ニコニコ動画バトルロワイアルβ sm12

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1創る名無しに見る名無し
鬱です。

本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。

ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。

またの御アクセスをお待ちしております。

前スレ:http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1239118377/

Wiki:http://www19.atwiki.jp/niconico2nd/
したらば:http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12373/
2創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 20:27:27 ID:QFj7qF2O
【基本ルール】

全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
生き残った一人だけが、元の世界に帰ること及び望んだ願いを叶えることができる。

ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる

【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
但し義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
支給品として地図、コンパス、筆記用具、水、食料、時計、懐中電灯、
及び各作品や現実からランダムに選ばれたもの1〜3個が渡される。

【主催者】
・進行役
右上@ニコニコ動画
左上@ニコニコ動画
・黒幕
運営長@ニコニコ動画
3創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 20:28:54 ID:QFj7qF2O
【ステータス】
投下の最後に、その話に登場したキャラクターの状態・持ち物・行動指針などを表すステータスを書いてください。
テンプレはこちら。
【地名/○○日目・時間(深夜・早朝・昼間など)】
【キャラクター名@出典作品】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(武器・あるいは防具として扱えるものはここ)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なものはここ)
[思考・状況](ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
      複数可、書くときは優先順位の高い順に)

【予約について】
キャラの予約は基本的には3日。申請があれば2日程度延長します。

【作中での時間表記】
深夜:0〜2  
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24

【地図】ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0144.png
    ttp://www11.atpages.jp/nico2nd/(現在位置表)
4代理投下:2009/05/18(月) 20:54:24 ID:7M3VQAHL
だが、その願いも虚しく出て来たのは一つの大きなダンボールだけ。
 一応ダンボールを開け中身を取り出してみるが、中に入っていたのはド派手な赤色の服が一着だけ。
 まるで戦隊物のヒーローが身に付けていそうな、赤い生地に黄金の肩当てが付いた服。
 カッコ良い見た目であるが、これまた止血にしか使えそうにない。

「ダメ……なの……」

 デイバックには、薬は愚か湿布の一つもなかった。
 一応止血の為に一枚のTシャツで擦り傷を二つ縛り上げるが、どう見ても焼け石に水。
 サンレッドは着実に死へと向かい進んでいっている。
 助けられないという冷酷な現実に、美希は涙を浮かべ膝を付いてしまう。

『……美希、ダンボールに入ってた服をその男に着せるんだ!』

 美希の脳裏に諦めの二文字が掠めたその時、唐突にディムロスが大声を上げた。
 その指示の意図が分からない美希は呆けたような表情でディムロスを見詰める。

「服……ってこれのことなの?」
『そうだ! その服にはその男と同じ力が込められてる! もしかしたら助けられるかもしれん!』

 美希は訳も分からぬままにダンボールに入ってた服を、Tシャツや短パンの上からサンレッドに着せていく。
 瞬間、サンレッドの身体から放たれるは金色の眩しすぎる光。
 あまりの目映さに、美希は目を開けていられない。顔を逸らし光が止むことを待ち続けた。

「い、今のはなんだったの……?」

 光が収まったのを確認し、美希は恐る恐るサンレッドへと視線を移していく。
 そこには寝転がっているサンレッドの姿。
 だが、先程とは明らかに違うものがある。
 まずは服装。これは美希自身が着せたものだから、まあ当然のことだ。
 そして、もう一つ変化しているものがあった。
 その変化している物とはサンレッドの仮面。
 太陽を模した額のマークと目の位置を覆う横長の楕円は変わらない。
 ただ額のマークの横に二本の黄金に輝く角が生え、そして顎の部分も黄金の装甲が覆っていた。

「カッコ良いの……」

 真紅の生地に加え肩や腕を覆う黄金の装甲、そして変化したサンレッドのマスク。それらが相成ったサンレッドの姿は本当のヒーローのように見える。
 現状も忘れ、思わず美希は感嘆の声を零していた。
5代理投下:2009/05/18(月) 20:55:10 ID:7M3VQAHL
69 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:08:47 ID:3QzXyS960
 ディムロスもそのサンレッドの姿を見て、自分の予想が当たった事を確信する。
 服から感じられた炎の力がサンレッドへと移動していっている。
 このまま安静にしていれば、命が助かる可能性も出て来るかもしれない。ディムロスは安堵を覚えていた。


 それは炎の魔剣だから読み取れた事象であった。
 サンレッドの持つ炎の力、そしてダンボールに仕舞われていた服の持つ炎の力……炎を操る魔剣だからこそ、その力の類似に気が付けた。
 ダンボールに入っていた服は『ファイアーバードフォーム』という名のもの。
 かよ子(サンレッドがヒモしている彼女)の家の物置に仕舞われている、サンレッドの力を引き上げるパワーアップアイテムだ。
 そのスーツに秘められた力をサンレッドの命を繋ぎ止める為に利用する――それがディムロスの考えであった。
 そして、その考えは物の見事に成功した。ファイアーバードフォームの力はサンレッドへと移り、僅かな体力回復を齎したのだ。

 ディムロスは安堵しながらも美希へと指示を送ろうとする。

『美希、一旦この男を休ませよう。あと少し進めば寒村がある筈だ、そこで休んだ後に洋館へは向かえば良い』
「で、でも本当にレッドさんは大丈夫なの?」
『……分からんな。死ぬか生きるかは五分五分と言ったところだろう……だが先程までの状態と比べれば幾分かマシになっている筈――「あー、確かに楽になったな、これは」――え?』
「え?」

 その一瞬、二人の素っ頓狂な声がシンクロした。
 美希の視線は横に向き、ディムロスの視界もまた横に移動する。
 二人の視線を一心に集めるは、ヘラヘラと笑いながら二本の足で立っているサンレッド。
 先程まで完璧に意識を失っていた筈の男が、余りに自然にそこに立っていた。

『な……!』
「サンレッドさんが目を覚ましたの! 凄いの、ディムロスさん!」
「何だよ、お前。ファイアーバードフォーム持ってたんなら先に言えよなー」

 完全に予想の範囲外の事態にディムロスは言葉を失う。
 なぜ立っている?
 ついさっきまで棺桶に片足を突っ込んでいた男が、なぜ笑顔を見せながら立ち上がっている?
 服から炎の力を受け取ったとしても傷が治癒された訳ではない。
 体力が少し回復しただけ。根本的な解決には至ってない筈だ。

「良かったの! 死んじゃうかと思ったの!」
「……俺もだよ」
「え、何て言ったの?」
「何でもねーよ。……わりーけどやることがあるんでな。俺はちょっと行かしてもらうわ」
「そ、それはダメなの! レッドさんはボロボロなの、ケガ人なの、じゅーしょー患者なの。安静にしてなくちゃダメなの!」

 そんなディムロスの苦悩とは裏腹に、サンレッドは苦痛や疲労を微塵も見せる事なくその場から立ち去ろうとする。
 あんな傷だらけの身体で何をするつもりなのか、ディムロスには考えが及ばない。
 現在進行形で生死の境に居る男が、何処に向かおうと言うのだ。

『何をするつもりかは知らないが、止めておけ。今無理をしたら死ぬぞ』
「おー、驚いた喋る剣かよ」
『私の事はどうでも良い。悪い事は言わん、今は安静にしていろ』
「無理だな。俺には倒さなきゃなんねー奴が居る。仲間も置いてきちまったんだ、ここで行かなきゃヒーローじゃねえ」

 そう告げるレッドの表情を見て、ディムロスは押し黙る。
 その表情にはレッドの決意の強さが現れていた。
 ディムロスにも、ゆとりである美希にさえ伝わる強固な意志。
 スーツの下にボロボロな身体を隠し、虚勢の笑みを顔に浮かべてサンレッドは二人を見詰めている。
 止めるべきだと、ディムロスも美希も考えていた。
 だが、サンレッドは二人の言葉に耳を貸す気配はない。自身の信念に任せて動こうとしている。
6代理投下:2009/05/18(月) 20:55:58 ID:7M3VQAHL
70 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:09:42 ID:3QzXyS960
『……分かった。行ってこい』
「ディムロスさん!?」
『私達はこの先にある洋館で待機する予定だ。お前も用とやらが片付いたら来い』
「……何だよ、やけに聞き分け良いじゃねーか」
『……お前はブロリーと戦っていたのだろう。恐らくそちらに松岡修造という男も向かっている。用事ついでにあの男も救ってくれると助かる』
「修造が!? ちっ、分かったよ、任せとけ!!」

 その言葉を最後にサンレッドが疾風の如く駆け始める。
 唐突なスタートと異常なまでの加速力、美希は止める言葉を掛ける事すら出来ない。
 凄まじい速度で遠ざかっていくその背中を茫然と眺めていた。

「ディムロスさん! 何でレッドさんを止めなかったの!」
『……お前も気付いていただろう。我達の言葉であの男を止める事は不可能だ。ならばせめて自由に行動させてやろう……もし、奴が死ぬとしても』
「でも……!」

 ディムロスが語った事は、美希もまた気付いていた。だが、それでも納得できるものではない。
 加えて美希は先程同じようなシチュエーションで修造も阻止できなかったのだ。
 その事が、尚更美希の不満を強くしていた。

『さあ、行くぞ美希。我達は我達でやる事がある筈だ』

 美希はディムロスの言葉に返すことなく、サンレッドが走り去った方角を見ているだけであった。
 サンレッドが走り去った方角―――自分が逃げてきた、修造とサンレッドが向かっていった、未だ激闘の音が聞こえる方角。
 美希は唇を噛み締めながらその方角を見詰め……そして一歩足を踏み出す。



 彼等が向かっていった方角に。



『美希!?』

 ディムロスの言葉を再び無視し、サンレッドの半分にも満たない速度で走る。
 何か考えがあった訳ではない。ただ嫌だったのだ。
 こんな殺し合いの場で自分を信じてくれた修造を、傷だらけのサンレッドを放って置く事が、ただ嫌だった。
 だから、走る。それはゆとりらしい無鉄砲な行動だったのかもしれない。
 だが、その時の美希の表情は誰も見た事がない程に大人びて見えた。
 
 これがベジータが覚醒する十数分ほど前の出来事。
 こうして伝説のスーパーサイヤ人の元に、一人のヒーローと戦闘民族の王子、そして元プロテニスプレイヤーにアイドル見習いが集まっていく。
 その先に待つは勝利か敗北か、ただの虐殺か……今はまだ分からない。



□ ■ □ ■



「はぉおう!」

 舞空術を使用しながらのブロリーのラリアットが、ベジータを後方の森林へと運んでいく。
 ベジータもこう見えて全力で抵抗しているのだが、元々のパワーに天と地の差があり、均衡を生み出すことすら叶わない。
 そのまま木々を数十本単位でなぎ倒し、ようやく地面に叩き付けられるベジータ。
 まるで泥沼に叩き付けられたかのように、その身体が地面へ沈み込む。
 そしてブロリーは気弾を一発、発射。デデーンという音と共に爆風がベジータを飲み込み、周囲の世界を揺らす。

「はははははははははは!! 弱い! 弱すぎるぞぉ!」
7代理投下:2009/05/18(月) 20:56:48 ID:7M3VQAHL
 破壊されつくした森林にブロリーの笑い声が響き渡る。
 戦闘が始まってから相当な時間が経過しているというのに、僅かな疲労の色も見せずブロリーは立ち尽くす。
 あれからベジータも幾度となくブロリーへ突撃しているのだが、ダメージは与えられていない。
 その笑顔を歪める事すら叶わないでいた。

「なめるなーー!」

 地割れから、矢の如くスピードで一直線にブロリーへと向かうベジータ。
 狙いは未だ血が流れている腹部の傷痕。ブロリーが持つ唯一の弱点へと僅かな望みを賭け、頭から突っ込む。

「その程度の攻撃が当たると思っているのかァ?」

 だが、片手で止められる。
 そして頭を掴まれ、そのまま無造作に投げ捨てられた。
 ベジータの身体は数十メートルほど地面を滑った後、一本の木にぶつかりようやく止まった。

「くそッ……手を……抜きやがって……!」

 ベジータは自身が遊ばれ、甚振られている事実を感じ取っていた。
 本気を出せば瞬殺できる筈なのに、わざと手加減し遊んでいる。
 フリーザと戦った時や完全体となったセルと戦った時に感じたものと同様の、圧倒的な実力差。
 ベジータは悔しさを覚えると同時に、あまりに無力な自分への怒りを募らす。

71 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:10:40 ID:3QzXyS960
「これならどうだ! ビッグバンアターーック!!」

 ベジータが差し出した右手から、怒りを攻撃に変換させたかのような巨大な気弾が発射される。
 本来のビッグバンアタックから見れば一回りも二回りも小さな気弾だが、制限の存在を考慮すれば相当なものだろう。
 だが、その気弾を前にしてもブロリーは不動。
 立ち尽くしたまま気弾に身を任せ―――直撃。
 ブロリーの気弾にも負けず劣らずの爆風が周囲を揺るがす。

「ハァッ……ハァッ……どうだ、少しは効いたか化け物め」

 疲労に息を切らしながら、ベジータは天へと巻き上がる爆煙へ言葉を吐いた。
 手応えはある。確実に命中はした筈だ。
 勿論ブロリーがこの程度の一撃で倒せる訳がない。それはベジータ自身も理解している。
 多少のダメージがあれば良い。ダメージがあるのならば、微細ではあるが勝機が見えてくる。
 それがどんな困難な道のりであろうと、ゼロ%の勝機に比べれば遥かにマシだ。
 僅かな期待を宿すベジータの前で煙が徐々に薄れていく。
 それと共にベジータの表情もまた変化していった。
 ―――希望から絶望へと。
 現れたのは無傷のブロリー。
 最初の時点では小さな気弾でも多少のダメージがあったというのに、今回はまるで無傷。
 弱者が縋る小さな希望すらもブロリーは踏みにじった。

「それで全力かぁ?」
「くッ……! ちくしょう……!」

 だが、今のベジータは決して諦めない。
 身体を包む気だるさを無理やり押し込め気弾を連発。
 ブロリーを近付かせまいと弾幕を張る。
 これで通算三度目となる、俗に言う『王子戦法』。この戦法が通用しない事はベジータも重々承知している。
 これは飽くまで次の攻撃への布石だ。

(…………今だ!)

 爆煙がブロリーの身体を包み切ったのを確認すると同時に、右手に気を集中させながらベジータはブロリー目掛け一直線に飛行を始める。
 気弾は目隠しで、本命はブロリーの弱点へのゼロ距離射撃。
 煙の中を突き進み右手の光弾がブロリーの胴体へと迫る。
8代理投下:2009/05/18(月) 20:57:35 ID:7M3VQAHL
「とったぞ!「と思っているのかァ?」

 当たる、と確信したのも束の間、煙の中から生えたブロリーの右手がベジータの胴体に命中する。
 おまけに右手には緑色の気弾が握られており、接触と同時に爆発。
 愛用の戦闘スーツごとベジータの胴体を焼き、後方の藪へと吹っ飛ばす。

「ガッ……カッ……」

 激痛に悶え地に伏せるベジータを後目にブロリーは空へと浮かんでいく。
 そして上へ、上へと進んでいき、ベジータの姿が指人形の如く小さく見えた所で止まる。
 すると、ブロリーは右手を前方に差し出し顔を愉悦に歪めた。

「もう良いだろう。この辺りで終わりにしてやる!」

 その言葉が呟かれると共にブロリーを中心にして、世界が怯えているかのように大きく震え出す。
 ブロリーの周辺が緑色に染まったかと思えば、その光が何度も何度も右手へと収束していく。
 収束の度に色を深くしていく光弾。その光景にベジータは身体をガタガタと震わせる。

「何というパワーだ……」

 逃亡は出来ない。今逃げ出したところで攻撃範囲からは抜け出せないだろうし、何より修造がいる。
 奴を巻き込まないよう移動してはいたが、あれだけのパワーが込められた一撃なら、修造が気絶している場所まで易々と届くだろう。
 止めるしかない。修造を救うためにも、自分自身が生き延びるためにも何としてでも止める。

「うぉぉぉおおおおおお!! クソったれーー!!!」

 純粋な力勝負であの化け物に勝てるとは思えない。だが諦めも―――しない。
 ある男に教えられた通り諦めを見せずに、ベジータは両手を合わせブロリーへと矛先を向ける。
 具現化された気が半透明な煙となって彼の身体から溢れていく。
 放たれるは、過酷な修行で身に着けた、彼が持つ様々な技の中でも最強の技。
 ダメージに繋がらなかったとはいえ、あのセルの半身を消し飛ばした光線。
 その威力に全てを賭けて立ち向かう。
9代理投下:2009/05/18(月) 20:58:21 ID:7M3VQAHL
72 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:11:43 ID:3QzXyS960
「無駄な事を……今楽にしてやる! 死ねい!」
「うおおおおおお! ファイナルフラーーッシュ!!」

 ベジータの両腕から発せられるは極太の青色。
 対するブロリーの気弾は小さく、ベジータのものと比較すると明らかに頼りない。
 だが、気弾はファイナルフラッシュとぶつかると同時にその凶悪な正体を現した。
 激突の瞬間、空一面を覆う程に巨大化する気弾。
 地面が、木々が、空気が、何もかもが振動を始める。殺し合いが行われている会場その物を消し去りかねない、異常な力。
 それと比較してしまえば、対する青色の波動など余りにちっぽけな存在。
 気功波を通して伝わるとてつもない圧力にベジータの顔が焦燥に歪む。

「く……くそっ……!」
「フッフッ……フフフフフ」

 それに加えブロリーにはまだ余裕がある。
 ベジータの命懸けの抵抗を前に彼は未だ本気を出していない。
 今のブロリーからすれば、バトルロワイアルなど児戯に等しき所行。
 彼がこの姿に覚醒した時点でバトルロワイアルというゲームは殺し合いではなくなり、ただの虐殺と化している。
 精神的に難があったとはいえ、ベジータはこのバトルロワイアルの参加者の中でもトップレベルの実力を有している。
 制限下でなければ惑星の破壊も容易に行え、格闘技だけ見ても長年の修行により相当な錬度を誇る。
 だが、そのベジータでさえブロリーにとっては赤子扱い。
 醜い殺し合いが見たいという主催者達の思惑を外れていると言っても過言ではない。

「ハッハッハッハッハッハッハッ! 死ねぇ!」

 全力全開のベジータを嘲笑うかのように邁進を続ける気弾。
 ベジータを支える地面が圧力に耐えきれず崩壊を始め、半日間この殺し合いを見守ってきた木々は抵抗も出来ずに蹂躙される。
 押されていく青色の線。
 ベジータの視界を埋め尽くす緑の極光。
 遂にはあと十数メートルの位置にまで緑の気弾が迫る。
 
 この光景を見れば誰もが確信するだろう。
 ベジータの敗北を、
 一人の誇り高き戦士がまたこの世から居なくなることを、

 この光景を見れば誰もが願い、そして思うだろう。
 あの巨悪を滅してくれる正義のヒーローの登場を、
 勇敢なる戦士を救う為、颯爽と現れるヒーローの姿を、
 それが存在しない幻影だとしても願わずにはいられない。





「うぉぉぉりゃぁぁぁああああああああああ!」






 ―――だが、ヒーローはいる。

 ―――ブラウン管の中だけではない、悪から世界を守る為にヒーローは世界各地
に存在する。

 ―――そして、ここにも。

 ―――溝ノ口発の真っ赤なヒーローは窮地にこそ現れる。
10代理投下:2009/05/18(月) 20:59:11 ID:7M3VQAHL
□ ■ □ ■



 それはまるで漫画のような光景だった。
 空一面を覆い尽くす緑色の光弾。
 左右に揺れ動き崩壊していく世界は、明らかな異常を訴えている。
 今は何者かが放っている青色のレーザーのお陰で持ち堪えてはいるが、あの光弾が地面に落ちたのならば、少なくともこのエリアは丸々消し飛ぶだろう。
 やっぱりブロリーは化け物だ。ファイアーバードフォームを手に入れたとはいえ、ブロリーに勝てる気はしない。
 そもそもファイアーバードフォームの力が有るから、俺は何とか活動できている状態だ。
 とてもじゃないが、全力全開での戦闘は不可能。
 もしこの力が無ければ、今にもぶっ倒れる自信がある。
 だが、そんな事は百も承知で俺は走り続ける。
 巨大な緑に対抗する青色の奔流―――その根元を目指して。

 あの青色のビームを発射している奴が誰なのかは分からない。
 あのヘタレが覚醒したのか、何らかの支給品が撃ち出しているのか、それとも別の第三者か。
 それは分からないが、あの化け物に反旗を翻す奴が居る……それだけは確固たる事実。
 まだ諦めずに戦う者が居るというのに、ヒーローが真っ先に休憩とはお笑い草だ。
 正義がそこにある限り、身体が動く限りヒーローは戦い続ける。そうでなくてはヒーローでない。

 世界が崩壊を始めてから数分後、俺はようやく奔流の根元へと辿り着いた。
 崩壊の中心地。木々も地面も全てが砕け散っているそこでは、黒髪の男が一人、両腕から極太のビームを撃ち出していた。
 俺が居ない間に何があったのか、その表情はあのヘタレ野郎とは思えない程に凛々しく引き締まっていた。
 言うなれば戦士の顔。戦闘種族の王云々は本当の話だったのかもしれない。

73 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:13:24 ID:3QzXyS960
「まったくよお……立ち直るんならもう少し早く立ち直れっつーの……」

 俺とあのタコが行った事は間違っていなかった。
 奴を見捨てずに戦い続けた事が、結果的にエリアの崩壊を食い止めてる。
 依然窮地に変わりない状況だというのに、視界が何故だか滲んでいた。
 俺が行った事がこうして未来に繋がっている。
 嬉しかった。その事実が、ただ純粋に嬉しかった。
 枯渇していた筈の力が、何処からともなく湧き出す。
 掲げた右手の上に出現するは太陽の如き巨大な火球。
 俺が、サンレッドが持つ名も無き必殺技。
 もはや壁とさえ錯覚しそうな程の巨大さを誇るブロリーの気弾と比較すれば、余りにちっぽけ。
 だが、それがどうした。
 無理なのも無茶なのも知っている。
 今はゴチャゴチャと考えてる場合じゃねえ。
 悪を倒す為に全身全霊を込め、最大限の力を尽くす。ただそれだけだ。奴を、ブロリーを殺す為に―――。

「うぉぉぉりゃぁぁぁああああああああああ!」

 ベジータの気弾と並ぶ形で豪火球が緑色の壁に激突する。
 瞬間、両腕から感じたのは馬鹿げた圧力。
 重い。ただひたすらに重い。
 腕が震え、両脚が地面に沈み込む。
 こんな攻撃を一人で抑えるとはよ……やるじゃねえか、ベジータ。

「なっ! き、貴様、生きていたのか!?」

 こんな絶望的な状況にも関わらず、ベジータは分かり易く驚きの表情を見せた。
 残念ながら俺に返答する余裕はない。ただでさえボロボロだった身体で、無理矢理に必殺技を放ったのだ。
 限界など軽く突破している。

「ハッハッハッハッ! 雑魚が幾ら集まったところで俺に勝つ事はできぬぅ!!」

11代理投下:2009/05/18(月) 21:00:13 ID:7M3VQAHL
悔しいが奴の言う通りだった。
 俺とベジータ、二人の力を合わせても緑の光弾を押し返す事は叶わない。
 それどころか、着実に均衡は俺達の方へと傾いている。

「ちっく……しょお!」
「くそっ……たれぇ!」

 ふざけんな。
 ここで奴を止めなきゃ沢山の人が死ぬ。
 この殺し合いに参加させられた奴等は勿論、地球に住む人達も殺される。
 世界征服なんて甘っちょろい話じゃない。人類全てが滅亡する。
 此処で俺が勝たなければ全て死ぬ。
 ベジータも、修造も、美希も、ヴァンプや、かよ子も全て―――。
 そんな事は絶対に許せない。

「ふざけんじゃ……ねぇ!」

 だが意志だけで勝利を収められる程、現実は簡単なものでは無い。
 幾ら力を振り絞ろうと気弾はピクリとも動かず、着実にこちらに直進してくる。
 誰でも良い。力を貸して欲しかった。
 ヒーローだろうが悪人だろうが怪人だろうが、この際構わない。
 此処で奴を止めなくては全てが終了するのだ。
 誰か、俺達に力を―――。







 蟻は人間に対し抵抗する術を持たない。
 今のブロリーと他の参加者の関係もまた同様であった。
 ベジータとサンレッドという、数ある参加者達の中でも有数の実力者達が力を合わせてもブロリーにはまだ届かない。
 その余裕を崩す事すら叶わないでいる。
 空を覆う緑はゆっくりとだが着実にベジータ達へと切迫し、ブロリーは未だ悪魔の笑みを浮かべたまま二人を見下ろす。
 如何なる策略を張り巡らせようと、強者同士が徒党を組もうと、今のブロリーを前には何の意味を持たない。
 サンレッドとベジータも良く持ち堪えてはいるが、勝敗は誰の目にも明らか。彼等の敗北は目に見えている。
 彼等から離れた森林に、そんな絶望的な戦いを茫然と見詰める一人の少女――星井美希がいた。

「凄いの……」

 それは彼女の居る世界では到底有り得ない、まるで映画のワンシーンのような光景。
 地面が萎縮し木々が震える、木々の間から見える空は一色の緑に支配され腹の底から響く重低音が辺りを包む。
 余りに非現実的な光景に、美希は夢でも見ているような気分にさえなっていた。

「……痛いの」

 抓った頬は確かな痛みを発した。
 痛覚、すなわち目の前の現象が現実の物であるということ。
 だが流石の美希と言えども、この光景を現実だ受け入れる事は容易ではない。
 自分がゴム人間になった事とは次元もスケールも何もかもが違う。
 ゆとり脳でも信じられないものは信じられないのだ。
 美希はサンレッドの追跡も忘れたまま、たっぷりと思考停止に勤しんでいた。
12代理投下:2009/05/18(月) 21:00:59 ID:7M3VQAHL
74 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:15:12 ID:3QzXyS960
『美希……今すぐ此処から離れるんだ。あのエネルギー弾が地に落ちればこの場にも被害が出る』

 そんな美希を現実に引き戻した物は炎の魔剣が放った言葉。
 その内容はこれ以上無い程に的確な指示。
 だが、我を取り戻した美希はその言葉を堂々と無視し、歩き始める。
 勿論、逃げる為にではなくサンレッドや松岡の元に辿り着く為に、だ。

『お前が向かったところで足を引っ張るだけだ! 一刻も早く逃げるべきだ!』
「いやなの。しゅーぞーさんやサンレッドさんを助けるの」

 それは至極真っ当な意見であったが、当たり前のように美希は聞き入れない。
 美希は崩壊していく森林を危なげなくズンズンと先に進んでいく。
 その時、不意に視界が開けた。
 今まで通ってきた道の中でも尚一層凄惨な破壊痕。
 地面には何ヶ所もクレーターが刻まれ、その一帯の木々に無事なものは存在しない。
 美希は知る由もないが、そこはサンレッドとブロリーが激闘を繰り広げ、そして一匹のタコが爆散した地であった。
 今まで空を覆い隠していた木葉も幹と共に地に伏せており、断片的にしか見えていなかった空の全貌が美希の視界に飛び込む。
 空を埋め尽くす緑に変化は無い。
 だが、美希はその時初めて、緑に抵抗している青色の筋と赤色の光球の存在に気付く事ができた。

『……赤色の火炎弾はサンレッドのものだな。あれにも相当な炎の力が籠められているが……話にならん』

 ディムロスの言葉を聞きながら、美希は空に浮かぶある人物の存在に気が付いた。
 空を占める緑色の、その更に上方にて悠々と佇む人間。
 美希の視力では人影のようにしか見えないが、それでも美希はその人物が誰なのか瞬時に理解する。

「ブロリー……」
『……だろうな。分かったか? あの位置ではブロリーに攻撃する事も出来んし、何らかの魔法攻撃を持たない限りサンレッドの力になる事も不可能。……美希、今は逃げるんだ』

 その言葉に対し美希は無言で空を眺め続け、そして唐突にその光景に背中を向けて走り始める。
 ようやく逃亡を選んでくれたのか……ディムロスは心中で安堵の息を吐いていた。
 だが、その安堵は一分と持たずに崩れ落ちる事となる。
 ピタリ、と美希が立ち止まったのだ。
 距離にすれば数十メートルしか移動していない。勿論、ブロリーの気弾から逃げられる距離では無いし、充分巻き込まれる可能性がある。

『どうしたのだ?』

 思わず疑問を零したディムロスを無視し、美希は何か決心したかのように息を飲み込む。
 美希の様子を見て、ディムロスの脳裏に嫌な予感がよぎった。
 目の前のゆとりが何かとんでもない事をしでかしそうな……そんな予感。

『……美希、もう一度言うぞ。逃げろ、一刻も早く逃げるのだ』

 美希は言葉を返さない。
 ただ、黙ったままディムロスをベルトに差し込む。
 その態度に、本格的な危機感がディムロスの内に湧き上がった。
13代理投下:2009/05/18(月) 21:01:46 ID:7M3VQAHL
75 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:16:03 ID:3QzXyS960
『美希……?』

 瞬間、美希は無手になった両腕を緑色の空に向かって勢い良く伸ばした。
 ゴムゴムの実の能力により、美希の両腕は風を切りながらグングンと突き進んでいく。
 ブロリーへの直接攻撃をする気か?、とディムロスは考えるが、流石にブロリーとは距離が開きすぎている。
 ブロリーには届かないだろう……ディムロスはそう思い直し、落ち着かない心境で美希の謎の行動を見守る。
 ディムロスの予想通り、見る見る内に勢いは消失していき、手の進む速度も減速していく。

 そして遂には完全に速度が無くなり―――その両腕が、緑と青と赤の衝突に震える一本の木を掴んだ。

『あ……』

 同時にディムロスは美希の行動の真意を理解した。
 だが、残念ながら制止の言葉は間に合わず、

「突撃なのーーーー!!」

 弾丸の如く勢いで美希の身体と共に空を舞っていた。
 限界まで引き伸ばされたゴムは当然物凄い勢いで引き戻される。
 ディムロスに声を上げる暇はなかった。美希の無謀を通り越した行動に呆れ果て愕然としている内に、標的へと迫っていく。
 だが、相手はあのブロリーだ。
 ゴムの勢いを利用した最高速の一撃とはいえコレだけの距離があれば回避されるだろうし、命中したところでダメージが与えられるとは思えない。
 ディムロスは思わず存在しない目を閉ざしてしまい―――瞬間、美希の身体を通して激突の衝撃を感じ取った。

(『当たった!?』)

 衝撃、即ち敵への突撃が成功したという事。
 視界を回復させると、そこにはブロリーの腹に頭から突っ込む美希の姿。
 ブロリーの顔には、素人目にも分かる位に明らかなダメージが浮かんでいる。

「うがぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!?」

 苦悶に満ちたブロリーの叫びが周囲を突き抜ける。
 何故、ブロリーは美希の突撃を回避しなかったのか。
 何故、あれだけの耐久力を持つブロリーに美希の攻撃がダメージを与えられたのか。
 ディムロスと美希が知る事は無いだろうが、それは様々な偶然が重なった結果に発生した奇跡の如く事象であった。

 美希が突撃を仕掛けた時、ブロリーはちょうどベジータとサンレッドにトドメを刺そうとしていた。
 無駄な抵抗を見せるクズ共へ、駄目押しの気弾を見舞い押し切る。
 そう考え、空いている方の左手に気を集中させていたのだ。
 幾らブロリーと言えど、気弾を形成するには多少の意識の集中は必要不可欠。加えて、どんな相手の攻撃であろうとダメージは受けないという、慢心もまた回避させる手を鈍らせた。
 ブロリーの胸に宿り続ける慢心とトドメを刺す為の意識の集中、そしてゴムの特性を最大限に利用した超速の攻撃―――それらの事が奇妙に組み合い美希の突撃はブロリーに命中したのだ。

 命中した部位もまた幸いした。
 美希が当たった位置は、現在のブロリーに唯一ダメージを与えられるであろう腹部の傷跡であった。
 最強のサイヤ人が刻みつけ、この殺し合いの場にて様々な達人達がダメージを積み重ね、ついさっきもヒーローが貫いた傷跡。
 その部分にロケットの如く突っ込んで少女の頭が直撃したのだ。
 さしものブロリーと言えどもダメージを隠す事は出来ない。

 身体は痛覚に支配され動きを止める。
 左手に形成していたトドメの気弾も宙へ霧散し、サンレッド達を追い込み続けていた圧力も消えた。
 地に立つサンレッド達もまた、ブロリーに降り懸かった異常に気付いている。
 一人の少女が文字通り身を呈して行った一撃が、ヒーロー達に唯一無二のチャンスを作ったのだ。
14代理投下:2009/05/18(月) 21:02:33 ID:7M3VQAHL
76 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:20:22 ID:3QzXyS960
□ ■ □ ■



(何……?)

