非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part17

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1創る名無しに見る名無し
1999年刑行された小説「バトル・ロワイアル」

現在、様々な板で行われている通称「パロロワ」はリレー小説の形をとっておりますが
この企画では非リレーの形で進めていきます。

基本ルール
・書き手はトリップ必須です。
・作品投下前の登場キャラクター、登場人数、主催者、舞台などの発表は書き手におまかせです。
・作品投下前と投下後にはその意思表示をお願いします。
・非リレーなので全ての内容を決めるのは書き手。ロワに準ずるSSであればどのような形式、展開であろうと問いません。
・非リレーの良さを出すための、ルール改変は可能です。
・誰が、どんなロワでも書いてよし!を合言葉にしましょう。
・「〜ロワイアル」とつけるようになっています。
  〜氏のロワは面白いでは、少し話題が振りにくいのでAロワ、Bロワなんでもいいのでロワ名をつけてもらえると助かります。
・完結は3日後だろうが5年後だろうが私は一向に構わんッッッ!!

前スレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1303290464/

非リレー型バトルロワイアルwiki
ttp://www26.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1.html
2 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/06(金) 21:54:02.26 ID:IHwkGB2B
スレ立て乙です
3 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/06(金) 21:58:09.87 ID:aeMy7Z2w
>>1
新スレ乙です。
―――ってなんか最近書いたばっか気がするのは僕だけか…?
4 ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 21:59:17.14 ID:B7qIqrAQ
>>1
スレ立て乙です
スレ立てられなくて困ってたので助かりました
では、いったん避難所に投下した続きを投下させていただきます
5The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:00:41.62 ID:B7qIqrAQ

  +  +  +

「魔法の刻印かー。ロープレにありがちだけど、これは現実なんだよね……」
泉こなたは、溜息をつきながら支給されたディパックの中身をごそごそ漁っていた。
首が爆発した少女とこなたはけっこう近い位置にいたが、生々しい肉の焦げる匂いと、すさまじい鉄の匂いがした。きっとあれがいわゆる『血の匂い』というやつなのだ。
「私はネットでグロ画像に飛んじゃったり、18禁ゲームしてるからちょっとは耐性あるけど、きっと純真無垢なゆーちゃんにはショックだろうなぁ……おりょ?」
指先に冷たい手応えを感じて、触ったものを握って引き抜く。
「うわぁ……」
出て来たのは、黒光りする銃身だった。
グリップの部分に紐付きで説明書がぶらさがっている。

【違法改造エアガン】
カノン・ヒルベルトの改造により、150気圧のエアで4グラムの鉛弾を秒速150mで発射することが可能。実銃には劣るが、当たり所が悪ければ致命傷になる。

「カノン・ヒルベルトって誰さ……?」
実銃ではない、という部分に何やら安心するものを感じるけれど、使いどころが難しい武器には違いない。何せ、泉こなたは銃を撃ったことなどないのだから。
それでも、身を守る手段に少しの頼もしさを覚え、こなたはバイ○ハザードなどでの見よう見まねでエアガンを構えてみせた。
真夜中の住宅街。
その四つ辻で、見えない闇の中に銃口を向けるセーラー服の少女。
「雰囲気だけはホラゲみたいだね。ここで蝙蝠の群れとかがばさばさばさっーて飛んできて、中ボス出現フラグが立ってさ……」
そんなことを想像していると、

ぱたぱたぱた
6The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:01:41.78 ID:B7qIqrAQ
その銃身の先に、小さな生き物が飛んできてとまった。
手のひらサイズの黒いそいつは、エアガンの上で器用にバランスを取る。
「わぁ、本当に蝙蝠だ。初めて見たよー」
蝙蝠は赤い瞳で恐れる気もなくこなたを見上げ、
きぃ、と鳴いた。

  +   +   +

手の甲に、赤く光る瞳がぎょろりとうごめいた。
指は羽根に。
手のひらは黒い体毛に。
たちまちの内に、右手は『蝙蝠』に変化し、腕から切り離されて一匹の生き物になった。
『蝙蝠』は夜の中をまっすぐ飛びたつ。
小さな翼をはためかせて、ぐんぐんと飛び去る。
ぐんぐんと高度を上げながら漆黒の空へと――

べしゃり

透明な壁にぶつかったように、『蝙蝠』が飛行を阻まれる。落下した。
「どうやら、そう遠くへは行けないようになってるみたいだ……」
すごすごと帰ってきた『蝙蝠』を右手に合体させ、亮史は内心で舌打ちをする。
「部分変換」で創り出した生き物の、動ける範囲が限られている。
「この調子だと、先に捜索に飛ばした『もう一羽』の方も、近くでへばってるかな」
四つ辻を曲がってみえなくなった『蝙蝠』を少し気遣いながら、亮史は目算で蝙蝠の飛距離を計る。
――おそらく、半径五十メートルが限度。それ以上は、亮史本体から離して動かせない。
千年余りの人生で、数多の化け物と戦って来た月島亮史にも、未知の枷だった。
『聖水』や『祝福を受けた道具』など、吸血鬼の力を奪う道具にも心当たりはあるし、能力を自在に使えない苦境で戦ったことも一度や二度ではない。
しかし、吸血鬼の『特定の能力にだけ』制限をする方法は、亮史の知る限り存在しなかった。
どういう仕掛けでこのような『制限』を施しているのかは分からない。
しかし、仕掛けを施した意図は理解できる。
知り合いとの合流を防ぐ為、だろう。
「最後の一人になるまで」というルールを課した以上、同盟を組む参加者が続出するのは好ましくないはずだ。
特に、知り合い同士を参加させるのなら合流を防ぐ措置を取ってもおかしくなないだろう。
現に月島亮史も、ここに呼ばれた三人の少女を捜索する為に、蝙蝠を飛ばそうとしたのだから。
7The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:02:14.26 ID:B7qIqrAQ
その内、二人は大事な『家族』であり、一人は愛憎半ばする『同族』だ。

『家族』の存在がなければ、亮史の頭には『優勝する』という選択もあっただろう。
千年もの間、数多くの人間や化け物を、殺害し、搾取し、血を吸って生き延びてきたのだ。
どころか、先日の『組織』との戦いでも――苦い想いはしたが――数十人の吸血鬼部隊を単独で壊滅させた。
いまさら、たかだか数十人程度を殺すことに呵責を感じたりはしない。
しかし、レレナと舞もこの会場にいるとなれば、話は別だ。

――月島さん……あたしの、『家族』になってくれる?

幽霊少女、舞は亮史にそう言ってくれた。

――私も……私も、月島さんとは、別れたくありませんから。

半吸血鬼の少女、レレナは亮史にそう言ってくれた。

“人間”として里に降りてから何百年もたったが、“家庭”というものを実感できたのは、彼女たちといた間だけだ。
亮史に初めて“欲望”ではない“ぬくもり”をくれた二人。
彼女たちは、何としても守らねばならない。
数日前の、『組織』との戦いを亮史は思い出していた。
亮史が戦いにかまけている間にレレナが拉致されたと知った時、亮史の顔はゆがみ、胸は激しくきしんだ。自分で、自分の心臓を喰い破ってしまいたいと思ったほどに。
生まれて初めてのことだから分からないが、あれが“後悔”という感情なのかもしれない。
同じことを決して繰り返してはならない。
何よりも優先すべきは、レレナと舞の保護。
8The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:02:47.71 ID:B7qIqrAQ
『蝙蝠』による捜索が不可能である以上、足を頼りに探すしかない。
それだけでなく、日が昇っている間は亮史も動きが取れないから、二人を見つけた後の『拠点』の確保も必要だろう――


きぃ
「案内ありがとう。こっちでいいんだね」
鳴き声と、少女の声が角を曲がって現れた。


鳴き声の主は、ぱたぱたと亮史の元へ飛んで来て、亮史の左手と同化した。
声の主は、それを見て目を丸くしている。

『蝙蝠』が、女の子を連れて来た。

青くて長い髪の、小学生ぐらいの少女だった。
『力』が感じられないから一般人なのだろう。
だとすると今の『変化』に動転しているに違いなく、亮史は対応に焦った。
舞に初めて『変化』を見せた時、すごくおっかなびっくりな反応をされたことを思い出す。
しかし少女は、予想に反して目を『きゅぴーん!』と輝かせていた。
そして亮史の傍にとことこ歩み寄り、言ったのだ。

「お兄さん……もしかして、クリーチャー?」
「はぁ……?」
無礼な問いかけだが、あながちハズレではなかった。
9The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:03:29.73 ID:B7qIqrAQ
 +  +  +

「案内してくれるみたいに飛んでいくからね。これはクリーチャーフラグかとも思ったけど、小さくて可愛い感じだったから、むしろお助けキャラだろうと思って
……まあ、昨今のアニメだとメタ要素強いから、マスコットっぽいからとって中身もそうだとは限らないんだけど」
少女の話はよく分からない部分もあったが、つまり蝙蝠が彼女に友好的だった為に、蝙蝠の後を追って来たらしい。
どう考えても怪しいだろう蝙蝠の後を追うとは、ずいぶんな度胸の持ち主だ。
泉こなたと名乗った。
友達と妹分もこの会場に呼ばれているので、一緒に探してほしいと頼まれた。

亮史は考える。
泉こなたと行動を共にするメリットはなかった。
亮史の目的はレレナ、舞との一刻も早い合流であり、戦力のない少女を抱え込むことは、どう考えてもデメリットが大きい。

けれど、亮史は“もし”を考えてしまった。
もし、“足手まとい”と判断した少女を見捨てて、その上で舞やレレナと合流したら――
――彼女たちの顔をまともに見ることができない。
そんな風に考えてしまった。
そして、『人間』なら、そう考えるはずだ、とも思った
10The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:04:19.92 ID:B7qIqrAQ
「ふむふむ。それじゃ、こなたくんが探しているのは、友達の柊かがみくんとつかさくん姉妹。それに従妹の小早川ゆたかくんと、その友達の岩崎みなみくんと田村ひよりくん。で、いいのかな?」
「そうだよ。特にゆーちゃんは身体が弱いから心配なんだ。月島さんが探してるのは、イタリア人ハーフのレレナちゃんと幽霊の舞ちゃん……それに、上弦っていう女の人と、ツルって女の子は危険なんだよね」
亮史が吸血鬼だということや、舞が幽霊だということも、こなたは――驚いたものの――あっさりと受け入れてしまった。
会ったばかりの頃のレレナや舞は“信じられない”という反応だったから、おそらくこなたの方が珍しいのだろう。
この手のタイプは初めてだ、と亮史は少々おののく。
「うん……上弦は僕と同じ吸血鬼で、ツルはその『使い魔』だよ。上弦は僕と違って……人間を獲物だと思っている。だから殺人にも躊躇はないだろう。危険なんだ」
「でも、月島さんと上弦さんって知り合いなんでしょ? 月島さんが頼んだら言うこと聞てくれたりはしないの?」
かつての『同族』を悪しざまにいうのは、以前なら気が引けただろう。
しかし、亮史は今の上弦が、――おそらく亮史に対する嫉妬から――レレナを拉致したことを知っている。彼の中で、既に上弦は『敵』になっていた。
「いや……僕とアイツは、価値観の相違から別れたんだ。……その、僕の方が一方的に切り出したから、アイツは僕に想うところがあるようだけれど
……僕の言うことを聞くとは思えない。アイツは自分の方が正しいと思ってるから」
ぶっちゃけた話、上弦と亮史は知り合いどころか深い関係にあり、そして上弦は今でも亮史のことを想っていて、その為に今現在、舞とレレナに狂気に近い嫉妬を抱いている。
だが、幼いこなたにそんなドロドロした話を聞かせるわけにもいかない。

11The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:05:52.88 ID:B7qIqrAQ
しかし、少なくとも上弦の方は亮史を探すだろう。そうなれば、こなたにも敵意を向けて来ることは必至だ。
「だから、僕がアイツの『力』――気配を感じたら、こなたくんは隠れていてほしい。僕と人間の女の子が一緒にいたら……上弦は何をしてくるか分からないから」
こなたはそれを聞いて、納得したようにうんうん頷いた。
「そっかー。もしかして上弦さんって“ヤンデレ”?」
「やんでれ?」
ぎゅぴーん、とこなたの瞳が輝いた、ように亮二には見えた。
長々と講釈を始めた。
「ヤンデレっていうのは、心が病んでるんじゃないかってぐらい依存心が強い女の子のことだよ。
テンプレとしては「あなたがいないと生きていけないー」とか「あなたの為にやってるのに、どうして分かってくれないのー」とか。
エロゲーやギャルゲーだと、必要以上に愛情表現やそっちの行為を求めてくるケースも多いね。
あと、絶対に外せない特徴として、男の周りに他の女がいるのを見たら、絶対に切れる。お人形から鬼になるみたいに凶暴になるんだよ。
その場合、男の方が鈍感だったり女性の扱いに慣れてないせいで、事態が悪化して暴力沙汰に発展することが多い。でもねー、わたし的にはやっぱりヤンデレよりツンデレの方が……」
最後の方は、聞こえていなかった。
こなたの観察力と洞察力に、亮史は驚嘆する。(よく分からない単語も混じっていたが、それは最近の子の『流行語』というやつなのだろう)
こんな年端もいかない少女に、上弦の人物像(吸血鬼像)や二人の関係を、たやすく看破されてしまうとは。
どうやら自分はまだまだ人間をなめていたらしい。

人間、恐るべし。


12The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:06:24.76 ID:B7qIqrAQ
【F―7/住宅街/一日目真夜中】

【月島亮史@吸血鬼のおしごと】
[状態]健康、『力』を微消費
[装備]なし
[道具]基本支給品、不明支給品1〜3(確認済み)
[思考]基本:ゲームには乗らない。レレナと舞を失うことに対する強い恐怖。
1.こなたくんと行動。
2.レレナくん、舞くんと何としても合流。並行して、こなたくんの友人も探す。
3.日中の陽射しを避けられるような拠点を確保する。
4.上弦、ツルは最大限に警戒。
※参戦時期は、5巻と6巻の間。
※こなたを、小学生ぐらいの年齢だと思っています。

【泉こなた@らき☆すた】
[状態]健康、陵桜高校の制服
[装備]違法改造エアガン(残弾10/10)@スパイラル〜推理の絆〜
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜2(未確認)
[思考]1.吸血鬼って本当にいたんだー。
2・月島さんと行動。
3.かがみやつかさ、ゆーちゃん、岩崎さん、田村さんと合流したい。
※高校三年時からの参戦です。

※亮二とこなたの名簿には、以下の人物に丸がついています。
雪村舞、レレナ・パプリカ・ツォルドルフ、柊かがみ、柊つかさ、小早川ゆたか、岩崎みなみ、田村ひより
13The style of Otaku ◆8nn53GQqtY :2011/05/06(金) 22:06:55.17 ID:B7qIqrAQ
投下終了です
14 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:22:18.22 ID:0asdhK4x
投下乙です
吸血鬼のおしごとは作品分からないけど、楽しませてもらいました
唐突ですが、新ロワ
「マイナー?作品でバトロワ」を開始したいと思います
参加者名簿

[無頼伝 涯@漫画]
○工藤 涯/○澤井/○平田/○安部 守宏
[ジャバウォッキー@漫画]
○サバタ・ヴァンクリフ/○アボラ・サンダ/○ジャンゴ/○イワン・ミハイロヴィッチ・ドーロホフ
[そらのおとしもの@漫画]
○桜井 智樹/○イカロス/○ニンフ/○アストレア/○カオス/○守形 英四郎
[街 ?運命の交差点?@ゲーム]
○雨宮 桂馬/○牛尾 政美/○篠田 正志/○高峰 隆士
[ライブ・ア・ライブ@ゲーム]
○田所 晃/○ユン・ジョウ/○ダース伍長/○おぼろ丸
[正義の味方@ゲーム]
○水原 光一/○新田 義彦/○結城 幸次郎
[サイボーグクロちゃん@漫画]
○クロ/○ミー/○マタタビ
[ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット@ゲーム]
○ジョゼット/○アーノルド/○メッサラ
[HEROMAN@アニメ]
○ジョセフ・カーター・ジョーンズ/○マシュー・デントン/○ウイリアム・デイヴィス/○ゴゴール
[エアマスター@漫画]
○相川 摩季/○坂本 ジュリエッタ/○北枝 金次郎/○長戸/○渺茫
以上41名
主催者
醍醐 祟治@正義の味方
オルステッド@ライブ・ア・ライブ
では、プロローグ投下します
15 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:27:08.94 ID:0asdhK4x
すいません、sage忘れました・・・


「やぁ諸君、お目覚めかな?」
スポットライトが当てられた壇上から響いた声に、そのホールに集められた全員の視線が集まる。
その壇上には二つの影。
一人はスーツを着込み、髭をたくわえた中年紳士、醍醐 祟治。
一人は金色の中世の物とおぼしき鎧を身につけた金髪の美青年、オルステッド。
醍醐は呆気にとられる参加者たちに構わず、スピーチを続ける。

「君達には、これからあるゲームを行ってもらう。ルールは・・・」
「ナメるなよ下等生物がッ!!」
醍醐のスピーチをかき消し、怒号と共に3m近い紫紺の巨人が立ち上がる。
その名はゴゴール。侵略宇宙人・スクラッグの支配者である。

「ゲームだと!?スクラッグの王である私に、家畜と遊戯に興じろとでも?
 ふざけるな!この私を侮辱した罪は重いぞ!!」
ゴゴールの頭部より生えた二本の触角が、鞭のように風を切りながら醍醐とオルステッドに迫る。
その触角が二人まで1mの距離まで接近し、誰もが二人の死を連想した。
だが、

「フン!」
ガキィン
「な、何ぃ!?」

ゴゴールの触角は、突如壇上から現れた黒騎士、ダークブレードの大剣によって弾かれた。
続いてダークブレードの振り下ろした大剣より放たれた雷撃が胸部を直撃し、思わずゴゴールが膝を付く。

「ぐっ!!」
「虫ケラが調子に乗らないほうがいい。お前たちも、次に逆らったらその時はこの程度では済まんぞ」
スピーチを中断された醍醐にかわり、今度はオルステッドが口を開いた。
16 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:30:38.40 ID:0asdhK4x
「先ほど話した通り、お前たちにはあるゲームを行ってもらう。ルールは簡単だ。
 これから送られる会場にて、最後の一人になるまで戦ってもらう。当然、優勝した者にはそれ相応の報酬もある。
 優勝者にはどんな願いもひとつだけ叶えられる権利を与えよう」
その言葉を耳にした参加者たちの表情が、次第に歪んでゆく。
ある者は混乱によって。
ある者は不安によって。
ある者は恐怖によって。
そして、ある者は歓喜によって。

「ここまで言えば、大半は勘付いたようだな。そう、お前たちには殺し合いをしてもらう」
オルステッドの言葉によって、どよめいていた参加者たちが一斉に沈黙した。


「ざけんなよテメェ!誰がそんなゲームに乗るかよ!」
最初に沈黙を破ったのは、不良風の青年、アキラであった。
それを皮切りに、次々と抗議の声が上がる。
「そうだ!こんな無法が許されるとでも思ってるのか!」
「アンタら何が目的なんだ!?」
「ニコニコXPが黙っていないぞ!」

「黙れぃっ!!」
ダークブレードの一喝によって、再び場は静まり返る。
それに続いて醍醐が口を開いた。
17 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:34:16.10 ID:0asdhK4x
「・・・説明を続けよう。心配しなくとも、ゲームに必要なものは開始時に各自支給される。
 地図、参加者名簿、水・食料など・・・当然武器も支給される。何が支給されるかは運次第だがね」
醍醐は一度咳ばらいをして、ポケットから携帯電話ほどの小さな機械を取り出した。

「最後にひとつ付け加えておこう。このゲームが行われる会場には、禁止エリアという物が存在する。
 ゲーム開始時にはまだ禁止エリアは存在しないが、6時間ごとに行われる放送によって、それまでの死亡者名と共に3か所発表される。
 なお、このエリアは放送のたびに切り替わるから注意して放送を聴くように。
 もう気づいているとは思うが、君達全員には首輪が巻かれている。
 万が一このエリアに足を踏み入れた場合・・・」
醍醐が機械のスイッチを押す。すると一人首輪がの警戒音を発し始めた。

「えっ!?な、何!?」
「美奈ちゃん!!」
「マ、マキちゃ・・・」
ボンッ

「み・・・美奈ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
美奈と呼ばれた巨乳少女の首が、首輪の爆発と共に床に転がり落ちた。

「このように爆発する。なお、この首輪は3時間以上同じエリアに留まっていたり、
 首輪を分解しようとしたり、強い衝撃が加わったり、会場から脱出しようとした場合も同様に爆発するので注意すること。
 では、そろそろ始めよう!」
醍醐の声と同時に、ホール全体が眩い光に包まれた。
そして光が収まった時には、ホールの参加者たちは一人残らず消えていた。

[中ノ谷 美奈@エアマスター 死亡確認]
残り41名
18 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:37:41.43 ID:0asdhK4x
プロローグ終了。
続いて第1話「竜の契約者」投下します
登場キャラ:篠田 正志、ジャンゴ
19竜の契約者 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:40:46.00 ID:0asdhK4x
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
満月の月光に照らされた、深夜の廃工場地帯を駆ける二つの影。
先刻のホールでの惨劇からまだ5分と経ってない。
だが既に戦い・・・否、逃走劇は繰り広げられていた。
逃げる影は、白地に青のラインの入ったパーカーを着た大学生。
脅迫組織・七曜会の金曜日こと、篠田 正志である。
正志は脇にグレネードランチャーを抱え、息を切らしながら走る。
一方の追う影は・・・こちらは暗がりに居ることと、高速で跳び回っている事が災いし、はっきりとその姿は確認できないが、どうやらコートのような物を身に付けているらしい。

「こいつ・・・来るな!」
正志が振り向きざまに、屋根の上の影に向けて弾丸を発射する。
だが、銃火器の扱いに関してはド素人である彼が走りながら撃ったところで、人間離れした動きを見せる影に命中するはずもなかった。
弾丸をジャンプでかわした影は、そのまま正志の頭上を飛び越え、彼の2mほど先に着地した。
振り向いた影の爬虫類のような鋭い眼光が、正志の顔を射抜く。
20竜の契約者 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:42:12.28 ID:0asdhK4x
・・・いや、驚くべき事に影の正体は爬虫類その物だった。
顔全体を覆う、刃物のように鋭利な鱗。
頬まで大きく裂けた顎。
その顎から覗く無数の牙。

「素人が銃を持った程度で俺<アロサウルス>から逃げられると思ったか?」
影の正体は進化した恐竜の中でも最強を誇る氏族、アロサウルスのジャンゴであった。

(くそっ、化け物め・・・一体どうすればいいんだ?)
正志は必死に頭を回転させる。
ジャンゴの言うとおり、銃があったところで彼から逃れる事は出来ない。
ましてや正面からまとも戦って勝てるはずもない。
ならどうする?幼い頃に恐竜図鑑で見た、哀れなステゴサウルスのようにあの顎に引き裂かれるしかないのか。
21竜の契約者 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:43:47.14 ID:0asdhK4x
いや、ひとつだけ方法がある。

「なぁ、ちょっと待ってくれ」
「なんだ、命乞いか?」
「そうじゃない。アンタ、俺を殺してその後どうするつもりだ?」
「どうするだと?他の参加者を殺しに行くに決まってるだろうが」
「確かにアンタは強い。俺一人を殺すくらい造作もない事だろう。けど、それじゃ主催者の思う壺だと思わないか?」
「・・・何が言いたい」
「考えてもみてくれ。奴らの目的は何だと思う?俺たちを殺し合わせる事になんの意味がある?」
「それは・・・」
「そう、分からないだろ?単に俺達が恐怖する姿を見るのが目的のイカレ野郎って可能性も無いわけじゃない。
 けど、40人以上の人間・・・アンタは人間じゃなさそうだが、ともかくそれだけの人数を誰にも気づかれず誘拐して、
 こんな首輪をつけさせるような力を持った連中が、そのためだけにこんな回りくどい方法を取るとはどうも考えにくい。
 この殺し合いには何か裏があるハズだ」
「だったらどうするつもりだ?」
「俺と組んで人を集めよう。もしかしたら、奴らに関する情報を持ってる奴がいるかも知れない。
 交渉は俺がやる。万が一交渉が決裂したり、敵に襲われた場合はアンタの出番だ。それでどうだ?」
「・・・フン、いいだろう。ただし、役立たずと判断したら迷わず殺すからな」
22竜の契約者 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:45:52.85 ID:0asdhK4x
篠田 正志は金曜日である。彼は七曜会のメンバーとして、様々な相手を脅して来た。
その中には元国会議員も含まれていた。
たとえ相手が学生だろうと、サラリーマンだろうと、それこそトカゲ男であろうと、彼の交渉術は決して鈍る事はない。
・・・白峰組相手には失敗したが。

「その銃は俺によこせ。お前じゃ持て余すだけだ」
「いいけど・・・それ偽物だぜ」
「何だと・・・?」
銃を受け取り歩き出そうとしていたジャンゴが、苦虫を噛み潰したような形相で振り返る。

「嘘じゃない。その銃の弾丸はゴムで出来てるんだ。これが説明書さ」

そう言って正志が差し出した紙を、ジャンゴは乱暴に奪い取った。

「チッ・・・・まぁいい。これでも命中すれば足を止めるぐらいの役には立つだろう」
再び歩き出そうとするジャンゴを、正志が呼びとめる。

「待った。そういえば、まだお互いに名前を知らなかったよな。
 俺はき・・・篠田 正志。アンタは?」
思わず金曜日、と口走りそうになるのを抑え込んで正志は自己紹介を済ました。
確かに彼は金曜日だが、今は七曜会の指令中ではないのだ。
名簿に載っていない名を名乗ったら、かえって怪しまれる。
正志の言葉に反応したジャンゴは面倒くさそうに振り返り、口を開いた。
「俺か?俺はジャンゴ・・・アロサウルスのジャンゴだ」
23竜の契約者 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:53:10.50 ID:0asdhK4x
【篠田 正志@街 ?運命の交差点?】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品A(確認済み)
[思考]
基本;人を探す
1;殺し合いに乗るかどうかは未定
2:ジャンゴを警戒

【ジャンゴ@ジャバウォッキー】
[状態]健康
[装備]グレネードランチャー(ゴム弾)@無頼伝 涯
[道具]基本支給品、ランダム支給品(未確認)
[思考]
基本;人を探す
1:殺し合いに乗るかどうかは未定
2:敵が襲ってきた場合は容赦なく殺す

備考;サバタが参加している事に気づいていません
24 ◆3EXev08ZCE :2011/05/06(金) 22:54:35.94 ID:0asdhK4x
投下終了。
マップや、詳細ルールは後日投下します
25 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/06(金) 23:14:48.98 ID:HqAgboO4
投下乙&新ロワ乙です。
雑多>こなたはやっぱこなただ。吸血鬼のおしごとは家にあるから読もうかなー。
マイナー>LALがある!これはうれしい。自分も入れたいけど、難しいんですよね、自分的に。頑張ってください。
では自分も投下します。
DOLオリ4話 走る走る、約一名
登場人物:丹下真司、金谷若葉、山崎良美
26走る走る、約一名 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/06(金) 23:16:02.75 ID:HqAgboO4

「ちょ、落ち着け…まず落ち着け…」
「落ち着くのはあんたよ…」
「観念してください」
「く、くそおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

なぜこうなったのか…少し時間を戻してみてみよう。

○ ○ ○ ○ ○

「くそ…こんなふざけたもん、俺がぶち壊してやる!」

急に知らない場所に運び込まれ、その上殺し合いまで強要…丹下 真司(たんげ しんじ)は怒っていた。
彼の属性はいわゆる正義の人と言う奴だ。

「まずは、武器…か」

バックを探ると中から銃とカードゲームのデッキが出てきた。
銃はH&KPSG1…しかし彼が扱うのは難しいだろう。
もう一個のカードゲームは、デュエルマスターズのデッキだった…が。

「やり方知らないし…いいやこれ、捨てよう」

カードはすべて海に捨てられた。
ちなみにここはA-5である。

「よし、行こう…ってうお!」

バンという音で、驚いた。
その元凶となったのは……。

金谷 若葉(かねや わかば)と山崎 良美(やまざき よしみ)の二人だ。
H&KUSPを持った金谷がにやりと笑う。
そして、最初に戻る…。

○ ○ ○ ○ ○

「こうなったら…」
「やる気になりましたか…?」
「逃げるっ!」

ダッと丹下は走り出した。
金谷は当てようと撃つが、銃の経験もなく当たるはずがなかった。
27走る走る、約一名 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/06(金) 23:16:47.85 ID:HqAgboO4

ダッと丹下は走り出した。
金谷は当てようと撃つが、銃の経験もなく当たるはずがなかった。

「悪いわね…良美さん」
「いえ…」
「追いますか?」
「そうね……」

二人は急いで丹下を追いかけ始めた。

【一日目/朝/A-5海前】
【金谷若葉】
[状態]健康
[装備]H&KUSP9mmモデル(0/15)
[所持品]基本支給品、H&KUSP9mmモデルのマガジン(3)
[思考・行動]
基本:山崎良美と協力して優勝する。
1:先ほどの少年を追いかける。
【山崎良美】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:金谷若葉と協力して優勝する。
1:先ほどの少年の追尾、及び殺害。
【一日目/朝/A-5】
【丹下真司】
[状態]肉体的疲労(小)
[装備]H&KPSG1(5/5)
[所持品]基本支給品、H&KPSG1のマガジン(2)
[思考・行動]
基本:この殺し合いを止める。
1:あの二人から逃げる。
2:首輪をどうにかしたい…な。

【オリキャラ紹介】
【丹下真司】
16歳:男:スポーツマン系の体格
いわゆる「正義の人」。
しかし、熱血のあまり頭はよくない。
自分の正義のためならどんな無理な事でもやる。
【金谷若葉】
23歳:女:スタイルがいい、肌が白い
普通のOLだが、上司から嫌がらせを受けている。
そのため卑屈な考えをするようになるが、基本は明るい人。
【山崎良美】
17歳(仮):女:ロボット、実際は生産されて2年目。
実際のコードネームはα-443。
名字は作った博士から引用された。
戦闘能力は、一般人男性より少し強い程度。
28 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/06(金) 23:18:22.11 ID:HqAgboO4
投下終了です。
あと、非リレーの書き手交流用にチャットを作りました。
ttp://hirirerowa.chatx2.whocares.jp/
一応、wikiにも登録しておきます。
書き手間の交流が目的ですので、使ってください。
29 ◆YR7i2glCpA :2011/05/06(金) 23:44:23.34 ID:ZbF47Ejf
新スレありがとうございます。
そして皆様投下乙です。

というわけで俺も投下します。
ごちゃ混ぜロワ 19:リベンジャー
登場人物:本郷武尊、藤香、日下兵真
30リベンジャー ◆YR7i2glCpA :2011/05/06(金) 23:45:27.65 ID:ZbF47Ejf
決着を、付けたい相手がいる。
本郷武尊には、拭いきれぬ屈辱の過去があった。
地に伏せられたあの過去。
敗北と言う屈辱。
それを与えたのは、他でもない終生のライバル、竹科辰美。
その彼が今、この殺し合いの場の中のどこかにいる。
その事実に、本郷は昂ぶりを覚えずにはいられなかった。
「…辰美……!」
デイパックから出てきた忍刀を握り、本郷は辰美を探し歩き出した。
31リベンジャー ◆YR7i2glCpA :2011/05/06(金) 23:46:13.68 ID:ZbF47Ejf

どのくらい歩いただろうか。
本郷の目の前に一人の女が立っていた。
目を引くのはその異常なまでに白い肌だった。
色素が抜け落ちてしまったかと思うほどに白い肌は、見るものの背筋を凍らせる。
百戦錬磨の本郷も、初めて見た時はぞっとしてしまった。
「ねぇ、貴方……」
その声は、まるで冷たい地の底から誘うかのように静かに耳に届く。
「御堂島優って女の子……見なかったかしら?」
「いや、見ちゃいねえな……それよりあんた、竹科辰美って野郎に出会っていねえか?」
「答える必要はないわ。」
そう言うと目の前の女は懐から扇子を取り出した。
本郷はその様を少し不審に思ったが、その時はもうすでに遅かった。

身体がしびれていく。
喉の奥が焼けるように熱い。
瞼が鉛のように重くなり、本郷の意識は途絶えた。
32リベンジャー ◆YR7i2glCpA :2011/05/06(金) 23:47:15.82 ID:ZbF47Ejf

「……優…」
倒れ伏した本郷から支給品を奪うと、女――藤香は歩き出す。
彼女の目的はただ一つ。
御堂島優に、このうえもない絶望を与えて殺す事。
そう言う意味ではこの殺し合いの場は、藤香にとって最高の場にもなり得、また最悪の場ともなり得る。
どのような参加者がいるかわからないが、優は恐らく参加者の中でも最弱の部類に入ると思う。
それならば何を差し置いてでも優の元へ向かうのが最善の策だ。
そして優のもとについたら……
最終的に、この手で殺す。





【B−6草原/1日目朝】
【藤香@クロックタワーゴーストヘッド】
[状態]:健康
[装備]:忍者刀@忍たま乱太郎、霞扇の術用扇子@忍たま乱太郎(しびれ薬は切れました)
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)、本郷の基本支給品一式(アイテム未確認)
[思考]1:優のもとに行き、このうえもない絶望を与えたうえで殺す
   2:そのほかは割とどうでも良い
33リベンジャー ◆YR7i2glCpA :2011/05/06(金) 23:48:14.39 ID:ZbF47Ejf





あー、どうしてこうなったんだ?
まだ決着をつけてねえのに。
ここで俺は死ぬのか?
それだけは、ダメだ。
まだ俺は、辰美との決着をつけていない。
それまで、生きなくては…でも身体が動かない。

不意に耳に入る、誰かの足音。
どうやら俺も運の尽きのようだ。
せめて、最期に辰美と戦いたかった――

「おい、あんた、大丈夫か?!しっかりしろ!」

…どうやら俺はまだ、死なないようだ。
薄れる意識の中で、本郷はそう思った。



【B−6草原/1日目朝】
【本郷武尊@ブシドーブレード弐】
[状態]:気絶中、霞扇の毒でしびれている
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]1:気絶中
   2:辰美と決着をつけたい

【日下兵真@カオスウォーズ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:目の前の男(本郷)を助ける
   2:殺し合いには乗らない

34 ◆YR7i2glCpA :2011/05/06(金) 23:49:04.67 ID:ZbF47Ejf
投下終了です。
兵真顔チラかよ。
35 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/06(金) 23:56:39.71 ID:aeMy7Z2w
投下乙です。

では投下。
カオス〜 39話:混濁する気持ち
登場人物:エステル、森、ヒメコ
36 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/06(金) 23:57:30.85 ID:aeMy7Z2w
乙女3人。
エステル、ヒメコ、森。
彼女たちは先ほどまでのエリアはもちろん立ち去り、
今は隠されし 絶望の 聖域にいる。
そう、暴走した九澄が鎮座するエリアである。
しかし彼女たちが彼と遭うのはまだ少しだけだが先の話である。
というか彼女たちの現状は見るに堪えないものがある。
まだエステルはケビンが死んだことにショックを受けてこそいるが
他に比べても精神自体は強い彼女気を動転させるまではいっていないようだが。
他の2人がなんというか―――酷い。
ヒメコ。彼女は大事なメンバーとリーダーの弟を失った。
森。大事な戦友たち。彼が2人とも死んだ。
これが意味するは自我の崩壊。
だが自我が崩壊すると一口にいっても意外と種類はあったりする。
この殺し合いのような場でいうのであれば、
例えばキサラギ。
彼女は先生の喪失により、無差別マーダーへと為り方を変えた。
例えば阿良々木暦。
彼は恋人の喪失。加え新たに作った親友の指摘もあり、戦意喪失へ堕ちていった。
例えば藤林杏。
彼女は自身が恋する青年の為にその手を闇へ染めていった。
例えば九澄大賀。
彼の場合は特例といえるが思わぬ事態により自我を崩壊し、おそらく殺戮マシーンとして稼働しているのだろう。
さてここまで様々な例を挙げた。
これに2人は当てはまるのかもしれないししれないかもしれない。
無差別か。
奉仕か。
37 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 00:01:59.03 ID:PPVEtl3b
戦意喪失か。
殺人鬼と化するか。
はたまた別のベクトルからやってくるのか。
それは彼女たち自身しか知らない。
―――ある意味病んでしまった2人の世話をする
エステルが一番自我を崩壊させる可能性だってあるのだけど。

「あ、あははは………………………はは」

苦笑いをこぼす。
さすがの《太陽の子》と称された彼女でもこの事態をまとめるのは少々難解のようだ。

「…………スイッチ……………………椿………………………………」
「植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野植木佐野」ブツブツ
「――――――はぁ」

今度はため息。
そうとうお疲れのようである。
もう―――悪魔『九澄大賀』に大分近づいているのに。


38 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 00:02:17.67 ID:PPVEtl3b
【1日目/朝/隠されし 絶望の 聖域】
【エステル・ブライト@空の軌跡】
[状態]健康,ある意味精神疲労(小)
[ステータス]
LV:6 HP:112/137 SP:75/84
ATK:9 DEF:9 SPD:8
[装備]棒術具
[道具]支給品一式、いやしの水×3
[所持金]69
[思考]
基本:主催者を倒す
1:ヒメコとあいと行動
2:どうしようかしらこの2人

【ヒメコ@スケットダンス】
[状態]健康
[ステータス]
LV:16 HP:498/539 SP:27/27
ATK:41 DEF:30 SPD:22
[装備]薫風丸
[道具]支給品一式、ぺロリポップキャンディカキフライ味、いやしの水
[所持金]36
[思考]
基本:?
1:エステル、あいと行動

【森あい@うえきの法則】
[状態]健康
[ステータス]
LV:6 HP:117/140 SP:62/62
ATK:7 DEF:10 SPD:9
[装備]鉄丸(飲み込み済み)@烈火の炎
[道具]支給品一式、いやしの水×3
[所持金]61
[思考]
基本:?
1:エステル、ヒメコと行動


【鉄丸@烈火の炎】
飲み込むことで効果を発揮する。
身体を驚異的なまでに堅くする。
…が、慣れてないと効果は短い。
39 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 00:02:52.22 ID:PPVEtl3b
以上。

あきらかなる森を殺さな(ry
40 ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 13:42:05.09 ID:eyBdqhzq
投下乙です。自分も。
もっとEX俺オリロワ 4話 喜びも悲しみも虚しいだけ
登場:エーリアル、宮崎眞由美
41喜びも悲しみも虚しいだけ ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 13:43:49.99 ID:eyBdqhzq
4話 喜びも悲しみも虚しいだけ

「ケッ、殺し合いだぁ…? あの荒神とか言う野郎ォ、頭おかしいんじゃねぇの?」

まるっきり堕落している狼、略して「マダオ」である妖狼、エーリアルは愚痴をこぼす。
黒に近い灰色に、明るい灰色の組み合わせの毛皮に、強靭な筋肉の付いたしなやかな身体。
前足、後足は太く逞しく、鋭い爪が付いている。
屈強そうな外見だが本人の性格は堕落したオヤジそのもの。御年39歳である。

「やってられっかつの。酒飲みてぇなー…人間の雌犯してぇなー…。
出来れば10代半ばから後半の胸のでけぇ美少女だな…ゲヘヘヘッ」

欲望丸出しに嫌らしく笑うエーリアル。

「…生き残る事も大切だけどよォ」
「あ、あの」
「あぁ? ……お」

エーリアルに話し掛けたのは、濃い茶色ロングヘアを持った、
中高生と思しき美少女。制服の上からでも分かる程、巨乳でしかも美少女。
エーリアルの好みにピッタリ合致していた。

「何だ? お嬢ちゃん(俺好みじゃねーかうはwww)」
「あの、お、狼さん、あなたはこの殺し合いに乗ってますか?」
「あー……乗ってはいねェよ。うん」
「ほ、本当ですか? 私もです。あの、私は宮崎眞由美です」
「俺はエーリアルだ。まあ、ここで立ち話も何だからよォ、そこの家ん中入ろうや」
「はい…」

(ツイてるぜ…へへへへ)

良い獲物を得られたと、眞由美には見えないように、エーリアルが嗤った。



関原と表札の掛かった二階建ての民家。二階のベッドのある部屋に、
エーリアルと眞由美は移動した。
まず二人は互いに支給品を見せ合った。

「俺は…サバイバルナイフだな」
「私は…ゴルフクラブと…う…苺味のローションです」
「ローション? ふぅん……」
「……」

眞由美は黒灰色の狼が、情欲に満ちた目で自分を見ている事に気付いていた。
下心が丸見えである。しかし眞由美は嫌悪感は無かった。
以前から彼女は「獣姦」と言う人と獣のエキサイティングスポーツに興味があったのだ。
希望の相手は狼。エーリアルは彼女の好みにも合致していた。

(…きっとエーリアルさんは私を襲うはず。性的な意味で。でも…覚悟は出来てる!
むしろ来て! お願い! 私から誘う勇気は無い…から)
42喜びも悲しみも虚しいだけ ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 13:44:50.22 ID:eyBdqhzq
「なぁ、眞由美」
「はい…」
「これから俺達一緒に行動しねェか? こうやって会ったのも何かの縁だしよォ」
「……喜んで。宜しくお願いします」
「……」

エーリアルが舌舐めずりをしながら、眞由美に近付く。
そして値踏みするように眞由美の身体を眺める。

「え、エーリアルさん…?(こ、これは…視姦!?)」
「……お前、年幾つだよ?」
「…じゅ、15歳、中学三年です」
「マジかぁ? それにしちゃあ、良い身体じゃねぇか…ヘヘヘヘ。
なぁ…折角だしよぉ、お近付きの印としてスキンシップとらねぇか? ゲヘヘヘヘヘッ」
「! い……嫌、やめて下さい!」

一応、眞由美は体裁上、嫌がる素振りを見せる。内心ではとても喜んでいた。
エーリアルは歓声を上げながら、眞由美を床に押し倒した。
獣の生温かい息が眞由美の顔にかかる。

「駄目! 嫌……嫌……」
「嫌嫌言ってる割には抵抗薄いじゃねーか? 本当は喜んでんだろ? 眞由美ちゃんよォ」
「……ッ」
「図星か。クククククッ、可愛いねぇ〜」

そう言いながら妖狼は、少女の股の間に自分の下半身を強引に捻じ込む。
スカートが捲れ、パンツ越しに妖狼の固くいきり立ったモノが少女の大切な部分に押し当てられた。

「ひゃうっ!」
「…入れる前に、俺のチ○ポ、見せてやるよ…ほら」
「!!」

眞由美に自分のモノを見せるエーリアル。
いつもネットの画像や本の絵等でしか見ていなかった、狼の肉剛を生で目撃し、眞由美は言葉を失う。

「凄い…大きい…」
「お前、人間の○ンポは見た事あんのかよ?」
「ええと、お父さんのなら、あ、小さい時ですよ! …いやでも、狼のはネットの画像とかで、
見てましたし…でも、やっぱり生で見るのは、迫力と言いますか、うん、違います」
「そうだろうなァ……これが今からお前のアソコに入るんだよ」
「……っ」

改めてエーリアルは眞由美の股間に自分の下半身をねじ込んだ。
眞由美は挿入しやすいように、自分でパンツをずらし、モノを握って誘導する。
そしてエーリアルは腰を突き出し一気に挿入した。

「痛っ…」

破瓜の痛みに顔を歪める眞由美だったが、最初だけで後はすんなりと再奥まで入る。

「動くぜ」
「はい……あっ……ふぅ」

妖狼は遠慮無しに腰を激しく動かし始め、少女の中を味わい始めた。
43喜びも悲しみも虚しいだけ ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 13:45:40.24 ID:eyBdqhzq
「具合が良いぜ…」
「な、何か変な感じです」
「すぐ気持ち良くなっから」
「……」

何度も何度も出し入れされていく内、眞由美は徐々に快感を感じるようになっていった。
ずちゅ、ずちゅと、淫らな水温が響き、獣と少女の荒い息遣いと小さな喘ぎ声が響く。
眞由美は自ら上着をたくし上げ豊満な乳房を露出し、下半身を狼のそれに密着させるようにする。
狼が突き上げるたび、眞由美の胸は上下に揺れ動いた。

「凄く気持ち良いです……」
「俺もだぜ……良い締まりだ……ふぅ」
「もっと、もっと奥まで…」
「へっ、へっ、くれてやるよ」

そしてしばらくして、エーリアルが低い唸り声を上げ、果てる。
大量の熱い欲望の液を注ぎ込まれ、眞由美も果てた。

「ハァ…ハァ…まだ終わらねぇぞ……へへへへへ」
「! ね、根元の瘤が…膨らんでる……抜けなくなっちゃった」
「しばらく抜けねぇぜ…その間、ずっと射○しっ放しだ…子宮の奥まで、ガキ出来る所まで、
俺の○液で汚してやるよ……俺のガキ、孕んじまえよ……ククククク」
「あふぅ……私も遂に、妊娠するんですかねぇ……」

狼系魔獣と人との間に子供が出来るのは、
砂浜で指輪を探し出せる確立ぐらい、とても低いのだが、双方思惑がある。
要するに妊娠すると思い込む事で背徳感を感じさせ、結果的に快楽を増大させるのだ。
そもそも39歳の男(狼の雄だが)と15歳の少女が行為をしている時点で十分危険である。

(本当、ツイてんなぁ俺……こんな上玉な雌、そうそう無ぇぜ)
(運が良いな、私…夢、叶ったよ…)

お互い、心の中で自分の欲望が満たされた事に喜んでいた。
44喜びも悲しみも虚しいだけ ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 13:46:36.22 ID:eyBdqhzq
【早朝/D-3住宅街関原家】
【エーリアル】
[状態]健康、宮崎眞由美と結合中、快感
[装備]サバイバルナイフ
[持物]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。生き残る。可愛い女は犯したい。
2:眞由美を連れて行く。
3:襲われたら容赦しないつもり。
[備考]
※特に無し。

【宮崎眞由美】
[状態]健康、エーリアルと結合中、快感
[装備]ゴルフクラブ
[持物]基本支給品一式、苺味ローション
[思考]
1:殺し合いはしたく無い。首輪を調べてみたい。
2:エーリアルさんと行動。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【エーリアル】
39歳の妖狼の雄。黒に近い灰色と明るい灰色の二色の毛皮。通称マダオ(まるっきり堕落している狼の略)。
酒を飲む事と交尾する事しか基本的に頭に無い。人間の美少女(巨乳)が好み。
身体は結構筋肉質で丈夫なので肉弾戦は割と強かったりする。RPGファンタジー風世界在住、新規オリキャラ。

【宮崎眞由美(みやざき まゆみ)】
15歳の人間の少女。中学三年。濃い茶色のロングヘアで15歳とは思えないスタイルの良さ。
機械いじりが趣味で良く近所の人から家電製品の修理を頼まれたりする。
運動は余り得意では無く、特に鉄棒は駄目らしい。最近獣姦に興味があるとか。
と言うのは初出の俺オリロワ2ndの設定で今作も準拠。
45 ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 13:47:15.91 ID:eyBdqhzq
投下終了です。やり過ぎたかな
46 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/07(土) 16:06:19.31 ID:cYoXoaQP
投下乙です。
これはひどい(良い意味で)
では自分も投下します。
DOLオリ5話 やはり、人ってのはどんな状況でも変わらない…多分
登場人物:長谷川祐治、国分由貴
47やはり、人ってのは(ry ◆VxAX.uhVsM :2011/05/07(土) 16:07:12.79 ID:cYoXoaQP

「さあて…良い武器も手に入れたし…どこかにい女はいないか…フフフ…」

コルトパイソンを手にした長谷川は自分の欲望のままに歩き回っていた。
生還できないだろうというのは分かっている。
だからせめて、欲望に生きてやろうと。

「……!」

長谷川は標的を見つけ、物陰に隠れる。
視線の先には、女が一人。

○ ○ ○ ○ ○

国分 由貴(こくぶん ゆうき)は悩んでいた。
入っていた武器はフォークとスプーン。
食事でもしろというのか…と言いたくなるような武器だった。
仕方なく、頼れそうな人を探そうとするが…。

「動くな」

いきなりピンチだった。
現状を説明。男に銃を突きつけられている。以上

「死にたくなかったら、俺の言うとおりにしろ…!」
「ひ……」

そして、何故かそこらの住宅街に誘拐されていった。








48やはり、人ってのは(ry ◆VxAX.uhVsM :2011/05/07(土) 16:08:02.09 ID:cYoXoaQP
「おら!さっさと脱げ!」
「ひ……」
「もたもたすんな!」
「キャッ…」

長谷川は蹴りを入れて急かす。
しかし、由貴はおびえて動けなかった。
イライラする長谷川は、自分の力で服を破り取った。

「ひやぁ……」
「ひひいひ…大丈夫だ…すぐにお前も気持ち良くなる…」

長谷川は下半身を露出し、由貴を抑える。
恐怖におびえる顔を見て喜んでいた。

「へっへへ…じゃあ行くぜ…」
「や、…やめ」
「嫌だね!」
「き、きゃああああああああああああああああああああああ!!!!」

前座もなく、いきなりナニを挿入する。

「ぎ、い、、いたいぃぃ…」
「ぐ、へへwwこりゃあいいなwwww」

長谷川が腰を動かすとともに、由貴は体を痙攣させる。

「グ…」
「は…あ、はぁ…はぁ…」

そして、長谷川はとうとう限界に達する。

「う、グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
「あ、ああ、ああ…」

全て終わり、国分も長谷川ぐったりとなる。

「気持ちよかったぜ…そうだな……」
「こ、これい、じょう…なに、するの?」

「奴隷にしてやるよ…お前を」

バックから瓶を取り出し、それを由貴に飲ませる。
少しの間彼女は意識を失い、意識を取り戻した時はもう彼女ではなかった。

「……」

ただ眼を虚ろにして、長谷川だけを見ていた。
49やはり、人ってのは(ry ◆VxAX.uhVsM :2011/05/07(土) 16:08:20.63 ID:cYoXoaQP

「成功…か」
「……」

長谷川はロープを持ってきて、由貴の首輪にくくりつける。
そして、そのロープを持ち移動をする準備を始めた。

【一日目/朝/E-2住宅街】
【長谷川祐治】
[状態]肉体的疲労(中)
[装備]コルトパイソン(6/6)
[所持品]基本支給品、357マグナム弾(18)、精神操作剤(残り4個)
[思考・行動]
基本:優勝はしたい。女は気に入ったら奴隷にし、気に入らなかったら殺す
1:準備をする。
【国分由貴】
[状態]肉体的疲労(大)、精神操作されて奴隷状態、体中体液濡れ、首輪にロープがつけられている
[装備]なし
[所持品]基本支給品、フォーク、スプーン
[思考・行動]
基本:長谷川について行く。

【オリキャラ紹介】

【国分由貴】
17歳:女:茶色の長髪、スタイルがいい
普通の高校生、父から性的暴行を受けて一人暮らしとなっている。
本当は精神崩壊用キャラのはずだったが、最初の被害者となった。
50 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/07(土) 16:09:29.06 ID:cYoXoaQP
投下終了です。
こんなの初めて書いたけど…あれだね……。
そのうちこんなシーンでも上手く書きたい。
51 ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 18:13:34.03 ID:eyBdqhzq
投下乙です。うおおおおこれは良い 良いです

自分も投下を 美女と野獣オリロワ 5話 海は広いな大きいな
登場:リューグ、吉沢雪、章高
52海は広いな大きいな ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 18:14:55.73 ID:eyBdqhzq
5話 海は広いな大きいな

海が臨める海浜公園にて、青年の悲鳴と銃声が響いていた。

「やめて! 本当やめて! お願い! 俺ドラゴンだけどさ、人間より身体は強いけどさ、
だけど不死身って訳じゃないから!!」
「うるさい! 早く、死んでよぉ!」

半狂乱の狐耳尻尾金髪爆乳美少女、吉沢雪は喚きながら、
突撃銃H&K G3A3を、青と黄色の雄竜、リューグに向けて乱射する。
強力な7.62o×51NATO弾の反動は少女に制御出来る代物では無く、雪は銃に振り回され、
その弾は狙った場所には全く当たらなかった。

「当たらない…反動強過ぎて扱い辛いよ、もう!」
「やべーよどうしよ…俺の支給品、火掻き棒だけだし、SDKじゃないんだから俺は…下手に近付いたら弾当たるかもだし」
「あ…セミオートにすれば良いんだ。あはっ」
「…逃げるか! くそぉ!」

考えた末リューグは雪からの逃走を図る。
空に飛んで逃げようとも思ったが、絶好の的になると思い断念。

「逃がさない!」

逃げるリューグの背に向けて、雪はG3A3を撃ち放った。

ダァン!

「がっ…!」

銃弾はリューグの左脇腹を掠めた。

「うおおぉぉおおおおぉお!」

痛みに耐えながら、リューグは全速力で海浜公園の出口を目指した。

「……」

雪は追跡しなかった。無理して追う事も無いと判断したためだ。

「…みんな殺してやる…」

いつもの穏やかな彼女からは想像もつかない険しい顔で雪は殺し合いの道を歩む。
そしてそんな雪からそう離れていない男性用トイレの中に、
一人のスーツ姿の人間の青年が怯えながら隠れていた。

(やばいよ、銃声すぐ近くからだったよ…絶対近くにやる気になってる奴いるよ……)

個室の中で洋式便器に座り頭を抱える黒髪青年、章高。
ガクガクと震え怯えている様はお世辞にも男らしいとは言えない。
53海は広いな大きいな ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 18:15:46.78 ID:eyBdqhzq
(何でこんな事に…俺が何をしたって言うんだ…費覧の奴もいるらしいけどあんな鬼畜雌狐、
アテになんて出来ない…殺し合いに喜んで乗るような奴だからな…最悪だ…最悪だ…)

ただひたすらに自分の不運を呪うしか無い章高であった。
彼が雪に見付からない事を祈ろう。



【早朝/B-7海浜公園】
【リューグ】
[状態]左脇腹に銃弾による掠り傷
[装備]火掻き棒
[持物]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いはしない。脱出手段を探す。
2:吉沢雪に注意。
[備考]
※B-6方面に走っています。

【吉沢雪】
[状態]精神不安定
[装備]H&K G3A3(7/20)
[持物]基本支給品一式、H&K G3予備マガジン(3)
[思考]
1:全員殺して生きて帰る。
[備考]
※特に無し。
54海は広いな大きいな ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 18:16:52.80 ID:eyBdqhzq
【章高】
[状態]健康
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:死にたくない。
2:費覧に…会いたくない。
[備考]
※男性用トイレに隠れています。


≪キャラ紹介≫
【リューグ】
17歳の竜の青年。青と黄色の身体でスリム体型。明るい性格で、スケベである。
RPGファンタジー世界において300年前に荒淫の限りを尽くした悪竜の直径の子孫に当たる。
彼も漏れなく先祖の血を引きヤリ○ン。しかし早漏。設定はEX俺オリロワに準拠。

【吉沢雪(よしざわ ゆき)】
16歳のハーフ狐獣人の少女。金髪ロングで狐の耳と尻尾、爆乳の美少女。
二次オタでアニメショップやゲームショップに良く通う。ノーパンノーブラ主義でもある。
パソコン及び機械知識に詳しい。明るいが、怖がりである。設定はEX俺オリロワに準拠する。

【章高(しょう こう)】
22歳の人間の男。現代中国風の国在住。字は正芳。温厚で柔和な性格の優男。
15歳の時に近所の森の中にある社に住み付く妖狐・費覧と出会い現在に至るまで親友として付き合っている、
が、頻繁に性交を求められ、その度に搾り尽くされるため、費覧は恐怖対象でもある。
初出の個人趣味ロワ以来姿を消していた。設定も準拠する。
55 ◆ymCx/I3enU :2011/05/07(土) 18:19:07.51 ID:eyBdqhzq
投下終了です。
56 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/07(土) 19:13:19.71 ID:6uB6kWt+
投下乙です
投下します
版権ロワ第14話:至って健全なペア
登場:岡崎朋也、宮永咲
57 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/07(土) 19:29:13.25 ID:6uB6kWt+
多くの参加者がペアを組み、三者三様の思惑のままに行動している中。
『清澄の嶺上使い』宮永咲は、岡崎朋也に押し倒されていた。
もちろん朋也の故意ではなく、俗に言うラッキースケベというやつなのだが、正直かなりアレな風景である。
「っ、きゃあっ!な、なにす…」
「悪かったあああああああああああああああっ!」

岡崎朋也は人生で初めて本気で土下座をした。

「あ、あの。私、原村和さんっていう人を探してるんですけど。もしよければ、一緒に行動しませんか?」
咲は赤面したままで提案してきた。まあ彼女にもシャーロックのメモが支給され、
『最初に出会った人は君の仲間になる』
と知ったからだが。
朋也にとっても悪くない話だ。智代や杏は強いが、女子をひとりでは放っておけない。
古河秋生とも合流したい。
伊吹風子という少女の顔には、何か懐かしさを覚えた。
「……お前、宮永だっけ。その話乗るよ。俺は岡崎朋也。よろしくな」

また新たなるペアが生まれた。しかし彼らは知らない。
この殺し合い最悪の、絶望的なペアが近くに迫っていることを。

【一日目/深夜/a-3】
【岡崎朋也@CLANNAD】
[状態]健康
[装備]なし
58 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/07(土) 19:35:21.73 ID:6uB6kWt+
[所持品]基本
[思考・行動]
基本:殺し合いから脱出する
※渚に告白をした後からの参戦です

【宮永咲@咲-saki-】
[状態]赤面
[装備]なし
[所持品]基本
[思考・行動]
基本:原村さんたちと脱出したい
※決勝戦終了後からの参戦です



投下終了。
自分のロワってペア作成多いんだよなあ
そして九時あたりから深夜までチャットにいるかもです
59 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 21:00:58.22 ID:PPVEtl3b
皆様投下乙です
では感想
DOLオリ>長谷川あああああああ!!何度みても鬼畜です。
もっとEX>@中3…だと。僕の中で何かが…目覚めるっ!
     Aヘタレ登場。カオス〜の春原はあまりヘタレじゃなかったのでヘタレっぷりを一杯見たいです
版権>あれですね。朋也のペアは結構女の子ですよね。なんという暗黙の了解

では投下します
カオス〜 40話:剣帝VS黒き薔薇
登場人物:レーヴェ、ブラックローズ、アリス

※注)この作品は氏がまじめに戦闘描写したのは初めてのssです。期待しないでください。
60 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 21:02:02.17 ID:PPVEtl3b
火花が散る。
剣と剣が交じりあう。
それは真剣勝負。
気を抜けば斬られる。
緊迫する空気。
笑いどころなど一つもない。
暢気に喋ることとなぞできやしない。
限界の限界まで感性を研ぎ澄まし。
2人は戦闘を続行する。

 ◇

ブラックローズは今アリスを抱えている。
レオンハルト通称レーヴェは剣を持つ以外描写するべき事項は特にない。
それは文字通りハンデをブラックローズは抱えている、ということになる。
いや、それならばアリスを降ろせばいいのだが、そうしたらきっとアリスはレーヴェに殺される。
そんな思惑の下、ブラックローズはハンデを背負わなくてはいけなくなった。
もちろんそれだけでやる気がなくなるような人ではないけれど。

(カラミティ!)

ブラックローズは下段の攻撃を繰り出す。
もちろんレーヴェはそれを黙って斬られるほどの弱者では無かった。
普通に受け流すように避けた。
けれど、彼女の技「カラミティ」はただの下段攻撃では無い。
「カラミティ」。それは下段攻撃と上段攻撃の斬撃技混成接続技。
61 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 21:02:26.54 ID:PPVEtl3b
乱舞。そんな言葉が大層似合う大技である。
そしてその説明に則り、ブラックローズの剣が上へと下へと
まるでナイフでも扱ってるかのような軽快さで次々とレーヴェに降り注ぐ。
しかし、それでもレーヴェは、まるで紙の様に、まるで蝶のように、
綺麗にその剣技を捌いていく。
さすがにブラックローズも驚きが隠せないようだ。

(――――っ!いや、まだだわ!デスブリング!)

意志を崩さず、ブラックローズは跳ぶ。
そして一回宙返りをし、そのまま重力に任せ、剣を斬りおろす。

「どりゃああああああああああああ!」

キン

しかしその攻撃は剣で弾かれる。
そして今度はレーヴェが攻撃を仕掛ける。
レーヴェの剣が横一閃に閃く。
それを見てブラックローズは咄嗟に重い剣を守りに構える。

カキィン

甲高い金属音が響く。
剣と剣が激突する。
と。
62 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 21:02:56.31 ID:PPVEtl3b
ブラックローズが地面に着地したと同時に
ブラックローズは白銀で不気味に輝く赤き珠を収める不思議な柱に、囲まれた。
その名もシルバーソーン。
くらえば、たちまち混乱を巻き起こす凶悪な魔法である。

「くっ、」

そして柱の輝きの強さが増す。
それを見てブラックローズは囲われた範囲外に向かって思いっきり跳んだ。
そのアクションと同時に輝きが閃光と化した。

「眩し…」

とブラックローズは左手で目を隠す。
ここでブラックローズはとある異変に気づく。

「あ、あれ…。あの子は…?」

あの子ことアリスが、ブラックローズの手から離れていた。
あの時、ブラックローズが跳びこんだとき、落としたというよりは自然と手を離してしまった。

「し、しまっ…」

しかし気付いた時にはもう遅い。
ゲームとは思えないぐらいリアルに砂煙を巻き上げ、その後ろに影を2つ、表した。

「しかしつくづく驚かさせる。俺はまだこの身体が思い通りに動かないというのに。よくもまぁ今のに反応できたな」
「………許さないの」

今、ブラックローズがするべき事。
それはレーヴェを倒すこと?いや違う。
ならばアリスを解放すること?いや違う。
ならばすることは自然と決まる。
カイトと合流すること。
それしか選択肢は存在しなかった。
アリスがいくらSPがないからといって2対1は分が悪すぎる。
そして気づいたときにはもう走っていた。
これは逃亡ではなく戦略的撤退なのだ。

 ◇

「さてと、お前に恨みもないが死んでもらうぞ」

というが早し。
レーヴェは容赦なくアリスの背中からバッサリ斬った。

「な、なんでな、の―――」
「それはお前には似合わない台詞だな」

そしてアリスは血の羽を作って死んだ。

「さてと、追ってみるか」

そういうがそれほど急ぐ様子もなく歩き始めた。

63 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 21:03:18.13 ID:PPVEtl3b
【アリス@クリミナルガールズ:ログアウト(死亡)】

【1日目/朝/隠されし 禁断の 虚無】
【ブラックローズ@.hack】
[状態]健康、快速のタスマリン使用中
[ステータス]
LV:20 HP:253/277 SP:60/60
ATK:35 DEF:19 SPD:28(+5)
[装備]大剣、闘魂ハチマキ@空の軌跡
[道具]支給品一式
[所持金]672
[思考]
基本:打倒主催者
1:カイトと合流

【レオンハルト@空の軌跡】
[状態]健康、快速のタスマリン使用中
[ステータス]
LV:18 HP:192/259 SP:43/110
ATK:31 DEF:29 SPD:26(+5)
[装備]盟主より与りし剣
[道具]支給品一式
[所持金]2041
[思考]
基本:ヨシュアを守る
1:追うか

64 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/07(土) 21:04:11.98 ID:PPVEtl3b
はい、以上。

なんだこれw
酷いな。
完成度低いな。オイ。
65 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/07(土) 22:40:31.92 ID:6uB6kWt+
投下乙です
投下します
版権ロワ第15話:噛み合わない歯車
登場:大石蔵人、霧切響子、セレスティア・ルーデンベルク
66 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/07(土) 22:58:47.91 ID:6uB6kWt+
「参ったわね。あそこから出られたのに、次は殺し合いなんて」
『超高校級の探偵』霧切響子は、ため息をつく。
参加者には苗木誠、十神白夜、セレスティア、そして。おそらくこのゲーム中最悪の絶望をもたらす悪魔。
「江ノ島盾子…まさか生きていたとはね」
江ノ島盾子に情などいらない。
あの絶望の塊は、殺すしかないと霧切は悟っていた。
幸い、デイバックには『炸裂弾』なるものが入っていた。火炎、閃光、爆発の種類を持つらしい。
シャーロックも江ノ島も殺して、あの世界に戻るんだ。
そう霧切が決意した次の瞬間。

「お久しぶりですわね、霧切響子さん」

「セレスさん…。聞きたいのだけど、あなたはどうして生き返っているの?」
セレスティア・ルーデンベルクはあの学園にて、殺人の罰として“おしおき”され、死んだはずであった。
「私にもよく分かりませんの。まあ今回は、さすがに優勝を目指すのはリスクが高すぎますから、おとなしく主催に逆らってみます」
霧切はセレスが対主催の立場だと信じられなかった。
セレスは去ったが、霧切はただひとり、炸裂弾を手に握りしめる。
「おやおやぁ。かわいらしいお嬢さんですねぇ」
67 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/07(土) 23:05:34.54 ID:6uB6kWt+
【一日目/深夜/b-1】
【霧切響子@ダンガンロンパ】
[状態]健康
[装備]炸裂弾
[所持品]基本
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない。

【セレステァア・ルーデンベルク@ダンガンロンパ】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本
[思考・行動]
基本:???




