詩・ポエム 総合スレッド

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1 ◆LV2BMtMVK6
ここは詩作を行い、発表するスレです。
積極的な投下、感想が望ましいです。

ぱっと浮かんだワンフレーズポエムから
制作一週間がかりのソネットまで、詩全般が守備範囲です

一年近くもの間、専用スレがなかったために行き場のない思いをしてきた詩。
いまなら、書き込み先に困ることはありません。

ここで注意
*あなたがそうだと思うものが詩であり、ポエムです。ただし他人の同意を得られるとは限りません。
*荒らしに構う人は立派な荒らしです。スルーする余裕を持ちましょう。荒らしがもっとも嫌うのは無視されることです。

参考URL
詩・ポエム板:http://love6.2ch.net/poem/


メルヘンと詩の中に

永遠の世界の歴史が認められるならば

その時こそ秘密のひとつの言葉から

狂ったものはすべて飛び去る

『オフターディンゲン』 ノヴァーリス
2 ◆LV2BMtMVK6 :2009/08/03(月) 04:24:19 ID:P9+Mj9h0
とりあえず即興でいくつか。
題材には写真スレの初期作品をお借りしました。
3「ティッシュ」 ◆LV2BMtMVK6 :2009/08/03(月) 04:25:18 ID:P9+Mj9h0
我が創作り手よ
汝の手のわざのなすところに思いを致せ
そは暗きうちに浮かぶ塵紙の像なり

汝が形作るものは些か小さけれど
汝が息吹く証しにして汝が生命の露滴
ときに風に遭いて飛ぼうとも
たまさかに軽んずることなかれ

汝が手の成すは汝が娘らなり
この時を得てなお一層厳かなれる
言の葉を左右に綴り
浮かばす像の愛おしさよ

魂の発露にて
儚くしわ寄せ横たわる
限れる元素を組み上げて
やがて虚ろにその身を散らす
ああ
我が創作り手よ
4「教会」 ◆LV2BMtMVK6 :2009/08/03(月) 04:26:34 ID:P9+Mj9h0
わたしの心に差す太陽
あの輝くステンドグラスの向こう
斜めに照らす生ける心臓

あなたの死が全て民草の為なら
あなたの愛が人の子らを照らす日々も
あなたの血が杭のもとに滴る日も
あなたの亡骸が坑に横たわる時まで
あなたを胸に抱えたい

エリ エリ ラマ サバクタニ


わたしの心の外側に沈む陽
世界を残してもろともに
宵の明星が天に昇り

本当に人が人を愛せるのなら
あなたの教えの下に民草が横たわり
あなたの名の下に血を流さず
あなたの道を踏みゆく日が来るなら
あなたの茨の冠を下ろして
主の右手に座る日を

エリ エリ ラマ サバクタニ


永久に在れ
わたしの心の教会
5創る名無しに見る名無し:2009/08/03(月) 04:27:32 ID:noFdwNIV
せっかく立ったので勢いに任せて投下
題材はふと頭によぎった光景

赤い海

どこまでも続く海がある
赤い赤い色の海 僕は上を歩いている
前を歩いた友達の 歩いた軌跡が水面を揺らす
子猫の尻尾がゆらりと揺れて 僕はそれを追いかける
走らないと追いつけない

綺麗に輝く海がある
赤い赤い水底は 僕が落ちたら戻れない
前を歩いた友達の 引いた右手が心を溶かす
魚の鱗がきらりと光り 僕はそれを見つめてる
まぶしすぎて目が痛い

僕だけが歩く海がある
赤い赤い水面は 僕のズボンを染めていく
前を歩いた友達は 先に行くよと帰ってこない
夕日は沈んで時がたち もう朝日が昇っている
立ちすぎて足が痛い

どこまでも続く赤い海 僕の隣を汽車が走る
麦わら帽子が風に乗って 頭を離れて飛んでいく
流れる黒髪抑えて見上げる 夜空も赤く染まってた

赤い海の猫だけは 絶対逃がしてはいけないよ
お前が空を見上げるうちに きっと海で迷子になる
迷子になったらもう最後 赤い世界に呑まれるだけ

麦わら帽子を追いかけて 少年が一人迷い込む
もう元には戻れない
6「夜明け」 ◆LV2BMtMVK6 :2009/08/03(月) 04:27:58 ID:P9+Mj9h0

すぐそこに夜明けは来ているというのに
明るみ始めた空の下漏れるつぶやき

地平線の向こうではきっと太陽が
日本を見ようとしているというのに
僕の夜はまだ空けないでいる

同じ日々?
生きる意味?
働いて寝る この日々に?

電線上でハトたちが
奴が来るのを待っている
きっと今日も晴れた空
きっと昨日と同じ日さ
ちらつく水銀灯は今に役目を終え
奴に居場所を明け渡す

奴が来ると決まって
僕の両眼は痛むんだ
そう流す涙は陽射しのせい
空しい日々のせいじゃない

なあ僕の上の君たちよ
翼持てる君たちは
生きる意味を持ってるかい

そう僕だって持ってたんだ
今では社会に落とされて
折れてひきずる翼だけど
電線の君たちのところにも登れない
ただのお荷物なだけの絶望だけど

希望を僕も持ってたんだ
傷もきっと癒えるよ
電線の上のそこにまで
もっともっと遠くにも
飛び立てる日はきっと来る
ほら確かに見えるだろう
今僕が広げた翼が
頼りないけれどたしかに
7創る名無しに見る名無し:2009/08/03(月) 06:37:03 ID:avQElXyK
手持ちの精神病の本に、「精神病患者の作った詩」ってのが載ってたんだが
需要があるなら転載する
スレ違いなら退散する
8創る名無しに見る名無し:2009/08/03(月) 07:11:19 ID:Lgpj80r6
転載はスレ違いだと思いますよ
9創る名無しに見る名無し:2009/08/03(月) 09:52:32 ID:yHBqUpMA
僕は餓えていた
観覧車から見下ろす一つの絵画
それはあまりに大きすぎて
誰もカンバスの外の世界を信じなかった
無機質な色彩を介さぬ世界が見たかった
しかし、どれだけ高く上がってみても
それが見えることはなかった
僕は餓えていた

