【邪気眼】厨二病で創作するスレ【EFB】

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215 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/10(木) 18:44:19.58 ID:RXmckwVG


憲兵隊が何時にもなく、騒がしく右往左往している。
閑静な住宅街、豪華なホテル、下町の貧民街、ライ麦畑
ヘヴンフォール内の七箇所で十人が無惨に死んだ。
幻術士の学校、幻術育成院もその現場の一つになった。
被害者は、チョ・ヘグ。元人民軍兵士で教員。
抵抗しようと、剣を構えたがザックリと額を斬られ殺された。

「こりゃ面白いわ。暫定幻術反応が無んやね。」

憲兵隊一のおしゃべりの異名を持つ五乃シュン。
若手の科学技官で頭がよく切れる。
彼がそう言うと、近くにいた憲兵も口を開ける。

「“ダッシュボード”の時と同じってことか。」
「ホンマそっくりさんやな。」



眼帯をつけた細身の女性が、ヴァンケルとすれ違う。
眼帯をつけた女性はすれ違い様に呟く。
「お前も気をつけろよ。あの時の生き残りが消されている。」
「‥‥あぁ‥真っ先に死ぬのは俺のはずだからな‥‥。」

ヴァンケルは、パイプから煙を吐くと、空を見上げる。
216 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/11(金) 15:05:49.87 ID:vuetD/Le


刀で何発かは受けられたが、少しのダメージは与えた。
だが、幼稚園児相手に完璧に押し負けている。

あの時のようには出来ないのか?
そういえばあの時は何をしていた?

刃で腕を切る。
痛い。だが勝ちたい。
刀が放った一撃は地を真っ二つに斬り裂く。
一瞬、目の前が霞むがようやく、状況が確認できた。
ミラルナの頬からは血が出ているが笑みを浮かべている。

まだ何か隠している物があるということなのか?
警戒する。
あの虎はまだ動かない。
となると、何が起きる?

突然、目の前から、ミラルナが消える。
目だけで探すが、確認できない。
背後に回られた!?
虎のような生物が飛びつくと、刃で足を刺す。
虎の爪が、左から右から次から次に引っかく。

「痛てぇじゃねぇか猫野郎ォ!!!」

出血する腕を握りしめる。
傷口からは水のように血が流れ出ていく。
痛い。腕が張り裂けるような激痛。
『刀を振れ』と誰に後押しされるように気持ちが高ぶる。

「うおおおおおおおおおお!!!!!」

持っている刀はズシリと重くて手を放しそうになる。
力を最大に出して、持ち上げると体重を前にかけた。

217 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/11(金) 18:24:32.57 ID:vuetD/Le
辺りにあった岩や木々が崩れ落ち、砂煙が舞う。
斬った感覚や手ごたえは無いが、自信はある。
ゴトリ、という低い音が煙の中で聞こえた。

「無茶苦茶だ。」

背後から聞こえた、ミラルナの声。
刀で切り刻んだり、虎が襲ってくること無かった。
油断したら、また連打を食らう。力強く、刀を構える。
腕から、ポトリと少量の血が流れ落ちた。

「欺いたつもりかよ。」

足音が右側から聞こえた。
前にも、背後にもいない。
俺は、戦うため構える。
そして、小さな剣士は走る。

砂煙を斬り裂く二人の刃が、互いにぶつかり合う。
そして、飛び散る鉄の破片。
片方の刀は無惨にも原型を止めなかったことを示している。
そして、両者の刀は、玩具のように崩れさっていた。
鞘だけになった刀をただ見るつめるしか出来ない。

ドローだ。

だが、負けたと同じ。
悔しくもなく、爽快感もない。
ミラルナには、まだ虎のような化け物がある。
もう抵抗は出来ない。すなわち負けだ。

「試験はクリアだ。」

ミラルナの放った言葉は、嫌みとしか思えない。
もっと違う言葉がないのかと心の中で笑う。
結局、俺は弱い。
弱いんだ。
悔しい。
負けたことも、弱いことも。
218 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/11(金) 18:49:11.76 ID:vuetD/Le
虎は襲いかかってこない。
しばらくすると、虎は灰になって消えた。
ミラルナが何を考えているかは正直分からない。