以上です
68 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 10:37:11.90 ID:CikbKC0c
投下乙です

>>版権ロワ第14話:至って健全なペア
ラッキースケベktkr

>>カオス〜 40話:剣帝VS黒き薔薇
アリスー!(いや知らないけど) 戦闘描写は苦手だなぁ俺

>>版権ロワ第15話:噛み合わない歯車
あれ、大石は…? どこだ? あとセレスティアの状態表が
「セレステァア」になってます

投下します もっとEX 6話 崖の上のきつねとおおかみ
登場:日宮高延、浅井政喜
69崖の上のきつねとおおかみ ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 10:38:05.50 ID:CikbKC0c
6話 崖の上のきつねとおおかみ

日宮高延は妖狐である。
その風貌は狐のカラーリングをした狼のようで、尻尾は二つあった。

「……まどか」

この殺し合いにはいない、自分の主人であり、最愛の女性の名前を呟く。

「……何で、殺し合いなんか……」

昨夜の記憶を手繰り寄せる。
いつものようにまどかと行為をした後、眠りについたはずだった。
なのに何故、首輪をはめられ殺し合いをさせられているのだろうか。
いくら考えても分からない、分かるのは――――殺し合いをしなければ死ぬと言う事。

「……俺は」

「……おーい、高延!」
「!」

自分を呼ぶ青年の声に振り向くと、見知った顔の魔狼が自分に向かって走ってきていた。
主人、まどかの友人、浅井きららのパートナー、浅井政喜だ。
そして高延の友人でもある。

「良かったぁ、最初に会ったのがお前で」
「……ああ」
「大変な事になっちまったよなぁ、殺し合いなんてさ……」
「……」

政喜は高延の事を全く警戒していなかった。
不良っぽい言動の妖狐ではあったが根は悪い奴では無い、こんな殺し合いに乗る事は無いだろうと、
楽観的に考えていたのだ。

「俺はこんな殺し合い絶対しねぇ! 高延! お前だってそうd」

ガリッ

「……?」

まさか、自分の喉笛に本気で食らいついてくるなんて思っていなかった。
鋭い牙が容赦無く政喜の喉に食い込み血が溢れ地面に落ちる。

「…えあ? た、高延? な、何してるんだ、よ?」
「……」
「…ガ、ア! い、痛、やめろ! ヤめ、ア゛ッ、ぐ、るじい!!」

ギリギリと、政喜の喉を噛む顎に力を込める高延。
政喜は何故高延がこのような事をするのか分からず、涙を流してもがく。
しかし顎は外れる様子は無く、呼吸困難に陥った政喜は泡を拭き痙攣を始める。
70崖の上のきつねとおおかみ ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 10:39:01.13 ID:CikbKC0c
「ッ……ア……イ……キ……ガ」

(何でだよ、高延……お前は……確かに……口が悪かったりするけど……こんな事する……奴じゃ……)

しばらくして、政喜は動かなくなった。
身体中から力が抜け、股間からアンモニア臭のする水が溢れる。
泡を拭いた口からは舌が垂れ下がり、開かれたままの目からは涙が流れていた。
その涙は死に対しての恐怖だったのかそれとも友に裏切られた事への悲しみからだったのか、
本人が息絶えた今となっては知る術は無い。

高延は政喜の身体からデイパックを引き剥がし、その遺体を近くの崖まで引き摺る。
崖の遥か下は白波打ち寄せる海。そこに政喜の死体を放り、落とした。
濃淡の灰色の狼の死体は海に落ちるとそのまま沈んでいってしまった。

「……馬鹿の奴だな……俺の友達だったつもりかよ?
今は殺し合いなんだぜ……ちっとは警戒しときゃあ良かったのに」

無警戒で自分に近付いてきた魔狼を蔑むように言う妖狐。


……良かったぁ、最初に会ったのがお前で……


「……」

最初の時の、政喜の本当に嬉しそうな、安心したような笑顔が高延の脳裏に過る。

「……チッ……忘れろ。俺は……まどかの所に……帰るんだ」

崖から離れ、未練を振り払うように高延は首を振った。


【浅井政喜    死亡】
【残り    44人】
71崖の上のきつねとおおかみ ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 10:41:12.80 ID:CikbKC0c
【早朝/A-4崖上】
【日宮高延】
[状態]健康、口が血塗れ
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)、浅井政喜のデイパック
[思考]
1:まどかの元に帰るために優勝する。
2:政喜のデイパックを調べる。
[備考]
※特に無し。


※浅井政喜の死体は海に捨てられました。


≪キャラ紹介≫
【日宮高延(ひみや たかのぶ)】
26歳の雄の妖狐。狼にも似た風貌で引き締まった筋肉質な体つき。経緯は不明だが、
かなり昔から売春婦日宮まどかと一緒に暮らしている。まどかを溺愛しており依存している。
射精の量をコントロールすると言う無駄な技術の持ち主。軽くDQNな性格でもある。
俺オリロワ2nd初出、設定も準拠。まどかの友人浅井きららのパートナーの魔狼、浅井政喜とは交友関係。

【浅井政喜(あざい まさよし)】
18歳の雄の魔狼。濃淡の灰色の毛皮を持った引き締まった身体の巨躯の狼。
売春婦浅井きららと同居しているがどういう経緯でそうなったのかは不明。自宅警備員を自称している。
それなりに強い。早漏だがテクニックでカバーしている。きららの友人日宮まどかのパートナーの妖狐、
日宮高延とは交友関係。8歳年上だがタメ口を聞き「お前」呼ばわりしている(高延はちょっと不満らしい)。
俺オリロワ2nd初出、設定も準拠。
72 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 10:41:58.90 ID:CikbKC0c
投下終了です。
73 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 16:44:12.27 ID:CikbKC0c
投下します。もっとEX俺オリロワ 7話 美味しいミルクは如何
登場:クラレンス、中村アヤ
74美味しいミルクは如何 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 16:45:21.73 ID:CikbKC0c
7話 美味しいミルクは如何

ここは港。港には幾つか船が停泊している。
漁船や小型のモーターボート、しかし、銀色の人狼青年、クラレンスは動かし方など全く知らない。
知っていたとしても、動かせた所で何もならない。地図の外に出れば首輪が作動し死ぬ。

「……はぁ」

溜息をつき、クラレンスは近くの港湾事務所と思しき建物に入った。

「……」

彼の鼻は、何者かの匂いを嗅ぎつける。
それを辿って部屋の中を調べると、奥にあったロッカーの前に来た。
匂いがするロッカーの扉を開ける。

ガチャ…バン!

「……」

開けようとしたら中から引っ張られて閉まってしまった。

「…ねぇ」
「……」
「もう、バレてるから。出てきてよ。俺はクラレンス。殺し合う気は無いから」
「……」
「本当だよ…って言うかもうバレてるから中にいるの、何なら力づくでこじ開けても……」
「わ、分かりました、今出ます……」

ロッカーの中の人物は観念し、大人しく出てくる。
黒いブレザー姿の、桃色の髪に牛の尻尾と角を持った、ハーフ牛獣人の少女だ。
ホルスタインの柄のニーソを履いている。

「わ、私は中村アヤと言います……あの、クラレンスさん、ですか?
本当に乗ってないんですか? その…殺し合いに」
「乗っていない。殺し合いなんて出来ないよ」
「……」

クラレンスとアヤはオフィス内の隅の応接スペースに移動した。

「俺が支給されたのは…ライフルと、オ○ホールだ」

自分に支給された旧式の軍用小銃、三八式歩兵銃と○ナホールをアヤに見せるクラレンス。
オナ○ールを見せられたアヤはリアクションに困ったが、気を取り直して、
自分の支給品をデイパックから取り出す。

「私は…自動拳銃の…H&K USP9と、搾乳セットです」
「牛だけに?」
「……///」
「まあ…お互い武器はあるって事だな」
「ええ、出来れば撃ちたくないですけど」
「……」

支給品の確認の次に、互いの知り合いが殺し合いに呼ばれているのか話し合う。
75美味しいミルクは如何 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 16:46:09.55 ID:CikbKC0c
「俺は……うぇ、シリウスって」
「知り合いですか?」
「いや、知り合いじゃないけど…ちょっと有名でな、ホモなんだこいつ」
「はぁ」
「俺の友達が何か、ゲームに負けたとかでケツを掘られたって、泣きながら話してたからさ…。
出来れば会いたくないな、ノンケ…ああ、普通の事な…でも容赦無いって話だし」
「私は…伊賀さんがいますね。クラスメイトで友達です。狐の獣人で…エッチが好きな人です」
「エロい狐娘…そそられるけど…成程ね、捜したいのか?」
「出来れば…」
「俺も協力するよ」
「ありがとうございます」
「……なあ、アヤちゃん」
「はい?」

急に改まって、クラレンスがアヤに尋ねる。

「アヤちゃんは牛娘なんだよな?」
「ええ」
「やっぱ、母乳とか出るのかな」
「出ますね……の、飲んでみますか?」
「良い?」
「……///」


「らめえええ! こいみるくいっぱいでちゃうのおおお」
「おいしい…凄く甘くて…アヤちゃんのミルクおしいよ!」



【早朝/C-7港・港湾事務所】
【クラレンス】
[状態]健康
[装備]三八式歩兵銃(5/5)
[持物]基本支給品一式、三八式実包(10)、オ○ホール
[思考]
1:殺し合いはしない。脱出したい。仲間を集める?
2:アヤちゃんと行動。
3:シリウスとの遭遇は避けたい。
[備考]
※特に無し。
76美味しいミルクは如何 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 16:47:13.66 ID:CikbKC0c
【中村アヤ】
[状態]健康、搾乳中
[装備]H&K USP9(15/15)、搾乳セット(使用中)
[持物]基本支給品一式、H&K USP9予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いはしたくない。生き残りたい。
2:クラレンスさんと行動。
3:伊賀さんを捜す。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【クラレンス】
26歳の人狼の男。 銀と白の毛皮の人狼。目は緑。柔和な性格で、交尾が好き。
美女と野獣オリロワ初出で設定も準拠。但しケモホモ人狼シリウスの事を知っている事になっている。
他にはこれと言って特筆事項が無い(笑)。

【中村アヤ(なかむら-)】
18歳のハーフ牛獣人の少女。桃色の長髪に牛の耳と角、尻尾。当然爆乳でスタイル抜群、可愛らしい。
おっとりしていて泣き虫。吹奏楽部に所属している。運動神経が著しく悪い上に手先が不器用、おまけに勉強も苦手だが、
なぜか記憶力だけは抜群。伊賀榛名と平池千穂は同じ学校の友人。とても濃厚で甘い母乳を出す事が出来る。
初出は個人趣味ロワだが今回は新訳俺オリロワの設定に準拠する。
77 ◆ymCx/I3enU :2011/05/08(日) 16:48:01.25 ID:CikbKC0c
投下終了です。
78 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:06:44.02 ID:xZ22B5SV
>>77
皆さま投下乙です
>もっとEX
相変わらず自重しないなぁ……そしてミルクって。
何が恐ろしい(褒め言葉)かって、タイトルで話が読めてしまうところだ
>版権ロワ
大石さん、そこは割り込まない方が安全だと思うよ…

では、投下します
雑多ロワ6話:魔法少女リリカルまどか
登場キャラ:鹿目まどか、ユーノ・スクライア、仮面の男
79 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:08:34.82 ID:xZ22B5SV
「この会場……転移魔法が使いにくいのかな? ちょっと集中してみただけなのに負担が大きいし、そんなに遠くに飛ばせないみたいだ。
この分だとトランスポーター・ハイも使えるか怪しいな。これが主催者の言ってた『能力の不調』なのか……?」
ユーノ・スクライアは突然の出来事に動揺していた。
しかし、「何とかしなきゃ」とも強く思っていた。
彼は魔法攻撃を防ぎ、敵を拘束し、対象を転移させることに長けた結界魔導師である。
何らかの魔法技術が悪用されてこの事件が起こったのならば、自分こそが解決に手を尽くさねばならない。
時空管理局の民間協力者として、一魔導師として、ユーノは即座に決意していた。
「“魔女の口づけ”なんていう魔法技術は僕も聞いたことがない……僕の知らないレアスキルなのか? でも僕らの命を握りたいだけなら、それこそ爆弾付きの首輪や、特殊なバインドを用いるだけで足りるはず
……いや、それなら、僕が人間の姿に戻った時点で首輪が破損するか爆発する危険性があるな。そういう意味じゃ“刻印”だったのは幸いだったのか」
高町家にいた時から連れて来られたために、ユーノの姿はフェレットのままだ。
ジュエルシードの回収が終わった今となってはいつでも人間の姿に戻れるけれど、変身前後で“魔女の口づけ”がどうなるのかも確認したかった。
できれば鏡のある場所か、誰かと交渉する際に変身したい。
「ひとまず、どこか鏡のある場所で、“魔女の口づけ”とやらを確認しておきたいな。もしくは、早く誰かと合流しないと……なのはかフェイトと会えるのが理想なんだけど」
フェレットの姿のまま考え込んでいた時、ユーノのヒゲがぴくりと動いた。

ぞわり

殺気のこもった寒気が、ユーノの体にのしかかった。
80 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:09:51.16 ID:xZ22B5SV
地面に身体を伏せ、他者からの攻撃に備える。
びきびきと何かが凍りつくような音がして、ユーノは戦慄する。
魔力反応も何も無しに、目の前から人形が出現したのだ。
氷の人形だった。大きさは人間の大人ほど。
何もない空間から生まれるように、足が生え、足から胴体が生まれ、胴体から腕が生えて、3体ほどがユーノを囲む。
(傀儡兵……? いや、傀儡兵を無から生みだすことはできないし、転移魔法で飛んできた様子でもない!)
氷人形が、ユーノを叩きつぶそうと腕を振りかざす。

「チェーンバインド!」

ユーノの足元に、魔法陣が輪を描く。
翠色の鎖が何本も、人形全てに巻き付いて固く拘束。
腕に、首に、足元に巻き付いた鎖は、人形をぎりぎりと絞め上げ、ぱきんと音を立てて破壊した。
(氷にしては強度が強い……ということは、遠隔操作の魔法? どこかに操ってる敵がいる?)
しかし、周囲は深い木々で囲まれている。即座には居場所が特定できない。
ひとまず撤退しようかとも考える。
しかし、決断する間もなく人形の“再生”が始まった。
再びバインドを発動。しかし人形は拘束されながらも、今度はバインドをその手のひらでつかんだ。
「なっ……!?」
人形の腕につかまれた箇所から、バインドが凍りつき始めている。
さらに後方から、新たな氷人形が2体出現した。
退路を封鎖され、ユーノは歯噛みした。
前方からはチェーンの氷が浸食し、ユーノごと凍らせようとせまってくる。
サークルプロテクションで全面を防ぐことはできるが、ユーノ自身がその場から動けなくなる。なにより、バリアの上から氷漬けにされる危険性もあった。
攻撃用の支給品はいくつかあるが、術者の居場所が分からなければ使いようがない。
人形を破壊するだけでは、すぐ再生されてしまう。
おそらく人形と少しでも接触すれば、氷が浸食して動きを止められる。
81 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:10:42.45 ID:xZ22B5SV
(僕を転移させて逃げるしかないか……でも、バインドを何本も使ってる上、転移魔法の負担が大きくなってるから間に合うか分からない……)
イチかバチか。
人形に潰される方が早いか。転移が完了する方が早いか。
ユーノはバインドを解除して、魔力を集中させる。
人形の剛腕が唸る音。
間に合え。

桜色の光が、人形を貫いた。

(な……)
ユーノはその光を、奇跡のように見上げる。
まばゆい光の矢が、ユーノの後方にいた人形を貫き、そのまま貫通。
前方の人形も続けて破壊する。
(なのは……?)

桜色の光に、おなじ魔力光を持つ友達の姿が重なる。
しかし、弓矢が放たれた先にいたのは、白い服の少女ではなく、桃色のドレスを着た少女。
頭の左右でまとめられた、桃色の髪。
魔法のステッキを湾曲させたような、ファンシーなデザインの洋弓。
少女は人形の破壊を確認すると、少しだけ笑って、続け様に矢をつがえた。
82 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:11:15.88 ID:xZ22B5SV

まっすぐ、放つ。

閃光と共に放たれた矢は、空中で拡散した。
何十本もの矢に枝分かれし、桜色の軌跡を描く。
全ての矢が、人形に必中。
氷の体に何本も桜色の矢を突き立てられた矢は、再生にも時間を要する細かさでバラバラに破壊された。
(これは……魔法?)
氷の破片が舞い落ちた場所に、次の瞬間少女も降り立った。
その速さも、普通の人間のものとは思えない。
ユーノとディパックを、ふわりと抱え上げる。
「危なかったね。色々説明したいけど、今は逃げるよ」
少女は飛ぶように身軽に、その場から駈け去った。

「もう大丈夫だよ」
しばらく逃げると、寒気も感じられなくなった。
(あの襲撃者も、諦めたのかな?)
ともかく、ユーノは少女に命を助けられた。
あのまま少女が来なければ人形に倒されるか、転移に成功しても、この殺し合いの会場で安全な場所にとばされていた保障はない。
そう言えば、なのはとの出会いも、こんな風に命を助けてもらったことから始まったのだ。
「ありがとう……僕はユーノ・スクライア。君は?」


少女は明るい笑顔で名乗った。
「わたし、まどか。鹿目まどかっていうの。魔法少女なんだよ」

83 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:11:45.18 ID:xZ22B5SV
【D−8/エリア東部/真夜中】

【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]健康、変身後
[装備]弓矢(魔法少女としての武器)、ソウルジェム(魔力微消費)
[道具]基本支給品、不明支給品1〜2(未確認)
[思考]基本:魔法少女として、殺し合いを止める。
1:ユーノ君って、しゃべるし魔法を使うし、キュウベェの仲間?
2:ユーノ君を守る。
3:マミさんと合流。さやかちゃん、ほむらちゃんを保護。
※「まどかマギカ」10話、『一週目の世界』からの参戦です。
(ほむらと出会ってから、マミ死亡までの間)

【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】
[状態]健康、魔力を少し消費
[装備]なし
[道具]基本支給品、不明支給品1〜3(確認済み、武器として使えるものはあるらしい)
[思考]基本:魔導師としてこの事件を解決する
1:君も魔導師なのか…?
2:まどかとの情報交換
3:なのは、フェイトとの合流
※無印12話、PT事件解決後からの参戦です。
※転移魔法の制限に気づきました。(魔力を大きく消費する上に、ある程度の時間がかかります。また、移動範囲も半径百メートル以内。別の場所にいる複数人を移動させることはできません)
84 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:12:30.92 ID:xZ22B5SV
「何だ、あの弓矢と鎖は……?」
“仮面”をかぶった男は、仮面ごしの人工音声で疑問を口にした。
顔全体を覆う仮面の上からでも、微かに狼狽の色が読み取れる。
「ネズミ型のポケモンの技は見たことがない上に……あの矢はあの子ども固有の能力か? “呪い”の件といい、どうも未知のことが多いな。深追いをしなかったのは正解だったか」
放置されたディパック目当てで接近したものの、そばにいたオオタチ似のポケモンが、人の言葉を話していたことに驚かされた。しかし、ポケモンの口ぶりから、どうやら対主催側の者らしいと判断して始末を決断した。
そのマントの下に潜むのは、彼のポケモンであるウリムー。
それが初めから支給されていたのは、“仮面の男”の正体を隠す上で必要になるそのポケモンが、『仮面の男の(体の)一部』として見なされたからではないかと推測された。
(“仮面の男”としての力があれば力づくでの優勝は容易いと思っていたが……私の知らない能力者もいるようだし、ここは慎重に確実に始末していくのが得策だな。
何度も邪魔をしてきたブルーやシルバー、金色の瞳の小僧も来ているようだし)
そう、彼は何の迷いもなく殺し合いに乗った。
何故なら、彼はとっくの昔から、覚悟を決めていたのだから。
愛するたった一匹のポケモンの為なら、どんな悪にでもなってみせる。どんな犠牲も払ってみせる。
他のあらゆるポケモンも、人間も、その為の道具にしてみせると。
「ヒョウガ、必ず、『願い』を叶えてお前の元に帰ろう。……そしてお前の両親を救ってみせる」
85 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:13:13.05 ID:xZ22B5SV

【D−8/エリア西部/真夜中】

【仮面の男@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]健康
[装備]仮面とマント、ウリムー@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜2(確認済み)
[思考]基本:優勝して『願い』を叶える。
1:あの力は何だ……?
2:参加者を狩る側に回るが、危険を冒さず確実に勝利する
※参戦時期は、少なくとも“いかりの湖”事件以降。
※ユーノ(フェレット姿)をポケモンだと思っています。

【仮面の男のウリムー@ポケットモンスターSPECIAL】
仮面の男が常にマントの下にしのばせているポケモン。遠隔操作可能で、自動再生機能も持った氷人形を無数に生みだせる。(空気中の水分を原料にしているとのこと)。
最終戦では、氷人形を使って歴代主人公の一斉攻撃(リザードン、フシギバナ、カメックス、バクフーン、メガニウム、オーダイル、スイクン、エンテイ、ライコウ+ピカチュウ2匹)を1匹でしのぎ、逆に圧倒した。
某掲示板の強さ議論スレで仮面の男が“チート”“神”呼ばわりされる原因をつくったポケモン。
86 ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 20:16:07.92 ID:xZ22B5SV
投下終了。

最終回で全部の時間軸を救ったんだから1週目まどかも消えちゃったんじゃないのとか
そういう突っ込みもあるかもしれませんが、今はそっとしといてください
(話が進めば説明できる時が来るかもしれませんが、まだそこまで続けられるか分からないので)

そして、チャットでは言ってませんでしたが、
一時間後にゲリラ投下を行います(予告)
雑多ロワ7話:魔法少女ほむら☆マギカ
登場キャラ:暁美ほむら(予定)
87 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:23:14.00 ID:rFGgjZJx
投下乙です。
版権>>ダンガン2人に近づくのは危険だぞ。大石
もっとEX>>みるくwダメだ。タイトルどおりの内容で…
雑多>>ウリムーは彼のもとにいるままか。危険すぎるw

では投下。
カオス〜 41話:九澄大賀は(人間として)退学済み
登場人物:大賀、エステル、ヒメコ、森

長さの割に内容が全然ないが勘弁してください
88 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:23:52.98 ID:rFGgjZJx
「ん?あれ俺は…」

そうだ。あの悪魔の手を使って…。
で、なんで俺は意識を取り戻したんだ?

「???」

考えれば考えるほど謎だ。
まさか柊が―――死んだのか?
いや、そんなことはない。…はずだ。

ピンポンパンポーン。

そんなときだった。
気の抜ける音とともに、放送が始まったんだ。
その中に柊父と柊の名前が揃って呼ばれた。影沼は死んでいないようだが。
89 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:25:33.68 ID:rFGgjZJx
守れなかった?
そう守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は――――――――――――――――――――――守れなかった。
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俺は――――――――――――――――――――守れなかった。
俺は―――――――――――――――――――守れなかった。
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俺は――――――――――――――守れなかった。
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俺は――――――――――守れなかった。
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俺は―――――守れなかった。
俺は――――守れなかった。
俺は―――守れなかった。
俺は――守れなかった。
俺は―守れなかった。
俺は守れなかった。
90 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:25:57.93 ID:rFGgjZJx
Q:何を?
A:柊を。柊愛花を。
Q:何を?
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91 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:26:50.69 ID:rFGgjZJx
Q:何で?
A:俺がくだらないものに頼ったから。
Q:何で?
A:俺がくだらないものに頼ったから。
Q:何で?
A:俺がくだらないものに頼ったから。
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92 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:30:15.07 ID:rFGgjZJx
「う、うわわわわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。」
93 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:30:49.17 ID:rFGgjZJx
あらん限りに俺は叫ぶ。
ああ。もうどうでもいい。
全て消えろ。
全て砕けろ。
全て壊れろ。
全て滅びろ
全て失せろ。
全て堕ちろ。
悪魔の手。
もう全て任せる。
だから俺を自由にしろ。
解放され崩壊する。
心が染まる。黒色に。
一度目指した金色の栄光。
俺にはもう、無理なようだ。

 ◇

 ◇

 ◇

 ◇

94 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:31:09.60 ID:rFGgjZJx
エステルたちの目に映るのは、人…いや確かに形は人だ。
しかしあきらかに異彩を放つ異形なる部分があった。
腕。
それは人のものではなかった。
猿のよう。
その表現が的を射ている。
そんな毛むくじゃらな腕をもつのは、九澄大賀。
その目は虚ろ気であるがしっかりとエステルたちを見つてめる。(…様な気がする)
しかしその魔物が身にまとう雰囲気はひたすらに暗かった。

(うぅわぁ…)

エステルの第一印象。
どこぞのギャグ漫画(アニメ)のOPよろしく頼れる仲間の目がみんな死んでる彼女にとって
これ以上空気が重くなる奴が現れて気分が滅入ったようだ。

「あ、あの〜」

それでも話しかけるエステルもエステルなのだが。
もちろん彼女は知る由もない。こいつはもう全てを消そうとする存在だということを。
まぁ。そのことを。知るのに。時間は。要さなかったが。

「―――――ろ、」
「え?悪いけどもう一回言ってくれる?」
95 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:34:02.59 ID:rFGgjZJx
「――――消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
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消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
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消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
96 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 20:36:04.11 ID:rFGgjZJx
消え■■■■■■■■■■■■■■■■■■■消■■■■■
■■■■■■■■■■えろ■■■■■■■■■■えろ■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
97 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 21:02:39.02 ID:rFGgjZJx

その叫びはもはや声ではなかった。雄叫びだ。
そしてさすがのエステルもその異変に警戒し棒術具を構える。
――――あとの2人はもうその叫びすら聞こえていないような反応だった。
しかしそんなことは悪魔には関係ない。
乙女3人に問答無用で襲いかかる!

「――――――――」

その標的は

――――森あい。

そして獣は走りだす。

「―――――――――――――――!」
「―!あい!危ない!」

と。
ここでようやくヒメコと森が意識を戻した。
が。
反応できなかった。
所詮ただの高校生と所詮まだまだ中学生。
こんな、魔物なんか初めてみて簡単に対応できるわけがなかった。

「――――――――――――――――――へ?」「―――――――――――――――え?」

気がつけば森の目の前に悪魔が立っていた。

「■■■■■■■■■!」

そして腕は振りかぶる。
が。

「どぉりゃああああああああああああ!!」

エステルが叫び、
悪魔は吹き飛んだ。
98 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 21:03:05.18 ID:rFGgjZJx
「金剛撃」。

「だ、大丈夫!?二人とも!」
「「うん…」」

二人の声が重なるが、
その声に元気がなかった。
そして再び悪魔が襲いかかる。

「■■■■■■■■■■!」

走る。
走る。
今度の標的はヒメコのようだ。
今度はしっかりと見ている。
見ているだけ。
身体が動かない。
絶叫の一つもあげられない。

恐怖。

それは今までの日常からはどうやっても体験できないもの。
今の陣形はエステルと森が近くにいるが、ヒメコは少し遠い。
エステルは間に合いそうにない。
そして、悪魔が来る。今度は、邪魔されないようヒメコを盾にするように後ろに。
こんなところで、九澄の戦いの知識が悪魔にも表れた。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■!」

そして悪魔の腕がヒメコの胸を後ろから貫く。
そしてヒメコは考える。
なぜこんな目にあっているのか。
なぜ昨日までみんなと駄弁っていたのに
考えれば考えるほど分からない。
熱い熱い。自身の血液は燃えるように熱かった。
寒い寒い。自身の体温は凍えるように低かった。
赤い赤い。自身の血液は赤かった。
青い青い。自身の身体は青かった。

「―――なん、や、ねん。こ、れ…」

悪魔の手が引き抜かれる。
同時に血が吹き出る。
もちろん悪魔の身体にも当たる。
けれどそれを気にせず次の標的を見定める。
そしてその標的は…。

モンスター。

そしてそれを滅するべく悪魔は走りだした。

 ◇

2人になったエステルと森。
2人の間に言葉は無い。
エステル。彼女はヒメコを守れなかった自責の念で心が満たされた。
森。彼女はただただ今の現実に絶望しているだけ。それ以上もそれ以下も無かった。
ただ呆然と立ち尽くしていた。

99 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 21:03:24.31 ID:rFGgjZJx
【鬼塚一愛@スケットダンス:ログアウト(死亡)】

【1日目/午前/隠されし 絶望の 聖域】
【九澄大賀@エム×ゼロ】
[状態]悪魔化
[ステータス]
LV:25 HP:327/551 SP:25/25
ATK:35 DEF:31 SPD:32
[装備]悪魔の手@化物語
[道具]
[所持金]
[思考]
基本:…
1:…
[備考]
※願いを皆殺しに変えました。(モンスターも含め)
※九澄の戦闘方法もできます。(本能のまますることが多いが)
※相変わらず支給品と金は捨ててます。

【エステル・ブライト@空の軌跡】
[状態]健康、精神疲労(小)
[ステータス]
LV:6 HP:112/137 SP:65/84
ATK:9 DEF:9 SPD:8
[装備]棒術具
[道具]支給品一式、いやしの水×3
[所持金]69
[思考]
基本:主催者を倒す
1:…

【森あい@うえきの法則】
[状態]精神疲労(中)
[ステータス]
LV:6 HP:117/140 SP:62/62
ATK:7 DEF:10 SPD:9
[装備]鉄丸(飲み込み済み)@烈火の炎
[道具]支給品一式、いやしの水×3
[所持金]61
[思考]
基本:?
1:…

100 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/08(日) 21:04:37.40 ID:rFGgjZJx
以上。

手間取ってしまいました。
九澄の狂う過程はもっと長かったのに…
101魔法少女ほむら☆マギカ ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 21:11:08.38 ID:xZ22B5SV
「どういうこと……?」

私は、森の中でバカみたいに立ちつくしていた。
分からなかった。
訳が分からなかった。
今までだって、色々なことに裏切られてきた。
でも、その全てに意味があった。
インキュベーターの罠があり、意図があり、魔法少女の絶望があった。
でも今は、何が起こっているのか、どうしてこんなことが起こっているのか、何一つ理解できなかった。
何より、こんなことが起こる必然性も必要性はないはずだ。
インキュベーターたちだって、私とワルプルギスの夜を餌に、まどかを魔女にすることだけが狙いだったはずなのだから。
「それに、巴マミも美樹さやかも、佐倉杏子もこの時間軸では既に死んだはず……」
美樹さやかに至っては、魔女になった上で死んだのだ。
一度魔女になったら取り返しがつかないことを私は誰より知っている。
インキュベーターだって、『一度魔女になってしまえば、元には戻れない』と認めていたはずだ。
舞台の上に立っている魔法少女は、私だけになった。
あとは、私と“ワルプルギスの夜”の間で決着をつけるだけだったはずだ。
それなのに、何がどう狂ってこんなことになったの?
何でこんなおかしなことばかり起こっているの?

――それに、この殺し合いにはまどかもいる。

それを思い出して、私は耐えた。
歯をギリ、と食いしばる。
感情を殺す時に、よくしてきた仕草だ。
泣きそうになった時に、立ち止まりそうになった時に、いつも何度も繰り返してきた仕草だ。
102魔法少女ほむら☆マギカ ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 21:12:06.49 ID:xZ22B5SV
そうだ。
何が起こっているのかはさっぱり理解できないけれど、当面まどかと私の身が危険であることには違いない。
なら、まずは身を守る手段を確認しておこう。
落ちつく為にも、私は支給されたディパックを開けた。
出て来たのは、黒光りする自動拳銃。
すっかり見慣れたもの。
ベレッタM92。
私が、某国の軍事基地から盗み出した拳銃のひとつだ。
インキュベーターを蜂の巣にした時もこれを使った。
もしかしたら、私の武器を取り上げて、改めて支給品として配り直したのかもしれない。
そんなことを思いつく。

――どうしよう。

次の瞬間、それは決して思いつきでは済まないことに気づいた。
いつも左手に装備した『盾』の内部、そこに広がる四次元の空間に手を入れて愕然とする。
『盾』の中に隠していた私の武装――手榴弾や機関銃やRPG-7やタンクローリーや88式地対艦ミサイルなど、無数の武器――が、全て奪われていた。
まず思ったのは、やっぱり、ということ。
人間同士の“殺し合い”なら、私の持っている数々の武装は尋常ではない威力を発揮する。
能力に制限をかけるような主催者なら、私に最初から重火器を多数持たせた状態で参加させるはずがない。
下手をすれば他の参加者への支給品として、ばらまかれて使われているのかもしれない。
そして次に思ったのは、なすすべがない、ということ。

つまり、この殺し合いを生還したとしても、私には“ワルプルギスの夜”を倒す為の武器がない。帰った世界で一から集め直したのでは、到底間に合わない。
どうしよう。
それならどうしたらいいか。
考えなくては。
立ち止まることができないから、考えるしかない。
私が絶望したその時に、私の魂は魔女になり、全てが終わってしまうのだから。
立ち止まったら、生きていけないのだから。
103魔法少女ほむら☆マギカ ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 21:13:04.13 ID:xZ22B5SV

――今の時間軸も捨てて、またループする? やり直す?

今まで何度も繰り返してきたように、今の時間に見切りをつけて、新しい時間をやり直す方法がある。
また繰り返すことに迷いはない。私は何度だって繰り返してみせると誓ったのだから。
でも、それにしたって『じゃあ今すぐやり直しましょう』というわけにはいかないのだ。
私の盾の役割は、武器の収納と盾としての防御だけじゃない。
“時を戻す”という一番大事な機能を持っている。
魔法少女としての固有能力。
盾の中に埋め込まれた砂時計は、紫の砂をこぼしながら時を刻んでいる。
砂の量は一カ月分。
時間を戻した時から砂が落ち始めて、ワルプルギスの夜が来た日に砂が落ち切る。そこで砂時計をひっくり返せば時間が戻る。
一度ひっくり返した砂は、砂が落ち切るまで再びひっくり返せない。
つまり、ワルプルギスの夜が来るまで、時間を止めることはできても巻き戻すことはできない。
ワルプルギスの夜の日まで生きのびない限り、私はこの現実を『なかったこと』にできない。

――なら、私が優勝して生還する? まどかも他の68人も、全員殺して初めからやり直す?

そんなことを考えてしまう。
そして、私ならおそらくそれができるだろうとも思う。
繰り返してきた時間軸の中では、まどかや美樹さやかにトドメを刺した時間もあったのだ。
心が痛むには違いないが、殺せない事はないだろう。
そんな風にきっぱり分析できてしまうことに、自虐する。
どうやら私の魂も、相当に擦り切れているらしい。
でも、だからといってさっさと優勝しましょうという気持ちにもなれない。

――皆殺しにして優勝したからって、帰してくれるとは限らない。

優勝したとしても、主催者が約束通りに願いを叶えてくれる保障なんてないのだ。
「殺し合え」などと平然と命令した相手が、最後の一人には慈悲をかけてやるという都合の良い真似をするかどうか、私にはそれが信用できない。
何より、主催者の白スーツは“魔女の口づけ”を利用してみせた。それも、長い時間を繰り返してきた私でさえ全く未知の方法で。
となると、このゲームには『魔女を生みだすモノ』である、あのインキュベーターたちも関わっている可能性が浮かぶ。というか、『魔女』に関わることなら、あいつらが絡んでいるしか思えない。
そしてだからこそ、「何でも願いを叶えてくれる」などという言葉を信用できない。
『彼ら』が「願いを叶えてあげる」と声をかけた少女たちは、例外なく破滅していったから……。
そもそも『あいつら』が人の命を使い捨ての部品程度にしか思っていないことは、きっと私が誰よりも知っている。
だからこそ奴は――奴らは――まどかに執着し、私の邪魔をしてきたのだから。
104魔法少女ほむら☆マギカ ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 21:13:46.85 ID:xZ22B5SV
そこまで考えたところで、私の頭は衝撃を受けた。
まどかが魔女になったのを、初めて見た時以来かもしれない。
それぐらいの、“最悪”の可能性。



――もし、この会場にもあのインキュベーターがいたらどうなる?



この会場は、外界から隔離されているように見える。
インキュベーターが主催側にいるのでなければ、主催側は彼らの介入を防ぐ措置を取るだろう。
しかし、インキュベーターならそんなことお構いなしに介入を試みるだろう。
ましてや、主催者が“魔女”と関わっているなら、彼がインキュベーターの協力者だろうとそうでなかろうと、主催に介入しようとする方が自然だ。
そして、アイツらはまどかを契約させたがっている。
どういうわけか、繰り返すごとにどんどん執拗になるやり方で、彼らはまどかの魂を狙い続けている。
そんな彼らが、会場内にまどかを見つければ、契約を持ちかけないはずがない。

今の私は、まどかがどこにいるか分からない。
もし、一人でいるまどかに、インキュベーターが契約を持ちかけたりしたら。
まどかが、“殺し合いを止めさせる”という願いと引き換えに、魔法少女になろうとしたら。

私の知っている鹿目まどかなら、そうしてしまうだろう。
69人の命を救う為に、進んで自らの魂を犠牲にするだろう。

そして、それは最悪の展開だ。



――キュゥべえにだまされる前の、ばかなわたしを……助けてあげて、くれないかな? 


105魔法少女ほむら☆マギカ ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 21:14:21.75 ID:xZ22B5SV
ワルプルギスの夜が来なくても、まどかが魔法少女になった時点で、私はまどかを救えなくなる。
どころか、願いの内容次第では、魔法少女まどかの動き次第では、最悪の魔女が生まれる。
まどかは死んで、私もワルプルギスの夜を迎える前に魔女に殺される。
繰り返せなくなる。
永久に、まどかを救えなくなる。
そうなったら、
そうなったら、



私は走った。
まどかがどこにいるのか分からなくても、あてがなくても、とにかく走った。
(まどか……まどか……! お願い、無事でいて。魔法少女じゃない、そのままのまどかでいて!)

魔法少女の姿をしたまどかに、出会わないことだけを祈りながら。

【A−8/森/深夜】

【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]健康、変身後
[装備]盾(魔法少女の武器)、ソウルジェム(魔力満タン)
[道具]基本支給品一式、 ベレッタM92(14/14)@魔法少女まどか☆マギカ、
[思考]基本:もしまどかが“契約”していたら…???
1・鹿目まどかを一刻も早く何としても保護する
2・主催者の言葉をあまり信用していない

※参戦時期は「まどか☆マギカ」9話、杏子死亡後から、11話以前のどこかです。
※会場内にキュゥべえがいる可能性を考えています。

106魔法少女ほむら☆マギカ ◆8nn53GQqtY :2011/05/08(日) 21:15:15.50 ID:xZ22B5SV
ゲリラ投下終了

…自分で描いといてなんだけど、
登場話の時点でここまで詰んでる子も珍しいな
107 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/08(日) 21:37:18.45 ID:95JEo5HY
投下乙です。ほむほむ期待

投下します
版権ロワ第16話:飛沫降る夜に
登場:紀田正臣、園崎詩音、KAITO
108 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/08(日) 21:55:01.47 ID:95JEo5HY
「畜生…ッ!」
茶髪にピアスの少年、紀田正臣は警官拳銃を持って、学園を疾走していた。
追いかけてくるのは、緑がかった髪の少女である。
園崎詩音。
『救われない』世界の、最悪の終わりを迎える前から連れてこられた、悲しき少女であった。
その手には、クロスボウ。殺傷力抜群の鋼鉄矢である。

実は正臣は、拳銃を発砲していた。しかし、訓練をしていない少年では動く標的に弾丸を、しかも足に当てるのは難しかった。
詩音は裏社会の娘な為、多少扱いは心得ていたので、戦いは自然とワンサイドゲームになっていった。
「ちくしょう!消えろ!」
バンッ!
ヒュウンッ!
二つの音が交差した。
正臣の弾は詩音の髪の一部をかすめ。
詩音の矢は、正臣の眉間に無情にも突き立てられていた。


「……手間かけさせてくれましたね」
詩音は、正臣の拳銃を奪い取りながら、吐き捨てる。
血飛沫をわずかに浴びたが、詩音はただ、死体を見おろすだけであった。

園崎詩音には、想い人がいた。
北条悟史。
控えめで優しく、妹の沙都子のためなら手を血に汚すこともいとわない、とても不器用な人だった。
彼は消えた。
四年目の祟りの“鬼隠し”として。
109 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/08(日) 22:08:55.31 ID:95JEo5HY
園崎詩音の、願い。
北条悟史を帰ってこさせたい。
そのためになら、詩音は鬼にも悪魔にもなってやる覚悟であった。

そんな時だった。詩音の視界を光が包み、その意識を奪い取ったのだ。


「ーーーーーうまくいったな」
【悪徳のジャッジメント】KAITO。
彼の欲するのは金である。人の感情を捨てた法廷の主は、なにを企むのか。

【一日目/深夜/a-1】
【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に】
[状態]気絶中
[装備]クロスボウ
[所持品]警官の拳銃
[思考・行動]
基本:優勝して願いを叶える。
※目明し編、梨花殺害後からの参戦です

【KAITO@VOCALOID】
[状態]視界不良
[装備]なし
[所持品]強化スタングレネード×2
[思考・行動]
基本:金を集める。





投下終了です。
前のSSのセレスティアは間違いですね、すいません。
110 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 20:16:08.57 ID:XzpjV0qd
投下乙です。GW終わったよぉ…

投下します。もっとEX俺オリロワ 8話 磨り減る精神
登場:アゼイリア、犬神彰浩、伊賀榛名
111磨り減る精神 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 20:17:38.29 ID:XzpjV0qd
8話 磨り減る精神

ダァン!

田圃地帯に銃声が響く。
一軒のとある農家、岡宮家で、青色の竜の少女が倒れる。

「い、痛……嘘、やだ、血!?」

吐血しながら、竜少女、アゼイリアは腹に空いた血を見て驚愕する。

「ど、どうしてこんな事……」
「死にたくないからだよ…!」

自分を撃った黒狼獣人の少年に、アゼイリアは尋ねるが予想通りの答えが返ってきた。

「…痛い…血が止まらない」

ダァン!

「あぐっ!」

更に一発、今度はアゼイリアの豊満な乳房のすぐ下辺りを抉った。

「がはっ……息苦しい……もう、駄目……」
「……っ」
「人殺しっ…いや、竜殺しっ……あなたは絶対、ロクな最期迎えられないわよ」
「うるさい…! さっさと死ねっ!」

もう聞きたくないと言うように、彰浩がS&W M19回転式拳銃を乱射する。
やがて弾が切れ、カチッ、カチッと撃鉄の音だけが響く。

「はぁっ…はぁっ…」

我に返った彰浩が目にした物は地面に目を開いたまま倒れ動かない竜の少女。
口から血が垂れ、身体には銃創が幾つも空きそこからドス黒く見える血液が流れる。
さっきまで喋っていたそれは今はもうただの有機物の塊と化した。自分の手によって。

「…はぁ、はぁはぁはぁはぁはぁ、うっ、ぐ……ウ、はぁ…はぁ」

一瞬過呼吸のような症状に見舞われるがどうにかこらえ呼吸を整え、
彰浩はアゼイリアのデイパックの中を漁った。そして、発見した中型自動拳銃ベレッタ M84と予備マガジンを手に入れる彰浩。
他にもペンナイフがあったが役に立ちそうも無いので放棄した。

「何だ、何だよ…か、簡単じゃないか…こ、殺すなんて…やれる、やれ、やれそうだ…!」

ある種の興奮状態の黒狼少年は、装備をM84に切り替え、農家を後にした。

彰浩が立ち去った後、農家の母屋から一人の少女が現れる。
狐獣人の少女、伊賀榛名だ。息絶えた竜の少女の死体に近寄り様子を見る。

「死んでる……でも、殺した奴は行ったみたいね……」

どうにか殺し合いに乗っている人物を回避した狐少女であった。
112磨り減る精神 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 20:18:34.70 ID:XzpjV0qd
「やだなぁ…殺し合いなんて…アヤさんいるっぽいけど…はぁ」


【アゼイリア    死亡】
【残り    43人】


【早朝/F-6田圃地帯岡宮家】
【犬神彰浩】
[状態]精神不安定
[装備]ベレッタ M84F(13/13)
[持物]基本支給品一式、ベレッタ M84F予備マガジン(3)、S&W M19(4/6)、.357マグナム弾(12)
[思考]
1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
[備考]
※岡宮家からは出ています。
※伊賀榛名には気付いていません。

【伊賀榛名】
[状態]健康
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:生き残る。
2:アヤさんは……。
3:犬神彰浩に注意。
[備考]
※特に無し。


※F-6田圃地帯岡宮家の敷地内にアゼイリアの死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。
113磨り減る精神 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 20:19:29.94 ID:XzpjV0qd
≪キャラ紹介≫
【アゼイリア】
17歳の竜種の少女。青と白の身体を持ちナイスバディ。竜人体型。
妖艶な雰囲気を纏っており、誘惑される雄は後を絶たないが、金品を要求される事がほとんど。
しかしその美貌と性のテクニック故、無理をしてでも彼女に貢ぐ男及び雄は数多く、破滅の道を辿る者も。
新規オリキャラだが、ズガンになった。

【犬神彰浩(いぬがみ あきひろ)】
17歳の狼獣人の少年。高校二年で柔道部所属。黒い毛皮で中肉中背、そしてヤリ○ン。
両刀使いで男、女両方いける口。身体能力や基礎体力は高め。
EX俺オリロワ初出、設定も準拠。

【伊賀榛名(いが はるな)】
18歳の狐獣人の少女。黄色い毛皮、爆乳で完璧とも言えるスタイル。5歳の時に両親と自分が乗った車が交通事故に遭い、
両親は死亡し、自身も大怪我を負い一命は取り留めたが、一生子供を宿せない身体になってしまった。
しかし現在はそれをいい事に学校の多くの男子生徒、女子生徒と肉体関係を持ち、楽しんでいる。
中村アヤはクラスメイトで悪戯対象。個人趣味ロワ初出、設定は新訳俺オリロワに準拠。
114 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 20:20:25.46 ID:XzpjV0qd
投下終了です。
115 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/09(月) 21:47:35.10 ID:Czlxdehs
投下乙です、自分も投下します
タイトル:最期も掌の上で?
登場キャラ:沖田宏、ソリダス・スネーク
116 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/09(月) 21:48:36.51 ID:Czlxdehs
「朝か、これで少しは動きやすい」

森の中を歩くソリダス。

(それにしても、さっきの男…あれは一体…?)

思案を巡らせる。

(超能力の類か?まさか…いや…しかし…)
ふと前を見ると、誰かが立っている。

「…この殻、かなりガタ来てるなァ…」

…明らかに人間ではないと思う程の体色。真っ白だ。
それにあの格好…ボロ切れを寄せ集めたような服。
一体…と考えている内に相手はこちらに向けて銃撃してきた!

「くっ…!」

考えることに集中しすぎたせいか。
弾をモロに食らってしまった。
強化スーツである程度は防げるはずなのに、やすやすと弾は貫通し体を傷つける。

「くっ…うおりゃあっ!」

スネークアームを伸ばし、沖田の銃を弾き飛ばす。
「!?」

いきなりのことに驚くが、全く意に介さない様子でソリダスに近づいてくる。
アームを振り回し、沖田を殴る…がこれも効果が薄い。

「…いいだろう。これでも食らえ」

手榴弾のピンを抜き、沖田の口にねじ込む。
この距離で爆発すれば、自分もただではすまない…
だが、確実に敵を葬れるはず…!
何とか口から手榴弾を出そうとしているがもう間に合わない。

激しい爆発音と共に、手榴弾が炸裂した。

「うげっ…」

小さな呻き声のような物を上げ、沖田は四散した。
117 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/09(月) 21:49:20.84 ID:Czlxdehs
「うおおおおおおおっ!」

ソリダス自身も爆風で吹き飛ぶ。

「…目を、やられたか…」

ハリアーを撃墜された時と同じだ。
その時は片目を、そして今回は残った片方が…。
撃たれた時の出血もおびただしい。

「…これも…『愛国者達』の仕組んだ事だったのか…?」

『愛国者達』からの解放を望んだ男は、最期まで『愛国者達』の憎悪を残して死んでいった…。

【一日目・朝/B-5】
【ソリダス・スネーク@メタルギアソリッドシリーズ 死亡】
死因:失血死
【沖田宏@SIREN2 消滅】
※B-5に日本刀@現実、手榴弾(6/8)@現実が、ちょっと離れた所に89式小銃(21/30)@SIREN2が落ちています。
118 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/09(月) 21:50:09.25 ID:Czlxdehs
投下終了です
119 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/09(月) 22:18:54.52 ID:OMWJbzPi
ミス発見。
自ロワのこの前のssに【紀田正臣@デュラララ!!】
【残り34/40】

とつけておいてください
120 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 23:52:41.26 ID:XzpjV0qd
投下乙です。
投下します。もっとEX 9話 出鱈目な事ばかり在るのです
登場:レイ・ブランチャード、赤川隆顕
121出鱈目な事ばかり在るのです ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 23:53:34.53 ID:XzpjV0qd
9話 出鱈目な事ばかり在るのです

ある日、森の中、犬獣人に出会った。

「私はレイ・ブランチャード。ちなみに犬獣人なのは私じゃない」
「分かっとるわ。誰に言ってるんだ」
「世の中」
「そうか……俺は赤川隆顕ってんだ」
「犬獣人なのはこいつだ」
「初対面でこいつ呼ばわりはどうかね? それと誰に言ってるんだ」
「世の中」
「そうか……」

紺色基調の露出の高い装具に身を包んだ少女、レイ・ブランチャードと、
シェパード犬獣人の青年、赤川隆顕が森の中で出会う。

「…私は殺し合う気は無い」
「俺もだ」
「あんな訳の分からない男の言いなりになってたまるか。こんな殺し合い潰してやろうと思ってな」
「良いねぇ、俺も手伝うよ」
「ありがとうな隆顕。立ち話も何だ、その辺に座ろうじゃないか」

適当な太い樹木の根元に二人は座り互いに支給品を見せ合う事にする。
レイの支給品は切れ味の鋭そうな青龍刀と、何の変哲も無い普通の花瓶。
隆顕の支給品は小銃弾を使用する短機関銃、FRオーディナンス MC51と予備マガジン、
更にもう一つ、消毒用エタノールの入ったボトルだった。

「刀か…(銃の方が良かったのだが…剣はむしろエルザの奴向きだな)」
「これからどうするか。って言うかこの辺って、どこなんだろうな…?」

隆顕が周囲を見渡しながら言う。
周囲は深い森、人工的な物は見当たらず、足元は雑草で覆われている。
地図で場所を確認しようにも、目印らしい物は何も見当たらない。コンパスを使って方角を確認しても、
余り意味があるとは思えない。

「何も無いな……」
「下手に歩いたら迷うぞ、これ」
「だが動かなくては何も出来ない……そうだな、北に行ってみよう」

レイがコンパスを取り出し北の方角がどちらかを確認する。
そして二人は北へ向かってみる事にした。
122出鱈目な事ばかり在るのです ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 23:56:14.03 ID:XzpjV0qd
「所で隆顕、お前は私の身体を見て欲情したりしないのか?」
「あぁ……興味無い訳じゃないけど、俺、ゲイだから……男の方が好きなんだ……」
「そうか……最初に会ったのが男じゃなくて残念だったな」
「余計な心配しなくて良いっつの」
「……ああそうだ、私の知り合いも一人呼ばれていてな、エルザ・ウェイバー。
白髪で露出の高い装具を着た女だ。ついでにそいつも捜していいか?」
「おう」

【早朝/C-2森】
【レイ・ブランチャード】
[状態]健康
[装備]青龍刀
[持物]基本支給品一式、花柄の陶製花瓶
[思考]
1:殺し合いを潰す。仲間を集め、首輪の解除を目指す。
2:隆顕と行動。とりあえず森を北上する。
3:エルザの奴も捜す。
[備考]
※C-2森を北上しています。

【赤川隆顕】
[状態]健康
[装備]FRオーディナンス MC51(20/20)
[持物]基本支給品一式、FRオーディナンス MC51予備マガジン(3)、消毒用エタノール
[思考]
1:殺し合いはしない。脱出したい。
2:レイと行動。とりあえず森を北上する。
3:エルザ・ウェイバーを捜す。
[備考]
※C-2森を北上しています。

≪キャラ紹介≫
【レイ・ブランチャード】
17歳の人間の少女。RPGファンタジー風世界の人間。深い青色の髪に赤い瞳、グラマーで豊乳。大人びた魅力がある。
某モンハンのナルガ装備に非常に酷似した露出度の高い装具を着用。冒険者として活動している。
ガンナー(銃士)で、銃の扱いに長け、ある程度の機械知識も持ち合わせる。冷静沈着で思慮深い、
が、抜けた部分もある。男っぽい口調。エルザ・ウェイバーは友人。個人趣味ロワ初出で、本ロワでは、
新訳俺オリロワの設定に準拠。

【赤川隆顕(あかがわ たかあき)】
20歳の犬獣人の青年。シェパード種。筋肉質で引き締まった身体。
ホモで、良く自宅近所のハッテン場と化している公衆トイレに通っている。受け攻め不問。
少し女性にも興味はあるらしい。EX俺オリロワ初出、設定も準拠。
123 ◆ymCx/I3enU :2011/05/09(月) 23:57:25.75 ID:XzpjV0qd
投下終了です。
124 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 14:16:41.32 ID:Gv97LdN4
投下乙です
マイナー?ロワ第2話 混沌の天使
投下します
登場キャラ:平田、ゴゴール、カオス
125混沌の天使 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 14:19:53.47 ID:Gv97LdN4
「クソッ、ぶざけおって・・・このわしに殺し合いをしろだと・・・!?」
深夜の森林で己の境遇を嘆く一人の男。鳳臨グループ会長の平田である。
自分の肉親である鳳臨を殺害した彼にとって、殺人を犯すこと自体には何の躊躇もなかった。
問題は、彼の命も狙われる「殺し合い」という状況である。

(クズの人生など・・・奪われようが何だろうが・・・・一切問題ないっ・・・!問題なのはわしだっ・・・・・・!
 わしの様な有能な者・・・ たくさん雇用したくさん税金を納めて・・・社会に貢献している・・・・・・
 わしの様な人間が・・・こんな殺し合いで命を落とすこと・・・それだけは避けねばならぬっ・・・!)

せっかく工藤涯に己の殺人容疑をなすりつけたというのに、ここで死んでは何が何やら分からない。
彼が戦闘に備えてデイバックから支給品のドスを取り出し、抜刀したその時だった。
彼の背後から何者かが草木をかき分けて接近する音が聞こえた。
平田はドスを脇の下に構え、タックルの姿勢をとる。

(来たか・・・バカな奴め・・・!そのまま何も考えず近づいてくるがいい・・・!
 こいつで一突きにしてくれるわっ・・・!)

そして、彼の目前の草木がわずかに揺れ始めた。
どうやら敵はすぐそこまで迫っているようだ。

「死ねっ・・・!」

平田はタックルの姿勢のまま、頭を下げてまだ見ぬ敵に向かってドスごと突っ込んだ。
126混沌の天使 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 14:22:53.57 ID:Gv97LdN4



カキッ





手応えはあった。しかし妙である。やけに振動が手に伝わってくるのだ。
それに、人体に刃物が突き刺さったならば、金属音などしないはずである。
まるで鉄板でも刺したかのような手応えだ。

(これは・・・一体どうなっておる・・・?)

彼はゆっくり頭を上げ、眼前の敵を確認した。

「どうした虫ケラ?顔色が悪いぞ?」
「あぁっ・・・!バ、バカな・・・どうしてわしの身にこんな・・・!」

平田の身の前に立っていた影。その正体は先のホールでの騒動でひときわ目立っていた男、スクラッグの王ゴゴールであった。

「どうした?もっと喜んだらどうだ?貴様はこの殺し合いにおける・・・
 



 







 私の最初の獲物なのだからな!!」

「う、嘘だ・・・!わしは鳳臨グループ会長なんだぞ・・・!そのわしがこんな所で死ぬはず・・・がぁっ・・・!?」

ゴゴールの頭部より放たれた触角に眉間を貫かれた事で、平田の意識は永遠に途絶えた。

[平田@無頼伝 涯 死亡確認]
残り40名
127混沌の天使 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 14:25:20.49 ID:Gv97LdN4
「フン!」
ゴゴールは屍と化した平田の頭部を、トマトのように踏み潰した。
だが、彼の怒りはこの程度では収まらなかった。

(虫ケラどもが・・・こんな首輪で私を拘束するとは・・・)

彼が下等生物と蔑む人間にいつの間にか拉致され、挙句首輪を付けられて殺し合いを強要させられた彼の怒りは相当なものだった。

(虫ケラ共、それに黒いヤツめ・・・この殺し合いが終わったら貴様らもタダで済むと思うなよ!)

「ねぇおじさん、私遊びましょ?」
「ん?」

突如、ゴゴールの背後から幼い声が聞こえた。
振り返ると、そこに立っていたのは修道服を着た幼い少女であった。

「なんだ貴様は?遊ぶだと?それにこの私をおじさん呼ばわりとは、一体どういう・・・」

ゴゴールがそこまで言った次の瞬間、少女の手から放たれた赤黒い火球が彼の背後の大木を吹き飛ばした。

「ねぇ、遊びましょう?」
「なるほど、そういう事か・・・いいだろう、『遊んで』くれるわ!!」

スクラッグの王ゴゴールと、エンジェロイドタイプεカオスの戦いの火蓋が切って落とされた。
128混沌の天使 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 14:38:32.14 ID:Gv97LdN4
【ゴゴール@HEROMAN】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品@A(確認済み)
[思考]
基本;殺し合いに乗る
1:カオスを殺す
2:ゲームが終われば主催者も殺す
参戦時期は、本編第4話にて巨大化したヒーローマンを目撃した直後です

【カオス@そらのおとしもの】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品@(確認済み)
[思考]
基本;参加者たちに愛を教える
1:ゴゴールを殺す
2:イカロス、ニンフ、アストレアは自分の手で始末する
参戦時期は、海底で愛を知った直後です
129 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 14:54:20.50 ID:Gv97LdN4
投下終了。続いてルール投下します
・参加者同士で殺し合い、残った一人が優勝者となる。
・優勝者は元の世界に戻ることができ、なおかつ願いを一つだけ叶えられる。
・3日以内に優勝者が出ない場合は、全員の首輪が爆発し、ゲームオーバーとなる
基本支給品
デイバック:支給品が収められている。明らかな容量オーバーな物も入れられる
地図:殺し合いの会場の地図。エリア区分されている
水・食糧:3日分の食料と水。食料は通常食パンが支給されるが、参加者によっては別の物も支給される
参加者名簿:五十音順に参加者の名前が記された名簿。顔写真はなし
ランダム支給品:武器やその他のアイテムが1〜2個支給される
腕時計:普通の腕時計
ランタン:燃料式のランタン
筆記用具:普通のペンとノート
130 ◆3EXev08ZCE :2011/05/10(火) 15:03:55.67 ID:Gv97LdN4
・禁止エリアについて
ゲーム開始時にはまだ禁止エリアは存在しないが、6時間ごとに行われる放送によって3か所発表される。
禁止エリアは放送のたびに切り替わる。禁止エリアに入ると10秒後に首輪が爆発する。
10秒以内にエリアを出た場合は爆破は解除される。
また、3時間以上同じエリアに留まっていたり首輪を分解しようとしたり、強い衝撃が加わったり、会場から脱出しようとした場合も同様に爆発する。
・能力制限について
身体能力を強化する能力(ゴゴールの変態、クロ&ミーの合体、水原 光一の変身など)は、
一回の戦闘につき5分間しか使用できない。5分たつと強制的に元の状態に戻される。
また、一度能力強化を使用すると、その後一時間は使用不可能となる

マップは少々お待ちください。
131 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/10(火) 18:07:05.98 ID:+hFrT8qf
投下乙です。
突然ですいませんが、私の考えたロワを開始したいと思います。

『誰得?俺得!ごちゃまぜ・バトルロワイアル』です。

【参加者名簿】

5/5【シークレットゲーム-KILLER QUEEN-@ゲーム】
○御剣総一/○北条かりん/○手塚義光/○郷田真弓/○高山浩太
5/5【シークレットゲーム CODE:Revise@ゲーム】
○藤田修平/○吹石琴美/○藤堂悠奈/○伊藤大祐/○粕谷瞳
5/5【BALDRSKY Dive2 RECORDARE@ゲーム】
○門倉甲/○水無月空/○ジルベール・ジルベルト/○グレゴリー神父/○久利原直樹
5/5【バイオハザードシリーズ@ゲーム】
○クリス・レッドフィールド/○レオン・S・ケネディ/○ジル・バレンタイン/○アルバート・ウェスカー/○ジャック・クラウザー
5/5【SIRENシリーズ@ゲーム】
○須田恭也/○宮田司郎/○永井頼人/○ハワード・ライト/○犀賀省悟
5/5【零シリーズ@ゲーム】
○雛咲深紅/○雛咲真冬/○天倉澪/○黒澤怜/○水無月流歌
5/5【けいおん! LOVE!LOVE!LIVE!@小説】
○日暮遼祐/○平沢唯/○秋山澪/○田井中律/○平沢憂
5/5【Angel Beats!@アニメ】
○音無結弦/○仲村ゆり/○立華奏/○ユイ/○日向秀樹
5/5【魔法少女リリカルなのはStrikerS@アニメ】
○高町なのは/○八神はやて/○ヴィータ/○ユーノ・スクライア/○ヴァイス・グランセニック
5/5【機動戦士ガンダムSEEDDESTINY@アニメ】
○シン・アスカ/○キラ・ヤマト/○アスラン・ザラ/○レイ・ザ・バレル/○ルナマリア・ホーク
3/3【機動戦士ガンダムOO@アニメ】
○刹那・F・セイエイ/○グラハム・エーカー/○アリー・アル・サーシェス
2/2【機動戦士ガンダム 第08MS小隊@アニメ】
○シロー・アマダ/○ギニアス・サハリン
2/2【相棒@実写】
○杉下右京/○亀山薫
2/2【逆境無頼カイジ-Ultimate Survivor-@アニメ】
○伊藤カイジ/○船井譲次
2/2【名探偵コナン@漫画】
○江戸川コナン/○灰原哀

61/61

【主催者側】

1/1【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
○ジェイル・スカリエッティ

3/3【???】
○???/○???/○???

1/1【???】
○???

1/1【???】
○???


