1 :
創る名無しに見る名無し:
〜第一回魔王討伐〜
勇者「やいやいやいっ!まおう!!!」
勇者「ゆうしゃさまのおでましだぁ!かんにんしやがれ!!!」
魔王「なんだこのガキは、五月蠅いからあっち行ってろ」べこんっ
勇者「うわあぁぁぁああぁぁぁ…」キラーン
魔王「さて、仕事の続き続き…」
2 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 10:58:44 ID:PcILdJmB
〜第二回魔王討伐〜
勇者「ま、まおう!」
勇者「勇者さまがた、た、たおしに来たぞぅっ!」ガクガク
魔王「おお、遂に来たか勇者よ。今回はやけに若いヤツだな」
勇者「・・・・・・この前も来たのに・・・(;ω;」
魔王「ん?何か言ったか」
勇者「うぅっ・・・もーいいよ・・・」
3 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:01:39 ID:PcILdJmB
魔王「では、いざ」ジャキ
勇者「食らえっ『か」
魔王「”爆裂術”」
ドオオオォオオォオン!!!
勇者「ぅぎゃああぁあああぁぁぁぁ〜・・・・・」キラーン☆
魔王「ふぅ・・・そろそろおやつの時間かな」スタスタ
4 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:05:40 ID:PcILdJmB
〜第三回魔王討伐〜
勇者「・・・もう少しで魔王城に着くな・・・」
勇者「はぁ・・・今度は少しはまともに戦えるかなぁ・・・」
勇者「うぅ・・・また一撃も与えられずに飛ばされたらどうしよぅ・・・」うるうる
5 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:08:33 ID:PcILdJmB
勇者「ここを抜けたら魔王城だ・・・」
勇者「・・・・・」
ガサッガサッ
勇者「・・・、あれ・・・?」
勇者「魔王城が、ない」
6 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:10:42 ID:PcILdJmB
勇者「どどどどどどーゆーこと!?;」キョロッキョロッ
勇者「場所あってるよねぇっ!?;」キョロキョロキョロッ
勇者「うっうそぉっ!?;ま、まさか勇者が来たから引っ越したとか・・・」
??「わっせわっせ」
勇者「・・・?」
7 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:13:01 ID:PcILdJmB
ガサッガサッ
ちっちゃい魔物1&2「わっせわっせ」
勇者「うわっちっちゃ!」
ちっちゃい魔物1「ん?何だお前」
ちっちゃい魔物2「魔王様に会いに来たのか?」
勇者「う、うん・・・そうなんだけど・・・」
ちっちゃい魔物2「あーだめだめ」ふりふり
ちっちゃい魔物1「魔王様は遠征に出かけて留守だし、」
ちっちゃい魔物2「魔王城は壊れちまったよ」
勇者「こ・・・こわれた・・・?;」
8 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:16:25 ID:PcILdJmB
ちっちゃい魔物1「側近2さんとメイドさんが喧嘩しちゃってねぇ」
ちっちゃい魔物2「まぁいつものこと何だか」
勇者「い、いつもの・・・?;」
ちっちゃい魔物1「おかげで破片を運ばなくちゃなんなくってなぁ」
ちっちゃい魔物2「何せ跡形もなく壊しちゃうんだもんなぁ」
勇者「そ、そうなんだ・・・」
9 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:18:41 ID:PcILdJmB
ちっちゃい魔物1「あんたも暇なら手伝っておくれよ」
勇者「え」
ちっちゃい魔物1「どうせ城が無くて途方に暮れていたところなんだろ?」
勇者「そうだけど・・・」
ちっちゃい魔物1「じゃあ手伝う手伝う」トコトコ
ちっちゃい魔物2「全く、チビにこんなことさせるなよなぁ」トコトコ
勇者「・・・・・」トコトコ
10 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:25:33 ID:PcILdJmB
〜数時間後〜
勇者「ふぃー」ドゴッ
ちっちゃい魔物1&2「よいせっ」ドゴッ
青い魔物「だいぶ集まったなぁ」
赤い魔物「もう少しで全部あつまんかねぇ」
バサッバサッ
ドラゴン「おーい、俺たちの巣にも落ちて来たぞー」
青い魔物「おぉ、ドラゴンじゃないか」
支援
13 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:27:56 ID:PcILdJmB
バサッバサッ
ドオォゥンッ!
ドラゴン「またあの二人が喧嘩したのか」
ちっちゃい魔物1「そーなんだよー」
ちっちゃい魔物2「勘弁してよって感じだよなぁ」
ドラゴン「ははは、ホント飽きないねぇ」バサッバサッ
勇者「・・・・・ドラゴンの巣、ここから1000里くらい離れてるのに・・・」
支援
しえん
私怨
17 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:32:41 ID:PcILdJmB
ドラゴン「おや」
勇者「・・・」
ドラゴン「あの時の小僧じゃないか」
勇者「・・・っ」
ちっちゃい魔物1「なんだいドラゴンさん、こいつを知っているのか?」
ドラゴン「ああ。確か勇者だっけか?」
ちっちゃい魔物1「へー」
ちっちゃい魔物2「お前勇者っていうのか」
勇者「え」
ちっちゃい魔物1「手伝ってくれて、ありがとうなぁ」ニコニコ
勇者「何この反応」
間に合わなかったか
いや、まだ復帰させられるか
25 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:42:08 ID:PcILdJmB
魔王「その原因は私にある」
勇者「あっ」
ちっちゃい魔物1「魔王様!」
ちっちゃい魔物2「おかえりなさいませ!」
魔王「ただいま。またあの二人が派手にやってくれたようだな」
ちっちゃい魔物1「そーなんですよー」
ちっちゃい魔物2「しかも魔王城にいたみんなどっか飛んじゃったらしくて」
魔王「ふむ・・・回収しに行かなければ」
28 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:48:32 ID:PcILdJmB
勇者「・・・・・」
魔王「おお勇者殿、城の補修工事を手伝ってくれて大変ありがとう」なでなで
勇者「なでるなっ」
魔王「でも残念ながら持て成すことは出来なんだ。何せ城がこんなもんで」
勇者「城がなくったって戦えるだろう!」
30 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:52:11 ID:PcILdJmB
赤い魔物「ねぇ魔王様、このガキ何なんです?」ビキビキ
青い魔物「先ほどから魔王様に好戦的な態度を取っていますが・・・」
魔王「あぁ・・・まあ、人間だ」
赤い魔物「へぇ!人間!」
青い魔物「初めて見たなぁ」マジマジ
勇者「何、この海を初めて見た人みたいな反応・・・」
魔王「まあ皆田舎者だしな」
勇者「そ、そーゆーもん・・・?;」
魔王「人間と関わる魔族なんて一握りさ」
32 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 11:57:50 ID:PcILdJmB
勇者「・・・・・」
魔王「さて、先ずは城の補修から・・・」
ちっちゃい魔物1「補修と言うより建て治しですけどね」
魔王「まあ確かに」
魔王「ビフォーアフタ〜」ぱんっ
カチカチカチカチ
カチカチ
カチカチ・・・
33 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 12:02:29 ID:PcILdJmB
カチカチッ ピカーンッ!
魔王「・・・ふぅっ完成!」キラキラ
赤い魔物「毎回だんだんと速くなっていますね」
青い魔物「今回は3分くらいですかねー」
魔王「私も手慣れたものだな」
勇者「・・・インスタントかよ・・・」
34 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 12:10:57 ID:PcILdJmB
魔王「城の中身を整えといてくれ」
魔王「私はちょっと皆を探してくる」ばさっ
残った魔物達「「「「「畏まりましたっ」」」」」ビシッ
ちっちゃい魔物1「ほらほら勇者も行くぞ」ぐいぐい
勇者「えっ・・・! おっ俺は!」
ちっちゃい魔物2「きっと沢山散らかっているんだろうなぁ」ぐいぐい
勇者「ちょっまっ・・・!」
魔王「ではよろしく〜〜〜」ふよふよ
勇者「っ 待ちやがれぇっ!まおーーーー!!!」ずるずる
36 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 12:13:26 ID:PcILdJmB
パソ子が疲れたので小休憩。
乙
38 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 13:18:36 ID:xqUCCJIi
しえ
39 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 15:23:03 ID:xqUCCJIi
ほし
40 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:11:11 ID:PcILdJmB
勇者「ちぇっ何だって俺が魔王城の掃除を・・・」ゴシゴシ
ちっちゃい魔物1「勇者は魔王様と力比べをしにきたのか?」ゴシゴシ
勇者「倒しにきたの!」ゴシゴシ
ちっちゃい魔物1&2「「へー」」
41 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:14:53 ID:PcILdJmB
勇者「・・・、なんだよその反応は。もっと、」
勇者「『なにっお前魔王様の敵かっ!』とか」
勇者「『俺達が魔王様に代わって成敗してくれるっ!』とか」
勇者「ないわけ?」
ちっちゃい魔物1「だってお前みたいなのが」
ちっちゃい魔物2「魔王様を倒すなんて」
ちっちゃい魔物1&2「「無理だしっ!!」」
勇者「っ・・・!声をそろえていうなぁあっ!!!(涙目)」
42 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:17:54 ID:PcILdJmB
勇者「はぁ・・・ていうか何であんなに強いんだよぅ、あの魔王は・・・女のくせに・・・」
ちっちゃい魔物1「別に関係ないだろ、それは」
勇者「関係あるだろ。あんな強い女、初めて会ったぞ」
ちっちゃい魔物2「人間の女は弱いのか?」
勇者「・・・。魔族の女は強いの・・・?」
45 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:21:12 ID:PcILdJmB
ちっちゃい魔物1「まあ」
ちっちゃい魔物2「うちのカーチャンは、強いよ」ぶるりっ
ちっちゃい魔物1「種族によって違うかな」
ちっちゃい魔物2「女が強い種族もいれば、男が強い種族もいるのさ」
勇者「へぇ・・・」
49 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:25:52 ID:PcILdJmB
かつ こつ
メイド「お疲れ様です」
ちっちゃい魔物1「あー!」
ちっちゃい魔物2「やっと戻ってきたっ!!」
勇者「メイドさん・・・?」
メイド「死闘の末、側近2をやっと仕留めて来ましたわ」ふぅ
51 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:32:42 ID:PcILdJmB
ちっちゃい魔物1「あんた夫婦喧嘩は他所でやってくれよー」
ちっちゃい魔物2「しかもいつも原因は”どちらが魔王様を大切にしているか”」
ちっちゃい魔物1&2「「そんなの争ったってしょーがないだろー」」
メイド「いえ、今回は”どちらが魔王様を愛しているか”でしたわ」
ちっちゃい魔物1&2「「どっちだって同じだろー」」
勇者「夫婦・・・げんか・・・?」
52 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:35:54 ID:PcILdJmB
メイド「どっちだって同じですって!魔王様はねぇっ凛々しくて聡明で最強尚且つ最凶の・・・」
ちっちゃい魔物1「あああまた始まった」
ちっちゃい魔物2「メイドによる魔王様のための魔王様の話」
メイド「あれは出会ったころでしたわ、魔王様はその美しい瞳を私に向けて私の頬を」
ちっちゃい魔物1&2「「もー勘弁してよー」」
勇者「ていうか旦那さん仕留めたって・・・しとめたって・・・」
55 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:42:13 ID:PcILdJmB
カッカッ
魔王「聞いているこちらが恥ずかしいからそろそろ止めないか、メイド」
メイド「魔王さま!」きらきら
側近2「げほごほっ・・・」
メイド「あら、生きてたの」つんっ
側近2「まおうさまがおてをさしのべてくれたのだ・・・やはりまおうさまはなんとやさしいかt」げほごぼ
魔王「無理はするな」ぽんぽん
魔王を倒してしまおう
58 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:48:58 ID:PcILdJmB
メイド「だいたい何で魔王さまに背負って貰ってんのよっ!穢れた体は地べたにでも引き摺られなさいっ」ぐいっ
魔王「こらこら止しなさい、全身骨折してるんだからどこか取れてしまうかもしれないだろう」
側近2「げぼげほごほごほ・・・・・」くて
メイド「あああ魔王様のお体に凭れるなんてっ」ぐいぐいっ
魔王「だから止しなさいってばっ;」
59 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:53:40 ID:PcILdJmB
勇者「・・・・・」
魔王「ああ勇者、まだいたのか」
勇者「まだって・・・」ビキビキ
魔王「メイド、ほらっ、茶でも入れてやれ。一応客人だ」
勇者「お客じゃなーいっ!」
メイド「魔王さまのご命令ならば」キリッ
勇者「さっきまで言うこと聞かなかったのに・・・」
60 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:57:03 ID:PcILdJmB
こぽこぽこぽ
勇者「ほんとに入れてもらってるし・・・」
メイド「勇者くんは紅茶のような方なのね?」
勇者「・・・?」
メイド「流されやすい」
勇者「っ!ちくしょぉぉぉっ」
61 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:01:10 ID:PcILdJmB
メイド「だって勇者の役目は魔王様を倒すことじゃなぁいっ」
勇者「そうだよっ」
メイド「なのに私の毒入りアップルティーを悠々と飲んでいらっしゃる・・・」ククククク...
勇者「ブフーッッッ!!!」
側近1の存在が気になってしょうがない
63 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:10:34 ID:PcILdJmB
メイド「冗談よ」ケロリ
勇者「っ じょうだんかよ・・・」ハァハァ
メイド「でも敵の与えたモノを疑いもせずに飲むなんていけないことだわ」
勇者「・・・・・」
メイド「勇者失格ね」
勇者「・・・・・・・。 くそっ」
64 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:19:02 ID:PcILdJmB
魔王「ふぅっ回収作業終わった!」ばさっ
側近1「いやはや今回もえらく派手にやりましたねぇ、メイド。毎回ながらあっぱれです」
メイド「魔王さまっ!それに、側近1様も」
勇者「・・・・・」
魔王「一部は人間の町も飛んでたぞ」
側近1「可哀相に・・・もうあの魔物は人間に対してトラウマを持ったでしょうねぇ」ホロリ
魔物繊細だなw
66 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:25:22 ID:PcILdJmB
勇者(どっから出てきたんだ・・・気配すらしなかったぞ)
メイド「毎度すみません・・・魔王さま。側近2には後から言っときますので・・・」
魔王「いやいやお前が自重しなさいっ!;」
側近1「城が壊れるのはほぼメイドの攻撃の所為でしょうに」
メイド「いーえっ止めはぜったいにアイツの所為ですわ!」
魔王「自覚が無いから始末に終えない・・・」ガクッ
側近1 ホロリ
67 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:32:47 ID:PcILdJmB
勇者「・・・・・」カチャッ
側近1「おや」
勇者 ビクッ
側近1「勇者じゃないですか」
魔王「お前、知っているのか」
側近1「ええ、一応魔王様を守る身の上なので」
メイド「まあこんな奴から守る場所なんて何処も無いでしょうけどっ」ホホホ
勇者「・・・・・っ」
68 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:43:38 ID:PcILdJmB
勇者「覚悟しやがれ魔王っ!今度こそっ、今度こそ・・・っ!」
魔王「待て勇者、お前は何故そんなに・・・」
勇者「うおりゃああああ」バッ
メイド「”炎風術”」
ゴオオオオオオオオオッッッ!!!!!
ドォオオオオオオオオオオオッッッッッ!!!!!
勇者「あ゛あああああああああぁあああぁぁぁ・・・・・」キラーンッ☆
魔王「ああ・・・少し、話がしたかったのに」
側近1「というかまた貴女は城を壊して・・・」
メイド「当然の制裁をしてやったまでですわっ」ふんっ
69 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 19:52:53 ID:PcILdJmB
魔王「勇者というのは何故ああも血の気が強いのだ?」
魔王「まだ幼いんだから、もう少し鍛えてから私に挑めばいいのに・・・」
メイド「まぁ鍛えても無駄でしょうけど」ホホホ
側近1「・・・多分、寿命の所為でしょうね」
魔王「寿命?まぁ人間は70年くらいしか生きられないらしいが、それでもまだ・・・」
側近1「いえ、違うんですよ」
魔王「?」
側近1「勇者は、40になったら死んでしまうんです」
70 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:06:46 ID:PcILdJmB
魔王「・・・、どういうことだ」
側近1「詳しく言えば”40までに魔王を倒さないと死んでしまう呪い”ですね」
魔王「勇者にはそんなハンディキャップが・・・?」
側近1「いえ、これは人間の国が付ける呪いです。生まれながらのものではありません」
側近1「しかし生まれたらすぐ、魔法使いや賢者によって付けられる呪いだとか」
側近1「そしてこの呪いは魔王を倒すまで解かれることは無い・・・」
魔王「・・・・・」
71 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:14:19 ID:PcILdJmB
側近1「身体的に衰えが出た地点でもう、魔王は倒せないと判断したまでの呪いでしょう」
側近1「しかも、ある国では魔王を倒せなかった勇者の一族は皆殺しにするとか」
側近1「遺伝子的に魔王を倒せる者はもうこの一族から出ないだろう、と」
側近1「哀れなものです・・・」ホロリ
魔王「・・・・・」
魔王の国の方がよほど平和だな
73 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:23:11 ID:PcILdJmB
魔王「・・・・・そうか、そうだったのか。だからあんなに・・・」
メイド「そんな顔なさらないで下さい、魔王さま」
メイド「魔王さまだって魔界の法によって色んなものを犠牲にしてきたのですから、お相子です」
魔王「いや、私はなかなか無知だったようだ」
魔王「世界でもっとも敵対しているであろう勇者をこんなにも知らなかった」
魔王「今まで何人もの勇者を倒してきたが、そんな事情があったとは・・・」
74 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:27:06 ID:PcILdJmB
魔王「ふむ、あえて皆には勇者の存在を”王を倒す極悪人”と教えてこなかったが」
側近1「ただ単に面倒臭かっただけでしょうに」
魔王「バレてたか。・・・ちょっと可哀相なことしたかもなぁ、勇者には。いや、勇者”達”には」
側近1「魔王様の御在位も随分となりますものねぇ」
魔王「勇者を倒そうとする過激派も、めっきりいなくなったしなぁ」
側近1「勇者はさながら”観客のいない舞台で一人踊らされる人形”の気分だったでしょうねぇ」
魔王「いやぁ悪いことをした。これからはもうちょっと真面目に扱ってやろう」
メイド「・・・私の知らない魔王様を知っている。ちょっとじぇらすぃー」
75 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:35:33 ID:PcILdJmB
〜第四回魔王討伐〜
ひょこっ じーっ
魔王「・・・・・」ふいっ
サッ
魔王「・・・」すっ...
ひょこっ じーっ
魔王「・・・、ぷっ」
びくぅっ
魔王「あははっいつまでそうしているのだ?勇者」
魔王「可愛らしいことこの上ないぞっ」くくっ
勇者「うぅ・・・」とてて
魔王「良く生きてたなぁ」しみじみ
76 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:40:02 ID:PcILdJmB
魔王「ちょっとは大きくなったかな?ふむ、人間は本当、成長が早いな」なでなで
勇者「・・・・・」
魔王「お?抵抗しないぞ?よしよし飴ちゃんでもやろう」
勇者「・・・・・ガキ扱いするな」
魔王「ガキじゃないか」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・、卑怯だ」
勇者かわいいw
78 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:46:55 ID:PcILdJmB
勇者「何で魔王は大人なんだよ。勇者は子供なのに」
魔王「ふむ、それはだな勇者の変換サイクルが早すぎるからだろう」
魔王「もうちょっと鍛えてから来たらどうだ?前勇者はもうちょっと大きくなってから来たぞ?」
勇者「・・・そんなのんびりしてらんないの、わかっているくせに」
魔王「・・・・・(この前知ったばかりです、って言ったら怒るんだろうなぁ)」
そういえばこの魔王はお姉さん型ロリババァなんだな
80 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:50:46 ID:PcILdJmB
魔王「・・・なあ、勇者?」
勇者「・・・・・」
魔王「確かにお前は私を倒さなかったら、40で死んでしまうかもしれないよ」
魔王「でもその大切な寿命を私だけに費やすことが正しいことだとは、私には思えないよ」
勇者「お前を倒せば終わる話じゃないかっ!」
魔王「お前じゃ私を倒せないよ」
勇者「倒せるっ!!!」
魔王「倒せないよ、少なくとも今は」
勇者「っ・・・!」
81 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:55:18 ID:PcILdJmB
魔王「何もお前にその実力が無いと言っている訳じゃない」
勇者「っ だったら何だよ・・・」
魔王「お前はまだガキだ。ちゃんと意思が固まっていない」
勇者「何だよ意思が固まってないって・・・俺は魔王を倒したいよ・・・」
魔王「いや、お前はまだ迷っているよ」
勇者「迷ってなんか・・・っ」
魔王「”魔王を倒さなくてはならない”という意思はお前の意思じゃない」
魔王「お前が大人から与えられた意思だ」
82 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:02:38 ID:PcILdJmB
魔王「倒さなければ死ぬ、でも魔王は怖い、殺されるかもしれない」
魔王「本当は戦いたくない、生きたい、でも戦わなくては生きていけない」
魔王「そこにはお前の意思など何処にも無い、強制的に造られた意思しかない」
魔王「少なくとも心から”魔王を倒したい”という意思は何処にも無い」
勇者「っ・・・」
83 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:05:31 ID:PcILdJmB
魔王「お前は心から誰かを憎んだことはあるか?」
魔王「確かにお前は私が憎いだろう。私がいるから死ぬかもしれないんだからな」
魔王「だが私を前にして怯えるような憎しみは、本当の憎しみじゃないよ」
勇者「・・・・・」
84 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:10:34 ID:PcILdJmB
魔王「本当の憎しみは怖いぞ」
魔王「自分の命なんて形振り構わず向かってくるんだ」
魔王「”憎い、お前なんかこの世から消えてしまえ!”」
魔王「憎しみだけをエネルギーとした者の意思は本当に恐ろしい・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「それに比べてどうだお前は」
魔王「まだ剣すら構えていない」
魔王「私を倒したいのなら心にも剣を持たないと」
85 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:14:19 ID:PcILdJmB
勇者「・・・・・」
魔王「ありゃりゃ」
勇者「・・・・・」
魔王「そんなに黙りこくっては、私が困るじゃないか」
勇者「・・・だったら、どうしたらいいんだよ・・・」
勇者「あと30年何てあっと言う間だぞ!!?」
勇者「俺は、どうしたら・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・しぬのはいやだ・・・」
86 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:17:47 ID:PcILdJmB
魔王「・・・自分の意思を、探したら良い」
勇者「・・・・・」
魔王「私を倒すのは後にしたら良い」
勇者「でも、それじゃ・・・っ!」
魔王「もう一回言おう、お前はガキだ」
魔王「人生を決めるには早すぎる」
87 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:19:49 ID:PcILdJmB
勇者「・・・・・」
魔王「もう少し、ゆっくり生きなさい。そして色んなものを見なさい」
魔王「世界は広い。お前のちっぽけな体では一億分の一も入りきれないほど」
魔王「それなのにそれを見ずに、お前は自分の人生を勝手に決めるのか?」
勇者まだ十歳だったのか
89 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:21:32 ID:PcILdJmB
魔王「大体まだ10歳くらいしか生きてないのに残りの人生を決めるなんて図々しい」
魔王「せめて半分くらい生きて学んでから決めろ!」
勇者「いや、それは遅すぎるだろう・・・」
魔王「私なんて常に行き当たりばったりで生きているのに・・・」
勇者「適当過ぎるだろう・・・」
魔王「魔界は常に何が起こるか分からないのだ」
90 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:26:25 ID:PcILdJmB
魔王「うむ、色んなこと学んだ上でそれでも私を倒したいのなら堂々と来なさい」
魔王「その時もウジウジしてたら、私が食ってくれようっ」ギラッ
勇者 ぶるりっ
魔王「・・・人間の肉はあまり好きじゃないんだがなぁ・・・」
勇者「・・・食ったことあるんだ・・・」
魔王「人間の肉はスジが多くてなぁ」
勇者「おえぇ・・・」
魔王「まあ、これは私なりの儀式だ」
勇者「儀式?」
魔王「そう、勝利と栄光の杯を掲げるための、儀式」
91 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:28:33 ID:PcILdJmB
魔王「と、いうのは表向きで実はただ単に勿体無いからだったりする」
勇者「勿体無いから食われるのか・・・おれ・・・」
魔王「精々食われぬよう鍛えてから戦いに挑むんだな!」はっはっはっ
92 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:34:08 ID:PcILdJmB
。o0○
勇者「・・・じゃ」
魔王「・・・」
勇者「行くよ、俺」
魔王「ああ」
魔王「たまには遊びに来いよ」
勇者「・・・・・」
93 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:38:26 ID:PcILdJmB
勇者「魔王ってさ」
魔王「ん?」
勇者「あんまり”魔王”って感じしないよな」
魔王「そうか?」
勇者「うん」
魔王「まあ人間はあることないこと誇張して言うからなぁ」
勇者「なんかガッカリだ」
魔王「がっかりって言われてもなぁ・・・;」
勇者「倒し甲斐、ないじゃん」
僕も魔王様に食べられたいです〉〈(性的な意味で)
95 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:42:46 ID:PcILdJmB
魔王「そんなことはない。普段は中々に極悪非道人だぞ、私は」
勇者「そうなの?」
魔王「ああ」
魔王「ただ大人は誰でも子供の前ではいい子振ってしまうのだ」
勇者「そういうもん?」
魔王「そういうもの」
勇者「魔王でも?」
魔王「魔王でも」
勇者「ふーん・・・」
96 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:49:57 ID:PcILdJmB
魔王「大人は身勝手だよな」
魔王「いつかは知ってしまうことなのに、子供をまだ穢してしまいたくないのか、」
魔王「はた又、自分が穢れを持っていることを知って欲しくないのか、」
魔王「平気で嘘を付いてしまう」
勇者「嘘も方便ってばっちゃんが言ってたよ」
魔王「そうか。これは許される嘘なのかな」
97 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 21:57:57 ID:PcILdJmB
魔王「少なくとも”子供はコウノトリが運んでくる”は良い嘘だよな」
勇者「?」
魔王「何も知らない純粋な目でこの質問をされた時の気まずさを、とても上手く回避できる方法だ・・・」うむうむ
勇者「子供はキャベツから生まれてくるんだぜ?」
98 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 22:05:21 ID:PcILdJmB
魔王「まあ、まだ知らない方がいいことが世の中にはあるってことで」
魔王「もうちょっと体も心も大人になった時に知りなさい」なでなで
勇者「なんかすっごくガキ扱いされてるような気がするけど・・・」
魔王「じゃあな、勇者。 達者でな」ふりふり
勇者「おうっ!見てろ!今度身も心も強くなってからくるからな!!!」たたたたた.....
99 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 22:07:58 ID:PcILdJmB
魔王「・・・・・」
魔王「・・・私も、学ばなければな」
魔王「人間を。彼の存在を」
100 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 22:23:16 ID:PcILdJmB
ここで一旦終了。続きは明日にて。
感想めっちゃありがとー(´∀`*
そして何だか台詞系SSの総合スレがあるもよう。
何でもスレ立てんなら
>>1000まで書けとのこと。無理です(コラ)
もそもそ頑張りますんで、生暖かい目で見守って下さい(´q`
乙〜
続きに期待
102 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 22:27:04 ID:PcILdJmB
あああ脱字見つけたっ!
>>98を修正。せっかく
>>100で終われたのに・・・
魔王「まあ、まだ知らない方がいいことが世の中にはあるってことで」
魔王「もうちょっと体も心も大人になった時に知りなさい」なでなで
勇者「なんかすっごくガキ扱いされてるような気がするけど・・・」
魔王「じゃあな、勇者。 達者でな」ふりふり
勇者「おうっ!見てろ!今度来る時は身も心も強くなってるからな!!!」たたたたた.....
投下乙
まあぶっちゃけ
>>1000までいかなくても、放置したっていいし、適当に埋め立ててしまってもいいし、気楽にやっちゃっていいんじゃないかとw
これは期待せざるをえない
105 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 07:17:04 ID:Py/gupvq
*2年後:とある人間の町にて*
ガヤガヤ
ガヤガヤ
勇者「この町結構広いよなー」
勇者「食べ物もなかなか美味いし・・・」もぐもぐ
町人1「・・・でね、まもの・・・・あったそうよ」
町人2「まあ、・・・わね」」
勇者「・・・ん?」
町人1「それでね、何でも魔物に襲われた家の人は皆殺しにされていたとか」
町人2「きゃー!こっちにも来るのかしら・・・」ブルブル
町人1「怖いわよねぇ、モンスターハンターでも雇ってたほうがいいのかしら・・・」
106 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 07:23:15 ID:Py/gupvq
勇者「・・・・・」
勇者(やっぱり人間の近くに住む魔物は人を襲うことを目的とした奴が多い)
勇者(まあ餌の近くに住むのは当たり前なんだろうけど・・・)
勇者「・・・・・はぁ」
勇者「そういう魔物ばかりじゃないことを知っていると、少し憂鬱だよなぁ」
魔王「何がユーウツなのだ?」
勇者「!!」
107 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 07:30:48 ID:Py/gupvq
魔王「よっ、微妙に久しぶり」
勇者「な、な、なんであんたがココにいんだよっ!;」
魔王「少し散歩に」
勇者「いいのかよ!?;仮にも一国の王がこんなところに・・・」
魔王「まあ・・・・・いんじゃね?」
勇者「よくない!!;」
108 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 07:35:14 ID:Py/gupvq
魔王「まぁまぁ、ちゃんと人間に化けてるし良いだろう」
勇者「はぁ・・・;」
魔王「それに何も私一人で国を治めている訳じゃない」
勇者「そうなの・・・?」
魔王「もちろんだ。人間の国にも右大臣やら左大臣やらがいるだろう」
勇者「まあ確かに・・・」
魔王「私がいなくなったって国はある程度動くのさ」
109 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 07:39:32 ID:Py/gupvq
勇者「そうか・・・・・何時でも国は動かなくちゃ、みんな混乱しちゃうよな」
魔王「そういうことだ。・・・・それにしても、」
勇者「?」
魔王「こんな広い世界で勇者とばったり会うなんて」
魔王「ちょっと運命感じちゃうな。やはり何処かで繋がっているのかもな、私達は」
勇者「俺もこんなとこであんたに会うとは微塵も思ってなかったよ・・・なんだっけ?散歩?」
魔王「いや、一応任務帰りがてらの散歩なんだが・・・」
勇者「? 任務?」
110 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 07:50:51 ID:Py/gupvq
魔王「近くで魔物が人間の家を襲撃したのは知ってるか」
勇者「ああ・・・さっきおばちゃん達の井戸端会議で知ったよ」
魔王「その調査をしにきた訳だが、ちょっと掘り出モノを見つけてなぁ」ニコニコ
勇者「掘り出物?」
魔王「この町に来たのは、その掘り出モノに土産でも買ってやろうと思って来たのだ」
勇者「・・・生きてるものなんだ?」
魔王「ああ」にこり
111 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:04:13 ID:Py/gupvq
魔王「ちょっと訳ありでね。その家の住民に飼われてた奴なんだが」
勇者「飼われてた?魔物が?」
魔王「いや半分は人間、つまり人間と魔物のハーフだ」
勇者「ええっ!?人間と魔物の間に子供なんて出来るの!?」
魔王「ふむ、これは私も始めて知ったことだ。種族にもよるが、その気になりゃあ出来るらしい」
112 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:09:48 ID:Py/gupvq
始めて×→初めて○ ね。と自分でツッコミ入れてみる。
113 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:13:57 ID:Py/gupvq
勇者「へぇー・・・(°Д°″)」
魔王「これは大発見だ、と思いその子を保護したのだが」
魔王「人間に育てられて来たから、やはり好みが人間っぽいのだろうと思ってな」
魔王「服とかアクセサリーを調達しに来たまでです」
勇者「女の子なの・・・?」
魔王「いや、実はまだ分からない」
勇者「えー?」
魔王「魔族は見た目で性別が判断出来ない奴も多いのだよ」
勇者「なるほど」
魔王「まあ女として扱われてたようだから、女物を買っても問題は無いだろう」
114 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:23:36 ID:Py/gupvq
魔王「ということで勇者」がしっ
勇者「えっ」
魔王「暫し私の買い物に付き合ってくれ」ぐいっ
勇者「え、え?」
魔王「人間の好みなんぞ分からんのだ。変な物買うのは嫌だから付き合え」
勇者「お、俺だって女の子の好みなんて知らねぇよっ!;」
魔王「少しは分かるだろう!」
勇者「いや本当に知らないってばっ!!;」あたあた
魔王「勉強なさいっ!でないと一生童貞だぞ!!!」
勇者「・・・・・ドウテーって、なに?」
魔王「まだ知らない・・・だと・・・」
115 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:33:10 ID:Py/gupvq
。o0○
魔王「これなんかどうだ、勇者?」ばさっ
勇者「いや、その豹柄はちょっとアレじゃない・・・?;」
魔王「そうか・・・カッコいいと思ったんだけどなぁ」
魔王「じゃあ、コレは?」ぱさっ
勇者「いやソレ服じゃねぇよっ!;スケスケじゃんっ!!;」
魔王「そうか・・・セクシーだと思ったんだがなぁ・・・」
勇者(魔王の服はいつも誰が用意してるんだろう・・・)
116 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:36:49 ID:Py/gupvq
魔王「ふむ・・・色々あるが、どれが良いのか分からないなぁ」
勇者「俺も良く分かんない・・・」
魔王「役立たず」
勇者「うぅ・・・」
117 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:46:23 ID:Py/gupvq
服屋の店員「お客さま、どの様な品をお探しですか?」
魔王「ん?」
勇者「あーえぇっと・・・女の子の服を探しているんですが・・・」
服屋の店員「そちらの方のお洋服ですか?それとも、誰かに送るプレゼントですか?」
魔王「プレゼントだ」
服屋の店員「そのお相手はどのような方ですか?」
魔王「うむ・・・見た目は清純清楚でとても美しく髪は上質な絹にも勝り繊細な体は触ったら壊れてしまいそうなまるで深い森の奥でそっと咲く白百合のような奴だ」
勇者「な、なんかすっげぇな;」
118 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:54:48 ID:Py/gupvq
服屋の店員「それならこちらの品などどうでしょう?」ふわっ
魔王「! おお!」
勇者「綺麗な服だなっ」
服屋の店員「高潔な貴婦人に合うよう作られた服です。尚且つ、繊細な雰囲気も醸し出すように作られております」
勇者「どう?その子に似合いそう?」
魔王「ああ!その服、買おう!!礼を言うぞ、店員!」
服屋の店員「いえいえ気に入って頂けたようで何よりです」にこり
119 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 08:59:25 ID:Py/gupvq
からんからん
服屋の店員「ご購入ありがとうございました〜」
からんからん
魔王「ふう、何とか良い品を買えたようだ」にこにこ
勇者「帽子も首飾りも買ったしなー」
魔王「店員に聞けば早い話だったんだな。今度からはそうしよう」うむうむ
120 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 09:07:20 ID:Py/gupvq
勇者「これからどうするんだ?」
魔王「うむ、一刻も早く帰ってこれを妖精にプレゼントしよう!」にこにこ
勇者「・・・妖精とのハーフなんだ?」
魔王「美人だぞー?いやはやあそこまで美しい者を私は見たことが無かった!」にこにこ
121 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 09:12:33 ID:Py/gupvq
勇者「・・・・・」
魔王「今度遊びに来るときは是非会ってみてくれ。あの子も人間の方が親しみ易いだろう」
勇者「大切に、してるんだな」
魔王「ああ。この胸のときめきは何なんだろうな?ふふふ、帰るのが楽しみだ」
勇者「・・・・・」
122 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 09:15:53 ID:Py/gupvq
魔王「ん?何だ、黙りこくって」
勇者「・・・いや・・・なんでもない」
魔王「そうか?」
勇者「・・・・・」
魔王「じゃあ、私は行くよ。元気でな」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
123 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 09:17:57 ID:Py/gupvq
ちゅ
勇者「!」
魔王「そんな、寂しそうな顔するな」
勇者「なっなっ・・・///」
魔王「何だお前、キスすらしたことなかったのか」
勇者「だっ、だっ・・・あうぅ・・・/////」しゅぽんっ
魔王「可愛い奴だなぁ」なでなで
124 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 09:24:50 ID:Py/gupvq
魔王「では、また会う日まで」ばさっ
勇者「うん・・・」
魔王「勇者」
勇者「ん?」
魔王「次会う時はキスくらい慣れとけよ〜」ひゅんっ
勇者「わっ・・・わかってらぁあっ!!!/////」
125 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 09:27:44 ID:Py/gupvq
小休憩。うちのパソ子は妖精くらい繊細。
126 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:13:26 ID:Py/gupvq
〜魔王宅訪問五度目〜
魔王「・・・・・」ぱら...
勇者「・・・ちわー・・・」ひょこっ
魔王「ん・・・?」
魔王「! おおっ!」
勇者「・・・」
魔王「でっかくなってる!!!」
勇者「へへっ」
127 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:17:14 ID:Py/gupvq
魔王「おおお数年見ないうちに・・・まぁ」
勇者「でかくなったろ〜?」テレテレ
魔王「そのうち私も越されるんだろうなぁ」
勇者「フフフ」
魔王「まあ中身は永遠に越されないだろうがな」
勇者「くそぅ・・・」
128 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:18:53 ID:Py/gupvq
魔王「じゃあ勇者が成長したことを記念して」
勇者「?」
魔王「デートしようじゃないか!」
勇者「えっ」
魔王「どーせまだ童貞なのだろうっ?どれどれ百戦錬磨の魔王様が直々に手ほどきをしてやろうじゃあないかぁ・・・」ニタリ
勇者「えっちょっ・・・まっ・・・!」ずるずる
魔王「おっ?意味分かるのか?六年前は分からなかったのになっ」ニヤニヤ
勇者「うっうるさぁいっ!;///」アセアセ
魔王「ふふふっいざ、人間の町へ!」
勇者「えっうそっ・・・ま、まじかよ・・・///」
129 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:24:44 ID:Py/gupvq
ひゅんっ
魔王「とーちゃぁーく!」
勇者「・・・」
魔王「よしっ先ずは手頃な店を探すか・・・」
勇者「あ、あのっ・・・」
魔王「ん?何だ」
勇者「な、なんで・・・・・」
勇者「男に化けてるの・・・?;」
130 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:27:52 ID:Py/gupvq
魔王「女を捕まえるために決まってるじゃあないか」
勇者「い、いやっあんたと俺がデートするんじゃないのっ!?」
魔王「何を言ってる。女をナンパしてWデートに決まってるだろ?」
魔王「さぁて、イイ女はいずこかなぁ・・・?」ジュルリッ
勇者「・・・っ! なんでやねんっっ!!!;;」ビシッ!
131 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:31:08 ID:Py/gupvq
カランカランッ
魔王「・・・ちぇー」
勇者「・・・」ゴクゴク
魔王「別にいいじゃないかWデート。何が不満なんだか」
勇者「いや、問題はそこじゃなくてな・・・;」
132 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:33:16 ID:Py/gupvq
勇者「まあ取り敢えず、あんたが元に戻ってくれてよかったよ・・・」
魔王「4Pでもしようかと思ったのに・・・」
勇者「お、おまえなぁっ///」
魔王「勇者様はまだかなりの初心でいらっしゃる・・・」
133 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:35:59 ID:Py/gupvq
勇者「お、俺はあんたと一度出かけてみたかったの!///」
勇者「ほっほら!毎回何かと張り合ってこう・・・親睦を深める機会なんてなかったし・・・///」アセアセ
魔王「これだから童貞は・・・」クドクド
勇者「・・・俺の話聞いてないな・・・?」
134 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:39:02 ID:Py/gupvq
魔王「まぁまた今度の機会にするか、4Pは」
勇者「そんなにしたかったのかよ・・・」
魔王「・・・しかし、勇者」
勇者「?」
魔王「このままでは一生童貞だぞ?」
勇者「うるさいっ!;;(涙目)」
135 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 12:53:27 ID:Py/gupvq
勇者「おっ俺は好きな子とそういうことに至りたいのっ」
魔王「そーゆーこと言っている内に適齢期を過ぎちゃうぞ?」
勇者「軽い奴にはなりませんっっ」
魔王「・・・ふむ・・・」
勇者「な、なんだよ・・・」
魔王「人間には変な倫理感があるもんだな」
136 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 13:01:30 ID:Py/gupvq
魔王「大体子供を作れない奴なんて生物学的上負け組みじゃないか」
勇者「うっ」グサッ
魔王「”軽い?”そんなことに囚われていると、その生物は簡単の絶滅してしまう」
勇者「うぅっ」グサッグサッ
魔王「どんなに優れた能力を持っていても、子孫を残さなければ役に立ってないのも同然だ」
勇者「うあぁ」グサッグサッグサッ
魔王「”子孫を残せない遺伝子”など未来は欲して無いよ」
勇者「うぐ」バタリッ
魔王「それにしても上手いなぁこのマッシュポテト」もぐもぐ
魔王「ん?どうした、勇者」
勇者「・・・俺の心もマッシュされてます・・・」シクシク
137 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 13:08:11 ID:Py/gupvq
魔王「そんなに落ち込むな勇者」ぽんぽん
勇者「誰だよ俺を凹ませたのは・・・」スンスン
魔王「まあ生物学的なことなど考えないところが人間の美学だと、最近私は思うよ」
勇者「そ、そう・・・?」
魔王「ああ」
魔王「同性同士の愛や、不妊や無精子、宗教的な関係によるプラトニックラブ」
魔王「生物学的上とても無意味なことなのに、その愛を通しぬく」
魔王「我々には考えられない行為だ。自分の種族を殺していることに近いんだからな」
勇者「まあ、そうだよな」
魔王「面白いよ、人間は。・・・・・私も少し救われたような気がする」
勇者「・・・?」
138 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 13:19:28 ID:Py/gupvq
魔王「んっんっんっ」ごくっごくっごくっ
勇者「・・・・・救われた気がするって、」
魔王「ぷはぁっ!」
勇者「どういうこと?」
魔王「うまいっ!」どんっ
魔王「ん?何か言ったか?」
勇者「・・・・・いや、なんでも・・・」
139 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 13:30:50 ID:Py/gupvq
カランッカランッ
居酒屋の店員「ありがとーございやしたー!」
カランッカランッ
魔王「・・・うあーちょおっと酔ったぞ〜」ふらふら
勇者「あんなに一気飲みするから・・・」
魔王「飲み比べを挑んできた奴がわるぅい!」ぶんぶんっ
勇者「だからって13人抜きはちょっと・・・それ以前にも結構飲んでたのに」
140 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 13:40:11 ID:Py/gupvq
魔王「ああ、でもいい気分だ。ほろ酔いするまで飲んだのは久しぶりだ」
勇者「居酒屋の酒ほとんど飲みつくしてほろ酔いなのかよ・・・」
魔王「これでも私は酒苦手なんだぞ?部下にはもっと飲む奴もいる」
勇者「魔王で苦手レベルか・・・あんた達には全く勝てる気しねぇな」
魔王「おや?もう敗北宣言か?」くすくす
勇者「こればかりは生まれつきだしなぁ〜」
141 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 13:49:23 ID:Py/gupvq
魔王「ゆーしゃー?」だきっ
勇者「っ!//」ドキッ
魔王「ドーテー捨てられなかったら私が筆おろししてやるよ」ニコッ!
勇者「俺のときめきを返せ」
142 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:32:06 ID:Py/gupvq
魔王「ときめきかぁ・・・私のふぇありーは何をしているかな」
勇者「あれからずっといるの?」
魔王「うん・・・娘のように可愛がってる・・・」
勇者「・・・魔王」
魔王「うん?」
勇者「魔王には子供、いないの?」
143 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:35:55 ID:Py/gupvq
魔王「ああ・・・」
勇者「・・・」
魔王「規則でな、私は子供を生んじゃいけないんだ」
勇者「そうなんだ・・・」
魔王「だから私の子宮に入ってくる不逞な精子は魔力で即抹殺」
勇者「そ、そう・・・」
魔王「だから安心して筆おろしできるぞ?」
勇者「いや、いいです・・・」
144 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:38:55 ID:Py/gupvq
カツッ
魔王「さて、酔いも醒めたことだしそろそろ行くか」
勇者「・・・・・」
魔王「お前はまたそんな顔するー」むにっ
勇者「・・・・・」
魔王「あっそういえばお前、魔王城に何しに来たんだ?何か用事、あったのか?」
勇者「なんか今更だな」
魔王「今更だな」
勇者「特に無いよ。・・・・・遊びに来ただけさ」
145 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:49:24 ID:Py/gupvq
魔王「そうか」
勇者「・・・」
魔王「お前が今日、18になったから来たかと思ったのに」
勇者「・・・っ、知ってたのかよっ!」
魔王「ふふふっ私に抜かりは無い」きらーん
146 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:53:31 ID:Py/gupvq
勇者「うわーうわー恥ずかしいっ!///まさかバレてたなんてっ///」
魔王「あれからちょっとお前のこと調べてみたのだ」ふふんっ
勇者「調べすぎだろっ!!///」
魔王「国民的スターだけあって個人情報が中々だだ漏れだった」
勇者「ああああああああ・・・」
147 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:58:16 ID:Py/gupvq
勇者「じゃっじゃぁっ・・・最初から」
魔王「うむ、ちょっとしたささやかな誕生日祝いだ」
勇者「の、割りには俺、結構苦労したような気がするんですけど・・・」
魔王「美女に振り回されるのは楽しいだろっ☆」ニコッ!
