猿部寺先生へ
すみません。また、やってしまいました。
私は熱が出ると、自分でも不可解な行動をとってしまうようです。
一昨日からの意味不明なレスは忘れて、というより読まなかった事にして下さい。自分でも呆れています。もう、妄想全開で暴走しちゃってますね。しかも替え歌まで作ったとは…トホホ
熱が出る度、脳細胞が何万個か破壊されているのだと思います。
ガガンボというのはザトウムシのことですが、原作の題名で、ジュディが見た足の長い人影から彼女が付けた呼び名です。決して悪い意味ではありません。
あしながおじさんは、いつも見守っていてイザという時助けてくれる乙女の憧れのようなものです。どうぞ、お気を悪くされませんように。
どうもすみませんでした。
それから、コテ2つ云々というのは、二番煎じでオリジナリティがないという意味ですから。
他意はありませんから。
693 名前:創る名無しに見る名無し[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 06:59:59 ID:rEcPHv3f
猿部寺先生へ
すみません。また、やってしまいました。
私は熱が出ると、自分でも不可解な行動をとってしまうようです。
一昨日からの意味不明なレスは忘れて、というより読まなかった事にして下さい。自分でも呆れています。もう、妄想全開で暴走しちゃってますね。しかも替え歌まで作ったとは…トホホ
熱が出る度、脳細胞が何万個か破壊されているのだと思います。
ガガンボというのはザトウムシのことですが、原作の題名で、ジュディが見た足の長い人影から彼女が付けた呼び名です。決して悪い意味ではありません。
あしながおじさんは、いつも見守っていてイザという時助けてくれる乙女の憧れのようなものです。どうぞ、お気を悪くされませんように。
どうもすみませんでした。
こんにちは。
新しい昨日を書いたのですが、一度には全部投下出来ないと思います。
今日中には終わりますので、気長にお待ち下さい。
パンドラの函
序
君、誤解してはいけない。僕は決して、絶望の末の虚無みたいなものになっている訳ではない。
船の出帆は、それはどんな性質な出帆であっても、必ず何かしらの幽かな期待を感じさせるものだ。それは大昔から変りのない人間性の一つだ。
君はギリシャ神話のパンドラの函という物語をご存じだろう。
開けてはならぬ函を開けたばかりに、病苦、悲哀、嫉妬、貪慾、猜疑、陰険、飢餓、憎悪など、あらゆる不吉の虫が這い出し、空を覆ってぶんぶん飛び廻り、それ以来、人間は永遠に不幸に悶えなければならなくなった。
しかし、その函の隅に、けし粒ほどの小さい光る石が残っていて、その石に幽かに「希望」という字が書かれていたという話。それはもう大昔から決まっているのだ。
人間には絶望という事はあり得ない。人間は、しばしば希望に欺かれるが、しかし、また絶望という観念にも同様に欺かれる事がある。
正直に言う事にしよう。人間は不幸のどん底につき落され、転げ廻りながらも、いつかしら一縷の希望の糸を手探りで捜し当てているものだ。
それはもうパンドラの函以来、オリムポスの神々に依っても規定せられている事実だ。
楽観論やら悲観論やら、肩をそびやかして何やら演説、ことさらに気勢を示している人たちを岸に残して、僕たちの時代の船は、一足お先にするすると進んで行く。
何の渋滞も無いのだ。それはまるで植物の蔓が延びるみたいに、意識を超越した天然の向日性に似ている。
本当にもうこれからは、やたらに被害者を加害者扱いにして責めつけるようなものの言い方などはやめにしましょう。この不幸な事件を、ただいっそう陰鬱にするだけの事だ。
他人を責める人ほど陰で悪い事をしているものではないのか。
また示談で罪を認めたからと言って、大急ぎで一時逃れのごまかしを捏造して、ちょっとうまい事をしようとたくらんでいる学生など無ければ幸いだが、そんな浅墓な言いつくろいが事件を大きくして来たのだから、これからは本当に、気をつけてもらいたい。
二度とあんな事を繰り返したら日本中の鼻つまみになるかも知れぬ。
ホラなんか吹かずに、もっとさっぱりと単純な人になりましょう。新造の船は、もう既に海洋にすべり出ているのだ。
1
拝啓仕り候。
僕がこの矯正道場に入ったのは、お父さんに安心させたい、お母さんを喜ばせたいなどという涙ぐましいような殊勝な孝心からでは無いし、また、変な自棄を起してこんな辺鄙な場所へ来てしまったという訳では勿論無いんだ。
人の行為にいちいち説明をつけるのは既に古い思想の誤りではなかろうか。無理な説明は、しばしば嘘のこじつけに終っている事が多い。理論の遊戯はもうたくさんだ。概念の全てが言い尽されて来たじゃないか。
僕がこの矯正道場に入ったのには、だから何も理由なんか無いと言いたい。
或る日、或る時、聖霊が胸に忍び込み、涙が頬を洗い流れて、そうして一人でずいぶん泣いて、そのうちに、すっと身体が軽くなり、頭脳が涼しく透明になった感じで、その時から僕は違う男になったのだ。
「退学したい」
とお母さんに言って、お父さんは僕のためにこの山腹の矯正道場を選んでくれた。本当にもう、それだけの事だ。
あの日以来、僕は何だか新造の大きい船にでも乗せられているような気持だ。この船はいったい何処へ行くのか。それは僕にも分からない。未だ、まるで夢見心地だ。船は、するする岸を離れる。
この航路は、世界の誰も経験した事のない全く新しい処女航路らしい、という事だけは、朧げながら予感できるが、しかし今のところ、ただ新しい大きな船の出迎えを受けて、天の潮路のまにまに素直に進んでいるという具合いなのだ。
この道場では、本を読む事は勿論、新聞を読む事さえ禁じられている。耽読は身体に悪い事かも知れない。
まあ、ここにいる間だけでも、うるさい思念の洪水から逃れて、ただ新しい船出という一事をのみ確信して素朴に生きるのも悪くないと思っている。
僕はもう何事につけても、ひどく楽天居士になっているようでもある。心配の種なんか、一つも無い。
ついでに御紹介すると、僕のこの当道場に於ける綽名はパンドラというのだ。パン屋のドラ息子だから、そんな綽名をもらう事になったものらしい。あまり名誉な事ではない。