「警戒することはない。」
「普通は警戒するっつーの。」
「そうか‥‥ならば、おい。出てこい。」

ミラルナが叫ぶと、アラブ系の少女が現れる。
片手には、何故か巨大なスタンガンを所持していた。

「てめぇ!?」
「無様だな。まったく、馬鹿な奴だ。」

言い返そうとしたが、体中に激痛が走る。
手足が痙攣して、力なく倒れた。
倒れたのにも関わらず、電流を浴びせられている。
口から泡を吹く。
程なくして、意識が無くなり気絶する。



アラブ系の少女、リリィはまだスタンガンを浴びせる。

「少しやり過ぎではないか?」
「変態男には、この位した方がいいんですよ。」
219その日、消えた。 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/12(土) 18:31:08.30 ID:98UjXdBy


ヘヴンフォールの市街地から南東52km。
敗者の島・・・指定スラム街03「暁」
七区の元工場跡地には様々な事情を持つの人々が暮らす。
辺りは夜。
闇夜を照らす月は、真っ黄色の閃光を放っている。
閃光に照らし出されたのは、金髪のやせ細った少年。
屍の如く、コートを羽織り黙り込んでうずくまっている。

「起きているか?」

黒髪で細身の青年が、少年に語りかける。
少年は、ゆっくりと痣と傷だらけの顔を上げた。
べっとりとした少量の血液を口から吐く。

「‥‥起きてるよ。」
「ったく、まだ生きてたのか。パケラス。」

パケラスは、傷だらけの体を引きずって逃げる。
青年はその行動を馬鹿にするように笑った。
そして、青年は笑いながらゆっくりと歩み寄る。


「‥‥人民軍か?」
「残念、大はずれ。雑魚集団と同じにしては困る。」
「なぜ、僕は君に殺される?」
「何故だと。それは、自分の胸に手を当てて考えな。」

青年は持っていたナイフで、パケラスの膝を刺す。
パケラスは悲鳴を上げず、膝を押さえ込む。

「‥‥まさか、君は

ナイフを左手に持ちかえると、胸部に刺す。

「まったく、お前も馬鹿な奴だ。」
220 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/13(日) 08:22:33.92 ID:rOGIV2eX


軍基地内の医務室で俺は目をようやく覚ました。
腰の辺りがビリビリと痺れて頭が痛い。

「ミラルナの野郎!!!」

あいつは馬鹿か?
警護対象とか言っておいて、本気で殺しにきたぞ。

「リョウヤ、目が覚めたんだね。」
「てめぇ!!!!」

ジェフィーとか言う色黒腹黒女。このクソアマァ!!!!
絶対に忘れない。殴れと言う信号が脳から伝わった。
殴る。殴る。殴る。蹴る。
そして全て受け止められる。

「まーまー落ち着いてね。」
「ってか何でいるんだよ!?」
「君に観光案内しろって士波さんから言われてね。」

観光案内って言ってもここは日本だろ。
別に案内されなくてもだいたい知ってるけどな。
士波さんはなにを考えているかわからねぇ。

「そういや、ここ何処だ?」
「ヘヴンフォールだね。」

ヘヴンフォール?
日本にそんな変な地名があったけな?
とすると外国。けど言語は日本語だしな。

「何処の国だ?」
「国?ここ自体が国だね。」
「‥‥‥‥はぁ?」
「“君たちの世界”とは別次元の世界。パラレルワールドだね。」
「パラレルワールド!?」
「パラレルワールド。」

どうりで変な奴に襲われたりするわけだ。
221 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/13(日) 13:05:08.27 ID:rOGIV2eX
パラレルワールドなら俺は無事に帰れるのか?
まぁいいや。腹も減ったし、観光も悪くねぇな。
と言うより、この世界には何があるんだ?
変な術も使えるし、いろんな外人がいるしなぁ。

