ここは様々な作品のキャラを使ってバトルロワイアルの企画をリレー小説で行おうというスレです。
みんなでワイワイSSをつないで楽しみましょう。一見さんも、SSを書いたことのない人も大歓迎。
初投下で空気が読めないかもしれない? SS自体あまり書いたことがなくて不安?
気にせずにどうぞ! 投下しなくちゃ始まりません。
キン肉マンのラーメンマン先生曰く「最後に勝負を決めるのは技(SSの質)ではない! 精神力だ! 心だ!」
リレー小説バトルロワイアル企画とは……
原作バトルロワイアル同様にルールなし、特定会場で最後の一人が生き残るまで続くという企画です。
キャラをみんなでリレーし、交わらせ、最後の一人になるまでリレーを行う、みんなで物語を作るスレです。
ここしか書けない、このキャラしか書けないという人も分かる範囲で書けるし、
次どうなるかを期待して次の人にバトンを渡すこともできます。
全ての作品を知りつくてしなければ参加できない企画ではないので、興味が沸いたらぜひ参加を!
詳細ルールに関してはこちらを
ttp://www3.atwiki.jp/fullgenre/?page=%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB 〜予約、トリップについて〜
予約する際はトリップをつけてしたらばの予約スレに書き込んでおいてください。
トリップのつけかたは、名前欄に #の後に半角8文字以下、全角4文字以下の好きな言葉を打ち込んで書きこんで。
したらばに予約するのは、「他の人が書いてるから避けよう」という心理を利用し、予約だけして放置することで
企画を妨げる「予約荒らし」という行為を防ぐためです。予約期間は5日(120時間)ですが、
間に合わないからもうちょっと伸ばして!という報告があればさらに2日予約期間を追加(48時間)できます。
したらば(予約などいろいろな時にご利用を)
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/11918/ wiki(まとめサイトです)
http://www44.atwiki.jp/tarowa
★キャラクター能力制限★
・シャナ(@灼眼のシャナ)、C.C.(@コードギアス)は再生能力を落とす&急所(頭)をぶち抜かれたら即死。
・ルルーシュ・ランペルージ(@コードギアス)のギアス能力は、「死ね」「殺せ」など、直接相手や自分の生死に関わる命令は無効。(「死ぬ気で頑張れ」とかならあり)
・らき☆すたキャラのオタ知識、ラノベ知識は制限。
・仮面ライダー龍騎キャラのミラーワールドへの侵入禁止。
・ローゼンメイデンキャラのnのフィールドへの侵入は禁止。
・泉新一(@寄生獣)はミギー付き。
・COMP(@真女神転生)は禁止。
・シャナ(@灼眼のシャナ)の「封絶」は禁止。
★支給品としてのアイテム制限★
・KMF(@コードギアス)などのロボ系は禁止。
・仮面ライダー龍騎キャラには、自分のカードデッキを支給品枠2つ分としてカウントして支給。それ以外のキャラに支給される場合は支給品1つの扱い。
・デスノート(@DEATH NOTE)は禁止。
・サタンサーベル(@仮面ライダーBLACK)はシャドームーンから没収&世紀王の呼び寄せ禁止。
・カードデッキの変身は10分で解除。
・カードデッキは変身すれば1時間、ファイナルベントを使えば更に1時間使用不可となる。
★その他★
・ひぐらしのなく頃にの雛見沢症候群は、まあ、空気読む方向で。
4/6【コードギアス 反逆のルルーシュ@アニメ】
●ルルーシュ・ランペルージ/○枢木スザク/○C.C./○ロロ・ランペルージ/●篠崎咲世子/○ジェレミア・ゴットバルト
2/6【ひぐらしのなく頃に@ゲーム】
●前原圭一/○竜宮レナ/●園崎魅音/●北条沙都子/○園崎詩音/●北条悟史
3/5【スクライド@アニメ】
○カズマ/●劉鳳/○由詑かなみ/○ストレイト・クーガー/●橘あすか
3/5【らき☆すた@漫画】
○泉こなた/○柊つかさ/●柊かがみ/●高良みゆき/○岩崎みなみ
3/5【るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-@漫画】
●緋村剣心/●斎藤一/○志々雄真実/○瀬田宗次郎/○雪代縁
4/4【仮面ライダー龍騎@実写】
○城戸真司/○北岡秀一/○浅倉威/○東條悟
3/4【ルパン三世@アニメ】
○ルパン三世/○次元大介/○石川五ェ門/●銭形警部
3/4【ローゼンメイデン@アニメ】
●真紅/○水銀燈/○翠星石/○蒼星石
2/3【ガン×ソード@アニメ】
○ヴァン/○レイ・ラングレン/●ミハエル・ギャレット
3/3【寄生獣@漫画】
○泉新一/○田村玲子/○後藤
1/3【ゼロの使い魔@小説】
●ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール/●平賀才人/○タバサ(シャルロット・エレーヌ・オルレアン)
2/3【バトルロワイアル@小説】
●稲田瑞穂/○千草貴子/○三村信史
1/2【相棒@実写】
○杉下右京/●亀山薫
2/2【仮面ライダーBLACK@実写】
○南光太郎/○シャドームーン
2/2【真・女神転生if...@ゲーム】
○男主人公/○狭間偉出夫
2/2【DEATH NOTE@漫画】
○夜神月/○L
2/2【TRICK@実写】
○山田奈緒子/○上田次郎
1/2【バトルロワイアル@漫画】
●織田敏憲/○桐山和雄
1/1【ヴィオラートのアトリエ@ゲーム】
○アイゼル・ワイマール
1/1【灼眼のシャナ@小説】
○シャナ
45/65
新スレ乙ー
新スレ乙!
これから来るであろう修羅場に期待
そう言えば明日は北岡先生演じた涼平さんの誕生日じゃないか
伝説のスタッカートの涼平さんか
12人も予約されたのに話題は北岡先生に集中
先生の人気に嫉妬せざるをえない
上田といい、このロワでは先生と呼ばれるキャラは人気が出るらしいな
香川先生や黒井先生が参加していないのが惜しまれる
じゃあロワ内で先生ってあだ名を付けたら人気出るかな
桐山先生、影月先生、後藤先生、出番です
影月先生ってなんか
恐ろしい子って言いそうなw
影月先生「てつを…恐ろしい子…!!」
てつを「紅の天女の候補から落選…!? おのれ、紫の薔薇の人の仕業だ!!」
アイゼルだって弟子がいるという意味においては先生と言える。
田村玲子も元先生だな
ジェレミアもゲームだと数学教師として赴任してきたよ
北岡先生フラグ回避おめでとうございます
前スレ1000は見事なスナイプだったなw
名簿見て気付いたけど、もう20人も死んでるんだなぁ
浅倉威、石川五ェ門、北岡秀一、柊つかさ、次元大介、レイ・ラングレン、
泉こなた、ストレイト・クーガー、園崎詩音、アイゼル・ワイマール、ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子を投下します。
ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子、アイゼル・ワイマールの三人を乗せたミニクーパーが市街地を駆ける。
放送前にH−7で地図上の建物の位置や方角は確認してあった為、道に迷う事はなかった。
周囲に背の高い建物が無く、遠くからでも目的地である総合病院の姿が視認出来たのもその一因だ。
エンジン音を聞かれて待ち伏せをされる危険を考慮し、車中にいた三人は病院の数百メートル手前で降車した。
建物の北側に位置する正門を通って正面玄関前に辿り着くと、建物内から不用心な程に大きな声が聴こえ、三人は身構える。
そして乱暴に扉が開くと、男女二人の姿が露わになった。
ストレイト・クーガーと園崎詩音の男女二人組は病院を去ろうとしていた。
クーガーは命を落とした少女から託された女学生三名を捜す為に。
詩音は生存を信じて止まない家族と恋人を捜す為に。
隠し部屋や地下への隠し通路といったものを期待しないでもなかったが、両者は共に時間を惜しんでいる。
クーガーの怪我の処置、病院内の簡単な捜索、そして詩音の敗れた服の代わりの調達と借りていたコートの返却。
それだけ済ますと、二人はすぐに正面玄関へ向かった。
クーガーは長居無用である事を早口で、そして大声で捲し立てると玄関の扉を勢い良く開ける。
例えそこに敵がいても問題無いとでも言いたげな、豪快な開け方だ。
そして目の前にいた三人組に気付くと、クーガーは扉を開けた姿勢のまま硬直した。
数秒の沈黙を守った後、口火を切ったのはクーガーとジェレミアだ。
青と白を基調にしたコート。
後方に伸ばした流線形の髪。
サングラスと仮面。
どこか似た空気を纏う男達は同時に、同じ言葉を発する。
「「怪しい奴!!!」」
いや、どっちもどっちだろ。
奈緒子は心中でそうツッコミを入れた。
▽
次元大介は図書館に向かっていた。
放送を聞いた地点であるG−8から最も近い施設は総合病院だったが、敢えてそちらを選ばなかった事にはそれなりの理由がある。
次元の最優先事項は、ルパン達と合流する事だ。
そしてルパンの性格を考えれば、あちこち動き回るよりはどこかの施設に腰を落ち着けて主催者に対抗する策でも練っているだろう。
しかし総合病院はいかにも弱った人間が向かいそうな場所で、かつ、それを予期した危険人物が罠を張っていそうな場所だ。
そんな所にルパンはいないし、もう一人の仲間である五ェ門とて向かう可能性は低い。
よって次元は総合病院の次に近い図書館を目的地に選んだのだ。
図書館に向かう途中、その方角から向かって来る足音に気付いた次元は咄嗟に物陰に身を隠した。
そして様子を窺う為にそっと覗き込み、気付く。
「五ェ門!?」
「その声は、次元か!?」
足音の主は石川五ェ門、柊つかさ、北岡秀一の三人。
道がそれなりに入り組んだ市街の中で四人がすれ違わずに済んだのは、付近に禁止エリアがあり、互いにそれを避けようとした事が大きな要因と言える。
次元が観察すると、五ェ門と同行していた二人の筋肉の付き方は一般人のそれだ。
五ェ門と同行しているという事実からも一先ず信用する事にし、次元は三人の前に姿を見せる。
仲間との予想以上に早い合流は勿論喜ばしい。
それに数時間前まで同行していたロロ・ランペルージから得た情報の不可解な点を補う為にも、他の参加者との接触も都合が良かった。
しかし次元はすぐに、露骨に顔を顰める事になる。
「拙者達はこれから総合病院に向かおうと思っている」
あえて避けようとしていた施設の名前を聞かされては、二つ返事でそれに応じる事は出来なかった。
五ェ門とつかさの負傷というやむを得ない事情を聞いても、それなら尚更危険を冒すべきではないのでは、と思ってしまう。
まして今の次元にはまともな銃が無いのだ。
そこで次元は北岡に対しブローニング・ハイパワーとデリンジャーの交換を条件として提示すると、北岡はあっさりとこれを承諾した。
次元としては身を守る武器の弱体化を渋るのではと思っていたのだが、北岡は五ェ門から既に次元の実力を聞かされていたらしい。
どちらが強力な銃を持った方が、自身の安全に繋がるか――北岡はそれを客観的に見極めているようだった。
四人が病院近くまで来ると、声が聴こえた。
それも半ば怒声に近い声であり、参加者同士の衝突を意味している。
「北岡殿はここでつかさ殿を見ていてくれ。
拙者と次元が先行する」
殺し合いを是としない五ェ門がそれを見過ごすはずが無く、次元は溜息を吐きつつそれに従った。
五ェ門はいつでもデルフリンガーを抜けるよう鞘に収めたまま構え、次元も銃を抜く。
総合病院は二メートル程の塀で囲まれており、正門の所でそれが途切れている。
声の出所はその正門の先だ。
次元と五ェ門は正門の陰に隠れて暫し気配を窺うが、声が止む様子は無い。
二人は同時に正門から躍り出て、次元は「動くな」と叫ぼうとし――その口は開けられたまま、声を出す事も閉じられる事も無く動きを止める。
「いやいやいやいやこんな場に連れて来られながら美女二人に囲まれるとは実に羨ましい!
確かに俺もこうして沙音さんという美女を片手に過ごしてはいるが、しかしここには片手と両手という大きな違いがある!
天と地、雲泥の差、とまで言ってしまえば流石に沙音さんに失礼だから俺は決して言わないが、とにかく違う!
しかも一方は胸が貧しいとは言えどちらも長髪美人、ついでに気が強そうで実に俺好み!
という事でそこのお二人、この男の事は放っておいて俺と素敵なドライブに行きませんか?」
「私の同行者にふしだらな目を向けるな!
そしてこの私を無視しようとするとは、この無礼者め!」
「さりげなく貧乳って言うな!」
「奈緒子、目を合わせちゃ駄目よ」
「詩音です、クーガーさん」
次元や五ェ門が想像していたものよりもずっとくだらない光景が、そこにあった。
「会話というものは人間が互いのコミュニケーションの為に成立させた重要な――」
「ええい黙れ、貴様の持論など訊いておらん!
その会話が噛み合わなくなっているのは貴様のせいだろう!!」
「そうやって人の意見を頭から否定する事がディスコミュニケーションだと言っている!
あんたの仮面もそうだが、実に非文化的だ」
「……そこに直れ。
サングラスごとその良く動く口を真っ二つにしてくれる」
口論するサングラスの男と仮面の男。
一時的に茫然としていた次元と五ェ門は顔を見合わせ、同時に叫ぶ。
「「怪しい奴らだ!!」」
「「こいつと一緒にするな!!!」」
言い合いをしていた二人は脊髄反射で声を揃えて反論してから漸く、新たに現れた参加者達に気付き矛を収めた。
九人の参加者達。
一同は少々揉めながらも、その後情報交換の場を設ける事が出来た。
信頼には程遠かったが、少なくともそれぞれのグループが殺し合いに加わっていないという点においては互いに信用し合った形だ。
それでも殺し合いが行われている最中、これだけの人数が纏まったのは幸運と言う他無いだろう。
例え誰も殺し合いに乗っていない場でも、ささいな齟齬から対立へ結び付く事は往々にして起こる。
今回それが起きなかったのは、それぞれが複数人で動いており、衝動的な行動に出る者がいなかった事が大きい。
また次元と詩音のように既に一度接触した者がいた事、つかさがクーガーの捜す陵桜学園の生徒の制服を身に着けていた事も挙げられる。
ただし不幸だった事は――互いの持つ情報が、互いに影響を与え過ぎてしまうものだったという事か。
▽
一同が陣取ったのは病院の四階、談話スペースを兼ねたエレベーターホールだった。
何かあった時に女性でも窓から逃げられるという点では一階が適当だが、そちらは同時に奇襲を受け易い為だ。
全力で支援
ホールは北側に窓、南側にエレベーター、東西に廊下が伸びており、人数分以上の椅子が設置されている。
北の窓からは正面玄関側、廊下の窓からは建物の南側を一望出来た。
ホールに人がいるのが外から見えないようブラインドを下げ、薄く窓を開ける事で外の音が入るようにする。
そして危険人物に関する情報だけ先に集めた次元が正面玄関に残る事で死角を埋め、話し合う準備を整えた。
「ここは暫定的に俺が司会を務めるって事でいいかな?
この人数じゃ、誰かが纏めないと進まないでしょ」
それぞれが腰を下ろしたのを確認すると、北岡は司会進行役を名乗り出た。
一人一人がバラバラに話していては情報交換の体をなさない。
北岡の弁護士という肩書も手伝って、これに反対する者はいなかった。
「一人ずつ順番に、ここに連れて来られる前からの知り合いと、ここに来てから関わった参加者について言っていこうか。
大体どの辺りを移動してきたか、とかもね。
俺達は五ェ門の手当てをしながらだから、順番は後の方がいいんだけど」
詩音が回収した医薬品や包帯に関しては、クーガーの厚意で各グループに平等に分配された。
北岡はそれを用いて五ェ門の治療を行う事を口実に、他の参加者達の様子を見てから自分の意見を言うつもりでいる。
参加者を一人殺害しているつかさと同行している以上、円滑にこの場にいる面々と協力関係を結ぶにはある程度の情報操作が必要になる。
わざわざ司会を引き受けたのもそれ故だった。
「ならば私から始めよう。
ここに来てから接触した参加者は僅かだからな、すぐに終わるはずだ」
ジェレミアが答えたのに対し、自分達が最初で無ければそれでいいと考えていた北岡は「じゃあどうぞ」と適当に先を促した。
その間に五ェ門の傷を覆っているサラシを解こうとし――しかし、その手はすぐに止まる。
ルルーシュ・ランペルージの関係者。
ジェレミアの口から出た情報に、北岡は額に汗が滲むのを感じる。
一番関わりたく無かった相手――つかさの表情は凍りついていた。
そしてジェレミア、奈緒子、アイゼルの後に口を開いたクーガーが、そこに追い打ちを掛ける。
「こなちゃん……が、お姉ちゃんを……?」
クーガーの言葉につかさは顔を上げるが、表情は無かった。
ルルーシュの関係者が目の前にいるという事実を突き付けられた直後に、友人の凶行を知らされる。
それは昨日までただの女子高生だったつかさにとって、余りに現実感の無い事だったのだろう。
「それでもかがみさんは最後まで、この戦いに抗っていましたよ」
「……そう、ですか……」
つかさはクーガーの声に反応はするが、その声がどこまで届いているのか北岡からは分からなかった。
ルルーシュとの関係について、他の参加者と接触した場合どう説明するのか。
北岡は道中でつかさと既に打ち合わせを行っていた。
話し合った通りにすれば、この場は問題無く切り抜けられる。
しかし、そうと分かっていても。
それでも北岡はこの時点で、嫌な予感を拭えなかった。
▽
「ふざけるな、もう一回言ってみろ!!!」
詩音は北岡の胸に掴み掛かり、鬼の形相で叫んでいた。
「悟史君が助けを求めているのに無視して、それであんたが勝手に忘れてきた支給品が起こした爆発に巻き込まれて死んじゃった?
だったらあんたが殺したようなもんじゃないか!
返せ!! 悟史君を返せよぉぉおおおおおおおお!!!!」
クーガー、詩音と情報を話し終え、北岡達の順番が回ってきた。
初め、北岡は拡声器による呼び掛けを聴かなかった事にしようとしていた。
北岡の前の園崎詩音の話から、詩音が北条悟史の関係者と分かったからだ。
しかしそういった嘘を好まない五ェ門には釘を刺されるように睨まれ、また万一バレた時のデメリットの大きさも無視出来なかった。
諦めて北岡は正直にこれまでに関わった参加者の情報――北条悟史の呼び掛けについても含めて話す。
その結果が、詩音の逆上だ。
助けに行こうとしたところで浅倉の妨害に遭ったせいだと、説明しても詩音には聴こえない。
詩音の怒号が響き北岡が困り果てている時、詩音の肩に手を置いて制したのはクーガーだった。
「詩音さーん、落ち着いて下さい。
話し合いの途中ですよ?」
「邪魔するんですか!?
こいつをかばうんだったらクーガーさん相手でも――」
北岡のスーツから手を離さないまま、詩音はクーガーの方へ振り返り睨み付ける。
「だから落ち着いて下さい、と言ってるじゃありませんか。
いいですか、あの主催者が放送で嘘を吐くなら目的は参加者に混乱を与える事と参加者間で争いを生む事です。
そんな時、客観的には死亡した確率が高い北条さんが利用される可能性はありませんか?」
「でも、あんな状況で……」
「北岡さん達は北条さんの死亡を直接確認した訳ではありません。
こんな時こそ北条さんを信じるべきではありませんか?」
「…………」
悟史達を信じると決めたのは、つい先程の事だ。
クーガーには一応の恩義もあり、詩音はそれ以上言い返せなかった。
ただし詩音が納得したのはクーガーの言葉に対してのみだ。
席に戻る前に、一際強く北岡の襟を掴み上げる。
「私は悟史くんが生きてるって信じます。
でも、あなたの事は絶対に許しませんから」
詩音が席に戻る中、クーガーは詩音以外の六人に目配せする。
クーガーの論はかなり強引だ。
しかし今の詩音はその強引な論が必要な状態であり、今それを追求してはならない。
そのクーガーの意図が伝わってか、この件に関しそれ以上触れる者はいなかった。
「最後はつかさちゃんだな。
俺達と会うまでどうしていたか、話してくれる?」
「は、はい。えっと、私は……、」
つかさは話し合いが始まってからずっと心ここにあらずといった状態だったが、北岡が声を掛けるとすぐに気を取り直した。
打ち合わせ通りの内容を言おうと、つかさは緊張しながら口を開く。
偽る部分が増えればそれだけボロを出しやすくなり、辻褄を合わせる事も難しくなる。
故に、嘘はつかさがルルーシュを殺害したという一点のみ――必要最低限でいい。
「ルルーシュと出会ったがはぐれてしまった」。
それが、北岡が用意した嘘だった。
「北岡さん達と会うまで、ルルーシュ君と一緒にいました。
それから――」
「ルルーシュ様だと!?」
当然ジェレミアはその一言で目の色を変え、席から立ち上がった。
「知っている事なら何でも良いのだ!
あの方に何があったのか、その手掛かりだけでも……!!」
つかさが言い終わるのも待たず、ジェレミアは訴えていた。
ジェレミアのその必死の嘆願を聞きながら、つかさは考える。
――北岡さん達と会うまでルルーシュ君と一緒にいましたが、はぐれてしまいました。
――その後ルルーシュ君の名前が放送で呼ばれて、悲しかったです。
きっとその言葉は、この場の全員が協力し合う為に一番必要な言葉に違いない。
それでも――それで本当に良いのか。
自分がしてしまった事を偽って、協力を仰ぐ。
例え必要な事であっても、それが勝手な話である事に変わりは無い。
それで――強くなったと言えるのか。
(私は、お姉ちゃんなのに)
「頼む……私はルルーシュ様の事を、何も知らないのだ……!!」
支援
――誰かの真剣な気持ちを踏みにじる事が、「お姉ちゃん」のする事なの……?
「つかさちゃん、俺が代わりに答え――」
「ごめんなさい、北岡さん」
黙ったままでいたつかさの代役を申し出ようとした北岡の言葉を、つかさははっきりとした口調で遮る。
「ルルーシュ君は……私が――」
――私が殺しました。
ジェレミアがルルーシュを知るのは九年前のアリエス宮での姿と、ゼロとなった後の姿のみ。
その間、日本に送られてからどんな思いをしていたのか。
アッシュフォード学園で何をしていたのか。
この殺し合いに巻き込まれ、どうなったのか。
騎士でありながら、主君について知る事は余りに少ない。
そして知らされた事実は、信じ難い――否、信じたくないものだった。
「……何の冗談だ」
「……私が、撃ったんです」
「冗談です」などという言葉を期待していた訳ではなく、目を見れば本気と分かった。
唇を噛み締め、湧き上がる感情を抑え込もうとする。
怒りと、哀しみと、忠義と、それから――
つかさの目前まで跳躍したジェレミアは中空で剣を突き出し、振り下ろす。
それを受け止めたのはつかさではなく、その隣で一部始終を聞いていた五ェ門だった。
▽
剣同士がぶつかり合う音が断続的にホールに響く。
接近し、鍔迫り合いになり、距離を取る、その繰り返しだ。
ジェレミアと五ェ門の二人をホールの中央に残し、他の六人はその様子を固唾を呑んで見守っていた。
二人の衝突を止めに入ろうとするつかさを北岡が制している。
ジェレミアは確かに実力者である。
しかし剣を持ち、KMFを用いずに自ら前線に立つようになったのは改造されてからのここ一年の話だ。
経験も技術も五ェ門には及ばない。
そして改造によって得た身体能力も、五ェ門のそれとせいぜい同等程度と言えるだろう。
ましてや今は、五ェ門も錆びた剣を用いているとは言えジェレミアの左手の剣は使用不能。
双剣でこそ発揮出来る実力も出し切れない。
それでもなおジェレミアが五ェ門と肉薄出来ているのは、忠義故か執念故か。
なし崩し的に戦う事になった五ェ門との戦意の差は大きい。
ジェレミアに退く気配が無いのを見て、五ェ門は思案する。
本来ならば協力関係を結べたはずの相手であり、負傷させる事は互いの益にならない。
五ェ門は左手に持った鞘から抜刀し、左から右へ薙ぐ。
それを一歩下がる事で回避したジェレミアに対し、五ェ門は大きく一歩踏み込み、右へ振り切った剣を今度は左へ薙ぐ。
デルフリンガーは日本刀と同じ片刃の長剣だ。
最初の薙ぎでは相手に刃を向けていた。
そして次の右からの薙ぎは、本来ならば手首を返し再び刃を相手に向けるところを、手首を返さずに峰を相手に向けている。
五ェ門が定めた狙いは、人体急所の一つである脇下。
錆びた剣による峰打ちであろうと与えた衝撃は肺に至り、相手を強制的に行動不能に出来るのだ。
ジェレミアの手甲剣は右手でしか扱えない物であり、左からの斬撃は防ぎにくい。
目標が五ェ門ではなく飽くまでつかさである以上、ジェレミアが相討ちを覚悟で仕掛けて来る事はないだろう。
ならばジェレミアが取るのは後方か右への回避――五ェ門は相手の次の手を予測しながら自身の手を考える。
だがジェレミアがデルフリンガーの刀身に向かって左手を突き出すのを見て、五ェ門は目を剥いた。
(左手を犠牲にして受け止めるつもりか!?)
ジェレミアに負傷させる事は、五ェ門の意に反する。
蛮行とも言えるジェレミアの動きを阻止するべく、五ェ門は剣の軌道を変えようとした。
しかし五ェ門の剣筋が鈍ってもなお、ジェレミアは真っ直ぐに刀身へ手を伸ばす。
「なっ……」
ジェレミアの動きは攻撃を防ぐ為の動きではない、攻撃だ。
それに気付いた五ェ門の反応は間に合わず、デルフリンガーを掴まれた。
五ェ門はデルフリンガーから素早く手を離し後退する。
武器を放棄する事になるが、掴まれたデルフリンガーに固執していてはジェレミアの次の斬撃を避けられなくなる。
想像通りに攻撃が五ェ門の鼻先を掠めていった。
しかしそれは斬撃ではなく、ジェレミアの右足による蹴り。
五ェ門がその反撃に戸惑っている間に、更に追撃としてデルフリンガーが投擲された。
五ェ門は切っ先を白刃取りで受け止めるが、違和感は拭えなかった。
(何故斬りに来なかった?
しかもこれでは武器を失った相手に、武器を返したようなものではないか……)
「こりゃおでれーた。
兄ちゃんのその腕、義手なんてチャチなもんじゃねーな」
「戦っている最中ぐらいは黙っていろ」という五ェ門の要望を無視して、五ェ門の手に戻されたデルフリンガーは感心した様子でジェレミアに言う。
「いかにも……このジェレミア・ゴットバルトは改造人間である!
如何に貴公が優れた剣士であろうと私には通じん。
故に……そこをどけ、石川!!!」
「どく訳にはいかん!!!」
悟りを求めながら剣の修行を続ける五ェ門は、戦いの中で感じた違和感の正体に気付いていた。
言葉とは裏腹に、ジェレミアは五ェ門にもつかさにも、殺意を抱いていないのだ。
ジェレミアの剣は曇り切っている――迷いがある。
それが何故かまでは分からないが、五ェ門が大人しく引き下がったとしても恐らくジェレミアはつかさを殺せない。
しかし五ェ門は退かない。
――この男は、つかさ殿の事を何も知らん。
当然だ、会って数時間の五ェ門にもどれだけ分かっているのか怪しいところだ。
それでも五ェ門は知っているのだ、北岡と五ェ門に協力したいと申し出た、優しい少女の姿を。
例え殺意が無くとも、つかさを知りもせずに責めるのならば――五ェ門は、この場を譲りはしない。
「つかさちゃん達は浅倉に襲われて……事故だったんだ!!
つかさちゃんの意思じゃない!」
ジェレミアに殺意が無い事に気付いてか、北岡が声を張り上げた。
本気で殺そうとしているのでないのならば、説得の余地はある。
だが返事は、五ェ門や北岡が想像していたものとは異なっていた。
「そんな事は分かっている!!!」
苛立ちも悲しみも全て声に押し込むように、ジェレミアが叫ぶ。
「でなくば、ルルーシュ様が命を落とされるはずが無い……!!」
「ならば何故、お主は退かん!」
金色の剣と錆びたデルフリンガーがぶつかり合い、鍔迫り合いの状態で両者の動きが止まる。
そのまま押し合っていてはデルフリンガーへの負担となる為、五ェ門は剣を払って膠着状態を脱し、後方へ跳んで距離を取った。
「私は、退く訳にはいかないのだ。
いかなる理由があろうと……退けば忠義を果たせなくなる」
シエン!
絶対遵守のギアス。
並はずれた知能、記憶力。
これらを持ちながら少女に殺害される事は、本来ならばあり得ない。
あり得るとするならば北岡が言うような事故か、ルルーシュ自身のミスか。
ジェレミアはつかさのせいではないだろうと理解していたし、既に納得していたと言ってもいい。
それでも退く事は出来ないのは、彼に誓った忠誠の為。
ジェレミアがつかさに責任を追及するつもりでいなくとも。
女性を手に掛ける事自体を快く思っていなくとも。
この場にいる五ェ門やクーガーといった障害を掻い潜ってつかさを殺す事は不可能だと、分かってはいても。
復讐を諦める事は、つかさを許す事は、この場で馴れ合う事は。
ジェレミアには出来なかった。
マリアンヌ暗殺犯は九年経った今も発見出来ず、復讐を果たせていない。
その無念と不忠の上では尚更退けない。
ジェレミアの感傷や感情とは無関係に、ジェレミアはつかさに牙を剥かねばならないのだ。
「ならばこそ。
我が忠義の為に、柊つかさにはここで消えて貰う」
北岡は溜息を吐いて肩を竦め、五ェ門はデルフリンガーを鞘に収めて居合の構えを取る。
言葉による説得は不可能と判断したのだろう。
ホールという限られたスペースの中で幾ら距離を取ろうと、五ェ門とジェレミアが同時に動けばその長さは一瞬でゼロになる。
呼吸一つ。
指先の挙動一つを互いが眼で追い、そして同時に一歩踏み出す――
「ジェレミア卿ッ!!!」
「どうした!?」
アイゼルの緊迫した声に、ジェレミアは反射的に二歩目で足を止めて振り返った。
互いに殺意が無いとは言え、相手と剣を抜き合った状態で堂々と隙を見せてしまうのはジェレミアのジェレミアたる所以とも言える。
振り返ったジェレミアの視界に入ったのは、自身の頭にめがけて飛んできた靴。
持ち前の動体視力により、それは奈緒子が履いていた靴であると認識する。
――アイゼルの声の意図は注意を促す為か?
――いや、そもそも何故奈緒子が――
「ぽぺっ!」
余計な事を考えているうちに、普段なら余裕で避けられる速度の靴が顔に命中した。
そして奈緒子に文句を言おうとした時、異変に気付く。
五ェ門は隙だらけだったはずのジェレミアに不意打ちをするような事をせず、距離を取ったままだった。
それだけなら五ェ門に元々戦意が無いのだから不思議は無いが、構えまで解いている。
加えて、周囲の何かがおかしい。
それまで傍観を努めていたはずのクーガーの姿が見当たらない。
「しまっ――」
クーガーの姿はジェレミアから見て斜め上の位置にあった。
奈緒子の靴でジェレミアの視界に死角が出来た隙に、椅子を踏み台にして天井近くまで跳躍したのだ。
アルターを使っていなくとも速く、そして近い。
ジェレミアが気付いた時には既に回避不能の状態だった。
飛び蹴り。
何の特殊能力も無く放たれたシンプルな攻撃は、クーガーの狙い通りジェレミアの右頬に直撃。
跳ね飛ばされたジェレミアはホールの壁に叩き付けられ、昏倒する。
▽
支援
「どうして止めないんですか!
何かあってからでは遅いでしょう!?」
五ェ門とジェレミアが衝突した直後、アイゼルはクーガーに詰め寄っていた。
怪我で済めばいい――だがもし怪我で済まなかったらと、焦らずにはいられなかったのだ。
それでもクーガーは動こうとしない。
「あの二人が本気なら、私はとっくに止めていますよ。
どっちも子供じゃないんです、じゃれ合いで怪我をするような事は無いでしょう」
「だからって……」
「いずれは止めますよ、このまま続けても二人の体力の無駄です。
ただ、こういう時は言いたい事を言わせるだけ言わせた方がいい」
アイゼルはクーガーと向き合いながら、視線だけジェレミア達の方に向けた。
ジェレミアは激昂している――ように見える。
しかしつかさに対して本気で殺意を向けているように見えるかと言えば、否だった。
アイゼルや奈緒子の前で見せていた忠誠心からすれば、それは確かに不自然に思える。
何故本気で殺意を抱いていないのか、殺意が無いなら何故こうして五ェ門と切り結んでいるのか。
その理由は出会って数時間経過したアイゼルにも分からないのだから、クーガーにも分からないのだろう。
だからこそ、言わせるだけ言わせる。
出会った直後の軽薄さと大きく異なるクーガーの様子に困惑しながら、アイゼルはクーガーの方針に一応納得する事にした。
「奈緒子、手伝いなさい」
常人離れした動きをする二人を眺めていた奈緒子を捕まえ、事情を説明する。
ジェレミアの思いの吐露を聞き届ける。
そしてクーガー、奈緒子、アイゼルの三人でタイミングを合わせて介入し、戦闘を中断させた。
▽
「お疲れ。災難だったな、五ェ門」
「ごめんなさい、五ェ門さん……私のせいで……」
「なに、お互い本気だった訳ではないのだ。
問題無い」
一戦終えた五ェ門に、北岡とつかさは声を掛けた。
「全く理解出来ないよ。
本気でつかさちゃんを殺そうとしてるならともかく、そういう訳でも無いのにここまでするなんてさ」
「いや、拙者はあの男のように仕える主君を持ってはいないが……分からんでもない」
「……私も……」
不機嫌な声を露わにする北岡に対し五ェ門は否定し、つかさもそれに続いた。
「お人好しの五ェ門はともかく、つかさちゃんも分かるわけ?」
「……私がこんな事を言うのは、ジェレミアさんに失礼かも……。
でも――」
つかさは言い辛そうに、言葉を詰まらせる。
うわずってしまいそうになる声を押し付けて、出来る限り普段通りの声を出した。
「――それぐらいルルーシュ君の事が、……大切だったんだなって、思いました」
「……それだって分からないな、俺は自分が一番大切だし」
北岡は常に自分を中心に考えている。
ライダーバトルに参加する理由は自分の永遠の命の為だし、仕事で荒稼ぎするのも自分の快楽の為だ。
「それでも大事な人って、いませんか?」
つかさに真っ直ぐな眼で尋ねられ、思わず北岡は眼を逸らした。
常に自分を中心に考えている。
今もそうだし、これからもそうだろう。
それなのにつかさの言葉で、不意に秘書の吾郎やOREジャーナルの令子の事を思い出してしまった。
五ェ門とつかさの姿もまた、脳裏をよぎる。
自分が一番大切なのに、何故なのか――北岡には分からなかった。
「私、ジェレミアさんが目を覚ましたら、もう一度話してみます。
今度はちゃんと……謝らなくちゃ」
北岡が返事をせずにいると、つかさは話題を少しだけ逸らした。
「危ないよ、それにあいつ話なんて聞かないんじゃない?」
「でも、私は……謝りたいです」
肩を竦める北岡に対し、つかさは譲らなかった。
「お姉ちゃんやみゆきさんが死んだって聞いて、すごく悲しかった。
こなちゃんがお姉ちゃんを殺したんだって聞いて……それも悲しかった。
でも私……それと同じ事を、ルルーシュ君の周りの人達にしちゃったんです」
つかさは死んでしまった大切な人達、それに今は変わってしまったのだという友人の顔を思い浮かべ、涙ぐむ。
それでも制服の袖で涙を拭い、北岡と五ェ門に笑顔を見せた。
「お姉ちゃん」として――この病院の霊安室にいるというかがみに胸を張って会いたいと、つかさは言う。
「だから……謝らなきゃ」
そこに、放送の後に泣いていた少女の姿は無かった。
「……そっか。
だったら俺も、あいつに話を聞かせられるように手伝うよ」
「拙者も協力しよう。
まるで話が通じない相手でもあるまい」
「よーし、そんなら俺も一肌脱ぐぜ、嬢ちゃん」
北岡、五ェ門、デルフリンガー、それぞれがつかさの決意に応え、つかさは大きく頷いた。
しかし、外から聴こえた音がその会話を遮る。
北岡にとって聞き間違えるはずのないその音は、ゾルダの銃撃音だった。
「全く、手間を掛けさせやがってこのバカチンが」
クーガーは年上への敬意も何も無い態度で腕を組み、倒れたジェレミアを見下ろす。
痣になった頬以外に外傷は無いが、奈緒子とアイゼルが声を掛けても目を覚ます気配はない。
主君への忠義か、個人感情か。
ジェレミアはそのどちらも選ぶ事が出来ないまま形だけの戦いを仕掛け、第三者の介入無しでは止まれなくなった。
言ってしまえばそれだけの事だ。
多情を捨て、目標をただ一点のみに決めたひたむきな『馬鹿』――クーガーの弟分や、この地で命を落とした同僚、それにクーガー自身。
ジェレミアはそれと正反対だったが、クーガーに言わせれば馬鹿である事に変わりはなかった。
「クーガーさん、その……アルターって何なんです?」
ジェレミアの事はアイゼルに任せたのか、奈緒子が話し掛けてきた。
クーガーは一瞬、奈緒子のその質問の真意を掴みかねる。
情報交換の場でアルターという言葉を使った時、それを知っている者はいなかった。
その為クーガーは一同の前で簡単に説明を行ったのだが、ならば奈緒子は何を訊こうとしているのか。
恐らく――かがみや詩音はすんなりとアルターという事象を受け入れていたが、奈緒子は二人とは違うのだろう。
奈緒子のどこか不満げな表情に苦笑しながら、クーガーはアルターについて改めて答える事にした。
だがその答えは、外の銃声によって途切れる。
北岡と五ェ門が窓に駆け寄り、ブラインドを上げて見下ろすと――
「ゾルダ……!!」
想像した通りの光景を目にし、北岡が声を漏らす。
五ェ門は窓を開け、桟に足を掛けた。
「待て五ェ門、俺も行く!」
「しかし危険だ」
「俺が蒔いた種なんだ……俺があのデッキを取り返す!!」
「……ならば止めん」
北岡の言葉に笑みを見せた五ェ門は身を翻し、飛び降りる。
「あっ」
勿論北岡にはそれを真似する事は出来ない。
「アイゼルさん、これを持っていて下さい」
クーガーがアイゼルにデイパックを投げて寄越した。
詩音は「返せ」と怒鳴り、クーガーの腕の中で暴れている。
悟史の安否は定かで無くとも、ゾルダが悟史の「帰りたい」という純粋な願いを踏みにじった事と危険な目に遭わせた事に変わりは無い。
詩音はゾルダを殺しに行こうとしている――アイゼルはクーガーの意図を理解し、渡されたデイパックを握り締めた。
「分かりました、詩音さんの事はお任せ下さい」
アイゼルの答えに満足し、クーガーも窓際に向かう。
「皆さんは危険ですからここにいて下さーい。
なーに、俺が最速で片付けて来ますから御安心を。
……奈緒子さん、これがアルターですよ」
奈緒子の方を見てニッと笑うと、息を大きく吸い込む。
「ラディカル・グッドスピード脚部限定!!」
隣にあった椅子が光の粒子に変わり、クーガーのつま先から膝までが薄紫の装甲に覆われる。
そして五ェ門が開けた窓を無視し、わざわざその隣の閉まっていた窓を蹴破って飛び降りた。
「あっ」
勿論北岡にはこれも真似する事が出来ない。
(ここ四階だぞ……!?
冗談じゃないよ全く!!)
目の前のエレベーターを使おうとしたが、万一止まった時の事を考え踏み止まる。
やむを得ず北岡は廊下を走り、階段でクーガーと五ェ門を追った。
▽
森を抜けるまでに少々時間を取られながらも、レイ・ラングレンは総合病院へ辿り着く。
元いた位置からは南に一直線に向かった場所であり、迷う事はなかった。
そこに人がいる、いないに関わらず穏便に済ませるつもりでいる為、コソコソと隠れる必要はない。
正面から堂々と入る事にし、入口を探す。
正面玄関を発見すると同時に、微かに視線を感じた。
どこからかは分からないが、攻撃を仕掛けられないうちはレイの方も手出しをする予定はない。
罠を張られている様子も見えず、そのまま入口へ向かう。
「よぉ」
正面玄関前まで来た時、ダークスーツに身を包み、つばの広い帽子を目深に被った男に声を掛けられた。
男――次元が立っている場所は玄関脇の柱の陰で、玄関前以外からは死角になる場所だ。
それでもここまで接近するまでの間、レイに居場所を気付かれなかった事は次元が只者で無い事の証明に他ならない。
足を止め、用意した台詞を紡ぐ。
殺し合いに乗っていない事を示す言葉を――
「あんただろ、ゾルダのデッキってのを持ってんのは。
北岡から聞いてるぜ」
「……何の事だ?」
それを知っているのはレイが最初に接触した、デッキ入りのデイパックの持ち主だけだ。
つまりその持ち主こそ北岡秀一であり、次元が既に北岡と情報交換を行っている事が分かる。
「とぼけんなって、あんたが北で何をやらかしたかも知ってる。
大人しくデッキを出して貰おうか」
次元が銃を抜き、レイに銃口を向ける。
それは常人の目ではとても追えない早さだった。
そして抜くのが速いだけでなく、狙いは真っ直ぐにレイの眉間に合わせられている。
素直にデッキを差し出したところで逃がすつもりは無いのだろう。
殺し合いに乗っている人間を排除する事に微塵の躊躇いも無い、プロの目だ。
どうやら穏便に済ませる事は出来そうにない。
撃ち込まれた銃弾を、横に跳ぶ事でかわす。
逃げる事は難しい――ならば、この場で殺すだけだ。
鉈による応戦で足りる相手でないと認識し、デッキからカードを一枚装填して地面の水溜まりに掲げる。
支援
「させるか!!」
次元は更に撃つが、弾はレイに届かない。
水溜まりから現れた鋼の巨人――バッファロー型のモンスター、マグナギガに阻まれたからだ。
レイがまずマグナギガを呼んだのは攻撃の為ではなく、変身するまでの盾にする為だ。
次元が回り込むよりも早くデッキを掲げ、出現したベルトのバックルにそれを差し込む。
緑色のスーツに、戦車をイメージさせる装甲を纏った仮面ライダー。
次元に代わり、今度はゾルダに変身したレイがマグナバイザーを構え、攻勢に回る。
▽
「次元!」
四階から飛び降りて着地した五ェ門は次元に駆け寄る。
「悪ぃな、変身させちまった」
「防げなかったものは仕方あるまい。
それにこの先カードを出させなければ、脅威はあの銃だけだ」
ゾルダが遠距離戦を得意とするライダーである事、そしてカードの内容は北岡から聞いている。
カードにさえ気を配っていれば、ゾルダの武器が増える事はない。
そして五ェ門に遅れてクーガーが着地した。
「待たせたな!!
ここは俺が最速で――……?」
だが、顔を上げたクーガーはサングラスを押し上げて目を擦る。
視力には自信があるが、見間違いにも思えたのだ。
病院を囲む塀の一カ所から見覚えのある、ピンと立った青い髪が揺れていた。
クーガーはそれが目の錯覚でない事を確かめると地面を蹴って高く跳び、その塀の上に降り立つ。
「見ぃ付けましたよこなたさぁ―――――――――――ん!!!!」
泉こなたが塀に手を掛けて身体を持ち上げ、この戦いを観戦していたのだ。
「うっ、あ、あれー、どうして見付かっちゃったのかな〜?
もしかして私を捜すセンサーでも付いてるとか?」
おどけてみせるが、それでクーガーが見逃す訳が無い。
こなたは迷わず背を向け、逃走を図る。
「逃がしませんよぉ!!」
「おい、待て!!」
止めようとする次元の声を無視して、クーガーはこなたの背を追った。
他の参加者との接触を求めたこなたは総合病院を訪れ、突然始まった銃撃戦を塀の影から見学していた。
ゾルダの姿を見て「ガンダムみたいだ」と興奮したり、次元の銃の扱いに惚れぼれしたりと充実した時間を過ごした。
そんな普段通りの緩い調子でいたのだが、こなたは教会で犯したのと同じ失敗をする。
特徴的な髪を隠していなかった――その為に発見され、こうしてクーガーに追われる事になってしまったのだ。
クーガーに勝てるだけの装備はまだ手に入っていない。
こなたは困り果てながら、市街を突っ走る。
「……どうする、次元」
「どうするも何も、二人でやるしか……ねぇだろ!!」
言いつつ、次元と五ェ門は放たれた銃撃を左右二手に別れて避ける。
暫しマグナバイザーで応戦するも、それだけでは対応出来ないと判断したレイは一枚のカードを抜く。
シュートベント――ギガランチャーのカード。
しかしレイがカードを抜く瞬間の隙を、五ェ門は見逃さなかった。
対してレイは五ェ門の実力を知らない。
充分に距離を取っていたつもりが、その距離は五ェ門にとっては一跳びで越えられるものだったのだ。
レイは踏み込んで来た五ェ門の斬撃をバックステップで避けようとするが、そこで後方の次元の気配に気付く。
剣を避けて後方に跳んでも銃弾に襲われる――挟み打ちだ。
レイはカードの装填を後回しにし、マグナバイザーを撃ちながら五ェ門の剣先から逃げるように左へ跳ぶ。
「甘い!!」
だが五ェ門はその動きに瞬時に対応し、弾を避けながら追い縋った。
五ェ門の体術は常人離れしているが、それだけではない。
レイが左右どちらかに逃げる事を、五ェ門は予測していた。
次元がレイの背後を取っている事に気付いていた為だ。
長年同じ一味に身を置き、幾度となく協力してきたからこそ、何の相談も無く二人は息を合わせる事が出来る。
剣の切っ先はレイの左腕に届き、レイは手にしていたカードを落とした。
接近していた次元がすかさずそれを拾い上げ、ようやく正面玄関へ辿り着いた北岡に向かって投げ飛ばす。
「北岡、持ってろ!!」
走って移動していた為息を切らしていたが、北岡は次元の声に反応しカードを受け止めた。
レイが左腕を動かして動作を確認すると、出血はしているものの行動に支障は無い。
しかし戦力は削られてしまった事は忌々しく、レイは歯噛みした。
先刻の失敗からレイは更に距離を取ろうとしていたが、五ェ門はそれを許さなかった。
マグナバイザーを連射されようと、五ェ門はそれら全てを見切ってかわし、一定以上の間合いは空けさせない。
そしてその合間に次元がレイを狙い、レイがそれをかわす――膠着状態となった。
それを変えたのは五ェ門の失速だった。
治療を済ませたとは言え五ェ門は負傷しており、先程ジェレミアと切り結んだばかりだ。
五ェ門の動きが鈍ったのに気付いたレイは連射の手を止めて間合いを広げ、デッキからもう一枚カードを抜く。
今度は五ェ門の速度をもってしても、装填を阻む事は出来ない。
しかし五ェ門は体勢を立て直し、レイに向かって最速で駆ける。
レイに残されたカードは、北岡の話からすればファイナルベントとシュートベント、ガードベント。
ファイナルベントは切り札であり、ガードベントはシュートベントのサポートに用いられる。
ならばレイがこの場で選ぶのはシュートベントだ。
そしてカードを抜いたゾルダは攻撃に移るまでに、マグナバイザーへのカードの装填、武器の出現、発砲の三行程を辿らなければならない。
武器の出現まで許したとしても、撃たれる前の一撃で倒せばいい。
――STRIKE VENT――
レイとの距離が残すところ数メートルとなった時、五ェ門の耳に届いた機械音声。
五ェ門は違和感を覚えたが、既に遅い。
レイが手にした武器はギガキャノンではなく、右手に装着するアタッチメント――ギガホーンだった。
一撃でレイを討ち取る為に五ェ門は自身に出来る最高速度で移動しており、踏み込む足は止められない位置にある。
そして普段ならば斬鉄剣で止める攻撃も、デルフリンガーでは受け止められない。
「ぐぅっ……」
マグナギガの頭部の角を模したギガホーンは、五ェ門の腹に突き立てられていた。
レイがマグナバイザーで至近距離から追撃するが、五ェ門は素早く身を退いて回避する。
しかし大きな距離を取れないまま膝から崩れ落ち、デルフリンガーが乾いた音を立てて地面を転がった。
支援
これは北岡のミスだ。
ライダーについて何の知識も持たなかった五ェ門に対し、まず「ライダーとは何なのか」から説明する必要があった。
その上ゾルダ以外のライダーについても教えねばならず、ゾルダに関する全てを伝えるには至らなかったのだ。
ゾルダのデッキを手にした男が北岡のような一般人ではなく、デッキを用いなくとも戦えるような人間である可能性も失念していた。
故に、北岡が普段使う事のない近距離戦用のカードの事は話していない。
咄嗟に北岡は倒れた五ェ門に駆け寄ってデルフリンガーを拾い、肩を貸して立ち上がらせた。
急いで建物内に移動し、止血する必要がある。
――SHOOT VENT――
次元が発砲し阻もうとするも、それを避けながらレイは今度こそギガキャノンを出現させた。
普段通りの装備ならばこんな隙は与えないが、弾数を限られた今はけん制もろくに出来ないのだ。
次元は舌打ちする――この一発で、次元の銃に籠められた弾はゼロになった。
レイにしてみればギガホーンを出現させた事に特別な理由は無く、近距離戦を主体とする五ェ門への対抗手段として選んだだけだ。
そこへ標的の方から突っ込んで来たのだから僥倖と言えた。
次元は弾切れ、北岡は非戦闘員。
五ェ門の剣が喋っているように見えた点に違和感はあったが、レイは迷い無く北岡と五ェ門に砲門を向ける。
この場にゾルダの砲撃を防ぐ手立てはない。
そこで風を切り、飛来して来る何かの気配にレイは顔を上げる。
レイは次元との交戦中に現れた五ェ門とクーガーの二人以外に、この病院内にまだ参加者がいると考えていなかった。
そして今まさに北岡らに止めを刺そうという瞬間。
この瞬間だけ、レイは油断していたのだ。
それは四階の高さから直接レイを狙った、機械の左脚による飛び蹴り。
仮面の男――ジェレミアによる一撃を頭部に受け、レイは十メートル程弾き飛ばされる事になった。
▽
庭園に立っていた。
碧い木々の生い茂る広い庭――見間違えるはずも無い、アリエス宮の一角。
普段よりも広い視界に戸惑い、顔に手を伸ばす。
仮面の代わりに左眼を覆っているのはモノクルだった。
視線を下へ移せば皺ひとつ無い薄いシトラス色のスーツと、磨き込まれた革靴。
確かめてみると、左半身も左眼も生身のまま。
裾を引っ張られる感覚に気付く。
ほんの少し後ろにはV.V.が立っており、隠れるような姿勢で遠慮がちに前方を見詰めていた。
その目線の先、庭園の中心にはルルーシュとナナリーの姿がある。
手を取り合い、ワルツを踊る二人。
ナナリーの長い髪とドレス、ルルーシュの貴族服の裾が二人の動きに合わせて舞う。
それをマリアンヌとシャルルが庭の片隅から眺めている。
誰もが表情に笑みを湛えていた。
静かな午後の日差しの中、穏やかな時を過ごす皇族一家。
それに仕え、兄妹の成長を見守る自分。
この時がいつまででも続けばいいと、その為ならば何も惜しくは無いと、月並みな言葉でしかその幸せを表せなかった。
知っている。
これらは全て、夢に過ぎないのだと。
ナナリーは目と足を奪われた。
マリアンヌとルルーシュは命を落とした。
シャルルは兄妹を日本へ追いやり、その後侵略した。
ジェレミアは半身と地位を失い、V.V.は殺し合いの舞台を用意しルルーシュを死に追いやった。
何一つ実現し得ない夢。
どんなにもがき、手を伸ばそうと届かない夢。
それでもそのささやかな幸せを、夢見ずにはいられない。
世界に反逆した主君が本当に求めていたものは、ブリタニアの破壊でも世界征服でもなく。
たったこれだけの事だったのではないか――
「ジェレミアさん、起きろ!!!」
乱暴な物言いと身体を揺すられる感覚に、ジェレミアは薄く目を開けた。
「……をはようございました」
「何寝ぼけてるんです、頭でも打ったんですか!?
今大変なんですよ!!」
真剣な表情の奈緒子の後ろでは、半ば怒鳴り合うような形でアイゼルと詩音が口論をしている。
そして心配そうに覗き込んで来るつかさと目が合った事で、気絶するまでの経緯をはっきりと思い出した。
部屋にクーガー達の姿は無く、どうやら気を失っている間に事態が大きく動いたらしいと意識を覚醒させる。
ゾルダのデッキを持った男と次元が戦闘になり、五ェ門は援護に加わったがクーガーは戦線離脱した。
それだけの情報が伝えられると、ジェレミアはすぐに立ち上がって窓へと駆けてゾルダの姿を視認する。
戦況は拮抗している――むしろ次元達が優勢でいるようだったが、ゾルダには切り札がある。
一刻も早く参戦すべきだろう。
「あの!」
背後からつかさの声が掛かった。
しかしジェレミアは振り返る事も言葉を返す事もせず、ただ耳を傾ける。
「私がジェレミアさんにお願いをするなんて、おかしいと思います……でも、私に出来る事なら何でもします、だから!」
不安と、焦燥と、心配が入り混じった声。
「だから、お願いします……北岡さんと五ェ門さんを、助けてあげて下さい……!!」
その感情は痛い程分かった。
ほんの数時間前、放送の前まで、ジェレミアはそれと同じ思いを抱いていたのだから。
「……知らんな。
私は自分の身に降りかかる火の粉を払うだけだ」
北岡も五ェ門も今後この殺し合いからの脱出を目指す上で協力が必要になる相手であり、つかさに言われなくとも助けるつもりだ。
それでも分かり合う事を拒むように、振り返らないまま敢えて冷たく言い放つ。
つかさが息を飲む気配を無視し、ジェレミアは足に力を込めて飛び下りようとした。
だが後ろ髪を引かれたジェレミアは足を止める。
「しかし、一つ……確認しておきたい事がある」
一刻も早く戦線に加わらねばならない。
しかし確かめずには前に進めない――ジェレミアはその問いを口にした。
▽
吹き飛ばされたレイは暫くその勢いのまま地面をガリガリと削っていたが、勢いが弱まるよりも早く体勢を立て直して立ち上がった。
「ふん、やはりこの程度では効かんか」
これはつかさと話す時間を惜しんでいれば避けられた事態であり、そもそも五ェ門の体力の無駄な消耗を招いたのはジェレミアだ。
ならばその借りを返すまでと、ジェレミアは剣を抜き放つ。
攻撃を回避出来ない状態にある敵をレイが見逃す理由は無く、ギガキャノンの砲門を北岡達へ、マグナバイザーの銃口をジェレミアへ向ける。
だがジェレミアはマグナバイザーの打ち出す弾を避けながら、砲門と北岡達を結ぶ射線上に割り込んだ。
「おおおおお!!!」
ジェレミアが左腕でその砲撃を受け止めると全身に衝撃が伝わる。
そして数歩分後退を余儀なくされたが、傷は負っていない。
ジェレミアにはKMFの爆発に巻き込まれても無傷でいられる程度に爆発への耐性がある。
しかしこれと同じ威力の攻撃を何度も受け止められるか、ゾルダの切り札に耐えられるかと言えばそこに確証は無い。
ギガキャノンの砲撃に耐えながら北岡達が建物内に姿を消すのを見届けると、ジェレミアは防御から回避へ転じる。
ジェレミアが攻撃を引き付けている間に、次元は予備マガジンの弾丸を銃に装填していた。
レイはマグナバイザーとギガキャノンでジェレミアと次元をそれぞれ狙うが、回避に専念した相手には当たらない。
そしてこうしている間も時間は過ぎ、既にゾルダの残りの変身時間は五分以下だ。
次元とジェレミアの二人掛かりならば充分に押し切る事が出来る。
次元達にとって優位なその状況を崩したのは、一同の頭上を通り過ぎた影だった。
ジェレミアも次元も初めて見る異形。
だがレイだけは殺し合い開始から間もなくの頃に一度姿を見ており、それが何を意味しているかを知っている。
それは参加者がもう一人、この総合病院を訪れたという事実。
「祭りの場所は、ここか……」
頭上を通り過ぎた影の正体は、エビルダイバー。
それに続く浅倉威――仮面ライダー王蛇の出現が、戦況を更に一変させる。
▽
「ルルーシュ様は……最期に何と?」
つかさは、覚えていなかった。
ルルーシュを殺害した時のつかさは自分でも驚く程に冷静で、苦しんでいるルルーシュを楽にしてやる事ばかり考えていた。
ルルーシュの声は苦悶の音ばかりで、そこに意味を見出そうとすらしていなかった。
それでもつかさは記憶を辿る。
――かがみさんは最後まで、この戦いに抗っていましたよ。
クーガーの言葉に、つかさは悲しみながらもホッとした。
姉が――今では妹となってしまったかがみが、最期までかがみらしくあったと知る事が出来たからだ。
だからこそ、それを知りたいと願うジェレミアの気持ちが分かってしまう。
人を殺した瞬間の事を思い出したいと思えるような神経を、つかさは持ち合わせていない。
しかしあの時つかさとルルーシュは二人っきりだった――つかさが思い出せなければ、ルルーシュの声は誰にも届かずに消えてしまう。
ルルーシュと出会ったところから順番に、山小屋で浅倉に会った事、一緒に歩いた事、襲われた事――
(思い出さなきゃ……思い出して……!!)
