1 :
創る名無しに見る名無し:
現行のスパロボバトロワスレが最終回手前であり、
・新規の書き手はおそらくもう見込めないこと
・もう書き手分散の心配もないこと
・スパロボ参加作以外にも魅力的なロボはたくさんある
ということで立てた企画スレです。もちろんスパロボ参加作からも選出可能です。
スパロボ以外の作品の例として、
・ZOE、ANUBIS ・ACE ・アーマードコアシリーズ ・ガンパレードシリーズ ・ゼノギアス、ゼノサーガ
・特撮戦隊ロボ ・00ガンダム ・ぼくらの ・ゾイドシリーズ ・コードギアス
・マブラヴシリーズ ・デモンべイン ・ジンキ ・鉄のラインバレル
など、ゲームに限らずアニメ・特撮・小説・マンガなどあらゆるジャンルから作品を選びます。
フルメタルパニック・ガンパレードマーチなど、多ジャンルで展開している作品についてはそのすべてを対象とします。
主催者は現在のところ
・スーパーロボット大戦Zのジ・エーデル・ベルナル
・ぼくらのの「支配者」
などを考えています。
話に矛盾、間違いがなければクオリティは特に求めません。短期完結を目指します 。
少し前に第三次スパロボバトルロワイアルスレが立ちましたが、あのときのように
気付いた人だけが投票して枠が埋まることは避けたいので、まず話し合ってからもろもろ決めていきたいと思います。
2 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/07(水) 19:19:02 ID:k7GyGM+Z
スパロボ参加作以外が主軸になるようなテーマなのに
スパロボZなんて長く時間取られるやつのキャラを主催に、とかなんなんだ
3 :
1:2009/10/07(水) 20:42:55 ID:aRCx0NmZ
別にどれが主軸になるってこともないですよ。あくまで「あらゆるジャンルのロボ」がテーマなわけだし
ただの案として出しただけで話し合いの結果別の主催者になるのもごく当然のことです。
上にあげたのは
>>1が思いついたのを羅列していっただけで、もっと多くの人の意見を聞きたいですしね。
4 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/07(水) 20:43:29 ID:mLBdPEHF
ペルソナ3のアイギスはあり?
ファイブスター物語とぼくらのと銀河お嬢様伝説ユナが出るなら書くよ
ありじゃないのか?
7 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/07(水) 21:47:04 ID:9pSJ2rCY
ようするにスパロワにスパロボ以外を出そうってことだろ
ロボに乗ってないというかロボそのもののアイギスは何か違うんじゃね
戦闘妖精雪風もありだな
ジークブレイカーで宇宙怪獣を倒せる世界ではサイズ差など些細な問題である
ザンダクロスやカンタムロボはー?
10 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 00:42:57 ID:0QpIS4Yd
ありじゃね? 一応分類的にはスーパーロボットだろうし
雪風やファルケンはどうだろ・・・能力的にはいいけど、戦闘機だから滑走路とかの問題がある気がする
メカゴジラとかもありかな?
メガラフターやツヴァイウォルターはー?
その二つ知らないから何とも言えんが、人が乗るもので戦闘力があるなら基本おkじゃないかな
初代のブライガーやダンガイオーみたいに複数乗りの機体とか二次の戦艦とかも
龍神丸やグランゾートもありだな
作品決めるのはどうやってやんの?
14 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 12:33:29 ID:nRx4ltQw
本家と同じで出したもん勝ちでいいんじゃね
投票するなら何日の何時からやりますって決めたほうがいいな
決めるのはキャラだけで機体は書いたやつが決めるか?
やるならせめて把握しやすいのがいいな
DVD化してたりしたほうがいい
スパロワの、ベターマンだったっけ?はきつかった
ファイブスター物語は漫画媒体で古本屋行けば大抵置いてるし出てるの10巻位だから割と簡単…か?
どんだけ読み込む必要があるんだよw
他にも副読本で色々いるだろ
とりあえず出したいの挙げていって、出尽くしたあたりで把握難しいのをふるい落としていけばいいんじゃないかな
イデオンとかグレンラガンとかそういう明らかにパワーバランス崩す奴もいるしそういうのは話し合いが必要だろう
ヒヲウ戦記出そうぜ!
サクラ大戦だそうぜ!
ここまでで問題ないのが
・ザンダクロス(ドラえもん)
・カンタムロボ(クレヨンしんちゃん)
・龍神丸
・グランゾート で、
微妙なのが
・戦闘妖精雪風
・ファイブスター物語 で、
まだ意見足りないのが
・メガラフター
・ツヴァイウォルター
・メカゴジラ
・ヒヲウ戦記
・サクラ大戦
か。どれが把握難しいだろうか
>>11の二機はエロゲー出典みたいだね。
全年齢板としてはOKなのか?
あとメガラフターの方はクソ弱いみたいだぞ。
>手足は動きはするものの、殴ったり蹴ったりは出来るようになっていない。
という記述が見つかった。
エロゲなのか・・・
>>1のマブラヴとデモンべインもエロゲだが、これらもアウトかな?
マブラヴはなんかラノベで見た記憶があるんだけど
ここであえてヘラクライスト出そう
マーズも出そうぜ!
学園戦記ムリョウを……
>>24 コンシューマや一般書籍に展開してるやつはありじゃね
メガラフターは一般展開なかったろ。嘘屋だし。
糞弱いというか、やることは精神攻撃系(笑かす)だったはず。
そっち方面ではわりと凶悪。
一個一個あげてくと時間かかるから一回投票で大まかに参加者決めて、そこから抽出してった方がよくない?
シドニアの騎士、戦えイクサー1
00よりミスターブシドー
スパロボよく知らないんだけど、参加者ってどうやって決めるの?
ロボット名で投票するってこと?
え、まずキャラ決めて機体はそのキャラ書いたやつが勝手に(といっても参加作の中の範囲で)決めるもんじゃねーの?
スパロワは他のパロロワに比べて特殊な点が多いからなあ。
支給品(機体)だけ出てパイロット(キャラ)は出ないっていうのが普通にあったりとかね。
当事のことは直接知らないが、一次は早い者勝ちで名前挙げて申請登録、二次は書いたもの勝ちで参加だったらしい。
現在に至るまで投票とは無縁だった筈。
どちらかと言うと書いたもの勝ちの方が無難かな
二次も一次と一緒で早い者勝ちで名前挙げて申請登録じゃなかったっけ。
>>37 特に居着く気もない奴が初回だけと適当に自分の好きなやつかいて放置とかのほうが始末に負えんのだが
把握の難しいの落とされてったらまたベターマンやフォルカみたいなことになるだろうしな
スパロワとの差別化の為にも作品単位で決めた方が良くないか?
1O作品くらいが無難だと思うが
スパロボみたいなシリーズ物はもう「スパロボ」って枠ひとくくりでいいな
それだとザンダクロスみたいな非ロボット物の扱いが困るんじゃ?
ありって言ってたけど、やっぱりロボット物に限定する?
こういうと荒れるかも知れんが、ザンダクロスとかカンタムってほんとに出したいって思っていったのか?
〜出そうぜ!の流れ見てるとノリで言ってみましたってニュアンスしか感じれないんだが
とりあえずこの土日で参加作品だけでも決めちゃおうぜ
投票?安価?
投票でいいんじゃね
似ててもスパロワではないんだし
また人気投票スレにすんのかよ…
いつも通り投票終われば廃墟になるんんだろ?
まあ安価にしても安価終わった段階で廃墟になるんだろーけど。
ガンダム00に一票
>>43 あれ俺割りと本気で出してみたかったんだけど
空気読めてなかったかスマン
50 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 02:39:16 ID:xZpvO+OV
言ったもん勝ちで後から選り分ければいいだろ。
ANUBISで。
ドラえもんーのび太と鉄人兵団ーで一票
アーマードコアに一票
じゃあコードギアスに一票
なんでロボと搭乗者が別作品ランダムって前提になってるの?
ロボと搭乗者ってセットじゃないの?
>>54 大半のロワが装備を取り上げて、別作品の道具をランダムに支給ていう形になってるから、かな
別にこのロワがそうである必要はないけど、わざわざ変える必要もないしね
なんか……安価のほうがよくないか
投票じゃキリがなさすぎるぞ、これ
この数なら挙げたもん勝ちってことだろ
あまりにマイナーなの来たら後から協議すればいいし
装甲騎兵ボトムズ
>>57を見て昔のアニメ板を思い出した。みんなの選んだ至高のアニメ。それが
装甲騎兵ボトムズ
これまでに挙がったのが
機動戦士ガンダムOO
Z.O.E ANUBlS
ドラえもん のび太と鉄人兵団
アーマードコア
コードギアス 反逆のルルーシュ
装甲騎兵ボトムズ
の六作品
良い感じにメジャーかつスパロボ非参戦で固められてるな
把握に難がありそうなのはアーマードコアくらいか
とりあえず後、何作品にする?
え、本気で挙げたもん勝ちで行くの?
正直無謀としか思えないが
10前後、このあとに来るのの把握さ次第で15くらいじゃないかなちょうどいいのは
「サイボーグ」
昔キンキの堂本光一が主演してたドラマ
脳ミソはあるけど他の体は全身機械
ガサラキに一票
タクティカルアーマーとアーマードトルーパーの対決が見たいぜ
早くも暗礁に乗り上げてる感じな。
装甲救助部隊レストル
というのは冗談で勇者エクスカイザーなんかどうだ。レンタルしてるし把握も容易なはず。
横山光輝「マーズ」
文庫なら全3巻だし。決してゴッドマーズじゃないよ
魔神英雄伝ワタル
ラムネやリューナイトはスパロボに出たがこいつは……
大空魔竜ガイキング
スパロボに参戦してる作品も少しぐらい
アイアンジャイアント
泣いた
とりあえず今日の24時で一回切るか
スカイガールズ
瑛花さん可愛すぎる
電光超特急ヒカリアン
BRIGADOON まりんとメラン
ダメ元で
ビーダマン爆外伝
じゃあレイアース
機動戦士ガンダムOO
Z.O.E ANUBlS
ドラえもん のび太と鉄人兵団
アーマードコア
コードギアス 反逆のルルーシュ
装甲騎兵ボトムズ
ガサラキ
魔神英雄伝ワタル
あたりはまず一次確定として、
大空魔竜ガイキング
マーズ
アイアンジャイアント
スカイガールズ
BRIGADOON まりんとメラン
電光超特急ヒカリアン
ビーダマン爆外伝
レイアース
これのいくつか俺良く知らないんだが、明らかにロボットっぽくないのがないか?
スカイガールズって確かストパンみたいなやつだろう
レイアースはロボットっぽいがあれ他の奴操縦できるのか?
でガイキングはオリジナルかKに出てた続編のどっちだろう?それとも両方どっちでもなのか
スカイガールズはロボあるよ
ガチ軍用機だ。
まぁ彼女たち専用の機体で他の人間には使えないし、彼女たちですらサポートなしじゃ運用不可能だけど
レイアースもロボというよりは生物かな
でもその辺竜神丸と同じだろ
つーか操縦者シャッフル前提なのか?
ほんならガサラキや竜神丸も無理だろ
操縦者に適性が〜とかならともかく、機体に意思があって認められてなきゃ乗れないとかはちときついなぁ
スパロボも最近はモビルスーツでも乗り換え不可能になってるのが多いしな
別にシャッフルせんでもよくね?
ガイキングはLODの方が良い気がするなぁ
把握的に考えて
MSパイロット同士ならともかく、あまりにも操縦系統が異質なものはシャッフルして
使われても微妙
フロントミッションだな。
挙がってないのが意外なくらいだ。
俺の挙げたエクスカイザーきれーにスルーしやがってっ
やっぱ撤回する。やめとこう。
中の人がいないロボでもいいのか?
まりメラとか
○ 人が乗る機械のロボ
△ 人が乗る意思持ちのロボ(適性や魔法物は協議が必要?)
△ それ自体が一個の人格として確立している意思持ちのロボ(ADAやレイのような支援AIはNG)
× 人間サイズのロボ(が、ロボに乗るのであればOK?)
ってかんじかな?
>>80 ガイキングは新旧ひっくるめて「ガイキングシリーズ」って扱いでよいかと。
>>81 機体をシャッフルしないと元の持ち主が乗る強機体の独壇場になるし、あんまクロスさせる意味もなくなるから・・・
なんでシャッフルしないとクロスさせる意味なくなるの?
ロボなんだからリミッターかかってるって設定にするなり、幾らでも対応策があるだろうに。
スパロワの丸コピーしか考えてないってのが正解じゃねーのかい?
誰でも操縦可能にした段階で、操縦系統の設定とかにかなりのオリジナル要素が入り、原作崩壊の発端になり得る。
そりゃクロスの面白みも有るだろうが、犠牲になる設定、雰囲気なんかも多いよ。
持ち味を熟知したからこそ出来る戦い方とかが不可能になって単調な撃ち合いドつき合いばっかになってもツマラナイ。
強いのと弱いのが混在してるのは、どこのロワでも一緒だろ
そりゃ絶対勝てない機体があるのは不味いけど、ここに出てる大概の機体は
結構リアル寄りの機体だろ
Oライザーは制限する必要あるけどな
それを言うと他ロワでも自分の武器を取り上げてるのはおかしいとかそういう話題になるんだがなぁ
まあそれは後で考えることにして、今は
>>76の下を確定させようぜ
ヒカリアンとまりんとメランっつーのはwikipediaみたかんじロボアニメじゃなさそうだが・・・
ビーダマンは把握が難しそうだ
アイアンジャイアントってのは映画か?
ヒカリアンには乗りこむタイプのロボ出てくる
ビーダマンもそんな感じ
まりメラはロボっぽい自立生命体だな
でもトランスフォーマーとかありならあれも有りじゃね?
アイアンジャイアントは米映画だろ
スパロワにはバーチャロンがシャッフルなしで参戦してるから意思持ちはシャッフルなし
エヴァやラーゼフォンなんかはシャッフルしてるから操縦者限定はシャッフルあり
スパロワしか頭にないんかいな
ぶっちゃけエヴァのキャラがエヴァ以外を操縦する段階で既にそこそこなキャラ崩壊だけどな
ロボはシャッフルなし(ただし一部武装没収)で、支給品で追加武装(没収した奴)とか
>>89 トランスフォーマーは違くね?
ロボを操縦するロワというなら
>>85の上二つだけだろう
俺は
>>76のガイキングまでと、
>>82のフロントミッションの10個が無難だと思うが
せっかく新しい風を起こせる時に無難なことをやってどうする
搭乗者シャッフルなし、武器シャッフルあり
フロントミッションやアーマードコアみたいに改造ショップみたいなのがあってロボを強化できるとかいんじゃね?
改造ポイントは参加者を殺すかアイテムを売れば増えるとか
なんでワタルがよくてレイアースが駄目なんだよw
お前が把握してねーからか?
めんどくせーな
もう魔法とか機体に意思があるやつとか全部抜きにしろよ
純粋なロボット操縦ものだけで充分だろ
とりあえず確定してる作品の中から選んだOP案投下するぜ
某所で主催はスーパーロボット大戦Zのジ・エーデル・ベルナルは止めといたほうがいいとあったからボトムズとACのキャラで書いてみた
スパロワじゃ望めない面子だから正式に始まったら書き手として参加するぜ
眠りは質量のない砂糖菓子だと、誰が言ったか。
脆くも崩れて再びの地獄……懐かしいこの匂い、この痛み。
手にはもはや吸い付くように馴染んだ操縦桿の感触。
俺は――まだ、生きている?
鉄の棺桶――口の悪い者は<ボトムズ>と呼ぶ、「Vertical One-man Tank for Offence & Maneuver-S:攻撃と機動のための直立一人乗り戦車」、通称AT。
そのATのコクピットの中で俺は目覚めた。
ターレットレンズが回り、外部の光景が表示される。
そこは大きな空間だった――俺と同様、倒れ伏す影がいくつも。
AT、だろうか。明度が低いためよくはわからないが、明らかに見たことのない機体がいくつもある。
ATから降り、俺はそのうちの一つに近づこうとした。
そのとき、暗い静寂を規則正しい靴音が引き裂く。俺がその方向に目を向けた瞬間、パッと、閃光が満ちる。
「やはり、最初に目覚めたのはお前だったか……キリコ」
光の只中から、覚えのある声。うっすら見える壮年の男――俺はこいつを知っている。
「ペールゼン……」
俺の喉から這い出た呻きが聞こえたか、奴の双眸がギラついた光を湛える。
奴の声に反応したか、そこかしこで生存を示すかのように機体らしき影が動く。
ペールゼン――ヨラン・ペールゼンは狂おしい眼差しで俺を睨めつけ、しかしそれ以上踏み込んでは来なかった。
対する俺もこの状況に理解が追いつかない。何故なら、奴は――
「諸君、まずは手荒な方法で招いたことを詫びよう」
思考を打ち切る声。ペールゼンのものではない。
声の方向に目を向ける。そこにいたのは――巨人、だ。
ATのサイズではない。へヴィ級のATでもせいぜいが5mというところだろう。
だがこの巨人は見上げねばその全長が視界に収まらない。大きい――ATの倍、おそらくは10mはある。
四つ目の頭、重厚な装甲をまとう四肢、腕に肩にとあつらえれらた見たこともない武装。
ギルガメスもしくはバララントの新兵器だろうか。
「私の名はジャック・O。君達をここへ招いた――そう、あえて言うなら<アライアンス>のリーダーだ」
男の声は続く。ジャック・O――知らない名だ。反射的にペールゼンを見やるも、特に動揺しているそぶりはない。
目覚めた者数人が機体を起こすのが見えた。攻撃を仕掛けようとしたのだろうか。
だがその瞬間、ATのレーダーが甲高い警告音を放つ。
(……囲まれている!?)
