾風が吹き抜けると同時に、アーデルハイトの首筋に深い切れ込みが入り、
そこから真っ赤な鮮血が噴き出す。

「え…ハイト、さん?」

身体に生温かい鉄錆の味がする液体を浴びながらツェツィーリアは、
呆然とした様子で、アーデルハイトが崩れ落ちる様を見届けた。

「だ、誰…誰なの!?」

周囲を見渡す黒と青の毛皮の竜少女。
そして、頭上に拳銃らしき物を浮かせ口元を赤く染めた紺色の狼を発見した。

「残念だな、人魚に竜か。俺は女なら、人間の女の方が良いんだ」

狼、パーヴェルは少し残念そうな口調で言った。

「よくも…!」
90何事も唐突に ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 13:40:40.57 ID:27gcln5b
激昂したツェツィーリアは持っていたバスタードソードでパーヴェルに斬り掛かろうとした。
しかし、距離が離れていたためパーヴェルは容易に先手を打つ事が出来た。
ワルサー P38の引き金を引き、ツェツィーリアに銃撃を叩き込む。

ダァン! ダァン! ダァン! ダァン!

ツェツィーリアの腹や胸、首に9oパラベラムの弾丸が容赦無く食い込み、
アスファルトが赤く染まる。

「がはっ……こんな……こんなのっ……て」

突然の、自分の人生の終わりに、ツェツィーリアは納得出来なかった。
出来ぬまま、その意識は途絶えた。
91 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 13:42:46.94 ID:27gcln5b
【アーデルハイト:死亡】
【ツェツィーリア:死亡】
【残り12人】


【午前/D-6交番周辺の住宅街】
【パーヴェル】
[状態]健康
[装備]ワルサー P38(3/8)
[道具]基本支給品一式、ワルサー P38予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いに乗る。男も女も気に入った奴は犯してから殺す。
2:殺害した二人(アーデルハイト、ツェツィーリア)の武装を回収。
[備考]
※特に無し。

投下終了です。忍法帳ェ
92 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 14:30:56.82 ID:1TWXnhOD
投下乙です
DOL>ホントコミュニケーションとりづらそうだな…
もっとEX>ハイトさん…。パーヴぇルめ!!

はいカオス〜投下
カオス〜 51話:成長過程(戯言遣い編)
登場人物:戯言遣い、アウラ
93 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 14:31:23.26 ID:1TWXnhOD
 0

恩を恩で返されることは希少である

 1

「カイトくんならブラックローズちゃんを探しに行ったよ」
「……そう、なの?」
「うんそう」

ぼくの目の前にいるのはアウラちゃん。
どこからともなく現れて、今の感じに至る。
…しかし戯言だな。
この子この世界の女神であるんだって。
ええぇ。
うん。何でカイトくんとかブラックローズちゃんとかヘルバさんとかもだけど、
何でもっと派手に動かないの?
もしかして何か主催者から、迫害受けてる?
もしそうなら何で呼んだんだよ。

「……まぁ、何はともあれぼくから教えることは何もない」
「……?」
「そうだね。強いて言うのであれば、『悪』が何であるか決めておいた方がいいよ」
「『悪』?」
「そう。『悪』。いざというとき動けなくなるから」

ぼくもそうだったように。
『愛』『恋』『考える』『悪』。
いくつのピース、フラグメントが揃った。
ここからアウラちゃんがどう動くのかぼくの知る話ではないが……。
戯言だけど。
さて、

「ところでさ。ヘルバさんと会ってからぼくの中で嫌な予感しかしないから
聞いておくけど、主催者って誰か分かる?あのワイスマンなんて人じゃないだろう?」
94 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 14:31:49.79 ID:1TWXnhOD
「主催者は…パスワード『DEAD‐BLUE』。それ以外分かんなかった」
「……ありがとう」

そのままかい。
なんていう標準語崩れのツッコミをいれてと。
友、か。
理由は何だろうか………。
分からないな。
まぁ考えておくか。

「アウラちゃんはこれからどうするの?」
「謎のエリアが出現した。だから調査に行く」
「……今はぼくらしかいないのに?」
「うん。私の仕事」
「ならいいんだ。頑張ってね」
「そう。さようなら」
「うん、またね」

そしてアウラちゃんは宙に消えていった。
どうしたもんか。
しかし友はまだ蒼いのか。
もうそろそろ、抜ける頃あいのだけど。
戯言か。


【1日目/昼/選ばれし 禁断の 聖域】
【戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20  HP:315/358 SP:57/57
ATK:42 DEF:46 SPD:27
[装備] グロック17(残り14発)、スタンガン、対ロングレンジ用エプロンドレス@戯言シリーズ
[道具]支給品一式、いやしの水×4
[所持金]126
[思考]
基本:何もしない
1:友?

【アウラ@.hack】
スタンス:対主催
95 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 14:32:53.69 ID:1TWXnhOD
……以上。

いーちゃんがメイド服なのはhack組みんなスルー。
いーちゃんはつらいだろうね。ははは
96 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 15:32:16.47 ID:NELwF8GT
投下乙です。
いーちゃんww皆スルーかよww
でゃ自分も投下します。
DOLオリ20話 住宅街の戦闘、見物人を添えて
登場人物:中島明彦、小林友子、マクファーレン・チャールズ、ロバートソン・アラニス
97住宅街の戦闘、見物人を添えて ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 15:35:13.10 ID:NELwF8GT

「……」

放送を迎える前、アラニスは住宅街を歩いていた。
獲物を探すため、である。

「…!」

彼女はすぐに死角に隠れる。
理由は簡単、獲物を見つけたからだ。
9mm機関けん銃を男に向けて、撃つ。

ばらららっ

その音の少し後、男の左脇腹に一つの穴ができた。
彼女は追撃しようとするが、向こうも反撃してくる。

「……ここは引くべきか」

彼女は男から離れた。
それでも男は気付かない。
98住宅街の戦闘、見物人を添えて ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 15:38:54.89 ID:NELwF8GT
【一日目/午前/E-3住宅街】
【マクファーレン・チャールズ】
[状態]左脇腹に銃創(行動に支障なし)
[装備]ワルサーP5(0/8)
[所持品]基本支給品×2、不明支給品(1〜2)、ワルサーP5のマガジン(2)
[思考・行動]
基本:優勝して生還する。
1:陰から撃ってきた奴を殺す。
2:先ほどの男を見つけて殺す。
【ロバートソン・アラニス】
[状態]健康
[装備]9mm機関けん銃(17/25)
[所持品]基本支給品×3、9mm機関けん銃のマガジン(2)、不明支給品(2〜4)
[思考・行動]
基本:優勝する。そのためなら人殺しもいとわない。
1:とりあえずこの場は退散…。
2:あの男を追いかける。

○ ○ ○ ○ ○
99住宅街の戦闘、見物人を添えて ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 15:41:37.50 ID:NELwF8GT

「……声を出したら殺されるかもしれない」

家の中から中島は戦闘を見ていた。
自分なんかでは絶対に殺される。
そんな恐怖が自分の中で膨らんでいた。

「畜生…」

放送まであと少し。
それで自分は行動を起こさなくてはならないだろう。

「とりあえず、この子が起きるまで待つしかないな」

【一日目/朝/E-3住宅街内どこかの家】
【小林友子】
[状態]睡眠中
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:…。
1:…。
100住宅街の戦闘、見物人を添えて ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 15:44:20.86 ID:NELwF8GT
【中島明彦】
[状態]死への恐怖(小)
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催に対抗する。
1:放送を待つ。
2:しばらくこの子についている。



投下終了です。
うん、投下しにくい。
101 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 15:48:37.69 ID:1TWXnhOD
投下乙です
睡眠中とは…なんて暢気な…

では投下します
カオス〜 52話:悪魔と聖者
登場人物:智代、大賀
102 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 15:49:14.39 ID:1TWXnhOD
智代はまだ危機という危機は味わっていない。
人の死に対面などした気にはなっていないし、もちろんそれはいいことで、対面しないにこしたことはないだろう。
それゆえにまだ彼女の中には迷いがあった。
しかし彼女は対面してしまう。
あの悪魔に。
九澄大賀に。
彼女は人を殺さない。
その決意は揺らぐのだろうか?

 ◇

ここは隠されし 絶望の 聖域
悪魔が君臨するエリア。
そこに智代が降り立った。

「……ここには誰かいるかな?」

智代はいまだ1人としか会えていない少女である。
寂しいにもほどがあった。
そんな彼女はある物を見つけた。

「―――なんだろう。この金色の板きれ……?」

M0プレート。
九澄の所有物。
この金色の光が何をどう照らすかは未だ分からない。

 ◇

「ふぅ。何故私は人に会えないのだろうか?」

ため息混じりで愚痴を吐く。
もちろん、その痴女のような姿を見せたいなどでの意味では無い。
103 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 15:49:34.27 ID:1TWXnhOD
しかし言った直後に、人影を見つけた。

「―――む?あいつは確か……」

そう彼女と『彼』は出会っている。
坂上智代と九大賀。
今、智代がこんな格好しているのは大賀と出会ったから。
だから思い出すまでもなく、彼だと気付いた。
しかし会った時とナニカが違った。
というか見ただけで分かる。
手。
それが異様で異質だった。
まるで猿の様。
毛むくじゃら。
人のものではなかったのだ。

「……」

少しためらった。
話しかけるのを。
しかし話しかけようと試みる。
何分ゲームだ。
彼女自身もこんな姿になったのだから。
不思議ではない。
纏う雰囲気が全然違ってこそいるが、あり得ない話では無かった。

「おい、お前…………えっ?」

驚くのは無理もなかった。
何せいきなりこちらに向かって走り出してきたのだから。
それは狂気の目。狂喜の手が智代を襲いかかるから。
だからそれに伴い智代は逃げた。
体勢を整えるのもあるが、ただ単に今このリミッターの効かない身体で蹴り飛ばしたら、
大賀が死ぬかもしれなかったから。
それは、避けたかった。
そして鬼ごっこ、…いや、悪魔ごっこが始まった。

104 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 15:50:07.25 ID:1TWXnhOD
【1日目/朝/隠されし 絶望の 聖域】
【坂上智代@CLANNAD】
[状態]健康、騎士化、
[ステータス]
LV:40 HP:523/840 SP:78/78
ATK:76 DEF:67 SPD:54
[装備]M0プレート@エム×ゼロ、
[道具]支給品一式、空瓶、快速のタスマリン×2
[所持金]1097
[思考]
基本:生き残る
1:逃げる
2:朋也たちを探そう

【九澄大賀@エム×ゼロ】
[状態]悪魔化
[ステータス]
LV:30 HP:127/599 SP:0/30
ATK:40 DEF:36 SPD:37
[装備]悪魔の手@化物語
[道具]
[所持金]
[思考]
基本:…
1:…
[備考]
※願いを皆殺しに変えました。(モンスターも含め)
※九澄の戦闘方法もできます。(本能のまますることが多いが)
※相変わらず支給品と金は捨ててます。

105 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 15:51:04.38 ID:1TWXnhOD
以上

まぁCLANNAD勢が多すぎるww
まぁおいおい消えていくと思うから
106 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 17:46:54.94 ID:27gcln5b
投下乙です。自分も
もっとEX 32話 惰性に流され錆びれた刃 登場:コンスタンツェ、色部義徳、宮崎賢也
107惰性に流され錆びれた刃 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 17:50:05.31 ID:27gcln5b
32話 惰性に流され錆びれた刃

コンスタンツェと色部義徳は放送を聞いた後、目的地である学校に辿り着いた。
拠点にしている民家に残った碑文谷直紀と東儀由利恵は少なくとも放送の時点では無事、
と言う事が分かったので少し安心していた。

古い木造校舎に裏口から入る。

「!」
「……!」

廊下に血の跡が残っていた。
まだ新しく血の臭いも漂っている。近くに空薬莢も落ちていた。
近くにある教室に、血の跡は続いていた。
コンスタンツェが扉の窓から内部を覗き込む。

「……」
「…どうだ?」
「…死体、あるね」
「……」
「見る?」
「いや、やめとく…」

流石に死体を見る気にはなれなく、義徳は拒否した。
108惰性に流され錆びれた刃 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 17:53:22.86 ID:27gcln5b
ガラリ。

保健室の扉が開く。

「!」
「!!」
「……」

青髪の中高生ぐらいと思われる少年が中から出てくる。
そして出てくるなりいきなり拳銃を構え二人目掛けて発砲した。
右手にコルト M1911、左手にベレッタ M1934を構え交互に引き金を引いた。
突然の事に二人は対応出来ず、銃弾をその身に受け倒れる。

「う…ぐあ」
「い、痛ぇ……マジ、かよ」

苦痛に苦しむ二人の元に、サバイバルナイフに持ち替えた少年、賢也が近付き、
まず手前に倒れた義徳の手元に落ちていたグロック 20を取り上げ、
そして、サバイバルナイフを彼の胸元に突き立てた。

「がああ……!」

短い悲鳴の後、義徳は動かなくなった。
109惰性に流され錆びれた刃 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 17:57:37.77 ID:27gcln5b
「! よ、義徳、君…うあああああ!」
「あんたもすぐ後を追わせてやるよ、安心しな」
「このおおおお!」

コンスタンツェが激怒し立ち上がろうとした。
すかさず賢也はグロック 20を構え、引き金を引いた。

ダァン!

放たれた10oオート弾はコンスタンツェの左目から入り、彼女の脳髄を貫通し、
脳漿と血と共に後ろに突き抜けた。

(嘘…死ぬの私…ああ…義徳君、直紀君、由利恵さ…ん)

最期に残された思考の時間で、コンスタンツェはこの殺し合いで出会った仲間の事を思い出していた。

「また死体片付けないといけないな」

二人の死体を見下ろしながら、賢也は淡々とした口調でそう言った。
110 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 17:59:55.44 ID:27gcln5b
【色部義徳:死亡】
【コンスタンツェ:死亡】
【残り10人】


【午前/D-4学校一階廊下】
【宮崎賢也】
[状態]右肩に裂傷(応急処置済)
[装備]グロック 20(14/15)
[道具]基本支給品一式、コルト M1911(0/7)、コルト M1911予備マガジン(2)、ベレッタ M1934(0/7)、
ベレッタ M1934予備マガジン(2)、日本刀、サバイバルナイフ
[思考]
1:面白そうなので殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:殺害した奴(コンスタンツェ、色部義徳)の装備を回収。その後は…。
[備考]
※特に無し。

投下終了です。
111 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 18:32:01.22 ID:1TWXnhOD
投下乙です
もう10人かい。早すぎる…

カオス〜 53話:漂浪するアナタ
登場人物:サコ、?
112 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 18:32:38.66 ID:1TWXnhOD
サコは追いかける。
先ほどの二人を。
そんな中。
ある人影を見つけた。
しかしそれは本来ありえない人の人影だった。

「……せ、せんせ、い?………?」

そう先生。
開幕宣言時に首輪を爆発させられたあの人。
白いコートに、赤いマント。
その優しげな瞳はサコを見つめて、
そして口が開いた。

「ああ!!やっと見つけたぞサコ。なぁここはどこなんだ?」

と。
まるでおかしなことを言っている。
それにサコは、

「――――え?」

としか間抜けな返事しかできなかった。
まず先生が何故生きていて、ここにいるのか。
おかしな話であった。

「―――?どうしたんだ?サコ」
「せ、先生っ!!」

サコが先生に跳びつく。
それと同時に涙があふれ出ている。

「さ、サコっ!?」
「せんせい……。ユコにキサラギにアリスも〜…」
「な、何があったんだ一体!?」

そしてサコは言葉を繋ぐ。今まであった恐怖の惨事を……。

 ◇

「つまりはここは殺し合いの場で、キサラギたちはその被害に遭ったってわけか」
113 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 18:33:00.43 ID:1TWXnhOD
「うん…」

両者ともに声に元気がない。
当たり前と言えば、当たり前だが。

「……分かった。ふーん。…で。俺は何でそれを知らないんだ?」

サコは話さなかった。
先生が開幕時に首が飛んだことを。
話せるわけ…なかった。

「…知らない」
「まぁそうか。知ってるわけ無いか」

先生はお気楽に言うが、サコの内心はそれはそれは酷いものだった。

「……それでお前は人を殺したんだっけか」

その言葉は、先生の口から発せられた。

「つまりはお前は『半罪人』じゃないんだよ。もう」
「………それは」
「お前は立派な『罪人』ってことさ」
「――――――――っ!!」

サコの心が重くなる。
一回、オーバーヒートした心の時は感じなかったこの痛み。
先生と出会ったことで、落ち着いた心に、この言葉は、立派なナイフになっていた。
そんなサコを見てなのか最初から言おうとしたことなのか。
この男なら後者だと思われるが、

「でも、安心しろサコ。俺はお前らを見捨てない。
俺の仕事はお前らをしっかりと生還させることだから。だからもう、止めるんだ」

枯れ切ったと思われた、サコの涙が再びあふれ出た。

114 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 18:33:42.33 ID:1TWXnhOD
【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(中)
[ステータス]
LV:13 HP:69/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ
[道具]支給品一式、
[所持金]780
[思考]
基本:生きる
1:先生と行動

【先生@クリミナルガールズ】
スタンス:?
115 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 18:34:14.78 ID:1TWXnhOD
以上

まさしくカオスにふさわしい。
ははは。
116 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 18:49:48.43 ID:NELwF8GT
お二方投下乙です。
もっと>宮崎君…普通に強くないか?
カオスな自己満足>先生復活!?一体どういうことなの?
では自分も投下します。
DOLオリ21話 寝てる間に何かを聞くなんてできないから
登場人物:安倍太郎、伊東良枝

「…んあ」

目が覚めた。
おはようございます。

「…………そうか、寝てたんだった」

傍に寝ていた安倍の顔を見る。
変わっていないところを見ると起きてはいないようだった。

「…今の時間は……え!?」

時間を見ると8時58分を指していた。
自分はいつの間にか2時間ほど寝ていた事に気付いた。
放送が二分前になっていると気づく。
携帯を取り出しメモ機能を開く。

「…聞き逃すと大変だな」

彼女は待つ。
そして、時間は9時丁度を指した。

【一日目/朝/E-2病院内】
【伊東良枝】
[状態]健康
[装備]無し
[所持品]基本支給品、救急箱
[思考・行動]
基本:死になくないので、仲間を探す。
1:放送を聞く。
【安倍太郎】
[状態]気絶中、腹部に大量の銃創(対処済み)
[装備]無し
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催に対抗する。
1:……


-------------------------------------
投下終了。
ですが一応放送も書けたので投下します。
DOLオリ22話 第一回放送(DOLオリ)
登場人物:青木百合、(古川明美)
119第一回放送(DOLオリ) ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 18:59:53.96 ID:NELwF8GT

皆さん、三時間ぶりです。
では、予告どうり第一回放送を始めます。
ではまず禁止エリアから。

A-5
B-1
E-5

この三つです。
この放送の一時間後に設定されるので、注意してください。
貴方がたが持ってる携帯の地図も更新されるのでメモをする必要はありません。
では、次に死亡者の発表をします。
名簿順に発表しますので、よく聞いてください。


五十嵐 修平
石黒 幸男
河北 翔
川越 哲司
茂田 旬
二宮 史郎
金谷 若葉
住吉 綾子
塚本 由美子
林 夕子
山崎 良美
山根 淳子
若林 薫

以上13名です。
120第一回放送(DOLオリ) ◆VxAX.uhVsM :2011/05/29(日) 19:03:20.08 ID:NELwF8GT

さて、残りが25人です。
ではまた、三時間後に。

【残り 25人】

【一日目/午前/?】
【青木百合】
[状態]精神に異常
[装備]なし
[所持品]
[思考・行動]
基本:兄を生き返らせる。
1:この殺し合いを遂行して兄を生き返らせる。
【古川明美】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]
[思考・行動]
基本:金儲けをする。
1:この殺し合いを遂行する。面倒事は青木百合に押し付ける。


投下終了です。
これでひとつの山を越えた気分。
121 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:15:07.67 ID:27gcln5b
投下乙です。放送乙です 結構死んでるなあ
投下します。もっとEX 33話 これは酷い干渉 登場:荒神健児(◆ymCx/I3enU)、黒牙、大木弓那、太田かずみ、安藤正年、朝斬厳空、カスパル
122これは酷い干渉 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:18:00.48 ID:27gcln5b
33話 これは酷い干渉

「えーと、お前らもう帰って良いよ。何か仕事無いし」
「……」
「……」

荒神健児こと◆ymCx/I3enUは協力者の二人、黒牙と大木弓那に帰還を命じた。

「…何かさあ、俺らの扱いどんどん悪くなってるよな」
「うん」
「うっさいさっさと帰れ」

黒牙と大木弓那は元の世界に帰還する。

「…さてと、ちょっと面白くしようか」

健児は手元にあるパソコンのキーボードを叩いた。
その画面には殺し合いの参加者の一人である狼の顔が映し出されていた。

……

……

「……」

銀と白の妖狼、カスパルはふと意識を取り戻す。
自分は何をしていたのだろうか。太田かずみと安藤正年と言う二人と遭遇し、その後放送を聞き、
隠れていた民家の中で過ごしていた所までは覚えている。
123これは酷い干渉 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:23:31.33 ID:27gcln5b
「……あ」

周囲には血の臭いが漂っていた。

「……ああ」

部屋が真っ赤に染まっていた。

「……あああ!?」

自分の口の中が鉄錆の味で一杯だった。

「……あああああああああああああ!!!?」

さっきまで行動を共にしていたはずの三人がズタズタに引き裂かれ血塗れとなり息絶えていた。

「何で、何で何で何で何で何で!!?」

混乱するカスパル。

「誰がこんな事、う、あああ…誰だ…許さねぇぞ! 許さ……ん?」

怒りに震えるカスパルは、朝斬厳空の手元に転がるメモ帳に目が止まった。
それがとても気になり、カスパルはメモ帳に書かれた文章に目を通す。
酷く乱れた書き殴りの文字が書かれていた。
124これは酷い干渉 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:28:30.95 ID:27gcln5b


死にたくない 死にたくない

殺される 食べられる

あいつが牙をむく もうすぐきっと殺される

この遺書を読む人がいたら



「……はぁ、はぁ、ハァ」



あいつを さばいてください



「…ハァーッ、ハァーッ、ハァーッ」
125これは酷い干渉 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:43:56.80 ID:27gcln5b


わたしたち を ころしたのは

ぎんとしろの けがわをもった おおかみのまもの


カスパル     です




「………ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」


……

……

民家の二階の一室。
天井からぶら下がるロープに首を絞め、ぶら下がる狼。
真下には排泄物が垂れ流れ、涙と泡を拭いて無惨な状態であった。


126これは酷い干渉 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:47:06.16 ID:27gcln5b
「……ちょっとやり過ぎたか? まあ良いか」

荒神健児こと◆ymCx/I3enUがやった事は簡単である。
カスパルの首輪に特殊な信号を送り、一時的にカスパルの妖狼としての本能を増幅させ凶暴化させたのだ。
結果、同行していた三人は瞬殺された。しかし信号を切った途端カスパルは正気に戻り、
自分のやった事の重みに耐え切れず自害してしまった。

「たまには良いよなこういうのも」

うすしお味ポテトチップスを頬張りながら健児は言う。


【太田かずみ:死亡】
【安藤正年:死亡】
【朝斬厳空:死亡】
【カスパル:死亡】
【残り6人】

【黒牙:帰還】
【大木弓那:帰還】
127 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 19:51:52.94 ID:27gcln5b
投下終了です。
128 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 21:37:08.14 ID:27gcln5b
投下します。もっとEX 34話 少年と狼と殺戮と 登場:宮崎賢也、パーヴェル
129少年と狼と殺戮と ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 21:41:09.51 ID:27gcln5b
「…これ、お前がやったのか?」
「ああ、そうだよ」

学校内、死体が転がる中で紺色の狼パーヴェルが、
少年、宮崎賢也に尋ねる。賢也は笑みを浮かべながら答えた。

「あんたも中々、殺してるんじゃないか? パーヴェルさん」
「ああ…まあな」
「俺達どっちも殺し合いに乗ってるんだろ? どうだパーヴェルさん」
「あ?」

賢也がある提案をする。

「手組まね?」
「なぜ?」
「あとどれくらい殺し合いに乗ってる奴と乗ってない奴がいるのかは分からないけど、
乗ってない奴は大抵徒党を組んでると思うんだよ。だからほとんどの場合、殺し合いやる気になってる奴は、
多勢に無勢みたいな感じになる訳だ」
130少年と狼と殺戮と ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 21:43:17.67 ID:27gcln5b
「…成程な、分かった。しばらく協力するか」
「サンキュー。俺宮崎賢也」
「改めて自己紹介。パーヴェルだ」

一人と一匹は共同戦線を組んだ。


【昼/D-4学校一階廊下】
【宮崎賢也】
[状態]右肩に裂傷(応急処置済)
[装備]グロック 20(14/15)
[道具]基本支給品一式、グロック 20予備マガジン(3)、コルト M1911(0/7)、コルト M1911予備マガジン(2)、
ベレッタ M1934(0/7)、ベレッタ M1934予備マガジン(2)、日本刀、サバイバルナイフ、三十年式銃剣
[思考]
1:面白そうなので殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:パーヴェルとしばらく共闘。
[備考]
※特に無し。
131 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 21:45:48.72 ID:27gcln5b
【パーヴェル】
[状態]健康
[装備]ワルサー P38(3/8)
[道具]基本支給品一式、ワルサー P38予備マガジン(3)、十一年式軽機関銃(19/30)、
6.5o×50SR装弾クリップ(5×6)、ロス・ステアー M1907(7/10)、8oロス・ステアー装弾クリップ(10×3)、
ノートパソコン、バスタードソード
[思考]
1:殺し合いに乗る。男も女も気に入った奴は犯してから殺す。
2:宮崎賢也としばらく共闘。
[備考]
※特に無し。

投下終了です
132 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 22:05:52.82 ID:1TWXnhOD
投下乙です
組み合わせが凶悪すぎるww

投下します
カオス〜 54話:究極、そしてサヴァン
登場人物:アウラ、玖渚
133 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 22:06:13.92 ID:1TWXnhOD
アウラはどこかメカニックな場所にいる。
というか簡単に言うと「The World」を管理する中枢部分。
彼女はもう、参加者に聞いて回ることはやめて、次の仕事に移った。
それは参加者の行動を縛ること。
…最初からやれよ。という意見があるのかもしれないが、
それは不可能だった。
参加者40人の動きを制限するのは、あの時の彼女の力だけでは不可能だった。
玖渚友。
彼女の力はそれだけに強大だった。
さすがはあの《仲間》を統率できた者だ。
しかし今はもう少ない。
だから活躍ができる。
【愛】
【恋】
【思考】
【悪】
導き出した答えは…。

やっぱり殺し合いを止めることだった。

あの『先生』は実をいうと彼女が造りだした者。
AI。
彼の正体は放浪AIだった。
この現実、いや幻想はサコにとってはとても酷いことかもしれない。
しかし、
殺し合いに乗ってる人が殺し合いを止めるのが…最優先だった。
これから無事でいられるのであれば、それでいい。
アウラはそう、考えた。
それは正解か否かは分からない。
ただ一つ言えることは、
アウラの反撃が、始まった。
134 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 22:06:30.26 ID:1TWXnhOD

 ◇

「うにー。まいっちゃうね。アウラちゃんも中々やるねぇ。
僕様ちゃんもやる気がでてきちゃうよ。うーん。よっしゃー。僕様ちゃんも頑張らなくてはね」

CC社のとある部屋。
玖渚友がモニターに向かいカタカタとキーボード(の様な物)を叩く。
力は玖渚が上もしくは同等。しかし何があるのか分からない。
もしかしたら一瞬のうちに勝敗がつくのかもしれない。
だから気が抜けない。
アウラとの一騎打ちに集中する。

「うーん。ちょっと怪しいなぁ」

玖渚は考える。

「うにー!分かんないよ!?どういうことなのかな!?」

終わる証だった。
蒼が消える。
青が消える。
そして、黒の片鱗が、少しづつ、少しづつ、表しだした。

【アウラ@.hack】
スタンス:対主催

【玖渚友@戯言シリーズ】
スタンス:黒幕
135 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 22:06:52.26 ID:1TWXnhOD
以上

うん?名簿?何それおいしいの?
136 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 22:15:21.24 ID:27gcln5b
投下乙です。
投下します。もっとEX 35話 泡立つグラス飲み干して
登場:ジークリード、由比ヶ浜智里、ローレンツ、粕谷結菜
137泡立つグラス飲み干して ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 22:17:34.75 ID:27gcln5b
35話 泡立つグラス飲み干して

第二回放送直前になって、ジークリードは初めて他参加者と遭遇した。
とある民家に隠れていた由比ヶ浜智里である。
ジークリードがたまたま入った民家にいた。

「第一参加者と遭遇wwwwフフフフフフwwwww」
「何か変なテンションの子と出会っちゃったな…」
「殺し合いに乗ってない人で良かったwwフフwwww」
「まあな…俺もだけど」

間も無く第二回目の放送が始まるためジークリードは智里と一緒に民家に留まる事にした。

「智里、だったか? ずっとここにいたのか?」
「いや…最初は展望台にいて…次に教会…最後にここ」
「そうか…俺は病院の屋上で、寝てた」
「おお」

……

ローレンツと粕谷結菜は学校近くの民家で放送を待つ事にした。
しばらく街中を歩いていたが特に誰とも遭遇する事は無かった。
138泡立つグラス飲み干して ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 22:22:27.66 ID:27gcln5b
「ねぇ、エッチしようよローレンツ」
「そう言えば全くヤって無かったな…放送までちょっと時間あるしちょっとしようか」
「うん」

ローレンツは結菜のスカートの中に右手を入れ、
頬をざらついた舌で舐める。くちゅくちゅと淫らな水音が室内に響く。
人狼の股間にぶら下がる人狼自身が次第に大きく硬くなる。

「はぁ…ん…うっ」
「さっさと入れて、さっさと出すよ」

ローレンツは結菜のスカートをたくしあげ、
広げさせた股の中に自分の下半身をねじ込んだ。
139泡立つグラス飲み干して ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 22:25:39.87 ID:27gcln5b
【昼/E-4住宅街猪口家】
【ジークリード】
[状態]健康
[装備]トカレフM1940自動小銃(10/10)
[道具]基本支給品一式、トカレフM1940自動小銃予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。
2:智里と行動。放送を待つ。
[備考]
※特に無し。

【由比ヶ浜智里】
[状態]健康、食事中、妙なテンション
[装備]マウザー C96(10/10)
[道具]基本支給品一式(食糧大量消費)、7.63o×25弾装弾クリップ(10×3)、ダイナマイト(3)、100円ライター
[思考]
1:殺し合いはしない。
2:ジークリードと行動。放送を待つ。
[備考]
※特に無し。
140泡立つグラス飲み干して ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 22:28:40.78 ID:27gcln5b
【昼/D-4学校近くの住宅街黒神家】
【ローレンツ】
[状態]健康、興奮
[装備]ブッシュナイフ
[道具]基本支給品一式、除草剤
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:結菜ちゃんと行動。放送を待つ。
[備考]
※特に無し。

【粕谷結菜】
[状態]健康、はいてない、興奮、快感
[装備]AM オートマグ(7/7)
[道具]基本支給品一式、AM オートマグ予備マガジン(3)、濃硫酸
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:ローレンツと行動。放送を待つ。
[備考]
※パンツを穿くと死にます。
141 ◆ymCx/I3enU :2011/05/29(日) 22:32:29.10 ID:27gcln5b
投下終了です。
142 ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:42:35.25 ID:X9nkcsgm
皆様投下乙です。
それでは俺も投下します。

ごちゃ混ぜロワ 22:アフロヘアーに悪い奴はいない
登場人物:トニー・梅田、竹科辰美、柊つかさ
143アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:43:48.15 ID:X9nkcsgm
「殺し合え、ねえ……」
その男は独特のリズムを刻みながら、ぶらぶらと歩いていた。
胸元が大きくあいた紫色のスーツを身にまとい、目には大きなサングラス。
そして目を引くのはその大きなアフロヘアー。
街を歩こうものなら十人中十人が二度見してしまうようなアフロヘアーは彼のトレードマーク。
彼の名はトニー・梅田。
こう見えても相当の剣の達人である――とてもそうは見えないが。

そんな彼は、この殺し合いと言う場において特に何をしようとかそういう事は一切考えてはいなかった。
殺し合いに乗ろうと思えば乗る事も出来るだけの実力と度胸は持ち合わせているのだが、あのメガネの男が気にくわなかった。
人に勝手に犬のように首輪を巻き、逆らおうものならその中に仕掛けた爆弾でズガン。
正直、胸糞が悪くなる。
それに、殺しあえと言っておきながら支給して来たのはたった一本の木刀だけ。
やろうと思えばこれで殺せなくもないが、やはり真剣や銃火器に比べると分が悪いと言わざるを得ない。
気にくわない。
かと言ってどうすればいいのかもわからない。
だから、トニーはぶらぶらと当てもなく歩いていた。

「殺し合いなのに墓場とかホテルとか、実に奇妙だねえ……そしてこの教会…殺し合いなんて神も仏もないようなところにこんなの建てるなんて皮肉かい?」

トニーは、目の前に大きくそびえたつ教会に入ろうとしていた。
144アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:44:32.61 ID:X9nkcsgm



一方、教会の中。
辰美は激怒していた。

竹科辰美は、人を斬った事がある。
通っていた道場、鳴鏡館の内部抗争に巻き込まれ、人を斬った。
初めて人を斬った時の感覚は、今でも忘れた事はない。
その感覚を覚えた瞬間、辰美は自分はもう戻れないところに来てしまったのだと精神で理解できた。
それを否定したくもあり、一時期は道場破りを続けていた時期もあった。
だが、道場破りを重ねるうちに、辰美は気付いていた。
真剣で、文字通り『斬り合い』をしなければ自分はもう、満足できない身体になっている事に。
そして、そう理解した時にかけられた召集。
鳴鏡と捨陰の抗争。
それこそが、自分の生きていく、血染めの道だと理解できた。
だから辰美は、この殺し合いという状況も割とすんなりと受け入れる事が出来た。



だが、辰美は出会ってしまった。
柊つかさという、無力な少女に。
彼女は、全くの一般人だった。
自分は命の削り合いには慣れているが、彼女はどうだ。
殺し合いなんてものには最も縁が遠い、一般人であるつかさを殺し合いに参加させるメガネの男。
彼だけは、許すわけにはいかなかった。
145アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:45:26.43 ID:X9nkcsgm




「…辰美くん、誰か来たみたい……」
「下がって、つかささん。」

辰美の手に握られているものは、一振りの剣。
それも『最強の神剣』と説明されているかなりの名剣だ。
この支給品は辰美に支給されたものではない。
つかさのバッグから出てきたものだった。
当然つかさには使いこなせないこの剣を、辰美は譲ってもらった。
掌に異様に馴染む神剣を握り、辰美は前に出た。

「つかささん、もし危険な相手だったら僕が食い止めます。その間につかささんは裏口から逃げて下さい。」
「でも……」
「大丈夫です。すぐに僕も向かいますから。」

つかさは、もしこの場にこなたがいたなら『それってフラグだよ』と言っただろうな、と思ってしまった。
146アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:46:36.04 ID:X9nkcsgm



ぎい、と音が鳴り教会の扉が開く。
果たしてどんな相手が出てくるかと辰美は身構えたが、現れたシルエットに一瞬言葉を失った。
「おやおや、そんな物騒なもの持っちゃってどしたのよ。」
逆光で顔の細部までは良く見えないものの、そのシルエット――大きなアフロヘアーに、辰美は言葉を失った。
だが目の前の人物が手に刀のようなものを持っているのを確認すると、辰美は急いで神剣を正眼に構えた。

「…あなたはこの殺し合いに乗っているんですか?」
「ん〜、どうだろうねえ…」
のらりくらり、まるでウナギをつかむかのように目の前の男は明確な答えを見せない。
「そういう君はどうなんだい?竹科辰美君?」
「…っ!なぜ僕の名を?!」
突然呼ばれた自分の名前。
この殺し合いの中で自分の知った名前は師匠である空蝉、自分をライバル視している本郷、そしてかつて命を狙ってきたカッツェのみだと思っていたが……
「そりゃ知ってるさ、だって俺は……」
アフロの男の口元がにやり、と歪んだ。
「…捨陰党の人間だからね。」
147アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:47:33.65 ID:X9nkcsgm

その言葉をきっかけに、辰美の眼にそれまで以上の真剣さがこもる。
周りの空気が、じりじりと歪んで曲がっていくような錯覚を、影からこっそりのぞいていたつかさは覚えていた。
辰美は、本人が言うように強かったのだ。
だが、今辰美が対峙しているアフロの男も恐らくは、強い。
一般人であるつかさにもそれは分かった。
辰美の殺気を真正面から受けても、ひるむ事が無かったのだ。

どうすればいいのか。
今の自分にできる事は祈る事だけだ。
一瞬、頭の中に最悪の事態が浮かんだがそれを涙と共に無理やり封じ込めるとつかさは辰美の方をじっと見つめていた。

だが、その空気は呆気なく破られた。
148アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:49:08.05 ID:X9nkcsgm


「…嫌だねえ。」
「…は?」
カラン、と床に放り投げられた木刀。
相手の不可解な言動に辰美は思わずたじろいだ。
「んー、辰美君?言っとくけど俺は殺し合いには乗っていないよ?」
「そう…なんですか?」
「ああ、捨陰党所属って言ってもあんまりそっちには出てないし鳴鏡との抗争だってそんなに興味無いのよ。それに…」
「それに?」
「女の子守ってる野郎を斬っちゃ、カッコつかないでしょ?」
「なっ!?」
その言葉に驚いた辰美が振り返ると、その視線の先には祭壇の端からぴょこんと飛び出たリボンと、心配そうにこちらを見つめる二つの瞳が見えた。
その瞳と視線が合うと、辰美は小さくため息をついた。

「…出てきても良いですよ、つかささん。この人は殺し合いには乗る気はないそうです。」
その言葉を聞くとつかさは、おずおずと祭壇の裏から姿を現した、
「へえ、つかさちゃんって言うのか。よろしくな。」
「あ、よ、よろしくお願いします……」
「そう言えば、あなたの名前は何というんですか?」
「俺はトニー。トニー・梅田さ。しっかり覚えておきな。」
149アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:50:17.64 ID:X9nkcsgm





【C−5教会/1日目朝】
【竹科辰美@ブシドーブレード弐】
[状態]健康、強い怒り
[装備]最強の神剣@カオスウォーズ
[道具]基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:メガネの男(日野)を必ず打倒する
   2:つかさを守る
   3:トニーを警戒
   4:つかさの友人を探したい
   5:空蝉と合流したい

【柊つかさ@らき☆すた】
[状態]健康、幾分持ち直した
[装備]なし
[道具]基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:辰美を信頼
   2:こなた、かがみ、みゆきと早く合流したい
   3:トニーを信頼?
[備考]高校三年生時からの参戦

【トニー・梅田@ブシドーブレード弐】
[状態]健康
[装備]銀さんの木刀@銀魂
[道具]基本支給品一式
[思考]1:ひとまず殺し合いには乗らない
   2:辰美たちがどうするか見定める
150アフロヘアーに悪い奴はいない ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:50:55.70 ID:X9nkcsgm



【支給品情報】

【最強の神剣@カオスウォーズ】
柊つかさに支給。
剣に分類される武器。
その名があらわすように、ゲーム中最強クラスのステータスと特性を誇る。
ちなみに攻撃力以外のステータスと特性は不明。

【銀さんの木刀@銀魂】
トニー・梅田に支給。
坂田銀時が常時腰に差している木刀。
“洞爺湖”の文字が彫られている以外は特に変わった特徴は無い。
銀時の剣の腕も相まってさぞ曰くつきかと思いきや実は通信販売で購入可能。
ちなみにお値段は11760円となかなか高額(アニメ版設定)。
151 ◆YR7i2glCpA :2011/05/29(日) 22:51:28.75 ID:X9nkcsgm
投下終了です。
152 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:14:49.76 ID:2KftceGd
投下乙です
自分も投下いきます
タイトル:終結の予感
登場人物:阿部高和、一ノ瀬進、vもんが、07
153 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:17:14.85 ID:2KftceGd
「…!」

首輪の解析中、何かに気づく進。
小型の、マイクらしき物が仕込まれている。

(…もしかして、マイクか?)
「どうかしたのか?」

驚いた表情の進に気づき、心配そうに声をかけてくる阿部。
すぐさま、デイパックから紙とペンを出し、文を書いて阿部に見せる。

『首輪の中に、マイクらしき物があった。どうやら、盗聴しているらしい。』

続けてさらに文を続ける。

『だから、首輪に関しての会話は、今から筆談でしよう』

分かった、と言った感じで頷く。

「駄目だな。思ってる以上に複雑で、分解出来そうにない」
『もう少しで、外す方法が分かる』
「そうか…残念だな」
『そうか、これでやっと首輪から逃れられるな』

154 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:19:18.40 ID:2KftceGd
会話と反対の会話を筆談で交わす。
そう言っている間にも、首輪はどんどん分解されていく。

『分かった、これで解除出来るぞ!』
『やったぜ!』
『早速、解除しよう』

2人の首から、忌わしい首輪が外れる。
外した首輪と解除方法を書きとめた紙を、デイパックに仕舞う。





「流石に、集中しすぎたか…。目が疲れた」
「大丈夫か?」
「ああ、この程度どうってこと無い。ちょっと休めば、すぐに良くなる」

ソファーに寝転がり、目を瞑る。
…うつらうつらと眠気が襲って来る…はずだった。

「…お前ら、誰だ?」
155 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:21:20.15 ID:2KftceGd

2人組の男が、勝手に家の中に入って来ている。
ゲームに乗っているようには見えない。

「…丁度いい、こっちから行く手間が省けた…」
『今から、お前らの首輪を解除する。声を出さないでくれ』





「デイパックに入ってれば、こっちの音も聞こえんだろう。筆談も面倒だし、普通に話すか」
「そうだな。俺は阿部高和。で、こっちのイイ男は一ノ瀬進だ」
「俺は07。こっちがvもんがだ」

外したついでに自己紹介しあう。
お互いのやりたい事が一致した上、わざわざ名前を隠す必要もないと思ったからだ。

「よし、この調子で、残りの参加者の首輪を解除して行こう」
156 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:23:34.96 ID:2KftceGd
【一日目・朝/C-5:田園地帯:民家】
【一ノ瀬進@オリジナル・カオス】
[状態]:健康、首輪無し
[装備]:ベレッタM92(15/15)@現実
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、M92予備マガジン(2)、首輪×4
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない、殺人を犯す気もない。
1:残っている参加者の首輪を解除する。

【阿部高和@ニコニコ動画】
[状態]:健康、首輪無し
[装備]:M37(MGS3Ver)(4/4)@メタルギアソリッドシリーズ
[所持品]:支給品一式、12ゲージ弾(8)
[思考・行動]
基本:いい男を同意の上で掘りたい。ゲームは乗る気無し。
1:一ノ瀬と行動する
157 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:25:41.13 ID:2KftceGd

【07@板対抗BR】
[状態]:健康、首輪無し
[装備]:ブーメラン@現実
[所持品]:支給品一式、ipod(ニコニコ仕様)@現実
[思考・行動]:
基本:必ず生きて帰る。
1:一ノ瀬たちと行動する

【vもんが@板対抗BR】
[状態]:健康、首輪無し
[装備]:パン切り包丁
[所持品]:支給品一式、危ない物質
[思考・行動]:
基本:ゲームに乗る気も人を殺す気もない。
1:皆といっしょに行動する
158 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/29(日) 23:27:42.25 ID:2KftceGd
投下終了です
159 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 23:30:13.14 ID:1TWXnhOD
投下乙です。
首輪解除キタ!!

投下します
カオス〜  55話:勇者は決意し、AIは戸惑う
登場人物:カイト、サコ、先生
160 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 23:30:37.16 ID:1TWXnhOD
「ねぇ君。ブラックローズをどうしたの?」

勇者が問う。
それに格闘家と指揮官が相談する。

「あぁ。サコ。こいつは俺に任せてもう一人の方に謝りに行って来い」
「わかった。先生」

そして格闘家、サコは走りだした。

【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(中)
[ステータス]
LV:13 HP:69/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ
[道具]支給品一式、
[所持金]780
[思考]
基本:生きる
1:さっきの死んだ目のメイド服の奴を探し、謝る。

 ◇

「それで、と」
「うん。悪いけどあなたは?」
「別に俺が名乗る必要なんてないだろう。強いて言うなら大先生とでも呼びやがれ」
「……じゃあ先生。あの子に用があったんだけど」
「あぁ分かってる。ブラックローズだっけ?その子を殺したのは確かにサコだよ」
「……なら僕と話し合うってのが筋じゃない?」
「まぁそうだろうな。けれどあの子は何かもう一人連れがいたんだろう?そっちの方に向かわせたよ」
「―――!いーさんが危ない!」
「そんなきばんなくても大丈夫だ。もうあいつは殺し合いなんかしないから」
「信じられないよ」
「信じなくてもいいよ。だって殺さないからそんなものは無用だ」
「―――分かりました。僕はあなたととりあえず話をします」
161 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 23:30:59.78 ID:1TWXnhOD
「ありがとう」
「で、何ですか。というかあなたは何者なんですか」
「俺?俺はあいつらの先生以外の何者でもないさ」
「でも、僕の記憶が確かならあなたは死んだはずですけど」

時間が、止まった。

「おいおい。俺は死んでいねぇよ。それこそここにいるってことが一番の証拠だろうが」
「…そうでしょうか」

カイトは知っている。
この世界を好きな風に弄り回せるような人を何人か知っている。
だからここに死人がいたって別に不思議とは思わない。

「―――まぁ、何はともあれだ」

ここで先生はカイトに向かって土下座の姿勢をとった。

「この通りだ。俺の生徒がやったことを許してくれないか」
「………」

何もカイトは鬼じゃない。というより善人である。お人よしとも言うべきか。
だからここまでしてもらって、許してあげないほど感情を持ち合わせていない訳ではない。

「わ、わかったから頭上げてよ」
「許してくれないか」
「許し上げるから」
「別に俺はお情けはいらない。本気で思ってくれなきゃ許してもらえたなんて思わない」
「いやホントに許してるから。顔を上げてよ」

そうか。といって先生は顔を上げる。
ちなみにカイトは

(何で僕が下手に立っているんだろう?)

と疑問に思うばかりであったが。
しかし流れとはいえ、先ほどまでと比べると、恨み自体は減っていったのも確かであった。

「ありがとう。えーと」
「カイトです」
「うん。カイト、ありがとう。人の死ってのは重い。
それは俺たちも、いや、俺たちだからこそよく知っている」
「――――?」

言葉の意味が分からないのも当たり前だろう。
162 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 23:31:30.18 ID:1TWXnhOD
まさか話している相手が死後の世界から訪れた来客とは思いもしないだろう。

「―――まぁ何はともあれ、それを許容してくれたんだ。ホントありがてぇよ」
「いえ、それは…」

許していいんだろうか…?
そんな思いがカイトの中に過る。
でもだ。

「いいんです。大体殺し合いをさせたあの人が悪いんですから」

その意識は変わらなかった。
だから、ブラックローズも、オルカも、無事に成仏できるよう僕は主催を潰さなければいけない。
…だから。

「それじゃあ、サコさんを追いましょう」
「ああ。追うか」

勇者は止まるわけにはいけないのだ!!


【カイト@.hack】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20 HP:269/272 SP:60/70
ATK:27 DEF:30 SPD:28
[装備]双剣
[道具]支給品一式、薄明の腕輪
[所持金]0
[思考]
基本:主催者を倒す
1:先生と行動
[備考]
※浸食率30%です
163 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 23:31:49.43 ID:1TWXnhOD

 ◇

さて、先生が考えることは、
先ほどカイトが言った先生は死んだ発言。
それが心に引っかかる。
異様なまでに。
意外なまでに。
先生はAI。
本人ではない。
本人は既にゲームオーバーとなった。
所詮仮初。
本当の心などないのだけど。
それでも。
それでも、
それでも

それでも


それでも



それでも
譲れないものは確かにあったのだ。
生徒を守る。
ただそれだけは。

【先生@クリミナルガールズ】
スタンス:対主催
164 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/29(日) 23:32:39.99 ID:1TWXnhOD
以上。

名簿のキャラの扱いが酷いよね。
名簿外のキャラって活躍しすぎだよね
165 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 18:27:26.22 ID:F4RHWWV1
投下乙です。
投下します。もっとEX 36話 もっとEX俺オリロワ第二回放送
登場:荒神健児(◆ymCx/I3enU)
166もっとEX俺オリロワ第二回放送 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 18:29:43.14 ID:F4RHWWV1
36話 もっとEX俺オリロワ第二回放送

『はーい、第二回放送の時間だぞ。
ちゃっちゃと行くぞ。まず禁止エリアだ。

午後1時より、エリアB-4、エリアC-6、エリアE-5、エリアE-6、エリアF-3。
午後1時より、エリアB-4、エリアC-6、エリアE-5、エリアE-6、エリアF-3。

次に死亡者だ。

碑文谷直紀
マクシミリアン
東儀由利恵
アーデルハイト
ツェツィーリア
色部義徳
コンスタンツェ
太田かずみ
安藤正年
朝斬厳空
カスパル

以上11人。残りは6人だな。あとちょっとだなー。
今生き残ってる6人、えーと、ジークリード、パーヴェル、宮崎賢也、ローレンツ、粕谷結菜、由比ヶ浜智里。
もう少しでゲームセットだ。頑張ってくれよ。

一応次の放送は午後4時だけど、多分これが最後の放送になるかもしれないな。

じゃあなー』


【残り6人】
167 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 18:32:10.61 ID:F4RHWWV1
投下終了です。
168 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 18:39:19.08 ID:tkDi2gFF
投下乙です
放送通過おめでとうございます。
というか展開早すぎだ…。見習いたいです

投下します
カオス 56話:魔法が0になる
登場人物:坂上智代、九澄大賀
169 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 18:40:06.90 ID:tkDi2gFF
智代と大賀の鬼ごっこは今、終わろうとしている。

 ◇

ダンジョン最下層。
智代は行き止まりに立ち入ってしまった。
もちろん

「■■■■■■!
「■■■■■■■!
「■■■■■■■■!
「■■■■■■■■■!
「■■■■■■■■■■!

咆哮を上げる大賀。
そして――――――。

「■■■■■!
「―――――うぉお」

大賀は智代に魔の手を加える。
しかしそれは、智代にとっては簡単にかわせる程度のものだった。
騎士化した、坂上智代にとっては。
そんな時、

≪プレートに使用可能なポイントがあります≫
≪使用しますか?≫

という声が智代の頭に響いた。

「―――――え?」

≪使用しますか?≫

「な、な何?どういうことだ!?―――良く分からんが使ってみる」

その瞬間、目の前が光に包まれた。
――――そして、もう二度と、「The World」の景色は返ってこなかった。

 ◇

元々騎士化薬は劇薬である。
もちろんこれのみ原因で『あの計画』が中止になったわけではない。
むしろこれは『委員会』にとっては些細な問題なわけだが。
しかしそれでも劇薬という事実には変わりない。
騎士化というものは身体の真の力を解き放つ物。
その分身体に負担がかかり過ぎるのだ。
170 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 18:40:30.65 ID:tkDi2gFF
それこそ騎士化という状態でなければ。
だからこそ騎士化するというものは恐ろしいのだ。
しかしながら、普通はその心配はしなくてもいいのだ。
何故かというと、別に騎士化から通常の姿に戻る必要などないから。
特に取り上げるほどの欠点は騎士化になれた後からだと割と少ない。
………。
さて、何故こんな話をしているかというと、
坂上智代という人の死に大いに関係あるからだ。
何故彼女が死んだか。
もう話の流れから予想がついた人もいるかと思うが一応言っておこう。
それは、坂上智代の騎士化が解けたから。
原因はエムゼロという魔法のようなじゃないような効果を出だすものである。
魔法。
確かに騎士化は魔法のものであろう。
まるでどっかの魔法少女みたいに光に包まれ変身するのだから。
しかし、一度解放されたもの回収するのは案外難しい。
力も同じ。
解放された力が前の姿で耐えられたかと言えば、耐えられなかった。
だから坂上智代は、死んだのだ。
肉を撒き散らし…。

 ◇

九澄大賀は目を覚ます。

「―――――」

それは丁度、坂上智代の肉片と化した『物体』を、転送装置が運んでいるところだった。

「――――――――――――――――――――――――」

さて、
九澄大賀は確かに願った。
人を皆殺せと。
そして、目の前には、肉片。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

九澄大賀はまた狂う。
しかし今度は身を任せる手立てがない。
171 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 18:40:49.62 ID:tkDi2gFF
だから、

モンスターに身を投げた。

そして――――死んだ。

 ◇

もう言わなくてもいいのかもしれないが、
九澄大賀が自我を取り戻せたのは、悪魔の手が消え去ったから。
またしても、エムゼロによって。
怪異。
これほどまでに魔法の様なものはいないだろう。
あの世界では、幽霊は魔法で作れるのだから。
エムゼロ。
それは、黄金の輝き。
そして、鉛の様な煌き。


【坂上智代@CLANNAD:ログアウト(死亡)】
【九澄大賀@エムゼロ:ログアウト(死亡)】
【残り5人+α】
172 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 18:41:15.06 ID:tkDi2gFF
以上

αって何だよ…
173 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/30(月) 18:52:03.57 ID:v6jU4vtr
投下乙です。
もっと>もう第二回放送…。自分も頑張らねば
カオスな>智代…九澄…あと五人か
では自分も投下します。
DOLオリ23話 面倒事は離れるが吉
登場人物:ブノワ・ディオール
174面倒事は離れるが吉 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/30(月) 18:55:19.47 ID:v6jU4vtr

『A-5、B-1…』

音が流れる。
それとともに彼女、ブノワ・ディオールの顔つきが変わる。

「…ここ禁止エリアじゃん」

ブノワは自分が居る場所が禁止エリアと気付く。
B-1の南側にいた彼女は急いで立ち上がる。

「……まだ死にたくないからね」

彼女は走る、そのエリアからの脱出を目指して。

【一日目/午前/B-1崖前】
【ブノワ・ディオール】
[状態]健康
[装備]グロック17(17/17)
[所持品]基本支給品×2、不明支給品1〜2(武器はない模様)
[思考・行動]
基本:優勝して生還したい。
1:B-1から脱出する。
2:上手く他人を利用する。
175少年は狂う、ただ一つのために ◆VxAX.uhVsM :2011/05/30(月) 18:58:17.44 ID:v6jU4vtr
続いて投下。
24話 少年は狂う、ただ一つのために
登場人物:丹下真司
------------------------------------------
「……」

放送が終了して、丹下真司はただ空を見ていた。
青い空が目に優しい。

「………」

空は青く澄んでいた。
少年の目はそれに対して虚ろだった。
全ての事実に絶望したかのように。

「…あ、は」

彼が何かを言う。
言った口から唾液がこぼれおちる。

「は、はははははははっははっはっははっはっははは!!!!!!」

彼は笑う。高々と。
空に声が消えていく。
そして、地面に落ちている鉈を拾う。

「ひ、ははははは」

彼は自分の首をはねる。
そこから出てくるのは血の噴水。
彼の人生は狂って終わった。

【丹下真司】【死亡確認】
【人数状況 24/38】
176 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/30(月) 19:00:50.62 ID:v6jU4vtr
投下終了です。
また忍法帳リセットされてる件について。
177 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 20:50:17.31 ID:F4RHWWV1
投下乙です 丹下ェ
投下します もっとEX 37話 学校血戦
登場:宮崎賢也、パーヴェル、ジークリード、由比ヶ浜智里、ローレンツ、粕谷結菜
178学校血戦 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 20:51:51.79 ID:F4RHWWV1
37話 学校血戦

殺し合いゲームが始まり8時間足らずで30人いた参加者は6人にまで減った。
殺し合いに身を任せ他人を屠る者、宮崎賢也とパーヴェル。
殺し合いに抗いもがく者、ジークリード、由比ヶ浜智里、ローレンツ、粕谷結菜。

間も無くゲームの結果は決するであろう。

……

学校。

グラウンドに出る少年と狼。

「あと6人か、俺達入れて」
「早いもんだな…たった8時間でよ」
「さてと……どうするパーヴェル?」
「そうだな……ここで待つか? しばらく」
「……へへっ」

互いに武器を装備し、余裕の構えで学校への訪問者を待つ。

「お前結構良い身体してるよなァ賢也」
「よせよ。そんな趣味は無いよ」
「残念」
「……おっと、誰か来たようだ」

最初の訪問者が正門から現れる。
濃灰と白色の毛皮を持った人狼、ローレンツと、青髪美少女、粕谷結菜。

「…! 誰かいるな」
「あれは…宮崎賢也と、パーヴェル、かな」

名簿を見ながら結菜が言う。
見晴らしの良いグラウンドで対峙する二組。

「いやあ、あんたらも生き残りか」

賢也がローレンツと結菜に気さくに話し掛ける。
当然、心の底からでは無く、相手の二人を油断させるための三文芝居。
パーヴェルには伝えていないアドリブであったがパーヴェルも何と無しに賢也の考えは察したようで、
話を合わせ始めた。
179学校血戦 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 20:53:09.94 ID:F4RHWWV1
「もう俺達入れて6人だけだってよー」
「……」
「……」

しかし、ローレンツと結菜は少年と狼の瞳が笑っていない事に気付いていた。
顔は笑っていても目は全く笑っていない。警戒態勢を取るローレンツと結菜。
芝居が見抜かれていると、賢也とパーヴェルが察知するのもそう時間は掛からなかった。

(やるか…)
(やっちまうか)

互いに目を合わせ、パーヴェルと賢也は行動を起こそうとした。

「あのー」
「すいませーんフフフwwww」
「!」
「…!」

しかし突然、背後から声を掛けられる。
パーヴェルと賢也が振り向くと、校舎の裏口から入ってきたのだろうか、
濃淡の水色の毛皮を持つ人狼と、淡い赤色の髪の美少女がいた。
ジークリードと、由比ヶ浜智里。ここに殺し合いの生存者6人が集結した事になる。

「あれ、そこにいるのは…」
「あ、ここに6人いるよジークリード、つまり殺し合いの生き残り全員だねwwwフフフフwww」
「何か変なテンションの女の子がいる…」
「…生き残りが全員集まったって訳ね」

パーヴェルと賢也を挟んで会話するローレンツ、結菜コンビとジークリード、智里コンビ。
彼らの言う通り、殺し合いの生存者6人が学校に全員集合した。

「……」
「……」

パーヴェルと賢也にとっては、他生存者を一気に仕留めるまたと無いチャンスだった。
180学校血戦 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 20:54:43.42 ID:F4RHWWV1
(…俺は後)
(俺は前だな)

再びアイコンタクトを取るパーヴェルと賢也。
そしてついに行動を起こした。
賢也が前方にいたローレンツに持っていたグロック 20を向け、引き金を引く。

ダァン!

「あ…」

10oオート弾の銃弾はローレンツの心臓を撃ち抜いた。

「えっ…ローレンツ」

ダァン!