胸を押さえ、蹲りながら息を大きく吐くルルーシュの姿。
一緒に段差から転がり落ちた事。
銃の感触。
一度失敗して、明後日の方向に飛んで行った弾丸。
反動で痺れた腕、それから――
――ナ……ナ…
苦痛の中でただ声が漏れてしまっただけなのか、それとも何かを言いかけたのか、つかさには判別出来なかった。
しかしジェレミアにとっては、無意味なものではなかったらしい。
ルルーシュの声を伝えた時にジェレミアが見せた表情は、「やはりそうか」と納得するような。
喪失の哀しみを改めて噛み締めるような、何かを思い出すような――
ルルーシュが最後に絞り出した最期の声は確かな言葉であったのだと、つかさは知った。
「ここも危険と感じたら、貴女達はすぐに逃げたまえ」
ルルーシュの言葉に関しては何も言わず、ジェレミアはそう告げた。
それは奈緒子とアイゼル、それに詩音に向けられていた物のはずだ。
しかしつかさには、それが自分に対しての物でもあったのではないかと思えた。
そして窓から飛び降りるジェレミアの背を見送り、つかさもまた階段で正面玄関へ向かう。
謝罪の言葉はまだ云えていない。
つかさがルルーシュを殺した事実が揺るがない以上、ジェレミアと和解する事は恐らく今後も出来ないだろう。
ただそれでも、届いたものは確かにあったはずだと、つかさは信じたかった。
▽
「急いでくれ……拙者は戻らねばならん」
「駄目です、五ェ門さん……こんなに血が出てるのに」
階段で移動していたつかさが合流し、止血を手伝う。
王蛇は恐らく変身したばかりだ。
ゾルダは時間切れが近付いているとは言え、まだファイナルベントを残している。
残弾の少ない次元と疲弊したジェレミアだけで対処するには危険が大き過ぎた。
「眠りの鐘は使えないかな?」
「アイゼルさんにも話したんですが、ライダーの人達に通じなかった時、危ないって……」
眠りの鐘を使えば、次元やジェレミアを巻き込んでしまう代わりにライダー達を行動不能に出来るかも知れない。
しかし、眠りの鐘の能力は制限されている。
もしライダーに効かなければ、味方だけを眠らせるという最悪の結果を招く。
一度も試していない以上、そのリスクは負えなかった。
「じゃあ俺の武器はこれだけか……」
一分間に百二十発の弾丸を射出するマグナバイザーに対し、デリンジャーの総弾数はたったの二発。
ライダー達やそれと互角に戦うような面々が闊歩する戦場に行っても、ただの足手纏いになるかも知れない。
心強いとは言えない装備を握り締め、北岡は思案に暮れる。
弁護士と、負傷した剣士と、少女と、錆びた剣。
この戦いの中で、彼らに出来る事は――
【一日目午前/G−8 総合病院正面玄関内】
【北岡秀一@仮面ライダー龍騎(実写)】
[装備]レイの靴@ガン×ソード 、レミントン・デリンジャー(2/2)@バトルロワイアル、デルフリンガー(錆び)@ゼロの使い魔
[所持品]シュートベント(ギガランチャー)のカード
[状態]肩こり、腰痛、筋肉痛、数か所の擦過傷
[思考・行動]
0:五ェ門の応急処置。
1:金髪の男(レイ)からデッキを奪い返す。
2:1を達成し、浅倉と決着をつける。
3:戦闘は五ェ門、交渉は自分が担当する。
※龍騎勢が、それぞれのカードデッキを持っていると確信。
※一部の支給品に制限が掛けられていることに気付きました。
【石川五ェ門@ルパン三世】
[装備]
[支給品]支給品一式(水を消費)、確認済み支給品(0〜2)(剣・刀では無い)
[状態]左手のひらに大きな傷、右肩に刀傷、軽い裂傷が数か所(それぞれ処置済み)、腹部に裂傷(未処置)、疲労(大)
[思考・行動]
0:止血が済み次第、戦線に復帰する。
1:北岡、つかさを護衛する。
2:浅倉と決着をつける気があるなら、北岡のカードデッキを奪い返す手伝いをしてもいい。
3:早急に斬鉄剣、もしくは代わりの刀か剣を探す。
4:ルパンと合流し、脱出の手だてを探す。
※錆びた剣であるデルフリンガーを折らないよう、加減して戦っています。
※龍騎シリーズライダーについてはほぼ正確に把握しました。
【柊つかさ@らき☆すた】
[装備]なし
[支給品]支給品一式(水のみ二つ)、眠りの鐘@ゼロの使い魔、確認済み支給品(0〜2)
[状態]腕と脚に数か所の擦過傷、左足首にねんざ(固定済み) 、悲しみと決意
[思考・行動]
0:北岡、五ェ門と協力する。
1:精神的に強くなる。
2:こなた、みなみに会いたい。
3:ジェレミアに謝罪の言葉を伝える。
4:霊安室に行ってかがみに会う。
▽
窓から状況を見つつ、アイゼルは考える。
ゾルダ一人に次元とジェレミアが対処して、漸く均衡を保っていた。
その戦況に王蛇が加わり、更に今のジェレミアが冷静な判断を出来ているとは限らない。
「奈緒子、あなたはここにいなさい!
詩音さんの事、任せたわよ!!」
「ちょっと、アイゼル!? 私を置いて行くな!」
勢いでアイゼルの事を呼び捨てにしてしまった奈緒子の抗議の声を無視し、アイゼルは走った。
戦いは得意とは言えないが、やれる事はある。
アイゼルのデイパックの中にある一振りの日本刀。
双剣が本来の武器であるというジェレミアか、戦線復帰出来る状態ならば五ェ門か、どちらかに渡す。
アイゼル自身は後方からの援護に回ればいい。
出来れば詩音の銃も次元に渡したかったが、そちらは詩音達に何かあった際に自衛手段が無くなる為諦めた。
ジェレミアと奈緒子に協力すると決めた。
自分よりも年下のつかさですら、出来る事をしようとしているのだ。
やれる事があるのにやらずに逃げ隠れしているのでは、白髪の男と対峙した時と何も変わらない。
(同じ立場なら、あなただってきっとこうしているわよね……エルフィール……!!)
アイゼルはリノリウムの床を蹴り、正面玄関へ駆ける。
置いて行かれた詩音と奈緒子は、デイパックの引っ張り合いをしていた。
「離して、下さいよ……!!」
「だから、復讐なんて、駄目ですってば……!!」
ぎちぎちとデイパックが嫌な音を立てるが、二人は手を放そうとしない。
「あなたに何が分かるって言うんですか……!」
「分かりませんけど、駄目なんですよ……!」
クーガーはどこかに行ってしまい、状況は悪くなるばかりだ。
これ以上不利になれば、詩音がゾルダを殺す機会は失われてしまう。
詩音は興奮状態にあるが、だからと言って素手でゾルダを倒せるなどと勘違いをするつもりは無い。
殺害には銃が必要で、奈緒子から力づくでも奪わなければならない。
「だったら、あの紫色の王蛇とかいうのと戦ってるジェレミアさんはいいんですか? あれも復讐でしょう?」
「あ、確かに」
奈緒子がつい納得し、油断した瞬間に詩音はパッと手を離した。
「ニャッ!?」
引っ張り合いの中、後方に向かって全体重を掛けていた奈緒子は勢い良く円を描くようにすっ転ぶ。
詩音は床に落ちたデイパックをすかさず拾い上げ、中からカラシニコフを抜いて奈緒子に向けた。
「手を挙げて――」
「すみません、もう邪魔しません。許して下さい。撃たないで下さい」
奈緒子は手を挙げろと言われる前から手を挙げていた。
その様子に詩音は若干拍子抜けするが、すぐに思考を切り替える。
支援
この場で殺すべきかどうか。
悟史が死亡してしまった可能性も高く、一人でも参加者を殺して優勝に近付いておいてもいい。
しかし詩音が奈緒子を殺害したと発覚すれば、ジェレミアを始めとした面々が許しはしないだろう。
それは逆に優勝を遠ざける事になる。
「いいですか、追ってくれば容赦はしません」
奈緒子はコクコクと頷く。
詩音は銃を向け、視線を奈緒子に合わせたまま廊下の方へゆっくりと向かい、奈緒子が視界から外れると走り出した。
――悟史君もお姉も沙都子も、私が手を汚したと知れば悲しむかも知れない。
――でもそれはバレたらの話。
――バレないように殺せば、三人トモ悲しマないヨネ?
――くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ。
「やった! 生きてる!」
詩音がいなくなった事を確認し、一人取り残された奈緒子はホッと息を吐く。
殺し合いに巻き込まれただけでも迷惑なのに更に命の危険に晒され、疲れ切っていた。
この会場内で起きている常識外の出来事がそれを助長する。
ライダーデッキ。カードをデッキに装填すると武器が出現する。
どこかに隠し持っていただけだ。
剣が喋る。
五ェ門はああ見えて腹話術が上手いらしい。
クーガーのアルター。
あの靴はどこから出したんだろうか。
無くなった椅子は、黒子がどこかに運んだに違いない。
ジェレミアとアイゼルにしても、改造人間と錬金術士などと言われて信用出来るはずがない。
特撮と現実をごっちゃにされては困る。
それを皆して当然のように受け入れるなんて、どこかの新興宗教のようだ。
(もういいや、逃げよう)
奈緒子は元々危なくなったら逃げるつもりでいたので、この機会に全員と手を切ってここを離れる事にした。
正面玄関周辺はとても近付ける状況ではないが、ここは総合病院というだけあって非常階段や非常口がそこかしこに用意されている。
(……)
奈緒子には詩音の気持ちは分からない。
大切な人を失った経験はあるが、それは誰かに奪われた訳ではない。
それでもこれまでに関わって来た事件の中で、復讐を理由に罪を犯す人間は多く見て来た。
どれも後味が悪く、思い出したくも無い――そんなものを見るのは、もううんざりだった。
――ここも危険と感じたら、貴女達はすぐに逃げたまえ。
――詩音さんの事、任せたわよ!!
(……どっちだよ!!)
病院から逃げるか、詩音を追うか。
奈緒子はどちらを選択するのか――
【一日目午前/G−8 総合病院内】
【アイゼル・ワイマール@ヴィオラートのアトリエ】
[装備]:無限刃@るろうに剣心
[所持品]:支給品一式、うに(現地調達)、不明支給品(0〜2)
[状態]:軽傷
[思考・行動]
0:ジェレミアか五ェ門に無限刃を渡し、援護する。
1:うに、ジェレミア、奈緒子と一緒に脱出!
2:ジェレミアと奈緒子に協力を惜しまない。
3:次に白髪の男(雪代縁)に会うことがあったら見逃さない。
4:奈緒子にうには渡さない。
[備考]
※自分たちが連れてこられた技術にヘルミーナから聞かされた竜の砂時計と同種のものが使われていると考えています。
※うにのことをホムンクルスだと思っていますが、もちろん唯のウニです。
※ジェレミアの説明で、電気や電化製品について一定の理解を得ました。
【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に(ゲーム)】
[装備]AK-47(カラシニコフ銃)@現実、白衣@現実(現地調達)
[支給品]支給品一式、AK-47のマガジン×9@現実、SEAL(封印)@仮面ライダー龍騎、クマのぬいぐるみ@ひぐらしのなく頃に 、消毒薬×1、
[状態]手に軽い裂傷、疲労(小)、殺意、雛見沢症候群L4
[思考・行動]
0:ゾルダ(レイ)と北岡を殺す。
1:悟史、沙都子、魅音、及び他の参加者を探して放送の真偽を確かめる。
2:仲間(圭一、レナ)と合流する。
3:放送が真実だった場合、会場中の人間を殺す。くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ。
[備考]
※雛見沢症候群が悪化しています。
【山田奈緒子@TRICK】
[装備]なし
[所持品] 支給品一式(鉛筆一本と食糧の1/3を消費)、咲世子の煙球×3@コードギアス 反逆のルルーシュ、こなたのスク水@らき☆すた、ミニクーパー@ルパン三世
[状態]健康
[思考・行動]
0:ジェレミアとアイゼルを見捨てて逃げる?
1:とりあえず上田を探す。デイパックの構造については上田に任せる。
2:もう危険な目に遭いたくない。
3:今は腹八分目。でもアイゼルのうにを食べる。
4:ジェレミアにお礼を言いそびれた。……まあいいか。
[備考]
※ジェレミアを(色々な意味で)もの凄く変で非常識な人物と認識しています。いい人なんだけど……。
※ジェレミアがモール内でベーグル@現実を補充していたようです。他にも何かあるかも知れません。
▽
浅倉は疲労していた。
殺し合いが始まって以降休憩はほとんど取っておらず、何度も戦闘に参加しているのだから当然の結果と言える。
しかし休むという発想が生まれない程に、浅倉はイライラしていた。
ゾルダを追おうにもゾルダの向かった方角が分からなかった浅倉は、南へ向かった。
そこにゾルダがいると思った訳では無く、単に施設が多い地域の方が他の参加者に会い易いだろうと考えた為だ。
最初に到着した図書館には、男の死体しか無かった。
それはルルーシュ・ランペルージの死体を見付けた時の事を思い出させ、浅倉のイライラは増す事になる。
浅倉は当然知らない事だが、浅倉が到着したのは北岡達が出発した直後。
つまり入れ違いになったのだ。
無駄足だった事に苛立った浅倉は死体を蹴飛ばし、暫し本棚に頭突きを繰り返した。
地図を思い出せば、図書館から近いのは水族館か総合病院。
殺し合いに危機感を持っている人間なら、向かうのは総合病院だろう。
今度こそ獲物を発見する為、北岡達に遅れを取りながら浅倉は総合病院へ向かった。
そして病院へと足を進める中で耳に入ったのはゾルダの武器による銃撃音――渇望するように求めた宿敵が、今まさに戦っている音。
当たりだ、と浅倉は口に笑みを形作った。
戦況を確認する手間すら惜しみ、民家の窓ガラスにデッキをかざして変身する。
エビルダイバーを先行させながら、王蛇は悠々と病院の敷地へ足を踏み入れた。
▽
「見付けたぜ、北岡――……?」
執着し続けた宿敵の姿――仮面ライダーゾルダを見、浅倉は上機嫌な声を出した。
しかし同時に、浅倉の聴覚は別の方角から北岡の声を捉えた。
変身によって上昇した視力でその方角を見やれば、建物の中に北岡秀一その人の姿がある。
「……誰だてめぇは」
今ゾルダに変身しているのは北岡ではない。
つまりそれは、浅倉と北岡の決着に横槍を入れる人間が現れたという事だ。
浅倉は途端に不機嫌になり、聞く者の肝を底冷えさせるような低い声で問う。
対するレイは無言。
そしてもう一人、ゾルダと王蛇の戦いに横槍を入れる人物が両者の間に立った。
「貴様が浅倉威か」
「あぁ?」
悪くなった機嫌を更に損ねながら、面倒そうに気だるげな声を出して仮面の男を睨む。
「私はジェレミア・ゴットバルト。
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア殿下の騎士だ」
ヴィ・ブリタニア、殿下、騎士と浅倉の耳に慣れない言葉に眉を顰めるが、その意図を理解し仮面の下で口角を上げる。
「ああ、あの時殺し損ねた間抜けなガキの仲間か」
人をこけにしておきながら、殺そうと思った時には既に死んでいた。
その怒りはこの殺し合いの中で浅倉を突き動かす、原動力の一つとなっている。
それを紛らわせる「代わり」が現れたのは、浅倉にとっては喜ばしい事だった。
仮面ライダー王蛇――つかさ達を襲撃し、ルルーシュの死の元凶となった人物だと北岡は主張していた。
そしてその浅倉の言葉に、ジェレミアは確信する。
この男こそが主の仇であると。
ルルーシュ死亡の詳しい経緯こそ聞かなかったが、この男が引き金となった事に間違いは無いだろう。
浅倉の挑発には応えず、レイとの戦闘で少し乱れた呼吸を整える。
倒さなければならない、主君への忠義の為に。
ここで死ぬ訳にはいかない、主君が最期まで抱いていた想いをその妹へ届ける為に。
「貴様だけはこの手で討つ……全力でな!!!」
言い終わらないうちに、ジェレミアは浅倉の間合いへと踏み込んだ。
「おいあんた」
浅倉達の方へ視線を向けていたレイに対し、次元は自分に注意を向けさせた。
隙を見せている間に奇襲を掛ける事も、逆に隙を見せたレイを放置して時間を稼ぐ事も、次元はしない。
「あっちも盛り上がっちゃいるがよ。
こっちはこっちでケリをつけようや」
あと数分、時間稼ぎが出来れば次元の勝利は決まったも同然だ。
あと数分、北岡が言うゾルダの『切り札』さえ使わせなければ。
しかし――
「俺もガンマンの端くれなんでな。
やられっぱなしって訳にはいかねぇんだ」
これまでにレイに放った十三発の弾丸は全て外れた。
だがその腕で裏社会最高のガンマンの地位を不動のものとしてきた次元には、プライドがある。
言葉の通り、ガンマンとして。
ルパンファミリーの一員として。
残弾がたった五発であっても、次元は純粋な勝利を求めた。
王蛇――浅倉の出現は、レイにとって好都合だった。
浅倉が放送前に死んでいなかった事に少しだけ驚きはあったが、浅倉の登場が無ければ構図は二対一のまま。
デッキに制限時間がある以上、あのまま続けていればレイはいずれ取り押さえられていただろう。
だが一対一になったところで、状況が打開出来たとは言えない。
制限時間はこうしている間にも、刻々と近付いている。
打開策――レイの切り札は【FINAL VENT】。
“世界の終わり”の名を冠するカード。
一度使えばその強過ぎる火力で周囲の全てを焼き払い、レイが求める武器も一緒に灰にしてしまう。
しかし敵だらけの状況に於いて、これ程有用なものは無い。
それに北岡やここにいる面々を殺せば、ゾルダとレイを結び付けられる者はいなくなる――口封じも同時に出来るのだ。
利用しようと考えていた北岡の名が次の放送で呼ばれるのは惜しいが、それに足るメリットがある。
多少の躊躇いはあったが、レイはエンドオブワールドの使用を決意した。
ゾルダのデッキの変身時間が切れるまで、あと――
【一日目午前/G−8 総合病院正面玄関前】
【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[装備]なし
[所持品]支給品一式×2、王蛇のデッキ@仮面ライダー龍騎、FNブローニング・ハイパワーのマガジン×1(13発)、不明支給品(未確認)2〜3
[状態]疲労(大)、全身打撲、イライラ(中)、王蛇に変身中
[思考・行動]
0:ジェレミアとゾルダに変身した人物を殺す。
1:北岡秀一を殺す。
2:大剣の男(五ェ門)、茶髪の男(カズマ)、学生服の男(桐山)を後で殺す。
3:全員を殺す。
[備考]
※ライダーデッキに何らかの制限が掛けられているのに気付きました。
【ジェレミア・ゴットバルト@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[装備]なし
[所持品] なし
[状態]右半身に小ダメージ、疲労(大)、精神的疲労(中)、顔に打撲、左腕の剣が折られたため使用不能
[思考・行動]
0:浅倉を殺す。
1:アイゼル、奈緒子と協力して元の世界に帰還する。
2:9年前の事件について聞いた上で、V.V.を殺す。
3:アイゼルと奈緒子にV.V.の情報をどの程度伝えるか決める。
4:アイゼルが住んでいた世界について聞く。
5:ルルーシュの遺体を探してナナリーの下に届け、最期の言葉を伝える。
6:つかさに関しては後回し。
7:全て済ませた後、ルルーシュの後を追う。
支援
【次元大介@ルパン三世(アニメ)】
[装備]FNブローニング・ハイパワー@現実(5/13)
[支給品]支給品一式×2、水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、庭師の如雨露@ローゼンメイデン、レイピア@現実、前原圭一のメモのコピー@ひぐらしのなく頃に、
知り合い順名簿のコピー、バージニア・メンソール×五箱(六本消費)@バトルロワイアル、北条悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に、確認済み支給品0〜1個
[状態]健康、満腹、疲労(小)
[思考・行動]
0:金髪の男を殺し、ゾルダのデッキを取り返す。
1:V.V.を殺して、殺し合いを止める。
2:ルパンを探す。
3:ロロは信用しない。
4:危険人物には容赦しない。
[備考]
※庭師の如雨露をただの如雨露だと思っています。
※ギアス世界の情勢を知りました(ただしギアスについては知りません)
※ジェレミアから枢木スザクに関する情報を得た為、ロロの情報の信憑性が下がりました。
【レイ・ラングレン@ガン×ソード】
[装備]ゾルダのカードデッキ@仮面ライダー龍騎
[所持品]支給品一式×2(食料と水を一つずつ消費)、鉈@バトルロワイアル、確認済み支給品0〜2(銃器類は入っていません)
[状態]ゾルダに変身中、頭部に痛み、疲労(小)、左腕に裂傷
[思考・行動]
0:エンドオブワールドを使用し、この場にいる人間を全員殺害する。
1:優勝を目指す。
2:銃を入手する。
3:願いを叶える権利が本当なら、カギ爪の男を連れて来させる。
[備考]
※デルフリンガーが喋ることに気付いていません。
▽
全力疾走で逃げるこなたと、それを余裕をもって追うクーガー。
二人は市街を爆走し、縦断する。
「いいですか、例えどんな不思議アイテムが跋扈する会場内であろうと死んだ人間が生き返らないのは自然の摂理であり覆せない真理であり、それを乗り越える事で人は成長するのです!!
やり直したい、あなたのその気持ちに間違いは無いがそれでこれ以上他者を傷付ける事はかがみさんも望んでいない!
この殺し合いを終わらせて元の生活に戻る為にもあなたは正気に戻り現実と向き合わなければならないんです!!
それにしても負傷している時に走りながらこんなに叫んでいては酸素が足りない!
だがしかしそれでも俺はやるのだ!!
こなたさぁ――――――――――――ん!!!!!!」
「ひぇえええ、分かってた事だけど恐いよこの人ー!!!」
のんびり観戦なんてしてなきゃ良かったよ、とこなたは盛大に後悔していた。
こなたに残された手は、他の参加者を見付けて悪人であるクーガーに追われている事を話し、クーガーの対処を押し付けて逃げる事。
こなた個人ではクーガーを倒せない以上、クーガーから逃れる手段はそれしかなかった。
クーガーはこなたを追いながら焦っていた。
最速の男にとってアイテムで少々強化された程度の少女の足に追い付く事、そして捕らえる事は容易い。
それに総合病院にはファイナルベントという切り札を持つゾルダがいるのだ。
走り続ければ病院は遠ざかり、更にこの追いかけっこを他の参加者に見られれば危険人物と思われるのはクーガーの方だ。
手早くこなたを捕まえ、説得を後回しにしてでも病院に戻った方がいい。
しかしこなたの説得には既に一度失敗しており、力づくではこなたの態度を更に硬化させてしまうだろう。
ならばどうすればいいのか、クーガーは迷う。
クーガーとこなたの鬼ごっこは、まだ続いている。
【一日目午前/G−9 総合病院付近】
【ストレイト・クーガー@スクライド】
[装備]:葛西のサングラス@ひぐらしのなく頃に
[所持品]:基本支給品一式、不明支給品(確認済み)0〜1
[状態]:身体中に鈍い痛み、腹部に裂傷、疲労(大)
[思考・行動]
1:こなたを正気に戻す。
2:かがみと詩音の知り合い(みなみ、圭一、レナ)を探す。
3:詩音が暴走した場合、最速で阻止する。
4:総合病院の面々が心配
【泉こなた@らき☆すた】
[装備]:女神の剣@ヴィオラートのアトリエ
[所持品]:支給品一式、確認済み支給品0〜2個、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ)
[状態]:健康
[思考・行動]
1:クーガーから逃げ、他の参加者に助けを求める
2:優勝して、ブイツーからリセットボタンをもらう。
3:他の参加者を教会に向かわせて後藤と戦わせる。後藤が弱ったら後藤を倒す。
※総合病院での九人(クーガー、詩音、ジェレミア、奈緒子、アイゼル、北岡、五ェ門、つかさ、次元)の情報交換の内容
1.金髪の男(レイ)、茶髪の少年(圭一)、白髪の男(縁)、ナイトのデッキの少年(ミハエル)、こなた、後藤が危険人物である事
2.それぞれのロワ内での大まかな動向、及び元からの知り合いに関する情報
3.ライダーデッキとミラーモンスターに関する情報
4.喋る剣(デルフリンガー)の存在
5.アルター能力
・次元は1.の項目、及び3.の簡易説明のみです。
・それぞれどこまで詳細に伝えたのかは、後続の書き手の方にお任せします。
・クーガーと詩音が院内で回収した医薬品や包帯は各グループで分配しました。種類は後続の書き手の方にお任せします。
486 名前: ◆.WX8NmkbZ6[sage] 投稿日:2011/02/25(金) 02:38:08 ID:XUk8/5Fk0
投下終了です。
誤字脱字、その他ミス等ございましたら御指摘戴けると幸いです。
以上で代理投下を終了します
指摘なんですが
>>33でつかさがみゆきさんと言ってますが、つかさは普段みゆきさんのことをゆきちゃんと呼んでます
支援&代理投下ありがとうございました。
また…みゆきさん関連…orz
失礼致しました、Wiki収録時に修正します。
投下乙です
乱戦の決着は持ち越しか
切り札持ちのレイ兄さんとガンマンのプライドを優先した次元
ほぼ万全な浅倉と忠義の為に戦うジェレミア
追いかけっこをしているクーガーとこなた
残りの面子も暴走し始めた詩音の相手をしないといけないから、どこも目が離せないな
大人数を上手く纏めた話にもう一度乙です!
そして100話到達おめでとう!
キテタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!投下乙です!!!
期待に違わぬ乱戦っぷりで楽しかった!
いろんなキャラの思惑や感情が入り組んでいて、
中でも忠義と道理の板挟みで葛藤するジェレミアがよかった
実はあんまり興味なかったんだが、こんな人間味のあるキャラだったんだな
ただのネタキャラかと(ry
色々気になる引きが散りばめられてて、
この先どうなるかわくわくさせてくれる作品ですね
投下乙でした!そして100話!オメ!
投下乙!
すごいいいところで止めたなぁ
この後がどうなるのか気になってしょうがないじゃないか
ゾルダを圧倒する次元&五エ門のコンビが格好良すぎる
それにジェレミアの複雑な心境も、すごいしっかりと書かれててよかった
ルルーシュの仇を取りたいけど、つかさを殺すのは何かが違っている
最初は暴走してマーダー化すると思ってたけど、いつまでも冷静だなぁ
真の仇と呼べる浅倉に対峙したけど、果たしてどうなるのか
>>45で奈緒子が大切な人を誰かに奪われた経験はないと言ってるけど
確か一期の最終話で、奈緒子のお父さんが誰かに殺されたってのが判明してなかったっけ?
ちょっと記憶があやふやなんだが
あと100話おめでとう!
投下乙でした
御感想ありがとうございます。
>>56 剛三の死因は奈緒子によるものと思い込んでおりました…。
数日以内に確認を取り、修正が必要な場合はこちら本スレにて御報告致します。
それから
>>50にて「市街を縦断」と言いながら二人が東に向かってしまっておりますので、
泉こなた、ストレイト・クーガーの午前における位置は「F−8総合病院付近」へ修正致します。
Wiki収録後の修正となってしまい申し訳ございません。
次の話でもう全員死んでもおかしくないような空気だなこれww
オレンジかっこいいよオレンジ
北岡先生死亡フラグのはずが、いつのまにか全員に普及していた
それにしてもジェレミアってこんなにかっこよかったっけwwww
一期でヘタれてた頃が懐かしい
最初に比べて随分と格好よくなったもんだ
剛三は脱出口の錠前をすり替えられた為に脱出が遅れて溺死
本物の錠前が奈緒子の秘密の箱(奈緒子と剛三しか知らない(?)パスワード「すけさんかくさん」を入力すると開く)に入ってた
剛三は、奈緒子が黒門島の人間に洗脳されて鍵を盗んだと思い込んでいた
そこまでして取り返したいのは奈緒子が本物の霊能力者だから?→剛三「この世にはいるんだよ・・・」
てのが事実
里見が黒門島に復讐するために(奈緒子を黒門島に向かわせ、インチキを暴かせるために)、わざと錠前を箱に入れた
てのが上田の推理(劇中で奈緒子には伝えてない)
奈緒子が最終的にどういう結論に至ったかは不明
うわっ、想像以上に重いな
トリックってずっとギャグドラマだと思ってたよ
TRICKは鬱エンドが多いよ
>>61 本編の確認が遅れまして申し訳ございません、ありがとうございます。
では
>>45の
奈緒子には詩音の気持ちは分からない。
大切な人を失った経験はあるが、それは誰かに奪われた訳ではない。
それでもこれまでに関わって来た事件の中で、復讐を理由に罪を犯す人間は多く見て来た。
どれも後味が悪く、思い出したくも無い――そんなものを見るのは、もううんざりだった。
の二行目部分を削除します。
修正乙ですー
トリックは前に事件解決したら、なんで解決したんだって老人から責められてた話とかあったなぁ
一話だけ矢部謙三がとてもかっこいい話もあった気がする
上田もたまに常識人担当になるよな
>>66 マジでか、覚えがないんだが
上田と奈緒子とどっちが常識人かって、正直どっちもどっちだよな
このロワだと上田が極端にネタになってるけど
そもそもTRICKに常識人なんてほとんど居ないからなぁ
上田がこのロワでネタになってるって言っても、原作から逸脱してる訳じゃないしw
>>68 なんか言い逃れしようとした犯人に
お前には刑務所で自分のしたことをたっぷり反省してもらう(うろ覚え)って言うシーンがとてもかっこ良かった
>>70 矢部がそんなまともなセリフも言えたとは驚きだ…
TRICK自体がネタ満載だからしかたないね
TRICKを真面目な推理ドラマだと思って見たら、ギャグばかりで萎えた中学生の頃
そんな僕も今では立派なTRICKファンです
>>71 ちょっと前にやってた警部補矢部謙三でも
犯罪を犯した憧れの人に、罪は償えばいいって優しく諭してた
たまーにかっこいいよこの人
頭にモザイクが掛かっているのは伊達じゃないってことか
初めてトリック見たとき中身がネタまみれなのにEDが怖かったのが印象に残ったな
75 :
創る名無しに見る名無し:2011/03/05(土) 16:08:12.16 ID:NBokU7Xe
犯人はほぼみんな自殺するからね
すっごい後味悪い
>>75 調べてみたらそうだった
お前みたいな奴は絶対許さん、法の裁きを受けさせたるって言ってた
この話だけ見直したけど、犯人外道過ぎだろww
るろ剣のゲームのポスター見てて気になったんだけど、宗次郎ってあんなに顎長かったっけ?
尖角さんの頭くらい長いんだが
大きいサイズのが見つからなかったんだが、公式にあるパッケージのがそのままポスターになってた
ここの現在位置で使われてる画像のも長いよね
ここの地図で使われている画像は正真正銘、単行本(それもJC)からの転載だよん。
なので、あごの長さはもともとあれぐらいだったんじゃねーかな?
それも知ってるけど、あそこまで長かったかなぁ
と思って画像検索してみたら、結構長かった
それでもさすがに尖角さんほど鋭くはなかった
るろ剣もけっこう古い作品だからな
今の和月が書いたら地図画像より短くなるだろう
武装錬金のノリのるろ剣とか浮かんできた
ざわ…ざわ…
>>84 お前のせいでパピヨンな乗りの志々雄さんを想像してしまった
どうしてくれる
予約ktkr
これで全員通過したな
無事に100話も迎えたし、めでたいな
地震起きてからひとつもレスがないが
みんな無事か……?
反応があることを祈る
相変わらず規制があって踏んだり蹴ったりなのもいるのよ
読み手だけどとりあえずは無事です
しかし、ew氏大丈夫かな?
一応今日が期限だけど……
とりあえず生きてますー
歯を抜いてる最中に揺れたんで、かなり焦りましたが
おお、無事ならよかった
無事でよかったです
しかし歯を抜いてるときって、怖っ!
遅くなってすいません。
志々雄真実、タバサ、三村信史、ロロ・ランペルージを投下します。
呼ばれた名は、彼の兄に当たる存在だった。
「え?」
唯一無二の肉親。
血の繋がりはないが、その絆はなによりも深い。
「……だ……」
最初はただの監視対象だった。
偽りの弟を演じ、命令が入れば殺す。
実際に一度は殺そうともした。
だけど兄は、そんな少年を許してくれた。
そして少年を改めて弟として受け入れてくれたのだ。
「嘘だ……」
兄は強い。
運動はできないが、とても頭がいい。
窮地に陥ることもあるが、必ずその盤面をひっくり返す。
逆にその窮地すら、利用してしまう時がある。
そんな抜け目のない兄。
「嘘だ……嘘だ……」
その兄の名が、放送で呼ばれた。
放送で名前が呼ばれることは、死を意味する。
最初はすぐに否定した。
しかし放送の主は、何よりも嘘を嫌っている。
少年はそのこともよく理解していた。
「あ……あ……あああぁぁ」
兄が死ぬわけがないが、放送の主は嘘を吐かない。
二つの矛盾が、少年の中で渦を巻き始める。
「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ――――」
少年の悲痛な呟きが、虚空へ溶けていく。
誰の耳にも届かず、誰の耳にも残らぬまま。
☆ ☆ ☆
キテター!!
支援支援
「……抜刀斎の奴、死にやがったのか」
放送を聞いた志々雄真実が、最初に放った言葉がそれだった。
抜刀斎――――緋村剣心。
長州藩における影の人斬り役、初代を務めた男。
幕末の京都で多くの人間を殺め、いつの間にか人斬り抜刀斎と囁かれるようになっていた。
その二代目を務めたのが志々雄だ。
つまり彼と志々雄は、先輩後輩の関係なのである。
しかし志々雄は、彼と剣を交える機会に恵まれなかった。
だから常々思っていた。
あの男と決着をつけたい、と。
だが現実はこのザマだ。
剣を交える前に、抜刀斎はこの世を去っていた。
あまりにも呆気ない。
これが人斬り抜刀斎と呼ばれた男との決着だった。
(不殺なんて言ってる時点で、結果は見えてたけどな)
殺し合いの場で、不殺の信念はあまりにも場違いである。
所詮この世は弱肉強食。
弱ければ生き、強ければ死ぬ。
バトルロワイアルでは、それがより顕著に現れる。
不殺という信念は、生への執念の前に呆気なく喰われた。
ただ、それだけの話だ。
「おい」
背後に振り返る志々雄。
そこにいるのは彼が従えている二匹の犬。
「お前らの知ってる奴で、名前を呼ばれた奴はいたか?」
そう尋ねると、三村が苦虫を噛み潰したような顔をする。
表情にこそ変化はないが、タバサも似たような状態だ。
「そんなに難しい質問でもねぇだろ、答えろ」
いつまでも口を開かない二人に苛立ち、低い声で催促をする。
その剣呑さに気圧されたのか、二人は慌てて口を開き始めた。
「織田敏憲って奴が呼ばれたよ、級友だった」
「私も呼ばれた、二人」
三村は作り笑顔を浮かべながら、タバサは無表情のまま。
どことなく辛気臭い雰囲気である。
支援
「くくっ……そんな顔してんじゃねぇよ
お前らはこの地獄で、そいつらよりも長く生き残ったんだ」
死んだ奴が弱くて、生き残った奴が強い。
これはそういう催しだ。
「死んだ奴よりもお前らは強かった、だから生き残った、それだけの話だろ?」
そう言って、志々雄は振り返るのをやめる。
そのまま早足で歩くのを再開した。
「……そりゃどうも」
三村は困惑気味に愛想笑いを浮かべ、志々雄に置いて行かれないように歩き始める。
後ろを振り向くと、本の虫になっているタバサがすぐ傍に見えた。
(死んだ奴よりも強かった、か)
この理論に従えば、タバサや三村も抜刀斎より強いことになってしまう。
いくらあの男が腑抜けていようと、タバサや三村より弱いというのは有り得ない。
抜刀斎が死に、タバサや三村が生き残った理由。
それをあえて強弱で語るなら、二人は運が強かっただけだろう。
二人は志々雄以外の参加者には会っていないが、抜刀斎は実力が上の相手と遭遇した。
そして殺された。
(なんだ、簡単じゃねぇか)
生き残ったほうが強者という考えも、決して間違いではない。
だがやはり刀を交えてこそ、真の強者は決まるのではないだろうか。
しかし既に抜刀斎はこの世にいない。
ならば残された方法は一つしかなかった。
抜刀斎を殺した奴を、この手で討ち取る。
こうすれば誰もが抜刀斎より自分の方が強者であると認めるだろう。
「くくっ……」
再び乾いた笑いを漏らす志々雄。
今の笑いは、強者に対する歓喜の笑い。
抜刀斎を討ち取ったのだから、相手にとって不足はない。
それにタバサと三村には、そろそろ見せつけてやるべきだろう。
志々雄真実の絶対的な強さを
そして支配者を気取っているV.V.にも、知らしめてやらなければならない。
この志々雄真実を参戦させたことが、大きな間違いであったことを。
支援
「そういや三村、調べ物の成果は何かあったのか?」
しばらく歩いた後、志々雄は思い出したように尋ねる。
警察署を出た後、すぐに放送が始まった。
そのため調べ物について、まだ何も聞いていなかったのだ。
「ああ、あったぜ、おかげで色々と分かった」
自信あり気に口角を吊り上げる三村。
よほど自信があるのだろうか。
道路に座り込み、鞄の中からノートパソコンを取り出す。
志々雄とタバサは液晶画面が見えるよう、三村の背後へと出向いた。
「まず、回線が生きていることが分かったのは言ったよな?」
「聞いたな、その回線ってのはよく分からねぇが」
「それでその回線から、インターネットに繋ぐことができた」
「いんたーねっと?」
馴染みのない単語の登場に、志々雄とタバサが同時に疑問を浮かべる。
インターネットとは、三村の時代かに誕生した技術だ。
明治初期を生きる志々雄にとっては、数百年先の技術。
剣と魔法の世界にいるタバサに至っては、一生縁のないものだ。
「はぁ、インターネットってのは――――」
それに気付いた三村が、露骨に肩を落とす。
そしてかつて瀬戸豊に説明をした時と同じように、一からインターネットの説明を始めた。
「ほう、随分と進歩したもんだ」
「驚愕」
三村の説明は専門的な用語が多く、理解するのに多くの時間を費やすはずだった。
しかし蓋を開けてみれば、それは意外なほど呆気無く終わってしまった。
三村の説明が上手だったのもあるが、一番は志々雄とタバサの呑み込みが早かったことだろう。
彼らは一度の説明で全てを理解し、それ以上の説明を要求しなかった。
三村は完全に拍子抜けした様子である。
「……インターネットは本当に何でも調べられるの?」
「ああ、大事な試験の答えから今晩のオカズまでなんでもござれってね」
「暇ができたら、私にも使わせてほしい」
説明の中で二人はインターネットの利便性を知ったが、その中でも特にタバサが興味を示していた。
彼女にはそうした積極性が欠けていると思っていたが、どうやら違ったらしい。
単純に知識欲を満たしたいのか、よほど調べたいことがあるのか。
他の理由があるのかもしれないが、今の彼にとってはどうでもいいことである。
支援
「いつまでもくだらないことしてんじゃねぇ」
談笑に耽けようとする二人に、志々雄は釘を刺す。
「そのパソコンってやつが便利なのは分かった、だがそれだけじゃ駄目だ
そいつが今どう役立つかを示さないと、わざわざ寄り道した価値は見えないぜ?」
パソコンが便利な道具なのは分かった。
しかし今必要なのは、V.V.の首を討ち取るのに役立つものだ。
パソコンがそれに役立たないのなら、警察署に寄ったのは完全に無駄足になる。
つまりそれは、三村が結果を出せなかったということだ。
「っと、悪いな、そろそろ本題に入るぜ」
だが三村が小生意気な笑顔を崩すことはなかった。
「俺がここに来る前にもこのクソゲームに参加させられていた……ってのは話したよな?」
「私は聞いていない」
「その場にいなかったお前が悪いんだよ、とっとと続けろ、三村」
「……オーケー、話を続けるぜ」
抗議をするタバサを、志々雄が強引に捩じ伏せる。
三村は困ったようにそのやり取りを見て、一瞬だけタバサに目配せをした。
こいつ、女の扱いに慣れてるな。
志々雄はそんなことを考えながら、三村の言葉を待つ。
「それでその時も、俺は首輪によって自由を奪われていた」
「ほう」
「そしてその首輪を管理していたのが、なにか分かるか?」
「……パソコンか?」
「ご名答」
志々雄の解答に、三村が笑う。
「そしてハッキングって言うんだが
パソコンは技術さえあれば、インターネットを通じて乗っ取ることができる」
ハッキング。
先程の説明で一瞬だけ出てきた用語。
相手のパソコンに侵入した後、それを破壊して乗っ取るというもの。
「なるほど、くくっ……そういうことか」
「分かってくれたかい? 旦那」
志々雄の顔が愉悦に歪む。
三村はこう言っているのだ。
このノートパソコンさえあれば、相手の本部を掌握できると。
そして――――
「これでV.V.のパソコンを奪えさえすれば、首輪を外せるってことだ」
「これでぶいつぅのパソコンを奪っちまえば、他の参加者を支配できるってことだな」
沈黙が場を支配する。
支援
「なんだ、出来ないのか?」
「いや、できなくもないが……」
三村の口から出たのは、煮え切らない返事。
志々雄が強引にその先を促すと、三村は「おそらく可能だろう」と告げた。
「ハハ! 面白くなってきたじゃねぇか」
目論見が成功すれば、世界の全てを支配することができると。
そう、確信する志々雄。
V.V.の持つ技術を手に入れれば、あらゆる世界への行き来が可能になる。
それが可能になる頃には、ここに集められた参加者も淘汰されているだろう。
弱い者は死に、強い者だけが生き残った状態へと。
そして残った連中を首輪で支配し、世界征服への手駒とする。
日本征服などとは比べ物にならない壮大な計画だ。
「三村、最後に一つだけ確認させろ」
「……なんだい?」
「ああまで言ったんだ、お前はそのハッキングってやつができるんだよな?」
質問という形式を取っているが、三村の返答は決まっているようなものだ。
わざわざ自分で紹介しておいて、出来ないというのは有り得ない。
故に彼の返答は、絶対に「出来る」である。
「いや、俺にはできない」
そう考えていたが、三村の返事は意外なものだった。
「おい、どういうことだ?」
志々雄は耳を疑う。
あそこまで断言しておいて、実際は出来ません。
憤怒のあまり、全身が沸騰し始める。
気がつくと志々雄は、三村に向けて腕を伸ばしていた。
「ッ!」
だがその腕は止まる。
三村がノートパソコンの液晶を見るよう、志々雄に手招きしていたのだ。
燻る怒りを抑え、液晶画面を見る。
もしこれでなにもなかったら、お前は殺してやる。
そんな気持ちで志々雄は液晶を覗いたが、そこには予想外の一文が書かれていた。
『会話は首輪によって盗聴されている』
口の前に指を構え、静かにと伝えてくる三村。
冷静に考えれば、当然の話だ。
主催者側は参加者の動向を探るため、何らかの手段を打たなければならない。
一番手っ取り早いのが、絶対に外せない首輪に監視できるような装置をつけておくことである。
「スマないな、そこまで俺も芸達者じゃないんだ」
『さっきのは連中を騙すための嘘だ、会話に合わせてくれ』
三村は言葉を発すると同時に、素早く文字を入力していく。
「肝心なところで使えねぇな、てめぇは」
三村信史は想像以上に使える。
その事実に、志々雄は打ち震えた。
支援
「だけど他のことならなんでもしますぜ?」
『時間はかかるが、俺ならハッキングができる』
三村がニヤリと笑う。
「……てめぇにあと一度だけ命をやる」
「この三村信史、全身全霊をもって御主人様のお役に立ちますよ」
「次はねぇぞ、糞餓鬼」
身体の内から込み上げてくる笑いを抑えながら、底冷えする声でそう告げた。
☆ ☆ ☆
警察署で得た収穫を全て伝えた三村は、深い溜息を吐いた。
インターネットの説明に、主催者を欺くためのお芝居。
疲弊する要素はいくらでもあったが、溜息の理由は別にあった。
(なんで盗聴器のことを志々雄に教えたかねぇ)
不思議でならなかった。
志々雄は自分と全く異なる存在であり、その思想は常に自分の斜め上を行く。
一緒にいれば厄災を呼び、志々雄自身が厄災にすら成り得る。
だからなるべく早いうちに離反する、というのが普通の考えだ。
だが、志々雄が他の参加者を支配できると告げた時。
三村はハッキリと、身を震わすほどの喜びを感じていた。
バトルロワイアルの転覆など、普通の人間が言えばただの夢物語だろう。
だが志々雄であれば、もしかしたら出来るかもしれない。
普通の人間の手の届かない境地に、この男なら辿りつけるのかもしれない。
そしてそれを間近で見られるならば、自分の所持する技術や情報などいくらでも提供しよう。
そう考えてしまうほど、三村は志々雄真実という人物に惹かれていた。
(オーケー、やってやるさ)
武器は手に入れた。
無愛想で年下だが、目の保養になる美少女もいる。
そして傍若無人だが、志々雄というとても頼りになる主人もいる。
土台は十分だ。
ハッキングの成功率は低いかもしれないが、絶対に成功させる。
志々雄には、努力したなどという言い訳が通じない。
結果を出す、それだけだ。
「…………」
そう、三村が決意を固める一方。
志々雄の顔からは、いつの間にか笑みが消えていた。
「どうかしたのか?」
「くくっ、なるほどねぇ」
次の瞬間、志々雄の顔に笑みが戻ってきた。
それも名一杯、意地の悪そうなものが。
「おい! 出てこいよ!」
誰もいない空間に向けて、そう呼びかけた。
支援
支援
☆ ☆ ☆
彼の行動の意図が読めず、三村は困惑する。
一方でタバサは、表情を変えぬまま視線だけを移した。
「出てこねぇなら、こっちから行くぞ」
この言葉でようやく三村も現状を理解したのか、身体をその方向に向ける。
「まさか、誰かそこに隠れているのか?」
冷や汗を浮かべる三村。
均衡を保ったまま経過する時間。
早まる心臓の音が、歪にそれを知らせる。
「…………」
十数秒後。
観念したのか、民家の影から一人の少年が姿を表した。
「なんだ、餓鬼か」
少年は非常に痩躯であり、手足はすらりと長い。
彼を纏う黒い衣服は、三村の学生服に似ている。
そのことから、志々雄は少年が学生なのだと推測した。
だが右手に握り締められた刃物は、学生の物にしては少々大きすぎる。
にも関わらず、最初から彼の所有物であるような奇妙な一体感があった。
「気配を消していたようだが無意味だったな、殺気が漏れ出てたぜ」
相手を嘲るように言葉を投げかける志々雄。
しかし少年は微動だにせず、鳶色の瞳で三人を見つめ続ける。
「あなた方は兄さん……ルルーシュ・ランペルージに会ってませんか?」
「……出会い頭に随分な態度だな、坊主」
眼光と呼ぶにはあまりにも鋭すぎる。
一般人であれば、すぐさま腰を抜かしてしまうであろう殺気。
志々雄はそれを少年に突き刺す。
「つまりあなた方は知らないんですね」
しかし目の前の少年は、まるで動じない。
もう殺意を隠す気はないのか、刃物を翻してゆっくりと前進する。
支援
「いい度胸してるじゃねぇか」
少年は得物を持っているが、志々雄は徒手空拳。
定石で考えれば志々雄が圧倒的不利。
しかし彼は笑っていた。
その程度で結果は変わらないと、限界に告げているような笑み。
数多くの戦士を見てきた志々雄には、観察眼という物が養われている。
相手の立ち振る舞いや姿勢から、相手の実力や戦術を分析する。
一流の剣客ならば大抵は備わっているが、彼は特に秀でていた。
「用無しと見るやいなや殺すか、そういう喧嘩っ早いのも嫌いじゃないぜ」
二匹の犬を押し退け、前に出る志々雄。
そのままさらに歩を勧め、少年の前に立ち塞がった。
彼と少年の距離はおよそ十メートル。
一段と強くなる殺気。
志々雄はそれを全身に浴びながら、黒衣の少年を視界に捉える。
そして大地を踏みしめ、拳を振り上げた瞬間。
――――少年は懐まで踏み込んできていた。
(っ……!?)
交差する二つの視線。
一瞬前と比べて、その瞳はあまりにも近すぎる。
少年の右手が動き、刃物が志々雄に向く。
その俊敏で正確な動きゆえに、刃の軌道を読むことができる。
少年の狙いは首の根元――――頸動脈だ。
「チィッ!」
瞬時に首を逸らす。
しかし逸らした先へと、刃物を伸ばす少年。
刹那の攻防が繰り広げられる中、小さな影が彼らの間に割り込んだ。
☆ ☆ ☆
支援
代理投下をします。
連投規制掛かっちゃったのかな?支援
支援
支援
「がぁっ!」
苦悶の声を上げる少年。
脇腹に走る鋭痛。
懐を見ると、タバサと呼ばれていた少女が手刀を作っていた。
(なんで……!?)
なんで、そこにいる。
疑問を抱きながら、少年はよろめくように後ずさる。
その行動が勝敗を決した。
「ッシャァァッ!」
大気を震わせるような怒声。
目の前を振り向くと、志々雄真実の拳が近づいてくるのが見える。
咄嗟に能力を発動しようとするが、時すでに遅し。
「ごふッ!?」
志々雄の剛拳が、少年の腹に突き刺さる。
メキメキと音を立て、少年の身体を浸食する拳。
圧倒的な膂力から繰り出される一撃。
それをまともに受けた少年は、勢いよく吹き飛ばされた。
「ぐあぁっ!!」
吹き飛ばされた少年は何度も地面を跳ね、民家への激突という形でようやく停止する。
そして停止した直後に襲ってきたのは、強烈な嘔気であった。
「おぐ……ぐえぇ!」
胃の中身が逆流し、吐瀉物となって口から現れる。
すぐに止めようとするが、身体の悲鳴は終わらない。
嗚咽と共に何度も何度も吐き出す少年。
吐瀉物の中に血液が混じっているのが見えた。
支援
「はぁ……はぁ……」
一分ほど経って、ようやく収まる吐き気。
民家の壁に手を置き、痛む身体に鞭を打ちながら立ち上がる。
そうして立ち上がった先には、志々雄真実の姿があった。
「おい――――」
ナイフを構えようとするが、手にその感触がないことに気付く。
殴り飛ばされた時に、落としてしまったのだろう。
ナイフは志々雄の手の中にあった。
(どうして……)
少年は現状の理解に追いついていなかった。
本来、タバサがあの場にいるのは有り得ないことなのだ。
彼にはギアスという特殊能力が宿っている。
絶対遵守や記憶の書き換えなど、他者の思考に干渉する能力だ。
彼の所持するギアスは絶対停止の結界。
使用者を中心に結界を作り、その範囲内にいる人間の体感時間を停止させる。
つまり彼がギアスを発動すれば、範囲内の人間は一切の行動を封じられるのだ。
志々雄に肉薄する際にも、彼はこの能力を使用した。
故に一切の抵抗を受けぬまま、暗殺することができると踏んでいたのだ。
だが、何故かタバサは結界の中でも動いた。
ギアスの影響下にあるにも関わらずだ。
「おい! 聞いてんのか!」
志々雄の怒鳴り声で、嫌でも現状を認識させられる。
「…………」
目の前の志々雄に視線を合わせる少年。
改めて見ると、この男の姿は異形であった。
着崩した陣羽織に、全身に巻きつけられた包帯。
包帯の僅かな隙間からは、爛れた皮膚が見え隠れしている。
そして見てくれ以上に、纏っている雰囲気は異様であった。
彼も子供の頃から暗殺者を続けているため、それなりの修羅場はくぐっている。
だが、この男は次元が違う。
これほど剣呑な気配を放つ人間がいるのか、と思わせるほどだ。
「まぁ、そう身構えんな、別に取って食おうなんざ考えちゃいねぇよ」
瞬時に嘘だと判断する。
だが会話を続けることにより、なにか突破口が見えるかもしれない。
しえん
「とりあえずよ、お前、なにをした?」
そして彼の放った第一声に、彼の心臓は大きく脈打つ。
彼のギアスはその性質上、使用されたとしても気付かない事が多い。
不可解だとは認識するも、それ以上の追求はしないのだ。
だが志々雄は、たった一回で能力の存在に気付いた。
過去にも兄に見破られたが、兄は元からギアスの存在を知っている。
「…………」
志々雄はギアスの存在に気付いたとはいえ、その詳細までは知らない。
絶体絶命の状況ではあるが、ギアスは確実に突破口になり得る。
だからあえて能力を明かす必要はない。
少年はそう判断し、口を閉じる道を選んだ。
「喋らないか、まぁ懸命な判断だろうな」
口角を吊り上げながら、志々雄は少年を見下す。
いや、違う。
彼と志々雄の背丈に大きな差はない。
志々雄の強大な威圧感に、自らが萎縮していたのだ。
「なら質問を変えるぜ、そうだな……お前、名前は?」
ここで本名を名乗って悪評を広げられたら、今後の行動に支障を来す。
時間稼ぎのために本名を名乗るのは、あまりにも割りに合わない。
ならば、どうするべきかと悩む少年。
すると志々雄の背後から、透き通った声が響いた。
「ロロ・ランペルージ」
少年――――ロロ・ランペルージは驚愕する。
「これが貴方の名前、違う?」
蒼い髪に蒼い瞳、そして赤渕の眼鏡。
小さな身体を大きなマントで包んだ少女が、志々雄の傍に控えるように現れる。
彼の名を読み上げたのはタバサであった。
「どうして……」
何故自分の名前が分かったのか。
突然の事態に混乱した彼は、思わず心情を吐露してしまう。
支援
しえん
「さっき貴方はルルーシュ・ランペルージのことを兄と言った
そして名簿に同じ苗字は一人しかいない、それがロロ・ランペルージ」
彼女は表情を変えぬまま、口を小さく動かして解説をする。
そして彼女の説明を聞いたロロは、いつの間にか冷や汗を浮かべていた。
このタバサという少女も、志々雄ほどではないが相当な切れ者である。
それに彼女は、結界の中にいながらも動いていた。
その点に関しては、志々雄より厄介かもしれない。
「ほう、あいつの弟か」
志々雄は意味深に笑みを浮かべ、舐め回すようにロロの全身を見つめてくる。
品定めするようなその視線は、どことなく不快であった。
「ということは、お前の目的は復讐か?」
「……ッ!」
またしても志々雄の言葉は、彼の核心を的確に突き刺す。
最初はルルーシュの障害になる者を抹殺すればいいと、漠然とした気持ちで考えていた。
しかし今の彼は、明確な目的が二つある。
一つ目はルルーシュの蘇生。
V.V.は最後に生き残った者の願いを叶えると言った。
死者の蘇生など信じ難い話だが、V.V.は嘘を嫌う。
彼の言葉を信じるのならば、ルルーシュの蘇生も決して不可能ではないということだ。
そして二つ目は、ルルーシュを殺した者への復讐。
自分の唯一の兄を奪い取った参加者は、絶対に許すわけにはいかない。
ルルーシュの味わった死の痛みを、極限まで味合わせる必要がある。
そのためにも多くの参加者から話を聞き、その後に殺さなければならない。
どのみちここから脱出できるのは一人だけだ。
「沈黙は肯定って知ってるか?
今のお前の目を見ると、そうとしか思えねぇぜ」
くくっと喉を鳴らす志々雄。
相変わらず全てを見透かしたように、こちらの思考を当ててくる。
「坊主、お前は感情を隠すのは下手糞だな、考えてることが顔に出過ぎてるぜ
ここから逃げ出そうと企んでるのが、透けて見えるくらいにな」
心臓が、跳ね上がる。
必死に恐怖を隠そうとするが、心の底から湧き上がる感情は止めることはできない。
手足が小刻みに震えていくのが分かる。
「やっぱり企んでやがったか、顔に書いてあるぜ」
嵌められた。
おそらく確信はなかったのだろう。
だからカマをかけて、心の内を引き摺り出したのだ。
支援
しえん
「まぁ、どうでもいいけどな
それよりも、お前の目的は兄貴の復讐だったな?」
再度問い掛けてくる志々雄。
彼の意図は読めないが、ロロの目的はルルーシュの蘇生と復讐。
これだけは間違いないし、他の誰かに譲る気もない。
だからロロは力強く頷き、肯定の意を示した。
「なるほど……小さいな」
だが志々雄は、彼の決意をたった一言で吐き捨てた。
「なに……!?」
声を荒らげ、怒りを顕にするロロ。
今の彼にとって、ルルーシュの蘇生と復讐は生きる目的である。
それを簡単に切り捨てられたのだから、憤慨するのも当たり前だ。
「そう怒りなさんな、俺は復讐が悪いなんざ一言も言ってないぜ
ただ、復讐のためだけに動くのが小さいって言ったんだ」
「……どういう意味ですか?」
「お前が気づいているかは分からねぇが、この『ばとるろわいある』には多くの世界から人間が集められてる」
これは次元との情報交換で、ロロ自身も気付いている。
彼と自分の住む世界の常識は、同じ国でありながらまるで別のものであった。
だから全く別の二つの世界があるかもしれないと、朧気に推測していた。
「科学技術が進んだ世界や魔法のある世界、他にも色々あるかもしれない
そんな連中を『ぶいつぅ』は一箇所に集めたんだ、これがどういうことか分かるか?」
「V.V.がとんでもない力を持っている……ということですか?」
「そうだ、そしてその力を奪っちまえば、全ての世界を支配できるってことだ」
この時、ロロは志々雄の瞳の奥にはっきりと狂気を見た。
「それによぉ、あいつの出任せかもしれないが最後まで生き残った奴の願いは叶えてもらえるんだろ?