一瞬前まで虚無が占めていたこの大広間を、取り囲むようにして現れた反応が多数。
抵抗は無意味、ということか。
そしてそのときになって気付いた。
どうやら俺のATには細工がされているようだ――武装の残弾が0。燃料すらも、ほぼ空っぽ。
俺と同様の仕打ちを受けていたか、動こうとしていた影が停止。ジャック・Oは、何事もなかったかのように言葉を続ける。
何か、とんでもないことに巻き込まれようとしている。その予感が、俺の胸中に強く沸き起こる。
「ここへ招かれた君達は、各々腕に覚えのある者ばかりだろう。そんな君達に我々が望む事はただ一つ……」
予感が確信へと変わる。次に来る言葉も、おぼろげながら予想がついた。
未だ顔も知らぬ俺と同じ境遇の者たちが固唾を飲む。彼らもまた、俺と同じ確信を抱いたのだろう。
「戦いたまえ――最後の一人になるまで。真に最強の名を冠する者が誰なのか、その答えを見せてくれ」
ジャック・Oに代わりペールゼンが言う。努めて無感情な――いや、そう装ってはいるが根底に狂的なまでの熱を隠した声。
俺は息を呑んだ。暗く、顔まではわからないがざっと見て50人はいるだろう。
この数の人間でバトリングを――否、殺し合いをしろと言うのか。
「ふざけるな! 俺はもう、もう、てめえには従わねえぞ!」
一角で怒声が上がる。
俺は反射的にその声の主へと視線を飛ばした。今日、二度目の驚愕と共に。
「コチャック……!?」
囁きは震えていた。そんなはずはない。奴は――
「俺は死なねえぞ……! 誰も俺には命令なんて出来ねえッ!」
コチャックのAT――重装備のスコープドッグ――が、ペールゼンへと疾走する。
だが俺と同じく武装は取り上げられているはずだ。
俺の眼前をコチャックのATが駆け抜ける。待て、と叫ぼうとした。
しかし――
(奴は死んだ……俺の目の前で、死んだはずだ!?)
その一瞬の逡巡が、すんでのところで俺の行動を阻害する。
後で考えろと、振り切った時――もう、全ては決していた。
俺たちを囲む多数の光点から、いくつかが弾かれたように飛び出した。
ペールゼンの背後から迫るそれらの姿を、光が映し出す――馬鹿な!
「レッドショルダー……!?」
赤い肩をしたAT。
血塗られた赤、吸血部隊――ギルガメス宇宙軍第10師団メルキア方面軍第24戦略機甲歩兵団特殊任務班X-1!
ペールゼンの私兵どもがそこにいた。三度目の衝撃が俺を打ちのめす。
おかしい。何かが決定的におかしい。
ペールゼン、レッドショルダー、コチャック――彼らはみな、「死んだはず」なのだ!
自らを異能生存体と誤解し、無謀な戦いの末命を散らしたコチャック。
俺、グレゴルー、ムーザ、バイマン――元レッドショルダーにより壊滅させられたレッドショルダー。
バイマンに全身をハチの巣にされたペールゼン。
俺の眼前で亡者たちが踊る。
飛び出してきた三機のAT――ブラッドサッカーが、コチャックのスコープドッグを瞬く間に包囲する。
アームパンチを繰り出そうとしたコチャックのAT。だが、その拳が放たれることはなかった。
「お、俺が死ぬはずは……ッ!?」
全方位から雨霰と浴びせられた銃弾に、スコープドッグは一瞬で鉄クズと化し、停止した。
衝撃で、コクピットからコチャックが放り出される。
「コチャック……!」
「諸君、見ていたまえ。これが敗者の末路だ」
飛び出そうとした俺をペールゼンの冷たい声が押し留める。
奴の手に握られているのは、何かのスイッチか――そう認識した瞬間、それは押し込まれる。
ボンッ。
後方で、何かが破裂したような音がした。
振り向いた俺の目に映ったのは――首のない、コチャックの身体。
何かが俺の足元へと転がる。拾い上げることもできず、俺はそれを見下ろす。
コチャックの、頭だ――。
「見ての通り、君達の首には小型の爆薬を仕込んだ首輪を付けさせてもらった。文字通り、我々の犬となった訳だ。
これを外す方法は一つ。戦え! そして生き残れ! 我らが求むるは最強最後の強者のみ!」
ジャック・Oの宣誓。
それを合図に、次々に俺の周りから影が消えていく。
そんな中俺は気づく。ペールゼンが、俺を――俺だけを見ている。
奴の口が動いた。
「キリコ、今度こそ貴様を――」
「俺は死なんぞ、ペールゼン。今度もまた、お前の負けだ」
奴が言い終わる前に、俺は割り込んだ。
たとえこの理解不能な状況であろうと、奴に屈することなどできるはずがない。誰にも――そう、神にすら俺の運命を操らせはしない。
奴は、嗤った。できるのならやってみせろとでも、言わんばかりに。
俺は目を逸らさず――やがて俺の身体もまたどこかへ転送されるべく、漆黒の闇へと呑み込まれていった。
【ダレ・コチャック@装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 死亡】
いいんじゃない?
キャラはよく分からないけど
誰?
装甲騎兵ボトムズ より
キリコ・キュービィ(全編)
ヨラン・ペールゼン(ザ・ラストレッドショルダー、ペールゼン・ファイルズ)
ダレ・コチャック(ペールゼン・ファイルズ)
アーマード・コア ラストレイヴン より
ジャック・O
ザ・ラストレッドショルダーとペールゼン・ファイルズはOVAで巻が短いし、この二つだけ見てもキリコはまあ把握できると思う
本編も面白いけどね
ACは持ってなくてもいろんな動画上がってるから把握は楽な部類だと思うぜ
もっとさらっとした企画かと思ったら意外と重厚なノリだな
106 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 20:20:45 ID:qUpBpnwt
そういや異能生存体とドミナントって似てなくもないな
PSと強化人間なんてまんまだし
これにガサラキ、フロントミッション、スカイガールズが加わる訳か
かなり硬派な内容になりそうだな
魔王ゼロやらランスロット仮面やらアルベルトやらドロレスやら
鉄人兵団はドラえもんとかのび太がでるのかな。
浮きそうだけど案外馴染みそうな気が。
旧ガイキング勢は・・・どうだろう?
ルールだが、
・EN・弾薬は補給ポイントを利用することで補給することができる
・補給ポイントは1エリアに数ヵ所点在するが、武装以上の弾薬を所持することはできない
・機体の損傷は、原則として機体が再生能力を持っていない限り直らない(修理は可能)
・再生能力も制限で弱体化
・シャッフルしようとしなかろうと、乗り換えは自由
・意思持ちの機体は封印あるいは行動に制限(
>>108のドロレスなど、単独行動は不可能)
あたりが基本ルールで、ACやボトムズが出るんだから
>>94のいう特殊ルールなどもいいかもしれない。
煩雑になるのでアイテムを売るというよりポイントがたまれば主催者から支給されるなどのほうがいいと思うが
ザンダクロスは飛行可能だし、高層ビル一瞬で崩すビームも出せるしな
戦闘力的にはそんなに見劣りしないだろう
ただ、鉄人兵団限定だと出せそうなのが一体しかいないな
他の映画や短編も含めれば何体かいるんだけど
ああ・・・・なんだ、アニ3と面子が一部かぶってるんだな
00とギアス
まああっちはキャラ主体でこっちは機体がメインだから違い出る・・・というか人口自体全然違うか
>>111 そこはドラえもんシリーズとして出せばいいんじゃないかな
ガイキングの新旧どうするかはまだ決まってないが、ACにしろボトムズにしろ、はてはZOEまでシリーズものだから全てひっくるめて一つの作品ってことで
ザンダクロスって誰か乗って操縦するのか?
ドラえもん勢がロボ操縦できるとはとても思えないが・・・
マクロス7出てるならジャイアンがファイヤーバルキリーに乗るとかなら面白そうなんだがな
ジェフティ、アヌビス、ダブルオーライザー、ネクスト辺りがバランスブレイカーになりそうだな
あとはガイキングもか
>>115 ザンダクロスは頭部あたりに操作する装置があるから誰でも操縦できるはず
のび太達はドラえもんの(イメージするだけで動かせる的な)道具使って操縦してたような気がする
それ使えばドラえもん勢もロボ操作できると思うな
>>117 そんなのあるのか。じゃあドラえもんが参加しても問題ないな
OPも来たし次はキャラ投票か
サイコントローラーな
でもあれはザンダクロスにドラえもんが専用のコンピュータ組み込んで使えるようにしたもんだから
どんなロボットでも動かせるってわけじゃないよ
ドラえもんにはコントローラーデフォで支給して、全ロボットにコンピュータ組み込んどくとかすれば問題ないけど…
そこまでやったらドラえもんだけ優遇になっちゃうかな
<<119
コンピュータに直接組み込んでたのか…
でもドラえもん勢は生身で立ち回れそうにないし
ロボットに乗っての戦闘経験や戦術とかは他作品に比べてあきらかに劣ってるから
そのぐらいあっても優遇にはならないと思うなぁ
みんなドラえもんを出せば面白くなると思っているようだが実はかなり難しい
操縦できるという点さえクリアすればのび太はケルディムとかの銃使う機体に乗れば強そうだがなぁ
スパロワっぽく全ての機体にそのコントローラー仕込んで、系統の違う機体でも操縦はできるけど使いこなせるかは本人次第というのが無難かな?
一応、wikiの説明文
「サイコントローラーは、『ドラえもん のび太と鉄人兵団』に登場する。
てのひらに収まる大きさで、手に握って動作を頭に思い浮かべるだけで、意のままにロボットを操ることができる。
ドラえもんとのび太が巨大ロボット「ジュド」(ザンタクロス)を組み立てた際、頭部に搭載する頭脳ユニットを紛失したため、
代りにドラえもんが自前の脳波制御式コンピューターを搭載する。そのコンピューターの操縦装置が、このサイコントローラーである。
後に頭脳ユニットが発見され、ザンタクロスが自分の意思で動けるようになった後は、使用されなくなった。」
某所でカーチェイス話を見て思ったんだが。
ロボならロワでよく出る電車とか特定区域を移動する乗り物を使った戦闘とかできそうだな
ANUBISの列車停止ミッションみたいに、後方から迫る敵機を列車上から迎撃したりとか
結局、
大空魔竜ガイキング
マーズ
アイアンジャイアント
スカイガールズ
BRIGADOON まりんとメラン
電光超特急ヒカリアン
ビーダマン爆外伝
レイアース
の扱いどうするんだ?参加作品を10とするとあと2つくらいが妥当だと思うが
ガイキングは新旧あわせて「ガイキングシリーズ」でいいんじゃない?
他の作品はよく分からないけど
扱いというか、どれを出すかだね
出しやすいのはガイキングシリーズと…レイアースかな?
イメージしやすいのは
書けるか書けないかで言うなら書けるのはまりメラとレイアース
書くかどうかはわからんが
無難なのはガイキングシリーズ、レイアース、スカイガールズかな
ヒカリアンとかは意思持ちキャラ(ウエストとか)をどうするかでめんどい議論になりそうだし
アイアンジャイアントは…ヒューズ達はロボットの操作できるのかな?
まりメラとマーズはよく分からない
スカイガールズ公式見てきたらこれ中身剥き出しじゃないかw
サイズとしたらATと一緒くらいだから充分な戦力だろうけど
まあ、その三つが妥当かな
>>110ででたけどルールどうする?
特殊ルールを導入するか基本ルールでいくか
特殊ルールだったとして、思いつくのでは
・参加者を倒すごとに一定のポイントあるいはアイテム支給権を得る
・スパロワで言う補給ポイント(便宜上ガレージ)では機体の整備・換装・主催者からの支給品受領を行える
・施設・ガレージを最初に占拠したものはパーツを入手できる(施設内に設置してあるとかで)
・その他、一定時間まで生き残るたびにポイント支給
とかかな?
ATは他のメカに比べて脆いというか、ある意味乗り捨て前提な兵器だからATを買えるようにしてもいいかも
【機動戦士ガンダム00】13
○刹那・F・セイエイ/○ロックオン・ストラトス/○アレルヤ・ハプティズム/○ティエリア・アーデ/
○ミスター・ブシドー/○アリー・アル・サーシェス/○パトリック・コーラサワー/○ルイス・ハレヴィ
○リボンズ・アルマーク/○アレハンドロ・コーナー/○デヴァイン・ノヴァ/○ミハエル・トリニティ/○ネーナ・トリニティ
【Z.O.E ANUBlS】8
○レオ・ステンバック/○ヴァイオラ/○ディンゴ・イーグリット/○ノウマン/○テイパー/○ロイド/○ケン・マリネリス/○ヴォルコヴォ
【アーマード・コア】8
○エヴァンジェ/○ジナイーダ/○モリ・カドル /○ズベン.L.ゲヌビ/○リム・ファイアー/○グリーン・ホーン/○ランバージャック /○ザルトホック
【コードギアス 反逆のルルーシュ】11
○ルルーシュ・ランペルージ/○柩木スザク/○紅月カレン/○ロロ・ランペルージ/○藤堂鏡志朗/○ジェレミア・ゴットバルト
○コーネリア・リ・ブリタニア/○ビスマルク・ヴァルトシュタイン/○ジノ・ヴァインベルグ/○ルキアーノ・ブラッドリー/○黎星刻
【装甲騎兵ボトムズ】9
○キリコ・キュービィー/○フィアナ/○ル・シャッコ/○イプシロン/○カン・ユー
○ゲレンボラッシュ・ドロカ・ザキ/○ガリー・ゴダン/○ラダァ・ニーバ/○テイタニア・ダ・モンテウェルズ
【大空魔竜ガイキング ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU】9
○ツワブキ・サンシロー/○ピート・リチャードソン/○ツワブキ・ダイヤ/○ピュリア・リチャードソン/○ディック・アルカイン
○ダリウス大帝/○ノーザ/○サスページ/○プロイスト
なんか人少ないから独断で選んでみた
反応ないなら俺ロワっぽくこのまま始めちゃうぜ(´・ω・‘)
枢木スザクか
ひつぎで変換してた
名簿も糞もなく、書きたい人が勝手に参戦作の中から選んでゲリラ投下
っつー形を漠然と夢想していた
それでもいいかも
50人くらいになったらそれで締め切りで
機体変えるも変えないも自由、でも一度出た機体はかぶり禁止とか
乙
だが、施設名とかも入れてくれるとうれしいんだぜ
これで見れるかな?
いろいろ書いてみたけどぶっちゃけ左上が研究所、右の真ん中が基地、で病院が右下。
ところどころにある家はガレージのつもり。もちろん市街地には普通にガレージあるという設定で。
街の名前に特に意味はないので、普通に番号で呼んでもいいかと。
軌道エレベータは衛星兵器に繋がってるという感じで、禁止エリアはAC3みたいに宇宙からレーザー撃ってくると妄想。
砂漠と森はクメンとサンサ(のつもり)
あんまガチガチに決めるのもあれだから研究所と基地と病院だけ決めて後は書く人次第かと
じゃあ投下一発目いくぜ
俺ロワになりそうだけどキニシナイ(´・ω・`)
鋼鉄が咆哮する。
地を蹴り、疾駆する機械の巨人が右腕を振りかぶる。その腕の先は鈍く光る鋼の杭が炸裂の瞬間を待っている。
目指す先、視線の先――「彼」が愛して止まない、愛しい宿敵の姿。
奇襲など望むところではない。機体を隠すことなどせず、一直線に迫る。
モニターの中で敵機が気付いた。だがヤツは退かない。どころか両の手に剣を構え、迎撃する構え。
ニヤリと唇が弧を描く――そうだ、それでいい。
理由など関係ない。己がここにいて、奴がそこにいた。ただそれだけで十分。
薄紺色の装甲に陽の光が照り返し、煌めく。影すら追いつけない、そんなスピードで突き進む。
そう――。
「何という僥倖! 異郷の地にて早々にガンダムと相まみえるとは!」
この男、ミスター・ブシドーに取って、目前の「ガンダム」は存在しているただそれだけで打ち倒すべき敵である!
「やはり我らは運命の赤い糸で結ばれている! そうは思わないか、少年!」
歓喜とともに光刃を思い人へ――かつて追い求めそして討ち果たしたはずのガンダムへと叩きつける。
ガンダムもすかさず抜刀し、ブシドーの剣閃に合わせるように剣を回し、受け流した。
いなされたと気づいた時にはブシドーのAC――コーラルスカイはすでに後退していた。もとより初手で倒せるなどとは思っていない。
「いい反応だ……錆ついてはいないようだな、少年!」
回線をオープンにして、高らかに叫んだブシドー。
状況は理解していた。地球連邦独立治安維持部隊アロウズの精鋭たる己が、気がつけば見知らぬ地に放り出され、戦いを強要されている。
アロウズの敵性組織たるソレスタルビーイングの仕業……ではあるまい。戦争根絶を掲げる彼らの意志とあまりにもかけ離れているし、そもそもこんな大規模な作戦が行えるほどの力もないはずだ。
であれば、アロウズでもソレスタルビーイングでもない第三の組織の仕業。
ここは早急に身の安全を確保し、アロウズ司令部との連絡を取るべきところだ――アロウズの、「普通の隊員であったなら」。
しかし彼は違う。ライセンサー――作戦の立案権や新型の機体の優先受領権を持ち、果ては作戦に参加するかどうかも本人の判断に委ねられる特別免許の持ち主。
謎の男達に自由を奪われ、気がついたときには愛機と引き離されこの地にいた。
偶然か、必然か――とりあえず身を隠そうと市街地を目指し動き出してすぐ、ガンダムの姿を発見する。
ワンマンアーミーたるブシドーがガンダムと遭遇したこの場にて選んだ道は言うまでもない。
全身に漲る戦意が機体へと伝わっていく。
愛機マスラオでないのが不満ではある。が、この機体はどちらかといえば確実にブシドー向きの機体ではあった。
アーマード・コア――通称AC。モビルスーツとは違う、全く新しい機動兵器。
名をコーラルスカイ、珊瑚色の空。かつて初めてこのガンダムと剣を交えたときの空を思い出す。
右腕に射突型のブレード、左腕には高出力のレーザーブレード。武装はそれだけだ。
背面に二連のレーダーを備え、コア内部にECM装置を内蔵しているが、銃器や砲が一切ないという極端さ。
正直なところどこの組織がこんなものを開発していたのか気にならなくはない。しかし、数分機体を動かすうちにそんな雑念は吹き飛んだ。
(……私好みだ! 空を往く者には縁起の良い名前でもある!)
