ここは創作作品に登場する剣士っぽいキャラクターでバトルロワイヤルをする企画スレッドです。
前スレ
ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1278258280/ 避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/13953/ まとめwiki ←管理してくれる人募集中
名簿
3/3【魔法騎士レイアース】 ○獅堂 光/○龍咲 海/○鳳凰寺 風
2/2【DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】 ○ダイ/○ヒュンケル
2/2【Fate/stay night】 ○セイバー/○アーチャー
2/2【ONE PIECE】 ○ロロノア・ゾロ/○ブルック
2/2【刀語】 ○錆白兵/○宇練銀閣
2/2【喰霊-零-】 ○土宮 神楽/○諫山 黄泉
2/2【サクラ大戦】 ○大神一郎/○真宮寺さくら
2/2【侍戦隊シンケンジャー】 ○志葉 丈瑠/○腑破十蔵
2/2【ファイナルファンタジーX】 ○バッツ・クラウザー/○ギルガメッシュ
2/2【ファイナルファンタジーZ】 ○クラウド・ストライフ/○セフィロス
2/2【ファイナルファンタジータクティクス】 ○アグリアス・オークス/○シドルファス・オルランドゥ
2/2【ベルセルク】 ○ガッツ/○グリフィス
1/1【海皇紀】 ○トゥバン・サノオ
1/1【CLAYMORE】 ○クレア
1/1【スターウォーズ】 ○ダース・ベイダー
1/1【聖剣の刀鍛冶】 ○セシリー・キャンベル
1/1【とある魔術の禁書目録】 ○神裂火織
1/1【東方Project】 ○魂魄妖夢
1/1【テイルズオブファンタジア】 ○クレス・アルベイン
1/1【ドラゴンクエストU】 ○ローレシアの王子
1/1【鋼の錬金術師】 ○キング・ブラッドレイ
1/1【ファイヤーエムブレム烈火の剣】 ○リンディス
1/1【ブギーポップシリーズ】 ○高代亨(イナズマ)
1/1【魔法少女リリカルなのは】 ○シグナム
1/1【魔法陣グルグル】 ○ニケ
1/1【魔法先生ネギま!】 ○桜咲 刹那
1/1【空の境界】 ○両儀式
1/1【ランスシリーズ】 ○ランス
1/1【テイルズ オブ ヴェスペリア】 ○ユーリ・ローウェル
+書き手枠10名
残り52/52名
【基本ルール】
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる
生き残った一人だけが、元の世界に帰ることができる
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる
【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)
また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される
ゲーム開始直前に以下の物は「デイパック」などの鞄類、もしくはそれに類する持ち運び可能な物に詰められ支給される
「地図」「コンパス」「照明器具」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランダムアイテム」「刀剣」
「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1〜2個入っている。内容はランダム(サブ武器やアクセサリなどを含む。あくまでバランスを崩さない範囲で)
「刀剣」→全参加者に一振り、必ず剣か刀などの刀剣類が支給される
【予約について】
騙り防止のためにトリップ必須。書き込む前にトリップキーが割れていないか検索を推奨。
したらばの予約スレッドにトリップをつけて書き込んで予約する。
予約期限は予約時間から5日。延長申請すればさらに2日期限を延ばせる。
【禁止事項】
一度死亡が確定したキャラの復活
大勢の参加者の動きを制限し過ぎる行動を取らせる
時間軸を遡った話の投下
話の丸投げ
トリップ割れによる成りすまし
【議論・修正協議について】
したらばの議論スレにて発議。
本スレは投下と感想の場であることを徹底し、次に投下する人の邪魔にならないようにする。
これはリレー小説です、一人で話を進める事だけは止めましょう。
【禁止エリアについて】
放送から1時間後、3時間後、5時間に2エリアずつ禁止エリアとなる。
禁止エリアはゲーム終了まで解除されない。
【放送について】
0:00、6:00、12:00、18:00
以上の時間に運営者が禁止エリアと死亡者、残り人数の発表を行う。
【作中での時間表記】
深夜:0:00〜2:00
黎明:2:00〜4:00
早朝:4:00〜6:00
朝:6:00〜8:00
午前:8:00〜10:00
昼:10:00〜12:00
日中:12:00〜14:00
午後:14:00〜16:00
夕方:16:00〜18:00
夜:18:00〜20:00
夜中:20:00〜22:00
真夜中:22:00〜24:00
>>1乙です
ところで
・開始時刻はいつか、放送は何時間ごとか
・予約期限はこれでよいか
がまだ決まってないんだが
首輪関係と特別ルールはOP次第だが
決まったか
これはこれでいいんだけど、正直ロワって名前だけは変えて欲しいなぁ
書き手次第だけど可能なら名前の部分は暈して謎にするのがいいかも
なるたけスレの意に叛くことはしたくないけど
剣に名前つけなかったんだから管理者くらいは大目に見て欲しい
まぁロワって名づけたのは遊び心以外の何物でもないので
変更希望がおおければ変更してもいいです
後は議論スレにも書いたけどスレのみんなで決めてもらえばいいと思う
その為にルール部分はぼかしたのだから
それじゃ明日も早いのでおやすみ
どうしても自分のレスがいる場合明日の夜6時くらいまで来れないと思う
お休みなさい
まずは
>>1乙です
個人的に、能力の特性で一切武器を選ばないイナズマに注目って感じかな♪
では、存分に皆が楽しめることを願って、おやすみなさい
ヒュンケルはどの時点から来てるんだろ
剣士なのは竜騎衆戦までだけど・・・ダイとはかなり実力差がありそうな
逆にロワ内で成長させられそうだけど。
カオスロワ以外でのダースベイダーの参加ktkr
あれが落ちたということはジュナスさんが書き手枠で出るフラグ
>>10 台詞から考えるに最終決戦時点でも剣>>>槍っぽいんだぜ
でも最終的には素手が一番強いのがヒュンケルさん
「ちから」がクロコダイン以上ありそうだもんね。
獣王の存在意義って・・・
一応力に関してはおっさんのほうが上だろう
ただ最終時点のヒュンケルさんは闘気によるチート補正がかかりまくっていただけで
この流れなら言える。
見せしめに二回も使われた腹いせにノヴァが書き手枠で参戦。ダイを差し置いて真の勇者へと目覚める。
ダイ大のノヴァだと思ったらレイアースのノヴァだったでござるな予感
結構いいキャラだしね
やはりこのままノヴァをノヴァ(野ば)なしにするわけにはいかないな
/!/{ / ヾ--r
_ /  ̄ <_
_>`´
>>20 ___<_
> r‐'" ̄ ̄ ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
/ , | `ヽ/ ´`ヽ _ 三,:三ー二
 ̄/ | ノヽ--/ ̄ , ` ̄ ̄ ̄
/ /⌒ヽ,| ミ } ...| /!
レ l d _}`ー‐し'ゝL _
| ヽ、_, _,:ヘr--‐‐'´} ;ー------
|/| \ ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
ヽ/l/|` ー------r‐'"  ̄ ̄
|└-- 、__/`\-:、
__,ゝ,,_____/ \_」 \
やはりこのスレも時空剣士に乗っ取られてしまうのか
だから言ったのに…
大丈夫。僕たちは絶対、時空剣士には負けないさ
ぶっちゃけ偽勇者に出て欲しかったりするんだがソレはソレ
wikiを借りてきた。
ttp://www35.atwiki.jp/irohahifumi wikiの編集経験はあるものの、管理自体は初めてなので至らない所が多々あるかもしれません。
それでもよろしければ管理人をしてみようと思いますが、いかがでしょうか?
あとwikiはまだ全然手が付いてないので、編集手伝ってくれると嬉しいです。
おお、借りてきてくれて乙ですw
支給される刀剣って参戦してる作品の中からのみですか?
実在・神話系の武器なら大丈夫かと
別の創作作品の武器はNG
参戦してる作品以外にも@現実とかあり…か?
さすがに参戦外の刀剣は…
> 実在・神話系の武器なら大丈夫かと
実在武器は良いけど神話系の武器は流石にNGじゃないか?
Fateに登場してるならいいかもだけど
>>31 現実の刀剣類は問題ないと思う
一応タイトルにファンタジーってついてるんだし、神話系はアリだろ
しかし銃器と違って現実系の刀剣は種類が寂しいな
いや、だったらファンタジー系の刀剣は参戦作品から出そうよ……
>>27 乙です
本来の持ち主がいないのに神話の武器だけ出して変な設定押し付けられても困る
現実にあるものか参戦作品だけにすべきだろ
そんなもん書き手の趣味によるとしか言いようがない
参戦してない作品の架空の武器はNGだが、伝説武具があってもちゃんと伝承・機能を説明してれば俺はおk
まあ剣以外ならNGだけど
普通のロワでビームライフルとかパワードスーツ出すようなもんだろ>神話武器
当然NG、書き手枠でアーサー王物語が出れば話は別だが
フレイの剣(持ってると絶対勝つ)みたいな剣出されても非常に困る
議論スレにて、細かいルールが決定しました
【時間経過】
3時間おきに時間表記が変化する
深夜:0:00〜3:00
黎明:300〜6:00
朝:6:00〜9:00
午前:9:00〜12:00
昼:12:00〜15:00
午後:15:00〜18:00
夕方:18:00〜21:00
夜:21:00〜24:00
【放送の間隔】
6時間毎
【書き手枠の名簿上の扱い】
すべて白紙で、第一放送後に全参加者の名前が浮かび上がる
【開始時刻】
深夜零時
(金)00:00より、下記のスレにて予約の受付を開始します
予約スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13953/1279799954/ 予約について
・現在までに候補キャラ紹介スレにて三名以上の同意を得たキャラが居ないため、書き手枠は以下のキャラのみとなります
・書き手枠は10名。
・一度の予約で出せる書き手枠キャラは一名まで。
・本投票において三票以上獲得した、あるいは参加が確定した作品のキャラが基本対象。
・書き手枠のキャラで新規作のキャラが出ても、その作品から別のキャラを確定作品枠のキャラとして出すのはNG(別々にキャラを紹介し同意を得ればOK)
・キャラ紹介をせず、同意を得ないまま新キャラを予約した場合、その予約は無効となる。
・ただし、新たに追加させるとしても「剣士であること」「剣を主武器として使うこと」「そのキャラの要素には剣が欠かせないこと」が基本原則。
(『【刀語』の鑢七花や『ジョジョの奇妙な冒険』のポルナレフなどが該当しないキャラの例)
【エスターク@ドラゴンクエストX】 【オルステッド@ライブ・ア・ライブ】
【ゼット@ワイルドアームズ】 【静@学園キノ】 【リンディス@ファイアーエムブレム烈火の剣】
【伊達政宗@戦国BASARAシリーズ】 【レイナ@クイーンズブレイド】
【アーサー・ペンドラゴン@アーサー王物語】 【ランスロット@アーサー王物語】
【ソラ@キングダムハーツ】【アズラッド@斬魔大聖デモンベイン 機神胎動】
【毒島冴子@学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD】
【ロイド・アーヴィング@テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士】 【ブーメラン@ワイルドアームズ】
&
【ファイナルファンタジーX】
【ファイナルファンタジーZ】
【ファイナルファンタジータクティクス】
【ベルセルク】
【サクラ大戦】
【侍戦隊シンケンジャー】
【喰霊-零-】
【鋼の錬金術師】
【魔法先生ネギま!】
【DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】
【魔法少女リリカルなのはシリーズ】
【ONE PIECE】
【海皇紀】
【Fate/stay nightシリーズ】
【刀語】
【東方Project】
【とある魔術の禁書目録】
【ランスシリーズ】
【テイルズオブファンタジア】
【テイルズ オブ ヴェスペリア】
【ファイヤーエムブレム烈火の剣】
【聖剣の刀鍛冶】
【魔法騎士レイアース】
【ブギーポップシリーズ】
【ドラゴンクエストU】
【空の境界】
【CLAYMORE】
【魔法陣グルグル】
【スターウォーズ】
上記の作品の登場キャラクター
決定してないのに勝手に決めるな
予約開始は7/24(土) 0:00から
前スレのOP投票の時は土曜開始だった
そこからろくな議論なしで今日始めるって言われてもなぁ
周知徹底されてない段階でまず踏みとどまるべきだと思う
それはあくまで予定だから
ちゃんと議論スレや本スレを見てれば予定が早まったのがわかるはず
書き手ならそのくらいは当たり前だろ
トリ無しの名無しが決めていいことじゃないだろ
今日始めるっていうなら今まで発言した書き手の意見が一人でも必要だ
だから何で予定が変わったことを知らせないのさ
いきなり
>>4で貼られても前スレで土曜だったんだから、変更アナウンスなしで注意する人は少ないと思うよ?
それに議論スレとか見てもそれが決定なった流れはなかったと思うけど
スケジュールに都合を付けて
なんとか土曜に予定を作った、とか言う奴もいるだろう
変更してから予約開始まで24時間もないのは鬼畜過ぎる
そういう書き手がいるならとっくにレスしてるだろ
>>27 乙
トップページが漫画ロワになっていたので直しておきました
編集に認証が必要な状態になっているので、これは解除してもらった方がやりやすいかと
OP執筆や投票でドタバタして書き手枠候補キャラとか紹介できなかった人もいるだろうし、
同意を集める期間も合わせて25(日)00:00開始でもいい気がする
>>49 報告及び修正ありがとうございます。
正直一から全部作るより、他のロワのwikiからコピペした方が速くて楽な物で、その際に修正しておくのを忘れてたみたいです。
また変な所があったら報告お願いします。
あと認証の方は解除しました。
>>51 それが妥当かもね
なんか先走ってる人多いみたいだし
少し多めに熱冷ます期間取った方がいいかも
25日(日)00:00に変更で決まったみたい
いや、残り30分なのに反論とかもなかったしな
それでいいよ
賛成
とりあえずこれで決まりっぽい
【書き手枠候補キャラ紹介について】
・書き手枠候補キャラの紹介は、24(土)00:00までとする。
・書き手枠は本投票において三票以上獲得した、あるいは参加が確定した作品のキャラが基本対象。
・それ以外のキャラを出したい場合は、候補キャラ紹介スレにてそのキャラを紹介し、三名以上の同意を得られた場合のみ予約可能になる。
(
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13953/1278601220/)
・書き手枠のキャラで新規作のキャラが出ても、その作品から別のキャラを確定作品枠のキャラとして出すのはNG(別々にキャラを紹介し同意を得ればOK)
書き手枠候補キャラ紹介テンプレ
【名前】【作品名】【年齢】
【性別】【外見】【性能】
【所有剣】【特殊能力】【性格】
【詳細】【予想スタンス】【作品把握難度】
【会場ルールについて】
いまだ確定といえる程の議論は行われていません
【開始時刻】
【時間表記間隔】
【放送の間隔】
【書き手枠の名簿上の扱い】
上記について議論中ですので、議論スレで意見を出してください
(
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13953/1278501009/)
この議論は、24(土)00:00までに終了するのが理想のペースです。
【能力制限・禁止議論について】
いまだ何の決定も成されていません。
この議論は、24(土)21:00程までに終了するのが理想のペースです。
【予約開始について】
上記の議論・キャラ紹介が全て終了したのちとします。
予定は、25(日)00:00からとなります。
あれ、wiki編しても履歴がカラムのほうに表示されないんだな
履歴見れば判るけど
wikiにまだ投下順と時間別作品のページないけどOPて「剣」に決まったんだっけ?
そうだよ
さて、明日か…
もう議論することが無ければいいが
書き手のSSの結果については文句を言わないこと
(原作に比べて『明らかな』矛盾があった場合はこの限りではない)
例え書き手があるキャラを贔屓していると感じたとしても
強キャラ、投票上位キャラが見せ場なくあっさり退場したとしても
出た結果は受け入れること
愚痴が出るくらいは仕方ないかもしれないが、
過度の書き手への罵倒、修正要求などはもっての外である
ちなみにキャラAがキャラBに負けるなんておかしい等、
個人の主観に基づいた意見は矛盾とは見なさない
リレー企画は他人の価値観を受け入れる「寛容の精神」が重要であることを肝に銘じておくこと
いよいよ明日開始か
楽しみだな
参考までに、予約しようと思ってる人ってどのくらいいる?
OPが10個来たし、そのくらいは予約入るかな?
ズガンは許せるがそれでもおざなりな死亡話は許せんかも
10前後来たら御の字
第三次系の二の舞にならぬように注意しましょう
あれはある書き手が他のロワで悪名を轟かせててそれを一部の読み手様が攻撃の材料にして荒らしたんだっけ
さっき風呂入ってたらふっと思い付いた。
ディパックは ギ ッ プ ル にしたらいいのではと。
物を出し入れする度に
「ギップリャ!」
誰かがクサい台詞を言う度に
「ギップリャ!」
でもってテントにもなるとか?w
10前後来るかな…
7〜8かもしれない
69 :
ルール決定稿:2010/07/24(土) 22:41:52 ID:njXBWbA0
【開始時刻】
深夜00:00
【時間表記間隔】
三時間区切り
【放送の間隔】
六時間ごと
【書き手枠の名簿上の扱い】
名簿そのものを支給しない
【支給品について】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)。
また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される
ゲーム開始直前に以下の物は「デイパック」などの鞄類、もしくはそれに類する持ち運び可能な物に詰められ支給される
「地図」「コンパス」「照明器具」「筆記用具」「水と食料」「時計」「ランダムアイテム」「刀剣」
「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1個入っている。
(回復アイテムや装飾品、補助武器など。バランスを崩しそうな物は書き手の自己責任で制限、巨大ロボットなど、制限の仕様のないものは支給不可)
「刀剣」→全参加者に一振り、必ず剣か刀などの刀剣類が支給される
【支給される刀剣類について】
・原作で刀剣類に位置する武器として扱われている物か、現実に存在する刀剣類のみ。
・原作にて刀剣類として扱われていない物(装備しても剣技が使えない刃物。FFTの手裏剣など)は、補助武器扱いとする。
例)包丁、ナイフ、小刀、剃刀、鋏、メス、鉈等(刃での切れ味を主目的としない斧、槍などは補助武器には入らず)
・上記の刀剣類、補助武器以外の凶器の支給は不可。
・仮に原作で刀剣として扱われていても、明らかに刀剣の範疇にない形状の武器は支給不可。
例)虚刀・鑢など
・銃など、持ち主の資質に関係なく発動できる遠隔攻撃機能を持つ刀剣は、その機能を封印される
・意思を持つ刀剣・アイテムについては、意思を表に出す(喋る、動く等)行動を制限する。
能力制限・禁止能力
【禁止能力】
・巨大な質量、サイズを持つ物の召還(レイアース勢の魔神召還、シンケンジャーの折神など)
・テレポート能力
・剣を媒介としない遠隔攻撃能力全て(修練によって獲得できる物は、戦闘には使えない程度に使用可能な事も)
【能力制限】
・下記は目安であり、それぞれの能力の制限の度合いは書き手が自己責任で決める
・身体能力の制限(運動性などは緩く、防御力などは強く制限される傾向にある。目安は、一般人の力でもナイフで急所を深く抉れば死ぬ程度)
・飛空能力の制限(魔術・種族特性などにかかわらず高度、速度などが『走るよりは有効な移動手段』レベルにまで低下。体力・魔力の消耗も激しくなる。)
・魔法能力の制限(剣を媒介としない攻撃魔法は、戦闘には使えない程度の制限を受ける。回復・補助魔法などは、それより制限の強度は落ちる)
・自動回復能力の制限(生物的に死亡しても蘇生する類の能力は禁止。常時回復・損傷時自動回復の類は大きく制限される)
議論スレでの議論により、ルールは以上に決定しました。
25(日)00:00より、以下のスレで予約の受付を開始します。
予約スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13953/1279799954/ 【書き手枠について】
以下の三名が、書き手推薦と住民の同意により、書き手枠で参加する権利を得ました。
彼らを含めた、以下のキャラクターを書き手枠として予約することができます。
【葛葉ライドウ@デビルサマナー葛葉ライドウシリーズ】
【平賀才人(サイト・シュバリエ・ド・ヒラガ@ゼロの使い魔】
【ミズー・ビアンカ@エンジェルハウリング】
・書き手枠は10名。
・一度の予約で出せる書き手枠キャラは一名まで。
・本投票において三票以上獲得した、あるいは参加が確定した作品のキャラが基本対象。
・書き手枠のキャラで新規作のキャラが出ても、
その作品から別のキャラを確定作品枠のキャラとして出すのはNG(別々にキャラを紹介し同意を得ればOK)
・ただし、新たに追加させるとしても「剣士であること」「剣を主武器として使うこと」
「そのキャラの要素には剣が欠かせないこと」が基本原則。
(『【刀語』の鑢七花や『ジョジョの奇妙な冒険』のポルナレフなどが該当しないキャラの例)
【エスターク@ドラゴンクエストX】 【オルステッド@ライブ・ア・ライブ】
【ゼット@ワイルドアームズ】 【静@学園キノ】【伊達政宗@戦国BASARAシリーズ】
【レイナ@クイーンズブレイド】【アーサー・ペンドラゴン@アーサー王物語】
【ランスロット@アーサー王物語】【ソラ@キングダムハーツ】【アズラッド@斬魔大聖デモンベイン 機神胎動】
【毒島冴子@学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD】 【ブーメラン@ワイルドアームズ】
【ロイド・アーヴィング@テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士】
&
【ファイナルファンタジーX】
【ファイナルファンタジーZ】
【ファイナルファンタジータクティクス】
【ベルセルク】
【サクラ大戦】
【侍戦隊シンケンジャー】
【喰霊-零-】
【鋼の錬金術師】
【魔法先生ネギま!】
【DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】
【魔法少女リリカルなのはシリーズ】
【ONE PIECE】
【海皇紀】
【Fate/stay nightシリーズ】
【刀語】
【東方Project】
【とある魔術の禁書目録】
【ランスシリーズ】
【テイルズオブファンタジア】
【テイルズ オブ ヴェスペリア】
【ファイヤーエムブレム烈火の剣】
【聖剣の刀鍛冶】
【魔法騎士レイアース】
【ブギーポップシリーズ】
【ドラゴンクエストU】
【空の境界】
【CLAYMORE】
【魔法陣グルグル】
【スターウォーズ】
上記の作品の登場キャラクター
予約は権利であって義務ではないよね?
予約せずに投下もおkでいいよね
72 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/24(土) 23:00:22 ID:MKVbPC0n
一応、ゲリラは数話書いてからの方がいいぞ
それと告知の為に一度だけ上げ
>>71 予約されてるキャラの投下は駄目だけどね
空いてるキャラを、こっそり書いて投下するのはもちろんあり
>>71 予約されてなくて、書き手枠以外のキャラなら
>>71 義務
ここでは当初から予約が必須と決まってる
ヴェスペリアのレイブンってあり?
味方だと弓と小刀しか使わないが一応敵としては剣を使うんだ
>>75 なんかあなただけ違うこと言ってるけど
本当に決まってたんです?
>>78 ? 指定レス間違えてませんか?
該当のレス番772からは特に言及されてないようですが
結局予約されてないキャラならおkということで良いみたいですね
>>78 うん。必須なんてどこにも一言もないね
というか、なんでそんな自信満々に自己ルールを人を諭せるんだろう?
>>78 レス番号間違えてる
723 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/07/15(木) 21:34:25 ID:IHwmv3hg0 [2/5]
・絶対に支給されるもの:剣あるいは刀、地図や食料などの基本支給品
支給するもしないも自由なもの:防具やアクセサリー、回復アイテムなど(数は1〜2個)、またナイフや投剣など補助武器もここに含む
・したらば予約スレによる予約制
・飛行魔法は高度を制限、回復魔法は効果制限と疲労増大
攻撃魔法は剣を媒介にしないものは著しく威力低下
・首輪に類する参加者抑制用の道具は主催が決定してから、つまりOP次第
魔法についての制限は大まかにこれはダメとだけ決めといて細かくは書き手次第にしたほうがいい
そろそろトリ出して議論したほうがいいんだけどね
724 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/07/15(木) 21:43:07 ID:iwuxIjNoO [2/2]
支給品は刀一本(必須)+αくらいが理想かなあ
+αは刀二本目三本目だったり鎧だったりアイテムだったりで、とりあえず刀一本だけは必ず支給されるって感じで
予約は鳥付きで、本スレででもしたらばの予約スレででも予約すりゃいいかと
予約期間は三日〜五日くらい?
魔法とかの制限に関しては書く人に委ねたいところ
書き手だってわざわざバランス崩すようなものは書かないだろうし、
これじゃロワにならないってレベルのが来たときだけは相談すればいいんじゃないかな
首輪他ルール関連はOPの作者次第ってことで
個人的にはこんな感じ
これに対して意見出してる人がいないので予約制は確定
722-724の間違いだと思うが、それでも予約が義務か否かについては触れていないね
>>82 予約は予約スレで
予約にはトリが必須
としか見えないんだがどこがどう確定なの?
>>84 逆に聞きたいんだが予約制と書いてるのになんで予約無しでいいと思うの?
>>85 漫画ロワなど、過去にそういう予約性を導入していたロワが複数あったので。
わざわざ予約要らないよねとか聞いてくるなんて…
一応、マナーなんだが?
ゲリラしてる他ロワもあるが荒れそうだから予約して投下したら
どうしてもやりたいのなら書き上がって投下直前に予約でもしろ
>>86 それは外のロワであってここに関係は無いよね
>>85 うん、予約制度もやるってだけで、予約必須制とは書いてないよね
予約もないロワもあるって知ってる?
さすがにこれはルールの穴を付く行為だわ
一応マナーなんだから上げ足取らずに守ろうよ
>>89 ・したらば予約スレによる予約制
予約制度「も」やる なんてどこにも書いてないんだけど?
いちいち関係ない吐露子引き合いに持ってくるなよ
>>91 どこにも書いてないっつたら予約必須とも書いてないし、無予約はなしとも書いてないけどね。
別にどっちでもいいと思うんだけどね、予約しようがしまいが、予約しない人は好きでリスク背負うわけだし
あと吐露子ってなに?
一応参加者の作品のキャラだからおkだろう
プレイヤーキャラとしては弓メインだし……剣キャラかって言われるとちょっと微妙
そもそもにして本スレで聞いても意味ないからな
議論スレで発議して受け入れられなきゃただの俺ルールにすぎん
てす
予約はここでもいいんだよな?
>>97 したらばに予約スレがあります。そちらへどうぞ
そっちか
了解
思ったよりも予約入ったな
まったくだ
予想以上だ
本当に
半分ぐらいははけたか
書き手枠いくつあいてる?
もう全部埋まった
書き手枠すらも対主催だらけとは…
何も考えてない人が多いな
ノヴァ@レイアースは違うけど…
他はほとんどが…
ブーメランはバリバリのマーダーだろ
外は・・・うん(´・ω・`)
パルパティーンってのがどんなのか知らないがどうなんだ?
あとミズーもマーダーじゃね?
静もある意味危険人物
シグナムは参戦時期次第だがギルガメとは相性悪そうw
書き手枠で誰出すか悩んでたら予約が埋まってた
とらぬ狸のなんとやらとはこのことか
マーダーがいないのは全くもって構わんが把握作品数が跳ね上がったのは
書き手の心を折りかねないな
余り者たち
○土宮 神楽
○大神一郎
○志葉 丈瑠/○腑破十蔵
○ダース・ベイダー
○神裂火織
ベイダー卿 決選投票で一位だったのに何してるんすかwww
パルパティーンでさえ予約もらってるのにwww
やっぱりシンケンジャーは要らなかったね
ダースベイダー 一人ー♪
書き手枠でゴチンコとか士郎とかサマル王子とか出そうと思ってた
うん、誰得だな
ゴチンコはちょっと面白かったと思うぞw
もうちょっと叉がゆるいロワだったら全力でキタキタ親父を出していた
たしかケツに剣を挟んで戦っていたはず
>>107 >パルパティーンってのがどんなのか知らないがどうなんだ?
銀河帝国皇帝。
スターウォーズ六部作全ての黒幕。
ダースベイダーの師にして主君ダースシディアス。
剣(ライトセーバー)で戦うシーンはエピソードVで二回だけなんだけど、どの時点から来ても戦えるんじゃないかな。
セイバー・オルタとはなんだったのか
>>118 それゴチンコじゃね?
サマルは出したかったなあ…
書き手枠開いてたら出そうかと思ったんだが
予想よりも参戦作品から書き手枠出す人が少なかったな
書き手枠だけで作品数8個増か
これで参戦作品は全部で37作品?
>>108 あのラノベの糸使うとかいう人?
キャラ紹介じゃ対主催って言ってた気がするが
状態表テンプレ
【現在位置 何日目 時間】
【名前@出典作品】
【状態】
【装備】
【道具】
【思考】
基本:
1:
2:
3:
[備考]
※
暫定名簿
4/4【魔法騎士レイアース】 ○獅堂 光/○龍咲 海/○鳳凰寺 風/○ノヴァ
2/2【DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】 ○ダイ/○ヒュンケル
2/2【Fate/stay night】 ○セイバー/○アーチャー
2/2【ONE PIECE】 ○ロロノア・ゾロ/○ブルック
2/2【刀語】 ○錆白兵/○宇練銀閣
2/2【喰霊-零-】 ○土宮 神楽/○諫山 黄泉
2/2【サクラ大戦】 ○大神一郎/○真宮寺さくら
2/2【侍戦隊シンケンジャー】 ○志葉 丈瑠/○腑破十蔵
2/2【ファイナルファンタジーX】 ○バッツ・クラウザー/○ギルガメッシュ
2/2【ファイナルファンタジーZ】 ○クラウド・ストライフ/○セフィロス
2/2【ファイナルファンタジータクティクス】 ○アグリアス・オークス/○シドルファス・オルランドゥ
2/2【ベルセルク】 ○ガッツ/○グリフィス
2/2【スターウォーズ】 ○ダース・ベイダー/○パルパティーン
1/1【海皇紀】 ○トゥバン・サノオ
1/1【CLAYMORE】 ○クレア
1/1【聖剣の刀鍛冶】 ○セシリー・キャンベル
1/1【とある魔術の禁書目録】 ○神裂火織
1/1【東方Project】 ○魂魄妖夢
1/1【テイルズオブファンタジア】 ○クレス・アルベイン
1/1【ドラゴンクエストU】 ○ローレシアの王子
1/1【鋼の錬金術師】 ○キング・ブラッドレイ
1/1【ファイヤーエムブレム烈火の剣】 ○リンディス
1/1【ブギーポップシリーズ】 ○高代亨(イナズマ)
1/1【魔法少女リリカルなのは】 ○シグナム
1/1【魔法陣グルグル】 ○ニケ
1/1【魔法先生ネギま!】 ○桜咲 刹那
1/1【空の境界】 ○両儀式
1/1【ランスシリーズ】 ○ランス
1/1【テイルズ オブ ヴェスペリア】 ○ユーリ・ローウェル
1/1【戦国BASARA】 ○伊達政宗
1/1【ワイルドアームズAF】 ○ブーメラン
1/1【ゼロの使い魔】 ○平賀才人
1/1【エンジェル・ハウリング】 ○ミズー・ビアンカ
1/1【デビルサマナー葛葉ライドウシリーズ】葛葉ライドウ
1/1【テイルズオブシンフォニア】 ○ロイド・アーヴィング
1/1【学園キノ】 ○静
ソラの扱いは未定・書き手枠一つ追加の可能性あり
単独参加のキャラ8人も増えたのか
こういうの見ると、書き手の良心なんか全く信用出来ないな
これで書き手枠使った書き手が一話書き逃げだったら、遡って無効にしてもいいんじゃないの?
いや、今一人減った
ライドウの予約破棄だって
マーダー10人
ブラッドレイ、グリフィス、ブーメラン、ダース・ベイダー、
パルパティーン、セフィロス、黒セイバー、錆白兵、諌山黄泉、ノヴァ
状況参戦時期によってはマーダー(グレーゾーン)5人
ヒュンケル、ガッツ、クラウド、アグリアス、ミズー
シンケンジャー知らないけど腑破十蔵はマーダーなのかな?
計16人ならマーダー率がちょうど30%だね
いわゆる『強い奴と戦いたい』系のマーダーが期待できる
>腑破十臓
ただ、マーダーになるようなヒュンケルって連載初期だから
ダイの登場時期によっては手も足も出ないのが微妙だ……それでも十分強い部類だけどさ
後期でもマーダー化は可能だろ
ネタ潰しになりそうだから言わないけど、いくつかは思いつく
ロロノア・ゾロ、ブーメラン投下します
ロロノア・ゾロの夢は世界一の剣豪になることだ。
そのための手っ取り早い手段はやはり強い剣士、海賊と戦うことで、事実今までずっとそうして強くなってきた。
たいていの相手には勝ってきた彼だが、あるとき立ち塞がった世界一の大剣豪には全力を尽くしたものの力及ばず。
敗北したが生き永らえたゾロはさらなる力を求めるようになる。
「どうすっかなぁ……ルフィたちはいねーようだが」
夜の森の中、緑髪をがりがりと掻く男が一人。
耳に三対のピアス、腹には腹巻、腕に黒の手拭い、そして腰には一振りの剣。
海賊「麦わらの一味」が一人、ロロノア・ゾロ。通称「海賊狩りのゾロ」。
1億2000万ベリーの賞金首は、さすがにこの状況に戸惑わずにはいられなかった。
いつの間にか首に巻かれていた金属の首輪に触れながらゾロは考える。
先ほどまでいた場所、ロワと名乗った女がフレンなる金髪の青年を殺したところには自分以外にも数多くの人間がいた。
その中には、百戦錬磨のゾロであってもまだ浅いと感じるほどに、強烈な剣気を放っているものが数名いた。
そう――あの「鷹の目のミホーク」にすら匹敵しかねないような、そんな化け物が複数も。
あの場にいたすべての化け物たちを喰えば、あるいは短時間でミホークに並ぶ強さを手に入れることができる。
もちろん逆にそうでない者、明らかにこいつは簡単に斬れると思った者もいた。
ゾロ的にはそんな腑抜けに用はない。ゾロは自分より弱いやつを斬ることに意味を見出せないからだ。
殺戮を楽しむ気風を持っているわけでもない。
なんだったらあのロワとかいう女に歯向かってみるのもいいかもしれない。
そのためには首輪を何とかしなければならないが……。
「まあ、考えるのは後でいいか。目の前に強え剣士がいる、ならすることは一つだ……」
ゾロは座り込んだいた岩から腰を上げ、抜剣した。
使い慣れた刀ではない。というか、それは刀ですらなかった。
両刃の洋剣、真紅の刀身は揺らめく炎のように波打ち、確かな熱を感じさせる。
豪奢な装飾がなされた鍔元は儀礼用かと思ったが、中々どうして造りはしっかりしている。
まぎれもなく戦闘用の剣――銘をフレイムタン、炎の魔力を封じ込めた一刀である。
「なぁ、あんたもそう思うだろ?」
その剣を、ゾロはおもむろに背後へと突き付けた。
殺気を隠すこともなく立っていたのは、黒い肌に革のロングコートを纏った幽鬼のような男。
そいつは自身の背丈ほどもある大剣を肩に担ぎ、視線はまっすぐにゾロを刺していた。
「いいねえ、やる気マンマンって顔だ。俺もあんたみたいなやつのほうがやりやすいぜ」
「……ニンゲンよ、俺と戦うか?」
男はゾロに問いかける。
が、じりじりと間合いを計る爪先を見れば、問いはしてもすでにその気になっていることは明白だ。
その僅かな所作で敵は並々ならぬ剣士と見たゾロは、剣を一旦地に突き刺して腕の手拭いを取る。
「ああ。だが少し待ってくれ」
躊躇無く答える。強い剣士を前にして退く道理などない。
気合を入れるため、手拭いを拡げ頭へと巻きつけた。
デイバッグに入っていたランタンを地面に置き、視界に困らないようにするゾロ。
「……おし、やるか」
フレイムタンを手にする。一刀流はあまり得意ではないが、だからといって逃げるのは剣士の誇りが許さない。
その言葉を皮切りにロングコートの男も剣を構える。
「……来い、ニンゲン」
「人間人間とうるせえな、てめえ魚人かなんかか? とてもそうは見えねえが……」
ゾロの軽口に答えず、男は一歩を踏み出した――そして、二歩目でゾロの眼前に到達した。
すでに剣は振りかぶられている。
「うおっ!?」
ゾロが瞠目する。距離は目算にして二十歩はあった。それをただの一瞬でゼロにする脚力たるや人間業ではない。
瀑布のように落下する大剣を前に、一瞬で動揺を封じ込めて剣を旋回させる。
「一刀流・刀狼流し!」
速さはあるが、何の騙しもない直線の太刀筋。見切るに苦は無く、合わせるのも容易。
高速で動く大剣に横合いから剣を当て軌道を逸らす。
刀身を滑っていく質量にぞっとする重さと膂力を感じながらも、十分な荷重を得てゾロの剣は加速する。
居合い、あるいはデコピンの要領でフレイムタンが奔る。敵の力を利用した攻防一体の剣。
「――ッ!」
必殺の一刀は、男が自ら前に体を投げ出すことで回避された。
迫る刃に自分から突っ込むなど、よほど肝が据わっていなければできはしない。
色の無かった男の瞳に輝きが灯る。ギラギラと燃え盛るような、興奮の色が。、
向こうが後方に退いていれば追撃ができたが、息遣いが聞こえるほどに密着した間合いではそうもいかない。
ゾロが伸ばしきった腕を戻すより先に、男の拳打がゾロの腹を抉る。
後退。その隙に大剣を拾われる。
「……一刀流・龍巻き!」
畳み掛けられる前にゾロの剣が閃いた。
後退した勢いを加味して旋回、風車のように廻る。
手にした剣も追従し、風を従えまとめて放つ――それが三刀流・龍巻き。
あいにく剣が一本のため本来の威力とは比べ物にならない。が、この状況を切り抜けるには十分に過ぎた。
フレイムタンの剣身から炎が立ち昇り、風と交じり合い爆風となって殺到する。
追撃を仕掛けんとした男の足並みが乱れ、ゾロはその稼いだ一瞬で体勢を整えた。
距離を置いて向かい合う。炎が引火したか、木々が数本が炎上しているおかげで夜の暗闇はすでに消え去っていた。
この間は男の間合いの内だと、ゾロは顔には出さず呻いた。
どうやら敵はかつて対峙した強敵CP9のような技を持っているらしい。
剃――地面を瞬間的に10回以上も踏み付け、溜めた力で爆発的に加速。まさに消えたように移動する技。
ルフィもできるようになったらしいが、あいにくゾロには無理な芸当だった。
「……やるな、ニンゲンの剣士よ。凌がれるとは思わなかった」
「へっ、敵に褒められてもな。あんたこそ、俺の剣をかわしたじゃないか」
殴られた腹をさする。一瞬前に自ら後方へ跳んでいたのでほとんどダメージはない。
だが殴られたときの手触りから察したものがある。
「あんた人間じゃないな。悪魔の実の能力者か? さしずめ体を鋼鉄にするとか、そんなやつだろ」
人体の感触ではありえない硬い拳。
さながら鋼鉄のハンマーで殴られたような重さを感じていた。
「悪魔の実など知らんな。だが問いには答えよう。俺の名はブーメラン。字は『同胞殺し』……魔族の一柱にして異端なる者」
「魔族……だと?」
「鋼の体に水銀の血。貴様らヒトの天敵にして、永劫の仇敵」
男――ブーメランは大剣を握る右半身を引いた。
先ほどと同じく、停止状態から一瞬にして最高速へと到達するための極端な前傾姿勢。
たとえ銃火に晒されようと剣持つ腕だけは傷つけない、防御を捨てた構え。
「さあ、ニンゲン……もっとだ。貴様の力はそんなものではないのだろう?」
「人間、じゃねえ。俺はゾロ、ロロノア・ゾロだ。冥土の土産に覚えときな」
ゾロもまた構える。
敵が人間であろうとなかろうと関係はない。
剣を避けたということは当たれば斬れる。
鋼鉄の体とはいえ倒せない存在ではなく、ミホークほどの圧力も感じない。
だが強敵であることに変わりはない。つまり成長するための絶好の試し斬り相手。
三刀がなくとも勝算はある。
手にした剣は魔剣の類であるらしく、意志を込めれば炎が噴き出すことを知った。
刀ではないため居合い――アラバスタでの戦いで会得した一刀流居合・獅子歌歌を繰り出すことは難しい。
が、代わりにこの剣ならではの技がある。
対する敵の大剣は、やたらと頑丈で殺傷範囲も広いがそれだけだ。
幾多の刀を扱ってきたゾロの眼にはそれが変哲もない鋼の塊であると知れた。
警戒すべきは剣ではなくそれを操るこの男、ブーメラン――。
「一刀流・牛針!」
男が動いてからでは遅い。身体能力で勝る相手に後手は不利。
ゆえに、ゾロは自ら仕掛ける。
男のお株を奪う高速の突進、速度が最高潮に達したとき繰り出される全力の突き。
さしものブーメランも虚を突かれ大剣を防御のために構える。
弾かれ、ブーメランの肩口を僅かに逸れてフライムタンが疾駆。刃は届かない――が、炎は届く。
至近で発生した高熱に煽られ、ブーメランが片腕で顔を覆い、距離を取るために跳躍した。
ゾロは追わず、剣を引き戻し勢いのままに旋回。剣を矢に、体を弓に見立て空中のブーメランを狙う。
「一刀流――」
ブーメランもこれが罠だと気づく。
無謀な突進はブーメランを身動きの取れない空中に追いやり、隙の大きい大砲をぶつけるための布石。
手にした獲物が使い慣れた大型ブーメランならこの状態からでも反撃は出来た。
だが頑丈さだけが売りの鋼の大剣でそんな精密な投剣は不可能だ。
覚悟を決め、ブーメランは身構える。
「――炎魔・三十六煩悩鳳!」
『飛ぶ斬撃』煩悩鳳に、フレイムタンの炎を合わせた即興の奥義。
斬撃は巨大な炎刃となり疾駆する。
未だ滞空するブーメランに回避する術はない。
魔族といえどブーメランは近接戦闘に特化したタイプ。
魔力に秀でているわけでもなく、特殊な兵装を装備しているわけでもない。
人と同じ四肢を持ち、ヒトと同じ武器を振るい、ヒトと同じ技を使って戦う。
故に、今の場で彼が選べる行動もまた、ヒトと同じものでしかありえない。
右腕を突き出し体を捻るブーメラン。その構えは奇しくもゾロが寸前で見せた構えと似ていて――
「ヌウウ――」
一刀流・龍巻き――その回転動きと、酷似していた。
束ねられた風が炎刃へと吹き荒れる。
ゾロの撃ったそれと比べれば明らかに弱い。抵抗もなく吹き散らされる。
だが、ブーメランの狙いはそんなものではない。
戦場において選ぶべきは常に真っ向勝負――全霊の剣を前にしたなら、正面から打ち破ってこそ至高の悦楽を得られるのだから。
ブーメランの体は独楽のように回転を続けている。
「――オアアアアアアアァッ!」
目前へと迫った炎魔・三十六煩悩鳳へ、ブーメランは回転の勢いを載せた大剣を叩き落とした。
飛ぶ斬撃というならば、当然斬撃にて迎撃は可能。
魔族の身体能力に十分な回転を加え、超重量の剣を振るう。
その威力――、
「俺の煩悩鳳を、ぶち抜いただと……!?」
炎刃は砕かれ、火の粉となって舞い散る。
入れ替わりに落下していくブーメラン。
窮地を凌いだとはいえ、全身に傷を負いロングコートもあちこちが焼け焦げていた。
だがブーメランは怯まず、笑う――これこそが求めた死線、そして越えて行く境地ッ!
着地し、すかさず走り出すブーメラン。
振り下ろされた大剣とフライムタンが火花を立てて噛み合った。
「てめえ、俺の技を……!」
「今、俺が……刹那に垣間見たのは、死地への顎か? ク、ククク……ハハッ、ハーハッハッハッ!」
刃が頬を削るほどに接近する距離にあって、ブーメランは哄笑する。
「なにがおかしい!」
「俺が恐怖を覚えたかッ!? そして俺に刻んだか――ニンゲンよッ!!」
その胸を満たすものは恐怖――そしてそれを遥かに凌駕する歓喜。
「これだ、俺はこれを求めていた……!」
ゾロの蹴りがブーメランの腹に決まり、力が流れた一瞬を突いて飛び退る。
ブーメランは追わず、剣先をゾロの額にピタリと構え身を撓める。
「弱く脆きニンゲンが意志の力以て技を練り上げ、鍛え、一振りの刃となり、鋼鉄すらも貫く力となる……その強さ、見事だ。
貴様の一刀一刀が痛みとして、証としてこの身に刻まれ、心を満たしていく――」
静かな口調とは裏腹に、ブーメランが発する鬼気は際限なく高まっていく。
ゾロは確信する。次に来るのは間違いなくこの男の本気であると。
フレイムタンを握る腕に汗が伝う。優勢であるのは未ださしたる戦傷もないゾロのはず、なのに。
ブーメランから感じる圧力には寸毫の衰えもなく、少しでも気を緩めれば一気に呑み込まれるとゾロの本能が警鐘を鳴らす。
支援
「だが――まだ、足りん。まだ俺は渇いている……貴様もそうだろう?」
問われ、ゾロは首肯する。
そう、ゾロもブーメランもまだ戦える。ならば戦う、それが剣士の性であるがゆえに。
「ああ……その通りだ。まだ俺は満足しちゃいねえ――だからッ!」
「――ゆえにッ! 今一度、我らが刃にて命運を切り結ぼうぞッ!」
二人、同時に駆け出した。
ゾロが剣を振り上げる。
「一刀流――」
「遅いッ!」
技を繰り出す刹那、飛び込んできたブーメランの大剣が足元を狙う。
シャドウスティッチ――技の出がかりを狙うことで行動不能に追い込む戦技。
止むを得ず放とうとしていた技を急停止、跳躍して大剣を回避したゾロ。
その横っ面にブーメランの爪先がめり込んだ。
「っが……!?」
右腕で振り切った大剣の重量でブーメランの体が引っ張られ、遠心力を乗せた左足を放り出したのだ。
弾けたようにゾロの頭部が揺れる。高速で激突した鋼鉄は容易く剣士の見当識を奪い去った。
一回転した大剣が頭上へと振り上げられ、視線定まらぬゾロの脳天へと落ちていく。
(――――――まだ、だッ!)
その、瞬間。
必殺のコンボ、ブーメラン・ダイナミックが急遽止められた――ブーメランの意志によって。
その理由は、ゾロから立ち昇るオーラ。意識が半ば失われていながらも、ゾロの魂から発する闘気は衰えはしない。
その鬼気が像を結ぶ――三面六手の鬼神、阿修羅の像を。
「むッ……!」
阿修羅が手にする六爪の刀を、一挙にブーメランへ向けて疾駆させる。
ブーメランをして反応を許さない電光石火の剣。
貫かれる――否、その剣はブーメランを傷つけることなくすり抜けていく。
「幻影だとッ!?」
「二刀流――」
ブーメランが阿修羅に気を取られた一瞬で、ゾロは意識を取り戻した。
高まった鬼気を逆手に握った二刀へ込める。
右腕のフレイムタンと、左腕のその鞘へ。
「――犀回!」
本来三刀で放つ龍巻き、その二刀版といえる技。
斬るのではなく風を生み出すだけならば、剣ではなくともことは足りる。
フレイムタンの炎が風と混合され爆風を生み出し、その加速を後押しした。
狙いはブーメラン――ではない。
ゾロは自らの足元へと技を放った。
旋風がゾロの体を僅かに持ち上げ、重力から解き放たれた一瞬を逃さず体を振って後方へと風を逃がす。
ロケットのようにゾロの体が射出された。
突き進む先に、棒立ちになったブーメランがいる。
「こいつで……終いだ……!」
「いいだろう、来いッ!」
魔族も望むところだとばかりに駆け出した。
用済みになった鞘を放り出し、剃に劣らぬ速度でブーメランに迫る。
ゾロが手にする剣はすでに赤く灼熱していた。
右腕に全身の力を集める――左腕で右腕を強く強く握り締める。
眼を閉じ、精神を研ぎ澄ませるゾロ。
イメージするのは最速にして最強の一刀。
(あの鷹の目の、一撃のような――)
カッと眼を見開く。
ブーメランが大剣を振りかぶっているのが見える。
(関係ねえ、やつより先に斬り抜けるだけだ――!)
「一刀流――」
フレイムタンがその名の如く燃え上がる。
尾を引く炎、さながらその様は竜のようで――。
「砕け散れ、ニンゲンッ!」
「――飛竜、火焔ッ!」
交差。
激突。
離別。
二人の影は一瞬間絡まり合い、唐突に離れ行く。
ひらり、ひらり。中間点に残ったのはゾロの腹に巻かれていた腹巻の切れ端。
チン――と、鍔鳴りの音。
剣を収めた者は一人。
その名は、
「見事だ、ニンゲン――いいや、ロロノア・ゾロ」
ブーメランが膝をつく。
高熱の剣により刻まれた横一文字。そこから噴き出す水銀の血が森を汚していく。
支援
「その名も、その剣も。この傷とともに俺の内に深く確かに刻まれた……」
ゾロは、静かにその言葉を聴く。
放り出していた鞘に剣を収めた。
もう、必要ない。
「――眠れ、強き剣士よ。俺は貴様を忘れん」
ゾロが倒れ伏す。
赤い池が拡がる。
ブーメラン。
魔族の処刑執行者が、ただ一人両の足で立ち尽くしていた。
「ちっ……負け、ちまった、か……すまねえ、な……船長」
肩から腰にかけて深く斬り裂かれた海賊狩りの顔は血の気を失っていた。
血とともに生命が流れ出していく。
その様を眺めるようにブーメランが傍らに立った。
「どうだ、満足……したか?」
「礼を言う。たとえ一時とはいえ、俺の渇きは癒された」
「はっ……欲深いやつだな。あれで満足……できないなら……あんた、ロクな死に方……しないぜ」
「かもしれんな。だが……戦に倒れるなら本望。貴様もそうなのだろう?」
「はは、違えねえ……」
薄く笑い、ゾロは鞘に収めた剣を突き出した。
「持っていきな……それが勝ったやつの……権利だ」
「……ああ」
ゾロが差し出したフレイムタンを、ブーメランが受け取った。
その瞬間、まさに最期の力だったのだろう。ゾロの腕が力なく落ちて、目蓋が閉じられる。
「じゃあな……あの世ってとこで……あんたが来るのを……待ってるぜ」
「フッ……いずれ、必ず。腕を磨いて待っているがいい」
「ああ……楽、しみ、だ……」
その言葉を最後に海賊狩りは絶息した。
見送ったブーメランは、託されたフレイムタンを腰に挿し踵を返す。
ゾロの一撃が撒き散らした炎は周囲に引火し、そこはすでに炎の庭と化している。
荼毘に付す必要もないな――そんなことを考え、ブーメランは戦場を後にした。
【ロロノア・ゾロ@ONE PIECE 死亡】
「持てるすべての力を尽くし、己が身命を賭して優劣を競うとは、どこまで甘美で狂おしいのだ……。
ああ、だがやはり俺の渇きは満たされていない。だからもっと、もっとだ……」
この場には相棒たる魔狼ルシエドはいない。精神レベルで繋がっているはずのリンクが断たれている。
ニンゲンでも魔族でもない女に招かれた場所で見回したが、決着をつけると約したファルガイアのニンゲンたちもいないようだ。
だが絆を紡いで魔族を追い詰めたあのニンゲンたちに勝るとも劣らない強者が何人もいるのを感じていた。
さきほど戦った剣士もその一人だ。
心躍る戦の匂いがそこかしこで薫る。
この場はまさにブーメランにとって辿り着くべくして辿り着いた場所。
魔族の長に裏切られ切り捨てられ、刺客の刃で討ち果たされたはずの身が行き着いたのは、まさに天国から見放された世界。
「さあ、ニンゲンッ! 誰でもいい、いつでも構わん。俺のこの身に牙を突き立てて見せろッ!
