リレー小説かこうぜ

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1創る名無しに見る名無し
一人8行以内でエロとグロは控えめでお願いします

リレー小説    スタート!
2創る名無しに見る名無し:2009/09/02(水) 20:49:58 ID:XQ1Nh2Bd
「びっくりドンキーに行こう!」
3創る名無しに見る名無し:2009/09/02(水) 22:12:35 ID:qlXif3y7
というわけで私はびっくりドンキーにやってきた。
早速メニューを見て、注文だ。
「ええっと……」
4創る名無しに見る名無し:2009/09/02(水) 22:16:38 ID:acSkLDPp
ウェイトレス 「ご注文はお決まりでしょうか?」

私 「じゃあ、君を」
5創る名無しに見る名無し:2009/09/02(水) 23:57:09 ID:wTpvPIbI
「・・・・・・・・・・・・」
ウェイトレスは蛆虫を見るような眼で私を見ている。
ここはなにか、一発芸でもして場の空気を軽くするしかない。
そう思った私は、ポケットに手を突っ込みいつも使っているアレを取り出した。
アレというのは
6創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 14:59:36 ID:mlR97oPB
無論、バイブレーターのことだ。
男そのものの形をしたそれを、私は自分の亀先にあてがった。
「ゾウさんのきっすっ!!!!!!」

・・・・・・・・・・・・そして時は流れた

私は今裁判所にいる。傍聴席で妻が泣いている。さて、どうしようか
さて、
7創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 15:44:01 ID:/DF3Lfh5
私 「はっ!!」
私は我に返った
私 「何でこんなものが入ってるんだ!!」

私はバイブレータを投げ捨てた
8創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 15:58:02 ID:uBX3GZo0
 こんな妄想に浸っている場合ではない。注文だ。
「チーズバーグディッシュ、お願いします」
「かしこまりました」
「ついでに、床のバイブレーターの処分もお願いします」
「かしこまりました」
 ウェイトレスはバイブレーターを拾い上げ、去っていった。
9創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 17:28:39 ID:/DF3Lfh5
「キャーーーー」
私 「!?」

ウェイトレス 「やめてください!」

おやじ 「いいじゃねえか! 尻ぐらい触っても! 減るもんじゃねえし!」

さて、どうしよう?
10創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 17:48:20 ID:mlR97oPB
私はさりなさを装いながら
さも当然といった顔でレジの金を
すべてポケットに入れた。
「飯食っているばあいじゃねぇ!」
そう、私は行かなければならないのだ。
因縁の地、東京タワーに。
あいつとの決着をつけるために。
11創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 17:49:46 ID:aKnnsQWs

ドアを出ようとしたその時、私はバイブレーターを思い出した
「そいつをこっちに渡せ!」
手渡されたバイブレーターを右手に掲げ、おやじを見下ろしながらニヤリと笑う。
おやじの目には恐怖の色があった。
もちろん容赦などするものではない
12創る名無しに見る名無し:2009/09/03(木) 21:27:20 ID:/DF3Lfh5
「これでもくらえ!!」
私はバイブレーターをおやじの喉に押し込みスイッチを入れた
13創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 05:36:20 ID:g0fJdfMl
スイッチを入れたと同時にいろいろなことが起きた。
まず、おやじが爆発した。ウェイトレスも爆発した。私は脱糞した。
「・・罠かッ!!」
バイブの使用が爆弾のトリガーとなるように仕組まれていたのだろう。
無論、私を狙うために・・・・・・。
「・・・・ううっ」
おやじが起き上がり、仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか?→はい
                                     いいえ
14創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 10:19:32 ID:Q6hvdu1i
⇒ いいえ
所詮、おやじはおやじ。おやじ以上でもなければ、おやじ以下でもない。私には不要だ。
見ると、ウェイトレスが警察に電話をかけている。
まずい。早くずらからないと、厄介なことになりそうだ。
私はびっくりドンキーを出た。
バイブレーター爆弾によって私を殺そうとしたのは、やはりあいつなのだろうか。
その謎はすべて、東京タワーに行けばわかるに違いない。
私は東京タワーに向かった。
15創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 10:48:07 ID:snUMubeJ
「それにしても腹減った」
私は一週間何も食べていない

このままでは東京タワーに行く前に倒れてしまう

そこに偶然、弁当を食べている美女とキャットフードを食べている野良猫がいた
どちらを襲おうか?
16創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 13:34:54 ID:lVyBFkP2
美女は怪訝そうにこちらを見ている。 

私は込み上げる欲望を押さえ切れず、猫に飛び掛かった
17創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 15:02:10 ID:k6YM4MGV
野良猫は美女のペットだったのだ!

美女は私を睨みつけている。。。

睨み返しますか  →はい
          いいえ   
18創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 15:17:45 ID:snUMubeJ
→はい
だが、私は妙な事に気が付いた
美女のスカートから見える二本の足が妙に毛深い
「まさか!!」
彼女に何か話しかける
→ はい
いいえ
19創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 16:35:49 ID:SKl12EjP
→いいえ
話しかけるのはやめておいた。
何か嫌な事が起きる気がしたのだ。
「あの……。」
しかし、美女のほうから話しかけてきた。
20創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 06:42:32 ID:mHlq9KWi
「もしよろしければ、一緒に御飯でも食べませんか?」
これは・・・
ニア1.こいつはスパイに違いない!!バイブ爆弾でこっぱみちんこ!!!
2.彼女いない歴=年齢の俺にはるがきたぁぁぁぁぁぁ!!
3.ぶんなぐる
21創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 08:44:35 ID:7fIlgP37
→1
私はバイブ爆弾を取り出した
「・・・・・ちょっとまて、何でさっき使ったとき自分は被害を受けなかったんだ?」
私はバイブ爆弾の説明書を読んでみた↓

22創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 12:14:06 ID:g1zZ8rVy
『このバイブ爆弾は、バイブを起動すると爆発します。
ただし、一度の起動で爆発するのは2つまでです。
また、爆発するバイブは半径50メートル以内のバイブのうち、ランダムで決まります。』
なんてこった、下手したら自分が爆発していたじゃないか。
23創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 15:58:47 ID:7fIlgP37
「つまり、ウェイトレスとおやじもバイブをもっていたのか・・・・・って!こんなもんバイブ持ってる奴にしかつかえねーじゃねーか!!」

私はバイブレーターを投げ捨てた

美女「なにこれ?」

バイブは美女の足元に落ちた
24創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 16:19:28 ID:cxIiRQ2C
チンピラが襲いかかってきた
25創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 20:29:21 ID:mHlq9KWi
「きやー」
美女はバイブレーターを蹴飛ばした。
「どっかかーん」
気の抜けた爆発音とともに、チンピラのケツ穴がこの世界から消滅した。
その爆風で、スイッチが入りっぱなしのバイブが空へと吸い込まれていく。
あの方向は・・・秋葉原!!!
26創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 21:27:17 ID:7fIlgP37
秋葉原ではありとあらゆるバイブが爆発した

チンピラ「ちょっとくそしたくなったな」

チンピラは公園のトイレに向かった
27創る名無しに見る名無し:2009/09/06(日) 14:36:16 ID:HvedEbvq
そこで、彼はトイレそのものに生まれ変わるのだが、それは別の物語。
また別の機会に語ることにしよう。

焼け野原となった秋葉原を踏み越えて、私は東京タワーの入り口まで
たどりついていた。世間の目は秋葉原に集中している。
やつが何かアクションを起こすとしたら、今をおいてほかにないだろう。
エレベータがゆっくりと降りてくる。そして、エレベータの扉が開いたと
同時に、それは起こった。
28創る名無しに見る名無し:2009/09/06(日) 15:46:48 ID:AVymYFgU
頭上に姿を現したフランス空軍GCU/5のカーチス・ホーク75Aが
私に向って急降下しながら機首と主翼に装備された
六挺の7.5mm機関銃を撃って来た
29創る名無しに見る名無し:2009/09/06(日) 15:56:34 ID:kYs0boCZ
私は右足を負傷した。

しかし、まだ機関銃を撃ってくる。

私はトイレにかけこんだ
30創る名無しに見る名無し:2009/09/06(日) 16:06:03 ID:HuXlNmh7
「あれはフランスの戦闘機だ。しかし、なぜ俺を?」
???「君は裏切ったからね!」

「誰だ!!」

???「君は我らフランス外国人部隊に所属していたがじつはスペツナズの人間だったからな!!」

「何!!」
31創る名無しに見る名無し:2009/09/06(日) 19:07:29 ID:PWl+byKK
もはや進退は極まった。私はバイブを取り出した。
???「そ、それはスペツナズナイフ!」

ニヤリと笑う。
「これを取りださせたのがお前の敗因だったよ」
スイッチを入れる。奴は尻穴から爆散した。
「……ふぅ」
32創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 02:20:50 ID:iLTfdBYH
私はその後気絶し、救急車で病院に運ばれた。

看護婦「気分はどうですか?」
「まずまずってとこです」
その時、私はバイブが無いことに気付いた。このままでは奴らに殺られる!

看護婦に聞く →はい
いいえ
33創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 03:14:34 ID:j6AUaHim
→いいえ   結局、看護婦には聞かなかった。

馬鹿か、私は。まるでバイブが最終手段のように先程から振舞っているが、そんな筈ないだろう?

バイブはあくまでもバイブでしかなく、バイブ以下でもバイブ以上でも無い。バイブなのだ。
しかし、頭ではそう考えているにも拘らず、私はバイブが酷く愛おしく感じてしまっていた。

私は、わたしは、ワタシは、ワタシハ…………もしかして。
34創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 03:37:53 ID:iLTfdBYH
だが、その事は心に閉まっておこう。何故なら、その事を口にした瞬間、自分の精神が崩壊してしまうと感じたからだ。

「あっ看護婦さん」

看護婦「どうしたんですか、深刻な顔をして」

「ちょっと考え事を…」

その時、私はある違和感を感じた。それは、
35創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 07:06:13 ID:RtmGJ1jh
宇宙人が地球に宣戦布告
36創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 11:08:54 ID:FA91shjK
いや、そんな馬鹿な。疲れているとはいえ、何を考えているんだ。
子供の妄想じゃないんだから。
そう思ったものの、看護婦の額からのびている触角のような突起物は
私をあざ笑うかのように、私の体中をまさぐっていた。

くそ、味見してやがる!
逃げなければ!!
37創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 18:12:59 ID:eDUh43QE
その時
窓をブチ破って飛び込んできた
金髪でサングラスをかけて黒のライダースーツを着た
バスト99・ウエスト59・ヒップ89くらいの女性が
右手に握ったSFっぽい銃をぶっ放した
38創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 19:33:38 ID:zcBV3wV+
看護婦の姿をした宇宙人は触角のような突起物で銃弾を防御した。
そして、黒のライダースーツを着た女性と看護婦の姿をした宇宙人の戦いが始まった。
二人が先頭を始めた隙に、私は何とか病院から逃げ出した。
しかし、問題は山積みである。
裏切った私を追ってくるフランス外国人部隊、地球に宣戦布告してきた宇宙人。

そして、東京タワーで待っている「あいつ」との決着。
39創る名無しに見る名無し:2009/09/08(火) 12:23:47 ID:WLIhkQ40
まるで夢のような出来事が、しかも短時間のうちに起こった。
平凡な学生生活を送る高田浩二であったが、こんなに
彼を取り巻く周囲の様子が変化したことはなかった。

それでも用心深い高田浩二は、一連の出来事を現実のことと
受け入れられないでいた。
浩二は汚れた右手で頬を力いっぱいにつねり上げた。
しかし夢から覚めるようなことはなく、頬の痛さが現実とシンクロし、
却って青年の心までを痛めた。

しだいに涙があふれた。
ぐっとバイブを握りしめ、病院をふり向くことなく走り出した。
40創る名無しに見る名無し:2009/09/08(火) 12:26:08 ID:b6OO13Sv
携帯電話が振動し、着信を告げた。電話を取る。東京タワーで待つあいつからだ。
「タワーが半壊しちゃったから、皇居で待つわ」電話は一方的に切られた。
ふと上空をみると、フランス外国人部隊のヘリと、宇宙人のUFOが皇居の方へ
飛んで行くのが見えた。今日はローマ法王が来ているとも聞いている。
宇宙人、外人部隊、天皇、ローマ法王、そしてあいつとの決着・・・・。
すべての勢力が皇居に集まってきている。そして、運命を変えることができるのは
恐らく私だけだ。ここに、世界の命運を決する戦いが始まろうとしていた。

41創る名無しに見る名無し:2009/09/08(火) 13:57:23 ID:6a5p55ho
しかし、何故俺が世界を救わなければならないのか?こんな薄汚れた世界を…
そもそも俺には正義感などというくだらないものは持ち合わせていない。
こんな世界どうなろうと知ったことか!・・・・
いや、まてよ…そうだ!俺には守らなければならない奴がいた!
俺の命より大切なあいつが!
42創る名無しに見る名無し:2009/09/08(火) 18:17:35 ID:3vs3aexq
だがその前に腹ごしらえだ
私は葛飾柴又の甘味処「たちばな」に立ち寄り抹茶セットを注文した
私が抹茶セットを待っていると入口の引き戸を引いて入ってきた
銀髪ツインテールで右目に眼帯をしてゴシックロリータ調のドレスを着た
少女が私の隣りに座った
「探したぞ18号、ドクターがお呼びだ」
43創る名無しに見る名無し:2009/09/08(火) 19:27:30 ID:6a5p55ho
何だこのガキは!
私は無視する事にした。
「おい!18号!」
「・・・」
「おい!」
「・・・」
「シカトすんな!」
「・・・」
「お待たせしました、抹茶セットです」
「あっ…どうも」
その時、
ドカーン!!
「!?」
少女がテーブルを叩き割った。
44創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 07:23:57 ID:9qYoai2m
連続強姦殺人鬼ヤマ=キタ3世とヤマ乃ウエ・ハインリッヒJrが忍び寄る。
ターゲットは18号
目をぎらぎらと輝かせて虎視眈々と18号を狙っている。
そんな事とは知るはずもないテーブルを叩き割った18号。
チャンスは今とばかりに、凶悪犯2名は野獣のごとく飛びかかった!
45創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 10:16:09 ID:c8VU+5Vo
「見つけたぜ、18号!」少女は両腕を掴まれ身動きがとれなくなった。
「は…放せ!」
少女は入口へ引きずられて行く。
(ん…てっきり俺が18号なのかと思ったがアイツだったのか!まあ、そんなことどうでもいいか。)
私は手に持った抹茶アイスを口に入れた。
「た…助けてぇ!」
しかし、誰も助けようとはしない。なぜなら二人は身長190センチで筋肉ムキムキの大男だからだ。
少女は泣きながら助けを求めている。
助けようか? →はい いいえ
46創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 10:35:11 ID:BnTCK4yl
18号はこうなる事を予期していたと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべ、割った机の半分を持ち、襲い掛かってくる殺人鬼を薙ぎ払った。「その程度?」

ー その頃、ナルシスト学園のグラウンドでは、成人男性の2倍はあるだろう大きな十字架を片手で持っている白髪の男と、どこにでもいそうな学ランを来た少年が対峙していた。
暦「僕が吸血鬼だからってなんで殺しあわなきゃいけないんだよ!」
エピソード「理由はもう明白じゃねーか?」
そうだ、分かりきっている。だけど‥
「って、うわぁ!」
十字架がもの凄いスピードでこっちにむかって飛んできた。投げたんだ!あんな大きな十字架をまるで野球の玉をピッチャーが投げるみたいに。
しかし僕は吸血鬼だ。人間の何十倍もの身体能力、視力や聴力といった新陳代謝がある。
僕は楽々としゃがんで避けた。
十字架はおよそ50m離れた地面に突き刺さる。
この学校のグラウンドは広い。距離を取るために僕は300m先にある砂場に向かって助走を殆どしない走り幅跳びをするように移動した。
47創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 10:40:19 ID:15Mkoc3k
ペニス一郎「記録! 1m20!!」
48創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 14:01:41 ID:etxPaw8x
このままでは出番を喰われてしまう。主役は私だ。しかたがない。
み な ご ろ し といこう。
そして、私は魔法の杖を敵に向け、呪文を唱えた。
"Avada Kedavra"
ペニス一郎「ぬわーーっっ!!」
18号「ウボァー」
白髪の男「これが…うわさにきく北斗神拳 か」
学ランを来た少年「あべし!!」
天皇・法王「エクスペリアームス!!」
二人の宗教長から赤い閃光が発せられ、死の閃光とぶつかりあった。そして、緑の閃光が跳ね返ってきて・・・

49創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 14:12:10 ID:c8VU+5Vo
「ぐわぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・はっ!・・・・どうやら私は>>42から気絶していたようだな…私にはやるべき事があったはずだ!はやく皇居に向かわねば!!」 私は走り出した。
50創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 15:07:16 ID:9oSX6Xjd
タタタタタタタタタタタタタタタヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ
51創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 21:58:36 ID:Y7we4Zci
皇居に向って疾走する私
すると警視庁のボトムズがパトランプを回転させながら追ってきた
『そこのフリチン止まりなさい!』
言われて初めて私はいつのまにかズボンもブリーフも脱いでいたことに気付いた
「馬鹿な!この私がキャプテン・フリーダムだと!?!」
52創る名無しに見る名無し:2009/09/12(土) 16:40:36 ID:4bfsR6Tb
『さっさとお縄につけ、この変態め!』
「何だとこの税金ドロボー!裸になって何が悪い!」
次の瞬間ボトムズが粉々に吹き飛んだ。
ボトムズの残骸の中を歩く影…その姿は銀髪ツインテールで右目に眼帯をして
ゴシックロリータ調のドレスを着た少女……
「お前は・・・あれは夢じゃなかったのか?」
「18号、今は説明をしてる暇はない。貴方は全国の佐藤さんを守って。“リアル鬼ごっこ計画”を止めて」
すると、赤い眼をしたヘルメットの集団が猛スピードでこちらに向かってきたではないか!
53創る名無しに見る名無し:2009/09/12(土) 17:55:00 ID:FHAHSaK0
ペニス一郎「…遅ぇんだよ」
54創る名無しに見る名無し:2009/09/12(土) 18:33:07 ID:nn7riFT2
思わず身構える私
だが赤い眼をしたヘルメットの集団は私を無視して皇居前にバリケードを築き
治安警察のスコープドッグと銃撃戦を始める
赤い眼鏡は赤い眼鏡でも
押井でケルベロスな特機隊のほうだった
55創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 01:02:28 ID:RDZNVZ0a
その時、皇居からまばゆいばかりの閃光が放たれた。その光エネルギーは各勢力の主力部隊を一瞬にして蒸発させた。
「くそっ!天皇と法王の戦いが始まったか!!」
皇居は光を発しながら、地盤ごと空へ浮上を始めた。
フォースとキリストの奇跡、八百万の神々と三種の神器が交錯する爆音を聞きながら
私は茫然と皇居を見上げていた。皇居は南の方向へと向かっている。
海上にて全力全壊の戦いをするためでろう。流れ弾による被害は望んでいないということか。
「おい、そこの男。ここは、皆で協力しないか?」
声の主は、唯一蒸発を免れた赤い目のメルメット男。
そして、その傍らには円盤型の乗り物に寄りかかる宇宙人の姿があった。
56創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 01:54:46 ID:ryz9+v16
ーしばらくして 、赤いメガネをしたヘルメット達がが銃撃戦をして居る最中に空から何かが落ちてくることに私は気付いた。
「なんだ、あれは?」
あれは…人だ!人がおおよそ上空500mもの高さから落ちてくる。
え‥人?あんな所から落ちたら普通は死なないか?
唖然としている私の疑問を打ち砕くかのように、それは道路に着地する。
瞬間、そいつの周りの道路が壊れる。
「うおお、何だ?」
「何かが落ちてきたぞ?」
いきなりの事態にヘルメット達が慌てふためいている。
視線を戻し、落下してきたものを確認する。コンクリートの砂が舞っていて少し見づらい。目を凝らすとようやく分かった。
女性だ。髪は金髪で、その髪の長さは腰まである。肩が露出度する、黒いシックなドレスを着ており肌は白い。足が地面に埋もれているが、それを差し引いても背が高いことは分かった。どうやら外人のようだ。
だが、今の登場の仕方で人間じゃないことはハッキリと判明した。
57創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 01:55:40 ID:ryz9+v16
するとその人物が動いた。地面に埋まった足を一本づつ出して、立ち、片手で長い髪を払う。
「うむ?何故、こんなに人がいるのじゃ?まあ、どうでもよいがの」彼女はそう言うと、すたすたとまわりのヘルメットには気もくれず、こっちに歩いてくる。
どうしてこっちに来る?ヤバい‥彼女が近づいてくる度に、そいつに対する恐怖心が大きくなる。私はズリズリと一歩ずつ後退する。が、彼女はその私の様子を見ると、ニヤリと笑い一気に私の目の前まで来た!
早い!私は反応する事ができずに片腕を掴まれる。
「ひっ?」
「そう怯えるな。別に危害を加えようという訳ではないぞ。一つ頼みたい事があっての」
その様子を見たぺニス一郎が彼女に近づき、もう片方の腕を掴む。
「おいおい、そこのナイスバディなお姉さんよ、いきなり現れるのは少しばかりせこくないか?」ニヤニヤと笑いながら言った。
「わらわに触れるな??」彼女は突然鬼のような形相をし、ぺニスに掴まれた腕を振りほどく。
「うわああ!」ぺニスはたった一度、腕をほどかれただけで300m程先まで吹っ飛ぶ。
なんて力だ。まともにやったら確実に死ぬ。そう思いながらも今現在、一番気になる事を言う。
「あなたは誰ですか?」
「うむ?ああ、まだ名乗ってなかったな。」そう言うと私の片腕掴んでいた手を離し、咳払いをした。
「わしは怪異殺し。鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダー・ザ・ブレイドじゃ。」彼女、キスショットは口元を笑うように緩めながら言った。
58創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 11:10:38 ID:5TklMjFA
「そ…それで、ぼ…僕に頼みたい事って何ですか?」
俺は恐る恐る聞いてみた。
キスショットは少し顔を赤らめ、恥ずかしそうに、
「じ…実は、さっきからお前の奮闘ぶりを上空で見ていたんだが、そ…その…あまりにいいモノを持っておるなぁ〜と……。」
(そ…そ…そういえば、俺はフリーダム状態だった!!)
「そ…それで、お前をわれの婿にしたいなぁ〜と……」
「な…何!!」
59創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 14:09:40 ID:O+nSFOQB
その時だった!「ちょっと待った!」
声の方向を見るとUFOが俺の真上を飛んでいる。
UFOのハッチが開き、男が降りてきた。
「一郎く〜ん、あ〜そ〜びま〜しょ〜♪」
男はそういうや否やこちらに歩み寄ってきた。
男は、スーツ姿で顔はマスクで覆われている。だが、邪気のようなものが漂っている。
「誰だお前は!?」
「僕だよ」
60創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 16:43:14 ID:ryz9+v16
「友達だよ」
61創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 18:40:37 ID:Gk/MyFVh
そこに真っ赤な57年型プリマス・フューリーが突っ込んできた
ハンドルを握っているのは病院で宇宙人と戦っていた金髪グラサン女だ
グラサン女はプリマスから飛び降りるとわざとらしい外国人訛りで叫んだ
「エンリケハ渡シマセーン!」
誰がエンリケだ
62創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 23:02:46 ID:ryz9+v16
「エンリケ?なんじゃ、それは?」キスショットはそう言って首をかしげる。
「さあ‥僕にも分かりません」嘘ではなかった。
「あ、間違えた、エノキダケの間違いネ」ライダースーツの女は舌を出して、頬を赤らめた。
周りが静寂に包まれた。滑ったなと思う。
数秒間の沈黙の後、キスショットは何事もなかったように平然と聞く。
「うぬは何者じゃ?わしと同じようにこいつに用事があるのか?」
「そうネ、私モそいつに頼み事があるヨ」ライダースーツは答える。
「それじゃあ、別の機会にするんじゃな。今は取り込み中じゃ」キスショットは不敵の笑みを浮かべる。
「そんな訳にはいかないネ。貴方はお家に帰ってトマトジュースでも飲んでるといいネ」ライダースーツはキスショットの前まで来た。二人は対峙する形になる。
やはりキスショットの方がライダースーツの2倍は背が高い。不謹慎だがバストも同じく、2倍程でかかった。
「‥お主、わしをバカにした事を後悔するぞ?丁度お腹も空いてきておる。ここでうぬを食べるのもありじゃな」キスショットは当然の様にそのセリフを口にする。
え…食べる?キスショットがライダースーツを?私はそれを聞いた瞬間、背筋が凍った。ライダースーツの女も目を大きく開き、驚愕の表情をしたまま呆然としている。
そういえば先ほどからのキスショットのライダースーツを見る目は、まるで食べ物を見ているかのようだ。同じ生物と対等に接している様には見えなかった。
でも、どうして喰うんだ?キスショットは吸血鬼だろう?血を吸うだけでいいんじゃないのか?私は震える視線をキスショットに向ける。
「ん、どうしたのじゃ?顔色が悪いぞ」キスショットは私の様子に気付いて顔だけを少しこちらに向け、聞いた。
「今…そいつを食べるって言ったのか?」私は震える体を拳を作ることによって、どうにか平静を保ちながら言う。
「そうじゃが、何かおかしいか?」キスショットは不思議そうに首を傾げる。
「どうして食べるんだよ!そんな必要はどこにもないじゃないか!キスショットは吸血鬼だから血を吸うだけでいいんだろ?」
「何を言っておるんじゃ?吸血鬼が人間を食べるのは当たり前。血を吸うよりも、食べた方が効率がよいではないか。わらわ達、吸血鬼にとって人間は携帯食料にしかすぎないからの」キスショット、いや美しい女吸血鬼は、おかしい事を聞いたかのように、顔を歪めている。
私は絶句した。怖い、と思う。私は目を瞑り、その場にうずくまる。早く逃げなくては。このままでは私も食べられるのだろうか。‥いや、それはないだろう。私を殺したら、本来の目的がパアになる。
私はそう思うと、少しは落ち着いてきた。
しばらく深呼吸を繰り返して立ち、閉じていた目を開ける。
ーと、目を開けたばかりの私のその視線の先には首が180度回転しており、片腕をもがれていて倒れているライダースーツの女と、その横でライダースーツの腕の肉をかぶりつくようにして食べているキスショットの姿があった。
63創る名無しに見る名無し:2009/09/14(月) 06:56:36 ID:Dwx3m05Y
すると忘れ去られた友達が沈黙を破った。
「僕を忘れるなんて酷過ぎるよ。後悔しても知らないよ?」
そういうや否や銃を取り出す友達・・・
64創る名無しに見る名無し:2009/09/14(月) 18:14:29 ID:k5QDBpil
「もう沢山だ…」
私はデラックス超合金変身ベルトを腰に巻き
両手に握った音撃棒で
ベルトのバックルに埋め込まれたキングストーンを連打しながら叫んだ
「超展開!」
時空が歪み
すべての事象が巻き戻る




「びっくりドンキーに行こう!」
65創る名無しに見る名無し:2009/09/14(月) 18:32:00 ID:Q1B8VGRU
神々しい声が天から響き渡った
「宣伝乙」
66創る名無しに見る名無し:2009/09/14(月) 20:04:01 ID:9eFZyVgr
ゆえに、私は今吉野家にいる
なにをたのもうかな
67創る名無しに見る名無し:2009/09/14(月) 22:49:57 ID:nJew1+8V
>>62 8行以内でお願いします

と店員がいきなり声をかけてきた
68創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 00:45:21 ID:C8Xwm4Ti
照れ笑いで答えながら、私は牛モツ煮鍋定食を注文した。
携帯電話で明日の天気など検索するうち、店員が料理を運んでくる。
甘辛い匂いが鼻孔をくすぐり、口中はすでに涎で一杯だ。
おもむろに箸を伸ばしかけたその時、
入り口のガラス戸をぶち破って巨大なボンネットが店内に侵入してきた。
新幹線だ。
正確に言うと新幹線の先頭車両のパーツを積載した運搬車が、道路を脱線して店に突っ込んできたのだ。
運転手は何事もなかったようにカウンターへやってきて、「人肉定食、並玉、持ち帰りで」と告げた。
69創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 06:07:43 ID:Pco8VoWD
「ネタは何にします?」
高倉健に似た店員が包丁を振るいながら
視線も上げずに素っ気無く聞いた
ボブ・サップに瓜二つのガチムチの運転手はイイ笑顔を浮かべ
私を指差した
70創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 06:21:11 ID:ErxYK3yQ
「あー、ウーパールーパーで」
もちろん私も指を突き付けながら答える。
ウーパールーパーは決して安くないが、味の保証はあるといっていいと思う。
普通一番目にこいつを頼んでいるが、あたりはずれがほとんどない。
店員もその辺を知っているのか、うなずいてネタおきを開いた。
「今朝は1m50cm、71kgの個体が揚がっててね……」
喋りながら取り出す。ウーパールーパーの成体のような表情だ。
71創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 18:08:29 ID:i+9BZvkE
私は我慢できなくなり、
その店員の最も美味い部位にかぶりついた。

72創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 21:33:57 ID:T5Q1etUQ
        っは!

私は飛び起きた まさかの夢オチww

『それはともかく起きてはらがっへたからデニーズに行かなくては』
73創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 22:27:06 ID:C8Xwm4Ti
デニーズの喫煙席で豪快に煙をふかしながら、店内を物色する。
こんな田舎じゃ、目の保養になりそうないい女の姿もなく、私はすぐに飽きて窓の外へ視線を移した。
遠くのビルの屋上から伸びたサテライトが、夜空に影を落としながらいったりきたり。
眠くなりそうな退屈な風景。
私はこのままこうして片田舎のしがない暮らしの中で年老い、死んでゆくのだろうか。
程なくして、まる鍋と季節の水虫サラダ、田舎風コンジローマがテーブルに並べられる。
それらを口に運びつつ、携帯電話で今夜の遊び場を検索してみた。
74創る名無しに見る名無し:2009/09/15(火) 23:43:49 ID:i+9BZvkE
すると、唐突に足がムズムズし始めた。
うう、かゆい。なにか変なものでも食べたのか?
ふと、目の前の料理が眼に映る。
水虫サラダ・・・・・水・・・・虫・・・・・・・・・?
私はすべてを理解した。そして、その時にはもう私の体は取り返しのつかないことになっていた。
足から始まったかゆみは、既に頭のテッペンにまで及んでいる。胸からは足が、背中からは羽が生え始めている。
しばらくの後、変化はおさまった。私は生まれ変わったのだ。
75創る名無しに見る名無し:2009/09/16(水) 00:03:14 ID:+iQjWuMe
世界最高の知能と
肉体をもつ
いも虫へと。
76創る名無しに見る名無し:2009/09/16(水) 03:56:30 ID:6ShQeNFc
そのとき何かが音も無く私の前を通り過ぎた
一瞬おくれてやってきたソニックブームによって吹き飛ばされる私
「いやはやあんまりマスコミがしつこいんでちょっと本気で走ったら
うっかり太平洋を渡ってしまったようだ」
メジャーリーガー・イチローだった
77創る名無しに見る名無し:2009/09/16(水) 14:42:14 ID:Apmp82tD
「イ…イチロー!!」
私は驚きのあまりに脱糞してしまった。
「…君…いもむしの能力を手に入れたんだ……」

「!?…イチローさん…な…何を言ってるんですか!いもむしの能力?」

「ちなみに俺はアメンボね能力を持ってるんだよ…だから、太平洋を渡って来れた。」

78創る名無しに見る名無し:2009/09/16(水) 20:12:12 ID:+iQjWuMe
「うっ・・・ふぅ・・」
イチローと会話できた快感で私は射精した。
と同時に、私はさなぎになった。
さなぎとなった私をイチローが抱えて走りだす。
その行先は・・
79創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 05:51:11 ID:gfrOwbLh
一体どこなのだろう?
さなぎとなった今
文字通り手も足も出ない私を抱え走るイチローの前に立ちはだかる一人の男
「イチローさん」
男の名は寂海王
「ヒットを打つだけではつまらんぞ?」
寂のカニ挟みがイチローを襲う
80創る名無しに見る名無し :2009/09/17(木) 16:15:30 ID:LBo/brpj
しかしその丸太のような強靭な両足が獲物を確実に捕らえることは無かった。
海王はその猛禽のような目をカッと見開いて目の前の光景に一瞬心を奪われた。
「秘儀……ねこじゃらし」
81創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 19:52:57 ID:OC4euUTX
あたり一帯が爆発した。
そのショックで私は吹き飛ばされた。
そして、私は死んだ。
第一部 完

第二部 落日のイチローに つづく

82創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 20:14:30 ID:jhPBCrxd
私は死んだと思った。だが生きている。
爆発の瞬間、イチローが私に覆い被さって爆風から私の身を守った。自分の命を犠牲にして。
「君は生きろ…」
イチローが最後に私に言った言葉だ。
そして、私はこれから旅に出る。
イチローの仇を討つために。
83創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 23:32:36 ID:N9GVz0b6
イチローが最後に私に託したサインボールを握り締め、とりあえず国道沿いを歩いた。
秋の連休前のせいか、大型トラックが何台も通り過ぎる。
都心部の大規模工事に向けて、大量のカネとモノがこの街を通過してゆくのだろう。
うらさびしい商店街の貧しい者達にとって、一生縁のない高層ビル群―その修繕に充てる金があれば、どれだけの末端の国民の暮らしが潤うだろうか。

そんな事を考えているうち、巨大な巻貝のようなジャンクションの入り口にたどり着いた。
84創る名無しに見る名無し:2009/09/18(金) 00:58:24 ID:/9/4HeMJ
そこで、私は一匹の柴犬に出会う。名前は一休。生前、イチローが可愛がっていた犬だ。何故そこに居たのかは解らないが、どうやら旅の道案内をしてくれるらしい。この犬はこの旅の行方について何か知っているのだろうか…。
とにかく、私は一休に連れられ先を急いだ。
85創る名無しに見る名無し:2009/09/18(金) 01:32:00 ID:PquX4t11
やがて、一休と私は、山の中の荒れ果てた屋敷へとたどり着いた。一休は迷いのない足取りで、屋敷の中へと入っていく。
屋敷の玄関では、帽子をかぶった大男が静かに微笑んでいた。
「ようこそ!歓迎しますよ。立ち話もなんですから、どうぞなかへ。」
私は言われるがままに、中に入りかろうじて原形をとどめいてるソファーらしきものに腰掛けた。
「あんたの目的はなんだ?なぜ私をここに連れてこさせた?」
「私の・・いや、私と一休の目的は桃太郎への復讐です。そして、あなたの追う敵の黒幕も桃太郎なのです」
そう言うと、柔和な顔をした大男は帽子を脱いだ。男の頭には、二本の角がはえていた。

86創る名無しに見る名無し:2009/09/18(金) 05:20:58 ID:V2/35gWF
私は酒天童子の助言に従いボズワース魔法学院に潜り込んだ
学園祭でハーマイオニーが胸の谷間を見せ付けるようなドレスを着ていた
私はハーマイオニーを便所に引きずり込んだ
ハーマイオニーをバックから突いていると
ハリー・ポッターが何か喚きながら襲ってきた
87創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 03:57:42 ID:Wabv5pZp
ハリーは服を脱ぐと
イチモツをとりだし私のケツの穴にぶち込んだ。
私は射精した。
1年後
私の横では赤ん坊が眠っている。無論、あの時の授かったハーマイオニーとの
子供だ。ハリーはこの子の後見人となってくれた。
子供の隣でうとうとしていると背後からしわがれた声が聞こえた。
"Avada Kedavra"
最後に見たのは、緑色の光。聞こえたのは悲鳴。ああ、どうかこの子だけは・・・・・
88創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 17:40:17 ID:LnSDdZxJ
そこで私は目が覚めた。
「なんか、変な夢みたなぁ〜」
私はベッドから起きてテレビを付けてみた。丁度スポーツニュースがやっていた。どうやらイチローがサヨナラホームランを打ったらしい。
「流石イチロー!しかも、打った投手はメジャーを代表する抑え、マリアーノ・リベラ!彼のカットボールを、しかも初球をホームランにするとはやはり天才!」
そう感心していると、少し肌寒い風が開けっ放しの窓から吹いてきた。私は窓から外を見てみた。もう日が落ち始め、空が赤く染まっていた。


おわり
89創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 18:28:50 ID:lbdsLpKP
「どうですか?」
井上敏樹は原稿用紙から顔を上げると
右手で掴んだ陶器の灰皿を
斜め45度の角度で
私の側頭部目掛けて打ち込んできた
「プロットからやり直してこい」
90創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 01:04:42 ID:z7FQ2Crh
されど井上敏樹の右手が私を捉えることはなかった。
私は初めからこうなることを、こうすることを、望んでいたのかもしれない。
軽妙に攻撃を逸らし、
絶妙に反撃を加える。
壊すような感触が心地よかった。
壊れていた関係が心地よかった。
けれど生じた間隙は寸劇へと至り、
今の私は横たわる井上敏樹を眺めている。
91創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 10:42:30 ID:GyMPbCB2
井上敏樹は薄暗い部屋で目が覚めた。部屋の中にはベッド意外何もない。どうしてこんな部屋に居るのか?なんて井上にとってどうでもよかった。それよりなぜ俺が生きてるのか?の方が重要だった。俺はアイツに殺されたはずなのに・・・。井上はそんな事を何時間も考えていた。
その時、
「君は改造人間になったのだよ・・・」
何処からか奇妙な声が聞こえた。
92創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 12:38:52 ID:X8jeDktw
そして次に目覚めたとき
敏樹は原宿の歩行者天国に立っていた
自分が何を成すべきか
それは腰に巻いたベルトが教えてくれる
敏樹はベルトのホルダーに納まったガイアメモリを抜き出し
バックルに差し込んだ
「ゼンラー!」
93創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 18:16:36 ID:jJDq3aQP
第三章 井上の没落 完

第四章 鈴木太郎の覚醒
94創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 19:33:12 ID:GyMPbCB2
井上敏樹「おい!変身する前に次の章に行くなよ!」井上はそう言ったあと、もう一度叫んだ。
「ゼンラー」
井上は光に包まれ、変身した。仮面ライダーフリーダムに……。
95創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 19:35:47 ID:jJDq3aQP
(そんな奴知らんがなw )
96創る名無しに見る名無し:2009/09/20(日) 20:17:04 ID:qbTJnSOK
皇居で待ってるアイツ「遅いなぁ…ヘックシュ!」
97創る名無しに見る名無し:2009/09/21(月) 00:05:50 ID:fLpLhrlM
井上はフリーダムの時空超越能力を使い、>>49にワープした。

井上「私が代わりに皇居に居るアイツと決着をつけるか・・・」
98創る名無しに見る名無し:2009/09/21(月) 05:47:16 ID:4ksibkBp
「う〜トイレトイレ…」
その頃公衆便所を探していた私はベンチに腰掛けた赤い耐圧服の男と目が合った
「ウホッ!いい男」
男は私に向って輝くような笑みを見せて立ち上がる
「フィアナ!」
「キリコ!」
私の後ろから走ってきたおかっぱの女が男に抱きついた
私は鎖鎌を握った
99創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 00:36:38 ID:sIHNbKIb
一方、皇居で待っていた人物―鈴木太郎―は、待つことを諦め、自分から迎えに行くことにした。
「受け身の自分じゃだめだ。今月こそは本気を出す。決着をつけるんだッ!」
この日こそ、内気で臆病であった彼が覚醒した記念すべき日である。
鈴木太郎が地球統一政府大統領となる僅か100日前の出来事であった。

そのころ、私はいい男に激しく責め立てられ、おかっぱ女に鎖でなぶられていた。




100創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 08:21:54 ID:Cm/XpxlQ
「堪能したぜ…」
私は松坂屋の屋上遊園地で回転木馬に乗り
MAXコーヒーを飲みながら先刻のプレイの余韻に浸っていた
突然私の体に利尻昆布が巻き付いた
「姉様は『自分の未熟を思い知らされた』と言って修行の旅に出てしまわれた」
昆布にスマキにされ地面に転がった私の傍らに
青髪で執事服を着て右が赤で左が緑の瞳を持つ少女がいた
「ボクがあなたをドクターのところに連れて行く」
101創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 09:53:52 ID:dfiCM+v3
「利尻昆布簀巻き症候群専門の海女科のある病院へお願いしたい。できれば、吹流し先生のところへ。ゴホゴホ。」息苦しくなりながら懇願した。
102創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 13:51:30 ID:kpqGKhK7
簀巻きにされ相変わらず身動きがとれない私の真上に鳶がゆっくり不気味に旋回し始めた。
「いやだぁ、ちょっと!こんなときに何でっ。」泣きっ面に蜂とは正に、このことか。
鳶に食われて、たまるものか。私は渾身の力を振り絞り顔に集中させた。
鬼の形相とやら、なんちゃら帽子。顔で鳶を威嚇しまくった。
青髪で執事服を着て右が赤で左が緑の瞳を持つ少女、こやつ名を『麿笑マロエ』というらしい。会って直ぐ名札をチラミしたら、そう書いてあった。
「麿笑マロエ、どこ?助けて!」私は相変わらず、鬼の形相で鳶を威嚇し、横目でキョロキョロしながら麿笑を探した。
103創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 16:57:40 ID:0Luq/ej8
鈴木一郎「あ!こんな所にいたのか…何してんだアイツ?」
104創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 21:41:58 ID:sIHNbKIb
私は電車の中を見渡した。あの女・・・・いいケツしてやがる。
私は女の背後に忍び寄り、盛大にゲロを吐いた。
ゲロは女の尻にかかる。
隣の男がもらいゲロを吐く。ゆっくりと、車内にゲロの波が広がってゆく。
女と回りの乗客が
ゲロだらけになるまでに30秒とかからなかった。

105創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 06:16:43 ID:m8K+BQz1
そんな白昼夢を見ていた私の前に、地響きを立てて鉄の野獣が止まった。
運転席から麿笑が降りてくる。
「悪い、車を調達するのに手間取った」
「何だこの車と呼ぶには無骨に過ぎる大鉄塊は?」
「M26戦車運搬車。通称ドラゴンワゴン」
「ここ屋上だろ?どうやって持ち込んだ?それ以前にお前免許持ってんのか?」
「なにそれおいしいの?」
「ねらーかよ!」
106創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 06:34:14 ID:7IKrKRDl
「…とにかく、人に危害を加える前にこいつを自衛隊にでも引き揚げてもらわないとな、このドランクドラゴンを」
私は横を向き、笑いを堪えながらそう言って笑麿の方をちらりと見た。
しかし笑麿は赤とんぼを捕まえるのに必死で、私のキレとコクの絶妙にブレンドされたボケを聞いていなかったようだ。
「ふっふっふ…ならばもう一度、今度はちゃんと突っ込…」
「聞こえてたよ。あんまり寒くてホラ、アキアカネが飛んでる。もう秋だね。」
ぐっ……!私のボケが寒いだと……そんなはずはない!きっとこれは何かの間違いだ…そうに決まっているッ……!
「デブの勘違い俳優気取り…。正に正しく凋落の傾向にある。
時代について行くのは大変だよねえ!それでも自分が捨てきれないか、そんなにかわいいのか?あぁ?」
107創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 08:08:45 ID:huWukkDD
・・・というのが理想なのだが、現実はゲロの海にある。
108創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 10:40:41 ID:GVyli+vn
「笑麿エマロ だと??ボクの名前は麿笑マロエ。アイツ間違えてやんの。」マロエはケケケと笑った。
109創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 10:44:01 ID:GVyli+vn
そしてマロエがウインクするとメイドがワラワラと、やって来てあたり一面をキレイに清掃した。
110創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 15:47:45 ID:g4rIQwXt
宇宙人「ワレワレハタダチニチキュウシンリャクヲカイシスル。テイコウハムイミダ」
111創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 21:36:26 ID:huWukkDD
神の声「(なんて時代だ。リレー小説スレだろ・・・・バトンタッチしろよ)」
112創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 23:06:31 ID:kDat5O9O
「麿笑、何かしら気付かない?利尻昆布をいい加減ほどいて欲しいってわけ。
ハサミか何かで切ってほしいってわけ。
マキマキ加減で立つのは身体の曲げ伸ばし出来なく、腰が辛いってわけ。」

私は、麿笑に言いながらアラ何でこんな合理的な方法を今まで思いつかなかったのかが不思議でたまらなかった。ハサミで切ればいいだけの話。
フフフ何だか自分が可笑しくなった。
今まで、それはそれは大騒ぎして、海女科の吹流フキナガシ先生に無理言って駆け込みしていた。
「ようこそ、利尻昆布のだしサイコーじゃんか!」
フキナガシ先生はアロハの手つき(親指小指立てながら振るあの軽い感じ)で、快く出迎えてくれたっけ。
だけど、あのアロハジェスチャーと、あのフキナガシ先生特注のアロハ白衣は苦手。とにかく似合ってないの。
そんなことより、鈴木一郎ったら。
私の窮状をみて、驚きも助けもしない全く腰抜けのトントンチキだと。

「麿笑、早くお願い。」
私はやはり、横目で鳶を気にしつつ麿笑を呼んだ。
113創る名無しに見る名無し:2009/09/24(木) 05:55:25 ID:bLHP8vUl
「その前にアイツを始末する」
両手にカラシレンコンを持ち
小太刀二刀流の構えをとる麿笑の前に鈴木一郎が現れた
「正体を現したなゴルゴム」
鈴木一郎のオーバーボディを脱ぎ捨ててつをが叫ぶ
「変身!」
114創る名無しに見る名無し:2009/09/24(木) 22:28:31 ID:omwJlEOz
そして、いろいろあって私は死んだ。
私「おまえはいったい・・・・・」
鈴木太郎「この物語の主人公さ」
115創る名無しに見る名無し:2009/09/24(木) 22:44:40 ID:5Ii/9h9U
「そんな小物に手間をかける前に
このマトワリ付きすぎな利尻昆布を、その立派な刀で切りなさいよ。
思いやりのカケラもないの?あなたたち。
どーなってんのかしら?」
ちょっと我慢のピークに達していたからイヤミを交え麿笑と進化した『テツヲ倉田=鈴木一郎=鈴木太郎』に強い調子で言ってやった。
でも驚いた。だって腰抜けの鈴木一郎が、ちょっといい男のテツヲ倉田だとはねぇ。思いもよらなんだ。
テツヲが一郎のカバーを脱いだとき私は間違いなくドキリとした。
そんなことより、この昆布をどーにかどーにか!
でも、やはり吹流フキナガシ先生に、お願いするしかないか。
116創る名無しに見る名無し:2009/09/25(金) 05:44:11 ID:HNrHMEys
「ハンバーグステーキのBセット、ドリンクは水道水で」
「はい只今!」
エプロンをつけ、いそいそと厨房に戻る漆黒のイナゴ男。
「今のうち」
私はコンブにスマキにされたまま、シュトルヒの後部座席に詰め込まれた。
「おい、ドラゴンワゴンはどうした?」
「あれはネタ」
117創る名無しに見る名無し:2009/09/25(金) 21:53:09 ID:zq9FaO/J
鈴木一郎「『テツヲ倉田=鈴木一郎=鈴木太郎』とか…読者が混乱するから止めとけよ」
鈴木太郎「主人公は僕だからお前は引っ込めよイチローさんよ」
鈴木一郎「何でじゃい唐突に表れて偉そうに!主人公は僕だ!」
鈴木太郎「頭に血が上るのは良くないぞ〜。主人公はクールにいかないと」
鈴木一郎「クールに!?いつからそんなこと決まったんだよ?このデブ」
鈴木太郎「デブだとこんちきしょう!人のコンプレックスをいじるんじゃねー!ガリガリマン」
鈴木一郎「あれ?太郎さ〜ん♪クールに行くんじゃなかったのか〜い?暑苦しいよ君ぃ〜?」
麿笑&漆黒のイナゴ男「吹流フキナガシ先生助けて〜!この二人を止めて〜!」
118創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 10:27:39 ID:fZPh0VPl
「ムムーーっ。」吹流フキナガシ先生は何かに駆り立てられる感じがして思わず唸ってしまった。ドーニモコーニモ落ち着かない様子なのだ。
吹流フキナガシ先生は診察を終えると
「プルメリア号の用意をしたまえ。」
と看護士に伝え、素早く派手な柄のピンクのムームーに着替え、頭はコンパクトなリーゼントに整えた。 
プルメリア号とは、吹流フキナガシ先生の愛車のスケートボードである。全長5メートルもあるロングボードで、白い貝殻が施してある。
「あとは人形科のロクロ先生に連絡してある。では宜しく頼む。」
白いスパンコールの手袋をはめると、ゆっくりと側転しながらプルメリア号(スケボー)に乗り込み出発した。

119創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 11:20:36 ID:TCDAcaWT
鈴木一郎「ちょっと!物語が繋がって無いだろ!!」
120創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 11:36:53 ID:lU2gi2BF
終わり
121創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 12:20:44 ID:l/jP1l8t
「このままでは終わらんぞ」
122創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 12:38:09 ID:TCDAcaWT
「始まるにあたり、もっと文章少なめでテンポよくしょう」
123創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 12:39:28 ID:fZPh0VPl
神の声「鈴木一郎という男。そう、そち、お前ジャ。
愚痴たれんで話をきかせろ。君のクオリティを存分見せ付けるのジャ。期待しとるぞ。」
神はドローンと煙とともに消えた。煙だけが余韻を残すかの如く揺曵していた。
124創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 12:42:03 ID:fZPh0VPl
フキナガシ先生他メンバー「ラジャー。」
125創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 12:45:15 ID:fZPh0VPl
さらに、フキナガシ先生他メンバー「122お言葉の件に、ラジャー。」
126創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 16:48:09 ID:W7/PbuRS
宇宙人「トニカクワレワレガチキューシンリャクヲカイシシテ」
鈴木一郎「お前の話はカタカナだけでややこしいから翻訳機を持ってきた。」
黙って翻訳機を胸に取り付ける宇宙人
宇宙人「ところで主人公さんよ地球侵略って時代錯誤じゃないか?」
以下長々と話し続ける宇宙人
宇宙人「とにかく『侵略者の宇宙人を主人公がやっつける』という脚本はね」
鈴木一郎「悪役は必要だから抑えて下さい…ね?」
127創る名無しに見る名無し:2009/09/26(土) 21:33:27 ID:jnIjJo/Z
前回のビーストウォーズは!(ナレーション:子安武人)
「びっくりドンキーに行こう!」
「君は裏切ったからね!」
「探したぞ18号、ドクターがお呼びだ」
「…遅ぇんだよ」
「秘儀……ねこじゃらし」
「ゼンラー!」
「ワレワレハタダチニチキュウシンリャクヲカイシスル。テイコウハムイミダ」

リレー? 御免、ソレ無理。
128創る名無しに見る名無し:2009/09/27(日) 17:56:25 ID:2Q2KKapG
宇宙人「もう嫌だ!総理も宇宙人だし宇宙人もういるじゃん!故郷に帰るわ!」
宇宙人はナレーションと鈴木一郎とその他登場人物に嫌気がさし帰ってしまった。
鈴木一郎「どーすんだよ>>127、お前のせいだぞ!」
129創る名無しに見る名無し:2009/09/27(日) 19:03:21 ID:+AbFB73A
神の声「127、なんとワガママなのだ君は!
面白おかしく笑わせてみせたまえ。腰抜けの、ノッペラボーめ。」
130創る名無しに見る名無し:2009/09/27(日) 23:08:11 ID:+AbFB73A
私たちは立ち膝になって、手を合わせていた。
私も、麿笑マロエも、漆黒のイナゴ男も一刻も早くフキナガシ先生がコチラニ無事に来られるよう祈っていたのだ。
看護士によると、フキナガシ先生は胸騒ぎのする方角に向かっておられるという。万が一、他の患者の方に誤って行かれては困るのだ。
「今はヒタスラ、フキナガシ先生の事ばかり考えましょう。
心配なのは強敵の穴子病の患者のところに行かれてしまわないかしらってこと。」
穴子病とはイキナリ唇が腫れる病気である。人相が激変するので患者にとって辛い病気である。
「今日サザエに穴子でてたな。。」マロエがつぶやく。
すると漆黒のイナゴ男が突然泣き出したのだった。
131創る名無しに見る名無し:2009/09/28(月) 08:43:37 ID:1caJGSUX
「どうしたの、漆黒のイナゴ男。」私が声をかけると地面に突っ伏し激しく泣き始めてしまった。
鳴咽しながらイナゴ男は話始めた。
「じ、実は俺、穴子病なんでやんす。。。」
「えーー!!まじ??」私達は驚きのあまり、のけ反った。
132創る名無しに見る名無し:2009/09/28(月) 11:41:43 ID:1caJGSUX
穴子病は何の前ぶれもなく突然発症し約1週間ほど唇の腫れの症状がでる。
しだいに症状は落ち着き元の唇に戻るのだが、繰り返し発症するから質が悪い。
朝起きて突然穴子病の症状がでた場合、会社や学校を休んだり、マスクをするなど事前準備ができる。
しかし電車に乗っている時に突然、会社のプレゼン途中で突然、映画館から出るやいなや突然、
いつ発症(唇の大きな腫れ)するかわからない厄介で恐ろしい病気なのだ。
133創る名無しに見る名無し:2009/09/28(月) 12:07:06 ID:1caJGSUX
「一人で病気抱えて、さぞかし辛かったでしょうに。。。」
昆布病の私にはイナゴ男の気持ちや、日常の大変さが痛いほどわかる。
「今にフキナガシ先生がおみえになる。みんなで祈ろう。」
麿笑まで涙を浮かべ、そして地面に突っ伏し泣きじゃくる漆黒のイナゴ男に慰めの言葉をかける。
「あ、ありがとう。こんな優しくされて、う、嬉しいでやんす。。俺、生きててヨカッターー。」
漆黒のイナゴ男は、ゆっくりとゆっくりと顔あげた。
穴子病を発症していた。
134創る名無しに見る名無し:2009/09/28(月) 19:40:59 ID:NkfK0q30
ゆえに私は死んだ。彼らは死んだ。世界は死んだ。

新章「掃除機セックスは洗濯機の腰を振るか?」

にご期待ください!!!!
135創る名無しに見る名無し:2009/09/29(火) 12:29:10 ID:dwHEIPGD
134は特別号「別冊赤いレオタード」定価1円
のお知らせでした!