と、内心かなりの高評価をブシドーは付けている。
もとより彼は武装に頼って戦うタイプではない。
格段に性能の劣るフラッグでガンダムを翻弄し続けたように、彼の真骨頂は無茶ともいえる機体制御と精緻な剣術にある。
機動性には文句がない。軽量でブシドーの反応によく追従するうえ、増設されたターンブースタで抜群の旋回性を得ている。
二基のレーダーで周囲の状況は淀みなく明確に把握できる。これのおかげでガンダムに気づかれ、逃げられる前に早く捕捉できたのだ。
残るはコア内部に増設されたECM。しかしこれにブシドーは使う価値などないと早々に見切りをつけた。
望むのはあくまで正々堂々の決闘だ。姑息な電波妨害などお荷物でしかない。
そして対峙するガンダム――かつて心奪われた、白亜の剣神。七つの剣を縦横無尽に振るい、陸海空全ての環境に対応する超越的なモビルスーツ。
ブシドーは知るよしもないが、名をガンダムエクシアと言う。
四年前に撃破したはずだが……そんなことはどうでもいい。目の前に現れたのなら、何度でも斬り伏せるのみ。
が、惜しむらくは敵機と比べて自機がいささか小さいということだ。
ガンダムの半分により少し上という程度のACでは、まともに打ち合うことも難しい。機動性を活かし撹乱、乾坤一擲の一撃を叩き込むしかない。
そこまで考えて苦笑する。まるきり、四年前と同じではないか。
愛機フラッグでガンダムへと挑んでいった、あのときと。
「しかし、今度は! 私が君に砂を噛ませる番だ!」
疾風のごとくACがガンダムへと躍りかかる。
左から攻める、とみせかけその傍らを駆け抜け、ガンダムが振り返る前にターンブースタを起動。
加えて手足を振るAMBAC機動を駆使し無理やりに進路を修正、一瞬にしてガンダムの背後を取った。
フラッグ時代から磨きをかけてきた、戦術の教本にすら載ったことのあるスペシャル・マニューバ。
(あえて言う必要はあるまい……だが、これで!)
強烈なGを歯を食い縛って受け流しつつ、右腕の射突ブレードをセットアップ。
背中から斬ることが恥だとは思わない。むしろ手心を加えればこそ、ガンダムを侮辱することになる。
必殺のタイミング。ブシドーは吠えた。
「終わりだ、少年!」
殺意ではない、純粋な戦意――しかしその矛先は確実に、瞬きの間にガンダムのコクピットを抉る軌跡を描く。
ガンダムがフッと身を沈める。だが遅い。前に逃げようと横に逃げようと、この位置からならブシドーの一手がすぐに追いつく。
が、ガンダムはその場を動かなかった。
否。
「……何ッ!?」
激しい衝撃と鋼鉄がぶつかり合う甲高い金属音が響いた。
ACが弾き飛ばされる。ガンダムは、当然無傷だ。
あの一瞬、ガンダムは回避を選ばず、迎撃に出た。それも剣を使った小手先の回避でない。
身を沈めることでこちらが狙いを修正する一瞬を稼ぎ、その一瞬でガンダムは回転した。
そう、回転だ。ブシドーが見せた機動に寸分劣らぬ、全身を使ったまるで独楽のような瞬速の方向転換。
そしてその勢いは全てガンダムの右足――左足はがっしりと地を噛み締めていた。ガンダムの全重量を余すところなく右足に伝えるため――に乗って、ACへと激突。
まともに当たれば小型のこの機体が砕け散っていてもおかしくはない威力だった。
ブシドーはとっさの判断で制動をかけ、ターンブースタを用い蹴りをいなしたのだ。
先程のガンダムと同じく、勢いに逆らわずその衝撃ベクトルが機体に伝わる前に蹴り足を押し出すことで。
だが当のブシドーの表情に余裕はない。取った、と彼をして思わせたタイミングからの逆撃。
一瞬、凄まじい反応と鋭い動きを見せたガンダム。しかしどこか違和感があった。
「あの少年……なのか? 見事な腕だが、どこか……」
「待ってください! あなたは殺し合いをするつもりなのですか!?」
疑問に答えを返すように、ガンダムから声が届く。
声の様子からして「少年」には変わりない。だが、ブシドーの求める「宿敵」とは明らかに違う、声。
すぐに理解が追いつく。
彼自身にマスラオではなくこのACという機体が支給されたように、このガンダムにもあの少年ではない別の誰かが乗っているのだと。
一瞬の落胆。あの少年とガンダム、揃ってこそ打ち倒す甲斐があるというのに。
だが――。
(それにしても……そうであるなら、初めて乗った機体、しかもガンダムをああも操ったということか。フン……面白い!)
新たな強敵の出現。ブシドーはそれを試練と受け取った。
二個付き――そう、あの少年が現在乗っているはずの新たなガンダム。
少年はブシドーと剣を交えてからも幾多の強敵と戦っていたはず。マスラオの調整により前線を離れていたブシドーが羨むほどに。
いつか再びの剣劇を憂いなく全うするために、ブシドー自身も同じだけの、それに類する戦いを勝ち抜かねばフェアではないのではないか。
そう、これは試練だ。宿敵に至る道に置かれた、突破せねばならない壁。
しかしまあ、名も知らぬ見知らぬ他人をただ襲って満足を得るのも武人としてはあるまじき行為ではある。
呼びかけていたことからするに対話の意志はあるようだ。頷き、ブシドーもまた声に応える。
「少年、まずは名を聞こう。私は……故あって本名を名乗る訳にはいかぬが、人は私をミスター・ブシドーと呼ぶ」
渇望するあの少年以外に自身の名を明かす気はない。彼に勝ってこそ、ブシドーは己の名を取り戻すのだ。
「神聖ブリタニア帝国ナイトオブラウンズが一人、ナイトオブセブン――枢木スザク、です。もう一度聞きます。あなたはこの戦い――殺し合いに乗るというのですか?」
聞こえた声のほどは、四年前に戦った頃の少年より少し上といったところか。
だが張り詰めた戦意はあの少年に勝るとも劣らない。少年やブシドーと同じく、戦場に生きる者の匂いだ。
神聖ブリタニア帝国。国名だろうか? 少なくともブシドーは聞いたことがない。
しかし「ナイト」オブセブン、騎士と来た。武士道を標榜する己の最初の敵手としては、申し分ない。
「そうだと言ったら、どうする?」
「……倒させてもらいます。僕もこの状況を理解し切れているわけではありませんが、降りかかる火の粉を払うにためらう理由はありません」
「よく言った……それでこそだ!」
それ以上の問答は無用とばかりに、ブシドーのACが急加速。左腕のレーザーブレードが唸りをあげて解放される。
ガンダム――スザクという少年もまた、言葉ではなく剣を選んだようだ。右腕にマウントされた銃剣複合型の剣を伸ばし、光刃を受け止めた。
激しく放電する剣を間に置き、ACとガンダムが睨み合う。
しかし思い通りの展開になったとはいえ、この状況は不利だとブシドーは内心で認めていた。
同じ接近戦を主眼とした機体とはいえど、有り余る剣をもつガンダムと左右二つの剣しか持たないAC。
その二つの剣にしても、並みの相手ならともかくこのガンダム相手では対応性に欠けていると言わざるを得ない。
右腕の射突ブレードは強力ではあるが隙が大きすぎ、左腕のレーザーブレードは手甲部に直接マウントされているため取り回しが悪い。
ガンダムの全身に散見される斬撃武装を見て、どうせなら一本くらい借り受けたいところだ、と冗談混じりに思う。
右腕の射突ブレードを繰り出す前に、ガンダムはその左腕に二振りめの剣を握る。
刀身をGN粒子が伝う。あれを受けてはまずい――そう直感したときには既に剣は放たれていた。
「むうッ……!」
再度ターンブースタを起動し、鋭刃をすんでのところで回避。
同時に跳ね上がって来たガンダムの足を逆に両足で蹴りつけることで後方への推進剤とし、距離をあけた。
「武器を捨てて降伏する気は……ありませんか?」
「愚問だな。私を止めたいのなら、その剣でねじ伏せてみせろ!」
一手仕損じれば命を落とす戦場にあって、驚くほどに冷静。このスザクという少年、どれだけの死線を越えてきたというのか。
相手にとって不足なし。ブシドーもまた、強敵に邂逅した喜びに魂が昂るのを感じていた。
(しかし、闇雲に打ちかかっても勝てる相手ではないか。まずは……この機体を、私色に染め上げねばな)
狙いは――あれだ。
三度目の突撃。ガンダムは悠然と、猛進するACに向けて右腕のビームライフルを連射してきた。
機体を左右に振って回避。容易にかわせる――すぐにその理由はわかった。
腕、足、頭部。どこも当たっても戦力は低下するが、命まで失う事はないだろうという箇所。
手加減のつもりか。カッと頭に血が昇りかけるも、強靭な精神力でそれを抑え込んだ。
「私を前にしてその余裕……許し難いな、ガンダムッ!」
戦場で敵に舐められたとあってはフラッグファイターの名折れ。その矜持がブシドーを、更なる機動を見せよと追い立てる。
コンソールの一角、特別にあつらえられたスイッチを押す。ACコーラルスカイに搭載された、ある意味では最大の武器。
「見るがいい……暁の空を引き裂く、我がコーラルスカイの奥義を!」
コア背部が展開し、大型のブースタが顔を覗かせた。
充填されたジェネレータのエネルギーをすべて推進系に回し、規格外のスピードを叩き出すオーバードブースト。
可視化できるほどに圧縮されたエネルギーがブースタから放射され、一瞬後に爆発。
ガンダムとの相対距離、およそ200mを――
「……なッ!?」
「斬り捨て、ごめぇぇぇぇん!」
――ただの一瞬で、0にする。
ビームライフルの狙いなど追いつくはずもない。レーザーブレードは一直線にガンダムの胸元へと突き進む。
しかし、やはりと言うべきか。ガンダムは先ほどと同じく、凄まじい反応の速さで左腕の剣を迎撃に割り込ませた。
打ち合ったときの速さとは明らかに違う。コクピットを狙う――致死の一撃にのみ、驚異的なレベルで対応してくるのだ。
だがそれは予想できていたこと。なんとなれば一度見た動きだ。ブシドーの狙いはそこではなく――。
「抜かったな、ガンダムッ!」
「剣がッ!?」
左腕に遅れることコンマ数秒、続けて放たれていた射突ブレードがあやまたずガンダムの左腕を打ち、剣を弾き飛ばした。
宙に舞う、ガンダムの剣。スザクがそれを認識したときには既に遅く。
「……これでようやく、私の舞を披露できるというものだ」
ACコーラルスカイの手にたしかに収まっている、ガンダムエクシアの剣。
GNショートブレイド。ガンダムには短刀であっても、このACから見れば立派な長刀だ。ブシドー好みの実体剣でもある。
使い辛い射突ブレードのある右腕に持った。これで武装は三本の剣――三刀流というわけでもないが。
「さあ、ここからだスザク君。先のような茶番ではなく、本気で来い――君が騎士であるならば!」
手加減など不要。隙を見せれば一気に斬り捨てる。
裂帛の気合とともに放たれた言葉に、ガンダム――スザクもいよいよ心を決めたようだ。
戦闘力を奪ってこの場を収めるのは不可能だと理解したか、その手に三本目の剣、GNロングブレイドを握る。
できればあれも頂きたいものだと思うブシドーであったが、必要以上に敵の戦力を削いで勝利したところで何の意味もない。
壁は高ければ高いほど、乗り越える甲斐がある。
武装の条件はこれでほぼ同じ。後は操縦者の技量で勝敗が決する。
高まる戦場の機運――流れというものを感じる。雑念を捨てこの流れに身を任せ、存分に剣を振るうのみ。
オーバードブーストで消費したエネルギーが充填を完了した。示し合わせたように、ACとガンダムは同時に飛び出す。
四度目の激突――。
「……ッ!?」
「何ッ!?」
が、そこに水を差したものがいた。両機の間を駆け抜ける、光芒の軌跡。
寸前で察知したブシドーとスザクは、同時に機体を退かせた。
コーラルスカイのレーダーが遠く深緑の中に新たな機影を見つけ出す。
長大な砲を構える、見知らぬ機体。
いや、ブシドーは知っている。右肩にランチャーをマウントされ、最初期に確認されたガンダムとは一線を画す風貌。
あの機体――かつて相対した、ガンダムの内の一つ!
「そこの二機。これ以上戦うって言うなら俺が狙い撃たせてもらうぜ。ガンダムを私闘に使われちゃ困るんでな」
その機体から響く声は知らない。だが、ブシドーは直感する。紛争に介入するガンダムと言えば答えは一つだ。
(現れたか。ソレスタルビーイング……!)
続けてビームが二条、三条と放たれ、ACをガンダムから引き離す。
ガンダムを味方と思っているわけではないだろう。時折りガンダムの方にも牽制の射撃を送り込んでいる。
「――ッ、こちらは枢木スザク。当方に継戦の意志はない! あれは自衛行動だ!」
「……やはり、違うか。まあ、いい。戦闘を継続する意思がないならお前は下がってな。さて……」
スザク少年の言葉を受け、完全にブシドー一人を障害と見定めたか。新たなガンダムの砲身は、ぴたりとACをマークしている。
「お前さんはどうする? 戦うって言うのなら、二対一だぜ?」
その声に、構えに、ブシドーが付け入れそうな隙はない。スザク少年が駆るガンダムも油断なくこちらを警戒している。
だが思い出すのは、狙撃戦に特化したあの緑色のガンダム。まさかパイロットも同じなのだろうか?
(だとするならこれはいい――少年だけでなく、奴とも決着はつけたいと思っていた!)
フラッグファイター時代の部下、ダリル・ダッジがその命と引き換えに破壊したと聞く、あのガンダム。
乗り手が無事だったのであれば、またとない仇討ちの機会。
しかし、今は状況が悪いと言わざるを得ない。
ただでさえ己に比肩しうるかもしれない騎士の少年が操る接近戦特化のガンダムに、素晴らしい射撃精度を見せる砲戦仕様のガンダム。
せめて機体がマスラオであったなら――と、思わなくもない。だが、ここは命を捨てる場面ではない。
スザク少年、このソレスタルビーイングらしき男。彼らが最終目標ではないのだ。
(そうとも、少年――私が命をくれてやってもいいと思えるのは、君だけだ。だから――)
心中に浮かぶ、黒髪の少年。愛を超越し憎しみとなり、そしてそれすらも越え、倒すことが生きる証とさえなった宿敵。
彼とまみえるまで敗北は許されない。故に、たとえ意にそぐわぬ行為であろうが忍ぶしかない。
「――スザク君、この場は預ける。この剣がいずれ我らを再び巡り合わせてくれると信じ、今は退こう」
「あなたはまだ……!」
「そして、ソレスタルビーイングのパイロット。君とも直に決着をつける。名を聞かせてもらおう。私はミスター・ブシドーだ」
「……ロックオン・ストラトス。成層圏の向こう側まで狙い撃つ男だ」
「覚えておこう。では、さらばだ!」
「おい、待て!」
使うまいと心に決めていたECMポッドを射出。戦いに使うわけではないのだ……と理由を付けた。
辺り一帯に軽い電波妨害が広がり、ガンダム二機が一瞬の隙を見せる。
その一瞬で充分。ACは再びのオーバードブーストにより、瞬く間に戦場から飛び去って行った。
残ったのは、奇しくもガンダム同士。ただしどちらも本来の乗り手ではない。
「とりあえず、俺と敵対する意思はない……そういうことでいいかい?」
「ええ……僕はこんな殺し合いを認めることはできません」
「オーケー。じゃあ情報交換といこうか、スザク」
武士道が去り、騎士と狙撃手が残った。
戦いはまだ、始まったばかり。
【一日目 12:15】
【ミスター・ブシドー/コーラルスカイ】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好、EN20%消費
【現在位置】 D-6
【思考・状況】
1:強者と手合わせし、腕を磨く(ガンダムとは優先的に戦う)
2:刹那を探し、決着を付ける
3:いずれスザク、ロックオンと決着を付ける
【備考】
・GNショートブレイド所持
・戦闘にECMを使うつもりはない
【枢木スザク/ガンダムエクシア】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好、EN10%消費
【現在位置】 C-6
【思考・状況】
1:ロックオンと情報交換
2:ブシドーを警戒
【備考】
・ギアスにかかった後からの参加。
・GNショートブレイド紛失
【ロックオン・ストラトス/ガンダムスローネアイン】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好、EN5%消費
【現在位置】 C-6
【思考・状況】
1:スザクと情報交換
2:ブシドーを警戒
機体解説
【コーラルスカイ@アーマード・コア3】
レイヴン、カルカースが駆る軽量二脚AC。
攻撃手段は右腕の射突ブレード(パイルバンカー)、左腕のレーザーブレードのみの超接近戦仕様AC。
背部にはレーダーを二機積んでおり、情報処理能力はそれなりに高い。
軽量のため運動性は高く、特にオーバードブースト(コアに内蔵された機能、エネルギーチャージ後に莫大な加速を得る)と
ターンブースト(上腕部外側に設置されたエクステンションブースタ、90度の急旋回が可能)を組み合わせ凄まじい機動性を誇る。
またインサイド(内蔵兵装)にECMを搭載しており、敵のレーダーやFCSに悪影響を与えることもできる。
【ガンダムエクシア@機動戦士ガンダム00】
刹那・F・セイエイがマイスターを務めるソレスタルビーイング製第三世代ガンダムの一つ。
7つの斬撃武装「セブンソード」を駆使した近接戦闘を得意とするガンダム。
フレームは柔軟性に優れ機動性も高く、またGNドライヴの効果によりステルス機能も保有する。
オリジナルのGNドライヴ(太陽炉)を搭載しており、蓄積した高濃度圧縮粒子を全面開放することでスペックを3倍以上に引き上げる「トランザムシステム (TRANS-AM)」を使用可能。
しかし大量のGN粒子を消費するため短時間しか発動できず、使用後は粒子の再チャージまで機体性能が大幅に低下する。
最大出力時は背部ドライヴカバーの安全装置が解除され、スリット内部のホイールを露出させた「オーバーブーストモード」に移行する。
またGNフィールドをもつ太陽炉搭載機に対抗するため実体剣を備えた、いわば「ガンダムを駆逐するガンダム」の側面も持つ。
【ガンダムスローネアイン@機動戦士ガンダム00】
ソレスタルビーイングのセカンドチームが運用するガンダムの亜種。マイスターはヨハン・トリニティ。
ビームライフル、サーベル、シールドの基本的な武装に加えてGNランチャーを備え、ハイパワーの長距離砲撃を得意とする。
疑似太陽炉はオリジナルと違い赤いGN粒子を放出するが、性能に違いはない(トランザムは使用不能)。
他の太陽炉搭載機と直結することでさらに強力な砲撃を放つことが出来る。
タイトルは「武士道と騎士が交差するとき、物語は始まる」
出したいキャラは書いたもん勝ちってことでいいよね?