初めはどうにも嫌らしく、照れ臭くて敵わなかったが、でもこのごろの僕は何事に対しても寛大になっているので、パンドラと人に呼ばれても気軽に返事を与える事にしているのだ。
分かったかい?僕はもう昔の僕じゃないんだよ。だから、君もどうかそのつもりで、これからの僕の手紙を読んでおくれ。何という軽薄な奴だ、なんて顔をしかめたりなんかしないでおくれ。
とにかくここは変った施設だよ。とても面白い事ばかり山ほどあるんだけど、まあこの次にゆっくりお話しましょう。
僕の事に就いては、本当に何もご心配なさらぬように。
では、そちらもお大事に。
〇月×日
2
今日はお約束どおり、僕の今いるこの矯正道場の様子をお知らせしましょう。
僕の部屋は、道場の表玄関から入ってすぐ右手の「桜の間」だ。
「新緑の間」だの「白鳥の間」だの「向日葵の間」だの、変に恥ずかしいくらい綺麗な名前がそれぞれの部屋に附せられてあるのだ。
同室の先輩を紹介しよう。
大久保殿。教師だか何だかしていた人だそうだ。僕はこの人が好きだ。大久保殿の綽名は、つくし。身体的特徴からであろうか。
美男子ではないけれども上品だ。学生のような感じがどこかにある。はにかむような微笑は魅力的だ。
この人が僕のお隣りで良かったと僕は時々思う。けれども深夜奇妙な声を出して唸る事があるので、やっぱりお隣りでない方が良かったとも思う。
さて、それでは当道場の日課について、もう少し詳しく説明しましょうか。
屈伸鍛錬という、一口に言えば手足と腹筋の運動がある。
細かく書くと君は退屈するだろうから、ごく大雑把に要点だけ言うと、まあベッドの上に仰向に大の字に寝たまま、手の指、手首、腕と順次に運動を始めて、次に腹をへこましたり、膨らましたり。
ここはなかなか難しく練習を要するところで、また屈伸鍛錬の一ばん大事なところでもあるらしい。
その次には足の運動、脚の筋肉をいろいろに伸ばしたり、緩めたりして、そうして大体一通り鍛錬を終る。
そうして、一度終れば、また手の運動から繰り返し、三十分間、時間のある限り続けていなければならぬ。これを午前二回、午後三回、毎日やるんだから、楽じゃない。
次に摩擦の事を少し書こう。これも当道場独得のものらしい。そうしてこれは、ここの陽気な助手さんたちの役目なのだ。
摩擦に用いるブラシは、散髪の時に用いる硬い毛のブラシの、あの毛をほんの少し柔らかくしたようなものである。
だから初めのうちは、これで擦られると相当に痛く皮膚のところどころに摩擦負けのブツブツの生ずるような事さえある。けれども、たいていは一週間ほどで慣れてしまう。
摩擦の時間が来ると、陽気な助手さん達が、おのおの手分けして、順々に全部の塾生たちに摩擦して回るのである。
小さい金盥に、タオルを畳んでいれて、それを水に浸して、ブラシをそのタオルに押しつけては水をつけ、それでもって、シャッシャッと摩擦するのである。
摩擦は原則として、ほとんど全身に施す。入場後の一週間ほどは手足だけであるが、それから後は全身になる。横向きに寝て、まず手、それから足、胸、腹と摩擦して、次に寝返りを打って反対側の手、足、胸、腹、背中、腰と移って行くのである。
慣れると、なかなか気持のよいものである。殊に背中を擦ってもらう時の気持は、何とも言えない。上手い助手さんもあるが、下手くその助手さんもある。
けれどもこの助手さんたちの事に就いては、後でまた書く事にしよう。
〇月×日
3
拝啓。
九月になるとやっぱり違うね。風が湖面を渡って来たみたいに、ひやりとする。虫の音もめっきり、かん高くなって来たじゃないか。
僕は君のように詩人ではないのだから、秋になったからとて別段断腸の思いも無いが、昨日の夕方、一人の若い助手さんが、窓の下の池のほとりに立って僕の方を見て笑って
「つくしに、鈴虫が鳴いてるって言ってやって」
そんな言葉を聞くと、この人たちには秋が厳しく沁みているのだという事が分かって、ちょっと息が詰まった。
この助手さんは、僕と同室の大久保つくし殿に、前から好意を寄せているらしいのだ。
「つくしは、いないよ。ついさっき事務所へ行った」
と答えてやったら急に不機嫌になり、言葉まで頗るぞんざいに、
「あらそう。いなくたっていいじゃないか。パンドラは鈴虫が嫌いなの?」
と、妙な逆襲の仕方をして来たので、僕は訳が分からず実にまごついた。
この若い助手さんには、どうも不可解なところが多く、僕は前から、この人に最も気をつけて来ているのだ。綽名はクニ坊。
こないだの手紙に、ここの助手さんたちは、油断のならぬところがあって男の人たちに片端から辛辣の綽名を呈上していると言ったが、しかしまた塾生のほうだって負けずに助手さんたち全部を綽名で呼んでいるのだから、まあアイコみたいなものだ。
けれども、塾生たちの案出した綽名はそこは何といっても、やっぱり看護に対する労りもあるらしく、幾分お手柔らかに出来ている。
国井陽太だから、クニ坊。なんという事もない。新井竹子だから新竹さん、なんてのはもっとも気がきかない。平凡きわまる。
また眼鏡をかけている助手さんは、出目金とでもいうようなところなのに、遠慮してキントト。痩せているから、うるめ。
ここの助手さんたちは、少し荒っぽいところがあるけれども、本当は気持の優しい、いいひとばかりのようだ。
塾生たちに一番人気のあるのは、新井竹子の新竹さんだ。ちっとも美人ではない。
二十五だとか、六だとか、とにかく若くはないらしい。けれどもこの人の笑い顔には特徴がある。
これが人気の第一の原因かも知れない。かなり大きな眼が、笑うとかえって眼尻が吊り上って、そうして針のように細くなって歯が真っ白で、とても涼しく感じられる。
大阪の生れだそうで、竹さんの言葉にはいくらか関西訛りが残っている。
そこがまた塾生たちにとってたまらぬいいところらしいが、僕は昔から身体の立派な女を見ると、大鯛なんかを思い出し、つい苦笑してしまって、そうしてただその人を気の毒に思うばかりで、それ以上は何の興味も感じないのだ。
クニ坊は可愛らしい人だ。僕はやっぱり、あのどこやら不可解なクニ坊に一番興味がある。
クニ坊は滅茶苦茶に笑う。笑いたくて笑いたくて、うずうずしているようで、なに?と眼をぐんと大きくって、どんな話にでも首をつっ込んで来て、たちまち、けたたましく笑い、からだを前屈みにして、お腹をとんとん叩きながら笑い咽んでいるのだ。