136創る名無しに見る名無し:2009/10/01(木) 07:07:48 ID:sjOAkTmK
突然ですが、ニュースのお知らせをします。
藤川容疑者(33歳)が現在逃走中です。
容疑者は銃を所持しており、大変危険です。
容疑者は2005年に「人間関係殺人事件」を引き起こした主犯格として実刑判決を受けていましたが、
護送中に警備員及び運転手を殺害し逃走しました。
大変危険なので近づいたりしないでください。
137創る名無しに見る名無し:2009/10/01(木) 20:08:40 ID:QEsLCB4B
「すいませんね奥さんもう一つだけよござんすか?」
よれよれのトレンチコートを着た刑事が小池朝夫の吹き替えで言った
「井上敏樹さんはどうしちゃったんでしょうねえ」
その頃井上敏樹はリトルワールドで朝青龍とジンギスカンをつついていた
「細けえことはいいんだよ!」
138創る名無しに見る名無し:2009/10/01(木) 20:34:06 ID:gwNE3XvQ
ブチッ
俺はテレビを消した
さて、これからどうしょうか…
外はどんより曇り空
秋も間近で部屋も少し肌寒くなってきた
そうだ、久々にあの人に会いに行こう
俺は上着を着て部屋を出た歩いて10分くらいだろうか
俺は近くの喫茶店に入ったカラン
「いらっしゃいませー」
可愛らしい女性の声が響いた
俺は窓際の席に座った
辺りを見回して見たがお客は俺一人の様だ
「ご注文は何に致しましょうか」
「……………コーヒーを」「コーヒーですね、畏まりました」
少しの会話だけで冷や汗をかいてしまった
俺がこの店に来る理由は彼女に会うためだ
数ヵ月前、何気無くこの店に入り、彼女に一目惚れしてしまった
まだ名前も知らないが、どうやら一人でこの店を切り盛りしているらしい
まだ二十歳にも成っていない様な顔立ちであるが、お客への気配りを怠らない
何より俺が惹かれたのは現代の女性のチャラチャラした感じが無いからだ
だが、恥ずかしがり屋の俺に声を掛けられる訳もなく、いつも遠くから見ているだけである
139創る名無しに見る名無し:2009/10/01(木) 23:56:34 ID:6gHW48oI
そこに、フキナガシ先生がゆっくりと側転しながら店に入ってきた。
「アローハ。」
140創る名無しに見る名無し:2009/10/02(金) 12:25:08 ID:sccMMwNP
店内をキョロキョロ見渡すと吹出フキナガシ先生はカウンターの席に座った。
「コナある?」
「ないです。」店員。
「ないのかい?ハイビスカスティーは?」
「ないです。」店員。
141創る名無しに見る名無し:2009/10/02(金) 21:07:14 ID:QKzhW026
そのとき空母イラストリアスを発進したFAA809sqnの
グラマン・マートレットMk.Wが機銃掃射をかけてきた
142創る名無しに見る名無し:2009/10/02(金) 21:59:41 ID:uDB5zJD/
フキナガシ先生は「┐('〜`;)┌ やれやれ 真希波・マリ・イラストリアスちゃんとだったら
この夏25メートルプール2杯分のビールが飲めるのに」と肩をすくめた
143創る名無しに見る名無し:2009/10/02(金) 23:03:27 ID:guy8ke2r
フキナガシ先生「ぶくぶく茶ある?」
144創る名無しに見る名無し:2009/10/03(土) 07:22:03 ID:KeAzKc7/
「1994年4月13日に貴様が腸捻転の手術を失敗して死なせた娘は私の妹だ」
店長がフキナガシの頭にナイフを突き立てた
145創る名無しに見る名無し:2009/10/03(土) 12:31:03 ID:aFBP1Cxu
フキナガシ先生の頭はスポンジ製だったが
フキナガシ先生は激痛に顔を歪め
助けてバイキンマン!
と深刻な表情で呟いた
146創る名無しに見る名無し:2009/10/03(土) 13:20:38 ID:NmlADatT
フキナガシ先生「ヴァ、ヴァイキンマンは、まだか??いたい、いたいでござる。
オロナイン軟膏あるかな?」
「はい、ただ今!。。。ハイ、こちらでございます。どうぞ、お使いください。」店員。
「ヌリヌリしてたもー。ケケケ。」フキナガシ先生は何だか、いやらしく言った。
「あ、はい。ヌリヌリしてさしあげます。」店員は軟膏のフタをとり、フキナガシ先生の頭の刺し傷にヌリヌリした。
「。。(^O^)ウホー極楽。。ん?ムムムム〜っ。いたい、いたいしみる〜っ。これ、オロナインか?何だかハッカ臭が。どれ何の薬かの?
ひゃーコレ、タイガーバームじゃんか。」
147創る名無しに見る名無し:2009/10/03(土) 13:28:51 ID:tId7r38V
藤川容疑者「俺を忘れるな!お前ら全員殺してやる。人間関係についてどう思ってますか?(平泉成のものまねしながら)」
148創る名無しに見る名無し:2009/10/03(土) 15:00:15 ID:NmlADatT
「誰、コイツ。」窓辺でコーヒーを飲む俺。
「誰か他にいるのか?」フキナガシ先生。
「み、見えていないのか?」藤川。
149創る名無しに見る名無し:2009/10/04(日) 21:12:14 ID:jKmF6Ze3
「藤川。ベルサイユのばらゴッコは、せんぞ。」オレが冷たく言ったら藤川は一気に顔を曇らせた。
150創る名無しに見る名無し:2009/10/05(月) 13:09:37 ID:5+80FQ6z
フキナガシ先生「あれだろ、アンドレが目を負傷して見えないのにオスカルと一緒に敵と戦おうとしたあの場面か。。。無謀だぜ。愛がそうさせんのかよ?」
藤川「詳しいな、お前。」
オレ「オレだったら、一時の気持ち我慢して目を治す。戦おうにも戦えないし、オスカルを守ろうにも守れんだろ。」
藤川「ブァカか!死ぬか生きるかの戦のさなかに、ゆっくり目を治してる間オスカルが死んじまったらもう会えないじゃんか。
だからアンドレは行ったんだよ。」
俺はウルウルし、この時代に生まれたことを感謝した。
そして、夜空を仰ぎ見て星のカストルとポルックスを俺は必死でさがす。
151創る名無しに見る名無し:2009/10/06(火) 11:41:36 ID:JXT+IXS6
オレが夜空に瞬く星のカストルとポルックスを必死でさがすなか、流れ星が。
オレ「(^O^)ウホー!流れ星。」
フキナガシ先生「どうかどうかバイキンマン早く来たれたもー(^人^)」
バイキンマン「はーひふーへほー。アンパンマンの、ほっぺヤロー。」
152創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 10:43:09 ID:hRtfLEpi
見知らぬ婆「ブァカものめ〜〜!!」着物を着て杖をつきながら激しく、すばしっこく歩みよってきた。
まるで金田一の悪魔の手鞠歌にでてくるような薄気味悪い婆さんのようだとオレは思った。
153創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 10:52:15 ID:hRtfLEpi
見知らぬ婆「婆さん不幸ものめっ、婆さん泣かせヤロー!」婆は藤川を杖で泣きながら叩きまくった。
藤川「イタイナァ。誰だ!おまえなど知らぬ。」
婆「おのれ桃太郎、トボケル気か?!」
154創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 17:18:54 ID:ZJIek5Ck
藤川「俺は桃太郎じゃねぇし!人間関係についてどう思ってますか〜?(平泉成のものまねしながら)」
バキッ!婆が藤川のほほを叩いた音だった。
婆「年寄りを馬鹿にするんじゃないよ!さ、こっちに来な。」
藤川「クソッ!お前は邪気眼を持っているな!」
そういうや否や藤川はナイフを取り出し婆に向けた
155創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 18:39:44 ID:hRtfLEpi
トンビが、みんなの頭上を旋回していた。しかしキジがトンビに変装していたのだった。
そして、猫がわざとらしい感じで、アチラの方角からニャー鳴きしながら、やってきた。しかし、それは猫のふりをした猿だった。
最後に、小熊が威張りながら熊であるゾといわんばかりにノシノシとアチラの方角からやってきた。しかし、それは小熊のふりをした犬だった。
「桃太郎さん!目をお覚ましくだはれ!!」3匹のアニマル達は藤川に言い放った。
156創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 21:20:29 ID:+Kq0fZIq
「それも夢だぁーッ!」
アニマル浜口と浜口京子のクロスボンバーが炸裂する
藤川の顔の皮がベロンとムケた
いや
ムケたのは変装用のラバースキンだ
露わになった真の顔は
「げぇ!てつを!」
157創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 08:11:25 ID:+wqWZwOZ
てつを倉田「イケメンライダー参上!必殺渡鬼チョッ〜プ。」いきなりフキナガシ先生にチョップした。
フキナガシ先生「いやだぁ、ちょっとぉやめてよ。今スポンジ頭が不安定なんだから。」
婆「これで、くっつけなはれ。」ご飯粒でフキナガシ先生の不安定な部分を修復した。
フキナガシ先生は、ゆっくりと美しい測転をして婆に感謝した。
158創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 20:38:43 ID:SWw9+Qhu
そこに九十九里浜でエチゼンクラゲに刺された男が駆け込んできた
男は右の肩口を押さえて叫んだ
「医者はどこだ!」
その場にいた全員がフキナガシを指差した
「父の仇!」
男は左手に持ったダツ(ダツ目・ダツ科(Belonidae)に分類される魚の総称
鋭く尖った顎を持ち人体に刺さって死傷する事故も報告されている)を
フキナガシの眉間に突き刺した
159創る名無しに見る名無し:2009/10/10(土) 22:29:42 ID:XazU1Yk7
フキナガシ先生「イ、イタイナァ。ムムー、スポンジの顔が何だかボサボサになってきたぞ。」
婆「つかうか?」婆は、フキナガシ先生の不安定な所に米粒をつけて修復した。
160創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 00:37:35 ID:bix5ldTD
九十九里浜でエチゼンクラゲに刺された男、こやつ名前を『橘 鰤雄 タチバナブリオ』と言うらしい。ぶら下がってるIDカードにそう書いてある。
161創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 21:19:58 ID:s29LPT9R
橘 鰤雄タチバナブリオ「オレの名前呼ぶときなんだけどさ、橘さんor鰤雄ブリオの時はブリオ・イグレシアス。イグレシアスを必ず付けてくれ。」
162創る名無しに見る名無し:2009/10/11(日) 23:32:24 ID:FQr0t2I6
「そして私は妹のブリトニー」
でかい女だった
身長190センチ
バストは100センチを軽く超えている
「「合体」」
ブリオとブリトニーが合体した
『二人合わせて全裸戦士ブリーフヌイダー!』
どこから見ても放送禁止だった
163創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 00:08:18 ID:TBHk+nqO
藤川「一瞬の隙に妄想した。んーー、いかんいかん。」自分の頭をゲンコツでバコバコ殴った。
164創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:34:15 ID:Mw7LfmdA
フキナガシ先生「橘君、あのオペしたのは
人形科のロクロ先生なんだよ。びっくりしたか?」
165創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 15:38:08 ID:Mw7LfmdA
橘ブリオ「うそだぁ!あのロバの男か。」
166創る名無しに見る名無し:2009/10/13(火) 10:43:29 ID:VnmDgm2z
フキナガシ先生「アハハ。それは第2外科のサブロク先生のことだな。
ロクロ先生は、ラクダ顔で、けん玉とカルタと凧あげが得意の人形科のやつだ。」
167創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 20:21:40 ID:F1zXntIo
その後我々は女子大小路のジャズ喫茶「アミーゴ」に繰り出してしたたかに飲んだ
そして水樹奈々と能登真美子はどちらがアンチが多いかで殴り合いを始めたところまでは憶えている
翌朝目を覚ました私は事務所のソファーの上にいた
右手にバールを持ち背広にはトマトソースを煮詰めたような染みがこびりついていた
私は風呂に入って髭を剃り
路地裏で煙草をふかしながら背広を焼いた
この街ではよくあることだ
168創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:18:25 ID:pO5jr08/
不意に背後でガサッと物音がし、私が驚き振り返ると、初老のホームレスが壁にもたれ、どろりとした光のない眼差しで私を見ていた。
いくらなんでもマズイ所を見られたと思い、バールを手に取り歩み寄ると、ホームレスはがくがくと震え、尻餅をついてしまう。
涙を浮かべて後ずさりすらままならない様子に同情し、私はバールを投げ捨て、財布から数千円の金を手渡してしっしっ、と追っ払うしぐさをしてみせた。
とたんに子供のように無邪気な笑顔になって口をパクパクさせるホームレス。
なんだ、礼も満足に言えんのかと思っていると、彼は自分の汚れたポロシャツの襟を開いて見せる。
大きな傷痕。手術にしても酷い縫合もあったもんだ…。
…!口封じか………。ふん、よくある事だ。珍しくもない。
169創る名無しに見る名無し:2009/10/15(木) 22:33:53 ID:S7oi9UEq
そのとき男の縫合跡が内側から裂け、全長25センチはあろうかという黒くて脂ぎった頭文字Gが顔を出した。
私が悲鳴をあげたとしても非難はできまい。
そして車体の両サイドを壁にぶつけながら路地裏に突入してきたワゴン車の、厚生省のロゴが入ったスライドドアが開く。
中から出てきたのは真っ白な耐火スーツを着たモヒカンだった。
モヒカンは「汚物は消毒だ!ヒャッハァーーーーー!」と叫び、火炎放射器を向けた。
ホームレスと、その真後ろにいる私に。
170創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 00:19:06 ID:wNCZ8a3p
こんな時だというのに私は冷静だった。
いや、正確に言うなら目の前の出来事より遥かにショッキングな記憶が蘇り、私を凍りつかせていたのだ。
頭文字D…その言葉を目にするたび過去の失言が脳裏をよぎり、嫌な汗が流れる。

「かしらもじデー、だよね?」

ああ…。あの日以来私のあだ名は「かしらもじ」「かしら」「おかしら」…
171創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 07:20:16 ID:3aCKP1ey
私の中に、ドス黒い何かが広がっていく。右手に刻んだ封印のルーンが薄く発光していた。
「お前たち…早く逃げろ…私が正気を保っているうちに…」
そんな私を、モヒカンたちはポカンと見ていた。
「邪気眼?」「邪気眼だ邪気眼だ!」「邪気眼がいるぞぉー!!」
どこかでサイレンが鳴り、JRが緊急停車し、赤ん坊が泣き出した。
津波のような群集が、包丁やらMINI14やら惑星破壊砲やらを持って押し寄せてくる。
「邪気眼狩りだぁーーーーーッ!!!」
172創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 13:10:20 ID:cV5rHz5C
騒然とした現場に、勤め先のコデマリ病院に向かう途中のフキナガシ先生が愛車プルメリア号(スケボー)に乗って通り掛かった。
5mのウルトラロングボート(スケボー)は相変わらず公道の邪魔ものだった。
フキナガシ先生「アローハー」すばしっこい感じで現場を通り抜けた。
173創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 19:16:17 ID:wNCZ8a3p
車道の信号が青に変わるやいなや、巨大なトラックが時速200kmで交差点を駆け抜ける。
まだ間に合うと突っ込んだフキナガシ先生が弾けて、紅の花火となる。
季節外れのイベントに群衆は沸き、露店商がまたたく間に駅前ロータリーを埋めた。
蛇鬼眼狩りに眼を血走らせていた連中もすっかり童心に帰って、金魚掬いや射的に興じている。
私もまた、仮設のビアガーデンにて、ホームレスとモヒカンと三人で、モダンジャズの生演奏を満喫しながら、終わりゆく夏の感傷に浸っていた。
174創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 21:11:06 ID:trLri0h8
―漆黒のイナゴ男が死んだ。
急性膵臓内膜炎症性肥大硬化破裂。聞きなれない病名だった。
簡単に言えば、膵臓破裂によって腹の中が悲惨なことになったということだ。
アレから数日、隣を見ると麿笑が寝ていた。
しかし、麿笑がとなりで寝ていることはどうでもいいそれより今、自分がフリーダムである方が問題なのだ。
昨日のことは、麿笑の部屋で酒を呑んだところまで覚えている。
いくら酒の勢いとはいえ。こんな少女に手を出してしまったのか、と自己嫌悪する。
数十分後。
麿笑が起きてきた、すみませんと一言言い朝食の用意を始めた。
麿笑:(まだ少し痛むけど………少し嬉しいな)

―時同じくして都内の路地裏。
一人の少女が走っていた歳は12〜15歳ぐらいだろうか。数人の男が追ってくる。
実は追って来ているのは只の警察官なのだが彼女には、そんなことは関係ない」。
捕まれば、また研究所のに戻されるのかと思うと自然と足が動く。
だが所詮子供の足、大人の足から逃げられるはずが無い。ましてや、相手は警察官。
警官の手が、少女の肩を掴もうとした。
刹那。
その警官の腕が落ちた。続いて左足。顔面。1秒もかからずに見事な猟奇殺人現場が完成した。
残りの警官も同じ様に殺された。
175創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 22:17:17 ID:wNCZ8a3p
少女を助けたのは、長身の男。
礼を一言言いたかったが、その顔を見て言葉を飲み込む。
やけただれ、潰れよじれた肉。
こけた頬にたれさがったまぶたと薄く色の悪い唇。
男は何も言わずに立ち去ろうとした。その顔に寂しそうな陰を落としながら。


「…」
やっぱり何も言えないまま見送る自分を、少女は少し嫌悪した。
176創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 23:32:54 ID:cV5rHz5C
どこからともなくガラガラと音がした。
聞いたことのある懐かしい音である。ぉお、あれはまさしくプルメリア号ではないか!
「アローハー。」
なんとフキナガシ先生は生きていた。
177創る名無しに見る名無し:2009/10/16(金) 23:57:03 ID:cV5rHz5C
「フキナガシ先生、生きてなすってたんで?!」誰しもが己自身の目を疑った。
フキナガシ先生「アハハ。僕は学生の頃マリック科を目指してたからアーティ(アーティスティック)なことは常に、この胸に!血に!たぎるわけ。」
フキナガシ先生は着ているピンクの派手なムームーの裾を両手でつまむとお姫様の挨拶めいたポーズをオレにしてみせた。
178創る名無しに見る名無し:2009/10/17(土) 06:17:47 ID:eUkuxprY
その頃かに座M44散開星団から照射される未知の宇宙線を浴び
液状化能力を得て復活した漆黒のイナゴ男改め仮面ライダーブロブは
鳴滝探偵事務所の見習いとなり
井上敏樹の素行調査を行っていたのだが
井上の運転するカリーナEDをベスパで尾行している途中
紫色の髪をツインドリルにして腋を露出させた魔改造巫女装束を着た熟女に拉致され
気がついた時は身体の中に666匹の獣を埋め込まれていた
179創る名無しに見る名無し:2009/10/17(土) 19:40:48 ID:Ok3+F7Xj
手始めに、仮面ライダーブロブは、井上敏樹が通勤で利用しているという、京王井の頭線のホームへむかった。
週末の下北沢はサラリーマンや学生、プライベートを満喫する恋人たちといった雑然とした客層でごったがえしている。
まもなく列車が到着し、仮面ライダーブロブもまたそれに乗り込んだはいいが、田舎育ちの彼にとって満員電車はドイツ軍の捕虜収容所なみの精神的苦痛を味わわずにはいられなかった。
井上敏樹を〆る前に、自分が参ってしまう…!
【生命維持に問題発生!】のアラームが車内に鳴り響いてしまい、仮面ライダーブロブは顔を真っ赤にして冷や汗をうかべながら
[液状化]の能力を発動させた。
180創る名無しに見る名無し:2009/10/18(日) 04:00:07 ID:eTQJkrGP
ドアの隙間から線路に逃れた仮面ライダーブロブはうっかり車内に666匹の獣の中のひとつ
アンドリューサルクスの仙太郎を忘れてきたことに気づいた
すぐさま電車にとって返そうとしたが一旦ゲル状になったブロブは銀座三丁目和光ビルの裏にある創業百一年の老舗
「芋超」の芋羊羹を食べなければ元の身体に戻ることが出来ない
このままでは罪も無い通勤客が仙太郎のおやつになってしまう
悲しみの涙を流すブロブ
だが仙太郎は偶然同じ車輌に乗り合わせた未確認生命体第36号こと
メ・ガリマ・バに十七分割されていた
181創る名無しに見る名無し:2009/10/18(日) 19:06:50 ID:itkqiTOM
そんな一大事なとき
夜勤明けのフキナガシ先生は、宿直室の鏡をみて
「ムムー。」と唸った。
何故ならロクロ先生が自分より男前のモテ男というのを先日認識してしまった。
偶然にもイキナリ三人の担当患者から人形科のロクロ先生宛ての恋文の渡し役を頼まれてしまったのだ。
「趣味がカルタにタコあげ、皿まわしの男ぞ〜。一体ロクロのどこがいいのか?!」
フキナガシ先生は納得いかない様子だった。
「『銀座 芋超』の芋羊羹でも買ってかえるか。。」踵を返し芋超へ向かった。
182創る名無しに見る名無し:2009/10/18(日) 22:31:20 ID:SB8a3Y9/
銀座に到着したフキナガシ先生は動揺していた。
辺りは隕石でも激突したかのような惨状で、瓦礫の山はいまだくすぶり続け、肉の焼ける臭いが鼻を突く。
「おい、何をしている?」
ふいに声をかけられ、驚いて振り返るやいなや、強烈な打撃がフキナガシ先生の顔面を直撃する。
鼻から血を吹き流しながらもんどりうって倒れた拍子に、瓦礫の角に後頭部をしたたかに打据え、遠のいてゆく意識の中で二人の男の会話が聴こえる。
「…のクズですな。いかがいたしますか?」
「殺せ」
「しかし、井上先生の許可なく民間人を殺すのはやはり…」
183創る名無しに見る名無し:2009/10/18(日) 23:22:39 ID:k641OIWr
突然二人の男の体に、利尻昆布が巻きついた。「ヒャッハーーー!」身動きできぬ男たちは叫ぶしかなかった。
184創る名無しに見る名無し:2009/10/18(日) 23:28:47 ID:k641OIWr
間一髪、フキナガシ先生は助かった。一目で『簀巻き昆布病』とわかったが芋超へ向かった。
185創る名無しに見る名無し:2009/10/19(月) 00:02:37 ID:cFU16w2j
そして列車の中でメ・ガリマ・バに十七分割された 仙太郎の腹がグーグー鳴りはじめた。
186創る名無しに見る名無し:2009/10/19(月) 01:05:51 ID:oWRtWm0a
仙太郎の腹部より噴出する十七条の血の滝が、京王井の頭線の車内をみるみるうちに地獄絵図へと変えてゆく。
畏れおののき遠ざかる者、迷惑そうに一瞥を呉れながらも、淡々と己の睫を1ミリでも長く見せる事にのみ没頭する女子高生。
そしてどさくさに紛れ他人の上着のポケットに手を突っ込む輩。
仙太郎は薄れゆく意識の中で、この星にはもはや我々が使命を全うすべき、守るべきかよわき人間など存在しないと悟り、涙を流した。
グシャ!!
メ・ガリマ・バがその屈強な前足で仙太郎の頭骸を粉砕する。
悲鳴と怒号が飛び交う車内で、なおもメイクに余念のない女、そして震える手で抜き取った財布の中身を己の手中に納める者。
仙太郎の悲痛な断末間の叫びは、遠く仮面ライダーブロブの胸中にもこだましていた。
187創る名無しに見る名無し:2009/10/19(月) 05:30:21 ID:Brwnvx8l
「ん、仙太郎が死んだ?」
アパートの自室で買い置きの芋羊羹を食し人間態に戻った仮面ライダーブロブこと南郷太の前頭葉に電波が届いた
「ま、いいか…」
出来たばかりのサッポロ一番とんこつ味を鍋からドンブリに移し遅い朝食をとろうとした太のドンブリの中にオレンジ色の液体が流れ込む
それはLCLとなって逃げてきた仙太郎だった
太はちょっとイヤそうな顔をしたが結局ドンブリの中身を腹に収める
「なん…だと……」
仙太郎の記憶を追体験した太は呻いた
仙太郎を倒した人物こそ今回の依頼人もとJACの声優狩馬麗子その人であった
188創る名無しに見る名無し:2009/10/19(月) 17:17:52 ID:96l6d6nr
同じくして、フキナガシ先生も自宅のリビングで芋羊羹とコーヒーを楽しんでいた。
芋羊羹をモグモグ食べながらANNA SUIの黒い薔薇飾りの手鏡で自分の顔をウットリ眺め
「アローハー。。。」と呟く。
そして
「この僕よりロクロがモテるのは何故か。やはり今の時代は僕のような『優男』は流行らぬものなのか。ロクロの顔はブサイクなラクダみたいな顔ぞ。」
ちなみに、フキナガシ先生はハギワラナガレ、カルーセルマキ、カタギリハイリに似ていると評判である。
ハンサムかどうか個人の趣味や判断に委ねよう。悪かない顔である事は確かであるが。
さてフキナガシ先生は、やけっぱちで芋羊羹を頬張り、またしても手鏡で自分の顔を確認する。
「やっぱスペインの男か。熱きバレンシア、マタドール、フラメンコ!」
189創る名無しに見る名無し:2009/10/20(火) 04:33:11 ID:MHMxCsTF
私は麿笑を両親に紹介するため
銀座三丁目和光ビルの裏にある創業百一年の老舗にやって来た
和菓子屋を継ぐのが嫌で盗んだバイクで逃げ出したのが15年前
あの頃の自分を振り返ると厨二病そのものだったなあと自分で自分を絞め殺したくなる
だが私も少しは大人になった
今なら洗面器も鉄ボタンつき棍棒もなしで父と語り合えそうな気がする
「芋超」の暖簾を潜ると父と母が倒れていた
両手に辛子蓮根を持ち全身に返り血を浴びて立っていたのは
銀髪ツインテールで右目に眼帯をしてゴシックロリータ調のドレスを着た少女だった
190創る名無しに見る名無し:2009/10/20(火) 05:10:44 ID:wH/A2MyA
私は逆上し、すかさず床の間に飾られていた大刀を掴むと少女を激しく突いた。
少女はしなやかに体を反らしてこれを受け流す。
動揺した私は大上段に構えて一息になで切りにしようとするが、老舗だけに建物も古く刀の先が低い天井に刺さってしまう。
隙だらけになった私の無防備な腋の下めがけて少女によって優しい吐息の風が送り込まれる。
思わず声を漏らし、その場にへたりこんだ私に止めを刺そうと少女が接近してくる。
191創る名無しに見る名無し:2009/10/20(火) 05:26:39 ID:IbYy486r
最期に見たのは、辛子蓮根の黄色だった……。
192創る名無しに見る名無し:2009/10/20(火) 17:46:19 ID:5wUEm6P3
仏陀再誕!
193創る名無しに見る名無し:2009/10/20(火) 20:20:20 ID:HDxxuzCz
大変すごいことが起きてるのに
フキナガシ先生は何も知らずスペイン男になりきっていた。
頭はグリースを塗りたくりペッタラコイ感じのオールバックにまとめ
赤いシャツは第4ボタンまで外し、胸はだけを披露した。。がフキナガシ先生なのでエロさは残念ながら無い。
「アローハー。」は、もちろん封印だった。
そのかわり「オレー!」と右耳の辺りで2回ほどパンパーンと勢いよく手を打つ。顔の表情は裕次郎を気取り険しい。がしかし、フキナガシ先生なので。。といったところだ。
194創る名無しに見る名無し:2009/10/20(火) 23:32:42 ID:V0NLlSZu
もちろんプルメリア号も封印した。愛車ではなく愛牛『アントーニオ』が活躍することになった。
195創る名無しに見る名無し:2009/10/21(水) 02:04:15 ID:wrx43Rzj
颯爽とアントーニオに乗り、広場をかっぽしようとしたフキナガシ先生であったが、牛屋のオヤジが何事かわめいてそれを阻止した。
なんとフキナガシ先生のカードでは代金の支払いができないというのだ。
日常からの軽やかな逸脱謳歌もわずかイントロ二小節で頓挫といったところか。
不愉快極まる表情でフキナガシ先生は牛を諦め、気晴らしに手近なバーで一杯やることにした。
幸い、滞在に十分なだけの現金だけはあらかじめ用意してある。
このあたりのぬかりなさがそこいらの半端な無頼とフキナガシ先生との大きな差なのだ、とブツブツ独り言を言いながら、「バンボレオ」なる大衆居酒屋のドアを開けた。
スパニッシュ・ギターと男臭い談笑、見ているだけで酔いの回りそうなずらりと並ぶ酒樽、ボトル。
牛飼いとのトラブルなどどこへやら、フキナガシ先生はすっかり上機嫌でカウンターの中央の席に座った。
196創る名無しに見る名無し:2009/10/21(水) 05:06:48 ID:NonRvVNn
その頃の銀座芋超
「まずは自己紹介から始めよう、私はアバンストラッシュ・堀越。友人はアーたんと呼ぶ」
「話とはなんだ堀越?」
アーたんはちょっと傷付いた顔をした
「最初に誤解を解いておこう、そこに転がっている死体はお前の両親じゃない。いや、お前が
自分の記憶だと思っているものは我々が植えつけたものだ」
こいつは何を言っている?
「大体八ヶ月前に生まれたお前が十五年前に家出できるわけがあるまい」
やめてくれ…聞きたくない!
「話してやろう、お前の誕生を!」
ヤ  メ  ロ  !  !  !
197ZЙro第W話& ◆B/cIJXMY1jMl :2009/10/21(水) 19:48:42 ID:1pgYaG2D
そう叫んだ。だが急に眠くなり俺はその場に倒れこんだ。





ここは・・・・?何処なんだ?周りには人っ子一人居ない。砂漠なのだろうか。
198ZЙro第W話& ◆B/cIJXMY1jMl :2009/10/21(水) 19:57:14 ID:1pgYaG2D
とにかくとても涼しく、肌寒いくらいだ。辺りはまだ明るいのに、だ。
起き上がると、遠くから人がやってくるのが見えた。向こうは暖かいのか、蜃気楼のようなものが見える。
ともかく話を聞いてみよう、と思いその方向に走って行った。
199創る名無しに見る名無し:2009/10/21(水) 20:56:07 ID:TCl4ZZvl
同じころ、スパニッシュパブ『バンボレオ』にて
フキナガシ先生はオデコをペチペチ叩きながら愛牛『アントーニオ』の失意と自分の詰めの甘さに嘆き悲しんでいた。
フキナガシ先生「ムムムー。」大きなため息をつきながら極甘きなこカルーアソーダをキザに飲んだ。
ジャァージャァーン。哀愁漂うフラメンコギターが店内に鳴り響く。
どうやらフラメンコのライブステージが始まったようだった。
200創る名無しに見る名無し:2009/10/21(水) 21:04:26 ID:TCl4ZZvl
フキナガシ先生「おやおや?あれは人形科のベニダマ先生ではないのっ??!!」
ステージにて何かに取り憑かれてるかの如く激しくフラメンコを踊りまくりな男がいた。まるで感電した猿のダンスさながら。
201創る名無しに見る名無し:2009/10/22(木) 02:49:29 ID:4txKeljv
酔客達がステージに上がり込み、好き勝ってにダンスを踊りまくり、フロアが揺れて棚のボトルがガタガタいうほどになってもバーテンダーは異に介さず。
これが本場のノリってやつか…。
フキナガシ先生は興奮し、ギターのビートに合わせて激しく床を踏み鳴らし始めた。
ステージの上のベニダマ先生もすっかり我を忘れて真っ赤な顔ででたらめな踊りを踊っている。いや、舞い踊っている。むしろ舞っている。
ベニダマ先生が羽目を外し過ぎ、振り回した手が水夫の頬に激しくぶち当たると、水夫も負けじとベニダマ先生の頬を平手打ちする。
吹っ飛んだベニダマ先生がステージ前のテーブルに突っ込み、食器が音を立てて床に落ちると店内に歓声が揚がった。
派手な化粧の女が興奮して全裸になり、ベニダマ先生を挑発するや、割って入った他の男たちとの情交まがいのダンスを繰り広げる。
フキナガシ先生もぜひそれに加わろうとおもむろに全裸になり、「アントーニオ!」と叫びながら突進した。
202創る名無しに見る名無し:2009/10/22(木) 06:04:23 ID:DRGN2+gt
「呼んだかい?」
凄い力で顔を掴まれた
一瞬にして酔いが醒めたフキナガシは
自分が全裸で抱きついた男がアントニオ猪狩だったことに気づく
「ボウヤ」
猪狩が微笑んだ
「本物の猪狩に会わせてやるぜ」
拳を固めた右腕が弓を引くように背中に回される
「ダッシャッ!」
203創る名無しに見る名無し:2009/10/22(木) 06:44:52 ID:wVtBE8JM
「ちっちっち!どんなに強力な攻撃も当たらなければ意味ないぜ」
フキナガシは酔拳のごとくかわしていた。
「運動会の始まりだ〜♪」
204創る名無しに見る名無し:2009/10/22(木) 10:42:58 ID:HdwGfM+G
コデマリ運動会は
まず太極拳でゆっくり体をほぐす。
猪狩「ハイヤーっ(かけ声)」
ベニダマ先生「猪狩君、イカンイカン。力任せは太極拳とはいえぬ。」
フキナガシ先生「こうだよ猪狩君、みたまえ。」
フキナガシ先生は一生懸命集中して太極拳をやってみせた。表情もとても良い。が、しかし。。
白玉麗麗子シラタマレレコの流れる滝水のような太極拳に皆集中し手本にし、
誰一人フキナガシ先生をみるものはいなかった。
「ムムムーっ。」フキナガシ先生は唸った。
205創る名無しに見る名無し:2009/10/22(木) 11:07:01 ID:HdwGfM+G
太極拳が終わると
コデマリエアロビクスが始まった。
辛子蓮根をくわえながらエアロビをするのがコデマリエアロビクスである。
この頃ダンスづいているフキナガシ先生は誠に愉快に踊った。
午前の部は体ならしで終わりお昼の部になった。
お昼とはいえ決して気がぬけないのがコデマリ運動会なのである。
206創る名無しに見る名無し:2009/10/23(金) 02:28:11 ID:mBcP7HhF
仕出弁当をめぐる血で血を洗う争奪戦―もはやエクササイズとは名ばかりの殺し合い、奪い合い―
それを高みから眺めるコデマリとその来賓たち。
フキナガシ先生のすぐ隣では大剣を振りかざし、猛者ぶりを露にしていた巨漢の男が地響きを立ててぶっ倒れる。
何事かと思えば、小柄で華奢な男が巨漢のふくらはぎに怪しげな注射針を突き立て、笑っていた。
そしてその小男もまた、虎の被りモノをした刺客により、湾曲した刀で首を落とされる。
狂ってる……!
フキナガシ先生はコデマリの方をキッとにらみつけた。
207創る名無しに見る名無し:2009/10/23(金) 05:43:18 ID:KEHdvTMI
その頃謎の意志によって砂漠に跳ばされた私は
遺跡の地下で巨人のミイラと遭遇していた
「こ、これは骨嵬!?!」
“ヤンマーニヤンマーニヤンマーニヤイーヤ”
頭の中に謎のメロディーが流れ込んでくる
いつしか私はキャプテン・フリーダムとなり
幻のダンス「20世紀全裸少年」を舞っていた
208創る名無しに見る名無し:2009/10/23(金) 23:09:57 ID:6N4AfHwr
なぜか、踊り狂うオレだった。そして「ゼンラー。」といってバレエのアラベスクのポーズ(8秒停止)を気取った。
209創る名無しに見る名無し:2009/10/23(金) 23:12:14 ID:6N4AfHwr
そうしたら。アチラの方からカラーガーズが旗をヴンヴンふりながら、やって来た。
210創る名無しに見る名無し:2009/10/24(土) 11:22:53 ID:2g8iKgFg
「や、やばくね?」オレはオロオロしまくり、隠れ場所を必死で探す。
だだっ広い砂漠に何もあるはずはない。
オレは砂をガムシャラに掘り身を隠した。
211創る名無しに見る名無し:2009/10/24(土) 14:45:13 ID:UNZjDVC0
するとオレは引きずり出された。
顔をあげると、黒縁眼鏡の男とキツネ目の男二人が立っていた。
「おい、お前。基礎将棋検定に受かったか?」黒縁眼鏡の男がそう言った。
何のことだかわからない。「何のことでしょうか?」「俺は受かったんだwお前は勉強しても不合格不合格www」黒縁男が満面の笑みでそう言った。
今度はキツネ目の男が「ところで、お前鼻毛が出てるぜwそれと車が邪魔なんだよ迷惑なんだよ!」
ますます訳がわからん。「車なんt」「嘘つくな!反省はサルでもできる。だから俺らに謝れ!土下座しろ!」
212創る名無しに見る名無し:2009/10/24(土) 15:15:52 ID:1M9AN1VX
私は殴られた
切れた唇から滴った血が砂の上に顔を出したアヌビス神の石像に落ちる
すると石像の下からせりあがってきた石棺からイムホテップが現れ
黒縁眼鏡の男とキツネ目の男をハッテン場に引きずり込んだ

アッーーーーーーーーーー!
213ZЙro第W話& ◆B/cIJXMY1jMl :2009/10/24(土) 15:44:23 ID:GS2pBfA4
そしてその頃・・・・・・

俺はある一団に出会った。おそらく遊牧民か何かだろう。
かろうじて話は通じるが、むこうは俺を快く思っているのだろうか?
214創る名無しに見る名無し:2009/10/24(土) 19:44:59 ID:2g8iKgFg
またも同じとき
コデマリ運動会の昼の余興が終わり
フキナガシ先生はコデマリ屋台出店でおなじみの「たこやさん」で蛸飴を頬張っていた。
蛸飴とは
蛸を棒に突き刺し飴にからめた林檎飴風の蛸バージョンである。
そして「たこやさん」とは
蛸と凧の店である。
215創る名無しに見る名無し:2009/10/25(日) 06:37:49 ID:2iOfm1q+
その頃仮面ライダーブロブこと南郷太は占いの館「美沙里」をおとずれていた
「正直最近の展開についていけません…」
「じゃあちょっと整理しましょう」
コデマリ運動会の会場に地底怪獣バラゴンが現れ
会場にいた人々を片っ端から喰いはじめた
216ZЙro第W話& ◆B/cIJXMY1jMl :2009/10/25(日) 12:45:13 ID:Vfihlq1Y
飛び続ける血飛沫。
217創る名無しに見る名無し:2009/10/25(日) 17:14:54 ID:OFEbeQ+t
バラゴンの背後にはキングジョーが登場
さらにその後ろにはバルタン星人が登場した。
さらにさらにその後ろにはゼットンが
218創る名無しに見る名無し:2009/10/25(日) 22:09:43 ID:K1lfPhZQ
ゼットンの後ろに
「まえならえ」してるベニダマ先生。
さらに後ろでバレエのアラベスクのポーズ(知らない、よゐこはググってみよう!)をとるフキナガシ先生。
219創る名無しに見る名無し:2009/10/25(日) 22:18:06 ID:K1lfPhZQ
そんな奴らの後ろで、ベニダマ先生とフキナガシ先生は
「パエリアパエリア」と唱える。
220創る名無しに見る名無し:2009/10/25(日) 22:35:35 ID:LLtrtFrV
まえならえする二人の後ろでパエリアを唱える同じ二人が存在している。
かの忌まわしき「ジェロニモ双子説」がそれを見ていたとある漫画家と当時の編集担当者の脳裏に蘇る。
だがそんな事などどこ吹く風といった調子でコデマリは突然の怪物の乱入さえもエキジビジョンのひとつと勘違いし、手を叩いて歓声を揚げている。
来賓たちも顔に動揺を浮かべながらも追従笑いを浮かべ、席を立って拍手を始めた。
にわかに注目を浴びて気をよくしたゼットンは石○涼ばりの爽やかスマイルで拍手に応えれ
221ZЙro第W話& ◆B/cIJXMY1jMl :2009/10/26(月) 19:06:30 ID:BQJe+vYV
(^o^) om <ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ
222ZЙro第W話& ◆B/cIJXMY1jMl :2009/10/26(月) 19:08:25 ID:BQJe+vYV
と笑っているようだ。全く不思議な○○○ンだ。
223創る名無しに見る名無し:2009/10/26(月) 19:42:31 ID:3pR5RJNe
ふぉっふぉっふぉ。
バルタン星人も爽やかに笑った。
まるで山P(山下清)みたいに。
224創る名無しに見る名無し:2009/10/27(火) 14:30:06 ID:uiW8NDec
秋空の下、四人の怪人の笑い声が響き渡った。