僕は諦めて地上に降りた
そこには丘陵があった
なだらかな包み込むようなそれに
僕は引き寄せられた
温もりの中に身を埋めると
いつしか餓えは消えていた

結局、「外の世界」は遥か遠くではなく足下にこそあった
僕は既にその虜だ
昼夜を問わずそれに思いを馳せずにはいられない
嗚呼 おっぱいよ!
10創る名無しに見る名無し:2009/08/03(月) 13:45:24 ID:P9+Mj9h0
>>5
赤い海に首まで浸かっている気持ちになりました
取り残されて迷い込む不安感を感じさせますね
言葉の選び方が綺麗だな、と

>>9
乳房は神聖な母性のシンボルですな
比喩が官能的。
でもなぜ足下なのかわからなかった…orz
11まきひと ◆sZjCgDQbhQ :2009/08/03(月) 17:06:36 ID:oX1OtFQz BE:128028252-PLT(12001)
広い世界のにちゃんねる 創作発表板で出会えた
ステキな人 翠星石のアスキーアートを綴る
ステキな人
アナタのお陰で僕は救われた
だけどアナタにもリアルはあるのでしょう

恋愛とか
人間関係とか
仕事とか
忘れたいことはあると思う
だけど、気づいて欲しい
アナタ書き込み、アナタのステキなアスキーアート、アナタの優しさ、アナタの言葉で
僕は温かくなった

少なくても、今までの人生の蒼が紅に変わった

今度はアナタの番だよ

あなたが今どんな表情(カオ)してるかわからない
もし泣いていたら 笑ってください
涙流しながらでもいいから 笑ってください

今度はあなたが紅くなってください
12 ◆NN1orQGDus :2009/08/03(月) 20:23:01 ID:5ddzaYSQ
即興で二篇ほど書いてみた

『夜想』

ゆらゆらと揺らぎ揺らめく、玉響
かすかに掠れて水面に映る、空
虚ろに移ろう雲、浮くも沈むも依る辺なく
ただ、漂うのみの心
此処に在らずと嘯き吹く風は何処へ
月は嘯き、翳る太陽。


『黄昏』

日、暮れて道遠し
誰が彼ともわからない黄昏は夜を招く
途方に暮れて、僕は道を見失う
手探りで道を探せば見知らぬ道に突き当たり、彷徨い
闇夜の到来を知る
13 ◆91wbDksrrE :2009/08/03(月) 23:30:39 ID:l5aI0D5/
夜の現たるそれは 夜の内には見え 朝を迎えると消え
人生の標(しるべ)たるそれは 夜の内には見えず 朝を迎えても見えず

人の見るそれはただ儚く 脆い
人は故にこそそれを追い 求める

見たき時は遠く
叶いし時は近く
遠くにありて思う事が幸せか
近くにありて気づかぬ事が幸せか



ただ一文字で表される ただ一語では語れぬ物



誰しもが持っている物 誰しもが持っていない物

思うが故にそこにあるのは 夢も人も変わらず
14 ◆91wbDksrrE :2009/08/03(月) 23:31:11 ID:l5aI0D5/
ここまで投下です。

即興で書いたらなんか陳腐な感じにw
15忙殺:2009/08/04(火) 01:59:41 ID:WZwlqKIg
走れ!駆けろ!立ち止まるな!
忙しいなんて言える奴ぁまだまだだ
本当に忙しい奴は脳が疲労物質に対して鈍感になって忙しさに不感症になるんだ
“忙しい”と言える奴は心を亡くすに至っていない
過労で倒れるワーカホリックを見習え
ベトナムの若人のギラギラした眼に学べ
スマートぶってCOOLと書いて無気力な癖に「暑苦しい」なんて腐して根性論を馬鹿にするな
孫正義も堀江貴文も松下幸之助もビルゲイツもバフェットもジョージソロスもロックフェラーも
野口英世もパスツールもデカルトもダビンチもピカソも手塚治虫もリンカーンも
偉業を成した奴ぁみんな根性で脳味噌を鈍感に改造してまで駆け抜けてんだ
限界センサーを疑え!
臨界点なぞマジックで書き替えちまえ!

「もう駄目だ」
「どうせ俺なんか」
「下地が違う」

嘘を吐け!嘘を吐け!嘘を吐け!
世の中の不平等に全てを擦り付けて怠慢に臥す自らを正当化するな
世に不満が在るならば熱く暑苦しく訴えろ!
波を立てれば世界が決める!
間違いならば揺り戻しで潰される
正しければ賛同者が現れる
走れ!駆けろ!立ち止まるな!
“忙しい”という概念を、観念を殺せ!
16創る名無しに見る名無し:2009/08/09(日) 00:57:41 ID:RLhQkQOx
=悪=

今、私の心の中は真っ黒に染まっている。
何もうまくいかない。
何をしても何の得にもならない。
そんな物がどんどん私の心の中に入ってゆく。

自分の好きな事をすると、
相手からはやめろと言われる。
好きな人と一緒に居ようとしても、
辺りにじゃまされる。
仕方なく一人でどこかへ出かけても、
・・・悲しみだけが増えてゆく。

増える。増える。増える。
どんどん増える。
欲望が、不満が、絶望が。
もう頭の中に残るぐらい、
どんどん増えてゆく。

どうしたら人とうまくいくの?
どうしたら幸せが生まれるの?
どうしたら私は笑顔になれるの?
どうしたら昔のように、毎日が楽しい生活になれるの?