次にプロローグを投下します。
132 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/10(火) 18:08:20.24 ID:+hFrT8qf
ざわ……ざわ……。
伊藤カイジの耳に、人がざわつく声が聞こえる。
薄れている意識が少しずつ覚醒していく。

「あれ……ここは……」

目を開けて、体を起こすと、そこは西洋風の大きなホール。
床には赤い高そうなカーペットが広げられており、壁には高級そうな絵がかけられていた。
しかし、カイジが一番驚いたのは、そのホールにいる大勢の人間だった。
大人の男や、女性。良く見ると子供もいた。

「なんだ……ここ……」

自分は何故ここにいるのか。
そもそもここはどのなのか。
カイジには、今自分が置かれている状況が理解できなかった。
と、それを考え始めようとした直後だった。



「はぁっはははははははは!!」



ホールの電気が消え、どこからか男の声がした。
やがてどこからかスポットライトが当てられ、そこには白衣を着た科学者の様な男がいた。

「新しい目覚めはどうかな?諸君」

「いったいなんなんだよ、アンタは!?」

カイジの後ろから、赤い服を着た青年が叫ぶ。
彼はシン・アスカ。ザフト軍ミネルバ隊所属のエースパイロットだ。

「ふふふ……。私の名前は、ジェイル・スカリエッティ。
 君たちには、とあるゲームをしてもらう。いや、実験とでも言えばいいかな?」

「ゲームっ……!」

カイジはその言葉を聞いて、ある会社を思い出した。
帝愛グループ。消費者金融を主体とする日本最大規模のコンツェルン。
裏で負債者の人権・命を奪う拷問じみた凶悪なギャンブルを行なわせており、カイジもまた、それに参加していた。
――まさか、彼は帝愛の?
カイジはそんな思いを抱いた。

「実験!?」

「そうだ。そしてこの実験は、君たちが実験台となってもらう」

「何の実験なんだ!?」

「……『殺し合い』」

133 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/10(火) 18:10:27.50 ID:+hFrT8qf
その場にいた誰もが、凍りついた。

「そうさ、殺し合い。この極限状態の中で、君たちはどう動くのか?それが気になるのだよ」

「な……そんなっ……!」

殺し合いと言う言葉が出た時点で、カイジは既に気力を失っていた。
今までカイジはこんな状況に陥った事はあった。
だが、純粋に殺し合いをしろと言われた事は無かった。だからこそ、驚いていた。

「そんな……こんな事やめて、今すぐここから帰してください!」

どこかで、高校の制服を着た女子生徒が立ち上がってそう言う。

「待て、ムギ!そんな事言っても……」

「……ふふ、私に逆らおうと言うのか?面白い」

白衣の男は、不気味な笑みを浮かべると、ポケットから小型携帯端末――PDAを取りだす。

「丁度いい。君は第一の実験台となってもらおう。諸君、彼女の首を見ていたまえ」

「えっ……?」

男がPDAを操作すると、ムギと言われた少女の首につけている首輪から赤いランプが点滅し始めた。
さらに、

『PDAの特殊機能によって、首輪が30秒後に爆破します。繰り返します――』

首輪が、爆破?首に付けてある首輪が……。
その瞬間、カイジはこれから何が起こるか察してしまった。
それはカイジ以外も察したらしく、ムギ――琴吹紬の周りから離れ始める。
だが最後まで、離れようとしなかった少女がいた。
平沢唯。彼女の親友。
だが、周りにいた者たちが、紬に向かおうとする唯を必死に止める。

134 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/10(火) 18:10:39.92 ID:+hFrT8qf
「ムギちゃん!ムギちゃん!!」

「唯ちゃん!お願い、たすけ――」

ポン

パシュ

血が、唯の頬にこびりつく。
その血の出どころである、紬は、頭と体が離れていた。首輪の爆発によって。

「あ……あ……ムギ……ちゃ……」

「ははははは!素晴らしい!これが友情というものか!」

「て、テメエ……!」

カイジは拳は握り、今にもとびかかりそうな衝動を必死に抑えている。
心のどこかで、紬の様になりたくない。そう思っているから。

「さて、ゲームについて説明をしてやろう……。と思ったが、さっきのアクシデントにより時間がない。詳しい説明は現地で行おう」


始まる。

「さあ、始めよう」

悪夢の。

「君たちにとって地獄。私にとっての天国の……」

殺し合い。

「……『バトルロワイアル』を」

その瞬間、カイジの意識は再び途切れた。

【琴吹紬@けいおん! 死亡】
【残り61人】
【GAME START】
135 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/10(火) 18:14:19.49 ID:+hFrT8qf
【ルール】

1、全員で殺し合いをしてもらい、残った一人が優勝者、元の世界に戻る事が出来る。

2、プレイヤーは装着された首輪を外してはならない。

3、全プレイヤー共通に支給品を入れたデイバックに以下の物を入れて支給する。
・地図(フィールドの地形が描かれている)
・水と食料(乾パンとミネラルウォーター。1日分(三食分)支給)
・懐中電灯orランタン(どちらかをランダムで支給。支給されなかった方は現地調達)
・筆記用具(普通の鉛筆とノート)
・コンパス(普通の方位磁石。東西南北を把握出来る)
・支給品(1個〜3個のランダムで支給。武器や雑貨、外れの物もある)
・PDA(下述)
  尚、デイバックはどんなに大きいものでも入る。さらに一定の重さを保っている。

4、全プレイヤーにはPDAが支給される。
  PDAは『BR支援ツール』として、時間を表示したり、バトルロワイアルを有利に進めるソフトウェアを使用したりする事が出来たりする事が可能。
  ソフトウェア(以下、特殊機能と供述)は実験会場にて特殊機能のデータが入ったメモリーチップがあるので、それをPDAに差し込み、インストールすることで使用可能。
  ただし、一つのPDAにつき一個の特殊機能のみ。
  また、使用することによりバッテリーが消費される。
  以下は初期に使用できるソフトウェア。
・現在時刻表示(PDAを起動して最初のメニュー画面に表示される)
・マップ機能(ただし自分の現在地は表示されない。表示するには専用のソフトウェアを使用)
・ルール表示(実験のルールを表示)
・メール機能(別のPDAのナンバーを登録することによりメールができる)
・残り生存者数の表示。
・参加プレイヤーの名簿機能(名前のみ掲載)

136 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/10(火) 18:14:32.25 ID:+hFrT8qf
5、他のプレイヤーのPDAの所有、使用は自由。
  ただし、本来のPDA所持者がリタイアした場合、そのPDAの機能は停止する。

6、進入禁止エリア、戦闘禁止エリアが存在する。
  進入禁止エリアは、6時間ごとにランダムに6つのエリアが進入禁止になる。
  そのエリアは放送で発表される。
  戦闘禁止エリアも同様。
進入禁止エリアに進入した場合、10秒後に首輪が爆破する。
  戦闘禁止エリアで戦闘を行った場合、即首輪が爆破する。

7、ゲーム終了は72時間後。その時点で、優勝者がいない場合は全員の首輪を爆破、優勝者なしとなる。
  なお、優勝者には、賞金20億円と願いを1つだけ叶えてもらえる。

8、ギャンブル船が存在する。
  ギャンブル船内では、様々なギャンブルを行い、ペリカを手に入れる事が出来る。
  また、そのぺリカを使って武器や雑貨、MSを入手することが可能。
ただし、ギャンブル船内での戦闘は一切禁止する。破った場合、そのプレイヤーの首輪を破壊する。

9、フィールドには、以下のクリーチャーが出没している。
・ゾンビ@バイオハザードシリーズ
・ケルベロス@バイオハザードシリーズ
・ハンター@バイオハザードシリーズ
・バンダースナッチ@バイオハザードシリーズ
・怨霊@零シリーズ
・屍人@SIRENシリーズ
・怪力屍人@SIRENシリーズ
・蜘蛛屍人@SIRENシリーズ
・闇人@SIRENシリーズ

10、能力制限は以下の通り。
・シュミクラムは起動出来るが、起動した場合の体力消耗大。
・一部MSのEN、機能制限。
・魔法を使用した時の体力、魔力消耗大。



以上です。

ちなみに、けいおんLOVELOVELIVEは僕の大好きなオリ主小説だったので入れました。
ってかあの人と俺の趣味が一致しすぎているwww

137 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/10(火) 19:06:29.23 ID:at+IXySU
皆様投下乙です。
新規ロワ期待してます。
今度のロワは知ってるものも少々ありよかった。

雑多>>ほむらが確かに詰んでるねw
版権>>さすがのひぐらし勢。マーダーです。
もっとEX>>新規キャラがさっそく死んじゃったぞ。いいのかw
需要なし〜>>スネークがぁ!!
もっとEX2>>オリキャラの設定がほんと多彩で凄いな。ホモw
マイナー?>>さすがマイナー。分かりません。キャラが。(褒め言葉)

ふぅいっぱいあったぜ。スゲーペースだ。

では投下。
カオス〜 42話:成長過程(杏編)
登場人物:杏、アウラ
138 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/10(火) 19:09:05.89 ID:at+IXySU
「恋をすれば。そのカイトくんとやらに」
「―――――え?」

なんて究極とはいってもAIであるアウラに大胆発言をしているのは藤林杏。
まぁ彼女は恋自体はしているのだけど。(それが原因で狂い始めているのは気にしない)

「そう、恋よ。恋。ほら《恋は、できの悪い学者よりも数倍勝る人生の教師である。》なんていうじゃない
恋をすればアウラが何をすればいいのか分かるんじゃない?アウラだって何もない人生よりそっちの方がいいわよ」
「恋。特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で、二人だけで一緒」
「ああいいわいいわ。そういうキャラはことみだけで十分だから」
「―――――なんで恋なの?」
「恋をすれば一番人も変わるからよ。
今何がしたいのか分からないんでしょう。だったら今の自分を変えてみるってのも手よ」
「そうなの…?」
「たぶんね」

ここは選ばれし 禁断の 虚無。
高LVエリアである。…が、この帝釈廻天の前には結果としてどのモンスターもひれ伏すだけだった。
例えATKが1であろうと10回攻撃すれば10のダメージを与えられるのだ。
いつかは死ぬ。それは人間と変わらない。
139 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/10(火) 19:13:56.81 ID:at+IXySU
まぁなんて感じで2人はなんやかんやで2時間近く話し込んでいる。
時々襲ってくるモンスターを突きながら。
しかし杏もいつまでもこんな場所にいるわけにはいかない。
朋也を探すし告白するというまだ最大の目標が達成されていないのだから。

「そういえば朋也の場所とかって分かったりする?」
「分かるけど…」
「あらそうなら教えてほしいわ」
「選ばれし 絶望の 聖域」
「ありがと。じゃああたしは行くわ」
「そう」
「ええそうよ。じゃあカイトくんによろしくいっといてね」
「うん」
「頑張ってね。あたしたちの為にもアウラの為にも」
「うんっ!」
「じゃあね」
「じゃあ」

そしてアウラは宙に浮き消えていった。
杏と話しているうちに、
アウラは少しづつ人間らしくなっていった。
感情が出る程度には…。

「はぁ。恋、かぁ」

そして杏もまた、歩き始める。

140 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/10(火) 19:15:34.88 ID:at+IXySU
【1日目/午前/選ばれし 禁断の 虚無】
【藤林杏@CLANNAD】
[状態]精神疲労(中)
[ステータス]
LV:30 HP:451/630 SP:27/55
ATK:54 DEF:51 SPD:36
[装備]帝釈廻天@烈火の炎
   辞書セット@不明
[道具]支給品一式、快速のタスマリン×2
[所持金]872
[思考]
基本:主催者を倒す
1:選ばれし 絶望の 聖域に行く
2;ついでに陽平と智代も。

【アウラ@.hack】
スタンス:対主催
思考1:主催者倒す
  2:恋
141 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/10(火) 19:16:59.51 ID:at+IXySU
以上。

こういうほのぼのは書きやすい。
というか戦闘が無(ry
142 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:38:54.42 ID:E4XhkI/z
皆さま投下乙です

>>もっとEX 気のせいだろうか。今回はホ〇率が高い気がする
>>版権 そりゃ狂うよなぁ。だって詩音だもん(オイ)
>>自己満足2nd 手榴弾口に突っ込むって怖い…
>>マイナー 涯知らないけど、あぁこの感じ福本漫画の悪党だなぁと思った

そして新ロワ開始乙です。PDAのギミックが面白そうで期待

では投下します
雑多ロワ8話:人間失格
登場キャラ:菊丸英二、相馬光子、竹田千愛
143 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:40:00.57 ID:E4XhkI/z
雑木林をかきわけながら、菊丸英二はさ迷っていた。
もっとも、迷子になっているわけではなく、仲間を探そうとしてのことだ。
「手塚やーい。不二やーい。おチビやーい。……みんなどこだよぉー」
呼びかけにも関わらず、その声は限りなく小声だった。
本当なら、大声で名前を呼んで走り回りたい。
しかし、うかつに大声を張り上げることが不用心かつ危険だとは理解できる。
ようするに、己を鼓舞する為に声を出しているだけなのだった。
目印もない森の中だということに配慮されたのか、支給された地図には、菊丸のスタート地点を示すらしき赤い点がついていた。その位置表示によると、菊丸がいるのはマップの北の端近くらしい。
なら、人を探す為にもとにかく南下すべきだと彼は歩き続けていた。
真夜中の密林は必要以上に孤独と恐怖を煽りたてたが、体力トレーニングを積んでいたおかげで足だけは軽快に動く。
(何とかする方法なんて分からないけど、怖いけど、でも絶対に何とかして帰らなきゃ。
……俺や手塚たちがいっぺんに行方不明になったら、大石だって心配して胃炎になっちゃうよ)
そして、森林が少しだけひらけた空間が見つかった。
休憩地点のように空いた場所に、進路が合っていると言われた気がして菊丸は急ぎ足になる。



空き地に、女の子が座り込んでいた。



「きゃっ……!」
「うわぁ! びっくりした……」
144 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:41:00.91 ID:E4XhkI/z
少女は茂みをかきわけ現れた菊丸を見て、固まる。
何だか大人っぽいというか、雑誌のグラビアでもやっていそうな感じの少女だった。それでいて、大きくぱっちりと開いた瞳が可愛らしい感じだ。
「……あの、あの、私」
ディパックを盾のように胸の前に抱え込んで、言葉が見つからないらしくうろたえている。
そんな少女の様子に、菊丸は胸をつかれる。
体力には自信のある菊丸だってこんな状況に混乱しているのだから、目の前の少女はもっと怖かったに違いない。
「だいじょうぶだいじょぶ、警戒しないで。俺もゲームには乗ってないから」
いつものおどけた口調で、にぱーっと笑ってみせた。
「ほんと……?」
潤んだ大きな瞳で、見上げて来る。
あ、可愛いな、と思う。
「ほんとうほんとう」
警戒を解くためにディパックを地面に落とすと、しゃがみこんで、少女と目線の高さを同じにした。
「だいじょうぶ。俺は、絶対に人殺しなんてしないから」

ぱん、と破裂音が鳴った。
何の音だろう、と菊丸は思った。
それが、最後に思ったことになった。



※  ※

袖口から取り出したポケット・ピストルを再び袖口にしまいなおした。
まずは、一人。
ディパックには他にも武器があったが、初手は『いつもの手段』――可愛らしい演技をして油断させてズドン――で殺害することを選んだ。
ちゃんと前のプログラムと同じようにできるかを、試す意味もあったし。
145 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:41:52.48 ID:E4XhkI/z
彼をしばらく味方につけて、盾として使おうとも思わないではなかった。
そうしなかったのは、彼が光子のことを――ディパックを抱えたままだったのに――欠片も警戒しなかったからだ。
こんな状況でも簡単に人を信じてしまうようなお人好しのそばにいたら、危なっかしくてしかたがない。
だから相馬光子は彼を殺すことを決めて、躊躇なくそれを実行した。
このゲームに呼ばれる前の、『前のバトルロワイアル』でもそうしていたように。
演技力には自信がある。
力では女子中学生の域を出ない光子にとって、それは最大の武器だ。



どてっと人が転ぶ音がした。



「きゃうんっ!」
子犬のような鳴き声。
「ふぅ〜。は、はにゃが……鼻が……」
新たな闖入者に、光子は少し驚く。
さっき少年が走り込んできた場所に、小さな少女が頭から倒れていた。
光子と同じか、少し年下ぐらい。
アニメの声優みたいな、幼く可愛らしい声をしている。
少女は、鼻をおさえながら立ち上がると、光子と目が合い――
――光子の傍に転がる死体を凝視。
「ひっ……!」
子犬のように大きな瞳に、恐怖が宿る。
「あ、あ、あなたが――」
疑念を宿した声。
光子は一瞬で表情を切り替え、懇願する演技をした。
「違うの! ……私も、今来たところなの。倒れていたから触ったら、死んでて……びっくりして……」
瞳に涙をためておくのも忘れない。
涙なんか、いつでも流せる。
純真な人格を作ることなんて簡単だ。
「はぅ……本当、ですか?」
子犬のような目が、まっすぐに光子を見つめた。
146 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:42:27.78 ID:E4XhkI/z
恐がりながら、しかし光子を置いていけないという葛藤でせめぎ合っているのが分かる。
冷静に考えれば、死体のディパックが持ち去られていないから、別人が犯人の可能性は低いと分かったはずだけど。
もうひと押しだと、光子は内心だけでほくそ笑む。
「ううん、信じてくれないならそれでもいいわ。でも、危ない人が近くにいると思うから、すぐ逃げて。私は私で逃げるから」
「……そ、そんなことないです! 信じます! 一緒に逃げましょう!」
ぶんぶんと頭を横に振って、ぎゅっと両手を握りしめて力説する。
いい子だなぁ、と光子は思う。
きっと、愛情のある家庭で育ち、普通に友達をつくり、健全な恋をしていたのだろう。
光子の元に駆け寄って、光子の射程距離まで近寄り、疑うことを知らない子犬のように笑いかけてくれる。
「ありがとう」
光子は我ながら極上の笑顔で微笑むと、さっきと同じ動作で袖口からピストルを取り出した。



ざしゅっ



グレープフルーツの果肉にナイフを入れたような気持ち良い音が響いた。

「え……?」
相馬光子が最期に見たのは、自らの首に刺さっている小刀だった。
ひどく、既視感を誘う光景だった。
どこで見たんだっけと記憶をたぐって、
ああ、あの時は、小刀じゃなくて除草用の鎌で、光子は『刺す方』だったのだと思い出して……。

それが、最後に相馬光子の思ったことになった。

小刀を抜いて大量の返り血を浴びた竹田千愛は、子犬のような演技をやめて素の顔に戻った。
小刀の血を丹念にぬぐって、隠し場所だった袖口にしまう。
とても冷静に、死体に向かって謝った。
「ごめんなさい。本当はナイフを抜くところから見てました」
演技には自信がある。
純真な人格を作ることなんて簡単だ。
もう動かなくなった少女に向かって言った。
「それと、もうひとつごめんなさい」
あどけない顔立ちには似合わない、感情の欠落した声。
仮面のような無表情で、恐ろしいほど理性的な瞳だった。


「私もあなたを殺そうとしていたんですよ」

147 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:43:09.83 ID:E4XhkI/z
【菊丸英二@テニスの王子様 死亡】
【相馬光子@バトルロワイアル 死亡】

【C−1/森の中の開けた場所/真夜中】

【竹田千愛@“文学少女”シリーズ】
[状態]健康、無感情モード、服に返り血(聖条高校の制服)
[道具]基本支給品一式、ナイフ@現実、不明支給品残り0〜2(確認済み)、ポケットピストル(残弾5/6)@スパイラル〜推理の絆〜、相馬光子のディパック(支給品残り0〜2)、菊丸英二のディパック(支給品1〜3)
[思考]基本:井上心葉を生還させる。櫻井流人は殺す。
1???
2コノハ先輩の生存を優先
3流くんは私が殺す
※参戦時期は、少なくとも『神に臨む作家』で流人を『殺す』以前からです。

【ポケット・ピストル@スパイラル〜推理の絆〜】
袖口に仕込める超小型拳銃。
簡単な動作で袖口から飛び出して手に収まるように仕掛けられているので、一瞬で奇襲に移ることができる。
148 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:44:25.57 ID:E4XhkI/z
投下終了です

分身の術が使えなかったことだけが心残りだ…
149 ◆8nn53GQqtY :2011/05/10(火) 19:51:40.52 ID:E4XhkI/z
あ、そうだ、
【残り68人】を忘れてました…
150 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/10(火) 20:08:18.05 ID:gFIXW3fI
投下乙です 新ロワキター!
投下します
版権ロワ第17話:追想のディスペア
登場:GUMI、中嶋直美
151 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/10(火) 20:24:41.50 ID:gFIXW3fI
春に出会い 恋に落ちた
夏にいっぱい 思い出つくった
秋の夜に ひとつになった
冬に全て


終  わ  り  を  告  げ  た 



「私はどうして生きているのかしらね」
GUMIは自嘲するように呟く。
反社会勢力の一員。
そんな事実が結果的に、彼女の最愛の恋人を彼女自信で殺めることになってしまった、悲しき少女。
生存は無理だ。自分は超人的な能力を持たない。
脱出なら、首輪を外せばいけそうだが、生憎場所も道具もない。
GUMIはデイバックから、アーミーナイフを取り出しーーーーーーー、

「あらお嬢さん。生き残れるといいわね」

アーミーナイフはGUMIの頸動脈を切り裂き、真っ赤な液体を飛散させた。


「あ、ぁ…いやああぁぁぁぁああああああっ!」
中嶋直美の目の前で、一人の少女が自殺した。
ショックは、あまりに巨大だった。

【GUMI@VOCALOID】 死亡
【残り33/40人】

【一日目/深夜/a-1】
【中嶋直美@コープスパーティー】
[状態]精神的ダメージ(大)
[装備]なし
[所持品]基本
[思考・行動]
基本:死にたくないけれど、誰も死なせたくない。
1:もう…いや…
152 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/10(火) 20:26:02.20 ID:gFIXW3fI
投下終了です
153 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/11(水) 19:18:24.05 ID:h1vysF90
せっかくだから、俺は(ry

投下します。
誰得俺得ロワ1話「切れ者同士」
登場人物:藤田修平、江戸川コナン
154 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/11(水) 19:18:50.06 ID:h1vysF90
藤田修平は途方に暮れていた。
目が覚めたと思ったら、いきなり殺し合いをしろと言われ、今度は挙句にショッピングモールの様な所に飛ばされた。
あまりの急展開に、修平は最初こそ戸惑いを覚えたが、少しは冷静さを取り戻す事が出来た。

「……でも、ここにずっととどまるわけにはいかないな」

デイバックに入っていたPDAを弄りながら呟く。
主催者から送信されたメールには、細かいルールが書かれていた。
その中に書いてあった、『賞金20億円と好きな願いを叶える』。
ここに修平は注目していた。
当然、皆殺しにしてこれを手に入れようと考えてるわけではない。
これを手に入れるために、ゲームに乗る。
そういう人物が現れるのを警戒していたからだ。

「確かに安全かもしれないけど、絶対とはいいきれないからな……」

支給品を確認したいが、エントランスホールの中央にどかんと座っていたら、襲われても逃げれる暇がない。
デイバックを手に持ち、修平はとりあえず目の前にある出口の自動ドアへと向かった。
だが、ドアに近づいてもドアが開く様子がない。

「まさか、故障か……?いや、でも全部のドアがなんてことは……」

そして修平はようやく気づく。
周りの店が、全てシャッターを降ろしている事に。

「……停電、か」

155 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/11(水) 19:19:30.99 ID:h1vysF90
もしくはブレーカーが落ちているのか。
ショッピングモールという店の性質上、自家発電があると最初は思ったが、電気すらついていないため、恐らくそれすら止まっているのだろう。
となると、向かう場所は発電気室。
だが、そこまでの道のりが分からない。
ここの地図はさっきすぐ近くにあったインフォーメーションルームで発見したが、流石に発電気室なんて書いているわけがなかった。
そして、仕方なく近くのベンチに腰をおろし、PDAを再び弄っていた。

「やっぱり、明るくなるまで待った方がいいか」

現在は夜なので、非常に暗く、さっきは月明かりでなんとか行動できたがこう奥まで来るとそうはいかなかった。
PDAの明かりがあるが、電池が無くなってしまえば元も子もない。
支給品の懐中電灯も、もしもの場合があるため、やはり無駄遣いは避けたい。
せめてショッピングモールから出て外で使うべき。そう思ったが、やはりこんな状況だ。そんな事を言ってる場合ではない。
さらによく考えてみれば、ここはショッピングモール。電池ぐらいどこかにあるはずだ。

「……琴美も、いるのか」

PDAの名簿には、自分の知っている名前があった。
吹石琴美。修平の幼馴染で、ほとんど家族と言っていいほどの関係だ。
そんな身内がこの殺し合いに参加していると思うと、心が重くなる。
その時だった。

「!?」

どこかで、ガタンと言う音がした。
ダンボールが崩れるような、そんな音が。
――まさか、ゲームの参加者?
修平はそんな予感を抱きながら、懐中電灯とデイバックを手に向かう。
……こんな時ぐらい、いいだろう。
そして、音の聞こえたトイレへと向かう。

「誰だ!?」

懐中電灯をトイレの中に当てると、そこには赤い蝶ネクタイをした小学一年生ぐらいの少年がいた。

江戸川コナン。
それが少年の名前だった。
近くに座れるカフェがあったので、とりあえず椅子に座り話しあうことに。
ちなみにテーブルの真ん中にはコナンに支給されたランタンが置かれてあった。

「じゃあ、修平さんも、ゲームの参加者なんだ」

「ああ。なんで、こんな事になったんだろうな……」

二人で考え込むが、答えが見つかるわけがなかった。
ただ、運悪く無作為に選ばれた。
そうとしか考え付かなかった。

「修平さんは、これからどうするの?」

「俺は、とにかくこの殺し合いから脱出したいと思ってる。
 知ってる奴もこれに参加してるみたいだから、そいつはもちろん、できれば全員をつれて」

「そっか……」

「コナンの知ってる人は、この殺し合いに出てるのか」

「うん、まあ……」

156 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/11(水) 19:20:56.12 ID:h1vysF90
――こんな小さい子供まで……。
修平はあの白衣の科学者風の男――スカリエッティに怒りを覚えた。
だが、少なくとも今の状況ではどうしようもできない。
さらに、彼が主催者ならば逆らおうとした人間、つまりあの女子高生の様になると言う事だ。

「じゃあ、まずは協力者を探そう。それと、このショッピングモールに発電機室があるはずだから、そこも探そう。
 ……って言っても、この暗さじゃ懐中電灯がいるから、一緒に行こう」

「分かった」

同時に椅子から立ち上がり、二人はカフェを後にした。

江戸川コナン――いや、高校生探偵である工藤新一は修平について行きながら、この殺し合いについて考え込んでいた。
彼は幼馴染である毛利蘭と遊園地へ行って、取引をしている謎の黒の組織に毒薬を飲まされ、体が縮んでしまったのだ。
そして、蘭の父親が営んでいる『毛利探偵事務所』に居候することになり、協力者である阿笠博士が開発した様々な秘密道具を駆使し、難事件を解決してきた。
だがその秘密道具は全て似た様な形の物に変えられており、残るものは名探偵として頭脳だけだった。
その頭脳が今考えているのは、目の前にいる藤田修平の事、そしてこの殺し合いの事。
確かに修平は信用できる。
殺し合いに乗っていないと『言っている』。
そして、冷静に物事を対処できる性格の持ち主。
まさにコナンが今、横に置いておきたい人物であった。
だが、絶対に信用できるわけではない。もしもの場合もある。
そして、もうひとつはこの殺し合いの事。
何故ここまでたくさんの人間をいっぺんに誘拐する事が出来たのか?
ここまで人が消えれば騒ぎになるはず。せめて4人、5人……いや、それじゃあこんな事は出来ない。
そもそも、何故彼はこんな事をやり始めたのか……。
今のコナンには、分からない事ばかりだった。

「どうした?コナン?」

「え、あ、ううん。なんでもないよ!」

コナンは修平に追いつくために駈け出した。

157 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/11(水) 19:21:16.51 ID:h1vysF90
【ショッピングモール・エントランス/1日目/深夜】
【藤田修平@シークレットゲーム CODE:Revise】
[状態]:健康
[服装]:西扇学園の制服
[装備]:懐中電灯@現実、PDA@現実
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1個〜3個(確認済)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。協力者を探索し、殺し合いからの脱出。
1:発電機室の探索。
2:琴美の探索。
※原作開始前からの参戦です。
※コナンには名前を教えただけです。

【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:健康
[服装]:いつもの私服
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、PDA@現実、ランダム支給品1個〜3個(未確認)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。協力者を探索し、殺し合いからの脱出。
1:発電機室の探索。
2:灰原の探索。
3:いったいこの殺し合いに何の意味が……?
4:自分の正体を言うべきか、それとも……。
※『天空の難破船』、及び原作53巻終了後からの参戦です。
※修平には名前を教えただけです。
※この殺し合いに何か意味があるのでは考えています。
158 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/11(水) 19:21:42.53 ID:h1vysF90
投下終了です。

159 ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 19:59:58.24 ID:ef2KDQwg
投下乙です。
てな訳で俺も投下します。

ごちゃ混ぜロワ 20:ボーイ・ミーツ・ボーイ
登場人物:七原秋也、白鳥隆士
160ボーイ・ミーツ・ボーイ ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 20:00:51.28 ID:ef2KDQwg
「クソっ……クソッ!」
七原秋也。
大東亜共和国で行われた狂気のプログラム――中学校のとあるクラスを対象とした、殺し合いから脱出した彼は、ショックを隠せないでいた。
川田の死を乗り越え、中川典子と共に国を転覆させるために戦おうとしていたのに、いつの間にか、どういうわけか拉致されて――
そして、また殺し合え、と言われた。
それに反抗した女性の死は、プログラムに反抗して殺された親友の姿をダブらせる。
「クソッ……!」
地面を一発、殴ると七原はデイパックを引き寄せた。
そしてそこにあった名簿を見た七原は驚愕した。
杉村弘樹、滝口優一郎、相馬光子、千草貴子。
あの殺し合いで死んでいった、クラスメートの名前がそこにあった。
どういうわけだ?
同姓同名か、と一瞬思ったが自分の知り合いの同姓同名が、一度に四人も集まるなんてそんなのはまず起こり得ない。
そして何より今ここにいる自分は『七原秋也』であり名簿にもその名前はある。
考えたくはないが、本人だと考えるのが妥当だろう…認めたくなかったが。
161ボーイ・ミーツ・ボーイ ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 20:02:06.00 ID:ef2KDQwg

名簿を確認し終えると、七原は武器になりそうなものがないかデイパックを漁った。
出てきたのは大きな鉈。
殺人鬼、才堂の愛用していたその鉈は、かつて自分が事故とは言え犯してしまった殺人の感触を手に思い出させる。
だが贅沢も言っていられない。
七原はその大鉈を手にあたりを探索する事にした。

道を歩き続けていくと、七原は一つの人影を発見した。
膝を抱え、ピクリとも動かないその様を見て七原は一瞬思案したが、その人はどうやら泣いているようだった。
七原は放っておくわけにもいかず、彼に声をかける事にした。
162ボーイ・ミーツ・ボーイ ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 20:02:45.70 ID:ef2KDQwg



その男――白鳥隆士は先程の光景にショックを受けていた。
桃乃さんが、死んだ。
それも、首輪を爆破されて呆気なく死んだ。
まだ桃乃さんは、遠くにいる恋人にあってもいないのに。
桃乃さんは、死んでしまった。
何故あの時僕は動く事が出来なかったんだ?
僕は――

考えれば考えるほどに、涙は止まらなくなる。
それほどまでに、白鳥の中で桃乃恵という人間は大きな存在だった。
桃乃だけではない。
この殺し合いの場には、かけがえのない恋人である蒼葉梢も連れてこられている。
だが――白鳥は、どうしようもないほどに無力だった。
163ボーイ・ミーツ・ボーイ ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 20:03:18.18 ID:ef2KDQwg



「あ、あの」
不意に耳に入る、若い男の声で白鳥の意識は覚醒する。
涙を拭いてその方向を見ると、やや髪の長い端正な顔立ちの少年がそこにいた。

「俺はこの殺し合いに乗る気はありません…一緒に行動しませんか?」


七原は直感する。
この目の前にいる人は、かつての自分によく似ている――大切な人を失ってしまっている事に。
そして、手を差し伸べずにはいられない何かを持っている事に。
164ボーイ・ミーツ・ボーイ ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 20:03:49.20 ID:ef2KDQwg



【C−7住宅街/1日目朝】
【七原秋也@BATTLE ROYALE】
[状態]:健康
[装備]:才堂の大鉈@クロックタワーゴーストヘッド
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:殺し合いには絶対のらない
   2:目の前の男と情報交換

【白鳥隆士@まほらば】
[状態]:泣き疲れ、精神的ショック(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(アイテム未確認)
[思考]1:目の前の少年と情報交換
165 ◆YR7i2glCpA :2011/05/11(水) 20:04:27.10 ID:ef2KDQwg
投下終了です。
なんだかんだで20本かあ…
166 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/11(水) 20:06:44.16 ID:xXsxEVHG
投下乙です。
投下します
版権ロワ第18話:男の計画
登場:折原臨也
167創る名無しに見る名無し:2011/05/11(水) 20:34:59.53 ID:FxQ51PAB
なんか不測の事態か?
こういう事態が起こると他の投下が出来なくてはっきり言って迷惑だから
せめて作品投下時は一作分くらい書いてから投下してほしいんだけど
その場で書かれるといつ終わるのかまったくわからないんだけど
168創る名無しに見る名無し:2011/05/11(水) 20:45:06.50 ID:NryhdO7O
PSPで投下するのならしたらばで投下するというのはどうでしょうか
169 ◆CgtB2nWsWk :2011/05/11(水) 20:46:12.05 ID:xXsxEVHG
「ふぅん。こういう構造なのかあ」
折原臨也は、首輪をひとつ手にしていた。
星伽白雪に殺害された知人、門田京平の首から外したものである。躊躇いなど彼にはみじんもなかった。
仕組みは割と単純だ。
プログラムで動いているらしく、簡単に解除できそうであった。

臨也はa-2ネットカフェに居た。
門田の首輪を解析するためでもあったが、臨也の『計画』を実行するための下準備といったところでもある。
レジの奥には職員用と見られるUSBメモリがあり、臨也はおもむろにそれを取る。
首輪の解析より先に。
臨也は動画編集ソフトをいじりだした。
写されていたのは犠牲者の手記。折原臨也の計画とは、




犠牲者の手記を数値化して、主催者のコンピュータを使い参加者たちの脳髄に直接流し込むという、悪魔の計画。





数値化するためにはスキャンソフトを使うのが良いが、実験体の脳髄データを使えば実現可能なことである。
峰理子を生かしておけば良かった、とわずかに臨也は悔やむ。
「まずは首輪だよね。これがあると自由になんてなれないし」
首輪についていたUSB端子にメモリを接続し、一気にデータを写す。
臨也はそのデータの中身を確認する。
170創る名無しに見る名無し:2011/05/11(水) 21:34:36.81 ID:OX2790sE
誤爆?
171 ◆ymCx/I3enU :2011/05/11(水) 22:23:07.83 ID:e+xBT+VS
えー、続きが一時間以上投下されていないので、
すみませんが投下させて頂きます

もっとEX 10話 注文の無いレストラン
登場:長谷川祈、神楽坂雪子
172注文の無いレストラン ◆ymCx/I3enU :2011/05/11(水) 22:24:50.68 ID:e+xBT+VS
10話 注文の無いレストラン

海沿いに建てられたホテルの一階にはレストランが存在していた。
なぜかバイキング形式の料理が並べられている。
しかしほとんどが冷めてしまい美味しさは薄れてしまっていた。

「うーわ、まずっ!」
「味が無い! このスパゲッティ」
「これ、唐揚げ…衣がもうシケちまってて……」
「サラダとか、クラッカー系とかはまだ……あ、保温容器にスープ入ってるんでこのラーメンは……」

青髪に眼鏡の青年、長谷川祈と、灰色の毛皮を持った猫獣人の少女、神楽坂雪子。
二人はレストランに並べられたバイキング料理を漁っていたが、
ほとんど冷めていて味が落ちている事が非常に残念に二人は思っていた。
一部、サラダやクラッカー、保温容器にスープの入ったラーメンと言った一部の料理はさほど、
味の劣化は見られなかった。

「これは美味いな」
「これ美味しいですね」
「……」
「……」
「いや、分かってるんだ。殺し合いと言う現実からは逃れられないって!」
「…ですよね…正直ごはんカピカピになってるとかどうでも良いんですよ」

現実に戻る二人。

「でも…あれだよ…下手に動くより、一ヶ所に留まっていた方が安全だと思うんだよ俺は」
「私も…そう思うんですけど…」
「だから、このホテルに留まっている事自体は何も悪い事じゃないんだ、ない筈なんだ」
「……」
「…こんな物渡されてもなぁ、どうしろってんだか」

そう言って祈は、自分に支給されたものを持ち上げる。
拡声器――電池式の、至って普通の拡声器だ。
プールの監視員とかが良く持っているアレ。

「私は……」

雪子も自分の支給品を取り出す。
注射器が三本。しかし、注射器の容器の中に入っている液体は青色。
人体に注射する液体にここまで毒々しい青色のものがあるのだろうか。
否、無い。

「これ、洗剤らしいですよ、注射器の中身」
「そんなもん人に注射したら死ぬだろ普通に……俺の支給品より全然良いんじゃないか? 武器としては」
「つ、使いたくないですよ、出来れば」
「一本くれよ、護身用に…」
「……」

雪子は洗剤入り注射器を一本、祈に手渡した。
173注文の無いレストラン ◆ymCx/I3enU :2011/05/11(水) 22:25:48.67 ID:e+xBT+VS
(……本当にどうしようもできなくなった時は、こいつを自分の首に……)

「長谷川さん」
「……?」
「その……へ、変な事には使わないで下さい」
「……変な事って?」
「……」

雪子は祈が何を考えているのか、何となく予想がついた。
直接的な言葉は用いなかったが雪子は目で訴えるように、祈に釘を刺す。
祈の方も雪子が何を言いたいのか察せたようで、少し笑みを作りながら言う。

「ばっ、馬鹿だなー死にたくないって言ってるのに、じ、自殺とか有り得ないし。
護身用だって言っただろ? 心配すんなって」
「……お願いしますよ」
「っ……と、とにかく……しばらくはこのホテルにいよう」
「はい……」

【早朝/A-6ホテル一階レストラン】
【長谷川祈】
[状態]健康
[装備]洗剤入り注射器
[持物]基本支給品一式、拡声器
[思考]
1:死にたくはない。だがもうどうしようも無くなったら…。
2:雪子ちゃんと一緒にいる。しばらくホテル駐留。
[備考]
※特に無し。

【神楽坂雪子】
[状態]健康
[装備]洗剤入り注射器(2)
[持物]基本支給品一式
[思考]
1:死にたくない。
2:長谷川さんと行動。しばらくホテル駐留。
[備考]
※C-2森を北上しています。

≪キャラ紹介≫
【長谷川祈(はせがわ いのり)】
25歳の人間の男。青髪眼鏡のカメラマン。神業的な盗撮技術の持ち主で、
女子トイレや女子更衣室、更にはラブホテルや娼館を盗撮した映像を売り捌いている。
当の本人は行為自体には然程興味は無いようだ。ポジティブを装っているが、
実際はネガティブ思考が多いらしい。新規オリキャラ。

【神楽坂雪子(かぐらざか ゆきこ)】
17歳の猫獣人の少女。灰色毛皮の爆乳美少女で、学校で吹奏楽部に所属。
何度かコンクールで賞を取った事もある実力者。しかしエロアニメや漫画大好きという側面もあり、
自室はDVDや漫画で溢れている。穏やかで礼儀正しい性格。15歳の時近所の野良犬を、
興味本位で誘ってみた所見事に処女を喪失した。新規オリキャラ。
174 ◆ymCx/I3enU :2011/05/11(水) 22:28:41.76 ID:e+xBT+VS
投下終了です。Cg氏には申し訳ありませんが…
175 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/11(水) 22:51:02.25 ID:Kp4d6WsU
Cg氏…すみません、投下させていただきます。
DOLオリ6話 対主催の要ほどロクなアイテムをもらえない
登場人物:ブルース・ヤスパース、青島結子

「殺し合い…」

その言葉を何度もつぶやいている男が一人。
ブルース・ヤスパース、彼は某国の警察官をしている。
検挙率一位、暴走族などの軍団を一人で銃だけ持って壊滅させるほどの戦闘力を持つ。

「しかし、この武器はふざけているのか…?」

バックから取り出したものは、ストローセットだ。
『30本セットでお得!』などと書いてあるが、そう言う問題ではない。
この場に置いてのお得は、銃であろう。
などという事を考えながらも、あきらめ誰かから貸してもらう事にする。
自分と同じような考えの奴なら何人もいる…と信じたい。


○ ○ ○ ○ ○

「なんで…なんでよぉ……」

青島 結子(あおしま ゆいこ)は、サバイバルナイフを片手に歩いていた。
E-5の農場の片隅、外界とのギリギリのラインに座っていた。

「もう嫌だ…優勝して生還する…」

精神状態も不安定で、立ち上がる。
目の色を、殺人鬼のような色にして。

○ ○ ○ ○ ○

「…」

ブルースは歩いていると女を見つけた。
しかし、その目は殺意に満ちている。

「なあ、あんた…っと、うおっ!」
「嫌だ、嫌だ、」
「おいおい、なんて危険なお嬢ちゃんだい…」

しかし、ブルースが持っている物はストローだけだ。
しかし、ナイフを持っていようと素人は警察には勝てない。
ナイフを振り回し走ってくる。

「なめんじゃ…ないぞ!」

ナイフを左手で止め、右手で全力を振りしぼり、殴る。
軽い体は吹っ飛び、派手に転がっていく。

「って、しまった!力加減もなく殴っちまった…」

少し焦るが、すぐに落ち着きナイフを奪って農場の死角に彼女を置いておく。

「さて、反抗を開始しましょうか…!」

【一日目/朝/E-5農場】
【ブルース・ヤスパース】
[状態]左上に裂傷
[装備]サバイバルナイフ
[所持品]基本支給品、お徳用ストロー30本入り、不明支給品(0〜1)(武器は入っていない)
[思考・行動]
基本:主催への反抗。
1:まずは銃が欲しい。
2:一緒に行動してくれる仲間も欲しい。
【青島結子】
[状態]気絶中
[装備]なし
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:優勝したい。
1:………。

【ブルース・ヤスパース】
35歳:男:筋肉質の体格
若いころは拳銃一つで暴走族を潰すほど強かった。
その年齢でも、まだまだ現役でバリバリである。

【青島結子】
18歳:女:全体的にスレンダーな体格
普通の学生である。
……他には何もないです。
178 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/11(水) 22:52:57.32 ID:Kp4d6WsU
投下終了です。
ブルースは当初最強マーダーのはずでした。
179 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/11(水) 23:50:28.41 ID:iGJQN0q/
皆さん投下乙です。
Cg氏には申し訳ありませんが自分も投下します。
タイトル:ただやるだけさ
登場人物:◆PURIN//46E、下痢
180 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/11(水) 23:51:11.38 ID:iGJQN0q/
かなり大粒の雨が降る中、急いで駅の中に逃げ込む。
雨のせいで視界が悪く、せっかく明るかったのに雨雲のお陰で薄暗くなってしまった。

「くそっ…付いてねぇな…」

全身びしょ濡れになりながら、イスに座り込む。
体も冷えてしまった。このままでは風邪でも引いてしまいそうだった。
しかし着替えなんか持っている訳もなく、服を乾かすこともできない。

(寒い…駅員室でも行くか…ここよりマシだ)





ソファーに腰かけ、濡れた服を脱ぐ。
窓の外を見てみるが、雨は一向に降り止む気配を見せない。
…雨の中、誰かがこちらに向かってくる。
顔は見えないが、服装で分かった。
――◆PURIN//46Eだ。
181 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/11(水) 23:51:55.86 ID:iGJQN0q/
(何でまたこんな時に…!それに、めろりんがいない…)

めろりんがいないことに疑問を感じながらも、見つからないように身を隠す。
いくら自分も銃を持っているとは言え、弾は麻酔弾。実弾に勝てるはずが無い…。

「誰がいるのか知らないけどさ、隠れてもバレバレだよ…。」
「…。」
「出て来てよ、一緒に、ゲームから脱出しよう」
「脱出しようだと?白々しいにも程がある。俺は知ってるぜ、お前がゲームに乗ってる事をな」
「…その声、下痢さんか…生きてたのか」

わざと聞こえるように舌打ちをする。

「無駄話なんてする暇ないから…死んで貰う」
「…流石に今は勝ち目がない。俺は逃げる」

一瞬の隙を付いて、◆PURIN//46Eに体当たりする。
…が少しふらついただけで倒れはしなかった。
だが逃げるには十分だ。

「…殺す!」

殺意を剥き出しにして、P90を乱射する。
辺りに弾倉に残っていた弾をバラ撒く。

「うああっ」

幸か不幸か、その内の1発が逃げる下痢の足を掠める。
その影響で足がもつれ、その場に転倒する。

(ツイてねぇな…俺…)
「P90の予備弾持ってないし…こっち使うか」

今更立ち上がった所で、もう逃げられない。

「…お前、絶対碌な死に方しないぜ」
「碌な死に方しないのは、自分が良く知ってる。ただ、敵を倒して行くだけさ」

――銃声が響いた。

【一日目・朝/E-7:駅】
【◆PURIN//46E@板対抗BR】
[状態]:健康
[装備]:89式小銃(24/30)
[所持品]:支給品一式、P90(0/50)@現実
[思考・行動]:
基本:めろりんを優勝させるために参加者を殺す。
1:めろりんを探す。
※M9@メタルギアソリッドシリーズが下痢の遺体の傍に落ちています。

【下痢@板対抗BR 死亡】
死因:射殺
182 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/11(水) 23:52:47.52 ID:iGJQN0q/
投下終了です。
183魔術ロワ ◆WYGPiuknm2 :2011/05/12(木) 00:39:52.44 ID:uRIQchpJ
投下乙であります!感想はまた後日

宮本明 投下します
184デルパ!イルイル! ◆WYGPiuknm2 :2011/05/12(木) 00:43:55.04 ID:uRIQchpJ

まず、宮本明は自身の肉体が人間に戻っている事に驚愕した。
アモンと融合した結果、代価として捨てる事となった人間の肉体。
それが今、何故か自分の元に帰ってきている。
最初から「悪魔との融合」などしていなかったと、
あの出来事は全て夢だったのだと、一瞬だけ錯覚しそうになってしまった。

名簿を確認して、二度目の驚愕。
それに記されていたのは、『儀式』と言う名の殺し合いに参加させられた者達の名前。
そこには、なんと『狭間偉出雄』の名も記されていたのだ。

この手で撃破した筈の――あの『魔人皇』の名が!

何故奴の名が記されているかは分からない。
同姓同名の別人かもしれないし、物騒な『儀式』を始めた連中のミスである可能性もある。
だが、あの男が本当に生きてこの地に足を付けていたのなら。
そして、依然として『魔人皇』などと名乗っていたとしたら――いや、名乗っていまいが関係ない。
奴が生きているのなら、自分がやる事はたった一つ。

――今度こそ、ハザマを殺す。

完膚なきまでに叩きのめし、二度と現世に戻って来たくなくなる程のトラウマを植えつけてやる。
剣で五臓六腑を引き裂き、
銃で全身に灼熱の弾丸を浴びせ、
魔法で焼き尽くして消し炭にしてやろう。
奴の攻撃手段、使用する技は既に知っている。悪魔の肉体に頼らずとも、互角に戦える筈だ。

……とはいえ。
丸腰では流石に勝てる気がしない。
何かしら、殺傷力のある武器が必要になるだろう。
殺し合いを始めた者は「デイパックの中に武器が入っている」と言っていたか。

中身の見えないデイパックをまさぐって、最初に発見したのは、一本のガラスの筒だった。
同梱されていた説明書きによると、これは「魔法の筒」と言う代物らしく、
「イルイル」と唱えれば、生物を一体だけ筒の中に封じ込める事ができ、
さらに「デルパ」と唱える事で、中に封じ込められた生物を開放できるらしい。

さらに説明書きには、筒の中には既に魔物が封じられていると書かれていた。
それの開放を試みる為に、説明通りに「デルパ」と唱えてみる。
すると、筒の蓋を吹き飛ばす程の勢いで――まるで飛び出すように――それが明の目の前に姿を現した。
185デルパ!イルイル! ◆WYGPiuknm2 :2011/05/12(木) 00:51:14.50 ID:uRIQchpJ
「……………………」

中から出てきたのは――醜悪な怪物ではない。
むしろその全く逆。
魔法の筒に封じられていたのは――とてもじゃないが『魔物』とは呼べない、華奢な少女だったのだ。

「……………………」

赤と白を基調としたドレスを着た少女は、うつ伏せの状態のまま、動き出そうとしない。
それどころか、スヤスヤと寝息を立てている。
どうやら眠っているらしい。
当然ながら、明の存在には全く気付いていない。
明は足で少女の胴の辺りを小突いて、彼女を起こそうとする。
眠りが浅かったのだろうか、彼女はすぐに目を覚ました。
彼女は上半身を起こして、眠たそうな瞳で周りを見渡す。
右を向いて、
左を向いて、
上を向いて、
下を向いて、
後ろを向いて、
前を向いて――ようやく彼女は、明の存在に気付いた。


「……………………?」


彼女――サニーミルクは、状況を理解する事が出来ずに、
唯、明の姿を眺める事しかできなかった。



【宮本明@真・女神転生if...】
【状態】:健康
【装備】:基本支給品一式、魔法の筒@ダイの大冒険、不明支給品1〜2
【MP】:100%
【方針】:ハザマをブチのめす
※ガーディアンは不明

【サニーミルク@東方Project】
【状態】:健康
【MP】:100%
【方針】:…………へ?
186 ◆WYGPiuknm2 :2011/05/12(木) 00:52:44.76 ID:uRIQchpJ
投下終了です
こういう支給品を出しても良いというのが非リレーの利点なんだと思います!
187 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/12(木) 19:01:35.58 ID:NBy5letC
投下乙です。

えー突然ですが、新ロワ開始します。
超カオスな自己満足するためのバトロワはこれと並行して続けます。
えー。いつもウィキ編集してくれる人すいません。これもやっていただけるとありがたいです。
しかも今回もまためんどくさい設定ですが、付き合ってください。

名前は「僕の学園オリキャラロワ」以後は僕の学園(ロワ)
です。

ではopだけ投下。
ルール参加者はまたいつか投下します。

僕の学園ロワ 0:刻銘学園
188 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/12(木) 19:03:02.22 ID:NBy5letC
第零章 刻銘学園(こくめいがくえん)

 □

遠いようで近い。
近いようで遠い。
そんな未来のお話。

 ◇

まだ俺が中学生の頃。
その時はまだ夏休みの時だったか。
俺はこんな名前の学校を見つけた。

国立 「刻銘学園」

そう。これが、この名前を知ったのが、俺の人生で最高に最低な失敗だった。
この名前さえ知らなければ俺の人生はこんなに狂うことはなかった。断言できる。
しかしそんな馬鹿な俺でもなんの魅力も感じない学校に行くまで落ちぶれてはいない。
こんなとても『魅力的』な紹介文が書いてあったから、俺はこの学校に決めた。

1:入試試験無し。しかも定員無しです。興味をもったらぜひこの学校に入学しよう。
2:なお授業料他高校を通うにあたって必要なお金は全て国が払うので、お金がなくても安心です。
3:本校は全寮制であり、そのため勉強、スポーツ。どちらにも力を入れられます。

他々。
今思えば確かに『魅力的』でこそあるが、その分怪しすぎるじゃないか。
考えれば考えるほど後悔しか残らない。
まぁそれを言ったところで遅いのだけど。
…。
さてそんな感じで、この「刻銘学園」に入学しようと決めた俺である。
親の許可も(お金が掛からないので)案外簡単に通り、先生も少し顔を引きつらせていたが、許可をくれた。
189 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/12(木) 19:04:01.27 ID:NBy5letC
そんなこともあり、
今の現状を知らない間抜けな俺は。
俺の未来は、

「よ〜し。高校生活、存っ分にエンジョイするぞ〜!」

希望に満ちていた。

 ◇

「え〜。では新入生の皆さん。あなたたちはこれから殺し合いをしてもらいます」

時は少し経ち、あのあとホントに試験がなく入学できてしかも金もかからないらしい。
そして今俺は入学式に出ていた。
今は学園長の話の時間である。
ある。あった。あったのか?
今学園長から殺し合いしろ。なんて…。
…。

「「「は?」」」

俺の声と他の何百人かの声が重なった。
190 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/12(木) 19:04:25.05 ID:NBy5letC
このジジィ今なんつった?殺し合い?馬鹿なのこいつ?

「いえ、今のは確かに失言でしたね。言い変えましょう。
あなたたちはまず2年間人の殺め方を学び、
3年生になったら、実戦演習をしてもらうだけです。演習とはいっても死にますけどね(笑)」

いやいや(笑)じゃねぇよ!
意味分かんない。意味分かんない。意味分かんない!
何それ!?
説明しろ!

「では私の話は異常…ではなく以上です。
詳しい説明は今後の授業で聞くこととなるでしょう。それではよりよい学園生活を」

そして学園長の話が終わったらしい。
まて。俺の高校生活は何を捻じ曲げたところでこんなことになるわけがないだろ!?
なぁ!?
…。
なんかやってて悲しくなったのでやめるけど、何これ?
どこのバトロワだよ。
小説じゃねぇんだぞ!
ここは現実。合ってるはずだ。
頬をつねると痛いし。
そして俺の視界がフェードアウトした。
…というのは比喩だが。
しかし一つだけ言える。
たった今。
俺の心は。
俺の未来は。

希望の色から、


絶望の色へと、塗り替えられた。


第零章 終わり。

191 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/12(木) 19:04:53.11 ID:NBy5letC
【オリキャラ紹介】

【岡崎 龍之介 (おかざき りゅうのすけ)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]55歳(op当時)
[職業]「刻銘学園」学園長
[容姿]背は低い。
   髪は白髪が少々あるが基本グレーに近い黒髪。瞳の色は茶
[備考]
性格は簡単にいうと冷酷で仕事人間。生真面目。
はい、僕が嫌いなタイプですね。書きたくないね。
結婚はしています。しかし学校の都合上合うことは少ないらしい。

【春日 正樹 (かすが まさき)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]15歳(op当時)
[職業]高校一年生(op当時)
[容姿]背は高く、顔もイケメンと呼べるものなので案外もてたりする。
   漆黒のような黒髪に琥珀色の瞳。筋肉も程良く締まっている。
[備考]
性格は熱血っぽいが意外と冷静だったりする変な人。
なんかようは典型的なラノベの主人公タイプ。
家族構成:父、母、妹
けっこうシスコン気味なのだが本編ではおそらくでてこない設定。
192 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/12(木) 19:06:40.97 ID:NBy5letC
以上。

1人は主人公タイプがほしかったので、
春日になってもらった。
あと種族というあれがある以上人間以外も出てくる予定
193 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:00:05.10 ID:KD1AH6aP
みなさん乙です。感想はまた後日

雑多ロワ9話:人生は舞台、人は皆役者
登場キャラ:不二周助
194 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:01:09.29 ID:KD1AH6aP

真夜中の劇場には、暗闇という重い緞帳が降りていた。
本来なら観客の拍手でわきかえるはずのそこは、今が真夜中であることと、殺し合いの会場に使われているというふたつの理由から、闇と静寂の支配する空間に変貌している。

暗闇の充満する廊下を、懐中電灯を頼りに探りつつ進み、控え室のドアを開ける。
天井の蛍光灯が無事に点灯し、室内が明るくなったことで、彼はひとごこちをついた。
劇場の奥を探索していたのは、確認したいものがあったからだ。
目的のモノ――控え室の大きな鏡――が、彼すなわち不二周助の姿を映し出す。
(電気がつくってことは建物が生きてるってことだ。なのに、人が生活してる気配がない……変な感じ)
不二が立っていたスタート地点は、ステージの上だった。
ディパックから取り出した懐中電灯が、降りた緞帳や天井の照明器具を照らし出して、そこが地図にある「劇場」だと理解できたのだ。
鏡の前に近づき、青学ジャージの襟もとをめくる。
控室を探していたのは、そこなら『鏡』があるだろうと思ったからだ。
そこで、“魔女の口づけ”とやらを確認しておきたかった。
切手のような大きさの、黒いふちどり。
奇妙な形の刻印。
「……期待はしてなかったけど、やっぱり夢じゃないってことでいいんだよね?」

なー。

小さな鳴き声が返事をした。
その影は鏡台に軽く飛び乗ると、そこに映し出された自分の姿をしげしげと見つめる。
黒くしなやかな毛並み。ぱたりと揺れるしっぽ。
猫だ。
それが、不二の支給品のひとつだった。
首にさげていた説明書によると、「かたまり」という名前らしい。
195 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:01:55.80 ID:KD1AH6aP
ディパックに手を入れた瞬間、生き物をつかんだ感触がした時はひやりとしたものだが、猫はべつだん気分を害した様子もなく不二の後をついてくる。
話しかければ返事もする。
たとえ猫でも、当たり前のように行動を共にしてくれることは、何やら頼もしい。

「……なら、これからどうしたらいいのかを考えないといけないね」
なー。

夢でないのなら、事態は深刻かつ厄介かつ危険だ。
魔法やら神様やら途方もないことを色々と言われたけど、一番の問題はそこではない。
問題なのは「生き延びたければ殺し合え」と、とんでもない命令をされたこと。
果たして自分は――不二周助は――生き延びる為に人を殺せるのだろうか。

……ノーコメント。

その時が来なければ分からない……と答えるしかない。
なにせ、――当たり前のことだが――生まれて十四年、人を殺したことは一度もない。
本気でキレた経験は何回かあったし、そういう相手をボコボコに精神攻撃したことはあったけれど、それは殺意などとぜんぜん別次元の話だ。
もちろん殺人などはしたくないけれど、人並みに死にたくないとは思うし、こっちに殺意がなくても襲われたら戦うことになるかもしれない。
積極的に襲われたらはずみで殺してしまうということもある。
人間、いざという時はどう豹変するか分からないとも言うし。

……簡単に答えが出せる問題ではないと判断した不二は、別のことを考える。
名簿によれば不二だけでなく、知り合いもここに呼ばれている。
手塚国光。菊丸英二。越前リョーマ。
いずれも、同じ青学テニス部のレギュラーであり、共に全国制覇を成し遂げた仲間である。
彼らも、きっとこの会場のどこかにいるのだろう。
196 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:02:29.22 ID:KD1AH6aP



手塚国光。
テニス部の部長であり、一年時からそれとなく意識してきたライバルでもある。全国大会が終わったら決着をつけようと約束もした。
真面目を絵に描いたような部長で、精神力も責任感も強い。テニスの実力だけなら不二も拮抗できる自信はあるが、メンタルなら彼の方がずっと強いだろう。
彼なら、どう間違っても殺人ゲームに参加したりはしないだろう。おそらく部長として、自分たち部員を保護するべく動き回っているはずだ。
……でも、その外見から出会った人間に年齢を誤認され、ぎくしゃくしてしまっている可能性はある。というか、初対面でアレを中学生だと分かる参加者がいたらお目にかかりた……いけない、笑っては駄目だ。深刻な状況なのだから。



菊丸英二。
青学テニス部の貴重なダブルス要員であり、不二自身、彼とペアを組んだこともある。
だけでなく、3年6組のクラスメートとして日常を共にする仲でもあった。
手塚ほどの冷静さはないが、それを補ってあまりある明るさと前向きさを持っている。
彼が殺人ゲームに乗っている光景も、ちょっと想像できない。
分身するような素早いステップで、参加者の背後に回り込みブスリとナイフで刺す英二――あり得るとかあり得ないとか以前に、シュールすぎる。
彼だってこんな状況ではきっと落ちついてはいられないだろうが、それでもいきなり殺人に走ったりはしないだろう。



そして、越前リョーマ。
この数カ月で驚くほど成長した、頼もしい後輩。
手塚が見こんだ『青学の柱』であり、不二に火をつけるきっかけの一つをくれた存在でもある。
ついでに、長いことギスギスしていた不二の弟の裕太が、心を開くきっかけを作ってくれたのも彼だ。越前本人は、決して意図しての行動ではなかっただろうが。
その弟の件がきっかけで越前と試合がしたくなり、実際に試合して、互いに一目置くようになった。試合中に発破をかけられたことも何度かある。
そう、生意気かつクールな後輩だが、決して冷徹というわけでない。負けん気も強い。
殺し合え、などと言われても鼻で笑うだろう。
197 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:03:55.30 ID:KD1AH6aP



この3人は、殺人ゲームに乗ったりなんかしないだろう。
不二はそう思う。確信できる。
自分のことより、他人の行動の方がすぐ分かるというのもおかしな話だが、理屈抜きでそう感じてしまうのだから仕方ない。
いや、
自分のことだからこそ、分からないのかもしれない。

思い出すのは、遠くて近い過去のこと。
夏の、全国大会での激闘のこと。
準決勝で、四天宝寺学園の白石に追い詰められてしまった時。
このままでは負ける、と思った。けれど、負けてたまるかとも思った。
初めてのことだった。
初めて経験する“悔しい”という感情で――それまでの不二は、他人とズレている自覚があるほどそういった感情には淡泊で――今思い出してもキャラが違うんじゃないかというぐらい必死になっていた。
あの時、言葉が自然と不二の口をついて出た。
考える前に言葉が出た。

――このチームを全国優勝へ!それが僕の願い!!だから絶対に負けられないんだ!!

……自分のことながら、ずいぶんクサイことを言ったなぁと思う。
でも、思い出せてよかった。
おかげで今、行動方針が決まった。
「……なら、乗るわけにはいかないね」
198 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:12:07.18 ID:KD1AH6aP
どうやら不二は、自分の為に戦うよりも、“そっち”の方が大事らしい。
手塚や菊丸や越前が殺し合いに乗らないなら――乗らないと信じている――不二も『乗らない方』に乗ろう。
『他の人もやらないだろうから僕も』とまで思うほど、流されやすい性格ではない。
仲間の為なら死んでもいい、と思うほど、自己犠牲的な性質でもない。
むしろ、人よりずっとマイペースな方だ。
しかし『乗る』『乗らない』の二択なら、「乗らない」と答えよう。
不二は、やっぱり彼らの仲間でいたかったから。
……あまり口にして言えたことではないけれど。
そうなると、不二のスタンスは『脱出派』になる。
殺し合わずに生き残るには、それしかないのだから。
どうすれば『脱出』できるかも分からないのに『脱出派』に属するというのもおかしな話ではある。
でも、どのみち簡単に答えが出せる問題ではないのだ。
なら、こんな風にスタンスを決めたっていいじゃないかと思う。




「なら、まずは手塚たちと合流しないと」
なー。
鏡台についていた不二の手の甲に、かたまりが前足を乗せた。
ててて、と不二の腕をかけのぼり、右肩にちょこんと乗っかる。
柔らかい毛が、頬に当たった。

「また一緒に来てくれるの?」
なー。
頷いた。
賢い猫だ。

「じゃあ、よろしくお願いするよ」



こうして『青学の天才』、不二周助は歩きだした。

199 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:13:27.50 ID:KD1AH6aP
【G−5/劇場控室/一日目深夜】

【不二周助@テニスの王子様】
[状態]健康、青学レギュラージャージ
[装備]かたまり@よくわかる現代魔法
[道具]基本支給品一式、不明支給品0〜2(確認済み)
[思考]基本:殺し合いには乗らない
1、手塚、英二、越前を探す。
※参戦時期は全国大会終了後です。

【かたまり@よくわかる現代魔法】
姉原邸に住みついている人なつっこい黒猫。魔法コードを感じ取ることができる。
猫の割には高い知性を持ち、原作では人の言葉を理解しているような描写もたびたび見られる。
名前の由来は、毛のかたまりみたいにぐうたらしているから。

※かたまりが、「現代魔法」以外の世界の魔力にも反応するかは不明です。

200 ◆8nn53GQqtY :2011/05/12(木) 20:14:37.36 ID:KD1AH6aP
投下終了

ポケスペ出した時点で覚悟してたけど、意思持ち支給品の多いロワになりそうだ…
201 ◆ymCx/I3enU :2011/05/12(木) 20:30:43.09 ID:2hlYNwE0
投下乙です

自分も投下します。もっとEX俺オリロワ 11話 気狂い狼少女
登場:八神雹武
202 ◆ymCx/I3enU :2011/05/12(木) 20:35:40.11 ID:2hlYNwE0
11話 気狂い狼少女

灯台の最上階から水平線の向こうを眺める、
黒と灰色の毛皮を持った狼獣人の少女、八神雹武。

「殺し合いなんて……面白そうじゃない」

支給されたPPs43短機関銃を装備する。

「もう、その辺の野良犬とか野良猫とかじゃ、飽きてきた所だし……。
いっぺん、殺してみたかったんだよねぇ……人を」

雹武は「殺し」と言う行為に人一倍興味を持ち、それを犬や猫、鳥といった無抵抗な小動物を相手に、
実験と称して殺害行為を実行に移し、楽しむと言う偏趣味を持っていた。
しかし、最近は次第に小動物では刺激が足りなくなり始めていた。

「荒神って言ったっけ…あの人には、感謝するべきかな…?
堂々と、人殺せる場に連れてきてくれたんだし」

ニヤニヤと笑いながら、狼少女は灯台の螺旋階段を降り始めた。


【早朝/E-7灯台】
【八神雹武】
[状態]健康
[装備]PPs43(35/35)
[道具]基本支給品一式、PPs43予備マガジン(3)
[思考]
1:皆殺し。殺し合いを楽しむ。
2:もっと武器が欲しいな。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【八神雹武(やがみ ひょうぶ)】
16歳の狼獣人の少女。黒と灰色の毛皮、貧乳。至って普通の少女を装い、
その素顔は殺害行為に興味のある異常者。猫や犬、鳥を虐殺し愉しんでおり、
その対象が人間に移るまであと僅かと言う所で今回のロワに巻き込まれる。
新規オリキャラで、違う意味で変態。
203 ◆ymCx/I3enU :2011/05/12(木) 20:37:28.64 ID:2hlYNwE0
投下終了です。
204 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/12(木) 20:45:04.95 ID:dwQ3cNtN
投下乙です、自分も投下します

タイトル:早めの第二回放送
登場人物:◆6LQfwU/9.M、◆ymCx/I3enU
205 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/12(木) 20:46:01.97 ID:dwQ3cNtN
『予定より早いが…2回目の放送と行くぞ。死んだ奴は…


不死鳥
木吉カズヤ
妖夢の中の人
◆WYGPiuknm2
めろりん
沖田宏
ソリダス・スネーク
下痢

…こんなところだ。結構減ってるじゃん!スゲー。
20人切ってるし。
まあせいぜい頑張って生き残ってくれよ。
次に、えーっと…禁止エリアは、G-5・A-6ってとこだ。
前の放送でも言ったけど、くれぐれも禁止エリアには入るなよ。理由は割愛。放送終わり』


【一日目/朝/不明】
【◆6LQfwU/9.M@非リレー型BRを発表するスレ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:首輪操作機@現実
[思考・行動]:
基本:ゲームを遂行する。
1:とうとう大詰めか?