 唐突に消失した圧力に、ベジータとサンレッドは困惑を覚えていた。
 今まで両腕に掛かっていた圧倒的な力が、何故か消えた。
 あまりに突然発生した幸運。
 サンレッドとベジータは思わず戸惑いを覚え―――そしてその一瞬後に勝機が舞い降りた事を理解する。

「サンレッド!」
「分かってる! 押し切るぞ!」

 先程までは口を開く余裕すら無かった二人が叫び、両腕を介して眼前の気弾へと渾身の力を流し込む。
 長い長い辛抱の果てにようやく掴み取った、おそらく最初で最後の勝機。
 空を覆う緑の壁の向こう側でブロリーに何が起こったのかなど、二人にとってはどうでも良い事であった。
 この勝機に全てを注ぎ込む……ただそれだけを考えなけなしの力を振り絞る。
 だが、

「くそっ……! 押し……切れん……!」
「何でっ……! 破れ……ねぇ……!」

 立ちはだかる壁は余りに強大すぎた。
 先に比べて格段に圧力の弱まった気弾を、押し返す事も突き破る事も出来ない。
 ベジータもサンレッドもブロリーに嬲られ続けた満身創痍の身体で、今まで耐え抜いてきたのだ。
 まだ命がある事すら奇跡、この状態で更なる奇跡を望むのは余りに酷であった。

(ダメか……)

 遂にはサンレッドの心に絶望が掠める。
 強靭な精神で自身を奮い立たせてきたサンレッドであったが、唯一の勝機を前に何も出来ない自分に対し「諦め」の二文字が浮かんでしまった。

(……俺では……ブロリーに勝てないのか……)

 それはベジータもまた同様。
 サイヤ人の王子として誇りを取り戻した彼にも、絶望という名の死に神が鎌をもたげていた。


 限界を越えて戦い続けてきた戦士達の心が軋みを上げている。
 ようやく掴んだ勝機を前に、改めて自身達の無力を思い知ってしまった。折れ掛けた心、それでも足掻き続けるのは彼等の性か。

 彼等は求める。
 あと少しだけで良い、あの壁をぶち破るだけの力を。
 今ここで力尽きても良い、あの悪魔を倒すだけの力を。

 彼等は願う。
 力を、この絶望を打ち破る事ができる僅かな力を。
 一瞬だけでも良い、あの空を突破する力を。

 その求めは、その願いは誰にも届くことはなく、
 二人の戦士は死の淵に立たされ、




15代理投下:2009/05/18(月) 21:03:24 ID:7M3VQAHL
「――もっと熱くなれよぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!」





 ―――二度目の奇跡が唐突に巻き起こった。






 破壊され尽くした森林の真っ只中で、男は木に寄りかかりながら何とか両の足で立っていた。
 その口から零れ落ちる真紅の鮮血。
 折れた肋骨にグズグズに掻き回された内蔵――男の身体に刻まれたダメージは深刻なものである。
 本来ならば立ち上がれる筈が無い傷。
 にも関わらず、男は立ち上がりその絶望的な光景を見詰めていた。

「―――君達ならやれるよ」

 吐血と共に男は言葉を飛ばす。
 その言葉の対象は二人の戦士か、それとも自分自身か。
 ただ男は安らかな微笑みを浮かべたまま、黄金の剣をゆっくりと振り上げる。

「君達ならやれる。俺なんかよりずっと強い君達だったら。俺なんかよりずっとずっと強い意志を持った君達なら」

 頭上を埋め尽くす緑色の「死」を前にしても男の瞳には陰りは無かった。
 二人の戦士でさえ諦めを思った状況を前にしても、男は寸分の諦めも感じていなかった。
77 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:22:53 ID:3QzXyS960
「君達ならやれる。あのブロリーだって倒せるし、この殺し合いだってぶっ壊せる筈さ」

 その時だった。
 男の握る剣の刃を囲むように、小規模な赤色の竜巻が発生する。
 まるで男の意志に呼応するかのように、剣からエネルギーが溢れ出し深紅の風となる。
 それは宝剣・ギャラクティカに秘められた最強の力、
 本来の持ち主であるメタナイトでさえも使用するには相当な力を消費する、最後の切り札にして最終奥義――マッハトルネイド。
 その力が、この土壇場にきて、男の熱い意思に応えるように発揮される。

「だから君達は死んじゃ駄目だ。君達の力はみんなに必要とされる」

 風は徐々に徐々に規模を大きくさせていき、その回転も加速していく。
 何時しか刃を包む風は烈風となり森林を揺らがすまでになっていた。

「だから……だから……」

 男は――松岡修造はゆっくりと剣を振り上げる。
 その視線の先には緑色に染まった空、そしてその緑色に抵抗し続ける二人の戦士。
 修造は笑った。
 断続的に痛みを訴える身体で、赤色の渦へと体力が吸い取られていく中で、修造は満面の笑みを浮かべた。

「――もっと熱くなれよぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
16代理投下:2009/05/18(月) 21:04:10 ID:7M3VQAHL
 響き渡る轟音を切り裂いて男の刃から一筋の烈火が渦を巻き、空へと駆ける。
 竜巻は、青い奔流と赤い光球に寄り添うように直進し、緑色の壁にぶち当たった。
 瞬間、修造の両腕を襲う信じられない程の圧力。
 意識さえ飛びかねない疲労感の中、修造は改めて二人の戦士の実力を思い知った。

(君達は、こんな重圧をたった二人で背負い続けていたんだな……)

 余りの圧力に両腕がガクガクと暴れまわり、ともすれば剣を取り落としそうになる。

「がんばれがんばれできるできる絶対できるがんばれもっとやれるって!!」

 だが、修造は耐えた。
 自身への激励を叫びながら、超人達の戦いに必死の思いで食い下がる。
 あの二人の助けになると誓ったから、一度は諦め欠けた事であったが決意し直したから、修造は決して剣を離そうとしない。
 筋が切れようと、骨が軋みを上げようと、その強靭な意識で両の腕を握り続ける。

「やれる気持ちの問題だがんばれがんばれそこだ!! そこで諦めんな絶対にがんばれ積極的にポジティブにがんばるがんばる!!」

 その修造の姿は……その激励は、二人の戦士にも届いていた。
 ただの一般人であった筈の男が自分達に匹敵するような波動を放ち、力を貸してくれている。
 血反吐を吐き、顔を苦痛に支配されながらも、叫び続けている。
 一般人である修造の身体には自分達以上の負担がのし掛かっているというのに、以前と変わらぬ熱い言葉を放ち続けている。
 ――何故、あれだけの力を出せる。
 ――一度は自分達に付いてくる事すら諦めた人間が、何故あれだけの力を出せるのだ。

「熱くなれ熱くなれ!! もっともっともっともっと……熱くなれよぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!」


 修造の剣から撃ち出される竜巻は上昇する回転数と共に尚も力を増していく。
 だがそれでも、ブロリーの力を破るにはまだ足りない。
 サンレッドの豪火球に、ベジータのファイナルフラッシュ、そして修造のマッハトルネイド……その全てを持っても破壊には至らず、何処までも戦士達を苦しめるブロリーの力。
17代理投下:2009/05/18(月) 21:05:00 ID:7M3VQAHL
78 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:24:13 ID:3QzXyS960
「諦めんな、諦めんなよ!! ここで諦めたら全部パァだぞ!! やっと此処まで来たんだろ!! あと一歩のところまで来たんだろ!!
どうしてそこで止めるんだ、そこで!! 周りの人のこと思えよ、応援してくれてる人のこと思えよ!! 頑張れば絶対に目標達成できるって!! こんなとこで諦めんなよ!!!」

 自身に向けられていた筈の激励は何時しか二人へと対象が変わっていて、サンレッドとベジータはその言葉に歯を食いしばる。
 サンレッドの脳裏に浮かぶ様々な人々。
 ニート同然の自分を何時も支えてくれる恋人のかよ子、一応宿敵という位置付けにいるヴァンプ、その手下の怪人や戦闘員達、昔の仲間達、後輩のヒーロー達、先輩のヒーロー達、パチンコ友達、そして自分を救おうとして死んだ奇妙なタコ
 ……沢山の人々が思い浮かんでくる。
 それはベジータもまた同様。
 下級戦士でありながら超エリートの自分に敗北を味わあせたカカロット、未来からやって来た息子・トランクス、修行三昧の日々を送る自分を飽きもせず支えてくれるブルマ
 ……沢山の人々が思い浮かぶ。

 支えてくれた仲間、応援してくれた仲間。
 自分は彼等に何かを返す事が出来たのか。
 自分は彼等に何かをして上げる事が出来たのか。
 いや、まだ何もしてはいない。
 その恩に、その気持ちに応えられていない。
 俺は、俺達はまだ―――何もしてはいない。

「う……おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「くそっ……たれええええええええええええええええええ!!」

 彼等がその思いに辿り着いたその時、変化は唐突に訪れた。
 サンレッドの背中から不死鳥を思わせる巨大な炎の翼が出現し、ベジータの身体からは黄金の輝きが発せられ頭髪と瞳の色が変化する。
 同時に太陽を模した火球と青色の光線が、一回りも二回りも巨大化し失い掛けていた勢いを取り戻す。
 制限下に於かれていた筈のスーパーサイヤ人への変化、意識を繋ぐだけで精一杯だった状態でのファイアーバードフォームへのパワーアップ。
 修造から伝えられる熱すぎる思いは、二人の心の中に熱い感情を―――限界を越えた更なる力を生み出していた。

「そうだいけるいける!! まだまだまだまだもっともっともっともっと!! いけるいけるいける!!
貫け、全部の力をこの瞬間にぃぃいいいいいい、掛けろをぉぉおおおおおおおおおお!!」

 修造の叫びが駆け抜けると共に二本の赤と一本の青が織り混ざり、眩い白色の極光へと融合する。
 天空を支配する緑と比較すれば未だ頼りなげに感じる大きさ。
 だが、万感が詰め込まれた極光は決して圧し負ける事はなく、この対決に於いて初めての均衡を生み出していた。

「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」

 力は、まだ上がる。
 限界の限界を容易く突破して尚、力が溢れ出す。高まっていく。
 気力が無制限に上がるブロリーのお門を奪うかのような戦闘力の上昇。
 対するブロリーは未だ美希の一撃に悶絶しており大勢が立て直せていない。
 信念と矜持から生まれたサンレッドとベジータの長い長い辛抱、
 仲間を助けたい一心から生まれた美希の一撃、
 自分が自分である為に限界を突破した修造の一撃、
 修造の熱いメッセージに感化されての限界の先の更なる限界を突破したサンレッドとベジータ、
 ……本来であれば勝負にもならない筈の実力差が、諦めない心が生んだ数多くの奇跡により、この瞬間だけ無となっていた。



 ―――そして遂にその瞬間が訪れる―――
18代理投下:2009/05/18(月) 21:05:43 ID:7M3VQAHL
79 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:25:23 ID:3QzXyS960
「な、何ィ!?」

 白色の極光が緑色の巨星を貫いた。
 天空の支配者が爆音と共に宙へ霧散し、眩い白色が空を蹂躙していく。
 眼前に迫る白色の光を前に、ブロリーは四肢をばた尽かせ回避行動に移ろうとするが、今だ身体を包む激痛に動く事ができない。
 視界を埋め尽くす白色の中、ブロリーは脳の片隅に刻み込まれていたある男の姿を思い出す。
 何度叩き潰しても何度叩き潰しても立ち上がり、立ち向かい続けた男。
 赤ん坊の頃ではあったが、自分を泣かせた唯一の男。
 今まで傷一つ付けられた事のないこの身体を拳一つで貫いた男。
 最強を誇る自分に初めての敗北を味わあせた男。

 何故か、奴の姿が白色の光の中に重なって見えた。

「カカロット……」

 この傷がなければ、
 あのクズ共をいたぶらずにさっさと殺していれば、
 負ける事は無かったのに、
 この傷がなければ、
 負ける事は無かったのに、
 あの男が、
 居なければ!



「カカロットォォォォォォオオオオオオオォォォォォォオオオオオオオオ!!」





 ―――デデーン♪





 ―――気の抜けた不思議な音と共に、ブロリー身体が空一面を覆う白色の爆発の中へと消えていった。



□ ■ □ ■
19代理投下:2009/05/18(月) 21:06:31 ID:7M3VQAHL
 さっきまでは緑一色だった空が白色に染まり、そして元の青さを取り戻す。
 俺はその景色をボンヤリと眺めているだけだった。
 あれだけの化け物を倒せたというのに、思ったよりも達成感は少ない。
 寧ろ、ある種の虚無感が胸を占めていた。
 何故だろう。『ヒーロー』を自覚しての初勝利は俺に喜びを与えてくれない。

「やった……やったぞおお! 俺がナンバーワンだぁぁあ!」

 隣ではベジータが両手を空に掲げて歓喜していた。
 おかしな事に、その髪の毛と眉は金色に塗られており、瞳の色も変化している。
 ベジータ特有の力なのか、サイヤ人とやらが持つ特殊能力なのか……ただ相当なパワーアップをしている事は雰囲気から伝わってくる。

「見たか、カカロット! 俺はブロリーに勝ったんだぁ!」

 そう叫ぶと、唐突にベジータの姿が元の黒髪黒眉に戻り、満面の笑顔はそのままに倒れ伏した。
 流石に限界だったんだろう。というか、俺ももう限界だ。立ってるだけでキツい。

「……修造は……?」

 脱力しきった身体に何とか力を込め、赤色の竜巻が発射されていた方向へ顔を向ける。
 ぼやけた視界の端に映る大の字を描いて倒れる修造の姿。
 微妙にではあるが胸が上下に動いている。死んではいないようだ。
 修造は不思議な男だ。
 普通の人間だというのにあんな威力の竜巻を打ち出し、俺達を励まし続け勝利に導いた。
 修造の助けが無ければ、修造の言葉が無ければ、俺達は確実に負けていた。
 凄え奴だ。本当に一般人なのか疑いたくなる。それほどまでの活躍を修造はした。
80 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:26:42 ID:3QzXyS960
「……あー、キツ……」

 修造の無事を確かめると、俺もまた仰向けの形で地面に倒れた。
 流石にもう無理、指一本動かせる気配もない。
 身体中は痛いし、力は入らないし、とてつもなく眠い。
 こんな疲れたのは結構長いヒーロー人生でも始めての事だ。
 もう一生分の働きしただろ、これは。国民栄誉賞とか貰える域だぞ。

「あ! しゅーぞーさんなのーー! それにサンレッドさんも!」

 だが、神様とやらはまだ俺に休息を与えてくれないらしい。
 今にも意識を手離そうかという瞬間、空気を読まずに大声を上げながらソイツは現れた。
 視界の中に居なくても、その良く通る甲高い声と特長的な言葉使いで誰なのか判断できる。
 美希だ。洋館とやらに向かっている筈の女が何故だかやって来た。

『……これは酷いな……。まずは安静を保てる場所にサンレッド達を運ぶんだ』
「分かったの!」

 それは有り難い事この上無い指示だった。
 全員ダウンしているこの状況で殺し合いに乗っている奴に襲われたら一溜まりもない。
 手も足も出せない所か意識も取り戻せないまま、速攻で殺されちまう。
 出来るだけ誰も来なさそうな場所に運んで欲しいもんだ。

「それじゃあ運ぶの。でも皆を一度には運べないの」
『まずは修造からだな。この中で一番消耗してい―――』

 口うるさい剣が急に押し黙った。
 何か異常でも発生したのか、少し気掛かりであったがもう限界だった。
 意識が急激に霞がかっていき、そして心地の良い漆黒の中に包まれていく。
 意識が無くなる最後の時、あのタコの姿が――守り通せなかった仲間の姿が漆黒に浮かび上がった。
20代理投下:2009/05/18(月) 21:07:16 ID:7M3VQAHL
 そして、サンレッドが意識を失ったその時、ディムロスの視界が一人の人物を捉えていた。
 崩壊した森林をフラリフラリと身体を揺らしながら近付いてくる人間。
 ディムロスはその人間の正体に直ぐさま気付き、言葉を失った。

「……誰か来たの」

 美希もまたその人物の存在に気付き、状況が状況だけに警戒心を強めた。
 距離が近付くにつれ男の姿が美希にも把握できるようになる。
 肩まで伸びた黒髪に大人しげな顔付き。
 緑色の宝石が彩られた特長的な腕輪にベルト。
 所々を血に汚した紫色の腰布。縦一直線に走る腹部の傷。
 美希の瞳が見開かれていく。
 それは美希にも見覚えのある男だった。

「な、なんで……」
『馬鹿な、これではあまりにも……!』

 美希とディムロスの前に、初遭遇時と同じ姿をしたブロリーが、立ち塞がる。
 美希だけではない、ディムロスでさえも終わったと確信していた。
 幾ら人間離れした化け物だとしてもアレだけの爆発に巻き込まれれば、致死は免れないと思っていた。
 だが、ブロリーはそれらの希望を打ち砕き、二人の前に姿を現した。
 怒りと痛みに顔を歪ませ、全身に火傷や切り傷をを負いながらもブロリーは二人へと近付いていく。

「カカロット……カカロットォォォオオオオ!!」

 ブロリーが吠えた。その様子からは先程までは僅かながら見て取れた理性が欠片も感じられない。
 その咆哮は森林を駆け抜け、美希達の身体を震撼させる。
 消耗の所為か、通常のスーパーサイヤ人にも変身できていないが、それでも圧倒的な威圧感を全身から放っていた。
 美希はその悪魔を前に思わず竦み上がってしまう。

『逃げろ……三人を連れて早く逃げるんだ、美希!』

 ディムロスの指示は今回もまた的確な物であった。
 全身に致命傷を纏っているとはいえ、美希や気絶中の三人を葬る位の力は残っている筈だ。
 生き延びるには逃走しかない。だが、眼前の悪魔がそんな事を簡単に許してくれる訳もなく、

「カカロットオオオ!」

 美希が動くよりも早く、ブロリーの掌から緑色の光弾が放たれた。
21代理投下:2009/05/18(月) 21:08:03 ID:7M3VQAHL
81 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:27:56 ID:3QzXyS960
 それは今までのものと比べれば威力も勢いも遥かに劣っている。
 サンレッドやベジータのような超人ならば容易に回避できるであろう一発であった。
 これは別段ブロリーが手加減をした訳ではない。それだけ彼も限界に近いというだけ。
 殺害には至らなかったとはいえ、サンレッド達の攻撃はブロリーを嘗て無い程に追い詰めているのだ。
 だが、美希にその一撃を避けられるかと言えば話は別。
 美希とサンレッド達とでは身体能力には絶対的な差がある。
 何とか直撃は避けられるかもしれないが、後に起こる広範囲の爆風から逃れる事は不可能。
 加えて美希はブロリーの出現という予想外な出来事に驚愕している。
 驚愕というのは非常に厄介な感情であり、その一瞬に於いては必ずと言って良いほど足手まといになる。
 少なくとも現在の美希は、その驚愕という感情により身体を束縛され、また驚愕をしている所為で反応が遅れていた。


 美希が行動に移った時点で気弾は美希の手前にまで接近していて、
 美希は尚も迫る気弾を見詰める事しか出来ず、
 そして―――赤色の竜巻が駆け抜けた。
 本来の竜巻と異なり、地面と平行に渦を巻きながら直進する不自然この上無い竜巻。
 美希の前に塞がるように発生した竜巻は、ブロリーの気弾と接触し、その爆発からも美希を守り抜いて消失する。

「ッ!?」

 今度はブロリーが驚愕を覚える番であった。
 気弾の残滓を睨み付け、竜巻が飛来してきた方向へと視線を移すブロリー。
 美希もまた唐突に現れた救世主に再度の驚愕を見せつつ、視線を移す。

「カカロット……?」
「しゅーぞーさん……?」

 男は立ち上がっていた。
 限界の限界を越えたその身体を熱すぎるハートで支えて、松岡修造が立ち上がっていた。
 ベジータもサンレッドすらも気絶した疲労の中、松岡修造は一人立ち上がる。
 自分の意志を通す為に。
 掛け替えのない仲間と、世界を救うであろうヒーロー達を助ける為に。
 炎の妖精は自身を省みずに立ち上がった。

「美希ぃぃいいいい! 逃げろぉぉぉぉおおおお!!」

 その叫びが鼓膜を叩いた瞬間、美希の身体は勝手に動き出していた。
 全力疾走でサンレッドとベジータの元へ駆け寄り、右腕と左腕を伸ばしそれぞれ二人の胴体に巻き付ける。
 そして、身体中に渾身の力を込めて、腕が擦り切れるのも構わずに二人を引き摺り出した。
 当然、ブロリーも易々と獲物を逃がそうとはしない。
 両腕に気弾を形成し、何発も何発も美希へと投げ付ける。
 だが、その悉くを修造の剣から伸びる竜巻が撃ち落とし、相殺していく。
 美希もまた後ろでどんなに爆音が響こうとも、決して振り向こうとはしない。

「美希!! これから先すっごく辛い事があるかもしれない、もしかしたら死にたくなるような事だってあるかもしれない!!

 その背中に降り注ぐ言葉。
 美希は振り返らない。ここで足を止めれば、満身創痍の身体で命を賭して足止めをしてくれている修造の頑張りは無駄となる、命を賭して足止めを
 両の瞳から涙を零そうと、修造の意志を守り抜く為に振り返らなかった。

「でも諦めんな!!! 諦めなければ絶対何とかなる!! だから諦めんなよ、諦めんなよぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 その背中に降り注ぐ言葉。
 美希は振り返らない。両の瞳から涙を零そうと、修造の意志を守り抜く為に振り返らなかった。
 そして、美希とサンレッド達の姿が森の中に消える。
 剣と一緒に振り上げていた両腕をダラリと垂らし、修造は安堵と笑顔が浮かべた。

「頑張れよ……サンレッド、ベジータ、そして……美希……」
22代理投下:2009/05/18(月) 21:09:00 ID:7M3VQAHL
 それと共にまた膝も折れ、腹這いの形で地面に沈んだ。
 限度を越えた疲労に身を任せながら、修造は瞼を閉じる。
 閉じた瞼の裏に移る様々な人。
 美希、サンレッド、ベジータ、名も知らぬ眼鏡の少年、少年が恋している少女、教え子達や修造学園の生徒達、この殺し合いやこれまでの人生で出会った人々を修造は思い出す。
 そして、最後に映ったのは愛する妻の笑顔。
 こんな暑苦しい自分を好きだと言ってくれ、そして支え続けてくれた人。
 修造はその笑顔を最後まで眺め続け―――眠るように息を引き取った。


【たこルカ@VOCALOID 死亡】
【松岡修造@現実 死亡】

82 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:29:38 ID:3QzXyS960
【F-5北部・平原(焼け野原) /1日目・午後】
【星井美希@THE IDOLM@STER】
[状態]:ゴムゆとり、全身に擦り傷、疲労により熱血沈静化
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×3、モンスターボール(おにぽん)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況、
新型萌えもんパッチ@ポケットモンスターで擬人化してみた、ねるねるね3種セット@ねるねるね、
 ディムロス@テイルズオブデスティニー、支給品一式(おにぎり1個(食料)消費)、鏡@ドナルド、
[思考・状況]
1.ブロリーから逃げる
2. しゅーぞーさんが絶対に来てくれる事を信じるの。
3. 人は殺したくないの。
4.雪歩を探すの。
5.ゲームに乗らず、人を殺さずゲームを終わらせるために、首輪を外すの。
6.レッドさんの言うこともわかるの。悪い人とあったら説得できるの?
7.でぃおさんに謝ってもらうの。もし襲ってきたら……
8.ルガールさんは良い人なの。ディムロスさんは剣なの。
9.水は怖かったの。
※ゴムゴムの実@ワンピースを食べました。能力者になったことに少し気がつきました。
※サンレッドをヒーロー役の俳優だと思っています
※ルガール、ディムロスと情報交換しました。

【サンレッド@天体戦士サンレッド】
[状態]:気絶中、脇腹に怪我(応急処置済み)、全身に重度の打撲、やや失血、 疲労(極大)、ダメージ(極大)
[装備]:DIOの上着、ファイアーバードフォーム@天体戦士サンレッド
[道具]:なし
[思考・状況]
基本思考:主催者の打倒
1:ルカ……。
2:DIOを見つけ出して殺す。
4:ゲームに乗っている参加者の排除
5:たこルカを信頼。
6:誤解されてるが・・・どうすっかな
※制限について気がつきました。
※ブロリーを殺害したと思っています。
23代理投下:2009/05/18(月) 21:09:46 ID:7M3VQAHL
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:気絶中、疲労(極大)、ダメージ(極大)、全身に重度の打撲、ヘタレ脱却
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、パッチンロケット@つくってワクワク
[思考・状況]
基本思考:ブロリーを倒し、元いた世界に帰る
1:ブロリーに勝った! 俺がナンバー1だ!!
2:見つけたらDIOとかいう奴も殺す!
3:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる 。
4:くだらんゲームなどどうでもいいが、邪魔な奴はぶっ飛ばす 。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
※ブロリーを殺害したと思っています。
※スーパーサイヤ人への変身が制限されています
※修造の熱い言葉に感化され一時だけスーパーサイヤ人に変身できましたが、今後なれるかは不明です。

83 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:30:34 ID:3QzXyS960
「カカ……ロットォォォオオオオ!!」

 そして、その傍らで寄り添うように倒れる者が一人。
 怒りと憎しみを糧に何とか戦い続けていたが、倒れた男……ブロリーもまた消耗し尽くしていた。
 休息を取らずには、もはや立ち上がる事も気弾を撃つ事すらも叶わない。
 ともすれば死にも繋がりかねない重傷。だが、ある男への憎しみが彼の命を現世へと食い止めている。
 ――カカロット。
 皮肉な事にブロリーを此処まで追い詰めた根源が彼を死の淵から救っていた。
 て、ここで気に掛かるのが、彼が覚醒した時そのボロボロな身体は何処まで回復しているのかだ。
 伝説のスーパーサイヤ人になれる程?
 通常のスーパーサイヤ人になれる程?
 それとも変わらず瀕死の重体?
 それはまだ誰にも分からないが、ただ一つ確かな事がある。
 悟空が作り、サンレッドを始め様々な参加者が抉り、そして三人の戦士の協力技により灼かれた腹部の傷は絶対に治癒し切れないという事だ。
 三人の戦士は悪鬼を倒すには至らなかった。だが、悪鬼を弱体化させる事には成功した。
 それがこれから先にどう繋がるのか、それとも繋がらないのかは、神のみぞ知る――。

【F-5北部・森林(焼け野原) /1日目・午後】
【ブロリー@ドラゴンボールZ】
【状態】気絶中、通常形態、慢心、疲労(極大)、ダメージ(極大)、全身に大きな怪我、
右足首骨折、腹に超深刻なダメージ、首にダメージ(中)、全身に火傷
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考・状況】
[基本思考]カカロット……カカロットォォォォォォオオオオオオ!!!!
※腹への攻撃に対して対処出来る様になりました。
※首のリミッターが消滅しました。
※伝説の超サイヤ人形態になったため会場全体が暗雲に覆われましたが、少しすれば晴れます。
※目が覚めた後、伝説のスーパーサイヤ人に変身できるかは不明です
24代理投下:2009/05/18(月) 21:10:32 ID:7M3VQAHL
84 名前: ◆vXe1ViVgVI[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 20:44:30 ID:VLf7K6sYO
タイトル忘れてましたorz


本スレのと仮投下スレ>>61までが「燃えつきろ!! 熱戦・烈戦・超激戦――俺がやらねば誰がやる・天体戦士編――」


>>62から>>66までが「燃えつきろ!! 熱戦・烈戦・超激戦――俺がやらねば誰がやる・ヘタレ王子編――」

>>67から>>76の『――二度目の奇跡が唐突に巻き起こった』までが「WE GOTTA HOT POWER(前編)」

>>76の途中から>>83までが「WE GOTTA HOT POWER(後編)」でお願いします。

正直四つに分けなくても収まると思いますが、切りの良い所で。
ちなみに「」は除いて編集して下さい。
25創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 21:11:43 ID:7M3VQAHL
代理投下終了!
何とか途切れず投下できた!修造のおかげだなw

投下SS面白かった!
松岡修造のヒートさがすべてをかっさらっていったぜ
26創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 21:11:47 ID:YUAmcvi9
乙です
27創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 21:21:33 ID:tlbmi+vv
投下乙

修造達のおかげでブロリーを退けることは出来たけど
瀕死で生き残ったのはヤバすぎるなサイヤ人的な意味でw
28創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 21:34:52 ID:SD/ewYFu
乙です
まさか修造がやられるとは…
29創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 21:41:19 ID:68P0mIfA
対策おつかれさまです!
何という名バトル……これは伝説になるぞ……
そして修造にルカ、ご冥福をお祈りします。
後は美希たちに任せてゆっくりしていってね。

>>27
そういやサイヤ人は死地からの回復による戦闘力の上昇が地球人よりも顕著だったよな。
だが安心するんだ、瀕死なのはベジータも同じだ!
30創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 21:41:59 ID:68P0mIfA
対策じゃなくて大作だ。すっげえ誤字orz
31創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 22:47:18 ID:f3Ny41rU
メタナイトの剣はギャラクティカじゃなくてギャラクシアじゃなかったっけか?
ギャラクティカと言われるとギャラクティカマグナムしか思い出せない……。
32創る名無しに見る名無し:2009/05/18(月) 22:49:34 ID:oD/7bvS8
投下乙!
修造ぉぉぉぉぉう!
本当に熱い男だったぜ……
たこルカと一緒にゆっくり休んでいってね!

そして覚悟完了サンレッドに覚醒ベジータ、勝利の決め手となった美希……全員が熱く燃えてたぜ
寒村には誰も居ないし、休めそうで何よりだ

ブロリーはまだ倒れないのかw
満身創痍だが、まだ何かやらかしそうで怖いな

読んでて汗ばむような熱い戦いでした!投下乙!!
33 ◆vXe1ViVgVI :2009/05/19(火) 00:06:45 ID:R8nv8M/X
代理投下ありがとうございました。
ギャラクティカについては完璧にミスりました……ギャラクシアに修正しておきます。
あともう一つ、ファイアーバードフォームについての説明を忘れていたので追記を。

【ファイアーバードフォーム@天体戦士サンレッド】
OP詐欺第二段。
サンレッド曰わく、戦隊もので良くある中盤でのパワーアップアイテム。
……なのだがサンレッドが強すぎるため使用される機会が全く無く、普段はダンボールに詰められ押し入れの奥に仕舞われている。
原作ではダンボールから出される事も無かったが、アニメ14話のOPにて遂にその姿が明らかとなった。
正直、カッコ良い
34創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 00:33:05 ID:0zXM1B/P
投下乙!めちゃめちゃ熱いぜこのバトル!
まさかブロリーに勝つとは…。しかしサンレッド大丈夫か?回復すれば最強の対主催だが、
回復しきれなければ…。ともかくヘタレも目覚めたし、希望は繋いだな!
35創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 01:22:23 ID:1dJyypkD
投下乙!熱いぜえええ!
ほんとにブロリーなんとかしなきゃ、虐殺ロワになってたなw
サンレッドはDIOにも狙われてるし、これからどうなるか期待。
タコルカと修造は本当に熱い最期だった。
36創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 14:02:28 ID:AINutrDk
面白い! 熱い!そしてやっとブロリー倒れたか……
だがサイヤ人は敗れればその次はその数倍の力で襲い掛かってくるという悪夢w
今のうちに倒しておくしかない・・・・・・
37創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 14:55:27 ID:KlylPTR5
一応近くに咲夜さんがいるし、夜になればフランも来るかもしれない。はやくとどめを刺しちゃッテ!
38創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 15:29:37 ID:y4ftxNGV
しかし敢えて、ここでブロリーが頭おかしくなっちゃって、
ブロリープロデューサーとして変態大復活を遂げる展開もありえるぞ…

なんにせよ乙!
しゅーぞーがかっこよすぎた…
39創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 18:12:14 ID:AINutrDk
>>38
伝説の変態大人ですねわかりま(イレイザーキャノン!!
40創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 18:27:24 ID:me0ux4BY
>>38
いや、ひょっとすると『お兄ちゃん』になってしまうかもしれない。すると相乗効果であの妹がとんでもないことに…
41創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 19:37:38 ID:H+WPc5eW
5人のうち誰が欠けても成し得なかった勝利だなw

ただ、ブロリーの生存をベジータが知ったらまたヘタレるんじゃ……(瀕死から復活するとパワーアップする事はベジータが誰よりよく知ってる
42創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 19:41:36 ID:1bvgzw/K
べジータもパワーアップできるから何とかなるよ、たぶん。
43創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 22:53:32 ID:v5lFBCIs
他の参加者との力量差は明らかだし、これだけの深手を負いながら
すぐに回復して更にパワーアップとかいう展開はロワ的に問題があると思う
もはやマーダー補正とかそういうレベルの話じゃなくなるぞ
44創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 23:05:04 ID:MWfuqG4W
スーパーサイヤ人変身後は死の淵から復活しても、特にパワーアップしないと思う。
ソースはないけど原作の描写的に考えて。
45創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 23:08:53 ID:1foRWrCJ
セルはスーパーサイヤ人みたいな形態変化したがパワーアップしてるぞ
46創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 23:20:09 ID:nzpqK3D1
まあ、ブロリー完全回復はないだろうな。
猛威を再度振るうことはあるかもしれないが……
47創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 23:29:37 ID:NX7Act4W
ブロリーはこの負傷で人外の外クラスから人外クラスくらいまでにパワーダウンしたのだろうか
でもさらに制限外したりされちゃったらどうなるんだろ
確か三重にかかってる制限のうち壊れたの二つだよね?
48創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 23:35:16 ID:nzpqK3D1
ブロリーの制限の内訳

・額のリミッター
・首のリミッター
・腰のリミッター
・全参加者共通の能力制限(詳細不明)

となってるから分かってるだけで4重。
うち壊れたのは首のリミッターのみで最低でもまだ3重は残ってる。
ただブロリー自身の戦闘力がおかしいから1個外れることによる影響がかなりデカイ。
単身で惑星を破壊できるのはベジータも同じだけど、ブロリーは全力出さなくてもデデーン♪だからなぁ。
49創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 23:40:40 ID:me0ux4BY
ベジータは首輪一つの制限で済まされているのにブロリーは4重なんだよな
ものすごーく単純に考えてベジータ4人分以上の戦力ってことなんだよな
50創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 00:15:55 ID:/y/NbLyw
実際制限がなければ、主催者ごと簡単に会場デデれるからな。
爆弾がどうなるかわからないが。

ただこれだけでかい戦いしたんだから、他の参加者もいやでも気づくよな。
そこらへんの描写とかあったら個人的にとても楽しみ。
51創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 00:31:25 ID:3wGeYD4k
>>50
まあ、すでにてゐがビビってたな。
一番近い参加者は……北の妹様と南で匙を全力で投げたPAD長か。
52創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 00:46:54 ID:g4mEUb2g
修造には終盤まで生き残って貰いたかったな…
けどあのブロリーとの戦いで一般人の域を逸脱した素晴らしい活躍を
見せてくれたのは本当に良かった
53創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 09:11:42 ID:jwDB71k5
ベジータや美希を覚醒させただけでも修造の功績は大きいな
特にベジータの今後の活躍には個人的に期待だ

……しかしここまでやって未だブロリーは落ちないか
ようやっとムドー倒したのに第二形態になった時の気分だ
54創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 09:42:16 ID:KQV0YtGs
ムドー第二形態の絶望は異常
なにあれふざけてるの?
55創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 15:04:00 ID:1DUvTfcD
あれ?そんなムドーって強いか?
バルバトスとかルカ・ブライトの方がやばいんだが。
(個人的にウィーグラフは楽だと思う)

スレ違いすまん。
56創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 15:28:42 ID:jwDB71k5
仲間が皆死んで、最後のハッサンも瀕死状態
そこで乾坤一擲の正拳突きでようやく撃破!
やった!!奇跡だ!!ウレピーッ!
とか思ってたら平然と第二形態ですよ
57創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 15:36:54 ID:1DUvTfcD
たしかにムドーまでは職業無しだが…
自分はかなりのレベル上げするからな。(死ぬのはチャモロだけ)
DQ3もふつーに一人旅してたし

だからシステム的にレベルが一定以上になると上げにくい幻想水滸伝とか難易度をいつもMAXにするテイルズのほうが苦労するかも…

ムドーって強い中ボスキャラだったんだな知らなかった…
58創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 16:25:32 ID:6lHiiDF/
それに加えて、ジャミラスとグラコスが弱すぎるのもムドー信仰の一因だな
まあ何にしても、一番強いのはマジンガ様なんだけど
59創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 16:44:21 ID:1DUvTfcD
ちなみにレベルの上げすぎでムドー撃破後職業経験値上がらなくて涙目になりました。

>>58
いやいや、最強は本気になったドレアム様でしょ。
遊びベギラゴンでデスタムーアに9999ダメージ
イオナズンを受けて笑う、輝く息は涼しい
そしてイオナズン、マヒャド、ギガデイン、ビッグバン、マダンテ、ジゴスパークのコンボ
(これでもおそらく「遊び」ではないが「本気」でもないたぶん)
あれは一方的にブロリー倒せてもおかしくない。
60創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 17:40:40 ID:VYUYuBhb
海底神殿のキラーマジンガはマジ鬼畜w
壁役だったハッサンが一撃で沈められたときは絶望したw
61創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 17:49:45 ID:3wGeYD4k
あれは2回行動するから、こおりつくいき(全体約50)→稲妻(全体約40)の最悪パターンがありうるんだよな。
ニコ動でも、この凶悪連携でパーティーが半壊する動画を結構見るぞ。
グラコスは7で悩まされたが6のは……

まあ、マジンガ様が最強なのは同意。
ぶっちゃけあれデュランより強くね?
62創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 18:01:18 ID:KvCwygjA
どんな奴だろうとブロリーならデデーン♪してくれるよ。
ブロリーinDQシリーズみたいに
63創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 19:17:15 ID:Yl5r9YFJ
な、何の話をしているんだ……
64創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 19:26:45 ID:7Fua4xye
修造が外山に、美希がレナに見えた…。
ようやく前回の「少数派による運命の打開」チームができかけてきたな。
65創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 20:20:33 ID:b1h0hOJb
すぐそばの温泉に、熱血などどこかへ投げ捨てたコールドビューティーなPAD長がいるのが気がかりといえば気がかりか。
好んで激戦区へ行くとは思えないが……
66 ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:42:44 ID:Yl5r9YFJ
投下します。
きっとさる喰らうので支援お願いします
67創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 20:44:24 ID:zR6gu4Ua
支援を使わざるを得ない
68もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:46:05 ID:Yl5r9YFJ






死亡者、3人。加害者は逃走。



映画館の屋根に立ち、射命丸文は周囲の監視をしていた。
音が漏れない設備の映画館ではあるが何事も用心に越したことはない。
経過15分。周囲に人影は存在しない。
無論、あの野々原渚の姿も影形すらない。

(どこに逃げたか……)

時を止めたわけではあるまい。
そうであればあの場で全員瞬殺されている。
おそらく、あの翼が移動手段なのだろう。移動回数に制限がないとしたら、とてもではないが捉えることは難しい。
しかし、野放しにしてしまったということはまた犠牲者が出る事を意味する。
あの女の身体能力は、決して並の人間のものではなかった。

(確か手の骨を折ったとか言ってたわね。囲炉裏……だっけ。あの男も人間だったけど幾らなんでも
 攻撃を受けたらすぐに振り払って逃げられるでしょうに……男が相当トロかったか、もしくはあの女が規格外か……)

もちろん人間としての範囲でだけど、と文は心の中で付け足す。
まあ次はもうない。見つけた瞬間に殺害する。それをするのは別に自分でなくともいいのだが……などと考えていると
下方の入口に男が一人。

「どうだ、誰もいないか?」

「現時点では。あと、ちょうどスカートを覗ける位置に立たないでください。撥ねますよ?」

「ふむ、そんなつもりはなかったのだがな。それより降りてきてくれ。少し話し合いたいことがある」

「構いませんが……大方今後どうするか決めるんでしょう?」

「察しが良くて助かる。というかそれくらいしか話し合うことが無いのが現状ではあるが……」


     ※     ※     ※     ※     ※


遺体は全てあの部屋に置かれたままになっている。
無理に動かすこともないだろうという総意によってだ。
死んだ連れの2人はともかく、バラバラになった元人間(?)のサイコロステーキをかき集めるのに気が退けたからだろう。
というわけで、キョン子、アポロ、グラハム、文の4人は別の部屋にいた。あの場に散在した故人の荷物も持ってきている。

「さて、今後どうするかということだが……何か提案はあるか?」

すぐに返ってくる応えはなかった。
伽藍とした室内の中、陰鬱な感情を少なからず発しているのが二名。その内一人は今にも自殺しそうな勢いだ。
そんな空気を気にせず文は平然と応える。

「とりあえず一旦塔に向かって、それから中心の町の方に行きたいと思います」

「なんで塔に戻るんですか?」
69創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 20:46:15 ID:OkALs41i
僕も僕もー^^
70もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:47:02 ID:Yl5r9YFJ

「もしかしたら私達が去った後に誰かいるかもしれないじゃないですか。
 そう、例えば……あの女とか」

妖艶な笑みを浮かべ、文は自身の鼻に手をやる。
その舐める様な視線は自分に向けられながらも自分に対してのものではないと理解したが、キョン子は恐ろしくなった。

「殺すん、ですね」

その気に押されてついつい言葉に出てしまった。
その結論が、分かりきっていたとしても。

「ああ、貴方は安心してください。汚れ役は私達が引き受けますので、キレイなままでいていいんですよ?」

彼女はそれを聞くと、そのまま俯いてしまった。 
そんな中、誰にも気づかれることなく、ユベルは静かにほくそ笑む。

(キレイなまま、ね……。ずっとそんな風にいられるはずないのに。ああ、皮肉ってワケか。
 彼女もなかなか面白そうだけど今はこっちの方でいいや。純粋な方が満たしがいがあるしね)

その思惑がどう転ぶのか分からないが、少なくともキョン子の手を離れない以上ユベルもこれ以上の行動は出来ない。
だが、近い内にそれも崩されるだろう、と心の底で彼は思った。

「ところで、だが。我々はこのまま動かないほうがいいのかもしれない」

「はい?」

「「へ?」」

一瞬早く文が疑問の声を上げ、そして後にアポロとキョン子が同時に発声した。

「理由を聞かせてもらえませすか、グラハムさん」

情報収集のためにも、首輪の解除のためにも多くの人と出会わなければならないのは当然と考えているアポロは
落ち着いてグラハムの真意を求める。

「と云うより、大人数にならないようにすべきと言うことだ。顛末は体験したとおりだろう。
 殺し合いといいながら、どうも非戦闘員が多く呼ばれているような気がしてならないのだ」

ちらりと、グラハムはキョン子の方を見る。

「そんな中で、無闇にいるかどうかも分からない技術者を求めて集うのは期待通りでない者ばかり。
 そして少し背中を押されればこのような事態が起こる。先に話したとおり、我々が経験したのはこれで二度目だ。
 3度目はあってはならないだろう。だから、ここを動かないほうがいいと言ったまでだ」

「ならば、首輪の解除は諦めろ……と?」

首輪の解除を諦める。
それは即ち、主催者への反抗を諦めるということに他ならない。
そしてそうなった場合に取られる方法は、一つしかない。

「そういうわけではない。もはや自分達で何とかするしかないと言うことだ。
 無闇に身を危険に晒すよりは無難だろう」

「だが!……!!」

「そうですねえ、下手に仲間を集っても危ないですしね」

「文さん……?」
71もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:48:29 ID:Yl5r9YFJ
「正直言って自分の身を守るので精一杯ですしね。精々守れたとしても一人程度。
 今回はそれも叶わなかったわけなんですが……それとも、安易な正義感でまた誰かを死なせるつもりですか?」

「……ッ!!」

「私はフラッグの事を守れるがな」

「貴方は黙ってください。シリアスな空気が潰れるでしょう?」

無言が続くこと30秒。

「わかりました……私一人でここを出ます」

唐突に、アポロは苦々しく発言した。

「え!?」

「どうするつもりだ?」

「首輪を解除できそうな人を探してきます。私一人なら、貴方達を危険に晒すことはないのでいいでしょう?」

「本人がいいならそれでいいが……」

「次の放送までに戻ってきます。間に合わず、放送で私の名前が呼ばれた場合には構わなくて結構です」

「でも、そんな……」

「気にしないでください、生きている限り必ず帰ってきますから」

     ※     ※     ※     ※     ※

必要最低限の装備を整え、ある程度の荷物をグラハムに渡してアポロは映画館を後にした。
もし死んだとしても、無駄に支給品が奪われないようにするための措置だ。
そもそも、一人では扱える武器も限られるので彼はそれに何の反論もなく承諾した。
草原を颯爽と歩く後ろ姿はさながら獣のようだ。あ、半分獣か。

「まあ、体よく動かしたってことになるんでしょうね」

「捉え方によってはそうなるかもしれんが、あれは彼自身の覚悟だ。憂慮する必要は無い」

「はい?そんな気はないんですけど」

「おや、私の読み違いだったか。こう見えてフラッグの扱いには慣れているつもりだったが……」

なるほど、といった顔でグラハムは頷く。
それにしてもこの二人、傍から見ればなかなか気が合っている様に見えなくもない。
尤も、現実は違うのだが。

「二人とも、何でそんなに気楽にしてられるんですか?」

「?」

椅子に座ったままのキョン子が声を発した。
声を発したのは別に驚くべきことではないのだが、重要なのはその内容だ。
文は「はて?」と言いたげな顔でキョン子の事を見てる。
演技だか本気だか分からないのがコワい。

「情報集めをアポロさんに任せっきりにして……これじゃあ逃げてるだけじゃない。
 本当に生きて帰る気があるんですか!?」
72もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:50:08 ID:Yl5r9YFJ

キョン子は内容量が半分ほどになったペットボトルを握り締める。

声を荒げる少女。
少女を見やる天狗。
天狗を見つめる変態。

「本当に、可笑しなことを言うわね。貴方は」

ヒトの形をした化け物が、哂う。

「そもそも自分から死にたい生物なんているんでしょうか?別に絶望しているわけでも無しに……。
 少なくとも望みが有る以上は生き続けるつもりですよ。私は諦めませんから」

だったら、どうしてアポロさんのように行動しない。
生きたいと思うのならそれなりの行動をすべきではないのか、と少女は詰め寄る。

そう、言おうとしたのだが。

「何ですか?言いたいことがあるなら、言っておいたほうがいいのでは?」

「あ……いや、いい」

少女は、矛盾に気づいた。 
生きたいと、死にたくないと思っているにも関わらず何も出来ていないのは果たして誰なのか。
自分のことを棚に上げて、抗議しようとしているのは誰なのか?


