オマツ短編集

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主人公 「大松崎 忠」(オオマツザキ タダ)が繰り広げる、マヌケな日常

ドモリの悲劇をお楽しみください。
2創る名無しに見る名無し:2010/06/28(月) 14:59:21 ID:877lF9Ae
アスレチック・・・ 昔、そういった遊びがあった

そこには、天然の遊具が並び、自分の体力だけでコースをクリアするというもの・・・

天然、自然と言えば、定番が池である。
その池に落ちた「大松崎忠吉」 通称(オマツ)

水に濡れて腹を冷やしたオマツは、途中で脱糞していた。

一通り、コースをクリアし、更衣室で着替えていると、その密室から異様な臭いがただよっていた・・・

白髪  「なんか臭くねぇか?」
つる   「うん、臭ぇな!」
大松崎 「そっそっそっそっそうでもねぇべ・・・」

白髪  「いや、やっぱり臭ぇよこの部屋!」
つる   「糞みてぇな臭いだな・・・」

クンクンクンクン、鼻を効かせて臭い臭いの方に向かっていくと、そこには大松崎が・・・

白髪   「くっくせぇ!!オマツおめぇ、オンコむらしたっぺー!!」
大松崎 「しっしっしっしっしゃあめぇよ!! いっいっいっいっいっ池に落ちて腹がひえだんだがらよ!
       おっおっおっおっおっおめぇらだってむらすはずだっぺぇ」

誰もがむらすわけじゃない・・・・・



3創る名無しに見る名無し:2010/06/28(月) 15:03:04 ID:877lF9Ae
中学生にもなって、それも起きているときに糞をむらすとはこれいかに・・・・

恐るべしオマツ!! オマツ恐るべし!!!




4創る名無しに見る名無し:2010/06/28(月) 15:05:59 ID:877lF9Ae
あれは、オマツが生意気に色気が付いてきた中一の秋であった・・・
早熟だったオマツは、中一にしては体が大きかった
当然、女を意識するようになり、同級生の女の一人を好きになった
「谷口ミカ」である
とりわけいい女ではないが、如何せん田舎である為、この十人並みの女がいい女に見えたのだろう
まぁ不細工ではないし、濃い可愛い顔でもないが、涼しげな感じがする女であった

オマツは親友の、緒諸見つる に相談したところ、告白してみろと言われ、意を決し、電話で告るのであった

まず、つるに頭をさげて電話を掛けてミカを出してもらうところから始まる
つる 「谷口さんの御宅ですか?」
母親 「 はいそうです 」
つる 「大松崎ですけどミカさんいますか?」 
母親 「ちょっと待ってね」
つる 「 おい!ミカに替わるからお前でろよ」

オマツに受話器を渡した!
数秒待つとミカが電話に出た

ミカ   「はいもしもし」

オマツ 「 あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ 

 ミカ    ・・・・・ガチャ

オマツの電話    ・・・・・・ ツーツーツーツーツー・・・・・・・・・・・・・

オマツの恋は終わった・・・・・・・

5創る名無しに見る名無し:2010/06/28(月) 15:14:30 ID:877lF9Ae
あれはそう、もう秋になるという10月なのに、セミが鳴いているという狂った残暑の年だった・・・

大松崎は腹を壊していた、昨日食った「さっぽろ一番(塩)」が腐っていたのだ・・・・・・
中学2年の育ち盛りに、母親が出て行ってしまった為に、ろくな飯が食えないでいた。
インスタントラーメンという、数十円で食える極安の食事しかとれない日が結構あった。
しかし彼は、さっぽろ塩が大好物だったので、そう苦ではなかったが、昨日はそれを
買う数十円さえ無い・・・見るに見かねた、友人の芥辺が、数年前の上棟式で道端で
拾ったインスタントラーメン、さっぽろ一番(塩)が家の物置にあることを思い出し、大松崎の家に
持っていってやったのだった。

早い夕飯だった・・・ 夕方の五時ごろだろうか
ろくな飯を食っていない大松崎 (通称オマツ)は 胃袋が小さくなっていて、満腹になり寝てしまった。
しかし、夜の11時頃だろうか、強烈な腹の痛みに目が覚めた。
「うっ、はっ腹がっ!!!(;O;)」 便所に駆け込もうとしたが
水のような糞が既に踝のあたりまで流れ落ちていた・・・
秋というのにまだ残暑・・・ これが幸いし、すぐに家の外に出て下半身を洗った
しかし、水道の水だった為、また下半身を冷やしてしまい、再度猛烈な下痢がオマツを
襲った!!

正露丸さえ備え付けていないオマツの家で、この下痢を止める術はなかった。
このままでは脱水症状になると思った大松崎は、くさい水道の水をがぶ飲みした!
しかし本来下痢の場合には、多少水分をとらないでいるほうがいい、飲めば飲んだだけ
直通に出てしまう・・・
彼のアナルはもう限界に達しようとしていた!

下痢で苦しみ続けたオマツだが、数時間後夜が明け、朝になっていた。
下痢も段々収まってきていた
学校を休もうかとも思ったが、彼の唯一のまともな栄養源である給食が
あった為、休むわけにはいかなかった
登校の途中で、一豊に会った、一豊はオマツの財布代わりであった
つまりは、たかっていたのだが・・・・
通学路の途中にある
小堀パン屋というパン屋に寄って、極大パンを一豊に二つ買わせ、朝飯とした大松崎は
少し体力を回復したようだった

パンを食いながら学校に行くと、その日は3時間目と4時間目の2時限は体育だったのを思い出した。
さすがにオマツは、見学をさせてもらおうと、体育教師の宇治田健、
通称 「ウジケン」 に申し出て、見学を許されたが、あまりの体調不良をウジケンが見抜いたのか
教室での自習でいいと言われ、グラウンドには出なくて良いことになった。

これがオマツの不幸の始まりであった・・・・・ ラストへ続く

6創る名無しに見る名無し:2010/06/28(月) 22:00:49 ID:ddKYOE/J
続きはあんだろうな
7創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 08:27:59 ID:hadCN/LC
プロローグに続いて、 第一章  奇人「秋樹」  

秋樹という男がいる、痩せた男だった。
頭が尖っている、まるでピラミッドかオムスビのような頭だ。
額が狭く、卑屈な顔つきで、唇はへの字にひん曲がってる。
そして 「キィーーーーー」っと奇声をあげるというまさに 「奇人」であった。

彼についても、前日から話さねばなるまい・・・・・

秋樹には、祖母がいた、百姓をリタイヤし、年金生活で隠居していた。
自分で使うところもない年金なので、日に50円ほど秋樹とその妹に小遣いとして あげていた。
その日も秋樹は50円をもらって、近所の駄菓子屋に行こうとしていた。
しかし、芥辺が遊びにやってきて、駄菓子屋は後回しにされてしまった。

芥辺と秋樹は、隣町に入ってしまうほどの奥地に遊びに行った。
その辺りは現在は公道が整備され、あの鬱蒼とした森は今はないが
当時は、帰らずの森かとも思わせるような森が、町外れに 点在していた。

芥辺にとって、秋樹はおもちゃでしかなかった。
この日も秋樹は、芥辺にジャイアントスイングで
振り回されたり、エルボースマッシュや、インディアンデスロックの
プロレス技を掛けられていた

どこかの百姓の庭に巻かれていたトラロープに振られた秋樹は
反動で戻ってくるはずのお約束をやぶり、ラリアートを食らうのを
逃げた、そして近くにおいてあった自転車で家に逃げ帰ろうとした

「畜生! いつもいつも痛めつけやがって、家に逃げて引き篭もってやる」
こう思った秋樹は猛烈なスピードで家に向かって逃げ出した!
8創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 08:29:52 ID:hadCN/LC
こんなこともあろうかと、芥辺は秋樹の5段変則の自転車の
変速機のワイヤーを切断していた。
しかも一番小さいギアに設定してからである。
つまり、スピードが乗ってきてから切り替える、トップギアに最初からなっているのだ!!

秋樹は、ギアチェンジができず、重いペダルを必死でこいだ。
しかし、芥辺はすぐに追いつこうとしていた。
だが秋樹はやせ細っていた為、パワーウエイトレシオが抜群!! 結構スピードが
乗ってきた!!!
「ふっ! このまま巻いてやる」 そう思った秋樹は、道から外れて畑道に入り込んでいった
その瞬間、芥辺は視界から秋樹が消えたのを確認した。

「なんだ??秋樹が神隠しにあったのか??!!」

そう思った芥辺は秋樹が消えた場所までたどり着いた。

そっそこで見たものは、驚愕の光景ぐぁあああ!!!

芥辺は、秋樹が消えたところへ行って、震撼した!

ものすごい悪臭の底なし沼に首だけ浸かっている秋樹がいたからである・・・

「おい何やってんだ?!」

「肥溜めに落ちぢっだんだ〜・・・だずげでぐで〜・・・」

糞の粘度による摩擦で、なんとか浮いている秋樹であったが
足がつかない深さの肥溜めなので、全身がもぐってしまうのは
時間の問題であった!
9創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 08:32:46 ID:hadCN/LC
そこはそれ、「悪魔のような男」と呼ばれる芥辺である、すぐに助けようなどとは思わなかった

「とりあえず誰か呼んでくるわ」
そう言って、人家のある方に自転車で走っていってしまった・・・

「まっ、まってくれよぉー、人が来るまでに沈んじまうがらぁーー!!」
秋樹は叫んだが、芥辺はもう見えなかった・・・・

秋樹は、「このままでは死ぬ!」 そう直感していた!
「なんとかしないと!」秋樹はあせった、周りをみわたすと藤ツルが
肥溜めに伸びてきていた!
秋樹は藤つるの葉っぱをつかみ、そーっとたぐり寄せ、それを伝って
肥溜めの際までたどり着いた・・「助かった!!」そう思って淵からあがろうとしたその時、突然の雷雨が発生!!
バケツをひっくり返したような大雨をくらってしまった!!
秋樹は、淵にかけて上がろうとした足がすべり
また中央付近に落ちてしまった! どっぼーん!!
藤つるも切れてしまい、もう掴める物は何もなかった

「中学2年で死ぬのが・・・ しがも肥溜めで・・・ そんな人生ってごの世にあるんだな・・・」

そう思いながら、底なしの肥溜めで死を待つ秋樹であった・・・
10創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 13:42:12 ID:hadCN/LC
いくら残暑とはいえ、秋だ!日が暮れるのは早くなっている
今日中に、秋樹が肥溜めで発見されることは可能性として低くなっていた

しかし悪運は持っていた秋樹である、ちょうどその日、豚小屋の糞の汲み取りを終えた
百姓が、肥を夕方遅くになってから肥溜に運んできたのである

「ドボドボドボ〜」

口まで浸かりそうだった秋樹の頭から、糞が降り注がれた !
秋樹は、最後の力を振り絞って、顔を上に向け

「糞をまぐんじゃねぇよ!!早ぐ助げでぐれ〜!!!」っと叫んだ

百姓は 「糞が喋った!!何て事だ!!」 と思ってびっくりした

秋樹の後日談では、「何してんだ、そんなところで?」と言われたそうだ

百姓は、牛にロープを付け、秋樹の体にも巻き付け
引き吊りあげた! 
九死に一生を得た秋樹であったが、ジャージのズボンが
脱げ落ちて、パンツ一丁になっていた。
どうせ体中糞まみれである、ズボンなんてどうでもいい、秋樹はそう思ったが・・・

しかしすぐに秋樹は、大変なことになった事に気づいた
ズボンに小遣いが入っていたのだった!しかも妹の分と何日も前から貯めた分まで!!
いまさら、肥溜めの底に潜ってしまったズボンを取りに行く気にはなれない・・・
今日の小遣いはどうなってしまうんだ〜 !!!

実は、今日だけ限定のプロ野球チップス(選手のカードがおまけについている)が発売される日だったのだ
何日も前から、小遣いを使わずに貯めておいて、何個も買おうと思っていた楽しみの日である
悪魔のような男の芥辺が来なければこんなことにはならなかった・・・
いつもそうだ、あの男が疫病神なのである、そう秋樹は思っていた

しかし、駄菓子屋は7時で店終いしてしまう、さらには金もない、どうすることも出来なかった
助けてくれた百姓のおっさんから、ホースで水をかけられ、糞を落としながら途方に暮れていた・・・

しかしこの後、奇人秋樹が本領を発揮するのであーーったーーー!!!!
11創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 15:21:25 ID:hadCN/LC
体から、糞がほどなく落ちる頃、秋樹は足りない頭で悪知恵を搾り出していた
どうしてもプロ野球チップスを買わなければ・・・

「そうだ!うちの婆を騙してもう一度、いやっ、一週間分の小遣いを前借りしよう」

それしかないと思った秋樹は、糞が落ちるや否や、礼も言わずに例の五段変則の
トップギアにしかならないチャリンコに乗り込み、家へ猛スピードで帰るのであった・・・

秋樹が死にそうな目に遭っていたころ、芥辺は夕飯を食っていた
秋樹が何事も無かったかのように・・・ そういう男であった・・・

さて秋樹はというと、プロ野球チップスが買いたくて、一目散に家に向かっていた
ちょうどこの日は、秋樹の両親は農協の集まりに行く日であって、家には遅くならないと帰ってこない日であった

祖母しかいない夕刻、奇人秋樹が狂気を発揮するには絶好のシチュエーションであった・・

秋樹は、家に帰るなり、祖母に 「小遣いぐれ〜〜」と異様な言い方で迫った

しかし祖母は「今日の分はもうやったっぺ、明日にまたやるがらな」 と
保護者としては真っ当な言い分を言った

しかし、秋樹は、「 給食費の一部を落としちまっだがら、自分の小遣いで補充したんだ」
「だがら、その小遣い分をおばあちゃんがちょうだいよ! あどで、お母ちゃんがおばあちゃんに返すから・・」
これが中二の精一杯の嘘であった・・・

いつも嘘と狂言、奇怪な行動の秋樹であった為、信じてもらえるはずもなく

「おがーちゃんが帰ってきでがらでもいいべよ」 と言われてしまった・・・
12創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 15:24:45 ID:hadCN/LC
頭の弱い秋樹は、これ以上の交渉はできなかった
後は、力技しかない、しかし秋樹はそういうタイプでは無かった
学校でも非力な奇人、人から奇怪な行動を取って笑いを誘っている天然の奇人であった

家では??
家でもそうであったが、今回ばかりは別であった、彼を突き動かす衝動
それは、プロ野球スナック! なぜ彼がそんなにこの御菓子にこだわるのか
それは・・・・

それは・・・やはり悪魔のような男、「芥辺」との絡みであった

悪魔のような男は、秋樹が欲しがるおもちゃを持っていた
秋樹があまりに借りたがるので、幾度となく貸してやった
しかし、戻ってくるおもちゃは、(戻ってこなかったものもあったが)
グチャグチャ、それはわざとやっているかのようでもあった

悪魔のような男もびっくりするような悪行である
元々悪魔のようなと呼ばれる男であるが、親しい友人と思えばこその貸与であった
それをないがしろにしたのである、悪魔が復讐を誓えばどんなことになるのか
想像すれば、答えは簡単である

芥辺からのどんな仕打ちを秋樹が受けたのかは具体的にはわからない
しかし、秋樹が何か見えない鎖で雁字搦めになっているのは確かだった・・・・・
さて、今回と言えば、プロ野球スナックにこだわっている秋樹であるが
それは、芥辺にどうしても返さないといけないカードがあったからである
しかし、現在のようなネットでオークションとかをやっていない時代である
ひたすら買いまくって、好きなカードを当てるしかなかった

秋樹は悪魔のような男から借りた柴田のカードをまたもやぐちゃぐちゃに折り曲げてしまい
弁償をせまられていた。秋樹が無理だというと、いつにも増して悪魔のような男の・・・・・・が
すごいことになっていたのである。

その一つが野グソの写真である!
13創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 15:26:35 ID:hadCN/LC
秋樹は野グソのプロとも言える天才児であった!