俺は逃げも隠れもせん――真っ向から受け止めてやるッ!
そう――この胸の渇きを満たす思いは、限界を超えた向こうにこそあるのだからッ!」
甦った戦鬼は駆けていく。
ロワと名乗った女の言うことなどどうでもいい。
必要なものは敵だ。それも強ければ強いほどいい。
渇きを満たす出会いを、その身に終焉をもたらす死地を求めて、戦鬼はただ、駆ける――。
【C-3 森林地帯 一日目 深夜】
【ブーメラン@ワイルドアームズ アルターコード:F】
【状態】胸に深い裂傷、疲労(小)
【装備】ガッツの剣@ベルセルク
【道具】支給品×2、ランダムアイテム×2、フレイムタン@FF5
【思考】基本:ニンゲンと戦う
1:次の相手を探す
【備考】
※ガッツの剣はドラゴン殺しではなく、百人斬りをしたときのものです。
投下終了なら終了の宣言して欲しいところなんだが……
したらば見ろ
規制されたって書いてあるだろ
言われなくたって分かりそうなもんだ
おお、気付かんでスマンかった
改めて乙
投下乙!
ゾロ…まさか死ぬとは。
でもそれほど悲壮感がないな…こいつらロワ充してるなw
投下乙
記念すべき第1話で現在一番売れてる作品の剣士が死亡か
うわー初っ端から何と言う剣戟。
"剣士"として確立しているゾロは一戦で死なすには惜しい・・・でも「勿体無い」とは感じられない密度でした。
乙です。
第1話から激戦に死者……いいスタートダッシュでした!
投下乙です
ゲーム未プレイなのでブーメランは知らないが
それでも実力は伝わる作品。乙です。ゾロは残念
にしても参戦した奴らは誰も首輪を外せそうにないなw
ランスぐらいか?
首輪が魔力的力がかかってるならエターナルソードやダイの剣でどうにかなるかも
ニケも手先は器用だし
アバン先生がいれば余裕で解除できただろうな
ニケはバグを見つけて首輪を外すかもしれないw
マップがwikiに表示されず、
>>4の地図も消えてるみたいなんですが……
誰かupしてくれないでしょうか?
wikiのマップ普通にみえるけど?
ちょっと報告を兼ねた相談です。
現在地用の地図の方ですが、色々と試してみたのですがどうもうまく制作する事が出来ません。
そこでお願いがあるのですが、もし対応できる方がいましたら詳しい作り方を教えていただけるか、地図そのものに対応していただけないでしょうか?
投下乙
ゾロはいきなり死んだか…
しかし最後までゾロらしい生き様だった
あとはブルックがゾロの死にどう反応するか楽しみだ
ロックシューターとは何だったのか
そういやキャラもだけど出したい剣も早い者勝ちだな
ドラゴンころしやエクスカリバーあたりは人気あるしかぶりそうだ
>>158 ありがとうございます。
有難く使わせてもらいます。
>>159 ヘタすると愛剣が誰にも支給されず涙目なキャラが出てくる予感
救済策として実は会場に隠されてるとか
会場内を徘徊するor施設の奥に潜むモンスター倒すとたからばこ落とすとか
聖剣技とか全剣技の制限ってなんかあったっけ?
書き手次第だが即死効果と剛剣の装備破壊は空気呼んで制限するだろ
166 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/26(月) 13:22:39 ID:XjIgVoq3
>>149 ブーメランは全力を解放すればラスボスより強いぐらい。
つってもワイルドアームズシリーズはラスボスより強い隠しボスが大勢いるから、その内の一人でしかないけどね。
極めて強く純粋な「闘争への欲望」の持ち主で、
欲望を司る守護獣(WA世界における神様みたいなもん)である「影狼ルシエド」を人間側から魔族側に裏切らせた程。
そんな感じのキャラです。
グリフィス、セシリー、才人、式を投下します。
闇。
そこには闇があった。
男は何一つ得る物が無かった。
否、実際は死した自分を親友達が、そして主が悲しんでくれていた。
魔法に頼る仲間が自らの手で死した自分の像を作っていた。
―死んだ人間の価値は、どれだけの人が悲しんでくれるかによる―
それが真実であれば彼の人生には意味があったのだろう。
でも実際は死者にはそれを確認する術が無い。
それどころか、自分の死に意味があったのか、犬死になのか。
自分が愛した人は無事だったのか。
もはや知るすべなどない。
それが死に行く男の未練だった。
未練を残し、死んでいく男は結局、生きているうちには何も得る事が無かった。
そんな惨めな最期を遂げた男のこれは悪あがきなのかもしれない。
恐らく、ここで何をやっても結局は自身の願いは叶わないだろう。
―『俺は人を殺す気は無い』―
生死を賭けた闘いですら、相手を殺せなかった上に、実際死んだ男だ。
その男が殺し合いで最後の一人になどなれるはずが無い。
だからこれから先の行動など惰性の無駄な行為でしかない。
勝率0%の無謀な闘い。
どうせ何をやっても最後には無惨な死しか待ってはいない。
だが、既に一度死んだ身だ。
全身に無数の傷を負い、腕は炭化し、足はまともに動かない。
それは逆に言えば自らは死を一度体験したという意味だ。
死の恐怖を一度味わい、その感覚はこの身で覚えている。
そしてその上に、再び死ぬ事は確信しながら、それでもやる事は決まっていた。
「……何で生きてんだろなオレは。しかも次は殺し合い………か」
男は剣を取った。
そして行動は決まっている。
「やっぱ逆らうしかねーよな。殺し合いとかやる気はねーし」
男……平賀才人は立ち上がった。
剣を手に取り、ただひたすら前へと。
********
男は剣を取っていた。
そして、目に見えない殺意を静かに放出している。
「ガッツ……お前もここに……」
あの場。
グリフィスの両の瞳は確かに、ガッツを捉えていた。
ガッツ。
自身とともに、鷹の団を率い、そして最後には離団を表明し、自らとの一騎打ちで勝利し、自らの元を去っていった男。
絶望だった。
自分に人生にとって最も大事だった唯一無二の男。
それが自らの元を去っていった。
「次は……次こそは…………ガッツ、俺はお前を手に入れる!」
グリフィスの両の瞳がその一瞬、煌めきを増した。
グリフィスは剣を抜き、目の前にあった木を切り倒す。
戦意の高揚が故か、または自身に渡された剣の切れ味の確認の為か、それともその両方か。
どちらにせよ、グリフィスの鋭い一閃は木を完全に切断していた。
そして……木は自らの元へと倒れてくる。
「なっ!?」
一般的な物理法則を考えても、正面の木を切り倒せば、衝撃の流れを考えても自分の反対側へと倒れるはず。
しかし、その木はグリフィスの予想に反し、自らの元へ倒れてきたのだ。
一瞬驚きの表情を見せながらも、しかし華麗な動きでマントを翻しながら木をかわす。
すると木はなんと二本が折り重なるように倒れていた。
グリフィスは当然驚きながらも、もう一本の木があったであろう場所に目を向ける。
するとそこには
「……悪い!人がいたとは思わなかったんだが……大丈夫だったか?」
一人の身なりの整った美しい女性が立っていた。
********
「愚かな!殺し合いなどとそんな無益なこと。なぜやろうとする。あまりにも無駄じゃないか!
全くもって無意味ではないか!私は許さない。そのような事。断じて許さない!」
女騎士セシリー・キャンベルは憤っていた。
殺し合い。
あのわけの分からない命令など承服できようはずもない。
出来るものか。
してたまるか。
納得などしてやるものか。
セシリーの胸中に渡来するのはそんなこの催しへの強い否定。
一点の迷いも無く、セシリーはこの殺し合いを否定する。
「私はこのような催し。断固として拒否させてもらおう!」
セシリーは怒りに任せて、眼前の木を切り倒す。
怒りと勢いに任せての八つ当たり。
最も昨今の切れやすい若者とは決して違う。
彼女は怒りと勢いに任せながらも冷静に剣の刃を立て、流れるような太刀筋で木を切っていた。
当然木は倒れる。
彼女の反対側へと、そして不思議な音が響く。
それは木と木がぶつかる音。
そして、人が発するであろう驚きの声がセシリーの耳に届く。
(……まさか人が?)
セシリーは少々の冷や汗を浮かびながら、木が倒れた方向へと目をやる。
すると、綺麗に木は折り重なるように倒れていた。
恐らく木を切るタイミングが自分の方が少し早かったのだろう。
結果的に向こう側へと倒れたのだと思う。
そして木の脇には一人の美しい風貌の人物が立っていた。
一瞬男か女か判断に迷う。
だが、セシリーにとっては相手の性別は関係が無い。
「……悪い!人がいたとは思わなかったんだが……大丈夫だったか?」
セシリーは謝罪の意を表明する。
まさか、これが自分の相手に対する敵対行為ととられて、決闘を演ずることになっても面白くは無い。
誠意を込めた謝罪の意を相手へと示す。
しかし、目の前の人物は特に反応をしてこない。
セシリーは相手がアクションをしてこない為に、自分のリアクションに困るが、とりあえず騎士として名乗る事にした。
「そういえば名乗ってなかったな。私はセシリー・キャンベル。自衛騎士団に所属している。もちろんこの殺し合いは
私は参加する意思などは無い。全力で止める所存だ。貴方の名は?」
「……グリフィス」
そこでようやく相手が名乗ってくれた。
声と雰囲気、名前から男というのが分かる。
「グリフィスというのか。さっきは本当にすまなかった。だが……まあそなたも木を倒していたようだし、見たところ
怪我は無いようだな。ではお互い様という事で私はこれで失礼させて」
「待て」
セシリーがこの場から立ち去ろうというタイミング。
相手の制止の声がセシリーの動きを止める。
「なんだ?」
「ここは殺し合いの場。ならお互いに名乗ったところで、お別れは無いだろう」
グリフィスはようやく少し落ち着いたのか表情には余裕を持った笑みも出ている。
(どの道オレはここでガッツを倒し、あいつをオレのものにする。ならオレとガッツ以外はこの場では邪魔だ。
ましてやこいつはこの殺し合いを止めるつもりだ。なら当然排除させてもらう)
「待て?私はこの殺し合いには参加する気は無いといっただろう」
「貴女が参加しなくても俺は参加する。ガッツをオレの物にするために」
「ガッツ?そなたの友人か?では私も一緒に捜索に協力しても構わないが」
「……必要は無い。むしろ邪魔になる」
「邪魔って………お前、私をバカにしてないか?」
「してるつもりはない。……もう話はいいな」
その言葉と同時、グリフィスはほとんど息もつかせぬ速さで間合いを詰めて攻撃を繰り出す。
狙いはセシリーの首筋。
もし、セシリーが並程度の騎士ならこれで勝負は終わっていた。
だが、セシリーは並の騎士ではない。
だから、勝負は終わらない。
「いきなりか。容赦が無いな本当に!」
セシリーはグリフィスの剣を弾き、そのまま再び間合いを取る。
「ビックリしたぞっ、って、おい!本当に私を殺す気か」
「……」
グリフィスは続きの言葉を発しない。
既に120%戦闘に集中している。
狙いはセシリーの首、もしくは心臓。
急所を確実に狙おうとグリフィスの目は眼前の獲物を捉えている。
「くっ」
セシリーも集中力を高め、次の攻撃へと入るのを待ち構える。
(先ほどの攻撃で確信した。相手は強い。だが……剣は私の方が強い。なら……あれを狙う)
セシリーは相手の剣を見据える。
狙いは武器破壊。
相手の攻撃にあわせ、相手の武器を狙い撃ち破壊する。
武器の差では自分に利があると踏んだセシリーはその狙いを実現するべく、全集中力をグリフィスへと注ぎ込む。
(相手は想像よりは強いか。だがオレの勝てない相手じゃない。俺はガッツを手に入れる。その為にはここで
負けるわけには行かない。確実に倒す!)
グリフィスは次の攻撃の狙いを定めながら、セシリーの身体を舐めるように視線を突き刺す。
********
「………はあ。なんだってこんな事になってんだ」
式は一人呟きながら森を歩いている。
殺し合い。
自らの嗜好が殺人の式にとってはかつて臨んだシュチエーションであるはずだが、どうもモチベーションが上がらない。
「……面倒だな」
心底かったるそうな表情でそんな言葉が出る。
様々な荒事は既に綺麗に完結し、これから先はただの後日談。幹也と式の変哲も無い生活で普通に生きるのだろう。
だから精々一コマ、一文節程度でささやかな幸せを表現して自分の物語は終わり。
退院する幹也を迎えに行って普通の会話の中で物語は終わるはずだった。
しかしそれは裏切られ、突然このような殺し合いになったのだ。
そんな状況では戦闘モードに入れないというか、闘志という物がどうも沸きあがってこない。
「最後の一人にならないと駄目っていってたが……不味いな。戦う気がどうも起こらない。どうするかなこれから」
式はこの状況と自身の精神の状況を鑑みるに少しばかりの危機感も無くは無いが、それでも今後の方針を決めかねていた。
だが、そんな式にもようやく少しばかりのささやかな刺激が訪れた。
木がぶつかり倒れる大きな音。
轟音である。
今は深夜であり、虫の鳴き声も聞こえない中でその轟音は当然周囲に響き渡り、式の耳にも届いたのだ。
「…………はあ、何の騒ぎだよ」
式は渋々ながらその音の方へと向かい歩きだす。
音は決して小さくは無く、距離はそれほど遠くは無い。
それに加えて、式の身体能力は決して低くない。
本人はゆっくり歩くつもりでも、かなり早く音の発生源へと辿り着く。
式が歩き出して数分。
そこでは、二人の男女が剣を構えながら向かい合っていた。
両者ともに強い闘志を見せている。
「なんだもう始まってるのか。気が早すぎないか……」
式は適当な大きい樹木にもたれかかりながら腕を組んで様子を見守る事にする。
*********
予想に反する観戦者が出現したが、グリフィスとセシリーはそれに気付く様子は無い。
互いに隙を見せないように向かい合っている。
実戦の経験値とパワーではグリフィスに分がある。
しかし純粋な技術、太刀筋の速さとキレではセシリーも負けてはいない。
故にグリフィスは先手を取って、セシリーが動く前に仕留める必要がある。
だが、先ほどの先制は未遂に終わり、今は向かい合っている。
セシリーの剣は業物なのだろう。
自身の剣とぶつかれば、剣が折れるのは自分の側。
グリフィスは今までの経験則からそれは分かっている。
(恐らく相手はオレの剣の破壊を狙っている。彼女からは殺気が感じられない。殺さずにオレを無力化させるつもりか?
だが、ならば………それを逆に狙おう)
グリフィスは先手を取って動く。
無論セシリーもそれを待っていた。
(来た!相手の剣にこちらの剣をぶつけ破壊、そのまま剣の腹で相手の顎を弾いて私の勝ちだ!)
セシリーは相手の剣の軌道に自身の軌道を合わせる。
完璧な一致。
セシリーの狙いは成功。
だが、それはグリフィスの狙い通りでもある。
(互いの剣が重なった瞬間、剣を放棄し相手の首を手刀で打つ。それで勝負は終わりだ)
グリフィスの狙いは剣を破壊させた直後の隙。
絶対的に零に近付いた間合い、相手の剣が自分の身体に届く前に相手の首を手で打つ。
冷静に相手と自分の力差を見切った上での策。
だがそれは、互いに予想外の横槍によって遮られる。
「っ!?」
「わっ!?」
グリフィスとセシリー。
両者の剣が重なり合う刹那の手前。
その一瞬。
両者の眼前をある物が横切る。
それに思わず、両者は身体を引く。
真横からの闖入者。
それに二人は再度間合いを離しながら、物が飛来した方向を向く。
「お前ら何殺し合いしてんだよっ!あんなふざけた野郎の言いなりになるなんてバカかよ!」
そこにいた男は二人を大きな声で怒鳴り上げた。
*******
時間は数分前にまき戻る。
才人は一人、森を歩いていた。
そして突如として聞こえた大きな音に導かれ、その現場へと急行した。
現場では二人の男女がにらみ合っていた。
剣を構えてのにらみ合い。
それはすぐにでも殺し合いに発展しそうだった。
いや、状況を考えれば既に始まっているともいえた。
(何だよ。まだ始まったばかりじゃねーか。何やってんだよ)
才人の心には怒りが込みあがってきた。
せっかく殺し合いに逆らうのを決意した矢先にいきなり殺し合いをするものを目撃したのだ。
ほとんど逆ギレだが、それでも才人はかなり怒っていた。
だがそんな中で二人は一気に間合いをつめたのだ。
今正に剣が交差しようとしている。
(くそっ、いきなり殺しあうんじゃねーよ!)
才人は地面に会った小石を拾い、二人に向かって投げつける。
石は二人の眼前を通過し、結果的に剣の交差は止められた。
そして、二人は自分の方に視線をやった際、才人は感情のままに声を荒げた。
「お前ら何殺し合いしてんだよっ!あんなふざけた野郎の言いなりになるなんてバカかよ!」
真っ直ぐな感情の吐露。
だが、それは二人にとっては無粋な横槍に過ぎない。
「邪魔をするのか。貴様は」
グリフィスは怒りの視線を向ける。
だが、才人も負けじと剣を構える。
「殺し合いとかふざけんな!俺は絶対に認めねーぞ」
「ほう。ならば止めてみるか」
グリフィスは狙いをセシリーから才人へと代える。
だがそれはセシリーが許さない。
「おいグリフィスと言ったか。あの者の横槍は許せぬが、まだお前の相手は私だ。勝手に中断するな」
セシリーはグリフィスに対し、剣の構えはといていない。
才人もグリフィスに対して強い戦意を見せている。
この状況。下手をすると2対1に近い状況になっているようにも思える。
そのような不利な状況ではグリフィスの次の行動は決まっていた。
仮投下します
「ふう、もういい。興が削がれた。続きはまた今度だ」
グリフィスはそれだけ言うと、剣を納め、戦闘中断を宣言した。
「一方的だな。何のつもりだ」
「理由など一つ。邪魔が入った。そしてこの場でこれ以上やっても、新たな邪魔者も入りそうなのでは」
グリフィスはそういいながら木にもたれかかっている式に目を向ける。
才人を見つけた際に、反対側にいる式も気配で感じ取っていたのだ。
「なんだ見つかったのか。でも俺は別に横槍も漁夫の利を狙うつもりも無いんだが」
「俺の気持ちの問題だ」
それだけ言い残し、グリフィスは背を向けて森の深遠の影へと姿を消していく。
「……やれやれ、なら俺も行くよ。これ以上ここにいても仕方が無いからな」
式も戦闘が終われば用は無いとばかりに、森の影へと姿を消していく。
そしてその場に残ったのはセシリーと才人の二人のみ。
「……俺も行く。じゃあ」
「待てっ!貴様は残れ。無粋にも決闘の横槍を入れてそれで去れると思うな」
「……殺し合いは駄目だ」
時間が置かれ、少しばかり落ち着いたのか、才人は前よりも落ち着いた声でやはり自分の主張を出す。
だが、セシリーはキョトンとした表情を見せる。
「お前は何を言っているんだ。私はあいつを止めようとしただけだ。殺そうなどとしていない」
「なっ」
才人は絶句する。
自分の空気を読んでいない行動に少しばかり赤面してしまう。
「つまりお前は勘違いで無粋な行動をした間男というわけだ」
「………………」
才人は思わずその場にしゃがむ。
(カッコつけて登場して間男かよ。冒頭でも俺カッコ良いって感じのモノローグ入ってるのに………シリアス路線で
登場したのに………間男って!)
「うわああああぁぁぁぁぁっっっ!!!」
思わず、自分の空回りと恥ずかしさに叫んでしまう。
過去の厨二病的行動を思い出してのた打ち回るような感じで叫ぶ男の姿がそこにはあった。
【F-5 森林 中部 一日目 深夜】
【セシリー・キャンベル@聖剣の刀鍛冶】
【状態】少しの疲労
【装備】エクスカリバー@Fate/stay night
【道具】支給品一式 ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:殺し合いをとめる。
1:何だこの間男(平賀才人)は?
2:グリフィスと決着をつける。
【平賀才人@ゼロの使い魔】
【状態】健康
【装備】剣(現時点での詳細は不明)
【道具】支給品一式 ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:殺し合いを止める
1:やべえ、恥ずかしい
2:殺し合いを阻止する方法を考える。
[備考]
登場時期は7巻で死亡後、蘇生される直後
ただし、ガンダールヴの刻印は継続されています。
【F-5 森林 北部 一日目 深夜】
【グリフィス@ベルセルク】
【状態】少しの疲労
【装備】ロングソード@ファイナルファンタジーX
【道具】支給品 ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:ガッツを俺の物にする。
1:ガッツを見つける。
2:ガッツと闘い、倒して俺の物にする。
[備考]
登場時期は12巻〜13巻辺りでガッツに敗北〜拷問される直前のどこか。
【F-5 森林 南部 一日目 深夜】
【両儀式@空の境界】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品 剣(詳細不明) ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:元の世界へと帰る。
1:とりあえずここから帰る方法を探す。
[備考]
登場時期は殺人考察後編
白純里緒の一件が終わり、退院する幹也を迎えに行く直前。
仮投下終了&投下乙
それと、現在有効な予約纏めてみた
7月30日(金)まで
◆97R.cWfJaE氏 龍咲海、ヒュンケル、ローレシアの王子
◆egOgs3EjF氏 高代亨、キング・ブラッドレイ、伊達政宗(書き手枠)
◆Mc3Jr5CTis ダイ、セイバー、アーチャー
◆I2ss/4dt7o氏 錆白兵、ランス
◆pNmLMcRUuQ氏 雷神シド、トゥバン、クラウド
◆oOOla1DQxY氏 風、クレス、ブルック
◆Bn4ZklkrUA氏 妖夢、ノヴァ(書き手枠)
◆Ub.tayqwkM氏 式、セシリー、グリフィス、才人(書き手枠)
◆DzuK1MKXmE氏 光、黄泉、ミズー(書き手枠)
◆LwWiyxpRXQ氏 銀閣、ロイド(書き手枠)
◆s4f2srXljQ氏 刹那、静(書き手枠)
◆UtEd0CgIXA氏 ダース・ベイダー、パルパティーン(書き手枠)
◆Gay//98CDE氏 シグナム、ギルガメッシュ
◆x.6zTnwIjo氏 ユーリ、リンディス、バッツ
◆Grjjhv/h/s氏 ガッツ、クレア、セフィロス
◆qi/wBaI9B2 大神一郎
7月31日(土)まで
◆sV2PTzTYLA アグリアス、シュヴァーン(書き手枠)
◆4w0tJkl/Wo サマルトリアの王子(書き手枠)
残ってるキャラは
2/2【侍戦隊シンケンジャー】 ○志葉 丈瑠/○腑破十蔵
1/2【喰霊-零-】 ○土宮 神楽
1/2【サクラ大戦】 ○真宮寺さくら
1/1【聖剣の刀鍛冶】 ○セシリー・キャンベル
1/1【とある魔術の禁書目録】 ○神裂火織
1/1【ファイヤーエムブレム烈火の剣】 ○リンディス
1/1【魔法陣グルグル】 ○ニケ
+書き手枠1名
43/52
間違いあったら直しといて
っていきなり自分でミス見つけた
7月30日(金)まで
◆97R.cWfJaE氏 龍咲海、ヒュンケル、ローレシアの王子
◆egOgs3EjF氏 高代亨、キング・ブラッドレイ、伊達政宗(書き手枠)
◆Mc3Jr5CTis ダイ、セイバー、アーチャー
◆I2ss/4dt7o氏 錆白兵、ランス
◆pNmLMcRUuQ氏 雷神シド、トゥバン、クラウド
◆oOOla1DQxY氏 風、クレス、ブルック
◆Bn4ZklkrUA氏 妖夢、ノヴァ(書き手枠)
◆DzuK1MKXmE氏 光、黄泉、ミズー(書き手枠)
◆LwWiyxpRXQ氏 銀閣、ロイド(書き手枠)
◆s4f2srXljQ氏 刹那、静(書き手枠)
◆UtEd0CgIXA氏 ダース・ベイダー、パルパティーン(書き手枠)
◆Gay//98CDE氏 シグナム、ギルガメッシュ
◆x.6zTnwIjo氏 ユーリ、リンディス、バッツ
◆Grjjhv/h/s氏 ガッツ、クレア、セフィロス
◆qi/wBaI9B2 大神一郎
7月31日(土)まで
◆sV2PTzTYLA アグリアス、シュヴァーン(書き手枠)
◆4w0tJkl/Wo サマルトリアの王子(書き手枠)
残ってるキャラは
2/2【侍戦隊シンケンジャー】 ○志葉 丈瑠/○腑破十蔵
1/2【喰霊-零-】 ○土宮 神楽
1/2【サクラ大戦】 ○真宮寺さくら
1/1【聖剣の刀鍛冶】 ○セシリー・キャンベル
1/1【とある魔術の禁書目録】 ○神裂火織
1/1【ファイヤーエムブレム烈火の剣】 ○リンディス
1/1【魔法陣グルグル】 ○ニケ
44/52
投下&代理投下乙
四人が四人ともらしかった…というかサイトはwww
グリフィスは今回は優勝も打破も目指さず一人にストーカーかw 病んでるな
式は殺る気無いけど殺す時はごく自然に殺すだろうな…
とりあえずF-5に四人か…
>>179 投下から一日置くとしたらセシリー・キャンベルはまだ予約不可では?
>>179 さくらは確か、書き手枠の小川健太郎と予約されているのでは?
シュヴァーンは無しじゃないの?
弓使いなんでしょ?
しゅぶぁーん隊長は剣士なのは間違いない
しかしもう一つの顔レイヴンがヴェスペリアでのメイン
プレイヤーキャラとして弓を使う
終盤でちょっとだけしゅぶぁーんとして登場
剣士として猛威を振るうが、その1イベントのみで再びレイヴンとして再登場
その後は最後まで弓使いとして同行する
剣使うのはゲーム中でそのただ一度のみ
個人的にしゅぶぁーんとしての顔しか見せないなら参加でもいいけどさ
ハッキリいってプレイヤーキャラとして、陽気なおっさんとしてのレイヴンがあってこその
ギャップが魅力のキャラなんだよね
レイヴン成分のない状態でどこまでしゅぶぁーん☆おるとれいんに魅力が出るかってのは疑問な
ま、そこは書き手の技量でどうにでもなるけどさ
書き手枠11人になってるから、シュヴァーンが有効ならサマルは無効になると思う、残念だけど
議論なら議論スレでやってね
投下乙。
サイト頑張ったけど空回りだw
そしてグリフィスはマジストーカー、ガッツに執着しすぎだろw
いやシュヴァーンのみにしたら、展開を限定してしまうと思うが
ただでさえ書き手枠で殆ど対主催が選ばれてるしねえ
それぐらいの融通は必要じゃないの?
マーダー候補でも他にいいキャラいるだろう
聖剣の刀鍛冶はアニメを見た限りではセシリーはさして強いようには思えなかったので言動に実力が伴っていたことにちょっと驚き。
聖剣中の聖剣が彼女に配されたのも面白い。
エクスカリバーがマーダーに渡ると途端に凶悪なコトになるので頑張って欲しい。
小説の方ではけっこう強めに書かれてるよ
批判ではないがアニメでキャラの強さは掴めない奴とか多いぞ
セシリ―に限らず
と思ったらバトル描写の派手なアニメだと強い印象受ける罠w
巻を重ねるごとに倍々くらいに強くなるからな
グリフィスより上っつーのは想像してなかったが、毎回使徒みたいなのと戦ってるんだし、まぁ強くもなるか?
正直、アニメしか知らない私はセシリーはこのメンツの中じゃ一番弱いと思ってました
殿の予約入りました。
殿来たな
>>193 グリフィスって大抵のロワじゃあ下から数えたほうが早い感じだからなあ
なんだかんだいって(あの時点じゃ)普通の人だからな。
今の所はこうか
C-3 森林地帯 ブーメラン、ゾロ(死亡)
F-5 森林中部 セシリ―、サイト
F-5 森林北部 グリフィス
F-5 森林南部 両儀式
森多いな
問題は全員の一回目終了後だけどな
ある程度は組み合わせの自由度のある距離に纏まってて、それでいて多すぎないぐらいの人数が揃ってたらいい
二回目が楽だと思うぞ
十蔵予約ぼっちェ…
十臓「俺、ネタないし自殺するか」
マテマテw
マーダーは後出しでもおいしい
まあ、あの人の場合は殺し合いって状況に一切思い悩まないし
そこら辺で平然と飯食ってたとか普通にあるからな…
いや、愛刀の裏正が没収されたら十臓さんは怒り狂うだろう
主催の剣の持ち手になれなんてのもあの人からしたら噴飯物だし
ダイ、セイバー、アーチャー投下します
轟!!
夜の森に、硬質な激突音が響く。
この世界へと導かれた、出会うはずのない二人の出会いから始まったその戦いは、およそ人と人とが、剣と剣とが
ぶつかり合う、剣士同士の戦いとは思えないものへと発展していた。
夜の帳に覆われた闇の中で、撃ち合う剣戟の火花が散る。
激突ごとに土塊が撒き上がり、森の地形が大きく変わる。
一合毎に迸る強烈なエネルギーは、まるで大砲の弾を撃ち出しているかのよう。
月の光も届かぬ、鬱蒼と茂る森の中。
彼らの周り一帯だけが、ぽっかりと穴が開いたように何もなかった。
障害物など、とうの昔に消滅している。
彼らの放つ闘気/魔力(オーラ)がその場に渦巻き、何者の干渉をも許さぬ一種の闘技場を形成していた。
この光景を見たのなら、今戦っているのはヒトの姿を真似ただけの、それ以上の存在であると諸人が信じるであろう。
だとするなら、彼らの正体はなんであろう。
神々というには、あまりにも猛々しすぎた。
悪魔と呼ぶには、あまりにも荘厳であった。
彼らを形容するに相応しい言葉があるとすれば、それは竜。
猛々しくも美しい、幻想上の最強の生物の名こそが相応しいように思える。
そう、今まさにヒトの姿を模した二頭の竜が、森の中で激突していたのだ。
「オォォッ!」
「はぁっ!」
漆黒の闇に染まる甲冑を纏った少女の、裂帛の気合が空を裂く。
大地を割るかの如き力強い踏み込みから、袈裟懸けの一撃。
一閃。
その見えないはずの一撃を、心眼によって見切ったダイの背後を黒い暴風が吹き抜ける。
目を眇めて、その風をやり過ごしたダイであったが、その心には深い焦燥があった。
当然だ。
大破邪呪文を成功させて、再びバーンパレスへと乗り込もうとした矢先、あのロワと名乗る女にこの闘いへと
招致されたダイには、こんな私闘よりも優先させねばならない使命があった。
仲間と共に闘い、大魔王を倒し、地上に平和をもたらすという尊い勇者の使命が。
こんな所で、あのロワという女の口車に乗って、何の意味もない闘いに興じている場合ではないのだ。
だが。
だが、ダイの目前に立ち塞がる少女は、あまりにも強かった。
そんな懊悩を抱えたまま、応戦する事が許されぬほどに。
例えるならば、竜魔人。
猛々しい凶暴性を発露させた、彼の父親のような威圧感が彼女にはあったのだ。
これだけの強敵を前に無心で戦いに集中しなければ、そこに待ち受けるのは死の定め。
多くの死闘を制して来たダイに、それがわからないはずがない。
それでも、ダイは抗議せずにはいられなかった。
この戦いの無意味さを。
無関係な人間同士が、殺し合わなければならない理不尽さを。
小さな少年の身体が宙に舞い、重装に身を固めた少女へと踊りかかる。
渾身の竜闘気を込めた一撃と共に、やるせなさの籠った悲痛な声を叩き付けた。
「なぜ、おれたちが闘わなきゃいけないんだっ!?」
戦うための、理由がなかった。
悪逆非道を働く魔王軍への正しい怒りも。
大切な人を奪われた、負の憎しみもない。
彼の中の正義の心は、この無意味な殺し合いを止めさせたかった。
だがそれは、扇動に乗ってしまった参加者を倒して回るという事ではない。
事の大本である、あのロワという女さえ倒せれば、それで済むはずなのだ。
皆、望まぬ殺し合いを、首輪と言う死の軛を持って強制させられているだけなのだから。
その、ダイの魂の叫びともいえる一撃を、黒き騎士王は見えない剣で真っ向から受け止め――
僅かに後退りはしたが、事もなげに打ち払う。
着地の隙を狙った追撃を警戒したダイであったが、予想に反し動きはない。
だが、荒ぶる魔力はそのままに。
周囲を取り巻くオーラの量も、増える事こそあれ、減りはしない。
訝るダイを前に、この戦いが始まって以来、初めてセイバーはその動きを止め、口を開いた。
「臆したのですか、竜の子よ」
凶悪なまでの攻撃からは予想しえぬ、深い、静かな声だった。
バイザー型の兜に覆われた顔からは、その表情は読み取れない。
しかし、品格すら感じる落ちついた声にダイは対話の糸口を見出し、その幼い顔に喜色を表す。
「こんな戦い、間違ってるよ。
いくら命を握られてるからって、いきなり殺し合う事ないだろ!?
みんなで力を合わせれば、この首輪をなんとかすることだって……」
「甘い」
一言で、切って捨てられた。
「皆が皆、そのように考えるとでも?
呼ばれた者たちの中には、この戦いを歓迎する者とて居るでしょう。
この私のように。
でなければ、このような催しはそもそもからして成り立たない」
剣そのもののような、鋭い舌鋒がダイを襲う。
予想だにしなかったその切り口は、ダイの心に激しい衝撃を与えた。
「歓迎……してるだって?」
「ええ。万能の願望器を得る戦いこそ、我が望み……我が戦。
それに是非のあろうはずもないっ!」
その動揺を突くように、黒の騎士王の姿が闇に溶けた。
「――ッ!?」
否。そう見えたのは、一瞬の事。
ダイはすぐに自らより低く身を沈め、突進してくるセイバーの姿を認めたが、対応出来ずにそのぶちかましを
まともに受けてしまう。
「ぐっ!」
ゴロゴロと回転しながら、素早く受け身を取る。
敵の姿を確認しようと顔を上げたダイの視界に、白い太腿が飛び込んだ。
「な――」
闇に慣れた目に、突如現れた鮮やかな白。
その白さに、思わず目を奪われて――直後、ダイの頬は、鉄靴に踏み抜かれた。
「ぐぁっ!」
反射的に竜闘気を防御に使っていなければ、頬骨を踏み砕かれていたであろう。
それほどに、容赦のない踏みつけであった。
翻った黒いスカートが、ふわりと風を孕んで元の形へと戻る。
ダイの視界に入るのは、不可視の剣を己が首元に押し当てたセイバーの姿。
結い上げられた金の髪が、月光を反射して冴え冴えと輝く。
黒の騎士王は不動のまま。
自らの考えを、勇者に宣言した。
「それを阻む物があれば、皆殺しにするまでです」
これまでダイは、いきなり襲われたとはいえ、この少女騎士に対して若干の親近感を覚えていた。
戦士としては、小柄な体躯。
それに反してヒトの規格を大きく外れた超常の力。
ダイを大きく上回り、あのロン・ベルクにすら匹敵するかもしれない精緻な冴えを誇る剣技。
ダイを取り囲む人間たちの中には存在しなかった、どこか自分と近しい存在への共感のようなものが、そこにはあった。
憧れと言い換えてもいいかもしれない。
だから、説得さえ叶えば、共にロワと闘えるかもしれないと、期待していたのに。
それが、それがそんな利己的な理由から戦っていただなんて。
まるで大魔王バーンのような暴君ぶりであった。
ダイの心を吹き抜けた落胆は、そのまま反発となって憤激の言葉を叫ばせる。
「そんなっ! そんな戦い、間違っている!!」
デルムリン島で怪物たちと共に育ったダイは、勇者の勇ましい物語に憧れる事こそあれ、誰かを傷つける事を
厭う心優しい少年だった。
その彼が戦いを決意するのは、常に弱者を虐げる強者の身勝手な論理への挑戦からだ。
ここにきて、ようやくダイの瞳に戦意が満ちる。
竜闘気(ドラゴニックオーラ)全開(フルパワー)。
右手に刻まれた竜の紋章が光り輝き、全身から眩い闘気の光が溢れだす。
大地を揺るがすほどの力の鳴動に、さしものセイバーもダイの顔に乗せていた足をどかし、その両足で大地を踏みしめた。
その隙に、勇者の体躯が跳ね上がる。
まるでルーラ(瞬間移動)の魔法を使ったかの如く、一瞬にして間合いを離した。
これまでとは異なり、逆手に持ちかえた剣の名はブレイブブレイド。
勇気の名を冠した剣に、ダイは全ての竜闘気を注ぎ込む。
自らの剣ではないとはいえ、この剣ならば自己の最強の一撃にも耐えてくれると、ダイは信じた。
これより放つ技は、ダイの使える剣技の中でも最強を誇るアバン・ストラッシュ。
それに対大魔王用の独自の改良を施した技である。
宝具の発動の瞬間にも似た、空気の緊張を感じ取ったか、黒き騎士王もその身を強張らせる。
高まるダイの竜闘気に呼応するかのように、セイバーの竜の因子を宿す魔力炉心が唸りを上げる。
月下に、双竜の咆哮が轟いた。
「……いくぞっ!!」
やや前傾姿勢に構えを取る。
「――アバン・ストラッシュ!!」
全力を持って振り抜かれた刃から、竜闘気の刃が放たれる。
剣から放たれる衝撃波を刃として敵を討つ、これがアバン・ストラッシュA(アロー)。
さらにこれを自ら突撃して斬り伏せるタイプのアバン・ストラッシュB(ブレイク)で追撃。
当然、敵も避けようと動くであろうが、そこをダイ独自の先読みの勘を持って二つ同時に炸裂させる。
それが、ダイの生み出した、ダイにしか出来ない超必殺技アバンストラッシュX(クロス)である。
だが、そのダイの超一流の戦いの勘を持って放たれた、必中のはずのアローのタイミングをずらすように。
セイバーの足が大地を蹴る。
騎士王の直感が、このタイミングで敵の技の前に身を晒す事を選択させたのである。
同時に炸裂させる事が出来なければ、この超必殺技もただの必殺技二連撃に堕とされる。
ダイの想定よりも、敵がアローに近付き過ぎ、もはやブレイクでアローに追いつく事は出来ない。
ダイはブレイクの発動を取りやめ、特攻してくる敵の迎撃に回る事を思案し――なかった。
いささかの逡巡も見せずに、セイバーの動きを再度見切る。
もっとも避けにくいであろうタイミングを狙い、ブレイクで突撃する。
アローの着弾する瞬間を狙って、力押しで押し切ろうというのだ。
この思い切りのよさこそが、敵をしてダイを称賛せしめる最大の要素。
超必殺技のタイミングをずらしたとはいえ、そこに待ち受けるのは勇者の放つ、最高の必殺技の二連撃。
いかな剣豪とて、初見でこれを受けては敗北するが必定。
だが――それを打ち破ってこそ、剣の英霊!!
下段に構えた剣を地に擦りつけながら、セイバーは低空姿勢で刃の下を潜り抜ける。
頭上を通り過ぎる衝撃で、頭部を保護する兜が弾け飛ぶ。
息つく間もなく迫るは竜の化身。
全身の闘気を、ただ刀身のみに集中させた勇者の姿を――露わになった黄金の瞳が射抜いた時。
黒き竜の顎門が、ダイの肉体を噛み砕いた。
周囲を漂う戦いのオーラが、一斉に敗者となった勇者の肉体へと襲い掛かる。
これまでの戦いで放出された、凄まじいまでの闘気と魔力の渦に焼き尽くされた肉が、アイスクリームのように溶け崩れる。
そうして一つの戦いを終えた森の中に、深い静寂が戻っていた。
◇
残心を保ったまま、セイバーは背後の巨大な岩山を見やる。
セイバーが避けたアバン・ストラッシュの衝撃で、岩山はゾッとするような見事な切断面を見せていた。
――油断ならない敵でした。
敵は、セイバーが魔力で編みあげた鎧と同等の防御力を、その身体に宿していた。
聖剣のない今、セイバーにはその防御を貫くだけの秘剣がない。
そのまま戦っていては、互いに消耗しあう千日手に陥ってしまっていただろう。
戦争の序盤からそれでは、あまりにも拙い。
故に、セイバーは少年を挑発し、その奥義を撃たせる事で闘気を攻撃のみに限定させたのである。
もちろん、リスクは大きかった。
一歩間違えれば、自分の身があの岩山のように切り裂かれていたかもしれない。
だが――それでも此度も勝利したのは剣の英霊。
英雄とは、死力を尽くして立ち向かう敵を、当然のように葬る者の事を言うのである。
気を取り直して、セイバーは残った仕事を片付けようとし――
突如、飛来してきた赤光を纏う剣を叩き落とした。
響きわたる苛烈な轟音が、その剣に込められた威力を如実に表していた。
「何者っ!?」
鋭く誰何の声を上げたセイバーが見たのは、見覚えのある赤い背中。
逆立つ白髪に、褐色の肌。
第五次聖杯戦争へと召喚された、正体不明の赤い弓兵であった。
その胸に抱かれしは、戦いを終えた小さな勇者ダイ。
彼を連れて、逃げようとしているのか。
「アーチャーッ! 行かせるか!」
ようやく仕留めた雄敵を、連れ去ろうとするアーチャーに、セイバーは猛然と襲いかかろうとする。
「いいのかね? そら、撃ち落とした剣が、再び君の元へと返ってくるぞ」
ふざけたアーチャーの物言いを聞くまでもなく、騎士王の直感はそれを捉えていた。
再び背後から襲い掛かる赤い光を打ち払うも、更にその剣は勢いを増して、セイバーへと踊りかかる。
これぞアーチャーの創りし魔剣の一つ。
古代イングランドの叙事詩『ベオウルフ』に伝わる宝具フルンディング。
例え弾かれようと、射手が健在な限りは更に力を増して標的を襲い続ける必殺必中の魔弾である。
「チィィッ!!」
しつこく纏わりつく剣を前に、苛立ちと共にセイバーが剣に込める魔力は増大する。
極大の魔力を剣にチャージし、迎え撃つは赤原を往く緋の猟犬。
激突。
極光の輝きをその場に残し、へし折られたフルンディングが幻想の中へと還ってゆく。
周囲を見渡す。
アーチャーとダイの姿は、もはやどこにも見えなかった。
「……ッ」
苛立ちを胸に、可憐なる暴虐の騎士王は立ちつくす。
その凍てつくような眼光が、夜の闇を貫いていた。
【F-6 森/一日目/深夜】
【セイバー(オルタナティブ)@Fate/stay night】
【状態】頭部を負傷(回復中) 疲労(小) 魔力消費(小)
【装備】風王結界(剣の正体は不明) 魔力で編みあげた鎧
【道具】支給品 ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:ロワの提示した万能の願望器を得る。
1:敵を倒す。
2:アーチャーとダイを追う?
【備考】受肉した肉体なので、物理攻撃の無効化・霊体化などは出来ません。
※F-6一帯が更地になりました。
※F-6にある岩山が、アバン・ストラッシュによって切り裂かれて欠け落ちました。
◇
気絶した勇者を胸に抱き、赤い弓兵は疾走する。
その超人的なスピードは、はや森を抜け、街灯の照らす街を前にしていた。
「う、うう……」
胸の中の勇者が、苦痛の声を漏らす。
その小さな身体からは無残にも、肩から先を僅かに残して左腕が無くなっていた。
アーチャーは先の決闘の光景を思い浮かべる。
アバンストラッシュAによる頭部への負傷の影響からか、アバン・ストラッシュBに対してカウンターを取った
騎士王の剣は僅かに逸れ、ダイの左腕を深く切り裂くのみに終わった。
だが、その怪我は決闘の天秤を揺るがすには充分すぎるもの。
均衡を失った、その場の闘気と魔力の渦が勇者の肉体へと群がろうとするその一瞬。
この少年は、千切れかけた腕を自ら引き千切り、その渦の中へと投げ入れたのである。
激痛により気絶した少年は、そのままではセイバーに殺されていただろう。
何の意味もない、ただ数秒だけの延命行為。
だが、そのおかげで、こうしてアーチャーが介入する時間が出来、ダイは助かったのだ。
アーチャーは少年の、その生きようとする力に驚嘆した。
彼が、再び剣を握る事が出来るようになれば、次こそはあの騎士王を倒せるかもしれないと。
なればこそ、こうして危険を冒してまで少年を助けたのである。
――本来、セイバーとはあのような暴虐の限りを尽くす暴君などではない。
剣の英霊に相応しき華麗な剣技と、高潔な精神とを兼ね揃えた最優の英霊なのだ。
それがあのような姿で呼ばれるなどと……
ロワの提示する万能器は、英霊をこの地に招くほどの力を、確かに持っているのだろう。
だが、あの騎士王の姿こそ、その力の歪みを象徴しているようにアーチャーは思う。
「う、ああ……父さん……」
少年は、うわごとのように父を呼ぶ。
アーチャーには、治療魔術など使えない。
その身に纏った聖骸布を使い、その傷口を縛ってやるくらいの事しか出来ない。
あとは少年自身の生きる力に賭けるしかないのだ。
「生きろ」
呟くように声をかけて、アーチャーは街を目指す。
そこに何が待ち受けているのか、神ならぬ身には知る由もない。
【F-4 平原/一日目/深夜】
【アーチャー@Fate/stay night】
【状態】健康 魔力消費(小)
【装備】赤の聖骸布
【道具】支給品 剣(詳細不明) ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:犠牲を減らす為に最適な行動を取る。
1:ダイを安全な場所まで運ぶ
【備考】受肉した肉体なので、物理攻撃の無効化・霊体化などは出来ません。
【ダイ@DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】
【状態】気絶 疲労(小) 左腕喪失(応急処置済み)
【装備】ブレイブブレイド@ファイナルファンタジーX
【道具】支給品 ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】基本:元の世界へと戻り、大魔王を倒す。
1:この戦いを止める
【備考】ブレイブブレイド@ファイナルファンタジーXは持ち主が逃げるたびに攻撃力が落ちていきます。
以上で投下を終了します
投下乙
おおおこれは凄い
いきなり最強クラス同士のガチバトルとは
ダイが死ななかったのはよかったけど、片腕失って戦闘力ガタ落ちだな
目を覚ましたダイがどうなるか見物
投下乙です
確かに最強クラス同士のガチバトルすげえwww
黒セイバー来るかなとは思ったがやっぱり来たか
ダイはアーチャーに拾われてとりあえずは助かったが…
投下乙ー
ダイはこれで双竜紋フラグはつぶれたか。まあバランス的にはちょうどいいかもしれんね
投下乙
竜同士のバトルすげえ!
いきなりクライマックスな感じが凄かった
サマルトリアの王子投下します
「ヒヒィィン! ヒヒィィィン!!」
馬のような鳴き声が塔の天辺、空に向かって響き渡る。
それは馬が出す生物的なものではなく、人がその鳴声を模したもの。
「ヒヒィィィン……」
その声の主は、人語を喋る事を禁じられていた。
禁じたのは、かの勇者ロトの子孫にして生まれ変わり、ローレシアの王子。
ローレシアの王子は、自分が世界を統べるに相応しい存在だと強く認識し、そしてそれを実証してきた。
サマルトリアの王子である彼―――アーサーを激しく虐待し、同じロトの子孫であっても格の違いというものを
教え込んだのもその一環であった。アーサーはローレシアの王子と出会って4日で、人間としての尊厳を全て失っていた。
王子として長年築き上げられてきたプライドは粉微塵に粉砕されていた。
馬と交尾し、馬糞を食み、馬小屋で眠り、人間との意思疎通を絶たれて、獣臭を漂わせる堕剣士となった。
だが、彼にはそれを嘆く知性すらもう残されてはいない。人間としての機能を持ってはいても、
それを自分の意思で使うことさえ出来なくなっていたのだ。アーサーに、サマルトリアを治める事はもうできないだろう。
もちろん、ローレシアの王子にとってそれは計算のうち。魔を滅ぼした後、いくつの国家を手中に収めるか。
それを常に考えながらローレシアの王子は旅を続け、幾人もの王を跪かせ、幾種もの生物の信望を集めていた。
一見、自己の性癖を満たすため、上下関係を知らしめるための暴挙に見えるアーサーへの虐待も、
アーサーの妹、アルトリアが治めるのなら、サマルトリアを隷属化させることなど容易いと踏んでの調教でもあったのだ。
実際、国を失い、心に癒えない傷を負ったムーンブルクの王女に対するローレシア王子の態度は、
万民が認める紳士的なものであり、王に不可欠な慈しみの心を彼が持ち合わせている事を示していた。
利己的で冷酷でありながら、民が満たされる事を同時に考え、その両方を同時に達成する。
あまりの"王"としての器の違いに、本当は出会ったときから、自分の心は調教されていたのかもしれない。
アーサーは時々そんな記憶の断片を思い返して、畏怖に震える事があった。
「ヒ……ヒ……ィィ」
そんな敢然たる真の王、真の勇者の姿に、知性と人間性を喪ったアーサーでさえ魅了されていた。
そもそも彼には、勇者として世界を救いたいなどという高尚な望みはなかった。
邪神官・ハーゴンとの争いも、人間同士の権力争いの一種としか思っていなかったのだ。
彼の戦う理由は、たった一つ。『優れた者の剣となる』―――その一念である。
それは、彼の魂の原形状であり、どれだけ精神が欠けても変わらない、"忠臣"たる属性であった。
では、アーサーはここで何をすればいいのか?
