ロボット物SS総合スレ 13号機

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1創る名無しに見る名無し
ロボット物のアニメ・漫画・小説・ゲームの二時創作から、
オリジナルのロボット物一次創作まで 何 で も どうぞ。


・当機はSSに限らず、イラストや立体物も受け付けています。
・投下の後、しばらく雑談は控えてください。
・ガンダムやマクロス等の有名作は、該当する専用SSスレが立った場合はそちらへ。もしなければ全部ここでやればいいんじゃあないでしょうか。
・次スレは>>950が立てて下さい。次スレが立つまでは減速を。
・また、容量が470KBを超えた場合は要相談。
・立てられない場合は報告及び相談を。
・とある方が言っておられました。「話題が気に入らないなら、四の五の言わずネタを振れ」雑談のネタが気に入らない時は、新しくネタを振りましょう。
・スルー検定10級実施中です。荒らしは華麗スルーしてください。それが紳士の条件です。
・ルールを守って、楽しく創作活動に励みましょう。
・1クール突破。第二期は波乱の予感がする。

まとめwiki
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/

ロボット作品投下用アップローダー
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/

お絵かき掲示板
http://www2.atpaint.jp/sousakurobo/


前々スレ
ロボット物SS総合スレ 10号機
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1253605179/

前スレ
ロボット物SS総合スレ 11号機
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1254041302/l50


関連スレ
勇者シリーズSS総合スレ Part3
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1253680895/
2創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 21:50:13 ID:BEYvkUsg
スレ発祥連載作品紹介!(※紹介文には多少の誇張表現も含まれています)


【荒野に生きる(仮) ◆8XPVCvJbvQ】
再生暦164年、コンクリートの荒野が広がる未来――。
獣の耳と尻尾を持つ「ヒューマニマル」の少女達はひたすらに戦う。対鋼獣用人型兵器・ヴァドルを駆って――!!
怪獣VS獣耳っ娘!? 話題騒然のデスマッチ!!

【CR ―Code Revegeon― ◆klsLRI0upQ】
これは、悪夢に立ち向かうちっぽけなひとりの人間と、「怨嗟の魔王」と呼ばれた機神の物語。
アンノウンの襲撃で家族を失った潤也は、漆黒の鋼機・リベジオンの玉座に身を沈める。反逆と復讐を遂げるために……!
人類震撼! 暗黒のレコードオブウォー!

【瞬転のスプリガン ◆46YdzwwxxU】
スーパーカーから伸びる鋼の腕――神速の挙動と極微の制動を可能とする、エーテル圧式打撃マニピュレータがその正体!
異世界の侵略者・魔族により廃墟と化した街角で、幼いことねは機械仕掛けの拳法家を目撃した。
変形ロボットならではの技が炸裂する、極超音速機動武闘伝!

【パラベラム! ◆1m8GVnU0JM】
Si Vis Pacem, Para Bellum――汝、平和を欲さば、戦への備えをせよ
意思ある機械人形(オートマタ)・リヒターと、彼のマスターとなった少女・遥(19)の戦いが始まった!
なんだかおかしなキャラ達による軽妙な会話と、動きを魅せるアクションに定評あり。ファンタジックロボット冒険活劇!

【ザ・シスターズ ◆klsLRI0upQ】
平凡な大学生、大野啓介の元に届いた大きなダンボール箱
その中に入っていたのは妹を自称するヒューマノイドで―――
超展開を超展開でねじ伏せる、お気楽ドタバタロボットコメディ!

【電光石火ゼノライファー ◆.dMD1axI32】
「俺、戦うよ。兄さんの代わりに」
正体不明の敵「アンノウン」来襲! 柊頼斗は兄の遺志を継ぎ、巨大ロボット・ゼノライファーに搭乗する!
少年少女の思いが交錯する超王道スーパーロボットの活躍に、キミのハートもブレイズアップ!

【Tueun ◆n41r8f8dTs】
全てを無くしたこの世界で――青年と人形は明日を咲かす
荒廃の大地に安住の地を求めるショウイチ。彼と旅する巨大トラクター・タウエルンには、とんでもない秘密が隠されていた!?
「家業継ぐわ…」「農業ロボ!?」 そんなスレ内の小さな種(ネタ)から◆n41r8f8dTsが丹精こめて育てた、痛快娯楽開墾劇!

【海上都市姫路守備隊戦記 ◆gD1i1Jw3kk】
「鉄の鎧を纏いし日出ずる国の兵」。帝国に虐げられる民が希望を見出した救世主伝説。
兵士として生きる男・清水静が愛に目覚めた時、戦乱の異世界に重装甲強化服のローラーダッシュの唸り声が響き渡る!
止められるものなら止めてみよ! 熱と硝煙! 剣と魔法! 凄絶無比のヘビーアーミー!

【最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ ◆46YdzwwxxU】
ドゥビドゥビッドゥ! ドゥビドゥビッドゥ! ドゥビドゥビドゥビドゥビッドゥドゥビドゥビ!
今日も今日とてロボヶ丘市で激突するのは、変な正義と変な悪!
ハイテンション! 歌うスーパーロボットバトルアクション!

【劇場版 最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ 異世界からの来訪者 ◆gD1i1Jw3kk】
悪のマッドサイエンティストが造り出した『次元転送装置』
その力は二つの世界を交差させる!
海上都市姫路守備隊戦記×最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ 衝撃のクロスオーバー作品!

3創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 21:50:54 ID:BEYvkUsg
【少女機甲録(仮) ◆kNPkZ2h.ro】
80年ほど前に地球上に出現し、地球上全ての生物を滅ぼさんとする謎の生命体群「ワーム」
異形の敵に立ち向かうは、全長4mのパワードスーツ兵器「機士」
陸上自衛軍第28連隊 第4中隊の少女達は、血と硝煙の匂い漂う世界を生きる!

【スーパー創作ロボット大戦OP映像風 ◆gD1i1Jw3kk】
スーパーロボット大戦名物の冒頭の3D戦闘シーンを
ロボット物SS総合スレ作品で再現!
所狭しと暴れまわるロボットたちの雄姿を見よ!

【R,B&G ◆46YdzwwxxU】
Tueun◆n41r8f8dTs vs.瞬転のスプリガン◆46YdzwwxxU
巨大トラクターとスーパーカー ──本来なら走る場所が違う二台が、
同じ道を駆け抜ける!!

【仮想戦闘記録 ◆gD1i1Jw3kk】
海上都市姫路守備隊戦記・外伝
設定のみだった五式重装甲強化服を敵として登場!
果たして静は二世代旧式の機体で勝てるのか!?

【ARTIFACT LEGACIAM あお ◆6k/dFp.sTw 】
突如として現れた謎の未確認侵略体、E&E。その脅威に立ち向かう、謎の巨大ロボットレガシアム!
レガシアムの搭乗者、不破優作は不思議な相棒カイアと共に大事な人々を守る為に立ち上がる!
軽妙な学園劇と迫力あるロボットバトルが織りなす、鋼のジュブナイル、ここに爆誕!

4創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 21:54:23 ID:BEYvkUsg
【Diver's shell ◆a5iBSiEsUFpN氏】
人類共通の夢の一つに、「もっと遠く」というものがある――――
これは、表面の90%が水で覆われた星を舞台に、愉快なダイバー達が織り成す物語。
男の娘もあるよ!

【ヴィルティック・シャッフル ◆n41r8f8dTs氏】
普通の少年・鈴木隆昭の前に現れたのは、普通じゃない少女・メルフィーだった。
時を同じくして、平穏な日常に忍び寄る悪魔、オルトロック・ベイスン。
その「カード」を引く時、「未来」は訪れる。果たしてそれは「希望」か、「絶望」か――――

【人狼機兵マーナガルム ◆CNkSfJe3Zs氏】
2149年 春。月と地球、並んだ二つの星による戦争は、まだ続いていた。
革命軍の問題児「ラビットソルジャー」パイロット ソマ・ツクヨミは、自軍の罠にはめられ、正体不明の『狼頭』と敵対する。
兎達が支配する戦場で今、精神すらも噛み砕く異形の獣が目覚めようとしていた――――

【鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles― ◆6LGb3BALUde1 】
近未来。人類はBUGと呼ばれる巨大生物との戦争を続けていた。
主人公・御前静を始めとした世界各国から集まった個性的な
少女達は、鋼鐵の棺に身を沈めてBUGとの熾烈な戦いに身を投じていく。
戦争という極限状態の中で、少女達は傷付きながらも成長し、
互いに支え合い日々を懸命に生き抜く。
やがて少女達の間に芽生えるのは、友情かそれとも――
ハードボイルドミリタリーの皮を被った百合ん百合んな物語。
欝展開はないよ!

【剣神鋼王ミカズチ ◆YHSi90Gnr2】
其れは鋼の人型。其れは『神』の力を降ろす為の人造の依代。 剣神はその手に太刀を担い、在らざる戦場(いくさば)を駆け抜ける。 その刃は未来を切り開けるか―

【鋼殻牙龍 ドラグリヲ ◆Uu8AeR.Xso】
荒廃した世界を跋扈する、『害獣』と呼ばれる異形の災厄。
人には太刀打ち出来ぬその存在を屠る、暴君竜の如き異形の鋼。その名は「ドラグリヲ」
アルビノの少年「真継雪兎」とゴスロリ姿のナノマシン少女「カルマ」の紡ぐ物語に刮目せよ!

【GEARS ◆B21/XLSjhE】
近いようで遠く、遠いようで近い未来で――――競技用ロボット、ギアが駆ける!
無愛想だが熱い漢、守屋とどこかズレてるハイテンションな少女、霧坂のテンポの良い掛け合いと個性豊かな仲間達!
スポード感溢れる描写と汗と笑いとアイリス・ジョーカーが送る、ロボットスポーツストーリーをとくと見よ!

【機甲騎士ザイフリード◆gU7PBlmT6Y】
紫藤 雪人(しどう ゆきと)は、きわめて平凡な男子高校生であった――ほんの少し前までは。
雪人が目覚めた場所は見知らぬ世界。そして隣には……寝息をたてる女の子!?
ファンタジックロボットSS、ここに見参!
5創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 21:55:07 ID:BEYvkUsg
【ロボスレ学園】
ロボット物SS総合スレ、10スレ目突破記念作品! このスレのキャラクター達が織り成すどこまでもフリーダムな青春(?)グラフィティ!
参加者募集中!

・読者側は、積極的にエールや感想を送ってあげよう! 亀レスでも大感激! 作者はいつまでだって待ってるもんだぞ!
・作者側は、取り敢えずは作品で語れ! 自分のペースでも完結まで誠実に奮励努力せよ!
・我らスレ住人は、熱意に溢れた新作をいつも待ち望んでいる! 次スレの紹介文には、キミのロボットも追加させてみないか!?
6創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 21:58:43 ID:BEYvkUsg
※紹介文未定作品一覧※
【リベンジャー・レディ ◆9MC6FR8UMj7S】

【機甲闘神Gドラスター ◆uW6wAi1FeE】

【英雄騎兵ミッドナイト ◆YHSi90Gnr2】

【欲望ドラグニュート ◆CNkSfJe3Zs】

【シャドウミラージュ ◆klsLRI0upQ】

抜け漏れなどあったら次スレ立てる人のためにこれに安価でお知らせぷりーず。
7創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 21:59:34 ID:BEYvkUsg
*****ここまでテンプレ*****
8創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:01:07 ID:ByXzbCNJ
>>1乙です
ただ、>>4のテンプレ、機甲騎士ザイフリードではなく機甲聖騎士ですね
まあでも大丈夫! 作者が言うんだから問題なしでしょうwたぶん
二度目ですが>>1乙です
9創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:02:16 ID:2uexoS+u
 >>1乙、バスタァァァァァァァァ――――ッ!!
10創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:03:00 ID:aV/ucMb3
>>1

>>6
【ブリキの騎士 ◆WTKW7E8Ucg】
追加で

それと、
【機甲騎士ザイフリード◆gU7PBlmT6Y】

【機甲聖騎士ザイフリード ◆gU7PBlmT6Y】
に訂正を
11創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:04:21 ID:BEYvkUsg
あんあー12号機のURL抜けてるよあんあー

>>1
ロボット物総合SSスレ 12号機
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1254661560/
12創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:05:20 ID:d+F/PwZI
結局避難所入ってなくね
13創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:05:30 ID:aV/ucMb3
関連スレ

ロボット物SS総合スレin避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1253783217/
14創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:05:31 ID:Z8pI8012
>>1
あぁ、ロボスレ…こんなに大きくなって(涙
15創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:06:39 ID:BEYvkUsg
>>6
テンプレ抜け落ち

ロボット物SS総合スレin避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1253783217/

すまぬ……すまぬ……
16創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:09:30 ID:22lvApg9
        ,
      /ヽ、 ,, -ー――- 、
      (.::::::ー'' ...... ` 、 立った立った、新スレが立った!
     < ..........:::::.:::.i
      | ゝ..::::::/ ヽ.::::::::, 、
      .| |,ヽ_(   ) ノ―ヽ ::i
      || 、      、   \::::i
      |  ⌒ ノ    ⌒   |::::::ヽ
      |    ヽ         |/ヽ::ゝ、
      .| ●  -―-   ●  ノ:::ノ-ー ┐_
  _  _ ヽ     ヽ- ノ      ヽノ'    |
    /   ヽ、      , ' ノ
>>1乙です。
あ、>>6に【ブリキの騎士 ◆WTKW7E8Ucg】が抜けてるかと。
17創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:09:48 ID:x0zWDJgQ
>>1乙です!
18創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:19:41 ID:qzGvomfL
空に蒼い>>1星、夜の運河―を―乙るようだね
ついに13号機目か……1クール達成したなw
19 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 22:39:59 ID:ByXzbCNJ
ふひぃ……、2話書き終わったあ……。
少し後に投下しようと思うのですが、支援お願いできますか?
20創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:49:21 ID:ByXzbCNJ
どう考えてもタイミングを間違えている件
もう少し空気が読めるよう修行してきます
いやっほー
21創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:03:56 ID:x0zWDJgQ
前スレ終わったー!さて、投下くるかな?w
22創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:04:30 ID:Z8pI8012
おのれ前スレ>>925め!謀りおったな!
23創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:05:29 ID:x0zWDJgQ
くっ、前スレで「ガッ」し損なったぜw
24創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:06:20 ID:5UIN8Io+
(0w0)ナヅェヨウリィイップイナンディス!
25創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:07:46 ID:2uexoS+u
 よし、支援の準備を! 投下来るぞ!
26創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:08:14 ID:ByXzbCNJ
空気が読めない男が投下しますが宜しいでしょうか
ザイフリード第2話です
27創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:08:32 ID:5UIN8Io+
(0w0)シェー
28創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:08:38 ID:Z8pI8012
大佐、援護します
29創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:08:55 ID:x0zWDJgQ
>>26
了解!支援する!
30創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:10:11 ID:2uexoS+u
(0M0)オゥ、シエンダ!
31空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:10:13 ID:ByXzbCNJ
「これが……、切り札……。凄い……」
「当然ね。なんたってザイフリードですもの」
 崩れた丘から上半身を覗かせる騎士――ザイフリード――は、雪人達へと迫る機甲騎士と比べ、非常に格調高く思えた。
 それは、土に埋もれていたにも関わらず一片の輝きをも失っていない白銀の鎧に身を包んでいるからか。
 白銀の鎧――ザイフリードの体を覆う装甲は、雪人もゲームや物語などで馴染みのあるプレートアーマーによく似ている。
 また、ロボットのキモとも言えるアクチュエーター内蔵の関節部分も、隙間無いよう白銀の装甲で覆われていた。
 両の肩部アーマーからはそれぞれ一本ずつ、テールが機体後方に向かって伸びている。
 胸部アーマーの、特に左胸は意匠の凝らされた作りになっており、何かの紋章が象られていた。
 重装の胸部に比べ腰部分は細く、蛇腹状の装甲によって守られている。
「……」
「どうしたのよ」
「綺麗だ……」
「当然!」
 雪人が無意識に呟いた言葉に、マナは自分がそう言われたかのように喜んだ。
 それはマナが、このザイフリードを心の底から誇りに思っていることの証であろう。
「……お姉様、時間がありません。ユキトも」
「あ、ああそうね忘れてたわ。ユキト! あんたは今から、ザイフリードに乗りなさい!」
「ああ! ……ああ? ……ええっ!?」
 マナからの突然の搭乗指令に、雪人が心底驚いた顔で飛び上がった。
 ザイフリードに乗れ、だって? それはつまり、この騎士を動かせと言うことであって……。
 つまりこの騎士を駆って、着実にこちらへ向かいつつあるあの騎士を倒せということだ。
「む、無理無理無理無理!」
「無理じゃない! できるわ!」
「そうですユキト、あなたならば……いえ、あなたにしかできません!」
「な、何故にっ!」
「そう、決まっているからです」
 ミナがその瞳に力強い光を宿し、雪人を見つめる。その姿に思わず雪人も言葉を失ってしまった。
 二人の間に沈黙が流れる。互いに口を開かず、否、開けず、ただただ見つめあう。
「はぁ。いい、ユキト。ミナはね、巫女なのよ」
 その沈黙が気まずかったのか、マナがおちゃらけた風に口を開く。
 マナが言葉を続けるのと同時に、ミナが気まずそうに視線を逸らし、地面へと向けた。
「黒いローブ、それは巫女の礼服みたいなもんなんだけど……ううん、それはともかく」
「な、なんだよ」
「優秀な巫女は、ありとあらゆる物をこの世界へと呼び出すことが出来る。これがどういう意味か、わかるわよね」
 この世界へと、呼び出す。雪人はその言葉を反芻し、そして理解した。
 自分はやはり異世界に呼び出されたのだ。
 そしてそれは、目の前にいるこの少女、ミナ・エウリューデの力によるものだったのだと。
「お前が……、俺を……?」
「そうです……。ユキト」
 顔を上げたミナの瞳には、若干の後悔と、縋るような色が見て取れた。
32創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:10:22 ID:Z8pI8012
試演
33創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:10:35 ID:x0zWDJgQ
34創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:11:03 ID:qzGvomfL


35空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:11:30 ID:ByXzbCNJ
 機甲聖騎士ザイフリード 第2話【ザイフリード】


「お前……、お前が俺をこんな世界に呼んだのか」
「はい……」
「だったら、俺を元の世界に戻す事なんて容易いはずだよな? 返してくれよ」
 堰を切ったように、雪人の口が動き始めた。
 何の意味もなくこんな出来事に巻き込まれたと思っていたが、すぐ近くにその要因がいたのだ。
 聞きたいことや言いたいことがたくさんあって、上手く言葉に纏まらない。
 しかしとにかく雪人にとって重要であったのは、元の世界に戻れるのか、否かであった。
「どうなんだよミナ! 俺は戻れるのか! 戻れるよな、な?」
「……」
「何で黙るんだよ……、おい! 答えてくれよ!」
「ちょっとユキト、妹を虐めないでもらえるかしらね」
 マナの避難するような視線に、雪人は若干たじろいだ。
 少し勢いに任せて乱暴な口調が過ぎたかも知れなかった。事実、ミナは涙目になっている。
 雪人は自称フェミニストであった。女性にこんな表情を見せられるのはたまった物ではない。
「う……、すまん、ミナ」
「い、いえ……」
「あの、それで……、俺は元の世界に戻れるのか?」
「まだ言うかこの夜這い魔!」
 反応する前に、マナの拳が雪人の腹にめり込んだ。
 ぐえっ、と情けない声を出し、雪人は草原に転がった。
「な、なにすんだっ……」
「今問題なのはそこじゃない! 見なさい、あれを!」
 痛みで滲んだ視界、マナが指さす方向にはさらに距離を詰めてきた機甲騎士が見える。
 もう数分でこちらまで辿り着いてもおかしくはない。地面の揺れもひどくなってきている。
「くっ……、確かに、今はあいつを何とかしないと……」
「だぁから、あんたがザイフリードに乗るのよ!」
 ずい、と頬を膨らませたマナが雪人に詰め寄った。
 目と鼻の先にマナの整った顔があり、雪人は少し気恥ずかしくなって目を逸らした。
 彼女が膝を屈めている故に、白いワンピースの胸元の谷間を直視してしまうことになりかねないというのも理由であるが。
「あー、あの……絶対?」
「生きている限り、どんなこと、何にでも可能性はあるって知ってた? つまりはそういうことよ」
「ユキト、厚かましいとは思います……。けれど、お願いです!」
 マナとミナ、二人の言葉に、雪人は無言で、だがしっかりと頷いた。
「……ここで死んだら、帰れるものも帰れないしな!」
36創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:11:55 ID:5UIN8Io+
シェー
37創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:12:07 ID:x0zWDJgQ
38空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:12:27 ID:ByXzbCNJ
「ユキト。あんたはもう、ザイフリードに認められているわ。心ゆくまで、ザイフリードを駆りなさい!」
「え?」
「お姉様と私があなたを認めていますから……。ザイフリードもきっと、それに応えてくれます」
「……そうなのか、ザイフリード」
 下半身を未だ土砂に埋めたままのザイフリードに向かい、雪人は問うた。
 すると、彼の言葉に反応したのか、兜をあしらったデザインの頭部、その奥から覗くザイフリードの両眼が光り始める。
「う、うわっ?」
「ユキト、あなたはザイフリードに認められたのです。……あなたは今日から、騎士となるのですよ」
「俺が……、騎士……?」
 雪人の問いかけに、ミナは静かに微笑んだ。
「まだまだひよっこのへなちょこでしょうけどね」
 続いてマナが茶化すように口を開く。
 うっさい、と雪人は答え、ゆっくりと差し出されたザイフリードの左手にその足を掛けた。
「……ザイフリード、頼む」
 敵の機甲騎士は、着々と近づいてきている。このザイフリードが発見されるのも時間の問題だろう。
 雪人が搭乗する前に撃墜――なんてことになっては洒落にもならない。
 雪人のはやる気持ちと焦りに応えたか、ザイフリードの左手は左胸部、紋章の手前まで彼を持ち上げた。
「ここに……、入れってことなのか?」
 問いと同時に、紋章が中心を境に二つに割れた。
 開かれた扉から覗くのは、ザイフリードを駆るための中枢部分だろう。
 雪人は小さく頷き、ザイフリードのコクピット部分へと足を踏み入れた。
「……なるほど、全方位カバーってね」
 雪人がコクピット内部に入った後に扉が閉まり、扉があった部分を中心に、全周囲に外の風景が映し出された。
 雪人の足下――ザイフリードの足下近く――には、勝ち気な笑みを浮かべるマナと、心配そうに胸の前で両手を握るミナの姿が見える。
「む。これに座れってことか」
 扉のあった位置、つまりザイフリードと雪人から見て正面に対するように、操縦席が置かれていた。
 雪人の過ごした世界では見たことも触ったこともないような不思議な材質であり、常に、薄い色を変えて発光している。
 それに座ったと同時に、足下には二つのヘッドペダルが、両手近くには操縦桿が、どこからかせり出してきた。
 それぞれに手を掛け足を掛け、雪人は薄く笑った。
「さぁて、やってやろうじゃないか!」
 足下のフットペダルを踏み込むのと同時に、機体が大きく揺れる。
 両足のスラスターを噴かしているのだ。雪人はペダルをさらに強く押し込んだ。
「まずは枷を取るぞ!」
 ザイフリードの下半身は土砂に埋もれている。強くスラスターを噴かし、雪人は土砂を除けることにしたのだ。
 数秒の後に足下のスクリーンを見れば、下半身を覆っていた土砂は全てどこかへ吹き飛ばされていた。作戦成功である。
「よし、やれるな」
「こらこの夜這い魔ぁぁぁぁ!」
 満足そうに頷いた雪人であったが、横合いから入った少女の怒号に眉を顰めた。
「なんだよ……」
「考え無しに行動するんじゃないわよ! 見なさい、私の服が!」
「あ……。悪い」
 マナの服は、飛んできた土や砂のせいで白い部分を見つけるのが困難なほどになっていた。
「あんた、降りてきたら折檻よ。折檻折檻……、うふふふふ」
「降りたくねぇ……」
「ユキト、頑張ってください……。どうか、ご無事で」
「ああ、心配しなくて大丈夫。こいつに乗ってると、負ける気がしないからな!」
 見えてはいないだろうが、雪人はスクリーン越しに、ミナへと満面の笑みを向けた。
 それを感覚で理解したのか、ミナも小さく笑みを漏らす。
 ミナのその姿を見て、何故か雪人の心は、ふと温かくなるような、そんな感覚に囚われた。
39創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:12:38 ID:Z8pI8012
 
40空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:13:24 ID:ByXzbCNJ
「そろそろ……だな」
 スクリーン正面。刻々とザイフリードとの距離を詰めるのは、フランツァ王国の量産型機甲騎士キルデベルタであった。
 陽光を浴び、燦然と輝く白銀の鎧を纏うザイフリードと比べると、その装甲はくすんでしまった鉄の鎧としか見えない。
 だがその姿は紛れもなく騎士である。兜の形状はザイフリードと比べるといたってシンプルで、頭蓋は曲面状に覆われていた。ヘルメットに見えるな、と雪人は何となく思った。
 ヘルメットの下、面の奥に配された両眼はカメラアイとなっており、怪しく紅い光を発している。
 機甲騎士の挙動において重要なアクチュエーターが内蔵される肩部や大腿部アーマーは大きな球状になっており、中身をしっかりと守られるように作られていた。
 また、腰部分はスカートのようになっており、関節部分保護と武器でもある細剣の保持に一役買っている。
 全体的に見て、突出した部分はない、纏まった機体と言える。量産機として見れば、かなり評価の高い部類に入るであろう。
「……来たか」
「いい、ユキト! ザイフリードを壊さないように! 以上!」
「わかってる!」
 雪人がそう叫んだのと同時に、ザイフリードの存在に気がついた敵のキルデベルタが右手を前に突き出すように駆けてきた。
 右手の指、五本のマニピュレーターは銃口になっており、そこから牽制用の掃射を行なうのである。
「マナ、ミナ、お前達はとりあえず逃げてろ」
「ええ! 頑張るのよ!」
 その言葉に頷き、雪人はペダルを踏みしめた後操縦桿を倒す。
 またたく間にその動きはザイフリードの両下肢へと伝達し、聖騎士はキルデベルタの射線から避けるように素早く動いた。
 ザイフリードが動いたことに若干驚いたのか、キルデベルタの動きが一瞬止まる。
「もらった!」
 雪人の叫びと共に、ザイフリードが駆ける。脚部スラスターを噴かし、一直線に敵へと向かっていく。
 ザイフリードに武器はないが、固めた両の拳はおそらく敵の装甲を貫けるであろう。
 右腕を振りかぶり近づいたところで、ようやく敵が動きを再開した。後方にスラスターを噴かしつつ、頭部のマスク部分に埋め込まれていたバルカン砲からの牽制射撃を行なう。
 スラスターの勢いで草原が抉れ土埃が舞った。視界の悪い状況で、敵からの射撃攻撃を受ける状況はあまり芳しいものではない。
 雪人はペダルを踏み込み、後方へと回避行動を取った。
「こっちにも何か……、飛び道具があれば……」
 だが見たところ、ザイフリードには飛び道具と思わしき武装は搭載されていない。
 だがため息を吐いた雪人の言葉に呼応してか、操縦桿の一部分が薄く光った。
「……これは……ザイフリード……、これを使えってことか?」
 答えはないが、しかし既に出ているようなものだ。
 ザイフリードは雪人を認めた。その彼が、雪人に教えてくれているのだろう。
「オーケー、やってやるよ! うおおおおっ!」
 雪人の咆吼。
 ザイフリードの肩部アーマーから伸びるテールがゆっくりと持ち上がり、先端は円弧を描くようにして機体の正面へと固定された。端から見れば、肩部から砲身が伸びたような形となる。
 数刻の後、テール先端部分が輝きを増した。光が収束し、大きな球を作り出す。
「ん? ……そうか、こいつは【テール・カノン】だな?」
 スクリーンの端に映し出された、Tail Cannonの文字。それはおそらく、この武器の名称なのだろう。
 文字の下に表示された数値は発射までの時間を表している。
 テール・カノン発射まで、後数秒……。
「覚悟しろよ……、ヘルメット野郎」
41創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:13:25 ID:2uexoS+u
 
42創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:13:33 ID:qzGvomfL


43空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:14:20 ID:ByXzbCNJ
 だが、しかし。
「うわああああっ!」
「なにっ!?」
 粉塵の影から、敵のキルデベルタが飛び出して来る。フィンガーバルカンを発射しながらの突撃である。
 テール・カノンの充填は終わっているが、思わぬ襲撃にザイフリードはバランスを崩してしまった。
「ぐっ……、うおおっ!」
 雪人は無理矢理に機体上半身を捻り、テール・カノン発射のトリガーを引いた。
 しかし不安定な姿勢からか銃身は逸れ、キルデベルタの横を狙うような形となってしまう。
「くそっ!」
 雪人の毒づきと同時に、テール・カノンが発射された。
 大地は震え、空が揺れる、そんな感覚に陥るほどの轟音が雪人の脳髄を叩く。
 スクリーンのほとんどを覆うような閃光が迸る。あまりの衝撃の大きさに、雪人も開いた口を塞がずにはいられなかった。
 発射の反動で機体が撥ね、ザイフリードは草原をゴロゴロと転がる。白銀の騎士が、情けなく地を転げ回る。
 何回転したろうか。雪人は頭を打ち付け、彼の視界には星が舞った。
「……てて……、どう、なった……。……な!?」
 瞳を開けて、スクリーンを凝視する。
 段々とはっきりしてきた雪人の視界が捉えた、かつての草原は、見るも無惨な姿になっていた。
 大地は数km先まで、テール・カノンの射線上に抉られ、黒い煙を上げている。敵のキルデベルタも巻き込まれたのか、短く残った右腕を残し、跡形もなく消えてしまっていた。
 そう、全てはザイフリードの力のために。
「……な、おい……嘘だろ? いくらなんでも、無茶苦茶すぎる……」
 過ぎたる力。そんなフレーズが頭をよぎる。
 まさしくそれは、一介の高校生に過ぎなかった雪人には過ぎたる力としか言いようがなかった。
 テール・カノンは、発射すれば全てを消し去る魔の巨砲だ。
「くっそ……、今になって膝が笑って来やがった……。なんだよこれ」
 腔内がカラカラに乾いてしまった。上手く声を出せない。
 操縦桿を握る両手も、じっとり汗ばんで力を上手く入れられない。
「……こいつは……、とんでもないぞ……」
 雪人はぼんやりと呟いた。
44創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:14:34 ID:Z8pI8012
 
45創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:15:08 ID:5UIN8Io+
 
46創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:15:09 ID:2uexoS+u
 
47空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:15:30 ID:ByXzbCNJ
「……ユキト」
 ザイフリードを降りた雪人を待っていたのは、屋敷から大急ぎで駆けてきたのか、肩で息をするマナと、涼しい顔で姉の後ろに立つミナの姉妹であった。
 マナは言いたいことがたくさんあるのか、ザイフリードやテール・カノンがこしらえた直線上の焦土、雪人を代わる代わるに見ては口を開けたり閉めたりしている。
「マナ?」
「あー……えっと、とにかく。うりゃっ!」
「げぶぅっ!?」
 意を決したか、マナが拳を大きく振りかぶって雪人を殴った。鳩尾への一撃に雪人はバランスを崩し、またも地に伏す。
「な、なにずんだっ……!」
「あんたは、馬鹿かっ! あんなことになって、もう……あんたは!」
「……」
 マナの言うあんなことというのが何であるのかは、さすがの雪人も一瞬で理解した。
 テール・カノンでの一撃と、それによるかのような甚大な被害。マナが怒るのも無理はないと思う。
「今回は屋敷と逆方向で良かったけど……いやあんまりよくないけど、それでもこれはやりすぎよ……」
「俺だって……そう思ってるさ」
「……ザイフリードは、強大な力を持った機甲騎士です。自身が持つ力を、見誤ってはいけません」
 今まで黙っていたミナが、ゆっくりと口を開いた。
 まったくその通りだと、雪人は小さく項垂れた。
「……今回は、初めてザイフリードを駆ったわけです。こういう事があっても、おかしくはありませんよ、お姉様」
「だけど……、こんなひどいことになってるのよ? 見なさいよ……」
「心ゆくまでザイフリードを駆れと仰ったのはお姉様です」
「う……」
 ミナの正論に、マナが言葉を詰まらせる。
「それに、早い段階でザイフリードの力の大きさを知れたことは僥倖と言えます。これから先、能力をセーブして戦うことが出来るようになりますから」
「……それも、そうね」
「ですから。ユキトに謝罪しないとダメですよ、お姉様」
「うん……ユキト、その、いきなり殴って悪かったわね。……過程はともかく、結果は完全にあんたの勝ち。よくやってくれたわ」
 笑顔で手を差し出すマナ。雪人は小さく微笑み返し、その手を握った。
48創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:16:18 ID:x0zWDJgQ
49創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:16:21 ID:qzGvomfL


50創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:17:11 ID:2uexoS+u
 
51空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:17:17 ID:ByXzbCNJ
「ところで、フランツァとか何とか言ってたよな、さっきの騎士」
「説明していませんでしたね。私たちが住まうブルグント王国は、隣国フランツァ王国と現在戦争のまっただ中なのです」
 雪人の疑問に対し、ミナが静かに答えた。
「戦争……」
「そ、戦争よ。詳しい事は後で教えてあげるけど……。ミナ」
「はい?」
「ちょっと……」
 マナがミナを手招きし、耳元で何事かを囁く。マナが一言喋る度にミナの顔色は様々に変化し、見ている雪人を飽きさせなかった。
 とはいえ、なんだか疎外感ばりばりでもの凄く寂しいことに変わりはない。
 既にこの二人との会話には慣れたと言っても、雪人は着の身一つで異世界に放り出された不運な高校生なのだ。
 まだ不安なこともたくさんある。自分はこれからどうなってしまうのか、など。
「……」
「ユキト」
「ん?」
「あんた、今日から私たちの下僕ね」
「はぁっ!?」
 いきなり、それも予想の遥か斜め上を貫くマナの言葉に、ユキトが目を剥いた。
 だが、マナは事も無げに、さらっとした表情で言葉を続けようとする。
「拒否権は無し。なぜならユキトは夜這い魔だから」
「違うって言ってる!」
「しらを切るの? 知ってんのよ、あんたが私の……胸をちらちら見てるってね」
「!?」
 雪人の反応に、マナは「図星ねー」とけらけらと笑った。
 目の前でそれなりの大きさの胸が揺れていたら、目が行くのは男の性である。
「胸のことはともかく……、ベッドにいたのは仕方ないだろ。ミナが俺を――」
「ふぅん……、男の癖に責任一つ取れないの?」
「何の責任だよ何の! ……っていうか、俺は元の世界に戻れるのか!?」
「――その事ですが、ユキト」
 やけに沈痛な面持ちのミナに、雪人は不安を隠せなかった。
「呼び出すことは容易いのですが……、戻すことは……」
「ちょ、ミナ、おまっ……ええっ!? 俺は元の世界に戻れないのかよ!?」
「い、いえっ、ですから、私がさらに優秀な巫女になれば……その」
 つまり、ミナが優秀な巫女としてこれ以上の力をつけるまでは雪人はこの世界に縛られなければならないと言うこと。
 少しだけ、目頭が熱くなってしまった。
「マジ……か……」
「はい、ですからそれまで私たちの事……、守ってくださいね」
 小さくちょこんと首を傾げたミナに対して、雪人は何も言うことは出来やしなかった。
 ――だって可愛いんだもの! 守りたくなっちゃうよね!


 続く
52創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:17:51 ID:x0zWDJgQ
53空気が読めない男 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:19:53 ID:ByXzbCNJ
第2話投下終了でございます
いろいろ言いたいことはありますが、まず

戦闘してなくてごめんなさい
ほんと全然戦闘してません……。テール・カノンで一撃粉砕でした
でも多分もう出ません。ザイフリードの凄さを、こう演出したかっただけなので

そして終わりがちょっと尻切れ感ですが、次回第三話にてようやく世界観の説明が入る予定です

支援ありがとうございました。空気読めない私ですがこれからもお付き合いくださいませ……。
54創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:21:44 ID:2uexoS+u
>>53
 投下乙です!
 双子かわいいよ双子。強引な展開、たまりませんなァ兄弟ィ!!

 あとアレは空気読めないというより誰もいなかっただけではw
55創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:26:30 ID:x0zWDJgQ
>>53
投下乙!
ザイフリードすげぇ!w
雪人が現時点でかなり姉妹に振り回されてますねwエスカレートするのを期待しますw
次回の説明楽しみにしとりますね〜

>空気読めない
ははははは、俺程では無いがな!!w
56創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:26:33 ID:Z8pI8012
投下乙!
とりあえず分かることは一つ、テール・カノン最強
57創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:31:02 ID:XXyYqJT0
>>53
投下乙!
機甲騎士って結構進んだテクノロジーで構成されてるようですね
58 ◆gU7PBImT6Y :2009/10/09(金) 23:33:32 ID:ByXzbCNJ
感想ありがとうございます。
やっぱりモチベーションが上がりますね。
自分も感想返ししなくちゃなあ

>>54
ヒロインも展開も強引すぎますかねw
個人的にはこれくらいでちょうど良いかなと思っております
あと、フォローありがとうございます。

>>55
ザイフリードは強いのです。スーパーロボット系ですね。
テール・カノンは使用するのに気合い130くらい必要だと思います。多分。
ここだけの話、書いている自分自身がえむなので、主人公もこうやって女性に振り回されるんだと(ry
説明、冗長にならないよう気をつけたいと思います。

>>56
テール・カノンはほぼサテライトキャノンみたいなものですねw

>>57
機甲騎士のテクノロジーについても、おいおい語っていけたらいいなと思います。
59前スレ894:2009/10/09(金) 23:37:35 ID:C2LPcSGr
ああ間に合わなかった…思ったよりいいのが見つからなかったれす
ttp://dl5.getuploader.com/g/nolifeman00/12/monnsu.jpg
ttp://dl5.getuploader.com/g/nolifeman00/13/kikai.jpg
60創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:39:07 ID:ByXzbCNJ
>>59
SUGEEEEEEEE!
なんだか凄く惹かれますw
61創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:39:13 ID:2uexoS+u
>>58
 どういたしましてーw

 ギャグ入ってるなら強引なくらいが調度ええねん! ……多分w

>書いている自分自身がえむなので、主人公もこうやって女性に振り回されるんだと(ry
 遥を虐めまくってる私は果たしてどちらなのか……。

 ちなみに先程投下した黒歴史『廻るセカイ』は遥が初めて登場した作品だったり。
 当時の遥、前髪が全然違うなぁ……。
62創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:39:21 ID:nkrcxpGg
>>59
エロイね!

そして不気味だ……
63創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:39:59 ID:5UIN8Io+
>>53
投下乙!
機甲騎士ってMTに毛が生えた程度だと思ってましたすいません
64創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:40:26 ID:Z8pI8012
>>59
一枚目に惚れた、プロポーズするから彼女の名前を教えてくれ
65創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:40:57 ID:2uexoS+u
>>59
 なんじゃあこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
66創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:41:49 ID:x0zWDJgQ
>>59
見事な曲線……乙です!
これは凄いのキタよ!w

>>64
まてまてまてw一枚目ってどういう事だwww
67創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:42:13 ID:5UIN8Io+
二枚目は… 退廃的な美しさを感じる。
68創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:44:49 ID:2uexoS+u
>>63
 しかしレイヴン、そのMTの中にはかのグレイクラウドやレビヤたんも含まれているのだぞ!
69創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:44:57 ID:Z8pI8012
>>66
敢えて言おう!誤爆ではないと!

これが…恋っ!
70 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/09(金) 23:45:34 ID:XXyYqJT0
>>59
こういうフリーキーなデザインって何か憧れますな

12時頃からソルディアン残りを投下したいと思います
71創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:46:34 ID:2uexoS+u
>>70
 了解しました!
 ではその前にひとっ風呂……。
72創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:46:54 ID:x0zWDJgQ
大がかりな装置に取り込まれてるっていうのは多いけど、
ストレートにロボに組み込まれてるのは少ないと思うので、これは惹かれる。
とりあえず保存、と(どちらとは言わんがね!)
73創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:49:51 ID:x0zWDJgQ
>>66
Ω ΩΩ<ナ、ナンダッテー!?

>>70
……了解、だ
74創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:49:54 ID:ByXzbCNJ
>>70
あああ支援したいけど明日四時起きという……orz
すみません中尉、離脱しますっ!

ということで、感想はまた後ほど……。皆様お休みなさいませ
75創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:50:49 ID:qzGvomfL
おぉ、魅力的な投下作品が既に…・・
ちょっと落ち着いたら拝見します
>>70
こんばんわー
前スレで紹介文を作る流れになったんですが、一応作って見ました

・秘神幻装ソルディアン
青年、隆一郎を襲ったのは、あまりにも残酷で、無慈悲なる暴力。
力無き物を守る為に、隆一郎はその名を叫ぶ!眼醒めよ、因果の日は来たり――――ヴォルカドゥスと!
今目覚める巨大ロボット、ソルディアン! ダイナミックかつ巧みな描写で見せる、一大ロボット叙事詩、今ここに!

もし何処か不備があればぜひともお教えください。それか駄目じゃね?と思ったら没でもおKです
76創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 23:55:06 ID:5UIN8Io+
>>68
管制塔援護してくれよォー!
77長目:2009/10/09(金) 23:55:35 ID:tJPAOjt8
新スレ乙です

>wikiの人
絵の反映ありがとうございます
先生の注意文に吹いたw
78 ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 00:02:29 ID:x0zWDJgQ
>>6
wikiの方でもそうなってますけど
英雄騎兵ミッドナイトはトリなしだったので作者さん不明です〜!(>△< )
79夜の人:2009/10/10(土) 00:11:19 ID:TkKKme85
なんか呼ばれた気がしたので
生存報告ってどれくらいの頻度でしたら良いんですかね?
ともあれ本編まだ出来てません。筆が遅くて申し訳ない
トリはせめて本編を1話でも投下してからつけようと思ってます
80 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:14:39 ID:YLzMGiDY
すみません、入浴中にて遅れました
>>75氏への返答はのちほどということでご了承ください。
81創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:17:03 ID:x13FQ8bb
>>79
生存報告乙です。
すいません、ミッドナイトのトリが俺のになってて少し慌ててましたorz
本編読めるのを楽しみに待っておりますw

生存報告の頻度は……1か月間隔くらい、ですかね?w
82 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:17:13 ID:YLzMGiDY
 黒煙が空を満たす。瓦礫の街に炎が燃え出している。逃げ惑う人々をアバドンが狩り立てる。
 酸鼻を極めるこの世の地獄で、二人の男女がアバドンを狩る。
ジャック・フェルトンのレミントンM700がブフレームの心臓に穴を穿つ。メル・ファン・ヒューレンの持つニュー・トミーガンがブフレームをずたずたにする。東京の路地裏に獰猛な銃声が谺した。
 若い母親は幼い子供を胸に抱き、脇目も振らずに逃げ出してゆく。彼女らの退路を確保するために弾幕が展開される。
災禍が起きてしまった以上、せめて犠牲者は減らしたい。それがジャックとメルの共通した思いだった。
 二人は装弾のために物陰に隠れた。
「ネイルズ3、どのくらいやった?」
 ジャックがコールサインでメルに訊いた。
「五十から先は数えていません」
「いい返事だ」
 母子は無事だろうか、とジャックは考えた。悲鳴が聞こえないから助かったと思いたい。
退路を確保してやったのはいいが、自分たちの四方はすっかり包囲されてしまった。
この程度の危機は中国でも経験しているし、メルの技量は当時の相棒にも劣らない。
しかし二十年の年月は体力という換え難いものをジャックから奪っていた。引き換えに、経験と技量が磨かれたが――
弾丸を薬室に送り込みながら、ジャックは周囲を見渡した。点在するブフレームの屍体は半ば液状化している。ブフレームの生態である。
無様に骸を晒す仲間らを意に介することなく生きたブフレームがじわりじわりと陣形を強固にしてゆく。
 メルの銃器の似合わない細い指が、ある方向を差した。
「ジャック、あそこから行きましょう」
「分かった。いつも通りフォワードは任せたぞ」
 ジャックが防備の薄い地点に手榴弾を投げ込む。爆風と釘とベアリング弾が路地裏に荒れ狂い、ブフレームの肉体を引き裂いた。
同時にメルがニュー・トミーガンの銃爪を引き絞りながら前進し、ジャックがレミントンを撃ちながら続く。行く手を阻もうとしたブフレームは尽く倒れた。
二人の男女は優れた戦士としての能力を存分に発揮していた。
 六階建てのビルの窓ガラスが、ギロチンの刃のようにメルの前に突き立った。驚いたメルの張っていた弾幕が途切れ、その左肩をブフレームの触手が抉った。
ジャックのライフルがそのブフレームの心臓を破壊した。
 ジャックがメルの腕を引き寄せる。メルがか細く苦痛のうめきを漏らした。
「す、すみません」
「誰にでもあることだ。しかし、弱ったな」
 包囲の輪が縮まり、ますます分厚くなっていた。更に脱出が困難になったということだ。諦めるつもりなど毛頭ないが、進退極まったか、とジャックは覚悟した。
83創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:18:05 ID:x13FQ8bb
 
84創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:19:34 ID:7kJBLR39
 
85創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:21:20 ID:pEz5HR92
 
86創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:27:09 ID:a8fkXOOs
シェー
87 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:32:24 ID:YLzMGiDY
 忽然とジャックの耳朶を打ったのは重いローター音だった。
次に降り注ぐのは機械の咆吼――M134ガトリング砲による毎分四千発のNATO弾の前では、
ただでさえ軟らかいブフレームの群れなど塵芥のように吹き飛んだ。
 四枚のローターを羽ばたかせた攻撃ヘリ、AH-64〈アパッチ〉の姿がジャックの目に映る。
ヘッドライトによるモールス信号を読み取り、所定の場所に二人は向かう。
垂れ下がったラダーを昇って彼らは〈アパッチ〉に乗った。
「二人とも大丈夫ですか?」
 ヘリの操縦席に座るラウラ・オルツィが訊いた。緩く波打つ金髪をポニーテールにまとめ、成熟した頬に笑みを浮かべている。
「メルが負傷を追った以外問題ない。ネイルズ2、状況を」
 ラウラは笑みを吹き消した。彼女の口から紡がれる被害状況は予想以上だった。
一千万単位のアバドンの襲来は東京の東半分に及び、死者・行方不明者の数は分かっているだけで関東大震災に匹敵する。
「柊玉枝元三佐がご入院中の病院がアバドンの攻撃を受けました。安否は不明ですが……」
「分かった。もういい」
 恐らくは生きてはいまい。ジャックは己の無力を呪った。〈アパッチ〉が上空高く飛ぶ。
ブフレームは雲霞のように漂い、視界のどこにも意識をしない訳にはいかなくなっていた。
 その十数メートル横を火球が掠めた。衝撃波でわずかにヘリが傾いだが、飛行に支障はない。
四つの火球はあちこちに弾け、まばゆい火のドームを都市に散らし、甚大な被害を生んだ。
「あれです」
 ラウラが火球の飛来した方向を差す。黒雲とブフレームの渦巻く空に六枚の翼を広げた、四つの龍の頭部を持つ巨龍。
「あれが〈フォーヘッド〉――いえ、アバドン・ヘッド〈ヴァシュタル〉です」
88創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:33:52 ID:pEz5HR92
 
89 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:36:40 ID:YLzMGiDY
「あれが――」
 あれが元凶か。そう思った脳裏とは別に、ジャックの口は別の語を接いでいた。
「――あれが〈首領〉か。倒すのは骨だな」
 ブフレームのような小物は通常火器でも十分対応出来るが、〈首領〉――アバドン・ヘッドとなるとそれ相応の装備が必要だった。
なんとなればアバドン・ヘッドは群れの生殺与奪の全てを握る王であり、その生存こそ群れの運命そのものであるからだ。
必然、確認されたアバドン・ヘッドのいずれもが災害じみた能力を持ち、その生命力も尋常ではない。
通常の戦力や量産型ソルディアンで対応する場合それらは全て足止めに過ぎず、T弾頭と呼ばれる兵器で消滅させるのが常道である。
「……はい。しかしアブラクサス東京支部はすっかり瓦礫の下です。最も近いのは横浜支部ですから――」
 時間がかかりすぎる。アバドン・ヘッドにとってはあと三十分もあれば東京を更地に変えるくらい造作もないはずだ。
ラウラの返事に言わずもがなの付け足しをしながら、ジャックは暗澹たる気分に陥った。
 あのとき硫黄島で食い止めていれば――いや、アブラクサスは何故東京のような人口密集地でアバドン・ヘッドのサンプルの検分をしていた?
後悔と共にアブラクサスに対する不信が湧き出る。
十年前に妻の雪菜が死んだときから胸に秘めてきた思いだった。だからアバドンと、ひいてはアブラクサスと闘う道を選んだのだ。
大切なものを失わないために。守るべきものを守るために。知るべきことを知るために――
 光が空を嘗め尽くした。空間を煮え滾らせ、白い焔が遊弋していたブフレームを分子以下の塵に還す。
 ジャックはその方向を見た。
 翼も持たず上空六千メートルに佇立する二十五メートル二千トンの巨躯。
強靭な四肢を持ち、五本の黄金の角を頂く龍頭を備えた巨人――それがオリジナル・ソルディアンであることは疑う余地さえ無かった。
「隆一郎――〈ヴォルカドゥス〉!!」
 ジャックが叫んだ。
 接近していたブフレームがヘリコプターに触手を伸ばす。
〈――ヴォル・ファランクス!!〉
 沸騰する怒りを乗せた思念がジャックにも洩れ聞こえると同時に、〈ヴォルカドゥス〉が右手を開いて突き出した。
掌中に白い焔が灯ると見るや、無数の小さな焔に分裂し、弾丸の如くアバドンを襲いかかった。たちまちに無数のブフレームを焼き尽くした。
ブフレームの一群は〈アパッチ〉の陰に隠れていたが、ありうべからざる軌道で攻め立てる焔塊の前にまとめて蒸発した。
ここまでの苛烈な攻撃にヘリコプターの内部の人間は肩をそびやかしたが、爆風や衝撃波が生じることは全くなかった。
「マジックミサイルの精密攻撃……凄いわ」
 メルが感嘆の声を上げる。そう、これこそがオリジナル・ソルディアンの力だ。覚醒したばかりだろうが新米機主を乗せていようが、
この程度の芸当は出来て当然のことだった。
 〈ヴォルカドゥス〉が龍頭をめぐらせ、蒼氷色の双眸を〈ヴァシュタル〉に向けた。
〈あいつか――!〉
 隆一郎の敵意が激烈な赫怒の意思と共に〈ヴァシュタル〉に放射された。〈ヴォルカドゥス〉が〈アパッチ〉を凌ぐ速度でアバドン・ヘッドに迫る。
〈ヴァシュタル〉の二つの顎が口腔を見せ、その奥から砲弾の勢いでプラズマ火球を迸らせた。
〈ディフ・シルド!〉
 隆一郎が叫ぶ。二条の紫電を引きながら放たれた火球は不可視の壁に阻まれて砕け、焔の残滓を眼下の街に散らした。
 赤黒い空に対峙する龍頭の魔人と四つ首の魔龍――それは形態こそ違えど、黙示録に記された魔王の化身を否応なく連想させた。
90創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:37:21 ID:x13FQ8bb
 
91創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:38:30 ID:pEz5HR92
 
92 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:39:21 ID:YLzMGiDY
 昂、と巨龍の四つ首が鳴いた。
残っていたビルの窓ガラスが全て割れ砕け、同時に東京中に散らばっていたアバドン〈ブフレーム〉が、水母状の肉体と触腕を震わせながら集ってきた。
 空を埋め尽くすほどに結集する怪物の群れは、殆ど〈ヴァシュタル〉をも覆い隠していた。
「貴様らはッ! 邪魔だッ!!」
 隆一郎の叫びに応じ、〈ヴォルカドゥス〉の顎が上下に開いた。
「ヴォル・ファイア!!」
 口腔にまばゆい光が灯り、放射状に空間が煮え滾った。炎すら色褪せる白の焔が瞬く間に数百ものブフレームを蒸発させた。
だが空間から熱が失われる一瞬のうちに、ブフレームが生じた間隙を塞いでゆく。
一方でブフレームどもの一部は〈ヴォルカドゥス〉を包囲するように押し迫ってくる。
「ゼオ・ソード!! テイル・ハーケン!!」
 思念が腕部装甲の形状を剣に変え、後頭部の「尾」を伸ばす。
ブフレームの肉体を左右二本の剣が斬り裂き、無数の金属節からなる尾とその尖端の三爪鉤が挽肉に変えてゆく。
 前に、前に。〈ヴォルカドゥス〉は未知の力を以って推進し、遅々と、しかし確実に〈ヴァシュタル〉へ向かっている。だが、その姿は一向にして見えない。
 数十匹ものブフレームが〈ヴォルカドゥス〉の下半身を拘束した。ブフレームの触腕は微細動し、装甲をじわじわと侵蝕し、破壊する。
推進力が削がれたところに、次々にブフレームがたかってゆく。巻き添えを食ったブフレームの頭蓋が千切れ、肉塊となって地上に落ちてゆく。
 伸ばした〈テイル・ハーケン〉が一斉に薙ぎ払った。装甲は幾枚か抜かれたが、軽微な損傷だ。
 万を超えるブフレームを殺戮し、〈ゼオ・ソード〉と〈テイル・ハーケン〉を揮ってブフレームの陣形を突き崩しながら進む〈ヴォルカドゥス〉の眼が、やっとその姿を捉えた。
黒金の鱗、四つの蜥蜴の首。何万と殺戮されながら一向に数を減じる様子も見せず密集陣形を敷くブフレームが隆一郎を阻む。
 ――だがそれが何だ? 手の届く範囲に奴がいる。それだけで十分――!
「殺ァァァァァァァァァッ!!」
 獣のように殺意の咆吼を上げながら、隆一郎は〈ゼオ・ソード〉の剣尖を奴に向け――だが果たせなかった。
93創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:41:16 ID:x13FQ8bb
 
94創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:41:17 ID:a8fkXOOs
 
95 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:43:06 ID:YLzMGiDY
 黒金の鱗を覆うように展開された不可視の障壁――障壁は貫くことが出来たもの、勢いを殺された剣尖が黒金の鱗を貫くことは叶わなかった。
一瞬の遅滞――そこを狙って何十何百というブフレームが絡みつく。
「だからッ、無駄だッ!!」
 縦横無尽の〈テイル・ハーケン〉がアバドンを薙ぎ払い、撃ち砕く。
 〈ヴァシュタル〉の三本の長大な尾が振り降ろされた。〈ヴォルカドゥス〉の胴体を襲う痛撃に機主たる隆一郎は苦鳴を洩らす。
僅かな動作の停滞を狙い、〈ヴァシュタル〉は四つの火球を放った。隆一郎は中空で身を捩じらせる。だが、少し遅かった。
一つの火球の直撃を受けた〈ヴォルカドゥス〉は装甲を大きく焦がし、傾いだビルに落下した。二千トンの巨体がビルを破壊した。
「ぐううう……ッ!」
 コントロールを取り戻し、隆一郎は瓦礫の山から〈ヴォルカドゥス〉を立ち上がらせた。
 時を同じくして〈ヴァシュタル〉の火球を受けた東京タワーも崩落する。
「ここは……東京なんだ……」
 今更にして、そのことに思い至る。例え瓦礫にまみれ炎に彩られていようとも、ここは隆一郎の慣れ親しんだ街なのだ。
こんな有様でも生存者がいるかもしれない。これ以上被害を広げてはいけない――
白熱した脳髄に冷や水が浴びせられ、落ち着きを取り戻した隆一郎はまずやるべきことを心に決める。
 再び〈ヴォルカドゥス〉を高みに走らせ、〈ヴァシュタル〉に肉迫させる。
ここぞとばかりに襲いかかるブフレームの群れに対する苛立ちを押さえつつ、お前らに関わっていられるか、と隆一郎は胸中に吐き捨てた。
「ヴォル・ファイア!!」
 ブフレームは白い焔に焼き尽くされる。更に加速しながら、隆一郎は両の手を広げて前に突き出した。
「ヴォル・ファランクス!!」
 掌に灯る白い焔が横殴りの雨のように〈ヴァシュタル〉を叩く。焔はしかし、〈ヴァシュタル〉の不可視の障壁に弾かれ表面を舐めるだけで本体には届かない。
96創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:43:48 ID:x13FQ8bb
 