幸せって何?
普通って何?
努力って何?
友情って何?
愛って何?
もう何もかも分からない。分からない。
真っ黒に染まった私の心。
もう止められない。止まらない。
誰か私の心の中の真っ黒な色を取って!
そして私をこの苦しみから解放して!

そんな悪なんて、なければ良いのに。
17創る名無しに見る名無し:2009/08/27(木) 15:09:52 ID:xaO7VaXz
悪っつーよりも、心の灰汁って感じがしたですよ
18創る名無しに見る名無し:2009/08/27(木) 16:30:00 ID:EvT+BGcM
それはね、心があるってことさ
19創る名無しに見る名無し:2009/08/29(土) 17:21:07 ID:oBrC/Mnz

『夕陽』
目線の先にあるもの・・・
今日も光ながら視界から消えていく。
そして明日もまた見るだろう。
繰り返すただ見るだけの行動。
だがそれが人にとって一時最高の楽園となる。


4 名前:創る名無しに見る名無し :2009/08/29(土) 16:24:41 ID:oBrC/Mnz
『呼吸』
1つ吸い込む時・・・よく見てごらん。
生きようとする君の勇気が空気と一緒に見えてくる。
普段なにげなくしていることの中にも、
君を支えている何かがあるにちがいない。


5 名前:創る名無しに見る名無し :2009/08/29(土) 16:29:06 ID:oBrC/Mnz
『思考』
頭のなかになにかが流れてくる。
とても速い水流に押し寄せられてくるようだ。
こうして僕は育てられたと改めて感じないか?
これからの水流はもっと速いものとなるだろう。
今この流れに耐え切れる体。自分。
そこからまた新たなる『思考』が始まる。

重複スレから詩の部分だけ移動。
20創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 00:02:22 ID:g1fmkgPu
『うぃうぃ』

助けてねって言ってのんびり手を伸ばすその様が愛らしくて

ぽーっと微笑んでゆっくり抱きしめるのは。

やさしくやさしくブーメランを投げる。そっと取ってね。

まぁそんなに急ぐことでも無いから、放っておいて好きなことして遊んでも良いんだよ。

もしヒマだったら手ぇ繋ごうか。きっとダイダラボッチも驚くはず!

小さなお手手で捕まえてごらん。なんだかふぁーってなるはず。

死なない程度に生きてこうか。小さい君に言われるとなんかくやしいなぁ。ははは。
21創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 00:08:16 ID:g1fmkgPu
>>19
どの詩もなんかこう、「動き」みたいなものがあって面白いですね。
やっぱり固有名詞から、流動的に言葉が思いつくのでしょうか。
そしたら味が出ますね。楽しいです。

このスレにもっと詩人が現れますように。
22創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 03:52:08 ID:Q2igeWtA
未評価
>>3>>4>>6>>11>>12>>13>>15>>20

再評価希望
なし
23創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 04:18:14 ID:n+B2ldSk
ここはセン5の次スレじゃありませんよ
24創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 21:53:22 ID:Q2igeWtA
あっちみたいな殺伐は困るけど、感想が付く可能性高い方が人あつまりそうじゃね?
25褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/10(木) 23:49:05 ID:PQFrf5gO
>>3
これは……っ!! 全年齢板でやっていい内容なのかどうか危ぶむ方向で解釈したが、別の解釈も可能。タイトルのいたずらさに感動だ。非常に美しい……っ!
「限れる元素」が唐突すぎるやもしれん。この言霊に絡まる全体的な蜘蛛の巣が物語を引き上げるかのような何かがあれば、俺の解釈もさらに爆発した事だろう!

>>4
ぐぐったが途中の呪文は聖書の引用だな! まるこによる福音書か。ちびまる子ちゃんしかろくに知らんぜ!
しかしこの敬虔なる厳かな言葉のシンフォニーはなんだ! 微妙に申し訳ない気持ちになる。古本屋で買った聖書が埃を被っておる。もっと簡単な訳の聖書が欲しいなあ。
それはさて置き! この言霊には映像が宿っている! よりその「教会」を荘厳かつ詩的に描き上げて欲しかったのは私の個人的な趣向なのか否か!
いや失礼。私にも当然「あなた」が何を差すのかは不可知論者に解釈できるのだが、このような直接的イメージを欲するあたりが不可知論者の限界だ。
おそらくこの著作を正しく受け止められていないのだと思う。

>>6
うむ、三節目の疑問符はなくて良い。疑問を強調したいのであればそこにこそあなたの詩的センスを費やすべきだった!
だがこれは全体として非常にいい……途中で銀様を連想して突っかかったのは私の趣向なので無視してもらうとして、本当にこの配役がいい。
「奴」「僕」「君」この登場人物達のなかで、唯一「奴」がヒントなく放り出されているのが素敵に感じた。だが、人に寄っては逆にここに苛立ちを覚えるかもしれない。どちらがいいかは私が決める事ではないだろう、君が信じた解釈を放り出して評価を投げ出すべきところだ。