――――――何も出来ていないのは、私じゃないか。


でも、怖い。
何も分からないまま死にたくない。
自分はまだ、生きていたいんだ。
何の力も持っていない。活路を導く知恵もない。
そんな奴が高らかに生を謳うのは間違っていると言われるかもしれない。
だけど、私は、元の世界に帰りたい―――――

・・・

項垂れる少女を目にして、文は別の椅子に腰掛けた。
水を喉に通し、また少し鼻に手をやる。
その行為に重要な意味はない。単に鼻が痒いだけだ。
こうしている間にも、殺し合いは続いているのだろう。

始まりより半日。
彼女は、もう気楽に情報収集が出来て誰かと出会える時間ではなくなったと感じた。
既に力のない雑魚は悉く狩られ、残っているのは狡猾な者や純粋に力の強い者だけなんだろう。
首輪を外す技術を持つ者が生きているかも怪しい。
そもそも、そんな者がいるのかどうかも怪しいのだが……

正直、運が悪かったと言わざるを得ない。
出会う者は大体が彼女の期待を下回る者で、そして彼らはどんどん切り捨てられていった。
期待に沿える人間に出会えなかった以上、既に脱出を講じようとも後手でしかない。
もはや脱出の見込みがないのだとしたら、身の振り方も考えなければなるまい。

(でも…まだその時じゃない)
73もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:51:15 ID:Yl5r9YFJ
脱出の望みは完全に消えたわけではない。
自分が動けば、見つかるかもしれない。
そうだ、そもそも足手纏いの事なんか気にしなくていい。
大事なのは、自分が生き残ること。
脱出するのが何人になろうが関係ない。

その中に、自分さえいればいいのだから。

「アポロさんを追いましょう。今ならまだ間に合います」

「え!?」

「何?」

二人の驚きも無理はない。
探索に否を唱えた者が、方針を転換したのだが。
と言っても、従来の方針に戻ったに過ぎない。

「何と言うかやっぱり自分も動かないといけないでしょうしね。貴方の言うとおりですよ、キョン子さん」

「私は、別に……」

「君がそう言うのならば私は構わない。この身を賭けて、フラッグを守り通す」

「どうも。さて、それじゃあ荷造りでもしましょうか。善は急げと言いますしね」

唐突な心変わりにキョン子は不信感を覚えながらも、粛々と行動する。
内心で、こんな風に方針をコロコロ変えられては堪ったものではないと思いながら。
その度に自分の不要さを思い知らされるからだ。

整頓することものの10分。
一部は自業自得とは云えども後味が悪すぎるので合掌。
各々の思いで黙祷を終え、映画館のエントランスを出る。

現在午後2時ジャスト。
地球の法則に従うなら気温はマキシマムに達しているのだが、この3人はどうも冷えたままだった。







当然だ。
太陽の熱じゃあ、人の心を暖めることは出来ないんだから。
74もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:52:17 ID:Yl5r9YFJ



【アポロ@チーターマン2】
[状態]:健康、悲しみ
[装備]:養由基の弓@三国志\(矢残り6本)、逆刃刀・真打@フタエノキワミ、アッー!
[道具]:共通支給品、、果物ナイフ@現実
[思考・状況]
基本思考:ゲームの転覆
1:中心部に向かい、首輪を解除できる人材を探す。第三放送までには映画館に戻る。
2:戻れなかったら……。
※羽入と蜂はDr.モービスの生物兵器だと思っています。
※新堂の死体を発見しました。みさおには伝えていません。
※羽入と軽く情報交換をしました。
※現時点で、射命丸たちが追いかけているのを知りません。


【射命丸文@東方project】
[状態]:疲労(小)、脇腹に中程度のダメージ、服がボロボロ
[装備]:七星宝剣@三国志\
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、究極のコッペパン@ニコニコRPG
    緋想の剣(気質が十分集まった状態で小規模な地震を起こせる。天候変化の有無は後の書き手さん次第)@東方project
    モンスターボール(空)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
[思考・状況]基本:一番大事なのは自分の命、次がチルノさん。後はどうでもいい。
0.脱出は怪しいかもね……。
1.アポロの後を追う。
2.情報収集。自己保身を優先する。特に究極のコッペパンは絶対に自分で食べる。
3.主催者の方が強そうだったら優勝狙い、脱出できそうなら脱出狙い。それまでは2に徹する。
  少なくとも人数が半分以下になるまでは立場を確定させない。
4.優勝狙いが確定しない限りグラハムと一緒にいてやる(ただし優勝狙いに決めたら速攻で殺す)。
5.ブロリーと出会ったら何を犠牲にしても全力で逃げる。
6.呂布を警戒。
※自分の方針を再確認しました。
※野々原渚が何らかの特殊な移動手段を持っていると考えました。
75もっと熱くなれよ ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:53:37 ID:Yl5r9YFJ

【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:ほっぺたにビンタ痕
[装備]:ガリィ@FF11 FFW、ゴブリンバット@ニコニコRPG
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、ホイールオブフォーチュン@遊戯王5D's
    DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
    不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG
    キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[思考・状況]
1.フラッグ(文)に惚れた
2.フラッグを守る
3.もう自分のミスで誰かを死なせてはならない。
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。


【D-2 映画館中/一日目・日中】
【キョン子@涼宮ハルヒコの憂鬱】
[状態]:健康 、悲しみ、文に対する怖れ
[装備]:DMカード【ユベル】@遊戯王デュエルモンスターズ、くず鉄のかかし@遊戯王シリーズ
    言葉のノコギリ(レザーソー)@school days
[道具]:支給品一式×3(食料、水一食分消費)、長門有希のギター、Ipod(少佐の演説の音声入り)@HELLSING
     カレーセット@るろうに剣心、うまい棒セット@現実 、ピーマン@星のカービィ
     アイス詰め合わせ@VOCALOID、海賊帽子@ミュージカル・テニスの王子様
     カレーセット@るろうに剣心
[思考・状況]
0:……自分は、どうすればいいの?
1:生きて帰りたい
2:殺し合いには乗らない
3:とりあえず文さんたちと一緒にいる
4:町へ行きたいけど贅沢は言わない。
5:異世界という確信を得るため情報を得る。
6:ユベルはなんで放送のこと知ってるの?
※グラハム、大河と情報交換しました。
【ユベルの思考・状況】
1:大好きだよ、十代……
2:十代に会うためこの世界を『愛』(苦しみと悲しみ)で満たす。
3:そのために女(キョン子)を利用し、痛みと苦しみを味あわせる。
4:彼女も誰かを愛しているのかな……?フフフ……
5:あの女(文)もちょっと面白そうだ……。
[備考]
※ 制限によりユベルは参加者の体を乗っ取ることができません。
※ 参加者との会話はできますが、自分からの実体化はできません。
※ バトルロワイアルの会場を異世界の一つだと思っています。
※ 自身の効果以外で破壊された時、第2形態、第3形態に進化できるかは不明
76 ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/20(水) 20:55:28 ID:Yl5r9YFJ
投下終了です。支援ありがとうございました。
タイトル元ネタは言わずもがな…
支給品の分配に関しては一応チェックしましたが、間違いありましたらよろしくお願いします。
77創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:06:16 ID:nppBQ/hp
投下乙。
どうして不安要素てんこ盛りのグループばっかりなんだろうなぁこのロワ……
78創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:08:55 ID:OkALs41i
投下乙
中心部にどんどん参加者が集まってきますね
大乱闘発生となるでしょうか
79創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:11:10 ID:9jsptw7t
支援しようと思ってたら、すでに投下が終わっていた。
何を言って(ry

投下乙でした!
文ハムが熱くなる場面……駄目だ。想像できん。

取り敢えず、気付いた箇所を。

状態表の現在位置はどうなっているのでしょうか。
80創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:11:20 ID:zR6gu4Ua
投下乙
何という温度差……ホントお前ら熱くなれw
81創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:16:43 ID:UB4SH3vU
前のSSで散った人物の最も代表的な名言が
次のSSタイトルになるとは皮肉なもんだ
82創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:31:59 ID:b1h0hOJb
グループまとめ

・あやや、キョン子、グラハムチーム
戦闘能力はほぼあやや頼みなのに、そのあややが危険人物という綱渡り感がプンプン漂うチーム。
当のフラッグは現在のところ大人しいが……彼女が己のチームにとどめを刺す可能性も十分あり得る。

・スネーク、てゐ、雄山チーム
スネークとてゐが高戦闘能力、雄山は戦えないものの強力支給品を抱えてる。
問題はステルスてゐ。
この子は月バクラ言葉のおかげで対主催の大半に危険人物と見られてる。

・DIO、越前チーム
越前は強いのに武器に恵まれてないという罠。
DIOは強いのにステルスやってる罠。
てゐと違ってサンレッドぐらいにしか危険視されてないあたりステルスとして安定感があり、それゆえに怖い。

・レン、ドナルド、ビリー、言葉チーム
崩壊しました(汗
教祖様まさかの痛恨のミス。

・メタさん、中国、キワミ、CCOチーム
今から図書館に戻るところではあるが、大勢に危険視されてるCCOを抱えてるのが問題。
全員が戦闘員である唯一のグループなのだが……

・チルノ、タケモト、バクラチーム
戦闘員はアドベント化した氷精様のみ。不安だがチルノ様なら何とかしてくれる……!
チルノ! チルノ! カリスマチルノ!
シリアスに行くとタケモトバクラが不安要素。
この二人、お互い牽制しあってるけど、俺から見れば息が合ってると思うぞ。

・トキ、大河チーム
大河のわがままに振り回される病人さん……複雑だろうなぁ。
ブロリーが暴れた地域に近いとも遠いとも言えない微妙な距離だから、反応が楽しみである。

・主人公(ボッ)、ヘタレチーム
どう見てもKAITOが壮絶なまでに足を引っ張ってます。本当にありがとうございました。
このヘタレは疫病神になっても生き続けるんだろーなと思うのは俺だけ?

・サンレッド、王子、美希
もっとも熱血でもっともボロボロなチーム。
正直GJといいたい。
が、熱血とはほど遠いのがすぐ南の温泉にいるのがやや気がかり。

・ゆきちく
戦闘能力はダメ。知略で勝負をかける。
ゆきぽは自分が捨て駒になってると気づけるのだろうか。

・リンクラ
唯一のマーダーチーム。
恋愛フラグも立ち、癒し要因になれるか?

・ゆっくり
ゆっくりしていってね!!!

・藤崎と\ここにいるぞ/
ニコニコ歴戦ではネタ扱いの馬岱がきちんとシリアスやってる……!
藤崎の甘さを見抜くあたりさすがだろう。人の怒りは増幅するのです。
83創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 21:40:41 ID:P466Io5a
こうしてみるとほとんどのグループに危険人物がいるんだな
84創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:05:52 ID:UB4SH3vU
もうブロリーいなくても着実に参加者は減っていくだろうな
単体マーダーの方もまだ咲夜さん、アカギ、呂布、渚と大勢いるし

まあアカギは楽しめればそれでいいっていう珍しいスタンスだから
この先の展開しだいでは対主催に転向してもおかしくはないが
85創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:21:46 ID:nt9/V0ho
主催に転向に見えたが普通に納得しかけてしまった
86創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:22:46 ID:zR6gu4Ua
まともな対主催チームが居ないw
戦力的にはサンレッドチームが一番高い……とは思うが如何せんブロリー戦でのダメージが……
87創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:25:17 ID:OkALs41i
一応数えてみたのですが
現時点の死亡者数30人の内、25人程危険人物(死者含む)が殺してますね
それに40人中丁度半分が危険人物です
まだ第四放送前ですが、次のSSが一つの鍵となりそうですね
88創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:30:05 ID:OkALs41i
一応参考程度に、おかしいところは割合で
現時点の危険人物&マーダー表
|フラン|4|新堂(危険人物)、城之内(対主催者)、秋山(対主催者)、ミク(危険人物|
|ナギサン|4|てっぺい☆(不明)、ロリコン(対主催者)、羽生(対主催者)、みさお(対主催者)|
|ブロリー|4|カズヤ(対主催者)、赤さん(対主催者)、運送社長(対主催者)、シューゾー(対主催者)|
|咲夜サソ|2|やる夫(エロ対主催者)、ドアラ(対主催者)|
|クラッシャー|2|ハッパ隊(対主催者?)、仮面ライダー(対主催者|

|ユッキー|1|不人気(対主催者)|
|馬|1|某総理(対主催者)|
|てゐ|1|夜神月(マーダー)|
|レン|1|モビルスーツ(対主催者)|
|リン|1|ハク(対主催者|

|リョフ|0||
|文|0||
|タケモト|0||
|ドナルド|0||
|言葉|0||
|CCO|0||
|DIO|0||
|バクラ|0||
|KAITU|0||
|トキチク|0| |

死亡した危険人物
|ミク|2|重音テト(対主催者)、七夜志貴(マーダー)|死
夜神月|1|絶望(対主催者)|死
スプー|1|塩(対主催者|死
|僧侶|0||死
|バルバトス|0||死
新堂誠|0|||死
七夜志貴|0|||死
89創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:36:05 ID:2df5Ymlm
サンレッドのチームも案外危うい。
だって、あのベジータだぞ。
ブウ編ならともかく、セル編ならブロリーを殺したと勘違いした今なら、皆殺し路線に走ってもおかしくない奴だぜ。
90創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:36:45 ID:b1h0hOJb
勢いで単独マーダー、それに準ずる危険人物もまとめてみる

・ブロリー
本ロワにおけるチート。ア○ロワ、○画ロワにおける旦那ポジション。
熱血たちによりギリギリまで追い詰めることには成功したが、サイヤ人は瀕死から回復すると戦闘力が跳ね上がります。
誰か気絶しているうちにトドメを刺しちゃいナー

・アカギ
本ロワにおける戦闘能力最底辺のマーダー。
ただし、参加者の殲滅よりもロワ撹乱を目的としている節がある。

・呂布
三国志界のチートだがこのロワではさらに上がいる……
本来の獲物である方天画戟と愛馬の赤兎馬を求めているが、未だに支給先は不明w
ともすれば会場内にはないのかもしれない。

・ふらんちゃん
遮光セットがなくなっちゃったので夜になるまでは動く気配なし。
この妹様はレミリアをして幽閉という措置を執らせたほど、という事実を忘れてはならない。
見た目がかわいい凶悪キャラである。
この無邪気な狂気を制御できる猛者は果たしているのか。

・PAD長……ってアッーーー
###このコメントは血塗られていて読めません###
冗談はさておき、こちらも人数が減るまで動く気配なし。
スタンド使い+時間停止能力者、DIOとの邂逅が楽しみである。
すぐ北で起こった限界バトルに果たしてどう反応するか楽しみなのは俺だけではないはず。

・ヤンデレ妹
ステルスはモロバレしあややややにボロ負けしで自分の身の程を知った模様。
ラスト二人になるまで隠れる方針だが……残ったのが強キャラならどうするんだろう?
ニコニコ補正の恩恵を受けており、戦闘力は一般人以上超人以下。
あれ、微妙……


これぐらいかな?
どちらかというと徒党の中で息を潜めてる奴が多いなぁ……
だからこそ対主催の先行きが不安だ。
91創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:40:11 ID:b1h0hOJb
>>88
対主催の致死率が半端ねぇwww
そしてサラマンダーのまま逝った塩と厨二……どちらかというと強者だったはずだがこの二人。
発狂歌姫だったり、謙虚なナイトだったり巡り合わせが悪かったよなぁ。
92創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:43:00 ID:nt9/V0ho
>>90
人数的にグループと単独危険人物だけか生き残り
93創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 22:55:14 ID:OkALs41i
危険人物やマーダーの参考は現在位置表を見ました
後、アカギや文の殺害数を記載し忘れてました、すいません
|文|1|ブロンドさん(対主催者)|
|アカギ|0||
>>90
フランはデパート付近に誰もいないでしょうから
(距離的に近いと言えばサンレッドベジータ美希組とブロリーかな?)
本人もベットで熟睡しているので、
少なくとも今の段階ではフランの動きはあまりないと思いますね
それがバネとなって第四放送で活躍するかは
あるいはまさかの第三放送で活躍、死するのみかは……まあ結局予測は難しいとw
94創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 23:01:15 ID:UB4SH3vU
危険人物が異様に多いのもそうだが
脱出フラグ立てられそうな参加者がタケモトとスネークくらいしか残ってないってのがまた…

今回はまさかの全滅エンドも有り得るか?
95創る名無しに見る名無し:2009/05/20(水) 23:17:23 ID:8UpuQZrc
集いし変人が脱出でも優勝でも全滅でもない新たな地平へ誘う
96創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 00:11:39 ID:g1S2Lwt6
密かにブロリーが主催を\デデーン/するEDを期待していた俺。さすがにもうムリそうだけど。
97創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 00:15:33 ID:pRpAjqiR
あのSSの影響か…「ムリ」という文字を見ると「諦めんなよ」と言いたくなってしまう
98創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 00:17:47 ID:u4DkoqVR
>>96
あれ、俺がいる。
まだリミッターは2つ、さらに全参加者共通も合わせると3重の制限が残ってるんだ。
これを解除できれば……\デデーン/エンドも不可能ではあるまい。
99創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 01:01:27 ID:WRYo4ENc
越前は武器が無いと戦えないキャラになってるけど
「せっかくだから俺はこの赤い扉を選ぶぜ」は使用不可になってるの?
100創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 01:31:15 ID:NLQEYNdZ
>>99
mugen出展じゃないしね。でも原作だと頭は悪くないらしいんだよな。脱出に必要な分野ではないけれど
101創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 01:43:32 ID:RGY6w0BD
何気にチルノはアドベント覚醒したらリョフですら割と簡単に倒せそうなんだよな
102創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 02:24:47 ID:e2Lo5dv/
1stでは解除フラグ持ちは社長だけだったし、二人居るのに心配するのは贅沢という物さ
103創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 03:10:41 ID:t/sfVHOI
そこでバイオブロリーですよ
104創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 06:46:50 ID:4kuJHhDu
>>100
頭が悪かったら医者にはなれないしな。
むしろ、未知の病気の血清を発見するくらいだから、かなり頭はいいのかも……。
何気に妻と娘もいるし、妻も医者で子供も射撃の才能継いでるとか、結構うらやましい。
2のポリゴンで見る限りそこまで顔も悪くないし、変なのは声だけな気がしてきた。

ああ、デスクリムゾンの世界自体が狂ってたね、忘れてた。
105 ◆WWhm8QVzK6 :2009/05/21(木) 09:31:47 ID:nAmgWAt0
とりあえず指摘された事を……
位置表は、
アポロ以外【D-2 映画館前/一日目・午後】
アポロ【D-2 中部/一日目・午後】となっています。

指摘、感想ありがとうございました
106創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 09:43:40 ID:nAmgWAt0
あー、sage忘れ…
107創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 14:37:24 ID:zni49RAm
呂布って無差別なの?
喧嘩売ってきたチルノは別として、怪我人や女子供を虐殺するイメージはちょっと無いなあ。
108創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 16:58:59 ID:e2Lo5dv/
強者限定マーダー……なのか?
弱者にまだ会ってないから分からん
109創る名無しに見る名無し:2009/05/22(金) 12:38:45 ID:Ln4VPcWw
ゆっくりには奇襲してたけど…
あ、あれはパッと見は一頭身の妖怪だから仕方ないね。
ブロリーいなければ純粋に最強マーダーな気もする。
あと、ブロリーのSSはどれも元ネタの台詞活かされまくってて感心してしまう。
110創る名無しに見る名無し:2009/05/22(金) 18:09:36 ID:Naw8AXlQ
おめえの出番だ!悟飯!

トゥルルートゥルー♪ カカロカカロカカロカカロカカロット-!!>

ダッダンダーン
111創る名無しに見る名無し:2009/05/22(金) 22:16:35 ID:b4jaFh/T
危険人物が多いのはロワ的にはちょっとね
112創る名無しに見る名無し:2009/05/23(土) 08:01:16 ID:xa+eHhET
確かに無双、ターンを半しち気味だけど、料理次第によりこれからの対主催者には美味しそうな展開かもよ
危険路線でも美味しく頂くけどね
113創る名無しに見る名無し:2009/05/23(土) 09:45:42 ID:60rWX5nL
むしろ危険人物居ないと火種無くて何も起きないぞ
114創る名無しに見る名無し:2009/05/23(土) 09:53:28 ID:rSypiK97
みんなの首輪が爆発するよ
115創る名無しに見る名無し:2009/05/23(土) 11:50:03 ID:fayUoQPx
せめてブロリーがニコニコ仕様だったら、ロワの展開自体変わっていただろうなw
116創る名無しに見る名無し:2009/05/23(土) 13:10:36 ID:WCet98g2
>>115
女キャラ限定味方ですねわかります。
117創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 01:27:57 ID:BXKiOFaN
避難所に仮投下来たよ〜。
118創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 11:26:42 ID:E6HVc9Uq
むぅ……KX氏から連絡が来ないな。
ちょっと長引いてるのかな?
119創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 18:33:21 ID:sem8xH+/
熱血組VSブロリーの限界バトルは何処まで届いたんだろう。
取り敢えずメイド長には届いたっぽいが、フランは気付くか?
120創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 19:53:34 ID:PS2BfyWB
あれだけの規模なら全域でもおかしくなさそうだと思う。
121創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 20:04:22 ID:L4vRuXEe
逆に気が付いてなさそうなキャラを挙げてみた

・生死不明のドナルド組
・引き篭もってるゆきちく
・同じく引き篭もりのアカギ
122創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 20:05:25 ID:SL9j/UdE
個人的には近くにいる咲夜さんやフランは勿論、図書館の辺りまでなら
ある程度の資質を持ってる連中なら気付くと思う

ただフランは寝てるから気付かない可能性もあるな
123 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 20:57:19 ID:3OrAvt31
テスト
124 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 20:58:24 ID:3OrAvt31
投下します。


D-4に位置する一つの施設、図書館。
その内部に仮初の居を構える一行の内の一人、バクラは、窓際に立ち外を見つめる。
視線の先――先ほど自分達がこの場から追いだすように仕向けた二人の後姿を見やり、その先行きを想う。

「うまい具合に強者と相打ちになってくれたら言う事無しなんだが、どう転ぶかねぇ。
 まあ、あの様子なら敵対したとしても屠るのは不可能ではないだろうし、放置しておいても大丈夫……か?
 現状では、藤崎の件のほうが厄介になりそうだな。
 あいつを殺し損ねたのは手痛い失策だが、さて、どうするか……?」

黒い思惑をその口から漏らし、邪悪な本性を顔に覗かせるバクラは、二人の背中が見えなくなった後も変えることのなかった視線を、ふと上にやる。
そこに現れた光景を目にし、思わず軽い驚きが言葉となって発せられた。

「いきなり日が陰るとはな……。
 一荒れ、来るのか?」

急に怪しくなった雲行きを見やり、他人事のように呟くバクラ。
幾多の争いが巻き起こったこの会場内で、今までで最多規模の“嵐”が間も無く発生する事を、彼は知らない。
その源となる多くの“低気圧”が、あたかも何かに導かれたかのように、彼の佇む図書館へ向けて押し寄せている事を、知るよしもなかった。


△ △ △
125 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 20:59:07 ID:3OrAvt31


会場を覆った暗雲は、傷付いた仲間に医療品を渡さんとする武人達にも、その存在を強く主張した。
この異変にいち早く気付いたのは、この集団の紅一点、紅 美鈴だ。
彼女の有する“気を使う程度の能力”は、会場に起こった異変を素早く正確に察知し、それが意味する事態を認識するに至った。

「メタさん。これはかなりまずい状況ですよ……」

「ああ。この気は私も朧気ながら感じ取った。
 この場に、強者が降り立ったようだな」

超常現象の飛び交う非現実的な世界の住人故か、はたまた剣の道を行く彼の類稀な技能故か、この異変が示す真相を言い当てたメタナイト。
その気を持つ者が、友好的な態度を取るなどという希望的観測を抱く事はせず、何れ敵対するであろう強者という認識で考えを押し進める。

「よお、鳥頭。気付いたか?」

「……どうやら、お前にばかり注意を払っている訳にもいかなそうだな」

一方の明治勢は、この異変が事態悪化の前触れであると直感的に感じ取ったものの、その事態がどのような物かの判別はつかずにいた。
二人の武人は、お互いに寝首を掛かれないようにしながらも、この会場の何処かで起こったであろう凶事に思いを馳せた。

「それで……どうしますか?」

ブロリーの気を感じ取ったとはいえ、その姿を直接目にしたわけではない。
現状では、言わば行動の際に気に留めておく情報程度に過ぎない。
新たに増えた判断材料を前に、それをどう扱うかの判断を下すか。
――結論は、始めから決まっていた。

「私達が不在の内にあの者に図書館に強襲をかけられたら、防衛陣は容易く吹き飛び逃げる間も無く全滅してしまうだろう。
 それを阻止するためにも、一刻も早く図書館へ向かうべきだろうな。
 ……藤崎の事も、問い詰めねばならんしな」

「メタさんも同じ考えですか。
 ……藤崎さんは、私も気になってましたし」

当初の方針通り、図書館への帰還を優先する旨を伝えるメタナイト。
美鈴も考えは同じだったようで、すぐさま同意を示す。

二人の間で名が挙がった男――藤崎。
彼の名は先ほどの放送では呼ばれなかった。
彼らが図書館を発った後、そこでどのような事が行われたかは想像に任せる他無い。
だが、バクラの語った行動方針を鑑みるに、平穏無事のまま放送を迎えたなどという事は、おそらくない。
藤崎を含む図書館残留組が、少なくとも放送の時点では生存していた事だけは確固とした事実となっている。
それ以外の情報を一刻も早く手に入れる為にも、二人にとって図書館へ戻るという選択肢は外せなかった。

「おい、あれがそうなのか?」

差し示された手の先にあるのは、二人の出発地点でありゴールでもある建造物――図書館。
それが視野に入る位置まで来た以上、図書館に行かない道理はない。

「そうだ。あれが私達の目的地だ。
 距離は後僅か。すぐに着けるだろう。
 ――行こう。図書館に」


    □    □    □
126 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 20:59:46 ID:3OrAvt31

「てゐ、大丈夫か?」

己を案ずるスネークの声に、てゐはようやく本来の様子を取り戻したかのように返答する。

「――大丈夫ウサ!」
(大丈夫な訳ないって!)

てゐの口から発せられたその言葉は、内心とは乖離した唯の見せ掛け。
お前のような仔兎がいるか! と言われようとも、てゐの心に根付いた死のビジョンは己がか弱い存在であると訴えかけてくる。
この場において、一定以上の力を持っていると自負していたてゐにとっては噴飯物ではあるが、己が感じ取った強大な力を前にしては、その事実はごまかしようがない。
今のてゐには、スネークの問いかけに空返事を送る事で精一杯だ。
それ以外の余力は、いかにしてあの強者を除けるかという唯一点に集中していた。


(あんな化け物に対抗するには、悔しいけど私一人の力ではどうにも出来ない。
 他人を利用して生き延びる以外の選択肢はなさそうね。
 このチームを何とか上手いこと動かして、最大勢力に取り入らなければ未来はないわ。
 そのためには、勢力の中でそれなりの信頼を得るまでは疑われそうな行為は厳禁ね。
 首輪という枷はあるけど、無闇に殺害数を求めるのも危険……かな?
 そう考えると、雄山の扱いも考え直さなければいけないわね。

 戦闘面では全く使えないと思っていたけど、交流をメインに据えるならば、あの立ち振る舞いは相手の警戒心を下げるいいダシになるはず。
 あんな調子で迫られたら、殺し合いに乗っている者以外はまず間違いなく話を聞く態勢に持っていける。
 仮に運悪く殺し合いに乗っている者に接触してしまったとしても、攻撃は目立つアピールを行う雄山に集中する事になる。
 スネークがどう動くかは確信が持てないけど、雄山を先頭に据えれば私に被害が及ぶ事はほぼありえない。

 だとしたら、雄山の使い道は交渉の第一陣にして被害担当役。
 雄山自身の実力が大した物ではない以上、始末するのは後でも構わない。
 せいぜい私が生き残るために働いてもらうわ)

方針を再構築したてゐは、まだ見ぬ参加者との合流を求め歩みだす。
持ち前の狡賢い頭を使い、集団の中で生き残る為に。
その為に、接触の期待値が高い施設へと足を向ける。

「そろそろ見えてくる頃か?」

(そろそろ……か。
 そうね。もうすぐ新たな局面に出くわす事になる訳ね。
 その時こそ、因幡の兎の真骨頂よ!)

雄山の声に、己の希望的観測を交えながら心の中で同意する。
――目指すは、図書館。


    ○    ○    ○

127創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:01:06 ID:qVMhKQZi
しえん
128 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:02:08 ID:3OrAvt31

スケートボードに腹這いになったまま、クラッシャーは思考する。
求めるべきは、同行者――鏡音 リンの行き先。
腹這いの姿勢では天候の変化に気づく事は難しく、またそれを気に掛けるほどの余裕は今のクラッシャーには残されていない。
鏡音リンは何処へ向かったのか? その一点だけを求め、スケートボードを推進させて草原を行く。

(遠くまでは行かないという置き書き。あれは本気なのか?
 ――多分そうだな。
 少なくとも、二度と戻ってくる気がないのならばロードローラーの鍵だけを持っていくなんて中途半端な真似はしないはずだろ?
 あるとしたら、俺を置いてロードローラーでどこかへいくか、俺のためにロードローラーを運転できる状態で置いていくかのどっちかだ。
 だとしたら、そのどちらでもないこの状況は、あそこに帰ってくるつもりだってことだ。
 リンはきっと近くにいる……!)

さてそうすると、リンはどこに向かったのだろうか。
置き書きには何かあったらすぐに戻れる距離にいるという趣旨が書いてあったが、それを鵜呑みにするほどクラッシャーは素直にできてはいない。
近辺を闇雲に探し回るだけなら、ロードローラーを降りる必然性はない。
目立ってしまうという欠点は、ロードローラーの機動性をもってすればどうとでもなる。
にも拘らずロードローラーを置いていったのは何故だろうか。
レンという探し人が、ロードローラーでは追いつけないほどの速さを発揮できるという理由などではないだろう。

クラッシャーが思い浮かべたのは、相手が接近に気付いた場合、こっそり逃げられることがありうる場所。
逃げたかどうかの判別がつきにくい場所。
そして、満身創痍の現状では一番有効な武器になりうるはずのロードローラーを、置いていかざるを得ない場所。
――そう。リンの目的地は、ロードローラーが入り込めない場所。
つまり、建造物の内部ではないだろうか?