勇者「自分で言うなよ・・・」
148 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:05:04 ID:Py/gupvq
魔王「ふふふっドッキリ成功★ドッキリ成功☆」くるっくるっ
勇者「あんた・・・まだ酔ってるな?」
魔王「はははっ私に祝って貰えるなんて光栄に思えよっ!」
ちゅっ
勇者「っ!///」
魔王「あらあら前回と同じ反応」くすくす
勇者「く・・・っ///」しゅぽんっ
魔王「まだまだ可愛いなぁ」なでなで
149 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:12:02 ID:Py/gupvq
魔王「次会うときは本当の大人になっているかな、勇者」
勇者「少なくともあんたの身長は越してやるもん・・・」
魔王「おとなの階段も上っていて欲しいんだけどなぁ」チラッ
勇者「ぬぬぬ・・・」
魔王「まあ無理はせんでええよ」なでなで
勇者「妥協された。魔王に妥協された」ムムム
魔王「眉間に皺寄せない、しわ寄せない」ツンツン
魔王「じゃ、また会う日まで」
勇者「うん」
魔王「さらばっ!」ヒュンッ
150 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:16:15 ID:Py/gupvq
勇者「・・・・・」
勇者「・・・・・・・行っちゃったな・・・・・」
勇者「・・・ううっさむっ」ゴソッ
勇者「!」
勇者「上着に何か入ってる・・・?」ゴソゴソ
151 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:21:35 ID:Py/gupvq
ちゃら...
勇者「・・・・・首飾り・・・?」
勇者「何でこんなもん・・・・・・・・・」
”『ゆーしゃー?』だきっ 『っ!//』”
勇者「・・・あぁ・・・あの時か・・・・・」
152 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:30:40 ID:Py/gupvq
勇者「・・・ってゆーかコレ、あいつが選んだんだろっ!」
勇者「唇に髑髏・・・っ? 趣味悪っ!!!」
勇者「この前店員に聞けばいいじゃんって言ってたのに・・・」
勇者「はははっ六年も前だから忘れたのか」
勇者「魔王も結構忘れっぽいんだなっはははははっ・・・・・」
勇者「・・・・・・・・・」
153 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:39:56 ID:Py/gupvq
勇者「・・・・・っ、」
勇者「はぁっ・・・・・どうしよ・・・すごく、嬉しい」
勇者「悪魔だあいつっ わかっててやってるだろぉっ」
勇者「ただ会いたかっただけなのに・・・・・」
勇者「このまま惚れてしまったら・・・俺は・・・・・・・」
154 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:50:39 ID:Py/gupvq
本日はここで終了。
ココのスレってどのくらいで落ちるんだろう・・・残ってたら来週も書きます。
来週になったら多分勇者も思春期特有のもんもんから抜け出てるかも。もんもん。
作者ももんもん。少女漫画描いてる人の気持ちが分かったも(´<_`
こんなウジウジ作品読んでくれてる方がいたら大変ありがとう。
息をすることしかやること無いぜという時にまた覗いて下さいませ。
投下乙
なんか欝展開の予感
あとここは年単位で放っておいても落ちないよ
乙〜
来週を楽しみに待ってるよ
明るいのに、ほんわかするのに切ないな
勇者は魔王を親愛、恋愛、育ての親のような感情で見てるだろうしね
ただどうしても勇者の運命が辛いな
これはどういう風に感情が転がっていくか楽しみ
158 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/19(木) 10:00:35 ID:D3XuCFX0
番外
ドンガラガッシャーン!
ちっちゃい魔物1「あーらら。魔王さま、また着地失敗した」
ちっちゃい魔物2「人間達の所から帰る時って、いつもそうだよね。なんか浮かれてるっていうか」
さらにちまっちゃい魔物達「とーちゃーん!かーちゃーん!おいら達のでばん?でばん?」
ちっちゃい魔物1と2「ああ、行っといで」
さらにちまっちゃい魔物達「わーい!今日はなんのお菓子だろーっ!?」
ちっちゃい魔物2「こらこら。お菓子目的じゃなく、魔王様にはご奉仕の心で接しないと…」
ちっちゃい魔物1「まあまあ。うちらだってちっちゃい頃は、前王様がくれる玩具が目的だったろ?」
ちっちゃい魔物2「そーいえばしょっちゅうあんたにその玩具取り上げられてたっけ…。ジロリ!」
ちっちゃい魔物1「うっ…!あれはその、好きな子にはイジワルしたいっていうかその…」
ちっちゃい魔物2「ふーんwwwあんたあんな頃からあたしに惚れてたんだwww」
ちっちゃい魔物1「うっ!その…、うん…」
ちっちゃい魔物2「ちょっ!そんな顔真っ赤にして頷かないでよ!?あたしまで
恥ずかしくなっちゃうじゃない!」
勝手に番外ほしゅ
ちっちゃい魔物達、使い捨てのキャラじゃなかったらゴメンなさい。
再登場させる予定だったらこれは無かったことにして下さい。
159 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/19(木) 20:55:14 ID:Inu00Me7
>>158 こんなSSに番外編を作ってくれてありがとう。いい夫婦ですねぇw
いつもその場で書いているから予定なんて全く無いんだぜw
アドリブで書くのが信条。というわけではなく、
書き溜めしたらいつも不幸が起こる(プッツンしたりPC壊れたり)わけで・・・orz
読んでくださっている方もありがとうw
年単位ほっといても大丈夫なら、三連休で完結するから落ちる心配ないんだぜ(※予定は未t)
勢いが無いと書ききれない性格なのだ・・・
三連休か、楽しみだw
あ、でも焦る必要は無いからね?
ゆっくり自分のペースでやってくれればいい作品ができるはずさ
161 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 23:53:32 ID:/wjksnMV
*ここから読み始める忙しい人のためのあらすじ*
昔々勇者という少年が魔王を退治するために魔王城へとやってきましたが
一回目はでこピンで飛ばされ、二回目はやっと存在を覚えてもらい
三回目は何故か魔王城を修復しメイドに倒され、四回目は飴ちゃんを貰い
五回目は誕生日を祝ってもらいました。なんだこれ、どうしてこうなった。
「あれ?もしかして絆されてる?」と勇者は悩みながらもちょこちょこ成長します。
そんな、のほほんとしてるのにどこか命懸けなお話。
162 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 23:54:40 ID:/wjksnMV
*登場人物*
勇者・・・まだまだ悩み多き年頃のチェリー純情ボーイ。がんがれ。
魔王・・・何事にも正直なおば・・・ゴホッゴホッおねえさん。勇者をいつも心温かく?迎える。
側近1・・・魔王の部下。涙もろい性格である。
側近2・・・魔王の部下。メイドの夫である。魔王様愛してる。
メイド・・・魔王の部下。魔王様を愛するあまり日々夫との喧嘩が耐えません。
妖精・・・魔王が拾った子。とっても美人らしい。
他にも出るかもネ!では今日も(あと数分で明日になるけど!)のそのそと始まり始まりー・・・
163 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:04:17 ID:/wjksnMV
〜とある王国の宮殿〜
国王「・・・勇者よ」
勇者「はっ・・・何でしょう、国王陛下」
国王「お前は何時になったら魔王を倒すのだ」
勇者「・・・」
国王「魔王のいない平和な世界は国民の長年の悲願である」
勇者「はっ・・・」
国王「そして我の・・・父の悲願でもある」
国王「もう少し精進するよう」
勇者「・・・、はっ」
164 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:08:42 ID:D+rux1ln
○とある王国の深い森の中○
ブンッ! ブンッ!
勇者「・・・・・」
ブォン! ブォン!!
勇者「・・・・・っ・・・」
・・・ザクッッッ!!!
勇者「・・・・っ、はぁっ・・・」
勇者「はーっ」
勇者「・・・・・」
165 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:13:14 ID:D+rux1ln
勇者「・・・っ! あ゛〜っ!!!」がしがしっ
勇者「イライラっ!するっ!!」バッ
勇者「何が父の悲願じゃあ!!!」どんどんっ
勇者「てめぇーなんか血が繋がってても父親とは思わねぇよ!!!」ザクッ!ザクッ!
勇者「さっさとくたばればいいのに〜っ!!!」べしっべしっ
勇者「人殺し〜っ!!!何人勇者死なせば気が済むんだ〜〜〜!!!」ヒュンッ
ザクッ!
バササバサバサバサッ・・・・・・
166 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:15:24 ID:D+rux1ln
・・・どさっ!
勇者「・・・・・・ああ、本当」
勇者「魔王よりも、国王が憎いかもしれない・・・なぁ」
勇者「・・・」
167 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:20:39 ID:D+rux1ln
勇者「・・・・・いやいや」
勇者「会いたいなぁとか、思っちゃいかんだろ」
勇者「仮にも敵何だし、こうもしょっちゅう遊びに行っちゃぁなぁ」
勇者「な?オレ。今日も大人しく空しく寂しく独りで修行していような?」
勇者「な・・・?」
勇者「・・・・・・」
乙です。待ってましたよ。
169 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:27:35 ID:D+rux1ln
〜魔王城遊園六回目〜
ひょこっ
勇者「・・・・・」
勇者「・・・きちゃった・・・・・・」
勇者「なんて根性の無い俺」
勇者「情けないぞっ勇者っ、そんなんじゃ一生魔王を倒せないぞっ」
勇者「一生・・・たおせ・・・・・」
勇者「・・・・・・・・・」
170 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:34:50 ID:D+rux1ln
勇者「・・・あーっ!止めた止めたっ!」
勇者「暗い思考は止めようっ」
勇者「俺、昔っからなーんか根暗なんだよなぁ」
勇者「思い悩んじゃう性格って言うか?」
勇者「なんでだろーなー?勇者なのになぁ〜・・・いや、勇者だからなのか?」
かつっ・・・・・こつっ・・・
勇者「・・・ん?」
171 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:38:55 ID:D+rux1ln
よろよろ・・・よろよろ・・・・・
勇者「誰だろ・・・危なっかしいなぁ」
よろよろ〜〜〜・・・・・
妖精「・・・っ」
とんとんっ
妖精「っ!?」ばさばさっ
勇者「あ」
172 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:48:34 ID:D+rux1ln
妖精「すっすみませんっっっ」あたあた
勇者「いやこの場合俺が悪いんだと思うんだけど・・・」ひょいっ
妖精「あっ・・・」
勇者「俺が持つよ。どこに運ぶの?」ひょいっひょいっ
妖精「だっだめですっ!私がっ私が持ちますからっ」
勇者「大丈夫、大丈夫、このくらい・・・・・・・・」
173 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 00:50:33 ID:D+rux1ln
勇者「・・・・・」ばさばさっ
妖精「っ!だ、大丈夫ですか!?やっぱり重かったんじゃっ・・・」あたあた
勇者「・・・・・あっ い、いやっななななんでもっ・・・・・・」
勇者(・・・こっ・・・この子っ・・・・・・)
勇者(め、めっちゃっびじーーー(°□°*)ーーーんっっっ!!!!!!)
174 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 01:00:37 ID:D+rux1ln
妖精「ん・・・よぃしょっとっ」ひょぃ
勇者「! あ、ああああああのっ持ちます持ちますからっ!」ぐいっ
妖精「あっ・・・だ、だめですっ!自分で持たないと、メイド様がっ・・・」
メイド「また男を誑かしてるのね、妖精」
妖精「っ!」びくぅっ
175 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 01:02:10 ID:D+rux1ln
おさるさんがやってきたみたいなので小休憩。
微妙な切り方だ・・・
ばさばさっって何を落したんだ?
177 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 07:59:01 ID:D+rux1ln
ほかの板におさるさんから逃げつつ再開。
>>176 多分書類みたいなものだと思います。
変なものでもいいかもしれませんね。
178 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 08:26:19 ID:D+rux1ln
メイド「あなたは何回男を弄んだら気が済むのかしら?」
メイド「容姿がちょっとイイからって調子乗ってんじゃないわよっ!」ギラッ
妖精「・・・っ!」びくぅっ
勇者「おいおい可哀そうだろ、そんなに睨んだら・・・」
メイド「うっさいわねぇ!あなたは黙ってらっしゃいっ!”火炎術!”」
ゴオオオッ!
勇者「わっ危ねっ!」パシンッ
メイド「なっ・・・私の術をいとも簡単にっ・・・」
179 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 08:38:33 ID:D+rux1ln
勇者「・・・・・」
メイド「・・・っ!仕方ない・・・今は引いてあげるわっ!」
メイド「次はたたじゃおかないから覚悟してなさいっ!!」
カッカッカッカッ・・・・・
妖精「・・・メイドさま・・・」
勇者「・・・・・」
妖精「・・・、お、お強いのですねっ!」
妖精「驚きましたっメイド様もお強いのにあの術を片腕一つで払ってしまわれるなんてっ!」キラキラ
勇者「び・・・」
妖精「?」
勇者「びっくりしたっ・・・・俺一応強くなってるんだなぁ・・・」ドキドキ
妖精「・・・?」
180 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 08:49:12 ID:D+rux1ln
。o0○
どさっ
妖精「ふぅっ・・・」
勇者「大丈夫か?半分じゃなくて全部持たせてくれてもよかったのに・・・」とさっ
妖精「だいじょうぶです・・・たまにはお役に立たないと・・・・・」はぁはぁ
勇者「あんたに力仕事は不向きだと思うんだけどなぁ・・・」
181 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 08:54:43 ID:D+rux1ln
勇者「メイドにでも命令されたの?」
妖精「はぃ・・・」
勇者「・・・なんかあんたメイドに敵視されてたみたいだけど・・・」
妖精「仕方ないんです・・・いつも私が魔王様を独り占めにするから・・・」
勇者「嫉妬かぁ・・・女の嫉妬は怖いなぁ」
182 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 09:05:59 ID:D+rux1ln
妖精「あ・・・ありがとうございました・・・」よろ...
勇者「だっ大丈夫っ?;」
妖精「だ、だいじょうぶです・・・心配はいりません・・・」よろ...
勇者(他にもこき使われていたんだろうなぁ・・・)
183 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 09:10:52 ID:D+rux1ln
妖精「お、お茶でも入れます・・・っ・・・」ふらぁ
勇者「っと!」
ぽすっ
妖精「す・・・すみません・・・」よろよろ
勇者「や、やわらかっ・・・」
妖精「・・・?」
勇者「・・・この城で初めて女の子を見たかも・・・」
184 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 09:25:43 ID:D+rux1ln
こぽこぽこぽこぽ・・・
妖精「どうぞ・・・」すっ・・・
勇者「あ・・・えっと、いただくよ・・・」じーっ
妖精「・・・?あっお茶菓子ならここに・・・」すっ
勇者「い、いや、そういうわけじゃないんだけども・・・」
185 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 09:32:15 ID:D+rux1ln
こくこく・・・
妖精「はぁ・・・やっぱり紅茶を飲むと元気がでますねっ」ぱぁっ
勇者「か、かわいぃ・・・」
妖精「え・・・」
勇者「毒入りとか言わないし・・・なんて可愛いんだ・・・」
妖精「ど・・・毒入り・・・?;」
186 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 09:53:32 ID:D+rux1ln
勇者「もしかして噂の妖精さんなのかな?」
妖精「あ、はい・・・妖精です・・・」
勇者「そーかーこれは可愛がるのも無理ないな」うんうん
妖精「ええと・・・あなたは・・・?」
勇者「勇者だよ」
妖精「!勇者様!!」
勇者「新鮮な反応だなぁ」しみじみ
187 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 09:59:05 ID:D+rux1ln
妖精「ああでは貴方が、あの!」
勇者「うんうん」
妖精「キスしただけで赤くなり何とも弄り甲斐があるという」
勇者「おい待て」
勇者「それはアイツが吹き込んだのか・・・?」
妖精「いつも楽しげに貴方のことを魔王様が話してくれます」ニコニコ
勇者「こんなカワイイ子にそんなこと言うなよ・・・」ガクッ
188 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 10:10:31 ID:D+rux1ln
妖精「話に聞く限り、もう少し可愛らしい方なのかと思ってました」にこにこ
勇者「別に可愛くないよ・・・・・」
妖精「えぇ。・・・格好よくて逞しい方なのですね」にこ
勇者「っ」どき
妖精「魔王様が気に入っている方だから、きっと素敵な人なのでしょうと思っていました」
勇者「・・・・・」
189 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 10:25:27 ID:D+rux1ln
勇者「・・・・・あ、えっと、そっそういえば魔王はどこにいるの?さっきから見かけないけど・・・」
妖精「魔王様なら今遠征に出かけてますよ?」
勇者「あ・・・そうなの・・・・・」
妖精「明日辺りにご帰還なさりますから、今夜は泊まっては如何でしょう」にこにこ
勇者「えっ」
妖精「私ももう少し貴方とお話したいですし・・・」ぽ
勇者「え・・・え?」
190 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 10:50:29 ID:D+rux1ln
○魔王城:魔王の寝室○
勇者「・・・・・」
妖精「さ、勇者様。こちらにお座り下さいっ」ぱふっぱふっ
勇者「・・・何この部屋・・・」
妖精「魔王様のお部屋ですよ?」
勇者「あ、あの・・・オブジェのごとく並べられている骨は・・・?;」
妖精「魔王様が今まで倒してきた方の骨だそうです」
妖精「その中でもおいしかったものだけ飾っているとか」
勇者「お、おいし・・・」
妖精「すごいですよねぇ〜どうやったらあんなに食べられるんでしょう」
191 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 10:56:54 ID:D+rux1ln
勇者「あ、あれはっ・・・?;」
妖精「あれは健康グッズだそうです」
勇者「健康グッズ?」
妖精「ヘビやトカゲの干物は食べると健康に良いらしいですよ?」
勇者「あれトカゲなのか・・・でけえ・・・・・」
192 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 10:59:47 ID:D+rux1ln
ぽすっ
勇者「でかいなこのベット・・・まさにキングサイズ」
妖精「魔王様は色んな方を招きますからね〜このくらい大きくないと駄目なのでしょう」
勇者「・・・。そっか・・・・・」
妖精「・・・・・」
193 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 11:18:07 ID:D+rux1ln
妖精「・・・勇者様は魔王様のことが、好きなのですか?」
勇者「!? なっ!?そそそんなことっっっ・・・」
妖精「ふふふっ、そんなに焦らなくても」
勇者「あ・・・う・・・・・」かぁっ
妖精「・・・魔王様が好きな方は皆そんな顔をなさる・・・」
勇者「・・・・・」
194 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 11:37:03 ID:D+rux1ln
妖精「罪なお方ですねぇ、魔王様は」
勇者「いや・・・別に好きだと言ったわけじゃぁ」
妖精「鷹のようなお方だから、誰にも捕らわれることはない・・・」
勇者「・・・・・」
妖精「だから、皆が憧れる」
195 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 11:48:35 ID:D+rux1ln
妖精「いいですねぇ私も恋、したいな」
勇者「・・・したことないの?」
妖精「してはいけない身分ですので・・・」
勇者「そんなことないだろう」
妖精「いえ、半分魔族で半分人間の私など」
妖精「誰かを好きになるなんて・・・おこがましいです」
196 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 12:38:58 ID:D+rux1ln
勇者「そんなことないよ。恋なんて、誰もがしてしまうものさ」
妖精「そうですか?」
勇者「うん・・・そもそも何時の間にかしてしまうから、無理やり止められるものではないと思うよ」
妖精「・・・・・」
勇者「それを恋だと認めるかどうかは本人次第だと思うけど・・・」
197 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 12:40:46 ID:D+rux1ln
妖精「恋をするだけなら・・・許されることなんでしょうか・・・」
勇者「・・・・・」
妖精「想うだけなら・・・」
勇者「・・・・・」
妖精「まあ・・・恋自体したこと無いからなんとも言えないんですけどね」にこ
勇者「・・・・・」
198 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 12:47:31 ID:D+rux1ln
妖精「勇者様、勇者様」
妖精「私は貴方が魔王様を幸せにしてくれると信じています」
勇者「へ」
妖精「貴方の話をする時の魔王様はとてもとても楽しそうです」
勇者「いや、それ面白いオモチャの話でもしている気分何だと思うんですけど・・・」
199 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 13:08:30 ID:D+rux1ln
妖精「あの方は寂しがり屋です」
妖精「でも、その地位があの方を孤独にさせる」
妖精「それは貴方も同じなんじゃないですか?」
勇者「・・・・・」
妖精「魔王様は本当の”愛”を知りません」
妖精「王を継承する時に全てを忘れてしまうから」
妖精「家族も愛した人も愛してくれた人も全て忘れるのです」
妖精「だからこその”魔王”。心を忘れ、ただ正当な断罪を下すために存在する」
妖精「でも・・・時々その背中が寂しく見えるのです」
妖精「かつて普通に愛情を持っていた心が愛を探しているように・・・」
200 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 13:29:08 ID:D+rux1ln
勇者「・・・・・」
妖精「勇者様」ひしっ
勇者「!」
妖精「私は貴方しかいないと思っていますっ」
勇者「なっなにが・・・?;」
妖精「魔王様を法の鳥かごから引き摺り出すんですっ!」
妖精「大体前代に出来た法何ですよ!?そんな歴史の浅い法を守ってどうなると言うのです!?」
勇者「そ、そうなの・・・?;」
妖精「こんな法なんて一緒に打ち破ってみせましょうっ!ねっ!!応援しますから!」
勇者「あんた・・・結構熱いんだなぁ・・・・・」
201 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 13:38:42 ID:D+rux1ln
妖精「えへへ・・・実は久しぶりに人間に会うのでちょっと興奮しているのです」
勇者「魔王と遊びに行ったりしないの?人間界に」
妖精「ええ・・・あそこは危険だ、お前が行っては狼が黙っていないとかで・・・」
勇者「ああ、うん・・・そっか・・・」
妖精「だから今夜は、人間界の旅の話でも聞かせてくださいな」
妖精「色々と各国を旅していらっしゃるのでしょう?」
勇者「いいよ、俺の話でよければ」
妖精「ありがとうございますっ」キラキラ
202 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:00:57 ID:D+rux1ln
ぴと
勇者「・・・」
妖精「・・・」キラキラ
勇者「・・・あのー・・・」
妖精「はいっ」むにっ
勇者「な、何で・・・引っ付いてるの・・・?;」
妖精「人の話を聞くときは出来るだけその人に近づくよう習いました!」キラキラ
勇者「あのぉ・・・その・・・・・」
勇者「ごめん・・・色々と耐えられないから離れてくれる・・・?」
妖精「Σ(・ω・;)」
203 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:05:49 ID:D+rux1ln
妖精「す、すみません・・・やっぱり人と魔物のハーフ何て触られても気持ち悪いですよね・・・」ズーン・・・
勇者「い、いや、そういうわけじゃないよっ!;ただ・・・」じー・・・
妖精「・・・?」ぷるんっ
勇者「っ・・・男の事情というものがあるんです・・・察して下さい・・・」
妖精「・・・?・・・??」
204 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:22:51 ID:D+rux1ln
ガルル・・・・・・
勇者「! なんだ・・・? 狼・・・?」
妖精「あっパピー!」
勇者「ぱ、ぱぴー?;」
妖精「私のお友達ですっ!どうしたの?お前も話を聞きにきたのかい?」
パピー「ゥワンッ!!」
妖精「じゃあ一緒に聞こうねー」
パピー「ゥワンッ!!!」ぱたぱた
勇者「パピー(子犬)・・・・・」
205 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:31:39 ID:D+rux1ln
。o0○
妖精「・・・」すー・・・
勇者「・・・寝ちゃった・・・」
妖精「ん・・・にゅ・・・・・」むぎゅ〜
勇者「・・・人に言われたからといより、引っ付くのがこの子の癖なんじゃないかなぁ・・・」
パピー「ガルル・・・」
勇者「・・・お前、もしかして俺を見張りに来たの?」
パピー「グゥウウ・・・」
勇者「この子どこか無防備だもんなぁ・・・」
パピー「グワゥ・・・」
206 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:42:50 ID:D+rux1ln
勇者「・・・でも大丈夫だよ」
勇者「俺さ・・・好きな人がいるんだ」
パピー「・・・・・」
勇者「いや、人じゃないよなぁアイツ」
勇者「何て言えばいいんだろう・・・好きな魔物?」
勇者「どっちでも良いや・・・まぁだからこの子には手を出さないよ」
パピー「ガルル・・・」
207 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:49:50 ID:D+rux1ln
勇者「・・・何でだろうなぁ・・・」
パピー「・・・・・」
勇者「何で好きになっちゃったんだろうなぁ・・・」
パピー「・・・・・」
勇者「愛情を忘れてるんだってさ・・・あの手は愛を持っていなかったのか」
勇者「そんな手に、惚れてしまったのか」
208 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 14:54:38 ID:D+rux1ln
勇者「優しく撫でてくれるんだ・・・」
パピー「・・・・・」
勇者「お前も分かるだろう?一応、犬だもんなぁ」わしわし
パピー「グワゥッ!」ブンッ
勇者「俺じゃ駄目か」
209 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 15:03:50 ID:D+rux1ln
勇者「ふああ・・・・・」
ぼふっ
勇者「寝よ・・・」
パピー「・・・・・」
勇者「明日は、魔王が帰って来るんだ・・・」
パピー「・・・・・」
勇者「へへへ・・・何年振りかなぁ、2?3?」
勇者「元気にしてるかなぁ・・・いや、元気じゃなかったら出掛けたりしないか」
パピー「・・・・・」Zzz...
勇者「・・・お前、寝るの早いな・・・・・」
勇者「俺もさっさと寝て、明日のために体力ためとこー・・・」
210 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 15:07:09 ID:D+rux1ln
お腹空いたから小休憩。
アドリブは矛盾点が生まれないよう気をつけなければ・・・
211 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 16:58:15 ID:/Zl+puyu
乙!
212 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 20:25:25 ID:D+rux1ln
ちゅんっちゅんっ
ちゅんっちゅんっ
勇者「・・・」ぐー・・・
魔王「・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
勇者「・・・ん・・・ぁお〜・・・・・」ぎゅぅ
魔王「・・・おい」
勇者「ぅん・・・? あ・・・」
勇者「お、おはようっ!か、帰って来てたんだっ!?」ぱあぁっ
魔王「・・・・・」ギラーーーーーー
勇者「ま、魔王・・・?;」
213 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 20:46:27 ID:D+rux1ln
魔王「きさまぁ・・・」ゆらぁり
魔王「私のフェアリーに手を出すとは良い度胸してるじゃねぇかぁ・・・」ベキボキッ
勇者「えっ・・・えぇっ!?ごごご誤解だよっ!!!;ただ一緒に寝ただけっ・・・」
魔王「寝ただとっ!?」カッ!
勇者「あああああっ違うっ!これは言葉のあやというものでっ・・・」
勇者「お、起きて!妖精ちゃん!!;起きて弁解してっ!!!;」ゆっさゆっさ
妖精「んむにゃ・・・・もぅたべられましぇん・・・・・」むにゅむにゅ・・・
勇者「あああああそんな古典的な寝言言ってないでさぁあああ」
魔王「言い訳無用っ!!!死にさらせぇえええええええええええ!!!!!」ズガアアアアンッ!!!
勇者「うわあああぁああぁあああああぁああああああ」
214 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 22:06:08 ID:D+rux1ln
〜数時間後〜
もぞもぞ。。。
妖精「んっ・・・ふあぁ〜・・・」
妖精「あれ・・・・・ゆうしゃしゃまがいましぇん・・・」キョロキョロ
魔王「・・・」カチャリッ...
妖精「あっ・・・まおうさまっ!」
魔王「おはよう、妖精」にこり
妖精「おはようございます!お帰りなさいませ!!」たたたっ
215 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 22:17:35 ID:D+rux1ln
妖精「お食事中ですか?」
魔王「ああ」モグモグ
妖精「勇者様がいらっしゃってましたよ?でもどこ行ったんでしょう・・・」キョロキョロ
魔王「・・・・・」モグモグ
妖精「寝る前は一緒にいたのですが・・・」
魔王「・・・」モグモグ
妖精「別の部屋で寝たんでしょうか・・・・・」
魔王「・・・クッ」
妖精「?」
魔王「クックックックックッ・・・・・」
妖精「ま、魔王様・・・?」
魔王「ああ本当に、美味いなぁ・・・この肉・・・」じゅるりっ・・・
妖精「! ま・・・まさかっ・・・・・」
216 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 22:20:07 ID:D+rux1ln
勇者「そんなわけ、ないだろ・・・・・」ボロ・・・
妖精「あ!勇者様っ!!」
魔王「ちっ生きてたか・・・本当にしぶとい奴だ」フンッ
勇者「なんの・・・これしき・・・」よろよろ
217 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 22:36:33 ID:D+rux1ln
妖精「だ、大丈夫ですかっ?直ぐに手当てをっ・・・」たたたっ・・・
魔王「別にしなくて良いだろう、これしきの火傷など舐めときゃ治る」
勇者「こ、これしき・・・? 全身火傷が、これしきっ?;」よろ...
妖精「では、私が・・・」ぺろっ
勇者「!?」
魔王「!!??」
妖精「・・・」ぴちゃ・・・
勇者「あ、あ、あ、あのっ・・・/////」
魔王「っ・・・!」
魔王「そ、それならっそこに適した奴がいるだろうっ!!!」びしっっっ
パピー「アゥ?」
218 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 22:54:58 ID:D+rux1ln
勇者「・・・」ぐっちょり・・・
パピー「はっはっはっはっ・・・」ぱたぱた
魔王「全くもぅっ・・・そんな気軽に男に近付いちゃあ駄目だろう?」ぎゅううう
妖精「あっ・・・魔王さまっ」あせあせっ
勇者「・・・なんかベトベトする・・・」べちゃぁっ
パピー「ワウッ!」ぱたぱた
魔王「唯でさえ人を惹きつけてやまないのにいけない子だ・・・」すっ・・・
妖精「!やんっ・・・」
勇者「なんかさっきよりヒリヒリするし・・・・・」
パピー「ワウッ!ワウッ!」ぱたぱた
219 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 22:57:04 ID:D+rux1ln
魔王「そんなイケナイ子は、こうしてくれるっこうしてくれるっ」うりうりうりうりうりうり
妖精「やーんっ魔王様っ!人様の前ではご自重を・・・っ」ぷるぷる
勇者「・・・。人前じゃなきゃ、いいのか」
パピー「アウ?」
勇者「お前の愛に性の隔ては無いのか、魔王・・・」
魔王「ない」
勇者「そこだけ聞くのかよ」
220 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 23:12:19 ID:D+rux1ln
魔王「男はムッキリ、女はムッチリ」
魔王「性別によって変わる体はとても美しい・・・」うんうん
勇者「そ、そう・・・」
魔王「それを堪能しないなど、もったいない」
勇者「そう・・・」
魔王「お前はもっと鍛えなさい?まだまだ修行が足りぬぞっ」
勇者「あんたが強すぎるだけです・・・」
221 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 23:28:00 ID:D+rux1ln
○魔王城:中庭○
魔王「ということで、私が直々に相手してやろう」ジャキッ
勇者「俺今めっちゃっ!命の危険感じてるっ」カタカタ
魔王「何だ、さっきの傷は治してやっただろう」
勇者「そーゆー問題じゃないぃいっ」カタカタカタ
魔王「我がままなヤツだな・・・私が相手してくれることを光栄に思え」ビシッ
勇者「別の意味で相手して欲しかった・・・」くぅっ
222 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 23:49:03 ID:D+rux1ln
ガキィイイインッ!!!
勇者「ぐはっ・・・」ドサッ
魔王「なんだぁなんだぁ〜?勇者殿はこのくらいの攻撃も回避できないのか?」にやにや
勇者「あんた・・・・・・まだあのことを根に持っているな・・・?」
魔王「ふっふっふっ・・・・・当たり前だ」
223 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 23:53:56 ID:D+rux1ln
魔王「私の妖精に手を出すなど言語道断」
魔王「稽古だと託けて切り刻んでくれるっ!!!」ジャキッ ジャキッ
勇者「だからぁ〜あれは誤解だと何度言ったら・・・」
魔王「うっさいっ!舐められたくせにっっっ」ギラッ
勇者「しょ、しょうがないだろうっ!?大体あんたが舐めれば治るなんて言わなければっ・・・」
魔王「言い訳は無用だと言っている!!!どうせ昨夜は熱い夜をっ・・・くっ・・・」じわ
勇者「っ!? そそそそんなわけ無いだろう!?」
魔王「私の妖精を一夜かけて絆したのだろう!?だからあんなに懐いているんだろうっ!?」
魔王「私には懐いてくれるまで結構時間かかったのにっ・・・わーんっ!」ジャキンッ ジャキンッ
勇者「ちちっち・・・ちがっ・・・・・」
魔王「勇者の馬鹿ああああぁああ〜〜〜っ!!!ミンチにでもなっちまええええ〜〜〜っ!!!」ドゴオオオオッバキィイイイイッ
勇者「うわあああああああああああああああ・・・・・・」
妖精「勇者様・・・お労しい」ホロリ
側近1「全ての元凶はあなたなのですが・・・」
224 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:03:12 ID:D+rux1ln
。o0○
カアッ カアッ
アホー・・・アホー・・・
・・・バタッ!
勇者「・・・」
魔王「・・・息の根さえしなくなって来たな」ピシッピシッ
勇者「・・・も・・・だめ・・・・・・」チーン
側近1「・・・相当悔しかったようですねぇ・・・あなたを絆されたことが」
妖精「ああ勇者さまっ・・・あんなにこてんぱんに・・・」
側近1「中に戻りましょう・・・これ以上見るのは、彼にとって酷です」ホロリ
225 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:07:30 ID:P1OIZYQx
魔王「おーいっ」ペシッペシッ
勇者「・・・」
魔王「ここで寝るのかー?夜は色んな魔物が出るから危険だぞ〜?」
勇者「・・・」
魔王「・・・、しょうがないなぁ」
ひょいっ
226 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:10:01 ID:P1OIZYQx
勇者「っ!わぁっ!?」
魔王「ベッドまで運んでやるから感謝なさい」とことこ
勇者「まっ・・・まてっ!お、おろせぇっ・・・」
魔王「ハイハイ、暴れない暴れなーい」ぎゅうぅ
勇者「っ・・・!」ズキッ
魔王「この様子じゃ人間界に帰れそうにないな」
勇者「おっおれのっ・・・プライドがっ・・・」
魔王「さぁさぁ今夜もお泊まりしましょーねぇー?ゆーしゃちゃ〜ん」ニヤニヤ
勇者「わあぁあんっ・・・・・・」
227 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:14:48 ID:P1OIZYQx
勇者「・・・」Zzz...
魔王「やれやれ・・・少し叩いたら眠ってしまったな」
側近1「それは”気絶させた”と言うのでは?」
魔王「細かいことは、気にしない」
側近1「そうですか・・・」
228 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:20:51 ID:P1OIZYQx
魔王「よいせっ」
どさっ
魔王「ふぅ・・・結構重かったな」
魔王「でもこんなに大きくなったのにまだまだ寝顔は幼いなぁ」くすくす
側近1「人間は本当に成長が早いですね」
魔王「ついこの間まであんなにチビだったのにねぇ・・・」つんつん
勇者「うぅ・・・」ごろ...
魔王「ふふふ・・・」
側近「・・・・・」
229 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:37:52 ID:P1OIZYQx
魔王「可愛いなぁ、どうしてこんなに可愛いんだろう」
魔王「母性本能っていうやつかな?本能とは凄いなぁ、知らないはずの感情なのに」
側近1「・・・・・」
魔王「・・・でもいつか、直接的にせよ間接的にせよ、」
魔王「私はこの子を殺してしまうんだなぁ・・・」
側近1「・・・・・」
230 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:39:55 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・これはきっと残酷なことなのだろう」
魔王「でも、私はあまり残酷だと感じない・・・」
側近1「・・・・・」
魔王「麻痺してしまったんだなぁ・・・時々寂しくなるよ」
魔王「きっとこのまま機械のような存在になってしまうんだ」
魔王「でもそこまで行ったら寂しさも感じなくなる・・・」
側近1「・・・魔王様は」
魔王「ん?」
側近1「このまま何も感じなくなっても、良いと?」
231 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:44:16 ID:P1OIZYQx
魔王「ああ」
側近1「・・・」
魔王「先代と、親友との約束だ」
魔王「守って見せるさ、この体朽ちるまで」
側近1「・・・」
魔王「それがきっと、・・・正しいことなのだから・・・」
232 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:46:18 ID:P1OIZYQx
ちゅ
勇者「・・・む・・・」ごろん
魔王「おやすみ、勇者」
魔王「いつか来るその時まで・・・良い夢を」
233 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 00:58:59 ID:P1OIZYQx
今日(もう次の日だけどね!)はここまで。
ネタがこんがらがって来たぞ・・・あ、明日で終わるのか?これ。
そしてかなりワタクシ事ですが、JINを見て目が痛いです。
おろろん・・・緒方先生・・・綾瀬はるかは可愛すぎると思います。
では、目が復活次第続きを書きたいと思います。
読んで下さった方ありがと〜おやすみ〜ノシ
乙でした。
乙でしたー!
JIN面白いよね
こっちの龍馬役が上手いから来年の大河の福山はイマイチに感じる
236 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 09:05:18 ID:P1OIZYQx
ー殺せ
ーー殺さねば死ぬ
ーーー倒すのだ奴を
ーーーー憎い・・・奴らは私の妻を・・・・・
勇者「ん・・・」
ーーーー殺さなければ呪いが・・・
ーーー可哀相に・・・
ーー次はどこの国の人が・・・
ー・・・
237 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 09:11:25 ID:P1OIZYQx
勇者「・・・」
勇者「また、か・・・」
勇者「最近多いな・・・追い詰められてる?」
勇者「はぁ・・・夢の中くらい好きな人を抱きしめたいものだ」
こんこん
宿屋の娘「ちょーしょくできましたよ〜?」
勇者「ああ、ちょっと着替えるから少し待ってくれっ」
宿屋の娘「・・・入りますよ〜?」キィ...
勇者「だああ少し待つっ!あれ?いったい上着どこ行ったんだ・・・」ごそごそ
238 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 09:26:24 ID:P1OIZYQx
宿屋の娘「別にだらしなーいお客さまなんてたくさん見てきてるからいいのに・・・」とん
勇者「ははは・・・(紋章見られたら正体バレてしまうからなぁ)」
宿屋の娘「旅人さまはここ辺りで見かけない顔ですがどちらのご出身で?」
勇者「えーっと・・・ここから東へ向かったところにある国だよ」
宿屋の娘「まぁっじゃあ勇者が生まれた国ではありませんか?」
勇者「ああうん、そうだね・・・」
宿屋の娘「わぁー!じゃあお姿を見かけたことも?」
勇者「う・・・うん・・・まあ・・・」
宿屋の娘「きっと神々しくって崇高なお方なんでしょうねっ!いいなぁ私も一度だけでいいからお姿を拝見したいなぁ〜」うっとり
勇者「・・・」
勇者(・・・・・耳が痛い・・・)
239 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 09:52:22 ID:P1OIZYQx
〜と或る国の町〜
からん からん
洋菓子店の店員「いらっしゃいませ〜」にこにこ
勇者「うーん・・・どれがいいかなお土産は・・・そもそも甘いものが好きなのかも分からんし・・・」じー
勇者「店員さん、何かオススメの商品とかある?」
洋菓子店の店員「当店のオススメスイーツはこちらのシュークリームとこちらのミルフィーユになります」
勇者「ふーむ・・・」
洋菓子店の店員「どちらも甘さ控えめで、男性にも女性にも受けますよ?」
勇者「・・・んじゃ、シュークリーム五個、ミルフィーユ五個お願いします」
洋菓子店の店員「畏まりました」にこ
240 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 18:40:22 ID:P1OIZYQx
〜魔王城遊園七回目〜
魔王「ふむ・・・」パラ・・・
勇者「お、今日は居る」ひょこっ
魔王「ああ・・・勇者じゃないか」
勇者「・・・(・ω・)」
241 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 18:41:52 ID:P1OIZYQx
勇者「元気・・・にしてるか?」
魔王「いたって健康だ」
勇者「そう」
魔王「・・・」
勇者「・・・」
242 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 18:44:34 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・」パラ・・・
勇者「・・・何読んでるの?」
魔王「ああ・・・実はな、」
魔王「妖精が旅に出ててな」
勇者「旅?妖精ちゃんが?」
魔王「うん・・・」
243 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 18:51:06 ID:P1OIZYQx
魔王「本人が人間界を旅したいと至極希望するんでな」
魔王「まあ長い間閉じ込めてきちゃったし、可愛い子には旅をさせよと言うことで送り出したんだが・・・」
勇者「心配で気が気でない、と」
魔王「まあそういうことだ」
244 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:04:20 ID:P1OIZYQx
魔王「これは護衛としてついて行かせた魔物の報告書だ」パラ・・・
勇者「へー」
魔王「私のフェアリーは何処に行っても美しいびゅーてぃふぉーとモテはやされるらしい」
勇者「まーあれだけ美人ならなぁ」
魔王「我々の美意識と人間の美意識は大して変わらんのだな」
勇者「もしかしたら恋人でも作ってくるかもね〜」ニコニコ
魔王「・・・○月△日、□□王国の王子にプロポーズされる・・・」
勇者「・・・・・」
245 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:10:07 ID:P1OIZYQx
魔王「『仲間の一人の説得により、承諾することはなかったが本人は満更でもなさ気』」
魔王「『きっと”王子に告白される”というシチュエーションが乙女心を揺さぶったのだろう』・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・よし、」
勇者「?」
魔王「ちょっくら□□王国を滅ぼしてくる」ガタッ
勇者「止めてください」ひしっ
246 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:14:08 ID:P1OIZYQx
魔王「冗談だ。本気にしないでくれ」
勇者「いや、目がマジでしたよあんた・・・」
魔王「私情で動く様な魔王様ではない」
勇者「ならいいんだけど・・・」
魔王「そもそも私は生態系を管理するために存在するんだ」
勇者「? 生態系を、管理?」
魔王「そう」
247 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:23:19 ID:P1OIZYQx
魔王「元々、魔族は増えすぎた種族を削り取るために生まれた、と言われている」
勇者「へぇ・・・」
魔王「最初は各々バラバラに暮らしていたんだが、ある日その魔族の中から王が作られた」
魔王「ただ初代魔王が人を食うタイプの魔物だったんでな。当時は余分なくらい人間が魔物に食われてしまったらしい」
勇者「・・・」
248 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:35:06 ID:P1OIZYQx
魔王「だから人間は魔物を憎んだ」
魔王「そしてその憎しみが力になり、人類を守るために・・・己の種族から”勇者”という存在を生み出した」
勇者「・・・・・」
魔王「初代が死んだ後、次に王を受け継いだ者は今までやってきたことが過ちだと知る」
魔王「だから人を無闇に殺すことを謹んで、頂点に立つ者らしく」
魔王「全ての魔物を管理し、多く増えすぎた種族は己の部下達によって刈ることにした」
勇者「・・・・・」
魔王「あくまで言い伝えだがな」
魔王「なかなか信憑性があるだろう?」
249 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:40:17 ID:P1OIZYQx
魔王「本当は、我々が生まれた理由などわからない」
魔王「だが巨大な力はその力を奮いすぎると全てを壊してしまう・・・」
魔王「だから、壊さないように、全てを奪ってしまわないように」
魔王「バランスを取りつつ世界を生きている」
250 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:44:53 ID:P1OIZYQx
魔王「だからさ、情なんていらないんだ・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「私情を持ったら正確な判断などできなくなる」
魔王「親しいものでも、ルールの枠から出たものは容赦なく刎ねる」
魔王「だから、情なんていらない・・・」
251 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:50:31 ID:P1OIZYQx
勇者「・・・・・」
魔王「・・・すまん。ちょっとセンチメンタルな気分になってた」
勇者「いや、・・・ちょっと嬉しいよ」
魔王「?」
勇者「まあ、何で嬉しいかは、言わないけど」にこ
魔王「??」
252 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 19:53:42 ID:P1OIZYQx
魔王「あ〜・・・駄目だな、やっぱ癒してくれる存在がいないと」
魔王「早く帰ってこないかなぁ、妖精・・・私のフェアリー・・・」シクシク
勇者「まぁまぁ」
勇者「お土産持ってきたから、これでも食べて元気出せよ」がさ
魔王「お土産?」
253 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:05:32 ID:P1OIZYQx
がさごそ
魔王「?なんだこれは」
勇者「人間界のお菓子だよ」
魔王「不思議な形をしているな・・・」じー
勇者「中にクリームが入ってて美味しいよ」
魔王「ほう・・・あいつらにもやるか」
魔王「おーいっチビどもっ菓子があるぞー」ぱんっぱんっ
254 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:11:27 ID:P1OIZYQx
「「「お菓子お菓子!!!」」
「「「お菓子だって!!!」」」
「「「わーいっ!!!!!」」」たたたたた...
勇者「っ!? ちっちゃっ!めっちゃちっちゃ!!!」
魔王「ほれ、仲良く食うんだぞー」
ちまっちゃい魔物達「「「はーいっ!!」」」
勇者「元気だなぁ」
255 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:13:10 ID:P1OIZYQx
魔王「では私も早速・・・」はむっ
むにゅっ
魔王「!?」
勇者「あー・・・後ろからクリーム出てるぞ」
魔王「わっわかってるっ!」はむっ むにゅっ
魔王「むぐっ!?よほからもへへひは!」
勇者「あーぁー・・・」
256 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:20:05 ID:P1OIZYQx
魔王「ぬぬぬ…美味いが悪魔の食べ物だな、コレは」べっちょり
勇者「そんな大袈裟な・・・」
ちまっちゃい魔物「魔王さま食べるのへったクソー」
ちまっちゃい魔物達「「「へったくそーっ」」」
魔王「なっ・・・なんだとーっ!」めらっ
ちまっちゃい魔物達「「「キャー!魔王さまが怒った〜っ!!」」」
ちまっちゃい魔物達「「「かーちゃんのとこに帰ろーっとっ!!!」」」
きゃっきゃっ きゃっきゃっ
たたたた...