ぜーはー。>>22消化するまで続けてみる
26褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/10(木) 23:56:05 ID:PQFrf5gO
>>11
おお、まきひとさんか。
実は語彙の少なさに辟易とする事が多いんだが、独特なリズミカルさを持っていると感じている。ただ洗練されていない、ただあなたのセンスという食材を、調理もせず(塩胡椒さえせずに!)そのまま投げ出しているかのようだ。
あなたは多分判っている。「整った演出」の大事さを。その面倒臭さを。しかしてあなたは荒削りなセンスを万人に問いたがっている……だがしかし! 敢えて言おう!
一番口当たりのいい「整った演出」を蔑ろにしているが余り、あなたのセンスは客に伝わりにくい段階で溶けて再凝固してしまっている! 油分が分離しちまったチョコレート……それくらい口当たりが良くない。綿密に練るべきだろう。
記憶が定かではないが、「あなた」は恐らく例の庭師だろうか。萌えーっすよね。うん。それはさておき、萌えに対する情熱から一歩踏み出した真摯さが熱い。
ちょっと語彙蓄えたら凄くなりそうな気配っすよ? 某小説家みたいに辞書読破してみると面白いかもしれませぬ。今後とも頑張ってくなない。

長文すぎた。ちょい一服してから>>22消化続けてみたいと思うます
27褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/11(金) 00:14:19 ID:Qd3NS2ws
さて疲れがるのはおしまいだ。一気にいくぜ!

>>12(上)
うむ、体言止めがよろしくない。律動を分断しすぎている。しかしてこの語感の妙は即興とは思えない。博識かつこの手の語彙に造詣がある方なのでせう。
絵画並みに映像的なうたごころに酔いしれられます。願わくば主従の整理と主題の搦手を。というのは主観ですが、この短さに感動を忍ばせるにはどうしても必要な「もう一つ」が欲しいのです。

>>12(下)
絵もリズムも申し分ない。しかし同上、短いが故に余韻が難しい作であったことでしょう。
短く即興的にまとめた妙は判ります。しかしそこに音がない。詩には詠み返した時に映像と音があって欲しい――
いや失礼、これは私の主観で御座居ます。しかし、もしかするとあなたの詩作に鈴の音を起こす契機となるかも知れぬ故あえて申し上げた次第です。
詩とその言霊は、無音や暗闇を強調して奏でる「負の音」さえも歌えるのです。
情景描写から踏み込んだ、一言で感情にボディーブローを与える言霊を吟味下さい! あなたのセンスなら必ず可能であります。
28褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/11(金) 00:20:19 ID:Qd3NS2ws
>>13
あなたの見る世界観。そいつを真っ向から叩き付けて来たのがとてもいい!
だが、あなたは書ける人だ――私も感動から一歩置きましょう。煤まみれの古ぼけた批判者の隠れ蓑を纏う時です。
儚い語彙に頼り過ぎてはいないか?
イメージできる「何か」に縛られ過ぎてはいないか?
あなたの語彙はあなたの内なるカーテンを開くだけで、どんな朝日よりも心地良くあなたを解放する事でしょう。
夢。その改行置きに置かれた一語に全てが託されている詩なのでしょう。
この詩は、掘り下げることを諦めた諦観で終わってます。是非、その「夢」を直視したさらなる詩作を切望します!
29褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/11(金) 00:28:38 ID:Qd3NS2ws
>>15
こいつは爽快。
ううむ、空白か読点でリズムを整えて欲しいなと思ったのだけど、現代詩では思いもよらぬリズムの悪さでガツンとした効果を生む事もありますから私の疎い目では断言できぬ所であります。
あ、何の事かというと偉人並べ立ててる二行。並び替えとかの一工夫で叫び倒せる名リズムになりそうな気がするんですよ。
でも、このならびに意味を持たせたいorこの読みにくさこそが叫び倒したときのリアリティなんだという指摘も成り立つと思うんですね。
ここに意図があるなら良し、ないなら意図を一つご考察下しあ。という程度で一つ。
本質的に叫ぶ叫ぶ叫ぶな詩なので言う事なしな勢いです。他に重箱の隅を突つくとすれば、タイトルの佇まいでしょうか。
衝動があっての作とお見受けするので具体的代案は避けますが、忙殺ではなく「忙殺「をどうする(という形容詞やら)」」という組み立てのタイトルでグっと引っ張ると更に引き締まる予感です。
そしてさらに個人的趣向ではありますが、終盤に爆発が欲しい!
30褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/11(金) 00:41:43 ID:Qd3NS2ws
>>20
牧歌的でなにか重みを感じる末尾。解釈不足かも。だがそのまま評価魔根性発揮だぜ! 反論はおろか、名無しで罵りたければいつでもカマンだからな!
ふぁーって空気が四行目と末行の「別物のリズム」で崩されてますね。これは意図的とも取っても成立するし、意図的ではないようにも思えます。なぜならどちらに取っても美しいからなのですが。
多分私は行ごとの文節と長さにこだわってしまう癖があるのでしょう。
具体的には、四行目を

放っておいても良いんだよ。急ぐことでも無いから。

にすべきだという妄想に取り憑かれている訳ですね。しかしこれでは読んだ時のリズム感にある味のある「つっかかり」がなくなって、逆に価値を損ねてしまう気もしております。
うーん、我ながら感想にも褒め殺しにも評価にもなっていない。申し訳ない。