【◆ymCx/I3enU@非リレー型BRを発表するスレ】
[状態]:健康
[装備]:特製首輪
[所持品]:なし
[思考・行動]:
基本:ゲーム進行を手伝う。
1:特に言うことが無い
206 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/12(木) 20:47:06.15 ID:dwQ3cNtN
投下終了です
207 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/12(木) 21:48:17.87 ID:dwQ3cNtN
もう一つ投下します。
タイトル:銃は拳より強い。迷言だな、これは
登場人物:ビリー・ヘリントン、桐山和雄
208 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/12(木) 21:49:06.44 ID:dwQ3cNtN
「かなり時間が過ぎてしまった…カズヤは無事だろうか?」

当ても無く、病院内をうろつく。
こんなことなら、始まった時に落ちあう場所でも決めておけば良かった。
…その時は、どこに何があるかも分からなかったが。

「…妙に臭うな…この臭いはなんだろうか」

臭いを辿って、それの元を探る。
正直、いい予感はしない。むしろ悪い予感しか…。
そして…ついに見つけてしまった。

「!!これは…」

背中と頭に痛々しい傷を負った男が倒れていた!
ピクリともせず、もう死んでいるのは明白だった。

(なんてことだ…。刃物か何かで刺されたような…)

…背後に何者かの気配を感じる。

「誰だっ!」

とっさに振り返る。一瞬の事だった。
パラララララ…
機関銃の連射を受け、兄貴はあっけなく血の海に沈んだ。

「…。何も…持ってないのか」

兄貴が持っていたデイパックを漁り呟く。
仕方無く、食料と紙を取り出し残りを捨てる。
そして、無表情のまま病院を立ち去った。

【一日目・朝/D-5:病院:廊下】
【桐山和雄@バトルロワイアル】
[状態]:健康
[装備]:イングラムM10(10/30)
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、端末+首輪探知システム@その他
[思考・行動]
基本:ゲームに乗る。
1:もっと人がいる場所へ向かう。
209 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/12(木) 21:50:20.63 ID:dwQ3cNtN
【ビリー・ヘリントン@本格的 ガチムチパンツレスリング 死亡】
死因:射殺



―――

投下終了です。
210 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/13(金) 00:24:32.76 ID:bo3yrpLo
皆様投下乙です
ルールと名簿と地図のみ投下します
211 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/13(金) 00:25:31.22 ID:bo3yrpLo
【主要参加者】

【春日 正樹 [かすが まさき]】

【刈谷 竜也 [かりや りゅうや]】

【神谷 潤 [かみや じゅん]】

【西尾 舞 [にしお まい]】

【豊橋 亜紀 [とよはし あき]】


その他参加者は出てきた度、決定。

212 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/13(金) 00:26:03.45 ID:bo3yrpLo
【地図】


 ABCDEFGHIJKLMNO    森:そのまま森
1森森森森警警山階山遊遊森森森森    警:警察というより牢屋。一応、通常なら犯罪はある
2森森森ゴ草草草道遊遊遊遊森森森    山:そのまま山
3森森ゴゴ草草草道遊遊遊遊遊森森    遊:遊園地
4温森田田レ神図店店平平平平森温    ゴ:ゴミ捨て場。山になってる
5女女校校校校校校校校校校校男男    道:道
6女女運運運運運運運運運運運男男    草:草原
7女女校校校校校校校校校校校男男    温:温泉(A-4、A-10は女風呂、O-4、O-10は男風呂)
8女女運運運運運運運運運運運男男    田:田
9女女校校校校校校校校校校校男男    レ:レストラン
10温森草草草レ店店図師師師田森温    神:神社
11森森草沼草草闘闘闘病病師田森森    図:図書館
12森森森墓墓草闘闘闘湖湖岩森森森    店:ショッピングモール
13森森森森墓草闘闘闘湖岩森森森森    平:平地
14森森森森森教平平平湖森森森森森    女:女子寮
15森森森森森森山階山森森森森森森    校:校舎(5は1年、7は2年、9は3年)
                    男:男子寮
                    運:運動場
なお地下には1年2年避難所と      師:職員室&職員寝床
武器製造工場がある。          沼:沼地
                    闘:闘技場
                    墓:墓
                    湖:湖
                    岩:岩場
                    病:診療所(保健室より設備が整っている)
213 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/13(金) 00:27:06.32 ID:bo3yrpLo
うわっ超ずれてる…。とりあえずルール

【刻銘学園詳細】
・刻銘学園は、東京付近の人工島を丸々一個を敷地とする1学年500人前後のマンモス校である。
・授業料他学園に通うために必要最低限のお金は国が払ってくれる。
・男女共学全寮制
・なお退学するには膨大なお金が必要。
・一日7時間授業。
・1か月で最後の金曜日は学年により異なるが特別授業となる。
 1年生:地下の避難所にて、武器の扱い方。基礎体力の促進。戦略の考え方等実戦に必要なものを教える時間となる。
 2年生:地下の避難所にて、バーチャルで疑似体験をする。
 3年生:地上にて科目名「殺し合い」を行う。

【「殺し合い」基本ルール】
・3年生のみ行う科目である。
・3年生の目的は『卒業』するためである
・この科目を行う目的は、歴史に名を刻めるような優れた人物を育成するためである。
・1か月で最後の金曜日で行う。
 よって計12回、行うこととなる。
・時間は午前9:00〜午後6:00までとなる。
 1日9時間。1年で計108時間行うこととなる。
・支給品は地図、時計、携帯電話、食料、飲料水、筆記用具、メモ帳、名簿、生徒手帳、ランダム支給品2個。
・携帯電話は普段使っている学校指定携帯電話のを使用する。しかし自分のものではなく他人が使用しているものを使用する。
 よってメアド登録している人や、追加されているアプリケーションが自身の物と異なる場合がある。
 なお携帯番号はおそらく覚えられないぐらい長くて複雑であり、暗唱できる人はそうはいない程度のものである。
 初期から使用可能なこと:電話(番号を登録していれば。なお30秒まで)メール(アドレスがあれば)、電話、電卓、メモ、カメラ、時刻表示のみである。
 なお電源を切るのは、この科目中は禁止である。
・生徒手帳は自身のものを支給される。
・この科目中は何をするのも可能である。
・死んだあとは、その人のクローンが造られその人が死んだ人の代わりに生活する。
・なお一回一回支給される品。始まる場所が異なる。
・教師に攻撃を加えるのは厳禁である。
214 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/13(金) 00:40:55.14 ID:bo3yrpLo
とりあえず以上
215 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/13(金) 19:10:25.84 ID:XmdTC6/i
投下乙です。
なんか今までにないロワなんで期待してますw

せっかくだから、俺も(ry

誰得俺得ロワ2話「NO MORE GAMES」
登場人物:手塚義光

216 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/13(金) 19:11:54.37 ID:XmdTC6/i
ギャンブル船のとある一室。
手塚義光のスタート地点はそのベッドの上だった。
いつのまにかここに寝かされており、そしてたった今目が覚めたばかりだった。

「ったくよお、なんだって、こんなとこにいるんだか……」

ベッドの横に置かれていた、自分の帽子を頭に被った手塚は、ゆっくり立ち上がり、窓から外を眺める。
そこには広大な海が広がっていたが、今は夜なので、ほとんどその先は見えなかった。

「あのキチガイ野郎が……くだらねえ事考えやがって……。」

スカリエッティに悪態をつき、舌打ちをすると一旦状況を整理するためにベッドに座り、近くに置かれていたデイバックを手に取る。
中から最初に取りだしたのは、PDA。

「……こいつぁ、なんだか初めて触った感じがしねえな」

実際、触ったのは初めてなのだが、何故かそんな感じがしなかった。
タッチパネル式で、画面に触れるとメニュー画面が現れた。
そこには『ルール・特殊機能・地図・メール』の4つの項目が書かれてあった。

「ルール、ねぇ」

こんな殺し合いにルールをつけるなんざ、あいつら、俺たちが殺し合うのを楽しんでんのか?
そう思いながら、ルールの項目をタッチする。
すると、今度はたくさんの文字が現れた。そこにルールが書かれてあった。

「……ほお、賞金20億に、願いを叶えるか」

そこに興味を持ったが、生憎金に目がくらむ手塚ではなかった。
願い事も、手塚には対してなかった。

「……にしても、ここはいったいどの辺りなんだ?」

一旦、メニュー画面に戻り地図を出す。
だが、地図はこの殺し合いの舞台の全体図だけで、現在地までは書かれていなかった。

「だけどまあ、ルールに書いてあることや、ここを見る限り、ギャンブル船っつう事か」

若干、床が揺れているしなと付け加える。
波の音もするし、かすかだが潮の匂いもした。
217 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/13(金) 19:12:20.85 ID:XmdTC6/i

「さてと、これからどうするか……」

金に興味もなければ、願い事もない。
本来は脱出するはず。……が。
手塚は違っていた。
デイバックを再び漁ると、中から大きな金属の塊が出てきた。
それは紛れもなく、銃火器。
アサルトライフル――M4カービンだった。
しかもご丁寧に、ACOGスコープ、レーザーサイト、M203グレネードランチャー付きだった。
俗に言う、『当たり武器』であった。

「……へえ、あのキチガイも随分と気が効くじゃねえか」

さらにデイバックを漁る。
結局、手塚の支給品はM4に裏にダイヤルの付いた蝶ネクタイ――蝶ネクタイ型変声機の二つだった。

「……おもしれえ、金に興味はねえが、ゲームを楽しんでやろうじゃねえか」

その手塚の笑みはどこか不気味で、しかし楽しそうな表情だった。
ギャンブル船では武器を装備する事を禁止されているので、一旦武器をバックにしまい、ポケットにPDAを入れる。
そしてそのポケットに入っていた煙草をふかしながら、部屋を後にした。

218 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/13(金) 19:12:48.06 ID:XmdTC6/i
ギャンブルルームに寄ってみると、そこには様々なゲームが遊べるようになっていた。
ポーカー、ブラックジャック、ルーレット、スロット。
まさに『ギャンブル』といったものだった。
つい気になり、手塚はカウンターで立っている黒服の男に歩み寄る。

「いらっしゃいませ。手塚義光様でいらっしゃいますね?」

「へえ、俺ってそんなに有名だったのか。そいつは知らなかった」

と、軽口を叩き、本題に入る。
関係者が参加者を知らないわけがない。

「ギャンブルってのは、これで全部なのか?」

「……と、おっしゃいますと?」

「他にもあんだろ?例えば、競馬とか誰が生き残るか予想するとか」

「……そう言った類はございませんが、ここにあるゲーム以外は船のデッキにございます。
 また、参加者の人数がそろえば、特殊なゲームを開催する予定であります」

「そいつは、どんなゲームなんだ?」

「それは私の口からでは何も言えません。自分の目でお確かめください」

そう言うと、手塚は溜息をつく。
まあ、どうせ時間はある。もしかしたら他の参加者が来るかもしれないから、ここで時間を潰すのも悪くない。
それにもしかしたら、強力な武器が手に入るかもしれないしな。
そう思うと、デッキへ向かうことにした。

【ギャンブル船・ギャンブルルーム内/1日目/深夜】
【手塚義光@シークレットゲーム-KILLER QUEEN-】
[状態]:健康
[服装]:いつもの私服
[装備]:PDA
[道具]:支給品一式、M4カービン(30/30)予備弾薬90発/M203グレネードランチャー(1/1)予備弾薬5発、蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、煙草@私物
[思考]
基本:賞金も願い事も興味は無いが、ゲームを楽しむ。
1:船のデッキへ向かう。
2:ゲームを楽しむために、武器を手に入れる。
※原作開始前からの参戦です。
219 ◆7rAsSvGcZM :2011/05/13(金) 19:14:33.66 ID:XmdTC6/i
以上です。
220 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:19:05.46 ID:F39h1pUU
投下乙です。
自分も投下します。

ごちゃ混ぜロワ 21:神様、あなたってとっても残酷
登場人物:坂上修一、千草貴子
221神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:20:28.97 ID:F39h1pUU
「坂上。お前が犯した罪を償ってもらうぜ。最後の七人目の話を聞いたあとでな。……七人目は、すでに来てたんだよ。そして、この時を待っていたのさ」


…僕は、なぜこうなってしまったのだろう。
校内新聞の企画で学校であった怖い話を取材していただけだったのに。
語り部の一人、新堂さんに図書室に連れて行かれて、自分の犯した罪を問い詰められて、突然頭を殴られて……

目が覚めたら、日野先輩がそこにいたんだ。

そして
日野先輩は


「これから、皆には殺し合いをしてもらうよ。」


―――そう、言った。
222神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:21:05.10 ID:F39h1pUU


そしてそれに反抗した女の人が死んだ。
それも、首輪に仕掛けられた爆弾を爆破されて。
首を失った死体が倒れていくのが、妙に遅く感じられた。

そして世界が暗くなって
気づいたら見たこともない場所に放り出されていた。

…首輪をつけられて。
223神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:22:00.04 ID:F39h1pUU



―――あの時私は、神様に感謝していたんだ。
プログラム中での自分の行動の全てを、私は一切後悔していない。
自分の肉体を貪ろうとしたクラスメイトを殺した事すらも、一切後悔していない。
――弘樹の腕の中で、死ねたんだから。

そう、死ねた……はずだったのに。



なんで私は生きているんだ??

それも
また、殺し合え、と言われた。
224神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:22:42.38 ID:F39h1pUU





そんな二人――坂上修一と千草貴子の二人は、出会ってしまった。
それも、考え得る限りで最悪の形での出会い。

千草貴子の目の前にいる少年は、その手に拳銃を握り締めており、坂上修一の目の前にいる少女の手にはダーツが握られている。

一瞬の静寂の後に響いたのは、一発の銃声だった。
もしも、坂上が冷静な思考を持っていたら、千草が手に何も持っていなかったら、その銃声は響かなかっただろう。
だが、坂上は突然の事態と手にしていた銃に動転していたし、目の前にいた千草は手にダーツ……坂上にはその鏃が凶器に見えてしまった。

そして、一発の銃声が響いた。
225神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:24:08.99 ID:F39h1pUU


千草からすれば、何が何だかわからない、と言った気分だった。
死んだはずの自分が、今ここにこうして生きていて、殺し合いをまたやれと言われて突然飛ばされて
その飛ばされた先で見たこともない少年に銃撃された。
咄嗟の事だったので致命傷こそ避けられたものの、脇腹をえぐる銃弾の熱さがかつて自分が味わったあの恐怖を思い出させる。

―――死の恐怖。
226神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:25:03.96 ID:F39h1pUU



恐怖は体験したものでしか分からないと言うが、この類の恐怖を体験してそれを伝えられるものはいない。
どの世界に『自分が死んだときに感じた恐怖と苦痛』を生きて語れるものがいるだろうか。
その恐怖は、プライドの高い千草貴子の心すらもいともたやすくへし折った。

「……うわああああああああ!!!」

千草は咄嗟に、手にしていたダーツを少年に投げつけた。
ダーツは少年の胸に刺さり少年はひるんだ。
その隙に、千草は後ろを向くと全力で逃げ出した。
ぱあん、ぱあん、と二発の銃声が響くとほぼ同時に右腕から血が溢れたがそれでも千草は走り続けた。

彼女の頭を支配していたのは、『死にたくない』という、ただそれだけの、いわば本能のようなものだった。






【B−1岩場/1日目朝】
【千草貴子@BATTLE ROYALE】
[状態]:腹部に銃創(命に別条なし)、右腕に銃創(軽傷)、精神不安定
[装備]:タチバナのダーツ@まほらば(本数不明)
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:死にたくない
227神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:25:46.71 ID:F39h1pUU





「……なんだってんだよ!」
胸に刺さったダーツを引き抜き捨てると、坂上は語気を荒げた。
僕が何をした。
なぜ僕がこんなところにいなきゃいけない?
少年の頭の中は、じわりじわりと黒いものに染められつつあった。
当の少年は、まだその事に気づいていない。





【坂上修一@学校であった怖い話】
[状態]:胸に軽傷、興奮状態、精神不安定
[装備]:拳銃@クロックタワーゴーストヘッド(残弾4/5)
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:生き残りたい
   2:どうして、日野先輩が……?
228神様、あなたってとっても残酷 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:26:26.48 ID:F39h1pUU



【備考】
千草貴子は死亡後からの参戦です。
坂上修一は殺人クラブシナリオ開始直後(日野の正体を知らない)からの参戦です。

【支給品情報】
【拳銃@クロックタワーゴーストヘッド】
最初の舞台となる鷹野家で何故か手に入る拳銃。
女子高生である優でも撃てるが、その威力は小さい。

【タチバナのダーツ@まほらば】
水無月家に仕えるメイド、タチバナが得意としているダーツ。
特に変わったギミックもないが、先端は鋭利でありやろうと思えば殺人もできなくはない。
229 ◆YR7i2glCpA :2011/05/13(金) 20:27:00.66 ID:F39h1pUU
投下終了です。
230 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:18:38.01 ID:0Yr1Qufl
投下乙です
>>学園ロワ 3年に渡って殺し合いをまなぶ…こいつは逸般人だらけのロワになりそうだ!
>>誰得俺得 キラ―クイーンは知らないけど、ロワ充の臭いがぷんぷんするぜ
>>ごちゃまぜ 双方、不安定な時期からの参加か。確かに貴子さんは幸せに死ねたからなぁ…

投下します。月報前なのでがんばる
雑多ロワ10話:さぁ皆さん、ご一緒にあの台詞を
登場キャラ:夜神月、関口伊万里
231 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:19:23.14 ID:0Yr1Qufl
夜神月は、燃えたぎるような怒りを抱えていた。
その怒りと屈辱たるや、初めて“L”と名乗った男に接触された時以来のものだった。
そう、彼は主催者の一連の行為を、酷く屈辱的なものだととらえていた。
“キラ”たる己の前で、大量殺人のふざけた余興を催したことに。
自身がその余興の中で、殺し殺される駒のひとつとして扱われていることに。
“新世界の神”である夜神月の前で、あろうことか“神”と称したことに。
そして何よりも――

――それに世の中には、顔とフルネームが分かっただけで人を殺せる、まがいものの神様もいることだし。

何よりも、『キラ』である夜神月自身を、『まがいもの』呼ばわりしたことに。

その言葉を、月は『清隆』からの密かな挑発だと考える。
あのタイミングでわざわざ『キラ』の話題を出したということは、清隆という男は『参加者の夜神月こそがキラだ』と知っている可能性が高い。
会ったこともない男が、どうしてキラの正体を知るに至ったのか、不本意ながら見当もつかないが、彼が口にした“魔法”という未知の技術が関係しているのかもしれない。
『キラ』の正体を知られているのならば、なおのこと『清隆』を生かしておくわけにはいかない。

何としてでも生き残る。
必要ならば、宿敵のLとも手を組んでみせよう。
Lとの決着は生還した先でもつけられるし、途中でLを死なせて生還することになっても、それはそれで月の完全勝利となる。
生き残った上で、『清隆』と名乗った神様気取りの男に裁きを下す。
命を握られた屈辱を、倍にして返してみせる。
232 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:20:00.42 ID:0Yr1Qufl
(お前がふざけて騙った『神』の名が、どれほど重いのか思い知らせてやる……)



その為に、夜神月は考えを巡らせる。
激怒しているからこそ、冷静に、慎重に、考える。

何よりも欲しいのは情報だ。
殺し合いを生き延びる為の情報。
『清隆』に関する情報。
清隆が握っている“魔法”に関わる情報。
あらゆる情報が、現段階では圧倒的に不足。
その為にも、他の参加者への接触は必須と言えるだろう。
現に、見せしめとなった少女は『清隆』のことをよく知っている風だったし、彼女の首が爆発し悲鳴が上がった時も、彼女の名前や清隆の名前を呼ぶ人間がいた。
つまり、参加者の中には間違いなく『清隆』の知人もいるのだ。
そして、あの男はこんなことも言っていた。

――ファーストネームだけで失礼させてもらうよ。私の身元が知られると、余計な面倒を背負う参加者もいるからね。

つまり、清隆が名字を告げることで、少なからず影響を受ける参加者がいると見ていい。
夜神月は名簿を一読して、70人の姓名をたちまちに記憶する。
「高町」が二人。
「柊」が二人。
あいうえお順に並んだ名簿は、同じ姓が並ぶとよく目立つ。
姉妹か親子かは分からないが、身近な人間同士が集められている可能性は大いにある。
ならば、この70人の中に清隆と同じ姓を持つ人間もいるのではないか。
そして、わざわざ『余計な面倒を背負う参加者もいる』とヒントを与えたからには、その参加者はこのゲームで何らかの『役割』を持たされているのではないか。
(この殺し合いゲームで、主催者から役割を与えられて送り込まれている……安直に考えれば、殺し合いを誘発させる、いわば『ジョーカー』という可能性があるが)
もし『清隆』が『ジョーカー』の可能性を示唆することで、参加者を焦らせようとあのような発言をしたのだとしたら、一応の筋は通る。
(……しかし、そうだと断定するのは早計に過ぎるな。単に参加者を焦らせたいなら、もっと直截的な言い方でも構わない)
233 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:20:39.72 ID:0Yr1Qufl
しかも、『清隆』はこの殺し合いを『実験』と称した。
ということは、単に殺し合わせることが目的ではなく、その殺し合いによって何らかの『結果』を得る目論みがあることになる。
だとするなら、清隆の縁者は、その目論みの為の役割を持つ可能性もある。
何にせよ、その『清隆の縁者』は最優先で確保したい相手だ。
しかしその縁者も、同じく清隆の演説を聞いて、身元には注意を払っているだろう。
加えて、主催者に繋がる直接の糸となれば、相応の実力を見込まれている可能性が高い。
だからこそ、その縁者が敵であれ味方であれ、月の方が優位に立つ関係を築くことがベストだ。

その時だった。
その奇声が聞こえたのは。



「……うらうらうらうらうらぁ!!」



威勢の良い奇声と共に、ぎゃりぎゃりぎゃりぎゃり、とタイヤが地面を削るような音が近づいて来た。そして、

「沢村ぁぁぁぁぁぁ!! 雨苗ぇぇぇぇぇぇ!!」

絶叫と共に、自転車が空を飛んできた。
違う、あまりに勢いをつけて走ってきたので、自転車が地面を離れて大ジャンプをしたのだ。
自転車は、がしゃがしゃん、と鈍い音をたてて月の眼前で着地する。
勝気そうな顔つきの少女がそれに乗っていた。どこかの高校の制服を着ている。
頭頂部からぴんと跳ねたアホ毛が、ジャンプの余韻でぴょこぴょこ揺れていた。
「おい、そこのお前! 沢村っていう金髪のかっこいい高校生と、雨苗っていう嫌味な美少女を見なかったか!?」

状況はまだ分からなかったが、女が色々と規格外だということだけは分かった。
234 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:21:28.38 ID:0Yr1Qufl

再び走り去りそうな少女をどうにかなだめて、月は情報交換へとこぎつけた。
少女の名前は関口伊万里というらしい。
彼女の知りあいで、沢村史郎と雨苗雪音という高校生、それに、同じく知り合いの浅月香介という中学生も、この場に呼ばれているらしい。
沢村史郎は同級生で、関口伊万里は彼に恋愛感情を持っているらしい。
雨苗雪音も同級生で、沢村をめぐる恋敵にあたるらしい。
どうやら主催者とは無関係な一般市民であり、ありふれた青春を過ごしている高校生のようだ。
「つまり、伊万里さんは友人の雨苗さんがこの状況下で早まった真似をされるのではと心配しているというわけですね」
「そう! 雨苗の奴、『私はもうすぐ死ぬ』とか言って消えやがったんだ。
そんな時に『殺し合い』なんかに巻き込まれたら、あっという間に死んじまいそうじゃないか。
だから一刻も早くあたしが止めてやらにゃならんのだ!」
雨苗という少女、自殺願望者か?
月はとても親身になっている風を装い、優しげな声を出す。
「それは心配でしょう。しかし、やみくもに探しても却って効率が悪くなるだけです。それに、女性をこんな状況下で一人にするわけにもいきません。僕と一緒に行動しませんか?」
「え? そりゃあ人が多い方が見つけやすいけど……でもなー、メガネの中学生ならともかく、若い男と二人でいたら沢村に誤解されそうだし……」
「いや、ご友人が危ないのにそんなことを言ってる場合ではないでしょう」
月の対女性用勧誘スマイルが軽くひきつる。

……駒としては、松田以下かもしれない。

しかし、女子高生の同行者がいれば、他者に警戒を解きやすいだろう。頭の悪そうな少女だが、それでも同行するだけのメリットはあった。
伊万里を信用させる手前『雨苗雪音探し』を優先することにはなるが、『他の参加者と情報交換した方が効率がいいはず』などと適当に丸めこんで月の目的に沿わせればいいだけのことだ。
235 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:22:44.06 ID:0Yr1Qufl
信用を得るため改めて身分を名乗り、過去に警察庁に助言をして認められた実績が――キラ事件に関わっていることはまだ伏せておく――あることや、同じく警察庁勤務の父からも緊急時の対応を教わっていることなどを説明した。
「おぉ、あんた探偵みたいなもんだったのか? ならメガネの小僧よりかは頼りになりそうだな」
僕は浅月なる中学生と同レベルか、と内心で突っ込んだ月だったが、続く伊万里の呟きを聞いて耳を疑った。

「うん、それに、鳴海清隆にメガネを紹介された時よりは胡散臭くないし」

「あの……今、『鳴海清隆』とおっしゃいました?」
「あぁ? あの主催者の白スーツの男が鳴海清隆だ。事件を通して知り合ったよく分からない男だな。ついでに言うとメガネや沢村、それからさっき見せしめにされたロリも鳴海の知りあいだ」
「伊万里さん…………主催者と、お知り合いだったんですか?」
「会ったのは2、3回だけどな。『警視庁の名探偵』って呼ばれてるぐらい優秀な刑事で、解決できない事件はないそうだぞ。
それが何でこんな犯罪をやってるのかは分からんが」


そ れ を は や く 言 え。


(……どう考えても、それを先に話すべきだろう!)
たとえ友人の安否が気になるとしても、普通は知り合いに拉致されて殺し合えなどと言われ、あまつさえ知り合いの首が爆破されたらそっちを問題視しないか? 
主催者と知り合いなら、対主催派の人間に真っ先に伝えるべきじゃないか? 
しかも、鳴海清隆を庇おうと知らない振りをしていた様子でもない。
月はキレそうになった理性を繋ぎとめながら、思考を巡らせる。
(警視庁の名探偵、か……不可解な話だな)
警視庁と警察庁という志望先の違いこそあれ、日本の警察組織について熟知している月だが、『名探偵』などと呼ばれる男の存在は聞いたこともない。
何より、それほどに頭の切れる男ならば『キラ事件』に際して何の動きも見せていないというのは不自然だ。
しかし、ひとまず接触すべき該当者は見つかった。
236 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:23:34.88 ID:0Yr1Qufl
名簿には一人だけ『鳴海』の姓を持つ人間がいる。

鳴海歩。

ナルミ・アユム。いや、アユミだろうか。
この名前からでは性別も――兄弟なのか姉妹なのか、あるいは妻なのかすら――判断しづらい。
「では、この参加者名簿に書かれた『鳴海歩』という人は、清隆氏の親族か何かでしょうか」
「さぁな。あいつのプライベートのことなんか知らんぞ。沢村以外の男の個人情報なんていらん」
やや落胆しながらも、月は次の情報源として、浅月香介、沢村史郎を候補に入れておく。
とにかく、この関口伊万里は主催者と接触のある第一級重要人物だ。
引き出せるだけの情報を話して貰わねばならない。

「ご友人の安否を一刻も早く確認したい気持ちは分かりますが、鳴海清隆について知っていることを教えてくれませんか。
……主催者の手がかりを得ることが、間接的にこの状況を打開することにもなるかもしれない」
しかし、関口伊万里は機嫌の悪そうな顔になった。
「おい、なんか勘違いしてるみたいだから言っとくけど、あたしは別に雨苗を心配してるわけじゃないぞ。というか、あんな奴大嫌いだ」
「ではどうして雨苗さんの捜索を?」
237 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:24:25.72 ID:0Yr1Qufl
関口伊万里はすっくと立ち上がり、拳を高々と振り上げて熱弁した。
「だって、沢村は雨苗に惚れてるんだぞ!
こんな極限の状況で雨苗が欝な死に方したら、一生のトラウマになってあたしの入る隙間がなくなるじゃないか!
だから徹底的に邪魔してやる! 雨苗なんかよりあたしの方が、絶対に沢村の彼氏にふさわしいんだぁーっ!!」


(だ……)
夜神月は、かつてとある女性に思ったことを、彼女に対しても思う。


早     /::::l:::l::、:::::、:::::ヽ::、::::::::::::\:::\::::::::ヽヽ::::::ヽ   駄
 .く      /:::!::::i:::!:::ヽ:::ヽ::::::ヽ::ヽ、::::::::::\:::ヽ:::::::ヽヽ::::::',   目 
 な.     /:l::::!::::ヽ!::ヽ:::::::ヽ:::::::\:::ヽ、::::::::ヽ:::ヽ::::::::!::i:::::::!  だ 
 ん   ハ:::l:::::、::::ヽ::::\:::::\:::::::\:::`ヽ、:::ヽ::ヽ:::::!:::!:::::l
 と   /:::::::l::::::!ヽ:ヽ::::、:::::ヽ:::、:\::::: \::::::\::::!::::ヽ:!:::i:::l:l  こ
 か  !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::\:::ヽ::::\:::\::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li|   い
 し  j/:::l:::::!:、:::!::ト、:、:ヽ:::::`ヽ{、::::::\::::\{、::::::::::::::::i::!::l:l !   つ
 な    l:i:l::::i::i:、:l::lテ=-、:ヽ、_、::\_,≧ェュ、_、\:::::::::i::li::!::リ   :
 い   !ハト:{:!:i:トN{、ヒ_ラヘ、{ >、{ 'イ ヒ_ラ 》\::l::!:ト!!:l::l!     :
 と     ヽ i、ヽ:ト{、ヾ ̄"´ l!\   `" ̄"´  |::!:l::! j:ll:!
  :      !::、::::i      l             u |:::/lj/l:!リ
  :        ヾト、:!u                 j!/ j|:::リ
          ヾ!    ヽ  ‐       u /イ´lハ/
            }ト.、  -、ー-- 、__      /' !:://
             リl::l゛、  `二¨´    /  |/:/
         rー''"´ト!::i{\       /  / !:/
        / ^ヽ  ヾ!  ヽ _,,、'´    /  j/

238 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:25:50.61 ID:0Yr1Qufl
【A−1/森の中/一日目深夜】

【夜神月@DEATH NOTE】
[状態]健康、『清隆』に対する激しい怒り
[装備]なし
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜3(確認済み)
[思考]基本:手段を問わず生き残り、その上で『清隆』を殺す。
1・関口伊麻里から『鳴海清隆』の情報を聞き出す。
2・自らの生存に有利な情報を集める。Lと協力するかどうかは状況しだい。
※第一部からの参戦です。
※関口伊麻里から、鳴海清隆のフルネームと刑事だということを聞き出しました。
※鳴海清隆の縁者(鳴海歩)が、ジョーカーとして参加している可能性を考えています。

【関口伊麻里@スパイラル・アライヴ】
[状態]健康、暴走モード
[装備]はやぶさ号@スパイラル・アライヴ
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜2(確認済み)
[思考]基本:雨苗の好きにはさせん!
1・沢村を探す。雨苗が死ぬのも断固阻止する。
2・夜神月についていく? それとも……
※参戦時期はアライヴ5巻、雨苗に別れを告げられた直後です。
※当たり前ですが、浅月香介を、『アライヴ』の浅月香介(『推理の絆』から二年前の時点の浅月香介)だと思っています。

【はやぶさ号@スパイラル・アライヴ】
関口伊麻里が、謎の美少女占い師(正体は二年前の『結崎ひよの』)からもらった自転車。

239 ◆8nn53GQqtY :2011/05/13(金) 21:26:31.28 ID:0Yr1Qufl
投下終了です

火澄といい月といい、登場する前から追い詰めててごめんよ歩
240 ◆ymCx/I3enU :2011/05/13(金) 21:31:27.97 ID:uZZHMs+i
投下乙です AAwwww
投下します もっとEX 12話 アクロの丘
登場:ゲレート、稲苗代儀重
241アクロの丘 ◆ymCx/I3enU :2011/05/13(金) 21:32:22.29 ID:uZZHMs+i
12話 アクロの丘

「全く、殺し合いなど馬鹿げている…あの荒神とか言う男は頭が腐っているんだな、
間違い無い……誠の奴は、どこにいるのだろう」

閑散とした商店街を歩く雌の獣竜ゲレート。
彼女が捜すのはパートナーであり同棲者であり相思相愛の仲である人間の青年、谷口誠。
シャッターが下りた店ばかりの通りを、支給された短剣、カットラスを携え、
警戒しながらゲレートは歩く。

殺し合いに乗った参加者は、多かれ少なかれいるだろう。
そういった者と出くわした時、ゲレートは容赦するつもりは無かった。
彼女にとっては、見ず知らずの参加者の命などどうでも良いのである。

「私はまだ、誠の子を孕んでおらんのだ…あいつの子を孕み、産むまでは、
私は死ぬ訳にはいかん……ッ!?」

ビュンッ!!

鈍く光る短刀をゲレートの腹目掛けて突き出した、二足歩行の銀色狐の男。
しかし、その攻撃は寸での所でかわされる。

「くっ! このっ」

銀狐、稲苗代儀重は握り締めた抜き身の脇差を、ゲレートに向け振り回す。

「お前、殺し合う気か?」
「知り合い誰もいないからな、失う物も何も無い…自分の命以外は!」
「そうか…なら容赦しない、お前は…稲苗代儀重か。お前を、殺す」

カットラスと脇差による剣撃が始まる。
刃と刃がぶつかり合う金属音が、寂れた商店街に響く。
二匹の獣は、正しく獣の形相で、牙を剥き出し互いに相手に殺意を向け、殺し合った。

勝利の女神はどちらに微笑むのだろう。

「さっさと、死ね!」
「死んでたまるか…! 誠に会うまで、私はっ…」

傷だらけになったゲレートと儀重が、一旦距離を取り、
そして双方、刃物を構え、走り出した。

この一撃で決める。相手を仕留め、自分は生き残ってみせる。二匹の獣はどちらもそう考えていた。

「うおおおおあああああああ!!!」
「ガアアアアアアアアアア!!!」

獣の咆哮が響いた。
242アクロの丘 ◆ymCx/I3enU :2011/05/13(金) 21:33:19.38 ID:uZZHMs+i
ドスッ


勝利の女神は――――


どちらにも微笑まなかった。

「……マジ……かよ……カハッ」

ズルッ、と、儀重がうつ伏せに、路上に倒れた。
その身体はカットラスの刀身によって貫かれ、銀色の毛皮が真っ赤に染まり、
アスファルトの上に赤い水溜りが広がった。

「あ……がぁ……ア」

ゲレートの下腹部に、脇差が深く刺さっていた。
そこは、彼女の子宮のある場所。それが何を意味するか、ゲレートは分かっていた。
両目から涙が溢れる。

「こんな……私の…大切な……所が……これじゃあ、誠の子を……孕め、ない」

大量の血液が止め処なく溢れ、瞬く間にゲレートは体内の血を失い、
その場に跪く。段々と、意識が遠退き、寒気もし始めていた。
すぐに止血しなければ危険だったが今のゲレートはそんな思考は思い浮かぶはずも無く。

「…あ……あ…まことぉ……すまない…おまえの……こども……もう………」

遠くを見詰め、大粒の涙を流しながら、ゲレートは最愛の人間に対し謝罪の言葉を述べ、
そして程無くして、彼女もまた儀重と同じようにアスファルトの上に倒れ、動かなくなった。

商店街に静けさが戻った。

【稲苗代儀重    死亡】
【ゲレート    死亡】
【残り    41人】

※B-4商店街にゲレート、稲苗代儀重の死体及び所持品が放置されています。

≪キャラ紹介≫
【ゲレート】
17歳の獣竜の少女。紫と白の毛皮の狼のような頭を持った獣竜。爆乳。
RPGファンタジー風異世界から谷口誠の世界に突然飛ばされる。
誠とラブラブ同棲中。料理は下手だが練習している。誠との子を授かろうと努力中。警備員の職に就いている。
威圧的、隠れマゾ、男っぽい口調。EX俺オリロワに登場、設定も準拠。

【稲苗代儀重(いなわしろ よししげ)】
外見及び精神年齢20代半ばの人狐の男。二足歩行の銀色の狐で尾が二本ある。
とある稲荷神社のお稲荷様(と言う名の神社管理人)。代々大きな稲荷神社の管理を務める家系に生まれる。
神社に来るDQN共、悪ガキ共が大嫌い。ツーリングが趣味でビッグスクーターを所持している。
新訳俺オリロワに登場し設定も準拠だがいまいち魅力の足りないキャラ。なぜ選んだんだっけ。
243 ◆ymCx/I3enU :2011/05/13(金) 21:34:14.10 ID:uZZHMs+i
投下終了です。
244 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/13(金) 23:08:50.97 ID:PQEYILJg
皆様投下乙です。
ごちゃ混ぜ>貴子…坂上の今後も気になる
雑多ロワ>AAに不覚にも吹いたww
もっとEX>ゲレート死んでしまったか…誠が怖いですね
では自分も投下します。
DOLオリ7話 男三人、三人旅〜いきなり完結編〜
登場人物:安倍太郎、青島結子、ロバートソン・アラニス、(河北翔)、(茂田旬)
245男三人、三人旅〜いきなり完結編〜 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/13(金) 23:09:39.86 ID:PQEYILJg

男三人、三人旅!場所はここ、謎の施設からお送りします…?

○ ○ ○ ○ ○

「グ…くそ……」

安倍太郎(あばい たろう)は足を引きずりながら言う。
先ほどまで三人の仲間といて安心した所に、女が来て自分以外の二人が殺されてしまった。

「ちく…しょう……」

安倍は倒れる、そしてそのまま動かなかった。


○ ○ ○ ○ ○


ロバートソン・アラニスは片手に9mm機関けん銃を持って下を見ていた。
そこには二つの人間だった『モノ』があった。

「甘いわね……」

一人逃がした事を悔むが、怪我をさせたので近くを探せば見つかるだろう。
彼女は二つのモノのそばにあるデイパックを持って行った。

【一日目/朝/E-2病院内】
【ロバートソン・アラニス】
[状態]健康
[装備]9mm機関けん銃(25/25)
[所持品]基本支給品×3、9mm機関けん銃のマガジン(2)、不明支給品(2〜4)
[思考・行動]
基本:優勝する。そのためなら人殺しもいとわない。
1:先ほどの男を追いかける。
246男三人、三人旅〜いきなり完結編〜 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/13(金) 23:10:18.28 ID:PQEYILJg

○ ○ ○ ○ ○

「……」
「大丈夫なのかな…この人……」

安倍太郎は結果的に助かっていた。
裏口前で倒れていた彼を青島 結子(あおしま ゆうこ)は病院の病室に連れていた。
倒れたまま動いてない彼を見て不安になっている。

「さっきの二人…誰か分からないけど死んでたな……」

彼女も眠気が来てしまい、そのまま眠りについてしまった。

【河北 翔】【茂田 旬】【死亡確認】
【人数状況 35/38】

【一日目/朝/E-2病院内】
【青島結子】
[状態]睡眠中
[装備]無し
[所持品]基本支給品、救急箱
[思考・行動]
基本:死になくないので、仲間を探す。
1:zzzzz。
【安倍太郎】
[状態]気絶中、腹部に大量の銃創(対処済み)
[装備]無し
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催に対抗する。
1:……

247男三人、三人旅〜いきなり完結編〜 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/13(金) 23:11:18.45 ID:PQEYILJg
【オリキャラ紹介】

【安倍太郎】
21歳:男:目の下に大きめのほくろがある。
目の下に大きめのほくろがある、俗に言う泣きホクロ。
最初は「阿部太郎」だったが印象もなく、安倍となった。

【河北翔】
30歳:男:変わったところは無し
今回の出番のなかった被害者その1。
こっちの方は最初からこの扱いの予定だった。
親に寄生しているニートである。

【茂田 旬】
25歳:男:痩せ細った体
体が弱いため大学を3ダブしている。
今回の被害者その2。
こちらの方はこんな風になる予定はなかった。

【青島結子】
16歳:女:巨乳でスタイルがいい
女子高生として過ごしている。
この殺し合いにいる洲崎 宏(すざき ひろし)は彼女の担任である。

【ロバートソン・アラニス】
21歳:女:無駄な脂肪がない、スレンダーな体
某国の軍隊で唯一の司令官をしている。
彼女自体の身体能力はとても高い。
日々筋トレを欠かさないため、無駄な脂肪は付いていない。


投下終了です。
セリフくらいは残すべきだったかもね…。
でも、無言退場ってやりたくなるよね!
248 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:27:43.68 ID:yPXSlBU4
投下乙です皆さん。
感想はいつかまとめて。

では学園のほう投下します
僕の学園 1:入学完了
249 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:28:09.30 ID:yPXSlBU4
第一章 入学完了(にゅうがくかんりょう)

 □

長いようで短い。
短いようで長い。
それが学園ライフ。

 ◇

刻銘学園。
表の顔向けは、待遇が素晴らしき『普通』の学校。
確かにこの学園はその顔向けに反することもなく、
待遇はいいものであると思う。
東京近くの離れ小島。(人工だが)
施設の充実。
他いろいろ。
まぁ普通に暮らす分に不満足することは少ないだろう。
しかしながら裏の、いやこの場合真の顔は、まぁなんかメンドいので簡単にいうと、

偉人育成学園。

…。
といってここからどう殺し合いに発展していったかはおいおい説明するとして、
そんな学園。
意味分かんないね。
俺も知りてぇよ。誰かヘルプミー!
…ゴホン。
というわけで
俺のくだらない前振りを終わりとして
本編を進めるとしよう。
今までの感想はただ一つ。

アァ。メンドウナコトニナッタ。

 ◇

あの謎が謎を呼ぶ入学式が終わり、
俺は今1年間過ごすこととなる教室、1‐Hにいる。
ちなみに後から聞いた話だがこのクラス分けは中学時代の成績が大きく影響したらしい。
250 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:28:31.04 ID:yPXSlBU4
A〜F組は普通
G〜K組はスポーツ優秀者
L〜N組は学習優秀者
O〜Q組は特異組との事らしい。
ふぅ。メンドクセぇことしていやがるなぁ。
まぁなんて感じで軽い紹介は終了。
教師が来た。
男。
中肉中背。
以下省略。
説明するほど個性がねぇっつーの?
無個性。
うん。それが個性だ。
というわけで紹介終わり。
メンドイし。
ああそうだ。この「めんどう」は俺の口癖だから。よろしく。
どこぞの虚刀流はやめたらしいが、俺には無理だね。
はい。結局長々話してしまった。俺としたことが。
つーわけで教師の話を聞くことにしよう。
一応俺の人生のピリオドを打つかもしれないことだし。

「―――――わけで私の名前は馬場雄二だ。1年間よろしく頼むぞ」

フツー。
まぁ俺も人の事言えないけど。
神谷潤だもんなぁ。まぁいいや。あんなやろうのつけた名前なんて。
俺はそうだな…高校にも入ったし、日進 一心(にっしん いっしん)にしよう。
中学の時使った上村啓二は終了だ。俺はこれから日進一心だから。気をつけるよう。
そんなこと思っているともう次の話題に移ったようだ。
もっとゆっくり喋りやがれ。

「さて、みんな学園長からいきなりあんなこと言われて
動揺するのは良く分かるよ。よく分かる。僕も教師になった初日にそんなこといわれ動揺したからね。
大丈夫。みんなの感性は普通だ。この学園が不通…異常なだけだ。気にしなくていい」

当たり前だ。俺たちが異常でたまるか。

「でもこの学園に入学したからにはもう仕方ないんだ。運命に流されなさい」

といって馬場はプリントを配り始めた。
はぁ何なに?

『特別授業とは』

だって。殺し合いが授業とか…。
俺は夢でも見ているのか?
251 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:29:25.39 ID:yPXSlBU4
そう人が夢をみるのは儚いものだらけだ。
だからこれも…。
…。
まぁわかってるんだけどね。
現実だって。
けどさぁ、メンドいじゃん。
殺し合いとか。
ホントいろんな意味で。
はぁ、あれが許可する訳だよ。
俺は試験勉強しなくていいっつーからこの学校にしたのになぁ。
俺の人生はいつも狂ってる。
乱れ暴れそのうえ狂う。
負の連鎖コンボ!
…ゴホッ。
というわけで教師が長々と説明してやがるが、
プリントに書いてある内容ばかりなので聞き流す。
いちいち聞いてられるか。

「先生!質問!」

と。
またメンドクセェやつが出しゃばる。
もう寝たい…。

「これにはお金が払えれば退学できるって書いてありますが払えたら退学できるんですか!?」

そういやそんなこといってたな。
まぁ到底払える金額では無かったので無視していたが。

「ええそうですね。払いますか?中山直子さん」
「ええ払います!ですから早くしてください!」
「わかりました。ではHR後私についてくるよう」
「…わかりました」

なんて感じで話が終わった。
ああ。やっと終わったかー!
よっしゃあああああああああああああ!
…じゃなく、
まぁ今日は帰れるようなので帰らせてもらいましょうか。
寮は…っと。広いなぁここ。1週間は地図が必須だな。
まぁそんな感じで1日目終了。
これがこれから毎日続くのか…。
メンドクセッ!

 ◆

ここは場面変わり
港。
2人の人間が立っている
少女の名は中山直子。
青年の名は馬場雄二。
二人の間には微妙な沈黙が流れていた。

「………」
「………」

しかしその沈黙を破るように荒々しい音とともに一艘の船がやってきた。

「来たようね」
252 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:30:02.72 ID:yPXSlBU4
「そうみたいですね。では中山さんはここで待っていてください」
「ええ。わかりました」

そういうと馬場は船に乗り込みおそらく運転席と思われるとこに行き、話をしている。
生憎、中山にはその会話は聞こえていないようだが。
そして馬場は戻ってきた。

「では乗ってください。そこにあるベンチでゆっくりしていってください。
あまり動いたり、運転手に話しかけたりするのは運転の邪魔になるので遠慮してくださいね」
「わかりました」

先ほどから中山はこんな調子だ。
本来はもっと元気たっぷり子であるというのに。

「ではさようなら」

そう言い残し、中山は船に乗り、そのまま船は動き出し、馬場には見えなくなった。

「さてもう1人ですか」

…え?

 ◇

中山は大きな財閥の簡単に言うならお嬢様だ。
よって、金の問題など彼女にとっては些細な問題だった。
そう。だった。
しかしその問題は彼女の予想を大幅に上回るものだった。
きっと近い内テレビでも放映されるのではないか。というくらい財閥を危機にさせるほどの金額を要求された。
もちろん払うしか選択肢はなかった。
殺し合いをしたくないという気持ちはもちろん、
もう後には引けないという彼女のプライドがそう行動させたのだ。

「でも、まだ立ちなおせるはずよね。私はこうして生きているんだし」

しかし、
その安堵はすぐに消し去られることとなる。

「ん?」

彼女は疑問に思った。
この船、あの岩場に激突するコースを走っていないか?
という疑問だった。
あの岩場は割合大きく、この船がこのままの勢いで激突なんかしたらひとたまりもないだろう。
でもその疑問はすぐ消した。

「だってそんなはずないじゃない」

その常識的考えの下、彼女は安心する。
だが忘れてはいけない。
この彼女、中山直子はつい先ほどまで、常識の通用しない場にいたことを。
そう。彼女の予感は的中したのだ。もちろん悪い意味で。
激突する。
253 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:30:49.79 ID:yPXSlBU4
船が岩場に激突する。
あと数十秒で…。
いまさらな気もするが彼女は走りだす。
運転席に。
運転手の気を確かにするため。
でもそれすらも無駄だった。

「―――――――――――!う、ウソでしょ!?」

運転席に運転手などいなかった。

 ◇

数分後。
とある一艘の船が先ほどの岩場の場所にやってきた。
ある『探し物』をするために。


【中山直子:生還?】


第一章 終わり


【神谷 潤 (かみや じゅん)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]15歳(op当時)
[職業]高校一年生
[容姿]背は中ぐらい。
   髪は燃えるような赤い髪。瞳も赤い
[備考]
性格は、本編で散々やってるがめんどくさがり屋。
みていて嫌になるタイプ。でもいいんだ。僕は大好きさ。
自身の本名を言われるのが大嫌いなようで。

【中山 直子 (なかやま なおこ)】
[種族]人間
[性別]女
[年齢]15歳(op当時)
[職業]無職
[容姿]背は低く、金髪緑眼。貧乳。可愛いらしい
[備考]
まぁ可哀相な子ということで。
性格は元気な子だった。

【馬場 雄二 (ばば ゆうじ)】
[種族]人間
[性別]男
[年齢]27歳(op当時)
[職業]「刻銘学園」教師、1‐H担任
[容姿]中肉中背、髪は黒
[備考]
ただの教師以上にキャラをつけるつもりはないんだよね。
254 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 00:32:26.99 ID:yPXSlBU4
以上。

クラスわけとかはめだかボックスとか参考にした
255 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 15:28:28.25 ID:yPXSlBU4
投下する

カオス〜 43話:僕の幸せの在り方
登場人物:暦
256 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 15:29:06.16 ID:yPXSlBU4
000

阿良々木暦
語ること無し故に。

001

僕は今まで変な教会にいた。
なんだかLV表示がされていないと思ったから、どんなところかと思って行ってみたら
モンスターすら現れない。
そしてまぁマクアヌに戻るとなんか赤い少年と、褐色の女剣士と目が異様に死んだメイドの人にあったから銃をあげた。
多分悪いようには使わないだろうって思って。
まぁなんて感じで今に至る。
だから僕は今までだらだら生きていたのだが。
しかしその「生」も終わりを迎えるらしい。
僕の眼前に広がるは無の世界。
足場以外何もない。
いや、それは正確じゃない。
だって僕の目の前には、

ニンギョウガタッテイルノダカラ。

なんてホラー風にすれば少しは味が出るのだろうか。
まぁようするにこいつが僕の人生を終わりに導く物だから。
僕は死ぬのか。
忍。ゴメン。約束守れそうにねぇわ。
僕がいなくても、元気にやれよ。
あぁなんて考えてると僕の身体が宙に浮いた。
身体が固定され、動けなくなる。
ニンギョウが手を僕に翳す。
そして、

ナニカが発射された。

あぁなんとなく感じる。
こいつに戦場ヶ原は殺されたんだなって。
あぁ幸せだ。
春原、約束は守ろうぜ。
破ったらきっと痛い目に遭うからな。
もう一度言おう。
あぁ――――――――幸せだ。

 ◇

スケィスはまだ君臨する。
この何もない世界に。

257 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 15:29:37.58 ID:yPXSlBU4
【阿良々木暦@化物語:ログアウト(死亡)】
【残り14人】


以上。短いけど気にしない
258 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:07:44.72 ID:yPXSlBU4
投下します。

カオス〜 43話:黒き薔薇を裂かせましょう
登場人物:戯言遣い、カイト、ブラックローズ、サコ
259 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:08:10.53 ID:yPXSlBU4
 0

幸せの価値なんて皆同じ

 1

ぼくは今カイトくんとヘルバさんとともに談話している。
というかヘルバさんがぼくのこと睨んでいてなんか怖いんだけど。
兎吊木と同じ感じを感じるんだけど。気の所為だよなぁ。気の所為だよな…。
まぁ2人の簡単な紹介をしておくと、
カイトくん。この世界の勇者で、この世界のチートキャラ。
ヘルバさん。この世界では何でもできるハッカーである。
…。
なんでこいつらもっと活躍しないの?
宝の持ち腐れじゃん。
さっさと終わらそうよ。
戯言の境地だね。
何て感じで、この物語もそろそろ終焉を迎える感じだった。
ブラックローズちゃんが来たからだ。
…。というかぼくだけなんか浮いているのは気の所為か?
いやまぁそりゃメイド服だからさ、目立つのは分かるけど、そういう意味じゃない。
それにしてもブラックローズちゃんは随分とまぁ肌を露出したエデュットにしたなぁ。

「カイト!ヘルバ!…と誰だか知らないけどメイドちゃん。退くわよ!」

そして腕を引っ張られて、視界が光に包まれた。
…は?

 2

「…で、なんで僕たちはマク・アヌに戻ってきたの?」
「まぁ今から説明するけど、この人。誰?」

おいおい勝手に連れてきたくせにそれは酷くないか?
全くみんな自分勝手なんだから。潤さんとかさ。まぁいいや。

「はじめまして。ブラックローズちゃん。ぼくのことは
いーちゃん、いーさん、いー兄、戯言遣い、…その他エクストラ。まぁそんな感じで呼んでね」
260 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:08:42.21 ID:yPXSlBU4
「うん分かったわ。いーさんと呼ばせてもらうわ」

さすがはゲーマーだ。
本名を教えないのは当たり前の作法となっているのか。
くだらないところで感心する。
…どうでもいいなホント。
なんて思っていると
ブラックローズちゃんが口を開いた。

「さてと、それでここに来た理由だっけ」

そしてその物語を話し始めた。

 3

まぁ簡単に言うと、自身たちが不利だからここに戻ってきたとの事らしい。
…始めからそう言えばいいのに。
ちなみにヘルバさんはいなくなった。
何やらしなくてはいけないことになったらしい。
そして話の途中、なんか鬼太郎みたいな外見の人に銃をもらった。
いらないんだって。

「さてと行きますか」
「そうだね」
「そうしようか」

ぼくたちは次のエリアに向かった。

 4

そこには少女がいた。
囚人服姿の愛くるしい少女である。
しかしそれは姿だけ。
もう隠すつもりはないのか殺意がにじみ出ていた。

「おまえら、しんでもらうぞ」

なんて言って襲ってきた。
拳を構え、走り、殴りかかる。
…なんでみんなこんな血の気が多いんだろうね。
まぁこんな風に本来なら言ってられないのだろうけど、
生憎今回は心強い味方がいる。

「はい、一回やめやめ」

少女の拳はブラックローズちゃんによって止められた。
261 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:09:17.39 ID:yPXSlBU4

「あぁカイトと、いーさんは逃げといて。ちょっとこの子と話したいことあるし」

ブラックローズちゃんは言う。
それにカイトくんは

「大丈夫?」

と聞いて、
その問いにブラックローズちゃんは

「任せといて」

と答える。
…なんだかこの二人は、
ぼくには見えない糸でつながれているのかもしれない。
戯言だけどね。

「じゃあ行こうか」
「うん。そうだね」

僕たちはこの場から立ち去った。


【1日目/午前/選ばれし 禁断の 聖域】
【戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20  HP:315/358 SP:57/57
ATK:42 DEF:46 SPD:27
[装備] グロック17(残り14発)、スタンガン、対ロングレンジ用エプロンドレス@戯言シリーズ
[道具]支給品一式、いやしの水×4
[所持金]126
[思考]
基本:何もしない
1:カイトくんについていく。

【カイト@.hack】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20 HP:269/272 SP:60/70
ATK:27 DEF:30 SPD:28
[装備]双剣
[道具]支給品一式、薄明の腕輪
[所持金]0
[思考]
基本:主催者を倒す
1:戯言遣いと行動
[備考]
※浸食率10%です
262 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:09:53.30 ID:yPXSlBU4
 ◇

「さてと、それであなたはあの魔法使う子の仲間なのかしら」
「まほう!?アリスのことか!?」
「いやまぁ名前までは知らないけど…」

女2人は変な緊張感の中、話をしている。
話題は今は亡きアリスの事の様だ。

「がいけんはどんなかんじだった!?」
「う〜ん青い髪をした小さい女の子だったわよ」

そのときサコの顔が変わった。

「おまえ!アリスを見捨てたんだな!?そうなんだな!?」
「へ?い、いやちが」
「ゆるさない!」

突如戦闘が再開された。

「あぁもうなんでもうなるのよ!」
「ねっけつぱんち!いっくぞ〜!」

サコの拳には炎が溜められる。
そして、放つ。

「あたれっ!」

その炎の拳は
油断していたのか何なのか、ブラックローズの腹を貫いた。

「――――あ」

 ◇

「ゆるさないゆるさないゆるさない!」

サコは狂う。
ユコが死に、
キサラギが死に、
アリスも不明。
この幼き少女を壊すのにこれ以上ないぐらい
十分過ぎる材料がそろった。
もう彼女は止まらない。

263 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:10:09.68 ID:yPXSlBU4
【ブラックローズ@.hack:ログアウト(死亡)】

【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(大)
[ステータス]
LV:13 HP:129/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ
[道具]支給品一式、
[所持金]389
[思考]
基本:皆殺し
1:さっきのあかいやつとメイド服のやつ殺す
[備考]
※ステータスバランスがおかしいのでステータスが下がりました。
264 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 19:11:02.60 ID:yPXSlBU4
以上。

呆気ない気もするが気にしない。
油断するわけないが気にしない。
その他いろいろ気にしない。
265 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:30:13.07 ID:v4mNvVdS
>>264
投下乙です、マジで終盤ですね!もう少しだ!

月報前に滑り込み投下
雑多ロワ11話:あなたならどうしますか?
登場キャラ:坂崎嘉穂、瀬田宗次郎
266 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:31:34.69 ID:v4mNvVdS
坂崎嘉穂は、正真正銘の一般人である。
だから、体内で魔法発動コードを組んで光の剣をバンバン出したり、人間を異次元に吹き飛ばしたり、そばに立ち守ってくれる背後霊を出現させてオラオラしたりすることなんかはできない。
そういうのは、生粋の魔法使いである姉原美鎖や一ノ瀬弓子、そして魔法使い見習いである森下こよみの仕事だ。
ただ、コンピュータや機械に関してはちょっとばかり詳しい。
3分間で目ざまし時計をバラバラに分解したり、自作のコンピュータウイルスを世界中のPCにばらまいたりする技能を持つ女子高生は日本中探してもなかなかいないだろうし、そういう意味では嘉穂は『一般』人とは言えないかもしれない。
電子計算機損壊等業務妨害。立派な犯罪者だ。
その延長戦上で、美鎖から魔法を発動するコンピュータプログラムの書き方も習っているから、知識の上では『魔法』の仕組みもそこそこ知っている。おかげで、友人の森下こよみらと『魔法』絡みの事件に巻き込まれた時は、参謀っぽい役割を果たしたりもしている。

だから、『殺し合い』などという非常時に対しても、『まずは森下たちを探すか』と思える程度には冷静になれた。
しかし、背後からの襲撃者に気づくこともできなかったし、一瞬の間に距離を縮められ、喉もとに刀をあてられて、どうすることもできなかった。
坂崎嘉穂は一般人なのだから。
267 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:32:28.84 ID:v4mNvVdS
「これから言うことには正直に答えてくださいね」
嘉穂の動きを封じた謎の襲撃者は、刀をあてたまま嘉穂に命令した。
若い男の声だ。
嘉穂の背後に、ワープでもしてきたのかと思うほどの速さだった。
というより、刀をあてられて、そこで初めて後ろに人がいると分かったといっていい。
だから嘉穂には、男が相当の――それこそ超人と言っていい域の――使い手だということしか分からない。
「あなたは、この『実験』に――」
「乗っていない。もっとも、この状況なら誰でも乗っていないと答えるかと」
「それもそうですね」
首筋をつたう冷や汗の冷たさを感じながら、嘉穂は考えて言葉を選ぶ。
「もうひとつ言うと、あたしは直接的な戦闘力を持たない。なので、その速さがあれば、脅さなくても一瞬で殺害することが可能。
だから、この刀をはずしてくれるととても嬉しい」
内心は穏やかではないが、けっこう冷静に話せている方だと思う。
魔法使い同士の戦いに間近で立ち合ったり、PCが創り出した魔物(デーモン)に殺されかけたりと、それなりに修羅場をくぐってきたおかげかもしれない。
「……そのようですね」
声の主が、ゆっくりと刀を降ろした。
嘉穂は振り向く。
まだ、少年といっていい年齢の男だった。
嘉穂と同じぐらいの年に見える。
あどけない顔でにこにこと笑っているのが、少し恐かった。
268 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:33:13.27 ID:v4mNvVdS
水色の羽織袴に、羽織りの下はワイシャツ。明治時代の書生のような格好だった。
状況が状況でなければ、レイヤーの人かと思ったかもしれない。
「二つ目です。志々雄真実、もしくは緋村剣心。この両名に心当たりは? 片方は、身体に包帯を巻いた男性で、もう片方は顔に十字傷のある男性なのですが」
嘉穂はどう答えるべきか一瞬考え、答える。
「知らない。ここに来て、人に出会ったのはあなたが初めてだから」
……もし青年が殺人も辞さない考えの持ち主で、『情報が聞ければ用済みだ』という方向に考えれば嘉穂は殺される。
それならば、嘘をついて「会った場所まで案内する」とか「協力関係にあり、合流の約束をしている」などと言った方が、それだけ長く生かしてもらえるかもしれない。
しかし、嘉穂は『緋村剣心』『志々雄真実』なる人物がどういう人なのかも知らない。予備知識なしに嘘をついても、すぐにばれるだろう。
だから嘉穂は正直な答えを返した。
嘉穂の言葉を聞いて刀をおさめてくれたのだし、青年は多少なりとも余裕を残している(と、願いたい)。
なら、信頼関係を作れる可能性も多分にある。この場合、嘘をつくのはむしろ逆効果だ。
「そうですか。なら、最後の質問です」
『最後の質問』と来た。
嘉穂は緊張で身体をこわばらせる。
しかし『最後の質問』は、嘉穂の意表をつくものだった。

「僕は、この後どうすればいいと思いますか?」

「……は?」
困惑する嘉穂に向かって、青年は己の来歴を語り始めた。



※  ※

青年の名前は、瀬田宗次郎。
明治政府の転覆を企てたテロリスト、志々雄真実の片腕だった男だ。
志々雄という人間の在り方を一言で表せば「弱肉強食」。
強い者が弱い者を淘汰することは自然の摂理であり、正義であり、明治日本が欧米列強に国力で追いつく唯一の手段である――と確信してやまない男だった。
宗次郎も、そんな志々雄の片腕として、敵対者の粛清に加担してきた。
数え八歳で志々雄に見出されてから十年。
その間に、多くの人間をその手にかけた。
その中には、当時の日本政府を牽引していた偉人、大久保利通も含まれる。
「だった」が付くということは、過去のことである。
269 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:34:41.59 ID:v4mNvVdS
十字傷の男との戦いが、瀬田宗次郎という人間を、根本から変えた。
変えた、というより、かつて失ったものを取り戻した、と言った方が正しいかもしれない。
それは、忘れていた“感情”。
「弱い者は生き残れない」という志々雄の教えを盾にする内に忘れていた、人を殺す痛み。
傷つけるのも傷つけられるのも嫌だという怒り。
本当は人を殺したくなかったという悲しみ。
そして、他人の道具になるのではなく己の信念で戦うことの喜び。
感情を取り戻した宗次郎は、もはや志々雄に盲目に従うことが出来なかった。

――真実の答えはお主自身が今まで犯した罪を償いながら、勝負ではなく自分の人生の中から見出すでござるよ。

答えとは、己の人生から見つけるもの。
その言葉は、それまで聞いたどんな言葉よりも厳しく、胸を打った。

だからこそ宗次郎は今までの己を改め、志々雄真実から離反して新たな生き方を探すことにしたのだ。
炎上する志々雄の要塞を見届けて、宗次郎は旅だった。
“本当のこと”を知る為に。
そんな決意をもって旅を続けていた矢先に、この舞台に上げられてしまったのだ。
しかも、死んだはずの志々雄真実までこの遊戯に参加しているという。
炎上した要塞の中で実は生きていたのか、それとも本当に死者蘇生の秘術があるのかは分からない。
ただ、少なくとも宗次郎の知る志々雄ならばゲームに乗るだろう。
志々雄の性格からして、“清隆”にも反感は抱くだろうが、かといって己が生きる為に人を殺すことを躊躇わないはずがない。
宗次郎にしても、まだ死ぬつもりはない。
新たな人生の入り口にたったばかりだし、“償い”の方法も分からない。
宗次郎自身、まだやらねばならないことがあると感じている。
しかし、殺し合いに乗るということは、再び志々雄の考えに同調するということだ。
たとえ志々雄に味方しなくとも、宗次郎がゲームに乗り、生きる為に無辜の弱者を殺戮した時点で、『弱肉強食』という考えを肯定したことになってしまう。
これまでも大勢の人間を手にかけたのだから、今さら『殺人』への躊躇いはない。
しかし『できれば殺したくない』という『感情』も、まぎれもなく宗次郎の本心。
だが、『ゲームに乗らない』ままでいれば、この世界では遅かれ早かれ死んでしまうらしい。
何もできない現実を前に死んでしまったのでは、結局『弱肉強食』を『己が食われる番になった』という形で肯定したことになるのでは……。
故に、宗次郎には分からなかった。
270 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:35:11.90 ID:v4mNvVdS
この殺人遊戯の中で、どうあるべきかが。



※  ※

「自分で答えを見つけると言ったのに、人に助言を求めるのも違うと思います。でも、僕一人ではぜんぜん考えが浮かばなくて……」

まさか、こんなところで、教科書に出て来る偉人の暗殺秘話を知ることになるとは思わなかった。
それも、目の前の青年が殺したという。
他にも、大勢の人間がこの青年に殺されたらしい。
でも嘉穂は、その青年が最初ほど恐くなくなっていた。
なぜなら瀬田宗次郎は、もはや笑っていなかったのだ。
それどころか、哀しげに見えなくもなかった。
……燃え落ちる志々雄真実の居城を見つめていたという時も、この青年はこんな顔をしていたのかもしれない。
坂崎嘉穂は、現代に生きる女子高生だ。
死にかけた経験こそあるものの、生きる為に殺し合ったことなんてない。
だから、青年に諭せる言葉を嘉穂は知らない。
例えば緊急避難による殺人とか、この状況での殺人が罪に問われるかとか、そんなことを論じても意味がない。
……だから、自分の知っている事で話をすることにした。



「例えば、町に大怪獣が現れたとする」



「はい?」
271 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:35:45.96 ID:v4mNvVdS
「ピンと来ないなら黒船でも地震を起こすオオナマズでもいい。そういう怪物が町を襲った時に、怪物退治に立ち向かえる力を持った人は少ない。大半の一般人は、逃げ出すか踏みつぶされるか、災害を前に受け身でいることしかできない」
「そうですね。緋村さんみたいな人ならともかく」
世の中を変える力を持った人間は少数派だ。
世の中にいる大半の人間は、選択肢を持つ余地もなく踏みつぶされてしまうことになっている。
宗次郎は「どうしたらいいか分からない」と言ったが、そもそも『どうするか』という選択肢を持てる人間の方が少ないのだ。
志々雄真実の奴隷にされていたとかいう村人のように。
でも、

「でも、そういう時に何ができるかで、人間の価値は決まる」

「……坂崎さんは、何ができるんですか?」
「『魔法使い』を探す」
「魔法……?」
今後は、嘉穂が身の上話をした。
嘉穂が暮らしているのは、青年の時代より百年以上後の時代だということ。
友人が、現代を生きる魔女から、魔法を習っていること。
青年は最初こそ驚いたような反応をしたものの、感心したように相槌をうちながら聞く。
やはりこの男、感情の欠落とか関係なくどこかズレている。
『現代魔法』のくだりは、とりあえずおおざっぱに省略して「コードという魔法の素を身体に流すことで、魔法を発動できる」と説明した。
何せ、相手は明治時代の出身だ。
コンピュータとかプログラムとか魔法コードとか以前に、まず筋肉に電気信号を流すとは何ぞや、というところから長々と説明しなければならない。

ともかく、嘉穂の友人は魔法を習っており、その彼女らもこの会場に呼ばれていることを話した。
友人の森下こよみ。自称ライバルの一ノ瀬弓子クリスティーナ。そして、魔法使いではないが、森下こよみの師匠の弟、姉原総史郎。
他にもゲーリー・ホアンという魔法使いが来ているのだが、こいつは“魔女のライブラリ事件”で美鎖たちを殺そうとした危険人物なので、警戒対象にした方がいい。
とにかくも、こよみらが呼ばれていることが、嘉穂にとっては問題になる。

272 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:36:35.05 ID:v4mNvVdS
森下こよみは、たったひとつしか魔法が使えない。
たったひとつの、しかし使いようによっては万能の魔法だ。
それは“たらい召喚コード”。
金だらいを召喚する。
それだけでは実用性に乏しいことこの上無い。
しかし、敵から魔法攻撃を受けた場合には大いに有効となる。
森下こよみは、その身体にどんな魔法コードを流しても“たらい召喚コード”になってしまう。
逆に言えば、彼女が触った魔法は、全て“たらい召喚コード”に変わってしまうのだ。

「つまり、金だらいが降って来る“そげぶ”みたいなものかと」
「“そげぶ”って何ですか?」
「……わからないならわからないでいい」

その理屈で考えれば、こよみの体に“魔法の刻印”を刻むことは不可能に思える。
とはいえ、たらい召喚コードにも弱点はある。
一度にひとつのコードしか変換できないのだ。
例えば、“魔女の口づけ”に何百種類ものコードを刻んでいたりしたら、こよみは手が出せない。全てをたらいに変換するより、こよみの体力と精神力が尽きる方が早いからだ。
つまり、森下こよみに魔法をかけることは、手段は限られるが不可能ではない。

しかし、この会場にはもう一人、嘉穂の知りあいで特異な能力の持ち主がいる。
姉原総史郎。現代魔法の第一人者、姉原美鎖の弟だ。
姉原総史郎は『魔法使い殺し』という稀有な体質を抱えている。
大ざっぱに言うと、あらゆる魔法を受け付けない、という体質だ。
つまり、総史郎に『魔法』の仕掛けを施すことは絶対に不可能なのだ。
しかし現実に総史郎はこのゲームに参加させられている。
つまり、総史郎も“魔女の口づけ”を施されていることになる。
嘉穂の知る“魔法無効化能力を持つ二人”が、二人とも魔法をかけられている。
どちらか片方だけなら、“何かとんでもない反則級の裏技を使った”と考えることもできるが、そんな事態が二つも重なっている。
つまり、
273 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:36:58.26 ID:v4mNvVdS
「私たちの知っている“魔法”と、主催者の言っていた“魔法”は、完全に別の体系のモノだという可能性が」
「つまり、仮説を補強する為に森下さんや姉原さんを探しながら、並行して『別体系の魔法』に通じている人を探すということですか」
「その通り」
先程まで迷子のように方針を決めかねていた割に、考えを理解するのは早い。
ここらへん、国家転覆計画の片棒を担いでいただけはある。
「それから、一ノ瀬にも。ここにいる知り合いの中では、一ノ瀬が経験も知識も一番豊富な魔法使いだから、この“刻印”が私たちの知る魔法の産物かどうか、より判断材料を持っているはず」
「なるほど……しかし、そんな技術者が参加してるかも分かりませんし、確実性に欠ける気もしますけど」
「どっちみちあたしには優勝を狙う力も度胸もない。それにあたしは、大怪獣に真正面から向かって行くキャラでもない」
そんな暇があったら、PCに向かうだろう。
PCでできる範囲の、しかし最大限のことをするだろう。
それが嘉穂のスタイルだ。
嘉穂は軽く肩をすくめて、
「正面から戦うばかりが戦闘ではないと思われ」
笑ってみせた。
普段笑わない嘉穂は、だからこそここぞという時に笑ってみせる。
「……面白い人だなぁ」



強くないのにかといって弱くも見えない人を見たのは由美さん以来だとか、そんなことを青年は言った。
こうして、
「坂崎さんと一緒にいた方が、僕の答えを見つけやすそうな気がします」
そんな理由で、瀬田宗次郎は坂崎嘉穂に同行することになったのだった。

274 ◆8nn53GQqtY :2011/05/14(土) 20:37:15.20 ID:v4mNvVdS
【B−2/森の中/一日目真夜中】

【坂崎嘉穂@よくわかる現代魔法】
[状態]健康、白華女子学院の制服
[装備]なし
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜3(未確認)
[思考]基本:自分なりの方法で殺し合いに反抗する
1.宗次郎と行動を共にする。(少なくとも自分に危害は加えないと判断)
2.一ノ瀬弓子、森下こよみ、姉原総史郎との合流
3.ゲーリー・ホアン、志々雄真実を警戒。
※参戦時期は、少なくとも高校二年生時。
※坂崎嘉穂の考察……“魔女の口づけ”には、自分たちの知る“魔法”と異なる体系の“魔法”が関わっている。

【瀬田宗次郎@るろうに剣心】
[状態]健康、坂崎嘉穂に対する興味
[装備]シズの刀@キノの旅
[道具]基本支給品一式、不明支給品0〜2(確認済み)
[思考]基本:自分に何ができるのかを探す。
1.坂崎さんを手伝う。
2.状況次第では緋村さんとも協力。
3.志々雄さんに会ったら、どうしようかな……。
※『京都編』終了後からの参戦です。
275 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/14(土) 21:07:03.34 ID:gSsgFbaa
投下乙です。
現代魔法勢はなにかと活躍しそう。
8n氏がさるさん食らったそうなので、投下します。
DOLオリロワ8話 守りたい、守られてる
登場人物:葛西英明、久世竜二
276守りたい、守られてる ◆VxAX.uhVsM :2011/05/14(土) 21:08:25.40 ID:gSsgFbaa

言っておこう。
この物語は決していい終わり方ではない。
それでも君は、


この現実を受け入れることはできるか?