そして直後、結菜の頭部から赤い華が咲いた。
一方のパーヴェルは目の前にいた人狼に飛び掛かった。

「ガァッ…!?」

ジークリードの喉笛に深く牙が食い込み、鮮血が溢れる。
そのまま地面に押し倒され、直後、ぶちっと言う嫌な音と共に、パーヴェルがジークリードの喉を食い千切った。
真っ赤な噴水が溢れグラウンドを汚した。
血塗れの顔を、今度は智里に向けた。

「フ、フフフフwwwwフフフフwwww私オワタwwwwwwフフフフフフwwww」

智里は余りの出来事に地面にへたり込み失禁し、乾いた笑い声を上げていた。
そしてパーヴェルの背中に浮かんでいた十一年式機関銃の掃射を近距離で食らった智里は、
一瞬で血塗れの肉塊と化した。

「…意外と簡単だったな」
「ああ……おっと、可愛い子だったなこの二人の女の子は。犯してから殺すべきだったな」
「おいおい…」

自分以外の生き残りの四人を仕留めた事で少し安堵するパーヴェルと賢也。
その時、血溜まりの中に横たわる濃淡水色の人狼には背を向けていた。
181学校血戦 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 20:55:52.57 ID:F4RHWWV1
「……」

濃淡水色の人狼、ジークリードがゆっくりと上半身を起こす。
とても息苦しかったが、まだ生きている、と、自分を奮い立たせる。
そして、トカレフM1940自動小銃を手に取り。

ドォン!

「なっ」

賢也の身体を撃ち抜いた。
次に、パーヴェルに銃口を向ける。

「! …マジかよ、おい」

ドォン!

パーヴェルの頭部が破裂し、顎から上が肉片と化してしまった。
賢也とパーヴェルはグラウンドの上に倒れ、先に殺された三人同様、物言わぬ屍と化した。

「ガハッ……ハァー……ハァー……イぎ、グルしイ……」

まだ出血している喉笛を押さえながら、ジークリードは地面に身体を横たえる。
しばらくじっとしていれば治癒するだろう。

「……チサト……ぢャん……」

身体を穴だらけにして息絶えている、ついさっきまで共に行動していた少女の方に目を向ける。
ほんの少しの間しか一緒にいなかったが、それでも目の前にいたと言うのに、何も出来なかったのは悔しい。
悔恨の念を胸に、ジークリードはゆっくりと目を閉じた。


【ローレンツ:死亡】
【粕谷結菜:死亡】
【宮崎賢也:死亡】
【パーヴェル:死亡】
【残り1人】


【ジークリード:優勝 以上本部選手確認モニタより】
182 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 20:57:57.56 ID:F4RHWWV1
投下終了です
183 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 21:02:49.71 ID:F4RHWWV1
【由比ヶ浜智里:死亡】入れておきます
184 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 21:46:11.22 ID:tkDi2gFF
投下乙です
そして完結乙です。
リスタートしてこの早さ…。
尊敬します。

投下します
カオス 57話:今日という一日は…
登場人物:戯言遣い、サコ
185 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 21:47:00.94 ID:tkDi2gFF
 0

考えたところで始まらないのなら、
動かない方が得策と言える。

 1

「ごめんなさい」
「いや、ぼくに言われても」

アウラちゃんが去って数分後。
先ほどの小さい子がぼくのところに来た。
一旦逃げようともしたけど、それはこの子の手によって阻止された。
そしてぼくはそのまま撤退を何度も試みたんだけど、それは叶わなかった。
―――何だこの子?普通の中学生高校生じゃないのか?
軸がぶれない。
戦闘なれ、をしている…?
ちなみに今の体勢は、
ぼくは棒立ち、この子は深々と頭を下げている。
……ブラックローズちゃんは死んだらしく、その人を殺したのはこの子。
だから謝っている。…らしい。
もう一回言うけど、
いや、ぼくに言われても。

「ごめんなさい」
「――――――いいんじゃない。ぼくは」

何か折れた。
いや、だってこう言わないといつまでもこうしていそうだし。
186 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 21:47:29.28 ID:tkDi2gFF
やっぱぼくに言われても仕方ないし。カイトくんにいわなきゃ。そういうことは。
友。
お前はぼくに何を求めているんだ…。
……あれ?今日は何日だっけ?
――――確か……。
と思っているとあの子が話しかけてきた。

「―――なにやってんだ。メイド服」
「――――いーくんとでもよんでくれ。それで、君の名前は?」
「サコだぞ」
「そう、サコちゃんか。じゃあカイトくんを探しに行こうか」
「おう」

確か―――今日は…。

【1日目/昼/選ばれし 禁断の 聖域】
【戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20  HP:315/358 SP:57/57
ATK:42 DEF:46 SPD:27
[装備] グロック17(残り14発)、スタンガン、対ロングレンジ用エプロンドレス@戯言シリーズ
[道具]支給品一式、いやしの水×4
[所持金]126
[思考]
基本:何もしない
1:カイトくんと合流
2:今日って…

【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(中)
[ステータス]
LV:13 HP:69/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ
[道具]支給品一式、
[所持金]780
[思考]
基本:生きる
1:先生と合流。

187 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 21:49:08.23 ID:tkDi2gFF
以上

オリ設定万歳

続けて投下
カオス 58話:休息の時を迎え
登場人物:玖渚友、アウラ
188 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 21:49:34.41 ID:tkDi2gFF
「うにー。頭が回らない。もう、時間かなぁ?」

髪が、黒く染まっていく。
青色サヴァンが終わっていく。
死線の蒼が消えていく。
何もかもが失われていく。
青も、
才能も。
そんな時、

ピッー!ピッー!ピッー!

騒々しくアラームの音が響きわたる。

「もう…時間かな〜。じゃあ僕様ちゃんも仕事しなきゃね」

再び、玖渚はモニターに向かった。

「はぁぁ。ワイスマンの喋りってもうめんどくさいからいいか。
なんかアウラちゃんがいーちゃんに僕様ちゃんのこと教えちゃったしさ」

そして放送が、始まろうとしている。

 ◇

玖渚友による猛攻がいったんやんだ。
これはアウラにとって、
救いとなった。
だから彼女も動き出す。殺し合いを止めるために。

「…………」

女神は天に昇る。

【玖渚友@戯言シリーズ】
スタンス:黒幕

【アウラ@.hack】
スタンス:対主催
189 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 21:50:27.65 ID:tkDi2gFF
以上。
190 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/30(月) 21:57:52.12 ID:Mb1Q1ULb
投下乙です。
そしてym氏、完結おめでとうございます。
タイトル:大詰めの邪魔するんじゃない
登場人物:ネイキッド・スネーク、須田恭也、一ノ瀬進、◆PURIN//46E
191 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/30(月) 21:58:53.50 ID:Mb1Q1ULb
「首輪の反応が、向こうに4つありますね」
「生き残っている人たちだろうな…。」

首輪探知機を片手に進んで行く2人。
確かに反応は、田園地帯の民家あたりに集まっている。

「脱出の手がかりは得られるでしょうか…」
「多分、あると思う。もしかしたら、首輪を外す方法も、分かっているかもしれん」

首輪探知機に、新たな反応が。
後ろから、誰かが向かってくる。

(誰か来たようだな。とは言え、身を隠して様子を伺おうにも、ここには隠れられそうな物はない…)

仕方無く、向かってくる方向を向いて待ち構える。

「おっと、気づかれたか…。どの道関係無いか。ここで死ぬんだし…」
(高校生っぽい奴から狙うか…片方は強そうだし)

恭也に向けて、躊躇うことなく銃撃する。
反応が遅れ、体をなす術もなく撃ち抜かれて行く…。
192 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/30(月) 21:59:54.93 ID:Mb1Q1ULb
「ああっ…!」

腕を抑え、その場に倒れる恭也。
いつもと同じなら、不死の呪いで傷が治るのだが、まったく治りそうにない。

「大丈夫か!?」

痛みを堪え、地面に蹲る恭也を尻目に、民家へ向けて走り出す◆PURIN//46E。
さっきの2人の会話を聞いていたのだ。

「一気に4人減れば、ぐーんと優勝に近」

セリフを言い終わるか終わらないかの内に、◆PURIN//46Eの頭が弾けた。
走り出した体勢のまま、崩れ落ちる。

「一体、何が…」

何が起こったのか分からない、と言った表情で呆然とするスネーク。
その前に、ショットガンを肩にかけた男が立つ。
193 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/30(月) 22:00:55.98 ID:Mb1Q1ULb
「大丈夫か!?そっちの奴は」
「…いや、出血が酷い…。盲管射創になっている場所もある…」

少しくらいなら、治療出来ないこともないが…。
傷の数が数だけに、どうしようもない。

「…スネークさん…」
「恭也!?今は喋るんじゃない!」
「…何か…足手まといみたいになってしまって、すみません」
「お前を足手まといと思ったことはない」

だんだん言葉も切れ切れになって行く。
目も、虚ろになり焦点が合わない。

「…せめて、スネークさんだけでも…生きて、帰って下さい」
「そんな事言うんじゃ無い!お前も、生きて帰るんだ!」
「…美…耶子…約…束…守れ…な…か…」

2人の見ている前で、声は弱まっていき…

「…恭也…」
「…。」

――聞こえなくなった。
194 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/30(月) 22:01:59.83 ID:Mb1Q1ULb
【一日目・朝/C-5:田園地帯:民家】
【ネイキッド・スネーク@メタルギアソリッドシリーズ】
[状態]:健康、悲しみ
[装備]:M500@現実(4/6)
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、カロリーメイト×20
[思考・行動]
基本:ゲームには乗る気は無い。だが攻撃を仕掛けられたら応戦する。
1:恭也…

【一ノ瀬進@オリジナル・カオス】
[状態]:健康、首輪無し
[装備]:M37(MGS3Ver)(3/4)@メタルギアソリッドシリーズ
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、M92予備マガジン(2)、首輪×4
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない、殺人を犯す気もない。
1:…。
2:残っている参加者の首輪を外す。

【◆PURIN//46E@板対抗BR 死亡】
【須田恭也@SIREN 死亡】
死因:射殺
195 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/30(月) 22:03:01.52 ID:Mb1Q1ULb
投下終了です
196 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 22:10:01.47 ID:F4RHWWV1
投下乙です。恭也……

エピローグいきます もっとEX 38話 曇天 登場:ジークリード、荒神健児(◆ymCx/I3enU)
197曇天 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 22:12:13.90 ID:F4RHWWV1
38話 曇天

目を覚ました時、ジークリードの目に映ったのは白い天井だった。

「お、気が付いたがジークリード!」
「良かった〜ホント、死んじゃうと思ったよ」
「……フリートに、オーディンか」

顔を横に向けると、友人の人狼二人が心配そうな、安心したような表情で立っていた。

「…俺…うっ」

身体を動かそうとしたジークリードの首元に激痛が走る。
どうも包帯が巻かれているようだ。

「あ、無茶すんな。喉食い千切られてたんだからよ」
「……俺……どうしたんだっけ……」
「びっくりしたよ。森の中で血塗れで倒れてたんだから」
「え……」

二人によれば、自分は喉笛に大怪我を負った状態で、住処のある森の中で倒れていたらしい。
それを二人が発見し、急いで、人間の街にある病院へ担ぎ込んだ、との事だった。

「出血の割に大した事は無いらしいからすぐ良くなると思うぜ」
「でもさあ、誰にやられたの?」
「……」

ジークリードはしばらく間を置いて、答えた。

「……覚えてない。思い出せない」
「……そう…か……」
「ショックって奴かな…しかし酷い事する奴もいたもんだねぇ」
「物騒になってきたな…全く」
「……」
「下に売店あったから、何か買ってきてやるよジークリード、行こうぜオーディン」
「あいよーフリート」
「あ、ああ」

二人の人狼は病室を出ていった。
198曇天 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 22:13:28.54 ID:F4RHWWV1
「……夢だったのかな」

ジークリードは再び天井を眺めながら呟く。
喉笛の怪我の理由は本当は覚えている。あの殺し合いで紺色の狼にやられたもの。
しかし、今となっては殺し合いは自分の見た夢だったのでは無いかと思い始めていた。

「夢なんかじゃないよ」
「……!」

しかし、その考えを否定する者が現れる。

「お前は……!?」

病室に、一人の男が不意に現れた。

「よお、ジークリード君」
「荒神、健児……!」
「勝手に夢オチにされちゃ困るっつの……まあ、お前を、お前の住んでいた森に運んだのは俺なんだけどな。
勿論、他にも色々工作はしといたけどね」
「……」

ジークリードは健児に敵意の籠もった視線を送りながら質問した。

「…どうして、殺し合いなんか?」
「ああ?」
「殺し合いを開いた理由だよ。俺はそれで死に掛けたんだ。相応の理由はあるんだろうな?」

少し時間を置いて、健児は答える。

「理由なんかねーよ。ただの暇潰しさ」
「なっ……!」
「面白いからやっただけだ。それ以外にねぇ」

余りに身勝手な健児の言い分に、怪我をしている事も忘れジークリードは健児に掴み掛ろうとした。

「てめぇ……がっ」

しかし、身体に力が入らずベッドから落ちてしまう。

「そんな身体じゃ俺に傷一つ付けられないよ」
「ウッ…ぐ」
「まあ安心しなさいよ。これからのお前の人生に干渉したりはしない。
怪我が治ったら、これまでのように暮らせば良いさ。じゃあなー」
「ま、待て…おい!」
199曇天 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 22:14:32.07 ID:F4RHWWV1
「運命が許すなら、また会おうぜ」

その言葉を最後に、荒神健児の姿はふっと消えた。

「……」

床の上で無言でいるジークリード。
そこへ売店へ行っていたフリートとオーディンが帰ってきた。

「ただいま…っておい、ジークリード! 何してんだ!」
「下手に動いちゃ駄目だって! ベッドに戻って、手貸してあげるから…」
「……ああ、ごめんごめん」

二人の手を借りて、ジークリードはベッドの上に戻った。
ふと窓の外を見ると、鉛色の空が広がっていた。
近いうちに雨が降りそうだ。

晴れない気持ちを胸に抱え、誰にも見せられない心の傷を秘め、彼はこれからの人生を歩んでいく。



【ジークリード:生還】

【もっとエクストリーム俺のオリキャラでバトルロワイアル  THE END】
200 ◆ymCx/I3enU :2011/05/30(月) 22:15:41.25 ID:F4RHWWV1
投下終了です。応援ありがとうございました!
次回作も宜しくお願いします!
201 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 23:14:18.14 ID:tkDi2gFF
投下乙です
完結おめでとうございます。
次回作も楽しみにして待ってます

投下します
カオス〜 59話:女王?王?ロールし続けた人物
登場人物:?
202 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 23:14:44.45 ID:tkDi2gFF
隠されし 禁断の 聖域。
その教会を摸したような建物の屋根の上にとある女が佇む。

「しかし…」

ヘルバ。
彼女は困り顔をする。
ちなみにアウラを戯言使いに仕向けたのは彼女、というより彼、梧轟正誤であった。
彼はチートが得意中の得意。
兎吊木は壁を壊すのが得意。
日中は壁を飛び越すのが得意。
棟冬は壁を堅牢にするのが得意。
撫桐は壁を無力にするのが得意。
綾南は壁を調べるのが得意。
式岸は壁を崩すのが得意。
滋賀井は壁を作るのが得意。
そして梧轟は、壁を支配するのが得意。
もちろん一つのパロメーターとしては《矛盾集合(ラッセル)》の中では
劣るかもしれないが、それでも万能。
器用貧乏ではなく器用富豪。
何でもできる。
その集大成が、チートという行為なのだ。
しかしそれも玖渚という強大な力によって制御されている。
…それが異様に悔しいとも思う。
好きで好きでたまらない「The World」が壊されるのを。
《矛盾集合》にしては珍しい思考だとは本人も思っている。
だけど。たまらなく悔しかった。
だから考える。
これからの行動を。
これからの思考を。
女王は、考える。

ピンポンパンポーン。

そして放送が始まる。


【梧轟正誤@.hack】
スタンス:見守る?
203 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 23:16:22.64 ID:tkDi2gFF
以上。
《矛盾集合》の設定は割と適当
戯言本編とは関係ないです。

続けて投下
カオス〜 60話:第二回放送(カオスな自己満足ロワ)
登場人物:玖渚友
204 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 23:16:53.90 ID:tkDi2gFF

ピンポンパンポーン

「うにー。もう面倒だからさっさと進むね。あぁ僕様ちゃんはワイスマンだからよろしく〜。
まずは死亡者発表からね。さっきと同じで五十音順だから。
じゃあ敬称ぬきでやるよ

哀川潤
アガット
阿良々木暦
アリス
エステル
鬼塚一愛
想影真心
影沼次郎
九澄大賀
紅麗
坂上智代
桜庭音繰
春原陽平
零崎人識
羽川翼
藤崎佑助
ブラックローズ
南師猩
森あい
ヨシュア
レオンハルト

以上、21人。頑張ったねぇ。作者も。
残りは5人と少し余計なのがいるけど。
じゃあ次禁止ワードね。
禁止ワードはこれまでの全部!!
今から一時間後に

創られし 何もない 世界

でよろしく〜。
んにゃ。そういうわけで。
マクアヌも立ち入り自由だから。
じゃあね〜。あぁそうだもう一回装備を整えたほうがいいよ。何があるか分からないからね。
武器は持ってるだけじゃ意味無いぞ。装備しなければ…とかいってね。
んじゃバイバ〜イ」

ブチィ

ザーザーザー
205 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/30(月) 23:18:30.23 ID:tkDi2gFF
以上

ちょっとどころかかなり40話過ぎたころから駆け足気味だけど
ここまでこれた。
あとすこしだ
206 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/31(火) 19:59:29.43 ID:w8MZrXAV
投下乙です。
もっと>完結おめでとうございます!自分も頑張りたいです。
カオスな>あと五人か…そしてエリア指定…一体どうなるのか。
では自分も投下します。
DOLオリ25話 願いがかなわなかった刀の行方
登場人物:葛西英明、河内憲二、西山恵理香
207 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 20:04:24.62 ID:/xZd6niL
tesuto
208 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:30:12.25 ID:eW10w5VJ
投下乙です。
どんどん完結に向かっていく…
規制されたそうなので投下します
雑多ロワ18話:三者三様考察
三村信司、沢村史郎、ブルー
209 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:32:24.18 ID:eW10w5VJ

【沢村史郎の場合】

沢村史郎は、鳴海清隆の思惑をはかりかねていた。
いや、この状況で主催者の思惑が即座に理解できる者などいるはずもない。
しかし、鳴海清隆という人間を知っている沢村史郎には、だからこそこの状況がいっそう不可解だった。
「鳴海清隆は……ミカナギファイルを手に入れる計画の途中だったんじゃないのか?」
こんなことをしている暇はないはずだ。
だいいち、鳴海清隆という男は冷酷だが殺戮を好みはしはない。
仮にも警視庁の刑事なのである。
それがどうして、こんな『実験』を開催することになるのか。
恐怖するよりもまず、途方にくれた、というのが正直な感想だった。
まるで、沢村だけをおいて時間が何年も進んでしまったかのような。
周囲から取り残されたような、あてどもない不安に満たされる。
けれど、彼は即座にその孤独から立ち直った。
参加者名簿には、沢村が救いたかった雨苗雪音の名前も書かれていた。
そう、周りがどうなろうと、誰が何を企んでいようと、沢村のすることは変わらないのだ。
「たとえ殺人ゲームの最中だろうと、俺のすることは変わらない。雨苗を探して、救う。それだけだ」
黒髪の、過去に救えなかった女性を思い出させる、儚げな雨苗雪音。
両親の仇を探す為に、犯罪に手を染めてしまった雨苗雪音。
沢村の探していた彼女は、両親と妹を殺した犯人に復讐することを考えていたらしい。
そんな中、復讐を成就させんとする直前にこんなところに呼ばれているのだ。
雨苗雪音は、理性的な少女でもある。
あの得体の知れない鳴海清隆から、復讐と無関係な、ましてブレード・チルドレンですらない人間を殺せと言われたところで、あっさり言うことを聞いたりはしないだろう。
しかし今の彼女は精神的に相当に追い詰められているはずだ。
そんな余裕をなくした状態で、こんな形で復讐を邪魔されたりしたら、焦ってどんな危険を冒すか分からない。
彼女は、ますます罪をかさねてしまうかもしてない。
それ以前に、すぐに殺されてしまうかもしれない。
だから沢村もまた、行動しなければならない。
210 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:35:46.51 ID:eW10w5VJ
必要なのは、他者との合流だ。
とにかく、ある程度信頼できて、情報も持っている仲間。
最も信頼できるのは、一連の事件でパートナー関係にあった高町亮子。
そして、彼女ら以外で知っているのが関口伊万里。
彼女と最後に会ったのは、雨苗雪音が逮捕された直後だった。
それ以来出会っていないし、鳴海清隆からすれば『逮捕した少女の知り合い』程度の部外者のはずだ。
そんな彼女までこの場にいることが少しひっかかる。
(実際は、関口伊万里は以降もずっと雨苗の事件に関わり続けていたのだが、沢村はそのことを知らない)

そして、見せしめにされた少女の言っていたことも気になる。

――だって清隆様は、私たちも救ってくれるって……

鳴海清隆は、あの少女とその仲間を救おうとしていたらしい。
鳴海清隆に救われるはずだった子どもたち。
確証はないが、それはもしかして、“あの子どもたち”のことかもしれない。

ブレード・チルドレン

とはいえ、沢村も高町亮子から簡単に聞いただけで、どういう子どもたちなのかはよく知らない。
大人になるとスイッチが入って、殺人鬼になってしまう子どもたち。
だからこそ、命を狙われたり、それが原因で既にスイッチが入ってしまった子どももいる、という程度だ。
そして鳴海清隆は、そのブレード・チルドレン計画に何かしら関わっていたらしく、子どもたちの間では名の知れた人物らしい。
「だとしたら、今回のこともブレード・チルドレンに関する何らかの実験か……?」
かといって、断定するのも危険だ。
とにかく、あの場には少女の知り合いらしい人間もいた。
彼らと話すことができれば、より詳しい事情が分かるだろう。
学校の廊下をこうしてうろついているのも、そういう協力し合える参加者を探す為である。
学校のような施設に向かうのは、殺し合いに乗らず、ひとまず身を隠したいような参加者が多いはずだ。
廊下を端まで歩いて、沢村はコンピュータルームに灯りがついているのを見とがめた。
わずかな灯りだった。
おそらく、用心のため部屋の灯りをつけずに、PCの電源を入れているのだろう。

(殺し合いに乗った人かもしれないけど……接触しなきゃ何も始まらないよな)
211 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:37:52.83 ID:eW10w5VJ

沢村史郎は、決して馬鹿ではない。
むしろ、歳の割には頭が回り、かつ、柔軟な考えを持っているといっていい。
しかし、平然とリスキーなことをしてしまう癖があった。
年下の高町亮子からも『危うい』『無茶』と心配されるほど、身の危険に鈍いのだ。
そして、その無茶な性癖を本人はあまり自覚していない。
何故なら彼は自分の利益の為ではなく、他人――この場合雨苗雪音――を守る為にそうするので、その誰かを守ることで頭がいっぱいになっているからだ。
だから沢村は、コンピュータルームの扉を無警戒に堂々とノックした。



【三村信司の場合】

「夢でも見てるのか……?」
三村信司は現実を疑った。
何をすべきか当惑した。
目を覚ますなり“あなたは大東亜共和国の六十八番プログラムに呼ばれました”と言われて、担任教師の射殺死体を見せられても、ここまで動揺しなかっただろう。
実際、彼は現実にそれが起こった時も冷静に行動してみせた。
そう、彼は覚えていたのだ。
「俺は死んだはず……だよな?」
“戦闘実験第六十八番プログラム”の参加者としてクラスメイトともども瀬戸内の小島に運ばれたこと。
そのゲームの中で、友人の瀬戸豊と共に政府の作戦本部を爆破しようとしたこと。
その目論みを桐山和雄に邪魔されて瀬戸豊を殺されたこと。
桐山和雄相手に最後まで戦ったものの、マシンガンの銃撃を受けて死亡したこと。
銃弾を受けた時の熱も、痛みも、気が遠くなる『死』の実感も、確かに彼は記憶していた。
「飯島を殺したから地獄に落ちた……なんてことはないか。桐山や相馬はともかく、七原までここにいるんだからな。
いくら地獄でも、死んでからもプログラムをやらされるような目には遭わないだろうし、おまけに呪いだの魔女だの言われるし
……うあああああ! 深く考えるのは止めだ! 情報がないんだから判断しようがない!」
212創る名無しに見る名無し:2011/05/31(火) 20:38:20.75 ID:/xZd6niL
213 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:40:27.66 ID:eW10w5VJ
コンピュータルームの回転椅子に座ってグルグルと回り、三村は開き直った。
「どっちにしろ、今回もゲームに乗る選択肢は無しだな。
幸い――っていう言い方はおかしいけど、一度死んでるんだ。今更怖いものなんてないさ」
前回よりも気負わずに気楽に、反抗しようと決断した。
一度目のプログラムの時は、失敗は許されないという気負いがあった。
しかし、それは失敗した。
未練はあったが、三村なりに全力を尽くした終わりかただった。
だからこそ、再びの生と言われてもピンと来ないし、その現実感のなさから逆に落ちつくことができたのだ。
死んだからこそ、死んだことによる混乱を乗り越えられたのもある意味皮肉だが。
さて、そして今いるのが、学校のコンピュータルームである。
そこを訪れたのには、深い意図はない。
ただ、彼のスタート地点が学校だったから一応寄ってみた、というだけのことだ。
これが前回の殺し合いだったら、PCのネットワークが繋がっているのかを確認し、しかるのちに政府のコンピュータに侵入。
ハッキングで首輪を外そうと試みただろう。
しかし、今回の殺し合いで三村たちの命を握っているのは、“魔女の口づけ”とかいう謎のオカルトだ。
『“呪い”が実はコンビュータ制御でした』ということでもない限り、ハッキングという手段は今回のプログラムを解決できない。
それでも、会場に電気は通っているのだから少なくともPCの電源を入れることはできるはずだ。
ネットが自由に使えるなら外部と連絡を取り放題になってしまうし、主催者がそれを見逃すはずもないだろう。
しかし最低限、何が出来て何が出来ないのかだけでも確認したい。
回転椅子に座り、PCを立ち上げる。
三村の知らない、windowsとかいうOSが表示される。
ネットワークの状態を確認。
ローカルネットワークだが、確かに繋がっていた。
驚くが、ここでぬか喜びしてはならない。
デスクトップにあるインターネットのアイコンをクリック。
そのPCの「ホームページ」として登録された最初の画面に、三村は目を丸くした。
そこには、黒地の画面に赤いゴシック体で、こう書かれていた。
214 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:42:28.32 ID:eW10w5VJ
「【バトルロワイアル@WIKI】

バトルロワイアル@wikiにようこそ

メニュー

・ウィキはみんなで自由にホームページ編集できるツールです。
・このページは自由に編集することができます。
・メールで送られてきた(ry」


 ( ゚д゚)  「バトルロワイアル@wiki……?」
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/   /
    ̄ ̄ ̄


 
  ( つд⊂ ) ゴシゴシ
_ (_/ ̄ ̄ ̄/_ 
 \/   /
   ̄ ̄ ̄


 ( ゚д゚) 
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/   /
    ̄ ̄ ̄


  ( ゚д゚ )
_ (_つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/   /
    ̄ ̄ ̄



え?
『こっちみんな』?
失礼。
215 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:44:31.66 ID:eW10w5VJ
どうやらそれは、レンタル形式の情報まとめサイトらしい。
管理者は、このゲームの主催者とみていいだろう。
メニューにある項目を、三村はひとつひとつ確かめた。

参加者名簿…名簿と同じ名前が表示されている。
参加者名簿(死者表示)…上に同じ。ただし「※放送ごとに更新予定」と書かれている。
また全員の名前の下に「残り70人」と赤文字で表示。脱落者の名前が、放送で名前が呼ばれるごとに更新されていくのだろう。
死亡者リスト…特に何も無い。ただし、上に同じく「※放送ごとに更新」と書かれている。
地図…配布された地図に同じ
地下鉄…地下鉄のダイヤが書かれている。
資料室…今のところ何も無い。「支給品の情報、施設情報など、皆の役に立つ情報を書き込んでいく場所です。編集は自由」と書かれている。


必要な情報ではあるが、今のところ目新しい情報はないようだ。
少なくとも、今のところは。
ただ、誰でも自由に編集が可能らしいということが気にかかる。
そして、「資料室」の項目。
今は閲覧者も三村以外にいないようだが、いずれ多くの参加者がこのシステムに気づくだろう。
そうなれば、この@wikiが信憑性も不確かな情報で更新されていくことは必至。
このゲームは、情報戦の様相を呈してくるはずだ。
情報戦、ともなれば三村信司の得意分野だと言える。
しかし、だからと言って判断力の過信は禁物。
ましてや“魔女”“呪い”などといったオカルトめいた単語も飛び交っていたのだ。
提供された情報の真偽を判断することは、いっそう難しくなるだろう。
そして、三村は『メニュー』の下に表示された、二つの『リンク』に気づく。

したらば
チャット

まぁ、まとめサイトにはよくある機能だ。
チャットに飛ぶ。
何の変哲もないチャットルーム。今のところ、閲覧者は三村だけのようだ。
したらばに飛ぶ。
216 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:47:15.09 ID:eW10w5VJ
「1.バトルロワイアル・連絡・雑談用スレ(1)

1:管理人★(sage) 投稿日:一日目 深夜 ID:Kiyotaka0

この実験を『生きる』ための情報交換スレだ。
交流の場として旧交を温めるも良し、偽証をして陥れるも良し。
各自に合ったやり方で有効に活用してくれたまえ。」

「……ご親切なことで」
どうやらこのゲームの主催者は、単純な戦いではなく情報戦や心理戦を好む向きにあるらしい。
そのゲーム感覚のようなやり方は気に入らないものの、利用できるものは利用させてもらおう。
とりあえず、三村の知っていることを書きこませてもらう。


「2:迷える子羊な名無しさん(sage) 投稿日:一日目 深夜 ID:SdQ12kazz
桐山和雄には気をつけろ。中背の中学三年生だ。こいつは間違いなくゲームに乗る。
ここに来る前のプログラム(外国の人にも分かるように説明すると、今回と同じような殺し合いゲームだ。魔法は出てこなかったけどな)で、こいつは積極的にゲームに乗った。
何の躊躇もなくクラスメートを殺して回った。
殺人マシーンみたいなやつだ。
中学生だからといって侮るな。運動能力も頭の良さも規格外だし、生命力も悪運も悪魔みたいに強い」

『外国の人にも』と前置きを入れたのは、あきらかに大東亜共和国出身者とは思えない名前がちらほらあったからだ。
最低限の情報は伝えた。嘘だと思われる可能性もあるが、少なくとも桐山にはそれなりの警戒をしてもらえるだろう。
そして、三村個人にたどり着かれる情報は話していない。しいて言えば、プログラムに参加したことから中学生だと類推できる程度だ。
何故なら、この書きこみが偽証と思われる可能性もあるからだ。
名前を出せば、逆に『三村信司』という参加者を警戒される可能性もあり、迂闊に個人情報を出すことはできない。
それに少なくとも、七原ならこれを見れば消去法で三村信司が書いたと分かってくれるだろう。
相馬も三村が書いたものだと見当をつけるかもしれないが、アイツに関しては情報が少ないので判断を保留。
217創る名無しに見る名無し:2011/05/31(火) 20:51:41.73 ID:/xZd6niL
218 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:52:32.99 ID:eW10w5VJ
また、書きこみをしたことでPCを特定されてすぐに学校が狙われるリスクも低い。
こんな序盤から三村以外にPCを確保し、かつ、その者が充分なプログラミング能力を持ち、その上でそいつが学校近辺にいる確率は限りなく低いといっていい。
なので、しばらくはこのPCの活用法をじっくり考えさせてもらうとしよう。
ひととおり@wikiを確認した三村は、次に他のサイトにアクセスできないかを試みる。
@wikiのレンタル元となるホームページは覚えのないサーバーを使っていた。
知っているアドレスを手当たり次第に入れてみたが全て接続不可能。
どうやら、この会場限定のローカルネットワークらしい。ずいぶんと手間のかかることをする。
ならばキャッシュに他のアドレスが残されていないかを見てみよう。
その時だった。
コンピュータルームのドアがノックされたのは。



【ブルーの場合】

鉄筋コンクリートの後者に背中を預けて、ブルーはディパックを開けていた。
その手には、参加者名簿。その顔には、自分以外の誰かを心配する表情。
「シルバーも早く見つけてあげたいけど……その為には情報が必要よね。
シルバーの居場所だけじゃなくて、危険人物の情報も含めて。特にあの“仮面の男”は危険だわ」
仮面の男が“最終目的”を果たさんとある場所に向かっていたことを、ブルーは知っていた。
そこを“実験”などに連れて来られたのだ。おそらくあの男は怒りを覚えているだろう。
もしくは、“何でも願いを叶える”という褒美につられて、殺し合いに乗ってしまう可能性も高い。
何百、何千もの観客が集まったポケモンリーグ会場を、丸ごと破壊するような男だ。
人を犠牲にすることに躊躇いはないだろう。
ブルーと同じ様にポケモンを没収されているはずとはいえ、あの男には得体の知れない謎の能力もある。
シルバーはおろか、あのレッドでさえ単独で相対することは危険なのだ。
「でも……あの子ならきっと向かって行くでしょうね。それに、また私を守ろうとして無茶をするかもしれない」
219 ◆8nn53GQqtY :2011/05/31(火) 20:54:38.97 ID:eW10w5VJ
シルバーをこれ以上戦わせたくないが為に、ブルーは敢えてシルバーを遠ざけた。
それなのに、名簿を見る限り彼もまたこの場に呼ばれている。
シルバーならきっと殺し合いに乗ったりはしない。けれど、ブルーを守ろうと何らかの無茶をしかねない。
両親の行方も知れないブルーにとって、シルバーは今いる唯一の家族といっていい存在だ。
そのことを思うと、胸がしめつけられる。
一刻も早く、探し出さなければならない。
その為にも、まずはブルー自身の装備を確認しようと、ランダム支給品を取りだした。
まず出て来たのは、小型の麻酔銃。
銃を撃ったことはないが、相手を即座に無力化でき、かつ殺害する恐れがないという点で、かなりの当たり支給品だろう。
少し安心して、次のものを取りだす。
しかし、次なるの支給品は意表をつくものだった。
薄い色つきの冊子だった。
タイトルが、ブルーの興味を引く。



【魔女図鑑】



「魔女、ねぇ……」
そこに描かれていた絵本のようなイラストに、眉をひそめる。
薔薇園の魔女。お菓子の魔女。ハコの魔女。委員長の魔女……。
「ポケモン……じゃ、ないわよね。どう見ても」
ブルーとて全ポケモンの外見を知っているわけではないが、その『図鑑』に描かれたものは、生物として何かが逸脱した、異端な様相をしていた。
ピンクのぬいぐるみのように愛らしい生き物もいたが、残りの大半は気持ち悪い見た目のものばかりだった。
巨大植物の突然変異のようだったり、無数の触手が生えた真っ黒い影だったり、本来足が生えるべき場所に手が生えていたり。
白スーツの男が言っていた“魔女の口づけ”という言葉がなければ、趣味の悪い絵本だと、そのまま二度と読まなかっただろう。

「あの主催者の協力者に、こんな感じの“魔女”がいるってことなのかしら……?」

疑問に思いつつも、取りだした三つめの武器は、さらに不可思議なものだった。
銀色の丈夫そうな杖だ。先端に、双頭の蛇を模した飾りがついている。
説明書もついていた。
220 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/31(火) 21:23:07.67 ID:OrAQwXjb
投下乙です。エピローグ投下します
タイトル:もう1つの決着
登場人物:ネイキッド・スネーク
221 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/31(火) 21:24:11.58 ID:OrAQwXjb
「…はっ、ここは…」

気が付くと、グロズニィグラード東棟のトイレにいた。
ちゃんと、自分が元持っていた装備品もある。
…不意に、CALLが入る。

「…こちらスネーク」
「スネーク…今まで何をしていた?」
「少佐、俺からの応答が無くなってから今まで、どれくらいだ?」
「…大体、1時間位だな。まさか、今まで寝ていたのか?」
「…いいや。」

耳を疑った。
あの体験が、全て1時間の間に起こったことだと言うのか…?
222 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/31(火) 21:25:13.55 ID:OrAQwXjb
「…まあ何があったかは、帰って来てから聞くことにしよう。それよりも、早くシャゴホッドを…」
「分かってる。任務に戻る…」

通信を切る。
…素直に、殺し合いの事を話すべきだろうか?
あの少佐とは言え、信じるかどうか…。

(…まあ、おいおい考える事にするか…)

それよりも、今はやるべきことがある。
殺し合いの決着は付いた。
だが、俺と…ザ・ボスとの決着は、まだついていない。

(ボス…)

全ての決着を付ける。
それまでは、死ぬわけには行かない。
決意新たに、格納庫へ向かった―――。

【エピローグ:ネイキッド・スネーク編 完】
223 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/31(火) 21:26:14.47 ID:OrAQwXjb
もう1つ行きます
タイトル:生還への安堵
登場人物:07
224 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/31(火) 21:27:16.42 ID:OrAQwXjb
気が付くと、俺は自分の家にいた。
外を見る。
見慣れた近所の光景が映っている。
部屋を見回す。
これまた見慣れた風景が。

「帰って…これたのか…」

時刻はもう夕方。
連れてこられたのが、多分お昼ころだったので、半日は経っている。
机の上には、食べかけの昼食が放置されている。

「…とりあえず、シャワーでも浴びるか…」





シャワーを浴び、汗の染みた服も着替える。
特に見る訳でもないが、テレビを付ける。

『…続いてのニュースです。今日正午、日本各地で一斉失踪事件が…』
(失踪…殺された参加者達か?)
『殆どがありえない状況での失踪で、事件性はないとの…』
(まあ…仕方無いか…)

テレビを切る。

(…明日…墓石屋に行くか…めろりんの…お墓を立てなくちゃ…)

【エピローグ:07編 完】
225 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/31(火) 21:28:20.89 ID:OrAQwXjb
投下終了です
226 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:46:42.91 ID:dZn586P6
投下します
DOL>最近の投下の不調にはご愁傷さまとしか言えないです…。
    しかし殺しちゃったよ!?守る相手を…。
雑多>相変わらずその作品の長さは脱帽です。しかも内容濃く読み応えがあり面白いという。
   さて、wikiですか…。ここからどうなるか楽しみです

では投下
カオス 61話:集まったプレーヤー
登場人物:カイト、戯言遣い、朋也、杏、サコ、先生
227 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:47:38.76 ID:dZn586P6
「春原…。智代…」
「……サコは生きているのね」

その二人の死を知った朋也と杏。
しかしここで落ち込んで進めないほど、
彼は成長していない訳では無かった。

「行こう、杏。俺達でこの殺し合いをぶっ潰し生き返るんだ」
「もちろんよ。さっさと創られし 何もない 世界とやらに行きましょう」
「おう」

眩しき黄金色と淡い青色が輝くカオスゲートへと、二人は飛びこんだ。

 ◇

朋也は考える。
杏は何が何でも守らなくてはいけない。
だけど、杏が殺したという『キサラギ』という人物の仲間で
目の前で殺された場面を見た『サコ』という人物が、仮に杏を襲ってきたとして、
自分はどうするのが正しいんだ。と。

杏は考える。
朋也は守らなくてはいけないのは変わりない。
だけど自分のせいで、サコが襲ってきたらどうしようかと。
もしかしたら朋也にその火の粉が飛ぶかも知れない。
その時、自分はどう動くのが正しいの。と。


 ◇

時間は少し戻り、
そして視点を変えカイト達一行。
その二人は戯言遣い達一行と、合流をした。
そして

「ごめんなさい」
「うん、もういいよ」

サコは律義にカイトに謝罪をしていた。
二人の男に促されたのもあって。

「―――――さてと。それで、俺たちは仲間ってことでいいのかい」

先生が仕切る。
それ戯言遣いが、

「うん、ぼくはそのつもりだけど―――あなたは誰ですか?」
「俺は皆の先生だ。先生と呼ぶがいい!!」
「――――ぼくは皆の戯言遣いです。いーくんと呼んでください」
「「………」」
「ちなみに何でメイド服なんだ?」
「ああ、やっと突っ込んでくれる人がいた…。ありがとう」
228 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:48:30.98 ID:dZn586P6
「――――?な、なんか良く分からんが、こちらこそ?」

名前を教えない二人は何か息があったようだ。
そんなやり取りをやっていると―――

ピンポンパンポーン

「うにー―――――

放送が始まった。

 ◇

戯言遣いは考える。
玖渚友が主催者だと決定した。
それで自分は何をすればいいか。と。

サコは考える。
キサラギを殺した奴の名前は知らない。
だから死んだかどうかわからない。
だけど、もし生きていたらどうしようか。と。

先生は考える。
少し余計なのが誰なのかということ。
さっきのカイトの話が本当ならばそれは自分。ならば自分はイレギュラーな存在。
なら自分はどうすればいいのか。と。

カイトは考える。
本当に、あの女の人を倒せば解決するのか。と。

 ◇

「朋也。あたしのお金もあげるから何か使えそうなものも買ってきたら?」

俺は杏にそう言われてマク・アヌのショップの前で品を見ている。
杏はというと、奥の方の広場にて少し休んでいる。
……。持ち金で銃が買える……。
いや、何でいても仕方ないし、本当に何が起こるか分からない。
買っておいて、損は無いだろう。
損は。
と。
銃を店員から受け取ったところで、

「ねぇ、君」

後ろから声をかけられた。
人数は――――4人?
あれ?残りは5人で杏も含めると―――。
あれか?なんか『余計なの』ってやつなのか。
……。まぁ、いいか。
けど俺のやることはあるみたいだ。

「ああ、お前らの中で、サコってのはどいつだ?」
「――――」

何も言わず前に出る。というか後ろの白いローブのやつに押されたらしい。
―――ん?何かこいつ見たことあるぞ?
確か――――そう、開幕の時死んだはずの人間だ。
……何で?
229 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:49:07.91 ID:dZn586P6
けど、まずは。

「サコでいいな」
「おう」
「――――杏。キサラギって奴を殺したあいつを許してくれないだろうか?」
「――――――」
「勝手なのは分かってる。いらつくのも分からなくはない。けど、許してほしい」
「―――いいよ。サコも悩んでいたとこだから……」
「――ありがとう」

『命』。
その重さは決して謝ったところで浮き上がる程軽くは無い。
けど、
『真心』は必要だ。
『真心』―――ね。

「…それで、君は誰?」

後ろにいたメイド服の―――――――。
ってメイド服!?

「な、何その格好…?」
「…気にしないで」

いや気になるだろ。
中性的な顔立ちこそしてるけど、俺よりきっと年上の男がそんな格好してたら、なぁ。

「ちなみにぼくのことはいーさんでよろしく」
「サコはサコだ」
「あぁ俺の事は大先生でよろしく」
「僕はカイトです」

なんか二人ほど名乗ってないけど。
でも、まぁ名乗られたのだから名乗るのが礼儀だと思う。

「俺の名前は岡崎朋也です」

一応敬語。
年上とかもいるし。
なんか両方とも怪しさ100%だけど。
………。

「で、その…杏ちゃんだっけ。彼女はどこにいるの?」
「杏は奥の方で休んでいます」
「そうか。じゃあ、俺たちが買い物終わったら会いに行こう。いいな?サコ」
「うん…」

友達を殺した相手と会うのはやはり気まずい以前の問題だろう。
しかし、ここで立ち留まっては話にならない。
…サコと杏を信じなくちゃいけないな。

「じゃあちょっと待っててくれる?朋也君」
「ええ。30分以内ならゆっくりと」

杏は大丈夫かな。
――――サコと会っても。
230 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:49:56.40 ID:dZn586P6

 ◇

「………。事情は分かったわ」
「おう、でだ。杏からも言うことがいうことがあるんじゃないか」
「そうね。サコ、いやあなたもかしら『先生』」
「……ん?」
「あなたの事はユコから聞いたわ。本当にごめんなさい。許してくれるなんて虫のいい話は期待してないけど、謝っておきたいわ」

……今まで無視のいい話で解決してきた俺たちに向かって何て事をいうんだ杏は。
……。まぁ虫が良くてもいいじゃないか。逆に何が悪いんだろうか。
平和的に解決できたら、いいじゃないか。
そんな俺の思考が平和的すぎるのかな?
でも、だ。
俺の思いと一致するのが、この人たちだった。

「うん。サコはキョウを許す。サコも、それで許してもらった身だしな」
「一言余計だ、サコ」
「さて、仲直りもできたところで、そろそろ向かおうか。時間も結構危ないし」
「うん、そうだね。行こうか。創られし 何もない 世界へ」

そして俺たちはもう二度と訪れない、水の都マク・アヌを旅立った。
次に目にしたのは、何もない世界だった。

【1日目/真昼/創られし 何もない 世界】
【カイト@.hack】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20 HP:272/272 SP:60/70
ATK:27 DEF:30 SPD:28
[装備]双剣
[道具]支給品一式、薄明の腕輪
[所持金]0
[思考]
基本:主催者を倒す
1:ここは?
[備考]
※浸食率30%です

【戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20  HP:358/358 SP:57/57
ATK:42 DEF:46 SPD:27
[装備] グロック17(残り14発)、スタンガン、対ロングレンジ用エプロンドレス@戯言シリーズ
[道具]支給品一式、いやしの水×4
[所持金]0
[思考]
基本:何もしない
1:ここは?
2:今日って…
231 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:50:16.41 ID:dZn586P6
【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(中)
[ステータス]
LV:13 HP:252/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ、闘魂ハチマキ@空の軌跡
[道具]支給品一式、
[所持金]0
[思考]
基本:生きる
1:ここは?

【岡崎朋也@CLANNAD】
[状態]精神疲労(中)
[ステータス]
LV:50(MAX) HP:851/851 SP:70/70
ATK:72(+5) DEF:71 SPD:57
[装備]日本刀@現実、グロック17(残り17発)@現実
[道具]支給品一式
[所持金]0
[思考]
基本:杏と共に生き延びる
1:ここは?

【藤林杏@CLANNAD】
LV:50(MAX) HP:351/650 SP:27/57
ATK:71 DEF:72 SPD:58
[装備]帝釈廻天@烈火の炎
   辞書セット@不明
[道具]支給品一式、快速のタスマリン×1
[所持金]0
[思考]
基本:朋也と共に生き延びる
1:ここは?

【先生@クリミナルガールズ】
スタンス:皆を守る
232 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/31(火) 21:51:20.10 ID:dZn586P6
以上
233 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:10:36.43 ID:/xZd6niL
投下乙です。終盤ですねぇ
新ロワOP投下したいと思います。
234 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:11:54.15 ID:/xZd6niL
0話 オープニング(EX俺オリロワ2nd)

35人の人間と獣人、獣達がそれぞれ個室に閉じ込められていた。
個室には大きなモニターが設置され、入口と思われる扉は固く閉ざされビクともしない。
全員の首には、黒い金属製の首輪がはめられていた。

『はいー注目ー』

モニターが点き、頭に包帯を巻いた若い男が映る。



『俺の名前は荒神健児。この映像を見てるお前ら35人を呼んだのはこの俺だ…。
突然だがお前らにはあるゲームをして貰う』

これからして貰うゲームは…バトルロワイアル。殺し合いだ。

お前らには殺し合いをして貰う。最後の一人になるまでだ。反則は無いぞ。
最後まで生き残った奴が優勝。生きて家に帰れる。

…つっても信じられない奴大勢だろ。だから証拠を今から見せてやるよ』



画面が突然切り替わる。
拘束された人狼の雄が映し出される。マズルにテープを巻かれ言葉を発せられないようだが、
恐怖に怯え切り涙を流し震えていた。

『お前らの首に首輪がはまっているだろ。爆発するとこうなるからな』


ピィーーーーー、バァン!!


短い電子音の後に人狼の首にはめられていた首輪が爆発した。
喉笛に大きな穴が空いた人狼は鮮血を撒き散らしながらガクリと項垂れ、動かなくなった。

そして画面が再び切り替わり、荒神健児が映し出される。

235 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:13:47.20 ID:/xZd6niL
『まあこんな所だ。分かって貰えたかな…本気だよ俺は。
無理に外そうとしたり、ゲームの邪魔したり、逃げようとしたりすれば、
今の人狼君みたいになるから気を付けてな』

楽しそうに笑みを浮かべる健児。
多くの参加者が嫌悪感を持っただろう。
そして、殺し合いの大まかなルールの説明が始まった。


----
【基本ルール】
参加者全員で最後の一人になるまで殺し合って貰う。
最後まで生き残った一人が優勝者となり元の自分の世界へ帰る事が出来る。
参加者の間のやり取りに反則は無くゲーム会場の施設の利用も自由。

ゲームの確実な進行の為、参加者全員に特殊金属製の首輪を装着する。
首輪は無理に外そうとしたり、立入禁止エリアに進入したり、
主催者に刃向かったり(ゲーム進行に大幅な支障を来す恐れがあると判断された場合)
すると爆発する仕掛けになっている。首輪を爆破された参加者は死亡する。例外無し。

ゲーム開始の際、支給品の入ったデイパックを参加者に渡す。
デイパックは四次元構造で、参加者(死体含む)、明らかに規格外の物以外は、
何でも入れる事が出来重量も変わらない。

基本支給品一式として最初から入っている物は以下の通り。

■ルール小冊子
■地図
■名簿(五十音順、顔写真付)
■コンパス
■懐中電灯
■懐中時計
■メモ帳と鉛筆
■水と食糧
■武器などのランダム支給品(1〜2個)
236 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:15:39.48 ID:/xZd6niL
0:00、4:00、8:00、12:00、16:00、20:00に主催者からの放送が行われる。
内容は死者と禁止エリアの発表。放送から一時間後に指定のエリアが禁止エリアになる。
また、地図の外や上空100メートル以上も禁止エリア扱いとなっており、侵入すると首輪が作動する。

12時間新たな死者が出なかった場合、その時点での生存者全員の首輪を爆破する。
つまり優勝者無し(ゲームオーバー)となる。 また、参加者が全員死亡しても同様。

魔法や特殊能力の類は威力、効果を大幅減少。
ゲームを破綻しかねないものは使用不可能とする。

【時間帯表記】 ※早朝開始
早朝:4〜6 朝:6〜8 午前:8〜10 昼:10〜12 日中:12〜14 午後:14〜16
夕方:16〜18 夜:18〜20 夜中:20〜22 真夜中:22〜24 深夜:0〜2 黎明:2〜4

【マップ】
||01|02|03|04|05|06|07|
|A|海|海|森|崖|崖|ホ|海|
|B|海|豪|森|店|劇|平|公|
|C|森|森|店|店|家|家|港|
|D|平|家|家|学|家|交|港|
|E|平|病|家|家|平|畑|灯|
|F|海|平|平|教|田|田|海|
|G|海|海|展|森|森|海|海|
237 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:16:57.04 ID:/xZd6niL
海・・・普通の海
森・・・森林地帯
崖・・・断崖絶壁
ホ・・・ホテル
豪・・・豪邸
店・・・店舗が建ち並ぶ区画。商店街
劇・・・劇場
公・・・海浜公園
家・・・民家が建ち並ぶ区画。住宅街
港・・・港湾区画
学・・・木造校舎の小中学校
交・・・交番
平・・・平原地帯、草原や道路等
病・・・小規模の病院
畑・・・畑地帯。農家点在
田・・・田圃地帯。農家点在
灯・・・灯台
教・・・教会
展・・・展望台
----


『…こんな所だ。一応荷物の中にルール小冊子もあるから分からなくなったら読めや。
それじゃあ……ゲーム開始だ。俺を楽しませてくれよ』

参加者の個室の中に催眠ガスが流し込まれ、参加者達は一斉に意識を失った。
ある者は主催者に怒りを燃やしながら。
ある者は恐怖しながら。
ある者は絶望しながら。
ある者は楽しみながら――――。


【エクストリーム俺のオリキャラでバトルロワイアル2nd:開幕】
【残り:35人】
238名簿 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:24:48.80 ID:/xZd6niL
【主催者】
荒神健児(◆ymCx/I3enU)
【参加者】
01:アインリア
02:アルシオーネ
03:石川聖美
04:板倉怜佳
05:糸賀昌明
06:内山貴泰
07:オーディン
08:カスパル
09:金杉舞子
10:吉良新八
11:倉持忠敏
12:クラレンス
13:ゲレート
14:シャルロッテ
15:瀬理正之
16:高山廣明
17:伊達真央
18:谷口誠
19:トレディア
20:二合朝信
21:ハンナ
22:久村ユイ
23:碑文谷直紀
24:日宮高延
25:福島愛沙
26:フリート
27:南遊里
28:宮崎眞由美
29:村田ユズハ
30:百瀬ほのか
31:諸岡重徳
32:矢田浩一郎
33:由比ヶ浜智里
34:ヨハネス
35:リュティ
35/35
239 ◆ymCx/I3enU :2011/05/31(火) 22:27:42.31 ID:/xZd6niL
投下終了です。宜しくお願いします
240 ◆9QScXZTVAc :2011/06/01(水) 09:43:27.39 ID:dCYCFq41
新ロワですか。期待してます
投下します
自己満足オリロワ第11話:愛の力も時には無力
登場:賀茂雅史、堀内達也、荒井千秋、小池千夏
241 ◆9QScXZTVAc :2011/06/01(水) 10:03:37.75 ID:dCYCFq41
申し訳ありませんがテキスト飛んだので取り消しますorz
242 ◆3EXev08ZCE :2011/06/01(水) 16:26:32.53 ID:szww8wJK
新ロワ期待してます
俺も久々に本編投下しようと思います
その前にマップを
 ABCDEF
1森森ゴ港港港
2神森ス街病街
3ホ警畑畑刑学
4公工畑湖洋住
5消炭炭炭住住
6海海遊デダダ

森=森(A−1第2話)
ゴ=ゴミ処理場
港=港
神=神社
ス=スタジアム
街=市街地
病=病院
ホ=ホテル
警=警察署
畑=田園地帯
刑=刑務所
学=小学校
公=公園
工=廃工場(第1話)
湖=湖
洋=洋館
住=住宅地
消=消防署
炭=炭鉱
海=海岸
遊=遊園地
デ=デパート
ダ=ダム
243 ◆3EXev08ZCE :2011/06/01(水) 16:29:49.60 ID:szww8wJK
続いて マイナー?ロワ第3話 食えねーよ!! 投下します
登場キャラ:サバタ・ヴァンクリフ、アストレア

「ジャンゴ・・・!?それにドーロホフだと!?」

サバタ・ヴァンクリフは、名簿に記された2つの名に驚愕した。
ジャンゴ、そしてイワン・ミハイロヴィッチ・ドーロホフ。
「有翼の蛇教団 」の幹部と「最後の兵力」のリーダー。
どちらも彼の任務の最中に死亡したはずの恐竜の名である。
ジャンゴに関しては生きている可能性がないわけではない。
残った右目を撃ち抜いたとはいえ、その死体は発見できなかった。
有翼の蛇教団のメンバーに救出されたとも考えられる。
だが、ドーロホフは違う。彼は間違いなくその死体を確認した。
サバタ・ヴァンクリフ、ジャンゴ、さらにサバタと同じ「イフの城」メンバーであるアボラ・サンダの名が載っている以上、
ドーロホフだけが別人だというのも考えにくい。

(リリーの名前が無いのがせめてもの救いか・・・これ以上考えても仕方ない、ひとまずサンダと合流するのが先決だな)

サンダとは、サバタの師匠であるドラゴン・ホースこと坂本龍馬が8年前イフの城にスカウトした、プロトケラトプスである。
今度、切り裂きジャック事件を共に調査することになっていた男だ。

(そうと決まったら、さっさとこんな所は・・・ん?)

サバタが現在のゴミ処理場を後にしようと、デイバックに名簿をしまい込んだ時、彼の眼にある物が留まった。

(これは・・・目玉焼きか?)