「はい〜♪ここが聖☆ドロッフィ寺院だね。」
「☆ってやけにハイカラな教会だな。」

寺院の聖堂の中には、鳥居や十字架などがある。
どうやら、様々な宗教が同じ寺院で活動しているらしい。
大昔に起きた宗教戦争がバカバカしく思えた。

「この世界は平和だ。」
「平和なら、アタシ達はいらないけどね。」

聖堂の窓からは、戦争で死亡した兵士の墓地があった。
案内役曰く、流血沙汰はまだ、年中起きるらしい。
聖堂を出ると、人が行き交うメインストリートに出た。

「食べ物買ってくるから、そこのベンチに座っててね。」
「へいへい。」

そういや、この二日間は何も食ってないよな。
ミラルナの野郎が飯も食わせなかったからなぁ!!!
つぅか、飯ってどんなものだ?
そういや、留置所も訓練所も食パンしかでなかった。
ってなると、まさか買って来る飯って‥‥食パンか。
あっ学校。学校ってどうなっているんだろう?
軽く一週間は休んだ。やべぇな、こりゃ。
222 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/13(日) 15:02:26.28 ID:rOGIV2eX
それは突然起きてしまった。
爆音と破裂音と共に、寺院の屋根が爆発する。
スローモーションに見えた。
剥がれ落ちていく屋根 爆発し飛び散った煉瓦
火だるまになった人々 崩れ落ちる窓ガラス
倒れていくキリスト像 瓦礫に消された十字架
救出に向かう青年たち 道ばたに倒れた老人

「ご機嫌よう。初めまして覇鋤那涼矢さん。」

スピードの戻った世界には、一人の女性がいた。
ゴスロリのファッションに身を包んだ女だ。
後ろには逃げる人々。あまりにもアンバランスな光景。

「わたくしの名前は秋世杏茄。よろしく頼みます。」
「てめぇは何者なんだ!?」
「強いて言うなら、美を求めるものです。」
「美だと?この光景がか!?」
「この爆音、悲鳴、死体。これこそ芸術!!!!」
「ふざけるな!!!」
「おや、分からないようですね。それは残念です‥‥。」

コイツがこの惨事を招いた張本人か?
だとしたら、絶対ぇに許せねぇ。

「わたくし達のお仲間になりませんか?」
「黙れ。もう喋らねぇでいい。」

秋世を睨めつけながらベンチから立ち上がる。
もう歯止めが効かなかった。
落ちていた鉄パイプを引き吊りながら睨む。
223 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/13(日) 15:57:02.07 ID:rOGIV2eX
「わたくしも戦わないとだめですね。」

忍刀を二本、ゴスロリの服装の懐から抜く。
二刀流に構えると、右手の刀で瓦礫を斬った。
その瓦礫を持ち上げて、こちらへと投げる。
耳が契れるような音がして、そこで怯む。
秋世の動きと判断は、すごく早かった。
鉄パイプに右側の刀の刃がぶつかる感覚が微かに伝わる。

「残念です。どうやら、わたくし勝ちです。」

秋世が笑みを見せた瞬間、熱風と爆風が体中を包み込む。
破裂した、鉄の破片が胸部や腹部に突き刺さる。
体中の感覚は無くなり、瞬きすら出来ない。

「悲鳴すら上げないのですか。つまらない。」

秋世の顔からは笑みが消えて、無表情になる。
どうやら、俺が負けのようだ。もう、戦えない。
体が言うことを聞いてくれない。だが、戦いたい。

「動かないでね。秋世杏茄、残念だけど殺すからね。」
「お久しぶりです。ジェフィー・アントンさん。」

ニコニコしながらジェフィーは弓を構えている。
周りには、機関銃や自動小銃で重武装の兵士。
狙撃部門の狙撃手も屋根の上に構えている。

「多勢に無勢ですか‥‥。」

完全に包囲できた。
心は安心している。
224 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/14(月) 22:45:49.60 ID:Az/NNmfJ

「では、みなさんお先に失礼します。」

一人の兵士が秋世に向かって発砲する。
だが、彼女には傷一つ付くことはなかった。
なぜなら、秋世は砂煙とともに消えていたからだ。
俺の身体はようやく主導権を取り戻す。
俺は、地に手を付いて立ち上がる。
腹部からは、致死量ではないが出血していた。
遅れて、脳ミソには激痛が伝わってくる。

「起きあがらない方がいい。救護班を呼ぶからね。」
「ちょっと待て。てめぇ、アイツとはどんな関係だ?」
「肉体関係。」
「てめぇ‥‥まさか!!!」
「な〜んちゃってね。」

ジェフィーは笑顔を見せると、弓を背中に背負う。
背後では、何人かの負傷兵が担架で運ばれていく。

「はい、食べてね。」
「何だよ。これ?」
「ナンだね。カレーにつけて食べる。」
「カレーは?」
「無いようだね。」
「おい!!!」

手渡された、小麦色のナンに噛み付いた。
やっぱり、ただのナン。何でもないナン。
どう考えていても、味はパンにしかない。
腹から出血してるのに、ナン食うのはおかしくね?