○ ○ ○ ○ ○


「……」

葛西英明(かさい ひであき)は手に刀を持ち立っていた。
この刀は妖刀「花菱」である。
この刀とともに紙が入っていて説明が書いてあった。

「この刀を抜けば、自分ではなくなる。ただし、何か一つ願いが叶う」

自分の願い、それは何なのだろう。
生き残る?違う。
永遠の命?そんな物でもない。
俺の願いはただ一つ。

西山恵梨香を守る事だ。
277守りたい、守られてる ◆VxAX.uhVsM :2011/05/14(土) 21:08:50.19 ID:gSsgFbaa

○ ○ ○ ○ ○

話は遡り、二人が小学生だった頃。
学校のアイドル的存在の幼馴染であった彼は、彼女と話せていたわけではなかった。

一方の葛西は?
顔も悪くはないがよくはない。
運動神経もそこまでよくなかった。
喧嘩でもあまり勝てない。
そんな、「ド」が付くような普通の人間だった。

そんな時に、ある事件が起きた。


彼女が、高校生たちに誘拐されたのだ。


学校で一番強かった男は脅え動かず、誰も助けに行こうとしなかった。
その中唯一助けに行ったのが、葛西英明である。
しかし、何人もの高校生を前に勝てるはずもなく、多くの傷を負った。
病院を出たのがその2年後。
しかしそのころには、彼女の姿はなかったのであった。

以上、説明終了

○ ○ ○ ○ ○

そして、自分が彼女に再開したのは去年だった。
しかし、彼女は自分の事など一切覚えてなかった、仕方のない事ではあるが。

「守りたい人がいる…そのために…力を貸せ!」

刀を抜いた、その瞬間彼は死を迎えたのである。
自分という精神の死を。


「何やってんだよ…お前」

久世竜二(ひさせ りゅうじ)は葛西の前に立つ。
彼も刀、九五式軍刀を左手に持っていた。

「……マモル」
「え…?」
「オレガマモッテヤラナキャ」
「う、うおっ!」
278守りたい、守られてる ◆VxAX.uhVsM :2011/05/14(土) 21:09:09.83 ID:gSsgFbaa

刀と刀が交差する。
久世はなんとか受け止める事が出来た。
葛西の動きはもはや人間と言えなく、受け止めるので精いっぱいだ。
右から薙ぎ払うように見せかけ、無理やりに上から叩き斬るように変えたり、普通の人間では出来ない動きばかりだった。

「くそっ……こうなったら!」

久世はポケットから楕円状の物を取り出し、ピンを抜き下に叩きつけた。
そこから、灰色の気体が出てくる。
葛西の視界は遮られ、曇りが無くなったころには久世はなくなっていた。

「……」

追いかけるのをあきらめ、葛西は北に向かった。
その北には、自分を犠牲にするほど大事な人がいるのであった。

【一日目/朝/C-4総合公園】
【葛西英明】
[状態]妖刀による人形状態
[装備]妖刀「花菱」
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:守る。
1:殺す。
2:北に行く。
[備考]
※自我は完全に崩壊しました。

○ ○ ○ ○ ○

「はぁ…はぁ…」

久世竜二は家の形を模した遊具の下に隠れていた。
向こうはどこかに行ってしまったため、安心する。

「もうすこし…ここにいよう」

【一日目/朝/C-4総合公園】
【久世竜二】
[状態]健康
[装備]九五式軍刀
[所持品]基本支給品、スモーク手榴弾
[思考・行動]
基本:この殺し合いを止めたい。
1:しばらく隠れる。

【オリキャラ紹介】
【葛西英明】
22歳:男:顔に傷が残って、強面
西山恵梨香の幼馴染。
昔怪我を負い、病院から出た時には彼女はいなかった。
去年から彼女のマネージャーをしているが、彼女は自分の正体を知らない。

【久世竜二】
16歳:男:七三分けの髪型
刀の使い方の心得がある。
高校生だが、留年して違う高校に入学した。
279 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/14(土) 21:09:47.70 ID:gSsgFbaa
投下終了です。
葛西の設定は決まって無くてこんな風にしてみた。
280 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/14(土) 21:43:15.47 ID:tGxYXf+S
投下します
タイトル:無機質にも魂はあるか
登場人物:謎のプログラマ、◆KZSATHX3ZE、ドラえもん
281 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/14(土) 21:44:19.00 ID:tGxYXf+S
「それにしても…8人も死んだのか…」
「ああ…俺達もいつか…」
「…縁起でもない事言うなよ」

お互いの顔が青ざめる。
誰だって、やっぱり死ぬのは怖い。

「……ん?足音がしないか」
「確かに…攻撃してくるなら迎撃、そうじゃないなら会話しよう」

ドアからでなく、窓を突き破って入ってきたのは…
…ドラえもんだ。
282 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/14(土) 21:45:12.80 ID:tGxYXf+S
「おいおいおい…ドラえもんじゃねーか!」
「ドラえもん!?」

まさかの敵に、動揺を隠せない。
そうしている内にも、ドラえもんは近づいてくる。
迷っている暇は無い。

「…よし、行くぞ!」
「「…うおおおおおおおお!」」

ひたすら、ドラえもん目掛けて一斉に攻撃する。
とにかく撃って撃って撃ちまくる。
――ホール内に、銃声が響き渡る。

「…弾が切れた。」
「こっちはちょっと残ってる…。でも、これくらいでいいだろう」

今の攻撃では流石のドラえもんと言えどもただではすまなかった。
弾丸によって抉られたり貫かれたりして、体中が傷付いている。

「よし…やった…この――!」
「おい、不用意に近づいたら危険…!」

シュッ

――風を切る音と共に、一瞬で◆KZSATHX3ZEの首が切り裂かれた。

「…!!ちくしょう!!!!」

残っている弾丸を全てドラえもんに撃ち込む。
それが致命傷になったのか、今度こそドラえもんは倒れ、停止した。

「…マジかよ…」

あまりにもあっけない相棒の死に、ただ呆然とするしかなかった。

【一日目・深夜/B-6:海岸沿いの道】
【謎のプログラマ@板対抗BR】
[状態]:健康、疲労(大)、精神的ショック
[装備]:コルトAR15(0/30)
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
1:…。

【◆KZSATHX3ZE@板対抗BR 死亡】
死因:失血死
【ドラえもん@ドラえもん 機能停止】
死因:射殺
283 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/14(土) 21:45:57.52 ID:tGxYXf+S
投下終了です
284 ◆ymCx/I3enU :2011/05/14(土) 22:57:41.51 ID:vJ3zTde2
投下乙です。

突然ですがもっとEX俺オリロワをリスタートしたいと思います
新名簿は以下の通り。OPとルール、マップは流用します

【♂参加者】
01:安藤正年
02:稲清章
03:色部義徳
04:ヴィンフリート
05:カスパル
06:小早川好信
07:ジークリード
08:竹村尚太
09:パーヴェル
10:早川正道
11:碑文谷直紀
12:マクシミリアン
13:真柄守隆
14:宮崎賢也
15:ローレンツ

【♀参加者】
01:アーデルハイト
02:朝斬厳空
03:尼崎晴可
04:太田かずみ
05:粕谷結菜
06:コンスタンツェ
07:桜井華弥
08:篠沢具子
09:伊達真央
10:ツェツィーリア
11:東儀由利恵
12:中丸優
13:マルティナ
14:由比ヶ浜智里
15:リーザ

30/30

投下終了です
285 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 23:17:10.66 ID:yPXSlBU4
投下乙ですみなさま。
雑多>現代魔法は活躍ができるか!?これからに期待
DOLオリ>妖刀きたか。葛西ー!
そしてリスタート乙です。頑張ってください

では投下
僕の学園 2:寮生活劇
286 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 23:17:42.50 ID:yPXSlBU4
第二章 寮生活劇(りょうせいかつげき)

 □

大切なようで不要。
不要なようで大切。
そんなルームメイトのお話

 ◇

こんばんわ。
あたしの名前は西尾 舞(にしお まい)です。
なぜ自分にこんなこといっているのかあたし自身分かりませんが、
必要な気がしたので一応しておきます。
まぁなんてメタ発言できるのは、ここが前振り部分だからなのだけどね。
さてそんな感じで前振り…という名のあたしの前回までのあらすじ。
船でドンブラコドンブラコと揺られながらこの島、刻銘学園にやってきました。
そして学園長のお話の時間にトンデモ発言が発せられました。

「殺し合いをしてもらます」

馬鹿じゃないの?と始めは思いましたが、周りの教師などの反応を見る限り、真実だということは
ひしひしとかんじだした可哀相な舞ちゃん。
さてさてそんなグダグダな感じで、入学式も終わり、?マークを頭上に浮かべながら初めてのHRを受けました。
そして今に至ります。
今は、女子寮の中。
寮母がなにやら話していますが、生憎あたしの頭には入りません。
だってこのプリントに書いてありますし、それよりこれから一緒に過ごしていくルームメイトが気になったからです。
そんなところから、あたしの物語の始まり始まり。

 ◇

「はい、つーわけで分かった?こんな学校でも一応校則、ルールはあるから〜。守るようにね〜」

語尾を伸ばしながら喋るのは寮母の秋山 藍子(あきやま らんこ)さん。
ちゃちゃっと説明を手みじかに終え、さっさと解散になった。
あたしの部屋番号は、松‐104という部屋。あたしがそれを知ったのは、順番的には最後の方だったため、
おそらくは既に部屋で待機しているであろう。う〜ん待たせないように早くいかなきゃね。
そしてあたしはついに松‐104(これから長いので、マツドシと呼ぼ)に着いた。
さてさて。鍵はかかっていない。おそらく人がこの中にいるんだろう。
やっぱ第一印象って大事だよね。
なんてまずは言おう?
「はじめまして!」:まぁ当たり障りがないわね。だけどその分面白みのない人間だと思われないかなぁ。なら、
「てへっ。遅れちゃった!」:いけないいけない。痛いキャラだ。これは。やめようやめよう。
「さぁ飛び込んでおいで可愛いあたしのルームメイト!」:何がしたいんだろう…あたし。やっぱなれないボケなんてやるものじゃないわね。
まぁ自然に「はじめまして」でいいか。さぁ入りましょう!あたしの家に!

がちゃ

「はじめまし、…て?」
「ん?」
287 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 23:19:39.76 ID:yPXSlBU4
「しつれーしました」

ぎぃ
ばたん

中にいたのは、全裸の女の子だった。
静やかな淡い青色のロングで、胸はあたしよりも大きい。
というよりいわいる爆乳と呼ばれる類でありました。
うん。あんないきなり、初日に相部屋の中で、そんな行為をする人とルームメイトになるはずがないじゃない。
あたしが間違えたんだわきっと。そう、そうよ。そうに違いないわ。さてもう一回…。

「お〜い待てよ。舞ちゃんだろ?うんあってるあってる。さぁ行こうか」

まぁ流石に下着を着て廊下に飛び出したのは、あたしのルームメイトだった。

 ◇

部屋は広かった。ホントに2人で使っちゃっていいの?ってぐらいには。
さて。うん、まぁ。
あたしは今ベッドに座っている。
そして向かい合うように同じ様にベッドに座っているのは、あたしのルームメイト。
碧南 優香(へきなん ゆうか)ちゃんである。
いやまぁあたしより断然にスタイルのいい優香ちゃんをちゃん付けするのは気も引けるが、
優香ちゃんって一回呼んでみたところ、異様なまでに喜んだのでそのまま続けることになってしまった。
先ほどの裸はなんか身体が匂うので、お風呂に入った後だったんだって。
まぁその程度の事いいんだけどね。
こんな言葉の爆弾背負ってなければ

「さぁ、男どもを誑かしにいくぞ!舞ちゃん!」

逆ナンパ好きの性格だった。
いやいやいや。せめてどこぞの瞬間移動者みたいなレズの方が個人的にはましだった。
288 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 23:20:20.22 ID:yPXSlBU4
男好きって。優香ちゃんただでさえ綺麗なのにそんなことしたら
ホント男がわんさか集まってくるんじゃないかしら。
…。
行きたくないわ。
しかしさっきの「あたしの胸に飛び込んでおいで」はこの伏線だったりするのかしら。
それだったら凄く嫌だわ。
はぁ。

「ほらいこうぜ。い・こ・う・よ〜」
「行きません!」
「いいじゃん。舞ちゃん可愛いんだから〜」
「ダメな物は駄目です!」
「ちぇ〜。やっぱり舞ちゃん攻略からスタートかよ〜」
「――へ?もう一回言ってくれる?」
「いやいやなんでもねぇぜ。これからも仲良くしようぜ(性的な意味で)」
「え?――え、ええ。仲良くしましょう(友好的な意味で)」

なんか今恐ろしい括弧書きされていたのは気のせいかしら。
気の所為よね。うんそういうことにしておきましょう。

「さぁ私のハーレムの為に!」ボソツ
「何か言ったかしら!?」
「いえいえなにも〜」

この子危険じゃね?
今日は色々悩みすぎでしょ。


第二章  終わり

289 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 23:21:04.74 ID:yPXSlBU4
【西尾 舞 (にしお まい)】
[種族]人間
[性別]女
[年齢]16歳(op当時)
[職業]高校一年生
[容姿]黒のショート。胸は中ぐらいだが、美しいらしい(優香談)
[備考]
まぁ真面目ちゃんタイプかな?
多分僕が自由に書く女キャラだから、変わるかも。
今回は訳の分からん話が書けてよかった。
イエー。

【碧南 優香 (へきなん ゆうか)】
[種族]人間
[性別]女
[年齢]15歳(op当時)
[職業]高校一年生
[容姿]背は高く、爆乳。淡い青色のロング、可愛いより綺麗というタイプ
[備考]
多少男口調の美人。逆ナン好き。というかハーレムを目指す。
おそらくギャグキャラ。
この子には舞ちゃんに暴れてもらうぜー!
…というよりいまのとこ主要よりキャラが濃いぞ!なんでだ!?

【秋山 藍子 (あきやま らんこ)】
[種族]人間
[性別]女
[年齢]23歳(op当時)
[職業]女子寮寮母
[容姿]背は平均的、綺麗な赤みがかかった髪。ポニーテール
[備考]
語尾に「〜」をつけるという謎のキャラ設定にされた人。
意味不明だ。
290 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/14(土) 23:21:58.30 ID:yPXSlBU4
以上。

訳分からん話が書けてよかった。
イエー。
多分次から3年、もしくは2年も交じってくると思う
291 ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 01:18:00.76 ID:6O2azp1r
投下乙です。爆乳良いね!

投下します。EX俺オリ(リスタート)1話 出鱈目な事ばかり在るのです
登場:アーデルハイト、早川正道
292出鱈目な事ばかり在るのです ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 01:18:56.78 ID:6O2azp1r
1話 出鱈目な事ばかり在るのです

「あああ、どうしてこんな事にぃ!」

青い髪を持った人魚の女性、アーデルハイト(長いのでハイトと呼ばれている)は、
森の中で自分の置かれた状況に困惑する。
首輪をはめられ謎の男に殺し合いを強要されているのだ。ある意味無理も無い。

「水が欲しい……魚の下半身のままじゃ歩きにくいね…よっと」

アーデルハイトは魚のようになっている下半身を人間のそれのように変化させた。
同時に魔力によって、胸と下半身を覆う布、更に簡素な靴も作り出す。
その姿は耳の部分のヒレ以外は、ごく普通の美女に見えるようになる。

「歩き易くなった…あ、これがデイパックね…」

近くに置かれていたデイパックを手に取り中身を漁るアーデルハイト。
名簿を見ると、自分を含め30人の参加者の名前、顔写真が記載されている。
知り合いは一人もいないようだった。次にアーデルハイトは地図を開く。そこには島が描かれていた。

「この辺は…どこなんだろ。ワカンネ」

しかし周囲は目印らしい物が無い森。
現在位置を知る手掛かり的な物が無く、アーデルハイトは地図も閉じる。

「…色々あるなぁ…あ、これって…これがランダム支給品……?」

懐中電灯やメモ帳などに混じり、ランダム支給品と思しき物が出てきた。

「……凄……」

入っていた「それ」の大きさ、威容に、思わずそういった言葉を漏らすアーデルハイト。

そんな彼女の背中を、銃で狙う者がいた。

ダァン!

「ひっ!?」

銃声が響き、アーデルハイトのすぐ傍の地面が抉れた。
アーデルハイトが振り向くと、そこには茶色い毛皮の犬獣人の中高生と思しき少年がいた。
その手には自動拳銃、ロス・ステアー M1907が握られている。
293出鱈目な事ばかり在るのです ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 01:19:48.99 ID:6O2azp1r
「嘘! やめて、やめてぇ! お願いだから!」
「殺してやる! 女の子でも、容赦しねぇ!」
「わああああ!」

ダァン! ダァン!

拳銃を乱射する犬青年、早川正道からアーデルハイトは逃げ出そうと、走り始める。
対する正道も銃を構えながら彼女を追った。

「いきなりやる気になっている人と出会うなんて…運が無さ過ぎる…!」
「逃がすか…! 観念しろぉ!」
「……っ」

元々陸上を走る事に慣れていないアーデルハイトはすぐに息切れを起こし始めてしまう。
このままでは間違い無く殺される。

「……くぅっ」

アーデルハイトは決断する。自分のデイパックの中に手を突っ込み、
支給された「それ」を取り出し、背後の犬少年の方に振り向いた。

「い――――!?」

前方の攻撃対象の女性が取り出した「それ」を見た瞬間、正道の表情が一変し、
踵を返して逃げようとしたが、時既に遅し。
アーデルハイトは、腰溜めに構えた十一年式軽機関銃の安全装置を外し、引き金を引いた。

ダダダダダダダダダダッ!!

一気に十数発の6.5o×50SR弾、三八式実包と呼ばれている小銃弾が発射され、
正道は文字通り「蜂の巣」となり、血塗れで地面に崩れ落ち、二度と動かなかった。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

かなりの重量のある十一年式軽機関銃を地面に下ろし、呼吸を整えながら座り込むアーデルハイト。

「殺し…ちゃった……これで良かったの…かな……」

正当防衛だったのかもしれないが、参加者を一人殺害してしまった。
見た所10代後半の少年のようで、もしかしたら本当は殺し合いなどしたくなく、
ただ恐怖に駆られていただけだったのかもしれない。

「……」

しばらくの間、アーデルハイトは犬少年の死体を呆然と眺めていた。
294出鱈目な事ばかり在るのです ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 01:20:41.95 ID:6O2azp1r
【早川正道:死亡】
【残り29人】


【早朝/G-5森】
【アーデルハイト】
[状態]人間に近い身体に変身中、肉体疲労(中)、呆然、罪悪感
[装備]十一年式軽機関銃(19/30)
[道具]基本支給品一式、6.5o×50SR装弾クリップ(5×6)
[思考]
1:殺し合いに乗る気は無い。何とかして脱出したい。
2:……。
[備考]
※普通の人魚の身体と、人間に近い身体に変身し分ける事が出来ます。


≪キャラ紹介≫
【アーデルハイト】 21歳/♀/人魚/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
人魚族の女性で、愛称「ハイト」。名前が長いので愛称で呼ばれる事の方が多い。
青いロングヘアに魚の下半身、人間に近い身体に変身する事が可能。歌を歌うのが趣味。
性格は至って温厚だが、少し抜けている。

【早川正道(はやかわ まさみち)】 17歳/男/犬獣人/高校二年/現代日本風国家出身
茶色(腹の部分のみ白)の毛皮を持った犬獣人の少年。精力絶倫。野球部所属。
性行為好きで、学校の同級生の女子はほとんど彼と肉体関係を持っているらしい。
おちゃらけた性格、緊急時にはパニックを起こし易い。
295 ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 01:21:44.68 ID:6O2azp1r
投下終了です。リスタートしたので宜しくお願いします
296 ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 10:22:26.36 ID:6O2azp1r
投下します。もっとEX 2話 海は広いな大きいな
登場:碑文谷直紀、東儀由利恵
297海は広いな大きいな ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 10:23:49.22 ID:6O2azp1r
2話 海は広いな大きいな

狼獣人の少年、碑文谷直紀は、海浜公園のトイレの床で、
全裸で寝そべっている金髪ツインテールの美少女を発見する。

「何をしてるんだ?」
「冷たい床が気持ち良くて」
「いや、トイレの床なんだけど。あとここ男子トイレ」
「良いの良いの」
「……何で全裸なんだ」
「趣味」
「ほう」
「……襲っても良いよ?」
「ヤケになってんのか? 殺し合いに巻き込まれて」
「そんなんじゃないよ。気持ち良い事は好きだし」
「むぅ」

直紀は持っていたデイパックを下ろし、少女に尻を突き出すよう促す。
少女は言われた通り尻を突き出す。直紀は少女の尻を押し広げ秘部も同様に奥まで見えるように、
大きく広げじっくりと観察し始める。

「んっ……」
「そういやお前名前は?」
「と、東儀由利恵」
「俺は碑文谷直紀……年幾つよ、俺18だけど」
「14」
「え!? 中学生かじゃあ? にしては良い身体だな…おっぱいでけぇし…処女かお前」
「はい、でもエッチな事には興味津々で」
「綺麗なピンク色だ。使ってないのが分かる…」
「あふぅん」
「だがこんな所じゃヤる気が出ない。服着ろ。建物がある所に移動するぞ」
「把握」

側に脱いで畳んであった自分の衣類を身に着け始める由利恵。

「…今更だけど、由利恵は殺し合う気は無いよな?」
「勿論」
「俺もだよ……全く嫌な事になったよなぁ」
「だねぇ」

海浜公園の男性用トイレから出た二人は住宅街を目指す事にした。
298海は広いな大きいな ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 10:25:36.97 ID:6O2azp1r
【早朝/B-7海浜公園】
【碑文谷直紀】
[状態]健康
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いはしない。
2:由利恵と行動。住宅街に赴き由利恵とヤる。
[備考]
※特に無し。

【東儀由利恵】
[状態]健康
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いはしたくない。
2:碑文谷さんと行動。住宅街に赴き碑文谷さんに犯される。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【碑文谷直紀(ひぶんや なおき)】 18歳/男/狼獣人/高校三年/現代日本風国家出身
濃い灰色に薄い灰色の毛皮を持った狼獣人の少年。引き締まった身体付き。
男も女もイける総合ヤ○チン。お笑い好きでもあり自宅の部屋にはお笑い系DVDが多くある。
ダウンタウンや雨上がり決死隊が特に好きらしい。

【東儀由利恵(とうぎ ゆりえ)】 14歳/女/人間/中学二年/現代日本風国家出身
金髪ツインテールの美少女。14歳とは思えないナイスバディ。巨乳。
この年で性に関する興味が多大にあり、そして露出好き。良く全裸で夜の街を散歩している。
今の所まだ処女だが卒業する日もそう遠くは無いだろう。ちなみに料理が得意。
299 ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 10:26:27.56 ID:6O2azp1r
投下終了です。
300 ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 23:06:26.30 ID:6O2azp1r
投下します。もっとEX 3話 喜びも悲しみも虚しいだけ
登場:桜井華弥、ヴィンフリート
301喜びも悲しみも虚しいだけ ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 23:07:06.56 ID:6O2azp1r
3話 喜びも悲しみも虚しいだけ

紫色の髪の女性、桜井華弥は住宅地の道路を、
支給されたコンバットナイフを持って歩いていた。
デイパックの中にはもう一つのランダム支給品である文鎮――書道の時に紙を押さえるのに使うあれ――
も入っている。ナイフは分かるがなぜ文鎮を支給したのかは分からない。

「……!」

前方の曲がり角から、黒と白の毛皮を持った竜が現れる。
華弥は近くに停めてあった車の陰に隠れ、様子を窺う。
竜の方は華弥に気付く様子は無く背を向けて奥の通りを歩き始めた。
その無防備な背中に、華弥は静かに、しかし素早く突進した。

「ん? あ!?」

竜――ヴィンフリートが気付いた時には遅かった。

ザクッ!

「ぎゃあああぁあああ!?」

背中に深々とコンバットナイフの刃が突き刺さりヴィンフリートは悲鳴を上げる。

「痛っ…何をするんだ!」
「うるさい、早く死んでよ!」

華弥は一回コンバットナイフを引き抜く。黒い刀身に赤い液体がぬめりと付着する。
傷口から血液が流れ落ちアスファルトに赤い斑点模様が出来た。

「ぐっ…やめろ!!」
「うあっ」

背中の激痛に耐えながら、ヴィンフリートは長くしなやかな尻尾を思い切り薙ぎ払い、
華弥を弾き飛ばした。

ガンッ!

華弥は激しく塀に叩き付けられ、塀にヒビが入る。
そしてズルズルと地面に崩れ落ちた。

「あ…ご、ごめん、大丈夫?」

我に返ったヴィンフリートが身動きしない女性に駆け寄る。
302喜びも悲しみも虚しいだけ ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 23:09:02.77 ID:6O2azp1r
「う…うう」
「あ、良かった、生きてる……」

気を失ってはいるが華弥の息はまだあった。
殺し合いに乗っているようだが命まで奪いたくは無い。殺され掛けたが。
竜種である彼にとっては背中の刺し傷はまだ致命傷では無かった。
華弥が持っていたコンバットナイフを自分のデイパックに突っ込み、気絶した彼女を抱き抱える。
放っておく訳にもいかない。

「どこかの家で寝かせるか……」

ヴィンフリートは適当な民家の中で華弥を横にさせる事にした。


【早朝/D-3住宅街】
【桜井華弥】
[状態]全身打撲(軽度)、気絶
[装備]無し
[道具]無し
[思考]
1:生き残るために殺し合いに乗る。
2:(気絶中)
[備考]
※特に無し。

【ヴィンフリート】
[状態]背中に刺し傷(命に別条無し)
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)、コンバットナイフ、桜井華弥のデイパック(基本支給品一式、文鎮)
[思考]
1:殺し合いからの脱出を目指す。
2:人間の女性(桜井華弥)を保護。意識を取り戻したら説得してみる。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【桜井華弥(さくらい かや)】 20歳/女/人間/OL/現代日本風国家出身
紫色のロングヘアの美女。普通のOLとして働いている。合コンや買物好き。
そして獣姦好き。家で飼っているシェパード犬二匹と夜の運動会を毎日開いている。
普通にさばさばした性格。

【ヴィンフリート】 19歳/♂/竜/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
黒と白の毛皮を持つ竜人体型の竜。自分の尻尾を使って前立腺自慰をするのが趣味。
温厚だが酒を飲むととてもエロくなる。
303 ◆ymCx/I3enU :2011/05/15(日) 23:09:51.39 ID:6O2azp1r
投下終了です。
304影次:2011/05/16(月) 13:58:37.79 ID:/mQvHlLv
突然参加の影次です。僕も近々ロワを投下したいです。
自己満足ロワ2nd:早く続きが知りたい。
雑多ジャンルロワ:クロスオーバー(またはコラボレーション)万歳!
超カオスロワ:大詰めが近づいてまいりました。
DOLオリロワ:ラストはVery Badな感じが不思議としております。
もっとEXロワ:遠慮なしの展開を今回も楽しませていただいております。
305 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 14:52:07.56 ID:k0QFS275
皆さん投下乙です。
新規ロワ期待しています。
もっとEX>まさかの1話は真面目にやってる!まぁいいこと(?)です。
     しかし2話。…いいね!もっとやれ!早くやって
     3話。…ここからどうなることやら…。

投下します。短いですが。
カオス〜 45話:金の翼、散り、舞い、落ちる
登場人物:エステル、森
306 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 14:52:42.41 ID:k0QFS275
「ちょっ、と…。は、なし…て」
「…………」

エステル。
森。
二人の今の体勢は、森がエステルに跨ってエステルの首を絞めた状態である。
もちろんこんなことしたらいくら中学生の握力とはいえ人は死ぬだろう。
そう。
森はエステルを殺そうとしている。
理由なんか無い。
ただ、もう、何も考えたくなかったから。
植木は死んだ。
佐野は死んだ。
鬼塚は死んだ。
大切な人は皆、死んだ。
それは、どんどん、着々と、彼女の精神を蝕んでいった。
しかしそれにしたって、エステルは森を力づくでもどかせないほどヤワじゃない。
しかしそれでも彼女をどかせない。
これが意味するのは、
エステルも同じ様に、気が滅入っている。
いや気が逝っている。
目の前で大事な仲間が死んだ。
自分の無力さのせいで。
自分の弱さのせいで。
遊撃士としての誇りがズタズタになったのだ。
守ると言ったのに守れなかった。
307 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 14:52:59.92 ID:k0QFS275
A級遊撃士としての意地も、
剣聖の娘としても誇りも、
1人の戦士としての強さも、
全てが一瞬で
消え去った。
葬られた。
滅せられた。
破られた。
無くなった。
壊された。
彼女の全てが否定された気分だった。

そしてエステルは、そのまま死んだ。



「…」

背後にはモンスター。
森。
動かない。
動こうともしない。
その行動に何の生産性は無い。
ただ死をも待つだけ。
そしてその期待に答えるかのごとく、モンスターは森に攻撃を加えた。
一瞬。
一瞬にして、彼女は死んだ。


【エステル・ブライト@空の軌跡:ログアウト(死亡)】
【森あい@うえきの法則:ログアウト(死亡)】
308 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 14:53:46.04 ID:k0QFS275
以上。

どんどん死んでく。
309 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:07:03.54 ID:k0QFS275
投下します。
カオス〜 46話:剣帝VS人類最強+α
登場人物:レーヴェ、朋也、真心、杏
310 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:07:30.81 ID:k0QFS275
「次に行くか…」

レーヴェが次に進む。
《剣帝》の名をほしいままにする男。
次の標的は誰となるのか…。

 ◇

「もうここはいいか?」
「おう。俺様ももういいと思うぞ」

今俺たちは隠されし 絶望の 聖域にいる。
しかし、その探索も終わりを迎えようとしていた。
そんな時の事だった。

「…お前、誰だ?」
「俺か?…しかし青年。人に名前を尋ねる時は先に自分から名乗る者だと教えてもらわなかったか」
「…生憎俺にはそういうこと教えてくれるやつはいねぇよ」
「そうか、ならば名乗ろう。俺はレオンハルトだ。皆はレーヴェと呼ぶが俺はあまり好きではないな」

なら言うなよ。
言わなきゃな知るかよ。んなこと。

「あっそ。俺は岡崎朋也だ」
「俺様は想影真心だぞ」
「そうか」
「まぁ俺らは行くから…」

そういって立ち去ろうとしたが、それは叶わないらしい。
レーヴェは剣を構えてきた。
…なぜそうなる。

「…何のつもりだ」
「敵対するつもりだ」
「何で?」
「守りたいヤツがいるからな」

守りたい奴。
俺にはいないだろう。
なら俺はこいつに殺されるべきなのか?
いや、そんなことは無いだろう。
何も無い俺だが、生きていこうと決めたのだから。
311 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:10:10.04 ID:k0QFS275
死ぬわけにはいかない。

「だからって俺たちを殺して何になる!?」
「さぁな」

さほど興味なさそうに言う。
何でだ!?何故そんな平然としてられんだ!
俺たちの命を何だと思っているんだ!
ぶん殴ってやる。
ぶん殴って逃げればいい。
そうすれば、
と歩みだしたとこで真心が声を発した。

「まぁ朋也。そこでお前が殴っても殺されるだけだと俺様は思うぞ」
「…」

まぁ、そうだな。
俺が掴みかかっていくとこで斬られて終わりがオチだろう。

「ん。どうした。こないのか?」
「悪いが俺は勝てない相手に戦いを挑むほど命がいらないわけじゃあない」
「…そうか。ならば俺から行かせてもらおうか」

そう言った。
そして、その時には橙色が視界に入った。

「はっ!」

真心が手で殴りかかる。

キィン

剣で防がれてしまった。
…。
何なんだよ…こいつら。
なんでこんな戦えるんだよ。
なんでこんな戦いなれしてんだ!?
意味が…分からない。

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

今度はレーヴェが何やら力を溜め始めた。
そして、技を繰り出した。
その場を中心にし、回転するように斬りかかる。
それと同時に幾多もの斬撃も、真心に降りかかる。
しかし真心はその全てを上手い具合に捌いていく。
…。
俺は何をやっているんだ?
こんな端で。
うずくまるようにして。
何もしていないじゃないか。
俺は。
ただ初めにあいつと話した以外。
312 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:11:33.95 ID:k0QFS275
ホント、無力だ。
今の俺には体力もそうねぇし、腕も上がらない。

ヤクタタズ。

…クソッ!
俺は、何なんだ。一体。

 ◇

少し時間が立った今でも戦いは続いている。
しかし決着はもうすぐ着きそうな感じだった。
真心の勝利で。
いや、真心が勝つこと自体は不思議じゃない気がする。
SPD差も結構あったし、逆にいえばレーヴェが今まで負けてないのが不思議なぐらいだ。
…あぁ。決着がついたらしい。
真心の《一喰い》(イーティングワン)とやらが炸裂したらしい。
右腕が破損した。
まぁ、エグイな。この図は。

「くっ………」

そしてそのまま倒れた。

「げらげらげらげらげらげらげらげらげらげら。俺様の勝利だ」
「よくやったな。真心」
「おう。頑張ったぞ俺様」

はたして俺にこんな事言う権利はあるのだろうか。
なにもせず眺めていただけの俺が。
頑張ったな。なんて、言えるのか。

「で、朋也。こいつどうすればいいんだ?」
「…まぁほっておいても大丈夫だろ」
「甘いな。朋也は変なところで。ますますいーちゃんにそっくりだ」
「だから誰なんだよいーちゃんって」
「ん?自己評価がめちゃくちゃ低い優しい人だぞ。でも俺様はいーちゃんが大好きだ」
「そうか」
「うんそうなんだ」

と。
真心が振り向いたところで、

レーヴェガタチアガッタ。

ソシテソノマママゴコロノセナカヲキリサイタ。

「ちぃ、…しま、った…ゆだ、んしちゃった、な」

チガフキダス。
313 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:11:56.18 ID:k0QFS275
―――エ?
ナンデダ。
ナンデコンナ。
ナンデダ。
ナンデコンナ。
ナンデダ。
ナンデコンナ。
カチヲカクシンシタノニ。
マケハナイトオモッタノニ。
ナンデ。
…。
ここで俺の意識は飛んだ。

 ◇

気がつくと、そこには誰もいなかった。
レーヴェの死体も、真心の死体も。
ただそこにあったのは、

血に塗れた日本刀だけだった。

…。
そうか。
おそらく俺はあのあとレーヴェに止めをさしたのだろう。
何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も
何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も
何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も
何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も
何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も
俺はあいつを、斬り、刺し、抜き、蹴り、殴り、ありとあらゆる。
考えられる攻撃を全て取ったのだろう。
俺は
俺は
俺は
俺は
俺は。


ナニヤッテイルンダ?


俺は。


【想影真心@戯言シリーズ:ログアウト(死亡)】
【レオンハルト@空の軌跡:ログアウト(死亡)】

【岡崎朋也@CLANNAD】
[状態]精神疲労(中)
[ステータス]
LV:35 HP:419/701 SP:54/54
ATK:57(+5) DEF:58 SPD:42
[装備]日本刀@現実
[道具]支給品一式
[所持金]1708
[思考]
基本:生き残る
1:…俺は
314 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:12:17.26 ID:k0QFS275



同時刻。
1人の少女が1人の少年を見つける。

「あら、朋也じゃない。やっと見つけたわ」

藤林杏が現れた。

【藤林杏@CLANNAD】
LV:32 HP:351/650 SP:27/57
ATK:56 DEF:53 SPD:38
[装備]帝釈廻天@烈火の炎
   辞書セット@不明
[道具]支給品一式、快速のタスマリン×1
[所持金]1098
[思考]
基本:主催者を倒す
1:朋也に告白
315 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:13:03.13 ID:k0QFS275
以上。

真心ー!
…。打ち切りペース!
316 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/16(月) 18:16:25.84 ID:k0QFS275
題名ミスッテルw
剣帝VS人類最終+αです
317 ◆ymCx/I3enU :2011/05/16(月) 22:18:40.64 ID:5qAFKAYg
投下乙です。

投下します。もっとEX 4話 磨り減る精神 登場:小早川好信、伊達真央、ツェツィーリア
318磨り減る精神 ◆ymCx/I3enU :2011/05/16(月) 22:19:18.19 ID:5qAFKAYg
4話 磨り減る精神

見晴らしの良い田圃。今は田植えも何もされておらず荒れ地のようになっている。
虎と狼のハーフの獣人、虎狼獣人である青年、小早川好信は震えていた。
いきなり平穏な日々から死と隣り合わせの状況に放り込まれ平然でいられる程、
彼の精神力は強くは無い。

「俺みたいな、ただのエッチ好きがどうして殺し合いなんか」

デイパックの中に入っていた、旧式の回転式拳銃ナガン M1895を握り締める。
人を殺せる本物の銃が自分の手の内に握られている。

「……これで、人殺せるんだよな」

ダァン!

「!?」

銃声が響く。しかし好信の持つナガンが暴発した訳では無い。
田圃の畦道から、何やらライフルらしき物を構えている人間の少女がいた。
桃髪ロングの巨乳で可愛い美少女だが殺気立っているようだ。

「嘘だろ…!?」

ダァン!

「ひっ!」

再び銃声。今度は好信の頬を掠めた。
少女は明らかに自分を殺そうとしている。

「うわあああああああ!!」

死にたくない。こんな所で殺されたくない。その一心で手にしたナガンを少女に向けて発砲した。

ダンッ! ダンッ! ダンッ!!

正直ロクに狙いも定めていなかったが。
一発が少女の腹に命中し、少女は小銃――十三年式村田銃を地面に落とし、崩れ落ちた。
一気に少女に近付く好信。少女、伊達真央は息も絶え絶えになっていた。

「い、痛い……た、助けて」
「ふ、ふざけるな! お前、俺を殺そうとしたくせに!」
「ぎゃっ!!」

怒りに任せ好信は銃創が空き血塗れになった腹部を思い切り蹴った。
悲鳴を上げ吐血する真央。
319磨り減る精神 ◆ymCx/I3enU :2011/05/16(月) 22:19:58.79 ID:5qAFKAYg
「おね、がい……」
「…もういい、黙れこの!」

地面に倒れた真央に、好信は馬乗りになり首を力一杯絞め上げた。
真央は激しく暴れ逃れようとしたが、やがて意識を失い、そのまま絶命した。

「はぁ、はぁはぁ、はぁ……俺は悪くない、悪くない…こいつが俺を殺そうとしたからっ…!
そうだよ、正当防衛だ…俺を殺そうとする奴は…先に、こ、殺してしまえば良いんだ…!」

ふらふらと立ち上がる好信。正常とは思えない笑みを浮かべている。
真央が持っていた十三年式村田銃と、デイパックの中と真央の着ている制服のポケットに入っていた予備弾を手に入れた。

「こ、殺してやる! やってやる! こんな所で、し、死んでたまるかよっ! あはっ、あははっ!」

笑い声を上げながら、虎狼獣人の小早川好信は田圃の畦道を宛ても無く歩き始めた。



「マジで…あんな奴いるの」

虎狼獣人と桃髪少女の戦闘を、やや離れた場所にある農家の塀越しに見ていた者がいた。
黒と青の毛皮を持つ竜の少女、ツェツィーリアである。

「しばらくここにいようかな…あんなのと関わり合いになりたくないし」

虎なのか狼なのか良く分からない獣人の青年をやり過ごすべく、
ツェツィーリアはしばらく農家の中に留まる事にした。


【伊達真央:死亡】
【残り28人】


【早朝/F-6田圃】
【小早川好信】
[状態]精神不安定
[装備]ナガン M1895(4/7)
[道具]基本支給品一式、7.62ox39R弾(14)、十三年式村田銃(0/1)、11.15ox60R弾(12)
[思考]
1:皆殺しにする。
[備考]
※特に無し。
320磨り減る精神 ◆ymCx/I3enU :2011/05/16(月) 22:20:44.35 ID:5qAFKAYg
【早朝/F-6田圃杉浦家敷地内】
【ツェツィーリア】
[状態]健康
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。生き残りたい。
2:しばらく民家内に留まる。
[備考]
※小早川好信の姿はうろ覚えです。


※F-6田圃に伊達真央の死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。


≪キャラ紹介≫
【小早川好信(こばやかわ よしのぶ)】 22歳/男/虎狼獣人/大学生/現代日本風国家出身
虎獣人と狼獣人のハーフ、虎狼獣人(虎柄の狼獣人みたいなの)の青年。
女遊びとハッテン場通いが趣味。中々の巨根。

【伊達真央(だて まお)】 18歳/女/人間/高校三年/現代日本風国家出身
桃髪ロング巨乳美少女。秘部や後門に大人の玩具を装着しての外出や登校、
ノーパンノーブラでの買物など破綻した趣味を持つ。自室では基本、全裸で過ごす。
シェパード犬獣人の彼氏がおりヤりまくっている。

【ツェツィーリア】 17歳/♀/竜/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
黒と青の毛皮を持つ竜人体型の竜の少女。スタイル抜群で巨乳。
男だろうが女だろうが雄だろうが雌だろうが構わないで行為に及ぶビッチ。
最近首吊りプレイにはまっている。
321 ◆ymCx/I3enU :2011/05/16(月) 22:21:23.05 ID:5qAFKAYg
投下終了です。
322 ◆3EXev08ZCE :2011/05/17(火) 16:08:55.01 ID:uzI762o3
皆さん投下乙です
今回はマイナー?ロワに今まで登場したキャラと支給品の解説をします
あまりにもマイナー作品が多いようなので、次回からは初登場キャラと支給品には解説を入れたいと思います
今回は本編投下はありません
323 ◆3EXev08ZCE :2011/05/17(火) 16:31:52.92 ID:uzI762o3
主催者側
■醍醐 祟治@正義の味方
 悪の秘密結社・ゲネスの首領。かつては只野市を守っていたヒーロー、ナイトレイドだったが
 ある事件をきっかけに人間に絶望し、当時の怪人軍団を占拠しゲネスとし、自ら首領となった。
 本編7話終了直後からの参戦。

■オルステッド@ライブ・ア・ライブ
 中世編の主人公。ルクレチア国最強の剣士であり、魔王にさらわれたアリシア姫を救うため仲間と共に旅に出る。
 一度は魔王を倒すことに成功するが、その後の彼を待ち受けていたのは・・・
 中世編終了直後からの参戦。

■ダークブレード@正義の味方
 ゲネスの幹部。主人公たちの危機を度々救っており、その目的はゲネスを内部崩壊させる事だと語る。
 主人公たちは彼こそが15年前、只野市を守っていたナイトレイドだと信じて疑わないが、
 その正体はアンドロイドである。同じく本編7話終了直後からの参戦。
324 ◆3EXev08ZCE :2011/05/17(火) 16:51:54.55 ID:uzI762o3
参加者側
■ゴゴール@HEROMAN
 侵略宇宙人スクラッグの首領。ゴキブリに似た外見を持つが、その知能と戦闘力は極めて高い。
 数多くの星を壊滅させており、デントン教授が宇宙に向けて発信した友好目的のメッセージを受信し
 多くの部下を引き連れて地球に飛来した。戦闘時には首と爪が伸び、羽が生えた戦闘形態に変態する。

■田所 晃@ライブ・ア・ライブ
 近未来編の主人公。劇中では単にアキラと呼ばれる。妹のカオリと共に孤児施設「ちびっこハウス」に世話になっており、
 幼い頃、機動隊隊長だった父・タダシをクルセイダーズに殺された過去を持つ。昭和の男を思わせる熱血漢。
 格闘の戦力は乏しいが、読心術やテレポートなどの各種の超能力を持つ。
 最終編、石像の間に辿り着いた直後からの参戦。

■相川 摩季@エアマスター
 エアマスターの異名を持つ、女子高生ストリートファイター。
 その名の通り、まるで空を飛んでいるかのようなファイトスタイルが特徴で
 元体操家の母親から譲り受けたもの。あまり頭はよくない。
 参戦時期は未定。
325 ◆3EXev08ZCE :2011/05/17(火) 17:14:29.46 ID:uzI762o3
■篠田 正志@街 〜運命の交差点〜
 大手電気機器企業に内定が決まっていたが、過去に学生デモに参加したことをネタに、謎の組織「七曜会」に脅迫される。
 それから七曜会のメンバーとなり、金曜日のコードネームで脅迫を重ねていく。
 最初のうちは七曜会に脅されて脅迫しているにすぎなかったが、次第に脅迫の快感に目覚めていく。

■ジャンゴ@ジャバウォッキー
 恐竜による王政復古を唱える教団、「有翼の蛇教団」の幹部。恐竜こそが地球の支配者であると疑わず、人間を忌み嫌っている。
 進化した恐竜の中でも最強とされるアロサウルスの身体能力に加え、名スナイパーでもある。
 左目はかつてサバタと争った際、サバタに潰されており、以来眼帯を付けている。

■平田@無頼伝 涯
 鳳臨グループ会長で、自ら建設した少年院「人間学園」の所長でもある。
 父親であり、グループ当主である父親を殺し、その罪を工藤涯になすりつけた。

■カオス@そらのおとしもの
 第二世代エンジェロイドタイプε。刃物のような翼が生えていること以外は、
 修道服を着た幼女の外見をしている。無邪気だが、それ故に残酷な性格。
 イカロスとの戦いに敗れ、海底で「愛とは痛みを与えること」と認識する。
 戦闘力も高く、また自己進化プログラム「Pandora」(パンドラ)を内蔵している。
326 ◆3EXev08ZCE :2011/05/17(火) 17:24:41.25 ID:uzI762o3
見せしめ
■中ノ谷 美奈@エアマスター
 資産家の娘で、超巨乳の持ち主。摩季の友人であり、摩季に恋心を抱いている。
 その巨乳ゆえ、多くのファンが存在するが、本人にとってはコンプレックスとなっている。

支給品
■グレネードランチャー(ゴム弾)@無頼伝 涯
 ゴム弾を発射するグレネードランチャー。弾丸はゴムだが、銃自体は本物なため威力は高い。
 貫通こそしないものの、至近距離で命中すれば、あばら骨程度なら砕けるほど。

■白峰組のドス@街 〜運命の交差点〜
 関東有数の暴力団、白峰組のドス。平田に支給された。
 ドス自体はいたって普通の刃物。

投下終了。分かりづらい部分もあると思うけど、あんまり詳しく書くとネタバレになっちゃうし・・・
327 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:33:13.05 ID:Oi8sLvUJ
投下乙です。
>もっとEX 首つりプレイってなんですか……gkbr
>カオス  つまり人ひとり跡形もなくなるほどのことをしたってことか……
>マイナーロワ 丁寧に解説乙です。クロちゃん以外知らないので助かる

では、投下します。
雑多ロワ12話:血と死
登場キャラ:上弦、柊かがみ
328血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:34:35.62 ID:Oi8sLvUJ
「ぎ、あっ、ぎゃああああああああああああああっっっっ!!」



その吸血鬼は、上弦御前は、八つ当たりをしていた。

この場合の『八つ当たり』とは、とりあえずその辺にいた『獲物』をとっ捕まえて、いつもの『食事』をした後、覚醒した獲物の指を一本一本、ぶちぶちとちぎり取って、悲鳴を聞いて楽しむという遊びのことだ。
しかし獲物はすぐ気絶してしまったので、上弦は八つ当たりを止めた。
ちぎり取った指をもぐもぐと咀嚼すると、まだ物足りなかったのでもう一度じっくりと『食事』をする。

普段の上弦は、食事をこんな風に“散らかし”たりはしない。
別に“散らかす”のが嫌いなわけではなく、むしろ大好きな方だが、単に後片付けが面倒だからだ。
しかし今の上弦は、八つ当たりでもしないとやっていられなかった。

ただの人間風情が、生態系の頂点たる吸血鬼の上弦を拘束し、命を握っている。
そんな人間風情のふざけた『実験』とやらに、想い人――月島亮史こと魎月――との数百年ぶりの再会を邪魔された。

湯ヶ崎町のバスターミナルで、想い人がやって来るのを待っていた時、上弦は突如として転移させられた。
もうすぐあの人に会える、会える、会える、会える、会える、会えるとそればかりを考えていた。
胸が張り裂けそうな想いで待っていたところをさらわれた。
壇上で演説する男が邪魔をした主犯だと理解するなり、上弦は『狼』に変化して男の喉を喰い破ろうとした。しかし、吸血鬼の苦手とする銀製の鎖が彼女の手足を拘束し、床につなぎとめていた。
だから上弦は、あらん限りの激情をこめた目でずっと『清隆』をにらみ殺そうとしていた。
上弦のそんな視線を受ければ、人間どころかたいていの化け物は恐怖し、戦意を喪失する。
にも関わらずあの男はまるで平然と話していて、それがいっそう上弦の怒りを凶暴なものにした。
あの『清隆』と名乗った男は、必ず八つ裂きにしてやる。
『吸血鬼』の逢瀬を邪魔したものがどうなるか、身をもって思い知らせてやる。
まず手足の骨を折って、それから眼球を潰して、耳も切り落として、はらわたを破って、腸を引きずり出して、生かしたまま内臓を食らいつくして――
想像するうちに高ぶってきた“熱”を抑えるため、上弦は肩を抱いて身震いした。
329血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:35:15.02 ID:Oi8sLvUJ

しかし、ほんの少しだけ機嫌をよくしてもいた。
それは、この場に来て初めて味わった『獲物』が、思いのほか美味だったからだ。

舌なめずりして、上弦は余韻を味わった。
人形のような可愛らしい面ざしに、にぃ、と凄絶な笑みが浮かぶ。
血の味。
鉄の味で、獣の味で、命の味。
生命の象徴たる赤い奔流が、上弦に『力』をくれる。
それは、熱であり、高揚であり、攻撃衝動だった。

熱い息を長く吐き出し、体の熱を抑え込む。
うつむいて、食べカスの亡きがらをそれとなしに観察した。
まだ生娘だった。
ほんの百年ほど前は、このくらいの年頃なら子どもを産んでいてもおかしくはなかったのだが、最近は人間の風潮も変わってきたらしく、純潔を保っている女が多い。
処女の血の方が段違いで美味なので、吸血鬼にとっては好都合なことだ。
頭の左右でふたつに縛った髪型も、一昔前まではなかなか見かけなかったものだ。人間の流行などに追従するつもりはなかったが、私も髪型を変えてみればもう少し見綺麗に映るだろうかと一瞬考えて赤面する。

ふと思った。
『最後の一人になるまで』ということは、この少女は死亡扱いになるのだろうか。
確かにこの獲物は一度死んだには違いないが、しかし放送で名前を呼ばれることはないだろうとも思う。

『獲物』だった少女が、身じろぎをした。
眠気を振り払うように。

何故なら、彼女の生はここで終わりにはならないから。
吸血によって死亡した人間は、自らも吸血鬼となるから。
330血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:35:49.29 ID:Oi8sLvUJ

上弦は、ゲームに乗ることに何の躊躇もなかった。
殺す。
吸血鬼として当然の行為であり、そして上弦の大好きなことでもあったから。
しかし、あまり参加者を減らしすぎるのも得策ではないと思っていた。
上弦が一人でこの会場に呼ばれた分には構わない。さっさと優勝して、さぁ褒美を叶えてやろうと現れたあの男をズタズタにするだけだ。
しかし、ここには大事な従者であるツルと、この世でたった一人の愛しい男も呼ばれている。その時点で、上弦に最後の一人になるという選択肢はなかった。
かの男の為ならば、上弦は命を投げだすことも厭わない。
上弦か、魎月のどちらかしか生き残れないというのなら、上弦は自ら命をたってもいいと思っていた。
何故なら、上弦は魎月のいない世界では生きていけないから。
魎月を殺しても、自分を殺すことと同じだから。
しかし『清隆』の命令に分かりましたと従うことは気に食わない。
たとえ上弦が優勝した後、褒美で魎月を生き返らせるとしてもだ。
だいいち、それでは二人で生還してもツルを失うことになってしまう。何が哀しくて、あんな人間風情のせいで己の使い魔を犠牲にせねばならんのだ。
とはいえ、上弦にとっては屈辱的なことに、あの男は未知の“呪い”とやらで上弦を拘束している。
上弦と、魎月と、ツルの三人で生還する為には、その縛めを打ち破る手立てを探さねばならない。
とはいえ、この会場に呼ばれた他の人間に助けを求めることは、それはそれで上弦の高い矜持にさわることだった。
人間風情と手を取り合うぐらいなら、まだ『組織』と同盟するほうがマシだとすら思える。
それに、いくら上弦でも、六十を超える人数を一人で殺してまわることには疲れを覚えた。
乱世の時代には人間の軍隊ひとつを相手に勝利したこともあったが、この場では全ての参加者がバラバラな場所に飛ばされたらしい。
それを一人一人見つけるのは流石に手間がかかる。
だから上弦は、手ゴマを増やすことにした。

足元からうめき声が上がる。
331血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:36:18.11 ID:Oi8sLvUJ
地面にその両手をついて、二つ結びの少女がゆっくりと起き上がった。
何が起こったのか理解できない様子で、ぼんやりと虚空を見つめていた。
やがてぼんやりした瞳が上弦を認識し、恐怖を宿す。
少女が完全に覚醒したのを見計らって、上弦は少女の首根っこをつかまえた。
吸血鬼は呼吸をしない。だから、少しぐらい乱暴に締めても問題ない。
少女の気の強そうな顔が、締め上げられて歪む。
「がっ……」
少女は反射的に抵抗して、指のない手で上弦の手首を握りしめる。しかし、吸血鬼化したての『従者』の力など、上弦にはたかが知れている。
「面倒だが、お前にも分かるように説明してやろう。お前は、私に血を吸われた。
吸血鬼に会ったことがなくても、吸血鬼に血を吸われた人間がどうなるか、知識ぐらいはあるだろう?」
「は……あぁっ?」
「まぁ、どのみち理解する必要はない。すぐに嫌でも分かるだろうから。
要するに、お前は私の支配下に置かれたということだ。喜んでいいんだぞ?
怪力や研がれた五感。四肢をもがれても死なない再生力。こんな殺し合いでも存分に戦える力を手に入れたんだからな」
苦しげな瞳に、『わけが分からない』という表情が浮かぶ。
そんな少女を、上弦は食い入るように見つめる。
「最初の命令だ。反逆を禁じる。自害という形であっても駄目だ」
『支配』。
生れつきの吸血鬼――『主人』――だけが持つ、『従者』階級の吸血鬼への絶対命令権。
どんなに意思の固い吸血鬼でも、どんなに『主人』を恨んでいようとも、『従者』は『命令』に逆らうことができない。
『従者』の身体は、意思に反してでも命令を遂行するようになっている。
それが、『従者』ではどう足掻いても『主人』に勝つことは出来ない、と評される最たる所以。
命令は忠実に実行され、上弦の手首を握っていた少女の手から力が抜けた。
しかし瞳は変わらず、恐怖と困惑をたたえて上弦を見つめている。
命令は、頭の中で想っていることまで縛るものではないからだ。『支配』されていても、少女の意識は生きている。
「次の命令だ。会場を動き回って、参加者を殺せ。私たちが生き残りやすくなるように、人数減らしをしろ……分かったら返事」
ぱっと手を話した。少女は地面に落下し、命令どおり『分かったら返事』をする。
「はい……」
少女の涙を見ても、上弦に特に思うところはなかった。
ただ、その『従者』が事態を理解するにつれて、足を食いちぎられた子兎のような表情になるのが、滑稽で少し面白かった。
332血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:36:54.35 ID:Oi8sLvUJ
そうだ、しなくてもいい『実験』をやらされると思うから面倒なのだ。
獲物を67匹、どんな風に殺して嬲っても自由な余興だと思えばいい。
どうせなら、好きなだけ“散らかして”遊ぼう。
「ただし、“魔法”とやらの知識を持っている人間は殺すな。生け捕りにして、私の元へ連れてこい。
刻限は明日の正午。B−6の地下鉄駅で合流。昼間であっても、地下なら『狩り』に出ることはできるからな。
……それから、名前を教えろ。お前の名前など何でもいいが、放送で名前が呼ばれても分からないと困るからな」
「柊、かがみ」
「ひいらぎかがみ。最後に、『ツル』という私の眷族に出会ったら、同じ命令を伝えろ。
一応言っておくが、ツルに危害を加えようとは考えるなよ。
……もっとも、ツルが『従者』に遅れをとるはずもないが」
これで、命令は終わり。
「では、どこへなりとも行け……そうだな、私は西の方に行ってみたいから、お前は北だ」
「……はい」
涙声で返事をすると、少女は立ち上がり、歩きだした。
『どこへなりとも行く』ために。
幽鬼のように、ふらふらと。
その無残な背中を見ても、特に上弦に感じるところはない。哀れな生き物だ、ぐらいに思いはするが。
それは、七百年余りの生の中で、数えきれないほどやってきたことだから。



333血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:37:23.35 ID:Oi8sLvUJ
【H−8/森の中/真夜中】

【上弦@吸血鬼のおしごと】
[状態]美味しい食事をして満足。
[装備]なし(いつもの黒い着物)
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜3(確認済み)
[思考]基本:魎月(月島亮史)とツルを連れて生還する。手段は問わない。
それが不可能なら、せめて魎月だけは生還させる。
1・従者を使って人数減らしをさせる。自らも参加者を殺していく。
2・人間風情と慣れ合うつもりはないが、『魔法』の関係者はとりあえず確保。
3・魎月と再会する。ツルとは早めに合流する。
4・日がのぼった際の拠点を確保する。(地下鉄に興味)
5・全てが終わったら、『清隆』を八つ裂きにする。
※4巻、亮史と再会する直前からの参戦です。(舞を知らない時期から来ているので、名簿の「雪村舞」には気づいていません。)

【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]吸血鬼化(従者)。上弦の『支配』の影響化。右手の小指、薬指、中指欠損(再生中)
[装備]陵桜高校の制服
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜3(未確認)
[思考]基本:『支配』の命令に従い、参加者を減らしつつ“魔法”の使い手を探す。(本人の意思とは無関係に発動)
1:???
2:上弦に対する恐怖と憎しみ(しかし、『支配』されているので危害を加えることができない)
※『支配』は身体に作用するものなので、精神は柊かがみのままです。(『支配』された状態でも柊かがみの意識はあります。)
※柊かがみが「死亡者」扱いになるのかは放送まで分かりません。(ネタバレ名簿では生存扱いとします)
334血と死 ◆8nn53GQqtY :2011/05/17(火) 19:39:19.12 ID:Oi8sLvUJ
投下終了です。

操られたのが誰でも超人クラスに強化されるあたり、肉の芽よりタチが悪いかもしれない…
335 ◆ymCx/I3enU :2011/05/17(火) 21:09:47.99 ID:/pKueBHI
投下乙です。かがみんがァ

投下します。もっとEX 5話 アクロの丘
登場:安藤正年、太田かずみ
336アクロの丘 ◆ymCx/I3enU :2011/05/17(火) 21:10:37.41 ID:/pKueBHI
5話 アクロの丘

とても良い匂いがした。
とてもふさふさだった。
とても柔らかかった。
とても温かかった。
それが青年、安藤正年が、猫獣人の爆乳少女、太田かずみの身体に顔を埋めた感想だった。

「どう? 安藤さん…私の身体は」
「……俺の脳内はかずみちゃんの匂いと柔らかさで支配されたようだ」
「満足して貰って良かった」
「このまま寝ても良いかな」
「もっと色々しようよ」

商店街の一角にあった家具店の中のベッド上で、
殺し合いが始まったしばらく後に遭遇した青年と白猫獣人少女は、
お近付きの印に乳繰り合いを行っていた。

「何て大きなおっぱいなんだ、そしてこの身体、男なら誰でも欲情してしまうよ」
「ああん……」
「最近の女子高生はけしからん、本当に、エロゲの中だけじゃなくなってきたね、
こんなエロい身体の子は。三次元も捨てたものでは無さそうだ」
「安藤さんの好きにして良いんだよ…?」
「だがまだだ。まだ我慢しよう。あえて我慢する。そう言えば支給品の確認がまだだったね。
一度昂った心を落ち着かせ支給品を見せ合おう、かずみちゃん」
「身体が火照ってるけど…じらすつもりなの? でも、支給品は見ておいた方が良いね」

正年とかずみは互いに支給されたランダム品を取り出す。

「さあてこのエロゲオタに支給されたるはこの鉈と、コンドーム詰め合わせだ」
「私には…アイスピックと、虫除けスプレー」
「お互い余り良い物は支給されなかったみたいだな」

支給品の確認が終わった所で、正年はズボンのベルトを外し始める。
かずみは尻尾を揺らしながらベッドの上に仰向けになり興奮しながらその時を待つ。
下半身を露出した正年は、己のいきり立ったそれを、白猫獣人の少女の乳房の間に挟む。
かずみの顔前に透明な汁を垂らす、半分剥けただけのそれの先端が差し出された。

「この時点で凄く気持ち良い…」
「凄いニオイ…私のザラついた舌でペロっとしたらもうアウトかな?」
「まだそれは待ってくれ…多分今それをやられたら噴火する」
「それじゃ…どうする? 私が動かす? 安藤さんが動く?」
「俺が動く…」
「分かった…思う存分…私のおっぱいで気持ち良くなってね」

安藤正年はゆっくりと腰を動かし始めた。
337アクロの丘 ◆ymCx/I3enU :2011/05/17(火) 21:11:39.58 ID:/pKueBHI
【早朝/B-4商店街家具店】
【安藤正年】
[状態]健康、興奮、快感、下半身露出
[装備]鉈
[道具]基本支給品一式、コンドーム詰め合わせ
[思考]
1:死にたくない。
2:かずみちゃんと行動。かずみちゃんをたっぷり味わいたい。
[備考]
※特に無し。

【太田かずみ】
[状態]健康、興奮、全裸、安藤正年の**を胸に挟んでいる
[装備]アイスピック
[道具]基本支給品一式、虫除けスプレー
[思考]
1:殺し合いはしない。首輪を調べてみたい。
2:安藤さんと行動。安藤さんに気持ち良くなって貰おう。
[備考]
※衣服は近くに脱いで畳んであります。


≪キャラ紹介≫
【安藤正年(あんどう まさとし)】 21歳/男/人間/フリーター/現代日本風国家出身
やや小太り体型のエロゲオタ青年。現在はレンタルビデオ店のアルバイトをしている。
エロゲ知識は非常に豊富。基本二次元にしか興味は行かないが、
「最近は三次元の女の子も二次元並に可愛い子が増えてきて困る」との事。包茎であり童貞。

【太田かずみ(おおた-)】 17歳/女/猫獣人/高校二年/現代日本風国家出身
白い毛皮の猫の少女で、爆乳であり魅力的な身体であり、淫乱ビッチである。
父親が自称発明家であり、その影響で機械にやたら詳しくなった。
基本的に明るい性格。最近自分で自分の尻を叩いて快感を得られる事に気付いたらしい。
338 ◆ymCx/I3enU :2011/05/17(火) 21:12:48.42 ID:/pKueBHI
投下終了です。殺せよォォ俺を殺せェェ
339 ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:40:40.62 ID:vROVhrcD
投下します。もっとEX 5話 病院には「死」と言うイメージもある
登場:マルティナ、篠沢具子、ジークリード
340病院には「死」と言うイメージもある ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:41:24.86 ID:vROVhrcD
5話 病院には「死」と言うイメージもある

「何ここ、病院…?」

ハーピーの女性、マルティナは病院二階の廊下を歩いていた。
病室の扉が幾つも並んでいる。入院患者の名札を掛けておくパネルも見えた。
しかしどの病室も固く施錠されており入る事が出来ない。
事務室かナースセンター辺りに鍵があるかもしれないがわざわざ入る気にもなれない。

「あ、この部屋は空いてる」

しかし鍵がかけられていない病室も少数存在するようだった。
「204」と書かれた病室の中に入るマルティナ。
そして白いシーツが掛けられたベッドの上に腰掛けデイパックの中を確認する。

「銃…」

ベレッタ M1934自動拳銃と予備のマガジン3個がマルティナのランダム支給品のようだった。
人間ならば腕のある部分の羽で器用にM1934を構えるハーピー娘。

「…銃なんて使った事無いけど…丸腰じゃ不安だし…あった方が良いか」

M1934を装備したマルティナは204号室を出る。
そして二階フロアを探索し始めた。



ナースセンターと思しき部屋にて、黒髪ロングに緑色のリボンをした美少女、
篠沢具子は自分の支給品を確認していた。
デイパックの中に入っていたのは、基本支給品の他、特殊警棒が入っていた。

「警棒だけじゃなぁ…何か無いかな」

他にも武器になるような物が欲しいと、ナースセンター内の机を漁る具子。
しかし病院の事務室に物騒な物など置いてあるはずも無く、
見付かった物は事務用のカッターナイフだけだった。

「無いよりマシ」

カッターナイフをスカートのポケットに突っ込む。

「誰かいる?」
「!」
「あ…待って。私はその、殺し合う気は無いから」
「……」

ナースセンターに、腕が羽になった、半裸の女性のような怪物が入る。
ハーピーのマルティナである。
341病院には「死」と言うイメージもある ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:42:10.87 ID:vROVhrcD
「は、ハーピー? 初めて見た、実物」
「そ、そう? 私はマルティナって言うんだけど、あなたは?」
「篠沢…具子」
「そう…具子、何してたの?」
「…武器になりそうな物、探してたの。特殊警棒だけしか無かったから、支給品。
他にも武器が欲しいなと思って…こんな状況だから」
「……」

いきなり殺し合いという状況に放り込まれ身を守る手段を必死に探しているのだろう。
マルティナはそう考えた。

「殺し合いに乗っていないって言ってたよね、マルティナさん」
「え? あ、うん。具子は?」
「乗るつもりはないけど…」

具子はマルティナに近付き、カッターナイフを見せる。
先端から少し刃が出ていた。

「…これぐらいしか見付からなかった」
「そりゃあ、病院に銃や刀なんて無いでしょ」
「マルティナさんの持ってるそれは…拳銃?」
「うん…ベレッタ M1934。小さいから扱い易い、と思う。私は拳銃なんて扱った事無いんだけどね…。
使いこなす自信は余り無いけども」
「良いなぁ……ねぇ、マルティナさん」
「ん?」

「私に頂戴、それ」

「えっ」

具子がマルティナの腹を思い切り蹴った。

「ぐっ!?」

突然の腹部への攻撃にマルティナは後ろに倒れてしまう。
その際持っていたM1934を手離してしまった。

「がっ…ゲホッ、ゲホッ……と、具子…あなた、ま、ざか」
「ごめん、マルティナさん、殺し合いする気無いって言うのは嘘なの。私はね」

床に倒れ、蹴られた腹を抱え、咳き込むマルティナは、
さっきまで自分が持っていた拳銃を拾う少女の姿を認めた。
342病院には「死」と言うイメージもある ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:43:04.95 ID:vROVhrcD
「殺し合いに乗る気、バッチリあるの。でも、良かった。銃手に入って……」
「ちょっ…よしなよ、よして、やめて! お願い…」

ダァン!