その手口はこうだ、まず、篠竹の藪を探す、これがカーテンの役割をする
もし無ければ、昔の田舎である、畑があるとこまで行けば誰もいないから
何も気にせず用を足せる・・・
そしてカバンからノートを取り出し、糞をしている間に二枚くらい破き
くしゃくしゃにする、糞が終わったらしゃがんだままの姿勢で少し前に移動
ここでさっきのくしゃくしゃノートの出番だ! これでけつを拭くのだ!!
そして何事も無かったかのように、自分の糞を田畑に撒き散らして帰るのであった。

しっしかし、この一連の行為の最中に芥辺が一緒にいたのが難点だった・・・
芥辺は、いつも小さめなバカチョンカメラをカバンに入れていたのである

秋樹の野グソの決定的瞬間をカメラに収めてしまったのだ!!
芥辺は、秋樹が糞をひねり出している瞬間の写真を
2〜3枚現像した後、ネガは保管した
そして1枚を秋樹に見せ、「 これをばら撒かれたく無かったら・・・わかっているな 」と
元々犬のように扱っていた秋樹にさらに足かせを付けてしまった!!

話は戻るが、今回のプロ野球スナックのオマケをどうしても手に入れなければならなかったのは
間抜けな野グソの瞬間、しかも一本糞の瞬間の写真、そしてノートでケツを拭いている写真を
ばら撒かれてしまうからであった・・・・

14創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 15:28:47 ID:hadCN/LC
悪魔のような男、芥辺は、やってしまうのである!
本当にやってしまうのであった・・・・

普通は、口でふざけて言っていることで、実際にはやらないような悪戯を本当にやってしまう男であった!

秋樹はそれを痛いほど知っていた、今回の写真ばら撒きの事も、明日の朝にカードがそろってなければ
間違いなくばら撒かれるのは必至だった
あの間抜けな格好の写真、あの写真だけは絶対に他人に見せてはならない、きっと大人になっても
死ぬまであの写真の事は語り継がれてしまう、アホな秋樹でも、B型で先が読めない秋樹でもこの未来の予想は
はっきりとビジョンが瞼に浮かぶのだった・・・・
いきあたりばったりの動きしかできないB型の性格の秋樹だが、 何故かこの時ばかりは
数十年先の自分の姿が脳裏にはっきりと浮かんでいた!
あの未来の自分になるのだけはなんとしても阻止しなければならない、なんとしても!!
こう思った秋樹は、糞臭い体を震わせていた・・・・

「糞婆・・・いつもボケた事言ってやがるくせに、なんで今日は冴えてるんだ?!」
「しかし、この婆しか、俺の生命線はないんだ、なんとしてもこの婆から金を・・・」

こう思った秋樹は、実力行使に打って出た!

「 ババァ、いいから金を出せ、千円でいい、いや五百円でもいいから出せ!! 」

一秒で半額にディスカウントとは秋樹も太っ腹だってなこともないが・・・

祖母は 「一日にやる分は決まっていっぺ、そんなにやれるわげねぇべよ」と言って
全く受け付けない

ついに秋樹はキレた!!
15創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 15:30:23 ID:hadCN/LC
秋樹は走った! 家の裏のほうに!!
その動きは、いつもの秋樹ではなかった、速い 速いのである

神速、まさに神速であった!!

秋樹が裏の物置に走っていくと、なんと12センチ角のバタ角と呼ばれる角材を持ち出し、肩に担いで
走り戻ってきたのだ!! そのスピードたるや、加速装置を備えている002かと思わせるほどだった!
そして
縁側に座っている祖母に向けて、角材のラリアートを一発!! ズカッ!!!
祖母は横に倒れこむようによけ、狂気の一撃はなんとかかわした!
秋樹がバタ角をまた後ろに振り上げた、二撃目が来る!!
寝たままだと、打たれてしまう、そう思った祖母はいきなり起き上がってしまった!
秋樹は、もろにバタ角を叩きつけるつもりはなかった、はったりだったのである。
寝ている祖母の上をかすめるように、家の壁に叩きつけようとしたのだった、しっしかし!!

実に不幸なタイミングである、急に起き上がった祖母と、空を切ろうとした秋樹のバタ角が
ジャストミぃぃぃいいいいーーート!!!!
祖母の喉から胸に掛けて、角材のラリアートぐあああああああ!!!

「ほげぇぇええええええ!!!!」 倒れこむ祖母!

こうなったらもう止まらない、狂気に飲み込まれた秋樹は、なんとうつぶせに倒れこむ祖母に
上からの連撃を打ち込んでいくのであった。

16創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 15:32:17 ID:hadCN/LC
喉の痛みと、息がすえない苦しさで、うつ伏せに倒れこんだままの祖母・・・
クル病のように丸くなっている背中に角材を叩き込む秋樹・・・

地獄の一画には、こんな光景があるのかもしれない。

6発目あたりだろうか、顔から腰までが地面にべったりついている祖母の姿があった ???
秋樹も疲れたのか、角材を放り投げた。
動かない祖母、息を切らしている秋樹、1分ほどこの状態でいただろうか
秋樹が息が整ってきて、祖母もダメージが回復してきたのか、立ち上がろうとしていた。
あごから血が流れている・・・ しかし決定的なダメージは受けてないようだった
さすがは百姓! 体が鍛えられていた!! 完全に立ち上がった祖母には
奇跡が起きていた。
なんとその姿が、驚愕の事態にぃいいいいいいい!!!

殺してしまったか・・・ 秋樹はそう感じていた
しかし、祖母は蘇った! 冷静さを取り戻した秋樹は、胸をなでおろした
いくら奇人でも、祖母殺しをしてしまってはまずいと思ったのだろうし
現代の家族殺しのような、猟奇的な事件にまで発展する家庭内暴力は
当時は少なかったからである
しかし、あごから血を流しながら秋樹に向かって歩いてくる祖母に驚愕の変化があった
なんと秋樹より背が高くなっているのだった!
「むぉ?! とっくに抜いているはずの背の高さが逆転??どういうことだ?」
秋樹は混乱するが、よく見ると、丸まっていた背中が真っ直ぐに!!!
秋樹が角材で丸まっていた背中をまっすぐに伸ばしてしまっていたのだ!!
しかも、怒りのアドレナリンで、祖母がパワーアップ!
一合を噛み合せられる間合いに入るや否や、祖母の逆襲が始まったのだ・・・・

この後、秋樹vs祖母の仁義無き決闘が始まるのである

17創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 17:00:42 ID:hadCN/LC
秋樹と祖母、その距離は腕を伸ばせば掴める距離まできていた
しかし、祖母の百姓の血が、素手の戦いを拒んだ、昔の百姓一揆の時の
血が、DNAが、耕作時に使う道具を使えと言うのであったのだろう!
そしてババァは
右脇に生えている、ねむの木に立てかけてあった、立ち鎌をすばやく取ると
右から左に、上から下に、袈裟懸けに振り下ろした

「むぅおっ!!」 バックステップでかわす秋樹、

「 こっ殺す気か? くそババア!!」 恐怖を覚えた秋樹 !

今度は左から右へ、腹の位置を胴であった!
しかし、二撃目が来る前に
祖母につかみ掛かった秋樹は鎌の位置より中に入っていた為
柄の部分が右わき腹を直撃、鎌でなかったのは不幸中の幸いだったが
棒のレバーブローがもろに入った!!
悶絶する秋樹!!

うずくまる秋樹に、立ち鎌は捨てて、近寄る祖母
首根っこをつかまえると、砂利の地面に数回顔を打ち付けた!
「ぐわっ!!」 鼻血が出る秋樹、祖母は秋樹の体を仰向けにすると
馬乗りに!!なんと今で言う「マウントポジション」である!
祖母の張り手ショーが始まった、ビンビンビビンビン ビビビン!!!
往復びんたではない、両手を使った張り手である。
ガサガサの手ではたかれるビンタは、普通の手より効くのであった・・・

気が遠くなる秋樹・・・しかしここで終わらないのが、奇人秋樹だったのである
祖母も疲れてきた、秋樹も気絶寸前の様相だった為、祖母も秋樹をKOしたと思い
立ち上がろうとした
その時!! 祖母の着物の胸倉を掴む秋樹、まだKOされてはいなかった!
右手で、祖母の着物を掴み、左手で祖母の右わき腹をカギ突き!!
しゃがんだ状態だったので、あまり効かなかったが、年寄りにはそれでも
堪えたのだろう、うめき声があがった
「 うげぇぇぇぇえええ!」 祖母の顔が歪む、
その隙に立ち上がった秋樹、またまた左のカギ突きであった、そして
連打、連打、連打、うずくまる祖母、もう祖母の戦闘力はほとんど残っていなかった・・・
勝った、ついに秋樹は勝ったのである
そして、なんと気が狂っている秋樹は、ノックダウンしている祖母に向かって、小便をしだしたのだ!!!
生暖かい小便が頭からそそがれる、だが次第に冷たくなる小便に、朦朧とした意識が戻ってきていた
「ん?この感覚、この匂いは、そして次第に冷たくなるこの現象は???!!!」

「 なぁにをしてくれてんだこのガキゃーーーーー!!!」

怒鳴り声をあげる祖母だったが、ダメージが大きすぎてもう動けなかった

18創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 17:01:44 ID:hadCN/LC
断末魔の叫び声をあげている祖母に対し

「いい加減に、金をくれよ、ばばぁ」 秋樹が言うと
祖母は「金は郵便局に積んできたから、次の年金がこないと無いんだよ」・・・・・

秋樹は、このババァは、だったら早く言え!!今までの死闘は一体何だったんだよと
絶望感と虚無感に襲われた・・・

もうおしまいだ、明日にはあの写真を、あの痴態を学校中、いやあの悪魔のような男だ
町中にさらすに違いない・・・

終わったな・・・俺

そう思った秋樹は、糞臭い体を洗う為、五右衛門風呂に向かった・・・・
19創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 17:03:47 ID:hadCN/LC
秋樹はいい、秋樹は・・・・

祖母はどうなる?、秋樹の身勝手な理屈で、叩きのめされ、小便まで掛けられた
こんな屈辱は、生まれてこの方なかったであろう・・・

秋樹が五右衛門風呂でへこんでいる頃、祖母は歩き出していた
家の裏から続く、忍者道か獣道のような
細い山道をどんどん歩いていた、そしてその目は意を決していた

その山道は、いわゆる心霊スポットもある険しいところであった
廃工場もあり、そこの工場を潰した社長は自殺した場所とも言われていた

その道を通るということは、死ぬ事を決めてたと言っていい
しかし、なんの道具も無い、手ぶらで歩き出していた為
どうやって死のうか祖母は迷っていた
迷って歩いてはいたが次第に
山道を抜け、平地に出た、そこには小川が流れていた
その小川は、一級河川の隣にあるどぶ川である
入水しかないかと祖母は思った、ここに行き着いたのは入水自殺しかないってことだろうと・・・

どぶ川の端っこに立つ、秋樹の顔が浮かぶ、秋樹の顔が、あの声が浮かんでくる・・・・
実の孫であった・・・しかし、あの狂った男が孫なのか?

あと一歩踏み出せばこの川に落ち、死ぬだろう、しかし、あの馬鹿孫の秋樹の事を思い出すと

「死っ死ねるか!! やっぱり死ねない!! あのキチガイ孫にこんな真似をされたまま死ねるかぁ!!」

そう思った祖母はどぶ川に向かって雄叫びをあげた!!!

「うぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

祖母は秋樹に対する復讐を誓い、どぶ川に背を向けた
とっその瞬間、ガマ蛙が祖母の足下に跳んできて、踏み出した足の下に入ってしまった!

「ずるっ!!」 足を滑らした祖母は、どぶ川に頭から落ちてしまった!!