上限50人くらいになったらそこまでで。
候補作品は、今まで挙がった奴ってことでいいの?
機動戦士ガンダムOO
Z.O.E ANUBlS
ドラえもん のび太と鉄人兵団
アーマードコア
コードギアス 反逆のルルーシュ
装甲騎兵ボトムズ
ガサラキ
魔神英雄伝ワタル
大空魔竜ガイキング
マーズ
アイアンジャイアント
スカイガールズ
BRIGADOON まりんとメラン
電光超特急ヒカリアン
ビーダマン爆外伝
レイアース
これで全部か?
キャラがフリーなら出来れば参戦作もフリーにしてほしいもんだが……
投下乙
テンションあがったぜ!
俺はその中でわかる範囲で書いたけど、もう何でもいいと思うよw
ただあんまりにも把握難しかったり、これは操縦ロボものじゃないだろってのはきついけど。
結局は書いたもん勝ちだしね
>>155 それなら
参戦作品10作品
参加者50人
作品内参加者5人
機体は50体
みたいな感じか
未登場キャラは予約なしで、登場済みのキャラは予約ありかな
AC出していいなら巨大MT出しちゃうぜ。灰雲とかレビヤタンとか
すまない、誰かもう一度地図をアップしてくれないか?間違って消してしまったんだ……お願いします。
早い者勝ちなら、みんなちゃんと空気読んで出せよ
レイアースやワタルみたいにマイナーなのとか、
ドラえもんみたいに誰得なの出すなよ
>>161 ありがとう!
俺としては、ルールは今まで出たのんで異論ないのでお願いします。
悪くない。
そう、悪くはない。 最後の一人になるまで殺し合うこの馬鹿げたゲームも、与えられたこの機体も、悪くはない。
むしろ、自分にとっては好都合であり、己の“強さ”を証明するには最適の形。
愛機であるACとは違い、それなりに広いコックピットの中で、“自称”ドミナントのエヴァンジェはニヤリ。と笑みを浮かべた。
思えば、状況はあの時に似ている。
ジャック・O率いるバーテックスがアライアンスに宣戦布告した、あの時と。
「フフ……あの時は証明出来なかったが…今回は必ず、証明しよう。私が“ドミナント”である事を。
私が最強である事をな」
少し腹立たしいが、お膳立てはされている。
なに、他の参加者を全て叩き潰し、“最強”を証明した後に主催者も叩き潰せば良い。
それが出来る程の“力”はこの手中にあるのだから。
──
スラスターであると同時に大型のジェネレータも兼ねるのは、背部に装備された6基の翼状のウィスプ。
空間を歪めるベクタートラップによる攻撃の反射と屈折、機体そのものをベクタートラップに収容してのステルス行動。
ウーレンベック・カタパルトの応用による亜光速移動能力・疑似的だが行える瞬間移動“ゼロシフト”
武装は電磁式の銛“ウアスロッド”
曲がるように進む“V.G.カノン”
2種類の追尾性能を持つ“ハウンドスピア”
武装、機体共に申し分はない。
──
市街地を駆けるのは、エジプト神話における冥界の神を模した現行最強のオービタルフレームの片割れ、アヌビス。
漆黒の装甲を彩る赤いエネルギーラインは正に強大な力をその身に満たす血管か。
サポートAIであり、独立型戦闘支援ユニットの“DELPHI”は無言のまま、新たなフレームランナーの言葉を聞く。
「さぁ、始めようか。私が“最強”である事を証明する戦いを!」
それは、自信に満ち溢れ、並大抵の事では揺らぐ事のない強い意思。
【1日目/12:10】
【エヴァンジェ/アヌビス】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】
良好
【現在位置】
G-7
【思考・状況】
1:まずは他の参加者を探し、見つけ次第戦闘を仕掛ける。
2:戦闘中、ある程度不利な状況になれば“一旦”退く。
3:最終目標は参加者全員を打ち負かして優勝し、己が“最強”である事を証明する。
【備考】
・自身の力を過信している為、足下を掬われる可能性があり。
・バーストショットの威力は半分以下に抑えられている。(ガレージでリミット解除可)
・ゼロシフトの連続使用は不可。
【アヌビス (ANUBIS)】
Z.O.E、Dolores,i、ANUBISに登場。ランナーはノウマン。サポートAIとして独立型戦闘支援ユニット「DELPHI(デルフィ)」を搭載。
木星コロニー・アンティリアにおいて開発された新型OF。ジェフティと同じくリコア・ハーディマン博士が設計し、その腹心達により開発。ジェフティと双子の機体であり、2機が近づくと共鳴反応が発生する。
ジェフティ同様、軍事要塞アーマーンを起動させるためのキーとしての役割を兼ねており、擬似的な瞬間移動機能であるゼロシフトを搭載。 背部に装備された6基の翼状のウィスプは、スラスターであると同時に大型のジェネレータも兼ねている。
空間を歪めるベクタートラップによる攻撃の反射と屈折、機体そのものをベクタートラップに収容してのステルス行動、
ウーレンベック・カタパルトの応用による亜光速移動能力「ゼロシフト」も備え、擬似的な瞬間移動も可能。バーストアタックによる攻撃は、火星表面に宇宙から確認できるほど巨大な穴を穿つ威力を持つ。
武装は電磁式の銛「ウアスロッド」「V.G.カノン」2種類の追尾性能を持つバーストショット「ハウンドスピア」。
Z.O.Eシリーズを通して最強のOFの一つであり、ジェフティと並んで「イレギュラーオービタルフレーム」とも分類される。
投下完了、誤字脱字、指摘があればお願いします。
うおお、投下乙です!
最強クラスの機体が隊長にかw
ゼロシフトとベクタートラップはさすがに制限いるだろうけど、有望なマーダーになりそうだ
しかし俺だけじゃないってのが嬉しい(´・ω・‘)
顔文字ウザい
・参加作品は書き手次第で基本はフリー。上限は50ほど。
・機体はシャッフルしようとしまいとそれは書く人の自由。
・ジャンルはアニメでもゲームでもラノベでも漫画でもなんでもあり。
しかしあまりにも把握が難しい物(絶版などで)や、マイナーすぎる物は要協議。
・現在未登場のキャラは予約なしで書いてもOK、登場済みのキャラは予約あり
・参加者全員に数日分の食糧、水が支給される。地図、禁止エリアなどについての基本ルールは機体に登録されている
・EN、弾薬はガレージや基地、研究所を利用することで補給できる(整備技能をもたないキャラでも補給は可能)
・補給ポイントは1エリアに数ヵ所点在するが、武装以上の弾薬を所持することはできない
・機体の損傷は、原則として機体が再生能力を持っていない限り直らない(修理は可能)
・再生能力も制限で弱体化
・意思持ちの機体は封印あるいは行動に制限(ZOEのドロレスなど、単独行動は不可能)
・あまりにバランスを崩すような機体は制限対象? ←議論必要かも。書き手次第かもしれないが
(例 ネイキッドジェフティとアーマーンアヌビス、ダブルオーライザー、巨大MT、巨大オービタルフレームなど)
・参加者を倒すごとに一定のポイントあるいはアイテム支給権を得る
・補給ポイント(便宜上ガレージ)及び基地、研究所などでは機体の整備・換装・主催者からの支給品受領を行える
・大規模施設、ガレージを最初に占拠したものはパーツを入手できる(施設内に設置してあるとかで)
・その他、一定時間まで生き残るたびにポイント支給
・名簿の支給はありかなしか
・禁止エリアに侵入した場合は↓ のどちらか?
1・首輪に仕込んだ爆弾が爆発
2・首輪を目印にした衛星レーザーによる狙撃
3・特攻兵器がエリア中に散布され、侵入者を迎撃する
・予約の期限
基本は5日、延長は2日
・放送は一日6時間ごと1or12時間ごと
・24時間死亡者が出なければ特攻兵器がマップ全域に降りそそぐ
ざっとまとめてみたけど、追加や改善があったらよろしく頼む
状態表テンプレ
【日にち 時間】
【パイロット名/機体名】
【パイロット状態】
【機体状態】
【現在位置】
【思考・状況】
1:
2:
【備考】
登場話を書いた人は
>>165氏のように機体解説を入れてくれるとありがたい
あと、俺も忘れてたけど00やギアスみたいにメジャーじゃないのはパイロット解説も入れたほうがいいかも
ACキャラみたいに容姿や背景がわかりにくいキャラは登場作品とか明記した方がいいかな
簡単なパイロット解説
パイロット解説
【ミスター・ブシドー@機動戦士ガンダム00】
独立治安維持部隊アロウズに所属するMSパイロット。
独自行動の免許を与えられており、対ガンダムの任務にしか参加しないほどプライドが高い。
左利きであり、高速の接近戦を得意とする。
【ロックオン・ストラトス@機動戦士ガンダム00】
ソレスタルビーイングに所属するガンダムマイスター。
四人のマイスターの中では最年長かつメンバーのまとめ役であり、広い視野をもつ。
狙撃を得意としており、「成層圏の向こう側」までも狙い撃てるほどである。
【枢木スザク@コードギアス】
ブリタニア皇帝直属の騎士・ナイトオブラウンズの一人、ナイトオブセブン。
ナイトメアフレーム操縦技術だけでなく生身の体術にも優れ、ランスロットの凄まじい動きはスザク自身の能力によるところが大きい。
ルルーシュから「生きろ」とのギアスを受けており、命に関わる事態になれば本人の意思を無視して身体が勝手に反応するようになっている。
>>168 自重します・・・すみません
【備考】
・ベクタートラップは半日に一度だけ使用可。※使用不使用に関係無く使用回数は半日毎にリセット。
【エヴァンジェ/アライアンス戦術部隊の司令官で、強化人間・男性。元アーク所属のレイヴンでジャック・Oとは因縁がある。自らを『ドミナント』であると自負している。エドからは「力は確かにあるが、それよりも過度に自己顕示欲が強い」と言われている。】
連投すみません……【エヴァンジェ/アーマードコアLR】です。
禁止エリアについては
2・首輪を目印にした衛星レーザーによる狙撃が面白そう。
結局フリー参加でいいんだよな
スパロボに出てるやつから出すぜ?
「参ったね……砂漠の次は殺し合いかよ」
と、ぼやいたのは褐色の肌に赤い軍服をまとう金髪の少年だ。
その眼に映るのは青空とビル街。どう目を凝らしても、あのうだるような熱を常時放射する砂漠ではない。
オーケー、落ち着こう……ディアッカ・エルスマンは自らにまずそう言い聞かせた。
「勘弁してくれよ……明日には足つきとの決戦だって言うのによ」
このまま作戦に参加できなければ、敵前逃亡・作戦放棄とみなされ「赤」としての輝かしい経歴に傷がつくのは間違いない。
ただでさえ足つきとX105ストライクには煮え湯を飲まされてきたというのに、これ以上の失態は御免こうむりたいところだった。
――と、そこまで考えてふとおかしいと気づく。
なんで自分がこんなところにいるんだ?
昨日、たしかに自分は砂上戦艦レセップスの一室で眠りについたはずだ。隣には腐れ縁の親友イザークもいた。
だが、目が覚めた時隣にイザークはおらず、そもそもにしてレセップスの中ではなかった。
ぼんやりと思いだしてきたのは、酷薄そうな老人とMS――MSだったか? ザフトでも見たことがない――に、殺し合いを強制されたことだ。
寝ぼけた頭で聞いていたためいまいち現実感がなかったが、さすがに夢ではなさそうだ。
急速に頭が回転を始める。作戦どころではない事態に巻き込まれているのかもしれない。
ディアッカの頬を冷たい汗が流れ落ちる。帰還以前に、戦闘を仕掛けられ殺されてはたまったものではない。
そこに来てようやくディアッカは自らが座る機体の確認を、と思い立った。
RZA-6DG、モルドレッド。
ナイトオブシックス専用KMF。
やがて表示された情報に、ナイトオブシックスって誰だよ、KMFって何だよ……とディアッカはため息をついた。
MSとはまったく違う機動兵器。全長はたったの5mほど。
だがその小柄な体躯に驚くほどの重装備・重装甲を詰め込んでいる。
主武装は両肩の二対の装甲を連し構成する4連ハドロン砲――シュタルクハドロン――で、全身に小型ミサイルが内蔵されている。
そしてただでさえ厚い装甲をカバーするエネルギーフィールド・ブレイズルミナス。
特性としては愛機のバスターによく似ている。このサイズで飛行可能な点も驚くところか。
MSとは全く違う技術で作られた機体だ。当然操縦方法も異なる。
だが何故か、操縦桿を握った途端にわかった。操縦できる。
睡眠学習でもしたのかよ、と皮肉気に呟くが、まあそれはいい。あとはこの機体の特性を生かした戦闘機動を構築するだけだ。
「さて、どうすっか……イザークやアスランもいるのかね? 俺一人じゃないと思いたいが……」
同僚の顔を思い出し、まずは仲間を探すか……とビルの陰から機体を浮かび上がらせた。
とたんレーダーが喚き出す。高速で接近する機影が一つ。
さっそくお出ましか、と気合を入れ直した。どういう意図であれ、警戒するに越したことはない。
やがて現れたのは、これまた見たこともない戦闘機だ。
こちらを確認したか、戦闘機は一瞬で人型へと変形した。アスランのイージスがオモチャに見えるほどスムーズな変形だ。
まずは先手を取るべく、ディアッカはブレイズルミナスをいつでも発動できるようにして回線を開く。
「俺はザフト、クルーゼ隊のディアッカ・エルスマンだ。こっちに戦うつもりはないから、所属を言いな」
と、まずは交渉を試みる。いかにこのモルドレッドが強力であっても、向こうはこちらの三倍ほどある。
どの程度の戦力かわからない以上、まずは手の内を探るべきだと判断した。
「……ギャラクシー船団アンタレス小隊隊長、ブレラ・スターン少佐だ」
「しょ、少佐ァ!?――じゃなくて、ギャラクシー船団? 聞いたことねえな……連合とザフト、どっちの組織だ?」
「済まないがゆっくり説明している時間はない。来たぞ」
問い詰めようとしたディアッカを、少佐――ブレラは押し留める。
間を置かずレーダーに反応。どうやらこのブレラを追ってもう一機ここに来るようだ。
「突然、攻撃された。この機体なら逃げ切れるはずだったんだが……邪魔が入ったな」
「へっ、何、俺のせいだってか?」
「そう思うなら援護しろ。向こうはお前も獲物と定めたようだぞ」
そう言うブレラの声を証明するかのように。
新たにやって来た地を走る機体――人型、これまたMSではない。こちらの4倍はありそうだ――は通信をするでもなく背部のレーザー砲をこちらに向けてきた。
ヤバい、と思ったら砲撃が来た。慌ててディアッカは機体を横滑りさせる。とんでもなく高出力のレーザーだ。
ブレラはと言うと、ディアッカよりも早く反応したのか逆にミサイルを撃ち返していた。いい反応してやがると口笛を吹く。
「俺が前衛を務める。お前は後方から援護しろ」
「くそっ、とんだ疫病神だぜ!」
毒づいて、ディアッカはシュタルクハドロンを連続して撃ち放つ。
モルドレッドに敵の目を集中させ、ブレラの戦闘機――ビックバイパーはまたも変形、射線に隠れるように突っ込んでいく。
砲撃がビルや住宅をなぎ倒す。上がる爆煙の中に紛れ、ビックバイパーは振り下ろされたブレードを掻い潜り変形、敵機の背後を取った。
目にも鮮やかな動きだ。まるでああいう機体に乗り慣れているかのような。
人型の腕が開き、何かを撃ち出す。同時に、機体各部からミサイルとレーザーの雨。
衝撃に敵機が二度、三度と揺れる。
「グゥレイトッ! もらったぜッ!」
その隙を逃がさず、モルドレッドは全身のミサイルを発射した。
ブレラに警告を送らなければいけないのだが、秘匿回線を設定していない今オープン回線で呼び掛けるわけにもいかない。
仕方ないよな、と自分に言い訳してトリガーを押し込んだ。
赤い線が乱舞し、それぞれが違う軌道を描き敵機へと吸い込まれていく。
爆発が連鎖し、市街地に大きなクレーターが穿たれる。
「やったか!?」
喝采をあげたディアッカに応えたのは、噴煙を突き破ってきた二条のレーザーだ。
すんでのところでブレイズルミナス展開。機体が衝撃に揺れる。
やがて風が煙を払う。そこには何事もなかったかのように敵機が屹立していた。
機体は薄汚れたものの、大きな損傷はなさそうだ。
「おいおい、硬すぎるだろ……もっと押し込むべきだったかな」
と軽口を叩いたものの、内心ディアッカの動揺は凄まじい。
もしあの機体がフェイズシフト装甲でも持っていたとして、あれだけの衝撃に晒されれば普通パイロットは気絶するか運が悪ければ死ぬ。
コーディネイターであってもそれは例外ではない。乗っているのはバケモノか?
