主要人物死亡不可
夢オチ不可
起きた殺人は全て解決
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vipに帰れ
4 :
ありがちな冒頭:2009/09/10(木) 16:01:55 ID:oAR0OTpU
穏やかに凪いだ海と青く澄み渡った空。
初秋の爽やかな風が少年の頬を撫でる。
その日金田一一は幼なじみである七瀬美雪と共に日本海に浮かぶ無人島に向かう船上にいた。
とあるミステリのイベントに参加する為である。
『見事に謎を解き明かした参加者には賞金百万円!(但し参加費としてお一人様2万円、その他実費は各々での御負担となります)』
この謳い文句に釣られた母と幼なじみが勝手に応募したのだ。しかも参加費用は小遣いから天引き。
我が母ながら強かなものだと苦笑した金田一の耳に、はしゃいだ美雪の声が届いた。
「ん?何か言ったかあ?美雪」
「んもう、はじめちゃんたらボーッとしちゃって」
「悪い悪い、あんまり気持ち良くってさ。で、何て言ったんだ?」
「島が見えて来たわね、って言ったのよ」
ほら、と美雪が指示すままに前方に目を遣ると、目的の地――鬼角島(きかくじま)が視認できた。
5 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/10(木) 19:33:04 ID:+o35J7FV
突風で美雪のスカートがめくれ、薄いピンク色のパンツが一の視線を独占した。
この時、二人はこれが嵐のような惨劇の前の静けさ、とは気づいていなかった…。
6 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/10(木) 20:44:21 ID:iFg1Ur8Y
「うわっ…はじめちゃん、あれみて!」
美雪はボートの先を指差す。
ボートの先端の尖部分には…なんと昆虫が刺されている。無視の体の身崩れがないのか逆に不気味だ。
「これなに…まさかもう事件が…?」
美雪がぶるっと震える。
「あぁこれはモ」「モズのはやにえ!」
金田一の声を少年がかき消す。少年の一行がボートを隣り合わせてきた。
「…?なんだボウズ?」
「僕は江戸川コナン…」バキッ。少年は発言途中で…父親らしき男に殴られていた。
「イヤーすみません!このガキが…そいじゃ失礼…」
男はもう一度ボカっと少年を挫いたあと、そうそうとボートを漕いでいった。
「「…」」
金田一たちはポカーンと顔を見合わせた。
「…何なんだ?あのガキは。」
「変な親子だね。……あの人…どこかで見たことあるような…」
首をかしげる美雪。金田一もそんな気がしたが、心当たりが浮かばなかった
「うーんそうか?…」
ともかく、二人はボートを漕いで離島へ向かう。
「ん?」
「どうしたの? はじめちゃん」
辺りを見回す金田一に、美雪がいぶかしげに問いかける。
誰かに見られているような感じがしたのだが、ここはまだ海の上だ。
「いや……」
と言いつつ、金田一には予感があった。
(あいつがいる。あの島で俺を待ち構えている)
一方、先ほどの少年もまた、海の上を飛ぶ白い鳩を鋭く睨んでいた。
(あいつ、今度は何を狙っているんだ)
ボートを桟橋に漕ぎ着けると、初老の男性が二人を迎えた。
矍鑠という言葉が良く似合う。
地元の漁師なのだろうか。赤く日焼けした肌に、白髪混じりの角刈り。小柄ながらも筋肉質な体躯。
「後の事はやっときますんで」
男は短く言った。無愛想、というか無口な性質なのだろう。
金田一はボートを任せて海岸に降り立つ。
振り返って見ると、男は手馴れた様子でボートにロープを括り付けている。
――確か、もやい結びと云うんだっけな
そんな事を思うともなく考えていたら、「すみません」と声をかけられた。
声の主に目を転じれば、二十歳前後の若者がそこにいた。
「あの、写真お願い出来ますか?」
「構いませんよー」
金田一は快諾し、若者からデジカメを受け取る。
「真理ー」
若者の呼び声に応じて、少し離れた所にいた女性が小走りにやって来た。
飛び切りの美人である。
金田一の鼻の下がだらしなく伸びた。
「海を背景にお願いします」
だが若者はそんな金田一の面に気付きもせず、真理と呼ばれた女性と並んで無邪気にピースサインを繰り出している。
カシャ、とシャッターを押してカメラを若者に返却する。
「どうもありがとう。あ、ぼくの名前は矢島透。都内の大学で学生やってます」
「真理です。よろしくね。透とは同じ大学なの」
二人揃ってペコッと頭を下げる。釣られる形で金田一と美雪も頭を下げて、自己紹介を述べた。
透「じゃあ、僕たち先に行きます」
二人は去っていった。
はじめ「(真理さんか…綺麗な人だったなあ…)」
美雪「はじめちゃん!何考えてるの!」
はじめ「えっ!……いゃあ、あの透って人、中々の人物だなぁってさ」
美雪「そう・・・」
その時、後ろから声を掛けられた。