「やべぇ死にそうだ。」
「そんなに美味しい?」
「違ぇよ!!!てめぇの目は節穴か!!!」
225 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/15(火) 17:41:17.45 ID:g53pp9jf
複数の兵士に持ち上げられると担架に叩き付けられた。
まるで、腹部からの出血を気にすらしていない。
持っていた少量のナンを口に一気に放り込む。
なぜだか、口がパサパサになり無性に喉が乾いた。

「ったく、早く家に帰りてぇよな‥‥。」

姉貴や達也、柚唯菜のことが心配になった。
それに、琢磨の生死が何よりも気になっている。

「何で俺は、アンタらに守られるんだ?」
「人民軍の損害になりうる幻術士だからね。」
「損害?金とかのか?」
「金じゃない。ま、詳しくは言えないのだけど。」

士波剛健は片足を引き吊り、杖を付きながら現れる。
相変わらず、紳士風の姿なので背景とはミスマッチだ。
俺は、寝ころんだ担架から上半身を起こす。

「なぜ詳しく言えないんだ?」
「幻術院の決定さ。言っちゃったら粛正の対象になるワケ。」

どうやら、俺はあの幼女陛下殿から守られているらしい。
自分は小さい頃から価値のない人間だと思っていた。
だが、利益になりうる人間と聞いて少し嬉しい。

「その前に、腹の傷を治してくれねぇかな?」
「死を待つのみって言ったらどうする。」
「死なねぇよ。このくらいじゃまだ死ねねぇ。」
226 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/17(木) 22:11:50.73 ID:4uOHusAE


地の海と化した廃工場の中心に青年はいた。
月夜に照らされ、血を浴びながら眠りについている。
隣には、ズタズタに引き裂かれたパケラスの死体がある。
天井や屋根は無く、悪臭は漂っていない。
そんな、空間に一つの足音が近づいてくる。

「おや、殺してしまったのですか。フリュウさん。」
「なんだよ、手柄無しか。使えねぇ奴だ。」

フリュウと呼ばれた青年は秋世の首元にナイフを向ける。
パケラスの血が、秋世の服の襟に付着した。
ナイフの刃先が首の皮の表面に浅い切り傷を作らせる。
少量の血液が、秋世の首から流れ落ちる。

「わたくしを殺さないのですね。面白い。」
「お前の格好のが笑えるさ。コスプレ女。」
「コスプレ?貴方は、やはり頭がお悪いようですね。」
「うるせぇ!!!」

ゴスロリ女、秋世は血の水たまりを踏みわける。
秋世は、死体となったパケラスを掴むと口に愛撫した。
自分の舌を冷たくなった舌を、絡めさせる。

「ったく、死体とディープキスなんて馬鹿みたいだな。」
「では、馬鹿はどちらのことでしょうか?」
「あぁん!?」
「冗談ですよ。」

さっきまで愛撫していた死体の刀で貫く。
死体は滅茶苦茶に破裂する。
227 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/18(金) 17:00:33.18 ID:vRMnKRLv
第六話「新たなる敵、そしてはじまる。」
投下終了です。
228 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/22(火) 16:24:18.95 ID:pENMYU6b


気になる事というのは、人にとって命取りである。
例えば、異性が気になるのなら、そのまま尽くさないとならない。
特定の物が気になるなら、それは出費が増える。
ギブス・ルスチェフにとってそれは妹のアルシャだった。

「アルシャちゃ〜ん。最近、冷たいんちゃう〜?」
「兄様。チャン付けで呼ばないでください。」

俺は、ギブス・ルスチェフは知っていた。
士波さんが信用する男だと言うことは知っていた。
ヘラヘラしていて、明るくていい人だと思う。

「お、ハスケナ君やないの。調子どうかいな?」
「兄様、ハスケナでは無く、覇鋤那です。」

ギブスには出来れば気づかれたくはなかった。
なぜならば、見てはいけない気がしたからだ。
士波さんが期待している男が、シスコンだとは思いたくない。

「妹さんですか?」

あーあ、こりゃ言っちゃいけないワードだわ。
普通はそいつに、触れちゃいけないよな。
殴られるかな、蹴られるかな、殺されたりして。

「そーそ、可愛い可愛いアルシャちゃん。」
「兄様‥‥。は、恥ずかしいですから止めてください。」
「そうや、覇鋤那クン。アルシャちゃんの相手してくれへん?」
「相手?何スカ、ソレ。」
229 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/22(火) 16:57:20.21 ID:pENMYU6b
「‥‥兄様、失礼ですよ。」