答えはひとつ、最後の一人となりあの魔剣を手に入れて王の元へ帰還すること。
王に剣を捧げ、真に世界の中心に立つべき存在に背を預けることのみだ。
王が作る治世を見届ける為、彼のために戦い続ける。
いかなる場合においても揺れない、彼にとっての無類の真実。
「ヒヒヒィィィン……!」
四つん這いで這い回っていたアーサーが立ち上がり、足元に置かれた剣を取る。
それは、力の種から抽出されたエキスを心臓を含めた全ての臓器と骨髄中枢、そして血管に接種させられ、
倒した魔物の筋繊維を束ね合わせ、強化されすぎて崩壊しつつあった身体に自らの意思で移植したことにより、
常人の20倍の筋力と2m強の巨躯を獲得したアーサーに相応しい、悪夢のような岩の斧剣。
全てを粉砕し、仕えるべき王と、亡国の王女……仲間たちの下へ帰還する。
早ければ早い方がいい―――――アーサーは、獣の直感のまま、背に羽織った風のマントをたなびかせ、
塔の頂上からその身を投げた。全身に受ける爆風も、夜の闇もまるで意に介さない。
かって、「歴代最も凡庸な跡取り」と蔑まれたアーサーが手に入れた、誇れる自分がそこにあった。
【B-2 空中/一日目/深夜】
【アーサー@ドラゴンクエストU〜悪霊の神々〜】
【状態】健康
【装備】岩の斧剣@Fate/stay night
【道具】支給品 風のマント@ドラゴンクエストU〜悪霊の神々〜
【思考】基本:優勝してローレシアの王子の元に帰還する
1:皆殺し
【備考】LV:45。ホイミ、ギラ、キアリー、マホトーン、リレミト、ベホイミ、トラマナ、ベギラマ、スクルト、ザラキ
ザオリク、メガンテを習得していますが、人語を喋れない=詠唱ができない為、使用不可。
ローレシア王子により、人語の使用、人間との意思疎通が禁じられています。
【支給剣紹介:岩の斧剣@Fate/stay night】
バーサーカーが持つ、巨大な岩の塊のような剣。
特殊な能力は何もなく、殴る、押しつぶす、吹き飛ばす、すり潰す位のことしかできない。
無論常人には操れず、旅の中で成長したサマルトリアの王子だからこそ操れる、無頼の剣である。
以上で投下終了です
投下乙
って、これはwwwwwww
いや、何というか…
これは…有り…なのか?
とりあえず、インパクトはありました
オリキャラですね。要議論
投下乙です
これは予想外いいいいwww
ありといえばありだし、無しといえば無しかも…
いや、これは……
インパクトはあるし無差別マーダーとしては面白かったですw
ドラゴンクエストUはキャラが無個性に限りなく近いからな…
オリ展開だがオリキャラとは言い難いんだよな…
投下乙です。
非常にインパクトある登場話でした。
元々無個性のゲームキャラですしこんな登場もアリかもしれませんね。
しかし議論になるかもしれませんし、果たして彼の今後は……?
うん、何か別に問題ない気もしてきた
強いて言うなら、この話でローレシアの王子のキャラも設定されちゃったことくらいか
ローレシアの王子予約してる人が、このキャラ設定だと話成り立たなくなっちゃうようだったら、考えなきゃいけないかも
いや、別次元のローレシアの王子という解釈なら問題なし
サマルトリア王子は台詞がわずかだけど、あったように覚えているが
冒険中に調教して人語を喋れなくなっていたという設定はおかしいだろ
とりあえず、議論スレ行くべきか
その台詞は邂逅した時でそれ以降は無かったような…
冒険中にサマルトリア王子の台詞はあったか?
解釈としては変化球だがボールかと言われると違うような…
エンディングでも話しかければ喋ります
この書き手は議論スレに来て欲しいな
予約破棄か…
とりあえず書いた方はこのssについて議論スレで一言ほしい。
相当に無茶振りなのは確かなので、このssについての説明はしてほしいところ
何かコピペっぽいな
>>240 待て待て待て
書き手が去る決断をしたのは大変重い事態なのは解る
しかしその責任はその書き手自身に帰結するものであって
◆4w0tJkl/Wo氏にその責を負わせようというのは無茶振りじゃないか?
落ちつけ
いやいや、勝手に熱くなっていなくなるって宣言しただけだろ
このSSが通るか破棄になるかはともかく、その件に関する謝罪なんてする必要はないと思うが
でも問題になってるのは間違いないんだから、やっぱり出てきて何か発言して欲しい
勝手に破棄とか何宣言してるんだよ?
少なくとも書いた書き手待ちで保留だよ
この書き手の意見は聞きたいが、現時点で破棄する必要も、
まして謝罪する必要なんて無い。
とりあえず
>>240が自分のキモさに気付いて頭下げて黙ればいいよ。
ところでwiki編集してて思ったんだけど、
あのページの先頭にある、そのページへのリンクって消せないの?
ページによっては変な風に表示されるとこもあるし、必要なさそうだから消したい
あと右側のメニューも、消したらページ広くなるんじゃないかと思うんだけど
ガッツ、クレア、セフィロス投下します
先手を打ったのはクレアだった。
クレイモア―――身の丈ほどの大剣を駆り、妖魔を狩る者たち。
その一端に属するクレアにとって、手元の剣はなんとも頼りがたい物であったが。
建物の陰から一気に飛び出し、歩いてくる長身の男に斬りかかる。
「―――(早い!)」
それゆえか、その速力はソルジャー1st、セフィロスでさえ舌を巻く程の物であった。
しかし彼の驚きも、クレアの驚愕に比べれば薄い。
「な―――そんな短剣で、私の一撃を!?」
セフィロスは、とっさに突き出した二振りの短剣で、クレアの一撃を弾き、即座に後退していた。
必殺のタイミング、必殺の間合いを、いとも簡単に無効化され、クレアは唇を噛む。
「ち……一撃でしとめたかったんだがな……」
「……お前はあんな女の口車に乗せられたのか?」
蔑むような口調で襲われた男、セフィロスが問う。
クレアは油断なく剣を構えなおし、その問いに答えた。
「別にそういうわけじゃないが、危険な奴は早い段階で排除しておきたかったんでな。
貴様―――妖魔だろう? 臭いでわかるんだよ」
「――――モンスターと一緒にされるとはな。俺も一応……フン、英雄とまで呼ばれているんだが」
双剣を両手に持ち、不愉快そうに吐き捨てるセフィロスに、容赦なく斬りかかるクレア。
セフィロスは面倒臭そうにクレアに背を見せると、全力で駆け出した。
「逃げる気か!?」
「お前の相手をする気がないだけだ」
すぐに撒ける、と思っての行動であっただろうが、クレアはまるで意に介さずぴったりと着いてくる。
ソルジャーである自分の脚力で振り切れない女。クレイモアである自分が追いつけない男。
両者はしばらくの間追いかけっこを続けていたが、疲労が出る前に足を止めた。
奇しくもその選択は同時だったようで、町の一角―――ちょうど、最初に会敵した地点に戻ってきていた。
男は飄々として、クレアに言葉をかけてくる。まるで本当に敵意がないかのような振る舞いだったが、
クレアは妖魔の猫かぶりには慣れきっているゆえに、殺意を孕んだ警戒をやめる事はない。
「まったく……妙な言いがかりをつけて襲ってくるとは、珍しい女だ。珍しい男はいいが、珍しい女は面倒だな」
「……なぜ本性を出さない? 人間の姿でその身体能力なら、妖魔化すれば私を倒す事も容易いだろう」
「俺は人に命令されるのが嫌いなんでな。あの女の言うまま戦ってもいいのかと、そう思っただけだ」
「……変わった、」
妖魔だな、と言おうとして、クレアの思考が凍りついた。
自分が佇んでいた横の建物から、巨大な鉄の塊が飛び出し、自分に向かって振り下ろされたのだ。
奇襲―――そう、先ほど自分が行った行為―――その単語が頭に浮かぶ前に、身体は飛び退いていた。
石のタイルに、狂暴なクレーターが出来上がる。常軌を逸した膂力の持ち主の一撃だと、クレアは冷や汗をかく。
もくもくと砂埃が上がり、崩れた民家の壁から姿を現した男は、なるほど巨大な剣を携えた、剛力の黒い剣士だった。
片腕の義手を見ても、その男が"戦う生き物"だということはすぐに分かる。
だが、クレアの鼻には妖魔の臭いは届かない。間違いなく、ただの人間のはずだ。
血走った目から見て、こちらを殺す気なのは明らかだが、クレイモアとして人間を斬るわけにはいかない。
「待て―――こちらに敵意は」
しかし黒い剣士はクレアの話を聞く意思など微塵も見せず、すぐさま右腕に持った大剣を振りかざした。
理不尽な殺意―――だが、その殺意が男にとって明白な物であり、狂気の類でない事だけは分かる。
クレアが見た男の目は冷静に此方の戦力を分析し、必殺の一撃を決めようとする研ぎ澄まされた眼光を湛えていた。
「く―――」
「ガアアアアアッ!」
咆哮を上げ、大剣を振り下ろす黒い剣士。
その剣は、セフィロスの知る長刀『正宗』とも、クレアの知る大剣『クレイモア』とも違う、異形の剣。
それは無数の鋭角(エッジ)を持ち、意図不明な意匠が亜等間隔に配属された、何かの冗談のような兵器だった。
単純な重量だけでも自分の四倍はあるだろう剣での一撃に、クレアは眉を潜め、形振り構わず地面を転がる。
同時に剣を振り上げ、相手の剣への盾にするように、タイミングを合わせて打ち込む稚気も見せるが。
回避とは言えなかった。その刀身が地面に触れた衝撃と轟音だけで、クレアは聴覚と、支給された剣を失っていた。
否―――失ったと、思った。だが、金剛石をも砕くだろうその一撃を受けて、その剣―――否、「刀」は無傷なのだ。
「……」
避けたクレアを燃えるような目で追い、黒い剣士が追撃に入ろうと、腕に力を込める。
だがその一瞬の技後硬直を見逃さず、突剣を構えたセフィロスが、黒い剣士に突撃していた。
これほどの殺意と力の持ち主、この殺し合いの場で生かしておけるはずもない。ここで殺さねば、自分が死ぬだけだ。
それを理解しているセフィロスだからこそ、クレアが追い込まれる姿を見て助けも逃げもせず、この一瞬を待っていた。
だが―――セフィロスは気付いていただろうか。
.....................................
黒い剣士の視線が、一度たりとも自分から外れていない事に。
「な―――――」
渾身の力で突き出したレイピアは、黒い剣士の義手に絡め取られ、半ばから圧し折られていた。
同時に、レイピアを折った鋼鉄の左腕でセフィロスの顎を掴み、全力で建物の壁に押し付け、押し込む。
「てめえは、後だ!」
「ガッ……!」
先ほど黒い剣士が飛び出してきた民家の中に押し込まれ、もんどりうつセフィロスを尻目に、黒い剣士は向き直る。
クレアは既に刀を回収し、逃げの体勢に入っていた。命を懸けてまでこの敵を倒す意味がない以上、
逃走は当然の選択であった。先ほどセフィロスが取った選択と同じだ。だが、今度は追う側の執念が違った。
黒い剣士は足音だけでクレアの行動を察知し、左腕だけをそちらに向ける。
ガチャリ、と義手が音を立てて展開した。そこから現れたのは、なんというか……大砲だった。
人間に大砲を持たせるという思想を理解できる剣士がこの地に何人いるだろうか?
少なくとも、クレアがそれについて何か考える前に、砲弾は発射されていた。
「ぐっ……」
右腕に直撃した。
肘から先を吹き飛ばされながら、クレアが転ぶ。
黒い剣士は特に何かを感じるでもなく、ゆっくりとクレアに身体を向き変え、大剣を持ち直して―――。
数秒、意識を失った。
その一瞬でクレアは千切れた右腕を拾い、町の雑路に紛れ込む事に成功した。
黒い剣士は大剣を杖のように地面に立て、荒い呼吸を立てる。
自分の愛剣、ドラゴン殺しと比べても、この大剣―――『アスカロン』は重すぎた。
ガチガチに固まった筋肉をほぐしながら、黒い剣士―――ガッツは、ため息をついた。
◆
「こっちも、逃がしちまったか」
崩れた民家の壁を覗き込み、セフィロスがいなくなっている事を確認するガッツ。
義手の調子を確認し、もう一度懐を探って砲弾の替えや炸裂弾がなくなっていることを確かめる。
もともと装填していた一発が見逃されていただけ、幸運だったと思うべきか。
首筋の痛みは、既に治まっていた。
(女の方は"もどき"だろうが……男は、確実に使徒だ。まったく……厄介な事になりやがった)
ガッツは、首筋の傷痕を摩りながら、大剣を眺める。
どうもこの剣には、相当なギミックが組み込まれているらしい。
扱い方によっては、斧のように砕き、槍のように貫き、鎌のように刈る事もできるだろう。
それはいいが、この剣をドラゴン殺しと同じ感覚で振るっていれば、無駄な疲労が溜まってしまう。
「……気休めくらいにしかならねえだろうが、解体するか」
一介の剣士として、これほど精妙に作られた剣の形を崩すのはどうかという感情はあった。
だが、戦場においてガッツに必要なのは、手に馴染んだ武器と機転だけだ。
ドラゴン殺しがない以上、この剣にはその代替をしてもらわなければならない。
鋼の刀身は弄りようがないし、手に持った感じで分かる、内部に秘蔵された隠し剣は不意打ちに有効だ。
とりあえず盾の紋章があしらわれた装飾を、瓦礫でガンガンと叩きながら、外しにかかる。
(……チッ、急いでるってのに、何でこんな事に巻き込まれてんだ、俺は……!)
ガッツは、キャスカという名の大事な女を救い出すため、聖地に向かう途中だった。
一刻も早くこの茶番を終わらせなければ、キャスカが危ない。
無論他人に気を使っている余裕はなかったが、別にガッツは快楽殺人者という訳ではない。
人間同士での殺し合いなど、若いころに経験しつくして飽いていた。
せめてもの救いは、あの女の演説の場に参列していた者がかなりの割合で使徒のような気を発していた事だろうか。
不思議と、あのロワと名乗る女からは、使徒特有の首筋の痛みは感じなかった。
信じられるかどうかは別だが、とりあえず、話の内容を鑑みる価値はあるだろう。
願いを叶える云々と言っていたが―――。
(いまさら、何の願いがあるってんだ―――)
ガッツには、叶えたい願いなど何もなかった。
もう一度会いたい人間や、戻りたい過去はあったが。
それは、彼自身の選択の末に壊れ、失ったもの。
育ての親を殺し、鷹の団を抜けて去り、グリフィスの選択を変えられなかった自分が掴み取った、
クソッタレの現在(いま)を捨ててそこに縋りつくなど、自分には願う権利すらない、と思っていた。
(強いて言うなら―――キャスカのところへ)
ガッツは、既に最後の一人となるまで生き残る事を決めていた。
それは、過去を満たす願いのためでもなく、現在に満ちる恐怖のせいでもなく―――。
未来に向かおうとする、黄金の意思である。
【F-2 市街地/一日目/深夜】
【ガッツ@ベルセルク】
【状態】健康
【装備】アスカロン@とある魔術の禁書目録
【道具】支給品 ランダムアイテム×1
【思考】基本:優勝してさっさと帰る
1:とりあえず 出会った奴は 斬り伏せる
【備考】アスカロンはなんかいろいろやって50kgくらい軽くなったようです
◆
クレアが左腕を抱えて、『早く繋げなければ―――しかし、この傷痕だと時間がかかるか』などと言いながら
走るのを物陰に隠れて見届けたセフィロスは、痛む頭を抱えながらも、町を走り始めた。
黒い剣士からは逃げ切れたようだが、あれほどの化け物がいるとなると、ますます鬱だ。
殺し合いなど、やりたい奴だけでやっていればいいものを……と吐き捨て、
セフィロスはひとまず洋服店に身を隠す。
「しかし、あの男――― 一体、何者だったんだろうな」
セフィロスは、常に他人に対して『自分と違う』と感じていた。
だが、あの黒い剣士に対しては、その感覚が、なんともなしに、薄かったような気がする。
そう、あの男は、まるで『死から生まれた』ような錯覚を、自分に感じさせた。
それは疎外感というよりは、共感に近い印象だった。
「まったく……馬鹿馬鹿しい。だがやる気の奴がいるなら、俺も殺らざるをえん、か」
また、痛みが走る。
だが、そのどこに走ったとも分からない痛みは、黒い剣士に掴まれた頭の痛みとは別種のような、気がした。
【F-1 市街地 洋装店/一日目/深夜】
【セフィロス@ファイナルファンタジーZ】
【状態】健康 ソルジャー時代
【装備】折れたレイピア
【道具】支給品 干将・莫揶@Fate/stay night
【思考】基本:専守防衛
1:生き残る
【G-2 市街地/一日目/深夜】
【クレア@CLAYMORE】
【状態】右腕、肘から先切断
【装備】絶刀・鉋@刀語
【道具】支給品 ランダムアイテム×1
【思考】基本:妖魔を刈り、この殺し合いの主催者の真意を探る
1:とりあえず安全なところまでいって右腕を繋げる
支援
投下終了です
投下乙ー
ガッツは優勝狙いか、何気に初のスタンスだな
クレアはともかくセフィロスを使徒と見るのは驚かされた
たしかに人間じゃないがソルジャー時代かwクラウドと出会えばどうなるか・・・
アスカロンはアックアの剣だっけ。あれならガッツにぴったりではあるw
ただ、ガッツの義手の大砲があるのはどうでしょう
義手は取り上げられないといっても火薬と弾は別と思います
支給品が火薬と弾薬だったならいいと思いますが
あとアスカロンを解体したならいろいろ使えるパーツがあるんでは?
ガッツなら大概の武器は使えるから持って行くと思います
投下乙です、セフィロスはまともな頃かw
派生作品だとソルジャー1stの中で一番常識人だったな……
投下乙です!
ガッツさんやる気マンマンですね
自分も錆白兵、ランス投下します
支援
がはは、このSSはこのランス様の一人称だが。
俺様のことを知らない奴などいるはずもないだろうし、キャラ説明は省くぞ。いいな?
あのロワとかいう生意気乳でかい女の話を聞いた直後、いきなりどこかに転送させられた俺。
どんなお仕置きをしてやろうかと考えながらワープしていた俺様だったが、到着した先にはなんと!
白い長髪の、イ〜イン匂いさせた女の子が、目の前に背中を晒していたのだ!
もちろん抱きついてエッチに持ち込もうとしたぞ、なんせ俺様はランス様だからな。
だが、胸に手を回した時に気付いてしまった……そう、そいつはオカマだったのだ!
「男が俺にひっつくな!」
余りの怒りに、振り向いたそいつを一刀の元に斬り付けてしまった。後悔はしていない。
内臓を出して倒れこんだオカマをまたいで、そいつが確認していたらしい、開いた袋を拾い上げる。
早速食料やらなんやらをゲットした俺様は気を良くして、オカマを蹴り飛ばしてその場でションベンを始めた。
それにしてもあのオカマ、この殺し合いで一番最初に脱落したんじゃなかろうか?
ロワとかいうやつ、サービスで女の子の居場所を教えてくれたりしないかな。
さっきの場所で相当可愛い子を何人か見たし、話を思い返してみれば、
あのロワって女はこの殺し合いの賞品の剣の化身らしい。
つまり、あの女を手篭めにすれば、女の子が殺されてしまうような馬鹿げたゲームを止められるのだ。
そして、このゲームに参加している女の子は全て俺の物になる。完璧な作戦ではなかろうか?
「一歩間違えば死んでしまうし、本当に可能かどうかもわからんが……女の子たちを抱かずに済む俺様じゃないのだ!」
というわけで、俺様は女の子たちの為に男を皆殺しにしつつ、この殺し合いを止めることにしたのだった。
ちなみに、ションベンが終わった後、後ろにあるオカマの死体に、屁をかましてやったぞ! オカマは死ね!
【D-6 草原/一日目/深夜】
【ランス@ランスシリーズ】
【状態】健康
【装備】剣(詳細不明)
【道具】支給品 ランダムアイテム
【思考】基本:可愛い女の子を全て抱き、この殺し合いを止める!
1:男は全員殺す! ブスも全員殺す!
2:可愛い女の子を見つけたら、印象をよくしつつ犯す! できれば強姦は避けたい
3:ロワという女が化身の剣を手にいれる! 愛剣とセックスするっていいよな
4:む、なにやら背後から物音―――ガッ!?
◇
四季崎記紀という刀鍛冶がいた。
彼は、未来を予知し―――当代では至るべくもない技術で、数多の"変体"刀を生産し続けた。
それらの刀は、一本一本が変体の名に恥じぬ、刀剣の常識を覆す力作であったが。
四季崎記紀にとってそれらは、たった一本の最上の刀を作るための、千回の習作に過ぎなかった。
予知による盗作ではなく、四季崎記紀という人間が作り出す、至上の完了形変体刀を作り出すための。
完了形変体刀を製作するにあたり、四季崎がまず着目したのは刀を扱う人間だった。
どれだけ優れた刀を製作しても、扱える人間は限られる。いや、誰にでも扱えるのでは、刀である意味がないのだ。
完了形変体刀を扱える者が限られるのはいい。
しかし、その人間が100年足らずで死んでしまうのが、問題だった。
そこで、刀鍛冶は一計を案じる。
刀を扱う人間……否、"その人間が紡ぐ血統"と完全に同調する、"家族"とさえ呼べる刀を作ろう、と。
四季崎記紀が選んだ正刀血統―――"記紀の血統"たる剣士の一族を、作ろう、と。
その一族は鍛錬も必要なく、刀に引きずられるように、最強の剣士として覚醒する。
まるでその遺伝子から未来の剣技を知らされているかのように、刀と一体となり、完了形変体刀として完成する。
それに名を付けるなら―――その、血統を巡り、色取り採りの一族の者の血の合間を流れ、血の錆を纏う刀に、
四季崎記紀が名前を付けたのなら。"血刀・錆"とでも、皮肉を込めて名付けたのではないだろうか―――。
それが、錆白兵が聞かされ続けてきた、錆の一族の怨讐であり、執念の言葉だった。
結局、四季崎記紀は錆の一族を選ばなかった。
剣士としての美しさを追求した、"血刀・錆(仮)"を選ばなかった。
彼は、面倒な手順を踏むこともなく、己が身を一本の刀とする虚刀流に傾倒し、彼らを真の"記紀の血統"としていた。
捨てられた錆の一族は、己が半身を製作される事もなく、ただの優れた剣士の一族として、歴史に埋没する。
どれだけ剣士としての技量を誇っても、何代血統を重ねても、本当の姿にはなれない。
出来損ないの、錆に塗れた、折れた刀。
それでも、一族は諦めなかった。史上最強の剣士を作れば。完成型変体刀ならば、半身の代わりにはならないか。
錆黒鍵も、錆白兵も、そんな夢の犠牲だった。いや――― 一族全てが、何かの犠牲だった。
集大成といえる黒鍵も、大成後といえる白兵も、完了型変体刀には及ばないという結論は、既に出ているのだから。
投下乙です
セフィロスが割を喰った展開だなw
この頃の彼は確かにまともだったが他の二人が酷いw
人外も数人いるからなぁw
「だが、拙者はそれに反逆するでござる」
錆の末裔―――錆白兵は、高らかに宣言する。
どこか自分と近しい印象を覚えた奇策士・とがめを裏切り、薄刀・針を手に入れた。
自分の親戚とも呼べるその刀は手に馴染み、天に浮かぶ太陽さえ両断できる。
刀の毒にやられたか、ととがめは言うだろうが―――それは違う。
元より、錆の一族は"未完了"という名の毒に呑まれていたのだ。
だが、完了型変体刀―――虚刀流を倒せば、歴史に名を残せない宿命から、解き放たれる。
剣士として、誰よりも美しい錆白兵は―――揺るぎなく、鑢七花に立ち向かうはずだった。
「……しかし、またも拙者は歴史に見放されたようでござる」
決戦の直前、全国の読者が見守るはずだった大一番の開幕前に、錆白兵はこんなところに拉致されてしまっていた。
あれだけの決断の果てに手に入れた薄刀さえ、手元から消えうせていた。
自分を殺したと思って油断していた男を後ろから斬り殺し、扱いづらい刀に辟易しながら、白兵はつぶやく。
望みを叶えるなどという諌言は信じられないが、最後の一人になり、
これほどの事態を引き起こした刀を手に入れるのはやぶさかではない。
とりあえず内臓を無理矢理腹の中に収め、自分の針金のような髪で、傷口を縫い合わせた。
包帯も巻いたし、これで問題あるまい、と腹を叩く白兵に、声をかける者がいた。
そう、不意をつかれて斬られた、ランスその人である。
「―……―――……」
「遺言でござるか」
聞き届けよう、と耳を寄せたランスの口が痙攣するように動き、言葉を発する。
どうやら別に白兵に言っているわけでもなく、独り言のようなものであるようだった。
「お……俺様、格好いい」
「お美事でござる!」
剣士としての美しさを追求した錆白兵が刀を振るう姿に、大抵の人間は美辞麗句を送り、賞賛する。
そんな錆に斬られて、いまだ自分以外の男を認めない男など、白兵は皆目出会ったことがなかった。
実際、錆に"悪刀・鐚"が支給され、心臓に仕込んでいなければ、結果は逆のものだっただろう。
「しかし、拙者は情けをかけぬタイプでござる!」
ぐさり、と瀕死のランスの心臓を刺し貫き、その場を後にする錆。
情けはなくとも、誇りはあるようで、こそ泥のようにランスの刀や荷物を簒奪する事はせずに、その姿を消した。
堕剣士として裏切りを行った錆白兵だったが、自分が認めた剣士の死を汚す事はしない。
そういった性格も、彼が日本最強の美剣士と呼ばれる所以なのだろう。
「拙者にときめいてもらうでござる……」
それは、その決め台詞は、彼にとっては呪いの言葉だった。
もっと自分を見てくれ、自分は失敗作じゃないんだ、という、魂からの懇願だった。
故に堕剣士は野の道を往き、剣を振るう機会を探す。
残る命の全てを懸けて。
【ランス@ランスシリーズ 死亡】
【残り 50人】
※ランスの剣(詳細不明)、ランダムアイテム(詳細不明)、支給品一式が死体のそばに放置されています。
【D-6 草原/一日目/深夜】
【錆白兵@刀語】
【状態】健康 内臓が腹からちょっと見えてる
【装備】カリバーン@Fate/stay night
【道具】支給品 悪刀・鐚@刀語(電力残量65%)
【思考】基本:優勝し、元の世界に戻って失敗作から脱却する
1:拙者にときめいてもらうでござる
【備考】悪刀・鐚は活性化の性能が制限されているため、
基本は疲労無視と痛覚遮断の効能しかありません。
ダメージを追うごとにそれを治癒しますが、その度合いによって電量を消費し、
電力がカラになると鐚の全機能が停止します。
以上で投下終了です
支援ありがとうございました
投下乙
投下乙
ランスと錆白兵どっちも知らないけどこういうキャラだったのか
あとロワはOPを読む限り目的を参加者に明かしてないと思うんだけど
そこのとこどうなのかな? 2人ともロワが剣の分身であることも目的も承知してるみたいだけど
頭に刻み込まれたルールの中にそう書いてあったとか?
投下乙です
乙です。
使徒と妖魔とジェノバの誤認は興味深い、上手に絡めたなーという感じです。
変体刀は原作のような一戦限りのギミックではなく、長く闘いで使われると色々な使い方があるかも。
書き手さんの腕に期待です。
干将・莫揶も並の剣では無いのでセフィロスの感想が知りたいかな
投下乙
アニメしか知らないけど錆白兵ってこんな設定あったのか
ランスはもうなんといえばいいのか・・・自業自得ではあるがw
しかしいざバトルとなればこいつどう書かれるんだろうか
おつー
どちらもらしくてびっくりだw
>「しかし、拙者は情けをかけぬタイプでござる!」
素敵過ぎますwww
扱いに困りそうな二人をぶつけて上手く料理しましたね。
このロワ、錆白兵から目が離せそうにありません。
投下乙
ガッツとセフィロスのスタンスが意外だった
クレアはたぶん再生制限されてるけどドンマイw
錆は、原作を読み込むと結構設定拾えて推測できるんだよな……
空気キャラ(真)の見事なキャラ付け、感服しました
あとランスww氏ねwwいや死ぬなwww
錆白兵も人間じゃないんだよな…
しかも優勝狙いとかどうなるんだろう
予想通りの内容すぎワロタww
うし、規制なくなってる
投下乙!
ブーメランとかダイとか知ってるキャラににやにやする傍ら、
白兵ってアニメでしか知らないからこんな設定だったんだと感心
俺様かっこいい辺りのやりとりに吹いたw
エロゲキャラざまあって感じだな
いえーい、健太郎君見てるー?ww
キャラ説明を省く時点で把握してない感ありあり
剣が詳細不明な時点でランスの登場自体をなかったことにしたい感ありあり
ランスが最後にシィルについて一言も明言せず俺様かっこいいなのは流石に不自然
誤爆スレで明言されていたためか、とってつけた様な強姦は避けたい思考
DVD特典でしか明かされない錆の描写を行いランスの描写不足を無理やりごまかす構成
とかが読み返してて気になったけど、とりあえず乙!
これだからエロゲヲタは……w
そんなズリネタにマジになってどうすんの?
投下乙です
錆白兵ってそういうキャラだったのか
アニメ見て何か裏があるような事仄めかされていたけど、悲劇の一族みたいだな
そしてランス南無…まさか悪刀・鐚が支給されているとは思うまい…
更に増えたな
C-3 森林地帯 ブーメラン、ゾロ(死亡)
F-5 森林中部 セシリ―、サイト
F-5 森林北部 グリフィス
F-5 森林南部 両儀式
F-6 森 セイバー
F-4 平原 アーチャー、ダイ
F-2 市街地 ガッツ
F-1 市街地 セフィロス
G-2 市街地 クレア
D-6 草原 錆白兵、ランス(死亡)
セフィロスの現在地
F-1の市街地ってなってるけど、F-1は市街地から外れてない?
んじゃあ短めながら殿投下します
おっと、トリこっちで
――――外道衆。
この世とあの世の狭間を流れる三途の川に棲み、遥かな昔から人間界の蹂躙・支配を目的としながら人々を苦しめてきた魑魅魍魎の衆を人々はそう呼んだ。
そんな凶悪な力で外道の限りを尽くす外道衆から人々を守るべく、300年もの昔から代々家臣である侍を率いて戦い続けた一族がいた。
それが志葉家であり、その十八代目当主こそ、この男。志葉丈瑠である。
丈瑠は一人、街道を歩いていた。
フラフラと道をゆく足取りは頼りなく、由緒正しき志葉家当主としての威厳は感じられない。
それどころか、その目には生気というものが感じられず、まるで、生きる目的を奪われた抜け殻のようにも見える。
唐突に、殺し合いという舞台に放り込まれたものの反応としては、あるいは正しい反応だったのかもしれないが。
彼の場合はそれ以前の問題だった。
彼には誰にも明かせない。いや、正確には誰にも明かせなかった真実(ひみつ)があった。
彼の有様は、その真実に起因する――――。
■
先代の志葉家当主、志葉雅貴は先の外道衆と戦いにおいて、致命傷を負いながら外道衆の長、ドウコクを封印し絶命した。
だが、その「封印の文字」は不完全であり、封印の完成を託すべく次代の当主は、出産を直前に控えた妻の腹の中。
「封印の文字」を受け継ぐ志葉の不在。
その事実を決して外道衆に気付かれるわけにはいかなかった。
故に、次代の当主が成長し「封印の文字」が完成するまでの”時間稼ぎ”が必要だった。
そこで、決戦を前にし秘密裏に妻を逃がした雅貴は、一計を講じていた。
外道衆の目をそらす影武者の立案である。
そして、そのために用意された、影武者こそが志葉丈瑠の真実(しょうたい)だ。
年端もいかぬ頃、目の前で朽ち果てる実父よりその使命を託された丈瑠は、殿様の影となる宿命を背負いその宿命を受け入れた。
そして、その使命を忠実に全うすべく、志葉の当主足らんと己を鍛え上げ、敵の目を欺くべく三途の川より湧き出る外道どもと戦い続けた。
誰に打ち明ける事も叶わない。周囲の全てを欺き続ける偽りだらけの影としての人生。
それでも、誰を巻き込むでもなく、父から託された使命を全うできるのならば、それでも構わなかった。
己一人ならばそれもよかったのだ。
だが、その願いはかなわず、志葉に仕える侍が戦いの激化に伴い招集された。
当然、己は彼らが使えるべき本来の当主ではなく、彼らが命を預けるべき存在ではない。
だというのに、真実を打ち明けることもできず、仲間たちに懸ける必要のない命を懸けさせ続けた。
己を殿と信じ命を預け共に闘う仲間たちを、欺き、騙し、嘘をつき続けてきたのだ。
その苦悩はいかばかりか。
それを測り知る者は、事実を知る家老の日下部を除き彼の周囲には存在しない。
そして、運命の日は訪れる。
正当なる志葉の血を引く姫が「封印の文字」を完成させ表に現れたのだ。
封印の文字の完成に、姫の台頭。志葉の悲願ともいえる日。
それは影として喜ぶべき事態なのだろう。
決まり切ったことだった。
その実、彼は志葉の正当な後継者どころか、侍ですらないのだ
本物が現れた時点で、偽物たる影はお役御免だ。
何より、仲間たちを欺き続けた自分に、共に闘う資格など有るはずもない。
そう思い、丈瑠は志葉家を後にした。
しえん
行くあてもなく、丈瑠は一人さまよう。
そして考える。
己になにが残るのか。
偽物であるが故。
偽物だからこそ。
誰よりも殿であろうと有り続け。
何よりも殿であろうと努め続けた。
殿であることに己の全てを捧げ続けた。
そんな自分から”殿”であることを取ってしまえば、一体何が残るのだろうか?
なにもない。
本当に、びっくりするくらいに何もない。
なんて、空っぽでつまらない人間なのだろう。
それでも、何かないかと、必死で己に残されたモノを考える。
「…………剣だけか」
結局、残ったのは己の肉体のみ。
シンケンレッドとして、長年外道衆と戦い続けたこの剣の腕だけだった。
そう、気付いた瞬間、呼び出されたのがこの場だった。
青年の命を奪った、ロワという名の女。
殺し合えという言葉。
道を外れた外道の所業。
いいだろう。
戦えと言うのならば戦おう。
そう心に決めた。
戦いの果てに朽ちる。
それもいいだろう
どうせ、己には戦い以外に何もないのだから。
その先に待つのは修羅道か、はたまた外道に落ちるのか。
腑破十臓。
あの修羅も、こんな気持ちだったのだろうか。
覚悟を決めた丈瑠は戦いの準備をすべく、支給された刀を取り出し手に取った。
だが、その刃を目にした瞬間、丈瑠は思わず動きを止めた。
いやそれは正確ではない。
手にした刀には”刃などなかった”。
あるのは柄と鍔のみ、肝心の刀身がどこにも見当たらない。
どう考えても戦える刀ではない。
いやそれ以前に、これは刀と呼べるのか?
思わず丈瑠は肩を落とす。
当然だ。
こんな刀では戦えない。
唯一残された戦いすら奪われた、そんな気がした。
本当に何もなくなった。
力の抜けた丈瑠はその場に倒れこみ、夜空を仰いだ。
虚ろな目で星を見上げ、することもなく、ただ考える。
意味もなく道端に倒れこむなど、そんなことをするのも初めてな気がする。
自分は何か。
己の価値は。
どこに向かうのか。
何をなすべきなのか。
己を振り返るために目を閉じて様々な事を考える。
そして戦いを思う。
なぜ戦うのか。
何のために戦うのか。
何のために戦ってきたのか。
父のため?
志葉のため?
世のため?
人のため?
義のため?
姫のため?
平和のため?
忠義のため?
使命のため?
仲間のため?
自分のため?
理由は一つではない。
そのすべてが本当で。
そのすべてが真実だ。
そこには嘘などありはしない。
そして共に闘ってきた仲間を思う。
彼らは一体、何のために戦っていたのだろう?
侍としての使命のためか。
志葉へ誓う忠義のためか。
はたまた、外道を憎む義の心故か。
その理由は正しくも、それだけではないのだろう。
彼らは己を恨んでいるのだろうか。
姫とうまくやっているだろうか。
そんなことばかりを思う。
そして最後に己を思う。
己に残ったモノは本当に戦いだけだったのだろうか?
偽りの影としてだったとしても、殿して家臣たちと有り続けた日々は、己の中に何も残さなかったのだろうか?
ゆっくりと目を開き、立ち上がる。
そして片手に持った柄を両手で握りしめ、上段に構えた。
「はっ…………!」
気合とともに全力で振り下ろせば、僅かな風切り音が鳴り響いた。
刃の無い刀では、当然のごとくなにも斬れない。
だが、確かに断ち切れた気がした。
斬れたのは己の迷いだ。
――――戦おう。
再び強くそう思う。
その理由は変わり始めていた。
考えども答えは出ない。
だけど、戦いの果てに答えがあるそんな気がする。
これまでの、殿として生きた己に恥じぬ戦いを――――。
■
伝説の刀鍛冶、四季崎記紀が造りし十二本の完全変体刀が一振り、誠刀『銓』。
それは「誠実さ」に主眼を置いた刃なき刀。
秤は天秤を意味し、敵ではなく己を斬り、己自身を測る刀。
自分を試し、自分を知る刀である。
誠刀の名の通り、この刀を手にした丈瑠は己を見つめ直した。
もしこの刀に刃があれば、丈瑠はまた違った道を歩んでいただろう。
新たな決意と共に丈瑠は道を行く。
その足取りは先程と違い、力強い威厳のあるものだった。
決意に問題はない、とりあえず当面の問題は、
「…………どうやって戦うか、だな」
柄だけの刀を握り締め、丈瑠は一人ごちた。
【G-2 市街/一日目/深夜】
【志葉丈瑠@侍戦隊シンケンジャー】
【状態】健康
【装備】誠刀『銓』@刀語
【道具】支給品 ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
【思考】
1:争いを止めるため戦う。
投下終了。
殿を出すとしたらこの時期以外ないよねってことで
本来ならウダウダ言って大神さんにぶん殴られる予定だったんだけど、よかったね殿。武器ないけど
投下乙
投下乙
やっぱりこの時期からかー
頑張って欲しいぜ
投下乙ー
立ち直った・・・と思ったら剣がないw
ショドウフォンもなしか。どうなる殿
殿……強く戦ってくれ!
投下乙でした
あれ、タイトルなし?
タイトルもびっくりするほど何もない
投下し始めたけどタイトル決めてなかったので後回しにして忘れてたってのは秘密だ
タイトルは『偽りと正当』で
投下乙です
立ち直ってくれてよかったと思える程の静かな燃えでした。
マーダーの可能性もあったがよかったよかった
投下乙。
てかベルセルク知らんけど、投下話見る限りガッツって人外センサー持ちってことか?
ベルセルク世界でのバケモノが傍に近付くと反応する刻印ってのがあるんだよ
あんまり強烈なのが来ると逆に死ぬほど痛いんだけど
クレイモアやFFの化け物にも反応してるのは、まぁクロスオーバーだからって所だろう
殿その刀投げるくらいしか使い道ないぜよ
モジカラで斬撃属性を付与すれば風王結界みたくなるだろうけど、
肝心のショドウフォンがないからなw
何だよシンケンジャー(笑)って
ガキ向けの特撮なんて早く殺せばいいんだよ
使えるランスを適当にズガンしてこんなの残すとかwww
エロゲーばかりやってると脳が縮むとは本当の事だったらしいな
エロゲより需要はあるのに…
エロゲーより需要上ってのもな……
何で見たらエロゲより上なのかって問題もあるし、そもそも比べる層が違いすぎる
餓鬼需要はあるし、ロボとかグッズで売り上げも上それは認める
だが、ロワ書いてる層に限ればエロゲの方が人気かもしれん訳だ
ぶっちゃけどっちも面白いし
遊んだこと/見たことない人間がエロゲ/特撮だからって偏見だけで貶めていいものでもない
特撮もエロゲもぶっちゃけこのロワの面子だと浮いてるが、
エロゲの方が信者が気持ち悪い印象がある
特撮でも仮面ライダーだったら信者はエロゲ厨に匹敵する声の大きさだが
エロゲーと特撮ヒーローって比べる物じゃないと思うんだが。
それこそ、
スピードスケートの金メダリストとフィギュアスケートの金メダリストでどっちが偉大な人物かぐらい
別物だろ
ただの煽りに乗るなよw
自演だと思ってたぜ
エロゲ厨がビービーわめくのにいちいち付き合うなよ
こんなんだからエロゲは入れたくなかったんだ
別にエロはおまけだからw
文章は純文学より濃厚だしキャラも漫画とは比較にならんほど深いよ
お子ちゃまには理解できないだろうけど
シンケンジャー枠がうんぬん言ってる奴も含めて、変なのに粘着されてんなぁ…
掲示板のほうにも変なのいるし
>>320 うん。お前がランスやったことないのはわかった
>ランダムアイテム(個数内容ともに不明)
これよく見るけど、
>>69の確定ルールによるとランダムアイテムは1個で固定だよね?
前は1〜2個だったのに…
ネタ対策で1〜2でいいと思うけど
代理投下します。弦月の下で/獅子邂逅 ◆DzuK1MKXmE氏
こういう場合、みんな最初に出た奴をコピペするからな
「神の剣…ね、馬鹿馬鹿しいにも程があるわ」
人の姿をした、しかし人ではない存在──。
『どのような願いも叶えましょう』
ロワと名乗ったあの女の言葉や存在は、かつてミズー・ビアンカが対峙したモノを彷彿させるのに十分だった。
ソレは人々にとっての未知の存在。人々が世界の空白を既知によって埋め尽くしたと思い込んだ時、世界の空白地帯より現れる怪物。
ミズーはその存在、未来精霊アマワと関わった事により引き起こされた数々の事件と戦いの記憶に強く歯噛みをする。
「アマワの呪縛を打ち破り、全ては終わったはずなのに──」
アマワと似て非なるロワの存在を──そして、神の剣の存在を許せなかった。
かつてこの世に存在しない伝説の鋼を、その一振りを求める都市があった。
ミズーの出自であり、自身が全てを焼き滅ぼした錬金都市イムァシア。
究極の絶対殺人武器をただひたすらに追い求めた都市の錬金術師達は、幼少のミズーを冷たい牢獄へと監禁した。
「そして、私は絶対殺人者として、徹底的に今の私にさせられた──」
ロワの語った言葉は、死してなおイムァシアの狂人達を狂喜させるに十分すぎるモノだった。
それ故に、ミズーの怒りはその総てを許せない──。
「ロワ…私はお前を必ず打ち滅ぼすッ」
神の剣の破壊を誓い、その女の名を憎々しく叫びながら唇を噛み締める。
『剣の所有者がそれを望むのならば』
──幻聴。
否、その声は確かに聞こえてきた。
『でも貴方にそれが出来るのかしら』
剣を柄に手を重ねて、問い返してくる声に、ミズーは動じずうなずく。
「然るべき時に、然るべき場所であれば、必ず──」
『ならば最後の一人になりなさい、それがこのゲームのルールよ』
その言葉を最後にロワの声は消えていった。
「──ええ、そのつもりよ」
虚空に浮かぶ弦月を見つめて頭を振る。
(でも、それは最後の手段)
マントの下で剣の柄に手をかけて。
「そう易々とお前の言葉に乗るつもりは無いのよ!」
剣の宝玉が輝き抜刀、背後の闇へと一気に斬り付ける。
──ギイィン。
金属同士がぶつかる鈍い音が響き渡った。
「あはっ、どうして気付いたの?」
「ただの感よ、不意打ちには慣れているの」
一瞬の攻防後、不敵な笑みを浮かべた両者は同時に地面を蹴り、二つの刃が空気を切り裂いた。
☆ ★ ☆
うっそうと生い茂る木々の合間を月明かりの煌きが照らす。
そんな薄闇の中を荒い呼吸を吐き出したまま駆ける者が居た。
真紅の外套を纏い、炎のような長髪を振り乱してミズーが疾走する。
対峙する者は、夜の闇より濃い黒髪の美少女、諫山黄泉。
「はあぁッ!!」
裂帛の気合と共に凶刃が閃き、鳴り響く轟音が周囲の大気を震撼させる。
黄泉の放った一振りの斬撃が森の木々を次々と紙屑のように薙ぎ倒していく。
「冗談じゃないわよ! 馬鹿力にしたって限度があるでしょう!」
ミズーは軽く舌打ちをすると、倒壊する木々の残骸をかわして地を転がる。
その先へ回り込んだ黄泉は、地へと水平に刃を突き立て跳躍した。
その姿を認めたミズーは迎撃は間に合わないと即座に判断するや、剣を地に突き立てた。
黄泉が飛び、二人の身体が地上で交差する。その寸前に、ミズーは立ち上がりざま、手にした剣を逆手で構え、飛来する黄泉の刃を剣腹からその先端へと受け流す。
響く鈍い金属音、と同時に黄泉の背に蹴りを放つ。が、しかし無理な体勢で放たれた技は当たらず。受け流されるままに、黄泉はミズーの後方へと飛び退いた。
「あはははっ、なかなかやるじゃない」
戦いの最中で高笑いをあげるその姿は見る者に不快感を与え。
人の世の穢れを祓う為に、超自然災害対策室のエージェントとして悪霊と戦った諫山黄泉は既にいない。
此処に居るのは殺生石の妖力を持ち、人の限界を超えた膂力で刃を振るう、自身もが悪霊となった存在であり。
そして黄泉が振るう剣は、今は失われて久しい、古の技術で造られた一刀であり、それは鋼鉄をも断つファン・ガンマ・ビゼンのニホントウだった。
(あの腕力に、あの剣、なんて厄介な組み合わせなのよ!)
もしミズーが手にした武器が普通の剣であれば、初手の一撃で剣ごと両断されていたかもしれない。
不意に走った悪寒に背筋が震える。だが、ミズーがその手に握る武器も、とある名工が若き竜の勇者の為に伝説の金属で鍛え上げた一振りだった。
(この剣に、運に命を救われた?)
不意に湧き上がる疑念に、今は目の前の敵を倒す事に集中しろと、頭を振る。
幸いな事に、剣技そのものは決して対処できないものではない。
力を使わずに技量と視力だけでどんな相手にも対抗できる、剣術の基本だった。
それでも、本来なら障害物であろう森の木々をものともしない異常な膂力の相手には、
草木や枝に剣を制限されるているミズーの不利は否めない、上に距離が掴みにくい。
(此処は不味いわね、どこか拓けた場所を……)
森林の空白地帯を探してミズーが駆け出した。そして──。
「……見えた」
地面を駆ける靴の下で、小枝を踏み折る音を立てながら、ミズーは一気に森を抜ける。
足元に広がるは若草が揺れる草原、追撃をかけようとした黄泉の足がほんの一瞬だけ止まり。
「ここなら有利に戦えるとでも思ったの」
「そうかもね」
少なくとも、邪魔な障害物で相手の剣を見失う事は、無い。
「そう、じゃあ試してみようかしらねッ!」
小細工なしで、正面から突進を駆ける黄泉の刃、その速度と重量を受けきる気にはならない。
ミズーは大きく飛び退きその斬撃をかわす、が、逃がしはしない。とばかりに黄泉は更に踏み込み、振り下ろした刃が手の内で跳ね上がる。
黄泉の放った切っ先が迫り。それに抗うのは一瞬、ミズーは空で身体を旋廻させ、手にした剣をニホントウの腹へと横からぶち当てる。
甲高い金属の音が響き、体勢を崩した二人が左右に弾き飛ばされる。
体勢を崩しながら、外套の裏に隠した短剣を、ミズーが素早く放ち。
視界に鈍色の輝きを認めた黄泉は首を捻り、短剣を避けたか見えた。
が、飛来した残光が通り過ぎた後、その頬には赤い一筋の線が走る。
(……なんて無茶苦茶な刃の軌道をするのよ!)
上段からの斬撃を腕の内で翻し、更なる下段からの突き上げを行ったその刃に、ミズーは静かに戦慄する。
黄泉が今しがた放った技は、言うなれば彼の有名な剣豪、佐々木小次郎の燕返しを力技だけで再現したようなモノだった。
とはいえ、それは黄泉自身が幼き頃から神童と呼ばれた剣の腕を持ち、殺生石で人の限界を突破していたからこそ出来る技なのだろう。
(このままじゃあ……負ける?)
地面にニホントウを突き立てて体勢を保った黄泉が笑い。
頬から流れ出る雫を指で拭い、ぺろりと舐める。
それでも、相手が生きている以上は──。
(いいえ、私に殺せない者はいない……私は負けない)
★ ☆ ★
ミズーは真紅の外套を留める、獅子のレリーフが入った留め金を無意識に掴む。
炎の獅子、獣精霊ギーアが封じられた水晶檻、しかしその力は封じられていた。
「なかなか埒が明かないわねえ」
「それはお互い様よ」
ミズーと黄泉が戦いを始めてどれくらいの刻が過ぎたのか。
ほんの数分なのか、数十分なのか、それはわからないけれど。
時間の経過と共に、両者の身体に疲労が蓄積していくのだけは確かだった。
「そうね、それならこれはどうかしら?」
黄泉は楽しそうに笑いながら、手にしたニホントウを納刀すると、鞘を背に隠したままに腰を低く落とす。
抜刀術、居合いの構え。それはミズーとの切り結びにおいて、剣の腕は相手が上と見た、黄泉なりの戦略だった。
(剣を収めた? いえ狙いは判るわ……此処で決めるつもりなのね)
黄泉の構えを凝視したミズーは内心の動揺を隠しながらもあくまで平静を装う。
が、しかし。未だに動けないでいるミズーに黄泉は小声でほくそ笑む。。
「ふふ、これは狙い通りかしら。まるで御伽噺の中から出てきたようなその服装を見れば、ね」
ミズーとて居合いに似た技を見た事がない、経験がない訳ではない。
しかし諫山黄泉が尋常ではない膂力から繰り出すで居合いの距離が掴めずにいた。
そして、それが即座に自身の死へと直結する事も。
それでも抜刀術に対抗する手段がない訳ではない。
ミズーがあれこれ思考している間にも、黄泉はその距離をジリジリと詰めてくる。
(念糸能力を使うには…今はリスクが大きすぎる)
それならば打つ手は一つ、居合いを打ち破るものは、その攻撃圏外からの先制攻撃のみ。
ミズーは念糸の行使を即座に振り払い、己が持つ必殺の構えを選択する。
(そう、殺害はもともと困難なもの……)
ミズーは剣を持ち上げて、そしてつぶやく。
(殺害を可能にするのは、すべて距離にかかっている……)
持ち上げた剣を構える。普通に振りかぶるのとは多少、違う。
(すべての距離を自分のものにできれば、殺害は思いのままとなる……)
剣を水平にしたまま、大きく肩の上に担ぎ上げて、必殺の距離が迫り──。
「「ハアッ!!」」
それはミズーと黄泉の必殺の間合いが交錯した瞬間──。
腰溜から腕の筋肉を伝い、その力の一切を余す事なく指の先まで浸透させる。
極限まで引き絞られた技を、後はただ目の前の敵を打ち滅ぼすために解き放つのみ。
一撃必殺の投剣術、大気を切り裂くダイの剣が黄泉へ迫り──。
一撃必殺の抜刀術、大気を切り裂くニホントウがミズーへ迫り──。
極限の殺意が集う、無の一点、絶対の殺人領域に絶叫と残光が響き渡った──。、
☆ ★ ☆
瞬間の静寂。
極限まで引き絞られた殺意の余波が空間を攪拌させて──。
炎を纏った獅子が、真紅の閃光で薄闇を切り裂いた。
「「──なっ!!」」
激しい残響の後に起こった結末は、二人の予想を裏切った。
「間に合って良かった──」
勝者の剣が敗者の体を貫くであろう刹那、ミズーに劣らぬ真紅の輝きを煌せて。
黄泉のニホントウを炎の剣で、ミズーの刃をその身に纏った鎧で弾き、その少女が叫ぶ。
「みんな、戦っちゃダメだよ──殺し合いなんて絶対に間違ってるはずなんだッ!」
額にうっすらと汗を浮かべながら、少女──獅堂光はにっこりと二人に笑いかける。
思わぬ新たな乱入者に黄泉は距離を取り、ミズーは場違いな少女の笑みに戸惑い顔をしかめた。
「勘違いしないで頂戴、殺し合いに乗って襲い掛かってきたのはそっちの女よ」
「余計な邪魔が入ったと思えば子供か。いいよ私は、邪魔をするならお前も一緒に斬ってあげる」
光の鎧に弾かれた剣を隙なく拾うとミズーが声を張り上げて、黄泉が舌なめずりをする。
「そんな、どうして! あなたは人を殺してまであの剣が欲しいの!?