…と その時!!
225創る名無しに見る名無し:2009/10/27(火) 17:30:39 ID:qSIcn/eN
ロクロ先生が普通に通りかかった。4人の不細工揃いの怪物達と目が合ったので
やはりバレエのアラベスクのポーズをとり、バレエ風にお辞儀した。
悔しがってる男がいた。
フキナガシ先生「ムムム〜。ナニアレー。あんなの雰囲気だけのアラベスクじゃないの。
見て見て、こうだよ。」
226創る名無しに見る名無し:2009/10/27(火) 19:30:26 ID:qSIcn/eN
フキナガシ先生は顔の表情にも気をつけながら
ゆったりとアラベスクのポーズを決めた。
「トレビアーン。。。」と心の中で言うほど自信があり陶酔しきっていた。
フキナガシ先生は薄目でオーディエンスを確認すると
ロクロ先生が隣で、それはそれは華やかで素晴らしいアティチュードを決めていた。
皆が皆、ロクロ先生に注目し、フキナガシ先生を見るものはいない。
フキナガシ先生「ムムム、ムムムムムーーー。」
227創る名無しに見る名無し:2009/10/28(水) 01:43:44 ID:Mdt5dtTl
流石だ、流石過ぎる。その非の打ち所のなさにバルタンも抱腹絶倒。
バルタン「さっさと島流しにされてしまえばよかと」
地元訛りが見えた気がした。
すると、突如会場が前触れなく被爆する。哀れ。
228創る名無しに見る名無し:2009/10/28(水) 13:26:38 ID:45JuYgM3
静まりかえった周辺に機械がブツカルような音が鳴り響く。
ガシャーン、ガシャーン、ガシャーン、ガシャーン。何か恐ろしい巨大なものが近づいて来ているようだ。
ぁあ!!なんと、ザクである。ガンダムのザクの足音が鳴り響いていたのである。
誰か乗っているようだ。。コックピット覗いてみるとしよう。
すると、見たことのある顔が並んでいた。
右からフキナガシ先生、ロクロ先生、ベニダマ先生。
どうやら、コデマリ3人組は無事だったようだ。
229創る名無しに見る名無し:2009/10/28(水) 20:43:41 ID:3FcNS1gI
そこへキツネ目の少年とゴリラに似た少年、そして青いタヌキがあらわれた
230創る名無しに見る名無し:2009/10/29(木) 13:57:29 ID:0+9KzSBr
少年達とタヌキは目をキラキラさせながらザクを眺めていた。
それに気づいたフキナガシ先生は「イヒヒヒヒヒッ。」なんとも卑しい感じで笑った。
早速下にいる子供達にザクの自慢話をしたくなり
縄ばしごで降りていった。
231創る名無しに見る名無し:2009/10/29(木) 17:44:13 ID:0+9KzSBr
縄ばしごを降りながら、フキナガシ先生は「ちびっこ達にサイン求まれまくり?写メとられまくり?ウシシシシ。」想像していた。
すると、
「っナンダだよ、アイツーー!思いきりイケてなくね??」
「おまけに縄ばしごなんか使ってオレらの夢こわしまくりジャネ??」
「ウーウー。(←狸語。訳:ヒッコメ!ヒッコメ!)」
と、思いがけなく少年達とタヌキにヤジられてしまったのだった。
フキナガシ先生は、すばしっこく縄ばしごをかけのぼりザクに戻った。
フキナガシ先生「ムムムーー。」
232創る名無しに見る名無し:2009/10/31(土) 02:49:18 ID:9Fk0zvcG
照準がゴリラ顔の少年の眉間にロックオンされると、フキナガシ先生は小刻に震えながら笑みを漏らし、おもむろにスイッチを押した。
レーザービームが見事に少年の眉間を貫通し、噴水のごとき血が噴き出して小さな虹を作り出す。
動揺するキツネ目の少年もまた、フキナガシ先生の手によって瞬殺される。
最後の一人、いや一匹に照準を合わせたそのとき、フキナガシ先生の耳に何かがねじこまれた。
虫?液体?なにかわからないが不快極まるその物体とは…
233創る名無しに見る名無し:2009/10/31(土) 15:45:00 ID:r016r5nL
仮面ライダーブロブこと南郷太こと漆黒のイナゴ男であった。
234創る名無しに見る名無し:2009/11/01(日) 07:46:11 ID:WttfcFlU
説明しよう
不完全な良心回路を持つ仮面ライダーブロブは井上敏樹の持つ
イヨマンテの笛によって操られてしまうのだ
(ナレーション:大塚芳忠)
235創る名無しに見る名無し:2009/11/01(日) 19:55:58 ID:ptCxz124
ピ〜ピ〜。軽快に笛を吹いて
井上「ん〜〜、音色がこんな軽くていいのかぁ?
早速イヨマンテの笛を大ラッパ型に改造し
イヨマンテの笛ホルンタイプとなった。
236創る名無しに見る名無し:2009/11/01(日) 20:09:20 ID:ptCxz124
フォ〜フオ〜。ホルンを吹く姿が正面の窓に映るのを見て
井上「ん〜〜、音色はいいが、吹いてる顔がブサイクだなぁ。」
早速イヨマンテの笛を人気型に改造し
イヨマンテの笛サックスタイプとなった。
237創る名無しに見る名無し:2009/11/02(月) 06:08:08 ID:lZ2B1ZDC
サックスの音色は知床の大地に眠るヒグマドンを目覚めさせた
238創る名無しに見る名無し:2009/11/02(月) 13:07:56 ID:YtDstpG2
知床で大変なことが起きてるのに
何も知らない井上は陶酔しきってサックスを吹いた。そして窓に映る自分の姿をウィンクしながら横目でチェックすると思わず
「いくら何でもオレ、カッコヨスギだろ。ワロタ!」と独り言とは思えないほど大きな声で言ってしまうのだった。
239創る名無しに見る名無し:2009/11/02(月) 23:01:24 ID:YtDstpG2
井上は、徐に軒先に吊るしている鈴なりの干し柿の紐をブチ切って首に巻いた。
井上「オレ、結構くすんだオレンジ似合うな。」
240創る名無しに見る名無し:2009/11/03(火) 02:54:43 ID:+y9O4jMW
くすんだオレンジの襟元に黒いチェック柄のジャケット。
自分のセンスに酔いしれながら井上敏樹は台所の戸棚より取りいだしたる【梅酒】をちびちびやり始めた。
庭先で鳴く小鳥の声にゆっくりとしたエコーがかかり、薄曇りの空からは滝のような千羽鶴が降り注ぐ。
川原の石の上はぬるぬるして滑るから気を付けるんだよ、というお婆ちゃんの忠告を思い出した。
あの日頭を強打して以来、【梅酒】の類を飲むとたちまち幻覚に襲われる体質になったのだ。
この国で法律に違反することなくこういう体験ができるのもまた、私という人間の他とは大きく異なる優位性であろうか…
そんな事を思っていると、けたたましいエンジン音を立ててバイクが庭に飛込んできた。
お、お前は…!
241創る名無しに見る名無し:2009/11/03(火) 07:27:22 ID:1ghnDU/8
「そう、“私”だ。戻ってくるまで色々あったが詳しく話してたら
年が明けちまう。とりあえず殴らせろ」
私は砂漠土産の「金平糖君28号」を振りかぶった。
242創る名無しに見る名無し:2009/11/03(火) 12:18:58 ID:6nn6NaOb
すると金平糖君28号は目をゆっくりと静かに閉じると、やはりバレエのアティチュードを決めた。
まだまだ、ぎこちない動きではあったが手先や爪先まで注意を払ってるのがわかった。
243創る名無しに見る名無し:2009/11/03(火) 16:28:14 ID:RZ7l6Eew
オサレに行こうぜ…金平糖28号は先がねじれた刀を取り出した。
「噛み殺せ…河馬邪神!」ドン!
「さぁ…恐怖のバレエ教室の始まりだ」
244創る名無しに見る名無し:2009/11/03(火) 17:03:43 ID:6nn6NaOb
井上「その前に気分出さなきゃっーて感じ。」両手を軽く握り胸のところにもってきてぶりっ子ポーズをとった。
245創る名無しに見る名無し:2009/11/03(火) 17:05:43 ID:6nn6NaOb
金平糖君28号「あらぁ、どったの(どうしたの)?どったの(どうしたの)?」
246創る名無しに見る名無し:2009/11/04(水) 01:21:05 ID:tECc9SG/
金平糖君28号「あら地震かしらっ?」
揺れは、だんだん激しくなるようだった。
尋常でない揺れに恐ろしくなり外に出ると
「ヒ、ヒグマドンじゃないの!!」
247創る名無しに見る名無し:2009/11/04(水) 01:44:13 ID:tECc9SG/
体調75mのヒグマドンが
くるみ割人形の金平糖の妖精の舞を喜びに満ちた表情で、イキイキと踊っていた。
井上「感動だわっ。」
金平糖君28号「ブラボー!」
そして井上と金平糖君28号は
向かい合うと、とびっきりのアラベスクを決めた。
そして呼吸を合わせバレエ風に、お互い丁寧にお辞儀をしあうのだった。

〜完〜エピソード3「道の向こうのアラベスク」
248創る名無しに見る名無し:2009/11/04(水) 02:48:53 ID:5JBAUEEr
「どうかね南郷くん。次の公演には期待がもてそうかね?」
身を隠すため普段は舞台の脚本家に身をやつす南郷太こと仮面ライダーブロブは、スポンサーの男に訪ねられ、すかさずこう答えた。
「期待していてください。スタッフもキャストもみな一丸となって今度の舞台に賭けています。」
「それは楽しみだ。井上敏樹とかいうならず者さえ、問題を起こさなければ良いがね。」
南郷は笑みを浮かべ、答えた。
「ご心配なく。彼は更正して、ほら、今や劇団になくてはならない存在にまでなっています。
それに、今度の舞台には、取って置きの主役俳優を用意しているんですよ。彼はスペイン仕込みの、本物です。」
249創る名無しに見る名無し:2009/11/04(水) 11:59:16 ID:tECc9SG/
そのとき、カスタネットを丁寧に拭いて
「よしきた。音色も軽快、軽快。今夜もGjなフラメンコを踊れそうだ。」
ベニダマ先生は気分良く言い放った。
250創る名無しに見る名無し:2009/11/04(水) 12:04:26 ID:tECc9SG/
スポンサー「ほう。その男とは?」
南郷=ブロブ=漆黒イナゴ「コデマリ病院の人形科のベニダマという男です。」
251創る名無しに見る名無し:2009/11/04(水) 18:24:44 ID:hmJzfRty
その頃上海に上陸したヒグマドンは先行者と戦っていた
252創る名無しに見る名無し:2009/11/05(木) 03:27:39 ID:iQ3EY09e
先行者達のアジトにほど近い上海市内の一角に、手頃な安宿を手配し潜伏していたヒグマドンではあったが、本部からの指令なしには迂濶な事はできない。
うすっぺらなマットレスに大の字になって天井を見つめていたヒグマドンだったが、やおら起き上がると必要最低限のものを取り揃え、夜の街へ繰り出した。
ほろ酔いでぶらつく事2時間半、2件目のスナックの女はかつて日本で働いていたというので話も弾み、意気投合した二人は裏通りのホテルへ向かった。
何のことはない、密入国で稼いだ娼婦が帰国しても小銭稼ぎに客を取っているというだけの事である。
一方、ヒグマドンはこう見えて私立の一流大学で博士過程を卒業した男である。
世間ずれしてないうぶなヒグマドンにとってこのような体験は実に未知の領域であり、酔いも手伝ってモラルより実体験と腹を決めた次第だ、
253創る名無しに見る名無し:2009/11/05(木) 07:34:21 ID:7MGtAnWC
だが娼婦だと思っていた女は人民解放軍虎部隊のエージェント「虎4」だった
254創る名無しに見る名無し:2009/11/05(木) 18:36:41 ID:WcPO4Wom
ヒグマドン「ねぇねぇ。君の名前なんての?」
虎4「私?麿代マロヨっていうの。あなたは?」
ヒグマドン「オレ?」
255創る名無しに見る名無し:2009/11/05(木) 22:41:24 ID:O6l7iUxw
ヒグマドン「桃川 助三郎 モモカワ スケサブロウと申すよ。」
256創る名無しに見る名無し:2009/11/06(金) 06:51:02 ID:JTe4xjsM
「騙されてはいけない、本物の桃川助三郎は三日前道頓堀で死体が発見されている!」
毛利小五郎が現れた
声はジャック・バウアーだ
257創る名無しに見る名無し:2009/11/06(金) 21:13:36 ID:7g8jqeTs
「何だと・・・・」
コナンはそう思った。
258創る名無しに見る名無し:2009/11/06(金) 22:12:42 ID:+dx7tfAU
ヒグマドン=助三郎(愛称スケッチ)
「コナン、君ってミスター味っ子なのか?声が似とる。」
259創る名無しに見る名無し:2009/11/07(土) 17:43:56 ID:B2DQ8wTe
その頃私はアフガニスタンでシュガポフ軍曹(巨乳)率いるソ連戦車隊に追われていた
260創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 03:14:47 ID:oF2Jcd+T
私の水筒に興味を示したシュガポフ軍曹に水筒を手渡す。
注ぎ口からじかにラッパ飲みをし、唇の脇から溢れた液体が首筋から襟もとを伝って、はちきれんばかりに豊満な胸もとへと吸い込まれてゆく。
セクシーなその様態に、私はゴクリと唾を飲み込んだ。
シュガポフ軍曹は私を横目で見遣り、不敵な笑みを浮かべると口移しに液体を私に注ぎ込んできた。
261創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 09:17:06 ID:MhgtRsPT
そしてシュガポフの弟子となった私は今
マイナス52度の吹雪が吹き荒れるシベリアの大地にぱんつ一丁で立ち
重さ1トンのトロッコを引いている
「ハラショーサンボ!」
262創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 14:36:51 ID:i/Y5HP1K
まぁ、苦しいといえば苦しいが、気持ち良いといえば気持ち良い様な気もした。

シュガポフ軍曹曰く、「2012の監督って、インディペンデンスデイの監督と同じらしいよ。あの人地球壊すの大好きだよな」との事。
263創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 18:57:38 ID:Aj1U0Dbk
シュガポフ軍曹は、近づくやいなや私に「雅山(相撲)」のような目元涼しげメークとマゲを結い上げてくれたのだった。
264創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 19:49:06 ID:cji3sjTl
私は『おとこ』である事を実感し思いきり四股を踏んだ。
その時ばかり脳内変化でパンツはフンドシとなった。
265創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 23:00:08 ID:cji3sjTl
汗だくで真剣に四股を踏んだものだから
何だか化粧がよれてるのではないかと気になりパンツからフェリーチェトワコのハートの手鏡と化粧ポーチをとりだした。
(σ´Д`)σ「アラァ、いやだぁ。案の定だわ。フフフ。」やはり化粧は、よれていた。
「アー。すっかりマスカラが落ちて、これじゃ〜シルベスター・スタローンみたいじゃないの。」
せっせとメークを直すと、急いでトロッコ引きの現場に戻った。
266創る名無しに見る名無し:2009/11/09(月) 16:02:21 ID:yMPZukjJ
トロッコ引きの現場に戻ると、変な顔の男が俺を指さして騒ぎ立てた
「すげぇ、あんた、見たことがあるぜ。そう、確かボクサーだろ。イタリアの種馬・・・・・・
にボコにされた、イワン・ドラゴだ!ラズベリー賞を逃した」
おいおい、俺はスウェーデンの若鷹じゃないぜ。俺は無視してトロッコを引き始めた。
「なあなあ、そうなんだろ、俺にもハイパートレーニングしてくれよ。払うモンは払うぜ。
チップはやらないけどな。コーヒーを6杯以上注いでくれたら考えるがな」
なんだかその気になってきた俺は、変な顔の男に訪ねた。
「次の俺の活躍場所はどこだ?」
「南アフリカで独裁者退治さぁ。あそこじゃワールドカップもやるらしいし、一発当てるにはもってこいだぁ」
南アフリカがどこにあるかは知らなかったが、南と付くからには南にあるんだろう。
俺はトロッコに変な顔の男を乗せて、南の方に歩き出した。
267創る名無しに見る名無し:2009/11/09(月) 22:45:52 ID:BQc03ZDC
オレのかけ声はより一層激しく「ハラショーサンボ!ハラショーサンボ!」力一杯トロッコをひいた。
そして、変な顔の男はトロッコの上で両手に日の丸の扇子を持ちヤットコ踊りをしてオレを奮起させる。
が、しかし。
オレ「オイオイオイ。あまりトロッコの上で奮起のヤットコ踊りをしないでくれたまえ。
変な動きする度、トロッコがガクーンと重たくなるだろ。」と、たしなめた。
変な顔の男「ああ。了解した。」
268創る名無しに見る名無し:2009/11/10(火) 07:40:19 ID:oH2Pwdop
バトミントン野郎が全力で追っかけてきた!
269創る名無しに見る名無し:2009/11/10(火) 16:14:30 ID:YDRjHh4v
変な顔の男「ヒャッハー!後ろから迫りくるもの!!」
オレ「あー?なんだぁ??」
後ろを振り返ると
バドミントン野郎が背中にラケットを背負い、両手に辛子蓮根を持ち凄い形相で追いかけてきた。
オレ「あー。あれは、かなりヤバイ。」
オレは1tの重たいトロッコをひきながら必死で逃げた。
270創る名無しに見る名無し:2009/11/11(水) 03:20:33 ID:+GCSBPU1
バドミントン野郎は立ち止まり、シャトルを高く投げ上げると、弾丸のようなスマッシュを放った。
いや、「ような」ではなくむしろ弾丸そのものだ。
弾は変な顔の男を背中から貫き、俺の後頭部から額に抜けて手前のブロック塀に突き刺さった。
変な顔の男は心臓を撃ち抜かれ、かなり苦しみながらポケットから携帯電話を取りだして救急車を呼んでいる。
脳髄を破壊された俺はトロッコの手すりに辛うじて捕まりながら、救急車の到着を待った。
271創る名無しに見る名無し:2009/11/12(木) 00:09:30 ID:7yS2PTgT
待っている間、パンツからフェリーチェトワコのハートの手鏡を取り出して、顔をチェックした。
「いやだぁ。ナニコレー。
穴ぼこがあいちゃってんじゃないの。信じらんなぁい。
コンシーラーで隠すのも無理か。」
オレはブサイクな顔にされ途方にくれていると
「あら、あんなとこに柿がなってるわ。」
そして柿の実を穴ぼこのなかに嵌めた。
「ウホー。いい感じジャネ??いい感じ過ぎてワロタ。」
272創る名無しに見る名無し:2009/11/12(木) 04:33:22 ID:bGgb/f6w
まもなく救急車が到着し、まずは虫の息の変な顔の男を担架にのせた。
バドミントン野郎がそれを黙って見過ごすはずもなく、ラケットをふりかざして襲いかかる。
救急隊員はそれを間一髪かわすと、傍らの掲示板に貼られた政治家のポスターをひっ剥がし、丸めてバドミントン野郎の顔面に投げつけた。
激怒したバドミントン野郎の反撃も、もうひとりの救急隊員によって後ろから取り押さえられ、無防備なバドミントン野郎の腹に救急隊員の引き抜いたガードレールが深く突き刺さる。
バドミントン野郎の口からどす黒い血が吐き出される。
ここまでわずか13秒。
めくるめく攻防に私は戦慄し、身じろぎひとつできずにいた。
273創る名無しに見る名無し :2009/11/12(木) 09:48:43 ID:TTWCL00q
串刺しにされたバトミントン野郎の傍らで、俺は柿を種ごと貪り食っていた。
熟れた柿は適度に喉と腹を満たしたが、その甘さが俺の舌になにか物足りなさを感じさせていた。
「おい、おまえ、ピーナッツ持ってないか?」
返事がない、ただのバトミントン野郎のようだ。
「あんたも酷くやられてるようだな」
変な顔の男の応急治療を終えたらしい救急隊員が俺の方へ歩み寄ってくる。
「酷いご面相じゃないの。もしこれから連れてく病院の医者が修復に失敗したら、
この名刺んとこに電話しな。アメリカ帰りの腕のいい改造手術屋がきれいさっぱりやってくれるぜ」
救急隊員は、そういって名刺を俺のポケットに押し込んだ。
冗談じゃない。改造されてヴァンダムとヴァンダミングアクションなんてごめんだぜ。
そういいたかったが、柿の種が喉に詰まって言葉にならない。
「わかるよ、ピーナッツだろ」
救急隊員は、そういって俺にピーナッツバターを塗りたくった。
どうにも体が熱い。俺はいつのまにかピーナッツアレルギーを発症していたようだ。
変な顔の男と抱き合うように救急車のベッドに押し込められながら、俺はゆっくりと気を失っていた。
274創る名無しに見る名無し:2009/11/12(木) 21:34:32 ID:bGgb/f6w
目覚めた俺は、やけに明るい空間の中にいた。
壁全体が薄いピンク色のタイルで埋められ、陰をつくるようなものは一切存在しない、およそ7〜8メートルの辺を持つ立方体。
左側の壁の上方には窓が開いており、3人の男がこちらを見て何か話している。
両脇の白衣を着た男らは、バドミントン野郎を屠った救急隊員のようだ。
その中央にて、救急隊員達の話を聞きながらもじっとこちらを見据える男―黒いロングコートを着て、顔面に大きな縫い跡を持つ、あの男は、まさか…
275創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 06:29:17 ID:B+tf2W/a
ジリジリジリジリ〜〜。
目覚まし時計が鳴った。
「はっ。ナンダナンダ夢か。薄気味悪い夢だったなぁ。
さて、チャーハンでも作るか。」
オレは、とりあえず起きた。
276創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 18:36:01 ID:px4hW52k
冷蔵庫を開けると半分凍りついたアグネス・リャンが飛び掛ってきた
私から一本取れたら婿養子に入って道場を継いでやると約束したとはいえ
自宅でまで不意打ちは勘弁してほしい
277創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 19:24:28 ID:8IGpIswn
とりあえず、腹・脇・脛の三連強打で失神させて熱湯をはったバスタブに埋める。もしかしたら死んだかもしれない。
さて、朝食の用意としよう。
まず隣家のドアをプラスチック爆弾でブチ破る作業からが俺の朝食の準備だ。
278創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 20:13:50 ID:EhQQVROU
爆発に巻き込まれた俺はエレベーターの中まですっとばされた。
頭を強打し、意識がもうろうとして動けない。
俺の体は半分だけエレベーターに乗っている。
まもなくドアが閉じて、俺の上半身を挟んだまま、エレベータが上昇を始めた…
279創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 20:46:10 ID:B+tf2W/a
ジリジリジリジリ〜〜。
目覚まし時計が鳴った。
「はっ。ナンダナンダ夢か。薄気味悪い夢だったなぁ。
さて、チリコンカンでも作るか。」
オレは、とりあえず起きた。
280創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 21:27:56 ID:EhQQVROU
…そこまでは覚えている。
問題はそのあとだ。
遠くの空から轟音が近付いてきて、なんだろうと窓を開けて外を見た瞬間…
真っ白な光に包まれ、気を失った次の瞬間、
「ここで倒れてましたと?」
「はい」
「ふざけるんじゃない!うちの店と同じ、同じ商品をポケットにギッシリ詰め込んで偶然倒れてましたって…馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
本当なんだ…俺は何も盗んだりしてはいない…俺は無実なんだ…
281創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 03:42:37 ID:KSOlv5tT
そして俺は車に乗っている。
護送車の中に俺は乗っている。
だが…また記憶が飛んだ。
目が覚めると車が横転していた。
乗っている奴は全員死んだ…俺はとりあえず逃げた。
逃げてしまった。何で?自分でもわからない。でも、逃げてしまった。
282創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 03:53:48 ID:1KJUPddk
その頃登山家でフェミニストでもある、マーク・サンソンは、家内が無断で買ってきた雑種の小型犬に嫌悪感を覚えていた。
「私がいくらフェミニストで愛妻家と言えども、こんな猛獣の下っぱともいえよう毛の塊を、我が家の美しいフローリングの上に野放しにしてはおけぬわ」
そういうとマークはおもむろに壁に立て掛けてあるゴルフ・クラブを手に取った。
「――悪く思うなよ」と、言ったその時であった。――――こいつ、あるべきものが付いてない!!!!
――――マークはフェミニスト。ゴルフ・クラブを再び壁に立て掛け直してソファに深く腰掛けた。
283創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 13:21:36 ID:uD9rsBoA
緊急のニュースが入りました。
著名な登山家でフェミニスト団体のリーダーマーク・サンソン氏の自宅が爆発しました。
自宅からは、マーク氏と妻のエリカ氏と思われる遺体が見つかったとのことです。
遺体は現在鑑定中とのことで、これ以上の詳しいことは現時点ではわかっていません。
マーク氏は1990年にロッキー山脈山頂で一カ月生活するという記録を打ち立て…
そんなニュースが俺のとなりのテレビから聞こえてきた。
俺は逃走中の身だ。昨日からすべて変った。変わってしまったんだ。
でも、このニュースが後に俺と関係しているとはこの時は思いもしなかった。
284創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 18:57:22 ID:Q3Uu8l73
オレは喉が渇いたので夜中の通販で買っちまったパワージューサーで
アスタリスクジュースをこしらえた。
レモン、ライム、シークヮーサーの入った100%ジュースで単なる酸っぱいだけのジュースである。
何故アスタリスクジュースかというと酸っぱすぎて
くちびるがアスタリスクの形→ * になるから、そう名付けられたのである。
285創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 20:49:04 ID:Q3Uu8l73
オレは窓を開け、そよ風を感じながら一気にアスタリスクジュースを飲み干した。
「 * スッパすぎてワロタ!」
286創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 22:16:50 ID:1KJUPddk
もう一口飲んで、「すっぱ過ぎてワロ……
次の瞬間、俺の住むアパートの一室は、視力を奪う程の閃光と莫大な熱量に包まれた。
――――次に俺が意識を取り戻した時、俺はショッカーの改造手術台の上に乗せられていた。
「あ、気付きましたか。あのですね、119番通報がありまして、大手病院が手が空いてないということで、とりあえずこちらに搬送されましたので、出来る限りの救命処置は施しておきました」――――なんだ、怪人にはされないのかよ。しかもいい人じゃねぇか。
287創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 23:04:18 ID:Q3Uu8l73
オレ「いい人すぎて、ワロタ!」
288創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 23:28:08 ID:R9+QUS/y
「ワロてんじゃねぇよハゲ!」
その様子を手術室の出入り口で眺めていた死神博士はツバを飛ばしながら怒鳴った。
「やっぱ改造しろ、そいつ!」

「ヒィーッ」と、忠誠を誓うように右手を上げるショッカーたち。

「ひぃぃぃ」と、俺は悲鳴をあげた。
289創る名無しに見る名無し:2009/11/14(土) 23:55:27 ID:2+msmiWO
無事手術も終わり、受付で痛み止めと抗生物質をもらって俺は数時間ぶりの外気を吸い込み、手術台に張り付けられこわばった体をほぐした。
何気に腕のいい医者だったな…。ケガとか重病になったらまた診てもらうとしよう。

さて、ところで俺はどんなふうに改造されたのかな?
ちょうど公園の公衆便所がある。
目を閉じて鏡の前に立ち、ゆっくり目を開けた。

なっなんじゃこりゃあ!
290創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 00:56:43 ID:yCKOTuEx
眉間近くから生えた二本の触覚、顔の4分の1程の大きさがあろうかと思われる赤い複眼、渋い緑色と灰色に塗装されたヘルメットのような頭部、鋭く鋭利な口元、赤いスカーフ、ジャージのような全身タイツ、明らかに邪魔なダサいベルト…………。
「――――、ショッカーて気前いいのな。ワロタ。」
291創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 03:48:29 ID:NBheSG8w
「ワロてんじゃねえ!といわれたはずだぜ」
 そんな声に振り向くと、スカウターのような片眼がねをつけたヴァンダムが
仁王立ちしてこちらをにらんでいた。
 なんてこった、まるで予想通りじゃないか。これだから改造は嫌だったんだ。
「一般人に手を出すとは、そこまで墜ちたか、しねい」
 そういういって回し蹴りを放つヴァンダムの攻撃をヴァンダミングアクションして回避する。
「なんのことだ?俺は一般人どころか誰一人として傷つけちゃいないぜ!」
「しらばっくれるな!おまえの悪事は全部この男が白状したぞ!」
そういったヴァンダムの傍らに、男が一人すっくと立ち上がる。
「き、貴様は!!」
292創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 14:23:14 ID:uxXkcxSj
―その頃CIA日本支部
「ウィリアム・バッテリー日本支部局長、本部から通達です。」
「だから、フルネームで呼ぶな…それで、なんだ?」
「はい、例の男を見つけたら本部に連行しなくても良いとのことです。」
「ふむ。つまり、“消せ”という訳だな。」
「どうやら、奴はショッカーから改造手術を受けて逃走したそうで…」
「だから消すということか…そういや、ライバックとヴァンダムはどうした?」
「現在捜索中です。見つかるのも時間の問題かと…」
293創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 15:32:16 ID:TLmMBocl
立ち上がった男は、ポツポツと話始めた。
「……私、見たんです。この男がチェルノブイリ原発で制御棒を抜き取った
のを!」男の話は突拍子もないものだった。
「ちょ、おまw」突っ込もうとする私をヴァンダムがさえぎった。
「黙って聞け! ごまかすな! さあ、続きを!」
「……それから、その男は道後温泉で明治の香り漂う湯煙り連続殺人事件
を起したのです。ええ、私はその時番台にいました……」
あまりのことに男を黙らせてやろうと思った私が口にした言葉は、自分でも
信じられないものだった。
「ええ、すべて私がやりました。正直スマンカッタ」
ヤバイ、これは催眠術だ! 男の告発は続いた。私はカレーに砒素を入れたり、
世界貿易センターに飛行機をぶつけたり、ふとんをたたいて絶叫しながら
隣人を不眠症におとしいれたことを全てこの男に目撃されていたのだった。
ヴァンダムは「見られすぎててワロタ」といいながら飛び蹴りで襲い掛かってきた。
294創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 19:05:36 ID:8hfsiobs
その飛び蹴りを避けるすべなど今の俺には何もない。
改造手術を受けたばかりの体は思い通りに動かず棒の如く硬直してまともに男の蹴りを顔面へとくらった。
「ぶはっ」俺は後ろざまにぶっ倒れた。改造したばかりの頭部が割れて赤や黄色の配線が飛び出しバチバチと電気をはぜさせる。
目の前には亀裂が走って薄く靄がかかり始めた。どうやら特殊ガラス製の複眼も破壊されたらしい。
ただワロてしまっただけで、なんて酷い仕打ちだ。
ワロてしまわなければここまで酷い目に合わずに済んだろう……。
薄れいく意識のなか俺は己が運命の理不尽さを呪い、そして激しく後悔した。
295創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 20:31:19 ID:AKIqY4XS
その時、謎の声が頭の中に響いた。
???(助けてやろうか?)
296創る名無しに見る名無し:2009/11/15(日) 21:06:44 ID:mCqIWtiE
「ケケケケ。クククク。助けたろーか?ん?ん?ん?」
後ろから不気味な子供の声がした。
「誰だっ!」後ろを恐る恐る振り返ると。
「チャオ。」腹話術人形の福太郎がマッシュルームカットの髪を気にしているのか、髪を押さえながら立っていた。
福太郎「天使の輪ですぎてワロタ!」
297創る名無しに見る名無し:2009/11/16(月) 00:11:52 ID:qitlLdYo
オレ「アララ。なんと可愛エエお人形ちゃんだこと。お菓子たべるか??ホイ。」
オレはマッシュルームカットの福太郎にオレが先程こしらえた『手ごねクッキー婆ちゃま風』を差し出した。
福太郎「おやじ入ってるクッキーなんてブルジョア育ちの僕ちんが口にするとでも?
ん?ナンダナンダ??婆ちゃま風か?どれどれ。モグモグ。」
福太郎は食べてみた。
福太郎「ナニコレー。うますぎてワロタ!」
298創る名無しに見る名無し:2009/11/16(月) 03:04:55 ID:PRC6fwVE
「だからワロてはあかんと言ってまんねや」
鎖つきの鉄球をぶらさげたヴァンダムのシルエットが後ろから福太郎に近付く。危ない!逃げてくれ!
鉄球が福太郎めがけ振り下ろされた瞬間、視界が緑色の光に包まれ、こんな文字が網膜に表示された。
【セーフモードによる再起動を行います】
現実に戻ったのか…?
解像度の粗い視野の中、ヴァンダムとおぼしきものがこちらに向かってくる。
299創る名無しに見る名無し:2009/11/16(月) 07:01:18 ID:EA1pyTw8
―その頃CIA日本支部
「どうなってる!まだ見つからないのか?」
ウィリアム・バッテリー局長がどなり散らしていた。
「現在、捜索中でして・・。」
「局長!ただいま連欄が入りました。」
「何だ。」
「ヴァンダムと奴の居場所をつかんだとのことです。」
「本当か?よくやった!それで、どこにいる?」
「奥多摩です。奴らが戦っているのを目撃したとこのことで」
「すぐに現場に急行しろ!ヴァンダムは確保。奴は抵抗するなら消せ!」
300創る名無しに見る名無し:2009/11/16(月) 17:25:19 ID:9skhIr+U
局長は腹立たしげに受話器を架台へ叩きつけ、ふぅぅぅと荒々しく鼻息を吐き出した。
「役立たずが!」
そう言うなりベルトに手をかけてズボンを下ろす。
みごとに怒張した馬並みのぺニスがまろび出た。
「おお、由起子〜。ハァハァ」初恋の人を想像して恍惚境へと昇りつめる。
局長はいつもこうしてストレスの解消をはかっていたのだ。
現実逃避といってもいい。
「由起子、由起子、由起子おおおっ!がおおおっ!」
獣の咆哮にも似た叫びが付近一帯にこだました。
301創る名無しに見る名無し:2009/11/16(月) 19:48:32 ID:qitlLdYo
局長の一部始終を鍵穴からのぞくものがいた。
302創る名無しに見る名無し:2009/11/16(月) 22:30:06 ID:RUMHsJJZ
ドラえもんであった 
ドラえもん「ケヒョ!ケヒョケヒョ!」
303創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 03:17:42 ID:BKdy4EKC
ドラえもんはお寿司を食べた。
ドラえもん「おいしいなあ。どうです、おひとつ?」
304創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 03:52:33 ID:GdQiXNqr
「こらどうもすんまへん」
 オールバックをポニーテールにしたコックが、お寿司を受け取る。
「あちゃー、こらわさびがききすぎでっせ。」
 そうして二、三度咳き込むと、コックはドラえもんの丸い手を何気なくとった。
「ところでドラえもんはん、しってまっか?わても日本は長いんでっけど・・・・・・
ドラえもんには耳はついていないんだよ!!」
 目にもとまらぬ早さで間接を極め、そのままへし折る。動作を止めずに回り込んだコックは、
折れた腕を支点に、一本背負いを繰り出した。いまや青ダヌキとかした固まりがくるりと一回転すると、
脳天から床にたたきつけられた。
「この扮装を見破るとは、貴様、ただ者ではないな。」
 青ダヌキの中から籠もった声がして、次の瞬間おなかのポケットから一人の男が飛び出した。
「俺はケイシー・ライバック。あいにくだがただのコックだ」
 そう名乗ったコックに対して、飛び出した男は無言でナイフを構えるのだった。

305創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 07:09:08 ID:JiHCvM31
「ころおぉしてやぁあるうぅ次の瞬間男の顔は90度回転した…
その頃、奥多摩―
「だから俺は奴がチェルノブ「黙れ!デマ情報ばかり教えやがって!」
>>293の男とCIAエージェントが言い争いをしていた。
「もういい!お前は黙れ」
「あの時俺は番頭で」  ガスッ ドサッ
「このオオカミ大人を連れて行け。俺の前に出すな」
一方その頃―ヴァンダムはゴキブリ怪人と化した奴を追いかけていた。
306創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 07:27:31 ID:MQlWG0r+
「はっー!」ガバッとオレは汗をかきながら起きた。
「な、なんだ夢か。。。
日頃、コロコロコミックとコマネチチャンネルの観すぎか。まったく変な夢ばかりみるぜ。」
身繕いをしようとクローゼットを開けると
そこには先程のコック同士の戦いが繰り広げられていた。
「ゥホー。夢じゃなかったのか。」
オレは肉色(肌色)のトックリセーターと肉色(肌色)のGパンを急いで着込んだ。
307創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 18:36:57 ID:BKdy4EKC
そして額に【肉】の文字を書くのも忘れない。
「うん。きん肉マンそっくりだ」俺は部屋の壁に嵌め込んである姿見の前に立ち、何度も大きくうなずいた。
「さて、出かけるとするか」コック同士の戦いを無視してアパートのドアを開ける。
ーーと、そこにはなんと悪魔将軍が立っていた!
「さて、俺たちも始めるとするか」肩の上で首をぐるりと回し、指をポキポキ鳴らす悪魔将軍。

なんだかやっかいなことになってきたな、と俺は思った。
308創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 22:52:15 ID:4oXQ1PBV
「おい!」という一言で俺は現実に引き戻された。
「お前、勝ったからって調子に乗るなよ。シカトか?」
目の前には、黒ぶち眼鏡の髑髏のネックレスをしたテンパー男が俺に罵声を浴びせていた。
「お前謝れ!何でそんな自分勝手なんだ?何なの?」とわめき散らしている。
こいつ誰だっけ…?「お前、木下?」
「俺の名前は、バトミントン男こと多村坂だ!俺をあおってんだろ!」
逆効果だったらしい。 さらに男は続けざまにこう言った。
「俺にあいさつもなしに試合結果を書きに行くとはどういう神経してるんだ?」
309創る名無しに見る名無し:2009/11/18(水) 10:07:03 ID:tscpW8/K
オレ「ェヘェヘ。マァ、マァ、そうカッカしないでさぁ。穏便にイコーゼ。」
とは言ったものオレはだんだん頭に血がのぼり。。
だってコヤツは、オレの大事な顔に穴ぼこをあけたやつダロ?
穴ぼこは柿でちょうどふさいでいる。けっこうイイ感じ(^д^)。
しかし、ふさぎめをメークでナチュラルにごまかすのは
至難の技なのダ。
オレ「ォイ、ゴラァ。聞いてりゃヘラズ口ばかりたたきやがって。
オレの本気、みせてやんよ。」
オレは田村坂にMr.文太スガワラのように渋めに言い放った。
310創る名無しに見る名無し:2009/11/18(水) 12:57:30 ID:tscpW8/K
オレは戦う前の用意があるため田村坂を部屋に通し、待ってもらうことにした。
オレ「待っててね。」
田村坂「うん。待ってる。」
ただ部屋でじっと待ってもらうのも気がひけるので茶でもてなし待ってもらうことにした。
ちょうどオレはソフトなマゲを結っていた。
窓に映るぼんやりした姿は、それがマァ何とも沖縄のお婆みたいだことと我ながら感心してしまうのだった。
オレは早速、前掛け(エプロン)をして田村坂にブクブク茶とさんぴん茶のチャンプルー茶をだした。
そしてオレは割と爽やかな気持ちで用意に取り掛かった。
311創る名無しに見る名無し:2009/11/18(水) 20:49:02 ID:d3zQOx1h
まずはキャベツの千切りである。
俺はマナ板の上に今朝スーパーで買ってきた見切り品のキャベツをごろりと転がし出刃包丁を振りかざす。
「あちょーっ!」と奇声を発して降り下ろした。
「うわあああっ!」
ものの見事に指を切ってしまった。台所は血の海だ。
つまりは皮膚を切ったのではなく読んで字の如くに【指を切ってしまった】のだ。人差し指切断である。
「ぎゃあああ。痛いよお痛いよお」フローリングの床を転げ回った。
312創る名無しに見る名無し:2009/11/18(水) 21:15:55 ID:tscpW8/K
オレ「アララ。なぁんだ〜」
人差し指じゃなくてウインナーソーセージだった。
血の海?それはトマトの水煮缶だった。
「戦いの前の恐怖心がオレをドジっ子クラブにさせるのか。」
オレは劇団四季の俳優みてーに、イイ声で声高らかに言い放ってみた。
313創る名無しに見る名無し:2009/11/19(木) 07:20:27 ID:UQFWd7FK
多村坂にミネストローネを差し入れてやった。
すると奴は「これはうまいわ!」と喜んで食べていた。
だけど、これには下剤がはいっているんだよね。
案の定奴は、トイレに直行したよ。
すると奴が描いたらしい落書きが壁一面に書いてあった。
「●●(俺の名前)キモイ氏ね」とかあったから消してやった。
そしたら、平本とかいう奴が「芸術を消すなよwシカトか?うぜーww」とDQN喋りでわめきだした。
芸術?ゴミの間違いだろ。と俺は思ったが、奴はまだ騒ぎまくるのでブチ切れた。
314創る名無しに見る名無し:2009/11/19(木) 16:51:20 ID:pB8i21RR
そう、俺のこめかみからブシューッと噴水の如く血が噴き出したのである。癇性の血管がブチ切れたのだ。
「あーあ。やっちまったなぁ」はや俺は貧血を起こして床に崩折れた。

なぜ、たかがDQNが騒いだくらいで腹を立てたりしたのだろう。

こんなくだらぬことで俺は死なねばならないのか……。


三途の川の向こうでお爺ちゃんとお婆ちゃんが手招きをしていた。
315創る名無しに見る名無し:2009/11/19(木) 21:47:13 ID:gxInBaUl
オレ「。。爺ちゃん!婆ちゃん!!(泣)」
ん。。。まて。爺も婆も生きとるよ。毎年、餅を喉に詰まらせながらも生きとるよ。
ジリジリジリジリ。目覚まし時計が鳴った。
「はっ〜!」オレはカバッと起きた。
オレ「ヒャッハー。また夢か。」
316創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 07:15:43 ID:LYskuZt1
夢じゃねーよ!と多村坂がラケット片手に阿修羅顔で睨みつけていた。
「よくも俺に下剤を飲ませたな!」
さらに、平本が窓の外から「シコシコーしとるよ●●〜♪」と下ネタソングを歌いながら入ってきた。
「旦那!こいつが旦那の芸術をゴミ呼ばわりした奴ですぜwww」
多村坂は、ラケットを俺の顔面めがけて振りおろした。
317創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 12:06:31 ID:9GXMNc4c
「ミラクルボレー!」
不意打ち、くらったが見事ボレーでカットした。
オレは以前マイケル・チャンに憧れミーハーなテニスサークル「バリボー(バレーボール)」に所属していたからな。まさかココで役に立つとは。。。
オレ「ヌッフフフ。残念だったなー。ん?ん?ん?」
そう言うと、オレは急いでクローゼットからアンダースコートを探し始めた。
318創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 19:15:34 ID:8WTlkrGu
クロゼットに上半身を突っ込んでいるオレの尻めがけて田村坂の容赦ない弾丸サーブの雨が降り注ぐ。
マイケル・チャン仕込みのグランドストロークもこの体勢ではなすすべもない。
田村坂の華麗な打ち分けによって尻の左右がまんべんなくパンパンに腫れ上がった。
「40‐0」
審判の合図とともにマッチポイントのサーブトスが高らかに投げ上げられる。
今までと段違いの剛球サーブがレーザー光線のようにオレの尻のど真ん中に正確に突き刺さった。
319創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 20:15:02 ID:9GXMNc4c
「はっ〜!」オレはカバッと起きた。
オレ「ヒャッハー。また夢か。」 どうやらクローゼットの中で寝ちまったらしいのだ。
オレは自分のオデコをペチペチ叩きながら
「反省、反省。アンダースコート探さなきゃだ。」
アンダースコートを再び探し始めた。
320創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 20:56:10 ID:dAdpHEn7
それにしてもなぜ俺はこんなにも夢ばかりを見るのだろう?
どこかしらおかしいのではないか?
いや、(どこかしらおかしい)というのもおかしい。頭だ。頭以外にない。
それは>アンダースコートを捜す、とした時点で明らかだ。
正確には>捜す、である。
>探すは見たことのないものに使い、>捜すは見たことのあるものに使う。
俺はアンダースコートの存在を知っていながら>探す、を使ってしまったのだ!
「やばい。病院へ行こう」俺は精神科も入っている総合病院に予約を入れて玄関を出た。
321創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 21:00:09 ID:dAdpHEn7
それは>アンダースコートを捜す、とした時点 ×

それは>アンダースコートを探す、とした時点 ○
322創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 21:18:58 ID:9GXMNc4c
神の声

319=320まちがってやんのm9(^д^)
323創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 21:46:41 ID:9GXMNc4c
神の声
面目ない。。。
320=321○
319=320×
324創る名無しに見る名無し:2009/11/20(金) 22:09:40 ID:zRxcWEz9
総合病院へ着くといきなりタンカに乗せられた。
頭の中では今の状況が全く理解できなかった。
そしてそこへ優しい瞳をした看護婦が此方へ寄ってきた。
看護婦「はーい、両手両足を縛りますねからねー」
なにがなんだかわからない状況だが、ふとなにかを思い出した。
意味のなくポケットの中へ手を入れるとなにかが入っていた。

こ、、、これは!
325創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 03:27:43 ID:oMZHzWTO
テニスボール…
後ろにはまた多村坂がいた。
「夢にしてもしつこいぞお前!」「黙れ!俺は夢じゃねーしww」
「俺はバトミントン男と呼ばれているが、今日からテニス男となる!」
そういうや否や、多村坂のラケットがテニス用に変わり俺はテニスコートにいた。
「ダブルスで勝負だ、いくぞ!平本!那須崎!」「うぃいwwww」
「ダブルスっていったじゃないか!3対1は卑怯だろ!反則だろ!」
那須崎「お前は“俺様主義者”?ただの“わがまま男”か?偽善者キンモー☆」
326創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 05:54:52 ID:V7fncIfl
そういわれて、俺は内心ほくそ笑んだ。
俺のおびえた演技に、すっかりだまされているところを見ると、どうやら奴らは全くご存じないらしい。
俺が中学師時代「テニスの玉子様」と呼ばれていたことを。
「3対1、か。卑劣ない心、恥じないない精神の持ち主である事は重々承知した。ならば先に言っておこう
俺の波動球は、3千とんで65式まであるぞ!!」
327創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 05:57:30 ID:V7fncIfl
×卑劣ない心、恥じないない精神
○卑劣な心、恥じない精神
328創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 09:33:16 ID:g5xp2DSe
那須崎「あ?なんだと?だからなんなの。」
バコーー!(←ボールを打つ音)
オレは生意気で趣味の悪そうな那須崎の、ヘラズ口の中にに超音速マイサーブ名付けて『コンコルドサーブ』をお見舞いしてやった。
那須崎「アワワ。クタリ(←失神)」
オレ「みた??みた??オレ、めちゃカッコヨクね??」
ついつい酔いしれてしまった。調子乗りまくるオレの悪い癖である。
329創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 09:52:02 ID:g5xp2DSe
しかしオレは「お調子者のチョー太郎の波」に乗ることにした。
エースをねらえ!の藤堂さんを気取り次々とコンコルドサーブを決める。
あ?エースをねらえ!古〜とか言ってるヤツ、バカじゃね??
エースをねらえ!ダロ。JK。H.O(岡ひろみイニシャル)JK。
330創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 12:24:32 ID:m3Yl4ida
なんて考えていると、後ろからなにかが飛んできた。
俺はそれを絶妙な反射神経で取ったが、その取ったものとは・・・
オレ「誰だ!!バイブを投げたやつわ!出てこい!」
すると電柱の陰から覗く怪しい人影がチラリ
オレはすぐさまバイブを投げ返した!
投げ返すとそのバイブわ・・・・
331創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 18:51:06 ID:g5xp2DSe
落ちて壊れた。
オレ「フン。ポンコツめ。」
オレは、気になっているアンダースコートを捜しにクローゼットへ戻った。
332創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 18:52:57 ID:g5xp2DSe
「アンダースコート、出てこいやーーー!」
オレは必死で探したのだが、どこへいったのやら。
「アララ?何これ。ぁああったー!」
アンダースコートが見つかったのだった。
333創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 21:24:19 ID:W7pGrjHn
見つけたアンダースコートを俺はなんのためらいもなくビリビリと破いて壁に投げつけた。
「このアンダースコートめ!このアンダースコートめ!」
床にずり落ちたアンダースコートを親のかたきの如く何度も何度も踏みつける。
「このアンダースコートのせいで俺は、俺は」うわあああんと、声をあげて泣いた。