なんだ、失礼なことって。
格闘とか、またするのか。イヤだなぁ〜。
でも、そこまで恥ずかしがることは無いよな。
いや、デートか?
え、まさか‥‥そんなやらしい事するの?
おいおい!!!ソイツはヤバいって、自分の妹を!!!!
いろいろな意味で緊張し、心臓が高鳴っている。




   − − − − − − −




「え!?何これ?」
「アルシャちゃん。十分、楽しみや。」

活版印刷のインクの臭いが鼻へと伝わる。
広い部屋に頭五つ分の棚が、ズラズラと設置されている。
棚の中には、色の異なるファイルや分厚い本が並ぶ。
その部屋の名前は『刑事資料室・図書館』
部屋中に埃を被り、本は日焼けして小麦色になっている。
あまりにも、不潔。

「覇鋤那クン。って事で、妹を頼んだで。」
「ちょ、ちょっと初めて何だけど‥‥。」
「なんやそれ。覇鋤那クンはそないど偉い身分なんか?」
「う、うるさい!!!!」
「儂は、会議でなアカンかわ後はヨロシクな。」

おかっぱヘアーの美少女と二人っきりにさせられた。
俺は、初め方もやり方も仕方も知らない。
本当にどうすればいいのか、分からない。
230 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/22(火) 17:32:12.25 ID:pENMYU6b
「始めましょう。」

え、ちょっと。いきなりだし、急すぎるって。
初めてなんだから、もう少し心の準備が必要だって。
始めるのか?

「はいっっっ!!!!!!!」
「さすが、“黒髪の掃除人”やる気が違いますね。」

“黒髪の掃除人”?
ギブスに変なあだ名つけられているのかよ。
やる気。じゃなくて緊張しているんだけどな。

「では『第七死刑記録』を探してください。」

はい? え、どういう意味。
まず、死刑記録を探させて何になるワケ。
もしかしたら、思い違いなのかな‥‥。

「てっいうか、今から何するんだ?」
「掃除です。」

あーナルホドね。俺の思い違いらしい。
って何でだよ!?
掃除するだけなのに、恥ずかしがりだろ。
まさか、“掃除人”という意味を間違えている?
ま、いいや。『第七死刑記録』を探せばいいんだろ。

「あったぜ。」
「‥‥‥。」

無視ですか。あーあー、貴方は無視しますか。
俺は、無視されることが一番嫌いなんですよ。
さすがに、誰でもその行動には頭にきますよ。

「聞いてんのか?」
「あ、すみません。ありがとうございます。」
「ギブスさんとは血がつながっていねぇんだろ。」
231 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/22(火) 17:55:43.87 ID:pENMYU6b
「‥‥兄様には絶対に言わないで下さい‥‥。」
「隠しきれねぇよ。」



何年前になるのでしょうか?
まだ、私が幼かった頃のお話しです。
私は、その時五歳。兄様は十二歳。昔だけど忘れません。
私は両親から見捨てられて、友達もいなく孤独でした。
私は、犯罪に手を染めて何とか生きていました。
そんな時に、私はある家に盗みに入りました。
その家が、兄様とその妹が住んでいた家です。

「なにをしているの?」

本物のアルシャ・ルスチェフと初めてあった瞬間です。
私はその時焦って、持っていた物を投げ、頭を下げました。
謝れば少しくらいは許してくれると思いました。

「‥‥これ、食べる?」

その時、彼女はクッキーを手渡してくれました。
とても美味しくて、涙がでてきました。
初めての友達。忘れません。

私と彼女は、いつも二人で遊びました。
とても楽しくて嬉しかった。

けど、私は知りませんでした。
彼女は、重い病気を患っていたことを。
いつものように、家へ行くと、彼女は居ませんでした。
彼女の部屋から聞こえたのは、泣き声。
危機を感じて、私はその部屋へと入りました。
232 ◆AdCUWDFkTo :2011/11/22(火) 21:06:06.28 ID:pENMYU6b
彼女は死んでいました。
部屋に入ると、ベットに横たわる死体をゆっくりと見ました。
彼女の顔は、とても晴れやかでした。
泣き声は、窓の外。兄様は外で一人で泣いていました。