D-4の駅を調べた際は剣崎という味方がおり、体調も万全だったためにロードローラーで直接乗り付けた。
だが、今の状況では不利になると判断して、ロードローラーを置いて単身で行ったのではないか。
長考の末、クラッシャーはそう仮説を立てた。

(まあ、気絶していた俺のことを気遣ってロードローラーを乗り回すのを止めた――そう考えることもできるんだが、さすがに自惚れすぎか。ホホッ)

珍しく自重して、弱気な発言をするクラッシャー。
ドーピングの連発と、それに伴う身体の酷使が応えたのだろうか。
だが、若干消極的になりながらも、リンを探しだすという意思だけは強靭に貫いている。

(しかし、リンがどっかの建物に向かったんだったら、行き先はあそこしかねーな。
 待ってろよリン。すぐに――)

129 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:02:56 ID:3OrAvt31
そう。
リンが施設に向かったのだとしたら、その候補は一つしかない。
まず位置的に見て、候補は駅・病院・図書館の三箇所に絞られる。
ホテル・塚モールは、そこに尋ね人がいるという確証を得ていない限りは、間の施設を無視してまで向かう理由がない。
ただ単に施設を調べたいというだけならば、普通は近くの三箇所から選択するだろう。

では、三箇所のうち何処へ向かってもおかしくないのかというと、そうではない。
心理的要因から、駅が最初に弾かれる。
説明するまでもなく、そこは先ほど訪れたばかりの場所。
しかも戦闘の後に逃げ去った場所でもある。
そんなところにわざわざ戻る必要があるのだろうか。

あり得るとしたら、KAITOに再び会いに行ったという可能性だが、置き書きの文面を見るに、それは考えづらい。
駅にKAITOがいるという前提で向かうことになるのだが、だとすれば駅に向かう理由は“KAITOに会いに行く”という事になる。
それをごまかすつもりなら、“一人にしてほしい”とでも書いておけばそれですんだだろう。
“レンを探しに行く”と書く必要はあるだろうか?
――何より、あのような別れ方をしたにも拘らず、再びあんなヤツに会いに行く筈がない――
クラッシャーは、私見交じりにそう決め付ける。

残る二箇所のうち、病院はどうか。
怪我を負ったリンにとっては行く価値のある場所であり、さらに人を探すという目的を持っているなら効果が期待できる場所でもある。
伝え聞いた話によると、少なくとも日が沈むまでは、病院にはDIOという男が留まっているという。
その男に聞けば、尋ね人が現在そこにいるかどうかだけではなく、以前訪れた事があるかどうかまで知る事ができる。
そのような事が期待できるかどうかわからない図書館を目指すより、よほど効率的だ。

だがこの可能性は、ある事実によって一気に低くなる。
ある事実とは、他でもないクラッシャーが殺害した男――剣崎の事だ。
病院にいるとされるDIO一行は、剣崎の仲間であるとはっきり判明している。
もし剣崎の殺害がばれていたら。いや、剣崎と同行していたという情報だけでも一気に立場は危うくなる。
さながら地雷原を歩くかのごとく、殺人という事実をかわさなければならない。
怪我を負っている現状では、一歩誤れば為すすべなく敗北、死への片道切符が確定してしまう。
そして、自覚があるのかどうかは判らないが、KAITOに会ったときの様子を見るに、リンが無事にそれをやり過ごせるとは思えない。
判明している事実を鑑みるに、病院へ行くには高いリスクが付きまとうのだ。

だとしたら、一番妥当な場所はどこか。
――それはクラッシャーの向かう施設。図書館となる。


    ☆    ☆    ☆
130創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:04:16 ID:qVMhKQZi
しえん
131創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:04:33 ID:SL9j/UdE
支援
132 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:04:40 ID:3OrAvt31

「クラッシャー達はここらにはいないようだな。
 しかし、これでよかったのか?」

駅の前で、アレックスは一人呟く。
ここを出て図書館へ向かう――そう決めたにも拘らず、彼は今ここにこうしている。
その遠因の一つともいえるそれ――天に立ち込める暗雲を見やり、アレックスは今までの経緯を振り返る。

最初の躓きは列車だった。
話し合い――説得とも言う――の末に、ようやくKAITOをその気にさせたと思ったのも束の間。
KAITOは駅構内に滑り込んできた列車に気付くと、急に怖じ気付いたのだ。

曰く、誰かが列車に乗っているかもしれない。
不意に襲われる事がないように、確かめておいたほうがいいんじゃないのか――

確かにその可能性は否定できない。
次の駅を目的地に定めた者が車内に息を潜めているかもしれないし、殺意を抱いた者が誰かが不用意に列車に近付くのを待ち構えているかもしれない。
だが、それを確認する為に一両一両隅々まで列車の中を調べる必要があったのだろうか。
列車に声を掛けるだけでも事足りたのではないだろうか。
――それとも、俺が楽観的に過ぎたのであろうか。

結果的に、心配は徒労に終わった。

無人の列車を見送って、いざ駅を出ようとした所で次の躓きがおきた。
先ほどの二人が戻ってきて、アレックス達が駅を出た所を待ち伏せしているんじゃないかと心配し始めたのだ。

曰く、クラッシャーという男は特に自分のことを敵視している。
逃げ出した振りをして、どこかに隠れて不意打ちの機会を窺っているかもしれない――

その可能性はあるだろう。
クラッシャーに限った話ではなく、出会い頭に何者かから襲撃を受けるという危険は無視できない。
だが、駅の周囲四方をくまなく調べる必要があったのだろうか。
出口付近の警戒だけで十分ではなかったのだろうか。
石橋を叩いて壊すという風に、周囲の確認に時間を掛けるあまりに駅に接近する余裕を与えてしまったなどという事になりはしないだろうか。
――それとも、これがヒーローゆえの慢心なのだろうか。
133創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:05:47 ID:qVMhKQZi
支援
134 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:05:54 ID:3OrAvt31
探索は、何の異常も見出せずに終わった。
南方へ続くロードローラーの跡が唯一の収穫だろうか。
ひとまずの安全が確認された駅の出口にて、ようやく図書館へ出発しようかという段になって、更なる躓きが起こった。
急変した天候に得体の知れない不安を感じ、駅に留まろうと言い出したのだ。

普通の者ならばそろそろ怒り出しても不思議ではない状況だが、アレックスはそのような感情を抱く事はなかった。
なぜなら彼もまた、同じことを感じていたのだから。
KAITOのように暗雲を不吉に思ったのではない。半ば直感的に、強大な気を感じ取ったのだ。
錯覚といわれればそれまでだが、無視してしまうには事態が大きい。
だが、今のアレックスにできる事はなく、ただKAITOと共に足を進めるだけだった。

(この場に大きな異変が起こったという推測は、おそらくあたっているだろう。
 だが、まずはKAITOを落ち着ける場所まで送ってやらなければ話が進まない。

 まあ、それ自体は問題なく終われるだろう。
 まさか唯の一施設に、大勢の人間が集まる事はないはずだ。
 人の集まりそうな施設なら、デパートのほかにも病院やショッピングモールらしき施設があった。
 きっとあそこに着いたとしても、せいぜい二三人が留まっている程度だろう。
 ……なんだ、KAITOの癖が移ったみたいだな。
 心配のしすぎだ。そうさ、道程を不安に思う事はない。きっと大丈夫だ。
 ――図書館に向かう者なんて、そんなにいるはずが無い)


    ◇    ◇    ◇


D-4という一つのエリアに集まった4組の参加者達。
その方針、状況、思考はさまざまだが、奇しくもその行動だけは、完全に一致していた。

((((一刻も早く、図書館へ――))))


―――――――――――――――――――――――――



135 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:06:41 ID:3OrAvt31

D-4エリアを行く、最後の組。
方針の違いから図書館を抜け、東方へと向かう二人――トキと大河は、当初の行き先を変更し、やや南よりの進路を取っていた。
図書館の東――マップ右に位置するオアシスへと向かっていたはずの二人が、何故進路を変更したのだろうか。
その答えは、やはり急変した天候と密接な関係があった。

このエリアにおいて、唯一F-5――ブロリーが戦闘を行ったエリアの方向を向いていた二人は、偶然にも暗雲の発生源を確認できたのだ。
さらに時を同じくしてトキが感じ取った禍々しい気は、もしやと思い確かめると、やはり同じ方向から放たれたものだった。
この情報から、F-5近辺で何事かが起こったのはほぼ間違いないと判断し、大河との相談の上で目的地を変更したのだ。

さて、そこへ向かうとなると、どうしても川を渡る必要が生じる。
マップを見る限り、最短で川を渡る経路は二つ。
E-5に掛かる橋を使うルートか、D-4の駅から線路を行くルートだ。
タイミングよく列車が発着する時間帯であれば、そのまま列車に乗ればいい。
それが叶わなかったとしても、線路上を歩いて川を渡れば、橋を使うより若干早く目的地に着ける。
橋を使うにしろ、結局途中までは道程は同じ。
つまり、二人は今道沿いに図書館から駅へと向かっている最中なのだ。

駅までの距離が後僅かとなったところで、二人は進行方向である物を目にする。

「ねえ、あれって――」

「ああ。そのようだな」

二人の注目を集めたのは――目的地から発せられる、赤・青・緑の光の三原色が織り成す力の激流。
その壮大な光景を見て大河は一瞬怖じ気付くものの、僅かでも手助けが出来ればと、トキの後に続く。
そうしていよいよ駅にさしかかろうかというところで、ついに二人は他の参加者の姿を目にした。

「む、こんな所で出くわすとはな。
 あちらの様子も気になるが、まずは――」

「ええ。行きましょう。
 ――あの人たちの元へ」


    ▼    ▼    ▼

136創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:07:24 ID:qVMhKQZi
支援
137 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:08:04 ID:3OrAvt31

暫くの間天を見上げていたバクラは、不意に視界の端に映った影を見て、思考を即座に切り替える。

(おっと、あいつらが帰ってきたのか。
 トキがどうなるかはひとまず棚上げだ。
 まずは、藤崎の事をうまく言い繕わなければ――
 ん? あれは――)

バクラが目にした新たな影。
美鈴、メタナイトと一緒に行動している二人の男を見て、バクラは驚きを顔に表す。

(おいおい。どういう経緯でそいつを連れてきたんだ?
 まったく……。
 まあいい。状況が変わったのなら、それに合わせて話を練り直すしかないな)

彼らの元へ向かいながら、火種になりそうな――いや、既に発火しているも同然の状況を打破すべく、策を構築せんと頭を働かす。
この邂逅の顛末如何によって、更なる火種を呼び込んでしまうかどうかが決まるとは、露程も知らず。


    ▲    ▲    ▲


138創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:08:42 ID:2cn9b79A
しえん
139 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:08:58 ID:3OrAvt31
道中で二人も参加者が合流するという予想外の事態も乗り越え、ようやくメタナイト達は図書館へとたどり着いた。
図書館の入り口で彼らを出迎えたのは、最も話を聞きたいと望んでいた男――バクラ。
ニヤニヤと笑みを浮かべるバクラに向け、最初に口火を切ったのは美鈴だった。

「……藤崎さんは、どうしたんですか?
 こういう場面では、真っ先に私達に会いに来そうな人だと思ったんですけど……」

誤魔化しながらも核心を突く発言をする美鈴。
メタナイトと共に、バクラの返答を待ち受ける美鈴の耳に入ってきたのは、ある意味予想された答えだった。

「藤崎か……。
 あいつは気付いたらどっかに行っちまってたよ。
 トキが来たときの慌ただしさの中で、消えちまったんだ。
 タケモトもトキも、気付かなかったらしいぜ?」

白を切るつもりだと判断したメタナイトは、発言を割り込ませる。

「とぼけなくてもいい。話は美鈴から全て聞いた。
 こちらとしては、行動を完全に否定するつもりはない。
 起こってしまった事は変えられないのだから、ここであった事を語るのならば私は引き下がろう」

「おうおう、それはありがたいこって。
 ……しかし、いまいち乗り気じゃないと思っていたが、やっぱりばらしちまったか。
 遅かれ早かれこうなるとは思っていたが、意外と早かったな」

「――ッ!
 あんな理由だけで人を殺すことに、乗り気になる方が――」

「落ち着け美鈴。
 まずは話を聞くことが先決だ」

思わず激しい口調で反論する美鈴を、メタナイトが遮る。
先を促すメタナイトの発言に、やはり動じずバクラは答える。

「ここであった事……か。
 さっき俺が言ったとおりだぜ?
 嘘は何一つついていないさ」

「……とぼけるな、と行った筈だが?」

メタナイトの言葉と共に発せられる、仮面の奥の鋭い眼光を受けるバクラ。
しかしバクラは笑みを止めず、さらに口の端を吊り上げながら続きを発する。

「おいおい、俺が嘘を言ってるように見えるのか?
 “トキが来たときの慌ただしさの中”、ちょいとナイフを使って藤崎とコミュニケーションをとろうとしたら、一瞬でその場から“消えちまった”んだ。
 確かあいつはショートカッターとか言うワープ装置を持ってたはずだからな。
 それを使われて、“気付いたらどっかに行っちまってた”んだよ。
 あの場には俺と藤崎しかいなかったから、“タケモトもトキも、気付かなかった”だろうな。
 どうだ? “若干”説明が足りなかったかもしれないが、さっき行ったとおりだぜ?
 放送であいつの名前が呼ばれなかった事くらい、そっちも承知しているんだろ?」

「……そうか」
140創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:10:15 ID:qVMhKQZi
支援
141創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:10:35 ID:wFCbhNAU
支援支援動画(β)
142 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:10:53 ID:3OrAvt31
「まあ、こんな話は周りの空気を重くするだけだから、オフレコだぜ?
 それよりこっちも聞きたい事があるんだがな。
 ……何を聞きたいか、分かるだろ?」

そう言って、メタナイト達の背後に視線を向けるバクラ。
その動作を見て、メタナイトもその意図を察する。

「同行者の事……か?」

「正解だ。
 あの全身包帯男、たしか危険人物だっていう話じゃなかったか?
 それとも、あんなやつがここには二人もいるってか?」

「いや、あの男は話に出ていた通りの人物に相違ない。
 病院へと向かう途中で出くわして――」

経緯を語るメタナイトを遮り、バクラが言葉を発する。

「あー、大体予想がつくな。
 協力を持ちかけられて、それを呑んで行動を共にする事になった……ってとこか?
 こいつらが合流を認めたってことは、一時的にせよ殺し合いは中止するとか言ったのか。
 口約束にどれほどの効果があるのかは分からないが、まあ――最悪の場合は、しっかりそいつの事を止めてくれよ?」

正鵠を射たバクラの発言に、後方で待機していた志々雄が賞賛の言葉を送る。

「フ。よく分かったな。
 ……お前も俺と同類って事か。
 いいねえ。よくこんな面子で集団を作ろうと思ったもんだ。
 お前らも寝首を掛かれないよう、せいぜい気をつけておけよ」

美鈴とメタナイトに向けて放たれたその言葉に、両者は苦い思いを抱える。
――まったく、よく今まで纏まっていたものだ。これでは真っ当なメンバーから数えたほうが早いんじゃないだろうか。
まあ、藤崎の件などを見るに、このグループが纏まっていたと言えるかどうかは極めて怪しいが。

「おい、お前らそんな集まりだったのか?」

この場にいる最後の一人、左之助が驚きもあらわに問いかける。
美鈴の話では殺し合いには乗っていないという話だったが、これではある意味それよりもタチが悪い。
慌ててとりなそうとする美鈴だが、それを遮ってバクラが言葉を発する。

「まあ、交流を深めるのは後にして、こちらの内情も言っておくかな。
 とりあえずは首輪の解除を目標として、実際にその為の作業も行っている。
 ――あんた、もし首輪が外れたとして、その後も殺し合いをやりたいと思うクチか?
 だとしたら、多対一になるのを覚悟でやるんだな。
 そうでないとしたら、暫くの間は協力体制を維持する事を進めるぜ。
 首輪が外れない事が確定したら――まあ、その時はその時だが、少なくとも結果が出るまでは待ったほうがいいんじゃないかね」

「クク、なるほどな。
 その誘い、乗ってやるか」

志々雄を危険人物と認めたうえで、改めて勧誘を行ったバクラ。
対する志々雄も大したもので、悠然と了承の返事を返す。
互いに本音を秘めつつも、仮初めの同盟がここに発足した。
143 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:11:59 ID:3OrAvt31
「――なっ!」

「まだ俺のターンは終わっちゃいないぜ!
 なんてな。それで話の続きだが、どこかへ行っちまった藤崎以外にも、人の入れ代わりがあってな。
 まずはチルノが大河ってヤツを連れて帰ってきた。
 それで、気がついたトキとも話し合った結果、大河ともう一人――トキがここを出て行くことになった」

「……何だと?」

「一応引きとめはしたんだがな。
 本人たちが出て行くって言ってんだから、あまり引き止めちゃ悪いしな。
 ……ああ、あいつらが出て行ったのはそんなに前の事じゃないから、急げば追いつけるかもしれないぜ。
 どうする? 追いかけるかい?」

衝撃の展開の連発に呆然としていた美鈴だが、バクラの言いたい事を理解して思案顔になる。
持ってきた医療品を、トキの元へ届けに行って来たらどうか――バクラはそう進めてきているのだ。
その真意が何処にあるのか、からかい半分で言っているのか本気なのかは読めなかったが、その案は一考に値する。
やがて美鈴は顔を上げると、メタナイトに向かって問いかける。

「メタさん……もう少しだけ付き合ってくれますか?」

「望むところだ」

同意を得て、早速行動に移そうとする美鈴を、バクラが呼び止める。

「おいおい、行くんだったらそいつらも連れて行ってくれよ?
 分かれた途端に掌を返して襲われたんじゃたまらねえからな」

「酷い言い草だが、まあいい。
 そのトキという男の事も見てみたいしな」

「おっと、お前が行くって言うのなら、俺もついていくぜ!」

次々と同行者が増え、以前の四人に戻ったメタナイト達。
今度こそトキの元に届けんと、急ぎバクラに聞いた方角に向かう。
やがて、光の奔流を奥に確認しながらも、トキの姿を見付けた彼らは、会話を交わしながら足を速める。

「あの光……あの時に感じた気の正体みたいですね」

「……次々と気にかかる事が増えていくばかりだな。
 だが今は、当面の目標を達成する事にしよう。
 ――彼らに、追いつくぞ」


    ■    ■    ■
144創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:12:17 ID:wFCbhNAU
俺だって−10度の中SSが読めるって支援してんだよ
145創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:13:15 ID:wFCbhNAU
天皇陛下支援
146創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:13:44 ID:qVMhKQZi
メタナイトの支援
147創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:13:50 ID:SL9j/UdE
支援さんはNEET
148 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:18:05 ID:3OrAvt31


「そろそろ図書館が見えてきたが……」

「あの光は何だ!」

森林から立ち上る光の筋を目にし、声を上げる二人とは対照的に、無言を貫くてゐ。
その内心は、憤慨で満たされていた。

(――何よあの規格外連中は!
 よくあんな怪物と闘えるわね。
 ……あんな戦いには絶対に参加しないからね!)

だが、てゐの思惑とは裏腹に、男二人は進路をそちらへ向けようと話し合いを進めていた。

「ここからだと、どの位かかるんだ?」

「概算で、一時間前後……いや、もっと短いかもしれないな」

(ちょっと、冗談でしょ?
 あんなとこに行くなんて、何考えてるのよ。
 集団自殺なら他を当たってよね……。
 いや、これはマズイわ。何とかして引き止めないと――)

焦るてゐの目に、格好の材料が映る。
図書館から出てきたのだろうか。先ほどは確認できなかった人影が4つ。
しかもその中の一人は――

(あの姿……病院で聞いた話に一致する。
 これを逃す手はないっ!)

「ねえ、あそこに包帯だらけの男が見えるウサ!
 あいつきっと、病院を襲ったヤツよ!
 あいつを追いましょう!」


    ●    ●    ●
149 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:19:02 ID:3OrAvt31
依然腹這いのまま図書館に突き進むクラッシャーの目に、戦闘の様子が飛び込む事はない。
代わりに映るのは、三人の人影。
それを目にして、クラッシャーは機動を修正する。

(オホホ、あいつら俺には全然気付いてないな。
 ……しかし、どうする?
 すれ違いざまに刀をぶっ刺す事くらいはできるかもしれないが、それ以上は厳しいな。
 いっそあいつらにリンの事を聞くべきか?
 いや、しかし……)

考えを纏める間にも、刻々と距離は縮んでゆく。
結論が出るのが先か、あるいは――

唯一つ、クラッシャーがてゐ達の元へ向けて進んでいるのだけは、確かな事実だった。


    ★    ★    ★


幸運というべきか不運というべきか、アレックス達の位置からは、駅の陰になってブロリー達の死闘は確認できない。
ようやくKAITOの様子が良くなってきただけに、それを見てしまったら再びその場を離れなくなってしまうかもしれない。
――いや、どちらにしろ結果は変わらなかったようだ。

「あれはまさか……クラッシャー?」

「なっ!? ほ、本当か?」

あの姿を見てしまった以上、図書館へ行くという方針は一時棚上げにせざるをえない。
KAITOがついて来てくれるかどうかは怪しいが、とにかく今は目の前の状況を何とかするべきだ。
一言KAITOに向けて発すると、アレックスは後ろを顧みずに駆け出した。

「クラッシャーを追うぞ、KAITOォ!」


    ◆    ◆    ◆
150創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:19:32 ID:qVMhKQZi
この支援をしたのは誰だ!
151創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:20:55 ID:SL9j/UdE
ガトチュ支援スタイル
152創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:22:05 ID:E6HVc9Uq
支援せざるを得ない
153 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:22:42 ID:3OrAvt31

二組を誘導したことにより、残り全ての組を図書館から退ける格好となったバクラ。
だが、これで火種が消えたわけではない。
再燃するか、他所へ飛び火するか。
それはこの後の展開次第だ。

「あれ、あの光は何?」

「チルノか。……俺に聞いたって、わかるもんか」

「アタシ、ちょっと様子を見てこようかしら」

「様子を見る? お前が?
 ……まあ、バクラでも連れて行ってやったらどうだ?」

「……タケモト、あんた今馬鹿にしたでしょ!
 いいわよ!勝手にするから!」

……いや、バクラの受難はもう少し早まるかもしれない。


数々の因果によって、会場に生じた歪な五角形。
この事態が引き起こされたのは、偶然だろうか。
それとも、五芒星の導きだとでも言うのであろうか。

その輪の外で、一人の少女は立ち竦む。

「すぐに戻るって書いておいたのに……。
 あのバカったら、もう……」

154創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:23:07 ID:wFCbhNAU
いっしょにしえん
155 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:23:24 ID:3OrAvt31
【D-4 図書館/一日目・午後】
【ドナルド組首輪解除班共通思考】
1:美鈴達の帰還を待つ、遅くなるようなら映画館へ出発
2:第二放送の後映画館を調査。フランを待つ。
3:それと平行して首輪の解析。




【バクラ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 】
[状態]:服に軽い汚れ、
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王
[道具]:共通支給品、 光学迷彩スーツ@東方project(機能に支障あり)、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
1:ドナルド組首輪解除班として行動する。
2:脱出フラグをへし折り、参加者の心の闇を急速に増大させる。
3:タケモトが話のわかる奴でよかった。
4:誤情報を流し争いを促進する。てゐの情報、藤崎の情報など 。
5:最終的には優勝狙い。
※原作終了後(アテムが冥界に帰った後)から登場
※光学迷彩スーツが故障しました。使用者の透明化に支障はありませんが手に持った道具は消えません。(メタルギアのステルス迷彩使用時と同じ状況で、武器だけが宙に浮く状態)
※秋月律子の潰れた頭を発見しました。
※毒蛾のナイフは特徴的な傷跡を残す事に気が付きました。
※トキから情報を得ました




【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:健康、休眠
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式、精密ドライバー@現実 野菜ジュース@ぽっぴっぽー カミーユの首輪(一部破損) ドアラの首輪 シルバーウルフ(12/12)(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲 万葉丸(11/30)@零シリーズ 強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)
[思考・状況]
1:生き残り脱出する,そのためには……な……
2:大連合は組まない、最低限の人数で行動
3:施設を回って情報を集め、その真偽を見抜く
4:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
5:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
6:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
7:誰が創造者なのか教えてやんよ
8:チルノの変な記憶とやらが気になる
9:獏良を警戒
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報(盗聴器、死者の首輪は爆発しにくい)を知りました。
※寝ている間の情報は獏良から得ました
※チルノの異変について気が付きました
※トキから情報を得ました


156創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:24:30 ID:aQ41Zg2h
支援はステータスだ!希少価値だ!
157 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:24:41 ID:3OrAvt31
【チルノ@東方project】
[状態]全身強打、右肩甲骨、左肋骨に若干のヒビ(怪我は70%程度回復)
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らないが手当たり次第倒して部下にして回る、主催を倒す
1:さいきょーのあたいを馬鹿にしたわね!
2:さいきょーを証明する。
3:さいきょーのあたいがさいきょーのチルノ軍団を結成して主催者を倒す。
4:呂布を倒して部下にする。
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※スプーを妖怪だと思っています。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ましたが、一瞬触っただけのため断片的にしか得られておらず、
習得した剣技もまだ不完全です。
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました


【D-4 道路上/1日目・午後】

【トキ@北斗の拳】
【状態】肉体疲労(中)、罪悪感
【装備】なし
【持物】支給品一式×2、エリアジャンプスプリクト機能(現在使用不可能)@ニコニコ動画、不明支給品0〜1
【思考・状況】
[基本思考]
死ぬまでの間に多くの人を救う。
1:目の前の人物と合流する。F-5へは後で向かう
2:大河を守る
3:強者と戦うが殺害はしない。
4:ビリーともう一度戦う。
※刹活孔の効果時間は切れました。
※獏良とタケモトから情報を得ました


【逢坂大河@とらドラ!】
[状態]:健康、死への恐怖
[装備]:ハネクリボー@遊戯王GX(使用可能まで2時間)洞爺湖@銀玉
[道具]:支給品一式×2、しじみ@松岡修造、ハロー大豆3パック@かんなぎ、
 もやし3パック@THE IDOLM@STER、ケフィア(瓶)@現実、ランダム支給品(0〜1)
 マイリスト機能@ニコニコ動画、オリジナル
[思考・状況]
0:殺し合いをせずに脱出する。
1:塩だって頑張れたんだから、きっと私だって何かできるはず。
2:目の前の人物と合流する。
3:タケモトがムカつく。会いたくない
※塩の言葉により死への恐怖を克服したわけではありませんが、だいぶ感じなくなりました。 また、吐き気はおさまりました。
※グラハム、キョン子、ドナルド達と情報交換しました。
※マイリストに映画館を記録しました。
※獏良とタケモトから情報を得ました
※マイリスト機能についてはまだ図書館組に話していません
158 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:25:25 ID:3OrAvt31
【志々雄真実@るろうに剣心(フタエノキワミ、アッー!)】
[状態]:数箇所軽い刺傷、右足に傷。いずれも処置済み
[装備]:日本刀@現実
[道具]:支給品一式、医療品一式、禁止エリア解除装置@オリジナル、スタポカード刺しクリップ@
Ragnarok Online、リボン@FFシリーズ、
[思考・状況]
基本思考:弱肉強食の理念の元、全員殺害し元の世界に戻って国盗りの再開をする。
1:メタナイトと美鈴、それに追随する参加者を利用する
2:出来るだけ多くの参加者と接触し、情報を得る
3:鳥頭(左之助)は殺せる状況が来たら殺す
4:余裕があれば禁止エリア解除装置を使った盛大な罠を張る
5:小僧(鏡音レン)を利用する。ドナルドがどう動くか気になる
6:次会ったらDIOを殺す
7:無限刃が欲しい
8:機会があれば首輪を調べる、その為の人材なら生かしてもいい



[備考]参戦時期は剣心が宗次郎戦を終えた時期からです。
※メタナイトが何かしてくると推測しています。
※左之助との時間軸が違うことに気付いていません。




【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]顔面打撲、ゼロマスクメタナイト
[装備] ネギ@初音ミク(お前ら全員みっくみくにしてやるよ)、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造)@コードギアス
[道具]支給品一式、バトルドーム@バトルドーム 、割れた仮面@星のカービィSDX
[思考・状況]
基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出
1:トキと合流する
2:志々雄真実を強く警戒
3:美鈴の知り合いの情報集め
4:殺し合いに反対する者を集める
5:脱出方法を確立する
6:触覚の男との決着



※呂布との戦いでネギが2cmほど短くなりました。
※北に目撃した参加者は誠、南に目撃した参加者はキョン子とアカギです。
※E?2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドールと情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました



159 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:26:33 ID:3OrAvt31
【紅 美鈴@東方project】
[状態]健康、フランドールへの絶対的な忠誠
[装備]無し
[道具]支給品一式
[[思考・状況]
基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出
1:トキと合流する
2:志々雄真実を警戒
3:日没までに映画館へ戻りフランドールと合流する。フランドールの意思を最優先
4:十六夜咲夜を警戒
5:知り合いの情報集め
6:殺し合いに反対する者を集める
7:ちゃんとした剣をメタさんに持たせたい
8:脱出方法を確立する

※主催が簡単に約束を守ってくれる、とは考えていないようです。
※フランドールと情報交換をしました。


【相楽左之助@るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜】
[状態]:健康
[装備]:マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS リボルバーナックル@魔法少女リリカルなのはStrikerS 
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:これが俺だ。全部守って闘う。
2:三人と共に行動。
3:志々雄を警戒
4:二重の極みが打てない……だと……?
5:主催者相手に『喧嘩』する。
6:弱い奴は放って置けねぇ。
7:主催者になんとかたどり着く方法を模索する。
8:最悪の場合は殺す。でもそんな最悪の場合には絶対持ち込ませねぇ


【マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS 】
[思考・状況]
1:サノスケに同行する。
2:可能な限りの参加者を救助したい
3:志々雄真実を警戒
4:相棒……無事ですよね?


※マッハキャリバーの不調もサノスケの不調も制限によるものです。
※佐之助はマッハキャリバーを結構使いこなせていますが”完全”には使いこなせていません。
※佐之助の機動力はかなり強化されています。
※E-5の橋を通過した者のおおよその行き先を知りました。
※支給品について、マッハキャリバーから説明を受けましたが、若干事実とは異なっています。
※PDA(長)(携帯電話)を落としました。
※マッハキャリバーが意思を持っていることは誰にも気付かれていません。
※志々雄と自分の時間軸が違うことに気付いていません。
160 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:27:46 ID:3OrAvt31
【D-4 草原/1日目・午後】

【因幡てゐ@東方project】
【状態】頭に包帯
【装備】プレミアム会員専用首輪(白)、てゐの木槌@東方project、防弾チョッキ@現実
【持物】支給品一式
【思考・行動】
基本思考:スネークを利用し、スネークに取り入って、生き残る。
1,気を逸らすために、包帯の男(志々雄)を追う。
2,図書館へ行き、バクラ、言葉を殺害する。特にバクラには強い憎悪。
3,首輪が白くなれば、弱マーダーを殺害。隠れて殺人をする場合、『確実に殺せて、なおかつ事実を隠蔽出来る場合』に限定する。
4,ベジータ、サンレッドを警戒。
※言葉に誠死…もとい伊藤誠を蘇生させてと頼まされました。
※スネーク、DIO、越前、雄山に千年以上生きているのと、自らの知り合い達の事を教えました。


【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
【状態】肉体疲労(小)
【装備】コルトパイソン(2/6、予備弾36/36)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング、越前の軍服
馬鹿の世界地図@【バカ日本地図】?全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ?愛犬ロボット「てつ」@日本郵販テレホンショッピング
【持物】やる夫の首輪、ハイポーション@ハイポーション作ってみた、咲夜のナイフ@東方project、さのすけ@さよなら絶望先生、基本医療品
【思考・行動】
基本思考:情報を集める。また、首輪を専門の奴に見てもらう。
0、まずは目の前の男を追う。その後、F-5へ向かう?
1、オフィスビルに向かう途中に図書館へ向かい、バクラ、言葉が危険人物か確認した上で、危険人物なら排除する。
2、自分から攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃したくない。
3、十六夜咲夜のような奴が居れば、仲間に誘った後、情報を聞き出した後倒す。
4、てつを使用し、偵察、囮に使う。
5、てゐが邪魔か否かを判断し、首輪が白くなったら延命させる。
6、十六夜咲夜、紅美鈴、フランドール・スカーレット、サンレッドを警戒。
※馬鹿の日本地図の裏に何か書いてあります。
※ミクが危険人物という情報を得ましたが、完璧に信用はしていません。
※盗聴されている可能性に気付きました。また首輪に電波が送られているか何かがあると思っています。
※電波を妨害するチャフグレネード等の武器を使えば、どうにかなると考察しています。
※てゐからは千年以上生きている、知り合いの事を話してもらいました。


【海原雄山@美味しんぼ】
[状態]:主催者に対しとてつもない激しい怒り
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、桑の実(10/10)@現実、至高のコッペパン×10@ニコニコRPG
ニコニコ列車のダイヤ表、佐賀⇔ソウル間の往復航空チケット@塚☆モール、A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
[思考・行動]
基本思考:主催者に文句を付け、真の至高のメニューを味あわせてやる。
1:スネークとともに行動する。とりあえず。
2:A-10のマニュアルを渡すつもりは今のところない
3:初音ミクという少女の事を言っていた男に対しての疑い
※糸色のダイングメッセージである「ライト」を確認し、その意味を正確に理解しました。
※塚モール入り口に置いてある朝鮮車は何らかの方法を使わなければ動かせません。
※地図上の塚モールの文字に二重線が引かれています。
161 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:28:51 ID:3OrAvt31
【キーボードクラッシャー@キーボードクラッシャー】
【状態】全身打撲(ある程度治りました)、顔の痛み(ある程度治りました)、極度の後遺症
【装備】ターボエンジン付きスケボー@名探偵コナン
【持物】支給品一式×2、ブレイバックル@仮面ライダー剣、Rホウ統(使用済)
ブレイバックルの説明書、医療品一式(簡易な物のみ)、無限刃@るろうに剣心 、はてなようせいがプリントされた毛布
【思考・行動】
基本思考:リンを守り抜いた上で優勝もして日本国籍を手に入れる、矛盾しているのはわかっている。
1、リンを探し出して守る。リンの事が好き。
2、目の前の人物と接触。
2、カイトの情けなさに呆れた。
3、殺し合い打倒しようとか現実から逃げてんじゃねえええええええ!
4、リンの知り合いもできれば生還させたい。
※後遺症は、なんとか立ち上がることはできても歩くことは厳しいレベルです。
※飛び出したはいいがリンの向かった方向を知りません。
※スケボーの速度はあまり出ていません、せいぜい自転車程度です。


【D-4 駅の外/1日目・午後】



【アレックス@MUGEN】
[状態]:極度の疲労、全身に打撲。左腕に刺し傷。悲しみ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2、九条ネギ@現実、伯方の塩(瓶)@現実、魔王(芋焼酎)@現実、福沢玲子のシャーペン@学校であった怖い話
[思考・状況]
1:クラッシャーを追う。その後KAITOと共に一旦図書館へ向かう?
2:自殺しなかったのは良かったが……駄目だこいつ……
3:バルバトスが死んだことに安堵
4:クラッシャーとリンを警戒
5:殺し合いを止める為、仲間を集める。知人や、首輪が解除できそうな人物を優先。
6:あのピエロに出あったらどうしよう……
7:温泉にはいつか行きたい……
※F-3のデパート内に、床に大きく穴が空き、壁が一部粉々になっている部屋が一つあります。
※トキ、DIO、十六夜咲夜をMUGEN出展の彼等と誤解しています。
 また、MUGEN内の扱われ方からDIOと咲夜が親子だと思っています。
※名簿が最初白紙だったのには、何か理由があると考えています。
※弱音ハクの支給品を拾いました。
162創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:29:22 ID:qVMhKQZi
支援(仮)
163創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:31:06 ID:2cn9b79A
支援STEP!
164 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 21:31:15 ID:3OrAvt31
【KAITO@VOCALOID】
[状態]:健康、精神的疲労(小)、苦悩、少し混乱
[装備]:ベレッタM96(残弾数11/10)@現実
[道具]:支給品一式、ハンバーガー4個@マクドナルド、クレイモア地雷×5@メタル
ギアソリッド、必須アモト酸@必須アモト酸、2025円が入った財布(ニコニコ印)@???、ハーゲンダッツ(ミニカップ)×3@現実 ]



1:……え? クラッシャー?
2:それでも俺は死 に た く な い
3:リンを洗脳してハクを殺させたクラッシャーを憎悪。殺してやりたい。
4:生きるためなら例え卑怯な事をしても仕方がないだろ。正当防衛の一種だ
5:リン、レンが心配。特に洗脳されているリンが心配




【D-5/一日目・午後/詳細位置不明】
【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】健康、軽度の疲労、右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ
【装備】本物のKAITOのマフラー@VOCALOID
【持物】基本支給品、レナの鉈@ひぐらしの鳴く頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、ロードローラーの鍵、不明支給品0?1
【思考・行動】
基本思考:?????
1、レンに会いたいのはわがままだけど、だからこそ自分で……。
2、クラッシャーと協力する。誰かが来たらクラッシャーの所に戻り起こす。
3、カイト様は……。
4、ロードローラーに一目惚れ。
※初めて痛みを知って、色々と価値観が変化したようです。
※放送内容は理解しています。


※D-5の林にロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる♪が放置されています。
 鍵はないので、動かすことはできないでしょう。


投下は以上です。
色々言いたい事はあるのですが、所要で席を外すために、後ほど改めて。
165創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:31:26 ID:E6HVc9Uq
支援はパワーだZE☆
166創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:32:26 ID:q2FASgp2
乙!
167創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 21:40:54 ID:E6HVc9Uq
投下乙です。
この流れだと図書館ではなくF-5に集結するのか。何という大移動w
ゆっくり休めると思ってた熱血組も危ないか……
168 ◆xHiHmARgxY :2009/05/24(日) 23:30:28 ID:BXKiOFaN
長い時間開けてしまい、失礼しました。
まずはタイトルから。
>>134の長線までを 忙しい人のための「図書館へ行こう!」
>>135以降を 激流に身を任せ同化してみた
でお願いします。

そして、校正が充分とは言い難い出来ですので、誤字脱字・矛盾点等ありましたなら、指摘願います。

また、投下時支援戴いた皆様、とても助かりました。
おかげでさるさん2回食らった際も迅速に復帰できました。



……最近パスの仕方に自信がなくなってきました。
どんなエンドを目指す場合でも話が繋げられそうな感じにしたつもりですが……。
169創る名無しに見る名無し:2009/05/24(日) 23:42:30 ID:5AaXRo5d
投下乙
やっぱりブロリーの影響は大きいなぁ・・・

自分が気になった点が一つ
このロワでのチルノの一人称はあたいorアタイが使われているようです。
170創る名無しに見る名無し:2009/05/25(月) 00:13:38 ID:dgq26FSP
投下乙です!
これは混戦になりそうだなー。
ブロリーの今後によっては展開が大きく変わりそうだ。

>>168
まだ中盤に差し掛かった辺りですし、そこまで深く考えなくても良いと思いますよー。
幸いにもニコロワは優秀な書き手氏が沢山集まってますしw
171 ◆CqqH18E08c :2009/05/25(月) 01:12:30 ID:HtpViBNB
投下乙でしたー
ブロリーの影響大きすぎw