「どっぼーん!!」 しかし、そんなに深くないどぶ川だったため、一度底まで落ちた後
浮上することができた。
「ブッハーっ!! 、死ぬかと思った」 顔を水面に出せた祖母は命拾いをしたと思ったや否や
上流から、得体の知れない半固形状の物体が大量に流れてきた
殺気を感じた祖母は、後ろを振り向くとそこには・・・・
20創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 17:05:29 ID:hadCN/LC
田舎であった、田舎なのだ
川に汚物を捨ててしまう・・・ そういうところだった・・・
田舎では、家庭の便所から汲み取った汚物を、バキュームカーで運び (汲み取り屋と言われる本職)
近くのどぶ川に流すのが普通であった・・・
なんという不運、いや不運というには、それまでの幸運はどうだったのかと言われそうだ

キチガイ孫からの仕打ちで死のうかと思った事を、思い直した幸運
カエルにつまづいて川に落ちたが、溺れなかった幸運

しかし、最後の最後で不運といえば不運か・・・ 超不運である!

死のうと思ったのを思い直したのは幸運、足を滑らして溺れ死ぬ所を助かったのも幸運
し、しかし・・・ ここは田舎だった・・・
昼間に汲みまくってパンパンに溜まっているバキュームカーのタンクの糞を
川に流している汲み取り屋が溺れそうになっている自分の上流にいたとは、なんというアンラッキー! !
半固形状の糞が上流から襲ってきていた!
振り向いた祖母は、何だか分からないドロドロの物体に顔面を包み込まれていた
「なんだこれは?? なんなんだこのドロドロは??」
そう思うや否や、上流の川の端から逆噴射しているバキュームの音と姿が耳と目に入ってきた
「うんこか?!  うんこなのか??、この自分を包み込み窒息させようとしているものはうんこなのくぁああああ????!!!」
思考はここで停止した・・・ 目、鼻、口、耳、穴という穴に糞がそそぎ込まれ、すべての生命活動を阻害する

「ヴぉろぉー、ヴぇろヴぇろぉヴヴぁヴぁヴぁあヴぉぇえええええ」

なんだか分からない断末魔の声をあげ、どぶ川に沈んでいく、祖母・・・・・・・・

こんな悲惨な死に方があるだろうか・・・ この無残な死に様の裏側に何があるのだろうか・・・

秋樹のせいだけではないだろう・・・ おそらくは前世の因縁からきたもの、そしてその因縁を導くものは
あ・・・・・ いや、今はそれは言わないでおこう


21創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 17:07:28 ID:hadCN/LC
奇人秋樹、祖母の死 完

22創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 08:45:53 ID:GWZyax7c
第一章第二節、奇人秋樹の苦悩



秋樹は、苦悩していた、五右衛門風呂の中で・・・
「結局、カードは手に入れる事はできなかった、明日は俺の悲惨な写真が町中にばら撒かれることだろう・・・」
「阻止することはできなかった、芥辺は今頃、その準備に勤しんでいると思うと・・・」

クソッどうして・・・ どうして肥溜めなんかに落ちたんだ!!!
自分を殺してやりたい!!!

そう思いながら、五右衛門風呂で体を洗う秋樹であった

しかし、風呂とはいいものである、リラックスをさせてくれ、決定的なアイデアも閃かしてくれる時もある

「 あっ!そうだ!あれがあった!!」

秋樹は、最後の最後で、とっておきの秘策を思いついたのだ!!!
23創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 08:46:45 ID:GWZyax7c
秋樹の近所に、同じ姓の谷崎、谷崎久雄という変人がいる
東台という地区だが、変人が多いので有名だ!
変人さでは秋樹にかなう者はいないが、違う意味で変人なのが久雄だった
この久雄は、運がいいのが有名で、少ない小遣いで引いたくじが大当たりとか
懸賞が当たったとか、そういう幸運がよくある男だった
久雄は、トップ選手のプロ野球スナックカードをほとんど持っていた
秋樹は、柴田のカードもあったことを思い出し、久雄のうちから盗もうと考えたのだった

久雄の家も農家であった、農作業は朝が早い
しかし夕方薄暗くなる前には帰ってくる、今晩はもう親もいるだろう
明日の朝しかなかった
五右衛門風呂で、糞を落とした秋樹は、明日に備え、台所で、作り置きのカレーを
むさぼり食った
肥溜めに落ちたその夜によくカレーが食えたもんだ・・・・・・・・



その夜は、祖母は帰ってこなかった・・・・・

24創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 08:50:10 ID:GWZyax7c
第一章第三節 


でこの市朗


秋樹が、肥溜めに落ちたり、祖母と決闘している頃
芥辺は、明日、野グソの写真をばらまく為の準備をしていた
懇意にしている写真屋に行き、頼んであった数十枚の現像した野グソ写真を
受け取りに・・・
その途中で、自転車に乗って向かってくる変な顔の同級生に会った
市朗である
こいつはでこが異常に出ている、まるでマッコウクジラだ!
家が板金屋をしていて、親が十九朗(とくろう)という
なぜ「とくろう」なのかと言うと、十番目に生まれたのだが、五番目が死んだので
繰り上がって九番目なのだが、十番目なのには変わりがないので、九と十と
どっちでもええやんけということで、「とくろう」にしたんだという全くあほみたいな
名前の付け方の家であった。
しかも、十九朗の長男が、市朗とはこれいかに・・・・

市朗は、買い物に行かされていた、そして帰る途中で写真屋に向かう
芥辺に会ったのだ。
「 なにやってんだ〜 」 市朗は芥辺になれなれしく近寄ってきた
シカトした芥辺に、「おい無視すんなよ、おい」 等と高圧的な態度に出た!
市朗はまだ悪魔の所業に触れたことがなかった・・・
実に不運な男である。
悪魔のような男、芥辺は、自転車の正面からハンドルを握ると、力任せに上に持ち上げた!
その瞬間、反射的に自転車のペダルをこいでしまった市朗は、後輪が前に回転!!
ウイリーのような形になり、真後ろに真っ逆さま!! 脳天から道路に叩きつけられる形になった!!
「ドカッ!!」 「 グギャッ !!」
気絶する市朗、 接し方がウザイというだけで、同級生をいきなり気絶するほど投げ飛ばす・・・
悪魔のような男は、市朗の体は気に留めず、買い物袋の中身を物色しだした
そこには牛乳が入っていた、生卵も、そしてトクロウが飲んでいると思われる焼酎を瓶に移すときに使うロートもあった
金物屋で買って来いと言われたのだろ・・・
25創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 08:51:29 ID:GWZyax7c
普通、気絶した知り合いがいたら、気付かせる為になんとかして起こそうとするか
助けを呼ぶのだろうが、芥辺はそんなことはしなかった
なんと、卵と牛乳をロートで口から注ぎ込んだのだ!!
生卵をロートの中でグチャグチャにときながら、牛乳をそこに流し込み
市朗の胃袋に送り込む・・・
一リットルパックの牛乳がなくなる頃、口から噴水のようにミルクセーキを吹き出した市朗!!
「 ブフゥァア!!、なんだ? なんだ? 」 なにが起きたか分からない市朗
芥辺は、「俺が通りかかったら、市朗が倒れていたんだ、どうしたんだ一体?」
と何食わぬ顔で言い切った!!

もともと頭の弱い市朗は、脳天直撃した後、牛乳による拷問を受けた為、一時的に記憶が飛んでいた

「あっ卵も牛乳もこぼれちまってる!! また買いに行かないと!!じゃあな」と言って

またスーパーに向かう市朗・・・ 今噴出した牛乳についてはなんとも思わないのか・・・ まさに白痴の一歩前・・・
あるべきはずの場所に大脳が無く、前頭部に集約してしまっている大脳・・・ 脳幹の部分には空洞があると
もっぱらの噂だった

翌日市朗は腹を壊した

26創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 11:03:07 ID:GWZyax7c
悪魔のような男、芥辺が写真屋で写真を受け取った
「ふふっ ふははは・・・・」
低い声で不気味な笑いが自然に出てきた



その頃、家で寝ていた秋樹は 「ゾクッ!!」 「なんだこの悪寒は・・・・」

芥辺rの殺気にも似た気が、秋樹の直感に響いたのだろうか、それとも肥溜めでかぜをひいたのだろか?
布団の中で、ブルブル震える秋樹であった・・・・


27創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 11:05:47 ID:GWZyax7c
第二章 事件の朝


百姓の朝は早い
朝、五時ともなれば、畑ですでに作業している者もいる

秋樹の家もそうであった、両親は秋樹が寝た後、寄り合いから帰ってきて
秋樹がまだ寝ているうちに畑に出て行ったのだろう
秋樹が起き出したときには既にいなかった

好都合だった、久雄の家も農家だから全く同じで、既に久雄以外は家にいないはず
いるのは久雄と妹だけ、久雄の部屋は離れだが、寝るときは母屋で
親たちと寝る
忍び込むには実に好都合・・・

秋樹は、朝飯も食わず、着の身着のまま久雄の家に向かった
案の定、久雄の親たちも畑に出ていっていて、人影は無かった

まず、母屋に誰がいるか確認するため、玄関から侵入
田舎の百姓家なんて鍵をかけてるところなんてほとんどない ので
侵入は簡単だった

百姓の家は、玄関を開けると、いきなりそこには土足で歩ける「土間」と呼ばれる空間がある
床は土だ・・・ 何故なのかは百姓から聞いてくれ
そして便所も外にある・・・・何故なのかは以下略

土間から茶の間に上がり、ふすまをそーっと開けると、そこにはグーグー寝ている久雄と妹がいた
「クックックッしめしめ、あれだけ寝てれば大丈夫だろうよ」秋樹は離れに向かおうとしたが
土間にあるテーブルの上には、久雄用の朝飯が用意されていた

28創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 11:09:24 ID:GWZyax7c
特大のおむすびが、皿の上に何個も乗っかっていた
「これだけあれば、何個が食っても大丈夫だっぺ」

秋樹は一つでどんぶり飯一杯分はあろうかというおむすびを
むさぼり食った、一つ、二つ、三つ目でやっと腹の虫がおさまってきた
しかし、フルに海苔が巻いてあるおむすびだった為、のどに詰まって
むせてきた・・・

「いっいかん!! ここでむせた音を出せば、久雄が起きてしまう!!」
土間の端っこにある、冷蔵庫に駆け寄った

その冷蔵庫には、作っておいてあるカルピスが入っていた
「うーむ。。。あまいガルピスしかないのか・・・ まぁいいが」
秋樹はガラス瓶に口を付け、おもむろにグビグビ飲み出した
「ん?なんか酸っぱいな! カルピスだから酸っぱいのは当たり前か・・・」
そう思いながら、一気に1リットルの瓶を飲み干した

「ごっつぉおさん、久雄」
小声で言うと、母屋から出て離れに向かった

これが腐ったカルピスだったとは夢にも思わない秋樹であり
あの事件へと・・・・

離れに行くと、机とカラーボックス、本棚などが並んでいた
子供にとって宝物であるおまけのカードは机の中であろうと思った秋樹は
学習机の鍵がかかるところの引き出しを開けてみた
鍵はかかっておらず、すんなり引き出せた
案の定カードやそのほかの宝物がいっぱい入っていた
カードだけ、それも意中のカードだけを持ってくることは時間的に不可能
秋樹は、机を引っ張り出し、持ってきていた南京袋に全部ぶっこんだ
「家に帰っでがら、じっくり探すが、ふふふっ」
29創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 11:11:51 ID:GWZyax7c
久雄の家は100mも離れていない、親戚の家だった
親戚の物は自分の物と勝手な理屈をめぐらせ、秋樹は家まで走った

自分の部屋に行き、南京袋をひっくり返すと、中からいろんな物が落ちてきた
まずはカードだ! そう思い、カードを並べだした!

「あった、柴田だ! やはり持っていたか久雄!」
「これで一安心だ、芥辺からの写真ばらまきはこれで無くなった」
秋樹は安心したのか、腹が減ってきた、あれほどおむすびを盗み食いしたのにだ・・・

秋樹は大食いだった、やせの大食いだった
食っても食っても太らない体質であった!
カロリーを消耗するやせ方ではなく、糞としてでてしまうやせ方だった
大量の糞を毎日しないといられない男であった

秋樹の家は、直径50cmはあろうかという大鍋でカレーを作る
それを2日でたいらげるのだ、そのほとんどは秋樹が食うのだが
秋樹は、残っているカレーを温め、お櫃に入っている飯をてんこ盛りにして
カレーをかけてむさぼり食った!!
食った! 食った! 食った!
二杯目突入! 食った食った食った
三杯目でやっと腹がおさまってきた
「ふぅ、やっと一息つける」 時間を見ると既に7時になっていた
もう少しで、一緒に行く仲間と待ち合わせの時間だ
服を着替え、鞄を用意し、カードも持ち、家を出た
「これで完璧だな、昨日から朝にかけての大騒ぎが嘘のようだ・・・」
「しかし、ばあちゃんはどこに行ったんだ? 帰ってこなかったが」

死んでいるとは知らない秋樹であった・・・

30創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 13:28:57 ID:GWZyax7c
第三章 登校時の乱

秋樹が歩っていく通学路の途中に、東町という地区がある、そこには
「湯田」という、幸薄い男が住んでいた
公務員だった親が、酒の飲み過ぎで半身不随になり、障害者になってしまったのだ
そのため、母親は朝から仕事に出ていて、家の中は荒れ放題だった
当然、家の改築などはできず、せいぜいトタンの張り替え程度しか出来なかった

湯田は怒っていた、そんな生活環境だが、人に蔑まれることはないと思って生きていた
事実、子供の頃は生活水準などあまり気になるものではなかったし・・・
だが、やはりそれはそれ、中二ともなると、そう言うことを口にして悪口を言う者も出てきた