魔王「ムムム・・・子供にも出し抜かれるとは」
勇者「あんた意外と不器用なんだなぁ」
魔王「うっ・・・うるさぁいっ!;」
257 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:26:09 ID:P1OIZYQx
魔王「ったく・・・散々だ」ぺろ
勇者「・・・」
魔王「次回からはもぅちょっと食べ易いものにしてくれよ、勇者」ぴちゃぴちゃ
勇者「・・・」
魔王「それとも態とか?普段からかわれてるからってー・・・」ぷんぷん
勇者「・・・魔王」
魔王「ん?」
勇者「こっちにも付いてる」ちゅ
魔王「!」
258 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:28:53 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・」
勇者「・・・」
魔王「・・・おまえ、」
勇者「・・・」
魔王「勇者、か?」
勇者「疑うのかよ・・・」
259 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:30:03 ID:P1OIZYQx
魔王「だってぇ!チューしただけで真っ赤なるcherryboyだったのに!!自分からするなんて!!!」
勇者「人が少し勇気出したらこれかよ!;」
魔王「あの可愛い勇者はいずこ!?見た目も可愛くなくなっちゃったのに中身まで可愛くなくなったら終わりじゃないか!!」
勇者「キスくらい慣れとけってあんたが言ったんだろっ」
魔王「そんなの忘れた」
勇者「ご都合主義もいい加減にしろ!;」
260 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:33:10 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・仕方ない・・・ちこうよれ」
勇者「?」
んちゅぅ
勇者「っ!?」
魔王「・・・」くちゅ…
勇者「・・・、っ・・・」
魔王「・・・・・ん・・・」
ぴちゃ・・・
魔王「・・・」つぅ...
勇者「・・・っは///」
魔王「ふふ・・・」
勇者「・・・っ///」
魔王「やっぱりまだまだ若造だな」くす
勇者「くそ・・・///」
261 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:34:52 ID:P1OIZYQx
ぎゅう
勇者「!」
魔王「・・・」ぎゅ・・・
勇者「ど・・・どした?」
魔王「大人しく抱き締める」
勇者「は、はい・・・」ぎゅ
262 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:05:59 ID:P1OIZYQx
魔王「最近なぁ妖精がいなくて温もり不足なんだ」
勇者「は、はぁ・・・」
魔王「柔らかさが足りぬがこれで我慢しよう・・・」すりすり
勇者「仕方無しかよ・・・」
263 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:13:03 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・」
勇者「・・・」
魔王「・・・うるさいなぁ」
勇者「・・・仕様がないだろ」
魔王「もう少し静かにならんか」
勇者「無理だよ」
魔王「・・・」
勇者「・・・」
264 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:17:20 ID:P1OIZYQx
すっ・・・
魔王「・・・」
勇者「・・・」
魔王「・・・充電終了」にこ
勇者「元気でた?」
魔王「ああ」
勇者「・・・それは良かった」にこ
265 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:24:16 ID:P1OIZYQx
勇者「じゃ、俺行くよ」タッ
魔王「なんだ・・・? 今回はやけに早いな」
勇者「うん。・・・やること、見つけたんだ」
魔王「そっか・・・」
勇者「・・・」
ちゅ
魔王「・・・」
勇者「・・・お土産さ、メイドさんとか側近さんとかにもあげてよ」
魔王「む、私一人で食べたりしないさ」
勇者「そーかー?なんか抱きしめた時結構太ってるようにk」
266 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:30:03 ID:P1OIZYQx
ぼかっ
勇者「〜〜〜〜〜っ!!!」じんじん
魔王「レディーに向かって太ってるなどとは失敬な」
勇者「お前別にレディーじゃな」
ぼかっぼかっ
勇者「・・・・・」じんじんじんじん
魔王「っ・・・さっさと行けっ!無礼者っっっ!!!」げしっげしっ
勇者「わぁかった!わかったから!!行きます行きますっさよーならっ!!!」
ヒュンッ
267 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:38:39 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・ったく」
魔王「あいつだんだん生意気になってきてないか?」
魔王「私に惚れている癖になんて言い草だ・・・」ブツブツ・・・
魔王「・・・・・」
268 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:43:56 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・・・・ははっ」
魔王「私に、惚れているのか・・・あいつ」
魔王「聞いたかっ! あの鼓動を!!!」
魔王「喧しいったらありゃしないっ!」
魔王「抱きしめた・・・だけなのにっ」
魔王「魔王に惚れるほど愛に飢えているのか、勇者よ!!」
魔王「あはははははっ・・・はははははっ・・・・・」
魔王「・・・・・・」
魔王「・・・愛に飢えているのは、私もか」
269 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:02:04 ID:P1OIZYQx
○魔王城:魔王の寝室○
カツッコツッ
カツッコツッ
魔王「・・・・・」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「勇者がさ・・・お前に、お土産だそうだ」
がさごそ
魔王「・・・中にクリームが入っててさ・・・美味しいんだぞ、これ」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「ちょっと食べづらいが、私は気に入った」
魔王「今度人間界に行ったときにも食べに行こうと思う」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「あ、でも食べ方練習せねばな・・・」
魔王「人間は料理の美しさを求めるあまり食べ易さを忘れていると思うぞ」もぐもぐ
魔王「!・・・こいつも美味いな・・・やっぱり何か食べ辛いけど」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「むっ・・・ぼ、ぼろぼろ落ちるっ!あ〜後で掃除せねばっ」ぼろぼろ
真新しい骸骨「・・・・・」
270 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:08:49 ID:P1OIZYQx
魔王「・・・・・お前がいなくなってさ、」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「部屋が、汚くなったよ。ちゃんと一応仕事してたんだな、お前」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「どっちかって言うと汚してばかりだった癖にな」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「いつもいつも私ばかり追いかけて何度私を困らせたことか・・・」
真新しい骸骨「・・・・・」
271 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:15:26 ID:P1OIZYQx
魔王「最後の最後まで私を困らせてさっ」
魔王「”あなたに殺されるなら本望です”だぁ?」
魔王「そんなこと言われたら、困るだろうっ」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「私だってなあ、私を好いてくれる奴を殺すことはそれなりに苦しいんだぞっ悲しいんだぞっ」
魔王「それなのにっ・・・・それ、なのにっ・・・・・」
真新しい骸骨「・・・・・」
魔王「・・・っ・・・・・」ぎゅぅっ・・・
惚れて 欲しくなかった
好いて 欲しくなかった
272 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:27:22 ID:P1OIZYQx
〜とある国の高い木の上〜
バサッ バサッ
バサッ バサッ
勇者「うーん・・・」
勇者「今、俺って何歳だっけ?」
勇者「ひーふーみー・・・・・・・・」
勇者「ええっ26歳!?」
勇者「うおっ・・・結構年いってんなぁ」
273 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:33:22 ID:P1OIZYQx
勇者「間に合うかなぁ・・・」
勇者「・・・・・」
勇者「・・・いや、」
勇者「弱気になってはならぬ」
勇者「間に合わせて、みせる」
勇者「・・・よっしゃぁ!バラ色の未来のために、いっちょ頑張るかぁ!!」たっ
ヒュンッ
274 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:43:10 ID:P1OIZYQx
―――――――とある国の宮殿。
タッタッタッタッ
『・・・・・それぞれ配置に・・・』
タッタッタッタッ
『それはこっちに・・・・・』
ッタッタッタッタ
『勇者は・・・・・』
『・・・・の国に・・・・・』
国王「・・・・・・」
国王「・・・・・そろそろ」
国王「頃合だ」
275 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:00:06 ID:P1OIZYQx
〜魔王城訪問八回目〜
勇者「・・・よいせっ」たすっ
勇者「ふぅ・・・無事到着」
勇者「此処を訪れるのもこれが最後になるのかなぁ〜・・・」とことこ
。o0○
勇者「あいつ・・・どこにいんのかな・・・」キョロキョロ
妖精「・・・? 勇者、さま?」
勇者「? ・・・・!! 妖精ちゃん!?」
妖精「はいっ!・・・お久しぶりです〜」ピカー
勇者「うわ・・・何かさらにお美しくなって・・・」チカチカ
276 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:05:12 ID:P1OIZYQx
妖精「魔王様に会いに来たんですか?」にこにこ
勇者「ああうん・・・まぁ、一応」
妖精「そうですか〜」にこにこ
勇者「・・・・・」
277 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:15:00 ID:P1OIZYQx
勇者「何か・・・幸せそうだね?」
妖精「はぁいっ!」ぱぁあっ
勇者「旅は楽しかった?」
妖精「とても楽しかったですよっ!」にこにこ
妖精「色んな人に会って、色んなものを見てきました!」
妖精「中でも海にはとても感動しましたねぇ〜・・・あんなに美しいものは今まで見たことありませんでした!」
勇者「ぷくくっ・・・そっか、今まで見たことなかったか」
妖精「?」
278 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:21:52 ID:P1OIZYQx
勇者「魔王は何処にいるのかな?」キョロキョロ
妖精「魔王様なら・・・あ」
勇者「?」
妖精「午後は遠征に出かけるって行ってました・・・」
勇者「え、じゃあいないの?」
妖精「はい・・・」しゅん...
勇者「そっか・・・俺タイミング悪いな・・・」ガシガシ
妖精「・・・・・」
279 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:32:45 ID:P1OIZYQx
妖精「何か・・・」
勇者「ん?」
妖精「勇者様も、変わりましたね?」
勇者「そう?」
妖精「ええ」にこ
妖精「前会ったときはなんとなく、しょんぼりな感じでしたが」
妖精「今は何だか輝いておられますっ」キラキラ
勇者「・・・そうかなぁ?」
妖精「ええ。前よりずっとカッコいいですよ!」ぱあぁっ
勇者「あ・・・ありがとう・・・・・」てれてれ
280 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:38:10 ID:P1OIZYQx
こぽこぽこぽ
妖精「・・・〜♪」
勇者「・・・」
妖精「魔王様は多分、今日中には帰ってきます」
妖精「それまでお茶でも飲みながら世間話をしましょう」にこり
281 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:44:17 ID:P1OIZYQx
勇者「旅の話を聞かせてよ」
勇者「相当楽しかったんだろう?」
妖精「はいっ」にこ
勇者「さっきから生き生きしてるし」
妖精「うふふ・・・」つやつや
勇者「もしかして、好きな人でも見つけた?」ごくごく
妖精「はいっ・・・好きな人が、できました」ぽ
勇者 カシャーンッッ
282 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:51:27 ID:P1OIZYQx
妖精「魔王様には心配かけちゃうので、言いません」
勇者「懸命な判断だ」うんうん
妖精「どうせ叶わぬ恋ですし・・・」
勇者「え・・・」
妖精「フィアンセが、いる方だったのです・・・」
妖精「私にその方を奪う資格など、ございません・・・」
勇者「・・・・・」
283 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:56:43 ID:P1OIZYQx
妖精「まあ、私、その方には嫌われてましたから」
勇者(いや、この子の場合被害妄想が激しいとこあるからな・・・実際はどうだか)
妖精「・・・この気持ちを知れただけでも幸せです・・・」きゅ
勇者「・・・・・」
妖精「恋って、難しいですね」
妖精「思っていたよりも、ずっとずっと重いものでした」
284 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:00:21 ID:FYRxUGqF
妖精「でもとても素晴らしい感情です・・・」にこ...
勇者「・・・・・」
妖精「・・・勇者様も、大切にして下さいね?」
勇者「・・・ああ」
勇者「大切に、するよ・・・」
285 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:02:01 ID:wBv7RTS2
勇者「最近あれが来ない…」
妖精「そうですか〜」にこにこ
286 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:06:13 ID:FYRxUGqF
――――――深夜。
カッ カッ カッ カッ・・・・・
魔王「・・・・・」
ギィッ・・・
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
287 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:13:29 ID:FYRxUGqF
魔王「・・・来てたのか」
勇者「ああ」
魔王「何か・・・用か?」
勇者「倒しに来たわけじゃないよ」
魔王「・・・・・」
288 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:19:28 ID:FYRxUGqF
勇者「俺は、奇襲なんて仕掛けない」
魔王「じゃあ、知ってるんだな」
勇者「うん」
魔王「急に人間達が魔界へ進撃したことを」
勇者「・・・うん」
289 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:21:16 ID:FYRxUGqF
魔王「全く・・・散々だ」どかっ
勇者「・・・・・」
魔王「襲われた魔族は何が起こったのか分からなくて人間の軍の方に突っ込んじゃうし」
魔王「人間は人間で何か混乱してやがるし」
勇者「・・・・・」
魔王「もうちょっと鍛えてからき来やがれってんだ」ふんっ
勇者「全部倒したんだ?」
魔王「もちろんっ」フンッ
勇者「さすが・・・魔王様だなぁ」にこり
290 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:24:07 ID:FYRxUGqF
魔王「でもこちらも惜しい部下達を亡くした」
魔王「しかも人間達はこれからも進撃し続けるとの報告がある
勇者「・・・・・」
魔王「説得もうまくできないし、殺しすぎてもいけないし」
魔王「はぁ・・・感情を持つほど賢い生き物はやっかいだ」
291 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:30:55 ID:FYRxUGqF
勇者「確かになぁ・・・」
魔王「・・・で」
魔王「勇者様はこんなご時勢に何をしにいらっしゃったのかな?」
勇者「ああ、ええっと・・・」ごそごそ
勇者「はい」かさっ
魔王「?何だこれは。手紙・・・?」かさかさ...
勇者「うん・・・まあ、一応」
魔王「・・・・・」
勇者「果たし状?」
292 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:35:14 ID:FYRxUGqF
勇者「先日国王直々にさー、さっさと魔王倒せって凄まれてさー」
魔王「・・・・・」
勇者「もう群臣達で俺を囲って凄むの。あれはもう脅しだね」
魔王「・・・・・」
勇者「だからその手紙に書いてある日付にさ、もっかいここに来るよ」
勇者「あんたを倒しに」
293 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:40:05 ID:FYRxUGqF
魔王「そうか・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「ふっ・・・なかなか礼儀正しいじゃないか、果たし状を作ってくるなんて」
魔王「今までの勇者の中では、初めてだぞ」くっくっくっ
勇者「まぁそうだろうねぇ・・・」
魔王「・・・楽しみにしていよう」
勇者「・・・・・」
魔王「来たるその日まで、精々鍛えておけ」
294 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 00:46:49 ID:FYRxUGqF
勇者「ああ」
魔王「・・・・・」
勇者「絶対に倒してみせるよ」
魔王「ふっ・・・」
勇者「負けたからって、泣くなよ?」
魔王「それはこっちの台詞だ」
勇者「・・・じゃ・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「また、来たるその日に」
魔王「来たる、その日に」
勇者「・・・、バイバィ」ヒュンッ
魔王「・・・・・」
295 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 01:04:34 ID:FYRxUGqF
魔王「・・・・・遂に」
魔王「来るの、か・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・私は魔王」
魔王「私は、魔王だ」
魔王「心無い、王様・・・・・」
296 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 01:07:00 ID:FYRxUGqF
魔王「だから・・・大丈夫だ」
魔王「これもきっと・・・忘れるための、試練」
魔王「見ていてくれ、友よ」
魔王「私は魔王に相応しい者になってみせる」
297 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 01:11:45 ID:FYRxUGqF
おさるさん出現率が高くなったのでここで終了。
今日で終わると思てたのに・・・予想より長くなりそうです(´・ω・`)ヨテイハミテイ
読んで下さった方、ありがとうございました。
物語は多分今、山頂くらいです。
あとは下るだけですので何卒お付き合い願えたらなと思います・・・
298 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 18:38:20 ID:FYRxUGqF
―――数ヵ月後――――――――。
〜第九回魔王・・・討伐?〜
ヒュオオオオオ・・・・・
オオオオォォオオオ・・・・・・
魔王「・・・用意は良いか、勇者」
勇者「おうっ!」ジャキッ
魔王「ふっ・・・威勢のよいことだ」ニヤリ
299 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 20:47:34 ID:FYRxUGqF
魔王「やっぱ勇者はそのくらい活きの良い奴でないと」
勇者「倒し甲斐が無いって?」
魔王「そうそう」
勇者「・・・今まで小指で倒してきただろうに・・・・・」
魔王「ちょっとは楽しませてくれよ」ふっ
300 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 20:55:00 ID:FYRxUGqF
勇者「・・・・・」ジャキッ
魔王(・・・・・綺麗な、瞳だ)
勇者「・・・では・・・」
魔王「・・・・・」ザッ...
勇者&魔王「「いざ」」
301 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:03:40 ID:FYRxUGqF
―――――――――――・・・・・
―――――――――・・・・・
―――――――・・・・・
ピチチチチチ・・・・・
ピチチチチ・・・・・・・
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・うそだ・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・このわたしがまけるなんて・・・」ズーン…
勇者「Winner〜☆(*´∀`*)ノ」
302 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:07:25 ID:FYRxUGqF
魔王「し、しかもなんかいけどりにされてるし・・・ここ、どこ」キョロ...
勇者「いや〜片腕しかないから運ぶの大変だったよ!あんた結構おm」
ぺしっ!
魔王「・・・・・」
勇者「す・・・すみません・・・」じんじん
303 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:12:37 ID:FYRxUGqF
魔王「くそっ!なんとゆーくつじょくだ!」たんっ
勇者「やっぱりまだ麻痺してる?」
魔王「おまえなにがもくてきだ!よーがないならさっさところせっ!」
勇者「そんなに急がなくても・・・」
魔王「ほんもうなのだろ!?わたしをたおすことが!」
魔王「わたしをたおしたらもうじゅみょーにおびえることもなくなるんだぞ!?」
勇者「まぁそうなんだけどさ・・・」
魔王「ゆうしゃにまけるなんてまおうしっかくだ!」
魔王「もうわたしはいのちなどおしくないっ・・・」ハァッ...ハァ...
勇者「・・・・・」
304 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:19:05 ID:FYRxUGqF
魔王「・・・なんだおまえ、このごにおよんでためらっているのか」
勇者「いや・・・そのぉ・・・・・」
魔王「・・・、しかたない・・・・・」
魔王「おまえがわたしにとどめをさせないのなら」
魔王「じぶんでこののどをかっきってやる!!!」バッ
勇者「!? ちょっちょっと待ちなさいっ!!!;」パシッ
305 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:32:17 ID:FYRxUGqF
魔王「っ・・・なんだ、なぜとめる」
勇者「とっ・・・取りあえず、落ち着いて・・・」ぷるぷる
魔王「・・・・・」
ぱしっ
魔王「・・・いったいなにをかんがえてるんだおまえは」
勇者「え、えぇっと・・・」ぽりぽり
魔王「うじうじしてないでっさっさといえっ」ぺしっ
勇者「うっ・・・わ、わかった・・・ぃ言います・・・」ごそごそ
魔王「まったく・・・さっきまでちょこっとおとこまえだったのに・・・」ブツブツ
306 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:42:45 ID:FYRxUGqF
勇者「て、手を・・・」ドキドキ
魔王「?」
スッ...
魔王「・・・? ゆびわ?」
勇者「ぶ・・・文化の違い・・・?」
307 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:53:40 ID:FYRxUGqF
勇者「ぇ、ええっとですねぇ」
勇者「人間には結婚を申し込むとき、」
勇者「指輪を送る習慣があるんです、ょ・・・」
魔王「ほぅ」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・っ、」
魔王「はぁ!!??」
308 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:58:03 ID:FYRxUGqF
魔王「結婚っ!?」
勇者「ぅ、うん・・・」
魔王「ということはこれはプロポーズってことなのか!?」
勇者「きゅ、急に饒舌になったね・・・」
309 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 22:05:49 ID:FYRxUGqF
魔王「アホかお前っ!!」
魔王「魔王にプロポーズする奴がこの世の何処にいる!?」
勇者「あんた・・・されたこと無いんだ?」
魔王「ましてやお前勇者じゃないかっ!!」
魔王「死ぬぞお前!?あと10年後くらいには死ぬぞ!!?」
勇者「うん」
魔王「分かってて言っているのかっ!?」
勇者「分かってるよ」
310 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 22:13:54 ID:FYRxUGqF
勇者「それでも、良いんだ」
勇者「もし俺がここであんたを殺しても」
勇者「そうすることで、俺の寿命が延びても」
勇者「この先俺が幸せになることは一生ない」
勇者「絶対に、無い」
勇者「それなら残りあと10年を、あんたと過ごしたい・・・」
311 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 22:35:12 ID:FYRxUGqF
魔王「・・・・・」
勇者「好きなんだ、魔王・・・あ、愛してる・・・」
勇者「俺の妻になってくれませんか・・・?」
魔王「・・・っ、ばかがっ」
312 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 22:51:28 ID:FYRxUGqF
勇者「・・・・・」
魔王「っ・・・・良いだろう」
魔王「こっちは負けた身だ」
魔王「従って・・・やる」
勇者「! やったぁ!!!」ぎゅうっ
魔王「っ!」
313 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:00:59 ID:FYRxUGqF
勇者「・・・w・・・w」
魔王「全く・・・形無しだな、お前」
勇者「何とでも言えっ」にこにこ
勇者「あ、ちなみに浮気は無しだかんなっ」
魔王「ふんっ浮気されるほどの甲斐性なしならするさ」
勇者「させませんっ」キリッ
魔王「・・・10年間女禁か・・・キツイな」
勇者「あんた何処のオヤジだよ・・・」
魔王「我慢できなくなったら代わりに化けてくれ、女に」
勇者「い、いやだーっ」
314 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:06:01 ID:FYRxUGqF
側近1「まおーさまー結婚おめでとうございますー」ひょこ
勇者「うおっ」
魔王「お前はいつも私の居場所を把握してるな・・・」
側近1「これでも魔王様を守る身の上ですので」にこ
315 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:12:53 ID:FYRxUGqF
勇者「そういえば一切俺達の戦いに手を出さなかったな・・・何で?」
側近1「そんな、たとえ主が危険に晒されようとも決闘に割り込む様な無粋なマネは致しません」
魔王「そういうことだ」
勇者「そうなのか」
側近1「それにきっと勇者は魔王様を倒すことは無いと思ってましたし・・・」
勇者「おおぅ」
魔王「・・・?」
316 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:39:02 ID:FYRxUGqF
側近1「ここ何年間魔王様の身の上を随分調べていらっしゃいましたが・・・」
魔王「な、なにぃっ?」
勇者「あぁうん・・・だって素で魔王に勝てるなんて思ってなかったし」
魔王「何故知らせなかった側近1!」
側近1「魔王様は強いので少しくらいハンデがあっても大丈夫かな、と・・・」
魔王「な、なんだとぉおっ!」
側近1「それに最近『皆相手にならなくて詰まんない』と零してたので・・・」
魔王「そんなの忘れた」
勇者「ご都合主義もいい加減にしなさい」ビシッ
317 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:46:12 ID:FYRxUGqF
魔王「私でも知らないことをこいつは調べてたのか・・・」
勇者「魔王だけに大変だったんだぜ?もーあんたを観察してどの種族の特徴があるか見つけるしかなくってさ・・・」
魔王「いきなり玉ねぎ投げつけたり、百合を投げつけるからびっくりしたぞ・・・」
勇者「いやぁ結構猫っ毛だし、釣り目だから化け猫族の血でも混ざってるかなぁって」
魔王「ちょっとだけキツかったから、もしかしたらそうかもな」
勇者「お、効果あったのか(笑)」
魔王「少しだけだけどなっ!」ふんっ
318 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:53:16 ID:FYRxUGqF
勇者「あと、黒髪だけど光に反射したら赤くなるところと、炎系の攻撃が得意なところから火山付近の妖精の血でも混ざっているのかと」
魔王「何だこいつ、本当に細かく調べてやがるな」
勇者「あんたに昔、言われたことを実行したまでです」にこ
魔王「ああ・・・確かに学べとは言ったが・・・」
勇者「くっくっくっ・・・それに好きな人のことを知るのって何か楽しくってさぁ、つい夢中に」
魔王「ストーカー予備軍がいるぞー」
319 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:57:30 ID:FYRxUGqF
勇者「あと妖精ちゃんにもご協力いただきまして・・・」
魔王「なぬっ!?思わぬところにスパイが!?」
勇者「ほら、女の人って月に一度くらい弱る日があるじゃない?ちょっとその日を聞きだして・・・」
魔王「よぉーせいーっっっ!!!;」
側近1「もう立派なストーカーじゃないですか」
320 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:03:23 ID:FYRxUGqF
魔王「う・・・うぉう・・・今のはかなり大ダメージだ・・・」よろ...
側近1「実はその妖精についてお話があるのですが・・・」
魔王「ん・・・? 何だ」
側近1「魔王様が勇者と三日三晩戦っている間に・・・・・」
側近「攫われてしまいました」
魔王「なっ・・・なんだとおおおおおおおおおお!!??」ナンダトーナンダトー…
321 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:11:41 ID:YIp7S1Hn
側近1「まあ詳しく言えば、駆け落ちしてしまったのです」
魔王「なぁにぃ!?何処のどいつだソレは!!!」
側近1「さぁ、良くは分かりませんが・・・彼女は嬉しそうだったので・・・」
魔王「なななななな・・・」
勇者「そういえば片思いの相手がいるって言ってたなぁ・・・」
魔王「なぬぬぬぬぬぬぬ・・・・・」
側近1「白馬の王子ならぬ銀狼の王子でしたが、とても感動いたしました、私」
側近1「きっと彼女は幸せになるでしょう」ホロリ
魔王「と、止めやがれぇえええええええええっっっ!!!!!(涙)」
322 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:22:17 ID:YIp7S1Hn
魔王「うっ・・・うぅっ・・・うぉう、うぅ・・・」ひっくひっく
勇者「うわ・・・俺に負けても泣かなかったくせに・・・男泣きしてるよ・・・」
側近1「実の娘の様に可愛がっていましたからねぇ・・・」ホロリ
魔王「ううっ・・・うっうっ・・・」ずずっ
勇者「まおー元気出せよー妖精ちゃんも笑って暮らすさー」
魔王「うううっ・・・私の妖精・・・私のふぇありー・・・うっ」ひっく
側近1「大丈夫です・・・しばらくしたら泣き止みますよ」
勇者「そうかなぁ・・・」
側近1「立ち直りは早い人です、今はそっとしてあげましょう。・・・それより」
側近1「あなたに、これを」ぷらーん・・・
勇者「! 俺の腕!」
側近1「魔王様に切られた後、取っておきました」
側近1「何本か指がありませんが・・・壊死しないよう魔力で保存していたので、まだくっ付きますよ?」
勇者「本当かっ?」ぱぁっ
323 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:25:30 ID:YIp7S1Hn
側近1「”治癒魔法”」
ぱああっ
勇者「おぉっ!」くいっくいっ
側近1「やっぱり魔王様の旦那様になるのなら、五体満足であって欲しかったので」
勇者「ありがとうっ恩に着る!」
側近1 にっこり
324 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:33:40 ID:YIp7S1Hn
。o0○
魔王「・・・・・」すー・・・
勇者「泣き疲れちゃったみたい、だな・・・」
側近1「・・・・・」
ひょいっ
側近1「ベットに運びましょう・・・この家の寝室は何処です?」
勇者「・・・おっ俺が運ぶよっ!」ぐいっ
側近1「・・・・・」
勇者「・・・・・」
側近1「・・・・ぷっ」くすくす
勇者「・・・っ」かあぁ・・・
325 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:40:01 ID:YIp7S1Hn
側近1「初々しいですねぇ、若いなぁ」くすくす
勇者「・・・///」
側近1「では旦那様、奥様を丁寧に寝室へお運びくださいまし」
勇者「お、おくさま・・・/////」しゅぽんっ
326 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:46:36 ID:YIp7S1Hn
○森の中の小さな家:寝室○
ぽすっ
魔王「ん・・・」ごろ...
勇者「こいつ・・・傷の治り早いなぁ。さすが魔王というか・・・」まじまじ
側近1「初夜はさっさと済ませてくださいね?でないと魔王様、待ち切れなくなりますよ」
勇者「う・・・う、うん・・・」かぁあっ
327 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:51:43 ID:YIp7S1Hn
側近1「ふぅ・・・これから魔王様が色々とお世話になりますが何卒よろしくお願いします、勇者」ぺこり
勇者「あ、いや・・・こっちこそ我侭言ってごめんな。あんた達の主なのに・・・」
側近1「10年くらい大丈夫ですよ、仕事に差し支えはあまりないでしょうし」
側近1「それに・・・これは転機だと思っています」
勇者「転、機?」
側近1「ええ」にこり
328 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:56:30 ID:YIp7S1Hn
側近1「魔王様は、過去の出来事にまだ捕らわれ続けているのです」
勇者「過去の出来事?魔王は継承する時全てを忘れるんじゃないのか?」
側近1「全てを忘れるわけじゃないですよ・・・ただ一定のラインを超えた感情を持った記憶は消えますけどね」
側近1「そもそも”記憶を消す”こと自体まだ実験段階なのです」
勇者「実験段階・・・?」
329 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:09:33 ID:YIp7S1Hn
側近1「勇者と違って魔王は寿命が長いですから、実はまだ三代目までしか歴史が無いのです」
勇者「うわっ俺もう五十何代目かなのにっ!」
側近1「人間ですからね、仕方ないですよ。今の魔王様はちょうど四代目になります」
側近1「だから魔界は、まだ政治について試行錯誤の状態です」
側近1「どのやり方が一番良いのか・・・世代が代わるたびに魔王達はあれこれと試しているのです」
勇者「へぇー・・・」
330 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:24:43 ID:YIp7S1Hn
側近1「一代目魔王の時は人間が好物なので人間ばっかり狩っていました」
側近1「結果、”勇者”という魔王最大の敵が生まれ、一代目の魔王は勇者に倒されてしまいます」
側近1「二代目魔王は今のやり方は良くないと、依怙贔屓無しに平等に餌を狩っていましたが」
側近1「結局、家族を勇者に人質として取られ殺されてしまいます」
側近1「三代目魔王は二代目魔王の過ちを繰り返すまいと情を捨て、政治一心に家族も作らず魔界をまとめました」
側近1「一番長く続いたのはこの魔王ですね。この方のおかげで随分と魔界が纏まりました。歴史上ではもっとも名君だと思います」
側近「そして今・・・私達の魔王様が今に至るわけです」
勇者「・・・・・」
331 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:31:33 ID:YIp7S1Hn
ねーむーくーなってきた・・・
恋愛モノに触れたこと無いからベタなシチュエーションしか思い付かなかったよーマミー
めっちゃ恥ずかしかったよーマミー・・・性に合わないことはやらないに限るねー(´`)
微妙なとこだけど一区切り。。。
読んでくださった方がいましたら、ありがとー・・・Zzz・・・
今日も乙でした
時間の都合で支援はできないがちゃんと見てるんだぜ
次回も待ってるよ!
334 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 23:12:20 ID:YIp7S1Hn
側近1「魔王は勇者と違って生まれた時から”魔王”というわけではありません」
側近1「魔王が死んだ時に、死んだ魔王が現存している魔物達の中から次の魔王を決めます」
勇者「すごいなそれ・・・そんなことが出来るのかよ」
側近1「私は体験したことが無いので何とも言えませんが・・・何でも『お告げ』の様なものが冥界から来るそうですよ?」
側近1「だから今の”情を持つ記憶を消す”法は三代目だけじゃなく、二代目が取り決めた可能性もあります」
側近1「”自分は情を持っていたために、勇者に家族を捕られ殺されてしまった”」
側近1「”だから次の魔王になる奴は情を捨てろ”と」
335 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 23:20:25 ID:YIp7S1Hn
側近1「魔王様は二代目の魔王と交友関係を持っていましたので・・・」
勇者「ええっあいつどんだけ生きてんだよ」
側近1「少なくとも千年は超していると思いますよ。私は魔王様が”魔王”になった時に知り合ったので良くは知りませんが」
勇者「うわ・・・年齢差はげしー・・・・・」
側近1「今更じゃないですか」にこり
336 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 23:29:53 ID:YIp7S1Hn
側近1「魔王様は強いお方ですからね。二代目魔王とも色々と通ずるとこがあったのでしょう」
勇者「じゃあ何であいつが二代目魔王にならなかったんだ・・・?」
側近1「前魔王がその存在を知らなければ選ばれないのだと思います」
勇者「じゃ何故に三代目にも」
側近1「・・・・・」
337 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 23:38:19 ID:YIp7S1Hn
勇者「あ・・・いやまぁ、俺的にはうれしい限りなんだけどさぁ」
勇者「今、魔王が”魔王”じゃなかったらめぐり合うことも無かっただろうし・・・」
側近1「・・・私は、」
勇者「・・・」
側近1「私はこの法を無くすべきものだと思っています」
338 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:05:50 ID:ei8uzxAO
側近1「私達の魔王様は、苦悩しておられます」
側近1「昔友人が殺され、その殺された友人が取り決めた法を破るまいと努力するが」
側近1「どうしても燻る情を上手く抑え切れずにいる自分に」
側近1「確かに、前魔王はこの法によって善政を行えました」
側近1「しかし情を捨てるということは理性も同時に無くなりかねない行為です」
側近1「そんな諸刃の剣、何時までも続くとは思えない・・・」
勇者「・・・・・」
339 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:08:00 ID:ei8uzxAO
側近1「あなたと出会ったことによって、魔王様はさらに苦悩するようになりました」
側近1「今まで仕舞い込んできた情が、少しずつ顔をだすようになったからでしょう」
勇者「え・・・いつも結構容赦ない感じがするんですけど・・・」
側近1「そんな。あなたに会う以前はあんなにころころ表情が変わるようなお方じゃなかったですよ」
勇者「そ、そうなの・・・?」
側近1「やっぱり母性って凄いですよねぇ。少しずつ魔王様の心の氷が解けてゆくのが感じられます」ホロリ
勇者「ぼ、母性、なのか・・・・・」
340 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:18:03 ID:ei8uzxAO
側近1「これは良いことだと思っています」
側近1「そもそも感情を捨てること自体、無理な話なのです」
側近1「前の魔王は元々淡白なお方だったのでしょう」
側近1「今の魔王様はどちらかと言うと濃ゆーいお方なので全ての情を捨てることは」
側近1「はっきり言って、絶対無謀なことだと思います」キッパリ
勇者「まぁ・・・俺はあいつから愛を貰ったからこそ、惚れたわけだしなぁ」
側近1「魔王様の手には愛情が感ぜられましたか?」
勇者「う、うん・・・少なくとも俺にはそう感じられたよ・・・」かぁ
側近 クスクス
341 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:25:35 ID:ei8uzxAO
側近1「・・・それにね、」
勇者「・・・?」
側近1「二代目魔王が今の魔王様を選ばなかったのは」
側近1「やっぱり捨てて欲しくなかったのだと思います、情を」
勇者「・・・・・」
側近1「だから、次の”魔王”に魔王様を選ばなかった」
側近1「そんなの・・・情まみれじゃないですか」
342 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:28:46 ID:ei8uzxAO
側近1「だから良いんだと思うんです、情があっても」
勇者「・・・・・」
側近1「自分が出来ないことを、他に押し付けんなって感じです」
勇者「まぁ・・・確かにな」
343 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:37:58 ID:ei8uzxAO
側近1「勇者様」
勇者「・・・」
側近1「あなたと出会ったことによって魔王様はきっと、何かが変わります」
側近「今までそうだったように・・・・・四代目魔王も何か変わる、時が」
344 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:49:01 ID:ei8uzxAO
側近1「それが良い方へか悪い方へかは分からない」
側近1「しかし、きっと私は良い方へと変わることを信じています」
勇者「・・・・・」
側近1「・・・残り少ない命ですが・・・どうか、魔王様を」
勇者「・・・うん」
勇者「きっと魔王にとっては、俺と過ごす時間なんて瞬きするほどの間かも知れない」
勇者「その間だけでも・・・俺と過ごして良かった、て言ってもらえるように、」
勇者「精一杯、愛するよ」
345 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:51:31 ID:ei8uzxAO
いつかきっと忘れられる時が来るだろう
でも悲しくない、愛する人と過ごせるだけでも
とても幸福なことなのだから・・・・・。
346 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 01:05:50 ID:ei8uzxAO
わー今日は一段落ついたぞー
読んで下さっている方がいる様なのでとても嬉しいです。
めっちゃありがとうっ(m*´∀`*)m
本当は決闘シーンで終わるつもりだったのに(まとめ切れなかった)こんなとこまで本当申し訳ないです・・・
もうここまで着いてきたら最後まで行っても同じだとおもいますので(´∀`*)ニコッ!
何卒よろしくお願いしまふm(_ _)mハハーッ
お疲れサマー!
果たしてこのあとどうなるのやら…
とりあえず、読んでる時の俺の頬筋がヤバイ
348 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 19:46:58 ID:ei8uzxAO
〜翌日〜
ピチチチチチ・・・
ピチチチチ・・・・・・
魔王「・・・ふっ・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「まあいいさ・・・妖精が幸せになってくれるのなら、それで・・・」
勇者「ほれ、氷嚢。これで目を押さえとけ」
魔王「う・・・」ぴと
349 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 19:49:42 ID:ei8uzxAO
魔王「たとえ妖精が893とかマフィアとかに惚れてても私が更正させれば問題ないし・・・」
勇者「それ調教と違う・・・?;」
魔王「結婚祝いに何送ろうか・・・やっぱり蛇の干物かな・・・」
勇者「ま、魔界にはそんな風習があるのか・・・?;」
魔王「精力剤にもなるし、いざとなったら首絞めることも・・・」
勇者「ここには持って来るなよ」キッパリ
350 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 19:55:23 ID:ei8uzxAO
魔王「・・・はぁ」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・なんだ、夫なら妻が落ち込んでる時は慰めろ」
勇者「あ、う、うん・・・」
ぎゅうぅ
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
351 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 20:25:28 ID:ei8uzxAO
魔王「・・・負けたんだなぁ、私」
魔王「あーぁー・・・」へこ
勇者「・・・今頃になってキた?」
魔王「今まで一度も喧嘩に負けたことなかったんだ・・・それなりにショックさ」
勇者「・・・抵抗しないの?」
魔王「負けは負けだ。私は潔くお前のものになるよ」
勇者「・・・・・」
352 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 20:57:20 ID:ei8uzxAO
魔王「はぁ・・・でも魔王失格だな・・・勇者に負けるなんて・・・」
勇者「いや、あんたは良くやったと思うよ。すごく強かったし・・・」
魔王「やっぱ情があったのかな、消したつもりだったのに」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・でも私が死なない限り、魔王は変えられないから・・・」
353 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 21:04:26 ID:ei8uzxAO
勇者「・・・別にさ、良いと思うよ」
魔王「ん?」
勇者「優しい魔王がいても」
魔王「・・・よくない」
勇者「家族だってさ・・・ほら、もう俺が夫だから人質を取られることもないし・・・」
魔王「たった10年だろ・・・」
勇者「まぁ、そうなんだけど・・・」
354 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 21:09:40 ID:ei8uzxAO
魔王「・・・・・」ぎゅぅ
勇者「・・・魔王?」
魔王「充電中だ」
勇者「・・・・・」
魔王「しばらくしたら復活するー・・・」すり...
勇者「・・・・・」ぎゅぅ
355 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 21:14:27 ID:ei8uzxAO
魔王「よし、離せ」ぐいっ
勇者「え、早っ・・・もうちょっとくっ付いてても・・・」
魔王「うじうじするのは性に合わんっ、段々イライラしてきた・・・」ライライ
勇者「えぇっ俺は癒されてたのに・・・」ガーン…
356 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 21:40:37 ID:ei8uzxAO
魔王「きっと腹が減っているから気が弱くなるんだ。何か狩ってこう・・・」スタスタ
勇者「いや、ちゃんと食料あるから一緒に食べようよ」ぐいっ
魔王「食べるもんあるのか」
勇者「うん」
魔王「そういえばここは何処なんだ?森の中のようだが・・・」
勇者「あー俺、しばらくしたら指名手配されるだろうから、隠れ家として魔界の隅に家を・・・」
魔王「いつの間に・・・」
勇者「だからこその隠れ家ですので」にこ
357 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 22:08:30 ID:ei8uzxAO
もぐもぐもぐもぐ
魔王「ふむ、なかなか美味いな」もぐもぐ
勇者「そーかー? ありがとう」にこ
魔王「ぶっちゃけ普段は生肉ばかり食っているから、私は料理出来んのだ」もぐもぐ
勇者「はいはい、料理は俺が作りますよ・・・何となく分かってたことさ」
魔王「違う、教えてくれ。一度は挑戦してみたかったことなんだ」
勇者「・・・。えー・・・出来るかなぁ魔王に。不器用そうだしなー」ニヤニヤ
魔王「む・・・刃物の扱いは得意だぞ」
勇者「まな板切っちゃいそう」
魔王「ひ、火の扱いだって・・・」
勇者「鍋溶かしちゃいそう」
魔王「・・・・・ムー・・・」ぷくー
勇者「あはは、ちゃんと教えるよ。一緒に作ろーなー」にこにこ
358 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 22:49:03 ID:ei8uzxAO
。o0○
魔王「はー・・・食った食った」すりすり
勇者「食った後って何か眠くなるよなぁ・・・」ふわぁ...
魔王「いや、さっき眠ったから眠くない」
勇者「そぉかぁ・・・?」ゴシゴシ
魔王「睡眠欲も食欲も満たされた・・・後は」ガシッ
勇者「ん・・・? 何?」
魔王「性欲だけだ、勇者」
勇者「・・・、へ?;」
魔王「さぁさっベットに行きましょう!ダーリンv」ぐぐいっ
勇者「キャラ変わってるっ!?;」
359 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 23:06:46 ID:ei8uzxAO
魔王「何だ、眠たいのだろう?ならベットに行こうじゃないか」ぐいぐい
勇者「ちょっ・・・絶対眠らせないつもりだろあんたっ!;」
魔王「もちろん」サラリ
勇者「堂々と言うなっ!;」
魔王「命懸けで戦った後って性欲溜まらんか?実はさっきから体が熱くて・・・///」はぁん...
勇者「赤裸々過ぎますっ!;少し自重して下さいっ!;」
魔王「男なら据え膳は食え!」
勇者「あんたは据え膳じゃねぇよ!!!;」
360 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 23:15:04 ID:ei8uzxAO
ぽいっ
勇者「ぅぐわっ!!?」どさっ
ビリリリリリリッ
勇者「おっ俺の服・・・っ!;」
魔王「勇者殿は褥ではどんな姿を見せてくれるのかしら・・・?」ペロリ
勇者「ちょ・・・っ!?待ちなさいっ!;こういうのはしばらく付き合った上でっ・・・」
魔王「人間の事情なんて知るかぁっ!」ぬぎっ
勇者「ちょっまっt」ブッ
361 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 23:19:03 ID:ei8uzxAO
勇者「・・・・・」
魔王「・・・お前・・・鼻血出してぶっ倒れるとはどういうことだ・・・・・」
勇者「う・・・」ダクダク
魔王「何と言う情けない・・・」はぁ...
勇者「む、むねが・・・ぴ、ぴ・・・」ダクダク
362 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 23:25:31 ID:ei8uzxAO
やっぱりコメディって書いてて楽しいなぁ
来週から忙しくなるからそれまでにラストまで行きたいところ
もそもそ書き続けるんだぜ・・・
では、読んでくださったかった方ありがとう(´∀`)ノシ
乙。
どんな終わりになるんだ。。。。。
僕のおにんにんが生殺しだよおおおおお
365 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 19:00:06 ID:l91SLJmW
魔王「全く・・・お前は私がいなかったら童貞こじらして死んでるとこだな」もぞもぞ
勇者 ビクッ
魔王「別にもう襲わん、こんなんじゃ襲う気力も失せるわ」
勇者「・・・・・」
魔王「ただ一緒に寝るだけ・・・それも駄目か?」
勇者「・・・いや・・・」
魔王「なら良いだろう」もぞもぞ
366 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 19:10:04 ID:l91SLJmW
魔王「大体何だこのベットは。あまりにも小さすぎるぞ」もぞもぞ
勇者「あっちにあんたのベッドがあるだろう・・・」
魔王「夫婦になったのに別々で寝ろと言うのか?何て冷淡な夫」
勇者「そ、そういうわけじゃ・・・」
魔王「夫婦ならやっぱり一緒に寝るべきだろう。明日、私のベットを持ってこよう・・・」ネムネム
勇者「いや絶対この部屋に入んねぇよ、あんたのベット・・・」
367 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 19:23:53 ID:l91SLJmW
ホー・・・ホー・・・・・
勇者「・・・・・」すー・・・
魔王「・・・・・夜だ・・・いつの間に」
魔王「まだ疲れが残ってたのか・・・私も年を取ったんだなぁ・・・」はぁ
魔王「前は一週間ぶっ続けで戦っても平気だったのに・・・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・・ふっ」
魔王「年を取っても寝顔はあんまり変わらないんだなぁ・・・」くす
368 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 19:56:14 ID:l91SLJmW
勇者「・・・・・・」すー・・・
魔王「・・・・・あの時はこんなことになる何て思わなかったのになぁ・・・」
勇者「・・・・・・」くー・・・
魔王「・・・穏やかな、寝顔」
369 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 20:46:12 ID:l91SLJmW
魔王「私は救われたのかな・・・・・」
勇者「・・・・・」すー・・・
魔王「・・・えぃ」ぷに
勇者「ぅう・・・・・ん?」ぱち
魔王「起きたか」にこ
勇者「・・・ぉはよ・・・」ごしごし
370 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 20:57:44 ID:l91SLJmW
勇者「・・・よる、か・・・」
魔王「おはようではなかったな」
勇者「ん・・・」ぎゅうぅ
魔王「・・・起きないのか」
勇者「もう夜だし・・・このまま寝ても良いだろう」
371 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 21:03:50 ID:l91SLJmW
魔王「だらだらだなぁ・・・」
勇者「いいんじゃない・・・だらだらでも」
魔王「明日は仕事せねば・・・」
勇者「魔王は忙しいねぇ・・・」
魔王「いいよなぁ、勇者は。仕事投げ出しやがって・・・」
勇者「報酬料を貰ってるんでーす・・・」ぎゅうぅ
372 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 21:22:54 ID:l91SLJmW
魔王「・・・・・」
勇者「しあわせ・・・」すり...