- - -

もしよろしければ、皆様お気軽に私めの発言に突っ込んでやってください。
今後とも、皆様方の素敵な詩作活動を心より応援申し上げます。

素敵な詩人方へ、最大限の敬意を込めて。 --褒め殺し評価魔 伊藤--
31創る名無しに見る名無し:2009/09/11(金) 00:45:51 ID:ZUz9YVnS
・・・・・・・
32創る名無しに見る名無し:2009/09/11(金) 01:10:18 ID:B3WvnskH
>>伊藤
主観と客観の区別が自分でも混乱してそうだな。アホかw
何をどう読んだらそんな言葉が出てくるのかと。
ま、批評の批評は泥沼化するからこれ以上は止すがね。
だがsageやがれ。この板はお前のもんじゃねえぞ。
33褒め殺し評価魔伊藤:2009/09/11(金) 01:47:41 ID:Qd3NS2ws
済みません。連投でage過ぎた件を謝罪します、申し訳ない。
しかし本気感想の折はまたageさせて頂く所存だ。
名無しの皆様も、お気付きの点はお気軽に仰って頂きたいですぞ。
このスレの流れに迷惑がかかるのであれば、誤爆スレ等の併用を検討したい。
議論が必要なのであれば雑談スレは如何。
34創る名無しに見る名無し:2009/09/11(金) 07:43:50 ID:lWhyP1+j
批評するスレじゃないから主観的でも問題ないよ
35創る名無しに見る名無し:2009/09/11(金) 21:48:25 ID:1VJjmiJP
「糸」
今ぼくの隣を誰かが通った。
ぼくはその人の後姿を見た。
その人の姿をぼくはもう知っている。そこで糸はつながっているんだ。
糸はその人のことを知ったときにその人とつながる。
運がよければ友達にだってなれるかもしれない。
糸がつながっている。これは素敵なことだと思う。
でもなぜだろうか。
ここで思っているだけで、1週間もしたらその人など忘れてしまう。
それはとても皮肉なことではないだろうか。
ぼくはあの人が通った時、様々な思いが頭の中をよぎった。
そして、ぼくたちは全ての人とつながれないまま人生を歩んでいく・・・

>>21評価ありがとうございました。
36創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 08:22:47 ID:CehpNvAB
本当の意味で主観と客観の区別がついてないのは、たいてい主観とか客観とか言い出す奴の方。
37創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 11:53:42 ID:H+hXcOFG
なんのこっちゃ
38創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 20:57:03 ID:/apdaXQq
「赤色灯」

嗚呼赤い、蝶々がむらがる
焦げてく埃に灯りが点って
どこかのだれかが焦燥する

充血した眼にうつる赤色灯
どこかのだれかがベロを垂らす

たらぁんたらぁん
溜まった唾がサイレンを止めた
39創る名無しに見る名無し:2009/09/28(月) 17:45:02 ID:SqYcjJlu
膨らみ焦げる入道雲の下

舞い散る流星に頬染めて

見上げて白けたカモメの一群

吐く息両手に丸まって


秋に飛ぶ飛ぶ紙ヒコウキ

とべやとべやの声も楽しく

夕影いっぱい浴びて思うは

今日の思ひ出は昨日の夢見
40mixi―荒野の狼:2009/11/24(火) 18:27:04 ID:cSt6DX2b
晩秋の弔い火


秋の終わり、冬の気配漂う頃。
「物憂げで、何(なに)か切ない」と人は言う。
だが、しかしそれは本当か?いや違う。

少なくとも、私はそうは思わない。
暮れ時の風景見やると、
とてもそうは思えない。

ほらお前も外を見てごらん。
空焦がす大炎、
その火に燃える数多の踊り子、
奔放に駆ける風らが織り成す壮大華麗な炎の円舞を!

赤々と照る光の中で、
木々が風に吹かれて、
赤、黄、橙、いろとりあやな火花を散らすあの舞。
あの舞を見ても尚、
お前の心は陰気なままか?

彼等の最期を賛美する気になれないか。
彼等と共に燃える気になれないか。
火を心に灯すことなく、死と眠りの冬を受け入れることをこそ、
お前は悲しいとは思わないのか。
41創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 02:33:10 ID:IwxG0+WV
きっと、僕は君を許しはしないだろう。

君のせいで、僕の世界は変わってしまった。
42創る名無しに見る名無し:2009/11/30(月) 21:20:34 ID:ggGlG6md
青一色の街に
光る電車が走るころ
あの角の向こうから
片言のピアノが
きこえる

そうここで手をつないで  
嫌がるあなたと無理矢理
3拍子のステップ
このワルツ

つまづいて ほころび
いじけては くずれて
私達ワルツ
下手すぎるわね
43創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 20:17:09 ID:zeBiJh6Q
貴方の痛みが解ったとき
貴方に近づけた気がする
44創る名無しに見る名無し:2010/01/23(土) 02:04:45 ID:+Qj+AKHA
>>38
精神が不安定にさせられる感じ

>>39
季節の移り変わりが感じられるね

>>40
秋の夕日って何か他の季節とは違う感じがするね

>>42
無機質な都会のイメージを感じた
45創る名無しに見る名無し:2010/01/24(日) 06:10:49 ID:/uN+eIdQ
創作飢餓

飢えがいつまでも蝕む
何かを作れと耳元で囁く誰かが居る

求める理想はどこまでも高く
そんな奇跡はどこまでも遠く
己のスキルはいつまでも低く

図面を引き 焼きを入れ 叩き削り磨き 鉄屑を武器に変貌させろ
筆を振るい マウスを動かし 描き塗り出力し 線を絵に進化させろ
プロットを立て キーボードを叩き 書きまとめ進め 妄想を物語に昇華しろ