そう考える時間はディアッカから周囲を確認する余裕を奪っていた。
敵機が再び動き出したとき、ようやくディアッカはブレラがいない事に気付く。
まさかあのミサイルに被弾したのか、と一瞬そう思ったが、すぐに違うと思い直した。
ミサイルはビックバイパーよりもまずほとんどが敵機に当たって爆発したはずだ。
一発二発は当たったかもしれないが、それで落ちると言う事はまずないだろう。
では何故ここにブレラがいないのか――その答えは明白だ。
「野郎……俺にあのバケモノを押しつけていきやがった!」
敵機が猛然と向かってくる。慌ててシュタルクハドロンを連射、その突進を遮ろうとした。
「う、嘘だろ! なんて無茶しやがるッ!?」
だが敵機は両腕のブレードを前面で交差させ、突っ込んできた。
紫電煌めくブレードは、シュタルクハドロンの大河を切り裂き少しずつ前進してくる。
少しでも軌道がずれれば熱線に飲み込まれるはずだ。
だが、凄まじい衝撃に襲われているはずだろうに、その切っ先はピタリと固定したかのようにモルドレッドから離れない。
じりじりと押しこまれ、やがて。
「うわぁっ!?」
シュタルクハドロンの砲口に、ブレードが突き込まれる。
暴発、爆発しモルドレッドは弾き飛ばされビルへとめり込んだ。
シートから飛び上がるほどの衝撃にディアッカは息を詰まらせる。
頭を振り、敵機を捕捉し直そうとしたところで、それを見た。今まさにブレードを振り上げて突っ込んできた、悪魔のような敵機の姿を。
「う……うわああッ! く、来るんじゃねえッ!」
ビルに突き刺さったまま、ブレイズルミナスを展開。
ミサイルをありったけぶっ放し、少しでもその前進を遮ろうとする。
だが敵機は止まらない。ミサイルをまるでハエを払うようにブレードで斬り落とし、ついにその先端がブレイズルミナスへと接触する。
激しいスパークとともにブレードとバリアが干渉し、侵攻を押し留めた。ひとまず勢いを止めたことに安堵したディアッカは、次なる一手を模索しようとし、
「……嘘、だろ……?」
その目前で、ブレイズルミナスをこじ開けるようにブレードが顔を覗かせるのを、見た。
反発で元に戻ろうとするルミナスをブレードで押し留め、敵機の背後から伸びてくる二つの長大な砲身が光を収束させ――
そのあまりの光量に、ディアッカは脱出装置のレバーを引くことすら忘れ、魅入られた。
■
激昂したディアッカの推測通り。
ブレラは背面への全武装発射と前面からのミサイルを叩き込んだ瞬間、「これでは足りない」と直感した。
いくつかミサイルが外れビックバイパーに当たりそうになったのだが、ブレラとて並の人間ではない。
瞬間の見極めでミサイルを撃ち抜き、噴煙が視界を覆い尽くした瞬間ディアッカに断りを入れず全速で後退していたのだ。
「お前も俺がいるとわかっていて巻き添えにしたんだ。これでイーブンだろう……」
置き去りにしてきたたった一分にも満たない間の戦友に向けてそう呟く。
戦闘機形態のビックバイパーに、追うタイミングを逸した敵機が追いつける訳もない。
ディアッカには気の毒だが、運が良ければ生き延びるだろう。
また出会う事があれば謝罪してもいい。
今は、別の事。これからどうするかを、ブレラは考える。その手は知らず、胸元のハーモニカをもてあそぶ。
「どうするかな……」
とりあえず、敵機が追ってこないように針路を変えて撒くことにした。
■
「一機は逃がしたか……」
もはや影も形もない可変機の飛び去った方向を一瞥し呟いた男――名を、イプシロン。
アストラギウス銀河に潜行する秘密結社により生み出された強化兵士、パーフェクトソルジャー。
戦闘の興奮に昂るその双眸は、まるで獲物を狙う虎のように鋭い。
もはや、イプシロンの周囲に動体反応はない。
戦闘機は撤退し、残った小型機は足元で腰から下だけがその名残を残している。
イプシロンとしてはできれば二機とも仕留めたいところではあったが、まあ初陣にしては上出来かと今の戦闘を振りかえった。
初めて乗った機体、操縦方法は理解できるとしても効率的な機動は戦闘の中で見出すしかない。敵機の砲撃の中を突っ切るという無茶をしたのもその一環。
スペック上なら可能だと判断した動きを実際に行ったまでの事。
機体は見事にイプシロンの要求に応えた。多少ダメージは負ったものの、特に大きな損傷はない。
自身の専用ATストライクドッグを遥かに凌駕する全長、そして性能。
「パルヴァライザー」。
粉砕する者、そう名付けられた機体。
イプシロンは己の全能力を余すところなく解放できるこの機体に満足していた。
だが一方で懸念もある。
しかし今しがた撃破した敵機。ATとほぼ同サイズでありながら、驚嘆すべき火力、そしてバリア機能。
可変機。空を飛ぶだけならともかく、人型となり抜群の機動性を見せた。
明らかにATとは別物――小型機も、可変機も、そして自身が乗るこのパルヴァライザーも。
一体、どういうつもりなのか。
ヨラン・ペールゼン――PS計画を推進する責任者の一人。
否、一人「だった」男。
イプシロンが目覚めた際の戦闘で死亡したと伝え聞いていた男だ。
が、奴は何故か生きていて部下であるはずのイプシロンをこの戦いに放り込み、戦えと言う。
その真意を考えようとして……止めた。どうせやるべきことは変わらない。
戦えというのなら戦うだけだ。PSであるイプシロンに他の選択肢などあるはずもない。
何より、あの場には「奴」がいた。
最初のPS、イプシロンの教育係であったプロト・ワンを、イプシロンから奪った男――キリコ・キュービィ。
奴と戦い、この手で打ち破れたなら。再びプロト・ワンはイプシロンの元へ戻ってくるはずだ。
そのために必要だと言うのなら、誰であろうと倒して見せよう。
ペールゼンもおそらくそれを期待しているのだろう。
わざわざ子飼いの自分にこのような強力な機体を回す。つまりは好き放題暴れ回れという事だ。
PSたる自負、そしてATを遥かに凌駕するこの機体なら誰だろうと敵ではない。
「粉砕する者」――その通りの存在になってやると、パルヴァライザーのブレードが唸り、ビルを撫で斬った。
イプシロンは吠える。
「待っていろ、キリコ・キュービィ! 今度こそ――決着を付けるぞ!」
【一日目 12:30】
【ブレラ・スターン/ビックバイパー】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 EN・弾薬90%
【現在位置】 E-2市街地
【思考・状況】
1:とにかくこの場を離れる
2:ディアッカとまた会えたなら謝罪してもいい
【イプシロン/パルヴァライザー(二脚型)】
【パイロット状態】 やや疲労
【機体状態】 EN70% 装甲全面に軽いダメージ
【現在位置】 D-1市街地
【思考・状況】
1:勝ち抜き、PSが最強であると証明する
2:キリコを抹殺する
【ディアッカ・エルスマン 死亡】
【モルドレッド 大破】
パイロット解説
【ブレラ・スターン@マクロスフロンティア】
バジュラに壊滅させられたギャラクシー船団の生き残り。コールサインはアンタレス1、階級は少佐。
ギャラクシーのサイバネティクス技術により身体の大部分をインプラント化(人工化)した機装強化兵(サイバーグラント)。
そのため常人を遥かに超えた身体能力、反射神経を持ち、生身の戦闘能力も極めて高い。
冷静かつ冷徹で任務達成を最優先するが、ランカの歌には執着を見せる。
【イプシロン@装甲騎兵ボトムズ】
肉体や反射神経などを強化されて戦闘用に生み出されたPS(パーフェクトソルジャー)。
一種の人造人間であるため、戦闘能力は高いが精神的に未熟な面が見られる。
教育係であるフィアナ(プロト・ワン)がキリコを選んだため、キリコに対し激しい憎悪と嫉妬心を持つ。
またPSであるということに過大な自負を抱いており、精神的に不安定。
機体解説
【ビックバイパー@ANUBIS】
機体の一部にメタトロン技術を使用した、地球製の最新鋭可変LEV。この機体は多数の特殊装備を搭載した三番機の「ビックバイパー零(ゼロ)」。
OF(オービタルフレーム)に大きく水をあけられているLEVの範疇にあって、ランナー次第でOFとも互角以上に戦える機体。
戦闘機形態時は機体各部のバーニアスラスターを背面に集中させることによってOF並みの機動力を叩き出す。
ミサイル、レーザーの基本的武装に加えオプション(小型の分身、バリアやレーザーを撃ち出す)、ガントレット(実体弾)、リップルレーザー(環状のレーザーを幾重にも放射する)など
多様な装備を持ち、人型形態時はエネルギーをまとわせた手先部のブレードにより接近戦も可能。
「グラディウス」に登場する戦闘機ビックバイパーがモデル。変形の滑らかさは一見の価値がある。
ちなみにオービタルフレームの全長は平均して20m前後らしい。このビックバイパーはOFより多少背が低いので15〜18mというところだろう。
【パルヴァライザー(二脚型)】
「粉砕するもの」と名付けられた、インターネサインという兵器施設から製造される旧世代の兵器。
戦闘で得られたデータを蓄積し無限に再生産、進化が繰り返される。
本来は無人であるが、度重なる戦闘の中でレイヴンを乗せたこともある。
運動性に優れ、両腕にエネルギーブレード、背部に二連のレーザー砲を備える。
ブレード光波と呼ばれる高威力の爆発を起こすことも可能。
ACよりかなり大柄で、20m前後。
投下乙!
森林を満たす静寂を爆音が引き裂いた。
緑のカーペットが瞬く間に紅蓮の庭へと燃え上がる。
その中に動く影、二つ。
片や鬼面を胸に抱く赤き巨人。片や左の肩を赤く染めた緑の小人。
巨人と小人。まさにそうとしか表現できないほどに二つの影は違いすぎた。
疾走する緑の小人を追い立てるかのように、赤い巨人の指からいくつものが光芒が放たれる。
一瞬前まで小人がいた位置に光が満ち、次の瞬間それは膨張した。
轟音、そして爆風。
寸前で加速しその爆心地から逃れた小人は、しかしまだ脅威が去っていないことを直感していた。
「クッ……なんという火力だ! あれではガンダムですら比べものにならん!」
操縦桿を忙しなく操りながらそう吐き捨てたのは、顔面に縦横に走る傷を持つ壮年の男だ。
セルゲイ・スミルノフ、通称「ロシアの荒熊」。地球連邦所属の佐官だ。
その顔に浮かぶのは焦燥と自戒。
迂闊にも危険な相手に声を掛けてしまった――そうと気づいた時にはもう手遅れだった。
完全に「やる気」の相手から決死の逃避行を開始しはや10分ほど。
この10分で嫌と言うほど彼我の戦力差を痛感した。
セルゲイの乗るこの機体、名をスコープドッグRSCと言うらしい。
モビルスーツとは明らかに違うATという機体に戸惑いはしたものの、習熟の時間がほしいなどと言っていられる状況ではなかった。
セルゲイを追う赤い巨人。
まず大きさからして絶望的に違う。こちらが5mほどしかないのに対し、向こうは目算で70mはあるだろう。
武器など使わずともその手が、足がわずか一閃するだけで容易くこのスコープドッグと言う機体はバラバラになるのは間違いない。
小型の利点か小回りが利き、場所が森林と言うことも幸いしてかなんとか致命打を受けずに来られたもののそろそろ限界だろう。
もう少しで森を抜け、市街に入れる。
背の高い建造物の立ち並ぶ市街地なら、このスコープドッグならいくらでも隠れようがあるというのに。
追跡者もそれをさせまいというのか、先程までどこか甘かった狙いが精密になってきた。
その両肩の巨砲がスライドし、構えられる。その砲身の太さは指の光線とは比較にならない破壊的な威力の砲撃を予想させる。
「先程までは遊び……いや、練習というわけか……!」
おそらく機体性能の把握にこの数分を費やしていたのだろう。
もはや逃走は不可能とみてセルゲイも機体を反転させ、ありったけの武装を仁王立ちする巨人に叩き込む。
ミサイル、ロケット弾、マシンガン、バズーカ砲と潤沢な火器を大盤振る舞いでお見舞いしたが、いかんせんサイズの違いが大きく目立った損傷は与えられない。
それで終わりか、と言わんばかりに巨人がゆっくりと腕を広げ、大砲とともにスコープドッグを照準する。
(大きさが違いすぎる……ッ! いかん、もう避けられん!)
足を止めたのが失敗だったか。反撃も空しく敵機は悠然とセルゲイの機体に砲撃を放つ。
「……むっ!?」
だが、その砲弾はスコープドッグを砕くことはない。
砲撃はあらぬ方向へと放たれ、森の一角をオモチャのように消し飛ばした。
大きく傾いだ敵機の視線がセルゲイを越えて目前へと迫った市街地へと向けられた。
巨人から警戒を緩めることなく、セルゲイもその方向へとターレットレンズを回す。
モニターに映ったのは、このスコープドッグとよく似た緑のATだ。
ハイウェイらしき場所で左肩から白煙を吹く長大な砲身を伸ばし、油断なく巨人を牽制している。
「そこのAT! 援護します、早くこっちへ!」
巨人の砲撃に対しあの長距離砲で割って入ったらしいATから、まだ年若いであろう少年の声が響いた。
疑う暇もない。セルゲイは一も二もなくその声に従いスコープドッグを走らせた。
宣言通り、新たなATは巨人へとその大砲を撃ち続け、注意を逸らしてくれている。
だがセルゲイの前例通り、その砲撃もなんら損傷を与えられない。着弾の衝撃で照準をずらすことで精一杯だ。
森を抜け、滑走路へと侵入。ローラーが唸りを上げて舗装路を噛み、スピードが増した。
巨人のパイロットは揺れる機体に業を煮やしたか、背の大砲を一つ外し手に斧として抱え持った。
木々を踏み砕き、前進。砲撃をものともせず、一気にセルゲイへと接近してきた。
「くっ……止まらない!?」
「少年、私に合わせろ! 足を止めるぞ!」
ATへと座標データを送信。同時にその腕は操縦桿を引く。
ターンピックがアスファルトへと牙を剥き、火花が舞った。機体を180°ターン。
制動をかけなかったため後ろ向きに疾走しつつ、全武装を巨人へと向ける。
巨人が足を振り上げる。あの巨体ならあと一歩でセルゲイへと追いつくだろう。
「今だ!」
だが、そこが狙い目だ。
スコープドッグのマシンガンが、ロケット弾が、ミサイルが、ソリッドシューターが。
少年のATが狙い撃ったフォールディングガンが。
今まさに、巨人が踏みしめようとした地面へと殺到する。
爆煙がたちこめる。巨人は狙いを外したとでも思ったのか、なんら頓着せずに足を振り降ろした。
「……やったッ!」
少年の喝采が聞こえ、セルゲイも無意識に笑む。
砕かれた地面には大穴が空き、見事巨人の片足をからめ取っていた。
疾走の勢いそのままに上半身が大きく傾き、倒れ込んでいく。
激突する寸前その両手が大地を殴りつけ、なんとか機体を支える。
撃破には至らなかったか――無念と思いつつも、セルゲイは既に機体を反転させ、市街地へと突き進んでいる。
少年のATも離脱したらしく、ハイウェイにその姿はない。
後方に注意を払いつつ、市街地へ突入。あとはこのまま姿を隠すのみだ。
「よし……っ!?」
安堵したセルゲイを叱咤するように、ATが甲高い警告音を放つ。
振り返ると、巨人は大地に突っ伏した姿勢そのままで背中の大砲をこちらへと向けていた。
「こっちです! 早く!」
どこに隠れようと、建造物ごと吹き飛ばされれば意味はない。
歯噛みするセルゲイを、再び少年の声が導いた。
前方20mほどにあのAT。
もはや他に手段はないと、セルゲイはその方向に機体を走らせた。
背後で爆音が響いた。
カッ、と閃光が満ち、轟音とともにビルがなぎ倒されていくのを感じる。
爆風が駆け抜け、スコープドッグを呑み込んだ。
■
巨人を操る男、レイヴン「リム・ファイヤー」は己が生み出した目前の光景に不満げに鼻を鳴らした。
森と市街の一角を火の海へと変えた代償が、身体に色濃く残る疲労のみ。
追撃していた小型機二体はおそらく消し飛んだだろうが、確証はない。これが愛機なら敵が蜂の巣になった様が見え、溜飲を下げられるというのに。
バルキング。この身を預ける新たな弾丸。
ACとは明らかに違う技術体系で造られた見たこともないほどに強力な兵器。
70m超の巨体には過剰ともいえる武装が詰め込まれていて、装甲や出力もACとは比較にならない。
戦力としては申し分ない。だが、不満があるとすれば異常ともいえる身体の気だるさだ。
本来バルキングは「赤い炎」と呼ばれる一種の超能力がなければ動かすことはできない。
だが今のリムは特殊なスーツをまとっている。
このスーツには搭乗者の精神力を「赤い炎」に変換するという説明書きが添えられていた。
原理など知らない。だがこのスーツを着なければバルキングを動かせなかったのは確かなことだ。
機体を動かすだけで普段の何倍も消耗するというのは戦いに勝ち抜く上ではネックかもしれないが、そこはやり方次第でカバーするしかない。
そう、勝ち抜くのだ。
父を殺したレイヴンを全て抹殺するために。
それはあのジャック・Oも例外ではない。
全てのレイヴンを排除するために戦うリムとしては、奴に到達するために必要だというならレイヴンでない者とて誰一人逃がしはしない。
己もまたレイヴンであるのに、レイヴンを否定するこの矛盾。
とりあえず、これからどうするか。
さっきの二機の生死を確認するか、それとも人が多く集まるところを目指すか。
どちらでも構わない。どうせ誰とも慣れ合うつもりもない。
「そうだ、レイヴンなど不要な存在なんだ――待っていろ、この俺が貴様らを根絶やしにしてやるぞ……!」
その眼に「赤い炎」に勝るとも劣らない、だがどこまでも暗い暗黒の炎を宿し、リム・ファイヤーは動き出す。
その名のごとく、立ち塞がる全てを燃やし尽くすために。
■
「どうやら、追ってはこないようだな」
「ええ……危ないところでした」
と、潜めた声を交わし合うのはセルゲイと彼を助けた少年だ。
間一髪、爆発に呑まれる前に地下駐車場へと滑り込んだスコープドッグともう少年のATは追撃を警戒し別の出口から離脱して身を隠していた。
未だ予断を許さない状況ではあるものの、少なくとも自己紹介をする程度の余裕はできた。
「危ないところを助けられたな。私はセルゲイ、セルゲイ・スミルノフだ……君は?」
友好を示す意味も込めて、セルゲイは自分から機体を降りて切り出した。
ここで撃ってくるようなら最初から危険を冒して助けはしないだろう――そういう計算のもとに。
予想通り、少年もAT――バーグラリードッグと言うらしい――のコクピットを解放し身を躍らせて、軽やかに降り立つ。
精悍な顔の少年はハチマキをはためかせ、セルゲイの眼をまっすぐ見て、言った。
「僕はレオ――レオ・ステンバックです。よろしくお願いします!」
【一日目 12:20】
【セルゲイ・スミルノフ/スコープドッグRSC】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 弾薬70%、装甲に微細な傷
【現在位置】 F-8
【思考・状況】
1:巨人から逃げつつ、レオと話す
【レオ・ステンバック/バーグラリードッグ】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 弾薬90%
【現在位置】 F-8
【思考・状況】
1:巨人から逃げつつ、セルゲイと話す
【リム・ファイヤー/バルキング】
【パイロット状態】 やや疲労 特殊スーツ着用
【機体状態】 EN90%
【現在位置】 E-8
【思考・状況】
1:目に付いた参加者を攻撃する
2:レイヴンは皆殺し(主催者のジャック・O含む)
【備考】
・「炎」の持ち主ではありませんが、特殊スーツを着ることで多少の疲労と引き換えに操縦を可能としています。
【セルゲイ・スミルノフ@機動戦士ガンダム00】
「ロシアの荒熊」の異名を持つ元人革連軍MS部隊の指揮官兼パイロットで階級は中佐。
アロウズ台頭後は、アロウズには参加せず地球連邦の一部隊を率いる。
そのパイロットとしての実力は高く、性能の格段に劣るティエレンでエクシアを圧倒するほど。
また指揮官・戦術予報士としても優秀で、ティエレンのみの部隊でキュリオスを翻弄し一時鹵獲したこともある。
【レオ・ステンバック@ANUBIS ZOE】
地球連合軍アトランティス号所属のLEVパイロットにして、ジェフティの最初のランナー。
フレームランナーとして天性の才能を持ち、初めて乗ったオービタルフレーム・ジェフティで多数のOFを撃破した。
ジェフティのAI・エイダ(ADA)に特別な思い入れを持ち、エイダを戦わせないためにジェフティを隠しLEV・ビックバイパーのパイロットとして奔走した。
また命を何より尊いものと考えており、戦場では決して仲間を見捨てず戦闘力を失った敵に止めを刺すことを忌避したこともあった。
【リム・ファイヤー@アーマード・コア ラストレイヴン】
特定の勢力に所属しない一匹狼のレイヴン。
父親をレイヴンに殺害されたたレイヴンの存在そのものを憎んでおり、依頼主を見殺しにしてまでレイヴンを排除しようとする。
強化人間であり、反射神経や身体能力が高められている。
【スコープドッグRSC(レッドショルダーカスタム)@装甲騎兵ボトムズ】
キリコがウドでの戦いの際使用したカスタムスコープドッグ。
背部に9連装ロケット弾ポッド、腹部右側に2連装対戦車ミサイルランチャー、腹部左側にガトリングガン、左腕に小型ソリッドシューターを装着している。
重装備なだけあって多少機動力が減衰している。
【バーグラリードッグ@装甲騎兵ボトムズ】
本編から32年後の時代にあって未だ現役のスコープドッグをベースに強襲用装備を施したカスタム機。
ヘヴィマシンガン、SMM3連ランチャー、サイドガトリングガン、ショルダーミサイルポッドなどの各種武装に加え左肩には折り畳み式の長距離ドロッパーズフォールディングガンを装備する。
脚部には不整地走破用ソリ「トランプルリガ―」を装備し機動力も盤石。
キリコが操縦し聖地アレギウムに突入した際、単機で当時最新鋭のATで構成されていた聖地防衛隊を壊滅させた。
【バルキング@ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU】
ガイキングのプロトタイプと言える赤い巨人。ガイキング以上の火力とパワー、装甲を誇る。
作中では「灼熱の重巨人」「誰も受け付けない悪魔の機体」とも呼ばれ、全長はおそらくガイキングと同サイズの70mほど。
ガイキング同様に赤い炎の持ち主でなければ操縦する事は出来ないのだが、プロイストが開発した特殊変換スーツを着用する事によって黒い炎の持ち主でも操縦を可能としている。
背中に装備された二門の大砲ハイドリュートカノン、肩部に装備された巨大十字剣ギガンタークロス、両腕の指に内蔵された破壊光線砲コロナブラスト、背部から発射する速射ミサイルなど多彩かつ強力な武装を装備する。
またハイドリュートカノンは斧としても使用できる。
思うんだけど、
こんなペースじゃ早い者勝ちって言ってもいつになったら埋まるかも分からないし、
もう今いる人達で決めちゃっていいんじゃないの?