魔王「・・・本当に、良いのか?」
勇者「んー・・・?」
魔王「このまま・・・でも」
勇者「んー・・・」
373 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 21:46:27 ID:l91SLJmW
勇者「・・・・・幸せってさ」
勇者「何も長生きすることだけじゃないと思うよ」
魔王「・・・・・」
勇者「確かに生きたいという気持ちはあるんだけどさ」
勇者「こうやって、好きな人とだらだら一緒に」
勇者「過ごせることって、最高の幸せだと思う・・・」
374 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 22:09:02 ID:l91SLJmW
旅をしている中で考えた。
魔王を倒しちゃえば
そしたら、俺の寿命が延びて
新しい恋をして、結婚して
子供を作って、年を取って
孫にでも囲まれて死ぬ
そんな幸せな一生を送れるのかもしれない
・・・そこまで考えて、止めた。
ばっか、ばっかしい。
375 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 22:13:35 ID:l91SLJmW
初恋の人を殺すなんて、一生苛む羽目になるだろうし
そもそもそんな人生が送れる保障なんてどこにもない
恋人だって作れるかどうか分からんし
もしかしたら病気であっという間に死んでしまうかもしれないし
大体、自分が何時死ぬかなんて誰も分からないのだ
世界では幸せを見つけられずに死ぬ人もいる
なら俺は見つけただけでもう、十分幸せな奴なんじゃないんだろうか?
それを壊すなんて、どこの阿呆だろう。
376 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 22:41:17 ID:l91SLJmW
勇者「・・・暇な日はさ、一緒にベッドの上でワインを飲みながらチーズでも食べよう」
勇者「そして、一緒に本でも読んで、眠くなったころにそのまま一緒に寝る」
勇者「うん・・・最高な過ごし方だ・・・」
魔王「・・・・・鈍りそうな過ごし方だな・・・」
勇者「別にいいんじゃない?・・・俺はもう、剣を持つことも無いだろうしさ」
377 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 22:55:15 ID:l91SLJmW
長生きしたいと思う理由。
昔はただ『死ぬのは怖い』としか考えられなかった
でもそのうち『まだ見つけたいものがある』って考えて
今は『愛しい人ともっと過ごしたい』と考えるようになった
・・・まあそれは無理だから、俺の旅は終わり。
見つけたいものは、もう見つけたし。
378 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 22:59:09 ID:l91SLJmW
魔王「・・・・・」
勇者「まおー・・・」ふわぁ・・・
魔王「・・・なんだ?」
勇者「これからよろしくなー・・・」ネムネム
魔王「・・・ああ」
魔王「よろしく、勇者」
幸せだ、幸せな光景なのに…
なんて切ないんだ……!
380 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 23:08:33 ID:l91SLJmW
小休憩。まだまだ書きます。しかしおさるさんがさっきからうろついてるぞ!
そしてそろそろ最初から読み直さないと・・・どんなこと書いたのか忘れてきた・・・
過去に書いたものって見るの恥ずかしいですよね。文にしかり絵にしかり。
しかも今まで一度も書いたことのない愛の話何だぜ・・・oh’kusa-i・・・
ではいっちょ身悶えてくるんだぜっ ドMだから・・・オラ平気!(´∀`*)ハァハァテラキモチヨス
おいwww
Mってww感動返せww
382 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 00:44:42 ID:aHUnLmsh
うおっ 抜けてる文章見つけちまった!(´A`;)
>>281と
>>282の間に下の文章が入ります。
妖精「? どうかしました?」
勇者「そ、それっ・・・ままま魔王にも言ったの・・・?」
妖精「いーえ?」
勇者「そ、そう・・・」ほっ
妖精「?」
勇者「今一国の命が救われました・・・・・」ホロリ
妖精「??」
383 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 01:04:33 ID:aHUnLmsh
――――――――..............
ウオオオオオオオォオオオッ!!!!
オォオオオオオォオオオオッ!!!!!
魔王を倒せ!!!
魔物何かに怯むな!!!突撃ーっ!!!
ガキィインッ!
ザクッ!ザクゥッ!!
魔王「・・・おーおー今日もやってるなー」
側近1「よく飽きませんよねぇ、かれこれ一ヶ月になるんじゃないですか?」
384 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 01:16:12 ID:aHUnLmsh
魔王「本当になぁ、まるで蟻んこのようにどんどんやって来る」
側近1「殺虫剤でも撒いときますか?」
魔王「いや・・・殺虫剤じゃ死ななそうな奴もいるから私が直々に手を下そう」バッ
側近1「お気を付けて」
魔王「ああ。無関係な者は非難させといてくれよ」
385 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 01:22:12 ID:aHUnLmsh
・・・・・バシャッバシャッ
バシャンッバシャッ
魔王「・・・・・」ぽたぽた
側近1「魔王様、タオルをお持ちしました」すっ...
魔王「ありがとう、そこに置いといてくれ」
側近1「・・・今日も見事にマーブル色でしたねぇ」
魔王「ああ・・・魔物の血は落ちにくいから困るよ」
386 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 01:24:29 ID:aHUnLmsh
側近1「まさか反魔王派の魔族が出てくるとは・・・」
魔王「しょうがないんじゃないか?前の魔王の方が優秀だったんだし」ふきふき
側近1「しかし・・・」
魔王「私に反抗してくる奴が出てきても可笑しくは無いだろう」
387 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 01:37:40 ID:aHUnLmsh
魔王「ま、大人しく倒されるつもりは毛頭もないけどな」
側近1「・・・・・」
魔王「・・・勇者を倒そうとする過激派が出てないだけ、マシか・・・」
側近1「最近、会ってます?」
魔王「3日くらい前に一度家に帰ったよ」
側近1「新婚なのに・・・大変ですねぇ」
魔王「家を出るときに寂しそうな顔をするのがちょっと辛いな」
388 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 02:03:15 ID:aHUnLmsh
魔王「まぁ人間が騒ぎ出したのは、半分自分の所為だって分かってるから耐えてくれるだろう」バサッ
側近1「昨日人間界では遂に勇者がお尋ね者として全国で手配されたようですよ」
魔王「ふっ・・・魔界にいるのにとんだ無駄足だな」くっくっ
側近1「その額なんと10億」
魔王「某海賊顔負けだな」
側近1「人類の存亡をかけてますからねー」
魔王「人ひとりに何を背負わせているんだか」ハッ
389 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 02:07:12 ID:aHUnLmsh
全国×→全世界○
ま、間違った・・・規模ちっちゃっ!
眠くなったのでひとまず終了。
読んでくれた方ありがとーノシ
390 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 09:46:01 ID:aHUnLmsh
>>384 非難×→避難○
おおお・・・誤字見つけまくりだぜ・・・
ねね眠かったということにしてやって下さい・・・;
さて、今日ももそもそ書き続けるぜ・・・モソモソ
391 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 10:22:01 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・よしっ、すっきりしたことだし報告書を纏めるか」ザッ
側近1「大丈夫です?少し仮眠取りませんか?」
魔王「大丈夫だ。・・・纏めたら、家に帰る」
側近1「愛しのダーリンのところに?」
魔王「ダーリン、か・・・いまだに不思議な感覚だ、家族がいるということは」
側近1「幸せなことですよ」にこ
魔王「・・・ふっ・・・そうだな」にこ
392 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 10:35:56 ID:aHUnLmsh
――――――――..............
・・・シュンッ
魔王「っと・・・ただいま〜、勇者ーいるかー」
ひょこっ
勇者「っおお!おかえり!!!」ぱたぱた
魔王「疲れたー・・・」ぎゅう
勇者「飯できてるぞー」ぎゅうぅ
魔王「ハーブの匂いがする・・・」くんくん
勇者「鶏肉の香草焼き・・・あとスープとか、サラダとか」
魔王「おいしそうだな」にこ
勇者「一緒に食べよう」にこ
393 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 10:58:14 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・でな」もぐもぐ
勇者「・・・・・」もぐ...
魔王「・・・ゆうしゃ〜?聞いてるかぁ」ぺしっ
勇者「あ、う、うん・・・」もぐもぐ
魔王「?・・・」
勇者「・・・・・」もぐ...
394 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 11:06:48 ID:aHUnLmsh
。o0○
魔王「ふはー・・・」ばふっ
勇者「・・・・・」
魔王「このベットもそろそろ慣れてきたな」すりすり
魔王「ん・・・?どした、寝ないのか?勇者」ぼふぼふっ
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・・・」とさ...
395 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 11:13:59 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・・・・・やっと手を出す気になったか」にやにや
勇者「う・・・で、でも、疲れているなら止め」
魔王「いい加減にしろ」べしっ
勇者「あぅっ」
魔王「少しくらい強引になりなさい。・・・私にそういうこと出来るの、お前だけなんだぞ・・・?」にこ...
396 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 11:17:43 ID:aHUnLmsh
勇者「じゃ、じゃぁ・・・・・」しゅるっ・・・
魔王「・・・・・」しゅるっ・・・
勇者「・・・・・」じー・・・
魔王「・・・そんなまじまじと見るな」ばさっ
勇者「ご、ごめんなさい・・・」かぁ
397 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 11:26:04 ID:aHUnLmsh
勇者「・・・・・戦場を駆け抜けてきた体には見えないなぁ」じー・・・
魔王「・・・お前は傷だらけだな・・・」するっ...
勇者「傷跡は男の勲章さ」にこ
魔王「そうか・・・・・・」ぴちゃ・・・
勇者「! わっ・・・」
魔王「・・・」ちゅ...
勇者「う・・・///」かぁ
398 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 11:35:07 ID:aHUnLmsh
魔王「ゆうしゃ・・・」ぐいっ
勇者「ま、まおう・・・」ぐっ
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」ちゅっ...
魔王「・・・」
魔王「・・・・・、!?」
魔王「ちょっ・・・勇者っ!」ぐいっ
勇者「へ?なに・・・・・」ぼたぼた
魔王「また出てるっ!血っ、鼻血っ!」べしっ
勇者「えぇっ・・・・・うん?」ぼたぼた
399 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 11:47:01 ID:aHUnLmsh
魔王「まさか家に帰って来てまで血を浴びることになろうとは・・・」ふきふき
勇者「ご、ごめん・・・」しゅん...
魔王「お前・・・本当にあがり症だなぁ・・・」はぁ
勇者「ううう・・・」ずーん...
魔王「・・・。よし・・・わかった」
勇者「ん・・・?」
400 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 12:29:32 ID:aHUnLmsh
魔王「後ろ向け、勇者」しゅる
勇者「?? ・・・そ、その手に持っているものは・・・?」
魔王「お前の目を隠す」しゅるっ
勇者「へ」
魔王「そしたら少しはマシになるだろっ」ぐいっ
勇者「!? ちょっ・・ちょっと待てよっ!」ばっ
401 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 12:34:37 ID:aHUnLmsh
魔王「ん・・・? なんだ、大人しくしてろ。隠せないだろう」ぐいぐい
勇者「さ、最初からそんなっ・・・マニアックな・・・・・」すごすご...
魔王「マニアックぅう?目隠しごときがぁ?」
勇者「だだだってっ 初めはやっぱり好きな人の姿を見ながら・・・」
魔王「それが出来ないから縛るんだろうっ!」ぎゅっ
勇者「うぇえええっ・・・あ、いたっ」
魔王「ほらっ大人しくするっ!」しゅるっしゅるっ
勇者「うああっそんなっ・・・!」
魔王「よしっ」ぎゅっぎゅっ
402 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 12:54:05 ID:aHUnLmsh
魔王「準備完了!・・・・・えぃっ」どんっ
勇者「うわぁっ」どさっ
魔王「やっぱりこっちの方が向いているのかも知れないなぁ、私達はv」ちゅっ
勇者「は・・・・・はは・・・・・・・」
403 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 13:07:42 ID:aHUnLmsh
ピチチチチチ・・・
ピチチチチ・・・・・・
勇者「・・・・・」
勇者「・・・う゛・・・ぅん・・・・・」ごろ...
勇者「・・・?・・・あ゛・・・れ゛・・・・・」
勇者「ま゛お゛ー・・・い゛な゛い゛・・・・・」キョロ・・・
勇者「じごどい゛っだの゛がぁ・・・・・あ゛ー・・・・・」ごろ...
勇者「・・・・・・・」
勇者「・・・ずっごぐごえ゛がれ゛でる゛・・・・・・・」ズーン・・・
404 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 13:10:47 ID:aHUnLmsh
側近1「お水をお持ちしました」すっ・・・
勇者「あ゛り゛がどー・・・」ごくごく
勇者「! なんであんだごごに・・・・・」
側近1「魔王様に様子を見て来い、と言われましたので・・・」
勇者「そ、そう・・・・・」
405 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 13:15:34 ID:aHUnLmsh
側近1「で、一夜明けてのご感想は?」によによ
勇者「う゛ん・・・・・」
側近1「・・・」
勇者「・・・・・・俺っで性別な゛んだっげ・・・・・」ズーン・・・
側近1「まぁまぁ」ぽんぽん
406 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 13:34:42 ID:aHUnLmsh
側近1「仕方ないですよ、魔王様は百戦錬磨どころか千戦くらいしてそうですし・・・」
勇者「あ゛あ・・・俺本当に男? 男な゛のか・・・?」シクシク
側近1「でも愛しい人を抱けたのだから胸いっぱいでしょう」ニコニコ
勇者「抱いたどいうより抱かれだに近いような・・・・・」ガクッ
407 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 14:02:49 ID:aHUnLmsh
勇者「め・・・飯食うか・・・・・」よろっ...
側近1「大丈夫ですか?まだ寝ていた方が・・・・・」
勇者「だ、だいじょ・・・うぁっ」ふらっ
側近1「わっ」
どさっっっ
側近1「・・・う・・・・・」ヒリヒリ
勇者「ご、ごめんっ・・・ていうかあんた結構非力・・・」
カッラーンッ・・・・・
魔王「・・・(°Д°)」
勇者「! 魔王・・・? 仕事から帰ってきたの?」
魔王「し・・・・・」
勇者「?」
魔王「しんじてたのに・・・ま、まさかうわきするなんて・・・・・・」
勇者「は・・・はあ?;」
408 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 14:09:49 ID:aHUnLmsh
魔王「し、心配して帰ってきたら・・・ヤモリの缶詰も買ってきたのに・・・そんな・・・・・」
勇者「あんたまた変なものを・・・・・え? ていうか、浮気って?」
魔王「純情そうな顔をしときながら私の部下と・・・不倫を・・・っ!」わっ
勇者「あ、あのー・・・この人?男ですよね?俺も、男ですよね?」
側近1「魔王様はバイですよ?そんなの関係ありません」
勇者「あそっか。・・・・・・へ?」
魔王「ゆっ・・・勇者の浮気ものぉおおおおおおおおおおお!!!」
ドガアアバキイイイイィイイッッ!!!!!
勇者「俺はあんたじゃね゛ぇえぇえ゛ええうわあ゛ああ゛あああ゛ああああ」
409 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 14:22:01 ID:aHUnLmsh
。o0○
魔王「はぁっ・・・はあっ・・・・・うっ・・・」じわぁ
側近1「魔王様っ魔王様っ! 勘違いです、泣かないで下さい・・・」あせあせ
魔王「か、かんちがい・・・?」
側近1「実はかくかくしかじかでして・・・・・・」
魔王「・・・え?なに?よろけて押し倒されただけ?・・・なぁーんだ、そぉかぁ!」ぱぁあっ
側近1「勇者様は決してあなたを差し置いて愛人を作ることはありませんよ」にこ
魔王「そうだよなぁっ!あんな甲斐性無しにそんなこと出来るわけないよなぁ!!あははっ・・・」
勇者「・・・・・・」チーン・・・
410 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 14:30:16 ID:aHUnLmsh
勇者「大体あんたは早とちりが多すぎんだよ、前にもこんなことあったじゃねぇか・・・」ブツブツ
魔王「お・・・怒るなっ 怪我なら治してやったろう・・・?」あせあせ
勇者「ふんっ」ぷぃ
側近1「では私は仕事に戻りますね、魔王様」タッ
魔王「あ、う、うん・・・後で行く」
側近1「お待ちしてます」シュンッ
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」ぷいー
411 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 14:40:48 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・勇者・・・」くい
勇者「・・・・・」
魔王「・・・す、すまん、勘違いしちゃって・・・」
勇者「・・・ホント・・・勘弁してくれよ」
魔王「・・・・・」
勇者「まるで俺があんたのことを愛してないみたいじゃないか・・・」
412 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 14:51:21 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・・・すまん・・・」
勇者「・・・否定、しないのか・・・・・」
魔王「・・・疑ってた縁もあるから・・・」
勇者「な、なぜ・・・? 俺、愛は伝えてたよね・・・?」
413 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 15:07:02 ID:aHUnLmsh
魔王「だって、何時まで経っても私に触れてくれなかったし・・・」
勇者「い、いやだって、そういうことはしばらく付き合った上でするものであって・・・」
魔王「昨日だって、私が少しでも変な反応したら止めるつもりだったろ・・・」
勇者「だって嫌がっているのに無理やりしたら可哀相じゃんか・・・」
魔王「・・・あんまり必要ないんだな、私は」
勇者「そっそういうわけじゃあっ・・・・・」
魔王「しかも目隠しプレイの後はちゃんと抱いてもらおうと思ってたのに、してこないし・・・」
勇者「え、えっとそれは・・・・・俺にそれだけ精力が無かっただけであって・・・・・」ズーン・・・
414 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 15:22:09 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・・・」
勇者(あ、あれ・・・?;立場がいつの間にか逆転・・・)
魔王「・・・よくわかんないな」
勇者「・・・え・・・?」
魔王「こうやって誰かと愛し合ったことなんて、なかったんだ」
魔王「家族だって作ったこと無いし、恋人だって作ったこと無い」
魔王「もしかしたらかつて居たのかもしれないけれど・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「そういうものがどんなものなのか、私にはわからない・・・」
415 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 15:48:31 ID:aHUnLmsh
勇者「・・・・・」
魔王「・・・もう、少し、体も愛してくれるものだと思っていたんだが、な」
魔王「我がままだったみたいだ、すまない」
魔王「そろそろ行かなければ・・・・・・、・・・っ!」
どさっっっ!
魔王「っ!? 勇者っ?」
勇者「わかった。・・・もう少し、貪欲に生きるよ」しゅるっ・・・
魔王「へっ・・・? い、いやっそんな無理しなくてもっ・・・・・!」
勇者「無理じゃないっ!こっちの方が愛が感じられるんだろうっ?なら・・・」
416 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 15:50:30 ID:aHUnLmsh
ばさっ・・・
魔王「・・・・・」
勇者「・・・抱くまでだ」ごそごそ
魔王「し、仕事が・・・・・」
勇者「そんなの後回しにしろ」
魔王「!」
勇者「最近、傍にいないから寂しかったんだ・・・傍に、いてくれ・・・・・」
魔王「・・・・・」
417 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 15:51:23 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・・・・・・ふっ・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・また鼻血、吹くなよ?」にや
勇者「う・・・ど、努力する・・・・・」もぞもぞ
魔王「・・・根は変わらないんだから・・・・・」
418 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 15:57:52 ID:aHUnLmsh
小休憩。実はこのSSのテーマの一つは「価値観の違い」だったりする。
人間は言葉で愛を伝えることが常識だけど、魔界では態度とかで示すのが常識。
・・・という解説を入れないといけない文章の言葉の足りなさ・・・
伝えるって、難しいネ!
大丈夫だ、頑張れー
420 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:05:56 ID:aHUnLmsh
――――――――..............
・・・かつっ こつっ
魔王「勇者ーただいま〜」
・・・しーん・・・
魔王「・・・ゆうしゃー?」
・・・しーん・・・・・
魔王「・・・・・留守、か・・・」
421 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:08:34 ID:aHUnLmsh
魔王「珍しいな・・・何処にいったんだろう」
魔王「もうすぐ夕食の時間なのに・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・よし・・・たまには私が作るか!」にこっ
422 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:21:15 ID:aHUnLmsh
魔王「この前勇者に教えてもらった”シチュー”なるものを作ってみよう」
魔王「ふむ・・・まずは材料を集めなくては」とことこ
がさごそ がさごそ
魔王「たしかここに野菜があったような気が・・・」がさごそ
魔王「あ、あった!ジャガイモ、にんじん、たまねぎ・・・」
魔王「・・・」
魔王「た、たまねぎは・・・やめとこ・・・」ごと・・・
魔王「け、決して好き嫌いでは無いぞ!」
魔王「ただ何かやっぱり臭いと触感と見た目と味と食感が・・・な・・・」ブツブツ
魔王「た、食べられるんだぞ!でも今日の料理の支配者は私だから何を入れるか決めるのは私だ!」
魔王「・・・」
魔王「代わりにジャガイモを増やそう・・・こいつは美味しいしな・・・」ごそごそ
423 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:27:36 ID:aHUnLmsh
魔王「次は肉・・・かな」とことこ
魔王「・・・・・」じー
蛙「・・・・・」
魔王「・・・えぃっ」バッ
蛙「グエッ!」バタバタ
魔王「よしっ・・・一匹ゲットーッ!!」キラキラ
424 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:34:57 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・ら・ら・ら〜♪」ごとっ
魔王「ふぅっ・・・近くに池があってよかったな」にこ
魔王「蛙肉と鶏肉って似ているし・・・大丈夫だよな・・・?」
魔王「さて、肉もそろったことだし・・・さっそく、作るか!」
425 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:43:40 ID:aHUnLmsh
魔王「まーずーはー・・・野菜の皮を剥いて〜」さくさくさくさくさく・・・
ザクッ
魔王「・・・・・」ぽたぽた...
魔王「以外と難しいな・・・野菜剥くの・・・」さくさくさくさく・・・
ザクゥッ
魔王「・・・いたい・・・」ぽたぽた
魔王「”治癒魔法”」ぱああっ
魔王「・・・よしっ続きだ」さくさくさくさく・・・
伝統の「傷ついた指を見て料理をどれだけ頑張ったかさりげなくわかる」フラグが消滅したw
427 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 20:59:04 ID:aHUnLmsh
・・・ザクッ!
魔王「・・・・・」ぽたぽた
魔王「・・・〜〜〜っ、あ〜っ!もう!!」イラッ
魔王「皮剥かないで入れちまえっ!」トントントントン
魔王「どーせ味は大して変わらないだろうっ!」トントントントン
ぽちゃぽちゃぽちゃ・・・
魔王「・・・よしっ」
魔王「あ、肉も入れなきゃな」
魔王「えいっえいっ」ぽちゃんぽちゃん
魔王「”火炎魔法”」ボオッ!
ぐつぐつぐつぐつ・・・
魔王「・・・ふぅっ」
魔王「次はホワイトソースだな・・・」とことこ
428 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 21:05:15 ID:aHUnLmsh
魔王「確かバターを溶かして小麦粉を入れるんだったな・・・」
魔王「”火炎魔法”」ボオッ!
魔王「えいっ」ぽと
魔王「・・・・・」
魔王「・・・うおっバターが焦げるっ!」あたあた
魔王「ちょっと水をかけて火を弱めよう・・・」ぽたぽた
429 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 21:30:06 ID:aHUnLmsh
魔王「・・・・・そろそろ小麦粉入れてもいいかな〜」
魔王「えいっ」ざばっ
魔王「〜♪」まぜまぜ
魔王「ん・・・あれ・・・?」
魔王「だまになってる・・・?」
魔王「まぁ、牛乳入れれば何とかなるだろ〜♪」ふんふん
430 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 21:39:32 ID:aHUnLmsh
魔王「火を止めて牛乳を入れる・・・」
魔王「”消火魔法”」シュウゥゥ・・・
魔王「えいっ」だばだばだばだば
魔王「〜♪」まぜまぜ
魔王「ん・・・あれ・・・?」
魔王「だま消えないな・・・」
魔王「まぁ、全て一緒に混ぜたら消えるだろ〜♪」ふんふん
431 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 22:00:55 ID:aHUnLmsh
・・・さくっ
魔王「・・・お、野菜炊けてるな?」
魔王「ホワイトソースを入れて・・・」だばだばだば
魔王「ふふふ・・・」ニコニコ
ぐつぐつぐつぐつ・・・・・・
432 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 22:28:13 ID:aHUnLmsh
。o0○
・・・かつっ こつっ
勇者「ただいま〜・・・」ひょこっ
魔王「おかえりー」ぱたぱた
勇者「ん・・・?何か良い匂いがする・・・」くんくん
魔王「この前教えて貰った料理を作ってみたんだ」にこにこ
勇者「へぇっ・・・作れたの〜?」ニヨニヨ
魔王「むっ馬鹿にするな。バッチリ作ったぞ」ふんっ
勇者「ははは・・・お腹空いた、早速食べよう」にこ
433 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 22:39:20 ID:aHUnLmsh
勇者「・・・これ・・・なに・・・?」ひょいっ
魔王「ん?蛙だが?」もぐもぐ
勇者「か、かえる・・・?」
魔王「食べたこと無いのか?」もぐもぐ
勇者「・・・美味しいの?」
魔王「私は好きだが?」もぐもぐ
勇者「・・・・・」
ぱくっ
勇者「あっ・・・意外といける・・・」もぐもぐ
魔王「だろ〜?」にこにこ
勇者「少しだまがあるけど、美味しいよ。ちゃんと出来たんだなぁ」もぐもぐ
魔王「フフフ・・・」
434 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 23:17:30 ID:aHUnLmsh
魔王「そういえばお前、何処に行ってたんだ?こんな遅くまで・・・」
勇者「ああうん・・・ちょっと」
魔王「?」
勇者「・・・後で一緒に散歩でもしない? お風呂入った後に」
魔王「別に良いが・・・」
勇者「・・・・・」
435 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 23:48:07 ID:aHUnLmsh
○0o 。
魔王「星が沢山見えるな・・・」
勇者「すごいよなぁ・・・」
魔王「・・・・・あ・・・流れ星」
勇者「・・・消える前に3回願い事を唱えると願いが叶うらしいよ」くす
魔王「人間にはそんな言い伝えが?」
勇者「ああ」
魔王「へぇ・・・」
436 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 00:03:35 ID:SJOc7N0v
勇者「・・・あれは獅子座かな・・・」
魔王「人間は星にも名前をつけているのか」
勇者「うん・・・名前を付けて、その星の場所を確認するんだ」
魔王「・・・・・空の地図か・・・」
勇者「神話もあるんだよ?」
魔王「ほう」
勇者「あの星は、勇者に倒された獅子が星になったと言われているものなんだ」
魔王「へぇー・・・」
437 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 00:20:11 ID:SJOc7N0v
勇者「まぁその勇者は、浮気して妻に殺されるのだけど・・・」
魔王「おお・・・結構ドロドロしているな・・・」
勇者「死んだ後は星になって神様の仲間入りしたらしい」
魔王「変なの・・・」
勇者「俺も死んだら・・・星になるのかなぁ・・・」
魔王「・・・・・」
438 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 00:31:21 ID:SJOc7N0v
勇者「おっと・・・そんな話をしに来たわけじゃないんだった」ごそごそ
魔王「・・・・・」
勇者「魔王」
魔王「ん・・・?」
勇者「目、瞑って・・・」
魔王「?・・・」しぱ
439 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 00:44:28 ID:SJOc7N0v
スッ...
勇者「おお・・・・・」
魔王「? 何付けたんだ・・・?」ぱち
勇者「ティアラだよ。似合ってるなぁ・・・やっぱり伊達に女王勤めてるわけじゃないんだなぁ」うむうむ
魔王「ティアラ・・・?なぜ・・・」
勇者「まぁ贈り物したかったんだ。・・・5年、経ったし」
魔王「・・・・・」
440 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 00:53:52 ID:SJOc7N0v
勇者「本当に綺麗だ・・・」すっ...
魔王「勇者・・・」
勇者「あんたが奥さんで本当によかったよ・・・毎日が幸せだ」
魔王「・・・私も」
勇者「ん?」
魔王「お前が、夫でよかった」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」ぎゅ...
441 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 01:02:07 ID:SJOc7N0v
魔王「・・・・・・・これ買うために出かけてたのか・・・」
勇者「・・・うん」
魔王「高かったろうに・・・」
勇者「人間の金は手元に結構残ってたから・・・」
魔王「ていうか危険じゃないかっ お前指名手配されてるのにっ」
勇者「うまく変装したから大丈夫だよ・・・」
魔王「・・・まったく・・・」ぎゅ...
442 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 01:11:17 ID:SJOc7N0v
魔王「もう・・・人間界には行くな・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「宝石より、傍にいて欲しい・・・・・」
勇者「・・・・・魔王」
魔王「ん・・・?」
勇者「愛してるよ」
魔王「・・・・・」
443 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 01:38:11 ID:SJOc7N0v
勇者「・・・もし」
勇者「願いが叶うなら・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「あんたの傍にずっといて」
勇者「誰よりもあんたのことが知りたい・・・」
444 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 01:48:28 ID:SJOc7N0v
勇者「・・・ま、それは寿命が延びたって無理な話なんだけど・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・戻ろっか、寒いし。風邪を引いてしまう」
魔王「・・・・・」
445 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 02:02:34 ID:SJOc7N0v
勇者「・・・ベッドに入って・・・久しぶりに熱い夜を・・・」フッ...
魔王「・・・・・・暖めて、くれるのか・・・?」にこ
勇者「そりゃあもう・・・溶けちゃうくらいに、熱く」にこ
魔王「今夜は離さないぞ・・・?」
勇者「今夜どころか何時までも離さないでくれよ」
魔王「・・・言ったな〜?」ニヨニヨ
勇者「俺も慣れたもんだ・・・最初頃は骨抜きにされて死んでしまうと思ってたのに」
魔王「なんだ、もう骨抜きにされているだろう」
勇者「まあ、そうなんだけど」くす
446 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 02:11:58 ID:SJOc7N0v
魔王「明日は仕事もないし・・・」
勇者「そうなのか?」
魔王「最近は落ち着いてるからな、そんな忙しなく働かなくても良いんだ」
勇者「・・・じゃあ、明日はだらだらと過ごすか・・・」
魔王「いつものあれか?ワインを飲みながらチーズでも食べて」
勇者「一緒に本を読んで、一緒に寝る」
魔王「だらだらだなぁ・・・」
勇者「でも最高に幸せだよ」
魔王「・・・そうだな」ふっ...
勇者「君がいれば、どんな時でも幸せ――――――」
447 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 02:43:39 ID:SJOc7N0v
――――――――..............
魔王は この先の未来のことを考えて泣いたことはなかった
それは 俺に気を使っていたからなのか
それともやはり 法の籠の中にまだ閉じ篭っていたからだったのか・・・
心は読むことが出来ないから それはわからない
448 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 02:45:14 ID:SJOc7N0v
でも 俺が死んだ後に 少しでも泣いてくれたら・・・
・・・好きな女に泣いて欲しいだなんて 最悪な男だと思うけど・・・
そしたら・・・俺は安心して眠れる
ああ 俺の愛はちゃんとあんたに伝わっていたんだって
ああ 俺はちゃんとあんたに愛されていたんだって
449 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 02:48:13 ID:SJOc7N0v
それは あんたにとって良いことなのか悪いことなのかわからない
でも あんたの温もりは決して消えて欲しくないから
初めてくれたその手の温もり 綺麗な笑顔
それが永遠に消えないことを 願ってる
450 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 02:54:57 ID:SJOc7N0v
―――――――――――五年後・・・・・
・・・・・カッ カッ カッ カッ・・・
魔王「・・・・・・」
側近1「・・・お帰りなさいませ、魔王様」
魔王「・・・・・、だたいま・・・」にこ...
451 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:02:08 ID:SJOc7N0v
魔王「部屋が綺麗でびっくりしたよ、ずっとあの部屋には入ってなかったのに」
側近1「新しいメイドを入れましたので・・・」
魔王「ほう・・・今度のメイドは大人しい奴なのか?」
側近1「はい、少々おっちょこちょいですが毎日元気に働いてますよ」
魔王「そうか・・・そうか」にこ
452 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:11:01 ID:SJOc7N0v
ぬりぬりぬりぬり
魔王「〜♪」
側近1「・・・? 何ですか?それは」
魔王「ジャムだ」
側近1「いえ、そのジャムの中に、入れたのは・・・・・」
魔王「・・・勇者の、灰だ」
側近1「・・・・・」
453 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:13:31 ID:SJOc7N0v
遂に明日だ 魔王
・・・ほんと 瞬きするくらいの間だったなぁ
魔王「勇者が死体は食べてくれって言うんでな」
魔王「しかし人間の肉はあまり好きじゃないから・・・」
側近1「・・・・・」
魔王「こうして灰にして、ジャムの中に入れて食べることにした」
魔王「そしたら味もなくなるだろうし・・・・・・」
454 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:15:03 ID:SJOc7N0v
いつかは忘れてしまうんだろうけど・・・・・・・・
っ あいてっ 何するんだっ
魔王「・・・・・よしっ・・・いただき、ます」さくっ
魔王「・・・む・・・・・やっぱり、何か、不味いな」もぐもぐ
455 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:17:57 ID:SJOc7N0v
覚えててくれるの?・・・嬉しいな
俺がいなくなっても あんたの中で生き続けるのかな
魔王「心なしか、何故か・・・しょっぱいし・・・・・」つぅ...
側近「・・・・・」
456 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:20:17 ID:SJOc7N0v
あ 亡骸はさ どこでもいい 少し食べてくれて欲しい
そしたら あんたの傍にいつでも居れる そんな気がするから
魔王「灰って、しょっぱいもんなのかな?」
魔王「あれ? おかしいな・・・ジャムの中に、入れてるのにっ・・・」ぽたっぽたっ
457 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:26:58 ID:SJOc7N0v
本当に幸せだった ありがとう・・・
魔王も自分の幸せを考えて
生きて下さい
魔王「・・・っ・・・うっ・・・ゆう、しゃ・・・」
魔王「な・・・なんでっ・・・こんな・・・・・」
側近1「まおう、さま・・・・・」
魔王「・・・ぅっ・・・ぁ・・・っ・・・っ・・・・!」
458 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:29:05 ID:SJOc7N0v
冬も近い凍える秋空の下
勇者は静かに息を引き取った
459 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:39:53 ID:SJOc7N0v
――――――――..............
魔王「・・・っ・・・はぁ・・・・・」ずっ・・・
側近1「・・・大丈夫ですか、魔王様・・・」
魔王「・・・あぁ・・・だいじょうぶ、だ」
魔王「思いっきり泣いたら、すっきりしたよ・・・」すんっ・・・
側近1「・・・・・」
魔王「あー・・・・・目ぇ腫れてるんだろうなぁ・・・」
側近1「・・・冷やしたタオルお持ちしましょうか?」
魔王「いや、いい。そのうち治るだろう」すんっ
460 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 03:46:13 ID:SJOc7N0v
側近1「・・・・・勇者は、幸せだったでしょうねぇ・・・」
魔王「幸せじゃなきゃ困る。何のために今まで付き合って来たんだ」
側近1「あなたは、どうですか?」
魔王「ん・・・?」
側近1「幸せでしたか?勇者と暮らして。・・・救われましたか?」
461 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 04:06:12 ID:SJOc7N0v
魔王「・・・ああ・・・」
側近1「・・・・・」
魔王「楽しかったよ・・・・・幸せだった・・・救われた」
側近1「なら・・・よかった」にこ
462 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 04:15:15 ID:SJOc7N0v
側近1「これから・・・どうしますか? また、勇者が来るのを?」
魔王「・・・・・・」
魔王「・・・・・いや」
魔王「人間界は、私の夫を殺したんだ」
魔王「黙っているわけには・・・いかない・・・っ」ダンッ!
側近1「! ・・・何を、されますか・・・」
魔王「絶望と憎悪を。・・・私を苦しめてきたものをアイツ等に、くれてやるっっっ!!!」ギラッ
463 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 04:32:38 ID:SJOc7N0v
――――――――三年後。
―――――――――とある国の小さな村にて。
・・・・ぉぎゃあっ
・・・おぎゃあっ おぎゃあっっ
助産婦「・・・う、生まれました・・・っ! 男の子ですっ!!」
赤ん坊の父「おおっ!!男かぁっ!!やったなぁ!!!」ぎゅうぅ
赤ん坊の母「はぁっ・・・もー疲れたよー・・・私は・・・」にこ...
赤ん坊の祖父「ほっほ・・・どれどれ、早く孫の顔を見せとくれ」
助産婦「少し待ってて下さいねぇ、今、産湯を・・・・・・・・」
助産婦「・・・!!・・・こ、この子っ・・・・・」
赤ん坊の祖父「ん・・・? どしたんじゃ、そんな目ん玉大きくして・・・・・」
464 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 04:35:26 ID:SJOc7N0v
赤ん坊の祖父「! な、なんとっ・・・!」
赤ん坊の父「ん・・・? どうしたんだ、父さん」
赤ん坊の祖父「ゆ、勇者じゃっ・・・勇者じゃっこの子はっ!!」
赤ん坊の父「!? なっ・・・」
赤ん坊の母「・・・え・・・?」
465 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 04:51:15 ID:SJOc7N0v
赤ん坊の祖父「な、なんということじゃ・・・我が一族に、勇者が・・・」
赤ん坊の父「・・・・・」ゴクッ・・・
赤ん坊の母「・・・・・」
赤ん坊の祖父「・・・勇者が、魔王を倒さなければ・・・我が家は・・・・・」
赤ん坊の父「・・・・・くっ・・・」
赤ん坊の母「そ、そんな・・・」
466 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 04:56:06 ID:SJOc7N0v
赤ん坊の祖父「・・・今なら、まだ間に合う」シャキンッ
助産婦「! メ、メスで・・・何を・・・・・」
赤ん坊の祖父「赤子を殺す」
助産婦「なっ・・・」
赤ん坊の祖父「今なら誰にも勇者が生まれたことを知られていない」
赤ん坊の祖父「赤子は死産だったことにして・・・・・何もなかったことに、するぞ」
赤ん坊の父「・・・っ!」
赤ん坊の母「やっ・・・止めてぇ!!」
467 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:09:09 ID:SJOc7N0v
赤ん坊の母「私の赤ちゃんよ!?何故殺さなきゃいけないのっ・・・!」
赤ん坊の祖父「うるさぁいっ!!!」バシッ!
赤ん坊の母「キャアッ!!」ドサッ
赤ん坊の父「っ何をするんだ、父さんっ!」
赤ん坊の祖父「喧しいっ!!大体そいつが勇者を生まなければ良い話だったんじゃ!!!」
赤ん坊の祖父「そいつをよこせっ!!!」ぐいっ
助産婦「あっ・・・!」
赤ん坊の祖父「せっかくの跡取り誕生じゃが・・・・・・次に期待させて貰うっ!!!」ヒュッ・・・!
赤ん坊の母「イヤァアアアアアーーーーーッッッ!!!!!」
・・・・ザクッ!!!
赤ん坊の祖父「・・・!? なぁっ・・・・・」ぼた・・・ぼた・・・
赤ん坊の母「!? な、なに・・・・・・赤ちゃんが・・・いなくなって・・・」
468 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:20:32 ID:SJOc7N0v
ザッ・・・
魔王「・・・この子は私が貰い受けよう」バサッ・・・
赤ん坊の母「! あ、あなたはっ・・・・・・だ、れ・・・・・」
魔王「あなた方がこの世でもっとも憎んでいる者だ」ふっ
魔王「おい、お前らっ! 突撃しても良いぞっ!!」パチンッ!
バッ! ババッ!!
人食い鬼「ぃよっしゃぁ!! 人間っ!人間っ!」ドタドタ
人食い鬼2「喰うぞぉ!!!人間、喰うぞおおお!!!」バタバタ
魔王「残さず喰えよっ・・・勇者がここで生まれたという事実を少しも残しちゃ駄目だ」
人食い鬼3「分かってますぜぇっ!!!魔王様!!!」
人食い鬼4「あっしら食べ残しはしない種族で有名なんですぜっ???」
人食い鬼5「血の一滴残らず喰ってしまいやすよ!!!」
人食い鬼達「げっへっへっへっへっ・・・・・」
469 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:34:36 ID:SJOc7N0v
赤ん坊の母「あ・・・あ・・・・・」ガタガタ
赤ん坊の父「っ・・・ちくしょうっ!」ジャキィンッ
バキッ・・・!
赤ん坊の父「!? なっ・・・!?」
人食い鬼6「オジサーンそんなんじゃ俺達に一生かけても勝てないぜ?」チッチッチッ・・・
人食い鬼7「そん前に喰っちまうから意味ねぇだろwww」
人食い鬼6「あそっかwww」
人食い鬼8「まずは柔らかい女から・・・」じゅるりっ
ガシッ!
助産婦「っ!? ぃっ・・・イヤアアアアアア!!!!!」じたばた
人食い鬼8「おうおう、威勢いいねぇ姉ちゃん。美味そうだぁ・・・」
ガブリッ!!
助産婦「あ・・・・あぁ・・・」ガクッ・・・
赤ん坊の母「じょ・・・じょさんふ、さん・・・・・」
470 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:42:45 ID:SJOc7N0v
人食い鬼9「キャッキャッキャッキャッ!!!やっぱ美味いねぇ!!!人間は!!!」バリバリッ!
誰かの腕「・・・・・」ぷらーん・・・
人食い鬼10「めっちゃうまっ!!めっちゃうまっ!!!サイコーッ!!!」むっしゃむっしゃっ
誰かの顔「・・・・・」ゴロ・・・
赤ん坊の母「あ・・・あ・・・・・・」ガクガクブルブル
人食い鬼11「・・・おっ、あっちの女美味そうだぜーっ!!!」
人食い鬼12「産後の女かぁ・・・油のってて、うまそー・・・」じゅるるるる・・・
赤ん坊「い、いやぁ・・・た、助けて・・・だれかっ・・・・・、ぁ」
バリバリバリバリッ ボキンッッ
471 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:51:03 ID:SJOc7N0v
。o0○
魔王「・・・・・」
赤ん坊「・・・・・」きょとん・・・
魔王「・・・・・」じー・・・
赤ん坊「・・・う・・・」えぐ
魔王「! や、睨んだわけじゃないんだ!すすすまんっ!泣くなっ!」あせあせ
赤ん坊「ぇっ・・・えっ・・・!」
魔王「あああああすまんっ!!目つきが悪いのは昔っからなんだよ〜〜〜っ;」あたあた
472 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:53:11 ID:SJOc7N0v
赤ん坊「ぅ・・・」ぐす
魔王「ふぅ・・・何とか止めてくれた・・・」
赤ん坊「うー・・うー・・・」ぱたぱた
魔王「・・・・・」
473 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:58:49 ID:SJOc7N0v
魔王「・・・・・ふふ・・・かわいいなぁ、お前」ぷに
赤ん坊「ぅー・・・」ネムネム
魔王「ゆっくりおやすみー・・・今日は散々な日だったんだからなぁ・・・」
赤ん坊「・・・・・」すー・・・
魔王「・・・・・」
魔王「・・・そして明日から、一緒に」
魔王「生きて、ゆこう・・・」
474 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:15:57 ID:SJOc7N0v
―――――――――――・・・・・
―――――――――・・・・・
―――――――・・・・・
――――――――月日は、流れ―――――。
・・・・・バタバタバタバタッ バタッ!
勇者「キャーっ!鬼メイドが追いかけてくるよー!!!」バタバタッ
メイド「こらーっ!あんたまた勝手におやつ食べたでしょうっ!待ちなさーいっ!!」バタバタッ
475 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:19:53 ID:SJOc7N0v
勇者「よしっ・・・あの角を曲がってぇっ・・・・・」とたとたとたっ・・・
ぼすっっっ
勇者「っ! うわぁっ」どてっ
魔王「ん・・・? 勇者じゃないか」
勇者「ま、まおー・・・・・」
魔王「駄目だろう、廊下を走っちゃあ」こつんっ
勇者「あいてっ」
・・・バタバタバタタッ バタッ!
メイド「あっ・・・! 魔王様・・・!」ぴたっ
魔王「メイド、お前も廊下を走ってぇ・・・」こつんっ
メイド「えぅ・・・す、すみません・・・」しゅん...