それに、あなただって襲われたとしても、それだけの強さがあれば戦わずに済む方法だってあったんじゃないないのか!?」
両手を広げて必死に叫ぶ光の姿は、この殺し合いの場にはあまりに似つかわしくない。
ミズーは黄泉を、黄泉は光を、光はミズーを止めようして、三人が睨み合う形となり、状況が膠着するかに見えた。
その中で、光の言葉にミズーの鼓動がどくんと跳ね上がる。
(わたしは殺そうとした…)
襲ってきたから殺す。それは最後の手段だと決めたのに。
無理に戦わず、逃げるという選択肢もあったはずなのに。
(やはり──私は絶対殺人者でしかないの? いいえ、違うわ!)
剣を黄泉へと構えたままに、ミズーの身体から剥離した銀色の糸が、黄泉の身体へと収束していく。
「なにっ!?」
咄嗟、身体に巻きつく銀糸を斬ろうとするが、半不可視のソレに黄泉は触れない。
「あなたは何をするつもりなんだ!」
「それは念糸──、私の切り札よ」
冷たい表情でミズーが告げる。
(もっとも、本当の切り札は──)
獣の瞬間──他にあるのだけれど、という事はおくびにも出さず。
「この三人の中で明確に殺し合いに乗っているのはあなただけよ。
この子が乱入してきた以上、このままじゃあますます埒が明かないわ。
だから、今は退きなさい──」
無言のまま、黄泉が光とミズーを見比べて思案する。
「……ふふ、ここで無茶をする必要もないか」
チンッ、という微かな金属音が響き、黄泉がニホントウを鞘に納める。
その姿を、殺意が消えた事を確認したミズーがゆっくりと念糸の力を解除する。
二人が戦いを止めたことに、光は微かな安堵が浮かべる。
「──ここは退くわ。でも、次はちゃんと殺してあげる」
その言葉を最後に、黄泉はその場から駆け出していく。
★ ☆ ★
(どうにか、ハッタリが効いたみたいね……)
ミズーが黄泉に対して仕掛けた念糸、その念糸能力は《発熱》である。
本来のそれは相手と自分を思念の道(念糸)でつないで、そしてさらに意思を注ぐというツーアクションが必要になる。
しかしその力はこの場で大きく制限されており、本来のアクションに加えて、
意思を注ぎ発熱が始まるまでのタイムラグと、発熱後に相手の戦闘力を封じるまでの威力を発揮するには更に時間を要する。
といった、言うなればフォーアクション、どころかファイブアクションさえ必要とする、戦闘ではとても使えない代物になっていたのだが。
「今だけでも…あなた達が殺しあわずに済んでよかった…」
黄泉が去ったのを見届けた光がそうつぶやき、そのままがくりと地に膝をつく。
その光景を見たミズーが光の元へと急いで駆け寄り、その肩を抱く。
「なんて無茶をするのよ! 一歩間違えば貴方が死んでいたのよ!」
地に倒れたて苦しげな表情を見せる光。その肩口からは左腕にかけておびただしい量の鮮血が溢れていた。
「いいんだ、これ位わたしは大丈夫だから…」
「動かないで頂戴、まずは私に傷を見せて」
「えっ、あっ、うん…」
真剣な表情で迫るミズーの言葉に光は胸の辺りで両手を合わせる。
すると薄桜色の虹彩が光の全身を廻り、淡い輝きが消えた後には真紅の鎧が消失していた。
「驚いたわね、それは貴方の魔法なのかしら?」
「これは導師クレフが授けてくれた魔法の鎧なんだ!」
さして興味の無い話でも多少の気休めにはなるだろうか。
そんな事を考えながら、ミズーは制服姿になった光の腕を見る。
それは思った以上に真っ赤に染まっていた。ミズーが負わせてしまった傷だった。
光は黄泉の刃を剣で受け止めたものの、ミズーの放ったオリハルコン製の剣は、魔法騎士の鎧を貫き光の肩を深く抉っていた。
(この傷は私が付けたのよね…)
その事実に多少の罪悪感が湧き上がる。
「光だよ…」
「うん?」
「わたしの名前…獅堂光っていうんだ」
「そう…それよりも、今は止血をするのが先ね」
「…どうするの?」
ミズーは光の腕を覆う制服を引きちぎると、意識を集中して、再び念糸を紡ぐ。
「…少し痛いけど我慢しなさい」
剥き出しになった肩口の傷に銀色の糸が絡みつき、そして。
「うあぁぁッ!」
光が悲鳴をあげて、脂肪が焦げる嫌な臭いが鼻をかすめる。
身を焼く痛みに奥歯を噛み締め必死に耐える。
(こんな華奢な身体で無茶をして…)
しばらくして、汗を拭ったミズーが顔をあげて告げる。
「傷口を焼いて接着したわ。多分……一時はこれで大丈夫なはずよ」
「あっ、ありがとう…お姉さん」
「礼を言うのは私の方、あなたが割って入らなければ、正直どうなっていたかのかわからないもの」
「光だよ、わたしの事は光って呼んでほしい」
いまだ激しい痛みに肩を震わせて、額を流れる冷や汗を拭いながら光はミズーの瞳を見つめる。
「そう…ヒカルね…」
「お姉さんの名前は?」
「…………」
ミズーは逡巡してしまう。このような殺し合いの場で名前を名乗ることに意味があるのかと。
(積極的に殺し合いをするつもりはないけれど、それでも私は殺人者なのよ……)
だとしても、ヒカル(光)という少女の笑みに──。
「…私はミズー、ミズー・ビアンカよ」
「へぇ、素敵な名前だね、えっとミズーさん?」
つい答えてしまい。ミズーの口からは何故か溜息が出る。
(私も甘いわね……)
そんなミズーの様子を光は不思議そうに眺める。
「ミズーでいいわよ。それに助けてもらったせめてもの礼ね。
とりあえず、あなたを安全な場所までは連れていくわ」
そうしてミズーは東に見える村を指す。
(何なのかしらね、コレは…)
やたらと人懐っこい光の様子に、ミズーは不思議な感覚を覚えてしまう。
その少女はミズーの半身ともいえる相棒、獣精霊ギーアに何故か似ているような気がした。
【C-4 草原/一日目/深夜】
【ミズー・ビアンカ@エンジェルハウリング】
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ダイの剣@ダイの大冒険
【道具】基本支給品一式、ガッツの短剣(×8本)@ベルセルク
【思考】基本:最終目的はロワを倒し、神の剣を破壊する。
1:今はヒカル(獅堂光)を連れて東の村を目指す。
2:無駄な戦いは出来るだけ避けたい、が敵対する者は倒す(殺す)
[備考]
※参戦時期は原作9巻(ミズー編最終巻)アマワの契約が破棄された後からです。
※自身の制限を全て把握しています。
※念糸能力は制限により発動がとても遅く、本来の威力を発揮する事が難しくなっています。
※精霊の召喚、行使は制限により不可能です。
※ミズーはダイの剣を扱えます。他の人間が扱えるかは不明です。
【獅堂 光@魔法騎士レイアース】
【状態】疲労(小)、右肩に深い刺し傷(止血済み)出血と治療(火傷)によるダメージ、
【装備】魔法騎士の剣(光専用最終形態)、魔法騎士の鎧(光専用最終形態)
【道具】支給品、
【思考】基本:主催に反抗し、殺し合いを止める。
1: 今はミズーさん、ミズーと東の村へ向かう。
2:海ちゃんと風ちゃんがいるなら合流したい。
[備考]
※参戦時期は光がセフィーロの柱になった以降(最終回後)です
※魔法騎士の剣は魔法騎士の鎧(手甲の宝玉)に収納可能です。(光の意思で自由に出し入れ可能)
※魔法騎士の鎧は光の意思で自由に纏う事が出来ます。
※魔法騎士の剣、魔法騎士の鎧を他の人間が扱えるか不明です。
【C-4 草原/一日目/深夜】
【ミズー・ビアンカ@エンジェルハウリング】
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ダイの剣@ダイの大冒険
【道具】基本支給品一式、ガッツの短剣(×8本)@ベルセルク
【思考】基本:最終目的はロワを倒し、神の剣を破壊する。
1:今はヒカル(獅堂光)を連れて東の村を目指す。
2:無駄な戦いは出来るだけ避けたい、が敵対する者は倒す(殺す)
[備考]
※参戦時期は原作9巻(ミズー編最終巻)アマワの契約が破棄された後からです。
※自身の制限を全て把握しています。
※念糸能力は制限により発動がとても遅く、本来の威力を発揮する事が難しくなっています。
※精霊の召喚、行使は制限により不可能です。
※ミズーはダイの剣を扱えます。他の人間が扱えるかは不明です。
【獅堂 光@魔法騎士レイアース】
【状態】疲労(小)、右肩に深い刺し傷(止血済み)出血と治療(火傷)によるダメージ、
【装備】魔法騎士の剣(光専用最終形態)、魔法騎士の鎧(光専用最終形態)
【道具】支給品、
【思考】基本:主催に反抗し、殺し合いを止める。
1: 今はミズーさん、ミズーと東の村へ向かう。
2:海ちゃんと風ちゃんがいるなら合流したい。
[備考]
※参戦時期は光がセフィーロの柱になった以降(最終回後)です
※魔法騎士の剣は魔法騎士の鎧(手甲の宝玉)に収納可能です。(光の意思で自由に出し入れ可能)
※魔法騎士の鎧は光の意思で自由に纏う事が出来ます。
※魔法騎士の剣、魔法騎士の鎧を他の人間が扱えるか不明です。
☆ ★ ☆
「ハァ…ハァ…」
ミズー達と別れ、戦いが終わり。極度の興奮状態から開放された黄泉は森の中を出鱈目に彷徨っていた。
「アアアァ…!!」
額に痛みが走り、身体を駆け巡る妖力に打ち震える。
「私は…一体…あの女は…どうしたんだ…」
不意に、制服の裾から零れ落ちたモノが視界に入る。
そこに落ちている赤い携帯を拾い、折りたたみ式のそれを指先で開くと、そこには黄泉と神楽が微笑んでいた。
「そうだ…今日は確か神楽と約束があって…」
記憶が混濁している。赤い携帯を制服のポケットに仕舞う。
「そうだ…私は神楽を本当は憎んで…いた。
違う、私はあの子を家族のように……!」
いつの間にか森を抜けると、虚空には弦月が変わらずに浮かんでいた。
その月光を浴びて、黄泉の額に赤い石が浮かび上がり、黄泉の両眼が妖しく輝く。
「そうだ、私は殺さなきゃ、あの子を守る為にすべてを…」
頬の傷はいつの間にか消え、その体内では殺生石が静かに脈動していた。
【D-3 草原/一日目/深夜】
【諫山黄泉@喰霊-零-】
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ファン・ガンマ・ビゼンのニホントウ@海皇記
【道具】支給品、ランダムアイテム×1
【思考】 基本:神楽の為に他の参加者は皆殺し。
1:出会った者は皆殺し。
2:赤い髪の女(ミズー)はいつか殺す
[備考]
※参戦時期は三途川に殺生石を埋め込まれた後です。
※殺生石の妖力で身体能力が大幅に強化、軽症は時間経過で回復します。
※法術の類がどの程度使えるのか不明です(後の書き手氏にお任せします)
※ミズーと獅堂光の名前は知りません。
代理投下終了です
とりあえずは惨劇は免れたがミズーさんは線が細いというか先が心配な様な…
光がいるから安全弁になる…か?
黄泉は黄泉で不安定で危ういな。だからこそ先が楽しみw
投下乙でした
黄泉は悪霊化かー
このロワではどんな結末を迎えることになるのか…
光の鎧はセフィーロに再召喚された時の、成長しない鎧なのかな?
戦闘時だけあの物々しい感じの奴になるのか
しかし本人以外が使わないと炎化したりするとはいえ、剣と鎧両方専用装備持ちか…
レイアースは呼べないってことでいいんだよな?
投下乙
代理投下割り込んですみません。
黄泉はやっぱりそういうスタンスか
ミズーと光はなんだか危ない予感しかしない・・・どうなる
登場話だってのに長い話ばっかやね
序盤で濃厚なバトルなんてやられても盛り上がりもなんもないんだけど
他の書き手の気後れを呼んだり、中盤で息切れなんてしなきゃいいね
魂魄妖夢、ノヴァ、投下します
「こんな馬鹿な……」
魂魄妖夢は困惑していた。
さすがに信じられない。幻想郷は何でも受け入れるというが…いやいや、そんなことを言ってるのではない。
もとい、確かに幻想郷は摩訶不思議な秘境ではある。
多くの妖怪が集まり、年に数回という頻度で異変や怪異が発生している。
彼女が仕えている主もまた過去に異変を発生させたこともあった。
あのロワという女、何者かは知らないがこれほどの異変を起こすことが出来る存在。
彼女もまた幻想郷の住人なのか、それとも幻想郷の外の存在なのかは知らないが実力者であるのは判った。
実力者が怪異や変異を起こすことで自身の存在をアピールすることがある。
ならば幻想郷の暗黙のルールに従い(ここが幻想郷なのかどうかは置いておいて)
異変の解決に動くべきであろう。
「あの女、剣士を集めて殺し合えと言っておきながら…」
そう、妖夢はすでにこの変異を解決すると腹を括っていた。
そして支給された刀剣を確認する為にデイバッグを開けて…固まった。
「この棒はいったい何なのようぅっ!!」
それはどこからどう見てもただの木の棒。
魔力が付与されてるとかまったくありません。
ただのひのきの棒です。本当に(ry
「これで殺し合えとか……いったい何を考えてるのよ……」
そう呟き、溜息を付く。
頭の中に植え込まれたルールでは支給される武具はランダムだというが……
だとすれば運が悪かったのだろう。
「とりあえずこうしてても仕方ないわ。どこかで刀を手に入れるしかないわね。
それまで誰とも会いたくないけど…
できれば楼観剣と白楼剣を取り戻したいわ」
口惜しげにひのきの棒を腰に挿し、今度はデイバッグから地図を取りだす。
そしてそれを広げて周りの風景と見比べる。
「あら、丁度この島の西端のようね」
海の方から東の方に大きな石造りの塔が見える。地図の区切りからいうとC-1の地点だろう。
ここにいても仕方ない。塔の内部を探索して当面の代わりになる刀でも探すべきか…
「でもせっかく島の端なんだから外がどうなってるのか調べるのには好都合かもしれないわね」
幻想郷の住人で力のある存在は大抵が空を飛ぶ事が出来る。
人間である博麗の巫女霊夢や人間の魔法使いである魔理沙すら飛行することができる。
魂魄妖夢も例外ではない。
だったらこのまま島の外に飛んで逃げたらどうなる? 島の外はどうなってる?
無論、こういう逃亡対策として参加者に首輪を嵌めたのだろうが
この島が何処にあるのか、外はどうなってるか、それを知るのも損ではないだろう。
そうと決まれば長居は無用。精神を集中させ体を浮遊させるとそのまま西の方角へ飛び去った。
346 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/28(水) 22:55:51 ID:k9iDl+y7
投下乙
いやーこの話に限らず皆気配を殺せてないなーw
気づかれてばっかりw
それだけ腕のたつ剣士が集められたってことで良いのかなw
光は最初から専用の武器支給?
まあ別にルール上問題はないけど
あとダイ以外の人間がダイの剣使えちゃうのはどうなんだろう
◇ ◇ ◇
「ふうん、こんなことも出来るんだ…まるでお母様みたい」
ピンク髪をした少女、ノヴァはそう呟きつつ不思議そうに辺りを見回す。
少なくともここは滅びゆくセフィーロではない。
気が付いたらあの広間で殺し合いの宣言とルールの説明をされてあの広間から更に瞬間移動させられてここにいた。
以前、デボネアがセフィーロ城内部に無数の魔物を転移させたことはあったけが…
ロワのやった事はそれよりも難易度が高かったがそこまで難しい事は彼女には判らない。
何故わざわざこんなことをさせるのか疑問には思うがそれよりも関心があったのは…
「殺し合いか…面白ければ別にどうでもいいけど、お母様と放されたのは少し腹が立つな…」
そう、愛しいお母様と放されたことに苛立ちを感じていた。感じつつもそれよりも興味があったのは…
「でも、まあいいかっ。だってヒカルもこっちに来てたんだから。まさかヒカルまでいたなんて♪
だって、お母様を気にせずに光と遊べるんだから。
ヒカル、今頃殺し合いに放り込まれて凄く不安になってると思う♪」
あの時、偶然にもヒカルもあの場所にいるのをこの目で見ていた。
ノヴァは獅堂光の影から生まれた存在。デボネアが己の野望の為に獅堂光の影から生み出した存在である。
だから光が何処にいようとその居場所、心の動きすら手に取るように分かる。
本来ならルールを説明されていたあの場所でも光の存在を感じる事が出来た……はずなのだ。
光の不安や恐怖や絶望の感情が感じられたはずなのだ。なのに……。
「でもおかしいなぁ。ヒカルが何処にいるか分からない。光の存在や心のざわめきも感じられない…」
これもあの女が言ってた制限だろうか? さすがにヒカルが傍に来れば感知できるだろうが
これではすぐにヒカルを探す事が出来ない。
「どうしよう? ヒカルと遊びたいけど、どうやって探そうかな……」
それにただ探すだけでは面白くない。せっかくお母様の邪魔が入らずにゆっくりと遊べるのだ。
もう少し凝った遊びがしたい。
しばらくどうしようか思考に耽っていたノヴァだったがふと視界の端に何かが映った。
それはまるで青白く光ってるのにもやっとした雲の様な…そう、まるで幽霊のような物が上空を飛んでいるような…。
「なんだろう、あれ?」
おそらくは自分と同じ参加者だろうか。飛行できる奴も含まれていたことなのだろう。
ん?
限定された島、殺し合い、他の参加者、私とヒカル、つまり……
「そうだ! いい事思いついちゃった♪」
そういうとデイバッグから支給品を取りだす。まったく役に立たない支給品だと思ったがこれなら使えるだろう。
そうと決まればさっそく準備をしないと。
「待っててね、ヒカル。今に楽しい思いをさせてあげるから♪」
◇ ◇ ◇
「くっ、これがあの女が言ってた制限か」
西の海の方へ飛行を開始した妖夢だったがしばらくすると自身への制限の存在に気が付いた。
遅くはないが一定の速度までは出せてもそれ以上スピードを上げようとしても上げられない。
更に本来なら疲労を感じるほど飛んでもいないのにもう疲れを覚え始めた。
まだ弾幕や半霊の変形などは試してはいないがこの分だとこちらも制限されてる可能性もある。
(これはまずいわね……まさか、飛行中に疲労で飛べなくなってで海にドボンなんて冗談じゃないわよ)
背筋に寒気が走る。島からどれほど飛べば陸地が見えるのか不明なのに
これでは陸地に付く前に落ちるかもしれない。さすがに大海のどまん中に墜落とか笑えない。
体力が残ってる内に戻るか? 妖夢の中でそんな考えが頭をもたげ始める。
だがその心配も杞憂だったようだ。陸地が見え始めたのだ。
陸地が見えた事にほっとする妖夢。しかしこれでは飛行が出来る参加者には殺し合いを強要できないのでは?
答えはすぐに判った。陸地の建築物に見覚えがあったからだ。
それはピラミット型で地図の北東にあった…
「なっ、これはっ!、確かに西に飛んでたのに東に出るとは…」
実体を堰き止めるような結界にでもぶち当たるならまだしも西と東が繋がっていた。
空間を繋げて逃げ場を無くすとは…。
実際に確かめたわけではないがおそらくは北と南も同じなのだろう。
かのスキマ妖怪が張った『幻と実体の境界』や博麗の巫女が管理する『博麗大結界』とも違う種類の結界……
幻想郷より遥かにが小さいが島1個丸ごと結界を張り、そこを通過した自分にまったく違和感など感じさなかった。
「幻想郷とは違う種類の結界かしら? それとも結界以外の方法? 普通に結界なら儀式を行ってる場所か結界を張った術者を
排除すれば外に出られるかもしれないわ。だけど問題は他にもあるのよね…」
結界だけでなくこの首輪の外し方も考えなければならない。先の事を考えると暗澹たる見通しだがやるしかない。
だがさしあたって今は体を休めるのが先決だろう。
そう思い立ち妖夢は海岸線へと着陸を初め……
あと少しで着陸する妖夢を襲ったのは強烈な殺気。
―――その正体を見極める時間は無かった、躊躇う間もなく浮力を切り、地面に落下する様に伏せる。
さっきまでいた空間を光の剣の様な物が高スピードで通り抜けた。
「アハハハハハ! 中々やるじゃない」
「誰だっ! 何処にいる!」
「ここだよ。こ〜こ」
ひのきの棒を構えつつ声の方に振り向く。確かに少し離れた場所に彼女はいた。
身の丈が合わないボロボロの外套を着て、頭まですっぽりと頭巾をかぶり一見しただけでは性別が判らない。
だが甲高い声と頭巾から覗く幼い顔立ちから女性、それも見た目だけなら妖夢と同じぐらいの少女である事を示している。
しかし相手の性別や年齢など関係ない。あの嘲笑に歪みながらこちらをねめつける様に見ているのを見れば。
「貴様、この殺し合いに乗って…いや、わざわざ聞くまでもないか。随分と舐めたマネをしてくれるわね」
「弱そうに見えたからあっさり殺せると思って攻撃しただけ。今のよくかわせたね〜」
ぎりっ
相手の挑発に歯を喰いしばる。だがこちらからは攻撃を仕掛けない。
愛用の二ふりの刀を持っているのなら躊躇い無く攻撃したであろう。だが今持ってるのはただの木の棒。
しかも疲労してる現状でただ闇雲に攻撃してはやられるだけ。
かといって逃げようとすればその瞬間、背中から撃たれるのがオチだ。
だからこそ下手に動けない。そんな妖夢の様子に焦れたのか最初に動いたのは向こうから。
「でも私には誰も勝てないよ。そう、この……」
相手は外套の上から身に付けてるデイバッグに手を突っ込み、二ふりの刀を両手にそれぞれ一刀づつ取り出し構える。
よく見れば右手には長刀、左手には短刀。その両刀は妖夢にとって見覚えのある……。
「なっ! その刀は!」
そう、それはここで取り上げられた彼女の愛刀、楼観剣と白楼剣。参加者に配られた可能性は考慮はしていたが
まさかこの時、敵対している相手が持っているなんて…!
そして彼女の名乗りは続く。
「この魔法騎士『獅堂 光』にはね!」
まるでましらの様に一足飛びで間合いを詰める。想像以上のジャンプ力から繰り出される頭上からの一撃。
だが妖夢は半ば転ぶ様にしてそれを避ける。だが『獅堂 光』もすかさず追撃をかける。
二刀を巧みに使い、連続攻撃をかける『獅堂 光』。
それを時にはかわし、時にはひのきの棒で受け流そうとする妖夢。
「その刀を返せっ! その二刀は私の物だっ!!」
「アハハハハハ、返して欲しければ取り返してみればいい! あんたに出来たらの話だけどねっ!」
更に激しく攻撃を繰り返す。なぜなら妖夢は完全に攻撃をかわし切れず、ひのきの棒で受け流そうとする。
だがその棒も相手の斬撃に耐え切れずに何時折れても不思議でないほどボロボロになり始めている。
「あはっ、あんたの武器はそんな棒きれなんだ。可哀そうにね。くすくすっ」
「黙れ!!」
だが実力は伯仲。いや、疲労していなければ結果は違ってたかもしれないが今の妖夢にはこれが限界。
普段から何十年も修行を積んだ妖夢だからこそ疲労しつつも相手の攻撃をかわせていたが相手の身体能力も並ではなかった。
そして『獅堂 光』は止めとばかりに振りかぶり二刀による同時交差攻撃。
かわせないと思い至り、棒を使い凌ぐ妖夢。それすら辛うじて受け流し距離を取るが…そのひのきの棒は半ばで切断されていた。
終わったとばかりに嘲笑を深める『獅堂 光』。
「ふふっ、そろそろ終わりだね。じゃあ……終わりにしてあげるっ!」
今度こそ相手を両断すべくダッシュで距離を詰めようと……する途中で相手の行動に疑問を抱く。
(おかしい。あいつ、まったく慌ててない。何で?)
棒が折れたというのにまったく慌てずに棒の残りをまるで刀の柄に見立てるように握りしめ振りかぶり……。
それを見た瞬間、慌てて後ろに飛び退るのと妖夢が腕を振り下ろしたのがほぼ同時。
折れたひのきの棒の先から鱗形の弾幕の雨が撒き散らされる。
「くッ!」
後方に飛び退り着地、その勢いを殺さないまま連続バク転を繰り返して慌てて弾幕をかわす。
弾幕の射程から大きく距離を取った『獅堂 光』は体勢を立て直すと忌々しげに妖夢を睨み返す。
妖夢も無事に弾幕を出せたことに内心ほっとしつつも油断なく構え直す。
しばらくお互いが睨み合い、膠着状態に陥っていたが……急に『獅堂 光』は表情を和らげ……
「あんた、思ったより強いんだ。それなりに面白かったよ。じゃあね」
そう言い据えると踵を返してとっとと逃走を開始する。
「待てっ!」
ここまでコケにされた挙句、愛刀の持ち逃げまでされたら堪らないとばかりにその背中に弾幕をぶつけようとする。
だが放たれた弾幕はある一定の距離まで放たれた後、相手の背中にぶつかる前に掻き消えてしまった。
それを見て妖夢は顔を歪める。すかさず追おうとして……諦めた。さすがに放され過ぎたと思ったからだ。
(おのれっ!、私の楼観剣と白楼剣をっ!! だが今からではもう間に合わない。それに私も疲労している。
一度休息してから追うべきか……だが、貴様の顔は覚えたぞっ!
その首洗って待ってるがいい……獅堂 光!!)
【C-8 海岸地帯 一日目 深夜】
【魂魄妖夢@東方Project】
【状態】健康、疲労(中)、獅堂光への敵愾心
【装備】ひのきの棒(長さ半分)×2@ドラゴンクエストU
【道具】基本支給品、ランダムアイテム×1
【思考】
基本: この異変を解決する
1: とりあえず休息
2: まずはまともな刀を手に入れたい
3: 獅堂光を切って愛用の刀を取り戻す
4: この島の謎を解き明かす
[備考]
※襲撃してきた相手を獅堂光と認識しました。背格好、顔、声、は覚えています
※自身に掛けられた制限に気付きました。飛行と弾幕については制限付きで使用はできます。
半霊の変形能力は不明です
※この島のループの存在を知りました
◇ ◇ ◇
「うふふ、これであいつがわたしをヒカルと誤解してくれたらいいんだけど。単純そうだったから大丈夫か♪」
先程、魂魄妖夢が戦ったのは無論、獅堂 光ではなくノヴァであった。
自分の顔がヒカルと同じなのを思い出し、支給品も使用すれば自分をヒカルと誤解させることが可能ではと思い至った。
それはただのボロボロな外套だったが今着ている奇抜な服装とヒカルの着ている制服、
ノヴァの長髪とヒカルの三つ編みの違いぐらいは隠せそうだ。
もっともさすがに声の違いまでは隠せないし、更に相手が冷静に考えれば『何故わざわざ相手を襲うのに名乗りを上げたのだ?』
という疑問にぶち当たるのだが元々ノヴァは上手く行っても行かなくてもどちらでもいいという軽い気持ちでやってみただけだ。
「早くヒカルに会いたい。けどせっかく面白そうなパーティなんだから準備は必要だよね? ヒカルの困った顔、悲しい顔、
苦しんでる顔とかいっぱい見れるかなぁ……アハハ、凄く楽しみ〜♪」
本来なら獅堂光の影であるノヴァには彼女がどんなに離れていても彼女の場所や心の動きを知ることが出来る。
だが今のノヴァにはヒカルの居場所が判らない。
ヒカルの感情のうねりも感じる事ができない。
それでも、感じる事ができなくても、ヒカルの不安や恐怖を上手く煽って…あたしだけに見せてくれるヒカルの色んな顔が見たい。
セフィーロの時もそれがノヴァにとって凄く甘美で甘く感じられた。だからこそもっと味わいたい。
再会した時、ヒカルはどんな顔を見せてくれるんだろう?
恐怖? 不安? 怒り? 悲しみ? それとも……今までに見た事もないような顔?
ここならセフィーロとは違う顔を見せてくれるかも……だとしたら……
ああ……凄く楽しみだよ……ヒカル……
もしその時のノヴァの顔を見ている者がいたとしたら、そして彼女の考えまで読めるのなら
その時の彼女の表情と思考のギャップに驚いたであろう。
それは恋する少女が憧れの相手に向けるような、憧憬が込められた無垢な笑顔だったのだから。
【C-8 遺跡付近 一日目 深夜】
【ノヴァ@魔法騎士レイアース】
【状態】 健康、疲労(小)
【装備】 楼観剣@東方Project、白楼剣@東方Project、魔法使いのローブ@ドラゴンクエストU
【道具】 基本支給品
【思考】
基本: ヒカルといっぱい遊びたい
1: まずはヒカルが困りそうなことをいっぱいする。方法は何でもいい
2: ヒカルの心の揺らぎをいっぱい感じたいのに……
3: ヒカルはすぐに見つからなくてもいいが、近くにいると知ったら……
4: 他の参加者をどうするかはその時の気分次第
[備考]
※参戦時期は光と和解して同化する前です。
※ここにいる獅堂光が同次元のヒカルだと思っています
ヒカルの存在や心のうねりを感じる事ができないのは制限のせいだと思っています
※光の剣を作る事は出来ます。『炎の矢』などの魔法は不明です
※魔法使いのローブ@ドラゴンクエストUは主人公らの装備品ではなくモンスターの魔法使いの方のローブです
顔の部分が影になってて目だけ映ってたアレ。何故妖夢が顔を確認できたかは至近距離だったからか美少女補正か…
投下終了です
> 【装備】 楼観剣@東方Project、白楼剣@東方Project、魔法使いのローブ@ドラゴンクエストU
3つ支給されてんですけど
>>356 その二つは対で一つとして支給しました
元の持ち主も二刀流でしたので
ありかそれ
>>357 >「刀剣」→全参加者に一振り、必ず剣か刀などの刀剣類が支給される
ルール違反です
修正お願いします
投下乙
ノヴァいいね。こういうキャラ好きだ
東方は知らないけど、干将・莫揶みたいな感じならオッケーなんじゃない?
干将・莫揶ならまだ基本設定で二本一対の設定があるから解るけど
その剣は2本が対になってる設定があるの?
ゾロの持ってる刀的なものだったらアウトじゃね?
干将・莫揶は短剣の類で、剣ではなく支給品扱い
二刀流だから二本支給化って、それじゃゾロが三本支給されてないのがおかしくなるんだが
判りました
後で修正案を仮スレに投下します
おお、ちょっとググったりしてたけどこんなに早く反応してくれるとは
話自体はスッゲー面白かったので、修正してくれるなら何より。改めて乙
投下乙
昔のマイナーなラノベの9巻から持ってくるとかすげーじゃん
これでつないでもらえると思ってるんだね、だから書き手枠で出したんだもんね?
たいした奴だ…ここまで企画のことを考えてないとか笑えるw
一人のためにマイナー小説9冊読めとかちょー受けるんですけどーw
せめてゼロ魔程度があたしの堪忍袋なんすけどーw
いいかげんゼロ魔とかランスとかうぜえ
エロゲを神聖なる全年齢板の企画に持ってくんな
エロパロの方がよっぽどお似合い
まぁ干将莫邪がサブウェポン扱いっつーほうがアレな感じもするが…
とにかく投下乙です
マップはループ型か
んで、ノヴァは光に誤解振りまくスタンスか。
初期位置は近かったのに、反対に行っちゃったな
めんごめんごw
引き合いに出して難だけどどっちも原作知らないんだよね
でも、まだ新しい方読みたいって思うさ
エンジェルハウリングとか、ラノロワの住民でも引っ張ってくるつもりかっての
ここは基本投下と感想だけにして矛盾の指摘は議論スレでしたほうがいいね
創作板は口だけの荒らしが多いから
>>363 トップクラスに「いい子」の光が誤解されて危険人物にみなされるわけですねわかります
東方は知らないのですが長刀と短刀なら長刀が一振り渡されるほうで短刀が支給品でもいいと思います
ローブは削除しなければいけないかもしれませんが
続いて仮投下スレの伊達政宗、ブラッドレイ、イナズマを代理投下します
「Hey,そこのおっさん。ちっと聞きたいことがあるんだが、いいかい?」
「不躾だな。何だね?」
「Sorry,あいにく俺の口の悪さは生まれつきでね。いや、大したことじゃないんだが……あんた、刀は持ってないかい?」
「刀か。いや、あいにく私に与えられたのはこれだ」
ヒュン。
「ちっ、おっさんのも南蛮モノか……刀はねえのかよ刀は」
「ふむ、シンの刀剣か。あれも悪くはないが、やはり私は反りのないこのような剣が好みだな」
「An,シンだぁ? おっさん、あんた変わった着物だな。それも南蛮モノか?」
「ナンバンというのが何を指しているか理解できんが、国軍の軍服くらいどこでも見られるだろう」
「国……軍? あんた、豊臣の人間か?」
「やれやれ、名も名乗らずに質問攻めかね。最近の若い者は礼儀を知らん」
「……Ha,こいつぁ失敬。俺の顔も存外売れちゃいないらしい」
スラッ。
「じゃあ改めて名乗らせてもらうぜ。俺は奥州筆頭・伊達政宗。いずれ天下を獲る男だ――You see?」
「……ハッハッハッ! これは驚いた……今どき珍しいほどに向こう見ずなことよ。若さゆえの蛮勇か、真に次代を担う力か――」
ジャリッ。
「――だが、私の前でその言葉を吐く勇気は認めよう。蛮勇でなければよいが」
「Hey,stop.俺にだけ名乗らせる気かい? あんたの名前も聞かせなよ」
「おっと、これはこれは。私も人のことは言えんな」
ジャキッ。
「私の名はキング・ブラッドレイ。小僧、天下を獲ると言ったな。私の国を獲りたいのなら、私を倒して力づくで奪い取るがいい!」
「OK, Are you Ready? ――癖になるなよ!」
◆
「――MAGNUMッ!」
雷光纏う必殺の突きが虚空を裂く。
踏み込みは迅速、走る剣はまさに神速。
竜が振るうは名剣の誉れ高き稲妻の剣。
握る武将もその躯から蒼い雷を迸らせ、剣の放つ暴風とともに踊る。
一太刀ごとに空気を焦がし、煉瓦造りの家々を掠っただけで吹き飛ばす。
暴れ回る一匹の竜。
だがその顎は小癪な獲物を捕らえられない。
「Shit! チョコマカとウザってえなッ!」
三日月細工を拵えた兜に蒼い装束、右目に眼帯を着けた一人の男。
日の本は奥州摺上原を手中に収める若き武家の棟梁、奥州筆頭・伊達政宗。
隻眼の風貌から『独眼竜』と渾名され、天下にその人ありと謳われる勇将である。
「あいにく私には君のようなデタラメな力はなくてね……さしずめ雷鳴の錬金術師というところか。大した破壊力だが、当たらなければどうということはない」
その独眼竜の荒ぶる暴虐を一手に凌ぐ――否、かすりもしない一人の男が、刃を片手に高速で迫る。
政宗が砕いた建造物の、その舞い散る瓦礫の中を悠々と、まるで散歩するようにすり抜けて。
「King――へっ、大将を名乗るだけのことはあらぁな! だがッ!」
本来の獲物ではない、加えて本来のスタイルでもない。
伊達政宗が得意とするのは六本の刀を指先に挟み持ち同時に振るう人外の荒業、六爪流。
だが今手元にあるのは使い辛いことこの上ない西洋の長剣がただ一振り。
並みの相手ならそれでも十分だったろう。
奥州筆頭の武勇は少々の不利など物ともしない、そのはずだった。
「らぁっ!」
奥州筆頭の一刀を、対する敵手――キング・ブラッドレイは刃の上を滑らせて受け流す。
政宗と同じく眼帯を着けた壮年の男。手にするのは言葉通り反りのがなく装飾も控えめのシンプルな剣。
甲斐の虎よりもかなり上、あるいはもう孫などいてもおかしくなさそうな風貌のくせに、足捌きはやたらと速い。
身体能力は若い自分が上だという確信はあった。
だが、攻撃が当たらない。
何十何百と振るう剣の軌跡に、この隻眼の男の影すら浮かび上がらないのだ。
「そこだ」
「うおっ!?」
そして、時折り放たれる反撃がやたらと鋭い。
袈裟に来たと思えば次の瞬間には首を突かれる。
頭を振って避ければ跳ね上がってきた足刀を受け、自慢の兜が吹っ飛ばされた。
後方に宙返りし、崩れた瓦礫の上に着地した。
確かにゼロ魔とランスはエロゲだけど、書き手枠や投票枠で出ている以上露骨な不遇はどうかと
現にランスも不遇というほどの扱いじゃなかったし、書き手枠からも一人出てるから需要がないわけじゃない
みんな平等でいきたいですね
(どうなってやがる……俺の技がちいとも当たりゃしねえ。読まれてるのか?)
動きの速さで勝っているのになぜ追いつけないのか。
そして一の太刀を放った後の返し刃がでたらめなほどに速いのも不可解だ。
あんな動きをすれば剣の重量に振り回されるはずなのに、ブラッドレイは筋力で押さえつけているのかまったく揺れ動かず隙もない。
(しかしやり辛え。片眼がねえって条件は同じだが、野郎……とてつもなく戦い慣れてやがる)
政宗は右目が、ブラッドレイは左目が欠落している。ゆえにお互いの死角が重なり合い、正面からの衝突を余儀なくされていた。
政宗が目にも止まらぬ連続攻撃を放っても、ブラッドレイはあらかじめその軌跡を知っていたかのように軽々と剣閃の下を潜り抜ける。
手数の多さで圧倒して近寄らせないようにしているものの、これでは千日手も同然だ。
「Ha,まどろっこしいねぇ! こういうのは好みじゃない――Go for broke! 一気に決めさせてもらうぜ」
「ほう、まだ切り札を残しているか。よろしい、受けて立とう」
「いいねぇ、楽しくなってきたぜ……奥州筆頭・伊達政宗、推して参る!」
だから政宗は勝負に出る。
己にあって敵にないもの――政宗自身から溢れ出る雷をフルパワーで放つ、最高にハイな一撃。
回避などする場もない必殺の一撃で仕留める。
「行くぜ、HELL DRAGON!」
咆哮とともに全身の闘気がスパークし、剣先から雷の竜となって放たれた。
雷竜は一直線にブラッドレイへと向かっていき、炸裂の瞬間夜の闇を白く染め上げる。
拡散し放電する閃光の刃。
どこに隠れようとこの暴虐の怒りから逃れることなど不可能だ。
家屋を藁のように薙ぎ倒し、まるで嵐が直撃したかのような様相を呈する。
「……Ya-Ha.これで決まったな」
ブラッドレイの姿はない。
それどころか村の一区画そのものが完全に焼き払われていた。
奥州筆頭の全力の一撃は、もはや人の身で成せる破壊を遥かに超えていた。
「ハッ……フゥ。やれやれ、しょっぱなからHeavyな相手だったぜ」
手近な瓦礫に腰を下ろす政宗。
つい理由もなくたまたま見かけただけのブラッドレイに戦いを吹っかけた理由は自分のことながらわからない。
ただブラッドレイの姿を眼にした瞬間、前触れもなく。
“こいつは敵だ”
と、思ったのだ。
口うるさいが背を預けられる無二の友――『竜の右目』片倉小十郎がいれば咎めたかもしれない。
だがこれだけは口では説明できない、本能的なものだった。
そう、かつて『魔王』織田信長と相対したときに感じたような、心底からの畏怖。
「っと、んなことより俺のTrademarkを忘れちゃいけねえな」
たとえ一瞬でも怯えを認めたことを忘れたいのか、政宗は軽く頭を振って勢いよく立ち上がる――その行動が、彼の命を救った。
瓦礫の影から放たれた一筋の流星、硬く尖ったガラスの刃が一瞬前まで政宗の左目があった位置、つまり左脇腹へと突き刺さった。
血飛沫、だが政宗が痛みに呻く暇などない。
ガラス片が投じられたのとほとんど同時に、目前に白刃が滑り込んできたからだ。
神聖なるかどうかは兎も角、本スレで騒ぐ様な事じゃないんだよ
刀の数も、ひのきの棒が刀かどうかも、作品の扱いも、議論スレでやれ
それにしてもID:k9iDl+y7はたいした奴だ…とか自分が面白いと思ったのか?
さっさと夏休みの宿題を片付けろ、頭の悪さとキモさしか伝わってこないぞ
あと草生やしすぎw
「……What!? なんで生きていやがる!」
「ああ、素晴らしい威力だったよ。惜しむらくは精度が今ひとつということだ」
ギリギリと刃を合わせる政宗と――怪我一つないブラッドレイ。
外見だけが、青い軍服の上着は燃え尽きたか黒のインナーに変わっていたが。
「雷鳴の錬金術師よ、君にその雷火の牙があるように」
超至近距離で交わる二人の視線。
政宗は気付く。ブラッドレイの顔に、先ほどまであった眼帯がないことを。
大きな傷が走ってはいるが、ゆっくりと目蓋が開いていく。そこには確かな瞳があった――隻眼ではない。
若き武将は知る由もない、魔法陣を抱く竜の刻印。
ウロボロスの紋章を瞳に刻んだ、人でなきモノ、ホムンクルスの証。
「私にも最強の眼があるのだよ」
色のない瞳が若き武将を睥睨する。
音速を超える銃弾すらも視認できるほどの動体視力、それが“憤怒”のホムンクルス・ラースの能力。
乱れ狂う雷刃の軌跡を一つ一つ知覚し回避しきることすらも容易いことだ。
ブラッドレイの膝が政宗の腹部を抉り、強引に膠着を崩した。
延髄に振り下ろされた剣を勘だけで受け止め、政宗はこちらは正真正銘の隻眼でブラッドレイを睨め上げる。
「調子に……乗ってんじゃねえッ!」
渾身の技を苦もなく凌がれた屈辱が怒りとなって沸騰し、その激情とともに振るった稲妻の剣が風を生んでブラッドレイの自由を奪った。
政宗はその機を逃さず走り込み、両手に握った剣を縦横無尽に振るう。
「CRAZY STORM!」
本来六爪で使う技を一刀で放った。
威力も規模も落ちているが、そこは意地と矜持で押し上げる。
左右どちらからも襲い来る鋭刃の軌跡。
「おおっ、おおああアアアアアアアアッッ!」
いかに優れた眼を持っていようと、百を超える連撃のすべてを防げるはずがない。
たとえ眼で追えても体が、剣がついてこれるわけがない。
「――なッ!?」
その政宗の目論見を、キング・ブラッドレイは覆す。
刃鳴りの音が絶え間なく響く。
威力で勝る政宗の剣を、ブラッドレイは一瞬間に剣を何度も叩きつけて威力を分散させていく。
自在に走り回る剣をさらに追尾し打ちのめす、神速を越えた音速の剣。
トータルのスピードでは劣っても、ごく限定的な速さ――攻撃速度の一点において、キング・ブラッドレイは伊達政宗の上を行く。
それは奥州筆頭が遅いわけでも大総統が速いからでもない。
ブラッドレイが振るう一振りの剣。
それこそは銘をはやぶさの剣、剣にあるまじき羽のごとき軽さにて一瞬間に二度の攻撃を可能とする刃。
それほどの業物を、生まれ落ちて六十余年一日たりとも弛まずすべてを闘争に費やしてきたブラッドレイが振るうのだ。
人外の強者ひしめく戦国時代に名を上げた勇将と相対し、互角以上に争えることとて決して不思議ではない。
そしてここで、先ほど全力の攻勢を仕掛けたツケが回って来る。
政宗の動きが途端に精彩を欠く。
握る剣がまるで巨大な鉄塊のように感じられ、電光の速さが見る影もなく。
絶え間なく刀身に走る衝撃も無関係ではない。ブラッドレイはこの数十秒で二百はくだらない斬撃を繰り出していた。
疲労しているのはお互い様だ。だが全力の一撃を放った分、政宗のほうがその度合いは大きかった。
そして今、均衡が崩れる。
「ガッ……!」
ブラッドレイがいつの間にか片手に隠し持っていた鞘で政宗の鳩尾を突いた。
全身が弛緩した一瞬を逃さず、ブラッドレイの剣が政宗のそれに絡み合い、跳ね上げる。
天高く稲妻の剣が舞う。
視線を追わせた政宗の視界に映ったのは、夜空の星ではなく拠って立つ大地。
瞬間的に懐にもぐりこんだブラッドレイに腕を取られ投げ飛ばされていた。
瓦礫に背中から落ち、激痛に一瞬息が止まる。
続いて腹を踏み抜く固いブーツの感触。
次いで視界に飛び込んだのは、美しく煌く白刃の輝き。
(やべぇ……!)
偽りなく、政宗は死を覚悟した。
戦場に身を置く者としてその覚悟はいつだってできている。
だがあまりにもそれは唐突で、政宗を以てして、
――ああ、こんなもんなのか。くたばる前の気持ちってやつは、こんなにも静かな……Un?
そう思わせるものだった。
瞬間で脳裏に浮かぶ奥州の光景。
この手で殺した父の顔、無二の朋友、己を慕う部下ども。
それらすべてが一瞬に政宗の脳裏に踊り、同じく一瞬で掻き消える。
最後に映った男の顔は――忘れもしない赤いヤツだ。
――政宗殿、某との決着をつけずに往生なされるおつもりか? 独眼竜とはその程度の器でござったか!
――Holy Shit! 言ってくれるじゃねえか真田の! 上等だ、俺はこんなところじゃ終わらねえぞ!
同時、胸に沸き起こる烈火の感情が再び政宗を突き動かした。
ブラッドレイが剣を振り下ろすに合わせて両の拳を打ち合わせる。
「ほう、芸が達者だな」
「こういうのが得意な野郎と散々やり合ってるんでな……!」
拳の甲を交差させた白羽取り。瞬間の判断で行ったにしては会心の一手だった。
腕から拳から剣へと伝う電撃を嫌い、ブラッドレイが後方へと飛び退った。
身を起こす。だがその動作はぞっとするほど緩慢で、まるで自分の体ではないように思えた。
脇腹の傷は深くはないが出血が止まらない。その上二度に渡って全力の攻撃を仕掛けたせいで一気に疲労が増してきた。
それでも、屈することだけはしない。
ギラギラと戦意燃ゆる瞳で独眼竜は敵を睨む。
「やれやれ、まだ諦めんか。私もそろそろ疲れてきたので終わりにしたいのだがね」
「Ha,つれないこと言うなよ。最高のPartyじゃねえか……楽しもうぜ」
と、減らず口を叩くものの。戦況は明らかに政宗の劣勢だった。
脇腹の裂傷は深く、鳩尾の痺れは未だ取れず、瓦礫に叩きつけられた衝撃がまだ全身に残っている。
加えて剣を手放してしまった。
その剣がどこにあるかと言えば、最悪なことにたった今ブラッドレイが拾ってしまった。
どうやら礼儀正しく剣を返してくれるつもりなどないようで、左右両手に握った剣を二度三度振るい感触を確かめている。
しかもその様がなんというか――やたらと堂に入っている。
おそらくは二刀流こそがやつの得意とするStyleだ、と政宗は推測した。
(こいつはやべえ……野郎に風が吹いてやがる。クソッ、六爪がありゃあな)
現実は六爪どころか素手だ。鋼鉄の鞘は頑丈ではあるものの、あの業物二振りを相手取れるはずもない。
刀が欲しい、と奥州筆頭は切に願った。
「君は若いな。私などもう六十にもなる、あまり無理をさせんでくれ」
「おいおい、笑えねえJokeだぜ。俺の三倍も歳喰っててその動きかよ?」
「引退したらどうかとよく言われるよ」
ブラッドレイは稲妻の剣の剣先を転がっていた政宗の兜に引っ掛け、こちらへと振り上げる。
くるくると回転し放られた兜を受け取り、礼も言わずにかぶり直す。
おそらくは末期の情け――逝くときは晴れ姿で、とでも言いたいのだろう。
鳥が翼を開くようにブラッドレイが双刃を広げ、疾走の気配を見せる。
ただでさえ苛烈な剣撃が単純に倍になって襲い来る。
さすがに今度ばかりは命運尽き果てたか、とどこか納得しながらも体は迎撃の構えを取っていた。
「では、行くぞ。できるのならば凌いで見せろ」
「All Right,来やがれ……!」
鋼鉄の鞘を砕けよとばかりに固く握り締める。
一瞬後には両断され、役目を終えるのだとしても。
(どこまで追い詰められても絶対に諦めねぇ! それが俺の――ッ!)