二人くらい頑張ってる人がいるみたいだし、この二人で話し合って決めてみたら?
いや、その時の気分で誰書くか決めてるので今の時点で決めるのもどうかなと
気が向いてくれた人がいればその余地も残しときたいし
「うーん…これはどういうことでしょうか。」
A−4?付近の砂漠地帯で一人の男が呟いている。
彼の名はハヤミ・ブンタ。大空魔竜戦隊のコンバットフォースの一員である彼は
この理不尽なゲームに無理やり参加をさせられ困惑していた。
しかし何よりも彼を困惑させたのは支給された機体だ。
その機体はダイターン3。彼の知っているガイキングは50mなのだが
ダイターン3はそれを遥かに凌駕する120m。とにかくデカいのだ。
大空魔竜やサソリンガーほどではないが、一人乗りでここまで大きな機体は見たことが無い。
「訳の分からない殺し合いに謎の機体、一体何がどうなってるのでしょうか。
この機体は・・・ジャック・Oとやらが造ったものと考えていいですね、
目立ってしまいますが動かせる以上文句は言えませんか・・・」
その他にも気付いたら装着されていた首輪、主催の思惑やあれだけの人々を集めた方法などを考えるが
自分が知りうる情報が少ない今、これ以上の考察は不可能と考えブンタはコクピットに戻り
今後の方針を練ることにした。
「とりあえず他の参加者との接触を目指しましょうか。この機体じゃ隠れようがありませんし、
情報も欲しいですしね。このような場所にいきなり連れて行かれ困ってる人も少なからずいるでしょう。
殺し合いに乗っていない人に出会えればいいのですが」
ブンタは地図を確認し人が集まりそうな場所へ向かおうとするがふと考え直す。
「いや、まずはこの機体に慣れないといけませんね。ネッサーとは勝手が違いますし
襲われてしまってはどうしようもありませんしね。武装も多いし変形もできるみたいですし
ある程度操作の確認をしてから移動するとしましょう。ええと、ジャベリンにハンマーに・・・」
【一日目 12:10】
【ハヤミ・ブンタ/ダイターン3】
【パイロット状況】健康
【機体状況】良好
【現在位置】A−4
【思考・状況】
1:操作練習が終わったら人が集まりそうな場所へ移動
2:ゲームに乗っていない参加者との接触
3:情報収集
最終方針:ゲームからの脱出
【備考】
・大空魔竜戦隊加入後からの参戦
パイロット解説
【ハヤミ・ブンタ@大空魔竜ガイキング】
大空魔竜戦隊のコンバットフォースの一員で魚竜ネッサーのパイロット。
水中作業のスペシャリストでその腕前は水中で人食い鮫と戦い勝利するほど。
陽気なムードメーカーだが他のメンバーと比べて若干目立たない。
機体解説
【ダイターン3@無敵鋼人ダイターン3】
波乱万丈が火星脱出の際に奪取した火星基地で試作型メガボーグとして開発された無敵鋼人。
動力は太陽光をエネルギーとした「パルスイオンエンジン」で、そのエネルギーを使用する必殺技
サンアタックは数々のメガノイドを葬った。他にも、ダイターンハンマーやダイターンジャべリンなどの
武器を使いこなし、格闘戦ではかなりの強さを発揮する。
変形機能を持ち合わせ、ダイファイター(戦闘機形態)とダイタンク(戦車形態)の2形態に変形可能。
投下乙、ダイターンってかなりデカいんだな……
とりあえず後一週間待ってみて、書き手が増えなければ、その時いる人等で参加作品なりを決める。って言うのはどうだろう?
んな焦ってガチガチに固めなくてもいいんじゃねーの?
上限値だけ決めといてそれに達したら締め切れば済む話でしょ。
こうやって気が向いたときに気が向いた人がダラダラ書くっていうスタイルのままでさ。
乙ー
ブンタにダイターンってまたどっかで見たようなw
同意、このゆるさがいい
倉庫の中に一機の巨人が鎮座している。
手に巨大なレンチを持つ、獅子の顔を持った機体。
修理屋ピーター・サービス有する「どんなメカでも修理するロボ」・ガンレオン。
「駆動系も操縦系もエゥーゴや連邦の機体じゃないとは違う……ティターンズの新型かぁ?」
そのコクピットからひょっこりと顔を出した、とくにこれという特徴もない平凡な顔立ちの男。
名をアストナージ・メドッソ。エゥーゴ、アーガマ所属の整備士である。
「パワーはすごいが、なんだこの武装? 全部工具じゃないか。これじゃ戦闘なんてできないな……」
修理用メカであるガンレオンに搭載されているのは、当然といえば当然だがすべて修理用の工具である。
スパナや釘打ち機、チェーンソーに巨大レンチ。どんなメカでも修理するとの看板は伊達ではない。
これらは本体のパワーが強力なので戦闘に使えないこともないが、それはパイロットの腕あってこそだ。
優れたメカニックであってもパイロットではないアストナージでは、修理ならともかく戦闘で工具を活用することは難しいだろう。
「ふう。とりあえずそうだな、誰かと合流しなきゃな。カミーユやジュドーがいれば……いや、子どもはこんなところにいない方がいいか」
ただでさえ大人が押しつけた戦争に子どもを駆り出しているのだ。
殺し合いをしろと言う場で、あの生意気だが優しい子どもたちが命を散らすところなど見たくはない。
「クワトロ大尉かエマ中尉か……とりあえず、知ってる人に会えたらいいんだがな」
マップデータを開き、どこを目指すか思案する。
現在地はA-8のガレージ。
簡単な整備や補給はできるものの、本格的な修理を行おうとすれば資材が足りない。
目指すとすれば資材のあるだろう基地か研究所だ。
戦闘で損傷を負えば、それを修理できる技能を持つ者は誰にとっても貴重だろう。
できれば戦いに積極的でない者を仲間に引き入れ、拠点に立てこもる。
そうして志を同じくする者を集めれば、きっとこの戦いを終結させられるはずだ。
「一人で行動するのは危ないな。しばらくはこの辺で、仲間を探すか」
この辺りはビルや住宅が密集した市街地だ。見晴らしがいいとすれば、一つ上のエリアの高層ビルだろう。
目的地を決めて、獅子と整備士はややぎこちない動きで足を踏み出した。
【一日目 12:20】
【アストナージ・メドッソ/ガンレオン】
【パイロット状態】 良好
【機体状態】 良好
【現在位置】 A-8
【思考・状況】
1:高層ビルに向かい周囲を監視する
2:仲間ができたら基地か研究所を確保に向かう
【備考】
・修理装置を装備(単独では応急処置程度の修理しか不可能。部位欠損などは直せない)。
【アストナージ・メドッソ@機動戦士ZZガンダム】
Z・ZZ・逆襲のシャア、三つのシリーズに登場する名脇役。
原作では優秀な整備士であるというぐらいだが、スパロボシリーズでは彼が加入することにより改造段階が跳ね上がるなど自軍の中でも最重要人物と言っていい。
モビルスーツも操縦できるが、動かせるだけというようで戦闘ではまったく敵に対抗できなかった。
【ガンレオン@スーパーロボット大戦Z】
修理屋ピーター・サービスが所有する大型ロボ。
全身にロボサイズの工具を装備しており、機動兵器から戦艦まであらゆるメカを修理する。
コクピットは二人乗りで(操縦は一人でも可能)、簡素な居住施設も持つため、修理メカであると同時にピーター・サービスの家でもある。
ガンレオン自体に意思があるらしく、本当の能力は封印されている。
ビル街を一筋の光が疾駆している。
それは壁にぶつかるとあらぬ方向へと跳ね返り、その先でまた違う方向へと繰り返し次々とその身の置き所を変えていく。
当然、凄まじい衝撃でぶつかられた方は狼藉者を送り出した後例外なく瓦解する。
ドミノ倒しのように破壊が連鎖し、土煙がもうもうと上がった。
街の片隅で手を上げる。
そこに、まるで予定されていたように寸分の狂いもなく先程の光が飛び込んだ。
それはボール――バスケットのボールだ。
ただし、小さな家ほどもある巨大なサイズの。
ボールを受け止めた人――否、巨人は何をするでもなくボールを地に叩きつける。
ずんぐりむっくりとした体型の、緑色の巨人。
石畳をかち割ったボールは跳ね上がって再び巨人の手の中へ。
巨人はその手をおもむろに振りかぶると――
「デェェェェストロォォォォォォォォォォォォォォォォイッッッッ!!!!」
思い切り撃ち出した。
投げ飛ばした、ではなく撃ち出した。まさしくそうとしか形容できないほどの速度で。
ボールは轟音とともにビルへと激突し、一面ガラス張りの壁面へと衝撃を走らせる。
伝播した衝撃がガラスを粉雪のように粉砕し、吹き散らせる。
その煌めく雪が地に到達するころ、ボールは既に遥か彼方で同じ惨劇を生み出している。
その光景をじっと見つめる巨人の乗り手。
メガネのようなアクセサリを付けた、怜悧な容貌の青年。
ただじっと、己が行動した結果生まれ出た破壊のプロセスを見つめている――
やがてボールが三度その手の内へ。
男はボールをまるで仇のように睨みつけ、そして。
「デストロイデストロイデストロイデストロイデストロイデストロイッ!」
破壊されていく街にあってただ一つ無事な姿を保たれていた巨木へと、繰り返し叩きつけた。
跳ね返るボール、投げ返す巨人、散り舞う木の葉、揺れる木々のざわめき、鳴り響く轟音。
やがてそこに異音が混じる。
ベキベキ、と何かが砕けるようなそんな音が。
一切構わず巨人はボールを一心不乱に木へと撃ち出し続ける。
「デストロイデストロイデストロイ――デストロォォォォォォイッ!!!!」
気合一閃、蒼い輝きがボールを包んだ、ように見えた。
そして。
「……ふうっ」
男の、満足げな吐息とともにボールはその足元へと転がった。
視線の先、全ての葉を振り落とされ、丸裸となった樹が半ばに一つ、黒点を穿たれ――ヒビはあっという間にその領土を広げ、巨木の身を真っ二つにヘシ折った。
緑色の巨人――ウォーカーギャリアの中で、男――アイスマン・ホッティは昂るその心を治めるかのように呟いた。
「とりあえず、バスカッシュの相手を探しますか」
【一日目 12:10】
【アイスマン・ホッティ/ウォーカーギャリア】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好
【現在位置】 H-1
【思考・状況】
1:バスカッシュ
2:デストロイ
【アイスマン・ホッティ@バスカッシュ!】
チーム・バスカッシュの凄腕バスカッシャー。
「燃える氷結地獄」の異名を持つクールな青年。
普段は礼儀正しいが、バスカッシュの場とあれば誰であろうとお構いなしに剛速球を叩きつけるラフプレイを展開する。
アニメの終盤では「蒼き雷の球」という主人公であるダンとは違う「伝説」に目覚めた。
【ウォーカーギャリア@戦闘メカ ザブングル】
イノセントの開発した完全な戦闘用ウォーカーマシン。
背面の巨大なローターにより抜群の跳躍力を得ており、またパワーと機動力も高い。
ICBMを投げ返したり、バタ足をしたりとコミカルな動きが多い。
蒼穹を輝く彗星が駆ける。
否、彗星ではない。急激に上昇したかと思えば反転急降下。
かと思えば螺旋を描く軌道で再び上昇、雲の尾を長くたなびかせその身を陽光に晒す。
黄金の領域が消失し、その内からやはり黄金の戦士が姿を現した。
「……ハハッ」
その内で、切れ長の目の男が忍び笑いを漏らす。
「ハハハハ……ハハハハハハハハッッ! いいぞ、最高だ!」
瞬く間にそれは大笑へと変わる。
男――ジャック・シスコの操縦に、この機体は寸分の遅れもなく応えた。
『SPT-ZK-53U ザカール』
ゾイドとは明らかに違う、人型の機体。だというのに飛行型ゾイドも型なしと言えるほどの空中機動を可能としている。
ゴールドのカラーリングは少々気に入らないところだが、そんなものはこの機体が誇る「ある機能」により粉みじんに消し飛んだ。
それはV-MAX。
全身各所に配置されたスラスターのアフターバーナーが点火し、機体を再び金の輝きが包み込む。
通常よりも3倍以上の出力で暴れ回るじゃじゃ馬を、しかしジャックは歓喜の表情で持って受け入れた。
愛機ライトニングサイクスでも辿り着けなかった領域。
空気を切り裂き、音すらも置き去りにするような常識外の速度。
「だがこんなものじゃない……お前にはまだ先がある。そうだろう!?」
呟いて、スイッチを押しこむジャック。それは、ザカールのV-MAXをもう一段階上へと押し上げるギミック。
再度V-MAX発動。だが今度は、そこに赤い血のような何かが割って入る。
機体各部から噴射された強化剤。
それは瞬く間に燃焼し、黄金空間を緋の領域へと染め上げた。
「……ッ!」
瞬間、まるでコマ落としのようにザカールの姿がかき消える。
視界が目にもとまらぬ速さで空転。
300kmを越える速度で疾走するライトニングサイクスに乗りなれたジャックでさえ、持て余すほどのスピードだ。
「……する……これは……こいつは……ッ!」
血が頭へと昇り、視界が狭くなる。このままでは危険だと頭のどこかで警告音が鳴った。
だがそれすらも、痛快だ。
「ゾクゾクする……ゾクゾクするぜッ! 最高だ、お前は……ッ!」
一際巨大な雲に突入。
キャンバスを絵具で塗りたくるがごとく、赤い彗星が白の領域を侵し、消し飛ばし、蹂躙していく。
数瞬の後、効果時間を終えたV-MAXは消失した。
その周囲にはもはや何もない。山ほどもあった雲は完全に吹き散らされていた。
「クククッ……俺は運がいい。こいつなら誰にだって負けやしない。お前もそう思わないか、ビット・クラウド……!」
ジャックの心中にあるのは、かつて自分をスピード勝負で破ったただ一人のゾイド乗りの姿。
殺し合いなどどうでもいい。挑まれれば受けるが、こちらから仕掛ける気はない。
なんならいつものように依頼を受けて助っ人をしてもいい。
だが、スピード勝負となれば話は別だ。
このザカールを越える速度を有する機体と出会ったならば……是非とも競い合い、またぶつかり合ってみたい。
かつてビットと戦ったときに感じたあの興奮を、また得られるのなら――
「ビット……お前もここにいるのか? だったらまた、あのときのように、俺と――」
黄金の流星が地に降り立った。
まずは失ったエネルギーの補給方法を確立させねばならない。
ザカールはマップに示された手近な補給所へ向け、走り出した。
【一日目 12:10】
【ジャック・シスコ/ザカール】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 EN80%
【現在位置】 G-3
【思考・状況】
1:自分から仕掛ける気はないが、相手が高速機であればスピード勝負を挑む
2:条件次第で誰かの助っ人として雇われてもいい
【ジャック・シスコ@ゾイド新世紀スラッシュゼロ】
高速戦闘を得意とし、また生き甲斐とする凄腕のゾイド乗り。
普段はチームに属さず依頼に応じて助っ人に入るスタイルだが、後に高速機ライトニングサイクスで固められたチームに加入する。
普段は冷静だが、スピード勝負となると別人のように熱くなる一面がある。
【ザカール@蒼き流星SPTレイズナー】
グラドス地球占領軍の司令官、ル・カインの専用機である最新鋭のグラドス製SPT。
ゴールド・メタリックに輝くボディカラーが特徴。全高11.82m。
グラドス軍に反抗し高い性能を示したレイズナーを元に開発され、レイズナー最大の武器であるV-MAXを標準装備している。
ザカールのV-MAXは従来より15%以上出力を増したV-MAX・スーパーチャージ(通称レッドパワー)である。
「うーむ……どうすればいいのだ? どうやらここはフロンティアの中ではないようだが……」
見たこともないコクピットの中、舌足らずな声でそう呟いた少女――否、幼女。
マイクローン化している今の体型に考慮してくれたか、この機体には足を突っ張って蹴るべきペダルなどなく操縦は一つのインターフェイスで全て行える。
両手を置いている球体のようなデバイス。不思議とどう操作すればいいかは身体が覚えているようだ。
「バジュラの仕業……ではないか。どこかにフォールドしたのだろうか」
眉根を寄せて考える幼女――クラン・クラン。
フロンティア船団所属の民間軍事プロバイダー、S.M.S.に所属する現役のパイロットだ。
現在の容貌は愛らしい幼女だが、その本当の姿は人を遥かに超える大きさの巨人、ゼントラーディだ。
元の大きさではろくなロボットに乗れないとこの状態にしたのだろうが、どうにもその記憶はない。
まさか裸身を見られたのか、とひそかに憤慨したクラン・クラン。
『あの〜』
「それにしても……まったく! なんで私がこんな目に……これも全部ミシェルのせいだ!」
『ミシェル?』
「あいつと来たら、いつもいつも私の苦労も知らないで! 私が困っているのだ、たまには白馬の……いやとにかく、さっさと助けに来いというのだ!」
『その方はお姉さまの大切な方なのですか?』
「べ、別に大切ってわけじゃないぞ! ただ、昔からの腐れ縁と言うかなんと言うか……そ、そうだ! 私はあいつの保護者のようなものだ!」
『でしたら逆に、お姉さまがその方を助けに行くべきではないんですか?』
「む……それは、そうだけど……たまには私にも……って」
はたと気付く。私は誰と会話しているのだ?