魔王「次からは走らないように。・・・二人ともっ!」
勇者「はーい」
メイド「はいぃっ!」
魔王「勇者、威勢が足りぬ!」ぐいっ
勇者「! はいぃっ!」びくびく
476 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:27:33 ID:SJOc7N0v
魔王「まったく・・・・・最近生意気になってきたな、お前は」ぷに
勇者「あぅ」
魔王「見ろっ 花が少し散ってしまっただろうっ!」ばさ...
勇者「うー・・・ごめんなさい・・・」しゅん...
魔王「・・・まぁいい、ちゃんと反省しているようだしな」なでなで
勇者「・・・あのお墓のとこに行くの・・・?」
魔王「ああ・・・そろそろ誕生日だから・・・」
勇者「・・・俺も行くー」ぐいっ
魔王「ん・・・行くのか?」
勇者「うんっ」にこっ
魔王「そっか・・・じゃあ一緒に行くか」にこ
477 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:30:42 ID:SJOc7N0v
シュンッ
魔王「よっ・・・と・・・」とさっ...
勇者「わっ・・・すすきがいっぱい・・・」
魔王「大丈夫か?足元、見えるか?」
勇者「む、馬鹿にするなよっ!これでも大きくなったんだぞっ」ふんっ
魔王「ふふっ・・・そうか」にこ...
478 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:41:00 ID:SJOc7N0v
ザッザッ・・・
魔王「・・・・・」
―第・・・勇者、ここに眠る―
魔王「・・・・・」
勇者「・・・ねーねーまおー」
魔王「っ・・・な、なんだっ?」ぐしっ
勇者「いっつも思うんだけどさーこの首飾り趣味悪くない?新しいのかけてあげたら?」
魔王「いっ・・・いいんだよっ これは、私の夫が死ぬまで大事に持ってたものなんだからっ・・・」
勇者「えー・・・」
魔王「子供にはわからないの!愛なの!・・・大体、カッコいいじゃんか・・・この首飾り・・・」ちゃら・・・
勇者「魔王は趣味悪いよ」
魔王「むむむ・・・お前に言われる日が来るとは・・・」
479 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:46:44 ID:SJOc7N0v
・・・・・今だにお前の夢を見ることがある。
私が触れた頬、腕、手、唇、
私に触れた肌、体温、吐息を思い出すために。
480 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:48:20 ID:SJOc7N0v
勇者「前から言ってるもん、・・・魔王が聞いてないだけで」
魔王「なぬっ・・・そうなのかっ」
勇者「大人はいつも子供の話を聞かない・・・」ぷぃっ
魔王「! す、すまん・・・」
勇者「・・・むーっ」ぷくー
481 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 06:50:37 ID:SJOc7N0v
たった10年間一緒に暮らしただけなのにな!
私にとっては確かに瞬きする間の出来事だ!
・・・・・なのに瞼の裏にはお前の、笑顔が。
482 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 07:03:20 ID:SJOc7N0v
勇者「いーもんっいーもんっ慣れてるもんっ 無視されることはぁっ」ぷぷくー
魔王「ほらほら飴ちゃんやるから機嫌なおせ」ひょい
勇者「! わぁいっ!ありがとうっ!」ぱぁあっ
魔王「・・・な、なんて単純・・・・・」
483 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 07:05:34 ID:SJOc7N0v
私にとっては大ダメージだ!
まさかこんなにもただ一人の人間を愛してしまうなんて!
・・・”勇者”は、だんだん強くなってきているのかもしれないなぁ・・・
484 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 07:07:12 ID:SJOc7N0v
勇者「まおー」ぐい
魔王「ん?」
ちゅっ
魔王「!」
勇者「へへへっ・・・お礼のきすー」にこぉ
魔王「・・・この、ませガキ」くす
485 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 07:22:33 ID:SJOc7N0v
・・・もしかしたら何時の日か、この子が私に刃を向ける日が来るかもしれない。
それが勇者の宿命。勇者の運命。
たとえじわじわと追い詰めていく呪いがかかってなくとも・・・・
でも、私はこの子の幸せを願うよ。
ただ、”勇者”の幸せを願う。それだけ。
486 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:10:43 ID:SJOc7N0v
勇者「まおー・・・大好きー・・・」ぎゅうぅ
魔王「・・・どうした?今日は。やけに甘えただなぁ・・・」なでなで
勇者「だってぇ・・・」ちらっ
魔王「?」
勇者「この人の誕生日が来ると、魔王どっかいっちゃいそうな顔になるんだもん・・・」ぎゅう...
魔王「・・・っ」
487 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:14:59 ID:SJOc7N0v
情に振り回された魔王だって、お前は笑うのだろうか?
法も守りきれず私情で人間を襲った魔王だって、嘲笑う?
・・・そんなことありえないってわかってるから、
488 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:17:28 ID:SJOc7N0v
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・私は何処にもいかないよ」
勇者「・・・ほんとぉ?」
魔王「もちろんだ」にこ
勇者「絶対だかんねっ ・・・俺を置いてったりしたら許さないからねっ!」
魔王「はいはい」なでなで
489 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:19:04 ID:SJOc7N0v
まだ分からない
この先何が起こるのか
人間から”勇者”を奪い続けたら
また新しい勇者が生まれる?
それともゆっくりと忘れられて・・・・・
”勇者” は伝説になる?
490 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:21:33 ID:SJOc7N0v
魔王「・・・・・そしたら、私も伝説になるのかもな・・・・・」
勇者「なにー?」
魔王「いいや・・・何でもないよ・・・・・・・・・」
491 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:24:49 ID:SJOc7N0v
・・・・どんなことがあったって
今の私は幸せだって 胸を張って言えるから・・・・・・
魔王「・・・・・さぁてっ・・・帰ろう・・・勇者」にこ
勇者「うんっ」
笑顔で また会おう 私の愛した人
魔王「・・・・・・帰って仕事だな・・・」
勇者「・・・ねねー?まおー?」
魔王「なぁに、勇者?・・・・」
勇者「俺ねー・・・・」ごにょごにょ
魔王「・・・ふっ・・・あはははっ・・・・・」
勇者「わっわらうなよーっ」
魔王「ふふふっ・・・わいいなぁ・・・・」
勇者「ま、またっ・・・」
魔王「・・・ふふふふふふふ・・・・・・・・・・」
・・・・勇者「やいやいやいっ!まおう!!!」〜終〜
おおおおおおおおおおおおお、完結しとる!!
灰ジャム! 次世代奪還! 皆殺し!
凄惨な話のはずなのに悲しいよお……
運命は覆せなかったけど、いつか……うう、それでも悲しいなあ
最後までの投下、お疲れ様でした!!
493 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 12:45:42 ID:SJOc7N0v
〜言い訳という名のあとがき〜
無事、完結・・・しました・・・・・←ダブル規制にかかってた奴
ラストまで一気に書こう!っと活き込んだら朝になってたとです・・・おおぅ・・・
かなり真面目なシーンで脱字しちまっているけど見逃してくれ〜・・・<(´A`)>ウワァアン
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!
こんなに長いの書くの初めてだったんで、感想がなければ完結しなかったと思います・・・
・・・では引き続きご意見、ご感想はお待ちしておりますので・・・・・・・(´∀`)ニコッ!ズウズウシイ!
本当にありがとーございました!テンキューベリマッチ!!!(*´∀`*)ノシ
※魔王の作り方でシチューを作るともれなく材料の無駄になります。止めましょう。
※エロは専門外なのでエロパロ版で買い求めましょう。・・・おにんにん放置、ごめん!
お疲れです。
こんな短期で完結してるってのがすごい。
途中で行き詰ることなく、勢いを持って最後まで
読ませるその筆力に感動しました。
次回作、お願いします。
完結おめでとう!
心からのGJをお送りいたします
フィクションとはいえ人一人(勇者)の人生を見るのは感慨深いものがあるし、それを書ききった
>>1もすばらしい
フェアリーは次回作への伏線じゃないかと勘繰りつつこれにて失礼をば
追伸
自分、台詞系でもこんなに書けないんだけど、何かコツとかあるんだろうか
もしあったら教えてください
496 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 18:47:26 ID:SJOc7N0v
完結したからレス返しちゃうんだぜ
>>492 自分自身、最後は書いてて辛かったでっせ・・・
いつも完全なハッピーエンドを書くから・・・一応みんな比較的幸せな最後だったと思い、ます
最後までお読み頂き大変ありがとうございました!
>>494 勢いを持たないと書ききれない性格だから
逆にゆっくり練って書ききれる人が羨ましいんだぜ・・・(´A`ブンノアラサガナァ・・・
次回作希望ありがとう!また気まぐれに何か書いてたら構ってやって下さい。
>>495 あなたの勘のよさに恐れ戦きつつ、心からありがとうを贈ります。
実はどこかの掲示板でこれと微々たりながらリンクした作品が・・・そして妖精さんは主人公の一人。
まあこの作品が予想以上に路線変更したので、あまりリンクしてないんだけど・・・
・・・・・書き溜めしないと話がどんどんズレていくんだぜ・・・恐ろしい・・・・・
追伸の返事:
むむん、書ききった作品数少ないんで大それたことは言えないんですが、
「忘れる前&飽きる前に書ききれ!!」がモットーです(´∀`
最初は、その話の中で書きたいエピソードを出して、それを組み立てて大まかな流れを作ります。
そして後はそれに添って話をダダダダダッ!と書くだけ。
・・・まぁ組み立てても半分くらいは予定変更しちゃうんですが。
途中で「あ、これも入れたい」「よっしゃっ入れちまえ!」ってな感じで。
・・・・・本当は勇者の寿命設定は存在しなかった何て言えない・・・完全下ネタギャグを書くつもりだったなんて言えない・・・ブツブツ
こんな大雑把なコツで、すんません・・・(´A`;アウアウ
今更かもだけど感想失礼…
完結お疲れ様です。
それにしても
うおおー…勇者ぁぁ魔王ぉぉー(つД`)
449あたりで涙腺崩壊した。
これからちび勇者も大人になって幸せについて本気出して考えてみたりするのかと思うと、また切なくなる…ッ
でも優しい物語だったなあ。
そろそろsage進行でもそもそ。アナザー?
―――――――――――..........
・・・・起きて下さい・・・・・
・・・・・大丈夫ですか・・・?
・・・・・・嵐に巻き込まれて・・・・・
側近1「・・・・・・」すよすよ...
・・・・・ここで働きなさい・・・
・・・あなたなら・・・・・
側近1「・・・・・・」すよすよ...
魔王「・・・・・・おい・・・側近1?」ゆさゆさ
側近1「っ・・・」ハッ
側近1「・・・あ・・・・・すみません・・・」こしこし...
魔王「いや遅れたこっちが悪いんだ。私こそ、すまん」
側近1「いえ・・・・・どうでした? 紅葉狩りは。・・・楽しめましたか?」
魔王「ああ」にこり
魔王「綺麗だったよ。死に際の葉なのに何故ああも美しいのかなぁ・・・」うっとり
側近1「ふふふ・・・勇者は楽しんでました?」
魔王「ああ・・・しょっちゅう蓑虫ごっこをやってなぁ」
魔王「今風呂に入れている。全く葉っぱどころか土まで被りやがって・・・」はぁ
側近1 くすくす
とてとてとてとてとて・・・
勇者「・・・まおー」とてとて
魔王「おお勇者、風呂に入り終わったのか」
勇者「魔王も入ったら?気持ちいいよ?」
魔王「仕事が終わったら入るさっ」ひょいっ
勇者「! うわぁっ」
魔王「いいにおいがするな〜〜〜」すりすり
勇者「止めてよ、まおー髪の毛がくすぐったいよー」クスクス
側近1「・・・・・」
魔王様 魔王様
何ですか 側近1
魔王様には・・・家族とか いないのですか?
いませんよ 作るの面倒くさいですし 別に入りません
側近1「・・・・・」
勇者「側近さん、側近さん」ぐいぐい
側近1「・・・なんですか?勇者」にこ
勇者「あのねーもみじ拾ってきたんだー・・・あげるー」にこにこ
側近1「ありがとうございます。・・・綺麗ですねぇ・・・・・」
魔王様 魔王様
何ですか 側近1
あの・・・何だか 城の者が いつもより見当たらないのですが・・・
ああ 殺しました
! 何故!?
あの者達は私に謀反を起こそうとしたのです だから殺しました
そ そんな・・・こんな数を・・・すべてが? 企てを?
その者達の子は関係ないでしょうが まぁ子を残したってしょうがないでしょう
みんなで仲良く冥界です その方が 幸せでしょう?
・・・・・・
側近1「・・・・・」ホロリ
勇者「! ど、どしたの側近さんっ!な、なななんで泣くのっ!?」アセアセ
側近1「・・・すみません・・・・・・」
魔王「お前は本当に涙脆いなぁ・・・どした?そんなに紅葉が綺麗だったか?」
・・・あなたが 次の・・・魔王様ですか?
ああ そうだ
そうですか・・・ 私は側近1です これからよろしくお願いします
ああ ・・・色々と苦労かけることになるだろうが よろしく頼むよ
側近1「・・・・・」
前の魔王は会った当初はそれなりに情を持ったお方でした
嵐の日、飛ばされた私を救ってくださったのは前の魔王です。とても・・・感謝していました
・・・しかし月日が流れる内に前魔王は段々と心の無いお方になって行き
いつしかその笑顔は・・・中身の無いものとなって・・・・・・
勇者「これもあげるから元気だしてっ」アタアタ
勇者「まっ魔王から貰った飴なんだよっ! お、おいしいよっ?」
魔王「何だ、それなら私がやるぞ。飴ちゃんなら常備している」バッ
魔王「ほれ、何味がいい? ヤモリの干物味に、イナゴの佃煮に、狐の尻尾に・・・・・」
側近1「・・・・・」
魔王様には絶対にそんなお方になって欲しくなかった
心の痛みがわかり 愛しい者を抱きしめられる そんな魔王であって欲しかった
側近1「・・・・・本当に・・・よかった」にこ・・・
魔王「ん?・・・何が?」
勇者「自分の好きな味があったんじゃない?」
魔王「なるほど・・・ちなみに私は『鼠の面玉』が好きなんだがお前はどれが好きなんだ?」
側近1「・・・そうですねー・・・じゃあ魔王様のお好きな『鼠の面玉』を頂きましょうか」にこ
魔王「えぇっ・・・後で食べようと思ったのに・・・」ガーン・・・
勇者「我慢しなさい、魔王。側近さんを元気付けるんでしょう?」
魔王「う・・・しかしだなぁ・・・・・」
勇者「・・・じゃー俺が食べるーっ」ひょぃっ
魔王「! あ、待てっ勇者っ!何故そうなるんだ!」
勇者「わーっ! 魔王様が追いかけてくるぞ〜〜〜〜っ!」とててててて・・・・・
魔王「まちなさーいっ!」かつかつかつかつ・・・・・・
側近1「・・・・・・・・」
側近……!
それにしても味のチョイスがどれもハズレとしか思えないw
・・・以上、微妙な外伝でした。最後の最後で規制にかかったよ・・・
側近さんラストで出す予定だったのにカットしてしまったので小ネタからの出演。
決してひ弱な人(?)ではなく比重が軽い一族の魔物だから
油断していると風の強い日は飛んでっちゃうという設定だったり(逆に魔王は比重が重い。だから見た目より重く感じる)
一応魔王を守る身の上ですので・・・それなりに強い、はず。
あと妻子も持っている。家族を作っても平和な世界になったからねぇ。
>>497 感想ありがとうございます(^^
優しい話と言って頂けて大変嬉しいです。一応、みんな幸せだったと思うので・・・
最後まで読んで下さりありがとうございました!
>>508 勇者も魔界でずっと暮らしているのですっかり魔族の味覚です。
人間からしたら大変残念な味。
510 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/30(月) 11:19:24 ID:dEaR9qot
完結お疲れ様でした!
それと遅くなりましたが、勝手につくってしまったちまっちゃい魔物をちょい役で
使って下さりありがとうございました!
次回作も楽しみにしてます
>>510 いえいえ此方こそ、こんな作品に外伝なんて作って下さりありがとうございましたm(_ _)m
そして嬉しかったので思わず出演させてしまいました。
子供ってちょこっといるだけでもその場が明るくなるから、結構好きなんですよねw
勇者モノとか好きなんでまた何か書いていたら構ってやって下さい(´∀`
どうも、おにんにんです
完結乙!切なすぎて自分の人生について考えて寝れなくなって完徹です
本当にありがとうございました
おいといて
誰かの一生を描いた物語とか大好きなんです、ほんとGJ
心は半分ホッコリ、半分ションボリ…
次回作も楽しみにしております …ふぅ
ssを長くするコツを聞いたものです
ご教授、ありがとうございました
そして久々に来たら何やら外伝が!
そうか、側近にもいろんな想いがあるんだなあ
何より勇者かわいいよ勇者
>>512 誰かの一生を書くことが好きなので、そう言って頂くと嬉しい限りです(^^
人の思想、倫理とかが好きなんですよね。
でも人生の価値観は人それぞれなので、いつもキャラの人生の価値を描く時はちょい緊張しちゃいます。
読者にいかにこのキャラの人生が、キャラにとって”価値ある”ものなのかを伝えるのがなかなか難しいです。
勇者は私から見たら幸せだったと思いますが、やっぱり他から見たら悲しい人生だと感じる人もいると思うんですよ。
まぁそれはそれで面白いんですが・・・そこんところ今後の研究課題です(´∀`
最後まで読んで下さりありがとうざいました!
>>513 いやぁ大したこと書けなくて本当すんません(´`;
当方、逆に短い話を書くことが苦手なんで(纏めるのが下手)
いつも物語が『きしょーーー・・・てnけt』くらいの割合になってしまいます。このSS然り。
『承』を書き終えるころに「あ、ヤベ、これ長過ぎね?」と気づきカットしまくる次第・・・
だから常に小ネタが残ります。まぁ別の名をボツと言うんでしょうが・・・
勇者がかわいいと言ってくれてありがとうございます(´∀`*
このレスが残っている間はまた何か投下しにくるかもです。
何かの拍子に思い出した時にまた遊びに来てくださいw
〜ボツネタからの出題集〜(続くんかい)
*説明*
この話が思った以上にシリアスな話になってしまったので
カットされた可哀想な(作者の頭も)ふざけた話達がたっぷり残ってしまいました。
そんな残りカスを余ってしまったレス消化がてら綴っていきたいと思います。まさに自慰作品。
ふっ・・・批判大歓迎、ドMだからハァハァしちゃうんだぜ(誰かこいつを止めろ)
※この作品のイメージをぶち壊しにする話もあるかもしれません。
ちょっと切なくってほのぼのしてるこの話が好きな方は観覧要注意。
この話の下ネタな部分を愛してるわvという方は是非是非(´q`*
い、一応まじめな話もたまには書くかも・・・?;
では、心臓動かすことぐらいしかすることないぜ・・・(´Д`)という方は
作者の自己満足にしばしお付き合い願います・・・ほ、放置プレイでも構わないんだから!
○
パンッ パンッ
勇者「・・・〜♪」
勇者「俺も主夫業ずいぶん慣れたもんだよなぁ」
勇者「魔王と暮らすなら覚悟してたことだけど・・・」
勇者「ふむ、案外楽なもんだ。女だけが出来ることとは限らないんだなぁ」
かつ こつ
勇者「・・・ふぅ」
勇者「シーツも干したことだし・・・」
勇者「このベット仕舞おうかなぁ・・・結局一緒に俺のベットで寝続けてるし・・」
勇者「よっ」ひょいっ
勇者「何処に運ぼう・・・とりあえず外に・・・・・・ん?」
勇者「なんだこれ」ごとんっ
ひょいっ
勇者「・・・?」くるっ
勇者「っ!?」ブフーッッ!!!
勇者「こ、こここれ・・・・・・・・・」
勇者「エロ本じゃんっっ!!!///」
勇者「だだだだだれだっ!///こんなところにこんなもん持ってきたのはっ・・・!!!/////」
勇者「ってアイツしかいないか・・・・・・(´ω・`;)」
勇者「・・・ううぅそれにしても結構過激・・・/////」ぺらっ
勇者「・・・・・・・・」
勇者「しょ、触手・・・しゅししゅ嗜好がアブノーマル過ぎますぞっ!!!///我妻よ!!!;//////」
魔王「何か呼んだか」ひょっこり
勇者「!!?うぎゃおわっ!!!」ばさっ
魔王「ん・・・・・? あ」
勇者「〜〜っ///(何で息子の部屋で厭らしいモノを見つけた母親の気分にならなくちゃなんないんだろう・・・)」
魔王「こんなとこにあったのかっ!これ!!」ぱあぁっ
勇者「あああなんとなく予想してた反応だけどやっぱり微塵も恥ずかしがらないんだぁあああ」
魔王「どこに恥ずかしがる要素があるというんだ。・・・ふふふ、結構お気に入りだったから見つかってよかったぁ」にこにこ
魔王「ありがとう、勇者」にこり
勇者「・・・別のモノならよかったのに・・・・・・」
魔王「・・・・・・で、こいつがなかなかスゴくて・・・」ニヨニヨ
勇者「そ、そうなの・・・(な、何で過激なエロ本を見ながら妻と猥談してんだろ・・・俺)」
魔王「中まで自由に弄くってくれるから[ピーッ]では味わえない何とも言えない快感が・・・」はぁん...
勇者「・・・・・しかも実体験済み・・・」
勇者「フフフ・・・ここまで来たら普通引いてても可笑しくないのにな、これが惚れた弱みって奴なの?ねぇ?フフフ・・・」
魔王「・・・ていうことで試してみないか、勇者」
勇者「・・・・・・はぁ?」
魔王「実は丁度良いところに触手くんが」
触手 ぐちゅぐちゅ くちゃぁっ ぺちゃぺちゃ
勇者「・・・・・(°Д°)Why?」
魔王「迷い込んできたのかな・・・深い森だし現れても可笑しくは無いだろう」
勇者「ちょっ・・・」
魔王「あれはブツブツした感触が素晴らしかった奴かな・・・・・それとも・・・」
勇者「いやいやいやそんなこと言ってないで倒しましょうよっ!!!;」
魔王「えーもったいない・・・お前が体験しないなら、私が」
勇者「ふざけたこと言ってないでさっさと倒すっっっ!!!;」ジャキンッ
ザクッ ザクゥッ!
触手 キギャァアアアアアッッッ!!!
シュウウウウウウウウ・・・・・
魔王「・・・・・・あーぁー・・・」
勇者「はぁ・・・思ったより簡単に倒せてよかった」ジャキンッ
魔王「折角勇者にも触手の素晴らしさを知ってもらえる良い機会だったのに・・・」
勇者「そんなの一生知りたくありませんっっ!!!;」
勇者「あんたいったい何処まで性癖が特殊何だよ・・・俺もう付いてけないぞ・・・orz」
魔王「別に付いてこなくていい」
勇者「・・・え・・・・・」
魔王「私が引っ張ってやるよ」にこり
勇者「・・・・・・orz」
なんという男前…!
しかし話している内容は猥談www
魔王「ていうかお前は些か健全すぎるぞ。いっそお前の方が異常なくらいじゃないか?」
勇者「そんなことないっ!!俺は至って普通ですぅ!!!」
魔王「なんかこう・・・他に無いのか、熟女好き以外に」
勇者「別に熟女が好きってわけでも・・・」
魔王「じゃあ何故に私に惚れた」
勇者「いや・・・ていうかあんた自分でおばさんと認めt」
魔王は熟女ではない
ロ リ バ バ ァ だ !
勇者「・・・・・・・・」じんじん
魔王「おばさんとは言うな。おばさんとは」
勇者「熟女とおばさん何が違うんだよ・・・」
魔王「響きが違う!!熟女の方が何かエロイ!!!」ガッツ!
勇者「・・・さいでっか・・・・・・」
魔王「で、何か無いの?性癖」ワクワク
勇者「話戻さないでくれよ・・・・・」
男子中学生のようなノリでww
魔王「えー▽姦とか○コキだとかア○ル開発だとか□責めとか」
勇者「ちょ・・・っストップ!STOP!!これ以上言うと通報されるぞ!!?」
魔王「板が隠れて来たから平気だ」
勇者「やりたい放題!?」
魔王「限界地に挑戦しているそうだぞ」
勇者「実験材料かよ!!?」
魔王「一応全年齢板だからな・・・子供でも見れる内容じゃないと・・・」
勇者「もう無期懲役レベルだと思います」キッパリ
おおお!?こっからはsage進行ですな!?ハアハア!
ところでちまっちゃい魔物を書いた者ですが、また外伝書かせて貰っていいですか?
なんかもー、このスレ覗いてると、インスピレーションだだ漏れで…。
魔王「なーなー何か好きなプレイ無いのー?何でもシテあげるからさ〜」ネーネー
勇者「・・・無いってわけでもないけどさ・・・・・・」
魔王「おぉ?何だ何だ?蝋燭でも鞭でもどれでもいいぞ?」ワクワク
勇者「いや、そんな過激なことじゃないんだけどさぁ・・・・・・・」モジモジ
魔王「さっさと言いなさい!」ペシッ
勇者「あぅ・・・え、えっと・・・じゃぁ・・・・・・・・・・・」
・・・アウッ!! ワウッ!!!
勇者「・・・」
魔王「・・・、犬の声・・・?」
>>532 _、_
( _ノ`)b<いつでも待ってるZE
パピー「ガルウゥゥゥ・・・・・・」
妖精「まおーさまー勇者さまー」
妖精「遊びに来ちゃいました〜」ニコニコ
魔王「おおっ!私のフェアリー!!!」タタッ
ぎゅうううううぅぅううう〜〜〜〜〜〜
魔王「良く来たな〜〜〜w」うりうりうりうり
妖精「ちょ、と、苦じいですっ・・・まおうさまっ」
パピー「ガウッ!ワウッ!」
勇者「・・・・・・切り替え早っ・・・」
○○
魔王「旦那には大切にして貰ってるか?何か不自由は無いか?」
妖精「はいっ・・・毎日充実していますよ」にこ
魔王「そうかそうか」なでなで
妖精「えへへ・・・・・魔王様の匂い・・・久しぶりですー・・・」ぎゅぅ
魔王「ふふふふふ・・・妖精は相変わらずふわふわで癒されるなぁ〜」すりすり
妖精「まおーさまー・・・」
勇者「・・・・・・蚊帳の外・・・ていうか俺の嫁・・・・・・・・・うらやましい・・・(´・ω・`)」
パピー「あうー・・・」
妖精「あっそういえばお土産も持って来たのです!」ゴソゴソ
魔王「お土産・・・? 別に良いのにそんなの・・・お前だけで・・・」すりすり
妖精「そういうわけには・・・あ、やんっ そこは駄目です!魔王様っ!!」
勇者「別にいいさ・・・無視されるのは慣れているさ・・・思えば出会った頃から」ブツブツ
パピー「・・・・・」Zzz…
妖精「はいっ・・・これ、差し上げます魔王様」にこ
魔王「ん・・・? 何だ、栞・・・?」
妖精「ええっと、近くの丘で見つけた四葉のクローバーで作ってみたのです・・・ま、魔王様に幸福が訪れるようにと・・・」モジモジ
魔王「・・・・・・・・・」ぷるぷる…
妖精「お、お気に召s」
魔王「なんて可愛いんだお前はっっっ!!!」ぎゅうううううううう
妖精「ま、まおうさまっ・・・く、ぐるじぃっ・・・」ピクピク
勇者「けっ・・・どうせ可愛らしくも格好良くも無いですよ俺は・・・・・・・」イジイジ
パピー「ぐるるる・・・・」Zzz…
妖精「勇者様っ勇者様っ」とんとん
勇者「ん、なに・・・・・」
妖精「勇者様にも差し上げますっ・・・はいっ!」スッ ぷるんっ
勇者「え、あ・・・ありがとう・・・・・」じー…
妖精「うふふふふふ・・・」にこにこ たゆんたゆん
魔王「・・・・・・」
〜それから数日後〜
勇者「〜♪」パンッパンッ
勇者「ふんふん♪後はこれだけ〜・・・・・」
勇者「・・・・・・」
勇者「・・・トラ柄のパンツはあまりセンス良くない気がするんだけどな・・・いや、何か似合ってるけどさ・・・・・」ブツブツ
かつ こつ
勇者「…ふぅ」
勇者「洗濯物も終わったことだし・・・」
勇者「・・・今日こそこのベットを仕舞うか!」ビシッ
勇者「この前は思わぬ邪魔者(?)が入って片付けられなかったけど・・・」
勇者「よしっまずは外に・・・・・・・ん?」
勇者「なんだこれ・・・ていうかまたこんなところに本を置いて魔王は・・・・・・」ひょいっ
勇者「お、エロ本じゃない」くるっ
勇者「なになに・・・『これでアナタも巨乳に!〜お胸を大きくする方法〜』?」
勇者「・・・。」
勇者「なにゆえ・・・?別に胸そんなちっちゃくなかろうに・・・・・魔王」
魔王「呼んだか?」ひょこっ
勇者「うおっ」
魔王「そんなもの片手で持ったまま何してんだ・・・・・って、あ」
魔王「・・・・・・」
勇者「コレ、如何したんだ?あんた貧乳ではないだろう」
魔王「まあ・・・そうなんだが・・・・・・・・・」
勇者「これ以上胸を大きくしなくてもいいんじゃない?俺も胸の大きさは別に気にしてないしさ」
魔王「いや、まあ・・・・・そのぉ・・・・・・・・」
勇者(珍しく歯切れが悪いな・・・・・ホントにどうしたんだろ)
魔王「・・・この前、な」
勇者「うん?」
魔王「妖精が来ていただろう」
勇者「うん」
魔王「その時お前の視線が妖精の胸に釘付けだったんだ」
勇者「え」
勇者「す、す、すまんっっ!お、男の哀しい性なんだ・・・・・許しておくれ・・・・・・orz」
魔王「いや、確かに妖精の胸は魅力的だからそれを咎めるつもりは無いんだが」
勇者「あ・・・そぅ・・・・・」
魔王「やはり何時も何処かそういうことに乗り気で無いのは私に性的魅力がないからかなぁ・・・・・かと」
勇者「そ、そんなことないよ!魔王は十分綺麗だし、エロイし、卑猥だし寧ろそれで困ってるって言うか」
魔王「でもやっぱり巨乳の方が好きなんだろ?」
勇者「い、いやぁ・・・その・・・」
魔王「はっきり言え」
勇者「あぁはぃっ・・・・・・・無いよかある方が好きです・・・・・・・・・orz」
勇者「でででででもっ魔王の胸大好きだぞ!?好きな人の胸が一番に決まってるじゃないか!!!」
魔王「そんなこと分かってるさ」
勇者「ほ、本当に・・・?」
魔王「まあ・・・・・私も決して若いとは言えない年だから、そのうち飽きられても困るし少しはお前好みになるため努力してみようと」
勇者「あ、飽きるって・・・そんな・・・・・」
魔王「それに・・・お前のしたかったことってコレだろ」むにっ
勇者「? な、なに・・・?胸寄せて・・・・・」
魔王「パ○ズリ」サラリ
勇者「っ・・・違うわっ!!!」ビシッ
魔王「はぁ? じゃあ何だ。絶対これだと思ったのに・・・・・・」ムニュムニュ
勇者「違うよ・・・俺がしたかったことは別にプレイとかじゃなくて・・・・・」モジモジ
魔王「プレイじゃないぃ?」
勇者「う、うん。・・・・・ええっと、さ、実は・・・・・・・・・・」
548 :
532:2009/12/05(土) 03:16:20 ID:oNCsRJs5
むう!?ここで引っ張りますか。
続きが気になりまくりです!
いったいどんなプレイが待っているのかwww
>>534 ありがとうございます!
では早速投下させて貰いますね?
今回は主要キャラの外伝なんで、あくまでパラレルワールドの話しだと思って下さい。
それと、私のSS。けっこー好みが別れるんで、NGワード「やぶ」で登録おねがいします。
549 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:21:58 ID:oNCsRJs5
外伝1
「陛下!北の塔も堕ちました!」
普段は冷静を装っている側近1が、伝令のガーゴイルを吹っ飛ばして報告にくる。
「ああ、そのようだな」
ここで私まで動揺したそぶりをみせたら、結束の緩い魔族は間違いなく自分勝手に動き出す。
「塔は我の魔力と直結しておるのだ。伝令など飛ばさず一匹でも多く守備隊に回せと言っただろう?」
イマイチ言うことを聞かぬ部下達に、苛立ちを隠しつつ静かに諭す。
「ああ、魔王様!なんと可愛いお姿に!この側近1、命をとして陛下をお守りしますぞ!」
だああっ!離せ側近1!
「はっ!?すみません陛下、あまりにも陛下がロリロリで可愛いらしかったもので!」
だからって抱き上げてすりすりするな!
魔力の塔は文字通り魔王たる私の魔力の源であり、東西南北それぞれに建っている。
いや、建っていた、というべきか。
魔力の供給を絶たれ、我が身体はまるで人間の幼体のごとく縮んだ。
「今度の勇者は、なかなかやるようだの」
ここ数世代、勇者の質の劣化が著しく、我が魔族は繁栄を極めつつあった。
有り余る魔力を塔に付与して魔族の力を近隣の人間どもに見せつけ、恐怖のどん底に
たたき落として隷属させる。
そして魔族は差し出された貢ぎ物で連日お祭り騒ぎを繰り返す。
人間どもは疲弊し、自分だけは助かろうとする者が続出することで、さらに勝手に疲弊する。
典型的な勝者と敗者のスパイラルである。
が、しかし。
絶望の中に希望を見出すのが人間のしぶといところであり、今度現れた勇者は間違いなく
歴代NO1の実力者と言えるだろう。
魔力の塔を次々と破壊し我が力を奪い、ついにはこの城まであと少しのところまで来ているのだ。
「魔王さま、そんなに嬉しそうにしないで下さい」
こちらは振りではなく、本当に沈着冷静な側近2が口を挟む。
ええい、不粋なことを言うでない、側近2!
それと、飴ちゃんを作戦テーブルの上に置くな!
手が届かないだろうが!
「陛下、なぜわざわざご自身の魔力を4つに分け、塔に封じたのですか?」
ふ、わかっておらんな、側近2。
それと側近1、いい加減抱っこやめれ。
「正確にいうと8つだ。そのうちの4つを塔にそれぞれ振り分けた」
「何故ですか?辺境の魔族に魔力の供給ですか?」
ふっ、知りたいか?なら飴ちゃんよこせ!
「…はい」
ペロペロ。つまりだな、チュパチュパ。このままではバランスがレロレロ我々に
傾きすぎてうまいな蝙蝠の目玉味しまうからペロペロ苦肉の策としてチロチロ人間側にもチャンスをと
あっ、垂れそうチュルッと考えて、な?
「…飴を舐めながら説明されると、ものすごく聞きにくいです、陛下」
むぅ、ならもう一度説明すると…。
「いえ、だいたいは理解できました」
おお、さすが側近2!ところで側近1、本気でいい加減抱っこやめれ?
「ようするにこのところ、人間側の抵抗がちょろすぎてつまんないから、わざわざ
陛下の莫大な魔力を人間に明け渡し、楽しめる勝負をしたかった、というわけですね?」
ぶふぉっ!?
な、なぜそんなことまで!?
「ああ!むせ返る陛下ラブリー!魔王様萌えぇー!」
だからホントに抱っこやめんか側近1!
550 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:32:26 ID:oNCsRJs5
>>549続き
外伝2
じと目で睨む側近2から目を逸らし、ついでに背を反らして側近1の腕からはい出る。
「あああ、一生懸命抜けだそうとしてもがく魔王様!はあはあはあっ!」
うぁなんか側近1の目がやばい!勇者よりこっちのがやばい!
「…えーと。ちっちゃい魔物達、スクランブル」
側近2が召喚の魔法を発動、空中に描かれた魔法陣から小さくてかわいらしい魔物が
次々飛び出してくる。
ところでみんなメイド服を着ているのはなぜだろう?
「側近1様ぁー、私にご奉仕させてくださいな」
「だめぇ!今日は私がご奉仕するのぉ!」
「はあんっ!側近1様のことを考えるとあそこが疼いて…。ああ、こんな淫らな変態メイドの
私に、側近1様どうか罰をお与え下さい。きつーいお仕置きをして下さいませぇ。はふぅ」
ちっちゃい魔物メイド達はそれぞれシナをつくったり、側近1の裾を引っ張ったりして
注意を逸らす。
「さあ、魔王様今のうちに!」
メイド頭らしきちっちゃい魔物の一匹が蝙蝠のような翼を広げ、側近1の腕から何とか
這い出した私の手を握る。
「あはあは、メイド服着た陛下がいっぱいー!」
ちっちゃい魔物達の幻術が効いたか、側近1がふらふらとした足どりで謁見の間を出ていく。
「…ふぅ、いったか…。にしてもちっちゃい魔物達、我になんて失礼な幻術を!」
「いやまあ、メイド服着た陛下、ってのが側近1殿のどストライクですから」
なるほど、失礼なのは側近1の方か。
にしても側近1、私に次ぐ魔力を持ちながら、ちっちゃい魔物達の幻術に抵抗出来ないとは。
「抵抗する気がなかったのでは?側近1殿の嗜好はかなり特殊ですから、本気で
魔王様にあんなプレイかましたら大変ですからねぇ」
どんなプレイだ、それは?
「…それは秘密です。というか具体的に説明した時点でエロパロ行けって叩かれます」
うーん、書いてるSSがエロパロ板の、それも特殊なスレ用が9割以上を占める作者だからな。
「はい、普通の人と感覚ズレまくってますから、サラっとアウト側に踏み込む可能性大です」
うむ、では我を主役にしたエロパロを後で書かせるとして、今勇者はどの辺だ?
「扉の向こうです」
ぶふぅっ!
展開早過ぎないか、それ!?
「枚数おしてますから、こちらから招待しました」
おいおいだからって…。
バゴォンッ!
「やいやいやい、魔王!勇者様のお出ましだぁ!」
頭の悪そうなセリフと共に謁見の間に現れたのは、腰まである美しいプラチナブロンドを
無造作に束ね、雪のような真っ白な肌に燃えるような真っ赤な瞳でこちらを睨む
可憐な少女だった。
「側近2、今度の勇者は♀だったのか?」
「知らなかったんですか!?」
いやまあ、楽しい勝負が出来ればいいかなー、程度に考えてたもんで。
でもまあ、違う楽しみも増えたってことで、ジュルリッ!
…ってアレ?
「陛下、そのロリロリな顔でそーゆう欲情しきった顔は…、ってどうしました?」
この娘、我の魔力を凌駕しておる。
「…え?そりゃまあ陛下の魔力半分分け与えたんですから、自分自身の魔力を足せば、
陛下の魔力を超えるのは当然では?」
はっ!?
「…え?陛下まさか、そこまで考えてなかったとか?」
……。
551 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:36:02 ID:oNCsRJs5
>>550続き
外伝3
「今度の勇者、今までのと違って力で押してくるタイプじゃなく、人間にしては
かなり高い魔力の持ち主で、魔法をメインに戦う勇者、という報告をしたはずですが…」
……てへっ!
「あああ!だからあれほどっ!」
「まてっ!魔王!そんな幼い子供を人質にとるなんて卑怯だぞ!」
え?
「へ?」
勇者(♀)が睨んでいるのは明らかに側近2の方で。
…ニヤリッ
「きゃー!勇者さまぁ!助けてぇー!」
「あーっ!?陛下いきなり裏切らないで下さい!?」
まあまあ。もし死んだら後で復活させてあげるから。
絶対ですよ!?それと、ついでだからって変な改造も無しですよ!目覚めたら右手が
ドリルとか嫌ですからね!?
…ちっ!
うわ今ちっ!って言ったぁ!
という高位の魔族にのみ通用する高度なアイコンタクトをかわすと、側近2から離れ、
一目散に勇者(♀)の元へ。
「もう大丈夫だからねっ!さあ魔王!正々堂々と勝負!といいつつエル〇キアランス!」
ぞぷっ!
あ、直撃…。
「…ふっ、たかが人間が放つ、こんなしょぼい魔法など効かぬわ!」
おー、さすが側近2!意外とノリノリじゃないか!
足ガクガクしててやせ我慢してるのバレバレだけど!
「くっ、さすが魔王ね!」
…気付いてねーし。
「でも最初っからそんなの効かないとは思っていたわ!でも、これならどうかしら!?」
そういって掲げたのは一本のナイフ。
「…はい?」
側近2が戸惑うのも無理はない。
だって勇者が掲げたのはナイフはナイフでも、食事用のナイフだったから。
あ、でもあれ、もしかして…
「ふっふっふ、どお?伝説の宝剣を叩き直して作ったと言われる伝説のナイフよ!
ハッタリだと思うならすじばった牛スジ肉を華麗に切り裂いてあげるわ!」
あー、無くしたと思ってたら、人間達の手に渡ってたか。
側近2が一生懸命作ってくれた物だから、無くしたのずっと黙ってたんだよね。
「ほほう、それは確かに我が叩き折った宝剣より作ったもの。まさか人間達に渡っていたとはな」
あああ、側近2こっち見てる!おもっきし見てる!ごめんってば!
「ならば我も本気を出して相手をしてやろうぞ」
そういうと側近2はマントを投げ放ち、
「ぐぉおおおんっ!」
そちらに一瞬目をやると、貧相な側近2が一匹の巨大な竜に変身していた。
おお、側近2!いつの間にそんな隠し芸を!?
てっきり幻術を使ったハッタリしか出来ないヤツだと思っていたのに!
「くっ!正体を表したわね!魔王、覚悟!」
その巨大な竜に躊躇いもせず突っ込む勇者(♀)
あ、階段でこけた。
「さ、魔王。今のうちに後ろからどつくか、やられたフリして逃げるか決めて下さい」
不意に側近2が後ろに現れる。
あ、なんだやっぱ幻術か。「ええ、どうせ幻術ばっかのハッタリ野郎ですよ。ところで、
なぜ彼女があのナイフを持っているのか、じっくりとお話を聞かせていただけますか?」
はっはっは。側近2よ、ニコニコしてるのに目が笑ってないのは怖いぞ?
552 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:41:55 ID:oNCsRJs5
>>551続き
外伝4
「くっ!伝説のナイフでも傷一つ付けられないとは!」
そりゃまあ幻だし。
これだけ切り付けてもスカスカなんだから、いーかげん幻だと気付きそうなもんだが、
どうやらこの勇者(♀)、かなり頭がかわいそうな子らしい。
「ハアッ!ハアッ!さすがね!なら、奥の手を出すしかないわ!黄昏よりも昏きもの
血の流れより紅きもの 時の流れに…」
やばい!この呪文は…!
「陛下が青ざめてる!?これは一体なんの呪文なんですかっ!?」
この呪文は異世界の魔王の力を借りた呪文!
人々からスレ違いとか世界観壊すなとか言われて、荒らし認定されちゃう、
禁断の最凶最悪な禁忌呪文なのだ!
「なっ!?」
それが嫌ならあんたも力貸しなさい!側近2のヘッポコ魔力でもないよりマシよ!
「サラっとめっちゃ失礼なこと言われた気がしますが、どうぞ私の魔力、存分にお使い下さい!」
一瞬で側近2の魔力を吸い取り、しおしおのプーになって倒れる側近2。
ああっ!ホントにショボい魔力しかない!
「ドラグ〇レイブ!」
「魔力中和!!」
禁断の呪文が唱え終わるのと、私の全身全霊をかけた魔力中和は同時に発動し…。
紅い光りの爆発が城を吹き飛ばした。
553 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:43:50 ID:oNCsRJs5
>>552続き
外伝5
…ゴガッ!
城の破片を押しのけ、明るいお日様こんにちは。
やったよ私の心臓まだ動いてる!
うう、やっぱ側近2のショボい魔力をぶったしただけじゃ、競り負けたか。
でも、ということは勇者のもともとの魔力は、曲がりなりにも私の配下の魔族NO2
である側近2より上、ということだ。
勇者とはいえ、たかが人間にそんな魔力があるとは思えないのだが。
「う…、うう」
私が踏み台にした物体がモソモソ動く。
どうやら爆発の瞬間、私を庇ってくれたらしい。
褒めてつかわすぞ、側近2!
「だ、大丈夫?怪我はない?」
って、あれ?勇者?
「ごめんね…、建物の中だってことすっかり忘れてたわ」
…やはり勇者はかなり頭が残念な子だった。
こんなに可愛いのに。
でもあの一瞬で玉座から私の所まで移動し、私を庇ったというのか?
身体能力まで人間離れしている。
「よかったぁ、無事で」
そういって微笑んだ勇者は額からドクドクと血を垂れ流していて。
ちょっと、あなたのほうこそ大丈夫なの!?
「あははー、気にしないで!いつもの事だから!」
だからって!
傷の深さを確かめようと、勇者の血に触れた。
その瞬間。
…なるほど、そういうことだったのね…
「どうかしたの?」
動きが止まった私を心配して、訝しげに覗き込む勇者。
その時。
「陛下ぁー!ご無事ですか陛下ぁー!」
側近1、今ごろきやがって。さすが空気の読めない男魔族NO1に選ばれるだけある。
「くっ、新手!?」
勇者が慌てて立ち上がる。
ごめんね。
私の手刀は無防備な勇者の首筋に吸い込まれ。
「あ…」
勇者はなにげに色っぽい仕種でその場に倒れた。
554 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:47:34 ID:oNCsRJs5
>>553 外伝6
「…本当に前魔王の血筋を引いてると?」
全身包帯だらけで、魔族というよりマミーにしか見えない側近2が疑問を挟む。
「ああ、間違いない。この娘の祖父か、曾祖父あたりだろうな。血の薄まり具合からして」
勇者の血に触れた時、色々な記憶が私の中に溢れ込んできた。
この娘は、間違いなく前魔王の血を引いている。
「先天性の色素欠乏症も、恐らく魔族との拒否反応の一つだろうな」
人との混血が進むことで、逆に魔族の血が異物として認識されたのだろう。
「はあ…。前魔王様、ご自身の感情を封印なさる前は、ちょくちょく人間達の所へ
お忍びでいってましたが、そういうことだったんですね」
「ハアハア、なかなか可愛いですな!いや、もちろん陛下には敵いませんが!」
…出てっていーぞ、側近1?