言われるままに作った物は 僕の理想に届かない
まるで中毒患者のように なにかに憑り付かれたように
僕は無心に作品を形へと創る

褒められたいわけじゃない
認められたいわけでもない
報酬が欲しいなんて思わない

いつまでも一瞥もされない作品たちが埃を被り
修羅になりきれずに怠惰に耽溺し
惰性や自惚れや自己嫌悪に呑まれ目標を見失い

だけど だけどっ だけどっ!
「だけどまだ、僕は作り足りないんだ」と叫ぶ
いつまでも癒えない飢えが 僕を焦がす 不快感はない
46創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 01:30:34 ID:dQuENrco
トレドミンはドキドキする。寝起きに飲むと気付け薬になる。
ドキドキするけどやる気が起こる。今日も仕事するぞーって思う。

そんなやる気が空回りしないようにしてくれるデパケンR。
空回りする自分にブレーキを掛けてくれる。ありがとうね。

ジェイゾロフトは低空飛行。これ以上落ちないようにねって。
大丈夫。自動操縦してくれるおかげで落ちないよ。


…でもね、そんな1日って疲れちゃうんだ。


そんな夜はサイレース。嬉しいことも悲しいことも全部リセットしてくれる。
ハルシオンもサイレースと一緒に助けてくれる。翌朝には忘れますように、ってね。

みんな、みんな、とっても、とっても大切な友達。ずっと、ずっと一緒だよ。
47創る名無しに見る名無し:2010/01/30(土) 19:15:30 ID:1XfaiNhL
天気が晴れると、僕は憂鬱だった。
空が青すぎて涙が出そうになるし、雲が白く美しすぎてなぜか焦った。
僕だけが取り残されている。
そんな気がした。
天気が晴れるとそんな気持ちにさせられた。
机の木の匂いが、泣き出したくなるような思い出を胸の奥底から引っ張り出そうとする。

この私を理解してくれますか?
あなたは誰ですか?


っていうメールを、
知らないアドレスに送った(笑)
48創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 15:03:02 ID:5aWP+wX/
雨の日の匂いは好きですか?

あのいわく言葉にし辛い、
心地よいわけでもなければ、
不快というわけでもない
あの不思議な薫りを

あの薫りがあるから

だから

雨が嫌いかどうか
私は自分ではわかりません

だから

晴れが嫌いかどうかも
自分ではわかりません

だから

私はわかりません
あなたのことも
私のことも

だから

私はわかりません
あなたのことも
私が誰かも

だけど

雨の日のあの薫りだけは
好きだと
そうわかります

雨の日の匂いは好きですか?
あなたは
どうですか?


---------------------------------
っていうメールをたぶん返すと思う、来たらw
49創る名無しに見る名無し:2010/02/01(月) 00:05:34 ID:RoN48i5O
何処で道を間違えた〜んだ〜♪

気がつけば車もチンコもいない〜♪

今ではあの助手席にはもっと素敵なひと〜♪

もっと〜♪ もっと〜♪ 甘〜い薫りをただ酔わせて〜♪

それか〜ら?♪

それでおしまいよ〜♪
50創る名無しに見る名無し:2010/02/08(月) 21:25:04 ID:B7P9shQd
あまり言葉を舐めるなよ、少年。
51創る名無しに見る名無し:2010/02/19(金) 00:05:32 ID:vWUBXkUC
電車は遊園地から離れていく。
のろのろと動いて、ごとごとと私を揺らす。
帰るのだ。仕事が待っている

乗客は皆、土産の品を山ほど抱えている。
持てるだけ持った。代わりに何を置いてきたのか。
帰るのだ。仕事が待っている。

窓に間抜けな顔が映る。
楽しげで、憔悴しきっている。
帰るのだ。仕事が待っている。
52 ◆wHsYL8cZCc :2010/03/04(木) 00:35:21 ID:vGUQ9wgy
苦しみとは快楽だろうか?
私はこの地獄と呼ばれる場所で長らく考える
結論から言えばNOだ。苦痛は苦痛でしかない
その溝は埋まりようもないのだ
なぜならば、苦痛も快楽も個人の主観であり、その個人の脳の中の世界だけにある虚構に過ぎない
なぜならば、なぜならば

私はながらく考えた
およそ全ての幸福とは何か?
それは所詮個人の生き方のレベルに依存するものだ
なぜならば、原始時代のような生活であろうとインフラの調った都会であろうと幸福そのものには変わりがない。
なぜならば、なぜならば

私は考えた。
孤独とはなにか
それもおそらく主観の問題に過ぎない
なぜならば、人は完全に孤高ではいられない。多少なりとも他人に依存する必要があり、それは墓の中ですら変わらない
なぜならば、なぜならば