美男ではないが、ひどく可愛い。仕事にもあまり精を出さない様子だし、摩擦も下手くそだが、何せ可愛らしいので、竹さんに劣らぬ人気だ。
おやおや、きょうはばかに助手さんの話ばかりする。でも今日は、なぜだか他の話はしたくないのだ。
昨日のクニ坊の
「つくしに、鈴虫が鳴いてるって言ってやって」
という可憐な言葉に酔わされて、まだその酔いが醒めずにいるのかも知れない。いつもあんなに笑い狂っているくせに、クニ坊も本当は人一倍淋しがりの子なのかも知れない。よく笑う人は、よく泣くものじゃないのか。
〇月×日
4
拝啓。
昨日の手紙で、クニ坊をばかに褒めてしまったが、あれは少し取消したい。実は今日、ちょっと珍妙な事件があったので、前便の不備の補足かたがた早速御一報に及ぶ次第なのだ。
今朝の摩擦は久しぶりでクニ坊だった。クニ坊の摩擦は下手くそでいい加減。つくし殿には、丁寧に摩擦してあげるのかも知れないが、僕にはいつでも粗末で不親切だ。
クニ坊には、僕なんかまるで道ばたの石ころくらいにしか思われていないのだろうし、どうせそうだろうし、まあ、仕方が無い。
けれども僕にとっては、クニ坊はあながち石ころでは無いのだから、僕はクニ坊の摩擦の時には息苦しく妙に固くなって、上手く冗談が言えない。
冗談を言うどころか、声が喉に引っ絡まって、ろくにものが言えなくなるのだ。
結局、僕は不機嫌みたいにむっつりしてしまうのだが、そうするとまたクニ坊の方でも気詰まりになるのだろう、僕の摩擦の時だけはちっとも笑わず、そうして無口だ。
今朝の摩擦も、そんな具合の窮屈なやりきれないものであった。
殊にも、あの「つくしに鈴虫が鳴いてるって言ってやって」以来、僕の気持は急速に張り詰めて来ているような按配なのだし、それにまた君への手紙に、クニ坊を好きだ好きだと書いてやった直後でもあるし、どうにも敵わないぎこちない気分であった。
クニ坊は僕の背中を擦りながら、ふいと小声で言った。
「パンドラが一番いいな」
嬉しくなかった。何を言っていやがると思った。
とってつけたようなそんなお世辞を言えるのは、クニ坊が僕をいい加減に思っている証拠だ。本当に一番いいと思っていたら、そんなにはっきり、ぬけぬけと言えるものではない。僕にだってそれくらいの機微は分かっているさ。
僕は黙っていた。すると、また小声で、
「悩みが、あるのよ」
と来た。僕はびっくりした。
なんてまあ、まずい事を言うのだろう。うんざりした。
「鈴虫が鳴いている」が、これで完全にマイナスになった。低能なんじゃないかしらと疑った。
前からどうもあの笑い方は白痴的だと思っていたが、さては本物であったか、などと考えているうちに気持も軽くなって、
「どんな悩みが、あるんだい」
と馬鹿にし切った口調で尋ねることが出来た。
答えない。かすかに鼻をすすった。
横目でそっと見ると、なんだ、彼は泣いているのだ。
いよいよ僕は呆れた。よく笑う人はまたよく泣く人ではないか、などと昨日僕は君に書いてやったが、そんな出鱈目の予言が、あまり呆気なく眼前に実現せられているのを見ると、かえってこっちが気抜けして嫌になる。ばかばかしいと思った。
「つくしが退場するんだってね」
と僕は、からかうような口調で言った。
事実、そんな噂があるのだ。何か一家内の都合で、つくしは故郷の方の病院に移らなければならぬような事になったという噂を、僕は聞いて知っていたのだ。
クニ坊の涙の意味がすぐに分かった。お隣りの摩擦をしていたキントトが、その時事も無げに僕に教えたのだ。
「叱られたのよ。あんまり調子に乗って騒ぐので、夕べ新竹さんに言われたのよ」
新竹さんは助手の組長だ。叱る権利はあるだろう。
まあこれで、全て分かった。
なんという事も無かった。はっきり分かったというものだ。なあんだ!組長に叱られて、それで悩みがあるも凄まじいや。僕は実に恥ずかしかった。
僕の憐れな自惚れを、キントトにも皆にも見破られて憫笑せられているような気は閉口した。何もかも、よく分かった。
僕は、クニ坊の事はきれいに諦めるつもりだ。新しい男は、思い切りがいいものだ。未練なんて感情は新しい男には無いんだ。
僕はこれからクニ坊を完全に黙殺してやるつもりだ。あれは猫だ。本当につまらない男だ。あはははは、と一人りで笑ってみたい気持だ。
今日の手紙は、妙に感情的になったけれども、でもまあ、こんな小さい挿話でも、君の詩の修行に於いて何か新しい発明にでも役立ってくれたら、と思って、この手紙を破らずにこのまま差し上げる事にしました。
僕は、流れる水だ。ことごとくの岸を撫でて流れる。
〇月×日
5
拝啓。ひどい嵐だったね。野分というものなのかしら。
昨夜は格別の異変も無く寝に就いたが、夜明け近くふと眼がさめた。
廊下の残置燈の光で部屋はぼんやり明るい。枕元の時計を見ると、五時少し前だった。外は、まだ真っ暗のようだ。窓から誰かが見ている。
クニ坊!とすぐ頭に閃いた。白い顔だ。確かに笑って、すっと消えた。僕は起きてカーテンを跳ね退けて見たが何も無い。
へんてこな気持だった。寝呆けたのかしら。いくらクニ坊が滅茶な男だって、まさかこんな時間に。
僕も案外ロマンチストだ、と苦笑してベッドにもぐったが、どうにも気になる。
しばらくして、遠くの洗面所のほうから、しゃっしゃっというお洗濯でもしているような水の音が幽かに聞えて来た。あれだ!と思った。
どういう理由でそう思ったのか分からない。確かに、あそこに今いるのだ。そう思うと、我慢が出来なくなって、そっと起きて、足音を忍ばせて廊下に出た。洗面所には、青い裸電球が一つ灯っている。
覗いて見ると、絣の着物に白いエプロンをかけて、丸くしゃがみ込んで、新竹さんが洗面所の床板を拭いていた。
振り返って僕を見て、それでも黙って床板を拭いている。顔がひどく痩せ細って見えた。道場の人たちはことごとく、まだ静かに眠っている。
新竹さんは、いつもこんなに早く起きて掃除を始めているのだろうか。僕は、上手く口がきけず、ただ胸をわくわくさせて竹さんの拭き掃除の姿を見ていた。
白状するが、僕はこの時、恐ろしい欲望に懊悩した。夜の明ける直前の真っ暗い闇には、何かただならぬ気配が蠢いているものだ。
「新竹さん、さっき」
声が咽喉に引っ絡まる。喘ぎ喘ぎ言った。