「いやぁ、さっきあとちょっと!というところで幻術が解けてしまいまして!
あ、もしよければ陛下みずから…」
プスッ!
「ぬあぁーっ!額から血がぁーっ!?」
私の魔力中和を受け、それまでちっちゃい魔物達相手ににゃんにゃんしてた側近1だったが、
気付いたら城が崩壊してて、慌てて私を探しにきたらしい。
私が投げ付けた伝説のナイフを額に突き刺したまま、バタバタと部屋から出ていく側近1。
まったく、騒がしい男だ。
しかし、自らの魔力を中和し、今はほとんど魔力のない私を、側近1は力ずくで
どうこうしようとはしないんだな。
「…陛下のことを本気で愛してますからねー」
ほう、では貴様はどうなんだ?
「もちろん愛してますとも、家族の次に。なんせ、前王が制定した法を覆して、魔族同士
の結婚を認めて下さったんですから、いくら感謝してもしたりません」
むー、家族かー。
いまいちよく分からないんだよなー。
うっすらと覚えてはいるんだけど。
「…うう、やめてぇ…。やめてよぉ…。私、こんな身体だけど、化け物じゃないよう…」
気を失ったままの勇者が寝言を漏らす。
「ああ、人間の知識じゃ色素欠乏症なんてわかりませんからねぇ」
確かにそうだ。
勇者の寝言は続く。
「んあっ!やめてぇ…。私、あそこに牙なんて生えて…、あああ、そこはダメェ…!」
ハアハア、そこってドコよ!?
「…陛下…」
おっとスマン。じゃあ起こすか。
「おーい、勇者ぁー!」
勇者の上半身を抱き起こし、ガックンガックン揺り動かす。
「あああ!ダメェ!激し過ぎて壊れちゃう!」
ええか!ええか?ええのんか!?
「…コホン」
おっと、目的を一瞬で忘れてた。
「う…、ここは…。おねぇ様?」
勇者は私を誰と勘違いしたのか、すっごく楽しみなセリフをはいて目覚める。
「…はっ!?こんなところにマミーが!お嬢ちゃん私の後ろに隠れて!さあこい不浄な
アンデッド!貴様らみたいな薄汚い死にぞこないは、地上に出てきちゃメーワクなんだよ!」
勇者は一瞬でファイティングポーズをとり、私と側近2の間に身を躍らす。
「…陛下、泣いてもいいですか…?」
勇者のたんかに涙を浮かべる側近2。
「…もういいんだよ…」
私は側近2を無視し、優しく勇者の背中を撫でる。
555 :
やぶ:2009/12/05(土) 03:49:17 ID:oNCsRJs5
もちっと続きます
>>555 お、戦場シーン苦手だから省いちゃったけど書いてくれたヤッピーと思ったら
なんというはっちゃけぶり。アリだと思います。
ゆっくりご執筆くださーい(´∀`*)ノ
○○○
魔王「・・・・・」
勇者「うは〜・・・・・・やっぱりやわらかいなぁ〜・・・w」すりすり
魔王「・・・まさか、して欲しいことが」
魔王「・・・ただの膝枕だなんて・・・・・・」ハァ…
勇者「はぁ・・・しあわせ・・・w」うっとり
魔王「お前に欲はないのか、欲は。特に性欲」
勇者「べ、別にいいだろーこれも男のロマンの一つだ」
魔王「膝枕なんて何も躊躇って頼むことでもなかろうに・・・・・・」
勇者「あんたがあまりにも経験豊富だからこーゆーことお願いするの躊躇してたのー馬鹿にすると思ってー」
魔王「むぅ・・・馬鹿になんか・・・」
勇者「どーせ俺はノーマルですよ。・・・・・日常に憧れてたんだ、ずっと」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・魔王」
魔王「うん・・・?」
勇者「撫でてくれる? ・・・頭」
魔王「・・・・・」なでなで
勇者「・・・・・、ふふ・・・」
勇者「惚れた理由って、さ」
魔王「うん?」
勇者「”そんなもんない”って良く言われるけどさ」
勇者「そんなのただ単に忘れただけだろって、いつも思うんだよね」
魔王「・・・・・」
勇者「誰でもその人を意識した瞬間ってあると思うんだ・・・・・その時はまだ想いが浅いだけで・・・」
魔王「ほお・・・・・ならお前は覚えているのか? 私に惚れた理由」
勇者「ふふふ・・・・・覚えているよ。あまりにも印象が強かったから・・・・・」
魔王「そんな印象に残ることなんてしたか・・・?ファーストキス奪ったこと?」
勇者「違ーう・・・」
魔王「じゃ、なに」
勇者「・・・何度目だったかなぁ・・・・・城に訪れた時、あんた俺の頭を撫でたんだよ」
魔王「ああ・・・確か初めて撫でた時はお前に手を払われたよなぁ・・・・・」
勇者「うん・・・・・」
魔王「・・・え、なに・・・もしかして、それ?」
勇者「・・・・・」
勇者「俺、さ」
勇者「魔王界ではあんまり強くなかったけど・・・人間界ではその頃、大の男だって一払いで倒せるくらい強かったんだ」
勇者「だからさ・・・俺に触ってくれる人なんて、いなかった」
魔王「・・・・・」
”勇者”として見られる目は
いつも畏敬と義望と憐憫の眼差しが含まれていた
感じるは孤独と虚無
・・・自分に向けられる視線に柔らかさはあったろうか・・・・・
いつも恐れと哀れみが混じってはいなかったろうか・・・・・
そんな中 敵だったあんたは
暖かい手 恐怖の無い眼差し
寂しさを感じなかったのは 初めてだった
戸惑った
勇者「・・・・・初めてだったんだ・・・俺になんの躊躇いもなく触れたのは」
勇者「そんな手に恐怖も感じたけれど、・・・きっと嬉しかったんだ・・・・・・」
魔王「・・・・・」なでなで
勇者「あの、さ、魔王」
魔王「んー?」コチョコチョ
勇者「く、くすぐったっ・・・ちょ、やめてっ」
魔王「ふふふふふふ・・・」ニコニコ
勇者「あんた、少しまた不安になってたんだろ」
魔王「不安というか・・・」
勇者「ちゃんと肉体も愛してるよ。・・・この手ちょっとぷにぷにしている手とか・・・」ぷにぷに
魔王「・・・・・」
勇者「だ、だからあまり気軽に誰かを触って欲しくないのだけ・・・ど・・・・・」
魔王「え・・・」
勇者「だ、大体あんたスキンシップが激しすぎるんだよっ!// 妖精ちゃんにあんなことやそんなことを当たり前のようにしやがって・・・///」
魔王「すまん・・・だって今までずっとそうしてきたし・・・・・」
勇者「彼女既婚者なんだから自重しなさいっ!ていうか夫がいるんだから止めろよそんなこと!!///」
魔王「えー・・・」
勇者「文句言うな! でないと俺も誰か襲うぞ!?」
魔王「そ、それは嫌だっ・・・・・・私の側近が・・・・・・・」
勇者「・・・そこで何故候補に側近が出てくるかね・・・・・」
魔王「わかった・・・もう他の誰にも触らない・・・・・・」
勇者「まあそんな徹底しなくてもいいんだけど・・・・・」
魔王「難しいこと言うな。基準がわからないじゃないか、基準が」
勇者「あ、うーん・・・・・取り合えず頭撫でるのは俺だけにして欲しいな、うん」
魔王「それ以外ならいいのか」
勇者「いやそれ以上は、ダメ・・・・・」
魔王「頭撫でる未満って・・・結局何も出来ないじゃないか」
勇者「うーん・・・・・」すりすり
魔王「以外と独占欲高いのか、お前」
勇者「・・・・・・・本当は縛っておきたいくらいには・・・・・」
魔王「おおお・・・少しゾクッとしたぞ今」
勇者「ご、ごめん・・・」
魔王「いや、嬉しい方面で」
勇者「・・・あんた実はMなの・・・?;」
勇者「力尽くで妻にしたも同然だから恐れられてしまうかなぁと思いきや、全然怯えることもないし・・・・・」
魔王「は?お前の何処に怯えろと言うんだ」
勇者「・・・・・・そうでしたね、あんたはそういう人だ」ウフフ・・・
魔王「ふふふ・・・お前のその言葉を聞いて私は安心したぞ、私は」にこにこ
勇者「縛られたいのかお前は・・・・・・・」
魔王「魔王をやっている限りそれは無理だけどな」
魔王「好きな人の愛を一途に受けられる状態にさせられるのは、なかなか幸せなことだと思うぞ」
勇者「はいはいそうですか・・・って、うん?」
勇者「お・・・・・おまえっ・・・///////」かぁあああああ
魔王「うん・・・?どうした勇者、顔真っ赤にして」きょとん
勇者(じ、自覚無いのかっ!///ははは初めて俺のこと好きだって言ったんだぞ!?////そそそれとも確信犯!!?//////)
勇者「あああああしかもさり気なく言いやがってっ///脳内録音機が正常に働いている時に言えよっっっ・・・/////」アアアアアアァ…
魔王「?」なでなで
勇者「・・・・・っ・・・//」ごろ…
魔王「・・・・・」なでなで
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・・・・・・」ナデナ…
勇者「え ちょっそこh」
魔王「・・・したくなって、きた・・・・・」ぎゅ...
勇者「うあぁっ に、握るのもなしぃ・・・っ」ぴくぴく
魔王「しよ、勇者」ぬぎっ
勇者「あんたいつも唐突に・・・折角人が嬉しさに浸ってたのに・・・・・・・」むく...
魔王「胸は好きな人に揉まれると大きくなるんだそうだぞ!」
勇者「ま、また・・・///って・・・別にそんな努力しなくても」
魔王「胸は大きい方が良いのだろうっ?なら手伝え、私の胸を大きくするためにっ」むにゅむにゅ
勇者「・・・・・・」
魔王「?何だ、どうした」
勇者(もしかして嫉妬してたのか・・・?それで、気にして・・・?)
魔王「勇者?」
勇者「・・・。ふふっ」
魔王「??な、何かヘンなものでも付いてるか?」キョロキョロ
勇者「いや・・・・・・あんた、案外可愛いんだな」くす
魔王「は?」
勇者「じゃあ魔王様のご希望に答える為いっちょ頑張りますかぁっ」むにゅっ
魔王「あ・・・そんな強くはっ・・・・・・・あぁんっ...」
○○○
勇者「でさ〜でさ〜〜〜もーほんっとかわいーのっとくにねてるすがたとかぁ〜w」デヘデヘw
側近1「惚気を聞かされ続け3時間。我が主は帰ってくる気配無し・・・・・」
勇者「まるまってねててさぁ〜ねこみたいなの、ときどきごろごろいっててさ〜やっぱねこっぽいよね〜」ベロンベロン
側近1「・・・。まあ、幸せそうで何より」くす
勇者「はやくかえってこねぇかなぁまおー・・・」ゴクゴク
側近1「城はお化けが出たって大騒ぎしてますからね。退治するまで帰ってきませんよ」グピグピ
勇者「ううーさびーしーよーまおー・・・はやくかえってこねぇかなー・・・・・」シクシク
側近1「今宵はもう帰って来ないかも知れませんね。寝て醒めたら帰って来てますよ」ぽんぽん
勇者「うううー・・・おれのよめー・・・・・・」
勇者「ああいっそおれもまおーじょーにいこーかな・・・・・ああでもいえをまかされているんだからおとなしくまってたほーがいいかぁ・・・・・」はぁ
側近1「勇者様は根が真面目ですねぇ、私なんて幽霊嫌いですから家族ほっぽって逃げちゃいましたよ」グピグピ
勇者「・・・・・いいのかよ、それ・・・・・・」
側近1「大丈夫ですよ、うちの家族はこういうイベントが大好きですから」
勇者「そ、そうなの・・・・・・」
〜その頃の魔王城〜
ふらふら〜・・・
魔王「おっ幽霊があっちに行ったぞっ」コソコソ
側近1妻「どうしますか?魔王様。この鏡にでも封じ込めます?」キラーン
魔王「いやそれより祈祷を行ったほうが・・・って、おいっ何処へ行く小娘っ」
側近1子「ママーこんなところに水溜りがあるよ〜?」そっ…
魔王「あっそれは幽霊が仕掛けた罠d」
ザアアアアアアアァァアアアアアアアァァァ
魔王「うわぁっ雨っ!城の中なのに雨っっ!」アタアタ
側近1妻「魔王様の弱点を付いた水攻撃・・・・・なかなかやりますね、ゴースト・・・」フムフム
魔王「感心している場合か!!;このままじゃあ城中水浸しになるだろうっ!!!」
側近1子「きゃ〜雨っ! ・・・あめあめふれふれかあさんが〜♪」キャッキャッ
魔王「お前はもう部屋に戻って寝なさーいっ!!!;」
側近1(・・・・・何も迷惑掛けてなければいいのですが・・・・・)はぁ...
勇者「まおー・・・」ウトウト...
側近1「・・・眠たくなってきましたか?」
勇者「うん・・・ひとまずもうねるよ、こんやは・・・・・・」ふらふら
側近1「大丈夫ですか?支えてあげましょうk」
勇者「いやいい」キッパリ
側近1「・・・、そうですか・・・」
○○○○
カツッ コツッ
魔王「ただいま〜・・・ってあれ、お前こんなとこにいたのか」
側近1「あはは・・・ゴーストは少し苦手なので・・・避難しちゃいました」
魔王「大変だったんだぞ〜?お前の娘が幽霊の罠に尽く触るから退治するのに手間がかかってしまって・・・」
側近1「す、すみません・・・;」
魔王「まあゴーストは大して強くないから良いのだけど。・・・明日城の掃除を手伝うように」
側近1「わかりました」ペコリ
勇者「・・・ぐー・・・」Zzz...
魔王「・・・すっかり寝ちゃってるな」
側近1「明日は二日酔い決定ですね」
魔王「お前と一緒に飲んだら誰でもこうなるわ」ふんっ
側近1「え・・・そんな飲んでませんよ? 人間相手ですし・・・」
魔王「酒瓶二桁行くほど飲んでるくせに何を言うか;」
側近1「明日ちゃんと別のお酒持ってきますね」にこり
側近1「では、私はそろそろお暇させて頂きます・・・・・明日は城にいらっしゃらなくて大丈夫ですよ」にこ
魔王「いや、そういうわけにはいかないだろう。城の中、結構悲惨な状態になってしまっているし・・・」
側近1「いいんですよ、明日は勇者の傍に居てやって下さい」
魔王「でも・・・」
側近1「惚気と言う愚痴を長時間聞かされたんですよ?もう返してあげるしか・・・ないじゃないですか」にこ
魔王「うお・・・ゴーストよりもそっちがキツくない?;」
側近1「それに目が覚めたらあなたが傍にいますよ、とも言ってしまいましたし」にこ
魔王「・・・・・」
側近「しっかり介抱なさって下さいね?」
魔王「・・・。ああ、わかったよ・・・・・」
ピチチチチチ・・・・・
ピチチチチ・・・・・・・
勇者「・・・う・・・ん・・・・・」ぱち
勇者「・・・・・あ、あたまいたい・・・・・」ズキズキ
勇者「うあ〜・・・・・」
勇者「・・・・・・」
魔王「・・・・・」すぅすぅ
勇者「・・・・・・」
勇者「・・・・・えぃ」ぷに
魔王「んにゃ・・・・・」ぎゅうぅ
勇者「・・・・・」
勇者「・・・やっぱ猫みたい」くす
勇者「もう一眠りしようかなぁ・・・・・」
魔王「・・・・・」すぅすぅ
勇者「・・・・・」
勇者「・・・おかえり、魔王」ちゅ
・・・・・以上、ボツネタからの出題集でした(出題集になってない)
本当はSSS形式で書くつもりだったのに無理だったよマミー・・・
やっぱ短いヤツ書くの苦手だ・・・星新一とかマジ尊敬する(´Д`
そして完全なギャグは書けないようです・・・。
なんか甘いの食べたら辛いの食べたくなるというあの衝動が出てしまいどうしてもしっとりする部分も書きたくなるというか(苦しい言い訳)
でも残りカスの掃除は殆どし終わったぜ!イェイ!!すっきり!!!www
作者がかなりアブノーマルなヤツ何でこんな作品読んでくれる人いるのかしらんと不安でしたが
心優しい読者に逢えてワタクシ大変嬉しい限りでございます(´;ω;`)ブワッ アリガトウ!
そして、ココまで読んでくれた人は本当にありがとう。本編だけにしとけば良かった・・・と思っても後の祭りだぜ!ヒャッハァ!←
・・・ま、本編もかなりアレだと思うけど・・・うん・・・・・・(・ω・`ハンセイ...
では・・・スレも後半に傾いてきたことですし(む、無駄にはあんましてないよ、ね!)そろそろワタクシは退散させていただきます・・・((((−ω−
この板気に入ったので(この隅っこ感、スキ///)次回作もこの板のでもそもそ発表すると思います。
発見した暁には何卒よろしくお願いします(P.Nねぇけどな!)・・・・・ではさらばっ! シュンッ
※作者は基本外伝でも絵師でも作ってくれるなら感激して号泣する人です
スレも作者が立てたんだからルールは俺だっ!・・・ですよね?あれ、経営権って誰が持ってるの?(´・ω・`;
ていうことでやぶさん、続き心待ちにしてますね〜(´∀`)ノシ
584 :
やぶ:2009/12/06(日) 21:23:51 ID:/vcWib9Z
585 :
やぶ:2009/12/07(月) 07:11:25 ID:XxcrjZFn
>>554続き
外伝7
「ひゃうっ!?ちょ、今は戦闘中だからそこ触っちゃダメ!怖いのはわかるけど…」
いいこと聞いた!この娘背中弱い!
じゃなくて!
「そんなに無理して人間の味方しなくていいんだよ?」
私の言葉に明らかに動揺する勇者。
「な、なにを言って…。私は人間なの!だから、人間の味方をするのは当然…」
人間だと認めて貰いたいから?だから自分を化け物扱いする人間の味方してるの?
「…違う!違うもん!私、人間だもん!勇者だもん!だから、だから…」
かわいそうに…。
「人間だからって人間の味方をしなきゃいけないわけではないでしょう?魔族だって
人間の味方をする者もたくさんいますし」
側近2が口を挟む。
魔族達にとっては常識なのだが、勇者は初めて知ったのか顔が驚愕に歪む。
「…マミーがしゃべった!?」
そっちか!?
「でも、そんなの詭弁よ!?人間に使われてる魔物は、召喚術で無理矢理
従わせてるだけじゃない!」
「もちろんそういうケースもあります。だけど、ほとんどの者は召喚術士本人を
助けたくて召喚に応じているんですよ?」
人間には理解しにくいんだろうな。
昨日一緒に飲んだ友人と、次の日呼び出されて戦うことだってある。
でも、それを恨んだりしない。
だって、親兄弟とだって血を流し合う覚悟でその召喚術士と契約を結ぶのだから。
「嘘をつくな!魔物は、悪魔は、そうやって人を油断させて裏切るつもりなんだろ!」
もちろんそういう奴もいる。
「そりゃそうよ。だって、人間にだってあなたを迫害する人もいれば、逆にあなたを
可愛いがってくれるお姉様もいるでしょ?」
「ちょ、なんであなたがそれをっ!?」
突然口を挟んだ私に、顔を真っ赤にして問いただす勇者。
ふふ、可愛いーなぁ!
「人間にも色んな奴がいるのと一緒で、魔族だって色んな奴がいる。中には人間に恋して、
家族を作ってしまう者もいるわ」
あなたの祖父か、曾祖父のように、ね。
「…え!?」
衝撃を受けたような勇者の表情。
しまった、知らなかったのか!
「…陛下、大チョンボですぞ?」
黙れ、ムック風味のマミー!
「ガガーン!ですぞ…」
えーと、その、いまの無しで…。
「やっぱり私、人間じゃ無かったんだ…」
綺麗な瞳がみるみる曇り、泣き笑いのような表情を浮かべる勇者。
「ふふ、そうよね。太陽に長く当たると火脹れ起こすし、目の色はこんなだし…」
違うってば!
瞳が紅いのは色素が欠乏してるから、光彩の毛細血管がまるまる透けて見えるだけだし、
日光に弱いのもメラニン色素が無いからだし…。
ていうか、寧ろ人間だから拒絶反応起こしてるわけで…。
「…ありがとう、慰めてくれるんだ…」
えーとえーと…。
「あはは。お姉様を裏切っちゃった。私のこと、人間だって言ってギルドの連中、
みんな敵に回しても庇ってくれたのに…」
ううう…。
「ふふ、私のおばかさぁーん。結局私、化け物だったんだ。勇者だ、って言われて
喜んじゃって、ホント大馬鹿。お姉様、あんなに喜んでくれたのに」
586 :
やぶ:2009/12/07(月) 07:23:32 ID:XxcrjZFn
>>585続き
外伝8
どう言葉をかければいいのだろう。
くくぅ、シリアスな展開は苦手なんだよぉー!
「ふふ、魔王を倒して凱旋すれば、みんな私のこと認めてくれると思ったのに…。
もう、お姉様の所にも戻れないわ。でも、魔王は倒したんだし、お母さんのいる
天国には行けるかな?」
そういって腰の剣を引き抜く勇者。
ムカッ!
パーン!
気がつくと私は勇者の横っ面を思いっきり叩いていた。
「…あ、大丈夫よ。あなたのことは近くの村まで送ってくから」
ちがーう!
「え?」
なに?あんた、認めて貰いたいから魔王を倒す?誰にも認めて貰えないから死ぬ?
ざけんじゃない!どんだけ他力本願よ!?どんだけあまっちょろいのよ!
「いや、人間の実力で魔王倒すってのは、けしてあまっちょろいことでは…、あ痛ぁっ!?」
まぜっ返す側近2を実力で黙らせ、驚いた顔の勇者にズズイと迫る。
あなたはあなた!
誰に認められようと、誰に認められまいと、あんたはこの世にもあの世にも一人しか
いない存在なの!
「ドッペルケンガーという存在がぶぅっ!?」
まだくたばってなかった側近2に、回転つきの魔王グレートクラッシュぼんばぁを
喰らわせ黙らせると、勇者の首根っこ掴んで引き寄せる。
身長差のせいでぶら下がってるようにしか見えないのが非常に残念だ。
「凄い、こんな子供がマミーを倒しちゃった…」
だからあんたは甘いって言ってんの!
それじゃあんたの見た目で化け物だって判断したくだらない奴らと一緒じゃない!
勇者の剣を取り上げ、側近2に向かって一閃!
包帯がハラリと解け、傷だらけのいささかグロい側近2が現れる。
ちょっと手元が狂ったらしくて、上から下までぴぴっと血飛沫がとんだけど気にしない!
だって側近2だから!
「え?あれ?魔王?」
ちがう。こいつは側近2。
本当の魔王は、私よ!
「へ?何を言ってるの?ほら、危ないから剣を返しなさい」
くぅ!このなりじゃ説得力に乏しいか!なら!
そのまま剣を腕に突き立て、流れ出た血を勇者の口に押し付ける。
「うぷっ!何を…!?」
勇者の顔が驚きに変わる。
私が勇者の血に触れてわかったように、勇者もまた、血の記憶を突然理解する。
「あなたが…、ホントに…、魔王…!」
私は鷹揚に頷く。
「うそ!?こんなにちまっちゃくて可愛いらしいのに!?」
ちまっちゃいのは余計だ!魔力が今ほとんど無いからだ!
でも、あんただってその可愛いい顔で勇者なんてやってるじゃない?
「え?私が可愛い?ひどい!またそんな嘘ついて…!」
ええい!鏡見たことないのか!
「だって…、こんな化け物みたいな姿…」
「陛下ぁーっ!お怪我をー!?ご無事ですかぁぁぁっ!」
おや、側近1?
額に包帯を巻いて貰っていたらしく、メイド服のちっちゃい魔物が側近1の頭に必死で
張り付いている。
側近1、よく私が怪我したのわかったな。
587 :
やぶ:2009/12/07(月) 07:29:13 ID:XxcrjZFn
>>586続き
外伝9
「愛ですよ、愛!この側近1、陛下のためなら例え火の中水の中…、おおう!?
う、美しい!気を失っている姿も可憐でしたが、その紅い瞳がまた一段と…」
こら、側近1。愛とかほざいといてソッコーでナンパしてんな!
「え?あう?う、美しい、って…、ウソ…」
「ウソなものですか!ささ、どうかこのメイド服を!きっとお似合いです!」
側近1がどこからともなくメイド服を出現させる。
困った顔でそれを受け取る勇者。
「…ふふ。あははははっ!」
そして、突然笑いだす。
「はは、魔王討伐にきたのに、なんで私魔王に慰められて、
おまけにナンパされてメイド服着ようとしてるのかしら!あはははは!」
勇者は狂ったように笑い転げる。
「ん、やっぱあんた笑うともっと魅力的だよ。どお?魔王のテクニック、お姉様のと
比べてみない?」
ひとしきり笑うと、勇者が微笑みを浮かべたまま私を見つめる。
「ふふ、その前に私のそっちの腕前も見て貰うわよ。それにしても」
そう言って言葉をとぎらせる。
それにしても、何?
「ふふ、魔王達がこんなに気さくだとは思わなかったわ」
どんなの想像してたんだ?
「んー、そうねぇ。羊の頭蓋骨かぶって、へんなお祈り捧げながら踊ってるような感じ?」
なにその人間くさい魔王?
「え?なんで?」
え?だって人間に呼び出されると、みんなそういう恰好してるって仲のいい魔族が。
「あ、確かにそうかも!てか、もしかしてあの恰好、人間が勝手にやってるだけ?」
そりゃそうでしょ。魔族だって呼ばれたからいくだけで、別に召喚術士の恰好なんて
関係ないもの。人間て変な恰好するの好きだよね、ってみんな笑ってるし。
「あはは、確かにそうかも!どうしよ私、今、凄く楽しい!敵同士なのに!」
勇者のどこか思い詰めた表情は心底楽しそうな笑顔に変わり、側近1はその勇者に
見とれっぱなしだ。
「初代の魔王が人間嫌いでそうなったけど、その前は別に魔族と人間は対立してなかったし。
昔はこうして普通に接してたって話しよ?」
「ええー!?嘘だぁ、だって魔族って人間を食べるんでしょ?」
別に魔族だから人間を食べるわけじゃないし。
人間だって牛肉が好きだとか、鳥肉が好きだとかあるでしょ?
だいたい、雑食だから肉が臭くて、人間を食べるマニアックな魔族なんてあんま居ないよ?
「あ、じゃあその少数派を見て魔族は人肉が大好きだって思ってたんだ」
うん。だから今は、人間を食べるのが好きな魔物に襲われたりしないかぎり、特に
人間を殺戮して回ったりしてないでしょ?
「うん、言われてみれば人間同士の殺人しか見たことないかも」
でしょ?
「はあ。私、最初っからこっちで生まれていれば…、はぐぅっ!?」
勇者が突然苦しみだす。
ちょっと!一体どうしたの!?
588 :
やぶ:2009/12/07(月) 07:32:14 ID:XxcrjZFn
>>587続き
外伝10
「ああ、これは呪いの発動です。人間ってのはホント残酷ですねぇ」
ちょっと、側近2!
なに冷静に解説してんのよ!?
「勇者が裏切る、もしくはそのような状況になると発動するようです」
くっ、一人の人間に全てを押し付けたあげく、そんなことまで!
…てか、いつの間に復活した?側近2。
「いや、実は今もホントは生死の境をさ迷ってまして。どうやらこの上から下まで
切られた刀傷が致命傷のようです」
うっ!?確かに未だにぴゅーぴゅー血がふきでている。
「作者に話しが進まないから、お前代わりに解説しろって無理矢理叩き起こされて」
ええい!そんなことどうでもいい!今はどうすればこのコを救えるかだ!
「はあ、それは無理なようです」
無理って簡単に諦めるな!
「ひゅ…、こふ…」
あああ!勇者ぁ!死ぬな!私とレズる約束だろおっ!
「はは…、ゲフッ!…最後は結局、くぅっ!魔物にじゃなく…、うぅ…。人間に殺されるんだ…ね」
死なせるもんかっ!
搾り粕みたいな魔力を全て治癒の魔法に変換し、勇者に注ぐ。
「こら!おまえらもやれ!」
役目が終わり意識を飛ばした側近2を殴り付け、動揺してへんな踊りを踊ってる
側近1を叱りつける。
「そんな…。魔力はとっくの昔に全て魔王様に搾り取られたじゃないですか!
ちょっとでも残ってたらこんな姿になってません!」
確かにそりゃそーだ。
「ううう、陛下、実は私、治癒系の魔法は一切出来なくて…」
あああ!この攻撃馬鹿!
そうだった、側近1は高い魔力に低い魔導能力で、暴走自体を攻撃に使ってるような
脳みそまで筋肉級の馬鹿だった!
「くふっ…、最期の…ん!…お願い…はくっ!…していい…?」
最期とかいうなぁ!お前は絶対に助ける!助けるからな!
「はは、ありが…とう…。魔王って…、お母さん…みたい…だ」
そうだよ!魔王はみんなのお母さんみたいなものなんだよ!
だから…、だから…、お母さんを悲しませないでよ!
「ふふ、魔王の膝…、柔らかくて…、あったかい…よ」
砂浜に水を一滴ずつ垂らしているかのような絶望感。
なけなしの魔力を全て治癒に費やしても、勇者の命の砂は私の手の平からどんどん流れ落ちる。
「勇者、勇者ぁ!」
勇者の綺麗な紅い瞳が閉じていく。
「ごめんね…、お母さん…」
それが、勇者の最期の言葉だった。
589 :
やぶ:2009/12/07(月) 07:34:33 ID:XxcrjZFn
>>588続き
外伝ラスト
「もう我慢できない!こうなったらどっちが魔王様を愛してるか勝負だ!」
ドカーンッ!
「望む所だ!陛下を思う気持ち、いくら妻相手とはいえ手加減せんぞ!」
ドドーンッ!
今日もまた、魔王の回りは騒がしい。
「あああ、また城が壊れる…」
そういってめっきり薄くなった頭を抱えるのは元側近2の現側近1。
苦節ウン百年、ついに下剋上を果たしたのだ!
「好きでなったわけじゃありません!」
ドカーンッ!
城自体が揺れ、崩れた壁からぐったりした元側近1の現側近2を引きずりながら
現れたのは、メイド服をきた可愛いらしい少女。
「魔王様、今夜のお伽は私が相手しますね!」
こらこら、旦那を殺すなよ?
文字通りお前の半身なんだから。
「大丈夫です!旦那は絶対最後引きますから!」
…なんだかんだで信頼してるってことか。
呪いが成就し、勇者の心臓は消失した。
しかし、側近1は躊躇う事なく自らの心臓を引きずり出し、半分に引き裂いて勇者の
胸に埋め込んだ。
これほどメイド服を着てもらいたい女性に出会ったのは初めてで、どうしても
生き返って欲しかったらしい。
祝いの席で、顔を赤らめながら元側近1はそう白状した。
「こいつのプロポーズ、ずっと俺のためにメイド服を着てくれ、なんですよ!」
ドレスの代わりにメイド服を着た花嫁の言葉に、会場の皆が笑った。
「さてみなさん、ケーキ入刀です!カメラの用意は良いですか?」
司会の元側近2が、同僚のピンチを救うべくマイクを取る。
心臓を半分にしたせいか魔力も半分になり、それをちこっと上回ったので側近1と側近2
の立場を入れ替えた。
元側近2は泣いて嫌がったが。
「魔王様?」
結婚パーティーを思い出し、思わず笑ってしまった私をみて、メイドが
不思議そうな表情を浮かべる。
「勇者、いや、メイド。今、幸せか?」
私のいきなりな問いに、メイドは微笑み、
「はい!とっても幸せです!」
「勇者」という名の檻から解放され、自由に生きることを許された少女の紅く美しい瞳は、
紅玉すらも敵わぬ輝きを放ち、嬉しそうにほころんだのだった。
590 :
やぶ:2009/12/07(月) 07:47:34 ID:XxcrjZFn
あああ、終わってから抜けに気付いた!
勇者の最期のお願いは魔王にひざ枕してほしい、でした。
以上、(勝手に書いた)外伝は終わりです。キャラ借り、スレ汚し失礼致しました。
今日初めて読んで読み終わっちゃいました
本家の方もモチロン
外伝もとても面白かったです
続きは...ないですかね(´・ω・`)
592 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/16(水) 22:16:55 ID:/3omroiI
続かないなら…、新シリーズ期待あげ!
久しぶりに来てみたよ(・ω・ヒョコ
>>590 あんなあばばばばばな話からパラレルワールドを作るなんて・・・(`・ω・´;スゴス
とても面白かったですw側近達がイイキャラしてるwww
ハッピーエンドはやっぱりええのう(´ω`*
あと絵も可愛らしくて可愛らしくて・・・保存バッチシです。家宝にしたいと思いますv
>>591,592
同じ方かな?(・ω・
外伝まで読んでくださり、本当にありがとう!
続きは・・・多分無い、ですかね?何せかなり気まぐれな奴ですので・・・予定は未定です(´ω`
一応、新シリーズ構築中です。発見したら突っついてやってくださいw
あんたいい仕事するよ
続きがみたいお
595 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 19:44:59 ID:HNttuRWI
>>593 おおお!?
来てたー!
待ってるよーノシ
何だかひそかに講評だったみたいなので
調子に乗ってひそかに続きを書いてみる。
ひそかに待ってるよo(^-^)o
続きを書く前に補足説明・・・
舞台は勇者が死んでから幾年も経った世界。
人間は文明を発展させ、新たなる利益を求めて貪欲に世界を巡っていた。
そんな折、ある国の王が、未開の地『魔界』へと足を踏み入れる計画を立てる。
・・・魔界に不穏な影が忍び寄る・・・・・
○登場人物紹介○
魔王・・・現在の魔王。幾年も前に夫に死別。現在は女勇者を愛でつつ教育中。
勇者・・・何年も前の勇者。魔王の夫だった。祖国にかけられた呪いにより絶命。
側近1・・・魔王の側近。穏やかな性格の魔物である。
側近2・・・かつて魔王の元で働いていた魔物。旧メイドの夫である。
旧メイド・・・かつて魔王の元で働いていた魔物。結構、強い。
・新しく登場するキャラ・
女勇者・・・現在の勇者。魔王と仲良く暮らしている。
メイド・・・女勇者の幼馴染にして、世話係。かなり美人。かつて魔王の元で暮らしていた妖精の子孫である。
二代目・・・魔王の友人。かつての二代目魔王だった。
ほかにも出てくるけどこの辺で。
ではでは物語の始まり始まり・・・・・・
ザザザザザザザザッ・・・・・
女勇者「・・・・・」
魔物「・・・・・」
ザッ・・・ザッ!
女勇者「ていやぁっ!」
ガキィインッ!
魔物「なんのっ!」
ヒュッ・・・!
女勇者「・・・っ!クソッ!」バッ
魔物「ハハハッこの程度かぁ!? 勇者!!」
女勇者「まだまだぁあ!!!」
ガキィイイン!!! ガキン!!
ゴオオオオオオッ!!!!
てってってってっ・・・
メイド「みなさーん、ランチタイムですよ〜」
ガキィイイイン!!! ガキン!!! ガキン!!!
女勇者「なにくそ・・ てめぇ避けんじゃネェえよっ・・・」
魔物「くははははこんなんで魔王様を倒そうなんざ100万年早いわっ・・・」
女勇者「ぬぬぬぬくらえっ『火炎術』!!!」ゴオオオオオオッ
魔物「なんのなんのっ・・・」ヒラリ
女勇者「うううっ避けるなんて卑怯だぁっ!!!;」
メイド「・・・・・」
メイド「また魔王退治ごっこでもしてるのかしら・・・」フゥ・・・
女勇者「・・・っ これで最後だ!!!!」ヒュッ!!!
魔物「よっと」ヒラリ
女勇者「くっ・・・また避けられた!!!」バッ
魔物「お前はいつも直進過ぎるんだよ。隙がありすぎる」
女勇者「なにおぅ!!!!」ヒュンッ!
魔物「・・・こことか」ちょんっ
女勇者「やんv・・・って、うわわわわわわわわわわ」
べしゃっ
女勇者「・・・ううう・・・いたぁい」じんじん
魔物「ほーらねっ」クスクス
女勇者「く、くやしい・・・こんなのにやられるなんて・・・・・」プルプル
てってってってっ・・・・・
メイド「みなさーん、お昼の時間ですよー」
魔物「おお!!メイドちゃん!ご苦労様です!!!」パアアア
女勇者「・・・いらなーいっ」ぷいっ
メイド「こらこら、ちゃんと食べないとタダでさえ無い胸が盆地になっちゃうわよー?」ぷるんっ
女勇者「・・・っこの乳お化け!!!こんな乳なんかこうしてくれるっ」
ぎゅううううううっ
メイド「! やーんっ!いたぁいっ・・・」プルプル
魔物「コラッ!駄目だろうっ勇者!!!メイドちゃんにこんなことしちゃぁ・・・」ハァハァ
女勇者「・・・お前の鼻息が本音を語ってるぞ」モミモミ
魔物「・・・くっ・・・俺も女に生まれたかった・・・!」ダンッ
女勇者「それじゃなんの楽しみもなくなると思うぞ」モミモミ
魔物「いや、結構楽しいだろ? 特に無い奴にとっては」モグモグ
女勇者「なにおぅ!」ギュウウウ
メイド「そ、そんなこと話してないで私の胸から手を離してっ・・・」プルプル
女勇者「あ、ごめん。つい気持ち良くて」パッ
魔物「やっぱり楽しいんじゃないか・・・・・」モグモグ
ピューロロロロロロ・・・・・・
メイド「・・・・・のどかですねぇ・・・」こくんこくん
魔物「周りは散々たる状態だけどな」ゴクゴク
女勇者「・・・」Zzz・・・
メイド「・・・何時までもこのように穏やかだと良いのですが・・・」フゥ・・・
魔物「・・・人間たちが攻めてきそう何だって?魔界に」
メイド「ええ・・・」
魔物「まぁ大丈夫だろ。過去にも攻めて来たことがあったみたいだけど、その時は無事撤退させたし」
メイド「でも今の人間達は、魔力を抜く武器だとか、とんでも無い破壊兵器をもっているって噂ですわ・・・」
魔物「そんなの我らが魔王様には効かないだろ」
メイド「・・・そうでしょうけど・・・」
魔物「心配するだけ損さ・・・・・・・・ふああぁ・・・俺も眠くなってきたー・・・・」
魔物「膝、借りていい?」にこ
メイド「えっ・・・でも勇者ちゃんが・・・・・・」
魔物「コイツはこうして退けて・・・」ひょぃ ぽいっ
ごろんっ
魔物「ふあーやっぱやわらけぇなぁ〜」スリスリ
メイド「・・・いいんでしょうか・・・」
魔物「いいんだよーぐりーんだよー・・・・・おやすみ〜・・・・・」ぐー・・・
メイド「・・・・・」
女勇者「・・・んぅむ・・・・・」ごろ・・・Zzz...
今回はまったり書きます。
考えて書かないと400以内に収まらないかもしれないからなぁ・・・(′・ω・`
読んで下さる方は気長にお待ちくださいm(_ _)m
うわーい、続編!
まったり気長に楽しみにしてますー!
606 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/30(土) 20:26:55 ID:M2tsUe4M
うほっ
ワクテカ
〜魔王城:執務室〜
かさっかさっ
側近娘「さーさーのーはーさーらさら〜・・・♪」
魔王「・・・・・・」
側近1「・・・・・・」
側近娘「まーきーばーにーゆーれーる〜・・・♪」
かさっかさっ かさっかさっ
側近娘「おーほしさーまーキーラキラー・・・☆」
側近娘「きーんぎーんすーなーおー♪♪
魔王「・・・・・・・」
側近1「・・・・・・・」
側近娘「とーちーぎーのたーんざく〜・・・♪」
魔王「・・・・・なぁ」
側近1「・・・・・何でしょう」パラ・・・
魔王「お前の娘は何をしているんだ・・・?」
側近1「”短冊”と言うものを飾っているのです。人間界のおまじないらしいですよ?」パラパラ・・・
魔王「ああ・・・それはわかるんだが」
魔王「それは確か夏の初め頃にするんじゃないのか」
側近1「そうですね・・・でも何か願いたいことがあるそうで今、飾りたいと」パラパラ...
魔王「・・・そうか・・・・・今は春の初めだけどな」
側近1「・・・・・・」
側近娘「わーたーしーがーかーいーたー・・・♪」
魔王「前から思っていたんだが・・・」
側近1「・・・・・・」
魔王「あの娘は奥方との間に出来た子じゃないのか?」
側近1「いえ、歴とした妻との間の子です」
魔王「それにしては些か頭のネジが何本か外れているような・・・気が・・・・・」チラ
側近1「ちょっちょっとボケているかも知れませんが、あの子も一応賢い子ですょ・・・・・」
魔王「声ちっちゃくなってるぞー?」
魔王「そうだなぁ・・・最近勇者がやんちゃになってきたから、もうちょっと大人しくなって欲しいなぁ、うん」
側近娘「ふむふむ、『もうちょっとアダルトになって欲しい』と・・・」
魔王「・・・・・。お前はなんて書いたんだ?願い事」
側近娘「私はですねー庭の木が春になったのに元気ないから『元気になりますように』って書いたんですよ〜」
魔王「そうか・・・」
魔王(まぁ・・・いい子、なんだよなぁ)
側近娘「・・・! あっ!!」
魔王「ん?」
側近娘「魔王さまっ!!髪切りました!?短くなってます〜!」
魔王「え゛」
側近1(それ去年の夏・・・・・・・・ていうか)
魔王(床につきそうなくらいの髪を一気にショートにしたのに・・・?)
魔王&側近1((今頃・・・?;))
魔王「・・・・・・」
側近娘「わーわー似合ってますねぇっ、私も髪短くしようかな〜♪」キラキラ
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・うん・・・」
魔王「お前は可愛いよ・・・・・」ポンポン
側近娘「?」
すんません、また抜けていました;
>>610と
>>611の間に↓が入ります。
側近1「勉強は一応出来るんですけどねぇ・・・何故かこう・・・それを活かせられないというか・・・・・」
魔王「お前そっくりで賢そうなんだけどなぁ・・・」
側近1「時々親としても心配になります・・・」はぁ・・・
側近娘「そーらーかーらーみーてーるー・・・♪・・・あっ魔王さまっ!」くるっ
魔王「んーなんだー?」
側近娘「魔王さまはなにか願いごとありますか〜?飾りますよ〜?」
魔王「んー・・・・・」カツコツ...
613 :
やぶ:2010/02/16(火) 10:37:07 ID:pOlOlZjI
ハアハア可愛いよ側近娘ちゃんハアハア…
ずっと規制中なので書き込みできませんでしたが、続編をひっそりまったりお待ちしておりました。
(今回は代行をお願いして書き込んでます)
↓脳内で(勝手に)妄想した巨乳メイドちゃんと天然側近娘ちゃん
http://imepita.jp/20100215/477490 あくまでオイラの脳内のイメージです。
>>613 ちょ・・・自分の作品には勿体ないくらいカワイイんですけど(´Д`*)ハァハァ
メイドちゃんの巨乳っぷりが素晴らしいかと思われますwww
キッチリ保存。家宝いたします。
。o0○
「ふわああああ」
女勇者「・・・・・にゅ」
女勇者「結構眠ってしまったなぁ・・・」こしこし
魔物「・・・・・グルグルグル・・・・・」Zzz...
メイド スヤスヤ
女勇者「・・・・・」
女勇者「私の枕、取りやがって・・・・・」
・・・・・ッ・・・・・・・・
女勇者「・・・・・・?」
・・・ッ・・・・ッ・・・・・・・・
ぴとっ
女勇者「・・・何か聞こえる・・・・・」
女勇者「足音・・・・・?」
ダダッ
女勇者「・・・! 何だアレ・・・・!?」
女勇者「人間の群れ!? 何故こんなところに・・・」
女勇者「っ!! アイツ等魔物の首持ってるっっ!!!」
女勇者「キメラに、トロルに、ドラゴンまで・・・・・・っ」
女勇者「何て奴らだ!!!この付近の魔物全部刈る気か!!?」
女勇者「助けなきゃ・・・・・みんなを助けなきゃ・・・・・!!」ダッ.....