私は、彼女が死んでから数日間、彼女の家に訪れました。
彼女は帰って来るかもしれないと思っているからです。
幼すぎて、死を受け入れられませんでした。

ある日、私は彼女は帰ってこないと気づきました。
悲しかったです。
涙が枯れる位、泣きました。
その声に気づき、兄様に初めて会いました。
兄様は、廃人同然でした。
兄様は妹の死を受け入れなかったのでしょう。

「アルシャ‥‥アルシャ‥‥なのか‥‥。」

彼は、私のことを彼女と思いこんでいました。
言っている意味は最初、分からなかったです。
私はその時焦りました。

「‥‥お、お兄ちゃん。」

その時ついた嘘が始まりでした。
233創る名無しに見る名無し:2011/11/25(金) 03:08:38.15 ID:+Sa1prL2
思いつきで殴り書いてみた。続きを書ける気がしないけれども。

ヒーローになりたかった。十数年前のあの日、瓦礫の底の僕を引き上げた名も無き彼のような。
けれど今僕はここにいる。世界の東の果て。湾に浮かぶ人工島。猥雑な街並みの中。
なんて人生だ。

僕を助けたのは救急隊員だった。だが現実として僕が辿り着いたのはラングレーの工作員。
砂漠の国を這いずり回り、僕らの世界を壊す連中の情報を掻き集める自由と正義に仕える愛国者。
あの日僕は珍しく銃を手にしていた。突き止めたばかりの異教の狂信者の巣窟を軍と共に強襲
する作戦。ラングレーはオブザーバーとしての参加だった。
脳医学的処置を施された僕らは仲間を我が身の様に、敵は血肉の通わない案山子同然と感じて
いた。その筈だった。僕は軍の特殊部隊の連中の様とまではいかないまでも、役立たずとは言
われない程度の仕事を果たしていた。立ちはだかる的を撃ち抜く作業。それが男であろうと女
であろうと、老いも若きも関係なく、ただ身体に穴を空けていく。
突入から数分が経った。目前に踊り出る人影。躊躇なく照準を合わせる。引鉄を引く。三点射。
抜殻が倒れる。その筈だった。けれど視線は照準の先にある二つの目に縫い付けられていた。
僕はそれが何であるかを認識した。先刻まで案山子だったそれ。年端もいかぬ少年。眠らされ
ていた何かに凍りつかされた指。だが彼にとっての僕は憎むべき異教の尖兵、それ以上でも以
下でもなかった。眼も眩む閃光。焼けるような感覚。
そうして僕の右腕と左目は吹き飛んだ。

今、それらがあるべき場所には生体工学の粋を凝らした代替物が収まっている。
なんて人生だ。
僕らの世界を守る英雄にも、作戦を遂行する一兵卒にもなれなかった僕が辿り着いたのはコン
クリートで出来た継接ぎだらけ卒塔婆が並ぶ街。
僕はそこで顔も知らぬ誰かの秘密を売って生活している。まったくなんて人生だ。
234 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2011/12/14(水) 02:48:01.61 ID:E1OeASsD
エターナルディメンションユニバースフォースドリームパワーネガティブエネルギーナイトメアスタースペースギャラクシーブリザード!?♪。
235創る名無しに見る名無し:2011/12/21(水) 06:06:09.33 ID:lhxUDSys
.
236創る名無しに見る名無し:2012/01/09(月) 06:12:32.22 ID:addH3X2J
age
237創る名無しに見る名無し:2012/01/11(水) 08:22:36.54 ID:mpS2brYe
238創る名無しに見る名無し:2012/02/15(水) 08:01:41.44 ID:aw/kXpLI
239創る名無しに見る名無し:2012/03/10(土) 02:56:02.22 ID:uwLvKXxg
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      ≡ ! か ≡  l: : :\ヽ,.久-‐'"  ヽ: : : : : : :l   ≡ の  が ≡
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          ,、/ i   _ -‐'ヽ ̄ ,.==-、   | /ヽ-へ \
         / )  _/   ヽ、  'ヘ--‐'   / | \  \ ヽ,、
       /  / ̄/     /lヽ、     / ,. ゝ \_ -‐''  \
      /\/__/       l l ゙ ー-- '",. /  |、_ヽ  \  \
   ========= l l/ | /\ / ̄ ヽ   /   |    \  ゙丶、_
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     l __r--‐=フ     |) |   レ-‐''"/   <    i-‐¨ ,.  ┌┘┌┘└‐┐
    .l / `i-'"    /Y.| |      / ∧  ゝ.   └'二フ /l.  |    フノ|. | ̄
     l l" ‐"ヽ\-‐'''"  ̄l.| |     ∠ - ' `´       レ'  L_」   ´ L.l
     ',  '" ヽ\ヽ‐‐-'''i .| |
     \    ヽ    | .| |
240創る名無しに見る名無し:2012/03/17(土) 13:41:19.60 ID:cqmH8pY6
ある日突然、町が霧で包まれて、町の外に出ることができなくなる。(霧の正体は、一切説明されない)