私は孤高ではない
今、目の前に居る悪意は私に強烈な苦痛を与えるだろう
それは私が孤独ではない証拠であり、私にとっては幸福である

私は孤独では無い
なぜならば なぜならば‥‥‥‥
53創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 01:53:40 ID:PnnuebsD
テスト
54創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 10:42:43 ID:egetYUwc
55 ◆P3mkcgF2L6 :2010/03/10(水) 06:03:00 ID:lzSgi0AL
本をめくると、花の香りがした。
古びた学校の図書館の中で、それは現実感を失うほど、幻想的な香りだった。
よくみると、紙にうっすらと花のかたちのあとが残されている。おそらく、前の借り主が、押し花をしおりに使ったのだ。それもラミネートでくるむことなく、そのままの状態で。
僕は窓外のグラウンドに響く、さまざまな部活動の音をBGMに、本を読みつづけた。
図書室には、僕以外誰もいなかった。ページをめくるたびに、花の香はかぐわしさを増していった。部屋の中で、本の中の空想の風景と、幻想的なその香りがとけあい、まるで花園にいるような気分におちいった。
本は、知恵の果実。アダムは僕で、僕はイブを待ちつづけた。
やがて、窓外の喧噪も遠のいたころ、図書室のドアが静かに音をたてて開いた。
56 ◆P3mkcgF2L6 :2010/03/17(水) 07:32:01 ID:ECqGKNY3
1:
少女は悲しかった。
可奈子は、その愛らしいかっこうをした錬金術士の女の子が大好きだった。
それは、可愛らしい笑顔と、大きめの胸をもった、少女の理想の自分の姿だった。
彼女はまた、その白いねこと、黒いねこも大好きだった。
そのねこは、数年前に死んだ、大切に飼っていたペットのすがたを思いおこさせた。
それは雨の日にであったこねこで、雨の滴と涙にぬれながら、母親に飼うことを許してもらったねこだった。
だが、こねこは生まれつき病弱だからすてられていたことを、少女は知らなかった。
こねこのために、可奈子は自分のへやを改造し、おしっこシーツや体をあたためるための毛布などを
なけなしのおこづかいで買いこんで準備したのだが、そのたった7日後に、死んでしまった。
彼女は、自分がねこを殺してしまったと思っていた。
だから、ねこをみるたびに、かわいらしさと一緒に、かなしい気持ちがこみあげてくるのだった。

そして今、少女はあのときのかなしみを再び感じていた。
それは本当に、怒りよりも、ただ純粋なかなしみの感情だった。
可奈子は、「マウントポジションで殴ってやる」といわれても怖くはなかった。
たしかに、自分に対する敵意と憎悪の渦にはとまどったけれど、それはただの文字にすぎなかった。
何故なら、それはTV画面のむこうの世界のできごとだったからだ。
TV画面から、人がとびかかってきたら、確かに怖いだろうけど、たぶんそんなことが本当に起きたら
恐怖よりもおどろきの方が勝って、可奈子は笑いだしてしまうことだろう。
少女は、そんなおかしな性格だった。

だが、彼女がかなしみを感じるのは、自分自身に対する問題ではなかった。
57創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 10:57:54 ID:ECqGKNY3
やっぱり推敲なしやといかんな
58 ◆P3mkcgF2L6 :2010/03/17(水) 14:57:28 ID:E2c1U7kd
2:
かわいらしいこねこを失ってからと言うもの、少女はネットに入り浸っていた。
それは、とてつもなく大きなとくめいの掲示板だった。
可奈子は最初は、青い名前の人と、緑色の名前の人が、ふたりしていいあらそいをしているのだと思った。
自分の名前を書き込んで、「なにをしていの?」と質問すると突然、何十という青と緑の人たちが
あらわれて、自分をバカにし始めたときは、思わず泣いてしまったものだった。
だが、今では自分も青い名前のひとりだった。

可奈子は、自分が好きなマンガとゲームのスレッドをお気に入りに登録していた。
その日見ていたのは、「マジカル乙女ロロコ」というプレイステイシヨンゲームのスレッドだった。
そのゲームは彼女の大のお気に入りで、シリーズもすべて遊んでいるほどだった。
そして、その同じゲームを大好きな人たちがあつまるそのスレも、可奈子は大好きだった。
少女はその掲示板で、さいしょの日にいじめられて以来、すっかり恐怖心がついてしまって、
ネットとはいえ、あまりお話することはできなかった。
だから、「PamoLaさんのおまんこ」とだけひっそりと、一日一つずつ書き込むことを日課としていた。
それは、少女の唯一の楽しみといってよかった。
今日も、みんながいろいろな楽しいことをしゃべりあっているのを、彼女もまた楽しげに眺めていた。
そして、そろそろ恒例のレスを打とうかな、としたそのとき。
突然、緑色の人が発言をした。

その内容に、少女の心はショックをうけた。
59創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 08:26:45 ID:j5VvGAGs
60創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 18:40:08 ID:9nJm01/7
どうか離れていかないで     これ以上僕を疲れさせないで

離れてもどうかすぐ戻ってきて  また手をつないで

お願いだから ずっとつながっていて どうか疲れさせないで

貴方のそのエネルギーで僕に力をください

アデノシンにくっついた端のリン酸 アデノシン酸三リン酸




生物の教科書掘り出して眺めて思いついた
恋愛に見せかけた疲れやすい人の嘆き

題名は何がいいかな
61創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 13:30:42 ID:zOHdMIoE



 「命」


お花に隠れる、小さなにんげん、ふたりいました。
おんなじお花に隠れたふたりは、おしべの椅子と、めしべの机で、お茶でも交わしながら、たくさん、お話、咲かせあいました。

お昼時も過ぎたころ、お外の方では、北風びゅうびゅう、雨ざうざう、嵐のようです。
お花は、ひらいた屋根を、とじまして、お家のように、ひとつの蕾と、なりました。

 お外の風に、ぐらぐら揺られ
 お外の雨に、ぱちぱち打たれ


   *


どのくらい、経ったでしょうか。
お外の方では、
陽が、でています。
虹が、かかっています。
お花が、雫をたらして、泣いています。
嵐は、とおり過ぎて、いったのです。
たえつづけた、お花の、つよいこと
そのうち、蕾は、ひらくでしょう。
ゆっくり、ゆくりと、ひらくでしょう。
風に、そよがれ
ゆっくり、ゆくり、ひらいていったら、
なんてことでしょう。
お花のなかに、小さなにんげん、さんにん笑って、暮らしています