それでは繋ぎですが投下します
172 ◆CqqH18E08c :2009/05/25(月) 01:13:31 ID:HtpViBNB
「ゆっゆっ!!」

 ゆっくり達は進んでいた。
 森をぬけB-4方向へ向かう方向へ。
 別に彼女達(?)に特別そちらの方向へ向かう絶対の理由はない。
 ただ僅かな時間であるが共に行動したフランがそちらにいるだろうという不確かな憶測に基づいての行動である。
 ゆっくり魔理沙の頭にはいまだ偽起爆装置が刺さったままである。
 その偽起爆装置を抜くことは彼女自身の手ではできない。
 手がないから。
 そんなはねながら移動する饅頭をやや離れた所から見るものが二人。
 ホテル経由で図書館へと向かうことを決めた馬岱と藤崎である。

「なんやあの首の化け物……」
「よくわからんが首輪は付けていないところから見ると参加者ではないようだが……」

 藤崎は完全に人外のはねるまんじゅうに困惑している。動揺しているのが一目でわかる。
 一方の馬岱はというとこんな事態にも慣れているわけではないが「まぁこういうこともあるだろう」という程度で済ませてしまっている。
 これがテラふりーだむな世界で生きてきたが故の落ち着きなのかそれとも武将として長年戦場で戦ったのが原因なのかは定かではない。
 だが少なくとも宇宙戦艦が飛び交うような時代においてもこんな饅頭は存在しない。

「ゆゆっ!!」

 離れたところから見られていることに気が付いたゆっくりは藤崎たちの方向へと進路を変更する。
 ハネながらも着実に彼らのものとに迫ってくる。
 それは軽いホラーである。
 多少抜けている感は否めないが。

「うわっ、なんかこっちきたで」
「別になにか強い力を持っているというわけじゃなさそうだが・・・・・・気味が悪いな」

 藤崎が浮足立つ。
 馬岱はまだ落ち着いているが首饅頭が飛びながらハネて近づいてくる様子に顔をしかめる。
 流石にこれはいかなる馬岱不快だったようだ。

「ゆっ!ゆっ!!」

 顔面饅頭がじょじょに近づきゆっくりの顔が判別できる位置まで近づく。
 そのゆっくりの顔をみて馬岱が突如として頭を抱える。

「どうしたんや?あいつらのこと知ってるんか?」
「あいつらが人間になってもっと可愛くなったような奴は知ってるがあんなムカつく顔面饅頭は知らん」

 馬岱の記憶にあるのはとんでもないスナイプを決める博麗霊夢と安定した被弾補正を持つ霧雨魔理沙。
 確かにゆっくりはその2人を模した姿をしていたが馬岱は彼が知る彼女達と結びつけることは拒否した。
173 ◆CqqH18E08c :2009/05/25(月) 01:14:17 ID:HtpViBNB
「ゆゆゆゆっ!!」
「目の前まできたで、どうするんや?」
「別に放置でも大した害はないと思うが……」

 ゆっくりがついに藤崎と馬岱の目の前にまで近づく。
 この間藤崎は同様で、馬岱は馬岱で半分呆れて動くことができなかった。
 そんな二人の前でゆっくり達がとった行動は――


「光の使者、博麗霊夢」
「光の使者、霧雨魔理沙」

「「ふたりはプリキュア」」


『……そうかい』

 どこかで見た覚えのある光景が再び繰り返された。


【B-3/1日目・夕方】
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に痺れ、罪悪感
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
0:図書館に戻り、自分を襲ったやつを懲らしめる。
1:全てはチャンス
2:参加者を救う
3:受け継がれた意志を持って、闘う
4:俺を襲ったのは誰なん?
5:あそこで寝てた奴が俺を運んでくれたんか?
6:なんやこの顔面饅頭

【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:健康、
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
0:図書館に向かい、強敵と戦う。
1:藤崎を襲ったやつは相手にしない……?
2:藤崎を守る気はない。
3:殺し合いに乗って、自分の力を試す
4:弱い奴からは情報を聞きたい。断ったら…
5:呂布……記憶障害とは大変だな……
6:もうちょいまともな武器が欲しい
7:ブロリーとは遭遇したくない
8:あいつら(レムー&マリサ)と似ていないこともないが……
※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです
※藤崎と情報交換しました。


【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン(4-5時間使用不可)@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。
174 ◆CqqH18E08c :2009/05/25(月) 01:16:38 ID:HtpViBNB
以上
題:どこかで見た光景であるのは確定的に明らか

陰陽鉄がきてたのでタイトルを安易につけたのは秘密


修正
【B-3/1日目・夕方】

【C-3/1日目・夕方】
175 ◆xHiHmARgxY :2009/05/25(月) 12:27:34 ID:WBrR+HPt
反応遅くなりました。すみません。
>>169
うっかりしてました。wiki収録の際に、どなたか修正お願いしたいです。

そして、投下乙です。
さすがゆっくりはカオスだ。どんな行動を取ってもそれほど違和感がない。
それと一点指摘を。
状態表の偽起爆リモコンは、早朝の時点で使用され、使用不能時間が6時間なので、もう使用可能と思われます。

それと、避難所に仮投下が来てました。



最後に、後半描写が薄くなってしまい、状況がわかりにくいかと思いますので、簡易な図を以下に示します。
至らない点ご容赦下さい。後日加筆するつもりです。


動かない大図書館

 燻し銀 → 明治・メターリン
          ↓
  ↑   ジョインジョインタイガァ!
          ↓
 バーロー ← 駅の前のKAITO
176創る名無しに見る名無し:2009/05/25(月) 18:24:26 ID:f7h7n+o5
代理投下いきます
177創る名無しに見る名無し:2009/05/25(月) 18:25:48 ID:f7h7n+o5
99 :熱戦の裏側、眠れる恐怖 ◆T0ldTcn6/s:2009/05/24(日) 00:03:14 ID:4AiAzYE.0
「右上、この不始末はどうつけるつもりだ?」
「それは……」

薄暗い部屋の中、相対する者がいる。
このバトルロワイアルの黒幕である運営長と進行役の右上である。

およそ2時間前、俺は運営長に呼ばれた。
左上と作業に当たっていたのだが、突如としてお呼びがかかったのだ。
理由はすぐに知れた。というか自分たちが見ていたモニターの前で発生した事由だ。
分からぬはずはない。

行ったら行ったで、運営長の野郎は何も言わずに予想どおりの映像を見せつけた。
言わずもがな伝説の超サイヤ人と化したブロリーの姿。

冒頭の質問は実は2度目で、1度目は映像の2秒後に言われたものだ。
変なことを言えば殺される、俺はそう直感したね。

そのとき俺がとっさに考えた言い訳は次の通りである。

――今は戦闘中である以上、主催者が手を加えるのはよろしくない

――ゆえに戦闘が終わるまで対応を保留とするべきです

参加者の前でブロリーを爆殺すれば、この企画に綻びが生まれたことを大声で触れ回ったも同然だ。
運営長もそれを理解したか、そのあとは何も言わなかった。

それはいいんだがこのクソジジイは無言のまま、モニター越しの戦闘を横目に見やりつつ、俺を睨むことをやめなかった。
2時間近くもだ。よくもまあ、飽きないと思う。
俺としてはべっぴんでも何でもない年寄りに見つめられたって何も嬉しくない。
はっきり言って精神的に参ってきてる。
俺はつい先ほども『てこ入れ』の件で警告を受けたばかりである。
舌の根乾かぬうちにブロリーの制限突破、よく見ずとも運営長の眉間にしわが寄っている。

――こえーよ、ものすごくこえーよ


178代理投下:2009/05/25(月) 18:27:22 ID:f7h7n+o5
100 :熱戦の裏側、眠れる恐怖 ◆T0ldTcn6/s:2009/05/24(日) 00:04:05 ID:4AiAzYE.0
もはや拷問に等しい。これを俺は2時間近くも耐え続けた。
長かった。正直、褒めて欲しいぐらいだ。

本来ならあの限界バトルは俺としては楽しむに値するものだ。
邪魔が入らなければポテチ片手に観戦してたさ。
サッカーの試合に熱狂するのと同じだ。
本ロワ屈指のベストバトルだったろう。
ゆっくりと眺めたかったのだが、運営長の前ではそうもいかない。

――まあ、一応録画しておいたし暇があれば見ようかね。

そしてバトルが終われば、2度目の「どうつけるつもりだ?」
勘弁してくれ。お前はあの戦いに何も感化されなかったのかよ。
機嫌ぐらい直せよ。

もしこの場に左上がいれば……ダメだな、あいつが助け船を出すとは思えない。
察しのいい人はお気づきかも知れないが、呼び出しを喰らったのは俺だけだ。
機械のような女は呼ばれておらず、今も仕事を生真面目にこなしているだろう。
どうしてか、だって? そりゃ……

「こいつの参加を強く推していたのは誰だったかな」

モニターに映るそれ、すなわち満身創痍で憎悪に満ちた表情を浮かべたまま意識を落としているサイヤ人を指さし、運営長は嫌らしく詰る。

ああ、そうさ。俺だよ、ブロリーの参加を勧めたのは。
強者を自負する者が圧倒的に強い奴を前にすれば、どう反応するか楽しみで楽しみで仕方なかったんだ。
間違いだとはこれっぽっちも思わない。
事実、ブロリーは俺の期待を裏切らなかった。
自慢の速さを否定される鴉天狗とか三国志最強の猛将があっさりとひねられる姿はあまりに滑稽で大いに笑ったものだ。

話を戻すが、ブロリーの参戦について運営長は難色を示したさ。
んなことは分かり切ってた。
だけど俺は鋭意説得した。
そのカードがリミッター。
パラガスは特殊な装置を使いブロリーを制御していた。
もちろん最終的には壊れてしまうわけだが、何年もブロリーを抑え続けたことから性能そのものは悪くない。
これを改造し、能力を抑える。
コントロールの壁を乗り越える原因を作ったのはカカロットだ。
だからそいつさえ参加させなければ問題はないと渾身の説明を行い運営長をやっとの思いで説き伏せた。
ちなみに、ベジータを参加させたのはお約束のようなものだ。
あのヘタレっぷりはいつ見ても笑えるからなー。


179代理投下:2009/05/25(月) 18:28:26 ID:f7h7n+o5
101 :熱戦の裏側、眠れる恐怖 ◆T0ldTcn6/s:2009/05/24(日) 00:04:57 ID:4AiAzYE.0
だから首のリミッターが壊れるなんてきっぱり想定外なんだよ。
あれはそう易々とダメになるような代物じゃない。
どれぐらいかというと、『参加者に取り付けた爆弾入りの首輪よりも』頑丈に作られてる。
まさか、あそこまで執拗に殴り続ける野郎がいるなんて思いもしなかった。
もちろん人間どころか妖怪が殴打した程度で砕けるほど脆くない。
そのときの俺はあの無駄な行為を鼻で笑っていたが、おそらくあの場面で強度が落ちていたんだろう。
そうとしか考えられない。
全てのリミッターが壊れるんならともかく、焼け落ちたのは首のリミッターだけ。
額と腰のリミッターは同じ炎に晒されても依然として残っているんだから、他に原因は思い当たらない。

それにさ。
いくらリミッターが1つ外れたからって、全身に重傷を纏ってんだからプラスマイナスゼロだろ。
だから、気にせずに殺し合いを続行すればいいじゃないか。

……もちろんこんなこと口が裂けても言えないけどな。
うん、本意じゃないけど背に腹は代えられないか。

「なら手に持っている『それ』でブロリーを殺せばいいじゃないですか」

右上にしては至極当然のことを言ったつもりだ。
しかし、それを聞いた運営長はギリリと歯がみする。
彼の手にはある電子機器が握られている。
これにパスワードを入力し、然る手続きを行えば参加者の命は思うがままだ。
にもかかわらず、なぜ使わないのか。

単純に制限と首輪が直結しているからだ。
ベジータをはじめとする実力者たちが睨んだとおり、制限には首輪が絡んでいる。
詳細なシステムはここでは触れない。
重要なのは制限と首輪に持ちつ持たれつの関係があるという一点。

なにせ参加者によって力の源が全く異なっているという根本的な問題がある。
『気』によるもの、あるいは『魔力』によるもの。果ては無関係に『超能力』という奴までいる。
よって、包括的な手段では厳しい。
ゲームバランスを整えるには個人単位で制限を課さねばならなかった。

それに伴う欠陥も運営長自身が承知済みだ。
それゆえ首輪には細心の注意を払った。
タケモトたちが探り当てた特徴は運営長の苦心を如実に物語っている。

継ぎ目がないのは、ドライバーなど簡単な工具で分解され解析されるのを防ぐためだ。
おかげで数を揃えるのに苦労したなと今更ながらに懐古する。

死者の首輪が爆発しないのは、それでも解析された時の対策だ。
死亡と同時に機能を完全に沈黙させることで、最低でも爆発のメカニズムだけは隠し通す。

ブロリーの場合、首ではなく心臓脇に仕掛けられているのだが仕組み自体は変わらない。
――制限と爆弾が等価であることも含めて。


180代理投下:2009/05/25(月) 18:30:15 ID:f7h7n+o5
102 :熱戦の裏側、眠れる恐怖 ◆T0ldTcn6/s:2009/05/24(日) 00:05:28 ID:4AiAzYE.0
さて、爆弾の破壊力は火薬の種類、そして何より火薬の量に準ずる。
小型ではその威力も知れるというもの。
実際問題『制限がなければ』ギリギリ死にそうにない奴がいる、運営長にはそう思えてならない。
チルノなんていい例だろう。

――そして、ブロリーもその1人。

手元にあるブロリーのデータ、爆弾の位置、そして残された2つのリミッターと爆弾を媒介とした制限を考慮すれば死ぬ公算は高い。
しかし、首にあるべきリミッターがないために、どの観点から見ても100%にはならなかった。
それが例え通常形態であったとしても、ズタボロで死にかけの肉体であったとしても。
1%でも生存の可能性が残ってしまうなら。
マーフィーの法則は有名だが本件に関しては笑い事じゃすまされない。

――もし生き延びてしまったら

表情にこそ現さないが、背筋が凍った。
無駄に終わるだけならまだ良い。
しかし、爆弾と制限はリンクしているのだ。
爆発をもってして殺害に失敗したのなら、それは制限がさらに緩くなることを意味する。
そうなれば最悪だ。現時点において、殺し合いを破綻させる要素があるとしたらそれはブロリーだ。
あの男はたった1個のリミッターが外れるだけでベジータとサンレッドを圧倒する暴挙を見せつけた。
2つ目になればどうなるか、想像すらしたくない。

右上の楽観的な思考とは対照的に、ハッキリとした危機感を抱いている運営長。
だから、運営長には右上がこの期に及んでヘラヘラと笑っているとしか感じられなかった。

「もう良い、持ち場に戻れ」
「わかりました」

もうダメだ、右上と向かい合ったところで時間の無駄にしかならない。
こいつに何かを期待した自分がバカだったと言わざるを得ない。
ともすればキツイお灸が必要かもしれん。
さっさと彼を追い返し、一息ついたところで運営長は視線を下ろす。
ディスプレイには「パスワードを入力してください」とだけ。
運営長は数秒だけそれを眺めて……目を瞑りデスクの上へ置いた。
どうしても実行へ踏み切るだけの決心をつけられない。

未来とは未定で不確実な事象だ。
それゆえに把握不能。
あるとも言い切れないし、ないとも言い切れない。
推定は可能、されど断定など不可能。

だから運営長は決断を躊躇する――――

【??/1日目・午後】


103 : ◆T0ldTcn6/s:2009/05/24(日) 00:07:56 ID:4AiAzYE.0
以上です。ブロリーがなぜ主催者に殺されないかを描写してみました。
論点になりそうなのが2つほどあるので是非を願います。

・ブロリーの参加は右上のわがままという側面が強いことが確定
・少なくとも首輪解除すれば制限も解除されることが確定

忌諱なく、ご意見を。
181創る名無しに見る名無し:2009/05/25(月) 18:32:12 ID:f7h7n+o5
代理投下は以上です
182R-0109 ◆eVB8arcato :2009/05/25(月) 21:44:33 ID:7L0ua2qR
どうも、こんばんは。
「バトルロワイアルパロディ企画スレ交流雑談所(以下交流所)」の方でラジオをしているR-0109と申します。
現在、交流所のほうで「第二回パロロワ企画巡回ラジオツアー」というのをやっていまして。
そこで来る5/31(日)の21:00から、ここを題材にラジオをさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか?

ラジオのアドレスと実況スレッドのアドレスは当日にこのスレに貼らせて頂きます。

交流所を知らない人のために交流所のアドレスも張っておきます。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1229832704/ (したらば)
ttp://www11.atwiki.jp/row/pages/49.html (日程表等)
183創る名無しに見る名無し:2009/05/25(月) 22:56:29 ID:dgq26FSP
お二方とも投下乙です。
ゆっくりは本当にフリーダムだなw和むなぁw
そして、ブロリー……やはり運営側も予想外の事態だったのか……。

予約も一杯入ってるしラジオもあるし週末が楽しみだなぁ。
そういやKX氏の予約期限切れてるけど、どうしたんだろ?
184代理投下:2009/05/26(火) 18:42:45 ID:X17jUx3d
代理投下行きます
185代理投下:2009/05/26(火) 18:43:56 ID:X17jUx3d
109 :unknown girl ◆uv1Jg5Qw7Q:2009/05/24(日) 21:48:01 ID:DSnZXaNs0

「…戦いは終わったかな?」

返事はない。
それどころか、音もしない。
見えるのは、地味な色の天井だけだ。

「ま、返事をされても困るけどねっ」

ベッドの軋む音と共に勢いよく起きあがる。
そして乱れた服装を整えると、軽く跳んで床に着地した。

「やっぱり終わったみたい」

背中に翼を携えた吸血鬼――フランドールは、目を擦りながら窓の外を見る。
本当は凄く眠いのだ。しかし、耳を劈くような轟音で起きざるを得なかった。
幸いフランは安眠を邪魔されて怒るようなタイプではなかったので、デパートは未だ無事である。
何故そんなことを心配するかって?
だって幻想郷には昼間に寝ているバb―――

話が逸れた。要はフランは眠い、ということだ。

「うーん…まぁ関係ないか。どうせ太陽が出てるんじゃお外には出れないし。でも…」

言葉をそこで止め、フランは視線を窓から移した。
その先にあった――基。その先には何もなく、空洞から風が吹き込んでいた。

轟音の原因はこれである。
本来雨や光を凌ぐためにある壁には大きな穴が開き、日光がこれでもかと言うほどに床を照らしている。
恐らく、先ほどの戦闘の流れ弾が当たったのだろう。

「弾幕ごっこに他人を巻き込まないでよね」

どの口が言う、と誰かの声が聞こえた気がするが、無視だ。

フランは自分の荷物を纏めた。
現在、太陽の位置は南上空。穴の開いた壁は南西。
あと4,5時間で太陽が沈むと考えれば、3時間ほどで穴から光が差し込むだろう。
そうなれば、抵抗の余地無く気化してしまう。
仮に直接当たらなかったとしても、誰かが来たら――この壁を破壊した奴が来たら、勝てない。
傷も癒さねばならないのだ。…翼はくっついたけど、動く気配を見せないし。

(…となると、移動しなきゃ駄目かなぁ)

誰とも会わず、落ち着いて眠れる場所。
そう、私が住んでいた紅魔館の―――

「地下…そういえば、ここには地下があったよね。行ってみよう」

うんうん、と頷き、フランは陽気に歩き出す。
荷物を背負っている所為もあってか、その様子はさながら遠足にいく幼稚園生だった。


186代理投下:2009/05/26(火) 18:46:15 ID:X17jUx3d
110 :unknown girl ◆uv1Jg5Qw7Q:2009/05/24(日) 21:49:05 ID:DSnZXaNs0



「………」

10分が経った頃、フランは地下で仁王立ちしていた。
それも、何の変哲のないただの壁の前で。

(この壁……ヘンだなぁ)

否、変哲のない壁ではない。
フランは周りを見渡して、顔を顰めた。

(見える、見える、見える、見える…見えない。
 やっぱりヘンだ。この壁だけ目が見えない…)

ぴたり

フランの掌が、壁を柔らかく撫でる。
唯の壁だ。少なくとも、外見上は。

(壁の質自体は他のと同じだし、その奥も……奥は見えないか)

いっそのこと壊してみようか―――一瞬そう考えたが、やめた。

今は疲れているのだ。それに能力を使うと回復が遅くなってしまう。

「ふふっ、まあいいわ。今は傷を治さなくちゃ」

小さく、小さく呟く。
その表情は、遊び道具を見つけた子供のようで。

――獲物を見つけた空腹の狼のようだった。
 

187代理投下:2009/05/26(火) 18:47:00 ID:X17jUx3d
【F-3 デパート内(地下)/一日目・午後】
【フランドール・スカーレット@東方project】
【状態】:体力全快、全身に拷問痕、翼喪失(接合済)、左肩に銃痕、右手喪失、、足に刺し傷(いずれも微々に回復中)
【装備】:
【持物】:基本支給品一式*2、クリムゾン(弾数0/6、予備弾12/36)@デスクリムゾン、セーブに使って良い帽子@キャプテン翼
ゼロの仮面@コードギアス、射影機(07式フィルム:28/30)@零〜zero〜、予備07式フィルム30枚、フランの指
【思考】歪みない生き方=今まで通りの自分の生き方をする。
0、この壁はなんなのかしら?
1、外に出れる服を探す。
2、嫌な奴を殺す(アカギ(名前は知らない)、ブロリー)
3、嫌な奴かは話して決める。襲ってくる奴は殺す。
4、本屋にあるDMの本を読みたい。
5、手が再生しないと何もできないよ。
6、映画館どうしよう。
※「ゼロの衣装セット」は仮面以外破れました。太陽に晒されれば死に至ります。
※美鈴達と情報交換をしました。
※再生はできますが、速度は遅いです。
※くず鉄のかかしの使用制限を知りました。
※フランは羽入の名前を知らず、オヤシロ様とだけしか知りません。
※クリムゾンの進化ゲージは初期値に戻りました。
※本来より速く、二、三人の殺害(もしくは死体撃ち)でゲージは最大に溜まるようです。
※自分の所為であおばシゲルが死んだことがわかっていません。
※ブロリー達の戦闘に気付きました。
※一部の壁がおかしいことに気がつきました



※魔導アーマーがデパート内に放置されています。
 ミクの荷物はデパートホール内に放置されています。
※デパートの一部の壁が壊れました。
※デパート地下に謎の壁があります(意味があるかどうかは分かりません)


188創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 18:48:26 ID:X17jUx3d
代理投下は以上でづ
189 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 22:17:55 ID:0lEWCRph
大体出来たので、30分くらいから投下します。
それまでは推敲等をしておくので…。
190創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 22:40:30 ID:F/I9YZ7p
支援
191創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 22:42:02 ID:xgfNgWGW
しえん
192 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 22:43:33 ID:0lEWCRph
出来た\(^O^)/
じゃあ投下します。
193 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 22:45:01 ID:0lEWCRph

(…しかし、色々あったもんだなぁ)

太陽が西の方へと傾け始めた空の下の病院の入り口で、越前は溜め息をつきながら思う。
DIOや剣崎、賀斉に翠星石。
様々な仲間達との出会い、そして別れ。
その仲間達はそれぞれが別世界から来ていたとしても、信頼できる仲間。
だから、死んだ時を知らされた時は心から悲しんだ。
だが、死んでいった者は二度と帰ってこない。
それは越前…いや、戦場でのコードネームとしての『コンバット越前』が一番知っていた。

(…もし見てるかどうかは分かんねえけどよぉ…剣崎、翠星石…戦場で死んでいった皆。俺は俺なりの『決意』をしてやるぜぇ。だから…ん?)

遠巻きに見える触覚の男。
しかも溢れる殺気が、間違いなく殺し合いに乗ってる様だった。

「DIOぅ!人が来たぜぇ!」

越前の声に気づき、DIOは少し扉から顔を出し、越前を呼ぶ。
駆け出す越前は、すぐに部屋に入り、ボウガンを構える。
越前の到着から少し遅れて、ぎぃ、という音をたて、扉が開く。
そしてその場所に居たのは―――

◇◆◇◆◇◆
194 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 22:45:54 ID:0lEWCRph

「ふむ、結構なところまで来てしまったな」

デパートを後にした萌える…燃える鬼神、呂布は一人、放浪としかいえない様に、ポテチを食べながら一人歩いていた。

「…む?何かあるな…」

また変わらない様に、斬馬刀を担ぎながら呂布は病院へと向かう。
ポテチをディバックにしまい、入り口らしき扉を開けると見えたのは、ずっと奥に続く廊下。
それはまるで自身の本拠地、下ヒ城の様に、ずっと、ずっと…終わりが無いかのように続いていた。

(…よし、行くか)

足を先程とは違う、一歩ずつ慎重に向かう。
一番奥にある小さな扉。
そこが呂布の目標地点。細かい事は気にしたら駄目だが、呂布の戦で作り上げた第六感が、その場所へ自然と歩ませていたのだ。

「…」

右手に斬馬刀を持ち直し、左手で扉を勢いよく開く。
中に居たのは金髪の男と黒髪の男。
一瞬の制止の後、小さな声がポツリ、と聞こえる。

「…聞かせてくれぇ。お前は殺し合いに、乗っているかぁ?」
「乗っている…と言われるとそうなるな」

素直に、そう呂布は答える。
その言葉に、黒髪の男も金髪の男も身を構える。

「―――やるのか?」

その返答にうなずく二人。それを確認した呂布は口元を釣り上げると、高々に叫ぶ。

「…面白い。この呂奉先の武、倒せるものなら倒してみろ!」

その言葉で呂布は斬馬刀を構え、相手を斬りかかる体勢をとる。
それに応呼するかのように二人の男も戦闘体型をとる。

(楽しい…楽しいぞ。この場が!この戦いが!)

恐怖心などある筈も無い呂布は、男二人が居る方へと駆け出した。

◇◆◇◆◇◆
195創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 22:46:26 ID:v4Mt6LuL
しえん
196 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 22:47:42 ID:0lEWCRph

(…しかし、また面倒臭い状況だな)

呂布の斬撃をDIOは必死に避ける様に見せながら避ける。
DIOからしたら避けるのは簡単だ。斬撃だけ…なのだが、相手は斬撃のみで攻めるのだろう、という事だろうから少し安心する。

(…世界《ザ・ワールド》を発動させるのには構わんが…いかんせんその時期ではない)

…ならばどうするか。
翠星石の場合。あれは間違いなく我ながらこの殺し合いのベストバウトに入るだろう。
だが越前はそうはいかない。夕方まで早いところどうにかしたいのだが…それが出来たらこんなに無理はしない。
越前は利用に利用を重ね、遂に越前に限界が来たらそこで殺す。大体のプランがこのような感じだというのに、だ。
―――ここで越前に犬死にしてもらうのは困る。

(…どうせなら、最後に私の為に、な)

DIOはメスを取り出し、触角の男へと投げる。
あくまで急所は狙わず、足や腹等々に、次々と投げる。
それに合わせ、越前もボウガンを放つ。
流石にこれは避けきれない。

(ザ・ワールドを使うまでも無い、な)

そうDIOが思った瞬間だった。

「ほう、弓や飛刀か。戦としては中々だが…武人同士となれば、卑怯な手だな。盾を使うまでも無い」

カラン、という音が何度も響く。
その音のした方を見ると、触角の男には傷一つついておらずそしてその足元には―――

「う、嘘だろお?」

DIOが投げたメスが、越前の放ったボウガンの矢が、全て両断されたまま、散らばっていた。

「…そんなもの、俺には効くと思ったか?」

越前とDIOに緊張が走る。
よもやすべて武器を薙ぎ払うどころか、二度と使用できない様にすべてを両断した。
圧倒的な力の差が二人に重くのしかかる。

(ッ…!このままでは…このDIOの帝王としての夢が…サンレッドを殺すという復讐が…!)

心の中でいらつくDIO。
ならばこのまま越前もろともザ・ワールドで殺してしうか。
…いや、ただ殺すだけじゃ惜しい。
それじゃあ利用した事にはならない。ならば。

「越前君」
「な、なんだぁ?」
「私に、作戦がある。聞いてくれるか?」

出来る限りの小さい声で、DIOは越前に対して話し始める。
一方越前はそれに反応し、耳を傾ける。

「…あの男に奇襲を仕向けてくる」
「な、なんだってぇ!?」

少し大袈裟に驚く越前を尻目に、DIOは話を続ける。

197創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 22:49:14 ID:0lEWCRph
「…そして私が奪う事が出来たらあの男は怯む。その瞬間、君のボウガンをあの男へ放ってほしいのだ」
「DIO…でもそれ…失敗したら…」
「あぁ。間違いなく死ぬな。だが、勝つ可能性が0のまま死ぬのと、勝つ可能性が50のまま死ぬのとではどちらがいい?
戦いは最善の手をとる為には、時には最悪の手になる事を選ばねばならない時もある。
越前君、君が一番知ってるだろう?」

覚悟を決めた眼差しでDIOは呂布の方を見る。
だが、その目を見た越前はここで退く訳にはいかない、という闘志を燃やす。

「DIO、その役目、俺がやるぜぇ」
「越前君!?」

DIOは驚く素振りを見せながら、越前に尋ねる。

「だ、だが越前君、君をここで死なせる訳には…」
「おいおいDIOぉ、俺はお前達と合流してから一度も貢献してないじゃないかぁ…
もう武器を手にした俺は足手まといじゃ無いんだよって事、教えてやらないとな」
「越前君…分かった。この役目、君に任せる」
「DIOぉ…感謝するぜぇ」

越前が相変わらぬまま、顔を綻ばせる。
無論、この越前の行動も、DIOにとってはこれも計画の内である。
越前は先程言った通り、ずっと足手まといの様になっていた。
越前だって男であり、なおかつ正義感溢れる人物である。
仲間が次々と殺された己の非力さを憎んだはずであったろう。
だがその男に『力』を渡すと、どうなる?
…『正義感』が暴走し、『無謀』へと変化してしまう。
元々越前は口調はアレだからといって、こう暴走する様な人物では無い。
だが、この戦場とは違う―――戦場に近い何かに毒されたというのだろう。
DIOはそこを狙っていた。
越前の前でわざと危険な役目を受け入れる事で、越前が意地になり、その役目を引き入れる様に頼むのは、既に分かり切っていた。
こうしてみると、DIOが恐ろしく見えてくる。
伊達にジョジョシリーズで結構長い間敵役をやってきた訳では無いのだろう。
さて、話がかなり脱線したが、元の状況へと移そう。
この病院の一室は、学校の教室一つ分の大きさに窓が三つくらいついているだけの、普通の部屋である。
ここにソファーを挟んでDIOと越前に呂布が対峙している訳なのであるが、DIOが提案した作戦をする為には今突っ込むとあの斬馬刀で殺されるのがオチだ。
ならばあちらからの攻撃を待つしか無い。

「「「…」」」

静粛が続く。
一秒、二秒、三秒。
DIOがザ・ワールドを使ってもいないのに、この一室は時間が止まっていた。

―――そして、時間が動き始める。
その始まりを知らせたのは、鬼神の圧倒的な武。

「…行くぞ!」

斬馬刀を手足の様に呂布は振り回す。
198 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 22:51:37 ID:0lEWCRph
繰り出される斬撃を避けながら応戦するDIOと越前。
特に越前は体勢を崩さず、いつ行ってもいい様にその足を地面に突き刺す様に置く。

「どうした!そんなものか!」

呂布の斬撃はとどまる事を知らぬまま、更に威力を強める。
だが、威力を強める時に出来る一瞬の隙を、越前は見逃さず、呂布の所持するディパックへとめがけ、突進を仕掛ける。

「…ッ!?」

突然の奇襲に怯み、呂布はその一瞬無防備となり―――

「よくやった!越前君!!!後は任せろおおお!」

先程投げた数よりも多いメスをDIOは投げる。そしてそのメスの行き先は―――頭部。

「…ぐッ…!」

気付いた呂布は持っていた盾でそれを払い落とす。
…だが、その見解は一瞬で外れる事となる。

「!?」

突如として起こる足への痛み。
いや、それだけでは無い。足を皮切りとして起こり始める痛みの連続。
足の次はもう片方の足が。足の次は太ももへ…と。まるで連鎖したかの様にだった。

(…チッ、囮か。戦術としては見事だ…だがッ!)
「うおおお!」

すべての力を腕に託し、呂布は斬馬刀の一閃にかける。
行き先はDIO。無論、DIOは無防備である。

「DIOぅ!」

気付いた越前が急いで駆け寄る。
そして一瞬、斬撃が煌めき―――
199創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 22:59:18 ID:xgfNgWGW
支援
200創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:08:53 ID:v4Mt6LuL
sien
201創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:15:12 ID:SM5WNNnB
支援
202創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:16:11 ID:1NN5EEQC
支援!
203創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:20:25 ID:xgfNgWGW
siren
204 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:22:00 ID:0lEWCRph
test
205 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:22:56 ID:0lEWCRph
(規制解けたー!ありがとうございます!)
◇◆◇◆◇◆

「…やっと、見えてきたか」

長い時間走っていたそれがしの目の前に見えてきた白い建物。
DIO殿や越前殿、翠星石が拠点とする場所である、病院である。
無論、まだ遠いままなのだが、薄らと見える。
目がぼやけて見えるのは眠気の所為であろう。勿論、今すぐにさえ床につきたいのだが、それは許されないこと。
顔に平手打ちをし、己に喝を入れる。
…にしても、何故か胸騒ぎがする。
なにか、こう分からない、大きな事が起こる気が…

「…よもや、彼等が!?それは大変だ!」

剣を握る力を入れ直す。
そして更に足を前へ、前へと突き出す。
空に立ちこめる暗雲がそれがしを早く急かす様にしているようだった。

◇◆◇◆◇◆
206創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:23:02 ID:1NN5EEQC
支援
207 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:23:37 ID:0lEWCRph

「…なん…で…だぁ?」

一閃の光の後の光景は不思議なものであった。
DIOへと伸びた斬馬刀は、何故か越前へと仕向けられていたのだ。
崩れ落ちる越前。越前に駆け寄るDIO。腑に落ちない呂布。
まさに三者一様である。
その中の一人、DIOは越前を揺さ振りながら、話しかける。

「越前君!」
「あ、あぁ、DIO、かぁ…」
「喋らなくてもいい!どうして…どうして君が…」
「…DIO…すまないなぁ。役に立てなくて」
「いいや…越前君、君は十分役に立った!だから死ぬな!」
「い、いいやDIO…」

徐々に薄れゆく視界の中、越前はDIOへと顔を向ける。

「俺…このゲームを破滅へと導きたかった…まだ、人を助けたかった…でも、出来そうにないなぁ…」
「…」
「あぁ、でも良かったぜぇ、お前がこの場に居てくれて…一人じゃ、無いのは安心して逝けるぜぇ…」
「越前君!」

咳をし、突出するように越前は吐血する。
徐々に開いていく瞳孔。
DIOは呼び掛ける事は止めないが、無論それも意味は無い。

「…賀斉…直してやれなくて、ごめんなぁ…翠星石ぃ…皆ぁ…今逝くぜぇ…だから…このゲームを…」

その言葉を最後に、越前は瞼を閉じ、その瞼は二度と開ける事は無かった。

◇◆◇◆◇◆
208 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:24:55 ID:0lEWCRph

「…何故だ」

立ち尽くす呂布がふと呟く。
それを聞くのはうつむいていたDIOに対してである。

「貴様、さては妖術か何か使ったか?」
「妖術?」

悲しんでいた顔のまま、呂布の方へDIOは顔を向ける。

「俺がその男の方へ攻撃する方を変えたのは、お前が仕向けたのか?」
「…何を言っている」

ギリ、と呂布の方を睨むDIOを呂布も眉間にシワを寄せながら、言葉を続ける。

「俺が攻撃を仕掛けたのはお前だ。俺は突如として攻撃対象を変える様な真似はせん…
ましてやあまりにもあの庇い方は不自然だろう。あのままだと間に合わなかった筈だ。
…こう見えて、戦にはうるさいのでな。違うか?」
「…」
「本性を表せ。男よ。もう逃げられんぞ」
「…ふふふ…はははは…はッーはははははァ!」

突如として笑いだすDIOに一ミリも動かない呂布。
常人ならば退きそうな威圧だろうと、呂布の戦場で築き上げた経験の前ではただ少し雰囲気が変わった程度である。
だが、その雰囲気は常人から見れば変わりすぎているのだが。

「…よもや貴様に見破られるとは…この私が先に、言う前に、な」
「人中の呂布を馬鹿にしてもらったら困るな」

ニヤリ、と口元を釣り上げる呂布。
それに対してDIOは言う。

「貴様には引いてもらう様にはいかぬ様だしな…それがお前の運命というものか?」
「運命では無い。戦いが俺を選ぶのだ。少なくとも、お前の様な自らの力で勝負しない様な腰抜けには分からぬだろうが、な」
「ふん。ただ突っ込むだけしかない能無しが…」

「スタンド・オン」と呟き、DIOの背後に筋肉質の男が突如現れる。
呂布は何かを悟りとったのだろうかは分からないが、斬馬刀を再び構え直す。

「来いッ!触覚男!このDIOがお前を全力で相手してやろう!」
「…ほう。その全力で、俺を何処まで引き出せるかは、お前次第だな…では」

「「行くぞッ!」」

帝王と鬼神。
一人の屍の前で、力によるカリスマ同士の戦いが、今始まった。

◇◆◇◆◇◆
209 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:25:52 ID:0lEWCRph

「なんと…間に合わなかったか…」

それがしが来た病院はまさに激闘の名にふさわしい状況であった。
DIO殿とあの恐れていた呂布が、今まさに戦闘を繰り広げている。
そしてその場所に近くにある屍は服、外見から見るに、越前殿であろうか。
呂布にやられたのかは分からないが、それがしが分かる筈が無い。
そしてその先に目をやると―――

「翠星石…!」

傷だらけで既に動かない様になってしまっている、翠星石の姿があった。
…だが、その屍さえも、DIO殿に対しての支援も出来ない。
何故ならば―――

(雰囲気が…DIO殿の雰囲気が違う…)

先程までの柔らかい雰囲気では無く、DIOの雰囲気は「支配者」の様な…まるで、呂布と同等の雰囲気を纏っていた。

(DIO殿…貴殿の新の姿とはこれなのですか…?)