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・
・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
コン コン
ガチャリ
側近妻「失礼します」コツコツ
魔王「おお奥方じゃないか」
側近妻「すみません魔王様。娘の面倒を見ていただいて・・・・・」
魔王「子供は好きだから気にしなくても大丈夫だぞ」
側近娘「短冊飾ってるんですよ〜〜〜〜」にこにこ
側近妻「・・・・・。今って夏だったかしら」
魔王「今度花見にでも行こうかね・・・」
・・・・・ッ・・・ッ
側近1「・・・・・・・」
側近妻「あなた」カツコツ
側近妻「どうしたんですか、そんな険しい顔をして」
側近1「・・・・・・・・・ちょっと平和ボケしすぎたようです」
側近妻「?」
側近娘「まおーさまーまおーさまー」くい
魔王「なんだ?」
側近娘「これを天辺にのっけてくださいまし〜」
魔王「? 星?」
側近娘「そうです〜私じゃ届かないので・・・・・」プルプル
魔王「・・・お前はクリスマスと七夕を混同してないか?」
側近娘「? ・・・?」
・・・・・・・・・・・ドタドタドタドタ
魔王「?」
ドタドタドタドタドタドタドタドタッッッ
バタンッッッ!!!!!
下っ端1「大変です!!!!!人間達が攻めてきました!!!!!!」
魔王「は?」
下っ端1「は? じゃないですよ!!!ヤバイですヤバイんです!!!!!!」じたばた
魔王「取り合えず落ち着け、パニックに成り過ぎだ」
下っ端1「人間達がもうくぁwせrftgy!!ふじこlp;@!!!」
魔王「待て、マジで何言っているか分かんない」
側近娘「大陸が黒に染まるくらいの人間達が魔物たちを倒しながら魔王城に向かっているんだって」
魔王「おおそうか・・・ってお前スゴイな」
側近娘「えへへ〜」テレテレ
下っ端1「しかも人間達は人質まで用意していて・・・・・」
魔王「人質ぃ〜? 誰が」
下っ端1「それが・・・・・・・」
〜境界線付近、人間軍臨時陣営〜
女勇者「ぬあああんっ!離せぇえええええ!!!!!!」じたばた
兵士1「うるせぇガキ!大人しくしろ!!!」ビシッ
女勇者「あいたっ!!」
兵士2「嬢ちゃんイイカラダしてんなぁ」ジロリ...
メイド「ひっく・・・ひっく・・・いやぁ・・・・・」ぽろぽろ
魔王「・・・・・・・・・・・」
下っ端1「どうやら魔界と人間界の間辺りで遊んでいたらしくて・・・・・」
魔王「・・・はぁああ・・・・・あの子は・・・もう・・・・・」ガク
下っ端1「欲求は魔王様だそうで・・・・・」
魔王「何というデジャビュ」
魔王「仕方ない、行ってくるかぁ・・・・・」コキコキ
魔王「側近1」くるっ
側近1「はい」
魔王「後は頼んだ」
魔王「場所へ案内しろ」
下っ端1「わかりましたっ」
カッカッカッカッ・・・・・
タッタッタッタッタッ・・・・・・
側近娘「・・・魔王さま、いっちゃいました・・・・・」
側近妻「いいんですかあなた? 敵は魔王様の命をっ」
側近1「大丈夫ですよ、我々は様子を見ましょう」
側近妻「でも・・・・・!」
側近娘「魔王さま、お星様飾っていってくれませんでした・・・・・・」
側近妻「・・・・・・」
側近1「・・・・・・」
側近娘「代わりに父様が飾って下さい・・・・・はい」ずいっ
側近1「お前はある意味大物ですねぇ」クス
側近娘「当たり前ですよ〜」
側近1「・・・貴女もそんな緊張しなくて大丈夫ですよ」
側近妻「・・・・・・」
側近1「我らが魔王様がそんな簡単に命を落とす訳ないじゃないですか」
側近妻「でも、二代目魔王は人質を取られたことによって命を落としましたわ」
側近1「人質を取られたぐらいで怯む方ではありません」
側近娘「そうですよ母様、きっとみんなの分の願い事を訊きにいってるんですよ」
側近1「それはない」
側近妻「・・・・・・」
側近1「取り合えず我々は備えておきましょう」
側近1「動き出すのは明日です」
〜冥界にて〜
ゴオォオン・・・・・・
ゴオォォン・・・・・・
勇者「・・・・・ん」
勇者「もうこんな時間か・・・・・ふあぁ少し眠りすぎたかもな・・・」グシグシ
・・・・・ドカドカドカドカッ
げしっっっ
勇者「うおっ!?」ドサッ
二代目「暇だから遊びに来てやったぞ」
勇者「ってあんたかよ・・・もー何でそんな横暴かな・・・・・」ポリポリ
二代目「先ほどから様子が変でな」
勇者「しかも人の話聞かない・・・・・・・・え、なんで?」
二代目「魔物達がな、続々と冥界へ遣って来ているんだ」
勇者「つまりそれって・・・・・」
二代目「戦争でもおっぱじめたかな」
勇者「・・・魔王・・・・・」
二代目「・・・お前の二言目はいつもそれだな・・・・・」
勇者「愛妻家ですから」にかっ
二代目「フンッ自分で言うなっ・・・・・・どれ、そこ等辺の奴に近況でも聞いてみるか」
〜冥界門付近〜
下っ端1「・・・・・はぁ・・・死んじゃった・・・・・」ぐすん
下っ端2「元気出せって」ぽんぽん
ザッザッ
二代目「おい、そこのお前」
下っ端1「はい?」
二代目「今死んだばかりか?」
下っ端1「うっ・・・そうですけど・・・・・」しゅん・・・
二代目「今、魔界では何が起きている」
下っ端1「魔界ですか?」
二代目「そうだ。ヤケに沢山魔物が死んでるじゃないか」
下っ端1「それが・・・人間達が攻めてきて・・・・・」
二代目「ほう、その割には人間はあまり死んでないな」キョロキョロ
下っ端1「人間達は恐ろしい武器を持っています・・・・・ソレに我々は太刀打ちできませんでした」
二代目「ほう、どんな武器だ? 脅威なる威力を持つ爆薬かなんかか?」
下っ端1「いえ・・・人間達は魔力を消す武器を持っているのです」
二代目「!」
勇者「・・・・・」
下っ端1「何故か急に呪文が使えなくなって・・・それであっさり人間に・・・・・」ぐすっ
下っ端2「まるで吸い取られるように無くなるんです」
下っ端1「自分が使えてた力が無くなるのはとても恐ろしかった・・・・・」ブルブル
二代目「・・・・・」
勇者「・・・・・」
下っ端1「それに・・・・・魔王様も攫われちゃって・・・・・・・・」
勇者「!? 魔王がっ!!?」
「なっ・・・なんですって!??!?」
ズカズカズカズカズカズカ
ガシッ!!!!!
旧メイド「ちょっと!!今の話は本当!?!?」ブンブンッ
下っ端1「は、はいぃぃぃ・・・」
勇者「ちょっ・・・メイドさんっ!?」
旧メイド「何で止めなかったのよ!!!この役立たず!!!!!」ビシッバシッ
下っ端1「あううううう・・・・・」
勇者「この人傷心気味なんだからそんなに傷付けないで・・・っ」
旧メイド「うるっさいわね!!!こんな奴パックリ割れるまで傷つけばいいのよ!!!!!」ギリギリ
下っ端1「ぐ・・・ぐぇ・・・・・・」
下っ端2「しったぱいちぃ〜〜〜・・・」オロオロ
二代目「・・・誰だコイツ」
側近2「私の妻です・・・・・」
二代目「・・・誰だお前」
側近2「現魔王様の側近をしていたものです・・・」
二代目「とてもそうには見えんが」
側近2「ガーン」
下っ端1「・・・・・・・」ピクピク
勇者(肉体無いのに気絶するんだ・・・・・気をつけよう)
二代目「で、何故アイツはむざむざと攫われてしまったんだ」
下っ端2「人質を取られて・・・・それで・・・・交換条件として魔王様を・・・・・」
二代目「人質を取られて?アイツは何をやっているんだ・・・それでは二の舞じゃないか」
旧メイド「人質って誰?魔王様はそう簡単に自分の命をお売りにならないはずよ」
下っ端2「今の勇者です。魔王様は勇者をそれはもう娘のように可愛がっていまして・・・」
二代目「勇者を?相変わらず物好きな・・・・・」
旧メイド「魔王様・・・お労しい・・・・・」ホロリ
勇者「・・・・・・」
勇者(冥界に来てないってことはまだ生きてる・・・・・)
魔王、お前何故そんな危険なものを傍に置いてたんだ
本来勇者はお前にとって相容れない存在だろう?
勇者(本当なら・・・・・・・・)
一先ずここまで。ねむ・・・でも書きたい時にしか書けない能無し。
読んで下さっている方ありがとう!やぶさんもありがとう。絵、マジで家宝にしますw
良く考えてみたらこのスレ埋まっても、台詞系専用のスレがあるからそこで続き書けばいいよね。
レス節約のためSSしか書き込んでなかったけど、自分お喋りなヤツだから結構辛かった・・・
気が向いたら構ってやってくらはい(´p`)ノシオヤスミ〜
〜魔王城〜
チュン チュン
チュン チュン
ピチチチチチチチチ・・・・・・・・・・・・
側近1「・・・・・夜が明けました」
ズシーン!!! ドスン!! ズシーン!!! ドス!!
バタンッ!!!!!
髭将軍「うおおおおおっす!!!髭将軍只今到着なりいいいいいいい!!!!!」ドスドス
側近1「おはよう御座います、将軍。久しぶりですね」
髭将軍「相変わらずおめぇさんほっせぇなぁ!!!ちゃっと飯食ってっか!?!?!?」バシバシッ
側近1「ぃ、痛・・・・本気で骨が折れそうですので止めてください・・・」
髭将軍「ふあはははははは骨に芯入れとけよ!!!!!!」ゲラゲラ
・・・パタパタパタパタ
部下1「しょ〜ぐ〜んそんなに急がないで下さい、ワタクシ追いつきませんわ〜」ゼェゼェ
髭将軍「うるせぇ!!!お嬢ちゃんの一大事に素早く駆けつけなくてどうする!?!?!?」
髭将軍「我々の存在意義が無くなるだろおおおがアアアアアアアア(以下エコー」
ビリビリ・・・ビリビリ・・・
側近1(・・・・・・・城が壊れる前に話を終わらせましょう・・・)
側近1「人間の軍がこの魔界に押し寄せてきているのは、もう伝わってますよね?」
髭将軍「おうよ!!!!!何でも強烈な武器を持っているって話じゃねえか!!!!!」
側近1「ええ、人間達は魔力を消す武器を開発したようです」
髭将軍「ぬわぁあああああんだとおおおおおおおおおおおお(ry」ビリ・・・ビリ・・・
部下1「それはどのような形の武器なんですか?」
側近1「報告によると定まった形は無く、普通の武器に呪文を貼り付けた物のようです」
側近1「敵と対峙した時に自動的に魔法が発動するのだとか」
部下1「うわぁ・・・魔力消去呪文は前からありましたけど、物に付けることは出来なかったのに・・・」
髭将軍「魔法使いだげじゃねぇで一般人も使えるようになったあって訳かあああああ!!!!!」
側近1「そういうことです」
側近1「ですから魔法が使えるのは人間と対戦する前、だけです」
側近1「地の理はこちらにあります。それを存分に活用して下さい」
側近1「話は以上です。・・・・・何か質問は」
部下1「大丈夫です。油断せず全力で敵を倒します」ビシッ
髭将軍「いよっしゃあああああああああああああああ!!!!!!!!!」
ビリビリビリ・・・ビリビリ・・・・・・・
側近1「・・・・・・」
髭将軍「久しぶりに血が滾るぜええええええええええええ!!!!!!」オオオオオオオオオ
髭将軍「行くぞ!!!!!部下1!!!!!進軍じゃあアアアアアアア!!!!!!!!!」
ズシーン!!! ドスン!! ズシーン!!! ドス!!
部下1「ああん待ってください、将軍!何でいつも置いてくの〜〜〜〜〜っ」
パタパタパタパタパタ・・・・・・・
側近1「・・・・・・」キュポッキュポッ
側近1「ふぅ・・・」
側近1「あの人と喋る時は耳栓しないと鼓膜が壊れてしまいます」グシグシ
ひょこっ
側近妻「話は終わりましたの? あなた」コツコツ
側近1「ええ、あの調子ならきっと人間を蹴散らしてくれるでしょう」
側近1「暫く御無沙汰でしたからねぇ、軍は・・・・・・・」
側近妻「でも大丈夫ですの? 魔王様を人質に取られてますのに、進軍するなんて」
側近1「問題無いです。第一魔王様を殺そうが殺さなかろうが奴らは魔界を蹂躙するつもりです」
側近1「ならば速急に倒して被害を少なくした方が良いでしょう」
側近妻「・・・・・・」
側近1「・・・まぁあの方が死ぬだなんて全く想定してないんですけどね」
側近妻「・・・随分と信頼なさっていますのね・・・」
側近1「信頼というより体験でしょうか・・・何度も死線を彷徨ったりしましたが結局、生きてますので」
側近妻「・・・・・・」
側近1「首刎ねられたり心臓?いだりしたぐらいじゃ死にませんよ、魔王様は」
側近妻「・・・・・・」
側近1「・・・さて、私も動き始めましょう。少し人間界に行って来ますので留守番よろしくお願いします」
側近妻「魔王様を救出しに行きますの?」
側近1「違いますよ、メイドの方を助けに行くのです」
側近妻「えっ」
側近1「勇者は返して貰いましたが、メイドは返して貰えなかったでしょう」
側近1「彼女は容姿が綺麗ですからね。良からぬ事をされる前に助けなければ・・・・・・」
側近妻「ま、魔王様は助けなくて良いのですかっ?;」
側近1「魔王様は全然大丈夫でしょう。か弱い彼女の方が心配です」
側近妻「で、でもっ・・・」
側近1「仮に魔王様を助けに行ったら、殴られてしまいますよ。あの方は地位が基準じゃありませんから」
側近妻「・・・・・・」
側近1「私もそれに従うまでです」
ひょこっ
側近娘「とーさま〜〜〜〜〜」パタパタ
女勇者「・・・・・・」
側近娘「私も人間界に遊びに行きたいです〜」くい
側近1「私は遊びに行くんじゃないんですよ?あなたは城で大人しく留守番してなさい」
側近娘「むー!行きたい〜〜〜〜〜〜っ」ぐい〜〜〜〜〜
側近1「服が伸びるから止めなさい;」
女勇者「あ・・・・・あたしも行きたいっ!!!」
女勇者「あたしの所為で魔王とメイドは捕まってしまったんだ・・・・・」
女勇者「あたしが・・・何も考えずに人間の軍に突っ込んだからっ・・・」
側近1「あなたは何も悪いことなどしてませんよ、いずれ人間達は来ると知っていましたし」
女勇者「でも、魔王が人質に取られたのはっ・・・・・」
側近1「あの方は多分人質に取られたなんて思ってないと思いますよ?」
女勇者「ふぇ?」
側近1「むしろ公式で人間の国に遊びに行けたことを喜んでいるんじゃないでしょうか」
側近1「いつもお忍びでしたからね・・・・・”魔王”として人間界に入れたことを少し楽しんでいるような気がします」
側近娘「やっぱり遊びにいってるんじゃないですかっ」プンプン
側近1「あなたの場合は遊びにならないんです」ぷに
女勇者「・・・・・・」
側近1「・・・・だから、大人しく待っていて下さい。それに魔王様は・・・・・・・」
女勇者「・・・?」
側近1「・・・・・いえ、これは飽くまで憶測ですからやめておきましょう」
女勇者「・・・・・」
側近1「もし人間達が近くまで攻めてきたら、地下通路から逃げて下さい。絶対に抵抗してはいけません」
側近妻「・・・・・わかりました」
側近娘「・・・・・」ブー
側近1「そんな剥れないで下さい。何か面白そうなものがあったら買ってきますから」
側近娘「・・・絶対にですよ?」
側近1「はい」にこり
側近1「では、暫くの間城のことをよろしくお願いします」
カツコツカツコツ・・・・・・
側近妻「・・・・・」
側近娘「父様も行っちゃった・・・・・」
女勇者「・・・・・」
側近妻(・・・・・大勢いる軍よりも、一人を信じるんですか・・・)
〜冥界門付近〜
勇者「・・・だんたん来る奴減ってきたな」
二代目「やっと対策を取り始めたか・・・・・随分手間取ったものだ」
ガチャガチャ
「悪かったわね、手間取って」
勇者「・・・・・」
二代目「・・・・・」
旧メイド「ふぅ・・・こんなものかしらね」ガッチャ ガッチャ
勇者「あの・・・・・メイドさん?」
旧メイド「何よ」
勇者「その背中に背負っているモノは何ですか?」
旧メイド「見ての通りよ、武器に決まってるじゃない」ガッチャ ガッチャ
勇者「な、何ゆえ・・・?;」
旧メイド「はぁ?魔王様を助けに行くに決まってるじゃない」
勇者「は」
旧メイド「何よ、助けに行かないの?元:亭主の癖に」
勇者「元はいらんっ!ていうかどうやって助けに行くんだよ」
旧メイド「門を潜って、人間界に行きゃあいいじゃないよ」
勇者「は? そんなの無理に決まってるじゃないか」
旧メイド「・・・・・」
勇者「・・・・・」
旧メイド「・・・・・( ´ー`)プッ」
勇者「・・・!?」
旧メイド「愛が足りなさ過ぎるわ、こんなことでへこたるなんて。何故こんな男を魔王様は夫にしたのかしら」ハンッ
勇者「なっ・・・」
旧メイド「それともあわよくば死んで欲しいとでも思っているのかしら?」クスッ
勇者「っんな訳無いだろう!!!」ガッ!
旧メイド「あら、図星? そうですわよね?死んだらずっと傍にいられますものねぇ?・・・このっ下衆!!!」ドカッ!
勇者「〜〜〜〜〜っ!!!」ビキビキビキビキ
二代目「清清しいほどムカつく女だな・・・逆に惚れてしまいそうだ」
側近2「まぁ中々いないでしょうね、あそこまで愚痴を隠さない女は・・・」
二代目「・・・お前もあの女くらい逞しかったら良かったのにな」
側近2「ガガーン」
勇者「もうっぜってええええ許さねぇええ!!!」シャキーンッ
勇者「女だからって甘く見てたがコレだけは許容出来ねぇっ!!!!!」
旧メイド「ハッ!私が女だからって侮ってた訳ぇ??人間の男って随分驕った生き物なのね? ダサッ!!」
勇者「うるせぇ!!!人間の女はお前みたいに野蛮で凶暴な奴はいないんだよ!!!!!」ヒュンッ!
ガギィイイイン!!! バキッッ!! ドカッッッ!!!!
二代目「・・・ついに始まったな」
側近2「ああ死んだばかりの人が巻き込まれてる・・・・・どこに行っても災難だなぁ」
門番A「ちょっとちょっとあんたら!!!こんなところで暴れないでっ・・・」
旧メイド「喧しいわねぇ!!!!」ドカッバキッ
門番A「買hゥフッッッ!!!」
ドオオオオン・・・・!
門番B「ここは死者の出口だぞ!!!来たばっかりの人が沢山いる場所なんだからもう少s」
ドカドカバキバキ バキッ
ドオオオオオオオン・・・・!
二代目「おお、遂に門番にまで手を掛けたか」
側近2「・・・あんな巨体を投げ飛ばすなんて・・・・・ご愁傷様です・・・」
勇者「だあああああああああ大人しくくたばりやがれこのアマッッ!!!」
旧メイド「台詞が完全にチンピラAになっているわよ勇者!!!とても物語の主人公とは思えないわ!!!!!」ホホホホホホホ
勇者「ぬ ぬ ぬ ぬ ぬ ぬ ぬ・・・・・っ!」←※一応この物語の主人公のつもりです。
旧メイド「これでも喰らいなさい・・・”業火術”!!!!!」
ゴオオオオオオオオオオ!!!!!
勇者「っこんなもん喰らうかあああああああああ!!!!!」
パシンッ!
ゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!
二代目「炎を弾き飛ばしたな」
側近2「あ」
<ドンッ!
ジュワアアアアアアアアアアアアア・・・・・
二代目「・・・炎が当たって」
側近2「門が溶けてしまいましたね・・・」
おい・・・・
・・・門が開いてるぞ・・・・・・・・
二代目「・・・・・・」
側近2「・・・案外冥界の門って脆いんですねぇ・・・・・」
勇者「門が・・・・・壊れた」
旧メイド「好都合だわ!!!・・・さっさと魔王様を助けに行かなくては・・・!」ダダッ
勇者「あ、おいっ・・・」
旧メイド「よっ・・・!」
シュンッ!
勇者「消えた・・・」
・・・・潜れたぞ・・・・・・
・・・・・・もう一回・・・・・あの世界に・・・・
そうだな・・・・・家族に最期の別れを・・・・・・
二代目「・・・・・」
側近2「みんなどんどん出てって行きますね・・・・・これは現世で混乱が起きるんじゃ」
二代目「我も行くか」スクッ
側近2「え」
二代目「勇者、お前も行くだろう?」
勇者「え・・・あ・・・・・・うん・・・」
二代目「呆けた顔してないでさっさと行くぞ」タッタッタッタッ
勇者「・・・・・」
下っ端1「・・・我々も行くぞ!!!」
「「「「「おー!!!!」」」」」
下っ端大勢「「「「「「魔界の栄光を守るために!!!」」」」」」
「「「「「いざ!!!!!」」」」」
ドタドタドタドタドタドタ・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・・ん・・・・・」パチ
魔王「・・・ここは・・・・・」
魔王「そうか・・・・確か薬で眠らされて・・・・・・」
魔王「うぅ・・・体がなんかだるいぞ・・・・・」ムク・・・
魔王「ん・・・?」
ジャラ......
魔王「・・・・・」
魔王「・・・ふっ・・・しっかり呪文付きか」
魔王「しかもベッド上って・・・・・・まさか・・・・・」
ガチャリッ
魔王「・・・・・」
王族騎士「ご加減はいかがかな? 魔王殿」カツコツ...
魔王「・・・・・」
王族騎士「少々キツめの薬を使ってしまいましたが、貴女にはこのくらいが良いかと思われまして」
魔王「・・・・・お蔭様で最高の目覚めだ、人間殿」
魔王「ご丁寧に寝室まで用意してくれるとは、中々親切じゃないか」
王族騎士「ふっ・・・」
ギシッ・・・
王族騎士「・・・うむ、少し年は食ってるがいけそうだな」くいっ
魔王「・・・・・・(コイツ金○千切ってやろうか)」
王族騎士「まさか魔王がこんなナリをした、しかも女だとは考えもしなかった」
魔王「人間は男尊女卑の傾向があるからな。残念ながら魔族にそんなものは無いのだ」
王族騎士「ふん、女が上に立つと碌なことが起こらない」
王族騎士「現に貴女はこうして敵の陣地に捕虜として捕まっている」
王族騎士「貴女の統治している魔界は一月もしない内に攻め落とされるだろう」
魔王「・・・・・・・」
王族騎士「・・・何だその顔は」
魔王「なのに何故私の力を欲しがる? やはり”魔王”の力を肖りたいのか?」
王族騎士「仮にも魔族のトップに立っていた魔物だ。その力を欲して当然だろう」
魔王「卑しい人間め、どこまで貪欲で下劣なんだ」
ッガ!!
魔王「・・・・・」つぅ...
王族騎士「口は慎め、ケダモノ」
王族騎士「こちらは貴様の命を握っているのだぞ」
魔王「・・・ハッ・・・・・・笑わせる・・・」
魔王「武器が無ければ自分を守ることも出来ない人間風情が、私を手篭めにしようと言うのか」
王族騎士「そうだ、人間には頑健さが足りない。だから魔物からその力を貰う」
魔王「貰う?奪うの間違いじゃないか? それにそれでは人は人でなくなってしまう」
王族騎士「違う、これは進化だ」
王族騎士「これからの世を生きるためには、どの国よりも発展しなければならない」
王族騎士「我々はその第一歩を踏み出すのだよ」ギシッ・・・
.......ジャラ...... ジャラ......
〜人間界にて〜
ふよ〜 ふよ〜
勇者「うおおっ体がめっちゃ軽い!!」フワッ フワッ
二代目「やはり肉体が無いと重力の影響を受けなくなるのだな」ススー…
側近2「まぁその代わりこの世に与える影響力も少なくなるんですけどね〜」フヨフヨ
二代目「・・・で、魔王が捕らえられている国はどこにあるんだ?」
勇者「まずココ何処だろ?」キョロキョロ
側近2「私は人間界へ来たこと無いので・・・・・・」
二代目「我もだ」
勇者「えっマジで? 人間の国へ遊覧とかしたことないの??」
二代目「んなもん興味ないわ」
側近2「無いですね・・・特に必要なかったので」
勇者「そうなのか・・・魔王が良く行ってたから結構他の魔物も行き来しているのかと思ったよ」
二代目「アイツが酔狂なだけだ。興味を持ったものには何にでも手を出すからな」
側近2「元来、魔物は娯楽を求める生き物ではありませんから魔王様は特殊な方なんですよ」
勇者「へぇ〜・・・」
二代目(ま、だからこそ人間の男が気に入ったんだろうな・・・・・)
勇者「・・・じゃあ俺しか人間界の構造はわからないってか」
側近2「そう言うことになりますね」
二代目「頑張って探したまえ。元:嫁のためのだろ」
勇者「だから”元”はいらんっ! ちきしょ〜っ愛の力で探し出してやんからな!!!」
ふよ〜 ふよ〜
。o0○
〜それから約1時間後〜
ふよ〜 ふよ〜
勇者「・・・・・・」
二代目「・・・・・」
側近2「・・・・・」
二代目「・・・おい」
勇者「・・・何」
二代目「先ほどから景色が変わらないのは気の所為か」
勇者「気の所為だ」
二代目&側近2「・・・・・・・・」
二代目「・・・おい」
勇者「・・・何」
二代目「・・・ずっと森林ばかりなのは気の所為か」
勇者 「気の所為だ」
二代目&側近2「・・・・・・・」
二代目「・・・おい」
勇者「・・・何」
二代目「・・・お前の愛は偽者なのか」
勇者 プチッ
勇者「っちくしょおおおおおおなんで見つからないんだ!?!?」ミツカラナインダーナインダー…
二代目「やっと迷っていることを認めたか」
側近2「困りましたね・・・」
側近2「魔王様は女性ですから・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・ガシャンガシャン!!
モブ1「ふへへへ・・・なかなかイイ女じゃないか」ベロリッ
魔王「や、やめろっ!私に触るなっ!!!」
モブ2「でも体は正直みたいだぜ?ほれほれほれほれっ」クニクニ
魔王「い、イヤッ・・・・ああっ・・・・・!」
アア〜〜〜〜〜〜〜っ・・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
側近2「なんてことに・・・・・」アワアワ
勇者&二代目「「絶対に、無い」」
勇者「どっちかって言うと」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・ガシャンガシャン!!
魔王「ふはははははははもっと喘げ人間風情が!!!」ゲシッゲシッ!
モブ1「あぁんやめておくんなんしぃいいいいいいいいいいい」ビクンビクンッ
魔王「ほれほれココが良いんだろっ!?!!ホレホレホレホレ(ry」グニグニッ!
モブ2「アーッ!!!」
アーッハッハッハッハッ アーッハッハッハッハッハ・・・・・・・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
二代目「・・・だろ」
勇者「あーぁ俺の嫁なのによぅ・・・」イジイジ
二代目「いやもう、未亡人だから」
勇者「っそれでも嫌なんだ!!もし・・・他に好きな人とかが出来てたら・・・耐えられない・・・」ズーン…
側近2「だからあまりココに来るの乗り気じゃなかったんですね」
二代目「最悪だなぁ嫁の一大事に」
勇者「だってよぅ俺は今だに思い出すことなんて無いほど常に想ってるのに」
勇者「アイツがもし、別の奴を愛していたら・・・・・・」
勇者「しかも魔王、愛に関してかなりフリーダムだしっ 全てが対象者になっちゃうしっっ」
勇者「誰かと愛し合っていた日にゃ・・・・・・・・・・・・・」
勇者「・・・あぁ死ねる・・・・・ぜったいしねる・・・・・・・・」ズズズーン・・・
二代目「もう死んでいるじゃないか」
勇者「うあぁんっ・・・まお〜〜〜・・・・・・」シクシク・・・
二代目「まぁ・・・奴は死んだ夫に操を立てるタイプには思えんからなぁ・・・・・」
側近2「保証は無いですねぇ・・・・・」
勇者「涙が出ないのが恨めしい・・・・・」ヒック ヒック
二代目「まぁ取り合えず、人間の国を探さなければ何も始まらんわな」キョロキョロ
側近2「うちの嫁は何処に行ったんでしょう・・・無事城を見つけたのでしょうか」キョロキョロ
二代目「あんたの嫁さんは何の迷いも無さそうだから、辿りつけてそうだな」
側近2「ははは、1〜100くらいまでは魔王様で埋め尽くされてるでしょうから」ケタケタ
二代目「・・・お前・・・ソレ自分で言ってて空しくならないか・・・?」
側近2「?」
勇者「・・・・・・・・・魔王・・・・・・」
〜とある王国の宮殿:地下牢〜
魔物「くっそ・・・っ 放せっ・・・!!」ジタバタ
軍人1「うっせ小僧!!大人しく牢屋にでも入ってな!!!」
ドカッ!!!
魔物「うわぁっ!!?!」
ドサッッッ!!
牢番1「・・・何だ今度は男か」
牢番2「うへぇホント魔物ってカンジだな、アイツ」
メイド「・・・! その声は魔物くんっ!?」ジャラ・・・
魔物「えへへ・・・ごめんなぁメイドちゃん・・・助けようと思ったんだけど、捕まっちゃった・・・」
軍人2「お前ら!ちゃんと見張っておけよ!!」
牢番1&2「「へーい」」
メイド「魔物くん、声に元気が無いけど大丈夫?」
魔物「あはは大丈夫だよ・・・・・ったく、牢屋くらい一緒にしてくれてもいいのになぁ」
メイド「せっかく逃げ切れたのだから、私なんか放っておいて良かったのに・・・・・」
魔物「何言ってんだよ、俺がメイドちゃんを見捨てるわけ、無いじゃんか」
メイド「見捨てる見捨てないとかじゃなくってっ・・・・・」
魔物「・・・・・」
メイド「・・・でもありがとう、助けに来てくれて・・・私、寂しかった」
魔物「うん・・・」
牢番1「・・・・・」
牢番2「あーあ、お熱いこってよぅ」
牢番1「・・・・・」スクッ...
牢番2「・・・お?」
ガチャッガチャンッ
ギィィイイイイイイイイイ・・・・・
牢番1「・・・・・」
メイド「・・・・・」
牢番1「・・・・・」ニヤッ
メイド ビクゥッ
牢番2「おいおい牢番さん、勝手に開けちゃ駄目でしょーがぁ」ニヤニヤ
牢番1「何言ってんだよ牢番くん、これも我々の仕事の一つだったろう?」ニヤニヤ
牢番2「そぅでしたねぇ・・・・・」ジトリ...
メイド「やっ・・・いやっ・・・・」ガタガタ
魔物「・・・!?」
魔物「ってめぇら!!!メイドちゃん手ぇ出したらタダじゃおかねぇぞ!!!!!」ガシャンッ!ガシャンッ!!
牢番2「うるせぇガキは放っといて・・・」ニヤニヤ
牢番1「嬢ちゃん本当イイカラダしてんなぁ・・・・・」ムニムニ
メイド「や・・・っ」
メイド「やめてぇえええ〜〜〜〜〜っ!!!!!」
??「ちょっとぉすみませ〜〜〜んっ」カツコツ
牢番1「・・・んあ?」
メイド「!」
貴婦人?「何だか〜道に迷っちゃってぇ〜〜〜」カツコツカツコツ
牢番2「はぁ?」
貴婦人?「ここは一体何処ですか〜? 私、自分の部屋に戻りたいですぅ〜」シクシク...
牢番1&2((何でこんなところに貴婦人が・・・・・・))
メイド(こ、これは・・・この喋り方は・・・・・・)
魔物(姿は違うけど、間違いない・・・・・・)
魔物&メイド((側近娘ちゃんだ[わ]・・・・・・・・・))
貴婦人モドキ「牢番さぁ〜ん 教えてください〜〜っ」くいくい
牢番1「えぇっ?;」
牢番2「何でこんなとこに迷い込むんだよ・・・・・;」
魔物&メイド((絶対ばれる絶対ばれる絶対ばれる絶対ばれる絶対ばれる絶対ばれる))
貴婦人モドキ「私帰る道わかりましぇ〜ん・・・」ウルウル
牢番1「・・・ったく、しょーがねーなー・・・・・・」ヨイショット...
牢番1「牢番2、俺ちょっとこの人連れてくから一人で見張りしといてくれ」
牢番2「えぇ〜・・・」
魔物&メイド((ええええええええええええ(゜Д゜;)えええええええええええええええ))
貴婦人モドキ「イヤですわっこの人も一緒じゃないと〜」くいくい
牢番2「はぁ!?」
貴婦人モドキ「だって男の人と二人っきりだなんて〜何されるかわかんないじゃないですか〜」チラリ
メイド「・・・(゚Д゚)ポカーン・・・」
牢番1「・・・チッ」
牢番1「じょーがねー・・・お前も行くぞ」ぐい
牢番2「お、おうよ〜・・・」スクッ...
カツコツ カツコツ カツ コツ カツ コツ..........
メイド「・・・・・」
魔物「・・・・・」
メイド(ば・・・バレなかった・・・・)ポカーン・・・
魔物(ていうかこの場合、三人の方が危険じゃないか?;)
サササササッ
女勇者「ふたりともっ! 無事か!?」ガシャンッ
メイド「勇者ちゃんっ」
魔物「お前っ・・・助けに来てくれたのか!?」
女勇者「待ってよっ 今出してあげるからっ・・・」
女勇者「”灼熱魔法!”」
・・・・・シーン・・・・・・・・・
女勇者「あっあれっ?;」
女勇者「も、もう一度っ ”灼熱魔法!”」
・・・・・シーン・・・・・・・・・
女勇者「あ・・・あれぇ?;;;」
メイド「勇者ちゃん・・・」
魔物「きっとこの檻には魔法を使えなくする呪文が掛けられてんだ・・・・・」
女勇者「くっくそうっ・・・コレが駄目なら・・・っ」
<・・・おい!侵入者が出たぞ!!
<早く檻を確認するんだ!!!! ドタバタ...
女勇者「買Qッ! バレたっ!?」
メイド「勇者ちゃんっ! 早く・・・っ!!」
魔物「バレなかったのが不思議なくらいだっだしな・・・・・」
カッ カッ!
カッ カッ!!
カッカッカッカッカッ!!!!!
軍人1「っ・・・ いたぞ!!! もう一人の侵入者だ!!!!! 」カッカッカッカッ
軍人2「奴を捕まえろっ!!!!!」
女勇者「うげぇえええええええええええええ;;;;;」
メイド「勇者ちゃんっ! 逃げて!!!」ジャラジャラッ
魔物「お前まで捕まるぞっ!?」
女勇者「っ・・・くそぅっ! こうなったら・・・・・!!!」ダダッ
メイド「!? 勇者ちゃんっ!?!?!?」
魔物「あ、あいつ・・・っ!!?!;」
<てりゃあああああああああっ!!!
<うわっなんだ貴様!!!
<こんなのこうしてくれる!!! バシーンッッッ
<うあぁっ はっはなせっ・・・!やめろおおおおおおおおお(ry
メイド「・・・・・」
魔物「・・・・・」
。o0○
魔物「・・・・・で」
女勇者「・・・」ムスッ
側近娘「えへへ〜」
魔物「結局こうなると・・・・・」ハアアアァ〜・・・
女勇者「うるせぇ! お前には言われたかないやいっ!!」プンスカっ!
魔物「大体お前は単細胞過ぎんだよ、二回も同じことするなんて学習能力ないなぁ」フッ
女勇者「やかましいわあああっ!!!;」
側近娘「でも何だか楽しいね〜っ 滅多に出来ないよ、こんな体験www」ニコニコ
メイド「あなたはある意味大物だわ・・・;」
軍人1「今度こそ大人しくしておけよ」
軍人2「我々が付いているからなぁ」フンッ
魔物「・・・何だか見張りも厳重になっちゃったし・・・・・」
女勇者「ぐぬぬぬぬ・・・ちくしょう・・・絶対上手く行くと思ったのに・・・・・」ブツブツ
メイド(でもあの人達は手を出さなさそう・・・よかったぁ・・・)ホッ…
側近娘「・・・でもねっ」コソッ
メイド「?」
側近娘「そのうち父様が助けにくると思うのっv メイドちゃんを助けに行くって言っていたからっ!」パチーン☆
メイド「そ、そうなのっ?」パアァッ
女勇者「・・・の、わりには遅いよなぁ。手間取っているんでねーの」フンッ
魔物「お前みたいに馬鹿じゃないから慎重に行動しているんだろうな(笑)」
女勇者「ばっ・・・馬鹿って言うn」
軍人1&2「「静かにしろ!!!!!!」」ビシィイイイイッッッ!!!
女勇者「・・・はぁーいっ」ブスッ
〜とある王国の宮殿:寝室〜
ガチャガチャッ
ガチャガチャッ
魔王「・・・、よっ」
パキンッ!
魔王「・・・・・ふぅ・・・」ジャラ...ジャラ...
魔王「やっと全部外せた」パキッパキッ
魔王「無駄に色んな物付けやがって、お蔭で少し苦労したぞ」
王族騎士「・・・・・」
魔王「・・・・・」
グイッ
王族騎士「・・・・・」グチャァ・・・
魔王「おうおう、折角の男前が台無しだな」
魔王「でもまさか頭突きしただけで死んでしまうなんて」
魔王「ピクリともしないじゃないかぁこいつ、見た目によらず軟い奴だなぁ」
ポイッ!
ベチャッッッ
魔王「すまんな」バサッ
魔王「生憎ながら私には夫がいるのでね、誰かに身を捧ぐわけにはいかんのだよ」
魔王「昔の私なら喜んでたかもしれんがなぁ ハハハハハハハハッ!」
王族騎士「・・・・・」
魔王「っと・・・」
魔王「良く見たらこの服、相当破けているなぁ」
魔王「全く人の服を破りやがって・・・不躾な奴だ」
魔王「仕方ないから、お前の服を着て行こう」するっ するっ
魔王「ふむ・・・なかなか似合うんじゃないか?」ニヤ
王族騎士「・・・・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「ふっ・・・・・・私を侮った地点でお前の負けだ、人間」
魔王「魔力など無くとも私は十分強い」
魔王「身体能力も経験値もお前達とはケタ違いだ」
魔王「人間風情が私の力を操ろうなど笑止」
魔王「お前達はものを考える葦として、生涯生きるために足掻いとけ」
王族騎士「・・・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・・・だからこそ」
魔王「きっと・・・・・・惹かれてしまったんだろうけど、なぁ・・・・・・・・・・」
ギィイイ・・・・
バタンッッッ
魔王「・・・さて」
魔王「何処に向かおうか・・・」
貴族「っ! うわああああああ魔物だ!!!!」ドタバタッ
貴婦人「キャアアアアアアアアアア」
魔王「五月蝿い静かにしろ」
メリッ バキッ バキッ
貴族&貴婦人「「ぅっ・・・」」ドサッッッ
・・・・キャ―――――――ッ!!!
何だ?
何故魔物がココにいる!?!? あいつ王族騎士の服を着ているぞっ・・・・・
魔王「・・・おい」
召使「っ!?」ビク
魔王「この宮殿の王室は何処だ」
召使「あ、あ、あ、あ、あ、」
魔王「早く言え」ギロ
召使「あああ、あ、あの角を曲がって」
召使「し、し、暫くした、ら」
召使「おおおお大きなと、びらが、あります」
召使「そ、そそその部屋の一、番、奥、です」
魔王「分かった。ありがとう」
ッカッカッカッカッカッカッカ
召使「・・・・・」
召使「・・・・・・・」ペタン
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
〜とある王国の宮殿:王室〜
・・・・・うわぁっ何をする
・・・・・だっだれかっぐああああああ・・・・・・・
右大臣「? 何でしょう、外の様子が・・・」
左大臣「もしかして敵でしょうか・・・」
国王「騒がしいな・・・誰だ」
・・・こくおうさまっ・・・・・
・・・・・・・にげて!!
ッバン!!!!!
魔王「・・・・・・・」ギィイイイイイ・・・
国王「・・・・・」
魔王「貴様か・・・国王は」
国王「ああ、如何にも。我れがこの国の王だが?」
魔王「フッ 貴様とは一度話がしたかった」カツ コツ
国王「・・・話だと? 我れはおぬしになど用は無いが」
魔王「いいや、私は山ほど話したいことがあるね」
魔王「貴様、今年で幾つだ? この国の王は年を取らないと聞いている」
国王「我れは神から選ばれた神聖な権力者なのだ」
国王「その力は未来永劫続き、誰にも犯されることは無い・・・勿論、老化や病気にもだ」
魔王「それは嘘だな」
国王「・・・何?」
魔王「貴様もこの地上で生きている以上、只の人間だと言っているんだ」
魔王「普通、生きている全てのものは時間と共に衰える」
魔王「たとえ神とやらに選ばれていたとしても、だ」
魔王「しかし一つだけ例外がある」
国王「・・・ほう」
魔王「他の命を犠牲にして生きながらえる方法だ」
魔王「この世界には魔法と言う便利なものがある」
魔王「それを使って他の命をエネルギーとし、自分の命を永らえることが出来るのだ」
国王「ふんっおぬし、何が言いたい」
魔王「・・・今から約三百年前」
魔王「私の元に小さな人間の小僧がやってきた」
魔王「そいつは勇者だと名乗り、私の命を奪いに来たと抜かしやがった」
国王「勇者、か。そういえばその頃だったかな」
国王「ここ数年勇者が我が世界で生まれなくなってしまったのは」
国王「時々怪しげな奴らが妊婦を襲いにやってくるという噂も、その頃立ったはずだ」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・その小僧はな」
魔王「まだ幼いのにも関わらず震えながら何度も私に戦いを挑んできたよ」
魔王「何度も何度も何度も何度も」
魔王「不思議に思ったんだ私は。何故そんなに必死に戦うのかと」
魔王「まるで後ろから何かに追われているかのようにやってくる」
魔王「聞いてみると、勇者達は呪いの所為で40までしか生きられないそうじゃないか」
国王「そうだ、40を過ぎた衰えた肉体などでは魔王を倒せない」
国王「だから鞭を叩くように勇者達を急かすのだ」
国王「世界を救うためなのだ。綺麗事だけで済ませられることだとはおぬしも思ってはなかろう?」
魔王「ああ思ってなど無いさっ・・・それが夫に関わって無ければな!!!」
国王「夫っ・・・? まさかおぬし、勇者を婿にしたのか」
魔王「ああそうだ!! 命僅かだと知りながらも勇者を夫とした!!!!!」
国王「クッ・・・アハハハハハハ!!!!! 笑わせる!!!!!」
国王「魔王が最大の敵である勇者を花婿にしただとっ・・・?! 何処の茶番だ!!ソレはっ!!!」
魔王「私は夫が生きている間探したんだ!!! 必死に!!!呪いを解く方法を!!!!!」
魔王「でも結局見つからなかった・・・!!! だから聞いた!!!その呪いを掛けた奴らに!!!!」
国王「ほう・・・! ほう・・・・・!」
魔王「そしたら何と答えた思う!?!!?・・・奴らは呪いなど掛けていないと言う!!!!!」
魔王「呪いなどではないっ・・・・・最初から勇者達の命は 無 く な っ て い た !!!!!」
魔王「貴様だ国王!!!!貴様に勇者達の命は奪われたのだ!!!!!!!」
魔王「私のっ・・・ 私の夫の命を返せぇえええええええええええ!!!!!!!」
〜とある王国の宮殿:地下牢〜
・・・ドオオオオオオンッッッ!!!!!
女勇者「狽メぎゃっ!?」
魔物「なんだぁ今の!?」
メイド「ビクッ」ギュッ
側近娘「メイドさんのお胸、柔らか〜い」スリスリ
軍人5「な・・・何だ!?」
軍人6「上の方からだったな・・・何が起きたんだろう・・・・・」
・・・・・カツコツカツコツ
軍人7「おい、交代の時間だ」
軍人5「? 一人?」
軍人6「二人じゃないのか」
軍人7「何か王室で魔物が暴れだしたらしくてさ、あっちの方に人回してんだ」
軍人5「何っ! 魔物が!?」
軍人6「しかも王室で!? そりゃ大変じゃないか!!!」
メイド&女勇者&魔物「「「・・・・・」」」
側近娘「・・・♪」
軍人7「だから至急、王室の方に向かってくれよ。ココは俺が守っとくからさ」
軍人5「わかった!!すぐに向かうっ・・・おいっ行くぞ軍人6!!国王様の危機だ!!!」
軍人6「おう!!」
カッカッカッカッカッカッ!!!!!
軍人7「・・・・・」
メイド&女勇者&魔物「「「・・・・・」」」
側近娘「も〜遅いですよ〜!」
メイド&女勇者&魔物「「「・・・?」」」
側近娘「父様じゃなくて・・・かあさまっ♪」
メイド&女勇者&魔物「「「・・・エエー( Д゚)゚ーッッッ!!!」」」
軍人7改め側近妻「んもぅっ・・・あなた達っ勝手に行動してはいけないってあれほど言ったでしょうが!!!」
側近娘「ごめんなさ〜い♪」
側近妻「真面目に反省しなさい!!!;」
魔物「どっ・・・どうみても厳つい兄ちゃん何だけど・・・」コソコソ
女勇者「だよねぇ・・・」コソコソ
メイド(側近娘ちゃんには何かが分かるのかしら・・・・・)
ガチャッガチャンッ
ギィィイイイイイイイイイ・・・・・
側近妻「そして確かこの鍵で手錠が・・・・」
ガチャガチャッ
パキンッ
パキンッパキンッ
側近妻「・・・ふぅ」
側近娘「ありがと〜母様〜〜」ぎゅぅう
側近妻「こらこら・・・この鍵で隣の子も助けてきなさい?」ジャラ...