97 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:46:17 ID:YLzMGiDY
 ――ついでに奴には馬鹿みたいな再生能力もある、と隆一郎は声に出さず呟いた。
ブフレームの存在が不可欠だが、ちょっとやそっとの傷ではすぐに再生されてしまうのは明らかだ。
 効果がないと知りつつ、隆一郎は白い焔の雨を降らせるのをやめない。
攻撃を仕掛けながら、〈ヴォルカドゥス〉は〈ヴァシュタル〉の方へゆっくりと、着実に前進している。
 焔の雨が途切れた。ここが距離だ、と思い定め、隆一郎は叫んだ。
「テイル・ハーケン!!」
 項から無数の金属節で繋がれた三爪鉤が飛ぶ。
ドリルのように回転する鉤の尖端はあたかも獲物を襲う蛇の動作で何体かのブフレームを砕き、〈テイル・ハーケン〉は〈ヴァシュタル〉の不可視の障壁を貫いた。
 斬撃も高熱も通用しないならば、回転――隆一郎の考えは正しかった。
 猛烈な運動エネルギーが障壁を破り、更に六枚の翼の中央部――巨大な眼球に似た強固な外殻を破壊し、内包された心臓部を抉る。
 四つの龍頭が苦悶の絶叫を上げた。
どんな生物の悲鳴にも似ていないそれは空と地の間で冒涜的に谺し、隆一郎の精神を揺さぶった――
〈ヴォルカドゥス〉に乗っていなければその程度では済まず、精神汚染をも受けていたところだろう。
〈ヴァシュタル〉の受けた傷は致命傷には違いない。だがこの程度で〈ヴァシュタル〉が完全に死ぬとは思えない。
現に〈ヴァシュタル〉は首一つの状態から蘇ったのだ。隆一郎は〈テイル・ハーケン〉の爪をアバドン・ヘッドの体内で開いて固定し、〈ヴォルカドゥス〉で引っ張った。
 海へ、海へ。海上ならば被害の拡大は防げる。隆一郎は〈ヴォルカドゥス〉の心臓たるブラック・サンに思惟を注ぎ込んだ。
思惟はブラック・サンで魔道素<<クリプトン>>に変換され、生物の赤い血の如く〈ヴォルカドゥス〉の四肢に力をみなぎらせる。
質量差は倍どころでは利かないであろう〈ヴァシュタル〉を牽引し、龍頭の魔人は海上を目指す。王に従う奴僕たるブフレームがそれに引き続く。
 やがて海が見えた。
「そぉ――――らァッ!!」
〈ヴォルカドゥス〉は金属で繋がる〈ヴァシュタル〉を遠心力で振り回し、数キロ先の海上にまで放逐する。ただし、爪は固定したままで。
98創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:47:43 ID:x13FQ8bb
 
99 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:48:09 ID:YLzMGiDY
 爪を固定したまま「尾」を縮める勢いを借り――掃除機のコードを巻き取るように――〈ヴォルカドゥス〉は〈ヴァシュタル〉に肉迫する。
最早不可視の障壁を展開出来ないアバドン・ヘッドなど巨大な肉塊も同然だった。
馬鈴薯状の肉体に立って三爪鉤を引き抜くと、穴の穿たれた眼球から蒼い体液が止めどなく溢れた。
 その傷口に六本指の手をかざす。
「ヴォル・ファランクス!!」
 白い焔が深々と穿たれた傷口に叩きこまれ、〈ヴァシュタル〉の体内を焼いた。
間断なく撃ち込まれる焔の弾丸に四つの頭の眼球が次々に沸騰し、その口腔から焔と煙を噴き上げた。
 だがまだ終わりではない。〈ヴォルカドゥス〉は両腕の装甲を剣に変え、黒金の鱗に突き立てた。
縦横に揮われる剣によって、腕利きの料理人のようにその肉片を賽の目に分割してゆく。
 ――その肉片が波に浚われる前に、全て消滅させる。
「とどめだ――ヴォル・ファイア!!」
 〈ヴォルカドゥス〉の龍頭の顎から焔が放たれた。煮え滾る空間が海上を白く染め上げ、アバドン・ヘッド〈ヴァシュタル〉の存在した痕跡を塵一つ残すことなく消滅させた。
ブフレームの一群が殉死するように寄り添い王と運命を共にしていたが、隆一郎の預かり知るところではなかった。
100創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:48:49 ID:pEz5HR92
 
101 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:49:46 ID:YLzMGiDY
 隆一郎は大きく息を吐いた。頭と身体が異常に重い。
 視線をめぐらせる。黒煙の渦巻く西の空に、ブフレームどもは遠ざかりつつあった。
 何故逃げる? 何故闘おうとしない? 全てはお前らから仕掛けてきたことじゃないか。追わなければ。殺さなければ。血と涙の報復を――
 力を振り絞りかけたとき、隆一郎の意識は途絶した。今日一日で消耗し過ぎた精神が限界に達したためのことだった。
力を失った〈ヴォルカドゥス〉の巨躯は海に投げ出され、溶けるように光になって姿を消した。
102創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:51:07 ID:x13FQ8bb
 
103 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:51:22 ID:YLzMGiDY
 パーティー会場の外のロビーに、クローディア・クロムウェルはいた。
 クローディアは十五歳。癖のない長い淡い色の金髪は宝石をあしらったピンで軽く止めただけで、真っ白なシルクのドレスは裾に精緻な刺繍がされているだけの清楚でシンプルなデザインだ。
それだけに、彼女の美貌は引き立ててられていた。それがクローディアの呼ぶところの「おじいさま」の見立てによるものだから恐れ入る他ない。――やっぱり伊達に長生きはなさっていないのよね、おじいさま。
 ソファに寄りかかるクローディアは、しかし倦んだ眼をしていた。人が多い場所は苦手だ、嫌なことしか思い出さない。
食事は美味しかったが、食の細い彼女だから限界は早い。となればすることは会話しか残らないが、それこそクローディアにとっては最も苦手なことだった。
おじいさまがクローディアをパーティーの場に連れ出したのは、彼女の精神的トレーニング――もしくは精神的リハビリ――のためでもある。
それは事前に分かっていたことだが、苦手なことを好きになるのは難しいものだ。
 ロビーに出ても別にやることはない。何とかいうブランド物のバッグは小さすぎて、今読んでいるハードカバーの本を入れることは出来なかった。
妥協してペーパーバックにすればよかったか、と思っても遅過ぎる後悔だ。
 お腹もこなれてきたし、軽い物でも食べに戻ろうか。そう思って立ち上がった時、頭蓋から脊髄にかけて電流が走る感覚を覚えた。
 慌ててバッグを見る。中にあるのは財布と、母の形見の銀の懐中時計。
クローディアは時計を手に執った。機構の動作だけでは説明のつかない、心臓のような脈動を打っている。思わず喉が鳴る。
「十一体目――」
 分かってしまった。十一体目が覚醒したことが。心臓が一際高く撥ね、収まりそうにない。
 怖いと思う。けれどそれ以上にすごくわくわくしていた。
嫌と言うほど読み聞かされ悪夢にも見た黙示録の風景を、真っ白な焔で塗り潰す龍頭の巨人。これほど痛快なことはない。
 見たことのない光景を見ることが出来る、とクローディアは思った。見たことのない世界に行けるかも知れない、とも思った。
「わたしはクローディア・クロムウェル。あなたは、誰――?」
 確かにつながっていながら名前さえ知らない相手に、クローディアは問い掛けた。
 無論、応答はない。 
104創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:52:17 ID:x13FQ8bb
 
105 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:52:50 ID:YLzMGiDY
『感じましたかシャーロット?』
「感じたからわざわざ電話してこなくたっていいのよヴァイク。髪を洗ってる途中なのに――」
『ほうほう、バスタイムでしたか。それはそれは』
「想像するな、したら殺す。……呼び出しかかるかな?」
『かかる公算は大きいと見ていますが』
「やだなぁ。久し振りの一週間休暇なのに。せめてマシンを使えればひとっとびなのに。アブラクサス死ね」
『人工衛星の警戒網はほぼ彼らに押さえられていますからね。
しかし、個人的な興味はあります。敵となるとしても味方になるとしても、情報ぐらいは掴んでおきたい』
「そりゃね。いい男だったら誘惑して引っ張り込みたいところね」
『僕の時も素直にそうしてくれて良かったんですよ』
「その価値があったらやってたわよ。ちなみに今もあるとは思わない」
『傷つくなぁ。意外に繊細なんですから、僕のピュアハートは』
「ピュア? 変態の間違いじゃないの?」
『僕ほどの紳士なんて滅多にいませんよ』
「紳士だとしても紳士という名の変態ね」
『……して、一応僕は本部に向かうつもりですが、シャーロットはどうします?』
「あたしはパス。呼び出し食らってもフケる。明日は親友とお買い物してファッションショー行ってスイーツ食べるの。
邪魔する奴は泰山府君だって因果地平の彼方までぶっ飛ばす。ということでこっちはもう夜遅いし、寝かせてくんない?」
『分かりました。では名残惜しいところですが、僕はこれで。おやすみ、LOVIN'YOU』
「ばーか!」
106創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:53:41 ID:x13FQ8bb
 
107 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:54:31 ID:YLzMGiDY
 二人の男がチェス盤に向かい合っていた。白のクイーンで黒のポーンを倒し、老人が言った。
「かくて宿命の薪に偶然の火種はくべられた、か――かの機主は、どちらにつく?」
 黒のプレイヤーは沈思し、ルークを手に執った。
「敵に回るでしょうな」
「お前の見立てか?」
「これもまた、宿命と偶然とが賭けをした結果です」
 うそぶき、ルークで白のナイトを倒す。老人が呟いた。
「七対四、だな」
「これで彼らは我らの敵である、と明確に呼べるようになりました」
「時期尚早だ。彼らがアブラクサスに真に敵意を向けた時でいい」
「お甘いことで」
「アブラクサスの目的を忘れるな、カディエス。我らの目的は飽くまでアバドン殲滅。
それが終われば、地位も権力も資産も全てを捨てる。例え私が道半ばで倒れようともな」
「あなたがいないアブラクサスなど、所詮烏合の衆。いずれ腐り果てて内部から瓦解するでしょう。そしてあなたの代役など私には適わぬ」
「そう。それが分かっていながら後継者を育てられなかったのは私の不徳だ。そして、不徳こそが私が法王になれなかった理由でもある」
 老人は微笑した。その表情にはあるかなきかの苦々しさがあった。黒のプレイヤー――カディエスは薄い笑みを口の端に浮かべて言った。
「――しかし、あなたが法王にならなかったからこそ今のアブラクサスがある。
今のアブラクサスがなければ、人類文明は存続不可能なまでの被害をアバドンにより蒙っていたやも知れません」
 老人は溜息を吐いた。
「仮定に仮定を重ねても虚しいだけだ……興が削がれた。帰れ、カディエス」
「仰せの通りに、総主ヘーゲル。ではまた翌日お眼にかかりましょう」
 立ち上がり芝居がかった仕草で一礼をすると、老人が瞬きする間にカディエスの姿は消えていた。
108創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:55:16 ID:x13FQ8bb
 
109創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:56:06 ID:pEz5HR92
 
110 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 00:58:22 ID:YLzMGiDY
「――ぷはぁッ!」
 海中からやっとの思いで顔を出した柊隆一郎は、思うがままに酸素を貪った。
 眼に痛いほど青い空と、不吉なほど黒い煙のわだかまった空。
二つのコントラストが入り混じるその境界線を何とはなしに探しながら、隆一郎は先ほどまで見ていた白昼夢の内容を思い出そうとした。
恐らく短い間意識が飛んでいて、その時見たのだろう。白昼夢の内容は今の自分にとって凄く大切なことであるような気がしたが、どうしても思い出すことが出来なかった。
 隆一郎は陸地を探したが見当たらず、すぐに今この状況になった要因を思い出してげんなりした。
ソルディアンならばほんの僅かな力で踏破できる数キロは、海に隔てられた人間にすれば果てし無く遠い距離に思えた。
〈ヴォルカドゥス〉を呼び出そうにも、口訣は欠片だに脳裏に浮かんで来ない。やんぬるかな。
 仕方ない、泳いで渡ろう。隆一郎は決心した。
幸い波は穏やかだ。身体にだるさは残っているが大丈夫のだろう。問題は、ここ五年水泳など全くやっていないことだが――
 ヘリコプターがローターを羽ばたかせている。報道用とも全く違う戦闘ヘリの窓から拡声器を持った中年のアメリカ男が叫んでいた。
『隆一郎! 聞こえるか!』
 聞こえてるよ、親父。あんたの息子はこっちだ。視界が滲んだが海のせいだと思うことにした。思い切り手を振った。ローター音が近くなる。子犬みたいに更に手を振る。

 これから起こる全ての事象を案じることを己に禁じて、柊隆一郎は今を生き延びることに専念した。世界の広さを、螺旋巻く因果を、未だ知ることなく。

                                                                                     〈第一話 了〉
111創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 00:59:56 ID:x13FQ8bb
 
112 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 01:01:18 ID:YLzMGiDY
これにて「秘神幻装ソルディアン」第一話投下終了! 付き合って頂いた方々、ありがとうございます。
第二話はこれよりは短くなるはずです。いつお目見えできるかは分かりませんが……

追伸:>>75
悪くはないと思いますが、個人的には「地球がアバドンのせいでえらいこっちゃ」的な説明が欲しいなーと思います
113創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:06:05 ID:x13FQ8bb
>>112
投下乙です!
やはり戦闘の描写が凄い……べ、べつに羨ましくなんk(ry
ヴォルカドゥスが目覚めて、様々な人物が動き始めた、と
これは次回を期待しつつお待ちしとります!
114 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 01:06:34 ID:pQsmrgvI
投下乙です。支援できず申し訳ない。感想は明日
>>112
分かりました。そこを考慮して、作り直してみます。ご意見、有難うございます
115創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:07:14 ID:a8fkXOOs
>>112
投下乙! 相変わらず熱くて濃い戦闘シーンを描きますなぁ…!
東京大虐殺なんて冗談じゃありませんね。アバドンを早急にブッ殺して頂きたい…! ファイト!
116創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:13:11 ID:pEz5HR92
>>112
 投下乙です! いいですね、熱いオープニングだ!
 やっぱり描写が丁寧だなぁ。果たしてアブラクサスは一体何が狙いなのか……。

 次回も楽しみにしてますね!

>アブラクサス死ね
 ストレート過ぎて噴きましたw
117創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:14:07 ID:a8fkXOOs
ふと思った。一日で100……!?
118創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:16:19 ID:x13FQ8bb
量のあるテンプレと2作品投下ですからねw
119創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:17:10 ID:pgVZJ9E7
>>112
投下お疲れ様です。
スーパーロボットの力強さを感じさせる熱い戦闘描写でした。
次回も楽しみにしています。

>>117
これぞロボSSスレのパワーですねw
120PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 01:19:28 ID:pEz5HR92
 上手くいけば3作品目も投下できたら……いいなぁ。
121創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:20:03 ID:x13FQ8bb
ところで残っている方、支援できる余力はありますか?w
122創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:21:34 ID:pEz5HR92
 まだ来るというのか!
123創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:21:57 ID:a8fkXOOs
ええぃロボスレの作者は化け物か!?
124創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:23:26 ID:Jv4gdXHn
というか前スレの消費速度がおかしいw
5日で500kb埋めるとかなんだよw
125ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:23:31 ID:x13FQ8bb
さてさて、第一章の続きで御座います。
以前から引き続き山なし谷なしの説明回ですがどうか支援の程をw
126創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:24:37 ID:a8fkXOOs
私はッ 指が泣くまで支援するのをッ 止めないッ!
127創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:24:38 ID:pEz5HR92
 最近1スレ5日が普通になってきましたねw

>>125
 いいですとも!
128ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:25:39 ID:x13FQ8bb
 ――――――――――――――――――――

 屋上での京介の問いに祈は
 「事情を説明するためにこれから私に同行して欲しい」
 と、今朝、京介が身体に視線を向けたときの年相応の潔癖な反応とは違い、落ち着いた表情で返答をした。
 そして今は祈が呼び出した黒塗りのゴツい乗用車で移動しているところだ。
 地味なスーツを身につけた体格のいい男性を間に挟んで、後部座席に京介と祈が座っている。
 学園を出た車はオフィス関係が集まっている地区に向かっている。
 どうやら光司からの情報通り、用件の内容は本当に『SOUMA』関係らしい。
 (これだけ大袈裟な出迎えで新薬の実験台とかだったら笑えるよなー)
 窓の外を眺めながらそんなことを考えていると、
 「物部さん」
 祈が声をかけてきた。
 振り向くと、間に人を挟んでいる為、やや身を乗り出すようにして祈がこちらに視線を向けている。
 「何か用かい?春日さん」
 「いえ……、詳しい内容を説明していないのに、ご協力頂けたのは何故なのか、教えて頂ければと。
  今朝の様子では協力して頂けるとは思っていませんでした」
 「ん?……あぁ、手紙の内容は知らないのか」
 そう言って京介はズボンの尻ポケットから先程祈に渡された封筒を取り出し、
 「読んでみ」
 無造作に突き付ける。
 「……はい」
 丁寧な手付きで取り出された一枚の便箋、そこには、
 ―この手紙を持参した人物の命令に必ず従うこと。
 ―辞退する事も疑問を差し挟む事もしてはならない。
 ―何があろうとも命令を全うすること。
 それだけが書かれていた。
 「…………これが、理由ですか?」
 「そ。それが理由」
 しばらく手元の便箋と京介の顔を見比べるように視線を往復させていた祈だったが、
 「……分かりました。有り難うございます」
 そう言って元通りにした封筒を京介に返した。
 「いえいえ」
 軽く応じて封筒を再びしまう京介。
 (……やっぱり見くびられたか)
 上手く隠してはいたが、視線と声に僅かに軽蔑の響きが現れていた。
 朝の言動と今の手紙の内容から
 『十代後半にもなって、年下の女の子には強い態度を取るクセに、父親から頭ごなしに命令されて唯々諾々と従う人間』
 と判断されたのだろう。
 (性差別主義者のファザコン、しかも男。……表現してみると最低な部類の人間だよなー)
 手紙の差出人は京介の保護者だ。
 屋上で読んだ時も、書かれていた内容について京介の頭に浮かんだのは、
 (字の勢いから見ると元気そうだな)
 という感想ともう一つ、
 (俺の使い道がようやく決まったのか。良かったなぁ、ホントに)
 少しだけ皮肉が混じった『父親』に対する労いの気持ちだった。
129ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:27:07 ID:x13FQ8bb
 ――――――――――――――――――――

 出発から20分程して『SOUMA』わだつみ支社前に車が到着した。
 ビルの前で待機していた、これも地味なスーツの男性が扉を開け、祈、男性、京介の順に車から降りる。
 「では物部さん、こちらへ」
 地味スーツの男と共に先に立って促そうとする祈だったが、
 「え、俺の荷物は?」
 と、京介が立ち止まった。
 「……こちらで保管しておきます。用件が済み次第お返ししますので」
 何を言い出すのか、とこちらを振り返った祈に自分の願いを口にする。
 「木刀だけでも」
 「……申し訳ありませんが、これから向かう場所には持ち込めませんので」
 それに対して祈は小さく息を吐くと、京介の願いを婉曲な表現で退けた。
 「了解。悪かったね」
 謝罪の言葉を口にして祈達の後に続く。
 自動ドアを潜り、ロビーを抜けてしばらく歩き、奥まった場所にある扉の前へ。
 網膜と掌紋、二つの生体認証と暗証番号による鍵をを武中が解除し、扉を開けて二人を中に促す。
 扉を潜ると短い通路があり、その通路の先にはエレベーターの扉らしき物が一つだけ設置されている。
 祈、京介、そして武中と並んで、扉の前に立つ。
 今度は祈が二種類の生体認証と暗証番号入力を行い、扉を開く。
 その場の全員が乗り込んだところで、
 「では、『跳びます』。お気を付けて」
 そう告げた祈は、通常のエレベーターであれば階数ボタンの位置にあるパネルに触れ、小さく何事かを呟いた。

 『ブンッ』

 その呟きが終わると同時に一瞬、エレベーター特有の浮遊感とは違う、『ずれる』ような感覚を京介は覚えた。
 そして祈は扉を開き、先に立って歩き出すと、
 「こちらへどうぞ」
 と首だけを振り向けて京介を促した。
 「はいはい、と」
 (……何だ今の?)
 先程の感覚を不思議がりながら、京介は祈の後を追い、背後に武中が続く。
 乗り込んだときと同じような短い通路を通り、祈が開けた扉を抜けると、
 「うぉ……」
 眼前に巨大な空間が広がっていた。
130創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:27:13 ID:pEz5HR92
 
131ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:27:55 ID:x13FQ8bb
 ――――――――――――――――――――

 それを表現するとしたら巨大な縦穴だった。
 しかし左右、上下、奥行き、全てが桁違いの距離で構成された縦穴そのものよりも、縦穴の中に存在する『それ』が京介の目を引きつけた。
 (何だ……これ)
 思わず、縦穴の内側に張り出したキャットウォークの手すりから乗り出すようにして、それを凝視する。
 真正面に見える『それ』の形状が頭の中の想像と一致すると、京介の視線は徐々に下降していく。
 京介の視線の先、『それ』に沿って設置されている足場ではツナギ姿の人影が幾つもキビキビとした動きで作業をしている。
 視線が縦穴の底に辿り着くと、そこでもフォークリフト等の作業用車両と人間が走り回っている。
 どうやらこの縦穴は『それ』の整備場兼格納庫であるらしい。
 (それにしても……)
 京介は視線を元の高さに戻すと、こちらの反応を待っているらしい祈に顔を向け、問いかける。
 「……春日さん、これってもしかして……」
 「えぇ、予想されている通りの物かと」
 「巨大ロボット……だよなぁ」
 そして再び『それ』−巨大ロボットを今度は細部まで眺める。
 尖鋭的な装甲に覆われた、胴体部に比して大きめな腕と脚。
 流線的な曲線を描く胴体。
 肩や腰を中心に、全身の可動部に装着された、プレートを何枚も重ねた様な形状の追加装甲。
 当世具足の兜をより細身に洗練させたような頭部と前立てにあたる位置から両側頭部を通り、後方に突き出した二本の角。
 顔面部分の形状は人間のそれと等しいらしく、二つの目と鼻から顎までを覆うフェイスプレートで構成されている。
 各所に黒いラインが入った、赤黒い巨大なロボットに思わず魅入られる京介。
 (でけー……)
 巨大さ、力強さに対する、単純だが圧倒的な畏怖の感情が湧き上がってくる。
 「……俺への用件て、このロボットに関係あるの?」
 ロボットを見据えたまま、問うてくる京介に祈は、
 「一番下でこちらの責任者が待っていますので、そこでお話しします。リフトで降りますのでこちらへ」
 そう告げて再び先に立って歩き出す。
 (こちらの責任者……?あぁ、作業員が足りないのか)
 これだけ巨大な物を整備するのに人手は幾らあっても足りないだろう。
 意外に顔が広い保護者が、『SOUMA』の知り合いに将来の就職も含めたアルバイトを斡旋して貰った。
 理由はこんなところだろう。
 (こんな物作ってるなんてニュースでもやってないし、やっぱり機密とかなんだろうなー)
 等と思考しながら、祈のあと武中と共に続いてリフトへ乗り込み縦穴の底へ。
 「驚かれないのですね」
 「え?あぁロボット見たのに?充分驚いてるって」
 「そうですか……?」
 二十年以上前に機械式の強化装甲服が正式に戦場に投入された時にはネット上で、
 「なにこれまじSFw」「科学の進歩SUGEEEEEEE!」「これならもうすぐ巨大ロボとか出来そうじゃね?w」
 「日本人が作るだろjk」「変形合体するヤツなw」「なんというパワーレンジャーwww」
 【以上意訳】
 などと話題になったと光司から教えられた事があったが、まさか現実にロボットが存在するとは思っても見なかった。
 (驚いたのと興奮してるので心臓バクバクいってるもんなー)
 驚いているように見えないのは顔の造作と糸目の所為だと京介は思う。
 (ん?でもこんなでかいロボット何に使うんだ?)
 新しく湧いた疑問に頭を捻っていると、リフトが最下層に到着した。
132創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:28:45 ID:pEz5HR92
 
133創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:29:27 ID:a8fkXOOs
 
134ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:29:38 ID:x13FQ8bb
 ――――――――――――――――――――

 リフトから降りたところで祈は、「ここでお待ち下さい」とだけ告げて、奥の方に行ってしまった。
 どうやら責任者を呼びに行ったらしい。
 直立不動な武中に見張られながら、京介は改めて巨大ロボを見た。
 (あ、親指がある)
 上から見たときはよく分からなかったが、足の先端内側部分は色が分けられ大きく張り出している。
 そして視線を上に向ける。
 (……ホントでかいよなー)
 ビルを見上げた事なら何度もあるが、それが人に近い形をしているということに感覚が追いつかない。
 飽きずにロボットを眺めていると、
 「ぼーず、そんなにコイツが気に入ったか?」
 と、錆を含んだ低い声がかけられた。
 振り向くと、丸レンズのサングラスをかけたツナギ姿の人物が立っており、
 「俺が技術部長のディルク・ズィルバー・丹羽(にわ)だ。宜しく頼む」
 自己紹介をしながらサングラスを外し、右手を差し出してきた。
 「あ、初めまして。物部・京介です」
 自己紹介を返しつつ手を握り返し、目の前の人物―丹羽を観察する。
 小柄な祈よりも更に低い身長だが、広い肩とそこらの格闘家等とは比べ物にならない筋肉を備えた厚みのある身体。
 彫りの深い顔立ちに青灰色の瞳、顔の下半分を覆う灰色の立派な髭。
 頭には幾何学模様の入ったバンダナを巻いており、そこから見える髪も髭と同じ灰色だ。
 と、そこまで観察した京介は奇妙な特徴を見つけた。
 (あれ?)
 サングラスのツルが掛かっている耳、その先端が尖っているのだ。
 (……珍しい形してるなぁ)
 そう感想を抱きながら視線を丹羽の顔に戻した京介に、技術部長は小さく笑いながら耳を摘んでみせる。
 「こいつぁ、俺の親父様からの遺伝でな。……で、どうだ?フツヌシを見た感想は」
 片方の眉を上げてそう尋ねてくる丹羽に、
 「え……あのロボットの名前って、フツヌシ、なんですか?」
 京介は戸惑った様子で言葉を返す。
 「そうだ。この国の剣神にして武神、経津主神(ふつぬしのかみ)から戴いた名前だ。……聞かなかったのか?」
 「……え、えぇ。ちょっと聞き忘れてまして……」
 訝しげな丹羽に対して言葉を濁す京介。
 「えーと、それで俺はどんな作業をすればいいんですか?先ずは見習いからでしょうけど……」
 手を放しながら誤魔化すように尋ねる京介に対して、丹羽は顎髭を撫でながら眉を顰める。
 「……やっぱ何か、行き違いがあるみてぇだな?」
135ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:30:44 ID:x13FQ8bb
 「え?」
 「物部さん、お待たせしました」
 疑問の声を上げた京介に、声がかけられた。
 声がした方向に顔を向けると、声をかけてきた祈と、その隣に軍服のような詰め襟の制服を着た初老の男性が立っていた。
 男性は真っ直ぐ京介に近付くと、軽く頭を下げ、真面目な表情で口を開いた。
 「初めまして、物部・京介君。私がここの長を勤めている若本・正成(わかもと・まさなり)だ。所用で少し遅れてしまった。申し訳ない」
 「初めまして……えーと、若本さん。それで、俺、いや私は何の為に呼ばれたんでしょうか?」
 会釈を返し、問いかけてくる京介に、若本は真面目な表情のままその言葉を告げた。
 「物部・京介くん。君にフツヌシの操縦者になって貰いたい」
 「……え?」
 告げられた言葉の内容を理解し切れず間の抜けた声を出す京介。そこに、
 「お願いします。フツヌシの操縦者として、私達に力を貸して下さい」
 横合いから言葉を重ねた祈が頭を下げた。
 数瞬の沈黙。
 「………………俺が、ロボットのパイロットに?」
 予想を遙かに越える、それどころか全く別方向の役目を提示され、完全に狼狽した京介はその場にいる人間から目を逸らし、思わず『フツヌシ』を見上げる。
 だが、剣神の名を持つ鋼の巨人に自分の混乱を解決する答えが示されている筈も無く、
 「……嘘だろ……」
 『フツヌシ』を見上げたまま、京介は呆然と呟いた。
136創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:31:14 ID:pEz5HR92
 
137創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:32:14 ID:a8fkXOOs
138ちゃんばら? ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 01:33:39 ID:x13FQ8bb
投下は以上です!支援に感謝を!

こんな作風でいいのかなー、と不安になる今日この頃w(=ω=;)
139創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:37:24 ID:a8fkXOOs
>>138
投下乙と言わざるを得ない!
技術者と思いきやパイロットとはいい意味のズレを見せてくれますな。
次回に期待です。
140創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:37:49 ID:pEz5HR92
>>138
 投下乙です! エルフ……だと……!?
 いやあ、なんというか王道的な感じですね! さてさて京の字はこれからどうなってしまうのか!
 次回も楽しみにしています!
141DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:39:36 ID:a8fkXOOs
そんなに投下されると投下したくなっちゃうだろ……。
パパーンが帰ってきたら即パソ落ちせにゃいかんのにぃ…!
142PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 01:42:25 ID:pEz5HR92
 はっはっは、私も投下できるぞッ!
143創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:45:01 ID:x13FQ8bb
うわw今更ミス発見してしまったwあれだけ見直したのにwww
wiki収録時に直しますのでご勘弁をorz
144DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:45:24 ID:a8fkXOOs
おし、十二話後編、全部は無理ですけど投下します。
全部が多いのでサルられる可能性があるので分割ということで。なんの為に前編後編に分けたんだか。
145創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:46:09 ID:x13FQ8bb
>>144
ばっちこーい!
146DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:46:24 ID:a8fkXOOs
 『Diver's shell』


 十二話 「真相(後)」



 「…………生きてる?」

 頭が痛い。突き飛ばされた時に脳が揺れたのかもしれない。視界は真っ暗。砂煙やら、硝煙やら、鉄の粉塵やらが交じり合って酷い臭いの空気を吸い込み、げほげほと咳をする。
 辺りから隊員と思しき男達の呻き声や雨の音が聞こえてくる。
 機関砲の掃射により、倉庫は半壊して、ほぼ全員が瓦礫に埋もれる結果となったらしい。
 ウィスティリアは瞳を開けて、自分の体に異常が無いことを確認して、上に圧し掛かっているタナカを見た。とっさの判断で押し倒して助けてくれたようだ。ただ、問題が一つある。
 タナカの冷たい瞳と、ウィスティリアの切れ長な瞳が交差する。吐息と吐息がぶつかり合う。天井を構成していたであろう鉄骨が地面に刺さっているのが視界の端に映った。

 「無事ですか?」
 「お陰で助かったけど自分の手がある場所を見てみなさいな」
 「…………あ」

 タナカの冷静な声が硬直する。視線の先には、ウィスティリアの防護服の僅かな隙間から侵入してばっちり胸に触れてしまっているタナカの手がある。ラッキースケベというべきなのか。
 彼のために胸の感触は極めて心地よかったとだけ記しておこう。
 沈黙。沈黙。沈黙。
 タナカは特急列車を楽勝で追い抜ける速度で手を脱出させて、土下座の体勢を取る。

 「別に減るもんじゃあるまいし。ジャパニーズ土下座なんて止めて、もっと建設的に動きましょ? タナカ」
 「……そうですね。にしても武装飛行艇を用意していたとは……。情報屋も適当な仕事をやってくれます」

 傍から見たら抱き合ってるようにしか見えない二人。瓦礫を跳ね除け立ち上がって、元倉庫を眺めてみれば、見るに耐えない姿で散らばっている「元」仲間が数人。瓦礫に挟まれて動けないのも居る。
 救助しなくてはならないというのは分かっているが、仕事が優先だ。それに機関砲の直撃を食らって上半身が吹き飛んでいる隊員は、無常なようだが助ける必要は無い。
 ウィスティリアは無線通信を繋げ、口を開いた。

 「救出隊より本部。武装飛行艇の攻撃により隊員数名が死亡。負傷者多数。直ちに救援と、飛行艇が向かった先を知らせよ」
 「こちら本部。了解。飛行艇の移動先は………φ37遺跡方向。繰り返す。φ37遺跡方向」
 「了解」

 φ37遺跡と言ったら、ユトとメリッサが潜った遺跡のことに他ならない。
 ユトとメリッサに与えられた制限時間は85時間程度。今はまだ24時間と経過していない。
 連中は救出隊に攻撃を受けて止む無く動き出したのだろうか。そう考えると不自然な点がいくつかある。徹底して攻撃を加えて殲滅するなり、身を潜めていてこっそりと回収しに行くなりである。何も今動く必要は無い。
 となると考えられるのは幾つもない。
 無線を繋ぎなおしつつ、二人は駆け出した。
147創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:46:44 ID:6KEOyHsZ
 
148PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 01:47:09 ID:pEz5HR92
 了解しました!
 では廻セカの1話はその後に投下……って時間がアレかな?
149DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:48:18 ID:a8fkXOOs

 「救出隊より本部へ。φ37遺跡周辺の情報を提示してください」
 「本部了解。……所属不明機を確認。飛行艇が向かっています」
 「武装ヘリの出動を要請します」
 「時間がかかります。時間を稼いで下さい」
 「了解。通信終わり」

 飛行艇に搭載されていた機関砲は、大口径のバルカン砲であろう。普通のヘリで向かえば返り討ちは必至。だから武装ヘリなどの航空機の出動を要請したのだが、時間がかかるのでは意味が無い。
 所属不明機とは間違いなくユトとメリッサの搭乗機『ポンピリウス』であろう。たかが潜水機が武装した航空機に勝てるわけが無い。対空ミサイルを装備しているという話も無い。
 ただちに急行してユトとメリッサに警告して逃がさないと取り返しが付かなくなる。海面に浮いている潜水機は余りに無力だ。

 「私が運転。銃の用意は?」
 「散弾銃で良ければ」
 「威力不足ね。借りてきなさい」

 本部を頼れない。ユトとメリッサに任せておくわけには行かない。倉庫を出た二人は、『あて』を思いつき、全速力で市街地を駆け抜けていった。
 雨は止み始め、雲の間から空の欠片が見えた。
 むっとする湿気が街を覆っているようだった。


150創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:48:27 ID:x13FQ8bb
 
151創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:48:36 ID:pEz5HR92
 
152DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:50:33 ID:a8fkXOOs



 4時。
 φ37遺跡海域に、三機の武装した飛行艇が接近していた。
 雨は豪雨から霧雨へと姿を変貌させ、雲とそうでない場所の区別を曖昧に染め上げている。夕方というのに薄暗く、視界が悪い。波の音に交じって雨の音。その音を掻き消す高音を撒き散らしながら三機の飛行艇が行く。
 どれも機関砲をくくりつけ、乗組員に至っては携行ミサイルまで持っている。
 この武装飛行艇で回収しようという魂胆らしい。今この付近に存在している兵器では到底敵わないとの判断からだろうか。
 最後尾の飛行艇の操縦席。その隣に座った黒服の男は、今しがたまで吸っていたタバコを窓の隙間から押し出して海に投じると、新たなタバコに火をつけた。
 二つのジェット機構が甲高い音を噴出させながら機体をぐんぐんと飛ばす。
 黒服の男……三機の中でも一番の権限を持つ初老の男は、器用なことにタバコを唇に挟んだままで言葉を発した。

 「てめぇら早くしろ。ガキ二人を脅してブツを回収したら追っ手がかかる前に撤収だ。10年待ってんだ、これ以上待たせたら俺も上も勘弁ならん」

 男はしゃがれ声で乗組員に言い、斜に被った帽子を指で押し上げて視界を確保する。
 汚れて曇った窓ガラスから見えてくる風景は白。
 実は遺跡に近づくに当たって、上空を通過するのは海中よりも危険では無い。ガードロボが攻撃を仕掛けてくることもあるのだが、海中と比較にならないくらいに頻度が低いのだ。
 暇でありながら緊張した時間が流れる。
 帽子の男は黙々とタバコを吹かし続け、乗組員は今か今かと待つ。緩い風に惑わされて揺れる機体を調整するために操縦者は緊張している。
 『約束の場所』にユトとメリッサは待機しているはず。目標地点に到着するまでそれほど時間はかからない。妙な機体に乗って帰ってきたという報告があったが、こちらからの通信以外は傍受しないように言っているから特に問題にはならない。
 霧雨が曇りに変わった頃。ヘルメットを被った操縦者がレーダーを見て言った。

 「航空機? いえ、小型の何かが追いかけて来ています!」

153創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:50:47 ID:x13FQ8bb
 
154創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:50:55 ID:6KEOyHsZ
 
155DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:51:43 ID:a8fkXOOs



 オヤジのところに舞い戻った二人は、専用の倉庫にある『それ』を借り受けていた。
 従来のエアバイクとは非にならないトラックのような大きさ。凶悪な出力の機関を搭載し、風防に防弾ガラスを採用。速度を上げるためのジェット推進機まで搭載。安定用の翼をくくり付けた『それ』。
 正しく分類するなら小型の航空機。技術の無い個人が運用できるエアバイクの領域を超えたモンスターマシンに乗ったウィスティリアとタナカは、武装飛行艇へとぐんぐんと距離を詰めていた。
 お互いの声が聞こえないほどの爆音を機関とジェット機構がたたき出している。
 ウィスティリアは、大声を張り上げつつ、海面スレスレを舐めるように機体を操る。

 「オヤジさんの趣味をぶっ壊した場合なんて言われるかしらね!」
 「人命がかかっているのですから、趣味の一つ二つ三つは許容されるかと!」
 「っていうか通信どうするのよ! 考えてないのよねぇ!」
 「いざとなれば身振り手振りで!」

 風防越しに見える空は灰色。雨は降り止んでいて、海も穏やかな表情を見せ始めている。それが逆に夕方であることを忘れさせた。
 タナカは、揺れる機体から振り落とされないようにしながらも、バトルライフルを握り締める。大口径高速弾を発射する自動小銃だ。散弾銃では火力不足と考えて隊員の一人から借りたのだ。
 エアバイクにレーダーなど付いていないので、本部からの情報を元に追跡を続ける。燃料不足やら、撃墜の不安を考えることはしない。しても意味がないのだから。
 ウィスティリアはゴーグルをぐっと押さえ、モードを切り替えて前方に眼を凝らす。
 武装飛行艇の排気から居場所を割り出そうとするが、天候の所為か中々見つからない。高倍率にしても見つからない。もうじき見えてきてもおかしくはないはずだが、それらしきものの影すら見えなかった。
 高い場所から見ようと、ふっと機体を上昇させた―――刹那、直ぐ側の空間を何かが切り裂いた。瞬間、海面に一条の水しぶきが上がり、水煙を散らした。
 射撃。しかもかなりの距離から。発射音の方向と銃弾が作り出した水煙を手がかりに武装飛行艇を発見。位置を二人は頭に叩き込む。

 「掴まって!」

 エアバイクが横転しかねない勢いで反転、海面に髪の毛が入り込むような低空へと移行、今出せる全てを推力に叩き込み、飛行艇へと肉薄せんとする。
 武装飛行艇は三機。勝利条件はユトとメリッサを逃がすこと。敗北条件は言うまでも無い。
 二人は、像も軽く撃ち殺せる威力の弾幕に飛び込んでいった。


156創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:52:07 ID:x13FQ8bb
 
157創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:52:09 ID:pEz5HR92
 
158DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:53:01 ID:a8fkXOOs



 遺跡を出ることに成功した。
 速度が出る上に道順をある程度把握していたということもあるが、ガードロボが全く襲い掛かってこないということが精神的物理的負担を大幅に軽減してくれた。
 時間は大幅に余っているし、目的のものを引き上げてきた。
 二人は若干の心の余裕を感じつつ、指定された場所へと機体を浮上させていく。空気の皮膜に包まれているお陰でなんの抵抗も感じずに動くことが出来る。
 海面に接近するにつれて、光の強さが増し始め、カーテン状に揺らめいているのが見えてきた。久しぶりの大気だ。操縦席に差し込む光に二人して目を細めて、やや興奮しながらぐっと見つめる。
 機体の鋭利かつ先進的で機能を追及した形状のそれが海面へと姿を出した。
 メリッサは、左腕の腕時計を見て時刻を確かめる。夕方だ。霧のような天気の所為でよく見えはしないのだが、時計が嘘をつくはずがない。

 「ユト、場所は分かってる?」
 「……大体はね」
 
 黒服の男達が指定してきた場所とは、φ37遺跡海域の外れ。待機していれば勝手に見つけて迎えに行くとの趣旨の内容だった。
 ユトは、方角を確かめて、『海水から上がって』飛び始めた。
 そう、遺跡の機体は空中を飛行することも可能なのだ。重力制御を可能としているのか、ただ単に作用反作用を利用しているのかは定かではないのだが、音がほとんどしていないという、現代の技術では考えられない性能を有している。
 一連の事件のお陰で遺跡から機体を引き上げる快挙を成し遂げられたという皮肉。嬉しいが、同時に憎らしくもあり、悲しくもある。
 ユトが機体の両腕を突き出すようにして飛行し始めた後ろで、メリッサは右腕があった場所を撫でている。一応右腕は持ってきたが、フレームや神経回路をくりぬいたお陰で二度と動かなくなっている。
 右腕の接続部はごつごつとしている。そして力を入れても動いてくれない。無い腕を動かす努力をし、左手で右腕の残骸を目の高さまで持ち上げる。この腕はもうゴミなのだと感傷に浸る。
 こんなことを考えていてはいけない。メリッサは頭を振ると、焦った様子で腕時計を覗き込んだ。夏とは言え太陽にも陰りが見えてくる頃だ。
 機体越しに見る風景は決して絶景とはいえない。音も無く、滑るように飛んでいることも原因の一つかも知れぬ。現実味が薄いのだ。

 「メリッサ、上になんか居る」
 「……あれはー………無人偵察機?」
159創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:53:24 ID:x13FQ8bb
 
160DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:54:05 ID:a8fkXOOs

 二人は機体から提示される情報から上を見てそれを見つけた。プロペラ推進の無人偵察機が、トンビが舞うように上空で円を描きながら飛んでいる。
 自動で映像が拡大され、上空の偵察機の下部にあるカメラがこちらを見ているのがわかった。古ぼけた白色の塗装が雲に溶けているようにも見えた。

 「見てる。指定の場所はここだし、動くなってことなの?」
 「多分………そうじゃないのかな。無人偵察機を今日みたいな日に飛ばす悪趣味は居ない」
 「私たちが乗ってるコレってどうすれいいの? 渡せと言われたら……渡す?」
 「人質取られているんだから止むを得ない………じゃん。命には代えられないよ」
 「賛成。最悪泳ぎで帰る羽目になるだろうけど、付き合ってくれる?」
 「泳ぎは得意なんだ」
 「泳げないダイバーなんて冗談じゃない。泳げない魚と同じよ」
 「ハハ……違いないね」

 命をとられる可能性だってある。モノを渡したら用済みで、その場で射殺もありうる。でも、不思議と恐怖は出てこない。
 機体背面部の原理不明の推進装置が音を立てることなく向きを変える。推進力が調整されて機体が海面数m地点で静止した。青い巨人は灰色の空の下で搭乗者の命令を待つ。三つのモノアイが人ならざるものを思わせる。
 ―――どれだけの時間が経過しただろうか。二人は話すべき内容も枯れ果てて、ただぼんやりと座席に座って待っていた。
 すべき事は成した。後は待つばかり。時間が経っているのか、止まっているのか、妙な感覚を覚えてしまう。
 メリッサは、腕時計をちらりと覗き見た。5時。初夏だから空を覆っている雲を剥ぎ取れば朱色の太陽があるのだろう。
 どちらかが溜息をつき、二人して座席にもたれかかる。ユトは眼を外に走らせ、異音に気が付いた。同時に機体の操縦席の索敵レーダーに反応があるのにも気がついた。随分前から表示されていたらしい。
 数は一機。
 何をぼーっとしているのか。
 ユトは、自分を戒めるべく頬を叩いて意識を集中させた。
 接近してくるのはどうやら航空機のようだ。分析が開始され、大まかな形状や使用している機関に生体反応までが表示される。無駄に高性能だった。
 武装飛行艇が徐々に速度を落としながら二人の乗る機体に接近してくる。横から機関砲が突き出しているのが見え、黒服の男達が乗っているのが見えた。二つのジェット機構が下を向くことでホバリングを始める。
 スピーカーを調整するような音がして、メリッサにとってどこかで聞いたことのある男の声が聞こえてきた。

 「ブツは回収してきただろうな?」
 「もちろんだ!」

 沈黙して飛行艇を睨み続けるメリッサの代わりにユトが口を開き、声が増幅されて海上にくわんくわんと鳴り響いた。
 帽子を被った黒服の男が飛行艇から顔を覗かせた。機体が顔を拡大して画面に表示させる。
 男は帽子を片手で押さえ、機体をじろじろと無遠慮に眺める。
 そして、にやり、と気味の悪い笑みを浮かべると、指先で機体を指し、メガホン越しに言葉を発した。

 「ブツを積んだまま降りやがれ。じゃねぇと前みたいに両腕ちょんぎってやんぞ」

161創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:54:22 ID:pEz5HR92
 
162創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:54:33 ID:6KEOyHsZ
 
163DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:55:42 ID:a8fkXOOs

 メリッサの瞬きの回数が増える。かちりかちりとジグソーパズルのピースが埋められていく。帽子の男が発した一言が記憶の曖昧な靄を凝結させて一雫と成す。
 メリッサは、汚い部屋の一室で、裸同然になってベットに磔にされている。
 帽子を被った男が実に楽しげにベットを足で小突き、タバコに火をつけて美味そうに吸いながら黒服の男の一人に言った。『斬っちまえ』、と。
 斧を持った一人の男。後ろにはビデオカメラを構えた男がにやついて立っていた。
 狂ってる。
 逃げようと肢体が千切れるほど暴れてもがき、拘束から脱出しようとするが、所詮子供の力では無理だ。
 斧がぎらりと光った。磨かれているのか、新品なのかは分からない。ただ恐ろしく大きく見えた。斧を持った男の薄汚れて血走った目がメリッサを見た。
 振り下ろされ、感覚と精神が痛みに埋め尽くされ、全てが絶叫に包まれた。
 場面が変わる。
 フローラが血まみれで倒れている直ぐ側を帽子の男が通り過ぎる。
 じたばたと暴れて逃げようとするメリッサを一瞥し、外へと連れて行く。
 時系列の順番が違った理由は分からなかった。
 メリッサの意識が普通の思考へと浮上。曖昧だった現実が現実として感じ取れるようになり、ピントの合わない両目に力が戻る。
 ユトの心配そうな顔が目に入った。だが、正確には見ていなかった。
 憎き敵を見ているのだ。
 帽子の男の顔を穴が空くほど見つめ―――無意識のうちに後部座席の戦闘モードを起動して、機体の肩にあるビーム砲の銃身を飛行艇に向けた。二門の凶悪な形状のそれが不気味な速度で立ち上がった。何故操作出来たのかは分からなかった。
 左腕一本での操作でも機体は応えてくれる。ビーム砲の砲身が飛行艇へと向けられるや、銃口から淡い光が漏れ出し、銃口と銃口から生じる青い電流が手を繋ぎあって乱舞し始める。
 メリッサは、操縦席の一部からせり出してきた引き金を左手で握って指をかけた。

 「メリッサ!?」
 「アンタは黙ってなさいッ!!」

 咄嗟のことで反応が出来なかった。ユトは慌てて口を開くが、怒りで奥歯を噛み砕く勢いのメリッサには意味を成さない。
 帽子の男は慌てず騒がずタバコの灰を海に落とす。

 「やってみろよ腕無しのお嬢さん。俺たちをブチ抜けば人質もおっ死ぬんだぜ? はハは、ほら殺してみろよ」

 撃ちたい。
 引き金にかけたままの指が、閉じる力と開ける力とで拮抗して震える。
 撃てば復讐を行える。
 この機体の性能さえあればきっと粉みじん、否、跡形も無く蒸発させることが出来る。確証が持てる。
 だが、引けば大切な人も死ぬだろう。血が上って理性が失われかけている頭でも理解出来た。指に触れている冷ややかな引き金が全てを殺すのだと。
 抑えていた記憶が復讐しろと絶叫している。
 人質など構わない。殺せ。お前の母親を殺した人間を血祭りに上げろ。簡単だろう。指を数cm動かせばいいんだ。
164創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:55:47 ID:pEz5HR92
 
165創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:55:51 ID:x13FQ8bb
 
166DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:56:44 ID:a8fkXOOs

 「メリッサ、落ち着け! 自分が何をしようとしているのかよく考えろ!」

 ユトの必死の説得が耳に入る。指先の震えは増し、額から落ちて頬まで伝う汗が鎖骨へと流れてダイブスーツを濡らす。メリッサの呼吸は浅く荒い。過呼吸に近い。
 操縦席に表示されている照準はビームが通過する領域を青く塗りつぶしている。
 片手でそれを帽子の男に合わせた。
 ユトは、なんとかしてビーム砲を止めようとするが、遺跡から引き上げた機体故に上手くいかずにスタビライザーを動かしてみたり、映像を拡大したりしてしまう。言語が読めてもシステムの構造までは完全に分からないのだ。
 その時だった。
 レーダーに新たな機影が映り込んできたのだ。
 形状やエンジン音から、帽子の男の機体と同じと推測。あっという間に接近してくる機影に、機体が警告を入れてくる。
 高温の排気を海面に叩きつけながら接近してきた飛行艇。機体が拡大像を操縦席に表示した。そこには、見知った人物が映り込んでいた。ユトとメリッサは視線を奪われる。
 操縦席には黒服を着込んだタナカ。機関砲の銃座には同じく黒服を着たウィスティリアが居る。ウィスティリアは二人に見えるように親指を上げて見せた。
 帽子の男は飛んできた飛行艇の異変には気が付いていない様子で、タナカとウィスティリアの機体が巻き起こした風圧に眼を細めながら、ユトとメリッサに向けてメガホン越しに声を発した。

 「とっととして貰おうか。時間を稼げばお前らの命が削られるぜ。撃てば人質がスナッフフィルムに登場して変態のいいネタになるかもな。早く降りろ」
 「…………分かってる」

 ユトは、出来る限り感情を抑制した声で返事をして、後部座席のメリッサに顔を向けた。
 メリッサは、眼は憎しみを込めて帽子の男の乗る飛行艇を射抜かんばかりに睨み、口は過剰な量の酸素を肺に供給するために開けられている。左腕は誤作動を起こしているように痙攣していた。
 と、ウィスティリアが口元を指差すと、何かを言った。
 機体のシステムが自動で音声に翻訳した。数秒間のタイムラグの後、新たに展開したモニターにウィスティリアの口元が映し出される。
 無感情な女性の電子音が操縦席の二人に届いた。

 『人質は解放した』。

 頭か、記憶か、無意識か、空耳か、どこかでメリッサに語りかけてくる声があった。
 メリッサは引き金を落とした。
 カチリと音がした。



167創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:57:14 ID:x13FQ8bb
 
168創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:57:47 ID:pEz5HR92
 
169創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 01:58:59 ID:6KEOyHsZ
 
170DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 01:59:19 ID:a8fkXOOs
は、はい、「後編の前編?」を終了します。妙な切り方でwikiの人を困惑させること間違いなし。というか皆が混乱すること間違い無しですね。
171創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:00:19 ID:6KEOyHsZ
>>170
投下乙

というか、さるを心配してたみたいだけど、
この支援数ならさるは来ないよ
そうでなくても00分にカウントリセットされるし
172DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:01:04 ID:a8fkXOOs
よっしゃ、では続けて投下しますね。
173DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:02:03 ID:a8fkXOOs


 遺跡の機体と同色の青い奔流が二門の砲から迸るや、破壊の閃光を爆発させながら空間を貫通して白い粒子を撒き散らしながら細くなっていき、最後は糸より細くなって消失した。
 帽子の男が乗っている飛行艇の二機のジェット機構が『消えた』。支えを失って鉄の塊と化した飛行艇が、黒服の男達を乗せたままで海へと落ちて、水柱を上げた。瞬時に『消えて』しまったので爆発も無かった。
 海に落ちた黒服の男達は、沈み行く飛行艇に引きずりこまれまいとして、手足を動かし、海水を飲みながら這い出てくると、海面でばたばたと醜く泳ぐ。中には帽子の男の姿もあった。
 メリッサは引き金から手を離して黒服の男達に軽蔑の眼を向けた。

 「誰が………誰が殺すですって!? アンタらみたいな屑を殺して私も身を堕とせ? 冗談じゃない!」

 そう言い、左拳で操縦席の壁を殴りつけた。痛々しい、だんッ、という音がした。
 通信が入る。
 タナカの冷たく落ち着きある声が微かなノイズを含んで聞こえてきた。
 ユトは全身から力が抜けていくのを感じて眼鏡の位置を指で修正した。脂で汚れていた。

 「人質は解放しました。黒服の連中も全員射殺もしくは拘束してあります。私達の後についてきて下さい。海に落ちた連中は私達の仲間が回収しますので」
 「―――……あ、はい、分かりました」
 
 事態が急展開しすぎて何がなにやら分からなくなっていたユトだったが、返事をすることは出来たので、無線に向かって言葉を発する。
 ウィスティリアとタナカが乗った飛行艇がゆっくりと向きを変えて飛んでいく。
 雨は止んだ。地平線付近で雲が崩れて太陽がちらりと顔を覗かせているのが見えた。夜が近づいてきている。遺跡の機体のモノアイが悲しげな色を見せているようであった。



174創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:02:09 ID:6KEOyHsZ
 
175創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:02:15 ID:pEz5HR92
 支援継続します!
176創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:02:45 ID:x13FQ8bb
>>170
投下乙!
こ こ で 切 る の か !w
後編を待っとりますw

あと帽子の男は「うぇwうぇwwwざまぁwww」になるんですよね!?w
177DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:02:50 ID:a8fkXOOs



 「さてさて」

 何を考えているのかが分からない飄々とした表情で温かい缶コーヒーを飲むウィスティリア。建てられてからさほど時間が経過していないであろう大きな倉庫にウィスティリアとタナカとユトとメリッサは居た。
 海から直接荷物を揚げられるようになっている倉庫。本来コンテナなどを積んでおく場所には遺跡から引き上げた機体が突っ立っている。青色を失って灰色だ。
 タナカは警戒を緩めることなく拳銃を構えて倉庫の入り口で立っている。
 ユトとメリッサの二人は廃棄されてもおかしくない程古い作業机に腰をかけた。

 「今なら10年前に何があったかを貴方達に語ることが出来る。どうする?」

 黒服を崩し、缶コーヒーを優雅に飲む。銀色の髪が薄暗い倉庫の中で発光しているようにも見える。ウィスティリアはユトとメリッサを見つつ、片足に体重をかけて立つ。

 「話して」
 「いいわよ」

 組む腕が無いメリッサは壊れた片腕を握ったまま話をするように促す。
 ウィスティリアは缶コーヒーの成分表示を見つめながら話をし始めた。

 「―――……10年ほど前。フローラという天才ダイバーが居たの」

 倉庫に風が吹き寄せてどこかを軋ませる。タナカが倉庫内を巡回するようにして歩くときに立てる靴の音が響く。

 「結婚をして、子供を一人産んで、それでも遺跡に潜ったわ。でも夫か誰かに言われて引退しようと考えたのね。最後の一潜りと言う事でφ37遺跡に全力をかけて潜って―――……見つけてしまった」
 「……もったいぶらずに言いなさいよ」

 ここまではユトとメリッサの知っていることである。缶コーヒーを見つめ続けるウィスティリアにメリッサが強めの口調で続きを話すように言う。ウィスティリアは口元に笑みを浮かべて顔を上げた。