突如として起こる震え。武者震いでは無く、強者を見た時の、震え。

「…!」

急いでそこから逃げ出すそれがし。
何故かそこから離れないと、心が壊れそうだったのだ。

(…あぁ、所詮はこんな物か。
人を救う?主催を倒す?何をほざくか。
それがしは仲間さえも守れない…三国志演義から消された存在なのだ)

病院から出て、すぐに走って離れる。
悔しい。だがこの悔しさのやり場は無い。

(楊修殿のような智謀も、胡奮殿のような忠誠も、張緝殿のような男気も、文鉄殿のような武力をも持ち合わせていないでは無いか。
そんなそれがしに、人を…危機を救う権利なんてあるのだろうか…)

立ちこめる暗雲から突如降りだす雨。
その雨が、それがしに何を伝えるのかは、まだ分からない。
だが天よ、もし聞いているのならば教えてくれ。
それがしが居る意義を。それがしがこの殺し合いに呼ばれた意味を―――
210 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:27:31 ID:0lEWCRph



【C-4 病院/1日目・日中】
【DIO@MUGEN、ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]軽傷(自然治癒力によって少しマシになった)、去勢
[装備]ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック 、メス30本、痛PSP@現実
[道具]支給品一式(水抜き)、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG、便座カバー@現実
[思考・状況] 基本思考:殺し合いの参加者はもちろん、あの主催者どもも全て殺す。
1:計画どおり!
2:サンレッドを殺す、そのためなら手段は問わない。
3:日が暮れる(第三放送)まで病院で待機する。
[備考]
※自身の能力が制限されている可能性を理解しました。
※剣崎達にはザ・ワールドの存在を教えていません。ザ・ワールドの時止め能力が、時間を空けないと使用できないことを理解しました。
※禁止エリアが重要そうな施設にかかることは殆どないだろうと判断しました。
※殺し合いを円滑に進めるために強力な参加者がいると考えました。

【呂布@iM@S演義】
[状態]腹部に打撲 、全身謎の液体まみれ、足と腹部に傷
[装備]折れた斬馬刀@るろうに剣心、イージス@FF11
[道具]基本支給品×2(食料・水-1) 三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、 葉団扇@東方project 包丁@現実 射命丸文のカメラ@東方project
サバイバルナイフ@現実 果物ナイフ@現実 拳銃(0/6予備弾24)@デスノート スナック菓子×3 飴×3袋
[思考・状況] 基本思考:強そうな奴には片っ端から喧嘩を売る。優勝狙い
1:貂蝉……
2:この男を倒す。
3:術師には負けない。
4:チルノとはまた会ったら決着を着ける。
5:メタナイトと全力の決闘をしたい。
6:ブロリーとも決着をつけたい。
7:主催者も殺す。
8:術者(馬岱)との決着もつける。
※イージスは意思を持っていますが、封印されているのか本来の持ち主でないためか言葉を発しません。
※本人は気付いてませんが、斬馬刀には餡がついています。
※塚モールで呂布がわずかに破壊活動を行いました

【賀斉@101匹阿斗ちゃん】
【状態】肉体疲労(中)、精神疲労(大)、無力感、ずぶ濡れ、眠気、兜未装着
【装備】MEIKOの剣@人柱アリス
【持物】基本医療品、基本食糧、包丁@現実
【思考・行動】
基本思考:仲間を増やして、ゲームを倒し、脱出する。
1、北東に向かって進み、塚モールか病院があるかを調べた結果がこれですぞ!!!
2、あの二人が悪人かを知りたい。
3、リン殿達から剣崎殿の死の真相を聞き、剣崎殿の仇を討つ。
4、翠星石のような娘が欲しい。
5、DIO殿…貴殿を信じて良いのですな?

【備考】
※剣の花びらは視界を遮る恐れがあるようです。
※賀斉はどこかの明治時代の人と違って普通に日本語が読めます。でも最近の物(携帯電話等)は分からないと思います。
※F-5からA-5に来たのではと気付きました。
※何処の方面に向かうかはまだ分かりません。

※C-4に雨が降っていますが、夕方には収まります。
211創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:28:18 ID:YCY3Nygl
支援!
212 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:29:48 ID:0lEWCRph
投下終了。
皆さんありがとうございました。
修正箇所あると思いますが…とりあえず。
タイトルは「君へ受け継ぐ永遠/慟哭の雨」分けるところは「斬撃が煌めき―――」から。もし分けなくてよかったら「君へ〜の方で」
タイトル元ネタは「君が望む永遠」と「慟哭の雨」です。
213創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:34:19 ID:1NN5EEQC
投下乙
越前は死亡って事でいいんだよな?
214 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:38:44 ID:0lEWCRph
うわ…忘れてた…
最後に
【コンバット越前(越前康介)@デスクリムゾン】死亡確定
を付け加えてください。
215創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:49:27 ID:zPRbW0oE
あぁ・・・対主催逝った・・・
救い・・・救いはない!?救いはないね!救いはないんですか!?
216創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 23:52:45 ID:1NN5EEQC
おっと、もう一つ
時間帯は日中ではなく午後の間違いでは?
217 ◆KX.Hw4puWg :2009/05/26(火) 23:56:42 ID:0lEWCRph
あ、そうだった…
もう駄目だ俺\(^O^)/
時間帯を午後に変更お願いします。
218創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 00:17:14 ID:H3q5I0r5
まだ残り生存の対主催陣営に補正かかる事はなさそうだな、もうちょい減ってくるとやばそうだけど
219創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 15:22:25 ID:4sDQI6VS
ほら、危険人物もゲーム反対というか破壊派も多いし純粋対主催が全滅しても大丈夫だよ
220創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 19:42:30 ID:dnaN6byx
一番やばい危険人物がデデーンする可能性もあるしな
221創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 20:42:38 ID:P1b76RXt
その一番やばい危険人物は気絶してるから、咲夜さんにさっくり殺される可能性もあるんだぜ……
222創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 21:17:32 ID:GSt32DhV
最高の漁夫の利だな
223創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 21:48:49 ID:K59GXLkM
対主催はいまどのくらいなんだ
224創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 22:28:39 ID:P1b76RXt
・理想主義型対主催(殺人ダメ、絶対)
キョン子、アレックス、キワミ、ビリー、雄山、タイガー、藤崎、チルノ、美希

・現実主義型対主催(危険人物は排除。説得は個人の裁量次第)
グラハム、アポロ、トキィ、メタさん、中国、スネーク、サンレッド、賀斉神

・危険思想型対主催(足手まとい、気に入らない人物は排除)
レン、タケモト、フラン

・中立・生存最優先(どういう結末になろうと自分さえ生き残ればOK)
あやややや、KAITO、ときちく

・ステルスマーダー(対主催の皮を被ったマーダー)
言葉、ゆきぽ、バクラ、CCO、てゐ、DIO

・暗殺型マーダー(体力温存、奇襲メイン)
渚、PAD長、アカギ

・無差別マーダー(正攻法で参加者殲滅)
\ここにいるぞ!/、呂布、ブロリー、クラッシャー、リン

・扇動マーダー(殺し合いを盛り上げる)
ドナルド

・対ブロリー
ベジータ

おのおののスタンスをまとめるとざっとこんなもん。
225創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 22:31:16 ID:K59GXLkM
結構対主催多いんだね。歪みねぇな。
226創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 22:33:17 ID:P1b76RXt
追記
\ここにいるぞ!/、呂布はむしろ強者狙いといった方がいいかもしれん。
227創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 22:39:06 ID:GSt32DhV
何だかんだで対主催も超人多いな。
ステルス、危険対主催、中立組がどう動くかが肝か
228創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 23:18:06 ID:P1b76RXt
◆理想主義型対主催(殺人ダメ、絶対)
キョン子、アレックス、キワミ、ビリー、雄山、タイガー、藤崎、チルノ、美希

◆現実主義型対主催(危険人物は排除。説得は個人の裁量次第)
グラハム、アポロ、トキィ、メタさん、中国、スネーク、サンレッド、賀斉神

◆危険思想型対主催(足手まとい、気に入らない人物は排除)
レン、タケモト、フラン

◆中立・生存最優先(どういう結末になろうと自分さえ生き残ればOK)
あやややや、KAITO、ときちく

◆ステルスマーダー(対主催の皮を被ったマーダー)
言葉、バクラ、CCO、てゐ、DIO

◆暗殺型マーダー(体力温存、奇襲メイン)
渚、PAD長、アカギ

◆強者狙い(俺より強い奴に会いに行く!)
\ここにいるぞ!/、呂布

◆無差別マーダー(正攻法で参加者殲滅)
ブロリー、クラッシャー、リン

◆扇動マーダー(殺し合いを盛り上げる)
ドナルド

◆その他
ベジータ(ブロリーを倒したためどうなるか不明)、ゆきぽ(ときちくに何もかも依存)

改定してみました。
脳筋が少ないためステルスや暗殺型にマーダーが偏ってる感じ。
サーチアンドデストロイな輩はいずれも負傷してるため、ベタベタな「マーダーVS対主催」な展開はしばらくお預けでしょう。

逆に対主催は多いけど、情報が錯綜して誤解だらけのため団結は絶望的。
さらに、ほぼ全てのグループに危険人物(危険思想型対主催、中立・生存最優先、ステルスマーダー)が存在するのもマイナス。
同士討ちの可能性が大。
229創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 23:23:31 ID:K59GXLkM
同士討ちはつまらないな
どうなるんだ殺し合い?
230創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 23:26:11 ID:P1b76RXt
対主催同士が互いの情報不足、認識の齟齬で戦闘になるのはロワの華ですよ。
マーダーVS対主催が王道なら五階から来る対主催VS対主催も王道です。
231創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 23:26:18 ID:K59GXLkM
それはともかくこのロワは他のスレより流れが速い様な気がするんだがどうなんだ
232創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 00:00:04 ID:Ir191bwY
多くのロワが過疎に悩む昨今では恵まれてるな
233創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 00:34:48 ID:EOufc4J6
まとめ乙
ステルスが強すぎて噴いたww
対主催は現実主義型の活躍に期待がかかるな
234創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 07:54:39 ID:Gu1u7RJ/
あややややとKAITOとときちくが同じ区分ってのも凄いな。間違ってはいないんだが。
235創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 08:12:59 ID:h4q4ELPM
しかしDIOといい月といい、自身の計画を完璧だと信じるほど綻びがあったりするんだよな
まさに勝ったと思った瞬間に負けがはじまるということだ
236創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 12:02:27 ID:luMu/oCF
理想型の皆さんに頑張って欲しいと思うのは俺だけか…一番死にやすい方々だから余計に。
237創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 15:34:57 ID:LRnpm1k0
俺はブロリーの動向に期待するなぁ
マーダー型のままロワ自体壊す最後の手段になってもおかしくないし…

まぁ今一番死にそうなんだけどねw
238創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 16:11:18 ID:HxOv+RAY
むしろ俺はブロリーの死からが本番だと思っている。
対主催同士の歪みあいが激しくなりそう。
239創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 16:44:53 ID:ZOr+XhAH
ブロリーだけでなく積極的に参加者を殺して回るスタンスの人は頑張って欲しいな。
マーダーでも安全第一で消極的なのが多いから、なんというか貴重に見えて応援したくなる。
240創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 22:26:13 ID:/dGssa4Q
ブロリーは最後の方まで生きててもいいと思うけど
規格外組を筆頭とする対主催連中の決死の特攻を無駄にするような展開だけは勘弁して欲しい
241創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 22:32:27 ID:nTOK4Wbd
ブロリーはこのまま脱出して次のロワでパワーアップして帰ってくればいいよ
242創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 22:53:18 ID:NKniSaa7
ナイトメアブロリーになるんですね、分かります
243創る名無しに見る名無し:2009/05/28(木) 23:52:08 ID:OTC5wbp4
気を失っている間に何も出来ずに死亡だとちょっと勿体無いかな
244創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 08:14:50 ID:EUVo9mfL
なんだかんだでみんなブロリーの動向の注目してるなぁ・・・・・・
245創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 08:30:16 ID:m0gkqPpY
俺は五角形の動向も気になるな。
下手すれば対主催同士で戦闘起きそうな状況だし、ステルス二人もいるし・・・
246創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 09:24:25 ID:H1ZB2NRA
>>240
ある程度はロワゆえにしょうがないと諦めるべきだぜ
フラグ作成→破壊→絶望って構図からいかにして立ち上がるかじゃなくて、
立ち上がれないまま終わることもあるのがバトロワの非情なところだし
247創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 18:57:39 ID:LkyLsC2i
非情と言ってもロワ内だけの話ね
上手くいえないけど読んでる側にしたら念のある無念さというか何というかがある
248創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 19:39:37 ID:EUVo9mfL
ところで、そろそろ大百科に「萌え呂布」を追加していいかな・・・・・・?
ネタバレを控えるため今まで自重してたけど、もういいですかね><
249創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 19:43:15 ID:iwpFERRs
いいんじゃないか?w
250創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 19:55:38 ID:9MmuJlXz
そもそも大百科ってネタバレありじゃないか
251創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 20:05:25 ID:EUVo9mfL
登録完了。
ちなみに、改定自由です。
むしろおもしろおかしくしちゃってください
252創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 20:19:12 ID:EUVo9mfL
ついでにブロリーのほうも登録しました。
253創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 21:14:22 ID:VdZoQVdi
乙乙!
うお!一気に二つも…でも呂布はここぞという時は格好良いよねぇ。
他の賀斉神(笑)とか文ハムとかメターリンとか入れたいけど出来ない携帯の自分が悔しいぜ…
254創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 21:14:37 ID:ao1KGxZ0
まだ東方一人も死んでないの?
255創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 21:55:15 ID:K0UkLi2a
人数少ないけど三国志系も死者無しだよ。
256創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 22:01:30 ID:yOTDx4r0
思考がシビアな奴が多いからな
危険を避ければそりゃ死者は減るさ
257創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 22:19:32 ID:EUVo9mfL
大まかに見て
・冷徹
・狡賢い
・戦闘能力が高い
・精神的に強い(=簡単に発狂したりしない)
・首輪に関連する技術がある
・ガチバトルを極力避ける(=風邪は万病のもとであるように怪我は死亡に繋がりかねない)
を満たせば生存能力が高くなる。

今回の東方勢は氷精と中国を除いて首輪関連の技術以外をコンプリートしてる。
だから、死亡まで持って行きにくいのがあるんだろうな。
逆にボカロ勢は致死率が高い。

三国志勢やDB勢も同様に死者ゼロだが……ガチバトルどんと来いな方々が揃ってるから死人がそろそろ出るかもよ。
258創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 22:34:08 ID:5FcKYwDT
>>257
フランも戦闘能力の項以外あまり当てはまってるようには思えないが・・・
259創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 22:38:14 ID:Mck8B4XQ
正直美鈴は第一回放送までにナイフか何かを頭にぶっ刺されて死ぬと思ってた
260創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 22:45:25 ID:EUVo9mfL
>>258
ごめん、素で忘れてた。
まあ、後先考えず行動する割には生きてるなあ。
日の出で死亡フラグが立ちかねないのに。>フラン

まあ、総合的に見て理想主義者はロワではキツイわな。
カミーユみたいになるのがいいオチだわ。
261創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 22:47:58 ID:inRQtCOJ
どうなるかなんて最終的には書き手にしか分からないんだよね
262創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 23:01:16 ID:LkyLsC2i
>>261
書き手にもわかりませんよ
263創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 23:02:45 ID:inRQtCOJ
ここって他のロワに比べて人が多い
264創る名無しに見る名無し:2009/05/29(金) 23:12:32 ID:rBZXHoKr
kskとクラウン時代のここが念頭にあったから、むしろ反応薄いと思ってた。
最近はまったロワの本スレを見て、結構恵まれている事を知った。
265創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 00:35:41 ID:6Wr9o3iZ
>>258
フランは無差別マーダーだったり危険対主催だったりと美味しい役回りしてるからな。
それが生存フラグになってたりもするんじゃない?

中国、氷精あたりの生存は単純に運が良かったなw
266創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 02:09:25 ID:wba+HKCt
氷精はキャラ的にどう考えても早死にしそうだったのが逆に幸いしたかもね。
267創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 02:56:06 ID:ugw5bRD2
参加人数からしたら、東方の死亡率は低いな
6人参加で未だに一人も死んでないし
同じ6人参加のボーカロイドは今にも全滅しそうなのにw
268創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 09:41:51 ID:WBoWcyB6
知り合いがいる、同じ能力者、種族がいる等の理由で美味しい展開が作れるから生かしてるのかもしれん
後は明らかに参加者と変わらないキャラを至急品枠に捻じ込もうとしたSSもあった点から見て
東方好きの書き手が多く集まっているのも大きいかと
269創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 09:51:04 ID:4hJ3WnQs
なんでお前らそんなに牽制しあってんだよw
270創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 10:03:19 ID:6Wr9o3iZ
てか/m氏の予約期限切れてる?
271創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 11:13:44 ID:FXo6Upvm
今残ってる人達が夕方到達したら放送?
272創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 13:27:10 ID:7QbFDycd
>>268
参加者と変わらんのを出したのはこあだけだろw
それだけを見て東方贔屓が多いと考えるのは安直すぎね?
273創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 14:44:18 ID:FLJLN+3t
>>271
まだ藤崎の所しか夕方になってない
274創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 14:44:48 ID:tdCcC5yZ
けどいくらなんでも、3回目の放送までに誰も死ななかったら
おかしいと思う>東方
275創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 14:50:18 ID:4hJ3WnQs
お前らそういう邪推はいい加減に(ry

極端な話東方勢が全員生還だったり三国志勢が全員生還だったり
逆に次の放送で全員死亡したりとか

こういうことがあってもいいじゃないの、ロワだもの
全てはこれからの展開で変わるわけだし
276創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 15:16:44 ID:dOEo3SG7
誰が生き残ろうと、偏りが出ようと、展開に整合性がある限り問題ないと思うぞ。
無理な展開でキャラを退場させるよりはよっぽどいい。

以前他ロワの最終話で、丁度同出展の参加者が一人ずつ残るようにキャラを退場させた話を見た事があった。
話は面白かったんだけど、死亡者の人選に作意を感じてどうにもスッキリしなかった覚えがある。
そりゃキャラ愛が混じっているかもしれないが、東方だから、三國志だからとかで区くるのはやめようぜ?

勿論、殺すなと言ってる訳じゃないよ。誰もが納得する死亡話を書いてくれれば、誰が死のうと構わないんだ。



死亡話童貞な自分が言うのもあれだが。
277創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 16:52:05 ID:FXo6Upvm
単に死ぬ機会に恵まれなかっただけでしょ。あと、三国・東方勢それなりに強い上に、比較的死にやすいお人好しが少ないってのもあるかもしれんが。
第二放送あたりだと東方勢で表立って殺害する危険人物と位置的に近かったのなんてフランくらいだし。第三放送でどうなるかに期待かな。いきなり死にラッシュが始まったらそれはそれで吹くが
278創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 17:15:23 ID:FLJLN+3t
アニロワのローゼンとひぐらしが死にラッシュだったな。
一回の放送で合計六人は驚いた
279創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 17:21:25 ID:1rwBA+D2
wikiにもあるけどアニロワのローゼンは「一人も死んでないw」とか言われ始めた途端に死にまくったよな
そういう前例があるからむしろ東方勢はしぶとく生き残ると予想するぜ
280創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 17:25:46 ID:h+H6McnF
話題豚。
そろそろ情報が錯綜して来たから施設状況をまとめてみた。
完全とは言えないから加筆・修正してくれると助かる。
281創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 17:36:44 ID:FLJLN+3t
>>279
いやその裏をかいてそのまた裏をかいて……。
考えてもキリが無いな
まぁ書き手さん方が思うようになるさ
282創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 22:40:21 ID:fMiIsTkF
強キャラは戦闘で潰し合い
弱キャラはなすすべなく死ね
283創る名無しに見る名無し:2009/05/30(土) 23:42:36 ID:tCgQi2+h
>>282
…空気読もう、な?
ところで参加者の中に皆の嫁っている?
俺はやっぱり呂布ちゃん!
284創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 00:00:30 ID:C6Aj1za7
ブロリー、です。
285創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 00:09:15 ID:8TJLxIyy
ブロリーは俺の嫁です…はい…
286創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 00:14:16 ID:O6p+1HFn
>>282
チンコちっちゃい
287創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 00:51:11 ID:JVmlds0N
僕は美鈴ちゃん!!
288創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 00:58:40 ID:z3S8Pe3H
東方キャラは一番好きなゆうかりん出なくて良かった…
マーダーに回るんだろうけどロワだと第2放送あたりで死んでしまいそうで…
もしくは万が一誰か弱者を守る立場になったとしても鬱SSで死にそうだ。
元スペックの高い対主催キャラって基本報われなかったり、相手が悪すぎて能力を活かしきれなかったりするよね。
289創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 01:09:09 ID:iLg8kmje
ゆうかりんは…。
一応、ゆうかりん漫画とIOSYSのPVで出れる可能性くらいはあったのか。
290創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 01:15:18 ID:/5m5jYUM
そこまでニコ人気は無いよな
漫画もpixivだし
291創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 08:32:10 ID:SDa5jbgU
もう東方は全員最後まで生き残ればいいと思うよ
「死んでない」って言われてから死にだすのも微妙だし
292創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 10:12:22 ID:8TJLxIyy
東方にそんなに
目くじらたてることもあるまいよ
293創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 11:25:00 ID:rwlBIfiL
ニコ人気がないのは他にもいるだろ
ルイージはそこまで動画もねーし、やる夫なんて2ch発展だぞ
294創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 11:33:47 ID:I8GRf7iz
そこに食いつくのかw
295創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 12:44:07 ID:DJGFcKh+
ところで東方陣で今一番死にやすいのはてゐか?何回も殺し続け
られるだろうか?
296創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 16:08:12 ID:XSvzboAs
>>293
そんな事言い出したら60%以上はマイナーじゃね?
297R-0109 ◆eVB8arcato :2009/05/31(日) 20:53:29 ID:A2yugu/y
298創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 23:58:04 ID:psDOhGSG
これはマイナーだの云々言って排除して同じ作品のキャラばかり出されてもそれはそれで困るぜ
ニコロワと言うより東方+αロワみたいな感じになりかねんし
299創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 00:21:43 ID:8UdU3hfn
修造の死因が変わっとるwww
敢えて言おうGJであると!
300創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 01:40:08 ID:YQ7FvJiU
予想はしてたがラジオで喋ってる奴は揃ってキモオタだったな^^;
301創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 02:05:06 ID:/fXrf34/
>>300
出ていけ
302創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 04:27:49 ID:UbgwWQu1
お前ら落ち着こうぜ。楽しめるそれでいいじゃないか、誰が死ぬかは職人様次第だろ?
303創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 12:47:14 ID:RZgXxSGK
>>300
そうか、お前もそうなのか
この出来損ないの下らん生き物め
304創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 17:00:57 ID:VK5IMKZL
東方が無傷なのが疑問

所詮オナニーだったか
305創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 17:29:45 ID:SlbKKEm3
何を今さら
306創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 17:40:45 ID:AP5nU6y4
パロロワがオナニーじゃなかったらなんだと言うんだw
307創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 18:48:15 ID:jDHO/0bw
人生……かな?
308創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 19:15:35 ID:/fXrf34/
??(゚q 。 )??うわぁ・・・
309創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 20:02:50 ID:d7VPVy7e
そろそろ止めようか…とりあえずおまえら、好きなSSってある?
310創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 20:04:51 ID:iE9aw7XX
呂布が塚☆モールの中で慌ててるSS、あれ面白かったなぁw
殺伐とした中で和む話だった
311創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 20:07:10 ID:obkqyOiZ
レッドさんが最初、DIOをギャグっぽくボコボコにした時、
ああレッド、因縁無いしすぐ死ぬな、と思ったんだが
あれが逆にブロリー戦で上手く生きたなあ
312創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 20:15:53 ID:d7VPVy7e
俺は『君に受け継ぐ永遠/慟哭の雨』、『朝霧の幻影殺人鬼』、『それでも僕は死にたくない』、『若者製塩編』、『完全に虹色の従者』、『りょふのしゃかいかけんがく』、『俺より強い奴に遭いに行く!』とかかなぁ。
313創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 21:50:02 ID:VK5IMKZL
残り6人になっても全員東方にしそうだね
314創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 21:59:47 ID:d7VPVy7e
すまんがそろそろ自重してくれんか?
毒吐きたいなら毒吐きスレが避難所にある訳だし、ここで愚痴るのもどうかと。
315創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 22:04:18 ID:ZNiEKDXF
突っ込んだら負けな気がする
316創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 22:06:47 ID:p26tPGK9
そのうち東方だけ脱出するから問題無い
317創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 22:30:57 ID:mlZ0q2zF
まあまあ
東方生き残り云々は何度も言われてるけど別にたいした問題に発展しないしそこそこにしとけよ
318創る名無しに見る名無し:2009/06/01(月) 23:28:56 ID:8UdU3hfn
>>311
レッドさん良いよなあ。
この前のブロリー戦でのレッドさんはガチでカッコ良かったわ。
フロシャイムと自分を対比して「ヒーロー」として覚醒する所なんてもう…
319創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 01:11:52 ID:yfUvKluQ
熱いレッドさんもいいが最初の容赦なくDIOのあれを潰した外道レッドさんも好きだな〜。
320創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 01:26:15 ID:00eKEny7
ちょっち気になったんだがDIOがジョースター家の血を吸うと強化出来るが
同じ能力者や吸血鬼の血は強化に繋がるのだろうか?
321創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 01:51:30 ID:iKXYdsMs
『馴染む』のなら強化に繋がるんじゃないかな。吸血鬼の血を吸血鬼が吸うのって駄目な気はするが。
原作準拠じゃなくあくまでmugen出展なんだしジョースター家以外の血が馴染んでも別に問題ないと思う。
322創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 11:26:31 ID:0nvvZBVR
ビリーが残ってるのにワラタ
323創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 11:59:19 ID:+2I9Vv7w
露骨な話題転換キモい
324創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 12:43:37 ID:T/u3CR4E
ラジオでも思ったが「なんでこいつ生きてんだよw」「死ねよw」って感じのはネタでも言わない方がいい気がするよ
325創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 12:44:03 ID:2o1uUad5
あれは首から下がジョナサンだからジョースター家の血でなじむ訳で
例えば体がレミリアだったらフランドールの血で馴染むのさ
326創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 13:52:38 ID:XfEY6uKB
原作だと誰の血でも体力回復や強化にはなってた。
ただ体ジョナサンだったからジョースター家の血が強化(馴染み)度合いが
ずば抜けてたんだ。

まぁmugenだと機械や神や挙句自分からもすって馴染む馴染む言ってるしw
327創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 13:54:03 ID:a6s7ooxa
呂布→フランドール→ルガール→ルカ(たこルカ)

ブロリーの被害に遭った参加者や支給品の名前でしりとりが出来ることに気付いた。
328創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 14:13:39 ID:2NZIw5k9
スゲエwww
329創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 14:15:12 ID:00eKEny7
カイト逃げてえ!!
330創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 17:52:36 ID:yfUvKluQ
その次にまたトキにいくのですねわかります。
331創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 18:50:55 ID:cTq035e/
仮投下も含めて、かなり苦しい繋ぎになるが
トキィ→十六夜咲夜→夜神(月)→美希→木吉(カズヤ)→射命丸文→野菜人王子(べジータ)

よく見れば>>327は見事に順番通りになってるような。
332 ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:51:41 ID:7NN6zSxW
それでは投下行きます。
333マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:52:42 ID:7NN6zSxW
、これで二度目。
コンクリートや鉄筋が崩れ落ちる轟音が止んでも尚、音は止まない。

「誰か……誰か、いないのか!? いたら返事をしてくれ!
 ビリー! ドナルドー!」

今響くのは、声と言う音。
元々、レンが気絶するのと崩壊はほぼ同時だった。
というより、間近であれだけ轟音を立てながら建物が崩れれれば流石に起きる。
レンが叫ぶこと、十数度。そして、瓦礫が崩れ落ちてから、約一分。
先ほどから何か音がしているのを、レンは感じ取った。
正確には、叫んでいる間からそれはしていた。叫んでいたから気付かなかっただけだ。
カタカタという音。地震のごとく震える、小さなコンクリートの破片。
発信源は……瓦礫の、中。

「……なんだよ?
 まさか、また崩れるっていうんじゃ……」

突然の事態に、後ずさるレン。そうしている間にも、音は続く。
続いていた音は、やがて外に出てくるかのごとく大きくなり始め――
そして、とうとう崩れ積み重なっていた瓦礫が『中から』崩れた。

「な、なんだ!?」

レンが思わず口から漏らした言葉をかき消すほどの、爆音。
同時に、周囲一体はまたもや土煙と埃に包まれる。
爆音が収まっても、視界の回復は未だままならない。
そんな状況の中――爆発が瓦礫の山に開けた穴から、ゆらりと。

「……中に私がいますよ」

幽鬼のごとく、言葉が立ち上がった。

彼女が生き残った理由はシンプル……魔法の石のおかげだ。
ビリーと違い、言葉は自分が動けなくとも動けるものがある。
それは、魔法の石の力を借りたののワさん。
彼女が自分の……ひいては言葉の上に来る瓦礫を吹き飛ばし、
言葉が圧死しない程度ではあるが、最低限の安全を確保できた。
更に都合がよかったのは、あくまで「言葉が圧死しない程度」だったこと。
ののワさんがエネルギー弾で掘り進めるうち、降って来た瓦礫のうち大きな物がののワに直撃。
彼女は破壊されてしまったが、それにより言葉は魔法の石の力を引き継いだのだ。
……そして、彼女の手には回収されたランサーアサルトライフルがある。

「く、くそ……!」

再びナイフを構えるレン。しかし、その結末は本人にも素人目にも明らかだ。
先ほども同じ組み合わせ、同じ武器で戦い……あっという間に失神した。
つまり、そこにあるのは根本的な実力差。待ち受けるのは前回の焼き直し。
ランサーアサルトライフルを構えた言葉に、首を飛ばされるのがオチだろう。
334マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:53:25 ID:7NN6zSxW

「――ハッピー・セット♪」

そう。
条件が同じで、あるのなら。

言葉がレンへ走り寄るより、早く。
同じく幽鬼のように立ち上がった影が、巨大なハンバーガーを言葉へ落としていた。

「……へ?」

巨大なハンバーガーに人が埋もれるという、意味不明な光景に呆けるレン。
それを意に介さずに、ぱちんと指を鳴らす音が響く。

「I'm loving it !」

瞬間、ハンバーガーは破裂し、中にいた言葉は吹き飛ばされ、
吹き飛んだハンバーガーの残骸は跡形も無く消えた。言葉の服が汚れた様子も無い。
そして、床に落ちたランサーアサルトライフルを拾い上げたのは、まさしく――

「ド、ドナルド、大丈夫なのか!?」
「…………」
「……ドナルド?」

レンの言葉に対し無言のまま、ドナルドは歩を進める。
武器を落とし扉に背を預けた言葉へ、いつもとは違う表情をその顔に張り付かせて。
脇腹が痛むためかやや歩き方が不自然だが、それでもその足取りに不安定さはない。

「っ……銃弾は当たったはずなのに……」
「そりゃあもう当たったよ。今だって痛い。
 そういう痛いことを、僕にしちゃダメだよ?
 そんなことをされると、ドナルドは自然に体が動いちゃうんだ……」

身構えながら、それでも思わず言葉が呟いた台詞に、道化師は殺意も露にそう返した。
……放たれたのが『銃弾の雨』ならば、ドナルドには防ぎようが無かっただろう。
だが、一発だけならば防ぎようがある。

――ドナルド・マジック。

それは、一種の錬金術である。
大気中の魔力を集め、自分の魔力で練り直すことで物体を補強する、或いは生み出す。
一番得意とするのはハンバーガーやポテトであるが、他にも単純な構造の物は可能だ。
今までドナルドが遠くの人物の存在を把握できていたのは、
世界の魔力の流れを把握する過程でどこに何があるかも理解できるからである。
ドナルドは自分が撃たれた際、咄嗟に服を鉄板としクッションを命中箇所に練成した。
それゆえに、銃弾はドナルドの体内を抉ってはいない。出血はケチャップで偽装した。
もっとも、無傷ではない。
銃弾から受けた衝撃は完全に緩和できず、腹部にダメージを受けていた。
『銃弾の雨を浴びたらただじゃすまない』というのはそういうことだ。
撃たれてからでは全身を防護するのは間に合わないし、
そもそも一発だけでも完全防御ではなく軽減するのが限界。
だからこそ地に倒れ死んだ振りをし、治療に専念していた。
元々、ドナルドは瓦礫に埋もれていたわけではない。瓦礫の影に隠れていただけだ。
ドナルドマジックを応用すれば、この程度の傷はまともに動ける程度には回復できる。
――しかし、傷つけられた事実は変わらない。
335マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:54:34 ID:7NN6zSxW

「お前、表に出ろ」

故に、ドナルドは怒り。
その腕が唸りを上げて奔った。

「ひっ!?」

言葉は反撃しようとし……足を縺れさせて転んだ。
先ほどの『アンハッピーセット』によるダメージもあるが、
何よりビリーから受けた傷や、短い間とはいえ埋もれた負担による疲労もある。
魔法の石の加護があるとはいえ、今の言葉は万全と言うには程遠い。
だが、言葉の後ろにあった扉が自動ドアではなく手動式だったのは紛れも無い幸運だ。
目標が体勢を崩したことでドナルドの拳は空を切り、扉に直撃する。
そのまま扉は開き、倒れこむような形で彼女は中庭に出されていた。
……ある意味では、表とも言えなくも無い。

「へぇ。なら、ポテト食ってろォ!!!」
「え……きゃあ!?」

舌打ちと共に、ドナルドはポテトを練成し投げつける。
悲鳴は、反射的に切り払ったものの防ぎきれなかったポテトが肩に突き刺さった言葉のもの。
ポテト離れした威力に混乱しながらも、とっさに言葉はデイパックを投げつけた。
素早く切り払うものの、開かれていたその口から衝撃で道具が溢れ出てくる。
追い討ちしようと歩を進めかけたドナルドの体勢が崩れ……表情が僅かに歪む。
負傷しているのはドナルドも同じだ。少し腹を捻るだけで痛みが蘇る。
相手の動きが止まった一瞬、言葉は倒れこんだまま後ずさり、そして。

「た、確か……これで!」

同時に右手で溜めていた弾を、足元へと投げつけた。
言葉が離れたことで閉まった扉を覆い隠すように植物が育ち、伸びる。
それは鉄格子のごとく、中庭と建築物を遮断した。
しかし、まだ安全と言うわけではない。

『……! !!! ……!』
「……破れ、ませんよね」

どんどんと叩かれる扉を見て、言葉は冷や汗をかきながら立ち上がる。
揺れる促成栽培植物の向こうから響くのは、遮断されてくぐもった罵詈雑言。
疲れた体に鞭打って臨戦態勢を保つこと数分、ドナルドとレンはようやく諦めた。
音がやみ、言葉はため息を吐きながら中庭の草の上に倒れこんだ。
そのまま、ふと周りを見る。空にあるのは青空、四方を囲むのは壊れた建物。
中庭から通じる一階の窓やガラス、扉は全て崩壊に巻き込まれているようだった。

「もしかして、私、閉じ込められて……?」

再び、言葉の背中を冷や汗が流れ落ちる。
周囲はとても通れそうに無い瓦礫の山と建築物。
唯一まともに通れる扉は自分で封鎖。開けるにしても見張られている可能性が大。
かといって他の瓦礫を下手に壊せば、中庭ごと自分が埋もれかねない。
そして手元にあるのは、弾無しのランサーアサルトと投げる前に回収した魔法の石だけ。
まともに篭城できる状態とは、とても言えなかった。

336マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:55:15 ID:7NN6zSxW

「なぁ、ドナルド……言葉を放っておいていいのか?」
「もちろん放っておくわけじゃないさ。
 でも、ドナルドも怪我をしたし、このままじゃ中に入れないからね。
 押してだめなら引くしかないよね♪
 ……というか、これ言うの四回目なんだけど」
「う……ごめん……」

うなだれるレンに、やれやれといった様子でドナルドは息を吐く。
ここはホテルの一室。それもかなり高級なスイートルームだ。
そして、ここは一階。いざとなれば、窓から逃げることも可能。
二人はこの部屋で、体力の回復に努めていた。
残り人数が二人だけである以上、危険人物の排除と言う方針はもはや不可能である。
よって無事だった一室で休憩し、言葉がいつ出てくるか監視することにしたのだが……
ドナルドがベッドに座り自分の回復に専念している脇、
所在なさげにレンはせわしなく自分の体を動かしていた。
食事も摂った、トイレにだって行った、それどころかシャワーだって浴びた、
そこまで(レンから見れば)危機感無くドナルドが寛いでも言葉が出てくる様子は無い。
体力も回復し傷も手当てしたレンは、やることがなく逆に体を持て余していた。
動かなくていいのかとドナルドに聞くことも、もう何度もしている。
もっともその割には彼の許可なしに中庭に乗り込もうとはしないが、
それはドナルドの教育の賜物と言うものだろう。
とはいえこの顛末は、そのドナルド当人にとってあまりよい結果だとは言えない。
最大の問題点は、今まで隠していたドナルドマジックをついに使ってしまったことだ。
レンに「今まで隠していて消耗も大きい技をレンを守るため使った」という説明をし、
より洗脳の度合いを深められたという点はプラスになったと言えるだろう。
だが、レンの軽率さでは他人に話す可能性がある。それがドナルドの懸案事項だった。
言葉の裏切りのような例があるから他人に言わないでくれ、とは言ったが……
もしレンが姉妹とやらに会えば、言ってしまう可能性は十二分にあるのだ。
切り札は隠しておくからこそ切り札なのだが。

(ふぅ、困ったねぇ……
 ドナルドは怒るとつい殺っちゃうんだ♪)

大気中の魔力を集め自分の治癒力を高めながら、ドナルドは今後の方策を整理する。
自分がビリーの始末を依頼した、ということを隠すためにも、早いところ言葉は始末しておきたい。
だからこそ見張るためにも中庭が見える部屋を確保したかったのだが……
どうやら、現在残っている部屋にそれはないらしい。
中庭にもっとも使い部屋を確保するのがせいぜいだった。
とはいえ、ドナルドマジックの行使過程で周辺の人物の動きは感知できる。
見えずとも言葉の動きくらいはなんとか掴めるだろう。

(……ん?)

