星新一っぽいショートショートを作るスレ3

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398創る名無しに見る名無し
「なんか」
私は小説家であった、ある日、オチがまったく思い浮かばなくなってしまったのだ。
完全なるスランプである、私はありとあらゆる手段を使って考えて毎日、全身全霊
を込めて執筆したのだが、とうとう「未完工場」「投げっぱなし作家」「大風呂敷コレクター」
等という作家としては最高に不名誉なあだ名をこれでもかっ!ばかりにいっぱい付
けられてしまい、いつの間にか世間から忘れ去られてしまった。

悲観の日々を送っていたある日、風の噂に、この世にオチを必要としない文化が
花開いた星があると聞いた、私は急いでその星に出発した。
その星では、小説、映画、ドラマ、演劇、芸術その他諸々、果てはスポーツに至るま
での創作文化から日常生活への全てが未完で、TVの討論番組でも絶対に結論、極論は
誰も出さないまま曖昧な内に気が付くと次の番組が始まっているという次第だ。もう、
その星の老若男女全てが全て、あいまいなモノを美徳とする世界だったのだ。

それからはもう夢の様な生活だった、私はありとあらゆる分野で成功を収めたのだ。
オチというオチを全てを否定し、大言壮語に身を任せ、無尽蔵の屁理屈に拡大解釈を
永遠に広げてゆき最後は綿飴か霧の様に全てを曖昧にして終わらせてしま