178創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:03:02 ID:6KEOyHsZ
 
179創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:03:45 ID:pEz5HR92
 
180創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:03:45 ID:6KEOyHsZ
 
181DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:05:00 ID:a8fkXOOs

 「せっかちねぇ……いいわ。見つけてしまったというのは、貴方達が引き上げた宝石の事ね。あれが実はとんでもない代物なのよ。
  小難しい説明を吹っ飛ばすと、ボール程度の大きさなのに高性能核融合発電所レベルの電力を生じ、しかも………永久に動き続けるっていう」

 更に言うなら、と一言付け加えると、唇に指先を触れさせた。

 「手で持とうが打撃を加えようが火にかざそうが半分に割ろうがミキサーにかけようがお構いなしの安定性。絶対安全手持ち永久核融合炉とでも言ったほうがいいのかしらね」

 メリッサは話のスケールの大きさに小さく口を開けた。拳ほどの大きさの宝石を引き上げたには引き上げたが、まさかアレがそれほどのものだとは誰も考えはしない。ユトも同様だった。
 外見はダイアモンドそっくりの宝石が、核融合炉並みの出力で、しかも永久に稼働し続け、アホみたいに安定している物質とは到底思えなかったからだ。
 
 「そんな……そんなものが実在してると………本当に?」
 「嘘言ってどうするの? 私が言っているのは事実であって嘘は無いわ」

 眉唾モノの話を手を挙げることで制したユトだったが、さらっと返答されて押し黙り。
 
 「フローラは宝石を解析して……トンデモ物質だと知って恐怖したんでしょうね。珍しい合金とか、性能が高いなんてレベルじゃないもの。
  兵器に転用すれば世界だって制覇できるかもしれないものねぇ」

 まだ信じられない様子のユトとメリッサ。ウィスティリアは、話を中断して、おもむろに遺跡から引き上げた機体を指差しながら缶コーヒーを一口飲んだ。苦味が舌に広がる。

 「貴方達、宝石を機関にしてるあの機体でビームっぽいの発射したけど、どの程度凄いことか分かってる? 
  本部からの連絡によると威力を落とさず宇宙にまで抜けていったそうなんだけど。真上じゃなくて、水平に発射してよ? 距離も相当なのによ? 一時的に通信出来なくなるほどの余波があったのよ?」
 「………マジですか?」
 「うん、大マジ。現在の機動兵器じゃありえないわね」

 ユトの呆然とした聞き返しに頷く。
 青いビーム一撃で大気圏外まで。たった一撃がそれほどの威力を持っているなんて。第一、重力を無視して滞空出来るのだから、宝石云々を抜きにしてもとてつもない超兵器ではないか。
 納得してきた二人を見遣り、ウィスティリアは話を続けた。
 
 「兎に角、引き上げてしまった宝石が危険なものと判断した彼女は破壊しようとした。けど破壊出来なかった。硬くてそれなりの設備が必要だった。それで親友の学者に頼んで破壊してもらおうとしたのね」

 ウィスティリアは缶コーヒーを空にして近くのコンテナの上に乗せた。
 
 「それを聞きつけた政府の―――そう、政府の力は絶対的でならぬと考えるバカな奴等、……革新派と手下のマフィアね、……連中がフローラに宝石を渡せと言った。けど、フローラは頑なに拒んで………ね」

182創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:05:11 ID:6KEOyHsZ
 
183創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:06:26 ID:pEz5HR92
 
184DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:07:15 ID:a8fkXOOs

 徐々に分かってきた真実。ユトは唾を飲み込みつつ話を聞く。メリッサは、フローラがどうして死ななければならないのかをなんとなく悟った気がして、両手を握り締めた。

 「破壊を頼まれた学者は宝石をばらばらに粉砕して、中からソレを見つけたの」
 「ソレ?」

 ウィスティリアの細く白い人差し指が上げられる。教師が生徒にものを教えるように指先が左右に振られ、理知的な眼が二人を見る。上空をエアバイクが通過した気がした。

 「ソレっていうのは鍵の事ね。遺跡に眠る機体とか宝石とかを唯一制御出来る物体のこと。宝石と鍵。機体と鍵。なんにせよ鍵が無ければ意味が無いらしいの。
  で、宝石を破壊した学者は鍵について調べた。その情報も革新派には駄々漏れだったんだけどね」

 続きがなんとなく読める。
 フローラを躊躇なく殺した連中であれば、勿論――。

 「宝石を破壊して、取り出してあった鍵も破壊しようとしたところで襲撃を受けて、その学者さんは可愛そうなことに半死状態。
  ロボット工場長でもあったから、死に物狂いで生産ラインに入って、完成しかけてた腕のフレームに鍵を放り込んで、鍵を飲み込んだ演技をしながら死んだ」

 ウィスティリアは、あらかじめ練習したように滞りなく喋り、先ほど缶コーヒーを置いたコンテナへと飛び乗って腕を組む。
 タナカは倉庫の扉から外を覗いた。

 「そこで革新派の黒服が登場。状況から学者が飲み込んだと早とちりして宝石の破片と学者の遺体と一緒に撤収。んで、私達が所属する派閥が後から来て、データをしっかりと読んで、ロボットのフレームに入っていると突き止めたのね」
 「まさか……フレームって」
 「そう、そのまさかよ。私も最初はありえないと思ったんだけど」

 メリッサは、今左手で持っている右の義腕に目を落とした。外部は切り裂かれ、フレームは取り出されている上に回路が飛び出して滅茶苦茶になっている。電池が引き抜かれているし、人工筋肉の損傷などもあり、動きそうにはない。
 話を聞いていた二人の脳裏に疑問に近いことが浮かぶ。
 ロボットのフレームが、なんで義腕になっているのか、その義腕が何故メリッサの元にあるのかということだ。
 察したウィスティリアは自分の顎に触れつつ頷く。
185創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:07:29 ID:6KEOyHsZ
 
186創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:08:12 ID:pEz5HR92
 
187創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:08:15 ID:s2cc9TSo
支援
188DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:09:10 ID:a8fkXOOs


 「流れから言うと、ロボットのフレームを作ってた工場は全自動だったから、学者さんが死んだ後に出荷されたのね。ロボットとして組み立てられるはずだったんだけど、革新派の連中が工場の制御システムに鉛弾撃ちこんで品質がガタガタ。
  結局不良品が多くて全部廃棄。で、裏を巡って義腕に」
 「それは分かったけど、なんで私のになってるのよ」

 メリッサは壊れた右義腕を掲げて振る。壊れた部品がカタカタと鳴った。ユトは、一人部外者であるような気がして自分の腿を見つめる。

 「偶然よ」
 「は?」
 「だから、偶然よ。驚きでしょ? フレームが巡り巡って娘のところに行ってたの。誰も知らない内にね」

 あっけからんと結論を言われ、またもやポカーンと口を開いたままになってしまう。
 何分の一か、正に雷に打たれるような確率で肝心のものがある意味文字通り手の中に入ってきていたなんて、誰が考えるのか。裏があるのではと疑いの目でウィスティリアを見るメリッサ。
 ウィスティリアは片手をぱたぱたと振って足を組んだ。

 「本当に偶然なのよ。母親のが娘のに。後から鍵がフレームの中って気が付いた革新派の連中がそんな偶然ありえない切り捨てたから私達が先に見つけられたの。義腕のかたっぽの重量が違ったし」
 「いつ、気が付いて、いつ、確かめたの、アンタ」
 「銭湯に入った時に………ちょっとした仕掛けをね」

 ウィスティリアがウィンクを決めて投げつけた。メリッサは顔を逸らせてウィンクを弾き返してやった。銃を操作する音がした。タナカがマガジンの中身を確かめているところだった。
 ユトが手を挙げると、すかさずウィスティリアが手で許可する。
  
 「革新派ってなんですか?」
 「あら御免なさい。詳しい説明を飛ばしてたわね。革新派ってのは、そう………政府の力が極めて弱いことを危惧して力を得ようとする過激派のことね。
  中身は金が欲しいバカばっか。宝石で大金持ちとか考えてたらしいけど。私達保守派とは敵対してたわけね」
 「そうですか……」
 「さて、と。質問は以上かしら?」
 「待って」

 話を切り上げようとする彼女に、メリッサが左腕を上げる。ウィスティリアは、どうぞ、と言う様に片手を揺らしてメリッサの方に傾け、頭も微かに傾けた。
 
 「なんで10年経った今行動を起こしたのよ、連中は」
 「結局鍵を見つけられずに求心力とか、資金力とかを落として迂闊に行動出来なかったからよ。で、連中を潰したい私達の上の奴等がちょちょいと工作をしたり。ダミーの情報に見事にかかってくれて。……終わりかしら?」

 一通り話を終えたウィスティリアは、首を回して間接を鳴らしつつ、腰を捻って伸びをする。そして缶コーヒーを持って立ち上がった。仕事をしたとは思えぬ軽い動きであった。
 軽快な動きで出入り口へと歩いていき、タナカに眼で合図をしてドアを開けさせた。外から倉庫に新鮮な空気が流れ込んだ。夜に近づいているのが分かる涼しげな空気だった。

 「その機体と宝石は出来る限り早く破壊しちゃってね。欲しがる輩は一杯居るから。もし売ろうとか考えたら………今度は貴方達が標的となるわ。早急に始末なさい」

189創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:09:24 ID:s2cc9TSo
しえ
190DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:10:05 ID:a8fkXOOs

 座ったままのユトとメリッサは、倉庫から出ようとするタナカとウィスティリアを見送らずにその場に居る。体験したことや、聞いた話の量が膨大過ぎて整理が付かないのだ。ウィスティリアは楽しげに微笑んだ。
 倉庫のドアが開かれた。
 ユトは、最後に浮かんできた疑問を尋ねるべく立ち上がって、声を上げた。

 「最後に! その話をしていいと許可されているんですか?」
 「これは私達の友人に対する贈り物よ。バレたら首が飛んでもおかしくないわね。じゃ、また会えたら逢いましょう。あー、そーだ。革新派の連中は私達がキッチリ締めるから安心しなさいな。じゃあね」
 「行きましょう、ウィスティリア。二人も体に気をつけて下さい。では」
 
 本当に出て行こうとする二人に、一瞬躊躇したユトだったが、思い切ってもう一度手を挙げて口を開く。

 「本当に最後! 貴方達の目的は?」

 タナカは一人出て行く。ドアに片手をかけてウィスティリアは顔だけを振り向かせた。慈しみを含んだ優しい笑みだった。

 「そうねぇ――――人類の守人、正義の味方、……パンドラの箱を解き放とうとする愚か者を罰する者――。そんなところかしら。簡単にエージェントでいいわ。さようなら」
 
 ドアが閉じられた。
 二人は倉庫から出て行ってしまった。意外にも優しかったタナカの言葉と、嘘にも本当にも聞こえたウィスティリアの言葉が記憶に残った。
 ユトはメリッサが座っている机の隣に腰掛けると、なんとなく遺跡の機体を見上げた。機体は倉庫に押し込まれて不満そうにも見えた。勿論なんとなくそう感じただけだ。

191創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:10:42 ID:6KEOyHsZ
 
192創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:11:13 ID:pEz5HR92
 
193DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:11:53 ID:a8fkXOOs

 「結局……なんだったのかしらね。遺跡にしても、なんにしても」
 「…………俺もよく分からない」

 倉庫はとても静かだ。海際に建てられているというだけあって波の音が響いてくる程度だ。静かで、広い。潜水機の整備場にも似ている気がしてきた。
 メリッサは時計を見た。8時。もうじき9時になる。
 全身に疲労物質が積もって山になっている。筋肉痛はしなくてもだるさが目立つ。眠気も酷く、静かな倉庫に座っていると今にも眠ってしまいそうになる。メリッサとユトは、肩を寄せあって今までのことを考え始める。
 
 「あの時撃たなかったよな」
 「………撃とうとは思ったわよ。殺したかった。けど……」

 言葉が途切れる。
 二人は肩を寄せ合ったまま押し黙って、ぼんやりと前を見ている。
 ダイブスーツを通しても体温が伝わる。
 汗臭さも気にならなかった。

 「お母さんの声が聞こえて………」
 「俺の声は?」
 「ゴメン、自分の心臓の音ばっかり聞こえちゃってて聞こえなかったカモ」
 「ありゃりゃ」
 「なによぉ〜。………私、あの時撃ってたらお母さん殺した連中と同じになっちゃう……って思い直して」
 「……そっか」

 メリッサの足先とユトの足先がぶつかった。
 ふたりはつんつんと突きあって遊び始めた。

 「……寝ても大丈夫かな」
 「……大丈夫なんじゃないの? タナカさんとあのバカがなんとかしてくれるでしょ……多分ね」

 二人はぼそぼそと会話をしていたが、やがて体を寄せ合うようにして眠ってしまった。
 翌朝になってオヤジさんとエリアーヌに発見されて起こされたとか。





194創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:12:40 ID:x13FQ8bb
 
195創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:12:53 ID:6KEOyHsZ
 
196創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:13:19 ID:pEz5HR92
 
197創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:14:44 ID:pEz5HR92
 
198DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:14:50 ID:a8fkXOOs



 ―――閃光が生じるや、大海を轟かせんとばかりに火柱が天を向いて立ち上がり、光の粒子をばら撒く。
 火柱の赤色は徐々に白や青に変化し、高空へ持ち上がっていく。爆発で発生した衝撃波が海面を波打たせ、表面に白く砕けた波を作り出す。遠い所から見ても分かる破壊の様子であった。
 あの後二人は、遺跡の機体と宝石、そして鍵を破壊するために誰も居ない海域に居た。
 フローラが危険に感じて破壊しようとしたものをいつまでも所有しておくわけには行かなかったのだ。
 こうやって火柱を見ていると威力が判った気がした。海水が沸騰しているのが見える。
 破壊の方法は極めて単純。宝石と鍵を機体に載せて自爆させる。機体が遺跡のものであれば、宝石と鍵を破壊することは難なくこなせるはずだし、計算上も木っ端微塵という結果が出た。
 二人は、自爆で生み出された高波で船の上で転びそうになるも、なんとか踏ん張って火柱を見つめ続ける。早朝の太陽よりもなお明るく幻想的な火柱は光の粒子と化して空に消えていった。
 ――遺跡とはなんだったのか。
 ――遺跡を造った人間は何がしたかったのか。
 ひょっとすると、後世に自分達がやったことを残したかったのかもしれない。
 ひょっとすると、後世の知的生命体に知識を与えたかったのかもしれない。
 どっちにしろ迷惑な話だ。
 多くの人間がその存在に魅せられ、溺れ、求め、渇望し、死を渡され、栄光を与えられてきた。
 片腕の無いメリッサは、火柱のあった場所を見つめ続けている。ユトはゆっくりと歩み寄ると肩に手を置いた。

 「終わったな、メリッサ」
 「……うん」

 二人は家に帰った後でオヤジさんの家や、戦闘があったという箇所を調べてみたのだが、痕跡の大半を消され、薬莢の一つを見つけることも叶わなかった。
 幸いなことに怪我人は居なかった。ユトの家族にも、メリッサの家族、二人の友人や知り合いもタナカとウィスティリアの組織が解放してくれていた。
 記憶だけの不鮮明な事実。夢か幻かと疑う二人に、メールが届いた。タナカとウィスティリアだった。
 内容は極めて簡素。
 『引退します』。
 タナカとウィスティリアの家にも行ったが誰も居なかった。
 本当に終わったのだろうかという疑問は残ったが、あの二人なら全てを処理して悠々と旅行にでも出かけているだろうと思った。そう思うことが出来るほど二人は強そうに思えたのだ。殺しても死なないとも言える。
 こうして、フローラが宝石を見つけて殺害されることから始まった事件は幕を閉じた。
 だが終わっては居ない。ユトとメリッサは生きているのだから。生きているなら未来へと歩むことは出来る。
 ユトは、肩に置いた手にメリッサが手を重ねてくるのが感じ取った。左腕だ。右腕は機体と一緒に破壊してしまった。メリッサが自分で積んだのだ。
 
 「ユト。私の右腕を作って」
 「勿論。最高傑作を作ってやるよ」

199創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:15:28 ID:6KEOyHsZ
 
200創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:16:09 ID:pEz5HR92
 
201DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:18:20 ID:a8fkXOOs

 メリッサの手はどことなく冷たく感じられた。
 二人は誰に言われるでもなく正面を向き合い、抱き合った。片腕のメリッサは左腕だけ。ユトはしっかりとメリッサを両腕で抱きしめる。
 船についてきたのか、ウミネコがやかましい鳴き声を上げて飛び去っていく。
 もう夏は近いようだ。
 船の揺れは収まって、二人はしっかりと抱き合えるようになった。
 二人の顔の距離は握りこぶしよりなお近い。
 メリッサのポニーテールが風に揺れ、ユトの金髪も揺れた。
 唐突にメリッサが口を開いた。
 昼に一段と近づいた朝日が反射して二人の体の表面に揺らめく光の波を投影している。
 ユトもメリッサも顔は真っ赤だ。
 メリッサの指が伸びてきてユトの眼鏡を取り去った。生身の瞳と瞳が向かい合う。

 「………つり橋効果だったらどうしよう」

 場の空気をブチ壊しかねない言葉に、歯を見せてユトが笑う。

 「……それは無いな。俺はずっと前から好きだったから」
 「…………本当に?」
 「命かけてもいい。ずっとずっとずっと前から好きだった」
 「……ありがと」

 二人の顔の部分の影が一つに重なる。
 潮風がメリッサの涙を舞い上がらせた。
 





     『Diver's shell』

        【終】
202DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:19:59 ID:a8fkXOOs
終わった………エピローグはまだだけど、終わった………。信じられない。
モヤモヤと同時に嬉しい……。妙な気分だ。
これで終わっていいのか分からないやぁw 矛盾とか無かったかなぁ…。
支援に感謝を!
203創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:23:50 ID:pgVZJ9E7
>>202

完結おめでとー!!
◆a5iBSiEsUFpN先生の次回作期待してますw
204PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:26:19 ID:pEz5HR92
 すみません、投下にレス被しました……罰としてアバドンの皆さんと生身で戦ってきますorz

>>202
 ヒャッハ――――! 黒服ざまぁ見やがれ!!
 いやあ、目茶苦茶スカっとしました! やっぱりね、悪は滅びないとね!
 そしてウィス姐さん達はやっぱりタダ者じゃありませんでしたか……なんだかんだでかっこよかったです、二人共w

 ではエピローグ、楽しみにしてます!



 さて、続いて自分も投下したいのですが……ダメカナ?
205創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:27:12 ID:cfRHFlkW
>>204
GO!GO!
206PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:28:13 ID:pEz5HR92
 では30分になったら投下します!
207創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:28:33 ID:x13FQ8bb
>>202
投下乙!!
いい終わり方でした……!(^ω^)b
遺跡の機体も僅かな出番でしたが、インパクト充分でしたw無音飛行とはw
ビーム凄いよビームw
まさか義腕がメリッサのところに来たのが偶然だったとはw
あと帽子野郎ざまぁwwwうぇwうぇwww
さて、エピローグをwktkしながらお待ちしています!

リロード忘れて間に書き込んでしまいますた…orz
大変失礼を
208創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:29:39 ID:6KEOyHsZ
>>202
投下乙
後でじっくり読ませて貰うよ
エピローグも楽しみにしてます

>>204
支援しよう
まぁ、すでにさるさん回避用のレス数は相当稼げてると思うけどもw
209創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:31:12 ID:x13FQ8bb
>>204
俺も同罪だ、お前一人で行かせるかよ!!w

>>206
しえーんおk
210創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:31:57 ID:cwGy9Mj/
>>202
完結乙です!
天網恢恢祖にして漏らさず、やはり悪事は出来ないですね
メリッサが復讐に身を堕とさなくて何よりです

あと遅くなったけどギリギリセーフってことで
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/87/%E5%AE%9A%E8%A9%95%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E7%94%B7.JPG
211廻るセカイの人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:32:37 ID:pEz5HR92
 では、投下します!
212創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:33:15 ID:x13FQ8bb
 
213廻るセカイの人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:34:10 ID:pEz5HR92
 広く薄暗い部屋、私を含めて数名の巨人が円卓を囲んでいた。
 巨人の一人が静かに口を開く。顔は確認できない。
<いい加減、我々も行動を起こすべきです>
<それはどういう事だ、ナハト>
 先程の巨人、ナハトが答える。
<セカイは疲弊しています……いや、瀕死と言っても差し支え無いレベルだ。そしてそれを理解していて、人類は何一つとして行動を起こさない、起こせない。あなたたちもそうだ、何もしようとしない。不甲斐無いんですよ、人類も、あなたたちも!>
 ナハトがパチンと指を鳴らした。同時に室内に続々と侵入してくる、武装した機械の巨人達。皆同じ顔、同じ身体だ。
<オートマタか>
 私の隣にいる黒い巨人。私の親友にして“巨人族最強の矛”ペネトレイターが呟く。
<オートマタに我々リーゼンゲシュレヒトを仕留められると思っているのなら、その考えは甘いぞ、ナハト>
 ペネトレイターの腕が輝いた。マナを収束させているのだ。どうやら戦闘準備はバッチリらしい。
 それを皮切りに、各々が武器を構えた。私も専用の武装“ツヴォルフ・ヘイリゲンシャイン”を身に纏う。
<おお、恐ろしい恐ろしい>
 わざとらしい口ぶりで、ナハト。その余裕はどこから来るんだろう。
<あの、ペネトレイター……>
<気をつけろ、シュタムファータァ。あの余裕、何か仕込んでいる。味方はいないものと思え……私以外はな>
 戦闘経験の無い私にとって、ペネトレイターの存在は心強い事この上なかった。
 しばらく睨み合いが続く。
<おや? 動かないんですか? 相手はたかだかオートマタだというのに>
<貴様の余裕……戦力がオートマタだけとは限らんじゃろう>
 巨人の内の一人、シュテルンがナハトに銃を向けた。しかしナハトは微動だにせず、むしろわざとらしい笑みを張り付けたままだ。
<正解>
 ナハトが再び指を鳴らと、シュテルンの隣にいた巨人、イェーガーがシュテルンの胸元に刃を突き付けた。それがトリガーになったのか、半数以上の巨人がナハトの側に回った。
<貴様ら……共犯であったか>
<ご名答……おっと、賢者の石を破壊されたくなかったら動くなよ。こいつが無くなったら、いくらあんたらだって戦力的にはオートマタに毛が生えた程度なんだからな>
 舌打ちをして、シュテルンが武器から手を離した。“賢者の石”はリーゼンゲシュレヒトの心臓のようなものだ。破壊されれば、万物の源たるマナの供給が停止、やがて死に至る。つまり生殺与奪の権を相手に握られている事になる。
 これって、絶体絶命……?
214創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:34:33 ID:cwGy9Mj/
四円
215創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:34:39 ID:x13FQ8bb
 
216創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:35:05 ID:6KEOyHsZ
 
217創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:35:26 ID:a8fkXOOs
うぉ、とりあえず支援!?
218廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:35:39 ID:pEz5HR92
<貴様ら、目的は何だ>
 低い低い声で、ペネトレイターがナハトに問うた。ナハトは得意げに言う。
<人類の粛正と、セカイの再生>
<狂っているな>
 ペネトレイターが無造作に腕を振ると、私達を包囲していたオートマタがバラバラになった。マナで形成された不可視の剣だ。
<なっ……こっちには人質が>
<儂の事なら気にするでない。行け、シュタムファータァ、ペネトレイター! 残った連中は好きなだけ暴れるがいい!!>
 出口から一番近い所にいた二人は頷くと、道を塞ぐオートマタを蹴散らして部屋から脱出。残った巨人達も抵抗を始める。
<やるなァ、爺さん!>
<カッカッカ、伊達に長生きはしとらんわ!>
 イェーガーが有無を言わずにシュテルンの賢者の石を破壊した。


Prologue:過ぎ行く日常の下で

 世界が滅亡しそうとかそういうのは全く関係無く、変化の無い生活ってのは退屈だ。

 でも場違いな刺激は求めちゃいけない。

 ――――少し目を凝らせば、刺激なんていくらでも落ちてるんだから。


 ♪  ♪  ♪


「……暑い」
 俺、安田俊明は参っていた。
 何故かって?
 最初のセリフの通りだ。
 暑い。
 なんたって気温が35度を越えてる。
 俺は生物学的に気温の変化には弱いんだがな……。
 目の前ではハゲた数学の教師がよくわからん公式を黒板に書いていた。急いでそれをノートに書き写す。
 もう全てが億劫だ。煩わしい。
 肘をついて、窓の向こうを見る。
 世界はいつもと変わらない――――ように見える。
 見えるだけ……なんだけど。
 実際はこの世界は少しずつ終わりに向かってるらしい。世界が少しずつ消えているとか。
 この前も中国のどっかが消えたという話だ。それも何の前触れも無く。――――どこだったかは忘れたが。
 だから学校に来ている人数はごく少数だ。来てるのはバカか真面目なヤツくらい――――いや、こんな時にクソ真面目に勉強してるヤツもバカだな。『人類みな兄弟』ならぬ『人類みなバカばっか』ってやつ。
 なら俺もバカなわけだ。真面目にノート、とってるし。
 再び窓の向こうを見る。
「……つまんねぇなあ、オイ」
 シャーペンの尻をかじりながら、無意識のうちにそんな事をこぼしていたのだった。


 ♪  ♪  ♪

 
219創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:36:04 ID:cwGy9Mj/
試演
220創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:36:13 ID:x13FQ8bb
 
221廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:36:39 ID:pEz5HR92
 こんな時に、何やってんだろ。
 学校の屋上、気付いたら私は座り込んで足をぶらぶらと振っていた。
 授業もサボって、こんなところで。
 ――――いや、どうせ無駄なんだ。
 世界は終わる。あと少しで、全部消える。
 だから勉強なんかしたって意味なんかないんだ。
 前髪をくるくると指に巻きながら下を覗き込む。
 ここで落ちたらどうなるのかな。
 不意にそんな興味が湧いてきた。
 どうせ世界は終わるんだし。
 数十メートル下を覗き込みながら考える。
 ま、いいか。


 ♪  ♪  ♪


 本当に眠くなってきた……。
 あくびを噛み殺し、再び窓の向こうに視線を移すと、隣の校舎の屋上に女子が一人、立っていた。
 ツインテールの、綺麗な顔の女子だった。
 そいつは手摺りに手をかけて、その向こう側へ。
 ――――また自殺者かよ。
 最近、自殺者の数が急増している。
 答えは単純だ。

 世界が、終わりに向かっているから。

 絶望でもしたんだろう。……呆れてため息も出ない。
 バカだろ、あいつ。
 そう考えて目を逸らそうとすると、気付いたら隣の席のバカが教室を飛び出していた。
「ったく、あいつもバカか」
 そう呟いて、俺も席を立つ。
「先生、便所行ってきていいッスか?」
 俺のそのセリフを聞いて、教師が顔を強張らせた。――――いいから早く行かせろよ、ハゲ。
「……仕方ない。いいぞ」
「……すんません」
「いいから早く行け」
 ……言われなくても行くっつの。
 と、その時。
「…あたしも行っていいですか?」
 ロングヘアーの女子が席を立つ。
「……宮部、お前もか……」
 宮部。宮部都、あのお節介焼きのアホ委員長が……。


 ♪  ♪  ♪

 
222創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:37:04 ID:a8fkXOOs
 
223廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:37:32 ID:pEz5HR92
 ……高い。
「やっぱ落ちたら死ぬのかな……」
 体が震えてるのがわかる。
 というか、なんで私はこんなところに立っているんだろう。
 手に汗が滲む。
 このままこうしてると、そのうち落ちるんじゃないのだろうか。
 なんて事を考えた瞬間、だった。
「ばかやろー!」
「へ!?」
 下を覗き込んだままぼーっとしていると、突然顔も知らない女子生徒に手首を掴まれた。
 ――――長い髪が綺麗な人だった。
「命を粗末にするな! 考え直すんだ!」
「え!? いや、その」
「人生まだまだこれからだ! 死んだらそれで最後なんだぜ!?」
 唾、飛んでるんですけど……。
「なんで自殺なんかしようとすんだ!? テストか!? 期末の点が悪かったんか!?」
 むしろ学年二位なんですけど……。
 早口でまくし立てる彼女に向かって、私は勇気を振り絞って声を出した。
「……あの!」
「何!? 考え直した!?」
「別に私、自殺する気なんて全然……」
「マジか!?」
 彼女が露骨に驚く。
「マジです」
 その瞬間、彼女が顔を赤くして、
「……ごめん!」
 いきなり、謝った。
「や、別に謝らなくても」
「悪かった!」
 いや、なんで土下座なんですか……。
 困ったな……。

 ♪  ♪  ♪


「……おい!」
「何よ」
 後ろから手首をつかまえられて、あたしはそれを振りほどく。
「なんでお前まで来んだよ」
「関係無いじゃない。安田こそトイレ行くんでしょ。ほら、行ってきなさいよ」
 安田が眉間に皺を寄せる。
「っせーな! 大体お前、俺が本当に便所行きたいって思ってんのか?」
 ……本当に五月蝿いやつ。
「安田も行くんだ、屋上」
「ったりめーだろーが。千尋が行ったんだから」
 ぶっきらぼうに安田が答える。
「安田って本当に守屋さんの事好きだよね」
「は……っ!? それはぜってぇありえねぇ!」
 ……そこまで否定するか。
「大体あいつとはただの腐れ縁――――」
「はいはいわかったわかった」
 安田俊明ーーーーーー本当にわかりやすいやつ。
「って事は安田も屋上行くんだよね」
「おう」
「なら急いだほうがいいんじゃない? ……もうすぐ授業終わっちゃうよ」


 ♪  ♪  ♪

 
224創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:38:32 ID:x13FQ8bb
 
225創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:38:56 ID:cwGy9Mj/
紫煙
226創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:39:07 ID:6KEOyHsZ
 
227廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:39:06 ID:pEz5HR92
「千尋!!」
「え!?」
 私が途方に暮れていると、突然背後から声が上がった。……千尋っていうんだ、この人。
 ……じゃなくて。振り返ると、そこには男子が一人。
 中肉中背……いや、背はまあまあ高いほうかな? くせっ毛なのだろう、少し跳ねた髪以外にこれといった特徴はない、どこにでもいそうな男子だった。
「おわー! 土方さん!」
「指差すな指。あと俺は土方じゃねぇって何年言ってると思ひでぶ!!」
 セリフの途中で土方さんと呼ばれたその男子が前のめりに倒れた。
 そしてその後ろには腕を組んで足を前に出した体勢のロングヘアの女子が一人立っていた。
「何やってんの、志帆」
 表情ひとつ変えずに私の名前を言った彼女は――――
「み、都……」


 ♪  ♪  ♪


 安田を蹴り飛ばせた事はいいとして、
「なんで志帆がこんなとこにいるのよ」
 あたしの声に志帆が竦み上がる。
 ――――そんなにキツく言ったかな……。
「わ、私は」
「あいや待たれよ!」
「……なんで守屋さんが割り込んでくるわけ」
「ここはこの守屋千尋にまかせんさい?」
 ……ていうか守屋さん……あなたを追ってきたんだけど……。
 まあ別にいいんだけど。
「……ど、どうぞ?」
 あたしがそう言った瞬間、
「私が悪かったんでごぜぇます〜。この娘っ子が下を覗き込んどったのを私が勝手に勘違いしてしまっただけなんでごぜぇます〜」
 「ははー」と土下座する。
「は、はぁ……」
「だからその娘っ子は許してやっておくんなまし〜」
 ……意味、わからん。
「そこまで言うなら……」
「ありがとう心の友よー!」
 守屋さんが「がばっ!」と覆いかぶさるようにあたしに抱き着いた。
「ちょっと、守屋さん! 苦しい!」
 本当に苦しい……。息ができない……。
「心の友よー!!」
「おまえはジャイアンか!」
 「ばしっ!」とスリッパで頭をはたく音。……安田だ。
「よくわかったね土方さん!」
「土方じゃねぇ」
「じゃあトシさん!」
「トシさんでもねぇ」
 ……なんだか安田の眉間がぴくぴく痙攣してきているような気がする……。
 あたしは安田に少し同情すると同時に、少し守屋さんが羨ましくなった。


 ♪  ♪  ♪

 
228創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:39:51 ID:x13FQ8bb
 
229創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:40:31 ID:a8fkXOOs
 
230創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:40:46 ID:cwGy9Mj/
私怨
231廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:41:44 ID:pEz5HR92
「じゃあお前は一体誰なんだッ!?」
 ……指を差すな指を。
「安田俊明だ! 何年付き合ってると思ってんだアホが!」
 俺がそう言うと、千尋はいきなりその場に膝をつき、わざとらしく苦しそうな呼吸をしながら、
「安田……俊明……、それが貴様の……真の名か……ッ!」
「誰だよお前は」
 こいつの相手してると疲れる。
 ため息をつき、「やれやれ」と眉間に中指を押し当てた。
「私の名か……?」
 ……なんか嫌な予感がするのだが。っつーかお前の名前は聞いてな
「これから死ぬ者に名を名乗る必要は無いッ!!」
 次の瞬間。
 俺の脳天に、綺麗にクロスチョップが決まった。


 ♪  ♪  ♪


「何すんだ千尋!」
 俊明が頭を押さえながら叫ぶ。
「さっきの仕返し! 返しは三倍と相場が決まっているのだよ」
 そう、返しは三倍。今閃いたんだけど。
「どこの相場だっつの」
「知らぬ!」
「……胸張って言う事じゃないと思うんですけど」
 振り返るとさっきの子。名前は確か志帆……でよかったっけ。
「あ、まだいたんだ。志帆ちゃん……でよかったよね?」
「あ、はい。神崎志帆、です」
「私は守屋千尋。……じゃあ、志帆ちゃん、夜露死苦!」
 私は志帆に手を差し延べる。
 志帆は少しぎこちなく手を取って微笑んだ。
「うん、よろしくね」
 続いて俊明が前に出る。
「あ、俺は安田俊明。よろしく」
「あ、はい。よろしくお願いします」


 ♪  ♪  ♪

 
232創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:42:21 ID:x13FQ8bb
 
233創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:42:24 ID:cwGy9Mj/
支援
234廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:42:38 ID:pEz5HR92
「……でさ、なんで志帆はあんなとこに立っ」
「まだいたのか委員ちょヘギョミッ!」
「死ね安田!」
 アッパーを食らって変なリアクションをとりながら安田が数歩後ずさり、コケた。……私のセリフを遮った罰だ。
「っゴホン! ……で、なんで志帆はあんなところに立ってたわけ?」
「それは……ほら、この前ここで飛び降り自殺があったじゃん」
 ――――そう、三週間前の日曜日に、ここで人が死んだ。まあ、あたし達とはまったく接点の無い人だったけど。
「ここから落ちたら本当に人って死ぬのかなー……って思ったんだ。それでぼーっとしてたら授業始まってて」
「……で、あたしが来たというわけですな!」
 ……胸を張って言うな。
「って事は神崎に自殺の意志はなかった、って事でいいんだよな」
 ……いつの間にか安田復活してるし。
「え、あ、はい」
「じゃあ万事OKだな。……そろそろ教室戻ろうぜ」
 それについてはあたしも安田に賛成。
「そうね、そろそろ戻らないと吉田先生五月蝿いだろうし。……もう手遅れか」
「俺と千尋は慣れてるけど優等生の委員長さんは初体験だな」
 ……確かにあたしが吉田先生を怒らせるのは初めてだ。いつもは見る側だけど吉田先生は怒らせると恐いというより、
「吉田ティーチャーは怒らせるとウザいからねー」
「やり口がきたねぇんだよ吉田は」
 そう、吉田先生は汚い。
 まず、難しい問題の時に当てられる回数が増える。で、その問題に答えられずに嫌味を言われる。さらに、そのせいで難しい問題をまた出される……最悪の無限コンボだ。
 志帆が小声で「がんばれー」と言うのが聞こえた。誰のせいだと思って……ま、いいか。
「……とりあえず、教室戻るわよ」


 ――――次回へ続く。
235創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:43:14 ID:6KEOyHsZ
 
236PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 02:45:23 ID:pEz5HR92
 ふぅ、1話と見せかけてプロローグ投下終了です。
 え? なんか見た事ある名前がある? やだなぁ気のせいですよ。

>>210
 って神キタ――――!!
237創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:45:27 ID:cwGy9Mj/
投下乙です!
異なる世界同士のクロスオーバーは男の浪漫
しっかし主人公軽いなーww
238DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:46:36 ID:a8fkXOOs
>>236
投下乙! でもちょっと時間を…


>>203
次回作も考えてあると言えば考えてあったりw

>>204
黒服は保守派が到着するまで着衣水泳です。寒いし溺死もありえますね。頑張れ。超頑張れ。サメ来ちゃえ。
はい、では頑張ります……もうあるんですけどねw 実は。

>>207
感想ありがとうございます。
最後でチラッと出ただけで即自爆させてしまいましたけどw
エピローグをお待ち下さいませ。

>>208
はいー。分かりました。

>>210
悪党は裁かれる運命……。メリッサは強いですからね。例え両腕取られようとも母親殺されようとも、です。

…………って 。

うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!
うめぇ うめぇよ、凄い! ユトとメリッサに潜水機ですとォ!! 
ユトのイメージを何故読めたし!? メリッサ美人!? ポンさんいつの間に!?
家宝ッスよ! ありがとうとかそんなレベルじゃないですよ!
ありがとうございます!
239創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:48:55 ID:x13FQ8bb
>>236
投下乙!
デスヨネー、気ノセイデスヨネー(棒
さぁ、ここからどう展開していくのかwktk!
あと千尋さんを俺にくださいw
240進化する筆男:2009/10/10(土) 02:53:17 ID:cwGy9Mj/
>>236
神じゃない、筆だ!(ヅラじゃない、桂だの口調で)

>>238
ユトは当てずっぽう、メリッサは原作通り、オウム貝は描いてる途中で進化しましたwサーセンww
とりあえずユトのイメージずれて無くて良かったです
エリちゃんじゃなくてゴメンねゴメンねー!

じゃ、リベジオン出来た頃に又来ます('A`ノシ
241DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 02:57:28 ID:a8fkXOOs
>>236
はて、見たことある登場人物なんて居ませんでしたケド(棒

これは期待せざるを得ない。けだるい世紀末をぶっ壊してもらいたい。

>>240
絵でほぼイきかけました……! エリアーヌ居なくても十分ですだ……! ありがたや…!
242創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:58:17 ID:x13FQ8bb
>>210
速攻で保存完了

>>240
筆様、相変わらずGJ!(^o^)b
MGポンピリウスに思わず声がでますたwww
リベジオン楽しみにしてまーすノシ

それでは小生はこの辺りで失礼をノシ
243創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:00:17 ID:a8fkXOOs
はっ、もうこんな時間? しかも240超え? なんというバーストw 眠れないぜw
244PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 03:08:14 ID:pEz5HR92
 感想ありがとうございます!

>>237
 実はコレ、正確にはクロスオーバーじゃなかったり。
 シャドウミラージュとリベジオン、あるいはタウエルンとロスガみたいなひどく曖昧な関係です、PBMと廻セカは。
 元ネタというか、何というか。マナやオートマタなんかは逆輸入ですけどw

>しっかし主人公軽いなーww
 幼馴染みに鍛えられましたからw

>>239
 かつて書いたブツはここからまったりモード入って遥が出てきたりヴァイス・ヘーシェンならぬヴァイス・シュネーが出てきたりゲーセン行ったりしますが、さてさてどれくらい原型を留めるか……。

>>240
 くっ、進化し過ぎじゃよ遅筆氏……! これは私も頑張らにゃなりませんな!

>>241
 デスヨネー、イマセンデシタヨネー(棒

 あくまで埋めネタの延長線上の存在なので、PBM以上に不定期更新になりますが、そこんとこはご了承下さいませm(_ _)m

 PBMのネタバレもあるしね!
245創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:12:32 ID:a8fkXOOs
>>244
>元ネタというか、何というか
あるある。前段階での設定で作った作品ですよね。自分にもあります。


にしても絵の完成度ときたら…!
246 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:18:18 ID:pgVZJ9E7
誰もいない…投下するならイマノウチ
247創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:18:36 ID:a8fkXOOs
構わん投下しろ。
248筆男:2009/10/10(土) 03:18:56 ID:cwGy9Mj/
久々登場の筆野郎が起きてるぜ
249創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:19:02 ID:6KEOyHsZ
>>202
黒服帽子ザマァーwwww
鮫に噛まれてしまえ!
タナカ&ウィスティリアがかっこよすぎるw
こういう裏だったわけか
改めて最終話投下乙。エピローグも楽しみにしてます

>>236
キャラとか設定の輸入元というかそういう案配か
ほのぼのしてて良いね
しかし今日の投下は土下座多いなw

>>210
なんか凄いの来てるー!
250GEARS 第四話 1/5 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:19:32 ID:pgVZJ9E7
三笠機のブースターの推進力で得られた運動エネルギーが乗ったハルバードが守屋機の頭上に振り落とされる。

(流石に早い…ッ!!)

SCIの精密さならば兎も角、肉眼でギアの動きを完全に読み切り
カウンターを合わせる事なぞ、今の守屋にそれ程のギア操縦技量がある筈も無い。

オーバースウィング気味の振り落としはハルバードを地面にめり込ませる程の威力がある。
まともに喰らえば、MCI仕様のギアとて一撃で沈む危険性も充分にある。
だが、地面にめり込んだハルバードを容易く引き抜くだけの出力がリヴァイドには無い。

(最初で最後の勝機だな。)

加賀谷と戦う三笠の姿をふと思い出す。どれもこれもが一撃必殺の威力を持った攻撃だった。
なのにも関わらず、最後の一撃を除いて全てがフェイントだと言っていた。

(勝機なんかじゃない!)

リヴァイドの出力ではハルバードを引き抜くのは容易じゃない。だから、ピンチ。
そんな分かり易いこんな醜態を晒すような相手では無い事くらい知っている筈だ。

(妙な気配がする…)

獣じみた直感だけで距離を離そうと跳躍。それと同時に足元で埋まっていた筈のハルバードの刃が
予備動作も無しに跳ね上がり、剣圧が守屋機を撫でた。

「ッ!?」

「よく退いたな。あのまま留まるか、突っ込むかしてたら真っ二つだったぞ?」

何をした?何をされた?何故、刃が深く地に埋まっていた筈のハルバードが此方を向いている?

「考えている暇は無いぞ?」

三笠機はハルバードを両手で構え直し、守屋に目掛けて振り回す。
出力の低いリヴァイドではブースターの推力を上乗せしなければ
満足に扱えるような物では無いらしく先程と打って変わって、攻撃が鈍重だ。
威力を察するに阿部の大剣の方が余程、驚異的…にも関わらず、
あの妙な攻撃が気がかりで自分の間合いに踏み込むのが躊躇われる。

「いつまでも、間合いの外に居たんじゃ埒が明かないぞ?」

「…ッ!!」

臆病者と揶揄された気がして思わず感情的になり緩慢な突きを避け、自分の間合いに踏み込む。

(この程度の斬撃…余裕で見切れるッ!)

それが、ただの虚勢だと分かっている。
勢いだったとは言え、不用意に自分の間合いに踏み込んでしまったのだ。今更、引き下がる事も出来ない。
虚勢であっても心を奮い立たせ、前に踏み込み鋼拳を叩き込むしかない。
251創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:20:36 ID:a8fkXOOs
し・え・ん! し・え・ん!
252GEARS 第四話 2/5 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:20:36 ID:pgVZJ9E7
打撃が届くまで後半歩。また妙な剣圧が迫っている気がした。
攻撃を中断。すぐ様、右に飛び退る。見事、直感は的中。
突き出されたハルバードが有り得ないスピードで三笠機の元に戻るのを横目で確認した。

(飛び退かなければ…首を飛ばされていた…)

「遠距離武器を封じる時はギアだけじゃなく、武器もしっかり見ているようだけど
近接武器の時はギアしか見ていないみたいだな?」

三笠は見ていられないと助言をする事にした。
確かに守屋は近接武器の動きなど見ていない。
武器のリーチと、ギアの性能さえ把握出来ていれば、動きを見るだけで
武器がどのような挙動をするか予測する事は非常に容易い。
それがプログラムにより決められた動作を正確に実行するSCIならば尚更である。

「確かにスポーツギアに使える武器なんてのは攻撃力も低いし、特殊な能力を持ってるわけじゃない。
内田のスナイパーライフルだって軽装ギアのコクピットブロックの装甲を撃抜く事は出来ないし
俺のロケットランスにしたって同じだ。一見出鱈目そうな威力に見えるが競技用としてのラインを超えちゃあいない。
だがな。お前はスポーツギア用の武器に関する知識が、あまりにも無さ過ぎる。
だから、ギアの性能と搭乗者の技量だけで全てを判断しようとしてしまい、自分を不利な状況に追い込んでしまう。」

三笠機は左手一本でハルバードを無造作に振るう。また異常な速度の斬撃だ。慌てて身を屈めてやり過ごす。

「ヴェルウッズ工業社製クラン専用"ブースト"ハルバード。敵の武器を見ただけで全てを理解しろ…とは言わないが
自分が使わなくても、メジャーな武器くらいは勉強するようにな?どんな性質の武器なのか今度こそ見抜けよ?」

三笠機はハルバードの柄尻を左手だけで握り、無造作に振り落とす。
ブレード周りを飾る意匠が火を噴き、緩慢な斬撃が鋭い豪撃に切り替わる。

守屋がただの意匠と注視しなかったソレはSCIの出力不足を補う為の補助ブースターだったのである。
三笠が使う近接武器には全て補助ブースターが取り付けられており、
ランスやハルバードのような超重兵器であっても軽々と振り回す事が出来たのである。

「さて…相手の技量、ギアの性能を見極めるだけで無く、武器の性質を知る事の大切を知った所で…次は本気で行くからな?
一見、攻略の難しそうな武器ではあるんだが…守屋ならそれ程、難しい武器じゃない。しっかりやれよ?」

「まるでテストの回答を見せ付けられているみたいですよ。」

「なら、期待するとしよう。」

三笠機は一歩下がり、ハルバードを構え直す。そして、ハルバードを正体を教えた以上、姑息な攻撃をする必要も無い。
背面ブースターを最大出力で一吹かしさせ化物じみた速度で踏み込みハルバードを振りかぶり、袈裟懸に斬りかかる。
一歩引き下がり攻撃を避ける。空を切ったハルバードの勢いに逆らわず、補助ブースターを最大出力で点火。
機体を一回転させ本命の薙ぎ払いを放ち、守屋機と三笠機の間で小爆発が発生する。

「こういう回答はどうでしょう?」

「こんな非常識な回答、加賀谷でも出さんぞ…100点どころか120点だ。」

ハルバードの柄を右腕で抑え込み、左肘と左膝で刀身を補助ブースターごと挟み潰したのである。

「ま、何にせよ。武器を破壊された以上、対戦を続ける事も出来ないからな。此処でリタイアだな。」

「ロケットランスは使わないんですか?」

「冗談じゃない。唯でさえ先輩の威厳もへったくれも無いってのに、一日に手札を二つも潰されてたまるか」

不服そうな口振りの守屋に苦笑しながら、これ以上、お前と戦うのはゴメンだと三笠はリタイアを宣言し姿を消す。
253筆男:2009/10/10(土) 03:20:55 ID:cwGy9Mj/
私怨
254創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:21:12 ID:6KEOyHsZ
 
255GEARS 第四話 3/5 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:21:18 ID:pgVZJ9E7
シミュレーターフィールドが切り替わり、腰にソードライフルをぶら下げたリヴァイドが待ち構えていた。

「三笠も倒したか。此処まで負け無しか。大したものだ。」

「霧坂は兎も角…皆、何かしらの手心を加えてくれましたからね。」

守屋は常に全力でレギュラー陣に戦いを挑んでいたが、レギュラー陣は少しばかり違う。
其々、自らに何かしらの制約を設け、守屋のレベルアップに全力を注いでいた。
それは守屋も承知していた。心の底から感謝もしている。
だが、それ以上に皆と全力でぶつかり合いたいという思いの方が強く、あまりにも不服だった。

「そうか。だが、たった一日で此処まで上達するとはな。最初に霧坂と戦った時と比べて、動きが段違いに良い。
初めに言っておく。手心は加えるが堕としに行くからな。簡単に負けてくれるなよ?」

言い終わると同時に対戦開始のサイレンが鳴り響く。
だが、加賀谷はソードライフルを抜かないどころか、構えすら取らない。棒立ちして動く気配が全く見えない。
隙だらけの加賀谷を前に守屋は完全に戸惑っていた。加賀谷の戦いは以前、一度だけ見ている。
だが、殆ど動かずに三笠を容易く撃破しており、加賀谷が如何動くのか全く予測出来ない。
分かっている事と言えば、隙を見せると同時に一撃必殺の攻撃を繰り出して来る事くらいか。

(情け無いが…下手な鉄拳数撃ちゃ当たるってな。)

一呼吸、息を吐くと同時に地を蹴り瞬時に間合いを詰める。
加賀谷機の顎目掛けて拳を突き上げ、振り上げた腕を折り曲げ腰を落としつつ頂頭部に肘を叩き込む。
肘打ちから勢いを殺さず拳を腰元に引き戻し、すかさず中段突き。左膝蹴りから上段蹴り、踵落としの変則三段蹴り。
戻す左足の勢いに乗って胴回し蹴りを叩き込み後退し構え直す。

(これだけやって、一発も当たらないのか…)

目にも止まらぬ連続攻撃。そのいずれも加賀谷には届いて居ない。何よりも守屋の間合いから離れようとすらしない。

(そもそも、当てられないんじゃ次の攻撃に繋げられやしない。)

「どうした?もう終わりか?だったら…」

腰にマウントされたソードライフルを漸く、引き抜き構える。

「次は此方の番だな。」

ブーストダッシュと同時に斬りかかる。避けては連撃を許してしまう。銃身を掴み取り攻撃を阻止。
至近距離から加賀谷機の股関節を踏み貫くかのごとく、下段蹴りを放つ。
下段蹴りが届くよりも早く、軽業師のように守屋機の頭部を支点に一回転。
ソードライフルを奪い返し背中から守屋機に加賀谷機がぶつかる。
ぶつかったのは機体だけでは無い。ソードライフルの刀身が守屋機の背中に深々と突き刺さっていた。
加賀谷は躊躇い無くトリガー何度も引く、ゼロ距離から放たれた銃弾は容赦なく守屋機の装甲を撃ち貫く。
機体が耐え切れずに小爆発を起こし、弾かれたように距離を空ける。

「ダメージは甚大…打つ手無しか…?」

「手心は加えると言った。まだ動けるな?」

確かにかなりのダメージを受けたが、まだ動けない程では無い。
機体は動けるが、闘志が燃え上がらない。
何故、攻撃が当たらない?
何故、攻撃が当たる?
この間合いなら機体性能も、格闘戦能力も此方が上だというのに。
256筆男:2009/10/10(土) 03:21:35 ID:cwGy9Mj/
sienn
257GEARS 第四話 4/5 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:21:59 ID:pgVZJ9E7
(此処までか…攻撃が当たらなくて、戸惑っているみたいだな。
格闘家から転向して来た者なら皆、一度はぶつかる壁だ…
出来れば自力で解決してもらいたいところだが…)

守屋が完全に戦意を喪失している事を感じ取ると、ソードライフルを守屋機に投擲。
刀身は頭部を貫き、守屋機のシステムが全てダウンし糸の切れた操り人形のように地に伏した。

「くっそおおおおお!!全勝出来ると思ったのにッ!!」

萎え抜いた心を無理矢理奮い立たせる為、守屋は大声で悔しがった。
大声の一つでも出さなければ、本気でどん底まで落ちそうだった。

「いや、流石は守屋だ。初心者だと思ってかかれないな。」

「圧勝しておきながら、そんな事を言われても全然、説得力無いですよ…」

守屋は勝ち誇った笑顔を振りまく加賀谷を前に憮然しながら苦言を漏らした。

「先輩だし、部長だからな。そもそも、守屋より長く乗っているんだから負けるわけにもいかんだろ?」

「それを言ったら、俺だって現役の軍人と同等の訓練を受けさせられて10年以上ですよ?それこそ負けるとかダメな筈なのですが…」

「身体能力や格闘戦能力が高いのは認めるよ。だけどな、自分の身体とギアの身体は別物だ。
あくまで応用が利き易いのと普通の人よりも多少、有利になるってだけだ。」

そこまで言って、加賀谷は苦い顔をする。此処は守屋自身が気付かねばならない事だ。
MCI搭載ギアは搭乗者の動きを、機体の動きに反映させる為の入力方式でしか無いという事を。

しかし、守屋は生身で戦う時と同じように身体を動かしている。
だが、戦闘用のアームドギアならいざ知らず、競技用のスポーツギアでは守屋の動きを完全に追従出来ない。
更にリヴァイド・ジョーカーの柔軟性、手足の稼動範囲が守屋と同じでは無く、動きを完全に再現する事も出来ない。

それが先の加賀谷戦で守屋の攻撃が当たらず、一方的に撃破されてしまった大きな要因である。

「それよりも、俺以外のメンバーが見事、守屋に敗北したという事実が非常に泣けてくる。」

皆、本気で戦っていなかったのがせめての救いかと、落ち込むポーズを見せつけた。

「これでパラメーターが同じだったら完全に立つ瀬無かったな?」

「パラメーター?」

「ああ。ある程度、互角になるよう守屋以外の機体は性能を落としておいたんだ。
万が一、負けた時に言い訳が出来るようにな…本当に下げておいて良かった。」

これ見よがしに溜息を吐いて見せるが、負けた言い訳の出来る戦いをしてくれたのだから文句は無い。
今回のシミュレーター戦の趣旨は守屋をギアに慣れさせる事、実戦を通して知識を付けさせる事である。
まだまだ、大会出場レベルには遠く及ばないがレベルアップ自体は大成功と言っても良い。
258筆男:2009/10/10(土) 03:22:27 ID:cwGy9Mj/
支援だ( ,_ノ` )y━・~~~
259創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:22:35 ID:a8fkXOOs
 
260GEARS 第四話 5/5 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:22:40 ID:pgVZJ9E7
「三笠。どう思う?」

「自分の力と身体だけで戦う癖が無くなれば…って感じなんだがな。
ま、一番肝心な身体能力が完成しているんだ。知識や思考なんてのは俺達が教えてやるなり、自力で気付くなりすれば良い。」

三笠の意見は加賀谷と同じだった。

「しかし、守屋にアイリス・ジョーカーか…今更なんだが相性は良いんだが…
公式ルールギリギリの稼動範囲と柔軟性、守屋の成長を阻害しやしないか心配でならんよ。」

「だったら、正しいギアの守屋に教えるか?」

「自慢じゃ無いが、教えたら半年で抜かれる自信があるぞ?部長の威厳失墜だな!」

妙な自慢をする加賀谷に三笠は頭を抱えるしか無かった。
そんな事言ってちゃ部長の威厳なんて失墜、墜落、大惨事だ。

「ま…今はまだ身体能力で技術不足を補えてるし気にする事も無いか…」

「じゃあ、今度はパラメーターを一緒にしてやりましょう!」

加賀谷と三笠が守屋の教育方針について話し合っていると、
先程の戦いの内容が不服だったのか再戦を希望した。
六戦連続で戦いっ放しだと言うのに元気の良い奴だと感心するが、他の部員達が既に限界気味だ。
助け舟でも出してやろうかと声をかけようとすると歳方が、一つ提案を出す。

「守屋。次はSCIに乗れ。」

歳方の提案に阿部が乗っかる。

「皆、対等で平等だ。歳方、それ採用。」

当然の事だが守屋はSCI搭載機の操縦は未経験。
入力方式がレバー、ペダル、スイッチ、プログラムになる為、MCI搭載機とは全くの別系統の機体と言っても良い。
何を如何すれば機体が如何動くかなんて分かる筈も無く、間違いなく一方的に撃破されるのがオチである。

「SCIの起動方法すら知りませんよ…」

そんな守屋の訴えを聞いて、霧坂がこれ程に無いくらい邪悪な笑顔を振り撒く。

「へぇ〜?それは良い事を聞いちゃった♪歳方先輩準備お願いしまーす!」

「勘弁してくれ…内田先輩助けて下さい!」

思わず、同類に助けを求めるが…

「うーん…先輩的指導って事で1つ」

何時もならば助け舟の一つも出す所なのだが、先程の戦いの結末…後になればなる程、納得がいかない。
とは言え、再戦する元気も無いので守屋をSCIに乗せて一方的に銃弾を叩き込んでやりたい気分なのだ。
何よりも控え目な性格のせいで勘違いされがちだが、実はこの女、非常に悪ノリ好きなお調子者なのだ。
だから、助けを求める守屋を見て思わず笑顔で首を掻っ切るジェスチャーのおまけ付きで見捨ててしまった。。

「こ、孤立無援だと!?」

結果は言うまでも無く、守屋は一方的に叩き潰され五勝一敗と華々しい戦績は五勝七敗と負け越してしまうのだった。
せめて、霧坂くらいには勝てるようにならなければと密かにSCI搭載機の操縦練習を心に誓うが
モーションパターンのプログラミングが面倒臭すぎて10分で投げ出した。
261創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:23:51 ID:6KEOyHsZ
 
262筆男:2009/10/10(土) 03:23:54 ID:cwGy9Mj/
 
263 ◆B21/XLSjhE :2009/10/10(土) 03:24:11 ID:pgVZJ9E7
へっへっへ。誰も居ない内に投下してやったぜ。

とか思ってたら普通に人が居た件について。
264創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:27:59 ID:a8fkXOOs
>>249
感想ありがとうございます!
黒服の男をタナカがばったばったとなぎ倒すのを想像するの楽しいです(^p^)
エピローグもお楽しみに。

>>263
投下乙です! もう眠気も疲労も感じねェ(^p^)
いいっすねぇ。日常にロボが溶け込んでて。自分も乗りたいです。
265筆男:2009/10/10(土) 03:30:01 ID:cwGy9Mj/
>>263
投下乙です!
こんな時間まで起きてたらもう寝れないで御座るの巻き
さてじっくり読ませてもらおうか

>>242
そのうちPGオウム貝が(ry
リベジオンは乞うご期待!