安普請のアパートのヒビ割れた窓硝子に夕日が悲しく映えていた。
334創る名無しに見る名無し:2009/11/21(土) 21:54:45 ID:g5xp2DSe
「泣いてる場合か。」
オレの背中をドカッと蹴飛ばし、4の字固めをしてきた奴。
「ォオ。イタァイ、イタァイ。だ、誰だお前は!!」
335創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 01:55:21 ID:O6uI14HA
中肉中背、スーツ姿の初老のその男こそあの、【榎本しげる】その人である。
4の地固めからスピニング・トゥ・ホールド、そしてボストンクラブへと流れるように関節技を決めてゆく。
観客席のオールドプロレスファン達の歓喜のむせび鳴きを聴きながら、オレはあまりの痛さに天にも昇る気持ちで意識をなくしていった。
336創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 13:02:12 ID:yZIMpIL/
実は、オレは超ドMヤローだから、こういうプレーは喜ばしいのだ。
しかし快楽に身を委ねていると流石にヤバすぎじゃね?ってことで
古典技『Mr.インクレディブル弁慶さんの笑いどころ(攻め方:相手の肋骨から腹全体を揉みまくる。すると相手は「なんでもするから、ヤメテクレー!」と苦しがって笑う確率85%)』で反撃した。
337創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 19:21:55 ID:S0EVKgWP
ペニス一郎「ンなモンきくか!!」
338創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 01:17:19 ID:MqwULOJ8
男性器の被りモノをした観客のヤジにもめげず、オレは『Mr.インクレディブル弁慶さんの笑いどころ(攻め方:相手の肋骨から腹全体を揉みまくる。すると相手は「なんでもするから、ヤメテクレー!」と苦しがって笑う確率85%)』略して「骨掴み」で必死に反撃を試みた。
老かいな関節技マスター、榎本の顔に苦悶の表情が浮かぶ。効いているようだ。
オレはさらに榎本の脇腹深く手を差し入れ、蛍光灯を外す要領で肋骨を握り締めた。
339創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 03:31:34 ID:qbSis2U2
そのとたん榎本は射精した。
ボキボキと肋骨の折れる音に恍惚と耳を傾け、全身が快感で激しく痙攣する。榎本は究極のマゾヒストだった。
「ねぇ、もっとお。もっとやってちょうだい」口の端からヨダレの糸をひいて、俺の足に絡みついてきた。潤んだ瞳の焦点がまるで合っていない。
「う、うわあああ。は、離せ!」得体の知れない恐怖に俺はパニクった。「離せ離せ離せ!」
榎本の顔面に何度も何度も力まかせに蹴りを入れる。
榎本のズボンの股間部に精液の黄色いシミがどんどん広がっていった。
340創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 03:58:16 ID:MqwULOJ8
そのシミはどんどん広がり、やがて地表をすっぽりと覆いつくした。
不毛の黄色い地平に佇み、オレは叫んでみた。
341創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 11:48:50 ID:EdMG/CP7
「ライオネル・リッチーーーー。」

342創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 13:32:21 ID:CvOQ7FJk
ぷちぷちと血管の切れる音と共に、俺は足に絡みついた榎本の体温が冷めていくのを感じた。
「ライオネルリッチーだと?西友かよ!みんなで仲良くお買い物ってかぁ!!」
どうやら究極のマゾヒストである榎本には、ライオネルリッチーはお気に召さなかったらしい。
「せっかくキモチヨクなってたのによお、すっかり冷めちまったぜ。」
そう言ってスーツからM16を取り出す榎本。
「緩さねえ。一瞬の苦痛も与えず、即あの世におくってやる!」
なんてこった。超M野郎のオレにとって、苦痛を伴わない死なんて冗談じゃない。
絶望のあまり、それまで流れ出しいた各種体液が引っ込んでいく。
不毛の黄色い地は、いつしか小鳥さえずる地上の楽園へと変わりつつあった。
なんてこった!こんなヤサシイ空間はとても耐え難い。
ふと榎本に目をやると、彼も居心地悪そうに、M16をふらふらと彷徨わせていた。
343創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 13:59:29 ID:EdMG/CP7
オレ「マア、まてよ。
ライオネル・リッチーの笑顔を思い出してほしいんだ。
なかなかだろ?」
344創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 15:36:17 ID:KusVCnpU
平本&那須崎&多村坂「俺たちを忘れるなwww」
そしてライオネルをラケットで叩きつぶした。
「俺はあいつと決着をつけるまで暴れてやるぞw」と騒ぎだす3人のDQN
榎本「何だよ!お前らは」
3人組「ウゼッ!お前もキエロwキケロは文学DNYだしw」
バコボコズガと反則技のオンパレードで榎本をフルボッコにする3人のDQN
「俺たちはお前と決着をつけるまで邪魔してやるからなwww」
345創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 15:48:30 ID:EdMG/CP7
「あ?誰と決着つけたいんだ?」
346創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 20:49:39 ID:EdMG/CP7
那須崎「とぼけたトッポジージョ作戦でktkr。」
平本「眠そうな目のトッポジージョ作戦でktkr。」
多村坂「吹き替えの声niceトッポジージョ作戦でktkr。」
347創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:35:33 ID:QSDow6TW
目が覚める。
酷い夢を見ていた、という嫌な気分だけが残っている。
夢の内容なんてサッパリ覚えてはいないが。

時計を見る。
午前5時を回ったところだ。
今日は休日。
学校も休みだ。
二度寝すると、次に起きるのはきっと昼近くになってしまうだろう。
―――それは、時間の無駄遣いだよな。
呟き、体を起こす。

酷く、喉が渇いている。
部屋を出て、キッチンへ。
コップ一杯の水を飲み干し、そして、
―――さて、どうしようか。
明るみ始めた窓の外を眺めながら、今日の予定について考え始める。
348創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 22:01:01 ID:iJtcsvEo
ペニス一郎「まず起きて…」
349創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 23:01:04 ID:EdMG/CP7
「え。オレの名前348の一郎だっけか?まじか?」
350創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 01:05:42 ID:FqhB9PaB
そんなはずはないと思い、机の上の携帯電話の利用明細を見たが、「ペニス一郎様」とはっきり書いてある。
そうだったのか…。朝からショッキングな事実を知らされたが、まあ何も知らないよりははるかにましだと思い直し、時間割りを確認した。
今日の講義は午後からの「創作発表概論」だけだ。
351創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 04:16:41 ID:LBxHZSLB
「権田教授……」僕は携帯の液晶画面を見て呟いた。
そこにはヒゲの剃りあとも青々しい権田教授の四角い顔が映っている。僕の初恋の相手だ。
そう、あれは僕が大学に入ったばかりの頃、ーー正門から真っ直ぐに延びるキャンパス通りを歩く彼の姿を見かけた。
マクドナルドの紙袋を両手いっぱいに持ってメタボなお腹を揺らし、滝のような汗でワイシャツがべったりと肌に張りついていた。
禿げたバーコード頭に桜の花びらが絡みついていた。
素敵な人だと思った。
あの日から僕の心は権田教授に捕らわれたままだ。
「権田教授」もういちど彼の名前を口に出してみた。切ない想いがつのった。
「もうすぐ会えるんだね。ご、ん、だ、きょ、う、じゅ(ハート)」
352創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 07:13:02 ID:GQ4INhim
藤川容疑者「パンツからはみ出てるぜw」
353創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 13:58:13 ID:QIhXEVy2
オレ(一郎)「。。あ?」オレはよく横からはみ出すのだが、今回はセーフだ!(^O^)ウホー!
オレ(一郎)「ゴラァ!イケメンの大人をからかうもんじゃない。。アレ?ふ、藤川君??」
藤川「お久しぶりです、ペニー先生。」
354創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 21:06:00 ID:C+Ngx1wI
藤川「なんていうと思ったか?」バリバリ…
一郎「何…だと…?お前は…」
「わが名はレーポート・ランルーだ」
キツネのような目を細めた男はラケットを取り出した。
「打ち込め…虹色大砲!」ドン!
355創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:39:02 ID:V6wz0/cN
また厄介なヤツに目をつけられたょ…。
ラケットを振り回し意味不明な事をわめく藤川改めレーポート・ランルーなる男に辟易していると、ドアを叩く音がする。
こんな朝から誰だよ…。
覗き窓から見ると、大家だ。いったい何の用だろ?
356創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:42:25 ID:lg3uBDed
大家「うちにこんな手紙着てたんだけど・・・」
差し出す茶色い封筒には、切手も宛名も書かれてはいない。
既に封の切られたそれに入れられていた手紙を取り出す。
中を読んでもいいものか、と確認のために大家の顔を伺えば、
神妙な面持ちで頷かれた。

手紙を開く。
そこに記されていたのは、
357創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:58:46 ID:1JC0Go8f
明日18:00迄に五千万円用意しろ。
さもなければ、お宅にペニス丸出しのゲイを300人送り込みます。
ペニス一郎
358創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 02:15:18 ID:+1xLRjSA
俺はペニス一郎に返事を書いた。
(望むところだ!下半身丸出しのゲイを300人なんて、夢のよう。ありがとう)

そして翌日、本当にゲイ300人は家へやってきた。
どの人も日に焼けたムキムキマッチョで好みのタイプ。ど真ん中ストライク!
俺は「うほうほ」言いながらペニス一郎に感謝した。
359創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 06:43:04 ID:lg3uBDed
悪夢だった。
「・・・なんつー夢見てんだ俺」
そう呟いて、寝汗で気持ち悪いくらいにベトベトになった体をベッドから起こす。

カーテンの引かれた窓から覗くのは、明るみを帯び始めた空の色

「・・・マジで勘弁してくれよな・・・」
気分直しにキッチンへ水を飲みに行こうとして、ふと、気付いた。

机の上に、何となく記憶に残っている、封の切られた茶色い封筒が置いてある。

「・・・あれ?」
360創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 07:26:57 ID:f4O0/xh6
茶色い封筒にはこう書いてあった。
「請求書 延滞金及び修理代5000万円 明日までに現金でお支払いください。―」
現実逃避もここまでだぁあああああ!
361創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 17:27:07 ID:DziNpWjZ
「おいおい、俺の手元に五千万なんてねえよ」
などとぼやきながら、一服つけていると……
「ごめんください! ごめんください!」
362創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 17:52:49 ID:lg3uBDed
「ごめん、ください、だと・・・?」
一体どういうことだろうか。
どこからこの声は聞こえてくるのだろうか。
脳内から響く誰かの謝罪の声というのは、思いの他心地良い。

―――私という存在に対して謝罪することで敬意を表しているというわけか。

思いはすれど、声は消えない。

―――しつこい輩め。

手紙をその場に放り、玄関へと向かう。
363創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 19:51:23 ID:rBOagq9H
「ごめんくださいまぁっほー、ごめんくださぁ〜いまっほー。」
と玄関から聞こえてきた。
364創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 21:24:38 ID:lg3uBDed
―――うわ、頭悪そうな声が・・・。

こういう輩に関わると碌なことにならなさそうだ。
俺は居留守を決め込むことにして、訪問者が諦めて立ち去るのを待つことにした。

だが、その選択肢は誤りであったと、すぐに思い知らされることになった。
365創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 21:31:22 ID:6v58oLzI
私はゴルフバッグからドラゴン先生ことドラグノフSVDを取り出すと
便所の窓から家を出て裏山を登り玄関を見下ろす高台に出た
スコープを覗くと誰もいない
カチリ
撃鉄を起こす音とともに首筋に冷たい銃身が押し付けられる
「世の中には二種類の人間がいる、尻を蹴飛ばす奴とケツ穴に嵌った足を切り落とす奴だ」
366創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 22:16:28 ID:rBOagq9H
オレ「。。あ?オシリの穴に嵌った足を切り落とす奴だと??
こんな下品なことは言いたかないが
チミ、妹のリカちゃん人形の足か何かを突っ込んじまったのケ?この変態ヤロー。」
367創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 01:56:55 ID:NV6vNnUv
「死にたいのか?それ以上喋るとマジで撃つ。」
オレ「…五千万の取り立て人か。オレは知らんよ。学生にそんな金縁があるわけないだろ。」
銃身をオレに押し付けたまま、しばらくの沈黙を置いて狙撃者は言った。
「私は依頼を受けただけだ。お前が死ねば金が口座に振り込まれる。それだけだ。」
オレ「その口座番号とは?」
「冥土土産に教えてやろう。口座番号は471-17な…」
368創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 02:29:47 ID:WVqJ9gjG
だが、ソイツは皆まで言うことは出来なかった。
その場に音も無く現れた乱入者が、ソイツを一撃の元に昏倒させていたのだ。

「うわぁ、人間って殴ると本当に気絶するのねー」

何やら物騒な呟きと共に現れたのは、どこからどうみてもまともな格好はしていなかった。
ただ一点、とんでもない美少女だ、という点を除いては。
369創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 04:47:16 ID:kgCzQ7sa
美少女はフンドシを絞めていた。その真ん中に描かれてある下手くそな絵はドラえもんのつもりなのだろう。
上半身は黒のハイネックシャツに毛皮のコートで、頭にカウボーイハットをかぶっている。
右足にだけルーズソックスを履いていた。左は裸足だ。
美少女は手にしていた野球の木製バットで自分の肩をとんとん叩きながら言う。「私についてきて」

ーーイヤだ、と俺は思った。
なんかこの女、怪しい。いや明らかに怪しい。こんな怪しい女みたことがない。

「なにをグズグズしてるのよ。はやく!」
苛立たしげに声を張り上げたとたん美少女の瞳孔が猫の如く縦に切れ、そして、赤く光った。
370創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 04:57:23 ID:PNuPQ1Qf
 だが、オレはとんでもないM男であるので、美少女といえどまるで興味が起きなかった。
「いいえ、違うわ。それは夢の中の出来事よ」
 なんだ、この美少女、オレの心を読んだのか?
「そう、かもね。とりあえず今のあなたはとんでもないMじゃないわ。その証拠に」
 そういって美少女はオレに体を寄せる
「どきどきしてきたでしょ」
 美少女の言葉通り、オレの心臓は早鐘を打ち始める。
「なんなんだ、あんた、何でそんなことを知っているんだ?」
「なぜだろう?なぜかしら?もしかしたらこの私も、あなたが見ている夢かも知れないわよ?」
 夢?これが?全く訳がわからない。
「夢かどうかはどうでもいいのよ。私は忠告しにやってきただけ。あなたがあまりにみんなを
夢に置き去りにしてきたせいで、彼らはとても怒っているの。」
 オレの脳裏にヴァンダムや変な顔の男や那須崎やコックの顔が浮かぶ。
「次に目覚めるようなことがあると、彼らが組んずほぐれつ襲ってくるわよ」
 そういうと、美少女は
371創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 07:19:13 ID:po1vmz6o
「こんな風にね」
漆黒のイナゴ男に姿を変えた
私は抜く手も見せずに取り出したコルト・ニューサーヴィスを二連射した
でかい45口径弾がイナゴ男の胸板をブチ抜き
背中から血と体組織と骨髄液の飛沫が飛び散った
「これでも全米実地射撃協会第5地区大会で5年連続チャンピョンでね、
手が遅いと言われたことはないよ」
372創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 07:27:16 ID:WVqJ9gjG
「とりあえず、一緒に来て欲しいんだ」

少女に、手を取られる。
ひんやりとして、白くすべすべしたその手。

―――あ。

抵抗する間もなく、手を引かれ、外へ。
ポケットには、財布と携帯が。
それだけを確認して、この奇妙な雰囲気の、
しかし見た目だけは物凄く好みな美少女とともに
朝の街を歩いていく。
373創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 18:38:10 ID:NV6vNnUv
こんなに早朝から外を歩くのは久しぶりだ。
商店街の人達が鋪道のゴミや空き缶を拾い集めている。
いつもお世話になってる、アダルトDVD&ゲーム屋のオヤジは顔を上げてポカンとした表情で俺を見た。
朝っぱらからとてつもなく刺激的な格好の美少女とオレが手をつないで歩いているのが信じられないようだ。
まんざら悪くない気分だ…変な女だが、かわいいしな♪
374創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 19:13:57 ID:NjOiBi8v
(^O^)ウホー。それからドーシタ??
375創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 23:42:02 ID:M+Prj7xV
オレ「。。あ?それからダト??」マァさ、オレも『男』だゼぇ(エヘエヘ)。ブッチュ3←くちの形 しようと少女を引き寄せた(^O^)ウホー。そうしたら!!
376創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 23:50:28 ID:M+Prj7xV
那須崎「あらぁん。まっておりました一郎はん。よろしくてよ〜ん。」何故か那須崎。
377創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 03:24:07 ID:ROojM1n4
オレ「那須崎!おまえ、こんなところで何してんだ……」

那須崎「そんなことどうでもええでしゃろ」

那須崎は美少女の腕を、つかんだ。

美少女「きゃあ!」

オレ「那須崎、なにをするんだ!(*`θ´*)」

那須崎「この娘はワイが貰うたる。ヒッヒッヒッ( ̄ー+ ̄)」

美少女「イヤーッ!<<o(>_<)o>>」
378創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 03:32:07 ID:0T1vOD9m
那須崎は好色の笑みを浮かべて美少女の頬をペロリと一舐めした。
瞬間、俺の中で何かがブチッと音を立て、弾けた。
那須崎「くくく…。黙りこくって泣いてるのかなぁw…
そうだ、これは心ばかりのお礼だ、取っておきたまえw」
そう言ってポケットからクシャクシャの千円札を取りだし、オレに手渡そうとした時…
那須崎「アチッ!……な…なんだッ…!こいつ…まるで炎の様な熱さだ…!
まさか…そんなバカな…うわぁぁぁぁぁ…」
379創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 10:03:13 ID:9krufpo6
オレ「那須崎、おいゴラァ!メキボンヌしてやんよ(殺←※分解→メ木凡ヌ)。」
オレは許せなかったんだよ。(*`θ´*)(*`θ´*)(*`θ´*)(*`θ´*)(*`θ´*)(*`θ´*)
380創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 11:36:28 ID:9krufpo6
那須崎「許してぇ、イヤーッ!イヤッ、イヤ〜!<<o(>_<)o>><<o(>_<)o>><<o(>_<)o>>」
381創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 11:39:02 ID:9krufpo6
(σ´Д`)σチン トン シャン
382創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 02:46:10 ID:5bsEwdMY
翌日、オレと美少女はラブホテルの一室で目を覚ました。

オレ(`・ω・´)「うーん。よく寝た。パチリ目が覚めたぞ」
ふと横を見ると美少女もパチリと目を覚ましていた。

美少女(`・ω・´)「……」
彼女はなにも言わずオレを見つめている。

オレ(`・ω・´)「……」
美少女(`・ω・´)「……」

オレと美少女はそうやってしばらくのあいだ見つめあっていた……。
383創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 22:57:36 ID:BxmiyC/p
見つめられながら俺が射精したのは言うまでもないが、美少女も射精していることには
さすがに驚いた。彼女はふたなりなのだろうか。

そんなことはどうでもいい。それより問題なのは、美少女の右目が真っ赤に輝いていることである。
まるで吸血鬼。一体、この美少女は何者なんだ。。。
384創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 05:37:55 ID:6qtQ5NJA
俺は美少女にそのことを訊いてみようかどうか迷った。

片方の目が赤く光っているのは、気になる。

だけどもしかしたら美少女はそれをコンプレックスにしているのかもしれない。
訊いてしまうのは失礼なことになりはしないだろうか……。

ーーとその時、階下から物凄い爆発音がして俺と美少女はベットの上で飛び上がった。

美少女「今の音はいったい……!?」

俺「何かが爆発したみたいだ!」

俺と美少女はあわてて服を着た。
385創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 10:46:40 ID:n2A/REpE
(σ´Д`)σチン トン シャン
386創る名無しに見る名無し:2009/11/29(日) 21:24:04 ID:NLRzHgii
それから、俺は現場へ下りた。
「ケホッ、コホッ、ケホッ……」
すすけながらせき込んでいる一人の少女。
年のころは、俺と一緒に泊まった美少女と
同じくらいであろうか。メイドさんの姿を
して、電子レンジの前にうずくまっている。
「おーい、どうしたんだ?」
「ゆで卵を温めてたら……突然爆発しちゃいました」
このメイドさん、どうもうっかり者らしい。
そういう時は、殻をむくのが常識である。
387創る名無しに見る名無し:2009/11/30(月) 02:07:23 ID:HFMBbl45
「こんどからそうしますわ。
…ついでに皮もむいてさしあげましょう。」
メイド少女は頬を染め、俺の腕を取った。

こっこれは…(;゚∀゚)=З=З
388創る名無しに見る名無し:2009/11/30(月) 04:09:17 ID:617yX8Im
ペリペリペリ。
オレ「(゚∀゚)ヒャッハーー!キター!」
389創る名無しに見る名無し:2009/11/30(月) 10:09:18 ID:ljqCEuED
美少女「ぺろぺろぺろぺろ」

俺「ハァハァ」
390創る名無しに見る名無し:2009/11/30(月) 12:09:54 ID:617yX8Im
オレ「(´Д`)ハアハア。腕立て伏せ50回つらいわー。」
少女「アイスキャンディー南極みぞれバーってウマ(^O^)すぎ、ワロタ。」
391創る名無しに見る名無:2009/12/01(火) 06:27:27 ID:1Kc1NJPC
チン、と電子レンジの音がした。
「出来ましたわ。新しいゆで卵。今度は爆発しなませんでした」
そういって美少女が電子レンジから玉子を取り出す。
「爆発しない方法を教えてくれた貴方に、最初の一個を差し上げます?」
そういって微笑む美少女。だが、俺は見た。そのゆで卵には、はっきりと殻が付いたままであることを。
「あら。私、ちゃんと殻はむきましてよ?外を包んでる、ぱりぱりするビニールパックのことでしょう?」
「あら、ゆで卵、だけじゃ味気ありませんわね。ではこれで、いちごあじ、ですわ」
そういって、美少女は南極みぞれバーの溶け出した液を殻の上から塗りたくった。その卵を、俺は・・・・・・
392創る名無しに見る名無し:2009/12/01(火) 07:33:41 ID:FxjMj2/o
育てることにした。

俺「今日からこの卵の親になるから、俺」

美少女「やさしいのね」

美少女は俺にホレ直したみたいな感じ。

俺「よせよ。当たり前のことしてるだけじゃん」

美少女「だーい好き!」

俺と美少女は抱き合ってまたエッチをした。
393創る名無しに見る名無し:2009/12/01(火) 14:45:28 ID:OkKSoFrh
しかしエッチの相手が実は女装した那須崎とはオレは全く知らなかったんだ。
少女と那須崎はエッチのたびに入れ替わってたらしい。
394創る名無しに見る名無し:2009/12/01(火) 20:33:42 ID:OkKSoFrh
それ知ったとき、
オレ「えー、人間不信になりそーっ。(´Д`)酷くね??」って心境だったよ。
でも。
玉子の親になっちまったから、ここはサラリと流し
「タマゴリラクダノハラマキリンビール。」と勇気の言葉を唱えた。
395創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 03:38:13 ID:WHpj2LtV
と同時にあたりにガチャガチャと物音がなりひびいた。
さっきの爆発音を聞き付けた警備員たちの近付く音に違いない。
まもなくインターホンがなり、部屋の主であるメイド少女が応対した。
「…んだとこらぁ!こっちは安月給で24時間拘束されてんだぞぉ〜」
警備員は激怒し、不動明王のようなド迫力フェイスでメイド少女に詰め寄った。
396創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 08:42:24 ID:G0BWiltN
メイド少女「あららのらー。コレハコレハ、スミマセェン。気をつけるでゴザル。」
と頭を下げ柔和な顔で謝ったが、からくり人形の如く一瞬にして阿修羅像の顔つきでカッと睨み倒す顔に変化した。
メイド少女「おまいら警備員ダロ??ガタガタ言わず仕事シロヤ。カーッツ(喝)」
と警備員に空手チョップ。
397創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 11:47:08 ID:RD9KZQ3M
警備員「くっそう。やりやがったな!」
警棒でメイド少女をバキッ!
メイド少女「いたーい。なにするのよ!女に手をあげるなんて最低ね!」
メイド少女の反撃。
ボカッ。ボカボカボカ!
警備員「いててて。なかなかやるな……」
俺「もう二人とも止めなよ」
なぜか俺も警棒でボカッ、て。
俺「なんで俺も殴られるだよ!」
警備員とメイド少女「黙ってろ!」
俺「……」
(やばいよ……この二人……)
398創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 14:02:50 ID:G0BWiltN
メイド少女「ちょっとぉ!そこの男。」メイド少女は警棒でオレの方向をズバリ指した。
オレ「あ?」
メイド少女「か弱く美しい女が襲われてんのだぞ。それで戦わないとは?
はて?流行りの草食男気取りかぬ?あ?あ?」
と、メイド少女は警備員を馬とびしながら助走しつつオレに最強なロボコンパンチをくらわせた。
399創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 18:13:41 ID:WHpj2LtV
俺は鼻血を吹き出しながらも、メイド少女の隙をついた警備員が腰に提げた電磁サーベルを抜くのをみのがさなかった。
紫に発光するサーベルで警備員が背中からメイド少女に斬りかかる!
「あぶない!」
400創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 18:44:46 ID:G0BWiltN
ところがドッコイ。
メイド少女「オマイはモウ死んでいる。。。」ケンシローの如く埴輪顔で渋い男前の調子に言い放った。
瞬間、警備員の上半身は爆発した。
はて何故か。解説しよう。
先程、メイド少女が警備員を馬とびした時、奴の身体の死のツボをついていたのだった。
401創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 00:50:07 ID:dGPX8if7
リーダーが憤死したことで残りの3名の警備員たちは動揺し、後退りを始めた。
メイド少女は俊敏な動きでその間に割って入り、跳躍して蹴りを放つ。
吹っ飛んだ警備員がテレビモニターに頭から突っ込み、火花を散らした。
着地と同時に放った後ろ回し蹴りもまた、正確に顔面を捕え、砕けた鼻から鮮やかな血しぶきが上がる。
「残り一人…。命乞いするか?仲間を呼ぶか…それとも…」
402創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 11:51:28 ID:xDA9kWsw
「ごめんなさい!」警備員は平身低頭して謝った。
「ごめんで済んだら警察はいらねぇんだよ!」しかしメイド少女は許さない。
無慈悲に鉄パイプを警備員の頭頂へと降り下ろす。
ぐしゃ、と鈍い音を立てて警備員の頭蓋骨が砕けた。
彼はホテルのカーペットに突っ伏し体をヒクヒクと痙攣させる。
裂けた頭皮の間から灰茶色の能漿が溢れ出ていた。
「もう行きましょ」メイド少女は俺の腕を握って室のドアへと向かった。
403創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 16:05:31 ID:I90J2puV
メイド少女「さあ、こっちよ。」
オレはテンション、アガリマクリ(^O^)アゲアゲお祭り男だった。
((o(^-^)o))ワクワクしながらオレ「ォイ、待てよ。」キムタク風にカッコつけて言ったりしてな。
ヨーロピアンな重厚なドアの前にオレは少女に連れられてきてしまったようだった。
オレはクラシカルムード漂うベッドルームを想像した。
オレ「んー。ワルくないね。(゚∀゚)ヒャッハー」
トントンと少女はノックした。
オレ「オイオイ、ここまで来てボケるのか?照れなくてもいいんダゼ。」
少女はカチャリとドアをゆっくり開けた。
404創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 16:09:33 ID:I90J2puV
メイド少女「紹介しますわね。こちらロッテンマーヤさん。あなたの躾役ですわ。」
ロッテンマーヤさん「ご機嫌よう。」
405創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 20:14:11 ID:g3IFL7AN
そこに日系アメリカ人が大量に押し寄せた。
「おい、ここはどこだ?俺が何したってんだよ!」
406創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 01:20:17 ID:UaGaJac/
部屋に溢れかえった日系人どもに押し出された俺はバルコニーから非常階段伝いに屋上へ出た。
街はキラキラと光瞬き、冷たい夜風が身に凍みる。
俺はおかしな連中のせいで学校をさぼってしまったのだ…!
クリスマスのイルミネーションが涙で滲んで、俺は吸い寄せられるように屋上の縁に佇み、下を見下ろした。
407創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 06:46:23 ID:pCdJjIf2
そこには、目を見開いた女の死体が……。
俺は叫び声をあげた。
408創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 10:27:18 ID:EU/LmED1
オレ「ィヤーー!(((( ;゚Д゚)))ガクブル  ノーッ、ノーッ、ノーッ!!」
409創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 11:20:27 ID:/Yi+dDWE
ーーと、俺は足をすべらせ地上めがけ真っ逆さまに落ちていった。
屋上の縁でガクブルなんかしたのがいけなかったのだ。
「うわああああああ」
今までの人生に起こった出来事が頭の中を走馬灯のようによぎる。
それは>>1-409までの混沌とした無秩序かつ荒唐無稽な生涯であり、たいして価値のないものであった。
「まっ、いいか。ここで俺の人生おわるのも」虚無的な笑みが頬に広がるのを感じた。
410創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 12:06:37 ID:EU/LmED1
頭の中で声がした。
(^w^)酒。(^w^)女。(^w^)えっち。
411創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 17:34:28 ID:EU/LmED1
そんな煩悩からオレは解放されるのかと。。。
そして落下しながらも色々思い出すんだ。
412創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 18:09:36 ID:dbME4WF6
……思い出そうとしたが、色々ありすぎて頭が痛くなってきた。
どうしてこんな事になったのだろうか?
俺が何か悪い事でもしたのか?
理不尽だ。
こんな世界など無くなってしまえばいい。

と、死ぬ直前だからか、思考が中二病っぽくなってきたようだ。
413創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 19:29:38 ID:UaGaJac/
地面が近付くにつれ、恐怖心がそれらの思考を凌駕し、俺は絶叫した。
「わあああ。死ぬのはいやだ。助けて神様。死にたくない死にたくないうわあああ…」
ガツン!!!
全身に強い衝撃が走る。死んだ…?意識はある。はて……?
おそるおそる目を開けると、俺は宙に浮いている。
ホテルの窓から伸びた奇妙な棒…警策?の先にパーカーのフードを引っ掛けられ、落下を食い止められたのだ。
414創る名無しに見る名無し:2009/12/04(金) 21:41:16 ID:xnxfjJ47
「うわぁ!キモワルーー。デッカイ蓑虫かぬ??叩いてみようかぬ??」オレの体を棒で叩く者。。
415創る名無しに見る名無し:2009/12/05(土) 12:07:00 ID:sGRIvpS+
そして、その者も棒で叩かれているようだ。
「うわっ。いてっ!」と、聞こえてくる。
そのたびに警策が震え、ともすれば下向き加減となり、パーカーから外れそうになる。
「ひぃぃぃ」一度は死を覚悟したもののやっぱり生きていたい。俺は叫んだ。「助けてえ!」
その後も俺はひたすら助けてを連呼した。
このような状況下では長ったらしいセリフをいう余裕がない。
もはや警策の角度はギリギリ限界である。
416創る名無しに見る名無し:2009/12/05(土) 13:28:26 ID:5ODHwMpQ
死ぬわけにはいかないのだ!
オレはひらめいた。
棒を軸にしてひっかかったフードをふるに回転させる。
そして徐々に移動させながら棒から外れる。
余力でフードを竹コプターのように働かせる。
無事着地。
ブラボー。
よし、この手順でやってみるとしよう。
オレはフードが外れぬよう体を超小刻みに動かし
棒に上手くフードをかぶせた。
オレ「器用じゃね??オレ。」
417創る名無しに見る名無し:2009/12/05(土) 23:34:49 ID:ZNgV84OB
「グッフッフ…。お前、まだまだこの世に未練があるとみえる。」
突然、声が聞こえた。ホテルの窓から袈裟を着た坊主が薄笑いでこっちを見ている。
「まあ、若いうちはいろいろある。だが人生はそんなにマジに思いつめるものではないのだ。」
そう言うと坊主はルームサービスの女性の尻をひと撫でし、頬を叩こうとするその手をも口に素早くくわえ、指を丹念に舐めまわす。
女性が顔を真っ赤にして泣きながら退室すると、坊主は愉快そうに爆笑した。
見ればその下半身は裸で、黒ずんだ逸物が丸出しである。
418創る名無しに見る名無し:2009/12/06(日) 12:19:21 ID:5vDPDJV3
俺はその坊主の手によって室内へと引っ張りあげられた。助かったのだ。
「ふぅぅぅ」と、安堵の息がもれる。
「お礼は、どうした」床の俺を見下ろして坊主が言う。
「どうも、ありがとうございます」腰が抜けたままの状態で俺は頭をさげた。
坊主が、ぶち切れた。
「ありがとうだぁ。はぁん。ふざけんじゃねぇぞ。言葉なんかじゃなくて行動で示せや、ゴルァ」自らのぺニスを指差す。
それは俺の目の前でどんどん大きくなっていく。
どうやらお口で奉仕しろということらしい。
俺は喜んで坊主のぺニスに武者ぶりついた。
419創る名無しに見る名無し:2009/12/06(日) 12:44:54 ID:iWdPN8fp
その時、先ほどの日系アメリカ人たちがまた部屋に押し寄せてきた。
それを見て坊主はまたもぶち切れた。
「おい、これはどういうことだ!こんな人数とやれってのか!」
坊主が絶叫するが、日系人たちはおかまいなしにどんどん入ってくる。
このままだと部屋がいっぱいになり、俺と坊主は窓から突き落とされしまう。
420創る名無しに見る名無し:2009/12/06(日) 17:13:49 ID:suKolddg
嘘ダロ?オレは、この世のからいなくなっちまうのだろうか。
ああ、地面が近づいてくる。
坊主めーー。


エピソード5より『坊主憎けりゃ袈裟まで憎いぞ』
−おしまいける−
421創る名無しに見る名無し:2009/12/11(金) 01:17:50 ID:KT2AjsrA
次の瞬間、下の地面が気を使って横にどいてくれたので、俺は墜落せずにすんだ。
ヘヘッこいつぁ驚いたな・・・でも有難うよ、地面!
俺がそう声をかけると、奴は照れくさそうに小声で「・・・馬鹿」と言い、
小走りで海のほうへ走っていった。太陽がまぶしいぜ。
422創る名無しに見る名無し:2009/12/11(金) 04:06:06 ID:ed8ZKqEf
思いがけず強い冬の日差しの紫外線を嫌った俺は、ビーチから防波堤を挟んだ国道沿いにあるカフェテラス「卍汁」で一息入れる事にした。
小春日和の湘南海岸は、平日だというのにチラホラと散歩する人の姿も見え、小さな子供が砂浜で拾い上げた貝殻か何かを嬉しそうに母親に見せている姿など、実に微笑ましいものであった。
程なく運ばれてきた、紅天狗とブロッコリーのソテーをハイネケンとともに楽しみながら、俺は傍らのスポーツ紙に目を遣った。
423創る名無しに見る名無し:2009/12/11(金) 17:18:29 ID:o46vrnF3
オレ「ナヌ!『横綱朝桃龍アサトウリュウ、まさかのバレリーナに転向!!きっかけは、マタワリが興じ?!』
ヒャッハー。あやしいと思っタゼ。。
爪先がエラク美しく伸びて土俵入りしてたし、
それに秋場所の桃天狗との土俵際の死闘。朝桃龍の爪先立ちの踏ん張りは、大変見事で座布団のなげあいだったもんなー。」
424創る名無しに見る名無し:2009/12/11(金) 17:35:01 ID:k9KB6sto
「ふぅぅぅ」と、俺は溜め息をついてスポーツ新聞を閉じた。くだらない。
日付以外は全て誤報と悪名高き〇スポである。読むだけ時間の無駄だ。
窓の外に目を移すと相も変わらずのどかな風景が広がっていた。
425創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 09:59:06 ID:C++220bM
しかし、その風景に違和感を感じた。
砂浜の真ん中で男が踊っている。
いや、それだけならまだいい。
その男は全裸で踊っていたのだ。
俺はその光景に釘付けになった。
426創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 11:53:07 ID:8J5zJqbp
裸で踊りまくりな男は踊りをピタリとやめると
いきなり右手を斜め前にグイーンと延ばし、左手は肩の辺りで肘を曲げたジェスチャーを中々キレのある動作でキビキビと行った。すると
「っゼンラーっ!」と、これまたキレを効かせた声で言い放った。
427創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 14:48:02 ID:KYfDfKBQ
「こうしちゃいられねェやっ!」

俺は急いで服を脱いだ。

裸で踊る男のあの表情……まさに至福そのものだった。
俺も、あの境地へ――――‥
428創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 15:26:15 ID:1+/KAniW
オタク前回のファッションをした男がヲタダンスをしながら近づいてきた。
「妄想はやめようぜw俺の名は北山ww」
ウザイ男こと北山「ちくられるぞw」
訳のわからないことを言ってるウザヲタを俺は無視しようとした。
「不合格!ヲタク検定準2級不合格ざまぁwwwww」と雄たけびをあげ、こっちに突進してきた!
429創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 16:54:11 ID:lX8LqjNJ
「ガフゥッ!!」
その刹那、北山の頭に女子高生の踵がめり込んでいた。
倒れこむ北山、女子高生はなおも執拗にメタボリックな横腹にローキックを叩き込む。
血反吐を吐く北山はどこか嬉しそうな顔をしていた。
「こ・・これぞリアルなツンデレ・・・」
それが北山の最後の言葉だった。
「ツンで死んじまったな」
俺はボソっと呟くと女子高生の方へ向き直った。
「危ない所をありがとう…あ、クマさんのパンツだ」

ゴッ!!

「な、なんで…」
倒れた俺の目の前で、すでに息絶えたはずの北山が笑っていた。
「これで君も一緒だね」
その一言を最後に俺の意識は薄れていった…。
430創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 17:21:47 ID:8J5zJqbp
オレ「ヲタめ。汚らわしい。。寄るな、ブサヲタが伝染る。」
オレはチャチャッと地下足袋を履き(しかしゼンラーに地下足袋だろ?シチーボーイと噂されるオレは躊躇しまくった(´Д`)ヤーン、マジデツカ?)
そして刺股でヲタ男の腹を抑えた。
431創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 17:33:36 ID:8J5zJqbp
オレ「はっ!うたた寝した。」小春凪の穏やかな空気の中で、贅沢にも二つの夢をみてしまったようだ。
そしてオレはブロッコリーを口にほうり込み、モグモグ食べた。
432創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 17:56:20 ID:1+/KAniW
ブロッコリーが襲いかかってきた!
なんとブロッコリーが怪人だった。
俺は殴られ気を失い、気が付いたら空が見えた・・
俺は、ベニヤ板に磔にされ大西洋のど真ん中に捨てられた。
大西洋だとわかったのは、そばにあった地図に書いてあった。
地図の上には「在日消滅プロジェクト」と書いてあった。
433創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 17:57:53 ID:1lSG2p/N
と、突然カフェテラス「卍汁」が大爆発した!
どかああああああああん!
観葉植物の鉢植えが部屋を横切って吹っ飛び、瓦礫や木っ端といっしょくたに俺は窓ガラスをぶち割って外へと吐き出された。
「う、うあああ。い、痛いよぉ」砂利道の上を転げ回りながら悲鳴をあげる。
ところどころが裂けて血の滲んだ服は真っ黒に焦げてボロボロだ。
頭からも出血をしているらしい。
意識が遠のき始めた……。
434創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 18:54:37 ID:MleBLNYV
実は磔にされていた紅や版
435創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 19:06:49 ID:C++220bM
突然俺の頭にそんな言葉が浮かんで来た。
俺がその言葉を解読するとこういう意味だった。
『実ははりつけにされていたベニヤ板の正体は、カフェテラスの屋根だったのだ!
どうやら、カフェテラスごと大西洋に捨てられてしまっていたらしい。
爆発に吹き飛ばされた俺はヨーロッパの砂利道まで吹き飛ばされ、現在に至るってわけだ。』
436創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 19:34:49 ID:8J5zJqbp
河童の弥太郎ヤタロウ「なるほどってわけだ。」
河童がついてきたらしい。
河童の弥太郎ヤタロウ「道中おともしますゼー。だんな。」
と両手をすり合わせながら軽快に言った。
437創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 21:14:02 ID:ksFC9r4W
広々とした緑の平原から、中世の面影を残すレンガ造りの城塞都市へと続く曲がりくねった砂利道。
どこの国かは分からないが、まぎれもなくここは欧州のどこかなのだろう。
外国語などまるで話ず、ビザも持たず一文無しの俺にとっては、こんな河童の類あってもいくらか心細さを緩和してくれる。
「ああ、よろしく頼むよ。とりあえずあそこに見える街まで行ってみようか。」
438創る名無しに見る名無し:2009/12/12(土) 21:24:50 ID:KYfDfKBQ
そして河童に連れられ到着したのはハッテン場だったのである……!!!
439創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 00:35:35 ID:cHYMWKpr
むろん河童に連れられて行ったハッテン場だからして、そこには河童しかいない。
川のほとりでムキムキマチョな河童の男色家たちが群れている。
あるものはキュウリをかじりながら、またあるものは頭頂のお皿に水をかけながら、好みの河童を物色していた。
「だんな、選り取りみどりですぜ。どいつにしやす?」お供の河童が俺に訊く。
「うーん」俺は迷った。
440創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 01:08:11 ID:RomcvJ94
ガチホモの河童達はけつの穴に胡瓜を出し入れし歓喜の声をあげ楽しんでいた
441創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 01:19:40 ID:kr8Rtvl7
「まあ、ゆっくり考えて決めてくださいよ。」
いつの間にか発展場の仕切役に収まったお供の河童は傍らのベンチに座るよう促した。
「飲みモノは?ウーロン茶とビールございますが。」
俺「ウーロン茶で。」
「…はいウーロン茶、と、こちらサービスでモロキュウ。」
俺「こりゃいい店だ。お、味噌も付いてるね。」
442創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 01:40:32 ID:DcygEc0f
「おや」
俺はその味噌がなにやら独特の風味を持っていることに気付いた。
443創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 01:55:17 ID:C4cEXG/e
「こ、これは…ウンコ!!」
ペロ…
「いや、勘違いだったか…」
444創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 08:58:15 ID:ezLnoBGQ
河童の料理番長の味乃吉ミノキチ「こちら左から『柚味噌』、マヨネーズと七味の『ピリマヨ味噌』、バーニャカウダーと味噌を合わせた『マルコーチャ-ノ味噌』でござーます。」
445創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 13:04:58 ID:3vifBv8h
だまされるな!
大声が俺の頭をかけめぐった!
「そいつは幻覚だ!だまされるな」
446創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 13:33:48 ID:RomcvJ94
何やら河童はおしり辺りから胡瓜を引っ張りだしているようだ 
河童「ヘイお待ち!味噌たっぷりの胡瓜だよ!」
つ〜ん!
447創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 15:30:33 ID:iTGcSvxT
いっぽうその頃
448創る名無しに見る名無し:2009/12/13(日) 23:37:01 ID:kr8Rtvl7
なかむづまじく情交を深め合っていたはずのホモどもがなにやら言い争いを始めた。
よそから来た男娼がシマを荒らしたの荒らさないのと、掴み合っていがみあう様は実に醜いものだ。
関わり合いにならぬよう顔を背け、湯気の立つキュウリをかじりながら俺は待合室の本棚から【東京ナイトスポット】なる雑誌を取りだし、ページをめくった。
449創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 00:36:25 ID:BFCvuVx6
May 9, 1998
夜、警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった。
スティーブの奴、やたらついてやがったがきっといかさまにちがいねェ。
俺たちをばかにしやがって。

May 10, 1998
今日、研究員のおえら方から新しい化け物の世話を頼まれた。
皮をひんむいたゴリラのような奴だ。
生きたえさがいいってんで、豚を投げこんだら、奴ら、足をもぎ取ったり内臓を引き出したり
遊んだあげくやっと食いやがる。

May 11, 1998
今朝5時頃、宇宙服みてえな防護衣を着たスコットに突然たたき起こされて
俺も宇宙服を着せられた。なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。

May 12, 1998
昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたままなんで、背中がむれちまって妙にかゆい。
いらいらするんで、腹いせにあの犬どもの飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。

May 13, 1998
あまりに背中がかゆいんで医務室にいったら、背中にでっけえバンソウコウを貼られた。
それから、もう俺は宇宙服を着なくていいと医者がいった。
おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。

May 14, 1998
朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。
犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。
めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。
おえら方に見つかったら大変だ。

May 16, 1998
昨日、この屋しきから逃げ出そとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。
夜、からだ中 あついかゆい。
胸のはれ物 かきむし たら 肉がくさり落ちやがた。
いったいおれ どうな て

May 19, 1998
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの、いぬ のエサ くう

May 21, 1998
かゆい かゆい スコット― きた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。

4
かゆい
うま
450創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 01:52:25 ID:9GsuJAQK
「誰だ、バイオハザードの攻略本に東京ナイトスポットの表紙をかぶせた奴は!」
俺は本を床に叩きつけた。
「あー、腹が立つなぁ。八つ当たりであの河童どもをぶん殴ってくるか」
ドアを蹴飛ばして外へ出た。
451創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 02:08:09 ID:xivc30fH
外にはムッキムキの河童がいた 
しかも、こやつもガチホモであった!
452創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 02:47:42 ID:BHbv6GQU
争っていた河童達はぴたりと静かになり、にらみあう俺とムキムキ野郎に注目した。
ムキムキ「見ない顔だな。さっきから気になっていたんだ。」俺「始めてなもんで、こういうとこ来るの。」
ムキムキ野郎は唇を歪めて笑い、俺の体に舐めるような視線を這わせながら、
「始めて…とな?…こりゃあいい。おいみんな!このチェリーの坊やにちょいとばかし手ほどきをしてやろうぜ!」
453創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 03:32:31 ID:BFCvuVx6
その頃…アメリカに冥王星人が襲来していた
454創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 04:23:19 ID:9GsuJAQK
するとたちまち冥王星人は日系アメリカ人たちに身ぐるみ剥がされ犯された。
そりゃあもう目も当てられないほどのヒドい犯されようであった。
「もうこんな星になんてこねぇよ!」
冥王星人は泣きながら帰っていった。
455創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 06:41:15 ID:BGcuMBrS
冥王星人は本部に応援を要請し、本格的に地球侵略を開始した。
456創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 14:26:04 ID:spUMmaUh
オレ「オヤオヤ、もうこんな時間か?」腕時計をみると18時調度くらいだった。
オレは天空をみあげた。
「星が綺麗だ。」
457創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 17:23:56 ID:Em5jDeRU
「マスクしている奴はヤクザ」と突然マスクをしていた俺に誰かが声をかけてきた。
振り向くと見るからに頭の悪そうなチンピラが立っていた。
「『ドロップ』でみたんだよ。マスクしてる奴はヤクザなんだよ。」
その不細工な顔を俺にぎりぎりまで近づけ、壊れたラジオのように騒ぎまくる男。
ヤバイ…変な奴に因縁つけられた。どうすりゃいいんだよ…。
俺はそいつを突き飛ばし全速力で逃げたが、男は意味不明なことを喚きながら追いかけてくる。
「どうすりゃいいんだ!?」
458創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 17:33:12 ID:mPmkVMfe
「能を舞えばよい。」誰かが囁いた。「それはマスクではなく、面(オモテ)だと言うのだ。」
そうだ!それだ!
言われたとおり能の演目である「土蜘蛛」を舞った。
囁いたのは誰か?
459創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 18:06:26 ID:f4zEJezq
アナン元国連事務総長だった。
460創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 18:18:56 ID:BFCvuVx6
アナン元国連事務総長を右から左に受け流す
461創る名無しに見る名無し:2009/12/14(月) 19:06:07 ID:mPmkVMfe
受け流しながらの舞…それは至極美しく、幽玄の世界がそこにあった。アナンを受け流しながらの舞。ヤクザも魅せられていた。今までの自分はなんだったのか。ヤクザはアナンを受け流しながらの舞に魅せられ、自問自答を繰り返していた。
ヤクザは自問自答を繰り返したのちひとつの和歌を詠んだ。それはヤクザが極道といわれるが如くの鮮やかな、艶やかな辞世の句だった。
462創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 00:05:19 ID:mLveXqvo
リーゼント
セットは十分