だったらあいつには、あらゆる願いを叶える準備があるってことだ
そしてそいつを奪い取れば、この世の森羅万象全てを支配したも同然じゃねぇか!!」
志々雄のこの言葉で、ロロはようやく先程の言葉の真意を理解した。
ルルーシュの蘇生を試みるにしても、律儀にこの殺し合いに参加する必要はない。
この場を支配するV.V.を叩き、彼から全てを奪い取る。
そして奪い取った力で、ルルーシュを蘇らせればいい。
志々雄はそう言っていたのだ。
支援
「金や女が欲しい、最強になりたい、邪魔な奴を消したい
なんでもいい、お前にだって願いの一つや二つはあるだろ?」
狂気を孕んだ瞳を向け、ニヤリと笑う。
お前のことは全部分かっているぜ、と言っているような気がした。
「そのついでに、お前の兄貴を蘇らせればいいんだ」
「でも今のV.V.に敵うわけがないじゃないですか、この首輪もありますし……」
一見すると志々雄の言葉は、とても魅力的に感じる。
だがそれはV.V.を倒すという前提があって、初めて成立するのだ。
V.V.の気分一つで首輪を爆破される可能性もあるし、そもそも彼が何処にいるか分からない。
彼を打倒するのは、困難を通り越して無謀と呼べるだろう。
「そんなことはやってみなきゃ分からねぇだろ」
志々雄の顔からにやけ笑いが消える。
「え?」
「あの餓鬼がなんだ、こんな玩具一つで簡単に支配されちまうのか?」
「で、でも……」
「むしろあいつ自身に力がないからこそ、こんな玩具を使ってるんだろうが
こんな物に頼ってることが、あいつが俺達より弱いっていう何よりの証拠じゃねぇか!」
彼が言っていることは紛れもない事実である。
V.V.自身の戦闘能力は高くないし、ギアス嚮団も既に壊滅した。
ロロは元からそれを知っていたが、彼が知っていたとも思えない。
つまり彼は、首輪の存在だけでその事実に行き着いたのだ。
「まぁ流石に一人じゃしんどいがな、最低でも首輪を外せる奴が必要になる、こればかりは俺も専門外だ」
志々雄は底知れない力を持っている。
武力はもちろんのこと、知力や洞察力も常人とは桁違いだ。
文武両道という言葉が、これほど似合う男もいないだろう。
彼は伊達や酔狂でV.V.打倒を掲げてなどいない。
自分ならばV.V.を倒せると確信し、本気で行動に移そうとしている。
「こいつは戦だ
他にも戦える奴に情報を持っている奴、色んな奴が必要になる」
そして彼は自分の実力に溺れていない。
言動は自信に満ち溢れているが、その実態は非常に冷静だ。
「どうだ? お前も俺の軍に加わりたくなったんじゃねぇのか?」
ニヤリ、と笑う。
志々雄の企ては置いておいても、どのみち仲間は必要だ。
「……今はまだ無理です」
だが、今は断らざるを得なかった。
しえん
「……復讐のためか?」
志々雄の問いに、ロロは首肯を返す。
徒党を組めば有利になるのは事実だが、同時に団体行動を強制されることになる。
今の彼にとって、何よりも重要なのは兄の復讐。
志々雄の軍門に下れば、その機会は遠ざかってしまうだろう。
「そうか、なら勝手にしな」
一転して、突き放した口調になる志々雄。
「……いいんですか?」
「別に構わねぇよ」
一瞬だけ耳を疑う。
志々雄は一度命を狙った自分を、見逃すと言っているのだ。
ルルーシュのように優しい性格という訳でもない。
わざわざ見逃す理由など、本来はないはずなのだ。
「…………」
背後からの不意打ちを警戒し、ロロは前を向いたまま一歩ずつ下がっていく。
ギアスに感づいている志々雄なら、油断させるために一度は見逃したのかもしれない。
「不意打ちしようなんざ考えちゃいねぇから、とっと行けよ」
だが、その行動は志々雄に一蹴された。
その後もしばらくは警戒を続けたが、志々雄達が手を出してくる様子はない。
そして完全に距離を取り、もう大丈夫だろうと踵を返した瞬間。
「俺達はこの後は東の方へ向かう」
志々雄はそう言い放つ。
目的地を告げたのは、後から合流しろという意味だろうか。
東の方角には、つい先刻までロロがいた遊園地がある。
少なくとも二回は騒動の舞台になったようだが、彼が訪れた時点では既に閑古鳥が鳴いていた。
「……あっちの方にはなにもありませんよ」
それだけ告げて、ロロは志々雄の元を去った。
「ふぅ……」
志々雄の放つプレッシャーから解放され、ロロは大きく深呼吸をする。
普段はなんでもない空気が、今だけはやけに美味しく感じられた。
吸い込んだ酸素が肺を循環し、全身を駆け巡る。
そして脳に酸素が行き渡ったところで、ようやく冷静さを取り戻すことができた。
(なんでギアスが効かなかったんだろう)
ギアスが効かない人間は、彼が知る限りでは二種類いる。
一つはジェレミアのような、ギアスキャンセラーを所持する人間。
もう一つはC.C.やV.V.のように、コードを持つ人間だ。
だが彼女はギアスキャンセラーを装備していなかったし、コードの所持者は二人しかいないと聞く。
つまり彼女はどちらにも当て嵌らない。
(じゃあ、なんでだろう)
理由の検討がつかない。
ルルーシュであれば解答を導き出せたかもしれないが、ロロは彼ほどの頭脳は持ち合わせてなかった。
(あきらめちゃダメだ、なにか、何でもいいから思い出そう)
小さな手掛かりを見つけ、そこから正答を推測する。
どんな時でも諦めなかったからこそ、ルルーシュは成功し続けたのだろう。
ここに訪れる前から、志々雄達と相対した瞬間。
どんな些細なことだろうと、決して見逃すわけにはいかない。
必ず、ヒントはあるのだ。
(そういえば、あの時!)
そうして現れた第三の可能性。
その手掛かりは、最初にV.V.がゲームの説明をする直前にあった。
あの時ルルーシュはV.V.の傍に控えていた者達にギアスを使用したが、彼らには効いていなかった。
志々雄に効力があったことから、参加者全員に同様の対策が敷かれている可能性は低い。
しかし何らかの制限が設けられていることは間違いないだろう。
(これからはギアスを使用は控えよう……)
前とは使い勝手がだいぶ変わってしまっている。
下手に乱発すれば、逆にこちらが窮地に陥ってしまうかもしれない。
使用するのは、どうしても必要な時だけ。
何処かで試験運用できれば理想的だが、そんな機会はまずないだろう。
「…………」
疑問には一応の解答を示した。
後は今後の方針だ。
『金や女が欲しい、最強になりたい、邪魔な奴を消したい
なんでもいい、お前にだって願いの一つや二つはあるだろ?』
志々雄の言葉を、頭の中で何度も反芻する。
この言葉を聞いた時、ロロは身の毛がよだつのを感じていた。
金や女に執着はない、最強の称号にも興味はない。
しかし、消してしまいたいほど邪魔な存在が一人だけいた。
ナナリー・ランペルージ。
ルルーシュから溺愛されている実の妹。
彼女がいる限り、ロロはルルーシュにとって本当の弟になることはできない。
ただ死ぬだけでは駄目だった、記憶を消されても無意味だった。
ならば、もう彼女の存在自体を抹消するしかない。
そんなことが普通は不可能なのは分かっている。
だが本当にV.V.にあらゆる願いを叶える準備があるのなら、不可能ではなくなるだろう。
ナナリー・ランペルージという人間の存在を完全に抹消して、ルルーシュ・ランペルージの本当の弟になる。
それは、ただ優勝を目指していては絶対に成し遂げられない目的であった。
優勝を目指すか、志々雄に加わるか。
少年は、悩み続ける。
【一日目朝/G−9 北西部】
【ロロ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ(アニメ)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式×2、前原圭一のメモ@ひぐらしのなく頃に、不明支給品0〜1
カツラ@TRICK、カードキー、知り合い順名簿
三村信史特性爆弾セット(滑車、タコ糸、ガムテープ、ゴミ袋、ボイスコンバーター、ロープ三百メートル)@バトルロワイアル
[状態]腹部にダメージ(中)
[思考・行動]
1:ルルーシュを殺した者を探し出し、拷問した後に殺す。
2:ルルーシュを蘇生する。
3:ナナリーの存在を消してしまいたい。
4:3のために志々雄に協力するべきか……
5:竜宮レナは発見次第殺害、残りのひぐらし勢は警戒。
6:ギアスの使用はできるだけ控える(緊急時は使う)
[備考]
※ルパン勢の情報を入手しました。
※ギアスに何らかの制限が掛けられていることに気付きました。
※ロロのギアスに設けられた制限は、単体にしか効果がないことです。
ただし死ぬ気で発動すれば、その限りではないかもしれません。
そして他にも制限が設けられた可能性があります。
大将軍 支援
「逃がしちまっても良かったのか?」
三村は疑問を口にする。
ロロがルルーシュの弟ならば、V.V.の情報を持っている可能性がある。
ルルーシュが死亡した以上、彼は数少ない手掛かりのはずだ。
「あぁ、構いやしねぇよ」
「だ、だが……」
「俺がいいって言ってんだ、黙ってろ」
志々雄は刺すような視線を突き付け、三村の口を閉ざさせる。
「それに、あいつは単純に従えられるほど甘くねぇ」
「敵の目の前で呑気に歩いてるような奴がか?」
「なに言ってんだ、あいつは一瞬で俺の懐まで飛び込んできただろうが」
「あんたこそなに言ってるんだ? あんなチンタラ歩いてたってのに」
「……てめぇの目は節穴――――」
「彼の言う通り」
志々雄と三村が口論を始めようとしたところで、タバサが割って入る。
「ロロ・ランペルージは歩いてきた
そして貴方は、それを黙って見ていた」
タバサはそれなりの手練だ。
三村ならともかく、彼女が見逃すというのは有り得ない。
だからこそ彼女の言葉は、志々雄に衝撃を与えた。
最初からロロが何らかの術を使ったのは分かっていた。
あの一瞬の踏み込み。
いや、おそらく踏み込みではないのだろう。
懐に飛び込んでくる直前、予備動作が一切なかった。
そもそも志々雄は、抜刀斎や宗次郎の速さすら見切ることができる。
それでも見抜けないというのは、有り得ない話だ。
が抜刀斎や宗次郎よりも、ロロの方が優れているとは思えない。
つまりロロは、速さ以外で勝負を仕掛けてきたということだ。
最初に対峙した時から、違和感はあった。
実力に不釣合なほど、ロロは場慣れしていたのだ。
もしその理由が特殊能力にあるのなら、全ての違和感に辻褄が合う。
問題は彼の能力の正体だ。
「……本当に俺は黙って見ていたんだな?」
タバサは首を縦に振る。
志々雄にとっては一瞬だったことが、タバサと三村には一瞬ではなかった。
これこそが、彼の術の正体なのだろう。
最初の空間でのルルーシュの奇妙な発言。
もしあれが酔狂でないのなら、ルルーシュは言葉一つで他人を操れることになる。
ならば弟であるロロの術も、洗脳に匹敵するのではないだろうか。
(厄介な術だぜ……)
もはや魔法と称してもいいだろう。
これを放置しておくのは、余裕ではなく油断だ。
即座に対策を施す必要があった。
「おい、行くぞ、お前ら!」
だがそれは後回しでも問題ない。
ロロとの接触は、あくまで世界征服の過程の一つだ。
小さいことに囚われて、大局を見逃すのは愚の骨頂である。
各地を巡り回れば、そのうち彼の術の情報も集まるだろう。
もしその間にロロが死んでも構わない。
その程度で死ぬ奴では、最初から大した情報など持っていないのだから。
【一日目朝/G−9 中央】
【志々雄真実@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(漫画)】
[装備]:サバイバルナイフ@現実
[所持品]:支給品一式、リュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎、不明支給品0〜1
[状態]:健康
[思考・行動]
1:自分の束ねる軍団を作り、ぶいつぅを倒す。
2:首輪を外せる者や戦力になる者等を捜し、自分の支配下に置く。
3:東の遊園地に向かう。
4:ロロの術の正体を探る。
【タバサ@ゼロの使い魔(小説)】
[装備]:鉄の棒@寄生獣
[所持品]:支給品一式、林檎×8@DEATH NOTE、マハブフストーン×2@真・女神転生if…、本を数冊(種類はお任せ)
[状態]:健康
[思考・行動]
1:何としても生き残る。
2:とりあえず志々雄に従う。
3:一先ず、いつも通りに本を読んで落ち着く。
4:志々雄の言葉「お前が悪い」に少し興味。
5:パソコンを使ってみたい。
[備考]
※1巻終了直後からの参加です。
※ハルケギニアで該当しない文字を読めるようです。
※志々雄、タバサ共に首輪に盗聴器が仕掛けられている可能性を知りました。
【三村信史@バトルロワイアル(小説)】
[装備]:金属バット(現地調達)、マハブフストーン×3
[所持品]:支給品一式、確認済み支給品0〜2(武器ではない)、ノートパソコン
[状態]:左耳裂傷
[思考・行動]
1:このまま志々雄についていく。
2:主催のパソコンをハッキングするための準備をする。
3:ロロか緑色の髪の女に接触し、V.V.の情報を聞き出す。
4:今回のプログラムに関する情報を集め、最終的に殺し合いに乗るか乗らないかを決める。
5:志々雄に惹かれている事実を自覚して愕然としている。
[備考]
※回線が生きていることを確認しました。
支援
以上で投下終了です。
投下がもたついてしまってすいません。
誤字脱字等がありましたらお願いします。
ただ計画停電の影響で、少々返事が遅れる可能性があります。
面白かった。次回が楽しみ。
投下乙!!
>「これでV.V.のパソコンを奪えさえすれば、首輪を外せるってことだ」
>「これでぶいつぅのパソコンを奪っちまえば、他の参加者を支配できるってことだな」
不覚にもこの会話で声出してワロタwww
志々雄の頭がヤバイことは分かっていたはずなんだが、認識が甘かったみたいだぜ…!
PCからついに主催や首輪に関わる話が出てきて、何だかドキドキするな。
志々雄組の三人は相変わらずの安定感だけど、これからどう動くのかも楽しみ。
ロロの言葉を聞いて、遊園地に向かうかどうか…。
ロロの「ナナリーをいなかったことにする」っていう願いも凄くロロらしくて良かったな。
改めて乙です!
指摘ですが、
>>114 >その程度で結果は変わらないと、限界に告げているような笑み。
「限界」は「言外」でしょうか?
>>138 >それでも見抜けないというのは、有り得ない話だ。
>が抜刀斎や宗次郎よりも、ロロの方が優れているとは思えない。
下の冒頭「が」はミスかどうか分からなかったので、念の為。
投下乙です
ロロは復讐に走るか
このまま病院に向かえば仇であるつかさとは出会えそうだな
志々雄たちは予定どおり遊園地に向かえばヒノカグツチ、変更すれば教会の後藤か病院の乱戦か
どちらにしろ期待できそうだ
感想ありがとうございます。
>>143 すいません……、その通りです、両方とも誤字です。
wiki収録の際に修正しておきます。
投下乙
面白かった、このチームは全員個性が際立ってるなぁw
今回のタイトル見て改めて、志々雄の名前が真実って皮肉な感じがした
作中でも志々雄がやろうとしてた富国強兵が始まったってなってたね
志々雄の言ってることはかなり極端だけど、それも一つの真理だからなぁ
用語集読んでて気づいたが、北岡先生全然働いてないじゃないか…
つかさを立ち直らせたじゃないか
上田「……仲間か」
先生が働いてないっていうのは100話に限っての話だろう
・詩音に怒鳴られ、クーガーに助け船を出してもらう。
・つかさとの口裏合わせは失敗。
・ジェレミアの相手は五ェ門に任せる。説得は失敗。
・四階から普通に飛び降りる五ェ門とクーガーを前に涙目。
・息を切らしながら玄関に到着。戦闘は五ェ門次元に任せる。
負傷した五ェ門を連れて逃げただけだな
先生ェ…
そもそも北岡がしっかり説明してれば、五ェ門が負傷することはなかったという
……
北岡先生って無能なの?
三十路で運動不足だから仕方がない
役立たずに続き無能か、どうしてうちの先生達はこうなんだ
幼女に助けられてる上田と一緒にしたらさすがに北岡カワイソスだけど
いや待て
上田はどの話でもぶれずに役立たずだが、北岡は前の話でそれなりに活躍してる
ただその活躍を帳消しにするほど、うっかりミスが多いんだが
役立たずとうっかりの差は大きいな
…北岡先生の次回作にご期待下さい!
銃使いのライダーだから仕方ないね>うっかりが多い
四階から飛び降りられなかったのはうっかりでも無能でもないぞ!
一応一般人なんだからしかたない
実際、4階から飛び降りられるやつってこのロワの中でもたくさんはいないよね
半々くらい?
少なくともひぐらしらきすた龍騎バトロワ(小説)相棒デスノTRICKの面々は支給品無しじゃ無理だな
上田先生なら行けるんじゃね?
途中で木とかに引っ掛かって助かったはいいものの、そのまま降りられなくなって味方に助けてもらう姿を受信した
上田先生ェ・・・
たしか川に突き落とされても死なんかったこともあったような
まぁ主人公(?)補正ってやつかな?
169 :
創る名無しに見る名無し:2011/03/28(月) 18:21:57.86 ID:kjts1oE9
ドライベントとか聞くといつファイナルベントするのか気になるよね
川に突き落とされるのは生存フラグだろ
死体の見えない死に方は逆に生存フラグ
このロワには大爆発に巻き込まれても無傷だった奴がいてだな……
心当たりが複数あるんだが>大爆発に巻き込まれても無傷だった奴
俺は桐山のつもりで言ってた
劇中だとゾルダのファイナルベントは破壊力が高いのに誰も殺せてなかったな
>>173 俺は斎藤とジェレミアかと思った
あとルパン勢はみんな一度はやってそう
エンドオブワールドは分散するからねー
海外版だと一人倒してるけど
>>174 ルパン勢はなにやっても死ななそうww
でもいつかは死ぬんだろうなぁ
ルパン勢はあの世界の中にいる限りは不死身みたいなもんだろうな
ロワの中ではそうはいかないが
>>173 >>175 とりあえず改造人間とか戊辰戦争を生き抜いた新撰組の組長とかと同列に扱われる中学生ってどうかとおもった
素で改造人間ってのが桐山のことを指していると勘違いした
生身の一般中学生になんてことを言うんだwwwww
>>181 開く前から何の画像か分かっちまったじゃねーかwww
トップがおかしくなってるwww
邪魔ですよ、上田さん
上田、ちょっと裏にこい
先生なにやってんだwww
エイプリルフールに出遅れてしまった
でもトップで上田が何かやらかしたのはわかった
なんとなくマップを見たけど、改めて総合病院周辺の激戦区っぷりがすごい。
そしてルパン・月コンビの安定感。
周囲に強敵もおらず、展望台という情報収集にうってつけの場所に加えて、得た情報を有効に活用できる頭脳もあるという…。
見られなかった人はトップページの編集履歴を見てみるといい
オマケのところに残しておいてもいいかもなー
>>188 病院は予約された時は対主宰多めでマーダー側が不利な気もしたんが、対主宰同士のゴタゴタもあって最終的には拮抗したな
どう転ぶか楽しみ
ルパン月は視覚的な情報しか集められない中でどうするのかが気になるなぁ
見てきた
トップページを乗っ取ったうえに下ネタまで入れるなんて、上田最低だなww(ほめ言葉)
>>191 マーダー側はライダー二人に対して、対主催は戦えるのが少ないからなぁ
クーガーが離脱した時は詰んだと思った
>>188 考察面では右京、Lチームも安定…と言いたいところだが、みなみとか微妙に穴もあるからなぁ
その分、月ルパンほど孤立してないしカズマ達とも繋がりあるけど
Lお前、別のロワでもコミュ力不足が原因で一般人の反感買ってるのに…
しかし、片や人たらしな犯罪者コンビ(片方警察協力者だけど)と、片や協調性ゼロの犯罪捜査コンビ…
某ジヤスティスかと思うほど綺麗に分かれたな
一応アイゼルもそこそこ戦えるのかな
>>193 病院で残ってる強対主催って、重傷の五ェ門と疲労大のジェレミアと残弾僅かの次元しかいないんだよね
アイゼルはVS縁を見るとそんなにレベル高くなさそう
浅倉も疲労大だけど、マーダーホリックだからあんまり関係ない
マーダー二人に協力関係がないから二対二で各個撃破を狙った方が対主催に有利なんだけど、ジェレミアも次元もタイマンする気満々
クーガーの帰還は期待できない
油断するとEOWがとんでくる
銃を持った詩音じゃライダーは殺せないだろうけど北岡は余裕で殺せる
思った以上に詰んでるな、病院
>>196 アイゼルは今大会で最も制限を食ってるキャラだと思う。
というのも、アイゼルの本領は錬金術によるアイテム作成であり、少なくとも現段階でそれはできない。
元々の身体能力は少し鍛えた一般人レベルに過ぎないアイゼルにとって、それはドラえもんが四次元ポケットを封じられるに等しい。
さらには、原作では錬金術師しか使えない錬金アイテムは誰でも使えるし、なんかもうね…。
ただ、逆に何とかして周りが調合できるようにサポートしてやれば、強キャラ・キーキャラの一角を担えると思う。
例えば、後藤に対して切り札になり得る、暗黒水。
シャドームーンにもダメージが通るであろう、テラフラム・N/A。
移動中の敵エンカウント率を下げられる、アロマボトル。
そして完成すれば大会離脱でエンディングかもしれない、竜の砂時計。
…個人的には、最も注目しているキャラの一人だよ。
原作ではテラフラムを作るのに9日かかったりするし……
材料集めも含めると……
ローレライの鱗が手に入ると最強無比なんだがなww
あと、原作での人間のMPを考えるとCCOとかにラアウェの写本が効くんだよな。一撃必殺だ
最近PSPにリメイクされたんだよなぁ>ヴィオラート
買ってみようかな
ヴァン達のところは詰んでるどころのレベルじゃないなw
シャドームーン以外のマーダーも危険だし
アイテム一つ作るのに最低でも丸一日かかるから、ロワ内で調合するのは難しいんだよなぁ
PSP版は新キャラ増やすよりも既存キャラのイベント増やして欲しかった
素材の劣化速度が1/2なのは嬉しいけど
>>201 病院:詰んでる
ヴァン達:オワタ
>>202 調合時間についてはこの際、数十分〜数時間程度で可能とかでいいんじゃない?
ジェレミアからの説明で電気や機械についての理解はあるわけだし、『最新式の機器を使うことで調合時間が大幅に短縮できるようになった』とか、説明つくでしょ。
ライダーとかの存在を考えると、それくらいやってようやく実用レベルだろうし。
それと、材料集めについてだけど、何かを取ってくる事に関しては多分アニメ界一であろうルパン一味がいるじゃん。
巧く連携を取れれば、アイゼルだけでなく彼らにも『本来の実力発揮の場』が与えられるわけだから、期待したいところ。
もう書けよw
いや、煽りではなくさw
>>204 うん…実は考えてはいたんだ。
病院であればある程度の設備も、それなりの材料もあるし、いいかなって。
で、逡巡してる間に混戦が始まってね。
知らないキャラも多くて現時点では書きようがないから、仕方ないからアイデアだけでも出したわけ。
>>203 その発想はなかった>ジェレミアからの説明で〜
縁がギャグキャラみたいになるとはw
笑ってやるなよ、本人は真剣なんだから
※女性を襲って嘔吐するだけの簡単なお仕事です
ゾンビにでも勤まるな
>>209 それだとギャグキャラの前にただの不審者だよwww
※オプションでエロ本を切り裂いて覚悟完了する作業も付いてきます
女性を殺せたら(この住人の)評価が変わるかなw
今回はのんびり嘔吐できないな
他に東條や影月もいるんだし
>>213 ロワで「(女性限定とはいえ)殺せない」設定は、それ自体死亡フラグかネタキャラフラグだからな…
これで対主催ならとっくに死んでいてもおかしくなかった
東條とはチームを組んだりフライングボードをもらったりしなければ問題ない
剣心が瞬殺された時点でもうねw
対主催を一人でも殺せればお役ご免かな?
縁は一応実力者なのにw
この扱いの悪さは何なんだ
とりあえずWiki乗っ取ったりで調子に乗ってる上田は反省するべき
縁は恨んでる剣心と戦ったからこそ、あんなに強かったって話を聞いたことある
もし志々雄辺りと戦ってたら、案外ころっと負けちゃうんじゃないだろうか
連載時の縁はキャラ付け失敗したと作者が語ってたな
だから完全版では実力はたいしたことない代わりにターミネーター並みにタフでしつこいキャラにしたらしいけど
>>222 完全版見たけど、正直あれは少年誌でやるのはキツいんじゃねーかと思う…ww
没ネタとはいえダーク過ぎる、ちゃんと調理したものは胃が受け付けないから鼠を生で食べる設定とか
224 :
創る名無しに見る名無し:2011/04/08(金) 15:49:47.93 ID:iPs7XpTw
>>194 ついでにキラ関連の誤解フラグもあるから共闘も難しいときてるしな
これほどLを応援したくなくなるロワは初めてだよww
てst
イデオってなんでもモテないだろう
頭良い、容姿も良い、お金持ち
上田先生よりずっと高スペックなのに
実は隠れファンはそれなりに居たらしい
本人は気づいていない上にあの性格だからどのみちダメだろうけど
上田だって頭良い(大学教授)、容姿良い(中の人があれだし)、金持ち(立派なマンション暮らし)でハイスペックなはずなんだけど
だって巨根だし気絶癖あり、いざという時に逃げるんだもの
勝てない相手には戦わずに逃げるのも、すぐ気絶するのも
ロワだと得する性格だよね
正義感の強い対主催は仲間を助けるために逃げずに無茶な行動をするし
描写が薄くなるからか、気絶している間は殺害されにくくなるし
ここで誰からも「そんなことないよ!先生だってやればできるよ!」とかフォローされないあたり、さすが上田
タバサって杖ないと魔法使えないのは
不便だな。
魔法の攻撃力もあって手数も多いのに
カズマとはまだ接触できなさそうだな
武器依存のキャラってロワだとかなり不利だよね
如雨露と鋏を奪われてる庭師姉妹なんか、ほとんど一般人とかわりないし
というか原作で武器なしとかないから、どのくらいが素の能力なのかわからんからな
真紅なんかは杖なしでロワ参加しても薔薇操ってるけど…
あの杖って確か真紅がJUMの部屋のドアに手が届かないから、JUMが用意したものだった気が……
レナってかなり強マーダーに遭遇するなあ
後藤に東條・ミハエル
今の包囲網があるし
これからシャドームーンに遭遇するとなると、このロワの二強マーダー両方に会ってしまった稀有な参加者になるな
両者の位置的に、なかなかできることじゃない…貴重な体験ができてよかったね!
貴重だけど絶対にしたくない体験だなwww
また同行者を失うのか……
>>240 シャドームーンに遭遇…するかなぁ?
もしシャドームーンが病院での騒動に気づいたら、確実にそっちに向かうでしょ。
こいつから見たら、ライダーは『敵』かも知れないが、それ以外の人間は取るに足らないカスだと判断しているだろし。
手持ち無沙汰なら暇つぶしに殺すが、わざわざ敵を見逃してまで相手はしないというか。
当初と違って今の影月は殺る気があるから、どっちにでも転ぶんじゃね
p://www.nicovideo.jp/watch/sm14142581
支給品一覧見てて気になったんだけど、フライングボードと空飛ぶホウキだと空飛ぶホウキの方が優秀なの?
従属効果にもよるが、ゲーム中で「空飛ぶホウキは低空飛行」とか言われてた気もするんだよね
>>245 ゲーム中ではフライングボードの方が高性能という表記はある。
ただし、箒とボードでは作り方で効果が違う。
・どちらも街道移動の速度を3倍にできる効果は同じ
・ダンジョン中の地形飛越に関しては、ボードはどんな障害物でも飛び越えられるが、箒は低いものしか無理。タケコプターとホバークラフトの違いを思えばいい。
・ダンジョン脱出(リレミトの効果)をつけられるのは箒のみ
>>246 d、何か思い出してきた
確かにダンジョン脱出用のホウキと、地形飛び越しBと街道かっとびのフライングボード二つの計三つを使ってた覚えがある
このロワでフライングボード<空飛ぶホウキってことは、地形飛び越しBのフライングボードと街道かっとび空飛ぶホウキって解釈になるのかな
なんかwiki重くね?
重いな
他のWikiを何カ所か回ってみたけど何ともなかった
よくあることだけどちょっとだけ不安になる
同じwww44のサンデーロワも重かったから、そこのサーバー負荷かなんかじゃないの?
予約がキター!
Wikiはよくなったかな
そして予約キテタ――!!
城戸真司、泉新一、翠星石を投下します。
はじまりはじまり〜
すいません、忍法帖のレベルが低すぎてたくさんの文字数が打てなかったです……
ちょっと修行してきます
ご迷惑をおかけしました。
すぐにレベルが上がるわけでもないようなので、携帯の方から投下します。
シャナとの交戦が終了してから二時間。
真司、翠星石、新一の三人は、森を抜けてDー1にある橋の上を歩いていた。
山岳方面ではなく、こちらを選んだのには二つの理由がある。
一つは彼らが連戦の末に体力を消耗していたこと。
今後のことを考えても、登山するのは御免被りたかった。
そしてもう一つは、シャナやメイド服の女の危険を大勢の人間に知らせたかったこと。
障害物の多い山岳地帯は、奇襲を受ける可能性も大いにある。
悔しい話だが、今の彼らには彼女等を撃退する余力はない。
ならばせめて一人でも多くの人間に、彼女等の危険を伝えておきたい。
そう考えて、彼らは山岳方面よりも人の多いこの道を選んだのだ。
『なんだあれは?』
橋を渡り終える直前、最初にそれに気付いたのはミギーであった。
ミギーが指差す先にあったのは小さな光。
幾重もの輪に取り囲まれ、今にも掻き消えてしまいそうな淡い光。
それでも見るものを魅了させるような美しい――――紅色の光だった。
「よく分かんないけど、とりあえず行ってみよう!」
「待ってください城戸さん、罠かもしれません」
「大丈夫だって、あんな小さな光でなにができるんだよ」
「でも――――」
『ここは行ってみよう、シンイチ』
ミギーが右腕から伸び、二人の間に割り込む。
『この橋は一本道だ、もし戻るなら引き返すしかない。罠かどうかも分からないものに怯えて来た道を戻るのは非効率的じゃあないか?』
ミギーの言葉に、新一は閉口する。
シャナとの交戦を終えてからここに到るまで、歩いた距離は相当のものだ。
それを警戒しながら歩いたため、体力以上に精神力を消費している。
その努力が全て無に帰するとなると、新一は口が裂けても戻ろうとは言えなかった。
『……それにあの光、どうやら我々に近づいてきているみたいだ』
「えっ!?」
真司と新一が同時に振り向く。
ミギーの言う通り、ほんの少しではあるが光がゆっくり近づいてきているように見えた。
「分かったよミギー、俺も覚悟を決める」
自ら罠に踏み込むというのは、どうもいい気持ちはしない。
しかし退路がない以上、前進するしかなかった。
「翠星石は俺の後ろに隠れて」
もしあれが罠であった場合、一番危険なのは抵抗手段を持たない翠星石だ。
真司は翠星石を護り抜くと劉鳳に誓った。
だから彼女の盾になるため、真司は移動を促す。
支援
「翠星石?」
しかし彼女からの返事はなかった。
よくよく考えてみれば、あの光を発見して以来一度も彼女は喋っていない。
まさか既に罠が作動して翠星石に危険が及んだのでは、と真司の内側を疑念が渦巻き始める。
恐る恐るといった様子で、真司は彼女の顔色を窺う。
そうして見た彼女の表情は、彼の予想外のものであった。
泣いていた。
翠星石はオッドアイの瞳を濡らし、涙を流していた。
「…………」
そして無言のまま、一歩一歩と光に近づいていく翠星石。
「お、おい! 翠星石!」
光に飛び込んでいこうとする彼女を止めようと、真司は腕を伸ばす。
だが彼女はその制止を無視し、さらに歩を進めた。
「……大丈夫です、これは……罠なんかじゃないです」
彼女が言葉を紡ぐたび、涙は溢れていく。
その姿に気圧されてか、それ以上の言葉を掛けることのできない真司。
一歩、また一歩と歩き始める翠星石。
彼女に呼応するように、ゆっくりと近づく光。
「やっぱりなんかヤバい気がする、止めないと!」
『いや、止めなくていい』
「なんでだよミギー、もしあれが爆発でもしたらどうすんだ!?」
『彼女はあの光についてなにか知っているようだ、それにあの光は今「我々」ではなく「彼女」に近付いている』
ハッと空を仰ぐと、光は地上に向かって下降してきている。
もう新一や真司のことなど眼中にないかのだろうか。
あのまま行けば、もうすぐにでも彼女のもとに辿り着くだろう。
二人の男と一匹の寄生生物が見守る中、やがて彼女と光は邂逅する。
その刹那、光は破裂するように煌々と輝きを増し、彼女の身体を包み込んだ。
「翠星石!」
翠星石に駆け寄る真司だが、あまりの眩しさに立ち竦んでしまう。
同様に新一とミギーも視界を確保できず、その場から動くことができない。
二人の男が固唾を呑む中、少女は愛おしそうにその光を抱き締める。
そうして時間と共に光はだんだんと小さくなっていき、やがて完全に消え去った。
「…………」
目を閉じ、手を合わせたまま動かない翠星石。
一抹の不安が二人の男を支配し始める。
「翠星石……大丈夫なのか?」
「……大丈夫です」
心配する真司に対して、翠星石は素っ気ない返事を寄越す。
普段の彼ならば文句の一つくらいは言っていただろうが、今は無事でいてくれたことがただ嬉しかった。
支援
「ったく、心配させやがって」
緊張の糸が切れたのか、胸に手を当て深い溜息を吐く新一。
しかし当の本人である翠星石は黙ったまま。
顔を汚した涙を拭くこともせず、ただその場に立ち尽くしている。
『翠星石、無事だったならあれの正体を説明してくれないか? 君はあれを知っているのだろう?』
このままだと誰も触れないと判断したのか、疑問を投げかけるミギー。
いずれは聞き出す必要があるのは新一も分かっていたが、今の翠星石は様子がおかしい。
故に今は聞き出すべきではないと判断していた。
にも関わらず、ミギーはその気遣いを無視してずけずけと質問をしたのだ。
「ミギー! お前は空気を読むってことを知らないのか!?」
『なんだ? 今、彼女の話を聞かないと先に進めないだろう、それに――――』
「それに、なんだよ?」
『あの光は最後に翠星石の身体に吸い込まれたように、私には見えたのだがな』
「ッ!」
ミギーの言葉に驚愕し、新一と真司は同時に翠星石へと振り向く。
すると彼女は居心地の悪さを感じたのか、観念したように溜め息を吐いた。
「分かったです、分かったですよ、説明するです
だから大の男が二人揃って、レディーを睨みつけるんじゃねーです」
翠星石は露骨に肩をすくめ、やれやれと言った様子で言葉を紡ぎ始める。
「あれは……あの光は真紅です」
「真紅って……!」
移動中に三者は情報交換を行ったため、互いの事情や知り合いなどは大方理解している。
真紅というのは、翠星石と同じローゼンメイデンの一人。
少々生意気なところはあるが、しっかり者の少女だという話を聞いていた。
「……その真紅です」
「でも真紅は放送で名前を呼ばれたはずじゃ……」
問題はそこだ。
死亡したはずの者が何故ここにいるのか。
そもそも真紅は翠星石と同じ人形なのではないか。
説明が少なすぎて、新一と真司は現状を理解することができない。
『その光……ローザミスティカか?』
だがミギーは違った。
得た情報を冷静に分析し、残酷なくらい素早く正答を導き出す。
ローザミスティカ。
アリスゲームに敗退した少女はこれを失い、ローゼンメイデンからただの人形に戻る。
彼女たちにとっては、魂にも等しい物だった。
「……そうです」
「じゃあこれは……」
そう、宙に浮いていたのは真紅のローザミスティカであった。
支援
「こんなことって……」
「……くそっ!」
真紅のローザミスティカがここにあるということは、彼女の死が決定的になったということだ。
最初から覚悟はしていたが、いざ直面するとやはり違う。
もしかしたら生きているかもしれない。
そんな僅かな希望さえ、呆気無く打ち砕かれたのだ。
真司は唇を噛み締め、新一は地団駄を踏む。
大切な人間の死を体験しているからこそ、翠星石が感じている痛みを理解することができる。
それをたった数時間の間に、何度も味わわされたのだ。
憤慨するのも当然の話である。
「な、な〜にを立ち止まってるですかぁ!」
そんな二人を叱咤したのは、他ならぬ翠星石自身であった。
「こんなところで立ち止まってて、もしさっきのチビ人間が来たらどうするですぅ!?」
「で、でも……」
「とにかく進むですよ、今はただ進むです」
そう言い切り、足早に歩き始める翠星石。
その背中は、あまりにも小さい。
「翠星石……」
『彼女は必死で堪えているのだ、今はその意思を酌んでやろう』
翠星石の表情は見えない。
だが顔を見なくとも、彼女が無理をしているのは分かる。
あと少しの衝撃で崩れ落ちてしまいそうなほど、今の彼女は弱々しく見えた。
「……分かったよ」
それでも彼女は強がっているのだ。
泣き崩れてしまいそうなところを、必死で踏み止まっている。
そこで自分が立ち止まってしまえば、彼女の意思を踏み躙ったことと同義だ。
彼女の意思を酌み、今はただひたすら前進する。
それがおそらく今すべきことなのだろう。
「新一……俺、やっぱり戦いを止めたい、バトルロワイアルなんて絶対間違ってる」
歩き続ける翠星石を見ながら真司は呟く。
「大事な人を失うなんて、こんなことあっちゃいけないんだ……」
そう言って思い出すのは、自らが殺してしまった劉鳳の顔。
彼にも大切な人はいただろうし、彼のことを大切に思う人はいるのだろう。
それを自分は引き裂いてしまった。
謝っても許されることではないし、一生を賭けても償いきれない。
ならばせめて、これ以上悲しい思いをする人を出さないようにする。
戦うことの空しさを訴え、戦う術を持たない者を護る。
劉鳳ならば絶対にそうしただろう。
「だから行こう、こんなとこで立ち止まってなんかいられないんだ」
「……ああ」
二人の男は唇を噛み締め、前へと歩き出した。
☆ ☆ ☆
支援
(真紅……)
目尻に涙を浮かべながら、ひたすら前進する翠星石。
彼女が強引に突き進んだのは、悲しみに押し潰されないよう自らを鼓舞させるためだ。
しかし一番の理由は別にある。
「真、紅……」
袖がびしょびしょになるまで拭いても、涙は止まってくれない。
ポロポロと瞳から溢れ、頬を伝っていく。
この顔を新一や真司に見られたくなかった。
だから彼女は彼らに背中を向け、誰よりも早く歩き出したのだ。
(こんなんじゃ、ダメです……)
真紅のステッキが最初に支給された。
たった今、真紅のローザミスティカも受け継いだ。
ならば真紅の魂や心意気までも、一緒に受け継ぐ必要があるのではないだろうか。
ローザミスティカを取り込んだことで、朧気ではあるが真紅の最期を感じ取ることができた。
(やっぱり真紅は真紅のままでしたね……)
他人を最後まで護り抜き、そして散る。
おせっかい焼きな彼女らしい最期だ。
いつ命を失うかも分からない世界でも、最期まで真紅は真紅であった。
彼女の気高く美しい誇りは、少しも穢れてはいない。
砂漠でも懸命に咲く一輪の薔薇のように、その力強さを示していた。
(全く、真紅は……)
不意に笑みが溢れる。
涙は止まらないのに、不思議と心は暖かい。
すぐ傍に真紅がいるからだろうか、絶望的な状況なのに勇気が湧いてくる。
またシャナやメイド服の女のように、殺し合いに乗った人間が襲いかかってくるかもしれない。
それでも真紅ならば、悠然と立ち向かうのだろう。
ならば自分も立ち向かわなければならない。
それが真紅の武器と誇りを受け継いだ自分の義務なのだ。
「……やってやるです」
溢れてくる涙をびしょびしょの袖で拭き取る。
真紅だったらもうとっくに泣き止んでいるだろうし、そもそも彼女は人前で涙を見せたりしないだろう。
だったらせめて真司や新一に泣き顔を見られないよう、今はただ前へと進む。
何故なら――――
「レディーは人前で涙を見せない、そうですよね、真紅?」
支援
【一日目 午前/D-1 最南端】
【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】
[装備]真紅のステッキ@ローゼンメイデン、真紅のローザミスティカ@ローゼンメイデン
[支給品]支給品一式(朝食分を消費)、確認済支給品(0〜2)
[状態]健康
[思考・行動]
0:泣き顔を見られないようにひたすら歩く。
1:殺し合いから脱出。
2:蒼星石、クーガー、かなみと合流する。
3:真紅が最後に護り抜いた人間に会い、彼女の遺志を聞く。
4:水銀燈を含む危険人物を警戒。
5:真司と新一と協力。ミギーのことは内緒にする。
※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。
※真紅のローザミスティカを取り込んだことで、薔薇の花弁を繰り出す能力を会得しました。
【城戸真司@仮面ライダー龍騎(実写)】
[装備]無し
[所持品]支給品一式×3(朝食分を消費)、龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎、確認済み支給品(1〜4) 、劉鳳の不明支給品(1〜3)
[状態]ダメージ(中)
[思考・行動]
0:多くの人に危険人物の情報を伝える。
1:やっぱり戦いを止めたい。
2:劉鳳を殺してしまったことに対する深い罪悪感。
3:翠星石のことは守り抜きたい。
4:シャナを倒し、彼女の罪をわからせる。
5:翠星石、新一と協力。ミギーのことは内緒にする。
【泉新一@寄生獣(漫画)】
[装備]無し
[所持品]基本支給品(水一本と朝食分を消費)、拡声器@現実、イングラムM10(32/32)@バトルロワイアル、傷薬×4@真・女神転生if...
[状態]ダメージ(中)、疲労(少) 、背中に火傷(処置済み)
[新一の思考・行動]
0:ひたすら前へ進む。
1:シャナを倒す、殺さない。
2:生き残る。
3:ミギーの行動や言動の変化に疑問。
4:真司、翠星石と行動する。
[ミギーの思考・行動]
1:シャナを倒す。
2:出来る限り周りに存在を知られないようにする。
3:生き残る。
4:感謝されると嬉しい……?
※チーム全体で情報交換を行ったため、三者は互いの事情についてある程度は理解しました。
※全員が浅倉威、水銀燈、後藤、シャナ、和服の青年(宗次郎)、メイド服の女(咲世子)を危険人物の認識しています。
また東條悟、田村玲子に関しても警戒するに越したことはないと判断しました。
以上です。
うまく投下できなくてすいません
今回のタイトルはローゼンメイデン一期12話から取りました
あとお聞きしたいことがあるのですが、龍騎の最終話で北岡先生が死ぬ際に流れてた洋楽のタイトルを知ってる方いますか?
投下乙!
真紅のローザミスティカは55話から漂って、ようやく姉妹のところに行けたんだな
意思がちゃんと継がれてよかった
翠星石を支えようとする真司と新一もかっこいいな
それに翠星石を気遣えてるんだか気遣えてないんだかのミギーww
全体的に短かったのにそれぞれの良さがまとまってて、読みやすかったです
改めて投下乙!
あ、あと洋楽はわからないです、すみません…
What a wonderful world
>>271 ありがとうございました、やっとこの曲の正体がわかりました
フルで聞いてみたんですけど、すごいいい曲ですね
遅くなりましたが投下乙です
レナが落としたローザミスティカは翠星石のところに行ったか
これで一応は戦えるし、結果的にはこれでよかったのかも
でも、このまま進めば東条やシャドームーンと戦うことになりそうだから不安だw
キングストーンも取り込ませちゃおうぜ
世紀王ジェイドムーン
アルター結晶体の一部も取り込ませようぜ
V.V.「僕と契約してギアスユーザーになってよ!」
かがみ「私と契約して魔法少女になりなさいよ!」
わけがわからないよ
>>277 かなみ「ちょっと、頭冷やしましょうか……」
まどかネタを考えようとメイン五人の中の人を見てみたら、ガンソの双子以外に誰も被ってるのがいなかった
QBはつかさだろ
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
『
>>274から翠星石魔改造の話をしていると思ったら
>>246から魔法少女の話になっていた』
な…何を(ry
QBは加藤英美里だからかがみじゃね?
おう、いままでずっと逆に覚えてた
みんなまどマギの話題に食い付き過ぎだろww
いよいよ最終回が放映されるから仕方ないww
第二回放送が行われたら咲世子さんの名前って放送されんのかな
咲世子の肉体は生きてる(活動してる)けど、脳を含めた頭部は食われてしまったんだし呼ばれるんじゃないかな
あの状態で玲子が咲世子の顔に変形したとしても、篠崎咲世子が生存しているとは見なされないと思うし
翠星石のグループが南下したら
少しはレナ達のグループも助かるだろうか
乱戦しのいでもミギーに殺されるだろ>発狂レナ
全部シャドームーンの同行次第、に一票
咲世子のはなー、玲子の名前が呼ばれたら誤解フラグが生まれて面白そうなんだけど
V.V.はどう判断するんだろうな
田村さん首輪なくね?
>>291 そういえば、ひぐらし原作知らんのだけど、L5とやらは鎮静剤(ペルソナなど。発狂治療)で治るのか?
それとも何かの呪いなの?
>>296 デイライト(バイオハザード:ウィルス治療)が欲しくなるな。
ディスシック(ペルソナ:病気治療。\500)で治ったらお笑いだが。
想像だけど玲子には首輪はついているけど
変形で取れないようにくっついている(なかったら咲世子が気づいている)
だから場合によってはめっちゃ無表情で首輪を二つつけた咲世子になってるかも
玲子さんのことだから咲世子の首輪は回収してるんじゃないかな
というか、何食わぬ顔で首輪を二つつけてる玲子さんなんて嫌だwww
首の部分だけ変形出来ず強制的に接合されているという解釈でいいのかな?
くっついてなければ頭を細くすれば簡単に取れるし
胴体を取り替えられるから内臓に爆弾は無意味な訳で
後藤は元から首輪がついてないんだっけ?
登場話の状態表についていないと書かれているね
その代わり体のどこかに同等のものがつけられているらしい
>>298 >なかったら咲世子が気づいている
でも後藤と接触した参加者も、特に首輪がないことに言及してなかった気がする
だから玲子が首輪を付けていないことに咲世子が特に触れていなくてもおかしくはないかも
まぁ後藤の方は観察してられる状態じゃなかったってこともあるだろうけど
後藤登場話では、ルイズも首輪がないことに気づいてなかったって、ハッキリ記載されてたかな。
まぁでもぶっちゃけ後藤や玲子さんは首輪あろうがなかろうがスタンス変わらないよね
玲子さんは説得できない事もないが、どちらにしろ今は無理だな
縁は誰と関わってもスタンス変わらないだろうなw
影月と志々雄も変わらないと思う
志々雄は一応対主催だからなw
マーダーだったら浅倉も変わらないだろうな
CCOは死んでも変わらなかったからな。
むしろ簡単に宗旨替えしちゃう志々雄なんて志々雄じゃない
>>309 やべ、またCCOさんが対主催だってこと忘れてた
原作でアレだし他所のロワでもアレだからつい…
でもここだと数少ない頼りがいのある対主催だよなぁ>志々雄
他はカズマとクーガーとてつをくらいか
>>312 CCOは対主催で、かつマーダーだろ。
もっとも、現代日本人の基準で考えるとマーダーなだけで、彼は彼なりの法を持っているわけだが。
縁と遭遇したら一応同じ世界から
きたってccoさんは気がつきそう。
部下を率いて体制の崩壊を目指してるって部分では全然ブレてねぇよな
カズマとぶつかって燃え尽きる様子が見えます
CCOの船は、縁から買ってたわけだし、会ったことあるのかも
そういう実務は方治か十本刀の爺にやらせてそう
本編中に描写はなかったっけ?
あ、そういや煉獄は方治が買ったって言ってたな。
2人とも事務仕事できそうな部下もってるから、本人同士は知らない間かも知れん。
でも、ストーカー気質ありそうな弟は、一方的に知ってそうwww
遭遇したら早速弟に説教しそうだな
CCOさん
>>321 志々雄「抜刀斉が悪いんじゃねえ。お前が弱かったのが悪いんだ」
ブチ切れる縁
まで想像した
でも志々雄と縁って実力的に割と拮抗してるんじゃないの?
縁って曲がりなりにもラスボスでしょ?
縁=倒された
CCO=勝ち逃げした
>>322 音声付きの映像で想像できた
>>324 ちょっと前にも言われてたけど、縁は剣心への執念あってこそのあの戦いぶりだったから
剣心以外にあっさり負けてもあんまり違和感ない
るろ剣のアニメしばらく見てないからCCOの声質覚えてねーや
「メケーモ!メケーモ!」
「許せカツオ」
こっちの方が記憶に新しい
剣心以外にあっさり負けるって
上田先生に敗れてもおかしくないなw
浅倉「縁がやられたようだな……」
後藤「くくく……奴はマーダーの中でも最弱…」
シャドームーン「上田にやられるとはマーダーの面汚しよ…」
圭一と織田様はマーダーではなかったのか……
どうして話題が出る度にこんな扱いなんだ縁www
微妙なキャラだからだよ
ロワでも順風満帆な志々雄、「邪魔です、上田さん」で不動の位置を確立した宗次郎、ストーカー等でネタキャラと化した縁、三回殺されたと評判の剣心
本当に微妙なのはガチにもネタにもなれない斎藤
斎藤は犠牲になったのだ…
しかし冷静に考えたら斎藤は普通で他がおかしいんじゃね?
縁は素の戦闘力は悪くないのにね
デッキなしの浅倉なら余裕で勝てそうだし
縁の行動原理は、剣心だけだからなぁ……
変身前の浅倉が逆に過大評価されすぎだろ
喧嘩がかなり強いくらいじゃないの?
かなり強い一般人レベルであって、達人でも逸般人でもないと思う>変身前浅倉
センスはあるだろうけど、浅倉の異常性は性格面の方なんだし
それこそ縁相手じゃフルボッコにされるんじゃね?
容赦がないし、殺すための手段選ばないだけだもんな
でも、一般人よりは遥かに強いんじゃね?
劇場版だと吹き溜まり(演じてるのはギルス)数名を一人でボコボコにしてた
凄かったのは生身で仮面ライダーを追い詰めたぐらいかな
それ位なら他の参加者も出来そうなの沢山いるだろうし
龍騎ライダー内では文句なしに最強だろうけど、生身でるろ剣勢に勝つのはさすがに無理だろ
ぎりぎり蝙也さんに勝てるか勝てないかってくらいじゃね
蝙也さんのどこまで評価低いだよw
こなたの胸囲ぐらい……かな
それはほぼ皆無ってことでs(ry
みなみちゃんよりはある
銀様は大人っぽいから縁に女と見なされるかも
銀ちゃんの身長は1メートルも無かったような
どこら辺が大人っぽいのか理解しかねる
縁の時代の人間の平均身長は1mくらいじゃねえの
1mは酷いだろwww1.6mぐらいじゃね?
明治時代って言ってもるろ剣時代だし
剣心が158cmで小柄だって言われてるし、身長は現代風なんじゃないの?
ちなみに縁は175cm
>>347 薄い本を見た感じ銀ちゃんは高確率で巨乳だからじゃないか?
ストーカーで思い込み激しくてよく嘔吐してさらに巨乳好きとか、これ以上縁に変な属性つけないであげてwww
あとシスコンで粘着質な
元々まともな部分がほとんどない気がする
縁意外に人気だなw
まじめな人間より欠点がある人間のほうが親しみやすいんだよきっと
戦闘力以外、欠点だらけwwwでも大好き
財力もあるぞ
星霜編だと縁はまだまともな人らしいよね
原作はもうねw
>>356 最近のここでの縁の扱いがあまりに酷いから、嫌われてるのかと思ったwww
ちょっと安心した、俺も大好きだ
まぁ頻繁に話題に出るっていうのはそれだけ愛されてるってこと…なのかな…?
かなり愛されてると思うぞー
なんだかんだで原作の人誅編は結構重かったしなぁ
主人公なのに話題に出ない
剣心は不憫w相手か玲子さんじゃ瞬殺されても仕方ないけど
そういえばそんなヤツいたっけな…
宗次朗も若干空気キャラだよね
原作でもCCOの死後は平然と旅してたしCCOが死んだぐらいじゃ発狂は無いか
一見狂信者っぽいが案外、CCOも弱者側だったとして覚めた思考してたのか
>>363 宗次郎は「弱肉強食」が正しかったのか見極める為に旅に出たんだから
弱者と見なしたのとは違う気がするが
原作でも由美との別れ際に
「志々雄さんのことをよろしくお願いします(強さじゃなく精神的な意味と思われ)」
って言ってたし、情はあっただろう(仮にも育ての親だし)
良くも悪くも(壊れた時以外は)感情を表に出さないだけで
宗次郎が空気なんじゃなくて、志々雄と縁が濃すぎるだけ
宗次郎もキルスコアは出してるし、人並みには活躍してる
空気キャラの基準ってどんなん?
最近ここで話題になるキャラって限られてるから、話題性って意味ではかなりの参加者が空気になる気がするんだが
まぁあんまり書かれないキャラかな
まだ5回かそこらで空気化って言うのもアレだけど
右京さんとかが空気?
月&猿「空気・・・だと・・・?」
上田先生には永遠に関係のない話みたいだな
登場話数で言ったらてつをとイデオが(ry
その辺は強すぎて活躍させづらそうだよね
こいつらが本気になると他の参加者が涙目
光太郎が全開になったらゲームセット
ほとんどのキャラが要らない子になっちゃうな
もうあいつ一人でいいんじゃないかな
光太郎がどんなに強いか知らないが、アトリエの武器で強化しまくったシャドームーンをぶつければ……
BLACK出典だし、結構なんとかなるから安心しれ
いや、それでも強いんだけど、まあ行きすぎちゃいない
龍騎勢のライダーがBLACK勢のライダーにリベンジ出来る日は果たして来るのか
龍騎かリュウガか王蛇にサバイブ渡れば善戦してくれそうかな
東條「…………」
予約ktkr
>>381 お前生身だからカード貰ってもデュエル出来ないじゃん
予約来た!!