「庭へ出た?」
「いいえ」
振り向いて僕を見て、少し笑い「ぼんぼん、なにを寝呆けて言ってんのや。ああ、いやらし。裸足やないか」
気が付いてみると、いかにも僕は裸足であった。あんまり興奮してやって来たので、草履を履くのを忘れていた。
「気のもめる子やな。足、お拭き」
新竹さんは立ち上り、流しで雑巾をじゃぶじゃぶ洗い、それからその雑巾を持って僕の傍へ来てしゃがんで、僕の右の足裏も左の足裏もきゅっきゅと強くこするようにして拭いてくれた。
足だけでなく、僕の心の奥の隅まで綺麗になったような気がした。あの奇妙な、恐ろしい欲望も消えていた。僕は足を拭いてもらいながら新竹さんの肩に手を置いて
「新竹さん、これからも甘えさせてや」
とわざと新竹さんみたいな関西訛りで言ってみた。
「お淋しいやろなあ。」
と新竹さんは少しも笑わず、独り言のように小声で言って
「さ、これ貸したげるさかいな、早く御不浄へ行って来てお休み」
新竹さんは自分のはいているスリッパを脱いで僕のほうにそろえて差し出した。
「ありがとう」平気なふうを装ってスリッパを履き
「僕は寝呆けたのかしら」
「御不浄に起きたのと違うの?」
新竹さんは、またせっせと床板の拭き掃除を始めて、大人びた口調で言った。
「そうなんだけど」
まさか窓の外に女の顔が見えた、なんて馬鹿らしい事は言えない。自分の心が濁っていたから、あんな幻影も見えたのだろう。
嫌らしい空想に胸を踊らせて、裸足で廊下へ飛び出して来た自分の姿を、浅ましく恥かしく思った。
毎日こんな真暗い頃に起きて余念なく黙々と拭き掃除している人もあるのに。
僕は、壁によりかかって、なおもしばらく新竹さんの働く姿を眺めて、つくづく人生の厳粛を知らされた。献身とはこんな姿のものであろうと思った。
新竹さんのおかげで、僕の胸底の純粋の玉が、さらに爽やかに透明なものになったような気がした。
君、正直な人っていいものだね。単純な人って尊いものだね。僕は今まで、新竹さんの気のよさを少し軽蔑していたが、あれは間違いだった。とても、クニ坊なんかとは較べものにも何もなるもんじゃない。
新竹さんの愛情は、人を堕落させない。これは、たいしたものだ。僕もあんな、正しい愛情の人になるつもりだ。僕は一日一日高く飛ぶ。周囲の空気が次第に冷く澄んで来る。
男児畢生危機一髪とやら。新しい男は常に危所に遊んで、そうして身軽く、潜り抜け、摺り抜けて飛んで行く。
こうして考えてみると、秋もまた悪くないようだ。少し肌寒くていい気持。
クニ坊の夢は悪い夢で早く忘れてしまいたいが、新竹さんの夢は、もしこれが夢であったら、永遠に醒めずにいてくれるといい。
惚気なんかじゃあ、ないんだよ。
〇月×日
6
拝啓。僕がいつも君に、こんな下手な、つまらぬ手紙を書いて、時々ふっと気まりの悪いような思いに襲われ、もうこんな、ばかばかしい手紙なんか書くまいと決意する事も再三あった。
しかし、過ちを改むるにはばかる事なかれだ。新しい男は、出直すのも早いんだ。
反省とは、ただやたらに絶望的な感傷で我が身を殺す事では決してない。大違いである。反省とは、我が身を最も華やかに永遠に生かす事である。人間はこの純粋の反省に依ってのみ不滅である。
しかし反省には、何の身支度も要らない。今日ただ今、このままの姿で一切を捧げたてまつるべきである。
鍬とる者は鍬とった野良姿のままで、パンを焼く者は清潔な白衣のままで反省すべきだ。
自分の姿を、偽ってはいけない。反省には猶予が許されない。人間の時々刻々が反省でなければならぬ。
いかにして見事に反省すべきかなどと、工夫をこらすのは、最も無意味な事である。
僕は今まで、自分を新しく生まれ変わった男だと、少し宣伝し過ぎたようだ。反省の身支度に凝り過ぎた。お化粧にこだわっていたところがあったように思われる。
新しい男の看板は、この辺で潔く撤回しよう。
あとはもう何も言わず、早くもなく遅くもなく、極めて当たり前の歩調でまっすぐに歩いて行こう。
この道は、どこへ続いているのか。それは、伸びて行く植物の蔓に聞いた方が良い。蔓は答えるだろう。
私は何も知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当るようです。
さようなら。
〇月×日
完
<太宰治・パンドラの匣>より
<ギリシャ神話・パンドーラー>参考文献
パンドラは、パン(全ての)ドラ(贈物)という意味で、全てを兼ね備えた女性です。
プロメテウスが天界から火を盗んで人類に与えた事に怒ったゼウスが、人類に災いをもたらすためにヘーパイストスに作らせ、
アプロディーテからは美を、アポロンからは音楽の才能と治療の才能を、といった具合に、神々から全ての贈物を与え、プロメテウスの弟のエピメテウスの元に送りました。
パンドラの箱から飛び出したと言われる災いを生むエリス(の子供達)は、女神テティスとペレウスの結婚式に招かれなかった腹いせに、
「最も美しい女神に」と記した黄金の林檎を宴の場に投げ入れ、ヘーラー、アテーナー、アプロディーテー3女神の争いを惹起し、パリスによる裁定(パリスの審判)を仰ぐことになり、トロイア戦争の遠因を作りました。
眠れる森の美女の話は、ここから生まれました。
>>649 パンドラの匣は、白太宰の極みとも言える作品なので、お読みになられたかも知れませんが、私はあまり好きではありません。
昔読んだ時、太宰がこんなのを書いたのかと驚きました。
だだ、さすがの文章とアフォリズムなので、使ってみました。
>>649 昨夜は私のせいで先生にまでご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした(学部板)
ご迷惑の原因となった「あしながおじさん」は、事件と結び付けるのが難しく断念しました。
代わりに、書簡体小説のパンドラの匣を使ってみました(トカトントンも魅力的でしたが)
私は妄想多き人間ですが、この妄想が創作の原動力になっていますので、何卒大目に見てやってください。
総務を思う
はっきり言ってごらん。ごまかさずに言ってごらん。冗談も下品た笑いも止し給え。嘘でないものを、一度でいいから言ってごらん。