湯田の近所に、岩田勇三という男がいた
巨漢である、中二でありながら、身長はゆうに180cmを超え
体重も110キロ以上あった

ただのデブではない、筋力もあり、脚力も普通の体型の者で遅めの奴なら
勇三のほうが、早いくらいであった

柔道部でしごきにあい、バスケ部に移籍してきた

この勇三、とはいえデブなのは確かだ! そこで小学校の時から
「ブーゾ」という、馬鹿にしたあだ名をつけられていた

湯田からもブーゾと呼ばれていた、しかしブーゾはそれが気に入らなかった
あんな小汚い家に住んでいる湯田から、そんな言われ方されてたまるか
そんな心境だったのだろう

ブーゾは小学校の頃、喧嘩をして大けがをさせてしまった事がある
それ以来、気に入らないことがあっても、我慢してしまう事が多く
やれば遙かに強いブーゾが、弱い同級生から、言葉の嫌がらせを受けることは
普通の状態になっていた

31創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 13:30:36 ID:GWZyax7c
しかし、ある一定水準を超えると、大魔神のように怒り狂うのである
湯田はブーゾの事を馬鹿にしている集団と一緒にいた、ブーゾが暴れることが
なくなってから数年経っていたため、誰もブーゾが暴れないとたかをくくり

「ブーゾ臭ぇぞ!」 「 塩素飲んでんのか!」 「 豚足野郎」などと罵声を飛ばして
馬鹿にしていた、確かに汗をかくとプールの臭いがする悪臭男に変身するのだが・・・

そこに湯田もいた、何を言ったかは分からない、しかし勇三のことを「ブーゾ」と
言ったのは確かだった

ブーゾはこらえた、湯田をやるのは簡単だ、しかしまた怪我をさせてしまったらまずい
また親に慰謝料を払わせることになってしまう
そう思ったブーゾは、我慢した

しかし、腹いせに湯田の悪口だけは仲のいい友人に言ってやった
「 あんなトタンで出来てるようなホッタテ小屋、よく風で飛ばされねぇな 」なんてことを

ブーゾにしてみれば、友人だったのだろうが、その友人はブーゾを友人とは思っていなかった
そいつは湯田の家に遊びに行き、ブーゾが言っていたことをわざわざ湯田に言いに行ったのである

激高する湯田!! 「あの野郎! ぶっ殺してやる!」 そう言い切った湯田は
「 明日の朝、登校時にやってやる! 」 と、宣言してしまった

これが前日の事である
32創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 17:14:19 ID:GWZyax7c
そして翌日、あの事件の朝である

湯田は郵便局の前で待ち構えていた、近所の同級生達も湯田を見守る
ブーゾが来た、体をゆすって武者震いを解こうとしている湯田
ブーゾは 「 なんだ? なにやってんだ? 」
湯田が近づき、「 テメェ、うちがトタンだらけのボロ家だとか言ってんだってなぁ 」
「ふざけんなよこの野郎」 

言い放ちざまに、左のロングフックがブーゾの右ほほをとらえた
肉が歪む、しかし太い首にささえられたでかい顔は微動だにしなかった!!
二発、三発、続けざまに左フックが顔をとらえる、ついにブーゾが右手でガードをし
攻撃が止まった、そしてブーゾは湯田に問いかけた

「 ゆったちゃんよ、トタンのことで怒ってんのか? 」
「 だったらよ、いつもいつも俺のことブーゾだのなんだのって馬鹿にしてるのはどうなんだ?」
「 先に人を馬鹿にしてたのはそっちじゃねーか?、俺が一回影で悪口言ったのがどれほどのことなんだ?」

正論であった、完全にブーゾの正論

湯田は、言った内容が悪いんだと言い返した
ブーゾは言った

「 確かに、ゆっちゃちゃん本人の事じゃなかったな、それは悪かったかもしれん 」
「 でも俺はいくら馬鹿にされても手を出してそれに対抗したことは無かった 」
「 言われた悪口の内容が許せないなら、言い返したらいいだけのことじゃねぇのか?」
「 俺は言い返したことすらないことが多いぞ 」
「 しかも何回も俺を殴ったことについてはどうなんだ? 」

言われた湯田は絶句していた
33創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 17:17:05 ID:GWZyax7c
話に筋が通っており、以外に弁が立つブーゾに皆がびっくりしていた

湯田はどう言い返していいか分からずに、逆切れして何か言おうとしていたが
ボキャブラリーが貧困なので言葉にならなかった・・・

ブーゾはおもむろにしゃがみ込み、土下座をした!
「 確かに俺が言ったことは悪かった、謝る。 すみませんでした 」

そして一気に立ち上がると

「 しかし、殴られたことについては、 別問題だ、これについては返させてもらう、三発だったな 」

皆が思った・・・ 空間が歪んでいるようだ、これは何だ? 戦いの気迫、闘気か?・・・と!!

踏み込むブーゾ、後ろに下がる湯田

しかしそこには電話ボックスがあり、それ以上さがれない
ブーゾのパンチが湯田の顔面を襲う
遅いパンチだ、遅いのだが、なにせ素人、湯田も避けられない!

「ヴぃちっ!」

こんな音だったろうか、湯田の顔にブーゾの拳がめり込んだ!!
意識が飛びそうになる湯田だったが、なんとかこらえて立っていた
そこへ二撃目の右ストレートがまた襲ってきた!!

「 ゴッ!!」 

テンプル、左のテンプルに入った! みるみる腫れてくる湯田の顔面
ブーゾも、ここで多少正気に戻ったのか、顔面はやめてボディにフックを叩き込んだ

「 ヴぉっ!! 」

腹が破裂するような音をだし、うずくまる湯田
34創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 17:18:54 ID:GWZyax7c
しかし湯田もタフである、普通ここでKOなのだが、立ち上がった
泣きながら立ち上がった、子供の頃、絶対かなわない大人に泣きながら子供パンチを
するように、泣きながら、ブーゾに向かっていき、効かないパンチを腹に入れていた
ブーゾは蚊を払うように湯田の顔面に張り手を入れた

ブーン!! 

「 バァチィ!!」 湯田が吹き飛んだ!!

横向きに倒れた湯田・・・ 起きてこれなかった
取り巻きが、「ゆったちゃん大丈夫か?!」 と聞くと
湯田は 「 無理・・・ 」 とか細い声で言い、顔からは溢れる涙でべろべろだった・・・

リミッターが外れたブーゾ!! そこにいた皆が震撼していた
ブーゾは、皆に学校に行くぞと言い、皆はそれに従って湯田を置いて歩き出した
なんという薄情な同級生達だろうか・・・

湯田は必勝を祈願して、昨日の夜はカツ丼!
今朝は数の子をしこたま食ってきていた

数の子は、昨日の刺身の残りだった
上根魚屋から出前をとった刺身の中に、数の子がほどなく入っていた
なぜ、この季節に数の子なのかは知らんが、入っていた

湯田の家族は数の子はあまり好きではないらしく、残ってしまった
湯田自身もあまり好きではないのだが、数=勝つと縁起をかついで
全部食ってしまったのである
しかもどんぶり飯三杯で・・・
そこに食らったスーパーヘビー級のボディブロー! たまったものではない
しかも・・・  その数の子は、売れ残りでありサービスのつもりで魚屋が湯田の家に
山盛りにして届けてしまったものであった・・・

35創る名無しに見る名無し:2010/06/30(水) 17:20:07 ID:GWZyax7c
数十分後

湯田は打撲の痛みが、なんとか回復してきたので、学校へ向かった

腹の違和感を残したまま・・・・・・・
36創る名無しに見る名無し:2010/07/01(木) 09:04:50 ID:EwXOQMgP
第四章  悪魔に取り付かれた男

悪魔に取り付かれてしまった男がいた
名を 「砂田活児」という
それまでは、活発な男であった、あの悪魔に出会うまでは

いや、あの悪魔のような男、芥辺の 逆鱗 に触れるまでは
37創る名無しに見る名無し:2010/07/01(木) 09:09:24 ID:EwXOQMgP
活児は、可もなく不可もない男であったが、元気だけはあった
柔道部に所属し、過酷な先輩のしごきにも耐えていた!

中二の時のある日、同じ柔道部の田下と、小学校からの同級であった芥辺、三人で
帰る時があった

帰りながら田下は、芥辺と意気投合し、話に花が咲いた! 
まるでそこに活児がいないかのようにワイワイやっている

活児は、嫉妬にかられた・・・

田下からは、パシリ扱いされていたけど、酷いことはされていなかった
むしろ、気心知れた友人、ちょっとだけ指図されるけど、人の良い友人であった田下!
それが、マニアックな話題で悪魔のような男と意気投合している・・・
なにかやるせない気持ちでいっぱいだった

盛り上がった話の途中だし、このまま帰るのはおしいと思った
三人は、街中の通学路から一歩中に入ったところにある喫茶店に入った

中坊だったから、パフェを注文したw

田下はデブである、今で言ったら、ドランクドラゴンの塚地とそっくりであった
活児は、中肉で、見た目も可も無く不可も無くってところだろう・・・
この三人がパフェを食っていた

田下は、バナナ、悪魔のような男もバナナ
活児は、チョコレートであった

頼んだものまで田下と芥辺は同じであった
活児はイラついていた
嫉妬の感情を爆発させた活児の嫌がらせが始まった
芥辺と田下が共通の話題で盛り上がってると
活児と芥辺の昔のつまらない話題を間に入れてきて
話の腰を折る嫌がらせ
こんなことの繰り返しが続いた

38創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 09:40:06 ID:P1KEOi5Z
田下がお代わりをもらおうとしていた時 、芥辺も、「俺も同じものを!」と言っていた
活児は、金が無かった
頼みたくても頼めない・・・ 活児はいっそう嫌がらせをしてしまった 、考えは無い、感情だけだった
友達をとられてしまう、そんな感情だけだったのだろう!
度重なる不愉快な行為行動に、芥辺も気がついてきていた
会話をさえぎる、ガチャガチャうるさく食器を扱う
ついには、芥辺の頼んだクリームソーダをわざとこぼしたりもした
田下は、活児が弁償だなと言った
しかし、活児には金が無い 、芥辺もいい加減うんざりだった

芥辺も別に田下と仲良くならなくても良かったのだ
それを、女を寝取られたような感情で、嫌がらせを続けてくる 活児
それとなくその感情に気付いた芥辺は、田下と気が合わないふりをした
気分が悪くなる田下 、店の中では、そこそこの雰囲気でやり過ごしたが
田下しか、お代わりの無い状態では店にいる時間はあまりかからなかった
田下は、「そろそろ帰るか」そう言って 勘定を活児に頼んだ
芥辺と田下が悪い雰囲気になったのを確かめた活児は 芥辺の勘定もやってきてやると言っていた
快く芥辺は金を活児に渡した

店を出ると、田下は機嫌が悪かった 、あれだけ共通の話題で盛り上がった芥辺は
取って返したように田下のことを馬鹿にしだした 、それが活児のうざったい行為によることだとは知る由もなく
田下は、芥辺を頭にきていた
田下は、自転車通学だった、中央にある中学からはちょっと離れた学区から来ていた
芥辺、田下、その脇に活児という並びで家路に向かっていた
田下は、気分を悪くしてくれた芥辺に対して悪意に満ちた感情を抱いていた
感情のままに、脇にいた活児を芥辺に向けて、突き押していた
芥辺に活児が当たる
活児は、何をされてるのかって顔で、田下を見るが、田下は知らん顔
活児は芥辺の方は見ない
芥辺は、後ろからぶつかってきた活児が何のつもりなのかって顔で見ている
また普通に歩き出した 、田下がまた活児を突き押す
また芥辺に活児が当たる 、この繰り返しが三度続いた

39創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 09:42:31 ID:P1KEOi5Z
芥辺は、次の一撃に決めていた

「なんだかわからんが、俺を舐めている、次で粛清だ・・・」

田下も活児も本能のままに、動いていた
活児が悪魔のような男、芥辺に当たるか当たらないか、そんな空間であった
学生カバンの角、L字の鉄板が入っているカバンの角が、活児の鼻先に直撃した!
芥辺が、持っていたカバンで後ろ向きに加撃したのである !!

活児は鼻血ブ〜!!
田下もそのえげつない攻撃に絶句
鼻血が出ている活児に向けて、二度目の加撃 、靴を履いた状態での爪先蹴りが喉に入った!!
「 うげぇえええええ!!!」 活児のうめき声が町にこだました
喉を押さえ 、鼻から血を流す活児 、おそらく息は出来ていないだろう ・・・・・・
さらに芥辺の攻撃は続く!

近くの民家にあった園芸用の肥料袋が玄関先に置いてあった
封も切ってある
おもむろにその中身を掴んだ悪魔のような男は
活児の目にそれをなすり付けた

「 うわ〜〜ぁぁぁぁぁああああ!!!!」 息もすえなければ眼も見えない状態の活児
ここから始まった、悪魔のような男のストンピングショー 、ころげ回る活児に対して、上から踏みつけるストンピング
プロレスのようなストンピングではない、頭なら頭、足なら足 、どの部位でも、踏んだ後、捻り込むように、踏み潰すように
足を踏みつけた 、たまらず、活児は

悪かった!悪かったよぉ!!」 「俺が悪かったから、もう勘弁してくれぇよぉ!!」

息がなんとか吸えるようになった活児は、目が見えない状態で 悪魔のような男芥辺に懇願した

近くの天水桶に活児を引きずっていった芥辺は 首根っこをつかまえると 、天水桶の中に顔を突っ込んだ !