意地で一撃くらいは叩き込んでやる、と突き進んでくるブラッドレイを視線で射る。
と――自身とブラッドレイの間に割り込んできたものがあった。
細長い、見覚えのある形。
そう、これは紛れもなく――
「そいつを使え!」
どこからか響いてきた声に後押しされるまでもなく、その物体が何であるかを看破した瞬間政宗は走り出していた。
宙にあって強く存在を主張するそれは、まさしく今このとき政宗が求めていたもの。
嬉しいことに、それは、その天からのPresentは政宗が良く知っているものでもあった。
「借りるぜ、小十郎……お前の刀をよ!」
銘を、黒竜。
奥州でも指折りの刀工が鍛えた大業物。
相棒が、『竜の右目』がいつも腰に佩いていた名刀を抜刀し、
「――おおらあああああッッ!!」
無理を押しての、渾身の逆袈裟斬り――月煌。
これは捌けないと見たか、ブラッドレイが二刀を合わせて防御の構えを取る。
だが、止まらない。
『独眼竜』と『竜の右目』の合作と言えるその一刀は、人外のホムンクルスをして予想以上の威力を叩き出す。
瓦礫の山へとブラッドレイが叩きつけられ、土砂に埋まっていく。
それを見届けた政宗は今度こそ膝をついた。
「へっ……見たか、奥州魂ってやつをよ……」
力を出し尽くした政宗は、それでも笑いながら勝利を誇る。
次いで顔を巡らせた先には、激突の刹那政宗に刀を放り投げた男が歩み寄ってきていた。
長い蓬髪を風が弄ぶに任せた、背の高い痩せた男。
面白いことにそいつも右目が潰れているようで、目蓋の上に大きな傷が走っていた。
「Thanks,Brother.おかげで助かったぜ」
「余計な手出しではなかったか?」
「んなこたあない。正直、ヤバかった」
男が差し出した手を政宗は躊躇なく取った。
こいつが敵であるか味方であるかはっきりしないものの、こいつの介入がなければ政宗は間違いなく死んでいた。
政宗の命はこいつに救われた、つまりは借りができたということである。
騙まし討ちするならそれもいい、一度だけなら受けてやる――そんな気持ちでいたのだが、事実こいつは敵意などないようだった。
引き起こされ、改めて男と向かい合う。
「俺は奥州筆頭・伊達政宗。あんたはなんてんだ?」
「……名は捨てた。どうしても呼びたいなら、そうだな。イナズマとでも呼んでくれ」
「イナズマ? Lightningか。へっ、そいつはいい! あんたは俺とよく似てるよ!」
隻眼と隻眼、蒼雷と稲妻、そして言葉にしなかったが互いに十九歳。確かに二人は良く似ていた。
そのイナズマと名乗った男――本名・高代亨は、偶然見かけた伊達政宗とキング・ブラッドレイの闘いに介入すべきかどうか迷っていた。
『最強』との闘いから数ヶ月。
逃亡生活を続けていた亨が突如招かれた、この世のものとは思えぬ死の遊戯。
統和機構からの刺客を退けることにも疲れを覚えたころ、亨はふと目覚めればこんなところに連れて来られていた。
そして考えた、ロワと名乗った女の言うとおり殺し合いに乗るかどうか。
もし最強の剣とやらを手にすれば、もう逃げ回ることもなくもしかしたら統和機構そのものを叩き潰せるかもしれない。
だがそのためにはまったく関係のない五十人以上の人間を殺し尽くさねばならず――。
「一つ聞きたい。あんた、あの女の口車を信じるのか?」
「Un? ああ、殺し合って最後の一人になれってあれか。――そうだな、信じるって言ったらどうする?」
「悪いが、ここで倒れてもらう。闘うのも殺し合うのも、その覚悟があるやつだけがすればいい。だが、それを他人に強要することは許さない」
そう、乗るわけがない。
いかに強力な力を持っていようと、追手の屍をうず高く積み上げるほどこの手が血に塗れているとしても。
最後に残ったちっぽけなプライド――あの『炎の魔女』や親友に顔向けできなくなることだけは、絶対にしたくない。
だからこそ亨は『イナズマ』として闘う覚悟を決めていた。無駄な血が流されぬように、もう二度と大事なものを取りこぼさないために。
「OK,そんな怖い顔するなよ。俺も誰かの狗になる気はない。竜ってのは誰にも従わないから竜なんだ。
無論、先に向こうに襲われちゃあさっきみたいに応戦するが、俺から誰彼構わず喧嘩を吹っかけるってことはしねえよ」
「……そうか」
亨は全身を強張らせていた力を抜いた。
亨自身、自らの力に自信はあったがこの伊達政宗や先のキング・ブラッドレイと相対して確実に勝てる自身はなかったのだ。
「しかし、あんたがこの刀を持っているとはな。これも運命ってヤツか……」
「そいつを知ってるのか?」
「ああ、まあ俺の相棒の獲物なのさ。どうだい、あんたさえ良けりゃこいつを譲っちゃくれねえか? 代わりに俺の使ってた剣をやるからよ」
「構わんが、その剣はどこだ?」
「Um,さっきのブラッドレイっておっさんに」
「すまんが返せと言われても拒否させてもらおう」
割り込んだ声は紛れもなく。
政宗と亨は一瞬で戦闘体勢へと移行する。
視線の先には瓦礫を風で跳ね除けて立つ王の姿。
「Fantastic! まだ生きてやがるのかよ!」
「君の剣のおかげだ。錬金術とも思えぬが便利なものだな」
ブラッドレイは何事もなかったかのように嘯いた。
稲妻の剣が持つ風の能力が、今度は本来の持ち主ではなく敵を救ってしまったのだ。
「チッ、なら今度こそあの世に蹴り落としてやるぜ……!」
「できるかね? その疲労困憊といった体で」
「So easy! 独眼竜を舐めんじゃねえ!」
黒竜を構え、再びブラッドレイと切り結ぼうとする政宗。
しかしその眼前に亨が立つ。
「その体では無理だ。ここは退くぞ」
「Huhn? 尻尾巻いて逃げろってのか!」
「負けるとわかっていて挑むのは愚か者だ。本当に勝ちたいなら、勝つために退くということも手の一つだ」
「……チッ、小十郎みてえなこと言いやがる。だが、やっこさんだって黙って俺らを見逃してくれるほど甘かないぜ?」
「大丈夫だ、任せろ」
政宗が捨てていた稲妻の剣の鞘を構え、亨はブラッドレイと向かい合った。
鞘を持つ手をだらんと下げたその構えは、控えめに言っても隙だらけ。
「イナズマ……と言ったか。二人同時にかかってきても私は構わんよ」
「あいにくだが、この場は退かせてもらおう。今はあんたに勝てる気がしないんでな」
「逃がすと思うか?」
「できる、と俺は踏んでいる。あんたの眼――おそらく俺と似たような能力だ。直接的な攻撃力はないだろう、だから」
異名の由縁、物体の隙を見出す『イナズマ』能力を発動させ、手にした鞘を一際大きな瓦礫の一点に突き立てる。
後ろから見ていた政宗は、鋼鉄の鞘が硬い瓦礫に抵抗もなく突き込まれたのを見て取った。
一瞬で、瓦礫が粉のように分解される。
即席の煙幕が戦場に拡がった。
「……めくらましか。この程度で私の眼から逃れることはできんぞ」
「だが、あんたの行動は一手遅れる!」
そう、その初動の遅れさえあれば十分なのだ。
稼いだ瞬間の間で、亨はデイバックから己に支給された切り札を引っ張り出す。
一見してキックボードのような形状の長い板。
後部に風を噴射する貝を取り付けた、とある世界の空島という場所で用いられるウェイバーという乗り物だ。
しかもこれは通常モデルではなく、さらに強力な噴風貝(ジェットダイアル)をセットした特別製。
煙幕を吹き飛ばすほどの猛烈な風が噴風貝から噴射される。
手綱を操るのは高代亨。
その腕が伸ばされ、伊達政宗へと差し伸べられる。
干将莫邪が刀剣ではなくサブウエポン扱いって事は
アーチャーは刀剣使いではなく短刀使いって事になり、ガイドラインに引っかかるって事になるきがする
流石にアーチャーを剣士って出したからには、干将莫邪も刀剣扱いでしょ
つまり一本しか支給出来ない筈
二刀流理論認めると、三刀流の人とか、六爪流の人とか凄い事になるし、千刀とか酷い事になるぜ
しえn
仮投下します
「――ッ!」
走っても届かぬと見たブラッドレイが隼の剣を投擲した。
まっすぐ伊達政宗の心臓を抉る軌道を飛んだ剣は、肉を裂く手応えなく地に突き立つ。
そして瞬きの間に二人の青年は飛び去って行った。
「――ふむ、逃がしたか。人間も中々やるものよ」
さして残念でもなさそうに呟き、ブラッドレイは隼の剣を回収・納刀した。
もう片方の稲妻の剣は政宗から奪ったために鞘がないので、抜き身で持ち歩くしかない。
嘆息し、眼帯を着け直す。
さて、これからどうするか。
【C-5 村 一日目 深夜】
【キング・ブラッドレイ@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】
【状態】疲労(小)
【装備】隼の剣@DQ2、稲妻の剣(鞘なし)@DQ2
【道具】基本支給品、ランダムアイテム(個数、内容ともに不明)
【思考】基本:『お父様』の元に帰還するため、勝ち残る。
1:とりあえず人を探す。
【備考】
※『最強の眼』を使用している間は徐々に疲労が増加。
※村の一区画が完全に破壊されています。
>>380 アチャーは別に干将莫邪しか使えないわけじゃない
属性が「剣」で原作ではいろいろな剣を使って戦ってるから剣士
干将莫邪は形状から剣の幅に入らないだけ
◆
「イヤッハァッ! こいつはゴキゲンなvehicleだ!」
「おい、あまり暴れるな。操縦が難しいんだ」
見たこともない乗り物に気勢を上げる政宗と対照的に、亨の顔は真剣だった。
風を噴射して移動する特性上、ウェイバー本体はとても軽く作られていて小さな波でも簡単に舵を取られてしまうのだ。
亨はイナズマ能力を駆使して波の動きを読み取れるので操縦できるものの、かなり神経を使う作業だった。
やがてウェイバーは河を越え対岸に辿り着く。さすがにここまで来ればブラッドレイも追ってはこなかった。
二人は陸地へと降り立ち、ようやっと落ち着くことができた。
「助かったぜ、イナズマ。お前さんにゃあ借りを作ってばかりだな」
「いいさ、気にするな」
ともに死線を潜ったためか、政宗は亨を信頼し始めていた。
亨はといえば、逆に政宗やブラッドレイをあまりの戦闘力のために統和機構の合成人間ではないかと疑っていた。
そもそも名前が伊達政宗ときた。三日月を模した兜といい隻眼といい、史実どおりの独眼竜が現実に出てきたようだ。
そして懸念はもう一つ。
亨自身は大した戦闘行動をしていないのに、ずっしりとその身に疲労が残っていた。
イナズマ能力を使ったせいだろう。だが普段ならここまで重い疲れを感じることはないはずだった。
政宗の雷を生み出す力も気になる。詳しく情報を交換する必要があった。
(厄介なことになった、な)
夜空を見上げため息をつく。
皮肉なことに、輝く月はちょうど三日月の形だった。
【D-5 岸辺 一日目 深夜】
【伊達政宗@戦国BASARA】
【状態】疲労(中)、左脇腹に裂傷
【装備】黒竜@戦国BASARA
【道具】基本支給品、ランダムアイテム(個数、内容ともに不明)
【思考】基本:主催者の首を獲る。誰だろうと挑まれれば受けて立つ。
1:ブラッドレイを倒す。
2:イナズマにいずれ借りを返す。
【高代亨@ブギーポップシリーズ】
【状態】疲労(小)、能力の不調に違和感あり
【装備】稲妻の剣の鞘
【道具】基本支給品、ウェイバー@ONE PIECE
【思考】基本:戦う力のない者を守る。
1:伊達政宗の手当てをしつつ情報を交換する。
2:町や村を捜索し、殺し合いに乗らない参加者を探す(対象が強ければ別行動、弱ければ同行して守る)。
3:ブラッドレイを警戒。
【備考】
※『イナズマ』能力を使用している間は徐々に疲労が増加。
※今のところ本名を名乗るつもりはない。
『イナズマ』能力について
生物・物体の気配が線として見える能力。物体の線を突けば破壊し、人体においては弱点となる。
その他、自身に向けられる攻撃のラインを知覚する・離れた場所にいる敵の気配を察知する、など応用範囲は幅広い。
高代亨は隻眼だがこの能力を使用するのに視覚は必要ないらしく、閉じた右目には向かい合う相手の急所のラインだけが見える。
・隼の剣@DQ2
非常に軽く、一動作で二度の攻撃が出来る剣。
・稲妻の剣@DQ2
道具として使えばバギの効果が得られる剣。
・黒竜@戦国BASARA
「竜の右目」片倉小十郎の刀。特殊な能力は無い。
・ウェイバー@ONE PIECE
噴風貝(ジェットダイアル)をセットした、宙に浮くスケートボードのようなもの。
機能は制限され浮かび上がる高さはせいぜい民家一件分。
代理投下終了します。
>>385 言いたい事は解る
でも、一番愛用してたのも、アチャの武器で真っ先に挙がるのも干将莫邪でしょ
つまりそれなら、メインは短刀使いって前提で剣も使いこなせるって事にならないか?
>>389 >でも、一番愛用してたのも、アチャの武器で真っ先に挙がるのも干将莫邪でしょ
ここが完全に主観だよね
というか、これ以上語りたいなら議論スレにでもどうぞ
投下&代理投下乙
アチャのメインは誰が見ても無限の剣製だし
アチャが剣士じゃないってのは同意だけど投票で確定した奴に何言っても仕方なくね
投下&代理投下乙です
ブラッドレイTUEEEEEE!!
伊達さんも強い方だが第一ラウンドはブラッドレイに軍配が上がったか
イナズマ、確かに小十郎に似てるわw これはいいコンビだ
投下、代理投下乙です
共通点が多い三人でのバトルはこれぞクロスオーバーという感じで
今後に期待できます
イナズマの出典はビートっぽいな
となるとかなり能力を広く活用できそうだから、そちらにも期待
投下乙です!!待ってたのはこういうのだよ
政宗は原作知らんがいいキャラしてるね
しかしやっぱり最強の目を持つブラッドレイは脅威だな…
投下&代理投下乙
迫力あるバトル描写でした
やっぱブラッドレイのおっさんも化け物だな
しかし、お前ら投下中に議論挟むとかマナー無視が凄いな
議論スレでやれよ
支援の替わりだと思ってスルーしれ
スル―しよう
相手はわざとやってるんだろうが
さっきから気になってたがゼロ魔がエロ…ゲ…?
投下乙
うおおっイナズマさんカッコイイな!
政宗とコンビ組む展開がおもしろ熱いぜ!
ブラッドレイ、やっぱ化け物だなw
なにげにドラクエ2の最強クラスの武器2本ゲットか
投下&代理投下乙です
ブラッドレイ強すぎるw戦国武将相手に一歩も譲らないとかマジチート
稲妻の剣と隼の剣の二刀流って鬼畜過ぎるだろ
イナズマと筆頭のコンビもかっこいい、これは期待できる
そして場所的にミズーと光の行く先にブラッドレイがいる・・・これは厄いぜ
かぶり防止に今まで出た剣と支給品類
・ガッツの剣、フレイムタン(ブーメラン)
・エクスカリバー@Fate(セシリー)
・ロングソード@FF5(グリフィス)
・ブレイブブレイド(ダイ)
・アスカロン(ガッツ)
・折れたレイピア、干将莫揶(セフィロス)
・絶刀『鉋』(クレア)
・カリバーン(錆白兵)
・誠刀『銓』(殿)
・ダイの剣、ガッツの短剣×8(ミズー)
・魔法騎士の剣と鎧(光)
・ニホントウ(黄泉)
・隼の剣、稲妻の剣(ブラッドレイ)
・黒竜(筆頭)
・ウェイバー(イナズマ)
現時点では不明
セイバー、ランス、才人、式、アーチャー
◆Bn4ZklkrUA氏の「妖夢・衝撃!光の来襲」だけど、ノヴァの楼観剣と白楼剣同時支給は修正中とのこと。
個人的には妖夢のひのきの棒も刀剣とはいえないと思うんだが・・・
みんな意外と空気読んだかそこまで無茶な剣は出してないな
ようやく十臓の予約が入ったわ〜
まぁ必ず刀剣を支給するってルールなわけだしな
◆97R.cWfJaE氏 龍咲海、ヒュンケル、ローレシアの王子 2010/07/30(金) 00:00:00
◆oOOla1DQxY氏 風、クレス、ブルック 2010/07/30(金) 00:00:25
◆LwWiyxpRXQ氏 銀閣、ロイド 2010/07/30(金) 00:03:34
◆s4f2srXljQ氏 刹那、静 2010/07/30(金) 00:06:18
◆UtEd0CgIXA氏 パルパティーン、ダース・ベイダー、土宮神楽 2010/07/30(金) 00:13:25
◆Gay//98CDE氏 シグナム、ギルガメッシュ 2010/07/30(金) 00:20:55
◆x.6zTnwIjo氏 ユーリ、リンディス、バッツ 2010/07/30(金) 00:26:34
◆sV2PTzTYLA氏 アグリアス 2010/07/30(金) 00:29:51
◆qi/wBaI9B2氏 大神一郎 2010/07/30(金) 00:42:26
◆Ops2L0916M氏 サマルトリアの王子、神裂火織 2010/07/30(金) 02:41:01
◆srgp..gN4g氏 ニケ 2010/08/01(日) 01:20:57
今夜は投下ラッシュやな
下二つはまだだろ
他も半分くらいは延長入りそうな予感
修正
◆Ops2L0916M氏 サマルトリアの王子、神裂火織 2010/08/01(日)21:04:06
だった
この予定通りに投下されたとしたら、ついに今夜テイルズ3人が登場か。
楽しみです。
連絡
006 偽りと正当 ◆Wf0eUCE.vg
007 弦月の下で/獅子邂逅
009 雷速剣舞/隻眼邂逅
をwiki収録しておきました
008 妖夢・衝撃!光の来襲
については修正待ちということで
尚、仮投下スレに投下が来ていますが、少し問題があるように思えるので
転載は少しの間控えさせていただきます
410 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/29(木) 11:41:15 ID:x+oc6Dns
ヒュンケル期待
無敵結界ってのが問題?
あんなん出したら次の話で即殺されても文句言えないよなぁ
まあ、ちょっと文章を変えれば
ヘタレ武器のせいで、無敵結界の制限に気づいてない
っていう面白いネタにはなる
剣でぶった切られた
でも無事
無敵結界のおかげだ
実はエクスカリパーのせいでした
みたいなネタかな、と俺も途中まで思ってた。
まあカオス、日光以外にもイナズマや直死やら破る手段がないでもないが無敵結界は精々防御力UP程度にとどめとくのが無難
>>413 そっちの方が上手いなあ、と素直に思ってしまった
てす
お、いけるか
クラウド・ストライフ、トゥバン・サノオ、腑破十蔵
投下します
とうの うえに いる。
クラウド・ストライフは眼下に広がる大地を見渡して嘆息した。
何度目か数えるのも億劫だが、とにかくそれくらいに辟易しているということだ。
疲れを感じている理由はいくつかある。
こんな殺し合いに巻き込まれたのというのが一つ。
戦いが終わりせっかく始めた運び屋商売の、よりによって仕事始めの日に休業せざるを得なくなったことが二つ。
三つ目は――
「……普通だ。まずくはないがうまくもない。こういうのが一番コメントに困る」
「まあそう言うな。腹の足しにはなろうさ」
「俺は悪くはないと思うがな」
なにが悲しくて初対面の男三人で車座になってスシ――味付けした米の上に生魚を乗せた食べ物、らしい――を食べなければならないのか。
夜空には満点の星々。心地よい風が吹く。酒でもあればさぞ風流だろう。
だが、ここにあるのは手掴みで食べるしかない寿司なる食料だけ。情緒もへったくれもない。
(ウータイの料理だろうか……あまり好みじゃないな)
と、軽く現実逃避しながらクラウドは先ほどのことを思い出す。
目の前にいる二人の男。
クラウドがこの屋上に上ってきたとき。こいつらは自分が置かれた状況に戸惑いもせず大はしゃぎで(クラウドにはそう見えた)斬り合っていたのだ。
髪を好き放題伸びるにまかせた粗野な印象を与える男の名は、腑破十蔵。
鬣のように髪を逆立てている壮年の男の名は、トゥバン・サノオ。
クラウドがこの二人の闘いを止めたわけではなかった。
十蔵がクラウドの持っていた剣を見るなり、興が醒めたと剣を収めてしまったのだ。
と言っても、それは剣というより、
――それは剣と言うにはあまりにも大きすぎた 大きくぶ厚く重くそして大雑把すぎた それはまさに鉄塊だった――
としか、説明できないような代物。
クラウドがかつて愛用していた友の形見バスターソードと並べられるほどに巨大な常識外れの一品、ドラゴンころしだった。
そんなものを軽々と振り回す十蔵も恐ろしいが、もっと恐ろしいと感じたのはその剣を苦もなく避け続けていたトゥバンだ。
当たれば身体のどこであろうと千切れ飛ぶであろう剣撃を笑いながら凌ぐ様は、本当に人間かと疑いたくなった。
彼が持っていたのはこちらはやや小ぶりな――と言っても十蔵の剣と比べれば、だが――大剣だ。
妖魔を狩る大剣、クレイモアである。
外道と妖魔。存在する世界は違えど人に仇なすという点では非常に近しいもの。
なればこそ十蔵と至近に配置されたトゥバンにこの剣が渡ったのも偶然ではないのかもしれない。
人の身から外道に墜ちた者。
人の身でありながら人外を斬ることに喜びを覚える者。
二人に言葉など要らず、ただ剣さえあればよかった。
尤も、十蔵は獲物が使い慣れた裏正ではないことには不満だった。ドラゴンころしは威力こそ十分だが十蔵の腕力を以てしても片手で振るうことは不可能だ。
トゥバンにしても、その最大の武器といえる機動力がクレイモアの重量で殺されていた。
そこでクラウドの携えた剣――志葉丈瑠の愛刀、シンケンマルが視線を集める。
十蔵は宿敵と認めたシンケンレッドの刀が、その本人以外に渡されたという事実に憤慨し、トゥバンはクレイモアよりも使い勝手がよさそうなシンケンマルを欲しいと思った。
その停滞を機と見たクラウドが休戦を呼びかけ、驚いたことに一番乗り気に見えた十蔵が剣を収めたものだからトゥバンとしても続けるわけにはいかなくなったのだ。
そして情報交換などしつつ、こうしてともに食事を取っている訳なのだが――
「つまり、この状況はあんたたちにとってはそう悪くないって言うのか?」
「然り。森守ほどとは言わぬまでもそこの男はかなりの使い手。他にも無双の兵が幾人もいると見た。ならば手合わせを願うのが兵法者の性というもの」
「強い者と骨の髄まで斬り合える。これ以上の悦楽は他にあるまい」
ときた。つまりこの二人は頭のおかしい戦闘狂であり、超がつくほどの危険人物ということだ。
そんなやつらと一緒に食事をしている自分もどうなのかと思わなくはないが、それは置いておいた。
救いがあるとすれば、彼らは『斬り合い』がしたいのであって『殺し』がしたい訳ではないということだ。
それとなく聞いてみたところ、十蔵は弱い者には興味がないというし、トゥバンはもう少し柔らかくそもそも相手に立ち会う意思がなければ強要はしないとのことだった。
無差別に人を襲うわけではない。だが少しでも相手に闘う意志があるなら受けて立つ。
危険といえば危険だが、相手を選ぶだけまだマシなのだろうか。真剣に悩んでいたクラウドだったが、
「おい、お前。クラウドとかいったな」
「俺は闘う気はないぞ」
「そうではない。お前も中々楽しめそうではあるが……今はいい」
十蔵が話しかけてきた。
一瞬仕掛けてくるかと警戒したが、十蔵は寿司を口に放り込む手を止めず、クラウドの方を見もせずに言葉を続ける。
「お前、運び屋をやっているらしいな」
「やってると言うか……今日から始める予定だったんだ」
「どうでもいい。お前に仕事をしてもらう」
と、当然のように言う十蔵。懐から通信機らしきものを取り出して放ってきた。
「そいつを志葉丈瑠という男に渡せ。見つけたらここに連れて来い」
「おい、受けるなんて俺は一言も」
「寿司を食っただろう。前払いだ」
「……あ」
どう見ても他人に気を遣うようにはできていない男がやけに気前良く振舞うものだと思っていたら、裏があったらしい。
いまさらそんな契約は無効だなどと言った所で食べてしまったものは戻せない。
それに初仕事を断るのもなんだか気が引ける。
「あと、裏正という刀も探して持って来い。俺の刀だ」
「おい、無茶言うな。人探しの上に刀探しだと? どこにいるか、誰が持ってるかもわからないんだぞ」
「期待はしていない。できればでいい。……そうだな、日の出までここで待つ。
もしお前か志葉丈瑠がそれまでに来なければ、俺はここを出て好きに暴れさせてもらう」
「脅迫じゃないか!」
「待て、その前にわしと仕合ってもらおうか」
「あんたも止めてくれ!」
「ふん、そうだな。シンケンレッドが来なければさっきの続きをするのもいい……が、まずはシンケンレッドだ」
日の出までに志葉丈瑠=シンケンレッドという人物を探して通信機を渡す。
平行して裏正という刀も見つけ出す。
その両方をここに連れて来る――面倒にもほどがある。
「そう悪い話ではない。数時間の間こやつをここに足止めできるのだからな」
「あんたはそれでいいのか? すぐ決着をつけたがるものと思ったが」
「そうしたいが、先約があるのではな。それを見届けるのも一興よ」
「止める気はないのか……」
このトゥバンという男もやはりどこかずれている。
まあ十蔵という危険人物を数時間抑えていてくれて、いよいよのときには決闘して倒してくれるかもしれない。
そう考えれば悪い話でないかもしれないが。
「これを使うといい。どうやら今のお主に必要であろう」
そういってトゥバンがクラウドに渡してきたのは、緑色のマントだ。
かなり大きなサイズで纏えばすっぽりと身体が隠れるだろう。
「風のマント……というものらしい。これを身に着けて高いところから飛び降りれば風に乗って移動できるそうだ」
「ほう、そいつはいい。人探しにはうってつけだな」
この二人の中ではクラウドが依頼を受けることは確定事項として扱われているようだ。
もう反論する気もなくしてクラウドはマントを受け取った。
「……ああ、わかったよ。行けばいいんだろう……」
「待て、用はまだある。お主の刀、わしのものと交換せぬか?」
トゥバンとしてはそれが一番の狙い。
ドラゴンころし、クレイモア、シンケンマル。トゥバンがこの三本の刀で一番使いやすいと判断したのはシンケンマルなのだ。
形状もニホントウに最も近い。験を担いだというわけでもなかったが。
「それは構わない。俺としてもこの細い剣よりはそっちの大剣のほうが性に合ってる」
「待て、なら俺のものとも換えろ。裏正が見つからなかったとき、その剣を代わりに使う」
十蔵までも口を出してきた。
三本の剣で裏正と大きさが近いのはクレイモアだ。
シンケンレッドを相手にするならできるだけ慣れた獲物で闘いたいという目論見があった。
「とすると俺はその馬鹿でかい剣か。使い慣れてるといえばそうだが……」
「問題はないな。そら」
ひょい、とドラゴンころしが放られる。
受け取ってみればバスターソードよりやや重い。が、やはりこのくらい重みがあるほうがクラウドにはありがたかった。
シンケンマルをトゥバンに渡し、トゥバンがクレイモアを十蔵へと差し出す。
「一つ言っておくが、シンケンレッドが来た場合その刀はやつに返してもらう。構わんな?」
「ふむ、まあ仕方なかろうな」
話は終わったとばかりに、十蔵はごろりと床に寝転んだ。
やれやれとクラウドは立ち上がり、マントを羽織り塔の外壁の縁に立った。
トゥバンが見送ってくれるのか近づいてくる。
「じゃあ、行ってくるよ」
「気をつけろよ。わしらのような者はおそらく大勢いる。この島に安全という場所などないだろうからな」
「ああ、わかってるつもりだ。あんたこそあいつをしっかり見張っておいてくれよ」
「承った。しかし、お主もこの状況で中々したたかなものよな。どうだ、戻ってこれたらわしと仕合わんか?」
「遠慮させてくれ……俺はそういうのに興味はないんだ」
それは残念だ、と呟く兵法者に背を向けてクラウドは空中に身を躍らせた。
クラウドは乗り物酔いしやすい体質であるが、これはスノーボードの空を飛ぶバージョンだと思えばいい。
全身を包む風に爽快感を感じ、こんな状況だというのにどこか笑い出したい気分になった。
「さて……どこに行こうか、な」
クラウドの仲間に剣を使う者はいない。かつてはいたが、今はいない。
だからどこか、心のどこかで安心したのかもしれない――こんな事態に巻き込まれたのが自分一人で良かったと。
そんな彼が、その手で倒したはずの英雄と――セフィロスと出会えば、はたして何を思うのか。
それはまた、別の話。
【B-2/塔の頂上/一日目/深夜】
【腑破十蔵@侍戦隊シンケンジャー】
【状態】健康
【装備】クレアのクレイモア@CLAYMORE
【道具】基本支給品、梅森源太の寿司×大量@シンケンジャー
【思考】基本:志葉丈瑠との決着をつける。斬り合いを存分に楽しむ。
1:日の出まで待ち、シンケンレッドが現れなければトゥバンと立ち会う。
【備考】
※シンケンレッドとの決闘直前からの参加。
【トゥバン・サノオ@海皇記】
【状態】健康
【装備】シンケンマル@シンケンジャー
【道具】基本支給品、獅子ディスク@シンケンジャー
【思考】基本:森守のように人を超えた存在を斬る。
1:日の出まで待ち、シンケンレッドが現れなければ十蔵と立ち会う。
【備考】
※原作終了後からの参加。
※十蔵は人間ではないと薄々看破しています。
【不明/上空/一日目/深夜】
【クラウド・ストライフ@ファイナルファンタジーZ】
【状態】健康
【装備】ドラゴンころし@ベルセルク
【道具】基本支給品、風のマント、ショドウフォン、ランダムアイテム(個数、詳細不明)
【思考】基本:殺し合いに乗る気はない。
1:志葉丈瑠を捜索し、ショドウフォンを渡して十蔵の元へ案内する。
2:裏正の捜索。見つけたら十蔵に届ける。
【備考】
※原作終了後からの参加。
※クラウドがどこに着地するかはお任せします。
支給品の内訳は
・十蔵 ドラゴンころし、ショドウフォン、源太の寿司
・トゥバン クレイモア、風のマント
・クラウド シンケンマル+獅子ディスク(獅子ディスクはシンケンマルとセットで支給)、ランダムアイテム
↓
・十蔵 クレイモア、源太の寿司
・トゥバン シンケンマル+獅子ディスク
・クラウド ドラゴンころし、風のマント、ショドウフォン、ランダムアイテム
です。
以上です。
投下乙
投下乙です!
投下乙です
クラウドは貧乏くじだな
しかしこの三人が暢気に寿司食うとは思わなかったw
こちらも龍咲海、ヒュンケル、ローレシアの王子、投下します
一
雲をつき抜けるほど高大な山々。
冷え冷えとした風が吹く中、その山中に造られた細い道を月明かりを頼りに一人の青年が歩いていた。
狭い谷間を抜けると本道と思わしき道が現れ、そこに足を踏み入れると、幾分道幅は広くなる。
しかしそこは山道、左を見ればまるで切り立った崖のような傾斜であり、あまり安全とはいえない。
(……?)
そんな危険な山道をひた進んでいた青年の足が、ふと止まる。
ぴたりとその場に立ち止まり、かけていたゴーグルをあげ、前を厳しく睨みつける。
闇は深く、彼の目には何も見えない。
(……)
しかし彼は左足を引き、右手をいつでも背負った剣が抜けるよう身構えた。
彼に闇を見通す視力はない。
だが彼の戦士としての直感が前方の闇に何かがいるという事を感じていたのだ。
「いるんだろう?」
彼の問いかけに闇の中から明瞭な返事が返ってくる。
「フッ、オレの闘気に気付いたか……」
低い男の声だった。
「その隙のなさ、只者ではないようだな。名を聞いておこうか」
「ローレシアの王子、ロラン」
青年―――ロランはそう答えながらすらりと茶色がかった剣を抜き放った。
ロランは「殺し合いに乗ったのか」とは尋ねなかった。
何故なら強烈な殺気がその答えを雄弁に語っていたからだ。
「どうしてこんな殺し合いに乗ったんだ?」
「愚問だな。優勝すればあらゆる望みが叶うというのだ、乗らない理由はあるまい?」
その答えにロランの眼光が鋭くなる。
「そのためなら人を殺す事も厭わない、というのか?」
「厭う? ……このオレがか?」
声の主は意外そうに尋ね返し、そして笑いだした。
「フフフ、ハーハッハッハッ!」
その時、強い風が吹き、雲に隠れがちだった月が顔を出す。
月光が声の主の姿を晒す。
そこに居たのはロランの予想通り、若い二十歳ぐらいの男だった。
「何がおかしいんだ?」
「フッ、貴様の頭の中があまりのおめでたいんで笑ったのさ」
「なんだと……」
「このオレに人間どもを殺す事を躊躇う理由など……ないッ!」
その時、男の瞳になにやら得体の知れない殺気がひらめいたようにロランには思えた。
男は無造作にロランに一歩近づき、月光に煌く白銀の剣をロランに向け、名乗る。
「オレは魔王軍、六団長のひとり……不死騎団長ヒュンケル!」
「魔王……軍だって!?」
「よく覚えておくんだな。それが貴様を殺す者の名だ!」
ヒュンケルが跳躍、大上段に構えた剣をロランに向かって打ちこんだ。
「ぐっ!」
「ほう。大地斬を受け止めるとはたいした力だ。ならばこれはどうだ!」
そう言うとヒュンケルは縦横無尽に剣を振るう。
だが、ロランは赤銅色の剣でその全てを弾き、あるいはかわす。
「な……なに!」
ロランの力量[レベル]が予想外だったのかヒュンケルは驚きうめきながら飛び退く。
しばし両者とも足を止め睨み合い、次に動いたのはロランだった。
「君の考えはよくわかった。ならば僕は邪悪なる者として君を断たねばならない……」
ひゅんと剣を水平に構え、一見無造作にそれをヒュンケルへと打ちこむ。
一文字に放たれた剣撃をヒュンケルは即座に反応し、弾き返す。
だがしかし。
「ば、ばかなっ!?」
ヒュンケルの左わき腹から血がにじみ出し、これが服を赤く染めた。
浅い傷だ、しかしこれはヒュンケルが今の一撃を受けきれなかった証拠だった。
「許せよ」
ロランがそう呟き、猛然と地面を蹴った。
そして攻守は完全に入れ替わったのだった。
ニ
龍咲海は顔を真っ赤にしていた。
吐く息も荒く、長く整った髪を乱し、モデルのようなその顔は真紅に染まっていた。
「……んっ……の……」
額には汗が浮かび、限界が近いのか指が震え、ついに腕が弛緩する。
「んん……も……だめぇ…………」
そして脱力したように地面にへたりこんでしまった。
「はぁ、はぁ……こんな……の……やっぱり持てっこないじゃない!」
地面に横たわる剣を恨みがましげに睨むと、彼女は天に向かって怒鳴りつけた。
彼女が何をしているのかといえば単純な話であった。
剣を構えようとしていたのだ。
しかし構えるどころか―――持ち上げられない。
かれこれ十分近くも頑張っていたのだが、彼女の細腕にはこの剣は大きく、分厚く、そして重すぎた。
「もう……こんな公園のベンチみたいな物を渡してどうしろっていうのよ。
あのロワって人、殺し合いをしろとか言ってたけど「実はドッキリでした」なーんて事―――」
そこでぶるりと身体を震わせ。
「ないわね」
フレンと呼ばれた騎士の事を思い出したのか幾分顔を青ざめながら、そう呟いた。
彼女は理解していた。
この場が本当の殺し合いの場であることを、しっかりと。
だから最初に身を守るために剣を求めたのだが……出てきたのは巨大な岩塊。
握りがあったので剣だとはわかるが、オブジェとしか思えないような巨大なそれは、とても人間が使えるようには見えなかった。
(きっと、はずれをひいちゃったのね……)
と、ついに剣を持つ事を諦めた。
そう区切りがつくと、次に彼女はロワがいたあの薄闇の中で見た二人の親友の事を考える。
「あの後ろ姿、確かに光と風だった……そうね、こんな所で座ってる場合じゃなかったわ」
海は自分を励ますかのようにわざと声に出し、勢いよく立ちあがる。
あたりは真っ暗だった。
ごくりと唾を飲み込むと、彼女は勇敢にも闇の中へと飛びこんでいった。
街灯もない山道を月明かりを頼りに進むこと数十分。
(なに、この音……?)
何やら風の音に混じって金属が鳴るような音が響いてきたのだった。
三
戦闘はロランが優勢だった。
しかし―――倒せない。
初めこそ油断していたヒュンケルだったが、ロランの力量[レベル]を把握すると、即座に自分を戒め防御に徹した。
結果、ロランは一方的に攻撃をしかけているというのに、ヒュンケルにほとんど傷[ダメージ]を与えられない。
稀に与えても頑強な生命力を持つヒュンケルには多少の傷[ダメージ]ではまったく動きが鈍らないのだ。
そんな硬直した戦闘を大きく動かしたのは第三者の声だった。
「ねえ、そこに誰かいるの?」
「ッ!? 来ちゃいけない!」
高いソプラノの声が響いた瞬間、ロランは大声で叫んだ。
しかし全身全霊をかけ、ロランの隙を窺がっていたヒュンケルがその隙を見逃しはしない。
「うおおおおおおおーーーッ!!」
「く……ッ!」
しなる様に弧をえがいた剣先をかわしきれず、ロランの肩から血が噴き出す。
「ちょ、ちょっとなにやってるのよ!?」
ロランが声の方に視線を移すとそこには十代前半ぐらいの少女が立っていた。
そこにいたのは龍咲海。
「逃げるんだ! この男は危険―――」
「フッ、どうした? さっきから隙が多いじゃないか!」
叫ぶロランにヒュンケルが無慈悲に追撃をいれる。
「うぐうッ―――おのれッ!」
苦しげにロランが横一文字に剣を振るうが、ヒュンケルはするりと余裕をもって飛び退く。
「やめなさい! やめないと攻撃するわよ!?」
海が状況を理解してそう叫ぶが、しかし、ヒュンケルは止まらない。
逆にロランの動きが鈍っていく。
ロランはそっと海を庇うように動いていたのだが、それをヒュンケルに悟られていた。
ヒュンケルは巧みに海を狙うと見せかけ、ロランへと確実に傷[ダメージ]を与えていった。
「止めないっていうのなら、こっちだって考えがあるんだから!」
止まらないヒュンケルに海がついに実力行使を決意する。
高く掲げた海の右手に青い魔力が集まる、そして魔力は水へ、水は龍へと姿を変える。
「水の龍ーーー!」
水龍がそのあぎとを開きヒュンケルを呑み込もうと襲いかかる。
だがしかし、ヒュンケルは決して海の存在を気にしていなかったわけではない。
「むうん!」
「ええ!?」
水の龍がヒュンケルを呑みこむ直前、突如水龍が真っ二つに割れ、ヒュンケルを避け地面に炸裂する。
アバン流刀殺法・海破斬―――その名の通り海をも割る秘剣だった。
「そ、そんな…………え、あれ?」
驚きの声をあげながら海はふらりと地面に倒れかける。
海の身体から急激に力が抜けていったのだ。
魔法を使ったことによる反動、ロワによる制限だったのだが、海には何が起こったのか理解できなかった。
それゆえ海はヒュンケルの仕業だと考え、
(私じゃ勝てない)
そう思ってしまった。
剣で戦おうにも重すぎるあの岩剣は置いてきてしまった。
魔法で戦おうにも通じないどころか、逆に倒されかけてしまった。
にじり寄る死の手触りに、海が恐怖に囚われかけたその時。
海の目に青い服が―――大きな背中が飛び込んできた。
「ここは僕に任せて……君は逃げるんだ」
ロランだった。
彼もだいぶ傷[ダメージ]を受けていたが、その動きは鈍っていない。
ロトの血族は他人を守るとき、無限の力を発揮するという。
「だ……ダメよそんなの!」
海はその言葉を拒絶した。
傷だらけのロランを見捨てて逃げるような真似は彼女には出来ない。
「なら、助けを呼んできてくれないかな」
「そんな―――そんな言葉に誤魔化されないわ。私だって、戦えるんだから!」
「誤魔化しじゃないさ。大丈夫、こう見えても僕は強いんだ。君が助けを呼んでくるまで持ちこたえてみせる」
その屈強な背中を見て海はなぜか泣きだしそうになった。
そして同時に理解していた、彼の背中が所々赤く染まっているのは自分を庇ったせいだという事を。
この場では足手まといにしかならないという事を痛いほど理解してしまった。
「……わかったわ。きっとすぐに誰か連れてくるから、絶対に死なないでよ!」
海は気丈にそう告げると、ふらつきながら闇の中へと飛びこんでいった。
遠ざかる海の気配を見送りながらロランは尋ねる。
「どうして彼女を見逃した?」
海を説得している時、そして逃がす時、ロランには大きな隙ができていた。
しかしヒュンケルはその間、様子を見るだけでまったく攻撃を仕掛けてこなかったのだ。
その問いにヒュンケルが答える。
「たとえ敵でも女は殺すな、それが武人としての最低限の礼儀だとオレは教わった」
「え……?」
その言葉と、僅かに緩んだ殺気にロランは驚く。
(彼はまだ―――完全には邪悪に染まりきっていないのか?)
そう感じたが、さりとて説得の言葉も思いつかない。
なにしろロランはヒュンケルの事情も、憎しみの原因も知らない。
それで説得など出来るはずもない。
だからロランはこう言った。
「なら、武人として約束してほしい。僕が勝ったら人殺しを止めてくれないか?」
「……いいだろう。その傷[ダメージ]では最早オレに勝てるとは思えなんがな!」
言うやヒュンケルは右手を引き、剣を地面に水平になるように構える。
その構えに凄まじい殺気を感じたロランは自身も僅かに右手を引き、剣を水平に構える。
奇しくも似たような構え、両者とも相手に剣の切っ先を向けた姿勢で微動だにせず動きを止めた。
(この一撃で全てが決まる)
両者ともそれを肌で感じていた。
戦況は互角の状態に引き戻されていたのだ。
そしてヒュンケルが矢の如く疾る。
対するロランは岩のように動かず。
「死ねッ!」
ヒュンケルが構えた剣をひねり、押し出す。
「ブラッディースクライド!!」
強烈な螺旋を加えた突きがロランの心臓目掛けて突き進む。
それに反応し、ようやくロランが動く。
「古流剣殺法――」
剣を下段に、地面を擦るよう跳ねあげ、発息。
「昇一文字!!」
剣に込められた闘気がブラッディースクライドを押し上げようと上昇する。
(まずい!!)
そう思ったのはどちらだったか。
力と力、技と技がぶつかりあい。
力で勝ったロランの剣がヒュンケルの剣を跳ね上げかけ。
そしてロランの―――どうのつるぎがするどい音をたてて砕けた。
【つうこんの いちげき!】
【ロランは 190ポイントの ダメージをうけた!】
四
ロランの胴体からヒュンケルは剣を引き抜く。
どっと血液が飛び散り、少しして、どう、とロランの身体が地面に倒れる。
「………………恐るべき相手だった」
荒い息を整えながらヒュンケルが思わずといったように言葉をこぼす。
今の勝負、ヒュンケルが勝てたのは武器の性能差が大きかった。
ヒュンケルは神の金属といわれるオリハルコンを加工し造られた覇者の剣。
ロランはごく普通の銅を鋳型に流し込み造られたどうのつるぎ。
その強度の差が勝敗を分けた。
どうのつるぎは覇者の剣とヒュンケル、そしてロラン自身の技の威力に耐えきれなかったのだ。
「持つ剣が逆だったならば結果も逆になっていたかもしれんな。
いい経験になった。さらばだ―――ローレシアの王子ロラン」
ヒュンケルが誰にともなくそう呟く。
人間嫌いとはいえ彼の本質はどこまでいっても武人のそれ、強敵には相応の敬意を持ってしまうのだろう。
ヒュンケルは懐に手を入れ、支給されたやくそうをつかうった。
すると、みるみるうちにロランにつけられたわき腹や細かい切傷が塞がっていく。
それを確認するとヒュンケルは足速くその場から離れていった。
ただし彼が向かったのは龍咲海が駆け出した方向とは真逆の方向。
それがヒュンケルなりの少女を守るために散った強敵への
(武士の情け)
であった。
【ローレシアの王子@ドラゴンクエストU 死亡】
【残り 49人】
【F-6 山脈/一日目/深夜】
【龍咲 海@魔法騎士レイアース】
【状態】健康 魔力消費(大)
【装備】無し
【道具】支給品 ランダムアイテム
【思考】基本:光と風を探す
1:ロラン(名前は知らない)を助けてくれそうな強そうな人を探す
2:身を守る剣が欲しい
【ヒュンケル@DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】
【状態】傷(小) 体力消費(中)
【装備】覇者の剣@DRAGON QUEST-ダイの大冒険-
【道具】支給品
【思考】基本:優勝する
1:優勝する
2:できるだけ女は手にかけたくない
【備考】
※F-6 山脈に海に支給されたバーサーカーの斧剣@Fate/stay nightが置いてあります。
※ロランの死体のそばにランダムアイテムが落ちてます。
以上投下終了しました
支援感謝です
投下乙ですー
ヒュンケルはこの時期から参加か…ダイと会っても闘うことになりそうだ
剣の腕だけならダイよりも上なんだっけ
ロランもきちんとキャラ付けされていてかっこよかった
海も近くにいるのは黒セイバーって状況でどうなるのかw
あ、一つ気になったのですが
>>433の下から七行目
> 〜最早オレに勝てるとは思えなんがな!」
ってところは誤字ではないでしょうか
投下乙です
自分も、刹那静投下します
>ストライフ・デリバリーサービス営業開始!
うお、投下早いな
屈指の戦闘狂二人はやっぱり斬り合いかw
でもなんか仲良くなりそうな感じw
クラウドはそんな二人に翻弄されてしまったかw
>かいしんのいちげき!
タイトルからロランのかいしんが決まるかと思ったがヒュンケルのつうこんが決まってしまったか
魔法は一発撃つだけでここまで消耗してしまうんじゃ、あんまり使えそうもないな
その上剣までないなんてw
「なんということだ……」
深夜のファミレスにて、一人の剣士が頭を抱えていた。
少女といって差し支えない年齢の女流剣士は、柄だけの剣、ライトセーバーをじっと見つめる。
「殺し合いだと? あの女、一体何者だ?」
殺し合い。
幾人もの剣士が斬り合い、最後の一人だけが生き残れる。
言葉にしてみれば単純だが、いざその場に立ってみると、重圧が胸を締め付ける。
剣士には、理由なくして人を斬れる者と、理由がなければ人を斬れない者がいる。
少女、桜咲刹那は後者だった。
彼女にとって剣とは、あくまで主君の為に振るうものであり、自己の所有物ではない。
仕える主の命以外で、剣を振るうことなど許されないと思っていた。
「だが……ここでは、否応無しに剣を振るわねばなるまい」
生きて帰る。自分の命は主にのみ捧げられるのだ。
信愛する主君の下に帰らなくては、と刹那の目が細まる。
非情に徹する事は、剣士であるのならば容易いこと。
だが―――本当にいいのだろうか。
この地に集う者たちが絶つべき魔ばかりであるとは考えづらい。
生き残るために、善良な人間を斬り捨てるなど言語道断。
自分の行動が神鳴流の名を汚すなど、刹那にとっては耐え難い恥辱である。
いやそれ以前に、かって一本の道具(カタナ)だった頃の自分ならともかく、
今の幸せを選んだ自分が、そんな冷酷な思考回路を維持できるのか。
迷いを捨てきれず、苦悶する彼女の耳に、ファミレスのドアが開く音が届く。
「誰だ!」
とっさにライトセーバーを構え、入り口を睨み付ける。
が、そこにいたのは殺気など微塵もない、白い学生服を着た青年だ。
気を緩めずに何者だ、と問う刹那に、青年は「静です」と名乗った。
刹那が静の腰に目をやる。目を見張る程の長さの日本刀を帯刀していた。
(……剣士か)
端正な顔立ちの青年は、未だ敵対感情を一切見せずに微笑んでいる。
腹に一物抱えているのか、ただの能天気な馬鹿か……。
刹那は見極めるため、ひとまず手近な席に座るよう促す。
「それはいいが」
「?」
「君も同じテーブルに着きなさい。それが礼儀という物だよ」
◇
静と名乗った青年は、実に物静かで凛とした、秋風を感じさせるような人間だった。
彼の人となりを知ってからは、刹那としては無思慮に剣を向けた事に恥じいるばかりである。
一言詫びをいれ、現状の確認をテキパキと行う刹那を、静もまた清純な人物と認めたように見つめていた。
「では……シズさん。貴方もこの騒動の発端に心当たりはないのですね」
「ああ。まあ……頭に直接送られてきたルールから、動機や目的は理解しているが」
それは、刹那も同じ事であった。
この殺し合いの概要は剣士を争わせ、ロワという女が仕える剣の持ち主を決める――との事らしい。
故にこの場には剣士しかいないと考えていいだろう。
(……明日菜さんがいないとも限らないか?)
刹那は、自分の友人で最近メキメキと剣の実力を上げている一人の少女の顔を思い浮かべた。
生粋の剣士とは言えないかもしれないが、魔法世界でも通用するレベルの実力が十分にある人間だ。
(もしくはあの月詠や、ラカンさんが参加しているかもしれないな)
「……あそこで、知り合いを見かけたのかい?」
知り合いや敵を思い浮かべる刹那の怪訝な顔に気付いたのか、静が声をかけた。
最初にロワが参加者たちを集めて語りかけた時、刹那は突然の事態で彼女の話を聞くのが精一杯だった。
一方の静は冷静に周囲の人間を見定め、知り合いがいない事を確認していたらしい。
刹那が思い浮かべた者たちの事を話すと、静は目を閉じ、しばらく考え込むようなそぶりを見せてから、
「……それらしい人物はいなかったように思える。断言はできないが」
と、答え。
それを聞いてほっと息をつく刹那に、静は少し驚いたような声を出した。
「桜咲さんは、優しいんだね。こんな状況に追い込まれているというのに、他人の心配をしていたのかい?」
「や……優しいというよりは、甘いのかもしれません。いえ、甘くなったのではないかと……思い悩んでいます」
落ち着いて見ると、静はかなりのハンサムだ。
美丈夫を前に僅かな照れを見せながら、刹那が返答する。
自分は幸せの味を知ってしまった。だから、剣士として弱く、甘くなったのではないか……?