しかしL右京とシャナか…
どっちも職業意識がエベレスト並みに高い(Lは趣味も入ってるけど)のに
方針は(対主催だけど)真逆だから怖い
>>381 劇中でも不意討ち以外の戦績が悪いからナイトサバイブになっても期待出来ないんですよ
岩崎みなみ、L、シャナ、杉下右京、田村玲子、南光太郎を投下します。
警視庁特命係の杉下右京は、危険な状況に慣れている。
しかしそれを差し引いてもなお、現在右京を取り巻いている環境はとても穏やかとは呼べない。
「田村さん、今お話しした仮説が間違っているというのなら……あなたの口から、本当の事をお聞かせ下さい」
銃を構えた右京の目の前には槍を携えた赤髪の少女。
背には右京を盾にして隠れるメイド服の女。
槍を持った少女は右京の銃を目にしているにも関わらず、視線を右京ではなくその後ろの女へ向けている。
右京が警戒しているのは、目前の少女ではない。
「あなたは、何者ですか?」
右京の背後に立つ女が何か言い返そうとする気配があったが、それは小さな溜息に変わる。
そして、くぐもった笑いが聴こえてきた。
「ククッ……なるほど。
この殺し合い、どうあっても一筋縄ではいかないという事か」
▽
「私達、ここで別れましょう」
男女の別れ話の出だしのような口調で、車の助手席に体育座りをしている猫背の男、Lはそう言った。
運転席の右京、その後ろにいた青年南光太郎は思考の海から抜け出して顔を上げる。
その場でただ一人、光太郎の隣りに座る女子高生高崎みなみだけは顔を伏せたままだった。
第一回放送から休憩する事しばし、四人は思い思いに心の整理をしながら過ごす。
その中でLが導き出した方針は、『今』このグループを分割する事だった。
「あなたの事ですから、リスクは既に承知の上なのでしょうねぇ」
「はい、勿論です。
これからする話は、右京さんには決して気分の良い話にはならないでしょうが……」
「分かっています、それも覚悟の上です」
右京自身も、現状に限界を感じていたのだろう。
「右京さんのおっしゃる通り、リスクは低くありません。
この中で、常識から外れた相手と戦えるような人は光太郎君しかいませんから。
しかし殺し合いの開始から七時間近く経過し、参加者の四人に一人が犠牲になっている……時間が惜しいんです。
別れるのは戦闘要員と合流してからと考えていましたが、それではやはり遅い」
Lはグループを分ける理由を簡潔に纏めるが、問題はこの先だ。
「グループのメンバーですが、私と右京さんは別行動になります。
それぞれのグループの司令塔として動く事になりますので、これは確定です。
そして、光太郎君は私と……みなみさんは右京さんと行動して下さい」
「そんな……!」
Lが思っていた通り、みなみの声が上がった。
現状ではLのみなみに対する嫌がらせと取られても無理はない。
Lが説明を足そうとすると、先に右京が誤解を招かないよう補足した。
「みなみさん、先に申し上げておきますがLさんは保身の為におっしゃっているのではありませんよ。
他に分けようがないからです」
「はい、確かに唯一の戦力である光太郎君と一緒に行動する私の方が、右京さんやみなみさんより安全です。
しかし私と右京さんが同行する――つまりみなみさんと光太郎君が同行するのでは、グループ分けの意味がありません。
そして何より、みなみさんは私と行動したくないでしょう?」
みなみはそれ以上、何も言えなかった。
Lの言葉も右京の言葉も正論で、守られる側のみなみに口を挟む余地はない。
光太郎もまた、みなみを守れなくなる事を憂いてか唇を噛み締めて俯く。
「次に方針ですが、二つに分かれたグループのうちの片方の目的地は警察署です。
警察署にはこれから人が集まりますが、それは殺し合いに乗っている側の標的となり得ます。
一刻も早く向かい、集まった参加者を保護しなければなりません」
地図を指先で摘まんで持ち上げ、後ろの二人にも見えるように広げる。
「危険人物から他の参加者を守る為、こちらには光太郎君と私が向かいます。
それから途中にある図書館、総合病院にも立ち寄る予定です」
警察署を示していた指をスライドさせて現在位置のE-4と結ぶと、その線上には図書館と総合病院がある。
そしてLは一度指をE-4から離すと、D-7を示した。
「出来ればD-7周辺も観察してから行きたいのですが、これは光太郎さんと私の歩行スピードを見極めた上で行くかどうか決めます。
展望台や水族館、遊園地も見ておきたいところですが、そこまでしている間に警察署が襲撃されては困るので諦めました」
D-7は放送前に炎上した地域の中心部だ。
警察署への到達も急がなければならないが、Lはここで起きた爆発に関心があった。
延焼の規模や種類を見極める事で、参加者、或いは支給品の危険度を確かめられる。
「しかしあの地域は黒煙で目立っていますから、危険人物が集まっているかも知れません」
右京からの当然の指摘に、Lは答える。
「そこは光太郎君を信頼しています」
「任せて下さい……その時は、俺が戦います」
この会場内にどれだけの危険人物が闊歩しているかは分からない。
それでも光太郎はLの言葉を受けて力強く頷く。
劉鳳を助けられなかった時のような後悔は絶対にしたくないと、言外に告げていた。
「そして右京さん達のグループには色々やって貰います。
移動も多くなりますから、車はこちらのグループが所有した方がいいでしょう。
まず目指すのは――翠星石さんとの合流です」
LはA-2を指す。
翠星石との接触を決めたのは、つい先程の事だ。
休憩しながらLと光太郎が改めて詳細名簿を確認した時、光太郎は翠星石の名を見て驚嘆の表情を見せた。
それが劉鳳と共にいた少女の名だと気付いたのだ。
――もう駄目ですぅ〜翠星石は汚れてしまったのですよ……
予備知識が無ければ『翠星石』を人の名前だと思う人間はいない。
そして光太郎は参加者名簿を確認してはいたものの、シャドームーンの名の方に気を取られてしまっていた。
だからその時ようやく、少女の名前が分かったのだ。
職業欄に書かれた『ローゼンメイデン第三ドール』という言葉、それに名簿の『翠星石』が本名であった事には不可解さを覚えた。
しかし、彼女が保護対象である事に変わりはない。
「とは言え、最初に光太郎君が目撃してから時間が経ち過ぎています。
移動している可能性も高いですから、彼女の捜索に関しては早めに切り上げて下さい」
「見捨てるんですか!?」
今度は光太郎が声を上げる。
本当は自ら助けに行きたいぐらいなのだろう。
「私としても、出来れば助けたい……しかし右京さん達には南西部にも向かって戴きたいんです。
その為には時間が足りない」
「この広い会場の中で、出来るだけ多くの参加者と接触して協力を呼びかけていかなくてはなりません。
……それでも、翠星石さんの事は手を尽くしますよ」
Lと右京に言われては、光太郎も引き下がるしかなかった。
翠星石について一段落すると、Lは今度は南西の島を指差す。
「翠星石さんの捜索の後は南下し、ホテル、カジノ、モール、小病院と順に回って参加者を探して下さい。
ただしF-1付近では小規模ですが爆発が起きていますから、既に殺し合いが行われている可能性が高い……充分に注意して下さい」
「その後は総合病院を経由して警察署へ、ですね」
Lが言うよりも早く右京が締め括るとそこで説明は終わり、Lと光太郎は早々に車を降りた。
右京はみなみを守りながら、また翠星石と合流すれば翠星石も守りながら、この殺し合いの場を回らなければならない。
始めにLが告げた通り、右京にとって良い話とは言えないだろう。
「……すみません。
戦える光太郎君と私が回った方がリスクが少ないのは確かなんですが――」
「拠点の守りを薄くする訳にはいかない……そうでしょう?」
しかし、右京はそれを分かった上で承諾する。
「僕は自分の役割を果たすだけです」
「右京さん……それでも危険を感じたら逃げて下さい。
必ずまた会いましょう」
「ええ。生きて、また」
互いに変わり者であるが故に、二人とも自分に似た人物に出会った事はなかった。
出会った場所が殺し合いの場でさえなければ、きっと積もる話もあったはずだ。
社交性がなく、マイペースで、目的の為なら時に手段を選ばない、そして正義は必ず勝つと信じる切れ者。
二人は再会を約束し、手を握り合った。
光太郎は助手席へ移ったみなみの横に立ち、声を掛ける。
「ごめんな、みなみちゃん。
君を守るっって、約束したのに」
「光太郎さんは……悪く、ないです……」
危険な場所を回る恐怖と、光太郎と離れる寂しさと、そういった感情が入り交じり、みなみは僅かに震えていた。
光太郎はそのみなみの手を取り、優しく包み込む。
「今度こそ、約束だ。
警察署でまた会おう……その時俺は、必ず君を守るから」
不安も寂しさも、拭い切れない。
それでもみなみはほんの少しだけ笑顔を見せ、頷く。
四人が思い思いに別れを告げると、車は発進した。
▽
森を右手に、海を左手に見ながら右京とみなみは西へ進む。
翠星石に限らず他の参加者を見逃さないよう、みなみは森の方を注視していた。
休憩を取っていたものの、表情に浮かぶ疲れや焦燥はそのままだ。
それを見かねた右京は、みなみと一度きちんと話をすべきだと判断した。
「みなみさん……少し、お話が――」
先に気付いたのは、運転の為に前方を見ていた右京の方だった。
森から飛び出すような形で、人が道路上に現れたのだ。
幸いスピードは余り出しておらず位置も離れていたので、余裕を持って停車する事が出来た。
「ここに隠れていて下さい」
右京はみなみにそう言うとデイパックを取り、勢い良く車外へ出てその人物の方へ走る。
デイパックに手を入れていつでも銃を取り出せる状態にし、距離を空けたまま声を掛けた。
「どうしましたか!?」
「助けて下さい、追われてるんです」
メイド服を着た、黒い長髪の女だった。
森を飛び出した勢いの割に息は切れておらず、冷静さを失っている様子はない。
そして服は切れ、そこから血の滲む傷口が見える。
「私は警視庁特命係の杉下です。
ますは話を――」
森の中に光る紅い視線に、右京の背筋は凍りかけた。
しかしすぐに我に返り、デイパックから銃を抜いてそちらへ構える。
森林の中に立っていたのは十二、三歳の少女だった。
眼と髪は灼けような赤。
幼さを残しながらも鋭い眼差しは、見る者に圧倒的なプレッシャーを与える。
森を出た少女は銃を向けられている事に頓着する様子はなく、自らのデイパックから槍を抜いた。
右京がその少女の登場に気を取られている間に、メイド服の女は少女から逃げるように右京の背に隠れる。
失敗したと、右京は思う。
一見すれば危険人物は少女の方だが――
「退いて、そいつは人間じゃない」
「何か勘違いされてるようですけど。
悪い冗談はやめて下さい」
自分を挟んだ状態で行われる会話を聞きながら、右京は気付いていた。
この二人は、どちらも危険人物であると。
▽
(さて……どちらの姿で行動すべきだろうな?)
食事を終えた田村玲子は、顔を玲子のものにするか篠崎咲世子のものにするかで悩んでいた。
田宮良子の肉体を乗っ取った時は、肉体の主の顔も声も身分もそのまま拝借した。
しかし今回は、無計画にそうする事は出来ない。
問題となるのは放送だ。
肉体は生きているが死亡した咲世子と、生存しているが肉体は死亡している玲子。
この場合どちらが放送で呼ばれるのか――殺し合いの主催者であるV.V.の裁量次第だ。
放送時の状況によっては、他の参加者から疑いの目を向けられる事もあるかも知れない。
思考しながら首に触れると、指が冷たい金属の輪に当たる。
咲世子の肉体を奪う際、まず咲世子の首を首輪ごと肉体から取り除いた。
そして宿主である田宮良子の体から玲子本体を分離させる。
その時、玲子は嵌められている首輪と接触した部分が変形しない事に気付いた。
首輪から下、首輪から上は問題なく形を変えられるが、首輪を抜く事は出来ない。
主催者のどのような技術によってそれが成されているのかは不明だ。
咲世子の肉体に玲子本体が寄生し、玲子が元々付けていた首輪を嵌めた状態。
参加者の生存状況の確認は恐らく首輪を用いて行っている。
この予想が正しければ放送で名を呼ばれるのは咲世子の方であり、その後は咲世子の名は利用出来なくなる可能性が高い。
逆に言えばそれまでは、玲子の姿でも咲世子の姿でも問題はない。
そこまで考えた上で玲子は一先ず玲子の姿で過ごし、不都合が生じればその都度顔と名前を使い分ける事にした。
幸いこの会場内に玲子と咲世子の二人の顔と名前が一致している参加者は多くない。
そして今後会場内を動くにあたって他に不利な事があるとすれば、服。
咲世子のメイド服は、頸動脈からの出血で出来た血溜まりに倒れていた為酷く汚れている。
仕方なく、玲子は頭部を刃に変形させて咲世子の身体の数カ所を浅く斬り付けた。
血で汚れた部分に合わせて傷を作れば、一般人の目なら欺けるだろう。
応急的な対応に過ぎなかったが、とりあえずはこの状態で過ごさなければならない。
落ちていた荷物、それに後で役立つかも知れない首輪を一通り自身のデイパックに詰めると、玲子は南西へ歩き出す。
咲世子が出会った茶髪の男を『観察』しに行く為だ。
時間がかなり経過しているので既に去ってしまっているだろうが、南西は数時間前に寄生生物の脳波を感じた方角でもある。
今は感じられないとは言えそこにいたのが後藤か、泉新一か、それ以外なのかを知る手掛かりにはなるかも知れない。
しばし進むと、木々が薙ぎ倒されている地帯が見つかった。
咲世子の記憶を辿っても、ここが茶髪の男と接触した場所と見て間違いないだろう。
人の気配が感じられなかった代わりに、不自然に盛り上がった地面に木が突き立てられていた。
玲子には一見何か分からなかったが、少し考えてそれが墓の代わりなのだと気付く。
墓の主は恐らく、咲世子の前で致命傷を負った劉鳳。
更に進むと、今度は首を切断された少女の死体を発見した。
こちらは殺し合いの開始直後に赤髪の少女に殺された者だ。
玲子は自身の腹具合を確認する。
咲世子の頭部と田宮良子の身体を食って空腹自体は収まったものの、消耗は大きい。
そして腹が減る度に参加者を食うのでは、観察対象を自ら減らす事になってしまう。
ならば食える時に食う――出来れば鮮度の低い死体になど手を出したくはなかったが、そこは我慢するところだ。
頭部と顔がぐにゃりと輪郭を歪めると、鋭い歯の並んだ巨大な口と数本の細い触手が現れた。
まずは少女の頭をバリバリとかじり、触手の先を刃へ硬質化させて死後硬直した胴体を斬り裂き、咀嚼する。
少女の遺体を肉塊へ変えると、刃をスコップ状に変形させて土を掘り返した。
地面の浅い場所から亡骸を発見するとこちらも手足をもぎ、肉を引き千切るようにして飲み込んだ。
そのついでに首輪を回収する。
少女の首輪がなくなっているところを見ると、首輪を収拾・解析して外そうとする参加者がいるのかも知れない。
首輪があればそういった人物との交渉材料として使う事が出来る。
最初に出会った男の首輪も回収しておくべきだったかと微かに悔いたが、すぐに瑣末事として切り捨てた。
そして頭部の形を元に戻し、その場を立ち去ろうとした時――玲子の動きは止まる。
食事の間、玲子は幾つもある眼をそれぞれ異なる方向へ向けて注意を払っていた。
にも関わらず『その人物』が自ら姿を現そうとするまで、その気配に気付く事が出来なかったのだ。
槍を持った黒髪の少女が、玲子の食事の一部始終を見届けていた。
「答えなさい。
お前は何者なの?」
髪の色こそ異なるものの、その顔には見覚えがあった。
緑髪の少女の首を刎ねた張本人であり、咲世子が逃走を余儀なくされた程の実力者、危険人物。
玲子が満腹である事を差し引いても、少女に対しては食指がまるで動かない。
この少女は人の形をした、人でないものだ。
ある意味寄生生物と同類であると玲子は判断する。
目撃された相手がただの人間ならば即座に始末しているところだが、下手をすれば返り討ちに遭うだろう。
答えるか、逃げるか。
答えれば相手の反応を観察する事が出来る。
――だとするとわたしたちはいったい何なの?
――繁殖能力もなくてただ共食いみたいなことをくり返す…………
――こんな生物ってある?
しかし玲子は答えを持っていなかった。
少女の問い掛けへの回答を聞きたいのは、玲子の方なのだ。
「さっきは首まで変形していたけど、首輪は外れないみたいね。
他の首輪にもそんな機能が付いているのか、それともその首輪だけ特別なのか……」
思考に耽っている玲子を余所に、少女もまた思考する。
そして少女の腰まで伸びた黒髪がなびくと、火の粉を撒いて赤い光を帯びた。
黒く冷えた眼は灼眼となって煌めく。
「何にせよ、いいサンプルになりそうね」
少女が言い終わるよりも早く、玲子は後方へ跳んだ。
玲子がそれまで立っていた場所に槍が横薙ぎに振り抜かれる。
玲子は逃げる事を選び、少女に背を向けて走り出した。
寄生生物は人間の肉体の潜在能力を引き出す事が出来る。
ただし力の加減を間違えれば骨折や脱臼といった形で体の方が壊れてしまう。
その点、鍛えられた咲世子の身体は寄生生物と非常に相性が良かった。
もしもこれで相手がこの少女でなければ、玲子は逃げ切る事が出来ただろう。
しかし相手は玲子の想像さえ越えている。
玲子も最初こそ頭部を変形させて木を少女に向かって切り倒し、道を阻もうとしていた。
また、進路を蛇行させて少女を撒こうとしていた。
にも関わらず少女はそれらを難なく避け、一度完全に振り切ったはずがまた追い付いて来た。
(……足跡か? 厄介だな)
この少女は相手の姿が見えなくなっても相手の走った形跡を使って追跡する事が出来るらしい。
別の手段で逃走する事も視野に入れた時、玲子が向かう方向から車の排気音が聴こえて来る。
玲子は展望台を目印にしながら南、他の参加者と接触出来る可能性が高い道路を目指していた。
危険人物でも一般人でも、この状況を打破する第三者の存在が必要だったのだ。
出会えた参加者が殺し合いに乗っていなければ、自分が殺し合いに乗っていないと信じさせて味方につける。
殺し合いに乗っていればこの少女と対立させ、隙を見て一人で逃げる。
戦いの役に立たない弱者や味方に出来そうにない人物であったなら、殺して盾にでも使おう。
そう考え、玲子は森の先にある道路へ身を躍らせた。
▽
シャナは真司との戦いを中断してその場を離れた。
だが苛立った気分のままにしばらく辺りを歩き回った後、また同じ場所に戻って来る。
――さっき、死んだ劉鳳をあそこに埋めた……。
真司の言葉を思い出したのだ。
死体がある――つまり首輪がある。
真司のような感情的な人間は、埋葬の前に首輪を回収するような事はしていないだろう。
よってシャナは劉鳳の墓を暴く為に、この場へ再び訪れた。
しかしゲイボルグで適当に掘り返そうとした時、人の気配を感じてシャナは茂みに隠れる。
そのまま様子を伺っていると、墓の前にメイド服の女が現れた。
本人のものか他人のものかは判別出来ないが、強い血の匂いを纏っている。
更に様子を見ていると、女は近くにあった緑髪の少女の死体の方へ移動した。
シャナは女の目的が読めないまま観察を続ける。
すると女の頭は変形し、少女の死体を食らい始めた。
女は”徒”でも”燐子”でもない、別の何からしい。
人間でない事だけは確かで、女が劉鳳を食い終えたところでシャナは隠れるのをやめた。
「答えなさい。
お前は何者なの?」
質問への答えは返って来なかった。
会話能力がないのかも知れない。
しかし会話出来ないにせよ、会話する気がないにせよ、同じ事だ。
相手は首輪の解除に特に役立ちそうにない危険人物。
ならばやる事は一つ。
「何にせよ、いいサンプルになりそうね」
ゲイボルグを払うが、読まれていたようで後方に回避された。
シャナが想定していた以上に速い。
森の中で振り回すには向かないゲイボルグは一度しまい、女の追跡を開始する。
走っているうちに車の排気音を聴き、シャナは小さく舌打ちした。
こうして追っているところを第三者が見れば、どちらが危険人物に見えるかは明らかだ。
しかし相手は人を食う危険人物で、劉鳳の首輪を所持している。
ここで逃がすわけにはいかない。
森を出た女を追い、シャナもまた森を出た。
拓けた場所で改めてゲイボルグを出し、第三者である新たな参加者へ向ける。
「退いて。そいつは人間じゃない」
この参加者ごと女を刺してしまいたいところだったが、最初に接触した少女のように出会い頭に殺してしまっては聞く事も聞けない。
已むを得ず、その参加者に主導権を握らせる形で会話をする事にした。
▽
森を背にして立つシャナに、それと向かい合う形の玲子と右京の三人は膠着状態に陥っていた。
そんな中、右京は自身を挟む形で睨み合う両者に向かって話し掛ける。
どちらもいきなり攻撃しないところを見て、会話の余地ありと判断したらしい。
「私は警視庁特命係の杉下右京です。
まずはお二人の名前を聞かせて下さい」
「……シャナ」
「……田村玲子です」
玲子は名簿に記載された通りの名を答えた。
下手な嘘を吐いて発覚した時、不信感を持たれては不利になると考えた為だ。
「『フレイムヘイズ』のシャナさんと、『寄生生物』の田村玲子さん。
お間違いありませんか?」
玲子はシャナと共に僅かに驚く。
この二人の情報だけたまたま持っていた、という様子ではない。
かと言って相手の思考を読んでいる訳でもなさそうだ。
つまり、と玲子はあたりを付ける。
「……何か支給されたのかしら」
「はい、正確には僕の仲間に、詳細名簿が支給されました」
玲子とシャナの名前から即答出来たあたり、右京はその内容を記憶しているのだろう。
「内容に間違いはないようですね、ではシャナさんにお伺いします。
『化物』というのは?」
「そいつは人を食うわ。
おまえも死にたくなければ離れた方がいい」
「先程も言いましたが、勘違いです。
それを言うなら、私は彼女が緑の髪の女の子を殺害するのを見ました。
杉下さんはまず彼女から離れるべきです」
この状況下で、右京はどちらを信用するだろうか。
恐らく――右京が玲子を信用する事はなく、味方にも付けられないだろう。
「シャナさん、田村さんのおっしゃる事は本当ですか?」
「後半は認める。
首輪のサンプルが欲しかったから仕方なかったの。
殺した後に死体を放っておいたら、そいつが食ってたわ」
シャナは自身に不利であろうと有利であろうと、事実だけを淡々と述べた。
対する右京はシャナの言葉に思うところがあるのか、拳を震わせている。
「だとすれば、疑問が一つ。
あなたがここにいる私を殺さないのは何故でしょう?」
「お前には聞きたい事がある。
お前が使える人間なら、生かしておいてもいい」
右京が滲ませる感情は『怒り』だ。
警察関係者という立場から殺人を容認出来ない為か、それとも別の何かか。
玲子は右京に関心を抱くが、長くは観察出来ないと感じていた。
それは、右京が警察関係者であるが故に。
「今度は田村さんに伺います。
服に付いたその血は、いったいどなたのものでしょう?
あなたのものだとすれば、いささか不自然です」
「彼女に斬られた時の出血と、目の前で人が殺された時に付いたものです」
服の血痕の違和感は、警察関係者であれば一目で気付く事だ。
玲子も一応適当に言い繕いはするものの、やはり右京は「それは妙ですねぇ」と疑問を口にしている。
この程度で言いくるめられる程馬鹿な相手ではない。
「質問を変えます。
『寄生生物』とは何ですか?」
「何の事か分かりません」
誤魔化すのもそろそろ限界だ。
そしてシャナが口を挟む。
「そいつが人を食う時、首から上だけが変形していた。
追い掛けている間も首から下はそのまま」
「つまり詳細名簿の『寄生生物』という記載と照らし合わせると、田村さんは人間の身体に『寄生』した生物。
田村さん自身は頭部のみの存在であり、人を食べる事で生きている。
シャナさんのお話を全て信じるとすれば、こんな仮説を立てる事も可能です」
「そういう事」
シャナは右京の纏めに満足いった様子だった。
シエン
玲子もまた、限られた情報で考えられる可能性が無数にある中で最も正確に近い仮説を組み上げた右京に少しだけ感心した。
「田村さん、この仮説が間違っているというのなら……あなたの口から、本当の事をお聞かせ下さい」
右京を味方に付けられないとなった時点で、逃げておくべきだったのかも知れない。
玲子がそれをしなかったのは、右京という人間とシャナというある意味で寄生生物に近い存在に興味があったから。
つまり、好奇心に負けたのだ。
「あなたは、何者ですか?」
ここまで核心に触れられては右京を生かしておくデメリットは大きい。
しかし殺さずにおいた場合のメリット――観察対象としての興味深さもまた、小さくない。
玲子は二つを天秤に掛ける。
「ククッ……なるほど。
この殺し合い、どうあっても一筋縄ではいかないという事か」
場の緊張が限界まで膨れ上がった時、玲子は既に頭部の一部を刃に変えていた。
「跳びなさい!!」
シャナの声と同時に、右京は背後にいる玲子から逃れて斜め前の地面に転がり込むように跳ぶ。
刃は玲子と右京の間で、シャナの槍によって止められていた。
「撃て。相手は人間じゃない」
しかし右京は、構えていた銃をデイパックへ戻してしまった。
対する玲子の頭は六つに枝分かれし、五つをシャナへ向け、一つを右京に向ける。
少々頭が切れる程度の一般人には一つで充分と判断したのだ。
シャナは槍の中央を持って胸の前で回転させ、襲い来る刃を絡め取った。
右京は――
▽
「向きはこれで合ってますか?」
「はい、このまま真っ直ぐです」
山道を駆ける光太郎。
そしてその背におぶられながら、木々の隙間から見える黒煙を確認するL。
元々猫背のLがだらしなく光太郎に体重を預けている光景は、どことなく奇妙な図だった。
初めこそ二人で歩いていたものの、光太郎がLを背負って走った方が速いという事でこの形になった。
山道で人を担いでいるにも関わらずその速度は目覚ましく、二人はD-7にも立ち寄る事にする。
「Lさん……右京さん達は大丈夫でしょうか」
「今となっては無事を祈るしかありませんね。
みなみさんも、これ以上会場の空気に当てられないといいんですが」
聞いても仕方のない事を、光太郎はつい聞いてしまう。
対するLはそれに律儀に返答した。
Lはみなみの心配をしている。
世界一の名探偵であるLにとっても、みなみは守らなければならない弱者なのだ。
そして会場内で犠牲者が出ている事にも心を痛めている。
ただしそれを表現する為の能力が著しく欠如していた為に、Lの気持ちはみなみには伝わらなかった。
Lに悪意はなく、みなみが悪かった訳でもない。
光太郎は大切な仲間同士の行き違いに悲しみを覚える。
それをLに素直に伝えるが、Lは気にしていないようだった。
「みなみさんの言い分はもっともです。
それに私はこういう事には慣れています」
言いながら、Lは手にした紙袋から小さな白い立方体を口に運ぶ。
立方体――角砂糖は光太郎に支給されたもので、光太郎はLに無償で提供した。
光太郎は放送後の休憩の時まで支給品を確認しておらず、Lと右京に言われてその存在を思い出したのだ。
「私は改めて、あなたとお会い出来て良かったと思いました」と真顔で言われた時は反応に困ったが、実際Lには糖分が必要らしい。
光太郎に支給された品の一つ目はこの角砂糖で、Lの手に渡った。
二つ目は用途の分からない杖で、そのまま光太郎が所持している。
そして最後の一つは、光太郎には無用であるとして右京の手に渡った。
その品は――
「光太郎君、私達は私達の役目を果たしましょう」
「……はい」
光太郎が道なき道を駆けて行く。
後方の景色に、いつまでも後ろ髪を引かれながら。
【一日目 午前/E-5 山中】
【L@デスノート(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、角砂糖@デスノート
[状態]健康、頭部に軽い衝撃
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。
2:警察署に向かい、他の参加者を保護する。
3:D-6で起きた爆発について調べる。
【南光太郎@仮面ライダーBLACK(実写)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、炎の杖@ヴィオラートのアトリエ
[状態]健康、自らの無力を痛感して強い怒り
[思考・行動]
1:この殺し合いを潰し、主催の野望を阻止する。
2:劉鳳を探しに行かなかったことへの後悔。
3:主催とゴルゴムがつながっていないか、確かめる。
4:信彦(シャドームーン)とは出来れば闘いたくない……。
5:Lと同行する。
※みなみを秋月杏子と重ねています。
※本編五十話、採石場に移動直前からの参戦となります。
▽
右京がデイパックから抜いたのは、きらびやかな装飾の施された長剣だった。
その刀身は細く、過度な飾りも相まって斬る事に向かないのは明らかだ。
しかし今の右京が必要としているものは、強度さえあれば棒でも良かったようだ。
玲子の頭部から伸び刃が迫るのを、右京は剣で叩き落とす。
その刃が流動的な動きで再度右京を狙うも、上から下へと向かわせた剣を今度は振り上げる形にして払う。
「……チッ」
会場内で刃の動きに制限がされているとは言え、玲子にとって右京の動きは予想外だった。
玲子はシャナに絡め取られた刃を束ねて形状を歪め、逆にシャナの手ごとゲイボルグを掴む。
そして小柄なシャナの身体と共に空中へと持ち上げ、玲子の後方――コンクリートの道路上へ叩きつけようとした。
だがシャナは手をゲイボルグに固定された状態のまま、地面へ落ちる前に身体を捻らせて足から着地する。
シャナが森の前から道路へ移動した事により、玲子が森に逃げ込む為の障害は右京だけとなった。
右京は触手を一本相手にするのが精一杯の状態だ。
玲子はシャナと右京の相手をしながら刃のうちの一つを森の方へ伸ばし、先を柔らかい手に変えて枝を掴む。
玲子の身体はその手に引っ張られる形で宙へ浮いた。
「ここは退こう」
「お待ち下さい、田村さん!」
右京の声を他所に、玲子は森の中へ溶け込んだ。
右京に聞きたい事があると言っていたシャナは恐らく、すぐには追って来ない。
その間に玲子は触手で遠くの枝を掴み、その触手を縮める事で身体を移動させる。
この方法なら足跡は残らないので、シャナに他の追跡能力さえなければ撒く事が出来るはずだ。
寄生生物について知った右京を野放しにするのは不本意だったが、疲労した状態でこれ以上シャナを相手にする気はなかった。
支援
――あなたは、何者ですか?
玲子はこの殺し合いの中で、問いの答えに辿り着けるのだろうか。
【一日目 午前/D-4 山中】
【田村玲子@寄生獣】
[装備]篠崎咲世子の肉体
[支給品]支給品一式×3(玲子、剣心、咲世子)、しんせい(煙草)@ルパン三世、手錠@相棒、不明支給品(0〜2)、双眼鏡@現実、ファムのデッキ@仮面ライダー龍騎(一時間変身不可)、首輪×2(咲世子、劉鳳)
[状態]ダメージ(大)、疲労(大)、数カ所に切り傷
[思考・行動]
0:人間を、バトルロワイアルを観察する。
1:シャナから逃げる。
2:新たな疑問の答えを探す。
3:茶髪の男(真司)を実際に観察してみたい。
4:泉新一を危険視。
5:腹が減れば食事をする。
6:着替えが欲しい。
※咲世子の肉体を奪ったことで、彼女が握っていた知識と情報を得ました。
※シャナ、茶髪の男(真司)を危険人物だと思っています。
▽
相手を話に引き込めるかどうか、これは賭けだった。
もし会話の途中で襲われるような事があれば、右京は発砲を余儀なくされていただろう。
銃を使ったところで何とかなる相手とも思えないが、銃は威嚇の道具として有用だから構えていただけだ。
使わずに済むならそれに越した事はない。
あの会話はシャナが人を積極的には殺していないと判断してのものだったが、少しでもシャナが気紛れを起こしていれば殺されていた。
そして玲子の攻撃速度に制限が掛かり、人間でも目視出来る速さになっていたからこそ右京でも対処出来たのだ。
これがなければ、やはり殺されていた。
また光太郎から剣を譲り受けていなければ、銃の使用を躊躇っているうちに殺されていたかも知れない。
つまり、右京が今も生存しているのは限りなく幸運な事だと言えるのだ。
だが、目の前の脅威はまだ去っていない。
右京はもう一人の危険人物に声を掛ける。
「一つ、よろしいでしょうか。
『フレイムヘイズ』とは何でしょう?」
「《紅世の徒》による『世界の歪み』の発生を防ぐために、存在の乱獲者を狩り出して滅する使命を持つ者達の総称」
「……はい?」
シャナは一息にそう言うが、右京でさえも初めて聞く言葉が並び困惑する。
詳細を尋ねようとするも、それはシャナに遮られた。
「お前は『一つ』と言った。
それより、赤い宝石が付いたペンダントを知らない?」
「申し訳ありませんが、心当たりはありませんねぇ。
しかしシャナさん、あともう一つだけ。
翠星石さんという参加者について、何か知りませんか?」
「知ってる」
――お前ら! …………翠星石を庇ってくれたんですか?
新一達と一緒にいた騒がしい人形がそう言っていた。
首輪解除にも役立ちそうになかったので殺そうとしたが、新一達に阻まれた。
最後に見たのはB-2で、恐らく今も新一達と行動している。
シャナからそこまで伝えられると、右京は激昂した。
「先程も……首輪の為に少女を殺害したとおっしゃいましたね。
あなたはそんな事が、許されると思っているんですか!!!」
シャナの機嫌を損ねれば、今度こそ殺されるかも知れない。
しかし右京はこの場で黙っている事が出来なかった。
「お前は人間社会の中で警察に属しているから怒っているの?
安心して。人間の生死なんて、人間が思ってるほど大した話じゃない」
「警察だからではありません!! 僕は――」
「うるさいうるさいうるさい。
そういう話はもう聞き飽きた」
言いながらシャナがデイパックから出した首輪を投げ、右京はそれを受け止めた。
「お前はそれなりに使えるみたいだから、預けるわ。
怒るぐらいだったらその首輪、有効に使いなさい」
「シャナさん、」
右京の言葉を最後まで聞かないまま、シャナは森へ姿を消した。
森の中まで追う事は出来ないし、追ったところで右京にシャナを止める力はない。
右京は拳を握り締めながら、その場に立ち尽くす。
車に戻ると、助手席の陰に隠れていたみなみが顔を出した。
「右京さん……凄かったです……」
「凄くなどありませんよ。
僕とした事が、危険人物を二人も取り逃してしまいました……」
止める事も説得する事も出来なかった。
今後もあの二人による被害者は出るかも知れない。
「ともあれ、シャナさんのお陰で翠星石さんの無事が確認出来ました。
早い段階でLさん達と合流出来るよう、北へは向かわずにD-1から南下しましょう」
右京は自身の無力さを痛感しながら、車を出す。
「……みなみさん、先程言い掛けた事でもありますが、これだけは申し上げておかなければなりません」
「……?」
「僕は、犯罪を許せません。
どんな理由があろうと、どんな異常な状況下であろうと、誰であろうと、許せません」
「……」
「仇討ちなど考えてはいけませんよ。
あなたはここで命を失った人達の為にも、精一杯生きなさい」
みなみの返事はなかった。
言葉が届いたかどうかは分からない。
右京はふと亀山薫ならばどんな言葉を掛けるだろうかと考え、生前の彼の姿を思い出すのだった。
光太郎と別れた寂しさの中で、みなみの心の内の痛みは膿むように酷くなっていた。
元の世界に帰れたとしても、そこにはもう、元の生活はない。
仇を討ちたい。
ゆたかやみゆきがいる生活に戻れるなら、他の参加者を犠牲にする事だって――
形のない漠然とした思いは少しずつ、輪郭を作り始めていた。
そんな中でみなみは隠れながらこっそりと、右京とシャナ、玲子のやり取りを見ていた。
一つ選ぶ言葉を間違える事さえ許されない緊張に満ちた会話、一瞬のうちに起きた攻防。
どちらもとてもみなみが入って行ける世界ではなかった。
仇を討つどころか、自力では生き残る事さえ絶望的なのだと思い知らされたのだ。
今は右京に守られて、無事に警察署へ着いたら今度は光太郎に守られて、強い参加者の荷物としてしか生き残る術はない。
それでも――みなみは諦められなかった。
(私にだって、力さえあれば……)
誰にも守られる必要のない、他の参加者と戦えるだけの力が欲しい。
――優勝して最後に残った一人だけは元の世界に返してあげる。
――んーそうだね、何か願いも叶えてあげるよ。
(願いも……)
右京の言葉はまだ、みなみに届いていない。
【一日目 午前/D-3 道路】
【杉下右京@相棒(実写)】
[装備]君島の車@スクライド
[支給品]支給品一式、S&W M10(6/6)、S&W M10の弾薬(24/24)@バトル・ロワイアル、ゼロの剣@コードギアス、首輪(魅音)
[状態]健康 悲しみと強い決意
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。
2:亀山を殺害した人間とシャナ、玲子を逮捕する。
3:みなみに注意しながら同行する。
4:南西の島へ向かい、参加者を警察署へ集める。
【岩崎みなみ@らき☆すた(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式
[状態]健康、深い悲しみ
[思考・行動]
1:右京と共に行動。
2:ゆたかとみゆきの仇を取りたい、その為の力が欲しい。
3:Lに対する強い嫉妬。
4:他の知り合いが心配。
5:カズマと光太郎にもう一度会いたい。
6:V.V.の言葉も頭の片隅に留めておく。
【一日目 午前/D-3 山中】
【シャナ@灼眼のシャナ】
[装備]:ゲイボルグ@真・女神転生if...、ビルテクター@仮面ライダーBLACK
[支給品]:基本支給品(水を一本消費)
[状態]:健康、力と運が上昇、極度のイライラ
[思考・行動]
1:コキュートスを探す。
2:危険人物には容赦しない。
3:役に立たない人物からは首輪を回収する。
4:首輪の解除ができそうな人間を探す。解除が無理なら殺し合いに乗る。
5:真司に対する苛立ち。彼が戦いを望まなくなった時に殺す。
6:玲子を追って首輪を回収する。
【角砂糖@デスノート】
本編中にLが食べていた角砂糖。
紙袋にたくさん入っている。
【炎の杖@ヴィオラートのアトリエ】
片手で扱える、攻撃に炎属性を付与する杖。
アイゼルの初期装備でもある。
【ゼロの剣】
ゼロレクイエムの際、ゼロが皇帝ルルーシュを貫いた剣。
投下終了です。
誤字脱字、その他ミスなどがございましたら御指摘戴ければ幸いです。
スクライド本編と設定資料を確認したところ君島の墓となった車は二人乗りのようでしたが、既にリレーされている為このロワでは四人乗れるものとして扱いました。
どうか御了承下さい。
乙〜
全員がそのキャラらしく動いていて面白かったです
投下乙!
てつをマジてつを
右京さんも参加者の中でも実力上位二人相手に上手く立ち回ったなぁ
今回の話では誰か死ぬんじゃないかと思ってたよ
何気にみなみんはカズマてつを右京Lと戦力的にも頭脳的にトップの面子に守られてんだなー
このロワで一番ヒロインしてる気がするww
そしてシャナと玲子はマーダーじゃないのに、マーダーとやってることほとんど変わらねぇww
そろそろ対主催(笑)と呼ばれてもいい頃
投下乙です
右京さんって剣道の腕も凄かったからな〜
でも寄生生物にすら対抗できるとはすげえや!
投下乙!
あのヤバい2人に対していつもの調子で対応する右京さん。
読んでいてすごくドキドキワクワクしました。
みなみが精神的に不安定なのが…
右京さん、L、共に対主催の司令塔としてがんばってほしいです。
投下乙!
右京さんの独特な正義感の描き方に、
そうそう、そうだよな!!と思わず頷きながら読みました!
面白かった、ありがとう!
感想ありがとうございます。
>>396 >玲子の頭部から伸び刃が迫るのを、右京は剣で叩き落とす。
は脱字ですので、Wiki収録の際に
>玲子の頭部から伸びた刃が迫るのを、右京は剣で叩き落とす。
に修正します。失礼致しました。
投下乙。
右京さん、やっぱり骨の髄まで「正義」の人だよなぁ。
そこに痺れる憧れると同時に、土壇場で原作のように
「杉下の正義は暴走する」状態になるんじゃないかと少々怖い。
右京さんが生身でパラサイトに対抗してる時に
てつをは名簿の翠星石の名前に今さら気づき、今さら支給品を確認するのであった…!
wikiがかなり前から更新されてないよな…
ここ最近の話が読みたくても読めない。
それ旧wikiじゃないか?
今のwikiはちゃんと更新されてるぞ
>>407 遅ればせながら投下乙
この面子で死人が出なかったのは確かに意外だった
てか、右京さんはシャナにそれなりに使える認定されたから一先ず
助かったけど、みなみは本当に隠れてて良かったなw
ところで、寄生生物って乗っ取った体から記憶を引き継げるんだっけ?
咲世子さんはシャナを見てたけど、田村さんは今回が初対面だったような…
>>413 新一の母親を乗っ取った寄生獣が新一の家にたどり着いてたから引き継げると思う
やろうと思えばワームみたいな戦い方も出来る訳か
>>413 >>415でお答え戴いている点(母親を乗っ取った寄生生物が宿で自宅住所を確認しているような描写も無し)、
また玲子の前話にて既に咲世子の記憶を継承している描写があった点から、シャナの姿を記憶していても問題ないと判断致しました。
>>410 急な移転だった為、告知不足の面があったかと思います。申し訳ございません。
Wikiについて何かありましたら、本スレ・したらば・管理者への連絡フォームのいずれかから御連絡戴ければ可能な限りの対応を致します。
どうかよろしくお願い致します。
投下乙です。
月とL、いつか出会いそうでなかなか出会えない二人の距離感がすごい好きです。
>>415 >>417 で説明していただいている通り、
寄生生物が乗っ取った身体の相手の住所をそのまま使用している描写が原作にあったので、自分で補足して書いていました。
それを説明しなかったのはこちらのミスです、申し訳ありません。
>>ew5bR2RQj.氏
こちらで充分補足可能な内容でしたし、むしろこちらの説明不足です。
申し訳ございません。
一晩改めて考えてみると
寄生生物が言葉を覚えようとしている描写、
新一の母に寄生した寄生生物がシートベルトを知らなかった描写、
こういった部分を考えると、寄生生物が必ずしも記憶を継げる訳ではないと言えそうです。
しかし上記の自宅住所の事や玲子が良子の母と問題なく会話出来ていた事(良子の母が違和感を覚えたのは眼)も確かなので、寄生生物ごとの個体差や状況も関わるのでは。
これを前提として、「このロワでは記憶を継げる」という事で良いのではないでしょうか。
長文失礼致しました。
田村・・・脳寄生→記憶継承
母ちゃん・・・首チョンパ寄生→記憶継承不可
じゃね?母ちゃんは身分証とかから住所ぐらい確認出来るし
脳寄生じゃないのに共有出来るのって最終回とかのニュータイプモードの時だけでしょ
今回の私の浅慮は確定的に明らかです。
申し訳ございませんでした。
更に改めて色々考えてみましたが、長文になりそうなのでPCの前に帰るまで少々お待ち下さい。
また議論が長くなっておりますので、この件に関しましてはここからはしたらば議論スレへの移動をお願い致します。
>母ちゃん・・・首チョンパ寄生→記憶継承不可
うーん、首ちょんぱ乗り移り前のボディでも、シートベルト知らなかったみたいよ?
>>423 志村ー、議論スレ議論スレー!
という事で議論スレに色々書きましたので御確認戴ければ幸いです。
またこれに関しましては現行書き手氏であり前話を執筆されました◆ew5bR2RQj.氏の御意見も賜りたいと思っております。
議論スレに御連絡下さい。
↓この件に関しては続きは議論スレで。ここからは普段通り雑談でお願い致します。
最近またwikiの調子悪いね
見れなくなることが多くて困る
今回色々支給品出たけど、あと何か出てないものってあったっけ
アラストールと菜緒子のトランプぐらいしか思いつかない
アトリエとかメガテンからはもういっぱい出てるし
ライダー系ならベルデとオルタナティブのデッキ、あとはバトルホッパーが出ていないな
オーディンのデッキも一応支給されてないけど、あれは主催側が所持してるのかな
寄生獣で市役所での寄生獣狩りのときに使ったショットガン?とか
TRICKでウヌャニュペェィギュゥリュ星人とかが浮かんだ
そこでガッツ石まっ虫ですよ
移動手段に馬とか
そういや柴咲香とかあったなぁwww
ネタの宝庫だよね>TRICK
上田さんの本は?
メガテンifの主人公に支給されてる
>>99 志々雄の信念が「弱食強肉」になってるwww
所詮この世は弱肉強食。
弱ければ生き、強ければ死ぬ。
まったく気づかなかった……
勝手に修正するのはまずいだろうからew氏が気がついたら直してもらおう
全然気付きませんでした、指摘ありがとうございます。
修正してきました、にしても最近ミス多いですね……気をつけます。
あと例の寄生獣の記憶継承の件ですが、
こちらとしては修正が必要になっても全然構わないので、意見がありましたら遠慮なくお願いします。
◆.WX8NmkbZ6氏も仰ってますが、こういう案件はやはり書き手だけで決めるべきではないと思うので。
こちらの意見に賛成という場合でも、一言その旨を告げていただけるだけでも助かります。
他ロワでは2度の生還もあったりして案外健闘してるひぐらし勢だけど、このロワではなんというか絶望しか見えないな。
既に6人中4人が死んで残り二人はL4暴走にマーダー包囲網…
やっぱ筆頭のKがアレだったのが敗因か…
絆1巻プレイ中だから他ロワみたいな覚醒モードは実はひぐらし本編ではまだ見てないんですけどね。
レナのグループは縁はともかく影月がw
後藤→東條ミハエルときて今度は影月と接触しそうなレナェ…
>>440 今いる書き手の方同士で合意できているなら、自分はそれで何の不満もないです
レナは同行者が良い人であるのが唯一の救いかな
また失うことになるかもしれないが
他の二人よりレナが死んだほうがまだ丸く収まりそうな気がするから困る
ヴァンは怪我してるし、縁に会った場合でも割とヤバいよね
もし影月に会ったらもうご愁傷さまとしか
この流れ、レナ組・影月・縁で予約しなさいということですねわかります
悟史くんが呼んでるよ……
圭一魅音沙都子悟史「こっちへこーい」
そう言えば梨花ちゃまが足りない……
あと詩音が喜び勇んでアイキャンフライする姿を幻視した
縁と会ったらヴァンを楯にして逃げればいい
影月はどうしようもないが
ヴァン「俺が……お前を守ってやったのに……」
レナ「近くにいた、貴方が悪いんだよ?だよ?」
こういうことですね、分かります
ボンクラたちの理想郷で生きてきたヴァンは、そう簡単に利用されるタマじゃないと思うんだが。
???「えっ?」
ヴァンはどれくらい強いのか
上田先生よりは上としてジェレミアさんぐらいか
何故比較対象が上田とジェレミアなのか
より正しくは何故上田なのか
ジェレミアぐらいってのには賛成なんだけどさwww
なんとなく気付いた共通点
夜神月は実写にするとバトロワの七原と顔が瓜二つで
こなたの声はアニメ版デスノのミサミサとそっくりである
今後、そんな共通点が生かされる事は無さそうか
でも没個性なかなみちゃんがここまで生き残れたのは
嫌でも目立つ上田先生という存在あればこそ
そういうわけで上田先生がかなみちゃんを守ってきたと言っていいよね?
ヴァンってベルセルクのガッツとダブって見える。
二人とも少し影のあるカズマって印象。
まあ、三作品とも原作見たことないんだけど…
ヴァン→童貞
ガッツ→非童貞(前後共に
少し影どころか深淵の闇だろ>ガッツ
縁ってマフィアのボスらしいから
女の扱いには慣れてそうなのに
童貞ってw
果たして縁に性欲はあるのか
姉にならありそうだ
あの時に切ったエロ本がもし姉モノだったら、縁はどうしていたんだろうか……
縁は母親を早くに亡くして、巴が母代りになっていた
縁が巴に求めているのは性欲的なものではなく母性なんじゃないだろうか
つまり縁はシスコンにしてマザコ(ry
行動理念からして、おろろさんのストーカーだろ
原作描写だけで判断すると普通にガチホモ
縁はいろんな女性と遭遇して欲しいw
もうやめたげてよお!
女性に出会うたび嘔吐してたら胃液がなくなっちまう!w
アニ1の魅音かよw
そう言えば縁、ロワ開始以降一度も食事してないよね
デイパック持ってないし
そのうち精神が肉体を凌駕した状態のまま空腹で倒れるんじゃないかな
原作では飯食ってるけど、イメージ的に人間らしくご飯食べてる姿が想像つかない。
ただし、姉が食べなさいと言った時『だけ』、素直に食べてそうな予感。
筋肉バカだからプロテインでいい
縁の服装って
あの戦闘時の露出の高い服なんだろうか
まあこの人は全裸になっても気にせず、平気で歩き回りそうだがw
そもそもこのロワ内で食事をした描写のある奴のが少ないと思う
寄生生物の二人とジェレミア組、ルパン組、あとは次元、ロロ、L、くらいしか覚えてない
他に食事をした奴っていたっけ?
浅倉、男主人公組、ピザ
山田が何か食ってたような
調味料
奈緒子は
>>478のジェレミア組に入ってる、調味料の人は
>>479のピザだな
このロワで一番食ってるのは、パラサイト抜けば奈緒子だと思う
このロワで食された食べ物って
・人間
・ピザ
・パスタ
・ベーグル
・カップ焼きそば
・角砂糖
・おはぎ
・西瓜
あと浅倉っていつ食事したんだ?
>>475 ただ強いだけじゃ裏社会でも上へはいけないから、そのあたりはしっかりしてると思う。
外面仮面かぶってるときは、かなり紳士的なんじゃない?
このロワでは紳士的などころか
変質者扱いだなw
>>483 ルルーシュが死んだ後に、支給品のパンを食ってた気がする
あれを食事と呼んでいいのかちょっと微妙だけどな
>>478 「あぁ、確かそんな感じた。じゃあこのおはぎは貰うぜ」
そこでカズマについて聞くL。あまり使いたくない手段だったが、おはぎと情報の交換という提案をした。
「あとは特にねぇなぁ。おっ、うめぇなこれ」
>>485 え?
紳士と書いて変態と読むんじゃないの?
実際色んな面で優秀なんだろうとは思う
復讐とかが絡むとそういうのを全部投げ捨てちゃうだけで
縁にとって、巴は母なのだろうか、恋人なのだろうか。
るろ剣は野郎しか強い戦闘員いないから
玲子さんとかシャナとか見たらびっくりしそう
>>491 縁「巴は私の母になってくれるかもしれなかった女だ!」
>>493 なにこのそのうちこれも抜刀斎って奴の仕業なんだとか言いそうな縁
赤い彗星の方かもしれないぞ。あっちはマザコンでシスコンでロリコンだが
縁はロリコンではないからまだ大丈夫に違いない
まぁ普通に巴は母であり姉であり、恋人とは違うだろうな
何年経っても姉の享年より年上になっても永遠に年の離れた姉のまま
某17歳声優と似たようなもんか
縁は話題になるなあ
上田先生の立場が危ういかも
それ言ったらその他大勢の話題にならない参加者達はどうすればいいのだ…
話題にはあまり出てこないけど
影月に一人で立ち向かったマウンテンカメールや散々ネタにされてたのに滅茶苦茶かっこよく死んだ社長のことは忘れてないよ!
俺の好きな男主人公と千草も語ってくれーー!!!
空気過ぎるだろ…
この流れで最近流行りの全話感想を提案してみるテスト
普段話題にならない参加者、死亡した参加者についても語りあえるよ!
A−1ルートに限定すればちょうど100話(OPを入れると101話)だし、100話記念にもなるんじゃないだろうか
・一日5話or10話、順番に語る
・予約が入ったら中断
とか考えてみたんだがどうだろう
普通の雑談がしづらくなる点が微妙なんだけど
やるなら付き合うぞ\●/
一日10だと読み直す時間厳しいから5がいい
雑談に関してはどっちかをしたらばでやれば両立できるんでは
いいんじゃね?
やるなら俺も参加しようじゃないの
話数に関しては読み直す関係で5話がベストな気がする
あと普通の雑談に関しては、別の規制しなくてもいいんじゃないかな
おk、このまま反対意見が出なかったらやろう
心の中でこっそり「くそ、上田や縁ばっかり話題になりやがって羨ましい」とか思ってた人はこの機に思いの丈をぶつけようぜ
・対象はA-1ルートのみ
・一日5話、日付変更したら次の5話へシフト
ただし全101話なので、初回のみOPを含めた6話
・「この日忙しくて書き込めねーよ」「この日だって忘れてたよ」な人は、翌日以降に後出し感想おk
・その他の雑談もおk、まったりいこう
・予約が入ったら中断
・その日何話から何話を語るのかとか、中断した場合の再開タイミングとかは言いだしっぺ(俺)が空気読んで呼びかける方向で
・開始はとりあえず【5月28日(土) 0:00】に設定、今のうちに皆で読み返そうぜ
と、勝手に決めてみた
異論は認める、特に開始日時
慣れ合いはしたらばでやれよ
雑談ネタがマンネリ気味な気はしてたから企画自体はいいと思う
ジョジョ2は同じような企画を本スレでやってたけど、嫌な人がいるんだったらしたらばの雑談スレでもいいんじゃないかな
それにしても普段の雑談は馴れ合いじゃないって驚き
ここでやっても問題ないだろ
スレの容量にも余裕があるし、なにより読み返すのにちょうどいい
509 :
505:2011/05/26(木) 21:42:51.38 ID:JWmMrBCY
とりあえずやるってことでいいかな
嫌な人もいるみたいだから本スレでやるかしたらばでやるかは未定で
100話全部に感想付けてったら途中で力尽きそうな気がしてならないんだけど、ある程度手を抜いてもいい?
1話ずつ付けずに5話全体の所感にするとか
できる範囲でいいと思う
強制するものじゃないし、気楽にその場のノリで参加するとかアリアリアリィ
28日の日付変更線が結構すぐだった罠
読み貯めできなかったぜ…
513 :
505:2011/05/27(金) 22:33:36.74 ID:kNAAmBqi
強い反対はないみたいなので本スレでやるってことで
嫌な人はごめん
できれば普段の雑談の延長でやれたらなーと思うので
多ジャンルバトルロワイアル全話感想!詳細は
>>505とか
ということで今日語るSSはこの6話
000:不幸の星・序章 ◆KS.UfY2NoY V.V.、柊つかさ、ルルーシュ・ランペルージ、C.C.、小早川ゆたか
001:かえして!ニチジョウセイカツ ◆eyiEP91ZNE 泉こなた
002:青虎、闇夜にて、英雄を論ず ◆0RbUzIT0To 東條悟、北条沙都子
003:上田教授のドンと来い!変身! ◆eHLwmjPoFQ 上田次郎、由詑かなみ
004:AFTERN∞N ◆STLknvzn3M 泉新一
005:オヤシロ様がみてる ◆4fd6.OJgU2 園崎詩音
000:不幸の星・序章
読み直して改めて思ったけど、ゆーちゃんホントに一言も喋らずに…というか目を覚ますことなく死んじゃったんだなww
死亡者名鑑でわかってはいたんだけどさwww
ルルーシュも全参加者の前でフラグなんて立てなければもう少し長生きできたかもしれないものを…
001:かえして!ニチジョウセイカツ
久々に読んだら涙出てきた…
「みんながゆーちゃんを忘れちゃう」「でも私は忘れない」の流れ見てると、マーダー化もしかたなく思えてしまう
そのうち目を覚ましてくれるに違いない、と思っていたのに目を覚まさないまま100話を越えちゃったぞこなた!
ゲーム脳こなた、最初見たとき衝撃的だったなぁ
002:青虎、闇夜にて、英雄を論ず
今となっては懐かしい白東條
これがああなるとはこのリハクの目をもってしても(ry
ミハエルとの出会いさえなければ、沙都子が東條をこのまま白化させてたかもな
英雄になるために大事な人を殺すって、やっぱり本末転倒というかマジキチだよね
003:上田教授のドンと来い!変身!
初登場話でやったことはトイレ探しと変身と気絶
上田先生マジ上田
トイレを探して全力疾走する阿部ちゃんって映像にするとテラシュールwww
かなみカワイソス…いやむしろラッキーだったのか…?
004:AFTERN∞N
ミギーかわいいよミギー
最悪の状況で新一が混乱しても、ミギーと話しながら落ち着いて解決策を考えていくっていうスタイルがとてもこの二人?らしい
そういえば三木は頭部にもなれるから、後藤が右手を犠牲にすれば三木が他の参加者の身体を奪ってパラサイト一体増やせるんだな
後藤にとってマイナスになるからやらないだろうけど、寄生生物の人数が増えるって嫌だな
005:オヤシロ様がみてる
この時点で既にヤンデレ発症してるんだな、詩音www
他の参加者に興奮しながら独り言喋ってるところ見られなくてよかったなww
あれだけ探してた悟史が参加してるとなったらこうもなるよなぁ
オヤシロ様はこの後詩音がああなることを知ってたのか…
それにしてもゲーム脳こなたに白東條に上田、新一、詩音ってしょっぱなから濃いwww
まあ、こなたとしてはいつまでも夢を見ていたいんでしょうね。
認めないかぎり、信じ続けることができるわけですから。
忘れる、忘れないつながりでなんとなくミハエルのこと思い出したけど、こなたがミハエルの歪んだ思想聞いたらどう思ったんだろう。
案外「死んだ人を忘れない」って共通項に共感して東條見たく引き込まれたかも…
でもみぎゃーや東條の考え方は死んだ人間も自分達の心の中で生き続けるってものだから
こなたが本気でこれに同調しちゃうと、ゆーちゃんは心の中で生きてるから生き返るために優勝するって発想はなくなったんじゃないかな
でもこなたのことだから二人に賛成するふりして、内心は否定するとかしそうww
確かに参加者の顔ぶれが濃いww
上田はこの登場話あっての上田…と思いつつ、どっちにしろあんな感じになってた気がするw
こなたは殺し合いをしてるつもりがそもそもないから、
ミギャーを見ても「これはゲームなのに何言ってんの?」になりそうだな
むしろゲーム思想で逆洗脳するかも知れない、ミギャー騙されやすいから
それにしてもミギャーとか東條の話するの久々な気がする
詩音や東条はどうやっても途中でマーダー化しそうな気がするw
詩音なんか見るからにマーダー化しそうだよな
最初は良かったのにその後が悪すぎた(とくに放送後)
目明し編まだやってないから(暇つぶし編プレイ中)なんとも言い難いが、アンソロみたかぎりじゃ悪いやつではないんだろうけど…
ただ、おぼろげながら知ってる目明しや皆殺しの役回りを考えると、暴走しやすいってことなのか…
実際にこれからプレイしていけばわかるんだろうけど。
詩音は悟史さえ絡まなければなw
思い込みがちょっと激しい、そして思い込んだら突っ走るタイプ
特に家族やら悟史のこととなったら殺人も余裕
それも対象への愛情の深さ故に、と考えるとやっぱり悪ではないと思う
雛見沢症候群も相まって放送後はあの調子だけどなwww
しかし他の奴は症候群発症しても殺人にまではなかなか至らず、
もう追いつめられてやらなきゃやられる(と思い込んだ)って状況で最後の手段として殺すって感じなのに
詩音だけはめっちゃ積極的にバリバリ殺してるからな
それも散々世話になった人や家族でさえも平気で殺すし
悪と言い切るのは可哀想だけど、人並み外れて短気な性格ではあると思う
よく言われてるけど病んでるよね
つーかこの0〜5話の時点でマジキチ多すぎだろww
今日語る5話はこれ
006:ライト・ライト ◆KazZxBP5Rc ルパン三世、夜神月
007:最初の晩餐 ◆kT8UNglHGg 緋村剣心、田村玲子
008:私がトーキョーに送ってあげる ◆xmy4xBA4UI 後藤、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
009:月の光に映る影 ◆KKid85tGwY 銭形警部、シャドームーン
010:反逆 する 者たち ◆1aQTY.tC/A ルルーシュ・ランペルージ、柊つかさ、浅倉威
006:ライト・ライト
右京Lのコンビと色んな意味で好対照な二人
大人の余裕が漂うルパンはかっこいいな
この月の参戦時期も、どっちにも転ぶ可能性のある危うさが出ていてよかった
それにしても…そうか…この頃はまだガチホモ疑惑は浮上してなかったんだな…
007:最初の晩餐
剣心伝説第一弾www
やっぱり素手で九頭龍閃は無理があるよ剣心www
玲子さんはこの時も「何者か」聞かれてたんだな
最新話でもあったが、玲子さんはこの問いの答えを見つけられるんだろうか
008:私がトーキョーに送ってあげる
(剣心とは別の意味で)後藤伝説第一弾ww
ルイズはよくがんばったよ…前半は三木が相手だったし支給品がよかったとはいえ、寄生生物相手に一人でよく粘った
この死がサイトに繋がっていくんだよな
そう言えば秘密バッグはテラフラムとかが手に入ってもおかしくない代物だけど、ルイズ死後ずっと放置w
009:月の光に映る影
シャドームーン伝説(ry
とっつぁんは運が悪かった
実際出会いたくないよな、ベレッタを至近距離から撃っても無傷な相手とかwww
この方の書くシャドームーンはホント怖い、希望を見出せない
010:反逆 する 者たち
最初の一歩で油断して判断ミスするのがもやしクォリティー
相手浅倉だぞwwその対処はないwww
つかさは最近の話しでしっかりしてるから忘れてたけど、錯乱した状態からスタートだったんだよね
浅倉と縁ができちゃったのはアンラッキーだが、その後はいい出会いがあってよかったな
>>525 こなたと東條と詩音だけじゃないか!
…あれ?6話で3人?
三連続死亡話は当時ぶったまげたなぁ
ここの死亡話連続は妙なシンクロだったなーw
ルルーシュは…結果を抜きにしても明らかに失敗だよな、ギアスの使い方次第じゃどうとでもできたのにww
ルパン、玲子、後藤、シャドームーン、ルルーシュ、浅倉・・・
濃いのが続いている件
むしろ薄い奴のが少ない気がする
一般人よりちょっと強い程度の実力で規格外の化け物相手に奮戦した銭型やルイズはともかく、剣心はほんと不憫ですね。
剣があれば勝機もあっただろうに、結局一瞬のうちに殺されちゃって。
ルルーシュはなんというか…オープニングの時といい、いろいろ地雷踏みまくってるwww
ロロにしろ咲世子にしろジェレミアにしろ、みんなして守ろうとして躍起になってるってのに
本人がこれだからなぁww
ルイズはなー
正直このロワでもかなり奮闘した方なのに、後藤にはほとんどダメージ無かったんだよな
その後の展開も相まって、かなり不憫だと思う
むしろ
ダメージはないが出血多量→腹が減る、食欲増大
で事態が悪化したといえなくもない…
他のロワで生き残ってるからこのロワでは、といえばまだ良いが
実際こいつならやりかねんって死に方だから残念だな、ルルーシュはw
確かつかさも生還経験あるんだっけ?