やや歪な形状ではあるが、白と黄色の円形からなるそれは紛れもない目玉焼きだった。

(卵泥棒と虐げられてきた俺に目玉焼きを支給するとは・・・随分と意地悪な連中だな)

彼の先祖である恐竜の、オヴィラプトルの名は「卵泥棒」を意味する。
オヴィラプトルの口が、堅いものを割るのに適したクチバシ状をしていた事、
そして何よりオヴィラプトルの化石がほかの恐竜の卵の近くから発見されたことが原因である。
これによりタバサが属するオヴィラプトルの氏族は、無抵抗な他人の子供を盗み食う卑劣な一族のレッテルを貼られ、
他の恐竜からの迫害を受けそのほとんどが虐殺されてしまったのである。

(・・・しかし、少々ハラが減ったのも事実だな。仕方ない、気は進まないがいただくとするか)

そうして、彼は目玉焼きに食いついた。

が、

「ぐぶっ!?」

吹き出した。そして

「食えねーよ!!」

絶叫した。
244 ◆3EXev08ZCE :2011/06/01(水) 16:32:31.65 ID:szww8wJK
なぜ卵を割って焼くだけの料理をここまでマズく作れるのか。マズい、マズすぎる。
いや、マズいなんて物じゃない。命の象徴であるはずの卵から死を凝縮したような味がする。

「はっ!?マズい!」

マズいとは、何も味のことではない。こんな殺し合いの場で大声を出せば、殺し合いに乗った参加者の標的になるのは目に見えている。
こんな凡ミスを犯すとは、エージェントの自分らしくもない。裏を返せばそれだけ目玉焼きがマズかったという事でもあるが。
そして予想通り、トラックの陰から何者かが接近してくる足音が聞こえる。

(感付かれたか・・・こうなったら先手必勝だ)

サバタは支給品のガトリングガンを右手に装着し

「動くなっ!!」

音のする方向へと向き直った。

「ひゃあっ!?」
「・・・すまん、驚かせちまったな」

サバタはゆっくりと銃を下した。
やってきたのは、金髪と背中の翼、そして巨乳が目を惹く女だった。
エージェントの自分でなくとも分かる。この女は殺し合いに乗っていない。
纏っている空気があまりにも緩すぎる。

(それにしても・・・)
・・・デカい。
翼や奇抜な格好も気になるが、何より目を惹くのは、その胸だ。
リリー、いや明らかにそれ以上だ。

「あ、あの・・・・」
(はっ!?気付かれたか!?)
「ニワトリさん・・・でいいんですか?」
「・・・まずはお互いに自己紹介といこうか」


□□□□□□□□□□□□□□□□

「えっと・・・それじゃあサバタさんは、6500万年前の古代に滅んだ・・・きょりゅう?の生き残りなんですか?」
「まぁ、そういう事になるな」

20分ほどで自己紹介は終わった。一応、イフの城のメンバーである事は伏せておいたが。
それによると、この女の名前はアストレアというらしい。
あまり頭が良くないらしく、説明にずいぶん手間取ってしまった。
しかし、こちらの説明だけでなく、アストレアからの説明にも、「シナプス」「エンジェロイド」など意味不明な単語が多数登場した。
どうやらサンダだけではなく、彼女の説明に出てきたイカロスをはじめとする人物とも合流し、話を聞く必要があるようだ。

「あの、最後にひとつだけ聞きたいんですが」
「ん?どうした?」
サバタが立ち上がろうとした瞬間、アストレアが呼び止めた。

「古代って何ですか?食えるんですか?」
「食えねーーよっ!!」

本日2度目の絶叫が響き渡った。
奇しくもそれは6500万年前、とある世界で恐竜を滅ぼした反逆者<トリーズナー>と最強のアルターの会話とほぼ同一であった。
245 ◆3EXev08ZCE :2011/06/01(水) 16:46:09.98 ID:szww8wJK
1日目・深夜・C−1 ゴミ処理場

【サバタ・ヴァンクリフ@ジャバウォッキー】
[状態]健康
[装備]クロのガトリングガン@サイボーグクロちゃん
[道具]基本支給品
[思考]
基本:殺し合いを止める
1:サンダと合流する
2:イカロスや智樹を探す
3:ジャンゴ、ドーロホフとは決着を付ける
参戦時期はサンダと合流する直前です

【アストレア@そらのおとしもの】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品@A(確認済み)
[思考]
基本:サバタについて行く
1:同上
2:イカロスや智樹を探す
参戦時期は未定ですが、少なくともカオスと会う以前です
246 ◆3EXev08ZCE :2011/06/01(水) 16:59:33.11 ID:szww8wJK
■参加者紹介
【サバタ・ヴァンクリフ】
人間と恐竜の共存する世界を作るのが目的の組織、「イフの城」のメンバー。
オヴィラオウトルの氏族という事で、過去に迫害を受けており、それにより家族を失った。
彼自身もジャンゴによって射的ゲームの的にされており、その際右腕を失い、それ以来義手となった。
:実際のオヴィラプトル
モンゴルで最初に化石が発見された恐竜。当初そばにあった卵はプロトケラトプス
のものと考えられ、卵泥棒の汚名を着せられたが、のちの研究でオヴィラプトル自身の
卵であることが判明し、実際は卵を温めていたと考えられる。クチバシは木の実や貝殻を割って食べていたと考えられる。

【アストレア】
局地戦闘用エンジェロイドタイプΔ。先に作られたイカロスやニンフに比べ、戦闘能力と感情制御が搭載されている反面、
電算能力は搭載されていない。一言でいえばバカ。だがその戦闘力は高く、遠距離兵器を搭載していないものの、
近距離での格闘戦ではイカロスをも上回る。かなりの巨乳で、なおかつ食いしん坊。

■支給品紹介
【クロのガトリングガン】
クロが最も多用している武器。大抵はコレで何とかなる。

【そはらの目玉焼き@そらのおとしもの】
智樹の幼馴染、月見そはらが焼いた目玉焼き。恐ろしくマズい。

投下終了。最後のネタ分かった人いるかな・・・
247 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/01(水) 19:32:27.84 ID:Fm9lkEMB
投下乙です。
最後のネタ…分からない…。
自分も投下します。
DOLオリ26話 貴方を射ち落とす
登場人物:州崎宏、丹羽雄二、河田遥
248貴方を射ち落とす ◆VxAX.uhVsM :2011/06/01(水) 19:33:34.20 ID:Fm9lkEMB
「……行くぞ」
「了」

放送を聞き終えた丹羽と河田は教室から出た。
目的は一つ、主催に対抗するため。
丹羽はチェーンソーを構え、下に向かう。
一段づつ、階段を下りる。
緊張感が自分の中で走る。
もし、敵がいたら?
俺が、殺さなくてはならない。
この、凶悪な武器で。
それは、殺人者と同じかもしれない。

そんなこんなで外に出る。
朝日と冷ややかな空気が肌に触れる。
そして、丹羽は見つける。

「……お前」
「敵発見―――――殲滅します」
「やっぱりかよ……畜生ッ!」
249貴方を射ち落とす ◆VxAX.uhVsM :2011/06/01(水) 19:35:13.15 ID:Fm9lkEMB

チェーンソーを稼働させ、構える。
当たれば、確実に丹羽の勝ちだった。
だが、それは当たればの話だ。

「当たれええ…って、なんだこれ!」
「――――攻撃、開始」

真正面から行けば負ける。
それを分かったロボットは、跳んだ。
いや、飛んだというべきか。

「く………あれ?」
「丹羽!」
「……え?…河田!!」

攻撃の手は、河田に向けられた。
チェーンソーを投げ捨て、丹羽は走る。
あと少し、届けば彼女を助けれる。
手が、届く。
その手は、丹羽のものだった。

「痛…」
「かわ、だっ!?」
「――――攻撃、命中」

心臓ではないが、そのすぐ横に命中する。
250貴方を射ち落とす ◆VxAX.uhVsM :2011/06/01(水) 19:36:48.17 ID:Fm9lkEMB
段々、彼から血が失われていく。

「丹羽君、貴方」
「…くそ、なめるな…よ…!」

丹羽は火事場の馬鹿力とでも言わんばかりに、州崎を押さえる。
体勢的に言うと、背後から肩を肘で掴む感じである。

「河田!何か、で…こいつに、とど、めを!」
「何言理解?貴方自殺気?」
「…どっちにしろ俺は、もう駄目っぽいし…頼む」
「……了」

彼女は、デイパックの中からあるものを取り出す。
それは、ボウガンだった。
彼女は、矢を急いで装填し、それを州崎に向けて

矢を放った。


○ ○ ○ ○ ○
251貴方を射ち落とす ◆VxAX.uhVsM :2011/06/01(水) 19:39:30.70 ID:Fm9lkEMB

「何故、私泣?」

それから少し時間が立って、河田は座っていた。
先ほどまで行動を共にしていたモノの傍で。
彼女の目からは、涙が流れていた。

「私、貴方対、好意抱?」

私は、貴方に好意を抱いていたのかな?
とでも言ったのだろう。
それでも、分からない。
彼を失ったから、大事な、大事な、何にも変えれない大事な人を。

【州崎宏】【丹羽雄二】【死亡確認】
【人数状況 20/38】

【一日目/午前/C-3学校校庭】
【河田遥】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催対抗。
1:丹羽…。
2:気力、不持。
252 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/01(水) 19:40:58.24 ID:Fm9lkEMB
投下終了です。
河田と丹羽のコンビは好きだった。
253 ◆ymCx/I3enU :2011/06/01(水) 20:44:06.94 ID:lWx/j712
投下乙です。何て事だ…。
投下します。EX俺オリロワ2nd 1話 それはとっても酷いなって
登場:由比ヶ浜智里、シャルロッテ
254それはとっても酷いなって ◆ymCx/I3enU :2011/06/01(水) 20:48:09.32 ID:lWx/j712
1話 それはとっても酷いなって

「フフフwwwこれは大変な事になったわフフwww」

妙なテンションの笑い声を上げる淡い赤色の髪を持った少女、由比ヶ浜智里。
笑い声は楽しいからでは無く彼女の癖のようなものである。

「…殺し合いなんて、小説の中だけだと思っていたのに…。
意味が分からない、分からない〜どうして私な〜の〜……はぁ」

デイパックを取り中身を確認する。
まず名簿を見る。自分を入れ35人の名前と顔写真が載っている。

「あれ? 舞子…? 何か借金のカタに性奴隷にされたって聞いたけど、
いるんだ…どうなったのかな」

両親の借金のカタに拉致され性奴隷にされたと聞く元同級生を発見する。

「まあ良い。次次」

次に智里は地図を開く。エリア区分と島が描かれていた。
現在彼女がいる場所は、森である。目印になるような物は何も無いため、
地図上のどこにいるのか把握出来なかった。

そしてメモ帳やコンパス、懐中時計に懐中電灯、水と食糧と続き、出てきた物――ランダム支給品は。

「わぁ凄いこれって…サブマシンガン? フフフww当たりだねww」

IMIマイクロウージー。拳銃サイズの短機関銃である。ほとんど機関拳銃のような物だが。
予備のマガジンが5個セットで入っていた。更にもう一つ、白い工事用ヘルメットも入っていた。

「被ろう」

サイズが少し大きかったが、智里はヘルメットを被った。

「どうしよーかな…舞子は…捜さなくて良いか…歩いてみよう…怖いけど」

マイクロウージーを携え智里は森の中を歩き始める。
255それはとっても酷いなって ◆ymCx/I3enU :2011/06/01(水) 20:51:50.42 ID:lWx/j712
(あら、可愛いわねぇ)

智里の事をやや離れた場所の茂みから観察する黒と白の毛皮を持った雌の人狼がいた。
名前をシャルロッテ。またの名を「人食いシャルロッテ」。
人間を犯し、食べるのが好きな、ある意味で人狼らしい人狼である。

(ふふ、美味しそうな匂い)

舌舐めずりをするシャルロッテ。
前方を歩く少女は彼女の好み――性的な意味でも食物的な意味でも――に合致していた。
支給品の一つ、ハンティングナイフを鞘から抜く。
そして隙を窺い茂みから飛び出した。

「!」

突如茂みから刃物を持って飛び出した雌の人狼に智里は驚いた。

「やあこんにちは。私はシャルロッテ。突然だけど、あなたのお肉頂くわ」
「え? え? どういう意味ですか分かりません」
「あなたを食べるって事!」

サバイバルナイフを持ってシャルロッテが智里に向かって走る。

「う、うわああ!!」

智里は身の危険を本能的に感じ、持っていたマイクロウージーをシャルロッテに向け構え引き金を引いた。

ダダダダダダダダダダッ!!

凄まじい速さで9oパラベラム弾が掃射される。
シャルロッテは間一髪で掃射をかわす。

(サブマシンガン? ちょっと不利かな…今のはかわせたけどそんなに反射神経良く無いし…)
256それはとっても酷いなって ◆ymCx/I3enU :2011/06/01(水) 20:55:14.08 ID:lWx/j712
「来ないで来ないで来ないでぇぇぇえ」

ダダダダダダダダダダッ!!

ややマイクロウージーに振り回されてながら智里は涙目で身を守るため乱射する。
しかし、マイクロウージーの高い連射速度のせいですぐに弾が切れる。

「あれ? あ…弾切れ!?」

引き金を引いても弾が出なくなり、銃に疎い智里は焦る。
すぐに予備のマガジンと取り換えれば良いと気付くが時既に遅し。

「遅いよ」
「あ」

ハンティングナイフの刃が智里の腹に突き刺さる。
シャルロッテは何度も、智里の腹をナイフで抉り、刺した。
白い制服の上着が赤く染まり、智里の口から赤い液体が溢れる。

「フフwwフフフwwゆ、夢だったら、良いのにこんな、事、フフフフフフwww……痛……い……」

やがて、智里の意識は闇に呑まれ、永遠に途絶えた。

「美味しそうねぇ…早速頂こうかな」

シャルロッテはデイパックからもう一つの支給品、鋸を取り出し、
殺害した少女の解体を始めた。


【由比ヶ浜智里:死亡】
【残り:34人】
257それはとっても酷いなって ◆ymCx/I3enU :2011/06/01(水) 20:57:16.19 ID:lWx/j712
【早朝/B-3森】
【シャルロッテ】
[状態]健康、由比ヶ浜智里を解体中
[装備]ハンティングナイフ、鋸
[持物]基本支給品一式
[思考]
0:人間を食べる。人間以外はすぐに殺す。主催者の男も食べたい。
1:少女(由比ヶ浜智里)を食べる。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【由比ヶ浜智里(ゆいがはま ちさと)】 18歳/女/人間/高校三年/現代日本風国家出身
淡い赤色の髪の美少女。大金持ちの家に生まれる。美乳でスタイル良し、頭良しの才色兼備。
しかし挙動不審で、妄想トリップが多く友人は少ない。もっとEX俺オリロワとは別時系列からの参戦。

【シャルロッテ】 20歳/♀/人狼/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
黒と白の毛皮を持つ人狼。胸は余り大きくない。人間を食べる事が好きで「人食いシャルロッテ」の渾名を持ち、
仲間の人狼からも恐れられている。元々大食いだが太らない体質、人間の次にチーズが好き。残酷な性格。
258 ◆ymCx/I3enU :2011/06/01(水) 21:01:37.15 ID:lWx/j712
投下終了です。
259創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 21:29:55.58 ID:zSHU8UmR
智里おおおおおお!
なんて美味しそうな肉塊に…
260 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:50:02.55 ID:fzjNceXb
投下乙です
マイナー>最後のネタ…知りませんw
DOL>死んじゃったよ。ここから漢字ちゃん(命名僕)はどうなるか
EX>由比々浜……

投下します
カオス〜 :NOW SAVING
登場人物:カイト、戯言遣い、朋也、杏、サコ、先生、玖渚、ヘルバ、アウラ、その他
261 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:50:27.62 ID:fzjNceXb
ぼくたちが辿りついたのは、何もない世界。
青い空。白い雲。足元には黄金色の稲穂が咲き誇る。
まぁ何もない世界っていうのは少し違う。
目の前には男がいた。
その姿には見覚えがあった。
そう。
開幕時にいたあの男。
名前は――――

「ワイスマン」

カイトくんが呟いた。
その時。

「やっほー。ここまで生き残ったいーちゃん含め5人となんかアウラちゃんの分身ちゃん」

天から友の声が聞こえてきた。
分身。
先生。まぁそんな感じでなければ納得できないけどね。
アウラちゃんも何かと苦労しているなぁ。
まぁ戯言だけどね。

「さて、今から君たちにやってもらうのはゲームの最後とかでよくある大ボス戦ってやつやってもらうよ。
それで最後まで生き残れたら皆生き残って、皆忘れていると思うけど願いを叶えてあげるね」

大ボス戦。
……。
―――えっ!?

「けど人型してるってだけで君たちとは違い正真正銘のプログラムだから。躊躇する必要はないよ。
あーあとこれ大事ね。こいつらは《モンスター》扱いだから。LVとか適応されちゃうからねぇ。気をつけてね」

……えーと。
ぼくのLVは……20。
20.二十。にじゅう。
………絶望したっ!!
じゃなく、戯言すぎるだろ…これ。

 ◇

そしてその瞬間。
ワイスマンの閉ざされていた目が、開かれる!!

「はぁぁぁぁぁ」

そして刹那のうちになにかを溜める行為をした。
……こういうのの後、普通ゲームだと強烈な攻撃が来るんだろうな。
でもだ。

「させないわよっ!!」

杏の辞書が的確にワイスマンに飛んでいった。
262創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 22:51:28.41 ID:DNLEucyE
263 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:51:43.61 ID:fzjNceXb
そして

「グフゥ…」

勿論ダメージは多大なものだろう。
何せ俺たちはLVをMAXまであげてたんだぜ。
……ってあれ?

「時空追放!!」

死んでなかったのかよ…。
そして何故か目の前が真っ暗になった。

 ◇

サコの場合

「ここは……」

目の前に広がるは先ほどまでと同じだけど圧倒的に違うところがあった。

「みんなは……?」

そう、周りには誰もいない。
カイトも戯言遣いも朋也も杏も先生も。
誰もいない。
……その代わりに。

「あら、こんにちわ。あなたの相手は私よ。サコさん」
「……だれだ?」

目の前には、ピンクの髪。
まだ早すぎた、邂逅。
サコの困惑した瞳の奥には、
ヒメカミが、現れた。

 ◇

杏の場合

「あいたたた…。まさか詠唱が止まらないとはねぇ。予想外だったわ」
264創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 22:51:47.54 ID:J9grn9Am

265 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:52:20.06 ID:fzjNceXb
杏も同じく、仲間はいなかった。
その代わりに。

「ふふふ。はははははははは!!そうか、貴様が俺の生贄となるのか」
「……馬鹿でしょアンタ」

杏の哀れんだ瞳の奥には、
変貌した、森光蘭の姿があった。

 ◇

朋也の場合

「っつ…。ここは…?」

まぁ説明しなくてもいいかもしれないが、ここには仲間はいなかった。
その代わりに。

「ふん。ボクが何故こいつと相手せにゃいかんのかわからんのだが…」
「―――――幽霊!?」

朋也の驚いた瞳の奥には、
花先音弥が君臨していた。

 ◇

戯言遣いの場合

「………戯言、だろ」

もはや説明不要。
仲間はいない。
そんな彼の目の前に現れたのは…。

「ん?なんじゃ?うぬは」
「……戯言遣いです?」

色々な気持ちが入り混じった戯言遣いの瞳の奥には、
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードがそこに立っていた。

 ◇

カイトの場合

「いつつつ…。みんなは…」

もちろんいない。
そして彼の目の前には……。

「こんにちは。じゃあ僕の遊び相手にでもなってよ」

ロベルト・ハイドン。彼は確かにそこにいる。

 ◇

先生の場合

「さてと、君は少しイレギュラーだったんだよね〜」
266 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:52:42.56 ID:fzjNceXb
「……だからなんだ?」
「消えてもらうね」

そして、消えていく。
足元からじょじょに、じょじょに。
抵抗も無抵抗に。
叫びも木霊に変え。
どうしようもなくどうしようもない。
どうしようにもどうしようもない。
だけど、
先生はそれを恐れなかった。
自然に受け入れ、ただ流れに身を任す。
そして思う。

(ここまでか。アウラさんとやら、ありがとう。サコ、頑張れよ)

そして消えた。

 ◇

サコの場合

「ははははははっ!!サコさんどうしたのっ!?あなたの力はそんなものかしら?」
「ねっけつぱんちっ!!」

ヒメカミの言葉には耳を傾けず、今己ができる全ての事に集中していた。
ヒメカミを打倒するため!!

「ラッキーかもーん!!」「ねっけつぱんち〜!!」「すくりゅ〜ぱんち!!」

サコは次々と技を繰り出す。
ちなみに今のサコは無尽蔵のHPとMPを保つ。
リジェネ効果のある、サコチャクラを開始とともに行い、MPは闘魂ハチマキの効果でほぼ切れない。
攻撃を受けるたび、MPは回復する。
時間が経てばHPは回復する。
今のサコを倒せる方法は、強烈な攻撃で一撃で決めるぐらいしかなかった。
生憎、おせじにもヒメカミのATKは高くは無い。手数で勝負するタイプである。
だから、この勝負、勝てない訳では無かった。
……普通に考えれば。

「あらあら、サコさん。いい知らせよ。先生は消えたらしいわよ」
「――――――――――――――――えっ?」

サコの中で時間が止まる。
267 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:53:06.39 ID:fzjNceXb
そして、流れ着いた先は――――。

「お〜まえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

狂いだす。
今のサコに自我と言えるもの無くなった。

「フフフッ。サコさんならそうなってくれると信じてたわ」
「――――――――――!!!」
「止めね」

サコの戦法はとっくに崩ている。
リジェネなどやっていない。
もちろん、その先に待っているのは『死』のみだった…。

「フフフッ。次はどの子かしら♪」

ヒメカミは標的を定める。
そして―――――。

 ◇

杏の場合

別に彼女はそこまで苦戦しているわけではない。
なにせLVが高すぎるのだ。
このボスどもは大抵LVは40前後。
しかもステータスは大抵偏りがある。
この光蘭はSPDに偏っており、他の能力値は、残念とまでは言えないが、期待できるものではない。
しかし、偏っておるといっても、杏の方が圧倒的に勝っている。10LVの差は大きいのである。
なら何故倒さないのか?
それは……。

「あーもう!鬱陶しいわよ!!」

天堂地獄と融合して、気味の悪いゾンビが、何もなかった世界に続々と現れる。
森光蘭を守るように。
杏の辞書は当然本体に届かない。分身に阻止される。

「はははっ!!俺は何も死にたがりなわけじゃない。体力を削らし、吸収させてもらうぞ」
「――――――メンドイ。―――はぁ、MP、節約したかったけどなぁ。仕方ないわね」

そして杏は帝釈廻天を構え

「グラビデ」

とある最後の幻想物語の名前を使うあたり彼女らしさが出ている気もするが…。
しかし、グラビティの名に恥じない、重力操作だった。
皆、杏の前に、跪く。

「こいつね…。全く、めんどくさい事させてくれちゃって。……一回で消去(デリート)してあげる」

そして、杏は森光蘭をデリートした。
しかし、敵は休憩させないように現れる。

「次は拙者が相手だっ!!」

既に覚醒状態の武光振蔵が現れた。
268創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 22:53:27.32 ID:J9grn9Am

269 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:54:04.13 ID:fzjNceXb
「――――あんた、きっと出るとこ間違えているわよ」

杏の意見はもっともだった。

 ◇

朋也の場合

彼も特別苦戦はしていない。
というか戦ってすらいない。

「全く最近の奴は、すぐに戦え戦えうるせぇな。ボクも別に嫌いじゃねぇが、別に好きな訳でもないんだよ」
「―――――――えぇっ!?」

朋也は戸惑いを隠せない。隠す必要もないが。
戦いに挑みに来たのに戦いを拒否られた。
これ以上拍子抜けすることもないだろう。

「つーわけでボクを殴れ。そしてさっさと終わらせろ」
「――――――」

朋也は少し躊躇うが殴る。
それに音弥は特別悲鳴を上げる訳でもなく、

「戦わなきゃいけなかったんだろうけど―――まぁいいか」
「ありがとうございます」
「別にボクはボクの遺志で行った。礼を言われる必要性はねぇよ」
「そうですか」
「あぁじゃあ最後の一撃、しっかりやれよ」
「―――――はい」

そして朋也は音弥をきれいなまま、デリートした。

「フッ。では次は私といこうか」
「………」

朋也は、もう一度日本刀の柄を握りなおす。
拳銃は、腰のホルスターにはめてある。
やはり、モンスター相手なら、ATKの上がる日本刀の方が立ち回りやすいと言えば立ち回りやすい。
しかし、朋也は驚々愕々した。

「ウボォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

北虹寵は、龍の様なノイズの姿になっていた。

 ◇

戯言遣いの場合

彼は、弱い。
ハートアンダーブレードは、強い。
270創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 22:54:31.42 ID:J9grn9Am

271 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:54:46.99 ID:fzjNceXb

「まぁ所詮はプログラムってわけね」

ヘルバが、現れたのだった。

「……君が何でここに…」
「助太刀するわよ。って感じな事言ってほしい?」
「もちろん」
「即答されちゃったわね」
「――――それも大事だけど、君に聞きたいことがあるんだけど」
「それは無理よ。もう時間ですもの」
「――――で何?倒してくれるの?」
「倒すなんて物騒ね。何かいい事でもあったのかしら。
私は何もしないわよ。あなたが一人で勝手に救われなさい。私がするのはあのプログラムの弱体化よ」
「―――別に遠慮しなくてもすぐにでもデリートしてもいいんだよ」
「それは無理ね。あなたが一番知ってるんでしょう。
腐っても輝いても《死線の蒼》の創ったものよ。最低限のセキュリティにして最堅のセキュリティが張ってあるわ」
「《死線の蒼》…ね」
「もうどっちにしたって気づいているのでしょう?」
「まぁね」

とここで、ハートアンダーブレードが動き出す。

「ん?一人増えたか」
「うん。でもう済んでいるの?ヘルバさん」
「ええ、バッチリよ」
「そうか。なら終わらせるよ」
「―――――何かよく分からんが、何かしたのかうぬらは」
「そう。弱体化させられたはずだよ。ぼくにでも倒せそうなほど」
「――――そうか、なら、わしはここまでかのぉ」
「諦めてくれるならぼくも助かるよ。なら遠慮なく死んでくれ」

ダァン

こうして、ハートアンダーブレードはデリートされた。

「ちなみにこれからもこの戦法は使えるの?」
「もう無理よ。《死線の蒼》もおそらく対処してるころよ」
「―――それはどうか分からないけど君たちがいうんだったらそうかもね」
「じゃあ私は行くわ、《いーちゃん》さん」
「そうかい?ならバイバイ」

そしてまた、ヘルバは消えた。
その代わり
272 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:55:15.36 ID:fzjNceXb
「おう!次はこの秋生様か。ったく楽しい遊びじゃなきゃ容赦しねぇぞゴラァ―――あれ?メイド?」

古河ベーカリー店主、古河秋生がそこに来る。

 ◇

カイトの場合

ロベルトの能力は『理想を現実に変える力』。
はっきり言ってチート級の能力である。
しかし、だ。
カイトの方がこの世界に限って言うのであれば、チートである。言葉通り。
それでも、相手は簡単には『あの技』を使わせてはくれなかった。

「鉄。連射!」

鉄、大砲の弾がカイトに向かって連続発射される。
もちろん全球食らうことは無かったが、それでも、LV差。
一発の威力が、カイトには大きすぎた。

「―――く…」
「もう終わりかい?」
「まだまだだ!」

とはいっても、どうロベルトに攻撃すればいいか分からない。
近づこうとしても、鉄の餌食に合う。
遠距離も同じ。
そんな時、戯言遣いの時と同じ様に、救済の手が差し伸べられた。

「カイト…」
「あ、アウラ!?」

そう、アウラ。
女神が勇者の前に現れる。

「私は、あなたを守る。そして世界も守る」

アウラは学んだ。
『愛』というものを。
『恋』というものを。
『考』というものを。
『悪』というものを。
そのうえで、世界を守る。という結論に。
カイト。この少年がそのキーパーソンであることにも変わり無い。

「私に戦うことはできないけど、プログラムの制御はできる」
「ありがとう。なら、敵の動きを、止めてくれないかな」

それは先ほど、ヘルバが行った、手法。
ブロックはより一層強くされているはずだが…。
止まった。止まったのだ。

「ありがとう。アウラ」
「うん」

そしてカイトは右腕をロベルトに翳す。

「―――――な、なんだ!?」
「はぁぁぁぁぁ」
273 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 22:55:42.76 ID:fzjNceXb

「はっ!!」

そして、データドレインは行われた。
例の如く、ロベルトはデリートされて、代わりに…。

「では今度は私だな」
「ワイスマン―――」

彼が再び、勇者の前に現れる。

 ◇

杏の場合

「―――なにがしたかったのよ」

そして止めを刺す。
覚醒状態から覚めた振蔵はふぬける。
その隙も何もないが、その間に、デリートさせといた。

「フフフ。じゃあ、次は私ね」

ヒメカミが、現れる。

「もう…何なのよ。さっさと終わらせるわよ」
「フフフ。私ももう疲れているの。さっさと終わらせるのは同意するわ」

そして始まる。

 ○

しかし、期待していたなんていう希少な方がいるとは思えないが、
申し訳ないが、この戦闘はすぐに終わる。
杏の勝利という形で。
LV50の実力は伊達じゃない。

「あ〜あ。負けちゃったわね。やっぱ2連戦はきついか」
「2連戦?」
「サコさんを倒してから来たのよ。私は」
274創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 22:57:02.16 ID:J9grn9Am

275 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:00:39.32 ID:fzjNceXb
「―――――へぇ」

そして殺す。
呆気なかった。
しかし次の瞬間、目の前が真っ暗になった。

 ◇

朋也の場合

「……意外と簡単だったなぁ」

朋也も、寵を倒した。
結局図体がでかかっただけで、懐にさえ入ってしまったら、どうしようにもできなかった。
途中出てくる、水の泡がめんどくさかったらしいが。

そして朋也も目の前が真っ暗になっていった。

 ◇

戯言遣いの場合

「ぬおおおおおおおおおおおおおおおお!!てめ小僧!そんなわけのわからん言葉をずらずら言いやがってぇ。
俺の頭があああああああああああああああああああああ!!ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「全くありえないよね―――――ズラズラ」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!くそおおおおおおおおおおおおおお」

戯言遣いが戯言を遣う。
それによって、秋生の脳内は色々ぐちゃぐちゃしていた。
しかし戯言遣いは戯言をやめる。
もう必要がなかったから。

「………ちぃ。ようやく止めたか。まぁなんつーか萎えたわ」
「そうですか。なら終わってください」
「―――ああもう好きにしてくれ。…なんか変な響きだなこの野郎。だけどな小僧、―――大事なもんは見失うなよ」
「わかってますよ」

ダァン

秋生も終わっていく。
ざれごとつかいにたたかうてきがいない。
めのまえがまっくらになった。

 ◇

カイトの場合

「―――――ぐふぅ」
「ふぅ。………なんとかもったか」
「私には、治すことはできない」
「いいよ。僕で何とかする」
276 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:01:18.55 ID:fzjNceXb
浸食率。
それはカイトの体内に情報がどれだけ浸食されたかを表す数値。
100%になったら、キャラ情報が崩壊し、カイトというキャラを壊す。
それは、イコール死である。
それは、もう一回吸収してしまえば、死ぬだろう。
そんな中、目の前が真っ暗になった。

 ◇

一番に戻ってきたのは杏だった。

「………」

場面は変わらず何もない世界。
そして目の前には――――

スケィス

こいつが、この場に現れた。

「こいつも敵なのね」

はぁ、とため息をつき辞書をぶん投げる。
そして命中する。

「さっさと帰るわよ。日常に」

 ◇

二番目に来たのは戯言遣いだった。

「こいつって……。あの時見かけた石像じゃないか」
「あらいーさんじゃない」
「――――なんか大変そうだね。杏ちゃん」
「そう思うんだったら助けてくんない?」
「はいはい。じゃあぼくは陰ながら応援してるよ」
「影でもいいから応戦しなさい」
「いやいや。ぼくはこれでも34LV(レベルアップした)だよ。勝てるわけないじゃん」
「――――はぁ」

スケィスは、まだ倒せない。

 ◇

三番目に来たのは朋也だった。

「杏無事だったか!?あといーさんも」
「まるでぼくはついでだね」
「当たり前じゃない。あたしはか、彼女よ」
「―――なんか初々しいね」
「――――それで、カイトとサコは?」
「カイトは知らないわ。サコは――負けたらしいわ」
277 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:01:43.36 ID:fzjNceXb
「――――そうか」
「んで、会話はここまでにしてさっさと終わらすわよ」
「応」

スケィスはまだ負けない。

 ◇

最後に来たのは、カイトだった。

「スケィス―――?」
「カイト!ちょっと手伝ってくれ。中々こいつしぶとい」
「うん。分かってる」
「なら、なんとかできないの?」
「―――――――ダメージを与えれば、そのうちbreakって出ると思う」
「分かったわ。―――やっぱ目標があると違うわね」
「―――じゃあ頑張ってね」
「黙ってていーさんは」

そしてスケィスは、崩れ始める。

 ◆

藤林杏は願う。
早く日常に帰りたいと。

 ◆

岡崎朋也は願う。
杏だけは守ってほしいと。

 ◆

戯言遣いは願う。
友から話が聞き出せることを。

 ◆

カイトは願う。
この世界が平和になれるよう。

 ◇

順調にいってた。
ここまでは。
しかし、スケィスは『あの技』を使ってしまう。

データドレインを。

その標的は、カイト。
一番厄介だと、判断された。されてしまった。
そして。
突然に。唐突に。
瞬間に。刹那に。
だから、カイトは反応できなかった。

「――――――えっ!?」

――――が。
278創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 23:01:56.80 ID:J9grn9Am

279 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:02:34.63 ID:fzjNceXb
「アウラ――――!!」

そして、砕け散る。
この出来事は突然に始まり、唐突に終わる。
この出来事は瞬間に始まり、刹那に終わる。

その時。

バリィィィン

「カイト、出たわよ!!」

スケィスにはbreakの文字。
データドレインの準備は整った。
―――けれど、忘れてはいけない。浸食率の事を。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」

カイトは自滅を覚悟でデータドレインを行う。
純粋に、こいつを潰すという意志の下。

「はぁ!!」

データドレインが、スケィスを貫く。
280 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:03:27.75 ID:fzjNceXb
 ◆

「ごめん……。みんな」

そんな言葉を遺し、カイトは消滅した。

「…………くそっ!!」
「…………」

俺は心は何かよくわからない気持ちでいっぱいだった。
とてもじゃないが、清々しい勝利になどならなかったし。
サコも。
おそらく先生も。
アウラも。
―カイトも。
みんな犠牲になった。
―――――何だか無性に叫びたかった。
そうでもしな

ダァン

――――――い、と?
銃声?
何で?何で?何で?
何でこのタイミングで、銃声が聞こえるんだ?
恐る恐る、隣を見て見ると、心臓から、血の華が咲いていた。



「ごめんね。朋也君。けど大丈夫。君たちは、生きている」



その声が最後に聞こえた。

 ◇

「いやー。まさかいーたんも死なないとはねぇ」
「……いい加減に友。僕を生還させてくれ」
「うにー。了解だよ」

そして戯言遣いは消えた。

281 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:04:40.85 ID:fzjNceXb
【先生@クリミナルガールズ:ログアウト(死亡)】
【サコ@クリミナルガールズ:ログアウト(死亡)】
【アウラ@.hack:ログアウト(死亡)】
【カイト@.hack:ログアウト(死亡)】
【藤林杏@CLANNAD:ログアウト(死亡)】
【岡崎朋也@CLANNAD:ログアウト(死亡)】

【戯言遣い@戯言シリーズ:ログアウト(生還)】


【超カオスな自己満足するためのバトロワ:実験終了】

→NOE SAVING

完了しました

【DATE1 超カオスな自己満足するためのバトロワ  クリア済】
【DATE2 僕の学園ロワ  未クリア】
【DATE3 】
282創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 23:04:47.16 ID:Fm9lkEMB
支援
283創る名無しに見る名無し:2011/06/01(水) 23:04:53.09 ID:J9grn9Am

284 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/01(水) 23:06:15.55 ID:fzjNceXb
以上。

なんか最後最後にこんなんですいません。
ちょっと誤字脱字があると思います。
最後らへんは気力のみですので。
ハイペースでもうしわけなかったです。
次からエピローグとか
285 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 18:25:15.34 ID:IfqWoHX7
投下乙です。完結おめでとうございます!

投下します。EX俺2nd 守護のススメ 登場:内山貴泰
286守護のススメ ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 18:27:45.07 ID:IfqWoHX7
2話 守護のススメ

虎獣人内山貴泰はボディーガードである。
政治家や有名企業の重役等を暴漢から守る仕事をしている。
そんな彼が殺し合いに参加させられた。

「…大変な事になったな、殺し合いとは…」

崖の上から大海原を眺める貴泰。

「あの荒神とか言う男は何なんだ…とりあえず支給品を見てみるか」

近くに置かれていたデイパックを開け中身を漁る。
名簿に目を通すが知り合いはいないようだった。
そして基本支給品に混じり、木刀が出て来た。

「俺のランダム支給品はこれか、武器にはなるな」

木刀を装備する貴泰。

「…殺し合いに乗っていない奴を捜そう」

殺し合いをやる気になっていない参加者を仲間にし脱出手段を模索するため貴泰は歩き出した。
287 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 18:29:14.13 ID:IfqWoHX7
【早朝/A-5崖:崖上】
【内山貴泰】
[状態]健康
[装備]木刀
[持物]基本支給品一式
[思考]
0:殺し合いからの脱出。殺し合いに乗っていない参加者を捜し、襲われたら戦う。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【内山貴泰(うちやま たかやす)】 30歳/男/虎獣人/ボディーガード/現代日本風国家出身
虎の獣人のボディーガード。武器全般の扱い、格闘術に優れ身体能力も高い。
身体には過去の戦闘で受けた古傷が沢山ある。冷静な性格。スリムだが無駄無く筋肉が付いている。

投下終了です。
288 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/02(木) 20:47:25.43 ID:S6Bwf+uV
投下乙です、良い対主催となりそうだ。
では自分も投下します。
DOLオリ27話 希望は潰えぬ
登場人物:大江太一、ブルース・ヤスパース、マクファーレン・チャールズ、戸田愛、ロバートソン・アラニス
289希望は潰えぬ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/02(木) 20:48:49.03 ID:S6Bwf+uV
「よし、行くぞ」
「え?もう?」
「当たり前だろう…」

ブルーヅ、大江、戸田の三人は宿舎を出ていくところだった。
放送が終わり、最低限の事項を確認してブルースは立ちあがる。

「とりあえず、俺が先行する…ついてこい」
「はい、分かりました」
「へーい、わかりますたい」

念のために言っておこう、先に返事をしたのが大江太一である。

「…何も起きないといいのだがな」

○ ○ ○ ○ ○

「…まだあいつはいるはずだ」

アラニスは放送後9mm機関けん銃を構え街を歩いていた。
放送が終わり先ほど襲撃をした男を探していた。
体勢を整えた今なら負ける自信はなかった。

「……見つけた」
「よう、さっきのはお前か…!」

二人が対峙する。
少しの会話の後、戦闘が始まる。
アラニスが9mm機関けん銃をすぐさまマクレーンに向ける。

「遅い!」

マクレーンも腰の位置から相手に向けてすぐさま発砲する。
その銃撃はマクレーンの狙い通り、右足の太ももを貫通した。

「ぐ、がああああああああああああああ!!」
「ふん、いい様だ…!」
「く、そがあああああああ!!」

アラニスが9mm機関けん銃をマクレーンに向けて撃つ。
しかし、でたらめに打ったため当たるはずもなく弾切れとなる。

「な…」
「ふん、じゃあな…せめて苦しんで死ぬがいい」

バン、バン、バン

三つの乾いた音と共に、アラニスの右目、左目、眉間の三つに穴をあけた。
そこから血が噴き出す。
290希望は潰えぬ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/02(木) 20:50:00.71 ID:S6Bwf+uV

「さあ、次はあの男と小さなガキか」

そう言い、動き出そうとした時、三人の人間を発見する。

「お前…そいつを殺したのか……」
「ふん、だったらどうした?」
「……大江、戸田、下がってろ」
「えー?別にいいじゃん」
「……撃たれたいか?」
「ちょ!何真剣にしてんの!?」
「戸田さん、下がりましょうよ…」
「えー?……分かったよ」

戸田と大江が下がる。
ブルースが目を細める。

「おいおい、いきなりどうしっ!」

ブルースはすでに銃を構えていた。
何故、マクレーンは反応できなかったのか…。
その理由は簡単だ、早すぎて見えなかった。ただそれだけである。

「……殺しはしないさ、よほどの事が無ければ…な」
「ブルースさん!」

大江が走ってくる。
ブルースは大江の方向を見る。

「馬鹿野郎!来るな!」
「え?なんでですか…?その人は」

また、乾いた音がした。
それは耳を伝わって頭に入ってきた。
大江の首に、銃弾が貫通してしまった。

「大江!!」
「ヒャハハハ…甘い、んだ、よお」
「この、クソ野郎がぁ!!」

ブルースは引き金を引く。
しかし、それは当たらなかった。
戸田愛、彼女がマクレーンの首を片手で掴んで立っていた。

「戸田…なんでだ……!」
「ブルースさん、貴方が殺すことはないんだよ」
「……」
「こういう汚れ役は、私に任せてよ」
「戸田!」
「じゃあね、ブルースさん」

彼女は手に持っていた攘夷手榴弾のピンを引く。
それをマクレーンの口に突っ込み、自分の口をマクレーンの口に重ねる。
291希望は潰えぬ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/02(木) 20:51:48.22 ID:S6Bwf+uV

「やめろ!お前が死ぬことなんてないんだ!」
「なんでだよ!畜生!」

二人の顔が燃え上がる。
その炎はどんどん燃え上がり、二つの命を消した。

「………ち、くしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「俺はあれから、何も変わってねえじゃねえか!」
「何も守れないで…何が刑事だ!」

彼に一体何があったのか…それを見てみよう。

○ ○ ○ ○ ○
過去の話

「待て!なんでお前が死なないといけないんだよ!」
「……仕方ないでしょ?犯人の要求なんだし」
「俺がどうにかする!」
「私の命と、100人の命…世の中がどっちを大切にすると思う?」
「…それは」
「じゃあね、好きだったわよ…ブルース」
「待ってくれ!」
「……」

彼女は二度と帰ってこなかった。
犯人の逮捕と100人の命のために、恋人を失った。

○ ○ ○ ○ ○

「あれから俺は、何も変わってない…!」

ブルースは涙を流す。
その声は、怒りと憎しみにあふれていた。

「……畜生」

ブルースは他人の支給品を取って、再び歩き始めた。
少し、希望を取り戻して。

【大江太一】【マクファーレン・チャールズ】【戸田愛】【ロバートソン・アラニス】【死亡確認】
【人数状況 16/38】
292希望は潰えぬ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/02(木) 20:52:49.80 ID:S6Bwf+uV

【一日目/午前/E-3住宅街】
【ブルース・ヤスパース】
[状態]左手に裂傷、精神的疲労(極大)
[装備]ベレッタM92F(15/15)
[所持品]基本支給品、お徳用ストロー30本入り、不明支給品(2〜5)(武器は入っていない)、ベレッタM92Fのマガジン(5)
サバイバルナイフ、木の棒、金属バット、攘夷手榴弾(2)、ワルサーP5(4/8)、ワルサーP5のマガジン(1)
9mm機関けん銃(17/25)、9mm機関けん銃のマガジン(2)
[思考・行動]
基本:主催への反抗。
1:自分ひとりで行動。
2:もし攻撃してくる奴がいたら容赦しない。


投下終了です。
一気に殺した、ちなみにブルースの彼女の名前は考えておりません。
293 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/02(木) 20:59:21.90 ID:S6Bwf+uV
攘夷手榴弾ではなく、焼夷手榴弾でした。
攘夷してどうするんだよ!
訂正します。
294 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/02(木) 21:45:56.19 ID:Y/96WaaJ
投下乙です
EX>正統派対主催ですね。襲われなければいいね(性的な意味で)
DOL>おぉぉ…。一気に死んじゃったね。口づけ……。

投下します
カオス〜 63話:アンインストール
登場人物:戯言遣い、玖渚友
295 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/02(木) 21:46:20.54 ID:Y/96WaaJ
 0

ゲームは一日一時間。
それ以上のご使用は自身の許可を得てご使用ください。

 1


ぼくは目を覚ます。
どこかの会社の中みたいだ。
しかしそんなことはどうでもいい。
それよりも目覚めた先にいたのは……。

「友………」
「いーちゃん、おかえり」

青色はもう、ほとんど見えなかった。
黒い。
黒い。
黒い。
天才としての劣性の青色は、探さなければない、というぐらい少量。
そう、今日は。

「友の予想していた通りだったか……」
「うに。僕様ちゃんがいーちゃんに教えることは大体は本当のことだよ」
「けど、大事なこと言わなかったじゃないか」
「――――まぁそれはおいといて」
「おい」

今日は、友が、青色として終わるという日だった。
あくまで友の予想だが。
才能が消える。
《青色サヴァン》が。
《死線の蒼》が。
――――どうしようもなく終わる。
しかしそれは、命を助ける最後にして唯一の手段。
ぼくの目の前にいるのは、陳腐な言い方だが、玖渚友であり、玖渚友ではない。

「………それで、なんで今日はこんなことやってたんだ?」
「それは『僕』が『僕』でなくなるからね。最後の証だよ。コンピュータ関連の才能も『僕』には無くなる。
そうなのであれば、最後ぐらいは派手にやらかしてくれてもいいじゃん」
「そういうこと…。ちなみに殺し合いにした理由と、その舞台が『The World』であったことと」
「『The World』にした理由は特にないよ。流石の『僕』でも一から舞台を作るのは時間もないし、骨が折れるし。
まぁ『The World』を運営する『CC社』が偶々玖渚機関の管轄内だったから。っていうのが一番の理由だよね」
「……それで、殺し合いの理由は?」
「うーん。別にこれも理由といった理由はないんだけど。
けど始めた理由は、いーちゃんに『死』をプレゼントしてあげようかな。って思ったのが始めかな。
実際に死んでもらうわけにはいかないし、一生に一回は貰いたいものじゃない?」
「ぼくはとてもそうとは思えないけど」
「まぁ結局はゲームだし。実際に死んでいる訳じゃないんだから」
「―――――そうなのか」
「今頃機関の人が家に帰してる頃だと思うよ。――――必要なら今からでも殺すよう頼んでおくけど」
296 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/02(木) 21:47:07.44 ID:Y/96WaaJ
「必要無いさ。……じゃあ、ぼくたちも帰ろうか」
「うにー。ちなみに聞いておくと、『願い』ってある?
せっかくこの『輝く環』っての潤ちゃんに頼んでもってきてもらったんだけど」
「お前と一緒にいられるならそれでいいよ」
「そう?ちなみにこの殺し合いを開くにあたってさ。ちぃくんが面白そうな参加者調べてくれたり、
潤ちゃんが『剣聖』と戦って、子ども誘拐してきたりと、結構やってもらったから感謝しといてね」
「その分余計な伏線がいっぱいあったけどね」
「『僕』たちらしくていいじゃないの?」
「戯言だな」

その時だった。
後ろの方で、紅蓮色の炎が轟々と燃えている。

「―――大丈夫なの?あれ」
「大丈夫じゃないよ。きっと『僕』の処理能力に耐えきれなかったんじゃない?」
「なら、さっさと出ようか」
「了解だよ」

ぼくたちは歩きだす。
この、長い長い人生を。
そしてぼくたちは幸せになる。

 ◇

この火事は本来この時期に起こる事件では無い。
もう少し先のお話になる予定だった。
しかし、起こる。
『バックノズル』。
起こるべきものは時機が違えど必ず起こる。
次の物語へと進むために。

『The World R:2』

これが、サービス開始するのは、もう少し後のお話。


【生還者 42名全員】
【超カオスな自己満足するためのバトロワ:エピローグに続く】


≪HAPPY END!!≫


297 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/02(木) 21:48:24.02 ID:Y/96WaaJ
以上。

萎えた方。申し訳ないです。
けど、ゲームって点を活かしきれなかったので、こういうとこで使ってしまいました
次回からエピローグ
298 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 22:12:47.05 ID:IfqWoHX7
投下乙です。いやあ、良いハッピーエンドですね 良いと思いますよ、こういう終わり方も

投下します。EX俺2 2話 水も滴る良い女 登場:碑文谷直紀、南遊里
299水も滴る良い女 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 22:15:39.16 ID:IfqWoHX7
訂正、3話です

3話 水も滴る良い女

「おい大丈夫か」
「無理…あぁ…身体が…重い」

エリアG-6の海辺。砂浜でうつ伏せに倒れ虫の息になっている少女を、狼獣人の少年碑文谷直紀が発見した。
少女は全身ずぶ濡れで、砂浜の砂が衣服に纏わりつき酷い状況だった。

「どうしてあたしのスタート地点が海の上な訳…死ぬと思った」
「泳いで来たのか…」
「そうだよ…はぁ…はぁ…お願い、私をあそこにある家まで連れて行って」
「…分かった。ここで会ったのも何かの縁だろうしな」

直紀は少女を近くにあった民家まで運んだ。

……

少女――南遊里は淡い金髪を持った、巨乳の美少女だった。
家に着くなり遊里は身体を引き摺るように風呂場へ向かった。

「俺の上着が濡れちまった…」

遊里を運んだせいで濡れた制服の上着を脱ぐ直紀。
風呂場の方からシャワーの音が聞こえる。

「まあ海水塗れじゃ嫌だろうしなぁ」

遊里のシャワーが終わるのを待つ直紀。
居間のテーブルの上に置いてあった新聞を手に取り読んでみる。

「ふーん…強姦容疑で逮捕…長谷川…何て読むんだこれは…ゆう…」

その後しばらくして遊里が戻った。
全裸で。

「何でだぁぁ!」
「だって服もパンツも海水塗れで着れないんだもん…服探す」
「早く探してくれ、じゃないと俺、お前を襲う自信がある」
「襲っても良いよ」
「からかうな! 早く探してこい!」

遊里は巨乳を揺らしながら代わりの衣服を探しに向かう。

「畜生、滅茶苦茶襲いてぇけど我慢だ…殺し合いだしな…流石に性欲は自重した方が…ブツブツ」

膨らんだ股間を押さえながら、直紀は必死に自制する。
300水も滴る良い女 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 22:17:43.89 ID:IfqWoHX7
「お待たせ」
「ああ…見付かったか」

代わりの衣服を見付けてきた遊里が直紀の元へ帰ってきた。
白い長袖カッターシャツに黒っぽいスカート。一応下着も見付けたらしい。

「改めて…俺は碑文谷直紀」
「私は南遊里…ありがとう助けてくれて」
「まあ、運んだだけだけどな…俺は、殺し合いはする気は無い」
「私も…」
「…一緒に行動するか?」
「うん」
「…知り合いいるかこの殺し合いに。俺は…いない」
「……」

遊里は自分のデイパック(濡れてる)を開け中身を漁る。
中身は濡れていない。防水加工は完璧のようだ。
名簿を取り出し遊里が開く。

「……あ」
「いるのか?」
「宮崎さん…宮崎眞由美さん。私の友達」
「本当か…」
「…機械に詳しいの、宮崎さん。もしかしたらこの首輪何とか出来るかも…」
「おー…」

聞いた所、遊里と宮崎眞由美と言う少女は同じ中学の同級生、友人らしい。
中学生でどれくらい機械に詳しいのかは遊里の話だけでは分からないが、
少なくとも機械に関する知識が皆無に等しい直紀にとって、捜してみる価値はありそうだった。
首にはめられた爆弾内蔵の首輪を外すための手段を講じるために。

「そうだ、支給品…俺は…」

直紀は自分のランダム支給品を取り出す。
桑原製軽便拳銃と言う回転式拳銃と予備弾十数発。

「私は…」

続いて遊里。
こちらも銃で、S&W M945と言う大口径自動拳銃と予備のマガジン数個。
お互い当たりの部類に入る物が支給されたようだった。

「もうちょっとしたら…北の方に行ってみるか」
「そうだね」

直紀と遊里はもう少し民家にいる事にした。
301水も滴る良い女 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 22:19:51.47 ID:IfqWoHX7
【早朝/G-6海:北部海岸近くの民家・山下家】
【碑文谷直紀】
[状態]健康
[装備]桑原製軽便拳銃(6/6)
[持物]基本支給品一式、8o桑原製軽便拳銃予備弾(12)
[思考]
0:殺し合いはしない。脱出したい。
1:遊里と行動、宮崎眞由美及び殺し合いに乗っていない参加者の捜索。
2:もう少し休んでから行動。
[備考]
※特に無し。

【南遊里】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]S&W M945(8/8)
[持物]基本支給品一式、S&W M945予備マガジン(3)
[思考]
0:殺し合いはしたくない。生き残りたい。
1:直紀と行動、宮崎さんを捜す。
2:もう少し休んでから行動。
[備考]
※元から着ていた衣服は放棄しました。


≪キャラ紹介≫
【碑文谷直紀(ひぶんや なおき)】 18歳/男/狼獣人/高校三年/現代日本風国家出身
濃い灰色に薄い灰色の毛皮を持った狼獣人の少年。引き締まった身体付き。
男も女もイける総合ヤ○チン。お笑い好きでもあり自宅の部屋にはお笑い系DVDが多くある。
ダウンタウンや雨上がり決死隊が特に好きらしい。もっとEX俺オリロワとは別時系列からの参戦。

【南遊里(みなみ ゆうり)】 15歳/女/人間/中学三年/現代日本風国家出身
蝶をあしらった髪飾りが特徴的な淡い金髪ロングの美少女。巨乳。
好色家で気に入った男や女や動物と性的な火遊びをするのが趣味。
友人の宮崎眞由美とは小学校からの付き合い。胸は眞由美の方が少し大きいらしい。
302 ◆ymCx/I3enU :2011/06/02(木) 22:21:08.47 ID:IfqWoHX7
投下終了です 新聞に載っていた逮捕された長谷川とは某氏のキャラへのオマージュ
303 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:18:41.61 ID:YXwg6lXN
投下します。

ごちゃ混ぜロワ 23:サムライとハリセンと少女
登場人物:空蝉、環樹雫
304サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:19:31.76 ID:YXwg6lXN
F−3に存在する役所のとある一室に、その男は座っていた。
年輪のごとく刻まれた顔の皺は、彼が生きてきた年数を物語る。
来ている衣服の隙間からのぞく肌からは、その年齢を感じさせない逞しさが覗く。
無精髭に覆われた口は一文字に結ばれている。
その鋭い眼光は、一目で誰もが只者ではないと感じさせるものがあった。

彼の名は空蝉。
剣術の達人にて、鳴鏡の守護神。
その姿はまさに『サムライ』であった。
305サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:20:01.20 ID:YXwg6lXN


して、その彼は現状に対し困惑していた。
内部抗争により弱体化した鳴鏡を滅ぼさんと捨陰党が攻めてきた。
その決戦に愛弟子辰美が参戦すると聞き、自らも参戦しようと剣を持つ決意をしたところまでは覚えている。
だがその先の記憶が曖昧だ。
気付くと見たこともない大広間にいて、そこにいたメガネの男に殺し合いをしろ、と言われた。
そしてそれに反抗した若い女性が死んだ――その首に巻かれた首輪を爆破されて。
306サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:20:45.04 ID:YXwg6lXN
「…気に食わねえ……」
空蝉自身、人を斬るのには慣れていた。
襲ってくる相手に対して容赦しない事は出来る。
だが、今この場に集められた人間はどうだ。
空蝉は、ここにいる人間の大半は殺しとは無縁な位置にいた人間だと確信していた。
その理由は、大広間での女性の首輪が爆破された直後の反応だ。
あの時、周囲の人間はパニックを起こしかけていた。
暗転がもう少し遅かったら、もっと大変な事になっていただろう。
恐らく、というか確実に死に対して『慣れて』いない。
そう言う人間を集めて殺し合わせようとするメガネのあの男。
とても許せたものではない。
307創る名無しに見る名無し:2011/06/03(金) 21:20:55.15 ID:gY0aodXU
しえn
308サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:21:16.99 ID:YXwg6lXN

空蝉は、剣に関しては相当の実力を誇る。
そのため、支給品には何でもいいから刀剣の類が支給されていれば良い、とそう思っていた。
しかし、出てきたものは――
「何だこりゃ?」
それは、一本のハリセンだった。
どうやら手作りのようで、ところどころに補修された跡が見受けられる。
いくら空蝉が剣の達人とはいえ、これで人を斬る事なんざできない。
他にも何かないか探したが、お守りが出て来た以外は特に何もなかった。
「…仕方ねえ、無いよりマシか。」
そう呟きハリセンを手に取ったその時、扉が開かれた。
そこには緑髪のポニーテールの、やや小さい少女が立っていた。
何と声をかけようか、そう思おうとした瞬間、少女が突然叫んだ。

「あーっ!!あたしのハリセン!!」
309サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:21:58.88 ID:YXwg6lXN



「…するってぇと雫、このハリセンはお前さんの私物でお前さんは『ひょーま』って友達を探してる。そしてここがどこなのかは分からないしあのメガネの男は許せない、とそう言いたいんだな。」
「うん。」
その少女――環樹雫はハリセンを見るや空蝉に飛びつき、機関銃のごとく一方的に話しまくった。
流石の空蝉もこれには閉口したが、何とか落ち着かせ今に至る。
「そだ空蝉さん、空蝉さんはなんであたしのハリセン持ってたの?」
「…それしか武器になりそうなものが無かったからだよ。」
今、空蝉は丸腰である。
持っていたハリセンは元の持ち主である雫に返した…というか強引にもって行かれた。
徒手でもある程度動く事は出来るが、やはり丸腰では不安だ。
「それならさ空蝉さん、あたしに支給されたものあげるよ。」
「良いのか?」
「良いよ良いよ、ハリセンのお礼もあるしあたしにはちょっと重すぎるから。」
そう言って雫がバッグから取り出したのは大きな剣――ブロードソードだった。
空蝉と同じ鳴鏡の剣豪、風閂が最も得意とする武器。
空蝉もその武器を使う事は出来るが、正直野太刀や打刀の方が得意である彼にはやや不得意な武器であった。
だが贅沢も言ってはいられない。
空蝉は有り難く受け取る事にした。
310サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:22:28.42 ID:YXwg6lXN

「さて、これからどうする雫?」
「ひょーまを探すよ。ひょーまがいればきっとなんとかなる!」
「…そうか、んじゃ俺も手伝わせてもらうぜ。」
「良いの?」
「剣もらった礼だ。それにこんな危険な場所女の子の一人歩きは危ねえだろ。」
「ありがとー!!」



二人のもとに何が来ようとしているのか、当の二人はまだ知らない。
311創る名無しに見る名無し:2011/06/03(金) 21:22:33.47 ID:gY0aodXU
sien
312サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:23:07.36 ID:YXwg6lXN





【F−3役所のとある一室/1日目朝】
【空蝉@ブシドーブレード弐】
[状態]:健康
[装備]:ブロードソード@ブシドーブレード弐
[道具]:基本支給品一式、ミコシサマ@クロックタワーゴーストヘッド
[思考]1:雫と共に『ひょーま』を探す。
   2:殺し合いに乗った相手には容赦しない
   3:保護すべき人は保護する。
[備考]:名簿を確認していません

【環樹雫@カオスウォーズ】
[状態]:健康
[装備]:雫のハリセン@カオスウォーズ
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:空蝉と一緒に兵真を探す。
   2:メガネの男(日野)はぶっ飛ばす。
[備考]:第9章、ライゲンとの最終決戦直前からの参戦。どの技を装備しているかは不明。
313サムライとハリセンと少女 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:23:54.98 ID:YXwg6lXN



【支給品情報】

【雫のハリセン@カオスウォーズ】
空蝉に支給。
環樹雫が常に持っているハリセン。
主な用途はツッコミ。たまに壊れるようでそのたび修理しているらしい。

【ミコシサマ@クロックタワーゴーストヘッド】
空蝉に支給。
御堂島優の父、御堂島崇が娘のために与えたお守り。
これがある事で優の中に存在する凶暴な人格『翔』を封じる事が出来るが、実際は普通のお守り。

【ブロードソード@ブシドーブレード弐】
環樹雫に支給。
全長115センチ、刃長85センチ、重量3.5キロを誇る大剣。
他の刀剣に比べはるかに重く、鋭さもそれほどないため斬ると言うより叩きつけるように攻撃する武器。
鳴鏡の風閂が最も得意とする武器である。
314 ◆YR7i2glCpA :2011/06/03(金) 21:24:23.38 ID:YXwg6lXN
投下終了です。
315 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:38:41.21 ID:19LiQhG6
投下乙です。雫かわいいよ雫
投下します。
雑多ロワ19話:「家探しの話(問題編)」―Life goes on―
登場キャラ:鳴海歩、キノ
316 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:40:38.63 ID:19LiQhG6

利益は正義を作り 正義は利益を生む
How Much is Your Justice?