通信回線は遮断している。加えてここは深い森の中だ、いきなり誰かに発見されたとしても会話などできるはずもない。
慌ててコクピットを見回す。当然、自分以外は誰もいない。
『どうしましたの、お姉さま?』
「うわぁっ!? お、お前誰だ!? どこにいる!?」
『どこって……お姉さまと一緒にいますよ?』
「嘘をつくな! この機体には私しか乗っていないぞ!」
『……? あ、なるほど〜。いえ、こういうことです』
機体が勝手に動き出した。
操縦デバイスを必死に操作するも、その行動を阻害する前に止まった。
森の一角にあった小さな泉。
水面に映り込んだ、この機体自身。
頭部、胴体、二本の手に二本の足。だが足先は人のそれと違い、細い針のような形だ。
形状だけでなく、コクピットがあるところもバルキリーとは違う。
なんと言うか……ひどく言葉にし難いところだ。特に女性であるクランにとっては。
機体がまたも勝手に立ち上がり、くるくると回り出した。
ちらっと見えた水面の姿は、両手を頭上で組んで――まるでダンスしているよう。
三回転ほどして停止。降ろした両手をドレスの裾を摘むようにして、一礼する。
『初めまして、お姉さま。私はオービタルフレーム・ドロレスで〜す。』
頭上で耳のようなものがピコピコと激しく自己主張している。
これを全てその機体の中で体験したクランは、呆然と言葉を紡いだ。
「お前……なんだ? AI、なのか?」
『違います〜! 私はどこからどう見ても、ちゃんとした女の子ですよぅ!』
どこからどう見てもイカれたコンピュータだ、とはさすがに言わなかったが、クランの心中はおおむねそんなものだった。
フロンティアでもAIの開発は行われているが、シャロン・アップル事件により過度の性能をAIに持たせることは禁じられていたはずだ。
こんな豊かな感情表現をするAIなどどこが開発したのだろうか。
AIだけでなく、この機体も。S.M.S.以外にも新兵器をテストしているところがあったのかと心辺りを片っ端から思い出すが、そもそもにしてバルキリーという形状をしていない。
オービタルフレーム――さきほどこのAIはそう言った。聞いたことがない。
とたん、この状況に真実味が増した。どうやら、完全にフロンティア船団からは引き離されたらしい。
取り乱していた幼女の顔がみるみる引き締まり、一人の軍人の顔へ。
「ドロレス……だったな。私はクラン・クランだ。よくわからんが、お前は味方なのか?」
『はい、お姉さま! 本当はおじさま以外の方に触ってほしくないんですけど……お姉さまなら我慢します!』
「おじさま? その人がお前の本当のパイロットなのか?」
『おじさまはおじさまですよ? 私の王子様なんです!』
「ああ、うん……まずは、お前のことを詳しく聞かせてくれないか? この状況がどうであれ、しばらくは一緒に行動するんだしな」
『はい! おじさまはですね、とてもかっこよくてとても逞しくてとても家族思いで……』
マシンガンのように放たれるドロレスの言葉を聞き、クランは頭痛をこらえるように額を押さえた。
とにかく、状況の把握だ。
そしてもしこの場にいるのがクランだけでなく、ミシェル――あの幼馴染の少年がいるならば、一刻も早く合流せねばならない。
今のクランはミシェルの姉が逝った時のように、何もできない子どもではない。
今は力がある。守れる力が――ミシェルの支えとなる力が。
(待ってろよ、ミシェル――私が行くまで、死ぬことなんて許さないからな!)
途切れることのないドロレスの独白の中、強くそう決意した。
アルトやルカ、小隊の部下、上官のオズマなど、見つけたらついでに合流するかと考えつつ。
『――で、おじさまと私の地球と火星を股にかける大活躍は……お姉さま、ちゃんと聞いてますか?』
「……うん、聞いてる……」
相棒のズレっぷりに、一抹の不安を抱えつつ……二人の少女(?)が思い人を探すために出会ったのだった。
【一日目 12:15】
【クラン・クラン/ドロレス】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好
【現在位置】 C-3
【思考・状況】
1:まずはドロレスと情報交換
2:ミシェルを探す。他、S.M.S.のメンバーも
【ドロレス】
【思考・状況】
1:おじさまと合流する。それまではお姉さま(クラン)とともに行動する
【クラン・クラン@マクロスフロンティア】
民間軍事会社S.M.S.ピクシー小隊の隊長であるゼントラーディの女性。
平時はフロンティア内にある大学に通う大学生であり、博士号も持っている。
巨人時はいかにも軍人然とした性格だが、マイクローン化すると遺伝子異常により肉体が幼児化し、性格や思考、声まで幼児化する。
【ドロレス(AI)@Z.O.E Dolores, i】
オービタルフレーム・ドロレスに搭載されたAI。
ジェイムズ・リンクスを「おじさま」と慕う、少女のような性格をした仮想人格。
無邪気で世間知らずな性格だが、保護シートでドレスを作って踊ったりスペースデブリの残骸で造花の花束を作ったりとOFサイズでのその言動はどこかズレている。
【ドロレス(OF)@Z.O.E Dolores, i】
最初のOF「イドロ」の残骸から開発されたOF。ボディはショッキングピンクのカラーリング。
ブレード、ショット、バーストなどOFジェフティとほぼ同一の武装を備えている(サブウェポン、ゼロシフトは不可)。
胸部に対要塞戦粒子砲・バーストランスを格納しており、電子レンジ程度にまで出力を絞ることができる(通称電子レンジ砲)。
210 :
The Good, the Bad and the Ugly:2009/10/25(日) 21:22:07 ID:2iOfm1q+
謎の組織によって仕組まれた殺し合い“バトルロワイヤル”。
その舞台として用意された広大な敷地の中に何故か存在する西暦2000年代の日本を再
現した市街地の一角に、性質の悪い冗談のようにそびえ立つネオンサインも鮮やかなスー
パー銭湯「じゃぶろー」。
その一室で、一人の女がシャワーを浴びている。
金髪である。
美人である。
そして巨乳である。
女の名はマリー・チャンプ。
よほどの大物か単なる馬鹿か、殺し合いの最中だというのに優雅に鼻歌を歌いながらグレ
イトかつエクセレントな裸身を暖かな湯で清めるマリー。
そしてドアの外では二人の男が向かい合って椅子に腰掛け、殺気のこもった視線を投げ合
っている。
男の片方はゴステロ。
もう片方はカン・ユーという。
三人が出合ったのは30分前、街はずれの荒野であった。
ガッキィィィィンッ!
硬質な音を響かせて、剣とカギ爪がぶつかり合う。
「大人しく真っ二つになりやがれェ!」
「てめえこそハラワタぶちまけろォ!」
激しく戦う二機のロボット。
どちらもサイズは10メートルクラスだが、一機は右手に剣、左手に盾を持った騎士を思
わせる青い装甲の人型ロボなのに対し、もう一機は赤と黒のボディーカラー、鋭い爪と牙
を持ち、背中から胴体左右に向って巨大な鎌を突き出した肉食恐竜型ロボだ。
騎士型ロボの名はザウエル。
惑星アーストの先史文明が生んだ機甲兵と呼ばれるロボットである。
恐竜型ロボはレブラプター。
惑星Ziに生息する金属生命体「ZOID」を有人兵器に改造したものだ。
見た目からカラーリングまで対照的な両機だが、射撃兵装を持たない格闘専用機という点
は奇妙な一致を見ている。
「コレで決まりだァ!」
ザウエルのコクピットでゴステロが哄笑した。
ブレードを高速回転させた剣で矢のような突きを繰り出す。
「地獄で笑えェ!」
レブラプターを跳躍させながらカン・ユーが吼える。
両足にひときわ大きなカギ爪−ストライクハーケンクロー−を装備したヴェロキラプトル
型ゾイドが空中から蹴りを放つ。
ドンドンドンッ!
剣とカギ爪が交錯しようとした瞬間、周囲に吹き荒れる炎と爆風の嵐、衝撃で無様に引っ
くり返る二機のロボット。
「だ、誰だァ!」
「ふざけやがってェ!」
「すいませ〜ん、喧嘩を止めるつもりだったんですけどつい一斉射撃のスイッチを押して
しまったみたいでぇ〜」
通信機から流れてきたのはとろけるようなハニーヴォイス。
だが現れのは両肩から突き出した大口径カノン砲に両腕の内装式四連装ガンランチャー、
下半身は脚ではなく、戦車というよりは土木機械に近い無骨な無限軌道。
絵に描いたような砲戦特化型モビルスーツ、量産型ガンタンクだった。
頭部のキャノピーが開き、パイロットが立ち上がるとフリルのついたスカートがフワリと
広がる。
「とりあえずあそこに見える街に行ってお茶でもしませんか?」
余りにも場違いな装いの美女とあまりにも屈託の無い笑顔、そして余りにも現状を無視し
た発言に毒気を抜かれたカン・ユーとゴステロは、気がついたときにはさも当然といった
風情でガンタンクをエスコートしていた。
街に入った三人は、ガンタンクが納まるほど不自然に大きな地下駐車場を持つスーパー銭
湯の一階にあるラウンジでコーヒーを飲みながら−無人でありながら水道は使えるうえ食
料及び調理器具は完備していた−互いの自己紹介をしていた。
「まあ、それではお二人とも異星人さんなのね、素敵!」
両手を合わせ、瞳を輝かせるマリー。
一方野郎二人は揃ってこう考えていた。
(オレは一体何をしているんだ?)
相手は世間知らずのお嬢様一人である、普段の二人なら有無を言わせず埋めて殺して犯し
ているところなのに、何故かこのマリーという女の持つオーラというか独特のカリスマの
ようなものに当てられると、すっかりペースを狂わされてしまう。
それに−
カン・ユーはゴステロを、ゴステロはカン・ユーを、ジロリと横目で睨んだ。
マリーが介入してくるまでの戦いで、互いに戦士としての力量は甲乙付けがたいというこ
とは判っている。
そして面つき合わせてみて自分たちが同類−右手で握手しながら、左手で喉笛を掻き切る
野郎だということ−がはっきりと判った。
「お二人みたいに頼もしい殿方に出会えて幸運でしたわ〜、不束者ですがよろしくお願い
しますね〜」
結婚披露宴の挨拶みたいなセリフを言いながら席を立つマリー。
「おい、どこ行くんだ」
「せっかく公衆浴場があることですし汗を流してきます〜」
脱衣所の扉の向こうに姿を消すマリー。
服を脱いでいくマリーのシルエットが影絵のようにガラス戸に映っているのもスルーして、
カン・ユーとゴステロは同じ籠に入れられた蠍とコブラのように、不気味に互いを牽制し
あっていた。
【一日目 12:30】
【マリー・チャンプ/量産型ガンタンク】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好
【現在位置】 A-7
【思考・状況】
1:参加者全員の無事脱出を目指す(具体的なアイデアは何も無い、完全な成り行き任せ)
2:カン・ユーとゴステロを全面的に信用している
【ゴステロ/ザウエル】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好
【現在位置】 A-7
【思考・状況】
1:自分以外は皆殺し
2:しばらくは様子見
3:マリーはいつでも始末できるがカン・ユーが邪魔
【カン・ユー/レブラプター】
【パイロット状態】 健康
【機体状態】 良好
【現在位置】 A-7
【思考・状況】
1:自分だけは生き残る
2:しばらくは様子見
3:マリーはどうとでもなるがゴステロは油断できない
【マリー・チャンプ@ゾイド新世紀/ゼロ】
惑星Ziの大富豪チャンプ財閥の令嬢
第9話「女帝登場」に出演しただけのゲストキャラだが無敵のマイペース&天然っぷりで
鮮烈な印象を残した
キャスト:平松晶子
<いい人>
【ゴステロ@蒼き流星SPTレイズナー】
グラドス軍大尉
「俺は人殺しが大好きなのよ!」「脳が痛い!」等の名セリフを持つアルティメット・オブ・
アルティメットな悪役
TVシリーズ開始前の時点からの参戦
CV:広瀬正志
<悪党>
【カン・ユー@装甲騎兵ボトムズ】
クメン王国の傭兵部隊アッセンブルEX−10のナンバー2でAT隊の指揮官
アニメではキリコの引き立て役としてことさら無能に描かれていたが曲者揃いの傭兵たち
を率いて最前線の死闘を生き延びてきた実力は本物
TVシリーズ開始前の時点からの参戦
中の人:広瀬正志
<卑劣漢>
【量産型ガンタンク@機動戦士ガンダム 第08MS小隊】
コアファイター機構を省略し乗員を一名とした簡易量産型
戦車のように上半身の全周旋回が可能
武装は120ミリカノン砲二門と40ミリ四連装ミサイルランチャー二基
【ザウエル@機甲界ガリアン】
古代アースト文明が主役メカ(ガリアン)に対抗する機体として製作した機甲猟兵
武器は回転剣と鞘を兼ねた盾のみという潔すぎる機体
足の裏にローラーダッシュ用のホイールを持ち高速戦闘を得意とする
【レブラプター@ゾイド・ゾイド新世紀/ゼロ・ゾイドフューザース】
型式番号EZ−027
ガイロス帝国が開発した量産型小型ゾイド
アニメシリーズを通してのヤラレメカだが「ゾイド」51話で主人公が乗った機体は見違
えるような強さを見せており本機の持ち味である高い機動性と格闘能力を最大限に引き出
せる技量を持つパイロットが乗ればかなりの活躍ができる
アニメ版ではオプションのビーム砲を装備していたがここはあえてオモチャ版と同じ火器
無し仕様で参戦
乾いた大地、そして延々と連なる線路。それ以外は何も無い殺風景なB-3区画。
そんな場所を北へ進む巨人は大変に目立つ。
髑髏状の頭部、その左右に突き刺さった巨大な鎌。
いかにも悪役然とした姿の巨人の名はガラダK7。
Drヘルが世界征服のため最初に送り出した機械獣である。
その操縦方法はこのバトルロワイアル内でも特殊だろう遠隔操作型だ。
そのガラダK7の手のひらの上に立つ女。彼女が浮かない顔をしているのは一目でわかる。
理由を挙げればきりがないだろう。
突然巻き込まれた殺し合い。
他の参加者からいきなり攻撃されても文句は言えないであろう外見の機体の支給。
遠隔操作だというのに遮蔽物の一切無い地からのスタート。
機体の特性から各種データ閲覧や他の機体へ通信などは単体では不可。
代わりにあるのは紙の冊子とアナログなトランシーバー。
その他にもetc……
だが極めつけは――。
「不……幸だわ……」
とてつもない乗り心地の悪さ。
本来、搭乗者など想定していないガラダK7にそれを求めるのは酷な話ではある。
が、他の参加者の接近への警戒。
歩けば砂塵舞うガラダの後を追うことなど考えれば手の平に乗るのがが最良の手段だ。「不幸を呼ぶ女」と自らをそう呼ぶ紅麗花。
出だしからハズレを引いた訳である。
「それでも……挫ける訳には、いかない!」
そうやって自分に言い聞かせられるのは彼女がこんなことに馴れているからだろうか。
そうではない。
堕天翅達が考えるよりも惨たらしい命を弄ぶこの場所で
簡単に挫けては、ましてや殺し合いに乗ることなど許されない。
そしてディーバの仲間達を裏切るようことは出来ない。
「どれだけ不幸になっても不幸の底は貫くだけ!」
それを可能にするアクエリオンや仲間達は近くには居ない。
もしかするとここには居ないのかもしれない。
それでも他に対主催者の思いを持った参加者が居ると信じ麗花は進む。
◆ ◆ ◆
駅構内に吸い込まれていくように線路が続いているのが見える。
まだ着いた訳では無いが市街地ももうすぐだ。
市街地に付けば遠隔操作のこの機体も荒野よりではあるが役立ってくれる筈である。
欲を言えば他の参加者の機体に同乗させてもらいながらガラダが操作することなのだが。
幾分乗り心地にも馴れ、そんなことを考えていると線路のすぐ側に一台のバイクが停車しているのが見えた。
人が乗っていることも確認出来る。
だとすれば相手も自分と同じハズレを引いた参加者か。
どちらもハズレとはいえこちらに歩が有るのははっきりとわかる。
相手を刺激しないためにも麗花はそこでガブラの歩みを止めトランシーバーを手に取った。
「こっちに手出ししねえって所を見るとあんたもやらないって口かい?」
話しかける前にトランシーバーから男が語りかけてきた。
周りに他の機体らしきものは無い。
おそらくあのバイクの参加者からだろう。
「私は紅麗花。ディーバの一員です。
もちろん殺し合いに乗る気なんてないわ。
『あんたも』ということはあなたも……あなた、名前は?」
「こいつはすまねえ。先に名乗るのが礼儀だわな。
俺の名前はジロン・アモス。何分機体がこんなもんなんでね。
先に敵意が無いかどうか確認しとかねえと安心出来なくってな」
「気にしなくて良いわ。私もあなただったらそうしたかもしれないし。
とりあえずこの機体から降りてそっちへ行くから」
「良いのかい?こっちは口先三寸であんたを嵌めようとしてるかもしれないぜ?」
もちろん麗花も相手を信じ切ったわけではない。
だがガラダを操るバードスの杖を持っていれば
相手が何か仕掛けてこようとある程度は対処可能な筈だ。
そして白兵戦を仕掛けて来られても麗花自身腕に覚えはある。
本当に殺し合いをする気が無ければジロンに悪いことをしてしまうがそのときは謝るしかない。
それとジロンの喋り方には何か含みがあるように感じられて仕方が無かったのも事実だった。
ガラダから麗花が降り、ジロンの元へ歩く間にある程度の情報交換をする。
この地に降り立ちそれ程経っていない為、そのほとんどは元居た世界の話である。
発端はジロンのディーバとは何かという質問である。
ディーバを知らない人が居ないという訳ではない。
だが話していく内にお互いの住む世界が大幅に食い違うことに気づく。
おそらくジロンの住む世界は麗花達の世界の遠い未来。
更に飛躍すれば平行世界である可能性もある。
よくよく考えればあのガラダも麗花の知る技術とは近いようで遠く感じる。
主催者の底知れぬ技術力に麗花はある種の畏怖を覚えた。
「私達でこの殺し合いを止められるのかしら……」
「ま、やってみなけりゃわからねえだろうな。」
ジロンのそんな返事に事の大事さを理解しているのかと声を荒げそうになる。
だがふと思う。
ジロンが言う3日逃げ切ればどんな事でも許されるという彼らの世界の掟。
こんな掟が許され、イノセントと呼ばれる人々に支配される世界に住む彼には
この殺し合いの世界もさほどそちらと変わらないのかもしれない。
そう思えば良いか悪いかは別にして自然と大声を上げる気は失せてしまった。
◆ ◆ ◆
ジロンとの距離も数十メートルという所に差し掛かった時である。
「ところで嬢ちゃん、あんたが持ってるその杖。
そりゃいったいなんだい?」
当然それなりの長さのバードスの杖の存在に気付かれる。
一瞬、誤魔化しきろうかと躊躇はしたがここまで来たなら安心だろう。
それに仲間になる相手にこれ以上隠し事は出来ない。
「実は……あなたに隠して居たことがあるわ。
ガラダK7は遠隔操作で動く機体で この杖で命令して動かすの。」
「するってぇと何かい?