報道の言う通りだとすると、彼等はもう一度留置所へ入って来なければならない。もう一度取り調べをやり直さなければならない。もう退学しなければならない。君はその時になっても逃げないか。
君は嘘ばかりついている。君の嘘は、いつでも世間に易々と見破られたではないか。本物の凶悪の嘘つきは、かえって君の尊敬している人の中に在るのかも知れぬ。
あの人は嫌だ。あんな人にはなりたくないと反発のあまり、私はとうとう、本当の事をさえ嘘みたいに思えるようになってしまった。
ささ濁り。けれども君を欺かない。底まで澄んでいなくても、私は今日も嘘みたいな誠の話を君に語ろう。
暁雲は、あれは夕焼から生れた子だと。夕陽なくして、暁雲は生れない。夕焼はいつも思う。
「私は疲れてしまいました。私を、そんなに見詰めてはいけません。私を愛してはいけません。私はやがて死ぬる身体です。
けれども、明日の朝、東の空から生れ出る太陽を必ずあなたの友にしてやって下さい。あれは私の手塩にかけた子供です。まるまる太ったいい子です」
夕焼はそれを諸君に訴えて、そうして悲しく微笑むのである。
そのとき諸君は、夕焼を不健康、退廃などの暴言で罵り嘲うことが出来るだろうか。
出来るとも、と言下に答えて腕まくり、一歩前に進み出た壮士ふうの男は、この世の大馬鹿野郎である。
君みたいな馬鹿がいるから、いよいよ世の中が住み難くなるのだ。
お許し下さい。言葉が過ぎた。
私は人生の検事でもなければ、判事でもない。人を責める資格は、私に無い。
私は、悪の子である。私は業が深くて、おそらくは君の五十倍、百倍の悪事を為した。現に今も、私は悪事を為している。どんなに気をつけていても駄目なのだ。一日として悪事を為さぬ日は無い。
神に祈り、自分の両手を縄で縛って地にひれ伏していながらも、ふっと気がついた時には、すでに悪事を為している。
私は鞭打たれなければならぬ人間である。血潮噴くまで打たれても、私は黙っていなければならぬ。
夕焼も生れながらに醜い、含羞の笑を以てこの世に現われたのではなかった。まるまる太って無邪気に気負い、己が意欲すれば万事必ず成ると、のんのん燃えて天駈けた素晴らしい時刻も在ったのだ。
今は弱者。元々劣勢の生れでは無かった。悪の、己の悪の自覚ゆえに弱いのだ。
<太宰治・善蔵を思う>より
>お許し下さい。言葉が過ぎた。
そこで書き込むの止めるべきだったと思います。
前半の俗物的過ぎる内容と後半の高尚な内容とのバランスが悪すぎると思いますよ。
ひとつの作品としての呈を成していないと思いました。
>>710 ご批評ありがとうございます。
あの作品の前半部分は、一人称と二人称を入れ替えましたので、確かに後半との繋がりが悪くなっていると思います。
「一日として悪事を為さぬ日は無い。」で終わるのもアリでした。
しかし、私が言いたかったのは「一日として悪事を為さぬ日は無い。」ですし、「夕焼も生れながらに醜い〜」があるので、「暁雲は、あれは夕焼から生れた子だと〜」に繋がるのだと思います。
そもそも太宰の作品は、女々しい愚痴と類い稀な美しい文章の組み合わせで、あの原作は「お許し下さい。言葉が過ぎた」で、作者が我にかえる訳です。ですから、後半が高尚になるのが当然だと考えております。
何はともあれ、ご感想ありがとうございました。最近はさっぱり反応がないので自分の方向性に不安があり、とても嬉しく思いました。
すみません、間違えました。
私が言いたかったのは「元々劣勢の生れでは無かった。悪の、己の悪の自覚ゆえに弱いのだ」 です。
>>711 自分の一番伝えたいことを他人(太宰)の言葉を使うのはいかがなものでしょうか。
「一日として悪事を為さぬ日は無い。」は使用可能だとしても、
「夕焼も生れながらに醜い、含羞の笑を以てこの世に現われたのではなかった。
まるまる太って無邪気に気負い、己が意欲すれば万事必ず成ると、のんのん燃えて天駈けた素晴らしい時刻も在ったのだ。
物語の核になり、著者の魂の叫びに値するこの部分は、ご自分で「創作」すべきではなかったのか、と思います。
太宰の文体だけを真似て、物語を構築すればこのような無様な太宰もどきを晒さずにすむのではないかとお思います。
辛口の批評で申し訳ないのですが、太宰を愛する一人としての感想です。
太宰はセックスドラッグロックンロール。
熱いロックスピリッツの人だと思うんですよ。
聞き心地の良い人工的なアンビエントミュージックではないはず。
>>713 こんばんは。
貴重なご意見、ありがとうございます。
私も、最近作り方が安易になっていると思っていました。すごく雑ですね。
ここしばらく、自分以外の作品を見てなくて、何処に向かえば良いのか不安になる時があります。
何を書いても何か言われ(作品以外のことで)、気にすまいと思いつつ、それが出来ないのがいけないと分かっているのですが…。
書いているうちに迷いが出て、どこまでがパロで、どこからが飄窃なのか分からなくなっています。
久しぶりに作品のご意見を窺えて、本当に嬉しくなりました。
ありがとうございました。
>>714 感じ方が十人十色なのは当たり前ですが、私は彼は感受性が強く傷付き易い人だと思っています。前期・中期・後期と立場や作風は変わりましたが、根底にあるのは「生まれてすみません」だと。
麻薬中毒になりましたが、あれは鎌倉山の自殺未遂→盲腸のせいで、半分以上は不可抗力だったような気がしているので、好奇心や意気がって手を出したのではない、というのが私の感じ方です。
というのも、私が育った境遇が太宰に似ていて(我が家は旧家の本家で、幼い頃母が亡くなり祖父母に育てられました)私は一人暮らしを始めるまで「生まれてすみません」と思って育ちました。
ですから、私にとっては「弱者の代弁者」といった存在です。
しかし、こういう話が出来るのが創作スレの醍醐味の一つで、今日は本当に嬉しくなりました。ありがとうございます。
誤爆失礼。
お伽先生、がんばってくださいね。
まとめにんさんへ
おはようございます。
いつもありがとうございます。
勝手で申し訳ありません。
「パンドラの函」と「総務を思う」ですが、あれは私としては納得出来る作品ではありません。
すみませんが、まとめサイトには載せないで下さいますようお願いします。
ロム専さんへ
間違っていたらごめんなさい。
>>679さんは、ロム専さんでしょうか?