※  ※

一人のキノ(注、旅人。“魔女の刻印”がついている参加者だけを指す)がB−8の診療所に入っていきました。

黒く短い髪に、大きな目と精悍な顔。
頭には鍔と耳を覆う垂れがついた帽子をかぶり、その上に外したゴーグルを乗せています。
黒いジャケットを着て、腰を太いベルトで絞めています。
背中には支給されたディパックを背負っています。
ベルトにいつも吊っているハンド・パースエイダー(注、パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)やウエスポーチの数々は、今は没収されています。
その代わり、支給されたポンプアクションの散弾式パースエイダー(注、パースエイダーは銃器。この場合は散弾銃)を、いつでも撃てるように携行しています。
逆の手に持った懐中電灯が、診療所の待合室と受付を照らしました。

建物は鉄筋コンクリートのようでしたが、内装には木目調の壁紙が使われ、床のタイルもピカピカに保たれています。
受付窓口には色鮮やかな折り紙の細工や、動物のぬいぐるみが並んでいます。
人気がないながらも、温かみのある診療所でした。

受付のカウンターの向こう側の部屋には、二階への階段があります。
おそらく、二階には主に従業員が利用する部屋があるのでしょう。
受付を無視して通過すると、さほど長くない廊下が伸びていました。
右手には検査室、左手には診察室と書かれたプレートが、それぞれ付いています。
廊下に取り付けられた見取り図によると、検査室の奥にはレントゲン室もあるようです。

317 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:42:27.14 ID:19LiQhG6
キノは、診察室に直行しました。
中に入ると、そこにはひととおりの医療器具が揃っています。
懐中電灯を向けた小さな円の中に、ぴかぴかのガラス棚と、ガラスの奥の『生理用食塩水』と書かれたボトルが映ります。
棚に鍵はかかっていませんでした。

キノはさっそく、家探しを始めました。
医薬品は内服薬、外用薬ともに充実しています。
消毒薬。鎮痛剤。栄養剤。解熱剤。胃薬まで。そして包帯。縫合用の針と糸。
薬品は効能を知っているものだけを選び出し、荷物が膨らまないよう必要最低限の量だけを取り出します。
瓶詰の薬は、小さめの空き瓶に詰め替えてから、その辺から見つけたコットンとタオルで割れないよう梱包しておきます。
錠剤のプラスチックフィルムも、必要な分だけをハサミで切り取って、カバンの底にまぎれてしまわないよう紙袋にまとめます。
そしてディパックの口を大きく開けて、

容量を心配する必要のない不思議なカバンだということをやっと思い出して、

しばらくディパックとにらめっこをして、
「このカバン、帰る時に持ち帰りはできないのかな……」
真剣な声で呟きました。



※  ※

鳴海歩は行動を起こす。

足元に落ちていたディパックを、『鳴海歩に配布された支給品』と正しく認識。
拾い上げると、路上の街灯の灯りの下で、中身を取り出す。
出て来たのは、ルールブックと参加者名簿、懐中電灯、食糧2日分、コンパスと会場内の地図、筆記用具といった、おそらく全員に等しく配られた共通の荷物。

まずは、ルールブックを一読。
先刻の兄の演説と食い違いがないか、演説にはない内容が記述されていないか、それに留意しておく。

318 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:44:00.16 ID:19LiQhG6
次に、参加者名簿を確認。
ミズシロ火澄。アイズ・ラザフォード。カノン・ヒルベルト。浅月香介。高町亮子。
他に知り合いはいない。
しかし、あのおさげ娘(名前忘れた)が呼ばれている可能性も考えておく。

ついでに、支給食糧の日持ちや、コンパスに狂いがないかなどもチェック。

そして、地図を取り出して現在位置を確認。
スタート地点を示す赤い丸は、B−8エリアの診療所の、そのすぐ右に打たれている。
つまり、左手にのびている道をまっすぐ行けば、まもなく診療所に着くらしい。

これで、ひととおり共通支給品の確認を終える。
それらは、まだディパックに戻さずにひとまとめにしておく。
そして、ランダム支給品、すなわち鳴海歩の個別アイテムを探る。

まず出て来たのは、明らかにディパックより体積の大きい、巨大な鍋だった。
……ひとまず、ディパックの構造に関する考察は保留する。
鍋の取ってに、説明書代りのタグがついていた。

『ベーコントマトのリゾットと舞ちゃん特性オリジナルトマトスープ』

『舞ちゃん』という固有名詞に、参加者名簿の『雪村舞』を思い出す。
品目は二つあるのに鍋は一つしかない。そのことに首をかしげつつ、鍋の中身を見た。

鍋のふたを取ると、そこは地獄だった。

そう、それはスープではなく『血の池地獄』。

319 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:45:31.00 ID:19LiQhG6
毒々しい生煮えのトマトの『赤』の上に、タールのような油膜がいくつもの輪を描く。
例えば、『オリーブオイル大さじ一杯』と『オリーブオイルひと瓶』を取り違えるような暴挙をしでかさない限り、こんなタールの色にはならないだろう。
まさか、このタールの上澄みだけを掬い取って『トマトスープ』として出せということなのか。
そして、その『血の池』から先端をのぞかせている『リゾット』の具材は、どう見ても生煮えにしかなっていない。
当たり前だ。こんな深い煮込み汁から先っぽが出ている時点で、この具材のひとつひとつが石ころのように大きいと想像できる。火が通るはずがない大きさだ。
料理することが大好きかつ大得意な少年、歩は思う。

これは断じて『トマトスープ』ではない。これは、『かわいそうなトマト』だ。


見なかったことにして、次なる支給品を取り出す。
次に出て来たのは、見覚えのあるものだった。
竹内理緒の『猫耳ヘアバンドと肉球手ぶくろ』。
……兄の悪意を感じる。
この支給品は、本当にランダムなのだろうか。
任意ではないだろうか。弟に対する嫌がらせじゃないだろうか。

最後の支給品は、それら二つよりはマシなものだった。
ヘルメット。
顔を覆うシールドのスモークがかなり厚い。機動隊の突入にでも使われていそうなデザインだ。
もちろん頭部の防御は可能だろうが、しかしそれ以上の用途があるとは思えない。
強いて言えば、スモークのおかげで顔を隠すことができるという程度か。
……まさか支給品全てがこんなものじゃあるまいし、歩は運悪く(悪意の産物かもしれないが)外ればかり引いたということなのだろう。
全ての支給品をチェックした歩は、それら全てをディパックに戻した。
320創る名無しに見る名無し:2011/06/03(金) 21:46:20.86 ID:gY0aodXU
支援
321 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:46:35.68 ID:19LiQhG6
作業を終えると、夜空を見上げた。
ダイヤモンドの粗悪品を砕いて散らしたような、眩しい星が無数に散らばっていた。
漆のように深い色の瞳が、しばらくの間、満天の星を映す。

「星座の位置関係は日本の秋の空のそれだな。
いくら兄貴の組織力があったとしても、国内の町ひとつを空にして殺し合いの会場に使えるとは思えないが。
……しかし、空気がキレイであることは確かだ。星がよく見える」


そして、歩は立ち上がる。
診療所へと歩き出した。



※  ※

診療室を出たキノは、検査室などには立ち寄らずに階段を目指します。
階段をのぼる前に、カウンターのカルテらしきファイルの棚から、
「ベストの修繕には……細すぎて使えないか。まぁ、あって困るものじゃないし」
ぬいぐるみの補修用らしい裁縫箱から、針と糸をいただきました。
もっとも、こちらは薬品類と違って、必要な分だけを調達しましたが。
ついでに机の引き出しも見るだけ見るかと振り返り、

事務机の上に、四角いノート型の機械が一台、鎮座しているのを見つけました。

それに見覚えがあるキノは、裁縫箱をその辺に置いて机に向かいます。
以前に訪れたある国で、国民が『つながっている』為に使われていた、情報端末機と似ていたのでした。
322 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:47:38.80 ID:19LiQhG6
適当にボタンを押してみました。
待機状態がとかれ、画面が明るく点灯します。
青空が描かれた背景に、何かの用途をこなすらしいアイコンが並んでいます。
端末の横には、コードでつながれた用途不明な丸い部品が置かれていました。
その形は、丸まったネズミに似ていなくもありません。
キノは少しおっかなびっくりに、そのネズミ型のものを動かします。
すると、画面上の矢印がネズミと同じ動きをしました。
キノは、感嘆の声をあげました。
しばらくマウスをぐるぐると動かして、画面上の色んなアイコンを押して、適当に楽しんでいました。

つまりは、遊んでいます。

とはいっても、『マイコンピュータ』だとか『ドキュメント』だとか『ゴミ箱』だとか、その意味するところはキノには分からないのですが。
ちなみに、画面を閉じる方法が分からないので、それらの画面は全て開きっぱなしでした。
「エルメスがいたら教えてもらえるのに……」
機械類に詳しい相棒の不在を嘆きます。

しかし、ある青いアイコンをクリックすると、画面は劇的に変わりました。

大きな画面が新たに開かれ『バトルロワイアル@wiki』という赤文字が、デカデカと表れます。
『参加者名簿』とか『地図』とか、現状と関係のある単語がキノの目にとびこみます。
『地図』の文字に矢印をあててネズミのボタンを押すと、画面が会場の地図に切り替わりました。
その仕組みはキノにとって新鮮なものでしたが、そこに描かれた情報は知っていることばかりでした。
しかし、やがて『したらば』というよく分からない単語がキノの目に留まります。
その文字を選ぶと、画面が大きく変わって、『バトル・ロワイアル専用掲示板』の文字。
323創る名無しに見る名無し:2011/06/03(金) 21:48:18.73 ID:gY0aodXU
sien
324 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 21:49:17.39 ID:19LiQhG6

どうやら、そこは機械ごしに情報交換をする場所のようです。
キーボードで文字を打ちこみ、『書きこむ』を押せば、掲示板に伝言を書けるのです。
今のところ、書き込みはたったの2件しかありません。
キノはそのシステムを前に、しばらく熟考します。
考えて、考えて、考えて、
「…………予備弾薬は欲しいな」

つたなく指を動かして、キーボードを叩き始めました。



※  ※

鳴海歩は考える。

鳴海清隆が何を考えているのか、それを考える。

いくら清隆でも『起爆装置もなしに人の首を爆破する』ような真似は出来ない。
確かに、清隆は条理を外れた『オカルト』に守られている。
しかしそれは、『清隆は誰にも殺せない』という奇跡だとか、『何もかもが鳴海清隆の都合のいいように動く』というジンクスだとか、
言わば、『神の見えざる手』に乗って動く信仰めいたもの。
『魔法で人の首を爆発させる呪い』とはあまりにも『毛色』が違い過ぎる。
そして、そんな色の異なる手段を用いて、殺し合いを主催する理由も清隆にはない。
鳴海清隆の役割は『人類を脅かす異分子』を、この世界から排除すること。
その排除される異分子とは、悪魔の子どもたちブレード・チルドレンであり、また、人の世の理を外れた鳴海清隆自身でもある。
その計画を遂行する為に、清隆は歩を精神的に追い詰め、絶望を見せようとしていたはず。
だから、今さら清隆が『実験』などを起こして、何を確かめる必要もない。
325◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:06:02.32 ID:gY0aodXU
代理投下 開始します
326◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:06:31.45 ID:gY0aodXU
例えば、歩が推測しているある仮説――あのおさげ少女の正体――をぶつけるだけで、歩の心は充分な痛手を受けるだろう。

ただ、万が一、『殺し合いで歩を精神的に追い詰める』こと自体が目的だとしたら、その企みは――今のところ大成功といっていい。

正直、かなりのストレスになっている。
こうやってテキパキと動いているが、その実、なかなかに胃が痛い。
もっとも、『長いこと行方不明になっていた兄が呪いの力を得て帰って来て、家族含めたおおぜいの人間を拉致し殺し合いを強要しました』
という状況でストレスを感じない人物がいたとしたら、そいつはここに呼ばれる前から既におかしくなっているに違いない。
いっそおかしくなれたら、それはそれで楽かもしれない。

けれど、頭は狂うより先に色々なことを考えてしまうし、
そうすると、この狂った企みに巻き込まれた他の参加者のことだとか、
ここで歩が根を上げたときに、鳴海清隆が浮かべるであろ意地の悪い嘲笑だとかが浮かんでしまう。
そうすると『おかしくなっている場合ではない』ということまで理解できてしまうのだ。

だから歩は、即座に支給品の確認をするような真似ができたし、
こうやって状況の打開策を練りながら前に進めている。

清隆にこんなことをする必然性がないなら、この『実験』は清隆の『計画』の外、
ブレード・チルドレンや火澄問題とは無関係、ということだろうか。
この事態が清隆にとってもイレギュラー、という可能性は高い。

大きな根拠は、名簿に死んだはずの『カノン・ヒルベルト』が存在していることだ。

鳴海清隆は意味のない偽証をするようなやり口を取らない。
単に参加者を混乱させて殺し合いを誘発させる目的なら、他に効果的なやり方がいくらでもある。
清隆の言う『魔法』による技術では、『死者蘇生』をも可能とする。
カノン・ヒルベルトは確かに生きて、この会場にいる。
そういう考えの元に動いた方が妥当だろう。
しかし、そんな技術があるのだとしたら、そもそも『世界の異分子を全て殺してしまおう』とする清隆の企み自体がひっくり返ってしまう。
全てが終わった後に安寧な死を望んでいる(と歩は推理している)清隆が、
死人を叩き起こすような技術の存在を知って、その技術に興味を持ち、活用するとは思えない。
清隆が自身の生を望んでいなくとも、清隆の権力、知力、影響力を欲し、その蘇生を企みかねない存在はそれなりにいるのだから。
清隆にとってもそれは不本意なはずだ。そんな技術を見せつける意味はない。

327◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:08:11.19 ID:gY0aodXU
そもそも『どんな願いも叶う』のなら、誰よりも清隆自身が『どうか神の座から解放してください』という願いを叶えたくて仕方がないはずだ。
清隆の言動には矛盾が多すぎる。
それまで何の無駄もなく整えられていた『神の盤面』が、『魔法』という新しい要素が加わったことで、逆に複雑に、矛盾をはらんだものになっているのだ。

ならばこの実験は、清隆の意思とは別の思惑によって動いている、とするのはどうか。
清隆はその『魔法』という技術を持つ未知の相手から『実験』を依頼され、何らかの理由があってその実験に乗っている。

つまり、清隆には『黒幕』ないし『同盟相手』が存在するという可能性だ。

とはいえ、これも歩には納得がいかない。
『あの』清隆に、不測の事態、対等な立場で渡り合える相手、それらが存在するとは思えない、との経験則もそうだが、何よりの根拠は清隆自身が演説した言葉。


――いずれ、殺される者は殺され、殺す者は殺す。


最初にいた空間で、何かの間違いだと訴えかける竹内理緒に、無慈悲に宣告した言葉。
それは、かつての戦いで清隆が言い残していった言葉と同じものだ。
事態の思わぬ展開に、計画に歪みが出たのではないか、という問いかけを受けて、清隆はそう続けてみせた。
その言葉を改めて口にしたということは、この戦いは『元からの計画』の延長戦として存在する可能性が強い。

「つまり、『黒幕』や黒幕の使う『魔法』という要素に遭遇したことは兄貴にとってもイレギュラーだが、
兄貴はそのイレギュラーを使って、自分の『計画』に新たな可能性を見出した、ってところか……」

とはいえ、断定は危険だ。
あらゆる可能性を疑ってかかれ。
それが歩の思考法、そして戦い方だ。
現時点では、両方の可能性から考えた方が賢明だろう。

328◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:09:42.79 ID:gY0aodXU

しかし、
これが今までの戦いの延長線上だというのなら、
いや、仮に今までの戦いとは次元が異なるとしても、
ならば、鳴海歩には、できることがある。

全ての手がかりを集めて、推理する。
全ての証拠を手元に揃え、論理の力で『殺戮』という暴力を倒す。
つまり、いつもと同じことをすればいい。


診療所が、見えて来た。


地図にわざわざ記されていることから、単に目印としてだけでなく、
実際に『診療所』としての医療設備を備えている可能性が高い、と歩は踏む。
それは、施設の用途に惹かれて集まった参加者と出会う可能性が大きい、ということだ。

参加者との接触は必要なことだ。
仲間と情報。どんな方法で主催を打倒するにせよ、それらは絶対に不可欠。
しかし、ただ一言『仲間をつくる』といっても、アプローチの方法は色々と考えられる。
例えば、あの奇妙な空間で清隆が言っていたこと。

――ファーストネームだけで失礼させてもらうよ。私の身元が知られると、余計な面倒を背負う参加者もいるからね。

『余計な面倒を背負う参加者』――すなわち、名簿に『鳴海歩』とフルネームで書かれており、
清隆が『鳴海清隆』と名乗っていれば、明らかに関係性を疑われていた、歩自身のことだ。
歩の安全を気遣った――わけではないだろう。決して。
清隆本来の『歩に清隆を殺させる計画』(現段階では推測だが)には、歩が必要だ。
しかし、歩の生存率を上げたいならそれこそもう少し使えるアイテムを支給したっていいし、殺し合いに放り込むこと自体が不合理だ。
むしろ、歩に選択肢をゆだねる意味合いの方が大きいと思う。
主催者の弟だという身分を明かせば、それなりに情報は得られやすくなるだろう。
しかし、歩に打倒清隆の過剰な期待をする参加者と、歩に不信感を持つ参加者。その双方が確実に存在するだろう。
こんな状況では誰しも藁にもすがりたい思いだろうし、『清隆の弟』という印籠を持つ歩は、さぞかし魅力的な藁にうつるだろうから。
しかし、歩は『魔女』の知識などを持たないし、“刻印”の原理などさっぱり分からない。
その点では、他の一参加者と何ら変わらない。
大きく損ねられた期待というものは、失望と不信に反転しやすい。
いざ“刻印を解く目途が立たない”となった時に、“期待していたのに裏切られた”との感情論から、必要以上の不和を招く可能性もある。
つまり、『鳴海清隆』を名乗って名簿の『鳴海歩』に参加者を注目させるよりは、それさえも歩の選択として任せた方が面白いと踏んだのだろう。


329◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:11:02.62 ID:gY0aodXU
――とは言っても、歩はそう隠しだてするつもりもない。
どのみち隠せることだとは思っていない。元々この顔は、兄である清隆に生き写しなのだ。
清隆とは16も歳が離れているし、初見の人間に気づかれるほど致命的ではないだろう。
しかし、長いこと行動を共にすれば勘づいてくる参加者もいるはずだ。
ただし、身分を明かすタイミングと相手は機を見ておこなうこと。それを頭に留めておく。
歩としても『あの清隆の弟ならきっと何とかしてくれる』などと、親の七光りのような理由で信用されても、あまり嬉しくないのだから。

思考を続けながら、鳴海歩は診療所の外壁を一周する。
これは、いざというときの逃走経路が何通りあるか、その確認の為。

期待、か……。
歩のことを信じ切っていた小さな少女を思い出す。

――どうか全ての残酷な神を倒し、あたしたちの行く先に、殺戮以外の物語を置いてください。
この身の死以外に罪を償う時間を、どうかお与えください。

夜空を見て、謝った。

「すまないな……幸せな物語をプレゼントしてやれなくて。
だが、あんたの守りたかったものは、代りに守ろう。
あんたの未来を奪った残酷な神は、俺が倒そう」

今はもういない少女に向けて。



そして、歩は診療所に入った。

330◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:12:23.05 ID:gY0aodXU
死角からの狙撃を恐れて、塀に囲まれ窓も小さい裏口から侵入。
裏口は、検査室に繋がっていた。
懐中電灯で照らしながら歩き回ってみるが、人がいる痕跡も、人がいた痕跡もゼロ。
スチール棚に置かれた薬品も試薬ばかりで、特に物色すべきものはない。
隣のレントゲン室も一応のぞいてから、見るべきものはないと廊下へ。

懐中電灯の細長い灯りで照らすと、足跡が続いていた。
まごうことなき、人が侵入した痕跡。

正面入り口から堂々と侵入し、まっすぐ診察室へ。
診察室を歩きまわったらしく、部屋から出て行く足跡はだいぶ薄くなっていた。
その足跡は、二階への階段へと続く。
そして、診療所から出て行く足跡はない。
足跡が途中で完全に消えたのかもしれないが、『実験』開始からまだそう時間は立っていない。
まだ診療所内にいる可能性の方が高いだろう。
おそらく、そいつは二階にいる。
それを頭に留め置きながら、歩はまず診察室へと侵入する。



※  ※

キノは家探しを続けます。
診療所の二階は、主に従業員が使う部屋になっていました。
ロッカールームとリネン室。台所。食堂兼、休憩室。トイレ。シャワー室もあります。
キノは真っ先に台所に入りました。
食堂の棚を開けて、缶詰など日持ちするものや、お茶菓子を優先して回収します。
がめた食糧は、ディパックに放り込んでいきます。
ついでに台所から調達した包丁も一本、布でくるんでディパックに入れます。
小さめの果物ナイフは、すぐに抜けるようベルトに差しました。
そして冷蔵庫を開け、

「……………………これは」

冷蔵室に、色とりどりのフルーツをのせたホールケーキを発見し、

そのおいしそうな、しかしディパックに入れるには日持ちのしないケーキを、
いささか、だいぶ、かなり、恋しげな視線で見つめます。
少し迷った後、食器棚からフォークを取り出し、
家探しを中断して、休憩室のテーブルに座り、
パースエイダーをテーブルの上、いつでも手にとれる位置に置いて、
ホールケーキを丸のまま、もりもりと食べ始めました。


331◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:13:37.95 ID:gY0aodXU

※  ※

鳴海歩はその部屋を観察する。

診察室には、物色の痕跡が濃く残っていた。
薬品棚は、すっかり空になっていた。
真新しいスチール棚の、それでも微かにのこった丸い日焼け跡が、そこに薬品の瓶が多く置かれていたと証明する。
つまり、この場所には診療所としての用途に見合った医薬品が置かれていたが、
歩より先に潜入した者――おそらく足跡の主――によって持ち去られてしまったのだろう。
どういうしかけかあの大鍋を呑みこんでしまったディパックなら、容量の心配をする必要もない。
それに、タイル張りの床には、まだ渇いていない薬品の染みがあった。
傷の手当てをしてこぼしたにしては、瓶の原液をそのままこぼしたような不自然な染みだったし、ゴミ箱の中身が空であることからもここで治療をした可能性は低い。
おそらく、ここで薬品の中身を移し替えるような作業をしていたのだろうと推測する。
包帯やガーゼが収納されていたらしきダンボール箱も、ことごとく空になっていた。
めぼしいものはあらかた取られていると判断して、歩は部屋を出る。

次に侵入したのは、受付のカウンター奥の部屋。

何故なら、部屋から液晶画面の灯りが漏れていたからだ。

光源は、事務机の上に置かれた一台のノートパソコン。
フタに備品であることを示すシールが貼ってあることから、支給品の類ではないだろう。
椅子に座ると、PCの隣に置きっぱなしの裁縫箱が目についた。
ぎっちり詰められた糸巻きの収納場所の一部に、不自然な空洞。
針山に刺さった針の本数も、針山の大きさに対して少ない。

どうやら先客は、この部屋でも物色を行ったらしい。


332◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:14:53.57 ID:gY0aodXU
階段へと意識を向ける。
侵入者が降りて来る気配はない。

そして、問題のパソコン。
スクリーンセイバーがとけると、幾つものウインドウが目に入って来た。
やけに多くのウインドウが開かれている。
「これは……ネットが繋がってるのか?」
とりあえずドキュメントやらゴミ箱の不要な画面を次々と閉じてから、PCの履歴を確認。
これを操作した先客が何を見たのか、ひととおり同じ手順を踏む。

『バトルロワイアル@wiki』の画面には仰天し、続いて兄のセンスを思いげんなりする。

そして、最後に先客が開いた画面、『バトルロワイアル専用掲示板』へとたどり着いた。

書き込みが、3件あった。

「3:キノ 投稿日:一日目 深夜 ID:8nYRymLQ0
診療所を探索しましたが、医療品はほんの数人分しか残っていませんでした。
病院へ行くことをお勧めします。
ボクの回収した医薬品ですが、求めている人がいれば弾薬やパースエイダーその他武器、食糧などと物々交換でお譲りしたいと考えています。
欲しい医薬品などがあれば、この掲示板で声をかけてください。
ボクの持っているものがあれば、取引に応じます。
安全に取引を行う方法などは、状況によって相談していきましょう。」

それを読み、少しだけ沈黙する。
そして、おもむろにキーを叩き、新たな書き込みを行った。

「4:迷える子羊な名無しさん(sage) 投稿日:一日目 深夜 ID:8nYRymLQ0
てすと」

IDは同じ。
つまり、“キノ”の書き込みは間違いなく、ここにいる先客によって書かれたもの。

鳴海歩は、笑った。
会心の笑みだった。

333◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:15:59.74 ID:gY0aodXU

※  ※

ホールケーキを丸ごと全部食べてしまったキノは、

「幸せだ……ボクは今すごく幸せだ……」

テーブルにもたれ、とても殺し合いの最中とは思えない発言をして、余韻に浸っていました。

しかし、階下からカツンという足音を聞いてはね起きます。

「くつろいでいたいのは山々だけど、やるべきことはやらないと」
パースエイダーを手に取り、開け放しだったドアの近くへと即座に移動します。
先刻から階下で薄々と感じていた気配が、階段を上がって来たからです。
靴音が規則正しく、階段をのぼって近づきます。
靴音を隠そうともせず、良く言えば堂々と、悪く言えば無警戒に上がってきました。
その足取りの軽さから、少なくとも重火器の類は持っていないようです。
(ディパックの中に入っている可能性もありますが、殺し合いの場で相手を見てからモタモタと武器を取り出すような人間はすぐに死ぬでしょう)
キノはドアのすぐそばの死角に立ち、侵入者の額にパースエイダーを突きつける準備をして待ちます。
しかし、足音は休憩室ではなく、その隣のロッカールームへと入っていきました。
ドアを開ける音が聞こえて、閉める音は聞こえませんでした。
キノが隣室へ侵入すべきかどうか一瞬逡巡して、このまま待ち伏せようと即決した時、

「“キノ”さんだな。俺は鳴海歩だ」


334◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/03(金) 22:17:21.19 ID:gY0aodXU
そこそこよく響く声が、壁越しにキノへと届きました。
少年のような、しかし少しだるそうな、緊張感のない声です。
キノは、隣室には聞こえないぐらいに小さく息をのみ、
「ボクの名前は、掲示板で?」
少し沈黙してから、そう尋ねました。
「ああ、下の階でアンタの書き込みを見た。そこで俺はアンタと交渉がしたい」
「壁越しに話しているのは、用心の為ということですか?」
「まぁ、そういうことだ」
ドアを開放したまま会話しているので、二人の声はよく通ります。
キノは少年の声を傾聴します。
その声に不審な――妙に早口だとか、声色が媚びているとか――狼藉を企む人間特有の感じはありません。
むしろあまりにも緊張感がなく無防備ですが、その無防備さが逆に底知れなさをかもします。
まるで、キノがパースエイダーを持っている可能性をみじんも考えていないか、
持っていると考えているのに全く怯えていないか、そのどちらかのようです。
「交渉とは、つまり物々交換の申し出ですか?」
キノの問いかけに、
「そういうことだ。……ただし、交換したいのはモノじゃない。『情報』と『信頼』だ」
少年はさらりと答えました。
「情報は分かりますが、『信頼』とは?」

「俺の目的は、この『実験』からの脱出し、主催者のくだらない企みを潰すことだ」

あまりにも簡単そうに発言した少年に、キノは少しだけ眉をひそめます。
しかし、キノは、決して少年の考えを見下しているのでも、呆れているのでもありませんでした。
ただ、疑問視しているだけでした。

しかし、次の瞬間、その『ただの疑問視』は、『こいつ大丈夫か』という顔に変わります。

なぜなら、彼は続けてこう言ったからでした。

「その為に、“殺し合いに乗っている”あんたを仲間に加えたい。
俺の考えでは、あんたは殺し合いに乗っているはずだ」

335 ◆ymCx/I3enU :2011/06/03(金) 22:24:45.79 ID:FrPXX87Z
tesuto
336 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/03(金) 22:26:12.59 ID:u0iKnMQW
てすと
337 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 23:45:11.82 ID:19LiQhG6
てすと

では後編投下します
「家探しの話(解決編)」―Life is Spiral―
338 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 23:46:51.78 ID:19LiQhG6

鳴海歩は、壁ごしに対峙する。
「その為に、“殺し合いに乗っている”あんたを仲間に加えたい。
俺の考えでは、あんたは殺し合いに乗っているはずだ」
そう言ってやると、長い沈黙が返って来た。
壁越しでは表情は分からないが、可哀想な人を見る眼で見られている気がする。
まぁ、あまり会話を引っ張るのも意地が悪い。
説明を加えようと口を開いた時、キノの返事が返って来た。
「ごめんなさい。ボクが聞き間違えたかもしれません。もう一度言って下さい」
今のところ、キノは会話に食いついてくれている。それは想定内のこと。
今の歩は武器になるものを持たない。すなわち、キノは歩をいつでも殺せる状況にある。
だからこそ、相手が食いついて来るような会話を心がける。
『理由を聞き終えるまでは、歩を殺せない』という状況をつくるために。
とはいえ、いざとなればロッカールームの窓から飛び降り、狙撃の死角となる逃走経路(事前にシミュレートした)で逃げるつもりではいるが。

とはいえ、不安が無いわけではない。
階下の痕跡や掲示板の書き込みから、ある程度の“読み”は完成しているものの、出たとこ勝負には違いない。
しかし、歩だって頭に銃口を当てられたり、爆弾付きの首輪をつけられたりの修羅場をくぐっている。その不安を態度に出すようなへまはしない。

「まずは、アンタが乗っていると判断した理由と、アンタの行動方針を当ててみせよう」
歩はひとつひとつ説明する。
単に会話を長引かせているだけでなく、別の狙いもあるのだが、それは後になって結果が出ること。
339 ◆8nn53GQqtY :2011/06/03(金) 23:48:21.42 ID:19LiQhG6
「下の階であんたの足跡と、家探しをした痕跡を見た。あんたは他の参加者が潜んでいるかも分からないのに、
診察室に直行して医薬品をあさり、その後隠れる場所の多そうな検査室は素通りして二階へ向かっている。
このことから、アンタは他の参加者を探すつもりがなく、目的は物資調達のみだったと分かる」
壁向こうからはは沈黙が返る。
だが外れている感触はしない。
「この行動から推測される原因は三つだ。一つ、アンタは仲間をつくるつもりがない。
二つ、アンタはゲームに乗った参加者と会うことを恐れている。三つ、その両方」
歩は、見えないと知りつつも指を三本立てる。
「しかし乗った人間に見つかるのを恐れるような慎重派なら、室内を足跡も消さずに動き回るだろうか。よって二つ目と三つ目は否定される。
アンタは、襲われても撃退するだけの腕と覚悟がある。それも、おそらくは死角や障害物の多い室内で不意を撃たれても反応する自信がある。
これらのことから、アンタは何らかの射撃する武器を支給されている可能性も高い。実際、掲示板では弾丸を欲しがっていたしな。
そうでなきゃ、アンタは足跡を消すことにも思い至らない馬鹿だ。しかし、迅速に物資の調達という行動を起こしたことから、この線は否定される。
加えて、薬や包帯だけじゃなく、裁縫用具が地味に役立つことにまで気が回る。それなりに修羅場慣れした人物が予想されるな。
だから、俺はあんたが仲間を作らずに、自分一人の力で生存を目指そうとしている人物だと予想した。
そして、これだけでも、あんたが主催に反抗するつもりがないと推測する材料になる。
対主催行動をとる人間なら、何よりも協力者を欲しがるものだからな」
340 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 11:43:07.22 ID:leVmnCjk
さるさん食らったそうなので投下します。
DOLオリ28話 錯乱状態にお気を付けください
登場人物:安倍太郎、伊東良枝
341錯乱状態にお気を付けください ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 11:43:56.84 ID:leVmnCjk
「う…ん、ここ、は?」

安倍太郎が目を覚ます。
見渡すと一室…そこは病院のようだ。

「く……体が痛い……」

体を見る。
包帯だらけになっていて少し驚くが、すぐ落ち着く。
一体何があったか思い出す。
自分は、そう…確か、ああ…。

「う、うわあああああああああああああああああ!!」

思い出した!思い出した!思い出した!
俺は、殺されそうになって…!

「あ、あいつは……!今どこにいる!逃げないと!」

錯乱するが、上手く立ち上がれない。
しかし、這いつくばってでも外に出ようとする。

「フンフフーン…って、何してるんですか!?」

伊東が安倍を見つけ、引きとめようとする。
しかし、安倍の錯乱は続いている。

「うわあああああああああ、ちかよるな!うわああああああああ!!」
「お、落ち着いて!」

伊東が走る、安倍が窓に手を掛けた。

「待って!」
「く、来るな!来るなあああ!!!!」

安倍が腕を掴んで突き放そうとする、が。
怒った事は考えてた中で最悪の事。
二人とも窓から落ちてしまった。

「うわあああああああああああああ!!」
「……なんで、こんな事に」

その数分後、下で死体になっている二人の姿があった。

【安倍太郎】【伊東良枝】【死亡確認】
【人数状況 14/38】
342 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 11:44:45.18 ID:leVmnCjk
投下終了です。
とりあえず、減っていく。
343 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 13:25:57.22 ID:leVmnCjk
投下します。
DOLオリ29話 主催側の会話(主催の小言)
登場人物:青木百合、古川明美
344主催側の会話(主催の小言) ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 13:27:25.85 ID:leVmnCjk
「……これでよし」
「んあ?あんた何したん?」
「私の勝手でしょう?」
「変なことしてたら殺すわよ」
「…進行を早めるための仕掛けです」

ここは本部、青木百合と古川明美の二人がいた。

「ああ、ちなみに残り人数は14人だそうです」
「本当?早いね」
「こっちにとっては都合がいいです」
「はいはい、じゃあ頑張ってね……」

古川明美は再び自分がいた部屋に戻った。

「……待っててね、今生き返らせてあげるから」

彼女の眼は、笑っていなかった。

【一日目/午前/?】
【青木百合】
[状態]精神に異常
[装備]なし
[所持品]
[思考・行動]
基本:兄を生き返らせる。
1:この殺し合いを遂行して兄を生き返らせる。
2:この仕掛けが上手く行けば…。
【古川明美】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]
[思考・行動]
基本:金儲けをする。
1:この殺し合いを遂行する。面倒事は青木百合に押し付ける。
2:あいつ、何したんだ?

※青木百合により仕掛けが施されました。それが一体何かは分かりません。
345 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 13:28:12.28 ID:leVmnCjk
投下終了です。
次の話で仕掛けの意味が分かります。
346 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 17:55:49.46 ID:leVmnCjk
投下します。
DOLオリ30話 やられたらやり返していい時と駄目な時がある
登場人物:ブノワ・ディオール、(五十嵐修二)
347やられたらやり返していい時と(ry ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 17:57:17.48 ID:leVmnCjk
「ふう、なんとか出れたわね…」

ブノワは禁止エリアから脱出していた。
時刻は丁度10時を指した。
自分以外に誰が居るのか……それが気になる。

「よし、行こう」

立ちあがろうとした、その時。

(マテ…コノクソアマ……)
「…え?体が…動かない?」

ブノワの体が固まった。
自分自身で動かそうとしても動かない。
彼女の頬に冷や汗が垂れる。

「だ……誰?」
(オマエガ、オレヲコロシタノニイキノコルナンテ、ナットクイカナインダヨオオオオオオオオオオオオ)
「か、体が勝手に…動く……?」

彼女の足が向かうのは、彼女が殺した男を突き落とした崖である。

「ま、まさかアンタ…や、やめろ!」
(オマエハオレヲコロストキタメラッタノカ?)
「ああ!ためらったよ!悪いと思ってる!」
(ウソヲイウナ……オマエハココデシンンダカラ、アキラメロ)
「う、嘘…やめてよ!私はまだ死にたくないんだよ!」

彼女の足は、いつの間にか崖の前まで来ていた。

「う、あ…ああ」
(ジャアナ、バケモノ)

彼女は崖から姿を消す。
そして、彼女が殺した彼と同じような死体となった。

【ブノワ・ディオール】【死亡確認】
【人数状況 13/38】

※霊となった五十嵐修二が崖付近をうろついています。他の人に危害を加えるかは不明です。
348 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 17:58:42.54 ID:leVmnCjk
投下終了です。
青木百合が仕掛けたものは、死んだ人間の幽霊としての復活です。
でも復活しないキャラもいます。
349 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 18:54:20.32 ID:leVmnCjk
投下します。
DOLオリ31話 それでも自重しないこの男
登場人物:長谷川祐治、国分由貴、寺島雪菜
350それでも自重しないこの男 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 18:55:52.61 ID:leVmnCjk
「さて…学校に行くか、ついてこい」
「…」
「…」

長谷川+2名は先ほどまで居た家を発った。

○ ○ ○ ○ ○

「……まだ女は残っているな」

放送後の長谷川の初のセリフがこれです。
でも気にしてはいけません。
これが彼です。

「……」
「こいつの精神操作も上手く行ったことだし…」

長谷川は立ちあがる。
そして再びロープを持ってきて首輪にくくりつける。

「よし、行くぞ…っと、そうだ」
「お前らに命令する」

「服は着るな」


○ ○ ○ ○ ○

こんな状況でした。
殺人ゲームだろうとも、15人死んだとしても、彼は彼のままなのだ。
351それでも自重しないこの男 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 18:56:45.95 ID:leVmnCjk

【一日目/昼/D-2住宅街】
【長谷川祐治】
[状態]健康、最高の気分
[装備]コルトパイソン(6/6)
[所持品]基本支給品×2、357マグナム弾(18)、精神操作剤(残り3個)、ピンク○ー○ー、シャベル
[思考・行動]
基本:優勝はしたい。女は気に入ったら奴隷にし、気に入らなかったら殺す。
1:学校に向かう。
2:あの主催の女を奴隷にする。
【国分由貴】
[状態]肉体的疲労(小)、精神操作されて奴隷状態、首輪にロープがつけられている、服を着ていない
[装備]なし
[所持品]基本支給品、フォーク、スプーン
[思考・行動]
基本:長谷川について行く。
【寺島雪菜】
[状態]肉体的疲労(中)、精神操作されて奴隷状態、首輪にロープがつけられている、服を着ていない
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)、アイマスク
[思考・行動]
基本:長谷川について行く。
352 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 18:57:58.99 ID:leVmnCjk
投下終了です。
もう、長谷川逮捕されろ。
353 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 20:09:21.78 ID:leVmnCjk
投下します。
DOLオリ32話 希望→絶望
登場人物:田畑耕作、久世竜二、高松仁美
354希望→絶望 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 20:10:09.73 ID:leVmnCjk
「……よし、繋がった」
「え?本当か?」

田畑耕作はノートPCをネットに繋いでいた。
ネット接続ができる場所を発見して、接続をしていた。
ネットを開くと、『ヤホーJAPAN』が出てくる。

「…ん?ニュース……」

・37人の人間が行方不明に
・今期待のサービス『The World R:2』
・強姦魔が消える!?謎の怪奇事件

以上のトピックがある。
やはり一番最初に目が行ったのは37人の人間の奴だ。

『先日から37人の人間が失踪している』

数人の名前も乗っていた。
そこに書かれている名前は間違いなく参加者の名前だった。

「なんつーことだよ」
「田畑君、何か見つけたの?」
「外の情報は入った……」

次に、掲示板を開く。しかし

「あ!?接続が…!」
「な……まさか、助けは?」
「無理だな」
「嘘だろ…」

久世が落胆する。
しかし、田畑は引き続き接続をつなげようと努力する。

○ ○ ○ ○ ○

「やっと見つけた……絶対に…私の……栄養に」

そこに、一人の悪魔が現れる。
窓を割り、二人に襲いかかる。

「な、てめ、さっきのガ…」
「く、こっちに来るな!クソ!」

二人を気絶させた高松は、まず田畑をつかむ。
355希望→絶望 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 20:10:56.71 ID:leVmnCjk

「ああ、やっと食事が取れるわ」

彼女は、食事を始めた。





彼女は食事を終え、満足していた。

「ああ…若い男って良いわね、フフ」

先ほどまであった傷も完治している。
この二人を放置して、外に出ようとした…。
その時だった。

高松の胸に刀が刺さる。
彼女は一瞬何が起きたか分からなかった。
しかしそれは、彼女の油断が招き入れたものだ。
つまり、彼女は久世竜次に刺されていた。

「ざまぁ、ねえな」
「な、、うそ、で、しょ」
「嘘じゃねえよ」
「あ、いや、あ、だ」

彼女の胸から九十五式軍刀が抜かれる。
それとともに鮮血が噴き上げる。

「……田畑君、ごめんな」

久世は田畑に寄ろうとする。
彼の顔から生気は感じられなかった。
もう生きていない、そう確信した。
356希望→絶望 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 20:11:59.39 ID:leVmnCjk

「ガッ…!」
「…あー」
「た、はた…く」
「……あー」

完全に目はうつろだった。
死んでいた。
そのはずだった。
しかし、生きていたのだ。
彼は高松仁美の従属として生き返った。
しかし、高松本人が死んでいるためすぐに動かなくなるだろう。
首が絞められているこの状況。
久世が死ぬのが先か、田畑が再び死ぬのが先か。

「…た、、、、は」

しかし、久世の方が早く力尽きる。
口から泡を吹き出す。

「……あ」

そして、田畑も死んでいく。
その場に残ったのは、心臓を刺されたサキュバスと、絞殺された人間と、生気を取られた人間の死体しかなかった。

【田畑耕作】【久世竜次】【高松仁美】【死亡確認】
【人数状況 10/38】
357 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/04(土) 20:13:20.25 ID:leVmnCjk
投下終了です。
説明:37人の人間が行方不明にで38人ではないのは長谷川が分けられているからです。
という事で一気に減らしました。
358 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/04(土) 20:36:45.51 ID:bFd8n4w3
投下乙です
自分も投下します
タイトル:崖の上の…?
登場人物:◆VxAX.uhVsM、神谷茜
359 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/04(土) 20:38:47.07 ID:bFd8n4w3
「まさか6L氏が見せしめにされるとは」

驚きと悲しみの入り混じった表情で呟く◆VxAX.uhVsM。

「そして、何故かスタート地点が崖…。」

崖鉄平を思い出す。
落ちる気など、さらさら無いが…。

「とりあえず、デイパック開けてみよう」

デイパックの中身を取りだす。
端末、筆記用具に懐中電灯と…拳銃が出て来た。
強力な武器が出た、と思い嬉々として手に取るが…。

「…ただのモデルガンじゃないか」
360 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/04(土) 20:40:50.33 ID:bFd8n4w3
がっかり感も大きい。何だか妙に付かれた気分になる。
とは言え、これ以外に武器も入っていなさそうなので、仕方無くモデルガンをポケットに入れた。

「…あれ、誰かこっちに来る…」

暗くて良く分からないが、誰かがとぼとぼ歩いてくる。
とりあえず、懐中電灯を付けて、歩いてくる人物を照らす。

「…ま、眩しいです…ライト、消してもらえませんか?」
「あ、ごめん」





お互いに、殺しあう意思は無いことを確認した上で、自己紹介しあう。

「俺は、◆VxAX.uhVsM。そっちは?」

なんだか弱弱しそうな女の子が、ゆっくりと口を開く。
361 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/04(土) 20:43:06.86 ID:bFd8n4w3
「…私、神谷茜(かみや あかね)って、言います」
「それじゃあ、よろしくね。茜ちゃん」
「よ、よろしくお願いします」
「それで、一体何を支給されたの?」
「これです…」

デイパックから取り出したのは、どこからどうみてもただの絵の具セットと、1m程の定規だった。

「お互い、ツイてないね…。」
「そ、そうですね」

【一日目・深夜/F-2:崖】
【◆VxAX.uhVsM@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:モデルガン
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:ゲームには乗りたくない。
1:書き手さんたちを探そう…。
362 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/04(土) 20:45:14.73 ID:bFd8n4w3

【神谷茜@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:1m定規
[所持品]:支給品一式、絵の具セット
[思考・行動]
基本:ゲームには乗りたくない。
1:この男の人に付いて行く。

≪キャラ紹介≫
【神谷茜(かみや あかね)】 8歳/女の子/小学2年生
普通の小学生…だが、人見知りで内気なタイプ。
でも人と話すのが嫌いな訳では無いので、会話も普通にする。
363 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/04(土) 20:47:24.56 ID:bFd8n4w3
投下終了です
364 ◆ymCx/I3enU :2011/06/04(土) 22:55:55.20 ID:NOequlZA
投下乙です。そして突然ですがEX俺オリロワ2nd リスタートします。
新しい名簿はこちら、ルールとマップとOP(一部修正)はそのまま使います。
【♂】
アインリア
赤川隆顕
犬神彰浩
オーディン
カスパル
吉良新八
倉持忠敏
下村正人
瀬理正英
谷口誠
碑文谷直紀
日宮高延
フリート
村上修文
ヨハネス
【♀】
石川聖美
板倉怜佳
エリノア
小野美結子
金杉舞子
ゲレート
シャルロッテ
伊達真央
長谷川春香
ハンナ
久村ユイ
福島愛沙
宮崎眞由美
村田ユズハ
リュティ
30/30

投下終了です
365 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 10:22:44.55 ID:CaN2rPQz
投下します。EX俺2 リスタート 1話 酸いも甘いもしゃぶり尽くす
登場:アインリア、石川聖美
366酸いも甘いもしゃぶり尽くす ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 10:24:24.05 ID:CaN2rPQz
1話 酸いも甘いもしゃぶり尽くす

平野部の道路。
草むらで自分の支給品を確認する青と白の狼がいた。

「……三十年式銃剣と、SMプレイ用蝋燭……何でまたSM蝋燭なんか、まあ銃剣は良いとして」

狼、アインリアは三十年式銃剣を装備し、SM蝋燭をデイパックにしまう。

「…カスパルの奴がいるみたいだけど、別に捜さなくても良いなあいつは。
どうせ一人しか生きて帰れないんだし……」

舌舐めずりをしながら草むらから出たアインリアは傷んだアスファルトの道路に足を踏み入れた。
遠くに街並みが見える。

「…可愛い女の子、いないかな」

……

やや赤みがかった茶色の髪の女性、石川聖美は、
平野部の草むらで支給品を確認していた。
名簿には知り合いの名前は無く、安堵すると同時に寂しさを感じた。

「…これ?」

ランダム支給品として出てきた物は、旧式軍用小銃九九式短小銃と予備弾十発であった。
当たりの部類に入る武器である。

「…扱えるかな私に…」

使いこなせるかどうか不安だったが折角の当たり武器なので、
聖美は九九式短小銃を装備した。

「殺し合いなんて狂ってる…何とかして脱出出来ないかな」

草むらから出るため、道路の方に向かう。

「…ん?」
「……」

しかしそこで頭の上にナイフのような物を浮かばせている巨躯の狼と遭遇した。

「可愛い女の子発見…君、年いくつ?」
「え? えと…20歳」
「ふぅん…ギリギリ守備範囲内だね」
「え? え? 何の事…ひっ!?」

いつの間にやら、狼――アインリアの頭上にあったはずの三十年式銃剣が、
聖美の喉元に突き付けられていた。
367酸いも甘いもしゃぶり尽くす ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 10:25:34.29 ID:CaN2rPQz
「殺されたくなかったら言う事聞いて」
「……ッ」

狼の目は本気だった。聖美は大人しく、狼の言う事に従うしか無かった。

……

再び、聖美は草むらに戻る。アインリアによって強制的に。
そして、服を脱げと命ぜられ、全裸にさせられた。

「良い身体だ…良い匂いだ」

はっはっと息を荒げる魔狼。股間の包皮に包まれている赤いそれが飛び出し大きくなっていく。
それを見て、聖美はこの狼が何を求めているか理解した。

「私と…シたいの?」
「ああ。ヤらせてくれ。ヤらせてくれるのなら見逃してあげるよ」
「…殺し合いに乗っているの?」
「そうだよ」
「……本当に、ヤらせてあげたら見逃してくれる?」
「少なくとも今回は、ね」
「……分かった」

聖美は地面に寝そべり、大きく股を開き誘う。
青と白の狼は聖美に覆い被さり、一気に突入した。
激しい野生の腰の動きが聖美を襲う。

「はぁ、あ、ああうう、ん、ん、す、ごい、腰の動きぃ、奥までっ、あ、あ」
「ハッ、ハッ、ハッ、ハァ、気持ち良いよ、モノに凄く絡み付いてくるね、ハァ、オオ、ウ」

しばらくして、先に聖美が果てる。直後にアインリアも果てた。

「フゥー…良かった良かった」
「あ…ん」

根元の瘤が大きく膨らんだ己を聖美のそこから無理矢理引き抜くアインリア。
引き抜かれた途端聖美のそこからは彼の白く濁った体液が溢れ出した。

「じゃ、約束通り見逃してあげる。でも今度会ったら、気持ち良くして、殺してあげる。
じゃあね、石川聖美さん」
「……」

魔狼アインリアはそれだけ言うと、その場から立ち去った。
368酸いも甘いもしゃぶり尽くす ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 10:27:42.50 ID:CaN2rPQz
「…悔しいけど、気持ち良かった…凄く上手だった、あのアインリアって狼…。
こんな状況じゃなきゃ、何度でもお願いしたいのに」

その辺に落ちていた新聞紙で後始末をしながら聖美が口惜しそうに言った。


【早朝/E-5平野部:道路】
【アインリア】
[状態]健康、賢者タイム(中)
[装備]三十年式銃剣
[持物]基本支給品一式、SM用蝋燭(3)
[思考]
0:殺し合いに乗る。女は気に入った奴は犯し、気分次第で一度見逃すかその場で殺す。男や人間以外の女は即殺。
1:次はどこに行こうかな。
2:カスパルの奴は結構どうでも良い。
[備考]
※石川聖美の事を記憶しました。

【早朝/E-5平野部:道路脇の草むら】
【石川聖美】
[状態]健康、全裸、秘部よりアインリアの体液が垂れている(後始末中)
[装備]九九式短小銃(5/5)
[持物]基本支給品一式、7.7ox58弾(10)
[思考]
0:殺し合いはしたくない。何とかして脱出したい。
1:後始末しなくちゃ…。
2:アインリアに注意。
[備考]
※アインリアの事を危険人物と認識しました。
※衣服はすぐ傍に脱ぎ捨ててあります。


≪キャラ紹介≫
【アインリア】
青と白の巨躯の狼。魔狼と呼ばれる狼型のモンスター。19歳。RPGファンタジー風世界在住。
人間の女性限定の連続強姦魔であり、テクニシャンであり巨根である。性格は割と穏やか。某シクルゥに外見が酷似。
守備範囲は9歳〜19歳ぐらい。カスパルと言う知り合いの妖狼がいる。

【石川聖美(いしかわ さとみ)】
薄ら赤みがかった茶髪の巨乳美女。20歳の大学生で痴女である。
服を着るのが余り好きでは無く自宅では全裸で生活している。面倒見の良い性格。
369 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 10:29:17.15 ID:CaN2rPQz
投下終了です。
370 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 11:05:04.82 ID:jDdyPsPA
投下乙です。
うん、こうなると思っていた。
では自分も投下します。
DOLオリ33話 再、住宅街での戦闘
登場人物:中島明彦、小林友子、樋口卓造、青島結子
371再、住宅街での戦闘 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 11:07:31.26 ID:jDdyPsPA
「う…ん」
「あ、起きた?」
「……貴方は誰ですか?」
「ん?ああ、中島明彦っていうんだ」
「中島さんですか」
「で?君の名前は?」
「小林友子です、よろしくお願いします」
「うん、よろしく」

そんな会話が一通り、二人は家を出ていった。
周りには誰もいなく、あるものに気付く。

「う……これって…」
「…?何かあるんですか?」
「いや、見ちゃだめだ…君は見るべきではない」
「……死体ですか?」
「…………ああ」
「そう、ですか」

二人は急いでそこを離れようとした時。

「おい、そこの奴……」

そこには、二人の男女が居た。
支給品を持ってない所を見ると、誰かに奪われたと見える。
俺は念のためにデイパックからペリネM4を取り出す。

「良い武器持ってるんじゃねえか…!俺によこせええええええええええ」
「ふざけんな!なんでお前らは乗ろうとするんだよ!」
「知るか!良いからそれをよこせ!」
「畜生、があああああああああああああ!」

バン

「…あ」
「て、俺…撃っちゃった?」
「てめぇ…よくも樋口を!」
「……」

次は青島が近づいてくる。

「ふ、ははははははははははは!!!」
372再、住宅街での戦闘 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 11:08:26.83 ID:jDdyPsPA

バン、バン、バン

撃つ、撃つ、撃つ。
青島の体が宙に飛んだ。
そして血の海を作り死んでいった。

「な、中島さん?」
「ははははは!!!」

その散弾銃は小林にも向けられた。
引金をひいて、彼女の胸に散弾銃の弾丸が貫通した。

「ひ、はは……」

中島は、最後に自分の顔に向け散弾銃を放った。
住宅街に、新しく4つの死体が残った。

【中島明彦】【樋口卓造】【青島結子】【小林友子】【死亡確認】
【人数状況 6/38】

------------------------------------------
続けて投下
DOLオリ34話 第二回放送(DOLオリ)
登場人物:青木百合、古川明美
373第二回放送(DOLオリ) ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 11:09:17.64 ID:jDdyPsPA
今から第二回放送を始めます。
今回の禁止エリア設定は無しです。
そして、簡単に行きたいので、死亡者発表も今回は方法を変えます。
現在残っている人の発表とさせていただきます。

男6番葛西英明
男16番長谷川祐治
男19番ブルース・ヤスパース
女4番河田遥
女5番国分由貴
女10番寺島雪菜

以上6名です。

そして、緊急に決めました。
今から30秒後に、皆様にC-3学校に集まってもらいます。
ちなみに、ワープ式なので移動する必要はありません。

ではまた、30秒後に。

【残り 6人】
374 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 11:11:13.57 ID:jDdyPsPA
投下終了です。
今日中に終わるかな?
375 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 12:09:04.83 ID:jDdyPsPA
投下します。
DOLオリ35話 こんな終わり方も何かの因果なのかもしれない
登場人物:葛西英明、長谷川祐治、ブルース・ヤスパース、河田遥、国分由貴、寺島雪菜、青木百合、古川明美
「……あ?」

放送が終わってから30秒後、本当に飛ばされていた。
ブルースは放送を聞いて、再び歩き出したのだが…。

「そういえば、飛ばされるって言ってたな」

思い出し、周りを見ると人間が自分を合わせて6人いた。
まずは、自分に一番近い少女に話しかけた。

「おい、あんたの名前は?」
「…河田遥」
「ほう、よろしくな…ってこんな状況じゃ言えないな」
「宜頼」
「は?なんつったんだ?」
「不気」
「駄目だ、誰か翻訳家呼んで来い」

そんな話題の途中、目の前に彼女が現れた。

「どうも、みなさん…」
「あの女…!」
「最終決戦、という事で最後にここで戦ってもらいます」
「な、テメェ!」
「では、スタート」

いきなり一人の男が3人の集まりに走る。
一人の男と、何故か?服を着ていない女二人だ。

「く、そおおおおおおおおおおお!!!」

なんという事でしょう…三人は次々と斬られてしまいました。

「チッ…穣ちゃん!隠れてろ!っていうかこれをやる」
「……是何?」
「ワルサーP5…リロードしたから8発入っている」
「…感謝」
「ああ、俺はちょっと死んで来るから…お前は生きろよ」

ブルースは走る。
まずはベレッタで相手の体を撃つ。
しかし、十五発全部命中させても倒れない。

「なんつ―奴だよ、おい」

残るマガジンは5個、9mm機関けん銃67発分。
これで勝てるのかが分からない。

「そんでもやるしかないのが、つらいところだよな」
「……」
「動きも鈍ってるし、きっとそのうち死ぬだろ」

急いでリロードし、また撃ち続ける。
動きもどんどん愚鈍になる。

「あ、弾切れか」

そこでリロードしようとマガジンを取ろうとした瞬間。
左手からマガジンがこぼれおちた。

「しまっ…」
「……!」

一瞬で懐に入り込まれ、肺に刀を刺されてしまう。
それでも、ブルースは後ろのポケットからサバイバルナイフを取り出す。
それを、葛西の首に刺した。

「……」

葛西が持っていた刀は折れ、彼の命は尽きた。

「貴方…何故?」
「…よ、う……嬢ちゃん」
「何故貴方、私為?」
「なんとなく分かった…、なん、かよう…」

「俺の好きだった奴と、お前の影が、重なって見えて…さ」

彼も最後に少し笑い、死んでいった。

「……なんで?」

彼女は話す、漢字だけの話し方をやめて、普通に。

「どうしてみんなこうなって行くの?」
「どうしてなの?」
「答えてよ…教えてよ……丹羽君…!」

「なぁんだ…残りはお前だけか……!」

ここで一人が立ち上がる。
そう、最初に斬られたはずの長谷川だった。

「なんで…」
「は?騙していたに決まってんじゃん」
「嘘…!」
「嘘じゃないってww、じゃあまずはさ…」
「……」
「やらせてもらおうか」
「…近寄らないで」
「嫌に決まってるだろ?」
「……あ」
「ふん、俺の後ろに何かいます…ってか?」

遊び半分に長谷川は後ろを向く。
そこにいたのは、

(ソイツニ、テヲダスンジャネエヨ!)
「な、なんだこいつ…!」
(ハルカ!ウテ!コレデオワリダ!)
「…丹羽君」

居たのは幽霊と化した丹羽雄二。
彼は彼女に向かい叫ぶ。

(オレハ、オマエガスキダッタ!)
「…丹羽君」
(……ダケド、オレハモウシンダ、ダカラ…オマエダケデモ)
「分かった」
(アリガトウ)
「待て!やめろ!悪かった!頼むから!殺さないでくれ!」
「嫌よ!この、最低野郎が!」
「うわああああああああああああああああああああ!!!」













○ ○ ○ ○ ○











「優勝おめでとう、河田さん」
「……」
「あら、不機嫌な感じですか?」
「……」
「まったく、古川さん…いますか?」
「はいはい、なんだい?」
「この子も願いをかなえる…というのはどうですか?」
「ふうん、良いんじゃない?」
「じゃあ、一つ願いがあります」
「お、なんだい?言ってみな」

「貴方達、死んでください」

ワルサーP5を古川に向ける。
眉間に一発お見舞いする。

「…残念ですね」

古川が撃たれた後、青木百合が首輪を爆発させる。
河田の体が地面に沈んでいく。

(ああ、丹羽君…今そっちに…)

その場に残っとのは、青木百合一人となった。

【葛西英明】【長谷川祐治】【ブルース・ヤスパース】
【河田遥】【国分由貴】【寺島雪菜】【古川明美】【死亡確認】

【バトルロワイアル 終了】
【優勝者 河田遥】
380 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 12:19:08.99 ID:jDdyPsPA
投下終了。
そしてエピローグ投下。
DOLオリ36話 NEXT:終わりは始まりなのか
登場人物:青木百合、?
381NEXT:終わりは始まりなのか ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 12:20:35.58 ID:jDdyPsPA
「後はこのボタンを押せば…!」

青木百合はその後作業に入っていた。
全員の魂、絶望の心を集め、ボタンを押した。

ウィーン…

機械的な音がする。
どんどん肉体が形成される。
そして、その時は来た。

前面の窓ガラスが割れる。
そして、そこにいたのは。
◆VxAX.uhVsM本人だった。

「んー?あれ…なんで?」
「貴方でしたか…願いを叶えてくれる人とは」
「ん?っていうか生き返らせたのはお前か」
「ええ、そうなりますね」
「ふーん」

と、どうでもいい様に返す◆VxAX.uhVsM。
そんな彼に対して、青木百合が話を切り出す。

「私の兄を、生き返らせてください」
「ああ、それが願い?」
「はい」
「えー…面倒だな……よし、分かった」
「良いんですか?」
「ああ、その代わりさ」
「その代わり?」

「お前に死んでもらう」

手を刀に変えて、青木百合の首を刈った。
◆VxAX.uhVsMは彼女を見てこういった。

「俺が素直に聞くと思った?甘い甘い」

彼は笑いながら、その部屋を後にしていった。

【青木百合】【死亡確認】

【DOLオリジナルキャラバトルロワイアル BADEND】
382 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 12:21:57.86 ID:jDdyPsPA
投下終了です。
終わったー!
今回は全滅&ボス復活みたいな感じです。
という事で、これまで読んでくださった方に感謝です。
次ロワも読んでくれるという心優しい方、これからもお願いします。
383 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 14:28:08.81 ID:CaN2rPQz
投下乙、そして完結おめでとうございます
全滅、そして◆VxAX.uhVsM氏復活…うはぁ
次回作も期待しております!

