星新一っぽいショートショートを作るスレ3

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「火星」

羅針盤を廻せ!地球人を監視している火星人ブラッドべりはそうつぶやいた。
ナイフで地球儀にメスを入れて好きなとこに瞬間移動だ!

ここはどこだろう?暗闇で何にも見えない
アメリカの片田舎で発見された旧式のロボットペリー500は頭部に損傷を負っていた。
私に近づいてくるのは頭の禿げた一人の小太りの男だった。
男は私を修理してくれているようだった。男は私に名前を教えてくれた。

d r M a r c u s B e r g

マルクスベリ!そう言うと男は私に優しく微笑んだ。
マルクスベリ博士は教えてくれた。私はアメリカ オハイオ州というところにいるらしい。
ここは数万人という地球人が暮らしている小さな惑星だ。
この世界のロボットで地球を観察しているのは私だけだろうか?
彗星人SR−300と火星人L2900に報告しなければいけない。
博士は私を調べると私の隠されている秘密を発見してしまった。
博士は私のことを教えてくれた
私は昔戦争用に作られた兵器でいくつもの人たちを殺して生きていたこと
私に殺された民間人を指しドッグシェルターということも教えてくれた。
私は一体何のために生まれてきたのかということを考えて急に悲しくなってきた。
ロボットは普通意思を持たないのに私だけ特別のようだ。
博士は私にこう言って送り出してくれた
「人やロボットは生きているだけで意味のあることだ。個性を持って生まれてきたもの、それは武器で財産なのだ
その財産を生かすために日々努力し考え抜くことが必要だ」
私はその言葉に感動し、地球人に私がこの地球を出たら一つのプレゼントを用意しようと考えた
それはきっと財産になり大きな芽となって生きていくだろう