その杖に願えば後ろのそいつが動かせる、と」
通信機ごしにジロンが笑う。
麗花がしまったと感じた時には遅かった。
――バクシンクロン・マキシム――ジロンの掛け声と共に4機のバイクが隠していたのだろう駅から飛び出す。
合体しながら巨大化するとガラダK7の二倍以上はあろうかという人型のメカへと姿を変えた。
麗花の世界ともジロンの世界とも別の世界で作られたその巨大合体メカの名はバクシンガー。
本来なら5人乗りのこの機体は1人での運用を目的とした量産型である。
「隠していたことは気にするな。
俺があんたの立場でも同じ事はしただろうしな。」
「くっ卑怯な!最初からこれが目的で?」
ガラダを呼ぼうとするがバクシンガーの着地の衝撃で杖は跳ね飛ばされてしまっている。
砂塵も巻き上げられ杖はどこにも見当たらない。
「卑怯で結構。別に最初からする気はなかったんだがな。
機体から降りてるのに通信出来るってのが妙におかしいと思ったんだ。
まあ、相手と読みあいするならもう少し頭回すか、最後まで切り札取っとくかしといた方が良いぜ」
バクシンガーの拳が振り下ろされる。
流石の麗花でも身を強ばらせるが――
「まだ、生きてる……?」
バクシンガーの手は麗花を直撃せずに近くの地面を指で摘んでいた。
「言ったろう?俺はまだ殺る気はねえんだ。
それにこんなこと、おっ始めた連中信じちゃいなくてね。
それとこいつは貰っていくぜ」
バクシンガーは器用に親指と人差し指でバードスの杖を掴んでいた。
「拾った命、大切に使いな。生きてたらまた会おう」
そう言いながらバクシンガーが分離しジロンを先頭に5機のバイクとガラダK7は去っていった。
◆ ◆ ◆
お気づきの方もいらっしゃるだろう。
ジロン・アモスと名乗ったこの男。
実は真っ赤な偽者。
その正体は粋なテンガロンハットがよく似合う。
泣く子も黙る二枚目ブレーカー、ティンプ・シャローンである。
ジロンの名を語った理由は
居るかどうかはわからんが
しつこいドマンジュウの兄ちゃんの悪評を高め
誰かに狙わさせるためという至極単純な理由からである。
「しかしこいつは便利なもんを貰ったな」
ガラダK7、使い道は様々である。
単純に戦力の増強、交渉の為の品、
適当に他の参加者襲わせて自分で倒して信用を得る。などなどだ。
なんにせよ、ガラダと一緒に居すぎればある程度限られてくる。
うまく隠せる場所を探しにティンプはひた走る。
◆ ◆ ◆
「不幸だわ……
――それよりも自分の愚かさを責めるべきね」
結局ジロンには逃げられてしまった。
致命的なミスでガラダを持っていかれてしまった。
戦力的にも移動手段としても殆ど何も出来なくなったと言って良い。
トランシーバーはまだ機能している。
近くを通りかかる機体に手当たり次第に通信をかけるか。
運が良ければ殺し合いに乗っていない参加者がだが運が悪ければ……
慎重にならなければいけない状態でそんな博打を打つような真似は出来ない。
麗花はスタート早々どん底にはまってしまった。
【1日目 13:00】
【紅麗花/なし】
【パイロット状態】 精神的ショック大
【機体状態】なし
【現在位置】B-1
【思考・状況】
1:対主催の参加者との合流
2:出来れば機体が欲しい
【備考】
ルールやMAPは冊子に纏められています
トランシーバーを持っています
【1日目 13:00】
【ティンプ・シャローン/バクシンガー&ガラダK7】
【パイロット状態】良好
【機体状態】二機とも良好
【現在位置】B-2
【思考・状況】
1:C-5の湖にガラダK7を隠す
2:次に会う相手次第
【備考】
【紅麗花@創聖のアクエリオン】
不幸の星に生まれ不幸を呼ぶ人
下級生等からは慕われる存在ですが不幸
中国拳法やがサイコメトリーが使えますが不幸
11話終了後ですが不幸
【ティンプ・シャローン@戦闘メカザブングル】
二枚目気取りの三枚目
ジロンの親の敵
しぶとい
【ガラダK7@マジンガーZ】
マジンガーZの第一話に登場
初代TV版なので18m
武器は目のミサイルと頭部両サイドの鎌
【量産型バクシンガー@銀河烈風バクシンガー】
レップーン(大型三輪バイク)、
タイフーン、ハリケーン(バイク)、
モンスーン、サイクロン(サイドカー)の5機のバイクからなる巨大ロボ
武装は背中に背負った大型ミサイル「スピンファイヤーマックス」、両刀の剣「バクソード」など
量産型なため1人で動かせる
最大49mまで巨大化
何この投下ラッシュwwwww今までどこに潜んでたんだよ!
皆さん、投下乙です!
投下乙ー 支援ついでに現在地とマップ
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org305271.jpg ミスター・ブシドー/コーラルスカイ D-6
枢木スザク/ガンダムエクシア C-6
ロックオン・ストラトス/ガンダムスローネアイン C-6
エヴァンジェ/アヌビス G-7
ブレラ・スターン/ビックバイパー E-2
イプシロン/パルヴァライザー D-1
セルゲイ・スミルノフ/スコープドッグRSC F-8
レオ・ステンバック/バーグラリードッグ F-8
リム・ファイヤー/バルキング E-8
ハヤミ・ブンタ/ダイターン3 A-4
アストナージ・メドッソ/ガンレオン A-8
アイスマン・ホッティ/ウォーカーギャリア H-1
ジャック・シスコ/ザカール G-3
クラン・クラン/ドロレス C-3
ティンプ・シャローン/バクシンガー&ガラダK7 B-2
紅麗花/なし B-1
マリー・チャンプ/量産型ガンタンク A-7
カン・ユー/レブラプター A-7
ゴステロ/ザウエル A-7
19/20
死亡者:ディアッカ
乙です
「くそっ、何がどうなってやがんだ!」
司馬宙は一人支給された機体の中で激昂していた。
突如この場に集められたうえ、最後の一人になるまで戦えなどと言われれば怒るのは至極当然の行為だ。
そのうえ彼に支給された機体は武装の一つも付いていないボスロボットという、名の通りボロボロの機体だった。
車のハンドルで操作するのでレーサー志願の宙にとっては操縦しやすく、
機体の中に置いてあった冷蔵庫の中に食料が入っていたのは救いではだったが。
「こんなロボットでどう戦えっていうんだ、
こんな殺し合いに乗る気はねぇがこれじゃ襲われたら一発で終わりだ!
クソッ、せめて鋼鉄ジーグになれたら・・・まてよ、もしかしたら・・・!」
そう言うと宙は携帯食料が入ってる簡易のデイバックを漁った。
もしかしたらこのバッグにアレが入っているかもしれない、そう願いながら漁った結果
「あった、あったぞ!手袋だ!」
それはバッグの底で見つかった。宙の探していたものは手袋だ。普通の手袋に見えるが宙が
変形するために欠かせない手袋だ。彼に弱い機体が支給された理由はこの手袋のためだろうか。
しかしビッグシューターから射出されるジーグパーツが無いと鋼鉄ジーグにビルドアップすることはできない。
宙はとりあえず手袋をハンドルの近くに置いて考える。
「それにしてもあいつは何なんだ?ハニワ原人ではなさそうだから邪魔大王国とは関係ないのか?
畜生、誰なんだアイツは、何が目的なんだ、何がなんだかサッパリわからないぜ!」
宙は畳の上に寝そべり目を瞑り冷静に今分かることを考えてみることにした。
(ヒメカが関係してないとすれば、他の邪魔大王国の連中もいるかも知れないってことか、
ハニワ兵士ぐらいなら何とかなるがイキマやミマシがいたらそれこそ厄介だな・・・
・・・まてよ、俺がここにいるってことはミッチーも巻き込まれてる可能性があるってことじゃねぇか!)
宙は畳から跳ね起き、ボロットのハンドルを握る。
「こんな所でじっとしてる場合じゃなかったぜ、早くミッチーを探さなないと危ねぇ!」
動かしてみたら意外と扱いやすく、難なく操縦できた。
ボロットを前進させながら周囲を注意深く見渡していくと
遠くではっきりと見えないが戦闘機らしき機体を一基とらえた。
「あれは・・・まさかビッグシューター!?本当にミッチーが・・・!」
その機体は宙が探していた機体、ビッグシューターだった。
探していた機体がすぐさま見つかるとは天の救いか、宙はビッグシューターにすぐさま向かった。
どうやら向こうもこちらを発見したらしくボロットの方向に近づいてくる。宙はボロットから降りパイロットに呼びかけた。
「ミッチー、乗ってるのはお前か?俺だ、宙だ!返事をしてくれ!」
その呼びかけに応じるかのように若い女性の声が返ってきた。
しかしビッグシューターから聞こえたその声は彼が待ち望んでいたパートナーの声ではなかった。
「ミッチー?ミッチーって誰・・・?じゃなくて、私の名前は光、獅堂光。
あの、龍咲海っていう人と鳳凰寺風っていう人に会いませんでしたか?」
【一日目 12:25】
【司馬宙/ボスボロット】
【パイロット状態】 若干の焦り
【機体状態】 EN95%
【現在位置】 E−5
【思考・状況】
1:ミッチーじゃないのか?
2:殺し合いに乗るつもりは無い
【備考】
ハニワ幻人や美和もこの場にいる可能性があると考えています。
【獅堂光/ビッグシューター】
【パイロット状態】 良好
【機体状態】 EN90%
【現在位置】 E−5
【思考・状況】
1:目の前の男と会話
2:海と風を探す
3:あのロボット何だろう?
【備考】
第一部途中からの参加です。
魔法は一応使えますが使ったらかなり疲労し、威力も落とされています。
海と風も巻き込まれていると思っています。
最初のはトリミスです。
パイロット解説
【司馬宙@鋼鉄ジーグ】
鋼鉄ジーグの主人公。自分の知らぬまに父 司馬遷次郎の手により
サイボーグにされ、銅鐸の隠し場所にされてしまった青年。
「チェンジ・サイボーグ!」の掛け声と共に手にはめた専用グローブの拳を合わせると、
等身大の戦闘スタイル・サイボーグになり、その時体を丸めた体勢をとると、巨大ロボ・鋼鉄ジーグの頭部に変形する。
家族思いで、熱く突っ走りがちな性格である。
【獅堂光@魔法騎士レイアース】
魔法騎士レイアースの主人公。明るく元気いっぱいで誰とでも仲良くなれる性格だが、言い出したら聞かない
頑固な一面も持つ。動物と意思疎通がとれる特技があるがあり
メインの3人の中で1番運動神経がいいが、身長が低めで、幼く見えるを少し気にしている。
「炎の矢」「紅い稲妻」など、炎に関連した魔法が使える。
機体解説
【ボスボロット@マジンガーZ】
ボスがマジンガーZに憧れて光子力研究所の3博士に協力させて作らせたロボット。
最初は「ボスロボット」と呼ばれていたが今は「ボスボロット」で定着している。
ロボットなのに感情が豊かで人のように動き、喜怒哀楽を表現する。
単純に力だけみたらマジンガーZと比肩するが、機密性に問題あり。
【ビッグシューター@鋼鉄ジーグ】
鋼鉄ジーグ用の支援、およびパーツ射出機。ジーグパーツを数体分格納しており、瞬時に換装が可能である。
武装はミサイルのみだが、マグネットパワーを使用しているらしく「ブレイクアウト」の掛け声で
機体を3分割して緊急脱出したこともある。
226 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/27(火) 19:17:36 ID:zMFk/eDi
あれ? ここはもう開催してたの?
全部読んでみるよ
リレー成立せずに終了するパターンだな……コレ。
ロボとパイロットを別にしたせいで、原作把握の何度が倍増してる。
原作とパイロット両方知らないと続けようがない。2キャラが絡んだだけでも4作の把握が必要になる。
その点スパロワは、一応「スパロボだけをやれば一応把握できる」って免罪符があったから何とかなったようなモノなのに。
何も考えずに既存ロワの真似しても駄目って一例になっちゃいそう。
そう思うならどうぞお引き取りください
べ、べつに自分も参加したいけどキャラもメカも知らないなんてことないんだからね!
>>227 ロボ自由でキャラは通常ロワと同様にすれば良かったんじゃないかとは思うな。
今更投票するのはどうかと思うが。
まあ、少なくともキャラに関して作品数増やすのは自重した方がいいだろうなあ。
ロボだけなら割と把握は楽だが。
あと、今まで出たキャラと機体について、知ってる人はより良い把握方法を書いて欲しいところ。
gdgd議論を続けないでSS書いたのは良かったんだけどね。
継続考えないで好き放題なキャラメカ出しまくったのは駄目だったな。
ここから継続頑張るなら、まずは新キャラ出すんじゃなくて、自分以外の誰かのリレーをするべきじゃないかな?
>>231 だな。
よしんば新キャラ・機体出すにしろ、既に出てるのと絡ませて。
毒吐きに宣伝した人へ
いくら好きなキャラが出せてもリレーが成立する目処が立たないなら出す意味がありません
向こうで言われたことなら向こうで反論しろ
当事者以外が見たらただのネガキャンでしかねーんだよ
注意という名目でスレを荒らす暇があったらSSを書くべき
釣られている本人に自分自身がネガキャンしてるって自覚がないのが厄介だな…
>>235 それもまた注意と言う名目の荒らしだと気づいていないくせに(ry
よく釣れますね
パロロワ住人に須く煽り耐性がないのか
同じ馬鹿が各所で何度も釣られているだけなのか
ほ
お次は保守荒らしか
保守
ho
243 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 12:39:06 ID:J1vZVKK3
やっぱり過疎ったな
規制テスト
手す