62創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 13:36:57 ID:zOHdMIoE



 「命」


お花に隠れる、小さなにんげん、ふたりいました。
おんなじお花に隠れたふたりは、おしべの椅子と、めしべの机で、
お茶でも交わしながら、たくさんお話、咲かせあいました。

お昼時も過ぎたころ、お外の方では、
北風びゅうびゅう、雨ざうざう、嵐のようです。
お花は、ひらいた屋根を、とじまして、
お家のように、ひとつの蕾と、なりました。

 お外の風に、ぐらぐら揺られ
 お外の雨に、ぱちぱち打たれ


   *


どのくらい、経ったでしょうか。
お外の方では、
陽が、でています。
虹が、かかっています。
お花が、雫をたらして、泣いています。
嵐は、とおり過ぎて、いったのです。
たえつづけた、お花の、つよいこと
そのうち、蕾は、ひらくでしょう。
ゆっくり、ゆくりと、ひらくでしょう。
風に、そよがれ
ゆっくり、ゆくり、ひらいていったら、
なんてことでしょう。
お花のなかに、小さなにんげん、
さんにん、笑って、暮らしています



63創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 17:51:00 ID:zOHdMIoE
ポエ
64創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 22:46:24 ID:mI9ww+0y
優しい感じがして好きだぜ、この詩
65名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 01:58:52 ID:dPKiNd5i
何かを得る為には何かを失わなければならない

そんな事は無いと貴方は言うけれど

貴方を得るのに失った幾許かを思えば

私は貴方に肯けない

もしもだけれど

もしもの話

貴方を得ずにそれを得ていたら

私は多分思うでしょう

それを得ずに貴方を得ていたら

66たま:2010/07/17(土) 05:46:03 ID:TFMIyZ0m



 「屋根」


私が曇りをとなえると
外はたちまち曇りである
いたずらに雨を降らせては
ひとつの屋根に雨宿りをしにいき
私はそこからひそひそと
どしゃ降りの世界をながめていた

ある日
先客がいることに気がつく
先客の水々しい眼は
どこか遠くのほうをみつていた
私よりも遥か遠くの場所に
雨の彼方をみつめていた

いつしか
彼がひとつの詩集をにぎっていることに気がつく
よくみると詩集名が私であった
私は一度だけ貸してもらった
嫌いではない、むしろ心地いい
はじめての感覚であった
そのはじめての感覚に私はとまどった
とまどって、屋根からにげだして
たちまちずぶ濡れになってしまった
(あの人のなかに隠れよう
私は急いで屋根にもどった

そこには誰もいなかった
あの人、屋根から立ち去りいってしまった

今だにあの詩をおもいだそうとすると
辺りはたちまち雨である
しょうこもりもなく
また屋根に雨宿りをしにいっては
どしゃ降りの世界を、ぼーとみつめている
隣にはいつでも、ひとつのスペースがあり
軒下から少し外れたところで
桃色と水色が混じったような
すみれの花が
雨に打たれつづけている


67創る名無しに見る名無し:2010/07/17(土) 12:14:31 ID:PA0TtQC6
第四連とか好きだぜ
68創る名無しに見る名無し:2010/07/18(日) 00:20:14 ID:vn8PVTxg
目を閉じなくても浮かぶ姿が今の僕には苦しい
隣にきみはいて、そこにいて
確かに存在しているのに

君がいないと感じるのは僕の我儘
幾重の時を共に過ごして
笑い顔だけでは過ごせなかった時も
僕たちは同じ場所にいた
肩を寄せ合うことができなかった時も
僕たちはそこにいた

笑顔だけあればよかった頃の君が恋しい


さよならを告げたこともある
さよならが訪れないことを知りながら

あふれだすような想いってどんなだっだだろう
一生を共にすると誓うほどの想いは
僕たちに存在していただろうか


時が過ぎた事
きれい事だけでは済まない事
君の笑顔が少なくなった事
寂しさより虚しさが募る


でも僕は
この世界中の誰よりも
君の事を知っている

わかっている
69創る名無しに見る名無し:2010/07/20(火) 21:19:01 ID:M97gSXKP
なんだかラブソングの歌詞みたい
70創る名無しに見る名無し
朝日新聞記者 谷津憲郎
「恋は、打ち上げ花火のように」

彼とデートに行くのは久しぶりだった。「面接どうだった?」「微妙だね」。
付き合って4年目のワタシと彼は、大学4年で就職活動中。
この日、彼は第一志望のアパレル関連会社の最終面接の帰りだった。
花火大会の開かれる鎌倉はごった返していた。手を握り合って雑踏を抜けた。
会場の砂浜で、彼は持っていた本屋の袋をやぶって、浴衣のワタシに敷いてくれた。
カウントダウンが始まった。
打ちあがる。光る。広がる。響く。きらめくー肩を寄せ合いながら、まだわずかに暮れ残る空を仰ぎ見た。
たぶん彼は東京で勤めることになる。自分はどうだろう。出版社などを受けた。採用の通知はない。でも、
人が聞いたら「若い」と笑うかもしれないけれど、訳もなく、望めば何にでもなれる気がしている。
彼のいない、見知らぬ世界が呼んでいる。

彼と片方ずつ音楽プレーヤーのイヤホンを分け合った。ミスチルがせつない声で「HANABI」を歌う。
「♪さよならが迎えに来ることを最初からわかっていたとしたって、もう一回、もう一回…」
打ちあがる。光る。瞬く。散る。
来年、この花火を見ることはたぶんないだろう。それは彼もうすうす感じているはずだ。
なのに「また来ようね」と彼がいい、「そうだね」とうなずく。
また一つ、花火が打ちあがった。