「あぁああ!?」

銃声と共にハーピーの右太腿に穴が空き血が噴き出した。

「ぎゃあぁあっ…! 痛い…!」
「こんな感じか…反動強く無いね…まあ小型拳銃だし…」

ダァン!

「ひぎぃいいいい!!」

今度はハーピーの鳩尾付近。激痛に悶え悲鳴を上げるマルティナ。その目には涙が滲む。

「やめ゛……ヤめで……! 嫌だ…死ニたくナい゛……」
「私も死にたくはないから…大丈夫、マルティナさんの分まで生きるから、優勝して生きて帰ってね」

ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン!

「ア……ッ……」

胴体に何発も銃弾を撃ち込まれたハーピー、マルティナは、血の塊を口から吐き出し、
ピクピクと痙攣しながら、血溜まりの中で息絶えた。
マルティナの所持品を漁り、M1934の予備マガジンを入手し、M1934のマガジンを交換する具子。

「一人目か…さて、次に行こうかな…」

特殊警棒やカッターナイフより強力な武器を入手出来、満足の具子は次の獲物を捜しにナースセンターを後にした。



病院屋上、階段室の上。

「今、銃声が聞こえたような…気のせいか」

濃淡の水色の毛皮を持つ人狼の青年、ジークリードが寝転がっていた。

「…まあ良いや…下手に動かない方が良いよね…しばらくここで寝てよ…」

銃声のような音にも余り動じず、目を瞑って昼寝を始めた。
343病院には「死」と言うイメージもある ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:44:00.74 ID:vROVhrcD
【マルティナ:死亡】
【残り27人】


【早朝/E-2病院】
【篠沢具子】
[状態]健康
[装備]ベレッタ M1934(7/7)
[道具]基本支給品一式、ベレッタ M1934予備マガジン(2)、特殊警棒、カッターナイフ(調達品)
[思考]
1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
2:獲物探し。
[備考]
※特に無し。

【早朝/E-2病院屋上階段室上】
【ジークリード】
[状態]健康、睡眠中
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。取り敢えず昼寝。
2:(睡眠中)
[備考]
※特に無し。


※E-2病院二階ナースセンターにマルティナの死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。


≪キャラ紹介≫
【マルティナ】 23歳/♀/ハーピー/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
茶髪ショートのハーピーの女性。金色の瞳で美乳。歌を歌うのが趣味だが余り上手くは無い。
逆レイプを何度か行っており特に人間の少年が好きらしい。

【篠沢具子(しのざわ ともこ)】 16歳/女/人間/高校一年/現代日本風国家出身
黒髪ロング緑リボンの巨乳美少女。獣姦ジャンキーであり、飼犬は愚か、
近所の別の飼犬、公園の野良犬、近所の妖犬のお兄さんや魔狼のおじさんとも行為をする。
行為の動画をその手の動画サイトに投稿している。そのサイトにはかの浅井きららも動画を投稿している。
妖犬の彼氏がいる。ラブラブらしい。

【ジークリード】 19歳/♂/人狼/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
濃淡の水色の毛皮を持つ人狼種の青年。寝る事が大好き。
男も女もイける両刀使いで、引き締まった身体と整った顔立ちで両性から人気がある。
性格は怠惰。現代日本風国家から輸入された漫画やゲームが好き。
344 ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:45:51.16 ID:vROVhrcD
投下終了です。
345 ◆ymCx/I3enU :2011/05/18(水) 00:54:37.42 ID:vROVhrcD
訂正。6話です。
346 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/18(水) 20:57:16.66 ID:pr0nM2+y
投下乙です。
投下します。

学園ロワ 3話:日常不変
347 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/18(水) 20:57:38.67 ID:pr0nM2+y
第三章 日常不変(にちじょうふへん)

 □

生がくれば死が訪れる。
死がくれば生は終わる。
それを司る人のお話。

 ◇

ちーす。俺今から衝撃発言しまーす。
俺、死神なんだよね。
あとで勝手に見といてよ。背中にちっちゃい羽があるから。
うんというわけで俺の前置き終わり。
そーゆーのは一年野郎どもに任せりゃいいんだよ。
はい。では本編開始するよ〜。

 ◇

「おーい。いい加減起きねぇと叩くぞ」
「むにゃむにゃ…。あと五分……」

はぁ。
つーわけで、こいつの名前は設楽 透 (したら とおる)
というわけで俺はこいつのことをスケルトンと呼んでいる。
本人は大喜びしているぞ。

「――ってんなわけねぇだろ!!」
「おお。起きたか。はよ準備しやがれ、蹴るぞ」
「なんであんたはそんな暴力姿勢なんですか!?いつも!」
「死神だからだろう」
「理由になってねぇよ!」

「――そう吠えるのは」

「吠えるいうな!」

まぁ叫ぶアホはさっきも言った通りスケルトン。
その実態はえーと…なんだったかな…。
348 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/18(水) 20:58:01.33 ID:pr0nM2+y
確かサンショウウオの……。

「違ぇって!」
「なんだっけ?」
「…本気で言ってる?」
「うん」

即答してやった。
するとスケルト…なげぇからスケルと呼ぼう。
で、そのスケルは目に涙みたいな気色悪い物体を溜めて、

「僕とお前の2年間はなんだったんだ〜!」

と吠え、部屋を出て行ってしまった。
…まだあいつ着替えても無いのにどうするんだろ。
まぁいいか。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

というスケルの絶叫が聞こえてきた。
大方、寮母さんに殴られたんだろう。
なので俺は部屋のドアを閉め、鍵も2重で閉める。
用心は大切だ。世の中には怖い人がいっぱいいるからな。
―――まぁホントのこというと、
あいつは鹿タイプの獣人。
まぁ形としては人に近いが、獣に限りなく近くなる暴走モードなるものもあるらしい。
鹿に失礼だな。こういうと。
どうでもいいが。
…、いや、もうそんなこと言ってられないのか。
俺は今年で3年生。
殺し合いをやらなければいけないんだ。
まぁ人を殺すことに躊躇は無い。
なにせ死神だし。
…でも、あいつが。
あいつが死んだら。
あぁあいつってのはスケルのことじゃないぞ。
俺の恋人の愛西 希 (あいさい のぞみ)
彼女が死んだら…。
俺は…。どうなるんだろうな。
そして何よりもやっかいなのが、
クローンという存在だ。
人生を終わらせない。
人としては殺すが、人生としては生かす。
349 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/18(水) 20:58:36.35 ID:pr0nM2+y
俺のクローンだって生まれてくるだろう。
…。
しかしそんな俺の事は最悪どうでもいい。
けれど希が死んで、クローンが生活しているのを見て、俺はどうなるだろうか。
それが怖い。
―――いや、まだ大丈夫だ。とにかく三週間はあるんだ。
冷静になれ俺。COOLになれ。KOOLじゃないぞ。
なんであれ、

まだ、大丈夫だ。


そう思い俺は窓から飛び降りて始業式に向かった。
あぁ別に死ぬわけじゃあない。
この程度なら平気だ。
2階だし。
―――さて、早くいくとするか。

 ◇

始業式が終わった。
そういや昨日は新入生の入学式だっけ。
…。
驚いただろうなぁ。俺にもそういう時期あったもんな。
うんうん。分かるぞ。その気持ち。
さてと、
始業式も終わったし、希に会いに行くか。

「ってちょっとまてやーーーーーーーーーー!」

ん?
何だろう、幻聴が聞こえた。
今の声はスケルの声だったはずだ。
けれどあいつは死んだはずじゃあ…。
くっ。どうしてあの時俺は…。

「あのー、聞いてる?」

「ああ、また聞こえてきた。
そうか俺の中であいつはそのぐらいは重要な奴だったのか。
見捨てたりして…ごめんな。」

「何で死んだ設定にしてんだよ!」

「まただ…
「ってもういいわ!」
「で。なんだよ」
「お前が話をめんどくさくしたんだろうが!」
「あーあー怒鳴るな。うるせぇ」
「酷くない!?」

で、あれ?
なんでこいつ制服じゃないんだ?
謎。
なので思ったことを口にしてみる。

「なんでお前制服じゃないの?」
「えっ?マジで言ってる!?」
350 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/18(水) 20:58:53.96 ID:pr0nM2+y
「ん〜と、………」
「…ヒント1、朝」
「…」
「ヒント2、鍵」
「…あぁ」

思い出したぞ。
そうそうこいつが廊下に出ってて、鍵閉めて、俺は窓から出たんだっけ。
なるほど。
理解した。
理解はしたが行動に移すとは限らない。

「あっそ、まぁじゃあ俺デート行ってくるから」
「…へ」
「んじゃ。そうことでじゃあな」キラッ
「その爽やかな笑顔やめんかーーーーーーーーーー!」

まぁなんて言いながら俺は本当に去っていった。
―――が。

「ホント勘弁してくださいっ!」

という土下座してくる変な奴もいたので
俺は一回帰ることにした。
ちなみのこの後スケルトンがボコボコになってベットで寝ていたことは、
誰のせいでもないし、誰も知ることのない話である。

「さてと楽しみますか」



第三章 終わり



【刈谷 竜也 (かりや りゅうや)】
[性別]男
[種族]死神
[適性]中距離
[職業]高校三年生
[容姿]銀髪紅眼、ツンツン髪、背は高い
[性格]まぁどちらかというとS
[備考]
まぁこのキャラの性格はクラナドの岡崎モデルに一応してる。
彼女もちという死神のくせしてリア充。
ちくしょうめ!
死神の能力は後々出す予定

【設楽 透 (したら とおる)】
[性別]男
[種族]鹿の獣人
[適性]遠距離
[職業]高校三年生
[容姿]褐色の肌、頭に小さいがツノがある。
[性格]まぁどちらかというとM。ヘタレ。馬鹿
[備考]
まぁこのキャラの性格はクラナドの春原モデルに一応してる。
ヘタレ、馬鹿。
いじめがいがある。
351 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/18(水) 21:00:03.36 ID:pr0nM2+y
以上。

またまたくだらねぇ、バトロワやれよお前ら!
バカやってねぇでよ。
352影次:2011/05/19(木) 17:19:30.02 ID:3Zl92qQ/
学園ロワ:じっくり楽しませていただきます。
そういえば書き込みは一人一日(行数や回数)どこまでが良いか知らないです。
353 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 20:48:43.91 ID:uafY2BPh
>>もっとEX ズガンキャラにもきっちり逆レイプ設定がある辺りさすがだ…
>>学園  本人じゃなくクローンの方にロワをやらせればいいじゃん、と思ってしまったが
しかし殺し合いをさせる為にクローンを生み出すのもそれはそれで非道だから駄目なのか……
>>影次 1話の長さ制限はありませんが、その時のPCの状態によって規制食らうことはあります。
    (PCの状態はその時々で変わるので一概に言えません)あと、sageた方がいいですよ

では、投下します
雑多ロワ13話:文学少女と恋する幽霊【ゴースト】
登場キャラ:天野遠子、雪村舞
354 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 20:53:05.78 ID:uafY2BPh
天野遠子は激怒した。
必ず、かの邪知暴虐の主催者を除かねばならぬと決意した。
遠子には魔法が分からぬ。
遠子は、聖条高校の妖怪である。本を読み、本を食べて暮らしてきた。
けれども、邪悪に対しては人一倍に敏感であった。



◇  ◇

「あの清隆という人は、きっと文学の面白さを知らないんだわ。
殺し合いなんかより、夏目漱石全集を百回ぐらい読んでレポートでも書いてる方が、よっぽど楽しいし、ためになるのに」
三つ編みの長い髪をぶんぶん揺らしながら、天野遠子は怒っていた。
ディパックをしょって山道を歩きながら、怒っていた。
「何の罪もない人たちが、たった一人になるまで殺し合うなんて
……きっと活字になったら、生臭い臓物スープの味がするに違いないわ!
きっとスープの膜には油じゃなくて血が浮かんでるのよ。出汁に使った豚の足が丸ごと入ってたりするのよ……」
豊かな想像力でその味を“想像”してしまい、顔を青ざめさせる。
ぶんぶんと頭を振って、頭の中を大好きな本のことで満たした。
「同じ臓物なら、トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』が食べたーい!
『羊たちの沈黙』はトルコ料理のイシュケンべみたいな味ね。登場する人間はみんな狂気じみてねじ曲がっているのに、物語は絶妙の均衡で成り立ってつじつまが合って、結末は不気味だけどすっきりしてるの。
くさみが抜けない羊のむつこい胃袋をゆっくり味わえば、レモンの酸味とお塩のあじ付けと、肉汁の絶妙なハーモニーが広がるのよ。
あ〜想像したら今度はおなかすいてきた〜……心葉くんお手製のおやつ、食べたいなぁ」
ディパックの中には二日分の食糧が入っていたけれど、遠子はそれを食べる気がしなかった。
355 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 20:54:15.28 ID:uafY2BPh

天野遠子は、本を食べる。

普通の食べ物が食べられないわけではない。
ただ、普通の人間が本をやぶいて食べても味がしないように、天野遠子は普通の食べものを味わうことができない。
この二年間、彼女においしいご飯やおやつを料理して、もとい、執筆してくれた後輩のことを思い出して、目じりがさがる。
「だめだめ、私は心葉くんから卒業するって決めたんだから
……でも、こんな殺し合いに巻き込まれて心葉くんの未来が終わってしまうのも絶対だめ。
だからこの場だけ、もういっかい、私が心葉くんを守らなきゃ」
地図E−8の図書館を目指して、彼女は南下していた。
そこには、“文学少女”である遠子の大好きな場所、図書館がある。
だからこそ心葉も、遠子が図書館に行くと発想して合流できる可能性が高い。
しかしC−7エリアにいた彼女は、図書館にたどりつく前にその建物にぶつかった。
ツタの絡まった白い教会が、森の中で孤独に立っていた。
その寂しげなたたずまいは、遠子を感傷的な気持ちにさせた。

教会には思い出がある。去年の梅雨明けに出会った、とある“幽霊”をめぐる事件。
花嫁衣装をまとった少女と、黒衣の男の、美しくも哀しいシルエット……。
そう言えば、あの事件からだった。腹黒い後輩に怪談が苦手だと知られてしまい、意地悪のネタにされるようになったのは。
今では、たくさんの宝物の、欠片のひとつだ。
過ぎ去った心葉との思い出が胸をよぎり、遠子の決意を固めさせる。
図書館には急がなければならない。
でも通り道にある以上は、この教会も探索した方がいい。
人がいるかもしれないし、心葉だけでなく、弟の流人や後輩の女の子たちの手がかりだって必要なのだ。
遠子は、教会の古めかしい扉の前に立つ。
両開きの扉は遠子の身長よりずっと縦に長く、お化け屋敷の入り口を連想させる。
そう言えば、あの思い出の教会も幻想的で雰囲気があったけど、この教会もなかなか迫力がある。
ところどころ壁がはがれかけていて、西洋のホラー映画に出て来る教会みたいで、しかも暗くて、まるで今にも出そ

それ以上想像することを、遠子の本能が拒否した。
「べ、別に幽霊が出そうとか思ったりしてないわよ。そうよ、幽霊なんて怖がるのは子どもだけなんだから。
だいいち幽霊なんていないんだから。“文学少女”は怪談を読んでも怪談を信じたりはしないんだから……」
そばにいつもの後輩がいるかのように言いわけしつつ、天野遠子は教会の扉に手をかけた。

356 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 20:54:56.78 ID:uafY2BPh


◇  ◇

雪村舞は、教会の中を、ふよふよと浮遊しながら悩んでいた。
悩みの種は、目下、足元に落ちているディパックだ。
――どうしようかなー。このディパック。
雪村舞は“幽霊”なのだ。
いったい、もう死んでいる人間を“殺し合い”に参加させるとはどういうことだろう。
本当に舞も参加者扱いなのか、名簿を読んで確認したいところではある。けれど、その名簿に触れない。
そう、触れないのだ。
幽霊だから舞の体は透けているし、ふよふよ浮いてるいるし、霊感のある人にしか見えない。
鏡にも映らないので、“魔女の口づけ”とやらも見ることができない。
ディパックに触ることもできない。
――『実体化』してもいいけど、『力』はとっておきたいし……でも、支給品が配られてるのに持ち歩けないのも勿体ないし……幽霊って不便だわ
舞が持っている『心の力』を使えば、一時的に実体化をして物に触ることもできる。
しかし何せ、実体化は『力』を消費する。
幽体――つまり『心の力』のかたまりである舞は、力を使いきると消滅してしまう。乱発することはできないのだ。
まして、ここには大好きな月島亮史と、親友のレレナも呼ばれている。
二人を守るためにも、力は温存しておかないといけない。
守る必要もなく、月島亮史が強いことは知っている。
身震いするほどの強さと、敵と見做した相手に対する惨忍さも、小学校での戦いぶりを見て知っていた。
しかし月島亮二は、つまるところ吸血鬼だ。
水を浴びれば火傷をするし、十字架を見れば怖がる。
今は夜中だからいいものの、朝がくれば陽の当たらない場所に隠れないといけないし、寝ているところを杭で貫かれたら一撃で死んでしまう。
357 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 20:55:29.34 ID:uafY2BPh
――決めた! もったいないけどディパックは放置! とにかく月島さんを探して守ろう。それにレレナも! それで、陽がのぼったら月島さんを襲う奴ら、みんな化かして追い返してやるんだから!
気持ちをすぱっと切り替えると、闘志をこめて両の拳を握りしめた。
そうと決まったら、『変化』を思い出すためにもリハーサル。
雪村舞はイメージする。
幽体である舞は、自由な姿にその身を変えられる。
俗に『化けて出る』と呼ばれるものだ。
レレナに化けて敵をかく乱したこともあったが、今回は練習として一番恐ろしげな容貌をイメージする。
顔が、ハリウッドの特殊メイクのように変わっていくのが分かる。
角を生やそう。
牙も生やそう。
強くて怖そうにしよう。

ぎしぎし、と教会の正面ドアが開いた。



◇   ◇

天野遠子の目線で、この時の状況を語ろう。
358 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 20:56:12.72 ID:uafY2BPh
お化けなんていないお化けなんていない、と呟きながら、勇気を出して観音開きのドアに手をかけた。
重たい教会の扉をぎしぎしと開けたら、そこには長い黒髪と白い服の幽霊が、ごつい牙と角の生えた般若のような顔で恨めしげに浮んでいた。

目が合った。



「いやああああああああああああああっっっっ!!!」

◇  ◇

遠子はメロスのように走った。
教会の椅子を蹴飛ばし、玄関口の怪談を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。
――深夜だけど。

【F−7/教会の外/深夜】

【天野遠子@“文学少女”シリーズ】
[状態]健康、恐怖、逃走中
[装備]聖条高校の制服
[道具]支給品一式、不明支給品1〜3(確認済み)
[思考]
1・いやああああああああああっ!
2・心葉くんや流人、ななせちゃんや千愛ちゃんが心配
※参戦時期は、卒業後です(ただし制服です)。

【雪村舞@吸血鬼のおしごと】
[状態]健康、怖い顔に変化中
[装備]いつもの白パジャマ
[道具]なし(ディパックは放置)
[思考]1.え? あたしが見えるの?
2.逃げた少女を追う。
3.月島さんとレレナを探し、守る。上弦、ツルは最大限に警戒。
※参戦時期は、少なくとも5巻終了後から消滅するまでの間。
※舞の姿は、霊感の無い人にも見えるようになっています。ただし「節電モード(薄くなった状態)」にすれば見えません。
※「実体化」しない限り、物理的ダメージを負うことはありません

※舞のディパックがF−7教会の中に放置されています。

359 ◆8nn53GQqtY :2011/05/19(木) 21:00:18.83 ID:uafY2BPh
投下終了

文学少女の参戦を決めた後になってから、
「遠子先輩の食べ物トーク」を再現せねばならないという難題に気づいて頭を抱えました。
360 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/19(木) 21:48:36.05 ID:91G7+3Nq
投下乙です。
文学少女は持っているけど吸血鬼のおしごとは見たことないな…。
見てみたい。
では投下します。
DOLオリ9話 取られる苦しみと、取る悦び
登場人物:長谷川祐治、国分由貴、寺島雪菜、二宮史郎
361取られる苦しみと、取る悦び ◆VxAX.uhVsM :2011/05/19(木) 21:49:06.87 ID:91G7+3Nq

「二宮くん…怖い……」
「大丈夫だよ寺島さん、俺が守ってあげるから…」

D-2住宅街のある民家から出てきた二人は道を歩いていた。
二宮 史郎(にのみや しろう)は手にシャベルを持っていた。
武器としては心許ないが、仕方ないだろう。

「…絶対に守ってあげるから」

彼らは、元いた世界で彼氏彼女同士だった。
そして、運悪く殺し合いに呼ばれてしまった。

「……誰かいないかな」
「だね」

歩いて行く…。
一歩…一歩……。

バァン

そんな乾いた音が聞こえると、彼女の横にいた二宮の首が吹っ飛んでいた。
顔に血が付き、彼女の眼の色が変わる。

「き、きゃああああああああああああああああああ!!!!!」

彼女の意識はそこで途切れた。
そして、その傍には…。


○ ○ ○ ○ ○


「……」
(あれ……ここどこだろう)

目が覚めても視界は真っ暗だった。
目を手で押さえようとしても、手が動かない。

(え…?どうして……?)

少しづつ思い出す。
自分の彼氏である二宮と合流出来て、その後…。
思い出した、いや…思い出して『しまった』が正しいだろう。
彼女はもがいた、しかし手はきつく縛られほどけない。

(…声も思ったように出ない)

そして、体にまとっていた物の感覚がない。
つまり………。

(大分、いや…すごいピンチ…?)
362取られる苦しみと、取る悦び ◆VxAX.uhVsM :2011/05/19(木) 21:50:05.07 ID:91G7+3Nq

さらに焦りが出てきた。
クールにならないと…、落ち着いて…。

しかし、そんな時間は一切無かった。


「おーう、目が覚めたかぁ…!」

直感で分かった。
声しか聞こえないが、声色が危険すぎる。
叫ぼうにも声が出ない。

「まあ、すぐにお前もこいつのように…っと見えないか……まあいいか」

足音が遠ざかっていく。
少しの安堵、そして再びの恐怖。
自分は一体何をされるのか…。
細かい事は分からないが、それがとにかく危ないことだと分かった。

「おーう、大丈夫だったかー?」
「……」

男がなにを持っていたかは分からない。
しかし、それは身を持ってすぐに知ることになる。

「…っ!」

男は急に私の…に触れてきた。
そして、何か楕円形の小さな物を入れてきた。

「さぁて…」

男が何かを持ったような音がした、それと同時に。

「っ…………!」

ヴヴヴヴヴ……
音とともに刺激が体を襲う。

「っ…っはぁ……!」

声が出てきた、といっても万全ではない。
その快楽は、確実に私から体力と精神力を奪っていった。
そして

「あ、ああああああああああああああああああああああああ!!!!」

最上の快楽が到来する。
が、それでは終わらなかった。

「あ……も、やめ………」
「やめる訳ないだろ☆」
「ひ、あ……」


○ ○ ○ ○ ○
363取られる苦しみと、取る悦び ◆VxAX.uhVsM :2011/05/19(木) 21:50:33.58 ID:91G7+3Nq

「こんな上玉の女がこんなんになってるって…あまり見れないな」

彼女が気絶している床には、涙から不浄の体液まで、様々な物で水たまりを作っていた。
彼は彼女の顔を見つめこういった。

「お前も仲間に入れてやるよ…よかったな」









「うん、OKだな…」

長谷川は薬を飲ませてくつろいでいた。
そこでこんな事を思いついた。

「そういえば…あの主催の娘、可愛かったな…」

少し黙ったあとにやりと笑う。
そして、最悪の考えを思いついた。

「そうだ、あいつも俺の奴隷にしよう…決定だ」

こうして、この物語はBADENDで終了した。

【二宮史郎】【死亡確認】
【人数状況 34/38】

【一日目/朝/D-2住宅街】
【長谷川祐治】
[状態]肉体的疲労(小)、最高の気分
[装備]コルトパイソン(6/6)
[所持品]基本支給品×2、357マグナム弾(18)、精神操作剤(残り3個)、ピンク○ー○ー、シャベル
[思考・行動]
基本:優勝はしたい。女は気に入ったら奴隷にし、気に入らなかったら殺す。
1:準備をする。
2:あの主催の女を奴隷にする。
【国分由貴】
[状態]肉体的疲労(中)、精神操作されて奴隷状態、首輪にロープがつけられている
[装備]なし
[所持品]基本支給品、フォーク、スプーン
[思考・行動]
基本:長谷川について行く。
364取られる苦しみと、取る悦び ◆VxAX.uhVsM :2011/05/19(木) 21:51:03.92 ID:91G7+3Nq
【寺島雪菜】
[状態]肉体的疲労(極大)、精神操作状態?、いろいろ酷い状況
[装備]アイマスク
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:???

【オリキャラ紹介】


【寺島雪菜】
18歳:女:黒髪の短髪、普乳
二宮史郎の彼女であるキャラクター。
最初の時点でロクな目に会わない設定でした。

【二宮史郎】
18歳:男:筋肉質、イケメン
寺島雪菜の彼氏であるキャラクター。
当初はまじめ君にしようと考えていた。
二宮だけに…。関係ないか。



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投下終了です。
題名は…察してね☆
365 ◆ymCx/I3enU :2011/05/19(木) 22:06:41.36 ID:/zvl2xAG
投下乙です。長谷川…長谷川ああああ

投下します もっとEX 7話 美味しいミルクは如何
登場:稲清章、パーヴェル
366美味しいミルクは如何 ◆ymCx/I3enU :2011/05/19(木) 22:07:42.08 ID:/zvl2xAG
7話 美味しいミルクは如何

「ガアアアアアアッ!」
「……っ……」

港の倉庫の中。積まれた荷物の陰でまぐわう獣人と獣がいた。
どちらも雄。狐獣人の青年稲清章と、紺色と淡い水色の毛皮の狼、パーヴェルである。
パーヴェルの肉の竿を清章がしゃぶり、放たれた大量の白濁液を美味しそうに飲む。

「ハッ、ハッ、ハッ…上手いなお前、しゃぶり方…くぅ」
「狼のミルク美味しいです」
「雄ミルクだな…へっへっ…まだまだ終わらねぇぞ。後ろの口でも飲んで貰うぜ。ほらケツ出せ清章」
「ああ、来てくれパーヴェル…」

紺色と淡水色の狼は黄色い狐獣人に覆い被さりまだ元気な狼棒を狐の尻へと突き刺す。

「オオオオオオオ!」
「そーれ、入ったぜ、奥まで。あったけ〜締まる締まる。オスの穴も良いなぁ」
「ああ、やばい、すご、気持ち良い! 突いて! 突いて! ぐちゅぐちゅして!」
「言われなくても突いてやるよ」
「アッ、アッ!」

野生の突き込みが狐を襲う。
凄まじい速さで自分の後門に出し入れされる熱く太い狼牙棒に狐の青年は涎を垂らしてよがり狂った。

「いいーっ! いいーっ! ウ、ア! ……くぅん」
「お? イったか? チ○ポに手ェ触れてねぇのに、ケツでイけたのか」
「あふぅん…」
「良し、俺もイくか…グウウ!!」
「ああっ……ひ、ひぃぃ!」

清章の中でパーヴェルの獣剛が脈打ち、種液を清章の中に注ぎ込む。
清章は再び絶頂に達し、身体を痙攣させる。

「ああ……あ……はぁん……もう、らめえ」

そして清章は気を失ってしまった。
しばらくしてパーヴェルのそれが清章のそこから抜けた。
根元の瘤が大きく膨らんだそれは自身の吐き出した精と清章の体液に塗れ糸を引き、
清章のそこからはどろりと濃厚な狼液が溢れた。

「へっ、へっ…久し振りだぜこんな具合の良かったのは…○ンポが痺れちまうぜ」

自分の舌で後始末をしながらパーヴェルが満足気に言う。

「だからもっと味わいたいんだけどよ…悪いな清章」

気を失った狐獣人の青年の元に歩み寄る紺色と淡水色の巨躯の狼。
そしてその首を鋭い牙のある顎で噛み付き、清章の首を一気に捻じった。
367美味しいミルクは如何 ◆ymCx/I3enU :2011/05/19(木) 22:09:04.10 ID:/zvl2xAG
「がァ!?」

ボキッ、と鈍い音がしたと同時に、清章の命の火は消えた。

「お前のケツの具合は忘れないぜ…あばよ、稲清章君」


【稲清章:死亡】
【残り26人】


【早朝/C-7港倉庫】
【パーヴェル】
[状態]健康
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いに乗る。男も女も気に入った奴は犯してから殺す。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【稲清章(いな きよあき)】 29歳/男/狐獣人/陸軍憲兵隊少尉/現代日本風国家出身
引き締まった身体を持つ狐獣人の男。陸軍所属の憲兵隊の少尉を務める。
かなりの好色家で、部下や同僚、上司との性的関係は勿論の事、自分の自慰の様子を収めた動画を、
その手の動画サイトに投稿している。一応兵士としての能力は高い。勤務時と行為時の性格の変化が激しい。

【パーヴェル】 31歳/♂/魔狼/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
紺色と淡い水色の毛皮を持つ狼。連続無差別強姦殺人事件を起こしている。
犠牲者は現在までに21人、最年少は8歳の男の子、最年長は125歳(人間年齢10代後半)のエルフ娘。
快楽主義者で気持ち良ければそれで良いと思っている。彼に妊娠させられ、悲観して自殺した少女は、
30人から40人はいるとか(連続無差別強姦殺人事件の犠牲者とは別)。
368 ◆ymCx/I3enU :2011/05/19(木) 22:10:05.19 ID:/zvl2xAG
投下終了です。
369 ◆ymCx/I3enU :2011/05/20(金) 22:33:19.23 ID:tV7Uj8sL
投下します。もっとEX 8話 眺めの良い場所で食う飯はきっと美味い
登場:由比ヶ浜智里
8話 眺めの良い場所で食う飯はきっと美味い

古びた展望台から水平線を眺める。そしてベンチに座り支給品の食糧であるサンドイッチやら、
おにぎりやらを頬張る。中々に美味い飯だと、少女、由比ヶ浜智里は思う。

「……殺し合いかぁ……夢を見てるんじゃないのかな私は……」

しかし美味しく食事しようとも、自分が殺し合いをさせられているという現実からは逃れられなかった。
首にはめられた爆弾内蔵の首輪、デイパックの中に基本支給品達に混ざって入れてあった、
旧式の大型自動拳銃マウザー C96と予備弾が、自分の置かれている状況を更に明確にした。
C96の他に、ダイナマイト三本と着火用の100円ライターも入っていたが。

本物の拳銃、本物の爆薬。

「…ふふふっ」

余りに現実離れしている、と、智里は笑ってしまう。

「まあ良いさ。殺し合いでも何でも、殺し合うなんて真っ平御免だけど。
殺し合いに乗ってない人捜してこんな殺し合いから脱出しようと思ってるけどね。
wwウフフフフwwwフフフフフフwwwwwww」

その心に主催者の男への確かな反逆の炎を灯しながら、
自嘲気味の笑いを上げる智里であった。

「でも…もうちょっとここで海眺めてよ…フフフフフフwwww何か変なテンション私wwww」


【早朝/G-3展望台】
【由比ヶ浜智里】
[状態]健康、食事中、妙なテンション
[装備]マウザー C96(10/10)
[道具]基本支給品一式(食糧消費中)、7.63o×25弾装弾クリップ(10×3)、ダイナマイト(3)、100円ライター
[思考]
1:殺し合いはしない。仲間を集めて脱出手段を探そうと思う。
2:しばらく展望台で海を眺めている。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【由比ヶ浜智里(ゆいがはま ちさと)】 18歳/女/人間/高校三年/現代日本風国家出身
淡い赤色の髪の美少女。大金持ちの家に生まれる。美乳でスタイル良し、頭良しの才色兼備。
しかし挙動不審で、妄想トリップが多く友人は少ない。性行為の経験は全く無く知識も乏しいが興味はある。
371 ◆ymCx/I3enU :2011/05/20(金) 22:35:38.77 ID:tV7Uj8sL
投下終了です
372 ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 18:45:30.20 ID:FCvmUiXo
投下します。もっとEX 9話 注文の無いレストラン
登場:コンスタンツェ、色部義徳
373注文の無いレストラン ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 18:46:56.09 ID:FCvmUiXo
9話 注文の無いレストラン

単純に理不尽だと、赤と白の毛皮を持った雌の人狼、コンスタンツェは思った。
ここは海辺に建てられたホテルの一階にあるレストラン。
それなりにお洒落な内装だがやや古びている感が否めない。

椅子に座り、デイパックの中身を確認する。

「銃剣……かぁ」

基本支給品に混じり出てきた物は三十年式銃剣。しかし状態は余り良く無く、刃毀れや錆が多い。
下手に振り回すと、簡単に折れそうな代物だ。

「無いよりマシ、って感じかな」

しかし貴重な武器である事には代わりは無く、コンスタンツェはそれを装備した。

「殺し合い…馬鹿げた事を考える奴もいたもんね…」

コンスタンツェ自身は殺し合いに乗る気など毛頭無かった。
しかし名簿に乗っていた参加者は自分を入れ全部で30人もいる。
少なからず殺し合いに乗る者も現れるだろう。この殺し合いに知人は一人も呼ばれておらず、
誰がどんな人物なのか全く知らないのだ。

「殺し合いなんかする気はないけれど」

三十年式銃剣の刀身を見詰めながら、やや低い声でコンスタンツェが言う。

「襲われたりしたら、容赦しない…」



単純に怖いと、黒い学生服に身を包んだ人間の少年、色部義徳は思った。
ここはここは海辺に建てられたホテルの一階のフロント。
綺麗に掃除はされているがどこか古めかしさを感じる佇まいだ。このホテル自体が古いのだろう。

ソファーに座り、支給品を確認する。

「うお…拳銃…エアガンじゃねーよな…本物…だよな」

基本支給品に混じり出てきた物は自動拳銃グロック 20。
高威力の10oオート弾を使用する拳銃である。予備のマガジンも3個入っていた。
374注文の無いレストラン ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 18:48:30.63 ID:FCvmUiXo
「殺し合いなんて…何でんな事やんなきゃいけねーんだ…ふざけやがって」

殺し合いをする勇気など自分には無い。義徳は頭を抱える。
学校で仲間とつるんで、教師や気の弱いクラスメイトをいじめたりしている程度のちょい不良少年にとって、
常に命の危険がある、本物の殺し合いなど耐えられるものでは無い。
おまけに名簿を見る限りでは自分の知り合いは一人もおらず全て赤の他人。
信用できる者が皆無と言うのも義徳の不安を更に煽った。

「…殺し合いは、したくねぇ、けど……」
「ねぇ、そこの君」
「うああ!?」
「ちょ、そんなに驚かなくたって良いでしょ」

突然死角から声を掛けられ、義徳は身体を跳ね上げさせる程驚いた。
声のした方向には赤白毛皮の雌の人狼がいた。
グロック 20を構え警戒する義徳。

「と、止まれ!」
「ちょっと、そんな物騒な物向けないでよ、私は戦う気なんか無いからさ」
「……本当かよ」
「本当よー」
「…俺も、殺し合いは、する気は無いけれど…」
「そう? じゃあさ、私と一緒に行動して、この殺し合い潰さない?」
「え…?」

人狼からの申し出に義徳はやや呆気に取られる。

「…本気で言ってんのかあんた、爆弾付きの首輪はめられてんだぞ。あの荒神とか言う奴に、
命握られてんだぞ。どうしろってんだよ」
「…そうね…でも、だからって、得体の知れない奴の言いなりになるのもおかしくない?」
「……」
「私とあなた以外にも、殺し合いする気の無い人がいると思うの、だから、そういう人仲間にしていって、
全員で考えれば…何とか、なるんじゃないかな、と思うんだけど…」
「……」

良く考えているのか、楽観的なのか良く分からない。義徳はそう思った。
しかし、これから先単独行動するのはとても嫌だったため、申し出を断る気にもなれず。

「分かった…俺は、色部義徳、よろしく」
「ありがと。私はコンスタンツェ。よろしくね」
「え? コン、何?」
「コンスタンツェ」
「ああ…分かった。よろしくコンスタンツェ」

雌人狼と少年は共に行動する事になった。
375注文の無いレストラン ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 18:52:53.19 ID:FCvmUiXo
【早朝/A-6ホテル一階フロント】
【コンスタンツェ】
[状態]健康
[装備]三十年式銃剣
[道具]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いはしない。同じ考えの参加者を集めて殺し合いから脱出したい。
2:義徳君と行動。
3:襲撃者には容赦しないつもり。
[備考]
※特に無し。

【色部義徳】
[状態]健康
[装備]グロック 20(15/15)
[道具]基本支給品一式、グロック 20予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いはしたくない。死にたくない。
2:コンスタンツェと行動。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【コンスタンツェ』 24歳/♀/人狼/職業不明/RPGファンタジー風国家出身
赤と白の毛皮を持った雌の人狼。爆乳だが本人は動き辛いと思っている。
さばさばした性格。交尾経験は豊富だが淫乱と言う訳では無い。

【色部義徳(いろべ よしのり)】 15歳/男/人間/中学三年/現代日本風国家出身
普通の不良中学生。教師イジメやカツアゲなどを行っている。
しかし所詮仲間とつるんでなければただの臆病なDQNである。運動能力は高い。
376 ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 18:56:51.12 ID:FCvmUiXo
投下終了です。
377 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/21(土) 19:02:45.32 ID:ZNG3wy9m
投下乙です。
キャラがDQNの武器がなかなか…。
では自分も投下します。
DOLオリ 10話 殺人鬼?いいえ殺人機です
登場人物:石黒幸男、洲崎宏、住吉綾子
378殺人鬼?いいえ殺人機です ◆VxAX.uhVsM :2011/05/21(土) 19:03:21.38 ID:ZNG3wy9m

「……」

突然な事を言うが…彼、洲崎 宏(すざき ひろし)は機械である。
機械として作られた目的は簡単だ。

戦争用殺人ロボット

それだけのために作られている。
彼の考えはただ一つ。
この場でも、戦場でも同じ。
人間の排除。
敵も味方も関係ない。
全て同じなのだ。
ただの塊、魂があっても、それはただの敵。

「殲滅……開始―――」

最悪の機械は始動した。

○ ○ ○ ○ ○

石黒 幸男(いしぐろ さちお)と住吉 綾子(すみよし あやこ)はC-3の学校にいた。

「……ねえ」
「……何?」
「私怖いの…慰めてくれる…?」
「…もちろんだyガフォ」

男の首が胴体と離れてしまった。
住吉は後ろを向き、顔を確認した。
その顔は、楽しんでるわけでも、脅えているわけでもない。

無表情だった。
379殺人鬼?いいえ殺人機です ◆VxAX.uhVsM :2011/05/21(土) 19:03:52.94 ID:ZNG3wy9m

「う、あ…ぁ」
「殺害、開始します」

ガッ

○ ○ ○ ○ ○

「殲滅終了…残りの人間を殺害する準備を開始します」

死んだバックを二つさらに持ち、彼は外に出た。

【石黒幸男】【住吉綾子】【死亡確認】
【人数状況 32/38】

【一日目/朝/C-3学校昇降口】
【洲崎 宏】
[状態]返り血(中)、腕に血が付いている
[装備]なし
[所持品]基本支給品×3、不明支給品(3〜6)
[思考・行動]
基本:殲滅させる。
1:適当に歩き回る。

【オリキャラ紹介】

【石黒幸男】
30歳:男:豚ヅラに、メタボ
30歳までアレを守ってきた猛者(本人はやりたかった)
今ロワでの扱いは仕様。
【洲崎宏】
?:男型:冷酷
結構最近に作られた戦闘ロボット。
武器なしでも戦える。
【住吉綾子】
14歳:女:エロい人
若いのにエロい人、うん…どれくらいかって?
それは分からないけど、参加者中での多分淫乱さでは長谷川の次の次くらい。
380 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/21(土) 19:04:30.37 ID:ZNG3wy9m
投下終了です。
一発ズガンな人の紹介がひどいのは仕様。
381創る名無しに見る名無し:2011/05/21(土) 21:48:04.02 ID:rZiva2mZ
投下乙です。感想は後ほど
自分も投下させていただきます

雑多ロワ14話:寂しさに理由なんて、あるはずない
登場キャラ:フェイト・テスタロッサ、李小狼
382 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:49:12.30 ID:rZiva2mZ

「彼女には、あなたの指示通りのものを渡しましたよ」
「……そう。何から何まで世話になるわね」
「しかしあなたも残酷なことをする」
「あなたにだけは、家庭環境のことを説教されたくないわ」
「『家庭環境』ですか。『娘と思ったことは一度もない』のでは?」
「…………」
「それに私は、憎まれてはいますけれど、それでも兄弟仲は良かったんですよ?」



※  ※

フェイト・テスタロッサに支給されたものは二つ。

ひとつは、手紙だった。

しかし、そこに書かれている内容は、フェイトを恐怖させ、絶望させた。

『君には、この実験で『ジョーカー』の役割を演じてもらう。
実験に協力し、参加者の数を減らしてほしい。
難しく考えることはない。さっきも会場にいる皆に『生きろ』と命令したばかりだからね。
つまり、他の69人に命令したことと変わらない。
ただ、君の監視は特別念入りに目を光らせているというだけだ。
対主催行動をとればすぐ分かるようになっていると、思ってくれればいい。
とはいえ、突然こんなことを言われても、いきなり決断することは難しいと思う。
そこで、君のお母さんの身柄を確保させてもらった。
その代わり、無礼な真似をしたお詫びというわけではないが、望み通りの働きをしてくれた暁には、『願い事』として『望むだけのロストロギア』をさしあげよう。
十全の働きができるよう、あらかじめ任意で支給品を選ばせてもらった。
健闘を祈っている。

P.Sお母さんからの伝言を預かっているよ。『たすけて、フェイト』だそうだ』
同封されていた映像端末には、椅子に座らされ、バインドで手足を拘束された母親が映っていた。

震える手で、もうひとつの支給品を取り出す。
ディパックから姿を現した、漆黒の杖。
「バルディッシュ……」
家庭教師のリニスが、フェイトの為につくってくれた専用デバイス。
どんな時でも道を切り開いてくれた、金色の閃斧。
その頼もしさが、逆に今のフェイトには重くのしかかる。
これさえあれば、フェイトは大抵の困難を乗り越えられる。
――人を殺すことだってできる。

383 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:50:00.21 ID:rZiva2mZ

リニスは、フェイトが人を殺すことを絶対に望まないだろう。
でも、



――たすけて、フェイト。



お母さんが、わたしに『たすけて』と言っている。

非殺傷設定を、解除。

お母さんは、わたしの全て。
だから、わたしは何としてもお母さんを助けなければいけない。
わたしのせいでお母さんが死んでしまったら
――それはわたしが死ぬよりも恐ろしいこと。辛いこと。

「バルディッシュ――ごめんね」
フェイトは、バルディッシュに額を押し付けた。
体が震える。
涙は、流さない。
泣いてはいけない。
これから人殺しになる人間に、泣く資格は、ない。



※  ※

フェイトは、重い荷物を背負ったように、森のなかをひたひたと歩く。
飛ぼうとしなかったのは、地上からの狙撃を警戒しただけでなく、少しでも“その時”を先送りにしたかったからかもしれない。

そして、フェイトは出会ってしまった。

「そこの人! 俺はこのゲームに乗ってない! そっちはどうなんだ?」

中華風の着物に身を包んだ、フェイトより少し年上ぐらいの少年だった。
眉が太く、意思の強そうな瞳が光る。
一歩も引かなそうな構えに、何度もぶつかった“あの子”を少しだけ思い出した。
バルディッシュの報告によると、資質は特殊だが、何らかの魔力を持っているようだ。
フェイトのような魔力変換資質に近いらしいが、断定はできないとのこと。
最初にいた空間やフェイトの首の刻印も、バルディッシュの知らない技術だった。
参加者の中にも、そういうよく分からない力を持っている人がいるのかもしれない。

どちらにせよ、すぐに終わらせてしまいたい。
384創る名無しに見る名無し:2011/05/21(土) 21:50:30.14 ID:ZNG3wy9m
支援
385 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:51:03.66 ID:rZiva2mZ
少年は、フェイトの方に近づいて来る。
「俺は、自分の為に誰かを殺すのも、大切な人を守る為に殺すのも嫌だ。俺の大切な人も、きっとそう言うと思うから。
だから、殺し合いに乗らないし仲間がほしい。俺と一緒に来てほしい」
大切な人、という言葉に、フェイトの胸が苦しくなる。
ごめんなさい。
そう口を動かしたが、言葉にはならなかった。
それは偽善だ。
この人と話をしてはいけない。

言葉にしなきゃ分からないこともきっとあるよと、言ってくれた子がいた。

でも、こんなことになって、何かをしようとすればお母さんが殺されるかもしれなくて、
そんな時に、誰かと話をして、何かが変わるはずもない。
話しても、分からない。
言葉は、人を救わない。



「フォトンランサー」

バルディッシュが球形の発射台(スフィア)を創り出す。
空中に生成された黄金の球体に、少年の顔がこわばる。

「ファイア!」

光の槍が、闇を斬り裂きはしった。
金色の処刑槍は音速を超える速さで疾駆し、逃げる間を与えずに少年の体に着だ――
――弾かれた。
少年を覆うようにして発動した何かの『壁』によって。



※  ※

小狼が、その攻撃から身を守ることができたのはただの偶然だった。
不穏なスフィアを見て、とっさに支給品のひとつを取りだしたに過ぎない。
小狼にはその光球が何をもたらすのか分からなかったし、その武器――クロウカード――が、ちょうど『盾』のカードだったことも偶然だ。

しかし、『盾』のカードが発動し、見えない壁が小狼を守ったことは、偶然ではなかった。
「カードが、守った……?」
文字通り、光の速さで飛んできた弾道が、『盾』に弾かれて爆散。
386 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:51:43.07 ID:rZiva2mZ
それは、カードの意思だった。
何故、カードの効力が自動的に発動したのか。
それ以前に、何故、木ノ本桜以外の命令をきかないクロウカード(改めさくらカード)が、支給品として配布されたのか。
それは、主催者が課した何らかの制限のひとつだったのかもしれない。
あるいは、『盾』のカードの『大事なものを守ろうとする』習性によるものだったのかもしれない。
だからこそ、本来の主である少女の『大事』な存在である、その少年を守ろうとしたのかもしれない。

どちらにせよ、小狼が知り得たのは『大切な人のカードが小狼の味方をしてくれた』という事実。



※  ※

「自動防御……?」
フォトンランサーの狙いは正確。
真直ぐ、少年の心臓を照準していた。
防御を発動する間も与えなかったはずだ。
少年の持っているカードのようなものがデバイスの役割を果たし、自動的にシールドを形成した。フェイトはそう判断する。

「ファイア!」
それでもフェイトが攻撃手段に“砲撃”を選んだのは、未だ心に躊躇いがあったからかもしれない。
サイスフォームによる『鎌での直接殺傷』を、無意識に忌避したからかもしれない。

スフィアの数を増量。三つに増えた光球は、連続でフォトンランサーを精製。
見えない壁の『盾』に、黄金の槍が何本も弾けた。



※  ※

『盾』に守られながら、小狼は考える。
未知の魔法。凶暴な光の槍。
それらを前に、小狼なりの知恵を尽くして、考える。
『盾』のカードも、そう長くはもたない。
今は何とか耐えてくれているが、単純なエネルギー量はおそらく少女の方がずっと上だ。
先に少女が焦れて、槍の連撃を解除してくれることを期待するしかない。
そうすれば、『もうひとつ』の支給品で、チャンスを作ることができる。
387 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:52:11.40 ID:rZiva2mZ
『もうひとつ』も、小狼の大切な人が信じた『カード』のひとつだ。
そのカードを、小狼は信じた。



そして、好機はやって来た。

「バルディッシュ!」
「Scythe Form」

黒い斧の頭が直角に折れ曲がり、そこに金色の新たな刃が生まれる。
『斧』が『鎌』になった。
そんな風に変形した。



待っていた。
砲撃が、少しの間だけやむ。それを小狼は待っていた。



『盾』に一旦、消えて貰う。
『盾』自身の負担も相当溜まっていたはずだし、何よりカードの制限が分からない以上、二枚同時に扱えるかが分からない。
もう一枚のカードをかざしたまま、小狼は地を蹴った。

少女から逃げるのではなく、前へ。
少女めがけて走った。

それは『少女に誰にも傷付けさせず、ここで止めたい』という、蛮勇と甘さだったのだが、結果的には正解の行動だった。
フェイトに『迎撃』ではなく『追撃』をさせれば、それは彼女の独壇場だったのだから。
こと『速度』という点においてフェイトを上回る使い手は、この会場どころか、ミッドチルダ全体を探したところでそういないのだから。
そして、どうにかしてフェイトを捕まえてしまえば、ゼロ距離での単純な格闘術なら、小狼の方に分があったのだから。
388 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:52:56.54 ID:rZiva2mZ

しかし、少年の暴挙にもフェイトは揺るがない。
向かって来る敵を逆に打ち倒す手段も、彼女は数多く持っているのだから。
それでも、躊躇いはわずかにあった。
その鎌で人を殺し、返り血を浴びる、躊躇い。
だからこそ、その鎌を撃ちおろすのではなく、中距離攻撃で『鎌』を打ち出そうとした。

「アークセイ……」



「『幻(イリュージョン)』!」



刃のブーメランが打ち出されるより早く、小狼は『もう一枚』のカードをかざした。
それは、直接の攻撃力を持たないカード。
しかし、『大切な人』がいる人間なら、間違いなく揺さぶられてしまうカード。


『幻』のカードの効力は、『対象が最も想う者の姿を映す』こと。

効く、と小狼は信じた。
なぜなら、少女は『ごめんなさい』と言ったから。
声にならなかったけど、口を動かしたのを、小狼は見逃さなかったから。
そんなに苦しそうに人を殺す少女なら、きっと誰か、彼女を想う人も、彼女が想う人も、いるはずだから。



フェイト・テスタロッサが今、一番に会いたいと想っているのは、母、プレシア・テスタロッサだった。
しかし、



『幻』は、会いたいその人の姿をとらなかった。

389創る名無しに見る名無し:2011/05/21(土) 21:53:18.62 ID:ZNG3wy9m
支援
390 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:53:44.84 ID:rZiva2mZ

「……あなたは!」

カードから『彼女』は飛び出した。

真白いドレス。
胸元を飾る赤いリボン。
白いリボンと共に揺れる、二つに結ばれた茶色い髪。
決意をたたえた、黒い瞳。



『幻』のカードは、彼女が今、一番に『会いたくない』と想っていた少女の姿を、映し出していた。



――わたしの名前は■■■■■!

何度も名乗ってくれた『あの子』が、少年を庇うようにフェイトの前に立つ。
悲しそうな目で、フェイトを見ていた。

「It’s illution,master!(幻覚です!)」
バルディッシュの警告は、届いていた。
幻だということは、フェイトにも分かっていた。

けれど、


手が、腕が、頭が、リンカーコアが、止まった。

あの子もこの『実験』に呼ばれているのだろうか、と。
私は、あの子も殺さなければいけないのだろうか、と。

そんな想像をしてしまった。
胸が刃物でさされたように痛んだ。

「……っ。それでも、私は!」

中途半端な状態で、それでもアークセイバーを振りかぶろうとする。

少年は既に、5メートルの距離にいた。
少年が、跳んだ。
フェイトは、初めて恐怖を覚える。
実力は圧倒的に下のはずの、その少年が全く恐れていないことに。
その、『あの子』と同じ、迷いのない瞳に。
恐怖が生んだ、できるはずだった回避の失敗。

殺人への躊躇い。
主の躊躇いを映したバルディッシュ。
未知の『カード』による魔法。
そして何より、そこにいた『白い少女』。
そんな数々の迷いも、フェイトの動きを遅らせた。
391 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:54:15.84 ID:rZiva2mZ

たとえフェイトの体がバリアジャケットに守られていても、優れた飛行技術を有していても、それらを操るフェイト自身は、9歳児程度の少女でしかない。
たとえ持っている杖が無敵でも、それを握っている力は、9歳児の握力でしかない。
小狼の手刀が、正確にフェイトの手首を撃ちすえた。

「いたっ……」
バルディッシュがフェイトの手から叩き落とされる。
それによって、中途半端に照準されていたアークセイバーも軌道をそれ、小狼の脇腹をかすめた。
叩き落とされたバルディッシュを、小狼は空中で奪い取る。

だん!

小狼の体当たりが、フェイトを地に倒していた。
その左手がバルディッシュを横にして握り、その柄の部分を使ってフェイトの胴を押さえつけている。
その格好は、背中を盾に、フェイトを何かから庇っているようにも見える。
フェイトの瞳は揺れている。
すべきことが出来なかったと悲しむように。
しかし、心のどこかでそうは思っていないように。
小狼の瞳は揺るがない。
人を傷つけるようなやり方を、小狼の大切な人は喜ばない。
「剣」のカードを封印しようとした時、さくらは小狼を怒った。
友達を傷つけるようなやり方を使ったことを、怒った。
その時から、ずっと変わらないことだから。
「こんなことやめるんだ! 事情があるんなら話を聞く! 俺にできることなら協力する! だから――」



ざくっ



392 ◆8nn53GQqtY :2011/05/21(土) 21:54:48.54 ID:rZiva2mZ
小狼の背中に、金色の刃が刺さった。

「あ……?」
「う……」

何が起こったのか分からない、という小狼の顔。
一瞬で理解し、苦渋に染まったフェイトの顔。
アークセイバーは、ブーメラン状に楕円を描いて軌道する。
戻ってきた刃が、小狼の背を貫いた。

偶然と勇気の逆転は、偶然の逆転に覆された。

小狼の腹部から、貫通した刃をつたって、ぽたぽたと血がしたたる。
したたった血が、フェイトのバリアジャケットを濡らす。
フェイトは少年をせめて楽にする為に、その言葉を紡いだ。

「セイバーブラスト」

刃が爆ぜた。

爆発が臓器を心臓を破壊し、少年の命をあっという間に連れて行った。



「さく……」



言いかけた名前が、少年の遺言になった。



フェイト・テスタロッサは、とどめをさした少年の血と臓器を大量に被った。
地面にこぼれた金髪も、血で染められていた。
焼け焦げた腸や心臓の欠片が、黒いバリアジャケットの上に散らかる。
しばらく、そのまま動けないでいた。
瞳を凍りつかせたまま、動けないでいた。



殺した。



こうしてフェイト・テスタロッサは、人を殺した。

【李小狼 死亡】

【H−6/住宅街/真夜中】

393 ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 22:28:08.73 ID:FCvmUiXo
投下乙です。さるさんのようなので投下したいと思います。
もっとEX 10話 この道が正解だとは限らないから
登場:粕谷結菜、ローレンツ
394この道が正解だとは限らないから ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 22:29:27.09 ID:FCvmUiXo
10話 この道が正解だとは限らないから

森の中。

薄暗い森の中。

粕谷結菜は息を荒げていた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

太い木に両手を付き尻を突き出し、剥き出しになった尻からは白い液が垂れていた。

「…気持ち良い〜」

嬉しそうな表情で結菜が言う。

「凄く気持ち良かったよ…結菜ちゃん」

濃い青色と白の人狼の雄が舌舐めずりをしながら感想を言った。
人狼、ローレンツは近くの雑草で己のモノを後始末する。
結菜もまた然り。しゃがんで人狼の種液を垂れ流し後始末した。
結菜の背後からローレンツが抱き付く。包み込むように。

「決めた。結菜ちゃん、俺と行動してくれ」
「良いよ…」
「よろしいならば支給品確認だ」

二人はそれぞれ自分の支給品を確認し始め、互いに見せ合う。
結菜はマグナム弾を発射する強力な大型自動拳銃、AM オートマグと予備のマガジン3個、
それと濃硫酸の瓶一つであった。
一方のローレンツは、大きな肉厚の刃を持ったブッシュナイフと、粉末の除草剤一袋だ。

「これを見て、これをどう思う?」
「凄く…大きいです…」
「ちょっと私には使い辛いかもね…」
「除草剤なんて渡されてもどうすれば良いのやら」
「ポンプに入れてプラント枯れさせるとか」
「それなんてバイオ? …まあ良いか、とりあえず東行こう、東」
「うん」

そして少女と人狼はコンパスを頼りに森を東に歩き始める。
395この道が正解だとは限らないから ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 22:30:24.35 ID:FCvmUiXo
【早朝/C-1森】
【粕谷真央】
[状態]健康、はいてない
[装備]AM オートマグ(7/7)
[道具]基本支給品一式、AM オートマグ予備マガジン(3)、濃硫酸
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:ローレンツと行動。
[備考]
※C-1森を東に進んでいます。

【ローレンツ】
[状態]健康
[装備]ブッシュナイフ
[道具]基本支給品一式、除草剤
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:結菜ちゃんと行動。たまに結菜ちゃんを性的な意味で食べる。
[備考]
※C-1森を東に進んでいます。


≪キャラ紹介≫
【粕谷結菜(かすや ゆいな)】 14歳/女/人間/中学二年/現代日本風国家出身
青髪ロングの巨乳美少女。パンツを穿くと血を吐いて死ぬ呪いを掛けられておりパンツが穿けない。
18歳にならないと呪いが解けないが本人はほとんど気にしていない様子。
成績優秀で、性格も良いので人気は高いのだが、獣姦好き。呪いを掛けられた経緯は不明。

【ローレンツ】 18歳/♂/人狼/職業不明/RPGファンタジー風国家出身
濃い灰色と白の毛皮の人狼の青年。エロゲオタであり交尾好きである。
その他に料理も割と得意。十八番はカレー。逆に苦手な物は味噌汁(試食した友人が三日程寝込んだ)。
以前興味本位で後門にデッキブラシの柄を突っ込んでみたら抜けなくなり死にそうになった。
396 ◆ymCx/I3enU :2011/05/21(土) 22:31:14.44 ID:FCvmUiXo
投下終了です。わーい
397 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:14:52.53 ID:SK9Hezg2
投下乙です。
もっとEX>久々にこういうの来た!おぉう
雑多>フェイトーーーー!って感じです。冒険しましたね。えらく
DOL>淫乱キャラ即死亡!?まぁまだいるからねいっぱい!


ではカオス投下(2話)
まず カオス〜 47話:成長過程(ヨシュア編)
登場人物:ヨシュア、アウラ
398 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:15:53.20 ID:SK9Hezg2
「ふーん。それで僕に何か用かな」
「…私はなにをしたらいいと思う?」

ヨシュア・アストレイ。
アウラ。
ここは隠されし 禁断の 聖域。
教会を摸した建物である。
そしてそこで2人の少年少女が会話をする。
だからと言ってどうということは無い。
今回もただアウラは自分探しの旅に臨んでいるだけなのだから。

「…それでなんで僕にそれを聞いているのさ」
「―――え?」
「それは君自身が決める事さ。僕が決めることではないと思うよ」
「………」
「まぁじゃあそういうことで」
「…分かった」
「あぁそうだ。アウラ。君はエステルかレーヴェがどこにいるか知らないかい。アガットさんは大丈夫かと思うけど」
「―――なんで皆それを聞くの?」
「ん?僕以外にも聞いて回ってたのかい?」
「うん。その時、「愛」と「恋」を教えてもらった」
「……なんか随分と偏った意見だね」
「そうなの?」
「うんまぁ。―――――で知りたい理由だっけ。それは僕が彼女たちを守りたいからだよ」

そんな彼が今の現実を知るのはこのすぐあとである。
そのとき彼がどうなるかは、まだ分からない。
良い予感は全然ないですが……。


【1日目/午前/隠されし 禁断の 聖域】
【ヨシュア・ブライト@空の軌跡】
LV:17 HP:301/529 SP:58/166
ATK:27 DEF:23 SPD:26
[装備]双剣
[道具]支給品一式、
[所持金]61
[思考]
基本:―――――え。
1:……………
[備考]
※ステータス調整しました。
399 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:17:17.56 ID:SK9Hezg2
はい次ー。早いね!
カオス〜 48話:告白(濃く吐く)
登場人物:ヨシュア、朋也、杏
400 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:18:01.58 ID:SK9Hezg2
「あたしは、ずっとずっと朋也の事が好きでした」

告白。
愛の告白。
1人の少女が1人の少年に向けての愛の告白。
この物語を語るにあたり時系列を少し前に戻そう。


これは狂いに狂った愛の物語。



 ◇

斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る そのたび俺に血が飛び散る。
斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る そのたび俺は血を拭いとる。
斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る そのたび俺の血が騒ぎ出す。
刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き そのたび俺が血で熱り立つ
刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き そのたび俺で血は儚く消え。
刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き そのたび俺を血で嘲罵する。
蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り そのたび俺か血は吹き飛ぶ。
蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り そのたび俺や血が舞い踊る。
蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り そのたび俺と血は忌み嫌う。
そして、もはや跡かたどころか人の形すら保っていない『ナニカ』は消えていった。黄色き何かにより。
どうやら真心はとっくに消えていったらしい。
そして俺はようやく正気に戻った。
………。あぁそうだった。
………。
――――何で。
何でこんなことになったんだよ!
俺は地面に拳を殴る。…痛かった。
けどこの痛み以上に真心は――――。
なんでなんでなんで。

「――――なんでこうなったんだ」

答えは簡単だった。
俺の、指示のミスのせいだった。
俺が甘かったから、真心が死んだ。
俺のせいだ。どう考えても。
俺の――――せいだった。

「う、うわ、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

俺は、一体…―――――――。

 ◆

「あら、朋也じゃない。やっと見つけたわ」

アウラの言ったとおりだったってわけね。
401 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:18:56.55 ID:SK9Hezg2
なかなかやるじゃないあの子。その力をそのまま行動に移せばいいのに…。
まぁなんだっていいわ。
今からあたしの一世一代の大きなイベントが控えているんですもの。
告白。
そう告白。
愛の告白。
あたしは朋也に告白する。
それが成就するかは分からない。
けど、する。
あたしはそう、決めたから。
――――――――。
しかし朋也どうしたのかしら。
さっきから地面に座ったまま起きてこないし。
……。
まぁいつまでたってもあの黄色いのが朋也運ばないのを見る限り死んでいるわけではなさそうね。
……。
日本刀。血がべっとり着いているわね。誰か殺したのかしら。
それがショックだったとか?
朋也ならありえそうね。なんだかんだいっても……その、優しいし?案外弱いところもあるみたいな?とこあるし。
ここはあたしの出番かしら。
そして流れに乗って告白しちゃいましょう。
それがいいわ。そうしましょう。
頑張れあたし。といったとこかしら。
――――告白…か。

 ◆

ユサユサ

体が揺れる。
鬱陶しいな。
今はほおっておいて欲しいとこなんだが。
と思い、無視。誰だかしらんがまぁいいだろう。

ユサユサユサ。

ホント鬱陶しい。
もうなんだ、意地だ。
最後まで無視決め込んでやる。
と。
思ったその直後。

「朋也―!キスしちゃうわよー」
「ブーーーーーーーーーーーーーーー!!」

何も口に含んでないのに吹き出した。何かを。……何をだ。
あれ?というか今の声……。

「―――――えっ?杏!?」
「そうよ。それがどうかした?」

顔を上げるとそこには変な武器を持った藤林杏が、立っていた。
表情は明るい。表情だけは。
それに何だこのいつも通りの会話は。キス云々は違うが。
402 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:19:50.73 ID:SK9Hezg2
だけど、それでも、――――おかしすぎる。

「どうかしたって……」
「まぁこんな場だしね。そりゃあたしがこんな唐突に現れたのはおかしいと思っても
不思議じゃないけど、これは現実、いや案外架空かもしれないけど。ゲームだし。
兎に角、これは実際に起きた出来事よ。受け入れなさい」
「あ、あぁ」

なんだ。この悟ったような感じ。
終わったような感じ。
感覚が狂う。
何が、原因だ?
胸騒ぎが止まらない。
何が、起こるんだ?