ニコロワ読んだことないけど。
にしても浅倉といいシャドームーンといいライダー勢はやばい奴が多いな。
なにげにここまで2作品6人いて誰も死んでないし。
正直『冷静になれ』の命令の段階でいやな予感はしてたが
本当にあんな死に方だったからなwwww
つかさはニコロワ生還者だよ
一度なんやかんやあってマーダーやってたけど
あっちのつかさは真・驚きの黒さと呼ばれるほど暴れてたからなw
狂いっぷりではこのロワのマジキチ連中すら上回っていたかもしれない
今日語る5話はこれ
011:盤上のトリック劇場 ◆DZllJyXPF2 ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子
012:苦労をするのはいつだって良識ある常識人(前編)(後編) ◆0RbUzIT0To 蒼星石、橘あすか、織田敏憲
013:不思議な魔界のトリッパー ◆af1ZWrRY4. 狭間偉出夫
014:ミスター・スプラッシュマン ◆OS/EHl54Zk 千草貴子、男主人公(蒼嶋駿朔)
015:似た者同士? ◆X5.tKUFx82 杉下右京、L
忍法帖orz
011:盤上のトリック劇場
山田とジェレミアって組み合わせはかなり好きだ、デコボコなような噛み合ってるような
後ろのSS読んで気づいたが、ジェレミアと上田って微妙に共通するとこあるんだよなw
あと山田の状態表の「ジェレミアを(色々な意味で)変な人物と認識しました」が回を追うごとに微妙に変わるのにワロタww
しかし出発地点がホテルじゃ、ルルーシュの位置を知ってて直行したとしてもどっちにしろ間に合わなかったっていう…
012:苦労をするのはいつだって良識ある常識人(前編)(後編)
この後の社長と蒼星石の苦労(蒼星石の方は現在進行形)を思うと、ホントに言い得て妙なタイトルだよね
最初に会うのが織田様だしwww
支給品が蟹じゃなぁ…近くに拡声器があっちゃなぁ…最終的にああなってもしょうがないよなぁ…
そう言えばルパンが探してるワルサーは織田様に支給されたんだったか、ルパンも不本意だろうなw
013:不思議な魔界のトリッパー
スタート地点からしてボッチなボッチ皇…いやむしろスタート地点でボッチだったからこそのボッチ皇か…
男主人公の登場話と連続してるあたり、縁を感じるなぁ
参加者中でも最強クラスのハザマがマーダーにならなかったのは、これからどう影響してくるんだろう
つーかマップに学校なくてよかったな、状態表の欄に「学校を魔界に堕とす」が追加されるところだったぞww
014:ミスター・スプラッシュマン
このSS初めて読んだ時はまだメガテンif未把握だったから、男主人公の性格って原作からしてこれなのかと思ってたわw
いいやつだよなー、蒼嶋
千草の方は、最初は拒絶してたあだ名、今じゃちゃんと定着してるね
多ジャンルではカップルが未だに一つも成立してないけど、この二人はどうなるんだろう
015:似た者同士?
曲者って言葉がよく似合う二人
トイレを探して全力疾走してた人もいるってのに、出会いからして高度な駆け引きしてるよな
ルパン月の犯罪者チームに対してこっちはそれを捕まえる側になるんだけど…正直この二人と付き合うのって難しすぎるww
二人して社交性に問題あり過ぎるよ!対主催なのに!
なんかリセットされたみたいだね>忍法帖
今回の面子は今までに比べて地味な気もするけど、逆にこれからに期待できる面子だなー
病院の騒動に巻き込まれてる奈緒子&ジェレミア
因縁のあるメガテンifの二人組に、月&ルパンと対立しそうなL&右京
あとは桐山と一緒の蒼星石となかなか
社長は男らしく、織田様は織田様らしく死んだよね
今回が薄いんやない、今までが濃すぎたんや…これが標準なんや…
でも単体で濃い連中と、リレーされるうちにいい味出してく連中のバランスが取れてていいよね
社長達の結末は蟹だから仕方ないなww
ハザマはマーダー化しなくてよかったと、凶悪マーダーだらけの状況を見て思う今日この頃
カップル大好きな身としては男主人公に是非頑張ってもらいたいが、ロワで恋愛はハードル高いのかな…
大穴でジェレミア山田にも期待している
このロワ読み始めた少し後にアニロワ2読み始めたもんだからジェレミアのキャラの違いに驚かされた。
あんた、一期と二期でキャラ変わりすぎだよ!
しかしハザマってマーダーじゃなかったのか…
男主人公の話で敵キャラっぽかったから勝手にマーダーだと思ってた…
ひぐらしの原作は未把握だけど
他のロワを見た感じひぐらしキャラと共に行動すると高確率でロクな目に会わない印象だな
ニコロワだと和気あいあいとしてたトミーとかレナが急変してマーダー化するし
体内に暴走化する時限爆弾でも埋め込まれてるみたいだ
あながち間違ってないw>体内に暴走する時限爆弾
ジェレミアはキャラ変わったってよりネタキャラ扱いからシリアスな描写に変わった印象だな
アニ2とこのロワじゃその差が顕著に出たが
皇族への忠義もフェミニストな部分も元からだろうし
ナンバーズへの差別意識が薄れたのは一期で色々ありすぎて人生観が変わったか、黒の騎士団入りで柔軟に考えるようになったか、その両方か
しかしイラストドラマじゃ精神的に老けすぎてて思わず「お前はそれでも20代か」とツッコミたくなった
あとハザマは対象限定マーダーかな
確かアニロワ1だと圭一とレナが最初に組んだけど暴走して、最終的に全滅してたなぁ
ハザマは一応危険対主催だと思ってた
積極的には戦闘に参加しなさそうだし、登場話でも打倒主催が一応の目的だから
学校関連の地雷踏まれたら別だろうけどなー
何故か上田が「学校に行って友達を作って青春にベストを尽くせ!」と叫んでハザマの地雷を全力で踏むビジョンが浮かんだ
もしこの会場に学校があってそれが原因で暴れたら、ハザマは絶対ネタにされてそう
今日語る5話はこれ
017:コードアルター 反逆のカズマ ◆ew5bR2RQj. カズマ、岩崎みなみ
019:深夜の狂気 ◆.RZBeyQMjU 真紅
020:BLACK&WHITE ◆KS.UfY2NoY 枢木スザク、高良みゆき
021:走れ、仮面ライダーBLACK! 少女の命が今危ない! ◆Wott.eaRjU 劉鳳、翠星石、南光太郎
022:光と亀 ◆wKs3a28q6Q 亀山薫、稲田瑞穂
017:コードアルター 反逆のカズマ
カズマとみなみの組み合わせも好きだったんだけど、別れちゃったんだよなー
カズマがいつまでもおとなしく非戦闘員と一緒に行動してられるわけないから、しかたなくはあるんだが
みなみもカズマと離れなかったらまた違ってたんだろうな
それにしてもこの参戦時期だとカズマがちょっとだけ大人で新鮮w
019:深夜の狂気
パヤパヤwwいきなり薔薇乙女の貞操がヤバいww
支給品を確認するっていうロワでごく当たり前の行動をしただけなのに、どうしてこうなった…
つーかチェリーに状態表あったんだな、気づかなかったwww
真紅、埋められなくてよかったねww
020:BLACK&WHITE
みゆきさんとユーフェミアを重ねてたこの頃は有力対主催だったんだけどな…今となっては…
『親友』が大切な人を殺すかもしれないって最悪の可能性が、こなたとかがみの間で実現しちゃうのが余計に心に痛い
ギアス本編と違ってもうスザクとルルーシュの間の関係修復も不可能だし、ホント救われない
この二人が対主催として進んでく展開も見てみたかったな
021:走れ、仮面ライダーBLACK! 少女の命が今危ない!
てつを通常運転www
劉鳳のことを勘違いするし、翠星石の名前に気づかないし、支給品の確認はしないし…w
殺し合いの場であんなやり取りしてた方も悪いんだけどね
ホント誤解を招きやすい男だよ劉鳳w
022:光と亀
このSSと言ったらやっぱりマウンテンカメールだよなwwww
破壊力というか何というか、このセンスはすげぇ
名前のせいで思わず笑ってしまうが、一歩間違ったらこの後の圭一VS瑞穂みたいなことになってたと思うと…プリーシア怖ぇ…
今は亀山も瑞穂もいないんだよな…ちょっと寂しい
>>552 新ジャンル学校限定マーダー、基本理念はリア充爆発しろ
スザクは絶対に報われないんだろうなぁ
正気を取り戻したら壊れちゃうだろうし、狂ったままでも結局悲惨なことに変わりはない
状況的にはかなり磐石だけど、この時点でもう詰んでるよね
あとマウンテンカメールってこの時点で出てたのか、初めて知ったわwwww
瑞穂はやっぱすごいな。
原作読んだ時もある意味衝撃的だったが。
まさか杉村や光子が死んだ急展開の直後にあんな話が来るとはwww
亀山がプログラムの話に半信半疑だったのも無理はないわな。
プリーストだの光の戦士だのという妄想話と一緒に話されたんじゃ。
まあ、妄言抜きで不思議パワー使えたり殺し合いしてたりって参加者もいるけど。
瑞穂は作者が存在を忘れていたからあそこまで生きていたらしいw
作者「よし、いよいよ最終決戦だな」→作者「一人多い、だと……!?」
それで光の戦士にする方もする方だがw
瑞穂と桐山みたいな生き方はパロロワじゃ絶対出来なさそうだよな
桐山は無双し過ぎでバランス悪いからと途中で死にそうだし
参加者全員ある程度、動きを描かないと駄目で
瑞穂が終盤まで活躍せず生き残る展開はあり得ないから
最初に比べるとメンツが薄くなった気がするな…w
>>557 それでどうしてああなってしまったんだ瑞穂wwww
カズマもクーガーと比べると活躍はこれからだな、放送前は派手な戦闘なかったし
みなみはこれから右京さんが頑張らないと危険人物化しそうだww
スザクはどう転んでも救われないだろうなー
>>557 そんな裏事情がwww
まあ言われてみれば確かにかなりあとづけっぽい感じはあったな。
作者「一人多い、だと……!?」にはちょっとツボったwww
途中で三村がさりげなく名前を出したりしてたんだけどねぇ
そこも後付けだったんだろうか
瑞穂語りで終わりそうな勢いだなw
今日の5話で登場した10人中5人死んでるからな
他の面々もこれからの活躍の方ができる連中だから、自然と単体で目立つ瑞穂に話題が集中するのではww
誤解に定評のある劉鳳とてつを
劉鳳は誤解で始まって誤解で死んだんだなー
最後に誤解が解けたのは唯一の救いか
今日語る5話はこれ
023:無題 ◆9.99ilhlDA 柊かがみ
025:二人の秘め事 ◆Wott.eaRjU 真紅、竜宮レナ
026:一晩の悲劇 ◆ew5bR2RQj. 前原圭一
027:ねぇ、教えて、どうしたらいいの? ◆xmy4xBA4UI 雪代縁、アイゼル・ワイマール
028:ルイズに届けこの想い! 才人ザオリクを唱える。の巻 ◆xmy4xBA4UI 斎藤一、泉こなた、平賀才人
023:無題
フライングボードの呪いのスタート地点だな
空中からスタートだけどフライングボード支給、ミハエルに襲われるけどクーガーに助けられる、と不運な中にも運があったんだけどな
運勢を使い果たしたんだかこなたに吸い取られたんだか…w
いや、フライングノードに吸い取られたのか
025:二人の秘め事
乙女の貞操のピンチは続く!!
真紅災難だよな、この後出会うのは後藤だし…
レナには真紅の分までがんばってもらいたい
そしてチェリーこの時から放置されたままww
026:一晩の悲劇
この参戦時期ならああなってもしかたないよねwww
他のロワでの活躍と比べての残念さにはルルーシュに通じるものがある気がするw
ホントにいいとこなかったな、このK1…
支給された注射器は使われないままになってるけど、これが詩音の手に渡ることはあるんだろうか
027:ねぇ、教えて、どうしたらいいの?
アイゼル俺だ、結こ(ry
アトリエのあの世界観からいきなり殺し合えって言われたら、そりゃあアイゼルだって困惑するわな…
そして女性を殺そうとすると吐いちゃうってわかってるのに女性を殺そうとして吐いちゃうっていう縁のピエロっぷりはいまだ健在(笑)
この悪循環は直るのかww
028:ルイズに届けこの想い! 才人ザオリクを唱える。の巻
あんな損壊死体見せられたんじゃ、壊れても無理ないなサイト…w
間違いに気づけば戻れるところにはいたんだけど、結局気づかないままだったなー
犠牲者は今のところかがみだけだけど、こなたが捕まらないとこれからまだ増えてもおかしくない
斎藤もここでこの二人を逃がしたのは痛かった
今回の連中は後藤の被害者多いなww
あとは最近流行りの縁の初登場話もこの辺か
圭一はなー、登場時期が本当に悪かったとしか
あのまま生き残っても、L5一直線だったんじゃないかね
ここのKはほんとに残念なことになってるな。
今読んでるロワを大方読み終えたらギャルゲロワとニコロワを読むつもりでいるし、そっちでの活躍を期待するとしますか。
しかし、デスノートの効力が有効だった場合、詩音が死んでたってことか?
魅音の名前が間違ってるってのは、つまりはそういうことなんですよね?
サイトはどこのロワいってもむくわれんな…
剣崎とかみゆきさんなみにどこのロワいっても短命で終わってるし、漫画ロワ以外では死に様がヘタレっぽいし。
いや…考えてみればデスノートは対象の顔を知らないと殺せないんだっけ?
ここの圭一は詩音のことは知らないけど、顔は瓜二つなわけだが…
でも、圭一はあくまで魅音を殺すつもりで名前を書いたわけで…
まあ、支給されたのが偽物なわけだから、考えても無意味か。
多分無理なんじゃないかな
顔が瓜二つでも結局圭一は詩音本人を知らないんだし
そういや前に園崎姉妹の入れ代わりを上手く利用したデスノとひぐらしのSS読んだな
縁登場話か…思えばこの最初の一歩を盛大に踏み外して招いたのが現状だよなww
この中で生き残ってるのはレナ縁アイゼルこなたで半分
生存者が40人以上いるとはいえ、多ロワも随分死んだなぁ
自分がこれを読み出したのは、アトリエ関係をなんとなく検索してて27話を見つけて、二人で何してんの? って思ったのがきっかけだったっけか。
それにしても、何でヴィオラートじゃなかったんだろ?
ついでに言うなら、かがみんが出会う前に殺されちゃったのは残念だったなぁ。契約ネタやりたかった。
「何で○○じゃなかったんだろ?」「何で○○?」は多ジャンルでは珍しくない気もする
バトロワの面々とか
ミギャーとかww
今日語る5話はこれ
029:乱(みだれ)後… ◆KKid85tGwY 泉新一、瀬田宗次朗
030:鎖を解く鍵 ◆D2n.chRBO6 シャナ、園崎魅音
031:”The third man” in the game to try again ◆KKid85tGwY 三村信史
032:悲劇、決意、そして覚悟 ◆SVPuExFbKQ 北条悟史
033:弱肉強食の理 ◆KKid85tGwY 志々雄真実、タバサ
029:乱(みだれ)後…
宗次郎の参戦時期がよりにもよって一番精神がヤバイときww
新一は一般人よりずっと強いとはいえ、ミギーなしでよく撃退できたな
ここまで明確に殺されかけても宗次郎を見捨てられないってのは新一らしさだよね
そして拡声器が戦闘の役に立ってる姿、いつ見ても違和感あるw
030:鎖を解く鍵
魅音…合掌
相手が悪かったというか運が悪かったというか…
玲子にも言えることだけどシャナ、お前もう危険対主催とか特殊スタンスじゃなくてどう見てもマーダーだよwww
殺した相手に「人間のお前でも良い道具になったとは思うわ。感謝くらいしてやっても良いくらい」って対主催のセリフじゃねーよwww
031:”The third man” in the game to try again
主催に関する情報がほとんど出ない中、唯一手掛かりを掴んでいる男
一度プログラムで失敗した経験をどう活かしてくるかと思ったら、志々雄と組むことになるとはな…w
戦闘面はともかく、知識と技術に期待したい
そして改めて思う、どうしてこのロワって七原も杉村もいないのに千草と瑞穂がいるんだww
032:悲劇、決意、そして覚悟
拡声器本格発動キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
うん、拡声器はこうでないとな
悟史や社長には申し訳ないけどw
多ロワのひぐらし勢って基本的にみんな被害者側だよな…詩音がこれから加害者側に回りそうな気もするがきっと気のせい
033:弱肉強食の理
ジャンプロワ読んでから対主催志々雄様見ると「あれっ」ってなるwww
鉄の棒一本で志々雄inリュウガに立ち向かったタバサすげぇ、まだ本格的な戦闘に参加してないけどこれから楽しみだ
カズマの持ってる杖が早く手に入るといいんだけどなー
ある意味多ジャンルで一番安定してるチームだと思う
三村には今度こそまともな活躍をしてほしい
他のロワではあまりにも悲惨だからw
漫画ロワ→見当違いの誤解フラグをバラまいてネタキャラ化
一般学生ロワ→登場話で毒入りのおにぎりを食べてしまい死亡
らきロワ→漫画ロワ出展なので同じように誤解フラグをバラまく。現在パンツ一丁
ロワロワ→登場話で黒こげになるまで焼かれる
29、30のキャラと31、33のキャラはこの後出会うんだよな。
そう考えると悟史、なんか浮いてるw
にしても三村、他ロワではほんと散々だ…
漫画ロワの滑稽っぷりはかなり笑えたがwww
かがみにとってはラッキーだけど、行動が裏目に出すぎて肝心な誤解フラグが結局誰にも伝染しなかったもんなぁw
こう見るとひぐらし勢の悲惨さが浮き出るなぁ
前回の圭一はいいところないし、魅音は即死、悟史は騒動の発端になってるし
悟史やシャナと後に大騒動の発端となった話が多いな
>>580 漫画ロワ以外知らんかった、三村ェ…ww
ひぐらし勢は沙都子も活躍できなかったからな…レナもカワイソスだし
それと対照的に絶好調というか通常運転のCCOさんww
バトロワ勢の参戦者は本当にわけわからんww
織田様は百歩譲っていいとしても、千草と瑞穂は一体なぜ選出されたんだろう
多分、まだパロロワに出ていなくて印象深いキャラだからじゃないかなw
川田と杉村は漫画ロワで目立っていたし、七原は最初から論外という認識だから票が集まったんじゃないかと
相馬「おい」
今日語る5話はこれ
034:堕天使の微笑 ◆ew5bR2RQj. 水銀燈、桐山和雄、蒼星石、橘あすか
035:ウィッチ×ブレイド ◆tu4bghlMIw ヴァン、C.C.
036:もりのようかん ◆ew5bR2RQj. 杉下右京、L
037:バカは考えずにただ行動するだけ ◆U1w5FvVRgk 城戸真司
038:三人寄れば……一体どうなる? ◆SVPuExFbKQ 園崎詩音、次元大介、ロロ・ランペルージ
>>585 千草は意外と人気あるぞw
中川が人気無い、相馬が賛否両論でライバルが弱いからってのもあるけど、女性キャラじゃ有数の人気キャラ
やべー読み直す時間なかった、残りは後出しで
034:堕天使の微笑
社長と蒼星石…(´;ω;`)ブワッ
どうして周りにマーダーしかいないのwww
桐山もあとちょっとタイミングが違えばスタンス:社長になったのにww
桐山が対主催だったら、このロワのバランスもかなり変わってた気がするなー
035:ウィッチ×ブレイド
「ピザが可哀想だ」の一言に笑うwww
ヴァンがいつも通りのバカで何か安心したww
ルルーシュと似た感覚って何なんだろう、ハーレム体質か、童帝か、根本的なバカっぽさか
それにしても一話の中で何回バカって言われてるんだwww
036:もりのようかん
ずいぶん長いことこの洋館にいたよな、この二人…w
この初動の遅れは、Lと右京としては痛かったかもしれない
詳細名簿は最近になってようやく活用されたなー
情報少ないって言われてたが「寄生生物」「ローゼンメイデン」「フレイムヘイズ」が入ってるぐらいだから他にも使える情報ありそうだ
スレ流しうぜー
>>589 他に目立ってた女子キャラっていうと琴弾、内海、榊くらいか
確かに一番人気でそうだな>千草
この頃の社長の周りには織田とこの話で初登場だった水銀燈&桐山しかいなかったんだよなー
なのにどうしてああなったwwwwwww
妹も千草(と杉村)が好きって言ってたな。
やっぱ女性キャラじゃダントツの人気キャラなんだろうな。
ちなみに僕は川田が一番好きだが、女性キャラの中だと日下友美子が好きだ。
というか川田の死亡シーン見るまでは一番好きなキャラだった。
我ながらマイナーだとは思うけど。
しかし正直、桐山がステルスとして成功するかどうかはまだまだ怪しいな。
ここまででしたことが味方の援護とマーダーの撃破(しかもその時点で初めてのマーダー死亡)だし。
このままジャンプロワのクロロみたいに「味方を欺くために行動してたら対主催的行動ばっかしたまま死んじゃったよ」的なことにならないといいがw
まんまライダーロワの北岡先生だなw>味方を欺くために行動してたら〜
日下由美子って拡声器使って七原に告白した奴だっけ?
>>595 それはたぶん親友の雪子だな。
由美子は七原への思いを友情を壊したくない一心で隠してたから。
拡声器使用を決意するまでの一連の流れが結構好きだった。
「クラスメイトに悪い人なんてきっといない、だからみんな呼びかけに答えてくれる」って考えとしては結局甘かったんだろうけど、それでもなんか感動した。
真司、この時以外ならどの参戦時期でも迷うことなく対主催になれたのになーw
普段の真司を知ってる人間なら、本編の時みたいに相手にしなかったりあしらったりするけど…ロワなんだもんなぁ
真司と劉鳳とてつをはしかたないよね、勘違いはお家芸だもん
この時真司がもうちょっと後先を考えていたら…
038:三人寄れば……一体どうなる?
危険人物マーダー対主催と三者三様だな、ヤンデレ率が2/3だけど
詩音にぬいぐるみと銃を支給した主催者は、詩音をマーダー化させる気マンマンな気がするww
ロロに銃支給しなかっただけマシか…
しかし今更だが「バラバラ殺人の被害者をもう一度よく調べてください。生きています」って電波全開wwロロじゃなくても困惑するわww
確かにかなり悪意のある支給品だな。
第1回放送までの死亡者もかなり悪意に満ちてるが。
やっぱりパロロワで詩音が正道を歩むことはないのか…
今回の詩音は状況が悪かったとしかwwwww
魅音悟史沙都子死亡は絶対嫌がらせだろ
ロロにとってのルルーシュ早期死亡もな
ただでさえマーダーだったのにトドメ刺すようなもんだよww
今日語る5話はこれ
039:うには美味いな、美味しいな ◆....mo.z.. アイゼル・ワイマール
040:また逢いましょう(前編)(後編)◆KKid85tGwY ストレイト・クーガー、柊かがみ、ミハエル・ギャレット
041:未知との遭遇 ◆U1w5FvVRgk 北岡秀一、石川五ェ門、レイ・ラングレン
042:くノ一は見た! ◆KKid85tGwY 篠崎咲世子
043:Be Cool! ◆EboujAWlRA ルルーシュ・ランペルージ、柊つかさ、浅倉威、レイ・ラングレン
039:うには美味いな、美味しいな
アイゼル俺(ry
確かにヘルミーナがロワに参加してたら間違いなく殺っただろうなww
そしてウwwwニwwwwディスコミュニケーション激しいwwwアイゼルってもしかして天然なの?
しかしこのうに、海水を出て6時間ぐらい経ってる気がするけどまだ生きてるんだろうか
040:また逢いましょう(前編)(後編)
初登場が遅くて意外だったなー、クーガー
その分登場した後は大活躍というか引っ張りだこというか貧乏くじ引きまくった気がするけどww
泣きながら登場したかと思ったら素晴らしい早さでかがみを殺しにかかるミハエルの基地っぷりも健在だな
「では、まず私が貴方を殺します」って正気で言える台詞じゃねーよwww
041:未知との遭遇
北岡先生…最初にデッキの存在に気づいてさえいれば、かなり多くの参加者の命運が変わってたよ…ww
原作からの付き合いの浅倉に加えてレイ兄さんと、死亡フラグという名の因縁を作っちゃったな
五ェ門とかつかさとか、いい縁もあるんだけどね
因縁の集大成の総合病院はこれからどうなることやら…
042:くノ一は見た!
咲世子登場、これで参加者の登場話は全部だな
しかし最初の出会いが(一方的とはいえ)シャナで、その後勘違い合戦に巻き込まれて、最後に会うのが玲子って…
もうちょいいい出会いはないもんなのかww
登場した次の話しで主君は死んじゃうし、咲世子もつくづく運がねーなwww
043:Be Cool!
ルルーシュ乙…浅倉を放置したんだからしかたないね
それでも死亡した参加者の中で一番影響力あったんじゃないかな
ギアス勢はもちろん、ジェレミアとかと因縁ができた浅倉、つかさ、ルルーシュ探しを目標にしてた参加者etc.
うん、いい死にっぷりだったよwww最初にギアスをかけた相手に殺されるっていう皮肉も含めてwww
この辺からだんだん後に影響を及ぼした話が多くなるなー
ルルーシュ脱落に当初はもったいなくね?とか思ってたけど、この影響力の高さは本当にすごい
今ではルルーシュが死んだからこその多ロワって感じだし
アイゼルのうにといい、ミハエル教といい、ルルーシュの間抜けな死に様といい…
今回は突っ込みどころが多い!
アイゼルのセリフに対するツッコミがGJだったな。
総合病院の騒動の中核になったつかさ・ジェレミア・浅倉・北岡それぞれの間の因縁ってどれもルルーシュ絡みなんだよね
ジェレミア→つかさ、浅倉は言わずもがな
浅倉とつかさはルルーシュ生存時から出会っていて
ルルーシュ死後のつかさの錯乱がなかったらそもそも北岡とつかさの出会いがなくて
浅倉の行動原理の一端に「ルルーシュを殺しそこねたイライラ」があるから浅倉の動き自体に影響してる
ここにカードデッキを携えたレイ兄さんが入って北岡浅倉と絡んでと
総合病院のフラグ集積地っぷりはルルーシュとデッキのせいだな
ルルーシュが死んでなかったら別のロワになってた気がする
ルルーシュの死は確かに大きなターニングポイントになったよね
ロロが大きな動きを見せてないし、まだまだ影響ありそう
何気に今回出てる話
死亡したキャラ以外は全員病院に集まってるな
>>607 ほんとだ、何か妙に固まってる気はしてたけど…
総合病院にいるのは12人(クーガー達は離脱したけど)で現行生存者の四人に一人は関わってることになる
ある程度フラグの集積地になるのは当たり前ではあるんだが、すごい偶然だな
今日語る5話はこれ
044:幸せの星(前編)(後編) ◆ew5bR2RQj. ストレイト・クーガー、柊かがみ、泉こなた、平賀才人
045:西へ向かう ◆U1w5FvVRgk シャドームーン
046:三竦み ◆U1w5FvVRgk 園崎詩音、次元大介、ロロ・ランペルージ
047:スザク と 銃口 ◆U1w5FvVRgk 水銀燈、枢木スザク、高良みゆき
048:これから先、訪れるであろう全て ◆ew5bR2RQj. ルパン三世、夜神月
044:幸せの星(前編)(後編)
クーガーとこなたの因縁スタートだな、ついでに同作品キャラ同士の悲劇のジンクス発動
スザクもそうだけど、壊れただけならまだ戻れるんだよな
相手を殺してしまって、ましてやそれが親しい相手や味方となったら難しい
かがみ殺しを前提としたうえで、クーガーはどうやってこなたに折り合いをつけさせるんだろう
045:西へ向かう
シャドームーンぼっち話part1
凶悪マーダーにはありがち…ww
シャドームーンに対抗できる可能性のある者たち…この頃は結構いると思ってたけどそんなことなかったぜ!
この時ならまだ油断してたんだけどなぁwww
046:三竦み
この時点で既にルルーシュも銭形も魅音も死んでるけど、放送前だから三人とも知らないんだよな
ロロもこんなにさっさとルルーシュが退場するとは思わないだろうよ…w
それにしても一度ここで詩音が別行動取ってから、こんなすぐに次元と再会すると思ってなかった
これも何かの縁か
047:スザク と 銃口
スザクやっちまったなー…
全ての不運は、みゆきさんのデイパックに入ってたのがあの銃だったことか
ゼロと同じ銃で、ユフィと重ねた人を撃っちゃうとは…
そしてこの空気の中にさりげなく仕込まれるポルナレフネタwww
048:これから先、訪れるであろう全て
そうか、ルパンのゲイ疑惑はここからだったか
この時ルパンと月が拡声器の方へ向かってたら…恐ろしいことになってたな、集まった参加者の人数的な意味でww
しかしこの二人も長い付き合いになってるな、今でも解散する予定はなさそうだし
右京Lは別行動になったが、この違いは後でどう影響してくるんだろう
そういや北岡の初登場話にもジョジョネタあったなぁ
◆U1w5FvVRgk氏はジョジョ好きっぽい
そして読み直して気付いたんだが、
時の石版をぶつけられたシーンの「……石が、光っ――――!?」 って
ギャルゲロワ2のカレーのパロディかwwwwww
こなたやスザクはもう取り返しがつかないか
かがみとセットの時点でなんとなく嫌な予感はしてたけど
こなたはわからんけどスザクはなー
正気に戻って、周りが「お前は悪くない」ってフォローしたとしても、自分で自分が許せないだろうから
救われようがないというか、生存してる参加者中で一番悲惨かもしれない
まぁスザクならそのくらいはなんとかなりそうだけどな
スザクは自責の念が激しすぎるからなぁ
どうやっても幸せになれるシーンが想像できない
結局、原作でも幸せになれたかどうか微妙だしなぁ……
恋人を親友に殺され、その親友を自分で殺して……
あの最終回、枢木スザクっていう個人も社会的に死んでるしね
多分死ぬまで(でなきゃ誰かが継ぐとか?)ゼロとして世界に奉仕し続けるんだから、ある意味普通に死ぬより苦しいかも
全話感想の折り返し地点、今日語る5話はこれ
049:I'll be Back ◆3W1a2LmCis 北岡秀一、石川五ェ門、柊つかさ、浅倉威
050:男なら、ベストを尽くして強くなれ ◆gry038wOvE 上田次郎、由詑かなみ、東條悟、北条沙都子
051:LOST COLORS ◆ew5bR2RQj. ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子、雪代縁
052:異邦人 ◆EboujAWlRA 田村玲子
053:神経質な者、単細胞な者 ◆fG7rJLlLFE カズマ、岩崎みなみ、L、杉下右京
049:I'll be Back
北岡と浅倉がこんなに早く接触するとは思ってなかったなぁ
てつを影月、蒼嶋ハザマ、新一後藤、どっちか死んじゃった場合も含めて、原作から因縁のある連中ってまだあんまり会えてないよね
浅倉との衝突、つかさの合流とそれに合わせた五ェ門との関係の軟化と、北岡にとっては色んな意味でいい契機になった回だと思う
そしてここにも拡声器から離れていく対主催グループが一組…ww
050:男なら、ベストを尽くして強くなれ
幼女二人の方が明らかにしっかりしている件について
ベストを尽くす人間こそ英雄→みんなを救うことにベストを尽くせば英雄
…まさかあんなことになろうとは、この時は(ry
しかし上田、言動がいちいち地雷スレスレだぞ…オチがわかっててもハラハラするわww
051:LOST COLORS
「いざとなったら見捨てる」と言いながら全然見捨てる気配がないのがジェレミアの良さだよなー
スク水は今後日の目を見ることはあるんだろうか…そもそもジェレミアやアイゼルはスク水を知ってるのか?
縁の方は…………エロ本相手に口上を決められてもwww
縁VSジェレミアのカードはかなり好きだったんだが、再戦することはなさそうなキガス
052:異邦人
スタンス:観察なんだよね、玲子さん
…キルスコア2で墓荒らし一件に死体損壊一件に殺人未遂一件じゃあとてもそうは見えないけどwww
観察しがいのある参加者はたくさんいるはずだけど、なかなかゆっくり観察できる状況にならないww
主催者の目的を娯楽か実験かで考察していたが、実際はどうなんだろうな
053:神経質な者、単細胞な者
何時間も綿密に話し合って慎重に考えてる二人に対してこれだもんな…カズマェ…www
タバスコ入りのおはぎを食ったときの反応が気になるww
みなみとカズマ、それに今は別行動になったLと右京は再会できるのか
そしてカズマロリコン説浮上…早く払拭できる機会がくるといいなww
>>619 >スク水は今後日の目を見ることはあるんだろうか…そもそもジェレミアやアイゼルはスク水を知ってるのか?
少なくともマナケミア(アルレビス学園)にはプールの授業はなかった。
ただ、イリスには『こんいろの水着』があったので、それと認識したかもしれない。
まぁ、中盤用程度の防具かなぁ…。
アイゼルからスク水を防具と聞かされたジェレミアが
「それなら自衛手段のない菜緒子が装備すべきだ」と大真面目に言って菜緒子に殴られる、そんな電波を受信した
Lの最後のロリコンとは……は笑えたw
右京さんみたくそこは軽く流せよ!
しかし、一昨日から天元突破グレンラガンといっしょにスクライド見てるけど…
第1話のカズマとかなみのやりとり…完全に夫婦じゃんwww
安月給の亭主と赤字に頭を悩ませる妻って感じで
僕もかなみみたいな娘にろくでなしって言われたいです
この北岡vs浅倉の話はかなり好きだったなぁ
五エ門と北岡の意思疎通が出来てなくて、ベノスネーカーが出てきた辺りでもうダメだと思ったのに、
気が付いたら犠牲者なしで乗り切ってて、なおかつつかさを復活させるというハッピーエンド
病院では活躍に恵まれなかったけど、ここの北岡はかなり格好良かった
スク水はないかもしれんが、海沿いの街で暮らしてるからな。
ヴィオラートのアイゼルは……
うには知らないらしいけどなw
>>624 グラムナート地方の半島だからな。そんなに遠くないところに海がある。
でも、海岸沿いを歩いても水中に潜っても(日本で言うところの)ウニは見当たらない。多分、生息していないんだろう。
加えていうなら、グラムナートではウニは木に生る物らしいことが、量販店の親父の台詞からわかる。
ところでアイゼルの身長は158cm・45kg。スク水はそれなりに伸縮性あるし、こなたの水着でも無理すれば着られないことはないだろう。
…マニア向けの従属効果が付くな。
山田の中の人も160cmぐらいだったな
作中のセリフからすると50kgあるかないか、つまりアイゼルと大差ない
つまりアイゼルも山田も着用できr(ry
もしかして某ロワでジェレミアの服装がスク水だったのはここの影響か?
と思って過去ログ見てみたら向こうの方が先だったw
こなたが着ていたスク水なら、マニア向けは当然として『いい香り』も付きそうだな。
今日語る5話はこれ
054:真実の果てに ◆ew5bR2RQj. 劉鳳、翠星石、城戸真司、篠崎咲世子
055:少女と獣 ◆U1w5FvVRgk 竜宮レナ、真紅、後藤
056:仇敵 ◆EboujAWlRA 千草貴子、男主人公(蒼嶋駿朔)、狭間偉出夫
057:信じることが正義(ジャスティス) ◆U1w5FvVRgk ミハエル・ギャレット
058:カッキーン☆ 悪魔の怪人軍団! ◆EboujAWlRA 志々雄真実、タバサ、三村信史
054:真実の果てに
マーダーが一人もいない状況で起こった悲劇がこれだよ…
劉鳳と真司が揃ったうえに天然咲世子だもんなぁ
しかしライダー二人にアルター使いの一対一対一の乱戦はすごかった
対主催同士の不毛な戦いではあったが、劉鳳の意思が今でもちゃんと継がれていのは嬉しい
055:少女と獣
真紅…(´;ω;`)ブワッ
一人で後藤に立ち向かったルイズといい、レナを逃がしながらだった真紅といい、よく戦ったよ…
翠星石は劉鳳と真紅の両方の意思継いでるのな
レナも残り少ないひぐらし勢の一人として、マーダーに囲まれた状況でもがんばってほしいww
056:仇敵
蒼嶋テライケメン
蒼嶋とハザマの初期配置がそれぞれマップの端と端だったのがうまく使われてたな
この二人は会うことはあるのかな、ハザマが先に死んだ場合はともかく蒼嶋が先に死んだ場合のハザマの動きは読めない
スタンスは変更せざるをえないだろうが…
057:信じることが正義(ジャスティス)
「人々に『救い』を与える為に少年は夜空を進む。
それが独善に過ぎず迷惑以外の何ものでもないと気付くことは――恐らくは無いだろう。」
本当に気づかなかったなwwww
ミハエルにとっては、ある意味そっちの方が幸せだったのかな
058:カッキーン☆ 悪魔の怪人軍団!
バッターボックスに立つ志々雄さんの姿って、多ジャンル三大シュールシーンの一つに入ると思うんだ。残りの二つは知らないけど。
三村を引き込む志々雄、どうしようもなく悪人で頭おかしいのはわかってるのに、やっぱりかっこいいよ
若い三村が惹かれちゃうのも無理はない
それでもその志々雄と駆け引きできてる三村もさすがだよな…
>>627 そんなのあったのかwww kwsk>某ロワ
三大シュール
その一つにエロ本切って覚醒する縁を推奨する
劉鳳の死は咲世子としっかりコミュニケーション取れてれば確実に防げたんだよなぁ
・ナース服VSメイド服のガチ戦闘
・ウニとお喋り(できてない)アイゼルさん
・(特に描写されてないけど)デイパックを背負った影月
・トイレに向かって全力疾走する上田
・EOW直後のスザク
三つに収まらなかった
共通項は「本人は真剣」
シュールな笑いは本人たちが真面目なことをやってる時に生まれるって某漫画で言ってたな
真紅とレナは本当に頑張ったよね
後藤や影月に立ち向かった奴はどいつもこいつも格好良すぎる(一部除く)
志々雄といい真司(初期)といい月や詩音といい…
このロワはスタンスが変化球なのが多いな。
圭一も普段の覚醒モードとは一転してまさかの鬼隠しヘタレモードだったし。
多ジャンル三大シュールよりも多ジャンル七シュールの方がよかったかな
個人的には瑞穂(存在自体)と電柱の上のジェレミアとかが候補にあったんだが
>>635 スタンスも参戦時期も斜め上だったなw
その中では詩音はある意味普通だった気がしないでもない
今日語る5話はこれ
059:月の残光 ◆EboujAWlRA 亀山薫、稲田瑞穂、前原圭一
060:相乗りヘブン ◆EboujAWlRA ヴァン、C.C.
061:フレイムヘイズ×矛盾×雌伏 ◆U1w5FvVRgk 泉新一、瀬田宗次郎、シャナ
062:接触 ◆YYVYMNVZTk カズマ、ルパン三世、夜神月
063:オレンジ焦燥曲 ◆4Er6hgpSa6 ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子、アイゼル・ワイマール
059:月の残光
とっつぁん追悼話だな、圭一はデイパック持ってっただけだけど
すれ違いになっちゃったが、ここで人と接触できてたら圭一の行く末も変わってたかもな…亀山君だし…
銭形の供養をして瑞穂の信頼を少しずつ得て、亀山君ホントかっこいいよ
たとえマウンテンカメールでもかっこいいよ…!
060:相乗りヘブン
この二人も噛み合ってるんだか噛み合ってないんだか…ww
でも二人が腹に抱えてるものを思うと、ただの情報交換と食事と軽口も途端に重くなるな
こうしているだけで周りがマーダーだらけになるとは思わなかったけどwww
何とかしのいでほしいもんだ
061:フレイムヘイズ×矛盾×雌伏
「本当に人間なの?」は新一にはつらい言葉だよなぁ
新一自身が悩んでることだけど、それにおかまいなく(どっちにしろ知らないし)言ってしまうところがシャナだよな
コキュートスがない、初期出典のシャナらしい敵の作り方だったと思う
これでも一応対主催なんだけど…ww
062:接触
どうしてカズマみたいのに限って、連続して頭脳チートな連中とぶつかるのかww
第一回放送まで、というよりかなみと会うまで空回って誤解フラグも撒いてた感じがあるけど、月とLのフラグも繋いでるんだよな
移動量多いだけに、かなり重要な役割を担ってる気がする
それにしても不安定な月を支えるルパンはエラくいい男だな…ゲイ疑惑は拭えてないけど…ww
063:オレンジ焦燥曲
ウニの次は理系の会話と、充実してるなアイゼルwww
そしてジェレミア、お前までツンデレたらツンデレ奈緒子と元ツンデレのアイゼルとで車内がツンデレだらけになってしまうぞ…!!
放送直後もそうだけど安定してるよな、この三人
移動中ずっとこのテンションだったと思うと、どんな会話してたのかちょっと気になるww
>>637 dクス、ロリコンマーダーとか他の部分が酷すぎて服装まで気づかなかったwwww
ヴィオラートの世界ってあんまり
殺伐としてないのか
プレイしたことないけど一応戦闘とかあるのに
右京とL→月とルパンの間をカズマが繋ぐのはうまかったなー
これがなかったら月はLを知らないから一方通行になってたんだよね
カズマの思考がシンプルだからこそ、純粋なメッセンジャーとして機能したとも言えるかな…w
少なくとも人の生き死にには滅多に関わらないと思う>アトリエ
一方通行のままでLと月が出会ってたら誤解も解けやすかっただろうな。
Lのことだから最後の最後まで徹底的に疑い抜きそうだな
月は悪くないのに可哀想過ぎる
その時はルパンとてつをに頑張ってもらうか
>>644 でもロワ内のデスノートがない環境でも新世界の神への兆候が見えてるからなぁww
月は悪くないっていうが、確かにまだ何も悪いことはしてないけど、危険人物に変わりはない気がするww
原作では、善ライトって最後まで善意を貫き通した漢だったなぁ……
>>642 つ パメラ
>>647 あれは生き死にというより最初から死んでるというか…w
本人はあの状況に満足してるっぽいし
主人公達の行動が人の生死に密接に関わる事がほぼない世界、といった方が正しいだろうか
人が死なないわけじゃないし
月はデスノート拾わなかったら、間違いなくリア充人生送ってたんだろうなぁ
ヨツバ編でLと共闘してた辺りの緊張感はヤバかった
今日語る5話はこれ
064:危険地帯 ◆ew5bR2RQj.北条悟史、織田敏憲、浅倉威、橘あすか、蒼星石、桐山和雄
065:目を開けながら見たい夢がある ◆EboujAWlRA上田次郎、由詑かなみ、東條悟、北条沙都子、ミハエル・ギャレット、シャドームーン
066:お前の姿はあいつに似ている ◆U1w5FvVRgk斎藤一、ストレイト・クーガー
067:無知 ◆YYVYMNVZTkシャナ、泉真一、瀬田宗次郎
068:二人の黒い殺し屋 ◆ew5bR2RQj.次元大介、ロロ・ランペルージ
064:危険地帯
64、65話と大乱戦の序章って感じだな
しかし拡声器を使って最初に来るのが織田様って、悟史ホントに運悪いな…w
それだけに輝いてるよ社長、たとえ浅倉に玉が通じなくても逆に利用されてもww
それにしても一部始終を静観してる桐山の存在感が異常
065:目を開けながら見たい夢がある
東條やっちまったなwww
上田、お前が幼女とフライングボードで遊んでる間に…
このSS全体に漂う「嫌な予感しかしない」感がすげぇ
シャドームーンの足音とか読んでて本当に怖かった、「カシャ カシャ カシャ カシャ…………………」はもはやトラウマ
066:お前の姿はあいつに似ている
お互い話せばわかる相手だろうにこの二人は…!ww
どっちも「どけ」って言われてどくような男じゃないからしかたないんだけどさwww
あと三大シュール(三じゃなくなってたけど)に「驚愕する斎藤」も入れたくなった
かがみは不運だったが、クーガーに看取ってもらって弔ってもらえたってのはやっぱラッキーだったよなぁ
067:無知
ミギーが眠ってる状態の新一と剣がないシャナの盾VS槍っていう、ある種歪な戦いだったけど緊張感があったな
その後ちゃっかり漁夫の利をかっさらってった宗次郎にちょっと笑ったけどww
合理的に考えるシャナと寄生生物っぽい合理的な考え方に抵抗がある新一の対比もよかった
敵対、和解、決裂ときたけどこの二人はこの先再会したらどっちに傾くかな
068:二人の黒い殺し屋
こっちも斎藤とクーガー、新一とシャナみたいに戦闘があったわけじゃないけど独特のピリピリした空気があるな
ロロはその気になったらいつでも次元を殺せる距離にいたし、さりげなく次元は綱渡りだったww
ルルーシュ死亡で再会の約束は有耶無耶になったがどうするんだろう
スザクに関する情報、ジェレミアとロロの間で嘘を吐いてる方が正しいっていう不思議な状態になってるんだがww
この辺の話は後の大災害の前哨戦的なの多いな
つーか次は拡声器に影月後藤大暴走と密度濃すぎだろww
東條の気味悪さがヤバかった
なかなか影月が出てこないから、いつ出てくるのかわくわくしたよ
東條とミハエルの狂いっぷりはやばかった
こいつらにとっては100%善意で沙都子を殺したんだろうな……
そんな善意いらねー!
本当にこのコンビは不気味で腹だたしいコンビだったな。
そういや最近平成ライダーロワで東條は北條(ほうじょう)と一緒に死んだみたいですね。
間接的とはいえ確か北條の暴走の原因になってたんですよね、東條…
その暴走が結果的に彼の死を招いたことを考えると、なにげにこいつ【ホウジョウキラー】だなwww
カシャカシャの怖さときたらもうw
こっちの東條はどんな感じで退場すんのかねぇ
何気に空飛ぶ死亡フラグことフライングボードは、今こいつが持ってんだよな
え? 生き残る可能性?
やだなぁ、こいつが生き残るわけないじゃないですか
東條は先生を殺してしまった死亡後からの参加だから
これまで英雄になろうとして失敗してきた経験から、最初はどういう方針で行動していいか分からなかった。
そこへミハエルが英雄になるための明確な方針を示してくれた。
そりゃ東條も涙流して喜ぶわ。
そんな事のために殺される方はたまったもんじゃ無いだろうけどw
でもやってることは変わらないという
ところで明日も普通に5話やるの?
分割級の話が3話もあるし、この辺だけ特別にしてもいいと思うけど
二回に分けるとその分(一日だけど)長引くから、嫌がってる人もいる以上あんまりなーと思ったんだが
もし長引かせてもいいなら、いっそ分けずに二日間かけて5話語るとかどうだろう
確かに分量を考慮すれば三大乱戦は二日かけてもいいかも
反対する人がいれば無理にとは言わないけど
今日語る5話は…全日程の中で多分、一番重いラインナップ…!!
069:BATTLE ROYALE 世界の終わりまで戦い続ける者たち(前編)(後編)
◆U1w5FvVRgk 北条悟史、浅倉威、織田敏憲、桐山和雄、
蒼星石、橘あすか、水銀燈 、枢木スザク、レイ・ラングレン
070:Blood bath(前編)(後編) ◆KKid85tGwY 上田次郎、由詑かなみ、東條悟、ミハエル・ギャレット、
シャドームーン、亀山薫、稲田瑞穂
071:元教師とメイドさん ◆6tU9OIbT/c 篠崎咲世子、田村玲子
072:Ultimate thing(前編)(後編) ◆EboujAWlRA 泉こなた、後藤、サイト、斎藤一、次元大介、
ストレイト・クーガー、園崎詩音、ロロ・ランペルージ
073:みなみ × 南 ◆y6S7Lth9N6 岩崎みなみ、L、杉下右京、南光太郎
とりあえずこれで様子見るわ
一日で「足りない!」とか「読み直す時間なかったぜ!」って感じだったら明日まで延長するかも?
069:BATTLE ROYALE 世界の終わりまで戦い続ける者たち(前編)(後編)
リアルタイムで読んでたときも「SUGEEEE」ってなったけど、改めて読んでも「SUGEEEE」ってなるわ…
これが10分間のうちに起きたなんて信じられんくらい密度がヤバイ
織田様は織田様すぎるし社長は漢すぎるし蟹も王蛇も桐山もいつも通りという名の期待通りだし
敵を倒せないことに定評のあるエンドオブワールドでこれだけ被害が出たのは、…使い手の差かなw
070:Blood bath(前編)(後編)
こっちは「SUGEEEE」というよりも「KOEEEEE」だった
シャドームーンの前じゃ、ミハエルと東條の狂いっぷりも薄れるわ、ファイナルベント三発使って倒れないって…
亀山君は一般人とは思えない戦いぶりだった、前話の社長と並んで漢だよ亀山君!!
上田は……もうどこからツッコミ入れていいのかわからねえ……!!!ww
071:元教師とメイドさん
言われて気づいたが、確かにこのやり取りが全部ナース服とメイド服の間でおこなわれてると思うとかなりシュールだwww
出会っちゃった時点で不運だよなー咲世子…
話してる間の「逃げたい」って感じがスゲー伝わってくるww
玲子はこっちから手を出さなきゃ安全っちゃ安全なんだけどなぁ
072:Ultimate thing(前編)(後編)
本日の大乱闘第三弾…というより大虐殺第二弾か、こっちは「NIGETEEEE」だった
硬質化があるとはいえクーガーの攻撃食らってどうして平気な顔してるんだよ…絶望せざるをえない
後藤かシャドームーンか、どっちかだけだったらここまでの絶望感にはならなかっただろうけど
しかしサイトはいいとこなく死んじゃったが、この締めは良かったなー
073:みなみ × 南
あちこちで高密度の乱戦が繰り広げられるなか、約四時間森の中を走り回ってたてつをwwww
けどみなみとの接触はてつをにとってもいい出会いだったな
ここまでまともに参加者と会えなかったし、守らなきゃいけない相手がいるってことに改めて気づいただろうし
このまま四人で動いてたら頭脳面も戦闘面も完璧なチームだったんだけど、会場は広いしそうはいかないよなぁ
この際だしゆっくり読み直してみようかね
影月の話が割と希望ある感じだったのに、後藤の方は絶望しかなかったのが印象的だった
最後の才人が捕食されるシーンは背筋が凍ったよ
ほんと大バトルの連続だな、この辺は。
上田さん、かなみにベルトで戦わせるってなに考えてるんだよwww
まあ、それなりに奮闘はしてたけど。
サイト…結局ヘタレたまま終わったな。
なんかどこのロワいってもルイズに差を付けられてる気がするぞ。
アニロワ
サイト…あっさり死亡。
ルイズ…悪い意味で大活躍。
漫画
サイト…熱血死。
ルイズ…サイト以上の熱血死。
このロワ
サイト…ヘタレ死。
ルイズ…一話死亡だが熱血死。
69話を読み直してみたが最後のスザクの格好で吹いたw
これを支給されていた織田様は装備しなくてよかったのかどうか
織田様が桐山に殺されたのは皮肉だったなぁ
しかし浅倉はあれだけ暴れてるのに、まだ誰も殺せてないのか
どれもこれも横取りされてる
延長はいらないかな?ってことで今日語る5話はこれ
語りたければ後出しでもいいんだしね
074:悪徳の栄え ◆y6S7Lth9N6 志々雄真実、タバサ、三村信史
075:二人の超人 女の意地 ◆6tU9OIbT/c 千草貴子、男主人公(蒼嶋駿朔)、雪代縁
076:寝・逃・げでリセット! ◆ew5bR2RQj. 北岡秀一、石川五ェ門、柊つかさ、前原圭一
077:命の価値 ◆y6S7Lth9N6 ヴァン、C.C.、竜宮レナ、東條悟、ミハエル・ギャレット
078:果てしない炎の中へ(前編)(後編) ◆KKid85tGwY 泉新一、シャナ、城戸真司、翠星石
074:悪徳の栄え
毎回のことだが、志々雄の「くだらない法律だな」のくだりで吹く
そうだよな、志々雄さんだもんな、そう思うよなwww
三村と志々雄、タバサの志々雄の間のやり取りで志々雄が王者の風格すぎて困る
ホントロワ充だよな…www
075:二人の超人 女の意地
縁、アイゼル戦に続き二度目の嘔吐…と言うと少ない気がしてしまうのは何でだろうw
散々ネタキャラ扱いされてる縁だが、蒼嶋をフルボッコにするあたりはさすがだよなぁ
話の主軸になってた千草と蒼嶋の関係もよかった、蒼嶋はいい奴だし千草は意地を見せたし
悪魔高校生とゾンビ中学生って何かいいよね
076:寝・逃・げでリセット!
北岡先生wwww素晴らしさとか勝ち組とか自分で言うなwwww上田とは別ベクトルでツッコミに困るぞこの人ww
それでも五ェ門との関係はちょっとずつよくなってるな
しかしK1はここでも人とのコミュニケーションに失敗しちゃったんだよな、しかも後の死因に繋がるっていう…
あとどうでもいいことなのかもしれないけどつかさの寝息かわいい
077:命の価値
レナは真紅の死の悲しみを共感してもらうには相手が悪かったな…よりにもよってC.C.とヴァンだもんな…ww
慣れないうちにこの二人とまともなコミュニケーション取るのは無理ゲーwww
ミハエルと東條は「フフ、と二人が微笑みあう。その姿はまるで旧来の友のようだった。」の一文で吹く
これの前に何をやらかしたかとか、後でどうなるかとか全部含めて吹く
078:果てしない炎の中へ(前編)(後編)
誤解が解消されたり、新しい衝突が生まれたりで濃かったな、第一回放送前の最後のSSにぴったりの盛り上がりだったと思う
二人で翠星石を助けにいく真司と新一が熱い
ミギーもシャナも相変わらずだったなww
シャナは新一がいなかったら宗次郎も殺してただろうし、玲子さんも殺そうとしてたし、危険人物相手も含めたら殺人未遂三件www
ぐはー、間に合わなかった
この影月話は上田先生がネタキャラ化した話だったのに……
オンドゥル語、かなみを戦わせようとする、ミハエルや東條にすら呆れられるという始末
同年代の亀山君はあんなにイケメンだったのに
ネタキャラ化じゃないだろ、登場話からしてネタだったんだから…w
この辺りは放送前に乱戦から外れた面々だな
志々雄さんマジロワ充
何気に素で縁に勝てる人すくないよね
蒼嶋でもいけると思ったんだが
志々雄と肩を並べられるかもしれない実力はあるし、虎伏絶刀勢も使ってないからねぇ
もし純粋なマーダーだったら、かなりキルスコア出してたんじゃないだろうか
読み直してみて思ったが、シャナは多分自分の事を真っ当な対主催だと思ってるんだろうな
城戸の最後のセリフは、主人公復活!…て感じでかっこよかったな。
この話で三村が方治っぽくなり始めたのか
世界観のまるで違う相手まで惚れさせちゃう志々雄さんぱねぇっす
今日語る5話はこれ
079:第一回放送 ◆EboujAWlRA V.V.
080:今後ともよろしく ◆y6S7Lth9N6 水銀燈 、枢木スザク、狭間偉出夫
081:光を求めて影は ◆EboujAWlRA 浅倉威、カズマ、桐山和雄、蒼星石
082:人間考察 ◆.WX8NmkbZ6 篠崎咲世子、田村玲子
083:真実を惑わせる鏡なんて割ればいい ◆gry038wOvE 泉新一、シャナ、城戸真司、翠星石
079:第一回放送
ここまで長かったな…他所では介入しまくる主催もいるなか、V.V.はあいかわらず不透明だ
若本皇帝のことも密かにマリアンヌのことも好きだったんだから、ルルーシュの死は何かくるものがあったのかもしれないな
原作じゃV.V.が先に死んでしまうし
まー介入がなくて不透明なのは、単に主催が介入しなくても勝手に殺し合いをするような連中が多いせいかもしれないがwww
080:今後ともよろしく
狭間がボッチ脱出!逆に苦労が増えたような気もするけど!
マーダーコンビと対象限定マーダーで、どうやって利害のすり合わせをするんだろうなぁ
三人ともそれぞれ違う意味で人とのコミュニケーション能力に難があるのが問題だwww
しかし社長の根性の証といってもいい傷が一瞬でほぼ全快してしまうなんて、さすがの狭間というべきかさすがの社長というべきか…
081:光を求めて影は
怒りで半分我を失ってる状態とはいえアルター使ってるカズマを生身で相手するとか、浅倉ェ…www
毎回獲物を取られながらもやりたい放題だなww
カズマはここでも情報伝達の仕事してるな、北岡先生にとっては涙目というしかないがw
そして蒼星石の明日はどっちだ…
082:人間考察
咲世子…ここで玲子の危険性に気づいても見逃してれば、もう少し長生きできただろうに…
そういう意味じゃ誤解による乱戦に一回関わっちゃったものの、しっかり対主催だよなぁ
玲子としても興味深い観察対象を失うことになって残念だったかもしれないけど
あとメイド服対ナース服もシュールだが、ファムの恰好でゼロを名乗って口上を決める咲世子は単体だけでかなりシュールwww
083:真実を惑わせる鏡なんて割ればいい
ここもツンデレだらけか…!
反抗期とか言ってるうちは可愛いが、やってることはどう見てもマーダーだぞシャナ…!
真司相手じゃ鈍すぎてツンデレだろうとヤンデレだろうと通じないだろうしな
それにしてもツンデレを学ぶミギーか…個人的にはぜひがんばってもらいたい
ここまで来るのに長かったなぁ……
結局主催の連中の目的とかってなんなんだろうね
まだ全然未定なんかな
まあ、V.V.だけではないだろうな
単独だとC.C.を参戦させる理由も無いし
今、テレ朝でTRICKの映画版やってるよ〜
冷静に考えると生身でアルターを避け続ける浅倉すげーな
霊能力者バトルロイアル!!
参戦時期的には、映画前からの参戦だよな
仮にここの山田&上田が無事脱出できたとしても…結局バトルロイアルに巻き込まれるんだね
ほんと なんだかんだで仲いいよなこの二人
早く結婚した方がいいよ
スキヤキ!!
TRICKの登場人物の年齢って中の人とイコール?
もしかして奈緒子が三十代…?