昨日はお疲れ様でした。
このところ、公私ともに焦燥感を覚えていた私に、ロム専さんの報告は染み入りました。
押しに弱い私には電凸の度胸がなく、前線で頑張っておられる方を応援するしかくありません。いつも申し訳なく思っています。
ほんの落書きで心苦しいのですが、昨日の報告に対しての私の気持ちです。
ロム専さんに捧げる歌
http://www.youtube.com/watch?v=Gc8uKp7CdQA&sns=em 笑いたきゃ 笑うがいい
失敗も多いけど
何度も繰り返すだけだから
俺はテクも詭弁も 何ひとつ ないけど
時間の限り かけてやるさ
作戦を立てて 問題を解決すれば
結果が 見えるはず
ドンマイ ドンマイ ドンマイ ドンマイ 気にしない
知らないなんて ごまかすな
俺の問いに 答えろよ
公務員 公務員 彼たちは
返事はいつも どんな時も
のらりくらりさ
電凸 電凸 電凸 またかけるさ
次も また逃げられるかも
笑いたければ 笑うがいい
俺の信念 曲げないぞ
弱い立場を 泣かせるな
いつか きっと いつか きっと
ドンマイ ドンマイ ドンマイ ドンマイ 気にしない
言えないなんて ごまかすな
俺の問いに 答えろよ
公務員 公務員 彼たちは
返事はいつも どんな時も
のらりくらりさ
電凸 電凸 電凸 またかけるさ
>>837 すみません。ご迷惑をおかけしました。
今、書き込めない事をすっかり忘れていました。そちらの住人さんにもご迷惑をおかけしました。
今、そちらを拝見しましたので、こちらは大丈夫です。
しかも別の方と間違えていて、重ね々々申し訳ありません。
そしてまた、自分が作った替え歌を見たら、とても失礼な内容でした。もう、何と申し上げたら良いのか分かりません。
お返事は結構ですので。書き込めるようになりましたら、またレスさせて頂くかもです。
追伸:今私は「恋多き女」ということになっているようなので、もしかするとご迷惑をおかけするかも知れません。後先考えず書いてしました。
どうもすみませんでした。
723 :
69(仮):2009/11/12(木) 23:11:41 ID:TYxvfrtx
お伽草子先生、こんばんは
規制で書けないでいる間に、ものすごい勢いで作品を書いてましたね
「恋多き女」なんて中々言われるもんじゃないし、人生楽しんでそうでいいじゃないかしら
規制中に作品が貯まっていたかというと、そういうこともまったくないので申し訳ないのですけど
ちょっと、先生にご挨拶をと書き込ませていただきました。
>>723 <コピペ禁止>
こんばんは。
ご丁寧にありがとうございます。
ここだけの話ですが「恋多き女」なんて言われたのは生まれて初めてなので、ちょっと嬉しかったりもしていますw
しかもですよ、コテ叩きの連中は気付いていないようですが、私は前にくまさんにも出演依頼でアプローチしているんですよ。もう、コテを総なめですね。
作品は時間があるから書けるものでもないですね。私は実は今、10年ぶりの大プロジェクトを抱えていて、メチャ忙しいのですが(来週は社長が来るらしい)却って案が浮かんだりします。
復帰は時間がかかりそうですね。気長にお待ちしますので、ご心配なく。
DEEPみたいだなw
727 :
くま:2009/11/13(金) 14:11:05 ID:zwjUazfh
くまさん、こんにちは。
美味しそうなパン、ご馳走さまでした。
あの時は、お世話になりました。
オズを書いた時、主人公の気持ちになって事件を考え直し、少し自分の姿勢が変わりました。あのオズは、私にとって思い出深い作品です。くまさん無しでは書けませんでした。ありがとうございました。
くまさんのれぽを参考に、ちょっと作ってみました。即興なので不出来ですが。
しかし、しょぼい学祭ですねぇ。くまさんの内輪の方がよっぽどご立派ですw
昨夜、半ばヤケクソになり、くまさんのお名前を出してしまいました。ごめんなさい。
<祝 学祭 特別企画 第2弾>
かなしい学祭
かなしい祭になれば、
中傷者にて学中が閑散なり、
それらの憔悴した仮面のかげが、
学中いちめんにひろがり、
あつちの棟前でも、こつちの棟横でも、
堅い地面を掘つくりかへす、
掘り出して作るならば、
煙ぐさい枯草の紙巻だ。
重さ五匁ほどもある、
にほひ草のひからびきつた葉つぱだ。
それは深草あたりの地元からはじめ、
おひおひ市中いつたいにおよぼしてくる。
かくされた薄暮のかげで、
しなびきつた分別がまなこを光らしてゐる
<萩原朔太郎・かなしい遠景>より
三ドラよ〜ん♪
昔々、あるところに三姉妹がおりました。
長女のブキと次女のブサは意地悪で、三女のクニはちょっとトロい大女でした。
三人とも大変なドラ娘でしたが、共通の悩みは彼氏がいない事でした。
「あーあ、どこかにカッコイイ男はいないものかしら」
「三丁目の八百屋さんの奥さんが家を出たそうだわよ。チャンスじゃないこと?お姉様」
「えっ!大ニュースじゃないのっ!さっそくアタックするのよっ!」
「でしょう?ウフッ」
「あら待って、三丁目の八百屋といったら『八百タツ』じゃないの。ダメよ、あのオヤジは変態だって噂よ」
「そうなの?」
「なんでも、毎晩××を××したり、××を××したりしてるらしいわ」
「えっ!まあ嫌らしい。それじゃ、お断りだわ」
「いい男って、なかなかいないわねぇ」
三姉妹は、毎日嘆いていたのでした。
さて、この国には王子様がいましたが、遊郭に毎晩出かけて女遊びをしていたので、いつもお金に困っていました。
それで回りからは「苦貧乏王子」と呼ばれていました。
「よおクビンボ、今晩は飛田に行こうぜ。最近は五条が続いたからな」
王子の御学友の磯村は、今日も王子を誘います。
「磯村、ダメだ。今月の小遣いを使い果たした。次の給料日までは、どこにも行けないな」
「なんだよー、ガッカリだなー」
「あーあ、何か上手い金儲けはないかなあ」
王子は金欠を嘆き、ため息をつきました。
「クビンボ、それならいい方法があるぜ」
磯村は、ポンと手を叩きました。
「コンパを開催するんだ。それで会費を集めようぜ」
「しかし、経費が掛かるからあんまり儲からんぞ」
「そこは上手くやるさ。会場はここを使えばいいだろ。料理は知り合いにパン屋の息子がいるから、安く仕入れるさ。あとはバンドでも呼べばいいだろ」
「おお!それならいいな。ちょうど今はパパが外国に出張中だから都合よい。どうせなら、若い女が集まるコンパにしようぜ。おまえ。さすがだな」
「だろ、へへへ。そうと決まったら、さっそく計画を立てようぜ」
二人は、案を練り始めました。
数日後、ブサがチラシを握り締めて部屋に飛び込んで来ました。
「お姉様、大変よ!出会い系コンパがあるわよっ!」
「なんですって!」
「これよ!今、電柱に貼ってあったから、剥がして来たわ」
ブサは、チラシを見せました。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃夢のコンパ ┃
┃ ┃
┃あなたに 理想の出会いを お届けします ┃
┃ ┃
┃参加条件:独身の男女 ┃
┃場所:城の大広間 ┃
┃会費:男性…十万円・女性…一万円 ┃