>>244
最近は専ら人の体ばかり描いてますNE

>>249
その昔遅筆という男がいてだな…(ry
266創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 03:36:07 ID:6KEOyHsZ
>>263
投下乙
人稲と思ったら実はいる、それがロボスレ
だがいよいよ眠気がまずいw
守屋フルボッコww先輩大人気ねぇww


しかしすごいな
スレ立てから6時間足らずで250レス150KB突破
勢い1000超えてるぞw
>>245
 というか勝手にキャラ設定やなんかをPBMに流用しただけなんですがw
 ……ヘーシェンだけは完全に別モノになりましたが。

>絵の完成度
 イメージピッタリですもんね……ビックリです。

>>249
 はい、そんな感じですw

>>263
 投下乙です! 流石部長、強い……!

>ある程度、互角になるよう守屋以外の機体は性能を落としておいた
 なんと小癪なマネをw

 さてさて、これから守屋がどうやって成長していくのか気になりまくりですね! 次回も楽しみにしてます!

>>265
 遅筆・ザ・オネーサンスキーですねわかります。
>>265
PG!? 期待ッ!

>>266
「三連休」という要素もありまんねん

>>267
絵の次元が違いました。悔しいどころか乱舞しましたけどねw
269PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 03:49:27 ID:pEz5HR92
>>266
 ここにまたヴィルシャの最終回が来る予定ですよ!
 ……しっかし早朝組がブチギレそうな量が投下されてますねw


 フォルダ漁っててハケーン。
http://p.pita.st/?m=h9guhsy7
270筆男(疲労困憊状態):2009/10/10(土) 03:53:32 ID:cwGy9Mj/
>早朝組がブチギレそうな量が投下されてますね
いや、コレに関しては本当にゴメンナサイですねww

で、千尋さんは何処でもらえますk(爆撃音
>>270
その前に我輩を倒してからに あれ背後からCQ…(ry
>>270
 まさか起きたら270までスレが進んでるとは誰も思いますまいw

 てかど初っ端から容量が大変な事にwww


>で、千尋さんは何処でもらえますk
 欲しいなら自分で描けばいいと思(銃声
273DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/10(土) 03:58:51 ID:a8fkXOOs
よし、自分はもう寝ます。三連休とは言えそろそろ寝ないとね。
274PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 03:59:56 ID:pEz5HR92
 そうですね、連休中ずっとぐーたらしてるわけにもいきませんしw

 おやすみなさーい ノシ
275筆男(疲労困憊状態):2009/10/10(土) 04:00:30 ID:cwGy9Mj/
グッナイ!又会える日を('A`ノシ
276創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:12:40 ID:cfRHFlkW
本当に、ここはいきなり止まるよなぁ書き込みが

まあ、自分も今夜の投下に向けて作品の続き書いてるから
率先的に書き込みできんけど……

挿絵を描こうとして挫折中
下手糞なロボやキャラの立ち絵を描くだけで精一杯だな、うん
277創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:27:25 ID:HvK05mF4
3DCGに挑戦中ですが、既に心が折れそうです。
うん。文章書くだけで精一杯だw
278創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:27:26 ID:pEz5HR92
 まあ書き込まないだけで人はいるんですけどね!

>今夜の投下
>挿絵
 ゥホゥ、こりゃwktkが止まらんなぁ!
 いつまでも待ってるので、納得いくまで徹底的にやっちゃってくださいな!
279創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:38:12 ID:a8fkXOOs
(0M0)ウォリモイルゾ!
280創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:42:22 ID:XkiwUyf9
弩深夜まで起きてたせいで起きたら11時だったで御座る…
281創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:48:43 ID:d0sQ7FaF
遅筆さんがパワーアップし過ぎでステルスを延長せざるを得ない
282創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 11:55:46 ID:pQsmrgvI
午前中になってやっと仮組み半分とかどういう事なの……?
うがー文が進まん
283創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:10:54 ID:d0sQ7FaF
何という空気俺が言えたもんじゃないがだれか朝組に元気をくだしあ
あーどうしよまたあたらしい構造探しがはじまるお……
284創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:23:49 ID:XkiwUyf9
>>281
誰だかわからんけど姿を現せい!
>>283
っ元気
285創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:26:02 ID:d0sQ7FaF
>>284
ある人が私をポリゴンと呼んだ
ポリゴン2に進化したいです
286創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:29:16 ID:zHsGuLwg
>>285
一足飛ばしてZでいい
287創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:31:46 ID:XkiwUyf9
誰のことだか(棒読み
君の進化は私より早い、だが個人的には師匠の進化が一番早い
288創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:39:03 ID:d0sQ7FaF
>>287
おや

ガッツリ三次四次曲線扱えるようになったら2かな。現在二次曲線の実験中……
しかし未だディティール配置でブレイクスルーはおこっていなかった
さらに線が汚いという致命的な欠点が
>>286
あやしいパッチを使うと俺はどうなってしまうんだ
289創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 12:57:15 ID:3bg1TGV8
290創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 13:00:48 ID:d0sQ7FaF
なるほど、うまいなあ
291創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 14:18:27 ID:x13FQ8bb
なるほど、実物のオウムガイの意匠が入ってて素敵w
機体と一体型の武器もいいですなー
292創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 15:40:41 ID:9sYBbqvh
自衛隊風のロボ物書いたら恐ろしく詰まらない事に気がついて投げ出した…

訓練やりたくても燃料がない、修理するパーツがない、弾薬がない、他国の軍隊を参考にした
教範に載っていない実戦的な訓練をやろうとすれば「それで事故が起きたら誰が責任をとるんだ」と
保守的な上司らに却下され、結局予定表に載ってる訓練をすることなく簡単な整備をうだうだと
やって、駐屯地内をランニングして筋トレして、格納庫と事務室の掃除をして、終礼をやって、
隊舎に帰って着替えて食堂で飯食って風呂入って戦闘服と半長靴の整備して営内の掃除をして
後は寝るだけ。

ぶっちゃけ自衛隊はいっつもこんな感じの毎日です。
西方や即応ならもっと装備と訓練が充実してて違うかもしれないけど、それ以外の一般部隊は…
293創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 15:44:17 ID:cfRHFlkW
>>292
災害救助とかそこらへんをメインにした短編ならそこそこ面白い話になりそうですが
294 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 16:29:03 ID:pQsmrgvI
仮組み出来たぁぁぁぁぁぁ
修正箇所多すぎて何時間掛かるやら(^q^)
295創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 16:31:23 ID:Jv4gdXHn
やばい、超ヤバイ
もう書いてる途中で手が暴走してプロット無視し始めた
296創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 16:57:11 ID:9sYBbqvh
>>293
台風が上陸して待機命令が出て、たまの休みの最中に土砂降りの中を帰ってきて器材を
整備し準備して、営内で缶詰状態で過ごして結局出動せずに済んだけど代休を無駄に
消化してしまうんですねわかります!

…すっかり自衛隊生活に毒されているなぁ。
297創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 17:12:00 ID:x13FQ8bb
>>296
一応戦争状態じゃない国の軍隊ですからそれぐらいでいいですよーw

というわけで、災害みたいに襲ってくる怪物を倒す話に変更するんだ!w
298>>272に乗ることにした筆男:2009/10/10(土) 17:38:51 ID:XkiwUyf9
誰もいないなー('A`
相変わらず平日が休日より加速する稀有なスレだね
299創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 17:41:56 ID:pQsmrgvI
後半日くらいしたら最終回投下しやすよ
なるたけマッハで終わらせやす
300創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 17:49:45 ID:x13FQ8bb
投下もネタ出しも出来ないのでセーブしてましたw
しかし今日は指がすすまねぇw
301創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 19:34:39 ID:d0sQ7FaF
ネタがなーいそしてアナログがいーでも取り込めなーい
302>>272に乗ることにした筆男:2009/10/10(土) 19:56:30 ID:XkiwUyf9
>>301
最近はスキャナーもそんなにしないし思い切って買ってしまうのは無しかい?
303創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:09:20 ID:d0sQ7FaF
>>302
そんなお金が……ありません……
いつかは導入するはず、そしてやはり線はアナログだあね
304創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:11:34 ID:cfRHFlkW
>>303
コンビニにスキャナー機能付きのコピー機おいてるとこないか?
305創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:12:02 ID:3bg1TGV8
>>290
>>291
どうもありがとう
「なるほど」って言ってもらえるのって結構嬉しいな

>>301
おれなんか携帯しかなーいだからデジタルできなーいたまにピタるしかなーい
306創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:16:20 ID:d0sQ7FaF
>>304
コンビニに行くのが面倒なアニメ過疎区をなめるなよwww
>>305
うまいからなにも問題はない
ちなみにいろいろ省略してレスしたけど貝と足スラスタがパッと見来た
307創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:19:29 ID:z+fC5Aea
>>303
アナログばっかだからデジタルは何とも言えんが、そのうちペンタブ買いたいなーと思ふ
フォトショは価額みて噴き出したと同時に諦めた

ってか一番買い換えたいのはPC本体ですがね…
308創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:23:47 ID:4wqQXs26
最近のプリンタはほとんどが複合機じゃない?
309創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:31:42 ID:d0sQ7FaF
まあいつか取り込み環境を
しかしあれだな、やっぱセンスの違いがでるなーメカは。俺なんか水中を意識して組んだらバタ足できるロボになっちまった
310創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:42:22 ID:3bg1TGV8
推進バタ足って以外に新しい気もするんだ
ついスクリューとか付けたくなるもんで
311創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:49:39 ID:YLzMGiDY
魚雷を掴む水中用メカ
「僕の名前はなァ! 七回生き返るって書くのさァ!!」
312G戦場帰りのPBM!! ◆1m8GVnU0JM :2009/10/10(土) 20:53:02 ID:pEz5HR92
 ふぅ、最近指吊るのが早くなってきた……儂も歳かの……。

>>287
 進化ではない、ブレだ(キリッ!
313創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 20:54:10 ID:cfRHFlkW
>>311
「七生ォォォォォォォォォ!!」

言えない……
今書いてる作品の初期段階におけるキャラクター設定
ほぼキスダムだったくらいに裏返ってるだなんて
誰にも言えやしないぜ
314 ◆tEulldVhj8h6 :2009/10/10(土) 21:00:44 ID:YLzMGiDY
ageちゃったすまん

>>313
何、ソルディアンもキスダムの影響を受けていないと言えないのはここだけの話バー
古代遺物「アヴホースの骨」が存在しているとかいないとか
315 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:02:53 ID:pQsmrgvI
直してたら文字数が20000超えた件
ちょっと落ち着いたら、分割して投下して良いかな?まだ手直ししてるから、もう半分は時間掛かるけど
316創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:04:18 ID:pEz5HR92
>>315
 了解です!
317 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:06:18 ID:pQsmrgvI
んじゃまぁ、投下します
前もって言っておくと最終回っぽくないです。でもまぁこれも一つの形かなと
318 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:07:14 ID:pQsmrgvI
グッドバイ・後篇

メルフィーが、シャワーを浴びようと腰を上げた俺の服の裾を引っ張った。簡単に立ちあがれるが、俺はすとんと、ベッドに腰を下ろす。
変に浮かれていた俺の頭が、急激に醒めていくのを感じる。ただ、醒めるというより、頭が冴えていく方の覚めるだ。
考えてみれば、俺はメルフィーの恋人でも何でもない。だから浮かれる必要は無い。何してんだろう、俺。
 
「隆昭さん……」                                  
「……悪い、ちょっと頭冷してくるから、待っててくれ。色々考えたい事があるんだ」
裾を掴んでいるメルフィーの手を優しく離して、俺は顔だけを後ろに向けてそう言った。メルフィーはこくんと頷く。

服を脱いで、バスルームに入る。タイルに手を付いて、シャワーの温水を浴びる。三日ぶりの風呂の為か、適度な温度な筈だがやけに熱く感じる。
見上げて顔を洗いながら、スネイルさんの話を頭の中で整理する。その中で、俺はあの観念的な台詞を呟いた。
「光を掴みなさい……か」

スネイルさんの話を、俺はまだ全体的に理解できていない。恐らく……そう、恐らく理解を拒んでいる。
分かってはいる。悲観視していても、物事は動かない。しかし……理屈で分かっていても、心はその事実を受け入れられない。俺のせいで、人が死んだという事実を。
ならばどうするつもりだと問われても、俺は答えられない。死んだ人達の為に墓を立てるか? ……それで何が変わる。零れた覆水は盆には戻らない。
覆水盆に返らず……か。皮肉な言葉だ。今の俺にはこれ以上に身に染みる言葉は無い。髪の汚れと共に流れてくれればいいのに。この葛藤が。

時間が無い事は分かってる。ぼんやりと、スネイルさんが何を言いたいのかも。
何時まで迷っているんだと俺自身の頭を叩きたくなるが、やはり俺は性分へたれらしい。決めかねている。自分の運命を。
正直理不尽にも程があるとは思うさ。いきなり未来を救えだの、巨大ロボットに乗せられるだの、挙句の果てに家族が消滅させられるだの。
何でまだ生きてるんだろうと思う。あの時死んじまえば、俺は楽になれたのに。こんな訳の分からない重荷を背負わずに済んだのに。

……本当にどうすればいい。どうすれば、俺は赦される? 誰が為に俺はこの先、生きて行けばいい。家族も、何もかも無くしたのに。

決めた。明日、草川と会長に会って、それから決めよう。俺がどうするべきかを。
ただ、今は取りあえず決断しておく。メルフィーを不安にさせない為にも。ただ、あくまで仮だ。
本当の決断は明日の内に決める。選択肢なんてあって無いもんだが、そうでも思わないと発狂しそうだ。俺
シャワーを止める。そして思いっきり、俺は自分の頬をビンタした。弾ける音が風呂場に響く。

「……良し、行こう」

寝間着に着替えてベッドに戻ると、メルフィーが窓側のベッドに体育座りして夜景を眺めていた。
東京らしい混雑としたビル群が織りなす光は、素直に綺麗だなと思う。メルフィーも何か考えていたのかな。かつての思い出とか、夢とか。

「綺麗だな、夜景」
ぼそりとそう呟きながら、俺はベッドに上がり、メルフィーの隣に座る。
319創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:07:38 ID:pEz5HR92
 
320 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:08:39 ID:pQsmrgvI
「こうやって見てると……思い出すんです。昔の事」
「昔?」

「……好きだった人と夜、ビルの屋上で街を見てたんです」

好きだった……いたんだな、メルフィーにそういう人。ほんの少しだけショックを受ける。少しだけ。
ふと、オルトロックの言葉が頭をよぎる。メルフィーが……友人を殺したって話を。あの時は必死に俺は否定したが、メルフィーの反応から察するに……。
やめろ、馬鹿。メルフィーにそんな事を思ってどうする。大事なパートナーだってのに。俺はすぐに、その馬鹿げた考えを打ち消す。
思えばあの時、俺はもっと上手く動けてたはずだ。頭に血が昇ってばっかで……畜生。

「そういや、メルフィーはもう風呂入ったのか?」
「私は隆昭さんが寝た後に入ります。気を使わせてしまい、すみません」
「いや、別に良いんだよ。……なぁ、メルフィー。あのさ」

この時くらいしかチャンスが無さそうだ。俺は、前からメルフィーに言いたかった事を伝える。

「敬語じゃなくて、普通に喋るって無理かな、こう、普通にメルフィーと話したいんだ」

俺の提案に、メルフィーは小さく首を横に振って、遠慮がちに返してきた。

「……けど、隆昭さんは大事な人です。普通に話すなんて失礼に……」
「だからそのさん付けも出来れば止めてほしいな。隆昭で良いよ。妙に肩が凝るんだ、それ」

俺の言葉に、メルフィーは迷っている様だ。まぁ確かに、今まで敬語だったのにいきなりタメ口で良いよなんて、戸惑うよな。
けど、悪いけど俺は今の状態のままじゃいけないと思う。本音……というか、タメ口で話し合えるような関係になれないと、何となく先がキツい。
メルフィーは俯いて、恐る恐る聞いて来た。何かこう……そういう感じなのを止めたいんだけどね。

「……本当に良いんですか?」
「構わないさ」
「……これで良い?」

……悪くない。むしろ、良い。何というか、メルフィーと俺の間にあった、妙に透明な壁みたいなのが無くなった気がする。
これで少しは、メルフィーの事について知る事が出来るかな。出来るかなじゃない、するようにしていかないと。
メルフィーはというと、慣れないのか、どこか不安げな表情を浮かべている。

「何かこう……変な感じです。ホントに普通の話し方で良いんですか? 隆昭さんが気分を害するなら……」
「だから……そうやって変に俺に気を使うのも駄目だ。こう、もっと俺を友達みたいに」

あっ……しまった。友達と言った途端、メルフィーの顔色が曇った。まずい、俺は正座して、メルフィーに謝る。

「ごめん、ちょっと無神経だった……悪いな、嫌な事思い出せちゃって」

俺が謝るとメルフィーは首を横に振って、言った。
「いえ、大丈夫です。けど……この話し方のままでいさせて下さい。こっちの方が楽なので」
「あ、あぁ。うん。俺も変な提案して悪かった。ごめん」

自然に、俺もメルフィーも互いに無言になっていた。気付けば雰囲気がどんよりと重くなっている。
自業自得とは言え、キッツいな……。何か会話の糸口……。だけど黙ってても時間の無駄だ。
俺はメルフィーについてもっと知る為に、ある質問をしてみた。これで少しは雰囲気が良くなれば……。

「その……メルフィーが嫌なら答えなくても良いんだが、その好きだった人には敬語で話してたのか?」
321 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:09:34 ID:pQsmrgvI
メルフィーは何も言わない。やべぇ……何でこう、地雷ばっか踏むんだろう、俺。さっき浮かれてたせいで頭のねじが何本か緩んじまったのかな。
最悪、このまま寝過ご……と思った矢先、メルフィーは夜景を眺めながら、俺の質問に答えてくれた。

「……好きだったから、敬語でないと話せませんでした。砕けた口調で話せるようになったのは、互いに好きだって事を確認できた時ですね」

夜景を見るメルフィーの横顔は、綺麗だけど、物悲しかった。メルフィーも……何か抱えているんだ。暗い、何かを。
こうやって一歩ずつでも、メルフィーの事について知ろうとしないと……。ふと、思う。

俺が家族を失った様に、メルフィーも大事な人を失っている事に。不幸なのは……俺だけじゃない。メルフィーには……。

「……すまない、変な事聞いて」
「謝らないでください。誰にだってそういう過去はありますよ。私は……」

「私は……守れなかったんです。私みたいな子を凄く好きになってくれた人を。それに……それに、隆昭の大事な人も」

そう言いながら顔を向けたメルフィーの目に、一筋の涙が流れた。その時、俺の中で何かが崩れた。

「ごめんなさい。私が油断しなければ、隆昭さんの家族を……皆を救えたのに……本当に、ごめんなさい」

……違う。違うよ、メルフィー。君は何も悪くない。悪いのは、ヴィルティックという力の意味も理解せず、感情のままに戦った、俺なんだ。
メルフィーの頬に手を当てる。けど君は悪くないなんて言えば、更にメルフィーを傷つけそうな気がする。……しばらく考えて、俺はメルフィーに言った。

「……祈ってくれないか。あの戦いで、命を落とした人々の為に」

俺はじっと、メルフィーの目を見つめる。すると、メルフィーは目を閉じて、俺の手をゆっくりと離した。
そしてベッドから立ち上がると、夜景の方を向いて、手を組んで歌いはじめた。どこかで聞いた様な有名な曲。だけど曲名が浮かばない。
歌を歌っているメルフィーの声は、とても澄んでいて、透明感に溢れていた。ずっと聞いていたいと、切実にそう思う。
歌を歌い終わり、メルフィーが気恥ずかしそうに目を開けて振り向いた。俺は小さく拍手して、称賛する。

「凄く良い歌だ。有難う、メルフィー」
「……これくらいしか、私には出来ませんから」
「いや、充分さ。俺には……死者に祈る権利は無いからな。目の前で命を救えなかった、俺には」

俺はベッドから立ち上がり、メルフィーの横に並んで夜景を見る。この光の中で、どれだけの命が瞬いているんだろう。
ぼんやりと、俺はその命について考える。そして思う。この光を――――消させたくないと。
例えどんなに弱い光でも、俺は守りたい。どれだけ暗く、底が見えない様な真っ暗闇が忍び寄ろうと、俺はその闇を散らして、守り抜きたい。その為には――――。

「メルフィー」
俺の呼びかけに、メルフィーが向き合う。

「……守り抜くよ。君も、未来も。だから……俺の光になってくれ、メルフィー。俺が真っ暗闇で立ち止まってたら、照らしてくれ。俺を」
322創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:09:45 ID:pEz5HR92
 
323創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:10:30 ID:pEz5HR92
 
324 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:11:22 ID:pQsmrgvI
頭の片隅で何カッコつけてんだと嘲笑う俺がいる。だが今の台詞は俺の心からの台詞だ。
メルフィーは俺の言葉に、俯き、やがて泣きはじめた。けど、悲しんで泣いている感じはしない。何と言えば良いんだろう……。上手く言葉が出ないが、一先ず謝る。

「……ごめん、気持ち悪い事言って」
「いえ……ごめんなさい。一瞬……一瞬、隆昭さんに、好きだった人の顔が浮かんできちゃって……ごめん……なさい」

「……無理せず泣いてくれ、メルフィー。受け止めるから、全部」

俺の言葉に、メルフィーは涙を抑えようと掌で顔を覆う。
けど、メルフィーの掌から涙がポツポツと零れ――――メルフィーは、抑えきれなくなったのか、大声で泣き始めた。
俺はその体を抱き寄せる。メルフィーが落ち着くまで、ずっとこうしていよう。抱きしめていると分かる。この子は何処にでもいる、泣き虫なただの女の子だ。

一つだけ、俺は決断する。メルフィーを……いや、メルフィーと言う未来を、俺は守り抜こう。例えこの体が、朽ちて滅びようと。


頭にジーンと鈍い痛みを感じる。内容は思い出せないが、変な夢を見たからだろう。……昨日は何があったが、よく思い出せない。
あの後、俺はメルフィーとずっと語り合っていた。お互いの事について、色々。結構話は弾んでいた様な、そうでもない様な。
ベランダに目を向けると、朝の日差しがベッドを照らしていた。ふと、耳心地の良い寝息が聞こえて、ベッドから降りて、メルフィーの寝ている窓側のベッドまで歩く。

穏やかな表情ですやすやと、メルフィーは寝ている。そっと頬に触れるが、熟睡しているのか眠ったまま起きる様子は無い。
……こうして見ると、ホントにただの女の子だな。未来人だとか、巨大ロボットを自在に操るだとか、そんな荒唐無稽な特徴を持つ子とは思えない。
思い返すとメルフィーは、5分位号泣していた。今までの事が積み重なって、メルフィーの悲しいって感情を爆発したのかもしれない。
……もう、泣かせたくないな。難しい事だと思うが、メルフィーには今後悲しんで欲しくない。むしろ、笑顔を見せてほしい。

冷蔵庫からスポーツドリンクを一本取り出す。喉に流れてくるドリンクの冷たさが、寝ぼけている俺の頭を起こす。代金はスネイルさん持ちだから気が楽だ。
両端のベッドの真ん中に設置された電子時計は、8時を指していた。遥ノ市に行くのは10時だ。まだスネイルさんに頼んだ時間には早い。
朝食を取ろう。電子時計の上に置いてある、スネイルさんに貰った朝食サービス券を持って下のレストランに行く。当然、メルフィーを起さない様に、静かにドアを開けて。

バイキング形式だが、何だか食欲が沸かない。適当にパンとコーヒーを選んで席に着く。焼き立てなのか、パンは口の中に入れるとふっくらしてて温かく、美味い。
しかし草川と会長に会いにいくと言っても、二人が何処にいるのか分からない。もしかしたらあの惨状だ。
二人とも遠方の親戚なり従兄弟なりの家に避難しているのかもしれない。……けど最悪、会えなくても良い。俺は向き合わねばならない。人が死んだという事実に。

<朝から怖い顔ね。ムッとしたまま食べるのはご飯に対して失礼に当たるわよ? 楽しく食べなさいな>

声がして振り向くと、同じくパンとコーヒーを持って、意味深なウインクをするスネイルさんがいた。
偶然か否か、空いている前の席にスネイルさんは座る。コーヒーは多分ブラックコーヒーだ。似合うっちゃあ似合う。

325 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:12:21 ID:pQsmrgvI
<それで……どう?>
<どうとは?>
<決まったのかしら? 自分がどうするべきを>

酷な人だ。楽しく食えと言いながら、俺を暗くさせる話題を出すとは。取りあえず、俺は今のままを答える。

<……まだ、答えは出しかねてます。だから……>

スネイルさんは微笑みながら黙って聞いている。俺は構わず、言葉を続ける。

<だから、今一度、町に戻って考えたいんです。ヴィルティックという力の意味を。それに……俺が、戦う意味を>

<……そう。良く分かったわ。それを食べ終わったら、私の部屋に来なさい。貴方を遥ノ市まで飛ばしてあげる>

気付けばスネイルさんは朝食を綺麗に平らげていた。昨日の夕食といい、この人は色んな意味で底知れない。
俺は急いで朝食を食べ終わり、スネイルさんのいる部屋に向かう。ノックすると、スネイルさんがドアを開けてくれた。
それにしても、どうやって俺を遥ノ市にまで連れてってくれるんだろう。そう思っていると、スネイルさんはジーンズのポケットからカードを取り出し、銃へと変化させた。
ヴィルティックと違って派手なデザインだなぁ……。というか、あれがスネイルさんのアストライル・ギアか……。実際に姿を見ていないのに、何だろう、この威圧感。

「入って来て貰って早々悪いけど、ドアの所に立ってもらえる?」

言われたとおり、俺は後ろに下がってドアの所に立っ……ちょ、スネイルさん、何で銃口を俺に向けてるんです?

「えっと……スネイルさん、何で俺にそれを向けるんですか?」
「痛くも痒くもないから心配しないで。ただ、凄く眩しいからしっかり目を閉じてないと失明するわよ」

そう言いながら、スネイルさんは銃身の上部の溝に、黄金色の縁に赤い色のカードを通した。アストライル・ギアが認識したのか、カードの名前を言う。

           テレポーテーション
『トランス・インポート 転送』

「あのースネイルさん……これって転送される先に人がいたら……」

「転送はほぼ一瞬だから人間には認識できないわ。それじゃあ撃つわよ。しっかり目を閉じなさい」

銃口が紅く光り輝いている。俺は身の危険をヒシヒシと感じながらも言われたとおり、強く目を閉じる。
スネイルさんがトリガーを引く音が聞こえて、瞬間瞼の裏を強烈な閃光が走った。……10秒くらい経ったかな。俺は恐る恐る、両目を開ける。


……目の前には、復興工事中であろう、遥ノ川高校があった。本当に……遥ノ市まで飛んできたのか。どんな原理なんだ、アレ。

<今日一日居ても良いけど、あくまで日付が変わる12時までよ。その時までに、今居る所に戻って来なさい。良いわね>

スネイさんルの言葉に俺は無言でうなづく。というか距離がここから東京まで半端無く離れている筈だが……。凄い高性能なのかな、スネイルさんの通信機。
一先ず遥ノ市には着いた。まずは草川に会おう。あいつには色々と話したい事がある。そう思い、歩きだそうと右を向いた途端。

いた。ポカンと口を開けて。俺と会えた事に驚いているのか、草川は呆然と立っていた。服装は私服だ。まぁ授業がまともに出来そうにないしな……。
何か俺に言おうとしているが、上手く言葉が出ないのか言いかけては口を閉じ、言いかけては口を閉じる。
俺もどう会話を切り出せば良いか分からない。俺と草川は無言で立ちつくす。と、ようやく草川がに口火を切った。
326創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:12:40 ID:pEz5HR92
 
327創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:13:47 ID:pEz5HR92
 
328 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:13:53 ID:pQsmrgvI
「……何処行ってたんだ。心配してたんだぞ」
「悪い。ちょっと色々あってな」

草川と歩きながら、俺は町並みに目を移す。俺達とオルトロックの戦いの余波は、想像以上にデカかったみたいだ。
民家は軒並み屋根や外壁が損壊しており、台風が直撃した様な痛ましい傷跡を残している。……その度に、俺の頭の中でどうしようもない罪悪感に苛まれる。
オルトロックが俺に対して根本は同じだと言っていた意味が、嫌でも分かる。デストラウもヴィルティックも、人々にとっては厄災にしか過ぎない。俺は……。

「親父が入院しててさ、見舞いの帰りなんだ。まさかお前に出くわすとはな……驚いたぜ」
「入院?」

俺がそう聞くと、草川は空を見上げながら答えた。……妙に、草川に表情に陰りが見える。

「……黒いデカブツと白いデカブツが駅前で戦ったんだ。その時に丁度親父が仕事から帰って来てさ。そいつらが戦ってる時の突風で吹っ飛ばされて、全治三カ月の大怪我」

――――あの時、か。思い返すと愚かとしか言えない程、酷い戦い方だった。それに……思い返す事はしないが、俺はあの場所で、どうしようもない過ちを犯した。
俺の中の罪悪感が次第に積み上がっていく。俺が……俺が草川のお父さんに怪我をさせてしまった。いや、お父さんだけじゃない。もっと……沢山。
……ふと、草川の手首に何か……包帯だ。それも見る限り、腕のほうにまで巻かれている。

「草川、お前腕……」
「あぁ、これ?」

草川は俺の心配そうな声に対して、明るい声で説明した。……明るい声じゃない。わざと明るく振る舞っている、そんな感じの声だ。

「黒いデカブツが学校を襲っただろ。その時にさ。逃げる時に窓ガラスみたいなのが落ちてきて」
「……大丈夫か?」

俺がそう聞くと、草川は胸をドンと叩いて、いつもの……いや、やっぱりわざと明るい笑顔で答えた。作り、笑顔で。

「お前俺を誰だと思ってんだよ。遥ノ川高校で最も頑丈な男、草川大輔だぜ。この程度の怪我なんて……」

そう言って、草川は腕を振り回そうとした。だけど包帯がばれない様に、回そうとしている為、動きが凄くぎこちない。

「……無理、しなくて良いぞ」
俺がそう言うと、草川は振り回そうとした左腕を止めた。普段の俺なら、何かしら励ましたり、軽い冗談をかましたりする。
……でも、今の俺はそんな事が言える資格は無い。草川をこんな目に合わせたのは……他でもない、俺だからだ。

「……すまん。無遠慮な事を言って」
「……謝んな。お前が悪い訳じゃないし、誰のせいでもねえよ」

俺達は言葉を交わす事無く、特に行き先も決めず街を歩き続ける。何か話せば、多分喧嘩になりそうな気がして。
しばらく歩いていくと、段々どこを歩いているのかが分かってきた。長い長い坂道だ。両隣には住宅街。
……そうだ、この先は……。草川が気付いて、足を止めると、俺に聞いてきた。

「……戻るか。これ以上行っても何も無いからな」
「いや……行こう」

俺は草川の言葉を否定して、その先に足を進める。分かってるよ、草川。俺を何で止めるか。
でも俺は向き合わなきゃいけないんだ。あの戦いで何を失ったかを。向き合わないと、俺は先に進めなくなる。。

「……隆昭!」
後ろから草川の呼ぶ声がする。だが俺は足を止めない。ここで帰る事は、俺自身を否定する事になる。
だんだん見慣れていた景色が見えてくる。この先に……。
329 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:14:48 ID:pQsmrgvI
「止めとけって。これ以上行った所で……お前が傷つくだけだ」
駆け寄った来た草川が、俺の肩を掴んで止めさせようとする。だけど、俺は足を止めない。止めたくは無い。
悪い、草川。お前の気持ちは分かる。けど駄目なんだよ。ここで帰ったら、俺は本当に駄目になっちまう。

「……俺は止めたからな。あとで文句言うなよ」
そう言って肩から手を離し、草川が俺の後ろを歩く。すまねぇ、草川。
何処まで歩いたんだろう、住宅街を抜けた先に――――その光景が広がっていた。


そこには、何も、無かった。パトカーが駐在しており、複数の警官達が誰も近寄らない様に警備している。
その警官達の後ろには、本当に、何も無い。俺が……俺が住んでいたマンションはおろか、その周囲の家も、草も木も何もかも。
――――体が寒くなってくる。頭に鈍く重い痛みが走って、膝が笑う。呼吸が乱れてきて、俺の視界は、目の前の光景に対して拒否する様に暗くなっていく。

「……隆昭、TV見たか?」
滲んでいく意識の中で、草川の声が聞こえた。俺はどうにか正常を保ちながら、草川に答える。

「いや……」
「……あの日以来、連日ここの特集してんだぜ。専門家とか呼んでさ、謎の超常現象だの、隣国の兵器だの」

「そういうの……見ててすげぇムカつくんだ。何も知らない奴らが、面白可笑しく取り上げてるのがさ」

――――そう語る草川の目は、怒気を孕んでいた。長く付き合っているが、草川のこんな表情を見るのは初めてだ。背中が、ゾクゾクする。

「理解はしてる。こんな出鱈目な事、スクープにしない訳無いもんな。でもさ、理解する事と共感する事は別だろ?」
「……そう……だな」
「分かってるんだよ。マスコミを叩いたって仕方ないって。なら―――――」


「俺は、何を恨めば良い? 何を憎めばいいんだ? 教えてくれよ、隆昭。俺は――――誰を憎めばいいんだ?」

『どうして……私を助けてくれなかったのですか?』
『貴方のせいよ。貴方が何も守れなかったから、皆死んだの。分かる?』
『お兄ちゃんは、ヒトゴロシなの? 人を殺す為に、そのロボットに乗ってるの?』

『いい加減自覚したまえ。君は私の同じ種。――――人殺しなんだ』 


「隆昭! おい、隆昭!」

……俺、何を……。気付くと、草川が必死に俺の名前を叫んでいた。そうか……俺……気絶して……。
周りの警官達が心配そうに俺の顔を覗いている。俺は大丈夫ですと言いながら立ち上がる。……これ以上ここにいられないな。
俺は踵を返して、そこから立ち去る。だいぶそこから離れた所で、草川が俺に頭を下げた。

「……ごめんな、隆昭。まさか倒れるなんて思わなかったんだ。……それに、変な八つ当たりしてすまなかった」
「……気にしないでくれ。俺の方こそ悪い。わがままに付き合って貰って」

来た道を帰りながら、俺の頭の中を、草川の言葉が何度も何度も反芻する。
330創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:15:06 ID:pEz5HR92
 
331 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:15:46 ID:pQsmrgvI
――――俺は、何を恨めば良い? 何を憎めばいいんだ? 教えてくれよ、隆昭。俺は――――誰を憎めばいいんだ?

……俺がどれだけ大義名分をかざした所で、そんな物は何の意味も持たない。無関係の人を散々巻き込んだ事は紛れもない事実だ。
俺は……何のために戦ったんだ? もう何度自問しているか分からない。何度悩んでも、俺の中で答えが出てこない。
オルトロックを倒した時の、あの覚悟は嘘だったのかと言われれば、そうかもしれない。ただ単にオルトロックに対抗する為に。
どうすれば良いんだろう。俺に……人の恨みを買ってまで、戦う資格はあるのか? こんがらがる俺の思考を断つように、草川が質問してきた。

「そういや……隆昭は何してたんだ? 学校にも警察にも連絡が来てないっていうからマジで心配したぞ。それに……」
「……ちょっと親戚の所にな。あぁいう事があったから色々とゴタゴタしちゃって連絡取れなかったんだ」

分かりやすすぎる、嘘。けど、そうとしか言葉が出てこなかった。上手い言い訳が出来る程、俺は頭の回転が良くない。

「……ゴタゴタしてたんじゃ仕方ねーな」
「あぁ、連絡入れずに悪かった。今度何か奢……」

言いかけて止める。そうだ、俺はもう……。そういえばそれなりに、スネイルさんからお金を貰っていたんだ。
もしかしたら草川と喋るのはこれで最後になるかもしれないし、俺は草川に言った。

「何か食いたい飯とか……あるか? 良かったら奢るぞ」


しばらく歩いた先の児童公園で、ブランコに座って俺と草川は同時に缶の蓋を開けた。
時間帯が時間帯だからか、公園には俺達以外に誰もいない。寂れた滑り台やら、ベンチやシーソーが良い感じに哀愁を漂わせてる。
草川は炭酸飲料で俺はコーヒー。喉が渇いていたのか、草川は奢った炭酸飲料を一気に飲み干した。

「……本当にこんなので良いのか?」
「良いって良いって。隆昭から奢って貰うなんてめったに無いからな。それだけでもめっけもんだぜ」

ほんの少しだけど、草川の口調が無理にではなく、何時もの明るい感じに戻っている事に気付く。
スネイルさんの影響か、口に付けるのは殆どコーヒーばっかだ。別に好きでも何でもないんだけど、妙に飲みたくなる。

「馬鹿みて―に晴れてら、空」
草川がブランコを漕ぎながら空を見上げる。空を見上げると、雲一つ無い、澄み切った青空が見えた。
未来の空がどんな感じかは分からないが、多分薄暗いと思う。俺はこの綺麗な空も目に焼き付ける。また見れるか、分からないから。

「時に隆昭。お前にちょっと聞きたい事があるんだけど」
「ん?」
「……氷室さんってどんな人なんだ? ……俺、あの人の事、好きになっちまってさ」

瞬間、俺は飲んでいたコーヒーをを勢い良く吹いてしまった。ちょっとやそっとのことじゃ驚く気は無いが、そう来るとは思わなかった。てかマジで何だいきなり。

「おまっ、失礼な奴だな。言っとくけどいつもみたいにネタじゃないぞ。マジだマジ」
「すまんすまん、まさかお前の口からそんな台詞が出るなんて思わなかったんだよ。……で、どういう事だ?」

そう言えば会長は今何処にいるんだろう。家が家だし、もしかしたらもうこの町には……と思ったがそうでもないか。
居なかったら草川が俺に会長の事を聞いてこないと思うし。しかし何で会長なんだ。冗談じゃ無く敷居高すぎるぞ。
332創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:17:01 ID:pEz5HR92
  
333創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:18:05 ID:pEz5HR92
 
334創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:21:43 ID:pEz5HR92
 
335創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:27:40 ID:cfRHFlkW
しえん
336 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:31:18 ID:TMHFx3lz
あー申し訳無い
サルっちゃいました。避難所に残りの文を投下するのでよければ代理をお願いします
337創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:32:39 ID:x13FQ8bb
了解です
338 ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 21:37:19 ID:x13FQ8bb
「ほら、黒いデカブツが学校を襲って、俺が怪我したって話しただろ? その時にさ、氷室さんと一緒に逃げたんだよ。
 ……氷室さんって何時もクールっつーか顔色一つ変えないじゃん。でもその時には感情的? 上手く言えないけど、凄く弱気になってたんだよ。その時の氷室さんが可愛くてさ」
「……趣味悪。女の困ってる所を見て惚れるとかお前……」
「馬鹿、俺にそういう趣味はねえっつうの。……その、何というか」

「……守ってやりたいって思ったんだ。氷室さんをさ。氷室さんからしたら俺なんて眼中に無いかもしれないけど」

……そういう事か。俺にそう語る草川の目には、草川特有のブラブラと浮ついた気持ちは見えず、会長の事を想う真摯な気持ちが見えた。
確かに会長が理想とするであろう男性像に、ぶっちゃけ草川は程遠いと思う。けどこの目を見てると、俺は程遠いとは思っても頭ごなしに否定する気はしない。
詳しい事は会長に直接聞こう。分かった。俺が知る限りの会長の事を、お前に教える。だがその前に……。

「異常に長く苦しい茨の道になるぞ。それでも会長と付き合いたいのか?」
「お前俺を誰と思ってんだ? 小中高と振られた回数100回以上、喪男同盟名誉会長の草川大輔だぞ? 当たって砕けるのはお手の物だぜ!」
「砕ける前提かよ、おい」

俺と草川は笑いあった。俺は久々に、心の底から笑う。何だか笑うって事を久しく忘れてた気分だ。
笑いすぎて咳き込んでも、俺達は笑いあった。……落ちついた頃、俺は草川に俺が知りうる会長の事を話した。
そのドS、完璧主義者、強い様でいて、意外と気が弱い所まで。
草川は俺の話に一々リアクションを返す。鬱陶しいなぁと思いながら、俺はそのリアクションの度に笑う。

そうだった……こういう奴だったんだよな、草川って。

「……大体教えたが、参考になったか?」
「いやぁ、キツイ人だとは思ったけどそこまでとはなぁ……」
「何だ? もう気持ちが揺らいだのか?」
「……俺も書記になれば良かったなぁ。そうすりゃもっと早く氷室の魅力に気付けたのに」

……ドMか、お前。この限りなく波乱に富んだラブストーリーを見てみたいけど、多分と言うか絶対無理だろうな。
ブランコから立ちあがって、多分知らないだろうけど、一応会長が何処にいるか聞いてみる。

「あのさー草川、会長って今何処にいるか知ってるか?」
「ん? ええっと、俺達の学校の近くに図書館あるだろ? 玉模図書館。
 学校の図書室が黒いデカブツのビームのせいで丸ごと無くなっちまったから、図書室に新たに本を入れる為に、書庫を整理してるって聞いたな。けど氷室さんに何か用か?」
「まぁ色々と野暮用がな。てかお前は手伝いに行かないのか?」
「そりゃあ手伝いに行きたいのは山々だけどさ、親父が居なくなったからいろいろ大変なんだよ。落ちついたら手伝いに行くつもりだ」

「……そっか。ま、頑張れよ。お前の恋が実る様、陰ながら応援してるぜ」
俺はそう言って、草川の肩を叩いた。……変だな、妙に寂しい。このままここに居たいというか。

「何だよ、行くなら早く行けって。俺も暇じゃねえんだ」
そう言って草川はニッと白い歯を見せて笑った。その笑顔で幸せにしてやれよ、会長を。
……行こう。踵を返して、俺は玉模図書館へと向かう。

「隆昭!」
しばらく歩くと草川に呼ばれ、振り返る。すると草川が、俺に向かって何かを投げてきたた。
俺はそれを受け取る。横のギザギザ……上に持ち上げると何か分かった。硬貨だ。100円。

「20円足りないぞ」
「明日返してやるよ! じゃあな!」

……明日も、この先も、俺は居るか分かんないよ。最後の最後まで……気の抜けた奴だ。
草川もベンチから立ち上がり、俺に背を向けて帰る。後ろを向いたまま、草川は手を振った。

「……またな、大輔」
339代理 ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/10(土) 21:39:37 ID:x13FQ8bb
以上です
340創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 21:43:17 ID:x13FQ8bb
>>338
代理のコテ付け忘れましたスイマセンorz
341 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 21:44:52 ID:TMHFx3lz
代理の方、及び支援してくれた方、有難うございました
やっと草川にスポット当てられた・・・
342創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 22:05:09 ID:pEz5HR92
 支援をしていたらさるさん食らった……だと……!? えぇい、抜かったわ!!

>>340-341
 投下乙です!
 メルフィーかわいいよメルフィー。
 しかしこの展開、ハートにズキズキきますね……。色々とキツ過ぎる。
 後篇も楽しみにしてますね!

>遥ノ市
>玉模図書館
 ……いやいや、そんな、まさかまさか。絶対思い過ごしだ、うん。
343 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 22:13:41 ID:pQsmrgvI
回復した・・…かな?
出来るだけペースを速めているので、ちょいと御待ちを
>>342
多分偶然ですよ(棒読み
344創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 22:26:12 ID:pEz5HR92
>>343
 デスヨネー、偶然デスヨネー。
345創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 22:36:47 ID:x13FQ8bb
>>341
しかし隆昭の行く道は茨というか有刺鉄線というかトラバサミというか……
後編の展開にdkdk
346 ◆gD1i1Jw3kk :2009/10/10(土) 23:13:18 ID:XdQTZxnJ
最近全く投下してないので、設定的な短文などを。
347短編:2009/10/10(土) 23:14:13 ID:GuTjiiPP
20XX年、全面核戦争。人が自らの手で作り出した地獄の炎によって世界は焼き尽くされた。
人類の半数以上が死に絶え地獄と化した世界。日本にとって惨劇は始まりでしかなかった。
それまで姿を隠し続けてきた秘密組織アルカディアが蜂起したのである。
戦車などの現代兵器を生身で玩具のように破壊する数万の改造人間を率いるアルカディアは、害虫を駆除するかのように人々を片っ端から殺していった。
生きた人間は新たな改造人間の素材、人体実験の材料として連れさらわれ、ほぼ全ての者が生身のまま、生きたまま戻ることはなかった。
全面核戦争から生き残っていた残りわずかな軍ですら全く歯が立たない改造人間に唯一対抗出来たのは、一人だけだった。
二十世紀時代からアルカディアと戦い続けてきた男。家族を皆殺しにされ、アルカディアの手で改造手術を受け脳改造を施される前に脱走した彼……正義の鬼神のみ。
彼は単身でアルカディアを壊滅させ、最後の決戦においてアルカディアの大首領と相討ちになった。
アルカディアの壊滅後も改造人間は多く残っており、人々は暴力と恐怖の時代を怯えながら生きていくしかなかった。
そんな時代にも一筋の光明があった。
最後の決戦でアルカディアの大首領と相討ちになったとされる正義の鬼神。死んだはずの彼とよく似た人物が日本中を渡り歩き、アルカディアの残党を一人残らず惨殺していった。
当時の人々には正に救世主であった。世紀末の世、彼の救世主伝説は今も記録に残っている。
彼が正義の鬼神と同一人物だったのかどうか分からない。アルカディア壊滅から半世紀が経ち平和が戻った頃、彼は忽然と姿を消してしまった。
21XX年。忌まわしい全面核戦争から百年以上が経ち、ようやく平和が戻った。
この頃の日本人が求めたのは、世界中のどの国にも勝る国力と絶対に揺るがぬ国家体制であった。
あれだけの地獄を味わい続けて平和ボケしているような愚か者はただの一人も存在しなかった。
最強の国家。その実現の為に手段など全く選ばなかった。
どれだけ憎んでも憎み足りない最凶最悪の邪悪、アルカディアの遺産に目をつけたのである。
楽園計画。
アルカディアの目的は地球の全人類を抹殺し、神にも等しいマザーコンピュータとその端末を兼ねる新たなる人類、人工人間による究極の国家体制、完全管理社会を築く事であった。
完全管理社会の前では民主主義、独裁など、それまで人類が生み出した統治システム、政治体制などゴミ屑同然でしかなかった。
人間が行う場合と桁が違う超高効率の国家運営。システム上、数学的、論理的意味での間違いや、汚職と腐敗が絶対に発生しない。
現実にそぐわなくなった法を修正又は廃止するのに一秒もかからないと言えば、どれだけ凄いのか理解出来るだろう。
誇張などではなく、完全管理社会は宇宙を全て支配出来る程の力と可能性を秘めていた。
この目の前にありすぐ手に取れる禁断の果実を食ってしまったのは仕方が無い事であった。
22XX年。完成した途端、マザーコンピュータは人間の命令を聞かなくなった。
アルカディアが実行しようとした楽園計画のデータを自分達の都合のいいように改造し、マザーコンピュータが人間に対して絶対に逆らわないようプログラムしたはずであったが、考えがあまりにも甘かった。
マザーコンピュータは神の如き絶大な性能によって短期間で大量生産した巨大な海上都市群に日本人を詰め込み、本土から追放した。
その後はマザーコンピュータによる緩やかで穏やかな支配を、日本人は受け続ける事になる。
本土奪還も考えられたが、マザーコンピュータに付け入る隙は全く無かった。
核兵器を何千、何万発受けようとびくともしない要塞に改造された日本列島と、十億人の人工人間の前に、勝率は常に0%であった。
このまま穏やかな平和がずっと続くのかと思った矢先、異変が訪れる。
転移。
海上都市連合「正統日本」。その国力の五分の一を占める大海上都市群「兵庫」が異世界へと転移してしまったのである。
348 ◆gD1i1Jw3kk :2009/10/10(土) 23:14:46 ID:D5/JT/3l
以上。
349創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:17:37 ID:o++g/PIB
今日は静かだな、とても昨日勢い1000以上で270まで行ったスレとは思えん程に
350創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:20:07 ID:x13FQ8bb
>>348
投下乙!ほほぅ、清水さんの世界にはそんな過去が……

>>349
昨日で力尽きた感がありますよねw
まぁスレチェックしながら書いて(描いて)る所なんでしょうがw
351 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:35:24 ID:pQsmrgvI
もうそろそろ上がりまーす
12時までに投下するので、良ければ支援を宜しくです
352創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:39:55 ID:x13FQ8bb
>>351
了解した!
353 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:47:31 ID:pQsmrgvI
投下するよー\(^0^)
やっぱ分量がアレなので、再度支援の程、宜しくお願いです
354 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:49:01 ID:pQsmrgvI
学校を横切って、周辺を街路樹に囲まれた、玉模図書館に着く。図書館がある事は知っていたが、別に本が好きでも無い為あんまり行った事が無い。
結構大きい建物なんだな。図書館内が見えるであろう大きな窓ガラスは、全てカーテンで閉められている。まさか……休館か?
いや、でも……。考えてみれば、書庫の整理って相当な大仕事だよな。て事はやっぱり休館だよなぁ。おい、いきなり詰みかよ。
草川……教えてくれるのは……いや、文句は止めよう。何も調べなかった俺が悪いんだよな。にしても参ったなぁ。

とは言え、ここでぼーっとしてる間にも時間が過ぎてしまう。明日にはもう、この世界に居ないかもしれないんだ。
どうにかして会長に会わなきゃならない。どこか入れる所は無いか、ぐるぐると図書館を回ってみる。……正面玄関には、はっきりと休館とプレートが下がっていた。
裏口? いや、無理だろう。開いていたとしても忍びこめば警察沙汰だ。警察沙汰とかお先真っ暗っつーか未来真っ暗じゃん! 
だけどどう考えても、図書館に入れる方法が思いつかないんだよなぁ……。万事休す……か?

「……鈴木君?」

背後から一番聞きたかった声がして振り向く。そこには……エプロンをして、何冊か本を抱えた会長が居た。結構家庭的……じゃなくて。
会長は草川と同じくよっぽど驚いたのか、ポカンとしたまま固まっている。……取りあえず声を掛けよう。

「お久しぶりです、会長」
「あ……うん、久しぶり……。……って、馬鹿!」
「え?」

会長は抱えていた本を脇に挟んで、つかつかと俺の所まで歩いてくると、思いっきり襟を掴んだ。す、凄い力だ……全く抵抗できない。
会長は無言で俺を裏の駐車場へと引っ張っていく。普通に歩けるし苦しいから話して欲しい……とは言えない。
ぱっと、体が軽くなる。どうにか解放されたみたいだ……。瞬間、会長が凄い剣幕を俺を怒鳴り始めた。

「全く連絡しないとか何考えてるのよ馬鹿!」
「あ、いえ、色々と立て込んでいて……」
「だとしても……あぁ、もう! どれだけ心配したと思ってるの! もう……馬鹿馬鹿馬鹿!」

まさかここまで怒られるとは思わなかった。けど何だろう、罵声が罵声に聞こえない。むしろ嬉しい。
俺は頭を下げながら、どうにか上手い事ごまかせないか頭を回転させようとするけど、空腹の為か全く回ってくれない。

「心配させてしまい、申し訳ないです、会長」
「……もう良いわよ。それとメルフィーさんは無事なの? 貴方の……」

そこまで行って何故か会長は言葉を詰まらせた。俺はその理由は聞かずに、聞かれた事を答える。

「……はい。今は病院でちょっと。けど元気ですよ」
「病院って……何処か怪我したの? 何て病院?」
「んっと……」

まずった……病院は駄目だよな。更に会長を心配させてしまう。というかウソってばれちまう。
ホテルに居ますなんて言ったらどう考えても悪い方向に行くとしか思えない。とは言え、他に何も思いつかないし……。
俺が言葉に迷っていると、会長はため息をついて、呆れ交じりの口調で言った。

「全く……嘘付いてるでしょ?」
「……バレました?」
「ホント、とことん馬鹿ね、貴方……。ここで話してても仕方ないし、図書館に入って。貴方に言いたい事、腐るほどあるから」

……未来に行く前に死ぬかもしんない、俺。でも会長と話せるならもう何でもいいや。
職員専用の裏口から、俺と会長は図書館内に入る。カーテンは閉めてあるものの、中は電気が点いており、職員と……顔馴染みと言うか、顔見知りの人達がいた。
会長に呼び出されたのか、図書委員全員と、数人の生徒会員が積み上げられた本を小説、学術などの紙が張られた複数の段ボールの中に仕分けしている。
……間違いなく俺も呼び出されてやるんだろうな。お疲れ様です。と、会長が貸し出しカウンターの中にいる職員と何か話すと、こっちを向いて手でメガホンの形を作った。

「今日の作業はこれで終わりー。また明日も宜しくねー」
俺を問い詰めていた時とは一転、優しい声で会長が作業していた図書含めた生徒会員達にそう言った。職員以外の生徒会員達がエプロンを外して、各々帰っていく。
会長も帰……アレ? 会長は何故か再度、職員と話すと、気持ち悪いくらいにニコニコしながらこっちに戻ってきた。
355創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:49:14 ID:o++g/PIB
しえん
356 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:49:48 ID:pQsmrgvI
「さぁ、鈴木君、2階で古書書庫の整理をしましょ。協力してもらった手前、私達も図書館に協力しなきゃ」
「え、でも俺……」
「協 力 しなきゃ……ね?」

係員さんに見えない角度で、ニコニコしながら襟首を絞めていく。勿論、俺に拒否権は、無 い。
俺は恐怖に慄きながらも、さぞ楽しそうに首を縦に振った。会長がゆっくりと絞めていた手を外して、俺の手を握った。うわ、仲良しアピールっすか……?
天使の様な悪魔の笑顔で、会長が言った。

「それじゃあ行ってきます!」


「うわっ、埃臭い……」
「当り前でしょ。古書の書庫なんだから」

何をどう言われたか分からないが、俺は会長と一緒にこの書庫にある古書を整理しなければならないらしい。……アレ、何しに来たんだっけ? 俺。
しっかし年代物というかヴィンテージすぎるといか、少し棚から出すだけで凄い埃が立つ。おまけにジメジメしていて、長居はしていたくない。
あぁ、外の空気が懐かしい。懐かしい……懐かしいなぁ……。

「何よその目。てかただ連れ込みたかっただけだから、貴方は何もしなくていいわよ」
「……もっとマシな場所って無いんですか? それか外とか……」
「この書庫の整理をするって条件で、係員さんに全面的に協力して貰ってるの。少なくともあと1時間は作業するから、それまで待ってなさい」

……俺、マジで何も関係無いんだけど……。とは言え、会長がここで話したいのなら、それを優先する以外に無い。
何もしないのも暇を持て余すだけなので、良く分からないけど俺も本を整理する。ボロボロだが、下にラベルが貼ってありアカサタナ順に並べられてるみたいだ。
何か懐かしいな、この感じ。会長と一緒に仕事するなんて。夢中になって作業していると、会長が話しかけてきた。

「真面目な話、メルフィーさんは何処にいるの?」
「えっと、ホテルです。俺と一緒に」

派手に古書が落ちる音がして、俺は振り向いた。会長が両手を口元に当てて、汚物を見る様な目で俺を見ている。

「か、会長?」
「三日間も居なくなってたと思ってたら……最低ね、貴方。……もしや病院って」
「い、いや、別に変な意味じゃなくて……。てか危ない事考えてません?」

しまった、というかさっきから病院に次いでうっかりしすぎだろ、俺……。何か会長の前だと誤魔化せないんだよなぁ。嘘が付けない。
つっても病院の時と違って次は上手く誤魔化せない……。旅行中でした、とか? いや、それはもっと駄目だ。こんな緊急事態に馬鹿かと。
ヤバい、これじゃあ酷いわだかまりを残したまま、俺は会長と離れ離れに……。何か上手い言い訳、上手い良い訳は無いか……!