照れを覚えるような感情の機微もまた、刹那という人間が剣士から少女へと変わった事の証左であった。
本来、このような事を容易く人に打ち明ける刹那ではないが、ただ整った顔立ちというだけでなく、
学生服を着ていながら紳士の気品を感じさせるというかお前留年してるだろ的なオーラを出す静が、そうさせたのだ。
「成る程。君を一目見たとき、まるで研がれた抜き身の刃のようだと感じたのだが、どうやら誤解だったようだ」
「面目ありません……」
殺し合いの場まで来て、自分は一体何を言っているのか。
このような甘い心でどこを向き、何をする? ただの人間となってしまった自分に何が出来る?
刹那は自分が余りに意志薄弱になった事に、強い苛みを覚えていた。
だが。
「何を落ち込む必要があるんだい?」
「え?」
うつむく刹那に、静が暖かい声をかける。
それは、意外にも、肯定の言葉だった。
「私にも、自分が本当の自分ではないのではないか、などと思い悩んでいた時期があった」
「シズさんも……ですか」
「ああ。平和に生きている自分が、本当は人を殺す術だけに長けた、復讐の為に生きていた人間ではないか、
とある学園で過ごしている、恵まれた"今"を楽しむ資格などないのではないかと―――」
「でもね、桜咲さん。そんな私に―――こんな言葉を教えてくれた人がいたんだ」
静は少しはにかみながら、刹那に諳んじた後輩の少女の言葉を教える。
『たとえ自分がどんな生活をしていても、自分を、自分のことを好きでいる限り、"その自分は良い自分だ"』
『そして今の私たちは、今の私たちにできる楽しいことと、自分のためになる事をすればいいと思います』
きっと、よほど心に残っていた言葉なのだろう。
静は反芻するようにその言葉の余韻に、自然と眉を上げていた。
刹那も、目を見開いてその言葉の真意を探る。
「君は変わったのかもしれない。だがそれはきっと、君の為になる事だったのだろうと、私は思うよ。
その証拠は、そうだな―――君は、自然に笑顔を作れるようになってはいないかな?」
「……その、通りですね。今の自分の事は……好きです」
静の言う自然な笑顔を作り、刹那は気付いた。
主君と仰ぐ少女と、友達のように笑い合える……そんな自分が、大好きだと。
幸せを手放せないのは、それを甘受する自分を肯定しているからだ。
自分の気持ちと向き合い、しっかと肯定し尽す事で生まれる強さが、確かに彼女の体には宿っていた。
それは自分の意思に流されるだけの月詠の強さとも、
かっての自分、自分の思いを否定し、押し殺していた刹那の強さとも違う強さだ。
「君が出来る、君の為になる事―――それは、何だい?」
「ロワを倒します。そして、お嬢様の元に戻り―――そ、その。色々と」
「70点。もっと素直になった方がいいな、桜咲さん。正義の少女としては、ね……」
「あう」
たらりと汗をかいた刹那が、慌てて言葉の方向を修正し、「お嬢様を守る!」的な事を言う。
静は苦笑しながらも、そろそろ外に出て他の参加者と接触しよう、と提案する。
「こんな色気のない場所じゃ、デートにもならないからね」
「で、出る前に少し、顔を洗ってきます」
冗談交じりの静の言葉に顔を真っ赤にしながら、刹那はファミレスに備え付けられた洗面所に向かう。
蛇口を捻ると、僅かだが水が出始めた。顔を洗いながら、刹那は最初に静に出会えてよかった、と思っていた。
(シズさん……立派な人だ。私が自分の事で一杯一杯だったというのに、あんなに落ち着いていて……
私の迷いを払ってくれた。あの人と一緒なら、この馬鹿げた殺し合いも止められるかもしれない!)
心機一転、決意を固めながら顔をタオルで拭う刹那。
だが、次の瞬間。思考の一瞬の隙をつくように、その音は店内に鳴り響いていた。
「……なんだ!?」
ガラスが割れるような音。
刹那は戸惑いつつも、ライトセーバーに気を送り、金色の刀身を出現させる。
「シズさん―――!」
十分に注意しながら洗面所を抜け、店内に戻ると、そこには―――。
◇
「……カラス?」
バッサバッサと、ファミレスの質素な店内を覆い尽くすように、鴉の群れが飛空していた。
一体何が起こったのか……見れば、ガラス張りの壁が割れ、外に通じているではないか。
「誰かが侵入したのか……シズさ、ん、は……」
先ほどまで静が座っていた席に目をやる刹那の思考と言葉が同時に固まる。
そこには、静の代わりに変態が座っていた。
変態は頭の上になにやらおぞましい表情をした生き物の首を乗せていた(この生物の名はギップル)。
変態は頭の上に、狐の耳のようなものをも乗せていた。
それは片方だけではあったが、在るべき右耳の部分は黄色い羽で補っていた。
変態は顔の上半分を、「不忍」と大きく縦書きした、ヒビの入った面で覆っていた。
変態は上半身だけを、胸が大きく開いた、蠱惑的なメイド服で包んでいた。
変態は下半身の前半分だけを、腰蓑でガードしていた(紐で辛うじてずり落ちないようだ)。
その変態は、変態と呼ぶにも異形すぎた。嫌らしく、鮮明で、全部乗せで、そして何よりグロテスクだった。
それはまさしく超☆変態だった。
「ピンチだな!」
「何者だ、貴様ーーーーっ!?」
ガビーーーーン、と背景に大文字を出しながら困憊する刹那。
変態はおもむろにテーブルの上に上ると、そんな刹那を見下ろして大仰に名乗り始める。
「正義の少女がピンチのとき―――」
メイド服をたなびかせながら身をよじり、犯罪ギリギリなポーズを決める変態。下半身背部スッポンポン!
「今、一人の騎士が天空の彼方より舞い降りる!」
突如、ファミレスの店内に強力な風が吹き荒れた。
刹那のスカートが揺れ、テーブルが震え、椅子がなぎ倒された。(震度で言うと2か3くらい)
そして――――バタバタとはためく腰蓑の向こう側に見えてはいけない何かをチラ見せしながら、変態が名乗った。
「我が名は――――純白の正義の騎士!サモエド仮面!BLACK!Rァーーーッ!Xェッ!」
純白じゃなくね? との刹那の心のツッコミは当然届かず、所々黒い変態、サモエド仮面はテーブルから飛び上がる。
着地は見事に決まり、腰に手をついて刹那に向き直るサモエド仮面。
(……いや、向き直られてもっ!?)
「どうやら私に聞きたい事があるらしいな! お嬢せう、お名前を教えてくれたら君の質問に答えよう」
ぽかーんとしていた刹那に朗らかに交渉を持ちかけるサモエド仮面。
刹那は正気を取り戻し、何とかサモエド仮面に対応しようと、まじまじとその痴態を見つめる。
よく考えたら色々と聞きたい事はある。
静は何処に行ったのか、何故静の刀を持っているのか(腰蓑に挟んでいる)等など。
この存在テロに名前を教えるのはいやだったが、渋々言葉を返した。
「桜咲、刹那だ。貴様、シズさんをどこに―――」
「私の格好かい? ああ、君の考えている通りだ。普段の服装は没収されてしまったのでな! 私の支給品、
『色んなアレのアイテムを順番にディバックに詰めてたら一個足りなくなって、仕方ないので欠損品をまとめて
1セットにした、クーリングオフ不可ですがなにか?』を見繕い、このスタイリッシュな姿になったと言う訳さ!
この支給品は壊れている、使い物にならないよと思ったが、どんな物でもリサイクルはできるのだよ?」
「そんな事は聞いていない! というか、壊れているのは貴様の頭だ!」
「では、何だというのだ、せっちゃん」
「あ?」
「せっちゃん」
「……」
「どうしたの? せっちゃん。お腹痛いの?」
「……何故私をそんな風に呼ぶ」
「静くんの事だったな。外から見ていたのだが、彼は怪しい人物にさらわれてしまったのだ。
この刀はここに落ちていたのさ。ほら、あそこが割れているだろう? かなり強引に連れ去られてしまったようだな」
会話がいまいち成立しない事に苛立ちを覚えながらも、刹那は目を丸くする。
(シズさんが攫われただと……? 本当なら、すぐに追いかけねば……だが、この男の言う事はまるで信用できない!)
当然の結論を出し、サモエド仮面が静を殺して店内に隠した可能性が最も高いと踏む刹那。
何かと妙な動きで近づきながら声をかけてくるサモエド仮面を完全に無視して、店内をくまなく探す。
だが、静はおろか、争った痕跡さえ見つけられない。連れ去られたというのは、本当なのだろうか。
ならば自分の迷いを払ってくれた人間を、見捨てるわけには行かない。
「……シズさん、今助けに行きます!」
「私も行くぞ!」
「来るな! だいたい貴様、攫われた瞬間を見て助けなかったというなら賊の仲間ではないのか!?」
「仕方なかったのだ、着替え中だったから」
「……」
刹那は、サモエド仮面の相手をするのをやめた。
よく見ると、髪形、声、体格などからこの変態が誰かに似ているような気もしたが、
全て感じなかった事にした。自分の為になる事以外は考えない、考えない。
夜の闇を駆ける二人の足音が響き、サモエド仮面の歓喜の声が轟く。
「正義のためーーーっ!正義のため、せっちゃんとサモちゃんがおなり、御成りィィィィィッ!!!
就いてこい……もっと就いてこい!」
「……」
前方をケツ丸出しで走り、見えてはいけない物をブランブラン揺らしながら自分のスピードを凌駕するサモエド仮面。
刹那は、サモエド仮面を認識するのをやめた。
【E-7 市街/一日目/深夜】
【桜咲刹那@魔法先生ネギま!】
【状態】健康 若干困惑
【装備】ライトセーバー@スターウォーズ
【道具】支給品 ランダムアイテム×1
【思考】基本:ロワを倒し、元の世界に帰還する
1:さらわれたというシズさんを助ける
2:サモエド仮面は無視、だがとりあえず今は着いて行く
【備考】ライトセーバーは、ネギま世界の『気』でも刀身を構成できるようです。
他の世界のスキルでも同様に使えるかどうかは、後の書き手さんにお任せします
【静@学園キノ】
【状態】サモエド仮面(偽)
【装備】正宗@ファイナルファンタジーZ
【道具】支給品 『色んなアレ(略)セット
【思考】基本:不明
1:不明
【支給品紹介】
『色んなアレのアイテムを順番にディバックに詰めてたら一個足りなくなって、
仕方ないので欠損品をまとめて1セットにした、クーリングオフ不可ですがなにか?』
ロワがせっせと支給品の準備をしていたときに、ランダムアイテムが一つ足りない事に気付き、
やむを得ず回収中に壊れて使い物にならなくなったアイテムをまとめて詰め込んだハズレ支給品の山。
ギップル@魔方陣グルグル:青春物的な意味でクサい空気を感じると飛んでくる精霊。欠損箇所:首から下
キツネのコスプレセット@魔法先生ネギま!:ネギが学祭で装着した狐のコスプレ。欠損箇所:左耳以外全て
チョコボ@ファイナルファンタジータクティクス:モンスターの一種。仲間にすると乗れる。欠損箇所:羽一本以外全て
左右田右衛門左衛門の仮面@刀語:「不忍」と大きく縦書きされた仮面。欠損箇所:ヒビあり
堕天使エロメイドコスプレセット@とある魔術の禁書目録:堕天使メイドの上位Ver。欠損箇所:下半身部分
キタキタ親父の腰蓑@魔方陣グルグル:キタキタ親父が身に着けていた腰蓑。欠損箇所:後ろ半分
上記で1セット。
以上で投下終了です
続けて、仮投下スレに来ていた◆iCbn790uw2氏のSSを代理投下します
投下乙です
これはヒドイwwwww
前半は真面目だったのに後半はwwwww
ところで学園キノの静はこんな奴なのか?
唐突過ぎるw 面白いけどw
付き合わされる刹那が可哀そうw
68 名前:無銘の剣[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 18:02:53 ID:9xUhTCHY [2/8]
セシリー・キャンベルの慰めに平賀才人はもう何度目かのため息に肩を落とす。
「はぁー、いくらなんでも間男はないよな」
「そう嘆くことはないぞ才人、人は己の間違いを認めてこそ成長出来るものだからな!」
サイトの肩を叩きセシリーが励ます。
グリフィスと式が立ち去り、森の中を歩く二人はここまで漫才コンビのようなやり取りを延々と繰り返していた。
そこに予想外の声が聞こえてきた。
「その通りだ」
「グリフィス!」
思わぬグリフィスの登場にセシリーと才人が身構える。
「先程は済まなかった」
だが、グリフィス姿を現すなり、深々と謝罪の言葉を口にする。
そのあまりに礼儀正しい姿勢には逆にセシリーが面を喰らってしまう。
「先の俺はこの状況に混乱していたのだ」
「そうだったのか、私の方こそ済まなかった」
「いや、俺こそ冷静を欠いていた」
色々な理由を付けては頭を下げるグリフィスに負けじとセシリーも頭を下げる。
これこそが非を認めた騎士の正しい姿。
そう言わんばかりの様子はもはや謝罪の応酬合戦、これは放って置けばいつまで続くのか解らない。
そんな二人の様子、特に先程とは180度方向転換したようなグリフィスの態度に才人は居心地の悪さを感じてしまう。
才人はその胸の悪さを確かめるように疑問を口にした。
「なあ−−さっきのあんたは何であんなに殺気だっていたんだ?」
「それはガッツがここにいるからだ」
「その名前はグリフィスが始めに口にしたな、私はてっきり親友の名前だと思ったのだが、違うのか?」
「ああ−−ガッツは親友だった、だがあの男は俺や仲間を裏切った。あの時に感じた絶望感は計り知れないものだったよ」
投下乙
ってえええええ何だこれw
静って知らないけどこんな奴なのかw
てかギップル首だけとか地味にグロイぞw
それともう一つ報告というか確認というかなんだけど、
ブラッドレイ政宗イナズマのSS、予約時と投下時でトリップ違うよね?
細かいこと聞く気はないけど、本人かどうかだけ確認取っておきたい
69 名前:手を取り合って ◆iCbn790uw2[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 18:05:51 ID:9xUhTCHY [3/8]
ガッツの名前を口にするや、複雑な感情が絡みあっているのか。
グリフィスの目線が辛そうに宙をさ迷う。
「あんたはその男を見つけたら殺すのか?」
「それはいけないぞグリフィス、殺すのはダメだ!」
「そんなつもりはない、俺はガッツにもう一度俺達の仲間に戻ってもらいたいだけだ。ガッツは−−何者にも変えがたい本当に大切な親友だったのだから」
拳を握り、ガッツへの想いを語るグリフィスの瞳は一切の嘘偽りが無く、断固たる意思を秘めていた。
その真実の表情に、どこかグリフィスを信用していなかった才人は自分を恥じながら、先程セシリーが語った言葉を思い出す。
人は己の間違いを認めてこそ成長出来る。
だからこそグリフィスは素直に謝罪の言葉を告げながら姿を現したのだ。
「そうだったのか、実は俺−−あんたの事を疑ってたんだ。ほら、最初に見たあんたは今にも切り掛かりそうなくらいギラついた眼をしていたからな」
「無理もない、事実そこにいるセシリー嬢に切り掛かりていたのだから、俺がお前でもそう思うさ」
グリフィスが柔和な表情で右手を差し出してくる。
才人はその手を握り。
「そういえば、あんたとは自己紹介が済んでいなかったな。俺は才人、平賀才人だ」
「改めて名乗ろう、グリフィスだ」
「それならば私だけ名乗らない訳にはいかないだろう、セシリー・キャンベルだ!」
殺し合いの島で笑みを漏らす、才人、グリフィス、セシリー。
異世界から集まった三人の騎士はここで堅く拳を重ねる。
その様子はまるで彼らが旧知の仲間であるかのようだった。
70 名前:手を取り合って ◆iCbn790uw2[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 18:08:21 ID:9xUhTCHY [4/8]
しばらくして、お互いの信頼を確信したグリフィスがばつの悪い表情をする。
「セシリー、こんな事を俺が今更頼むのは都合のいい話かもしれない。だが、もしも力を貸して貰えるのなら。ガッツを捜すのに協力してくれないか?」
「グリフィス、私は最初に言ったはずだろう。一緒に探索に協力しても構わないとな!それに私にも親友がいる、グリフィスの気持ちは痛いほどよくわかる!」
セシリー軽く胸を叩き、うんうんと何度も頷く。
そんなセシリーの姿に男である才人が負けるわけにはいかないとばかりに。
「しょうがねーな、これで俺だけが協力しないなんて言えるかよ。俺も協力するぜグリフィス!」
「セシリー、才人、すまない!」
「なーに、どうせ俺はやる事もなかったからな。これだけ広い島なんだ、一人で捜すのは大変だろ!」
「ああ、私も人助けをするのは騎士の務めだからな!」
「そうなると、どこから捜すのか決めないといけないな」
>>453 したらばと2chでトリ生成の文字数が違うのよね
71 名前:手を取り合って ◆iCbn790uw2[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 18:13:38 ID:9xUhTCHY [5/8]
才人はさっそく島の地図を取り出して二人の前に拡げる。
セシリーが地図を覗き込み街や村を指さす。
「やはり人を捜すなら街からだろうな、お前もそう思うだろ、グリフィス」
セシリーはガッツを捜す為の行き先を決めようとグリフィスに同意を求めて振り返る。
ザクッ。
「え?」
おもわずそんな言葉が漏れてしまい、セシリーは間の抜けたような自分の声に驚く。
次に襲ってきたものは胸を貫く焼けるような熱い痛みだった。
セシリーが最後に見た光景は、無表情のまま冷たい鋼をセシリーの胸に突き刺したグリフィスの姿。
「セシリー、グリフィス、何して−−」
背後の気配に顔を上げようとした才人に、突然セシリーが覆いかぶさってきた。
「なにをふざけてるんだよ、セシ…リー?」
鼻をつく鉄臭さと衣服を濡らした赤い液体に異常を感じた才人はセシリーの体に構わずその場から逃れる。
ザクッ。
才人の背中を熱い痛みが駆け抜ける。
余りの衝撃に体が混乱をきたし、呼吸が出来ない。
眼前にはいつの間にかセシリーの持っていた剣を斜め上に構えたグリフィスが立っていた。
「どうして、グリフィ…」
言葉が終わる前に脳天へと打ち込まれた一撃でなぜ自分が殺されるのかも解らず才人は絶命する。
「言っただろう、ガッツを捜すために協力して欲しいと。それには他の人間は邪魔でしかない」
真っ二つに割れたの才人の頭蓋を見たグリフィスはセシリーの遺体から即座に奪った剣の切れ味に驚嘆する。
「やはりこの剣は素晴らしいな、最初に戦わなければ気付けずにいた。感謝するよセシリー」
72 名前:手を取り合って ◆iCbn790uw2[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 18:15:39 ID:9xUhTCHY [6/8]
グリフィスの目的は最初からセシリーの持つ武器にあった。
そしてグリフィスが語ったガッツの話は嘘偽りのない真実、だからこそ二人は油断してしまったのだ。
多少の紆余曲折はあった、だが結論から見ればセシリーの存在は至高の剣をグリフィスに届けるために。
才人はセシリーの油断を誘う為に在ったのだろう。
そう、グリフィスを取り巻く運命は見ず知らずのうちに光の鷹を勝利へと導く。
セシリーと才人の支給品を回収すると、ガッツを取り戻しすべての栄光を掴むために。
約束された勝利の剣を抱え、グリフィスは夢の続きに向かって森の出口へと歩き出す。
【セシリー・キャンベル@聖剣の刀鍛冶 死亡】
【平賀才人@ゼロの使い魔 死亡】
73 名前:手を取り合って ◆iCbn790uw2[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 18:16:44 ID:9xUhTCHY [7/8]
【F-5 草原 一日目 深夜】
【グリフィス@ベルセルク】
【状態】健康
【装備】エクスカリバー@Fate/stay night
【道具】支給品×3、ロングソード@ファイナルファンタジーX、才人が所有していた剣(不明)ランダムアイテム×3
【思考】基本:ガッツを俺の物にする。
1:ガッツを見つける。
2:ガッツと闘い、倒して俺の物にする。
[備考]
登場時期は12巻〜13巻辺りでガッツに敗北〜拷問される直前のどこか。
代理投下終了です
代理投下乙です
感想は…付けたくないな…
>中の人なんていませんよ
ギップル死んでんのかコレw
きめえw
>手を取り合って
セシリーも死んじゃったかー残念
進行方向からするとグリフィスも街行きかな?
街は激戦区になりそう
一人の膿が生まれたな。
まあ早期発見のおかげで膿と一緒にリレーする必要がなくなったのは幸運ではあるけど
皆さん、投下乙です
こちらも投下しますね
0
一目見ただけで分かった。
この剣は抜いてはならぬものだと。
銘も何も知らぬ剣だが、そのことだけは分かった。
1
何も分からなかった。
何故死んだはずの自分が生きているのか。ここがどこなのか。『剣』とは一体何なのか。
が、少し考えて、考えること自体が無駄だと分かった。
2
ロイド・アーヴィングは英雄だ。
二年前、二つの世界を統合した世界再生の旅以来そう呼ばれるようになっていた。
そして、数日前には大精霊ラタトスクを巡る戦いも終わりを迎え、その処理に向けて動き出そうとしていた時にこの場に呼ばれていた。
「城……か」
暗い夜。
そこには、月によって怪しげに照らされる城があった。
造りはしっかりしており、豪勢ながらどこか質素さを感じさせ、見たことのない城だったが主の趣味の良さを思わせる。
ロイドが周りへの警戒を怠らずに大きな扉を押すと、きぃという金属の軋む音と共に扉は開かれた。
罠などに気を付けながら慎重に中へ入ると、視界が光に包まれ、一瞬身構えたが、それが天井に浮かぶ豪華絢爛なシャンデリアによるものだと分かると、肩の力を抜いた。
城の内装も外観と同じく豪華だが派手過ぎない、品の良さを感じさせるものだった。
床に敷かれた質の良い真紅の絨毯を踏みながら、ロイドは城の中を歩き進める。
城の内部は静寂に包まれており、自分以外の存在は感知できない。
どうやらここには自分以外誰も居ないようだ。そう判断した瞬間、
「ふあ」
聞き取り方によってはひどく間抜けな、力の感じられない欠伸が聞こえた。
3
宇練銀閣は浪人だ。
銀閣は幕府からの命令に背き砂漠で生きていた。
だが、同時に城主でもある。
砂漠につつまれた大地で彼はたった一人で城を守っていた。
かつて城が、街が、大地が、人が砂に覆われ、すべての者は国を去った。
宇練銀閣。ただ一人を除いて。
故に銀閣は城を守った。
意味など特にはない。ただ何かを守りたかった。守らなければ戦えなかった。
守るべきものが、彼にはそれくらいしかなかったのだ。
そうして砂漠で一人、斬刀『鈍』を振るって現れる者をひたすら斬り続ける。いや、斬り続けていた。
「ふあ」
眠くて、欠伸が出た。
彼はこの場に来る前に既に敗れ、城は陥落し、刀も奪われていた。
そうして唯一残された守るべきものも奪われ、誰にも省みられることなく死んだ筈だった。
これでやっと……
(やっと、ぐっすり眠れると思ったんだがなあ)
とんだ悪夢もあったもんだ。
まどろみながら自嘲気味にそう思った。
「階段、か。通りで姿が見えなかった訳だ」
下から声がした。
気だるげにそちらに目を向けると、そこにいたのは赤い西洋の服を着た男。
銀閣が居たのは一階と二階を繋ぐ階段の、狭い場踊り場だ。
男――ロイドはその姿を階段の下から見上げるようにして眺めている
銀閣は最初、ロイドの言葉を無視しようとしたが、ふとあることを思い出し口を開く。
「あんた……斬刀『鈍』つう刀を持ってねえか?」
不躾な質問だったので少々驚いたが、斬刀などというものには心当たりがなかったので、それを偽ることなくロイドは「知らない」と返した。
すると、銀閣はさして落胆した様子もなく、そうか、と呟く。
その眼光は弱く。今にも眠りに落ちてしまいそうである。
ロイドはそんな銀閣の様子に戸惑ったが、すぐに気を取り直して意思疎通を図るべく口を開いた。
「なぁ、こんな場から出るためにも協力してくれないか?」
「………」
「その……斬刀ってのを探してるんだろ?それを探すのも手伝うからさ」
「………」
「二人で探せば、一人で探すより二倍早く見つけられる筈だろ?」
「………うるせぇな」
銀閣は大きく欠伸をすると、鬱陶しそうにロイドに視線をやった。
しばしの沈黙の後、銀閣は半開きの瞳のまま
「とりあえずさあ、兄ちゃん。
そんな下からじゃ話しにくいから、とりあえずここまで来てから話してくれねえか」
前話の作者、どうだ?
あれだけ止めたのに書き手枠を使ってまで出した結果がこれだ
セシリーを書きたかった人に申し訳ないと思わないのか?
こうなることを想像できなかったとは言わさんよ
ざまあ
と言った。
ロイドは銀閣の言葉に何か含むものを感じながら、しかし話しづらいことは確かだったので、階段を上がることを承諾した。
質の良い絨毯を踏み締めながら、一歩一歩駆け上っていく。
そして、遂に銀閣の居る踊り場に着こうとした、まさにその時だった。
しゃりん。
音が響いた。
4
それとどちらが早かっただろうか。
同時に剣と剣がぶつかる、甲高い金属音が響いていた。
その音と共にが吹っ飛び、階段を転げまわっているロイドの身体。
「くっ、やっぱ斬刀じゃねえと巧く斬れねえか」
言葉とは裏腹に銀閣はさして取り乱していない。
対するロイドは階段から落ちた痛みを堪えながら、先ほど抜いた剣を構えていた。
何が起こったのか、傍目にはまるで分からなかっただろう。
銀閣がしたことは単純だ。
近付いてきたロイドを居合い抜きで斬りつけた、ただそれだけ。
しかし、斬り付けた速さが異常だった。
この場に二人以外の者が居たならば、銀閣は抜刀した瞬間には既に納刀を終えているようにも見えただろう。
その刃を視覚で捕らえることすらできない。その並外れた速度による居合いは零閃と呼ばれていた。
ロイドは咄嗟にそれに反応して、腰に吊るしていた剣でその凶刃を弾くことに成功していた。
まさに紙一重だった。後少しでも反応が遅れていたならば、ロイドは零閃に斬り裂かれ、真っ二つになっていただろう。
いや、反応が遅れていなくとも、銀閣が振るった剣が違ったならば、あらゆるものを両断する斬刀『鈍』であったならば、弾くことも適わず斬られていた筈だった
自分に刀を振われたのだと認識すると、ロイドは頭上で佇む銀閣に鋭い眼差しで睨み付け、声を放つ。
「お前………」
「………」
「あんな奴の言うことに従って人を殺すのかよ!」
言葉尻に怒気を含んだ叫びだった。
しかし、銀閣はそれを軽く受け流し、言った。
「だったら、はどうする?おれを殺すのかい? いや、殺せるかい?」
ロイドは問いに答えず、二人の間に奇妙な沈黙が生まれる。
(今の攻撃……居合いって奴か?)
どうやって攻撃されたかは検討が付くが、それが分かった所でどうしようもないのだ。
銀閣の居る踊り場は狭く、まともに行けば剣の届く範囲に入った瞬間に斬られてしまうだろう。
かといって踊り場にはこの階段以外から行く道はないようだし、どうしても正面から挑む必要がある。
(魔神剣……でも駄目だろうな。階段があるし)
しばらくの思考の末、ロイドは判断を下した。
(一度……退くか)
選択は一時撤退。
二年前の彼だったら違ったかもしれない。
去らずに説得を続けていたかもしれない。あるいは無鉄砲に突っ込んで零閃の餌食になっていたかもしれない。
銀閣は何も言わず、先ほどまでと変わらず腰に刀を差して佇んでおり、瞳は相変わらず虚ろで、眠そうだ。
その姿に後ろを向け、しかし警戒は怠らずロイドは城から出た。
腰には抜いてしまった一本の刀が刺さっている。
抜いては駄目だと一目見たとき感じた刀だが、先ほど一度抜いてしまった。
仕方なかったとはいえ、何か悪い予感がしていた。
だが、不思議と刀を手放す気にはなれなかった。
5
「行っちまったか」
ロイドが去り、城に残っているのは銀閣一人になった。
下酷城とは全く違う形の城だった。異国に興味がない銀閣にとって、西洋の城だということしか分からないが、豪華な城だとは思った。
無論、どうでもいいことだが。
やたら明るくて寝付けないのは困りものだった。
「ふあ」
銀閣はロイドを斬り付けたが、実のところ殺し合いに乗ろうという意識はなかった。
それどころか生き残ろうという意識すらない。
国も城も人も刀も失った。
いまさら失っていた筈の命を取り戻そうとは思えなかった。
あらゆるものを失った銀閣に残されたのは剣だけだ。
彼は剣士だ。元より剣以外で語る術を知らない。
故に、殺し合いとは関係なく生前と同じく精々人を斬り続けよう。
(おれにはもうそれくらいしか守るものなんてねえんだから)
この場に留まるか、それともこの場にあるのかも知れぬ斬刀を探しに行くか、どちらにせよ今はとりあえず寝よう。
そう思い、と銀閣は眠そうに欠伸をした。
【E-3/城/1日目/深夜】
【宇練銀閣@刀語】
【状態】健康
【装備】ドルチェットの刀@鋼の錬金術師
【道具】支給品一式
【思考】
基本:出会った者は無差別に斬る
1:とりあえず眠る
2:斬刀『鈍』を探したい
3:この場から動くか留まるかを考える
[備考]
※ 死亡後から参戦。
6
ロイド・アーヴィングはその優れた身体能力により零閃に反応した。
そう反応してしまったのだ。
一目見て抜いては駄目だと確信していた筈の剣を、咄嗟に、反射的に、考えるよりも速く抜いていた。
その剣の名は【毒刀『鍍』】
四季崎記紀の作りし完成形変体刀十二本が一本である。
完成形変体刀十二本はその完成度の高さ故に強烈な毒を持つ。
一度持てばそれを振るいたくなり、人を斬りたくなる、呪いのような毒を。
しかし、本来ならばロイドにその毒は及ばない筈だった。
マーテルの加護により彼は守られている。それ故、彼はセンチュリオンコアによる精神異常も引き起こさなかった。
だから、変体刀を持ても平気な筈だった。安全な筈だった。問題ない筈だった。
他の変体刀、例えば銀閣が求めていた斬刀『鈍』ならば問題なかっただろう。
だが、毒刀だけは駄目だ。
完成形変体刀十二本の中で『毒気の強さ』に重きを置かれたその刀だけは。
猛毒刀与。
かつて毒刀によって乱心した真庭鳳凰は自らのことを四季崎記紀と称し、毒刀『鍍』の毒気の強さをそう呼んだ。
その言葉通り、他の変体刀の毒が並の毒ならば、毒刀による毒はまさに猛毒。
マーテルの加護によって守られているロイドは表面上はおかしくなっていないが、この場において制限され弱まっていた加護では完全に消し切ることまではできず、さらには彼は剣士だった。
刀の毒は持つものが剣士であればあるほど、深く強く効く。
本能的にそれを察知していたにも関わらず、ロイドは毒刀を抜いてしまった。
抜いてはいけないといけないとは思いつつ、身に着けていた時点である程度は毒が効いていたのだろうけど、抜いてしまったことが決定的だった。
幾つもの偶然、あるいは必然によってロイド・アーヴィングの身体に刀の毒は有効に作用し、蝕んでいた。
【F-3/城の外/1日目/深夜】
【ロイド・アーヴィング@テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士】
【状態】健康、刀の『毒』に犯されている
【装備】毒刀『鍍』@刀語
【道具】支給品一式
【思考】
1:殺し合いを打破する
[備考]
※ 『 ラタトスクの騎士』本編終了後より参戦
※ 毒刀の影響を受けていますが、どの程度かは不明
投下終了です
投下乙です
銀閣はマーダーなんだろうな。生きる意欲は無いが
ロイドはなんかヤバいフラグが立ちましたw
毒刀ってこんなんなの?
毒刀を抜いたか……いいね、おもしろいw
投下乙です
銀閣は城を訪れる物へとトラップみたいな感じだなw
ロイドもマーダー化かな?
ほとんど対主催いなくなってねえか?w
やっぱり城下は危ない感じだな
纏め直し
◆oOOla1DQxY氏 風、クレス、ブルック 2010/07/30(金) 00:00:25
◆UtEd0CgIXA氏 パルパティーン、ダース・ベイダー、土宮神楽 2010/07/30(金) 00:13:25
◆qi/wBaI9B2氏 大神一郎 2010/07/30(金) 00:42:26
◆x.6zTnwIjo氏 ユーリ、リンディス、バッツ 2010/08/01(日) 00:26:34 延長
◆sV2PTzTYLA氏 アグリアス、ギルガメッシュ 2010/08/01(日) 00:29:51 延長
◆Ops2L0916M氏 サマルトリアの王子、神裂火織 2010/08/01(日)21:04:06
◆srgp..gN4g氏 ニケ 2010/08/01(日) 01:20:57
◆ClAmicNkI.氏 小川健太郎、真宮寺さくら
が抜けてる
それは既に仮投下にきてる
議論スレのほうでも取り上げられてるし、まぁ作者待ち?
皆さん投下乙です
>>440 あ、指摘ありがとうございます
×「最早オレに勝てるとは思えなんがな!」
○「最早オレに勝てるとは思えないがな!」
前の方に来てた
スマソ
今日のNG ID:1QVJW1ag
>>479 本当だ、感謝です
×やくそうをつかうった。
○やくそうをつかった。
>>481 すいません、少し聞きたいのですが、
ヒュンケルに支給された薬草は、ドラクエ2とダイの大冒険のどっちが出典ですか?
>>482 やくそうもどうのつるぎもドラクエ2出典です
wikiの人かな、おつかれさまです
3人延長申請か…。
後日の投下を期待してるぜ
とりあえず雑談の話題として今後に期待しているキャラというのはどうだ
妖夢に王刀持たせて成仏させたい
半人半霊だから無理じゃねえ?
なむあみだぶつー
王刀で成仏より化け物限定マーダーに殺される方が早いかも?
ガッツは今回は完全なマーダーだが
左腕失ったダイがどうなるか期待してる
セフィロスとクラウドが対面したら…
今のセフィロスはクラウドと面識は無いか
あってもせいぜい兵士Aぐらいにしか思ってないか
予約中のサマルトリアの王子だな。
果たして上手く書いてくるか……
>>493 原作通りののんびり屋か、
それともこっちもDQM+のサトリで出してくるか
どっちかかな
ヒュンケルの優勝狙いだが女は殺したくないという矛盾をどうするかが気になる
なんだかんだで女キャラがピンチに陥ってたら助けたりしそうだ
マァム的ポジションのキャラがいればもしかしたら…
イナズマ筆頭コンビはかなり協力的で強力だな
相手の外見が女子供でも、敵対者とは二人ともちゃんと戦えるし…
懸念は政宗の傷と、イナズマの武器が鞘って所だろうけど
後者は能力使えば、極端な話丸腰でも必殺可能だし(スレの主旨的に無いだろうけど)
前者は出血している分、時間経過で苦しくなるか…
>>492 原作終了後のクラウドと原作開始以前のセフィロスだから実力差もほとんどないはずだよな
でも二人とも魔法はマテリア依存だから今は純粋な剣技しか使えない状態か
>>496 たしかあの頃のヒュンケルは闘魔傀儡掌を完璧につかいこなせるんだよな
ダイの大冒険ってデルムリン島旅立ってからバーンを倒すまで半年くらいしかかかってないから
初登場時のヒュンケルと最終決戦時のダイの「剣の腕」自体は差は大して無いんだろうな
空の技「虚空閃」をササッと会得しちゃったし。
空の技は心の技だからな
投下乙!
安心しろ、451!
魔改造ではなく原作からこんなんだw
しかし前半との落差がひでええw
他にもいっぱい投下あったなー
稲妻コンビとか戦闘狂に振り回されるクラウドとか見てて面白かった
後毒刀ロイドもおいしいなあ
ただの人間が持ったら単に毒されるだけだったけど半端に毒への耐性があるおかげで表面上かわってねえってのがまた
こっからじわじわかなんかのきっかけでか毒がどのように効いてくるか楽しみだ
地図作ったものだけど、今の分布見てみるに少し狭い?
AとH、1と8のラインがほぼ海ってのは多すぎたかもしれない
よければ海の部分減らして陸地追加しようかなって思ってますがどうでしょうか
追加してもいいかも
こんなもんでしょ
人が減ってくれば気にならなくなるよ
始まってから変えるのはどうかと思う
別にこのままでもいいんじゃない?
最初から6マス×6マスのマップだったと思えば何てことないさ
集団まとめられる指揮官適正もったキャラって意外と少ない?
マーダーだとグリフィス、大総統とカリスマ系がいるんだが、対主催だと殿、筆頭、大神さんくらいかな?
延長してる人もエリア増えた方が書きやすいんじゃない?
今だとどこに配置しても誰かしらと干渉しそうだし
>>508 ベイダー卿とオルランドゥ将軍
まあゲームでは雷神シドは仲間なんていらなかったがw
>>509 まだ開いてる場所なんていくらでもあるでしょ
遺跡の中とか、砂漠とか、城下町だってあんだけ広いんだからまだまだ突っ込める
1マスの1辺何mよ?
1kmもあれば森林や市街で遮られてあんまし音も伝わらんから
同マス内に居ても気づかんと思うが
まぁ最低でも1kmはあるでしょ
まだ確定情報は出てないから、どうとでもなると思うけど
今日はもう来ないのかな…
やっぱり明日か
予約まとめ
◆oOOla1DQxY氏/〜2010/08/01(金)00:00/風、クレス、ブルック(延長)
◆UtEd0CgIXA氏/〜2010/08/01(日)00:13/パルパティーン、ダース・ベイダー、土宮神楽(延長)
◆x.6zTnwIjo氏/〜2010/08/01(日)〜00:26/ユーリ、リンディス、バッツ(延長)
◆sV2PTzTYLA氏/〜2010/08/01(日)00:29/アグリアス、ギルガメッシュ(延長)
◆qi/wBaI9B2氏/〜2010/08/01(日)00:42/大神一郎(延長)
◆srgp..gN4g氏/〜2010/08/01(日)01:20/ニケ
◆Ops2L0916M氏/〜2010/08/01(日)21:04/サマルトリアの王子、神裂火織、龍咲海
◆WoLFzcfcE.氏/〜2010/08/04(水)01:09/シグナム、オルランドゥ
えーと投下したいんですが大丈夫ですかね?
OK
ばっちこい
ではサマルトリアの王子、神裂、海投下します
黒の空に浮かぶ金色の月。月から放たれる光が島全体を照らす。
月の光の恩寵を受け、ほんの少しだけ暗闇が島から消えている。
しかし、その光は深緑の森の大地にはあまり届かない。
大地は黒で染まり、木々の隙間から入ってくる月光が少しの明かりを灯すだけ。
腐葉土の匂いと騒音なき静寂が辺りを支配する。
森は暗い。暗闇の森の中にサマルトリアの王子――サトリがいた。
全体的に緑を基調とした服、服の真ん中には誇りの象徴であるロトの紋章が付いている。
額にはゴーグルとヘッドギアを付け、背には黄色のマント。
サトリは自分に支給された剣を手に持ち、正眼の構えで立っていた。
「かったりい」
正面に剣を振るう。
(何でこんなふざけた殺し合いに巻き込まれなきゃいけねーんだよ。
ったくよぉ、御免だぜ……最後の一人になるまでなんて)
横薙ぎに剣を振るう。
(人を殺すのにそこまで抵抗があるわけじゃねーけど、さすがにこんな無理矢理ってのはな)
下からすくい上げるように剣を振るう。
(ひとまずはロランでも捜すかな。あいつもあの最初の場所にいたし)
サトリは手に持った剣を腰にさした鞘に収める。
そして拳を握ったり開いたり、手首を回したりするなど体の調子を確かめる。
これらのこと――自分の身体の調子の確認はとても重要なことだ。
ましてやこれからいつ襲われるかわからない状態、最初にこのようなことをしておいて損はない。
そう考えた。
「ふう……こんなもんだろ。異常はねえか」
サトリは次にその場で足踏みをしたりする。
足腰――異常なし。いつも通り。
「あー、やっぱめんどくさい」
次第に確認するのが億劫になったのか、足踏みをやめてだらんとした状態でのんびりとする。
「後よぉ、後ろから不意打ちしようだなんて卑怯じゃねーの!」
サトリは振り向きもせずに、大きく前へ跳躍する。
数瞬後、サトリが先程までいた場所を刀が切り裂いていた。
「……運がよかったのか、私の奇襲による一撃を躱されるとは思いませんでした」
「はっ、お褒めの言葉ありがとよ」
剣閃を繰り出した者の正体は一人の女性。
女性は長身でスラッとした体型で長い黒髪をポニーテールにしている。
上は半袖の白いティーシャツ、なぜかは知らないが脇腹のところでティーシャツを縛っており、
白いお腹が丸見えである。
腰には大きな二つのベルトと日本刀。お前はウエスタンのカウボーイかと言いたくなるほどの派手なベルトだ。
履いているジーパンは一見普通のだが、大きく目をひくのが別にある。
片方だけ、太ももの付け根あたりまで本来あるべきジーパンがないのだ。
お陰で彼女の太ももは外界に思う存分さらけ出されてあり、
街を歩けば百人が百人振り返るほどスマートで綺麗な太ももだ。
靴もカウボーイ風ときており、この女性のファションセンスはいかがなものかと問いたくなる。
最も現代の生まれでなく、中世の世界に生きるサトリからしてみれば特に疑問を覚える程ではない。
旅の途中でいろいろな人と出会ってきたのだ。今更このぐらいで驚くことではない。
「それで俺に何か用かな、お・嬢・様。ナンパかい?」
「……このような場でそんなことをする輩がいる訳無いでしょう。
わかるでしょう、この場で出会ったらすることなど」
「殺し合いってか……おいおい止めようぜ、殺し合いなんざかったりいし」
サトリは刀を向けられようが相変わらず飄々としている。
その顔に恐怖など存在しない。
「例え貴方がしたくなくとも私にはする理由がある。この殺し合いで優勝しなければいけない理由が」
女性は刀を鞘に戻し、居合の構えをとる。
「私は殺らなければいけないんです」
空気が凍る。今のこの森には裂帛の気合と殺意だけが存在する。
「神裂火織――往きます」
神裂はその言葉を発した後、疾風の勢いでサトリに迫る。
狙うのは先の機。相手に何かさせる暇など与えず一太刀で斬り捨てる。
刀を鞘から抜き放ち、一閃。
抜き放たれた刀はサトリの胴体を、
「悪いけどいきなり殺されるのは嫌なんでね。足掻かせてもらうぜ」
切り裂かない。寸前でサトリは腰に差していた鞘から剣を抜き、神裂の一撃を止めていた。
神裂は一歩下がり刀の構えを深くさせる。
そして下段からの弧月を描く斬撃を突き出す。
「あったらねーよ、んな軽い一撃!」
サトリはひょいっとバックステップをして避ける。
そしてお返しとして突きを一つ二つ三つ。三段突きをお見舞いする。
神裂は横に体を反らし三段突きをギリギリのところで脱出しながらもサトリの首を狩るべく横薙ぎの斬撃を振るう。
元の世界では聖人とまで呼ばれていた神裂だ。この程度造作も無い。
だがサトリとて過酷な冒険の中で魔物と命がけの殺し合いを常にしていたのに加え、
大神官ハーゴン、破壊神シドーを討滅した身。
この一撃で殺されるやわなものではない。
サトリは頭を下げて躱す。
「おっとっと、あぶねーって。ずいぶんと鋭い一撃じゃないの」
「っ!粘りますね」
「死にたくねーもん当たり前だろ。まだ俺は生き足りないんでな」
再び神裂はサトリに迫り刀を袈裟に振るう。
サトリもその一撃に応じて逆の方向から袈裟の一撃を放つ。
刀と剣がぶつかり合い、ギチギチと金属音を辺りに撒き散らす。
「あんたこそ何でこんなのに乗ってるんだよ。理由があるとか言ってたけどさ」
「ええ、故あってこのようなものに乗りました。それが何か?」
刀と剣による鍔迫り合いが続く。お互いに引く気配はない。
「自分の命惜しさか?それとも報酬狙いか?まーどっちでもいいさ。それよりも、」
鍔迫り合いはサトリが一歩折れることとなる。後ろにさがり、態勢を立て直す。
「あんな勝手に俺らを呼んで殺し合いさせるアマがホイホイ願いをかなえてくれるとでも思ってんのかよ!」
サトリが駆ける。身体には風を纏うような速さで。
手に持つ剣はさながら全てを撃ち貫く弾丸のように真っ直ぐと。
「あのアマの言うことを信じてるんだって言うんなら――」
剣がヒュンと音を立てる。風すらも撃ち貫くと謳っているかの如く。
「その幻想ごとあんたをぶち殺してやるよ」
その突きは前の攻防の時に放った三段突きよりも数段早い――人を突き殺す神速の一撃。
剣が神裂の胸に突き刺さり血反吐を吐きながら倒れるだろう。
サトリはそのようなヴィジョンを頭に浮かべていた。
だが。
「――――救われぬものに救いの手を」
その言葉と同時にサトリの身体が吹き飛んだ。
なんと神裂は突きを受け流し力任せに押し返したのだ。
今までのと段違いの一撃にサトリは思わずあっけにとられる。
「一つ謝罪をしておきます」
(おいおい何だ何だ、マジになっちゃったのかよ)
前を見ると神裂が悠々と立っていた。
されど違う。
先程とは殺気の濃密さが圧倒的に違う。
「貴方を見くびっていました」
サトリは即座に立ち上がり、剣を構える。
一方、神裂はまだ動きも見せずにただ立っているのみ。
だけど攻める気にはなれなかった――まったく隙がない。
そう思ったから。
「余力を残そうという考えは捨て去ります」
そう言って刀を構えたその姿は一種の神秘的な雰囲気すらあった。
「魔法名まで名乗ったのです。さあ今度こそ本気で殺り合いましょう」
しえんー
刀と剣によるオーケストラが再び開演される。
キンと澄んだ音、ガンっと叩きつけるような鈍い音――金属同士互いにしのぎを削りあう。
「私はこの殺し合いに勝たなければいけないんです」
神裂が攻める。突き、払い、袈裟、振りかぶりによる一撃など多種多様な剣閃を繰り出しサトリを追い詰める。
「私は早くこの場から帰ってあの子のもとに行かないといけないんだっ!」
神裂の刀が空を縦横無尽に駆ける。右へ左へ上へ下へ。
四方八方から踊り出る斬撃は月光を反射して幻想的な空間を醸し出す。
「例えあの少女が言うことが嘘だとしても……それがわずかでも真実を帯びている可能性があるなら……!」
「……っ!」
「願いなんてものよりも今はただ早く帰ることを!」
サトリは神裂の刀から放たれる斬撃を受けるだけ。
無言でただただ受けるのみ。
「ざけんな……」
否。小さな言葉がサトリの口から発せられる。
「ふざけんな!あんたの勝手な事情に俺を巻き込んでじゃねえ。
その考えの犠牲で死んでちゃやってらんねーんだよ!!!」
啖呵一閃。サトリの言葉が神裂の胸に突き刺さる。
「そんなことは重々承知の上です。恨んでくれても構わない……
私は優勝して帰るって決めたんだ。今更この意志を覆すことなどありはしない」
神裂はサトリをキッと睨み返し、刀による激しい斬撃を放つ。
(まあ啖呵を切ったはいいんだが、こんな序盤からマジな戦いはやだね、後々響く。
悔しいがさっさと逃げるに限る。それにあの女まだなんか奥の手を隠してるっぽいし。
ここは一つ……うまくやるか)
サトリは後ろに大きく下がり、神裂から距離をとろうとする。
無論のことであるが神裂は距離を詰める。
離れては斬撃が届かないので当然だ。
「ほらよっ!」
サトリの剣が地面を這うように――いや違う。
地面――土の下に沈んでいるのだ。そのままサトリは剣を振り上げて土を神裂の顔めがけてかける。
神裂はなんとか目に入る前に腕で入らないようガードするが、そのガードしている隙にサトリは大きく後退した。
そして。
「古流剣殺法――――」
剣に闘気を集めて。
「二文字サマルトリア仕立て」
絡むような太刀筋の二つの斬撃を神裂に放つ。
神裂は咄嗟に躱すが、斬撃が通り過ぎた衝撃を受けて吹き飛んでしまった。
「今のうちにおさらばってね」
神裂が立ち直った時にはもうサトリの姿はどこにもなかった。
すでにこの場から離脱したのだろう。
「チッ!逃しましたか。不覚だ、あのような強烈な斬撃を放てるとは。
まだ私はどこかで甘く見ていたというのか」
手に持つ刀を鞘に仕舞い、ゆっくりと歩き出す。サトリの行方は知れず。追いかけることは不可能だ。
「できるだけ早く戻らないと。ステイルだけじゃあの少年に勝てない」
神裂はこの場にいない相棒のことを思う。
私がいないと多分だめだ、そう予言じみた想像をしていた。
実際にステイルはあの少年に敗北したのだ。自分はボコボコにしてやったが。
とりとめもなく思考を神裂は続ける。
「インデックス……貴方は必ず私が――」
最後の言葉の語尾が掠れる。それはこれから何人も殺さないといけない苦悩からか。
それとも何よりも大切な少女の身を案じての苦悩からか。
今の神裂にはそれがわからなかった。
◆
「はぁ……うまくやれたか」
神裂のいる場所から幾分か離れた場所でサトリはため息を吐いた。
後ろを振り返ってみても追っ手はいない。
そのことを確認した後、ようやく足を止めた。
(さてと、どうすっかなこれから。当面の目標はロランを捜すこととして。
まーできるだけ戦いは回避するよう心掛けっかな。
戦うのはどうしてもって時だけだ)
サトリは知らない。探し人のロランは既に死んでいることに。
この会場に集められた幾人の参加者が戦いを望む者、優勝を狙う者だということに。
この時は知る由もなかった。
「ち、ちょっと貴方!」
されど運命は知る由を与えた。
「ああん?何か用か?」
「助けが欲しいの!!力を貸して!」
現れたのは龍咲海。前の戦闘でロランに救われたものだ。
息は切れ切れで肩で息をしている。
それに加えて急いで走ってきたせいでストレートの髪は乱れていた。
「早く行かないと、あの青い人が死んじゃう!……お願いだから付いてきて。
もし死んだら……私!」
「青い人ね……よしそいつのところに案内しな。事情は走りながら聞いてやる」
サトリは思う。もしかしたら海が言う人物がロランではないかと。
海は思う。この人ならロランを助けてくれるのではないかと。
だけど。
すでにロランは――
しえん
【G-6 森林/一日目/深夜】
【神裂火織@とある魔術の禁書目録】
【状態】疲労(小) 、全身に軽い打撲
【装備】秋水@ONE PIECE
【道具】支給品 ランダムアイテム
【思考】基本:この殺し合いで優勝する
1: 一刻も早く優勝して元の世界に帰る
※参戦時期は小説の一巻の上条戦後です。
【F-6 森林/一日目/深夜】
【サマルトリアの王子@ドラゴンクエストU 】
【状態】疲労(小)
【装備】ダマスクスソード@テイルズオブファンタジア
【道具】支給品 ランダムアイテム
【思考】基本:ロランを捜す
1:海(名前は知らない)についていく
2:戦いはできるだけ避けるか適当にあしらう。どうしてもという時だけ戦う。
【龍咲 海@魔法騎士レイアース】
【状態】疲労(大) 魔力消費(大)
【装備】無し
【道具】支給品 ランダムアイテム
【思考】基本:光と風を捜す
1:サトリ(名前は知らない)を連れてロラン(名前は知らない)の所に戻る
2:身を守る剣が欲しい
79 名前: ◆Ops2L0916M[sage] 投稿日:2010/07/31(土) 00:20:34 ID:XZNvGem6 [2/2]
最後だけさるった……これで投下終了です。どなたか転載お願いします
投下と代理投下乙です
ねーちん…よりによってあの時期あの状況からの参戦かw
しかも優勝すればインデックスの問題も解決するし一石二鳥じゃないか
サトリもかっこいいなーでも即効でロランの死体と出会う事になるのか…
投下乙です
時期が悪いわw これは乗ってもおかしくないわw
サトリ王子はかっこいいがロランはな…
これはまたLV45くらいにはなってそうなサマルトリアだなw
となるとザオリクが嬉しい
投下乙でした
>>537 DQM+のサトリは実際ザオリク使ってたし、普通にレベルMAXだろ。
まあロワ内ではザオリクなんて当然制限されてるだろうけど。
ああ、古流剣殺法とかDQM+出典なのか
てっきりロランのSSに合わせて作ったオリ設定かと思った
シグナム、オルランドゥ
マターリ投下します
「我に合見えし不幸を呪うがよい! 星よ降れ! 星天爆撃打!」
まさしく、天から降り注ぐ流星のように――彼女の頭上に光が満ちた。
猛烈な衝撃とともに頭蓋が揺れ、瞬間意識が途切れる。
しかし鍛え抜いた五体は状況が見えなくとも半自動で最適な行動を取った。
横転し地に落ちた剣を回収し、転がりつつも寸前まで無人と思われた方向へ、降って沸いたように現れた殺気の源へと向き直る。
そこにいたのは剣執る悪魔。
眼光に必滅の意志を宿した剣鬼が、今まさに第二撃を放とうと――
.