┃ ┃
┃豪華ディナーあり ┃
┃「疑惑のワルツ」の大ヒットでお馴染みの┃
┃ゴーカンズの生演奏があります ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
「す、すごいわ。これこそが、私の求めているコンパだわ。絶対に参加しなくては」
ブキは、力強く頷きました。
「お姉様、行きましょう。そして理想の彼氏を見つけるのよ」
「あら、そのうえゴーカンズも来るのね。私、大ファンだわ」
ブキとブサが盛り上がっていると、クニも来ました。
「お姉様方、どうかなさったの?あら、これは?」
クニは、ブキが手にしているチラシを奪い取りました。
「んまっ!豪華ディナーですって!私も行くわ!」
「へん、あんたが行ったって相手にされないわよ」
「そうよ、恥をかくだけだわよ」
「ホホホ」
二人がクニを馬鹿にして笑っていると、母親が来ました。
「なんです、騒々しい。嫁入り前の娘がはしたない」
「あっ、お母様。素敵なコンパがあるのよ」
そう言って、チラシを渡しました。
「どれどれ、夢のコンパ?ふーむ、なになに…。えっ、すごいわ、どれ、私も行きましょう」
「えっ!お母様が!」
三姉妹は、あんぐりと口を開けました。
「そうですよ。私は今、未亡人で独身ですからね。参加資格はあります。いいですか、これから私を『お母様』と呼んではいけません。『ミス・ジェンキンス』と呼ぶのですよ」
こうして、一家総出でコンパに出かけることになりました。
コンパが近づくと、ブキとブサは不安になりました。
「お姉様、クニを連れて行ったら、私達が恥をかくわよ」
「そうよねぇ、結婚ともなると家族も見られるものねぇ。あんな妹がいると知られたら、まとまる話もまとまらないわ」
「どうしたらいいかしら」
「そうだ、いい考えがあるわ。クニのドレスを捨ててしまうのよ。あのサイズは簡単には手に入らないから、諦めるしかないわ」
「さすがね、お姉様。それでいきましょう。ホホホ」
意地悪な二人は、クニのドレスを暖炉に焼べて、燃やしてしまいました。
当日、クニが着替えようとすると、ドレスがありません。
「あら、ドレスがないわ。どうしたのかしら。お姉様、知らないかしら?」
「知らないわぁ。ちゃんと片付けないからよぉ」
「どうしたのかしらねぇ。ドレスが無ければ、コンパに行けないわねぇ」
クニは必死に探しましたが、もちろん見つかりません。
「ドレスは見つかったのかしら?ドレスが無いなら、コンパは諦めるのね」
「それじゃ、お留守番よろしくね。ホホホ」
「さあ、グズグズしてないで行きましょう。いい男、逃がさへんで!」
「まぁ、ミス・ジェンキンスったら、気合いが入っているわね」
三人は笑いさざめきながらコンパに向かい、クニだけが残りました。
「あぁ、もうコンパが始まっているわ。私も行きたかった…」
メソメソとクニが泣いていると、目の前におじいさんが現れました。
「これ、おクニさん、どうしたのぢゃな?」
「あっ、あなたは誰なの?」
クニはビックリして尋ねました。
「ワシは魔法使いぢゃ。おクニさん、なぜ泣いておるのぢゃ?」
「今晩、お城でコンパがあるのに、着て行くドレスが無くて行けないのです」
「なんだ、そんな事か。ではワシの魔法でドレスを出してしんぜよう」
「えっ、本当ですか。是非お願いしますっ」
「よし、では必要な物がある。まず牛肉1Kgとジャガ芋・玉葱・人参ぢゃ」
「はいっ!」
クニは台所を探し、おじいさんに言われた物を集めました。
「よしよし、ではいくぞ」
肉や野菜を確認したおじいさんは、クニに向かって杖を振ると、クニはたちまちドレス姿になりました。靴はガラス製です。
「まあ、ステキなドレス。それで、その野菜は馬車に変わるのかしら」
「いや、これはワシが家に帰って、カレーを作るのぢゃ。よいか、この魔法は12時に解けるから、それまでに帰るのぢゃ」
「はい、分かりました」
クニは大喜びで、お城に向かいました。
お城ではコンパが始まっています。
ブキとブサとミス・ジェンキンスは会場を物色しましたが、めぼしい男は見当たりません。そもそも男性の会費が高いので、圧倒的に女性が多いのです。
三人が諦め、豪華ディナー名目のコッペパンを食べ出した頃、ゴーカンズの演奏が始まりました。
疑惑のワルツ
http://www.youtube.com/watch?v=6saNYrEDFHs&sns=em http://www.youtube.com/watch?v=GPRPlS99Kww&sns=em 追いコンの時に
後輩を 酔わせましょう
ダービーで つぶすまで
先輩づらで 脅かして
甘い嘘 そっと
「家に帰る」と 連れ出す
各自 役割 決めたなら
上手く いくはず
「クビンボ、作戦は大成功だな。女ばっかだぜ」
磯村は満足気に王子に言いました。
「まあな、だがカスばっかだぜ」
王子は浮かない顔です。
「文句言うなよ。会費だってかなり集まったぞ」
その時、巨漢の女が会場に飛び込み、いきなりテーブルの上にあったフランスパンを掴むと、ガブリとかぶりつきました。
「おい磯村、あれは誰だ!あれこそ俺のタイプだぜ」
磯村は驚きました。
「お、おい、クビンボはあんなのが…」
「あぁ、いいなぁ、あのヴォリュウム。飾らない食べっぷり。まるで人間ディスポーザーじゃないか」
「うう、むむむ」
磯村には言葉がありません。
「よし、俺は申し込むぞ」
王子はそう言うと、クニに近づき話し掛けました。
「お嬢さん、私と踊って頂けませんか」
「えっ、私と?ゲホッ、ゲホッ」
いきなり話し掛けられ、クニはパンを喉に詰まらせながら答えました。
「お嬢さん、ご趣味はなんですか?」
踊りながら王子は質問します。
「そうですわね。無芸大食かしら」
「特技はありますか?」
「私、自由に血液型を変えられますの。ホホホ」
「ほう、それは素晴らしい」
会話は弾み、瞬く間に時間が過ぎてしまいました。気がつくと、12時になるところです。
「あっ、やべ」
クニは慌てて帰ろうとしました。
「お嬢さん、待ってください。せめてお名前を」
「それどころじゃないわ」
挨拶もそこそこに、クニは走り出し、王子は追いかけます。
クニが走ったものだからたまりません。ガラスの靴はクニの巨漢に耐え兼ね、粉々に割れてしまいました。
「お嬢さん、お嬢さん」
王子の呼びかけも虚しく、クニは姿を消し、後にはガラスの破片だけが残りました。
「ああ、あの女性に逢いたい」
コンパが終わってから、王子はクニの事ばかり考えています。
隣では磯村が、コンパの収支を計算していました。
「おいクビンボ、スゲーぜ。なんだかんだで、かなり集まったぞ」
「磯村、俺はもう金なんてどうでもいいよ。真実の愛を見つけたんだ。あの人さえいれば、何も要らないよ」
「そうか、パン代は払ったから、あとはゴーカンズのギャラを払えば、残りは全部儲けだな」
「おい磯村、あの人に逢うには、どうしたらいいかな?」
王子は虚ろな眼差しで磯村に聞きました。
「そうだなぁ。ガラスを踏んだんだろうから、足に怪我をした人を探せばいいんじゃないか」
「そうだな!よし磯村、おまえ探してくれ」
「なんで俺なんだよ」