上田の人形はそのうち支給品として出すべきだな
今日語る5話はこれ
084:価値ある命/ガラスの友情 ◆ew5bR2RQj. ヴァン、C.C.、竜宮レナ、東條悟、ミハエル・ギャレット
085:RIP ◆.WX8NmkbZ6 ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子、アイゼル・ワイマール
086:夢と現と幻 ◆.WX8NmkbZ6 雪代縁
087:がるぐる! ◆.WX8NmkbZ6 泉こなた、後藤
088:Avenger ◆ew5bR2RQj. レイ・ラングレン
084:価値ある命/ガラスの友情
東條がすごく…東條です…www
「コンビ組んだばっかりだろ!?」とも思ったが、考えてみれば遅かれ早かれこうなってた気がするww
C.C.の涙は原作の最終回を思い出すな…ルルーシュ影響でかすぎだろう、JK…
しかしここにきてまだC.C.が自分の不死が不完全になってることに気づいてないってのが、後になって響かないか心配だ
085:RIP
ジェレミアは原作からして確かに運が悪かったが、それでもあっちは最終的には報われてたんだよな…
ナナリーのこととか遺体回収のこととかで無理矢理生きる理由を探してるような感じがして、見ててつらい
このグループはお互い気をつかってはいるけど、誰かが引っ張ったり引っ張られたりじゃなくてそれぞれが対等な関係だよね
3人とも20代の大人だけあって、相手との距離の取り方が他のグループと比べて少し独特な気がする
086:夢と現と幻
状態表の「※『緋村剣心』以外の死者の名前、及び禁止エリアの放送を聞き逃しました。」でちょっと笑うww
縁お前、どんだけ周りが見えてないんだwww多分自分がマップのどこにいるかもわかってないだろwww
「何か重要な見落としをしているのでは?」で熟考した先がこれってどうなんだww
早く気づけ縁、お前バトルロワイアルに巻き込まれてるよ!
087:がるぐる!
後藤と一緒に二回も予約されながら生き残ったこなたすげえ
アホ毛のせいで死ぬ一歩手前だったけどなww
しかしいつ見ても後藤の状態表の「疲労(大)、空腹(小)」に理不尽さを感じざるをえない
クーガーとか相手にしておいて、ダメージとか怪我とかないのかお前はwww
088:Avenger
レイ兄さん…元がいい人だとわかってるだけに、何の迷いもなくマーダーやってる姿が…
もともと後戻りする気もないだろうけど、このロワ内でももう二人殺しちゃってるんだよなぁ
そしてその罪を押しつけられる北岡先生wwww
ここのレイ兄さんの病院行き決定がなければ、この先は全然違う話になってただろうな
乙です
すみません、誤爆しましたorz
るろ剣読み返してて思ったんだが縁の疾空刀勢って
「跳躍の力と落下の力が釣り合う最頂点」で「一瞬だが完全に静止し浮遊状態になる」のを利用して空中で跳ねるんだよな
この理屈だと疾空刀勢で跳ねて最頂点に達したらまた疾空刀勢で跳んで最頂点に
って感じで空を飛べるんじゃないだろうか
体力が続けばそうなるだろうな
縁が姉以外の女性に興味がない人でよかったw
色魔だったら大変なことになっただろうな
今回はマジキチ多いなぁ
縁もそうだが、東條のキチっぷりはヤバかったな
仲間キラー過ぎる
>>690 それだと、一度落ち始めたらもう跳べないってことだよな
死因:転落死
何も無い所で転落死
探偵に対する挑戦かw
右京「我々の」
L「出番のようですね」
真紅「チラッ」
>>694 大気中なら終端速度(重力と空気抵抗が釣り合って、それ以上加速しなくなる速度)があるから、大丈夫だろ。
そりゃ、一般人ならそれでも致命的な速度だが、ドゴォ!グシャァ!「ヘッ、なかなかやるな…」な世界に生きてる人なら普通に耐えるだろ。
今日語る5話はこれ
089:嗚呼、青春の日々 ◆EboujAWlRA 千草貴子、男主人公(蒼嶋駿朔)
090:Innocence ◆.WX8NmkbZ6 瀬田宗次郎
091:次元大介の憂鬱 ◆KKid85tGwY 次元大介
092:adamant faith ◆.WX8NmkbZ6 ストレイト・クーガー、園崎詩音
093:上田次郎は二人の狂人を前に気絶する ◆.WX8NmkbZ6 稲田瑞穂、上田次郎、由詑かなみ、前原圭一
089:嗚呼、青春の日々
焼肉が泣ける…もういいよ、後藤も影月も浅倉もみんな殺し合いやめて焼肉食いにいっちゃえよ…
それを一蹴しちゃう千草はかっこいいが、二回もバトロワに参加したせいでスレちゃったのかな
中学生の女の子だったらもっと甘くてもいいと思うんだ…
しかし「あたしに兄貴なんていないよ」「偶然だな、オレにも妹はいねえ」って会話とか、仲いいなおまいらw
090:Innocence
壊れてるなぁ、宗次郎
剣心との戦闘は中断されたままだが、この時点で弱肉強食のおかしさに気づいてるんだよね
気づかないふりで正気?を保ってはいるけど
ともかくこのあと東に行ってくれてちょっと安心したwww
091:次元大介の憂鬱
このあたりは少人数で掘り下げられるSSが続くな
生き残るためならルパンとの決別も覚悟する次元、カッコ良すぎる…
46話の三竦みをこう絡めてくるか…!って感じだった
今は実際に殺し合いの最前線に立ってるが、あの病院マジで何人死んでもおかしくない空気が流れてて怖いんだよなぁ…
092:adamant faith
クーガーお疲れ、というかクーガーは休め、休んでくれ
詩音はもう、しょうがないよなwwww悟史と魅音と沙都子に死なれたんじゃ、こうなっても責められないwww
放送は嘘、っていうのは縁と同じ誤魔化しなんだよな
誤魔化してる状態でこれなんだから、放送がマジだってわかったらどうするんだ詩音…
093:上田次郎は二人の狂人を前に気絶する
上田お前…ホントにかける言葉が見つからないよwww
中学生の男女が模擬刀と鉄パイプを振り回して立ちまわってるときにお前ってやつは…www
K1は症候群もそうだが、北岡たち三人に会った直後だったのも運が悪かったか
そしてここでも広がる北岡誤解フラグww
Kには経験値(カケラ)が足りなかったってわけだな…
ひぐらし本編でK1が覚醒するのって、それこそ奇跡みたいな確率らしいからなー
当然っちゃ当然の結果かもしれん
しかしこの辺りの北岡イジメは酷いなwww
ああ、この場合K験値って言うべきだったかw
細々と感染していく北岡の誤解フラグ
もうこいつ主人公でいいよ
しかし北岡の誤解は結構な参加者に広まったが、逆に病院に集まった連中はみんな正しい情報が手に入ってるんだよな
人数的には半々ぐらいだとすると、そこまで不利ってわけでもないんでは
と思ったが、誤解した面々VS正しい情報持ってる面々で新しい火種が生まれる可能性もあるのか
そうなったら…たしかに主人公だな先生ww
同作品キャラである真司や東條が知っても擁護してくれそうにないからなw
むしろ「あの人ならやりかねない……」とか思いそうだw
今日語る5話はこれ
094:MOON PHASE ◆.WX8NmkbZ6 シャドームーン
095:絶望キネマ ◆.WX8NmkbZ6 ルパン三世、夜神月
096:仮面ライダー vs 寄生生物 ◆ew5bR2RQj. 篠崎咲世子、田村玲子
097:たいせつなひと ◆gry038wOvE L、杉下右京、岩崎みなみ、南光太郎
098:あやまちは恐れずに進むあなたを ◆.WX8NmkbZ6 稲田瑞穂、上田次郎、、カズマ、瀬田宗次郎、由詑かなみ
094:MOON PHASE
シャドームーンボッチ話part2
一緒に予約されたキャラが死んじゃうせいだな…それで逃げられてるんだな…!
冒頭の回想読んだとき、一瞬信彦が覚醒して対主催になるのかと思ったけどそんなことなかったぜ!
亀山君が命張ったのに「疲労(小)」は理不尽だよ…
095:絶望キネマ
読んでたら腹が減ってきた、ちょっとパスタ食ってくる
とっつぁんを追悼しつつ月をこっそり支えるルパンはやっぱりいい男
月は…デスノートがなくてもこれかww
ルパンがいなかったらもうマーダー化してただろwww
096:仮面ライダー vs 寄生生物
見て見ぬふりできなかったんだよなー咲世子…
しかし寄生生物の玲子相手にここまで追い詰めたのはさすがだ
玲子は咲世子の記憶継承したけど、知りたがりの玲子にとってこれはどう出るかなぁ
あと没ネタ投下スレで、どっちにしろ咲世子死んでたってのにワロタwww
097:たいせつなひと
ゆたかとみゆきを両方失ったのはでかかったなぁ、みなみ
それに対するLの空気読めないスキルの高さが異常
右京さんもかなり酷い方だと思うが、このロワ内だとLが際立ちすぎてて目立たないなww
ここまで目立った動きがなかったし、このグループはこれからだな
098:あやまちは恐れずに進むあなたを
K1をフルボッコにした瑞穂KOEEEEと思ったけど三日天下というか…落ちるの早かったなww相手が宗次郎じゃしかたないが
かなみとカズマの再会は他じゃ見れなかったから感無量だったなー
爆発したり安定したりと忙しかった宗次郎だが、このカズマとの戦闘の後はどう転ぶか
上田は…上田はもういいやwww
>>704 つかさがヒロインっぽいし、なんかすごい主人公っぽいんだよなぁ>北岡先生
Lは原作でも結構反感買ってたしねぇ
ヨツバ編の前までは最終的に総一朗、松田、茂木しか残らなかったもんな
月との誤解フラグもあるし、人間関係を上手く築かないとヤバそう
つまり、これからも北岡先生の誤解フラグが広がり続ければ
北岡「やめて! 俺を巡って争わないで!」となるわけだな
で、先生以外の人間が次々と死んでいくのか
それだと主人公じゃなくて死神だぞ、先生
脳内再生余裕過ぎてイラッとするぜ……!
上田が更にこの誤解フラグを広げてくれそうだから、期待してる
上田の場合、北岡がいかに危険人物かを自分の目で見てきたかのように誇張して伝えそうだww
ラスト5話はこれ!
099:どんな辛さも流れ星 ─the last job─ ◆gry038wOvE 石川五ェ門、北岡秀一、柊つかさ
100:癒えない傷/云えない言葉 ◆.WX8NmkbZ6 浅倉威、石川五ェ門、北岡秀一、柊つかさ、次元大介、レイ・ラングレン
泉こなた、ストレイト・クーガー、園崎詩音、アイゼル・ワイマール、
ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子
101:嘘か真実か ◆ew5bR2RQj. 志々雄真実、タバサ、三村信史、ロロ・ランペルージ
102:Reiner Rubin ◆ew5bR2RQj. 泉新一、城戸真司、翠星石
103:緊張 ◆.WX8NmkbZ6 L、杉下右京、岩崎みなみ、南光太郎、シャナ、田村玲子
099:どんな辛さも流れ星 ─the last job─
「だってもう、私がお姉ちゃんよりちょっとだけお姉ちゃんだもん」の下りがよかったなぁ
双子の姉の死が上手に昇華されてたと思う
デルフリンガーも、もう66人目の参加者でいいと思うよwww
あと五ェ門との会話見てると、なんだかんだで先生いい人だよな
100:癒えない傷/云えない言葉
生存中の参加者の四人に一人が関わった大乱戦、正直最初の感想は「よく誰も死ななかったな」と「よく二分割で収まったな」だった
クーガーはジェレミア五ェ門の仲介をしたりこなたを追っかけたり合間で詩音を抑えたり、仕事しすぎwww
クーガーとジェレミアは相性いいかと思ったんだが…あんまりよくなかったなww
EOWは発動するか、それぞれのタイマンの結果はどうなるか、女性陣や鬼ごっこはどこに行っちゃうか、次の話で何人死ぬんだかww
101:嘘か真実か
想像通りっちゃ想像通りだが、ロロやべぇぇぇぇ出会ったのがこのメンツじゃなかったら死んでたぞ…
相変わらずのルルーシュの影響力だった
志々雄さんは剣心が死んでもやっぱブレないwww
あと気になるのは三村のパソコンだが、とりあえずインターネットは大事な試験の答えを調べるもんじゃないぞww
102:Reiner Rubin
レナが真紅のローザミスティカを落としたときはどうなるかとハラハラしたけど、無事に翠星石の手にわたってよかった
銀様と接触するときのことを思うと怖いが…
真一と真司は、一度誤解が解けたら安定してて頼りになるな
この三人が向かってる方角が方角だけど…がんばれwww
103:緊張
素手だったとはいえ剣心は瞬殺されたのに、右京さん流石っすwwww
玲子も驚くよな、咲世子の次に会うのがシャナと右京さんじゃw
しかしシャナも玲子も危険対主催ではなく立派なマーダーです、本当に(ry
そしてみなみにまさかの黒化フラグ!?やっぱりてつをの存在は偉大だった…
荒らしに乗っ取られたな
病院はもう死ぬのが前提なんだなwww
あれだけの人数がいれば、それは誰か死ぬとは思うけど
放送以降あんまり死者出てないから、少なからず出る覚悟はしてるww>病院
病院話読んで最初に思ったのが「よく合流できたな」だったな。
まさかいきなり4組9人の対主催が大合流するとは思わなかった。
まーそこで「合流できてよかったね!」にならないのがパロロワだよねw
詩音「一気に悟史君の仇が見つかったのでよかったです^^」
先生逃げてwww
全日程終了ー
全話感想に付き合ってくれた人たち、これまで多ジャンルに関わった書き手の方々に感謝!
まとめお疲れさまでした。
昔の作品とかを改めて見直す機会もできたし、感想もいただけたので楽しかったです。
それでお知らせというかなんというか分かりませんが、
現在執筆中の作品を、七月までに完成させて投下しようと思ってます。
以上です。
まとめてくれた方、他の書き手の方、感想を書いてくださった読者の方。
本当にありがとうございました。
あと縁のエロ本に関しては悪かったと思ってる。
すいません、酉をミスってました
>>720>>721 浅倉たけし「北岡の物は俺の物。俺の物も俺の物」
詩夫ん「悟史君を見捨てたくせに生意気だ!」
北岡「助けてゴエもん! ヤンデレや浅倉が俺を虐めるんだ!」
ゴエもん「なんだ、いつものパターンではないか」
こんな会話が浮かんだ
全101話感想、お疲れ様でした。
拙作にも感想を下さり、ありがとうございました。
またこのロワに途中参加させて戴いた身です故、以前の作品に感想を付ける機会が得られた事も大変有り難かったです。
◆ew5bR2RQj.氏に倣い経過をご報告させて戴きますと、こちらも今月中、遅くも来月中旬には投下出来るかと思います。
改めまして感想を下さった方々、スレを盛り上げて下さった方々、ありがとうございました。
これからも多ロワに気長にお付き合い戴ければ幸いです。
あと縁の勘違い助長に関しては悪かったと思ってます。
用語集www
ついに縁さんも用語集デビューか……胸熱
>>725 浅倉たけし「弁護士さんは金持ちだ〜、命が惜しくて逃げ出した〜」ボエー
詩夫ん「酷い歌声ですね……」
北岡くん「これはもう公害だよ」
ゴエもん「やろう、ぶっころしてやる!」
こんなの想像した
静香ちゃんポジションはやはりつかさだろうか
>>729 つかさちゃん「キャー!!北岡さんのエッチ!」
こうですか、わかりません
縁は変態扱いされるけど
全然色魔ではないんだよな
そうだよな、女見ると嘔吐するし
女見るだけで吐いてたら真っ当な生活できないだろww
でも縁は女性に乱暴できなさそうだよね
>>730 北岡さんは大人の女性にしか興味ないよ
北岡は劇中でコンバトラーVを見ているシーンが有ったから
ロボットアニメの話題でも出せば、こなたと語れるかもしれん
>>730は興味あるなしじゃなく、入浴してるつ香さちゃんに気づかず覗いちゃって「キャーエッチ!」って状況だろ、多分
先生はロボアニメ好きか
今揉めてるレイ兄さんとかジェレミアとも、ヨロイやKMFの話題だったら仲良くできるんだろうか
北岡「やっぱりガンダムが最高だよ」
ジェレミア「いやいや、KNFが一番だ」
レイ「……ヨロイに勝るものなどない」
三人「…………」
レナは友人は失うわ、
凶悪なマーダーに連続で襲撃されたり結構散々だね
そして付近にはカシーンカシーン……(足音)
サタンサーベルが呪いでも発してるんじゃなかろうかw
>>736 おまえら仲良くしろw
しかも北岡はともかく、レイとジェレミアはそれぞれヴォルケインとサザーランドのことしか考えてないだろww
そういえば北岡先生はカラミティガンダムのパイロット役も演じてたね
あの時はバレなかったからよかったけど
もし東條が沙都子の殺害犯だと知ったらレナは絶対に発狂してたよね
これから発狂してもおかしくないなレナw
縁にとっては女性が二人もいて
好都合だけど
何がどう好都合なのか小一時間(ry
ごめん、これから先縁がどんなに頑張っても、女性を殺せるようになるとは思えないんだ…
縁「あっ、やっべ、間違えて男殺しちまった」
蒼星石「…………」
縁「あれ、こいつ女だったのか、よし、女殺せた!」
全話感想も無事終わり。
……行き着く先はやっぱり縁の雑談w
縁の人気に嫉妬www
やっぱり女性のみを狙うってのがいいのかな
異様にネタにしやすい気がする
社長→上田→縁と来て、次は誰になるのか
みずほちゃんかな? 今作の彼女は短命ながらも実に輝いていた。
何しろ初めてマーダーを倒した対主催なのは大きなポイントだ。
最後の思考もよかった。
るろ剣勢って男で実力者ばっかりだな
一人くらい女キャラが入るかと思ったのに
人気的にも扱いやすさでも、入れそうなのが薫しかいないような……。
他のキャラは巴でさえ厳しいと思う。
巴出しても即ズガンされそうな気がする
ここは十本刀唯一の(心は)女性の鎌足の出番だな
出すとしたら薫より操かな
この中から女らしさで選ぶなら…鎌足だな
薫や巴が出たたら縁のスタンスも変わっただろうな
巴はともかく、薫で変わるかどうかは微妙。
巴なら確実に変わる。姉さんマーダーか、姉さん対主催だ。姉の言いなりっぽい
「剣心と薫を探し出して、ロワ内で人誅を下す」ってスタンスだったらありそう
予約ktkr
はたして何人か生き残れるのか……
もうレナは許してやれよ
後藤と会った直後に東條、そして東條に再遭遇&縁+シャドームーンとか……
蒼嶋駿朔、ヴァン、C.C.、シャドームーン、千草貴子、東條悟、竜宮レナ、雪代縁を投下します。
「ここまでは分かったか?」
「ギアスはコードを持った人が与えるもので、ギアスの種類には個人差がある。
会場にいるギアスユーザーはC.C.さんが知る限りで二人。
コードを持っている人はC.C.さんとV.V.。
それにコードを持った人は不老不死になる……だからC.C.さんもV.V.も不老不死。
合ってますか?」
C.C.と竜宮レナは一通り落ち着いた後、ヴァンの応急処置をしていた。
治療に使える支給品はなかった為、ヴァンのシャツを裂いて包帯代わりにしている。
そのついでにC.C.は二人が信用に足る、またヴァンはともかくレナなら話を理解出来ると判断してギアスとコードについて話し始めたのだ。
そこまでの要点を纏めたレナに対し、C.C.は頷く。
「合っている。
意外だな、もう少し驚くか信じないかだと思っていたが」
「はぅ〜……不思議な事はもう、いっぱい起こってますから。
その不老不死のC.C.さんがどうして殺し合いに巻き込まれたのかは分かりませんけど……」
「そうだな、それは私にも分からない。
しかしそれにしても、私がV.V.の味方だとは疑わないのか?」
「C.C.さんは、私達がC.C.さんの話を信じるって信じて話して下さったんですよね。
だからレナもC.C.さんを信じます」
レナの返答に満足してC.C.は口元に笑みを作るが、ヴァンへ向き直ると途端にその口は引き結ばれた。
「今の話、お前は分かったのか?」
「……えーと」
「そもそも聞いてたのか?」
「…………すみません」
想像通りの答えに、最早C.C.は溜息すら吐けなかった。
「……とにかくだ。
私はそう簡単には死ねない、それを念頭に置いておけ」
自身について話す事を、C.C.は好まない。
しかし行動を同じくしていれば――まして殺し合いの場でいれば、不死性はすぐに気付かれる事だ。
それならば戦闘中のようなゴタゴタした場で混乱されるよりも予め教えておいた方が良いと考えた。
レナについてはそれで正解だったと言えるだろう。
「けどよ」
だがヴァンに関しては、納得しかねているようだった。
「人間は死ぬぜ」
「私は死なないんだ」
人は殺せば死ぬ、そこにヴァンとしては譲れない一線があるらしかった。
ヴァンが口で説明して通じる相手でない事はC.C.も充分に承知している。
実際に見せてやればこの男も理解するだろうと、レナから剣を借りようとした。
その時、ヴァンがC.C.を突き飛ばした。
C.C.がいた場所を、銃弾が穿つ。
「お前はっ……」
C.C.が声を上げる。
爆発の中で、例え倒せずとも無傷では済まないだろうと思っていた。
しかしつい先程まで戦っていた相手、東條悟は目立った外傷もなくそこに立っている。
「上手くいったと思ったんだけど……」
奇襲に失敗した東條は悪びれる様子なくそう言う。
実際、悪いとは欠片も思っていないのだろう。
煤で汚れた服に血痕が付着し、目には泣き腫らしたような痕があった。
ヴァンはその東條の状態を見、そして周囲の様子を窺う。
「……バカ兄貴はどうした」
「ミハエル君のこと?
ミハエル君は……僕の、心の中に」
「殺しやがったのか!!」
はえーよホセ
支援
ヴァンが激昂すると、東條は銃を持ち上げてヴァンを狙う。
「ヴァンさん!!」
レナは東條の姿を認めた時点でデイパックから剣を抜いていた。
サタンサーベル。
凶々しい色と形をした、世紀王の為の武器だ。
それを手渡すとヴァンは負傷していない左腕で振るい、襲い来る弾丸を残らず斬り落とす。
「あいつは、カギ爪の居場所を知ってやがった!!
俺はあいつに用があったんだよ!!!」
普段のふ抜けた姿から豹変したような鬼気迫る様に、C.C.でさえも気圧されそうになる。
だが今のヴァンは右肩を動かせず、C.C.とレナを庇いながら戦わなければならない。
自然防戦一方になるのを見て、C.C.はデイパック内のロートブリッツを取り出して援護しようとする。
しかし杖を構えた手が止まる。
東條の背後には特徴的な白髪の、細身の男が立っていた。
「邪魔ダ」
「え?」
東條が白髪の男――雪代縁の接近に気付いた時には、縁の裏拳が頬を強かに打ちつけていた。
「っ!!?」
障害物を払い除けるように振るわれた一撃で、東條の体は真横へ弾き飛ばされる。
「そこの女二人に用がある。
お前も邪魔ダ」
縁は地面に転がされて呻く東條へは目もくれず、手にした刀を鞘から抜いてヴァンと対峙する。
「誰だか知らねぇけど、人が話してる最中に邪魔してんじゃ――」
ヴァンの悪態が途切れ、視線だけ東條の方へ向けられる。
立ち上がった東條の手には銃に代わって、日本刀と手のひら大の青いカードデッキがあった。
睨み付ける相手は縁だ。
「彼らは僕が救うから、邪魔されると困る、かも……。
もちろん君も救うけど……」
東條が言いながらデッキを刀身に向けると、腰にバックルが出現する。
「……『救う』?」
縁はカードやバックルの原理にはまるで興味がない――そもそもそれらが見えてすらいないとでも言うような様子だった。
その怒気の籠った声に大気が震え、バシ、ピシ、と爆ぜるような音で周囲の小石が砕ける。
場の空気が明らかに変わった。
C.C.は縁の登場で手を止めていたが、改めてブリッツスタッフを東條と縁の方へ向ける。
「……レナ、ホウキを持っているんだろう?
それで逃げろ」
「でも、C.C.さん達は……」
「私達はいい、早く行け!」
この男は危険だ――恐らく東條よりも。
C.C.はその直感に従ってレナを促す。
レナは指示通りホウキにまたがると、後ろ髪を引かれるように何度も振り返りながらその場を後にした。
「誰が誰を『救う』ダト?」
レナの逃走が縁を刺激する恐れがあったが、幸いにして注意はまだ東條の方へ逸れていた。
「皆を救って……僕は英雄になるんだ」
その言葉と共に、デッキがバックルへ装填する。
C.C.の目にはその時縁の顔に、筋が走った「ように」見えた。
確証が持てなかったのは、そう見えた次の瞬間には縁の姿がかき消えていたからだ。
そして消えた縁は、既にデッキを半ばまで差し込んでいた東條の背後に現れた。
「俺が救いたかった姉さんは、奪われた」
峰と刃が逆になった特殊な刀の峰側から蹴りを乗せ、刃の攻撃力を倍加させる。
「蹴 撃 刀 勢」
完全に意表を突かれる形になった東條は、最初の一撃の時と同様に防ぐ手段を持たなかった。
刀は東條の脇腹を抉るように裂き、赤黒く汚れた服を鮮血に染める。
東條は悲鳴を上げる暇さえ与えられないまま倒れた。
「抜刀斎が抜かすような微温い話など、聞くに耐えん。
俺には、姉さんさえいればいい」
――この男、壊れているな。
――だが、強い。
C.C.は自身の勘が正しかった事確信した。
悪化した状況を見ながら、ヴァンと共に逃げる手段を思索する。
カシャ カシャ カシャ カシャ…………………
しかし面倒はこれで終わらなかったらしい。
遠く離れた所からでも見逃しようのない奇妙な銀色の体躯と、歩を進める度に鳴る金属音。
その圧倒的な存在感を前に、ヴァンや縁ですらもそれを無視する事は出来なかった。
「……こんなに早く見付かるとはな」
底冷えするような声に、微かに喜色が混じる。
「私は時期創世王シャドームーン。
その剣は私の為に用意されたものだ……返して貰うぞ」
シャドームーンは朗々と名乗りを上げた。
その様に表れるのは余裕と自信。
しかし油断や慢心では決してない。
C.C.はシャドームーンを前にして、額から汗が噴き出すのを感じた。
「『渡せ』って言われて、素直に渡すわきゃあねぇだろう」
「フ……ならば守って見せろ」
ヴァンが地面を蹴り、先手を打つ。
「おおおおお!!」
跳躍しながらシャドームーンの脳天へ振り降ろすその一打を、シャドームーンはレッグトリガーで受け止めた。
シャドームーンが絡め取るようにその脚を捻ると、足場を持たないヴァンの体がサーベルごと地面の方へ引っ張られる。
ヴァンの体勢が崩れたその隙に、シャドームーンはヴァンの右肩に握り締めた拳で殴る。
「ガッ……!!!」
傷口が開き、シャドームーンの拳を血で汚す。
ヴァンは地面を転がり、その手を離れたサーベルはカラカラと回転しながら土の上を滑った。
シャドームーンが、地に落ちたサーベルへ手を伸ばす。
それをさせまいとC.C.が放った火球がサーベルに当たった。
弾かれて空中で回転していたサーベルは、再びヴァンの手に戻る。
「ヴァン、その剣を持って一度離れろ」
「だがあんたは……」
「私は不死身だと言っただろう!
巻き込まれたいのか!!」
「っ……」
「巻き込まれる」という言葉から無策でない事は読み取ったらしい。
ヴァンは舌打ちをしつつも後方へ跳躍して退く。
「不死身か、面白い。
ならばこの私が試してやろう」
会話の間にシャドームーンはC.C.の間近まで接近していたが、縁が割り込むようにして立ちはだかる。
「姉さんが殺せと言っているんダ……邪魔をするナヨ」
打ち込まれた逆刃刀を、シャドームーンが今度はエルボートリガーで止める。
縁は刀を払ってシャドームーンから距離を取り、刀を肩に担ぐような形で改めて構えた。
「哈ッ!!」
衝突するシャドームーンと縁、その両者に向けてC.C.は火球を撃つ。
縁がそれを避けたのに対し、シャドームーンは手で受け止めた。
「何だと……!?」
シャドームーンがダメージを受けた様子はなく、C.C.は目を剥く。
そして眼前に差し迫ったシャドームーンの右の手刀が、C.C.の腹を貫いた。
「く、は……」
握られていたブリッツスタッフはへし折れ、地面に乾いた音を立てて落ちる。
内臓を潰され、こみ上げた血液を口から吐き出した。
C.C.は苦悶の表情を浮かべながら、しかし眼はシャドームーンから逸らさない。
「かかったな……!」
「ッ!?」
突き立てられたシャドームーンの腕を掴むと、C.C.の髪が揺れて額のコードが顕になる。
直接接触をしている状態なら失敗はない。
シャドームーンを行動不能にする為の力を開放する。
だが計算違いがあった。
C.C.の体を突き破って背から突き出した、血塗れの腕――それを見たヴァンと縁は、我を失った。
「うおおおおおおおおおおおおッ!!!!」
「亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜ッ!!!!」
C.C.とシャドームーンの間で何が起きているのかも気付かずに、二人が斬り掛かる。
「馬鹿、よせ……!!」
サタンサーベルと逆刃刀を介し、シャドームーンとヴァン、縁の三人が接触してしまう。
能力の発動は止められず、額のコードが輝き始める。
ショックイメージ。
ナリタ攻防戦の際に、枢木スザクに対してKMF越しに用いた能力だ。
三人が何の映像を見ているかはC.C.にも分からないが、当時のスザクの反応を考えれば無事では済まない。
その想定通り縁とヴァンはうずくまり、シャドームーンは動きを止めた。
イレギュラーはあったものの、これでシャドームーンと縁は行動不能だ。
後はヴァンを連れて適当に逃走すればいい。
C.C.は腹に刺さったままのシャドームーンの腕を抜こうとする。
しかしシャドームーンの腕が持ち上がり、C.C.の体が宙吊りになった。
貫通箇所にC.C.自身の体重が掛かり、傷口がミチミチと音を立てながら広がる。
「ッは……!?」
「なかなか面白い能力だ。
不死身という点に関しても、満更ハッタリではないかも知れん」
計算違いはもう一つ――C.C.は知らなかったのだ。
確かにシャドームーンはショックイメージを見ていた。
真っ白な空間の中に立ち、見せられる悪夢。
ゴルゴムに囚われて改造された過去と、秋月杏子や紀田克実の拒絶。
雪の中で惨殺される姉。
目の前に横たわる花嫁。
怨嗟の声、逃げ惑う悲鳴。
針のない時計。
様々なイメージが駆け抜けるように、矢継ぎ早に通り過ぎて行った。
しかしそれらはシャドームーンに何ら感慨をもたらさない。
シャドームーンには、心が無いのだから。
シャドームーンは左手でC.C.の首を掴むと、腹から右手を引き抜く。
呻く声に構わず左腕を持ち上げ、その高さからC.C.を地面へ投げ付けた。
「さて……」
ピシピシと、何かの殻にヒビが入るような音が広がる。
シャドームーンが音の発生源へ目を向けると、ヴァンと縁が立ち上がっていた。
縁の全身には血管のような、太い管が走っている。
そしてその二人は共通して――シャドームーンを見ていない。
「カギ爪ぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええ!!!!!」
「覇亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜!!!!!」
二人は衝動に駆られるままに、シャドームーンへ立ち向かう。
支援
▽
目の前に広がるのはただ、姉が惨殺される冬の日の景色。
はぜる鮮やかな赤い血と、踊るように揺れる長く黒い髪、舞散る白い雪。
その先にいる、左頬に十字傷を刻んだ怨敵。
縁から全てを奪った、人斬り抜刀斎。
緋村、剣心。
そして他人の記憶も混ざり込んだイメージの中で、縁は垣間見る。
――緋村剣心
それは、ほんの少し前に行われた『放送』。
嘘だ。嘘だ。嘘だ。
まだ人誅は終わっていない。
まだ生き地獄へ叩き込む相手を見付けてすらいない――
――そうだ、目の前にいるじゃないカ。
やっと手にした幸せを目前にしながら倒れる花嫁。
絨毯に広がる血痕。
手を伸ばしても、届かない。
惨劇を生み出した張本人、カギ爪の男。
教会の入り口から差し込む光に映し出された、異様なシルエット。
片時も忘れた事はない。
それ以外の事は考えていない。
その為だけに、エンドレス・イリュージョン中を放浪している。
探していた。
探し続けていた。
今だって、いつだって、それ以外の事はどうでもいい――
――そうだ、目の前にいるじゃねぇか。
二人の復讐鬼はそれぞれに仇を『発見』した。
▽
縁とヴァンは猛り、各々の剣を振るう。
その二人の激情とは対照的に、シャドームーンは淡白にその攻撃を避けていた。
前へ前へとただ攻めるだけの二人はシャドームーンの敵ではない。
ただ二人が「シャドームーンを見ていない」事だけは、シャドームーンにとっては屈辱だった。
サーベルを取り返して殺すのみでは足りない。
恐怖させ、脳に世紀王の存在を刻みつけてやる必要がある。
しかし二人の反応速度や反射神経に、シャドームーンにも微かな驚きがあった。
特に縁のそれはシャドームーンと渡り合える程のもので、冷静さを欠かない万全の状態であったならば別の戦いになっていただろう。
二人の攻撃を避けるのは容易だったものの、シャドームーンの攻撃も当たらない。
拳や蹴りといった肉弾戦にシャドービームを織り交ぜるも、ヴァンと縁はそれを回避して見せた。
進展しない状況に対しシャドームーンは垂直に跳躍する。
点での攻撃が当たらないなら、面での攻撃。
生身の人間では到底届き得ない四十メートルの高さから、広範囲へ射程を広げたシャドービームを浴びせるのだ。
未だ絶命していないC.C.や倒れている東條も範囲に含まれる。
また範囲を広げれば多少威力が落ちる為、ヴァンと縁を即死させずに済むだろう。
全員がダメージで動けなくなったところを、なぶり殺す。
シャドームーンは高度を上げながらそう考えていた。
しかし見下ろして狙いを定めようとした時、意外なものが視界に入る。
縁が刀を地に刺し、その柄尻を踏み台に跳ぶ。
「朝 天 刀 勢」
逆刃刀は縁が愛用する太刀よりも短く、柄尻に飾り紐が付いていない為本来の跳躍よりも低い。
故に縁はその高度からもう一段、空中で跳ねた。
「疾 空 刀 勢 !」
跳躍の最高点における一瞬の浮遊状態の中、筋力と剣技の反動を利用した空中疾走。
それは縁の身体を生身の人間では届かない高さへ押し上げる。
シャドームーンがギガゼール達を相手にした時は、シャドームーンの跳躍に遅れて跳んだ彼らにシャドービームを浴びせた。
しかしシャドームーンの跳躍の勢いが上空に向かうにつれて次第に弱まるのに対し、縁のそれは勢いを弱めない。
階段を駆け上がるように二段、三段と重ねた疾空刀勢により、縁は瞬時に空中のシャドームーンと横並びになった。
まだシャドーチャージャーに力が溜まっていないそのタイミングで、縁は次なる剣技を見せる。
「掌 破 刀 勢 ! !」
足場がないにも拘らず、縁の頭上から添えた左手で押し出すような一撃が放たれる。
「くっ……」
ビームを中断し、エルボートリガーで受け止める。
一瞬の膠着からシャドームーンは剣を払い、縁を地面へと叩き落とした。
しかし縁は落下と言うよりも着地と言った方がふさわしい形で地面へ降りる。
衝撃を受け止めた周囲の地面は豪快な音を立てて亀裂を走らせたが、縁は平然と立っていた。
縁に遅れながら、シャドームーンも着地する。
そのシャドームーンに対して縁は両腕を背中側へ伸ばし、腰を低く落として構えた。
「戰 嵐 刀 勢 ! ! !」
足首と腕の回転による斬撃が襲い来る。
遠心力を利用しながら突き進む縁の刀を一撃二撃と防ぐが、連撃の勢いは止まらない。
一歩離れた場所にヴァンが控え、隙を狙う。
シャドームーンが押されている。
シャドームーンは復活して初めて、敗北を――
「掌 破 刀 勢 ! ! ! !」
受け止めた。
それもエルボートリガーでもレッグトリガーでもなく、白刃取りの形で。
確かに縁とヴァンは優勢だったが、シャドームーンに敗北を知らしめるには足りない。
「その技は、一度見た」
同じ攻撃は、シャドームーンには通用しない。
縁が次から次へと多彩な技を繰り出せばそれだけ、縁自身の首を絞める事になるのだ。
刀を抑えられて一時的に動けなくなった縁を、シャドームーンはシャドービームで拘束する。
それを空中へ吊り上げ、縁の攻撃に合わせて斬り掛かってきたヴァンへと叩き付けた。
そして邪魔者のいなくなった戦場で、シャドームーンはヴァンの手からこぼれ落ちたサーベルを拾い上げる。
「ついにこの手に戻った……」
シャドームーンは満足げに頷く。
想像したよりも手間取ったが、この会場にいる参加者が一筋縄でいかない事は既に知っている。
驚くには値しない――そう考えながら、カシャカシャと音を立てて二人へ近付く。
どうやって殺そうかと考えを巡らした時、マイティアイが真横に何かを捉えた。
シャドームーンは跳び退いてそれを回避し、向き直る。
「おいおい……これじゃ誰が悪役か分からねえじゃねえか。
俺はそこに転がってる白髪のオニーサンをぶっ飛ばしに来たってのによ」
宙に浮かぶホウキと、それにまたがる女学生二人。
そのうちの一人はボウガンのようなものを構えている。
たった今シャドームーンに奇襲を仕掛けた少年は、縁が持っていたものと同じ刀を携えていた。
「……仲間がいたか」
面倒とは思わなかった。
むしろそう来なくてはと、シャドームーンはくぐもった笑い声を立てる。
▽
数刻前、小病院に二人の男女の姿があった。
「あーん」
「……何の真似?」
千草貴子は怪訝そうな顔を向けてくる。
座っている蒼嶋駿朔を相手に立ったまま、腰に手を当てて見下ろす様は機嫌の悪さを如実に表していた。
その視線の先にあるのは、蒼嶋が千草の方へ先を向けたフォーク。
更に言えばそのフォークに刺さった一口大のチーズケーキだ。
「いや、騙されたと思ってちぃちゃんも食ってみろって」
そう言うと千草にも真剣さは伝わったようで、蒼嶋の隣に腰を下ろす。
しかし蒼嶋の期待とは裏腹にフォークは引ったくられ、蒼嶋の手から直接食べては貰えなかった。
「……味は普通だと思うけど。
これがどうしたっていうの?」
「一口じゃ分からないかも知れねえがこれ、ただの菓子じゃねえ。
さっきまで可哀想な小鹿状態だったって俺が、ちょっとだけ元気になってる上に心なしか傷も薄くなった気がする」
「怪我が治ってるって事?」
千草は訝しげな表情を更に深めたが、事実なのだから仕方がない。
蒼嶋の怪我の特に酷い箇所に処置をしてやった後、千草は小病院内を探索した。
このチーズケーキはその一環で発見されたものだ。
スイカよりは腹に溜まるだろうと何気なく口にしたのだが、思わぬ効果があった。
「『これを食べて元気になって、早く殺し合いに復帰して下さい』ってか?
至れり尽くせりで涙が出るぜ」
「……前はこんな事はなかったけど、どういう事かしら。
電気や水も使えるみたいだし……」
「つまり、ちぃちゃんが参加したゲームの主催者……
大東、何だっけ?」
「大東亜共和国」
「それそれ、それとあのブイツーってガキじゃ目的が違うっつー事なんじゃねえかな」
体力が回復したお陰で口も流暢に動く。
千草と話しながら、改めて最初の空間にいたV.V.の姿を思い起こした。
「大東亜共和国の目的は陸軍の軍事訓練だったわ。
会場内の待遇の違いから何が分かるの?」
「…………さーてね」
「……ちょっとシュン、そこまで考えておいて投げるわけ?」
「どっちにしろ情報がこんだけじゃ、一発で大正解ってわけにゃいかねえしさ。
まだ考えなくていいんじゃねえ?」
千草は呆れたように深く溜息を吐き、手にしたフォークを残りのチーズケーキの塊に突き立てる。
「お? 気に入った?
でもさちぃちゃん、あんまり食うとさすがのちぃちゃんも太るんじゃモガァッ」
一口大よりも少し大きいそれを口に押し込まれる。
千草はデイパックにこの場で調達した物を一通り詰め終えた事を確認すると、さっと立ち上がった。
「良くなったなら、さっさとここを出るわよ」
「ん?」
既に目的地を決めているような口振りに、蒼嶋は口内の物を咀嚼しながら聞き返す。
「このままにしておく気、ないでしょ?」
「……さっすがちぃちゃん、分かってんな」
縁に散々痛め付けられた事は記憶に新しい。
だが放置すれば縁はいずれ必ず誰かを殺すし、もしかすると既に殺しているかも知れない。
C.C.と狭間を探す。V.V.を倒す為に仲間を集める。
目的は多々あるが、人探しをするのに危険人物をそのままにはしておけない。
何より――気に入らないからぶっ飛ばす。
蒼嶋の思考はシンプルだった。
「でもさちぃちゃん、ぶっちゃけ勝算ねえよ?」
「あいつ、女が殺せないみたいだった。
あたしが前に出れば隙が出来るでしょ?」
平然と言い放つ千草に、蒼嶋は目を丸くする。
「……却下。それ、ちぃちゃん超危ねえ」
「あたしは一回死んでるって言ったでしょ。
今更死ぬのが怖いからってムカつく奴から隠れて過ごすなんて、絶対嫌よ」
しばし睨み合ってはみるものの、千草は引きそうにない。
蒼嶋は首を振り、結局は承諾した。
「……オッケーちぃちゃん、それでいいよ。
だけど俺が逃げろって言ったらちゃんと逃げてくれよな」
「分かってるわよ、あたしだって無駄死にはごめんだもの」
――ほんと強えよな、ちぃちゃん。
――焼き肉食いてえなんて言い出す俺とは、大違いだ。
凛とした強さを持つ女に促されて蒼嶋は立ち上がり、小病院を後にした。
来た時よりも軽い足取りで、縁が向かった北西を目指す。
「んあ? 何だありゃ」
そして、追い掛ける道中。
蒼嶋が目にしたのはお伽話で魔女が扱うようなホウキと――それにまたがった制服姿の少女だった。
▽
ヴァンが帯状の奇妙な長剣――薄刃乃太刀で遠距離から仕掛け、縁と蒼嶋が至近距離からシャドームーンを狙う。
しかしヴァンも縁も蒼嶋も、満身創痍だった。
数だけ見れば蒼嶋達が有利だが、サタンサーベルとシャドービーム、一人で遠近両方を網羅するシャドームーンには隙がない。
三人は致命傷こそギリギリのところで避けているが、体には確実に傷が増えていく。
ヴァンは利き腕を使えず、狂経脈を発動し続けている縁は体力の消耗が激しい。
そもそも二人は一度倒されおり、完全に息が上がっていた。
蒼嶋も少しマシになったというだけで、先の戦闘によるダメージを引きずっている。
対するシャドームーンは疲れと無縁に見えた。
(ヤベーヤベー、ビックリ人間のおにーさんの次はマジモンの怪物かよ……。
悪魔と連んでる高校生が可愛く見えちゃうぜ)
蒼嶋は肩で息をしながらシャドームーンを見据えるが、このまま続けば勝ち目はない。
「だったら……やるしかねえよなあ!!」
体力の温存は無駄、ならば勝負に出るだけだ。
蒼嶋は背後に影を出現させる。
その影――鎧武者、破壊神マサカドの姿が蒼嶋と一体化する。
纏う空気の変わった蒼嶋の刀を、シャドームーンは両手で構えたサーベルで受け止めようとする。
しかし右手がグ、とサーベルから引き剥がされた。
蒼嶋から見て左側、それと対峙するシャドームーンから見て右側から、ヴァンが薄刃乃太刀でシャドームーンの右腕を絡め取っている。
――ナイスサポート。
――あんた、縁の下の力任せだな。
ここで力尽きる覚悟を決めて、蒼嶋は刀を振るった。
「おらぁぁぁあああああああああああああ!!!」
腕、胸、腹、脚、全身の筋肉をしならせる。
跳べる分だけ高く跳び上がり、全体重と重力を刀へ篭める。
そこへマサカドの力を乗せた、蒼嶋が放てる最大の一打。
シャドームーンはそれを正面から左手一本で支えたサーベル受ける。
しかし片手では止めきれず、蒼嶋渾身の一撃はシャドームーンの肩から大腿に掛けて縦一直線の傷を刻んだ。
シャドームーンが衝撃に押されて数歩後ずさり――
「……この程度か」
それは蒼嶋が万全の状態でなかった事、そしてシャドームーンの装甲と逆刃刀の強度の差がもたらした結果。
シャドームーンの体表を覆ったシルバーガードを、蒼嶋の攻撃は突破出来なかった。
蒼嶋の力は足りず、不殺を誓った流浪人の愛刀・逆刃刀はその衝撃に耐え切れなかったのだ。
逆刃刀は特に強度の低い目抜から折れ、刀身が宙で弧を描く。
シャドームーンは薄刃乃太刀ごと右腕を振ってヴァンを空中へ投げ出し、脱力した蒼嶋に向けて直接叩き付けた。
衝突させられた両者はそのまま地面へ倒れる。
それに遅れるようにして、折れた刀身が落下して地面に突き刺さった。
こうして蒼嶋の渾身の一撃は打ち破られ、シャドームーンの勝利は確定した。
――その蒼嶋の陰になっていた場所に、地に沈み込むような姿勢で構えた縁さえいなければ。
縁の左の逆手で握られているのは、白山神社に奉納されていた御神刀。
数々の殺人奇剣を生み出した刀匠・新井赤空が孫の世の為にと打った最後の一振り――逆刃刀・真打。
左腕を背後へ右腕を前面へ伸ばし切り、刀の切っ先を地面スレスレまで下げる独特の構えに土埃が舞う。
「一番いいとこは譲ってやるよ、おにーさん」
泥で顔を汚しながら、蒼嶋は不敵に笑った。
「 倭 刀 術 絶 技 」
示し合わせる時間はなかったし、元より縁にそんな協調性は期待出来ない。
しかし蒼嶋は、縁がまだ隠し玉を持っている事を知っていた――何せ、つい数時間前に直々に食らっている。
そして協調性がなくともそれを叩き込む為の隙を逃がしはしないだろうと、不本意ながらも縁の実力を信用していた。
シャドームーンが蒼嶋の一撃だけで倒せるような相手だなどと、過小評価もしていない。
最初の一打が通じない事を前提とした、二段構えの策。
この技を撃たせるべきではない。
シャドームーンにもそれが分かったのか、手を縁へ向けてシャドービーム撃とうとした。
しかし先程の蒼嶋の一撃は僅かながらもシャドーチャージャーを傷付けており、それを阻害する。
更にヴァンは地面に投げ出されてなお、シャドームーンの右腕に絡む薄刃及太刀を手放してはいなかった。
振り切られないよう蒼嶋もその刀の柄を握り、シャドームーンに右腕を使わせない。
シャドームーンが残った左手で構えていたサーベルも不意に弾かれ、胸部が無防備な形で晒された。
蒼嶋の陰にいた縁よりも更に後方には、ブラフマーストラを構える千草の姿がある。
シャドームーンがサーベルを手にした時点で、戦いは一方的な殺戮へと成り果てるはずだった。
その均衡が、この一瞬で崩れる。
幕末の伝説となった人斬り抜刀斎を討つ為に鍛え上げた剣技。
大地の反動さえも味方に付けた、地に伏せる虎の牙。
シルバーガードに刻まれた傷の上から、逆刃刀・真打による倭刀術最大の技が繰り出される。
「 虎 伏 絶 刀 勢 ! ! ! ! ! 」
シャドームーンは二、三歩とたたらを踏み、その胸からは煙が上がる。
「ぐっ……!!」
それは確かなダメージを意味していた――しかし次期創世王シャドームーンは、倒れない。
▽
東條は打ちのめされていた。
傷は深く、出血も少なくない。
しかしそれだけでなく精神的に大きな痛手を被っていたのだ。
支援
奇襲に失敗し、突然現れた男にあっさりと倒された。
王蛇やゾルダに一方的に敗北した時の事を思い出して涙が浮かぶ。
伏せた状態から起き上がろうとすると、傷に帯びていた熱が鋭く強い痛みへ変わった。
放送で呼ばれたのは十六人。
ミハエルを足せば十七人。
まだ四十人以上の参加者が、会場内にひしめき合っている。
全員を『救う』為には、ここは無理をせず退くべきだ。
その東條の足をこの場に引き留めたのは、自信と意地だった。
仲村、香川。
沙都子、ミハエル。
大切な人達を失って、確実に英雄に近付いているはずなのだ。
奇襲に失敗したのも、縁に呆気なく敗れたのも、変身していなかったせい。
少し調子も悪かった。
デッキで予め変身していれば、遅れを取る事はなかった。
(僕は英雄になるんだ……ならなきゃ、ならないんだ……)
傷は痛む。
それでも、その崇高な理想ゆえ必ず立ち上がる。
その身が果てるか、理想を果たすまで。
今シャドームーンと戦っているのは三人。
いずれも近接戦闘を得意としているようで、東條が下手に加わっては邪魔になる。
ならば今、東條に出来る事は――
バックルに途中まで差し込まれていたデッキを押し込み、変身する。
そしてデストバイザーに一枚のカードを装填した。
――東條に出来る事は、この戦闘の役に立ちそうにない参加者達を、邪魔が入らないうちに「救う」事。
――AD VENT――
▽
千草は蒼嶋達の足手纏いにならないようにしながら、加勢する機会を窺っていた。
しかしC.C.に肩を貸すレナの背後に、一つの影が立つ。
銀と青の、虎のような意匠の施されたスーツ。
高く上へと持ち上げられた腕の先、本来指があるべき場所には鋭く大きい爪が備わっていた。
「くっ……!!」
振り下ろされようとしている腕へブラフマーストラを向ける。
トリガーを引き絞って放たれた三本の矢はスーツの装甲を破って刺さり、仮面の下から悲鳴に似た声が上がった。
「東條、てめぇ!
女襲ってる場合じゃねぇだろうが!!」
ヴァンが千草の方へ加勢に向かおうとするも、未だ猛威を振るうシャドームーンがそれを許さない。
東條はよろめきながら、なおも千草の前へ立ちはだかった。
「僕は……救わなきゃいけないんだ……」
「……は?」
「僕は君達を救って、英雄になる」
千草の胸に、言いようのない怒りが沸いた。
蒼嶋が、ヴァンが、あの縁さえもが、銀色の化物を相手に命を張って戦っている。
そんな時にこの男は、何を言っているのか。
「……それで何で、あたし達を殺そうとしてるわけ?」
「殺すんじゃない。
君達はミハエル君達と一緒に僕の心の中で生き続けて、僕と同じ夢を見るんだ」
――電波確定。
――新井田なんかよりもよっぽどヤバいよ、こいつ。
「それで、何?」
怒りが感情の地平線を越えて行くのを感じる。
自分の口に笑みが浮かんでいるのに気付いた。
怒りが限界に達するとつい笑ってしまう自分の癖を、千草は知っている。
蒼嶋達は誰にも媚びる事なく、誇り高く戦っている。
そんな時に。
「シュン達が戦ってる時に、足手纏いのあんたはいたいけな女の子相手に暴力振るおうっての?
それで英雄?
笑わせないで!!」
「じゃあ……どうすれば、英雄になれるのかな?」
明らかに狼狽した様子を見せながら、不安げに問うてくる東條。
その子供じみた姿に、ますます苛立ちが募る。
「英雄なら、いるじゃない。
あそこに」
千草は目線を東條から逸らさないまま、真っ直ぐに指差した。
指の先には蒼嶋がいる。
東條は首を傾げていた――一見して蒼嶋がそう見えないのも無理はない。
カッコ悪いところは、結構たくさんある。
そうでないところよりも多いかも知れない。
ついでに少しバカっぽい。
しかし東條には分からなくとも、千草には分かっている。
蒼嶋は英雄だ。
多分バカには見えない英雄なんだと、下らない事を思う。
「強い相手にだって一歩も引かない、弱い奴を見捨てない!!
あんたは何!?
英雄なんかじゃない、ただの弱虫の卑怯者!