「ねぇ朋也」

その声色は普段の物とは異なるものだった。
異質。異常。異端。異形。
語彙力なぞない俺が、どの言葉で修飾しようがこの声色を表すなんて、無理だった。
こいつは杏であって杏で無い。
一昔風に言うなら、そんな感じだった。

「今から大事なことを言うわ。よく聞きなさい。一回しか言わないわよ」
「―――ああ。何だ」

そしてその口が、開かれる。

 ◆

「あ、あたしね――――――」
「――――?」

口が思い通りに動かない。
口も物凄い勢いで乾いていく。
決意はある。けれど勇気が足りない。
言葉が出ない。
言葉を探す。
ミツカラナイ。
見つからない。
けれど早く言わなくちゃいけないのに。
人を殺してまで、人を見殺しにできるほど、
この告白に賭けたのに。
こんなんじゃ―――――ダメだ。

「危ないっ!」

朋也の絶叫に似た叫びを理解したのは数秒後だった。
403 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:20:23.97 ID:SK9Hezg2
しかし身体は動いている。――――朋也に引き寄せられる形で。

「――――えっ?」

あたしの頭は朋也の胸板に押しつけられるようにさせられ、それに合わすように身体も朋也と密着する。
えっ!?
えっ!?
えっ!?
どういう、ことなの?
なんかドキドキするんですけど。
不謹慎だけど。
朋也って胸板厚いのね。あぁなんか安心できる。
匂いも………ってあたしは痴女か。
まぁなんていつまでもいってられないので、あたしがいた場所を見て見ると、そこには、えーと…。
ユコのお姉ちゃんと一緒にいた男の子が立っていた。

 ◆

杏をこちらに引き寄せて、改めてこいつを見て見ると、
男がいた。
漆黒の髪に、琥珀の瞳。どこか虚ろ気な瞳は、それでもしっかり俺たちを捕らえている。
殺意が、にじみ出ている。
俺たちを殺そうとする、揺るぎない敵意が。
どうしたんだよ、俺。
さっきあんなに酷なこと仕出かしたのに。
なんで今は、こんなに震えだすんだよ……。

「――――朋也?」

杏が不思議そうな声で俺を尋ねる。
答えなければ。

「だ、大丈夫だって」
「―――――――そう」

と。
いって。
俺から離れて、変な武器を構えて、黒髪の男に向かい、駆けだした。
――――――え。何で。何で。何で?
杏は、そんなことができるんだ?
人を殺すんだぞ。殺すんだぞ。
俺とも違う。
404 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:20:47.08 ID:SK9Hezg2
真心とも違う。
混乱しているわけでも、この状況になれている訳もないのに。

「君は、キサラギを殺したっけ。そういえば」

―――――――は?
杏が、ヒトゴロシ?
俺と同じで……。

「――――だから?」
「いや、何でも無いよ。ただ死んでもらうだけだ」

そしてまた戦闘が始まった。
黒髪の少年が駆けだして、それに応じるように杏が辞書を投げる。
しかしさすがにそれぐらいは避けられるようで、軽く避けるが、避けたまでだった。

「―――――――がっ!!」

地面に伏せられた。黒髪の少年が。
理由は謎だが。
って。おいまてよ。杏。
殺すのか。殺すのか!そいつを。

「あたしはともかく朋也がいるのに手ぇ出すなんていい度胸じゃない。
まぁそうね。―――――三回回って死になさい」

ザクリ

そんな表現がとてつもなく似合う。
似合ってしまう。
また、死んだ。死んだ。死んだ。
俺の目の前で――――――また、死んだ。
――――――――――俺のせいで。

「さて、話の続きをしましょうか。朋也」
「――――――………………」

こいつは一体、何なんだ……。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
『コレ』が俺に手を差し伸べてくる。

「お前はなんなんだ!?」

おもわず俺は怒鳴り散らかす。
それに少し杏はビクッとなった。
そして答える。

「な、なんでって、そんなの………」

言葉を詰まらせる。
………………。

「理由も言えねェのか!?杏!」
「んなっ!?な、なによあんたこそ!人の気を知らないで……」
405 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:21:48.70 ID:SK9Hezg2
「どんな気があれば人を殺すなんて考えにいたるんだよ!?」

どの口が言うんだろうな。そんなこと。
俺だって、立派な、ヒトゴロシだというのにな。

「―――――――ぐすっ…うっ…うう」

あれ。なんだ。泣き出しちゃった。
杏が?あの杏が?
目に大粒の雫を溜めて。
っておい!

「きょ、杏?」
「うえっ……ぐすっ、あたしだってねぇ、んんっ。なにもあたしだって、好きで殺すわけ、ぐすっ。ないじゃない」

………。
杏が、変わってしまったと感じたのは、
俺の勘違いだったのか?

 ◆

涙が止まらない。
気持ちが止まらない。
あたしは狂った。
狂ったのに、今頃。
今まで殺してきた感情があふれ出る。
ユコへの感恩。
キサラギへの哀傷。
サコへの罪悪感。
ヨシュアへの追悼。
アリスへの期待。
そして、
朋也への恋心。
胸を巡るこの思い。
頭に飛び散るこの感情。
それが涙となって、現れた。

「う、うぅともや〜」

弱々しいあたしの声。
そのあたしを朋也は抱きしめて、一緒に泣いた。

「ぐすっ…う…うわああああああ……」
「んっ…わああああああああああ……」

泣き叫ぶ。

 ◆

「俺の――――為?」
「そうよ。あたしは朋也の為に人を殺した」
「……そうか」

それは素直に喜べるものではないだろう。
だけど俺は杏の頭をなでる。
誉めたいと思ったから。
406 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/21(土) 23:22:17.69 ID:SK9Hezg2
すると、んっ。といってそのまま話し続ける。
ちなみに体勢は2人並んで座っている状態だ。

「あたしは朋也の事が好きだったからね」
「―――――えっ?」

………。
今、腐れ縁のこいつから、告白された?

「もう、何度も言わせるものじゃないけど、朋也は鈍感だもの。仕方ないわね」

今貶された気もするが気にしない。
それよりも――――、

「あたしは、ずっとずっと朋也の事が好きでした」

―――――。
……………。
     。

「そうか、そういわれると俺も杏の事、好きだったのかもしれない」
「―――え?」
「考えてもみれば気楽に話せる女って杏ぐらいしかいなかったし、何より楽しかったと思う」
「――――そ、それじゃ」
「ああ。付き合おうぜ」

そして杏は何とも可愛らしく顔を赤く染め、

「うんっ!」

と、頷いた。
こうしてなんだか心情カットが多いが、
俺と杏は、恋人関係となっていった。

407 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 14:16:30.61 ID:Sjw0xgV4
投下乙です。
投下します。もっとEX 11話 小曲園
登場:マクシミリアン
408 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 14:17:02.63 ID:Sjw0xgV4
11話 小曲園

「酷いもんだな」

茶色と灰色の毛皮を持つ獣竜、マクシミリアンは交番内に貼られた犯罪予防ポスターを眺めながらそう言った。
常駐している筈の警官の姿はどこにも無い。外にはパトカーが停まっていた。
マクシミリアンのその手には支給されたチェコスロバキア製短機関銃Vz25が携えられている。

「大人数集めて殺し合いね…まあ、俺としては、殺し合いに抵抗は、特に無いのですが…知り合いも、いないみたいだし」

奥に行き、小さな台所のある和室に入り座る。
休憩所として使われていたのだろう。

「果報は寝て待て、と言うし…しばらくここにいようかね」

そう言うとマクシミリアンは畳の上に横になった。


【早朝/D-6交番】
【マクシミリアン】
[状態]健康
[装備]CZE Vz25(32/32)
[道具]基本支給品一式、CZE Vz25予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:しばらく交番内にいる。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【マクシミリアン】 26歳/♂/竜/殺し屋/RPGファンタジー風世界出身
殺し屋をやっている茶色と灰色の獣竜。引き締まった身体付きで、無駄な脂肪や筋肉が付いていない。
金さえ払えばどんな依頼もこなすが金を払わなかったり等契約違反があった場合依頼主の身の安全は
保証出来ない。無類のコーヒー好きで利きコーヒー大会で優勝した事がある。
409 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 14:17:43.49 ID:Sjw0xgV4
投下終了です。
410 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 19:00:24.50 ID:Sjw0xgV4
投下します。もっとEX 12話 ネバー・マインド
登場:竹村尚太、リーザ
411ネバー・マインド ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 19:01:07.42 ID:Sjw0xgV4
12話 ネバー・マインド

教会内。礼拝堂にて青年、竹村尚太と獣竜リーザは抱き合っていた。
尚太は下半身を露出し、リーザの秘部に結合し腰を動かす。
豊満な乳房に顔を埋めその柔らかな感触と匂いを堪能する。

「気持ち良い? 尚太」
「最高だよ、リーザさん」
「どうせ死ぬんだから愉しまないとね…好きにして良いからね」
「はぁ、はぁ」

殺し合いに巻き込まれ生き延びる事を絶望視していたリーザはやけになっていた。
一方の尚太は生きる事はまだ諦めてはいなかった。
そのためリーザを説得しようと考えていた――行為が終わった後で、だが。

「あぁ、で、出る!」
「ああぁあん…!」

リーザの中で尚太のモノがビクビクと脈打ち、熱い液を雌獣竜の奥に注ぎ込んだ。
それと同時にリーザも絶頂を迎え身体を震わせ涎を垂らし果てた。

「アアウ…ウ」
「気持ち良かった…」
「まだ満足出来ないでしょ…もっとしていいよ」
「あ…その、リーザさん、その前に」
「ん?」
「…俺とこの殺し合いで、一緒に行動して欲しいんだ」
「……」

そう切り出した尚太に、リーザはしばし無言になる。

(一緒に行動って言ったって…どうする気なのよ…どうせ逃げられないわよ…)

「やけになっちゃ駄目だよリーザさん」
「…別にやけになってなんか」
「いや、分かるよ」
「……」
「俺も、いきなりこんな殺し合いに巻き込まれて最初はかなり絶望したよ。
でもね、リーザさんに会えてちょっと和らいだんだ」
「……」
「あの…何て言えば良いのか分からないけど、とにかくさ、殺し合い乗ってない人捜そう。
きっと何とかなるって! だからさ…」
「……尚太」
「え? うわ!」

リーザが突然、尚太を床に押し倒した。
412ネバー・マインド ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 19:02:00.66 ID:Sjw0xgV4
「…ありがとう、尚太、ちょっと元気出てきた」
「…そ、そうか? なら…」
「そうだよね、ただ黙って殺されるなんて、それこそ嫌。だからね私」

そう良いながらリーザは尚太のモノをゆっくりと自分の秘部に誘導し、一気に腰を落とす。

「あっ…!?」

その時、尚太は異和感を感じた。
先程までのリーザの体内とは明らかに違う。快感が段違いだ。

「…みんな殺して優勝して、生きて帰るよ」
「!? り、リーザ、さ?」
「尚太、あなたは気持ち良くして殺してあげるね、大丈夫、痛く無いよ、凄く気持ち良いだけだから」
「や、やめ、あっ、あああ!?」

リーザが腰を激しく上下させると同時に、殺人的な快楽が尚太を襲う。
あっと言う間に達せられ、先程の倍ぐらいの種液を射出させられた。
しかし、すぐにまたリーザは腰を動かし、尚太のモノは強制的に勃たせられ、また発射させられる。
何度も何度も。連続して発射させられるのは気が狂う程の快感を尚太にもたらした。

「ひああぁあ! や、メて…! 死ぬ、死ンジャう! ア、ああア!!」
「ああ、凄いよ、尚太の精○…一杯だよ。そろそろ最期だね……じゃあね尚太」
「あ、ああぁああぁああアああアアァあああぁあああァあアああああア!!!!!」

礼拝堂に青年の断末魔が響いた。



尚太の亡骸を教会奥に片付けると、彼のデイパックを持ったリーザが礼拝堂に戻ってくる。
中身を漁ると、日本刀が一振り出てきた。リーザ自身の支給品は彫刻刀セットとア○ルパールだった事を考えれば、
上等な武器である。

「行こうか」

日本刀と荷物を携え、リーザは教会出口へ向かった。


【竹村尚太:死亡】
【残り25人】
413ネバー・マインド ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 19:02:57.33 ID:Sjw0xgV4
【早朝/F-4教会】
【リーザ】
[状態]健康
[装備]日本刀
[道具]基本支給品一式、彫刻刀セット、ア○ルパール
[思考]
1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
[備考]
※特に無し。


※竹村尚太の死体はF-4教会奥の部屋、デイパック(基本支給品一式)は、礼拝堂に放置されています。


≪キャラ紹介≫
【竹村尚太(たけむら しょうた)】 20歳/男/人間/大学生/日本風異世界国家出身
赤みがかった髪の好青年。ヤ○チン。ツーリングが趣味で休日はよく愛車のバイクで遠出する。
従兄弟が銃器店経営者で、銃の扱いに慣れている。割と男らしい性格。

【リーザ】 19歳/♀/竜/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
狐に似たカラーリングの獣竜。淫乱。何度も妊娠しては堕胎している。
怠惰な性格で、性行為以外は家でゴロゴロしてAVを見ていたりしている。しかし太らずナイスバディ。
最近はア○ルプレイにはまっている。
414 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 19:12:09.35 ID:Sjw0xgV4
投下終了です。
415 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/22(日) 20:49:05.89 ID:ygNbMcQW
投下乙です。
支給品と趣味の因果…!
では自分も投下を
DOLオリ11話 変人が必ずしも悪人とは限らない
登場人物:丹羽雄二、河田遥
416変人が必ずしも悪人とは限らない ◆VxAX.uhVsM :2011/05/22(日) 20:49:56.28 ID:ygNbMcQW

「疑問、貴方無問題?」

そんな声で目が覚めた。
ここはC-3学校。俺こと丹羽 雄二(うにゅう ゆうじ)は3階のどこかの教室で眠っていた。
そんな所にこの女の子に起こされた。

「…おはようございます」
「私見貴方無事」
「何なの?お前の喋り方」
「私話、文句有?」
「文句なんかねえよ」

なんというか分かりにくいしゃべり方しやがって。
ちなみにこいつは河田 遥(かわだ はるか)というらしい。
電波系っていうのか?
顔はかわいいくせして、電波とか…。
まあそれが基本なのかもしれない。

「貴方何思考?」
「貴方は何を考えているの…か?…何でもいいだろう」
「了」

分かった…のか?
なんというか怖いな…。
まあ、仕方ないだろう。

「よし、さっさと行こうぜ…」
「小待」
「なんだ?…ああ、協力すると言ってないか」
「不、貴方殺人乗?」
「……乗ってないよ」
417変人が必ずしも悪人とは限らない ◆VxAX.uhVsM :2011/05/22(日) 20:50:25.48 ID:ygNbMcQW

大まかには分かった。
「貴方は殺し合いに乗っているか?」だろう。

「了、宜頼」
「了……なーんてな」

【一日目/朝/C-3学校3階】
【丹羽雄二】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:どうする気もない。
1:適当に行動。
2:河田の喋り方をしっかりと分かるようにしてみたい。
【河田遥】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催対抗。
1:丹羽共行動。

【オリキャラ紹介】

【丹羽雄二】
23歳:男:若干筋肉質、眠気をモロに出している
どこでも寝れる人。机の上だろうが、コンクリートの上だろうが。
工場で働いているため腕の筋肉は付いている。

【河田遥】
18歳:女:美人で、スタイルがいい
漢字でしか話さない喋り方。
丹羽が言うに、可愛いらしい。
418 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/22(日) 20:50:52.17 ID:ygNbMcQW
投下終了です。
漢字だけでしゃべる人を書いてみたかった。
419 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 21:49:01.69 ID:Sjw0xgV4
投下乙です。不思議な喋り方だ

投下します もっとEX 13話 もう大事な物は捨てちゃ駄目だよ
登場:朝斬厳空、カスパル
420もう大事な物は捨てちゃ駄目だよ ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 21:49:40.95 ID:Sjw0xgV4
13話 もう大事な物は捨てちゃ駄目だよ

「駄目えええ!!」
「放せ! 死なせてくれよぉ!」

豪邸内の一室で首を吊ろうとしていた狼を必死で制止する赤桃色髪の少女、朝斬厳空。

「どうせ俺なんかすぐに殺されちまうんだよ! 生きてたって…」
「そんな悲しい事言わないでよ!」
「放っておいてくれよ! お前には関係無いだろ!」
「いけない! 見てしまったもの! あなたが死ぬなら私も死ぬしかない」
「はぁ!?」

狼、カスパルの横で、厳空は自分の喉元に支給された回転式拳銃、
S&W M10の銃口を押し当てる。

「あなたが首を吊ったら私も引き金を引くよ」
「…何考えてんだ、馬鹿じゃないのか?」
「良く言われる。でも首吊ろうとしてるあなたはどうなの?」
「お節介なんだよ! あっち行けよ!」
「嫌!」
「〜〜〜〜!」

少女の目は本気だった。
カスパルは考え抜いた末、台から下り、自殺を止めた。

「分かったよ…くそっ」
「……ふぅ」
「…お前、ホントは怖かったんだろ? 無茶しやがって」
「…また目の前で誰かが死ぬの、嫌だもん」
「は?」
「! い、いや、何でも無い、こっちの話…私、朝斬厳空」
「ミソラ、か。俺はカスパルだ」

一人と一匹は自己紹介の後、別の部屋に移動した。
そこは暖炉が設置された居間。豪華なソファーとテーブルが置かれている。

「自分の命、粗末にしないでね」
「うるせぇよ…分かったよ」
「良い子良い子」
「撫でんな!」

頭を撫でる厳空に声を荒げるカスパル。

「カスパルは何支給されたの? 私はこの銃だけど」
「俺はまだ確認してねぇ、せずに死のうと思ってた…今見る」

前足を器用に使い狼はデイパックを開ける。
基本支給品に混じり、出てきた物は散弾銃ウィンチェスター M1897トレンチモデル。
予備弾の12ゲージショットシェルもセットだった。
421もう大事な物は捨てちゃ駄目だよ ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 21:50:35.17 ID:Sjw0xgV4
「ショットガン、って奴だよねこれ」
「ああ…当たりだな」
「……取り敢えずこれからどうするかだけど」
「そうだなまず、ヤらせろ」
「え?」

突然、ソファーに座る厳空をカスパルが押し倒す。

「やっ!?」
「お近付きの印に親睦深めようって言ってんだよ、ほらケツ出しな」
「やああああ!?」

……

「カスパル、絶対あなたと離れないからね」
「……」

全裸にされ、全身を妖狼の唾液と種液塗れにした少女、厳空は、
カスパルにすっかり惚れ込んでしまっていた。
自分に抱き付いてくる少女。予想外の事に、カスパルは溜息を付いた。

「もっとシよ? カスパル」
「ちょっと休ませてくれ…」


【早朝/B-2豪邸一階居間】
【朝斬厳空】
[状態]健康、全裸、身体中カスパルの体液塗れ
[装備]S&W M10(6/6)
[道具]基本支給品一式、.38スペシャル弾(12)
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:カスパルに惚れた。
[備考]
※衣服は居間に放置されています。

【カスパル】
[状態]健康、後悔
[装備]ウィンチェスター M1897トレンチモデル(5/5)
[道具]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(10)
[思考]
1:生きる希望が余り沸かない。
2:仕方無いので厳空と一緒に行動する。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【朝斬厳空(あさぎり みそら)】 17歳/女/人間/高校二年/日本風異世界国家出身
赤みがかった桃色髪の巨乳美少女。生徒会役員を務める才色兼備。
動物好きで、特に犬科系が好き。その手の獣人も好き。処女は獣に捧げたいと思っている。
そして本ロワでその夢は実現される事となった。自分の名前の当て字が可愛く無い事がちょっと悩み。

【カスパル】 21歳/♂/妖狼/職業不明/RPGファンタジー風世界出身
銀色と白の狼。酒好きギャンブル好き、そして交尾好き。巨根でテクニシャン。
しかしどちらかと言えばヘタレに近く絶望的状況になるとすぐ自殺しようとする。
422 ◆ymCx/I3enU :2011/05/22(日) 21:51:10.42 ID:Sjw0xgV4
投下終了です。
423 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/22(日) 22:20:36.33 ID:Oa+WNhln
投下乙です
自分も投下します
タイトル:解放への道筋
登場人物:阿部高和、一ノ瀬進
424 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/22(日) 22:21:18.32 ID:Oa+WNhln
田んぼの傍の民家で、雨を避ける2人。

「何とかして、首輪を手に入れられないだろうか…」
「首輪をか?」
「首輪を調べれば、解除する手立てが立つかもしれない…」
「だが、首輪なんてどこにあるんだ」

進がポケットを探る。そこから出て来たのは…血の付いた首輪だった。

「…道中、首無し死体を見つけたからな…悪いとは思いつつ、頂戴した」
「そうか…とっとと、それを解析して、こんな下らない所からおさらばしようぜ」
「ああ…工具を探してくる」


425 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/22(日) 22:21:59.15 ID:Oa+WNhln


リビングの大きい机に、首輪と工具を広げる。

「結構、複雑っぽいな…解析には時間がかかるな」
「俺には何も出来ないが、頑張ってくれ」
「任せろ。ヘマなんかしないさ。」

慎重に、首輪を解析していく。

(何があるか分からない…。もし、罠でも仕掛けてあったら…。)
「…インスタントコーヒーがあったぞ。飲むか?」
「ああ、淹れてくれ。ミルクは多めでな」

とにかく、今はやるしかない。
細心の注意を払いながら、首輪を解析していく。

「…つくづく思うがあいつは何たってこんなことを?」
「さあな…俺にも分からん。とにかく、碌な理由じゃないだろうな」


【一日目・朝/C-5:田園地帯:民家】
【一ノ瀬進@オリジナル・カオス】
[状態]:健康
[装備]:ベレッタM92(15/15)@現実
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、M92予備マガジン(2)
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない、殺人を犯す気もない。
1:首輪を解析して、首輪を解除する方法を探る。

【阿部高和@ニコニコ動画】
[状態]:健康
[装備]:M37(MGS3Ver)(4/4)@メタルギアソリッドシリーズ
[所持品]:支給品一式、12ゲージ弾(8)
[思考・行動]
基本:いい男を同意の上で掘りたい。ゲームは乗る気無し。
1:一ノ瀬と行動する
426 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/22(日) 22:22:39.87 ID:Oa+WNhln
投下終了です
427 ◆ymCx/I3enU :2011/05/23(月) 20:56:00.18 ID:116bdMAd
投下乙です。阿部さんw

投下します。もっとEX 14話 のらりくらりと罪深き
登場:宮崎賢也、中丸優
428のらりくらりと罪深き ◆ymCx/I3enU :2011/05/23(月) 20:58:27.29 ID:116bdMAd
14話 のらりくらりと罪深き

青い髪を持つ高校生の少年、宮崎賢也は住宅街をぶらぶらと歩いていた。
手にはサバイバルナイフが握られている。
見た目は危ない高校生そのものである。

「どうしようかな…」
「ねぇ、そこの君」
「ん? ……」

制服姿の狼獣人の少女に声を掛けられる。

(俺の学校の制服だけど、見た事ねぇな…そもそも同じ学年かどうか)
「その制服、私と同じだよね?」
「そうだな」
「私、三年の中丸優って言うんだけど」
「三年? じゃあ先輩ですか…俺、二年の宮崎賢也っす」
「そうなんだ…」

同じ学校に通う二人だったが学年が違うためか面識は全く無かった。

「…所で中丸さん、こんな殺し合いの中、何で普通に話し掛けてきたんですか?」
「え? あ、いや、私と同じ学校の男子制服だったからつい」
「…殺し合いに乗ってるかどうか聞かないんすか」
「……乗っているの?」

少し表情を引き攣らせながら優が賢也に尋ねる。
ここに来て優は自分の軽率さを後悔した。
今は殺し合いの場にいるのだ。誰が襲い掛かってくるか分からない状況で、自分と同じ学校の生徒だったからと言って、
無警戒に声を掛けてしまうのは自殺行為だ。

「……」

賢也は後頭部を掻きながらしばし考えると答えを出した。

ヒュッ

「!!」

ナイフによる斬撃と言う答えの仕方で。
寸での所で優は両手で賢也の両手を押さえナイフが刺さるのを防いだ。
振り払い距離を取る。

「…何でこんな殺し合いに!?」
「…何でって言われてもですね…それがこのゲームのルールなんでしょ? 俺はそれに則ってるだけですよ」
「馬鹿な事を…!」

自分に支給された武器をスカートの腰の部分から取り出す優。
それは大型軍用自動拳銃コルト M1911、通称コルト.45オートであった。
両手で構え銃口を賢也に向ける。
429のらりくらりと罪深き ◆ymCx/I3enU :2011/05/23(月) 20:59:43.25 ID:116bdMAd
「おっと、銃持ってたんですか」
「止まって! 下手な事したら引き金を引くわ」
「むぅ」

流石に銃を向けられては下手な行動に出る事は出来ない。
賢也は動きを止めた。

「悪い事言わないから殺し合いなんて止めて」
「…じゃあどうするんですか?」
「殺し合いに乗ってない人集めて、何とか、脱出出来る手段を探すのよ」
「…本気で言ってるんですか? 首に爆弾付きの絶対外せない首輪あるんですよ?」
「でも…だからって」
「はぁ…話の分からない人だ」

賢也は優の一瞬の隙を突き、サバイバルナイフを優に向かって投げ付けた。

ドスッ

「あ゛っ!?」

綺麗に、優の腹にサバイバルナイフの刃が刺さる。
その時の衝撃で優は思わずM1911の引き金を引いてしまう。

ダァン!

「おっと!」

しかしそれを予測していた賢也は身体を横に跳ばし難なく銃弾を回避した。
優はM1911を路上に落としサバイバルナイフが刺さった腹を押さえ悲鳴を上げる。

「ああぁああ! い、痛い…! 痛いよぉ!」
「痛いですか? 大丈夫です、すぐ楽にしてあげますよ」

賢也は優の落としたM1911を拾い、銃口を優に向けた。

「さようなら」

数発の銃声が響いた。

……

「銃が手に入ったのは良かったな。さて次行こうか…」


【中丸優:死亡】
【残り24人】
430のらりくらりと罪深き ◆ymCx/I3enU :2011/05/23(月) 21:01:59.36 ID:116bdMAd
【早朝/C-5住宅街】
【宮崎賢也】
[状態]健康
[装備]コルト M1911(3/7)
[道具]基本支給品一式、コルト M1911予備マガジン(3)、サバイバルナイフ
[思考]
1:面白そうなので殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:次の獲物を探す。
[備考]
※特に無し。


※C-5住宅街路上に中丸優の死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。


≪キャラ紹介≫
【宮崎賢也(みやざき けんや)】 17歳/男/人間/高校二年/日本風異世界国家出身
青髪の少年。冷めたような目付き。殺人もののネット小説を良く読み漁る。
人当たりは良いが本心を誰にも見せない所があり親友と呼べるような人は少ない。
身体能力は高く、頭もかなり良い。中丸優は面識は無いが同じ学校の先輩。


【中丸優(なかまる ゆう)】 18歳/女/狼獣人/高校三年/日本風異世界国家出身
灰色と白の狼獣人。美乳。テニス部所属で強力なスマッシュが持ち味。
家が電気屋で家電製品の構造に詳しい。そのため友達から電気製品の修理を頼まれる事も多い。
料理が致命的に下手で、試食した友人から「路地裏味」「自分の中のもう一人の自分が拒否している」と酷評されている。
431 ◆ymCx/I3enU :2011/05/23(月) 21:03:20.72 ID:116bdMAd
投下終了です。
432 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/23(月) 21:33:39.05 ID:G3gDXBBy
投下乙です。

もっとEX>路地裏味って一体……。
DOLオリ>漢字のみ。変わっておりますね。考えるのがめんどく(ry
需要なし>阿部さんww

投下します
カオス〜 49話:意味のない談話
登場人物:玖渚、正誤
433 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/23(月) 21:34:02.04 ID:G3gDXBBy
「……朋也くんに杏ちゃんだっけ」
「そうですね」
「うにー。なーんで殺し合いしといてカップル成立しちゃうかな―?」
「しかも既になんかラブラブですね」
「そういうのは他所でやってんだよねー。僕様ちゃん妬いちゃうよ」
「ははは。――――っておいおい。《死線の蒼》。あんなプログラムまで用意していたんですか。―――何と言いますか……」
「ってなぬーーーーーーーーー!!僕様ちゃんあんなの入れた覚えないよっ!?」
「アウラが動き出しましたか」
「アウラちゃんもしかして淫乱!?」
「違うと思いますよ…。ただの副作用です」
「ムムム…。納得いかないけどまぁいいや。けどこうしちゃおれないね。僕様ちゃんも頑張らなくては…」
「まぁ頑張ってください《死線の蒼》」
「なーんか豪くやっちゃんにしては非協力的だね」
「僕だって〈The World〉は好きですからね」
「…やっちゃんからそんな言葉が聞けるとは思わなかったな」
「―――――まぁ、そうですかね」
「なんだっていいや。なんか想像以上に殺し合いが後半進んできてるしね」
「女神さまが飽きたのでしょうか」
「アウラちゃんがかい」
「そうかもしれませんね。しかしあなたもメンドくさいことしますね」
「めんどくさいのは僕様ちゃんもだよ。けど盛り上がるじゃん」
「そうですか?」
「そうだよ」
「そうですか」
「うにうに。神様も飽きてきたらしいし、この物語も終焉かな」
「あなたが飽きればもっと早く終わるのですがね」
「僕様ちゃんはいーちゃんに死をプレゼントするっていう重大な役目があるんだから…ってあり?」
「カイトくんの様子がおかしいですね」
「あーりゃりゃ。いーちゃんの才能、舐めちゃダメなのに…まぁこれはせっかく僕様ちゃんが
最上級的な防護壁造ってたのに、チートして勝手にルール変えちゃったやっちゃんのせいだよね〜」
「嘘つかないでください《死線の蒼》。あなたの本気に僕が叶うわけ無いでしょう」
「そんなこと言ってると伝説のハッカーの名が泣いちゃうよ」
「それ以前に僕は《嘲る同胞》[罪悪夜行]梧轟正誤です。そこを間違えちゃだめですよ」
「あっそう。まぁ頑張ってよ、やっちゃんもさ」
「そうですね。早く終わらせてくださいよ。このゲーム」
「うに。努力はするよ。じゃあね」
「はいではまた」


【玖渚友@戯言シリーズ】
スタンス:主催者

【梧轟正誤@戯言シリーズ】
スタンス:見守る
434 ◆xzYb/YHTdI :2011/05/23(月) 21:35:08.75 ID:G3gDXBBy
以上。

はい!短ーーーい!
でも仕方ないよ。うん。
435 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/23(月) 22:06:39.45 ID:wTgYmDzj
投下乙です。
自己満足2nd>くそ、阿部さんの存在感がww
もっと>路地裏味…銀魂のお妙さんを少しマシにした感じか。
カオス>もう後半ですね、頑張ってください。

では自分も投下します。
DOLオリ12話 その病気、治らない事につき
登場人物:川越哲司、若林薫
436その病気、治らない事につき ◆VxAX.uhVsM :2011/05/23(月) 22:07:19.45 ID:wTgYmDzj

「ねぇ、返事してよ…私が愛してあげるから…ねぇ…」

A-2商店街に若林 薫(わかばやし かおる)が立っていた。
その傍で呻き苦しんでいるのは、川越 哲司(かわごえ てつじ)。
若林の特徴を簡単にまとめると『ヤンデレ』である。

「ねぇ…返事してよ……」
「ぐ…化物が……」
「……え?」
「俺から離れろよ、ばけものおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「なんで?なんで愛してくれないの?私はこんなにも愛しているのに…」
「初対面で告白してきて、断ったら鉈で切りつけてくる奴なんか愛せるか!」

当然の反応である。
しかし、その反応は間違いである。
少なくとも、この相手に対しては。

「私を愛してくれないなら、」
437その病気、治らない事につき ◆VxAX.uhVsM :2011/05/23(月) 22:07:56.31 ID:wTgYmDzj
死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ死んじゃえ
死んじゃえ死んじゃえ












死んじゃえ










○ ○ ○ ○ ○


少なくとも、この物語はどの方向に進んでもBADENDだった。
正しい反応は何なのだろうか?
そんなことは分からない。
だって、彼女は













438その病気、治らない事につき ◆VxAX.uhVsM :2011/05/23(月) 22:08:13.79 ID:wTgYmDzj



病気なんだから













【川越哲司】【死亡確認】
【人数状況 31/38】

【一日目/朝/A-2商店街】
【若林薫】
状態]精神的異常
[装備]鉈
[所持品]基本支給品×2、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:愛してくれる人を探す。
1:愛して…。

【オリキャラ紹介】

【川越 哲司】
21歳:男:不幸体質
限りなく、不幸が降りかかる。
ちなみに彼女はいない。
理由については今回の話。

【若林 薫】
19歳:女:ヤンデレ、スタイル良し
小さいころに親に虐待されて、愛に飢えている。
愛してくれないなら殺します。
それが彼女のポリシーです。
439 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/23(月) 22:08:52.14 ID:wTgYmDzj
投下終了です。
440 ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 19:32:36.38 ID:kom534GT
投下乙です こりゃやべぇのが来たぜ
投下します もっとEX 15話 もっとリアル鬼ごっこ
登場:真柄守隆、尼崎晴可、小早川好信
441もっとリアル鬼ごっこ ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 19:33:40.13 ID:kom534GT
15話 もっとリアル鬼ごっこ

銀狐の青年、真柄守隆とポニーテールの美少女、尼崎晴可は畑の畦道を歩く。
灯台にて出会った二人はお互い殺し合いに乗っていない事を確認し、共に行動していた。
守隆はコルト パイソン回転式拳銃、晴可はピッケルを装備している。
晴可のデイパックの中には彼女のもう一つの支給品、爆竹が入っている。但し、着火する物が無いため、
今使う事は出来ない。

「畑みたいだねぇ。ここで青姦に洒落こんだら意外と良いかもよ」
「女の子なんだからちょっとは恥じらえ、この痴女」
「痴女は褒め言葉♪」
「はぁ…全く…ん? 向こうから誰か歩いてくるぞ」
「え?」

守隆が指差す方向には、距離はまだ離れてはいるが確かに人が。
虎に見えるが狼っぽい顔付きの青年だった。

「どうする? 声掛けてみる?」
「いや、待て。ちょっと様子を―――ておい、あいつ何か銃みたいなのこっちに向けて」

ダァン…。

銃声が響く。
守隆と晴可の足元に土煙が上がった。

「マジかおい、撃ってきやがった! やる気になってんのかあいつ!」
「に、逃げた方が良くない!?」

ダァン…。

「こっからじゃ俺の拳銃では当たらないだろうな、俺、銃については素人だし。良し、逃げよう」
「分かった!」

守隆と晴可は小銃らしき物を発砲してくる男から走って逃げ出した。

「逃がさない…ふっふふ」

十三年式村田銃を携えた虎狼青年、小早川好信は歪んだ笑みを浮かべながら守隆と晴可を追跡し始めた。

「うあ! 真柄さん、あいつ追ってきてる!」
「マジか! 走れ! 関わらない方が良い!」

「待て…待て! こ、殺してやるぞ…」

農耕地帯で命懸けの鬼ごっこがスタートする。
442もっとリアル鬼ごっこ ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 19:34:26.60 ID:kom534GT
【早朝/E-6畑地帯】
【真柄守隆】
[状態]健康
[装備]コルト パイソン(6/6)
[道具]基本支給品一式、.357マグナム弾(12)
[思考]
1:殺し合いはしない。脱出手段を探す。
2:晴可と行動。襲撃者(小早川好信)から逃げる。
[備考]
※どこに向かっているかは不明です。

【真柄守隆】
[状態]健康
[装備]ピッケル
[道具]基本支給品一式、爆竹
[思考]
1:殺し合いはしない。脱出手段を探す。
2:真柄さんと行動。襲撃者(小早川好信)から逃げる。
[備考]
※どこに向かっているかは不明です。

【小早川好信】
[状態]精神不安定
[装備]十三年式村田銃(1/1)
[道具]基本支給品一式、11.15ox60R弾(9)、ナガン M1895(4/7)、 7.62ox39R弾(14)
[思考]
1:皆殺しにする。
2:前方の二人(真柄守隆、尼崎晴可)を殺す。
[備考]
※特に無し。


≪キャラ紹介≫
【真柄守隆(まがら もりたか)】 20歳/男/狐獣人/大学生/日本風異世界国家出身
銀狐の獣人で、高校まで柔道をやっていたので身体は引き締まっている。
中学生の頃付き合っていた彼女が交通事故で亡くなった過去を持つ。
サイクリングが趣味。

【尼崎晴可(あまがさき はるか)】 16歳/女/人間/高校一年/日本風異世界国家出身
ポニーテール巨乳美少女。ノーパンノーブラで学校に通う痴女。
自室はエロアニメのDVDやエロ漫画で一杯。小遣いは何かのバイトで稼いでいるらしい。
どんなバイトかは不明だが本人曰く「気持ち良くなれてお金も稼げて最高」との事。
443 ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 19:35:27.09 ID:kom534GT
投下終了です。
444 ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 20:26:00.45 ID:kom534GT
投下します。もっとEX 16話 百合の華は咲き乱れる
登場:アーデルハイト、ツェツィーリア
445百合の華は咲き乱れる ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 20:26:59.10 ID:kom534GT
16話 百合の華は咲き乱れる

今は人間形態だが、実際は人魚の女性、アーデルハイトは、
森を抜け田圃地帯に足を踏み入れ畦道を歩いていた。

「! これは…」

そして一人の少女の屍を発見した。
腹を銃か何かで撃たれた上、首を絞められて殺されたようだった。

「…可哀想に」

開かれたままの目を閉じさせるアーデルハイト。
自分も先刻、襲い掛かってきた参加者を一人殺害してしまった。
正当防衛だったのかもしれないが、何にせよ一人殺してしまった事実に違い無く、
それがアーデルハイトに重い罪悪感をもたらしていた。

そしてアーデルハイトは近くにあった民家の門をくぐった。
農家のようで、倉庫や田植えに使うトラクター、軽トラック等が見受けられる。
母屋に近付くと、中から妙な声が聞こえ始めた。

「あう、う、あんっ…ギヒッ…イ……」
「え? 何この声…女の子の声みたいだけど…」

快感を感じているのか、苦しんでいるのか良く分からない声。
少し恐怖しながらも、アーデルハイトは玄関の戸を開け中に入った。

そして。

「oh…」
「アア、ア゛! ひっ…ぎぃ」

天井からぶら下がったロープで首を吊りながら自分の秘部をまさぐり喘ぐ、
黒青毛皮の雌竜の少女がいた。

「ぎいぃ、ぐるシい、でモ、気持ちイイのぉ!」
「ねぇ」
「!!」

ここに来てようやく竜少女、ツェツィーリアはアーデルハイトに気付いた。

……

「ごめんごめん、私最近、首吊りプレイにハマってて」
「首吊りプレイって何? 初めて聞いたそんな単語」
「まあ…えーと…私はツェツィーリア」
「私はアーデルハイトよ。ハイトって呼んで。長いから」
「分かった」

ツェツィーリアが首を吊っていた居間で二人は会話を始める。

「このロープは私の支給品の一つなの…もう一つはこれ」
「へぇ…」

そう言って、自分のデイパックから長い長剣を取り出した。
バスタードソードと言われる代物である。
その後、アーデルハイトも自分の支給品である十一年式軽機関銃、そして、
先刻殺害した参加者から回収した自動拳銃ロス・ステアー M1907と、ノートパソコンを見せる。
446百合の華は咲き乱れる ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 20:27:44.59 ID:kom534GT
「ランダム支給品って二種類までじゃなかったっけ?」
「……」

アーデルハイトは事情を説明した。

「…そんな事が」
「……」
「…あんまり、言えないけれど、その、仕方無かったと思うよ…私は」
「…ありがとう、ちょっと気が楽になった」

他人から温かい言葉を貰い、アーデルハイトは少し気が安らいだ気がした。

「……(ジィッ)」
「? ど、どうしたの? ツェツィーリア」
「いや、あの…ハイトさん」
「ん?」

「良い身体してるなぁ、と思って」

「へ?」

いつしかツェツィーリアの顔は獲物を見付けた野獣のそれに変化していた。
欲望の炎が両目に灯り燃え盛っているように見える。
アーデルハイトは目の前の竜の少女が何を考えているのか易々と想像がついてしまった。

「ちょ、ツェツィーリア」
「うへへ…私、女ともイケる口なんだよぉ?」
「ま、待って、待って! ちょ、うあ、あ!?」

あっと言う間に押し倒されるアーデルハイト。
竜少女の力はかなり強くとても振り払う事は出来そうに無かった。

「さあ、楽園に行こう」

その後。

民家の中から悲鳴とも嬌声とも付かない女性の声が二人分響いた。
447百合の華は咲き乱れる ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 20:28:19.62 ID:kom534GT
【早朝/F-6田圃杉浦家】
【アーデルハイト】
[状態]人間に近い身体に変身中、快感
[装備]十一年式軽機関銃(19/30)
[道具]基本支給品一式、6.5o×50SR装弾クリップ(5×6)、ロス・ステアー M1907(7/10)、
8oロス・ステアー装弾クリップ(10×3)、ノートパソコン
[思考]
1:殺し合いに乗る気は無い。何とかして脱出したい。
2:らめええええええ!!
[備考]
※普通の人魚の身体と、人間に近い身体に変身し分ける事が出来ます。

【ツェツィーリア】
[状態]健康、首にロープの跡、快感
[装備]バスタードソード
[道具]基本支給品一式、ロープ
[思考]
1:殺し合いをする気は無い。生き残りたい。
2:ハイトさんを味わう。
[備考]
※小早川好信の姿はうろ覚えです。
448 ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 20:29:07.26 ID:kom534GT
投下終了です。
449 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/24(火) 21:03:29.71 ID:IAoIWW5j
投下乙です。
アッー!良い展開
では自分も投下を
DOLオリ13話 殺人者は外国人
登場人物:中島明彦、マクファーレン・チャールズ、小林友子、林夕子
450殺人者は外国人 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/24(火) 21:04:35.03 ID:IAoIWW5j

「死んでくれ、レディー」

いきなりで悪いが、これはピンチである。
状況をまとめて見よう。

・男が女を殺そうとしている。
・現在誰の助けも入っていない。
・女は気絶している。

といった最低な状況だ。
さて、こんな状況で助かる訳がない。
その男が持っていたワルサーP5を少女に向け。
発砲した。

○ ○ ○ ○ ○
断章



例えば、ヒーローが助けてくれたら。
そう思う事はないかい?




○ ○ ○ ○ ○
451殺人者は外国人 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/24(火) 21:04:58.81 ID:IAoIWW5j

「う、おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

男は走る、目標は…撃たれる寸前の女の子だ。

「間に合え、間に合え、間に合え!」

小声で走り、無理やりに女の子を捕まえて走り出す。
もちろん気付かれてしまい、撃たれるが運よく当たらないままそのまま脱出できた。


「チッ」

外人の男、マクファーレン・チャールズは銃をリロードする。
仕方なく歩き出そうとすると、標的を見つける。
林 夕子(はやし ゆうこ)は今の状況を見て腰を抜かしてしまっていた。

「や、やめて…!」
「ふん、逃したが…良しとするか」

「じゃあな」


○ ○ ○ ○ ○

「…この子起きないな」

襲われていた小林 友子(こばやし ともこ)を助けた中島 明彦(なかじま あけひこ)はE-3の住宅のどこかに隠れていた。
危険人物がいなくなた事に安心して連れてきた女の子を見ていた。

「……この子、大丈夫かな?」

この女の子、見た目は小学生…というか小学生だろう。
中島は顔を覗き込む。
目が覚める様子もないので適当に頬でも突っついてみる。

「可愛いな」

正直な事を言うと彼の守備範囲なのだ。
この目の前で寝ている女の子。

「抑えろ…抑えろ……」

言っておこう、彼は紳士である。
それがどういう意味での紳士かは黙っておこう。
452殺人者は外国人 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/24(火) 21:05:16.77 ID:IAoIWW5j

【林夕子】【死亡確認】
【人数状況 30/38】

【一日目/朝/E-3住宅街】
【マクファーレン・チャールズ】
[状態]健康
[装備]ワルサーP5(7/8)
[所持品]基本支給品、ワルサーP5のマガジン(2)
[思考・行動]
基本:優勝して生還する。
1:先ほどの男を見つけて殺す。
【一日目/朝/E-3住宅街内どこかの家】
【小林友子】
[状態]睡眠中
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:…。
1:…。
【中島明彦】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:主催に対抗する。
1:しばらくこの子についている。

【オリキャラ紹介】

【中島明彦】
24歳:男:そこそこイケメン
今回の変態勢で一番常識的。
紳士の種類についてはノーコメントで。

【マクファーレン・チャールズ】
35歳:男:常識が足りない
有名推理小説作家である。
事件以外あまり外の事には興味がないため常識が足りない。

【小林友子】
10歳:女:背が低い
今ロワで最年少の参加者。
本当は大江君と行動させるはずでした。はい。
453 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/24(火) 21:05:55.66 ID:IAoIWW5j
投下終了です。
変態四天王で一番まともなキャラです。
でも変態です。
454 ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 21:29:59.85 ID:kom534GT
投下乙です。変態と言う名の紳士かッ!
投下します。もっとEX 17話 酒は飲んでも飲まれるな
登場:ヴィンフリート、桜井華弥
455酒は飲んでも飲まれるな ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 21:30:38.15 ID:kom534GT
17話 酒は飲んでも飲まれるな

「さて…保護したは良いけど…起きたらどうやって説得しようかなぁ」

とある民家の中に、自分を襲った若い女性を寝かせる。
返り討ちにして気絶させてしまったのだ。
黒と白の毛皮の竜の青年、ヴィンフリートは女性、桜井華弥を出来れば殺したく無かった。
襲われ怪我を負わされたとは言え、である。

「まだ起きる様子無いし…いいや、ちょっと飲み物でも探そうか。
喉乾いちゃったよ…支給品の水じゃ、味気無いしな」

和室に華弥を寝かせ、ヴィンフリートは台所へ向かった。

「お」

冷蔵庫の横にウーロン茶のペットボトルが置かれていた。
冷蔵庫の中も調べてみたが飲み物は特に何も無いようだった。

「ウーロン茶でも良いか」

ヴィンフリートはウーロン茶のペットボトルを開け、何も考えずに一気にそれを口に運んだ。

……

獣の荒い息遣いが聞こえる。意識は混濁しているが酒臭さと獣臭さは感じた。

「ん……」

桜井華弥は意識を取り戻す。

「え……」
「ハァ…ハァ…ハァ…」

自分の衣服は脱がされ全裸にされていた。
そして、黒と白の毛皮の竜が、虚ろな目で自分の身体を舐め回し、
右手を自分の股間の所に持って行きもぞもぞと動かしている。
竜の青年は間違い無く先刻自分が襲い、そして自分を気絶させた本人。しかし、気絶する直前までとは、
雰囲気がかなり違っていた。

「酒臭っ…!」

竜の青年、ヴィンフリートからはかなりのアルコール臭が漂っていた。
華弥が目覚める数分前、ヴィンフリートは民家の台所にてウーロン茶のペットボトルに入っていた物を飲んだ。
しかしそれはウーロン茶などでは無く、ウィスキーだった。しかもかなりアルコール度数の高い物が入っていた。
飲んでいた者が何らかの理由はウーロン茶のペットボトルに移し替えていたようだが、
そんな事ヴィンフリートが知る由も無く。

酩酊状態となった竜青年は、すっかり発情し、華弥を犯そうとしていた。
456酒は飲んでも飲まれるな ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 21:31:17.29 ID:kom534GT
「あっん…いくぅ!」

ヴィンフリートが身体を震わせる。
いきり立った己を扱いていた右手が白い液で汚れた。

「はぁううう…」
「酒臭いぃ…酔っ払いになってる」
「おねえさん…えっちしよ? ね? おれ、もうがまんれきないよぉ」
「うっ!」

一度放精した程度で収まらない怒張が、一気に華弥の体を貫いた。
具合の良い女の中に気を良くしたヴィンフリートは激しく腰を動かす。

「あぅ、あ、あぁあ…きもちいいよ…すっごく」
「い、痛い、痛い、ま、待って、駄目! あぁ!」

全く慣らさないで挿入されればいくら何でも痛い。
身が裂けるような激痛が華弥を襲っていたがすっかり酩酊状態のヴィンフリートはそんな事は全く気にする様子は無い。
ただただ自分だけが快楽を得る行為を続ける。

「このぉ…痛いっ、て」

段々と怒りが湧き起こる華弥。
側のテーブルの上に手を伸ばし、固い何かを掴む。

「言ってんでしょうが!!」

ガラス製の重い灰皿を、ヴィンフリートのこめかみ目掛け薙ぎ払った。

ガスッ!!

「があっ!?」

悲鳴を上げ畳の上に倒れ込むヴィンフリート。その際ズルッと、彼の肉剛も華弥の秘部から抜けた。
出血するこめかみを押さえ悶絶する竜青年目掛け、華弥が更に追い打ちを掛ける。

「最初から私をレイプする気だったのね! この!」
「ち、が…! や、め」

酔いが覚めたヴィンフリートだったが時既に遅し。
ガラス灰皿による打撃を何度も何度も、その頭や身体に食らい続けた。
鈍い音が和室内に響き、血飛沫が畳を汚した。

数分後。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

血塗れの肉塊同然となった竜青年を、息切れした華弥が見下ろす。
457酒は飲んでも飲まれるな ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 21:32:06.94 ID:kom534GT
「あっん…いくぅ!」

ヴィンフリートが身体を震わせる。
いきり立った己を扱いていた右手が白い液で汚れた。

「はぁううう…」
「酒臭いぃ…酔っ払いになってる」
「おねえさん…えっちしよ? ね? おれ、もうがまんれきないよぉ」
「うっ!」

一度放精した程度で収まらない怒張が、一気に華弥の体を貫いた。
具合の良い女の中に気を良くしたヴィンフリートは激しく腰を動かす。

「あぅ、あ、あぁあ…きもちいいよ…すっごく」
「い、痛い、痛い、ま、待って、駄目! あぁ!」

全く慣らさないで挿入されればいくら何でも痛い。
身が裂けるような激痛が華弥を襲っていたがすっかり酩酊状態のヴィンフリートはそんな事は全く気にする様子は無い。
ただただ自分だけが快楽を得る行為を続ける。

「このぉ…痛いっ、て」

段々と怒りが湧き起こる華弥。
側のテーブルの上に手を伸ばし、固い何かを掴む。

「言ってんでしょうが!!」

ガラス製の重い灰皿を、ヴィンフリートのこめかみ目掛け薙ぎ払った。

ガスッ!!

「があっ!?」

悲鳴を上げ畳の上に倒れ込むヴィンフリート。その際ズルッと、彼の肉剛も華弥の秘部から抜けた。
出血するこめかみを押さえ悶絶する竜青年目掛け、華弥が更に追い打ちを掛ける。

「最初から私をレイプする気だったのね! この!」
「ち、が…! や、め」

酔いが覚めたヴィンフリートだったが時既に遅し。
ガラス灰皿による打撃を何度も何度も、その頭や身体に食らい続けた。
鈍い音が和室内に響き、血飛沫が畳を汚した。
458酒は飲んでも飲まれるな ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 21:32:44.16 ID:kom534GT
数分後。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

血塗れの肉塊同然となった竜青年を、息切れした華弥が見下ろす。

「ざまあ見やがれっての…」

血塗れとなったガラス灰皿を畳の上に落とす。

「…服、着なくちゃ」

脱がされた衣服を着るため、華弥がヴィンフリートの亡骸に背を向ける。
亡骸。華弥はそう思っていた。しかし、亡骸ならば、震えながらも、身動きをしたりはしないだろう。
虫の息のヴィンフリートは、恐らく意識も殆ど無いのだろうが、最期にやっておきたい事があった。

鋭い爪の付いた右手を、ゆっくりと上に向け掲げる。

瞳孔が開きつつあるその双眸の先にあるのは華弥の背中。

華弥は背後で起こっている事に全く気付かなかった。彼女にとって不幸だった事であろう。


鋭い爪が、華弥の背中目掛けて振り下ろされた。


【ヴィンフリート:死亡】
【桜井華弥:死亡】
【残り22人】
459 ◆ymCx/I3enU :2011/05/24(火) 21:33:59.92 ID:kom534GT
投下終了です。
460 ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:17:46.57 ID:10dMTrvN
皆さま投下乙です
>需要なし 阿部さん……まぁ、同意なしではヤらないだけ、ニコロワよりはマシか
>カオス  戯言世界の命の扱いの軽さは異常
>DOLオリ  変態と言う名の紳士ですね分かります
>もっと  うん、酔っててもやっちゃいけないことはあるよ

では自分も投下します
雑多ロワ15話:どうしてこうなった
登場キャラ:緋村剣心、パピヨン、一之瀬弓子クリスティーナ、琴吹ななせ
461どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:18:41.68 ID:10dMTrvN
【6】

それは会場の端。波が打ち寄せる、地図で言えばH−2エリアの海岸。



「改めて聞くぞ。お前はこの女を斬るつもりか?」
「その女が、危険だというのなら」

頬に傷のある赤毛の侍が、銀髪の少女を斬るべきか迷っていた。

銀髪の少女は、人を殺して血まみれになっていた。

蝶々仮面の男は、知りあったばかりの少女を侍の斬撃から護ろうとしていた。

少し離れた場所で、茶髪の女子高生が、この状況に責任を感じていた。



462どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:19:15.70 ID:10dMTrvN
【1】

一ノ瀬弓子クリスティーナは、憔悴していた。

突然のことだった。
白いスーツの男は、殺し合いをしろと言った。
本来なら正義感の強い弓子も、この時ばかりは思った。

何でもいいから、早く帰してほしい。

眼の前で小さな女の子が理不尽に殺されたというのに、そんなことを同時進行で考えてしまった。
そんな、らしくない己の醜悪さに気がついて、自己嫌悪に沈むうちに、どこかの海岸に転移させられていた。

これは罰なのだろうかとぼんやり考えた。
危険な魔法の杖を、少し魔法に精通したからといって使いこなせた気になっていたから、罰が当たったのだろうか。
でも、『人を殺した罰』として『殺し合え』というのも奇妙なことだと思った。
それから、やっと気がついた
帰ってもどうせ、あの現場には“間に合わない”。
今から帰っても、あの人を助けることはできない。

彼女が返りたかったのは、東京の六本木だった。
彼女は、ここに来るまで、そこにいた。
血まみれで、砕けたコンクリートの破片で埃まみれになって、ひどい格好で、そこにいた。
その格好のまま、ここに来た。

ライバルの、でも親しい仲の、友達の師匠を、姉原美鎖を、魔力の暴走で瀕死にしてきたところだった。

殺意があったわけではなかった。
しかし、それが何の言いわけになるのか。
気を緩めたとたんに、ケリュケイオンの杖が自動反応した。
自動で生成された光の剣が、喧嘩相手の体を貫いた。
463どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:19:48.99 ID:10dMTrvN
首に穴があいていた。
血が大量に流れていた。
処置をしなければ、そのまま死んでしまう傷だった。

違う。

この期に及んで、逃げようとしている。
弓子は、卑怯な楽観視を訂正した。
姉原美鎖は、あの時点で死んでいた。
首に致命傷を負っていた。
心臓がとまっていた。
ちゃんと、脈拍がとまっているのを確認した。
弓子は、人を殺したのだ。

人殺しになったから、だからこそ弓子は、こんな場所に呼ばれたのかもしれない。
でも、それなら、何も悪くないこよみたちが呼ばれているのもおかしな話だと気づいた。

参加者名簿に、姉原美鎖の名前はなかった。
彼女のライバルである弓子がいるにも関わらず、彼女の弟子である森下こよみがいるにも関わらず、美鎖はこの場にいない。
弓子が負っていた傷や魔力は全て回復させられているのに、姉原美鎖は回復して参加者に呼ばれていない。
それは、つまり姉原美鎖はどうしても呼べないということで、つまり、やはり彼女はもう――。

一ノ瀬弓子クリスティーナは、意志の強い少女だった。
死んでいる姉原美鎖を見た時も、それでもまだ心は折れなかった。
姉原美鎖の遺体が転移してしまった時も、責任を持ってその行方を確認しようと決意していた。
人を殺してしまったのだと理解しても、その罪を自覚し、せめて自分のなすべきことをやろうとしていた。
責任感から、その心を支えていた。
しかしその決意も冷めぬ間に、六本木から相当に遠いだろうこの地に呼ばれた。
姉原美鎖の行方を、確認できなくなった。
一人しか帰れないと言われた。
その帰る方法とは、他者を殺すことだと言われた。
数十人を蹴落として生き延びろ、と命令された。
もっと罪を重ねなければ、生き残れないことになった。



弦が、とんだ。



張り詰めて張り詰めて、切れないように耐えていた糸が、それまでの強さが嘘のように容易く切れてしまった。

ちょっと喧嘩しただけで人を殺してしまった弓子が、果たして命がけの戦いで人を殺さずにいられるか?
464創る名無しに見る名無し:2011/05/24(火) 22:21:01.40 ID:eGyhIuwY
支援
465どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:21:01.40 ID:10dMTrvN
あの時、弓子がケリュケイオンを制御できなかったのは、全力の姉原美鎖を相手に余裕を失っていたからだ。
この実験の参加者が、皆、美鎖のような実力者ばかりではないだろう。
だが、決して少なくないはずの参加者が殺し合いに乗り、生きる為に、あるいは誰かを生かす為に、殺意と覚悟を持って弓子に襲いかかってくることだろう。
それに、この殺し合いでは役に立つ武器が支給されているという話だった。
魔法使いである弓子だって生身の人間だ。
銃器などで急所を撃たれれば致命傷になるし、それらを警戒しながらの行動となると緊張を強いられる。
弓子のスタミナとて無限ではない。連戦を重ねれば、いずれ追い詰められる時も来るだろう。
つまり、弓子に殺意はなくとも、余裕をなくして戦う状況は遠からずやって来る。
そうなった時に、また禍ちを犯さずにいられるだろうか。
暴走した原因となったケリュケイオンの魔杖は、手元にない。
しかし、ケリュケイオンの杖が主催者に奪われているとなれば、なおいっそう事態は酷い。
ケリュケイオンの杖には、伝説の魔女の遺産が封印されている。
中世のヨーロッパで十万人を呪い殺した幾万もの魔法コードが、その杖に眠っている。
弓子自身はその杖を制御できなかったが、だからといって見知らぬ誰かに譲渡していいものではないのだ。
ましてや、殺し合いを企画するような極悪人の手に渡ればどうなるか。

弓子の失態だった。
ケリュケイオンの杖を使って人を殺してしまったのも弓子の責任なら、いつのまにか拉致されてしまったことも、危険物の杖を奪われてしまったことも弓子の力のなさが招いたことだ。
杖を手に入れた者が、杖の力で災厄を起こしたら弓子のせいだ。
それ以前に、また弓子と関わった人が、巻き添えで傷ついてしまったらそれも弓子のせいだ。
今の弓子には暴走する魔法の杖はないけれど、杖と一緒に自信と気力も失ってしまった。
安定した魔法コードの生成には、安定した精神と集中力が不可欠。
対象物、環境、明度、使い手の体調、それらが変化するだけでもコードは微妙に変わる。
ましてや、使い手の心が折れていればどうなるか。
今、誰かが剣のコードで弓子を攻撃でもすれば、防性コードを貼る間もなく刺殺されてしまうだろう。
逆に、弓子が剣のコードを組んだとしてもそれが武器として形を成すかどうか。
剣を呼んだつもりが、別の、もっと壊滅的な呪いを呼んでしまうことにもなる。

切れてしまった弦は、響かない。


「あ……」


懐中電灯の光が、弓子を包んだ。
いつから、そこにいたのだろうか。
顔を上げると、目が合った。
人がいた。
弓子と同じように、似あわぬディパックを背負っていた。
茶髪の、どこかの学校の制服を着た女の子だった。
どこにでもいる女子高生に見えた。
少女は、弓子を見て怖がっているようだった。
そう言えば、弓子は血まみれなのだった。
殺人現場からそのまま帰って来たように見えなくもない。


466どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:21:40.51 ID:10dMTrvN
銀色の髪と紫の瞳をした弓子は、奇異の目で見られることに慣れていた。
しかし、今は。
今の弓子は血まみれで、
汚れていて、人を殺していて、また誰かを傷つけるかもしれなくて、
少女は、そんな弓子にかける言葉を迷っていて、
弓子は少女を怖がらせていて、
弓子は口を開いた。
何かを言わなければと思った。
しかし、



誰とも会いたくない、と思った。



「わたくしに近づかないでください。またわたくしの“呪い”が、誰かを殺してしまうかもしれませんから……」



【3】

蝶々仮面の男、パピヨンは腹を立てていた。

理由のひとつは、参加者名簿の彼の名前が、『蝶野攻爵』と表記されていたことにある。
彼は既に『パピヨン』という名で新たな生を生きている。
その名を覚えていていいのは、たった一人だけだ。
もうひとつは、支給品がどれもイマイチなものだったことにある。
一つ目は、長い鉄棒だった。
先端に輪っかのような突起がついており、ホムンクルスであるパピヨンの怪力をもって振り回せばそれなりの破壊力を発揮するだろう。
しかし、普段からは大きくかけ離れた戦い方になるだけに、不安もある。
彼の戦いの本領はニアデスハピネスの汎用性とホムンクルスの身体能力、再生力を組み合わせたトリッキーな戦法にある。
棒術はむしろ、武藤カズキの得意分野だった。
二つ目は、テディベアだった。ひとかかえもある、ずいぶんくたびれたぬいぐるみだ。

論外。

ただ三つ目については、有用性は別として興味をひくものだった。
467創る名無しに見る名無し:2011/05/24(火) 22:22:24.67 ID:kom534GT
支援
468どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:22:36.15 ID:10dMTrvN
ただ三つ目については、有用性は別として興味をひくものだった。
それは携帯電話だった。
説明書がついていた。
わざわざ説明書など付けなくとも、携帯電話の使い方など昨今は誰でも知っている。
しかしその携帯電話は、説明を要するだけの機能を備えたものだった

『ジオイドの魔法コードがアプリとして保存されています。
実行すると半径10メートル以内のジオイド面を任意で捜査することができます。』

ジオイド面の意味は、地学や物理をかじっていれば誰でも分かる。
現代で、アプリの使い方を知らない日本人はそういないだろう。
しかし、『魔法コード』とは何なのか。
パピヨンのあくなき探究心と向上心をくすぐるのに、それは充分なものだった。
ちなみに、アプリの配布先のHPのサーバーなどは全て聞いたことのないものだった。
支給品ひとつの為に、一から会場内限定ネットワークをつくったのだとしたら大変な手間だ。
おそらく、ネット環境を利用した支給品が他にも複数あると思われる。

脱線した。

機嫌を悪くした最大の理由は、勝手な都合で『殺し合い』を強制されたことにある。
パピヨンは他者に利用されるのが大嫌いだったし、この実験に乗って得になることなど一つもなかったからだ。
あの『清隆』と名乗った男は、生き残れば『願い』を叶えてやると言っていた。
しかしパピヨンは、今の生におおむね満足しており、特に叶えたい願いもない。
否、たとえ願いがあったとしても、それはパピヨン自身の力で叶えてこそのものだ。
以前は、世界を丸ごと滅ぼしてやりたいと願ったこともあった。
しかし、宿敵武藤カズキと決着を付けたあの夜、パピヨンは自覚させられた。
もう、そんな憎悪はパピヨンの中から消えていることを。
それにもし安易な殺人を働けば、同じくこの会場にいる武藤カズキと津村斗貴子が黙ってはいないだろう。
別に敵をつくることを恐れはしなかったが、貴重な張り合い相手からつむじを曲げられてしまうのは望ましくない。
ホムンクルスと錬金戦団の長きにわたる戦いが終わり、切望していた武藤カズキとの決着を着け、パピヨンは半永久的に生きることを余儀なくされた。
しかし、新しい人生もパピヨンは悪くないと思っていた。
血沸く戦いと臨死の恍惚こそないが、思いがけない発見も、貴重な張り合い相手もいる。
大勢の人間が、愛をこめて「パピヨン」という名前を呼んでくれる世界。
退屈ではあったが、満ち足りている世界。

だからパピヨンには、殺し合いに乗る理由などなかった。
ただ、その“願いを叶える”技術自体には、心魅かれた。
しかしそれは、あの白スーツをどうにか陥落させて聞き出せばいいことだ。
そんな風に苛立ち七割、期待三割で胸を満たしつつ、パピヨンは浜辺をぶらぶらする。
469どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:23:17.36 ID:10dMTrvN

銀髪の女がいた。

銀髪の服は血だらけだった。しかし怪我はしていなかった。返り血だった
何をする様子でもなく、立っていた。
ただ、海を見ていた。酷く投げやりな目だった。燃え尽き症候群のように見えなくもなかった。
つまり銀髪の女は流血沙汰を含む修羅場にいた可能性が高いということだ。

「おい、そこの女。何があった?」

「……どなた?」
銀髪の女は、パピヨンの一張羅を見て怪訝な顔をする。
「この蝶人パピヨンを知らんのか? この間も東京タワー上空に現れたところだぞ」
「あいにくと、特撮モノには興味がありませんので」
悪の怪人のコスプレだと勘違いされている。
舞踏会に駈けつけられるほど紳士的な格好だというのに。
「あいにくと俺は悪の手先でも正義の味方でもない。この世界を愛し、この世界のあらゆるモノを欲する『蝶・人』さ。
そこでだ。お前の知っていること、ここに至るまでに何が起こったのか全て教えろ。
もし“呪い”や“魔法コード”と言った単語に聞き覚えがあるなら、それも教えろ」
生気のない瞳に、狼狽が横切った。
何かを知っている狼狽だった。
当たり。
パピヨンは口の両端をにまりとつりあげる。
「それは……“魔法コード”に関しては、確かに関係者ですわ」
「そうか。なら全て教えろ」
パピヨンの命令にも、女は気分を害した風ではなかった。
けれど、ひどく濁った眼でパピヨンを見た。
「命が大事なら、関わらないことをお勧めしますわ」
「俺が関わるべきかどうかは、お前が決めることじゃない」
「わたしは、“魔法”を使って人を殺しました。また殺してしまうかもしれません」
それきり女は会話する意思を失った。
パピヨンに背中を向けて、海岸沿いをふらふらと歩く。
目的地があるわけではなく、ただ歩く為に歩いているだけという歩き方だ。
気に入らなかった。
女は、説明する意思がなかった。何でもいいから早く会話を切り上げたそうだった。
パピヨンは誰にどう思われても少しも堪えない。しかし、女はパピヨンを嫌ったわけではなかった。
『透明な存在』でも見るように、どうでもよさそうに無視したのだ。
その、パピヨンを無視したということが、気に入らなかった。
女の、何もかもを諦めたような目が、気に入らなかった。
『人を殺した』からと、それだけで折れてしまったらしいことが気に入らなかった。
現実から逃げているような態度も、気に入らなかった。