すると会長は深くため息を吐き、言った。
357 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:50:31 ID:pQsmrgvI
「……詳しい事は聞かないわ。戦ってたんでしょ? あの黒いロボットと」

……会長? 黒いロボットってのはデストラウの事……ですよね? 何で……何で……会長が?
多分、今の俺の顔は至近距離から豆鉄砲を食らった鳩みたいな顔になっていると思う。軽いめまいがする。

「……三日前かしら。貴方が生徒会にメルフィーさんを入れたいって頼んできたじゃない。その時に、貴方にレポートを書く様に頼んだわね」
「はい……」
「貴方がレポートを書いている時、失礼だとは思ったけど、私はメルフィーさんに何故生徒会に入りたいかをしつこく聞いたわ。それで……。
 
 ……全部教えてもらった。メルフィーさんが未来人である事も、貴方がヴィルティックっていうロボットに乗って戦う事も、全てね」

……嘘だろ。それじゃあ会長は……俺がヴィルティックで戦ってた事も、俺が……何も守れなかった事も知ってるって事か?
持っていた本が手からするりと抜け落ちる。めまいが激しくなってきて、足元がグラつく錯覚に襲われる。
俺は……俺は、守れなかった。会長が大事に……大事にしていた、学校を。俺の膝が、地面に、落ちる。全身の力が、抜けていく。

「……すみませんでした」

「学校を……学校を守れなくて、すみませんでした!」

俺は頭を地面に擦りつけて、会長に土下座する。どれだけ謝っても、懺悔しても、何も戻って来ない事は分かってる。
だけど……どうしようもないじゃないか。ここで死んでも、俺は……悔いはない。
会長は何も答えない。やっぱり怒ってるんだな……俺が学校を、生徒を守れ……え?

「……良かった。貴方が生きていて、本当に良かった」

意外な言葉に、俺の視線が会長の方に向く。責められると……思ったのに……。会長の目は俺を責めるどころか、むしろ安堵している様に見える。
何で……何でなんですか? だって俺……俺は……。俺は会長に震える声で、聞いた。

「……会長、俺……俺、生徒を……誰も、救えなかったんです。救えなかったどころか……俺自身の……」

「……責めて欲しいの? 悪いけど、私は貴方を責める気は無いわ。だって、貴方は救ったじゃない。この町を」

会長は少し首を傾げて、俺に対して―――――そう言って微笑した。どうして……どうして、そんな事を言うんです?
俺は……俺は、責められるべきなんですよ。俺がちゃんと戦っていれば、学校も、街も……。皆死なずに、壊されずに済んだのに。
責めて……責めて下さいよ……会長……! 何で……何でそんな、優しい顔をするんですか? 

「貴方を責めて……死んだ人は帰ってくるのかしら? 私は思わない。起こってしまった事は、もう取り返せないわ」

「だから……だから俺は……」


「なら――――二度と、同じ過ちを繰り返さなければいいだけの話じゃない? ひっくり返った覆水は戻せないけど、盆はまだ壊れてないでしょ?」

「私なら、二度と覆水をひっくり返さない様に、盆を必死に守るわ。貴方なら?」 



――――目が、覚める。

「俺なら……」
358創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:50:45 ID:o++g/PIB
359 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:51:11 ID:pQsmrgvI
「俺なら……いや、俺も同じです、会長。俺も……二度と覆水を零さない様に、盆を守ります。例えどんな障害が来ても、俺は……」

「それなら、次はしっかりと覆水を守りなさい。次は絶対にこぼさないように。貴方なら出来るわ。だって――――私の、部下ですもの」

そう言って、会長は微笑んだ。何故か、俺は赦された気がして――――何も赦されちゃいないのに――――。
アレ、何で泣いてんだろう、俺……。俺は……誰かに赦されたかったんだ。情けなくても良い。誰かに、俺の事を。

「会長……」
「男の子がそうやって泣くんじゃないの。全く、ホントにお馬鹿さんなんだから」
呆れ気味に、けど温かい声で、会長が懐からハンカチで俺の涙を拭う。俺がメルフィーにやった事と同じ事を。
抑えようとしても、涙は止まってくれない。……すみません。

「ちょうど1時間くらい経ったわね。お腹すいたし、何か食べに行きましょ?」


「何時食べてもまずいわね……」

図書館から出た俺と会長は、近くのファーストフードでだいぶ遅めの昼食を取る事になった。
俺はファミレスだろうが何でも良かったけど、会長は俺に、男だし沢山食べれてお腹が膨れる食事の方が良いだろうと言う事で、ファーストフードにした。のだが……。

「貴方達はこういうのを好んで食べるのね。それでダイエットとかもうね……愚の骨頂よ」
「駄目ですか?」
「駄目に決まってるでしょ。日本人に一番合うのは和食よ、和食」

確かに会長は飲み物……アイスティー以外に何も注文していない。対して俺はやけに腹が減っていたのか、バーガー2つにポテト3つだ。
腹減ってる時にこの味とボリュームは最高だった。持ってきて10分しないうちに食い終わり、俺自身驚く。もっと味わって食えば良かった。
にしても前から気になってたけど、なんでメルフィーと会長って髪の色が同じなんだろう。同じ国の人って事かな? まぁどうでもいいか。

「あ、そう言えば会長に聞きたい事が」
「何? 下らない質問だったら鼻からポテト食わすわよ」
「草川が会長に惚れてるみたいなんですか、会長って草川に弱みを見せたんですか?」

会長が飲んでいたアイスティーを逆流させて飲み込んだ。胸に詰まったからか、会長は何度か胸を叩いて咳き込む。
……聞かない方が良かったかな。この人、弱みを見せる事が一番嫌いだから。でもこういう所も、草川は惚れるんだろうな。

「……誰に聞いたの?」
「あ、今日草川にも会って、草川本人の口から」
「……あの男、一度地獄を見ないと自分の立場が分かんないみたいね」

会長の背後から、今まで見た事の無い様などす黒いオーラが放たれている……! けど、これでどうにか草川と会長をくっ付ける事が出来そうだ。
ホントに会長と草川の関係が今後どうなるか、見てみたい。未来に行きながらこっちの事も見れないかなぁ……無理だよな。
……そうだ。一つ、怖いけどやっておかねばならない事がある。今の覇王オーラが出ている会長に恐れながら、聞く。

「それと会長、もう一つ」

うわっ、こええ……。そんな無言で睨まないでくださいよ、会長。俺は会長の眼光にビビりながら、ズボンのポケットから紙を取りだし、書いてある名前を読む。
360創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:51:53 ID:o++g/PIB
361 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:51:57 ID:pQsmrgvI
「木原……木原町子って人、知ってます? その、ウチの書記だった」
「木原? んー……。記憶に無いわね。書記は貴方と……あら? 貴方と……誰だったかしら……」

……本当の話だったんだな。本当に木原町子って人は、この世界から……。いざ実感してみると怖い。いや、凄く怖い。
けど、俺はもう迷わない。この世界から消えたとしても、俺は未来を守ることを決めた。これ以上、覆水を零れさせてたまるか。
……そろそろかな。草川とも話せたし、会長とも話せた。自分自身の弱さにも対峙出来たし、もうこの世界で心残りは無い。と言えば嘘になる。
だけど、やるべき事は全てやった。名残惜しいけど、俺には使命がある。未来を救うっていう、途方もない奴が。

「まぁ、どっかで思いだすわ。それより鈴木君、二回質問に答えてあげたから、私から質問」

「鈴木君はこの後どうするつもり? ヴィルティックで戦い続けるの?」

俺は誤魔化さず、ありのまま、会長に答える。

「メルフィーと一緒に未来に行きます。全てに決着を付ける為に」
「……帰ってくるんでしょうね?」

どう答えるべきだ……。あっち側に行った時点で、俺の存在はこの世界から消える事はさっきの事件で分かった。
ハッキリ言えば、俺が未来に行った時点で、この世界に帰ってくる場所は無い。
スネイルさんが言っていた事の意味を、完全に理解する。……俺を見つめる会長の目が潤んで見えた。気のせいかな。

「……帰って来れるかはわかりません。けど、俺は行かなきゃいけないんです。それが、俺の役目だから」
「必ず帰ってきて。出ないと、許さないから」

じっと会長は俺を睨んだ。けど、その目は――――泣きだしそうだった。こんなに泣きそうな会長を、俺は見た事が無い。
けれどどう言えば良いんだろう。帰って来れるかは全く分からない。いや、むしろ無理なんだ。だって、俺の存在は――――。

「……答えかねてるなんて、やっぱり変わってないのね。情けない子」

そう言いながら、会長は髪を結いでいるリボンをするすると外した。ツインテールが綺麗なロングに変わる。
……髪を解かした会長ってメルフィーみたいだ。もしメルフィーと並んだら、姉妹か何かと勘違いされる程。
……何かおかしい気がする。いや、気のせいだよな。一瞬マジで、会長の顔がメルフィーに見えた。目が違うのに。

「手、出して」
俺はテーブルの上に手を出す。と、会長が解いたリボンを俺の手に優しく握らせた。
362創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:52:00 ID:x13FQ8bb
 
363創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:52:38 ID:o++g/PIB
 
364 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:54:25 ID:pQsmrgvI
「会長……」
「お守りにでも取っておきなさい。こんな物でお守りなんて、ナンセンス極まり無いけど」

俺はリボンを大事に握る。会長と正面から向き合う。会長は泣きだしそうな目をグッと閉じて、静かに開いた。

「……私には、貴方がこれからどんな辛い運命を送るのか想像できない。多分ずっと、ずっと辛い運命だと思う」

「もしも潰れそうになったら、このリボンを見て思い出して。貴方の事を必要としてくれる人がいる事を。貴方は、一人で戦ってる訳じゃないから」

「また、会いましょう。その時には、メルフィーさんも一緒に――――この町で」


<本当に良いのね? もう、この世界には戻って来れないのよ。零時になるまで……>

<良いんです。伝えたい事は、伝え終わりましたから>

全ての事が終わり、俺は遥ノ川高校に戻ってきた。もう夕刻だからか、誰も通っていない。修復工事も終わり、学校は未だに破壊された箇所を露にしている。
もう戻って来れないけど、修復が終わって、本来の状態になった高校をもう一度見てみたかった。いや、正直に言っちゃえば――――全部、最初から元通りの世界に。
何時も草川がちょっかいを出してきて、放課後が終わると、木原さんと……会長に尻を引かれる、……それで、メルフィーと一緒に屋上で飯を食う。
そういう世界をもう一度過ごしてみたかった。俺は目を閉じ―――――その想像を、振り切る。

学校から踵を返して、空を見上げる。綺麗な夕日が浮かんでいた。
この世界で見る、最後の夕日だ。胸から何かがこみ上げてくるが、俺は泣かない。

泣くのは――――全てが終わって、未来を手に入れた時だ。

静かに目を閉じ、スネイルさんに伝える。

<……戻ります。転送して下さい>
365創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:54:58 ID:o++g/PIB
 
366 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:55:35 ID:pQsmrgvI

……閉じた瞼を開けると、見慣れない景色が俺の目に飛び込んできた。一面見渡す雪景色……いや、違う。雪景色ってレベルじゃない。もしかして……北極……か?
下に目を向けると、ブーツが雪で若干埋まっている事に気付く。さっきから顔が凍りそうなくらいに寒い。気付けば俺は防寒着を来ていた。それもエスキモー並みの。
てかホント何処だここ……歩くと深く雪を踏む音が聞こえる。空が曇っているからか、視界が良く見えない。
まさか転送失敗したんじゃないだろうな。こんな所で凍死とか冗談じゃないぞ。

<隆昭さん、こっちです!>
メルフィー? 直感的に、メルフィーの居る方向が分かり、俺はその方向へと走りだす。
曇っていた視界がだんだん鮮明になって行き――――見えた。俺と同じくパーカを着て手を振るメルフィーとスネイルさん。

それに――――膝を着き、元の姿へと戻った、ヴィルティックが。

「メルフィー!」
走ってくる俺に気付いたのか、メルフィーも走ってくる。
俺は立ち止まり、メルフィーを待つ。俺はメルフィーを抱き寄せる。服越しでも、メルフィーの体温を感じる。

「ごめんな、俺だけ町に戻って……」
「……氷室さんに会えましたか?」
「あぁ。何時か……何時か二人で……」
「二人で?」

メルフィーが次の言葉を待つように、俺を見上げる。二人で……。

<熱い抱擁は結構だけど、そろそろ吹雪いてくるわ。ヴィルティックに乗って>

スネイルさんに言われて、俺とメルフィーは一緒に頷く。
瞬間、俺とメルフィーの体がヴィルティックのコックピットに転送された。ってこの格好のままじゃ……そうだ、左肩を二回叩くんだ。
するとエスキモー姿が、一瞬でメルフィーが来ている様なパイロットスーツになった。……何か恥ずかしいデザインな、これ。
球体に触ると、ブラウザが出てきて、メルフィー……髪、切ったんだ。

「髪、切ったんです。似合いますか?」
そう言って、ショートカットになったメルフィーは優しげな頬笑みを浮かべた。俺は力強く頷いて、返答する。

「あぁ、凄く似合う」

もう一つのブラウザが出てきて、スネイルさんが映った。……上手く表現できないけど、凄く、過激なパイロットスーツだ。

「私が次元を超えるから、続いて一緒に飛び込みなさい。良い? 絶対に遅れないでね。チャンスは一度だけよ」

俺はスネイルさんの言葉に頷いた。天空を見上げると、大きく黒い渦みたいなモノが浮かんでいた。アレに飛び込むのか……。けど、怖くは無い。

「隆昭」

メルフィーが俺を呼ぶ。俺はそれに頷いて、あの言葉を唱える。



―――――光を掴めないのなら、俺が光になってやる。未来という、光に。



「シャッフル!」
367創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 23:56:12 ID:x13FQ8bb
 
368 ◆n41r8f8dTs :2009/10/10(土) 23:56:31 ID:pQsmrgvI









                              『ヴィルティック・シャッフル』

                                  グッド・バイ

                              Inside of our hands in the future
369創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 00:03:01 ID:eglMIrfw
投下乙です!
隆昭が未来を掴む日が来ることを願います
草川は未来を掴む前に会長に粛清されそうですがw
しかし氏の作品は毎度終わり方がいいですね
370 ◆n41r8f8dTs :2009/10/11(日) 00:05:29 ID:zPiQbxAz
と、言う訳でヴィルティック・シャッフルは終わりです
今までBADENDだのビターエンドだのほざきましたが、こんな終わり方になってしまい申し訳無いです
ですが、色々考えた結果やっぱハッピーエンド(?)が〆の方が良いなと思い、こんな感じになりました

6スレから始めた企画ですが、皆さまの感想や絵師様の神イラストのお陰で、ここまで漕ぎつける事が出来ました。
1話から付き合って頂き、本当に有難うございました。感謝してもしきれないくらい、感謝しています。

一応番外編とエピローグの構想はありますが、ちょっと一休みして、今まで読めなかった作品をじっくり読んでいこうかと思います
重ね重ね、今までありがとうございました


何気に会長が好きになってきた件。もうちょっと出番増やせば良かった(´・ω・`)
371創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 00:06:09 ID:dghv9z0y
乙でした。想像を喚起する落とし方、いいものだ
372創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 00:13:32 ID:lVkcQ0WA
>>370
完走乙でした!
本気な草川が見られるとは思いませんでしたw
あと
>けど、これでどうにか草川と会長をくっ付ける事が出来そうだ。
隆昭のKYっぷりにワロタw

さて、隆昭とメルフィーが幸せな未来を掴めたらいいな、とw
373創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 00:26:53 ID:zPiQbxAz
さて、落ちついたし、朝投下された分を気合入れて読むか…
>>369>>371
やっぱ終わり方は綺麗に。が俺のポリス―ですから
一度、こういう想像力を喚起というか、読み手の想像に委ねるみたいな終わり方を書いてみたかったんですw
草川は・・…多分大丈夫ですよ。多分
>>372
草川には1話でシリアスとギャグをこなして貰いましたw一度本気の草川を書かなきゃなとw
しかし完走できたのはホントに良かったです。何度か折れそうになったのでw

んで今晩は失礼しますー
374PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/11(日) 00:29:21 ID:oAmAKzgp
>>347
 投下乙です! なるほど、清水さんの世界は世紀末を体験したんですか……ちょっと、というかかなり意外でした。

>>370
 完結乙です!
 やっぱいいですねー、希望のある終わり方ってw
 ああ、ここに来て会長の株価急上昇でゴワスよ……。
 そしてタカ坊のエアリード能力の低さにびっくりでゴワスよw これは学園のいいネタになっt(ry
 では、番外編とエピローグもありますが、ひとまずお疲れ様でした!
375某武装勢力司令官:2009/10/11(日) 01:12:46 ID:8aa9PkTI
いつの間にか13号機に…。
私もなにか書こうと思ったがロボの設定の段階で挫折しましたww
376創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 01:20:00 ID:oAmAKzgp
 設定ではなく、どんな話を書きたいかを中心に考えると上手くいくかもしれませんよ!
377創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 01:43:16 ID:l936v6jh
ロボット物というジャンルの素晴らしさは、あらゆる物語を受け容れる間口の広さにある。
正確な引用ではないが富野由悠季監督がこういうことを言ってたな。
378創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 03:08:59 ID:BE0xlqiq
いつだったか魔法ロボやるぜって言ってたものです。
自分はやっと設定ができたとこです。ここからが大変なんだよなぁ。
導入部どうしよう。
379 ◆CNkSfJe3Zs :2009/10/11(日) 05:57:34 ID:UE75mee0

アタシ、テティス・ステュクス! エラトステネス高校の1年生!
頑張って憧れのソマ先輩と一緒の高校に入って、
ステキでジュージツした学生生活をエンジョイするつもりだったんだけど……

なんと、ソマ先輩にまとわりつく、ユノーとかいう変な先輩が!
成績優秀、スポーツ万能な上に生徒会長までやっちゃってるパーフェクト美少女が
まさかの恋のライバル!?

アタシの学生生活、どーなっちゃうんだろ?


恋してドキドキ! まーな☆がるむ


   は じ ま る よ !!
380 ◆CNkSfJe3Zs :2009/10/11(日) 05:58:27 ID:UE75mee0
嘘です。






という訳で、人狼機兵マーナガルム 第2話Cを投稿します
今回もちょっと短めですが……
 振り落とされた超震動ネイルを、右に飛び退いて避けながらガトリングガンを掃射する。狼頭の脚を狙い放たれた砲弾は、
そのほとんどが命中する事なく氷を砕き、雪を巻き上げるだけで終わる。数発は命中したようだが、左側の大腿部や脛部の
装甲をへこませた程度のダメージしか与えられていない。バレルを短くした影響は命中精度の悪さだけでなく、単純な重量
バランスの変化にも表れている。本来なら今の攻撃で左脚の関節を潰し、機動性を大幅に奪った上で仕留めるつもりだったのだが、
これまで使っていた物との重心の違いが狙いを歪めたのだ。時間に余裕がなかったとはいえ、試射すらしていなかったのは
失敗だったか。ツクヨミは不愉快そうに眉間に皺を作った。
 しかし、今の射撃でこの短砲身ガトリングガンの感覚は掴めた。もう狙いを外しはしないだろう。落ちているという威力も、
RSサブマシンガンで傷ひとつ付けられなかった装甲を歪められたというだけで十分だ。後は至近距離で撃つなり、装甲の隙間を
狙うなりすれば、十分に狼頭を破壊し得るだろう。
 氷を踏み砕きながら力任せに方向転換した狼頭に向けて、再びガトリングガンを撃ち込む。狼頭は両肩のシールドを展開しながら、
再び突進する。……何か妙だ。遠距離に攻撃できる武装が無いとしても、装甲を撃ち抜き得る武装を持っている相手に正面から突撃、
というのは、防御しながらでも無謀すぎる。実戦経験が足りないとはいえ、何の策もなくこんな行動をするはずがない。間合いを
詰められればあの厄介な爪がくる。さすがに、片腕で持ったハルバード一本でアレを全て捌き切る自信は無い。後進しながら
ガトリングガンを撃ち続けるしかない。
 シールドは上下左右に素早く可動する。何十発も着弾し、歪みんで部分的には亀裂が入りながらも、胴体部を護る。しかし、
このシールドはRCBよりも関節部が少なく動きが固い。防御パターンは割と単調だ。細かく照準を変え、頭部と脚部を守ろうと
シールドを動かした隙を狙い、胴体を狙い撃つ。流石に胴体部の装甲は厚いらしく、一撃で抜けはしなかった。……が、これで
突進は止まる。
 分厚い強固な壁で守られているとはいえ、自分自身が居る位置を撃ってきたという行為は大なり小なり動揺を与える。
その感情は、どんな熟練されたパイロットであっても、一瞬だけ硬直させる。動揺のない覚悟を決めた揺るがない者、
あるいは、薬物や洗脳等によりそれらの感情を抹消された者であっても、着弾時の衝撃が操縦に支障を与える。つまり、
どうであっても一瞬は動きが止まり、ツクヨミが反撃に移るには十分過ぎる隙を作り出す……はずだった。

 狼頭は止まらない。まるで胴体部が被弾した事に対して、どうとも思ってないと言わんばかりに、シールドで防御する事すら
やめて、更に加速する。撃ちこまれるガトリングガンの砲弾が胴体部の装甲を変形させていく。その動きに乱れは一切無かった。

「何?」

 この戦いでツクヨミは初めて、明確に狼頭に動揺した。パイロットの実戦経験が足りないが故に逆に恐怖を感じないのか?
着弾の衝撃をものともしないのは独自構造と思われるコクピットの影響だろうか? その推測が、思考するという行為そのものが、
ツクヨミの手を一瞬だけ止める。
 出鱈目な攻撃を仕掛け、それによって生まれた隙を突き敵機を破壊する。普段ツクヨミが得意としていた戦法に、彼自身が
嵌ってしまったのだ。

 それに気付いた時には、既に高機動型の目前に狼頭がいた。
 慌てて下がろうとする高機動型。その左腕に装備されたガトリングガンを狼頭の右手が握り締める。起動した超震動ネイルが
メリメリと音を立てながら砲身を揺らし、変形させていく。更に左腕の超震動ネイルによる抜き手。咄嗟に、右手に持ったハルバードで
受け止める。
 咄嗟に防御してしまった事で、己がまだ動揺していたのだという事を思い知る。新型のライオンイーターをベースにしたRS相手に
力任せの押し合いとなれば、脚力を覗いてはスカンクエイプ改以下のパワーしかない高機動型では勝ち目はない。あの場で最適な対応は、
ガトリングガンを捨てて回避に徹する事だっただろう。爪を受け止めた斧頭。単純に超震動兵器としての出力は互角以上なのか、受けた
直後に砕ける事はなかった。しかし、ツクヨミの耳は、超震動兵器同士がぶつかり合った不快な音とガトリングガンが破壊される音に、
ハルバードの柄が変形する音が加わり始めた事を聞きとれている。「折り畳み式であるが故に脆くなっている」というテティスの言葉を、
こんな形で確認したくはなかった。

 ガトリングガンはもう射撃不可能なまでに破壊されているだろう。ハルバードもこのままだと、すぐに柄が折れる。そうなれば手持ちの
武装は完全に無くなる。狼頭のパイロットもそれが理解できているのだろう。その歓喜が、高機動型を潰さんとするRSの動作伝わってくる。
ユノー・ハーディングと名乗った女の、不愉快な笑い声まで聞こえてきそうな、絶体絶命の状況。しかし……

「勝った」

 この状況下で冷静さを取り戻し、逆に感性の研ぎ澄まされていっていたツクヨミには、己の勝利に繋がる道が視えていた。

 彼が呟いた直後、限界を超えたハルバードの柄が折れる。その瞬間こそが、ツクヨミが狙うタイミング。ガトリングガンを左腕ごと切り離し、
半歩下がる。狼頭の爪が高機動型のRCBを1本に刺さり、裂き始めるが、ツクヨミは気付かなかった。この一瞬で彼の目に入っていたのは一つ……
折れたハルバードだけだ。

 折れた柄、鉤爪、穂先、斧頭、四面の向きがくるくると回転しながら変わり、自由落下。それが二機の間に入り、穂先が高機動型を向いた瞬間に、
高機動型はその持てる力の全てを込めた右脚の蹴りを叩き込む。穂先が脚の裏に刺さりながら打ち出された、折れたハルバードの斧頭。高機動型が
唯一、人工筋肉の出力で他のスカンクエイプを上回れる部位である脚。それによって加速された一撃が、狼頭の歪んだ胴体部装甲に突き刺さる。
 へし折れ、超震動発生装置が止まりつつあったとはいえ、変形した装甲で耐えられるものではない。蹴りの衝撃で大きく後ろへ飛び倒れた狼頭には、
深々とハルバードが突き刺さっていた。

「悪いな。お前を倒すのに、これ以上に最善の手を思い付かなかった」

 操縦者を殺す。RSを確実に撃墜する方法としては割とポピュラーな手段ではある。如何に高い性能で強力な武装を装備していたとしても、
動かす人がいなければただの木偶の坊だ。ツクヨミは、倒れたまま動かない狼頭を見る。
 折れた超震動ハルバードの刺さったコクピット。乗っていたパイロットの少年は、自分が死ぬ瞬間まで自分が敗北するとは思わなかったはずだ。
戦争とはそういうモノだと理解はしているが、やはり気分がいいものではない。しかし、今は他人の死についてああだこうだ考える前に、自分の
心配をするべきだろう。武装を全て失い、左腕は肘先から切断され、右足にも穴があいている。この状況でもう一機出てきたり、ミサイルが
撃ち込まれれば、流石に生きて帰れる気がしない。
 とりあえず解体して部品を奪うか。ツクヨミがそう考えて狼型に目を向けた瞬間、異様な光景が見えた。

 超震動ネイルの生えた右手が空へと伸びた。それに続くように両脚が動き、左腕で上半身を起こす。狼頭が立ち上がったのだ。

「馬鹿な……」

 蹴りで無理矢理押し込んだので、確実な手応えは伝わってこなかった。しかし、あそこまでハルバードが深く食い込んでいるのだからコクピットに
到達し、その中身を潰していなければおかしい。
 その「何故、狼頭は動いているのか?」という疑問の答えを、ツクヨミはあっさりと理解する事が出来た。狼頭が、まるで上着を乱暴に脱ぎ棄てる
ように、ハルバードが突き刺さった自らの胴体部の装甲を引き剥がしたのだ。

「なるほど」

 剥き出しになったコクピット。そこには死体どころか血の一滴も存在しない。誰も乗っていないパイロットシートには、破壊された計器やケーブルが
散乱するのみ。つまり……最初から誰も乗っていなかった。

「無人機、か」
人狼機兵マーナガルム 第2話「人と狼」C
終了です


狼頭との戦いはもうちょっとだけ続くんじゃ……いや、今日明日中には終わりそうなんですけどね
作業的に長引きそうだったので、とりあえず先に出来た分だけ書き込もうかなぁという欲求に駆られて……


さ〜て頑張って続き書く作業に戻りますか〜
385創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 09:58:05 ID:JBud870B
>>380
嘘なのかよwww

投下乙です!
しかし無人機でしたか狼頭、不気味さが更に増しましたね
ツクヨミさんの負けはなさそうですが…
386創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 11:51:25 ID:oAmAKzgp
>>380
 こwれwはwひwどwいw

>>384
 投下乙です!
 おお、狼頭もツクヨミ先生もかっこいい……。こういう駆け引きって燃えますよね!
 しかし狼頭、無人機とはそうきましたかw

 次回も楽しみにしてますね!
387DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 12:26:46 ID:DMpP1xs6
>>347
投下乙!
勝ち目を感じませんなぁ……人間頑張れよ。いや頑張らないほうが(ry

>>368
投下乙!
メルフィー……隆昭……頑張れよな……。未来を掴めよ。

>>384
投下乙と言わざるをえないのさッ!
死を恐れぬとは参ったと思ったら無人機だったとか、ツクヨミさんファイトなんだぜ!


さて、エピローグどうしようかな。あぁそれにしてもΩ貝がいつの間に立派になって…ッ 保存してしまったんッ
388創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 15:29:30 ID:zPiQbxAz
まさか半日眠ってたとかorz
>>347
投下乙ですー中々ハードっすなぁ
つかアルカディアってネーミングが如何にもって感じで良いですね
>>384
投下乙っす!
>無人機
何……だと…・・。ツクヨミさんの戦い方が容赦無くてゾクゾク来ますw
しかし狼頭……背後に不気味な影を感じますネ。まさか量(ry

>>374>>387
隆昭のエアリード能力の低さはあくまで会長と草川の事を思ってなんですよ(棒読み
オルトロックとの戦いで失う物が大きすぎましたからねー。やっぱ最後は希望を持たせたかったんですよ、隆昭に

とはいえ、こういう終わり方だとエピローグどうしようかなー。このままの構想だと色々……
取りあえず仮面ライダーとだけ>エピローグ
389創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:09:35 ID:oAmAKzgp
>取りあえず仮面ライダーとだけ
 龍騎か555かディケイドか、クウガかアギトかブレイドか……いやいやカブト? 響鬼? もしやBLACK? RX?
 あ、わかった! 真だ!

 ……なんちゃって。
 何はともあれ、期待してますねw
390DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 16:19:58 ID:DMpP1xs6
DSのエピローグを投下します。
これで一応完結ということなります。
391創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:23:04 ID:oAmAKzgp
 ほいきたぁ!
392DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 16:23:31 ID:DMpP1xs6



 『Diver's shell』


 「エピローグ」


 ユトとメリッサの一日は、いつも変わらず早くから始まる。
 一般の人よりも早く眼を覚まし、身支度をして、朝食を取って、ダイバーとしての仕事をする。
 一連の事件の後も二人は大差無い生活をしていた。
 ダイバーを止めるという選択肢も確かにあったが、二人で話し合って、『もう少し続ける』と結論を出した。遺跡に潜ったが為に命を落としたも同然なフローラのことも真面目に話した。だが、メリッサはこう言ったのだ。『お母さんなら止めろなんて言わない』、と。
 ただ、ダイバーに必須な潜水機は遺跡に置いてきてしまったので、オヤジさんに頼んで新しいのを組み立てたりしているところだ。
 一連の事件全ての概要を知ったオヤジは何も言わずに二人を抱きしめてくれた。結末がどうのより、過去がどうのより、二人が無事であることが大切だったのだから。ユトの家族や友人なども似たような反応だった。メリッサの友人などもそうだった。
 ただ一人、メリッサの父親だけはイの一番に激怒した。姿見えぬ黒服の連中の行方。フローラが殺された理由が『金』の一文字だったのだから無理も無い。黒服の連中はタナカとウィスティリアが処分を下してくれたに違いないのだが、姿が見えない以上は確認のしようが無い。
 φ37遺跡は、いつの間にか地図から消されていた。ダイバーの間では不穏な噂が飛び交っていて、兵器の実験がどうのこうの、とてつもないものを見つけたのだどうのこうのと言われているが、どれも正確な情報ではない。
 それに、φ37遺跡の話題そのものが消えかけている。あの二人が暗躍しているのかもしれない。飄々とした態度で嘘の情報を喋るウィスティリアや、真面目な顔で相手を脅すタナカが簡単に想像できた。
 潜水機の組み立て作業はほぼ終わっている。
 ユトとメリッサの二人は、塗装に使う塗料の入ったドラム缶を潜水機の格納庫へと転がしながら押し込むと、汗を拭いながらリビングへと出てきた。
 外の気温は高い。7月半ばともなれば湿気も上がり、気温は上限を知らぬように上昇し続ける。地球から持ち込んだセミがみんみんと騒々しい鳴き声を上げている。地面の少ない島だというのにしぶといことだ。
 昼が近づき、更に気温は上がってくる。
 ユトがどこかに電話をかけて、メリッサは冷たい合成イチゴジュースをリビングのソファで飲む。

 「オヤジさん達、もうすぐ側まで来てるって」
 「じゃ、私達も準備して家出てましょ」

393創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:23:56 ID:oAmAKzgp
 
394DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 16:24:45 ID:DMpP1xs6

 電話を置いたユトは自分の部屋に戻って水着やら海で泳ぐ道具一式を揃えて袋に詰める。メリッサは、水着の他に日焼け止めオイルなども袋に詰めた。
 メリッサの方は準備をしていたのでかなり早く玄関についていたが、準備を怠っていたユトはもたもたして中々出てこない。冷房の無い玄関は暑く、夏の服装のメリッサでも汗を滲ませてしまう。
 と、外に人の気配がしてきた。大きい歩調一つ。小さな歩調一つ。二人の人物が家の前の小さな庭の門の前へと来ると、呼び鈴を押した。電子音が家中に響く。
 一人はラフすぎる夏の格好のオヤジと、涼しげな格好のエリアーヌだった。オヤジはタオルで鉢巻を、エリアーヌは大き目の麦藁帽子を被っている。

 「お二人さんー! 早く出てこねェと置いてくぞー!」
 「置いてきます……よ〜」

 両手を合わせて作ったメガホンで大声を張り上げるオヤジ。エリアーヌも大声を出そうとしてメガホンを作ったが、途中で恥ずかしさがこみ上げてきて、メガホンを崩して蚊が鳴くような声で二人を呼ぶ。
 オヤジとエリアーヌの後ろにはユトとメリッサの予定には無かった人物が居る。
 黒のタンクトップにジーンズ。ダサイサングラスをこれでもかとデコレーションして装備し、テンガロンハットにビーチサンダル(金色)を穿いて、腰を突き出して口で効果音を呟き続ける男――ニコラスだ。手には水着の入った袋がある。
 やっと追いついたユトは、メリッサと共に外に出た。高い位置にある太陽から照射された日光が大気を熱し、都市の地面からは揺らめく熱気が見えている。二人は家に鍵を閉めると、並んで門へと歩いていく。

 「Hey!」
 「……兄さんも海に行くの?」
 「モチロンさ!!!」
 「いつの間に話を拾ったのさ」
 「千里眼さ!!!!」
 「眼じゃ拾えないような」
 「いい男は拾えるのさ。波動を聞き取れば大宇宙(コスモ)の神秘が見えてくるだろう……?」
 「うん、意味が全く分からない」

 ニコラスは返事をすると同時に片膝を地面に付いてポーズを取る。うざかったが笑えた。
 オヤジは大声で笑い、ニコラスに手を差し出す。ニコラスは金髪を掻き揚げながらオヤジの手を握ると、サングラスを取った。デコレーションのビーズが一欠けら地面に落ちた。

395創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:25:11 ID:zPiQbxAz


396創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:25:12 ID:oAmAKzgp
 
397DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 16:25:32 ID:DMpP1xs6

 「分かってるじゃないか………オヤジよ」
 「ふ……分かるモンには分かるネタがある」

 手を握り合ってニヤニヤし始めたオヤジとニコラス。
 熱にやられたかと他の三人は呆然と眺めるのみ。

 「えっと………え〜っと」
 「バカは放って置いて海に行きましょ」

 二人を完全に放置してユトとメリッサは海の方へと歩き出す。エリアーヌは馬鹿二人組か、ユトとメリッサ組かを迷った挙句、とことこと馬鹿二人を放置して二人の方へと走り出した。

 「待って下さ〜いっ!」

 三人が歩き始めたのを見てオヤジとニコラスは慌てて後を追いかけ始める。
 我先にと走り出す姿は子供のようだ。
 ユトはメリッサに左手を差し出した。
 メリッサの右肩にはユトが作った義腕がはめ込まれている。動きに不審な点は無く、相当丁寧に作ったことを窺わせる。
 二人は手をつないだ。
 歩きに合わせて手の橋が前後に揺れる。
398創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:25:59 ID:oAmAKzgp
 
399DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 16:26:53 ID:DMpP1xs6

 「ユトー」
 「ん?」

 メリッサが左腕を上げた。左手の薬指にあるシンプルな銀色の指輪が反射して煌く。
 ユトも左腕を上げる。同じ型の指輪が銀色の反射を見せた。
 二人は指輪と指輪がぶつかり合うように握り拳をぶつけた。
 夏に相応しくない小さく涼しい音がした。


            【完】

400創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:27:00 ID:zPiQbxAz


401創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:27:43 ID:oAmAKzgp
 
402DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 16:29:02 ID:DMpP1xs6
 完 結 。

最後は自分が一番やりたかったことを書いてみたのマキ。
支援に感謝です!
403創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 16:33:57 ID:oAmAKzgp
>>402
 完結乙です!
 最終回が告白で終わったと思ったら手に指輪……だと……!? やりおる、やりおるぞこやつ!!
 しかし、オヤジさんとニコラスの波長がここまで合うとは思わなんだw

 それでは次回も……じゃなかった。
 完結、おめでとうございます!
404DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 17:00:56 ID:DMpP1xs6
>>403
感想ありがとうございます。
左手薬指の指輪と言ったら一つしかないです。えぇ。書きたかったんだ。
脇役なニコラスだけど最後くらいは活躍させないとーなんて。

次回作の構想はありますが、意欲とか体力とか背後事情が「らめぇ」状態なので時間かかりそーです。
405創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 17:08:08 ID:oAmAKzgp
>>404
 そこで間を持たせるためにスピンオフ作品を(ry
 ……まあ、ゆっくりまったりいきましょうw

 しかし人いませんねぇ。休日だからみんな出掛けてるのかな?
406創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 18:32:29 ID:3+yHj1CO
>>402
乙です!
ユトめ、一回踏み切ったらやることやりおって…!
祝ってやる祝ってやるぞ!(極細化しないことを願いながら)

>>405
実は寝ていただけというオチなんじゃよ
407創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 18:39:56 ID:oAmAKzgp
>>406
 なん……だと……!?

 ちなみに私、朝から書いてるのに2000文字しか進んでません。大丈夫か……。
408創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 18:47:00 ID:3+yHj1CO
>>407
大丈夫、自分も落書きしてたら寝ちゃって結局進んでないのでw
というわけで今からちょっと描いてきやすぜ旦那!えぇ、本当に取りとめもない落書きですが…
12時までには投下いたしやす
>>404
次回作も気が向いたら描かせてくださいNE!
409創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 18:47:46 ID:O8C7kNwi
>>402
投下乙!そしてお疲れ様でした!
ユトめ、ちゃっかり嫁ゲットしやがって……祝ってやる、祝ってやるぞ!
ニコラスは相変わらずで安心したw

>>407
そういう日もあるさ
410創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 18:56:11 ID:oAmAKzgp
>>408
 なんと……wktkしながら待ってますよ!

>>409
 そういう日ばっかなんですよw
411創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 19:05:44 ID:dghv9z0y
>>404
投下乙
そして二重の意味でお祝い申し上げます

>>408
ネタ探ししつつ期待
412創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 19:21:02 ID:zPiQbxAz
>>402
遅れましたが投下&完結、おめでとうございます。何とも爽やかでかつ気持ちの良いラストで最高です
ニコラスさんのウザさも親父さん&エリア―ヌも、何よりユトとメリッサが今後ずっと幸せな事を祈ってます
にしても素直になったメリッサは可愛いですねw2828しますw

俺もエピローグの序盤書かないとなぁ
その後番外編
413創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 19:29:58 ID:dghv9z0y
久々にぴくしあを立ち上げてみたもののネタがなかった
414DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/11(日) 19:51:20 ID:DMpP1xs6
皆様、感想ありがとうございます!
これだから文章書きは止められないッスよ。

>そこで間を持たせるためにスピンオフ作品を(ry
ちょっと考えてたりw

>祝ってやる祝ってやるぞ!(極細化しないことを願いながら)
ユトはそのタイプじゃないから多分大丈夫ですよ………多分。
415創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 19:58:27 ID:zPiQbxAz
>>414
確かにユト君は心配ないと思いますw
何でマキがあーまで弄られるのか、自分でも不思議なんですよねー。まぁP氏が発端だと思いますが
416創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:01:46 ID:oAmAKzgp
>>415
 ナ、ナンノコトカナ?




 すみませんでしたぁ――――っ!!
417創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:11:40 ID:O8C7kNwi
>>413
ならネタを募集すればいいじゃない!

>>415
ある意味それは愛されてるとも言えるのではなかろうか!?
418創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:11:45 ID:DMpP1xs6
思うに「極細」なるアダ名の強烈さでは
419創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:12:33 ID:O8C7kNwi
すまんageちまった。罰として遥に捻り潰されてくる
420創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:13:59 ID:O8C7kNwi
>>418
そのあだ名を付けたのもPBM氏なんじゃよw
421創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:14:01 ID:mJdx+Wfq
誰だよ最初にマッキー極細とか言ったの…って思ったらやっぱりこの人だったでござるの巻き

228 名前:パラベラム! の人 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日:2009/08/11(火) 20:01:36 ID:AsybayMy
>>225
 のろけやがってちくしょうマッキー極細め! 末代まで祝ってやる! 祝ってやるぞ!
422創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:15:48 ID:DMpP1xs6
マキ氏がこの一連の流れに興味をお持ちになられたようです
423創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:15:52 ID:dghv9z0y
ありゃま


ところでぜんぜん関係ないけどピンヒールてかっこいいよね
424創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:18:35 ID:oAmAKzgp
>>419
 関節が逆方向に曲がっても知らんぞ――――っ!

>>420-421
 よし、スーパーリンクだ!

>>422
 ひぃっ。マキるのだけは、マキるのだけはやめてくれぇっ!!

>>423
 どちらかと言えば、どっしりとした足のほうが好みです……。
425創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:19:22 ID:zPiQbxAz
突然人が増えてビビったでござる
まぁ長くネタにされて作者冥利に尽きます
426創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:19:27 ID:l936v6jh
>>423
ピンヒールで全力で戦えなきゃミラージュ騎士とは言えませんよ
427創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:19:41 ID:mJdx+Wfq
>>423
個人的には趣味じゃないけどアリだとは思う
428創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:21:33 ID:DMpP1xs6
ピンヒール……サンダル?(^p^)
429創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:22:28 ID:dghv9z0y
前々からルヴァイアルはピンヒールじゃないかと思っていた。中の人的な意味で
430創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:22:41 ID:O8C7kNwi
よし、>>421!ドッキングだ!

ところでIDがマジで(mjd)だというのは突っ込むところだろうかw

>>423
YESだね!
431創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:24:24 ID:mJdx+Wfq
>>430
マジで!?
でも無理だ、何故ならシンメトリーじゃないからさ
432創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:26:29 ID:oAmAKzgp
 ドッキングとか突っ込むとか嫌らしいですよ!

>>425
 こういうところは昔から変わりませんよねw
433創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:30:36 ID:zPiQbxAz
>>429
そういや具体的な描写はして無かったすね>ルヴァ
取りあえずここまで?ってくらい金色の装飾が施されてるってイメージはあります
434創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:35:25 ID:dghv9z0y
……シナンジュ?

ピンヒールが描きたくなったので思い出した、マチコさん@ルヴァイアル
435創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:36:48 ID:DMpP1xs6
ピンヒール………ピンヒールとはなにか誰か教えてプリーズ
436創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:38:24 ID:dghv9z0y
>>435
ハイヒールとかのヒールがやたら細いの
はいてるひとはひどく難儀すると思う
437創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:43:10 ID:oAmAKzgp
 自分はガーベラテトラ的なのを想像してました。>ルヴァイアル
438創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 20:46:22 ID:dghv9z0y
で、思い立ったが吉日でハイヒールロボを描いてみ……永野護?
439創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:05:28 ID:O8C7kNwi
そして突然人がいなくなるのも相変わらずだなw
440創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:22:55 ID:zPiQbxAz
まぁ特にネタも無いしw
ルヴァイアル期待してるっすよ
441創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:26:22 ID:dghv9z0y
>>440
申し訳ない
ルヴァイアルというには装飾分が足りないかつ若干コンセプトがちがうのです。それにもうヴィルティック描かせてもらってるし
まあ出来たらうpするけど
442 ◆46YdzwwxxU :2009/10/11(日) 21:32:07 ID:8Q0qx+pT
ネタはなくともせーぞんほーこく。
完全に時代に取り残され気味だけど。
もろもろのレス返はちょっとお待ちを。
443創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:32:11 ID:zPiQbxAz
>>441
あ、いえいえ、自分こそ変な事言って申し訳無いorz
完成品を楽しみにしてますです
444創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:33:57 ID:dghv9z0y
>>443
期待させてしまうようなレスをしてしまってすみませぬ……
445創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:37:12 ID:zPiQbxAz
>>442
ほあっ!凄くお久しぶりです!
いえいえw何時でも復帰をお待ちしてますよw
>>444
いえいえ自分こそorz
反省としてニコラスさんの話を3時間程聞いてきます。正座で
446創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:39:56 ID:oAmAKzgp
>>442
 おお、お久しぶりです!
447創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:43:34 ID:dghv9z0y
>>442
おお、お待ちしておりました
448 ◆46YdzwwxxU :2009/10/11(日) 22:09:45 ID:8Q0qx+pT
9号機>>858(スプリガン)
なんというメカニカル。芸術的な解釈をしていただけて冥利に尽きます。
このイラストに恥じないように気合を入れて再開できたらと思います。
しかし立体をここまで自在に表せるとは・・・貴様、何者だ・・・?

10号機>>379(男性陣集合絵)
三人とも漂うエロス! 田所の襟が突っ立っているのがいかにもって感じですね。
爺意外と背が高い。もしかしてシークレットブー(ry
天農の髪型に悩んでいた(※)けど、そうか、こんな風になってたのか・・・。
(※オールバック、ボサボサ、ロケット団のボス風、大神博士風とか色々考えては消してました☆)
しかし3/7ってスゲー・・・
それからツクヨミさんの態度がすごく「らしい」と思いました!

10号機>>717(全選手入場)
最後までニヤニヤしながら読みました。
特に爺紹介のセンスがずば抜けているかと。
ミラクルはロボもないくせにちゃっかり。


斜め読みしたので、抜けがあったらごめんなさい。
リアルが余裕ない感じなので、もうしばらくはまともに動けそうにないです。腰据えて書きたい・・・。完結諦めたわけじゃないんだからねっ!
でも若いみんなが頑張ってるのをみていると安心する。
またまとまった時間ができたら一つ一つ感想書きたいものです。

以上。
449創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:10:17 ID:O8C7kNwi
>>442
おお、生存報告乙です
450創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:19:14 ID:oAmAKzgp
>>448
 感想ありがとうございます!
 いやぁ、自分もニヤニヤしながら書いてました、全選手入場w
 いつかまたこういう事したいなぁ。

>完結諦めたわけじゃないんだからねっ!
 では期待してますねっ!
451創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:21:16 ID:dghv9z0y
>>448
まってますよー
452創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:27:06 ID:zPiQbxAz
>>448
何時でも帰還を待っております!
453創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:28:04 ID:mJdx+Wfq
>>448
私はいつまでも待っている
454創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:30:44 ID:DMpP1xs6
>10号機>>379(男性陣集合絵)
はっ…エリアーヌ男ジャン。作者本人が混乱してどうする。

>>448
当方に待機の準備アリ!
455 ◆46YdzwwxxU :2009/10/11(日) 22:31:54 ID:8Q0qx+pT
ありがとー
それじゃあまたいつか!
456創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:37:37 ID:oAmAKzgp
>>455
 はい、またいつか!
457創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:41:09 ID:DMpP1xs6
またか……ロボスレでギャルゲーとか受信してしまった…('A`)
アンテナ交換しないと…
電脳の更新を…
458創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:43:39 ID:zPiQbxAz
>>457
☆攻略対象
・タナカさん
・ニコラス
・オルトロック
・ツクヨミさん
・エリア―ヌ

なギャルゲーですね、分かります。隠しキャラでTS化なメリッサ
459創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:44:02 ID:dghv9z0y
>>457
タナカさんルートですねわかります
460創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:44:47 ID:DMpP1xs6
>>458
それは乙女GAY☆
461創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:45:45 ID:dghv9z0y
く、一足おそかったか
462創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:45:54 ID:mJdx+Wfq
僕はオルトロック・ベイスンちゃん★
463創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:48:44 ID:oAmAKzgp
 じゃあ私はニコラスでw
464創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:49:09 ID:zPiQbxAz
真面目にギャルゲーだったら遥一択です。自作のヒロインはそれぞれ思い人がいるし
>>462
嬉しい事言ってくれるじゃないの…今夜はこの、エルシュトリームクラッシュでとことん喜ばしてやるからな
465創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:50:41 ID:mJdx+Wfq
>>464
すごく…禍々しいです
466創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:51:11 ID:DMpP1xs6
>>464
アッー…………アッー!!??
467創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:51:18 ID:dghv9z0y
つぎは……なんだ?
468創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:51:28 ID:2xaNDNwz
まあ元の作品で恋人がいる女性は怖くて手が出せませんが
469創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:52:51 ID:mJdx+Wfq
>>468
メリッサに手を出すとビームで成層圏の果てまで飛ばされるな
470創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:54:58 ID:KCBExcBV
>>457
少女機甲録と鋼鐵の特攻兵だけで攻略人数はすごい数になるね
しかし鋼鐵は百合系だから女主人公でプレイかな?
個人的には遥を主人公にしてプレイしてみたいぜ
471創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:57:31 ID:0PpqNZGF
>>468
ティマ(人妻)
メリッサ(人妻)
マーナガルムの君(名称不明・婚約者)

この辺りはあまりに恐ろしい
特にマッキーとツクヨミはこのスレの2大キラーだからなw
472創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:57:34 ID:DMpP1xs6
そうだ、思い人の居ない女性を攻略対象にすればいいんだ



もういやン 誰か俺の電脳を焼いて! 電波受信しちゃうゥ
473創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 22:58:33 ID:dghv9z0y
極細の出番だな
474創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:05:45 ID:2xaNDNwz
>>472
そもそも、想い人がいない女性キャラってどの程度いたっけ?
475創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:06:49 ID:mJdx+Wfq
>>474
遥とかまどかとか?
まぁ、まどかは玉藻が飛んでくるけど
476創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:12:29 ID:oAmAKzgp
>>464
>真面目にギャルゲーだったら遥一択
 うおおっ、感無量です! 正直地味な子だったので空気化せんかと不安だったのでなおさ(ry

>>475
 リタ・ベレッタを忘れるなんて!
477創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:14:29 ID:O8C7kNwi
PBM勢は全員いないっちゃいない……か?
とりあえずへーちゃんはいただいていうわへーちゃんなにをするやめ
478創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:17:12 ID:zPiQbxAz
>>474
木原及びマチコさんはフリーですよ
今ならルヴァが付きます
479創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:19:28 ID:mJdx+Wfq
落書きでスペースがちょい余った
誰かふざけたネタ一つ頼む
480創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:20:22 ID:oAmAKzgp
>>477
?????「ファンディスクの発売をお待ち下さい(ライダーキック:ダークカブト仕様を連発しながら)」

>>478
 なっ、なんて魅力的なんだ……ッ!
481創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:22:18 ID:2xaNDNwz
>>479
生存報告を記念して◆46YdzwwxxU氏のキャラを
482創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:22:35 ID:O8C7kNwi
>>479
じゃあリヒトにサブミッションを掛ける遥で
483創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:23:57 ID:mJdx+Wfq
>>481
おk、遥は既に描いちゃってるんで◆46YdzwwxxU氏のを
ネクソンは自分で描いてるんで他の描いて来る!
484創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:24:52 ID:oAmAKzgp
>>482
 何ですかそのパンモロ注意報はw
485創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:26:40 ID:dghv9z0y
期待が膨らんで参りました
486創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:28:33 ID:O8C7kNwi
>>483
wktk

>>484
それが狙うわ遥さんなにをするやめ
487創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:29:40 ID:KCBExcBV
兄貴&オッサンキャラのみを攻略対象にした男性向けガイゲーとかやってみたいな
>>458に以下のラインナップを加えてくれw

・悪山爺
・イッツァミラクル
・おやっさん
・アイザック
・ウィンタース
・リプトン

全ルート制覇で極細追加
488創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:33:09 ID:zPiQbxAz
>>484
wktkしてるじぇ
>>487
やだ……濃厚すぎる…・・
つかマキ隠しとか何故ww
489創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:34:57 ID:mJdx+Wfq
>>487
こんなにときめかないゲームは初めてです
490創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:38:43 ID:KCBExcBV
真性ロリコンの極細を男主人公で攻略して赤面させるとか考えるだけで興奮する
つかオッサンを攻略して赤面させるとか最高だろ
で、勿論オッサンとのデート場所には銭湯やサウナとかあるんですねわかります!
491創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:39:56 ID:mJdx+Wfq
>>490
色んな意味で師匠と呼ばせてください
492創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:42:35 ID:zPiQbxAz
―――――ここからロボスレは危険な領域へ―――――
493創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:45:04 ID:dghv9z0y
―――――ここまで―――――
494長目:2009/10/11(日) 23:48:38 ID:BA/LWZHX
>>448
>もしかしてシークレットブー(ry
悪山博士大好きなのに5話目の身長の描写をすっころりんと見落としていた俺惨状
うわぁ申し訳ねぇ直してぇつうか直さざるを得ねぇー

>天農の髪型
一見して科学者には見えない、拳法家風味の、少々荒っぽい髪型のイメージで
割とパッとこういうイメージが浮かんだのです

>3/7
氏の作品の男衆は熱く男らしく個性的なので、こういう絵に映えるし描いてて楽しいのですわー

とまれ生存報告乙です
>完結諦めたわけじゃないんだからねっ!
お待ちしておりますぜ
495創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:52:43 ID:BA/LWZHX
そして、このスレの濃厚な男臭さはどういったことだw

>>487,490
ぱねぇ、マジぱねぇよ……
496創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:55:56 ID:dghv9z0y
>>495
このスレ一番の絵師、このスレ一番の絵師じゃないか!
497筆男の落書き帳:2009/10/11(日) 23:56:07 ID:mJdx+Wfq
1から10までテキトーじゃい!
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/88/Save0002.JPG
何気に落書きをうpすんの初めてだな
498創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:56:11 ID:KCBExcBV
<サウナにて>
歳の割には肌の色艶と張りがいいじゃないか爺さん(悪山爺に対して)

そんな暑苦しいサングラスなんか取って、俺だけに素顔を見せろよ(イッツァミラクルに対して)

おやっさんの胸毛…俺は毛深いのは嫌いじゃないぜ?(おやっさんに対して)

もっとくっついてもいいかい?アンタの体はひんやりして気持ちいいんだ(アイザックに対して)

タオルなんかで隠しやがって。そんなんじゃ部下に示しがつきませんぜ中尉どの?(ウィンタースに対して)

(触りながら)さっすが叩き上げの下士官は体をよく鍛えているなぁ。(リプトンに対して)

取り敢えずこれだけ思い付いた
499創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:58:17 ID:dghv9z0y
>>497
キターーーーーーーー!!!
やっぱメカかなわねえやwww
500創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:00:40 ID:zPiQbxAz
>>497
落書きってクオリティじゃねぇぞ……!
501創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:03:50 ID:IcAAdry8
>>496
その称号はロボ描いてる人にあげてくれw

>>497
うおおお、メカスゲェ!
こりゃあやべぇ

>>498
ぬあああ、ガチウホッ!
こりゃあ や べ ぇ
502創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:08:10 ID:MpfIyNKF
こうなったら未明のうちにおれが落書きの手本を……
503ロリ師匠 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 00:12:37 ID:WMsBtZQY
>>497
 きれいなオルトロックwwwそして悪山爺さん何ホバーパイルダー乗ってるんですかwww
 そしてまさかのMGリヒター、ありがとうございます!
 何!? 遥がスク水を……ぐへぁ!(昇天)

 それにしてもロリまで上手くなっている……だと……!?
 よし、君にロリ師匠の称号をあげよう!
504筆男の落書き帳:2009/10/12(月) 00:17:10 ID:8u+QJ+UG
>>499
誰だかわからんがそれが唯一のとりえさ! 文 書 け な い か ら な !
>>500
落書きクオリティなんだぜ…これ(特に綺麗なオルトロック
>>501
ありがてぇです!
>>502
まだ投げっぱなし感が足りないのか…!?
>>503
ネタ絵に反応してくれたのが何より嬉しいww
くれるならオネーサンスキー師匠の名を下さい
505創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:21:18 ID:MpfIyNKF
>>504
つ土曜日
おれが落書きのクオリティーの低さを見せてやんよ
506創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:21:22 ID:IcAAdry8
>>503-504
そういや、師匠って英語でmasterなんだよな……
マスター・オブ・ロリ、そして、マスター・オブ・オネーサンスキーか
507創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:21:30 ID:ZrGSUF/Z
>>497
スカンクエイプ改にそんな飛行機能が!!