リーゼント
600マグナム

リーゼントだぜ
リーゼントだぜ
463創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 00:29:13 ID:OOKnbIU/
アナンと国連事務局員達はこの事態に戸惑い、ただ見守っているばかりだ。
「字余りではないのか?」
「そういう問題じゃない…」
顔を見合わせ、ヒソヒソ話をする者達の表情にも焦りの色が浮かんでいる。
464創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 07:08:48 ID:GFQdgfHG
「おはよう」
見知らぬ男が声をかけてきた。
おはよう…?今は正午だぞ?こいつ俺のこと馬鹿にしてないか?
俺の前にいる男は、俺の顔を見て明らかに笑っていた。
こいつ…!!からかっていやがる!
465創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 09:23:56 ID:pyYTsUyS
見知らぬ男「イイネ!!! m9(^∀^)9m イイネ!!!」
とオレを褒めそやした。
466創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 12:22:20 ID:pyYTsUyS
見知らぬ男「君の顔m9(^∀^)9m イイネ!!!
どうだい?創作ダンス部に入らないかい?」
オレ「。。いきなり何だよ、ヤブカラボーじゃね??
確かにオレは美形だが。」
見知らぬ男「みてみてホラ〜、チャコットのチュチュ。」
男はバックからフンワリとした水色のチュチュを取り出した。
オレ「そのチュチュ。イイネ!!! m9(^∀^)9m イイネ!!!」
467創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 17:25:23 ID:eNxA2fAe
オレ「創作ダンスなんてしゃらくせぇ!」
\\オニギリワッチョイ!//
 +     +  +
+/■丶 /■丶 /■丶
∩・д)(・∀・)(д・∩))
丶 ⊂ノ(⊃ つ(⊃ ノ
(_(_)(_ノ_ノ (_)し"

見知らぬ男「( ̄○ ̄;)」

オレ「もういちょ!」
\\オニギリワッチョイ!//
 +     +  +
+/■丶 /■丶 /■丶
∩・д)(・∀・)(д・∩))
丶 ⊂ノ(⊃ つ(⊃ ノ
(_(_)(_ノ_ノ (_)し"

見知らぬ男「ま、まいった!」ガクッ。

オレ「どうだ、みたか!これが魂のダンスだ!ソウルだ!」

見知らぬ男「わたしとチ、チームを組んでくれ……!ともに世界を目指そう!」
468創る名無しに見る名無し:2009/12/15(火) 18:32:45 ID:cwf3WFGd
おにぎり達の具は腐ったドジョウであった
つつつ〜ん
469創る名無しに見る名無し:2009/12/16(水) 05:26:40 ID:TZsSXiTH
漁師から仕入れたドジョウが腐っていたとは知らずに仲介業者はそれを料亭へと卸してしまった。
料亭の名前は「卍汁」である。この辺りはやたらと「卍汁」の名の店が多い。
まぁ、そんなことはどうでもいいのだが、その日料亭卍汁の宴会場は地獄と化してしまった。
長方形に並べられたテーブルをひっくり返して畳を転げ回る客たち。
彼らは白目をむき、口から泡を吹いて全身を掻きむしっている。皮膚が赤い。食中毒症状の発疹だ。
しばらくすると動かなくなる者まで出始めた。死んでしまったのである。
「こ、これは。ひぃぃぃぃ」騒ぎを聞いて二階へ上がってきた女将は腰を抜かして脱糞した。
470創る名無しに見る名無し:2009/12/16(水) 07:14:26 ID:DC7ZuYLV
「次郎wwww」
俺の名前を聞くなり、マンガ顔の男が鼻で笑いだした。
「俺は笑ってるんじゃねえしww」
いや、絶対鼻で笑っているだろ。
挙句にアルマゲドンはいつ放送するんだ?と突拍子もないことを言い出す始末
俺はこいつの顔に自分の拳をねじ込んだ。
471創る名無しに見る名無し:2009/12/16(水) 10:51:00 ID:F6r3FPtX
オレは颯爽と水色のチュチュとそれと折角だからツケマツゲもつけちゃおう。
オレ「さて、(*ёェё*)ドォ〜オかしらぁ??似合う?」
オレは調子にのりまくり、クルッと回転しお姫様風にお辞儀した。
472創る名無しに見る名無し:2009/12/16(水) 21:36:05 ID:gVhSDrrh
そこでハッと我に返った。
マンガ顔の男はふすまに描かれた七福神の恵比寿の姿だと気付く。
飲みすぎたようだ。足元がふらつく。ふら、ふら…バサ!
ふすまをブッ倒し隣室に突っ込んでしまった。
そこには…!
473創る名無しに見る名無し:2009/12/17(木) 23:53:40 ID:FRyRlrnC
辺り一面焼け野原が広がっていた。
上空をB29が飛んでいる。
どうやら次元断層で俺は戦時下の日本へきてしまったらしい。
ヤバいことになった……。
474創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 01:36:09 ID:52u8Za0Z
途方にくれている俺の横を、人を載せた担架が通りすぎる。
そういや、焼け残ったいくつかの建物のうちの一つ、本所・深川の料亭【卍汁】で食中毒により大量の死者が出たと、昼のニュースで言っていたな…。
この戦時下に贅沢などしているからバチが当たったのであろう。
475創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 14:34:19 ID:aHI1f0pV
「大丈夫ですかな」
整った頭髪に不釣り合いなほど奇妙に茂る髭武者の老人が不意に俺の肩に手を置いた。
その声はどこか懐かしく響いた。

思えば俺は,幼少の頃,お気に入りのモノクロ映画の一場面のフィルムを何時も透かしながら此の時代に憧れていた。
瞳の奥に焼き付いた幻影が眼前の髭武者に重なった。

「あゝ貴方は…」
476創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 18:05:10 ID:rCzhzYvt
「ドラえもんじゃ」
「ド、ドラえもん!?」
老人はにこやかな笑みを浮かべている。
そして右手を突き上げてみせた。「ぼくドラえもんで〜す」
まったく似ていない。物真似が下手というより、ドラえもんそのものを本当に知っているのだろうかと疑わしくなるレベルだ。
「どうじゃ。信じてもらえたじゃろ」いけしゃあしゃあと訊いてきた。
「ええ……。まぁ、はい」俺はこの老人の真意を計りかねながら頷く。
冗談なのか本気なのかが分からない。
なんせ戦争中である。異常な状況下で気が狂っているのかも知れない……。
477創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 18:43:36 ID:ptCxz124
あれこれとオレが考えてると、
アチラの方角からモノスゴイ勢いとスピードで婆が杖をつきながらやって来た。それは金田一の悪魔の手鞠唄にでてくるような婆さん。
「モモタロー、モモタロー。モモタローっ。」
と全力で叫び、オレたちの前を横切っていった。
478創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 19:28:40 ID:52u8Za0Z
「るっせんだババア!オレは退屈な薪割りだの芝刈りなんかやらねえんだよ。うぜえぞ!」
髷を斜めに結い、派手な格好で道端の地蔵を倒して椅子がわりに腰掛けて煙草を吹かす若者。
オレ「あれって…、あの桃太郎じゃないよね?」
ドラえもん「その桃太郎じゃよ。現実とはそんなもんじゃ。」
血走った目で備え物を食い散らかす犬、うつろな目でキセルを吹かす猿、どこかの屋敷から盗んだであろう金品を並べてほくそ笑むキジ。
これが現実か…。
479創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 01:15:54 ID:EcsU709G
「こんな世の中、間違っているよ!」俺は傍らのバイクを盗んで暗い夜のとばりの中へと走り出した。
「ちょ、どこへ行くんじゃ!」自らをドラえもんと称する頭のおかしな老人が叫ぶ。
しかし、行く先なんて決めていない。夢見みているあの娘の家の横をサラヨナ呟き走り抜けようとだけ思う。
やがて、自販機が見えてきたのでスピードを落として俺はバイクを止めた。
ポケットには100円玉。缶コーヒーの値段の表示は120円。
温もりさえも買えやしない。
やはり世知辛い世の中だ。
480創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 03:49:55 ID:lwzCNT+u
その時、ポケットの中でウィィィン、と音が鳴って何かが震えた。
盗んだバイブが動き出したのだろう。
ヤケになっていた俺は、やり方も分からぬまま自らの暗いこわばりの中へそれを挿入してみた。
ついでに誰かに縛られたいな、などど思っていると、
481創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 18:29:56 ID:b8g8hfq9
オレ「oh、グッ(good)グッ(good)、ノーノー!」利尻昆布がからみついてきた。オレ興奮しまくり(^w^)
482創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 20:32:42 ID:EcsU709G
するとジャージを着た二人組みが現れた。
青のジャージがギターを弾き、赤いジャージはその伴奏に合わせてクネクネと奇妙な踊りをおどっている。
「昆布が海の中でダシが出ないのなんでだろ♪なんでだろ〜♪」
ジャンジャン、と最後は変顔で〆る。
たいして面白いギャグではないが気になるネタではあった。
俺は海へ行ってこのネタの研究に残りの人生を賭けることとした。
483創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 21:02:12 ID:USGpAd+9
海辺にはドラえもんを名乗る老人がいた 
ドラえもん老人「あんなこといいな、できたらいいな…グヘヘ」 
老人は腰をカクカク動かしている!!
484創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 21:55:18 ID:lwzCNT+u
老人の腰の動きがだんだん速くなる。
それとともに目はうつろに、口元からはよだれがしたたって呼吸が荒くなる。
「ハッ、ハッ、ハッハッハッハッハッ…ハァァッッ!……うぁああ…うっ…うああ…うがあっ!がおッ!」
腰の動きがピタリと止まり、老人は全身をプルプルと震わせながら目を閉じて余韻に浸っているようだ。
485創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 23:14:07 ID:6HcD+mAq
         ,,-‐----‐、 , -'"` ̄ ̄"`''-,__, --‐‐-..,
        /  、゙ヽ、 ‐-'´          ヽ‐- / /   ヽ
      ,/´ .., ヽ,,l_)'    zェェェァ'  ;rfァt ヽ ,ト/ /    ヽ
     /    ヽ,r' ,l′    _,,,   . __,,  ,l゙.-〈__r,'、   ヽ_
    _.l    ヽ」   ,l    .イてソ` l イにj`,/    ゙‐ヽ、_,,  /l
    ,l l|  −'´ll   ,l      rソi"  ヽ じ'' f゙l    .,//゙l   //\
    l`l|     l|ヽ  v'⌒ヽ        .,ノ  j/    |l    //   }
   l  \    l| ,l  l_U>     r‐--‐ァ  ,l    |,l   //    l
   /   '\   l|`l   ゝ_,´    ゙ヽ__r′ .,.'   ___l ヽ //     |
  ,l     '\ l| .lヽ__lL..,,,  __ ,, _イ___./ |  ∨/      ,}
  |       ヽl |    ,| .ヽ \   //ヽ     ,|          ,l
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486創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 23:15:46 ID:6HcD+mAq
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 チーーーー 〉.ゝ-'_,.l   ゝ--'  ::::/⌒ヽ/ーーーーーン
        l   (_      "    6 ,ノ
        ヽ   ,‐‐‐‐、     ,'-‐
         ゝ,  ゝ__,ノ    ,. }
           丶、_‐   _,...-',-'"~ヽ、
          ,.-'" .l ̄ ̄./     >ヽ
         / .{   ヽ /    /   \
        /  i'   /    /      ヽ
       /   \ /    /         .ヽ
      ./    /    /            }
>>484レーザーラモンじゃね?ナツカシスー
487創る名無しに見る名無し:2009/12/20(日) 00:40:13 ID:IB0+cPyx
「あんな一発屋と同じにするな!」恍惚の表情で砂浜に寝そべっていた老人が起き上がる。「ワシは二発でも三発でもいける」
怒張したペニスを誇らし気に小坊主へと歩み寄った。
「な、何をなさるのですか!?。ひぃぃぃ」
老人は小坊主をその場に押し倒し着物の裾をめくり上げると慣れた手つきでフンドシを素早くずり下げた。
白く可愛いぷりんとした尻にペニスをぶち込む。老いてますます盛んなジジイだ。
小坊主の頬を涙がつたう。
488創る名無しに見る名無し:2009/12/20(日) 04:00:04 ID:vqok++Ru
「さて…。出すもんだしたら腹が減ったぞ。めしでも食いに…おや?あれは…」
老人の視線を追うと、船着き場にて貸しボートの料金を払っている者がいる。
お供に犬、猿、キジを連れた派手な服装の若者、まさに桃太郎一行である。
489創る名無しに見る名無し:2009/12/20(日) 06:23:28 ID:IB0+cPyx
 桃太郎一行が目指す先は鬼ヶ島だ。鬼退治に行くのである。
 ほんの何レスか前に半端なくやる気のない描写のあった桃太郎一行ではあるが
【桃太郎とその家来たち】という役割を与えられてしまったのだから、しょうが
ない。
 彼らは半ば惰性的に旅をしながらその途中途中で地蔵を倒したりお供え物を盗
んだりのやりたい放題で、この貸しボート屋でも隙あらば金を払わず乗り逃げし
てやろうと企んでいたところである。童話のひどい登場人物たちもいたものだ。
「なぁおいキジ、お前あの管理人のオヤジに話しかけろ。話を長びかせろ。その
間に俺たちボートに乗るから」桃太郎が家来に命令した。
 その口調は高圧的であり、有無を言わせぬものだ。
 彼は犬、猿、キジを家畜以上家来未満のいわば奴隷としか認識していない。
 キビダンゴを与えた後はひたすら恐怖政治の支配であった。
「はい。たいへん名誉なことであります。やらせていただきます!」キジは怯え
た目で管理人のオヤジの元へと飛び立っていく。
 この桃太郎とその家来たちとの関係は不良少年たちのそれとおそろしく酷似し
ていた。
490創る名無しに見る名無し:2009/12/20(日) 16:05:15 ID:macs4Vq7
桃太郎「ォイ、キジ吉!(※雉の名前である。雉のネームプレート参照)」

キジ吉「はいっ、モモ様っ。」

桃太郎「この九官鳥の簑を着たまえ。
雉が人間言葉しゃべったら誠に目立つダロ。
さりげなくいけよ。わかったな(o^-')b」

キジ吉「モモ様っ!ラジャでありますっ(o^-')b」
491創る名無しに見る名無し:2009/12/20(日) 23:56:56 ID:vqok++Ru
犬「桃兄、うちらは何もしなくていいんですか?」
桃太郎「ああ…、ていうかオメーラの分を用意する金がなかった。
賭場ですっちまったからな。文句あんのか?」
犬&猿「い…いえ。そんなつもりは…!」
桃太郎「へっへっへ…。まあ心配すんな。鬼だろうが悪魔だろうが、この桃太郎印のネタを食えば赤子の手をひねるようなもんじゃて。グェッヘッヘッへ…イ〜ッヒッヒヒヒヒヒ」
閻魔大王の様な形相でおぞましい笑い声を上げる桃太郎に、犬&猿、そして岩陰でそれを見ている俺と老人は身の毛がよだつ程の戦慄を覚えたのであった。
492創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 02:02:39 ID:1zW1vssr
テレビをつけるとキジ吉死亡のニュースが流れていた。
なんでも貸しボート屋のオヤジに鈍器のような物で殴られたらしい。
現場中継の海辺の献花台前で泣き崩れる桃太郎の姿があった。
493創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 02:16:04 ID:1zW1vssr
>>491
すまん被ったw
時間からすると、ちょうど俺が携帯の画面とにらめっこし始めたころの投稿だw

つづきは>>491からで。
494創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 08:58:35 ID:UnqzZ290
キジ吉「>>493の方っ!いいんでやんすか??」

>>491 より

キジ吉「モモさまーっ、モモさま〜っ!どうでやんすか?九官鳥にみえますかぬ??」
キジ吉は九官鳥の化け簑を着てみたようだ。

桃太郎「そんなに羽を広げるなぁ(´Д`)、孔雀にみえてしまうダロ。
あ〜、あと顔が丸っこい方がいいなぁ。この含み綿を使うとよいゾ。
あと髪型は横分けな。四角い感じで。」

キジ吉「モモ様、こうでやんすか?」 キジ吉は言われた通りにした。

495創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 13:56:45 ID:6IH51T/T
ドン
俺は衝撃とともに気を失った。
気がつくと、江戸末期らしき光景が広がっていた。
???俺は「仁」か???
496創る名無しに見る名無し:2009/12/22(火) 00:31:58 ID:JoVctTbY
 いったい歴史は俺に何を望んでいるのだろう?
 第二次世界対戦から今度は江戸の時代か……。
 ちなみに俺は【仁】などというドラマはまったく観ていない。テレビの番宣で
ちょこっと知っているくらいだ。医学への興味も、ない。
 だから歴史ーー巨大な宇宙意思のようなものーーは、俺に医者の役割を果たせ
とはいっていないはず。

 ーーが、宿だの茶屋だのの建物が両側にずらりと並ぶ賑やかな街道の向こうか
らひとりの娘が歩いてきたかとおもうと急に胸を押さえてうずくまった。

 なんじゃ、こりゃ!?しかも俺の目の前で、だ。
 これは助けろということなのか?俺に【仁】と同じ役割を果たせという天の配
剤なのか?
 たしかに21世紀の世界で生きていた俺にはこの時代の人々が知らないことも
知っている。
 医師免許規則が出来るのも明治28年だ。
 つまり、俺だって医者になれてしまう。

「だけど、だけど、うわあああ」俺は頭を抱え込んで絶叫した。
497創る名無しに見る名無し:2009/12/22(火) 00:45:16 ID:moECKzFB
待て…、冷静になれ、難しく考えるな。
苦しんでいる人がいる→医者のマネ事をする→×
苦しんでいる人がいる→どうされましたか?→○

俺「どうされましたか?」
娘「うぅ……心の臓が痛むのです。もうダメかもしれませぬ…。」
俺「何を弱気な。さあ、私の背中に乗りなさい。近くの診療所まで案内いたそう。」
498創る名無しに見る名無し:2009/12/22(火) 16:09:33 ID:nfcOOCqM
突然、後ろから俺は呼び止められた。

         _,,.-‐-、__,,....,
      /,;/;,/ ∴ヾ、,;`、;‐-,、
    /'/,;;;;;,> .‥ .〈,;;;,\,;;,ヽ
   /;/;/,;;;/,;,/‥‥‥∴ヽ,;;;;;,ヽ;,ヽ
.  /;/;/;,',;;,';,/.:∵∴∵∴:、,;;;;ヽ;,゙,
  ;',;;;;',;;',;;;;レ‐_'"`'ヽ∴∵r'"`''ヾ,;;;},;;,i
  {,;;|;|,;|,;;;;ト.'´``ヽ、ヽ.:// ̄〉/,;,i!,;;,ペニシリンでありんす〜
  |,;;|;|,;|,;;;|;゙\、_,.〉 | |〈.__,.ノ./,;, ||,;;,|
  !,;;|;|,;|,;;;|,;,,ヽ∵∴ !! ∴∵/,;;;;;,||,;;,',
  !,;;|;|,;|,;;;|,;;;;;,}  ∵ ッ ∵.{,;;;;;;, }!,;;;,i
  !,;;|;|,;l,;;;l,;,∠_‘___,、_’ヽ、,;;;,!,;;, j
  |,;;|;|,;|,;;;|;<ー─‐-----;:Ξ〉,;;,l,;;;;;,!
  |,;;|;|,;l,;;;l,;,,\ ̄.ー一 '"./,;;;;;,!,;;;;;,!
  |,;;|;|,;l,;;;ト,;;;,,ヽ ∴   ∴/,,;;;;;;;,l,;;;;,」、_
  L;;!Ll_;;|,;;;;;;;;,,ヽニニニニニ'-‐二フノノ,ィヘ、
/二ミ``‐-ニ二─===ニニ-─彡'",./',r>、
===、、==、、二ニニ=ii ┌=二ニ="<y<y´ <ヽ
=y  }} 〃==ll  l| }} ヾ、 i } l==マ、ヾ、ヽYニニ\


499創る名無しに見る名無し:2009/12/22(火) 19:00:26 ID:AotakIaM
オレ「>>498の君っ。世界史一行にもおったな!」
500創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 01:43:53 ID:PC5u+Hmq
謎の男“そう,私はこの宇宙にあまねく存在する,否,むしろ遍在と言うべきかな.”
そう言うと男はジャケットの内ポケットから液体の入った小ビンを取りだした.
ビンには古ぼけたラベルが貼られていて,
*** [劇薬] 取り扱い注意! ***
と消えかけた赤い文字で書かれている.
501創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 03:17:50 ID:X6quy5JI
その文字は黄色へと変わり、つづいて黒、白、青と変化していく。
「ひひひひ」男は口の端からヨダレをたらしてじっと瓶を見つめた。
薄気味が悪い。
「ちょっとオッサンどいてくれ!急病人なんだ!」俺は声を張りあげた。
502創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 20:59:01 ID:dGCRN/WB
張り上げたつもりが声がでない 
俺「(な、なぜだ…?!)」
俺は再び男の顔を見つめた
男はにやりと笑うと再びあのビンをみせつけてきた
ビンの文字は何故か俺の名前に変わっていた 
そしてビンの中には、なんと… 
…小さな俺が裸で入っていた!
俺「(ビンの中に俺が?どうなっているんだ!)」

男は目をニヤニヤとたれ下げると不気味な笑い声をあげた
503創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 00:04:25 ID:z53uwnsW
『料理の隠し味にこれを入れるんだよ』男はニヤニヤと笑いながら、そう呟いた。そう、彼こそは伝説の宮廷料理人、前橋連司だったのだ。
504創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 01:04:13 ID:4hcvLt+r
いっぽう、ビンの中の俺は夜の海岸沿いを走る高速道路の入り口に佇んでいる。
ビンは外から見ると透明だが、中は外界となんら変わりない世界が広がっていたのだ。
小田原方面へ続く道路は大きく左へ向けて湾曲し、山に突き刺さっている。
505創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 05:35:15 ID:FIc0Lgbx
俺は高速道路の料金所を背にして歩き出した。
四車線からなる幹線道路は車がいっぱいで、歩道を行く者は俺以外誰もいない。
クリスマスの雰囲気に浮かれたアベックたちが車中でいちゃついている。
「今どきアベックなんて言ってんじゃねぇぞハゲ!」信号待ちの軽自動車から罵声が飛んできた。
心の中で思ったことが読まれたらしい。
不思議な世界だ。
506創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 09:38:13 ID:gU8ux2eY
ドカドカドカドカと地面が鳴り響く。
オレ「ムムー、何だぁ?」

「薄情ものぉーっ、薄情ものめぇ〜〜!」
心の臓が痛む娘と498のガガが、足元が見えない程の猛スピードで追ってきた。

オレは身の危険を感じ、色々対処方法をクルクルと考えた。
まず、逃げるのも疲れるし面倒だなぁ(´Д`)。
戦おうにもガガには負けるだろう。底力を発揮中の無茶ぶりなコノ娘も侮れんし。。(´Д`)
だからオレはパタリと倒れ、死んだふりを決め込んだのだよ。大切にビンを胸元にシッカリ抱きながら。
507創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 01:12:02 ID:Le10kXih
「きゃああああああ!」
「うわああああああ!」
娘とガガの悲鳴がする。ぐちゃぐちゃと肉を咀嚼するような音も。

俺はそっと薄目を開けてみた。

二人は巨大な熊に襲われていた。

死んだフリをして助かったというわけか。俺は。ほっ。
運がいい。
508創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 03:13:02 ID:OtLn5yG+
熊は二人の肉を食べ終えると緩慢な動作でごろりと横になり、寝息を立て始めた。
獰猛な人食い熊も寝顔は実にかわいいものだ。
俺は音を立てぬように起き上がり、静かにその場を離れようとした。
509創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 03:46:11 ID:V4W9xIq9
が、何か知らんが黒いボールが投げ込まれた。
ピカッ ドカァアアン
「CTUだ!全員拘束する!」
熊がこの騒ぎで目を覚ました。「ドガァアアアア ドンドン バタッ
銃弾を浴び、人食い熊は倒れこんだ。
「何か知らんが助かった。ありがとう。」バキッ
「黙れ!お前は重要参考人だ。お前を拘束する。」
510創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 10:05:39 ID:bkYpvj2J
10人はいるであろうか、屈強な重装備の男達は俺に銃を向けながら、ゆっくりと俺の周りを取り囲んだ。
俺はその光景を眺めながら、俺が大山倍達なら、ものの数秒で全員病院送りにしてここから立ち去れるだろうに。通信教育でもいいから空手を習っておけばよかった、と後悔した。
511創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 23:12:34 ID:VGqFtjUT
すると、一人の男が俺に歩みよってきた。
「さっきはすまなかった。俺はジャック・バウワー捜査官。」
「へ?」
「あんたを誤解していた。本当にすまないと思っている。」
「いったい何なんだよ。あまえら」
「今俺たちはテロリストを追っている。君をそいつと間違えてしまった。すまない。
しかしこの近くにそいつがいることは確かだ。この男に見覚えはないか?」
ジャックは一枚の写真を取りだした。
その写真には、>>498が映っていた。
512創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 02:15:46 ID:S820A+BK
「ああ、そいつなら、ほら」
俺は銃弾に倒れた熊を指差し、言った。
「あいつの腹ん中だよ。」
ジ「なに?」
ジャック・バウワーの表情に緊張がみなぎる。
「テロリストだかなんだか知らないが、そこの熊に丸ごと食われちまったぜ。
よかったじゃないか。」
513創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 05:38:24 ID:T+HAzXw9
「何が良かったんです?」俺の問いかけに、ジャックは伏し目がちに答えた。
「だって戦闘とか痛いから嫌じゃん」
514創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 11:38:24 ID:g6FJN71Y
俺「お前偽物だろ?」
ジ「へ?」
俺「お前が本物なら『へ?』とか『痛いから』とか言わないはずだ。」
ジ「キヒヒヒ…さすがだな。変装に自信があったんだが。」
するとジャックは>>498=ガガの姿になった。
俺「お前は…さっき食われたはず…?」
ガ「それは、私のクローンだよ。さて、説明終わりだヨ君を標本にしないとね。」
515創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 13:31:50 ID:TmaOYyDO
オレ「あ??ナンだと?標本だとーー?」
ガガ「ゥヒヒヒ。そうさよ。そうさよ。
ホルマリン漬けよりいいだろ?ウヒヒヒヒ。」

オレ「のーん?したら蝶々みたいにガラスケースにいれられんのか??」

ガガ「ああ、そうさよ。そうさよ。」囁くように言うのだった。
516創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 20:07:28 ID:hVY6J2no
そして俺とガガは職業安定所へ向かった。
ガガは巨大なガラスケースを購入する金を貯めるためであり、俺は生活のためである。
受付で順番待ちのカードを貰い、そして二人ならんで11番と12番のパソコンの前に座った。
いい仕事を見つけるのは、はやい者勝ちだ。
俺とガガは物凄いスピードで検索をかけていった。
517創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 22:47:35 ID:rNk3EESl
ガガ「負けんぞ…って何してんじゃわたしゃ!!」
ガガは俺に光線を浴びせてきた。
ガ「私を本気にさせたな。貴様許さん!踏みつぶしてやる。」
俺「なんじゃこりゃ!」
ガ「貴様に使ったのはミクロ化光線銃だヨ。今回は1mmの大きさにしてやった。」
そして迫るガガの足…どうする?俺!どうすんだよ!!!
518創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 00:32:38 ID:FnAFPSMW
ガガの巨大な足に踏み潰され、俺の肉片が辺りに飛び散った。
――その刹那、どこからともなく声が響く。
「甲賀忍法肉分身!」
ハッと驚きの表情で周りを見渡すガガ。
その目の前で踏まれ飛び散った肉片がむくむくと動き出し、人の形をとり始め、やがて俺となった。
「観念するんだな、ガガ」
数十、いや数百にもなった俺の大群に囲まれガガは明らかに狼狽した様子だ。
519創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 02:46:17 ID:PiEtrLJe
ガガ「観念〜?キキキ・・その言葉そっくりそのまま返す!」
そういうや否やガガの姿が変化し始めた。
ガガ「これが私の真の姿だ!覚悟するがいい!」
その姿とは…レディー・ガガ!!
レディガ「観念するんだな坊や」
520創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 05:32:52 ID:2BAkYTlV
狼狽えた俺を満足そうにみるレディガ

俺「ふ…やはり数では勝てないか」
精一杯の強がりとブラフが今の俺のカードだった
(後少し…)
肉分身はただの時間稼ぎだった、今の奴ならこの数でも数十秒もかからないだろう

あと5分…どうしても時間がいる
521創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 05:40:10 ID:PiEtrLJe
レディガ「さて君もガガにしてやろう。ガーーーーガーーーーー!!!!」
俺「うぁあああああああああああああああああああああ!!!!!」
うぅ〜何だこれは?
…幾何学模様の手?俺はガガにされてしまった…?
レディガ「今日から君は『ガガ188号』だ♪」
522創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 11:10:52 ID:C+0wIRH9
こうして俺はガガとして下高井戸にある山崎パンサンドイッチ班に配属された。ベルトコンベアーで運ばれてくるパンにピクルスを挟む仕事である。
523創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 17:38:28 ID:zJkLMhCx
非常に理解に苦しむことだがパンにピクルスを挟む仕事場は
排水量一万二千トンのコンテナ船の中に作られていた
蟹工船ならぬピクルス船が東シナ海のベトナム領海内を航行していると
アメリカ海軍のS級潜水艦が浮上して砲撃を加えてきた
ブリッジを破壊され為すすべも無く停船したコンテナ船に乗り込んで来たのは
緑色の肌をしたコロニー連合の特殊部隊だった
524創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 18:05:57 ID:nUGXOdOx
それを見ているとその中の一人の男が俺を見てこう呟いた。

男「ウホッ!イイ男だ♪」

そして俺に近づいてこう言った。
男「俺の名前はアベオだ。良かったら一緒に冒険しないか?」
俺「少し考えさせて欲しい」
ア「答えがでるまで待っててやろうじゃないか」

(どうする!俺ッ!どうすればいいんだ!)
525創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 18:10:20 ID:C+0wIRH9
苦悩する俺にアベオは語り掛けてきた。
「信じられないかもしれないが聞いて欲しい。世界には神が作り上げた七つの秘宝がある。その一つがこれだ」
526創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 19:24:46 ID:Af3FS3U2
ぴー(自主規制)をみせつけるアベオ
アベオ「や・ら・ 俺「いやぁあああああ(心の声)」な・・・ドガガガガ!!!機関銃の銃声がこだました。
アベオは銃弾を浴び倒れ、後ろにはハゲのおやじが機関銃を構えて立っていた。
「ったく!クリスマスになんでこんなやつらと戦わなきゃならねーんだ!」
ハゲオヤジはぶつぶつとぼやきまくる。俺「あの〜?」
「あん?俺の名はマクレーンだ。これでも刑事でね…って、なんだお前は!」
ーしまった!俺は自分がガガにされたことを忘れてたっ!ヤバッ!おっさん構えてるよ〜 
マクレーン「化け物め!イピカイエ!」ダーーーーーーーン!
527創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 19:46:58 ID:nUGXOdOx
そこへアベオが盾になった
アベオ「グハッ!」
俺「何故アベオさんが生きてるんだ!?」
そこへ俺は駆け寄った
俺「アベオさん!大丈夫ですか!?何故、俺なんかの盾になったんだ!」
アベオ「あぁ大丈夫だ。俺はお前を守るように命令され、ガガの改造によって死ねなくなっている。」
俺「そうだったのか・・・。でも、今度は盾にならないでくれ。」
アベオ「わかった。今度は横になってやる。」
528創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 01:00:46 ID:IoUKf4qK
こうして俺は世界中の秘宝を探す旅に出かけた。
まずはじめに、アマゾンの密林にある洞窟に眠る秘宝を探しに行くことになった。
529創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 04:41:58 ID:iMo9SCXX
アマゾンに着いて3日目に手持ちの食料が底をついてしまった。
今、俺は入り江の突き当たりに聳え立つ崖をよじ登っている。
岩肌がごつごつと露出した20メートル程の崖だ。
しかもところどころに地崩れのあとも見えるのだから、かなり危険といわざるを得ない。
目指すは崖の上にある果樹。ラグビーボールの形状をした真っ赤な果物が風に揺れている。
何度も足を滑らせ、命を落としそうになった。が、諦めるわけにはいかない。
体力のあるうちに――空腹で動けなくなるまえに――食料を確保しなければ……!
530創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 14:28:54 ID:d/T3Lmdf
オレ「キタ━━━(゚∀゚)━━━!!ひらめいたわぁ、棒高跳びの要領だぞっ。」
オレは必死で長ヒョロく、超しなりが効くような棒を幸運にもみつけると

こうイメージした。
助走→棒をつく→しなり利用→跳び上がる→空中→足で果実キャッチ→果実を手に持ち替える→クルリンパで華麗に着地→ブラボー

531創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 17:11:15 ID:bItsfAbN
しかし現実はそう甘くない
助走→こける→崖に転落→川に落ちる→ワニがいっぱい
―中略
そんなこんなで俺は秘宝を手に入れたが、罠が作動し遺跡は無茶苦茶になってしまった。
それが原因で「遺跡を破壊した」「遺産を盗んだ」ということで、今おれは警察で取り調べを受けている。
しかし、ガガになってたため「エリア51」に移送されることになった。
職員A「博士研究材料です」
532創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 14:08:53 ID:Hj6s9+V9
博士「こりゃまた生きの良いグヘヘヘ…」
気持ちの悪いこの博士が電磁メスを俺に近づける。
(解剖される…!)
そう直感した俺は精一杯暴れた。暴れたからここまで逃げられたのだ。
施設内はものすごく広くて迷ってしまった。
俺「早くここから脱出しないと」
533創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 20:46:31 ID:CbOcOaBK
「ォイ、ォイ。こっちだ。」
オレに話かける男が。。。
オレ「誰だ?ダレだっ、名前を名乗りたまえ!!」
「そう興奮するな、タローだよ、タロー。ホラ、海の男の浦島タロー様だよ。」
534創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 22:03:20 ID:Dk8xPJVE
「う、浦島タロー!?」「そうだよ」
「龍宮城へでも連れてってくれるのか!?」
535創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 09:22:32 ID:/sNXnTeo
浦島「そうさよ、そうさよ。龍宮城の鯛子ちゃんを紹介しよう。サザエの鯛子より見栄えは悪いが編み物が得意で気立てはよいのだ。」
536創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 12:06:42 ID:WrfKHSS/
オレ「まてやい、まてやい。勝手に決めるなぁ(´Д`)
鮪、鮪、マグロは?マグロー。」

浦島「(゚∀゚)オォ、おるおる。鮪のマグローネータがおるわい。中々エロいなぁ、おまい。ククク。」
537創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 15:11:23 ID:J4s6QoMy
そのころ竜宮城では老化ウィルスが蔓延していた。
だから欲に駆られてきてしまった俺も感染してしまった。
「ガガにされた上に感染者かよ…!」
このウィルスは「正式名称:玉手箱ウィルス」と言う。
個人差はあるが数時間〜一日で発症後、急速に老化が進み最後は死にいたる。
助かるには治療薬が必要で発症する前に打たなくては意味がない。
「くそっ!何でこうもいつもいつも!」
538創る名無しに見る名無し:2009/12/31(木) 15:53:56 ID:GlpmEViy
そんな映画を見ていると電話がかかってきた。
受話器を取ると「>>1に戻る…」と聞こえてきた。
すると辺りが光に包まれて―

>>1に戻る
539創る名無しに見る名無し:2009/12/31(木) 22:15:24 ID:ISKxiNv0
>538
GJ
540創る名無しに見る名無し:2009/12/31(木) 23:41:40 ID:YMytzxmb
−別冊「ゆくとしくるとし」−

かまくら(雪)の中で。。

キジ吉「モモさまー、モモさまーーっ、蕎麦の用意が出来ましたでござる。」

もも太郎「ん、ごくろー。」

犬蔵(U´Д`)「モモ兄、餅もエエ感じで焼きあがりました。
餅どうですかぬ?」

猿丸「モモ兄、キナコどーぞ。」
541創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 11:27:16 ID:zE3L1Cwz
ペニス一郎「いざかまくら!!」
542創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 14:30:00 ID:WSKT2unw
雪が降り続いていて家から出られない。
ペニス一郎は悩んでいた…。
543創る名無しに見る名無し:2010/01/02(土) 16:45:41 ID:B63I+xwd
というわけで私は裁判員になった。
544創る名無しに見る名無し:2010/01/03(日) 03:04:41 ID:5CwXbE67
裁判官となった私を悲劇が襲った・・・誰も来ない。
545創る名無しに見る名無し:2010/01/03(日) 04:39:15 ID:Oqrcf4s5
突然、背後に忍び寄る男。オレはソイツに膝カックンされちまった。
オレ「アヒャ〜。なんだね君、やぶからぼうだことーーー。」
オレはビックリしたついでに久しぶりに尻餅をついて、勢いでそのまま後転しようとした。

546創る名無しに見る名無し:2010/01/03(日) 20:55:13 ID:I76KeZcF
しかし失敗して頭を打ち入院した
547創る名無しに見る名無し:2010/01/04(月) 15:16:33 ID:ZkFxr2fp
一週間で退院できたが、それでもまだ頭が痛い。
偏頭痛のような感じだが薬を飲んでも効かないのである。
痛みは日に日に激しくなっていった。
そしてある日、痛みが突然無くなった。
何でだろうと思ったすると辺り一面が焼け野原に変わっていた。
俺は1945年終戦直後の東京にタイムスリップしてしまったのだ。
548創る名無しに見る名無し:2010/01/05(火) 05:50:03 ID:wyXoMFD2
「誰かいないのか?」
549創る名無しに見る名無し:2010/01/05(火) 18:52:48 ID:FrfDaYuF
見知らぬ男「ヴァカモノめ〜。ドアがなくともノックくらいしたまえ。」
550創る名無しに見る名無し:2010/01/06(水) 14:32:29 ID:88mIEkIB
「失礼しました!あの・・あなたは誰ですか?」
551創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 13:12:48 ID:Lt2tkQoQ
「わしか?わしはこの町の町長じゃ。“だった”といった方がいいかな?」
552創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 22:12:18 ID:J2QPgvGc
男はそう言うと、一面瓦礫の山となった村を指差した。
553創る名無しに見る名無し:2010/01/08(金) 10:52:01 ID:21Lw+lX7
そしてイキナリ
風船を沢山沢山膨らましたのでそ。
554創る名無しに見る名無し:2010/01/08(金) 10:54:20 ID:21Lw+lX7
オレ「あ、あなたはモ、モシヤ。。」
555創る名無しに見る名無し:2010/01/08(金) 11:22:46 ID:GM+md3Do
「俺のおじいさん!」
556創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 09:55:11 ID:nr7lj1dz
ガガガガガッ!
銃声が響き蜂の巣になるお爺さん
「危なかったわね、そいつは獲物の肉親に成り済まして
油断した相手の生き血を啜るアウターゾーンの魔物よ」
UZI短機関銃を手にしたミザリィが現れた
「さあ、しましょう」
いきなり服を脱ぎ出すミザリィ
私はどうすれば−
557創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 18:50:39 ID:IyKAauzF
ミザリィ「何キョトンとしてんのよ。
あなたも服をお脱ぎなさい。」
558創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 19:07:44 ID:IyKAauzF
オレ「あ、ああ。そうだな。」
突然なる出来事に(^O^)ウホーっだったんだけど
手がガタガタ震えまくりなオレ。
ミザリィ「みてらんない。わたしが脱がします。」
ミザリィはユックリとオレのスラックス(ズボン)をずりおろすと。。
ミザリィ「。。ま、まさかラクダ色のモモヒキですか?」
ヤバシ、オレはすっかり忘れてたんだ↓↓。。。
ミザリィ「えー!!わたしと、オソロじゃない。」
559創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 05:09:43 ID:IbBYkd7l
オソロ…だと。
何やらしらぬがその言葉がやけに頭の中に引っかかって離れない。
何か遠い過去にその言葉に出会ったかのような、いや、しかしまるで気のせいのような。
…わからない、だが、確実にいえることは、ラクダ色のモモヒキによって私とミザリィとの間に、
明らかな亀裂が生じたことである。黒いヒビだ。それは真っ黒なヒビだ。
どういうことかというと、つまり、もう、修復不可能なのだ、このヒビは。
560創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 09:17:14 ID:zGuR9WwO
そんなことを考えていると目の前に停車した風都バスから園崎霧彦が降りてきた
「君達がラクダ色のモモヒキを履いている以上見逃すわけにはいかない」
<<NASUKA>>
「私の街から消えたまえ!」
ナスカドーパントに変身した霧彦は大回転エビ投げハイジャンプ投法で青い光弾を放ってくる
私はどうすれば−
561創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 13:35:14 ID:Cremuaa1
とにもかくにも、
まず頭だ。頭守らなきゃいけないダロ?jk。
オレは直ぐさまラクダ色のモモヒキを手慣れた婆さんの手仕事のようにチャチャっと脱ぎ
そして、ラクダ色のモモヒキを、これまた手慣れた婆さんの手仕事のようにチャチャっと頭に巻いた。
それはそれは、インド人も欲しがるような見事なターバンがラクダ色のモモヒキにより奇跡的に出来上がってしまった。
よって、このラクダ色のモモヒキは
カフェオレ色のマハラジヤターバンとして
レベル3までグレードが上がった。
562創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 08:06:39 ID:cwSPsyQt
今なら“アレ”が出来るかもしれない
いや、きっと出来る
マハラジャレベル3となった私なら!
私は天高く両手を掲げて叫んだ
「ガイガァァァァァン 起動ッ!」
563創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 20:04:39 ID:n7YmXnam
オーイ!はに丸君「起動されましたでございマスノ。コチラ、はに丸君でございマスノ。
黒目がちの埴輪の男の子でございマスノ。」
564創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 07:29:20 ID:Xk3o6B2L
「ひと目見たときからずっと思っていた…」
シャブ中のようにガクガクと震えだすナスカ
「真っ二つに割ってみたい…ヒャッハァーッ!」
世紀末な哄笑をあげながらはに丸に斬りかかるナスカを見て
私は渋く笑った
「ふ、どこまでも傾寄おる…」
565創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 07:47:43 ID:cqiLD8wF
そうこうしている内にエビ投げハイジャンプ投法で投じられた光球は接近してくる。
私は軸足に体重を残しつつ、鋭い回転を生み出しインサイドアウトで手にしたバットを加速させた。
「パワーだけではない。メカニズムが必要なのだ」私は心の中でつぶやいた。


そしてバットと光球がインパクトした‥‥‥
566創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 14:29:33 ID:c/yAevN+
一同「ヒャッハーー!!マブシー!!!」
その瞬間、辺りが眩しいほどの光に包まれ何かが誕生した。
そ、それは
567創る名無しに見る名無し:2010/01/13(水) 07:21:34 ID:Mo9WxDwG
「コンボイだ!みんなニンジンやタマネギやピーマンは好きかな?何でも好き嫌い
無く食べないと強くなれないぞ!」
子安ヴォイスのゴリラだった
「お願い抱いて今すぐ抱いて」
「うるさいよ!」
全裸で迫るミザリィを唐手チョップで沈めるゴリラ
「こんな所で遊んでいる暇は無い!一刻も早く伝説のバナナのタネを見つけなければ!」
またソレか
568創る名無しに見る名無し:2010/01/13(水) 10:25:39 ID:GuglIoey
オーイ!はに丸君「むらさき葡萄バナナの種なら持ってマスノ。」すると、はに丸君の目が点滅し始めた。
569創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 07:52:40 ID:lsRc2R+h
そしてはに丸の声がテープレコーダーで再生された大平透の声に切り替わる
「なおこのはに丸は自動的に消滅する」
世界は核の炎に包まれた
570創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 10:03:27 ID:k+9QopJF
ひこべえ「。。はっ、はに丸サマ、はに丸サマ〜っ。」
と、傍らでスヤスヤ寝ている、はに丸君を揺り起こした。
※ひこべえ→はに丸君のおつきの馬形埴輪
ォーイ!はに丸君「あ?なんだね、ひこべえ。」

ひこべえ「ぁあ〜、生きてなさったぁ〜〜。生きてなさったぁ〜〜〜。ヒックヒックヒックヒックー(泣)
はに丸サマが爆弾になられてましてな、世界が終る夢をみたんすよ〜。ォ〜ィォィォィ(泣く)」

オーイ!はに丸君「んー。そーかそーか。それよか、朝は、よい子の朝食でお願いするぞ。」
571創る名無しに見る名無し:2010/01/18(月) 02:53:18 ID:UZ4ji9M4
セカイは核の炎に包まれた
572創る名無しに見る名無し:2010/01/19(火) 07:32:31 ID:7lCPkJ8F
そして私はコスモクリーナーを求め宇宙貨客船マンビョンボン号で旅立った
573創る名無しに見る名無し:2010/01/20(水) 12:24:05 ID:bq9uMrzJ
しかし、宇宙保安庁に航行禁止を命ぜられたマンビョンボン号は
574創る名無しに見る名無し:2010/01/22(金) 16:02:49 ID:tmnoBgDu
プリンセス・テンコーのイリュージョンで七色星団にワープした
575創る名無しに見る名無し:2010/01/23(土) 14:24:57 ID:INukBhyB
ああ……なんで…………電車賃払わなくては……ならないのかと……
576創る名無しに見る名無し:2010/01/23(土) 15:50:32 ID:rrRa+s38
払わなくていいんだよ!
グリーンだよーーーーーーーーーーーーーーーー
577創る名無しに見る名無し:2010/01/24(日) 15:35:56 ID:LNVY4RJU
と喚く俺
578創る名無しに見る名無し:2010/01/24(日) 18:31:41 ID:X/OPgeQA
は世の無常を噛み締めながら零戦に似せて改造されたT−6練習機で
カリフォルニアの空を飛んでいた
579創る名無しに見る名無し:2010/01/24(日) 22:02:05 ID:A3mrFmpz
しかし、飛行計画を提出していなかったので米空軍のF16に追われるハメに
580創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 10:13:01 ID:QQ30uR6R
オレ「うかつだったか。。」
落胆していると
「オイ前方に巨大な岩発見、気をつけろ。」
「誰だーー!」オレは、驚き振り返ると
江鍬太路丸エクワタロマル、イニシャルでいうならばETが副操縦席に座っていたのだった。
   ____
  /  )(  \
 /三丶ノ丶ノ三\
`|<●>人oo人<●>|
 \ ̄(_⊥_) ̄/
  \ `=′ /
    ̄) ( ̄ |~~|
_/ ̄ ̄   ̄\|_|
L| レ―、   n||
|\_LLLL)  |\ヒこ)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
581創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 10:17:04 ID:QQ30uR6R
オレは思わず声をヒッとあげそうになると
江鍬「これから、エクワさんとお呼びしろ。わかったな?」
582創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 11:36:31 ID:YdZh8tMq
      ハ,,ハ
     ( ゚ω゚ )  お断りします
    /    \
  ((⊂  )   ノ\つ))
     (_⌒ヽ
      ヽ ヘ }
 ε≡Ξ ノノ `J
583創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 12:58:29 ID:QQ30uR6R
江鍬「ノーノーノーっ!
>>582訂正だ、訂正するんだ。※※※下記※※※



お引き受けします!