投下します EX2 2話 桃源郷にグッドバイしたのならば
登場:金杉舞子
384 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 14:29:56.87 ID:CaN2rPQz
2話 桃源郷にグッドバイしたのならば

展望台から海を眺める裸ニーソの少女、金杉舞子。

「殺し合いなんかより…気持ち良い事、したいのに…」

デイパックの中に入っていたガソリン入り注射器を眺める。
こんな物を人に注射すれば取り返しのつかない事になるだろう。
また、支給品はこれ以外にもう一つ、電卓――の形をした現在位置エリア表示端末がある。

現在位置エリアは「G-3」と表示されていた。

「もっと気持ち良い事して生きたい…そのためには…」


「優勝して生きて帰るしか無い、かなぁ……」


舞子は淫靡な表情から一変し、殺意の籠った鋭い顔になった。
そして荷物を纏め、展望台の階段を降りて行った。


【早朝/G-3展望台】
【金杉舞子】
[状態]健康
[装備]ガソリン入り注射器
[持物]基本支給品一式、ガソリン入り注射器(2)、電卓型現在位置エリア表示端末
[思考]
0:優勝して生きて帰る。何だってする。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【金杉舞子(かねすぎ まいこ)】
両親の借金のカタに性奴隷にされてしまった少女。17歳。昔は男勝りだったが今は淫乱。
基本的に裸ニーソで生活させられている。

投下終了です
385 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 18:07:18.77 ID:CaN2rPQz
投下します。EX2 3話 それはとっても酷いなって
386それはとっても酷いなって ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 18:11:28.54 ID:CaN2rPQz
3話 それはとっても酷いなって

下村正人はただの不細工なエロゲオタクの青年である。
そんな彼が殺し合いなどと言う異常状況下に放り込まれ平静でいられるはずが無かった。
病院の二階の一室にて、頭を抱えて震えている正人。

「どうして殺し合いなんか…! 畜生、畜生、やるしかねぇのか…!」

支給された自動拳銃Cz75 1stモデルを構える。

「知り合いはいない…そうだよ、ここで俺が誰か殺した所で」

何か吹っ切れたように、デイパックを背負いCz75を携え病室の出口に向かった。
扉を開け、廊下に足を踏み入れる。

「俺を咎める奴なんて誰も――――」

ザクッ

病室を出た瞬間、正人は脇腹に違和感を感じる。
その違和感はすぐに凄まじい熱さとなり何か温かい液体が流れ出ているようだった。
何が起きたのか理解する前に彼の意識は途絶した。

床に崩れ落ちた青年を見下ろす、黒と白の毛皮を持った雌の人狼。
その右手には千枚通しが握られている。

「あんまり美味しそうじゃないわね…」

雌人狼、シャルロッテは残念そうな様子で言った。
そして青年が持っていた拳銃と、デイパックの中の予備のマガジンを入手する。
自身に支給された千枚通しと鋸に比べれば遥かに良い武器だ。

「これ、貰ってくね」

Cz75 1stモデルに装備を切り替えシャルロッテは立ち去った。
387それはとっても酷いなって ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 18:17:43.78 ID:CaN2rPQz
【下村正人:死亡】
【残り29人】


【早朝/E-2病院:二階廊下】
【シャルロッテ】
[状態]健康
[装備]Cz75 1stモデル(15/15)
[持物]基本支給品一式、Cz75 1stモデルのマガジン(3)、千枚通し、鋸
[思考]
0:皆殺し。気に入った人間は食べる。
[備考]
※特に無し。


※E-2病院:二階廊下に下村正人の死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。


≪キャラ紹介≫
【下村正人(しもむら まさと)】
エロゲオタの不細工青年。19歳の大学生。気弱かつ卑屈で童貞。
エロゲオタ及びパソコンの知識が半端無い。

【シャルロッテ】
黒と白の毛皮の雌人狼。20歳。胸は余り大きく無い。
人間を食べるのが好き。別名「人食いシャルロッテ」。
388 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 18:19:23.52 ID:CaN2rPQz
投下終了です。
389 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:18:46.37 ID:jDdyPsPA
投下乙です、下村の死体は拒否か!
では、新ロワを投下します。
題名は「DOLバトルロワイアル3rd」
OP さあ、STARTしよう
登場人物:青木林、◆VxAX.uhVsM(小河英準)
390さあ、STARTしよう ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:20:28.96 ID:jDdyPsPA
「起きろ、お前ら」

そんな声に目を覚まされた俺、青木林。
周りを見渡すとたくさんの人。
この状況にデジャブを感じる。
まあ、それも仕方ないだろう、彼はこれで二度目のゲームの参加なのだ。

「なんで俺生きてんの?」

そう、あの男と刺し違えて自分も死んだ。
妹である青木百合は生還して、結局自分は生還できなかった。


「一応言っておく、ここには45人の人間がいる」


そう、その声を聞いて少しづつ思い出す。
この声、最後に自分が耳にした声。
つまり、この声は?

「あの男か…?」

名前までは知らないが、あの黒幕であることは間違いなかった。


「それじゃあ、用をさっさと言うからなー、よーく聞けよ」
「今から、お前たちに」

ああ、これもどこかで聞いた。
あの時の始まりみたいにこういうのだろう。



「「殺し合いをしてもらいます」」


周りが騒ぎだす。
驚くもの、笑うもの、泣くもの。
三者三様だった。
でも、俺がした反応は簡単なものだった。
ああ、そうなの? とでもいうようなそんな顔だった。
残念ながら、人間は二回目になるとあまり驚かないようだ。
391さあ、STARTしよう ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:21:51.88 ID:jDdyPsPA

「では、簡単な説明を出させてもらいます」

前に画面が降ってきて、そこにルールが映し出される。

――――――――――――――――――――――――――――
施設に放り込まれ、そこで殺し合いをする。
放送は0:00、3:00、6:00、9:00、12:00
15:00、18:00、21:00
禁止エリアは1個から3個増える。
基本支給品は
■名簿、メモ機能がある携帯電話
■懐中電灯
■簡易医療セット
■飲料と食糧
不明支給品は1〜2個支給される。
優勝者は決められた願いを叶えることが出来る。
そして、元の生活に帰る事が出来る。
――――――――――――――――――――――――――――

「以上、こんな感じだ」

もう、この時には誰も話していなかった。
しかし、そんな時に一人声を上げる。

「おい!なんで俺がこれに参加させられているんだよ!」
「ああ、佐々木竜也君じゃないか」
「そうじゃねえよ小河英準!」
「大丈夫大丈夫、お前は参加者じゃないから」
「じゃあ何なんだよ」

小河英準と言われたあいつは、少し笑ってこう言った。

「見せしめ」

指を慣らすと首から上が爆発してしまった。
そこにあったのは、首輪だった。
それが爆発したのだ。

「お前らにも同じような物がつけられているが…」
「それは、禁止エリアや俺に逆らおうとして行き過ぎた奴を殺す装置だ」
「だから、俺に逆らうなんて考えるなよ」

小河英準は高々に笑う。
声に出して、宣言した。

「今から、バトルロワイアルを始める!」

俺の意識は、そこで終わった。

【佐々木竜也@オリキャラ 死亡確認】

【DOLバトルロワイアル3rd 開幕】
392さあ、STARTしよう ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:24:14.33 ID:jDdyPsPA
【?/?】
【青木林】
[状態]転送中
[装備]なし
[所持品]なし
[思考・行動]
基本:???
1:???
[備考]
※DOL2nd死亡後からの参戦です。
【?/?】
【◆VxAX.uhVsM】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]なし
[思考・行動]
基本:このバトルロワイアルの運営。
1:???
[備考]
※DOLオリロワ終了後からの参戦です。

≪オリキャラ紹介≫
【名前】青木 林(あおき りん)
【性別】男
【年齢】16
【職業】高校2年
【性格】熱血漢、シスコン気味
【好きな物・事】体育、妹
【嫌いな物・事】勉強全体
【特殊能力】なし
【趣味】ゲーム、サッカー
【備考】DOL2ndからの参戦。

【名前】佐々木 竜也(ささき りゅうや)
【性別】男
【年齢】24
【職業】有名犯罪者
【性格】自己中心的
【好きな物・事】殺人など犯罪全般
【嫌いな物・事】警察、偽善者
【特殊能力】なし
【趣味】犯罪
【備考】DOLで主催をする少し前からの参戦。
393 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:25:23.39 ID:jDdyPsPA
名簿&地図投下
【オリキャラ】9/9
○相川友○青木林○古川正人○三瀬竜二○若王子隆太○リューグ○三枝由貴○花卉久家子○長谷川智美
【非リレーロワ書き手】7/7
○◆ymCx/I3enU○◆6LQfwU/9.M○◆WYGPiuknm2
○◆YR7i2glCpA○◆xzYb/YHTdI○◆9QScXZTVAc○◆8nn53GQqtY
【銀魂】5/5
○坂田銀時○志村新八○沖田総悟○土方十四郎○山崎退
【ドラえもん】5/5
○ドラえもん○野比のび太○骨川スネ夫○剛田武○源しずか
【未来日記】5/5
○天野雪輝○我妻由乃○火山高夫○来須圭吾○高坂王子
【めだかボックス】4/4
○黒神めだか○人吉善吉○球磨川禊○蝶ヶ崎蛾々丸
【Angel Beats!】4/4
○音無結弦○仲村ゆり○日向秀樹○直井文人
【バトルロワイアル】3/3
○七原秋也○川田章吾○桐山和雄
【いちろ少年忌憚】3/3
○佐々木いちろ○鈴木とおこ○遠藤清丸


45/45

| |1|2|3|4|5|6|
|A|山|商|橋|漁|海|海|
|B|崖|鉄|平|テ|漁|海|
|C|崖|市|学|公|展|海|
|D|崖|住|住|農|農|デ|
|E|崖|鉄|平|温|図|桜|


山…標高が低い山
商…商店街
橋…A-2とA-4を繋ぐ巨大な橋
市…市役所
学…八十神学園@いちろ少年忌憚
崖…崖
鉄…鉄塔
平…平地
温…温泉
図…図書館
桜…桜見タワー@未来日記
デ…デパート
展…展望台
漁…漁村
海…海
394 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:26:50.44 ID:jDdyPsPA
投下終了です。
で、とりあえず第一話投下します。
DOL3rd1話 支給品万歳、そう言える日が来る
登場人物:◆WYGPiuknm2、三瀬竜二
395支給品万歳、そう言える日が来る ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:28:15.67 ID:jDdyPsPA
「まさか、◆VxAX.uhVsM氏が…?まあいつかやるとは思ったが」

◆WYGPiuknm2はE-2鉄塔で空を見ながらつぶやいていた。
彼の近くに置いてあるデイパックの横には不思議な形をした石が3つとペーパーナイフが置かれていた。
彼はしばらくそこを動く気が無かった。
理由も簡単、誰とも会いたくないからだ。
書き手の人たちも信頼は出来るがこの状況で会って大丈夫なのか。
現にどうだ、◆VxAX.uhVsM氏は自分をここに呼んだ。
普通はこんな事はしないはずだ。
だったら、他の書き手の人も殺し合いに乗っているかもしれない。
だから彼は動かない。




    ◆              ◇



「古川正人…なんでこいつが居るんだ…!」

三瀬竜二(みせ りゅうじ)は鉄塔の階段の前でただ立っていた。
手に持っているのは、刀である。
大脇差、60.6cmの普通の刀よりは短い刀である。

「こいつのせいで俺の人生はぐちゃぐちゃになったんだ…!」

彼に一体何があったのかをまとめよう。

まず、彼には娘の三瀬笑子がいる。
彼はそれを高値で売ろうとした。
それも、永久的に金を得ようとしていた。
計画はこうだった。
不良に置かされた彼女を謎の組織が見つけ、そのまま外国に奴隷として売る。
そして、自分は悲劇の男とされる。
加担した人間として疑われる可能性を潰そうとした。
しかし、その計画は一人の男により潰される。
古川正人、彼だった。
彼は四人の不良を全員倒し、その上銃を持った怪しい男も倒してしまった。
それにより、彼の計画は終わった。

説明終了。
396支給品万歳、そう言える日が来る ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:29:11.77 ID:jDdyPsPA
つまり言う所、悪いのはすべて三瀬竜二である。
そんな最低の人間の三瀬竜次はデイッパクに入っている紙を見つける。
そこに書かれている物は、『貴方が優勝した際には、一生遊んで暮らせるだけのお金を譲渡します』
この文字を見て、彼は笑った。

「そうか、これに優勝すれば、古川正人に仕返しができて、その上一生遊んで暮らせる!?最高だ!」

人格が破綻している彼は、この殺し合いに乗った。




    ◆              ◇



「……なんか下で声が聞こえる気がするな」

◆WYGPiuknm2は所変わらず鉄塔の中段くらいで座っていた。
しかし、自分から接触する気はなかった。
相手が殺し合いに乗ってるかもしれないからだ。

「まあ、いいか」

彼は、再び外を見る。
その時、後ろから誰かが近寄ってくるのが聞こえた。
◆WYGPiuknm2が振り返ると、刀を持って自分を斬りつけようとする所が見えた。
そして、自分の意識が途切れた。



    ◆              ◇



「やった!一人減った!」

三瀬竜次は跳ねて喜んだ。
人を殺す事が喜びのように。

「古川正人…待ってろよ!俺がお前を殺してやる!」

三瀬竜次は◆WYGPiuknm2から大脇差を抜き、走って階段を下りていった。

【真昼/E-2鉄塔】
【三瀬竜二】
[状態]健康
[装備]大脇差
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:優勝して金をもらう。
1:古川は絶対に殺す。
[備考]
※願いは『一生遊んで暮らせる金』です。



    ◆              ◇
397支給品万歳、そう言える日が来る ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:30:02.30 ID:jDdyPsPA



◆WYGPiuknm2は殺された。
しかし、彼からどんどん傷が消えていった。
理由は簡単、彼の支給品だ。
鏡石、死んでも生き返る…という設定となっている。
しかし、普通は三つ持てない…でも気にしない。
でも、簡単にまとめよう。

彼は生き残ったのだ。

【真昼/E-2鉄塔】
【◆WYGPiuknm2】
[状態]気絶中
[装備]ペーパーナイフ
[所持品]基本支給品、鏡石×2
[思考・行動]
基本:死にたくない。
1:……。
[備考]
※元々の世界の知識はある程度残っています。
※鏡石により生き返りました。
※願いがなにかは不明です。

≪オリキャラ紹介≫
【名前】三瀬 竜二(みせ りゅうじ)
【性別】男
【年齢】41
【職業】サラリーマン
【性格】自分が良ければそれでいいと考えるような人間
【好きな物・事】金
【嫌いな物・事】無駄な事
【特殊能力】なし
【趣味】宝くじ、ギャンブル
【備考】三瀬笑子の父親。
三瀬笑子を奴隷として外国に売ろうとしたところを古川正人に邪魔をされた。


【支給品紹介】

【大脇差@現実】
三瀬竜二に支給。
主兵装(本差)が破損などにより使えない時に使用される予備の武器。
長さは1尺8寸以上2尺未満(54.5cm〜60.6cm)。
本ロワでは2尺より少し短いものを使用。

【ペーパーナイフ@現実】
◆WYGPiuknm2に支給。
手紙を開封したり、折り畳んだ紙を切り分けるために利用される道具である。
ナイフと名が付いているが、鋭利な刃付けが成されている物は稀で、先端が尖っている以外では、その刃先を触っても安全である。

【鏡石@参加作品以外の作品】
◆WYGPiuknm2に支給。
零シリーズで復活用アイテムとして使われている。
しかし、持てるのは普通一個ではあるが、これはロワなので関係ありません。
398 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/05(日) 20:30:59.41 ID:jDdyPsPA
投下終了です。
ちなみに今回の支給品は参加作品以外からも出します。
399 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 21:38:15.25 ID:CaN2rPQz
投下乙です。鏡石…便利そうだ

投下します。EX2 4話 何なんだこれは
400何なんだこれは ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 21:39:34.55 ID:CaN2rPQz
4話 何なんだこれは

人狐の村上修文(下の名前はのぶゆきと読む。のぶふみでは無い)は、
灯台電灯室にて、自分に支給された物を不思議そうに見詰めていた。

「何なんだこれは」

円筒形に顔のような物、更に細い手足がついたそれ。
説明書には「ジャスタウェイ。それ以上でもそれ以下でもありません。でも安全ピンを抜いて投擲すると、
あなたは幸せになれるでしょう」と書かれている。

「安全ピンって、これ?」

頭頂部に当たる部分にピンらしき物があり、それを引き抜く修文。
そして電灯室のベランダから外に向かって投げた。
数秒後。

ドォォォン!!!

「うあ」

空中でジャスタウェイが爆発する。

「爆弾だったのかこれ…危なっ」

ジャスタウェイの正体を知った修文は先程までとは一転し、
恐怖の眼差しをジャスタウェイに向ける。
気のせいかジャスタウェイが全員自分を見ているような気がした。
401何なんだこれは ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 21:40:36.78 ID:CaN2rPQz
【早朝/E-7灯台:電灯室】
【村上修文】
[状態]健康
[装備]ジャスタウェイ
[持物]基本支給品一式、ジャスタウェイ(3)
[思考]
0:殺し合いには乗らない。しかしどうするか。
1:ジャスタウェイ怖っ。
[備考]
※特に無し。


【ジャスタウェイ】
本来は週刊少年ジャンプ連載の漫画「銀魂」に登場するアイテム。
「ジャスタウェイはジャスタウェイ、それ以上でもそれ以下でも無い」と良く言われるが、正体は強力な爆弾。


≪キャラ紹介≫
【村上修文(むらかみ のぶゆき)】
毛皮製造工場で働く人狐。23歳。同胞とも言える狐や人狐(何れも毛皮用に育てられたもの)を殺す事に、
特に抵抗は持っていないようだ。彼自身は割と善人。ア○ニー中毒でもある。
402 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 21:41:48.76 ID:CaN2rPQz
投下終了。ジャスタウェイは出したかっただけ。
それ以上でもそれ以下でも無い
403 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 23:53:17.39 ID:CaN2rPQz
投下します。EX2 零れた鮮血一つ
404零れた鮮血一つ ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 23:54:17.56 ID:CaN2rPQz
5話 零れた鮮血一つ

「全く面倒な事に」

見晴らしの良い田圃を避け、適当な農家の敷地に入る桃髪のサキュバス、リュティ。
トラクターや軽トラックが目に入る。周囲の風景を考えればごく自然であろう。

「見晴らし良い田圃を昼間行くのは危険過ぎるわね…しばらく隠れてようかな」

右手に支給品の一つである日本刀・姫鶴一文字を携え、
リュティは民家の玄関扉を開ける。
彼女がいた世界では滅多に見る事は無い和風の作りの内装が視界に入ってくる。

「おじゃまします」

一応挨拶はするが土足で上がり込む当たりその挨拶も意味が無いように思える。

「だあれぇ? 人の家に勝手に上がり込むなんて悪い子ねぇ」
「わっ」
「…まあここは私の家じゃないんだけれども…」

民家には既に先客がいた。
紺色の髪の、人間の美少女だった。格好からして中高生であろう。
その少女は、リュティに対しいきなり持っていた回転式拳銃を向けた。

「!」
「早速だけど死んで」

ダァン! ダァン!

「うぐぁ…!」

二発の銃弾が放たれ、一発目はリュティはかわしたが二発目が足に命中し血が噴き出した。

「このっ…舐めるな!」

激昂したリュティは姫鶴一文字を振り被り少女に向け薙ぎ払った。
障子戸が綺麗に切断される。しかし少女は切断されず。
405零れた鮮血一つ ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 23:55:04.02 ID:CaN2rPQz
「これで最後」
「うっ…こんな所で…」

ダァン!

三発目の銃弾はリュティの頭を撃ち抜き、その命を簡単に消し去った。
少女――長谷川春香はリュティの死体から、姫鶴一文字を拾い、更にデイパックを漁り、
強酸性の黄色い薬品の入った瓶三つを手に入れる。

「さてと…どうしようかな…死体を隠そうか…」

春香はリュティの死体を引き摺り、民家奥の物置きに隠す事にした。


【リュティ:死亡】
【残り28人】


【早朝/F-6田圃地帯:大槻家】
【長谷川春香】
[状態]健康
[装備]S&W M10(3/6)
[持物]基本支給品一式、.38スペシャル弾(12)、日本刀・姫鶴一文字、強酸性薬品入りの瓶(3)
[思考]
0:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
1:殺害した参加者(リュティ)の死体を隠す。その後は…。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【リュティ】
桃髪を持つサキュバスの女性。外見年齢10代後半〜20代前半くらい。
冷徹を装っているが根は優しい。甘党。

【長谷川春香(はせがわ はるか)】
紺色の髪を持つ美少女。15歳。獣姦ジャンキーで野良犬を逆レイプしたりしている。
実は祖父が妖狼で、若干妖狼の血を引いている。スポーツは得意だが勉強は苦手。
406 ◆ymCx/I3enU :2011/06/05(日) 23:56:27.70 ID:CaN2rPQz
投下終了です。
407 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/06(月) 21:16:32.87 ID:3+AC2kWV
皆様投下乙です
DOL完結、新ロワ施行おめでとうございます。
EX>長谷川が普通に感じる……。あとジャスタウェイww

投下します
カオス エムゼロエピローグ:Magic×Zero
408 ◆ymCx/I3enU :2011/06/06(月) 21:19:00.09 ID:iWmhP7z3
tesu
409 ◆ymCx/I3enU :2011/06/06(月) 21:20:41.38 ID:iWmhP7z3
報告、xz氏は忍法帖関連の問題により、急遽避難所に投下するようです。
410 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:49:55.42 ID:85SB5jw1
新ロワ続々開始おめでとうございます
投下します

雑多ロワ20話:黒い天使
登場キャラ:カノン・ヒルベルト
411 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:51:25.87 ID:85SB5jw1
猫が好きだ。


特にヒマラヤンが大好きだ。
仲間が命がけで戦っている時も、川を流されている猫を優先して助けるぐらいには好きだ。
もし猫耳をつけた敵が現れたら、百回に一回くらいは攻撃を躊躇してしまうかもしれない。
だから、その『支給品』を持ち歩くわけにいかなかった。


「さぁ、好きなところに行くといいよ。僕と一緒にいると危ないからね」
支給食料からソーセージを一本取り出すと、その『支給品』の前に置いてやった。
そのヒマラヤン猫は、僕と目を合わせると、

「ほあらぁ」

変わった鳴き声で一声、鳴いた。
お礼を言ってくれたのかもしれない。
そして、剥き身のソーセージにはぐはぐとかぶりつく。
美味しそうに食事をしている動物というのは、いつ見てもほほえましい。特に猫は。
「ずいぶんと人懐っこい子だね。まぁ野良のヒマラヤンなんてそういないし、きっと誰かに飼われていたんだろうけど……」
少し未練をこめてその猫の頭をひと撫ですると、その場に放置して立ち去る。


連れて行くわけにはいかない。
この場所はどうやら殺し合いの場で、僕は手を汚す覚悟を決めてしまったのだから。

412 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:53:06.13 ID:85SB5jw1
猫と充分な距離をおいてから、改めてディパックを確認した。

広げたのは参加者名簿だ。
改めて、見間違いじゃないのか確かめておく必要がある。
「アイズに浅月に亮子……それに雨苗雪音。
この子は確か、浅月が二年前に担当した事件の重要参考人だった子だ。
二年前に事件が解決したっきり、どうなったのかは聞いてないけれど。
他に僕の知る限りのブレード・チルドレンはいない……だいいち、あの広間にはどう見ても高校生には見えない年代の人間がいた。
つまり、この『実験』はブレード・チルドレンの大量処分が目的、というわけでもないらしい」
僕たちブレード・チルドレンがこんな所に呼ばれたのは、不可解だけれど納得できないわけじゃない。
いや、鳴海清隆は、つい数日前まで僕の『ブレード・チルドレン皆殺し計画』に反対して説得にかかっていたのだから、
そのブレチル同士で殺し合いを企画するのは、おかしいのかもしれない。
しかし、どのみち清隆にはブレード・チルドレンを生かしておく意思がないことを僕は知ってしまった。
ならば、鳴海清隆が捨て駒でしかない僕たちをどう扱おうとも、その目的が不可解でこそあれ、『そんなことあるはずがない』と言うことはないだろう。
それこそが、僕が来日を数日後に控えていた理由であり、『ブレード・チルドレン狩り』なんてものを始めた理由でもある。
そう、この名簿がおかしいのは『彼ら』の名前が書かれていることだ。
413 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:54:44.28 ID:85SB5jw1

「名簿には、僕を含めて五人のブレード・チルドレン。
そして……鳴海歩とミズシロ火澄!」

そう、名簿にははっきりと、その二人の名前があった。
二人とも、それほど深くを知る関係ではない。
ミズシロ火澄は一度会っただけの仲だし、鳴海歩に至っては、人づてに話を聞いただけで顔を合わせたこともない。
それでも、僕は鳴海歩自身も知らない、彼の重大な秘密を知っていた。

鳴海歩は、表向きは『天才鳴海清隆の弟』というだけの、普通の高校生。
しかし、裏の世界では『ブレード・チルドレンを救う者』として担ぎ出されていた、未来の救世主。
しかし、裏の世界のさらに裏で秘匿されていた正体は、『ミズシロ火澄という“悪魔”を殺す為だけの存在』。
清隆と同じく殺す側に成長することこそあれ、救世主としての役割は期待されていなかったのだ。
そんな鳴海歩を、その未来の殺害対象であるミズシロ火澄と共に拉致し、縁もゆかりもないだろう多種多様な人種とひとくたに集めて殺し合えと言う。

あり得ない。

414 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:56:22.80 ID:85SB5jw1
清隆は“誰が誰に殺されるか分からない”と言っていたけど、そんなことはあり得ない。
ミズシロ火澄が、鳴海歩以外の人間に殺される、なんてことはあり得ない。
ミズシロ火澄とは会ったことがある。鳴海清隆と同じ“絶対的な存在感”を持った男だった。
決して戦いの術に秀でているわけではない。決して人知を超えた力を見せつけたわけではない。
にも関わらず“僕にこの少年を殺すことはできない”と思わせる、いるだけで周囲を圧倒するカリスマ。
あんな男が、そこいらの人間――どんなに戦闘力が強かろうと――にあっさりと殺されるわけがない。
実際に、もう何十人何百人と殺してきた僕が『できない』と思ったのだから。
そうでなければ、僕もこんなこと――全てのブレード・チルドレンと共に心中すること――を、企むはずがないのだ。

鳴海歩以外に殺せないはずのミズシロ火澄と、火澄を殺すまでは生かしておきたいはずの鳴海歩を“殺し合い”に招待している。
ということは、つまり……。

「この『実験』を通して、鳴海歩にミズシロ火澄を殺させるつもりなのか……?」

鳴海歩という少年に、僕は会ったことがない。
でも、聞くところによれば、彼は清隆に比べてどうにも凡庸な、劣化コピーのような存在らしい。
そんな彼を“悪魔を殺す神”として成長させる為の、荒療治の場が、この『実験』じゃないか。

“呪い”という謎の要素や、無作為に集められたとしか思えない参加者も、
清隆のシナリオでは、歩君を成長させ、二人を殺し合わせる為の、何らかの役割を担う予定なのかもしれない。
415 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:57:53.94 ID:85SB5jw1
だとしたら、この『実験』が終わるころには、
僕が殺そうと殺すまいと、ブレード・チルドレンの破滅は決定的になるんじゃないか?
もし歩君が火澄を殺して『実験』が終わるとしたら、その時点で火澄の存在を隠しておくことはできない。
僕が先んじて壊すまでもなく、その時が来ればブレチル全員が絶望を知ることになる。

だとしたら、

僕がブレード・チルドレンの皆にしてあげられることは、
いや、この『実験』に巻き込まれた全ての生贄にしてあげられることは、


一刻も早く『実験』を進行させて、せめて苦しむ時間を長引かせないことぐらいじゃないか?


なんだ。
清隆の説得を振り切って、『ブレード・チルドレン狩り』を選んだのに、
清隆の言いなりにならずに、自分の終わり方を自分で決められたと思ったのに、
やることは結局、清隆の手伝いじゃないか。


でも、僕には他のやり方が分からない。
生きる希望が見当たらない以上、僕は“どう死ぬか”という選択肢しか選べない。


いつもの僕なら、縁もゆかりもない一般人を殺すなど、決して認めない。

“殺すべき人間以外は、どんなに不利になっても、絶対に殺さない”。
それが、僕が殺しをする上での絶対の掟。
416 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 20:59:08.83 ID:85SB5jw1
ブレード・チルドレンを狩るハンターと戦ってきた時も、ハンター以外の人間は絶対に殺さなかったし、
彼らを狩る側に回ると決めてからは、もう彼ら以外の命を奪わないと誓った。
それは、罪人の僕が、ただひとつだけ守って来た矜持。
僕が血に狂った殺人鬼ではないと証明する、最後の良心。

ただ連れて来られただけの参加者も殺害するというのは、その掟を破り捨てることだ。
けれど、最後の一人しか生き残れないというのならば、彼らもこの場ではチルドレンと同じ、いずれは死んでいく生贄の一人だ。
それに、精神的に堪えるという意味では、身内であるアイズや浅月たちを殺すことだって、苦痛に変わりない。
皆を殺す覚悟を決め、真っ先にアイズを殺そうと決めている今の僕なら、赤の他人を殺すことだってきっとできる。
それに、三十人余りのブレード・チルドレン――戦闘訓練を受けた子どもも多々いる――を殺すのに比べれば、
無作為に集められた殺し合いで十数人程度を殺す方が、作業としてははるかに楽なはずだ。
人数の上では総数七十人と多いけれど、今もこの会場のあちこちで殺し合いが勃発していることを思えば、僕が殺すべきノルマはずっと少ない。
二十人も殺してしまえば、ゲーム進行に貢献するのは充分だろう。

それは逆に、アイズたちを先に殺されてしまうかもしれない、ということでもある。
その時は、この手にかけずに済むことに安心すべきなのか、
それともこの手にかけてやれないことを苦しむべきなのか
どちらにせよそこは、『運命』とやらに決めてもらうことにしよう。
417 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 21:02:51.28 ID:85SB5jw1

「それじゃあ、せいぜい華々しいカーニバルをはじめようか」

ちなみに、今現在の僕の体は、支給された奇妙な防護服で武装されている。
ゴムと金属の中間のような奇妙な素材の上から、おそらく特殊合金と思われる甲冑を貼り付けた全身武装の鎧だ。
顔にまで戦国武将の鎧かぶとのような面頬が当てられている。
鏡があれば、サイボーグと鎧武者を混合したような異形の男が映るだろう。
ブレード・チルドレンの皆にもその正体が僕だとは分からないかもしれない。
説明書には『装甲』としか書かれていなかったが、その信頼性は確かなものだ。
何せ、試しに蹴りを入れたり叩きつけたり折り曲げようとしてみたけれど、硬度、伸縮性ともに僕が知るあらゆる防護服を凌駕していた。
人間なら内臓破裂で殺せるぐらいの力をこめて蹴ったのに、傷ひとつ変形しなかった。
この鎧を開発できる技術レベルは、既存のそれより数十年は進んでいるはずだ。
しかし、今の僕には最高の『支給品』だった。
いくら常人離れした“戦闘反射”を持っていても、結局のところ僕も人間だ。
銃弾を避けることはできるけれど、銃弾が当たってしまえば怪我をするし、
麻酔弾で撃たれれば無力化されてしまう。
防護服に頼りきるのも良くないけれど、丈夫な防弾ジャケットがあるにこしたことはない。

そして僕の右腕には、三つ目の支給品、イングラムM10サブマシンガン。
命中精度は悪いが、破壊力と連射に定評のある機関銃だ。
これだけの装備があれば、充分に殺戮を行うことができる。


418 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 21:04:03.42 ID:85SB5jw1
「まずは、南下して住宅街の方に行ってみようかな……?
人も集まりそうだし、歩君と火澄を見つけたら、出会えるようにそれとなく誘導してやるのもいい……」


この戦いは正義ではない。
いずれ誰かに壊されてしまうぐらいなら、己の手で壊す。
それだけだ。


【F−2/川の南岸/一日目深夜】

【カノン・ヒルベルト@スパイラル〜推理の絆〜】
[状態]健康
[装備]装甲@吸血鬼のおしごと、
イングラムM10サブマシンガン(残弾32/32、予備マガジン32×2)
[道具]基本支給品一式
[思考]基本・『実験』を早く終わらせる為に殺し合いに乗る
1・ブレード・チルドレンでなかろうと殺す。
2・アイズ、浅月、亮子はできれば直接手にかけてやりたい。
3・アイズ・ラザフォードは、殺せる機会が来るかは分からないが、殺せると思っている。
4・機会があれば、鳴海歩がミズシロ火澄を殺すように仕向ける。
※参戦時期はスパイラル5巻、来日する直前です。
(鳴海歩とは面識がないものの顔を知っています。ミズシロ火澄とは面識があります。結崎ひよののことは完全に知りません)
※アイズを刺す前なので、アイズ含む“本来なら躊躇いを覚えそうな相手”も、殺せると思い込んでいます。
419創る名無しに見る名無し:2011/06/07(火) 21:04:12.45 ID:JwT+UG1H
sien
420 ◆8nn53GQqtY :2011/06/07(火) 21:05:19.88 ID:85SB5jw1

※カルピンがF―2に放たれました。

【装甲@吸血鬼のおしごと】
対吸血鬼戦を想定して造られた強化服。
展延性にすぐれた特殊合金を、軍用の衝撃吸収強化繊維で覆ったことで、あらゆる物理攻撃からほぼ全身をガードする。
(完全に露出をふさいだ『全天候型』装甲も存在するが、今回支給されたのは視覚や聴覚の制限されないプロテクター型のもの)
その強度は、月島亮史(重さ数トンの鉄塊を持ち上げる怪力)が、「壊すのに骨が折れそう」と言っていたことから、推して知るべし。

【カルピン@テニスの王子様】
越前リョーマの飼いネコ。生後二歳半のオス。
必殺技は後ろ足猫キック。テニスボールにじゃれるのが大好き。



投下終了です。
意思持ち支給品に猫が多い? たぶん書き手の趣味です
421 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/07(火) 21:33:03.78 ID:JwT+UG1H
投下乙です。
カルピンで癒されるww
投下します。
DOL3rd2話 銀髪の侍と青色の人狼
登場人物:坂田銀時、◆ymCx/I3enU
422銀髪の侍と青色の人狼 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/07(火) 21:33:51.21 ID:JwT+UG1H
D-6デパートで、◆ymCx/I3enUは適当にうまい棒を食べていた。
地面には食べ終わった袋が何個も落ちていた。

「◆VxAX.uhVsM氏がなー…いつかやるとは思っていたけど」

デイパックから取り出した刀、虎鉄Z-IIをいじりながらうまい棒を食べていた。
彼のデイパックから出てきたのはこれだけだった。
だがしかし、彼の体にはとある異変が。

「◆VxAX.uhVsM氏もいろいろやってくれたな…っていうか、人狼だよねこれ」

◆ymCx/I3enUの姿は青と白の毛皮を持った人狼になっていた。
ちなみに、願いの書いてある紙にはこう書いてある。

『◆ymCx/I3enU氏の好みっぽい外見にしておいたから☆』

この☆の意味はなんだ、と俺は突っ込まない。
さて、そんな話は終了だ。
とりあえずしばらくは、うまい棒でも食っておくか。




    ◆              ◇


423銀髪の侍と青色の人狼 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/07(火) 21:34:59.21 ID:JwT+UG1H
「おいおい、ちょっと待てよ…なんでこんな事になってしまったのかな…」

銀色の侍こと坂田銀時はフードコートで勝手にソフトクリームを作っていた。
店員がいたらすぐに捕まるが、生憎ここに店員はいない。
そんな訳か、彼はこんな事も普通にやっている。

「あの後、酒飲みに行って……駄目だ、思い出せない」

あの後酒を長谷川さんと飲んで、寝てしまったらこんな事になっていた。
こんな事は日常茶飯事…ではないので結構彼も焦っていた。

「とりあえず、名簿…だっけか?」

携帯電話を取り出し、適当に操作する。
いろいろやって、やっと名簿が表示される。
上から見ていくと、沖田総悟の名前が目に入る。
他にも、真選組の副隊長土方十四郎、真選組の…何だったか…山崎退、それに従業員の志村新八の三人が見つかった。

「とりあえず、新八を探さないとな…あいつなら地味パワーで生き残れそうだけど」

何気に酷い事を言いながら、次は支給品を確認する。
手探りで見つからなく、バックを裏返しにしてやっと出てきたのは。
ワルサーPPK/Sだった。

「アウトおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「ちょちょちょちょちょちょ、何これ!?モノホン!?」

動揺を隠しきれていません。
それでも、さすがに騒ぐと落ち着く。
ゆっくりとその銃を見る。

「あの小河だっけか?ふざけやがって…なんで俺なんか呼んでこんなもの押し付けるのかね…」

挙句の果てには愚痴をこぼす。
まあ、仕方ないとあきらめそれを持って動き出そうとした。

「……そこの奴、出てこい」
「ん、バレてしまったか」
「……あんた誰だ?」
「◆ymCx/I3enU…で分かるか?」
「…わいえむ?」
「もういいわ、面倒だし」
「で、アンタ何の用だよ」
「ん?ああ、叫び声が聞こえたからさ…なあ、坂田銀時さん」
「なんで俺の名前を知ってるんだ…?」

警戒を強める坂田銀時。
そこで、◆ymCx/I3enUが自分の失敗に気付く。

「ん?ああ、気にするな」
「気にするな!?銀さんにそんな物が通用すると思ってるの!?」
「まあ、用件だけ言っておくよ」
「用件?」
「ああ、俺は刀を持っていてそっちは銃を持っている…交換しないか?」
「……こっちにとっては好都合だが」
「なら、交渉成立だな…じゃあ、頂いていくよ」
424銀髪の侍と青色の人狼 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/07(火) 21:36:37.56 ID:JwT+UG1H

銀時の手からワルサーPPK/Sを取って変わりに虎鉄Z-IIを持たせる。

「それじゃあな」
「な、おい!」

◆ymCx/I3enUはすぐにどこかに消えてしまった。
その場に残っていたのは、坂田銀時一人だった。

「……なんつー野郎だ、あいつ」

仕方なく、銀時は食品エリアに行った。
目的は、甘味補給だ。

【真昼/D-6デパート】
【坂田銀時】
[状態]健康
[装備]虎鉄Z-II
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:とりあえず、知り合いを探す。
1:◆ymCx/I3enUを若干警戒。
[備考]
※願いは不明です。



    ◆              ◇


「うーん、とりあえずどこに向かおうかな…」

◆ymCx/I3enUはデパートを出てただ歩いていた。
目的は特にない。しかし、殺し合いをする気はない。

「とりあえず、首輪外す方法を探すか」

立ち上がり、歩き始める。

425銀髪の侍と青色の人狼 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/07(火) 21:37:42.55 ID:JwT+UG1H
【真昼/D-6デパート前】
【◆ymCx/I3enU】
[状態]健康
[装備]ワルサーPPK/S(7/7)
[所持品]基本支給品、ワルサーPPK/Sのマガジン(3)
[思考・行動]
基本:特にどうしたいわけでもない。
1:とりあえず、首輪をはずしたい。
2:他の書き手さん、どうなってるかな。
[備考]
※願いは不明です。
※青と白の毛の人狼の姿になっています。

【支給品紹介】

【ワルサーPPK/S@現実】
坂田銀時に支給。
諜報活動関係者や要人警護、警察機関などに人気があった。
007が使用していた事もあり、民間市場にも護身用として人気があった。
だが、1968年に民間市場のほとんどを占めるアメリカで銃器規正法が成立し、銃の全長は最低4インチと定められた。
その為に3.9インチしかないワルサーPPKは規制の対象になり、民間販売不能になってしまった。その代用品として発表されたのがこの銃。

【虎鉄Z-II@銀魂】
◆ymCx/I3enUに支給。
近藤が新しく愛用している虎鉄シリーズの刀。
音楽再生機能は勿論の事、柄の部分に特殊な金具を装着することにより
お部屋掃除のコロコロとしても使用できる大業物。






投下終了です。
もう音楽が聴ける刀って刀じゃないよね。
426 ◆ymCx/I3enU :2011/06/07(火) 22:02:52.20 ID:Cn4XL7nN
投下乙です。わーお俺人狼になたよーww 銀さんと絡めるとはw

EX俺オリ2は無かった事にして下さい。
新ロワOP投下します。
427殺戮遊戯開始――狂宴の幕開け ◆ymCx/I3enU :2011/06/07(火) 22:04:27.92 ID:Cn4XL7nN
0話 殺戮遊戯開始――狂宴の幕開け

48人の様々な種族の人々がそれぞれ個室に閉じ込められていた。
個室には大きなモニターが設置され、入口と思われる扉は固く閉ざされビクともしない。
全員の首には、黒い金属製の首輪がはめられていた。

『はいー注目ー』

モニターが点き、頭に包帯を巻いた若い男が映る。

『俺の名前は荒神健児。この映像を見てるお前ら48人を呼んだのはこの俺だ…。
突然だがお前らにはあるゲームをして貰う。

これからして貰うゲームは…バトルロワイアル。殺し合いだ。

お前らには殺し合いをして貰う。最後の一人になるまでだ。反則は無いぞ。
最後まで生き残った奴が優勝。生きて家に帰れる。ああそうだ、好きな願い一つ叶えてやるよ。
こう見えても俺結構色んな力あるからな。

…つっても信じられない奴大勢だろ。だから、証拠を今から見せてやる』

画面が突然切り替わる。
洋服屋によく置かれているマネキンが映し出される。
しかしその首には、黒い金属製の首輪。モニターを見ている全員の首にはめられている物と同じ物だ。

『お前らの首に首輪がはまっているだろ。爆発するとこうなるからな』


ピィーーーーー、バァン!!


短い電子音の後にマネキンの首にはめられていた首輪が爆発した。
マネキンの首が吹き飛び煙が立ち込める。

そして画面が再び切り替わり、荒神が映し出される。

『まあこんな所だ。分かって貰えたかな…本気だよ俺は。
無理に外そうとしたり、ゲームの邪魔したり、逃げようとしたりすれば、
今のマネキンみたいになるから気を付けてな』

楽しそうに笑みを浮かべる永峰。
多くの参加者が嫌悪感を持っただろう。
そして、しばらくの間、殺し合いの大まかなルールの説明がなされた。
428殺戮遊戯開始――狂宴の幕開け ◆ymCx/I3enU :2011/06/07(火) 22:05:32.81 ID:Cn4XL7nN
----
【基本ルール】
参加者全員で最後の一人になるまで殺し合って貰う。
最後まで生き残った一人が優勝者となり元の自分の世界へ帰る事が出来、また、好きな願いを一つだけ叶えられる。
参加者の間のやり取りに反則は無くゲーム会場の施設の利用も自由。

ゲームの確実な進行の為、参加者全員に特殊金属製の首輪を装着する。
首輪は無理に外そうとしたり、立入禁止エリアに進入したり、
主催者に刃向かったり(ゲーム進行に大幅な支障を来す恐れがあると判断された場合)
すると爆発する仕掛けになっている。首輪を爆破された参加者は死亡する。例外無し。

ゲーム開始の際、支給品の入った肩提げ式のデイパックを参加者に渡す。
デイパックは四次元構造で、参加者(死体含む)、明らかに規格外の物以外は、
何でも入れる事が出来重量も変わらない。

基本支給品一式として最初から入っている物は以下の通り。

■ルール小冊子
■地図
■名簿
■コンパス
■懐中電灯
■懐中時計
■メモ帳と鉛筆
■水と食糧
■武器などのランダム支給品(1〜2個)

0:00、4:00、8:00、12:00、16:00、20:00に主催者からの放送が行われる。
内容は死者と禁止エリアの発表。放送から一時間後に指定のエリアが禁止エリアになる。
また、地図の外や上空100メートル以上も禁止エリア扱いとなっており、侵入すると首輪が作動する。

12時間新たな死者が出なかった場合、その時点での生存者全員の首輪を爆破する。
つまり優勝者無し(ゲームオーバー)となる。 また、参加者が全員死亡しても同様。

魔法や特殊能力の類は威力、効果を大幅減少。
ゲームを破綻しかねないものは使用不可能とする。

【時間帯表記】 ※早朝開始
早朝:4〜6 朝:6〜8 午前:8〜10 昼:10〜12 日中:12〜14 午後:14〜16
夕方:16〜18 夜:18〜20 夜中:20〜22 真夜中:22〜24 深夜:0〜2 黎明:2〜4
----
429 ◆ymCx/I3enU :2011/06/07(火) 22:06:27.09 ID:Cn4XL7nN
そしてルール説明が終わる。

『…まあこんな所だ。一応荷物の中にルール小冊子もあるから分からなくなったら読めや。
それじゃあ……ゲーム開始だ。俺を楽しませてくれ…ハハハッ』

参加者の個室の中に催眠ガスが流し込まれ、参加者達は一斉に意識を失った。
ある者は主催者に怒りを燃やしながら。
ある者は恐怖しながら。
ある者は絶望しながら。
ある者は楽しみながら――――。



「さあて…開幕だ。ハハハハハッ」

荒神健児――◆ymCx/I3enUは、楽しそうに、笑う。



【俺得バトルロワイアル5th:開幕】
【残り:48人】


一部誤字があるので後に修正します

続いて地図と名簿
430 ◆ymCx/I3enU :2011/06/07(火) 22:07:45.70 ID:Cn4XL7nN
||01|02|03|04|05|06|07|
|A|森|森|川|森|森|森|森|
|B|森|街|橋|街|街|健|森|
|C|森|街|川|橋|川|橋|川|
|D|娼|街|シ|役|街|街|ホ|
|E|図|園|街|学|公|街|森|
|F|警|街|病|劇|森|森|森|
|G|街|街|街|森|森|村|村|

森……森林地帯
川……幅が広く深めの川
橋……普通の橋
健……健康センター
街……市街地及び住宅地
娼……娼館
シ……ショッピングモール
役……市役所
ホ……ホテル
図……図書館
園……公園
学……小学校
公……公民館
警……警察署
病……病院
劇……劇場
村……廃村

≪主催者≫
【???】1/1
○荒神健児(◆ymCx/I3enU)

≪参加者≫
【オリキャラ】24/24
○井田亮太 ○大谷裕次郎 ○加藤字佑輔 ○関直哉 ○瀬戸正行 ○三田村圭人
○宮本春樹 ○森永優也 ○イラリオン ○エーリアル ○クライヴ ○レオポルト
○安達洋子 ○有田美帆 ○大崎綾 ○岡山琴美 ○小倉敦子 ○河野史奈
○相馬祐実 ○長谷川春香 ○細田英里佳 ○シャロン ○ゼルマ ○へレーネ

【自作キャラでバトルロワイアル】12/12
○愛餓夫 ○壱里塚徳人 ○太田太郎丸忠信 ○ノーチラス ○エルフィ ○吉良邑子
○銀鏖院水晶 ○サーシャ ○シルヴィア ○テト ○仲販遥 ○フラウ 

【浦安鉄筋家族】7/7
○大沢木小鉄 ○西川のり子 ○土井津仁 ○鈴木フグ夫 ○春巻龍 ○花丸木 ○十三階段ベム

【銀魂】5/5
○坂田銀時 ○志村新八 ○神楽 ○長谷川泰三 ○沖田総悟

48/48
431 ◆ymCx/I3enU :2011/06/07(火) 22:08:49.04 ID:Cn4XL7nN
投下終了です。ロワ名「俺得バトルロワイアル5th」です。
432 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:28:24.34 ID:2x7okWFa
投下します。俺得5 001 冷眼下瞰
登場:太田太郎丸忠信、花丸木
433冷眼下瞰 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:31:14.12 ID:2x7okWFa
1話 冷眼下瞰

「ケッ、また殺し合いかよ」

森の中で意識を取り戻した少年、太田太郎丸忠信が最初に発した一言。
不機嫌そうな顔で周りを見渡すが周囲は森。
すぐそこに赤いポールのような物が突き刺さっていた。

「あぁ…?」

よく見るとそのポールは一直線に、等間隔で何本も設置されているようだった。
試しにそのポールの向こう側へ足を踏み入れてみる。

ビーッ、ビーッ……。

「!」

一歩出た瞬間、首にはめられた首輪から警告音が鳴り響いた。
急いで元来た道を戻ると警告音は鳴り止んだ。

(あー成程な…この赤いポールは会場の果てを分かり易くするためって事か)

赤いポールの意味を知った太田は、近くの木の根元に座り、
デイパックを開けて中身を漁り出す。

「名簿…」

参加者名簿を取り出し開く。五十音順で自分を入れ48人の殺し合いの参加者の名前が記載されていた。
覚えのある名前も幾つかある。

(餓夫、吉良、壱里塚もいんのか…エルフィ、ノーチラス、フラウ、シルヴィア、へぇ、仲販…お、
テトの奴もいんのかよ。へぇー…あと銀鏖院か…死んだ奴までいんなぁ。まあ、俺もだけど)

以前の別の殺し合いで死亡したはずのクラスメイトの名前もある。
だが、太田自身、一度死んだ身だったため、大して驚く事は無い。

(テトは…今度会ったらまたヤってやろうか。仲販…あん時はさっさと殺しちまったしな…今度は…。
…まあ良いや、それより…ランダム支給品とやらは何だァ?)

邪な思考を後回しにしランダム支給品を確認する太田。
出て来た物は菊一文字RX-7と言う妙な名前の日本刀。
内部にデジタル音楽プレイヤーが内蔵されているらしい。

(何だこりゃ…音楽プレイヤー付きの刀って聞いた事ねーよ…まあ、本物の刀っぽいし良いか。
…あ、まだ入ってんな)

ランダム支給品はもう一つあるようだった。

「ハーモニカじゃねぇか」

何の変哲も無いハーモニカ。しかし、名前が書いてあるようだった。
434冷眼下瞰 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:32:33.99 ID:2x7okWFa
(どいつ…じん…変な名前だな…あ? 待てよ)

ハーモニカの主は「どいつ じん」なる人物。
参加者名簿に「土井津仁」と言う名前があった事を思い出す。
こんな珍妙な名前で同姓同名の別人だとは考えにくい。

(ハーモニカなんて役に立たねぇだろうな…良し、そろそろ行くとすっか)

支給品の確認を終えた太田は菊一文字RX-7を装備し、デイパックを引っ提げ、
赤いポールとは反対方向に歩き始める。

……

「うう…殺し合いなんて嫌らむ…怖いらむぅ」

中学二年なのだがとてもそうは思えない言動を取る少年、花丸木は怯え切っていた。
気がついたら首に首輪をはめられ殺し合いを強要されると言う異常状況に放り込まれているのだから無理も無いだろうが。

「ちびっ子ギャングがいるらむか…? 他にも知ってる人がいるみたいらむ」

名簿を見て、知っている名前を幾つか見付ける花丸木。
いつも自分を酷い目に遭わせてくる小学生の子供達、その子供達の担任教師、
売れないホラー漫画家(余り良く知らない)、計6人。

「桜ちゃんはいないらむね…僕は、ランダム支給品何らむ…?」

デイパックの中を調べる花丸木。

「これ…」

そして出てきた物は短刀――ドス。
しかしなぜか、血のような乾いた物が付着していた。
鞘から抜くと、刀身はやはり血のような物で錆びが浮き出ている。

「何で、こんなに汚れてるらむ…!?」

明らかに物騒な用途に使われたとしか思えないそのドスに花丸木は恐怖する。
投げ捨てたかったが他にはランダム支給品は入っていない。
このドスが現時点での花丸木唯一の武器だった。
やむを得ず花丸木は血で汚れたドスを装備する。
435冷眼下瞰 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:33:24.38 ID:2x7okWFa
「ここはどこらむ…森ばかりで分からないらむ」
「おい」
「……え?」

急に声を掛けられ、花丸木が振り向く。
そこには学生服姿の、自分より少し年上くらいと思われる長身の少年が立っていた。
その手には日本刀らしい物を握っている。恐らく模造刀などでは無い。

「…俺は太田太郎丸忠信、お前は?」
「は、花丸木らむ…」
「『らむ』? ……ケッ、きめぇ」

花丸木の独特な口調と語尾、その挙動に不快感を露わにする少年――太田太郎丸忠信。

「まあ良いや…花丸木…俺さあ、この刀支給されたんだ」
「……?」
「お前でどれだけ斬れるか、試させてくれよ」

そう言うなり、太田は刀、菊一文字RX-7で花丸木に斬り掛かる。

「ぴゃむううううううう!!?」

ギリギリと所で斬撃をかわす花丸木だったが、シャツの腹の部分が切れてしまう。

「助けてらむうううううううううううううううう!!!!」

悲鳴を上げて全速力で逃げ出す花丸木。

「ひゃはははは! 待てよオイー」

笑いながら花丸木を追う太田。
花丸木は普段の生活でちびっ子ギャングその他に追われている時のように必死に走って逃げる。
しかし今は、背後から本物の殺意を持った人間が追跡してくるのだ。
追い付かれれば、待っているのは、確実な死。

「らむうううううううううううううう!!!!」

森に少年の奇声――もとい、悲鳴が木霊した。

……
436冷眼下瞰 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:34:06.54 ID:2x7okWFa
「チッ、逃げられたか」

どれくらい時間が経っただろうか。太田は花丸木を見失ってしまった。
思っていた以上に逃げ足が速かったのだ。

「まあ良い。あんな奴…放っておいてもすぐに死ぬさ…ん?」

前方、木々の向こうに何かを発見する太田。
どうやら規模の大きい建物のようだ。

「行ってみるか…」

その建物を太田は目指す。

……

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…も、もう、追ってきてないらむ?」

太田から必死で逃げ回った花丸木は市街地の近くまで来ていた。
数百メートル先の木々の間から街が見える。
周囲を見渡すが太田の姿はもうどこにも無い。撒く事に成功したようだ。

「痛いらむぅ…」

後頭部に出来た瘤をさする花丸木。
背後の太田から何か固い物を投げ付けられたのだ。
もし当たり所が悪かったら卒倒しそのまま殺されていたかもしれない。

「…もうこうなったらちびっ子ギャングでも良いらむ…会いたいらむよ…」

涙声でそう言いながら花丸木は街の方へ歩いて行った。
437冷眼下瞰 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:34:51.46 ID:2x7okWFa
【早朝/A-6森:南部】
【太田太郎丸忠信@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康
[装備]菊一文字RX-7@銀魂
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:取り敢えず自分優先。女の奴隷を手に入れたい。
1:クラスメイトや仲間は特に捜す気は無いがテトと仲販遥は会ったら…。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
※花丸木の容姿、名前を記憶しました。
※B-6健康センターに向かっています。
※土井津仁のハーモニカ@浦安鉄筋家族は花丸木に投げ付け放棄しました。
※会場と外界を仕切る目印がある事に気付きました。

【早朝/A-5森:東南部】
【花丸木@浦安鉄筋家族】
[状態]健康、上着の腹の部分が切れている
[装備]ドス@自作キャラでバトルロワイアル
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:死にたくないらむ。帰りたいらむ。
1:ちびっ子ギャングでも良いから会いたいらむ…。
2:もうさっきの怖い人(太田太郎丸忠信)には会いたくないらむ…。
[備考]
※原作最終話〜元祖!の間からの参戦です。
※太田太郎丸忠信の容姿、名前を記憶しました。
※B-5市街地方面へ向かっています。


≪支給品紹介≫
【菊一文字RX-7】 支給者:太田太郎丸忠信
真選組一番隊隊長・沖田総悟が使用している刀。渋谷界隈のオシャレ侍達がこぞって腰に下げているというブランド物の刀、
長船M-IIの倍の価格で売られている大業物。最大の特徴は内部にデジタル音楽プレイヤーを搭載している点で、
連続再生時間は最大でなんと124時間(日数にすると5日と4時間分)にも及ぶという。柄の部分にイヤホンジャックがある。

【土井津仁のハーモニカ】 支給者:太田太郎丸忠信
土井津仁が持っているハーモニカ。馬鹿教師春巻龍が小学校屋上で遭難し干からびていた時、
学校に忘れたこのハーモニカを取り帰宅途中の仁が校庭で演奏していた。春巻は屋上からパイプ椅子を落とし、
仁に気付いて貰おうとしたが失敗した(と言うか下手すれば仁の命に関わっていた)。

【ドス】 支給者:花丸木
自作キャラでバトルロワイアルにおいて、倉沢ほのかが海野裕也と北沢樹里の殺害に使い、
その後北沢樹里の遺体の切断にも使用した曰く付きの代物。使用後の物で血と人間の脂で錆びてしまっている。
438 ◆ymCx/I3enU :2011/06/08(水) 20:36:17.26 ID:2x7okWFa
投下終了です。
439 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/08(水) 20:38:54.77 ID:DXKz8VCD
投下乙です。
太田…やはり乗るのか。
では自分も投下します。
DOL3rd3話 未来を読む者VS敵の視界をを視る物
登場人物:人吉善吉、我妻由乃
440未来を読む者VS敵の視界を視る物 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/08(水) 20:40:05.56 ID:DXKz8VCD
題名は正しくは 未来を読む者VS敵の視界を視る物です。
とりあえず訂正。
----------------------------------------------------

-------------------------------------
12:10
[A-1]
ユッキーが私を待っているわ!
早く助けにいかなきゃ!
-------------------------------------


「待ってて…今私が迎えに行ってあげるから」

彼女の名前は我妻由乃。
未来日記所有者、2ndである。
彼女が所持する日記は「雪輝日記」というものだ。
これは彼女がist、天野雪輝をストーカーした結果から得た日記だ。
その効果は、10分ごとに天野雪輝の情報を知らせるものだ。

「おーいそこの人、ちょっと良いか?」

その我妻由乃の前に現れたのは、明るい感じの茶髪を持った高校生だった。
彼女は彼を睨みつけた。

(こいつはきっと、私とユッキーを会うのを邪魔しようとしてる…!)
(だから、私がする事は?…そんなの簡単じゃない!)
(ユッキーのために、こいつを殺す事よ!)