◆
イヴァリース国を二分した戦乱において、戦の中核となった二つの騎士団がある。
一つ、ベストラルダ・ラーグ公が有する北天騎士団。
一つ、ダクスマルダ・ゴルターナ公有する南天騎士団。
前者が白獅子の紋章を、後者が黒獅子の紋章をそれぞれ旗頭としていたため、この戦いは獅子戦争と呼ばれた。
その屈強な騎士が集う南天騎士団を、家柄や爵位ではなく武を以て統率した男がいる。
南天騎士団団長にして、畏国最強の騎士。
名を、シドルファス・オルランドゥ。人は彼を『雷神シド』と呼ぶ。
剣聖と謳われる無双の剣腕、高潔なる人格をして、年老いてなお若き騎士たちの憧れを一身に受ける存在。
だが輝かしい武暦に反し、その最期は杳として知られていない。
いわく、謀反の疑いで投獄されたベスラ要塞で獄死した――
いわく、異端者に合流し教会の追手に討ち果たされた――
いわく、遥か神話の時代から続く人とルカヴィの戦いに身を投じた――
いわく、とある平原で赤チョコボの群れを単独で薙ぎ倒していた――な、何を言ってるか(ry
などなど、しょせん不確かな噂に尾ひれがついたようなものばかり。
一端に正鵠を射ているものもあったが、正しく全体像を把握している者は現れず。
真実が明かされるのは、後世の『デュライ白書』を待たなければならなかった。
閑話休題。
霞のように歴史の表舞台から姿を消した剣聖は、現在何の因果か剣持つ者の殺し合いという異常な事態に巻き込まれていた。
剣を振るうが日常の武芸者であっても、大儀もなくただ闘え、殺せと言われて頷けはしない。
剣聖が今生の敵と定めたは畏国の戦乱を陰で操る魔性――ルカヴィと、それに毒された人間である。
人の世を護るために剣を執る己が、無辜なる民を傷つけられるはずがなし。
思い出す、未来ある若者から無常にも命を奪った女の貌を。
あれなるは紛れもない邪悪。斬って捨てるが必定。
速やかにロワなる女を誅し、この狂った遊戯を破壊せんと雷神シドが動き出す。
あてがわれた剣を一振り、調子を確かめる。
刃渡り、硬度は十分。握った感触から魔道の特性をも感じられる。
剣聖の技を振るうに申し分ない。
愛剣エクスカリバーはその手になく、ともに戦場を駆けた若者たちもいない。
だが、剣聖の胸に滾るは不撓の戦意。南天騎士団として職務に就いていたときは持ち得なかった感情。
権威の衣を捨て、ただ一人の剣士として己の信ずる正義のために剣を振るうこと。
正しき『白』の中にいる、その確信のみが剣聖の足を前に進ませる。
目深にかぶったマントが夜の漆黒に身を溶かし、砂の大地をさながら影のように進んでいく。
そして、剣聖は一人の女を発見した。
迂闊な接触はしない。砂山に身を隠し、入念に気配を殺して観察を開始する。
桃色の髪を後背でまとめた長身の女だ。
携える剣は仰々しい鞘に包まれていて視認できない。
こちらに気付いた気配もなく、先ほどの己と同じように剣に慣れるべく演舞を始めた。
流麗な足捌き。
恐れを知らぬ果断な踏み込み。
虚空を裂いた烈火のような打ち込み。
隙のない手並みを見て取り、ただならぬ腕と認識する。
やがて女は得心を得たか剣を地に突き刺し、今度はなにやら瞳を閉じて瞑想を開始した。
待つこと数秒、剣聖は眼を疑う。
褐色の衣服が一瞬にして弾け、勇壮な騎士の出で立ちへと変化したのだ。
剣聖が凝視する中、女はこちらも納得がいったか軽く頷いて手を振る。
すると一瞬で甲冑は溶け消え元の衣服に戻っていた。
驚くのも束の間、女は続いてまたも剣聖の理解を超える。
翼なく、フェザーブーツなどの装備もなく、高く天に舞い上がったのである。
そのまま左右上下と縦横無尽に動き回る女。桃色の髪が夜空に映える。
数分飛び続けたところで女は降下し、地に降り立った。
すべて見届けた剣聖の胸中には冷えた決意が芽生えつつあった。
剣聖の知るどのようなジョブにもあのような技はない。
自身の背丈ほどの高さを浮遊する具足や魔法技術ならば知っている。
だが、あれはそんなものではない。そんな子供騙しに留まる範疇にない。
強いて言うなら飛行族のモンスターか、さもなければあの忌まわしきルカヴィくらいのものだ。
つまり、あの女は人間ではない。
剣聖が討ち果たすべき、人に仇なす化生である。
戦略を定め動き出すまで寸毫の遅滞もない。
砂山を蹴立て女へとへと踊りかかる剣聖。
一撃にて仕留めんと、必殺の剛剣を解き放つ。
「我に合見えし不幸を呪うがよい! 星よ降れ! 星天爆撃打!」
.
◆
「――鎧化<アムド>ッ!」
背後から迫る殺気を感じ取った瞬間、ヴォルケンリッターが烈火の将、剣の騎士シグナムは何よりも先にまず叫んだ。
剣に生きる者の本能が警告した。背後を取られ先手を打たれた以上もはや回避は間に合わない、と。
どこに動いたところで、体勢が整わないままでは追撃の二の太刀で沈む。
ならば剣で受け止めるしかない――いや、今手にしている剣は何だ?
電光の勢いで思考が巡り、半信半疑ながらも剣の騎士は己が剣に命運を託した。
剣を何重にも覆う鋼鉄が弾けた。
シグナムの身を幾条もの鉄線が取り巻き締め付ける。
魔力で編む騎士甲冑とは違う、確かな重さを感じる本物の甲冑だ。
魔界一の刀工ロン・ベルクが大魔王に献上した渾身の一振りがここにある。
銘を、鎧の魔剣。かつて不死身の男の愛剣として幾度も戦場を馳せた、紛うことなき名剣である。
鎧の魔剣の鞘――キーワードとともに展開し鎧となるそれは、間一髪で主を死の淵から救い出す。
頭蓋を叩き割るはずの剣戟は、丸みを帯びた兜を真っ二つにするに留まった。
その中身、シグナム本人は兜が断ち割られた際の一瞬の機を逃さず身を投げ出して、放り出していた剣を拾い上げた。
魔界の金属で造られた兜を容易く両断するあの威力。一瞬でも回避が遅ければシグナムの首から上はなくなっていただろう。
立ち上がったシグナムの眼に映る、剣振りかぶる老人の姿。
誰何の声を発するまもなくシグナムは再び跳躍。ただし、今度はやられたままで終わらない。
手元の剣を返す。
長剣は一瞬にして節を増やし、重力に従って地に落ちた。
シグナムは慣れた手つきで剣を引き、老人へと突き出す。
本来の刃渡りの十数倍に伸びた蛇腹剣が老人へと疾駆。
放ちかけていた技を中断し、老人が迫る刃を打ち払った。
剣を戻し、距離を置いて対峙する。
「ご老体、何のつもりだ。よもやあの女の戯言を信じたか?」
「……」
「私は時空管理局機動六課、シグナム! 狼藉者、名を名乗れ!」
無言のままに間合いを詰めてくる老人を、シグナムは明確な脅威と判断した。
シグナム自身状況は掴めておらず、主である八神はやてや時空管理局との連絡もつかぬまま。
レヴァンティンすらも取り上げられ、せめてもと現有戦力を確かめていたのが功を奏した。
剣を手にした瞬間脳裏に流れ込んだイメージ。あれに従ったことでシグナムは生き延びた。
なし崩しに戦闘に入ることを愚と認識しつつも、敵はこちらの事情など考慮してくれない。
状況はわからずとも、ベルカの騎士として敗北は許されない。
鍔迫り合って老人の瞳を直視する。
そこにあるのは、煮え滾る義憤と凍れる殺意――シグナムに対する明確な敵意だった。
シグナムには当然老人との面識はない。
不可解な敵意をぶつけてくる老人に、怒りよりも先に戸惑いを覚えた。
「待て、私に闘う意志はない!」
「人の言の葉を解するか、魔性の者よ。どこまでも忌々しい……!」
恐るべき膂力で剣を打ち払われる。
対話の余地などないと宣言するかのように猛然と打ちかかってくる老人を見据え、シグナムは思考する。
デバイスのない今の状態でどこまでやれるか。
魔力を炎に変換すれば問題なく紫電一閃を放つことはできる。
だがレヴァンティンのサポート無しでは負担が大きい。できれば温存しておきたいところであるが……
そんな葛藤に構うことなく、老人は剣を天に翳す。
「死ぬも生きるも剣持つ定め……地獄で悟れ! 暗の剣!」
老人の剣を暗黒が包み込む。
刀身に黒を纏わせたままの打ち込みがシグナムを襲う。
「強化魔法か!」
現在の部下にその類の魔法を使う者がいる。
まともに受けてはいられないと、大きく後方に跳び退がる。
だが暗黒は振り切られる勢いのままに剣を離れ、そのシグナムへと迫ってきた。
魔剣にて迎撃する。が、剣撃ではその暗黒は止められなかった。
ならば炎を使えば焼き尽くせるか――と思った瞬間、暗黒に触れた腕から一気に魔力が解放される。
「がああああっ……!」
運が悪かったのだろう。そしてそれ以上に相性が悪かった。
老人が放った技は、暗黒剣が奥義・暗の剣。
受けた者の魔力を奪い取る、いわば魔法殺しの剣。
シグナムは人間ではない。
魔道器『夜天の魔道書』が生んだ守護プログラム、魔道生命とでも言うべきものだ。
その身体は魔力で構成されている。枯渇すれば存在そのものが消滅するといっていい。
構成要素である魔力をごっそりと奪われ、シグナムの身体は一瞬にして重い疲労に包まれる。
老人はしかし一気呵成に攻め込んでは来ず、冷静にこちらの変化を見定めている。
(魔力をっ……強制的に霧散させる技、だと……!)
並みの人間なら手痛い一撃ではあるがあくまで魔力だ。命には直結しない。
だが魔道生命体であるシグナムにとってこの技は猛毒、この老人は天敵と言っていい。
もし二度三度とあれを喰らえば存在を消し飛ばされる。迎撃しようにも物理攻撃では止められない。
魔法を用いれば別なのだろうが、魔力消費を避けるべく魔力を消費して迎撃する、というのはあまりに本末転倒だ。
「身の盾なるは心の盾とならざるなり! 油断大敵! 強甲破点突き!」
逡巡している間も老人の攻勢は続く。
心臓の位置へと一直線に向かってくる突き。
シグナムは後方へ下がりながら剣で受けた。
逸らされた切っ先が甲冑に触れる。その瞬間、剣を奔り伝わってきたエネルギーが甲冑の表面で爆発した。
「ぐああっ……!」
甲冑の胸部分が跡形もなく弾け飛んだ。豊かな胸が夜気に晒される。
最初の一撃もそうだった、と遅まきながら悟る。老人の狙いは最初からシグナムの身を護る鎧だったのだ。
無謀に仕掛けることなく、確実に戦力を削ぐ戦い方。
老人の強さが問題なのではない、そうまでしてシグナムただ一人を滅するという意志の固さが、この場では最たる脅威なのだ。
(いかん……このままでは……!)
敗色濃厚、と剣士の理性が警鐘を鳴らす。
さきほど飛行したときに周囲の地形は把握していた。背後は川だ。
ならば、この状況で打つ一手は。
「くっ……この屈辱、忘れんぞ!」
撤退だ。
騎士として恥ずべき行為に歯噛みするも、ここで倒れるわけにはいかない。
飛行魔法を展開し、空へと退避したシグナム。
このまま川を越えれば追っては来れまいと老人へ視線を振り向け、三度驚愕した。
老人は追ってきてはいない。代わりに剣を振り上げている。
その剣先に、強大な気が収束していくのを感じる。
「まさか、この距離で撃つのか……!?」
このままではまずいと、速度を上げて逃げようとするが、その様は明らかに通常の飛行速度よりも遅く。
老人の頭上に生まれた太陽のごとき気の塊が、一瞬間で凝縮され、解き放たれる。
「天の願いを胸に刻んで……心頭滅却! 聖光爆裂破!」
振り注ぐ極光の刃が、老人とシグナムの間に存在した砂地を根こそぎ吹き飛ばす。
シグナム自身もその光に呑まれ、彼女のシルエットは一瞬にして消滅した。
◆
剣聖は勝利を確信し剣を収めた。
全剣技を駆使した怒涛の攻勢に化生の女は成す術はなく、跡形もなく消し飛んだ。
深く、安堵する。
たとえ相手が人外の化け物であろうと、この剣は通じる。
ルカヴィだろうと討ち果たすことができる。
それを確認した剣聖――オルランドゥ伯は、疲労を押して歩き出す。
幸先良く魔を仕留めたものの、あれ一人ということはあるまい。
この地にはもっと多くの化生が、そしてそれ以上の護るべき民がいる。
急がねばならない。
『雷神シド』の力を求めている者がいる……!
その一念を胸にオルランドゥは砂を蹴立てて駆け出した。
手にかけた相手が、たとえ人間でなくとも正しき騎士の魂を持つ者であったなどと、知る由もなく。
【D-4/砂漠/一日目/深夜】
【シドルファス・オルランドゥ@ファイナルファンタジータクティクス】
【状態】疲労(小)
【装備】ヴォーパルソード@テイルズ オブ ファンタジア
【道具】基本支給品、ランダムアイテム(個数、詳細不明)
【思考】基本:できるだけ犠牲を出さずに戦いを終わらせる。
1:ルカヴィに準ずるような、人間でない者を倒す。
2:人間の仲間を集める。
◆
黒の大河を流れる影が一つ。
剣の騎士シグナムは生きていた。生きてはいたが、その意識はいまだ闇の中。
極光の刃に呑まれる刹那。
甲冑の外側に全力で展開した魔法陣の障壁を自ら破裂させることで、衝撃で自分を弾き飛ばしていたのだ。
盟友・高町なのはが緊急時に用いるバリアバーストを見よう見真似で再現したのだが、それが彼女の命を救った。
間一髪で聖光爆裂破の直撃から逃れることは成功したが、衝撃の余波で川面に叩き落され、意識を失ってしまったのは誤算だっただろう。
魔剣が主の溺死を防ぐべく鎧化を解いた。
質量を減らした魔剣を握り締め、剣の騎士は瞳を閉じたままどこまでも流れゆく。
目覚めのときは何時か……。
【D-4/川/一日目/深夜】
【シグナム@魔法少女リリカルなのはStrikers】
【状態】疲労(中)、魔力消費(中)、気絶
【装備】鎧の魔剣@ダイの大冒険
【道具】基本支給品、ランダムアイテム(個数、詳細不明)
【思考】基本:主の下に帰還する。
1:…………
【備考】
※鎧の魔剣の兜、胸当ては破壊されました。
※騎士甲冑はデバイスなしでも展開できますが魔力を消費します。
・ヴォーパルソード@テイルズ オブ ファンタジア
時の魔剣『エターナルソード』の媒介となる氷の魔剣。
・鎧の魔剣@ダイの大冒険
大魔王バーンより下賜されたロン・ベルク製の剣。鎧化(アムド)の言葉により鞘の部分が鎧に変化する。
鎧の全身には武器が仕込まれており、刀身さえ無事なら破損しても時間経過で再生する。
剣は通常の長剣以外に連節剣にも変形させられる。
投下終了です。
我ながらシドの思考がやや強引かなと思わないでもないので、問題があるならシドの持ち物に
「みやぶる」マテリア@ファイナルファンタジー7
を追加して、シグナムが人間ではないという裏づけを取るシーンを入れようかなと思ってます。
投下乙です
おおシグナム死んだかと思った
しかしおっぱい丸出しのまま気絶か
これはヤバいな
シドがどんなキャラなのか分からないので、思考に関しては何とも言えませんが
不安を感じるなら直した方がいいのではないでしょうか
投下乙!
オルランドゥつええwwww
全剣技はやっぱり強力だわwww
マジ死ぬwwwでも剣聖だから文句言えないwww
おお、またもや素早い投下乙でした
あのかっこわりい兜速攻で破壊されたかw
マテリアは剣に穴があいてる奴じゃないと使えないので、このままでもよいかと
勘違い爺さんつええw
ところでこのマップ中央の水たまりは川というよりは入り江っぽいかなと思ってたんだけど
川とすると海側に流されていくのか
早めに目を覚まさないとヤバいなw
投下乙です
これは災難だわw
勘違い対主催ほどやっかいなのはいないぜw
シグナムは時期が時期だから今回は安直にマーダーにならないはずだがどうなるやら…
>>553 そこはまあ書き手次第でいいんじゃない?
人工物の島なんだろうし書きたい展開で書いたらいいじゃない
っと、書き忘れてた投下乙です
剣聖は人外限定マーダーか。ガッツよりはマシかもしれんがダイや妖夢が危ないw
トゥバン・大総統・剣聖とこのロワの老人は危険なやつしかいないw
シグナムは現時点じゃ対主催っぽいがどうなるやら
鎧の魔剣ってそういやガリアンソードになるんだっけ、ぴったりだな
( ゚∀゚)o彡゚ おっぱい!おっぱい!
>>552も言ってるけどマテリアは専用武器がないと使えないのでこのままでもいいかと
汎用性を高めるためにこのロワでは所持しているだけで効果あり、にすると色々便利そうだけど
人外の人たち
竜魔人:ダイ
魔人:健太郎
魔族:ブーメラン
鯖:セイバー、アーチャー
ヴォルケンリッター:シグナム
ソルジャー:クラウド、セフィロス
ホムンクルス:大総統
逸れ外道:十蔵
影:ノヴァ
悪霊:黄泉
半人半霊:みょん
半人半妖:刹那、クレア
モンスター:ギルガメッシュ
ガイコツ:ブルック
代理投下します
「おおぉ…! これは……!」
一人の少年が鼻の下を伸ばしていた。
これでもかという程に伸ばしていた。
彼の名はニケ。
どこにでもいる、極々普通の勇者様だ。
わけの分からないまま殺し合いに参加させられたニケは、まず支給品の確認をした。
しかし箱を(鞄を)開けてビックリ。
そこには、際どいポージングをした女性が表紙を飾っている本が入っていたのである。
……いわゆるエロ本だった。
最初はニケも戸惑った。
自分のような純粋で汚れのない子供が、大人の世界に足を踏み入れていいわけがない。
それに、エロ本とお酒とタバコは二十歳になってから、とニケは心に決めていた。
……だが、『押すなよ!』と言われれば押したくなってしまうのが人間なのだ。
ダメ、絶対。と言われると逆にやりたくなってしまうのが人間の性だ。
結局、ニケは見てしまった。
だって仕方ないじゃない、人間なんだもの。
「………ふぅ」
どれだけ時間が経っただろうか。
エロ本を眺めていたニケが、パタンと本を閉じ唐突に立ち上がった。
ちなみに、やましい事はまだ何もしていない。
「少年漫画の主人公にこんなモノ支給するなーーーー!!!!」
そして、エロ本を片手に持って振り上げ地面に叩きつけた。
ツッコミである。
辺り一帯に響き渡る程の大きな大きなツッコミである。
「はあっ…はあっ……ったく、あのロワとかいうねーちゃんは何考えてんだ!
清楚で優しそうなねーちゃんだなーとか思って見惚れてた結果がこれだよ!
こんなもん役に立たないだろ常識的に考えて!」
その他にも色々と文句を言いながら、エロ本に背を向けるようにしてニケはどかっと腰を下ろした。
深呼吸をして気分を落ち着かせる。
今はふざけてる場合ではない。
状況を整理しなければならない。
「殺し合いか……。はぁ……ククリと旅をしてる途中だったのになー。
今ごろアイツ慌ててるだろうな」
魔王ギリを封印してから約一年。
ニケはククリとパーティを組み旅をしていたはずだった。
それなのにいつの間にかこのような殺し合いに参加させられてしまっていた。
突然のニケの失踪に、今ごろククリは慌てふためいているに違いない。
「あのねーちゃんは剣士を集めたって言ってたからな。
ククリもジュジュもオヤジもたぶんいないだろ。なら、急いで帰らねーとな…」
殺し合いに乗るつもりはない。
人を殺してまで自らの望みを叶えたいとは思わないからだ。
ニケの当面の目標は、この殺し合いから脱出することだ。
なんとしてでもオヤジやジュジュ、そしてククリが待つ元の世界に帰らなければならない。
先ほどから誰か一人忘れている気がするが、きっと気のせいだろう。
「そのためにはまず仲間を作らないとな。オレ一人じゃ脱出手段なんて思いつきそうもないし」
殺し合いに乗った奴に襲われた時のことも考えると、やはり頼れる仲間がほしい。
そう思ったニケは、早速仲間を探しに行こうとしたのだが、すぐに足を止めた。
「って、そうだ。まだ道具を確認し終えてないぞ。武器はないのか武器は」
最初に出てきた物のインパクトが強すぎたせいで、他の道具を確認するのを忘れていた。
まさか、支給品がエロ本のみなわけがないだろう。
これから仲間を探して歩き回らなければならない。
となると、最低でも自分の身を守れるだけの武器がほしかった。
「できれば扱いやすい小振りの剣がいいんだけどな。
でもまあ、武器があればよしとするか。背に腹は代えられねーし」
とか言いつつも、心の中では短剣が支給されてることを願いながらニケは鞄を漁った。
「うおっ!? 重……いや長えよ!!」
ニケに支給されたのは短剣ではなく、2メートルほどの黒い長刀だった。
思わずツッコんでしまう。
『夜』
世界最強の剣士ミホークが愛用していた最上大業物の黒刀である。
先端へと少しずつ反り返っていく刀身をもったその刀は、見ようによっては十字架のようにも見える。
自分の身長よりも長い刀をニケはなんとか構えてみせた。
だが足元は覚束なく腕もプルプルと震えている。
「ふ、振れねーぞ……」
重量はそれほどではないのだが、あまりに長すぎてニケにはその刀を振るうことができなかった。
ましてや、この刀を持ったまま動き回ることなどできそうにもない。
屈強は戦士ならこの刀を使いこなすことができるのだろうが、ニケにとってこの刀は文字どおり無用の長物だ。
体が小さく桁外れの筋力があるわけではないニケにとっては最悪といってよいだろう。
素早さという盗賊のメリットがなくなってしまうため、ニケは刀をしまった。
2メートルを超す刀が鞄の中に入っていく様が冗談にしか見えなかったが、あえてそこにはツッコまない。
大人の事情というものがあるのだろう。
版権キャラの件も然り。
「オヤジなら……いや、やめとこう」
キタキタ親父がこの刀を尻に挟んで戦うという気持ちの悪い想像をしてしまった自分を嫌悪した。
彼なら本当にやってしまいそうなのが怖い。
「!! 待てよ、まさかオヤジも呼ばれてるのか!? 剣士じゃないけど盗賊のオレも呼ばれてるしな…もしかしたら……
ってか盗賊呼ぶって人選ミスだろ!!」
心細さを隠すように、ニケはツッコミを続ける。
内心では、ニケも怖がっているのだ。
世界を救った勇者であるとはいえ、ニケはまだまだ子供だ。
これからどうなるのか不安で不安で仕方がない。
虚勢を張っていなければ、心が圧し潰されそうだった。
「……でも、そんな事言ってられねーよな」
使える武器も防具もない。
装備は貧弱……というか何もないけれど。
それでも、ビクビクと怯えて何もしないのは嫌だ。
今自分にできる事を精一杯やりたい。
そう思ったニケは辺りを見回し、あるモノに目を向けた。
「そうだ! これも、こうすれば使えるんじゃないか!?」
そう言ってニケが手に取ったのは、先ほど投げ捨てたエロ本だ。
するとニケは、それを服の中に忍び込ませる。
何ということでしょう。
全く使い道がないと思っていたエロ本は、即席の防具へと早変わりしてしまいました。
「わりと厚さがあったからな。これで少しは安心だろ」
これなら、腹部へのダメージを少しは減らせそうではある。
こうして、刀を鞄にしまいエロ本を装備した奇妙な勇者が誕生した。
【C-4/川沿いの平原/一日目/深夜】
【ニケ@魔法陣グルグル】
【状態】健康
【装備】スケベ本@テイルズオブファンタジア
【道具】基本支給品、夜@ONE PIECE
【思考】基本:この殺し合いから脱出したい。
1:頼れる仲間をみつける。どこへ向かうかは次の書き手さんに任せます。
※参戦時期は魔王ギリを封印し、ククリと旅を始めてから1年経った頃。レベルも上がっている。
『夜@ONE PIECE』
ミホークが使っていた黒い長刀。
ミホークの身長が198センチで、それより長いので2メートルちょいの長さがあると思われる。
『スケベ本@テイルズオブファンタジア』
内容はその名の通り。
大した防御力はないかもしれない。
代理投下終了です。
なんちゅーもん支給してんだw
投下乙です
四次元デイパック確定したか
C-4川沿い……エロ本じゃなくて生のねーちゃんおおっぱいが拝めそうだな
子供にはまだ早い!
代理投下乙です
これも違う意味で酷いw ニケにぴったりかもしれんがw
いや、オヤジはいないぞ。盗賊のお前がなんで呼ばれたか知らんがw
てす
> キタキタ親父がこの刀を尻に挟んで戦うという気持ちの悪い想像をしてしまった自分を嫌悪した。
これやるのって「ゴチンコ流へっぽこ剣法おもろうてやがてダメージ」の使い手ゴチンコであって
キタキタ親父が武器持ったことなんてなかった筈では?
お、移転完了か
代理投下します
58 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 04:55:35 ID:nX3P2l4c
「今度の世界はどこなんだろう……」
頭に光るちょーちん、肩にはひつじを装備した妙にキラキラ光る衣装の青年はそう呟いた。
最早世界を跨いで移動するのは何回目になるのであろうか。
「きっと今回もどうにかなるさ!でも早く帰らないと美樹ちゃん怒るだろうなぁ」
いつもなら彼女である美樹を救う為に世界間を移動していたが、今回ばかりはどうも違うらしい。
剣の持ち主を選定する為に剣士を集めたと、ロワと名乗る女性は言っていた。
ならば剣士どころか、危なっかしくて刃物も持たせられない美樹が召還される理由は無い。
そんな彼女が安全な場所にいるという安心感が、健太郎の心を落ち着かせていた。
「剣士といえば、きっとランスさんも召還されているに違いない。ランスさんはきっと元気なんだろうなー(非情に空気読めてない)」
奇しくも同時刻、ランスは錆白兵に返り討ちに遭い息絶えていたのだが、健太郎はそんな事知る由もなかった。
59 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 04:56:06 ID:nX3P2l4c
「石さん、僕の愚痴を聞いて下さい。美樹ちゃんとのデートに行く途中この世界に無理矢理連れてこられたって愚痴を。
えっ、いつもラブラブ一緒に逃避行という愛のらんでぶーしてるじゃないかって?だからこそ待ち合わせ場所を決めてそこで落ち合うってデートが愉しみだったんですよ!
きっと今頃美樹ちゃんは寂しくてわんわん泣いてるに決まってます。下手すると怒って辺り一面を吹き飛ばしてるかも知れません。
いや、流石にそれは帰る場所がなくなるから困る……いやいやかといって寂しがっていてくれないとそれはそれで複雑な気も……」
運命さえも手繰り寄せる本当の強さを持った剣士を選び出すという儀式。
ロワが言ったようにまるで『ゲーム』の様なファンタジー設定だ。
ゲーム好きで、過去になんどか『剣と魔法のファンタジー世界』に拉致られた経験もある健太郎は、美樹が安全である事もあり今回の事態にも心を浮かせていた。
「っと、ずっと僕ばかり愚痴を話していたね。お礼に石さんの悩みの相談を聞いてあげよう!」
陽気な健太郎が目の前の巨大な石に話しかける。
勿論石は何も話しかけてはこない。
健太郎自身も石の声が聞こえる能力がある訳でもない。
健太郎にどうして石なんかに話しかけるのかと問いかければ、こう答えが返って来るであろう――「話さないといけない気がしたからさ」と。
60 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 04:56:49 ID:nX3P2l4c
◆ ◆ ◆
太正時代から召還された着物と袴を着こなした少女、真宮寺さくらは隠れながら相手の様子を窺っていた。
取りあえず遠くから見えたモニュメントを目標にこちらに来てみたのだが、近くまできてようやくその正体が理解できた。
縁があまりなくて気がつくのが遅れたが、とんでもなく巨大な西洋の墓である。
大きさは民家二件を縦に積んだ位の大きさであろうか。
巨大すぎて近づき過ぎても、巨大な石としか認識できないであろう墓の近くで、見るからに怪しげな格好をした青年が鼻歌交じりに穴を掘っていた。
墓の近くで穴を掘っているとなれば、それは墓穴であろう。
日本にも土葬という文化は深く根付いており、容易に想像する事ができた。
墓穴を掘っているという事は、誰かを埋めるという事である。
だが目の前の青年からはこれっぽっちも悲痛な感情が見えてこなかった。
つまりは――彼が人を殺してそれを隠蔽する為にわざわざ墓の近くに埋めようとしているのではないか。
「大神さん、勇気を分けてください……」
心の支え、愛する人の名前を呟き少女は腰に差している剣を握りしめた。
「北辰一刀流真宮寺さくら。遅ればせながら、この島の平和を守る為参ります!!」
馬鹿正直に名前と流派を叫びながら少女は、青年に向かい駆けていく。
腰に差した一本の西洋刀の重さを確かめながら、居合いに好ましい位置に剣をもっていく。
西洋刀は本来ならばその重さと丈夫さを利点とし、日本刀とは異なり力任せに殴打し、鎧ごと破壊する事を目的とした武器である。
そんな事は両手で構えないと刃筋すら安定しない程の重量と、刃から柄の部分まで同じ一つの金属から鍛え上げられているという製造法からさくらでも推測できた。
しかし手元に武器はこれしかないのだ。
いつも愛用していた真宮寺家に代々伝わる家宝、霊剣荒鷹はこの場所にない。
ならば自分の持てる技を出し切り、この武器の特性を引き出すしかない。
つまりさくらが選んだ戦術それは――西洋刀の重量を利用し、遠心力を利用し相手を叩き斬るという事。
ステップは遠心力に引っ張られる剣とは反対の方向に踏みしめ、下段から一気に相手を斬り上げる。
さくらの名乗りで健太郎が振り向いた時には、もう西洋刀の刃が健太郎の目前まで迫っていた。
咄嗟に身体を後方に捻り、剣が描くであろう軌跡から脱出しようとした健太郎であったが、さくらの有する剣は物理法則を無視した動きで健太郎に追尾してきた。
62 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 04:58:50 ID:nX3P2l4c
――しかし。
「いてっ!何で急に襲いかかってくるんですか!」
重さも速さも乗った一撃必殺の攻撃は、生身の身体によって跳ね返された。
手応えは十二分にあった。
しかし相手にはまるでダメージを与えられていない。
物理法則を無視した展開にしばし呆気に取られていたさくらであったが、とある事実にようやく気がついた。
「す、すいません。あたしてっきり……」
墓の周りに穴が複数個存在するが、死体が一つも無い事に。
「僕が無敵結界持ちだから良かったものの、普通の人だったら死んでたよ」
さくらの振るった剣が当たった場所をさすりながら健太郎は不満を漏らした。
健太郎からしてみればほんの一ダメージ程の痛みであったが、勘違いとはいえ急に襲われたという不満は募る。
「あの……、こんな事言えた立場ではないのでしょうけど、お墓の近くで楽しげに穴を掘ってる方も悪いと思います」
「だってこんな広い草原に一つだけって、お墓が寂しそうじゃないか。どのみちこれから沢山の人は死んでいくのだろうし、僕が穴を掘っておいてあげようと思ってね」
ほら一石二鳥じゃないか、と空気が読めない青年は微笑んだ。
63 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 04:59:23 ID:nX3P2l4c
「お墓があるって事は、この島で既に人が死んでるって事なのでしょうか」
「大きいって事は沢山の人を一遍に埋葬する為の慰霊碑に近い物だったのかな」
別に殺し合いにのってる訳ではない事、いつものさくらの早とちりだった事をお互いに説明し合った二人は、目の前の大きな建造物を見上げていた。
「一杯死んでる、つまりこの島での殺し合いは私達が最初って訳でもなかったのですね」
「人が一杯埋まってるとしたら、お墓は一つでも寂しくなかったのか」
どこか話が噛み合わない二人であったが、お互いに悪い人ではないという事は理解できた。
「それにしても無敵結界って凄いのですね」
心配になって傷口を見せて貰ったが、既に痣にもなってない。
無敵結界――それは物理・魔法の種を問わず、またどれほど凶悪な破壊力であろうと、お構いなしに外部からの攻撃の一切を無効化するという反則的なバリアである。
同じく無敵結界を持つ魔王、魔人同士や神や神の同族である悪魔には結界が中和され無効化されたり、リミッターの外れた勇者やカオス、日光といったルールを超越した武器でも無効化されたりはするが、弱点はそれだけである。
64 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 04:59:56 ID:nX3P2l4c
しかし健太郎は些細ではあるが重要な矛盾点を見落としていた。
無敵結界の弱点はそれだけである筈なのである。
しかし破邪の血統に属するさくらではあったが、悪魔でも魔王でも勇者でも神でもない歴とした一般人である。
そのさくらに些細とはいえど一ダメージ、確かに与えられたのだ。
物理・魔法の種を問わず、またどれほど凶悪な破壊力であろうと、お構いなしに外部からの攻撃の一切を無効化するという反則的なバリアをも超越する武器。
それは『通常攻撃が必中になり、与えるダメージは一になる』という幻の聖剣。
無敵結界も含めランスの世界は創造神ルドラサウムが全てのルールを管理していた。
だがそれ以外の世界のルールは別に存在したのである。
『何物をも無効化される』という概念と『必ず一ダメージ与える』という概念がぶつかり、後者の世界の概念が勝ったという事実。
即ち無敵結界を持っている魔人であろうとも、この世界では必ずしも不死ではないという事を。
――その最強の剣の名前は聖剣『エクスカリパー』。
65 名前:最強の聖剣 ◆ClAmicNkI.[sage] 投稿日:2010/07/29(木) 05:00:29 ID:nX3P2l4c
【G-7 巨大な墓の下 一日目 深夜】
【小川健太郎@ランスシリーズ】
【状態】一ダメージ程の怪我
【装備】支給品の刀@不明、スコップ
【道具】支給品一式 ランダムアイテム(一つはスコップ)
【思考】基本:なるようになるさ!
1:美樹ちゃんに怒られない内に帰りたい。
2:さくらちゃんはうっかり屋さんだけど悪い人じゃないみたい。
【真宮寺さくら@サクラ大戦】
【状態】健康
【装備】エクスカリパー@FFV
【道具】支給品一式 ランダムアイテム(個数も種類も不明)
【思考】基本:この島の平和は私が守る!
1:大神さん、私に力を!
2:健太郎さんは何を考えてるかわからないけど、悪い人じゃないみたい。
代理投下終了
一部の行が長過ぎて投下できない部分があったので、
勝手ながら改行させてもらいました
wiki収録時には戻しといてください
もう一度代理投下行きます
市街地と城を取り囲むようにそびえ立つ外壁のそばで、少女が一人うずくまっていた。
年の頃は十代前半といったところだろうか。その表情は硬く、ひどく青ざめている。
「う、……っ」
この場所に飛ばされる直前の惨劇を思い出し、少女──鳳凰寺風は思わず口元を右の手で押さえた。
人が、死んだ。それもあっけなく、残酷に。
あの時少女は不幸にも集団の前方におり、事の一部始終を鮮明に見てしまっていたのだ。
「光さん……海、さん……」
初めにいた場所からここに転移させられる直前のこと。ほんの一瞬ではあったが、風は異世界セフィーロで心を通わせあった親友2人の姿を確認している。
それなのに、ロワと名乗った女性はあろうことか最後の一人になるまで殺しあえと言い放ったのである。
人を殺す事なんてできない。まして…………
──ん〜んん〜〜、ん〜んん〜ん〜 ♪
不意に聞こえた何者かの声にはっとし、風は身を固くした。
(もしもあの声の持ち主が殺し合いに乗っているような方だったら……)
深夜で視認がしづらいとはいえ、見通しがいい道路沿いにいるのだ。さらに声は市街地の方から聞こえており、建物の影に隠れようにもそこへ移動するまでに気付かれてしまう可能性が高い。
どうすれば、と半ばパニックを起こしかけそうになる心を奮い起こし、己のすぐ傍に置かれていたデイパックを探りだす。
あの女性によって『説明』されたルールによれば、最低でも一つは武器──剣が入っているはず。何が起こるか分からない以上、警戒するべきだと判断したのだ。
こうしている間にも謎の声……もとい鼻唄は近づいてきている。少女の緊張は否応なしに高まっていった。
(剣は魔法騎士としての私のものしか扱ったことがないけれど……)
そして取り出したのは、両手でも片手でも使用できることから片手半剣とも呼ばれる全長120センチほどの西洋剣、バスタード・ソード。
(っ、重たい……)
その平均的な重さは約2,2キログラム。大の大人ならともかく年頃の少女が扱うには少々荷が過ぎる代物である。
(でも、やるしかない)
しかし短い間ながらも慣れ親しんだ形状の剣でよかった、と頭の片隅で風は思った。
剣先を地面につけるようにして構え──長時間持ち上げて構えることは少女の細腕には厳しかった──、ぼんやりとだがこちらへと歩いてきているらしい人影をその視界に収める。
(光さん、海さん……私に、力を貸して!)
逃げる事も隠れる事もできないのなら、迎え撃つのみ。先手必勝、と風は声を張り上げた。
「そこにいるのはどなたですか!!」
──ん〜んん〜〜、ん〜んん〜……ん?
どうやら鼻唄の主はこちらが声を張り上げるまで気付いていなかったようだ。人影は歩みを止めると、その頭を少女のいる方向へと向ける。
その影が黒ずくめの格好をしているからだろうか、それとも月明かりのいたずらか。やけに白い顔の人物もいたものだ、と風はぼんやりと考えた。
──確かこっちから声が聞こえたような……
(……え、)
事実は小説よりも奇なり。人影がだんだん近づいてくるにくれ、風は昔の格言を思い知る事となった。
背格好からして男なのだろう。それはいい。黒いスーツにアフロヘア、シルクハットが意外と似合っている。これも問題ない。
「……おお! 貴女のようなお嬢さんと出会えるなんて、私はなんと幸せなのだろう!! ……おっと失礼、自己紹介がまだでした。“死んで骨だけ”ブルックです!!」
(導師クレフ、こんなことって……こんなことってあるのでしょうか?)
剣を取り落として取り乱すなどという失態を犯さなかった事に少女は自分を誉めたくなった。とはいえ、その胸中は異世界での恩師に思わず問い掛けてしまう程度には混乱していたのだが。
「あ、そうだ。一つお願いしたいことがあるのですが……」
セフィーロというファンタジー世界での経験をもってしても、はたしてこのような事が起こりうるなど想像できただろうか。
「パンツ見せて貰ってもよろしいですか?」
(開口一番にセクハラ発言をする、アフロを生やした動くガイコツが存在するなんて……っ!!!)
直後、風は剣を置いて己のデイパックをむんずと掴むと、手にしたそれを緊張の反動やら羞恥その他諸々の感情の赴くままにブルックの顔へ叩き付けるという、普段の彼女からはとても考えられない行動を取ったことを付け加えておく。
「それでは、この場所にブルックさんのお知り合いはいらっしゃらないのですね」
「ええ。この場に連れて来られてもおかしくない者には一名ほど心当たりがありますが、少なくともあの場所で見かける事はありませんでした。って私、目ないんですけどー!」
「は、はぁ……」
あれから数分後、そこには仲良く情報交換をしあっている二人の姿が!(某番組ナレーション風)
「ところでフウさん、貴女はこれからどうするおつもりなんです?」
「私は……。先程申し上げた通り、私は殺し合いなどしたくありません。光さんや海さんと一緒に、無事に東京へ帰りたい。今思い浮かぶのはそれだけです。
……ただ、もう二度とあんな悲しい出来事が起きてはいけない。それだけは確かですわ」
「……あの騎士のような、ですか」
「……はい」
始まりの場所で無惨にも命を奪われた、フレンと呼ばれた騎士らしき青年。しかし風の脳裏に浮かんでいたのは何も彼だけではなかった。
(エメロード姫……)
ザガートを倒したことで無事東京へ帰れる。そう思っていた魔法騎士たちを待ち受けていたのは、その称号を持つ者の真の使命であった。
世界の平穏のみを願わなければならない身でありながら一人の男を愛する事を知ってしまった『柱』を殺さなければ、風たち三人は東京へ帰る事が叶わなかったのである。
誰かの願いや幸せのために他の誰かが犠牲になるということ。それは魔法騎士たちの心に深い傷を残し、よって風にはどうしても受け入れる事が出来なかったのだ。
「そうですか……。出来ることなら私もご一緒してヒカルさんやウミさんを捜してさしあげたい! ですが、あいにくと私にはせねばならない事がありまして。……申し訳ありません」
「いいえ、そんな! そのお心遣いだけでとても嬉しいですわ」
「そう言っていただけると助かります。では、私はこの辺で。……あ、そうだ。ここで会ったのも何かの縁! これを貴女にお贈りしましょう!!」
そういって立ち上がったブルックは、自身のデイパックから手のひら大の何かを取り出すと風に手渡した。
「これは……ぬいぐるみ?」
「ヨホホホ、私が持っていても不気味なだけでしょう? その人形だって貴女のようなお嬢さんに持ってもらう方が嬉しいでしょうし、ね」
可愛らしくデフォルメされた、赤いマントとバンダナを身につけた少年の姿をしたそれはどうやら誰かの手作りのようだった。
「それじゃあ、ありがたく頂戴いたしますね。……そうですわ! 私だけが頂くのも何なので、少しだけ待って頂けますか?」
そう言うと、風はブルックに背を向け己のデイパックを漁り始めた。
(暗くてよく見えませんね……)
微かな月明かりではよく見えず、目当ての物を取り出すのに苦労している時だった。
──そこの女の子、危ない!!
(え?)
後ろにいるブルックのものでも、まして自分のものでもない声が少し離れた場所から聞こえたかと思うと、
──鳳凰っ
突然、周囲がかがり火を焚いたかのように明るくなる。
「天駆!!」
どこからか現れた火の鳥はそれまで暗闇に慣れていた少女の目をくらませるには充分過ぎた。
(いったい何が?!)
直視はしていなかった分、ものの数秒で視界が戻ってきたのは幸いだった。そしてそこに映った己を守るように刀を構える何者かの後ろ姿に、風は驚きを隠せなかった。
それもその筈。デフォルメとリアルの差こそあれ、その人物はつい先程ブルックから貰った人形と全く同じ姿形だったのだから。
その光景をクレス・アルベインが見たのは偶然だった。
しゃがみ込んで何かをしているらしき少女の後ろに黒ずくめの人物──恐らくは男だろう──が立っている。
(何かイヤな予感がする)
宿敵ダオスを倒すための旅で培われた戦士としての勘だったのか、あるいは俗に言う『虫の知らせ』だったのか。それを見た時、胸の内に何か引っかかるものを感じ取った。
そして何かを握りしめている男の左手が血の通った人間のそれではない事に気付くと、クレスは二人目掛けて走り出した。
その間にも男の腕は動き、手にしている何かを胸元で水平に構えている。それに少女が気付いている様子はない。
このままだと少女が危ないが、少年と二人の間にはまだ距離がある。時間がなかった。
魔神剣で牽制? 剣圧が向こうへ届く頃には手遅れになっているだろう。
空間翔転移で直接叩くか? 発動までには一呼吸以上の時間が必要、論外だ。
(どうか間に合ってくれ……っ!)
「そこの女の子、危ない!!」
ならば向こうの意識をこちらに向けさせることで時間を稼ぐ、これしかない。それにあの技を使えば移動しつつ攻撃も行える。
「鳳凰っ」
予め身につけていた刀を鞘から抜いて大地を蹴り、跳び上がる。少女を助けるという想いを剣気に変え、さらに炎に変えて全身に纏う。
「天駆!!」
そして刀を突き出し、そのまま滑空しながら急降下。名に冠する火の鳥の如き一撃はしかし男を捕らえる事はなかった。男が少年の想像していた以上に身軽な動きで後ろへ跳び退いたからである。
しかし少女から引き離すことには成功している。ひとまずはそれで良しとし、クレスは相対する者を注意深く観察した。
(服を身につけたスケルトン、あるいはドラゴントゥース……どうしてここにモンスターが?)
しかしその疑問はすぐに解消する。首もとを覆っているスカーフの影から、自分達のそれより小振りな首輪が頸骨にはめられているのが見えたからだ。
(つまり、こいつも僕らと同じ参加者。それも、ロワの説明が確かなら剣士ってことになる……)
考えてみれば不可解な点があった。もしモンスターならば問答無用で襲いかかって来るはず、いかな少女とて無防備に背中をさらしたりはしないだろう、と。
現に目の前の骸骨はそんなそぶりを見せもせず鞘に収まったままの得物を左手に持ち、静かにこちらの様子をうかがっているのみ。
「……一つだけ答えて欲しい。お前は『ゲームに乗って』いるのか?」
だからこそクレスは口を開いた。目の前に立つ人にあらざる者が取った行動の真意を問うために。
「待って下さい、その方は……ブルックさんは危険な方ではありません!」
風は声を荒げた。
確かにブルックは魔物と間違われてもおかしくない外見をしている。目の前の少年はきっと、自分が襲われていたと勘違いをしているのだろうと考えた故の言動である。
「でも僕は確かに見たんだ。しゃがみ込んで何かをしている君の背に、手にしている剣を突き立てようとしていたところを」
「え……?」
思わずブルックを見上げる風。まだ名も知らぬ少年剣士が警戒の構えをゆるめる様子はなく、当のブルック本人は沈黙を貫いていた。
「……お答えする前に、貴方の名前をお聞かせ願えませんか」
「……クレス。クレス・アルベイン」
そのまま数秒は経っただろうか。沈黙を破ったのは問い掛けられた骸骨剣士。
「クレスさん、ですか……。貴方の仰る通りです。確かに私はそちらのお嬢さん……フウさんの命を奪うため、この剣を構えていました」
「そんな、ブルックさん……っ」
「っ……。それが、お前の答えなんだな? ブルック」
(どうして)
頭が思うように働かない、声を出す事が出来ない。足の力が抜け、そのまま舗装道路に座り込む。この時、風の心は衝撃と悲しみで白く塗りつぶされていた。
「フウさん。貴女を騙していた私が言うのもおこがましいですが、私を恨んでくださって構いません。……まことに申し訳ありませんが、あなた方には死んでいただきます」
ブルックが剣を抜いて構えるのにあわせ、クレスと名乗った少年も刀を正眼に構え直す。
「……どう、して」
そして少女の呟きを皮切りに、相対する剣士は同時に地を蹴った。
ギィン!!
「どうして殺し合いに乗るんだ! ロワと名乗ったあの女の言う事を信じているとでも!?」
「私には何としてでも果たさねばならない『約束』がある! そのためには生きてここを出なければならないのです!!」
ぶつかり合うこと、一合。ブルックが持つ竜牙兵の名を持つ直剣とクレスが持つニバンボシという銘の刀がぎりぎりと鍔競りあう。
「ならッ、どうして立ち向かおうと思わない!? みんなが助かる道を考えようとしないんだ!?」
膠着状態が続く中、クレスはあることに気が付いていた。剣士の魂ともいえる剣同士が触れあっている今、その違和感をはっきりと感じ取る事ができたのだ。
(口では殺すと言っていた割に殺気があまり感じられない……? いや、これは殺気というよりもむしろ……)
「死合いの最中だというのに考え事とは、とんだ余裕の持ち主ですね……ッ!!」
(ッ! しまった!!)
キイィッ!!
それは剣士として致命的な隙。想像以上の力で刀を押し払われてバランスを崩し、クレスは二、三歩たたらを踏む。
(くッ、ここまでなのか……っ!)