「やあ!君、金田一一君だろ!」
はじめ「どちらさんですか?」
「俺は亀山薫ってんだ!君の話は剣持からよく聞かされてるよ」
美雪「刑事さんですか?」亀山「まあね、本当は杉下って人が来るはずだったんだけど用事ができたからって俺が来させられたってわけよ」
はじめ「んな事どうでもいいから早く行こうぜ!」
美雪「そうね」
二人は歩き出した。
何かおかしいと思ったら全年齢だったのか
緩やかな坂を登ると、聳え立つ洋館が見えた。
重厚な佇まいである。
「雰囲気あるわねー、はじめちゃん」
期待と不安の入り雑じったような声で美雪が言った。
「……いや、良く観てみると分かるけど、どうやら人工的に汚れを付けてるようだ。
建物自体はそう古くない……、というか寧ろ新しいな」
「そう、なの?」
金田一の言葉に、美雪は安心したような興醒めしたような表情になる。
「ま、いいや。さっさと入ろうぜ」
玄関の扉は開け放たれている。
美雪は勝手に入る事に対して抵抗があったようだが、結局スタスタとお構い無しに舘へ入る金田一の後を追う。
一応「お邪魔します」と小声で挨拶して。
廊下を進むとその先は応接室になっていた。
結構広い。
左右に階段があり、正面には暖炉。暖炉の上には、この洋館の物であろう見取図が貼り付けてある。
室内中央にはテーブルとソファがあり、そこには先客が腰掛けていた。
明るい色のショートヘアの女子高生である。
女子高生は金田一達には気付かぬ様子でブツブツと何か呟いている。
「海の幸…魚…蟹…海老…貝…刺身…鍋…煮物…焼き…踊り食い…一夜干しも捨てがたい…」
その口からはとめどなく涎が溢れ出している。
ハッとした様子で女子高生はこちらを向いた。
どうやら正気に戻ったらしい。
「こ、こんにちは!あ、私、桂木弥子って言います!」
「カツラギ ヤコさん? 変わったお名前ですね」
「いえ、カツラ キヤコです」
「かなり変わったお名前ですね。私は七瀬美雪」
「ナナセ ミユキさん。普通のお名前ですね」
二人の女子高生はあっというまにうち解け合ったのだった。
この自己紹介のやり取りが後に重大な意味を持つ事など、
その時の彼らにはわかる筈もなかった。
美雪とヤコ――もといキヤコ――はすっかり意気投合したようである。
二人してソファに座り込み、どこのマカロンがああだとか、そこのシブーストがこうだとか、大いに盛り上がっている。
甘い物が苦手ではないとはいえ、金田一は女子高生共の会話と特有のノリに付いていけず、かといって係の者も姿を現さないから部屋に入る事も出来ないでいた。
(仕方ないな……)
ただこの場にいるのも手持ちぶさたに感じられて、金田一は美雪に荷物を見てくれるように頼み、島を探索する事にした。
14 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/28(月) 19:34:32 ID:1u1c/kyz
きたいあげ
探索するといっても遠くに行くわけにはいかず、
館の見える範囲を散歩する程度にとどめておくことにした。
坂道を下りると、すぐに船着き場があり、
そこには金田一らを乗せて来たボートは既になかった。
あったのは手漕ぎ式の数人が乗れるボートだけだった。
金田一は経験から感じ取っていた。
今夜あたり嵐が来る。そして何かが起こる。
だが嵐は来なかった。そして何ごとも無く夜は明けた。
17 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 14:30:34 ID:6DlibL0P
ほ
18 :
創る名無しに見る名無し:2010/03/02(火) 21:14:26 ID:y5N9Yx+w
そう――。
嵐など来なかった。
恙無くミステリーイベントは終了した。
別段難しい事はなかく、多少ミステリをかじっていれば解けるような内容だった。
下らない――
何故か金田一の気持ちは苛だっていた。
「こうなったらオイラの手で難解ミステリーを作るしかねぇや」
…じっちゃんの名にかけて!
21 :
創る名無しに見る名無し:2010/06/19(土) 11:59:56 ID:+QFGJ3dP
バタンッ
22 :
創る名無しに見る名無し:2010/06/19(土) 13:09:50 ID:MmlHd9O0
コナン「バーロー、お前それでも探偵か?」
コナンが全部聞いていた
金田一「生意気なガキだ」
金田一はコナン殺害計画を練り始めた。
24 :
創る名無しに見る名無し:2010/06/29(火) 09:26:23 ID:51wXSOlx
と、そのとき!
25 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/03(土) 11:48:12 ID:ED1N0dGm
金田一は思いついた。
コナンを殺す良い案を。
金田一は美雪にコナンを殺害させるよう仕向けることにした。