シュン達の助けなんて要らない、あたしがあんたの相手になってあげる。
あんたみたいなやつには絶対負けないわ!!」
マスクの下にある東條の表情は読めない。
しかし絶句している相手に対し、引き金を絞る指に力を籠めながら畳みかける。
「あたしの全存在をかけて、あんたを否定して――」
「ちぃちゃん、後ろだ!!!」
え、と間抜けな声が出た。
蒼嶋の声とともにゾワリと背筋を冷たい感覚が走り抜ける。
その場で迷わず逃げれば良かった。
しかし、千草は思わず振り返ってしまった。
後ろには東條と同じカラーリングの怪物。
腕を振り上げた体勢の、デストワイルダー。
「ちぃちゃぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!」
蒼嶋の叫びを背に聴きながらも何も出来ず、千草の白い肌は斬り裂かれた。
傷の痛みよりも熱さばかりが脳に伝わる中、それでも千草は踏み止まる。
東條はその背後から、千草の胸を貫いた。
場に縁が現れた直後。
空飛ぶホウキで戦線を離脱したレナは、他の参加者の姿を探していた。
――助けを呼ばなきゃ。
――ヴァンさんは怪我をしてるんだから、私が何とかしなきゃ。
これまでにレナが出会った参加者は、真紅、後藤、ヴァン、C.C.、ミハエル、東條、縁の七人。
この会場にいる参加者の全てが殺し合いに加わっているわけではない事を、レナは知っている。
同時に殺し合いに加わっている人間が少なくない事も、知っている。
それでも仲間の命が掛かった今、レナは真紅やヴァン、C.C.のような参加者との出会いを信じた。
迷いはあった。
危険人物と遭遇する可能性があったから、ではない。
もし味方になってくれる参加者を発見出来たとしても、本当に助けを求めていいのかを迷っていた。
助けを求めるという事は、戦いに巻き込むという事。
殺し合いが行われている、まず自分の命を守る事を第一としなければならない状況で、それは正しいのか。
仲間を失いたくないという自分の感情一つの為に、他の参加者を危険に晒していいのか。
それでも戦う術を持たないレナには、ホウキを走らせる事しか出来なかった。
無我夢中に進んだ先で出会った蒼嶋と千草は、事情を説明すると二つ返事で応えてくれた。
移動している間に行った情報交換も信じて貰えた。
二人はレナの期待した通りの相手だったと言える。
「逃げろと言ったのに……」
「はぅ〜……ごめんなさい……」
C.C.の腹に穿たれた傷は出血が止まっており、服に空いた穴よりも少し小さい。
先のC.C.の説明にあったように再生しているのだろう。
いつもはもっと早く復帰するのにとC.C.は違和感を口にするが、レナにしてみれば死ななかったというだけで安堵に足る。
今は二人で戦いの場から離れる事の方が重要だった。
そして。
レナの思いがもたらした『結果』が、眼前に広がる。
「ちぃちゃぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!」
C.C.に肩を貸した姿勢のまま。
蒼嶋の叫びを聞きながら。
千草の姿を目に焼き付けながら。
レナは立ち尽くした。
▽
千草は手からブラフマーストラを落とし、膝を着く。
――悔しいなあ……。
――せめて一発、あいつを殴りたかったのに。
もう死ぬ。
一度死んだ経験があるせいか、千草は自分の終わりを悟っていた。
――ろくでもないなあ。
――あたし、まだ十五年しか生きてないのに。
何の為に生きていたのか分からないし、何の為に生き返ったのか分からない。
狭くなり始めた視界に、蒼嶋の顔が映る。
わざわざ自分の為に、シャドームーンの攻撃をかいくぐって駆けつけてくれた――そう思うと申し訳なくなる。
「ねぇ、シュン。
あたし、さ……」
――ねぇシュン……ぶっ飛ばしちゃってよ。
――銀色の奴も、東條も、ブイツーも、こんな下らない事してる連中、みんなみんな。
――あたしの事はもう、いいからさ。
一度あんな死に方をしたのにまた殺し合いに連れて来られて、最悪だと思っていた。
それでも一つだけなら、いい事があった。
「シュン……と……」
その言葉の先が紡がれる事はなかった。
ただ霞む視界の中で、蒼嶋がずっと手を離さなかった事だけははっきり覚えている。
少なくとも、独りぼっちで死ぬわけではない。
最初に死んだ時と同じで、最後に一緒にいてくれる誰かがいる。
――それがシュンで、よかった。
蒼嶋が気に入らない連中を一人残らずぶっ飛ばして「皆で焼き肉に行こうぜ!」なんて叫んでいる、そんな光景を夢に見る。
夢じゃない、蒼嶋はきっと夢で終わらせない。
そう信じて千草は目を閉じた。
【千草貴子@バトルロワイアル 死亡】
▽
「冗談よせよ、目を開けろよ、ちぃちゃん……ちぃちゃん……!!」
無防備な姿を晒す蒼嶋を、東條は黙って眺める。
「英雄なんかじゃない」と、否定された。
これからどうすればいいのか、教えてくれる人はどこにもいない。
その混乱の中で、東條の思考に「英雄を倒せば英雄になれるのではないか」という考えがよぎった。
「強い相手に一歩も引かない」から英雄なら、その英雄に「一歩も引かな」ければ英雄。
その歪んだ思想の下に、東條は蒼嶋へと腕を振り下ろす。
蒼嶋の頭を叩き割るはずだったその手を掴んで止めたのは、シャドームーンだった。
それまで善戦していたヴァンも白髪の男も、既に倒れ伏している。
「……」
シャドームーンは無言で、その銀色の仮面の上からでは表情を読み取れない。
東條は既にシャドームーンの強さと恐ろしさを既に見ている。
その上で間近に、思う所の知れないシャドームーンを目にするのは恐怖そのものだった。
だが東條は怯まない。
仲村、香川、沙都子、ミハエル、そして「ちぃちゃん」と呼ばれた女を手に掛けた。
強さを手に入れて英雄に近付いた、その自信があるのだ。
裏返せば。
これでもし、強くなっていないのなら。
英雄に近付いていないのなら。
ただの『弱虫』の『卑怯者』なのだとしたら。
これからどうすればいいのか、分からない。
掴まれていない方の手で握ったデストバイザーでシャドームーンを斬り付ける。
しかしシャドームーンはそれをサタンサーベルで容易に止めた。
そして東條の腹に蹴りを入れる。
特に力の籠められていないただの蹴りだが、ライダースーツの上からでもその衝撃は殺されなかった。
シャドームーンがその蹴りの瞬間に東條の手を離すと、東條は十メートル以上吹き飛ばされる。
「ガッ……っぁ……」
差は縮まらなかった。
それを余りに呆気なく、一瞬で思い知らされてしまった。
それでも東條は再び立ち上がる。
(皆、僕の心の中で生きている。
僕が頑張って、会場の皆を救って……英雄に――)
パキパキ、と音がした。
見れば腰のVバックルに装填したデッキにひび割れが出来ている。
今のシャドームーンの一撃によるものである事は明らかだ。
「あ、ああああ、あ、」
手で押さえて破損を止めようとする。
これまでに『救った』者の顔を思い出しながら。
これから『救う』者の顔を思い浮かべながら。
しかし努力は虚しくデッキは砕け散り、変身は解除された。
デストワイルダーの様子が急変する。
「助けて、助けて仲村君……佐野君――」
追い掛けてくるデストワイルダーに、東條は大切な人達の名前を呼びながら逃げ惑う。
助けてくれる人が、いない。
レナとC.C.が気を失った面々を連れて逃げる背中が見えた。
シャドームーンも最早、こちらへの興味を完全に失ったようだった。
「助けて沙都子、ミハエル君、助けて――」
一歩でもその場から離れようとするが、縁とシャドームーンの攻撃を受けた体は思うように動かない。
大した距離も稼げないうちに、デストワイルダーが東條に追い付く。
「助けて……助けて、助けて下さい、」
腕を掴まれ、引き倒される。
神崎史郎からデッキを受け取って以降ずっと共に戦ってきたデストワイルダーの顔が、すぐ目の前まで迫っていた。
「香川先生――……」
【東條悟@仮面ライダー龍騎 死亡】
▽
シャドームーンの注意が東條へ逸れてすぐ、C.C.とレナは行動を起こしていた。
C.C.は放置されていた東條のデイパックからフライングボードを出す。
「ヴァン、向こう岸へ逃げるぞ!」
倒れたヴァンのもとへ着くと、その体を背負う形で乗せてボードを浮き上がらせる。
レナもホウキにまたがり、放心している蒼嶋へ手を差し伸べた。
「蒼嶋さん、逃げましょう!」
「けどよ……ちぃちゃんが……」
「早く!!」
蒼嶋はレナの手と千草の亡骸を交互に見比べ、表情を歪ませる。
そして――レナの手を取った。
空飛ぶホウキとフライングボードに二人ずつ乗って、西の海へ去って行く。
その背へシャドームーンがシャドービームを撃つとボードは海へ打ち落とせたが、ホウキは空中で忽然と姿を消した。
気にはなったものの、シャドームーンは追撃や捜索はしない。
死んでいればそれまで、死んでいないならば次に改めて殺すだけだ。
ヴァン、縁、蒼嶋の三人に負わされた傷に触れる。
時間を置けば回復するもので、深くはない。
しかし放送前の戦闘と違うのは、三人が生身の人間だった事だ。
ただの人間達が支給品の効果ではなく己の身一つ、剣一本で世紀王に立ち向かい手傷を負わせた。
それもサタンサーベルを持った状態のシャドームーンに、だ。
その事実にシャドームーンは少なからぬ感銘を覚えていた。
シャドームーンの背後で、最後に残った縁が立ち上がる。
全身に走っていた管はもう見えない。
出血も疲労も一目で限界と分かるものだが、苦しげに息を吐きながらも縁は退く気配を見せなかった。
「ここは見逃してやろう。
消えろ」
シャドームーン自身、何故そんなつもりになったのかは分からない。
少なくとも油断によるものでないのは確かだ。
この殺し合いに、新しい可能性を見出したせいかも知れない。
その声が聞こえていたのかいなかったのか、縁はシャドームーンを相手に一人刀を構えた。
「蹴 撃 ――」
縁が言い終わるよりも早くシャドームーンは縁の眼前に立つ。
拳を一撃腹へ叩き込むと、縁はその場に踏み留まる事は叶わず紙のように吹き飛ばされた。
「次はない。
せいぜいそれまで、残り短い生を謳歌しろ」
世紀王には到底届かない、しかし有象無象と切り捨てられぬ敵。
シャドームーンは亀山薫との交戦から、この会場にいる参加者達をそう評価した。
だがブラックサンやシャドームーンを倒す「万一の可能性」は、起こり得る。
油断と慢心を捨てたからこそ、シャドームーンはそれを認めた。
前の戦闘で、シャドームーンはカードデッキを使って変身する二人を目撃した。
そこからカードデッキは参加者を「一定の強さに変える」、もしくは参加者を「強化する」為の支給品であるという仮説を立てた。
シャドームーンは更に推測を広げる。
もしもシャドームーンに生身で立ち向かったあの三人のような人間があのデッキを用いたら、どうなるだろうか。
前者の「一定の強さに変える」であれば、問題はない。
つまりは引き上げる強さに上限があるという事で、余裕を以て対処出来る事は既に証明されている。
だが後者の「強化する」であれば、楽観視は出来ない。
人間離れした力が更に強化されるなら――それは、ブラックサンやシャドームーンに匹敵しかねないのだ。
故にシャドームーンはこの殺し合いへの警戒を更に強める。
しかし例え創世王の目的が何であろうと、次期創世王はこの自分。
だからこそヴァン達が今後デッキを手にする危険性を鑑みながらも、この場では止めを刺さない。
全て真正面から打ち破って見せる――それは、シャドームーンの世紀王としてのプライドだった。
そしてこの会場でいかなる敵が現れようと、王座を争う相手はあくまで南光太郎だ。
シャドームーンはこのバトルロワイアルへの思いを変化させながらも、宿敵への執念を薄れさせはしなかった。
【一日目午前/F−1】
【シャドームーン@仮面ライダーBLACK(実写)】
[装備]:サタンサーベル@仮面ライダーBLACK
[支給品]:支給品一式、不明支給品1〜3(確認済み)
[状態]:疲労(中)、胸とシャドーチャージャーに傷(回復中)
[思考・行動]
1:殺し合いに優勝する。
2:元の世界に帰り、創世王を殺す。
3:かなみは絶望させてから殺す。
4:死ななかった五人(ヴァン、C.C.、レナ、蒼嶋、縁)は次に会ったら殺す。
【備考】
※本編50話途中からの参戦です。
※殺し合いの主催者の裏に、創世王が居ると考えています。
※折れたブリッツスタッフ@ヴィオラートのアトリエ、折れた逆刃刀@るろうに剣心、レイ・ラングレンの銃(60/100)@ガン×ソード、菊一文字則宗@るろうに剣心が放置されています。
※デストワイルダーの行方は、後続の書き手氏にお任せします。
▽
シャドービームで撃ち落とされたC.C.とヴァンは大きな波飛沫を上げて海へ落下した。
直撃を受けたボードは砕け、最早本来の役割は果たせそうにない。
ビームの余波で気を失いそうになりながら、C.C.は海中でデイパックに手を入れる。
取り出したのは水中呼吸を可能にするエアドロップ。
とっさの事で一粒しか見付けられなかったが、不死のC.C.には不要の物だ。
思うように身動きが取れない中、ヴァンに向かって手を伸ばす。
ヴァンは連戦で負傷して体力を失っている状態で海中に放り込まれたのだ、このままでは死ぬ。
(起きろ、ヴァン!!)
気絶したままのヴァンの腕を掴んで手繰り寄せ、その口にドロップを押し込む。
(ヴァン、死ぬな!!!
お前まで……お前まで私を一人に……!!)
ヴァンの手を引き、レナ達を追って西へ泳ごうとする。
しかしC.C.もまた傷の回復が済んでおらず、息が保たない。
ゴボ、と肺に残った空気を吐き出すと、全身の筋肉が弛緩するのを感じた。
(ヴァン――)
▽
(抜刀斎が死んだ……?)
シャドームーンが去る足音も聴いていない。
たった今まで続いていた戦いの中、縁の眼にはヴァンも、東條も、蒼嶋も、シャドームーンさえも映っていなかった。
目の前に広がるのはただ、縁の髪が白く染め上がったあの雪の日の光景と――
――……がみ
――緋村剣心
――平賀才……
ショックイメージの中で再生された放送。
そして初めに連れてこられた空間。
抜刀斎が、死んだ。
放送を聞いた瞬間に蓋をした、目を逸らした可能性。
姉が殺されたその日から呪い続けた男の、死。
それを信じられずに刀を振るっている間は逃避出来ていた。
しかしそれが終わってしまえば、目を向ける事になる。
(殺し合い……
そんなもので命を落とすような男から、俺は姉さんを守れ、なかった)
殺し合いで死ぬ、殺される。
縁はそんな弱い男からすら姉を守れなかった、最低以下の男になってしまったのだ。
(姉さん……教えてくれ、姉さん……俺は……)
縁の前に現れた巴の幻影は目を伏せたまま、微笑む事はなかった。
【一日目午前/F−1】
【雪代縁@るろうに剣心】
[装備]:逆刃刀・真打@るろうに剣心
[所持品]:無し
[状態]:左肩に刺し傷、両拳に軽症、全身打撲、各部に裂傷、疲労(大)
[思考・行動]
1:?????
[備考]
※殺し合いを認識しました。
※『緋村剣心』以外の死者の名前、及び禁止エリアの放送を聞き逃しました。
▽
千草が死んだ。
蒼嶋はそれが信じられなかった――と思おうとしているだけで、本当は分かっている。
蒼嶋は既に千草の死を理解し、受け入れていた。
そしてそんな冷酷とも言える自分の一面に、嫌気が差す。
「はは……女一人守れない上にこれだもんな……」
涙一つ出ない。
いっそパニックでも起こしていれば、幾らでも悲観に暮れて不幸に酔う事が出来たのに。
弱い自分や殺し合いに参加している者、殺し合いを仕組んだ者への怒りも、沸点を振り切れて逆に冷え切ってしまったようだった。
爪が掌に食い込むまで拳を握るが、その拳を振り下ろす場所を見付けられずに力なく解いた。
「ちぃちゃんが死んだんだぜ……?
これじゃホントに、化物みてえじゃねえか……」
挙げ句、千草の遺体を保身の為に見捨てた。
学校が魔界に堕ちた時もそうだった。
人が死んでいるのに――自分が生き残る為なら幾らでも冷静でいられるのだ。
その証拠が手の中にあるデイパックとブラフマーストラ。
千草の亡骸の傍に落ちていた物だ。
「戦うのに邪魔になるから」と事前に千草に預けていた蒼嶋のデイパックもその中に入っている。
あの状況下でもアイテムは見落とさない。
蒼嶋は自嘲し、ますます自暴自棄になった。
「蒼嶋さん……ごめんなさい」
声を掛けられ、そちらへ顔を向ける。
レナの目は濡れて、今にも涙をこぼしそうだった。
「私が見た時はあの銀色の怪物はいなかったけど……それでも分かってたんです。
……あそこが危ないって。
なのにヴァンさんとC.C.さんを、私の知ってる人達を助けたいって、そればっかりで……蒼嶋さん達を……」
「……巻き込んだ、ってか。
いいよ、もう。
俺も……ちぃちゃんも、危ないの承知でレナについてったんだから」
それを聞いたレナは俯いた。
レナはそのまま自身を責めて泣き続けるのだと思い、冷めた目で見る。
自分の失敗による犠牲の大きさに、人の死という重さに耐えられる中学生がどこにいるだろう。
しかしレナは制服の袖で目元を拭うと、グッと顔を上げて蒼嶋の目を見据えた。
「……移動、しましょう。
C.C.さん達はまだ来てませんけど……こっち側には後藤っていうバケモノがいるんです。
私達を見付けたらきっと襲ってくるから、隠れないと」
(……おいおい)
「C.C.さん達は、何かあったのかも知れませんけど……絶対来ますから。
それまで、出来る事を考えましょう。
……千草さんも多分、そうして欲しいと思ってるんじゃないかな……かな」
(おかしいだろ、それ)
「圭一君って、すっごく頼りになる男の子がいるんです。
きっと圭一君も、何とかしようとして頑張ってるから……」
(お前中坊だろ。親のスネかじって、友達と暢気に遊んで、人生バラ色ハッピーな歳じゃねぇか。
俺だって、人の事は言えねえけどさ)
「だから、私達も頑張りましょう」
レナは恐らくただ嘆く、ただ泣く事の不毛さを知っているのだろう。
思い返せば最初に出会った時から、レナの目には涙を擦った痕があった。
この会場で出会った友達を亡くしたと言った。
支援
放送で親しい友達を三人も亡くしたと言った。
その四人の為に泣いて、泣いて――今のレナは、凛と立っている。
(どうして俺の会う中坊はどいつもこいつも、俺より強いんだかな……)
足下をふらつかせた蒼嶋は、レナに支えられながら歩いて行く。
疲れ切って、冷め切って、握り拳一つつくれないまま。
【一日目午前/ F-10 遊園地付近】
【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に(ゲーム)】
[装備]:無し
[所持品]:支給品一式、インスタントカメラ(数枚消費)@現実、空飛ぶホウキ@ヴィオラートのアトリエ、真紅の下半身@ローゼンメイデン
[状態]:疲労(小)、悲しみ
[思考・行動]
1:圭一、詩音、C.C.、ヴァンと合流する。
2:蒼嶋と同行する。
3:翠星石と蒼星石も探す。
4:水銀燈、後藤、シャドームーン、縁を警戒。
[備考]
※この会場の西端と東端、北端と南端は繋がっています。
どこかの端からエリア外に出ると、逆の端の対応する位置へとワープします。
【蒼嶋駿朔(男主人公)@真女神転生if…】
[装備]:ブラフマーストラ@真女神転生if…
[支給品]:支給品一式×3、どんと来い超常現象全巻セット(なぜベストを尽くさないのか付)@TRICK、スイカ(残り4玉)@スクライド、
庭師の鋏@ローゼンメイデン、鉈@ひぐらしのなく頃に、織田のバイオリン@バトルロワイアル、未確認支給品(0〜1)
[状態]:各部に裂傷、疲労(大)、全身打撲
[思考・行動]
基本:ブイツーだかなんだか知らんがムカつく野郎はぶっ飛ばす。
0:ちぃちゃん……。
1:狭間は相変わらずの様子ならもう一回ぶっ飛ばす、つーか刺す。
2:一緒にブイツーだかをぶっ飛ばす仲間を集める。
[備考]
※千草が小病院でアイテムを調達しました。内容は後続の書き手氏にお任せします。
▽
C.C.が目を開けると、眼前には青い空が広がっていた。
まだ水中にいるのかと訝るが、身体は砂浜に横たえられている。
「ゲホ、ゴホ、……」
飲んだ海水を吐きながら上体を起こす。
視線を落とせば腹部の傷が小さくなっており、時間が少し経過している事に気付く。
服はまだ濡れているものの乾き始めていた。
水中にいたはずが地上に寝かされていたという事は、運ばれたのだろう。
そこまで考えたところで、すぐ傍にいた男の事を思い出す。
「ヴァン!」
見回すとすぐ横に、だらしなく大の字になって寝ている男がいた。
「生きてるか?」
「んん……」
声を掛けるとヴァンはうっすらと瞼を上げる。
普段通りの寝呆けた眼。
ショックイメージで起こした錯乱も、今は落ち着いているようだった。
「あの状態で人一人を抱えてここまで来るとは、大した奴だな。
今回ばかりは労わってやろう」
言って辺りを見回す。
戦闘になったF-1から西へ向かえばワープしてマップの東端に着き、遊園地が見えるはずだ。
そして近くにレナ達もいる。
その確信の下に三百六十度周囲を見たのだが、遊園地のシンボルたる観覧車の姿は見えない。
代わりに、どこか見覚えのある風景がある。
障害物の少ない荒涼とした土地に、離れた場所で細く黒煙を上げる何か――恐らく車だろう。
C.C.とヴァンの現在位置はH-1。
潮に流された後、ヴァンが適当に近くの浜を目指した結果だった。
「……」
シャドームーンから逃げる為に会場のワープを利用しようとしたというのに、マップの西端に戻って来てしまっては意味がない。
しかもレナ達とはぐれてしまった。
シャドームーンが付近にいないのがせめてもの幸いだが――
「……私は『向こう岸へ逃げる』と言っただろう!
お前はまともな方向感覚もないのか、このバカ!!」
「……すみません」
それを言った時、ヴァンは気絶していたのだから責めても仕方がない。
それを承知してはいても、C.C.はその場でヴァンを罵倒せずにはいられなかった。
【一日目午前/ H-1 砂浜】
【ヴァン@ガン×ソード】
[装備]:薄刃乃太刀@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
[所持品]:支給品一式、調味料一式@ガン×ソード
[状態]:疲労(大)、右肩に銃創、右上腕部に刀傷、各部に裂傷、全身打撲
[思考・行動]
0:カギ爪の男に復讐を果たすためさっさと脱出する。
1:レイが気にならない事もない。
[備考]
※23話「みんなのうた」のミハエル戦終了後より参戦。
※ヴァンはまだC.C.、竜宮レナの名前を覚えていません。
【C.C.@コードギアス 反逆のルルーシュ R2】
[装備]:無し
[所持品]:支給品一式×4、エアドロップ×2@ヴィオラートのアトリエ、ピザ@コードギアス 反逆のルルーシュ R2、ナイトのデッキ@仮面ライダー龍騎
ファサリナの三節棍@ガン×ソード、カギ爪@ガン×ソード、予備弾倉(60/60)、確認済み支給品(0〜2)
[状態]:疲労(大)、腹部に傷(回復中)
[思考・行動]
1:レナ達と合流する。
2:利用出来る者は利用するが、積極的に殺し合いに乗るつもりはない。
3:後でピザを食べる……つもりだったが、今はそんな気分ではない。
4:後藤、シャドームーン、縁は警戒する。
[備考]
※TURN11「想いの力」終了後、日本に戻る前から参戦。
※不死でなくなっていることに気付いていませんが、回復が遅い事に違和感を覚えています。
※フライングボード@ヴィオラートのアトリエは破壊されました。
【チーズケーキ@ヴィオラートのアトリエ】
シャリオチーズを材料に使ったとても美味しいケーキ。
体力・精神力・生命力が結構回復する。
支援
498 名前: ◆.WX8NmkbZ6[sage] 投稿日:2011/06/25(土) 01:10:04 ID:UapShEQk0
最後の最後だけさるさんになりました…
お手隙の方がいらっしゃいましたら、下の投下終了宣言の書き込みをお願い致します。
投下終了です、御支援ありがとうございました。
誤字脱字、問題点等がございましたら御指摘戴ければ幸いです。
一つだけですが代理投下を
乙でした、感想はまた後ほどに
投下乙!
千草ああああああああああああああああああああ!
最初はマジキチ多すぎだろwwとか思ってたけど、やっぱり熱血話になったかー
最後に東條を否定して死ぬとかカッコ良すぎる
その直後に殺されたとにしても、一般人の中では滅茶苦茶頑張ったよ
そして東條はタイトルの時点で死亡フラグ立ってたな
個人的に今までのどの参加者よりも醜い死に方してると思う
あの縁ですらシャドームーン討伐に協力してたのにこいつときたら……
最後に信頼していたデストワイルダーに殺されたのは、やっぱりフライングボードの呪いかねぇ
ついにフライングボードは破壊されたかー
なんとなく呪いのアイテムを破壊した的な感じでシャドームーンさんがかっこ良かった
改めて投下乙、面白かったです
面白かったよ投下乙!
東條はなんというか因果応報な死に方だったな
英雄になるために仲間を殺して、自分の中の英雄を全否定されて仲間に殺されるなんて
あれ、縁が普通にカッコいい?
というか他の奴もみんな格好良すぎる
だから英雄(笑)さんの醜態が余計に目立つ
今までで一番どうしようもないなこいつ
縁はなあ……剣心が決着を放置して来た結果、ああなったようなもんだからなあ
今後どうなるか分からないにしろ、(生存していた場合における)今ロワの圭一や
東條、織田様、上田先生よりは更正の可能性はあると思うよw
さりげなく上田先生を並べるなwww
マジキチマーダー共に比べたら無害の役立たずなんだぞw
その三人と並べるのはさすがに可哀想だろ>上田先生
今回の話は縁的にもターニングポイントになったんだろうなぁ
背けていた現実に目を向けたわけだし、まさに原作最終巻辺りの心境なんだろう
そういやこれでついに6人いたライダー勢から初めて死者が出たわけだな。
ああ、あとバトロワ勢で残ってるのは三村と桐山か。
こういう分け方するのもなんだけど、マイナー組が全滅してメインキャラが残ったわけだな。
ん、wikiの死亡者一覧で東條の殺害者が東條自身になってるけど
シャドームーンの攻撃によるデッキ破壊が原因だから、殺害者はシャドームーンじゃないのか?
微妙なところだな
デッキを壊したのはシャドームーンだけど殺したのは意志持ち支給品ともいえるミラーモンスターだから、
直前の所有者である東條にキルカウントが付いてもいいような気がするけど
分かり辛い形になってしまい申し訳ございません。
こちらとしましては、シャドームーンによる間接的な殺害と考えております。
パロロワでの東條の最期は英雄とは程遠い呆気ない死に様が多いな
他ロワだとどんな感じなの?
あっちでもラスボスに殺されたのか
原作の方でも割と呆気無いというか、すごい皮肉な死に方したよね
なにやっても英雄になれなかったのに、ふとした行動で簡単に英雄になれちゃったんだよな
しかも死んだのってほんの2か月前だしな。
立て続けに殺されて、かわいそかわいそなのですよ。にぱ〜☆
遅れましたが投下乙です
みんな格好いいな。3人の即席タッグで追い詰めたかと思いきや、圧倒的な力でねじ伏せる影月。
東條は…まぁ皆さんと同意見なんでコメントなしでw
まとめwikiを確認したんですが編集がかなり早っ!!てかここのまとめはどのロワよりも充実してるw
東條の死に方になんか見覚えあると思ったら蟹刑事だ
遅ればせながら投下乙です
シャドームーン圧倒的すぎワロタw
そしてレナの「圭一君って、すっごく頼りになる男の子がいるんです。」
って台詞が何とも
レナは放送聞いたらまた落ち込みそうだな…(´・ω・`)
レナ達の付近にccoさんや後藤がw
縁は危険人物ではなくなった訳でもないんだよな
>>806 でも近くにヒノカグツチがあるんだよな
確かマサカドなら抜けるよね?
縁は「女性を殺せないのに殺そうとする」ってスタンスが崩れたから、転がる方向によっては無差別マーダー化しかねない
今のところ東條と違ってロワ内でキルスコア出してないから、その点後戻りの余地があるんだけど
蒼嶋「ねんがんの ヒノカグツチを てにいれたぞ!」
志々雄「ころしてでも うばいとる」
蒼嶋「なにをするきさまらー」
こうなるわけですね
セリフはともかく内容的には普通にありそうでワロエナイ…
改めて読み直したけど、東條は戦う前からもう既に諦めてたんだな
しかも縁に負けた言い訳が、明日から本気出すにしか聞こえねぇ
>>810 龍騎本編43話からして東條ってそういう奴だし
____
/ 東條 \
/ _ノ ヽ、_ \
/ o゚((●)) ((●))゚o \ 英雄にならなきゃいけないんだお……
| (__人__) |
\ ` ⌒´ /
____
/ 東條 \
/ _ノ ヽ、_ \
/ o゚⌒ ⌒゚o \ でも下手に加勢してもみんなの邪魔になるだけだお
| (__人__) |
\ ` ⌒´ /
____
/ 東條 \
/( ●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ だから一番弱い奴を救うんだお!
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
何が困るって、間違ってないのが困る
蒼嶋がヒノカグツチを手に入れれば武器は充実するな
ブラフマーストラもあるし
問題は戦えるようになるまで回復するのに時間かかりそうなところだな
肉体的にも精神的にも
結局蒼嶋ってどのくらい強いの?
一度縁と引き分けてるけど、縁と同じくらいってことでいいのかね
引き分けというか、一対一じゃフルボッコだった気がするが
武器性能(普通の逆刃刀と真打)と相性(そもそも攻撃が当たらない)で差が出たけど、
攻撃力だけ見たら縁とどっこいどっこいなんじゃねーかな
818 :
創る名無しに見る名無し:2011/06/29(水) 07:46:37.67 ID:vBgmvHkw
ドールにとって魂のような存在であるローザミスティカを他のドールが取り込んだら
能力が追加されて強化されるけどそれはドール以外にも適用されてたっけ?
ミラモンの強化アイテムとして代用出来そうな気もするが
sage忘れスマン
そもそも前例がないから分からないなぁ
一応原作ではローゼンメイデンじゃない薔薇水晶が取り込んでたけど、あれは特殊なパターンだろうし
つかさってロロに見つかったらやばそう
ジェレミアであれだったんだから、ロロはもっとアレだろうな
縁は今後少しは冷静になりそう
まぁ冷静になるのと対主催化はまた別だから、スタンスをどこまで変えるかは未知数だな
復讐相手を見失って半生が全否定された、ってのは原作の最後ともまた違うからなぁ
一つ聞きたいんだけど、コードギアスって原作把握しようとしたらどこまで見ればいいの?
二期まで全部必須? 一期だけ? あとローゼンはアニメ一期……だよね?
ギアスは最後までは見なくていいと思う、それぞれの参戦時期に合わせてで
ロロはR2から登場だから一期はいらないけど、スザク・C.C.・ジェレミアは一期から見た方がいいかな
あとニコニコ動画で検索かけたらジェレミアのR2の全登場シーンまとめが引っかかった、ネタバレおkなら活用できるかも
ローゼンも参戦時期的に、とりあえず一期を見ておいたらいいと思う
レナはひぐらし勢だけあって
芯が強いね
みなみよりもずっと大変な目に遭ってるのにw
>>825 ギアスは万全に把握するなら1〜2期全部見たほうがいいんじゃないかな
面白いからオススメ
面倒だったら二期だけでもある程度は分かる
ローゼンは一期だけでもおk
一期だけで把握できないのは確かだな、ジェレミアとかもはや別じ(ry
>>827 みなみの方が年上だってことを忘れそうになる
ほのぼの作品と友達同士での殺し合いがまま起こる作品を比べちゃいけないんだろうけどさww
>>827 まあレナは詩音に次いでマーダー化されやすいひぐらしキャラだけどね。
原作からして惨劇の引き金がほとんどこの二人と圭一だし。
一昨日動画で憑落し見たときはこの3人組のマジキチぶりが怖かった…
詩音はとても改心しそうにない
悪人じゃないんだけどな
まだ誰も殺してないんだし改心もなにも無いがな
>>830 憑落って、梨花が「何なのこの世界!最悪!」ってキレたやつだっけ
内容も内容だけど挿し絵がトラウマだった覚えがある
レナは性格もスペックもいいんだけど
問題は抱え込みやすい性格と家庭環境による症候群との親和性の高さ、凶器を振り回すことへの抵抗のなさかな
>>831 詩音は本人の心の持ちようだけが問題ならよかったんだけど、症候群は自然治癒しないから…
イデオの魔法なら症候群の症状も押さえ込めそう
やらないだろうけど
死んだから今後滅多にロワに出ないだろうと思ってた咲世子さんがパラレルロワに出るぞ
今にして思えば魅音の早期退場は
ネタ的な意味で惜しかったな
そういえば魅音って前編通して唯一雛見沢症候群発症してないんだよなー
でも皆殺し編で唯一命乞いしたキャラでもある
ギアスで症候群抑え込むことってできるのかな?
ていうか死者スレではルルがKにやってたが。
雛見沢症候群が思い込みの病気だと考えれば、できるんじゃないかな
ギアスは精神に干渉するものだから症候群を上書きするイメージで
銀様って実力者扱いされるけど
どのくらい強いのだろう?
縁ぐらい強いのかな
あれ?
このスレで銀様は身体能力的にはグーパンチで撃退できるって聞いたから、そのつもりでいたんだけど
ローゼン勢は近代兵器を用いた一般人並みかと思ってたな
ローゼンメイデンの中では圧倒的に強いけど……>銀様
空飛べるし、羽飛ばせるし、剣作れるからそれなりに強いとは思う
アニメだと爺さん操ったりしてなかったっけ?
まぁ素の身体能力とかは大したことないのは事実だろうけど、羽根を使った特殊防御力や攻撃力が高いってイメージだな
狭間と織田様は非リア充同士
仲良くなれると思ったのになw
狭間はイケメンだからダメだろw
あの二人はむしろ相性最悪な気がする
なんつーかこいつと一緒なわけないだろとか言いそう
狭間「学校爆発しろ」
織田「リア充爆発しろ」
言ってることは一緒だが、能力その他が雲泥の差どころじゃないからなぁ
K1「ウンディー!」
ごめんかきたかっただけ
縁はステルスマーダーになったりしてw
六人の同士相手に見せた社交性を考えたら、それもできるだろうな
剣心が健在だったら、って前提がつくけど
病院の予約ktkr
やったね病院!死人が増えるよ!
逆に考えるんだ。まずは病院が死亡(破壊)すると
病院逃げてー!!
病院「例え我が身が朽ち果てようと、皆が楽しんでくれるならそれで本望」
※ただし死人も出ます。
病院のAAも必要ということか…
アニロワのホテルを思い出すのう
三 三三
/;:"ゝ 三三 f;:二iュ 三三三
三 _ゞ::.ニ! ,..'´ ̄`ヽノン <どうしてこんなになるまでほっといたんだ!
/.;: .:}^( <;:::::i:::::::.::: :}:} 三三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
病院のAAというとこれが思い浮かぶ
そういやまだ千草や東條の名鑑書かれてないけど、まだ死亡者名鑑書いてくれた人っているのかな
最後の死者が半年前だからちょっと怖くなる
研究所「」
お呼びじゃねぇすっこんでろ
本当に悲惨なのは恐竜の化石じゃね?
ここが活用される機会は果たして訪れるのか
アイゼルがいる
死亡者名鑑きたぁああああああああああああああああ!!
あのやる夫AAが使われててちょびっと嬉しい
おお、死亡者名鑑乙ー
しかし千草もた行だし、た行は大盛況だな
>>864 アトリエシリーズに化石なんて出てきたっけ?
浅倉威、石川五ェ門、北岡秀一、柊つかさ、次元大介、レイ・ラングレン、園崎詩音、アイゼル・ワイマール、ジェレミア・ゴットバルト、山田奈緒子を投下します。
「ハァ、ハァ……」
肩で息をしながら、急ぎ足で階段を降りるアイゼル。
錬金術の才能はある彼女も身体能力は一般人と大差ないため、四階から全速力で階段を駆け下りるのは辛いものがある。
しかしそんなことを言っている余裕はない。
次元やジェレミアの方が、もっと辛い状況に立たされているのだから。
「ジェレミア卿!」
そうして正面玄関に辿り着いた彼女が見た光景は。
「ア、アイゼルさん!?」
傷口から血を流し続ける五エ門と、彼の治療を必死で続けるつかさと北岡。
「チィッ!」
冷徹に銃弾を放つゾルダと、それを回避し続ける次元。
鈍器のような剣を振り回す浅倉、そして――――
「浅倉威ィッ!!」
鬼気迫る顔で浅倉と切り結ぶジェレミアの姿だった。
「…………」
声が出ない。
病院の四階から窓越しに見る戦場と、正面から直に見る戦場はあまりに違いすぎた。
粉塵が舞い、銃弾が飛び交い、怒声が轟く。
彼女もそれなりに修羅場をくぐっているが、ここは全く異質な場所だ。
一歩間違えれば、全てが終わる。
日本刀を五エ門かジェレミアに渡すつもりだったが、今の五エ門が戦線復帰などできるわけがない。
そして、ジェレミアは周囲の状況が見えていない。
浅倉がルルーシュの真の仇である以上、彼が憤慨するのも当然だ。
つかさを襲った時とは違い、今は明確な殺意を見せている。
繰り出される剣戟は、全て浅倉を殺すためのものだ。
だが、何故か不安を覚える。
彼の剣は一度も浅倉には届いていないからか。
疲労が溜まっているとか、左腕の剣が使えないとかそんな理由ではない。
もっと根本的なところにあるような気がした。
「ジェレミア卿!!」
アイゼルは再びジェレミアの名を叫ぶ。
その声に、彼が反応することはない
(ジェレミア卿……)
この不安が杞憂であればそれでいい。
しかし、どうしてもそれを掻き消すことはできなかった。
「え……足音?」
リノリウムの床を蹴る足音。
今四階に残っているのは、奈緒子と詩音の二人だけ。
二人のうちで、こんな危険な場所に赴く理由があるのは一人だけだ。
「奈緒子の奴! 詩音さんを任せるって言ったじゃない!」
間抜けな奈緒子のことだから、おそらく銃を奪われたのだろう。
彼女の予想通り、階段から現れたのは詩音だった。
彼女はそのまま自分たちには一瞥もくれず、カラシニコフを構えて正面玄関を突っ切って行く。
「待ちなさい!」
アイゼルは詩音に声をかけるが、彼女は振り向かない。
それぞれの思惑が交差する中、戦場に新たな闖入者が訪れる。
☆ ☆ ☆
剣と剣が衝突する音に紛れ、銃声が鳴る。
それはレイの銃から発射されたもので、銃弾は次元の心臓を狙っていた。
「チィッ!」
発射される銃弾を回避し、返す刀で銃口を向ける。
しかしその時には、既にレイの銃口が次元へと向いていた。
「ったく、連射もできてリロードの必要もないとかいい加減にしやがれってんだ!」
一分間で百二十発ものエネルギー弾を吐き出すマグナバイザー。
それだけでも驚異なのに、さらに装填の必要もないと来た。
やはりと言うべきか、仮面ライダーの相手は手に余る。
下手に接近すればギガホーンで貫かれ、身を隠せばギガキャノンに焼かれる。
そして一発でも攻撃を喰らえば、それはファイナルベントを発動させる隙に繋がってしまう。
「ふざけやがって、よぉ!」
発射された銃弾を横っ飛びで避け、同時にレイへと狙いを定める。
相手もすぐにマグナバイザーを向けてきたが、次元の方が一瞬だけ速い。
これを好機と判断し、次元は発砲する。
狙いはマグナバイザーのグリップを握る右手、これさえ撃ち落せばファイナルベントを発動できなくなる。
次元の勝利条件は、レイを倒すことではない。
ファイナルベントを使用させず、変身を解除させることだ。
だがその銃弾は、レイへ届く前にギガホーンに叩き落とされていた。
先ほどからこの繰り返し。
僅かな隙を縫って発砲しても、躱されるか叩き落とされるかの二択。
これにより弾薬は消費され、残弾数が二発まで追い込まれていた。
支援!支援!
しーえん!
(まずいな……ん、あいつは?)
銃弾を避けつつ対抗策を構築している最中、次元の視界にカラシニコフを構えた詩音の姿が映る。
彼女は最初に相対した時、これの扱いは慣れていると言った。
銃火器のプロフェッショナルである自分には劣るだろうが、それでもこの状況での援軍はありがたかった。
詩音は正面玄関の入口を陣取っていて、次元がそれを正面から見る形でゾルダと対峙している。
つまり詩音のいる場所は、レイにとって背後という完全な死角。
奇襲をかけるには、今が絶好のチャンスだ。
レイに悟られぬよう、詩音の射線上から外れる次元。
それを見計らって、詩音はカラシニコフの引き金を引く。
「ッ!」
数十の弾丸が矢のように駆け抜け、命を貪らんと雄叫びを上げる。
そこでようやく気付いたのか、レイは背後を振り向く。
だが、弾丸は既に目前にまで近づいていた。
「ぐうっ!」
くぐもった声が漏らすレイ。
寸前で回避を試みたが、全ての銃弾を躱すには至らない。
数発の銃弾が強化スーツに命中し、内側の肉体に銃創を刻んだ。
いくらライダーの力によって強化されていても、剣で突かれたり銃で撃たれたりすれば負傷はする。
しかしその程度だ。
普通の人間であれば致命傷になる攻撃も、ライダーに対しては致命傷にならない。
その証拠に、レイはもう立ち上がろうとしている。
(タフ過ぎんだろ、だが――――)
一発で足りないなら、くたばるまで撃ち続けてやればいい。
依れた帽子を直し、体勢を立て直す。
そうして銃を構えた瞬間、ふと心臓を直接冷やされたかのような悪寒が全身に走った。
(なんだ……?)
素人の直感はアテにならないが、これは何度も死線を越えてきた男の直感だ。
最後の最後で一番頼りになるのは自分だということを、次元はよく理解している。
彼が感じているのは殺気だった。
(……どいつだ?)
レイはまだ攻撃態勢に移っていない。
引き金に指をかけつつ、周囲の状況を確認する。
そうして目に入ったのは、カラシニコフの銃口をレイに向ける詩音。
カラシニコフの銃口を”レイと次元のいる方向”に向ける詩音の姿だった。
「ッ!!」
そう、詩音、次元、レイは再び一直線に並んでいたのだ。
「ぐおぉっ!」
銃を急いで取り下げ、地面にへばりつくように転がる次元。
同時に幾重にも銃声が轟き、彼が数秒前までいた場所を弾丸が通過していった。
(あの女……!)
帽子の下の切れ長の瞳を冷酷に尖らせ、遠方にいる詩音を睨みつける。
あと一瞬でも判断が遅ければ、次元の身体には大量の風穴が空いていただろう。
間違いない、園崎詩音は自分も殺す気でいた。
「チィッ、くそ!」
レイだけでも手に余るのに、さらに遠方からの射撃が加わった。
命中精度が劣るとはいえ、二人同時に相手など勘弁願いたい。
レイの方も上手く回避したのだろう、今は走りながら銃弾を避け続けている。
その射線上に次元はいないためか、今は銃口が向けられることはない。
今後の立ち回り方を考えようと頭を回すが、そこに新たな乱入者が現れる。
「次は俺と遊んでくれよ、偽物さんよぉ!」
乱雑に剣を振るいながら、レイに殴りかかる浅倉。
死角からの奇襲を回避できず、レイはその一撃をまともに喰らってしまう。
肩に装着されていたギガキャノンが砕け、彼は数歩後退させられる。
そんなことはお構いなしに、浅倉は二度目の斬撃を振るってきた。
「チクショウ、あの野郎まで首を突っ込んできやがった!」
悪態をつく次元。
辺りを見回すと、そこには剣を杖に片膝をつくジェレミアの姿があった。
「ぐぅっ……」
ジェレミアと浅倉、ここに来て体力の差が大きく出た。
浅倉は悟史の呼び掛け以来、まともな戦闘は一度も行っていない。
一方でジェレミアは、五エ門にレイと連戦を行った直後に王蛇との戦闘。
ただでさえ強敵である浅倉に対して、疲弊した身体で応戦するのは無理があったのだ。
「引き下がるしかねぇか……」
二人相手なら辛うじて立ち回れたが、そこに浅倉が絡んでくるなら話は別だ。
まだ浅倉は五分以上の変身時間を残しているし、ライダーの中でもトップクラスの実力を持つと聞く。
それをたった二発で応戦など、蛮勇を通り越して無謀である。
ガンマンとしての矜持もあるが、一番大事なのはやはり命。
こちらの勝利はゾルダのファイナルベントの阻止だから、浅倉が足止めしてくれればそれで問題ない。
そう判断した次元は銃を収め、詩音が陣取っている正面玄関まで後退した。
「おい、嬢ちゃん」
「……なんです?」
こちらに一瞥もくれず、二人のライダーに銃口を定める詩音。
最初に会った時は殺すのを躊躇していたのに、今はしっかりと身体を狙いに定めている。
たった数時間で随分と様変わりしたもんだ、と次元は皮肉げに笑む。
それでも浅倉を相手にするのは不可能と判断したのか、彼が介入してから発砲はしていない。
「お前、俺を狙ったな」
「なんのことです?」
わざとらしい演技で次元の言葉を否定する。
タイトル不吉すぎるだろ、常識的に考えて…支援!
「とぼけんなよ」
詩音の背中に銃を突きつける。
「俺を誰だと思っている? テメェみたいなガキの狙いなんざすぐに分かるんだよ」
次元はあらゆる重火器に精通している。
それは単に兵器を扱えるというだけでなく、それらの対抗手段まで完璧に把握しているということ。
素人に毛が生えた程度の小娘の狙いなど、次元には手に取るように分かるのだ。
「……私はあくまでゾルダを狙っただけですよ、そこにたまたまおじ様がいただけです」
「屁理屈垂れてんじゃねぇよ、今の状況分かってんのか?
その銃を渡して、嬢ちゃんは引っ込んでな」
銃口を背中に捩じ込むように押し付け、嫌でもその存在を理解させる。
「ここで撃てば、立場が悪くなるのはおじ様の方ですよ?」
だが詩音は脅迫に屈さなかった。
次元は引き金に指を絡めながら、奥歯をぎしりと噛み締める。
ここで発砲すれば立場が悪くなるのを、彼も理解しているからだ。
もしこの場にいるのが詩音だけだったなら、次元は彼女を殺していただろう。
だがこの場には、詩音以外にも大勢の人間がいた。
特に五エ門やジェレミアとは、今後も協力関係を保っておきたい。
だがもしここで詩音を殺害してしまえば、次元は彼らから仲間殺しの烙印を押されるだろう。
今は脅迫がバレないように銃を自らの身体で隠しているが、脅迫と殺害はまるで違う。
一度人を殺してしまえば今後も協力関係を結ぶのは困難だし、危険人物として情報を流布される可能性もある。
だから脅迫という姑息な手段に頼るしかなかった。
(このアマ……)
背中に銃口を突きつけられても顔色一つ変えず、逆に次元を脅迫する始末。
大した胆力の女だと、次元は舌を巻く。
帽子の下の双眼を尖らせ、次元は周囲を見渡す。
黙々とチャンスを窺う詩音を、肉弾戦を続ける二人のライダーを。
☆ ☆ ☆
レイとの戦闘を続行していた浅倉は、言いようのない憤りを感じていた。
先ほどから彼が繰り出す攻撃は、一つもレイに届かない。
本来のゾルダである北岡は、接近戦が苦手でそれを避けている節があった。
彼はそれを理屈で理解していた訳ではないが、本能的にそれを察知して接近戦を仕掛けていた。
だが今のゾルダは違う。
接近戦も難なく熟し、逆に浅倉を圧倒している。
ゾルダのデッキは不治の病に蝕まれている北岡のためか、他のデッキよりもスペックが高めに設計されている。
不治の病という制約が取り払われた今、ゾルダはまさに最強のライダーと化していた。
「貴様ァッ!」
罵声と共にベノサーベルを振り下ろす浅倉。
しかし単調な攻撃故に、回避することは容易い。
横に軸をずらして避けたところで、レイは懐からギガホーンを突き出した。
「おぉっ! クハハ、いいぜぇ!」
二本の角が王蛇に突き刺さり、接触面から火花を散らす。
傍目に見ても相当な威力だと分かるが、この程度で浅倉は怯まない。
仮面の下で狂気の笑いを発し、目の前の仇敵に再び切り込んだ。
浅倉が獰猛な野獣なら、レイは冷酷な機械。
乱雑に繰り出される斬撃を、機械的に回避していく。
そして発生した僅かな間隙を縫って、銃撃や刺突を叩き込む。
だが浅倉が倒れることはなく、動きが衰えることもない。
むしろ動きの鋭敏さは、どんどんと増しつつあった。
「はぁッ!」
そしてついに浅倉の放った一撃は、レイを捉えることに成功する。
今までは回避し続けていたレイは、真上から降ってきた斬撃を受け止めざるを得なかったのだ。
「ハハハハハハハハハハッ!!」
王蛇のベノサーベルとゾルダのギガホーンが拮抗する。
ベノサーベルのAPは3000で、ギガホーンのAPは2000。
数字は絶対ではないが正直だ。
だんだんとレイは押し込まれ、ギガホーンに亀裂が走っていく。
単純な力勝負に縺れ込んだ場合は、やはり浅倉の方に分がある。
「ッ!?」
だが、それはあくまで単純な力勝負の話である。
レイはギガホーンの重心を逸らし、ベノサーベルとの衝突点を角の曲線部分へと持っていく。
力押しに全体重を掛けていた浅倉は体勢を崩し、その隙にレイはギガホーンを勢いよくかち上げる。
するとベノサーベルは浅倉の手を離れ、孤を描くように宙へと投げ出された。
「ぐあぁっ!」
浅倉の脇腹を直撃するレイの回し蹴り。
元から体勢を崩していた浅倉は、転倒して地面に投げ出される。
レイは得物も腕力を要しない銃であり、筋力も特筆するほど優れているわけではない。
だがそれを言い訳にできるほど、彼の復讐は簡単ではない。。
腕力を武器に戦う相手への対処法も、当然彼は編み出していた。
☆ ☆ ☆
一連の流れを見ていた次元は、思わず肝を冷やした。
北岡が最強と評した王蛇が、こんなにも呆気なく敗れた。
ゾルダの相手をしていた王蛇が倒れたということは、ゾルダが自由に動ける時間を得たということ。
たった数秒ではあるが、それでもエンド・オブ・ワールドの発動には十分過ぎる。
「次元、あいつを止めろ!」
背後から北岡の声が届く。
五エ門の治療をしていた北岡も、今の状況のヤバさに気付いたのだろう。
「分かってらぁ!」
詩音に突き付けていた銃口を、即座にレイに向けて引き金を絞る次元。
その隙に詩音が走り去っていくが、もはやどうでもいい話である。
彼が射撃の名手であることは周知の事実だが、その中でも特に優れているのは早撃ち。
0.3秒というその数値は、多くの同業者達に畏怖と尊敬の念を抱かせた。
今の彼が所持している銃は愛用のものではないが、それでも速度が衰えることはない。
レイが転倒した浅倉から距離を取るのを視認した時には、既に銃声は響いている。
銃身から薬莢が吐き出され、銃口から弾丸が飛び出す。
火薬により推進力を得た弾丸は、浅倉が立ち上がるよりも、レイがカードを装填するよりも速い。
ファイナルベントを発動するには、いくつかの行程を踏む必要がある。
これならばレイが装填するよりも早く、銃弾は彼の手からマグナバイザーを叩き落すだろう。
そう、確信していた。
しかし、銃弾がレイに届くことはなかった。
「浅倉威イイイイイイイイイイイイイィィィィィィッ!!!!」
銃弾は浅倉の元に駆けつけたジェレミアの半身に命中し、あらぬ方向へと飛んでいってしまった。
唖然とする次元。
視線の先にいる緑色の戦士が、仮面の下でほくそ笑んだような気がした。
――――FINAL VENT――――
認証音と共に、レイの足元の水溜りからマグナギガが姿を現す。
こうなってしまえば、もう止める術など存在しない。
マグナギガの背中にバイザーをセットするレイ。
咆哮とともにマグナギガの両腕が上がり、膝、胸、額の砲門が開く。
エネルギーが全身を駆け巡り、一瞬にして充填が完了する。
「逃げろおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!」
轟く次元の声。
引き金を引くレイ。
そして――――
「デリート」
再び、世界の終わりが訪れた。
次元大介とレイ・ラングレン。
両者とも射撃の名手であることに間違いはないが、総合的に優れているのは次元の方であった。
多くの銃火器の扱いを熟知しているのはもちろんのこと、決定的に違うのは年季だ。
レイは妻をカギ爪の男に奪われてから数年だが、次元はもう数十年は裏の世界に身を置いている。
いずれレイもその境地に辿り着いたのかもしれないが、現状では次元の方が優れていた。
そんな次元でも、一つだけ持っていないものがあった。
それはたった一人の仇敵の命を渇望する、燃え盛るようなどす黒い復讐心。
復讐に囚われているレイだったからこそ、数秒先の未来を操ることができたのだ。
もし目の前に大事な人を殺した仇敵が倒れこんできたらどうするか?
答えはあまりにも単純で明快だ。
例え致命傷を負っていようが失明していようが、地を蹴ってその喉元に喰らいつく。
復讐者の心理を理解していたからこそ、ジェレミアを盾にするという策を画策できたのだ。
そしてその目論見は見事に成功した。
浅倉をジェレミアの視線の先に蹴り飛ばすことで、彼の復讐心を再起させる。
そうすればジェレミアは浅倉を殺すため、自らの盾になる地点に現れると確信していたのだ。
支援!
紫煙
黒煙が晴れ、総合病院の惨状が露になる。
蔓延する火薬の臭い、焼け焦げた地面、崩れ落ちた柱、散乱する瓦礫の山。
一階は完全に破壊され、二階以降にも大きな損害を齎した。
「ぐぅ……うっ……」
そして、その地に立ち尽くす男が一人。
自慢のダークスーツは無残にも焼け爛れ、露出した肌の至るところに火傷が刻まれている。
男は銃火器の名手であり、その扱い方や対処法を熟知していた。
しかしいくら熟知していようと、それらを一斉に対処向けられればどうしようもない。
たった一人の人間が、戦争の結果を変えることはできないのだ。
「クソッタレ……」
男――――次元大介は意識を手放し、焼け焦げた地面の上に倒れた。
☆ ☆ ☆
「あ〜〜、どうしよう!」
時間は遡り、詩音が病室を出た直後。
一人取り残された奈緒子は、今後の身の振り方を見出せずに喘いでいた。
外から聞こえてくるのは銃声と怒号の嵐。
恐る恐る覗いてみると、日曜の朝の特撮に出てきそうな緑と紫の奴がジェレミア次元と戦っている。
こんな時にコスプレとはいいご身分だと突っ込みたくなるが、彼らの武器は本物だ。
普通の銃や剣も何度か見ているが、決して見慣れてはいない。
目前に迫っている死の臭いに、彼女の恐怖心は頂点に達しかけていた。
(逃げたい、とても逃げたい、でも……)
ここで逃げることは、ジェレミアやアイゼルを見捨てるのと同義だ。
そうした場合、二度と彼らは自分を仲間として認めてくれないだろう。
白髪の男に襲われかけた時、身を挺して庇ってくれたジェレミア。
年が近くて話が合い、そして何よりもうにを持っているアイゼル。
それらを簡単に切り捨てられるほど、彼女は薄情にはなれなかった。
(やっぱり……逃げたらまずいか)
ジェレミアとアイゼル。
最初は劇団の人かと間違えるような格好で、言っていることもちょっとおかしい。
でも大切な仲間であり、見捨てることなどはできなかった。
(そうだ、応援をしよう!)
彼女に役立つ装備はなく、連中と戦う力もない。
それでも彼らを応援することならできる。
「こんな美人に応援されたら、男どもは元気になってあんな奴らボコボコにしちゃうに違いない、エヘヘ――――」
「ぐああああぁぁぁぁっ!!」
そうして彼女が改めて窓を見た時に、王蛇に切り倒されて悲鳴をあげるジェレミアの姿が視界の中に飛び込んできた。
支援ー
「なに、これ?」
硬直する奈緒子。
無敵にも思えたジェレミアの敗北が、彼女には到底理解することができなかった。
「逃げよう」
白髪の男や五エ門と互角に渡り合ったジェレミア。
それよりも強い王蛇は、彼女にとってはもはや別次元の存在。
そんな相手に一般人である自分に何が出来るというのだ。
呑気に応援をしていて、もし人質にでもされたらむしろ邪魔になってしまう。
ならばここは一旦逃げておくことが、自分にできる唯一の事なのではないだろうか。
「そうだ、そうだよ……」
数々の言い訳を自身に言い聞かせながら、後ずさっていく奈緒子。
そうしてエレベーターの扉に背中が触れた時、彼女はこの場から離脱することを決意した。
「はぁ、はぁ!」
決意してからの彼女の行動は早い。
傍に配置されたボタンを押し、エレベーターが来るのを待つ。
だが上昇してくるエレベーターを待てず、彼女は少し先にある階段まで走る。
そのまま一段飛ばしで階段を駆け下り、一階に到着した後は裏口へと向かった。
(これで……これで良かったんだ……)
湧き上がる罪悪感を否定するように、彼女はひたすら走り続ける。
そうしてすぐに見えてくるのは、ガラス戸で閉ざされた裏口の門。
それを視認した彼女は飛び込むように加速し、そしてついに手前まで辿り着く。
ガラス戸は彼女に反応に自動的に開き、外の世界へと手招きしていた。
「…………」
最後の一歩を踏み出すことを躊躇する奈緒子。
ここを抜ければ、安全地帯に逃げ切ったことになる。
同時に仲間を裏切ったことを意味する。
その罪悪感が、彼女の足を病院の廊下に縛り付けていた。
(ここまで来たんだ、もう後には引けないッ!)
目を瞑った奈緒子は、重い足を上げる。
重心を前にずらし、足を地面へと降ろす。
踏み締めた地面の感触は、リノリウムではなくコンクリートのもの。
目を開けると、そこは外だった。
「やった……逃げ切った!」
危機を脱したことに、奈緒子は諸手を上げて歓喜する。
一面に広がる青空に、燦々と照りつける太陽。
心の片隅に罪悪感は残るものの、今はただ生き延びたことが嬉しかった。
「ジェレミアさん、アイゼル……ごめん!」
最後に謝罪を込めて、一度だけ背後に聳え立つ病院を振り返る。
そして彼女の瞳に映ったのは。
「え?」
炎と光だった。
支援!
☆ ☆ ☆
レイ・ラングレンは警戒していた。
エンド・オブ・ワールドの使用は二度目だが、その破壊力には感嘆するばかりである。
(やはり恐ろしい破壊力だ)
ヴォルケインに匹敵する破壊力から察するに、本来の用途はヨロイ等への対抗手段だろう。
人間相手に使用するには、この破壊力は強大過ぎる。
それでもレイは警戒していた。
エンド・オブ・ワールドは絶対的な破壊力を持つが、ジェレミアや浅倉に対してどこまで通用するか分からない。
特に浅倉は一度エンド・オブ・ワールドをやり過ごしている。
盾を召喚して防いだのか、ミラーモンスターの援護で生き延びたのか。
詳細は分からないが、浅倉が生き延びたという事実は無視できずない。
だからこそ彼は、ジェレミアをあそこの誘導することで対抗策を講じた。
ジェレミアは次元の弾丸からの盾であると同時に、浅倉の動きを妨害する拘束具でもあった。
ライダーの力を引き出すには、カードの装填が必須である。
だが装填には数秒の時間が必要であり、ジェレミアを差し向けることでその時間を奪った。
いくらライダーといえど、カード無しでは対抗することはできないだろう。
だが、それでも彼は警戒を解かなかった。
ジェレミアや浅倉はまだ息があるかもしれないし、顔を見られた以上この場にいる人間は皆殺しにする必要がある。
完全に死亡しているのを確認して、もしまだ生存しているなら止めを刺す。
念には念を入れて、そこまでしておく必要があるだろう。
そう考えて、レイは一歩ずつ歩き出す。
彼の身体からは、変身時間の終了を示す細かい粒子が立ち上っている。
もうあまり時間が残されていないが故に、彼の歩調は速い。
あくまで冷酷さを保ちつつ、立ち込める黒煙の中に突入した。
その時である。
黒煙が揺らめくと同時に、何者かが飛び掛ってきた。
「ッ!?」
それに気付いた時には、既に相手の身体がレイの身体にのしかかっている。
黒煙で視界が不鮮明だった故に、相手の動きを読むことができなかったのだ。
「邪魔だ!」
もたれかかってきた者を跳ね除けようとするがなかなか離れない。
膝蹴りを相手の腹に叩き込み、起き上がったところに手刀を命中させる。
ここでようやく相手の身体は吹き飛び、数歩よろめいた後に地面へと伏した。
危機を脱したことで、一先ずは安堵するレイ。
だが、ここで彼はもっと周囲に気を配るべきであった。
何故なら彼が油断する一瞬を、虎視眈々と狙う者がいたのだから。
「ぐあぁっ!」
黒煙の中から伸びる拳。
そこには一瞬の間すらもなく、反応した時にはもう遅い。
拳は彼の腹部に深々と突き刺さり、そのまま数メートルを弾き飛ばされる結果となった。
「ぐっ……うぅ……」
コンクリートの地面に激突するレイ。
それは重厚な鎧に身を包んでいても激痛であったが、彼も生半可な鍛え方はしていない。
すぐに立ち上がり、急襲された方向へと視線を向けた。
ほぼ同時期に黒煙は晴れ、そこにいたのは――――
支援!
「キ……サマ……」
全身に火傷を負い、地面に平伏すジェレミアと。
「あぁ……」
傷一つない状態で、その場に立ち尽くす王蛇の姿だった。
「何故……」
今まで数々の修羅場を潜り抜けていたが、この時ほど戦慄した瞬間はなかった。
最初から王蛇というライダーには、いかなる攻撃も通用しないのではないか。
たった一瞬だけ、そんな荒唐無稽な考えが頭を過る。
だが不自然なほどに火傷の多いジェレミアを見て、ある恐ろしい仮定が思い浮かんだ。
かつて浅倉が初めてライダーに変身した時。
初陣の相手は北岡の変身するゾルダであり、その時にもエンド・オブ・ワールドは発動された。
今と何一つ変わらない状況で、その時も彼が負傷することはなかった。
近場にいた仮面ライダーガイを盾にすることで、爆発の衝撃から身を守ったのだ。
「私を……盾に……」
「近くにいた、お前が悪い」
そう、浅倉はジェレミアを盾にして、エンド・オブ・ワールドをやり過ごしたのだ。
「ぐっ……おおおぉぉぉッ!」
必死に立ち上がろうとするジェレミアだが、身体が言うことを聞かない。
強固な爆発への耐性も、世界に終焉をもたらす破壊を前には無意味だったのだ。
浅倉は彼を盾にした後、突き飛ばしてレイの動きを封じる。
そして隙の発生したレイに、鉄拳を叩き込んだのだ。
「邪魔だ」
地面で蠢いているジェレミアを、浅倉は容赦なく蹴り飛ばす。
ジェレミアは無抵抗のままそれを受け、そのまま瓦礫の山に叩き付けられる。
短い呻き声を上げた後、ジェレミアの意識は暗闇の中に沈んでいった。
「フン」
そんなジェレミアに一瞥もくれず、目の前のレイを見据える浅倉。
バックルから一枚のカードを取り出し、それをいつの間にか握り締めていたベノバイザーに装填した。
――――FINAL VENT――――
その瞬間、空中から浅倉の足元にエビルダイバーが飛来する。
浅倉は素早くそれの背に飛び乗り、高速で駆け出した。
エビルダイバーのファイナルベント――――ハイドベノン。
それは標準的な威力であったが、先の戦いでボルキャンサーを捕食したことにより大幅に威力が向上している。
ライダーとはいえ、まともに喰らえば致命傷は避けられないだろう。
――――GUARD VENT――――
マグナギガの胸部を模した盾が召喚され、ゾルダの腕に装着される。
この盾は巨大な上に肉厚。
腰を落として重心を低くし、打ち負けぬように力を込めるレイ。
疾風のように空中を駆け抜け、目前の敵を蹂躙しようとする浅倉。
そうして、両者は衝突する。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
狂ったように笑う浅倉。
同時に凄まじい衝撃が襲い掛かり、レイは数メートルほど押し戻される。
足を置いていた地面は抉れ、足の裏が高熱に包まれる。
超加速したエビルダイバーの突進は、一瞬でも気を抜いたら打ち破られかねない。
それでもレイは必死に体勢を保ち、盾を全面に押し出し続けた。
「ぐ……おおおおぉぉぉぉぉ」
肩が砕け、腰が割れ、膝が潰れる。
そう錯覚させるほどの激痛が、レイの全身を苛む。
意識を失いそうになる彼を支えたのは、カギ爪の男への復讐心だった。
ここで死ぬのならば、どのみち復讐など叶わぬ夢。
これからも数多くの障害が行く手を阻むのだろうし、浅倉も所詮はその一人に過ぎない。
だから、ここで負けるわけにはいかない。
「おおおおおぉぉぉぉッ!!」
衝突してから経過した時間はせいぜい十数秒。
それでもレイにとっては、無限に等しい時間に思えた。
だが、それにも終わりが訪れる。
ギガアーマーに亀裂が入り、一瞬のうちにそれは全体に広がる。
「ぐあぁ!」
そして、盾は砕けた。
レイは吹き飛ばされ、地面へと打ち付けられる。
しかし――――
「チィッ!」
同時に浅倉とエビルダイバーも弾き飛ばされる。
筆舌に尽くしがたい激痛ではあったが、それでも致命傷には至らなかった。
レイはすぐに立ち上がり、そして動くことができる。
最後の最後で彼の意地が勝り、相殺という形に持ち込むことができたのだ。
(これで……)
踵を返すレイ。
もう変身時間は秒単位でしか残っていないが、浅倉との距離は十メートルほど開いている。
銃で牽制しつつ、民家に逃げ込めば生身でも数分は稼ぐことができるだろう。
何故なら――――
し・え・ん
(もう奴にファイナルベントは残されていない!)