だが、死を覚悟した少年にとどめの一撃が来る事はなかった。間合いを広げたブルックが攻撃の手を止めていたからである。
「……若いというのは素晴らしい。あなた方のように夢を持ち、それを力に羽ばたく事ができるのですから」
ブルックは話を続ける。
「私は、そのような夢を持つには年老い過ぎてしまいました……。
皆が助かる道? そのようなものがあるのなら……およそ50年前、私は独りこの姿になってでも生き延びようと考えたりはしなかった!!」
「?!」
クレスの身体は金縛りに遭ったかのように動かなくなった。いや、魂の慟哭を前にして動けなくなったのだ。
「……おしゃべりが過ぎてしまいましたね。
これで終わりです」
竜の牙がクレスに襲いかかる。
「『戒めの風』!!」
しかしその身体に届く事はなかった。
質量のある風がブルックの身体にまとわりつき、捕らえていたのである。
「フウ、さん……」
「ブルックさん。どうか、ここは退いて頂けないでしょうか?」
ブルックの顔を見つめ、静かに涙しながら風は語る。
「もう、嫌なんです。誰かの為に誰かが傷つけたり、傷ついたりするのは……っ」
そして、静かにくずおれた。『魔法』の行使者が気を失い、ほどなくブルックを戒めていた風もかき消える。
その様を、クレスはただ見ていることしかできなかった。
【鳳凰寺 風@魔法騎士レイアース】
【状態】 健康、精神疲労(極大) 気絶中
【装備】 バスタード・ソード@現実
【道具】支給品、 マスコット(@テイルズオブファンタジア)、ランダムアイテム×1
【思考】基本:光、海と共に生きて東京に帰る。
1: 誰かの為に誰かが傷つけたり、傷ついたりするのは嫌だ
2: ブルックには殺し合いに乗らないでいて欲しい
[備考]
※参戦時期はエメロードを撃破して東京に帰った後(第一章終了後)です
【クレス・アルベイン@テイルズオブファンタジア】
【状態】 健康、疲労(少)
【装備】 ニバンボシ@テイルズオブヴェスペリア
【道具】支給品、 ランダムアイテム×1
【思考】基本:仲間を募り、会場から脱出する
1: いったい何が起こったのかを知りたい
[備考]
※参戦時期は本編終了後です
【ブルック@ONE PIECE】
【状態】 健康、疲労(小)
【装備】 ドラゴントゥース@テイルズオブファンタジア
【道具】支給品
【思考】基本:生き延びて約束を果たす
1: 優勝して元の世界に帰る
2: フウの言葉を受け入れるか考える
[備考]
※参戦時期はスリラーバークで影を取り戻した直後です
92 名前: ◆oOOla1DQxY[sage] 投稿日:2010/08/01(日) 00:13:20 ID:CITL./vA
これにて投下終了です。題名は「哀しき鼻唄」で
規制されていたので、どなたか代理投下をお願いします
94 名前: ◆oOOla1DQxY[sage] 投稿日:2010/08/01(日) 00:26:15 ID:CITL./vA
げ、本当だ
三名の現在地は
【G-3 市街地 外壁傍/一日目/深夜】
です。重ね重ねすみません……
代理投下終了
>>578の上の方の改行が切れてしまいました。すみません。
ユーリ・バッツ・リンディス投下します
「やれやれ、どうやらとんでもないことに巻き込まれちまったようだな」
亜麻色の髪の青年、バッツは深々と嘆息した。
あの広間での出来事。とても夢とは思えぬ現実感。
バッグ一つで草原に打ち捨てられたこの状況。
そして何よりも殺意に似た冷たい感触を首に伝えてくる黒い死の枷。
あのロワという女性は本当にここで自分たちに殺し合いをさせるつもりらしい。
「どうするかな……」
最後の一人になる自信がない訳ではない。
彼もまた歴戦の戦士だった。
仲間とともに世界を駆け抜け、ついには人知れず世界を救った経験が確固たる自信を築いている。
しかし彼の自由人としてのプライドがロワの言いなりになることを拒絶していた。
「逆らえば死ぬ、か。それでも……できないからなんて理由じゃやめられないよな」
首輪を外す方法なんて容易には思い浮かばない。
死にたくなければ、戦い生きのこることこそが生物として正しい行動なのだろう。
だが正しいというだけでは選べないことだってある。
バッツは確実にそれを知っていた。
バッグとともに置き捨てられていた一振りの剣を手にとり見定めてみた。
「敵さんの厚意に期待するのもアレだけど、それ」
鞘の中から現れたのは鍔と柄の先端に紅い宝玉が装飾された両刃の長剣だった。
それはかつてエレブ大陸という地において神将器と呼ばれる伝説の剣であった。
「銘は……デュランダル、か。かなり重い……が、大剣だと思えばなんてことはないな。
それに凄まじい力は秘められているのが解る」
バッツの体格ではずしり、と感じられるほどの重さがある。
が、それ以上に刀身からほとばしる霊気に圧倒された。
「なるべく使いたくはないが、頼もしい相棒を手に入れたようだな」
彼はデュランダルとバッグを背負うとあてどもなく歩き出した。
「とりあえず誰かを見つけなきゃ話にならない、ボコがいればなぁ」
愛チョコボのボコが居れば移動は楽だったろうが居ないものは仕方がない。
飄々とした態度と堂々とした意志を脚に籠め彼は進む。
己に恥じない道を。
+ + + +
「剣を下ろしてもらえないかしら」
「お前が武器を捨てたらな」
長い黒髪の青年と同じく長い髪を後ろで結えた女性が対峙している。
互いに剣を相手に突き付けたままで。
青年の名はユーリ。
彼は鋭い殺気の籠った視線を目の前の女性・リンディスに向けていた。
「悪いけどいきなり剣を突き付けてくる相手に丸腰になるほどお人よしではないの」
「なら信用はできねぇな」
「こっちの台詞!」
ギィン!
空気の緊張が濁った金属音によってはじけ飛ぶ。
ユーリの持つ剣は軽量に作られた細身の剣。強度はないが、その分相手の急所を狙いやすい造りになっている。
リンディスの持つ剣は刀身から鍔まで全体に文様が施された光の剣。その身に秘められた魔力は強力である。
強度で劣る剣を持つユーリは相手の剣を受け止めることはせず、その持ち手を狙ってはじきとばす戦法に出る。
武器を弾いてから相手を無力化するつもりだ。
普段のユーリならばここまで好戦的な思考はしないだろう。
だが彼は最初の広間にて親友を失っていた。
フレン・シーフォというかけがえのない友人を。
彼の無惨な死体がユーリの精神を攻撃的に変化させていた。
(後手に回るつもりはねぇ、まずは拘束してから話を訊く!)
もしも相手がこの「ゲーム」とやらに乗っていたら。
その上で殺すつもりがない、と騙すつもりだったら。
いくつもの疑惑がユーリの思考を会話という選択肢から遠ざけ、即時拘束を選ばせていた。
(フレン、おめーの願いは俺が継いでやる。この殺人ゲームに乗った奴を全員ぶちのめしてあのロワという女の首を獲る!)
彼のまるでジャグリングのように持ち手を変える剣技に翻弄されるリンディス。
だが彼女の剣も速さと技ならば負けてはいない。
彼女は草原の部族サカで生まれ、鍛えられた戦士なのだ。
剣を持つ手を狙いに来るユーリの刺突を素早い動きで回避する。
(こんなところで殺されるなんてまっぴら! 私はおじい様の下へ帰らなければならないんだから!)
エレブ大陸に人知れず戦乱を呼び込もうとしていた巨悪を倒し、
ようやく止まっていた家族の時間を取り戻せるはずだったのだ。
彼女の残されたたった一人の家族、祖父ハウゼンの命脈はもう長くない。
その時が来るまでの短い時間を共に過ごすこと。
そして愛する祖父の最期を看取ることこそ孫娘である自分の役目なのだと決意していた。
それがこんな場所で殺人ゲームなどに巻き込まれている。
今まで戦いの中で何人、何百人と斬り殺してきた彼女であるが、
自ら望んで戦いを起こしたこと、人を斬ったことなどない。
ゲームに乗るつもりは毛頭ないが、それでも理不尽に殺されるなんてことは絶対に承服できなかった。
「私は死ぬわけにはいかないのよ!」
何度目か、リンとユーリの剣閃が交差するその時。
「なら、そろそろ落ち着こうぜ」
ギギィンッ!!
「え?」「何っ?」
ユーリとリンの間に割って入り、殺意の奔流を受け止めた者がいた。
リンの光の剣を長剣で、ユーリの細身の剣をナイフで。
完璧なタイミングでその男、バッツは受け止めていた。
瞬間、攻撃を止められた両者はバッツから距離をとる。
「お前……何モンだ?」
「俺はバッツ。別に大層な肩書はない、ただの旅人だ
おまえらは自分の命が惜しくて殺し合いに乗っちまった口かい?」
ユーリの問いにバッツは平然と答え、さらに問いを返した。
「馬鹿にしないで! サカの誇りとおじい様の名誉を汚すような真似を出来る筈がないわ!」
その問いにはユーリではなく激昂したリンが答えた。
それを聞いてバッツはユーリを見る。
「お前は広間で見た記憶がある。あのフレンという男の知り合いか?」
「……そうだ」
ユーリは警戒はくずさずに低く、静かに答えた。
しかしフレンの名を聞いた時にその全身から迸る殺意が揺らいだのをバッツは見逃さなかった。
「そのフレンを生き返らせてやりたいのか? 優勝して」
「フレンはそんなことを望むような奴じゃない。俺はただこのゲームに乗って殺し合いをする奴が許せないだけだ」
「だが今のお前をみりゃ、普段温厚な犬だって牙を剥くと思うぞ。
特にここには戦える奴らばかりが集められているようだからな」
「!?」
バッツの言葉はユーリに衝撃を与えていた。
動揺が彼の心に広がっていく。
「チッ」
カキン
忌々しそうに舌打ちをするとユーリは剣を収め、バッツらに背を向けた。
「どこに行くんだよ?」
「ムカつくが、どうやらお前の言うとおり俺は頭に血が上っていたようなんでな。
水場でも探して顔を洗ってくるわ、またな」
殺意はすでにない。無表情に、だがどこか自嘲気味に言うとユーリは背を向けたまま手を挙げた。
バッツはフッと息を漏らすとリンディスを見やる。
リンもホッと息をついていた。
「ありがとうバッツ、助かったわ」
「なに、大したことはしてないさ。えーと」
「リンディスよ。リンと呼んで」
その瞬間、誰もが緊張の糸を解いていた。
その場を立ち去ろうとしたユーリでさえ。
だから……気づくのが一瞬遅れた。そしてその遅れはどうしようもなく取り戻すことが出来なかった。
「話は終わったなニンゲン」
圧倒的な闘気がその場の空気を硬化させる。
樹木の影から飛び出して来た脅威に反応できたのはバッツだけだった。
「あぶねぇ!」
咄嗟にユーリを突き飛ばす。
そして――鮮血とともに彼の右腕は宙を舞っていた。
「バッツ!?」
「野郎!」
「ぬるいぞ、ニンゲンッ!!」
飛び出してきた脅威・ブーメランはバッツが倒れたことを確認するとすぐさま方向を転換し、
ユーリへと手に持つ大剣を疾走らせた。
ユーリはそれに反応した。
剣の斬界から逃げきれないと悟るや、剣を盾に攻撃を受け流しにかかる。
普通ならその選択は正解の筈だった。
だがユーリの剣に強度が足りなかったこと。ブーメランの持つ剣の強度が高かったこと。
そしてブーメランの膂力がユーリの想像を遥かに超越していたことが
彼の運命を決定づけた。
パキィン、ゾンッ
ブーメランの剣は容易に細身の剣を千々の欠片へと変え、ユーリの首をその親友とお揃いにさせた。
「さて、後は」
ブーメランがゆっくりと振り向く。
ただ一人残されたリンディスは戦慄に動けないでいた。
「戦え、ニンゲン……俺を楽しませろ」
「ふ、ふざけ……」
「なら俺が楽しませてやるよ!」
「ぬ!?」
ブーメランの死角から襲い来る斬撃。
それを回避しきれず、彼の仮面に一本の亀裂が走る。
「生きていたか」
「走れ、リン! 逃げろ!!」
ブーメランと対峙し、血を吐きながらバッツが叫ぶ。
「でも、……でも!」
「早くしろ、お前が逃げないと俺が逃げられない!!」
その言葉に意を決し、リンは駆け出した。
「逃すか……!」
「おっと、お前の相手は俺だよ」
(ちっくしょう、ファリス、レナ、クルル! どうやら帰れないみたいだ、ごめんな)
「命をかけて時間を稼ぐ、か。天晴れだニンゲン」
「ざけんな、命をかけてお前を倒すんだよ!」
「見事」
+ + + + +
全てが終わった後、ブーメランはここから駆け去った女の方を向いた。
「間に合わぬ、か。だが構わん」
何故なら、手負いとはいえ素晴らしい戦いが、
生と死の狭間を行き来する愉悦を味わうことが出来たのだから。
しばらくして彼は再び次の獲物を求めて歩き出した。
【死亡 ユーリ・ローウェル@テイルズオブヴェスペリア】
【死亡 バッツ・クラウザー@FF5】
【残り45名】
【D-2 森林-草原地帯 一日目 深夜】
【ブーメラン@ワイルドアームズ アルターコード:F】
【状態】胸に深い裂傷、疲労(中)
【装備】ガッツの剣@ベルセルク
【道具】支給品×2、ランダムアイテム×2、フレイムタン@FF5 デュランダル@FE烈火の剣
【思考】基本:ニンゲンと戦う
1:次の相手を探す
【備考】
※ガッツの剣はドラゴン殺しではなく、百人斬りをしたときのものです。
【C-2 森林-草原地帯 一日目 深夜】
【リンディス@ファイアーエムブレム烈火の剣】
【状態】疲労(小)無力感
【装備】光の剣@DQ2
【道具】基本支給品 ランダムアイテム1個
【思考】基本:ゲームに乗らず、祖父ハウゼンの下へ帰還する
1:混乱 2:安全を確保した後にバッツを探す
※D-2にはバッツのランダムアイテムだったパプニカの風のナイフ@ダイの大冒険と
ユーリの不明アイテムの入ったバッグが落ちています
投下終了です。
予定より大幅に遅れ、すみませんでした。
あと、予約キャラに加えてブーメランのゲリラ投下をしています。
投下乙
代理投下します
「ふう……」
アグリアス・オークスは砂漠地帯を抜け、額の汗を拭う。
靴には砂が入り、心地よいとは言えなかった。
失った水分を補給するためにデイパックを漁り水を取り出す。
水が入った透明のペットボトルは彼女にとって未知のもの。訝しがりながらもキャップを回転させ、水を飲んだ。
彼女は聖大天使アルテマとの戦いに身を投じていた。
長き戦いを終え光に包まれた後に、待ち受けていたのはこのような殺し合いである。
愛剣セイブザクィーンを失い、デイパック一つを渡され砂漠地帯に独り。
(これがラムザ達との旅で砂漠にも慣れていた私だったから良かったものの)
しかしアグリアスにはこの度の非道なる催しは許せなかった。
会場にいた年端も行かぬような子供を巻き込んだことも。
この首輪を嵌めて、畜生に貶めようとすることも。
名簿を見れば、知る名は二つ。
シドルファス・オルランドゥ、クラウド・ストライフ。
ここに来るまでには、背を預け共に戦った二人である。
異世界より召還されたクラウドはなぜか火山の頂上に武器を隠しているなど謎多き男だったが、あれで仲間思いなところもある。
オルランドゥ伯に関しては言うまでもあるまい。
なにより両者とも腕はたつ。
「まずは二人を探すとするか……ん」
今後の方針について考えていたアグリアスの顔に緊張感が走る。
あのうっそうとした木立から気配を感じた。
いつのまにやら、気配を感じ取れるほどのレンジに入っている。
実力の程までは分からぬ。接触するリスクは高いかもしれない。
(だが……)
彼女は接触することを選んだ。情報が重要であったからだ。
最初に爆殺された男の鎧などは、彼女のいた世界のどの騎士団にもあてはまらぬ。
おそらくイヴァリースには存在しないものであろう。
つまり今では自分こそが以前のクラウドのように、何も分からぬ立場に立っているのだから。
近づけばそこにはジョブ「侍」と酷似した人がいた。
否、顔が人のそれではない。つまり、人型モンスター。
人外がいるとは会場にいた時点で気づいていたが、まさか最初に出会うとは。
(どうする。交戦するか、それとも見逃すか)
接触することを考えていたアグリアスだが、モンスターと分かればそうも行かぬ。
チョコボのようなまだ可愛げのあるモンスターならばまた違ったのかもしれないが、その男の凶相が災いした。
一人で戦って死ぬようなことがあればどうしようもない。しかし見逃せば、他のものが襲われるかもしれない。
アグリアスは結局選択することができず、剣を抜き音を立てず近づく。
剣は<カリバーン>。同じくこの地に立つ騎士王の紛う事なき名剣である。
息を殺し聖剣技の射程まで近づく。
そして陰から、モンスターの様子を伺っていた。どうやらデイパックを漁り、剣を探しているようである。
しかしモンスターがデイパックから意識をそらすと、同時にアグリアスの視線に気づいた。
その目が緊張していたアグリアスには非常に獰猛に見え、そして選択を促す。
(不味い!!気づかれた!)
無双稲妻突き。
ホーリーナイト特有のアビリティ、聖剣技の中でも射程範囲の広い技である。
チャージすることなく瞬時に魔力を練り、剣に纏わせる。
剣を以ってして招雷。その一振りは雷をモンスターに落とした。
「なにぃ!!!!!!!!」
しかし、届かぬ。
モンスターが突然の攻撃に驚くのと同時に、アグリアスもまた驚愕とした。
というのもモンスターより五歩程離れ、十字の雷が落ちたからである。
地を抉るその威力は変わらぬが、問題は射程だ。アグリアスは不動無明剣を使ったのかと錯覚してしまう。
(力が制限されているのか?無双稲妻突きのみか?もしや他の技もか?)
アグリアスは違う環境に連れてこられたというのに、まさか勝手が違うはずもないと決めつけ、
敵に仕掛けた己の浅慮を責め、またかつてない事態に動揺していた。
「待ってくれぇ!!!戦うつもりは無い!!」
喋れるのか。
動揺に囚われたアグリアスは、しかしモンスターの言葉を確かに聞き取った。
その言葉、信用すべきか、殺すべきか。
奴はモンスターだ。人型は他に比べ、知恵が回るという話もある。
罠?
アグリアスが迷いにとらわれているとモンスターはそれを察し、デイパックを投げてよこした。
そのモンスターに敵意が無いと分かったアグリアスはこれ以上、追撃するわけにはいかなかった。
アグリアスは仕方なく剣を収め、ギルガメッシュと話を始めた。
■
「すまなかった。お前が殺し合いに乗っているのと勘違いして」
「まあしょうがねえよ。こんな顔見ればな」
「……」
「いや、責めてるわけじゃないんだぜ。俺も一応モンスターだし」
ギルガメッシュはバツの悪そうな顔をした。
アグリアスは自分がこの空気を作り出しているのだな、と思う。
こうして話をしていても、ギルガメッシュに対する不信感をあらわにしてしまっているのだ。
(どうしたものか……)
アグリアスの焦燥を感じ取ってか、ギルガメッシュが急に腹を割って話そうと言った。
ギルガメッシュの突然の申し出に戸惑うアグリアスであったが、それを断る理由も無い。
ギルガメッシュを見極める機会と考えれば悪くは無いため、了承した。
このモンスターは先ほどにもデイパックをよこすという機転を見せるなど、やたらと空気を読んでくれるものだとアグリアスは心中で評価していた。
そして「信頼」を勝ち取るため、ギルガメッシュは自己紹介をしはじめた。
それはつまり、モンスターである彼が何故殺し合いに乗らないのか、を説明するということだ。
長いのでギルガメッシュの話を掻い摘むと以下のとおりだ。
彼は、元の世界ではそれなりに腕の立つ武芸者であったらしい。
上司にそれはもう大層見込まれていて、その実力に見合うアイテムを渡されていたほど。
渡されたアイテムを装備し、幾度と無く敵対していた一行と剣を交えた。
彼は戦い続けた。しかしこの一行は強かった。(同時にアイテムを盗まれ続けた。まるで見えない手によって操られた一行によって)
それでもなぜか友情は育まれた。
一行の危機に颯爽と現れ(この時、まさか鎧を盗まれるとは思わなかったという)、その強敵を倒すため自爆したそうだ。
この時、ギルガメッシュは死んだ。
しかしギルガメッシュは死ぬ間際に、一行と共に戦えれば、と夢想した。
同時にそのうちの一人、バッツ・クラウザーとサシで戦えればとも。
よってこんな殺し合いに乗るつもりはなく、ここにいるはずのバッツと戦う。
それが済んだら一緒に戦う、今度はバッツの仲間として。
そのギルガメッシュの告白はアグリアスの「信用」を得るには十分であった。
仲間として、という言葉は、人とモンスター、味方と敵の垣根を越えた友情を感じさせる言葉であったのだ。
なによりもその目である。その目はかつての仲間、ビブロスのような目をしていた。
信じられる男だ。そうアグリアスは結論付けた。
しかし、
なぜ友情が芽生えたのか。
ギルガメッシュ、お前は本当に見込まれていたのか。
鎧盗まれたって笑ってていいのか
アグリアスの内に疑問が浮かぶ。
「なぜ鎧を奪ったのだ……」
「まあ事情があったんじゃねえか」
そんなアグリアスの疑問もギルガメッシュにとってはこんな感じで笑って済まされるのであった。
■
少しだけ彼らは打ち解け、本題の情報交換を始めた。
「あの女について知ってることは無いか?」
「悪いな、全然知らん」
少しもしないうちに自分たちが異世界から集まったことに気づき、驚いた。
加えて、魔法や武器などに関する共通項があったが、肝心のロワなる女の素性は分からない。
結局のところ、情報的な面での進展は無し。
そのいらだちを誤魔化すようにアグリアスは話題を変えた。
「武器は持っているな?」
「ああ、それならここに」
そう言ってギルガメッシュが取り出したものは黄金の剣。
黒き剣身には細やかな紅が入っている。名を<乖離剣エア>という。
ギルガメッシュはその剣に惚れ込んでいるといった風である。
ギルガメッシュ自身が武器収集を趣味とし、偶然にも逸品を得たことで興奮しているのだろうか、
アグリアスに対し鼻息荒く剣を見せびらかす。
「どうだ?かつての我が愛剣、エクスカリバーに勝るとも劣らぬうつくしき剣よ!」
「おい」
「しかも、エクスカリバーと違ってよく切れるんだ!エンキドウにも見せてやりたいもんだぜ!」
「ちょっと」
「どうした!アグリアス!驚いて声も出ないか!」
「赤いのがすっごくうずまいているんだが、あと剣から目を離すな」
「んー!?なんかうるさくて聞こえねえよ!もっと大きな声でしゃべ
その後のF-4は惨憺たるものであった。
ギルガメッシュの興奮に呼応した天地乖離す開闢の星の暴発。
その一撃は豊かなる大地を一転、荒れ果てた焼け野原に変貌させた。
緑は失われ、そこに矮小ながらも確かに生きていた生物たちすら消滅してしまった。
残るものは一つを除いて何も無い。ギルガメッシュの罪の証である。
アグリアスはしばしの放心の後に、あまりの衝撃に気絶してしまったギルガメッシュを叩き起こす。
気絶したものを起こすのは危険であるかもしれないが、そうも言ってられないのだろう。
そして彼女は、お前は何をしでかしたか分かっているのかと問う。
状況を確かに認識しながらもギルガメッシュは表情を努めて変えぬようにした。
「なんだ……うん。あんまり人を信用しちゃいけないぜ。もし俺が乗ってたらお前は死んで
「馬鹿者―!!!」
かくしてあまり反省の色が見えぬギルガメッシュにはアグリアスの鉄拳が見舞われた。
果たして彼は「信頼」を得ることができるのだろうか?
【E-4/木立/一日目/深夜】
【アグリアス・オークス@FFT】
【状態】健康
【装備】カリバーン@FATE
【道具】基本支給品、未確認支給品1〜2
【思考】基本:死なない。
1: ギルガメッシュを放ってはおけない(悪い意味で)
2: クラウドとオルランドゥを探す
※参戦時期は原作終了後
聖剣技の射程が制限されているかもしれないと考えています
【ギルガメッシュ@FF5】
【状態】健康、MP0、ギルガメッシュチェンジはしていない
【装備】乖離剣エア@FATE
【道具】基本支給品、未確認支給品1〜2
【思考】基本:バッツを見つけたい。
1: やっちまったなあ……
2:他に武器が手に入ったらギルガメッシュチェンジするか
※参戦時期は自爆後
※F−4が焼け野原になりました。周囲の人間に見られたかもしれません。
代理投下終了です
なんで修正必須扱いなのにいきなり本投下してんの?
修正議論ありましたか。申し訳ありません。
これ俗に言うズガンってやつじゃん
明らかにブーメラン把握せずに書いてるじゃねーか
クレスの人の除いて延長組はみんなひどいな
602 :
創る名無しに見る名無し:2010/08/01(日) 13:20:33 ID:9GVYT6v/
延長するだけしてブーメランだけ予約スレで予約せずにゲリラ
で投下されたのがズガンでは荒らしと呼ばれても仕方ないぞ
ロワとしては有りだろうけど、剣士バトロワとしてはどうだろうね
企画に求められている物を理解しきれていない書き手も散見されるが……
まぁ序盤の内はしょうがない
ズガンはいいけどマーダーのキャラゆがめて相手もそれなりの剣士なのにあっさりと死亡ではな…
展開が先にあるのが丸見えのようなSSは…
まぁ恐らく三人の交流を描こうとしたけど、オチがつけられずにズガンしたんだろう
エアの作者にも言えることだが力量のない書き手はこの手のオチに頼るんだよ
ズガンはいいけどそこに到る過程と理由付けくらいちゃんとしようぜ
どうでもいいがファイ アー エムブレムだぞ
笛アンチがここまで低能でウザイとは…
他の投下作見てみろよ、ここがクオリティ度外視なロワなのは考えるまでもないはずだがな
いまマーダーと対主催の比率ってどんなもんかな?
マーダー
ブーメラン
ブラッドレイ
錆
黄泉
セイバー(オルタ)
ヒュンケル
ガッツ
銀閣
神裂火織
ブルック
危険人物
トゥバンサノオ
十臓
ノヴァ@レイアース
雷神シド
ロイド
セフィロス
クレア
ってところか?
サマルトリア、海、ヒュンケル代理投下します
「その青い人ってのは、俺の服にある様な紋章が描かれた盾を持っていなかったか?」
「一緒にいたのは短い間だったけど、それらしき盾は持ってなかったと思うわ」
来た道を戻りつつ、龍咲海はサトリに軽い自己紹介と共にヒュンケルとロランの件について説明した。
「ロトの紋章が描かれた盾が没収されたとすると決め手に欠けるな……。ロトの子孫ならもっとアピールしとけってんだ」
この狂気に満ちた島で、一緒に大神官ハーゴンを討伐したかつての仲間と再開できる幸運に、サマルトリアの王子は顔を綻ばせた。
彼が一緒であるならば、魔王だって相手できる。
「あいつは生真面目だからなぁ。いつも面倒ごとを抱えてやってくるし困ったもんだ」
日頃軽口を叩いているサトリであったが、親友との再開に心が躍り軽口も更に磨きがかかっていた。
「もうすぐよ!急いで」
「それにしては静か過ぎやしないか。ったく、人を駆けつけさせておきながら自分一人で解決してやんの」
二人の脳裏に違った映像が流れる。
海の脳裏には自分を庇って疵ついていたロランの姿が。
サトリの脳裏には遅かったな、と笑いかけてくる戦友の姿が。
「嘘……だろ……」
サトリの目の前には見慣れた親友の物言わぬ背中が横たわっていた。
身体の至る所が傷ついていたが、恐らく死因は背中へと貫通している一刺しであろう。
「おい、そんな悪質な冗談お前らしくねぇよ。いつもの俺の軽口への仕返しにしたって時と場合があるだろ……」
相棒のこんなに疵付いた背中は未だかつて見た事がなかった。
大神官ハーゴンやシドーを相手にしたときですら、ここまでの疵を負っていただろうか。
サトリが知っていたロランの背中――それは、彼が彼なりに必死に守ってきた居場所であった。
「ザオリク……!ザオリク……!おい、これは俺の数少ない取り柄だった筈だろっ」
必死になって戦闘不能状態から復活させる呪文を連唱する。
しかし無駄にMPを消耗するばかりで、屍は再び動き出す事がなかった。
「畜生、畜生っ……!!」
先程まで軽口を叩いていた男が、今は地面に膝をつき拳で大地を叩きながら哭いていた。
その悲痛な姿から、自分と光や風との関係と同じだったのだろうと予測はつき、海は自分からサトリに声をかけられないでいた。
「――おい、その男はどんな風貌をしていた」
再び顔を上げたサトリの面持ちは憎しみの色に支配されていた。
「え、二十歳前後で端整な顔立ちしててる男だったけど……」
「サンキュー。情報としては少ないがこの近くにまだいるなら十分だろ」
そういうが早いかサトリは駆けだした。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ!」
「わりぃが、今回ばかりは足手まといと一緒に行動できる自信がないのでね。デートはまた縁があったらだ」
私だって戦える、ロランの時に続き再びそう叫びかけた海であったが、ロランの背中の疵を思い出し言葉を紡ぐ事は出来なかった。
「ほんと、男って馬鹿なんだから……。死んだら許さないんだからね」
走り去るサトリの背中を見つめながら、海はそう呟いて佇むしかなかった。
「貴様か――ロランを、親友≪ダチ≫を殺ってくれたのは」
「どこに鼠が隠れているのか知らんが、あの女の呼んだ増援って所か」
ヒュンケルは周りを見渡す。
声と殺気から近くの何処かから、自分を狙っている者がいるのは解るが、場所が特定できない。
木々に囲まれ隠れる場所が多い上に、周囲は暗く、後方には山が聳え立っており声が乱反射するので隠れるにはもってこいの場所であった。
「ローレシアのロランか……、見事な剣士であった。しかしその親友を自称する男が隠れるしか脳がない鼠とは同情する」
「あぁ俺の事はなんとでも言うがいいさ。実際親友の背中に隠れながら戦ってた様な男だ。だがあいつは……ロランは死んで良いような奴じゃなかったっ!」
足手まといだった自分を嫌味一つ漏らさずにいつも笑顔で迎えてくれていた。
ベラヌールの町でハーゴンの呪いに倒れたときも、見捨てる事はせず貴重な世界樹の葉を自分の為に使ってくれた。
体力(HP)だってムーンブルグの王女に負け、力もロランの半分程度、呪文だってスクルトとザオリクしか取り柄が無いこの俺を肩を並べるに値する戦友のように扱ってくれたのだ。
その十八番だったザオリクもムーンブルグの王女――ルーナの方が習得が早く、何度枕を涙で濡らした事だろうか。
何とかしてロランの役に立ちたくて自己犠牲呪文≪メガンテ≫を覚えた事もあった。
それがロランの怒った顔を見た最初で最後であった。
メガンテを使う覚悟があるなら置いていくとまで言われた。
どんなに足手まといな時でもそんな事は言わなかったのにだ。
その言葉で俺はロランの背中を命に代えてでも守り抜く事を決意した。
力も鍛えて、ロランの背中を守り抜く相棒に恥じぬ努力はしてきたつもりだ。
だが俺は肝心な時にあいつの後ろにいる事が出来なかった。
「これだけ言われても姿を見せぬか……、鼠は所詮鼠か。かくなる上はこちらから鼠狩りを行うまで。魔王軍、不死騎団長ヒュンケ……」
痺れをきらし名乗りを上げようとしたヒュンケルの言葉が途中で途切れる。
「閃熱呪文≪ギラ≫かっ!」
視界を覆うように襲い掛かる炎の群れ。
知っている呪文なだけに、ヒュンケルは思わず身構える。
愛用していた魔鎧さえあれば、ギラ程度気にする必要もないのであろうが今はそうも言ってられない。
しかしその見覚えのある呪文はかつての威力を伴わず、肌を軽く焦がす程度の威力で終わってしまった。
「視界がなくなれば十分っ!」
自らの放ったギラを切り裂き、ダマスクスソードをヒュンケルに振り下ろす。
「相手の名乗りの途中に仕掛け、なおかつ目眩ましとは騎士道の風上にも置けぬ輩が」
しかしサトリの剣はヒュンケルを切り裂く事敵わず、覇者の剣によって軽々と受け止められた。
ダマスクスソードを払いつつ、ヒュンケルは返す刀で目の前の鼠を切り裂こうと試みる。
「ならば、これでどうだっ!大閃熱呪文≪ベギラマ≫」
先程より燃えさかる炎がヒュンケルを包み込む。
炎によって目標を見失ったヒュンケルの剣は、やむなく目の前の炎に振り下ろした。
切り裂いた炎の向こうに見えたのは、トラマナを唱えつつ炎に駆け込んでくるサトリの姿。
「小癪なっ!」
ダマスクスソードと覇者の剣が再び交わり、金属同士がぶつかる特有の甲高い音を周囲に響かせた。
「スクルトっ!」
ヒュンケルから放たれたブラッディースクライドの剣圧を、サトリは守備力上昇呪文で辛うじて耐える。
幾たびかの撃ち合いの中、次第にサトリが劣勢になっていった。
ロランが真っ正面から勝てなかった相手である。
剣士として全てが劣る自分が仇を討とうとするならば、綺麗事を考えず呪文や不意打ちを駆使するしか方法はない。
しかし奇襲は尽く失敗し、今では奇襲のタイミングに合わせて見えない相手に反撃を合わせられたりもしている。
更にはロランへのザオリクも含め、今まで呪文を湯水の如く使ってきたツケが回ってきた。
ガソリン(MP)切れ――それはロランと同等かそれ以上の剣士であるヒュンケルに対し死を意味していた。
――俺に、もっと力があれば!
力が足りないから、尽くヒュンケルに剣を受け止められていたのだ。
これがロランであれば、そう易々は受け止められず相手にも幾分かダメージを与えていられたであろう。
そして力と共に武器の愛称も悪かった。
閃熱呪文を切り裂いた剣の煌めきは見覚えがある。
あれはロトの子孫に代々伝わる剣と同じ煌めき。
つまりはオリハルコン製の剣である。
それに対しこちらはウーツ鋼の合金製の剣。
決してなまくら剣ではなかったが、伝説の剣と同等の剣相手では分が悪い。
「そろそろ終わりにしよう」
対するヒュンケルもまた決め手が欠けていて苛立っていた。
いや、恐らく相手が正々堂々とした剣士であるならば長い戦いでも楽しめていたであろう。
しかし相手は不意打ち、奇襲、目眩ましなどの搦め手を多用してきている。
その様な戦いの方法があるとも、正面から戦う自分の様な相手に非常に有効であるという事も重々承知している。
だが幼い頃から騎士道を教わってきたヒュンケルにとっては好みではないスタイルであった。
しかし相手の闘気や癖も読めてきたし、MP切れ間近か呪文の手数も減ってきた。
畳み掛けるタイミングとしては悪くは無い。
「筋は悪くはない、だが相手が悪かった様だな。親友共々同じ刀の錆になれる事を幸いと思え」
再び腰を落とし、ブラッディースクライドの構えを取る。
大閃熱呪文だろうが守備力上昇呪文だろうが問答無用に突き抜ける威力となる様に暗黒闘気を剣に込めた。
「へっ、こっちの弱り具合までお見通しって訳かよ。しかし窮鼠猫を噛むとも言うぜ。閃熱呪文≪ギラ≫を知っていた貴様ならこの呪文の威力も知ってるだろ?」
ニヤリと笑うその姿は、とある有名な魔物を思い出させる。
そしてその威力も優勢ながらも勇者アバンと相打ちで終わってしまった同僚で重々承知していた。
「まさかっ……」
「そう、そのまさかさ!自己犠牲呪文≪メガン……」
自慢のブラッディースクライドもメガンテ相手では敵わないであろう。
咄嗟にヒュンケルは構えをとき、一歩退いた。
自爆しようとする相手に付き合う必要は欠片もない。
しかし敵に背を向けるという、騎士道の美学から反した行動に一瞬躊躇してしまった。
「――なーんてね」
攻撃もできず、後退もできず中途半端に腰が引けていたヒュンケルに向かってサトリは跳躍した。
これが最大、最後のチャンス。
落下速度を味方につけ、最大の力で相手に剣を叩き込む。
「貴様!どこまで下劣な真似を!」
今日一番の金属音が鳴り響く。
これだけの隙でさえ、サトリの一撃はヒュンケルに通用しなかった。
剣を横にし、刃に手を当てヒュンケルはサトリの一撃に耐えたのだ。
しかしそれもサトリは予想していた。
一番の目的はヒュンケルに腰が引けたまま両手を使わせること。
サトリは空中で剣を止められると同時にダマスクスソードを片手に持ち替え、空いた片方の手で今まで相手に見せなかった死角――背中からもう一つの支給品を取り出した。
そのまま着地と同時に、相手に向かい再度跳躍する。
「――むっ!」
「俺の剣は二度“破壊”の風をおこす」
すれ違いざまに、相手の無防備な横腹を切り裂いた。
しかし悲しいかな支給品はナイフであった。
呪文以外で初めて仇に痛手を負わせる事に成功はしたが、疵はそう深くはなかった。
「俺は親友を殺した貴様を許さないっ!更に強くなり、良い武器も手に入れたらもう一度貴様の前に現れてやる!」
そう言い捨てながら、そのままヒュンケルの後方へとサトリは走り去っていった。
「俺もまだまだ甘いという事か……」
ヒュンケルは逃げるサトリを追おうとしたが、脇腹の痛みからサトリの背を見送くるしかなかった。
【E-6 森林/一日目/黎明】
【サマルトリアの王子(サトリ)@ドラゴンクエストU 】
【状態】疲労(中)、MP消費大
【装備】ダマスクスソード@テイルズオブファンタジア、チキンナイフ(逃げた回数二回)@FFV
【道具】支給品
【思考】基本:ローレシアの王子(ロラン)の敵を討つ。
1:他の参加者はどうでもいいが、ヒュンケルだけは許さない。
2:戦いはできるだけ避けるか適当にあしらう。どうしてもという時だけ戦う。
【ヒュンケル@DRAGON QUEST-ダイの大冒険-】
【状態】傷(小)、体力消費(中)、脇腹に裂傷。
【装備】覇者の剣@DRAGON QUEST-ダイの大冒険-
【道具】支給品
【思考】基本:優勝する。
1:優勝する。
2:できるだけ女は手にかけたくない。
3:自分の未熟さを痛感。
【F-6 山脈/一日目/黎明】
【龍咲 海@魔法騎士レイアース】
【状態】疲労(大) 魔力消費(大)
【装備】無し
【道具】支給品 ランダムアイテム
【思考】基本:光と風を捜す。
1:また一人になっちゃった。
2:身を守る剣が欲しい。
代理投下終わりです
サマル王子は復讐狙いか。なんか嫌な予感しかしねえw
ヒュンケルは傷は負ったが油断が無くなったか?
これは怖いかも
参加者がこれでもか、これでもかというくらい危険人物だらけになっていくな
いいぞ、もっとやれw
代理投下乙です
サトリ王子とヒュンケルの再戦が楽しみだ
それと海は早くも3話目か
アニロワでは1話退場だったからなんか新鮮な気分
言われてみれば海のリレー速度が半端ないw
とりあえずまだ出ない(はずの)参加者の愛刀っぽいもの
エターナルソード@クレス
レヴァンティン@シグナム
バスターソード@クラウド
アルテマウエポン@クラウド
マーニ・カティ@リン
ソール・カティ@リン
アリア@セシリー
デルフリンガー@才人
魔剣カオス@ランス
聖剣日光@健太郎
裏正@十臓
霊剣荒鷹@さくら
九字兼定@式
七天七刀@神裂
獅子王@黄泉
舞蹴拾参號@神楽
和道一文字@ゾロ
三代鬼徹@ゾロ
雪走@ゾロ
六爪@政宗
斬刀「鈍」@銀閣
薄刀「針」@錆
他はともかく裏正、斬刀あたりは出ないと持ち主涙目な感じだなぁ
ダース・ベイダー、とても短いですが投下します。
草木を揺らし、底冷えのする一陣の風が草原を吹き抜けた。
天上の月に薄い暗雲が陰りを落とし、微かな月明かりが眼下を照らす。
五十四の命が鎖に繋がれた血戦場で。
その男は──闇の中に在った。
顔を覆うフルフェイスの仮面や、全身に纏う漆黒の外套は、見る者に強烈な威圧感と畏怖を与える。
そう、彼こそがジェダイの予言にある「フォースにバランスをもたらす者」を体現した救世主として人々に期待されながら。
全てを裏切り、理力の暗黒面に堕ち、シスの暗黒卿として銀河共和国を崩壊させたジェダイの背信者だった。
その名はダース・ベイダー。
髑髏を連想させる死の仮面から不気味な呼吸音が漏れる。
手にした剣は闇色に染まり、その刃は幾多の生き血を啜る刻を待ち望んでいるようだった。
──刃が一閃。
草原を吹き荒ぶ一枚の木の葉が両断された。
その次なる餌食になる者は一体誰なのか?
髑髏の仮面が笑ったような気がした。
だが、どれほど濃い闇の中だろうとも、その身が一度は暗黒に堕ちたとしても。
希望は──光は在ったのだ。
それは暗黒皇帝が率いる銀河帝国と最後のジェダイ騎士ルーク・スカイウォーカーらが集う反乱軍の戦い。
森林惑星エンドア、その宙域に建造された第二デス・スター。
死の要塞デス・スター内部で繰り広げられた、息子ルーク・スカイウォーカーとの運命の戦い。
それを経て、死の際でベイダーは人の心を取り戻す。
見る者が見れば漆黒の衣を纏ったベイダーの姿は死神にも等しく。
その仮面の奥には正義の光が宿っているなどと誰が想像するだろうか。
再び風が吹き荒び、ベイダーの振るった刃が月光の輝きを帯びて闇を一閃する。
ベイダーはロワの言葉を思い出す。
恐らくこの島にはロワ言葉を信じて殺し合いに乗った者達や、それら殺し合いを止めようとする者。
皆がそれぞれの思惑を胸に抱えながら、宵闇の中をひしめき合っているのだろう。
それならば、ベイダーが取る道は決まっていた。
「わしがジェダイとしてこの剣を振るう事が許されるのならば──」
弱きを守り、フォースの暗黒面に堕ちた者を打ち倒すために。
今一度この剣を振るう事を此処に誓おう。
「我に光のフォースの導きを──」
【C-6 草原/一日目/深夜】
【ダース・ベイダー@スターウォーズ】
【状態】健康、
【装備】宝刀・獅子王@喰霊-零-
【道具】基本支給品一式、ランダムアイテム×1
【思考】基本:弱きを守り、暗黒面に堕ちた(殺し合いに乗った)者を倒す。
1:ジェダイ騎士として戦う。
[備考]
※参戦時期は第二デス・スターでルークと戦い人の心を取り戻した後。
※宝刀・獅子王で鵺の霊獣「乱紅蓮」が呼び出せるかは不明。(後の書き手氏にお任せします)
投下終了です。
ちなみにスターウォーズの字幕を見直したらベイダーの一人称が「わし」でした。
投下乙です!
ベイダーは死ぬ直前から参戦とは意表を付かれて驚きです。
今教育で放送中のアニメを見てますので印象から対主催としての参戦には違和感は感じませんでした。
個人的にはその時の若々しいアナキンとしての参戦も期待していたのですが「ダースベイダー」としての参戦ですから無理でしたね。
今後彼がどうなるか期待です。
投下乙です
ベイダー卿が対主催とは意外すぎるw
投下乙
おどろいた…まさかこんな事になるとは
綺麗なダース・ベイダーwww
またキャラ崩壊かよ…勘弁してくれ
もうさ、最初っからやり直さないか?
糞みたいなOP書いた奴も追放できた事だし
誰得キャラに埋め尽くされた書き手枠、空気読めない書き手に延長しても大したものが書けない書き手
ハッキリ言って完全に初動と人集めに失敗してる
俺は
>>355の住民だからいままで数多のロワの存亡を目にしてきたが、
このままではこのロワが遠からず頓挫する事は経験則から明らかなんだよ
それなら名簿の決め方からやり直すべきだろ?
強制はしないが、パロロワに長くいる人間の一意見として受け止めてくれ
うるせーよ。気に食わないんだったら、お前のブログでやってろよ
型月アンチはこれだから嫌悪されてるんだよバーカ
投下乙
スターウォーズよく知らないけど、綺麗なダースベイダー、そんなのもいるのか
イメージだけで悪役だと思い込んでた
ところで、キャラクターの現在位置の地図なんだけど、何かおかしい?
さっきから編集しようとしてるんだけど上手くいかない
投下乙。
まさかの対主催だと…w
投下乙です
これは度肝抜かれた
パラメ死亡直後か汚ない時期の彼が来るかなと思ったが
これは先が楽しみ。それにマジで危険な奴多いから助かるわw
ブーメランズガンが破棄されたみたいね
書き手はあんまり露骨なのやると議論厨が活性化してウザイから程々にしてくれ
ズガンってなに?
ズガン=パロロワに置いてキャラをおざなりに、描写なしに殺すこと。また、キャラ死亡話を貶したい時に後尾に付ける活用語にもなる。
描写もなしにいきなり殺す。
描写ちゃんとされてたじゃん
演出込みで
おい、この話題はもう止めようよ
やってても面白くも無い
>>637 いまは「レベルの低い死亡話」の代名詞くらいになってるのよ
まあ名面を変えても本質は同じ、パロロワに置いて無駄な話ってこと
テス
ギルガメッシュ、真宮寺さくら、小川健太郎投下します
どこにあるやら次元の狭間。
「ぬおおおおっ!バッツ、どこにいる!」
何度も戦いを繰り広げたライバルの姿を求めてギルガメッシュは叫ぶ、
「お前との決着を俺は忘れていないぞー」
それが気付けば妙な女に拉致されたあげくに殺しあえと。
武器集め以外にあまり興味のないギルガメッシュだったがロワと名乗る女に一つだけ感謝していた。
それはギルガメッシュに支給された刀である。
前に手に入れた最強の聖剣に勝るとも劣らない輝きを放つ長刀「正宗」。
ギルガメッシュが以前に持っていた「まさむね」とも違う。
伝説のソルジャーが愛用した「正宗」とも違う。
黄道十二宮から外れた十三番目の聖石が潜む闇の深淵に存在する武器であり。
他の正宗達にも引けを取らない超長刀と優美な輝きがキラリと光る。
自称武芸百般ありとあらゆる武器を収集してそれを使いこなしてきたギルガメッシュは正宗を器用に使いこなす。
「これはなかなかの業物よな!」
こんな名刀をただで支給してくれたことだけはロワに感謝してもいいかもしれない。
ただし首輪をはめられて殺し合いに放り込まれてだけど、そこは深く考えてなかった。
「ぬおおお!待っていろよバッツ!次こそ我ら真の決着をつけようではないか!」
正宗を片手に宿敵の姿を求めてギルガメッシュが騒々しい雄叫びをあげる。
すると何かが遠くでキラリと光った気がする。
「んん、なにやら向こうから名剣の臭いが…」
武器コレクターの勘に何かが反応したギルガメッシュは本能が感じるままに走る!
「我、武器があれば求めん!」
ギルガメッシュが走った先にいた者は!
真宮寺さくらと小川健太郎がそこにいた。
ギルガメッシュが見た光はさくらの持つエクスカリパーの輝きだったのだ。
さくらと健太郎は歌舞伎役者みたいに派手な姿のまま雄叫びをあげてこちらに走ってくる怪人に驚いた。
「なっ、妖怪の類ですか!」
さくらがエクスカリパーでギルガメッシュに立ち向かう。
「そっ、その剣は!どこで無くしたかと思えば。娘よ返してもらうぞ!」
世に蔓延る悪鬼を倒して帝都の平和を護ってきた破邪の家系。
真宮寺家の一人娘としてこのような怪人の類を出会ってしまったからには見過ごすわけにはいかない!
「おっと、さくらさんは下がっていてください!」
「健太郎さん!」
さくらを制した健太郎が武器を構えてニッっと笑う。
何しろ健太郎には最強無敵の能力である無敵結界があるのだ。
たとえ相手の身の丈が2m近い怪物だとしても女の子一人を守れない道理はないと勇敢に立ち向かう。
「くるなら来い化物め!さくらさんは僕が守る」
「邪魔をするなら貴様から倒すまでよ!」
ギルガメッシュが持つ超長の正宗が健太郎へと凶暴な牙で襲いかかる。
「バカめ!そんなものが僕に効くものか!」
健太郎が不敵に笑う。ギルガメッシュががら空きの胴体を狙って。
健太郎が笑みを浮かべたまま、ザンッという鋭い音を響かせて彼の胴は上半身と下半身がお別れをしていた。
「ウソだろ!」
「健太郎さん!」
エクスカリパーの一撃で自分の能力を過信していた健太郎の油断なのか。
それとも特殊能力の制限で無敵結界が大幅に弱体化していたのか。
はたまた古来より名の知れた名刀はそれだけで破邪の属性を内に秘めるという。
いまとなってはどれが正解なのか。それは誰にも永遠にわからないまま健太郎の意識は途切れた。
しかしギルガメッシュの刀は健太郎を斬った勢いそのままに健太郎の後ろにいたさくらをも襲っていた。
「しまった!」
女子供の命まで奪う気のなかったギルガメッシュが叫ぶがもう遅い。
それは不幸とした言いようがない。
突然さくらの前に飛び出してきた健太郎の体によってさくらはギルガメッシュの攻撃を見失って。
ギルガメッシュは健太郎の後ろにいるさくらまでの目測が狂ってしまった。
これがもしもギルガメッシュとさくらの一対一であればこんな結末にはならなかったのかもしれない。
ただただ現実は非情である。
うら若き女子を斬ってしまった事へのわずかな後悔を胸にしてギルガメッシュはエクスカリパーを拾う。
「南無…」
【小川健太郎@ランスシリーズ 死亡】
【真宮寺さくら@サクラ大戦 死亡】
【残り45人】
【G-7/巨大な墓の近く/一日目/深夜】
【ギルガメッシュ@FF5】
【状態】健康
【装備】正宗@FFT
【道具】支給品×3、不明支給品×2、エクスカリパー@ファイナルファンタジーX、健太郎の持っていた刀(不明)
【思考】基本:バッツと決着をつける。
1:念願の聖剣を取り戻したぞ!
2:武器を集めたい。
[備考]※参戦時期はエクスデスに次元の狭間に放り込まれた後です。
投下終了です。タイトルは「武器を求めて三千里」です
もうだめかも知れんね
ざまあっwwwwwwwwwwwwwww
マジかよこれ・・・
エロゲキャラだからってあんまりだろ
報復は覚悟しとけよ
死ねよwwwwww
でももう通しでいいやwwwwww
どうせもうこのロワもおしまいだろうしさwwwwwww
この手のズガンが多いよな。
どうしたものか。
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荒らし行為止めろよ
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もう単純に分岐制でいいんじゃない?
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