町の中では、常識ではありえないような方法で、人が次々に殺される

連続殺人の犯人探しが始まる。
主人公の恋人が犯人とされて、町の人々に追いかけられる。主人公は恋人を匿う。

しかし、犯人は恋人だった!
恋人は超常的な能力を身につけて、それで連続殺人を繰り返していた。

主人公も、いつの間にか、超常的な能力を身に着けていた。

町の人も全員なんらかの超常能力を身につけていて、本格的な殺し合いが始まる

主人公は、身についた超常能力で、町の人を次々殺す。最後に恋人も殺す

町の住民が、主人公を残して全滅すると、霧が晴れる。
主人公は町の外に出る

そこには、生き残った人間が、魔獣となって殺しあう、異様な世界があった。終わり。

以上、厨二病バリバリのストーリーを考えてみましたw

241創る名無しに見る名無し:2012/03/18(日) 02:46:41.82 ID:f+WBmSwY
【タイトル】
Jutsushi

【ジャンル】
王道能力バトル

【舞台】
架空の現代東京

【特殊能力】
「術師」の血を受け継いだ一部の人間だけが使える超能力。
種類は念力やスタンド能力みたいなものまで幅広いが、使える能力は一人一つと決まっている。

【術師の特徴】
見た目は普通の人間だが、高い身体能力や回復力を備えている。

【主人公】
都内の公立高校に通う不良高校生「火神龍平(ひのかみりゅうへい)」。


リアルが忙しいんでペースは遅くなるかもしれないけど、需要あればやってみるわ。
242創る名無しに見る名無し:2012/03/18(日) 02:47:41.36 ID:f+WBmSwY
↑足し忘れ。
【冒頭】
かつて火を操り、水を呼び、風を起こし、地を裂く力を持った不思議な一族がいた。
古来の人々は彼らを神の「術」を使う者として畏れ、そして崇めた。

時は現代。人々は知らなかった。
この現代にも「術」を使う特殊な人間達がいたことを。
そして人々は忘れていた。
かつて彼らのような存在を「術師」と呼んでいたことを。
243創る名無しに見る名無し:2012/05/20(日) 00:10:41.71 ID:bew20Kwl

244創る名無しに見る名無し:2012/06/27(水) 01:00:39.37 ID:tq8hohZD
245創る名無しに見る名無し:2012/06/30(土) 04:14:03.50 ID:Jl6Yydo9
なんだこのスレ……
246創る名無しに見る名無し:2012/06/30(土) 04:57:07.50 ID:lM2b3Yfv
その目気色悪すぎこっち見んなど田舎富山男死ね。その目気色悪すぎこっち見んなど田舎富山男死ね。その目気色悪すぎこっち見んなど田舎富山男死ね。その目気色悪すぎこっち見んなど田舎富山男死ね。
247創る名無しに見る名無し:2012/06/30(土) 22:02:50.71 ID:yYPRnEvj
GANTZ風魔法少女というのを考えた。