由乃は支給品の鉈を持ち、茶髪の高校生こと人吉善吉に襲いかかる。

「な、ちょ…待て待て!お前と争う気はない!」
「うるさい!攻撃しようとしてるのが見え見えなのよ!」
「ああー!なんでいきなりこんな面倒くさい奴と!」

善吉も仕方なく戦闘態勢を整える。
由乃が鉈を振り回すのを、自分の反射神経を頼りに避けていく。
自分からは攻撃する気は一切ない。

「どうした!攻撃してこないのか!?」
「だから争う気はないって言ってるんだろう、が!」
「!!」

人吉は由乃が振り回す鉈を弾き飛ばす。
しかし、由乃がそれを急いで取りに行く。
が、取りに行ってすぐ振り返ると人吉の姿はなかった。
441未来を読む者VS敵の視界を視る物 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/08(水) 20:40:48.89 ID:DXKz8VCD

「…チッ」

彼女は仕方なく、人吉を追いかけるのをやめた。
その代わり、再び彼女は自分の愛する雪輝を探すために歩き出した。

「待っててね…もうすぐ会えるから…」

【真昼/A-1山】
【我妻由乃】
[状態]戦闘による疲労(小)
[装備]鉈、雪輝日記のレプリカ
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:ユッキーを探す。
1:ユッキーを探す。邪魔をする奴は殺す。
2:さっきの奴は放置。
[備考]
※願いは不明です。



  ◇             ◆



「ふう、しかし…運が無さすぎるだろう…」

我妻由乃から逃げ切った人吉は、少しづつ道を下りていく。

「しかし、またこの能力に助けられたな…あまり使いたくないのに」

彼は、彼の能力である<欲視力>を使って先ほどの戦闘を逃げ切ったのだ。
彼自身十分戦えるが、それでも使わざるを得なかった。

「とりあえず、めだかちゃんと…球磨川は…放置で良いか」

彼の判断では、めだかも球磨川も死ぬわけが無い、だった。
その判断を下すのは、当然だろう。

「よし、急ごう」

人吉は走り出した。
我妻由乃から逃げる事も兼ねて。
442未来を読む者VS敵の視界を視る物 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/08(水) 20:41:49.11 ID:DXKz8VCD
【真昼/A-1山】
【人吉善吉】
[状態]戦闘による疲労(小)
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:殺し合いに反抗。
1:とりあえず、反抗するために動く
2:黒神めだかと合流。(優先度は低い)
3:球磨川禊、蝶ヶ崎蛾ヶ丸は若干警戒。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は『悪平等』側の五人と会って後からです。

【支給品紹介】


【鉈@現実】
我妻由乃に支給。
通常、柄は刃側に対して内側にやや傾けて取り付けられる。
重量と刃の厚みを利用して、薪や竹を割ることも出来る。
多くは先端が矩形になっている(角鉈)が、ボウイナイフのように刃先と切っ先をつけた「剣鉈」(つるぎなた、けんなた)というものもある。
通常、皮革や木製の鞘にいれて腰から下げて携帯する。


【雪輝日記のレプリカ@未来日記】
我妻由乃に支給。
雪輝の未来を10分おきに記録する能力を持つ。
非常に限定的な内容だが、その有効範囲はその特性上恐らく無限である。
雪輝の「無差別日記」と組むことで「完全予知」が可能となる。
ただし逆に考えれば「雪輝日記」は上記の性質上、雪輝にとって最大の敵ともなる存在である。
なお、日記中の雪輝は少々美化され過ぎる傾向がある。





投下終了です。
日記は全員レプリカです。
本物配ったら簡単に消えてしまう。
443 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/09(木) 21:44:21.42 ID:Wz2yhyDD
投下します。
DOL3rd4話 二度目の対抗
登場人物:七原秋也、◆YR7i2glCpA
444二度目の対抗 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/09(木) 21:45:05.16 ID:Wz2yhyDD
「……これは、夢なのか?」

D-4住宅街の中で七原秋也は目が覚めた。
そう、先ほど見せられた光景と、殺し合いという言葉。
七原秋也はこれで、二回目の殺し合いとなる。

「く、そ…!ふざけやがって!」

殺し合いに参加させられた怒りではない。
何の罪もない人が殺される悔しさで、彼は叫んでいた。

「上等だ…俺はもう一回逆らってやる!こんなふざけた殺し合いを!」

そう叫んで、七原は座った。
まずは支給品を見なくてはいけない。
逆らうためには、武器が必要だ。
そう思って、まず取り出したものは何か書かれている紙だった。

「なんだ?これ」

かな五十音が全て書かれていて、上に鳥居とはい、いいえの文字。
七原は何の事だか分からなかった。
ちなみにこれは、こっくりさんを呼び出すために必要な物である。
彼には縁が無いことなので分からないだろう。

「うーん、と…これは…」

レミントンM870が出てきた。
武器としては当たりではある。
それを出したままにしておき、次は名簿の確認に映る。

「……え?」

七原は頭の上に疑問符を浮かべた。
理由はいたって簡単。
死んだはずの川田章吾と桐山和雄が名簿に載っていたからだ。

「川田に…桐山…嘘だろ…」

川田との協力により死んだはずの桐山。
最後の最後で死んでいった川田。
445二度目の対抗 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/09(木) 21:46:28.34 ID:Wz2yhyDD

「……もし、これが本当だったら」

川田なら、きっと止めるために動いているだろう。
桐山は…放っておくわけにいかない。
七原は、急いで立ち上がった。
少しでも早く、主催に対抗するために。



  ◇           ◆


「うーん、どうしてこうなった…」

◆YR7i2glCpAは住宅街の中を歩いていた。
特にやることもなくうろついていた。

「どうせ乗っても、勝てないだろ…でもなー…」

そんな感じで独り言をしていると。

「く、そ…!ふざけやがって!」
「ってうお、この家から声が聞こえてきたんだが…」

◆YR7i2glCpAは考える。
ここで遭遇していいものか…。
もし乗っていたら殺されることは確実だろう。
でも、ふざけやがってか……。
会ってみるのも一興か。

思考をまとめて、◆YR7i2glCpAは民家に入って行った。



  ◇           ◆

446二度目の対抗 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/09(木) 21:47:21.66 ID:Wz2yhyDD
ギシ…ギシ…

「……誰かいるのかな、っていなかったら声はしないわな」

二階に昇って、部屋を空ける。
そこにいたのは、レミントンM870を持った七原秋也であった。

「うわああああああああ!!ちょ!ま!タンマ!!マジ待って!」
「おい!落ち着け!俺は乗ってない!」
「あああああああああ!!・・…って、本当?」
「本当だ」
「……よかった」
「驚かせて悪い、俺は七原秋也、君は?」
「え、俺?◆YR7i2glCpA…」
「わいあーる…?」
「一応、仮の名前…本名は覚えてない」
「覚えてないって…?」
「まあ、名簿に名前があるから、覚えておいてくれ」
「あ、ああ」

◆YR7i2glCpAは、歩き出していった。
七原はそれを追いかけていった。
この二人のコンビは殺し合いに対してどう動くのか。
それは簡単だ。
『主催への対抗』ただ一つだ。
447二度目の対抗 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/09(木) 21:48:16.91 ID:Wz2yhyDD
【真昼/D-4住宅街】
【七原秋也】
[状態]健康
[装備]レミントンM870(4/4)
[所持品]基本支給品、こっくりさんセット、レミントンM870の弾(8)
[思考・行動]
基本:殺し合いに反抗。
1:◆YR7i2glCpAと行動。
2:川田との合流、桐山を最大限に警戒。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は漫画版本編終了後からです。
【◆YR7i2glCpA】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:殺し合う気はない、死にたくない。
1:七原秋也と行動。
2:他の書き手さんは信頼できそうか…?
[備考]
※願いは不明です。
※元の世界の知識はある程度残っています。


【支給品説明】

【レミントンM870@現実】
七原秋也に支給。
アメリカで軍警察、民間市場で販売され、主に護身用、狩猟用として使われている散弾銃。
確実な動作と圧倒的な火力で主に室内戦では強大な威力を発揮する。世界を代表する散弾銃の1つ。
日本の銃砲店でも見る事ができる。

【こっくりさんセット@いちろ少年忌憚】
七原秋也に支給。
こっくりさんの紙+10円玉。
これと言って変わった事はない。






投下終了です。
448 ◆ymCx/I3enU :2011/06/09(木) 23:05:53.67 ID:tlLMbQGt
投下乙です。秋也頑張れYR氏頑張れ

投下します。俺得5 2話 澱んだ路地裏
登場:河野史奈、森永優也、シャロン
449澱んだ路地裏 ◆ymCx/I3enU :2011/06/09(木) 23:06:48.39 ID:tlLMbQGt
2話 澱んだ路地裏

デイパックを開けたら、卒塔婆が出てきた。

「……」

虎獣人の少女、河野史奈は言葉を失う。
確かに卒塔婆だ。それも二本。何かの呪いかいやそれとも主催者の嫌がらせか。
説明書には「卒塔婆スキー」とある。

「意味が分からない」

まさか卒塔婆でスキーをして、この卒塔婆こそがその「卒塔婆スキー」に使った物なのだろうか。
もし事実だとすればとんだ罰当たりな者がいたものだと史奈は思う。
他にも何か無いかとデイパックの中を漁るが後は基本支給品のみ。

「卒塔婆で戦えって言うの? …ふざけてる」

文句を言いつつ、仕方無しに卒塔婆を一本右手に持つ史奈。

裏路地を警戒しつつ進み始める。
青いゴミ箱、古びた室外機、鉄格子付きの窓、換気扇、建物の壁を走る何かのパイプ、
いかがわしい店のチラシ、幼稚な落書き。
裏路地を裏路地たらしめる要素が沢山だ。

そして前方、表通りへ向かう道で、人間の青年の背後を取る。

「こっちから表通りに…」

青年、森永優也は薄暗い路地を脱するため表通りへの道を急いで歩いていた。
背後から近づく殺気には直前になるまで気付かなかった。

「ん…あ!?」

バキッ!!

卒塔婆による渾身の振り下ろしが優也の脳天に炸裂した。
頭を押さえ地面に転がる優也。その時右手に持っていた物を思わず落としてしまった。

「い、で…ぇ、誰…」

血の流れる頭を押さえ悶絶する優也。
虎獣人少女、史奈は優也が落としたそれを拾い上げた。
自動拳銃、マウザーC96。
450澱んだ路地裏 ◆ymCx/I3enU :2011/06/09(木) 23:07:51.99 ID:tlLMbQGt
「あぁあ、血ぃ、出てる…やべぇよこれ……」

かなりの出血の中、優也が微かに目を開ける。そして飛び込んできた光景に凍りつく。
黒い銃口が自分の頭を狙っていて――――。


ダァン!


一発の銃声が響いた。

史奈は優也のデイパックからC96の装弾クリップ3個を取り出し入手した。
他にも何やら「となりのペドロ」なるアニメ映画のDVDが入っていたが、
明らかに役に立ちそうに無いので無視した。

「こんなに早くまともな武器が見付かるなんて、ツイてるな、私」

C96を満足気な表情で見詰め、史奈は表通りへ出た後、東へ続く道へ歩き去った。

すぐ近くのベーカリーショップの窓から、史奈の凶行を目撃した者がいた。
エルフの爆乳少女、シャロン。

「こ、殺されちゃった…何て事」

店に並んでいたドーナツを食べながら、シャロンが言う。

「あの虎の女の子には注意しないと…名前分からないけど。
どうしようかな…私、ランダム支給品は結構良いのがきたけれども」

床の上、デイパックの脇に置かれているバズーカ砲に目をやる。
「真選組バズーカ」と説明書では紹介され、予備の弾薬が数個セットだった。
恐らく威力は抜群だろうが女性であるシャロンには重くやや扱い辛い。
更に予備弾も少ないためさながら某ホラーアドベンチャーゲームの最終ボスの時のロケットランチャーの如く。
使用場所は慎重に選ぶ必要がある。

「こんなの使う時、来ない方が良いんだけどねぇ…そうもいかないよね、殺し合いだし…。
しばらくここでベーカリーでも食ってようか」

シャロンは揚げパンに手を伸ばした。


【森永優也@オリキャラ:死亡】
【残り:47人】
451澱んだ路地裏 ◆ymCx/I3enU :2011/06/09(木) 23:08:55.83 ID:tlLMbQGt
【早朝/B-2市街地:表通り】
【河野史奈@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]マウザーC96(9/10)
[持物]基本支給品一式、マウザーC96装弾クリップ(10×3)、卒塔婆スキー
[思考・行動]
0:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
1:獲物探し。
[備考]
※B-3方面へ向かっています。

【早朝/B-2市街地:ベーカリーショップTAKENAKA】
【シャロン@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]真選組バズーカ@銀魂(1/1)
[持物]基本支給品一式、真選組バズーカ予備弾(3)
[思考・行動]
0:取り敢えず殺し合いには乗らない。
1:しばらく隠れる。
[備考]
※河野史奈の容姿を記憶しました。


※B-2市街地:路地裏に森永優也の死体及びデイパック(基本支給品一式、「となりのペドロ」DVD@銀魂)、
折れた卒塔婆スキー@浦安鉄筋家族が放置されています。


≪支給品紹介≫
【卒塔婆スキー@浦安鉄筋家族】 支給者:河野史奈
小鉄達が大雪の時、スキー板代わりに使った卒塔婆。足を卒塔婆に紐で直接縛るため、
見た目はただの卒塔婆。二本セット。何てバチ当たりな。

【マウザーC96】 支給者:森永優也
マウザーM1896とも呼ばれる、1896年にマウザー社から販売された大型の自動拳銃。
別名『マウザー(モーゼル)ミリタリー』、もしくは『ブルームハンドル』。クリップを使い弾を装填する。
452澱んだ路地裏 ◆ymCx/I3enU :2011/06/09(木) 23:10:11.73 ID:tlLMbQGt
【「となりのペドロ」DVD@銀魂】 支給者:森永優也
光栄劇場(映画館)で公開されていた映画。本ロワではDVDを支給。
元ネタは「となりのトトロ」。銀時と土方は感動して泣いていた。

【真選組バズーカ@銀魂】
沖田愛用の武器。これで主に土方を狙っている。沖田以外の隊士も使っている。
威力は抜群で、持ち運べる武器の中では最強といわれている。原作やアニメでは弾数無制限のような
描写がなされているが、本ロワでは弾数に制限有りとした。


≪オリキャラ紹介≫
【河野史奈(かわの ふみな)】
虎獣人の少女。17歳の高校生。刀剣、銃器好き。
穏やかに見えて好戦的。胸がちょっと小さいのは別に悩みでは無い(らしい)。

【森永優也(もりなが ゆうや)】
人間の青年。24歳のテレビ局カメラマン。バラエティ番組の撮影等に従事している。
普段から撮影が趣味。子供の頃犬に手を噛まれて以来犬が苦手(犬自体は好き)。

【シャロン】
エルフの少女。外見年齢10代後半。金髪で爆乳。甘党であり辛い物を食べるとテンションが下がる。
割と力があり腕相撲大会(女性は彼女一人)で優勝した事がある。性に奔放でもある。
453 ◆ymCx/I3enU :2011/06/09(木) 23:11:17.40 ID:tlLMbQGt
投下終了です。真選組バズーカの支給者はシャロンです。
WIKI登録時に修正します
454 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/10(金) 20:45:24.40 ID:KrLGPis+
test
455 ◆ymCx/I3enU :2011/06/10(金) 22:32:32.68 ID:ZFy8+laX
投下します。俺得5 3話 図書館では静かにしましょう
登場:神楽、エーリアル
456図書館では静かにしましょう ◆ymCx/I3enU :2011/06/10(金) 22:34:00.61 ID:ZFy8+laX
3話 図書館では静かにしましょう

「あちょおおおおおおおおお!!」
「ぶべらっ!」

図書館、図書室の本棚に茶色い毛皮の巨躯の狼がぶち当たり、
凄まじい音を発して本棚が破壊され図書が撒き散らされた。

「私を襲うなんて命知らずな狼ネ。この身体安く無いアルヨ」
「うぐぐ…何だてめぇ…その馬鹿力は!?」

中華風の格好をした少女、神楽は拳をパキパキと鳴らし、狼のエーリアルを見下した視線を送りながら言い放つ。
エーリアルは血反吐を吐きながら少女のとんでもない馬鹿力に驚いていた。

「畜生、たまには貧乳も良いなと思って襲ったらこのザm」
「誰が貧乳だゴルァアアアアアア!!」

強烈なストレートが狼の顔面に入った。
支給されたナックルダスターを装着していたため更に威力は倍増していた。

「ま、待て、待ってくれ、分かった、俺が悪かったがら、ゆ、許してくれ」
「ふざけんなコノヤローそのキンタマもぎ取って去勢手術してやるから覚悟しろヨ」
「! こいつの目、本気だ…まずい」

このままでは本当に去勢されると予感したエーリアルは急いで立ち上がり、
神楽の脇を走り抜け窓へと直行した。

「待つアルこの変態狼ー!」
「うるせぇ! 俺はまだ人間の女をヤりたいんだよ! じゃあなチャイナ娘!」

ガシャアアン!!

エーリアルは窓ガラスを突き破り図書館の外へ逃げて行った。

「逃げたアルか…エーリアルって言ったアルな、あいつ…今度会ったら金的ネ。
ふぅ…銀ちゃんと新八はどこにいるアルか…マダオとサド王子もいるみたいだけど」

殺し合いに呼ばれた知人の名前を呼ぶ神楽。
天然パーマの銀髪侍、眼鏡ツッコミ、マダオ(まるで駄目なおっさん或いはまるで台無しな人生のおっさん)、
真選組のサド王子の四人である。

「銀ちゃんも新八も、マダオもサド王子も、簡単に殺されるような奴じゃないし、
こんな馬鹿なゲームに乗る奴じゃないはずアル…早く合流したいアルな……」
457図書館では静かにしましょう ◆ymCx/I3enU :2011/06/10(金) 22:35:08.07 ID:ZFy8+laX
四人の無事を祈りつつ、神楽は図書館の出口へと向かった。

「そう言えば…銃も入っていたアルな私のデイパック…でも、使い方分からないからいいか」

……

「畜生、酷い目に遭ったぜ、あの神楽とか言うチャイナ娘、今度会ったら殺してやる…。
…可愛くて、胸がでかい人間の女の子、いねぇかなぁ」

身体中が痛む茶色の狼エーリアルは、自分好みの人間の女性を捜し市街地を歩く。

「どうせ死ぬんだ、愉しまないとなぁ」



【早朝/E-1図書館:図書室】
【神楽@銀魂】
[状態]健康
[装備]ナックルダスター
[持物]基本支給品一式、???(銃器)
[思考・行動]
0:殺し合いには乗らない。万事屋メンバーとマダオとサド王子を捜す。
[備考]
※エーリアルの容姿と名前を記憶しました。

【早朝/E-1図書館:周辺の市街地】
【エーリアル@オリキャラ】
[状態]全身にダメージ
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考・行動]
0:人間の可愛い女を性的な意味で襲いたい。殺しも厭わない。
1:女捜し。
[備考]
※神楽の容姿を記憶しました。


※E-1図書館:図書室の一部が荒れています。


≪支給品紹介≫
【ナックルダスター】 支給者:神楽
メリケンサックとも。拳に装着し打撃力を高める器具。

≪オリキャラ紹介≫
【エーリアル】
茶色の毛皮を持った妖狼。36歳。人間の女性限定の連続強姦魔。
一応、戦うと強い。酒好きギャンブル好き。最近夜尿症(おねしょ)に困っているとか。
458 ◆ymCx/I3enU :2011/06/10(金) 22:36:25.07 ID:ZFy8+laX
投下終了です。
459 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:42:36.03 ID:jz6YNMJf
投下乙です
版権キャラ(しかもロリ)にまで手を伸ばすとは、何たる外道……

では、投下
雑多ロワ21話:眼鏡置き機とチャイナ娘
登場キャラ:神楽、浅月香助
460創る名無しに見る名無し:2011/06/11(土) 20:43:29.28 ID:iuDZHPU/
 
461 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:44:01.76 ID:jz6YNMJf

神楽は眠かった。

眠れない夜だった。
眼がギンギンに冴えて、苛々はマックスだった。
でも、色々と頑張って、やっと眠りの世界に入ることができた。


夢を見た。
メルヘンな空間に、たくさんの人間がいた。
知らない白スーツの男が、殺し合いをしろという意味のことを言った。
それを止めようとした、神楽より年下に見える女の子が殺された。
首を爆破されて、殺された。

そこで、眼が覚めた。


「嫌な夢だったアル」

色々と血の匂いとか質感とかリアルな夢だった気がするけど、あれは夢だ。
ぼんやりと開けた両の眼で判断すれば、視界は真っ暗ではないか。
きっとまだ夜なのだ。
明日は朝早くから仕事だと銀ちゃんが言っていた。
やっと眠れたところなのだから、夢の余韻が残っている内に眠っておかないといけない。


それ以上考えるのも億劫になってきて、神楽は考えるのをやめた。

彼女が着ていたのはいつもピンクパジャマではなくいつもの中華服で、かかっていたのも毛布ではなく、風の吹きだまりに集まった落ち葉だったのだが、
絶妙な眠気の中にいた神楽はたいして気にとめなかった。

「ぐぅ」



462創る名無しに見る名無し:2011/06/11(土) 20:45:02.36 ID:iuDZHPU/
 
463創る名無しに見る名無し:2011/06/11(土) 20:45:31.42 ID:47sFZ2Gl
464 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:45:35.02 ID:jz6YNMJf

※  ※

「清隆、どうせどっかから見てるんだろ……?」

浅月香介は、どこに続くとも知れない闇の向こうを睨み据え、呼びかけた。

仲間内では間抜けメガネ担当を演じることの多い彼だが、それは周りの連中が反則的に有能すぎるだけ。
実際は何度も命がけの戦いに勝利し、何度も修羅場をいくつもくぐってきたのだ。
『実験』と呼ばれたからには、参加者は何らかの手段で行動を観察されていることぐらいすぐさま予想できたし、
そうなれば、浅月の声が鳴海清隆に届いている可能性も低くないと承知していた。

「俺には、お前の考えてることは分からねえ。
どうやったら、お前をぶっ飛ばしに行けるのか分からねえ。
けど、俺はお前を絶対に許さねえ。
弟がお前を止めるのでも他の方法でも、
もし俺がお前の前に再び立つ機会があったら、お前を刺す。
誰もお前を殺せないなら、殺された方がマシだってぐらいの痛みを与えてやる。」


浅月香介は、己に誰かを裁く資格があるとは思わない。
浅月は、己の所業に無自覚ではない。
浅月は、己や仲間たちがいつ殺されても文句の言えない身分だと知っている。
これまでも、死刑を求刑されてもおかしくないだけの――現行法では18歳未満の死刑はないけれど――人間を殺し、
いつ誰かに刺し殺されてもおかしくないだけの恨みを買って来た。

だから、鳴海清隆がいまさら「やはり君たちには死んでもらうことにした」と言い出したところで、驚きムカつきこそすれ、誰を恨み憎むこともなかった。



しかし、
浅月香介は、誰よりも、仲間思いな男だった。
465 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:47:02.96 ID:jz6YNMJf

「理緒は、心からお前を信じてた。
俺たちがさんざんお前を信用できないって言っても、アイツはお前を信じてた。
お前の為にずっと働いて、お前の為に何人も殺してきた。それはお前が一番分かってたはずだ!」

竹内理緒が、鳴海清隆を誰よりも信頼していたことを、浅月は知っている。
鳴海清隆から邪魔者の排除を引き受け『爆炎の魔女』と恐れられていたことを知っている。
そんな己を、理緒が影で自虐し、時に卑下していたことも知っている。
それでも彼女は、『理緒たちにも救われる資格がある』という、鳴海清隆の言葉を信じてきたからこそ、彼の手助けをし続けて来た。

「救われたがってる奴を救ってやると言って、都合のいいように利用して、
用済みになれば虫けらみたいに殺す権利なんかどこにもねぇ!
たとえお前が神で俺たちが悪魔の子でも、許されていいはずがねぇ!」

闇夜の虚空に、叫び声が吸い込まれた。
怒りを叫びに変えてぶつけると、浅月は大きく息を吐いた。


言いたいことは言った。だからもう冷静になれ。

浅月は頭を冷やす。
どんな手段を使ってでも生き延びろ、と清隆は言った。
そんなことを命令する理由も目的も一切分からないが、少なくともその命令に従ってやるつもりはない。
まず、あの腹心の竹内理緒が殺された時点で、鳴海清隆が浅月たちブレード・チルドレンを助ける意思があるのか疑わしい。
確かにルール上は誰でも最後の一人になる余地があるように聞こえたが、しかし最後の一人が生還させてもらえるという保障はないのだ。
466創る名無しに見る名無し:2011/06/11(土) 20:47:44.95 ID:NSkZiwV9
 
467 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:48:59.92 ID:jz6YNMJf

それに、この殺し合いの場には、幼なじみで『妹』の高町亮子もいる。
理緒の首が吹き飛んだとき、共に悲鳴を上げていたのだから間違いない。
彼女を犠牲にして生き延びようとは思わないし、逆に彼女を最後の一人にしようと企もうものなら、馬鹿なことをするなと彼女の鉄拳が飛んでくるだろう。
それに、鳴海歩もいた。
様々な雑音が飛び交うあの広間で、浅月は確かに「兄貴っ」という呼びかけを聞いたのだ。
たとえこの場を生き延びたとしても、鳴海歩という『ただ一人子どもたちを救える者』が死んでしまえば、ブレード・チルドレンは遠からず殺される。
つまり、浅月にとって生かすべき対象は(他にも仲間が参加しているかもしれないが)少なくとも二人。
護るべき対象として高町亮子。指揮を仰ぐ対象として、鳴海歩。
亮子との合流は最優先事項だ。
あの幼なじみは『殺るぐらいなら殺られる方を選ぶ』と公言するほど正義感が強い。
こんな殺し合い騙し合いの場には向いてないだろう。
そして、違う意味で鳴海歩とも合流したい。
『神を越える可能性がある神の弟』の預言を抜きにしても、あの男は浅月よりよほど頭が回る。
浅月よりはずっとマシな考えを思いつくはずだ。
以前の戦いで『好きに使え。必要なら命も賭けてやる』と啖呵を切った手前もあるし、策があるのならできる範囲で手伝ってもいい。

簡単な行動方針をまとめ、浅月はずれてきたディパックを背負いなおした。


「さて、大声を出しちまったし一旦移動するか。それから支給品を――」

468創る名無しに見る名無し:2011/06/11(土) 20:50:14.53 ID:NSkZiwV9
 
469 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:50:31.13 ID:jz6YNMJf
ふにっ


踏んだ。

柔らかく、それでいて硬い、丸みをおびた“何か”だった。
ぞわり
悪寒が靴の裏から一気に頭のてっぺんまでかけあがる。
足元もおぼつかない暗闇で、何を踏んだのかも分からない。
しかし“踏んではいけないものを踏んだ”と直感する。
こわごわと、足元を懐中電灯で照らす。


浅月の靴の下には、中学生くらいの少女の顔があった。


「のわっ!!」
(なんでこんなとこに倒れてるっていうか寝てんだよ。
これ別に死体じゃねーよなこんな。目と鼻の先で死なれてたら気づくよな)
おののきながら、熱い湯のみに触ってしまった時と同じ反射で、浅月は足を引っ込め――
がっちりと、その足首を少女の手が捕まえた。

「何してんだテメー……」

470 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:51:52.07 ID:jz6YNMJf
地獄の底から響く声、とはこのことか。
「な……足が動かねえ……」
右足を、少女のものとは思えない万力が締め付け、浅月を身動きとれなくする。
風の吹きだまりによって集められた落ち葉の山から、少女のギラギラした眼がどす黒い念を放っていた。
限界ギリギリまで縦にくわっと見開いた角膜の中で、ブラックホールのような瞳孔が浅月を吸い込もうとする。
何なんだ、この女は。



むぎゅ、と不愉快な体重を鼻に乗せられて、神楽は最悪の目覚め方をした。

ここちよい眠りの導入を妨害された多大な怒りは、そのまま足を顔にのっけた男へと向かう。
男が叫んで、足を引っ込めようとする。
月灯りに照らされて、『メガネ』のフレームが、きらりと光った。
その、メガネのきらりだけを見て、神楽は納得する。
ああ、そうか、あのダメガネが、また何かダメな失敗をして、この神楽さまの顔に蹴躓きやがったのだ。

よく考えればいつも押入れの上の段で寝ている神楽に新八が躓いたというのはおかしいのだが、寝起きの頭にまともな思考力を期待してはいけない。

神楽はぐわしっと、その『メガネ』の足首を捕まえた。



「踏んだな……」
浅月は、平気で人を殺せる程度には容赦がないし、仲間を守るために自分の身を顧みず自爆スイッチを押した度胸さえある。
しかし今は、少女の怨嗟に本気で恐怖していた。
それは、“怒らせてはいけないものを怒らせた”という本能から来る恐怖。
「ダメガネ風情が、このあたしの顔を踏んだな……」
「だ、ダメガネ……!?」
471 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:53:18.05 ID:jz6YNMJf
初対面の相手に向けるとも思えない罵り言葉は、しかし予想以上の効力で浅月の胸をグサリと突き刺す。



――ヒビ入っちまったしはずしとこうかな、メガネ
――えー。そんなの絶対にダメだよ!
――そうだよ! 「マヌケメガネ」じゃない香介なんて香介じゃないよ!



それは、彼のトラウマを絶妙に抉りだす罵倒だった。
「そのメガネを叩き割って、無個性なキャラにしてやる……」
少女が更なる力をこめると浅月はあっけなくすっ転び、そのまま少女の潜伏する山へと引きずり込まれる。
浅月の体をどんどん飲み込む落ち葉は、さながらアビスゲートのごとく。
ちょっと待てこの落ち葉どんだけ深いんだよと突っ込む間もなく浅月の視界は闇に染まり、


――割れた眼鏡なんてかけても意味がないだろう?
――お前に俺の気持ちが分かるか……


嗚呼、何で最後の走馬灯が眼鏡のことなのだろう。



しばしの間、落ち葉の山がガサガサガサっと揺れたり跳ねたりのたくったりして、
やがて静かになった。


【浅月香介 死亡】


【残り66に……
472 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:54:48.37 ID:jz6YNMJf
「チクショー、何で妹を殺されて十分もしない内に、コスプレ娘の寝顔を踏んで半殺しにされなきゃならないんだよ……」
……おや、生きていた。
メガネのレンズにヒビが入り、登場話からボロボロになりながらも、浅月は落ち葉の山から這い出して来た。
がさがさと落ち葉の山を払ってやると、ひとしきり暴れた中華服の少女が寝ぼけ眼をこすりながら起き上がる。
「ごめんアル。てっきり新八かと思って、手加減の加減を間違えたアル」
「『手加減できなかった』じゃなくて『手加減の加減を間違えた』ってことは、あれでまだ手加減してたのかよ……」
「それで、お前は誰ネ? 『メガネの方が本体の会』の副会長か?」
「嫌な会だな……つーか、会長誰だよ」
「ウチの雑用アル。メガネをかけると、酢昆布362枚分の強さからコースケ3人分の強さにパワーアップするアル」
「いや、酢昆布一枚分に何の強さもねーよ。コースケって誰だよ。
せめて昆布か人間か単位そろえろよ」
珍妙な格好に違わず、言動も珍妙だ。
だが少なくとも、こんな環境で寝ぼけていた少女が殺し合いに乗りそうには見えない。
――殺し合いを理解していたかも怪しい。
これだけ騒いでも近づく気配がないということは、近くに他の参加者はいないのだろう。
浅月は地べたに座り込んで、照明代わりの懐中電灯を地面に突き立てた。
「浅月香介。お前と同じで殺し合いに呼ばれた参加者だよ」
473 ◆8nn53GQqtY :2011/06/11(土) 20:56:09.64 ID:jz6YNMJf


「殺し合いの参加者……?」
眼の前のメガネは、そう言った。
神楽の眼は覚めている。
聞き違いではない。
てっきり夢だと思っていた。
けど、こうして見知らぬ山の中にいて、眼の前に見知らぬ男がいるということは、
つまりあれは現実だったのかもということで。

そう言えばこいつは、先ほど『妹を殺された』とか呟いていなかったか……?

「もしかして、さっき死んじゃった子、お前の妹だったアルか……?」

「あぁ、たくさんいる弟や妹の一人だよ……」
その男は、泣いていたのでも、しょげかえっていたのでもなかった。
ただ、座り込んで、黙り込んで、膝の上で拳を握っていた。
握られた拳から、じわりと血がにじんでいた。

少しだけ、意味のない仮定を考えた。
(わたしが死んだら……あのバカ兄貴も、少しは悲しむアルか……?)
いや、それはないだろう。少なくとも、今は、まだ。
意味のない仮定だ。
神楽には死ぬつもりはないし、そもそもあのバカ兄貴が悲しむかどうか以前に銀時や新八がきっと悲しんでくれる。
でも、ひとつ分かったことがある。

それは、この男が、悪い人間ではないということ。

474◇8nn53GQqtY氏 代理投下:2011/06/11(土) 21:02:31.49 ID:iuDZHPU/
代理投下を開始します。
475◇8nn53GQqtY氏 代理投下:2011/06/11(土) 21:03:08.34 ID:iuDZHPU/

神楽はそんな男に、どうしてやったらいいのか分からなくて、
とにかく、例えば傷の手当てでもするものでもないかとディパックを探して、
そして、ビニール袋に入った『それ』を見つけた。



「はい」
ディパックを探っていると、さっきの小娘が右手を差し出していた。
手の中には、棒状のお菓子。
それは、誰にでも買える安価なお菓子。

○まい棒コーンポタージュ味。

それだけでなく、左手には大量のお菓子が入ったスーパーの袋も差し出している。
「腹が立つ時は、暴れるかやけ食いするといいアル。
銀ちゃんはお酒飲めばいいっていうけど、お前は未成年だからこれで我慢するよろし」

もし前後の状況を知らない者が、この行為だけを見たら、例えば志村新八なら大いに驚いていただろう。
あの神楽が、自らの食べ物を、それも○まい棒を、人に分け与えている光景に。


浅月は、ぽかんとその菓子を眺めて、
それを差し出す少女の、やけに殊勝になった表情を見て、
「ああ、そうだな」

この『殺し合い』に呼ばれてから、初めて笑うと、
○まい棒を受け取り、包装を破いて、かじった。
476◇8nn53GQqtY氏 代理投下:2011/06/11(土) 21:03:54.88 ID:iuDZHPU/

【A−7/森の中/一日目深夜】

【浅月香介@スパイラル〜推理の絆〜】
[状態]ボコられ済み
[装備]なし、メガネにヒビ
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜3(未確認)
[思考]基本・理緒の仇を取りたいが、まずは亮子を守る。
1・ひとまず、菓子を食べながら支給品を確認
2・知り合いとの合流(高町亮子、鳴海歩を優先)
※参戦時期は少なくとも10巻終了後です。
※名簿をまだ見ていません。

【神楽@銀魂】
[状態]健康、寝起き
[装備]なし
[道具]基本支給品一式、大量のおかし@魔法少女まどか☆マギカ、
不明支給品0〜2(未確認)
[思考]基本・殺し合いには乗らない
1・銀ちゃん、新八と合流
2・銀ちゃんたちが見つかるまではダメガネ2号に付き合ってやってもいい

【大量のお菓子@魔法少女まどか☆マギカ】
佐倉杏子がホテルに溜めこんでいた菓子袋の中の一つ。
○まい棒の他にも、ポッキーやポテトチップスなど色々と入っている。



代理投下を終了します。
477 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:25:22.93 ID:KzgXkkmc
代理投下乙です。
では自分も投下します。

ごちゃ混ぜロワ 24:重くて非情な現実
登場人物:茶ノ畑珠実、福沢玲子
478重くて非情な現実 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:26:51.31 ID:KzgXkkmc
茶ノ畑珠美は蒼葉梢を探していた。
桃乃恵の死と言う突然の惨劇。
その直後の突然の暗転、覚醒。
首に巻かれた無機質な金属が全てを物語っていた。
珠実は急いで親友であり大切な人である梢を探していた。
だが、その先で出会ったのは幼い女の子を嬉々として殺害する女子高生だった。
「今何をしたですか。」

気づいたら、珠実は女子高生の前に立っていた。
479重くて非情な現実 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:27:49.44 ID:KzgXkkmc
レイピアを持ったままの女子高生に、向き立つと女子高生はにっこりほほ笑んだ。
「あら、あんたも死にたいの?」
「質問を質問で返すなです、クソが。」
「うわあ、怖い顔…」
女子高生がレイピアの切っ先をこちらに向けた。
間違いない、この女子高生はこの殺し合いに乗っている。
それだけじゃない、彼女は――殺し慣れている。

「…なぜ殺したですか。」
「だって、死の瞬間を見るのが面白いんだもん。大丈夫だよ、すぐあなたの知り合いもみんなみ〜んな殺してあげるから。」
そういうと女子高生は珠実に襲いかかった。

「……ふざけんじゃ、ない、ですよ………!!」
480重くて非情な現実 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:29:16.56 ID:KzgXkkmc



表には出さずとも珠実はかなり怒っていた。
鳴滝荘で共に暮らしてきた桃乃恵をあっさりと殺したメガネの男に。
梢の傍にいてやれない自分に。
何の罪もないであろう少女を惨殺した目の前の女子高生に。

そして何より

この少女は、梢をも殺すと言ったのだ。
それだけは、何を許しても許せるものではなかった。
481重くて非情な現実 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:30:05.72 ID:KzgXkkmc

レイピアの鋭い切っ先が、珠実のセーラー服の左袖を破く。
福沢は一発で仕留められなかった事に内心舌打ちをしたが、殺す時が少し伸びただけだから良いや、とも思っていた。

だが、次の瞬間、福沢の身体に衝撃が走った。
珠実の右足が、福沢の鳩尾に食い込んでいた。

「ガ、はっ……」
福沢の口から唾と胃液が混ざったものが飛び出す。
つんのめった福沢の側頭部に、今度は珠実の左足が直撃した。
福沢の軽い身体が、飛ばされた。
福沢の頭に、先ほどの蹴り以上の衝撃が走る。
後頭部を、墓石である御影石に打ち付けたのだ。
朦朧とする意識の中で、福沢は離してしまったレイピアを必死に探す。
せめて、せめてあの女を、あの女を……



だが、その手がつかんだのは土だけだった。

視界がどろどろに歪んでいく。
そして全てが赤く染まっていく。
ああ、もう私は死ぬんだ。
これが、死の瞬間なんだ。
まとめなきゃ
急いで、まとめて……
482重くて非情な現実 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:31:12.80 ID:KzgXkkmc



「…嘘……」

珠実は、呆然としていた。
確かに彼女が憎かった。
許せなかった。
だが、だからと言って殺したかったかと聞かれたら、答える事は出来ない。

目の前の女子高生は、もう息をしていない。
かち割れた頭からは脳漿と血液がドロドロとあふれ、異臭を放つ。

「……くっ」

珠実は急いでその場を後にした。
これ以上この場にいてはいけない、そう思ったからだった。

墓場には、死体が二つ残された。
その墓場に、一人の男が来ようとしていたのを、珠実は知らない。
483重くて非情な現実 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:32:08.63 ID:KzgXkkmc





【福沢玲子@学校であった怖い話 死亡】

【F−6墓場/1日目朝】
【茶ノ畑珠美@まほらば】
[状態]:健康、精神的ショック(中)
[装備]:レイピア@ブシドーブレード弐
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)、福沢の基本支給品一式、みかの基本支給品一式
[思考]1:梢を守る

[備考]何者かがF−6墓場に近づいています。
484 ◆YR7i2glCpA :2011/06/11(土) 21:32:46.76 ID:KzgXkkmc
投下終了です。
485 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/11(土) 21:46:18.10 ID:47sFZ2Gl
test
486 ◆ymCx/I3enU :2011/06/11(土) 22:40:15.85 ID:eagB6OO2
投下します。俺得5 4話 うまたんダイヤモンドカッター
登場:愛餓夫、加藤字佑輔
487うまたんダイヤモンドカッター ◆ymCx/I3enU :2011/06/11(土) 22:41:14.07 ID:eagB6OO2
4話 うまたんダイヤモンドカッター

不細工な少年、愛餓夫(名前も変)は橋を渡り、
適当な店の中へと入り自分のデイパックを漁る。
出てきた物はチップカットソーと、古臭い絵柄のホラー漫画数冊。

「ちっ、前の時に比べて、支給品外れてやがる…まあ良いか…」

餓夫はチップカットソーを装備し名簿に目を通す。
クラスメイトの名前が幾つか確認出来た。

「……太田に、吉良、壱里塚、テトまでいんのか。他にもいっけど……。
…にしてもまた殺し合いなんてよぉ…何か無くなったはずの腕も元に戻ってるし、どうなってんだ」

餓夫は別の殺し合いで一度死んだ身だった。
もっとも死んだ理由は、自業自得に等しいものだったが。
それを反省するような性質の男でも無い、愛餓夫と言う少年は。

「……テト、か、へっ、今度会ったらまた……」

嫌らしい笑みを浮かべながら、チップカットソーを右手に持った餓夫は店の外に出る。

「今度は死なねぇ…今度は…殺される前に、殺してやる!」
「その意見には実に賛成だな」

餓夫の背後で男の声がした。

「あ…?」

振り向くと、そこには大きな馬がいた。

「……馬?」
「おう、馬だ。俺は加藤字佑輔ってんだが」
「かとう、そうすけ? 人間っぽい名前だな」
「まあな…まあそれは別にどうでも良いのさ、お前は?」
「愛、餓夫」
「あいうえお? ……本名かそれ」
「本名だよ!」
「ふぅん…まあ、取り敢えずだ愛餓夫君」
「何だよ」

「死んでくれよ」

加藤字佑輔と名乗った馬は突然長い首を薙ぎ払って餓夫を弾き飛ばした。
488うまたんダイヤモンドカッター ◆ymCx/I3enU :2011/06/11(土) 22:42:15.83 ID:eagB6OO2
「があ!?」

軽く二メートルぐらい吹き飛ばされる餓夫。
近くに立っていた電柱に思い切り身体を打ち付ける。
呼吸困難になりその場に蹲る餓夫に、字佑輔がゆっくりと近付いていく。

「ぐ…ぞぉ…死んで、たまっかよぉ…」

折角生き返れたと言うのにまた殺されてしまうと言うのか。そんなのは嫌だ――。
餓夫はチップカットソーを字佑輔に向けようとしたが――自分の右手にあったはずのそれが、無い。
代わりに、字佑輔の胸辺りにそれは浮かんでいた。激しく回転する刃が自分に向いていた。
先程吹き飛ばされた時に落としてしまったのだろう。それを字佑輔が拾ったのだ。

「な……な?」
「探し物は何ですか♪ 見付け難い物ですか♪」
「やめ、やめろ、おい、やめ」

餓夫の顔面に鋸の刃が入った。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

ガリガリガリと餓夫の頭部の皮膚が、骨が削られ血が飛散する。

「あああああがあっがあgttあyaメェおおオooooo**************************」

刃は餓夫の脳髄に達し、もはや声にならない悲鳴を上げる餓夫。
脳漿や骨の破片が血に混じり周囲に飛び散り辺りには異臭が漂い始める。
ガクガクと手足が痙攣し、股間からは液体が染み出す餓夫の身体。

「*********ア*********ェ*****――――――」

そして、チップカットソーが突然動きを止める。
元々人体を切るための物では無いので故障してしまった。
だが、その時にはもう、餓夫の頭部を縦に引き裂いた後だった。
ただの有機物の塊と化した餓夫はアスファルトの上に倒れ脳漿と血をばらまく。

「うへぇグロいグロい」

そう言いながら、字佑輔は蹄の前足を器用に使い愛餓夫のデイパックを開ける。
しかし、基本支給品以外には、恐ろしい程つまらないホラー漫画しか入っていない。
489うまたんダイヤモンドカッター ◆ymCx/I3enU :2011/06/11(土) 22:43:08.89 ID:eagB6OO2
「ちぇっ…ショボいぜ…次行くか」

字佑輔は餓夫の死体から離れ歩き去った。


【愛餓夫@自作キャラでバトルロワイアル:死亡】
【残り46人】


【早朝/C-4橋:橋南部周辺の市街地】
【加藤字佑輔@オリキャラ】
[状態]健康、返り血(中)
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考・行動]
0:面白そうなので殺し合いに乗る。
[備考]
※特に無し。


※C-4橋:橋南部周辺の市街地の通りに愛餓夫の死体及びデイパック(基本支給品一式、十三階段ベムの漫画詰め合わせ@浦安鉄筋家族)、
チップカットソー@自作キャラでバトルロワイアル(故障により使用不可)が放置されています。


≪支給品紹介≫
【チップカットソー@自作キャラでバトルロワイアル】 支給者:愛餓夫
小型の電動回転鋸。しかしググっても出てこない謎の多い工具。

【十三階段ベムの漫画詰め合わせ@浦安鉄筋家族】 支給者:愛餓夫
売れないホラー漫画家、十三階段ベム作の漫画詰め合わせ。ある意味貴重。

≪オリキャラ紹介≫
【加藤字佑輔(かとう そうすけ)】
茶色のアラブ種の馬――の外見をした妖馬。28歳。RPGファンタジー世界出身で本名は他にあるが不明。
乗馬用の馬として働いている。加藤とは飼い主の苗字。妖力で物を操る事が出来る(制限はある)。
490 ◆ymCx/I3enU :2011/06/11(土) 22:44:01.57 ID:eagB6OO2
投下終了です。
491 ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 12:37:04.09 ID:RGCegbNf
投下します、俺得5 5話 銀色の空、果て無い
登場:坂田銀時、大沢木小鉄、有田美帆
492銀色の空、果て無い ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 12:38:16.15 ID:RGCegbNf
5話 銀色の空、果て無い

銀髪の侍、坂田銀時は森の中を歩いていた。
右手には虎鉄Z-II――菊一文字RX-7に掃除用のコロコロ機能を付けた大業物――を持っている。

「ったく…殺し合いなんざ、とんでもねぇ事考える奴もいたもんだな…。
とにかく…新八と神楽、長谷川さんと沖田君を捜すとすっか…」

いつも死んだ魚と表現されるその両目には鋭い光が宿り始めていた。
このような殺し合いに乗る気など銀時には毛頭無い。
どうにかして殺し合いを潰す気でいた。

「ん…」

前方に二人の人影を発見する。
一人は小学生くらいの坊主頭の少年、もう一人は若い人間の女性だ。

「おーい」
「! …誰だ?」
「……?」

銀時はその二人に声を掛けた。

「お前ら、殺し合いに乗っているか?」
「乗ってねーよ」
「乗ってません…ええと、あなたは」
「俺は坂田銀時ってんだ、俺も殺し合いをする気はねぇ…折角だ、一緒に行動しねぇか?」
「どーする? 美帆ねーちゃん」
「うーん、信用出来そう…だし…良いと思うよ小鉄君」

二人――大沢木小鉄と有田美帆は銀時の申し出を受ける事にした。
歩きながら、情報交換を行う。

「…俺が捜しているのは志村新八、神楽、長谷川泰三、沖田総悟の四人。
小鉄が…西川のり子、土井津仁、鈴木フグ夫、花丸木、春巻龍、十三階段ベム。
美帆が…三田村圭人と、相馬祐実、か。捜してるのは」
「ああ」
「うん」
「俺はこの刀が支給されたんだが…小鉄と美帆は? 何を支給されたんだ?」

銀時から尋ねられ、まず小鉄が自分のランダム支給品を取り出し見せる。
回転式拳銃の二十六年式拳銃と予備弾である。
次に美帆が見せる。番傘であった。銀時はそれに見覚えがあった。
493銀色の空、果て無い ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 12:39:22.72 ID:RGCegbNf
「それは…神楽の」
「坂田さんの店の従業員…の物?」
「ああ、確か機関銃みたいにも使えたはずだ」
「えっと…これかな、引き金」
「! 待――――」

ダダダダダダダダダッ!!

美帆はうっかり番傘の引き金を引いてしまい、暴発させてしまう。
幸い銀時も小鉄も美帆自身も被害は無かったが非常に危険だった事は間違い無い。

「ご、ごめんなさい…」
「危ねぇから無闇に引き金引くな!」
「こえ〜〜」
「はぁ…まあ、とにかくだ。まずはこの森抜けようぜ」
「お、おう、銀時にーちゃん」
「そうだね…」

三人はコンパスと地図、更に地形等を頼りに市街地方面へと向かう。



【早朝/C-1森】
【坂田銀時@銀魂】
[状態]健康
[装備]虎鉄Z-II@銀魂
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いを潰す。新八達と合流したい。
1:小鉄、美帆と行動、二人の知人も捜す。
2:襲われたら戦う。
[備考]
※原作ラブチョリス編以降からの参戦です。
※小鉄の知人と美帆の知人の情報を得ました。
494銀色の空、果て無い ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 12:42:03.22 ID:RGCegbNf
【大沢木小鉄@浦安鉄筋家族】
[状態]健康
[装備]二十六年式拳銃(6/6)
[持物]基本支給品一式、9ox22R弾(12)
[思考・行動]
0:殺し合いはしない。のり子達を捜す。
1:銀時にーちゃん、美帆ねーちゃんと行動、二人の知人も捜す。
[備考]
※原作最終話〜元祖!の間からの参戦です。
※銀時の知人と美帆の知人の情報を得ました。

【有田美帆@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]神楽の番傘@銀魂(残弾90、ビーム砲使用回数残り1)
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:死にたくない。圭人と祐実を捜す。
1:坂田さん、小鉄君と行動、二人の知人も捜す。
[備考]
※銀時の知人と小鉄の知人の情報を得ました。


≪支給品紹介≫
【虎鉄Z-II@銀魂】 支給者:坂田銀時
真選組局長、近藤勲が新しく愛用している虎鉄シリーズの刀で、音楽再生機能は勿論の事、
柄の部分に特殊な金具を装着することにより、お部屋掃除のコロコロとしても使用できる大業物。
客観的に見れば沖田使用の菊一文字RX-7にコロコロを付けただけなのだが、それでも価格は菊一文字RX-7の3倍
(すなわち長船M-IIの6倍)もする。それに嫉妬・疑問視したのか、沖田が素振りに託けて、岩に叩きつけて折ってしまった。
その後買い直したものと思われる。

【二十六年式拳銃】 支給者:大沢木小鉄
1893年に旧日本陸軍が開発した初の国産制式拳銃で、ダブルアクションオンリーの中折れ式リボルバー。
性能ははっきり言って悪い。命中精度も威力も低い水準。表面加工やサイドプレートの開閉機構は凝っている。

【神楽の番傘@銀魂】 支給者:有田美帆
日光に弱い体質である夜兎族の標準装備。主に外出時に日傘として差している。時々差していない時があるが、持ち歩いてはいる。
見た目は普通の番傘であるが、戦闘時にはマシンガンのように弾丸を発射する。また、砲撃や爆発にも耐えるほどに強度が高く、
傘を開けば敵の攻撃を防ぐ盾になり、傘を閉じると棍棒のようにそのまま殴りつけることが可能な殴打武器となる。
芙蓉編において、からくりメイド軍団との戦いの際に平賀源外により改造が施され、柄をトリガーとした電磁砲が搭載された。
但し、この武器は一度撃つとエネルギーの充電が必要になるので、その間は代わりに醤油さしとなる。
また、神楽とそよ姫が撮ったプリクラが柄の部分に貼ってある。本ロワでは機関銃機能は残弾100、ビームは1とさせて貰った。

≪オリキャラ紹介≫
【有田美帆(ありた みほ)】
19歳の女子大生。「AMIHO」の名でゲームの実況プレイ動画を動画投稿サイトにあげている。
元陸上部で体力はそれなりにある。一番好きなゲームは「バイオハザード2」。
495 ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 12:44:49.67 ID:RGCegbNf
投下終了です
496 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:00:28.89 ID:w/wUTiBc
投下乙です。
銀さんの安定感、さすがだなー。
では自分も投下します。
DOL3rd5話 愛しさと切なさと心の弱さ
登場人物:◆9QScXZTVAc、沖田総悟、音無結弦
497愛しさと切なさと心の弱さ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:01:24.65 ID:w/wUTiBc
「うーん……なんて運が無いんだろう」

◆9QScXZTVAcはE-4の温泉の付近をうろついていた。
開始して、支給品が全て水の中に落ちてしまった彼は、ただうろつくくらいしか考えが無かったのだ。
唯一携帯電話は救出できたが、後は全滅だった。
水も救出は出来たが、食料が全滅のためどうしようもなかった。

「こうなると、不幸だーーーーッ!って叫びたくなる」

しかし、そんな事をすれば、誰かに見つかるのがオチだ。
そんな衝動に負ければほぼ死が待っているので我慢する。

「まあ、とりあえず…誰か探すか」

◆9QScXZTVAcは足を速めた。



  ◇           ◆


「……あれ」

彼、音無結弦はこの場に立っていた。
自分は死んだ世界で、少しの間だが仲間と暮らしていた。
しかし、それはとある日に終わった。
メンバーが消えて、彼と彼の最愛の人が残った。
しかし、彼女は彼を残して消えてしまった。
彼は泣いた。彼女が消えて、泣いた。
そして、この場に飛ばされた。

「………」

彼は泣きやんでいた。
そして、状況を整理することにした。


まず、自分が呼ばれたのは殺し合い。
それは間違いない。
で、一人の男が殺された。
これで、自分の力が強大だと見せつけられた。
じゃあ、自分が取る行動は?
一体何をすればいいんだ?
498愛しさと切なさと心の弱さ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:02:28.10 ID:w/wUTiBc

「ああ、駄目だ…考えがもうまとまらない」

仕方なく、バックを確認する。
入っていた物は、ベレッタM92Fだった。
銃を撃てる彼にとってはうれしいものである。

「……他には、って…なんだ?この紙」

音無は黒い紙を取り出す。
そこに書かれている文字を見て、彼の眼の色が変わった。
それに書かれていた事は…。



  ◇           ◆


「うーん、って誰かいる」

◆9QScXZTVAcは人がいる事に気が付いた。
声をかけようか悩んだところで、向こうがこちらに気付いた。
ここで逃げるのもなんなので、声をかけることにした。

「や、やぁ…どうも」
「……どうも」
「俺は、◆9QScXZTVAcって言うんだけど…君は…」
「音無結弦…」
「ああ、音無君ね…よろしく」

◆9QScXZTVAcは彼の事を知ってはいた。
しかし、それを表に出してはいけないと判断してあえて知らないようにふるまった。

「……あのさ」
「ん?どうかしたの?」
「……」
「……」
499愛しさと切なさと心の弱さ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:02:55.78 ID:w/wUTiBc

「死んでくれないか?」

バンッ!という音とともに、◆9QScXZTVAcに弾丸が襲う。
かけられた声に反応してしゃがんだ彼の肩に弾が貫通した。
しかし、しゃがんでなかったらそこは心臓のある場所だった。
つまり、九死に一生を得た…と言える状況だった。

「ちょ、ま、、待て!なんでこんな殺し合いに!」
「……あんたに教えてやる義理はない」
「な、ちょ…まじ不幸だ…」

◆9QScXZTVAcは目を閉じた。
今までの人生の思い出がよみがえる。
ああ、俺は死ぬんだな。
そう実感した瞬間でもあった。


「おーい、そこの二人ィー何やってんでさー」


そんなときに、救いの声が入る。
そこにいたのは、真選組一番隊隊長沖田総悟だった。

「……あんたには関係ないだろ」
「いやいや、そこで腰抜かしてるお兄さんが肩から血ぃ出てんだけど」
「……」
「あんたは敵か…分かった分かった」
「状況が分かってるのか?俺は銃を持っていて、あんたは刀だけだ。俺が有利じゃないか」
「…退けっつってんだろィ」
「退かない!俺には…叶えなきゃいけない!」

「退けっつってんだろ」

沖田が目を細め、威圧的に言う。
◆9QScXZTVAcと音無は萎縮した。
音無は、仕方ないと言わんばかりにその場を去っていった。

「おーい、そこの兄さん…大丈夫かー」
「……ありがとう」
「あー、礼なんざいらねーよ」
「いや、貴方が来なければ…俺死んでたし」
「気にすんな、で…あんたに聞きたい事がある」

沖田が座ってバックから簡易治療セットを取り出して、◆9QScXZTVAcの前に置いた。

「……え?」
「自分の傷くらい自己責任だろィ」
「…デスヨネー」
500愛しさと切なさと心の弱さ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:03:23.97 ID:w/wUTiBc

仕方なく治療しながら話を聞くことにした。

「えーと、沖田さんが探しているのが…坂田銀時、志村新八、土方十四郎、山崎退…の四人ですね」
「ああ、で…そっちが何て読むのか分からない6人かィ」
「はい、一応知り合いなので」
「そうか、傷の治療は済んだか?」
「ああ、出来ました…感謝します」
「んじゃ、行くぞー」

二人は温泉から離れていった。

【真昼/E-4温泉付近】
【沖田総悟】
[状態]健康
[装備]打刀
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:あの主催の野郎をぶっ殺す。
1:◆9QScXZTVAcと行動。
2:坂田銀時、志村新八、土方十四郎、山崎退との合流。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は真選組動乱編終了後からです。
【◆9QScXZTVAc】
[状態]左肩に銃創(治療済み)
[装備]なし
[所持品]携帯電話、水(二本)
[思考・行動]
基本:殺し合う気はない。
1:沖田総悟と行動。
2:他の書き手さん達と合流。
[備考]
※願いは不明です。
※元の世界の知識はある程度残っています。

※ゴミ箱の中に、◆9QScXZTVAcの基本支給品(携帯、水抜き)と不明支給品(1〜2)が入っていますが水浸しです。



  ◇           ◆


501愛しさと切なさと心の弱さ ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:03:48.89 ID:w/wUTiBc
「くそ…なんで俺は……」

音無は、ベレッタM92Fを握りしめつぶやく。
彼のポケットからとある紙が落ちた。
そこには、こう書かれていた。

『貴方が優勝した際には、立華奏と会う権利を譲渡します』

彼はこの願いだけのために、殺し合いに乗った。
些細な願いかもしれないが、彼は真剣だった。
しかし、これで彼女が喜ぶわけが無い。
それは分かるはずだ。
しかし、今の彼にはそんなふうに考えるだけの冷静さなど残っていなかった。

【真昼/E-4温泉付近】
【音無結弦】
[状態]健康
[装備]ベレッタM92F(14/15)
[所持品]基本支給品、ベレッタM92Fのマガジン(3)
[思考・行動]
基本:願いをかなえるために殺し合いに乗る。
1:もっと強力な武器が欲しい。
2:先ほどの男を警戒。
[備考]
※願いは『立華奏と会う権利』です。
※参戦時期は最終回で立華奏が消えた後からです。
※名簿を見ていないので知り合いがいる事を知りません。

【支給品説明】

【ベレッタM92F@現実】
音無結弦に支給。
イタリアで開発された多目的拳銃。
アメリカ軍が1985年に「M9」の名称で正式採用した事で、一気に各国の軍部や警察からの注文が殺到した。
現在アメリカ軍、イタリア軍、韓国軍を始めとする軍隊、各国警察機関、航空保安官、麻薬捜査官などの国家機関に、幅広く使用されている。

【打刀@現実】
沖田総悟に支給。
日本刀の一種。通常、室町時代以降は「刀」というと打刀を指す場合が多い。
全長は70〜90cm、重さ:700〜1400g前後である。
502 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 21:04:58.54 ID:w/wUTiBc
投下終了です。
温泉は人が浸かるためだけにあるものではないと思う。
503創る名無しに見る名無し:2011/06/12(日) 21:22:52.36 ID:EN2rOPpE
投下乙。
やはり音無は天使ちゃんを追いかけ続ける運命なのかー。

>>495
新ロワ乙。
なんかまた転生しておられるようなのでフラウさんの新規イラストをうpしておきます。
ttp://pc.gban.jp/?p=30891.jpg
504 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 22:07:18.96 ID:w/wUTiBc
>>503
感想ありがとうございます!
凄いうれしいです。
フラウがとても可愛い!
では、投下します。
DOL3rd6話 君と僕は似ていたんだろうな
登場人物:青木林、古川正人、◆6LQfwU/9.M
505君と僕は似ていたんだろうな ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 22:08:01.80 ID:w/wUTiBc
「……また、殺し合いか」

A-3の橋の中央で、古川正人は立っていた。
あの時、自分の恋人である三瀬笑子が死んだ。
そして、自分も死んだ。
ただそれだけだった。

「……もう、どうでもいいか」

彼自身に生きる気力はない。
彼女はもういない。
俺が守ってやると言った少女を守り切れなかった。
彼は絶望した。
自分の力はこんなものなんだ。
それを突き付けられたからだ。

「……名簿、見るか」

それでも、まだやるべきことはある。
携帯電話で名前を見ていくと、彼の眼にとある名前が入る。

『三瀬竜二』

彼の眼の色が変わった。

「……こいつを殺さないと、気が済まないな」

バックに携帯を戻して、刀を取りだした。
名刀「電光丸」、青いロボットの秘密道具のひとつ。
振り回すだけでどんな敵でも相手に出来る刀だ。

「……待ってろよ、クソ野郎」

古川は、橋を渡っていく。



  ◇          ◆
506君と僕は似ていたんだろうな ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 22:08:58.38 ID:w/wUTiBc



「ああ、まさか殺し合いに参加させられるとは思ってなかったよ」

◆6LQfwU/9.Mは橋の右端にいた。
支給品である防弾ベストを付けながら、つぶやく。

「死にたくないな…とか思うけど」

自分は生き残れるわけが無い。
そんな思いが頭の中でぐるぐると回っている。

「……誰かに守ってもらう、なんて無理かな…」

ハハハ、と笑っていたところに音は響いた。

バァン

その銃弾は◆6LQfwU/9.Mの腹部に直撃した。
彼は少し飛んで、転がった。

「……悪い」

その場に立っていた少年は、青木林だった。
彼は、この場で◆6LQfwU/9.Mを撃った。
それは誤射ではない。
自分の意思で撃ったのだ。

「おい、そこの奴…出てこいよ」
「あらー、気付いてました?」
「一応な、俺は青木林って言うんだ。君は?」
「古川正人…青木林って、この前の殺し合いで見た気がするな」
「ああ、お前もいたのか…って言うのもおかしい話だけどな」

そんな些細な会話だった。
もしそばに、人が転がっていなかったら、些細な会話だった。

「なんていうかさ…君と僕は似ていたんだろうなって言う気がする」
「似ていた?どういうことだ?」
「まあ、気にするな…とりあえず、ここで撃たれてくれればいいんだよ」
507君と僕は似ていたんだろうな ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 22:10:39.99 ID:w/wUTiBc

青木林は、グロック19を古川に向けた。
彼は、引金を引いた。
これで、古川に銃弾が当たり死ぬ。
そんなはずだった。

「……え?」

古川は立っていた。
剣を構えた状態で、青木林の方向を見て。
彼は、名刀「電光丸」で銃弾をはじいたのだ。

「は…まじかよ」
「俺はむやみに殺したくないから…消えてくれ」
「……そうだな、じゃあ俺は消えるとするか」

「じゃあな、昔の俺」
「死ぬなよ…狂い果てた俺」



  ◇          ◆


「で、そこの人はいつまで寝ているんだ?」
「え?気付いてた?」
「当たり前だろ、血出てないし」

◆6LQfwU/9.Mは生きていた。
防弾ベストが無かったら失血死していたところだろう。

「……あんた、俺についてくるか?」
「え?良いの?」
「とりあえず、な」
「ああ、宜しく…えっと、古川君?」
「あってるよ、それで…で、あんたは?」
「◆6LQfwU/9.M…6Lとでも呼んでくれ」
「ああ、よろしくな…6Lさん」
508君と僕は似ていたんだろうな ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 22:11:35.14 ID:w/wUTiBc

【真昼/A-3橋】
【古川正人】
[状態]健康
[装備]名刀「電光丸」
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:三瀬竜二の殺害、それが終わり次第自害。
1:6Lさんと行動。
2:青木林を警戒…しなくてもいいか。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期はDOL2nd死亡後からです。
【◆6LQfwU/9.M】
[状態]腹部に痛み
[装備]防弾ベスト
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:殺し合う気はない、死にたくない。
1:古川正人と行動。
2:他の書き手さんは保留?
[備考]
※願いは不明です。
※元の世界の知識はある程度残っています。

【真昼/A-3橋付近】
【青木林】
[状態]健康
[装備]グロック19(8/10)
[所持品]基本支給品、グロック19のマガジン(3)
[思考・行動]
基本:殺し合いに乗る。
1:これで、良いのか?
2:相川友は…?
[備考]
※DOL2nd死亡後からの参戦です。
※願いは『青木百合を生き返らせる事』です。
509君と僕は似ていたんだろうな ◆VxAX.uhVsM :2011/06/12(日) 22:12:49.56 ID:w/wUTiBc
【支給品説明】

【名刀「電光丸」@ドラえもん】
古川正人に支給。
レーダーを装備した刀。
たとえ目を閉じていたり視線を相手から外していたりしても、相手の位置を探知し、振り回すだけで斬り合いができる。
バッテリー式で、バッテリーが切れるとただの刀でしかない。

【グロック19@現実】
青木林に支給。
グロック17よりも一回り小さい。
グロック社は「サブコンパクトサイズ」としている。装弾数が10発なのでアメリカ人の民間人でも所持する事が出来る。
メーカー側も「護身用に最適」というキャッチコピーで販売している。

【防弾ベスト@現実】
◆6LQfwU/9.Mに支給。
銃弾や爆発による破片などから身を守るために使用されるベスト状の身体防護服。
なお、ボディアーマーの防護性能は使われる素材によって異なっている。
砲弾片程度しか阻止できないものから、拳銃弾を防護できるものが一般的である。
今ロワでは拳銃弾を防護できるものを採用。

【名前】古川 正人(こがわ まさと)
【性別】男
【年齢】17
【職業】高校生
【性格】彼女思い、冷静
【好きな物・事】ゲーム、肉、三瀬笑子
【嫌いな物・事】虫全般、野菜、三瀬竜二、母親
【特殊能力】圧倒的な剣の腕
【趣味】サバゲー、剣道
【備考】DOL2nd死亡後から参戦。備考は2nd参照。
三瀬竜二がやっていた事は全て知っている。





投下終了です。
2ndで頑張ってくれた二人は書くのが楽しい。
510 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/12(日) 22:41:43.55 ID:8bbEAv2I
投下乙です
自分も投下します
タイトル:リーチの差なんて
登場人物:緑川美紗子、近田一也
511 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/12(日) 22:43:01.11 ID:8bbEAv2I
「ハァ…ハァ…」
「もうスタミナ切れ?」

血だらけの男と、ほぼ無傷の女。
女の持つサバイバルナイフから血が滴り落ちる。

「やるじゃねえか…。リーチは俺の方が上なのによ」

今にも倒れそうな男、近田一也。

「ナイフは使い慣れてるから。それに、素人が日本刀使っても、戦闘力なんて大したことないでしょうし」

そして、余裕の表情で言う女、緑川美紗子。
プロと素人では、結果は目に見えているが…。

「それ以上苦しめるのも酷だから、楽にしてあげるわ」
「…うおおおおおおおおお!」

日本刀を振りかざし、緑川に走り寄る。
スキだらけの構えを、見逃すはずがなかった。

「スキだらけね。それじゃ、さよなら」

ナイフが、一也の首に突き刺さった。
まるで、バターを切るように。
小さな呻き声の後、一也は崩れ落ちた。
512 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/12(日) 22:43:55.91 ID:8bbEAv2I
「私に会ったのが運の尽きだったのかもね」

足元に転がる日本刀を拾おうか、と思ったが放置する事にした。
強力な武器を放置する事はあまりいい事ではない。
だが、使い慣れない武器を持っていても、役に立つかどうかわからない。

「…今の所は、ナイフだけで十分ね。銃もあれば便利だけど」

ナイフに付いた血を、一也の服で拭う。

「さて、次はどこに行こうかしら」

【一日目・深夜/B-2】
【緑川美紗子@オリジナル】
[状態]:健康、返り血
[装備]:サバイバルナイフ
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:参加者を皆殺しにする。
1:さて、どこにいこうかしら
※B-2に血の付いたデイパックと名刀桜吹雪@龍が如く2が落ちています。

【近田一也@オリジナル 死亡】
死因:刺殺
513 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/12(日) 22:44:11.24 ID:8bbEAv2I
≪キャラ紹介≫
【緑川美紗子(みどりかわ みさこ)】 21歳/女/殺し屋
代々、殺し屋の家系に生まれたお陰で自分も殺し屋に。
得意武器はナイフ。

【近田一也(こんだ かずや)】 27歳/男/フリーター
昔は天才だった。自分の才能に自惚れ何の勉強もしなかったお陰で
今では凡人以下に。

≪支給品紹介≫
【名刀桜吹雪@龍が如く2】
斬ると桜吹雪のように命が散る事からこの名前が付いた。
ゲーム内での値段は100万円。
514 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/12(日) 22:44:31.61 ID:8bbEAv2I
投下終了です
515 ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 22:48:23.36 ID:RGCegbNf
投下乙です。うぬぼれか

フラウの支援絵の方乙です! 可愛いです!