 ハ_ハ
( ^-^ )  n
 ̄   \ ( E)
7  /\丶/ /

さわやか!」
584創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 18:22:56 ID:hShNC1Us
そうこうしてる内にF16のアムラームが自機のケツにHIT!
585創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 10:32:43 ID:Gp8TLEU/
江鍬エクワ「む。機体分析中。」
   ____
  /  )(  \
 /三丶ノ丶ノ三\
`|<●>人oo人<●>|
 \ ̄(_⊥_) ̄/
  \ `=′ /
    ̄) ( ̄ |~~|
_/ ̄ ̄   ̄\|_|
L| レ―、   n||
|\_LLLL)  |\ヒこ)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ピポパピポ
586創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 11:00:36 ID:Gp8TLEU/
機体はバランスをガク〜〜ンと崩し高度計から警報機が鳴り響く。
江鍬エクワ「エマージェンシーランディングもムリだ。
機長、脱出準備にとりかかります。」

オレ「

   _M__
  / (゚゚) \
  / /o ̄o\ 丶
 ( |   | 丶
 |/_  _\ |
 /( ●)‥(● )Y|
`|゙ ̄ <三>  ゙̄||
 >―――――イ |
/ / \V// 丶ハ
\/ \ У/  | \
 L_/  >、  |-<
  (  //\_| /
   ̄~</ ̄ ̄ ̄ ̄

あ、間違えた。


お引き受けします!

 ハ_ハ
( ^-^ )  n
 ̄   \ ( E)
7  /\丶/ /
そうそう、こっちこっち。

587創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 15:12:23 ID:WHWEO+kE
脱出した後の着地予定地点にはアメリカンな警官隊が集結していた。
588創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 19:01:23 ID:Gp8TLEU/
江鍬エクワ「五八七ゴバナ司令官より、着地点にアメリカポリス待機とのこと。やはり着陸はムリボ。
機長、アレで脱出します。
脱出準備オーケー。準備完了、スリー、トゥー、ワン、ジェロ。。。」

589創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 19:14:34 ID:Gp8TLEU/
江鍬エクワとオレは脱出に見事成功し
オレたちは自転車で夜空を颯爽と駆け巡った。そう、ファンタジーなアノ場面である。
オレ「おい、江鍬エクワ、おまえm9(^д^)。。」

江鍬エクワはオレの方を振り返り、
ひときわ長すぎな人差し指を口の前に立てると
「しー。」と言ってウインクした。
590創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 21:16:55 ID:eTpI5ucR
もちろん、優秀な米空軍のF16パイロットが見逃すはずはない。
「AWACS、チャリで人が飛んでいる。ふぁんたじーなアレな感じで。ホワイトハウス的にヤバくね?」

管制官
「あ〜‥‥殺っちゃって☆」

591創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 22:57:04 ID:LkQg2U9U

  _,,_
  (`Д´)
 0┳⊂ )  キコキコキコ
 [[[L ノ=
  ◎U□◎ =3

ヒャッハーーーッ!!
592創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 01:11:44 ID:GPEonGkh
江桑エクワ「今は何も言うな。夜空の空中散歩を楽しもうではないか。」
オレ「…でも、さっきから物騒なやつらが飛び回ってるぜ。オレら、狙われてない?」
オレの心配をよそに、雨上がりの夜空を吹き抜ける優しい風にうっとりと身をまかせながら、江桑エクワは言った。
「夜空はいい…。規制もなにもない、まさに自由だからな。
しかし、ここもやがてそうぞうしくなる。それまではこの静寂を楽しもうではないか。」
593創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 22:21:39 ID:aZ7cufZ+

江鍬エクワ「む。そうかそうか、PCだとくずれまくりだったな。携帯でみると素晴らしくイイ男なのに。」


オレ「まぁ、気にするな。美人やイケメンも写真うつりが悪いってのは定説だろ?
PCうつりが悪いだけの話さ。携帯でみると非常にイイ男だぜ。」

江鍬エクワ「ああ、そうだな。」
594創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 13:15:13 ID:xyfeX0Gy
???「ルイスはどこだ〜?」
595創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 02:14:39 ID:TWfCPOmC
「その質問に答える前に、私の質問に答えてもらいたい。すなわち、例の女はどこへ行ったのかという事にね。」
そう言うと銀髪・長身の男はポケットからタバコを取り出し、口にくわえた。
596創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 16:31:57 ID:t0seSLT7
???「わかった。でも俺の話を聞いてくれよ。先生にボールをぶつけられたんだよ。容赦しないんだよあの人悔しい〜」
銀髪「例の女はどこに行ったんだ?」
???「あの人謝らないんだぜ。ゴメンな位言えってんだ!」
銀髪の顔がみるみる強張っていく
「もういい。お前に聞くことはない…」と言うや否や男は銃を取り出した。
???「おい!お前何やってんだ話はもうしただろ!」
銀髪「…? それはどういう意味だ」
???「その先生がお前の探している“例の女”なんだよ!!!」
597創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 23:25:26 ID:klJ5mzoe
その銀髪の先生(ロシア美女)は既に高跳びしていた。
そう、ボールをぶつけ???に注意を引かせるのはすべて先生(ロシア美女)が仕込んだ事だった。
598創る名無しに見る名無し:2010/02/16(火) 00:53:14 ID:GoP1yu0Y
銀髪「銀髪じゃ私とキャラが被るだろ!」
???「ボールの恨み晴らさずにおくべきか〜」
599創る名無しに見る名無し:2010/02/19(金) 00:02:10 ID:uEWABYWY
「ふん、ロシアから来たなどと嘯いてはいるが、大方規制の度にシベリアにでも飛ばされているだけなんじゃないのか?」
銀髪の男は壁際に追い詰めたロシア女教師の体に好色の視線を這わせながら言った。
600創る名無しに見る名無し:2010/02/19(金) 14:01:34 ID:YlgIErZG
しかしロシア女教師は教員免許を持っていなかった。
もぐりの女教師だったのである。
まるでブラックジャックみたいな女だ。
きっと天国の手塚氏は嘆いているに違いない。
こんな女に神聖なる自分の漫画を貶められた気がして……。
601創る名無しに見る名無し:2010/02/20(土) 01:28:24 ID:yF6M2AGu
そしてロシア人というのも嘘だった。
彼女はきっすいの日本人である。
髪の毛は染色で瞳はカラーコンタクトだ。
ロシア人でも教師でもない。
いったいこの女、何者なのだろう……。
602創る名無しに見る名無し:2010/02/20(土) 13:39:17 ID:YXVHMA6q
俺がぼんやりしているうちに女はしなやかな動作で衣服を全て脱ぎ捨て、たわわな裸身を揺らしながらバスルームへ消えた。
俺「欲情してるか?」
銀髪男「浴場だけにな。」
銀髪男は立ち上がり、懐から取り出した拳銃の先を俺の眉間に押し当てた。
603創る名無しに見る名無し:2010/02/20(土) 14:43:45 ID:rzWEGnpf
???「ボールの恨みを晴らすまでは死ねない!」
604創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 01:18:02 ID:vImW0O8y
銀髪男「残念だが私がこの銃の引き金を引く事によって君自身がミートボールになるのだよ。皮肉なものだな。」
俺「そいつは残念だ。だが俺は死なん。そう決まっているんだ。」
銀髪男「何を…うわっ」
いつの間にか銀髪男の後ろに立っていたロシア女が、素早く彼の首にベルトを回し、締め上げたのだ。
605創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 01:14:50 ID:689z8+iK
男は抵抗しようとするが、上手く力が入らないのかロシア女に押さえ込まれてしまっている。
男の事はロシア女に任せ、俺は部屋を出、仲間に連絡できる手段の確保に努める事にした。
606創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 14:01:33 ID:blKIZJ4/
「そうはいかないぜ!」
607創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 14:03:33 ID:s7wAKwqw
ギターを背負った男が立っていた。
608創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 15:41:56 ID:xOW5vGHO
男「俺を倒してからにしな」
俺「ふざけるな!」
男「ふざけてるのはお前の方だ。形勢逆転といこうか!」
というや否や男は指をさした。
ロシア女が2人組の男に連れてこられてきた。
男「降参すれば、この女のようにならずに済むぞ」
609創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 02:45:44 ID:25Oy50Of
俺「わかった。君の言うとおりにしよう。だが一つだけ頼みがある。」
男「頼み?なにかね。」
俺「その女に、何か着せてやってくれ…すっ裸じゃあんまりだ。
そうだ、俺のジャケットを彼女に貸してやってくれ。」
男はニヤリと笑い、背を向けた俺から上着を受け取ろうとした。
610創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 10:25:56 ID:Hg6aa7+Z
その時だった!
上空から
611創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 20:58:50 ID:70ezbf+o
カナダライが
612創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 21:06:57 ID:vGUQ9wgy
何故か粉までもが
613創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 02:51:44 ID:h1iURDjT
ダメだこりゃ
でもそんなの関係ねえ
でもそんなの関係ねえ
でもそんなの でもそんなの
でもそんなの関係そんなの関係そんなの関係ねえ《おっぱっぴ〜》
614創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 08:02:41 ID:AnbVJFHv
以上、ブライシンガーがお送りしました。
615創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 20:33:03 ID:gmBPX3hk
引き続き、水曜ロードショーをお送りします
616創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 10:38:13 ID:PUVa7oZj
番組の途中ですが、臨時ニュースを申し上げます。
617創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 14:37:02 ID:KMv+4wts
うまい棒が2円値上がりしました
618創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 15:06:57 ID:PUVa7oZj
官房長官は思った。「これが俺の仕事か・・・」うまい棒の値段について記者クラブの面々の前で発表しなければならないなんて
619創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 16:38:11 ID:dO7Pa5dX
官房長官の目から涙が不意にこぼれ、ひざまくらの女の白い太ももに滴り落ちてゆく。
女「また辛い事があったのね」
官房長官「辛い・・・もう何もかもが辛くて生きているのも辛い。
このままこうして2人で氏んでしまいたいよ。」
若い女のひざに顔をうずめ、官房長官は子供のように泣きじゃくった。
620創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 23:37:13 ID:KMv+4wts
コンコン、とドアをノックする音。
官房長官は慌てて涙を拭うと、女性秘書の膝から離れた。
「入りなさい。」
官房長官がドアに向かって言うと、筋骨隆々とした体をダークスーツに包んだSPが中に入ってくる。
「長官、総理が緊急の会議を行うので、至急官邸に足を運んで貰いたいとのことです。」
「緊急会議?」
怪訝そうに眉を寄せながら官房長官はSPに「何かあったのかね?」と訊いた。
「1時間ほど前に米国が正体不明の敵による攻撃を受け、ワシントンを含む主要都市が壊滅状態に陥ったとのことです。
これは未確認ですが、現地の大使館によると核兵器が使用された可能性も考えられると……」
621創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 16:54:48 ID:o5nG49O4


       
       
          
        そ の 時 、人 類 は 初 め て 絶 望 を 知 る




622創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 08:02:41 ID:0Hdi8nbg
男は釣りをしていた。別にどうしても魚を釣りたいという訳でもなかった。
こうして湖にボートを浮かべ、ゆらゆら波打つ水面を見ていたかったのだ。
「波か・・・」
男は15歳の時物理学で博士号を取っていた。
将来を有望視されていた物理学者だった。
しかしある事件を境に男は全てのキャリアを捨てた。それは25の時だった。
623創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 06:54:27 ID:4+wRuMoy
湖面が揺れた。その揺れは轟音と共に大きくなっていく。
「博士!ウラジミール・ジリノフスキー博士!」
ヘリから声がした。ボートが沈没しそうなくらい揺れていた。
「私を殺す気か!」
ウラジミール・ジリノフスキー35歳の春だった。
624創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 15:46:24 ID:OUNAqT/F
ぎゃあああああああああああああああああ
625創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 19:03:50 ID:hsBwUzLM
「全く女って奴は急に騒ぎ出すんだから」ジャックは思った。
このエリアでは女の悲鳴など特に珍しいことではなかった。
しかし、今日は色んな所で悲鳴が聞こえやがる。
おかしな事だとはジャックは思わなかった。
なぜならジャックはジャックダニエルズのボトルを、驚いた事に封の開けていない、拾ったからだ。
ぎゃあああああああああああああああああ
ぎゃあああああああああああああああああ
ぎゃあああああああああああああああああ
やけにうるさい日だなとジャックは思った。

サウスブロンクス、ニューヨーク
626創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 09:42:34 ID:XC8wzBHI
その頃、ウラジミールはヘリの中にいた
627創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 19:23:02 ID:vsEQ5tYI
ヘッドホンを被らされたウラジミールは極めて事務的な女の声を聞いた。どこかで聞いた憶えのある声だ。
「昔の話をするわ。ウラジミール。10年前の話よ。憶えているわよね?忘れたとは言わせないわ」
「ああ、憶えたいるよ。エレーナ。君の事を忘れる事なんか出来ない」
628創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 20:04:03 ID:3r7+WPzP
だから・・・
俺と付き合ってくれ!といい俺は彼女の股に手を伸ばした
あっ!ああっう!あっ!やめて!今は駄目よ!
俺の耳にはもう彼女の声は聞こえない。
そして俺はズボンのベルトを外し
自分の息子をしゃぶらせた。
629創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 20:26:58 ID:vsEQ5tYI
「お取り込み中失礼するよ。ジリノフスキー博士」大統領は言った。
630創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 20:46:27 ID:STceQh7m
さすが大統領。この状況でも一切の動揺がない。
631創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 07:29:33 ID:rjiu7I1y
首相官邸、第6会議室。
防衛省から出向していた押尾一佐は半年ぶりに着た制服がきつくなっていることに気がついた。
「ずっとデスクワークだったからな。押尾」
聞き覚えのある声だった。
632創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 12:22:45 ID:9RGthmFb
「官房長官!」
押尾は慌てて姿勢を正すと、官房長官に向かって敬礼をした。
「俺とお前の間だ、堅苦しいことはぬきにしろよ。」
官房長官が苦笑いをしながら手を振る。
押尾は言われたとおりに敬礼を解くと、官房長官に目を合わせた。
「しかしお前は運が良いな、あと何日かあっちの大使館から戻ってくるのが遅かったら、
今回の騒動に巻き込まれていたぞ、2年前といい、お前は大した強運の持ち主だよ。」
「短期間で戻れたのも官房長官の取り計らいがあったからです、2年前といい本当に感謝してます。」
頭を下げる押尾の肩を官房長官は相好を崩して手で叩く。しかしそれから急に表情を曇らせると、声を落として押尾に尋ねてきた。
「今回の米国の件だが、やはりテロか?」
「有り得ますがこれだけの攻撃となるともはや戦争の域です、それにこんな大掛かりなテロを行うなら事前に何か予兆があっても良いはずですが……」
633創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 12:52:22 ID:aeUHyDsd
申し訳ないが広めないと一生後悔するから

子供手当て、出稼ぎ外国人が母国に置いてきた子供にも支給:イザ!
http://tom5023.iza.ne.jp/blog/entry/1476613/

おまいら、これだけはマジで読んでくれ。
日本人が強制労働させられて、完全な外国人にお金をあげようとしている民主党。
これだけは阻止しないといかん。
634創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 13:54:44 ID:uw5b/PLU
「ジリノフスキー博士。10年前の出来事はまだ憶えておいでですか?」大統領は言った。
「忘れる事が出来たなら、どんなに良いかと思うよ」
「あの出来事はどの国でも機密扱いですよ。博士。それは我が国においても、です」
「だから私はこうして自由の身でいられる」
「我々はあの出来事を”予兆”と呼んでいます。これは世界共通です」
「予兆?」
「ええ、あれから定期的に、ある等差数列で表される間隔で、同じような出来事が起きているのです」
「ニュースにはなっていないようだが?」
「隠すのに苦労していますよ」
大統領は笑った。
635創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 19:54:44 ID:LY+kEGbL
2年前、バチカン公国。
636創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 00:18:55 ID:r/CB+3Kx
現在、日本
637創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 06:12:44 ID:rAWgkW2t
6年前、北京。
638創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 16:46:52 ID:ahsomu34
http://up.pandoravote.net/up4/img/panflash00005280.jpg
これが日本の真実です皆さん
今すぐ手を打ちましょう
ミンスの陰謀を阻止しましょう
639創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 19:34:21 ID:eY1qUZro
「このコピペが、そのパターンの一つか・・・」
「ええ、そうです。国によって内容は違いますが、一定の法則があります」
「”予兆”か・・・」
「わかっているのは、ここまでです。残念ながら」
そう言い終えると押尾一佐はいわゆるブレーンとされている者達を見た。彼らは一斉に目をそらした。
640創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 01:05:13 ID:vIYbeCNZ
押尾は一度咳払いをすると、再び口を開く。
「ただ、ロシアのある大学に在籍している物理学者が興味深い論文を発表しています、
それによるとネット上での現象に限らず、テロや流行病の蔓延、戦争、飢餓
それらは全て人類以外の存在による意思が働いた結果だというものです、結論から言うとその存在とは……」
「結論から言うと何ですか?」
総理大臣が押尾に問いかける、総理は目下の物に対しても柔らかい物腰で接する人物であり、
その心遣いのお陰で、押尾がこのあまりにも突拍子のない結論を伝えることに対する抵抗もいくらか和らいだ。
「その物理学者、ウラジミール・ジリノフスキー博士は悪魔が現実に存在すると主張しています。」
眼鏡をかけた防衛大臣が押尾に向かって「馬鹿を言いたまえ君、我々はそんな与太話を聞いている場合じゃないんだよ。」と眉を顰めた。
押尾は防衛長官を真っ直ぐに見返すと、重々しい口調で答えた。
「確かに何も起こらなければただの笑い話で済んだかもしれません、
しかし問題なのは今回の米国での事件を彼は4ヶ月も前に予言していたということです。」
641創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 04:45:31 ID:6J1TwkCP
2000年、ロシア、チュクチ自治管区某所。
ゲオルグはさっきから鼻の頭の感覚がなくなりかけているのに気付いていた。
足は3時間くらい前から震えっぱなしで、
指先にいたってはそろそろ筋肉が、なにしろずっと握ったり開いたりの運動を繰り返しているので、痙攣しそうだった。
「中央政府のクソッタレめ!」とゲオルグは思った。
予算削減の影響で、この実験にはこんな最果てのしかも激寒の地域が割り当てられたと教授から聞かされていたのだ。
しかし、この地域がこの実験に割り当てられたのは予算のためだけではなかった。

それは2000年前から決まっていたのだ。
642創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 14:06:26 ID:rgEvNZV9
しかしゲオルグはそんなこと露知らず、極寒の地で一人凄まじい冷気と奮闘していた。

「……ゲオルグには、悪いことをしましたね……」官邸の第六会議室、押尾はポツリと呟いた。
「仕方のないことなのだ。宿命は、変えられないのだから…」防衛長官は呻くようにして言う。
故に、我々はなにも悪くない―――、長官はそう言葉を続けた。
それはただの責任転嫁であると、長官は知っていた。
「2000年前のアレが、我々を狂わせたのか」怒気を孕んだ口調で総理大臣は吐き捨てるように言った。
そして、会議室は沈黙に包まれた。おそらくこの場に居る全員が思い出しているのだろう。
2000年前の、現在は宿命と呼ばれている、一つの事象を………。
643創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 14:39:25 ID:/Sb7TiJG
紀元前1年、パレスチナ自治区のある高原。

羊飼いの男はいつものように羊たちを鐘のついた長い杖で誘導していた。
いつものように犬を一緒だった。
羊飼いの男の父親も羊飼いで、その父親も羊飼いだった。
彼は何の疑いもなく羊飼いの仕事を継いだ。
仕事と生活には何の不満もなかった。それしか知らないからだ。
いつものルートをいつものように羊たちと犬と共に移動していた。

羊たちの動きが急に止まった。犬が低くうなり始めた。
「何だろう?」羊飼いの男は思った。
犬が鼻先を向けている方向を見た。遠くに男が一人立っている。
ごくたまにではあるが旅の者とすれ違う事がある。
旅の者は羊飼いの男の知らない事や見たことも無い物を持っていて、
いつも彼には優しくしてくれるのだ。もちろん羊の乳のおかげなのだが。
彼はその男の方へ向おうとした。しかし犬と羊が言うことを聞かない。
644創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 23:30:52 ID:rgEvNZV9
かつて、その羊飼いは狼に出逢ったことがあった。羊や犬よりはるかに大きかった。しかし果敢にも羊と犬は狼に立ち向かったのだ。
物怖じせず、強者の威圧にも屈せず、彼らは狼を殺そうとした。そして圧倒的な勝利を狼相手におさめたのだ。
その羊と犬が、狼よりも脆弱な人間一人に恐怖している。
羊飼いは怪訝に思った。今まで幾百の旅人と遭遇したが、羊も犬も彼らを威嚇することなどなかったからだ。
男が、近づいてくる。牧羊犬達の威嚇が激しさを増していく。
645創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 06:39:08 ID:pT1dVUal
男の髪型が奇妙なことに羊飼いは気がついた。
奇妙なのは髪型だけではなかった。男は黒いのだ。黒い衣服を身に着けているのではなく、全てが黒いのだ。
羊飼いは今まで経験したことの無い感覚に襲われていた。
声にならない声を固まっている声帯から搾り出していた。犬は口から泡を吹き始める。
男はゆっくり、そして確実に羊飼いとの距離をつめて来る。

男の顔が見えた。羊飼いは悲鳴を上げた。恐怖と絶望が羊飼いから体の主導権を奪ったのだ。

その後、羊飼いは羊飼いを辞めた。
そして街へ出た。そして大工の職に就いた。
やがてある女と出会い恋に落ち、結ばれた。

その女の名前は「マリア」といった。

646創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 14:31:42 ID:mgil6/D+
こんなストーリじゃだめだ!作り直し!!!!!!
647創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 15:57:25 ID:uH4CYBTz
ロシア、モスクワ大学地下8階、10年間の間閉鎖されていたジリノフスキー研究室に灯が点いている。
「新しいパターンだ」
「はい、教授。これが今後の傾向になるのでしょうか?」
「”あれ”は作り直すことを考えている」
「作り直し、ですか?」
「そうだ。作り直しだ。全て壊して、一から作り直すんだ」
648創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 16:31:23 ID:BiCgkotm
教授の顔には、諦めともとれる悲壮感が張り付いていた。今までの予兆は全て、作り直し――リメイク
のために起こっていると気づいたからだ。この研究室にいる他の6人も、おそらく気づいている。
「世界の、終わりか………」教授は呟く。落胆が口調に表れていた。
「いいえ。終わりでは御座いません」部屋中に声が響いた。教授は、否、研究室に居る全員が驚愕した。
この研究室には男しかおらず、今聞こえた声は、明らかに女のそれだったからだ。
七人は、声のした方向を見遣った。そして、再び驚愕した。そこにいたのは女ではなかった。
全てが黒に染まった男が、そこにいた。男は自らをマリアと名乗った、直後、男の体が女性に変形した。
「これら全ては―――始まりで御座います」男、否、マリアは残酷な笑みを浮かべて、言い放った。
649創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 19:13:12 ID:INhJ7jzX
ジャックは目を覚ました。
「合衆国特別立法により大統領命において、この地域は閉鎖されます。至急我々と共に避難して下さい」
スピーカーから抑揚のないアクセントで同じメッセージが先ほどから流れている。
「ちっ」ジャックは舌打してジャックダニエルのボトルを探した。あと1センチほど残りはあり、それは彼を安心させた。

ジャックは軍人が大嫌いだった。彼の父親はベトナム帰りで、いつも家にいて母親や彼と彼の妹に怒鳴りちらしていたからだ。
「俺の傷痍軍人恩給でお前らを食わしてやってんだ!」
彼の父親はいつもそう言ってワイルドターキーを義手を器用に使って飲んでいた。
「お前らの言う事なんか聞きたくない」ジャックは声がする反対の方向へ向かった。
確かトムの店がある筈だ。トムの店に行けば酒にありつける。

遠くで悲鳴が聞こえた。
ジャックは悲鳴がする方向を見た。しかしその目は空に釘付けになった。
ジャックは数十年ぶりにある言葉は口にした。
「神よ・・・」

雲が、かつて2010年前に十字架に掛けられた男の顔を空に形作っていたからだ。
650創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 20:04:36 ID:BiCgkotm
全世界の人々が雲を見ていた。男の顔の形をした闇色の雲を。夜空も青空も、雲は支配していく。

日本、某所、押尾は空を見上げて呟いた。「はは、本当に悪魔が来やがったか」自嘲的な笑みを浮かべた。
ロシア、某所、ゲオルグは空をじっと見つめて呟いた。「……くそったれ」忌々しげに舌打ちをした。
ロシア、某研究室、七人の男達が口を揃えて言った。「世界の、終わり……」絶望に満ちた声音だった。
米国、NY某所、ジャックは心の中でふと思う。今日は変なことばかり起きるやがる、と。かすかに涙を見せながら。

地球に住む、67億の全人類は直感した。世界の破滅を。ある者は恐怖した、ある者は狂乱した。ある者は涙を流した。ある者は悲しげに笑った。ある者は
他者を強く抱きしめた。ある者は何もせずに、ただ終末が来るのを待っていた。
声が聞こえた。世界中に声は響きわたる。誰もが、その声を聞いた。女の声だった。喜悦に歪んだ声が、人類の鼓膜を震わせた。
「さぁ、みなさん。始めましょう。世界の破壊を、新世界の創造を――――」男の顔の形をした雲が、ニタリ、と笑みを浮かべた
651創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 20:10:43 ID:INhJ7jzX
歌声が聞こえる。

Ave Maria, gratia plena,
Dominus tecum,
benedicta tu in mulieribus,
et benedictus fructus ventris tui Jesus.
Sancta Maria mater Dei,
ora pro nobis peccatoribus,
nunc, et in hora mortis nostrae.
652創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 20:16:23 ID:INhJ7jzX


Amen
653創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 20:30:10 ID:INhJ7jzX
だが、一人だけ、たった一人だけ、あきらめない男がいた。
「エレーナ、チュクチへ行ってくれ」
「チェクチ?」
「ああ、チュクチだ」
ウラジミール・ジリノフスキーは空を見ていた。

「お前らの言う事は聞きたくない」
彼はそう言った。
だがヘリのローターの音でその言葉はエレーナにもパイロットにもヘッドホンの向こうの大統領にも聞こえなかった。
654創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 21:27:05 ID:BiCgkotm
異変を最初に感じたのは、ジャックだった。――体が、ピクリとも動かない。石にでもなったかのようだ。手も足も腰も首も眼球も動かない。
「     」何だよ、これ。そう言おうとした。しかし言葉にならなかった。
視界が縮まっていく。そして、視界全てが闇に閉ざされていく。聴覚が失われる。嗅覚も味覚も冷覚温覚圧覚痛覚も無くなっていく。
ジャックは恐怖に襲われた。何も出来ない、何も感じない、何も判らない。やがて、恐怖しているのかも、判らなくなった。
生きているのか、死んでいるのか、それすらも判らない。何も、判らなかった………。

その現象は各地で、同時多発的に起こった。
その現象を、彼女、マリアは感覚隔離≠ニ呼んだ。
655創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:42:24 ID:x1RA0eh/
「発砲許可は下りている、撃て、怯むな、撃ち続けろっ!!」
爆音、阿鼻叫喚、それに銃声の中にあっても新島曹長の怒号はよく響いた。
一方隣にいる須藤は体の震えのせいで89式小銃の弾倉の交換に手こずっていた。
この男は大柄な体をしているが、隊では小心者で名が通っている。
遥は須藤から89と弾倉を取り上げると、須藤の代わりに交換してやった。
「いつまでびびってんのさ、もうやるしかないんだよ!」
遥は銃声にかき消されないように須藤に大声で言うと、89を須藤に付き返した。
アメリカが無くなって間もないうちに、この国にも奴らがやってきた。
人か獣かも判別のつかない形をした化け物共、遥はこちらに向かってくる異形の集団に狙いをつけると、
89の引き金を引いた。化け物の一匹が胸から青い血を吹き出させながら断末魔の悲鳴を上げる。
一方須藤はまだ震えていた……震えながら何かを呟いていた。
「これはきっと最終戦争だ……アルマゲドンが始まったんだ。」
656創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 06:24:57 ID:q/qhAHSM
ゲオルグは驚いていた。
10年前のあの実験以来、黒い鉄の塊と化した彼の手足の感覚が戻ってきたのだ。
手の指に意識を集中させる。何しろ10年の間指を動かした事が無いのだ。動かし方を忘れている気がした。
「・・・動いた・・・」
手の指も足の指も、驚いた事に動いたのだ。
しかし以前として黒い鉄の塊であることは違いが無かった。

「そう言えば」ゲオルグは思った。
10年前、あまりの惨劇に気が狂いそうになっている彼を見舞った、あの男の事を。
教授から「博士」と呼ばれていた、彼と同じ年の、あの全てを見透かしているかような青い瞳を持った男の事を。
「10年間の辛抱だ。ゲオルグ君。きっかり10年間だ」

その「博士」と呼ばれていた男はそう彼に言った。
657創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 07:49:36 ID:G469gJ2G
なぜ、今になって彼を思い出したのだろう。世界の終わり間近な時に。
あぁ、そうだ。月も太陽も覆い尽くしているあの雲が、博士の顔に似ているからだ。闇の上からでも判る、博士の輪郭。博士の鼻梁。眼、唇、頬。
何かの皮肉だろうか。今更自分の指が動くようになったなど。ハハ、と彼は微笑した。

バラバラバラバラ………、ヘリのローター音がイギリスの街に轟いた。
街中に響く人々の叫び声と相成って、下手な合唱に聞こえた。
「さて、行くか」そう言ったのは、ジリノフスキーである。ヘッドホンは足元に投げ捨てられている。
直に街中の人々から、叫びの声が聞こえなくなった。感覚隔離の影響だが、彼はそんな事は知らない。しかし、訝しげにも、思わなかった。
彼にも感覚隔離は発動した、が、彼は動くことができるようだった。

彼もゲオルグと同じく、雲が博士の顔に似ている事に気付いた。
彼もゲオルグと同じく、微かな笑みを見せた。
658創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 13:10:19 ID:G469gJ2G
日本はいまや、戦場と化していた。しかし、戦争にしては戦局が一方的だった。――異形の生物が圧倒的な優勢だった。
「怯むな!      」新島曹長は眉をひそめた。声が、出ない。「       」何度叫んでも声にはならない。
やがて、銃声が消えた。人々の怒号が消えた。異形の集団の咆哮も聞こえない。恐怖した、それすらも感じなくなった。
―――――そして戦場を異形の生物が制圧した。そして日本もまた、感覚隔離に汚染され、異形達によって支配された。
マリアの使役するその生物、名をイレイス≠ニ言った。

ヘリが暗闇の空を飛んでいた。エレーナを乗せた一機のヘリだった。その中にはエレーナとパイロットであるジャンがいた。
「ジリノフスキーは、何故チュクチに行けと言うのでしょう」ジャンは尋ねる。
「知らないわよ。でも私達不死人形≠ヘマスターには逆らえない。そうでしょ?」
「その通りです」そういえば、とジャンは続ける。「マスター、ジリノフスキーの昔話、聞いたことありますか?」
「いえ、知らないわ。教えてよ、それ」エレーナの返答に対し、ジャンは「はい」と言い、語りだした。
「それは、マスターが10歳頃のことらしいです」二人きりの機内で、ジャンは彼から聞いた昔話を反芻した。
659創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 14:41:47 ID:/byNv+Zg
「バカばかりだ」ジリノフスキーはいつもそう思っていた。
モスクワ大学物理学科の講義中、彼はいつものように一番後ろの席に座っていた。
この席にいると講師や学生たちの様子がまるで芝居を観るように感じられた。
彼は10歳だった。しかし今は大学4年で、彼にとっては年次などどうでもいい事でだったが、大学院への進学を決めていた。
壇上では講師がある問題を黒板に書き終わった所だった。
「この問題が解ける者がいるか?」
生徒たちは一斉に目をそらすのがジリノフスキーにはわかった。
「いないのか?」
ジリノフスキーはゆっくり立ち上がり、両手をポケットに入れ、歩き出した。
660創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 16:42:35 ID:zFrwF2fD
石につまずき転ぶ
661創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 17:21:33 ID:JHAhWKkz
そのままジリノフスキーは気を失った。

「意識はいつ戻るのですか?」
「わかりません。外傷はほぼ無いに等しいのですが、なぜか意識が戻らんのです」
医師と教授は彼の寝顔を見ていた。
「今、表情が変わったような・・」
「きっと夢を見ているのでしょう」
「夢ですか・・」

ジリノフスキーは白い壁に囲まれた大きな部屋の中にいた。
ここは何処だ?
天井の部分が窓になっていた。彼は目をやる。
そこには地球の姿があった。

ここは、何処だ?
662創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 17:26:39 ID:G469gJ2G
ことはなかった。
ジリノフスキーは講師の静止の声も聞かず、廊下に続く扉を開いてそのまま教室から出ていく。
単位なんてどうでも良かった。―――退屈だった。講義を聞いていても、その退屈はおさまらなかった。
彼は求めていた。変革を。自分を取り巻く日常を百八十度変えてしまうような変革を。
カツ、カツ、と大学の廊下に自分の足音がこだました。「退屈だ」声にして言ってみたが、退屈なことに変わりはなかった。
大学の外に出る。生温い風が彼の頬を凪いだ。モスクワの四月の風だった。心地いいな、と彼は思った。
「辛気臭い顔だね、超人少年」彼の後ろから声がした。顔を見ずとも声の主が分かった。
『超人少年』と自分を呼ぶのは、その人しかいないから。ジリノフスキーは彼の名を呼んだ。
663創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 17:27:54 ID:G469gJ2G
うわしくった。
>>662は無視して
664創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 18:06:23 ID:JHAhWKkz
声がした。人間の声ではなく何か作られた声音だった。合成されたような。
「時空間は非連続体だ。無数の並列宇宙がその瞬間瞬間に生まれては消えていく。教室で転ぶ君をいれば、授業の途中で出て行く君もいる」
「そんな事知ってるさ。僕を誰だと思っているんだい?。そんなことよりさ、ここは何処なんだ?」
665創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 19:00:18 ID:JHAhWKkz
「一つの選択だよ。ジリノフスキー君」
666創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 19:46:24 ID:G469gJ2G
「……どういう意味だ」
「君に選択するチャンスを与える、という意味さ」ククク、と何者かは笑った。
「一つ、私の研究の手伝いをする。一つ、このまま元の日常に戻り、退屈な日々を歩む。二者択一の選択さ」
「………何の、研究だ」
「それは手伝いをする、ということかな?」
ジリノフスキーは僅かに躊躇った、この得体の知らない誰かの手を取るべきか否かを。
しかし、元の世界に戻って何になる?くだらない講義を聞いて、くだらない知識を手に入れて、果たして何になるか。
答えは、最初から決まっていた。くだらないづくしの毎日は、もう、飽きた。
「あぁ、手伝うということさ」彼は確かな決意を持って、答えた。
667創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 20:09:33 ID:JHAhWKkz
「ここは非連続体である時空間の並列した時空間なのだよ。ここもまた生まれては消えてゆくのだがね。だが君のいる世界をコントロールする事はできる」」
668創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 21:40:19 ID:G469gJ2G
「成程、理解した。――それで、お前は誰だ、姿を見せろ」ジリノフスキーがそういった直後、彼の眼前にそれは現れた。
全身が黒色の男だった。男は女の声色で言った。「はじめまして、少年。私の名はマリア。神を産む者の名だ」途端、男の体が女のものへと変形した。
「神でも創るつもりか?マリア?」彼は馬鹿にしたように言う。もちろん冗談のつもりだ。
「創るつもりだよ、新世界の神を」マリアはしかし、いたって真面目な口調で言い放ち、それから、とマリアは続けた。「私は『博士』と呼んでくれ」
「何故?」ジリノフスキーは問う。「君が助手だからだよ」とマリアは憮然とした口調で答えた。
「さて」とマリアは語を継いだ。「私はこれから世界を創るんだ、そのためには君の協力が必要だった」
「だから、僕をここに呼んだ、と」彼が言うと、マリアはそうだ、と肯定した。
「一つ、質問がある。ここが時空間ならば、門≠ェあるはずだ。この異空間に繋がる門≠ェ。どこだ、それがあるのは」
マリアは誰にも言うなよ、と前置きしてから、
「シベリアの、チュクチだ」はっきりとそう言った。
669創る名無しに見る名無し:2010/03/16(火) 06:21:27 ID:FuVwRLB8
イギリス。
人間が黒い球体に変わっていく様をジリノフスキーは眺めていた。
「再利用する気ならば球体はかさばるな。俺なら立方体か三角錐にするが」
静かになってしまった街を彼は歩く。風が心地よい。

「人間なんかいない方が良いのかもしれない」

ジリノフスキーは目的地に着いた。

大英博物館だ。チェクチに行く前に手に入れなければならない物がある。
670創る名無しに見る名無し:2010/03/16(火) 08:22:09 ID:qKTXKCGx
沈黙に閉ざされた街中をジリノフスキーは闊歩している。
空の闇はどんどん濃くなっていく。永遠に続く夜のようだった。しかし夜にしては、月も星もなかった。
彼が右手に持っているのは、懐中電灯である。それから放たれる光で闇を切り裂きながら、彼は迷わず大英博物館へ向かう。
「博士、本当に新世界を創るのかい?」ジリノフスキーは問うようにして口にした。
答えはなかった。だが無言の肯定を感じた。雲が喋ることが可能なら、「そうだ」という声が聞こえたに違いない。
「させないよ、博士。僕は案外、この世界に愛着があるんだ」彼は皮肉気に笑った。
「博士がいなくなって10年だ、10年。何を意味しているか分かるかい?」
彼は嘲笑うようにして続けた。「博士の恐れたあの不死人形≠ェ目覚める時なんだよ」
いつの間にか、彼は博物館の前に居た。「―――ゲオルグ、が」
671創る名無しに見る名無し:2010/03/16(火) 18:57:09 ID:2oiNU5pW
ゲオルグは自分の身に起きた異変を楽しんでいた。彼の周囲の状況は限りなく絶望的なものであったが。
彼は10年ぶりに歩き走り物を投げ、つまり手足を使う動作を確認していた。
余計な雑音は無く、邪魔者もいない。
その上に、新しく手に入れた黒い鉄製の手足は彼が10年前の物より格段に”性能”が良かった。
恐らく時速100キロ以上で走る事ができた。その辺になぜかわからないがたくさんある黒い球体を落ちる所が見えない位遠くに投げることができた。

彼は気がついていなかった。もう2日間何も食べていなかった事を。もう2日間尿意も便意も疲労さえ感じていない事を。
672創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 12:06:33 ID:IWORqsMe
じゃじゃじゃっじゃっじゃじゃじゃじゃっじゃっじゃぢううぇいうfgとぇふゅぺrfg7ぺr8y 「寄声か…」
673創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 13:57:37 ID:6xJ/lj3O
否、それは奇声ではなかった。その声は咆哮だ。雄叫びだ。幾万の呪詛が込められた、異形の生物、イレイスの歓声だ。
「自分の回復を確かめるには、丁度いいな」ゲオルグは言い、声に向かって走り出す。
ゲオルグは笑っていた。狼のような強暴さを、悪魔のような狡猾さを兼ね備えていた。
「皆殺しに、してやる」ゲオルグは小さく呟いた。

カツカツ、とジリノフスキーの足音が、大英博物館内にこだました。
館内のそこかしこを懐中電灯で照らし出し、彼はある物をさがしていた。
「あった、これだ………」館内の最奥、そこで彼は足を止め、それを手に取った。
674創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 15:53:39 ID:tRS+HDT1
ジリノフスキーは非常用のコンソールを操作した。照明のスイッチを入れる。

それはこの前の”作り直し”の残骸だった。
「なぜアララト山に立ち入ることが出来ないのか、さすがにその訳は公表できないな・・」

大英博物館、地下60階にはサッカー場が丸ごと入るほどのスペースにそれはあった。
しかも完璧に復元され、”整備”されていた。
ライトアップされた、その姿は神々しくあった。文字通り、神々しく。

ノアの方舟だ。
675創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 16:56:38 ID:OMQxRhbb
「ノアは間違った使い方をした。これは逃げるための船じゃない。戦うための船だ」
676創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 13:02:44 ID:/+pVk5Ko
ロシア、チュクチ北東部。一人の男、ゲオルグが幾百もの異形を相手に闘っていた。多勢に無勢だというのに、ゲオルグの優勢だった。
今のゲオルグを人間がみたら、誰もが思うことだろう。――化け物だ、と。
獣のような獰猛さを、殺人鬼のような狂気を、全身から醸し出している。瞳は純粋な殺意に燃え、体は純粋な殺戮を繰り返す。
十分もしないうちに、異形の生物達の敗北に終わった。そこかしこに体液まみれの屍骸が転がっていた。
「なんだ、この程度か………回復をはかる道具にもならんな」ゲオルグがそう呟いたと同時。
バラバラバラバラ………というヘリのローター音が聞こえた。音はどんどん近付いてくる。
やがて、ヘリは降下していった。ゲオルグから数十メートル離れた所に。ゲオルグは警戒した。あの機体の中から、自分と同種の何かの気配がしたからだ。
677創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 16:58:13 ID:kzLgnIJ5
ギチギチ… 「ハロー、トム元気にしてたか〜い?」
678創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:30:44 ID:Fg6QNOvu
ヘリから声がした。
へりから人間の足が出ている。ヘリはその足で立っていて、ゲオルグの姿を見つけたような動きを見せた。
そして向きを変え、こちらへ向かってくる。
ギチギチ・・ギチギチ・・
ヘリから直接生えている腕を振って歩いてくる。
「トム!久しぶりだな」
ギチギチ・・ギチギチ・・
「ハイホーハイホー」
ヘリが歌っている。
679創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 18:22:29 ID:fA0UYU9Y
イギリス、上空。闇色の雲に覆われた空の中を、一隻の船舶が―――ノアの方舟が飛んでいた。
それに乗っているのは、一人の男だけだった。ジリノフスキーだけだった。
「博士は一つ、間違いを犯した。この方舟を壊せば、人間は全滅していたんだ」ククク、と彼は笑った。慟哭のようにも、聞こえた。
「あぁ、博士」彼は続ける。「何でこの方舟を壊さなかったんだい?」
ジリノフスキーは悲しげに呟く。「そんなに俺と――闘いたいのかい?」

フィンランド、上空。一機のヘリが、空を飛んでいた。機内にはエレーナとパイロットのジャンがいた。
彼女達はチュクチに向かっていた。と、その時、ジャンが口を開いて、言った。
680創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 19:43:00 ID:A7bR4lej
「鍵はお持ちですか?マスター」
「それは結果しだいよ」エレーナは視線を変えずに答えた。

全世界にある黒い球体、かつて人間だった、が、動き始める。

チェクチ北東部。
ジリノフスキーは戦いの中、女の声を聞いた。
「”試作品”の具合はいかがですか?」
さらに続けられる。
「次世代のモデルですのよ」
681創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 06:00:18 ID:QBSGRtyB
>>680
わるい、ジリをゲオに修正↑
682創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 00:38:20 ID:BzZugCNk
ゲオルグは、その声で思い出した。自らの使命を。そして、怒涛のようにゲオルグの脳内に過去の映像が、記憶が流れ込んできた―――。

生まれた時、そこには二人の人間がいた。一人は幼い人間だった。十歳そこらだろう。
一方、もう一人は老人に近かった。顔に刻まれた皺は深く、茶色くくすんだ肌からは、生気を感じられなかった。
「おっ、こいつ目覚めたぜ。博士」と幼い少年は言った。
博士と呼ばれた老年の男性はそれを無視して、自分を好奇の視線で見つめていた。
老人はゆっくりと口を開いた。「君の名前は、ゲオルグにしよう」老人は続ける。
「ある有名な指揮者のように、総てを、纏め上げる程の力を持てることを願って、ね」
683創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 06:37:59 ID:dtFtcyId
「笑ってるぜ、博士。こいつは意外と勝ち残るかもしれないね。最後に立っている者かもな」
「ゲオルグよ。その時が来たらお前は我々を恨むかもしれない。しかしそれが運命であり使命だ」
ゲオルグが不思議そうに彼らを見ていた。
「さてと」ジリノフスキーが大きな欠伸をした。
「次を作ろうか?博士。今度はさ、サタンみたいなのにしようよ」
「サタンか・・・」
「そうさ、何か強そうじゃん」
684創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 16:59:24 ID:82vq/b4i
「gwygdふぇゆrうぃ」なんだよ
685創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 20:33:33 ID:ycJLvGsy
「話が壮大すぎてついて行けん。」
俺はテレビをリモコンで消して、ビールを飲んだ。
686創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 05:51:05 ID:Q5fApcik
一旦CMです。
687創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 13:55:45 ID:R5segcS1
「おい、エレーナ。夕飯はまだか?」俺はキッチンにいる彼女に言い放った。
「あと少しよ。ジリノフスキー」とエレーナは言ってきた。
―――その時はまだ、『あと少し』が永遠に来ないなんて、思っていなかった。いや、思いたくなかった。
幸福に包まれた日々が続くと思っていたから。俺とエレーナ、二人の生活がずっと終わらないと、信じていたから。
「忘れましたか、ジリノフスキー?」突然、声がした。「あなたはもう、日常には戻れないということを」
その声は、幾度と聞いた声だった。マリアと名乗る、博士の声だった。
「忘れたわけじゃないよ」俺は続ける。「忘れてしまいたいだけさ」
「不可能です、何故なら―――」愉悦にまみれた声は「今から、世界の変革を行いますから」俺の日常を、壊した。
688創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 14:28:31 ID:t3Vito1c
時空の歪みをが顕著になっている。まるで壊れかけたビデオだ。
ジリノフスキーは10年前に行った実験を思い出していた。

「世界、即ち宇宙の始まりは何らかの事情で生じた時空の歪みに対する復元力のエネルギーによるものだ」
ロシア科学アカデミー大講堂、1999年、モスクワ。
ジリノフスキーは続ける。
「エネルギー保存法則がここにも適用する。その最初の復元力は次の歪みを生み、そしてまた復元する」
「これを繰り替えすので宇宙は生まれ、そして消えるのだ」
彼の企てはそのエネルギーを小出しさせることだった。
689創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 14:40:06 ID:t3Vito1c
小出しすれば、この次の”作り直し”の規模を少しだけ小さくすることが出来る。
うまくすれば、それには気の遠くなりそうな年月と天文学的な数値の予算が必要になるが、”作り直し”をなくす事が出来る筈だ。