その、能力行使の過程で。
ドナルドは、崩れたホテルに入ってくる者を感知した。

337マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:55:56 ID:7NN6zSxW

ホテルの中には、新たなる客が到着した。藤崎と馬岱である。
藤崎は以前、ホテルの近くにいた。それも、一度目の崩壊を迎えて間もないホテルだ。
だからこそそれが以前より更に壊れていることに気付き、
図書館に向かう前に一旦中の様子を見ることにしたのだ。

「いいのか? まだこの中に、そいつを殺した奴がいるかもしれないぞ」
「わかっとる! だったら止めないとあらへん」
「……自分の身くらい自分で守れよ」
「「ゆっくり探していってね!」」

崩壊したホテル内部を歩き回る藤崎の背中に、必要最小限の警告が投げかけられる。
中を知らない二人が取る手段は闇雲な探索活動しかないのだ。奇襲される恐れがある。
それでも警戒心もなく歩く藤崎の後ろを意図的に歩いて盾にし、馬岱は進んでいく。
……藤崎には、知る由も無い。
そこに、自分を殺そうとした者の黒幕がいることを。

そうして歩き回ること数分。藤崎が見つけたのは、瓦礫とそこから突き出た人間の腕。
山と積もった瓦礫の中から僅かに見える遺体を見て、彼は思わず歯をかみ締めていた。

「だ、誰やこんなことをしたのは……!」

その言葉の意味は二重。恐れと怒りだ。
ただでさえ壊れていたホテルを更に崩壊させるほどの力、或いは道具への恐れと、
誰かがこうして瓦礫に埋もれ、脱出できずに死んだことへの怒り。
もっとも、その遺体が誰のものか判別できたなら感情は怒りだけに染まっていただろう。
その遺体は、ビリー・ヘリントンのものなのだから。
……もっとも、馬岱はそんなことを気にせず、周辺の観察に勤めている。

「うっすらとだが、廊下に足跡があるな」
「「ゆっくり名探偵していってね!」」
「あ、跳ねるな、足音が消える!」

馬岱は冷静に状況把握に努めている。ゆっくりに妨害されながら。
これほどの建物が崩壊すれば、宙を漂うほどの細かい破片も出る。
それは埃となって床に落ち、ここ一帯を歩き回った存在がいることを誇示していた。
……その周辺をゆっくりが跳ねたせいで、埃が作った足跡は消えてしまったが。

「オマエな……人が死んでんやぞ!?」
「ただの死体だろ。それに、岩罠なんて基礎中の基礎だ。
 戦をしてればもっとひどい死体にもお目にかかる」
「「孔明の罠兵法で9割近く持っていかれることあるからね!(強さ+200%)」」
「お前らは黙ってろ」

藤崎の言葉に、馬岱はそう返した。
原型を止めないような死体が出てくるのは、戦では当然のことだ。
例えば、一撃で五桁の死者・負傷者を出すような兵法を使われるとか。
納得いかないような表情をする藤崎。馬岱はそれを無視して遺体に歩みより……『それ』に気付いた。

「……腕の脇に何か無いか?」
「ほんまや。血で書かれた文字……ダイイングメッセージってやつか?」

馬岱の言葉に、藤崎も釣られたかのようにそれを注視する。
ビリーが遺したメッセージ。それは――

338マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:56:49 ID:7NN6zSxW

「…………声?」

言葉が自分で自分を閉じ込めてから、早三時間。
どうしようもなく地面に寝転がっていると、封鎖した扉から何か聞こえるのに気付いた。
近づいて耳を押し当てると、それは間違いなく声。どうやら誰か来たようだ。
少なくとも、この声の主はドナルドとレンではない。

「…………」

頭に手を当て、悩む言葉。中庭にはトイレはないし水も食料も無い。
手持ちの食料もない以上、いつかは外に出るしかない。
ドナルド達の監視や待ち伏せを恐れ、夜になったら脱出するつもりだったのだが……
どうも空色が悪い。曇り始めている。雨が降り出すのかもしれない。
サバイバルの経験は無いが、さすがに雨の中動き回るのはダメだとは言葉にも分かる。
地図なども喪失してしまった以上、誰かと行動を共にしたい――だが。

「十分に休みました、けど……」

自分が扉に覆わせた草から離れる。
弾を溜め撃ちすれば、この草は簡単に除去できる。問題はそこから。
とりあえず木の影に寝転んで体力回復には努めていたが、傷は手当てしていない。
ビリーのタックルによる後遺症は彼が「止める」ことを目的としたがため少ないが、
殺す気で放たれたドナルドのポテトによる傷はまだ痛む。
おまけに中途半端に休んだせいか、それとも今まで一食もしていないせいか、
喉の渇きや空腹を告げる信号が言葉の脳内を駆け巡っている。
もし入ってきたのが危険人物なら、言葉に勝てる自信はない。
それに、ドナルドたちから自分の情報が漏れてしまっている可能性がある。
……けれど、必ずいつかは出て行かないといけない。
向こうで話している参加者と接触するべきか、否か。
決断の時だった。



駒は五つ。付け合せの饅頭が二つ。
駒のほとんどがお互いを知っていて、ほとんどが戦いを、殺しを求めている。
あなたなら、どうする?

【C-3 ホテル内部スイートルーム/一日目・夕方】
【ドナルド組殺人者駆除班基本思考】
1:言葉の討伐後、帰還。
2:役立たずは……
※大河と情報交換しました。
 文、グラハム、キョン子はとりあえず信頼できると認識しました。

【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画】
[状態]:腹部にダメージ(中)、魔力消費(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) 不明支給品0〜1 1outキノコ@奴が来る ランサーアサルトライフルの弾倉(335/350)@Gears of War2
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:言葉を『処分』する。
2:レンとチルノを殺し合い向きな人材に育てていく
3:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
※僧侶のネガキャンを聞きました。
339マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:57:30 ID:7NN6zSxW

【鏡音レン@VOCALOID】
[状態]:精神的に疲れ 腹部・頭部強打(中ダメージ・手当て済) ドナルド信者状態
[装備]:朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食糧消費) 不明支給品0〜1 ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) スタンドマイク@VOCALOID
[思考・状況]
基本思考:弱い悪党から殺していき、出来る限り早く強くなる。(悪気はないが足を引っ張る参加者=悪党)
1:二度と後悔しないように、マーダーを見かけたら積極的に殺す。
2:拡声器でミクの悪口を言っていた悪党(僧侶)を殺しに行く
3:強くなって、いつか志々雄にリベンジする
4:兄弟たちに会いたい
5:ドナルドを尊敬、信頼。不安だったがタケモトも見直した
6:チルノの言う『最強』に興味
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※ドナルドマジックについて知りましたが、口止めされました


【C-3 ホテル中庭/一日目・夕方】
【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:肩に刺し傷、疲労(中)、脇腹に軽い痛み、喉の渇き、空腹
[装備]:ランサーアサルトライフル(0/350)@Gears of War2
[道具]:魔法の石(言葉使用中)@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:一人ででも優勝を目指す。無理なら優勝した者に自分の望み=誠の蘇生を叶えてもらうよう働きかける。
0:なんとかしてここから脱出しないと……
1:バクラに対する不信感。
2:どんな方法でも誠くんを生き返らせる。生き返るなら自分は死んでもいい。
3:ベジータやブロリーのように圧倒的に強い相手には無理を避けたい。
※アニメ最終話後からの参戦です。
※希望を見出したため、目のハイライトが戻っています。
340マジックvs魔法 -I'm loving it !- ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 19:58:11 ID:7NN6zSxW

【C-3 ホテル内部/一日目・夕方】
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に痺れ、罪悪感
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
0:なんやこの文字?
1:ホテルの内部を調査した後図書館に戻り、自分を襲ったやつを懲らしめる。
2:全てはチャンス
3:参加者を救う
4:受け継がれた意志を持って、闘う
5:俺を襲ったのは誰なん?

【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:健康
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
0:貴重な情報源かもな。
1:ホテルの内部を調査した後図書館に向かい、強敵と戦う。
2:藤崎を襲ったやつは相手にしない……?
3:藤崎を守る気はない。奇襲された場合は盾か囮にする。
4:殺し合いに乗って、自分の力を試す
5:弱い奴からは情報を聞きたい。断ったら…
6:呂布……記憶障害とは大変だな……
7:もうちょいまともな武器が欲しい
8:ブロリーとは遭遇したくない
※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです
※藤崎と情報交換しました。

【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。

【ビリー・ヘリントン@ガチムチパンツレスリング 死亡】
※ビリーの遺体は瓦礫に埋もれており、識別できる状態ではありません。
 突き出た腕に、ビリーが自分の血で書いたメッセージが遺されています。
341創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 19:59:15 ID:OlPxB1qo
兄貴死んだのかよ…どういうことなの…
342創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 19:59:17 ID:7NN6zSxW
投下終了。余裕がありそうなので一個代理投下しておきます。
時刻は午後4時過ぎ。
この殺し合いが始まって、約16時間が経っていた。

ある者は図書館を目指し、頼れる仲間を探そうとしている。
ある者は強敵を倒すために常に前進している。
ある者は中心から離れた場所でいろいろやっている。

今回話すのは命がけで強敵を倒そうとした三人の対主催グループについて。
その三人はもちろん無敵で強敵のブロリーを戦ったあの三人だ。
一体彼女はあの後彼らを連れてどこに行ったのだろうか?
それを今回話す事にしよう。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

星井美希はある場所へと向かっていた。
両腕でサンレッドとベジータを引き摺りながら。

「ハァ…ハァ…ハァ…」

腕が千切れそうなくらいの痛みが彼女を襲う。
一人の成人男性を片腕ずつで持っているのだから当然のことである。

でも、彼女は諦めない。
もし諦めたら、死に物狂いでがんばった修造に申し訳ないからである。
だから、彼のためにもここはあの化け物から早く逃げるということが大事だった。

それと同時に、今彼女が持っている二人の疲労を回復する事も大事だった。
同じく命がけで戦ったこの二人のヒーローが消耗した力はとてつもなく大きい。

今は二人が無事に休める場所が必要なのだ。

『一回休憩したほうがいいのではないか?』

喋る剣、ディムロスが美希の心配をする。
さすがに何十分も二人を運ぶのはつらいと判断したためである。

そのうえ、美希の息遣いが非常に荒い。
このままでは美希も倒れてしまう可能性があるからだ。

だが当の本人は―――

「しゅーぞーさんだって、レッドさんたちだって頑張ってるの。
だからここはミキが諦めずに頑張らなくちゃいけないと思うの!」

と言い、運ぶのをやめなかった。

彼女は修造の意思を受け継いでいたのだ。

これからいくつもの辛い事などがあるかもしれない。
でも諦めなければ絶対に何とかなる。

美希はこの意思を貫いていたのだ。
だから、たとえ誰かに言われようと、彼女の意思は変わることはないのだ。

美希が二人を引き摺りながら進むこと数十分。
彼女は目的地に着いた。
344創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 20:01:19 ID:7NN6zSxW
「これがお屋敷…なの。」

そこは寒村はずれにある屋敷。
美希が先ほど修造に行くように言われた場所である。

『さっそく彼らを休ませるぞ。』
「わかってるの!」

館へ入り、二人が横になれそうな場所を探す。

一つ目の部屋―――

そこはどうやら資料室のようだった。
本などがたくさんある。

二つ目の部屋―――

そこにはたくさんの壁画があった。
なぜかは知らないが、春香の絵も飾ってある。

三つ目の部屋―――

巨大なベッドなどが置いてある寝室であった。
他にはテーブルなどがある。

「ここに寝かすという事でいいかな?」
『それが最適だ。』

自分の手を上手に使い、ベッドの上にへと運ぶ美希。
二人を横にするのが終わると、彼女はふらふらとよろめきながら椅子に座った。

「ミキ、疲れたの。」
『あんだけの距離を運んで来たのだからな。
本当に大した奴だ。』

普通ならこのままベッドに倒れてもいいのだが、彼女は大丈夫だった。

いつもの美希ならこれくらい…いやこの1/2の仕事でも疲れて動けない。
でも今回はふらふらになりながらも頑張っている。
それは多分、美希がゲーム開始時よりも精神面が強くなったからであろう。

『とりあえず今は栄養補給でもしておけ。
のちのちそれが影響してくるかもしれん。』
「わかったの!」

デイパックからペットボトル一本とおにぎりを出す。

「いただきます…なの!」

彼女は猛スピードでおにぎりを食べる。
それだけお腹が空いていたのだろう。
ものの数分で水もおにぎりもなくなった。

「ご馳走さまなの!」
『早いな。』
345創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 20:02:05 ID:7NN6zSxW
「なんかたくさん食べれたの!」

ペットボトルなどのごみを近くのゴミ箱に捨てると、美希はディムロスにある事を相談した。

「ねえ? 着替えに行っていいかな?」

美希は汗だくで、正直着替えたいと思っていたところであった。

『別にいいではないか。
 ただ、この二人はどうするのだ?
 我だけでは何もできないぞ。』

もちろんそんな事は誰にだってわかっている。
ただ、確認のために美希に聞いたのだった。

「大丈夫!ミキにはこれがあるの!」

そう言って出してきたのは紅白のボール…モンスターボールであった。

『それは一体何なのだ?』
「これはモンスターボールって言って、これには『おにぽん』とかいう幽霊が入っているの。
 だからその幽霊に守ってもらうの。」

美希がそれを投げると、中からは紫色の幽霊、おにぽんが現れた。

『不思議なものだな。 それは。』
「そうだよね。」

それを見てディムロスは感心する。

と、ここで美希は何かを思いつき、デイパックから取り出す。

「このパッチをこの幽霊につけてみるの!」

そのパッチとはご存知「萌えもんパッチ」である。
普通はポケモンにつけるものなのだが…。
しかし、過去にはカービィなどがそれを使用しており、人間外ならなんでもOKとなっている。

ちなみに美希がそのパッチをつけようと思った理由は見た目が怖いから少しはかわいくさせようというよくわからない理由である。

パッチをつけるとおにぽんはむくむくと体が変態し、さきほどまでの怖い幽霊が紫色の着ぐるみのようなものを着ている女の子へと変わったのだ。

その変化を見て美希はもちろん、こう言った。

「か…かわいいの。」
『本当にここは不思議なものばかりだな。
 さきほどのサンレッドの復活といい、これといい…』

彼女やディムロスにとってもこれは予想外であった。
まさかこれほどまで変わるとは思わなかったのだ。

「ただ、これ守る事ができるの?
 どっちかって言ったらさっきの方が強そうだとミキは思うな!」

あくまでも予定は二人を守ることであり、かわいくするためではない。
346創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 20:02:45 ID:7NN6zSxW
美希はその変化に感心しすぎて、忘れかけそうになっていた。

「その心配はないよ。」

と、ここで声が聞こえてくる。

「ディムロス! なんか言った?」
『この声は我ではない。
第一、こんなかわいい声などだせるわけがない。』

二人が議論していると、おにぽんがスゥーと二人の前へと来て、言う。

「私です! おにぽんです!」

何秒か沈黙が続く。
そしてその沈黙が続いた後、二人は驚く。

「なんで! なんで喋ることができるの!」
『本当に不思議だらけだな。』

そんな二人におにぽんは説明した。

普通、ポケモンというのは喋ることができない。
だが、美希がつけたパッチによってなぜか喋ることができたという。

美希は急いで説明書を見る。
めんどくさいと言って読まなかったが、そこにはちゃんと「なお、幼女となるのでこのパッチをつけたらある程度は喋ることができます。」と書いてあった。

どうやら、おにぽんは体が変わっても技が出せるということなので、美希は敵が来たら「さいみんじゅつ」で相手を眠らせておいてと命令し、外へと出た。
もちろんディムロスと自分のデイパックと一緒に。

「あれ…? なんであそこ開いてるの?」

美希が指差した方向には扉が全開の部屋があった。

『きっと誰かが以前入ったのだろう。』
「ちょっと気になるから行ってみてみるの!」

本来の目的は服を探すことだろうとつっこみたくなるディムロス。

美希が部屋をこっそりと覗く。
するとそこには―――

「大量の服があるの!」

見たこともないような服がそこらじゅうに散乱していた。

もう一度部屋の中をよく見る。
見た感じ誰もいない。

だからといって油断はできない。
ここは一応殺し合いの場。
いつ、どこで敵が襲ってくるかわからない。

美希はディムロスを両手で強く握り締めながら、じわりじわりと部屋の中へと入っていく。
もちろん部屋に入っても、数秒は周りを見ていた。
347創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 20:03:27 ID:7NN6zSxW
そして本当に敵がいないと判断したところで、彼女は服を探す事に決めた。

「しかし、こんだけ服があっても逆に困るの。」

どこかの大型スーパーの品揃えよりも豊富かもしれないこの部屋にはありとあらゆる服が置いてあった。

『なにかいい服は見つかったのか?』
「なかなか見つからないね…ってこれは…!」

美希が驚くのも他でもない。
なぜなら彼女が765プロにいた時代に着ていたものとそっくりの衣装があったからである。

「じゃあミキ、これにするの!」

ディムロスとデイパックを床に置く。
そして彼女はそこで着替え始めた。

着替え自体は過去に来たことがある衣装だったのでわずか数分で着替えることができた。

ちなみに美希が選んだ衣装は決して紳士用の衣装ではなく、動きにくいドレス系の衣装でもない。
彼女は軽くてシンプルな「ラフタイムスクール」、いわゆる制服みたいなものを選んだ。

そして美希は急いでサンレッドたちがいる場所へと戻る。

彼女がその寝室の扉を開けるとそこには―――

「あ、帰ってきましたね。」

さきほどと変わらない風景があった。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

おにぽんが言うには二人はまだ起き上がってないという事であった。

『本当に重傷みたいだな、この二人は。
 でもあと少し寝れば回復はするだろう。
 だから我たちにできる事はただ見守ることだ。』
「そうなの! ミキもそれが一番ベストな答えだと思うの!」

こうして美希、ディムロス、そしておにぽんは二人が回復するまで待ち続ける事にした。

ちなみに、その時の時刻は午後6時前。
あと数分で彼女にとって、そして二人にとって悲しい出来事が流れるのだ。

一つ目は美希が信頼し続けていた松岡修造の死。
二つ目はサンレッドやブロリーが必死にがんばって倒したと思われたブロリーがいまだに生きている事。

果たしてこの事を聞いて三人は一体どうなってしまうのか?
それは神だけが知っている。
348創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 20:04:07 ID:7NN6zSxW
【F-5 寒村はずれの屋敷/一日目・夕方】
【星井美希@THE IDOLM@STER】
[状態]:ゴムゆとり、全身に擦り傷、疲労により熱血沈静化、疲労(中)
[装備]:ラフタイムスクール@THE IDOLM@STER、ディムロス@テイルズオブデスティニー
[道具]:支給品一式×4(二食分の食料と水一本消費)、ねるねるね3種セット@ねるねるね、鏡@ドナルド、美希の私服
[思考・状況]
1.ブロリーから逃げる。
2.今度はミキが二人を守る番なの。
3.とりえあえず放送を聴くの。
4. しゅーぞーさんが絶対に来てくれる事を信じるの。
5. 人は殺したくないの。
6.雪歩を探すの。
7.ゲームに乗らず、人を殺さずゲームを終わらせるために、首輪を外すの。
8.レッドさんの言うこともわかるの。悪い人とあったら説得できるの?
9.でぃおさんに謝ってもらうの。もし襲ってきたら……
10.ルガールさんは良い人なの。ディムロスさんは剣なの。
11.水は怖かったの。
※ゴムゴムの実@ワンピースを食べました。能力者になったことに少し気がつきました。
※サンレッドをヒーロー役の俳優だと思っています
※ルガール、ディムロスと情報交換しました。

【おにぽんの思考・状況】
1 美希、サンレッド、ベジータを守る。
2 敵が来たら「さいみんじゅつ」で眠らせる。
※「新型萌えもんパッチ@ポケットモンスターで擬人化してみた」をつけています。
※擬人化のままでも技は使えるそうです。
※ボールは美希のデイパックに入っています。
【サンレッド@天体戦士サンレッド】
[状態]:気絶中、脇腹に怪我(応急処置済み)、全身に重度の打撲、やや失血、 疲労(極大)、ダメージ(極大)
[装備]:DIOの上着、ファイアーバードフォーム@天体戦士サンレッド
[道具]:なし
[思考・状況]
基本思考:主催者の打倒
1:(気絶中)
2:ルカ……。
3:DIOを見つけ出して殺す。
4:ゲームに乗っている参加者の排除
5:たこルカを信頼。
6:誤解されてるが・・・どうすっかな
※制限について気がつきました。
※ブロリーを殺害したと思っています。

【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:気絶中、疲労(極大)、ダメージ(極大)、全身に重度の打撲、ヘタレ脱却
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、パッチンロケット@つくってワクワク
[思考・状況]
基本思考:ブロリーを倒し、元いた世界に帰る
1:(気絶中)
2:ブロリーに勝った! 俺がナンバー1だ!!
3:見つけたらDIOとかいう奴も殺す!
4:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる 。
5:くだらんゲームなどどうでもいいが、邪魔な奴はぶっ飛ばす 。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
※ブロリーを殺害したと思っています。
※スーパーサイヤ人への変身が制限されています
※修造の熱い言葉に感化され一時だけスーパーサイヤ人に変身できましたが、今後なれるかは不明です。
349 ◆F.EmGSxYug :2009/06/02(火) 20:04:50 ID:7NN6zSxW
代理投下終了。

それとWikiの書き手一覧にコメントしてくださった方、ありがとうございました。
350創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 22:15:52 ID:ivnhFFp9

投下乙!
351創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 22:34:15 ID:CgY4vt1H
投下乙

まさか兄貴がこんなアッサリ死ぬとは思わなかったな
まあロワだから仕方ないけど
352創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 22:48:30 ID:QCfGFw8L
投下乙!
おにぽんはゴスロリでは無いのか…だが、私は一向に構わんッ!
美希はやっぱmn氏が一番扱い上手いよなぁ…
そしてドナはもう凄いな…レンも言葉もまだまだこれからってとこかな?
そして兄貴いいいい!仕方ない…仕方ないけど…藤崎、馬岱、どうか後を頼む!
お二方、改めて乙!
353創る名無しに見る名無し:2009/06/02(火) 23:50:29 ID:yfUvKluQ
投下乙です。
どこもかしこも不安だらけだぜ!
354 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/02(火) 23:53:13 ID:oA89iCms
兄貴、逝ったか……。
そしてまだ他のキャラの動向も大変そうだ。
投下乙でした。

あと、仮投下スレに修正投下したので確認お願いします
355創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 00:25:03 ID:mQzUflTW
>>354
咲夜さんも無傷で済んでいませんし、大丈夫かと。
ブロリーのダメージの件ですが、超サイヤ人化してない状態でスタープラチナのパンチまともにくらってノーダメージってのも流石にどうかなと思いますし…。

何気にレスリングシリーズ出展の3人が皆ホテルで死んでるな。何と言うゲイパレス。
356創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 17:33:29 ID:CSTT/MP3

        ,. -─‐-  、
        /./⌒ヽ、   \
.        /,/ ju:、 ij~ \__,. -‐:、
        / ヽ 丶 \ヽij、 ,   li   _人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
.      ,'/,ニ}.〉 〃\ i ヾニノ, -fr‐ > がんばっちゃったがんばった我々テンパイ即リーワーイワーイ!!<
.     ノ.l ! //、i{  。i!| u /ニ;|l   ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^人人人人人人人人人人人人 ̄
   /  ヽ7',ヘ\`ミ=┘''' r。" ̄ラ         __
__,∠-r‐'1  l ト,ヘ、u r v' `ト=彡′      (⊂iト、 }
   i.  |  | ト、`く,ゝ、__ ヽ  :|v/         (⊂iiヽ、''\
    |  ! ヽ.V >、×⊥工エ;ァ'、       (⊂iiヽ、."ゝ、}
    !  ト!  ト.`uく`r-r-r-//'| \      (⊂iiヽ、ゝ、 〉
357創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 17:34:56 ID:CSTT/MP3
うわあああああああああ誤爆
358創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 17:42:24 ID:2D73Fnat
何だ誤爆か
359創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 21:50:10 ID:8f8br2gc
また元気なブロリーが見たいと思うのは俺だけか
360創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 21:52:14 ID:rnpCOZs+
大丈夫だ俺も居る。でも同じように元気になったらつまらんね。
でも書き手次第だからな。いきなりコロリと死ぬ可能性もある。
どうなろうと今後どうなるか気になる。
361創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 21:57:33 ID:3nCt/IGQ
デデーン♪
362創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 21:59:45 ID:e3ec1WeJ
兄貴が死んだのニコロワじゃなきゃ暴れてたぜ
363 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/03(水) 23:15:49 ID:YP3V1Be5
>>355
ああ、あれですか…。
ぶっちゃけ状態表の表記が凄すぎてダメージ表記しても変わらないかな…とw
でも一応追加しておくに越したことはありませんね。修正しておきます。
364創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 23:45:05 ID:2D73Fnat
ブロリーもサイヤ人だから回復したらさらに強くなるんだよな
他の参加者と主催者涙目www
365創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 23:55:12 ID:eRyzp+Hj
究極のコッペパンとかがブロリーの手に渡らないことを祈るばかりだ
366創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 00:01:14 ID:W9hdru5u
暇だから生き残ってる中で戦える奴等の強さ表を独断作ってみた。別にスルーしても構わん。忘れてるやつ居たらすまん。

【存在がバグ】ブロリー
【チート】フラン、レッドさん、ベジータ、呂布、DIO様、教祖、トキィ
【その間の微妙なところ】馬岱、CCO、
【強い】美鈴、メタ様、咲夜さん、\射命丸/、アポロ、KYM、アレックス
【中々】スネーク、言葉、チルノ、キークラ
【一応戦える程度】てゐ、大河、レン、渚、バクラ、ときちく
まぁスネークはそれでも様々な状況に対応出来るから強いんだがね。
あと賀斉が分からん…あの人南斗聖拳の使い手だけど…能力がなぁ
367創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 00:08:09 ID:MLOZWbBB
ときちくが低すぎるな
肉体スペックは明らかに逸般人だし
能力も相俟っておそろしいんだぞ
368創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 00:33:45 ID:UJnfcOSN
てゐは何か戦闘力持ってる風な描写が多かった気がする。
東方はあまり把握してないんで、良くは分からんが
369創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 02:00:35 ID:9UNKr7MR
てゐ中ボスだしいいんじゃないか
370創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 03:30:45 ID:dgp+PA6P
しっかし教祖は
・CCOとタメ張る体術
・たぶん上位に入る頭脳
これだけでも十分強いってのに万能ドナルドマジックで
・遠距離攻撃
・防御、治癒
・周辺探知
・食糧錬成
チートにも程があるだろw
能力がどれもロワ向けなんだよな
371創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 07:15:27 ID:mCEszyMs
ドナルドならブロリーともまともに戦える気がする。
上の表、全参加者分作ってみたいな。
ブロントさんやルガールだとチートレベル?
372創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 11:14:35 ID:/oMLMZxm
>>371
正面からのガチバトルではさすがにムリポ>ブロリーvs教祖
373創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 12:45:06 ID:UJnfcOSN
今のブロリーのレベルは>>366でいう【その間の微妙なところ】か?
ゆっくりと休めば【チート】くらいには回復しそうだが
374創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 15:20:45 ID:jbeesGxw
というか、馬岱や呂布ってそんなに強いの?
いくら武将つってもあくまで逸般人レベルだと思ってたんだが…
375創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 15:58:18 ID:65qOWwTj
馬岱はそのくらいだろうが、演義とかの記述に従うと呂布はガチで人外
376創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 17:53:45 ID:wNnx3Qke
正史だと山田の方が凄いんだっけ?
377創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 18:16:41 ID:meEpVe/m
呂布=ガチ人外
馬岱=逸般人

でもここの馬岱は出典元でブロリーとかなのはさんとやり合ってるから普通に逸般人レベルでいいのか迷う
378創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 21:17:43 ID:vWV5tTxx
不明支給品ってまだ残ってたっけか?
方天画戟が出るかが気になる
379創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 21:18:21 ID:PGqZW61H
ときちく過小評価されてるが能力無しでもプロの兵士数十人を皆殺しにできるレベルの戦闘能力はあるぞ。
380創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 21:39:08 ID:U3MDULgx
ちゃんと数えた訳じゃないけど、最多だと十は出せる筈。
ブロリーとスプーの支給品なんか全くの手付かずだし。
381創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 22:58:52 ID:/V1aIAcz
ときちくは、自分が暗殺者で無くゲームプレイヤーだ、とはっきり知覚してしまった場合、
ただのゲームの上手い青年になってしまう気がするんだが、そこんとこはどうなるんだろうか。
「あれ、僕リアルで人殺したことなくね?」→「うわああああああ」みたいな。
382 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:15:57 ID:MLOZWbBB
今から投下したいと思います。
支援お願いします
383Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:19:13 ID:MLOZWbBB
ふらふらと、よろめいた足取りで身を進める。
体は既に満身創痍。気絶していたところを狙われずに済んだ事に安堵する。
焼け野原を渡り、近くの森に入る。
うっそうと茂った森は傷ついた体を隠すのに好都合だ。
意識こそ取り戻したものの今誰かに見つかるのは拙い。
ゆっくりと、木の股に腰を下ろす。そして一息。

もはや腹の傷はどうにもならない。
その他の傷は何とかなるようではあるが。
バッグを開け、食料に手をつける。
治療用の道具が入っていないのは確認済みだ。
ならば今は気力をつけるしかない。そう考えての行動だった。

「足りぬぅ…」

しかし、ブロリーに支給された食料は『一般人の食料2日分』しか入っていなかった。
しかも量は大したことがないので満腹感は得られず、スタミナもそれほど回復しなかった。
それでも、何もないよりはマシだったようだ。
幸いに相手が一人ならば殺せる程度の力はある。
傍目から見れば指の一本も動かせないような傷ではあるが、それを度外視できるのも偏にブロリーの超人的なタフネスに拠るものだろう。
そのうえ、彼にもあずかり知らぬところでわずかな予兆が芽生え始めていた。

彼は、静かに待つ。

時が経つのを。
自らの体力が回復するのを。






悪魔が、哂う。



―――――――――――見つけた。
384Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:20:23 ID:MLOZWbBB
     ※     ※     ※     ※     ※

人の好奇心というものは止むことがない。
だからこそ文明が、科学が発達し、人類はここまで進歩できたと云えよう。
だが、その歴史の陰にある犠牲は果たしてどれだけ史実に残っているのだろうか?
輝かしい栄光は讃えられ、醜き衰残は葬られる。
盛衰とは至ってそういうものだ。人類は昔から全く進歩していない。

……そして、そんな好奇心で身を滅ぼすニンゲンがまた一人。
尤も、普通の人間ならばこんなものに興味など示さず退散するのだろうが、生半可な力を持っているが故に
変に過信を生んでしまうのだ。
運命は画の如く、歴史にも残らず人知れず進められていくのであった。

空に広がる不穏な暗雲を見たのはつい2時間前。
その30分後にはそれは晴れていった。
なにやら凄まじい轟音が遠くから鳴り響いていた気がするのだが、今はないということはもう安全なのだろう、と合点する。
しかし、気になる。
何が起こっていたのか見るくらい構わないだろうと興味を掻き立てられ、ついついそちらの方面に向かってしまった。
足場の悪い森の中を歩くこと一時間。

(この、気配は―――)

言いようの無い悪寒。
姿は見えない。だが、前方にいるのは間違いない。
全身が生温い風に浚われたような感触に襲われる。
これだけ離れているのに、何故これ程までに伝わるのか。
今まで出会った何よりも異質な、そして純粋なモノを感じる。
本能に警告されるまでもない。理性は既に警鐘を鳴らしている。
当然の如く、執る行動は決まっている。

この程度で下がってどうする。

似たような脅威なら過去に何度か経験している。
引き下がる意味もない。ただ、少し様子を見るだけだ。


姿は見えない。見ないほうがいい。迂闊に顔は出すべきでない。
385Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:21:05 ID:MLOZWbBB

息を殺し、昂ぶる脈拍を抑える。
霧散される殺気の所為で、呼吸すら苦しく思われる。
いつの間にか、頬を冷や汗が伝う。
暑いのか寒いのか分からない。元々暑くも寒くもない筈だが。
全身を刃で撫でられている様な感覚に吐き気がする。
恐ろしい。姿は分からない。ただ、ソレの脅威だけがひしひしと実感できる。
そして彼女は慮外にも、

ソレの姿を、見たくなった。

所謂相乗効果と云うやつだろうか。
脅威により蓄積された恐怖が、逆に好奇心までをも引き上げてしまった。

(見るだけなら……)

過剰な感情は、判断を鈍らせる。
それは決して怒りや恐怖といった負の感情だけに限らない。
喜び、愉しみ、驚き、閃き、その他全てが一瞬の思考を乱す。
どのような人間であろうとも、それは避けられるものではない。
彼女も、例外には為り得なかった。

顔を、少し出す。
目が出るくらいまでに。
距離は50メートル。遮蔽物の大量にある森の中で動かずにヒトを見つけるのは中々に難しい。
頭がぶれないように、眼球のみを動かす。
ソレはまだ動いていない。と言っても、アレが立ち止まってからせいぜい5秒しか経っていないのだが。
彼女は眼球を60度傾けたところで、ようやくソレを視界に収めた。


                      「ぁ」


アレ、は。
アレを見てはいけない。
あレの姿を見てはいけない。
発せられる殺気が何だというのか。
そんなモノでは比較にならない。

殺される。
あの生物はレベルが違う。
アレは存在其の物が死を顕している。
其処にいるだけで周りの存在に死を強制させてくる。

殺される。
このまま此処にいるのはマズイ。
とうにそれは理解した。理解している。
だけど体が動けない。
カラダが凍りつかされたように動かない。

いや、首を元に戻すだけでいい。
だけど、それすらも出来ないなんて。
もう、耐えられない。もう、我慢できない。
アレを目にしてられない。これ以上は、
386創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:21:42 ID:Id1mXZ3+
駆け巡る支援物質
387創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:22:12 ID:07hGEWrd
3Dアクション支援
388Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:22:30 ID:MLOZWbBB





目が、合った。











「―――――ハ、」

洩れた声は彼女の物だった。
悪魔が、嗤う。
と同時に、咲夜は自身の体が動くのを自覚する。
麻痺していた命令系統は即座に全身に電流を行き渡らせ、受容体はそれに応えるように奮起する。
秒速100メートルの奔流は間違いなく指令を下し、それに伴い全身の筋肉が行動を開始する。
そのスピードは決して遅くない。
目でアレの姿を捕捉しながら、身体は既に逃走の体勢を取っている。

悪魔は嗤いながら、
僅か2秒で50メートルの距離をゼロに縮めた。

眼前に迫る男の顔。
一呼吸の間も無く、ソレは『彼女の目の前に回りこみ』、右腕を振り上げていた。
初速を自動車並みの速度で爆進し、拳はそれよりも数倍疾く咲夜の脳漿をブチ撒けようと飛んでくる。
迫り来る死の具現。それを目の前にして死を避けることは値わず、当然、彼女も死を覚悟した。

しかしそんな彼女の思考とは裏腹に、肉体はすべき行動を遵守していた。
回避のために首を右側に傾ける。
それを当たり前のように速度を保ったまま拳骨を軌道修正させるブロリー。
彼女の回避行動は、間に合うことはない。
後0,1秒もすれば、思い描く悪夢は実現され、彼女は終わる。

ぐしゃ。


メキメキと表皮を、防護壁を突き破り、中身まで貫通する。
元よりこの生物に防護壁など何の意味も為さない。紙の盾で大砲の弾を防ぐようなものだ。
さらにそれだけには飽き足らず、悪魔の拳は更にその内容物を吹き飛ばし内側から後ろの皮を突き破る。
その行為に一切の慈悲や情はない。
腕は完全に伸びきり、無様に立ち尽くしたそれを完全に破壊した。
バキ、と厭な音を立てて腕を引き抜く。それと同時に、中のモノも地面に墜ちる。
それにも関わらず、男は不審な表情を浮かべる。
横には、息を切らせている少女の姿。
彼女は全くの無傷であった。

拳が顔面に触れる0,1秒前。
そのままの速度ではもはや回避することは不可能だった。
ならば結論は、時を止めてしまえばいいだけのこと。
あまりにもイカれた結論だが、彼女にはそれを行使できる力が備わっている。
つまり、その瞬き程の時間を彼女は停止させたのだ。
389Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:23:09 ID:MLOZWbBB

死は、回避された。

「ウッ……グオオオオオ゛オ゛オ゛……!!!」

不気味な呻き声を上げて、悪魔が膝をつく。
少女には、ソレが痛みを訴えているのは分かるが何故なのかは分からない。
当然だ。彼女は全く攻撃を加えていないのだから。

「アアアアアア……ッ!」

ブロリーの、傍の木が崩れる。
どうと音を立てて、大木は少女の身代わりとなって朽ちた。
怪物の渾身の一撃は確かに、大木を破壊するほどのものだった。
だが、其の程度。
ソレの渾身の一撃は、その程度にしかならなかったのだ。

少女に走る筈も無い事実。
ブロリーは既に戦闘において致命的な傷を負っており、こうして行動するのがやっとだった。
それでも、恐るべきことには変わりないのだが。
これだけの傷を受けて猶、余人を殺す程度の力を彼は残しているのだ。

咲夜は、動きあぐねていた。
ソレが何らかの重傷を負っているのは理解できる。
しかし、攻撃を優先すべきか。はたまた別の行動をとるべきか。
攻撃するにせよ、逃げるにせよ、今がチャンスなのは間違いは無いが、現状彼女の思考を埋めているのは別の事だった。
そこらじゅうに散在したアイテム。元から落ちていたものではない。
ブロリーのバッグの口は閉じている。咲夜のは開いている。

(……荷物が…!)