投下します。俺得5 6話 明日は来るのか
登場:サーシャ、シルヴィア
516明日は来るのか ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 22:49:18.83 ID:RGCegbNf
6話 明日は来るのか

「学食、一緒に行きましょ、サーシャ。今度の修学旅行、楽しみね。」
「…うん!」

サーシャは本当に幸せそうに微笑んだ。
これから先程見ていた夢とは違う、楽しい何かが始まるのだ。
そう信じて、シルヴィアも笑った。満天の笑みで。

(今度こそ、みんなで楽しく過ごせたら、い

そこで、シルヴィアの意識は途切れた。



途切れた。

そう、途切れたはずだった。

なのに。



「また殺し合いかよオオオオオオオ!!!」

廃村でシルヴィアが叫んでいた。

「私はどうなったんだよあの後!? 死んだろ? 死んだだろあれ私!
だけど三途の川も天使も何も見えなかったし……あああ、しかも名簿見たらクラスメイト何人かいるしよぉ。
仲販とかサーシャとかも。傷も全部治ってるし体力も十分だし…もうね、あれだね。
余りの事に頭が理解しきれていないな……ふぅ」

取り敢えず自分を落ち着かせるシルヴィア。
叫ぶのは危険だ。取り敢えず静かにしようと自分に言い聞かせた。

「…ええと支給品は結構、良いな」

自分に支給された、自動小銃シモノフSKSカービンを見る。
少し重いが大当たりの武器だ。

「とにかく…サーシャや仲販あたりでも捜すか…」

SKSカービンを装備しシルヴィアは廃村内を探索し始めた。

……
517明日は来るのか ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 22:50:52.52 ID:RGCegbNf
案外簡単にサーシャは見付かった。

「シルビー! シルビーじゃない! 助けて!」
「何やってるのあんた…」
「は、廃屋の中歩いてたら床が抜けてハマっちゃったの…もうちょっとで出られそうなんだけど」
「はぁ、しょうがないな」

廃屋の中でもがいていた青色の猫族クォーター少女、サーシャを引っ張り救出するシルヴィア。

「はぁ、はぁ、ありがとうシルビー」
「気をつけなさいよ…」
「……」
「……」
「…また会えて、嬉しい。サーシャ」
「私も…だよ」

以前の殺し合いでは、二人は再会する事無く、逝った。
本来なら有り得なかったはずの再会を果たし、二人は嬉しいと思う反面、どうしたら良いのか分からなくもなる。

「……」
「……」
「まあ…うん、一緒に行動しようかサーシャ」
「喜んで」

兎にも角にも二人は共に行動する事にした。


【早朝/G-7廃村:奥田家跡】
【シルヴィア@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康
[装備]シモノフSKSカービン(10/10)
[持物]基本支給品一式、SKS装弾クリップ(3)
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無い。
1:サーシャと行動。他のクラスメイトも捜す?
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
518明日は来るのか ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 22:51:41.86 ID:RGCegbNf
【サーシャ@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康、衣服が少し汚れている
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考・行動]
0:殺し合いはしたくない。
1:シルビーと行動。他のクラスメイトについては…。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。


≪支給品紹介≫
【シモノフSKSカービン】 支給者:シルヴィア
セルゲイ・G・シモノフ技師が設計し、1945年にソ連に制式採用された自動小銃。
SKSとは「Самозарядный карабин системы Симонова:Samozaridnya Karabina Simonova Obrazets(シモノフ半自動短小銃)」の略。
制式採用の2年後、傑作突撃銃と称されるAK47が登場したため制式の座を奪われた。
日の目を見た期間こそ短かったが基本的な性能が悪いわけではなく、ソ連以外にも周辺諸国で使用され続けた。
折畳式のナイフ形銃剣が付いている。
519 ◆ymCx/I3enU :2011/06/12(日) 22:52:28.58 ID:RGCegbNf
投下終了です。
520創る名無しに見る名無し:2011/06/12(日) 23:00:32.44 ID:EN2rOPpE
投下乙。
何気に夢の中以外では初顔合わせなこの二人、再会できてよかったね。
521 ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 19:32:10.62 ID:aAOCvUrn
感想どもです。

投下します。俺得5 7話 どみそ
登場:十三階段ベム、長谷川泰三
522どみそ ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 19:33:03.67 ID:aAOCvUrn
7話 どみそ

絶望。ただ絶望する。
十三階段ベム――ペンネーム、本名は不明――は、自分の未来に何の展望も抱けなくなっていた。
かつてはホラー漫画の巨匠と言われたが今や凋落も極まり栄光の面影は皆無。
その栄光を取り戻そうと、必死になって漫画を描いたが、鳴かず飛ばずの毎日が続いた。
知り合いの小学生達には笑われ馬鹿にされ、王様(編集長)には作品をこき下ろされ暴力を振るわれ。

挙句の果てに殺し合いである。

「ふふっ、はははっ、もう、何なんでしょうねぇ。私はもう神様に見放されたんですね。
もう、何もかもどうでも良くなってきました」

B-5市街地のとある店先のベンチに座る十三階段。
傍にはデイパック、自動拳銃S&W M56オートが置かれている。
デイパックの中には「まわる〜まわ〜る〜脂肪は燃えるちゃん」と言う名のフラフープが入っていた。

「小鉄君達もいるみたいですけど…どうせ私の事なんて気にも留めないでしょうね…。
もう、お終いですね、もう……」

乾いた笑いを浮かべながら十三階段はM56オートを手に取った。

「もう、どうにでも、なーれ♪」

……

「全くよぉ、殺し合いなんてツイてねーな」

サングラスをかけた男、長谷川泰三、通称「マダオ(まるで駄目なおっさん或いはry)」は、
溜息を吐きながら市街地を歩いていた。

「銀さん達いるみてぇだから、捜すか…畜生、武器何も無いしなぁ」

長谷川に支給された物は二つあったが、アトラスNEOと言う育毛剤と、
デジタルビデオカメラ。武器には成り得ない。殺し合いだと言うのにこの二つでどうしろと言うのか。
もっとも長谷川自身に殺し合いをする気などは無かったが、せめて身を守れる武器は欲しい所だった。

「ん?」

前方の曲がり角から一人の男が現れた。
ベレー帽に蝶ネクタイ、黒っぽいジャケットに妙な柄のズボン、そして眼鏡と言う老けた外見の男。
そしてその男は長谷川の姿を確認するなり、持っていた拳銃を向けた。

「なっ……」
523どみそ ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 19:33:55.90 ID:aAOCvUrn
ダァン!

銃声が響き、長谷川は胸元に衝撃と激痛を感じた。
その部分に手を当てるとぬるりと生温かい液体の感触が手の平に広がった。
その液体はどんどん溢れているようだった。

ダァン! ダァン!

更に二発。今度は腹と肩だった。
喉の奥から鉄錆の味のする液体が込み上げる。
一気に意識が遠くなり寒気を感じる。

「う…そ……だろ……?」

余りに唐突に訪れた「死」を、長谷川はすぐには受け入れられなかった。
しかし本人が受け入れようが受け入れまいが、長谷川の身体は急速に機能を停止していった。

「あはっ…あーはっはっはっ…どうにでもなってしまえ! みんな殺してやるぞぉ!」

正気とは思えない光を宿した双眸で、男――十三階段ベムは青空を見上げ笑う。

【長谷川泰三@銀魂:死亡】
【残り:45人】

【早朝/B-5市街地:路上】
【十三階段ベム@浦安鉄筋家族】
[状態]精神に異常
[装備]S&W M56オート(12/15)@自作キャラでバトルロワイアル
[持物]基本支給品一式、S&W M56オートのマガジン(3)、まわる〜まわ〜る〜脂肪は燃えるちゃん@銀魂
[思考・行動]
0:皆殺しですよ〜!
1:小鉄君達はどこかなぁ?
[備考]
※原作最終話〜元祖!の間からの参戦です。

≪支給品紹介≫
【S&W M56オート@自作キャラでバトルロワイアル】 支給者:十三階段ベム
自作キャラでバトルロアイアルに登場した自動拳銃。苗村都月に支給されウィリアム・ナカヤマ・スペンサー、
ノーチラスも使用。恐らく「S&W M59」の間違いか?

【まわる〜まわ〜る〜脂肪は燃えるちゃん@銀魂】 支給者:十三階段ベム
神楽が勝手に通販で買った商品(後に銀時と新八によって返品された)。
一日12時間やるだけでお腹の肉が取れるらしいが、どう見てもただのフラフープにしか見えない。
名前の元ネタは中島みゆきの『時代』の歌詞。

【アトラスNEO@銀魂】 支給者:長谷川泰三
星海坊主が主役の長編育毛剤CMで紹介されていた育毛剤。発売当初に買うと星海坊主の愛用傘ストラップがもらえる。

【デジタルビデオカメラ】 支給者:長谷川泰三
特に何の変哲も無い普通のデジタルビデオカメラ。
524 ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 19:34:40.78 ID:aAOCvUrn
投下終了です。
525創る名無しに見る名無し:2011/06/13(月) 21:31:07.31 ID:9zMQDJZu
test
526創る名無しに見る名無し:2011/06/13(月) 21:32:06.96 ID:9zMQDJZu
投下乙です。
マダオ……。
ていうか育毛剤ってww
527 ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 22:35:08.02 ID:aAOCvUrn
投下します。俺得5 7話 貴方の眼差しはとても怖いの
登場:井田亮太、へレーネ
528貴方の眼差しはとても怖いの ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 22:36:47.72 ID:aAOCvUrn
7話 貴方の眼差しはとても怖いの

「と言う訳でね井田さん、私はこの殺し合いをどうにかして潰したいと思うんですよ」
「それは良い。俺も協力しよう」

白い髪を持った雌の黒竜へレーネと、警官井田亮太は市街地の一角にある、
CDショップ内でこれからの行動について話し合う。

「んで、まず最初にこの首輪…これを何とかしないと…」
「しかし、無理に外そうとすれば爆発するだろ」
「そうなんですよね…だからまずは――首輪のサンプルが欲しい所、です」
「サンプル…か…」

参加者を縛り殺し合いを強要させている一番の要因と思われる、首にはめられた金属製の首輪。
主催者に反旗を翻すにも、この爆弾内蔵の首輪を解除しなければ何も出来ないだろう。
へレーネは機械いじりが趣味だったので、内部構造さえ分かれば何とか出来る自信があった。

「首輪を手に入れるには…首をちょん切るしかないですよねぇ」
「怖いな」
「…その辺に死体でも転がっていると良いなあ」
「やめて。その台詞だけ聞くと危ない奴に思える」
「ふっ」

へレーネは「大沢木小鉄」と書かれたリコーダー、
亮太は不気味な人形を取り出す。説明書には「青田くん」とあった。
それぞれの支給品だが殺し合いで役に立つとは思えない代物である。

「……」
「……」
「良し、捨てよう」
「そうだな」

へレーネと亮太はリコーダーと青田くんを捨てた。

「何か青田くんが私の事見てる気がするんだけど」
「気のせいだ気のせい、おっと目が合ってしまった……早く行こう」
「うん…武器捜さないとね…一応私、炎吐けたり爪と牙があったりするけど、井田さん丸腰ですもんね」

青田くんの視線を感じつつ、へレーネと亮太は武器になる物を探しに向かう。
529貴方の眼差しはとても怖いの ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 22:37:53.06 ID:aAOCvUrn
【早朝/G-2市街地:路上】
【へレーネ@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]無し
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いを潰す。首輪を調べたい。
1:井田さんと行動、武器を探す。
[備考]
※特に無し。

【井田亮太@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]無し
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いを潰す。
1:井田さんと行動、武器を探す。
[備考]
※特に無し。


≪支給品紹介≫
【大沢木小鉄のリコーダー@浦安鉄筋家族】 支給者:へレーネ
大沢木小鉄のリコーダーで、大巨人(事故により記憶を失ったプロレスラー)を召喚出来る。
しかし本ロワでは大巨人がいないためただのリコーダーと化している。

【青田くん@浦安鉄筋家族】 支給者:井田亮太
大鉄がゴミ捨て場から裕太のプレゼントのため拾ってきたかなり不気味な人形。
一度は順子に捨てられたが仁とフグ夫の二人が拾って裕太にプレゼントし、現在に至る。
人形なのになぜか成長する(赤ちゃんの青田君に髪の毛が生えて、重くなっている)。裕太はとても大切にしているが、
順子はかなり怖がっており、この人形の目を見ると些細なことでもパニックになり思考能力が停止してしまう。
モデルは作者の家にある同型の人形。

≪オリキャラ紹介≫
【へレーネ】
21歳の竜種の雌。白髪に黒い身体の竜人体型の竜で美乳。
機械いじりが趣味で大抵の家電製品の構造を把握している。炎を吐けたりする。
丁寧語とタメ口が混じった独特な口調で話す。殺しに対し余り忌避感が無い。

【井田亮太(いだ りょうた)】
23歳の警官の青年。幼少時誘拐され命懸けで救ってくれた警官に憧れ、警官になる。
一年前に大捕物で左腕に深い傷を負い今も傷跡が残る。熱くは無いが正義感は強い。
体術が得意。銃の腕は余り良く無い(練習しているが実を結ばない)。
530 ◆ymCx/I3enU :2011/06/13(月) 22:41:06.99 ID:aAOCvUrn
投下終了です

※大沢木小鉄のリコーダー@浦安鉄筋家族と青田くん@浦安鉄筋家族はG-2市街地に放棄されました。

を加えておきます
531 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/13(月) 23:18:33.58 ID:hwRessOl
投下します
タイトル:ゴツい女とヒョロい男
登場人物:大岩忍、白川剛
532 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/13(月) 23:18:54.20 ID:hwRessOl
「海の上か…どうしよう」

スタート地点が海の上だった白川剛。
何故か自分の支給品(と思われる)ヨットの上に乗っていた。

「結構いいヨットだな。部屋も付いてるし」
(全てが終わるまで、ここにいるのもいいな。)

確かに、人一人が暮らすのには十分だった。
食料もある。
テレビもある。何も映らないが。

「しっかし、やる事がねえな…ん?」

ゴリラが泳いでくる。
正確にはゴリラ…のような女だが。
あっけに取られている剛を尻目に、勝手に船に登ってくる。

「おい、勝手に入ってんじゃねーよ、ゴリラ!」
「…今何て言ったの?」
「はっ?」
533 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/13(月) 23:19:06.02 ID:hwRessOl
見た目とは裏腹に、素早く懐に潜られる。

「なっ…」
「うおりゃああああああ!!」

そのまま、巴投げで海へ放り出される。

「うわあっ!!な、何しやがる!!」
「私のことを『ゴリラ』なんて言うからよ。素直に謝るなら、引き上げてあげる」
「…分かった。俺が悪かった…。」
「分かればよろしい」





お互い濡れた服を着替え、脱いだ服を干す。
何とか着れそうな服がおいてあったのが、不幸中の幸いか。

「そういや、アンタ武器かなんか持ってるのか?」
「いいえ、ガラクタの詰まった袋だけよ。」

袋の中身を乱雑に出す。
『1975/08/15』と書いてあるテープに、腕の部分が破り取られたミロのヴィーナスのイラスト。
象形文字の書かれた石、「爆弾」と書かれた謎の設計図…
どれも、役に立たないガラクタばかりだ。

「こんな物渡して、何がしたいんだか」
「さあな。とりあえず、今はここで服が乾くのを待とう」

【一日目・深夜/B-4】
【大岩忍@オリジナル】
[状態]:健康
[所持品]:支給品一式、ガラクタ袋@ロアシリーズ
[思考・行動]
基本:殺し合いなんてしたくない。
1:とりあえず、ここで服が乾くのを待つ

【白川剛@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]: なし
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:殺し合いなんてしたくねーな。
1:服が乾くのを待つ
2:服が乾いたら、どうしよう
※F-3付近にクルーザーが浮いています。
534 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/13(月) 23:19:19.39 ID:hwRessOl
≪キャラ紹介≫
【大岩忍(おおいわ しのぶ)】 18歳/女/高校生
高校で柔道部の主将をしている。
強さは折り紙付き。

【白川剛(しらかわ つよし)】 17歳/男/高校生
高校でも特に目立たず、ひっそり過ごしている。

≪支給品紹介≫
【ガラクタ袋@ロアシリーズ】
一見するとただのガラクタだが、どれもロアに登場する物。
オカルト好きにはたまらない物かもしれない。
535 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/13(月) 23:19:33.15 ID:hwRessOl
投下終了です
536 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 20:28:28.79 ID:msxn8mH+
投下します
タイトル:友…?
登場人物:原付の人、友人のK
537 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 20:29:20.44 ID:msxn8mH+
「何だここ?」

橋の欄干にもたれかかり、ため息を付く。
Tさんが赤いワンピースの女を撃退したところまでは覚えているのだが…。
そこから先の記憶がない。

(一体、何でこんな所に?)

訳が分からない。
デイパックにも、熱々のコーヒーが入っていただけだった。

(コーヒーはなかなか美味しかったけど…。)
「よう」

誰かが話しかけて来る。
聞き覚えのある声だった。

「…K!生きてたのか…?」
「おう」

数日前トラックに撥ねられて死んだはずのKが立っていた。
どう見ても生きている。

「一体どうやって…。生き返ったのか?」
「お喋りは無しだ」

腹部に違和感。
気が付くと、腹にナイフが突き刺さっていた。
ズルリと、腹に刺さったナイフが引き抜かれる。

「なん…で…だ…K…?」

腹から血を流しながら、原付の人はその場に倒れた。

「…よくも…私を…吹き飛ばしてくれたわね…」

Kの背後に、ワンピースの女の霊がぼんやり映る。

(Tさん…絶対、復讐してやるわ…!)
538 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 20:30:20.05 ID:msxn8mH+
【一日目/深夜/A-7:山頂】
【友人のK@Tさんシリーズ】
[状態]:健康、憑依
[装備]:バタフライナイフ
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]:
基本:こいつの体を利用し、Tさんに復讐する。
1:Tさんはどこだ?
※原付の人の近くにコーヒーン@本危が落ちています

【原付の人@Tさんシリーズ 死亡】
死因:刺殺

≪支給品紹介≫
【コーヒーン@本危】
「本当に危ないところを見つけてしまった…」と言うスレで生まれた名言。
元はコーヒーと思われる。
539 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 20:30:31.75 ID:msxn8mH+
投下終了です
540 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:45:30.67 ID:Z4WiiqIE
投下乙です……よりによってロワの時を狙ってくるとは>霊

では自分も投下
雑多ロワ22話:そんな感覚
登場キャラ:柊かがみ、柊つかさ、高町亮子
541 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:46:11.52 ID:Z4WiiqIE

神さま

なんで なんで なんで なんで



+  +  +

がさり、がさりと

靴が、一歩、一歩、落ち葉を踏む。

足が、一歩、一歩、動いて進む。

体が、一歩、一歩、人を殺す為に歩く。

柊かがみは、歩いていた。
吸血鬼、上弦の従僕として、獲物を狩る為に。

体が、奇妙に軽かった。
ぶちぶちと千切り切られた指が、みるみるうちに再生していった。
真っ暗な森の中なのに、視界がくっきりと明るく、周囲の木々の輪郭がはっきり見えていた。


かがみには、自分がどうなってしまったのか、半分も理解できていなかった。
にも関わらずかがみは、つまりどうなってしまったのかを、一足飛びに理解していた。


気がつけば、真っ暗な広い部屋にいて、
知らない白スーツの男から、『たった一人しか生き残れない』と言われて
首に、気持ち悪い“刻印”をうたれて、
そいつに反論をした女の子の首が吹き飛んで、

真っ暗な森の中に放り出されて、
それでも、つかさやこなたを探して歩きだしたら、

突然、空から黒い女の人が降って来て。

542 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:47:09.95 ID:Z4WiiqIE

すさまじい力で、地面に押し倒された。

見下ろす女性の、人形のような顔。
生きたまま、己の喉ぶえを食らいつかれる恐怖。

かがみの指を一本一本ひきちぎるその女の、
暇つぶしに既プレイのゲームのクリア済みステージをこなしていくような、
容器包装のプチプチを退屈しのぎに潰している時のような、
アリを潰して遊ぶ子どものような、
恐ろしいまでの、無表情。


その眼を見て、理解した。

私は、この化け物の奴隷になったのだ。

――会場を動き回って、参加者を殺せ。

あたしは、これから、あの化け物に『支配』されたとおりのことをするんだ。


かがみの足は、止まらない。


一歩、一歩、かがみの足は、『その時』へと近づいていく。


悪夢だった。

呪いをかけられるなんて、
殺し合いをやらされるなんて、
私が化け物にされてしまうなんて、

実際、その感覚はいつかの悪夢と、似ていたのだ。

543 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:47:41.72 ID:Z4WiiqIE

たまたまテレビでやっていた怖い映画を見た夜の夢だったと思う。

真夜中の学校を探索するという夢だ。
どうして真夜中に学校に行ったのかは知らない。
けれど、その時のかがみ『も』、誰かに無理やり行かされたに違いないと思う。
かがみは、その真夜中の学校に怪物が出ると知っていた。
いや、廊下をひたひたと歩くかがみはそんなこと知らないのに、
その夢を映画を観るように眺めているもうひとりのかがみがいて、
そのかがみは『悪いものが出る』ことを知っているのだ。
にも関わらず、かがみは化け物の潜む教室に向かっていた。
驚くほど無警戒に、かがみは暗い廊下を歩いて行った。
それを見るもう一人のかがみが、どんなに止めろ止めろと思っても、その足は止まらなかった。
3年C組の教室のドアを開ければ、牙を生やした化け物が飛び出してかがみを食べると知っているのに、
夢の中のかがみは歩くのをやめないのだ。



かがみの頭は考えるのをやめない。

もし、今、『魔法』も何も知らない一般人に会えば、
かがみは殺し合いに乗っていない振りをして、安心したように近づくだろう。
人に会えて安心した無力な一般人の演技をして、相手を騙すだろう。
相手がかがみを信用して、気を許してくれたところで、
相手が逃げられないぐらい近づいたところで、
その首をつかんで縊り殺してしまうだろう。

『かがみの知能が思いつく、最も手っ取り早く人を殺す方法』が、それなのだから。
それがどんなにおぞましいことでも、『支配されたかがみ』はそうしてしまうだろう。

544 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:48:18.15 ID:Z4WiiqIE

そうなるだろうと分かっているのに、かがみの足は歩くことをやめない。


誰にも会いませんように。
神さま。
私は、誰も殺したくなんかありません。

だから、『その時』が来ませんように。
その時が、少しでも先になりますように。
もしくは、
もしくは、

誰か、私を殺してくれる人に、会えますように。
どうか、誰も殺さずに死ねますように。
神さま、私に少しでも慈悲をかけてくれるなら、
神さま、ほんの虫けらほどでも、憐れんでくれるなら
どうか、
どうか、


しかし、
かがみは、めぐり会ってしまった。



「あっ」



ああ、そうか。



「お姉ちゃんっ」



神さまは、あたしが嫌いなわけじゃないんだ……



「お姉ちゃんっ。お姉ちゃんっ。良かった。お姉ちゃんが無事だった……」



つかさが、駈けて来る。
何も知らないつかさが、泣き笑いしながら駈けて来る。



神さまは、あたし『たち』が嫌いなんだ……。
545 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:48:48.15 ID:Z4WiiqIE

+  +  +

つかさは歓喜した。安堵した。

見つけたのは、会いたくて会いたくて仕方が無かった姉だった。

「お姉ちゃんっ。お姉ちゃんっ。良かった。お姉ちゃんが無事だった……」

駈けた。
そこにいる姉の存在を確かめるために。
一秒でも一瞬でも早く、姉の元へ行くために。
ぎゅっと、姉に抱きついていた。

姉の体が、抱っこされた子猫のようにびくんと震えて、
そしてすぐ、つかさを抱き返してきた。

「つかさ……ほんとにつかさなのね。ほんとのほんとにつかさなのよね……?」

姉の声が潤んでいる。

「そうだよ。お姉ちゃんはほんとうにお姉ちゃんのままだよね。
私が困ってたら来てくれたもん」

「当たり前じゃない。私じゃなかったら他の誰だって言うのよ」

顔を上げると、そこには呆れたような姉の笑顔があった。
この呆れた顔が照れ隠しだということをつかさは知っている。
いつもの、つかさが連休終わりに宿題を溜めこんで悲鳴をあげていた時に、
宿題を手伝ってくれるときの姉の顔だった。
ぽん、ぽんとやさしく頭をたたかれる。

神さま、ありがとう。
こんな酷いことになっちゃったけど、私はちゃんとお姉ちゃんに会えました。

546 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:49:32.15 ID:Z4WiiqIE
「良かった……すごく、安心した」

「あたしだって……すごく、つかさを探したんだから。
まだ何時間もたってないけど、それでもすごく探したんだから」

「うん、私も……」

そのまま、抱き合ったまま、しばらくじっとしていた。
恥ずかしがり屋の姉と長時間こんなことをするなんて、
こんな時じゃなければ絶対にしないだろう。
「あのさ、つかさ……」

「なぁに?」

「つかさ……あんた、もしかして、もしかしてよ。
『魔法』が使える人に、会ったり、してないわよね……」

変な質問に、つかさは首をかしげる。
体を離して見た姉の顔は、子どものように抱きついた反動か少し赤くなっていて、
不安や不調など、何も感じさせなかった。

でも、なぜだろう。涙を流していないのに、泣いているように見えた。
姉の顔はいつもどおりなのに、どうしてだかそう見えた。

「ううん。わたし、お姉ちゃんに会うまで、誰にも会えなかったよ」

「そう」

姉の声も、顔も、いつもどおりだ。
それなのにつかさは、その声を聞いて、
心が痛くなった。
胸が引き裂かれる、そんな痛みを感じた。

――テレパシーってある?

いつだったか、友人の泉こなたにそんなことを言われたっけ。

――どっちかが危ない目にあうと、もう片方も全然違うところでそれを察していたり――。

もしかして、いつもは全然気づかないけれど、
こんなギリギリの環境の中で、少しはつかさにも感じることができたのかもしれない。
だとしたら、
547 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:49:58.83 ID:Z4WiiqIE

――お姉ちゃんが、こわがっている。
しっかり者の姉だけれど、こんな状況におかれたら、姉だって怖いに違いないのだ。
それにつかさは今まで誰にも会わなかったけれど、姉のことは聞いていない。
もしかしたらお姉ちゃんは、わたしに会う前に、何か怖い目にあったのかもしれない。

だから、いつもは姉に頼ってばかりのつかさは、こんな時ぐらい、しっかりしようと思った。
不安など、何も無いかのように笑ってみせる。

「でも、だいじょうぶだよ。これからはずっと、お姉ちゃんと一緒にいるんだから……」

そう、つかさは、姉のことが大好きだから――。


姉、かがみの顔が、つかさの笑顔につられたように微笑み、



つかさの頭に置かれた手が、急にうなじに回り、

ひやりとした手だ、と思った。



ごきゃり


肉を変形させる音が、柊つかさの生命を終わらせた。



548 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:50:23.03 ID:Z4WiiqIE
+  +  +

吸血鬼になったばかりのかがみは、その力の加減を分かっていなかった。
吸血鬼の怪力は、片手で重さ数トンの石の塊を軽々と持ち上げ、
何の変哲もない木の杭で、楽々と人間の胴を串刺しにする剛力。
その強大な腕力を、かがみは知らなかった。
“力”が手に入るとは知っていても、その力のほどを分かってはいなかった。

痛みを感じる間もなく妹を楽にしようと全力をこめた腕は、
ごきゃり、と妹の首を90度折り曲げただけではとどまらず、
そのまま妹の首をぐるりと回転させ、
そこに、人間の皮膚では耐えきれない圧力と歪曲がかかり

「あ……」

かがみの手は、妹の頭をつかんでいた。

かがみの足元には、妹の首なし死体が転がっていた。

かがみは、この手で殺した妹の首をその手にぶらさげていた。
捻じり切られた首から、ぼたぼたと血がしたたる。
地面に落ちた首の切断面から、だくだくと血が流れる。
流れた血が地面に染みをつくり、かがみの靴まで到達して赤く濡らす。

妹の生首と、眼があった。
妹の生首は、最後まで微笑んでいた

「あ…………」



――これからはずっと、お姉ちゃんと一緒にいるんだから……



「あ―――――――――――――――――――――――――――――」

549創る名無しに見る名無し:2011/06/14(火) 20:50:46.45 ID:ONpX9ef6
 
550 ◆8nn53GQqtY :2011/06/14(火) 20:50:49.86 ID:Z4WiiqIE
その時、かがみの胸に宿った感情は何だったのか。

後になっても、かがみはその時に抱いた激情のほどを思い出すことができない。

“叫びたかった”ということはぼんやりと思い出せるのだけれど、

その絶望がどれほど大きかったのか、
思い出すことをを心が拒否するように、記憶のフィルムがずたずたになっていた。



でも、かがみは叫べなかった。

もし、ここでひとたび叫べば
涙を流せば、
かがみはその場で崩れ落ちて、ずっと動けなくなる。
柊かがみの『支配された吸血鬼』の部分は、それを良しとしなかったから。
だから、かがみは泣くことができずに、
妹の頭を地面に置いて、
妹からディパックを奪い取って、
そのまま死体を野ざらしにして、


また、獲物を求めて歩き始めながら、

「あは……」

渇いた瞳で、歩きながら

「あははは」



嗤った。
泣けないかがみは、嗤った。



「あははははは! あはははははは! あははははは! あはははははは!!」


慟哭するように嗤った。
荒れ狂うように嗤った。
叩きつけるように嗤った。


狂ってはいない。
壊れてもいない。

そうなればどれほど楽か知っているのに、狂ってはいない。

ただ、泣けないから、叫べないから、その代りに嗤っているだけ。

妹をこの手で殺したのに、泣いてやることさえできないだけ。


【柊つかさ 死亡】

【残り66人】
551◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/14(火) 21:22:06.87 ID:ONpX9ef6
代理投下開始します
552◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/14(火) 21:22:49.10 ID:ONpX9ef6
【H−7/森の中/一日目黎明】

【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]吸血鬼化(従者)、上弦の『支配』の影響下
[装備]陵桜高校制服
[道具]基本支給品一式×2、不明支給品1〜3、つかさの支給品1〜3
[思考]基本・『支配』の命令に従い、参加者を減らしつつ魔法の使い手を探す。(本人の意思と無関係に発動)
1・???
2・上弦への恐怖と強い憎しみ。
3・誰かに殺して欲しい。


+  +  +

息をとめろ。


落ちつけ。


落ちつけ。


落ちつけ。


よし、アイツはいなくなった。

息を吐け。



高町亮子は、息を吐く。

笑っていた。

「狂ってる……」

あいつは、妹を殺して、笑っていた。

あのツインテールの少女の演技は、完璧だった。
最初は、感動的な再会の場面だと思った。
ラザフォードや浅月ほどではないにせよ、多くの荒事を経験した亮子の眼から見ても、あの泣き笑いに嘘はないように見えた。
仲の良い姉妹が、過酷な環境の中で再会を果たして、心から喜びあっていたようにしか、見えなかった。
妹の方は、完全に姉を信頼しているように見えた。
だからこそ亮子は、その再会に水を差したくなくて、声をかけられなかったのだ。
なのに、あの姉は、いともたやすく妹の首をもぎ取った。
「殺人のスイッチが入ったブレード・チルドレン? 
いや、それなら双子の妹の方もブレチルのはずだし、ブレチル同士なら殺人衝動は働かない。
だいいち、素手で人間の首を捻じり切るなんて、カノンにだって不可能な芸当だ」


553◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/14(火) 21:23:18.74 ID:ONpX9ef6
ブレード・チルドレンの遺伝子は、旧人類(つまりブレチル以外の全人類)に対して作用する。
主義思想から対立するブレード・チルドレンはいても、己の命惜しさで仲の良い妹を惨殺するブレチルなど見たことがない。

亮子にも、数か月早く生まれた『兄』がいる。
単なる戸籍上の繋がりではなく、物心ついた時からいつも一緒の、兄妹同然に育った兄だ。
例えばその兄が、ようやくの再会を果たした亮子を殺すなど、想像するだにおぞましい。
逆の場合もまたしかり。
そんなことを平然と行い、狂ったように笑えるなど、“呪われた子”の亮子から見ても、完全な『化け物』だ。

「お兄ちゃん……」

何かと無茶をしがちな兄貴、兼幼なじみのことが、急に心配になっていく。
彼は確かに、亮子よりも多くの修羅場をくぐり抜けている。
頭の回転が鈍いところもあるものの、いざという時の判断力も優れている。
何より、死んだら許さないと釘もさしている。
だからこそ、亮子も亮子のやりたいこと優先で動こうとしていたが、
あんな規格外の化け物がうろうろしているとなれば、そうも言っていられない。
こうなっては合流優先だ。
ひとまずエリアの端を確認しようと東に向かっていたけれど、その作業は後回し。
逆方向へ、人の集まりそうな市街地へと引き返そう。

あの『化け物』の危険性を多くの参加者に伝え、犠牲者を減らすために。


しかしその前に、

亮子は、ディパックから大きなシャベルを取りだした。
まず、せめて彼女の亡きがらを埋葬しなければならない。

【H−7/森の中/一日目深夜】

【高町亮子@スパイラル〜推理の絆〜】
[状態]健康
[装備]シャベル@現実
[道具]基本支給品一式、不明支給品0〜2
[思考]基本・殺し合いには乗らない。
1・少女を埋葬する
2・ツインテールの少女の危険性を、他の参加者に伝える。
3・鳴海歩、ブレードチルドレン、結崎ひよのらと合流(浅月香介を最優先)
4・なんで沢村たちが……?
5・余裕があれば、会場の端がどうなっているのか調べたい。


554◇8nn53GQqtY氏代理:2011/06/14(火) 21:23:41.91 ID:ONpX9ef6
代理投下終了です
555 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/14(火) 21:39:08.48 ID:Z2f1YQH5
投下乙です
代理投下も乙でした

かがみぃ……。

投下します
学園ロワ 番外編:中学三年
556 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/14(火) 21:39:57.22 ID:Z2f1YQH5
第A編 中学三年(ちゅうがくさんねん)

 □

かすが いおり

 ◇

物語は刻銘学園から一旦離れる。
場面は、春日正樹の実家。
今回の主役は、春日伊織。
春日正樹の妹である。

 ◇

「憂鬱……」

春日家の自室にて、伊織はそう呟いた。
自室といっても、正樹と相部屋であるため、完全に自室と言い切るのは難しいところもあるわけでだが。
そんな中、今は相部屋のルームメイトである兄もいなくなり、この部屋は、必要以上に広く感じてしまうのもいたしかたない事であった。
しかし、そんなことで憂鬱になっていた訳では無かった。
―――――いや、やはり兄関係ではあるわけなのだが。

「お兄ちゃんがいない……。想像以上につらいなぁ」

なんて言った。
兄が兄なら、妹は妹。
兄が妹思いな性格ならば、妹は兄思いな性格になってしまった。
親の責任でもあるが、やはり本人たちの絆がそれだけ深くなってしまったのだろう。
素直に言うなら、それこそ漫画みたいにブラコンシスコンをやってしまっている。
しかしここは現実。
萌え要素が通用するわけもなく、近所からは変わり者と言われ、敬遠されかけている。
それでもそれは、伊織の性格の良さでカバーし何とかやっていってるが……。
さて、話は変わり、正樹の妹である伊織は今年で中学三年生。
これでも受験に向かいそろそろ皆動き始めたところだ。
そんな人々に囲まれていく中、伊織はある想いを胸の内に秘めている。

「やっぱ、この学校にいこうかなぁ」

手には「刻銘学園」と大きく書かれたパンフレットがある。
557 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/14(火) 21:41:28.50 ID:Z2f1YQH5
一年前、正樹が手にしていたものと、あまり変わらぬデザインで、相変わらず『魅力的』な広告が書かれてあった。
それを、怪しげな目で見下げて。

「……ホントなのかしらね」

と、
幼少から続けている二つにまとめた黒髪、いわいるツインテールを揺らしながら、首を振る。
兄と違い、完全にこの広告に疑心暗鬼で、とてもじゃないが信じられないと言った感じだった。
普通ならばそこで一旦は別の高校を思案する。
???が。

「でも、お兄ちゃんはここにいるんだよなぁ……」

兄と、どう考えてもインチキ臭い広告が天秤の上に乗る。
だが、片方の皿が早々と、いとも簡単に落ちていった。

「やっぱお兄ちゃんに会えればそれでいっか」

兄の皿が落ちていったらしい。
もはや言葉はいらなかった。それぐらいの即決だった。
天秤にかける必要などはなから無かったようである。
こうして、伊織の進路はほぼ確実に、中学三年生4月終盤にて、決まっていった。
そして未来も決まっていった。


幸せなんか訪れないって。

558 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/14(火) 21:41:49.55 ID:Z2f1YQH5

 ◇

後日、刻銘学園の正樹の部屋にはこんな手紙が届いていた。

『可愛い妹、春日伊織からお兄ちゃんへ。
拝啓……なんてこんな改めた事言わないよww
ていうわけで(どういうわけだか)元気してるかいお兄ちゃん。
伊織は元気だよ〜。
部屋が広くて伊織はさみしいな。(ノ_・。)
伊織は相変わらずこの可愛さをもってクラスの男子をイチコロね。嫉妬しないでよー。
どうでここで、いつもみたく「アホ言ってんな!!」ってつっこんでるんでしょ。
伊織には分かるもん。妹なんだしー。
それにしても今まで手紙の一つもよこさないなんて少し白状じゃない!?ヽ(∴`┏Д┓´)ノ彡☆コラーッ!
これでも少しは心配してたんだからねっ!
……まぁ、この手紙を無事に読めていたら無事なんでしょうけど。
まさか喧嘩していたわけじゃないんでしょ。
お兄ちゃんの性格をもってすればそんなこと起きないでしょうしd(>_・ )グッ!
起きたところで、そこでお兄ちゃんの身に何もなければいいんだけどね。
か、勘違いしないでよね!別にお兄ちゃんの心配している訳じゃないんだから!?
……恥ずいからこれでやめておくけど。
こういうの言われると男は嬉しいですってね。
え?何?それにしたって時代遅れだし、声に出して読んでもらわなきゃ嬉しくないって。
当たり前じゃない。
それを狙ってやって書いてるんだしwwヾ(・・;)ォィォィ

―――(あまりにも長かったため中略)

まぁ、余談はここまでにして、本題ね。
伊織ね。
考えた結果ぁ、お兄ちゃんのいる刻銘学園に入学しようと決めたの!!
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆ (⌒▽⌒)/゜・:*【ネ兄】*:・゜\(⌒▽⌒)☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆
さすがにこの長さの絵文字は疲れるなぁ……。
で、そういうわけだからよろしくね!
といっても一年後だけどねw
んじゃ、それだけだから。
今度は返信頂戴ね〜。
そういうわけでーバイバイ -~)ノ~~ ジャネ 敬具ww 』


【第A編 終了】
559 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/14(火) 21:42:39.37 ID:Z2f1YQH5
以上。
本スレに投下できるのがこんなにも気持ちいいことだったなんて……
560 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 22:11:58.16 ID:msxn8mH+
投下します
タイトル:第壱回放送
登場人物:富山由紀夫
561 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 22:12:11.65 ID:msxn8mH+
よーうお前ら、やってるか?まあどっちでもいいが。早速死んだ奴の発表だ。

群馬洋一
◆CgtB2nWsWk
永野隆也
パート・スティーヴン
近田一也
原付の人
堀川翔太
神谷茜

以上9人だ。結構ハイペースだな。いい感じじゃねーか。
次は…禁止エリアだ。禁止エリアは…

C-5
D-7

以上2つだ。気を付けろよ?入っちまうと死ぬからな。
端末の地図も更新してあるからな、ちゃんと確認しろよ?
それとお前らにお知らせだ。この放送から30分後に、誰かがゲームに参加する。
…中には、こいつを知ってる奴もいるかもな。
それじゃ、放送終わり。頑張って生き抜けよ!

【一日目・深夜/???】
【富山由紀夫@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:謎のスイッチ
[所持品]:なし
[思考・行動]
基本:ゲームの遂行。
562 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/14(火) 22:12:22.33 ID:msxn8mH+
投下終了です
563 ◆ymCx/I3enU :2011/06/14(火) 22:46:42.42 ID:H08Fraha
投下乙です。放送か…俺は生き残れたようだ

投下します。俺得5 8話 ねこねこ血みどろ日和
登場:相馬祐実、鈴木フグ夫、テト
564ねこねこ血みどろ日和 ◆ymCx/I3enU :2011/06/14(火) 22:47:41.70 ID:H08Fraha
失礼、9話です

9話 ねこねこ血みどろ日和

警察署の地下には監獄がある。
刑務所のようなものでは無く容疑者を一時的に拘留するための簡易なものだが。

「ん、ん、ん」

ピューマ獣人の若い女性、相馬祐実は、
監獄2号室の中で、ベッドに寝転がっていた。

「寝心地、悪くは無いね…でも、臭い」

すぐに見切りを付け、ベッドから下りた。
監獄から出て地上への階段を探し始める祐実。

「圭人と美帆はどこにいるんだろう…死なないで欲しいな…」

右手に支給された回転式拳銃、コルト パイソン.357マグナムを握り、ピューマの女性は暗い地下区画の通路を歩く。
もう一つ、小型自動拳銃FN M1906も支給されたが威力が弱そうなので祐実はパイソンの方を装備していた。
死体安置所や、警察犬飼育室、駐車場などもあったが扉は固く施錠されていて入れない。入る気も無かったが。
そして階段を見付ける。

「お、一階へ行けるね」

祐実は階段を上り始めた。

……

「キャプ、チュー…」

太った少年が、何度も殴打され、息絶えた。
傍には灰色の毛皮の猫獣人の少女が立っていた。手には血塗れの木刀。

「…どうして…どうして…上手く行ったはずなのに…何で、私が殺し合いを…」

ぶつぶつと、虚ろな目で少女――テトは呟いている。
彼女は、自分の身に起こったとある事件を切欠に、クラスメイト全員を数人の協力者と共に拉致し、
殺し合いをさせ、そして全員を殺した。その結果彼女の目的は果たされた。
だが、気付けば今度は自分が首輪をはめられ殺し合いをさせられている。
おまけに名簿には殺したはずのクラスメイトの名前も数人載っていた。
自分の身体を蹂躙した憎悪の対象も。

「…良いよ…やってやるわよ…みんな殺してやる…太田太郎丸忠信、愛餓夫、壱里塚徳人、吉良邑子!
あなた達四人は特にね…楽には死なせない…!」

テトは美しい顔を憎しみに歪ませ、少年、鈴木フグ夫のデイパックから、
短機関銃イングラムM10と予備のマガジン、焼夷手榴弾3発を手に入れる。
自分に支給されたのは少年を殴り殺すのに使った洞爺湖と書かれた木刀と、果物ナイフ。
良質な武器が手に入ったと言える。
565ねこねこ血みどろ日和 ◆ymCx/I3enU :2011/06/14(火) 22:48:26.15 ID:H08Fraha
「もう、失う物なんて、私には何も無いんだからね…」

イングラムM10に装備を切り替え、テトは建物――警察署の出口へと向かった。

……

「な、何これ」

テトが去って数分後、ピューマ獣人の女性が太った小学生ぐらいと思われる少年の死体を発見した。
何度も身体中を殴られたようで、血塗れで身体が腫れあがっていた。
傍にはデイパックが落ちていたが基本支給品以外は入っていない。

「殺されてから、間も無いよね…可哀想に……」

祐実は開かれたままの少年の目を閉じさせてやった。

「…野ざらしにしておくのは忍び無いけど…どうにも出来ない。ごめん」

せめて布でも被せてやりたかったが生憎都合良く大きな布など無い。
少年の死体を、祐実は放っておくしか無かった。


【鈴木フグ夫@浦安鉄筋家族:死亡】
【残り:44人】


【早朝/???】
【テト@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]精神に異常
[装備]イングラムM10(32/32)
[持物]基本支給品一式、イングラムM10のマガジン(5)、焼夷手榴弾(3)、洞爺湖の木刀(血塗れ)@銀魂、果物ナイフ
[思考・行動]
0:皆殺しにする。主催者も殺したい。
1:クラスメイトの中でも太田太郎丸忠信、愛餓夫、壱里塚徳人、吉良邑子は惨たらしく殺す。
[備考]
※本編最終話直後からの参戦です。
※能力についての制限の程度は現時点では不明です。

【早朝/F-1警察署:一階】
【相馬祐実@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]コルト パイソン(6/6)
[持物]基本支給品一式、.357マグナム弾(12)、FN M1906(6/6)、FN M1906のマガジン(3)
[思考・行動]
0:死にたくはない。圭人と美帆を捜す。
1:良い相手がいて余裕があればエッチな事を…。
[備考]
※特に無し。


※F-1警察署:一階に鈴木フグ夫の死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。
566ねこねこ血みどろ日和 ◆ymCx/I3enU :2011/06/14(火) 22:49:06.81 ID:H08Fraha
≪支給品紹介≫
【コルト パイソン】 支給者:相馬祐実
.357Magnum弾を発射可能なダブルアクションリボルバーとして、コブラに続くコルト2匹目の蛇として1955年に登場。
芸術品を思わせる形状ながらも.357Magnum弾の発射に耐え得る剛性を併せ持ち、
半世紀経った現在においても「リボルバーのロールスロイス」と呼ばれ人気が高い。
見映えの良さから今でもメディア上での露出度は高く、主役・脇役問わずお目にかかる機会も多い。

【FN M1906】 支給者:相馬祐実
1906年にジョン・ブローニングが設計した小型自動拳銃。その名の通りポケットに収まるほどの小型サイズで、
護身用拳銃のベストセラーとなり1969年まで製造された。

【洞爺湖の木刀@銀魂】 支給者:テト
銀時が常時腰に差している「洞爺湖」と彫られている木刀。
「辺境の星にある金剛樹という樹齢1万年の大木から作られた妖刀・星砕(ようとう・ほしくだき)の由来を持ち、
真剣を上回る強度や硬度を誇りそれを捜し求めて刀狩りを行う者までいた」とされているが、
実は通信販売で入手可能という代物であり銀時も通信販売店で購入している。
しかし、使用者である銀時自身の剣の腕と相まって下手な刀より切れ味が良く強度が高い。
仙人が宿っているとかいないとか。

【果物ナイフ】 支給者:テト
果物の皮むき等に使う刃物。武器としては心許無い。

【イングラムM10】 支給者:鈴木フグ夫
1964年にアメリカのゴードン・B.・イングラムによって設計された軍用短機関銃。
ほとんどの部品がスチール板をプレス加工して成型されている。このため非常に生産性に優れ、
構造も単純なために堅牢である。また、フルオートでの連射サイクルが非常に速く、32連マガジンが1.5秒で空になるほど。
熟練者でなければ制御するのは難しいといわれる。本ロワの物は.45ACP弾仕様。

【焼夷手榴弾】 支給者:鈴木フグ夫
広範囲に火炎を巻き起こす手榴弾。使い方は普通の手榴弾と同じで安全ピンを抜き投擲する。

≪オリキャラ紹介≫
【相馬祐実(そうま ゆみ】
19歳の女子大生。ピューマの獣人。有田美帆、三田村圭人はサークル仲間で仲が良い。
色魔で、巨乳で美女なため、肉体関係を持っている男は多い。貢がせているので金持ち。
性格は割と善人だったりする。寝るのが好き。
567 ◆ymCx/I3enU :2011/06/14(火) 22:50:00.60 ID:H08Fraha
投下終了です。
568創る名無しに見る名無し:2011/06/15(水) 09:01:44.88 ID:S2IdQhuv
投下乙
復讐完了と思いきや。人生そんなに上手くいかないものですな。
569 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/15(水) 20:44:07.72 ID:0IMKt/Gy
投下乙です。
やはりテトはこんな感じか…。
では自分も投下します。
DOL3rd7話 『さあ、言葉の千本ノックを始めよう』
登場人物:球磨川禊、◆xzYb/YHTdI、志村新八


心は折るためにある物でもあり、折られるためにあるものだ。



B-4のテレビ局に◆xzYb/YHTdIは居た。
右手には彼の支給品であるメガホンが持たれている。

「…◆VxAX.uhVsM氏…絶対に止めてやる」

彼の眼には闘志が宿っていた。
しかし、そんなところにこの男が来た。

『うーん、なかなか良い事いうねぇ』
「……お前は」
『んー?球磨川禊ちゃんだよーん☆』
「そうかい…」

ああ、最悪だ。
それが◆xzYb/YHTdIの考えだった。
目の前に立っているのは、自分が一番会ってはならない人物。
そして、その嫌な予感が的中する。

『まったくさ…そんな大口はたいて大丈夫なの?そういう奴って大体一話ズガンになるよ?』
「う…」グサッ
『まあ、君からはモブの匂いしかしないから気にしなくても良いんだろうけどね』
「うぐぅ……」グサグサッ
『どうせ生きても『空気じゃねこいつ』みたいな事いわれるだろうし』
「……」グサグサグサッ
『まあ、君みたいな感じの人間じゃ無理だろうね!』
「\(^o^)/」
『自分の弱さが嫌で現実逃避?中二病乙だね!』


以下、20分間このようなやり取りが続くので、都合により省略させていただきます。



まさに、『言葉にできない』


「銀さーん、沖田さーん、土方さーん、山崎さーん…やっぱりいないか」

20分後くらい…この場に彼、志村新八は来ていた。
自分が知らない施設で、迷いそうになりながら誰かいないか探していた。

「ああ…どうしてこうなっちゃったのかな……」

いつも通りに職場のドアを開けたら、連れてこられていた。
本当に意味が分からない。

「とりあえず、味方になってくれる人を探そう!」

そう言って、最初の部屋に入る。
そこに居たのは、胸に大螺子が刺さった死体だった。

「う、うをおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!ちょ!ドッキリ!?ドッキリなの!?」

大声を出しても起きあがってこない。
つまり、この人は。

「死んで……?」

恐る恐る、その死体に近づく。
一歩近づく、死体の顔が見えそうだ。
もう一歩近づく、死体の顔は…。

「〈死ね〉」
「っぐ…!?」

新八が吹き飛ばされた。
彼は死んでいたはずの男の『声』に飛ばされた。

「〈ふん、これは…過負荷かな?〉」
「ま、マイナス…?なんのこ…」
「〈うん、とりあえず…〉」

メガホンを、口の前に構えた。
新八が逃げる。

「〈死ね〉」

声は、銃弾となり壁を破壊した。
しかし、志村新八の姿はなく攻撃は当たらなかった。

「〈ふうん、なかなか面白いな。俺はこれを『呻く撃発(アンダーグラウンドスパイク)』と名付けよう〉」

呻く撃発(アンダーグラウンドスパイク)を得た◆xzYb/YHTdIは歩き始めた。
目的はただ一つ。

「〈全員抹殺〉」

【真昼/B-4テレビ局】
【◆xzYb/YHTdI】
[状態]過負荷化
[装備]メガホン
[所持品]基本支給品、大螺子
[思考・行動]
基本:全員抹殺。
1:誰だろうと容赦しない。
[備考]
※願いは不明です。
※元の世界の知識はある程度残っています。