小出しにしたエネルギーはジリノフスキーが開発した”磁場による籠”で捕らえられる筈だった。
しかし結果はチェクチに穴を作っただけだった。他の世界に通じる”穴”だ。
いつもは”磁場による籠”が栓の役目をしている。
690創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 16:20:16 ID:R5segcS1
    様様な世界は幾億も並行して時間が流れている、と言ったのはマリアである。

ある世界では科学文明が劇的に進化した。ある世界では魔法が存在する。ある世界はまだ原始時代だ。ある世界は荒野が支配している。
ある世界は、人類滅亡の危機に瀕していた。その世界は全部で256在った。
核爆弾の影響によって、宗教対立によって、民族戦争によって、貧困によって、滅亡が近づいていた。
そして、この世界も滅亡が間近に迫っていた。たった一人の策謀によって。

          その一人の名を、マリアと言った。
691創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 17:04:57 ID:fw4DaQbN
北極、上空1万メートル、ノアの方舟。
「博士、なぜ僕がチェクチに行くか分かるかい?」
ジリノフスキーはビューアを見ながら呟いた。
「要らない力はゴミ箱へ捨てるんだよ」
全く怪我の功名とはよく言ったものだ。彼は思った。

10年前の実験は失敗ではなかった。今にして思えば、あれはダストシュートを作ったのだ。
上手く行けば、全てに決着をつける事が出来る。
誰かに操られる人生なんてまっぴらだ。

「俺はお前の言う事なんか聞きたくない」
692創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 19:05:26 ID:mym0NZsv
チュクチ、北東部。ゲオルグが女と相対していた。女は夕日を思わせる橙色の瞳で、髪も纏っている衣服も橙色だった。
ゲオルグと女の周りには、原型を留めていない、獣の屍骸が幾百と転がっている。
「こんにちは、ゲオルグ」女は高いソプラノの声で、敵意を漲らせて言った。
「………誰だ」ゲオルグは警戒をした。見たこともない女だったが、声音はどこかで聞いたことがあったからだ。
「ある羊飼いは、私をこう呼んだわ―――『マリア』と。だから、あなたもこう呼んでね」
「………何の用だ」ゲオルグが尋ねると、女は決まってるわ、を枕詞にして言い放った。

         「あなたを殺しにきたのよ、ゲオルグ」
693創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 19:46:01 ID:MfZqF+ns
「あきらめたまえ。ゲオルグ」博士が言った。
「次世代のモデルはもう決まっているのよ」マリアが言った。

世界中の黒い球体が北極に集まっている。
空一面広がっている聖人とされていた男の顔は慈悲に満ちた表情をしていた。

チェクチ、ロシア政府及び国連によって閉鎖された某所、”穴”。
警告のメッセージとアラームが響き渡る。スピーカーが割れそうだ。
「オーバーフロー。オーバーフロー。総員避難せよ。総・・・員・・・・・・・・・避・・・な、、ん−−−」

磁場の乱れによって全ての電子機器類が沈黙した。
694創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 20:39:54 ID:mym0NZsv
ロシア北北西部にあるアルハンゲリスク、上空。一機のヘリが空を飛んでいる。機内にはジャンとエレーナがいた。
「もう、まだチュクチには着かないの?」そう言ったのはエレーナである。不機嫌が口調に出ている。
「あ、後……20分で着くかと」とジャンは言う。エレーナはフン、と鼻で笑った。
「さっきも同じ様なこと言ったわよ」対してジャンはすいませんと静かに言った。
突然。がごんと衝突音がした。「な、何っ?何なの?」「わ、わかりません」
次いで、彼女達を襲ったのは、自由落下であった。「「うわあああああぁぁぁぁぁっっ!」」
轟音にまみれて、ヘリは地面に激突した。そして――炎上した。高度1万メートルからの落下の代償とも言えた。
燃え盛る烈火の中で、エレーナとジャンは、自分を作った者……博士の姿を見た気が、した。
695創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 07:48:29 ID:e1RX93z+
「疲れたよ、博士。試作品だけどさ、あと何体作る気なんだい?」
ジリノフスキーはコーラを、これも彼が作ったものだが、飲みながら言った。
「あと少しだ。少し休みを取ると良い。ウラジミール」
「あのさ、博士」
「休みの話か?」
「否、そうじゃないんだ」
「?」
「実はさ、疑問に思っていたことがあってね。僕は、僕の様なポジションの人間は何人目かって、さ」
「ウラジミール。私も同じ質問をある人にした事があるよ」
「で、何人目だったんだい?」
「忘れたよ。昔の話だ」
696創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 11:40:00 ID:3LN83rF9
「僕の予想はね、2人目だと思うんだ。最初の人の名前は――」ジリノフスキーは博士を見つめて続けた。「ノア、だろうね」
「さぁな」博士はくすりとも笑わず、冷たい声音で言った。「だが、私も2人目だろうな」
「知ってるかい?博士……アンデルセンの、言葉でね」
「何だ」
「『人生とは神によって書かれた童話に過ぎない』」
「それがどうした」
「僕と博士、二人は果たして、童話のような幼稚な関係だろうか」
僕は違うと思うね、と彼は語を継いだ。
「僕と博士、二人の関係はきっと―――ノアと神様のようなものだと思うんだ」
697創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 16:02:13 ID:FZtp2cxd
「ケッ!甘いことばっか言ってんじゃねーよwふざけんな」
698創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 17:03:32 ID:iSdLq2sO
「おまえらぜんぶぶっろしてやる」ゲオルグは叫んだ。
「ぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやる」
液体が目に入ったが構わない。
「ぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやる」
反撃に合って骨が折れた気がする。
「ぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやる」
俺は誰だ?
「ぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやるぶっころしてやる」
ここはどこだ?
699創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 18:08:02 ID:3LN83rF9
わからない何一つ、わからないあぁぁぁ、壊れるわからない誰何処何時わからない壊れこわれ――…
             
             皆、殺してやる。

「がああああああああああぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁっっっっっっっ!!!!」

それは餓えに餓えた、獣のような咆哮だった。
大音量の轟きは、おそらく世界中に響いただろう。
ゲオルグは数メートル先の博士或いはマリアにギン、と殺意と狂気を向けて―――攻撃を仕掛けた。
700創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:09:50 ID:iSdLq2sO
「ゲオルグ。お前は運命を呪うか?」博士の声でマリアが呟く。
「ゲオルグ。それとも私を呪うか?」マリアの声で博士が呟く。

「消えろ」

「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      」
701創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:58:05 ID:3LN83rF9
雄叫びが、消えた。シベリア、チュクチ北東部に静寂が訪れた。
「哀れな人形さん、さようなら」マリアの声音は誰にも聞こえはしなかった。

アルハンゲリスク、某所。劫火の中、二個の人形…エレーナとジャンは聞いた。
「哀れな人形さん、さようなら」それはどこかで聞いたことのある声音だった。
抵抗したかった。出来なかった。落下の衝撃と火炎によって、彼女達はもう、指1つ動かせなかった。
そして、エレーナとジャンは炎に呑まれて――死んだ。

マリア或いは博士は、その光景を見ていた。ほくそ笑みながら。
「ジリノフスキー、残りは貴方だけです………最後の人類です」彼は嘲弄の笑みを絶やさない。


            「舞台は整いました、最後の戦い……存分に、楽しみましょう」
702創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 20:14:20 ID:iSdLq2sO
「これは何番目の終わりで何番目の始まりだ?」
703創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 21:24:40 ID:3LN83rF9
博士/マリアは声のした方向……上空を見遣る。そこには。
「ノアの方舟………っ!」博士/マリアは歓喜と恐怖、両の気持ちから声を発した。
「何回目かな、博士、いや神様にとって、世界創造は」ジリノフスキーの口調はどこまでも落着いていた。
「255回、かつて行われた。その内254回目まで成功し、255回目、初めて失敗した」
「それは、ノアのせいかな?」ジリノフスキーが言うと、博士/マリアはそうだ、と肯定した。
「喜べよ、博士」ジリノフスキーは笑う。遥か空の彼方からでも判る、その笑みは勝利の確信だった。「256回目も、失敗に終わる」

そして、神と人間の戦いの幕が開いた―――――。
704創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 06:57:25 ID:aBCgXYCs
「ノアは用意していた。だが彼は使わなかった」
前の持ち主が準備していた戦闘用プログラムが立ち上がるのをジリノフスキーは眺めていた。

古代シュメールの王族の紋章、極東の島国を2000年以上統治している一族のものと酷似している、がビューアに写し出される。

「これを見ている者に私は話しかけている。君の使う言語ではないが、これを見ている者ならわかる筈だ」
男の顔だ。東洋人のようだ。
705創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 21:02:22 ID:V7Gddml2
日本、東京都内某所。空は漆黒の光に照らされ、地上を異形の生物が埋め尽くしていた。
「…………ほう」異形達の叫びが響き渡る中、彼、蓮杖院和義(れんじょういんかずよし)の凛とした声は、
「我を目醒めさせたのは、汝か」異形の声よりも大音量で響き、世界中に轟いた。

アルハンゲリスク、上空。ジリノフスキーは博士/マリアと対峙しながらも、余裕の声で言った。
「そうだ」静かな声であったが、それは確かに、日本まで響いた。『何の用だ、英国人』蓮杖院の問いに対し、彼はこう答えた。
「ノアの血族よ、この方舟を目覚めさせ給え」
『よかろう』肯定の直後、ノアの方舟が闇をも照らし出す程の輝きを放った。
『ノアの血と我の心身において、方舟に命じる』そして方舟は『覚醒せよ』人類には聞こえないであろう、咆哮をあげた。
706創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 18:45:35 ID:zdA6w6Zx
その姿は言語を持つ生命体であれば、「畏怖」に該当する名詞で表されるものだった。
ある意味においてグロテスクでさえあった。

『鬼のごとく』

悪魔だ。全ての生命体が感ずるであろう”恐怖”を具体化したものだ。

神と悪魔が世界の終わりに対峙した。
707創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 19:08:52 ID:zdA6w6Zx
「博士、これがこの舟の真の姿だよ。ノアは悪魔の子さ」
708創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 20:55:43 ID:53XcE4d1
「ははははは、面白いな、ジリノフスキー、否、人間よ」博士/マリアは虫けらを見るような冷ややかな視線を向けた。
「『悪魔の子』か。馬鹿馬鹿しい。神を前にしてその余裕は、驕りにも程があるな」博士/マリアの瞳に宿るそれは、
「忌忌しい、私の失敗を具現したようなその存在。あぁ――壊してやろう」明らかな憤怒と滅殺の意志だった。
「やってみろよ、博士」ジリノフスキーは笑みを崩さず、挑戦的に言い放った。
「256回目の、世界創生。出来るもんならやってみな」彼がそう言った直後に、ノアの方舟と博士/マリアの攻撃が激突した。
方舟に設置されている砲台からの一撃が、博士/マリアに向けられる。それを難なく避け、方舟に詰め寄ろうとする。
が、更に放たれる砲弾に、博士/マリアは後退した。その時、ジリノフスキーは聞いた。
博士/マリアの舌打ちを、確かに聞いた。
709創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 21:08:20 ID:53XcE4d1
ジリノフスキーは確信していた。勝利を、人類の破滅を防げると確信していた。
それは確かに驕りだった。神という存在を前にしてその楽観はしてはならないものだった。

ジリノフスキーには足りないものが在った。
それは恐怖の感情だった。神を怖れ、畏怖する。そのために必要な恐怖が、微塵も無かった。
或いは、それで良かったのかもしれない。神を前にして、怖じ気づいては、人類など救えない。

しかしその油断と欠落した恐怖の感情は、彼自身の足枷となることを、彼は知らなかった。
710創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 08:05:36 ID:/Gt728s3
「ウラジミール、お前を作ったのも私なのだよ」
711創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 11:27:01 ID:wr0kBpNN
「うそつくな!」
712創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 13:08:13 ID:/Gt728s3
「お前の10歳までの記憶は全て私が作ったものだ」
「うそをうつけ!」
「確かめたことはあるのか?」
713創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 13:30:55 ID:/Gt728s3
「ウラジミール・・・・・、息子よ」
714創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 04:27:01 ID:MHYCgl6n
チェクチ、ロシア政府及び国連によって閉鎖された某所、”穴”。

”穴”は周囲を侵食し始めていた。
全てを無に変えようとしていた。
静かに少しずつではあるが、確実に。

侵食された範囲には何も無い。

無であり、虚だ。
715創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 13:47:01 ID:SGHEueZv
博士/マリアの虚偽の言葉は、ジリノフスキーの精神を蝕んでいった。蛇のように彼を縛り付けていた。
神の言葉は聴いてはならない、それを彼はすっかり忘れていた。故に彼は、目の前にいる者が『父』なのかもしれないと錯覚している。
毒のように言葉が身体に入り込んでくるのを、ジリノフスキーは感じた。言葉が脳を犯していくのを、ジリノフスキーは感じた。
壊れる壊れる壊れる壊れる壊れる壊れるこわれるこわれるこわれるこあれうこれるこえこれわこわれあぁぁ―――――……………。

ジリノフスキーは、目を覚ました。彼がいたのは上空だった。彼は船舶に乗っていた。彼は疑問を覚えた。何故自分はこんなところに?何故船が飛んでいる?何故船に乗っている?
「目を覚ましましたか、ジリノフスキー?」声が聞こえた、自分のよく知った声だった、父の声だった。
「父さん…………なんでここに?」ジリノフスキーは尋ねる。「決まっているでしょう」父は冷淡に「我が息子を殺すためですよ」哂った。
瞬間、ジリノフスキーは見た。船が壊れ、解体していくその様を。そして彼に身体は重力に従い落下していく。
父の顔が喜悦に歪んだのを、彼は見た。父の顔が、身体が、両手両脚が、黒く染まっていくのを、彼は見た。
全身を黒に染めた父、否、博士/マリアは自らの『息子』が地に激突し、石榴のように破裂するのを冷笑を浮かべながら、見ていた。
716創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 13:48:27 ID:SGHEueZv
博士/マリアは体の底から湧いて来る歓喜を、具現するかのように笑った。
「貴方の敗北です、ジリノフスキー」そう呟いた時、その時の博士/マリアは―――確かに油断していた。

“穴”は喰う。周りを無に返していく。虚無の大地が広がる。
豊穣の地も、荒野も、砂漠も、海も、総てを呑み込み、虚無を生産していく。
“穴”は喰う。侵食していく。世界の総てを喰べ尽くす。
“穴”は喰う。侵食していく。神の意志とは関係なく、世界を構成する総てを、
            
                “穴”は喰う。
717創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 18:26:22 ID:ZtkVZdFW
This is the end
Beautiful friend
This is the end
My only friend, the end
It hurts to set you free
But you'll never follow me
The end of laughter and soft lies
The end of nights we tried to die
This is the end
718創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 20:03:41 ID:SGHEueZv
それは歌声だ。聖母マリアの歌声だ。散り行く世界への賛美歌だ。破滅をもたらす聖者の聖歌だ。
歌声は、静まり返った世界各地に響く。高尚な旋律が、優雅なリズムが、天上の歌となって世界に響く。

The world faced the end.
At the same time,it tried to make the world.

マリアの美声は、世界を犯していく。世界への制裁とでも言うように、マリアは歌うことを止めない。

Let us start to make the new world.
Good bye,this world.

「And,die.」歌うマリアは、気付いていなかった。自分の後ろまでを、“穴”が喰らい尽くしている事に。
719創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 20:32:39 ID:ZtkVZdFW
無数の宇宙が消滅し誕生していた。
そして、その繰り返し、だ。

時空間は巨視的に観れば非連続であるが、
我々はその一瞬にだけ存在する、一瞬に存在するなんて矛盾だが、宇宙に属している。

それだけの事だ。

しかし、我々は今、生きている。生きていると思っている。

それを否定する事は出来ない。

720創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 20:35:01 ID:ZtkVZdFW
誰にもさせない。
721創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 21:10:24 ID:SGHEueZv
「「「「「「                         」」」」」」
その叫びは、人類の聴覚では聞こえないであろうものだった。しかしその叫びは、確かに、人類のものだった。
『生きたい』という懇願と、希望と、飢えが宿ったそれは――――、

「な、何っっ!」博士はマリアは神は気付いた、自らを呑み込もうとする虚無色の“穴”に。
気付いたときには、もう、呑み込まれていた。何も感じなかった。自分がなくなったのだけが、判った。

――――【奇跡】という言葉が相応しい。
地球に生きていた、67億の人類が望んだ。『生きたい』と。
生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい!!!!
その願いは“穴”という形になって、神を呑み込んだ。世界を喰らった。『生きたい』という思いが………。

空に暗雲の代わりに青空が/夜空が現れた。異形達の姿が掻き消えた。歌声の代わりに、人々の喧騒が世界に響いた。
生きたいという思いが、総ての生物を蘇らした。ジリノフスキーやゲオルグも例外ではない。
【奇跡】と言う言葉でしか説明出来ないことが現実におこり、そして、世界を救った。

人々の溢れるこの世界で、再び日常が始まる。
722創る名無しに見る名無し:2010/03/29(月) 08:01:55 ID:QP7STLVL
「お早う、押尾一佐。忙しい中来て貰って申し訳ない」
大きな机の向こうで男が言った。
723創る名無しに見る名無し:2010/03/29(月) 19:05:58 ID:JrLxk2BL
押尾は官房長官によばれていた。第六会議室、室内で二人は机を挟んで相対していた。
押尾「今日はどのような御用で」
長官「人探しをしてもらいたいんだ」
押尾「人探し?どっかの探偵の方が良いのでは?」
長官「いや、探してもらいたいのはね、君のよく知っている人物なんだよ」
押尾「私の知人、ですか」
長官「あぁ、押尾美砂―――君の、妹さ」
724創る名無しに見る名無し:2010/03/29(月) 19:46:29 ID:dxRrB8PX
「説明していただけますか?長官」
押尾一佐は言った。妹の美沙とはもう10年近く会っていない。
最後に会ったのは・・・・
「掛けたまえ」
カーテンが閉まる。

「今から10年前、バチカン公国である実験が行われた」
725創る名無しに見る名無し:2010/03/30(火) 13:59:24 ID:WEGA9M5O
「ブラックホール」
726創る名無しに見る名無し:2010/03/30(火) 19:03:42 ID:8yHJ47/K
「正確にはミニマムブラックホールの生成が行われた」
「噂では聞いています。しかし何故バチカンなのですか?」
「磁場だよ。世界中で一番磁場が安定しているのがバチカンなのだよ」
押尾一佐はポケットからハンカチを取り出した。離婚した妻が買い揃えてくれたチェックのハンカチだ。
「実験の内容は秘密だ。君にはそれを知る権利は無い」
「・・・分かりました」

727創る名無しに見る名無し:2010/03/30(火) 23:03:42 ID:Bsopu/mW
「その実験メンバーの中に、裏切り者が出たんだ。それが、」
「僕の妹………、押尾美砂、ですか?」
押尾が言うと、長官は、そうだ、と肯定した。
「彼女は生成のために必要な“プログラム”をバックアップごと――持ち去り、逃げたんだ」
「な、そんな、嘘だ……」押尾の声は、動揺が隠しきれていなかった。
「完成間近に迫っていたそのプロジェクトは、失敗したんだ。たった一人の、愚行によって」
「…………僕に、どうしろと」押尾は言う。悲壮に満ちて、今にも崩れ落ちそうなほど弱弱しい声音は、会議室にいやに大きく響いた。
「君の妹は今、どこにいるのか、全く判っていない。きっちりと研究をおじゃんにした『代償』を、払わせなければならない」長官は続ける。
「押尾一佐、これは命令だ。君の妹、押尾美砂を見つけ、連れて来い。期限は一ヶ月。軍の使用も許可しよう。これは国家レベルの問題だ」
728創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 06:27:52 ID:ZGs8SCP9
シャルル・ド・ゴール空港、2階ターミナル、パリ、フランス。

押尾一佐はアタッシュケース一つで早足でエスカレータへ急いでいた。
午後2時のド・ゴール空港ターミナルは全てが眠そうだった。「本当ならば休みたい」皆がそう言っているようだ。
ビブラムソールの靴が安っぽい音を立てる。今回の任務の特性を考え、押尾がこの特注のコンバットシューズを選んだ。
一見普通のビジネスマンが履く靴に見えるが、実の所、米国海兵隊特殊部隊の任務でさえ軽くこなすスペックを備えている。
押尾が下りのエスカレータに乗ろうとした時、背後から声がした。

「押尾、押尾じゃないか?」

729創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 11:39:56 ID:NCe9Vh7o
「お、お前はペニス一郎?」

振り返った押尾の目に飛び込んできたもの。それは
730創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 14:53:21 ID:ZS6j81xe
ペニス一郎の傷だらけの姿だった。「はは、やられちまったよ………」そう言った、一郎の声はしずんでいた。
「ど、どうして……誰がこんなことをっ!」押尾の顔からは血の気が引いていた。旧友の無惨な姿が、押尾の胸を締め付けた。
「押尾、俺はもう、駄目みたいだ」ごふっ、と一郎は血を吐いた。「なぁ、頼み、聞いてくれないか?」野次馬たちが、押尾と一郎を遠巻きに見ていた。
「願い?何だよ、言ってみてくれ」押尾が促すと、一郎は血に濡れた口を、ゆっくりと動かした。
「“プログラム”、を、止めてくれ…………奴ら、は、諦めてい、ない。“ミニマムブラッ―――――        語を継ぐよりも早く。
ずだん。銃声が、エレベーター前に、ひときわ大きく轟いた。次いで、一郎の頭から、ぶしゃ、と血が勢い良く噴出した。野次馬が悲鳴をあげた。
咄嗟に押尾は周囲を見渡す。だが、野次馬に囲まれて、銃弾を放った人間も、放たれた場所も見えない上に判らない。
微かな畏怖と多大な好奇の目で押尾たちを見る野次の群れに、押尾は叫ぶ。「てめぇら……っ、見てねぇで助けろよ!!!」
731創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 14:55:52 ID:ZS6j81xe
ちょい訂正。
エレベーターじゃなくてエスカレーター
732創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 18:24:35 ID:WPLzLX9e
再度、銃声がした。
「畜生!」押尾はペニス一郎を捨て、走り出す。
「畜生!」野次馬を押しのける。東洋人への蔑称が聞こえた。
どこかでアタッシュケースを開けなければ、否、それより先にここから出なければ。
ビムラムソールは音を消している。一定のスピードで走ると無音になるパターンがデザインされているのだ。
内閣諜報部パリ支部のペニス一郎が公衆の面前で殺されたという事は・・・、押尾は走りながら考えていた。

「これは戦争だ」

連中がその気なら、こちらもそうするまでだ。
押尾は官房長官より特別に支給された日本国政府名義のAMEXブラックカードの限度額を思った。中古なら戦闘機だって買える。
733創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 18:56:14 ID:fYXY45fq
「なあ、名前を呼び捨てにする奴って生きる価値なしだよな?そうだよな?」
734創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 19:11:40 ID:WPLzLX9e
「かも知れないな。ピエール」
「本題に入るか、ムッシュ・オシオ」
鉄の匂いが充満している。
「カードは使えるよな?ムッシュ・チャン」
「ああ、10%増しだがな」
「構わないよ」
「景気が良いね、日本人のくせに」

ここには世界中の軍隊から横流しされた、戦車やら戦闘機やら爆撃機やらミサイルやら、その手の類が集まる店だ。中国製の多いのが難点だが。
通称、”名前を呼び捨ての”ピエールの店だ。
735創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 22:59:18 ID:PDFZbZIz
「ピエール、武器兵器は揃っているか?」押尾は単刀直入に切り出した。ピエールは当たり前だろ、と頷いた。
「何個ある?」押尾の問いに、ピエールは答える。「軍隊が作れるほど、いやさ、それ以上だね」ピエールの返答に、押尾は言う。
「それを全部買おう」ピエールは聞いて、やや困惑気味に。「全部って……第三次世界大戦でも始めるつもりかい?」
「はは、そうかもしれない」冗談など、その口調にはなかった。

スイス、ベルン、某所。人がまばらに歩いている歩道を、一人の東洋人女性が歩いていた。
「ったく、連中も手が早い。……一郎まで、殺されるなんて」忌々しげに舌打ちした女性、名を―――――押尾美砂と言った。
「させない。“ミニマムブラックホール”なんて、『奴ら』に作らせない」美砂は一人、呟いた。
美砂は気付いていない。自分の背後に、『奴ら』の一人が近づいて来ていることに。
736創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 23:15:57 ID:PDFZbZIz
                                  「愚かだね、君は」
         美砂はその声を、確かに聞いた。
                          そして、がつん、と頭部に衝撃が――――…………。

                              「逃げられる、と思ったかね?」
        意識が遠のく直前、美砂は聞いた。
            幾度と聞いた、“ミニマムブラックホール”製作の指揮を執っていた男の声だった。
                      ウラジミール=ジリノフスキーの声だった。
737創る名無しに見る名無し:2010/04/02(金) 06:24:43 ID:EMKzHT5O
パリ20区、ベルヴィルの坂の中腹のカフェ。
押尾はコーヒーを飲んでいた。フランスのカフェもスタバみたいになっているのに少し驚く。
「チャンの知り合いか?」
後ろのテーブルから声がした。フランス語だったが訛りがある。
「そのままで聞け。肯定なら頷けば良い」
押尾は頷く。PPKの重さを左胸の上で確認する。
「ベテランを何人か探しているんだろ?」
頷く。
「わかった。安心しろ。俺は親切なシチリア人だ」
「顔が見たい」
「写真審査でもするのか?日本人」
「面白くないよ」
「今から言う番号を暗記しろ。そして30分後、そこにかけろ」
「ひとつ聞いていいかな?」
「何だ?」
「カードは使えるか?」
「10%増しだ」
738創る名無しに見る名無し:2010/04/02(金) 11:33:58 ID:cH+dz7Te
日本、首相官邸、応接室。二人の男が、机を挟んで座っていた。室内には二人以外、誰もいない。
緊迫した空気の漂うこの部屋で、一人の男が口を開いた。彼の役職は官房長官だ。
「今、押尾一佐から連絡があったよ」
もう一人の男………防衛大臣は促すようにして頷いた。
「軍隊の要請だ。どうやら彼は、この国を戦争に巻き込みたいらしい」さて、と長官は続ける。「どうする?」
沈黙が、訪れた。防衛大臣は黙して答えない。そして、バン、と部屋の扉が開かれた。そこには、秘書の姿があった。
「何だ、話が終わるまで入って―――」その声を聞かず、秘書は矢継ぎ早に言う。「ジリノフスキー博士から、電話がありました!」
秘書は肩で息しながら「『押尾美砂は、“プログラム”を持っていない。誰かに引き渡したようだ。情報が入り次第、再び連絡する』とのことです」
739創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 00:33:10 ID:fs1ZF/uB
「あじゃぱーーーーーーー!!!」
740創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 01:31:30 ID:irrzT1/p
と、いきなり防衛大臣が奇声をあげた。
否、それは奇声ではない。その声は狂気の叫びだ。世界の終焉への歓喜の雄叫びだ。
「ど、どうしたっ?」長官は困惑気味に言った。しかし大臣は答えず、ただただ叫び続けている。
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!」
秘書がいきなり、大声で笑い出した。その笑みは狂気に満ちていた。
「始まりますよ」声がした。女の声だ。声は続ける。「私の名は、エレーナ。以後、お見知りおきを」声は語り続ける。
「始まりますよ」秘書が笑うのを止め、真面目くさった口調で言った。
「始まりますよ」大臣も同様に、官房長官へと言い放つ。
三つの声は重なって、まるで幼い子に言い聞かせるように言葉を紡いだ。

         「「「257回目の、世界創造が」」」
741創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 14:03:11 ID:fs1ZF/uB
ペニス一郎(なんで話がこんなでっかくなっちゃったんだろう)
742創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 19:40:17 ID:g2ZZW0ZX
「もちろんメインライターはこの私!」
井上敏樹が叫んだ
「ニエット」
大気圏外から落下してきたソユーズの燃料ポンプが敏樹を直撃した
「征くぞ諸君、撃鉄を起こせ」
顔に火傷を負った金髪の美熟女に率いられたT−55の大群が
首相官邸に向けて進み始めた
743創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 20:23:36 ID:irrzT1/p
「発射準備」金髪の美熟女であるジャンは、静かに呟いた。T-55の砲塔が、首相官邸に集中する。
「撃て」ジャンが再び呟いた。すると一斉に、砲塔から砲弾が放たれた。轟音。それは天を割ってしまいそうな程大きな音だった。地球そのものを揺れ動かしてしまう程の、発射音。
砲弾が、官邸目指して飛来する。ごごごおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぅぅぅぅぅぅぅぅぅうううううんんん。再度、轟音がした。そして、官邸は劫火に呑まれる。
ジャンが立ち止まる。T-55も静止する。紅蓮の炎が官邸を爆ぜている。

その光景を見ていた者の中に、彼、ペニス二郎はいた。燃え盛る烈火を、二郎は傍観している。
二郎は呟いた。しかしその呟きは、観衆のざわめきによって、誰にも聞こえることはなかった。
「ラグナロクが、始まったのか…………」二郎が呟いた、その、直後に。

爆撃機、ペトリャコーフPe-2の空襲が、日本に―――――。
744創る名無しに見る名無し:2010/04/07(水) 07:26:22 ID:ZhlAWs94
宇宙のどこかで誰かが言った
「ロスケに日本をくれてやるのも癪だなあ」
ワープ光線によってノビーワールドから転送された空母赤城所属の
陣風(実はF8Fのコピー)戦闘機隊がPe-2の前に立ちはだかる
745創る名無しに見る名無し:2010/04/07(水) 08:42:00 ID:obXMkrBj



                    「ばいばい。日本」


        宇宙のどこかで、彼は呟いた。誰にも聞こえないその声音には、嘲弄が混じっていた。
746創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 00:17:32 ID:K4R4wnSl
「次回作もまたぞろ風呂敷を大きく広すぎたもんだな」
俺はテレビを見ながら柿の種とピーナッツを頬張り、ビールで流し込む。
「さようなら木星」
俺はそう一人で呟くとチャンネルを変えた。
深夜なのであとは通販番組しかやっていない。
やはりチャンネルを戻そうかと迷ったが、やめた。
番組が新型ミキサーの紹介を始めたからだ。
野菜ジュースを作るために、ミキサーを買いたいと思っていたところだったのだ。
無駄に陽気な白人のカップルが、ミキサーを弄んでいる。
どうやらこのミキサーはソースも作れるようだ。
747創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 04:11:40 ID:4yG2I42P
「………買ってみるか」俺は一人、呟いた。近くにあった携帯を開き、電話をかけようとした。
「あれ、携帯どこやったかな」あたりを見回す、が、見つからない。するといきなり、声がした。
「貴方の探しているものは、コレかしら」女の声だ。その女は俺の携帯片手に、立っていた。―――俺の、背後に。
振り向こうとした、出来なかった、銃口が俺の頭に、押し付けられていた。
「誰だ、テメェ……」俺が言ったその瞬間。幾人もの男たちが、部屋の中に乱入してきた。皆、カラシニコフを一丁ずつ手にしている。
「この携帯にはね、日本国家の機密が秘められているの」女が言う。何でそんなものが、と聞く暇もなく、女は続けた。
「死んでもらうわ」銃弾が放たれようとした、その、寸前に―――
748創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 06:26:43 ID:E1tQsIBd
「おじゃましますよ」
安浦刑事が現れた
「なによアンタ」
「こういうもんでさあ…蒸着!」
安浦刑事は1ミリ秒で中村主水に変身し腰の刀を抜き打ちに斬り払う
AKを構えた男たちの上半身が下半身とサヨナラした
女は服と下着を切り刻まれて全裸になった
「ありがたやありがたや」
女の股間に向って合掌する中村主水
「いや〜んまいっちんぐ!」
749創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 12:26:30 ID:A7Q7oCLa
「エロは板違いでは?」
股間を膨らましながら訪ねる俺に、主水は、
「規制するばかりでは世は回らん。それはアクセスもまたしかりとな。」
言いつつ着物の裾を捲り上げると立位のまま女の腰をガッチリと抱き寄せ、猛々しく腰を打ち据えた。
女は上体を反らせ、悩ましげに頭を振りながら大声をあげて中村の“仕事”ぶりを堪能している。
750創る名無しに見る名無し:2010/04/09(金) 00:14:42 ID:eFQhOQ1w
テレビ画面には放送終了を知らせる七色の縦線が映り、スピーカーからは耳障りな電子音が鳴っている。
いつのまにか眠っていたらしい、俺はリモコンを手に取るとテレビを消した。
ポケットの中にある携帯がブルブルと震える。
携帯をポケットから取り出して開くと、液晶画面には知り合いの中国人の名前が映っていた。
「?」
俺は電話に向かって普通話で話しかけた。
「悪いな東、こんな時間に電話をかけて。」
電話口から呉有の声が聞こえてくる。
「いや、別にいいよ……なにかあったのか?」
「いや、それが実は妙な女がいてな、そいつがお前と俺達のことを街で聞き回っていたらしい。」
「女?」
「ああ、その女を見た奴の話だと日本語は達者だったそうだが、見た目が白人の様だったと言ってたな。」
「白人の女か?俺の知り合いにはいないな。」
「お前も知ってるだろうが、香港の組がマカオの件で今アメリカ人と揉めてるだろ、
その女がもしかしたらアメリカの連中の回し者かもしれんと思ってな。」
呉が所属しているのは14Kと呼ばれる香港では名の知れた組織の枝の組だった。
最もこの国は慢性的な不景気に悩まされているので、比較的小規模なビジネスを行うに止まっているが。
「アメリカの連中がわざわざ日本まで出張ってくるか?」
「有り得ないわけじゃないだろう、とにかく明日の14時に俺の店に来てくれ、老板もお前に話を聞きたいそうだ。」
これは前に呉から聞いた話だが、マカオのカジノ利権を原因とする抗争がロスやシドニーといった他所の場所にも飛び火しているらしい。
大方そのことで呉のボスも神経質になっているのだろう。
「分かった、その代り昼飯くらいは奢ってくれよ。」
「ああいいよ、じゃあ明日の14時に、じゃあな。」
呉が電話を切る。
俺は首の間接をコキコキと鳴らしながらソファから立ち上がると、
ベッドの中に沈み込んだ。
751創る名無しに見る名無し:2010/04/09(金) 00:37:33 ID:2BPBEDAY
ベッドはそのまま俺をずるずると飲み込んでゆく。
底知れず深いシーツの海には漂う流木すらなく、俺はなすすべもなく暗黒の世界へと沈んでいった。
752創る名無しに見る名無し:2010/04/09(金) 05:52:29 ID:efzZ341L
夢を見た。               そこは見知らぬ街中で、俺は異邦人だった。
悪夢だった。               正夢にならないことを、願いたい。
見知らぬ人に、殺される夢。             冷淡な視線の中、殺される夢。
街中で、殺される夢。              誰も助けてくれないまま、死んでいく夢。
夢の中なのに、刺された時に激痛が俺を襲った。    そして目覚めたとき、背中はぐっしょりと寝汗で濡れていた。
いやに現実的だな、と夢の中で思った。     いやに現実的だったな、と目覚ましの音で起きた俺は思った。
753創る名無しに見る名無し:2010/04/09(金) 18:30:36 ID:ZzoIOpNN
そして私は自分が巨大な毒虫になっていることを発見した
「今時カフカかよ!」
そう言ったつもりの私の声は破壊音波となって壁を砕き
通りかかった白バイ警官の頭をスイカのように破裂させた
「OH!NO!」
754創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 02:47:01 ID:mYWXu77J
破壊音波は部屋のガラス、壁を粉砕し、仕舞いには家を木っ端みじんに吹き飛ばした。
瓦礫の山に佇む私の視界に広がる廃墟と化した街並み。
私は泣き声を抑えながら月明かりだけを頼りにあてもなく歩き出した。
755創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 06:22:03 ID:RoP+Z8Jk
歩き出す?いや、違う。今の自分は、歩く事もできない。今の自分は、這う事しかできない。
無人と化した町並みは、荒野みたいに凄惨だった。それは自身の引き起こしたことなのに、今ひとつ実感が湧かない。
無音という音がする。静寂という空気が流れる。沈黙という騒音が聴覚を襲う。
気が、狂いそうだった。自分が虫になって皆殺して街中を破壊して自分ひとりが生き残って。
気が、狂いそうだった。しかし理性が自制心が、無意識のうちに自分を抑制していた。
気が、狂いそうだった。本能に任して、理性も自制もなくしてただひたすらに破壊する。それが出来たら、どれだけよかったのか。

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

一匹の虫の慟哭は、誰にも聞こえなかった。
その叫びと共に、ぷつっ、と何かが切れる音を、その虫は確かに聞いた。
その叫びと共に、爆発するように湧いてきた破壊衝動を、抑えることは出来なかった。
756創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 07:57:39 ID:65bYvBA/
私は東京ドームのマウンドに立って叫んだ
「私は誰の挑戦でも受ける!」
地面を割って飛び出した火の玉が空中でイエス・キリストに姿を変える
イエスは宮本武蔵とブルース・リーを魔界転生させた
「助さん、角さん、こらしめてやりなさい」
757創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 09:45:45 ID:e4/zqcpJ
武蔵は二刀流でリーはヌンチャクを持っていた。
「最後の手段だ。大○郎と魚ソーとイカの燻製と鱈チーズを持ってきてくれ」
そうしてイエスに「あと1時間待ってくれ」と言い、大○郎を飲み始めた。
758創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 11:12:09 ID:e4/zqcpJ
「れろれろれろれろれー」
759創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 19:48:05 ID:mYWXu77J
すっかり酔いつぶれてろれつの回らなくなったリーを見て、武蔵は上機嫌で豪快な笑い声をあげながらさらに酒をあおった。
またたく間に大五郎のボトルが空になるが、武蔵はまだまた飲む気満々である。
「イエスどの、酒をおかわりでござる。」
760創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 06:34:40 ID:vHPI2zqZ
「・・・・・これが解読の結果です」事務官は長い説明を終えた。
円卓を囲んでいる制服と背広の男たちと胸を強調しているか或いは無視させようとしている服を着た女たちは一斉にため息を漏らした。
「51のロゼッタストーンか・・・」
大統領は呟いた。
大統領就任式の前日、前の大統領から執務室で言われた事がある。
「ロゼッタストーンには関るな」
それはどういう意味だと尋ねたら、前の大統領は笑いながらこう答えた。
「私も同じ質問をしたよ」

そしてこう付け加えた。
「長生きしたかったら、私の言う通りにしろ」
761創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 14:26:42 ID:bpLY0WWY
そのころ武蔵は酔っ払ったブルースに熱々のピッツァを顔に押し付けられて悶絶していた
762創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 19:18:46 ID:8qso0+f2
そんな彼らの頭上に、核が降り注いだ。
763創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 20:03:21 ID:AX1Lg4gM



そして全てが崩壊した。


764創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 21:14:31 ID:7py83r+f
「…だとよ。ククク笑わせやがる。下戸に酒飲みの…なんだい…」
さすがの武蔵も大五郎を一時間で五本も開けてすっかり目も座っている。
「酒飲みの…ハート!」
「そう!そのハートよ。核だの戦争なんだってねえ、ハートが足りないのよ、ハートが。
そういう輩には言いたいね、『飲め』とな。」
崩壊した真っ白な世界で武蔵とリーの酒盛りは続く。
765創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 06:51:43 ID:l7L6mms3
「しかし何だな、灰が降ってきて酒ん中入って・・・、ま、これはこれで旨いか」
武蔵は指でコップの中身をかき混ぜる。
「舌にピリって来るね。効きそうだ」
リーはフラフラしている。
766創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 02:02:56 ID:2vvXvUm+
「武蔵さん、トイレいってきますわ。」
フラフラしながらリーが立ち上がった。
「おう、俺も行きたかったとこだ。よっこら」
千鳥足の宮本武蔵とブルース・リーが灰の降る白い世界を歩いてゆく。
風の音以外は何も聞こえず、空は一面に灰色がかった霧で覆われているが、その向こうに円形の発光体がぼんやりと浮かんでいる。
あれは太陽か月か?そんな事を問うても解など得られようはずもない。
酔いの醒めるのにつれて二人の心に底なしの恐怖が忍び寄りつつあった。
767創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 06:17:57 ID:YQb8IrxM
「帰るか・・・・」武蔵は発光体を見ながら言った。
「そうす・・・ね」リーが答える。
しかし灰色の空と灰色の大地、しかも高い建物や山々が全て消し飛んだ世界なので、どこへ行けば良いのやら。

「武蔵さん、やばいっすよ」
「む・・」

発光体が降りてくる。
768創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 17:44:50 ID:5vGM2+8s
          ―――――そして、光に呑み込まれた―――――

武蔵は目を覚ました。雪に敷き詰められたような、真っ白な世界。傍らにはリーが、未だ意識を失っている。

武蔵の感じた感情は何だろうか。殺意憎悪憤慨悲憤歓喜悦楽享楽――その、どれでもない。
山中の川の水のように純粋な、恐怖。

「怖い」

武蔵は呟く。その一言で、ダムが決壊してしまったように、口から言葉が溢れ出た。

「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
誰か助けてああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ誰か怖い怖い怖い助けて誰助け怖い怖い怖い怖い
助け助け助け助け助け助け助けあああああああああああぁぁぁぁぁああああぁっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!」

そして、武蔵は狂死した。
769創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 18:46:57 ID:E1pkhi3F
「・・・よく寝たな」リーは起きた。
吐き気を同時に感じる。まだ酔っているようだ。
「うぇぇぇぇぇぇーー」

黄色い胃液まで吐くまで1時間ほど過ぎた。
「ふー」ため息を着く。

お茶が欲しい、とリーは思った。
770創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 19:57:59 ID:5vGM2+8s
お茶はどこだろう、リーは辺りを見回す。お茶…………お茶は、お茶は……。
朦朧とした頭をフルに回転させ、必死になってお茶を探す。うぷ、と嘔吐感が再びこみ上げてくる。
赤。紅。緋。
澄んだ赤色が、リーの視界一杯に広がっていた。
そして、赤色の中心。そこに、武蔵の屍骸がひとつ転がっていた。そう、『いた』。屍骸はやがて、消しゴムで消されたようにふっと消えた。
頭の痛みがひいていく。嘔吐感がおさまる。意識がクリアになっていく。視界に映る赤が、鮮明に彩られていく。
白色の世界で、反逆でもするかのように赤は広がっていく。イレギュラーの存在が、かえって白を強調した。

赤?あれは、血?なんで武蔵があそこにここはどこだ何故死んでいる?何でおれはここにいまはいつだなんだよここ出られないのか勘弁してくれ
なんだよ畜生出せ武蔵も助けおれはなんでここにだれもいないのたすけて怖い怖い?おれは恐怖して怖い助け怖い怖いたす怖いなんだよここ怖い

白白白白白白白白白白白赤白白白白白白白白赤白白白白白白白白白白白白赤白白白赤白白白白白白白赤白白白白白白白白白白白白白赤白白白白白
見渡す限りの白と赤、なんだか自分が、拒絶されているように感じられた。自分の存在が、なくなっていくような……。

口が無意識に開かれる。言葉が怒涛となって吐き出る、それは絶叫。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

そして、リーも狂死した。白色の世界に再び、赤が広がった。
771創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 06:25:14 ID:whMo35lq
「このDVDもイマイチだね」ビールをゴクリと飲みながらスズキさんが言う。
「でも選んだのはスズキさんだよ」
「ジャケットだけだと良さそうだったんだよ」
「よくある話だね」
「全く」
「それはそうと腹減らないか?」
「DVD返しついでにコンビニにでも寄るか?酒も切れたし」
772創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 18:42:10 ID:BIW/MPRH




           そ し て 、 ス ズ キ さ ん は こ の 時 初 め て 絶 望 を 知 る 。




                                              
773創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 19:44:24 ID:CfKuRbnQ
黒いバンがコンビニの前に止まっていた。
エンジンは止まっていない。運転席には制服を着た男がいるが、それより後ろ側は窓が潰されているので判らない。

「ビールにするか?」スズキさんは言った。
「ビールよりさ、もっと強いのが良いよね」
「だとポテチより餃子とかかな?」
「ポテチも捨てがたいね」
「ポテチは無敵だね」

プロの仕事は手際が良い。
774創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 10:46:52 ID:gSFeTYuX
「スズキさん、ここはどこだろうね?」
「船の中っぽいよね」
「そうだね」
「どこへ連れてかれるんだろうね?」
「スズキさんはどこが良い?」
「南の方かな」
「北は色んな意味で嫌だな」
「だね」

実際は潜水艦の中に二人はいた。
775創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 23:59:17 ID:22f4bLIH
突然、スズキさんが床にしゃがみ込んで苦しみ出す。
「お腹が痛む。食べ物のせいかな。」
「吐きたい?」
「わからない。けどすこぶる苦痛だね。」
「信じていた人に裏切られるのとどっちが辛い?」
「…いい質問…だね」
スズキさんは顔面いっぱいに大汗を浮かべながら無理に笑ってみせた。
776創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 09:00:48 ID:PiH5Yqz+
「・・・D、DVDが、つまんなかったからかな?・・・」
「違うよ」
「じゃ・・・何で、だ・・」
「国際問題だよ。スズキさん」

スズキさんは意識を失った。

「痛みがあるとは聞いていなかったが」
「申し訳ありません。大佐殿」
「丁重に扱えよ。怪我をさせたら軍法会議ものだ」

777創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 14:59:23 ID:8BeN+Gx2
「おや、お目覚めかな。」
「これはどういう事?」
「…今から体中の神経を抜き取る。」
「うわ…止めてくれよ」
「葉っぱの葉脈、カニの軟骨では成功したよ」
778創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 16:54:06 ID:M8qaXCdk
「嘘だろ・・?」
「嘘だよ。スズキさん」
「いやーまいったね」
「全く」
「しかし大掛かりなドッキリだね」
「それは違うよ」
「はは・・・はははは」
「はははは」

「医務班を呼べ」
「・・?」
「スズキさん、自白剤だよ。拷問はもう昔の話さ」
779創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 16:36:14 ID:w3+UefEN
「スズキさん、スズキさん」
「あ、ああ、寝てたよ」
「DVDつまんなかったからね」
「ああラベルは面白そうだったんだけどね」
「ところでさ、バチカンから持ち出した、あのファイルだけどさ」
「ああ、あのファイルね。よく知ってるね、君」
「デビルイヤーってやつさ」
「ははは」
「ははは」

スズキさんはベッドに寝かされていて、先ほど綺麗に剃られたばかりの頭中に電極が貼り付けられている。
780創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 18:44:58 ID:EFZ/VUon
繰り返される。
「スズキさん、スズキさん、この映画面白くなかったね」
「そうだね」
繰り返す。それは永遠に続くループ。
「スズキさん、起きてる?」
「ああ、うん」
「このDVD面白くないね」
繰り返す。
「スズキさん、すごい面白いねこの映画。もう一度見ようよ」
「そうだね、見ようか」
繰り返す。ねえねスズそうだねつまらうんそDVDああラベル面白泣けうん僕もキさんえねえ俳優映ぞ高画そうだね面質思わない?いや棒読スズキねえね楽しい――――繰り返す。永遠に終わらない。
「違う」スズキさんは呟く。「これはもう、終わったはずだ」
「どうしたの、スズキさん」
「これはもう、終わったはずだ。お前は誰だ、僕は君を知らない」
「何言ってるの。この映画は初めてだよ」
「―――――――狂ってる」
「何がさ、スズキさん」
「何なんだ、この世界は」
スズキさんは映画の視聴を止め、外に向かった。背後からの静止の声も無視して。