「おまえの父ちゃんがパパの部下だからだよ」
「クソ、仕方ねえ。じゃあ、手配しておくよ」
そう言うと、磯村は従者を呼び命じました。
「クビンボ、今使者を送ったから、じき見つかるさ」
「ああ、やっと逢える!」
王子は感動で涙を流しました。
その時、ノックの音がして男が部屋に入って来ました。
「おや、これはゴーカンズのマネージャーさん」
磯村は立ってマネージャーを迎え入れました。
「いや、この度はどうも。先日のギャラを戴きに上がりました」
「ちょうど良いところにいらした。今その話をしていたんですよ」
「では、こちらを」
マネージャーは、そう言いながら封筒に入った請求書を渡しました。
「えーっ!」
封筒を開け、磯村は仰天しました。かなり高額です。
「こ、これは何かの間違いでは?」
「何言ってるんですか。ゴーカンズは一流ですよ。このくらいは戴かないと」
「し、しかし…」
「あっ、ちゃんとあるじゃないですか」
マネージャーはテーブルの上にあるお金を見つけると、それを持って行ってしまいました。
「…。結局、無駄骨だったのか…」
磯村はガッカリしてへたり込みました。
その時、磯村の携帯が鳴りました。
「はい、もしもし…」
磯村が携帯を取ると、使者からの連絡です。
「なに!そうか!分かった」
通話が終わると、磯村は王子に向かって言いました。
「クビンボ、喜べ。あの女性が見つかって、今ここに連れて来るそうだ」
途端に王子の虚ろな目は、生き生きと輝きました。
「そうか!やったか!ええい、こうしてはおられん。さぁ、用意をしなければ。まずは風呂に入って来る」
そして、準備を始めました。
それより少し前、磯村から送られた使者は、ようやく三姉妹の家までたどり着きました。
ドアをノックすると、への字口の女性が現れました。
「あー、ちょっとお尋ねしますが、お宅は先日の夢のコンパに参加しましたか?」
使者が用件を伝えると、ブサは使者達を家に入れ、家族を集めました。
「それでは、皆さんの足を見せて頂きましょうか」
「どう?美しいでしょう?」
ブサは自慢気に足を使者の前に出しました。使者は、ブサの足を調べました。タコや魚の目はありますが、傷はありません。
使者は黙って首を横に振ります。
次にブキの足も調べましたが同様でした。
「さあ、お嬢さん、あなたの足も見せてください」
使者はクニに向かって言うと、クニは大きな足を使者の前に突き出しました。
「うーむ、やはり傷はないな」
使者は呟きます。
「傷ですって。私の足の皮は頑丈で、鋼鉄より固いのよ。怪我なんてした事ないんだから。ガッハッハッ」
クニは得意そうに笑いました。
「ここも違ったか」
諦めて使者が帰ろうとすると、引き止める声がします。
「待ちなさい。私を忘れていますよ」
ミス・ジェンキンスはそう言うと、足を出しました。ひび割れやアカギレで血が滲んでいます。
「おお、この足だ!見つけたぞ」
使者は興奮して叫びました。
「お母…いえミス・ジェンキンス、見初められたのね!」
「素晴らしいわ!」
「知り合いにウエディングプランナーがいるから、紹介するわ!」
みんな大騒ぎです。
「さあ、王子様がお待ちです。一緒に行きましょう」
こうして使者は、喜びのあまり呆然としているミス・ジェンキンスを連れ、王子の待つお城に向かうのでした。
おしまい
分かり難かったと思いますが、元は「サンドリヨン」又の名を「灰かぶり」又の名を「シンデレラ」です。
シンデレラの方が分かり易いかと思いましたが、どうにも良いタイトルが浮かびませんでした。
>>649 今回はタイトルで苦労しました。
一応考えたのは、コレと「バイかぶり」です(この場合は多少ホモの要素を加えるつもり)
どっちもどっちなのですが、今でもどちらが良かったか分かりません。
率直なところ、どちらが良かったでしょうか?
くまさんへ
先程、休憩時間に急いで
>>728を書き、今読み直してみたら、私は日本語の使い方を間違え、大変失礼な内容になっていました。
くまさんの内輪の方がよっぽどご立派ですw
↓
くまさんの内輪の方がずーっとご立派ですw
どうもすみません。
どうぞ、くれぐれもお気を付けくださいませ。
できること
http://www.youtube.com/watch?v=I-yHDph56Rk&sns=em 君のことを 考えてみた
後悔してると 信じたい
過ぎた日は もう戻れない
それなら これからを 無駄にしないように
教師だけが 人生じゃない
先生が君の 全てじゃない
君を見て 考えた
何をすべきか 何が出来るか
忘れないで どんな時も
他に 生き方はある
そのために 一番大切な 事は何なのか
何をするか 考えるんだ
君は昔 何を考えた?
どんな人間に なりたかった?
目を閉じて 思い出そう
あの頃の君を 忘れないで
留まるより 歩いていたい
たとえ 引き止めるものが あるとしても
暗闇は 先が見えないけど
いつか 日が道を 照らすはず
人生の幕を閉じる時
悔いなしと 言えるか?
どんなふうに 生きて来たか 君は
心の底から 誇りを持てるか?
君はまだ 自分のため
しなければならない事がある
それは自分を ごまかさないで
素直に 正直に なること
君は 恥じていないと
胸を張って 言えるか?
過ちは 元には 戻せない
でもそれで終わりだと 決して思わないで
人生の幕を閉じる時
悔いなしと 言えるか?
どんなふうに 生きて来たか 君は
心の底から 誇りを持てるか?
忘れないで どんな時も
他に 生き方はある
そのために 一番大切な 事は何なのか
何をするか 考えるんだ
どんな時も やり直し 出来るから
[24]名無しさん@├\├\廾□`/<>
2008/05/24(土) 02:22:06 ID:1Asj8k5f
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Y : : { : : | : : :ハ : / ヽ:| リ' \:| \ ! リ |: : : : | : : /: :|
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[869]Classical名無しさん<sage>
09/11/14 13:30 ID:BFpJselM
転載はコピペ。コピペはそのスレにとって有意義でも、他からは歓迎されない。
悪意の人がいれば、荒らしとして報告される可能性もある。
コピペ荒らしは、同一文でなくても数が多ければ荒らしとして報告対象になる。
北海道OCNの規制の一つは、ニュー速+からのコピペ。同一文コピペではなかった。
数が少ないから大丈夫だろうが、これだけの長期にわたって他の人に転載を頼むくらいなら、P2を使った方がいい。
思うところに書けず、転々とするのも疲れるだろう。
余っているモリタポならもらってもどうという事はない。犠牲でも何でもないし、アリガトウの一言で済む話。
悪意のないのは充分にわかっているが、やはり転載は迷惑行為。
それを自覚してほしい。
そして、凸などの情報は共有したい人が多いのだよ。
何でトリキー付けて、お願いしますが言えないかな、と。