「ヴヴヴヴうヴぅぅうぅぅうぅ!!」 死にそうになる活児 、もう一度! 頭から水に突っ込む悪魔のような男
「ヴヴヴヴヴぅうううううううぶぅおぁ!!」  なんとか頭を自ら出せた活児
実は目から肥やしを取り出す為にやっていたのだ
目が見えるようになった活児は
「頼む、俺が悪かった、分かったからもう勘弁してくれ」
と言って土下座した

40創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 09:44:47 ID:P1KEOi5Z
これで勘弁するなら、悪魔のような男とは言われたりしない

芥辺は、「分かったとはなんだ?」 と静かに聞いた
活児は、俺が芥辺に対して嫌がらせみたいにやってしまった事だよ」と言った

芥辺は 「 分かっててやっていたのか? 本能でやっていたのではないのだな? 」
と聞き返した
活児は何を聞かれてるのか良く分からなかったが、助けてもらう一心で
「 そうだよ、分かってたんだけど、ついやっちまったんだ、ごめんよごめんよ・・・」 と
泣きながら謝っていた

芥辺は、なんの考えも無く、本能のままにやってしまった事でないなら
悪意を持ってやったことなんだろう
それは、その後、どんな反撃を食らってもいいという、決意を持ってした事とみなされてもいいってこと
そういう事を活児はやったのだ
それだけの覚悟があっての事、その反撃がどれだけ続こうが、どれだけ過激になろうが覚悟のあってのことなんだろう
そう判断していた。

つまり、ここから始まったばかりなのだ、この悪魔の仕置きは・・・ そしてそれは何年も卒業まで続いたのだった・・・

芥辺は、田下への嫉妬ではなく、食い物が食えなかったというそういう事にして

「活児よ、おめぇが金持ってネェのは知らなかった、言ってくれれば奢ってやってもよかったんだ」
「そりゃあ辛かっただろうな、自分だけ金がねぇから注文できネェってのはよ」
「しかし、それは俺たちは、いや俺は知らなかったんだ」
「 ある意味、俺も悪かった、もう一度あの喫茶店に行こうや 」
そう言った

田下は、悪寒を感じていた
今までに無い、なにか寒々しい体験だった 、人間らしさのかけらも無い、人に対する暴虐・・・

自分も結構そういった面においては、免疫があったと思っていたが
漫画や映画と違う、直に目の当たりにするものが、これほどのものだったとは知らなかったのだ
パシリに使っていたとはいえ、活児とは友人だった、親友とは呼べないが、いつも一緒にいる友人
それをこれほどまでに、痛めつけ陵辱する男・・・

恐怖感まで抱いていた
41創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 09:49:29 ID:P1KEOi5Z
芥辺は、活児を喫茶店にもう一度連れて行こうとした
田下は、「今日はこれで帰ってみるよ・・・」と言い、自転車で家路に向かった

「あの男、狂っている・・・ どこか狂っている・・・ 体の中に冷たい凶悪ななにか・・・」

田下は装っているだけだったのだ、強がって冷酷な事でも平気でできるようなことを
皆には言っていたが、それはつくりものだった・・・

本当の冷酷さ、考える暇も無く、感じるままに陵辱する・・あの蛮行が出来る感性は自分には無い・・・・
今気付いたのだった

「どうせクラスも違う男だ、別に懇意にすることもあるまい、活児だって奢ってもらうだけだろうし」

田下は今日のことはあまり深く考えないでおこうと思った
だが、それは来年覆されてしまうのだが・・・


喫茶店では、汚れた上着を脱がさせ、入り際にマスターに
「あんまり美味かったから、また来ちゃったよ、金も持ってきたからがんがん持ってきて」

そういうと芥辺は、注文を始めた 、チョコレートパフェ3つ、バナナパフェ3つ、、ナポリタン3つ、ミートソース3つ、
と、四種類を三つずつ、大量に注文した、マスターは 、「 そんなに食えるのかい? 」 と聞いてきた

「あぁ育ち盛りだし、二人だからなんとか食えるでしょ」そう答える芥辺

活児は、「、なんか悪いネェ、怒らせちゃったのに」とのんき顔

しかし、「それ活児が全部食うんだよ、おれは見てるから」と芥辺

「 えぇーーー、そんなに食えないよぉ、手伝ってくれよぉ! 」

「おめぇが絡んできたのは、これ見よがしに、目の前で食っていた俺に腹がたったんだろう?」
「だったら食いたいだけ食わしてやる、ただし俺が頼んだものはきれいに平らげろよ」

活児の顔を見ず、喉の辺りを冷たい目で見ながら低い声で言うのであった・・・
活児は食った、食った食った食ったぁあ、全て食った!最後の一口、パフェのアイスの部分を口に入れ
終わったと思った、ふんずりかえる活児、しかし、芥辺からは追加の注文が入っていた。

「ピラフ大盛で!」!! なんとまた注文しているのである、活児は「それは自分で食べんだっぺ?」と聞いた

しかし、「 おめぇが食うに決まってんだろうが、活児よぉおお 」 さっきよりもっと冷酷な表情で言われた。

もう食えない、絶対に食えない、だが、これを食わないとどうなることか・・・活児は聞いた
「これで終わりにしてくれっか?だったらなんとか食ってみるよ、でもこれ以上となると無理だから・・・」
手を合わせて懇願した活児、「いいだろう、だが残さずに食えよ 」これで無理やり食わされる拷問から
開放される! 活児は食った食った食った、最後の最後、あと1/3のところで、悪魔のような男、芥辺は
ピラフに青タバスコを振り掛けだした、なんと一瓶も!! 「なっなにすんだよぉお???」泣きそうになる活児
「なんだ? 味を変えてやったんだよ、じゃないと食いづらいだろ?」 そんなはずはない、ってか余計に
苦しくなる、赤より辛いと言われている青タバスコを丸々一瓶、これではたまらない!!

42創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 09:51:57 ID:P1KEOi5Z
活児は何か言おうとした、その瞬間!! 無言の眼光がそれを萎えさせた・・・
しょうがない、食うか・・・ 一口、口に入れた瞬間に

「ゴッパー!!」 火が出る辛さが 口の中と口の周りにぃいいいい!!

これを飲み込んだらどんなことになるんだ? そう思った活児は対峙している芥辺を
見て、吐き出そうとしたその瞬間、立ち上がった芥辺!!
頭とあごを押さえつけ、「飲み込め」そう言って万力のような力で口から吐き出すのをやめさせた

もうやけくそだ、これは辛くない、辛くないと思って即行で食えばなんとかなる
そう思った活児は、ものすごいスピードで食うのであった
水はすでに無かった、もらいにいけそうな雰囲気でもない、我慢した
芥辺が、「飲み物が欲しいか?頼んできてやる」そう言ってカウンターに向かった
「ふぅっ、なんとか一息つけそうだ」活児は思った
芥辺が持ってきたのは、ジョッキに入っている水だった、大量の水で辛い口を洗い流せと
いうことか、もう許してくれるってことかと活児は思った

ジョッキを口につけグビグビ飲む活児、タバスコで口が麻痺している活児はまだそれが何かは
分からなかったし、口の中が少し辛いヒリヒリ感や痛みのようなものから解放された

だが、ジョッキの水を飲み終える頃、猛烈な甘さが逆に襲ってきた!!
「おわっ!!なんだこの甘い汁は?!」 よく見ると水がドロドロとジョッキの中で波をうっている
カウンターを見ると、ガムシロップのビンが空っぽに!!

ガムシロの水割りを飲ませたのか!! やっと気がついた活児、「まぁ辛さからは救ってもらえたが
このあまったるい口の中は、もっと水を飲まないと!」
そう思って水をもらいに行こうとすると、芥辺は勘定を払って戻ってきた

「帰るぞ・・・」 活児の肩を掴むと無造作に喫茶店を出た
ゆっくり歩く芥辺、速く帰って水を飲みたい活児、だが帰れない
牛歩のようにゆっくり歩っていく芥辺、しかし家までは200mもなかったので
いくらゆっくり歩いてもすぐに着いてしまったが、活児にとっては30分くらい掛かったような気分だった・・・

「 おい、せっかく奢ってやったんだ! 吐いたりしたら、こんなもんじゃねぇ目に遭うぞ 」
「 分かってるよ、夕飯は食えネェけど、吐いたりはしねぇから、んじゃ・・・」 そういうと活児は家に入っていった
43創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 09:53:18 ID:P1KEOi5Z
活児はさっきの恐怖がまだ残っていた・・・ もう家の中だ、吐けるものなら吐いてしまおうと思っていたが
体が吐こうとしてくれない、吐いたことが見つかったら・・・そう思うと吐けない体!

頭では、吐いたかどうかなんて見つかるわけないだろうと思っていても、体がいうことをきいてくれない
あの悪魔のような男に植え付けられた恐怖が・・・
活児は、一晩苦しみぬいて消化するのであったが、翌日完全な消化不良状態で、学校に行くことになるのだった

芥辺はこの後秋樹の家に向かい、肥溜め事件へとつながるのである

44創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 16:06:36 ID:P1KEOi5Z
第五章  醜女巨女


キレジ   こう呼ばれている女がいた、名は語るまい・・・

まったくもって醜い、妖怪の類と言っても過言ではない容姿、男より高い背丈、ボディビルでもやっているかのような
筋肉質な体、顔は片桐 はいり を面長にして、大山館長に正拳突きを数回いれてもらったような顔? 
又は、柔道の無差別級で、幻の金となった、篠原 信一が女になったような容姿ともいえるようないえないような
表現できない顔だ・・・

なぜキレジと呼ばれているか、それは数年前、小学校時代に、体育のプール授業の時だった

当時は着替えは、男女とも同じ場所で着替えていた、普通タオルとかで隠して着替えたり、友達同士で
壁を作って見えないようにしていたのだが、何を思ったか、キレジは、堂々と、というかわざと見せるようにか
壁際を背にして着替えだしたのだ!! みんなを真正面に見据えて・・・

一応は女の裸だ! キレジのなんか見たくはないが、局所が見れると思ってみんなで面白がって見ていた
わざと時間を掛けているようだった、見てもらいたかったのだろうか? 教室は騒然としていた

パンツを脱いだら、すぐに水着を着ればいいものを、なにかもたもたしている、しかもわざとこっちを向いて・・・
少女の局所は、切れ目が入っているだけだと言うことは、子供同士で風呂に入ったりしていて分かっているが
キレジのは、切れ目というより、中にめり込んでいる裂け目という感じであった! しかも内臓がはみ出ているかのように赤い
血でも出ているかのような色だった・・・

45創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 16:08:38 ID:P1KEOi5Z
まったくもって気持ち悪い、この一件で、トラウマになった男子もいたことだろう・・・
この日から彼女は、いや醜女は、「キレジ」呼ばれるようになったのだ

このキレジ、嫌なことがあると、やけ食いをして解消していた
近所の駄菓子屋で、小さいテーブルで焼いてくれるどんどん焼きがその主な食べ物で
それを三人前くらい食べて、ストレスを発散するのであった
この日は、同級生の三人組、矛小のスピーカーと呼ばれていた、千賀子、毎子、未香の三人から
強烈なストレスを浴びせられたのであった

中学からの帰りに、角樫屋という本屋で文房具屋に立ち寄った時の事、キレジは、芸能本の
明星を読んでいた! 当時アイドルであった、マッチやトシちゃんのグラビアページを見て
あらぬ妄想にふけっていたのである。そこに登場した 千賀子ご一行様
またまた学校での噂話、それも男の噂話を大声でしゃべりまくりながらのご来店である

そこに男子学生たちも立ち読みに現れた
こいつらは、それぞれのスポーツ誌を読んだり買ったり、あとは漫画を買ったりしに来たのだった
当然、そこにいた千賀子たちと、ふざけあい出した
中学生の男女である、他愛ない話だったし、誰それが好きだの、どうだのこうだの、そんなことだった
キレジには全く持って関係ない話であり、耳障りではあったが、明星に集中していた

ある男が、「おいキレジが明星見てるぜ、おいマッチのページだよ! マッチのファンか?」そう言うと
連れが、キレジのとこまで行って、「おいキレジ! お前マッチのファンか? だったらマッチがかわいそうだぞ!」
実に酷い! キレジと言えど、芸能人に憧れて妄想するくらい別にいいだろうに・・・

「まさかファンクラブとかに入ってないだろな! ん?どうなんだキレジ」 男が聞くと
「関係ねぇべよ、あっち行けよ!」とシカトするキレジ、執拗に揶揄する男たち

ここで例のネェさんの偽善バズーカが発射された!!

46創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 16:09:59 ID:P1KEOi5Z
「ちょっとあんたたち! いい加減にしなさいよ!!」
「いくらなんでも言いすぎでしょ!!」 お決まりの、腰に手を回すポーズで、男たちに説教しだした
取り巻きの毎子達も、同じ格好で取り囲む

「いくらキレジちゃんでも、別にいいじゃない」 
「一般人とは無理なんだから、雑誌に載ってる芸能人を見て楽しんだって別にいいでしょ」

「あんた達だって、こんな顔に生まれてきたらって考えてみなさいよ」
「もう一生、愛だの恋だのって話とは全くの無縁な人生に決まっているのよ!」
「そういう人に対して、妄想まで奪う権利はあなた達にはないはずだわ!」

千賀子がまくし立てた! 男たちは「まぁそうだな、悪かったなキレジ」そう言って
店を出て行った!



47創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 16:11:42 ID:P1KEOi5Z
千賀子たちが、キレジに近づき、「もう、あったまクルね、あの連中、ねっキレジちゃん」そう言うと
キレジが震えていた、ぶるぶる肩を震わせ、顔は痙攣のように横に小刻みに震えていた・・・
「どうしたの?キレジちゃん、あの馬鹿男たちには、お説教してやって帰ったわよ??」

振り向くキレジ・・・・

その顔は、怒髪天をついていた!! キレジが切れたぁあ!!
「ちぃかあこぉおおおおお!!」 「テメェらのほうがよっぽど酷いこと言ってんだよ!!」
「誰が一生、男とは無縁だってぇえええ!!」「いつからそう決まってんだ?」
「おめぇが決めたのか? このぉお!!」

確かにそうだ、男たちはそこまで言ってない、っていうか千賀子のほうがよっぽど酷い内容を連発していた
キレジをかばってる様に一見見えるようだが、その実、言ってることはものすごい罵倒だった・・・
恐怖にしりぞく千賀子たち! 男並みの筋力をほこるキレジに暴力を振るわれたらひとたまりもない

「あっあの、落ち着いて! そんなつもりで言ったんじゃ・・・」千賀子たちがなだめようとすると

「ばっ、馬鹿野郎!!!」 角樫屋から飛び出していたキレジ、そのレザーフェイスのような顔からは
大量の液体が流れ出していた! 大泣きしながら、喚きながら、その醜い顔で全速力で走るキレジ!!