              「何なんだ、何が起こってる?」
781創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 19:58:17 ID:w3+UefEN
階段を駆け上がる。
ドアがあった。黄色いドアだ。
スズキさんがドアのノブに手を掛けた。
ゆっくりドアを開ける。

「ようこそ」
782創る名無しに見る名無し:2010/04/22(木) 18:55:32 ID:u009HB1X
「ここは天国への階段」声が聞こえた、声しか聞こえない、視界に映るのは無限のように続く階段。
「天国………?待ってくれ、意味がわからない」
「貴方は、死んだのです」声は紡がれる。「貴方は、死んだのです」声のトーンも変わらず、声は繰り返される。
「貴方は、死んだのです」「貴方は、死んだのです」「貴方は、死んだのです」「貴方は、死んだのです」壊れたラジカセのように、その言葉は延々と繰り返される。
貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
「やめてくれ」スズキさんは呻くようにして呟いた。しかし、声は続く。貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
「やめろ」貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
「やめてくれ、頼む」貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです貴方は、死んだのです
「―――――――やめろっつってるんだよ!」

「スズキさん、スズキさん。この映画、面白いね」スズキさんは目を覚ます。まただ、と思う。
どうにかして、脱出しなければ。この壊れた世界から。
783創る名無しに見る名無し:2010/04/22(木) 19:30:43 ID:hqtLfUix
スズキさんは気付き始めていた。
これは罠だ。或いは何かの悪い冗談だと。
指に神経を集中する。動いた。

段々とスズキさんは自分の体の主導権を取り戻していた。
784創る名無しに見る名無し:2010/04/22(木) 22:20:15 ID:sArr4QQK
指は動いたものの、ピアノはどこにあるのだろうか。
指が動いたからにはピアノの鍵盤を押さねばなるまい。
そうでないなら、なぜ指が動くか。
今度は指が勝手に動き出し、ありもしないピアノを弾くようにバタバタと無意味な動作を繰り返している。
785創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 06:25:32 ID:jfQtukx8
脚が動く。スズキさんの意思で動く。腰を捻る。勝手に捻られた。瞼が閉じられる。スズキさんの意思によって閉じられる。
「何なんだよ、これ」
動く。本人の意思によって、或いは、意識せずに勝手に。
動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く
動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く
動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く
動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く動く
「もうやめろ」体が、徐々に意思で統制出来なくなる。
「やめろ、やめてくれ」やがて、体は完全に意思とは関係なく動き出す。
「―――――――――やめろっ!」体が―――――――――――――――

「スズキさん、スズキさん」その声でスズキさんは目を覚ます。舌打ちをする。
「糞ったれ、今は何回目だ?」そう言ってスズキさんは、自分の腕に2、とマジックで書き込んだ。

786創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 06:31:45 ID:3bMu3MgM
「スズキさん、疲れてんじゃないの?」
「・・・かもね」
「今日はもう寝ようか」
「だね」
確かここは大学の寮で俺は後輩の部屋でDVDを見ていた筈だ、スズキさんは思った。
「帰るわ」
「おやすみ、スズキさん」
「ああ、おやすみ」
787創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 18:59:52 ID:lj46YkdJ
スズキさんはお腹がすいたのでインスタント焼きそばを作ることにした。
乾燥キャベツは入れない。スズキさんは乾燥キャベツが嫌いだった。
「このまえ八百屋で買ったキャベツ、まだ残っていたかな」
本物のキャベツを炒めてインスタント焼きそばに入れるつもりだ。
冷蔵庫を開ける。
ーーと、そこには!
788創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 02:08:36 ID:hGY+WBMO
地下へと続く通路に面したハッチが半開きの状態で、スズキさんを新たな旅へと誘っている。
スズキさんははしごを使って駅の地下道のような通路に降り立った。
白いタイルで覆われた構内は明るく、道の両端はどこまでも果てしなく続いているようだ。
789創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 09:32:04 ID:9zc3//Ik
スズキさんのサンダルが間抜けな音を立てる。
「ここはどこだろう?」
しばらく歩くと標識らしき物が目に付いた。→が書いてある。
「何語だ?」
スズキさんは英語が苦手なのだった。

突然、足音が聞こえた。何人かで走っているようだ。
790創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 15:58:37 ID:sc2IXago
「やばい!」スズキさんは逃げ出した。
足音から剣呑な雰囲気を察したのだ。
あれは何か獲物を捕らえようと必死な男たちに違いない。
その獲物とは、自分である。
「ゴルァ、スズキぃぃぃ!」地下のタイル張りの壁に反響して声が聞こえてきた。
「うわあああ!」悲鳴をあげるスズキさん。
部屋に続くハシゴはいつの間にかなくなっていた。
791創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 16:44:36 ID:9zc3//Ik
「とりあえず逃げよう」スズキさんは思った。難しい事は後で考えよう。今まで通りに。
スズキさんは走った。サンダルがキュッキュッと音を立てる。

殺気立てて追ってくる足音は小さくならない。

『スズキさん、スズキさん』声がする。
『こっちだよ。スズキさん』
それは頭の中に直接響いている声だ。
792創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 17:36:25 ID:ZWFwbcd3
藻部「なんじゃこりゃワイの出番がないやんけ!」
モブ北「ニダーーーーーー!」
裳武「なんじゃこりゃ誰かスズキ探してよ」
ジャコビ「スズキは変態だ♪」
安浦『お前ら空気嫁!』
793創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 20:37:14 ID:s7LUuVKl
「俺達にも出番を!」
そう言ってペニス一郎が立ち上がる。
ずん。
スズキさんの胸に、ナイフが突き立つ。「え」どしゃり、と地に崩れ落ちる。
「ははっははははははははは、ペニス君。君は、主人公ではない。主人公は私、安浦ですよ」
「否、ペニスでも安浦でもない。主人公は俺、ジリノフスキーだ」
「それは勘違いだよ、Mr.ジリノフスキー」「なにを言うか、貴様」「おいおまいら俺のこと無視するなよ」「だまれ性器野郎」
「は、おまえいま性器っつったか」「あぁ言ったとも」「表でろ」「これだから性器は。すぐ力に頼る」「んだとごらぁっ!」
「ははは、黄色人種は醜いねぇ。同族嫌悪かい」「はい?同族?私が性器だとでも?」「そう聞こえなかったかな?」「聞こえたから問題なんです」
「血祭りだ、血祭りの準備だぁぁぁぁっっ!」「戦争だ、戦争を始めようではないか!」「ヨーロッパの誇りにかけて、貴男方を殺します」

そして誰もいなくなった。
794創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 06:27:37 ID:O+fh0i0K
「最近のDVDはこの終わり方が流行ってんのかね」
「かもね」
スズキさんは欠伸をした。大きな欠伸だった。

「さてと」スズキさんは立ち上がる。
「部屋に戻るわ」
「おやすみ」
「おやすみ、明日はバイトか・・・」
795創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 12:24:36 ID:mAFuP9jI
二階の自室へと戻るスズキさん。
寝不足が祟ったに違いない。階段を踏み外した。
「ぐぼっおおお!」転倒して顔面をしたたかに強打した。
溢れ出す鼻血で辺り一面がみるみる赤く染まっていく。意識が遠ざかる。
こんなくだらぬ死にかたを俺はするのか……。
スズキさんは泣き笑いのような表情を浮かべた。
796創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 15:57:44 ID:tZbLOWMY
スズキさんは朦朧とした意識の中、自分の母の姿を見た。
母は悲しそうな顔をしていた。やめてくれよ、とスズキさんは言う。そんな顔、見たくない。
「あなたはまだ、死んではなりません」咎めるような口調で、母は叱責する。
母の顔は、険しくなっていく、なのに母は泣いている。
「あなたは、まだ」自らの母の言葉を遮るように、スズキさんは言う。「俺は、死なない」
そして、スズキさんは死の淵から蘇る。或いはもう死んでしまったのかもしれない。
けれど、そんなことどうでもいい。俺がやることは唯一つ―――――――――――――――――――。

「びっくりドンキーに行こう」

>>1にもどる。
797創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 16:26:57 ID:waP1K95D
>>1から戻って来ましたよ。

びっくりドンキー、赤羽OK横丁店、深夜。
スズキさんはジャージにサンダルで店の前に立っていた。

「ここは24時間営業じゃないんだ・・・」
798創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 17:07:42 ID:i4yrb0cD
オーシャンズ2ちゃんねらー!
799創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 19:00:18 ID:mAFuP9jI
びっくりドンキーから全裸の2ちゃんねらーたちがわらわらと飛び出してきてスズキさんを襲う。
「うわあああ!」悲鳴を上げるスズキさん。
2ちゃんねらーたちはどいつもコイツもキモヲタばかり。顔面が不細工なのは共通で、体型的には極端に太っているか痩せているかのどちらかだ。
「スズキさん」
「スズキさん」
「スズキちゃあああん」
彼らは久しぶりの外出に興奮しているのだろう。醜い顔を赤く染め半勃起状態である。
スズキさんの服を脱がし始めた。
800創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 22:20:52 ID:tZbLOWMY
スズキさんはされるがままに、衣服を脱がされる。
自らの身を、キモオタに委ねる。
捧げる。自分の『始めて』を、このキモオタたちに―――――――――――――――――――――――――――。

                       目覚めなさい。

スズキさんは聞いた。魂の奥底から響いてくるその声を、聞いた。

                       今こそ貴方の≪ゲイパワー≫を発揮するときです。

「俺の、俺の、≪ゲイパワー≫?」

                       貴方の性癖を、覚醒させなさい。

「目覚めよ―――――――――………………っ」スズキさんは無意識のうちに、言葉を紡いでいた。

                       解放させるときが、来たのです。

「俺の………………≪ゲイパワー≫………っっ!」
スズキさんが言った直後に、もう一人のスズキさんがおっきした。
バベルを思わせるそれに、キモオタたちのそれも完全におっきした。
そして、彼らは乱れ、交じり合う。とても静かな、夜の街で。
801創る名無しに見る名無し:2010/04/26(月) 06:15:41 ID:5eNksCCq
日曜の赤羽OK横丁から駅前に一体となった彼らは向かった。
そして消防署の裏にある公園の噴水の前で止まった。
ラブホが見えた。
802創る名無しに見る名無し:2010/04/26(月) 11:13:21 ID:Qww3sHJS
「アジャパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
803創る名無しに見る名無し:2010/04/26(月) 16:09:14 ID:zVoos8Bu
と、キモヲタのひとりが叫んだ。
そのまま白目を剥き、口から泡を吐いてぶっ倒れる。
棒のように硬直した体をびくびく痙攣させながら彼はなおも「アジャパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!アジャパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 」 と繰り返す。
「な、なにごとだ!?」呆気に取られるスズキさん。
「アジャパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「アジャパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
次々と他のキモヲタたちもぶっ倒れていく。
ふと上空を見ると光輝く円盤が浮かんでいた。
804創る名無しに見る名無し:2010/04/27(火) 06:13:21 ID:FtrC/MwH
「あ、スズキさん、こんな所にいたんだ」
円盤から声がした。
「乗る?スズキさん」
円盤が降りてくる。そしてスズキさんの近くに着陸した。
ドアが開く。
「早く乗りなよ。スズキさん、外はまだ寒いし」

スズキさんは円盤に乗り込む。
805創る名無しに見る名無し:2010/04/27(火) 20:27:13 ID:nCoWeNyV
スズキさんはそして、円盤内にいたすべての生命体を破壊した。
鮮血が、慟哭が、悲鳴が乱舞する。「た、助けてくれぇっ」そう言った異世界人の頭部が、ぐじゃりと踏み潰される。「あ、悪魔…」そう言った異世界人の胴が、真っ二つに切り裂かれる。
やがて静まり返った円盤の中、スズキさんは血に塗れながら、笑う。それは弱者を前にした、強者の余裕。
「さぁ、地球を滅ぼしますか」スズキさんは呟いた。「俺は新世界の神になる」
スズキさんは叫ぶ。決意を秘めた、深い黒の瞳を、窓の外にむけながら。
「この世界を、ゲイのための、ゲイの世界にするんだ」まるで、神託とでも言うように…………………………………………。
806創る名無しに見る名無し:2010/04/29(木) 06:14:12 ID:lLFtOxZ7



「笑ってるようだが?」
「夢を見ているのでしょう」
「どんな夢だろう?」
「さすがにそれまでは・・・」
「そうだな」

「大佐殿、本部より入電です」
「今、行く」

潜水艦は北極海に向かっている。
807創る名無しに見る名無し:2010/05/01(土) 21:08:12 ID:Bc/WDseF
スズキさんは、夢を見た。見ている、と言ったほうが正しいのだろうか。
「≪ノアの血族≫の血に於いて希う。“水竜の涙”クライム=チャーチストよ、目覚め給え!」
その世界に住む人々は厨二病を患っていた。
「“白銀の聖霊”スズキよ、ようやく戦う気になったか。それでこそ【降霊者】の本領が発揮できると言うものだ。さぁ来い!」
「下らぬ。水竜にとっては人間など、塵芥と大差なし!」スズキさんから放たれる<枢軸>によって、水竜が顕現する。
水竜が、【降霊者】に突進する。水竜の口が開かれる。口の中には、深淵が広がっている。しかし【降霊者】は怯えもせずに、呟いた。

               「―――――――〔鐘〕―――――――――――」

刹那、消しゴムで消されたかのように、ふっと水竜の姿が掻き消えた。
「甘い、甘いよ。アップルパイよりも甘い。“水竜”如きで、ボクを殺せるとでも?否、殺せない。【降霊術】カンテームで“水竜”はイチコロだよ」
ちっと、スズキさんは舌打ちする。そして、
「≪ノアの血族≫の血の下に於いて命じる―――【〈光来人形〉トリニティドールの覚醒】、実行!」
再び<枢軸>から、死神の鎌〔デストロイヤー〕を持つ数十体の〈光来人形〉が顕現した。
808創る名無しに見る名無し:2010/05/03(月) 06:17:56 ID:OiB0bGR9
007出たとこ勝負(終)

次回作、頂上作戦でお会いしましょう。ボンド
809創る名無しに見る名無し:2010/05/03(月) 08:13:15 ID:lcX+ZB74
幕が下りてきた。一斉に観客は席を立つ。
映画館から外に出る。
日差しが眩しい。もう12時過ぎだ。
「腹が減ったな」
そう呟いて高田はサングラスをかけた。
810創る名無しに見る名無し:2010/05/03(月) 11:09:45 ID:Zc4pyNyC
高田は夜の街を闊歩する。静寂の街は、高田の心をわずかに落着かせた。
「ねぇねぇ、おじさん」
背後から声をかけられた。少年の声だった。変声期を迎えていない、10歳程の少年の声だった。
高田は驚愕した。自分の背後から、声がしたことに。彼にとってそれは、初めての経験だった。新人だった頃も、そんなへまはしたことがなかった。
気配を全く、感じなかった。〔触暗〕によっても感知出来なかった。つまり少年は〈気層〉を完全に絶っていたのだ。
「おじさん、【竜呑人】でしょ」少年は言う。「駄目でしょ、危険判定SS級の化け物が、外、出歩いちゃ」
「何で判った」高田の声には、明らかな怯えと殺意が宿っていた。
「それはね」少年が言うが早いか「ボクが」高田の体が変形する。
翼だ。尾だ。角だ。二対の橙の翼が、二又に分かれた橙の尾が、雄犀を思わせる角が、高田の背から臀部から頭から生えてくる。
獰猛な獣のように、高田は少年を威嚇する。
「死ね、クソ餓鬼」高田の放った言葉は「人の話は、最後まで聞こうよ」少年の場違いな明るさを持った声に、遮られた。
「があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
高田の絶叫。夜の街にこだまする、それは【竜呑人】の断末魔。
少年の<枢軸>から顕現した[強羅の魅剣]が、【竜呑人】の腹部を貫いていた。
[強羅の魅剣]の効果〈砕魔〉が、【竜呑人】を浄化する。
「おじさん、相手が悪かったね」少年は続ける。「ボクはね、【降霊者】なんだ」
年相応の笑みを、張り付かせて――――――――――少年は、言葉をつむぐ。
「目醒める魂、其は汝に捧げる≪鎮魂歌≫」さよなら―その声が、聞こえた気がした。
「――――――――――――――――――――――〔孵〕―――――――――――――――」
刹那、【竜呑人】の体が風に吹かれたようにして、消えてしまった。
811創る名無しに見る名無し:2010/05/04(火) 11:11:41 ID:lHj5Kbcb
「タナカさん、タナカさん。この映画、糞つまらないね」
「そうだね、スズキさん」
「また別の映画借りてこようか」
「うん、借りてこよう」
812創る名無しに見る名無し:2010/05/05(水) 04:04:50 ID:wIqFNC1W
「今度はロボットアニメにしようか?」
「好きだね、スズキさんも」
「タナカさんも好きでしょ」
「うん」
「ははは」
「ははは」
813創る名無しに見る名無し:2010/05/05(水) 12:23:57 ID:ZL4uBub8
「長官!大変です」
「どうしたのかね」
「巨大ロボットが普天間に現れました」
「何だと!」
「長官!米軍基地からSOSです」
「ううむ」
「長官!」
「わかった。こんなこともあろうかとある物を用意しておいたんだ」
「真田長官!それは何ですか?」
「古代君、見たまえ!」
「こ、これは」
814創る名無しに見る名無し:2010/05/08(土) 12:12:54 ID:6wqyWW1g
「ぼく、ドラえもん」

それは身長50メートルのジャイアント・ドラえもんだった。
815創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 12:46:39 ID:zqmkiFlh
「ゆけ、ドラえもん!あの化けモンを殺して来い!」長官の言葉に反応して、ドラえもんはポケットからタケコプターを取り出した。
「肯定。標的認知。対象は殺人鬼スネ夫。出発準備完了。一秒とコンマ22秒後に命令を実行します」
機械的な声を残して、ドラえもんは―――――――――――――――――――
「実行」
――――――――――――――――――――普天間の空に飛び立った。

「ほう、来たか。ドラえもん。百二十八年と二ヶ月四十六時間七分五十三秒ぶりだね」
「スネ夫。マスターの命令により、貴方を排除します」
「出来るかな?」スネ夫は問う。「殺人鬼になったボクを、君と同じロボットとなったボクを殺すことが―――」
「肯定。殺人鬼ロボットへの対処方法は4802パターンあります」
「じゃあ、やってみろよ」
「肯定。コンマ12秒後にマスターの命令を実行します」
「                                」
スネ夫が挑発するよりも、早く。
「実行」
普天間にその声が響いた。
816創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 13:49:43 ID:YiXRL4kd
「真田長官!スレッドの切れ目が生じています」
「古代、恐れていた事が現実となったようだ」
「真田長官、このままではカオスに、全ては無秩序の状態になってしまいます」
「ドラえもんを出した奴はここまで計算していたのだろうか・・・」
「真田長官!」
「古代、こんなこともあろうかとこれを用意しておいたんだ」
「真田長官!」
817創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 13:18:50 ID:VmkoFMuq
それは、バイブレータだった。
818創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 06:31:06 ID:EJ6/VxNY
「真田長官・・・・」
「これが新兵器のコスモバイブレータだ」
「真田長官、いや真田さん、どうしたんですか?」
「何を言っているんだ、古代?お前こそどうした?」
「真田長官、じゃこれは何に使うんですか?」
「古代、これをくわえろ!」
「え?」
「くわえろ!古代、奥まで、だ」
真田は固まっている古代を前にいきなり服を脱ぎ出した。
「真田長官・・・」
「見ていろ!古代、これが俺の一本刀土俵入りでござんす!」
「ござんすって・・・・」
819創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 10:04:50 ID:KeFukK0X



         そ し て 彼 は ホ モ に 目 覚 め る


                                         
820創る名無しに見る名無し:2010/05/21(金) 19:57:55 ID:2PzYnrTO
いつからこのスレは、こんなことになったのだろうか。
いつから?
ううん。きっといつからなんて、どうでも良いことなんだ。
今までが駄目だったら、今、この瞬間から変えていけば良い。
今、この瞬間から―――――――――――――――――――――――――――――――。

そして、私とギー太の物語の、幕が開いた。
821創る名無しに見る名無し:2010/05/22(土) 02:03:33 ID:MI5Y9qpO
私「しかし暇だね」
ギー太「全くだ」
中古のミツビシの船は何度目かのオーバーホールをケンタウロス第6星系のドックで終えたばかりで調子は良い。
しかしいつものようにあと地球時間で3日もすればガタが来る筈だ。
私「君の故郷へ寄って行くか?」
ギー太「故郷ねぇ」
私「気乗りしないみたいだね」
ギー太の故郷はここから20光年先のギルガメス星系第4惑星だ。
ギー太「今は確か氷河期の筈だよ。君は寒いのは好きか?」
私「さすがにマイナス100度は僕にはキツイよ」
822創る名無しに見る名無し:2010/05/22(土) 09:39:28 ID:xswSolYg
「救助信号を受信したわ」
ミツコが言った。ミツコとはこの中古ミツビシ亜空間航船のコンピュータの愛称である。
勿論、ミツビシだからミツコだ。
私「退屈しのぎには丁度いいかもね」
ギー太「危ない橋かもしれないよ」
823創る名無しに見る名無し:2010/05/22(土) 15:39:04 ID:3EsJ4f2y
私「だったら、なおさら渡るべきだろ!」
824創る名無しに見る名無し:2010/05/22(土) 18:38:24 ID:F/oQ2Fdx
ギー太「ミツコ、行くからさ、座標を計算してよ」
ミツコ「わかったわ、でもあんたたち物好きね」
私「よく言うよ、トラブルが好きなくせに」
ギー太「さてと」

「冒険が始まりますか」


825創る名無しに見る名無し:2010/05/23(日) 22:37:58 ID:wWW+7uDg
『こちらバララント第476警備隊!貴船は不可侵宙域に侵入している!速やかに停船せよ!』
ミーズから発進したファッティーの編隊が中古ミツビシを包囲した
826創る名無しに見る名無し:2010/05/24(月) 06:12:56 ID:md3LcQKS
ミツコ「ごめん、計算間違ったわ」
ギー太「間違ったって・・・・」
ミツコ「中古だし、私」
トラクタービームに中古ミツビシは捕らわれ母艦に引き寄せられる。
私「ギー太、何か昔の映画でこんなシーンがあったな」
ギー太「お姫様がいるんだっけ」
ミツコ「何言ってんのよ」
827創る名無しに見る名無し:2010/05/24(月) 06:49:43 ID:md3LcQKS
ギー太「あ」
私「どうした?」
ギー太「やばいよ」
ミツコ「何なのよ」

ギー太「バララントじゃん、俺ギルガメスだし」
828創る名無しに見る名無し:2010/05/24(月) 10:16:08 ID:HEcAZYCX
ミーズの指揮官はロッチナ大佐だった
「素体をどこへやった?」
「知りませんって」
「では拷問だ、男は電撃責め、女は全裸ムチ打ちにしょう」
829創る名無しに見る名無し:2010/05/24(月) 18:31:50 ID:SVsnghON
私「素体って言っても・・・」
ロッチナ大佐「否、お前は知っているはずだ」
ギー太「これはOVAですか?」
私「全く12チャンも忘れた頃にアニメでヒットを飛ばすな」
ロッチナ大佐「何を言っておるのだ?」
「ではお前らの体に直接聞くまで、だ」
ロッチナ大佐は電圧を上げるよう部下に指示する。
830創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 18:51:41 ID:cMhD37Uz
「大変ですロッチナ大佐!」
「どうした?」
「メディカルチェックのデータによればこの男は口蹄疫に感染しています!」
「やむおえん…脱衣!」
着ていた軍服を引き裂き世紀末モヒカンにモードチェンジするロッチナ
「汚物は消毒だぁーーーっ!」
ロッチナ(世紀末モヒカンモード)の火炎放射器が火を吹いた
831創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 19:12:03 ID:If8SNHm2
私「ふー」
ギー太「まいったな」
ミツコ「転送が間に合って良かったわ」
私「ボトムズは陰気臭くてさ」
ギー太「それは言わない方が・・・」
832創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 06:26:45 ID:O2sXcld0
突如艦内に鳴り響くレッドショルダーマーチ
「ぐあ〜!同じメロディーばかりで気が狂う〜〜〜っ!」
833創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 06:39:36 ID:tXFVQ9X9
ロッチナ大佐「レッドショルダーの腕っこきの何人かをそちらへ送った。貴殿の健闘を祈る」
ギー太「・・・俺が行く」
私「ギー太、どうした?雰囲気が違うぞ」
ギー太「ミツコ、用意してくれ」
私「ギー太?」

ギー太はゴーグルをかけて、コックピットを閉じた。

834創る名無しに見る名無し:2010/06/04(金) 18:54:33 ID:XqDUIs0z
菅原「と言う夢を見たのさ」
朱雀「へえ、そうなんだ」
菅原「そしてここからが急展開よ!なんとギー太が  彼の言葉を遮るようにして、朱雀の携帯が振動した。
朱雀「あ、悪い電話だ」胸ポケットに入っていた携帯を慣れた手つきで取り出す。
電話をかけてきた相手の名を見て、朱雀は愕然とする。
朱雀の携帯の液晶画面には、たった二文字が浮かび上がっていた。
                                 死神、と。
おい、出ないのか?菅原の声に、朱雀ははっとする。
朱雀「ああ、出るよ……トイレはどっちだ?」
菅原は、朱雀の問いに何か得心がいったようにして「向こうだ」と台所を指差しながら答える。朱雀はトイレへと向かう。
菅原「彼女だろ」
朱雀「いいや、違うね」冷やかすような菅原の口調に苛立ちながらも、朱雀は極めて冷静を装って言った。
朱雀「俺を迎えに来た、意地悪な神様だよ」とても弱弱しい声音だった。
835創る名無しに見る名無し:2010/06/05(土) 01:01:53 ID:oG+V+h01
菅原「なんだいなんだい。馬鹿に、弱々しいじゃないかい?」
朱雀「弱々しいかね」
菅原「弱々しいなんてもんじゃないよ。若いんだから元気よく行こうよ。」
朱雀「若いんだからて、君だって同じ歳じゃないかえ?」
836創る名無しに見る名無し:2010/06/05(土) 03:07:28 ID:VSSnF0Bb
そう言って、朱雀はトイレの扉を開けた。「じゃあな」朱雀のその声に、菅原はきょとんとした。何故、別れの挨拶をするのだろう。
バタン。ドアが閉まり、ガチャリと鍵が閉められた。
菅原は、思ってもいなかった。
もう、朱雀と会えなくなるということに。

朱雀は電話に出る。「なんだい?死神さん」陽気に殺気を振りまいた口ぶりで彼は言った。
「判っているだろう?」電話の相手、死神は重々しい口調で言った。
「君の肉体の貸与期間は切れた。返してもらうぞ、その肉体」
朱雀は一言「やってみろよ」と言い残し、電話を切った。トイレの窓から、外に出る。案外すっぽりと出れた。
さぁ、逃亡劇の始まりだ。
837創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 16:29:33 ID:08wAJ7ge
まず朱雀は変装をすることにした。
ハゲヅラを被り、黒縁の丸眼鏡をかけ、ちょび髭もつける。
でも、何かがたりない。そうだ、腹巻きとステテコだ。これでバッチリ。
ついでにラジカセも買って、曲を流す。名曲【タブー】。

「ちょっとだけよ〜。あんたも好きね〜」朱雀はストリッパーの真似事をした。
町行く子供たちから拍手喝采、大爆笑された。
838創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 18:05:25 ID:k3xgaFXS
渦のような拍手喝采を受けながらも、朱雀の心は死神の恐怖に震えていた。
吹き矢が道路標識の中心を射抜こうが、ガードレールにまたがって放尿を披露しようが、不安は拭えなかった。
おもむろに信号機によじ登り、回転しながら滑り落ちるアクロバットの体勢に入りかけたとき、
839創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 22:13:32 ID:08wAJ7ge
子供たちは叫んだ。
「朱雀うしろ!うしろーっ!」
しかし朱雀は気づかない。わざとらしいまでに後ろを振り向こうともしない。
芝居がかった表情で何かを探したりしている。
「朱雀うしろ!うしろーっ!」
「朱雀うしろ!うしろーっ!」
はたして朱雀の命運やいかに!?
840創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 22:25:57 ID:OVKnpfNZ
「次週、vsケンシロウ 〜七つの傷を持つ朱雀〜 乞う、ご期待ください!」

と、そこまで見たところで、俺はテレビを消した。
俺の隣には、亀甲縛りをされたまま昏倒した一人の幼女がいた。
おもむろに、ズボンの社会の窓を開けた。
さぁ、子づくりの始まりだ。
841創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 23:18:42 ID:58V4xk1M
よく見ると幼女ではなく妖女だった。うへぇ、妖怪砂かけババアかよ
842創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 00:20:04 ID:cLDNYigr
しかし突如として熟女好きに目覚めた俺に死角は無かった。
そしてババアとの一連の行為を終えた俺は真剣にババアとの結婚を考え始めていた。
843創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 00:47:10 ID:BuRLED2o
ババアの名前はひとみといった。漢字は分からない。
ババアの口から聞いた名前がそれだった。
「あたしゃーよ〜」と、その枕言葉がないと何も喋れないババアである。
ババアは飲食店を経営していた。
耳が遠いので客の注文をよく間違えたりする。
オデンの具を皿に盛ろうとして汁をオタマから客にぶっ掛けたることもたびたびで、背の高いタラコ唇の客からよく文句を言われる。
しかし最後にタラコ唇の客の「ダメだこりゃ」の一言で全てがなかった事となるから都合がいい。
ひとみバアサンは人気者だ。
844創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 19:34:51 ID:+eXuSJZU
「酒を・・」
見知らぬ男が一人店に入って来た。
男は土地の者ではなかった。常連客は警戒している。
ひとみバアサンは黙ってコップに酒を注ぐ。
「冷で良いよね?」
「構わない」
男は酒を飲む。
「あんた・・・もしや?」
ひとみバアサンは言った。

845創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 00:53:41 ID:gAygoxOL
「ケンシロウじゃないか!」とバアサンは言った。
846創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 03:13:05 ID:Ddbh1ZqN
「昔の話だ・・・」男は言った。
「そうね、昔の話ね」バアサンは答えた。

銃声が聞こえた。遠くは無い。否、むしろ近い。
一発ではなかった。足音が聞こえる。靴底が硬く厚い、そしてかなりの人数だ。

「追われているの、ケンシロウ?」
「・・・」
847創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 07:10:03 ID:rb13DJdv
ケンシロウは押し黙ったまま、目を伏せた
その動作だけで、ひとみ婆さんが彼の気持ちを察するのには十分すぎた
「かわいそうに……大丈夫だよ、このカウンターの下にお入り 何があっても顔を出しちゃぁ、いけないよ」
ケンシロウよりも小さな、腰の曲がったおばあちゃんが、皺くちゃの手でカウンターの間仕切りを開けてやる
彼は、ヒトミばあさんの顔を見ることもできずに、さっとその中に入り込んだ
間もなく玄関先であわただしい音がし、無骨な男たちが店内になだれ込んできた
848創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 21:26:54 ID:6+JD2EYf
ひとみ婆さん「銃火器なんぞ、使ってんじゃねえぇぇぇぇぇ!ぶるあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
849創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 21:33:48 ID:LrVcFoPg
「確かにこの店に入ったんだなペンチマン!」
「おうよビッグボディの旦那!この目でバッチリ見届けたぜ!」
「いや、お前の顔のどこに目が?」
「レオパルドン、てめえオレの顔に文句あんのかァア?」
「ケンカはよさんか!ゴーレムマン、キャノンボーラー、二人を止めろ!」
「ウホ!いいババア!」
「俺エイヒレと焼酎熱燗ね」
「バカモノ〜!」
850創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 01:48:35 ID:lGDUt84n
ペンチマン「あ、そういや知ってます?」
レオパルドン「ああ、あれね。」
ゴーレムマン「……?」
キャノンボーラーは(その話はするな)、と目で訴えている。
ビッグボディ「…いやあれは事故だしね。あの子も後で平謝りしてたし。あの子は頭のいい子なんだけどちょっとカラダが固くてさ、」
キャノンボーラー「…だからって脳天を鉄柱に叩きつけるってあり得ないですよ。ビッグボディさんじゃなかったら死んでますよ?」
851創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 10:33:25 ID:hGySYylz
ひとみ婆さんは
その話に聞き耳を立てながらエイヒレと焼酎の準備を進める
852創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 19:46:23 ID:BEYHGSP/
「ふぅー・・」ケンシロウは息をついた。
もうここまで来れば大丈夫だろう。
「疲れた・・」
思えば長い事追われていた。
853創る名無しに見る名無し:2010/06/23(水) 19:48:18 ID:CXT5fu5I
それでは反省会を開きたいと思います。
今までのスレを書き込んだ方々、出て来てください。

私の言いたいのは、あのジリノフスキーの所は結構良かったんじゃないかと

大英博物館にノアの方舟がある〜 の件はやっぱり今読み返しても秀逸ですよ。
854創る名無しに見る名無し:2010/06/23(水) 20:56:42 ID:30Nej7Gp
瑛太「あー、オメコしたい」
855創る名無しに見る名無し:2010/06/24(木) 14:51:04 ID:impG6nNA
「カエーライス食いてぇ」
856創る名無しに見る名無し:2010/06/26(土) 01:45:58 ID:QAtzyeZr
失礼して反省会に私もコメントをさせておくれ。

ジリノフスキーのパートは結構長く話が続いてるのね。規制で離れてたから今はじめて読んだわ。
押尾とは守氏のことなのかな?「方舟」ってパトレイバーに出てきたよなあ〜って懐かしい気持ちで読みました。

フキナガシ先生のパートは、俺も参加しました。滅茶苦茶なりに話が続いてて結構好きです。

関係ないけど、「ペニス一郎」とか「18号」って必ずといっていいほど登場するよね。
実はこの手のスレに来るのって毎回同じ連中なのかと推測してみる。
857創る名無しに見る名無し:2010/06/26(土) 19:24:39 ID:VWndfvVH
>>856
一番好きな流れはどこですか?
○○○から×××まで、で
858創る名無しに見る名無し:2010/06/26(土) 19:30:42 ID:VWndfvVH
634〜652
ですね。私の好きなのは
859創る名無しに見る名無し:2010/06/27(日) 01:12:10 ID:OL9QTvPj
167さんの文が好きですね。479さんもいいね。
鬼畜桃太郎を登場させたのは俺だね。最近、某スレで鬼畜浦島太郎をやろうとしたら潰されたw
誰でも参加できるって意味ではありだと思ったんだけどね

俺自身は酩酊しながら書くんだけど、リレーはちゃんとしてるよ。
まあ、ぶった切られたり貼られたりしても無理やりつなげるってのも醍醐味だがね
860創る名無しに見る名無し:2010/06/27(日) 19:43:51 ID:eN1Q3xGG
ジリノフスキーを出したのは僕だ。
彼はロシアの極右だ。
861創る名無しに見る名無し:2010/07/06(火) 06:49:25 ID:aWeSRImu
リレー小説をネットで書くことは楽しい訳です。
でも荒らされるのは我慢ならない。これからの季節、荒しは増えるでしょう。
会員制でリレー小説を書けるサイトがあったらな、と。

それ程儲けは出ないと思いますが、プラスマイナス0くらいにはなるかと。
862創る名無しに見る名無し:2010/07/09(金) 18:58:11 ID:pld4TDMU
最後の挨拶は本部長の所だった。
左門が入ると本部長は大きな机の向こうの大きな椅子に座ったまま彼を手招きした。
「まだ間に合うぞ、左門」
「いえ、もう決まった事ですから」
「左門、長い休暇という事にも出来るんだぞ」
「申し訳ありません。実はもうクルマも買ってしまいまして・・・」
「そうか・・。で、クルマは何を買ったんだ?」
「67年型のマスタングです」
「左門」
「はい」
「お前は良い趣味をしているよ」
「ありがとうございます」

15分後、左門は同期に無理を言って今日だけ使わせてもらっている地下の駐車場に降りた。
青白い灯りに照らされて彼のマスタングがあった。荷物はもうトランクに詰めてある。
「さてと」左門は呟く。
「行くか?相棒」
863名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 20:20:18 ID:RcLuQcOy
「社長、これはどういう事ですか?」
「何だい?」
「これから1ヶ月間、どこへ行くんですか?」
「夏休みだよ、単なる夏休みさ」
「重役会議はどうすんですか?」
「根回しはしてある」
「携帯はお持ちですよね?」
「いや」
「社長!」
「1ヶ月後に戻るよ」
「社長!」
「良い休日を」

花形は専用のエレベータに乗った。
腕時計を見た。そして腕時計を外した。
別にこのまま床に投げ捨てても構わないが、そうすると修理費に、確か課長クラスの年収がかかる筈なので、止めた。
864名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 22:59:50 ID:DHqeIgWW
桃禿モモハゲ看護師長「フキナガシ先生〜〜っ、院内の七夕タナバタの短冊にこんなものが!!読み上げますわね。
『フキナガシ先生、フラメンコダンスあっぱれ。チャチャチャ。』
以上です。」
865創る名無しに見る名無し:2010/07/11(日) 23:29:46 ID:DHqeIgWW
ちょうどフキナガシ先生はフェリーチェトワコのハートの手鏡で口をナナメに曲げて笑う顔をチェックしていた。
フキナガシ先生「む。右顔よし。左顔よし。
なんだぬ?モモハゲ師長。チャチャチャは踊らぬが要望があるのかね。
で、テロテロ白衣は出来上がったかね??」
866創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 15:41:33 ID:3celi1UO
しかし、その問いに答えは無い。
代わりに、一発の銃声が轟いた。
フキナガシ先生がその音の方向に顔を向けようと、するよりも早く。
「動くな」
冷たい声が、耳元で聞こえた。
次いで、背筋が氷漬けになってしまいそうなほど冷淡な、ナイフの刀身が、フキナガシ先生の首に宛がわれた。
「……何が、目的だ?」抵抗する意思が全く無いことを示すような口調で、フキナガシ先生は尋ねる。その声には、一片の余裕も無い。
始めるんだよ、と背後から答えが返ってきた。
何を、という問いに、フキナガシ先生を殺そうと目論んでいる人物―――花形は答える。
とても静かな、声音で。

「この世界を壊すための、殺戮劇を」

刹那、フキナガシ先生の命を、ナイフがもぎ取っていった。
867創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 20:04:48 ID:AzsAznuk
「左門!」
マスタングが急停止する。
「乗れよ」
花形がマスタングに飛び乗ると左門は急発進した。
車線変更を繰り返し、その数だけクラクションと罵声を浴びる。
高速に乗り少し落ち着いた頃、花形は左門に話しかける。しかし吹きさっらしの風の中、大声で話さなければならない。
「何でこんな派手なクルマにしたんだ?」
「何でも好きな車にしろと言ったろ?花形」
全くどうやってあの男を探し出そうというのだろうと花形は思った。
ここ20十年余り姿を隠しているあの男を。
全ての鍵を握るあの男を。
「星・・・」
花形はため息をついた。しかしすぐに時速150キロの向かい風に消された。
868創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 20:46:33 ID:5+HtHJK/
test
869創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 22:26:29 ID:3celi1UO
花形は思い出していた。
それは、今から20年前、6月16日におこったことである。

花形は温厚な少年だった。誰が見ても優等生と認める、模範のような少年だった。
しかし、必然的に花形は周りの同年代の子供達によって、いじめを受けるようになってしまった。
870創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 23:15:56 ID:cBJ8gEbw
モモハゲ看護師長「んーと、確か。。衿元が紺色のビロードのリボンになってるんですのよね。それで、それで、それでお袖が膨らんだ袖で!あれは素敵ですわねぇ!ええ、ええ。」

空太郎ソラタロウ先生「ハハハハ(笑)。ダロ??まるでヨーゼフ公爵って感じダロ???愛用してるんすよ。
あ、こんちわっす。最近、百日紅サルスベリ病院から赴任してきた人形科の宝田空太郎っす。」
871創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 23:20:30 ID:cBJ8gEbw
花形「ズボンでそういうのあるかね??ロマン派みたいなの。」

空太郎先生「きみは誰だ?あ?あ??」
872創る名無しに見る名無し:2010/07/13(火) 19:15:45 ID:F7jKswUe
図書館で花形は本を読んでいた。
別に本が好きなわけではなかった。
ただ、こうしていれば誰も自分を構わない。それが彼には心地よかった。
「おい、花形」
花形は振り向く。
「左門君・・」
そこにはクラスで一番背が高く、そして一番人気がある左門がいた。
「お前、俺が呼び捨てしてんだから君付けは止めろよ」
「申し訳ない」
「良いから、来い」
「来いってどこへだよ、左門君」
「左門、だ」
左門はグランドを指差す。
「花形」
「何だい、左門・・」
左門はニヤリと笑って言った。
「お前、野球が好きだろ?」
873創る名無しに見る名無し:2010/07/13(火) 22:05:40 ID:/wo1zssa
その頃ライフル競技に転向した星は■生太郎とともにソ連−フィンランド国境にいた
「麻■さん、ここで何をするんですか?」
「すぐに分かる」
やがて国境のソ連側から一人の男がやってくる
男は10メートルほど距離をおいたところで歩みを止めた
「■ソーッ!」
男が叫んでジャンパーとシャツを脱ぎ捨てる
「プー■ンッ!」
麻生も上半身裸になった
二人は猛烈なダッシュで距離を詰め喜々として殴り合いを始めた
874創る名無しに見る名無し:2010/07/14(水) 01:09:45 ID:MeulO2/n
そこまで書いて、十五歳の天才小説家、柿句蛍子(かきくけいこ)はため息をついた。
(私、何してるんだろう……)
蛍子は齢十三のときに作家デビュー以来、一月に一作は刊行してると言うことで、無名の新人から一気に、有名小説家へと成り上がったのだ。
そんな蛍子も今年は受験が控えていた。蛍子が志望している高校は国内でも名高いK高校であった。
そのため、作家活動は控えたかった。勉強に専念したかった。
しかし読者の方々が待っていると、期待していると考えると考えると、どうにも小説を書きたくなるのだ。
生理的欲求と同じように、小説を書くということは蛍子にとって、無くてはならないものとなってしまっていた。
無限にアイデアは浮かぶのに、時間は有限だから、満足いくまで私は小説を書くことが出来ない。
蛍子は望んだ。それは全人類が一生のうちに願うことであり、しかし決して、叶わないことだった。
(時間なんて、止まっちゃえばいいのに―――)
願った瞬間、蛍子の近くにあった時計の針が止まったことに、蛍子は気付かなかった。
875創る名無しに見る名無し:2010/07/14(水) 18:23:36 ID:NTHa+NYQ
そう、蛍子がひそかに思いを寄せる3年B組の輿石センパイは
実はニャルラトホテプだったのだ
876創る名無しに見る名無し:2010/07/15(木) 03:54:43 ID:CvIU276Y
だがその事実を蛍子が知ることはない。
異質な変容を遂げゆく世界の中で、彼女はすでに犠牲になっていたのだ。
自らの夢や仕事、そして淡い恋。それらに想いを馳せながら彼女は今日も眠り続ける。
二度と覚めることのない現実を夢見て。
877創る名無しに見る名無し:2010/07/15(木) 07:31:01 ID:6V+QTuMx
そのとき不思議なことが起こった!
878創る名無しに見る名無し:2010/07/16(金) 01:04:26 ID:BP3j9y70
蛍子は男になってしまったのだ!
879創る名無しに見る名無し:2010/07/16(金) 10:16:55 ID:ZlyL/HSr
倉田保昭の顔と
ヤン・スエの肉体
70年代香港カラテ映画のソウルを身につけた蛍子改め蛍一郎は
シーシェパード撃滅のため南極に向った
880創る名無しに見る名無し:2010/07/18(日) 00:04:55 ID:XOaq9h0p
そんな彼を襲ったのは、空襲であった。
881創る名無しに見る名無し:2010/07/18(日) 13:23:19 ID:pFqihi0L
いつの間にか彼は1943年のロッテルダムにいて英国空軍第633爆撃飛行中隊のボストン
軽爆撃機の攻撃に晒される軍用列車の上でシュトロハイムと対峙していたのだ
882創る名無しに見る名無し:2010/07/25(日) 19:39:36 ID:wdHBRpJs
こんなストーリーじゃだめだ!作り直し!!!!!!
883創る名無しに見る名無し:2010/07/25(日) 19:48:11 ID:wdHBRpJs
ロシア、モスクワ大学地下8階、10年間の間、閉鎖されていたジリノフスキー研究室に灯が点いている。
「新しいパターンだ」
「こんな前例は、全く有りません」
「うむ、おそらくは今回の例が、このスレッドの迷走をとめてくれるだろう」
ジリノフスキーの呟きに被せるように、何者かの声が聞こえた。
「いいえ、まだ、迷走は続きますよ」
「………誰だ、お前」
ジリノフスキーが見たものは、フキナガシ先生その人だった。
「今から、始まるのですから」
「何がだ?」
「決まっているでしょう?」フキナガシ先生は空を仰ぐように、両の手を広げた。「第三次世界大戦が、ですよ」

直後、北朝鮮から、核ミサイルが発射された。
それは、寸分の狂いなく、日本の首都に落下した。
それが、世界大戦の合図となった。
884創る名無しに見る名無し:2010/07/31(土) 00:07:13 ID:2x382rH4
閃光がすべてを赤く染めつくした
と、そこで妻の呼ぶ声がする。夢だった、おかしな夢を見た
ロシア旅行のパンフレットを嬉しげに眺めていた妻の話を右から左に
聞き流していたつもり、心にとどめていたのか、思わず苦笑する
目がさえた。ノートパソコンを開いた。続きの小説を書いてしまうか。
妻が入れてくれたローズヒップティの香りが鼻をくすぐった
885創る名無しに見る名無し:2010/08/01(日) 23:10:31 ID:o/KJ1clJ
――と言う、夢を見たんだ。と彼女は言った。
BGMには、邦楽が流れていた。間接照明の明かりが、彼女を一層艶かしくした。一軒のゲイバーでのことだ。
「不思議なものね。私にまだ、男の頃の記憶が、残ってるなんて」彼女はそして、自嘲気味な笑みを浮かべた。
「ああ、そうだね。でも…」
「でも?」
「ぼくは君が、女になってくれて嬉しいよ」
その台詞を聞いた彼女は、目を見開いて「ありがとう」ゆっくりとした声音で言った。
「今日は何だか、疲れちゃったわ」彼女はぼくに、しなだれかかってきた。
「そうだね」ぼくはワインを飲み干した。
「休みましょうよ」妖しい笑みを浮かべる。「今日は貴方と、一緒に寝たいわ」
「わかりやすい誘いだね」でも、ぼくは「そういうの、嫌いじゃない」
ぼくは彼女の手を握り締めた。
「寝かさないよ、今夜は」
886創る名無しに見る名無し:2010/08/01(日) 23:29:33 ID:o/KJ1clJ



アッ―――――――――――――!


                 
887創る名無しに見る名無し
寝返りを打つと糊の効いたシーツが音を立てた。
ぼくは体を起こす。
彼女の姿は無い。
「やはりそうか」
ぼくはため息をつく。
カーテンを開けて朝の光を入れる。遠くにロケットの発射台が見える。
彼女はこれから戦場へ行くのだ。