側近娘「はぁ〜い♪」タタッ
側近妻「大丈夫? メイドちゃん。何もされてない??」
メイド「はいっ大丈夫ですっ」
側近妻「それは良かった」にこり
ガチャガチャ
パキンッ
パキンッパキンッ
側近娘「はいっ♪ 全部外しましたよ〜」ニコニコ
魔物「ふーっ!やっとシャバの空気だぜ〜っ!!」くあぁっ....
女勇者「お前は囚人か」
・・・・・ドオオオオオオンッッッ!!!
女勇者「狽メぎゃっ!?」ギュウゥ
魔物「うおっ行き成り抱きつくなよっ!」ドキドキ
側近妻「・・・急いで出た方が良さそうね」
メイド「魔王様は大丈夫でしょうか・・・」
側近妻「大丈夫よ。・・・あの人がそう言っているのだから」
〜とある王国の宮殿:近くの上空〜
ふよ〜 ふよ〜
勇者「や・・・やっと」
二代目「人間の国が見えてきたなぁ」
側近2「ここが魔王様が捕らえられている国だと良いのですが・・・」
・・・ドオオオオオオオオンッッッ!!!!!
勇者「っ・・・!?」
二代目「おぉ」
側近2「あの宮殿からですね」
・・・ドオオオオオオオオオオンッッッ!!!!!
勇者「・・・あの宮殿は・・・・・・」
二代目「知っているのか?」
勇者「うん・・・まぁ・・・」
二代目「何だその曖昧な返事は。あまりいい思い出が無いのか」
勇者「・・・・・」
側近2「でもきっとあの宮殿に間違いないですね」
二代目「うむ、破壊活動が行われている訳アリ宮殿なんてそうそう無いからなぁ」
側近2(魔王城はしょっちゅう行われてましたけどね・・・・・)
ついに誤爆してしまった・・・
恥ずい、よりによって何でこんな文章の長いものを・・・・・・・・(///д///キエーッ
もうあの板には行けないわ・・・
大人しく墓穴に入りながら投下する・・・・・・
待って、創発板からは去らないでw
むしろあれでこのスレ読もうと思った件w
・・・墓穴から帰ってきました・・・
何で誤爆スレじゃなくて、あんな比較的人の多いスレに誤爆しちゃったんだろう・・・
もう絶対専ブラからは書き込まないと心に誓いました。便利だけど危険だぜ、ありゃぁ・・・
創発板の人は優しいなぁ<ホロリ 再びもそもそ開始。
勇者「・・・・・」
二代目「・・・どうした、勇者」
二代目「愛しの彼女が待ってるぞ?」
勇者「・・・・・」
・・・魔王 何故暴れているのかな
・・・俺が原因なのか?
俺が この国の呪いよって死んだから?
だからそんな無茶苦茶に暴れているのか・・・?
あんたは この国を恨んでいるのか・・・?
勇者「・・・・・」
誰かを恨む感情など持って欲しくない
それは不幸な者が持つ感情だ
勇者「・・・・・・まだ愛してくれてるってことは嬉しいんだけどね・・・・・」
あんたにはずっと幸せでいて欲しい 笑っていて欲しい
たとえ他の誰かを好きになって 俺のことを忘れたとしても―――――――
勇者「・・・・・行くか」
勇者「魔王を止めに行こう」
〜とある王国の宮殿:内部〜
・・・ドオオオオオオオオオオンッッッ!!!!!
二代目「・・・こっちか」ススー・・・
勇者「急ごう、今にも宮殿が崩壊しそうだ」フヨフヨ-
側近2「急にやる気になりましたね勇者殿」クス
勇者「・・・魔王はきっと、俺にしか止められない」
二代目「ほーぅ随分と自惚れているではないか」クックッ
勇者「魔王はきっと仇討ちのためにこの宮殿へと来たんだ・・・っ」
勇者「だから、俺が止めるしかない」
勇者「俺は魔王にこんな醜いことなどして欲しくないよ・・・っ!!」
二代目「・・・・・着いたぞ」ピタッ
・・・ガシッ!!!
勇者「・・・っ! 魔王っっっ!!!!!」
バタン!!!!!
・・・ホーッホッホッホッホ!!! ホーッホッホッホッホ!!!
取り憑かれたメイド「ホホホホホホッッッ!!!!この人間風情がぁあ!!!」ビシンバシンッ!!
原形を留めていない貴族「・・・・・」ピク・・・ピク・・・
取り憑かれたメイド「魔王様に手を出すなど何て無礼者なのかしらっっ!!!!!」ビシンバシンッ!!
取り憑かれたメイド「カラスにでも死肉を貪られればいいわ!!!!!」グッチャッグッチャッ!!!!
ベチャ・・・ ベチャ・・・
取り憑かれた軍人A「う〜ん、この体だとあんまり美味しく感じねーのが残念だよなぁ〜〜」もっしゃもっしゃ
取り憑かれた軍人B「まぁまたこの感覚を味わえただけでも喜ぶべきなんじゃねwww」むっしゃむっしゃ
取り憑かれた軍人C「だよなwwだよなwww今度は町まで降りて人間のガキでも喰って来ようぜwwwwww」
ホーッホッホッホッホ!!! ホーッホッホッホッホ!!!
アハハハハハハハハハ!!!!! アハハハハハハハハハ・・・!!!!!
勇者&二代目&側近2「「「・・・・・」」」
勇者&二代目&側近2「「「・ω・) ̄_√)゚Д゚)・・・・・」」」
勇者&二代目&側近2「「「・・・っっ お前かよっ!!!!!!!!;」」」
ドオオオオオオオオオオンッッッ!!!!!
〜とある王国の丘の木の上〜
カァッ カアッ カアッ
・・・ドオオオオン・・・・・・
・・・ガラガラガラ・・・ガラ・・・・
魔王「・・・・・」
側近1「・・・・・」
・・・アホー・・・ アホー・・・
側近1「・・・凄い騒ぎですねぇ・・・」
魔王「・・・・・」
側近1「・・・何だか懐かしい光景です」
側近1「そんなに落ち込まないで下さい」
魔王「・・・・・」
側近1「とりあえず顔を拭きましょう。まるで某ホラーPVの出演者みたいになっていますよ?」フキフキ
魔王「・・・・・なんか・・・」
側近1「・・・・・」
魔王「・・・・・完全に・・・気が抜けてしまった・・・・・・・・・」
〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
...ピシッ......
魔王「私のっ・・・ 私の夫の命を返せぇえええええええええええ!!!!!!!」シャキンッ!!
ピシッッ!!!
ッドオオオォォオオオォオオオオオオンッッッ!!!!!
魔王「 ッ!?」
魔王(な、何だっ!? 私はまだ何もしてないぞっ!?)
ドシャアアアアアアアァァァァァ・・・・・・・・
右大臣「て、天井がっ・・・・」
左大臣「・・・!! 国王様!?!?!?」
国王「ぐ ぁ ・・・・・」ドサッッッ!
左大臣「国王様!!国王様・・・!!!!!」ユッサッユッサッ
右大臣「お、おのれぇっ!!! 国王様に何を・・・!!!!!」シャキィンッ!!
魔王「ぇっ」
<ホーッホッホッホッホッホッ・・・・・! ホーッホッホッホッホ・・・・!!!
<やりましたね!メイドさん!!!
<さすがメイドさんっす!!! <最高っす!!!
<無駄口叩いてないでさっさと片付けるわよ!!!!!
<<<<<わかりました!!!!!!
ガララッ
ガラララララッ
取り憑かれた軍人A「よっしゃああああああ!!!!!」バッ
取り憑かれた軍人B「魔界の栄光を守るために!!!!!」バッ バッ
取り憑かれた軍人大勢「「「「「魔界の栄光を守るために!!!!!」」」」」バババッ!!!
取り憑かれたメイド「っさぁあああああ!!! 行くわよおおおっっっ!!!!!」ピシンッ!
う うわぁ!!!!くっくるなぁあああ!!!!! ザ シュッ!
ドカッバキィッ!!! ひいいいいいぃいいいいたすけてくれえええええっっっ
メキッ! ベシャ! ベキャッ ・・・ブチブチブチッ!
グチョグチャ!! ベチャ!!
メリメリメリメリ・・・・・ ぐああっ・・・
うわああああぁあああぁあぁああぁぁlああああぁぁぁ・・・・・・
魔王「 ・・・・・ポ カ ー・・・ン 」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜回想ココまで〜〜〜〜
側近1「・・・・・」
魔王「・・・はあぁ〜・・・」ガクッ
側近1「通りで・・・何処かで見たことのある攻撃方法だと思ったら・・・・・」
魔王「お蔭で私は意気消沈だ・・・」ズーン…
魔王「いじけてやる・・・・・」イジイジ・・・
側近1「そんな拗ねないで下さい」ぽんぽん
魔王「ハァ・・・」シュン・・・
側近1「でも・・・何故でしょうね? 冥界の門は逆戻り出来ないと聞いてますが・・・」
魔王「知らん、たまたま門番がミスでも犯したんじゃないか?」フンッ
側近1「・・・・・だとしたら・・・」
<・・・あなたーっ!
<とーさま〜〜〜〜〜・・・
側近1「・・・あれ、帰ってなかったんですか」くるっ
魔王「先に帰ってていいぞ、私はもう少しここにいるから」
側近1「・・・そうですか・・・では」ヒュッ
< トンッ
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・・」フゥ…
・・・・・・ドオン・・・・・
魔王「・・・やっと落ち着いてきたな」
魔王「メイドめ・・・私の面目が丸潰れじゃないか」
魔王「普通そこで出てくるか? しかも死んだ奴がだぞ?」
魔王「・・・まぁ・・・そのほうがよかったのかも、知れないが・・・・・」
何かを憎む感情など持ちたくなかった
遠い昔 最後に憎しみを持ったのは『自分の境遇』だった
しかしそんなもの持っていても何も変わらない
魔王「・・・知っていた筈、なんだけどな・・・・・」
魔王「破壊するのが大好きな愉快犯だったらこんなにも空しい気分にならないものの・・・」フッ・・・
魔王「・・・・」
魔王「・・・・・・」
魔王「・・・・・・・・」
魔王「・・・・・・やっぱり私に魔王は向いていないのかも」ボソ
勇者「そんなこと言わないでくれよ」
魔王「っ!」くるっ
魔王「ゆ・・・ゆうしゃっ・・・・」
勇者「久しぶり〜・・・もー疲れ t」
ガッ! ぎゅぅううううぅううううううう〜〜〜〜〜〜
勇者「ぅうおっ! あんたゴースト掴めるのかよっ」
魔王「お前何ですぐに会いに来なかったんだっ!? 何でこんな時に来るんだっ!??」
勇者「いや、そうしたいのは山々だったんだけど色んなことに巻き込まれちゃっ・・・て・・・・・」
魔王「・・・っ・・」ぼろぼろ...
勇者「っ!? な、泣いてんの!? 魔王っ・・・」
魔王「ぅ、うるさいっ・・・すこしだまれっ・・・・っ・・・」
勇者「・・・・・」ギュ・・・
魔王「・・っ・・・っ・・・・」ヒック... ヒック....
二代目「・・・・・我は完全に空気な訳だが」
※側近2は嫁と帰りました。
。o0○
魔王「・・・・・」ぐす...
勇者「・・・すっきりした?」
魔王「・・・ぅ・・・・・」チーンッ
魔王(あいつこうなることがわかっててハンカチ置いてったのかな・・・)スビ...
勇者「魔王が泣いている姿なんて初めてみたよ」ニヨニヨ
魔王「・・っ 嬉しそうな顔するな!!///」ベシッ
勇者「あだっ」
二代目「注:肉体が無いので決して痛くはありません。ただのイチャこいてるカップルを表すための表現方法です」
二代目「・・・何だこのカンペは」ペイッ
魔王「・・・? そういえばお前、なんか若くなってないか?」
勇者「あぁ、ゴーストになると肉体の最も良い状態で映し出されるらしいよ?」
魔王「ほぅ」
勇者「・・・魔王はやっぱり老けt」
魔王「貴様も大事なところ潰されたいようだなぁ?うん?」モギュゥウウッ
勇者「や、やめてっ痛くはないんだけど視覚的には痛いからっ・・・ていうか、『も』・・・?;」
魔王「フンッ ・・・どいつもこいつも無礼者だっ」ツンッ
勇者「でもやっぱり魔王は何時になっても美人だよ」ニコニコ
魔王「今更機嫌取りしても無駄なんだからなっ」プンプン
勇者「髪切ったんだ? 似合ってると思うよ、長い頃も好きだったけど」サラ・・・
魔王「・・・・・」
勇者「ていうかその格好と合いすぎて逆にこっちが悲しくなるんだけど・・・」
魔王「・・・そこら辺の男よりハンサムだろ?」ニヤ
勇者「マジで勘弁してください・・・俺の立場が無いじゃないか・・・」ガクッ
二代目「・・・・・」ジー・・・
魔王「・・・・・?・・」
魔王「・・・! ああ!二代目!!」
二代目「忘れるな」
魔王「すまん、昔の記憶はあまり覚えてないんでな」
魔王「それにお前無駄に若返っているじゃないか」
二代目「フンッ それに対してお前は老けたけどな」
魔王「っやかましい!このロリコン!!」
二代目「っ!? ロリコン!!?」
魔王「まだ千年ちょっとしか生きていない私の仲間にセクハラ行為をして
私達から制裁と言う名のリンチを一晩中受けたくせにっ!」
二代目「何でそこだけ鮮明に憶えているんだっ!!;」
勇者「・・・1000歳でロリ・・・?」
魔王「・・・で、何しに来たんだ貴様」
二代目「なに、お前が人間達に囚われていると聞いたんでな」
二代目「その無様な姿を一目見ようと来たんだが・・・ふむ、目的とは違ったが実に面白い姿が見れたよ」ニヤニヤ
魔王「ぅ、わっ・・・悪いかっ! 私にだってなぁっ好きな人の一人くらい・・・///」カァッ
二代目「まさかお前が唯一の、しかも人間を想ってこんなに泣き喚くとは・・・」ックックックック・・・
魔王「っ・・・くそ・・・よりによってこんな奴に見られるとは・・・・・・・・」プルプル
二代目「イイ土産話が出来たよ、仲間に話すのが楽しみだ」フワフワ
魔王「っ! ちょっちょっと待てっ!! この話は誰にも言わ」
二代目「では我は帰る。達者でな〜〜〜〜〜〜〜ノシ」ススス-・・・
魔王「あぁっ! ちょっとっ!!!;」
勇者(だんだんこの二人の関係性が見えてきたような気がする・・・・・)
魔王「・・・逃げられた・・・あぁ、昔の仲間にはあまり知られたくないのに・・・・・orz」
勇者「別にいいじゃん、どうせあんたが死んだらバレることなんだしさ」ハハハハ
魔王「昔はそういうことにとことん無頓着だったんだ」
魔王「だから何というか・・・・少しの気まずさを感じてしまうというか・・・・」
魔王「・・・魔王になる以前から私は結婚するなどと思ってもいなかったし・・・・・・・・」
勇者「へ〜ぇ?そうなの? あんたモテそうなのに」
魔王「・・・言っておくが私は仲間内では綺麗な方じゃないぞ?仲間にはもっと綺麗な奴がいる」
勇者「へー?」
魔王「だから必然的に私はそういうものには縁が無いだろうと割り切っていたんだ」
勇者「へー・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・何だ、その気の無い返事は」
勇者「・・・。まぁ、俺が愛していればそれでいいでしょ」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・」ぎゅぅ...
勇者(幸せだなぁ)
勇者(・・・何となく、少しだけ)
魔王の過去が垣間見えた気がした
勇者(今まであんたを愛してくれる人はいなかったのか、魔王)
体を曝け出し 僅かな愛を貪る様が目に浮かぶ
ああだから あんたは
勇者「・・・魔王」
魔王「うん?」
勇者「愛しているよ」
魔王「・・・うん・・・」
勇者「だから魔王も死ぬまで絶対忘れないでね、俺のこと」
魔王「何だ急に・・・死ぬ前はどうせ忘れるんだろとかほざいてたくせに」
勇者「いやぁやっぱりあんたが他の奴を愛しているかと思うと耐えられないや、俺」
勇者「ココに来るのもかなりビクビクだったし」
魔王「馬鹿か、私がお前のことを忘れるわけ無いだろう?」
勇者「・・・真顔で言われると反応し辛いな・・・」ポリポリ
魔王「お前こそ私がいないからって冥界で浮気するなよ?」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・なんだそのだんまりは。まさか、してたのか・・・」ゴゴゴ・・・
勇者「いや・・・そういう訳じゃないんだけど・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「やっぱりそれだけ想ってるとさぁ早く会いたいなぁ、とか考えちゃうわけですよ」
勇者「でもそれって、さぁ・・・・・・・」
魔王「何だ・・・そんなことか」
勇者「その度に自己嫌悪陥ったりしちゃってさぁ〜もう本当申し訳ないよ・・・根性無しだ、俺」
魔王「別にいい。そのくらいで死ぬつもりは無いしな、存分に想ってくれ」
勇者「そっかぁ・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・星が、」
勇者「・・・」
魔王「きれいだなぁ・・・今なら天の川も特に必要無さそうだ」
勇者「天の川・・・?」
魔王「側近の娘が短冊を飾っててな・・・」
勇者「今って春・・・」
魔王「そこはツッコミ禁止だ」
勇者「あ、はぃ・・・」
魔王「・・・書いてない願い事も叶うんだな」
勇者「ん・・・?」
魔王「・・・なんでもない・・・・・」
・・・あ・・・・・
・・いたぞっ・・・・・
魔王「・・・・・ん?」
バッサッ バッサッ
門番A「・・・あ〜やっと見つけたっ!!」
門番B「アンタっ!さっきはよくも門を壊してくれたなっ!!」プンスカっ
魔王「門・・・? 壊した・・・? ていうかお前達だれ・・・」
勇者「あ〜・・・遂にお迎えが来ちゃった」
門番A「おかげでオレ達は逃げ出したゴースト探すのに右往左往だ!」
門番B「お前もさっさと帰りやがれ!!ばぁーかっ!!!」プンプン
魔王「お前が犯人だったのか・・・ゴーストがやたらうろついてたのは・・・」
勇者「いや元はと言えばメイドが・・・」
門番A&B「「どっちもどっち!!!!!」」ギラッ!
勇者「・・・はぃ・・・」
ふわ ふわ
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・・・」
魔王「・・・」クス
勇者「?」
ちゅ
魔王「そんな、寂しそうな顔するな・・・?」
勇者「・・・魔王こそ」
魔王「私はいいんだ、まだ死んでいないから。生者が死者を惜しむのは当たり前だろう?」
勇者「なんだそら、恋人と別れて悲しまない奴なんかいないだろ」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・今度会うときはきっと私が死んでからなんだろうな」
魔王「もう暫くは死ぬつもりないから、精々あの世で待ち草臥れてくれ」
勇者「おう」ガッ・・・
ぐいっ
魔王「!・・・ん・・・・っ・・・」
門番A「・・・あついなー(棒読み)」
門番B「パカップルの前では大統領でも空気になるんだぜ?jk」
魔王「・・・っは・・・・」つぅ....
勇者「んーやっぱり感触がないって寂びしいなぁ」
魔王「私はお前が唾液回収してくれないから大変だっ・・・」フキフキ
勇者「・・・・・じゃ・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「また、いつの日か」
魔王「ああ」
ちゅ
魔王「・・・・・」
ふよ〜 ふよ〜
門番A「・・・だなぁ・・・・・奥さんか・・・」
勇者「・・・・・ですので・・・」
門番B「・・・・・やがって・・・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「・・・」じわ・・・
魔王「!・・・」フキフキ
魔王「・・・・・っ・・」ぽろっ
魔王「・・・・っ全く・・・年を取ると、涙脆くなる・・・な・・・・・・・・」
〜魔王城〜
カサリ・・・
側近1「・・・・・ふむ」
側近1「無事撤退させましたか・・・王が亡くなったから暫くは大人しくなりますかね・・・・」
・・・てってってってっ
側近娘「と〜さま〜〜〜」トタトタトタ
側近1「何ですか?」
側近娘「これ飾ってくださ〜い」ずいっ
側近1「・・・みんなに書かせて来たんですか?」カサ・・・
側近娘「はいっ♪」にこっ
側近1「どれどれ・・・『もっと強くなりたい』『おやつたらふく食べたい』『モテたい』・・・・・」
側近1「・・・みごとに煩悩だらけですね・・・」
側近娘「願い事なんて裏を返せば全て煩悩ですよ〜」
側近1「そうですね・・・」クス
側近娘「父様は何か無いんですか〜?」
側近1「・・・私ですか?」
側近娘「はい」
側近1「そうですね・・・あなたが人間の国に忍び込むなんて無茶しない子になるなら願いますが」ニコニコ
側近娘「ギクッ」
側近娘「な、何で知っているんですか〜・・・? 母様から〜・・・?」
側近1「母様に聞かなくてもわかりますよ、あんなところにいたら」
側近娘「はうぅ〜・・・ごめんなさ〜ぃ・・・」しゅん・・・
側近1「冒険したい気持ちはわかりますがね、危険ですから二度とこういうことはしないで下さい」
側近娘「はぃ・・・」
・・・カツコツ カツコツ
側近妻「・・・私が怒ったときはなんの反省もしなかったくせに、この子ったら・・・」ムスッ
側近1「まぁこれはあなたにも非がありますよ。何でちゃんと見張っていなかったんですか」
側近妻「ぅ・・・」
側近1「宮殿の中であなたを見かけた時、心臓が止まりそうでしたよ私は」ハァ・・・
側近妻「・・・すみません」
側近娘「・・・父様はいったい何処にいたの・・・?」
側近1「向こうの司令官に化けていました。宮殿の軍人を動かしていたのは殆ど私です」
側近娘「・・・じゃあもう少し早く助けてくれても良かったのに・・・」ムスゥ
側近1「ちょっとしたお仕置きですよ」にこ
側近娘「むーっ!いじわるぅ〜!」プリプリ
側近妻「・・・・・」
側近1「・・・」
側近1(あれ・・・予想以上に落ち込んでますね・・・・・)
側近妻「・・・・・」
側近1「・・・そんなにキツいこと言ってしまいましたか?」
側近妻「・・・いえ・・・」
側近1「・・・?」
側近妻「・・・少しだけ・・・嫉妬しているのです・・・」
側近1「? 誰にです?」
側近妻「・・・・・魔王様に・・・」
側近1「・・・何故?」
側近妻「だってあなたは魔王様のことをとても信頼なさっているではないですか・・・」
側近1「はぁ」
側近妻「それなのに妻である私の言葉はあまり信じてくださらない・・・」
側近1「そんなことないですよ?」
側近妻「そんなことあるんですっ!」
側近妻「仕方ないことだとは思ってますっ 魔王様は強くて逞しくて確かに頼りがいのある方ですから!」
側近妻「でっでも!!そうだとしても嫌なのです!!自分の器量の無さに不甲斐なさを感じてしまうんですっ!!!」
側近1「と・・・とりあえず、落ち着きましょうか?;だんだんヒートアップしてきて・・・」
側近妻「しかもしかも良く考えてみて下さいっ!!あなたは妻といる時間より上司といる時間の方が多いのですよ!?
嫉妬しない方が可笑しいじゃないですか!!!」
側近1「仕事上それは仕様が無いじゃないですk」
側近妻「わかっていても嫌なんです!!!自分の夫が他の女と一つの屋の下にいるって考えただけで心配で堪らないのです!!!」
側近1「いやあなたも同じ建物の中に住んでいるj」
側近妻「遠くて近きは男女の仲と言うじゃないですか!!!」じわっ
側近1「そんなことで泣かないで下さいっ; ありえませんよ、魔王様にはもう決めた人がいるじゃないですか。それに・・・」
側近妻「それにっ?」グス・・・
側近1「そういうことになったら多分私が女になってしまうんだと思います」キッパリ
側近妻「・・・・・」
側近1「・・・私はそんなの嫌なので全力で逃げますが」
側近妻「・・・」
側近1「魔王様は筋肉質な方が好きなんですよ、将軍みたいな。だから私は完全に範囲外です」
側近妻「・・・あなたは?」
側近1「ん?」
側近妻「あなたはどんな方が好みなのですか」
側近1「え、私ですか?」
側近妻「そうです」
側近1「・・・何故今更訊くのです」
側近妻「答えたくないのですか」
側近1「いや・・・その・・・」
側近妻「ち、ちっちゃくて胸の無い女は好みじゃないのですねっ!?だから最近y」もご
側近1「こ、子供の前でそれはNGワードです・・・」グググ・・・
側近娘「・・・?」
側近娘「父様・・・母様泣かしちゃだめですよ・・・?」
側近1「ほら、普段空気の読めないこの子でさえ不安そうな顔をしてるじゃないですか。無駄な言い争いは止めましょう、教育に悪いです」
側近妻「む、無駄って・・・」
側近1「先ず他と自分を比べること自体無駄なのです。同じはずないのに違う違うと叫んでも意味の無いことじゃないですか」
側近妻「・・・・・」
側近1「あなたにはあなたの良いところがあります。それをちゃんと見つめて下さい」
側近妻「・・・・・」
側近1「・・・・・あまりこういうことを言わないから不安になるんでしょうが」
側近妻「・・・・・」
側近1「ちゃんと、ぁ、愛してますよっ?」
側近妻「・・・本当ですの?」
側近1「でなきゃ結婚するわけないでしょ・・・恥ずかしいのであまり言わせないで下さい・・・///」カァァ
側近妻「・・・・・」ちゅ...
側近1「っ・・・ん・・・・・・・」
・・・バンッッッ!!!!!
髭将軍「只今戻って参りましたぞおおおおおぉおおぉぅおおおおおおお!?!??!?」
側近1「え゛」
側近妻「!」
部下1「しょ、将軍・・・もうこんな時間なんだから静かn」
髭将軍「ラブシーンですかなぁあああ?!?!ラブシーンですかなあああああああ!?!?!?」ビリ・・・ビリ・・・
部下1「せっかく魔法で帰ってきたのにコレじゃ意味がn」
髭将軍「我々がいぬ間にお熱いことですなぁあああああああああああああ!!!!!!」オアツイコトデスナー・・・ナァー・・・
側近妻「っ・・・///」
側近1「そ・・・っ」
側近1「そんな大声で言わないで下さいいいいいいいいっ!!!!!/////」
〜魔王城:中庭〜
かさっ・・・ かさっ・・・・
・・・・〜♪ 〜〜♪
側近娘「さーさーのーはーさーらさら〜・・・♪」
側近娘「のーきーばーにーゆーれーる〜・・・♪」
側近娘「おーほしさーまーキーラキラー・・・☆」
側近娘「きーんぎーんすーなーごー♪♪」
魔王「・・・歌、ちゃんと覚えたのだな」ザッザッ
側近娘「あ!魔王さまっ!」
魔王「一人でこんなところに持ってきたのか・・・?」
側近娘「はい♪」
魔王「大変だったろう?側近に運んでもらえば良かったのに」
側近娘「父様は母様とお取り込み中だったので、生暖かく放置です〜」
魔王「娘に気を使わせるとは・・・まだまだだなぁ、あの夫婦も」フッ
側近娘「よいしょっよいしょっ」かさっかさっ
側近娘「ふぅ・・・こんなもんですかね〜?」ニコニコ
魔王「あぁ、綺麗だ。飾り付けよく頑張ったな」なでなで
側近娘「えへへ〜」テレテレ
側近娘「・・・あっそういえばっ!」ガサゴソ
魔王「?」
側近娘「これ、勇者ちゃんからです!はいっ」カサッ
魔王「?・・・何々、『迷惑かけてごめんなさい』・・・? 」
側近娘「みんなで願い事書いている時に渡されたのです〜」
魔王「ふっ・・・ 相変わらずヘタクソな字だなぁ」クックッ
側近娘「勇者ちゃん、落ち込んでましたー。今はもう眠っちゃってますが、明日は会って慰めてあげて下さい〜」
魔王「・・・お前は優しいね。時々何考えているかわからないけど、本当いい子だ」なでなで
側近娘「うふふふふふ♪」ニコニコ
側近娘「・・・魔王さま〜?」
魔王「何だ?」
側近娘「星にはですね〜牛飼いと織姫という星がいるのですよ〜」
魔王「ほう」
側近娘「二人は恋人同士なのですが、年に一度しか会えないのです〜」
魔王「ほう・・・何故だ?」
側近娘「お仕事サボっちゃったから罰として、年に一度しか会えなくなっちゃったのですよ〜・・・」
魔王「そりゃ駄目だなぁ。・・・しかし仕事をサボっただけで年に一度しか会えなくなるとは、少し厳しいような気がするな」
側近娘「そーですねー・・・」
側近娘「牛飼いと織姫は東の方からやってくるんですよー・・・」
魔王「そうなのか」
側近娘「どの季節の星空も綺麗ですけど、やっぱり天の川はロマンがありますよね〜・・・」
側近娘「今はまだ、見えませんが・・・夏が楽しみですー・・・」
魔王「そうだな・・・」にこ
側近娘「にゅ・・・ふあああぁぁ・・・・・」こしこし
側近娘「・・・ねむくなってまいりました〜・・・」ウトウト・・・
魔王「戻るか。今日は忙しい一日だったし、早く寝たほうが良い」
側近娘「にゅにゅにゅにゅ・・・もどりま、しょう・・・・」ふらふら
魔王「あー・・・私が背負ってやるから、ほら」スッ
側近娘「にゅー・・・ありがとうございまふ・・・・・」ぎゅ...
側近娘「まおうさまー・・・まおうさまー・・・?」
魔王「なんだ」
側近娘「きっと年に一度会えるだけでも、嬉しいことですよね・・・? 悲しいことではありませんよね・・・?」
魔王「・・・そうだな・・・」
側近娘「わたしもいつか・・・そんなこいがしてみたいなー・・・・・」
魔王「・・・・・」
側近娘「・・・まおうさまー・・・? まおうさ・・・まー・・・・・?」
魔王「・・・なんだ?」
側近娘「まおうさまは・・・あえま・・した・・・かー・・・・・・・」
魔王「・・・え」
側近娘「・・・Zzz・・・」
魔王「・・・・・」
魔王「まぁ決して、織姫などと言うガラではないのだが・・・・・・・ん?」
カサ・・・
魔王「・・・・。・・・ふっ」
魔王「何だ、書かれていたのか・・・」
魔王さまが旦那さまと会えますように!
そっきんむすめ
〜終〜
〜あとがきと言う名の言い訳〜
続編・・・続編?と疑問に思ってしまう話でしたが、無事(?)完結しました!ヽ(*´∀`)ノヤッホー!
プロットを碌に書かなかった所為か、話がシリアスなのかコメディなのかわからなくなったとです(いつものこと)
最初は本当真面目に書こうとしたんですが、いつもまにかこんなふざけた話に・・・・・・
・・・軽く羞恥プレイです。読み返したらきっと腹の底あたりがムズムズしまくるんだと思います。
まあ、楽しんで書けたからいっか!(姉AAry
・・・え、えっと・・・皆様にも楽しんで頂けたら、幸い・・・です(´д`;)ハチャメチャヤナ・・・
改めてここまで支援&読んでくれた方にお礼を言います(*´∀`*)ノ
本当にありがとうございました!!
――――――――――epilogue.
・・・・カツコツ・・・カツコツ・・・・・・
側近娘「・・・・・」
キイィィ・・・・・・
側近娘「・・・魔王様」カツコツ
魔王「・・・おお、側近か」
側近娘「御加減は如何ですか・・・?」にこ
魔王「まぁいつもと変わらず、だな。皆はどうしてる?」
側近娘「こちらも何時も通りですよ」
魔王「・・・そうか」にこ
魔王「・・・・・」
側近娘「・・・如何しました?」
魔王「いや・・・随分長い時を生きたもんだなぁ・・・と・・・」
側近娘「そうですね・・・魔王様は前代の記録も超えましたし、本当に長い時が経ちました」
魔王「・・・勇者という存在も既に伝説となって、もう普通の人間として暮らせるようになったしなぁ」
側近娘「魔物が傍にいることも当たり前になって、人間達も攻めて来なくなりました」
魔王「時々遊びに来る奴はいるけどな」クス
側近娘「特に害を与えなければほっといても大丈夫ですよ」
魔王「・・・お前も随分大きくなった」スッ・・・
側近娘「はい・・・昔は感じませんでしたが、父様に似てきたと最近感じます」にこ
魔王「ちゃんとあいつの娘だったんだな・・・疑ったりしたが本当に悪いことをした」
側近娘「むー・・・ 私は昔からしっかりした子でしたよっ」プクゥ
魔王「いや、昔から今もボケボケだ」クスクス
側近娘「も〜・・・みんなしてそんなこと言う・・・・・」ムスゥ
魔王「でも本当に良く出来た部下だ、両親も誇りに思っているだろうよ」なでなで
側近娘「・・・はい・・・・」
魔王「・・・・・次の話何だが・・・」
側近娘「はい」
魔王「実はまだ決まっていなくてな・・・しばらく時間が掛かるかもしれない」
魔王「色々と大変だろうが、宜しく頼むよ」
側近娘「・・・わかりました」にこ
魔王「側近」
側近娘「・・・はい」
魔王「後は・・・頼んだ・・・」
・・・すっ・・・・・
側近娘「・・・・・」
側近娘「おやすみなさいませ、魔王様・・・・・・・」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
ゴオォオン・・・・・・
ゴオォォン・・・・・・
勇者「・・・・・」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・お帰り、魔王」
魔王「ただいま。・・・勇者」
いま読み終わった。
読み終わって、最後のリンクをクリックしたら……
あああああ、その絵は反則だー……!
我慢してたのが決壊したじゃないかー!
よかったなあ、よかったなあ……本当に。
お疲れ様でした、いい物語を心の底から堪能させてもらいました!
728 :
創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 19:09:33 ID:2dF30nF8
AGE
>>727 物語を最後まで見届けてくれてありがと(´∀`)
絵は載せようか載せまいか迷ったんだけど
(イメージが崩れてしまうかも&特定されるから・・・って一部の人には絶対バレてるだろうけどw)
結局載せてしまった。何か我慢が出来なかったらしい。
良い方向に動いてくれれば嬉しい限りです。
>>728 ageありがとう。次回は極悪非道ageageブラザーズで(何て図々しい)
・・・忘れられた頃に自分で貼ります。好きなんだ、あの二人(・∀・)
730 :
創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 16:05:30 ID:gbb0CgQH
タイホから判決に至るまで留置場、拘置所生活を
描くバラエティー小説
小説家になろう連載中
第7話 魔女4 更新しました
タイ○ホ日記で検索してください
新作 200文字小説 70文字小説 20文字小説
同時 連載中
731 :
創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 19:54:28 ID:1Y4wsNc6
物凄く遅いけど乙
面白かった
732 :
創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 20:06:22 ID:JfVTByAA
俺も物凄く遅いけど乙
すごくよかったです。
こんな小説探しに行こ
733 :
創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 15:25:46 ID:ade5Cou1
かなり遅いけど乙
リアルタイムでで読みたかった・・・
734 :
創る名無しに見る名無し:2010/04/28(水) 01:05:56 ID:+dXRDuEc
スコココバシッスコバドドトスコココバシッスコバドドトスコココバシッスコバドドトスコココバシッスコバドドトスコココ
スコココバシッスコバドドドンスコバンスコスコココバシッスコバドト ☆_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
スコココバシッスコバドドト从☆`ヾ/゛/' "\' /". ☆ | |
スコココバシッスコハ≡≪≡ゞシ彡 ∧_∧ 〃ミ≡从≡=< ハッ! >
スットコドッコイスコココ'=巛≡从ミ.(・∀・# )彡/ノ≡》〉≡ .|_ _ _ _ _ _ ___|
ドッコイショドスドスドス=!|l|》リnl⌒!I⌒I⌒I⌒Iツ从=≡|l≫,゙ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
スコココバシッスコバドト《l|!|!l!'~'⌒^⌒(⌒)⌒^~~~ヾ!|l!|l;"スコココバシッスコバドドドンスコバンスコスコココ
スコココバシッスコバドドl|l|(( (〇) ))(( (〇) ))|l|》;スコココバシッスコバドドドンスコバンスコスコココ
スコココバシッスコバドド`へヾ―-― ―-― .へヾスコココバシッスコバドドドンスコバンスコスコココ
/|\人 _.ノ _||_. /|\
735 :
創る名無しに見る名無し:2010/04/30(金) 21:53:24 ID:d/AoRyWv
あげちゃうぜ
736 :
創る名無しに見る名無し:2010/05/05(水) 04:02:22 ID:5YR1hFwu
あげるんだぜ
737 :
創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 11:00:44 ID:Wa6u2AVW
ククク・・・
738 :
創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 22:21:06 ID:3HSsqnGH
あげろー
739 :
創る名無しに見る名無し:2010/05/23(日) 13:26:15 ID:a/L6Wbxj
寂しいお・・・
誰かとこの作品について語りたいお・・・
741 :
創る名無しに見る名無し:2010/06/02(水) 19:55:21 ID:Ve/lLwzc
742 :
メガネザル:2010/06/05(土) 15:34:28 ID:gHOqmtH3
誰かこのバカなメガネザルに、旧メイドがなぜ死んだのか教えてくださらんか
・メイドさんは前から問題児だったので周りから批判を受けていた。(城壊しまくりetc)
結果、処刑せざるを得ない羽目に。
裏話スレからの引用です。
744 :
創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 17:12:16 ID:cR4zGwQg
魔王って死んだの?
747 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/09(金) 22:22:40 ID:sHnR/utR
神スレあげ
748 :
1です。:2010/07/31(土) 10:47:35 ID:NjzqUP5B
なんだか創作したい話が出来たので、同じジャンルだし(魔王系)もったいないのでこのスレを再利用したいと思います。
このスレで完結しなかったら台詞系の総合スレをお借りするつもりです。
上で書いた話とは別の話なのでよろしくお願いします。
どちらかというと全体的にだらー・・・っとした話になる予定です。
予定なのでどんな話になるのか書いている人にもわかりません(プロットはあるんだけどもいつも逸れるから・・・)
でもgdgdは必至です。どうせ自己満足のオナニーですよ!(笑)
後々もそもそと投下しに来るよ!
人間と魔物は手を取り合って暮らし始めた。
かつて争い合っていた痕跡も残さずに。
ギィイイイイ・・・・・
勇者「・・・」
ギッ ギッ・・・
勇者「・・・お邪魔しまーす・・・・・」
ギィイイイイ・・・・・ バタンッ
ペキッ バキッ バキッ
勇者「床すんごい抜けるなぁ、ここ」
勇者「本当に魔王なんているのか・・・」
ペキッ バキッ バキッバキッ
勇者「わわっ」「うおおぅっ」
ペキッバキッ バキバキバキッ!
勇者「・・・」
勇者「ネズミくらいしか住んでいないんじゃないの?」
キィイイイ・・・・
勇者「・・・・誰か居ますかー?」
・・・シーン・・・
勇者「・・・」
勇者「・・・ふぅ」
勇者「やっぱり嘘っぱちだったかな」
勇者「上は全部見て回っちゃったし」
勇者「地下なんてあるのかな、ここ」
勇者「あったとしても嫌なものしか見つからなさそう・・・」
◇◇◇
勇者「地下に下りました」
勇者「見事に骸骨だらけです」
勇者「しかも人間も魔物も入り乱れてるっぽいです・・・」
勇者「・・・ここでも争ったのかな」
勇者「ご先祖は魔物との和解を目指した立派な方だったらしい、ですよ」
勇者「今、は、比較的平和ですけどっ」バキベキッ
勇者「やっぱりそれを築き上げるには色んな苦労の積み重ねだったんでしょうねっ」バキベキベキッ
勇者「僕は何も知らないけど」
勇者「で、僕が何してるかって言うと」
勇者「歴史書を読んでみるとどうも魔王は殺されなかったらしいんですよね」
勇者「魔王は魔物を統治する力を失って、人間が魔物を統治し始めたと」
勇者「決して奴隷とかとして使ってませんよ?」
勇者「たまにいざこざは起こりますが、基本仲良くやってます」
勇者「・・・えーと・・・だからまだ生きているんじゃないかと思って」
勇者「魔王城にお邪魔しているのです」
勇者「まぁこの状態は魔王城”跡”、かな」
勇者「つまり簡単に言えば、退屈しのぎに探検しにきているわけですよ」
勇者「何か無いかなーないかなー」
勇者「うおっ何かでっかい骨発見!」
勇者「今は絶滅した魔物かな?」
勇者「でっかい生物はマイクロ化する社会に適応しないのですよ」
勇者「偉そうなこと言いましたが実は良くわかっていません」
勇者「つまりデカイと隙もその分増えるってこと?」
勇者「・・・授業はちゃんと受けましょうねー」
勇者「独り言が寂しくなって参りました」
勇者「でも何か言ってないと怖いんだもん、ここ・・・」
勇者「やっぱお供に誰か連れてこればよかったかな・・・」
勇者「・・・」
・・・ギィイイイイ・・・・・
勇者「・・・ん?」
魔王「・・・・・」
パキッ・・・ ペキッ・・・
勇者「・・・ミイラ?」ツンツンッ
魔王「・・・触るな」ギロッ
勇者「!? っうわああああああああミイラが喋ったあああああああ!!!??;」
魔王「騒がしい、静かにしろ」
勇者「えっえっ嘘っ!こんなところで生きているものに会うなんて」
魔王「・・・・・」
勇者「ねーねーこんな暗いところで椅子に座って何しているの?どうみてもここ牢屋なんだけどもしかして囚人?」
魔王「・・・・・」
勇者「ねーねーなんか喋ってよ〜っ・・・抓る肉もない・・・」つんっつんっ
魔王「五月蝿い、早くここから出てけ」
勇者「君、性別はなんなの?」
魔王「・・・・・」
勇者「男?女?ミイラすぎてわかんないよ、ちゃんと何か食べてる?飲んでる?」
魔王「・・・・・」
勇者「あ、乾パンと水なら持っているけど食べる?飲む?」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・返事してよー」ぐりぐり
魔王「やめろ、鬱陶しい」
支援
勇者「お腹空いてるから喋る元気も無いんだよーほらほら食べなって」ぐいっ
魔王「・・・・・」
勇者「それともそういう種族なの?ミイラ族?」
魔王「・・・・・」
勇者「・・・無口だなー」
魔王「・・・・・」
勇者「ここってさ、他に住んでいる人いないの?」
魔王「・・・・・」
勇者「たとえばー・・・・・・・・・・魔王、とか」チラッ
魔王「・・・・・」
勇者「・・・。・・・んん〜・・・」
勇者「他に何も無さそうだね。ていうかここ地下の一番奥だし」
魔王「・・・・・」
勇者「全部見て回ったけど何にも無かったや」
魔王「・・・・・」
勇者「つまんないの」
魔王「・・・・・」
764 :
age失礼:2010/07/31(土) 14:42:46 ID:NjzqUP5B
実は勇者の性別悩んでいるんですよね(魔王はのちのち公開)
何かこの性別がイイ!っていうのがあればご意見ください
なければどーれーにーしー(ry で決めます
わーい、新作だ!
ボクっ娘もいいけど、この性格は男の子かなあ…w
勇者が女で魔王が男もいいね
っていうか早く
早くしてくださいお願いします
移転の影響で迷子になっていました。
支援&ご意見ありがとうございます。
連投規制かからぬ程度に投下したいと思います。さるさんよりこっちがやっかいなんですよね・・・
勇者の性別は男にしますね。
ボクっ娘もいいなあと思いましたが、良く考えてみたら一度も書いたこと無いので
うまく書ける気がしないことに気付きました。でもいつか書いてみたいなあ。
ちなみにどーれーにーしー(ryの歌(?)私の地域では
どれにしようかな神様の言うとおりキンコンカンコンキンコンカンコンあぶらむし鉄砲撃ってバンバンバン月火水木金土日
って唱えるんですが、改めて考えると意味不明ですね。どんだけ伸ばしたいのかと。
これって地域ごとに変わるものだと思っているのですが、もしかして全国共通ですかね?(それは無い
下らぬ雑談してないで大人しく投下しますですはい
勇者「君は何も喋ってくれないしさ」
魔王「・・・・・」
勇者「そろそろ帰ろうかな」
魔王「さっさと帰れ」
勇者「ホントそれしか言わないね!もう!」
勇者「でも君がいるから明日も来るよ」
魔王「な」
勇者「だってほっとけないじゃない。そんな可哀想なナリしている奴なんてさ」
魔王「来るな」
勇者「君がミイラ族だっていうならほっとくけどさ」
魔王「ならそれでいい」
勇者「嘘つき。そんな種族聞いたこと無いもん」
魔王「・・・・・」
勇者「だから、明日も来るね」
勇者「そこに乾パンと水置いてくから、ちゃんと食べてよ」
魔王「・・・・・」
勇者「食べなかったら無理やりにでも突っ込むからね!」
魔王「・・・・・」
勇者「じゃ、また明日」
ギィイイイイ・・・
魔王「・・・・・」
魔王「・・・・・」