四光院の方に向かって走るキレジ、 途中の酒屋の息子が立小便をしていたが、あまりの形相で
走ってくる妖怪のような女の顔に、びっくりして小便の途中でドブに落ちてしまった!
役場をサボって早引けしてくるからそういうことになるのだ・・・
48創る名無しに見る名無し:2010/07/03(土) 17:29:10 ID:TMbDnUxb
キレジは家に帰ると、小遣いを手に持ち、近くの駄菓子屋に向かった
「おばちゃん、どんど焼き、三人前!!」
「あいよ・・・・おわぁあ!!」 「なんね、その顔は、どうしたんよ?キレジちゃん?」
「ちょっとね! いいがら早く持ってぎでよ!」
「はいはい!また何か言われたんねぇ・・・ 今日もやけ食いで発散するといいよ」

駄菓子屋のおばちゃんは今日もキレジのやけ食いの協力をするのであった
この店、過去に食中毒を幾度もおこしているが、軽症のためあまり問題にはならなかった
しかも、調理師免許がないのに調理したものを出しているもぐりの飲食を行っている
メインは駄菓子販売だから、そういう構図になっているのだろうし、当時はそんなことで
問題にする者もいなかった

このおばちゃんは、後の立小便ババァであり、まだボケる前の最後の姿でもあった
この日も、どんど焼きの仕込みの最中に小便がしたくなり、便所ですればいいものを
店を出た横にあるドブにしゃがんでするのであった、小便をしてきても手は洗った様子はない
こんな衛生状態では食中毒がでるのも当たり前である

キレジはむさぼり食った、まるで半漁人ががっついているようだった!
そのどんど焼きが、食中毒の細菌で汚染されているとも知らずに・・・
微量の菌の為、中毒症状に至るまでに時間が掛かる、中毒を起こす量に
増えるのに時間が掛かる為だ
普通の体力なら、増える前に体内で殺菌してしまうことも出来ただろうが
キレジの今日のストレスが、免疫力を低下させていた・・・
しかも、家に帰ってから夕飯もドカ食いしたため、胃腸も弱ってしまったのだった
キレジは翌日の二時間目の授業までは、なんの異変も無かったが
三時間目が始まると、猛烈な腹の痛みに襲われることとなったのだ・・・・
49創る名無しに見る名無し:2010/07/03(土) 17:32:33 ID:TMbDnUxb
第六章   そして絶叫!!


事件当日の朝、それぞれの前日から当日にかけての事件、惨事、乱闘劇、さまざまな人間模様がうごめいた後
それが交錯し、一つになっていく、別次元から三次元に集合するかのような、客観的にみるとそんな感覚に襲われるこの事件
今回、登場してきた数名の生徒たち、こいつ達が、当日の朝から昼に掛けて、実に近い同じ空間で交錯する
そして、あのおぞましい光景を数百人の生徒が目撃するのであった・・・・・

大松崎(オマツ) 、 秋樹、 湯田、 市朗、 キレジ、 今回のサイドストーリーに登場してきた 人物が、一同に登校した

皆が中学に向かっている、それぞれの苦悩を持ちながら・・・
大松崎は、下痢がどの程度まで回復しているか不安だったし、秋樹は悪魔のような男・芥辺との折衝が心配だ
湯田は、体のダメージはもちろんだが、今後の学校での自分のポジションが心配だった・・・
市朗は何も考えていない、キレジは、市朗以上に何も考えていなかった・・・

おっとぉー、活児を忘れていた、スマソスマソ・・・

じゃあ活児からいきますか

活児は起き掛けに、ものすごい臭いげっぷを吐いていた、「グェプゥ!!」臭かった・・・

食いすぎたうえに、ものすごい辛いものを食わされ、腹の中は異常事態だった!
「結局、吐き出すことは出来なかった・・・ しょうがねぇ糞で出てくれれば」
便所に向かう活児だったが、何もでない、一気にあれだけの量を食ったことなど今まで
一度も無く、最近は腹いっぱい物を食ったことなど数年無かったのだった・・・
親父が腎臓を悪くして、ろくに働けなくなってからというもの、生活は苦しかった
だが、活児は明るかった! あの男に接触するまでは・・・

50創る名無しに見る名無し:2010/07/03(土) 17:34:23 ID:TMbDnUxb
便所に行っても、腹がおかしくなっていた活児は、糞を出すをあきらめ 、とりあえず学校に行くことにした
家の前には、田下が来ていた、「 よぉ、昨日どうだった?」田下が活児に聞く
「 いやぁ、いっぱい食わされちまったよぉ芥辺に・・・」
「そうかぁ、そりゃあ良かったなぁ、あいつも悪かったと思ったんだろうよ」
田下は何も分かっていない・・・ 馬鹿であった!
活児も、それ以上のことは言わなかった、また悪魔のような男と絡んでも ろくなことにはならないと悟ったからだ

活児と、田下のコンビが登校する時、必ずと言っていいほど、毎回行う儀式があった
それは、ロンパリの歌を歌うことであった !
活児の家から、学校方面に向かって、三軒めくらいであろうか、しょぼくれた赤提灯があり
その店の親父はロンパリだった! 以前のテリー伊藤ばりのロンパリである! この顔が笑えたのだ!!
ロンパリは夜の商売であった、学生が登校する頃は寝ているはず、しかし
田下と活児は、毎朝絶叫してくのであった!!
「ロンロンパリパリロンパリロンパリ♪!!」 これを連呼していくのである!!
しかも、玄関の前では三回大声で、家を過ぎても数百メートル連呼してくのであった・・・

毎日毎日、体の障害を、眠い朝に大声で連呼されて馬鹿にされているロンパリは ついに堪忍袋の緒が切れた!
玄関から出てきたロンパリは、追いかけてきた!
田下は自転車なので、そのまま逃げ切った! 

しかし活児は戦国時代の足軽のように
常に徒歩であった為、命がけで追いかけてきたロンパリに追いつかれてしまった!!
「おいっテメーラ、毎朝毎朝、なんて言ってんだ?!」
「ゆるさねぇぞ!これ以上は!!」
胸倉を掴み、活児のボディを殴るロンパリ!! そこに登場したのはあいつだった・・・


次回、問題作からアクション作に変わったかと思わせる衝撃の展開が!!!
お楽しみに・・・・

51創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:47:17 ID:Ez6RSBMK
活児がボコボコにされている時、眼出帽を被った男が物陰から現れた
ロンパリが 「 ん? 」 と振り向こうとした瞬間、謎の男が宙に浮いていた!!
「 ドバッ!!」 ロンパリにそろった両足が襲い掛かる!!
ドロップキックだ!! 、吹き飛ぶロンパリ!、ブロック積の塀まで吹き飛び
体ごとぶつかるロンパリ!!、しかし大人の体力だ、ノックアウトにはならなかった・・・
 「 なんだてめぇ!!」 
ロンパリが謎の男に叫び詰め寄る!
無言で近づく謎の男、何がなんだかわからないロンパリだが、やられたからには反撃と思い
右のロングフック、大振りの素人パンチを謎の男に繰り出した!男はロンパリのパンチを出している
右腕のひじの裏を左手で押さえ、パンチを制御、そのまま下に振り下げ一歩踏み込む男!!
ロンパリから見て右側にすれ違うように接近したと思った瞬間ッ!! 謎の男の右腕のラリアットがロンパリに炸裂!!
上体が後ろに吹き飛び、地面に頭から落ち、足が上を向いた状態で失神してしまったロンパリ・・・
「おい今のうち逃げろ!」謎の男が活児に言う、活児は 「あぁ、あぁ・・・」言葉にならない
「早く行け!!この馬鹿!」 謎の男が怒鳴る!
走る活児、自分だけ逃げてしまっていた田下に追いつこうと、ひたすら走った !

52創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:48:02 ID:u1S/pK+Z
●ネトウヨ(ネット右翼)がみっともない12の理由

1.威勢が良いのはネット上だけで現実の行動は何もしない
2.2ちゃんねる発の噂を裏も取らずに事実と断定する
3.愛着を持っている日本文化が伝統文化ではなく漫画・アニメ・ゲーム程度
4.国防重視を説くくせに現実に自衛隊には入らないし入っても役に立たない
5.都合の悪いことはすべて反日勢力の自作自演ということにする
6.特亜・在日・創価・左翼以外の社会悪は平気で見過ごして批判しない
7.戦前戦中・終戦直後の今よりひどい貧困を味わった世代に敬意を表さない
8.自分は何もしてなくても過去の日本人の手柄を自分の手柄のように誇る
9.反中国のくせに高い国産商品より安い中国製品を買うことを恥じない
10.何の話題でも嫌特亜、反左翼に結びつけないと気が済まない
11.たまたま日本人に生まれただけで努力して何かになったわけではない
12.この文章を読んで「これを書いた奴はチョン」と証拠もなく勝手に断定
53創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:48:29 ID:Ez6RSBMK
「なんだったんだ?今の男は?」 どこかで聞いたことのあるしゃべり方だったが ?
アヒルのような声だった為、誰か特定する事はできなかった活児であった・・・
走り続け、ようやく田下に追いついた活児は、事の一部始終を田下に話した

田下は 「ふっ、そんな嘘つくんじゃねぇよ、大体ドロップキックなんて出来る奴いねぇべ」
実はいるのであった! 

まぁでも逃げ切れてよかったというところだったのだが、活児がこんな作り話を自分にするかどうか
それも疑問だった・・・

活児はロンパリに打たれた腹が痛かった・・・ 食いすぎでろくに眠れなかった為、朝寝坊してしまい
朝の糞をしてこれなかった、そこに食らったボディブロー・・・
便意が襲い始めようとしていた!!

ロンパリとのやりとりで、時間をだいぶロスしていた・・・・・
田下と活児は遅刻してしまう・・・
学校へ急いだ! 学校へ行けば糞もできるが、一時間目は無理だ・・・
すぐに授業が始まってしまう・・・
便所に行く暇もなく
活児の地獄の午前中が始まるのであった・・・・・・・・
54創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:50:10 ID:Ez6RSBMK
湯田・・・

湯田は朦朧としていた、よく死ななかったと自分を感心もしていた・・・
しかし痛い! 左目の周りはグチャグチャになり、鼻は潰れ、すごい形相だった
ほとんど左目は見えない、見えるのは右目だけであった
学校の裏側から登校している湯田だったが、横から山を登ればショートカットできる為
遅刻しそうになっていた湯田は、忍者道の山道をあるった
途中に切り株があり、ちょうどいい足場だった為、そこに足を掛けようとした瞬間
片目だけで見ていた為、遠近感が狂い、足を踏み外してしまった!!
ずるっ!! 「おわっ!」 ずっこける湯田! うつ伏せに倒れた湯田は痙攣していた
足を乗せようとして踏み外した切り株に、下腹を打ち付けてしまったのである
「うぐぅうあああ・・・・」 唸る湯田・・・
まさに天中殺であった
そこへ、猛烈な別な腹の痛みが襲ってきた! 糞だ糞が出る!! 昨日しこたま食った
飯が災いしていた! 学校へ急ぐ湯田、はたして湯田の括約筋はもつのであろうか・・・


55創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:52:00 ID:Ez6RSBMK
市郎・・・・

朝起きると、市郎はものすごい頭痛と、腹痛、吐き気に襲われていた
そりゃあそうである、パイルドライバー以上の衝撃を脳天にくらい
気絶しているところへ、牛乳と生卵を無理矢理飲まされたのが昨日だ!

しかし、ただの風邪気味だと十九朗に言われ、食わないと治らないから
朝飯は食っていけと、朝から卵かけご飯をてんこもりに食わされてしまった

「うぅ、食欲ねぇのに・・・ なんか卵がいつもより気持ちわるく見えるなぁ・・・」
市郎は完全に昨日の記憶が無かった・・・ 記憶喪失になるほどの衝撃だったのか ?
いや、単なる馬鹿だったのである

しこたま朝飯を食った後、学校に向かうため、せまい通学路を歩っていると
畠口及三と出会ってしまった・・・
及三は、市郎の天敵で、いつも市郎を虐めて楽しんでいる、変質S男だった
「おい市郎! いきなり頭をたたく及三」
「なんだよ!いってぇなぁオイちゃん・・・」
おもむろに、背の低い市郎にもたれ掛かるようになった及三は、自分の頭の
ふけをかきむしり、市郎の頭に振りかけるのであった!!
「なにすんだっ!! やめろよ!!」 市郎がいくら言ってもやめてくれない
こんな下品な行動が普通に出てくる男・・・ 及三・・・ 気持ち悪すぎる性癖を持っていた

あまりのしつこさに、いい加減うんざりしていたところへ
謎の覆面男が現れた!!
いきなりであるっ! 誰もがまだ覆面男に気づいていない所へいきなり現れ
ドロップキックで市郎を吹き飛ばした!! 「ドバッ!!」
声も出ないうちに、市郎は 柳家のバッパ の門を突き破り、吹き飛んでいた!
木戸を突き破った時に、「 うぐぅあっ!!」とうめき声をあげたが、地面に倒れると
無言でうづくまっていた・・・

あ然とする及三! 覆面男に対してである
アヒルのような声で、「 本日二度目のグッジョブだな!」そう言うと
走り去る覆面男
及三は、あの姿と行動にある男を思い浮かべていた・・・

56創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:53:13 ID:Ez6RSBMK
倒れている市郎に歩み寄ると、及三は、声をかけるでもなく、起こすでもなく
仰向けに倒れて、泡を吹いている市郎の口に、ひたすら ふけ を振りかけていた!
まさに変態である・・・
気がついた市郎は、「ぶぅわっ!!何を口に入れたんだよ! オイちゃんはよっ!!」
気づいた時にふけを口に入れられているという異常事態に、はき出すっていう思考回路が
逆回転し、つばと一緒に飲み込んでしまった!
「 うげぇっ!!げぇ げぇ」 吐くにも吐けずに、口の中にまだ残っているふけを
 ぺっぺっと吐き出している市郎
おぞましい光景である