  ◇           ◆


「はぁ…はぁ…」

新八はテレビ局から脱出した。
さっきの男は危険だ。
それが彼が感じた事である。

「銀さんたちを探さなきゃ…!」

【真昼/B-4テレビ局付近】
【志村新八】
[状態]身体的疲労(小)
[装備]なし
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:銀さんたちを探す。
2:さっきの男に注意。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は未定です。



  ◇           ◆


『よーし、決めた』

所変わって球磨川禊。
彼はまだテレビ局内にいた。

『とりあえず、あの主催だか何だかをぶっ殺してやろう』

傍から見れば、対主催なのだろう。
しかし、今言っているのは彼、球磨川禊なのだ。
それがどういう風に動くのか。
それはまだ、分からない。

【真昼/B-4テレビ局】
【球磨川禊】
[状態]健康
[装備]大螺子
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:『あの男をぶっ殺そう☆』
1:『めだかちゃん達を探そう』
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は生徒会戦挙編終了後からの参戦です。

【支給品説明】
【メガホン@現実】
◆xzYb/YHTdIに支給。
声を増幅するために用いられる器具のことである。
機能的には拡声器と変わりはない。

【大螺子@めだかボックス】
球磨川禊に二本セットで支給。
球磨川禊が愛用している螺子。
変哲もないサイズがやたら大きい螺子である。
一番の謎は、彼が一体どこからこれを出しているかということだ。

【過負荷説明】
【呻く撃発(アンダーグラウンドスパイク)】
◆xzYb/YHTdIが取得。
声を銃弾にして打ち出す過負荷。
〈死ね〉が発動キーワード。
声の大きさにより破壊力が変化する。
拡声器などを使えば音速を超える声の銃弾を打ち出す。
574 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/15(水) 20:48:39.53 ID:0IMKt/Gy
投下終了です。
今回の役目
球磨川:いい感じなカオス
xz氏:一番の被害者
新八:過負荷の説明を体を持って体験してもらった。
こんな感じです。
575 ◆ymCx/I3enU :2011/06/15(水) 21:24:38.93 ID:yvhf49gf
投下乙です。xz氏ー! 新八助かったか…

投下します。俺得5 10話 スロウダンス
登場:大谷裕次郎、レオポルト
576スロウダンス ◆ymCx/I3enU :2011/06/15(水) 21:25:37.64 ID:yvhf49gf
10話 スロウダンス

青い竜種の少年がいる。
少年と言うより、少女――雌に近いスタイルだ。
少しだけ胸もある。しかし股間にはしっかり、雄の器官を持つ。それも非常に立派なものを。
竜の少年、大谷裕次郎は柄の部分にとぐろを巻いた竜の意匠があしらわれた日本刀と、
「自主製作映画企画書」なる物を支給されていた。

「よお」
「…!」

そんな裕次郎に濃い茶色い人狼の男が声をかける。
右手には大きな斧を持っていた。

「可愛い雌竜だな」
「ぼ…僕、雄です」
「え? ふーんそうは見えないけどな…可愛いな。俺はレオポルトってんだけど…お前は?」
「お、大谷裕次郎です」
「…? お前あれか。別世界の生まれか…まあ良いや。なぁ、折角だし一緒に行動しないか?
一人じゃアレだろ色々と」
「……」

しかし裕次郎はレオポルトと名乗る人狼の瞳に宿る欲望の光に気付いていた。
見れば股間にぶら下がる一物が少しずつ大きくなっているように見える。

「いや、あの、良いです」
「そう言うなよ」
「あっ」

裕次郎は逃げようとしたが簡単に押し倒されてしまった。
普通の女の子程もある裕次郎の乳房をレオポルトは揉みしだき、先端の突起にしゃぶりつく。

「ひっ…あ、あ、あんっ、駄目、あっ」
「本当に雄かお前…ああ、―――ついてっから雄だな」
「ああ! そこはやめっ…ひぃ」
「ほぉー立派な―――じゃねーか。気持ち良くさせてやろう」
「あ、あ、あー」

中略

「気に入った。気に入ったぞお前。よし街に行こう」
「え……」
「本番は建物の中でやりたいからな…お前の尻は具合が良さそうだ」
「嫌だー……」

これから自分はこの人狼にどうされるんだろうと、裕次郎は不安になる。
577スロウダンス ◆ymCx/I3enU :2011/06/15(水) 21:26:23.98 ID:yvhf49gf
【早朝/F-6森】
【大谷裕次郎@オリキャラ】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]鉄子の刀@銀魂
[持物]基本支給品一式、自主製作映画企画書@自作キャラでバトルロワイアル
[思考・行動]
0:死にたくない。
1:レオポルトさんにどうされるか不安。
[備考]
※自主製作映画企画書@自作キャラでバトルロワイアルには目を通していません。

【レオポルト@オリキャラ】
[状態]健康、上機嫌
[装備]バトルアックス
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無いが襲われたら戦う。
1:裕次郎が気に入った。
[備考]
※特に無し。


≪支給品紹介≫
【鉄子の刀@銀魂】 支給者:大谷裕次郎
村田鉄子が妖刀・紅桜に対抗するために打った刀。鍔の部分にとぐろを巻いた金色の龍が付いている。
似蔵と融合した紅桜と互角に渡り合う強度と斬れ味を持つ。

【自主製作映画企画書@自作キャラでバトルロワイアル】 支給者:大谷裕次郎
「自作キャラでバトルロワイアル」の真の黒幕達が記した自主製作映画=バトルロワイアルの企画書。
結局の所、この自主製作映画の結末は監督・脚本を手掛けた者にとっては全く予想外の結末を迎える事となった。

【バトルアックス】 支給者:レオポルト
戦闘用に作られた斧。重量があり扱いは難しいが破壊力は抜群。


≪オリキャラ紹介≫
【大谷裕次郎(おおたに ゆうじろう)】
14歳の竜種の少年。青い身体。雌のような顔と身体付きで気弱なためいじめられている。
おまけに下手な雌より可愛いので性的ないじめも受けている。巨根。

【レオポルト】
38歳の人狼。茶色い毛皮。ロリショタ好きの変態。
昔、幼女を連続強姦した罪で死刑を宣告されたが脱獄し生き永らえている。
578 ◆ymCx/I3enU :2011/06/15(水) 21:27:40.69 ID:yvhf49gf
投下終了です。
579 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 21:32:03.87 ID:vCe8QITm
投下乙です
自分も投下します
タイトル:悪い事ってよく重なる
登場人物:ガイエル・アゼリン、三沢里沙
580 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 21:32:29.31 ID:vCe8QITm
「全く、ツイてないな…最初に会ったお嬢さんが、殺し合いをやる気満々なんて」
「無駄話する暇があったら、自分の心配をするべきじゃ無いんですか?」

A-6、切り立った崖で対峙する2人。
片方はガタイのいい男、ガイエル・アゼリン。
もう片方は普通の女性、三沢里沙。

「全く…俺は女性には興味が無いんだがな。とは言え、君が俺を殺す気なら、身を守らせて貰うよ」

デイパックから武器を取り出す。
…出て来たのは男性用制汗スプレー。

「武器じゃない!?」
「…運に見放されたみたいですね」

里沙もデイパックから武器を取り出す。
黒い箱のようなもの…スタンガンだ。
武器の差は絶望的だ。

581 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 21:32:42.36 ID:vCe8QITm
「こんなときは…諦めずに戦う事が大事なんだぜ!」

素早く里沙の前まで歩みより、顔面にスプレーを吹きかける。

「…あああああああああああっ!?」
「フローラルの香りだ…ゆっくり味わうといい」

スタンガンを落とし、痛みでその場を転げ回る。

「これは貰うぜ。」
「…うう…!」

転がった拍子に、崖から落ちて行く。

「あああああああぁぁぁぁぁ…」
「落ちちゃったよ…まあ、事故ってことで…」





「…落ちた時に死んでた方がよっぽど幸せだったわ」

断崖絶壁を見上げ、なす術もなく呟く。
首輪からは絶えず電子音が響いている。

『ここはエリア外です。速やかにエリアに戻って下さい――』
「戻れって言ったって、もう手遅れよ」

だんだん音の間隔が短くなっていく。

『あと10秒で首輪が爆発します』
「10秒で崖を登れる訳無いし…」

仰向けで海面に浮かぶ。
もう少しで死ぬ、と分かると人は力が抜けるんだな、と思った。

『5、4、3…』
「まったく、少しはいい死に方したかったわ」
『2、1、0…』

ドカン、と爆発音が響いた後、海上には三沢里沙であったものが漂っていた。

582 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 21:32:53.92 ID:vCe8QITm
【一日目・深夜/A-6】
【ガイエル・アゼリン@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:スタンガン
[所持品]:支給品一式、男性用制汗スプレー
[思考・行動]
基本:殺し合いはしたくない。
1:さっきのお嬢さんには悪い事をした…。

【三沢里沙@オリジナル 死亡】
死因:首輪爆破

≪キャラ紹介≫
【ガイエル・アゼリン】 23歳/男/ボディビルダー
職業が職業だけあってムキムキ。
ゲイのような、ノーマルのような…。

【三沢里沙(みさわ りさ)】 21歳/女/大学生
見れば分かるように感情の浮き沈みが激しい。
583 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 21:33:04.37 ID:vCe8QITm
投下終了です
584 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 22:44:21.72 ID:vCe8QITm
投下します
タイトル:霊以外は範囲外です
登場人物:◆ymCx/I3enU、◆WYGPiuknm2、Tさん
585 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 22:44:42.49 ID:vCe8QITm
「ここから東が禁止エリアか…」

ギリギリまで近寄り、境界線を見極める◆ymCx/I3enU。
禁止エリアに入るとどうなるかぐらい、良く分かっている。

(病院は…ここから北西だな)

とはいえ、病院は激戦区。
もしゲームに乗った奴がいて攻撃されたら…。

「…ん?」

森の中を2人組が歩いてくる。

「…おいおい、本当かよ。獣人じゃねえか」
「何、獣人?」

片方は良く知る顔…◆WYGPiuknm2。
もう片方は…見覚えの無い顔だ。坊主だし。

「…先手必勝ってことで」

ちょっと悪いと思いつつも、戦闘体勢を取られる前にMP5をぶっ放す。
586 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 22:44:53.90 ID:vCe8QITm
「うおおおっ!?」
「お…っと!」

暗いのと、森の中にいたのが幸いして何とか被弾せずに済む。
とは言え、2人とも飛び道具なんて持っていない。
相手が銃を持っている以上、下手に飛び出せない。
銃を持っていなくとも、今のym氏に肉弾戦で勝てるとは思えない。

(やっぱ乗ってたかー!どうしよう、Tさん)
(俺に任せろ)

サッと身を乗り出し、また妙なポーズを取る。

「今体を出したら、撃たれるだけだぞ」
「それはどうかな…破ぁー!」

Tさんの掌から青白い光弾が飛び出す。

「何っ!?」

予想以上に早く、かわせそうにない。
そのまま吸い込まれるように、ym氏のボディに光弾がぶつかる。
胃液を吐き、その場に倒れる。

「…流石に人相手だと気絶させるのが精一杯だな。今の内に逃げるぞ」
「あ、ああ」
(しかし、「破ぁ!」した時の体力の消耗が多い…。何かがおかしい…)

587 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 22:45:05.73 ID:vCe8QITm
【一日目/朝/D-6:西部】
【Tさん@Tさんシリーズ】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:特殊警棒
[所持品]:支給品一式、ガム
[思考・行動]:
基本:このゲームを壊し、主催者を破ぁ!する。
1:今はこの男から逃げる。

【◆WYGPiuknm2@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:Tさんの釣りざお@Tさんシリーズ
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:ゲームには乗りたくない。
1:今の内に逃げる!
2:寺生まれってスゴイ、改めてそう思った。

【一日目/朝/D-6:東部】
【◆ymCx/I3enU@非リレー書き手】
[状態]:健康、人狼化
[装備]:H&K MP5A3(22/30)
[所持品]:支給品一式、MP5マガジン×1
[思考・行動]
基本:とりあえず、ゲームに乗る。
1:(気絶中)
588 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/15(水) 22:45:16.17 ID:vCe8QITm
投下終了です
589 ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 18:14:09.74 ID:VIZ+oAWl
投下乙です。俺気絶してっぞ、大丈夫か

避難所の方の投下スレ、容量近かったのでPart2立てました
一応こちらでも報告します
590 ◆xzYb/YHTdI :2011/06/16(木) 18:28:42.13 ID:Ef0ndtXw
>>589
乙です
591 ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 21:20:24.09 ID:VIZ+oAWl
投下します。俺得5 11話 秘密のルームナンバー
登場:三田村圭人、岡山琴美、壱里塚徳人
592秘密のルームナンバー ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 21:21:06.13 ID:VIZ+oAWl
11話 秘密のルームナンバー

「あーあ…」

三田村圭人は途方に暮れる。
ただの大学生の自分が殺し合いに参加させられたのだ。

「夢だったらさっさと覚めて欲しいぜ…何か美帆と祐実もいるみたいだし…。
…武器は結構良いのキタな」

手に持っている旧式の短機関銃、一〇〇式機関短銃後期型。
腰のベルトには脇差が差し込まれている。これも支給品だ。

「ここはホテルか何かか?」

現在いる建物の中の風景から、恐らくホテルの中にいるのだと圭人は推測する。
客室と思しき部屋の扉はほとんどが固く施錠されていて入る事は出来ない。
その分、調査する手間は省けるのだが。
入れる客室もあったがいずれも無人だった。

「……!」
「…あ?」

何か声が聞こえたような気がした。下の階からだ。

「誰かいんのか…」

もしかしたら友人の二人かもしれないと、圭人は下の階へ降りる道を探す。
エレベーターは電気が止められていたため階段を使った。

……

「やめて…痛い…」
「獣人如きが、ほざけ」

ガスッ!

「ウぐッ」

コリー犬種の犬獣人の少女が、同年代の少年から激しく暴行を受けていた。
性的な意味では無く殴る蹴るの暴行である。
少年、壱里塚徳人は少女、岡山琴美の顔を踏み付けながら楽しそうに笑う。

「お前犬だろ? 犬なら犬らしくわんわん吠えりゃ良いんだよ」
「な…んで…私が何したって…」
「お前が何しようが関係無いさ。俺は獣人が好きじゃないんだよ…獣のくせに、
人間と同等だと…気に入らないんだよ」
「…いつの…時代の人間よ…獣人差別なんて…もう何百年も前の…廃退思想じゃない…!」
「はぁ? 何言ってんだお前…」

琴美が言っている事は事実である。但し、琴美の世界での事実だ。
徳人は琴美とは別の世界の人間で、従って琴美の言っている琴は徳人にとっては妄言に過ぎないのだ。

「まあ良いさ…折角だから、苦しむ顔じっくりと」
「おい、何してんだ」

第三者の声が掛かる。
徳人と琴美が声の方向に視線を向けると、一人の青年が立っていた。
593秘密のルームナンバー ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 21:22:12.32 ID:VIZ+oAWl
「誰だあんた…邪魔するなよ」
「何してんだって聞いてんだよ。どう見ても平和的行動じゃないよな?」
「た、助けて…」

未だに徳人の足に顔を踏まれている琴美が青年、三田村圭人に助けを求める。

「足どけてやれよ、痛がってんだろその子」
「やだって言ったら?」
「がぁ……!」

圭人の警告にも関わらず徳人は琴美を踏む足に更に力を込めた。

「おい! やめろ!」

怒声を発し圭人は持っていた一〇〇式機関短銃の銃口を徳人に向ける。

「何でんな事すんだよ、その子に襲われでもしたか?」
「違うね。俺からだよ」
「ああ…?」
「…俺はな…獣人が好きじゃないんだ、よ!」
「!」

徳人は隠し持っていた「それ」を、足元の琴美に向け、引き金を引いた。
コルト社製M1917リボルバー。

ダァン! ダァン! ダァン!

三発の銃声がホテルの通路に響いた。
琴美は胸元に三発の.45ACP弾を受け、悲鳴も無く息絶えた。

「な…お前…! 何て事をっ」

ダァン!

「ぐあ!」

もう一発の銃声が響き、圭人の右足太腿から血が噴き出す。
衝撃で圭人は一〇〇式機関短銃を床に落としその場に倒れ込んでしまった。
距離が近かったため弾丸は太腿を貫通し、少なく無い出血と激痛を圭人にもたらす。

「ううっ…ぐああ…」
「人間はあんまり甚振る気も殺す気も無いんだよ…寝てろ!」

ドゴッ!

圭人の顔面に強烈な蹴りが入る。
軽く吹き飛ばされ、頭を壁に打ち付けてしまった圭人は気を失ってしまった。
徳人は圭人が持っていた一〇〇式機関短銃、そしてデイパックの中の予備のマガジンも回収する。
更に、琴美のデイパックを漁り、ワルサー カンプピストルと予備弾を手に入れた。

「さて…と、他の獲物探しに行こうか」

コリー犬獣人の少女の死体と、気絶した青年を一瞥し、徳人は階段へと向かった。
594秘密のルームナンバー ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 21:22:59.98 ID:VIZ+oAWl
……

しばらくして圭人は意識を取り戻す。
鼻面と後頭部、そして右足太腿が痛む。
そして持っていたはずの短機関銃はデイパックの中にあったはずの予備マガジンごと無くなっている。
誰が下手人が用意に予測出来た。

「あのクソガキ…今度会ったらタダじゃ…いてぇ…止血しねぇとまずいか…くそが…」

どうにか立ち上がる圭人。
そしてコリー犬獣人の少女の死体に目をやる。
赤の他人だが目の前で助けを求められていたのに、何も出来なかった事が悔しかった。

「ごめん…」

一言謝罪の言葉を述べ、圭人は足を引き摺りながら、手当て出来る道具を探しに向かった。


【岡山琴美@オリキャラ:死亡】
【残り:43人】


【早朝/D-7ホテル:二階通路】
【三田村圭人@オリキャラ】
[状態]顔面打撲(鼻血)、後頭部に軽い瘤、右足太腿に貫通銃創(出血多)
[装備]霧江の脇差@銀魂
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無い。美帆と祐実を捜す。
1:足の怪我の手当て。
2:少年(壱里塚徳人)は今度会ったら叩きのめす。
[備考]
※壱里塚徳人の容姿を記憶しました。

【早朝/???】
【壱里塚徳人@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康
[装備]一〇〇式機関短銃後期型(30/30)
[持物]基本支給品一式、一〇〇式機関短銃のマガジン(5)、コルトM1917(2/6)、フルムーンクリップ(.45ACP弾6発×3)、
ワルサー カンプピストル(1/1)、26.6o炸裂榴弾(3)
[思考・行動]
0:獣人の苦しむ顔を見て殺す。人間は基本スルーするつもりだが邪魔してくるようなら相手をする。
1:クラスメイトは獣人(特にテトかサーシャ)を優先し捜索。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
※三田村圭人の容姿を記憶しました。
595秘密のルームナンバー ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 21:23:40.69 ID:VIZ+oAWl
※D-7ホテル:二階通路に岡山琴美の死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。


≪支給品紹介≫
【一〇〇式機関短銃後期型】 支給者:三田村圭人
旧日本軍唯一の制式短機関銃。1939年に完成したが、物資の欠乏により生産数が限られてしまったり、
輸送船が撃沈されるなど、兵站が崩壊しかけていたことから前線に数が届かず使われる事はほとんど無かった。
本ロワに登場する後期型は構造が簡略化され発射速度が700〜800発と高速になっている(前期型は毎分450発程度)。

【霧江の脇差@銀魂】 支給者:三田村圭人
ある事件により主人が死に、廃業した旅館・六角屋の一人娘・六角霧江が沖田総悟を襲った時に使用した短刀。
裏で霧江を利用していた過激派攘夷集団「創界党」より供与されたと思われる。

【コルトM1917】 支給者:壱里塚徳人
第一次大戦中に米軍で.45ACP弾を使用するコルトガバメント自動拳銃の生産供給が追い付かなくなったため、
同じ弾薬を使用するリボルバーをと言う、軍からの要望により誕生した.45ACP弾使用のリボルバー拳銃。
S&WM1917という開発元の異なる同コンセプトの銃も存在する。

【ワルサー カンプピストル】 支給者:岡山琴美
1930年代に開発された信号拳銃を擲弾(グレネード)用拳銃に改良したもの。
「カンプ」とは製造国であるドイツ語で「闘争」という意味。


≪オリキャラ紹介≫
【三田村圭人(みたむら けいと)】
19歳の大学生の青年。前髪で目が隠れているように見える。ゲーマーで、
「K人(けーじん)」の名前で実況動画を動画サイトに投稿している。声が良いのでファンが多い。

【岡山琴美(おかやま ことみ)】
16歳のコリー犬種の犬獣人の少女。女子ソフトボール部所属で腕力が強い。
勉強は苦手。貧乳なのがちょっと悩み。
596 ◆ymCx/I3enU :2011/06/16(木) 21:24:18.67 ID:VIZ+oAWl
投下終了です
597 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/16(木) 21:38:44.62 ID:fL1lm9HD
投下乙です、自分も投下します
タイトル:氷剣対飛ぶ矢
登場人物:三田村哲也、滝沢佑馬、◆9QScXZTVAc
598 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/16(木) 21:39:02.11 ID:fL1lm9HD
「…Cg氏が…」
「お知り合い、ですか…」
「ああ…残念だ」

放送で◆CgtB2nWsWkの名前が呼ばれた事にショックを受ける。

「すいません…僕の知り合いがいなくて」
「謝る事じゃ無い。気にしないでいい」

くよくよしても始まらない。
今は、とにかく進むことしかできない。

「ホームセンターで何かいい物がないか探そう…」
「…はい」





ホームセンターを入ってすぐ、信じられない光景が広がっていた。

「…これは酷い」
「…うっ…」

遺体が2体、放置されている。
片方は、血溜まりの中に倒れている…。幼い子供だ。
損傷は殆どない。
もう片方は、直視できないほどの酷さだ。
頭がぐちゃぐちゃになり、原型を留めていない。
599 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/16(木) 21:39:26.09 ID:fL1lm9HD
「…一体、何があったんだ…」

異常すぎる光景が、思考回路を狂わせる。
訳が分からない。

「ううう、標的発見…だ」

シュイン、と何かが頬を掠める。
頬が切れ、血が流れる。

「おおっと…」
「お前らかああ?こいつら殺したの…まあ、どうでもいいけどなあ」

癇に障る声で喋るピザ。

「…乗ってるなら仕方無い。隠れてろ」
「分かりました」
「さっきの矢が無くなっちゃった、お前らのせいだぞお」

600 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/16(木) 21:39:42.47 ID:fL1lm9HD
のろのろとボウガンに矢を装填しなおす。
その隙を見逃す手は無かった。

「うおらっ!」

アイスソードを左腕目掛け振り下ろす!
簡単すぎる程刃が肉に食い込み、そのまま通り抜ける。

「うぎゃあああああああっ!!手が、手がああああああ」

ボウガンを取り落とし、その場にのたうち回る。
まるで養豚場の豚だ。
そしてこれほどの負傷なのに、血が全く出ていない。

「傷口が凍ってるのか?でも痛みはあるみたいだな」
「ううううううううううう」
「わざわざ襲ってきた奴を助ける義理もない…佑馬、次はスーパーに行くぞ。」
「は、はい」


【一日目・深夜/D-2】
【◆9QScXZTVAc@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:アイスソード
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:ゲームには乗りたくないな、でも敵には容赦しない
1:次はスーパーに行ってみよう

【滝沢佑馬@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、冷やし中華(残り13人分)
[思考・行動]
基本:人殺しなんてしたくない。
1:◆9Qさんに付いて行く。
601 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/16(木) 21:39:56.97 ID:fL1lm9HD
「はぁ…はぁ…あいつううう、絶対許さねええええ」

何とか立ち上がり、2人が行った方向を睨み付ける。

(殺してやるうううう、絶対いいい)

【一日目・深夜/D-2:ホームセンター店内】
【三田村哲也@オリジナル】
[状態]:健康、左腕欠損(傷口凍結)
[装備]:ボウガン
[所持品]:支給品一式、ボウガンの矢×3
[思考・行動]
基本:さっきの男を殺す。
1:あいつ、絶対殺してやるうう
※傷口が凍り付いています。暫くしたら氷が溶けます
602 ◆6LQfwU/9.M :2011/06/16(木) 21:40:07.48 ID:fL1lm9HD
投下終了です
603 ◆SIN/KBm/.Y :2011/06/16(木) 23:47:59.75 ID:E9Dt361z
07 『絶海の孤島・ミステリーツアー』1日目朝の放送

 を投下しまんす。
 どれほどの時間そうしていたのかを、サトミはまるで意識できていなかった。
 鉄の棺桶の中での目覚めから、放送。そして突然蘇った忌まわしい記憶。
 自分がこの手で、娘を殺したということ。
 そられ全てが、彼女の意識をかき混ぜ、千々に乱し、思考を阻害していた。
 一旦、最初に目覚めた鉄の棺へと戻って、横になり目を瞑ってみた。
 そんな事をしたところで、ここでこうしている事がただの夢であり、かつての生活に戻ることが出来るわけなどないことなど、はっきりと分かっている。
 数分、数十分、或いは数時間、サトミはただそこで横になって目を瞑り、或いは再び起きあがって辺りをうろうろと徘徊し、また戻っては今度はうつぶせになってみたりを繰り返していた様だった。
 その間、少しの間は眠っていたかもしれない。夢と現実の境がはっきりとせず、棺の中で眠り、また目覚めても変わらずにそこにいることを知り、再び彷徨っていたのかもしれない。
 木にもたれ掛かりその匂いと感触を実感し、または小さく何事かを呟いては、今度はさめざめと涙を流す。
 自分自身、そこで何をどうして時間を過ごしていたか、はっきりと分からない。
 恐れる事も、逃げまどうことも、隠れる事も、或いはその両足で歩き進み、また戦うことも、あらゆる全てを選択できず、ただ時が無為に過ぎていった。
 満天の星空、である。
 都会では見ることの適わぬ、美しく澄んだ星空の元、鬱蒼とした木々に囲まれた空間で、サトミはただ何ら意味のある事を出来ずに居た。
 それが次第に白み始め、太陽が徐々に水面から顔を覗かせ始めた頃、突然の放送があたりに木魂し始めた。
 
 
『南海の孤島ミステリーツアーに参加なされた名探偵の皆様、おはよう御座います』
『これは、ゲームの進行をお知らせするための定時放送でございます』
『有能にして勇敢な皆様方のご活躍により、なんと夜が明けるまでの間に3名! 3名もの犯人が、その犯したる罪を償う事となりました!』
『1人目の犯人、その名はスコット・戸向。彼は日系三世の元海兵隊員で、某基地に配属され日本に居ましたが、酒に酔い当地の少女を襲い、結果ジープでひき殺したという大悪人でありました!』
『2人目の犯人は、庚山啓一! このたちの悪いチンピラは、組織暴力団の使い走りとして、様々な悪事に手を染めていました!』
『違法薬物の密売人をし始めてから、それらを私的に流用。その薬物を使い酩酊した女性に暴行凌辱すること数度、後に1人の女性を死に至らしめました!』
『そして3人目の犯人は、花村庄一! 一見木訥な外見とは裏腹に、恐ろしいことにこの男は、自らの妻子をその手に掛けているのです!』
『このような悪行、神は決して許さず、この島にて名探偵の皆様方によって罪を暴かれる結果となったのです!』
『しかし、皆様方。ご安心なさるのはまだ早い!』
『或いはもしかすると、この島にはまだまだ多くの大悪党、卑劣漢、罪深き犯人が隠れ潜み、名探偵の皆様方へと逆襲をせんと付け狙っているやもしれないのです!』
『さあ、決して油断なさらず、彼ら悪党の罪を暴き、償いをさせましょう!』
『それは、貴方なのかもしれませんよ?』
 
 
 島内各所に設置されているのであろうスピーカーから発せられたそのアナウンスは、音声を加工してはあるものの、最初の舞台で司会進行をしていた、城主を名乗る男によるもののようだった。
 ただ漠然とその事は理解できていたサトミだが、かといってそこで告げられた内容に対して思うことは特にない。
 というより、何を告げられていたのかすら、よく分かっては居なかった。
 それでも、日の出と共に長い間の迷妄からは些か覚醒し、朝の湿った空気に少し身震いをする。
 辺りを見回し、やはりここが南の島とでも言うべき場所であることをきちんと認識し始め、そして自分がどういう経緯で今ここにいるのかも把握していた。
 そうだ、と。
 私は罪人としてここに連れてこられ。
 そして、罪人として罪を償わせられようとしているのだ。
 その事が、サトミのはっきりし始めた意識によってなされた、現状認識である。
 誰かが ――― それが誰かはまるで分からないが ―――、私の罪を罰したがっている。
 それは夫であろうか。或いは夫の両親であろうか。または、もしかしたら夫の姉であるかもしれない。
 夫の ――― いや、今はもう、元夫、というべきなのだろうか。
 殺人の記憶同様何故か忘れていたが、サトミが娘を殺した後、2人は離婚をしている。
 だから今、サトミは夫の性から旧姓に戻り、天祢聖美となっている。
 二度と、名乗りたくなかった、元の姓に。
 ひとごろしのむすめは、やっぱりひとごろしだ。
 元夫の、その両親の、或いは姉の言った…言ったかもしれなかった…その言葉が、サトミの中に蘇る。
 ああ、その通りだ。
 サトミは持っていたバッグにあったそれを手に取った。
 それは鋭利な、よく手入れをされた刃物。
 おそらくは外科医が使う、手術道具のセットの中にあった、メスであった。
 バッグの中にあったそれが、誰かを救うために使えという意味だったのか、その鋭いメスで誰かの血肉を抉れと言う意味だったのか、それはサトミには分からぬ事だった。
 しかし、サトミは後者を選んだ。
 誰か、とは、他の誰でもない。自分自身を。
 朝日に鈍く光る銀色のメスを両手で持ち、震えながら翻して自らの喉元に当てる。
 あと少し、あとほんの少し、その手に力を込めれば、頸動脈が切断され、噴水のように血が溢れて、じきに全てが流れてゆくだろう。
 あと少し、あとほんの少し ―――。
「駄目だ、サトミさん!」
 誰が叫んでいた。
 反射的にサトミは刃を首に当てて引く。
 痛みが、血が、サトミの意識と視界を覆い、赤く染め上げる。
 その赤い薄膜の向側に、見たことのある顔があった。
 前日知り合っていた男。
 よく日に焼けた顔の青年医師、結城照伸であった。

【1日目:朝】 
----
【参加者資料】
天祢聖美 (アマネ・サトミ)
女・24歳・無職
罪:子殺し
備考:手術道具一式
ポイント:100

結城照伸 (ユウキ・テルノブ)
男・28歳・医師
罪:薬殺
ポイント:100 
606 ◆xEL5sNpos2 :2011/06/17(金) 20:18:09.63 ID:K7otl/La
……覚えている方はどれほどいるでしょうかw
昨年秋にOPだけ投下してそれっきりだった推理キャラロワですが、ようやく仕事にも慣れてペースが戻ってきたので再開いたします。
では、第1話を投下致します。
タイトルは『復讐鬼、再始動』
607 ◆xEL5sNpos2 :2011/06/17(金) 20:20:17.09 ID:K7otl/La
「何故……何故俺は生きているんだ……?」

漆黒の闇から解き放たれた後に、彼が意識を取り戻したのは夜の闇の中。
だが、そこは殺し合いの舞台には不似合いなほどに爽やかなそよ風が吹き抜け、柔らかな月の光に照らされた砂浜であった。
うちよせるさざ波の音は、これから浜辺で一杯やりながら天体ショーを楽しむにはうってつけのように思えた。
ある意味で楽園とは、天国とはこういうところなのかもしれない、そう思わせるほどの静かな場所。

それを振り払うのは自分の首に感じる、ひんやりとした金属の感触。
そして、こうして視覚で月光を捉え、嗅覚で磯の匂いを感じ、聴覚で吹き抜ける風の音を聞き、触覚で金属の無機質さを知る。
五感で生を感じるということが、屍と化したはずの彼、笹塚衛士にとっては最早あり得ないことだったのに。

無意識に彼は自分の上着の、そしてズボンのポケットを探っていた。
そして、愛用の煙草が無いことに気づき、その気だるそうな表情を崩さぬままに小さく舌打ちしてみせる。
そのまま砂浜にどっかと腰を下ろし、闇と同じ色に染まり何も見えない海を眺めながらしばし思索に耽った。


笹塚衛士は、自分の両親と妹を"シックス"の手によって永遠に喪った男である。
その日を境に彼は、自らの生を仇敵への復讐の為に費やし続けた。
一時的に友と決別し、闇の世界に飛び込んで完璧な破壊技術を身に着け、裏の世界に人脈を築いてその機会を執念深く待ち続けた。
そしてついに巡ってきたその好機……計画は完璧で、奴の首に手がかかりかけていたはずだった。
だが、その行動全てが憎むべき男の掌の上の出来事であると気づかされた時、彼はターゲットとの格の違いを痛感させられた。
怨嗟、憎悪、憤怒、そうした負の感情が霧散していった最後に、彼が目にしたのはいつしか自分の内に深く入り込んできた一人の女子高生。
憑きものから解き放たれた彼は、無意識のうちにその顔に微笑みを湛え……そして散ったはずだったのだ。


「あの時の俺は……どんな表情をしていたんだろうな」

そのことを省みながら笹塚は思う。
自分の中でそれほどまでに彼女の存在が大きかったのだろうか。
あるいは巻き込んでしまって申し訳ないとでも半ば自嘲していたのだろうか。
当の本人ですら、もうそれは分かっていなかった。

「……信じられんが、どうやら俺は"また"生かされたのかもな」

吐き捨てるようにつぶやく。
復讐の念に憑りつかれた彼の半生が、全て"シックス"の計画通りであることを知った今、この生もまた奴に与えられたものなのかもしれないと笹塚は考えた。
大方、新しい血族が使うという強化細胞とやらで、その命を繋ぎ止めさせられたのだろう。
奴らにとって自分は余興にうってつけの玩具か、はたまた何かの実験にうってつけのモルモットか。
いずれにせよ、以前と同じく奴の掌で踊るだけしかできないのか、彼はそこまで考えて一つ大きくふぅっと息をついた。
608 ◆xEL5sNpos2 :2011/06/17(金) 20:22:34.23 ID:K7otl/La
わざわざ与えられたこの機会を、もう一度復讐の為に充てるのか?
それとも実験生物は実験生物らしく、大人しくその命に従うべきなのか?

笹塚は考えあぐねていた。
死の直前にその復讐心は大半を削ぎ落とされてしまった。
かと言って、ハイそうですかとあっさり屈服するほど彼は芯の弱い人間でもなかった。
今の自分は宙ぶらりんの存在、そもそもが黄泉の国から強引に連れ戻されたような、いわばこの世の理から縛られていない存在だ。
明確な行動指針を定められないまま、彼はおもむろに傍らに転がっていた袋をあさってみる。

「ある程度予想はしていたが……まさかこれほどとはな」

中に入っていた名簿に連なる見知った名前の羅列に、思わず笹塚は頭を抱えそうになった。

「"人外"であるあの男はともかくとして、だ……弥子ちゃんに、探偵事務所のチンピラ、それに石垣までか……」

最後におまけのようにして自分の概ね不出来な部下を付け加え、さらに嘆息する。
収監されているはずの犯罪者が数名と、自分と同じく命を落としたはずの者の名前も確認した。
そして、自分の命を一度は奪ったはずの怪盗Xの名を目にし、彼は首をかしげた。
記憶が確かなら、奴の名は今や"X"ではなく"XI"であったはず。
それとも、かつて奴をサポートした女と同じく、分かりやすいように知れ渡った通名で載せているだけか……?

笹塚は結論に至らない思考を一旦脇に押しやり、ついでに名簿も袋に押し込んだ。
次に"シックス"たちが授けたという武器とやらを探り……彼は二度目の生では初めてその顔に微かな笑みを貼り付けた。
その笑みは、端的に言ってしまえば"苦笑"と称するような代物である。

「おーおー。こいつはまた随分と懐かしいもんじゃないか」

笹塚が手にしたのは白地のマスク。その額と顎の部分にはいくつかの小さな穴が開けられていた。
まだ彼の暮らしが平穏そのものだった頃、TVで偶々やっていたホラー映画で見る者に強烈なインパクトを残した一品だ。

「復讐に堕ちた自分に、復讐鬼のマスクか。おあつらえ向きとでも言った方がいいかね」

適当な穴に指を通してマスクをクルクルと回し、そして仰向けになって空を見上げて一人ごちる。

「さて……どうしたもんか」


【A-4 浜辺 一日目深夜】

【笹塚衛士@魔人探偵脳噛ネウロ】
[状態] 健康
[装備] 自分の私服
[所持品] 支給品一式、ジェイソンマスク

[思考・状況]
1.再び復讐の為に動くか、大人しく殺し合いに乗るかを考えあぐねている
609 ◆xEL5sNpos2 :2011/06/17(金) 20:24:31.33 ID:K7otl/La
投下は以上です、次はなるべく早めに……
一応wikiの方でも早めに地図を補完いたします、では最後に人物紹介と登場時系列を付け足しときます

<<人物紹介>>
【笹塚衛士@魔人探偵脳噛ネウロ】
警視庁捜査一課の刑事。傍目にはテンションが低く、やる気の無いように見受けられるが、実は捜査一課でも随一のやり手。
一日の仕事量は部下である石垣の三か月分と称されるほどだが、その他にも射撃・格闘などにも秀でている。
大学生の頃に両親と妹を殺害され、その復讐の為に行方をくらまし裏社会で力をつけて表の世界に戻ってきた。
本来ならキャリア組になれるほどの頭脳の持ち主であったが、こうした経歴もあってかノンキャリ組で警視庁に入る。
今は上司にあたる笛吹・筑紫(共に当ロワ不参加)は、彼が普通の青年だったころを知る数少ない旧友である。
殺された妹と弥子の存在を重ね合わせている節があり、事件に巻き込まないよう気を使う場面は多い。
最後は自分の仇敵であるシックスに単身で挑むも敗れ、弥子の目の前で命を落としている。


【魔人探偵脳噛ネウロキャラの登場時系列】
シックスとの最終決戦直前、葛西が警察に敗北したあたりからの参戦です。
笹塚とアイは強化細胞によって蘇生されての参戦となります。
ネウロに敗れた至郎田とデイビッド・ライスは、その戒めから解き放たれてハンディの無い状態です。
また、名簿上は通名として怪盗Xで掲載されていますが、実際に参戦しているのはXIの方です。
610 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/17(金) 21:20:35.16 ID:Cfe0wAPY
◆SIN/KBm/.Y氏、◆xEL5sNpos2氏、投下乙です!
期待しております!
では自分も投下します。
DOL3rd8話 学校の七不『死』議
登場人物:骨川スネ夫、遠藤清丸、ブリッジ女(名簿外)
611学校の七不『死』議 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/17(金) 21:21:48.73 ID:Cfe0wAPY
C-4の八十神学園。
今回の舞台はここである。

「なんなんだよ…外が真っ暗…?」

骨川スネ夫は、学校の中の一室で目が覚めた。
その部屋から廊下に出ると、日の光などはなかった。

「う、怖いよ…ママーーーーーーーーーーーーーー!!!」

スネ夫は、走った。
廊下の突き当たりの部屋に入る。

「はぁ…はぁ……あれ?ここ光が……」
「やあ、ようこそ」
「うわああああああああああああああああああ!!!……って、びっくりしたな!驚かさないでよ!」

スネ夫があった男は、薄らかに笑う。

「……悪かったね、僕は遠藤清丸…君は?」
「………骨川スネ夫」
「スネ夫君ね、よろしく」
「ねえ、どうすればここから出られるの…?」
「ん?普通に出られるんじゃないのかな?」

清丸は表情も変えずに淡々と言う。

「じゃあ、なんであんたは動かないの…?」
「僕は調べたい事があるからね…」

清丸は、またスネ夫を気にせずに何かをし始めた。

「……ああ!分かったよ!じゃあな!」
「じゃあね、スネ夫君」



   ◇           ◆



「うう…怖い……」
612学校の七不『死』議 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/17(金) 21:22:34.36 ID:Cfe0wAPY
図書室前で不気味な音が聞こえて反対側の階段から下りることにしたスネ夫。
十三段の階段が十四段あると地獄に落ちる…。
なんていう話を思い出す。

「早く、ドラえもんやジャイアンを見つけなきゃ…」

二階から一階に向かう。
あと少し…あと少しで出れる…!
スネ夫の表情に明るさが戻った。
しかし、現実はそう甘くはなかった。

「……あれ?なんか音が…?」

カタ…カタ…
二階から聞こえてくる。
スネ夫の頬には冷や汗が流れている。

「ま、まさか……ね?」

スネ夫が後ろを振り向く。
するとそこには。

???が闇の中にいた…。

「うわあああああああああああああああ!!」

スネ夫が悲鳴を上げる。
???は、ニタニタ笑っている。

「う、あ…やめろおおおおおおおお!!!こっちにくるなああああああああああ!!!」

スネ夫が、突き落とされた。
猛スピードで転がっていき、一番下に落ちる。
スネ夫の体から、大量の血が流れ出た。
それを見た???は、どこかに消えていった。

【骨川スネ夫@ドラえもん 死亡確認】



   ◇        ◆
613学校の七不『死』議 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/17(金) 21:23:13.61 ID:Cfe0wAPY



「……さっきの子はどうなったかな」

遠藤清丸は、ふと先ほど遭遇した少年の事を思い出す。
しかし、自分が行ってもどうなるわけでもない。

「これが終わったら、佐々木君と鈴木君を探さなきゃな」

再び、何かに集中し始めた。
彼が一体何をしているのかは、分からない。

【真昼/C-4八十神学園】
【遠藤清丸】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:???
1:今の作業が終わったら佐々木君と鈴木君を探す。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は本編終了後からの参戦です。

【七不思議説明】
【ブリッジ女】
八十神学園で一番成績の良かった女子生徒。
しかし、ある日階段から落ちて死んでしまった。
発見した人の話では体と首が変な方向にねじ曲がりブリッジをしているようだったとの事。
対処方法は、ブリッジ女を階段から落とす事である。
614 ◆VxAX.uhVsM :2011/06/17(金) 21:23:41.07 ID:Cfe0wAPY
投下終了です。
なんというか、スネ夫…ごめん
615創る名無しに見る名無し:2011/06/18(土) 02:39:06.44 ID:xEor6cIQ
投下乙
な…なぜ死んだというのだ…?


新規イラスト
自作ロワより精神に異常をきたす前の綺麗なテト様
ttp://pc.gban.jp/?p=31020.jpg
616 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 10:43:22.16 ID:JIr0FyPv
投下乙です
最初の死者はスネ夫か・・・
久々に俺も投下します
マイナー?ロワ 第4話 孤独な傭兵
登場キャラ:高峰 隆士、渺茫、ジョセフ・カーター・ジョーンズ
617孤独な傭兵 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 10:45:33.35 ID:JIr0FyPv
ホールが光に包まれた直後、俺が立っていたのは夜の港だった。
どうやらここが殺人ゲームの会場らしい。いったいどういう原理でここに飛ばされたのか、見当もつかない。

(殺し合いか・・・)

三年前、俺は家出同然の形で家を、日本を飛び出し、フランス外人部隊・レジョンへと入隊した。
だが、戦闘で人間の命を奪う事に嫌気がさした俺は、またしても逃げ出し、日本へと戻ってきたのだ。
いまさら家出した実家に戻れるはずもなく、途方に暮れていた俺は公園で眠りにつき・・・目が覚めた時にはあのホールにいた。
殺し合いに嫌気がさして逃げ出したというのに、またしても殺し合いに巻き込まれるとは、不幸としか言いようがない。
しかも、ここは俺がレジョンにいた頃に経験した戦場とはわけが違う。
仲間は一人もいない。周りは全員敵。文字通りの「殺し合い」なのだ。

(これから・・・どうするか)

当然殺し合いに乗るつもりはない。かといって、殺し合いを潰すような殊勝な心掛けは持ち合わせていない。
やる事もなく、とりあえず地図を広げながら考え込んでいた俺の元に


ソイツは現れた。


コンテナの裏から姿を現した男。鍛え上げられた肉体は、遠目で見ても俺より二回り以上大きい。
スキンヘッドが目を引く頭部には、漢字で何か表記してあった。

(・・・渺茫?)

渺茫。遠く、広く果てしない様子を表す言葉。
この男は何を考えてそんな文字を頭に刻んでいるのか。
618孤独な傭兵 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 10:47:57.73 ID:JIr0FyPv
「おいアンタ、名前は?」
「・・・」

返事がない。日本語が通じないのだろうか。

「・・・アンタはこの殺し合いに乗っているのか?」
「俺は・・・」

ようやく男が口を重い口を開いた。どうやら日本語は通じるらしい。


「俺はこの拳を全力で振るえる相手を探している」


言葉の通りに解釈すれば、殺し合いに乗ってるとも取れる言葉だ。
だが、何故か俺には、この男が無差別に殺人を犯す男だとはどうしても思えなかった。
男の眼が、哀愁を帯びているように見えて仕方なかったのだ。

「なぁ、だったら俺と勝負してみないか」
「お前が・・・?いいだろう」

俺は何だか男が哀れに見えて、勝負を申し込んだ。
どうせやる事もないんだ。少しぐらい付き合ってやろう。




「ぐっ・・・」
男の放った拳に吹き飛ばされ、俺は倉庫のシャッターに叩きつけられた。
なんなんだこの男の強さは。ガキの頃から鍛えた武術も、レジョンで鍛えた格闘術もまるで通用しない。
こんな人間が存在していいのか。まるで人の皮をかぶった鬼だ。
俺はフラつく足に力を込め、立ち上がろうと

「やめてください!その人怪我してるじゃないですか!」

した瞬間、どこからか幼い声が聞こえた。振り返ると、俺の背後から一人のガキが走ってくる。
外見からして、歳は13,4といったところか。
ガキは俺に駆け寄り、再び叫んだ。

「これ以上やったら死んじゃいますよ!」
「・・・」

男は突然の乱入に興ざめしたのか、黙って振り向くとそのままいずこかへ去って行った。

1日目・深夜・D−1・港

【渺茫@エアマスター】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品(確認済み)
[思考]
基本:強者と戦う
1:人の集まりそうな場所に向かう
2:ゲームに勝ち残りこと自体には、さほど興味なし
参戦時期は、ジョンス・リーに敗北した直後です
619孤独な傭兵 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 10:51:42.04 ID:JIr0FyPv
男が見えなくなるのを確認すると、ガキは俺に話しかけてきた。

「あの、大丈夫ですか?」
「まぁ、なんとかな」

本当は、体中の筋肉がはち切れそうなほど痛かったが、ガキにそんなことを言っても仕方ないので黙っていることにした。

「これ、薬草です。よかったら食べてください」
「薬草?」

見たこともない種類だ。もしかしたら、いい奴を装って俺に毒草を飲ませようとする罠かもしれない。
もしそうだったとしても、後悔はしない。生き残っても、俺に帰る場所はないんだ。
こんなガキに殺されるのも、滑稽でいいかもしれない。俺はガキに渡された薬草を口に含んだ。

「・・・ん?ん?」
どういう事だ。薬草を飲み込んだ瞬間、全身の痛みが嘘のように引いていった。
この薬草の効果か?そんなバカな。ゲームじゃあるまいし、そんな即効性の薬草なんて・・・

「よかった、効いたみたいですね」
「ああ、そうらしいい」
「これ、なおり草っていうみたいです。僕の支給品です」

なおり草・・・ふざけた名前の薬草だ。まぁ、今はそんな事はどうでもいい。
それより、俺には気になっている事があった。

「おい、お前」
「はい?」
「お前、よくあの男の間に割り込もうと思ったな。それに、俺が殺し合いに乗ってたらどうするつもりだったんだ?」

俺はずっとそれが気がかりだった。このガキ、どうみても体を鍛えているようには見えない。
元レジョンの俺でも敵わなかったあの男に、向かっていく気になったのだろう。

「・・・僕、幼いころに両親を亡くしてるんです」
「・・・」
「父は炭鉱の爆発に巻き込まれて・・・母は一人で残った僕たちの面倒を見て、体に無理をかけて・・・」
「そうか・・・」
「だから僕、もう自分の目の前で誰かが死ぬのを見たくなくて・・・あなたを見つけた時には夢中で走ってました。
 殺し合いに乗ってるかどうかなんて、考えもしませんでした」


そう言って、そいつは笑って見せた。この若さでここまで強い意志を持っているとは、少々驚いた。
・・・単に向う見ずなだけかも知れんが。
620孤独な傭兵 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 10:56:41.70 ID:JIr0FyPv
「それで、これからお前はどうするつもりだ?」
「はい、僕の仲間を探そうと思います。デントン先生とウィルっていうんですけど、二人ならきっと殺し合いを止めるのに協力してくれると思います」
「そうか・・・なら、俺も一緒に行こう」
「えっ?いいんですか?」
「薬草の礼だ。それに、この殺しあいの場をお前一人で行かせるのも不安だしな」
「は、はい!ありがとうございます!」

こいつの話を聞いていたら、3年前に別れた家族のことを思い出し、他人事とは思えなかった。
家族、特に親父には反抗してばかりで、親孝行など何一つしてこなかった。
ならばせめて、俺を助けてくれたこいつの為に命を捨てるのも悪くないだろう。

「僕、ジョセフ・カーター・ジョーンズっていいます。あなたの名前を教えてくれますか?」
「俺の名前は・・・」

1日目・深夜・D−1・港

【高峰 隆士@街 ー運命の交差点ー】
[状態]全身に打撲(痛みは無し)、疲労(小)
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品(確認済み)
[思考]
基本;ジョーイについていく
1:デントンとウィルを探す
参戦時期は、1日目に公園で眠りについた直後です

【ジョセフ・カーター・ジョーンズ@HEROMAN】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、なおり草@ライブ・ア・ライブ、ランダム支給品A(確認済み)
[思考]
基本:殺し合いを止める
1:デントンとウィルを探す
2:ゴゴールが生きていることに疑問
参戦時期は、10話冒頭(スクラッグ壊滅から3ヶ月後)です
621孤独な傭兵 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 11:10:52.09 ID:JIr0FyPv
■参加者紹介
【高峰 隆士】
本編の主人公の一人。3年前に父親と喧嘩し、家出。
その後、フランス外人部隊・レジョンへと入隊した。
親しい相手以外との交流はあまり好まず、ケンカっぱやい性格。
薄汚れたコートを羽織っている。

【渺茫】
最強のストリートファイターを決めるランキング、深道ランキングの1位であり、リーに敗れるまでその座は不動だった。
深道ランキングとは、元々この男を倒すのが目的で作られた。
渺茫とは、その時代の“最強”を代々引き継いできた男たちの総称で、現在の渺茫は15代目。
単体でも十分な強さを誇るが、歴代渺茫が憑依し、十五漢渺茫となることでさらに強くなる。
622孤独な傭兵 ◆3EXev08ZCE :2011/06/18(土) 11:22:13.04 ID:JIr0FyPv
【ジョセフ・カーター・ジョーンズ】
本編の主人公。彼が通う中学の教師が宇宙に発信した信号をキャッチし、
侵略宇宙人スクラッグが地球に襲来してしまう。
彼は ある日拾ったロボットのおもちゃが雷に打たれ、
生まれ変わったヒーローマンと共に、スクラッグと戦うことを決意する。
女の子のような愛らしい容姿だが、しっかりとした強い信念を持つ。

■支給品紹介
【なおり草】
ルクレチア王国に群生する植物で、中世編の回復アイテム。
本ロワでは、痛みや疲労を回復するだけで、外傷の治癒はできない。

投下終了。もう少し投下ペース上げたいなぁ・・・
623 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:47:18.46 ID:shMe4JRf
久々に戻ってこられた方と書いて嬉しいです。

それでは投下します。
ごちゃ混ぜロワ 25:混乱の予兆
登場人物:志村新八、高良みゆき、野比のび太、ライゲン・ボルティアーノ、蒼葉梢、相馬光子
624混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:47:58.58 ID:shMe4JRf
「…おおおおおおおオオオオ!!」
周囲にとんでもない絶叫をまきちらしながら、新八は走る。
今新八がここまで速く走れるのは、日々の鍛錬もあったがひとえについ先ほどまで命を狙われていたという恐怖心とそれによって起こった所謂火事場の馬鹿力によるものであった。
しかし、このように冷静さを欠いた状態で暴走すれば見えるものも見えなくなってしまう。
そう、今新八が暴走している先には結構な段数の下り階段が……
「…嘘オオオオオオ??!!」
落石のように、ド派手な音をまきちらしながら志村新八は盛大に階段を転げ落ちた。
625混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:48:47.56 ID:shMe4JRf



一方同じころ、みゆきとのび太の二人は大声の主に接触すべく、みゆきの支給品である探知機を頼りに移動していた。
みゆきは二つある光点(相馬光子と蒼葉梢、当然二人がどんな人物であるかは知らない)から逃げるように物凄い速度で移動する一つの光点こそが大声の主だと察知し、それと接触しようとのび太に提案した。
そしてのび太もそれを承諾していた。
そしてその光点を追って二人で歩いていたのだが。
「あ」
「どうしたんですかみゆきさん?」
「動いていた目標が止まりました。」
探知機のディスプレイを見ると、先ほどまでものすごい勢いで動いていた光点は今はもう動いていない。
そしてその光点の傍に、もう一つ光点がある。
「…そう言えば声、聞こえなくなりましたね。」
「どうしたんでしょうか?」
626混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:49:22.69 ID:shMe4JRf
みゆきは思案する。
この探知機が察知するのはあくまで『首輪』だ。
つまりそれはどういうことか?
――その首輪の主の生死にかかわらず、この探知機は『首輪』にのみ反応する可能性がある。
自分で立てたその仮説に、みゆきの背に嫌な汗が流れた。

「…みゆきさん?」
「え?何ですか?のび太さん。」
「方向はこっちであってますよね?」
「え、あ、はい。」
固まりそうになるみゆきの脚は、のび太の声でまた動きだす。
まだ小学生ながらも冷静なのび太の姿勢に、みゆきは若干複雑な心中であった。
627混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:49:58.24 ID:shMe4JRf



ライゲンは娘であるシェリーを探すと言う目標こそ掲げてはいたものの、どのように動くか、どのようなスタンスを貫くかまだ決めかねていた。
シェリーを見つけ保護するのは大前提であるとして、そこからどうするかだ。
自分もそうであるように、この場にいる70名全員の首には首輪という枷が巻かれている。
その首輪の破壊力は先ほどこの目で見た。
なるべく早いうちにこの首輪をはずさない事には、安心できやしない。
だが、どうやって外せばいい?
ライゲンには外す手立ては思いつかなかったし、シェリーやヨイチと言った仲間にも恐らく外すことはできないだろう。
ならばどうすればいいのか。
628混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:50:41.24 ID:shMe4JRf

ライゲンに支給されたもの、それは一振りの小太刀と一冊の本だった。
小太刀の方はともかく、本――『にんたまの友』と表紙に書かれていたその本に書かれてあった事はライゲンの知的好奇心を刺激した。
その内容は、ライゲンの知らない世界についての情報が数多く記されていた。
それに名簿に書かれてあった多くの見知らぬ名前から、ライゲンはこの世界がエンディアのような多くの異なる世界から人や物が集められた世界なのではないか、と予想した。
だとすれば、希望もそこには存在する。
それと同時に注意すべき事も存在する。
異なる世界には、西郷隆盛やガリーノのように野心を抱いていたり、岡田以蔵のような戦闘狂もいる可能性がある。というか高い。
一層慎重に動くことが要求される。
そう、慎重に……


「銀さあああああああああああああん!!!!!!!!!神楽ちゃああああああああああああああああん!!!!!!!長谷川さああああああああああああああああん!!!!!!!どこにいるんですかああああああああああああああ!!!!!!」


思考をまとめかけた頭に突然突き刺さる、慎重とは対極に存在するようなバカでかい声。
その声の大きさには、流石のライゲンも驚愕を隠せなかった。
629混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:51:31.45 ID:shMe4JRf



港の傍にあるとある空き家の一室で、彼女は眼を覚ました。
目覚める前は穏やかそうだったその眼はキッとつり上がり、その瞳にぎらぎらとした怒りが満ち溢れていた。
腰まで伸びていた髪をキュッと後ろで一本に束ねると、彼女は立ちあがった。

「…許せねえ。」

清楚そうな外見とは似つかわしくない言葉が、その口から漏れた。
「殺し合いだぁ?ふざけた真似しやがって……!」
『彼女』の名は赤坂早紀。
蒼葉梢の中に存在する多重人格の一人である。
非常に攻撃的で荒っぽい性格ではあるが、正義感は人一倍強い彼女はこの現状に激怒していた。
「桃……仇はとってやるからな…!」
鳴滝荘の住人で、よく一緒に宴会を楽しんだ桃乃の死。
早紀がそれを許すわけなど微塵もなかった。
早紀は眼にうっすらと浮かんだ涙を振り払うと、拳を握りしめた。
630混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:52:12.45 ID:shMe4JRf

「白鳥、珠、朝美、沙夜…あいつら大丈夫か?まぁ珠なら心配いらねえと思うが……」
彼女は純粋に、鳴滝荘の仲間を心配していた。
特に彼女が心配していたのは恋人でもある白鳥隆士の事。
「白鳥…あいつマジで大丈夫か?…死んだりしてねえだろうな……?」
白鳥隆士は優しい人間だ。
そんな彼が殺し合いに乗るなんてとても思えない。
むしろ逆に殺されてしまうかもしれない。
不意に浮かんだ嫌な考えに、先は狼狽しそうになる。
「…死ぬんじゃねえぞ……死んだら絶対許さねえからな、白鳥…」
握りしめた拳にもう一度力を込め、早紀はデイパックの中身を確認し始めた。

「お、良いの入ってるじゃねえか。」

デイパックから出てきた武器を装備すると、早紀は外に出た。
631混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA :2011/06/18(土) 18:52:45.26 ID:shMe4JRf



迂闊な事をした、と相馬光子は後悔していた。
先程取り逃がしたメガネの少年は、今思い出すとそんなに頭も良くなさそうに見えたし女性慣れしていない印象もあった。
ならばいきなり襲いかかったりせず、かつてクラスメートの一人、江藤恵を殺した時のように油断させて殺した方が良かったのではないか。
まぁ、それは今後気をつければいい。
今はひとまず参加者を探そう。
出来れば徒党を組んでいる参加者が狙いだ。
徒党を組んでいるのであれば殺し合いに乗っている可能性は低いし、自分のような一見乗っていないように見える女の子が助けを求めてきたら受け入れるであろう。
そうすればしめたものだ。
内部から徒党の不和を生み出すもよし、或いはかつてやったように自分の手で殺すもよし。
多少時間と手間はかかるが、楽に人数を減らす事が出来る。
相馬光子はほくそ笑むと、南へ向けて歩き出した。
632混乱の予兆 ◆YR7i2glCpA



ライゲンはひとまず大声の主の方へ歩いていた。
ライゲンが今一番欲しいものは情報。
シェリーを探すにせよ、自分一人で行動するだけでは限界が生じる。
それに首輪をはずすにも知識のある人を探したい――無論、大声の主がそうだとは思ってもいないが。
そのため、ライゲンは大声に近づくように歩いていた。
歩いていくにつれ、声はどんどん大きくなっていく。
そろそろか、と思った瞬間、目の前の階段からその声の主がド派手な音をあげながら転げ落ちてきた。

「…なんなんだこいつは。」