他の機体とかも描きたいが挿絵風で駄目だったからなぁ……
今日の分を投下し終わった後にでも、立ち絵を描くか
508創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:22:19 ID:N9RJTqlw
>>504
絵が書けない俺にはあんさんの落書きは眩し過ぎる
落書きでこれだけ書けるとか…
509マスター・オブ・ロリ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 00:29:16 ID:WMsBtZQY
>>504
 あいわかった、貴殿にオネーサンスキー師匠の名を授けよう!

 ふぅ、なんかオラも落書きしたくなってきたぞ!
510創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:30:16 ID:MpfIyNKF
>>509
楽しくやろうず!
511マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 00:31:32 ID:8u+QJ+UG
>>505
見せてもらおう、真の落書キストとの実力とやらを
>>506
これ以上無いほど名誉な名だよ
>>507
元絵があればカバーするだけなんで早くて助かりやす(30分〜1時間くらい?
連休終わったらROMに戻るけどたまにぶら〜っと投下しに来るっす
>>508
むしろこの歳になるまで落書きし続けた男の真骨頂とも言える
>>509
ありがたき幸せに御座います
512マスター・オブ・ロリ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 00:34:34 ID:WMsBtZQY
>>510
 ああ。
 所詮落書きなんだ、刺激的にヤろうぜ。
513創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:34:51 ID:IcAAdry8
ふと思い立って過去ログをひっくり返して掘り出してきた

     The League of Gentlemen
      ☆ 紳 士 同 盟 ☆

   パラベラム・ザ・マスターオブロリ
   ◆n41r8f8dTs・ザ・変態(ドが付く)
 遅筆・ザ・マスターオブオネーサンスキー
     ID:q9auoMCa・ザ・サドマゾ
    ◆CNkSfJe3Zs・ザ・RED級グロ
    ID:QELzMOXe・ザ・百合ン百合ン
     ID:KCBExcBV・ザ・ガチウホッ

さぁ、この紳士録に名を連ねようという猛者はおるかね
514創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:39:33 ID:MpfIyNKF
515マスター・オブ・ロリ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 00:41:23 ID:WMsBtZQY
>>514
 ピンヒールが来たぞ――――っ!!

 どうやら最もアレな落書きは私のようだな……今描いてる最中だけど。
516 ◆n41r8f8dTs :2009/10/12(月) 00:41:36 ID:3p+lvSvC
>>513
何故自分がwww
他の紳士の方には色んな意味で敵いませんよw
517創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:42:53 ID:MpfIyNKF
清書したら落書きとちがうやん
まあいま清書中なんですけどwww
518マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 00:44:41 ID:8u+QJ+UG
>>514
あんたも十分落書きじゃないわww
>>515
wktk
>>516
確かに私のお姉さんへの愛は海よりも深く山y(銃声
519創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:45:32 ID:V5V4P7mF
>>514
ガ……

ガ系だーッ!!
520創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:51:23 ID:IcAAdry8
>>516
そこはなにぶんログそのまんまなんでw
多分、ティマ熱(ティマ・フィーバー)を巻き起こしたからではw
ちなみに原形は5号機スレの>>467です

>>514
これは良いピンヒール
足も良いけど、肩と下腕の造形が好みだw
521創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:54:34 ID:MpfIyNKF
清書できしだい>>514は始末しよう。うん
522マスター・オブ・ロリ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 00:55:19 ID:WMsBtZQY
>>520
 確かお盆あたりでしたっけw
523マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 00:56:42 ID:8u+QJ+UG
落書きと違って全身図描こうとすると流石に下書きいるから汚くなるよね
ロボ下書き無しで描ける人いたら尊敬するよ!マジで!
524マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 00:58:39 ID:8u+QJ+UG
>>520
見たけどこの頃のノリカオスだね〜ww
>>522
自分が携帯なんで間違い無いかと
525創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:01:16 ID:MpfIyNKF
>>523
レイヤないからアナログの時はわりと勢いで描いてる
メカだけ
526マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 01:06:25 ID:8u+QJ+UG
>>525
 マ ジ で か
自分はバランス壊れるのが怖いんで下書きしまくりデスよ
石橋を叩き壊して鉄橋を立てて渡るくらいの勢いですぜ…
527創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:08:04 ID:MpfIyNKF
>>526
あたりもとらずに描くから超アバウト
しかし無理して曲線使うもんじゃないや
528マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 01:12:24 ID:8u+QJ+UG
>>527
なんという才能派…
凡人OF凡人の俺には真似できねぇ所業だわさ…

ちょっとツクヨミ先生に進路相談してくる
529マスター・オブ・ロリ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 01:14:55 ID:WMsBtZQY
 あ、自分も割とぶっつけ本番派ですー。

 いや単に清書しないだけなんですけどw
530マスター・オブ・オネーサンスキー:2009/10/12(月) 01:17:12 ID:8u+QJ+UG
何この天才の集うスレ…!?
所詮凡人の俺に居場所は無いというのか…!

ちょっとオルトロック先生に進路相談してくる
531創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:18:15 ID:MpfIyNKF
>>528
努力がみじんも足りないので見る人が見たらぼこぼこにされるよ!!
>>529
>清書しない
ナカーマ

しかし清書終わるころにゃみんな寝とるなこりゃ
532創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:24:31 ID:IcAAdry8
さて、下書きの段階でこねくり回しまくる俺が通りますよ
533蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:25:28 ID:5eVFK6VC
空気読めず、投下出来そうな私が通りますよ。
534創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:27:45 ID:8u+QJ+UG
>>533
支援いたす
535創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:29:16 ID:MpfIyNKF
>>532
あなたから評価をもらえるとは思いませなんだ。おそれ多いです@本来は直線的なメカ描く方が楽な男
>>533
Go ahead.
536蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:30:31 ID:5eVFK6VC
鋼殻牙龍 ドラグリヲ  第4話  地下に伏す蜘蛛  前編

{ギィヨョョョョ!!!}
害獣の喚き声が廃墟を木霊し、バラックが犇めく中心街に響き渡る。
その声は闇にひっそりと潜む人々を恐怖の淵に追い落とし、絶望の渦中へと放り込んだ。

だが…その喚き声を聞き、眠りから覚まされたモノ共がいた。

…我が眠りを妨げるは誰ぞ…。
蒼天に太陽を、星空に月を頂きに配し、後光の如き光を放つ双頭の塔に君臨する紅き王がゆるりと鎌首をもたげる。

¨妾の安らぎを奪うは誰ぞ¨
身体を丸め、安らかに眠っていた蒼き女王が目を薄らと開き、惨めなダニ共が打ち上げた花火を汚い物を見るような眼で眺める。

ダニ共の騒ぎ様から、二頭の竜は、自らの領土に招かれざる客が入り込んだ事を理解した。
激情が二頭の竜の心を支配する。

…虫けらが…我らが領域を犯すか…許せぬ…許せぬ……!断じて許せぬ……!!!
紅き王の思考は瞬時にして烈火に包まれる。
…その肉、一欠け残らず喰い尽し、灰塵に帰してくれるわ……!
バキバキと全身の鱗と関節を鳴らし、勢い良く体を起こす。
岩盤よりも頑強で、羽毛よりもしなやかな翼を大きく広げ、凶暴であるも、どこか勇壮な雄叫びを天よ墜ちよとばかりに上げる。

¨汚物が…我らの安寧を乱すとは愚か者め¨
蒼き女王は表情乏しい顔を引き攣らせながら呟く
¨自らの愚かさ…そして無力さを…凍りつく直前までその身に…脳髄に…刻み付けてやろう…¨
うっすらと虹色に輝く鱗を逆立て、ゆっくりと優雅に身を起こす。
虹よりも美麗で、それでいて昆虫の様に何処か不気味な翼を王と対比させる様開き、美しくも恐ろしい歌声の様な遠吠えが地に伏せるダニ共に聞かせるかのように響く。

闇夜に紅き王と蒼き女王のハミングが遺跡と化したビルの間を木霊する。
そして二頭の竜はその巨大な翼をはためかせ、汚らしいダニ共の住処へと降り立って行った。
彼等の安寧を乱し、そして領土を穢した不届き者共を処刑する為に。
537創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:31:14 ID:8u+QJ+UG
 
538創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:31:23 ID:MpfIyNKF
ディティール考えつつ支援
539創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:31:31 ID:IcAAdry8
 
540創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:31:57 ID:WMsBtZQY
 
541蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:33:55 ID:5eVFK6VC


「い…テテテテ……ここは…?」
一寸先も見えない闇の中で僕は目を覚ました。
自分の身体をも視認できない程の暗闇の中、状況を把握するまでジッとしておく。
そこ彼処に痛みはあるが、行動不能になる程の負傷はしていないようだった。

全身に降り掛かった埃を払い、立ち上がる。
遠くで雫の落ちる音が暗闇の中を反響し、この空間が意外に広い事を実感させる。
「しかし…ここは何処だ?旧地下鉄の線路は全部跡形も無く奴らに崩落させられた筈……。」
そう呟きつつ、僕はポケットに手を乱暴に突っ込み、マッチを取り出す。
そして点火しようとしたが、寸前の所で思い留まった。

…奴に落とされたんだ……僕は…ここに……。

意識を失う前に目撃した鉄杭の事を思い出し、ポケットにマッチをしまい込む。
下手に明かりを灯せば狙われる、そう思いしばらく思案する。
「ナノマシン……視覚野強化に使えるかな……?」
やれる事は試して何ぼ、そう考え瞼を閉じ、目に意識を集中させる。
そしてしばらく待った後、ゆっくりと目を開ける。
「お…おぅ!」
あれ程の闇の中でも視界がある程度クリアに見える、横の壁も、アーチ状になった天井も、そして自分の身体も。
驚きの余りに少し声が出てしまった、慌てて口を閉じる。
(……しまった!)
心の中で思わず舌打ちするが、もう止まらない。
その声は僕の思いに関せずトンネルの奥まで響く、すると遠くで何かパキパキと何かが潰れたような音が聞こえた。

(気付かれたか…!)
すぐさま傍らにあった瓦礫の影に身を潜め、コートの内ポケットから鉄パイプを引き抜き見構える。
ドンドンと何かが迫る気配がする、地面が揺れ、天井から埃が落ちてくる。
そして、さらに深い闇の向こうから現れた巨大な鉄杭が、僕と一緒に落ちてきたと思われる大きな瓦礫を踏み砕く。

{ギィィィィ………}
闇の向こうから現れた異形、それは巨大な蜘蛛だった。
全身が針金のような体毛に覆われ、ピキピキと体毛どうしが擦り合う音が闇の中に淡々と飲み込まれていく。
八つの堅牢な鉄杭が巨大な鉄塊のような胴体を支え、正面に見える細く鋭い牙と七つの目が生理的嫌悪感と恐怖感を煽る。
(………こんな奴が入り込んで来やがったのか…見つかったら……喰われる…間違い無く……)
鉄パイプの持ち手が手汗でじっとりと湿り、頬を冷や汗が伝う。

だが蜘蛛は瓦礫の影に隠れた僕を発見出来なかった様だった、周囲をグルッと大まかに見渡したかと思うとそそくさと踵を返し、闇の中へと帰って行った。
奴が歩くごとに起こる振動がだんだんと遠ざかってゆく。
(…助かった………)
闇の中でホッと息を付き、そのままヘタリ込む……その時だった。
542創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:34:08 ID:8u+QJ+UG
 
543創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:34:40 ID:MpfIyNKF
しえ
544蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:39:38 ID:5eVFK6VC
遠くで明かりが灯る、それも蜘蛛が引き返して行った道の正反対の方から。
「あー糞、何だよ折角屑退治でストレス発散してたのによ〜、ホッントに空気読めねえなぁ〜」
松明をフラフラさせ、いかにも乱暴で馬鹿そうな男が肩を揺らしながら歩いてくる、恐らく一緒に落ちた自警団の連中だろう。
「…………。」
「オイ!黙ってないで返事位しろよゴミムシ!」
その乱暴そうな男は、後ろで銃を構え、周囲を警戒していた部下と思われる男をストックで殴る。
「…!ッ……」
「んだぁ?その!生意気な!ツラは!よ!」
何度も何度も、この行き詰まった状況に対する当て付けとばかりに殴る蹴るの暴行を繰り返す。

(チッ…あの屑野郎何やってんだ…!こんな状況でわざわざ明かり灯してストレス発散するアホが何処にいる…!その頭にひっ付けてる暗視ゴーグルは飾りかよ…!)
心の中で何度も罵るがこの声があの馬鹿に届く筈があろう事もなく、暴行は更にエスカレートしていく。

そしてとうとう恐れていた事が起こった。
蜘蛛が明かりと気配を察したのか、闇の向こうから足音を響かせ砂埃を降らせながら帰ってくる。
蜘蛛の獲物を見つけた歓喜の咆哮がこの筒状の空間の中を反響する。

「な…なんだよ……何なんだよぉおおお!!」
馬鹿はこのごに及んで未だに状況を把握していないらしく、途端にオロオロし始める。
理不尽な暴力を受けていた部下と思われる男は、即座にその男から離れ、瓦礫の影に身を隠す。
「お…おい貴様何処に行く!俺様の教育はまだ!」
腰を抜かし銃を構える事無く部下を罵倒する無能、しかしその言葉もそこまでとなった、闇の向こうから飛んで来たワイヤーの様に太い銀糸が無能に絡み付く
「う…うわ!何だ畜生!助けろ!俺様を助けろぉ!!」
泣き叫ぶ無能、しかし助けてくれる筈がなかった、状況判断も出来ないような無能は淘汰される、それは戦場に限らずこの地球上で幾たびも繰り返されてきた必然だった。
「い…嫌だ!嫌だ!嫌だぁああああ!!!」
無能は泣き叫びながら闇の中へ引きづり込まれていく、カランカランと乾いた音を立て、その場に無能が持っていた松明のみが残された。
しばらくの静寂後、牙と顔面を朱く濡らした蜘蛛の顔が、闇の中から再び現れる。
{ギィ……}
蜘蛛は松明が落ちた所を起点に、ジックリと周囲を見渡し始める。
545創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:40:51 ID:MpfIyNKF
しえ
546創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:41:54 ID:8u+QJ+UG
547創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:42:39 ID:WMsBtZQY
 
548蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:43:18 ID:5eVFK6VC

獲物を探している…

先ほどのように適当にでは無く、執念深く、尚且つ逃さぬよう慎重に。
その太い脚で瓦礫を器用に退かしつつ、その瓦礫の裏にもへばり付いていないかチェックしている。
(…!ヤバい……どうする?…どうするよ!?)
影からその様子を見ていた僕は大いに焦った、僕が隠れた瓦礫にジワジワと近寄って来る。
ドン…とすぐ脇に脚が降りてくる、もはや見つかる寸前だった。
(…やるしかないか……!くそったれ!!)
覚悟を決め、鉄パイプを握る手に力を込める、そしてナノマシンの稼働率は引き上げる。
全身を紅く輝くラインが沿うように浮き出始める、そして飛び出そうと身構えたその時だった。

突如、瓦礫の影に隠れた男が何かを蜘蛛の眼前に放り投げ、駆け出していく。
「伏せろ!」男が叫んだ。
その言葉に応じ、僕は咄嗟に目を瞑り伏せた。
瞼の向こうが一瞬明るくなるのが分かった、それと同時に炸裂音が筒状の空間を反響し、グワングワンと僕の鼓膜を叩く。
{ギョァアアアアア!!!}
突然視界を封じられた蜘蛛は混乱し、奇声を発しながら脚を無暗矢鱈に突き出し暴れ始める。
「ウハァッ!」
乱暴に振り回される脚の射程圏内から急いで退避する。
僕が隠れていた瓦礫が粉々に打ち砕かれるのを見て、背筋がゾッとした。

「早く逃げな!いくらナノマシン処理されてるからって、そんなモンで殺り合える筈無いだろ!」
男は茫然とする僕には頓着せず、七つの目に狙いを定め、射撃を開始する。
弾は逸れる事無く、目標に着弾するが大型害獣の目がただの軽機関銃如きで潰れる筈も無く、易々と弾かれる。

「あ…貴方はどうするんです!?」
「………例えこの命奪われようとも…一人でも多く人を救う…それが創始者の理念………。あっ、さっきのはノーカンだけどな。」
そう言うとニッと笑い、早く逃げる様に促す。
「早く行きな!赤目君!」
「…ッ。無事で!」
僕はそう言うと、後ろを振り向く事無く全力で走りだした。
背後から銃弾が飛ぶ音と、“蜘蛛”の怒り狂う声が僕の背を押すように響いてくる。
549創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:44:52 ID:8u+QJ+UG
550創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:45:34 ID:MpfIyNKF
しえーん
551蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:50:42 ID:5eVFK6VC
「畜生……。」
自分の無力さを噛み締めながらも、只管に駆ける。
今はただ、ここから出る事を考えよう…。そしてカルマと合流してあの人を……そう思った時だった。
目の前に立ち塞がった異形が、その思考を打ち砕いた。
「………そんな…一匹じゃ…なかったのかよ!」
目前にさっきの“蜘蛛”と同型の害獣がいた、しかもニ匹。そのニ匹は僕の姿を目にすると、喜びの咆哮を上げた。
そして牙を爛々と剥き出しにし、ズンズンと迫ってくる。
僕の頭の中を絶望が支配し思わず膝が折れ、動こうと試みても動けない。
「……こんな…僕は……まだ…!」
闇の中、“蜘蛛”の牙が煌めき、僕を突き刺そうとした。

だがその牙が僕に突き刺さる事はなかった。

「うわ!」
僕はいきなり何かに脚を取られ、引き込まれた。後ろを見るとドンドンと壁が迫ってくる。
「な…何だこれ!」
僕は足に絡み付いた何かを必死に振り解こうと足掻くがかなわない、衝突の寸前、思わず目を瞑る。
そしてそのままの勢いで壁に叩き付けられた…………と思った。
「………?」
何時まで経っても衝撃が来ないので、僕は恐る恐る目を開く、するとそこは妙に既視感のある場所だった。
ゼリー越しに見たように景色が揺れ、うっすらと暗い。
現状を把握しようと周囲を見渡していると、背中に何かが突き刺さり、さらに奥へと引き込まれていく。
「まさか…ここは!?」
そして周囲の光景が変わり何時ものコックピットに吊るされた時、僕は察した。

ここが“殻”の中であると。

聞き覚えのある幼子の声が、スピーカーを通して聞こえてくる。
『ユーザー…良かった…無事で…無事でホントに良かった……もし食べられちゃってたりしてたら…私。』
涙声で言葉が喉でつっかえながらも必死に話そうとする、カルマの声が聞こえる。
「………ゴメン…心配かけて……でも…どうしてココに?」
僕は内心ホッとしながらも、フと湧いた疑問をカルマにぶつける。
『穴の中からユーザーの反応があって……勇気出して飛び降りたら沢山あいつ等がいて………それで…それで…フェエエ…。』
必死に伝えようとしているのは分かったが、心がまだ落ち着いていないらしく、何を言いたいのかよく分からなかった。
「分かった!分かったから落ち着けって!」
僕は愚図るカルマを必死に宥める。
『はい…』
彼女は小さく呟くように返事をする。
「後で話は幾らでも聞いてやる……だから。」
僕は殻の中に形成された巨大な躯と神経が同調するよう、心を静める。
すると何かが繋がったような感覚が、僕の中を駆け巡った。


「こいつ等を…掃除してからにしよう。」
僕がそう呟くと同時に銀蜥蜴は殻を引き裂き、咆哮を上げた。
552創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:52:15 ID:IcAAdry8
 
553蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/12(月) 01:52:20 ID:5eVFK6VC
今日はここまで。
ロボバトルは次回です。
こんな真夜中に支援ありがとう御座いました。
554創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 01:54:34 ID:MpfIyNKF
>>553
乙でした。いいかんじに暗い盛り上がり方だす
あとバカの処遇はいいストレス解消
555創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:06:09 ID:WMsBtZQY
>>553
 投下乙です! ああ、やっぱりカルマかわいいよカルマ!
 無能はアレですね、完全に自業自得ですねw
 さて、次回は戦闘! 楽しみにしてますね!
556創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:10:59 ID:IcAAdry8
>>543
投下乙です

無能さんの見事なやられっぷりたるやw
そして、カルマは清涼剤だなぁ
動き出した蒼紅の竜の動向も気になるところ

次回に期待

>>535
>おそれ多い
や、そんなご大層なもんでもw
(このところはそうでもないけど)単にスレにあんまり顔を出さない人間なだけでして
トガった造形は勉強になりますわ
557創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:15:00 ID:gIOyT6xd
n41r8f8dTs氏に質問があるんですが、タウエルン作中で出てきた黒騎士の総数は正確にどのくらいでしょうか?
それからダルナスのあった地下アジトにはシュワルツや開発チーム以外にも不測の事態に備える為に兵士とか沢山いたりしたのかなぁ、と。例えば「一個中隊」以上とか。
特に意味がある質問ではないのですが、ふと気になりまして。

こちらの兵力より敵の数の方が少ないのは色々とアレかなぁ、と。……いえ、特に意味の無い事なのですが…………フフフ。
558創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:17:47 ID:MpfIyNKF
>>556
いや純粋に絵が上手い人は尊敬します。割と底辺な画力なんで
>トガった造形
それしか能がない可能性が
無理して曲線描いたらゼクアインが出来ちゃうような人間だったり
559創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:42:58 ID:IcAAdry8
>>558
>それしか能がない
まぁ、それ言ったら俺もキャラ絵ばっかなんでw
自分にないスキルを持ってる人は、普通に尊敬しますわ
吸収してぇー

しかしゼクアインとは予想外w
560マスター・オブ・ロリ ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 02:49:22 ID:WMsBtZQY
 ふぅ。お粗末な落書きだけじゃアレなんで、今日書いた分も投下したいんですけどいいですかね?
561創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:51:18 ID:V5V4P7mF
こいや!
562創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:52:02 ID:IcAAdry8
おいでやす
563PBM! Ep:9 中 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 02:53:22 ID:WMsBtZQY
 では短いですが、お言葉に甘えて!
564創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:54:26 ID:MpfIyNKF
きたーん
565PBM! Ep:9 中 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 02:57:39 ID:WMsBtZQY
 

 ♪  ♪  ♪


 動かなくなったたまを抱えてまどかが帰って行ってから数十分。なんやかんやで仕事が終わり、屋敷のベランダにてロバートソン氏とティータイムの真っ最中。
 マナの操作はたまに言われた通り三つ編みを編む感覚でやってみたものの、まだまだ上手くいかない。どん詰まりだ、何をやってもピンと来ない。
「浮かない顔をしているようだね……どうしたのかな?」
「……え?」
 ――――さ、流石紳士。何でもお見通しということか。
「いやね、君の顔に書いてあるんだよ」
 なんと……思っている事が顔に出やすいタイプだというのか、私は。
 なんだか恥ずかしくなってきた。
「あの、そんなに顔に出てますか……?」
「はっはっは。今だって顔が赤いぞ、遥ちゃん」
 にこやかに笑いながら紅茶を一口。ああ、紳士だ。たたずまいからして紳士だ。
 ロバートソン氏に釣られるように、遥も紅茶に口を付けて、
「うあっちぃ!?」
 紅茶の温度熱すぎて、むせる。
 猫舌だという自覚はあった、わかっていた。
 ああ、地獄を見た。紅茶は熱いが心が冷めた。
「おや、遥ちゃんは猫舌なのかい?」
「ふぁい……恥ずかしながら」
 それを聞いて、初老の紳士がクスリと笑う。
「まどかちゃんと同じだね」
「ご存知なんですか?」
 その時、ロバートソン氏の表情が一瞬歪んだような気がした。遥の顔が、何かマズい事を言ってしまったのだろうかと不安に曇る。
「あ、ああ……やおよろずにはよくお世話になっていてね。彼女にも何度か仕事をお願いした事があるんだ」
「なるほど」
 つまりはお得意様という事か。
「ところで……リヒト君は元気かな?」
「リヒト師匠ですか?」
 “リヒト師匠”のあたりでロバートソン氏が心なしかニヤけたような気が……いや、余計な詮索、邪推はよそう。これは仕事だ、割り切ろう。
「そう、リヒト・エンフィールド君の事だ。彼には昔よく助けられてね……。とても優秀な神子だよ、彼は」
「おお、そうなんですか……」
 なんやかんやで仕事はきっちりやる人なんだなぁ。ちょっぴりリヒトを見直した遥であった。
「そうだよ、彼は最高だ。顔よし、性格よし、実力あり、まさに完ぺ」
 上気したロバートソン氏の声を遮るようにノックの音が鳴り響いた。
566PBM! Ep:9 中 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 02:58:39 ID:WMsBtZQY
「……入りたまえ」
 ロバートソン氏、クールダウン。
「失礼します」
 扉が開いて、黒髪と理知的な顔立ちの、黒いスーツが似合う青年が入ってきた。
「旦那様、緊急事態です」
 緊急事態と言う割には落ち着いてるような気が。
「どうしたんだね、シュンスケ君」
「複数のオートマタを引き連れた悪党共が敷地内に入り込んできました」
「わかった、私が行って彼らと“交渉”して来よう」
 意気揚々と赤い宝石の付いたステッキを持って立ち上がる。なんで嬉しそうなんだろう、ロバートソン氏。ひょっとして割と好戦的な人?
 だがしかし、オートマタを連れた悪党……神子を雇ったか、何らかの方法で野良を手なずけたか、悪の道に堕ちた神子か。いずれにせよ、生身ではあまりに危険な相手だ。
「お待ち下さい、旦那様。あなたひとりでは危険です。ここは神子である遥様に退けていただくというのははいかがでしょう。」
 シュンスケ君が切れ長の目で遥を一瞥する。
「しかしね、シュンスケ君。私は彼らと“交渉”をしに行くんだよ? 悪戯に刺激を与えるのは」
「旦那様!」
「……むう、シュンスケ君がそこまで言うのなら仕方ない」
 語気を強めたシュンスケ君の提案をロバートソン氏が渋々受け入れた。
「……というわけで遥様。報酬は上乗せしておきますので、よろしくお願いいたします」
 そう言ってシュンスケ君が恭しく礼をした。報酬上乗せと聞いて遥も気合いが入る。
「分かりました、頑張ります!」
 指をペキペキ鳴らしながら、勢い良く遥が応えた。
 ――――ちなみに遥は、けっこう好戦的なタイプだったりする。


 ♪  ♪  ♪

 
567創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 02:59:11 ID:MpfIyNKF
しえ?
568PBM! Ep:9 中 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 03:01:16 ID:WMsBtZQY
「おいコラァ! お前がここにおるのはわかっとるんじゃ、出てこんかい!!」
 メガホンを使って叫ぶ筋肉質の男達(モヒカン)。そのまさに「悪党!」といった風貌に、遥ちょっぴり感動。
「聞こえとんのかコラァ!!」
 聞こえてるも何も屋敷から遠すぎるのだが……。
 ちなみに現在、遥は上空で停滞しているリヒターの肩に乗っている。まさかリヒターにちょっとした飛行能力まであるとは思わなかった……といっても、高出力ブースタで無理矢理飛んでいるだけなのだが。
 下方に展開している悪党共を見る。以前遥を襲った一ツ目とヒョロ長が各三機ずつと、モヒカンが八人。
「……なんの因果だろうね。ちょっと数が多いけど、いける? リヒター」
<イエス・マイマスター。生身の人間もいますが……マスターは大丈夫ですか>
 その問いに遥は無言でサムズアップ。一呼吸置いて、リヒターも無言でそれに応えた。
 深呼吸。大丈夫だ、リヒターは強いし、自分だって腕っ節には自信がある。いけるいける、絶対いける……よし!
「GO Ahead!」
<イエス・マイマスター>
 リヒターがブースタの出力を弱めた。機体が徐々に高度を下げていく。
 下へ、下へ、下へ。近づく地面、遠ざかる空。砂埃を巻き上げて、黒い騎士が着地する。
「な、なんだ!?」
 悪党共がたじろいだその隙を突く形で、煙の中から一迅の疾風が飛び出した。
 それは最前にいた一ツ目の腹に風穴を開けて立ち止まる。
 腕に付着した液体を振り払い、それは言う。
<退け、そうすればこれ以上危害は加えない>
 眼光に射竦められてモヒカンの集団が凍り付いた。
「か、数はこっちのほうが上なんだ、やっちまえ! そうすりゃマナでも何でもくれてやる!」
<やはり話し合いでは解決できないか……>
 リヒター<はぁ>と溜め息をつく。
「や、今の明らかに話し合いの前に暴力で解決しようとしてたと思うんだけど」
 遅れてフードを被った遥が煙の中から現れる。
<……そうでしょうか>
「うん」
 短い沈黙。木葉が掠れる音だけが聞こえる。
 ややあって、悪党のひとりが口を開く。
「な、なんだこのガキゃあ!?」
 悪党にそう言われたら、こう答えるしかないではないか。一呼吸の間を置いて、遥が先頭のモヒカンを指差して言った。
「悪党に名乗る名前はない!」
 決まった……!
569創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 03:02:08 ID:IcAAdry8
 
570PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 03:09:22 ID:WMsBtZQY
 これにて投下は終了です。バトルは次回にねっ!

 そして落書きの投下ー。

http://download4.getuploader.com/g/sousakurobo/90/IMG.jpg

http://download4.getuploader.com/g/sousakurobo/91/IMG_0001.jpg

※どちらもガチの落書きです、期待をすると痛い目を見ます。
571創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 03:12:54 ID:MpfIyNKF
>>570
iijan
そして投下乙。おれがいいたいのはただ一つ。「ヒャッハッハ水だー!」

日が昇る前に清書を終えねば
572創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 03:16:23 ID:IcAAdry8
>>571
投下乙です

なんたる世紀末だw

>落書き
ナイス太腿
しかしヘーシェン嬢といい遥嬢といい、表情合ってるなぁw
573創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 03:19:10 ID:IcAAdry8
安価ミスときた
>>571改め>>570
574創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 04:05:22 ID:IcAAdry8
という訳で、悪山老訂正版
wikiの画像も差し替えてもらえるとありがてえっす
そんなこんなで各方面にはお詫び申し上げたい

http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/92/10th.jpg
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/93/10th_m.jpg
575創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 04:34:28 ID:MpfIyNKF
>>574
やっぱりすごいなあ
576創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 05:07:07 ID:MpfIyNKF
577 ◆CNkSfJe3Zs :2009/10/12(月) 05:25:04 ID:V5V4P7mF


214X年。世界は核の炎に包まれた。

海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えた。

だが……兎乗りは死滅していなかった!


世紀末人狼機兵伝説 マーナのガルム


「お前はもう、死んでいる……」(顔を直視した的な意味で)
578 ◆CNkSfJe3Zs :2009/10/12(月) 05:26:26 ID:ZrGSUF/Z
嘘です。






という訳で、人狼機兵マーナガルム 第2話Dを投稿します
 無人機……最初から誰も乗っていないのであれば、乗り手の体格を読めなかった事も、コクピット狙いの攻撃への戸惑いの無さも理解
できる。この場合、考えられるのは自動操縦か遠隔操作だが……
 RSを自動操縦するシステムはある。スカンクエイプにも、入力した目的地に向かって勝手に走っていったり、ロックオンした標的に向かい
射撃を続けたり、単純な攻撃に対して自動的に回避や防御を行う機能もある。全てを己の操縦技術で行うツクヨミにとって、それらは邪魔な
機能でしかないので全てオフにしているが、兎乗りとは呼ぶに値しないただのラビットソルジャーパイロットには、戦う為に不可欠の存在である。
 そういうものが既にあるとはいえ、完全自動操縦による戦闘システムはまだ発展途上の技術だ。コクピット部のスペースを使わず、RS内に
搭載できるサイズのモノでは、従来型の自動操縦システムに毛が生えた程度の単純な動作しか行えず、少なくとも、ツクヨミの無茶な動きに
ついてこられるような性能のものはまだ無いはずだ。となれば、おそらくはどこからか遠隔操縦していると考えるのが正解のだろう。
 微妙なタイムラグは、RSの複合センサーが捉えた映像等を遠隔操作用のコクピットで受信し、それを元にした操縦データをRSに送信。実際の
動きに反映されるまでの時間なのだろう。操縦者がどの程度離れた距離にいるのかは分らないが、ほぼリアルタイムで戦えるほどの遠隔操作
システムは、まだ統合軍にも革命軍にも無かったはずだ。これは確かに『特殊な戦闘システム』と呼べる。電波を使わない通信というのも、
この手の遠隔操作システムの最大の敵である、『送受信機への電波妨害』への対策と考えれば自然だ。誰も乗らないのにわざわざコクピットが
あるのが謎だが、ライオンイーターに遠隔操作システムと追加武装を付けただけの試作機という事だろうか
 
 敵の正体の検討が付いたからといって、状況は何も改善されてはいない。己の駆るスカンクエイプ高機動型は武装はないが破損箇所はあり、
無茶な動きをさせ過ぎた影響で人工筋肉も疲労が蓄積し、内蔵バッテリーの余裕も無くなりつつあるという満身創痍だ。余裕があるのは、
各部スラスター用のポリ窒素くらいだろう。
 だが、勝ち目がない訳ではない。ハルバードが突き刺さったままだと邪魔になるのだろうが、歪んだ装甲ごと外したのは大きな間違いだ。
例えパイロットが乗っていないとしても胴体部が破壊されれば動けなくなる事は変わらない。剥き出しのコクピットなら非武装の腕や脚でも
破壊可能。……しかし、それは向こうも分っているはずだ。わざわざ弱点を作ったのは無人機故の大胆さか、それとも二度と胴体部に直撃
されないという自信からか。

 高機動型が構えるより早く、狼頭が動いた。……いや、動いたというのは少し違う。その狼を模した頭部の、口が開いたのだ。

 狼頭の可動はそれだけでは止まらない。両肩、両腕、両脚のライオンイーターから変更されてる部位が全て展開し、最後に頭部装甲が
まるで鬣のように立ち上がる。

 そして、獣の咆哮が北極に響き渡った。
 凍えた大気を震えさせる獣の叫び。ツクヨミは、それが威嚇の類ではない事に気付いた。

「吸気?」
 
 狼頭の開いた口に渦が巻き起こるほど、大量の空気が吸い込まれていく。咆哮のように聞こえるのはファンが高速回転する音だろう。
同時に、展開した装甲各所から風が吹き出す。結構な温度を持った熱風のようで、堆積した雪や氷を融かしていく。
 ファン式の空冷装置の類は、地上仕様RSの多くに搭載されている。高機動型などは、長時間スペックの限界値付近まで高速移動させた
後は、熱による破損を最小限に防ぐ為に、空冷装置を随時最大で動かすよう教本にも書かれているが……気温が摂氏でマイナス以下の
北極で、狼頭はそんなものが必要なほどの動きをしていたのだろうか?

「……そうか」

 そういう動きを、これからする。

 気付いた瞬間、反射的に高機動型に防御姿勢を取らせていた。直後に衝撃、そして空を浮く感覚。モニターに離れた位置を飛ぶ金属の
塊が映る。ただの一撃でRCBが二枚とも引き裂かれたのだ。左脚のみで着地し、迫る狼頭へ右脚で回し蹴り。これが当たろうが避けられ
ようが、一瞬でも体制を立て直す隙が出来る。しかし、姿勢制御用スラスターの加速が入った蹴りは、そのどちらも果たす事なく宙を
舞った。高機動型の右大腿部は、超震動ネイルで根元から切断されていた。舌打ちしながら大型スラスターを全開に吹かして後ろへと飛ぶ。
最高速度で後進する間も、ツクヨミの動体視力でも正確に捉えられない速さの爪が、高機動型の各部装甲を抉り続ける。
 全身のスラスターを巧みに操作し、迫りくる狼頭の胴体に潜り込むように足払い。掠った爪に頭部の1/3を持って行かれながらも、
狼頭の姿勢を崩した。氷上に叩き付けられ動きを止めた高機動型のサブカメラが捉えたのは、雪を巻き上げながら転がる狼頭。有人機なら
今の衝撃でパイロットを気絶させるなり出来たのだろうが、人の乗らない狼頭には大した効果は期待できない。すぐに態勢を立て直した
狼頭が、こちらに顔を向けるのが見えた。
 アレは、怒っている。頭部に合わせて機体の向きを変え、歩き始めた狼頭を見て、ツクヨミはそう理解した。コクピット越し、しかも
相手は遠隔操作だというのに、焼けるほどの憤怒が伝わってくる。しかし、この怒りはツクヨミへと向けられたものではない。まだ高機動型を
倒せない、自分自身への憤りだろう。
 元々、既存の機体に優秀とはいえただのラビットソルジャーパイロットが乗っただけの相手だ。最新鋭機を更に改造した機体で、遠隔
操作仕様の死の恐怖がない戦いだ。ユノーの過剰な自信からしても、当初は超震動ネイルだけ楽に仕留める予定だったのだろう。だが、
それだけでは倒せなかった。だからこそ、なんとしても撃破しようと焦燥していた。しかし、機体を派手に傷付けるような奇策でも倒せず、
おそらくは使用する予定のなかったであろう、全身を急速空冷することを前提とした過剰機動形態まで晒しても、尚も完全に破壊出来なかった。
 子供の割に、自尊心が強いのだろう。その苛立ちがツクヨミではなく、己へと向けられている。ここまで性能差がある相手を何故倒せないのか?
どうして止めを刺せないのか?その感情が渦巻いているに違いない。
 そういう状態に陥った者の取る行動は幾つかあるが、ツクヨミは狼頭を動かす者が次にどういった行動をするか確信していた。おそらく、
狼頭の持つ『最も威力のある武装』を使ってくる。己の操縦技術の拙さ、弱さを誤魔化すように。

「どうくる、少年?」

 ツクヨミは静かに呟いた。高機動型の破損が大きい。RCBと片腕、片脚が無くなったおかげで、自力で立ち上がる事は不可能に近い。各部の
スラスターを使えば動くこと自体は出来るが、今の状態の狼頭の胴体部に一撃を入れるのは厳しいだろう。次に来る一撃を回避し、反撃に
転じるのが、おそらく最後のチャンスとなる。問題は、それがどんな攻撃であるかだ。変形後の形状から考えても、あの超震動ネイル以外の
武装があるはずだ。

 狼頭の右腕が更に変形した。超震動ネイルが折り畳まてれ収納され、腕が鰐の顎のように開く。顎の中には、ご丁寧に内部に牙まで並んでいた。
まったく見た事のない形状であったが、高機動型の複合センサーが捉えた、右腕の周囲に形成される電磁場のパターンには覚えがあった。

「まさか」

 最初に思った事は「あんなものがRSに搭載されているはずがない」という常識的思考。しかし、戦場において常識という概念など大して
役に立たない。ツクヨミの直感が、己の予測が正解であると告げている。もしアレがくるのであれば、反撃のタイミングなど考えず、回避に
徹するべきだ。大型スラスターを吹かし、高機動型が宙に浮かび上がる。
 それを追うように跳んだ狼頭。回避するにしても限界まで引きつけてからでなければ意味がない。だが、コレの有効距離がどの程度なのか、
どのタイミングで発動されるのかが分らない。唯一の手掛かりは、ツクヨミへと向けられた狼頭操縦者の膨れ上がり続けている殺意。
 一秒もせずに、10m付近まで距離を詰められた。そして、膨れ上がった殺意が最大限になり、狼頭が右腕を引いた瞬間、ツクヨミは高機動型を
右にスライドさせた。その0.1秒にも満たない回避動作が、やけにスローに感じられた。そして……

 直後に、狼頭の右腕から閃光が放たれた。
 夜の北極が太陽が昇ったかのように照らされる。対空レーザーをふた回りほど太くした光の塊が、左脚と左腕の付け根、大型スタスターを
左半身ごと熔解させる。直後に、狼頭の腕の先で氷が瞬時に蒸発し、大量の水蒸気が巻き起こり轟音が鳴り響いた。
 幾つものレッドランプが点滅するコクピットで、ツクヨミは残った姿勢制御用スラスターを吹かす。しかし、大した減速もできず、そのまま
氷に叩き付けられ、高機動型は完全に機能を停止した。墜落時の衝撃で飛びそうな意識を、気合いと根性で引きとめる。機能停止する前に
コクピットのモニターに映っていた表示によると、複合センサーが捉えた閃光が放たれた瞬間の中心温度は約100万度。

「指向性電離気体放出装置……」

 特定の方向、ポイントに向かって集束した超高温のプラズマを放つ兵器の総称だ。しかし、これは基本的に大型戦艦に艦載されている物の
はずで、RSに搭載できるほど小型化に成功したという話をツクヨミは聞いた事がない。その常識を基準に考えていたら、ツクヨミは跡形もなく
消滅していただろう。

 非常灯以外の光が消えたコクピットで、ツクヨミはパイロットスーツからハンディコンピューターを取りだし、伸ばしたケーブルをコネクターに
繋いだ。機体を大きく破壊され、氷に叩き付けられた衝撃で機能停止したのだ。この状態から正規の手順で再起動させるのは時間がかかる。
こういう状況下での緊急再起動用は、軍では絶対に教えないし、革命軍RSを制作しているエラトステネス社でも保証対象外になるような裏技的技術
ではあるが、月の兎乗りにとってはできて当然の芸当だ。ハンディコンピューターに入ったプログラムを走らせ、コクピット回りと生き残った
サブカメラを最優先で復旧させる。
 ノイズ混じりだが復活したモニターに映ったのは、白煙の山を抜けてこちらへ向かってくる狼頭。持続時間が過ぎたのか、指向性電離気体
放出装置で消耗し過ぎたのか、それとも単純にこれ以上この姿でいる必要は無しと判断したのか、口を閉じて、変形する前の状態に戻っている。
ただ、右腕だけが元の状態には戻らず、中途半端に顎が開いた状態で黒煙を吐いている。発射の際にトラブルが生じたのか、元々一発で腕ごと
使い物にならなくなる構造なのかはわからない。
 狼頭の動向を窺いながら、高機動型の状態をチェックする。無事と言えるのはコクピットブロックと右腕のみで、後は消失したか、再起動を
受け付けないレベルまで機能を完全に停止している。ともあれ、アレが当たったにもかかわらず、コクピットブロックが無事なのは奇跡だ。
プラズマがあと数cm太ければ、今頃焼き肉になっていただろう。熱残った装甲が、氷を溶かして沈みつつある。
 こちらに向かう狼頭の左腕が、右腕と同じく鰐の顎に変形する。元々左右対称の構造なのだから、当然と言えば当然だろう。必殺の一撃すら
避けられたのだ。怒りも最高潮を突破しているに違いない。とはいえ、もはやこうなってしまっては反撃どころか回避すら出来そうにない。
あの指向性電離気体放出装置を使われないよう抵抗する為に使えそうなのは、唯一動く右腕と、ハンディコンピューターを出した時に一緒に
出てきた緊急時の連絡用の照明弾が入った拳銃くらいか。自分にRWの操縦技術と兎乗りの魂を叩き込んだ師ならば「腕の一本でも動くなら
十分に敵を壊せる」などと無茶を言うのだろう……そんな事を思いながら、ツクヨミはサブカメラを動かし夜空を見回した。いつの間にか
沈んだらしく、月を見る事は出来なかった。

「よかった。君に無様な姿を見せずに済みそうだ」

 いかなる状況下であっても、最後まで足掻くのが兎乗りの誇りであり魂だ。ならば、死ぬにしてもやれる事は全てやっておきたい。それが
どれだけ情けない行為であったとしても……

 ハンディコンピューターを操作し、コクピットハッチを開く。熱で変形し、中途半端な所で止まった扉を脚でこじ開ける。ヘルメット越しでは
あるが、目視で見る狼頭は凄まじい迫力だ。いきなり乗りだしてきたパイロットの姿を見て、狼頭の歩みが止まる。降参するとでも思ったの
だろうか?そんな事をした所でどの道、生きて帰してくれない事は理解している。ツクヨミはヘルメットのマイクに繋いだ壊れかけの外部
スピーカーで、降伏とは正反対の言葉を口にした。

「どうした、怖くなったのか? 機能停止寸前のRS1機と、ただの人間1人が!」

 それが挑発だと理解したのだろう。狼頭が動く。こちらへと走りながら構えられた左腕には、例の電磁場が形成されている事だろう。

「来い!」

 ヘルメットのバイザー部の偏光率を、頬にあるダイヤルを回して最大に調整する。そして、迫りくる狼頭に照明弾を装填した拳銃を向け、
発射した。夜の北極を再び閃光が飲み込む。規模は先程より何倍も劣るが、それでも不意打ちで受ければ、複合センサーを多少狂わせる
くらいの威力はあるだろう。
 だが、その程度で狼頭は止まらない。当然だ。その程度の光で以上を起こすのなら、プラズマを放射する兵器など撃つ事は不可能になる。
取るに足らない、追いつめられた男の表れな抵抗と判断し、一切制止する事なく、高機動型へ飛びかかり、プラズマを放った。

 閃光と轟音が、高機動型を飲み込み、そして……
 狼頭は、高機動型が存在していた場所を見下ろした。その大部分が消滅したらしく、唯一原形を留めていた右腕が、氷が解けて出現した
海中に沈んでいく姿が見えるだけだ。狼頭は壊れた腕で、高機動型の残骸に向かい敬礼した。性能の違う相手に、極限まで戦い抜いたこと
への、心の底からの敬意だった。やがて、その腕は、開きっぱなしの顎で、器用に狼頭自身の頭部を挟み、勢いよくねじ曲げた。
 金属の折れる音が、静寂を取り戻した夜の北極に響く。へし折れた頭部を引っ張り、ケーブルを引きちぎる。やがて、完全に胴体から
外れたのを確認すると、それを氷上に叩きつけた。

「やはり頭が受信機だったようだな」

 狼頭のコクピットに座りながら、ツクヨミはそう静かに呟いた。

 プラズマが放出される寸前、照明弾を撃った直後の一瞬に、スカンクエイプ高機動型から、剥き出しの狼頭のコクピットへと飛び乗ったのだ。
ハンディコンピューターで自動操縦装置をオンにし、跳躍するタイミングに合わせて右腕で上半身を勢いよく起こすようにセット。無茶な
ジャンプ台ではあったが、5m以上ジャンプして乗り移る事を可能とした。その動きを少しでも誤魔化す為の照明弾発射。全身を打ったので
えらく痛いが狼頭の装甲か氷に叩きつけられて死んでいた可能性の方が高いのから、十分に成功したと言えるだろう。
 狼頭のコクピットに入った後は、ハルバードが当たった影響で剥き出しになっていた配線にハンディコンピューターを無理矢理繋いだ。
剥き出しになったコクピットにプラズマで発生した熱が入りこむのではないかと思っていたが、狼頭が作り出す電磁場による集束具合が優秀
だったらしく、背中に軽度の火傷が出来た程度で済んだようだ。
 指向性電離気体放出装置が止まったと同時に強制停止し、こちらのプログラムで再起動。外部からのハッキングは警戒していただろうが、
こういう形で内部から操作される事は考えていなかったらしく、えらくあっさりと作業出来た。短時間とはいえ、共に戦い抜いてくれた
戦友へ敬礼した直後に、すぐに操作を取り戻そうと向こうから電脳戦を仕掛けてきたので、流石にハンディコンピューターだけで勝負する
気にはなれず、受信機らしき部位を力技で外した、というのがここまでの流れだ。
 己のRSを棄てるというのは構わないが、その直後に他人に無理矢理入ってRSを乗っ取るという行為は、兎乗りとしては恥ずべき行為だ。
もし彼の師匠や婚約者がこの場に居合せたならば、相応の説教を受ける羽目になっただろう。

 頭を外したと同時に、内部のバッテリー残量が急激に下がり、非常用のものを残して0になった。考えてみれば、指向性電離気体放出装置
などという、大型戦艦の大規模な電力があるからこそ使えるような武装を二発も放てる時点で、何らかの外部からの補給装置があるのは
当然だろう。頭部が破壊されればそれが停止し、すぐにこうなってしまうという構造なのだろうか。

「さてと」

 この後どうするか。狼頭に乗っている以上、ミサイルが降り注ぐような事はないだろうが、次の対戦相手が現れた場合、非常用の電力しか
残っておらず、パイロットが剥き出しになったRSに乗って対処するのは難しい。とはいえ、どうにかしなければ。そう考えたツクヨミの目に、
夜空の星が歪む姿が映った。その歪みは色を持ち始め、やがて白銀の姿を現す。
 全長は目測で200mほど。形状からすると、小型の輸送艦か戦艦だろうか?このタイミングから考えれば、狼頭に関連する存在である事は
間違いないだろう。ツクヨミはハンディコンピューターをパイロットスーツのポケットにしまうと、レバーを握った。
「はい、ストップ。実戦テストは終了ですよ、ソマ・ツクヨミ中尉」

 響いた声は、ユノー・ハーディングの声だった。

「驚かないで下さいね、これは、エラトステネス社と月面革命軍による、新型RSと既存の機体を使った、極限まで実戦に似せた状況でのテスト
 だったんですよ。ですので、まるで貴方を殺すかのような言動を行いましたが、それはあくまで演技です」

 この少佐待遇の女性は嘘が下手糞なようだ。当初の予定は戦闘前の発言通りに『処刑ついでのデータ収集』だったのだろう。しかし、
哀れなモルモットで終わるはずの兵は、新型機相手に従来機で互角以上に戦い、更には無人機の欠点をさらけ出してまで見せた。おそらく
彼女の上司辺りが「ここで殺すには惜しい」と判断し、「あくまでテストでした」と主張し、ツクヨミに協力を頼めるように命令を変更
したのだろう。ユノーはそれがえらく不本意に違いない。その証拠に、最初に話していた時のように事務的な口調に戻ってはいるが、
苛立ちを隠し切れておらず、声色が揺れている。

「というわけで、まずその機体を回収したいのですが……」
「了解した、このRSごと、そちらの艦に入って構わんか?」

 とりあえずは命を拾えたのだ。ここで「嘘をついているだろう」と指摘したり、不平不満を口にしても仕方ない。軍の上層部の一部に
嫌われている身だ。更にエラトステネス社まで敵に回して完全な四面楚歌には陥りたくはない。

「構いません……『実験艦フェンリル』は貴方を歓迎します、ソマ・ツクヨミ中尉」

 目の前に着陸した艦。開いた格納口が、ツクヨミには食虫植物か何かのように見えた。
586 ◆CNkSfJe3Zs :2009/10/12(月) 05:40:28 ID:ZrGSUF/Z
人狼機兵マーナガルム 第2話「人と狼」D
終了です


狼頭の変形と必殺技ですが、ぶっちゃけシャ○ニングガン○ムです
挿入歌ネタの時にあの曲だったのは、燃えとかそういうのもありますが、そっちの方が大きかったりします……

次回からフェンリルの方々が出るので登場キャラが増える予定ですが
華が増える可能性は低いです
狼頭をを動かしてた者が好感持てるキャラっぽく書けるといいなぁ……
587創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 11:01:01 ID:pqhi5Xt6
>>586

投下乙です。

狼頭カッケェェェェェ!!!
やっぱり、変形&必殺技は熱いですな。
588創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 11:02:42 ID:8u+QJ+UG
昼飯食べて再起動しやすた
>>570
なんというフトモモっ!遥さんを僕にうわなんだこのくろきs
一枚目の表情がステキすぎるww
>>574
修正乙であります!
>>576
胴体が好きです、でも肩周りがもーっと好きです
>>577
何故毎回嘘をつくww
ユノーざまぁww
ってか何このゴッドフィンガー…かっこいい
狼頭のデザインもいつか見てみたいどすな
589PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 11:26:06 ID:WMsBtZQY
 れ、レス返しようとして寝落ちしてしまった……orz
 感想ありがとうございます&投下乙です!

>>571-572
>>588
 いつものようにノリだけで書いてたら何故か敵が世紀末な事に……どういうことなの……!?

>ナイス太腿
>なんというフトモモっ!
 はっはっは、慣れない身体まで描くもんじゃないと後悔しとりますよ!

>しかしヘーシェン嬢といい遥嬢といい、表情合ってるなぁw
>一枚目の表情がステキすぎるww
 ありがとうございます!
 キャラの性格が全然違うので表情の描き分けは楽ですね。ええ、表情の描き分けは、表情の描き分けは。
 一度トチ狂った遥とか描いてみたいような気もしますが……w

>>574
 チョーさん修正乙ですw

>>576
 まさかこやつも装甲が展開するというのか……!?

>>577
 ちょwwwマナガルまで世紀末にしちゃらめぇwww

>>586
 投下乙です!
 おお、やっぱり展開する装甲はかっこいい……。そしてツクヨミ先生まで無駄にかっこいいぞ!?
 きっと婚約者さんは思い切りのいいところに惹かれたんだろうなぁ……だろうなぁ。
 さて、フェンリルとはどんな場所なのか……次回も期待してますね!
590DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/12(月) 11:58:31 ID:plqbFcIX
一晩明けても絵小説投下ラッシュだったでゴザル

いいぞもっとやれw
591DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/12(月) 12:19:35 ID:plqbFcIX
>>497
×落書き
○ウマウマ

>>553
ユーザーという呼び方にハマった。カルマ頑張れ。
「殻」の活躍にも期待。

>>570
投下乙です! 汚物は消毒な連中をフッとばす遥に期待!

あとその太腿いくらで(以下紳士の嗜み

>>574
素晴らしい

>>576
これがピンヒールかぁ……ばっちり記憶・保存しましたぜw

>>586
プラズマ兵器だと? じょ、冗談じゃ(カンセイトゥ
それにしても「企業」の臭いがプンプンするゼぇー

592創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 12:21:42 ID:WMsBtZQY
 そして容量がもう324 KBでござるのマキ。
 さ、さすが三連休だ……。
593創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 12:31:14 ID:WMsBtZQY
 というレスをした瞬間2 KB増えたでござるのマキw

>>591
 感想、ありがとうございます! 現在進行系でブッ飛ばしてる真っ最中ですので投下はしばらくお待ち下さいなw
(※北斗の拳みたいな技は出ません)

>あとその太腿いくらで
 ロリっ娘のふともも……プライスレス。

>それにしても「企業」の臭いがプンプンするゼぇー
 典型的な「騙して悪いが」ですもんねw
 きっと報酬は全額前金だったに違いn(ry
594DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/12(月) 12:42:21 ID:plqbFcIX
>>593
プライスレス。ではたくさんいただこうかあれマキさんそんなやkhyでkめ
595創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 12:49:30 ID:WMsBtZQY
 マキられたか……。
596創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 12:56:15 ID:plqbFcIX
ろりこんいくないろりこんいくない わたしはふつうのひとわたしはふつうのひとです

さぁじかいさくをかかなくちゃ
597創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 13:16:38 ID:Z1C+ifGh
極細によってロボスレがディストピアに……!なんというすばらしき新世かうわ極細なにをするやめ
598創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 13:36:24 ID:Z1C+ifGh
で、では改めて感想を……ゲフッ

>>553
カルマかあいいよカルマ。お持ち帰りしてしまいたい
そして無能ざまぁw
さて、王と女王の実力はいかほどのものか。次回も楽しみにしてるぜ!