ものすごい気分の悪い状態で、もうすぐ学校に到着する市郎であった

ガサガサ! カサカサカサカサ!! 歩きながらまだふけをかけ続ける及三

 もうえぇっちゅうのぉお!!」 叫ぶ市郎・・・・・・・
57創る名無しに見る名無し:2010/07/05(月) 16:55:07 ID:Ez6RSBMK
キレジ・・・

キレジは関西系の人間であった、おかずにお好み焼きを食えるのである
ごはん、味噌汁、漬け物、お好み焼きという定食を家でも食うのである
関東ではこんな定食は見たことないだろうが、関西では定番中の定番だそうだ
しかも朝から食えるとはどんな神経をしているんだ関西人は?
この日も朝からキレジはお好み焼き定食を食っていた、キレジの場合はこれに納豆がつく
飯はおかわりを必ず食う、しかしあまりこの日は入らなかった
そりゃあそうである、あれだけのどんど焼きを前日に食っているのだから、これでこの日も
ばんばん食えたら、胃袋も化け物並の女だろう

いつも通りとはいかないが、腹一杯食ってしまったキレジ・・・
しかし、便所に行っても糞がでなかった、大食いすると水分が不足して
微妙に便秘することがあったが、その状態であった
しょうがないので、学校ですれば良いと思い家を出た

途中、ものすごい大声で、キャーキャー言いながら歩ってくる女に気づいた
「 千賀子だ! 」 犬並みの聴覚で敵を察知したキレジは、今日は顔を合わしたくないので
別ルートを走った、学校まで全速力で、 そのあまりの形相と、迫力に一年生は泣き出すほどであった
武道館脇の坂をのぼり切ると、もう校舎はすぐ目の前だ
とっその時、「ぐごごごごごぉ」と鳴り響く腹の音!
「んっ、糞が出るのか?」 一瞬思ったが、すぐにおさまっていた・・・
58創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:16:33 ID:OkZy3zT0
秋樹・・・

自分の仕事を果たした達成感に、秋樹は意気揚々としていた
あとは、学校で芥辺にカードを返せばいいだけだったからだ
自転車で、留め墓の坂を鼻歌交じりで下りていく秋樹・・・
とそのとき、木刀を持った、ゴツイ体のおっさんが坂を登ってきていた
「浅尾ム」 である、土建屋を営み、剣道師範もつとめる剣術家だ
毎朝の日課は、留め墓の坂を登り切り、町民プールの駐車場まで行って
素振り数百回であった
この日も朝の素振りに向かう途中だったのだが、よそ見をしながら鼻歌交じりで
坂を下りてくる秋樹とぶつかりそうになっていた

留め墓の坂は、カーブしていた、カーブの陰から秋樹が急に現れ
ムーに追突しかけたその瞬間
剣士の第六感がざわめいた!!

「ドボッ!」 秋樹の鳩尾に素振り用の木刀がめりこんでいた・・・

呻く秋樹・・・ 一緒に登校していた連中が青ざめる
自転車は転倒し、坂道の擁壁にぶつかる! 転んだ衝撃でさらに呻く秋樹!
「 うごぁあ!」 修羅場であった
しっしかし、「 ちぇりぇああああああ!!」 四方八方に木刀を振り回し
気合を入れまくっている「ムー」がいた!!
なぜ ムー と呼ばれているか・・・ それは、「弘」という名前なのだが
弓偏の右側が カタカナの「ム」だった為、誰が呼んだか、自分で呼んだか
いつの間にか、「ムーちゃん」と呼ばれていたのだそうだ

ムーは、 痛みに呻き声をあげている中学生に対し
「君ぃいいい!! 危ないだろう!! 私じゃなかったら避けられなかったぞ!!」
「感謝しなさい! 私はネェ剣道6段! 国土館では二段突きのムーと恐れられていたのだ
 その私から胴をもらえたとは、このうえない名誉なことなのだぞ」

どういう理屈なのだ? このおっさん
さすがの秋樹も理解に苦しんだ

59創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:18:31 ID:OkZy3zT0
言いたいことを言うと、子供が怪我をしたかどうかなどお構いなしで
木刀をかついで、さっさと歩いていってしまったムー・・・
一緒にいた登校班の連れが心配して秋樹を抱き起こした
「大丈夫?秋樹?、腹を打たれたようだけど・・・」
「大丈夫なわげねぇべよ・・ あんな木刀でものすごい勢いで打っでぎだんだぞ〜!」
そりゃぁそうだ、いくら突っ込んできた自転車を回避しようと反射的に動いたとはいえ
木刀で中学生の腹に胴を入れるなんてことは、日本中探してもムーくらいしかやらないだろう ・・・

秋樹は、すっころんだ痛みよりも、打たれた腹の痛みがたまらなかった!
「うっ・・ 腹が、表面の痛みもすごいが、中からもきでるみでぇだ・・」
「うんごがうんごが出るみでぇだああああ」
しかし、さすがの秋樹もお墓の周りでは、野グソをする気にはなれなかった
「秋樹よぉ、学校行くまで我慢したらよがっぺよ、自転車で即行でいげばなんどがなっべ」
途中で合流した 「柏部次郎」 が言った、この男は小泣きじじぃにそっくりな為、
じいさん と呼ばれていた

じいさんのすすめもあり、痛みを堪えながら学校へ向かった秋樹・・・
柳谷のばっぱの家に近づいてきたら、前方に市朗の姿があった

相変わらず、おいちゃんからフケのクラスター爆弾を食らっていた・・・
「あいつも苦労しでんだなぁ・・・」 秋樹もしみじみ思った
とその時、ものすごい勢いで左腕を引っ張られ、自転車ごと 柳谷のばっぱの門の中に引きずり込まれた
じいさんは、それに気付かずに、消えた秋樹をさがしているが 遅刻しそうなのでそのまま学校へ行ってしまった・・・

60創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:20:41 ID:OkZy3zT0
しりもちをついている秋樹に対して、覆面をかぶった男が 切り出した! おい、お前の持ち物を全部出せ!!
アヒルの声だった
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このヘリウムガスを吸って、声を変えていたのだろう
上下、アディダスの黒のジャージ、靴はバッシュのいでたち 何者なんだこの男?
秋樹は、「持ち物っでなんだ〜・・ なんのごどだ〜??」 というと、男は「勉強道具以外の全てをだせ、必要ないだろう?」
秋樹は、新手の持ち物検査をする先生か?と思った

カバンの中から、プロ野球カードを出す秋樹、久雄の持っていたものである
その他におやつの、あんず、駄菓子屋でラバーしたものだった秋樹の好物である
いつもはもっとラバーしたものがつまっているのだが、今日はこれだけだった
男は、カードをめくりながら、あるカードのところで手が止まった
しかし男は 「このカードは学校の授業には関係ないものだ、いったん没収する」
あんずは、学校に行く前に食ってしまえ」と言って、カードを全部とってしまった
「あとで返すから、連絡する、もう学校には持ってくるなよ」 と生活指導の先公のような
せりふを吐き、どことなく消えていった・・・
しかし、何故覆面をかぶっているのだ? 訳が分からない秋樹であった

唖然としている秋樹・・・ 一体何が起きたのか??? 正気に戻るのに数分掛かった
それは腹の痛みが、また襲ってきたからである!!  「急がねば!!早く学校の便所に行かないと!!!」
気を取り直して、学校へ向かおうとしている秋樹 、そこへ、「おい、秋樹ぃ昨日どうだった?」
あの男が現れた!!!!
そこに現れたのは、「緒諸見 弦」 「おもろみ つる」 であった
弦は知っていた、昨日、悪魔のような男と秋樹がかわしていた約束を・・・
つるは、おもむろに、秋樹にどうなったか結論を聞いた

秋樹は、長々と、昨日からのことを言い出すと、つるはいきなり 見えない左を繰り出した! しかもボディに!!
「ドゥボッ!!」 へそより下につるの左が突き刺さった!!
「ブゥホッあ!!」 呻く秋樹!!
何故だ?! なぜ・・・ いきなり殴るんだ?? 秋樹はいつもながら信じられない行動に頭が狂いそうだった
「なぜ、俺がこんなにも丁寧に詳しく話してるのに、いきなり殴るんだ??? つるの頭は狂ってるのか???」

秋樹でなくともそう思うに違いない
61創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:22:25 ID:OkZy3zT0
見えない左・・・・・ 地元では誰もがそう言っていた

ラバー・・・ 外国語で泥棒の事だ! 中学では、万引きとか泥棒とか そのまま言うと、まずいので、つるが、和英辞典で泥棒のことをひいて
ラバーというのを知ってから、「つるの一声」で、万引きグループはラバーという 言葉を使うようになっていた
そのラバーの時に、弦は類まれな才能を発揮していたのである!!

角樫屋書店、学校の近くにある文房具屋兼、本屋であった 、ここがつるグループのラバー対象だ
文房具はもとより、雑誌漫画なんでもござれだった 、つるは、その窃盗団の中でも群を抜いての凄腕だった!
彼と一緒に万引きをした連中の話は、揃いも揃ってこうだった・・・

「手が見えないんです・・・」

手が見えない・・・ そうかも知れない 、だがっ! それも表現が正確ではない!
手は確かによく見えないが、残像は残っている・・・
つまり、早すぎて、動いている手は見えないが、動ききった最後の手だけは 残像として見えているという表現が正しいのだろう
結果として漫画本を掴んだ手は残像として残っている・・・
しかし、本は無くとも、手はそこには無い! そんな状況か・・・・・・・

この「弦」の話をしだすと、別の小説になってしまうし、長編になってしまうので
このへんで・・・・

見えない左をくらった秋樹は、つるの異常性に嫌気が差していた
いつもいつも、自分のしゃべり方を真似して馬鹿にしやがるし
最後の言葉を伸ばして言うへんなしゃべり方を、俺の真似だと言うし
「なめでんのが〜〜・・」 「あっあれ?おっ同じだ!!」
「つるの言い方と俺って同じだっだんだ! つるの物まねは正解だっだんだーー!!(;O;)」

今頃気付いたのかこの馬鹿秋樹は・・・
つるは、さらに左に力が入る! 「ドボッ」 今度は左わき腹に高速フックが入った!
「グゥ!」 秋樹が苦悶の表情を浮かべる「頼むやめでぐれぇ〜〜・・・」
秋樹が頼んだ、つるはそんなことはおかまえなしに、殴り続ける
なんというサディスト! 秋樹になんの恨みがあるのだろうか?
このつるという男は、正真正銘のドSなのだ、普通の神経では考えられないような
理由無き攻撃をしてくる男だった。。。

62創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:24:04 ID:OkZy3zT0
つるは、小学校の頃、毎日のように喧嘩ばっかりしてるので、親戚のねぇちゃんから
「何しに学校に行ってるの?」と聞かれたら「喧嘩しに行っでんだ!!」となんとも
理不尽な返事が返ってきたというエピソードも持っている

そして実はこの「つる」、万引きグループの影のリーダーだったのだ!
大松崎や秋樹、市朗、湯落ら主要グループの首領に君臨しているドンであった

当初、コソドロだった大松崎や秋樹は、二人で連携プレイで駄菓子屋の浜田で
ちょこっと飴やチョコ等をくすねてくる程度だった
そこに、つるが参入してくると、知能指数の高いつるは、万引きの手口を次々と提案
実行犯の大松崎と秋樹がそれを遂行していく! まるでストーリーの決まっている芝居のように
スムーズに遂行されていく万引き、出口付近で一番安い物を買う不利をしているつる・・・
その後ろで言われた通りに商品をバックや服の中に詰め込んでいく大松崎!
みるみる商品が減っていく

最後の最後で、つるが、10円程度のソースせんべいを買って店を後にする
アジトに向かう途中、大松崎は文句を言った「つるもやれよ、なんで俺たちばっがりやらせんだよ!」
「俺はいいんだよ、やり方を考える役なんだからよ」 「じゃぁ取り分は少しだけにするぞ」
「ふーざげんなよ、全員で折半だ」
なんともまぁ、理不尽大王とでも言った方がいいくらいの男であった!
だが、このつるには欠陥があった! 止まらないのである
生まれつき、脳の前頭連合野という部分が欠損しており、普通の人が危険だと察知してやらないことを
どんどんやってしまうようなところがあったのである
この場合も、このままやり続けたら、万引きグループが摘発されてしまうという危険を考えることすら
できない状態で、どんどんエスカレートしていった

最後は、教室でざるに入れた文房具を叩き売りしてるところへ、教師が踏み込み
御用となるのだった・・・
まるで、はじけるまで土地ころがしをやっていたバブルの頃の不動産屋のようだった
最初のうちのコソドロでやめとけば、大松崎も秋樹もつかまらずに済んだのに、つるの
悪知恵のおかげで、途中までは良い思いできたのに最後はバッドエンドになるのだった
この状況をいち早く察知して、このグループを脱退した男もいたが・・・・ 悪魔のような男である・・・
63創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:26:24 ID:OkZy3zT0
話を戻そう、秋樹に対する理由無き暴虐は続いていた 、なぜかパンチの連打を入れ続けるつる
色々な腹の痛みを堪えながら耐える秋樹 、この状態が延々と続いていた
既に始業時間は過ぎていた、しかしつるはそんなことはおかまえなし
秋樹をいたぶり続ける
狂いだす秋樹 「きーーーーーーーーーーー!!!」
「きーーーーーーーー!!」 斜め上を右に左に顔を向けながら
自我が崩壊した秋樹が、得意の奇声を発し始めてしまった
「キィーーーーーーーー!!」
つるは 「鳴けるんじゃねぇかちゃんと・・・」 言うとさっさと学校へ向かっていった
なんだったんだ? 秋樹の泣き声、キーーとやる奇声が聞きたかっただけなのか?
それを言わせるだけに殴り続けた? 信じられない男だ

柳屋のばっぱの家の庭で、身動きが取れない秋樹がいた
そこへ玄関から出てくるばっぱ!
秋樹がいることに気付くと 「やんのぎゃ!!、やんのぎゃ!!」
と杖で秋樹をつつきながら、さけびだした

本当は柳屋ではないのだが、子供に対して、「やんのぎゃ、やんのぎゃ」と言いながら
杖で威嚇する変態ばばぁだったので、やんのぎゃが少し変形して柳屋のばっぱと呼ばれる
ようになったのである


ピクリとも動かない秋樹を心配したのか、ばっぱは家に戻り
お茶を持ってきてくれ、秋樹に飲ませようとした
仰向けに秋樹をころがし、湯飲みからお茶を口に入れるばっぱ
秋樹は、「キィーーーーーーーーーーーー!!」っと叫び飛び上がった!!
杖を持って構えるばっぱ、叫びながら猛ダッシュで駆け抜けていく秋樹
いったい何が起こったのだろうか

ばっぱは白痴だった・・・ 精神薄弱だったのである
それはそれでいいのだが、ばっぱの姉が、最近便秘気味のばっぱにひまし油入りの
お茶を作っておいてあったのだが、それを秋樹に飲ませてしまったのである
ひまし油と言えば、超強力な、天然の下剤である!!
ダウンしている無防備な状態で、食堂から胃に一気に流し込まれた秋樹!!
昨日の腐ったカルピスを久雄の家出飲んでいる秋樹が
今度は完全な下剤を飲んでしまった!!
今頃は秋樹の腹はどんなことになっているのくぁあああ???
64創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:27:38 ID:OkZy3zT0
学校では、既に二時間目に突入していた
違う次元で活動していた、腹を壊している連中が、同じ空間に集まりだし、そのキャパシティを満たしきろうと
していた
一時間目と二時間目の間の休み時間に、何人の腹下しマンたちが便所に行けたのだろうか?