・自殺した少女が魔法によって再生され、魔法少女になって妖魔と戦う。
・魔法少女の意志とは関係なく、魔方陣を使って、妖魔のいる魔空間に転送される。
・妖魔を倒せば、魔空間は消滅し、元の世界に戻れる。
・妖魔との戦いで、魔法少女たちは、むごたらしく死んでゆく。
248創る名無しに見る名無し:2012/06/30(土) 22:07:24.60 ID:yYPRnEvj
・が、元の世界に戻れば、何事もなかったように再生されてしまうために、
 少女たちは、「今の自分」が何者であるのか、深刻な悩みを抱えてしまう。
249創る名無しに見る名無し:2012/08/11(土) 07:44:44.50 ID:mZLA/pTO
.
250創る名無しに見る名無し:2012/08/16(木) 19:28:40.57 ID:x1M3LJMA
ツイスト→鰐
カットオフシグナル→狼
エコーロケーション→海豚
アナフィキラシーショック→蜂
リアル野生動物が持つ厨二技
251創る名無しに見る名無し:2012/08/16(木) 19:34:20.44 ID:x1M3LJMA
ちなみに鰐が獲物を捕らえる際に行うツイストと呼ばれる行為はデスロールとも言われるらしい…
252創る名無しに見る名無し:2012/08/16(木) 21:31:35.77 ID:6sJQlh18
エコーロケーションは蝙蝠の方が有名な感が
253創る名無しに見る名無し:2012/08/16(木) 22:28:35.59 ID:x1M3LJMA
>>252
蝙蝠にしては邪悪さに欠けるネーミングだから除外した
254創る名無しに見る名無し:2012/08/29(水) 07:13:20.11 ID:UY9d48Sa
その目気色悪すぎこっち見んなど田舎男死ね。その目気色悪すぎこっち見んなど田舎男死ね。その目気色悪すぎこっち見んなど田舎男死ね。その目気色悪すぎこっち見んなど田舎男死ね。
255創る名無しに見る名無し:2012/09/18(火) 11:06:10.10 ID:VZWtMuCm
.
256創る名無しに見る名無し:2013/06/03(月) 03:59:46.71 ID:yzY4mUb5
.
257創る名無しに見る名無し:2013/06/03(月) 04:09:18.34 ID:MTqadHhp
すいませーん
別のスレからきましたー
258創る名無しに見る名無し:2013/06/03(月) 04:19:34.54 ID:yzY4mUb5
うん
259創る名無しに見る名無し:2013/10/03(木) 18:35:00.27 ID:wzs4p9f1
.
260創る名無しに見る名無し:2014/01/21(火) 17:35:57.05 ID:r6J4tu1z
 
261創る名無しに見る名無し:2014/03/06(木) 02:35:28.49 ID:N/ZruZLu
262創る名無しに見る名無し:2014/09/05(金) 22:15:18.35 ID:IZ2Vtz5K
ふ…くだらんスレだ…
263 ◆??? :2014/09/06(土) 00:33:36.47 ID:q8v56OWH
カゲプロ厨キメェ
ツイッター@4d0d4
264なろう作家MURYATA
今書いてる小説のアイデア投下
世界観 魔術観測で科学が廃れていった時代
名称 自然科学の最後の晩餐(サイエンス・パーティー)
能力 七人で構成されるアメリカにある最後の科学研究者たち
本音を言えばアメリカを中心とした各国が予算を魔術方面に集中させ
それで廃れていった科学だが、大規模退職を防ぐためにアメ主導で行っている
「段階的科学停止計画」における、「最後の科学者」
各方面一人のスペシャリスト七人で構成され、個人単位の兵器として転用できる
技術を各々持ち合わせており、並みの魔術に引けを取らない
正確には日本のみが科学技術を開発しているが、魔術工学の学者に研究を多少
割り当てている程度で、科学技術の進歩はほぼ止まったと見ていいだろう
一人目 人体工学 パワードスーツと人体の弱点への攻撃
二人目 情報工学 一人目による「弱点」を効率的に叩く方法を
骸鎧(空のパワードスーツ)へユビキタス・コンピュータで送信・制御
三人目 医学薬学 バイオテクノロジーによる生物兵器などを鎧骸に搭載
四人目 地球科学 立っている場所半径500キロに埋まる化石から
古代生物の復活、石油などからほぼ無尽蔵のエネルギーを生み出す
五人目 化学 超高分子による超高分子でユビキタス・コンピュータの
超ナノマシン化、生物兵器の最適化、古代生物の戦闘用DNA改変等
六人目 物理 素粒子操作、統合物性値最適化など
七人目 数学 思想概念的な技術、それはもう能力と形容しても
いいかもしれないくらいの絶対的・抽象的な力