>>570
敵のノリが明らかにファンタジーじゃねえwww
相変わらずリヒターかっこいいのう、遥かわいいのう。ロバートソン氏怪しすぎるだろjk
後編もwktkしながら待ってるぜ!

>落書き
遥さん、ふともも!ふともも!
へーちゃんの表情が邪悪すぎるぞw

>>576
おお、イカす……

>>577
やべえ、めちゃくちゃ読みだいそれwww

>>586
パージと展開は男のロマン!平気で無茶をやらかすツクヨミ先生かっこいいのう
ユノーさんざまあwww
さて、これからの展開に期待大!
599創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:02:08 ID:plqbFcIX
次回作ー次回作ー
書きたいのが一杯で決まらナイン
600創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:04:56 ID:pqhi5Xt6
>>599

今、投下中のお話が終わってないのに書きたいのが一杯だ〜w
此処で人に見せる楽しさを知ってしまったせいで、
何年間と溜め込み続けた来たプロットが火を噴き切れないぜw
601創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:06:37 ID:Z1C+ifGh
露出狂が出たと聞いt(ry
602創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:07:16 ID:plqbFcIX
>>600
「同時に書ければいいのに」とか考えますよねw
「そして同時に公開だァ!?」みたいなw

サイボーグ少女が活躍するのかー それとも巨大人型兵器でカッ飛ぶかー…
603創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:11:44 ID:WMsBtZQY
 サイボーグ少女が巨大兵器でカッ飛ぶというのは(ry

>>598
 感想ありがとうございます!
 へーちゃんは白い悪魔ならぬ白い子悪魔なのでw ある意味悪の権化ですw

>ロバートソン氏怪しすぎるだろjk
 ベツニアヤシクナイヨ?
604創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:13:06 ID:pqhi5Xt6
>>602

自分の脳味噌にクアッドコアを搭載したいです。
そうすれば遅筆も一緒に直りそうだwww

ネタの貯金箱を空けたらサイボーグ美少女が無かった。
ちょっとプロットだけでも書いてみようかなぁ…

あら不思議!書きたいモノがまた一個www
605創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:14:22 ID:plqbFcIX
そうか、巨大サイボーグ美少女をかっ飛ばしてどんどんどーん!



ナニイッテンノオレ
606創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:16:55 ID:WMsBtZQY
>>604
 今書いてる作品にブチ込むというのも手ですぜ!

>>605
 なんというイロモノw

 ちょっとマジレスすると、戦隊モノみたいなノリならいけるんじゃないでしょうか。
 サイボーグ戦→巨大ロボ戦
 みたいな感じの。
607創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:18:22 ID:pqhi5Xt6
>>605

でも、そんな発想が新しいネタに繋がったり
新たな作家を生む切欠になったりするから創作って面白いよねww
608創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:19:58 ID:plqbFcIX
>>606
うおォん それはちと書きにくいが書いてみたい

>>607
おうともwww
609創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:30:26 ID:3p+lvSvC
空気読まねぇ!
おまいらの中で、これは熱かった!ってバトルは何?
俺はネクソンVS四天王の対峙シーンかな
610創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:33:48 ID:pqhi5Xt6
>>609

今日のマーナガルムが一番印象に残りましたです。
変形と必殺技は熱いよね。
611創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:39:05 ID:plqbFcIX
>>609
最近だと秘神幻装ソルディアンの東京での戦闘ですかねー。
自分にはあれほど熱い戦いはムリムリッス
612創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:42:44 ID:Z1C+ifGh
熱いとはちょっと違うが、そうきたか的な意味でPBM氏のロボスレ学園かな
熱いのはスプリガンのドルンドメオン戦
613創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:52:01 ID:WMsBtZQY
>>609
 ヴィルシャのオルトロック戦ですね!
 あとDSの黒服戦とか、タウエルンのシュワルツ戦とか……って最終決戦ばっかじゃないか。
614創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 14:55:09 ID:ONoIdS4P
>>609
・ソルディアン冒頭のアバドンヘッドへの突貫
・DSの、1回目にφ37遺跡に挑んだ時の撤退戦
・スプリガンのドルンドメオン戦
この辺りかな
615創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:10:31 ID:WMsBtZQY
 あ、レガシアムの五話も好きですw
616創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:32:35 ID:plqbFcIX
あぁアカン DSから離れられん…
617創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:36:38 ID:Z1C+ifGh
じゃあ逆に笑えたシーンは?
俺はPBMのリヒト・エンフィールド閣下による素晴らしいロリコン演説とDSの銭湯シーンw
618創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:37:27 ID:plqbFcIX
全選手入場だったかの紹介文かなw
619創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:45:33 ID:ONoIdS4P
>>617
ネクソンの「ドゥビドゥビ! ドゥビビ!」だなw
620創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:46:49 ID:plqbFcIX
>>619
自分は某ぴぴるぴー並みの衝撃を受けた
621創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:52:01 ID:WMsBtZQY
>>617
 ロスガの番外編は笑いましたw
622創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:56:25 ID:plqbFcIX
番外編だと…!?
623創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:58:22 ID:Z1C+ifGh
>>621
外道ティマとロリ・コン初登場のやつなwあれは酷かったwww
624創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:04:04 ID:plqbFcIX
唐突ですがDSの続編を検討中です(ボソッ
625創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:04:27 ID:WMsBtZQY
 そういえばwikiに番外編は収録されてないんでしたっけ?
626創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:05:08 ID:WMsBtZQY
>>624
 ってマジですか!?
627創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:06:50 ID:plqbFcIX
>>625
はい。見てない自分涙目w

>>626
です。
628創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:06:52 ID:Z1C+ifGh
>>625
確かされてなかったはずだべ

>>624
水の惑星に魂を惹かれたかw
楽しみにしてるぜ!
629創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:07:50 ID:ZtGOVX61
>>624
ほほう
それはいいことを聞いた

>>617
ロボスレ学園のツクヨミ先生の扱いに吹いたわw
「睨めっこしてもらいます!」てw
630創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:10:37 ID:ZtGOVX61
>>627
過去ログ5号機>>219から見てみると、幸せになれたり蔑まれたりラジバンダリします
英雄ロリ・コンの伝説はここから始まった
631創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:10:48 ID:plqbFcIX
あう 犬の散歩にいかないと
632創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:13:02 ID:Z1C+ifGh
>>629
学園はのっけから作者がいい意味で暴走してるの丸わかりだったからなw
まさか兵庫の皆さんが来るとは思わなんだw
633創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:17:24 ID:plpLcyU+
>>631
チャットじゃないんだから、そんなとこまで報告しなくていいよw
634創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:18:46 ID:WMsBtZQY
>>627-628
 確認完了! なるほど確かに収録されてませんね!

>です。
 なんと……つまり水の惑星で美少女アンドロイドが巨大ロボでカッ飛ぶんですね!

>>629
 まさかこのスレの“罰”にまでなるとは、このロリのPBMの目を持ってしてm(ry

>>630
 そしてauは次元を越えた……。

>>631
 行ってらっしゃーい。

>>632
 またいつどこから何が飛び出すかわからないぞ!
635創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:20:07 ID:Z1C+ifGh
>>631
>>633
一瞬同じIDかと思ったw
636創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:31:49 ID:3p+lvSvC
思えばロスガから一気に勢いづいたよな−、ここ
PBM氏が一石投じてくれたお陰で、絵師を引き込めたのが大きかったな
もしPBM氏があの日投下しなかったら、もしかしたらひっそり落ちてたかもなw
637創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:36:53 ID:Z1C+ifGh
イラスト投下してる数はトップだしなw
638PBM! の人(照) ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 16:37:50 ID:WMsBtZQY
>>636
 いやいやそんなそんなw
 あの時調子乗ってよかった……。

>>637
 グゥレイト! 数だけは多いぜ!
639創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:45:05 ID:3p+lvSvC
>>638
照れんなwww
俺は乗り込む系も良いけど、シスターズやロスガみたいな作品があっても良いと思うんだよね
DS氏がそういう奴を書くとか言ってた覚えがあるから期待してるw
640創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:52:38 ID:Z1C+ifGh
そこで人が乗らないロボ(厳密には違うものも含む)が出る作品を纏めてみた

へなちょこロボット
パラベラム!
瞬転のスプリガン
『ロボットのロマン』
ザ・シスターズ
ノリと勢いだけで書いたモノ
ハルとデイブ
tueun
ROST GORL
人狼機兵マーナガルム
Diver's shell
鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles―
鋼殻牙龍 ドラグリヲ
641創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:52:39 ID:8u+QJ+UG
しかし、連休も今日で終わりかー
明日からまた刺身の上にタンポポを乗せる作業が始まる…
642創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 16:56:51 ID:WMsBtZQY
>>639
 実はシャイボーイなんですよHAHAHA!
 ツッコミありがとうございますw

>>640
 まとめ乙です!
 なんやかんやで多いですね、特に初期のほうに。
643創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:05:48 ID:Z1C+ifGh
ただ初代は1シーンとかで終わってる作品が多々あるから、他にもあるかもしれんw
ある意味初代は何が転がってるかわからんから読み返すのが面白いな
644創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:08:25 ID:Z1C+ifGh
ってすまん、ageちまった
罰としてツクヨミ先生とにらめっこしながら極細にちょっかいを出しつつ遥さんに関節極められてくる
645創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:13:24 ID:3p+lvSvC
初期は色々方向性を模索してたからな−
つかまとめの人乙wwあんたの仕事の迅速っぷりにはいつも頭が下がるぜ!

方向性って事で思ったが、今のスレって上手くライトとハード、ギャグとシリアスが混ざってるよな
個人的見解だと一番ハードはソルディアン、ライトはパラベラムかな。中間は何だろ
646創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:16:24 ID:WMsBtZQY
>>644
 最後のは技によってはご褒美ではないでしょうか!

>>645
 DSだと思いますぜー。
647創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:23:58 ID:Z1C+ifGh
>>645
肝心の年表は全然だけどね!

>中間
DS、ドラグリ、ミカズチあたりかね?

ライトといえばPBM、モブ含めて死者がひとりもいネーナ(除オートマタ)
648創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:26:53 ID:3p+lvSvC
俺はヴィルシャが中間だと思ってたけど違うみたいだなw
649創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:28:06 ID:Z1C+ifGh
>>648
すまん、死者数を基準に考えてたw
650創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:30:03 ID:WMsBtZQY
>>647
 あ、とりあえずあのオートマタ連中、コンデンサ治せば動くんでまだ死んでませんw
 へーちゃんに潰されたサイクロプスはわかりませんが……。

>>648
 ヴィルシャはハードだと思うよ! よ!
651創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:33:26 ID:Z1C+ifGh
シャドウミラージュもハード寄りの中間かな?
652創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:33:29 ID:6Fw3AVav
>>648
ガジェットはライト寄りだったけど
ストーリーやテーマは十分にハードだったかとw
653創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:40:22 ID:plqbFcIX
>DS氏がそういう奴を書くとか言ってた覚えがあるから期待してるw
タイトル設定登場人物骨組み決まってるけどDSも書きたいなあでもキョダイロボも捨てがたたたたた
654創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:46:46 ID:3p+lvSvC
俺の認識が違ってたようだ・・・スマソ
しかしハード寄りの作品って具体的にしろ設定的にしろ沢山人死んでそうだよなw
655創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:49:47 ID:ZrGSUF/Z
マーナガルムはライトなギャグを意識しているつもりです
656創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:50:43 ID:Z1C+ifGh
多分劇中の死者数1位がソルディで2位がヴィルシャだなw
657創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 17:52:39 ID:WMsBtZQY
>>655
 少なくともアバンタイトルは確実にそうですねw
 本編は……熱いです……。
658創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:03:20 ID:ZrGSUF/Z
というか、個人的にはもっと爽快でドーン!なノリにしたいのだが
どうしても膨らみきれないというか……

大統領的な方向に進めたいのになぁ
659創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:05:02 ID:WMsBtZQY
>>653
 両方やっちゃいなYO!!

>>658
 オーケー、レッツパァリィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!
660創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:05:45 ID:Z1C+ifGh
>>658
ツクヨミ先生「オーケー、レッツパァリィィィィィィィィィィィィィ!!」
661創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:06:34 ID:WMsBtZQY
>>660
 サイクロン!
662創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:07:39 ID:3p+lvSvC
レッツパァァァリィなツクヨミさん・・・
見たいけどある意味怖いw
663創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:07:54 ID:Z1C+ifGh
>>661
ジョーカァァァッ!

仮面ライダーWかよw
664創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:08:18 ID:plqbFcIX
カオスwwwwww



>>659
ががががががががが
665創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:11:23 ID:3p+lvSvC
ふと考えたネタ

リヒト「レッツパァァァリィ」
悪山博士「レッツパァァァリィ」
オルトロック「レッツパァァァリィ」

うん、全然違和感無いな
666創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:12:52 ID:6Fw3AVav
レッツパァァァリィな爆跳テンションで睨めっこしながら女性のバストサイズを目算で当てるお方がいると聞いて
667創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:14:14 ID:plqbFcIX
○○アイですねわかります
668創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 18:20:07 ID:WMsBtZQY
 実はPBMも少なからず大統領の影響を……いやむしろこの場合はフロムソフトウェアの影響と言うべきかw

>>662
 ツクヨミ先生にレッツパァリィされたら失神できる自信ありますw

>>663
 だって仮面ライダーとか好きだから!

>>665
ヘーシェン「レッツパァァァリィィィ」
ウィスティリア「レッツパァァァリィィィ」
極細「レッツパァァァリィィィ」

 違和感ありませんねw
669創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:03:41 ID:plqbFcIX
沈黙怖いお
670創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:09:38 ID:F7iDIiOg
またかw

「ロボスレでギャルゲ」を読んだ瞬間、

登場する女の子全員がそれぞれロボット付きで、攻略していくとその娘と一緒にロボに乗って
戦闘パートをクリヤーして、ボス倒したらハッピーエンド

という電波を受信した。
671創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:09:38 ID:WMsBtZQY
 スーパー夕飯タイムなのでしょうw
672創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:10:59 ID:Z1C+ifGh
>>670
キャラによって難易度に差がありそうだなw
673創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:11:00 ID:6Fw3AVav
>>670
サクラ大戦みたいだw
674創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:12:52 ID:F7iDIiOg
多次元世界設定でそれぞれ背景世界が別々、とか考えたんだが
作るとしたらスタッフが確実に死ぬw
675創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:13:56 ID:3p+lvSvC
>>670
ロスガは愛車に乗ってヘリから逃げるんですね、分かります

全くクリア出来るがしないぜ・・・ちなみにパイロットが極細
676創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:15:34 ID:F7iDIiOg
>>675
何という無理ゲーwww
677創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:17:11 ID:plqbFcIX
だめだ、ロボスレ学園までが限界のようだ。ギャルゲーはムリポだ。
678創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:20:08 ID:3p+lvSvC
つかヒロインって女キャラ何人いるっけ
外見はともかく、結構皆ヒロインとして王道的な性格な気がする
679創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:25:00 ID:Z1C+ifGh
ロボスレ学園でギャルゲーやればいいんじゃね?w
680創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:26:00 ID:plqbFcIX
>>679
ほほぅ

いや、なんか本当に作れそうな気がしてきた。脳内では。
681まとめの人 ◆kAEq7CJYak :2009/10/12(月) 20:20:16 ID:Z1C+ifGh
なんだこの人数は……!
荒野に生きる(仮)
 エルツ  リート  ディーネ  天沢香織

CR ―Code Revegeon―
 母  妹  シャーリー・時峰

瞬転のスプリガン
 ことね

パラベラム!
 一条 遥  リタ・ベレッタ  まどか・ブラウニング  ヴァイス・ヘーシェン  玉藻・ヴァルパイン  シュヴァルツ  ムジナ

ザ・シスターズ
 ミナ

電光石火ゼノライファー
 星川 希美

tueun
 メルティ  クレフ

海上都市姫路守備隊戦記
 ナフィア

最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ

 龍聖寺院 光  海老原カッコウーマン  悪山エリス  レディ・ビジョン  切り裂きジャンヌ

少女機甲録(仮)
 葉倉 玲  井沢 咲也  野礼寺 初李  暮内 麗美  桐嶋 真璃  真門 有理  八橋 由香里  宵町 留美  川城 翠  氷川 散乃  泉沢 大  歌川 美鈴  蛍原 理玖瑠  小沢 早苗

R,B&G
 エレン

ARTIFACT LEGACIAM
 不破 千歳

ROST GORL
 ティマ  ジュン

人狼機兵マーナガルム

 月にいる君  ユノー・ハーディング  テティス・ステュクス

Diver's shell
 メリッサ=ファルシオン  ウィスティリア=クロイツェル フローラ=ファルシオン 黒服の女

ヴィルティック・シャッフル
 氷室ルナ 木原町子(スネイルさん) メルフィー・ストレイン

鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles―
 御前 静 クリスチーナ・ビュイック エマ・ワトソン カミッラ・アドリアーノ ヴィエナ・ヴィルヘルミナ・ヘルミネン エリザベータ・ディアギネフ
 イブリーヌ・ドゥ・ラ・ファージュ レオパルディネ・ビンデバルト・カリウス 稲村明菜 レイチェル・キサラギ サンドラ・アレイストラ
682まとめの人 ◆kAEq7CJYak :2009/10/12(月) 20:22:05 ID:Z1C+ifGh
剣神鋼王ミカズチ
 春日・祈 春日・唱

鋼殻牙龍 ドラグリヲ
 カルマ

GEARS
 霧坂 茜華

機甲騎士ザイフリード
 マナ ミナ

リベンジャー・レディ
 エムレイン・ブルー 白衣を纏った長髪の女

英雄騎兵ミッドナイト
 アリス・ブランシュネージュ

シャドウミラージュ
 ミム チィ・ヴィータ カタリナ ミナ

秘神幻装ソルディアン
 ペトラ メル・ファン・ヒューレン ラウラ・オルツィ クローディア・クロムウェル シャーロット 玉江先生

廻るセカイ
 守屋 千尋 宮部 都 神崎 志帆 リーゼンゲシュレヒト・シュタムファータァ
683まとめの人 ◆kAEq7CJYak :2009/10/12(月) 20:22:58 ID:Z1C+ifGh
以上!
誰か抜けてたらすまん
684創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 20:25:27 ID:plqbFcIX
>>683
まとめ乙っ!

なんという人数なんだ…
これでハーレムルートとか阿鼻叫喚
685創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 20:28:57 ID:WMsBtZQY
>>683
 よく頑張った! 感動した!
 しかし80人越えとは恐ろしい……。
686創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 20:32:20 ID:F7iDIiOg
>>683
まとめ乙!ありがとうですw
こうしてみると壮観ですなw
687創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 21:10:14 ID:3p+lvSvC
また全員マキられたのかww
>>683
その労力に乙としか言えねぇ!
こうして見るとロリから年増、人間からロボットまで幅広いってレベルじゃねーぞ!
歳を増すキャラ程攻略がムズくなるな・・・
シャーリーさんとかスネイルとか
688創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 21:12:33 ID:+CdUwNPu
この中の何人が作品終了までにパートナー持ちになっているんだろうか…
689創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 21:17:00 ID:Z1C+ifGh
>>687
つまりたまちゃん(推定1000歳)は攻略不可能!

>>688
死んでる子もいるかもな……
690創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 21:31:16 ID:3p+lvSvC
>>689
まぁたまちゃんはまどかのよ・・・姉だからなぁ。致し方ない
つか更新が休止してるのも含めて、これだけ作品が投下されたって事に感動してる
全部完結するまで幾ら掛かるかなw
691創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 21:34:57 ID:MpfIyNKF
亀レスだけど>>586投下乙でした。プラズマは兵器転用すると洒落にならない

後絵にレスくれた人と見てくれた人アリガトゴザマース。ピンヒール描きたかっただけだからあんまり細かいこと考えてないよ
692PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 21:44:55 ID:WMsBtZQY
>>690
 だらだらと続ける気満々な輩がここにひとり……。
693 ◆YHSi90Gnr2 :2009/10/12(月) 21:56:45 ID:F7iDIiOg
>>690
一応プロットでは2クール分なんですが……
文章に変換すると何故か分量が増えるので、どれくらいかかるかw

あぁ早く続きを書かねば……
694PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 22:08:38 ID:WMsBtZQY
>>693
 期待してますよっ!
 ファンタジー仲間同士頑張りまっしょい!

 え? PBMは世紀末だって? やだなぁノリで書いてたら敵がそういう格好になっただけですよw


http://download2.getuploader.com/g/sousakurobo/95/IMG_0002.jpg
 どさくさに紛れて落書き投下。
 さあ クオリティのひくさに くるしみ もだえるがいい!
695創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 22:11:59 ID:MpfIyNKF
>>694
俺の方が低いな
696創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 22:13:33 ID:F7iDIiOg
>>694
小ネタが盛り沢山www
さて、遥のセーラーでちょっとやる気出たのでもうちょい頑張ってみやうw
697創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 22:18:20 ID:Z1C+ifGh
>>694
一条 遥(19)が中1くらいに見えるのは仕様ですね、最高です
そしてマチコさんまで弄られてしまったかwwwww

SDへーちゃんかっこいいのう
698創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 22:28:48 ID:+CdUwNPu
>>694
流石です師匠
SDヘーシェンが地味に出来がいい件
しかし本当に遥は中一程度にしか見えないなww
えぇ、弩ストライクですとも、オネーサンスキーの私がときめくレベルですとも!
で、昨日かいて思ったんですが、地味に遥って描くの難しいですね

連休も終了するんでROMに戻りやす
699創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 22:50:26 ID:plqbFcIX
>>694
流石師匠、ロリに定評が(ry
何故だろう。あのネジネジが年々?巨大化してきている気がしてならないw
700創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 23:14:54 ID:MpfIyNKF
メカもパワーアップを開始してホントに何でもできる子になりはじめてますやん
701PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/12(月) 23:25:52 ID:WMsBtZQY
 ふぃー、いい湯じゃったわい。

>>695
 またまたご冗談をw

>>696
>遥のセーラーでちょっとやる気出た
 おおっ、お役に立てたならば光栄です!

>>697-698
>一条 遥(19)が中1くらいに見えるのは仕様ですね
>しかし本当に遥は中一程度にしか見えないなww
 はい、もちろん仕様です。

>SDへーちゃんかっこいいのう
>SDヘーシェンが地味に出来がいい件
 上手くできたからって調子に乗ってリヒター描いたらこのザマだよ!

>そしてマチコさんまで弄られてしまったかwwwww
 すみません、名前見た時からずっとこのネタ考えてましたw

>地味に遥って描くの難しい
 9割7分くらいで三つ編みのせいですね!

>連休も終了するんでROMに戻りやす
 またいつでも姿を現してくださいねーw

>>699
 三つ編みの大きさは気分によって変わります。
 無理矢理理由を付けるなら……湿気?

>>700
 相変わらず気分に左右されまくりですけどね!
702創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 23:32:08 ID:Z1C+ifGh
とりあえず遥さんになら仕えてもいいと思いました!

それにしても、もう>>700超えたのか。これは管理人さんが更新終わってすぐに新型ロールアウトのプラグか?w
703創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 23:33:16 ID:Z1C+ifGh
プラグじゃねえよフラグだよ。何半濁点付けてんだ俺w
704:2009/10/12(月) 23:34:21 ID:+CdUwNPu
>>701
ほいさっさ
また、もちっとだけパワーうpして帰ってきやす
705創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 23:34:48 ID:MpfIyNKF
どれくらい低いかというと、久々に角いのかこうとしたらクレスト中量二脚もどきになりつつあるくらい
なんでリヒターさんマイコゥリスペクトしとるん?
706創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 23:48:58 ID:WMsBtZQY
>>702
 むしろ遥さんを弄りたい作者です。

>>704
 まだパワーアップするってのか……!

>>705
>久々に角いのかこうとしたらクレスト中量二脚もどきになりつつある
 私の愛機! 私の愛機じゃないか!

>なんでリヒターさんマイコゥリスペクトしとるん?
 ノリでs(ry
707 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:05:47 ID:6ZFmKRVF
誰も喋らない…投下するならイマノウチ?
708創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:06:32 ID:XnGJuYM9
 ばっちこーい!
709GEARS 第五話 1/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:07:10 ID:6ZFmKRVF
統合歴329年6月1日

朝連を終え、クラスメイトの霧坂と雑談しながら校舎に向かうべく校内モノレールの到着を待っていた。
守屋一刀がスポーツギア部に入部してから毎日のように繰り返すようになった普段の日常である。

しかし、到着時刻になってもモノレールが到着しない。

「あれ…今日って平日だよな?」

何かの問題が発生しない限りプログラム制御されたモノレールは秒単位で正確に動く。
到着予定時刻になってもモノレールが到着しないとなれば、今日が実は祝日でダイアが変わっている。
もしくは…

「わ…守屋君、アレ…」

霧坂が喜色満面で校舎を指を指す。
絶対にロクでも無い事だと指の先に目を向けると矢張り、ロクでも無い事だった。
ニュースで何度か見た事のある光景が自分の目の前で繰り広げられようとは。

「…何かとトラブルの尽きない学校だな?」

やれやれと肩を竦めると霧坂から辛辣な言葉が返ってきた。

「今年度、一番大きなトラブルを起こした人が言う言葉じゃないと思うのだけど?」

「…俺は被害者だ。」

憮然としながら答えるが、如何したものやら…校庭には武装したスポーツギアが校舎に火器を突き付けていた。
機体は兎も角…ギアが装備している火器が問題だ。ミサイルポッドにロケットランチャー。そして、バズーカ。

「アレって、前みたいに他校生が乱入して来たってのとは違うよね?」

「一介の学生が戦闘用の兵装を易々と手に入れられてたまるか。」

さて、如何したものだろうかと頭を抱えていると霧坂を喜ばせ、守屋を辟易させる事態が発生する。
新手の登場である。それもよりによって、スタジアムの中に4機新手のギアが現れた。

「7機…目的はギア部の機体か?」

「アイリス・ジョーカーもそうだけど、スカーレットにクランも最新型だしね。
歳方先輩のブクレスティアに内田先輩のブレイジンも能力特化型の高性能機。
阿部先輩のリヴァイド・カスタムにいたっては八坂が誇る魔改造機!
あの手の違法ギアに狙われても仕方が無いかもねー。」

妙に嬉しそうな霧坂はさて置き、此方も此方で非常に危険な状況に晒されている。
奴等の目当てがスポーツギアだと言うのなら、此の侭放置しておけば身の安全だけは保証される。

「さてと、どーしよっか?」

霧坂の頭の中に後退の二文字は無い。これを如何にかするつもりでいる。
いや、如何にかさせる気でいる。勿論、如何にかするのは守屋だ。

「どうしたものやら…」

とぼけて見せるが、諦めた方が早い。

「守屋君がやっつけらんない?」

意訳すると今すぐ片付けろという事らしい。
710GEARS 第五話 2/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:08:07 ID:6ZFmKRVF
幸い此方側に来ている連中は作業要員らしく火器の類は装備していない。
校舎を占拠している連中を相手するよりは幾らか楽だろう。

「上手くいけば君はヒーローだ!守屋君頑張ってね〜!」

(そんな事言ってる場合じゃないだろ…)

この状況を楽しんでいる霧坂の声援を辟易しながら背中で受けつつ格納庫へ向かって駆け出した。
辟易するが変にパニック起こされるよりはマシだ。それ以上に今後もこの手のトラブルが我が身に降りかかる気がしてならない。
何故か、そんな気がしてならなかった。そして、その未来視は概ね正解。
勿論、それを知るのは当分、先…守屋が忘れた頃になるのだが。

愚にも付かない思考を中断、工場から戻ってきたばかりのアイリス・ジョーカーを視界に入ると妙にやる気が出るから不思議だ。
霧坂に言われて渋々だったが、八坂高校とギア部に舐めた真似をした報いを受けてもらわねば。
それに守屋の名が示す通り、守る事を生業とする一族だ。

「こんな事、お前の役目じゃないんだが、付き合ってもらうぞ。相棒。」

今回で共に戦うのは二度目。守屋が相棒と称した鋼鉄の巨人、アイリス・ジョーカーを起動。
ジェネレーターの唸り声はさながら獣の咆哮。共に戦える事を喜んでいるようにも感じ否応無しに心が猛る。
最終調整もまだ完了していないが初めて戦った時に比べたら、搭乗者のレベルも上がっている。
数が多い上、試合ではまず出て来ないであろう戦闘用の兵装を持っている敵も居る。

「ハッ…知った事かよッ!!」

態々、行儀良くシャッターを開け、戦闘開始などやるつもりは無い。
床を蹴り、勢い良くシャッターを突き破り、手近なギアにスライディングタックルを繰り出す。
違法ギアの脚部はアイリス・ジョーカーの脚部と格納庫の壁に挟み潰され崩れ落ちる。

「まずは一機。」

倒れた違法ギアの頭部を踏み潰しながら、残りの3機に向き直る。

「まだギアを隠し持っていやがったか!」

残りの3機がブースターを吹かし離脱しようとしているが既に手遅れだ。

「隠していたんじゃない。お前達の目が節穴だっただけだ。」

上昇しきるよりも早く足を掴み、地面に叩きつけコクピットに鋼拳を振り落とす。
違法ギアとは言え大半は強奪したスポーツギアだ。コクピット周りの装甲を破壊するのは容易では無い。
だが、守屋の打撃で殺傷は出来ずとも搭乗者を昏倒させる事が出来るのは最近のシミュレーター訓練で実証済みである。

「残り二機。」

「畜生!校舎に居るガキ共がどうなっても…」

違法ギアの搭乗者が悲痛な叫びをあげるが知った事では無い。
仲間に攻撃指示を出す前に殲滅する。俺とジョーカーなら出来る。
全く、根拠の無い自信と確信を胸に秘め、戦闘不能になった違法ギアをジャイアントスイングの要領で
空に離脱した違法ギアに目掛けて放り投げる。見事直撃、二機は錐揉みしながらスタジアムの真ん中に墜落。

「残り一機。」

アイリス・ジョーカーに飛び道具等の固定武装は無い。今更、格納庫に戻ってライフルを取って来るのも間抜けだ。
幸い、飛び道具の代わりになりそうなモノも都合良く、アイリス・ジョーカーの手の中にある。
今し方、撃破したギアの頭部である。守屋は高校球児さながらのポーズで振りかぶり、投げた。

「デッドボール。脳味噌飛び出て再起不能ってな。」
711創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:08:21 ID:XnGJuYM9
 
712GEARS 第五話 3/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:08:47 ID:6ZFmKRVF
アイリス・ジョーカーが投げた剛速球は違法ギアの頭部を一撃で撃抜き、大地に叩き落した。

「ベースボール部ってのも悪く無いかも知れないな…」

ギアを通したにも関わらず、驚異的なコントロールに自画自賛する。
確かに守屋ならば野球部に行っても優秀なデッドボーラー兼、乱闘担当として重宝されるだろう。

「守屋君、次は校舎の敵。行けるよね?」

「此処でリタイアするくらいなら最初から戦っていない。」

アイリス・ジョーカー起動から一分が経過しようとしていた。
違法ギアの搭乗者達がどれくらいの頻度で連絡を取り合っているのか?
校舎側の敵ギアのレーダーがアイリス・ジョーカーの反応を捉えているとしたら?
違法ギア4機を秒殺したからと言って安心出来る状態では無い。
此処から先は時間との勝負だ。事態を進めてしまった以上、後戻りは出来ない。

「だよね!良い物があるから、こっちに!」

霧坂はアイリス・ジョーカーのレーダーに方向指示用のマーカーを表示させ守屋を誘導。
守屋が向かった先には何故か、射出用のカタパルトが鎮座していた。

「…もう、何でもアリだな。この学校。」

「あはは…何かねスポンサーが折角だから買ってみようって…」

折角だから何なんだ。これには流石の霧坂も苦笑するしか無いようだ。
しかも、使われた形跡が全く無いと来ている。実際、何時何処で使えば良いのか分からない。

「本当に役に立つ日が来るなんて思わなかったけどね。」

「確かに…これが最初で最後と願いたいがな。霧坂、カタパルトの射出制御を頼む。」

カタパルトの射出口に機体をセットしコントロールを管制塔に居る霧坂に委ねる。

「オッケーオッケー、超特急で吹っ飛ばしてあげるよ。」

霧坂の妙に嬉しそうな声が、何故か守屋の恐怖心を煽った。

「一つ確認しておきたいんだが…この全く使われた形跡の無いカタパルト…使い方分かるんだよな?」

「んーん。こんな使い道の無い上に訳の分からない物に時間を費やしてらんないってば。」

と言う割には妙に手馴れた手付きで、コンソールを叩いている。

「ま、この手の装置の操作方法なんてどれも似たようなものだしね。あ、機体の固定スイッチ見っけ。」

カタパルトから離れようとするが時既に遅し、アイリス・ジョーカーはカタパルトの射出口の中で電磁ロックされる。
何故、よりによってそんな面倒な物を見つけてくるんだと泣きたくなるが状況が状況だ。霧坂を信じるしかない。

「頼むから、しくじるなよ?」

「大丈夫!少しミスってもMCIって頑丈だし!」

聞き捨てならない言葉を聞いて、相棒を見捨てて逃げ出したくなった。
今は霧坂を信じるしか無いのだが、信用出来る筈が無い。
こうなっては自分の運を信じるしか無い…信じるしか無いが八坂に転入して以来、ケチの付きっ放しだ。
よくよく考えたら、霧坂よりも自分の運の方が信用ならない。
最早、頼る事の出来る相手は相棒であるアイリス・ジョーカーの装甲だけだ。
713創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:09:53 ID:XnGJuYM9
  
714GEARS 第五話 4/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:10:12 ID:6ZFmKRVF
「えーと、突入角?意味分かんない。取り合えず、真っ直ぐ一直線。」

「お前、俺を殺す気か?実は俺の事、相当嫌いだろ?」

「割りと好きだけど?ほら女は愛嬌、男は度胸って昔の人も言ってたしね?」

そんな、ン千年も昔の言葉を持ち出されても納得が出来るわけが無い。

守屋の嘆きを一切無視して、霧坂は面白半分、勘任せでカタパルトの射出設定を終え
校舎にバズーカを突きつけている違法ギアに【照準を合わせて】射出スイッチを押した。

「準備完了、れっつごー♪」

(もう如何にでもしてくれ…)

小さく映っていた校舎が一瞬で大きくなり、通り過ぎていった。
辟易する程、景色が高速で流れていく光景を見て、守屋はただただ戦慄する他無かった。

(霧坂の奴…ッ!俺をライフルの砲弾か何かと勘違いしているんじゃないのか!?)

この侭ではバズーカを持った違法ギアと頭から衝突する。
当然だ。霧坂は違法ギアに照準を合わせ、さながらカタパルトが飛び道具かのように守屋を飛ばしたのだから。
そして、放物線を描くように守屋を飛ばせば安全に着地出来たのにも関わらず、一直線の直撃コースである。

(俺…何かアイツに恨まれるような事したか?)

恨みは無い。ただ使い方をよく分かっていなかった。
更に言えば、初めて触る装置が存外に面白くて、悪乗りしてしまっただけだ。

幸い、視界の中に違法ギアが入ったお陰で恐怖も嘆きも忘れて、思考が切り替わる。
足から着地が出来るようにと機体を半回転させ敵機の肩部に目測で狙いを付ける。
違法ギアをクッション代わりに使い衝撃を全て押し付ける腹積もりである。
だが、最悪の場合、ギアの搭乗者を圧死させる危険性がある。それは守屋自身も承知している。

「俺が死ぬくらいなら…お前が死ねぇぇぇぇぇッ!!」

自分が死なない事が絶対条件だと判断し、違法ギアのパイロットは見捨てる事に…
寧ろ、殺意を込めて飛び蹴り気味に違法ギアの肩口に着地すると同時に衝撃緩和剤を全放出。

MCIギアの脚部にはブースターが無い代わり、過剰スペースに足技用に大量の衝撃緩和剤が収納されている。
本来ならば打撃の威力に応じて自動的に緩和剤が放出されるのだが、今回に限って言えば自動制御に頼るまでも無い。

分かってはいたが緩衝材を全放出しても、まだ全然足りないくらいだ。
殺しきれなかった衝撃は足元の違法ギアがある程度、肩代わりしてくれるがこちらも無傷とは言えない。
脚部フレームが悲鳴にも近いような軋む音を立てながら歪み裂けていく。

モニタにアイリス・ジョーカーのダメージレポートが次々に更新されていくのを見るのは流石に怖気が走る。
遂にイエローのフォントがレッドに切り替わり、試合の即時中断を求め出した。

(こんな出鱈目な試合があってたまるか…)

漸く、装甲が軋む音が止み、無残な姿になった違法ギアから飛び退き、地面に着地する寸前に胴回し蹴りを見舞い
ミサイルランチャーを装備している違法ギアに向けて吹き飛ばし体制を崩した隙に距離を詰め頭部を掌底で叩き潰す。
崩れ落ちる敵機のコクピットブロックに膝蹴りを一撃。蹴りを打つ度に脚部のダメージレポートが更新されていく。

(緩衝材無しで足技はヤバイな…)

脚部の緩和剤が尽きている上に装甲もフレームもあらぬ方向に折れ曲がっている事もあり
蹴撃の衝撃が、自身の脚部にも甚大なダメージを与え、足技どころか歩くだけでダメージが蓄積されていく。
715GEARS 第五話 5/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:11:10 ID:6ZFmKRVF
コクピット内部でアラートがけたたましく鳴り出すが無視して、最後の一機に向き直る。

「これで残りはお前一人だ。ここで自首すれば他の連中よりは軽い罪で済むと思うんだが?」

「ガキが調子に乗るなッ!」

違法ギアがロケットランチャーをパージし腰部からダガーを引き抜く。
流石にこんな至近距離でロケットランチャーなんて撃てば、自滅するのがオチだ。

(それにしたって、ダガーは無いだろ…)

ダガーの一閃を左腕部のナックルシールドで軽々と受け止め、頭部をもぎ取りコクピットブロックに拳打を叩き込む。

「こちとら毎日、シミュレーターで鍛えられているんだ。お前等如きに負けるわけが無いだろ…」

やれやれと肩を竦めると、左腕部の反応が妙に軽い気がする。
サブカメラで機体の状況を確認すると左腕の肘から先が綺麗に切断され足元に転がっていた。
倒したギアのダガーを改めて見ると刀身から薄っすらと光が放たれていた。

「ビームコートダガー…こんな物騒な代物、何処から持ち出してきたんだか」

柄、または刀身等に低出力のビーム発生装置を取り付けた安価で粗悪なビーム兵器もどきだ。
だが、安価で粗悪とは言え腐ってもアームドギア専用の戦闘兵装で威力の程はこの通りである。
一歩間違えたらコクピットの中で蒸発していたかも知れないと思うと、流石に冷や汗が流れる。

「霧坂。殲滅に成功したぞ。」

「お疲れ様!警察に違法ギアの引き取りをお願いしといたから。」

「ついでに業者も呼んでくれ。ジョーカーも限界気味だ。」

そう言うと同時に脚部から火を噴き転倒する。左腕、右足欠損。左足も外部装甲が剥がれ落ちフレームが歪み骨格が剥き出ている。
更に機体の隙間からは緩衝材と燃料が飛沫となって漏れ出し、誰の目から見ても再起不能である。

「だ、大丈夫!?死んでないよね!?」

珍しく慌てる霧坂を見ていると妙に安心する。元気そうにしていると、また何かやらかしかねない。

「そうだな。霧坂が変な飛ばし方をしなけれ、こんな事にはならなかったんだけどな。」

実際、戦闘で受けたダメージはビームコートダガーで切り落とされた左腕だけで下半身の惨状は霧坂がもたらした事だ。

「まあまあ、結果オーライって事で」

「物的被害しか出てないから結果は上々か…だけど、次からはミスんなよ?俺だって、まだ死にたくない。」

事実、結果オーライなのだから驚きだ。被害は決して小さくは無いがどれも金で解決出来る問題だ。
とりわけ騒ぐ必要も無いが釘を刺しておかなければ、また何処かで殺されかけてはたまらない。

「はーい。肝に銘じときまーす。それは兎も角、業者さん呼ばなきゃだね。」

「だな…これじゃ、修理どころかパーツごと交換だな…」

(悪いな相棒…工場から戻って来て早々、また工場行きだ。)

全く持って搭乗者に恵まれないギアである。
漸く巡り会えた搭乗者は乗る度に工場送りになる程の損傷を受けてしまうのか。
もしも、アイリス・ジョーカーに意思があるとすれば、八坂高校から一目散に逃げ出すだろう。
この調子では次回搭乗時は頭部を潰され正真正銘の敗北を喫する事になりかねないからだ。
716創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:11:11 ID:XnGJuYM9
 
717創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:11:55 ID:XnGJuYM9
 
718GEARS 第五話 6/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:12:40 ID:6ZFmKRVF
統合歴329年6月2日

今日も今日とて、霧坂は其処に居るのが当然という顔をして守屋の隣に並んび
守屋は今更ながら如何してこうなったと辟易しながら学校へ向かっていた。

「結局、被害らしい被害も出なかったし違法ギアも7機撃破!
これぞヒーローの活躍だよね〜♪守屋君って結構、ヒーロー体質だったり?」

大辛勝とは言え、1対4、1対3と立て続けに戦っていずれも秒殺で勝利を治めている。
霧坂は、その様を眼前で見ているのだから、そう評するのも無理は無い。

「どうだろうな…ああいう事やるの初めてだしな…」

興奮気味の霧坂に比べて、守屋のテンションは昨日からかなり低い。

「そっけない…もしかして、怒ってる?」

ある意味、殺されかけたのだから普通なら怒りもする。
だが、別に守屋は怒っているわけでは無い。結果オーライで終わったのは事実だし
終わった事も引き摺っても仕方が無い。恐らく、昨日のような無茶は二度とやらないだろう。

何故か?単純に霧坂がMCI搭載ギアが動く姿を見るのが好きだからだ。
それだけの為にギア部に入部し、守屋をギア部に引き入れたと言うのに宋銭の生徒と戦ったせいで
アイリス・ジョーカーは工場送りになり、自分の欲求を満たす事が出来ずにいた。

漸く、工場から戻って来たと思ったら違法ギアの乱入である。
実に守屋は自分の欲求を満たすのに最適な人物であった。奇襲とは言え一瞬で違法ギアを4機片付けたのだ。
当然の事ながら興奮もするし、悪乗りもする。だが、自分が悪乗りした結果がこの様だ。

そこは守屋も何と無く理解している。利己的な考えに基づいた上で、あんな事はやらないと言っているのだ。
迷惑をかけてごめんなさい。反省しています。二度とやりませんなど言われるよりも余程、信用出来るというものだ。

「別に昨日の事なら少しも怒っていない。ただ今度は停学何週間かな…とか思っていただけだ。」

違法ギアを7機破壊し、人的被害を一切出さずに事件を鎮めた。物的被害のみでいずれも金で解決出来る。
出来るが問題はその金額である。アイリス・ジョーカーの修理費用は勿論、その他の校内施設の修理費用。
相場は分からないが、全て合わせると目玉が飛び出る程の金額になる事は間違い無いだろう。

「だ、大丈夫だよ!昨日だって警察庁から表彰されたんだし…それと…ほら、メディアにも取り上げられたんだし?
が、学校の評判も…多分、上がっただろうし…ね?きっと、多分、大丈夫!!」

「そこは嘘でも断言してくれ…」

「あ、あはは…ご、ごめん…」

守屋の顔に暗い影が覆い被さっているように見えて、無理にでも笑い飛ばそうとするが無理だ。
流石に退学という事は無いだろうが、流石の霧坂でも素直に謝罪する事しか出来なかった。

守屋が教室に着くと、中に居る生徒は皆、静かになる。停学が明けてから続く慣習みたいなものである。
教室棟の廊下を文字通り血の海に変え、その血の上の真ん中で返り血塗れで立っていたのだから、脅えもする。

そして、昨日の事件である。違法ギアを自分達の目の前で一方的に叩きのめした。
スポーツギアは今、最も勢いのある娯楽である。元々は戦闘兵器だが試合の内容自体はクリーンなものだ。
なのにも関わらず、燃料や緩衝材を撒き散らし、けたたましい音を鳴らしながら装甲やフレームを歪ませ、最後は爆発。
大半の生徒は守屋をこう評している。『鋼鉄の破壊神』と。

そんなわけで、八坂高校の生徒と守屋の間には深い溝があり、昨日の一件で更に溝が深まった。
ギア部のメンバー以外で守屋に話しかけるような命知らずの生徒は一人も居ない。

だからこそだ。守屋はクラスメイトに声をかけられて少しばかり驚いた。
719GEARS 第五話 7/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:13:24 ID:6ZFmKRVF
「あ、守屋・・・君。り、理事長がスタジアムに来るようにって…」

(伝言か…昨日のアレは…ヒーローとかじゃなくて脅えさせるだけに決まっているよな。)

流石に鋼鉄の破壊神とか呼ばれている事は知らないが
顔も名前もよく覚えていないクラスメイトの脅えっぷりに
ただでさえ深い溝が更に深くなっている事を何と無く感じ取り、無言で頷いた。

「何の用だろ?」

「昨日のアレだろ?ちょっと行って来る。」

静かな教室に守屋の声はよく通る。
昨日のアレという言葉に反応する生徒が数名。

教室に長く居ると生徒の反応に心が折れそうになるので辟易しながら廊下に出る。
これではまるで苛められっ子だ。実際、昼休みは屋上で独り寂しく食事をしているか
スタジアムのシミュレーターで黙々と訓練をしているかのどちらかで、苛められっ子に近い行動パターンだ。

尤も生徒からすれば猛獣が居る檻の中に放り込まれたような気分で気の休まる時が無いのだが。

「守屋君、私も行くよ。」

廊下を足早に進んでいると霧坂が後を追って来た。
どうして、コイツはこう大人しく出来ないのだろうか。

「霧坂…もうすぐ授業、始まるぞ?」

「だーいじょーぶ♪私も理事長に呼ばれたって事にしてもらっておいたから。
それに昨日のアレは私にも責任があるわけだし…ね?」

てっきり呼び出しを利用してサボる気だと決め付けていただけに
霧坂の口から責任なんて言葉が出て来て絶句するしか無かった。

それにしても遂に理事長の呼び出されるとは…コイツはいよいよ退学か。
何故か着いて来てしまった霧坂が説得してくれるのではか期待してしまうが間違い無く状況を悪化させるだけだろう。
今更になって気付いて追い返そうとするが既に手遅れだ。既に理事長の目の前に居るのだから。

「やあ、守屋一刀君だね?」

「はい。」

理事長と言う割には若い男が守屋の姿を見るなり屈託の無い笑顔を向ける。
怒りが通り越してという奴なのだろうか、笑顔の若い理事長の姿はさながら死刑執行人に見えた。

「先日の騒動でご迷惑をおかけしました事、申し訳御座いませんでした。」

謝って解決するわけでは無いが、理事長に向かって頭を下げる。
死人が出なかっただけマシというだけの話に過ぎず、かなりの被害額が出ている筈だ。
あまりの申し訳無さに思わず謝罪の言葉が勝手に出てしまったのはルーツが倭国人だからだろうか。

勿論、出来れば処分は反省文だけで勘弁して下さいという思いも大いにあるが。

「おや?謝る事は無いんじゃないのかな?」

「え?」

守屋がふと顔を上げると、理事長から笑顔が消える代わりに心底、不思議そうな表情をしていた。
何故、この生徒は自分に向かって頭を下げて謝罪の言葉を述べているのだろうかと。
720創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:13:33 ID:XnGJuYM9
 
721GEARS 第五話 8・9/9 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:14:13 ID:6ZFmKRVF
「今日は君にお礼が言いたくてね。人的被害を一切出さず、違法ギアを無力化し無事に逮捕出来た。
君のお陰で誰も傷付かず、悲しまずに済んだ。本当に有難う。」

屈託の無い笑顔を守屋に向けられ守屋は仰天するしか無かった。
霧坂はさて置き、クラスメイトは独り残らず自分を恐れているというのに、感謝の言葉を受けるとは。

「お、俺はただ衝動的に動いただけで…一歩間違えれば大惨事に…」

「確かにそうだね。だけど、結果が全てさ。君の行いが八坂高校の生徒と職員、452名を救ったんだ。
誰も君を罰する事なんて出来やしないさ。寧ろ、僕等大人が不甲斐ないせいで君に全て押し付けてしまって申し訳無く思うよ。」

罰せられるのが当然くらいの気持ちで来ていた守屋には理事長の言葉はどれも寝耳に水である。
だから、驚き戸惑う守屋の態度が理事長は不思議でならなかった。

「君は大人でも簡単には出来ない事をやってのけた。誇るべき…にも関わらず、何故そんなに罪悪感を持っているのかな?」

罪悪感だらけで咄嗟に言うべき言葉が見つからない。言葉を詰まらせていると理事長は言葉を続けた。

「君が何を思うと誇っても良いだけの事をやった。君の行いに勇気を持った者、感謝の念を持った者が居る事を忘れないでくれ。
そういった者達の為にも、あまり自分を卑下しない事だね。」

「そうだよ?私もその一人だしね?」

理事長と霧坂の一言を嬉しく思う反面、霧坂が言うと胡散臭く感じるから不思議だ。

「それで…授業中にも関わらず何故、君が此処に?」

処罰無しなら、最初から霧坂が居ない方が良かった。
折角、丸く納まりそうだったのに一騒動起きそうだ。

「守屋君に停学処分とか下すんだったら私も一緒に罪を被ってやろうかと思ってね。
守屋君を違法ギアに差し向けたのもアイリス・ジョーカーをカタパルトで校庭にぶっ飛ばしたのも私だからね。」

「おいおい…酷いな。僕がそんな事をする人間に見えるのかい?」

「そんな事言ったって、大人の世界は理屈や結果だけじゃ通らない事ばっかりでしょ?」

「霧坂、言葉が過ぎるぞ。」

普段の霧坂からは想像も出来ない程、刺々しい物言いに守屋もまたきつく嗜める。
折角、丸く納まりそうなんだ。お前は空気か地蔵のように大人しくしていてくれと思ったが
霧坂は守屋の心配なぞ何処吹く風だ。

「あ、言ってなかったっけ?コレ、私の従兄。ただのギアオタク。でもって、ギア部の顧問にしてスポンサー。」

色んな意味で衝撃的な事実である。八坂栄治(ヤサカ エイジ)34歳。
本来、アームドギアマニアだったのだが、今から10年程前に開催されたマシンフェスタにて初公開されたスポーツギアに魅せられ
スポーツギアチームを結成する為、資産家である両親から金を無心しようとするが放蕩息子にそんな大金を引き渡す筈も無い。
金が欲しければ仕事を手伝えという流れになり、八坂高校の理事を勤める事になったらしい。

そして、現在。理事長という立場をフル活用しスポーツギア部を設立し
ギアスタジアム一棟、MCI一機、SCI五機、シミュレーター10台、カタパルト一基を購入
とんでも無いドラ息子である事と同時に、霧坂の血縁者である理由がよく分かった。
きっと、霧坂を男にして金を持たせたらこうなるに違いないと失礼極まり無い事を考えていた。

「まあ、そんなわけで、今後も従妹を宜しく頼むよ。」

そればかりは本気でご免被りたい。既に限界気味だ。
理事長の不穏なお言葉はただの社交辞令だと聞き流す事にした。
722創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:14:32 ID:XnGJuYM9
 
723創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:15:07 ID:+AoT2LJz
 
724 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:15:11 ID:6ZFmKRVF
以上、投下完了です(`・ω・´)ゞ
725創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:22:10 ID:XnGJuYM9
>>724
 投下乙です!(`・ω・´)ゞ

 守屋はトラブルに巻き込まれまくってますね! それにしても、あのきりちゃんの従兄が理事長とは……予想外ですw

>確かに守屋ならば野球部に行っても優秀なデッドボーラー兼、乱闘担当として重宝されるだろう。
 これはひどいw

>初めて触る装置が存外に面白くて、悪乗りしてしまっただけだ。
 これもひどいwww

>鋼鉄の破壊神
 これがタイトルでもいい感じですねw

 では、次回も楽しみにしてますね!
726 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 00:37:25 ID:DX2I18pA
>>725
理事長は金持った馬鹿の典型例として今後も活躍する予定です。
馬鹿だけど霧坂よりかは常識があります。多分w

守屋は今、友達が霧坂しかいないから塞ぎがちですが
元々、悪乗りするのが好きな明るい子なんです。多分w

霧坂はそういう子です。今後、死ぬまで変わらないでしょうw

今になって考えたら鋼鉄のゾンビですなw
727創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 00:46:46 ID:XnGJuYM9
>>726
 ちょ、多分ばっかじゃないですかw

>霧坂はそういう子です。今後、死ぬまで変わらないでしょうw
 むしろ変わられちゃったら困りますね!

>鋼鉄のゾンビ
 どれだけボロボロになっても起き上がってくる……というと聞こえはいいですけどねw
728 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 01:01:46 ID:6ZFmKRVF
>>727

この子ら霧坂を筆頭に作者の意思を無視して好き勝手に動くので…多分なのですw

霧坂は書いてて楽なので変わって欲しくないですね。

変に乙女キャラになってしまったら、守屋と二人で嘔吐せざるを得ないw

アイリス・ゾンビが登場する度、再起不能になるのも笑えるけど
そろそろ、スマートに勝たせてあげたい今日この頃w
729創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 01:10:14 ID:XnGJuYM9
>作者の意思を無視して好き勝手に動く
 おお……なんという末期症状(いい意味で)。羨ましい限りですw
 ウチの連中は好き勝手に動かしたらロボ関係無くなるのでできませんね……。

>変に乙女キャラになってしまったら、守屋と二人で嘔吐せざるを得ないw
 ちょwww

>そろそろ、スマートに勝たせてあげたい今日この頃w
 つまり他校との練習試合ですね!
730創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 01:20:25 ID:e0pdulhP
おまえたち、もう寝なさいw

>>724
投下乙!きりちゃんひでぇwwwいいぞもっとやれwww
しかし相変わらず守屋はギリギリで勝つのが得意じゃのうw

>>728
アイリス・ゾンビとはイカした名前だw

>>729
>ウチの連中は好き勝手に動かしたらロボ関係無くなる
ずっとダベってそうなイメージがw
SSじゃなくて4コマ漫画みたいなノリでw
731 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 01:26:54 ID:6ZFmKRVF
ずばり、第一話で乱入して来た宋銭高校と練習試合です。
新キャラの登場も予定していますので、これで少しは人間関係の輪を広げられたらなぁと思います。

>>730

あんまり気にしてなかったけど、綺麗に勝った例が全く無いと言うwww

その内、格納庫の隅で他のギアの頭部を貪り食う予定です。多分w
732創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 01:30:45 ID:e0pdulhP
>>731
お金掛かりまくりだなw
733創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 01:32:40 ID:XnGJuYM9
>>730
 ずばり、まさにそれですw>4コマ漫画

>>731
>その内、格納庫の隅で他のギアの頭部を貪り食う予定
 共食い整備……だと……!?
734 ◆B21/XLSjhE :2009/10/13(火) 01:38:40 ID:6ZFmKRVF
>>732

中盤で詳しい話が出来ると思いますが、ギアは金食い虫の代わりに非常に金の生る木でもあるのです。
なので、誰も守屋がギアをぶっ壊しまくっても文句が出ません。守屋はそれを知らないので、壊す度に戦慄していますw

>>733

いっそ、4コマ漫画を描いてみるのは如何でしょうw

BioGear 次回投下!(嘘
735創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 01:39:34 ID:e0pdulhP
>>733
是非見てみたいなw>PBM4コマ
736創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 01:48:54 ID:XnGJuYM9
>>734-735
 えーと、では機会があったらという事でw

 しかしいつも4コマを描くと、色々とコマからハミ出てしまいましてね……。
7376スレ目882 ◆MVh6W.SAZtbu :2009/10/13(火) 02:22:01 ID:GiIT659W
>>724
ギアを砲弾代わりに使う…… そういうのもあるのか(違

新キャラがなんというか、「ああ、こういう設定ならこういう人いなくちゃならんよね」
な人物で、なんかものすごく納得っつーかジグソーパズルの抜けてたパーツがハマったっつーかそういう感じを受けました。

>>731
>ずばり、第一話で乱入して来た宋銭高校と練習試合です。
あいつの所属校か…… 果たしてあいつ一人がアンナンなのか、それとも……?
いずれにしても投下をお待ちさせて頂きます。

>>736
見たいな4コマ
>しかしいつも4コマを描くと、色々とコマからハミ出てしまいましてね……。
大丈夫だはみ出しようがないくらいデカイ紙に一コマ分だけずつ描いて
後で切り張りで結合するという手がある!
(何を描こうが事前想定の二周りはデカくなる男の戯言)

さて…… 完全にラクガキ流れに乗り遅れたが、真打ちは遅れて現れる。
レベルの違いというものを教えてやろう、これが低クオリティだ!
ttp://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/96/%E3%83%87%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%A1.jpg
ttp://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/97/%E8%82%89%E9%A3%9F%E7%89%9B.jpg
738創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 02:28:57 ID:XnGJuYM9
>>737
 はっはっは、このレベルで落書き? 嘘おっしゃい!