この中学の二年生は7クラスあった
1組から4組までは三階、五組から七組までは四階にクラスがあった
大松崎は1組だった
この日は、1−2時間目の予定通りの授業の先生が出張で、急遽自習になっていた
3−4時間目は、体育でウジケンの授業、これは見学にしてもらおうと考えていた大松崎

自習と言っても、監視役の教師が教室に来ていた
小沼保である、この小沼は、どれだけ生徒が騒いでいようと、全く意に介さずに
黒板に文字を書き続けるという、変人であった  通称「ボケ」と呼ばれていた
だが、最近はその放任主義と生徒への指導力の無さから、教頭から厳しく叱責され
すこしだが、注意するようになっていた

65創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:29:44 ID:OkZy3zT0
昨日の腐った札幌一番塩ラーメンのせいで、腹を壊している大松崎は
あまり力が出なかったが、いつも通りクラスで大騒ぎしていた
ボケ先公の小沼(以後ボケ)は、あせっていた、「このままではまた教頭に怒られてしまう」
「教頭が巡回してきたときに、この状態だったらまずい、まずいぞ!」
ボケは、どうしようか迷っていた
クラスを見渡すと、ほぼ全員が騒いでた、しかし草食動物並みの敵の力を読み取る能力で
今日の大松崎が弱っているのを察知したボケ
ボケは、叫んだ!! 「杉山っ!! 」 「騒ぐんじゃない杉山!!」
大松崎の方を向いて叫んだボケ、しかしこのクラスに杉山という生徒はいなかった

完全に大松崎を直視しているボケ、目と目が合っている、左右を振り返っても、そこには杉山はいない
大松崎は、俺か?という風に指を顔にむけ、ボケとアイコンタクトをとった
ボケは、「そうだ!もう騒ぐんじゃない杉山」と言った

静まり返っていた教室が、大爆発したような爆笑の渦になっていた

「おーい杉山ぁあ!!、杉山くーん騒がないでねぇ」 「サンダー!」 「スーギーヤーマ」ぷぷぷっ
こんなことを言い出すクラス中の生徒たち、怒髪天を突いた大松崎は、
「こらボケェ、杉山じゃねぇよ!!」 と言い返した、これに怒ったボケは

「 立て杉山!!」 「たつんだ杉山!!」と怒鳴りつけた
すぐさま立ち、「なんだこの野郎!!」 と臨戦態勢に入った大松崎だった
しっしかし、腹が緩んでいた・・・ 大松崎は、「ぴゅるぴゅる」という変な音が
尻の方から聞こえた気がした、とっその瞬間!! 一滴の水のような黄色い液体が左足の踝に流れ落ちてきた!!
「うーーーーっっうつうう」 目を見開き、口を閉じ、腹と肛門を引き締める大松崎!!

「こっこれ以上の脱糞はできん!! 絶対にできんのだ!!」 そう思った大松崎は、「便所に行って来る!!待ってろ!」
と捨て台詞を残し、走りたくても走れないから小走りで便所へ向かった
66創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 18:30:59 ID:OkZy3zT0
大便所は、三つ並んでいた、授業中だというのに、なぜか既に二つ使用されていた
真ん中が開いていたので、そこへ入り、まるで、マンゴージュースを搾ったかのような
黄色い液体を、ものすごい勢いで肛門から射出していた

「ビュボボボブバババボボボボボボッパー!!」 すごい量だった

昨日あれだけ下痢したのに、なぜこんなに出るのか? 一豊におごってもらった
特大のパン二個が消化不良で出てきたのだ!
しかも、便意がおさまる様子が全く無い

自分の糞もそうだが、前と後ろも凄かった
前でも 「ボッパー」 後ろでも「ボッパー」 ボッパーの連打が聞こえてくる
大松崎のは びゅびゅびゅぼぼぼぼという音だった、水気のある糞だからである
たまに完全に水のときは、ビューーーーー っという音のときもあった

「 くっそー・・・ この下痢の原因はなんだ? なんなんだ一体?? 」
「食ったものが悪かったのか? さっぽろの塩・・・ あれがおかしいわけが無い・・・」

さっぽろ塩を悪者には出来なかった大松崎・・・ さっぽろ塩は悪くない、悪いのはあいつだった
それほどまでに、さっぽろ塩を愛する大松崎、アフォである

67創る名無しに見る名無し:2010/07/08(木) 13:10:49 ID:3jJftV4V
さて、二階へと目を移すと、休み時間が終わり、教室へ入っていく生徒たちがいた
そこへ向けて、体育館脇の便所から猛ダッシュで走ってくる鯨頭の男がいた
市朗である、どうせ既に遅刻しているのだ、どうでもいいではないかと思うのだが
変なところで真面目なふりをする馬鹿であった
現在のところ、糞をしてきたのかどうかは不明である

一番近い玄関から入り、二階へ駆け上がろうとした瞬間、背後から何者かが市朗を
上回るスピードで猛追してきた!!
殺気を感じた市朗は、振り返ろうとしたが、その前に 「ドゥガッ!!」 猛烈なタックルを
食らったのだ!! 吹き飛ぶ市朗!! 昇降口から階段の下まで吹き飛んだ!!
「んぐぅああ!!」 全身を強く打った市朗は、体が痺れて動けなかった
うずくまる市朗を、まるでなにもいないかのように、体の上を踏みつけていく謎の男
特に腹の上をねじるように踏んでいくのであった・・・・

「だっ誰だ? 畜生! 誰だ一体ぃぃいいい」 ぼやける意識の中で、謎の男の背中を見る市朗・・・
だがその男は、ゆっくりと二階へ上っていってしまった

三時間目が始まった、大松崎はウジケンに、腹の具合を伝えて見学の了解を得ていた
しかも、その青ざめた形相に、ウジケンは「教室で休んでいろ」と指示した

大松崎は、ラッキーと思い、いそいそとクラスに戻るのであった
昨日から今日に掛けての、大松崎の腹を襲った、数年前に建前で拾ったさっぽろ一番塩ラーメンの
食中毒菌、これにはさすがの大松崎も 体力を使い果たしていた
教室に戻るなり、大松崎以外誰一人いない空間で机にもたれ掛り眠ってしまった・・・・・

体育は、二クラスが一緒に行うことになっている、1組と2組は一緒だった
つまり1組と2組は、3−4時間目の間は外に出ているので、誰もいないはずだった
しかし、大松崎だけはクラスで寝ていた

3組と4組はというと、この日は3組は美術で美術室、4組は技術家庭で技術室に行っていた
つまり、1組から4組までの三階には大松崎しかいないのである

68創る名無しに見る名無し:2010/07/08(木) 13:13:40 ID:3jJftV4V
刻々と時間はあのビックバンの時へ向かって針を刻んでいた・・・

11時15分、秋樹がふらふらの状態で学校へ到着、美術の授業とは知らずに誰もいない教室を見た後
クラスの皆を探しにいく

11時20分、意識を取り戻した市朗が、教室へ向かう

このとき、キレジの姿はどこにもない

11時45分、ものすごい便意と打ち身の痛みをこらえ、ようやく湯田が到着、自分のクラスの7組に行こうとするが
便意を我慢できず、便所に入る

11時47分活児は、美術室で田下にジャイアントスイングを食らって目が回り、同時に糞がしたくなりハリケーンという
美術のババーの先公に許可をもらい便所へ行った

そして12時31分・・・・・

69創る名無しに見る名無し:2010/07/08(木) 13:15:13 ID:3jJftV4V
4時間目の授業が終わるチャイムが鳴り、数分が経ち、生徒たちが教室に
戻ってくると
ものすごい絶叫と、地響きともとれる足音が、三回の踊場付近で巻き起こった!
「わーーー!!! なんだこりゃぁああああ!!!」 「なんだ!なんだ!!」
みんなが大騒ぎしながら便所へ集まってきた!!
当然、先生も到着、ウジケンであった
入れ替わり立ち代り、便所を見に来る生徒たち・・・

ウジケンは、3−4組の生徒に、「 おまぇらあ、今まで違う教室にいたんだよなぁ?」
「教室に残っていた奴はぁ?」と聞いた
生徒たちは、みんな美術の授業等で別室に行ってたと答えた

「 ふぅぅううううううううん・・・・・(-_-;)」 と腕組みしながら遠くを(1組の方向)見るウジケン

っとそこに、遅れながらも、大松崎が見に来た! 1組の体育帰りの生徒が凄いから見てこいと
言うからであった・・・

大松崎が、便所に入ったその瞬間に飛び込んできたその光景はぁああああ!!

「うぅぅぅおおおおおおお!なんじゃあごりゃあああああ!!!」 うなる大松崎!


70創る名無しに見る名無し:2010/07/08(木) 13:17:27 ID:3jJftV4V
そこには、男用の小便器に、左から順に5基ある小便器全部に、全て糞がつまっていた!
それも左から右に少しずつ大きくなっていっている

「こっこれは・・・・・」 目を疑う大松崎

世界中の珍事といっても、これほどの珍事はあまりないだろうというしかない光景・・・

ものすごい異臭が漂っている、・・・窓を開けている生徒もいた

なんといったらいいか、言葉も出ず、立ち尽くしている大松崎・・・

振り返ると、ウジケンと生徒たちが便所の出口付近で、遠くを見るような目で
大松崎を見ていた・・・

「ななな、なんだ? なっなぜ俺を見てるんだ??・・・ お、お、お、おいなんなんだよ??」大松崎は心の中で
こう言っていた

蔑む様な目で、大松崎忠吉を見ながら近づく ウジケン・・・

左脇まで近づき、横目で見ながら

「ターぼよ・・、タ〜ぼ・・・ こ・う・い・う・事・を・す・ん・の・は・よ・・・」

「へ・ん・た・い・・・って言うんだぞ (-_-;) ・・・・」 とぼそっと言った

顔面が紅潮するタ〜ぼ・・・ まっまさか (;O;) 俺がやったと思われてるのか?!

あまりにも唐突な衝撃と怒りにオマツの緊張は最高潮になりドモリがとまらなくなった

「なっなっなっなっなっなっなっなっなっなんで・・・
「おっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっおっ (-_-メ)」  

見かねたウジケンが肩を叩き、そのきっかけでどもりが止まった瞬間・・・・・

「俺じゃねぇえーよおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

大松崎の絶叫が、三階の便所から鳴り響くのであった!!
71創る名無しに見る名無し:2010/07/08(木) 13:18:31 ID:3jJftV4V
ストゥール オブ ガマット ドモリに捧ぐ
ディレクターズカット版



















END

72創る名無しに見る名無し:2010/07/09(金) 13:12:02 ID:vZyua/Sz
ガマットもついに終わってしまいました。
さぁ、誰が犯人なのでしょう?
誰が犯人になってもおかしくないほど、超強烈な便意と、その大量の糞を腹に抱えた者たち・・・・・
そいつらが集まった小さな空間、ストゥールコスモが出来上がっていた中学校
実におぞましい小宇宙ではないだろうか・・・

オマツ恐るべし

恐るべしオマツ・・・・・・














73名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 17:15:50 ID:ivcxC1ML

       /     \
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \  「子供を返せ!俺の子供だ!!俺が育てる!!」
     |       (__人__)   |  
      \      ` ⌒ ´  ,/ 
.      /⌒〜" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ 
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃ 
     |            `l ̄
.      |    オマツ  |


でも、オマツさんは、知り合いには子供は死んだとか言ってるんですよね?
\____    ______________________/
        \/
        / ̄ ̄\
      /       \      ____
      |::::::        |   /      \
     . |:::::::::::     |  / ⌒   ⌒  \   
       |::::::: 読者  |/  (●) (●)   \ 「まぁそうなんですけどね。」
     .  |::::::::::::::    } |    (__人__)     | 
     .  ヽ::::::::::::::    } \   ` ⌒´     _/ 
        ヽ::::::::::  ノ   |           \
        /:::::::::::: く    | |   オマツ  |  |
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74創る名無しに見る名無し:2010/07/20(火) 16:59:40 ID:P0lYcjo4
スメンリー プッシー
75創る名無しに見る名無し
マイプッシー