そう、勘違いをしていたからだ。
――――FINAL VENT――――
無機質な機械音声が響いた時、レイが見たのは想像だにしない光景だった。
重厚な雰囲気を醸し出す鋼色のサイに搭乗し、こちらに切りこんでくる浅倉の姿。
既にファイナルベントは消費したのではないのか。
そもそも王蛇の契約モンスターは赤紫色のエイではないのか。
様々な疑問が浮かぶが、その解答が示されることはない。
十メートルの間合いは一瞬で消失し、気がつけば金色の角が目前に迫っていた。
レイの致命的なミスは、王蛇の詳細な能力を知らなかったことだ。
彼らは今までに三回遭遇していたが、その時に王蛇が使役していたのは全てエビルダイバーであった。
中途半端にライダーの知識を身につけていたが故、複数のモンスターと契約できるという考えに至ることすらできない。
三体のモンスターと契約した王蛇という、例外中の例外の存在に気付くことができなかったのだ。
メタルゲラスのファイナルベント――――ヘビープレッシャーが炸裂する。
錐揉み回転しながら空中を跳ね飛ばされ、そして地面に激突するレイ。
それでも勢いは殺し切れず、引き摺られるように地面を転がる。
外塀に衝突したところでようやく停止し、同時に変身が解除されてレイは仮面ライダーから人間へと戻った。
☆ ☆ ☆
「うぅ……」
閉ざされた世界。
爆発により発生した光が音が、北岡から視覚と聴覚を奪っていた。
それを皮切りに、他の五感もどんどんと失われていく。
蔓延する火薬と焼け焦げた臭いが嗅覚を。
残り火から発せられる肌を刺すような熱気が触覚を。
口内に侵入した砂利が味覚を。
「……生きてるのか?」
だが、それだけだった。
爆風で吹き飛ばされてはいたが、致命に至るような傷はない。
全身のあらゆる箇所が痛むが、それでもすぐに立ち上がることはできた。
だんだんと五感が回復してきているのも実感することができる。
「北岡さん、五エ門さん、アイゼルさん……」
「三人とも……大丈夫?」
耳を凝らすと、つかさやアイゼルの声が聞こえる。
どうやら二人とも無事なようだ。
支援!
支援
かしい……)
命拾いした北岡が感じたのは、不可解な事態への疑問。
エンド・オブ・ワールドをまともに被弾して、生身の自分達が無事でいられるはずがないのだ。
「ん……?」
回復してきた視力が、彼の目に影を映す。
自分達の前に立ち塞がるように、いや、自分達を何かから守るように。
大きな剣を、構えながら。
「五エ門さん……?」
震えるような声で、つかさが呟く。
ここでようやく北岡も気付いた。
一緒にいたはずの五エ門の声が、一切聞こえてこないことに。
「五エ門!」
北岡が叫ぶのと同時に、崩れ落ちる影。
顔面を蒼白に染めながら、北岡はその影の元へ駆けつける。
影の正体は、やはり石川五エ門その人。
デルフリンガーを手放し、血溜まりの中に沈んでいた。
「そんな……五エ門さん……」
つかさの瞳から涙が溢れ始める。
おそらく北岡と全く同じ結論に達したのだろう。
五エ門は自分達を守るため、エンド・オブ・ワールドの盾になった。
だから自分達は生き残ることができたのだと。
北岡は声が出なかった。
五エ門が死んだのも、元を返せば自分がデイパックを置き忘れたことに原因がある。
カードデッキを奪われなければ、エンド・オブ・ワールドが発動されることはなかった。
詩音に叩き付けられた言葉が、北岡の脳内で何度も再生される。
浅倉の妨害に遭ったせいで助けに行けなかったと言い訳した。
しかしあの時、自分は最初から悟史を助けに行く気などなかった。
五エ門が勝手に向かったから、嫌々自分も付いて行っただけだったのだ。
(人殺し、か)
当初は否定していたが、今は否定する気力が湧かない。
滅茶苦茶なはずの彼女の言葉が、正当性のあるものに聞こえてならなかった。
「死んじゃいねーよ」
その時だった。
絶望に項垂れるつかさを否定するように、自己嫌悪に陥る北岡を否定するように。
デルフリンガーが言葉を紡ぎ始める。
「どういうことよ? 五エ門はどう見てももう……」
「言葉のまんまだ、よく見てみろって」
デルフリンガーの言葉を訝しみつつも、五エ門に視線を向ける北岡。
腹部の傷が開いたのだろうか、うつ伏せで倒れている五エ門の身体からは血液が流れでている。
「五エ門さん……火傷がない!?」
一番最初に気付いたのはアイゼルだった。
あれだけの大爆発の盾になったにも関わらず、五エ門の身体に火傷の痕はない。
さらに言えば、腹部の裂傷以外に新たな負傷もなかった。
「一体どうなってるんだ?」
五エ門が生きていたことは素直に嬉しいが、やはり疑問は付きまとう。
エンド・オブ・ワールドに巻き込まれて、無事でいられるはずがない。
「少し……ほんの少しだけだが思い出したぜ
この俺は魔法を吸収する力があったんだ! この土壇場でその力が覚醒しやがったんだ!」
はしゃぐように語りかけてくるデルフリンガー。
だが北岡は、彼の言葉をいまいち信用することができなかった。
「エンド・オブ・ワールドが魔法だって? そんなことあるわけないだろ」
彼の言葉を総合するなら、エンド・オブ・ワールドを魔法として吸収したことになる。
だがエンド・オブ・ワールドはあらゆる兵器を一斉発射する攻撃であり、魔法とは正反対の科学的な存在のはずだ。
「魔法って言っても色々あってな、ドラゴンのブレスとかも俺の世界では魔法と呼ばれてる」
「おいおい、お前はドラゴンの吐息とミサイルが同じ物だって言うのか?」
「じゃあ逆に聞くけどよぉ、あのでかい牛野郎はミサイルを発射した後どうしてんだ?」
質問に質問で返すな。
普段の彼ならこう返していただろうが、今は言葉を発することができなかった。
デルフリンガーの言葉に、閉口するしかなかったからである。
「俺にはお前さん達の世界の武器のことはよく分からねぇ
でもああいう感じの武器は、一度撃ったら弾を込め直さないといけねーんだろ?
だったら、あの牛野郎はどうやって弾を込め直してんだ?」
言葉に詰まる北岡。
デルフリンガーの指摘は、非常に的確なものだったからである。
彼もゾルダに変身した際は、何度もエンド・オブ・ワールドを発動した。
しかし弾薬の装填を行ったことはないし、マグナギガが自分自身で装填しているわけがない。
ミラーワールドから脱出して、気が付いたら装填されている。
そう表現するのが、最も適切だろう。
カードデッキのシステムは、間違いなく神崎士郎の開発した科学である。
が、その大元となっているミラーモンスターは、どちらに分類されるのだろうか。
「鏡の世界を自由に行き来する生物……こいつを魔法と呼ばず何と呼ぶんだ?」
マグナギガが銃火器を発射するから誤解していた。
冷静に考えれば、ミラーモンスターはファンタジー側の存在である。
それでも否定したくなるが、五エ門が生き残った以上はデルフリンガーの言葉を肯定せざるを得ない。
シエン
支援
「ちょっと難しい話だったけど……とにかくみんな無事で良かったじゃないですか!」
黙り込んだ北岡を案じてか、つかさが声をかけてくる。
爆撃に巻き込まれた直後であるにも関わらず、まるで緊張感のない声色。
その声を聞いていると、些末事を気にするのが馬鹿らしくなってくる。
理屈は抜きにして、全員無事でいたのだからそれでいい。
そう考え、北岡は自嘲気味に肩を竦めた。
「にしても、ホントにこの兄ちゃんはすげーよ」
「ええ、あんなボロボロだったのに私達を守ってくれるなんて……」
「確かにそれもすげーけどよ、兄ちゃんが凄いのはそれだけじゃないんだぜ?」
「……どういうこと?」
「俺の力はあくまで俺自身に魔法を吸収すること
俺っていうバケツの中に魔法という水を注ぐようなもんだ、限界を越えれば当然溢れちまう」
魔法に疎い面子がいるせいか、デルフリンガーは喩えを交えて説明を始める。
「全部じゃないとはいえ、あの爆発を完全に吸収できたかどうかは分からない」
「でも俺たちは生き残って……」
「そこが兄ちゃんのすげーところだよ、あの兄ちゃんはな、殆どの攻撃を自分で斬っちまいやがった」
「あ、あの爆発を!? 信じられない……」
マグナギガから数々の兵器が発射されてから、着弾するまでの数秒。
その間に五エ門はデルフリンガーを巧みに操り、爆発する前に斬り落としていたのだ。
切り損ねた弾やレーザーは、デルフリンガーが自身の力で吸収する。
そうすることで、五エ門はこの場にいる全員守ることに成功したのだ。
「ま、一番すげーのはこの俺様だけどな!
さっきから誰も突っ込んでくれねーけどよぉ、錆がとれてピッカピカになったんだぜ!」
豪快に笑い出すデルフリンガー。
彼の言う通り、錆塗れだった刀身はいつの間にか新品のように光り輝いている。
鈍らだった剣が新品のようになったのは、非常に大きな進歩だろう。
きっと爆発を防ぐ際にも、大いに貢献したに違いない。
だが今は五エ門を労る流れであり、デルフリンガーの発言はいわゆる空気の読めないものに当たる。
つかさだけは呑気に持て囃しているが、残りの二人は冷めた目付きで彼らを見続けていた。
「ねぇ、ふざけてないでそろそろ行かないと……」
いつまでも笑い続けるデルフリンガーを窘め、アイゼルは先へ進むことを促す。
爆煙は晴れず、未だに周囲の状況を伺うことはできない。
ジェレミアや詩音の安否が気になるし、ゾルダや王蛇から逃げる必要もある。
故に一刻も時間は無駄にできない。
「おう、悪ぃ悪ぃ」
「ご、ごめんなさい……」
「……デルフリンガー、あなた本当は悪いと思ってないでしょ」
軽い態度で謝罪するデルフリンガーに、アイゼルは溜息を吐く。
その時だった。
――――FINAL VENT――――
無機質な認証音と共に。
男の悲鳴と、猛獣の咆哮が聞こえてきたのは。
シエン
「っ!?」
弛緩していた空気が、一気に張り詰めていく。
北岡は何度も耳にした音声。
つかさやアイゼルは初めて聞くものの、悲鳴や咆哮から緊急事態だと察することができた。
そしてほぼ同じタイミングで、爆煙が霧散する。
そこで彼らが目撃した光景は――――
「ハハハハハハハハハハハハハッ!!」
メタルゲラスとのコンビネーションで、ゾルダを撃破した王蛇の姿だった。
「浅倉……ッ!」
「北岡ぁ……」
奥歯を噛み締めながら浅倉を睨みつける北岡。
気怠そうに振り返りながら北岡を眺める浅倉。
かつて何度も殺し合った二人が、今ここで再び対峙する。
「そんな……」
爆煙が晴れたことで、病院の惨状が顕になる。
そこは地獄と呼ぶに相応しい状態であった。
蔓延する火薬の臭い、焼け焦げた地面、崩れ落ちた柱、散乱する瓦礫の山。
その渦中で力尽きた三人の男達。
瓦礫の中に埋もれるジェレミアと、焼け焦げた大地に倒れる次元。
離れた位置にある外堀では、金髪の男が蹲っている。
次元と一緒にいたはずの、詩音の姿はない。
(ヤバいな……)
北岡は周囲を見渡し、冷静に戦況を把握する。
この場で王蛇と互角に渡り合うことができたのは、五エ門、次元、ジェレミア、金髪の男の四人。
今はその全員が戦闘不能であり、残っているのは非戦闘員の北岡、つかさ、アイゼルのみ。
装備の充実している詩音と合流できればまだ抵抗の芽はあったが、それすらも叶わない。
エンド・オブ・ワールド発動前と比べて、戦況は明らかに悪化している。
「やっと……メインディッシュだ」
獲物を品定めする蛇のように、ゆっくりと歩き出す浅倉。
抵抗する力のない北岡達は、ただ後退することしかできない。
「……ですか」
その中で、つかさだけが一歩前へと出た。
「つかさちゃん! 下がって!」
北岡は下がるように叫ぶが、彼女はそれを聞き入れない。
緩慢な動きで近づいてくる王蛇の前に、つかさは果敢にも立ち塞がる。
支援!!
「……どういうつもりだ?」
「どうして……こんなことするんですか」
瞳を揺らしながら、浅倉に問いかけるつかさ。
「なんで……どうしてこんな酷いことするんですか!?
五エ門さんも……ルルーシュくんも……ジェレミアさんも……次元さんも……詩音ちゃんも……みんな、いい人だったのに」
「あぁ? 俺が戦いたかった、それだけで十分だろ」
「そんなくだらない理由で、みんなに酷いことしたんですか!?」
悲痛な叫び。
今までの彼女からは想像もつかないほど、大きく力強い叫び声。
だが彼女の脚は震えていた。
背中から垣間見える彼女の顔は、今にも泣きそうだった。
「お前、ウザいな」
浅倉の声色が、一気に低くなる。
その言葉に乗せられているのは明確な殺意。
付き合いの長い北岡でさえ、彼の発する殺気には背筋を凍らせる。
それでも彼女は引かなかった。
浅倉の恐ろしさは、彼女も身を持って経験しているなのに。
「……アイゼル」
「な、なによ」
「俺があいつを引きつける、だから今から俺が言うことに素直に従ってほしい」
「いきなりそんなこと言われても――――」
「時間がない、頼んだよ!」
傍にいたアイゼルに耳打ちをして、北岡はつかさの前に飛び出した。
「待てよ、浅倉!」
つかさを庇うように、浅倉の前に立ちはだかる北岡。
「なんだ? お前が代わりに戦うのか?」
北岡が前線に出てきたのが嬉しかったのか、浅倉の声は弾んでいる。
「北岡さん……」
「つかさちゃんは下がってて」
「……ごめんなさい」
不安気に見上げてくるつかさに、北岡は再び下がるように指示をする。
彼女は逡巡しつつも、申し訳なさそうに後ろに下がっていった。
支援
「ホント、無茶するよ……」
皮肉げに溜息を吐きながら、地面に転がるデルフリンガーを拾い上げる北岡。
ずしっとした金属特有の重みが、彼の両肩にのしかかる。
「ふぅ……みんな俺のこと置いて逃げちまうもんだから、このまま忘れられちまうかと思ったぜ」
絶体絶命の窮地であるにも関わらず、デルフリンガーは軽口を叩き続ける。
「おぉ、その剣で俺と戦うのか、いいぜ、来いよ」
「冗談言うなよ、俺がこういうの苦手なの知ってるだろ?」
大剣を振り回すだけの筋力や技術は自分にはない。
魔法無効能力も不確定要素が強すぎて、この場を任せるには荷が重すぎる。
「ならどう戦うつもりだ?」
「おいおい、誰が戦うって言ったのよ?」
浅倉の機嫌が急降下していく。
「ライダーと生身で戦うなんて冗談じゃないよ、逃げるに決まってるでしょ?」
「逃げ切れるつもりか」
「当たり前だろ? 弁護士はな、出来ないことは口にしないんだよ」
「なにをふざけたことを!!」
罵声を飛ばすと共に、転がっていた瓦礫に蹴りを入れる浅倉。
八つ当たりに近い暴力を受けた瓦礫は、粉々に四散した。
「ふざけてなんかないさ、確実じゃないけど一つだけ方法がある」
「方法……だと?」
「ああ、俺たちは三人いる、そしてお前は一人、これの意味が分かるか?」
背後にいる二人の女性を視界の隅に捉えつつ、北岡は話を続ける。
「まさか、北岡さんの作戦って……三人で別々の方向に逃げること!?」
「その通りさ」
北岡の真意を真っ先に見抜いたのはアイゼルだった。
「そ、それじゃあ誰か一人は捕まっちゃうじゃない!?」
「大丈夫だ、どうせあいつは俺を追いかけてくる」
浅倉は北岡を自らの手で倒すことに執着している。
故に浅倉は北岡を追いかけてくるだろうと、彼は確信していた。
「自分を捨てて女を逃がすか、くだらないな」
「いや、俺は自分の命も捨てない、お前から逃げ切る秘策があるからな」
「訳の分からないことをごちゃごちゃ言いやがって……」
「おい、兄ちゃん」
浅倉の言葉を遮るように、デルフリンガーが言葉を被せてくる。
シエン
「五エ門の兄ちゃんはどうするつもりだ? まさか置いてくつもりじゃあねーだろうな?」
「……五エ門は、置いていく」
「おい、それ本気で言ってんのか!?」
「しょうがないだろ、五エ門を背負ってあいつから逃げるなんて無理だ
確かに五エ門には感謝してる、でもやっぱり一番大事なのは自分の命だ」
「お前! それでも――――」
「悪い、お前も逃げるには邪魔だから、ちょっとこの中に入っててもらうよ」
「ちょっ、待て――――」
抗議の言葉を捲し立てるデルフリンガーを、北岡はデイパックの中に淡々と仕舞い込む。
「北岡さん……」
「大丈夫だよ、つかさちゃん」
不安気な視線を向けるつかさに対し、北岡は柔和な笑みを返す。
すると彼女の顔から不安は消え、覚悟が垣間見える凛とした表情へと変化した。
「……分かりました、私、信じます!」
「つかささん、本気なの!?」
心底驚いた様子のアイゼル。
心優しいつかさが五エ門を見捨てる作戦に同意したのが信じられなかったのだ。
「はい、北岡さんのことだからきっと何か考えがあるんだと思います
だからアイゼルさんも北岡さんを信じてください」
「……あぁ、もう! 分かったわよ!」
なし崩し的だが、アイゼルも北岡の作戦に乗ることを決意する。
浅倉を打ち破る策があって、それには自分達の強力が必須なのかもしれない。
自分に出来ることはやると決めた以上、彼女が協力するのは当然の話であった。
「作戦会議は終わったのか、北岡?」
「なんだ、待っててくれたのか、意外と優しいじゃない」
「ハハッ!! 本当にイライラさせるぜ、お前は」
「ああそう、じゃあそろそろ始めますか」
そう言うと同時に、北岡は拳を突き出す。
否、拳の中に隠し持っていたデリンジャーの銃口を、浅倉に突きつける。
「今だ! みんな逃げろ!」
叫ぶと同時に発砲。
銃弾の行く末を見守ろうともせず、北岡は身体を翻して駆け出す。
彼の視線の先には逆方向に走りだしたつかさとアイゼル、うつ伏せに倒れたままの五エ門が映っていた。
支援
「あぁ〜……」
ベノバイザーで銃弾を弾いた浅倉は、首を一回転させながらそれぞれ別方向に逃げた三人を目で追う。
仮面の下に、酷薄な笑みを浮かべながら。
彼が北岡の作戦会議が終わるまで手を出さなかったのは、彼の作戦が最初から成り立っていなかったからである。
北岡の作戦は、追跡側が一人だけの時にのみ成り立つもの。
彼にはミラーモンスターという、人間を狩るのに優れた手駒がいる。
北岡は自分の手で殺すが、それ以外ミラーモンスターの餌になろうがどうでもよかった。
「クハハハ」
ベノバイザーの蓋を開け、バックルのデッキからメタルゲラスのカードを取り出す。
そしてカードを装填しようとして、彼は気付いた。
「ッ!」
走っていた北岡が再び身体を反転させ、デリンジャーの標準をメタルゲラスのカードに定めていたことに。
「喰らえ!」
そして、銃声が響いた。
時間が停止したような錯覚
一瞬にも満たない時間が数分、数十分、数時間にも感じられる。
しかし実際に経過した時間は、ほんの数秒に過ぎない。
北岡の真の狙いは、浅倉にミラーモンスター召喚のカードを使わせることだった。
五エ門のような実力者の援護があるならともかく、素人が仮面ライダーから逃げ切るのは不可能である。
だが実力者が全員瀕死である以上、援護は期待できない。
ならばどうすればいいかと考えた時、思いついたのはミラーモンスターを利用することだった。
契約のカードが破壊された場合、契約は破棄になりミラーモンスターは元契約者に襲いかかる。
ミラーモンスターならば、ライダーを相手にも互角に渡り合うことができる。
確実性はないが、これに縋るしかなかった。
まず浅倉に同時に三人で別々の方向に逃げることで、三人のうち二人は助かることを強調する。
残忍な浅倉の性質上、別方向に逃げた二人にミラーモンスターをけしかけることは確実だと踏んでいた。
そこで自分が一瞬の隙を突き、契約のカードを撃ち抜く。
五エ門を見捨てると言ったのは、銃を撃つ際に重りになってしまうためだ。
裏切ったミラーモンスターが浅倉を襲撃している間に、自分達はこの場から離脱する。
これが北岡の作戦の全貌だった。
「北岡ぁッ!」
「……浅倉」
交錯する視線。
この場の全ての人間の視線が、浅倉の手に持つカードに集約されている。
浅倉の手に握られている契約のカード。
それに銃痕は――――無かった。
「ハハハハハ! 残念だったな、北岡ぁッ!」
北岡の放った弾丸は、カードに命中しなかった。
命中しなかった理由は、いくらでも羅列することができる。
まず彼が使用したデリンジャーが、携帯性を重視するあまりに威力や緻密性を犠牲にしていること。
動く対象に弾丸を当てるのは、銃の扱いに馴れた者でも難しいこと。
彼自身の銃の腕前が、素人に毛が生えた程度であること。
彼の作戦は奇襲を仕掛けることが肝であり、種が割れてしまえば確実に避けられる。
そもそもデリンジャーは、二発までしか弾薬を装填することができない。
つまり彼の作戦は失敗したのだ。
「北岡さん……」
いつの間にか足を止めていた二人の女性。
彼女たちの眼差しに籠められているのは、失敗した北岡への怒りや同情ではない。
最後の希望を絶たれ、生きることを諦めた者の目であった。
「そろそろ消えろ」
ただ一言、冷酷に告げる浅倉。
そうして今度こそ、カードを装填しようとした瞬間。
二度目の銃声が、彼らの鼓膜を貫いた。
「今度はなんだ!?」
二度目に妨害に苛立ちを顕にする浅倉。
そして北岡を支配したのは、困惑と疑念であった。
自分の銃は弾切れで、アイゼルやつかさは銃を持っていない。
そしてこの場には五エ門を除いて、もう生きている人間は存在しない。
にも関わらず、轟いた銃声。
そして――――
「どういう……ことだぁ!?」
浅倉の握り締めるカードの中央、メタルゲラスを撃ち抜くように弾痕が刻まれていた。
「ったく、女守るなら、最後までかっこよく決めようや……」
浅倉の背後。
大小様々な瓦礫に囲まれながら、銃を構えた次元が直立していた。
「俺はもう助からねぇ……だからとっとと逃げろ!」
潰れかけた喉から搾り取るように、叫び声を上げる次元。
今は身体を動かすことができているが、彼はエンド・オブ・ワールドの直撃を受けている。
血と火傷の赤が身体を彩り、とっくに死亡していても不思議ではない状態。
もう長くないと、遠目からでも察することができる。
今、起き上がっていること自体が奇跡なのだ。
「そんな……次元さんを置いてなんて――――」
「いや、ここは逃げよう」
次元を置き去りにすることを拒否するつかさを諭す北岡。
両の拳を爪が喰い込むほど握り締め、掌を自らの血で染めながら。
「ほら、早く!」
素早く五エ門を背負い上げ、北岡は走りだす。
追随するようにアイゼルとつかさも、彼の背中を追い始める。
「ここで逃がすわけが……ぐおぉ!」
北岡を追跡しようとするが、何処かから現れたメタルゲラスの突進により遮られる。
契約が破棄されたことにより、メタルゲラスが反旗を翻したのだ。
「待て! また逃げるのか北岡ぁぁぁあああああああ!!」
☆ ☆ ☆
シエン
急速に色を失っていく世界の中、次元が見続けのは五エ門を背負って逃げていく北岡の姿だった。
脚はとっくに限界を迎え、今はもうその役目を果たさない。
両腕も力を失い、銃は彼の手から零れ落ちていた。
もう自分は生きられないと、次元は悟る。
今までの絶体絶命の危機とは違う、抗いようのない絶望。
最後の仕事を終えた自分は、ただそれを受け入れるだけ。
そんな彼を、最初に支配したのは後悔。
だがそれ以上に大きな安心感が、傷だらけの彼の心を包み込んでいた。
生涯で最後に放った弾丸が、長年連れ添った仲間を救う。
エンド・オブ・ワールドの発動を阻止できなかったのは、彼の責任であり失態だ。
自分で仲間を窮地に追いやっておいて、虫がいい話かもしれない。
それでもこの事実は、死にゆく彼に黄金のような誇りを与えていた。
瓦礫に背を預け、今一度視線を前に向ける。
そこに既に北岡達の姿はなく、彼らが完全に逃げ切ったことを意味していた。
それを確認した途端、身体の奥底から心地良い倦怠感が噴出し始める。
「もう少し……生きてたかったなぁ」
最期にそう言い残し、彼はゆっくりと目を閉じた。
【次元大介@ルパン三世 死亡】
☆ ☆ ☆
病院から脱出した北岡達は、必死の思いで市街地を駆け抜けていた。
背後を振り向いても王蛇の姿はなく、それは死地から生還したことを意味する。
だが彼らは誰一人として、歓喜などしていなかった。
「次元さん……」
顔を伏せたつかさは、目の辺りに何度も服の裾を這わせている。
一瞬だけ見えた彼女の両目は、真っ赤に腫れていた。
命の恩人である次元を見捨てたという事実は、彼女の良心を苛んでいるのだろう。
「つかさちゃん――」
「大丈夫です」
心配しないでください、と言外に告げるつかさ。
その声は嗚咽混じりだったが、彼女は止まることなく走り続けていた。
「……ここまでくれば、大丈夫だろ」
しばらく走り続け、総合病院が小さくなったところで北岡は足を止める。
元々体力が少ない上に五エ門を背負ったままの長距離走行、疲労するのも当然の話だ。
「これから……どうするんですか?」
肩で息をしながら、つかさは他の二人に問い掛ける。
窮地からは脱したものの、失った物はあまりにも大きかった。
支援!
支援
「私は……もう一度あそこに戻ろうと思う」
真っ先にそう告げたのはアイゼルだった。
「ジェレミアさんの安否が気になるし……
それにあんなだけど、奈緒子も大切な仲間だから」
ジェレミアの生死は不明で、奈緒子の所在も分からない。
一見絶望的な状況だが、行動を起こさなければ変化は訪れない。
そして彼らのために動けるのは、アイゼルただ一人なのだ。
「俺はあの金髪の男を追って、デッキを取り返そうと思う
あれだけダメージを受けたんだ、そう遠くには行ってないはずだ」
次に告げたのは北岡である。
金髪の男は、いつの間にかあの場から居なくなっていた。
浅倉がすぐに北岡のもとに行っため、逃走する隙が生まれたのだろう。
「じゃあここでお別れね」
「そんな……」
「大丈夫よ、きっとまた会えるわ」
つかさが悲しげに瞳を潤ませるが、彼女にばかり構ってはいられない。
一緒にいた時間は少ないが、ジェレミアと奈緒子はかけがえの無い仲間なのだ。
「北岡さん、お元気で」
「アイゼルさんもね」
そう言って、アイゼルは来た道を戻り始める。
彼女の上質な貴族の服は、今や煤と泥に塗れて布切れと大差はない。
しかしそんなことが関係なくなるくらい、彼女の背中は気高いものに見えた。
【一日目昼/H−8 住宅街】
【アイゼル・ワイマール@ヴィオラートのアトリエ】
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、無限刃@るろうに剣心、うに(現地調達)、不明支給品(0〜2)
[状態]:軽傷、疲労(中)
[思考・行動]
0:ジェレミアと奈緒子を探す。
1:うに、ジェレミア、奈緒子と一緒に脱出!
2:ジェレミアと奈緒子に協力を惜しまない。
3:次に白髪の男(雪代縁)に会うことがあったら見逃さない。
4:奈緒子にうには渡さない。
[備考]
※自分たちが連れてこられた技術にヘルミーナから聞かされた竜の砂時計と同種のものが使われていると考えています。
※うにのことをホムンクルスだと思っていますが、もちろん唯のウニです。
※ジェレミアの説明で、電気や電化製品について一定の理解を得ました。
※病院にて情報交換をしました。(100話 云えない言葉参照)
☆ ☆ ☆
「さて、と」
アイゼルを見送った二人は、近場にあった一軒家の中にいた。
カードデッキを取り返すことも大事だが、もっと大事な用事を先に済ます必要があったのだ。
支援
「救急箱あったよ」
「あ、ありがとうございます」
それは負傷した五エ門の治療。
止血後に激しい運動をしたため、彼の傷は再び開いてしまった。
五エ門は気絶中であり、手馴れているつかさが応急処置に当たっている。
北岡は不足した包帯を探しに、家探しをしていたのだ。
「ったくよぉ……そういうことなら一言言ってくれりゃよかったのによぉ……」
「だからあそこで言ったら、浅倉にも聞こえちゃうじゃない」
そんな中、デイパックから開放されたデルフリンガーは項垂れていた。
北岡が本気で五エ門を見捨てたと思っていたため、感情のぶつけどころに困っているのだ。
「にしてもつかさちゃん、五エ門を見捨てるなんて言った俺のことをよく信じてくれたね」
数々の問題があった作戦だが、その中でも特に難関だと思っていたのがつかさの説得だ。
心優しい彼女が、嘘とはいえ五エ門を見捨てる作戦を許容するとは思えなかった。
彼女が納得しなくても問題はなかったが、それでも納得させるに越したことはなかった。
「だって北岡さん、嘘吐いてたから」
「え?」
「五エ門さんを見捨てるなんて、絶対言うはずないです、そのくらい分かりますよ」
くすりと可愛らしく微笑むつかさ。
最初から全部分かってましたよ、と言外に告げているような笑み。
自分の全てが見透かされているようで、北岡はどこか恥ずかしくなった。
「はぁ……いつから俺もこんなに甘くなったのかなぁ」
「北岡さん、それは甘いんじゃなくて、優しいって言うんですよ」
屈託の無い笑顔に澄んだ瞳を掲げ、彼女は北岡を見つめる。
それは汚い大人達を相手に仕事をしてきた北岡には、あまりにも眩しすぎるもの。
(俺が優しい、ねぇ)
でも、不思議と悪い気はしなかった。
【一日目昼/H−8 東の民家】
【北岡秀一@仮面ライダー龍騎(実写)】
[装備]レイの靴@ガン×ソード 、デルフリンガー@ゼロの使い魔
[所持品]シュートベント(ギガランチャー)のカード、レミントン・デリンジャー(0/2)@バトルロワイアル
[状態]疲労(中)、軽症、
[思考・行動]
0:五ェ門の応急処置。
1:0が完了次第、金髪の男(レイ)からデッキを奪い返しに行く。
2:1を達成し、浅倉と決着をつける。
3:戦闘は五ェ門、交渉は自分が担当する。
※龍騎勢が、それぞれのカードデッキを持っていると確信。
※一部の支給品に制限が掛けられていることに気付きました。
※病院にて情報交換をしました。(100話 云えない言葉参照)
支援!
シエン
【石川五ェ門@ルパン三世】
[装備]
[支給品]支給品一式(水を消費)、確認済み支給品(0〜2)(剣・刀では無い)
[状態]気絶中、左手のひらに大きな傷、右肩に刀傷、軽い裂傷が数か所(それぞれ処置済み)、腹部に裂傷(処置中)
[思考・行動]
1:北岡、つかさを護衛する。
2:浅倉と決着をつける気があるなら、北岡のカードデッキを奪い返す手伝いをしてもいい。
3:早急に斬鉄剣、もしくは代わりの刀か剣を探す。
4:ルパンと合流し、脱出の手だてを探す。
※錆びた剣であるデルフリンガーを折らないよう、加減して戦っています。
※龍騎シリーズライダーについてはほぼ正確に把握しました。
※デルフリンガーが魔法吸収と錆を自由に落とせる能力を思い出しました。
【柊つかさ@らき☆すた】
[装備]なし
[支給品]支給品一式(水のみ二つ)、眠りの鐘@ゼロの使い魔、確認済み支給品(0〜2)
[状態]軽症、左足首にねんざ(固定済み) 、疲労(中)
[思考・行動]
0:五エ門の手当てをする。
1:北岡と五エ門に協力する。
2:精神的に強くなる。
3:みなみに会いたい、こなたは……
4:ジェレミアに謝罪の言葉を伝えたい。
5:霊安室に行ってかがみに会いたい。
☆ ☆ ☆
「うっ……うぅ……」
何かが燃焼する際に発する悪臭と、湧き上がる黒煙による悪臭。
それらが奈緒子の鼻腔を刺激し、彼女の意識を呼び起こす。
そうして完全に意識が覚醒した時、飛び込んできた光景は地獄だった。
燃え盛る炎、蔓延する黒煙、散乱する瓦礫。
少し前まで青空と太陽が広がっていたのに、今は煙と炎でそれすらも見えない。
「逃げ……なきゃ……」
全身を激痛が苛むが、今すぐにここから立ち去らなければ死ぬ。
朦朧とする意識の中で、警笛が鳴り続けている。
脚を動かそうとして、彼女は自分がうつ伏せで倒れていることに気付いた。
身体を起こそう両腕を地面につけるが、身体は立ち上がらない。
理由を調べるため、首を後ろに向けた時。
「う、うそ!?」
大きな瓦礫に、自分の下半身が押し潰されていることに気が付いた。
「そ、そんな……う……あぁぁぁぁぁぁっ!」
瓦礫の下から這い出ようと身体を動かすが、激痛がそれを阻害する。
それでもなお努力を続けるが、身体は全く動かなかった。
支援
「た、助けて! 誰か!」
自力での脱出は無理と判断した彼女は周囲の人間に助けを求めるが、この近辺には誰もいない。
しかし彼女がそんなことを知る由もなく、必死に大声を出し続ける。
無人の空間に向けて、ひたすら助けを求め続ける奈緒子。
その声が誰かに届くわけもなく、彼女の声は粉塵の中に消えていく。
やがて彼女の喉は黒煙により潰れ、同時に近辺に誰もいないことを悟った。
「ジェレミアさん……アイゼル……上田さん……」
走馬灯のように、次々と仲間の顔が思い浮かぶ。
彼らを裏切ったから、こんなことになってしまったのだろうか。
これは、仮定の話である。
もし何も出来ないことを承知で正面玄関前に来ていた場合、五エ門に助けられて生き延びていた。
もし応援など考えずすぐに逃げていた場合、爆発が起きた時点ではもう病院の敷地外にいた。
もしあのまま四階に残っていた場合、爆発により多少の振動はあれど致命傷を負うことはなかった。
中途半端に臆病で中途半端に善人であったからこそ、招いてしまった結末。
それが彼女の末路だった。
「あ」
ズシン、と何かが崩れる音。
頭上を見上げると、そこには落下してくる大きな瓦礫。
彼女の華奢な身体を押し潰すには、十分過ぎる質量と重量。
動けない彼女に、それを避ける術はない。
「ごめん……なさ――――」
彼女が残した最期の言葉は。
瓦礫の落下する轟音と砂塵に掻き消され、誰にも届くことはなかった。
【山田奈緒子@TRICK 死亡】
☆ ☆ ☆
――――FINAL VENT――――
ベノスネーカー背後に従え、勢いよく飛び上がる王蛇。
空中で一回転して体勢を整え、同時にベノスネーカーが吐き出すエネルギーを全身に受ける。
それを加速装置にし、地上にいるメタルゲラスに飛びかかった。
一発、二発、三発、四発、五発。
即死級の威力を持つ蹴りが、何度も何度もメタルゲラスの身体に浴びせられる。
やがて鋼鉄の肉体に亀裂が入り、雄叫びと共にメタルゲラスは爆散した。
しえーん
「あぁ……」
メタルゲラスの亡骸から現れたエネルギーを吸収するベノスネーカー。
浅倉は逃げた北岡を追いかけようと一歩踏み出す。
が、そこまでだった。
時間制限が訪れ、王蛇の変身が解除されたのだ。
「あぁッ!」
今回の戦闘を改めて振り返るが、その成果は散々であった。
ゾルダの正体は北岡ではなく全くの別人。
そいつは倒したものの、最終的にそいつにも北岡にも逃げられる。
挙句の果てに契約モンスターを一体失う。
近場にあった瓦礫を蹴り上げるが、その程度で怒りが収まるわけがない。
浅倉は次元の死体の方まで駆け寄り、ゴミのように打ち捨てられたデイパックを拾い上げる。
そして、遺体を蹴り飛ばす。
だが怒りは収まらず、何度も何度もその遺体を蹴り上げた。
元から損壊が激しかった遺体は、もはや見るに耐えない様相となる。
それでもその顔は、最後まで浅倉を嘲笑うかのように満足そうに笑っていた。
「アアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァッ!!!!」
野獣のように咆哮を上げる浅倉。
次の瞬間には、北岡が逃げた先である東へと駈け出した。
だが、その方角に北岡達の姿はない。
何故なら彼らは彼の目を眩ますため、北岡の誘導で南に方向転換していたのだから。
【一日目昼/G−8 東】
【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[装備]なし
[所持品]支給品一式×4、王蛇のデッキ@仮面ライダー龍騎(二時間変身不可)、FNブローニング・ハイパワー@現実(0/13)、FNブローニング・ハイパワーのマガジン×1(13発)
水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、庭師の如雨露@ローゼンメイデン、レイピア@現実、前原圭一のメモのコピー@ひぐらしのなく頃に、
知り合い順名簿のコピー、バージニア・メンソール×五箱(六本消費)@バトルロワイアル、北条悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に、不明支給品(未確認)2〜4
[状態]疲労(大)、イライラ(大)、全身打撲
[思考・行動]
0:北岡を探す。
1:北岡秀一を殺す。
2:五ェ門、茶髪の男(カズマ)、学生服の男(桐山)、金髪の男(レイ)を後で殺す。
3:全員を殺す。
[備考]
※ライダーデッキに何らかの制限が掛けられているのに気付きました。
☆ ☆ ☆
支援
シエン
意識を取り戻したジェレミアを、最初に襲ったのは深い虚無感だった。
目の前に広がる惨状、誰もいない静寂な空間、共闘した男の死体。
そしてこれを引き起こした原因が、半ば自分にあるという事実。
ゾルダを阻止するために次元の放った弾丸を、他でもない自分自身が遮った。
浅倉には盾にされ、その後も散々利用された。
ボロボロの身体を見渡しながら、唇を噛み締めるジェレミア。
生きているのが不思議なほど多量の傷が、生身の半身に刻まれている。
当然のように痛みもあるが、彼にはそれが他人事のように思えた。
大声を上げたくなるが、上手く言葉が出ない。
目を拭ったグローブが濡れていることから、自分が泣いていたことに気付いた。
夢遊病患者のようにゆっくりと、彼は病院の敷地内を徘徊する。
ルルーシュの真の仇である浅倉を討つと決めた。
なのに結果はこの様だ。
仲間の足を引っ張り、浅倉には盾にされ、最終的には気絶。
悔恨のあまり、このまま命を断ち切りたくなるような衝動に駆られた。
右腕からサーベルを繰り出し、喉元にそれを突き付ける。
しかし、それを押し込むことはできなかった。
溜飲を下げるため、目一杯握りしめた拳を外壁に叩きつける。
だが彼の耳に届いたのは、石ころを蹴り上げたような軽い音。
限界まで力を込めたつもりが、全然力が入っていなかったのだ。
ふらふらと当てもなくさまよい続けるジェレミア。
そうして病院の裏門まで辿り着いた時、幾度も嗅いたことのある嫌な臭いが鼻を突いた。
戦場で気が狂うほど味わった錆びた鉄のような――――血の臭い。
彼は惹かれるように、臭いの元まで歩き続ける。
そしてそこにあったのは、血の海に浸された巨大な瓦礫。
隙間からは、人間の脚がはみ出ている。
もう生きてはいないと、人目で分かるような惨状。
自分の責任で死んだ人間が他にもいた事実が、彼の精神を蝕む。
せめて遺体を瓦礫の中から救出しようと、彼は力を振り絞って瓦礫を押し始める。
最初は全く動かなかったものの、少しずつ瓦礫は動いていく。
だんだんと顕になっていく遺体の惨状、比例するようにジェレミアの顔も歪んでいく。
「お……ぉぉ……」
そして完全に瓦礫を押し終えた時、彼は平常心を保つことができなかった。
何故ならその遺体は、バトルロワイアルが始まってからずっと行動を共にしてきた山田奈緒子のものだったのだから。
「おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!」
全ての登場人物が立ち去った病院という舞台の片隅で、一人の哀れな騎士の慟哭が響き続けていた。
【一日目午前/G−8 総合病院裏門】
【ジェレミア・ゴットバルト@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[装備]なし
[所持品] なし
[状態]右半身に大ダメージ、疲労(大)、精神的疲労(大)、左腕の剣が折られたため使用不能
[思考・行動]
1:???
※病院にて情報交換をしました。(100話 云えない言葉参照)
※付近にジェレミアのデイパック(支給品一式(鉛筆一本と食糧の1/3を消費)、咲世子の煙球×3@コードギアス 反逆のルルーシュ、こなたのスク水@らき☆すた、ミニクーパー@ルパン三世 )が放置されています。
☆ ☆ ☆
「ハァ……ハァ……」
人気の少ない裏路地を走り続けるレイ・ラングレン。
脇腹を庇うように抑えながら、苦痛に表情を歪めている。
それでも速度は落とさず、一定の速さを保ちながら走り続けていた。
病院での戦闘の成果は、最悪と言ってもいいだろう。
エンド・オブ・ワールドを発動したにも関わらず、始末できた人数は少ない。
しかも一番厄介な浅倉は無傷であり、ファイナルベントの一撃を見舞われてしまった。
このような醜態になったのも、全ては自分の油断が原因だ。
ゾルダの契約モンスターが一体だから、王蛇も一体しかいないとは限らない。
その思い込みは、紛れもなく自身の油断だった。
(だが、何時までも悔いていてもしょうがない)
確かに病院での戦闘は目を背けたくなるが、それでも生き残ることができた。
浅倉がとどめを刺さずに、北岡の元に向かったのは不幸中の幸いだった。
ゾルダのデッキも手元に残ったまま。
自らの命とこのデッキさえあれば、いくらでもやり直すことができる。
カギ爪への復讐は、まだ潰えてはいない。
今はどれだけ惨めでも、病院から逃げ続ける。
復讐を果たすためならば、プライドなど瓦礫の山にでも捨ててやる。
(しかしだいぶ距離も取れたな、そろそろ休息をとろう)
背後を確認するが、もう病院の姿は見えない。
負傷した身体の治療も必要だし、なにより体力にも限界が訪れている。
一度民家の中に身を隠し、ゆっくりと休養をとる必要があるだろう。
そう判断して、彼は近場の民家の戸に手を掛ける。
「ッ!?」
その瞬間、銃声が彼の鼓膜を貫いた。
「誰だ!?」
緩んでいた気を引き締め、戸口から距離を取るレイ。
鉈の柄を握り締め、周囲に警戒線を張り巡らせる。
だが、全てが遅すぎた。
零れ落ちるように全身から力が抜けていく。
破れた袋から水が溢れるように、脇腹から血液が滴っている。
同時に視界がぐにゃりと歪み、二本の脚が力を失う。
身体はゆっくりと傾き始め、やがて地面へと堕ちた。
「ハハ、や、やったぁ!」
こつん、こつんと塗装された道路に足音が響く。
霞む視界で見上げると、そこで緑髪の少女――――園崎詩音がカラシニコフを構えていた。
「な……ぜ」
彼女のような一般人にエンド・オブ・ワールドを防げるわけがない。
にも関わらず、彼女の身体に殆ど傷はなかった。
「あぁ、私がなんで生きてたか知りたいんですか? これのおかげですよ」
一枚のカードを掲げる詩音。
それはアドベントカードによく似ているが、絵柄は紫色の渦が巻いている抽象的なものだ。
支援
しえん
「ま、見ても分かりませんよね」
レイを嘲笑した後、ハイヒールの爪先で脇腹を蹴り上げる詩音。
形容しがたいほどの激痛が、彼の意識を鮮血で染め上げる。
彼女の持つカードのSEALといい、所持者をミラーモンスターの襲撃から守る効力を持つ。
ミラーモンスターの説明を受けていた彼女は、咄嗟にこのカードを掲げることでエンド・オブ・ワールドをやり過ごしていたのだ。
「……貴方はなんで自分がこんな目に合ってるか分かりますか?」
患部をぐりぐりと爪先で捩じ込みながら彼女は問う。
霧散していく思考の中で理由を考えるが、初対面の彼女に恨まれる理由が思いつかない。
「お前が! 悟史君を! 殺したからですよッ!!」
彼女の表情が狂気と憤怒に染まり、患部への蹴りがより激しくなる。
高級なハイヒールが返り血で染まるが、彼女はまるで気にしていないようだった。
(悟史……北条悟史か)
拡声器で呼びかけを行った少年。
自分が殺したのかもしれないし、他の誰かが殺したのかもしれない。
真実は不明だが、ただ一つ残っている事実は彼が既に死亡していることだ。
「この人殺し! なんであんたみたいなのに悟史君がッ!」
何度も何度もしつこいくらいに、彼女はレイの脇腹を蹴り続ける。
局地的だった激痛は全身を駆け回り、もはや痛覚が麻痺し切っていた。
「ゼェ……ゼェ……」
激しい運動が負担だったのか、彼女は肩で息をしている。
攻撃が止んだ隙に逃げようとするレイだが、身体はまるで言う事を聞かない。
「なに逃げようとしているんですか?」
女性のものとは思えない底冷えするような低い声。
行先に先回りした彼女が、鬼のような形相でレイを見下している。
右手にレイが落とした鉈を握り締めながら。
シエン
「くけ……けけ……」
頭上まで振りかぶった鉈が、レイの顔面に振り落とされる。
女性の非力な腕力故か、鉈の刃は顔面の奥深くにまでは届かないため致命傷にはならない。
つまりそれは、何度も鉈による斬撃を浴びることを意味する。
刺さった鉈が抜き取られると、そこから鮮血が吹き出て彼女の白衣を汚す。
片目は潰れ、鼻は陥没し、断面からは肉や骨が顕になっている。
それでも彼女が気圧されることはなく、レイの顔面には再び鉈が叩き込まれる。
だが、まだ死ねない。
鉈は最初の傷口とは違う場所に到達し、そこにまた致命傷に届かない傷を創り上げる。
そしてまた鉈は抜き取られ、顔面に振り落とされる。
それが何度も何度も何度も何度も、数えるのが飽きるほど繰り返される。
「くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!!!」
自らの血で染まっていく視界に写った彼女の表情に、彼は僅かな既視感を感じていた。
記憶の糸を手繰りその正体を探すと、すぐに答えを見つけることができた。
彼女が浮かべている表情。
それはかつて彼がカギ爪の男への復讐を決意した時、浮かべていた表情にそっくりだった。
復讐者にしか出すことのできない、歓喜と狂気が遺影乱れた表情。
彼女の表情はまさにそれだった。
「シ……ノ……」
ついに顔面が崩れ、鉈が脳を真っ二つに両断する。
北条悟史を殺したレイ・ラングレンは、北条悟史を愛する園崎詩音によって命と夢を奪われる。
それが彼の終わりであった。
【レイ・ラングレン@ガン×ソード 死亡】
「やったよ悟史君! 私を褒めて!」
返り血に塗れた顔で天を見上げ、死亡した悟史に話しかける詩音。
瞳孔は限界まで見開かれ、狂ったように笑い続けている。
いや、実際に彼女は狂ってしまったのだ。
「悟史……君?」
だがいくら話しかけても、悟史の声は聞こえてこなかった。
彼が頭を撫でてくれる感触も、優しい声で呟いた彼のありがとうも思い出せなかった。
「そっか、まだ足りないんですね、分かりました」
どこか悟ったように、詩音は頷く。
支援
支援
「まだ北岡秀一を殺してなかったですね、それに他の連中も」
間接的な死因を作った北岡も目の前の男と同罪だし、悟史を見捨てた他の連中も同罪だ。
だから全員に復讐をしなければ、悟史は自分のことを褒めてくれない。
そう考えた詩音は、目の前に転がっている男のデイパックを剥ぎ取った。
中を探ると、そこには金色の牛のレリーフが施された緑色のケースが入っている。
これが悟史の命を奪った道具なのだと理解した時、彼女の顔からは笑みが零れていた。
(悟史君はとても辛い目に味わわされた、だから悟史君を見捨てた他の連中も同じ目に合うべきなんだ!)
そうしてデッキに手を伸ばすが、彼女の手は弾かれてしまう。
何度も繰り返すが、結果は変わらない。
苛立ちを感じつつも理由を推察すると、一つ心当たりが思い浮かんだ。
「これのせいですか……」
彼女のポケットにあるSEALのカードの説明書には、これを所持している限りカードデッキを使用できなくなると記されていた。
ミラーモンスターを遠ざけるという性質上、彼らを使役するカードデッキと併用することはできないのだろう。
「もう、これは必要ないですね」
ポケットからSEALのカードを取り出すと、彼女は躊躇なくそれを破り捨てる。
今の彼女に必要なのは防御ではなく攻撃であり、それ以外は必要ないのだ。
「悟史君待っててね! すぐ全部終わらせるから!」
かつて目明し編と呼ばれる世界でそうしたように、彼女は最愛の悟史のために再び復讐に身を染めた。
【一日目昼/H−8 西の裏路地】
【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に(ゲーム)】
[装備]鉈@バトルロワイアル、白衣@現実(現地調達)
[支給品]支給品一式×3(食料と水を一つずつ消費)、AK-47(カラシニコフ銃)@現実、AK-47のマガジン×9@現実、ゾルダのデッキ(二時間変身不可)@仮面ライダー龍騎
クマのぬいぐるみ@ひぐらしのなく頃に 、確認済み支給品0〜2(銃器類は入っていません) 消毒薬@現実(現地調達)×1
[状態]手に軽い裂傷、疲労(小)、血塗れ、雛見沢症候群L4
[思考・行動]
1:北岡を含む全参加者を殺す。
[備考]
※雛見沢症候群が悪化しています。
※ゾルダのデッキからはシュートベント(ギガランチャー)が抜かれています。
※病院にて情報交換をしました。(100話 云えない言葉参照)
支援
支援
以上です。
長い間の支援ありがとうございました。
ぶっちゃけこんなに時間かかるとは思ってなかったです。
今回のタイトルはガン×ソード24話「夢の終わり」から取りました。
後から考えるとネタバレでしたね、これ
投下乙です
投下乙っす
山田ぁぁぁぁ鬱死だぁぁぁぁぁやるせねぇたまんねぇぇぇ
投下乙、そして乙!!
面白かった!楽しかった!
奈緒子はあっさり逝ったなぁ、応援がジェレミア達の耳に届かなかったのが残念だ…
ジェレミアも今回活躍できなかったが、レイや浅倉の方が一枚二枚上だったか
仇討てなかったとか負けたとか色々重なったけど、奈緒子を失ったことも大きいよなぁ
アイゼルとの関係はこれから変わってくだろうけど、アイゼルは支えになれるんだろうか
詩音は…ひぐらし勢がガンソ勢を殺せるとは思ってなかったよw
最後のトドメが鉈ってのはひぐらしらしいなぁ、デッキ持ちでマーダー化ってものすごく厄介だけどww
レイ兄さんも乙…因果応報の最期ではあったけど、やっぱ悲しい…
浅倉はロワ充的な意味で乙、サラマンダーで本人的には不満だろうけどやりたい放題だよwww
北岡組は結局一人も欠けずにここまで来て、安定してるよね
つかさの成長とか関係の変化とかデルフリンガーのこととか、見てて癒される
そして次元の死に様が熱い…!カッコ良すぎるだろ…爪の垢を煎じて東條に飲ませてやってくれ
一人一人挙げるとキリがないな、とにかく乙乙!
戦闘も死に様も全部よかったよ!
しかも時間帯がついに昼か…第二回放送が見えてきて、余計にドキドキする!
指摘ですが、
>>900 >浅倉の恐ろしさは、彼女も身を持って経験しているなのに。
はず、が抜けているのでは
忘れてた!
指摘の続きで、
>>889から
>>892の間、というより892の冒頭が少し抜けていると思います
投下乙です!
面白すぎて何回も読み返してます。
続きがとても気になる!
ジェレミアが一番悲惨だな
今回の話は
ジェレミアがいい人だけにw
投下乙!!熱かった!
思わず何度も読んでしまうな…前話に引き続き内容も量も凄かった!
ジェレミアは一期からそうだったけど、「志は間違ってないのに何故か行動が全部裏目に出る」スキル持ちだよね…カワイソス…ww
投下乙です
身体を張って仲間を護った次元と五ェ門がとにかくかっこいいな
山田は逃げたいけれど非情になりきれなかったところが良くも悪くも一般人だったなぁ
そして自分が原因で復讐鬼になった詩音に殺されたレイ兄さん
ミハエルや東条もそうだけれど、マーダーをやっている仮面ライダーはみんな因果応報な死に方をしてるあたりが皮肉だな
誤字脱字は
>>884の 無視できずない→無視できない
>
>>900の 身を持って体験しているなのに→体験しているはずなのに
>>904の それには自分たちの強力が→協力
がありました
たくさんの感想と指摘ありがとうございました。
誤字はwikiに収録され次第、こちらで全て修正しておきます。
それで分割する場所なのですが、結構かつかつであまり余裕がないので
中途半端になりますが、
>>896の
「ねぇ、ふざけてないでそろそろ行かないと……」
からを後編とさせてください。
投下乙です。
山田が逝ったかー。あの状況で逃げても誰も責めなかっただろうし、中途半端に善人だったせいで圧死。ロワらしい無情の死とはいえ残念だな。
上田一人じゃ何も出来ないぞwwどうする上田www
そして、ガードベント再びww
ジェレミアは山田と違って正真正銘の善人なだけあって本当に不憫。ゆっくり休め、オレンジ。
次元惜しかったなー。多ロワではルパン一味最初の死亡者か。エンワを防ぐことは出来なかったが、レイゾルダ相手に正々堂々闘い仲間を守った次元こそ世界最高のガンマンに相応しい。遺品のマグナムがルパンの元に在るのは救いか
もしかしたら展望台から総合病院戦の一部始終を見てる可能性もあるんだよなー…
北岡先生達も生身で良く善戦したな。デルフ覚醒は皆のヒーロー、ゴエモンの新たな力になることに期待。
きれいな北岡先生が見れるのは多ロワだけ!!頑張れ対主催
サラマンダー浅倉とヤンデレ詩音は容赦ない性格がどこまで通用するか。特にメタルゲラスを失った浅倉は二大マーダーに気をつけろー
もし、クーガーの帰還が間に合っていたら全く違った結末になっていただろうことが本当に悔やまれる
多ロワにおける最大フラグ?の総合病院戦も遂に終わり、全てのキャラを上手く使った素晴らしい作品でした。改めて投下乙です!
ゲラスたんがご臨終になったせいでジェノサイダーは未登場のまま終わったか
最強技だけど当たらないし敗北フラグ立つから、むしろいらないのかもしれんがw
>>945 「ねぇ、ふざけてないでそろそろ行かないと……」の直前までで前編を収録しようとしましたが、1506バイトオーバーしてしまいました
他の分割点の指示か、前編部分の字数縮小をお願いします
もしかして次スレを立てないとまずい?
そうでしたか、ご迷惑をおかけしました。
すぐに返答はできなさそうなので、作品の収録はこちらでやっておきます。
ミスしてたみたいですね、お騒がせしてすみませんでした
スレ立て乙です
>>947 ロワでは悲惨だからなw>ジェノサイダー
唯一登場したライダーロワではV3に決まったかと思ったら→「V3脱出パンチ!」→体内から真っ二つにされるという最期だったし
どこかでエビルの代わりにドラグレッダーがジェノサイダーに融合しているところなかったっけ
なのはロワだったような
クーガーといい蒼嶋といい
今回のジェレミアといい
一般人の女性の同行者を守れなかったな
>>946 ジェレミアが「正真正銘の善人」ってのはちょっと同意しかねるかなぁ、民間人も結構殺してるし
味方を裏切ることは絶対ない、って意味では善人というかお人好しだと思うけど
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::| /ヽ
::| イヽ .ト、
::|. / ヽ |.| ヽ
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:: : : : : : . l: . : . :lr‐|ヽ\ソノ ヽ 〉 \\!、 _‐ - ー _ |: i
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ハ マヘ ', |_/ \ / |__rイ
/ ∧ マヘ .∨¨ー . /`ヽ.|/ ./
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