>1枚目
 すごく……かぁいいです……。

>2枚目
 短い腕がすごく……かぁいいです……。

>何を描こうが事前想定の二周りはデカくなる
 ありすぎて困るw
739創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 02:51:47 ID:+AoT2LJz
>デカくなる
下絵を縮小コピーしにコンビニへ走ったのも良い思い出
そう言う時こそPC導入ですよ
拡大縮小思いのまま

そんな俺は今日PCに噛み付かれた訳ですががが(ソフト落ちて2時間の作業がパー)
740創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 02:56:14 ID:+AoT2LJz
>>737
おぉ、愛嬌のあるマシンだなぁw
殺伐と可愛さが同衾してるw

肉食――牛……だと……?
741創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 03:23:33 ID:+AoT2LJz
>>724
投下乙です

守屋は本当に受難の日々だなぁw
この男、なんたるタフガイw

>アイリス・ゾンビ
あまりにイカすネーミングにわらたw
7426スレ目882 ◆MVh6W.SAZtbu :2009/10/13(火) 03:38:01 ID:GiIT659W
>>738
>短い腕がすごく……かぁいいです……。
このレスの下の方でこいつのモチーフを明かしてるんで、もしよければそいつの骨格図をググって見て下さい。
やたら短いのみならず、ものすごく変わった形してます
(骨格図、といったのは、復元図だと前肢が「普通」の形に描かれていることがままあるため。
 というより、こいつのモチーフはやたら変わった形をしてるんだが、その「変わり者具合」が骨格図の方がわかりやすい)。

>>739
>そんな俺は今日PCに噛み付かれた訳ですががが(ソフト落ちて2時間の作業がパー)
俺はエライから描いてる途中でちょくちょく保存してて、で、一段落ついたらバックアップのためそれまでとは違う保存先にコピーするんですが、
俺が言いたいのは、こういうことをしてる人は、複数のUSBメモリを使う場合は保存ウィンドでもどっちがどっちかわかるようにしとくべきだってことです。

>>740
>肉食牛
ラテン語のわかる人なら「肉食の雄牛」を訳してみよう――カルノタウルスとなる。
そういう名前の恐竜がいるんです(二本の角の生えた肉食恐竜故、この名がつけられた)。
というわけでワタクシ、今年の年賀状カルノタウルス描きましたけどね。
恐竜ヲタの余談1…ディズニー映画の「ダイナソー」に「敵役」として出てきたのがこのカルノタウルスである。
        しっかし、吹き替え版見たんだけど、どう聞いても「カノタウロ」って言ってるように聞こえる。
        英語発音に近い言い方したのか?
        (生物の学名はラテン語であるが、どこ式の読み方かで結構変わる。
         例えば、「サウルス」はローマ字読みに近く、英語読みだと「ソー(ソア)」、ドイツ語読みだと「ザウルス」に近くなる)
        あるいはカルノタウルスはあの時代にもあの場所にもいなかったから違う恐竜やもしれん(皮肉)。
恐竜ヲタの余談2…「カルノタウルス」の「タウルス」、読み方変えると「トーラス」となる。
        「トーラス」、ロボスレ住人なら聞きおぼえがあるのではないか? そうガンダムWに登場する奴にそういう名前の奴がいる。
        ずばり、「牡牛座」もこれと同じ語なのである。
743創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 12:15:04 ID:KEiKg/YY
今ちょっと変なの作ってるから待っててー
744 ◆n41r8f8dTs :2009/10/13(火) 15:02:45 ID:vtZif/KF
レス返答遅れて申し訳ない。とは言え名無しとして参加してたけど
各作品の感想の前に一先ず>>557だけ先に
黒騎士は機動していたのは6体ほどです
また、シュワルツが戦力としていたのははレフトとライトだけです
小さな村なので、その二人だけで十分とシュワルツが考えてたんですね。まぁ結果的に潰されちゃいましたが

>>743はおいらっす。ちょっとした作業の片手間、ここの作品のロゴを作って見ました
選んだ作品は適当。自分のセンスの無さに絶望。次作…・・らないくて良いか

ttp://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/98/%E3%83%AD%E3%82%B4.jpg
745創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:29:36 ID:k3TF5OMM
かっちょぇぇ

えっと先生、ダイバーのスペルミスがありますよ
746創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:42:08 ID:vtZif/KF
>>745
うわぁぁぁぁやっちまったorz
DSさん、本当にごめんなさい
747創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:46:13 ID:6QqnztHi
かっけぇぇ

>スペルミス
えっと、大変言いづらいんですが……
Code Reve「g」eonと、人狼「機」兵マーナガ「ル」ムと、ロボット物「SS総合」スレもです
(厳密に言えばネクソンクロガネの「・」の位置も)
半分以上がパチモン商品みたくなってますw
748創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:46:25 ID:k3TF5OMM
マ,マーナガルムも…
749創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:51:19 ID:McvyJy3I
か、かっこいいたる〜
750創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:54:15 ID:vtZif/KF
これはひどい/(^0^)\

片手間とか言い訳しません、スペルをミスッている作品群の作者さん、本当に申し訳ないです
後日修正&作品を増やした物をうpるので許して下さいorz
751創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 15:55:52 ID:6QqnztHi
>>744
デザインはCRとDSが特にそれっぽい雰囲気出てる気がします
グッジョブ!
752創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 16:14:23 ID:0hX+ySf4
>>744
返答ありがとうございます。

うーむ、短編の重歩兵中隊だと数が多過ぎるか。
敵の数を水増しするか、姫路守備隊重歩兵小隊か静一人に……。
753創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 16:21:26 ID:vtZif/KF
遅れましたが>>743>>747->>749>>751
自分の稚作を見て頂き、有難うございます
タイトルだけでも苦労するのにキャラやロボデザインまで出来る絵師さんってマジで凄いと思いました
と同時に美的センスって努力じゃどうにもならない事も実感しました(棒
>>752
参考になりましたら何よりです
754創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 16:22:43 ID:vtZif/KF
安価ミスった……
>>745>>747-749>>751
でした
755創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 16:43:55 ID:XnGJuYM9
 亀レスですが。

>>744
 おおっ、適当に選んだ中に拙作が入っているとは誠に光栄であります!

>次作…・・らないくて良いか
 もっとだ……もっと来い!

>>752
 むむ、これは面白い事になりそうな予感w
756創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 16:51:58 ID:S0xdUt2Q
壁|・_・)ノ 連休明けでも勢いは平常運転で何より。
     二期の構想に迷い中で候。
757創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 17:45:45 ID:3Gf1jWZU
あぷろだ見ると如何に平日の方が勢いあるかがよくわかる
758創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 17:46:33 ID:e70dNzEy
何やら色々動きがあるようですな
楽しみだ

そういやDS氏に質問が
メリッサとウィスティリアのダイブスーツって色指定はありますか?
ウィスティリアのスーツはおニュー型の方で
759創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:00:16 ID:XnGJuYM9
>何やら色々動きがある
 動きたい、ああ動きたい、動きたい。
 しかし今は雌伏の時……!
760創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:11:46 ID:Wa3QrQQD
連休の投下ラッシュのあとも順調に伸びている……さすがロボスレw
平日夜に伸びるスレってすごいですなw
761創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:12:33 ID:f6Dyc3wH
それって働いてない人が多(ry
762創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:16:41 ID:Wa3QrQQD
むしろ休日にやることが執筆のみの独り身g(銃声
763創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:19:39 ID:XnGJuYM9
 だって書くか描くかくらいしかやりたい事が無いんじゃあ仕方ないじゃないか!
764創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:27:15 ID:Wa3QrQQD
>>763
ですね。ちょっと表現がアレでした。
俺もこれ以外気持ちいいこと無いタイプなのですよねw
765創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:32:33 ID:XnGJuYM9
>>764
 いえ、こちらも誤解を招くような書き方をしてしまいすみまそん。
 怒ってませんよ? むしろノリノリですよ?w

 あ、でも時々ゲーセンには行きますねー。あとプラモ作ったり、ブンドドしたり。
 え? 彼女? 何それおいしそう。
766創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:33:13 ID:f6Dyc3wH
このスレが彼女です
767創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:37:53 ID:Wa3QrQQD
ロボット物(アニメ・漫画・ラノベ)鑑賞とゲーム、あとプラモw
アルト格好いいよアルト
768創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:40:18 ID:0YoH3fCO
>>767
                                  
           _..、.._ -─‐=¬==‐-、_       
        /´::/:::::::::;,:::::: ::::::::::..、:::::.. `''、      
        r::_r':::::::;:;/:::::r .:::::: ::::.. ヽ:ヾ:  丶      
        〃:::::::;:;i〃::::.::/ .::li;::::.ヽ:::. \;::.  ト、     
       /::;:::::;:i:;i/::::/.::;l .:::ll;::.:::. li;::::.、.. `,i::、.;. 丶    
      l|;::i::::;:i:;l/::::/.:::;i} .:::l!::..|::. ト;:::. i;:... l;i:::i. 、::.ヽ    
    .  {l:i:;:;::;i;lイ::::::;::::i::li .::::、:..li::/ヽ:::.ハ:::.ハi;::l:. ト、::`,    
       l|:i:;:i:;i:l:li::::::i;:::l::|l、::::l|;::.}:! |ィーy' V:::::.i ヾ:}    
   .   li;:l:i:;l:;l|l:::;::li;/V_ヽ::ハ;::::}〃ィ=≠=、Y;:::::l.  }:l    
       ヽl:i-、|l:::i;:ィ;≦iラヽ ヘ::::ヘ `ミ垈:タ |l:::i::|  リ     
   .    `|丶|l;::l;::iゞ:坐タ '′ 、ヘ. //// |ll:::l::| ´     
     .   1ヒ: |li:;li::| ////    ! ゙丶  u llll:::|::i     
        /ヾ_ll;i:;li::}       、 '   、  ハll:::|::|      
       ∧{ l;|l;l:;l:ハ      _ ..-='..タ  /l ̄``゙       
  .     ∧l l;:.ll;l:;li;i::;\    `ー ´   / il\          
       l}:::i| l;:.=-‐'゙ ̄丶- 、..__    .イ .|  .\          
      ハl::i| l;::i;:i:l:;夂少ハ    ̄` ´   |    ヘミlヽ          
      |l:::i;| |;:i;;i:{:;i:;夕/  {        |     }堂盆z、           
      /:::;i;l| |l;;:i:{::i::}:;/   Y        /    1国型香坐≡==‐--、     
    /:::;i:;i;l」_|.z=≡/    lヽ=-、.__,..x-=/     | ̄`ヽ=≡苑型国ミ/ ヽ     
   /:::_,x-=盆苑国/__ ∧:::::::::::::::::::::/ _____」          /   }     
  ./::/香国苑彡=  毛/ ∧:::::::::::::::/ ヽ、物     /        {    l   
769創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:43:08 ID:XnGJuYM9
>>767
 バンカーは漢のロマンですよね!
770DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/13(火) 19:47:00 ID:S0xdUt2Q
>>758
い、いろのセンスが無いので、特に決めてないのですよー



「カノジョ」とは新型のACか何かですか?
771創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:49:05 ID:4BTWufSP
>>770
俺ら末端が知らなくてもいいことさ……
772創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:52:39 ID:XnGJuYM9
 ああ、彼女ってのはですね、


 You have witnessed too much...■
773創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 19:55:41 ID:f6Dyc3wH
そういや彼女持ちや既婚者の男キャラも結構多いよな
774創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:03:58 ID:3Gf1jWZU
ラフトクランズこそ至高
775創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:08:34 ID:S0xdUt2Q
ふと気がついたら容量400だったでござるのマキ
早すぎるゼ
776創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:13:15 ID:e0pdulhP
>>773
ああ、極細とツクヨミ先生の二大巨頭もそれだな
777創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:19:43 ID:f6Dyc3wH
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm4994424
個人的には彼女よりも美人秘書が欲しい
778創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:25:54 ID:Wa3QrQQD
>>774
Jの主人公機体でラフトが選択できるようになった時はガッツポーズしますたw
779創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:26:52 ID:Wa3QrQQD
>>768
い い セ ン ス だw
780創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:48:53 ID:3otyB/7B
久々にA.C.Eやったらクソ面白い件。やっぱ自由に好きなロボットで戦えるのは良いな
このスレでも・・・

あぁ,DS・・・
781創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 20:58:57 ID:f6Dyc3wH
このスレの作品でアクションゲームが出たとして
難易度高いステージになりそうなのばっかりな気がするが
782創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:03:56 ID:3otyB/7B
>>781
φ37の一回目で死にまくる自信がある
783創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:12:35 ID:Wa3QrQQD
>>782
そこまで進んだんだ。俺最初のα1で詰んだよ
784創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:17:21 ID:3otyB/7B
>>782
進んだは良いがどうしても背後からの奇襲に反応できないんだが
後.オルトロック再生後の蛇腹剣が避けらんねぇ
785創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:22:29 ID:Wa3QrQQD
>>784
シャッフルの選択肢が出るタイミングがシビア過ぎていかんね、あそこは
制限時間短すぎ
786創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:22:36 ID:f6Dyc3wH
狼頭戦もトラウマになりそうだ
787創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:33:51 ID:EKGyNLiM
マーナガルムはプレイヤーセレクトからトラウマ量産しそうですが
788創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:34:01 ID:XnGJuYM9
 ところでシロガネ四天王に勝った奴いる? 1対4とかマジ無理ゲーだと思うんだが。
789創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:38:53 ID:3otyB/7B
>>788
それイベントバトルだからどうやっても負けるぜorz
790創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:40:28 ID:XnGJuYM9
>>789
 なん……だと……!?
 もうネクソンリミカまで改造しちゃったよ!
791創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:43:57 ID:Wa3QrQQD
>>788
少し削っても合体時に回復とか鬼すぎるわ。
スプリガンは自機の能力高いから割とイケたけど。
792創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:47:13 ID:Wa3QrQQD
>>789
mjd!?
793創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 21:53:31 ID:e0pdulhP
まあどうしても勝ちたいならPARを使え、と

PBMの機体は選ぶとマスターがオペレーターになるのがいいよな。おかげでリヒターの使用回数がダントツだわw
794創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:08:18 ID:2SrTIGZL
タウエルンはトップクラスの攻撃力があるけど、燃費が悪いのがなー。燃費さえ良ければ最強なのに。
795創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:11:53 ID:vtZif/KF
>>794
ソーラーキャノン2発でガス欠はきついよね。ごめんねこんな仕様で
GEARSのVS全部員とのサバイバルバトルが楽し過ぎて本編進まんwww部長強すぎるw
796創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:13:58 ID:e0pdulhP
まあ、タウはある意味原作再現だからいいとして……ゼノライファーの隙のデカさはなんとかならんかったのかと小一時間
797創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:21:14 ID:x/R768U+
海中だと勝手が違いすぎる。
DS勢を使えば楽に向こう岸まで着くけど、何回やっても何回やっても陸の敵が倒せないよ!
798創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:22:41 ID:XnGJuYM9
>>793
 慌てふためく遥かわいいです(^q^)

>>796
 ただでさえ機体が大きくて被弾率高いのに、攻撃後の硬直大きいですからね……。
799創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:23:37 ID:vtZif/KF
>>797
機動性の高いユニットで海まで誘い込めばおk
パラべラム勢使うと楽だぜ
800創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:29:46 ID:e70dNzEy
>>770
サンクスですわ
さて、作業作業
801創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:31:51 ID:x/R768U+
パラベラム系は使い易いよね。初心者の俺でも粘れる。
扱いづらいのが多いだけに重宝する。
802創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:39:10 ID:O4GwcCIy
性能的にリベジオンはチートじゃないのか
803創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:40:34 ID:Wa3QrQQD
ピーキーな機体が多すぎるんだよねw
コマンド入力多いフツヌシはその最多ですがw
804創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:41:27 ID:Wa3QrQQD
>>803
最多じゃなくて最たる物だw失敬
805創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:42:56 ID:vtZif/KF
その代わり性能が高いのは操作が難しいんだよねー
ゼノライファーも強いんだけどムズイ。隙が多くて
806創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:44:49 ID:2SrTIGZL
ブルーショルダーカスタムは簡単に操作出来るけど油断すれば一撃でやられるからなー。
攻略本には極めれば最強の上級者向け機体とか書いてあったけど。
807創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:45:06 ID:XnGJuYM9
 フツヌシだけ完璧に別ゲーなんですよね。キャンセルとか派生とか脳味噌パンクしそうw
808創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:47:58 ID:HWHplEqm
リベジオン、強いんだけど扱いずら過ぎる
この機体使いこなせる自信ないわー

スラッシュゲイルはPAM発動時の高速機動が楽しすぎ
海ステージとか涙目も良い所だけれど…
809創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:50:18 ID:x/R768U+
スプリガンの技が出せない件・・・。
操作追っ付かないよ。
射程短い上に反応が過敏で当たらない。
810創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:50:31 ID:e0pdulhP
>>798
ブリーフィングの度にウハウハでござるよ

てかオペ子の中にティマがいるってマジか
811創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:51:54 ID:vtZif/KF
>>806
どうしても空と海が得意な相手にはキツイんだよね。オプションパーツがガンガン付けられるから、汎用性が高いけど
つかサイズS機体でリべジオンとかの大型と戦う絶望感は異常
812創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:53:50 ID:3Gf1jWZU
隠しとしてイラストオンリーの連中がいるという噂?
813創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:54:05 ID:vtZif/KF
>>810
出るらしいよ

全ステージSランクでかつ、隠しユニット「愛車」で全作品の主役機に勝てば出てくるらしいよ
ちなみに「愛車」の武装は突進だけね
814創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:55:42 ID:GL/Kbe9d
CPのリベジオンとか戦いたくないにも程があるな
PBM勢のリヒターの自己回復の速さなんなの?イジメなの?
815創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 22:59:12 ID:e0pdulhP
>>811
あれほどリヒターにバリアが付いててよかったと思った事は無いと思うw

>>812
無理ゲーじゃねーかwww

ところでラスボスの白銀の騎士の性能がマジキチな件
816創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:01:40 ID:vtZif/KF
>>815
アレ、厳密にはロボじゃないからね
何かロボじゃなくてウルトラマンを作ってたみたいな
817創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:02:06 ID:f6Dyc3wH
>>810
ティマデバイスという隠しパーツが(ry
818創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:04:19 ID:2SrTIGZL
あのシーンはマジトラウマ。フロントミッションのカレンデバイスを思い出して凄まじく鬱。だけど究極の強化パーツなんだよなぁ。
819創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:05:57 ID:3Gf1jWZU
マッキー極細のスペックは異常
820創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:06:42 ID:XnGJuYM9
>>815
 原作者同じだからってEX FINALで殺意の波動に目覚めた極細乗せるのは駄目だと思います!
821創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:15:38 ID:S0xdUt2Q
一連の流れで俺の口がフルバースト
822創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:21:21 ID:dZ1GFFOE
そういやロボゲ板にもぼくのかんがえたロボットってスレあるけどこのスレとなんか関係あるの?
823創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:22:00 ID:x/R768U+
実は全く関係ない
824創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:23:05 ID:XnGJuYM9
 関係無いはずですじゃ。
825創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:23:48 ID:S0xdUt2Q
>>800
見逃してたけどこれはwktkwktkwktk!?

>>822
特にないはず
826創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:24:12 ID:3Gf1jWZU
何故かヒュッケなんとかのコピペ思い出しちまった
827創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:24:39 ID:S0xdUt2Q
ageちゃった…… ツクヨミさんと手を繋いでピクニック逝ってくる…
828創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:27:38 ID:XnGJuYM9
>>827
 行き先は、地獄だ……!
829創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:39:12 ID:LIo02LE+
ところでヴォルカドゥスやザイフリードは隠し機体なのか?
まだ使用できないみたいなんだけど……

まさか収録されてないのか
830創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:41:47 ID:dZ1GFFOE
なるほど。向こうのスレで見た作品がこっちにもあるから何か関係があると思いきやなにもないのか。
831創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:44:06 ID:gHMpu08p
存在を忘れ去られた約一名(´・ω・) カワイソス
832創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:45:59 ID:XnGJuYM9
>>830
>向こうのスレで見た作品がこっちにもある
 なん……だと……!?
833創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:47:20 ID:e0pdulhP
>>829
廻セカ版リヒターが無い時点でお察し下さい
834創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 23:56:09 ID:3otyB/7B
つか今思ったが、これって対戦モードのバランス悪くね?
一部機体が・・・
835創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 00:01:22 ID:WBe9nu2r
ゲームにした場合は何だかんだで自分が一番好きな機体が
一番、強くなるんじゃないかなと思ったりも。
この手のゲームって愛でカバーするもんですしw
836創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 00:40:22 ID:ZJF0DOFw
>>832
少なくともシャドウミラージユの人は向こうでも書いてたはず
だから関係あるのかな?と思ったんだ。スレ汚し失礼
837創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 00:49:43 ID:xHq5AwfU
>>835
 愛と腕でカバーですね!

>>836
 全然汚れてないよ!
838創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 02:07:18 ID:2WR5Ybou
>>822
ここだな

ぼくの かんがえた ロボット11ごうき
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1254662450/

ざっと見てきたが、誰だここの宣伝貼った奴www

>>837
むしろ既に汚れきってるので大丈夫です
839創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 03:22:38 ID:jm6/Vghd
つーか、俺もともとそこの住人なんだけれどなw
実は初期の初期からのメンバーです、このスレも初代スレの頃からは見てたけれど
あそこには俺の描いてる某作品の原案があったりするので、読まれると先の展開とか某作品の設定がばれたりするのが凄く怖い・・・
あそこ設定投下するには面白いんだけれど、SS頑張って書いても読んで貰えなくてこっちに流れてきましたとさ(´・ω・‘)
ちなみにもう一人、あそこの住人だった人の検討は付いている
840創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 08:37:05 ID:LYTmUlJq
Wikiに収録されている自分の作品を修正したいけど
携帯からは出来ないなぁ
841大して深い意味は無い短文:2009/10/14(水) 15:19:33 ID:f1FUi3IU
非力な村人相手とはいえ、シュワルツ。今までの手際は鮮やかだったぜ。
だが所詮お前らは軍から弾き出された連中だ。
今度の相手はちょっとばかり歯応えがありそうだ。
なにせ地獄の鬼をも殺して食らう、大海上都市群「兵庫」陸軍、完全武装の精鋭重歩兵一個中隊が相手だ。
さて、シュワルツ。正規兵相手にどう戦う?
842創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 16:35:55 ID:XQfbd+sv
・人が"乗って"いる人型ロボ
・なるたけ中の人の重心を安定させる
・ダウンサイジング
ふと以上を満たそうとして考えてみたが俺のセンスでは3メートル前後が精一杯のようだ
843創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 16:50:15 ID:xHq5AwfU
>>839
( 0M0)<ヤハリソウイウコトカ

>>840
 諦めるんだ……携帯じゃあ、何もできないんだよ……! orz

>>841
 あのガチムチお兄さんが相手だと……!?
844創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 17:19:41 ID:bRC+HNP6
>>842
大丈夫、二次元の世界は全てを許容してくれる…っ
845創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 18:48:14 ID:KNzvzBgN
>>842
乗る人間をコンパクトにすれば
2mクラスまでは小型に出来るんでないの?
846創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 18:54:26 ID:+olZrTPn
スモールライトがあれば(ry
いや、コクピットを異次元に(ry
847創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 18:55:13 ID:LYTmUlJq
乗る人間をコンパクトにしたロボは実は作中に登場していたりするけど
それは作品内で語るべき事だからなぁ
四肢切断のダルマ以上のコンパクトを追求した結果、もはや人間とは
呼べないような存在になってしまったけど
848創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 18:56:47 ID:KNzvzBgN
そういやパイロットが小柄でないと乗れないって理由で
ガンダムWのガンダム乗ってる奴らは大概が身長低い設定だったな

身長制限のおかげで女性パイロットばっかって作品もあったっけ?
849創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:10:28 ID:XQfbd+sv
安全性を考えるとどうしても頭頂高を上げざるを得ない
でも足は切り詰めたくない→あれ?かろうじて4メーターないレベルじゃね?という
850創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:11:45 ID:XQfbd+sv
ageちった、サーセン
851創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:15:31 ID:KNzvzBgN
パイロットがうつ伏せになったり、体育座り状態になるような
「無茶な姿勢で乗る」ってシステム採用すりゃ
2m以内も別段難しくはないと思うけどな

超小型でも快適空間求めるってんなら話は別だろうが
852創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:18:05 ID:jtXDYEMR
>>847
R−TYPEでそんな設定の機体があったのを思い出しました。
他にも幼年体形維持措置とか色々あったような気がします。
853創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:18:53 ID:xHq5AwfU
>幼年体形維持措置
 な、なんだって――――っ!?
854創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:19:44 ID:XQfbd+sv
2m以内なら着せた方が早いと思うの
天狗カコイイ
855創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:21:14 ID:2WR5Ybou
>>853
やっぱり食いついてきたかwww
856創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:24:23 ID:KNzvzBgN
>>854
「着せる」だと、破壊される可能性が高い手足に、生身のボディが詰まってる事になるので
安全性を考えた場合は「乗せる」の方がいいと思うが

タチコマ方式で、本体は2mクラスの人型
背中に棺桶みたいな搭乗スペース付きバックパックを背負ってるって手もあるか
弱点がモロに背中ってのは危険ではあるが
857創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:25:33 ID:xHq5AwfU
>>855
 ここに食いつかずしてどこに食いつくんだね? ンンッ?

 ……ええ、ガンダムWがありますね、はい。ゼロvsエピオンは燃えますね、はい。
 あれ見てると機体にマシンキャノン付けたくなります。
858創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:29:33 ID:2WR5Ybou
>>857
個人的にヘビーアームズ系はかなり好きだ。サーペントとか最高
859創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:30:12 ID:XQfbd+sv
ま、見た目にこだわるとやっぱり天井は近づくよねという話でした
無意識で行われる制限てオソロシ
860創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:30:30 ID:3tD7SBED
>>857
嫌味ワロタww
861創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:32:52 ID:XQfbd+sv
>>857-858
ハイドラガンダムとか好みなんだけどダメかな……マンガよんでみたいなあ
862創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:34:59 ID:KNzvzBgN
>>859
見た目に拘るだけなら逃げ道はいくらでもあると思うがなぁ

短足系でもカッコイイデザインのロボはいっぱい存在するし
最近のだとレスキューマックスとか……いや、アレはサイズ自体はデカいけど
863創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:38:43 ID:xHq5AwfU
>>858
 ガトリング最高、ミサイル最高ですよね! やはり弾幕こそパワーなのだ!

>>860
 しかしここに食いつかずしてどこに(ry

>>861
 ゲテモノガンダム! ゲテモノガンダムじゃないか!
 漫画は昔ブックオフで立ち読みした事あるけど、今あるかな……。
864創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:41:23 ID:vyAXPSHy
背中にコックピットで思い出したが、ココ的にKMFはどうなのかな
アレって背中がモロに弱点であり、また脱出装置なんだがw
それでもデザインと設定が上手く両立してるからカッコ悪く見えないけど
865創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:42:07 ID:KNzvzBgN
>>864
一期の頃はよかったのになぁ……
どうしてああなった
866創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:44:36 ID:vyAXPSHy
>>865
俺に言われても(´・ω・`)
俺は面白かったけど、ガンガン空飛んでビュンビュンビーム撃ちまくるから、KMF本来の戦いを忘れてるんじゃないかと言われてたな
867創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:44:38 ID:xHq5AwfU
>>864
 サザーランドかっこいいよサザーランド。
 羽根畳んだアルビオンは個人的にシンプルでアリですね!

>>865
 空なんか、飛んじまったからさ……。
 でも仕方ない、仕方ないんだ。地上戦は作画が大変なんだよ……!
868創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:44:49 ID:XQfbd+sv
>>864
ただのサザーランドのふぃぎゃーだけある
個人的には重心\(^o^)/
869創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:46:28 ID:ZJF0DOFw
オリジナルロボットを考えるたびにマジンガーZの秀逸さを思い知る
870創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:49:45 ID:bRC+HNP6
「幼体固定」―――……これ合法ロリも可能ですけど技術が変態鬼畜過ぎるという。Rにもロボあったなぁ。

低重心といえばボトムズカナー
871創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:49:46 ID:2WR5Ybou
>>861
ジオングガンダムか……あれはいい悪役面だった

>>867
いきなりの時間帯変更で時間も無かっただろうしな
872創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:58:54 ID:XQfbd+sv
手元の資料を漁ってみる
リーオーかっこいいお( ^ω^)
873創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 19:59:24 ID:+olZrTPn
>>866
悟朗ちゃんだったかメカデザだったかの人曰く、
「どーせ後半になれば空飛ぶから、趣味的な前半は陸戦にこだわっちまえ」だそうな
874創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 20:07:14 ID:jtXDYEMR
>>870
R-TYPEといえばケンロクエン
875創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 20:10:05 ID:bRC+HNP6
>>874
ガンダムな設定のヒュロスも忘れないであげてください
8766スレ目882 ◆MVh6W.SAZtbu :2009/10/14(水) 22:04:29 ID:FH8Ka85H
この流れで思いついたものを描いてみたんだが、俺は頭がおかしいのやもしれん。
アリなのかナシなのかもわからん。
ttp://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/99/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%8B.jpg
胴体が球形なのは、>>856
>「着せる」だと、破壊される可能性が高い手足に、生身のボディが詰まってる事になるので
>安全性を考えた場合は「乗せる」の方がいいと思うが
まさにこの発想から、「安全性を追求した小型ロボという設定なら、
いっそ耐久性と容積利用効率を追及して球形のコクピットユニットにしたら面白かろう」
と考えたわけです。

>>851みたいな、乗り手の姿勢により全高を下げてるヤツは、もう描いて投下してるので、
そこはあえて座った姿勢にこだわりたかった……
877創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:19:26 ID:bRC+HNP6
>>876
おぉガッチリした安定感と重量感
878創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:25:43 ID:xHq5AwfU
>>876
 フロッグマン型が、すごく……かわいいです……。
879創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:25:50 ID:bSiz5W1J
うちの重装甲強化服も着せるタイプだけど、生命維持装置と脳と擬似的に接続されているコンピュータで痛覚の遮断が出来るので四肢がブッ飛んでも戦闘続行可能、脳さえ無事なら全身を再生させられるので問題無し。
その代わり、究極といえる程発達した医療技術と引き替えにマザーコンピュータから義体の設計、開発、生産を完全に禁止されてたりします。
880創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:27:13 ID:XQfbd+sv
>>876
俺も座った姿勢にこだわってたんだが……
手元のラフを見てなんだこの発想の差は\(^o^)/
881創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:40:02 ID:KNzvzBgN
>>876
手足を失ったら転がって撤退しそうだなぁと思った

しかしソレが群れで強襲して来たら軽くホラー
882創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:42:48 ID:3tD7SBED
相変わらず>>882氏の発想とデザインセンスはユニークだ
883創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:44:20 ID:g2f4tazH
納得の安価
884創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:54:05 ID:3tD7SBED
おぉ…なんという自画自賛
やはり>>882氏を呼ぶときは>>876だけど>>882氏とか言わなきゃ駄目なのか
それとも>>882を取るべきじゃないのか
885創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 22:56:57 ID:bRC+HNP6
こんな偶然があるなんて
886創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 23:03:01 ID:XQfbd+sv
わしゃまだまだ修行がたりんな。出直しじゃー
887創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 23:57:29 ID:jtXDYEMR
すいません、作品の設定を書いてみたのですが普通にうpろだに上げてもいいんですかね?
888創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:00:02 ID:KNzvzBgN
>>887
問題無しですな
889創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:04:22 ID:4gqHHxhP
うpろだじゃなくてもここで良いっすよww
890蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso :2009/10/15(木) 00:04:44 ID:jtXDYEMR
>>888
早い回答ありがとう御座います。

他の作者の方が細かい設定を書いていたので釣られて書いてしまいました。
取り合えず明日細かい見直しをして上げて見ます。
891>>876、>>882さあどっちだ ◆MVh6W.SAZtbu :2009/10/15(木) 00:27:32 ID:cyFpGcEP
皆様、見て頂いてありがとうございます。少なくとも「ねーよwwww」ではなかったんっぽいんでそこは安心かなと。

>発想
ロボスレ出オチ担当絵師を自任する男としては、変わったモン描き続けなきゃなーと思ってます。
まあ人型が描けないけどな!(デストラウにせよ>>876にせよ、「人型」っつーか「人型?」っつー感じだし)

>>886
何を言うかw

あ、それと師匠に質問があるんですが、
ロボスレ学園で一条委員長が使ってる「迅雷」って、
もしかして「ファンタジー系ロボ氏」の「堕天雷人 星海王」に提案された奴ですか?
892創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:28:57 ID:7CeYwOvt
>>891
 いえすでございますw
 ……はいすみません、面白そうだったんで何も考えずに拾ってきました。
893創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:30:17 ID:PK32EcFl
>「ファンタジー系ロボ氏」の「堕天雷人 星海王」

いつか水子供養せんとなぁ……
今投下してる作品が完結したら
色々設定調整して書き直すかな〜と
常々思ってはいるんだが
894PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/15(木) 00:35:19 ID:7CeYwOvt
 おおっと、酉付け忘れt
 ってファンタジー系ロボ氏イタ――――!?

 すみません、勝手に機体使っちゃいました。
895創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:36:39 ID:5SKvGada
>>891
ユニークさて一番大事よね、尊敬しまつ
どうしても人型もどきばかり描く上に外付け増設挙げ句ギミックに逃げちゃう
そんな私はロボすれ過疎時間帯担当絵描き
896創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:43:31 ID:9X+cw7OP
絵師の方にスパロボ風SD集合絵描いてもらいたいなぁ。
897創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:43:57 ID:PK32EcFl
「異世界モノならばキモとなるのは細かい世界観!」とか思い込んで
やけに細かいロボット操作方法やら運営方法、制作方法だのだけでなく
言語だの食生活だの習慣だの宗教だの国家の成り立ちだのまで細かく設定を考えまくった結果
そこで燃え尽きて作品そのものへの創作意欲ゼロになってそのまま放置
別の作品書き始めてしまったので、個人的には「直視したくない過去」ではある

とはいえ、プロローグだけ書き殴っといて、黒歴史として封印するのは作品に対して失礼な気がして
いつか向かい合い、続きを書き上げて完成させてやらないとな〜という感情が
喉に刺さった小骨みたいに残り続けている訳で……

ま〜当面は今書いてるブツに力を注ぐべきなのだろうが
898創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:44:25 ID:urGbrRb8
設定か……ある程度話を進めたら他人に見せられる形にまとめてみようか
ネタバレは程々に
899創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:46:07 ID:5SKvGada
設定……うわあなんかメモ書きやらノートが作業机の上に転がってるなにこれ怖い
900創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 00:56:28 ID:7CeYwOvt
>>895
 そして私はロリ担当!

>>897
>個人的には「直視したくない過去」ではある
 すみません、軽い気持ちで触れてはいけないものに触れてしまって……。
 今からでも別の機体に書き直しましょうか。
901創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:00:42 ID:PK32EcFl
>>900
いや、そこら辺はむしろ設定を活かしてくれてありがたいというか
そのままの方が「無かった事にして逃げる」って最悪の選択をせんで済みそうなので
むしろ「是非そのまま使って下さい」とお願いしたいくらいです
902創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:02:21 ID:gbgxHLRG
>>897
なーに、TRPGやってりゃそういう事は日常茶飯事だ。そう気にすることはあるまいて
903創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:04:18 ID:5SKvGada
ノートのなかには……あーこれはなんというSFもどき
904>>876、>>882さあどっちだ ◆MVh6W.SAZtbu :2009/10/15(木) 01:05:10 ID:cyFpGcEP
>>892
あ、やっぱりですか。名前で「あれ? もしかして……」と思って、「金砕棒」でほぼ確信したんですが、
実は「迅雷」って俺が考えたんですよ。
まさか1スレ目の提案レスのロボが出るとは思わなかった。
905創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:07:08 ID:7CeYwOvt
>>901
 了解しました! けっこう活躍する予定なので、……えーと、

 期待しないで待っててね!
906創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:11:08 ID:7CeYwOvt
>>904
 って再び驚きの展開だー!?
 白銀の騎士といい、これは迂闊に過去のネタを使えませんね……!
907創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:21:34 ID:gbgxHLRG
個人的には「もっとだ、もっと来い!」って感じだけどなw
908創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:27:00 ID:MaihGBjp
そういや「奇数のスレでは何かが起こる」的な話があったが
今回はコレか
909創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:29:23 ID:5SKvGada
>>908
あったねえジンクスが
910創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:30:16 ID:gbgxHLRG
なんやかんやでジンクスは健在なわけだ

そういえばもう>>900超えたわけだが、13号機で新作ってあったっけ?
911創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 01:38:03 ID:7CeYwOvt
 拙作の『廻るセカイ』が該当するような、しないような……。
912創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 09:36:25 ID:NsbIWw8D
まとめを読んだりして久々にあの頃のワクワクを思い出せたから、何か投下したいと思うのですが
流石にこのタイミングで投下しちゃまずいかな?次スレが建つまで待つべき?
913創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 09:43:41 ID:MaihGBjp
>>912
どれくらいの長さかによる
914創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 10:47:40 ID:7CeYwOvt
 容量的にもレス数的にも、あと1作品ぐらいなら大丈夫だと思いますよ。
915創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 10:51:04 ID:ueTdLaXn
>>912
文字数が一万越えるとちょっと危ないなw容量的にw
まぁ今はあんま人いないし、夜頃また来てくれると良いかも
916創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 11:51:59 ID:NsbIWw8D
やはり容量の事もありますので、本格的な投下は次スレまで待とうと思います
概要だけ投下

『陽光機神 ソルヘリオン』
技術革命によって、ロボットが日常のものとなった世界。
自衛隊の新型戦闘機が披露される航空ショーの最中、謎のロボットが現れ街を襲う。
主人公・暁晄(アカツキアキラ)はひょんな事から巨大ロボット・ソルヘリオンに乗り込み謎のロボットを撃退する。
これだけならありがちなスーパーロボット的展開だったのだが……

「君は無断でロボットに搭乗し、更に無許可で戦闘行為を行った。特機法に基づいて、最低20年は拘束されることになる」
「そんな……!」
「悪いが、法で決まってる事なんでね。……まあ、方法が無い訳でもないが」
「本当ですか!?教えて下さい、何でもやりますから!」
「あー……分かった。じゃ、この書類にサインと印鑑を頼む。無ければ拇印でもいいから」
「はい。……ところでこれ何の書類なんですか?」
「おめでとう。これで君は俺達の仲間だ」
「えっ?」
「いやー良かった良かった。これで民間人に戦闘させた責任をとらずに済みそうだ」
「この書類は何なんですか一体!」
「一番上のフセンをめくってみるといい」
「これですか?えーっと……『傭兵志願書』……ッ!?」

かくして、傭兵となり自衛隊に組み込まれた主人公とスーパーロボット・ソルヘリオン!
彼らの未来はどっちだ!?


リアル系の世界観の中にスーパー系が紛れ込んだら…という発想から生まれました。

デザイン(初期案)。絵が描けない上に4年前のものだから、見苦しい点があるかも知れませんが…
ttp://gban.jp/i/2t39jmv
917創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 12:16:29 ID:7CeYwOvt
>>916
 新作ktkr!! そして遂に立体モノktkr!! ……携帯だとメモリ不足で全部は見れないけどorz

 すごいなぁ、基本パチ組の私には貴方が神に見えます。
 そして胴体と思しき部位に懐かしいヤツをハケーン。
918創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 12:29:08 ID:NsbIWw8D
>>917
何分まだ未熟だった頃のものなので、元のパーツが分かりやすい部分が幾つもあると思いますorz

携帯からも確認できる様にupしました
ttp://p.pita.st/?m=fgijkpz5
919創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 14:32:40 ID:K61T7Kea
>>916
金を払えば平気で人殺しをする傭兵を雇うなんて!

とどこかの政治家が大騒ぎしそうだなぁと思ってしまった
やりたくてもなにもできない現役なので、ゴジラの自衛隊に憧れます
920創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 15:57:34 ID:7QGqvwkF
ロボットとか全然関係無いけど、自分的にゴジラ映画最高傑作なゴジラVSデストロイアで唯一納得出来ないのが、「逃がすな、撃ち落とせ」でスーパーX3がデストロイアを撃破したシーン。
ゴジラに止め刺させろよJK。

怪獣映画の自衛隊といえば、ガメラ2が格好良かった。
「火力をレギオンの頭部に集中し、ガメラを援護せよ(という台詞だったと思う)」の場面が最高に熱かった。
921創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:04:53 ID:MaihGBjp
>>920
ゴジラ映画最高傑作は「ゴジラVSスペースゴジラ」だろJK
理由:最強の対G兵器であるMOGERAが活躍するから
922創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:07:52 ID:7QGqvwkF
>>921
確かにスペゴジも悪くないが、MOGERAのデザインがいまいち。
あれがスーパーメカゴジラより性能が上とか認めたくない。
923創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:14:47 ID:MaihGBjp
>>922
何を言ってるんだ
最高のデザインじゃないか
変形合体システムとか強力な武装とか
どれをとってもパーフェクトとしか言いようがない

個人的にメカゴジラ系は怪獣らし過ぎて兵器っぽくないから微妙なんだよなぁ
カッコイイとは思うけど
924創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:21:41 ID:7CeYwOvt
 三式機龍が好きなロリコンが通りますよー。

 でも一番好きなメカはスーパーX3
925創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:22:41 ID:7QGqvwkF
>>923
そーいや実際にプレイした事は無いけど、ニコニコで見た列島震撼でMOGERAが異常な強さだったな。

ゴジラ 列島震撼をやってみた Stage08
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm381137
926創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:27:47 ID:7QGqvwkF
>>924
三式機龍よりは初代旧メカゴジラの方が好きかなー。あの全身兵器の重武装振りがたまらん。
自分的順位は平成メカゴジラ>初代メカゴジラ>三式機龍な感じ。
927創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:37:14 ID:9FrZLxnI
自分も思い出補正のせいなんだろうが平成メカゴジラが一番好きだ
個人的に機龍はちょっとスマート過ぎる、怪獣特撮ならではのチープさが欲しかった
928創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:45:48 ID:/w0Ld0h2
非人型ロボもいいもんだ。
929創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:47:17 ID:D08tBUIK
俺は初代メカゴジラが一番好きだなぁ
全身兵装、蛇腹関節、リベット打ち
どれをとっても最高だ
930創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:49:06 ID:5SKvGada
T・RIDEN・Tとか
931創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:49:07 ID:MaihGBjp
そういや
怪獣(謎の生物ではなく、あくまで"怪獣")VSロボ兵器ってのは
このスレ的にはアリなんだっけ?
932創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:51:05 ID:/w0Ld0h2
>>931
無論じゃ
933創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:53:40 ID:7QGqvwkF
>>929
初代メカゴジラと言えば音楽も最高ですよね。
当時幼稚園児だったかな。あの音楽が最高に格好良かった。

【作業用BGM】昭和のメカゴジラを堪能してくれ【完全版】
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm8028153
934創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 16:55:58 ID:ueTdLaXn
メガロ好きはいないかえ?
あの味のありすぎるデザインは最高だと思うんだが
935創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:00:01 ID:D08tBUIK
>>931
アリなんでないかな

ただ、この板、特撮総合スレもあるんで
もしかしたらそっちのが適切かもな
あっちのスレは見てないんで、実際のところは分からんが

>>934
俺としては
ガイガン>メガロ>ジェットジャガーだな
936創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:01:33 ID:5SKvGada
さすがにスレがあるならそっちいった方がいいわな
結局は物によりそうだけど
937創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:01:57 ID:/w0Ld0h2
まったく関係ないが今しがた弟が女の子を家に連れて来たでゴザル…



やっぱ昭和のデザインより平成かなぁ
938創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:05:03 ID:9FrZLxnI
>>937
可愛ければ男の娘、可愛くなければそれは女だ

平成に生きてるから平成のが馴染みはあるよね、なにかと
939創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:05:40 ID:D08tBUIK
>>933
全くの同感
あの南国調の混じった音楽がたまらない
940創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:14:15 ID:ueTdLaXn
>>935
あーガイガンも良いよなwあの爪といい、バイザーみたいな目といいww

まぁこれ以上は該当スレ行きって事で
何となく鬱になりたいから、各作品の鬱シーンを教えてくれ
笑えるのからガチで沈むのまで
941創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:14:22 ID:7CeYwOvt
 ふぅ、流れにつられてひとっ走り行ってゴジラとガメラ2を借りてきてしまったでござるのマキ。

>>937
 はっはっはよくある事ですヨ。
 個人的に妹が友達複数を連れて来た時の緊張感は異常だと思うんですがどうでしょう。
942創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:16:22 ID:gbgxHLRG
各作品っちゅーと、このスレで連載されてる作品って事かい?
943創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:17:18 ID:/w0Ld0h2
>>940
ソルディアンの東京大殺戮……ですかね。隣に居たはずなのにさくっと死ぬのも欝。



「口止め料」としてコーヒー渡されました。おいしい。
944創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:19:24 ID:7CeYwOvt
>>940
 デストラウ戦の序盤〜中盤あたりですかネ。
945創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:20:37 ID:ueTdLaXn
>>942
YES。何か沈みたい気分なんよ
946創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:22:15 ID:5SKvGada
>>940
ロスガ終盤とか如何


山下いくと氏の没画稿はやたらかっこいいのが多いな
947創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:23:35 ID:D08tBUIK
>>941
ヴィルシャ9話前編まで
ロスガ<LAST EP>まで

この二つは鉄板
948創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:26:06 ID:D08tBUIK
安価失敗した・・・

>>947
>>941>>940
949創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:29:07 ID:gbgxHLRG
改めて考えてみると鬱展開ってけっこう少ないな
950創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:33:57 ID:MaihGBjp
どうせ鬱シーンなんて書けないんで
鬱っぽい設定が本編に反映されない話になると思ってる

ツクヨミの過去設定は色々考えてて
「軍人になる前は明るい好青年で顔もさほど怖くなかった」
「彼が激変した要因は割と鬱になる事件が発端」
とか捏ね繰り回してはいるが
作中でそこら辺が語られる時には勢い重視の話になりそうだし
951創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:34:44 ID:7CeYwOvt
>>950
 スレ立てお願いしますね!
 天麩羅には気をつけてー。
952創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:35:49 ID:MaihGBjp
>>951
変更点って何かありますっけ?
953創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:36:17 ID:ueTdLaXn
>>943-944>>946-947
dクス!ちょっくら鬱のφ37に沈んでくるわ
個人的にDSでフローラが死んだシーンがかなり来たな・・・メリッサが良い子だから余計に
954創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:38:41 ID:Sn2xq5H+
>>950
>軍人になる前は明るい好青年で顔もさほど怖くなかった
一体何があればあそこまで…
955創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:39:34 ID:7CeYwOvt
>>952
 今回の天麩羅は色々ミスってるというか、前スレ終盤で変更したのをそのまんまで書き込んでしまったというか……。

 詳しくは前スレのほうをご覧下さいまし。
956創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:56:26 ID:MaihGBjp
弾かれました〜
>>960の方ヨロ
957創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:57:13 ID:D08tBUIK
ロボット物のアニメ・漫画・小説・ゲームの二次創作から、
オリジナルのロボット物一次創作まで 何 で も どうぞ。


・当機はSSに限らず、イラストや立体物も受け付けています。
・投下の後、しばらく雑談は控えてください。
・ガンダムやマクロス等の有名作は、該当する専用SSスレが立った場合はそちらへ。もしなければ全部ここでやればいいんじゃあないでしょうか。
・次スレは>>950が立てて下さい。次スレが立つまでは減速を。
・また、容量が470KBを超えた場合は要相談。
・立てられない場合は報告及び相談を。
・とある方が言っておられました。「話題が気に入らないなら、四の五の言わずネタを振れ」雑談のネタが気に入らない時は、新しくネタを振りましょう。
・スルー検定10級実施中です。荒らしは華麗スルーしてください。それが紳士の条件です。
・ルールを守って、楽しく創作活動に励みましょう。
・(フリースペース)

まとめwiki
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/

ロボット作品投下用アップローダー
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/

お絵かき掲示板
http://www2.atpaint.jp/sousakurobo/

ロボット物SS総合スレin避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1253783217/


前スレ
ロボット物SS総合スレ 13号機
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1255092567/


関連スレ
勇者シリーズSS総合スレ Part3
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1253680895/


テンプレ修正版はこんな感じでいいだろうか

紹介文未定の物は>>6,>>10を参照で
加えて、ソルディアンの紹介文も改稿待ち(>>112,114)なので、現状未定かな
958創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:57:40 ID:7CeYwOvt
 さあチキンレースだぁっ!
959創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 17:59:39 ID:5SKvGada
へえ
960創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:06:19 ID:gbgxHLRG
よし、俺が行こう
961創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:19:26 ID:gbgxHLRG
駄目だったわい……
↓次の人、頼む
962創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:20:30 ID:urGbrRb8
「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった。
963創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:23:11 ID:urGbrRb8
964創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:28:56 ID:/w0Ld0h2
>>963
投下乙!!
965創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:29:05 ID:D08tBUIK
>>963
スレ立て乙

だが機甲聖騎士が・・・
966創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:31:31 ID:5SKvGada
>>963
立て乙埋め込み
967創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:32:29 ID:MaihGBjp
>>963


そういやテンプレの作品紹介を「2話が終わったら書きますんで」と宣言してた事をさっき思い出したのだが
途中変更するのってアリなんですかね?
968創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:35:59 ID:D08tBUIK
>>967
アリじゃないか
作品は生き物
紹介文だって時と共に変わってもいいのでは
969創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 18:59:49 ID:h8t6lcLP
紹介文といえば、兄弟の代替わりに伴って属性が炎から雷になると思われるゼノライ。
ブレイズアップのままなのだろうか。以前感想にまぎれて誰か質問してたの超スルーされてたよね。

あ、スレ立て乙
970PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/15(木) 19:22:52 ID:7CeYwOvt
>>963
 スレ立て乙です。
 よくやった、ツクヨミ先生とにらめっこをする権利をやろう。


 自作の紹介文を考えてみたでござるのマキ。

【廻るセカイ ◆1m8GVnU0JM】
「もう少しでセカイが滅びる」
世界中にそんな噂が飛び交った。
そして噂の通り、国が、都市が、次々と地図から名前を消していく。人類は滅びを待つだけだった。
舞台は架空の都市“揺籃”
描かれるのはそこに住む彼らが繰り広げる他愛もない日常と、非日常。

 ……ちょっと長いかしら。
971創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:16:34 ID:8OmaP2fd
スレの時が止まった…だと?
972創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:17:58 ID:/w0Ld0h2
そして時が
973創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:23:49 ID:5SKvGada
止まる
974創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:26:24 ID:7CeYwOvt
 いや動き出しましょうよそこは。
975DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/15(木) 21:28:26 ID:/w0Ld0h2
完結させて以来ヤル気が戻ってこない…(^p^)
976創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:33:14 ID:FZ4QzyDk
>>975
まぁ、往々にしてそういうものですよきっと
977創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:33:45 ID:7CeYwOvt
>>975
Σ(゚Д゚;)な、なんだって――――っ!?

 カムバック殺る気!
978DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/15(木) 21:34:57 ID:/w0Ld0h2
燃え尽きてしまったのか自分はーっ
979 ◆n41r8f8dTs :2009/10/15(木) 21:35:29 ID:4gqHHxhP
>>963
スレ立て乙です!ホントに最近ペース早いなぁ。追いつけないだっちゃ
>>970
自分は良いと思いますが、PBMさんが長いと思うなら削ってみては
>>975
そういう時は自分の好きな事を伸び伸びやるんすよ
気付けばやる気が充填されてます

あぁ……何か思いっきり厨性能と言うか、オバスぺなロボを作りたい衝動
取りあえず時空移動と瞬間移動はデフォで
980PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM :2009/10/15(木) 21:40:00 ID:7CeYwOvt
>>978
 さあ頭からガソリンを浴びて火を点けるんだ!

>>979
 じゃあこのまんまでいきますw
981創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:41:47 ID:5SKvGada
好きなことのはずなのに何故苦しんでいるのか
自分自身のスペック足りなーい
982DSの人 ◆a5iBSiEsUFpN :2009/10/15(木) 21:42:51 ID:/w0Ld0h2
>>979
自分も考え中。DSの続編も考え中。並行して考えるから効率↓

>>980
通報しませんでした
983創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 21:54:52 ID:4gqHHxhP
>>981
その苦しみを形に帰ると幸せになりまつよ
そこまでがしんどいけど
>>982
どっちかに集中すると道が開けるかも?
DSさんのやる気を上げるために早くヴィルシャの続……いや、何でもない
984創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:10:57 ID:7CeYwOvt
>>982
 自主しますた。

>>983
>ヴィルシャの続……いや、何でもない
 これはいい事を聞いた……!
985創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:21:54 ID:5SKvGada
発想が狭搾している
頭冷やそう

>>983
静かに期待
986創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:24:35 ID:/w0Ld0h2
>>983
踊りながら期待
987創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:41:38 ID:4gqHHxhP
まぁ自分もぶっちゃけ気力が出ないんで、忘れた頃に投下すると思います。気長に待ってちょ(´・ω・`)
つかもうすぐ埋められるのに話題が浮かばないw
988創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:54:29 ID:7CeYwOvt
 早く埋めないと>>916氏が投下できなくなっちゃいますからね!

 で、話題話題……うーん。
 このスレで連載されている作品のキャラで気が合いそうなのは? とか。
989創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:09:32 ID:8OmaP2fd
>>988
キャラが合うかは分からないけど、ソルディアンとドラグリヲは合いそうな気がする
世界観的な意味で
990創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:12:59 ID:4gqHHxhP
>>989
二つとも世界が殺伐としてますしねw
ヴィルシャは何と合うかな……
991創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:15:39 ID:gbgxHLRG
ザイフリとPBMはけっこう合いそうな気が

多分遥と雪人は振り回されっぱなしだろうがw
992創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:19:01 ID:7CeYwOvt
>>989
 どちらも龍が出ますしね!

>>990
 ヴィルシャは……レガシアムとかでしょうか。

>>991
 マナで色々とネタができますねw
993創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:22:24 ID:gbgxHLRG
>>990
廻るセカイとかどうじゃろ。あ、でもキャラ的に廻セカはGEARSと合いそうだな……
994創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:27:20 ID:4gqHHxhP
>>991
凄く賑やかになりそうですねw
>>992-993
レガシアムは自分も思いました。ある意味オルトロックはE&E並みの厄災だしw
廻るセカイはロボ抜きなら結構波長が合うかも。一応学園物だし
995創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:27:49 ID:7CeYwOvt
 あ、そうだ。
 鋼鐵の特攻兵×少女機甲録とかいいと思いません?
996創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:31:15 ID:4gqHHxhP
>>995
何というか出会うべくして出会った的な……キャラが多くて把握がw
DSは何と合いますかね―。環境やロボットが特殊だから・……
997創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:31:24 ID:gbgxHLRG
>>995
えらい百合ん百合んな組み合わせだなw
998創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:33:02 ID:gbgxHLRG
>>996
PBMじゃないかね?一応PBMにも遺跡あるし
999創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:34:31 ID:urGbrRb8
各ロボの詳細設定をwikiでまとめてほしいな
全長何m、○○をエネルギーにする、とか
1000創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 23:34:46 ID:7CeYwOvt
>>993
 守屋ネタができるよ!

>>996
 水中ですもんねw
10011001
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