眼の前に課題があるのに、自力で何も為そうとしない人間。
己に限界を感じたところで、諦めてしまった人間。
パピヨンの気に入らない人種と、今の彼女は近い態度をしていた。
470どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:23:55.43 ID:10dMTrvN

「俺はどっかの偽善者のように人助けする趣味はない。しかし、お節介はさせてもらうぞ」

だからこそパピヨンは、その女を放置するわけにはいかなかった。

「ここは大きなお世話、小さな親切。情報を聞き出し終えるまではかまってやるとするか。
『魔法』とやらも非常に興味深いしな」
己の欲望に忠実なパピヨンは、気に入った相手に執着する。
そして、気に食わない奴ほど大事にする。
それが好意であれ悪意であれ、暇を潰すものがなければ、パピヨンの長い長い人生はたちまち退屈になってしまうからだ。
何より、この女は貴重な情報源だ。
どうやら女は『魔法で人が殺せる』程度の知識と技術を持っているらしい。
何より女の自棄な態度は、何か己の限界に直面して諦めたような、自信を喪失したような、そんな印象を受けた。
つまり、それだけ深く足を突っ込んでいたらしいということだ。
パピヨンにとって、女と接触を持つメリットはずいぶん高くなっていた。
パピヨンは空中へ大きく跳躍すると、彼女の頭上を飛び越えて先回りする。
「甘いな、女。この『蝶人パピヨン』が、たかだか『人が殺された』ぐらいで臆すると思ったか?」
女は戸惑ったように何かを言いかけ、

「おい、そこの異人の女」

剣を帯びた声に、パピヨンの問答は遮られた。
防砂林から、鋭い目をした赤毛で和装の男が現れた。



【4】

琴吹ななせは、頭が真っ白になっていた。

よくよく考えれば、逃げ出すことはなかったのかもしれない。

異常な格好をしているとはいえ、相手は同年代の女の子だ。
確かに、あの女の子は人を殺したと言っていた。
でも殺し合いに乗っているなら、わざわざ“近づかない方がいい”なんて警告をするのはおかしい。
471創る名無しに見る名無し:2011/05/24(火) 22:23:55.98 ID:eGyhIuwY
支援
472どうしてこうなった ◆8nn53GQqtY :2011/05/24(火) 22:24:28.20 ID:10dMTrvN
だいいち、たとえ殺していたとしても、例えば事故とか正当防衛とか、とにかく事情あってのことかもしれないのだ。
それに、最初に近づいたのはななせの方だったのに。
近づくにつれて懐中電灯に照らされた少女の、血まみれの惨状が目に入った。
その、ホラー映画のような格好に、現実感だとか勇気を根こそぎ持っていかれて、話しかけようとしたこともすっかり忘れさっていた。

そういうことを、ななせは走りながら、断片的に思い返していた。

高そうな洋服が、びりびりに裂けていた。
裂けた洋服の右半身に、べっとりと血が染み込んでいた。
右頬から首筋にかけても、同じように血がついていた。
潮の香りとは別に、鉄くさい臭いがした。まだ、血が渇いていなかった。
つい今しがた、ぼろぼろになって返り血を浴びる行為をしてきましたと、その惨状が語っていた。

返り血などホラー映画やドラマでしか見たことのないななせにも、すぐに分かる。
ちょっとやそっとの傷では、あんな返り血はつかない。
それこそ、人一人が失血死するぐらいの血を誰かが流さなければ……。

それに、あの女の子からは、ある種の“ただならぬ感じ”を受けた。
正体の知れない苦しみとか絶望とか妄信とかを発していて、そういう怖いものが血みどろの彼女を武装していた。
そういうモノを発する人間を、ななせは何人か知っている。
そういう人間と相対する恐怖に、ななせは覚えがある。
例えば、“井上ミウ”の名前が出ると、酷く苦しそうな、拒絶するような顔をする井上心葉。
例えば、“天使”という怪人のことを、とりつかれたようにハイになって信仰していた、現在行方不明の親友。
例えば、ここ数日、執拗に呪いのメールを送って来るようになった、“ミウ”という謎の少女。
そういう“闇”にあてられると、自分がとても弱く力を持たない、別世界の人間のように錯覚して、何も言えなくなってしまう。

そう、あの女の子も、確かに“呪い”と言った。

――またわたくしの“呪い”が、誰かを殺してしまうかもしれませんから……
――何よそれ。……あんた、人を呪い殺せるとか言うつもり?
――そうですわね。私は、“クリストバルドの呪い”を継いでいますから。

そこで会話を終わらせて、とにかく逃げ出してしまったのは“呪い”という言葉に過敏になっていたからかもしれない。
473創る名無しに見る名無し:2011/05/24(火) 22:24:33.84 ID:eGyhIuwY
支援
474 ◆8nn53GQqtY :2011/05/25(水) 00:42:31.88 ID:cyGIHCFL
規制……続きは避難所に投下してきました
475 ◆9QScXZTVAc :2011/05/25(水) 19:57:35.43 ID:T6zAa53t
初めまして。
突然ですがオリロワ的な何かを始めてみようと思います。

『自己満足オリロワ』
【参加者・男】
1 新井俊明 2 大岩大祐 3 岡田春樹 4 賀茂雅志
5 興呂史郎 6 桜井良和 7 関川智 8 常盤祐治
9 戸塚大介 10 二条直哉 11 長谷川慶 12 富士野英彦
13 星川良太 14 堀内達也

【参加者・女】
1 荒井千秋 2 大岡玲 3 小野知加子 4 小原沙織 
5 河崎舞子 6 木下志保 7 小池千夏 8 坂上結
9 杉田静香 10 須崎史奈 11 辻結花 12 二条雪奈 
13 浜田奈々 14 樋口直 15 宮本一葉 
476 ◆9QScXZTVAc :2011/05/25(水) 20:20:52.00 ID:T6zAa53t
第1話:開始の合図

「−−−−あー、マイクテスッ!」
白いホールの中。どこか病的なイメージを抱かせる、不安感のある空間の中で。
ざわつく人々の前、壇上に異質な男が現れ、唐突に叫ぶ。

男は明らかに『異質』であった。
右目に宝石の珠のようなものが埋め込まれて、片腕は機械になっている。左腕も手首から先は包帯で巻かれ、肉体にも機械を取り付けた『死体』のよう。
一言で言うなら気持ち悪い。

「おいてめえ!てめぇが俺達を呼びつけやがったのか!」
立ち上がったのは、頬に明らかな刀傷の跡がある、ヤクザ風の男だった。
「一度しか言わない。【座れ】」
声がぶれた。
ゾッとするような悪寒が走る。
「誰に命令してやがンだてめぇ!俺は××組組ちょ−−−−−」
ボン。
間抜けな音がしたかと思えば、男の頭が破裂していた。
「驚いたか?最先端技術の脳内に埋め込む小型爆弾さ」

高城燕、と男は名乗った。
そして、とある小説に書かれた『ゲーム』の再現をするということ。

−−−−−−それは殺し合いだということ。
477 ◆9QScXZTVAc :2011/05/25(水) 20:26:55.59 ID:T6zAa53t
「エリアは減らしたけど九つ。a~1からc-3までだ。三時間ごとの放送で禁止エリアを発表する」

首輪の説明もあった。
・爆破されれば即死する。
・解除は不可能。
・禁止エリアに二分以上滞在すると起爆。

などが語られた。

そして、また新たなる絶望と希望の宴がはじまるーーーー。
478 ◆9QScXZTVAc :2011/05/25(水) 20:28:34.12 ID:T6zAa53t
投下終了。
死亡表示は割愛しました。モブキャラと考えてください
479 ◆ymCx/I3enU :2011/05/25(水) 22:34:39.56 ID:mYY+c/+V
新ロワ乙です オリキャラロワですか…見せしめ要員は
死亡表示すら無いとはw 期待してます
投下します もっとEX 18話 壊れたリズムで踊らされ
登場:碑文谷直紀、東儀由利恵、コンスタンツェ、色部義徳、パーヴェル
480壊れたリズムで踊らされ ◆ymCx/I3enU :2011/05/25(水) 22:35:22.71 ID:mYY+c/+V
18話 壊れたリズムで踊らされ

「原田」と表札の掛かった民家。
東儀由利恵は全裸になり、布団の上でぐったりしていた。
顔や乳房、腹の辺りに生臭い白濁液が掛かり、秘部からもそれは流れ出ていた。

「ふぅ…」
「いやぁ、出た出た…」

由利恵の隣で、同じく全裸の狼獣人の少年が、ティッシュで己自身の後始末をする。
少年、碑文谷直紀はゴミ箱にティッシュを捨てると、由利恵の顔をペロリと舐めた。

「気持ち良かった、すっごく」
「お前の乳も中々のもんだぜ」
「私の初めて、奪われちゃった…うふっ」
「また可愛がってやる」
「ありがと」
「…終わった?」
「ああ、終わった終わった」

襖の向こうから掛けられた声に返事をする直紀。
声の主は途中で遭遇した二人の内の一人、コンスタンツェである。

「でもまたすぐ始めるかも」
「程々にしなさい…」

やや呆れた口調で言うとコンスタンツェはすぐ隣の部屋へ移動した。

「耳栓が凄ぇ欲しい気分だ」
「…気持ちは分かる」

隣の部屋からの行為の声を無理矢理聞かされすっかり参っている人間の少年、色部義徳を慰めるコンスタンツェ。

「でもまあ、殺し合いに乗ってない人と出会えて良かったと思わなきゃ」
「……そうだな」
「お待たせ」
「おまたー」

後始末を終え服を着た直紀と由利恵が義徳とコンスタンツェのいる部屋に入る。

「お前らさあ、お前らさあ」
「何だ」
「何ー」
「自重しろ! マジで! 自重して下さいお願いします」

義徳が殺し合いの最中行為に及ぶ直紀と由利恵に抗議の声を上げた。
コンスタンツェは無言だったが義徳とほぼ同じ気持ちであるようだ。
481壊れたリズムで踊らされ ◆ymCx/I3enU :2011/05/25(水) 22:35:53.68 ID:mYY+c/+V
「良いだろ別に。いつ死ぬか分からないんだぞ。悔いの無いようにしておきたいだろ」
「そうだよ」
「だからってヤり過ぎなんだよ!」
「あなた達最低でも五回はヤったでしょ。嫌でも音拾えるのよ」
「違うな」
「八回だよ(ニヤリ)」
「おい何だそのニヤリってのは。出し抜いたみてぇな顔やめろ腹立つ! ちっとも偉くねぇからな!
つーか良く八回も休み無しでズッコンバッコン出来るなおい」
「驚くなかれ義徳、コンスタンツェ」
「何だよ碑文谷」
「何?」

不敵な笑みを浮かべながら、直紀は義徳とコンスタンツェに向かってある事を言い放つ。

「八回とも、中出しさ」

「「死ねっ!!」」

義徳とコンスタンツェの声が綺麗に重なった。

……

碑文谷直紀の支給品はボルトアクション式小銃九九式短小銃と、
九九式手榴弾3個。東儀由利恵の支給品はルガー P08自動拳銃と果物ナイフであった。

「良い武器支給されたんだなお前ら」
「まぁな」
「使いこなせるかどうかは分からないけどね」
「…じゃあ、私と義徳は学校の方に行ってくるから」

義徳とコンスタンツェは新たな仲間を捜すため、地図の上に載っている学校へ向かう事にした。

「それじゃあ俺達はここの守備だな」
「気を付けてね」
「おう(どうせ俺達が行った後またヤるんだろ)」
「あなた達もね(変態共め…)」



「誰かいねぇかな〜っと」

住宅街の通りを歩く紺色と淡水色の毛皮の狼、パーヴェル。
獲物となる参加者の姿を捜すが今の所誰も見付かっていない。

「遠くから銃声っぽい音は聞こえるんだがな、たまに…意外と遭遇率低いな」

出来れば自分好みの可愛い人間の少女、をと希望を持ちながら、
パーヴェルは参加者捜索を続ける。
482壊れたリズムで踊らされ ◆ymCx/I3enU :2011/05/25(水) 22:36:54.46 ID:mYY+c/+V
【朝/C-6住宅街原田家】
【碑文谷直紀】
[状態]健康
[装備]九九式短小銃(5/5)
[道具]基本支給品一式、7.7mmx58装弾クリップ(5×3)、九九式手榴弾(3)
[思考]
1:殺し合いはしない。
2:由利恵、コンスタンツェ、色部と行動。当座の拠点である原田家の守備。
[備考]
※特に無し。

【東儀由利恵】
[状態]健康
[装備]ルガー P08(8/8)
[道具]基本支給品一式、ルガー P08予備マガジン(3)、果物ナイフ
[思考]
1:殺し合いはしたくない。
2:碑文谷さん、コンスタンツェさん、色部君と行動。当座の拠点である原田家の守備。
[備考]
※特に無し。

【コンスタンツェ】
[状態]健康
[装備]三十年式銃剣
[道具]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いはしない。同じ考えの参加者を集めて殺し合いから脱出したい。
2:義徳君、直紀君、由利恵さんと行動。 義徳君と共に学校へ向かう。
3:襲撃者には容赦しないつもり。
[備考]
※特に無し。

【色部義徳】
[状態]健康
[装備]グロック 20(15/15)
[道具]基本支給品一式、グロック 20予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いはしたくない。死にたくない。
2:コンスタンツェ、碑文谷、東儀と行動。コンスタンツェと共に学校へ向かう。
[備考]
※特に無し。


【朝/C-6住宅街】
【パーヴェル】
[状態]健康
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1〜2)
[思考]
1:殺し合いに乗る。男も女も気に入った奴は犯してから殺す。
[備考]
※特に無し。
483 ◆ymCx/I3enU :2011/05/25(水) 22:37:36.38 ID:mYY+c/+V
投下終了です。色々端折った。
484 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 19:41:09.84 ID:FKSFsPpv
投下乙です。
では自分も
自己満足オリロワ第二話:青い空に舞散る
登場:桜井良和、浜田奈々
485 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 19:52:51.07 ID:FKSFsPpv
現役女子高生、浜田奈々が最後に笑ったのはいつだったろうか。
親の数千万もの借金返済のために援助交際を行うが、膨れ上がる膨大な利子の前に、奈々の笑顔は作り物になった。
そんな彼女の願いは、人に戻りたい。
暖かい光の中で、ふつうに平穏な人生を謳歌したかった。

「……潰そう、このゲームを」

支給された改造モデルガンを片手に、奈々は歩きだした。
まずはどうしよう。人を集めようかーーーー

ボンッ

間抜けな音がした。
しかし奈々にそれを聞き取ることはできなかった。彼女の頭は、音と同時に弾け飛んだのだから。
背後には、ホスト風の男が、口を真横に裂いて笑っていた。


「やっぱ死ぬな。へへっ、楽なモンじゃねえか」
現役のNo.1ホスト、桜井良和(さくらい・よしかず)は、殺し合いに乗った。
理由は死にたくないから。
せっかく築いた地位と、賭博や高利貸しで増やした莫大な財産を無駄にはできない。
「手榴弾って良いなこれ」
桜井に、愛は存在しない。
486 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 20:02:09.25 ID:FKSFsPpv
【浜田奈々】  死亡
【残り28/29人】

【一日目/深夜/b-3】
【桜井良和】
[状態]健康
[装備]改造モデルガン
[所持品]手榴弾×2、不明1
[思考・行動]
基本:生き残りたい。殺し合いに乗る。
1:まずは武器を集める。
2:無理に戦わない。無理なら逃走

【キャラ紹介】
【桜井良和】
24歳のナンバーワンホスト。
金と肉欲に身を任せるため、愛情といった道徳が著しく欠如している。

【浜田奈々】
16歳の高校生。
親の数千万の借金を返済するため売春を行う。
学校に行かない日も増え、孤立していじめの被害にあっている



投下終了。
487 ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 20:41:50.41 ID:lLhh9a5S
投下乙です。浜田…哀れだ
投下します。もっとEX 19話 静寂、静謐、聖堂の中
登場:由比ヶ浜智里
488静寂、静謐、聖堂の中 ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 20:42:34.22 ID:lLhh9a5S
19話 静寂、静謐、聖堂の中

由比ヶ浜智里は展望台を出てしばらく歩き、教会を訪れた。
内部で人間の青年の死体を発見する。
下半身を露出し、周囲には体液が撒き散らされていた。
青年がどのような死に方をしたのかは、智里には想像出来なかったが。

「死んでいる…綺麗な顔なのに…綺麗な顔してるだろ…死んでるんだぜ…」

ぶつぶつと独り言を言いながら、智里は死体から離れる。
デイパックがあったが中には使えそうな物は入っていなかった。

「死体と一緒はちょっと嫌……別の所へ行こう」

歩き疲れていたが、死体と一つ屋根の下にいるのは流石に嫌だった。
智里はさっさと教会を後にし、住宅地の方へと歩き始める。

「私のSSもっと短くなったよね、フフwwwフフフフフフwwww」

疲労のせいかつまらない事を言った。


【朝/F-4教会】
【由比ヶ浜智里】
[状態]健康、妙なテンション
[装備]マウザー C96(10/10)
[道具]基本支給品一式(食糧少量消費)、7.63o×25弾装弾クリップ(10×3)、ダイナマイト(3)、100円ライター
[思考]
1:殺し合いはしない。仲間を集めて脱出手段を探そうと思う。
2:どこかで休みたい。
[備考]
※特に無し。
489 ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 20:43:06.97 ID:lLhh9a5S
投下終了です。
490 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/26(木) 21:21:46.40 ID:/55zy/j8
投下乙です。
自己満足オリ>ホスト…最悪やぁ……
もっとEX>メタ発言ww由比ヶ浜さん自重しない!
では自分も投下を
DOLオリ14話 これは非常事態ですか? いいえ、案外そうでもありません
登場人物:田畑耕作、久世竜二、高松仁美
491これは非常事態ですか?(ry ◆VxAX.uhVsM :2011/05/26(木) 21:22:40.74 ID:/55zy/j8
「う、おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

田畑 耕作(たはた こうさく)は走っていた。
ただひたすらに。
なぜ走っているか?そんなことは簡単だ。
追われているから…だ。
ちなみに追っているのは……

「待ちなさい!獲物!」
「獲物とか言う奴を待ってやる暇はない!」

C-4の公園内を二人は走っていた。
サキュバスの少女、高松 仁美(たかまつ ひとみ)の追いかけている理由は。

「私の栄養になりなさい!」
「いやだね!断る!」

こんな理由である。
ちなみに栄養とは精神力の事である。

「くそ……」
「あと少し…捕まりなさい!」
「嫌だよ畜生!」

追いつかれる、という所で目の前の視界が悪くなる。
その視界の悪さの原因、それは

「う、おりゃあああああああああああ!!」
「いっ…痛ぁ……」

遊具から出てきた久世竜二により行動は止められていた。
スモークが当たりに充満して、完全に何も見えなくなる。
それが消えた時には二人の男は消えていた。
492これは非常事態ですか?(ry ◆VxAX.uhVsM :2011/05/26(木) 21:23:05.93 ID:/55zy/j8

「ぐ、絶対…あの二人を……栄養にして…ころ、す」

高松は立ちあがり歩き出した。
二人の男を探すために。

【一日目/朝/C-4総合公園】
【高松仁美】
[状態]腹に刺し傷(行動に支障あり)
[装備]なし
[所持品]基本支給品、不明支給品(1〜2)
[思考・行動]
基本:男を栄養にして、優勝する。
1:さっきの二人は絶対に殺す。


○ ○ ○ ○ ○

「大丈夫か…あんた」
「どうして俺を助けたんだよ」

所変わりまた遊具の下。
高松から隠れるために身を潜めていた。

「うーん、なんでだろうな」
「は?」
「ま、なんとなくだよ……悪い奴じゃなさそうだったし」
「…ありがとな」
「どういたしまして」


【一日目/朝/C-4総合公園】
【久世竜二】
[状態]健康
[装備]九五式軍刀
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:この殺し合いを止めたい。
1:しばらく田畑と隠れる。
【田畑耕作】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]基本支給品、ノートPC
[思考・行動]
基本:この殺し合いからの脱出、そして首輪の解除。
1:しばらく久世と隠れる。
2:首輪のサンプルを見つけたい。

【オリキャラ紹介】

【田畑耕作】
21歳:男:眼鏡をかけたやせ形
機械系に詳しい。
田畑なのに機械系とか、そんな事いわない。

【高松仁美】
18歳:女:緑髪の長髪
見習いのサキュバスの少女。
本人は気付いてないが精神力を吸い取った相手を服従させる事が出来る。
493 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/26(木) 21:23:52.60 ID:/55zy/j8
投下終了です。
時間帯変えるのいつにしようかなー
494 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/26(木) 22:14:04.82 ID:EqR0KShA
投下乙です。
自分も投下いきます
タイトル:一人、また一人と…
登場人物:vもんが、07
495 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/26(木) 22:14:50.30 ID:EqR0KShA
誰もいない事を確認してロビーまで降りてみる。
…誰が襲われ、殺害されたか。やっぱり気にせずにはいられなかったからだ。

(血の臭いだ…)

濃厚な血の臭いに、吐き気を催す。
血の海に沈み微動だにしない参加者…。
うつ伏せで倒れているため、顔は見えない。

(一体誰なんだ…近寄ってみようかな…)

勇気を出して、遺体に近づく。
想像通り、さらに血の臭いが濃厚になっていく。
優しく、体を動かして仰向けにさせ、顔を見る。

「…めろりんじゃねーか…」

予想外の事に、そして自分が良く知る人間の死を改めて知り愕然とする。
めろりんが死んでしまったのは、先程の放送で知ったがこんなに早く遺体に会うとは…。

「埋葬してやるか…こんな所に放置してちゃ、かわいそうだしな…」


496 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/26(木) 22:15:33.14 ID:EqR0KShA



ホテル裏の小さな広場。
シャベルで穴を掘り、その中にめろりんの遺体を埋める。

(今はこんなのが精一杯だが…許してくれ。俺が生きて帰ったら、必ず…)

めろりんの墓の前で手を合わせ、誓いを立てる。
必ず、この糞ゲーを壊して、生きて帰る。
そして…ちゃんと、めろりんのお墓を立てる。
もちろん、このゲームで死んでしまった知り合いの分も。

「…ちょっと」
「うわぁっ!?」

いきなり声をかけられて、声が裏返る。

「いきなり声かけないでくれよ、死ぬかと思ったじゃねーか…」
「ごめん…それより、07はここで何を…?」
「…めろりんの遺体を見つけたから、ここに埋めてあげたんだ」
「そうか…」





ホテルを後にして、近くの街目指し歩き出す。

「これから、どうする?」
「とにかく、ゲームに乗ってないやつを探して一緒に行動する。首輪を外す方法も見つけたい」
「じゃあ、俺も一緒に行くよ。仲間は多い方がいいでしょ?」

この先2人に待ち構えているのは闇か、はたまた光か。
どちらかは分からない。
だが、事態は…確実に、終息へ向かっていた。

【一日目/午前/D-7:ホテル付近】
【07@板対抗BR】
[状態]:健康
[装備]:ブーメラン@現実
[所持品]:支給品一式、ipod(ニコニコ仕様)@現実
[思考・行動]:
基本:必ず生きて帰る。
1:とにかく、ゲームに乗ってない人を探そう

【vもんが@板対抗BR】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、危ない物質、パン切り包丁
[思考・行動]:
基本:ゲームに乗る気も人を殺す気もない。
1:07と一緒に、ゲームに乗ってない人を探す
497 ◆6LQfwU/9.M :2011/05/26(木) 22:16:13.89 ID:EqR0KShA
投下終了です
498 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 23:03:05.23 ID:FKSFsPpv
自分も投下します
自己満足オリロワ第三話:冬と警官と+a
登場:興呂史郎、小原佐織、辻結花
499 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 23:18:43.20 ID:FKSFsPpv
ーーーー数年前

某国の科学実験により発生した悪夢の災害“永久の冬”。
実験台には13歳の少女を用いた。少女は地元では『魔王の娘』と呼称され忌み嫌われてきた。
少女は人ではなかったのだ。
大罪の神の力を色濃く受け継いだ存在。それが、ただの寒村に生まれたのである。
研究機関に両親は少女を売った。たったの数十万の値で。

『お母さん、お父さん?どうして笑っているの?』

『何を言ってるんだ結花。お前と引き替えにウン十万だ!喜ばずになんかいられないさ!』

『結花?いい、あなたはね、私たちの元から離れて、二度と戻ってこないのが、私たちにとって最大の親孝行なの』

『そうだぞ。もう顔を見せないのが、父さんたちみんなの幸せだ』

『さあ、そろそろ時間だよ。行くよ、結花ちゃん』

あまりにも違和感のある不気味な光景。
結花には、父と母の言葉の意味をただ、理解することしかできなかった。
我ながら、親の言うことはよく聞いた。お使いを嫌がったりもしなかったし、わがままを言ったこともない。
なのに、結花の肉体には痛みだけ与えられた。
殴る、蹴るだけではない。背中に煙草を擦られたりもした。
500 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 23:36:16.90 ID:FKSFsPpv
遠い異国の地にても、ただ莫大な魔力を幼い肉体に流し込む苦痛だけが続いた。

『おい、やりすぎじゃないのか!?心拍数低下してるぞ!』

『おいおいやべー…』

そして。大罪の神の力は放たれ、施設は木っ端微塵に吹き飛んだ。
あまりの魔力に季節は変わらなくなり、ぼうっと佇みながら、大罪の器『辻結花』は、消え入りそうな声で言った。

『さ………み…し……い…よ…』


「参ったな…」
25歳の若手刑事、興呂史郎は空を仰いでいた。両手には、ーーー大罪の器の少女を抱いて。
史郎はただの警官だ。強いて言えば、獣全般を威圧できる謎の特技くらいか。
史郎が結花を助けたのは、正義感からだ。
彼は結花が『大罪の器』であるとは知らない。
興呂史郎は、この殺し合いにおいて最大の正義感を持つ『正義の味方』なのだから。
「お……兄ちゃ…ん…だれ…?」
「ッ、気が付いたか!?俺は興呂史郎。警察だ!」
「辻、結花」
風邪といったレベルではない。
明らかな異変だ。
「畜生…どう、すりゃあ…ッ!?」
「ーーーー助けてあげましょうか?ロリコン警察官さん」

言葉の先には、黒髪を腰まで延ばした爆乳の少女、小原佐織がいた。
501 ◆9QScXZTVAc :2011/05/26(木) 23:47:11.83 ID:FKSFsPpv
【一日目/深夜/c-1】
【辻結花】
[状態]気絶
[装備]毛布
[所持品]不明
[思考・行動]
基本:???
※大罪の器の暴走状態です

【興呂史郎】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]不明
[思考・行動]
基本:このゲームを潰す!
1:結花ちゃんを助ける

【小原佐織】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]不明
[思考・行動]
基本:?

【辻結花】
15歳。幼児体型。
『大罪の器』として生まれたため、暴走すると最強クラスの力になる

【興呂史郎】
若手刑事。
本ロワ最大の善人で、獣を威圧して動けなくできる




投下終了。
メモ帳から書こうとしたら…データ逝った…
佐織の紹介は次回
502 ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 23:50:09.99 ID:lLhh9a5S
投下乙です 結花の両親ちょっと裏来い
投下します もっとEX 20話 指の先から紅差す
登場:篠沢具子、リーザ
503指の先から紅差す ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 23:51:33.93 ID:lLhh9a5S
20話 指の先から紅差す

結局病院で、殺害したハーピー以外に誰も見付からなかった篠沢具子は、
病院を後にし住宅街を歩き回っていた。
しかし誰も見付からず段々と疲れが溜まっていく。

「足が痛い…」

足の痛みに耐えながら、住宅街を歩く具子。

そしてとある民家の門の傍を通ろうとしたその時。
民家の門から、狐のような外見の獣竜の女性が飛び出した。
その手にはぎらりと刃が光る日本刀が握られている。

「!!」
「だあああっ!」

獣竜の女性――リーザは日本刀を具子目掛けて渾身の力で振り下ろした。

ビュンッ!

風を切る音。
間一髪で具子は斬撃をかわす。

「このっ…!」

持っていた自動拳銃ベレッタ M1934の銃口をリーザに向け引き金を引こうとする具子。
しかし、リーザは刀の峰で銃を弾き飛ばす。

ガキィ!

「あっ!?」

M1934が遠くに飛ばされるのを具子は目撃した。

「終わりね!」

今度こそ勝利を確信したリーザは、再び日本刀を振り被る。
しかし、具子は諦めなかった。リーザの腹に捨て身の体当たりを食らわせたのだ。

「うげっ!?」

悲鳴を上げ、アスファルトの上に押し倒されるリーザ。
手にしていた日本刀も手放してしまった。
カラン、と金属音を立てて日本刀がアスファルトの上に落ちた。
それを具子は素早く手にする。

「! しまっ――――!」

リーザのその言葉は最後まで紡がれなかった。

具子が日本刀を薙ぎ払った時、リーザの首が綺麗に切断され宙を舞ったから。
504指の先から紅差す ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 23:52:58.45 ID:lLhh9a5S
血の噴水は灰色の路面に赤い彩りを施した。

「はぁ…はぁ…危なかったぁ」

不意討ちされたが返り討ちにする事が出来た。
自分の命がまだしばらく続く事が分かり具子は安堵する。


【リーザ:死亡】
【残り21人】


【朝/E-3、E-4境界線付近の住宅街】
【篠沢具子】
[状態]健康
[装備]日本刀(血痕付着)
[道具]基本支給品一式、ベレッタ M1934予備マガジン(2)、特殊警棒、カッターナイフ(調達品)
[思考]
1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
2:獲物探し。
[備考]
※所持していたベレッタ M1934は彼女のすぐ近くに落ちています。
505 ◆ymCx/I3enU :2011/05/26(木) 23:53:40.37 ID:lLhh9a5S
投下終了です。
506 ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 20:12:59.08 ID:p7UZbwkU
投下します、もっとEX 21話 新しい苦難を越える支度にかかる
登場:朝斬厳空、カスパル、太田かずみ、安藤正年
507新しい苦難を越える支度にかかる ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 20:13:50.10 ID:p7UZbwkU
21話 新しい苦難を越える支度にかかる

豪邸を出た朝斬厳空とカスパルは森の中を歩いていた。
目指すは東。市街地である。コンパスを確認しつつ先に進む。

「……」

厳空は前方を歩くカスパルの方をまじまじと見る。

狼の頭上に、散弾銃が浮かんでいる。

カスパル曰く、魔力で浮かし、操作するのだと言うが傍から見ればシュールな光景だ。

「どうした?」
「あ、いや、ショットガン浮かんでるのってシュールだなと思って…」
「まあ、そうだろうな…」

ウィンチェスター M1897トレンチモデルの銃口を周囲に向けて警戒しながら、
銀と白の巨躯の狼は柔らかい雑草の覆う地面を歩く。

(…俺は、生きようとしているのか? 死にたかったのに…)

思えば豪邸にて自分は自殺しようとしていたのだとカスパルは思い出す。
それを現在後ろを歩く少女、朝斬厳空に止められた。そして直後に厳空を、カスパルは性的に食べた。
最初は抵抗されたが、次第に彼女の方から求めてくるようになり、
今では「カスパルとは絶対に離れない」とまで言っている。
ある意味で、厳空はカスパルの命の恩人と言える存在になっていた。

(まあ、命の恩人だよなぁ、ある意味…気持ち良かったし…いやそういう事じゃないか…。
何か俺、懐かれてるみたいだし…頑張ってみようか…)

厳空のために、カスパルはこの殺し合いを出来る限り生き抜く事を決めた。



猫獣人少女、太田かずみは制服を着終え、売り物らしいソファーに座る。
ベッドの上で、シーツを掛けられた裸の小太り青年が疲労で熟睡していた。

「激しいんだから、安藤さん…うふっ」

先程までの青年――安藤正年との行為を思い出し、かずみは微笑んだ。
ソファーに横になり、天井を眺めながら自分の首にはめられた首輪に触れた。

「これを何とかしないと…」

参加者の命が主催者に握られる大きな要因の一つである金属製の爆弾入り首輪。
この首輪をどうにかして解除しない限り脱出など不可能だろう。
かずみには首輪を解除出来ると言う自信――と言う程では無いが、かもしれないとは考えていた。
しかし内部の構造を見てみなければ何とも言えない。
その「内部の構造を見る」と言う事をどのようにして行なうかが問題だった。
508新しい苦難を越える支度にかかる ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 20:14:38.22 ID:p7UZbwkU
「あー…」

尻尾を揺らし、かずみは考えを巡らせる。

「う…ん…かずみ…ちゃん…おっぱい…」

そして正年は気持ち良い夢を見る。


【朝/B-3森】
【朝斬厳空】
[状態]健康
[装備]S&W M10(6/6)
[道具]基本支給品一式、.38スペシャル弾(12)
[思考]
1:殺し合いには乗らない。
2:カスパルに惚れた。
[備考]
※B-4方面に移動しています。
※衣服を着ました。

【カスパル】
[状態]健康
[装備]ウィンチェスター M1897トレンチモデル(5/5)
[道具]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(10)
[思考]
1:頑張って生きる。
2:仕方無いので厳空と一緒に行動する。
[備考]
※B-4方面に移動しています。

【朝/B-4商店街家具店】
【太田かずみ】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]アイスピック
[道具]基本支給品一式、虫除けスプレー
[思考]
1:殺し合いはしない。首輪を調べてみたい。
2:安藤さんと行動。
[備考]
※衣服を着ました。

【安藤正年】
[状態]睡眠中、全裸
[装備]鉈
[道具]基本支給品一式、コンドーム詰め合わせ
[思考]
1:死にたくない。
2:(睡眠中)
[備考]
※衣服は近くに脱いで畳んであります。
509 ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 20:15:15.91 ID:p7UZbwkU
投下終了です。
510 ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 21:27:51.53 ID:p7UZbwkU
投下します。もっとEX 21話 いばらのみち
登場:真柄守隆、尼崎晴可、小早川好信、マクシミリアン
511いばらのみち ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 21:28:58.23 ID:p7UZbwkU
22話 いばらのみち

とにかくしつこい。
しつこかった。自分達を追跡する、虎狼獣人の青年は。
明らかに正気を失っており、話が通じる様子も無く、とにかくただ、真柄守隆と尼崎晴可は、
虎狼青年小早川好信から逃げるしか無かった。

いつしか周囲の風景は農耕地帯から、住宅地へと変わっていた。

「もう、足が…」
「頑張れ!」

長時間走り続けポニーテール少女、晴可は足に来ていた。
銀狐獣人青年、守隆が励ますが長くは持ちそうにない事は明らかである。

「はははっ…ははっ…逃がさない…ぞ!」

好信は涎を垂らし、笑みを浮かべながら十三年式村田銃を発砲する。

ドォン!

「うぐぁ!」
「! ま、真柄さん、真柄さん!」

銃弾が守隆の足に命中し、血と肉片が飛び散った。

「…痛、え…!」
「真柄さんしっかり! あ…ひ、酷い」
「糞が…あ…」

牙をガチガチと鳴らし身体を震わせ、脂汗をかく守隆。
今まで感じた事の無い激痛に耐えていた。

「アッハァ! イイイイイイイイイ!!」

奇声を発しながら好信が再び十三年式村田銃を構えた。
守隆と晴可は死を覚悟した。守隆に至っては手にした拳銃を撃つ事すら失念してしまっていた。

ダダダダダダダダッ!!

銃声が響く。しかし、それは好信の持つ十三年式村田銃の物では無い。
その銃声が鳴り響くのと同時に好信は赤い液体を噴き出しながら奇妙なダンスを踊った。
そして十三年式村田銃を地面に落としその場に崩れ落ち、二度と立ち上がらなかった。
何が起きたか一瞬理解出来ず目を白黒させる守隆と晴可。
好信のすぐ脇に建つ、交番と思しき建物の中から、茶色と灰色の毛皮を持った雄竜が出て来る。
その手には短機関銃らしき物が握られていた。

守隆と晴可は竜の男が自分達を助けてくれたのだと思った。
512いばらのみち ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 21:29:37.65 ID:p7UZbwkU
「…助けてくれた、のか?」
「あ、ありがとう、ございます」

礼を言う二人に、竜は笑みを浮かべ、

「勘違いしちゃ駄目だよ」


ダダダダダダダダッ!!


再び短機関銃Vz 25の銃声が鳴り響いた。

「……移動するか」

殺害した三人から装備を回収しながら竜、マクシミリアンは呟く。


【小早川好信:死亡】
【真柄守隆:死亡】
【尼崎晴可:死亡】
【残り18人】


【朝/D-6交番前道路】
【マクシミリアン】
[状態]健康
[装備]CZE Vz25(16/32)
[道具]基本支給品一式、CZE Vz25予備マガジン(3)
[思考]
1:殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:殺害した三人から装備を回収し移動する。
[備考]
※特に無し。
513 ◆ymCx/I3enU :2011/05/27(金) 21:30:22.99 ID:p7UZbwkU
投下終了です。
514 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/27(金) 21:36:18.39 ID:13+j/4oX
投下乙です、一気に死んだな…。
自分も投下します。
DOLオリ15話剣に吸われし赤き液体
登場人物:葛西英明、塚本由美子、山根淳子
515剣に吸われし赤き液体 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/27(金) 21:37:56.99 ID:13+j/4oX

「ねぇ、山根さん…どうしてこうも誰とも会えてない」
「私が聞きたいよ…」

塚本 由美子(つかもと ゆみこ)と山根 淳子(やまね あつこ)は人を探して二時間くらい歩いていた。
残念ながら誰も見つかってないが。

「あ、あの人…!」
「やっと人見つけた!」

二人は走って向かうが…。
男は女を見つけ走ってくる。
刀を構えて…。

「え…まさか…」
「逃げよう!」
「って早いよ!」

山根が少し遅れてしまい、葛西はその一瞬で山根を斬る。

「きゃああああああ!山根さ」

ザシュ

そんな音とともに、首から血の温泉が噴き出す。
葛西は見向きもせずに、二人から離れて行った。
その葛西の刀には、血は付いていなかった。

【塚本由美子】【山根淳子】【死亡確認】
【人数状況 28/38】

【一日目/午前/B-4】
【葛西英明】
[状態]妖刀による人形状態
[装備]妖刀「花菱」(二人斬りモード)
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:守る。
1:殺す。
2:北に行く。
[備考]
※自我は完全に崩壊しました。
※妖刀「花菱」は斬っていく毎に強くなるようです。

【オリキャラ紹介】

【塚本由美子】
34歳:女:腹の肉がたるんでいる…決してデブではない
デブと言うと切れて凶暴になる女。
元々の性格は悪くない。

【山根淳子】
21歳:女:スレンダーな体格に大人な雰囲気
ホステスの仕事をやっている女。
柔道を習っていてある程度強い…ある程度。
516 ◆VxAX.uhVsM :2011/05/27(金) 21:38:24.30 ID:13+j/4oX
時間帯移動しました。
投下終了です。
517 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:07:39.55 ID:XcC0T4s8
投下乙です
では自分も
雑多ロワ16話:崖の上の魔女
登場キャラ・森下こよみ、越前リョーマ、ツル
518 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:08:16.89 ID:XcC0T4s8
越前リョーマのスタート地点は、G−1エリアだった。
地図を覚えている人なら、この時点で「ちょっと待て」と言うかもしれない。
G-1エリアは一面海じゃないか、と。
正確に言うと、彼はG-1エリアとF-1エリアの境界ギリギリからスタートしていた。
そこはすなわち、
「たかっ……」
崖の真下、打ち寄せる波しぶきがすぐそこまで迫る、幅1メートルほどのわずかな岩場だった。
下から見上げた限りでは正確な高度は分からないが、高さ三十メートルはくだらないだろう。
「何考えてんだよ、あのオッサン……」
もちろん、『今から殺し合って生き延びろ』と命令する人間の思考回路なんて、考えるだけ無駄なことかもしれない。
……だがしかし、この状況は『殺し合え』以前に、スタート時からすでに『死』に近くないだろうか。
断崖の傾斜は、限りなく垂直に近いように見えた。
下手な参加者なら、ちょっと足を踏み外した拍子に海に落ちてアウトだと思う。
もしくは、焦って崖の上に登ろうとして転落死するか、泳いで脱出しようとして溺死するか。

問い、この崖を登れますか?

越前リョーマの回答……まぁ、頑張ったらいけるんじゃない? 前に上った崖よりは低いし。

登ることを選んだ。
本当なら、こんな手元もおぼつかない夜中に動かず、陽が昇るのを待つべきなのかもしれない。
しかし、残念ながら海には『満潮』というものがあったのだった。
ほんの数十分の間で、何だか打ち寄せる波がじわじわと高くなってきたので、上に逃げることにした。
519 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:09:12.55 ID:XcC0T4s8
ジャージの裾を絞っていた紐を外し、ディパックの懐中電灯を首から吊るす。
ついでに支給品として入っていた『それ』も取り出し、ズボンに差しこんでおく。
夜の岩肌は冷たかったけれど、季節が良かったおかげか以前ほどは寒くなかった。
ひとつ足場を確保するたびに、右手を一度離して懐中電灯を付けて、次の足場を探す。
岩肌は足場になる突起が思いのほか多く、覚悟していたよりは楽だった。

その状況だけはいつかの修行と似ているけれど、内実は全然違う。
この崖を登りきったとしても、そこにあるのは負け組コートではなく、謎の白スーツに拉致された殺し合いの現場だ。
どうしてこんな目に遭っているのかなど、完全に想像力の外だった。
それでも『すごくくだらない企みに巻き込まれた』ことぐらいは分かる。
打開する方法なんて分からないけれど、くだらないことだと分かっているのに参加するつもりはなかった。
どうすればいいのかは分からないけれど、分からないなら分からないで考えても仕方ない。
手塚部長はじめ先輩も三人ばかり呼ばれているようだし、ひとまずは合流することを考えよう。



そんなことを考えていた時だった。
休憩地点に決めていた頭上の突き出た岩棚で、懐中電灯の灯りが灯った。
「……やれやれだね」
どうやらリョーマ以外にも、難儀な場所に飛ばされた参加者がいたらしい。
吉と出るか、凶と出るか。
乗っていたら危険には違いないが、接触しないわけにはいかない。
リョーマはもしもの自体に備えて、腰にさしておいた『それ』を確認した。



◆  ◆  ◆

赤と白の2色カラーの、カプセルみたいなボールだった。
森下こよみは、説明書に書かれている通りにスイッチを押した。

ぽん

煙玉のような音をたてて、モンスターが表れた。

「か、かわいい!」
森下こよみは目をまるくして、見知らぬ生き物を前にそわそわする。
人種、国籍、性別を問わず様々な人種が集められたこのバトル・ロワイアルだが、第一声が『かわいい』だったのは彼女ぐらいのものだろう。
ピンク色のまんまるい体。
青くて大きな、瞳。
くるりとカールしたひと房の撒き毛と、三角の耳。
「魔物(デーモン)なのかなぁ。でも魔法コードは感じないよね。
ぷーのタマゴもコードの正体が分からなかったけど、見えるだけは見えてたし」
ぎゅっと抱きしめてもふもふしたいのを我慢して、こよみはその『プリン』を観察する。
森下こよみは、これでもれっきとした魔法使い見習いなのだ。
不思議な力が、時として人危険をもたらすことをちゃんと知っている。
相手がどんなに可愛くたって、正体が分からないものにうかつに手を出すべきではない。
たとえ今、いかにもマスコット然とした小動物が現れて「殺し合いを終わらせてあげるから僕のお願いを聞いて!」と言われたとしても、きちんと怪しむぐらいの賢さはあった。
ただ、付属の説明書によれば、少なくともこのモンスターボールの持ち主の言うことを聞く仕様らしい。
ということは、少なくともこよみの味方をするものだと思っていいのだろうか。
フシギセイブツの青くてウルウルした大きな瞳をじっと観察する。可愛い。
フシギセイブツのぴこぴこした短い手足を観察する。可愛い。
結論。可愛い……違う違う。
結論。たぶん悪いものではない。少なくとも悪意はない。というか、そうであってほしい。
520創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:09:50.78 ID:+ddNOR71
521 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:10:28.68 ID:XcC0T4s8

「それに敵意があるなら、とっくに『ここ』から突き落とされてるよねぇ……」

そしてこよみは、改めて現状を確認する。

そこは、こよみの転移させられたスタート地点だった。
F−1エリアだった。より正確に言うと、F−1エリアとG−1エリアの境界近くだった。
そして、崖の中腹だった。
こよみがいるのは、おそらく断崖絶壁の3分の2ほどの高さの位置。
ちょうど平らな岩だなが広がってできた、かろうじて安定した場所だった。
広さはピクニックシートひとつぶん。
下を恐る恐る見れば、闇の黒と、ぼんやり浮かび上がる更に黒い海面。
上を見上げれば、ほぼ垂直にそそり立つ絶壁。

問い、この崖を登れますか?

森下こよみの回答……むむ、無理です! 絶対無理!
あたし、運動神経ゼロだし、百メートル走二十秒台だし、走ると転ぶし、ラクロス部もテニス部も途中退部だったし。
それに高いところ苦手だし、暗いところもどっちかって言うと嫌いだし、魔法もひとつしか使えないし、現代魔法使いのくせに機械苦手だし……え? 最後は関係ない?

そんな、スタート時からいきなり詰んでいるかのような位置にこよみは飛ばされていた。
だからこそ、この場所を脱出できる何かがあったらいいなと支給品を確認していたのだ。
そして、出て来たのはピンク色をしたカー●ィみたいなモンスター。
とても崖登りができる生き物ではなさそうだ。
「ごめんねプリンちゃん。私に支給されたばっかりに遭難させちゃって……」
しょぼーん、と音が聞こえてきそうなほどにうなだれる。
「……やっぱり、『あの人』に頼るしかないのかな」
眼下の岩壁を改めて見おろす。
思いっきり身を乗り出して確認したのは、ちかちかと光る懐中電灯。
そう、実はその岩壁を登って来る懐中電灯の光があったのだ。
しかも、どんどんこよみのいる中腹へと近づいてきている。
夜中にこんな崖を登るなんて、すごいというか無謀というか。
しかし、某栄養ドリンクのCMみたいな修羅場をくぐっているだろう人なのは間違いない。
もっとも、それはその人がゲームに乗っていないならの話。
「……でもこのままだと鉢合わせするし、やっぱり私からも知らせた方がいいよね。
どっちみち『ここ』から出られそうにないし」
こよみは覚悟を決めて、自らも懐中電灯を点ける。
こちらの存在も気づいてもらうために。
身を乗り出して懐中電灯の灯りを左右に振ると、すぐ下にいた光が驚いたようにびくりと揺れた。
こよみの心臓がどきどきと破裂しそうに高鳴る。
522創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:10:43.22 ID:OOXGp2dA
支援
523 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:10:57.07 ID:XcC0T4s8



その時だった。
コードが動いた。



「魔法コード……上から?」
ざわざわする。
崖の真上から注がれる、刺さるような視線と、何かがうごめく気配。

「これも、コードなのかな……いつものざわざわと、少し違うざわざわなんだけど」

魔法の素は、見るものではなく自然と感じられるものだと、弓子が言っていた。
今ではこよみも、それを感じることが少しずつ得意になっている。

目で見えるのでもない。耳で聞こえるのでもない。でも分かる。
ぐるぐると、渦をまいている。
そこだけ、世界の法則が違う。
そこだけ、世界が構築し直(コード)されている。

こよみはヤマブドウの茂みの奥、見えない闇をじっと見つめた。

間違いない。
“何か”がいる。

懐中電灯を頭上に向けても、それの姿を見ることはできない。
いいものかもしれない。しかし、悪いものかもしれない。
もしかして、ゲームに乗った人間が真上で待ち構えていて、こよみたちを攻撃するコードを組んでいるのかもしれない。
いや、こよみはともかく、『下の人』は気づかれていないかもしれない。
こよみの岩棚はけっこう崖から突き出た位置にあり、懐中電灯の光が遮られている可能性もある。
……狙われている人がこよみだけなのは良いことかもしれないけれど、『下の人』が乗っていた場合、挟み撃ちになってしまう。
どうしよう。

仕方なくこよみは、支給されたモンスター相手に相談をした。
「プリンちゃん……えっと、真上の植物の茂ってるところに、なんかいる、と思う」



◆  ◆  ◆

「なんだ、あいつは」

ツルは崖の上、ヤマブドウの茂みの中から、その人間のメスを睨んでいた。

あの無礼な白スーツは歯ぎしりするほど気に食わなかった。
でも、ツルは最後の一人になる以外に、ここから抜け出す方法を思いつけなかった。
そして、最後の一人しか生きて帰れないというのなら、ツルの生かしたい相手は決まっている。
上弦。上様。
ツルの最愛の主人であり恩人であり育ての親であり、生きている理由そのもの。
ならば簡単だ。上様以外の参加者をさっさと殺しつくしてしまえばいい。
524 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:11:23.47 ID:XcC0T4s8
『力』を感じる能力にこそ疎いが、あの暗い場所にいた連中が人間ばかりだということぐらいは分かった。
そして、人間風情に使い魔のツルが不覚を取るはずがない。
狼や獅子に『変化』すればたいていの生き物は瞬殺できるし、実際に吸血鬼の『従者』を倒したことだってある。
上弦が人間の二十人や三十人相手に手こずるとも思えないし、上弦を勝ち残らせるのはそう難しくはないだろう。
ただ、上様はとても情け深いお方だから、ツルを殺して生還するやり方を躊躇われるかもしれない。
だからこそ、ツルの方が頑張らなければいけない。
殺すべき対象の中には、上弦の想い人で、しかも上弦と同階級の吸血鬼もいるのだから。
正直、ソイツにあまりいい感情は持っていない。
というか、上弦を泣かせた男にツルが良い感情を抱けるはずもなかった。
そんな男を上弦が好いているというのだから、なおさら。
とはいえ、上弦がアイツに生きて欲しいと言うのなら、ツルは上弦の幸せを選ぶ。
上様が優勝した時に、願いを叶える権利でアイツを蘇生させてやるだけのこと。
ツルよりもあの男が大事だと突きつけられるのは痛いけれど、どっちみちその時点でツルは死んでいるのだ。だから、嫉妬する恐れもない。
ツルは一点の曇りもなくそう決めて、参加者を探す為に歩きまわっていた。
『犬』に変化して人間の臭いを探るうちに、最初の獲物はすぐに見つかった。
人間の子どものメスが、切り立った崖の中腹に座り込んでいたのだ。
あんな場所では、ちょっと突きとばしただけで転落死してしまうだろう。
楽な獲物を見つけたとツルはほくそ笑んだが、しかしすぐに問題に気づいた。
ちょっと突き飛ばすのはいい。問題は、どうやって突き飛ばしに行くか。
まず、崖を降りられる姿というものが限られている。
普段よく化けている豹や狼などの四つ足肉食獣では、ツルの方が転落する危険がある。
そして、獲物のいる岩棚の強度が分からない。鹿や高山ヤギなど、下手に重量のある動物に化けては、着地した際に岩を踏み崩してしまう危険がある。
ならば、鳥に変化して空中から攻撃するのはどうか。しかし、この真夜中に鳥目では、獲物に正確な狙いがつけにくい。
フクロウなどの夜目が効く動物に化けることも考えたが、それらの夜行性鳥類は滑空飛行によって狩りをする。
断崖に沿って垂直に急降下するような飛び方には向いていないのだ。
そこにあるのに手が届かないじれったさにイライラしながら、ツルは待ちに徹することにした。
525創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:11:59.89 ID:+ddNOR71
526 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:12:01.49 ID:XcC0T4s8
例えば、メスが懐中電灯を付けた時。
灯りがついた瞬間を見計らって、鳥に変化して飛びかかればいい。

じりじり待つ内に、メスが身を乗り出し、懐中電灯をつけた。
(途中、謎のピンクボールが出て来たのはまぁ良いとしよう)
好機が来たとツルは胸躍らせる。
『変化の力』を身体にたくわえる
その身体から羽毛を生やすために。両足を鍵爪にする為に。
そして、人間のメスに即座に襲いかかるために。
メスがくるり、と上を向いた。
崖の上を、ツルが隠れているヤマブドウの茂みを、真剣にじっと見つめる。
そして懐中電灯で、ツルのいる茂みを照らす。
そこにツルがいることに、気づいたかのように。
「なんだ、あいつは」
少女が謎のピンクボールを抱きしめて何か話している。
ピンクボールが、少女と同じく上を向く。強い視線でツルをにらんだ。

みわわん

ピンクボールの瞳から、見えない何かが放たれ、ツルを射止める。
ツルの体が、突如として重くなった。
地面についていた手が、身体の硬直によってバランスを崩す。
支えを失った身体がずるり、と滑る。
がくん、と重力につかまる感覚。
「ふぎゃっ……!?」
何が起こったのかも分からぬまま、ツルは、落下した。



◆  ◆  ◆

それが、“かなしばり”という技だということを、こよみは知らない。
しかし、警戒したプリンが“何か”をしたことだけは伝わった。
プリンの丸い体で、ちかちかとコードに似たものが弾けるのも見えた。

そして、

「ふぎゃっ……!?」
ずどん、とこよみのすぐ隣に、それは落ちて来た。
岩棚がぐらぐらと揺れ、こよみは両手をついて座り込む。
「ってー……」
身体の大きさは小学生ぐらい。懐中電灯の灯りに、ポニーテールが少しだけ移った。
女の子だ。
527 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:12:46.10 ID:XcC0T4s8
こよみは恐る恐る手をのばす。
「あの……だいじょうぶ?」
女の子に劇的な反応が起こった。
「何だ人間。ツルをしてやった気になって、情けでもかけたつもりか?」
「え……?」
「こんな殺し合いで塩を送るとは、ずいぶんおめでたい頭をしているらしいな。
……まぁ、その情けに免じて、楽に殺してやる」

突き飛ばされた。

「ひゃっ……」

落ちそうになったこよみの背中を、何かが支えた。
ちいさいけど、温かくてしっかりした何かだった。

それが何なのか確認するより早く、プリンがこよみの前に出る。
丸い体を更に丸くして、集中していた。
たぶん、さっきの技をかけているのだろう。
ツルと名のった少女が硬直し、苦しそうに歯噛みしている。

「ホールドアップ。とりあえず、何がどうなったのか教えて」

こよみの肩越しに『銃口』が向けられ、後ろから、闖入者の声がした。
こよみは慌てて振り向く。
帽子をかぶった男の子が、肩肘を岩棚につき、もう片方の手でその『銃口』を少女に向け、岩棚によじ登っていた。
もしかして、この岩盤を登って来たのだろうか。ちょっと信じがたい話だ。
以前に出会った、六年生の聡史郎少年と変わらない歳に見えるのに。
そしてこよみは、背中を支えてくれたのが彼だったのだと気づく。
少年はプリンをいかがわしげに見つめながらも、『銃口』はしっかりとツルに向けている。
とりあえず、ツルがこよみを突き飛ばしたことは把握しているらしい。
ツルは現れた第三者に虚をつかれた顔をして――――

――はじけるように笑いだした。

「あははははははっ! 何だそれ、玩具じゃないか! そんなものでツルを倒せると思うなんて、人間の餓鬼は馬鹿だなぁ!」



人間のオスが持っていた大きな『水鉄砲』に、ツルは腹を抱えて笑う。
なめられた、という怒りも力に変えて、金縛りの状態から無理やり『変化』した。
両手がオオワシの翼に、両足が鍵爪に変わる姿を見て、オスとメスがぎょっとする。
そんな餓鬼どもの様子が、滑稽で愉快だった。
528創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:13:08.06 ID:OOXGp2dA
支援
529 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:13:11.14 ID:XcC0T4s8
“かなりばり”による圧迫も、気流を得る為の滑走も全て無視して、矢のようにツルは飛びだす。



ポニーテールの少女がオオワシに変身するという光景に、さすがのこよみも現実感を失う。
オオワシによる電光石火の体当たりがプリンを直撃し、岩棚から弾き飛ばされる。
プリンの丸い体が断崖を転がり落ちかけ、少年が動いた。
左手でプリンの小さな手をつかんで落下を阻止。
ボールを保持するキーパーのような格好で、プリンを抱えて岩壁に尻もちをつく。
オオワシは体当たりの勢いもそのまま、獲物の品定めをするように旋回した。



ツルの方は、日中と異なり上昇気流の得られない悪条件に態勢を崩し、必死に羽ばたきながら空中で大きく旋回。
慣れない大型鳥類への『変化』に内心舌打ちしながらも、旋回時にしっかりと『獲物』の位置を見定める。ピンクボールを抱えて尻もちをつくオスときょとんとするメスを確認。
まずは、未だ水鉄砲を手放さない間抜けなオスの目をくり抜いてやろう。
ツルは勝利を確信して、時速130キロの飛行速度で矢のような急降下突撃をお見舞いする。

シュバッ、と勢いの良い音がして、毎秒80発の水弾が発射された。

ツルには、誤算がひとつ。

ツルが嘲笑した水鉄砲は、――6メートルもの射程を誇るものの――確かにただの水鉄砲だった。



しかし、その水鉄砲に装?された水は、
野鳥退治を目的に調合された、高濃度のハバネロ水だった。



時速200キロ近くのサーブを見慣れているリョーマにとって、時速130キロそこそこの体当たりはそれほどの速さではない。そして狙撃の経験がなくとも、己に向かってまっすぐ飛んでくるものを撃つことはそう難しくない。
ついでに言うと、リョーマには――決して威張れたことではないが――オオワシを退治した経験もある。
だから、リョーマの撃った水の弾丸は、あやまたずオオワシの顔面で破裂した。

「ぎゃっ……がああああああああああああっっっ!!!」

野生動物に似つかわしくない人間じみた悲鳴を上げて、ツルは空中をバタバタとのたうち回る。
530 ◆8nn53GQqtY :2011/05/27(金) 23:13:41.53 ID:XcC0T4s8
攻撃の勢いを殺せず、一度岩壁にぶつかって跳ね返った。
灼熱の焼きごてを押し付けられたような苦痛に、捕まったセミのごとく死に物狂いではばたき、その羽根が岩肌に舞い散る。

「ぎあっ……ぐっ……くそっ、くそっ、ちくしょおおおおおっ!!」

しかし、ツルは負けられないものを背負っている。
これは、最愛の主人を助けるための戦いだ。
ツルの上様への想いは、たかが辛いだけの水に撃ち落とされるものだったのか。いや違う。
ツルはただ気力と根性のみで羽ばたき、空中での滞空を維持し、再び攻撃に移ろうとした。



それだけの隙と時間があれば、こよみが動くには充分だった。



こよみは、崖の上で彼女がコードをうごめかせるのを見た。
その同じコードを使って、ツルという少女が鳥へと変化するのを見た。
だから、それはきっと『変身』のコードなのだと分かった。
そのコードを使って少女が殺し合いに乗るというのなら、こよみはそれを止めなければいけない。
当たり前のように、こよみはそう決めた。
舞い落ちるオオワシの羽根を、空中でつかむ。
変化した姿がコードによって維持されているなら、羽根の一枚にだってコードは流れている。
オオワシはPC本体で、羽根はそこから伸びたケーブルの先端だと思えばいい。
こよみはケーブルの差し込み口になればいい。

全ての知覚を、手の中の羽根に集める。
羽根には電流が流れている。
熱くて冷たい奔流だ。
奔流はこよみの指先に触れ、手のひらに流れ込み、手首を経由して右腕を一気に駆け上がる。
肩を通過して、心臓へ脳へ、こよみの中心へ。
体で渦巻く、熱さと冷たさがカフェオレ状態になったさざなみ。それをしっかりと制御する。

組みかえる。
こよみの知っている、別の“流れ”へと変えてしまう。
531創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:13:45.45 ID:+ddNOR71
532創る名無しに見る名無し:2011/05/27(金) 23:14:24.78 ID:p7UZbwkU
支援
533◇8nn53GQqtY氏代理:2011/05/27(金) 23:20:52.50 ID:+ddNOR71
代理投下 開始します
534◇8nn53GQqtY氏代理:2011/05/27(金) 23:21:35.67 ID:+ddNOR71

右手から流れ込んだ奔流は、こよみの左手からほとばしった。
それは光の羅列。
0と1を描く数字が細い糸状に連なり、指先からほとばしる。
羅列のラインは空中へと放たれ、空中に溶け、そして――

「……ほへ?」



オオワシの変化が解けた。



音もなく、何の溜めもなく、時間にすれば一秒もかからず、
ツルは本来の形態――小さな子狐――の姿に戻る。

「え?」
「あ、あれ?」
こよみもリョーマも、流石にその姿は想像していなかったらしく、揃って困惑の表情を浮かべる。

問い、この状況で、オオワシが狐の姿になったら、その後はどうなりますか?

越前リョーマの回答……そりゃ落ちるでしょ。
森下こよみの回答……落ちます、よね。も、もしかしてやり過ぎましたか? ごめんなさいっ。

ツルの回答……え? ………………えぇ?


重力にひっぱられ、変化の解けたツルの体はそのまま落下を開始した。
しかし、ツルとて齢数百歳の化け狐。緊急時の対処を知らないわけではない。
(落ちる!? ……どうにかして着地! 着地を!)
唐突な変化の解除にも思考を切り替えてみせ、せめて岩肌につかまろうと着地に備えた姿勢を取った。

しかし、『それ』は無慈悲に、ツルの真上で煌めいた。

変化の解除とほぼ同時、何の先触れもなく出現した『それ』は、空中で優雅に一回転。
満月に照らされて、きらりと光の弧を描く。

そして、等加速運動にのっとってそれは降下を始める。
すなわち、空中で足掻くツルの頭上に、落下。
ツルの視界が、『それ』の影で暗くなる。
「へっ――」


がごっ


それは、金だらいだった。
大きさはひとかかえほど。深さは小さめのビニールプールほど。
中に大根を丸ごと入れて、じゃぶじゃぶと洗えそうな立派な金だらいだ。
何故かツルの頭上に出現した立派な金だらいが、その脳天を直撃した。


535◇8nn53GQqtY氏代理:2011/05/27(金) 23:22:17.51 ID:+ddNOR71
それが、とどめになった。
気絶したツルの体は金だらいと共に、夜の海へと吸い込まれていった。
二つの水音が、ほぼ一つの音に重なって響く。


【G−1/海上/一日目深夜】

【ツル@吸血鬼のおしごと】
[状態]狐形態、頭に大きなコブ、気絶、金たらいの上、海上漂流中
[装備]なし
[道具]支給品一式(一緒に海に落ちました)、不明支給品1〜3(確認済み)
金たらい(六時間ほどで消滅します)@現地調達
[思考]基本:上様(上弦)を優勝させる
1・気絶中
2・上様を優勝させる為に皆殺し



謎の変身少女とか、プリンの技とか、疑問は多かったけれど、とにかく危機は回避された。
そのことを理解して、こよみとプリンと少年は深々と溜息。
二人並んで、岩壁にもたれて座る。
「何、あれ……?」
少年が尋ねる。
「よく分からないけど……落ちてきて、襲ってきたの。
あ、でも下の方でコードが動いてるから、まだ生きてると思う」
「コードって何……?」
「コードっていうのは……えっと、魔法の素、みたいな。本当はコンピュータのプログラムなんだけど……あれ? コードの方が先にある呼び方だったっけ……」
「……やっぱり、いい。今、一気に言われてもたぶん余裕ないから」
「あ、うん……えっと。さっきはプリンを助けてくれてありがとう。それから、落ちそうになった時も……」
「別に。何となく手が出ただけだから……」
「うん」
「ないと思うけど一応聞いとく。あんたは、殺し合いに乗ってないんだよね……」
「うん……あ、そうだ。わたし、森下こよみ」
「越前リョーマ」
「リョーマくんだね。あっちはプリン」
「あの風船みたいなのが?」
「……うん。風船みたいになっちゃったのが」

プリンの体が、ふよふよと浮いていた。
その丸い身体が、アドバルーンのように膨らんでいる。


536◇8nn53GQqtY氏代理:2011/05/27(金) 23:22:56.22 ID:+ddNOR71
その丸い瞳に微かに得意げな色を浮かべて、プリンはその短い手で己のふくらんだ体をぺしぺしと叩いた。

「乗れって言ってるのかな?」
「他のことを言ってるようには見えないけど」
「乗れるのかな? どうしよう……」
「乗りたくないなら、自力で登るしかないけど」
「だ、ダメ。それはダメ。崖なんて登ったことないもん。
っていうか、登ったことある人なんてなかなかいないよ。
山岳部とかロッククライミング部とかの人ぐらいだよ」
こよみがそう言うと、リョーマは奇妙な反応をした。
気まずそうに目を逸らし、ぐい、と帽子をずらして、表情を隠す。

こよみは、もしかして、と察する。
(あるんだ……きっと、ロッククライミングとかぜんぜん関係ない理由で崖を登ったことが、あるんだ……)


【F−1/崖の中腹/一日目深夜】

【越前リョーマ@テニスの王子様】
[状態]健康、疲労(小)
[装備]ハバネロ水入りウォーターガン@よくわかる現代魔法
[道具]基本支給品一式、不明支給品1〜2(確認済み)
[思考]基本・どうにかして元の世界に帰る
1・プリンに乗って崖の上へ
2・この場からできるだけ離れる。
3・部長、不二先輩、菊丸先輩と合流したい。

【森下こよみ@よくわかる現代魔法】
[状態]健康、白華女子高校の制服、疲労(小)
[装備]プリン@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]基本支給品一式、不明支給品0〜2(未確認)
プリンのモンスターボール
[思考]基本・殺し合いには乗らない
1・プリンに乗って崖の上へ
2・この場からできるだけ離れる。
3・嘉穂ちゃん、弓子ちゃん、聡史郎さんと合流
※高校二年生時点からの参戦です。

【ブルーのプリン@ポケットモンスターSPECIAL】
ブルーの手持ちレギュラーの一匹。ニックネームは“ぷりり”。
原作中で確認された技は“うたう”“かなしばり”“トライアタック”“おうふくびんた”“すてみタックル”“まるくなる”。
身体を風船のように膨らませることで気球のように空を飛んだり(人間三人を体の上に乗せて飛べるほどでかくなる)
追手がやってくる通路をふさいだりと随所で活躍。
というか、ポケモンバトルでの活躍より、風船として活躍している時の方が多(ry



代理投下終了です
537 ◆ymCx/I3enU
投下乙です

次スレ立てました
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1306507059/