彼女はすっかり忘れていたのだが、この地点に来る前に一度水を飲むためにバッグの口を開けたままで、
ジッパーを閉じていなかったのだ。長さは口の3分の一だけではあったが、それでも数個の支給品が落ちてしまった。
剣が1、2本。ボールが一つ。それから……待て。

アレは、一体何をしている?
390創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:23:52 ID:7wRpHjWn
支援、です。
391Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:24:49 ID:MLOZWbBB
がつがつがつ。
しきりに何かを口に運んでいる。
標的の事など眼中にないかのように、口をもごもごいわせている。
もう一度言うが、ブロリーのバッグは開いていない。
額に青筋が浮かぶ。誰に出たのかは言うまでもない。
そいつの足元にあるのは僅かな食べカス。

「足りん…」

あれだけ食っておいてよく言えるなこの筋肉ダルマは。
咲夜は別に食い意地が張っているわけではないが、この状況にはかなり苛立った。
なるべく他人との接触を避けたかったのにこれでは動き回らなくてはならない。
ちなみに、食料は全てブロリーの腹の中にある。
こんな非常時にそっちに頭が回るのはどこか抜けてるとも言えるが、彼女はすぐに思考を切り替えた。

ブロリーが、こちらを向いている。

君子危うきに近寄らずとは誰の言葉だったか。
アレの速度を考えればもはや逃げることは不可能。
時を止めようとも、すぐに追いつかれて頭蓋を割られるに違いない。
時間停止を行った場合、その後の時間操作にブランクが生じることはもう確認済みだ。
おまけに、もはや逃走を許される距離ではない。
両者の間合いは6メートル。
彼女にとっては必死の間合い。ソレにとっては必殺の間合い。
逃げることは、叶わない。

ならば、逃げられるようにするだけのこと。

「――――――なら、仕方ないわね」

呼応するように、彼女の背後から幽波紋が顕現した。


瀟洒な彼女には似合わぬ奇怪な格好をした大男がゆらりと現れる。
筋骨隆々としたその姿は目の前の怪物にも引けを取らないものではあるが、その実体は常識の存在ではない。
とある世界で空条承太郎という男が持っていた能力。
彼の持つこの『スタープラチナ』は現在十六夜咲夜のものとなっている。
皮肉と云うべきか、奇しくもそれの真の能力を彼女は知らない。
話は少し前に遡る。


     ※     ※     ※      ※

―――――――匙は見事に受け止められた。

「は?」

止められるはずがないと思っていたのに見事に止められ、呆気にとられる咲夜。
そんな彼女を無表情で見つめ、匙をつまんでいる。

「返しなさい」

つい口をついて出た言葉の後、匙は彼女の手元に戻った。

「は?」
392Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:25:41 ID:MLOZWbBB
思わず二度目。
一体こいつは何がしたいのか。いや、そもそも何者なのか。
考えること数秒。

「あれ取って」

無駄に悩むより体よく使役する方法を見つけた。
試行錯誤にしばらくかかり、ようやくこれの存在の意味をなんとなく把握した。
危害を加える様子はなく、念じるまで自衛以外は動かないというところか。
肝心なところは結局わかっていないのだが、そんなことを知る由もなく。
まあ使えるものは何でも使っておきたいという心情の表れだろう。


そして現在に至る。


      ※     ※     ※     ※


「!?」

声を上げる間もない。
男は面白いように体ごと頭を吹っ飛ばされた。
ほぼ真横に放物線移動した肉体は10メートル先の木の幹にぶつかって止まる。
戸惑いの顔。
確信の表情。
少女は男を警戒しつつも、悠然と腕を組んで構えている。
男がいた場所には拳を握ったスタープラチナの姿。
ブロリーは一瞬狼狽する。それも当然だろう。

なぜなら、彼にとって『当たるまで感知できない攻撃』などあり得ないのだから。
死角を突かれたわけでもなく、ただの横からのストレート。
こんな攻撃を避けられない筈がない。

しかし、驚愕するのもほんの少しだけ。
すぐさま立て続けに4発の光弾を放つ。
もはや油断ならないと悟ったか。
放たれたモノは、どれも必殺の威力に相応しい。
だがそれらは、全て標的に当たることはなかった。

咲夜からしてみれば威力も速度も確かに脅威となるものだが、その実情はただの直線的に飛来するボールに過ぎない。
一定座標軸の弾道である以上、その軌道は二次元ではなく一次元として捉えるのが妥当だ。
都合4発の殺人ボールは簡単に見切られ少々の森林破壊を起こし、果てた。

その間に、咲夜はついでと言わんばかりに落ちている支給品を回収。
どれも今後には役立つものだ。

少女は男に向き直る。
さて、相手へのダメージは如何程のものか。
場合によっては……と彼女は考えていたのだが、
393創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:26:24 ID:0/cvh/ox
支援する意思を見せなければ、俺はこのロワを破壊し尽くすだけだあ…
394Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/04(木) 23:26:59 ID:MLOZWbBB

 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

―――意識が、明滅する―――

正確無比のスタープラチナの一撃は、確実にブロリーの顎を打ち抜いた。
極度の振動と回転により脳が揺さぶられ、意識を不明瞭なものへとさせる。
条件反射的に立ち上がってみたが、足はふらつき、重心は安定しない。

―――息が荒い―――

目の焦点が定まらないまま、相手を見据える。
少女が一人。男が一人。
どちらを倒すべきかは言うまでもない。ただの一人も逃しはしない。
しかし、それすら適うかどうか。
もはや誰が見ても男がこれ以上の戦闘を続行するのは不可能と思うだろう。
体中は火傷と傷だらけ。これ以上立っていることも危うそうなその肉体。

―――それがどうした―――

しかし、我々の常識はこの生物には通用しない。
既に生物としてのカテゴリーに当てはまらない。

―――痛みは、気が紛れる―――

もって生まれた狂気という名の理性を糧に、アレは、何度でも立ち上がる。


―――正気でいられる―――






不滅の怪物は、再びここに降臨した。

395創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:27:16 ID:7wRpHjWn
カカロット、まずお前から支援してやる。
396創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:29:56 ID:Id1mXZ3+
なんだあ?今の支援は
397創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:39:18 ID:YGnnszbe
支援
398創る名無しに見る名無し:2009/06/04(木) 23:39:28 ID:7wRpHjWn
やっと支援する気になったようだが、その程度の支援でこの俺を倒せると思っていたのか。
399Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:00:36 ID:6PrUUL7u




「オ―――――――――――――――オ、オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」



暴風、衝撃、破壊。
自らを奮い立たせる叫び声が、世界を震わせる、
大山鳴動とは正にこの事か。
石が、樹木が、地面が震える。
砂塵が舞い、木端が飛ぶ。

それは咆哮によるものだけではない。
眼を凝らさずとも視える。
男の黒髪は逆立ち金色に変色し、全身から光り輝く闘気が放たれている。
今もなお続く強風はそのためだ。

極度の怒りに任せ解放できる、ほぼノーリスクのドーピング。
選ばれた者にのみ許される規格外。先ほどの殺気など生ぬるい。
かの悪魔の本領は、ここにあったのだ。

瞬きを、息をすることも忘れて呆気にとられる。
そして自身の勘違いと愚かさを悟り、彼女は理解した。
アレは、理解の遥か外の存在だと――――――!

咲夜は感謝する。
この男が前もってダメージを負っていたこと。
自身が現状の全力で立ち向かえるということに。
どちらでも欠けていれば自分の敗北しか有り得なかった。
そして、彼女は確心する。

それでも、勝てる。
この化け物は、今此処で殺すべき存在だと、そう思った。

慢心に駆られてのことではない。
目の前の脅威は重々把握できているし、武者震いを起こしているわけでもない。
とりわけ、彼女は現在、打算的である。

勝機のない戦いはしない。
リスクの測れない殺し合いなどしない。
五分五分の戦いなど論外に値する。

そう、逃走することに意味はない。
元々の性能が違う。肉体面において、この悪魔には敵わない。

時間を止めることも意味がない。
いずれは追いつかれて殺される。

或るのは総て計算された戦い。
あらゆる想定を踏襲した上で、この戦闘に直視する。

そして、非常識のセカイが、始まった。
400創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:01:19 ID:7wRpHjWn
いつかは支援したいと星を眺めていたな・・・・・・いつかは支援できるといいなぁ・・・・・・
401Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:02:02 ID:6PrUUL7u



地を蹴るが直後、その姿はもはや人の目ではまともに捕捉できない。
音と同時に足が飛来してくる。
中距離の無拍子での飛び蹴りは、相手に一刻の猶予も与えない。
全力であればその速度は音速に迫る勢いであったのだが、例え死力を尽くしてスーパーサイヤ人となろうとも
肉体はもう限界寸前。それ未満しか望めない。

故に、またしても回避されることになる。

「クッ……」

瞬間移動か。
だとしたら厄介だとブロリーは舌打ちする。
相手がこちらの攻撃を目視出来る以上は攻撃が当たらないも同然だ。
ただ違和感を覚えたのは、相手のそれが本当に瞬間移動なのか、ということだ。
真であるならとっくにここから離脱していてもおかしくはない。
しかしそれをしないということは

「何か種があるなぁ………?」

「さて、なんのことでしょう?」

「……ハッ、笑わせる…」

咲夜にとって見破られることは百も承知。
自身は隙を作らなければいいのだからそれ以上の心配はない。
ここで、彼女はあることに気づく。

(首輪が…ない?)

そう。
ブロリーには首輪が付いていない。
胸と腹に何か装着してはいるが、あれはまた違う気がする。
聞いてみるのもいいかもしれないが、たぶん無理だろう。
そう解釈した彼女は、次の行動に移る。が、

再び弾幕がブロリーより放出される。
その数、先程の10倍。

「当たらないわよ」

そのすべてを1秒の時間停止で往なす。
木々が咲夜の代わりに砕け散る。これでは森の精霊にお仕置きされかねない。

折を見て石礫を投擲する。
文字通り只の布石に過ぎないそれらは、いともたやすくブロリーの拳に砕かれる。

気配。
後ろ。

「「ッ!!!」」

ブロリーは大きく仰け反り、スタープラチナの右ストレートを回避する。
その無理な体勢が祟ったのか、すぐさま反撃を繰り出すも安全圏に引き下がられた。
402創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:02:23 ID:7wRpHjWn
/デデーン\/シエーン\/デデーン\/デデーン\/デデーン\
\デデーン/\デデーン/\デデーン/\シエーン/\デデーン/
403Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:03:10 ID:MLOZWbBB

どちらにも冷汗が浮かぶ。
ブロリーは当然として、咲夜の方は、実は時間停止の時間を計り損ねたのだ。
それはほんのコンマ一秒程度ではあったが、それでも危険なことに変わりはない。
やはり最低限相手の攻撃が回避できる10メートルは離れておきたいが、それでは今のように間に合わないこともある。

(陽動、か)

ノーモーションで紅白の御目出度いボールを放る。
それがぱかりと口を開け、中から出てきたのは

「サーセンwwwwwwwwwwwwww!!」

ご存じ、サーセンという名のニドキングである。

「なんなんだお前はぁ?」

疑問符を口にしながらも質問をしていないのはいつものこと。
頭にあるのは、あの動物を破壊する。その事だけである。

左ストレートを顔面に目がけて打つ。
鈍間な獣は避けることすらできない。

「かげぶんしん」

拳は空を切った。
代わりに現象となっているのは、

「サーセンwww」

「サーセンwwwww」

「サーセンww」

「サーセンwwwwwwww」

「サーセンwwwwwwwwwwwwww」

「サーセンwwww」

「サー(ry」

何十匹にも増殖しているサーセンの姿だった。
もちろん、本当に増殖したわけではなく、「かげぶんしん」という技による効果だ。
幻影を作り出し、自身への攻撃の命中率を下げる技。
ちなみに増殖はしていないのでそれぞれから声を出せるわけがなく、発声しているのは一体のみだ。
ブロリーの攻撃を回避できたのがそんなに嬉しかったのか、とめどなく鳴き声(?)を連呼している。
かげぶんしんのせいでそれが何十匹も叫んでいるように感じるだけだ。

「……れいとうビーム」

瀟洒なメイドはこの程度で怒らない。
するべき命令をきちんと下す。
404創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:03:19 ID:ryTnup+w
しえん
405創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:03:59 ID:7wRpHjWn
さすが支援と褒めてやりたいところだ。
406創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:05:14 ID:bC1QGeek
支援
407Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:05:25 ID:6PrUUL7u
「サーセンwwwwwwww!」

水色のビームがサーセンの口から発射される。
その攻撃を見逃すブロリーではない。
いともたやすく回避され、ビームは地面を凍らせるのみに終わる。
ちなみに、何度も言うがビームを出しているのはサーセン本体であり、かげぶんしんは出せない。
ブロリーのスピードは瞬き並の速度。
ビームは最低でも数秒は出続ける。
つまり何が起こるかというと。


ぶしゅ。


「サーwww……セン………―――――――」

どばどばと体液が滴る。
正真正銘、ブロリーの拳はサーセンの腹を貫いていた。
同時にかげぶんしんは消え、サーセンは力なく項垂れた。
拳を引き抜こうと力を込める。


「ありがとう、貴方の死は無駄にはしないわ」


世界が、止まる。


瞬間。

瓦礫、石礫、木の枝、剣、ボール。
ありとあらゆる物体が、360度まんべんなくブロリーを取り囲んでいる。
その数、総勢55。

2秒間をフルに使った投擲武器の空間設置。
一人ではこれだけの量は為し得ない。
スタープラチナがいてこそ、出来た芸当だ。
加えて、足止めとしてサーセンがいたことが、決め手となった。
そして時は動きだす。


今まで以上の驚愕。
間に合わない、と、思考が怖気づく。
動けない。脳は速やかに結論を出しても、体が追い付かない。

咲夜の目的。
この怪物を倒すに値する作戦。

すなわち、不可避の速攻である。



  「殺人ドールッ!!!!!」



号を揃えて、凶器がブロリーに雪崩れ込んだ。
408創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:05:38 ID:v3pG2Dz5
支援って何だぁ・・・・・・?
409Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:06:50 ID:6PrUUL7u
普段であれば大したことはなかっただろうが、今はもう満身創痍の状態。
たとえスーパーサイヤ人であろうとも、この制限された体ではすべてがダメージになり得る。



「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」


ラッシュラッシュラッシュラッシュ。
四肢奮迅の如く全ての弾丸に拳を突き当てる。
当たってしまっても構わない。
それが致命傷の腹にさえ当たらなければいい!!

「ガッ…!!?」

血が飛ぶ。
左腕に剣が生えている。
馬鹿な、と思う。背後の武器は叩き落としたはず。見逃すはずがない、と。
見逃したのだ。

フジキ。
正式名称はクロスソード。
物理法則に完全に反抗したトリッキーな軌道を描く投擲剣。
計五段階の変化はブロリーを欺くには十分だった。

深々ではないにせよ、剣が刺さったことはブロリーには衝撃であり、

スタープラチナに踏み込ませる程の隙を作った。

しかし、ブロリーにとってはまだ対処できる範囲内。
繰り出した敵の拳に突き合わせるように、己の拳を乱舞させる。
百花繚乱とは形容しがたいが、それでも恐るべき勢いの拳が入り乱れる。
たった一秒で二十余合も互いの力をぶつけ合い、そのすべてがお互いの体に届くことはなかった。

瞬間、スタープラチナはブロリーから離れた。
下がらせたのは持主である咲夜に間違いない。
では、何故下げさせたのか。

(そんな……!)

彼女の手の甲は、赤く腫れ上がっていた。
咲夜は今の今までわからなかったのだが、スタンドが受けたダメージは本人にも反映される。
左手の方は危うく骨折寸前まで逝くところであった。
そして、誤算はさらなる危機を生む。

「ハアアアァァァッッ!!!」

ブロリーの全身から放出される気弾。
しかし、スピードはそれほどでもない。

「っ…当たらないって言ってるでしょ!」

その通り、一弾たりとも咲夜には被弾しない。
全体的に見れば弾数は百を超えたが、そのうち彼女に向かってきたのはたったの30程度。
それらを軽く回避して時間を停止させ、ブロリーからさらに距離を取ろうとする、が。
410創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:07:17 ID:v3pG2Dz5
一人用の支援でかぁ?
411Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:08:00 ID:6PrUUL7u
目を疑う。
避けたはずの光弾が、背後で咲夜を包むように接近してくる。
それは、ついさっきの焼き直し。
違う点は、してる方とやられる方が逆転していることだけ。
やられた。考慮に入れるべきだった。
弾幕の軌道操作なんて、いつもよく見慣れている筈なのに―――――!

周りを包むように270度。
回避できるスペースは正面しかない。
一歩地を蹴る。あと一歩で、被弾区域から回避できる。
そして、その正面には、したり顔で嗤う悪魔の姿があった。

時間停止は不可能。
ブレーキは効かない。そのまま吸い込まれるようにブロリーに接近してしまう。
自身で体勢を立て直すことはできない。ブロリーの拳が迫ってくる。

しかし、躱す方法はある。
使えば助かるだろうが、ダメージは避けられない。
どちらを選ぶかなど、そんな事、誰に聞かれるまでもない。

スタープラチナを割って入らせ、自身を押しのけさせる。
後は、そう。これ以上は何も出来ない。



その時、彼女は骨の砕ける音を聴いた。


激痛に、意識が飛びそうになる。
だが、ここで気を失うわけにはいかない。
時間が戻る。
この限られた時間が、今の彼女の命綱。

だが、それよりも早くブロリーの追撃が心臓を抉ろうとする。
それを理解した咲夜は、悟るでもなく、諦めるでもなく。
ただ、笑っていた。

「へぇあっ!?」

まるでコントのように体を傾けるブロリー。
足元には、サーセンがれいとうビームにより凍らされて滑りやすくなった地面が広がっている。
その一瞬の隙を、咲夜は見逃さない。
スタープラチナはくるりと体を独楽のように勢いづけ、大きく拳を振りかぶった。

412創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:08:15 ID:v3pG2Dz5
ハハハハハ! 雑魚のパワーをいくら支援したとて、この俺を超えることはできぬぅ!!
413Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:09:15 ID:6PrUUL7u


額に本当の衝撃が伝わる。
立て続けの3発の連続パンチは、ブロリーを紙切れのように吹き飛ばさせた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・!!」

もはや声にすらならない。
そのまま地面にヘッドスライディングしたブロリーは、次第に光を薄めていった。
スーパーサイヤ人化が解けたのである。

「幕引きってところかしら?」

咲夜はブロリーの方に向かう。
息を切らせているのは、緊張と骨折と度重なる時間停止に依るものだろう。
一度時間停止をすれば次の時間停止は数秒を要するというシビアな戦いを迫られたのだから無理はない。

「辞世の句は用意してあるの?まあ、無くてもそんなヒマあげないけど」

スタープラチナを構えさせる。
全力で頭を叩き割るつもりか。

ブロリーは既に殆んどの力を失った。
今はもう一般人程度の力しか出せない。
それではこの女は殺せない。
万事休す。死ぬ以外に何もない。

本当に?






こつん。

何が落ちたのか見る前に、咲夜の体が煙で包まれる。

「煙幕!!?」

地面を走る音。
逃げる気か。そうはさせまいと、煙を振り払ったその時。


「――――――え?」

目の前の光景に目を疑う。

ガラス窓の外の満月。
揺れる蝋燭。赤いカーペット。
そして、自分がよく見知った主の姿。

「お嬢……様?」

そう呼ばれた少女は、神妙に笑う。
何か含みのある笑いだ。そう思える。
414創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:10:12 ID:QlKMXEcO
サーセェェェェェェェェェェェン!!!!!!!w
415創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:10:12 ID:v3pG2Dz5
よく支援したが、とうとう終わりの時が来たようだな・・・・・・
416Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:11:16 ID:6PrUUL7u

成程、と彼女は感じた。

(幻覚か)

「申し訳ありませんお嬢様。もうしばらくすればそちらに帰らせて頂きます」

唇を噛む。
がりり。血の味がする。
ほら、カーペットから苔が生えてきた。
辺りが木々で覆われる。

そうして待つこと数秒。
世界は元の色を取り戻した。

「……いない。逃げられたわね」

チッ、と舌打ちをする。
あれだけ息まいてこの様か。
手駒を失ったというのに結果すら出せないなんて。なんて無様。
おまけに左腕は少なくともこの場では再起不能。回復は望めない。
過ぎてしまったことは仕方がないが、それでも自身を叱責したくなる。
けれど、あれだけ傷めつければもうしばらくは何もできないだろう。後で出会ったらその場で引導を渡す。

「悪いわね、貴方の埋葬はしてやれないわ」

今はもう亡き獣に声を掛ける。
そして、彼女はその場を後にした。
疲れてはいるが食料がないのは少しきつい。
それに出来れば、応急処置品や痛み止めも欲しいと思った。
この痛みでは戦闘に支障が出かねない。

「とにかく、中心に向かってみようかしら…」

あまり取りたくなかった選択肢。
物事は、彼女の思い通りには運んでくれなかった。

417創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:11:55 ID:v3pG2Dz5
支援おごってやろう
418Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:12:14 ID:6PrUUL7u
【F-5南部・森林 /1日目・夕方】

【十六夜咲夜@東方project】
[状態]:疲労(大)、左腕複雑骨折、両手の甲にダメージ 
[装備]:時計型麻酔銃@名探偵コナン、計量匙×1@東方バトルロワイアル
[道具]:基本支給品(食糧無し)、果物ナイフ×2、、時計型麻酔銃の予備針(残り2発)@名探偵コナン、
    フジキ@ゆっくり村×4
[思考・状況]基本思考:優勝し、死亡者含め全ての参加者を元の所に戻すと主催に望む 
0:中心部に向かう。ブロリーは今は追いかけない。
1:食糧、出来れば応急処置品と痛み止めがほしい。
2:なるべく戦闘したく……なかった。
3:どうしようもない場合は即座に暗殺。
4:参加者が減ってきたら慎重に本格的に行動する。
5:まともな投擲武器が欲しい
6:連合は組まない。単独行動。
7:首輪解除の技術はわりとどうでもいい
【備考】
※七夜志貴の名前を知りました。
※ときちくは姿しか知りません。
※時間操作は2秒が限度です。停止した後に使用するには数秒のブランクが必要です。
※飛行が可能かどうかはわかりません。
※主催者側が参加者を施設を中心として割り振ったと推理しました。
※高い能力を持つ参加者は多くが妖怪と思い、あえて昼間挑む方が得策と判断しました。
※僧侶のネガキャンを聞きましたが、その情報を完全には信用はしていません。
※やる夫のデイパックは列車内に放置してあります。
※サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)は、A-5の平原に投げ捨てられました
※カミーユ・ビダンの死体を確認。首輪を解除しようとしてる人がいると推測しました
※一度幻想の法則から外れた者ももう一度幻想の法則の中にもどせば幻想の法則が適用されると推理しました。
※ヤバいDISCがINしました。スタープラチナが使えますが、真の能力には気づいていません。
※E-5橋付近にフジキが計14本あります
419Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:13:18 ID:6PrUUL7u
     ※     ※     ※     ※     ※     ※



がつがつが。


食ってる。
何を?獣を。

紫色の、とげとげしい獣を。
頭から尻までこんがり焼かれて。
固い皮膚はさすがに食えないと感じたのか。
腹筋のあたりを主に食べられている。

食っているのは?

ブロリー、です。



……ブロリーは逃げてなどいなかった。
木の幹に隠れて、咲夜の様子を窺っていたのだ。
それができたのはブロリーの支給品のお陰だった。

混乱玉。
何かにぶつかることで煙を噴き出し、その煙の効果で相手に幻覚を見せる。
その間に隠れてやり過ごしていたのだ。
咲夜を攻撃しなかったのは、言わずもがな、それだけの力がなかったからだ。
無理に出て攻撃するより、自分の保身を選んだ。

それがどれだけの屈辱だったかは語るまでもない。
プライドを捨ててまで、彼は生き残ることを選んだ。

次こそは、殺す。
そう固く誓い、ブロリーは必死に肉を喰らっていた。

【F-5南部・森林 /1日目・夕方】
【ブロリー@ドラゴンボールZ】
【状態】食事中、通常形態、、疲労(極大)、額にダメージ(小)、顎にダメージ(大)、左腕に刺し傷、ダメージ(極大)、全身に大きな怪我、
右足首骨折、腹に超深刻なダメージ、首にダメージ(中)、全身に火傷
【装備】なし
【道具】支給品一式、忍具セット(火薬玉、忘却玉)@忍道戒、不明支給品1?2
【思考・状況】
[基本思考]体力をつける。
0:サーセンを食事中。
1:あの女は殺す。
※額のリミッターにダメージがいっています。
※今のところ、一般人程度の力しか出せません。
※腹への攻撃に対して対処出来る様になりました。
※首のリミッターが消滅しました。
※伝説の超サイヤ人形態になったため会場全体が暗雲に覆われましたが、少しすれば晴れます。
※目が覚めた後、伝説のスーパーサイヤ人に変身できるかは不明です
※サーセンを焼いて食べています。

【忍具セット@忍道戒】
支給されているのは、火薬玉と混乱玉と忘却玉。
火薬玉はぶつけた相手に物理ダメージを与える。
混乱玉は一時的に相手を幻覚状態に陥れる。
忘却玉は一時的に相手を忘却状態(しばらく突っ立ったまま)にする。
420Junk the Eater ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:15:17 ID:6PrUUL7u
投下終了です。支援ありがとうございました。
SSタイトル元ネタは、講談社ノベルズ『DDD』の「Junk the Eater」からです
421創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:18:10 ID:CcyCHFfN
お疲れ様です。いいバトルでした!
このブロリーなら人も食いそうだ。
どんどんパワーダウンしていくブロリー…
422創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:22:00 ID:QlKMXEcO
投下乙!
とうとうブロリーにも終焉が見えてきかな・・・
こんなこと言ったら復活しそうだが

そしてサーセェェェェェン!!!!111w
出番少なかったけどいい活躍だったよ・・・
ところでブロリーはサーセンwに直接攻撃したけど特性のどくのトゲは発動しなかったの?
まあ仮に発動してもブロリーに効くとは思えないですがw
423 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/05(金) 00:26:55 ID:6PrUUL7u
>>422
どくのトゲの発動確率は30%。
逆にいえば発動しない確率は70%です。
つまり10回殴っても7回は毒にはかからないということで。
424創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:28:57 ID:QlKMXEcO
>>423
そういえばそうでしたね。
すっかり忘れていました・・・
答えていただきありがとうございます。
425創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 00:29:34 ID:oCLTs4tk
乙!
いやぁ、相変わらずブロリーさん流石ッス!
咲夜さんも相変わらずだが…行く方向によっては…
426創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 09:01:54 ID:CcyCHFfN
ここでブロリーは美少女をプロデュースするのに目覚めるんですね
427創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 12:02:50 ID:h8basDcd
また東方贔屓かよ
428創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 12:59:07 ID:C+ur6DT5
>>427
荒れそうなレスは毒吐きにしまっちゃおうねぇ〜
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12373/1234106452/l50
429創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 14:35:43 ID:4aAxHz9Y
反応する人もしまっちゃおうね〜
430アカギーポッターと誰得の部屋V ◆vXe1ViVgVI :2009/06/05(金) 19:33:26 ID:e1Q30cEa
アカギ、投下します
431アカギーポッターと誰得の部屋V ◆vXe1ViVgVI :2009/06/05(金) 19:35:58 ID:e1Q30cEa
 午後四時――誰得の部屋をけたたましいベルの音が包み込んだ。
 どんなに深い眠りに付いている人間であろうと、叩き起こす事が可能な騒音。
 その対象に例外は存在せず、稀代の麻雀打ちであるアカギもまた、他の者と同様に安眠から引き上げられる。

「……どれ……探索を始めるか……」

 左右に首を振り、身体全体をほぐす様に軽く伸ばす。
 ポキポキと骨の鳴る音。疲労も眠気も良い具合に取れていた。
 右肩の怪我を除けば全快とも言える状態である。
 アカギは寝起き特有の心地よさに満足を覚えながら、近くのガラクタ置き場に目をやった。

「……念のため貰っておくか……」

 そう言い、ガラクタ置き場へと手を伸ばすアカギ。
 その手が掴んだ物は、睡眠に入る前に発見した折り畳み式自転車と、完パン入り缶詰め数個。
 アカギは、床に置かれているデイバックを拾い上げ無表情のまま、それらアイテムを詰め込んでいく。
 そして一辺の躊躇いも見せる事なく、扉を開き、外の世界へと踏み出した。

(誰得の部屋……か……)

 狂気が渦巻く殺し合いの世界へと再び舞い戻ったというのに、アカギの心中には欠片の恐怖心も存在しない。
 代わりに浮かび上がるは、再び生死を賭けた狂気を味わえる事への歓喜。
 アカギの口端が持ち上がり、狂気に満ちた、寒気さえ覚えるような笑顔を形成する。
 そしてアカギは、思考する。
 内容は先程まで休憩所として利用していた謎の部屋について。
 情報不足は明確であるが、ただ歩いているだけでは退屈。
 快眠により頭も冴えているのだ、暇つぶしの意味も兼ねて考察するのも面白い。

(誰得の部屋……ガラクタばかりが捨て置かれた、放送も届かない謎の部屋……辿り着くには迷宮とも言える洞窟を突破する必要がある……
恐らくは主催者達にとってもイレギュラーな存在……)

 二度目の眠りに着く前に行った推理、誰得の部屋に関する事実を、脳内で整理していくアカギ。
 あの部屋が主催者達の考えの範疇外だという事に、矛盾は感じられない。
 短時間でとはいえ自分自身が考察し、求め出した解答だ。正解だという確証も無いが、まるっきりの外れという事も無い筈だ。
 ―――だが、何かが気に掛かる。
 何か大事な事を忘れているような、何かしっくりとこない……そんな不快なしこりが胸の中に残っていた。

(……何かを見落としている……か……)

 矛盾が存在するという根拠はただの直感でしかない。
 だが、アカギは自分の直感を愚直なまでに信じぬく。
 それが答えだと分かっているかのように、今までの行動を振り返り、矛盾を探し始める。

(洞窟を見つけ、奥に進み、休憩を取った……そして放送が届かない事から、この部屋が主催者の思惑の外にあると判断した……)

 行動を省みる限り、矛盾は感じられない。
 主催者達は、禁止エリアに侵入して爆死などという、退屈でつまらない死に様など求めていない。
 主催者達が求めている物は血と絶望にまみれた狂気の宴。
 こんな大仰な首輪を用意し、何十人もの人々を拉致し、謎の空間で殺し合わせる……言葉にすれば容易いが、その労力と資金は相当な量が必要な筈。
 それら強大なハードルを乗り越えてまで、開催した狂気のゲーム。
 正気の沙汰では無い。まさに狂気。
 そして奴等はその狂気を、スポーツを見るかのように遥か高みから観戦し、愉悦に埋もれている。
 そう、だからこそ放送の聞き逃しが発生する場所など、主催者達が望む訳がない。
432アカギーポッターと誰得の部屋V ◆vXe1ViVgVI :2009/06/05(金) 19:37:42 ID:e1Q30cEa
 誰得の部屋のような存在は、奴等がこのバトルロワイアルに求めているものと矛盾する。
 このような部屋の存在など主催者達が許しす訳がない。
 自分が偶然、あの迷宮を突破してしまった。
 恐らくは、ただそれだけの事だろう。

(――だが……それでも、腑に落ちない……)

 だが、アカギの直感は納得しない。
 理路整然とされた考察を前にして尚、未だ矛盾の存在を訴えている。

(何かを見落としている……大事な……この考察を根本から揺らがす大事な何かを……)

 歩き始めて十分ばかり。深淵の洞窟はまだ、続く。
 記憶を頼りに足を動かすが、出口へは未だ辿り着けない。
 快適な環境とは程遠い。暗闇と岩壁により形成されるは、人の心を締め付ける閉塞感。
 しかし、既に狂っている人間の心を揺らがすには届かず。
 アカギは淡々と足を動かし、無心で考察を続ける。
 彼が矛盾の正体を突き詰めたのは、歩き始めて二十分程が経過した時。
 矛盾に気付くと同時に、アカギの口唇が弧を描いた。

(そういう事か……確かにあった……矛盾が……)

 誰得の部屋に辿り着いたその時を、アカギは脳裏に思い浮かべていた。
 苔や植物が一切生えていない不自然な洞窟の中、唯一本物の洞窟のように加工されていた扉。
 その先にあった誰得の部屋。
 最初に目に映った物は壁に掛けられていた連絡板。

 ―――ここだ。この連絡板の存在が……俺の考察と矛盾するっ……!

 この誰得の部屋ががガラクタ置き場として存在する事はまだ理解できる。
 誰得の部屋が会場と連結している事も、可笑しな話ではあるが、まだ理解できる。
 誰も辿り着く訳がないと高を括り、会場と繋がる地点に置いた部屋に、俺が偶然にも到達してしまっただけ。
 こじつけも良い所だが、主催者達が大間抜けだったという事で一応話は通る。

 だが、この連絡板に関しては説明しきれない。

 そもそも、参加者の去来を想定していないのならば、連絡板を設置する意味が無い。
 何故、わざわざ御丁寧に説明書きがしてある?
 『参加者が辿り着くこと自体が予想外である部屋』に、何故『参加者への説明書き』が置いてある?

 答えは簡単だ。

 誰かが予想していたのだ。
 『参加者が辿り着くことを予想していた誰か』が『参加者への説明書き』を設置したのだ。
 恐らくは誰得の部屋へと続く扉も、その『誰か』が意図的に気付き易くしておいたのだろう。
 いや、誰得の部屋の建設自体をその『誰か』が行ったのかもしれない。
 『誰か』が……主催者達の思惑から外れた『誰か』が、居る。
 そして、その『誰か』が、主催者達の思惑から外れた誰得の部屋を造り、殺し合いの会場へと繋げたのだろう。

433アカギーポッターと誰得の部屋V ◆vXe1ViVgVI :2009/06/05(金) 19:39:14 ID:e1Q30cEa
(……導かれていた……。俺は……その誰かの思惑通り……導かれていた……)

 目的は不明。
 その『誰か』の正体も、見当を付けるには情報不足。
 もしかしたら、主催者達の中にその『誰か』は存在するのかもしれないし、この殺し合いに介入できる程の力を有した第三者という可能性もある。
 だが、あの部屋に『何か』が隠されているのは確かだろう。
 主催者達の思惑から外れた『誰か』からのメッセージ。
 物体か、それともあの環境自体か……判断は出来ず、またする気も無いが……あの部屋には『何か』が隠されている。
 主催者の思惑から外れた『何か』が……!

(……道が見えたな……)

 あの部屋の存在が、主催者の思惑の外である事は確かな事実。
 その『誰か』の思想もまた、主催者の思惑と外れている事は事実。
 綻びとしては極めて微細だが、殺し合いの転覆を目指す奴等とっては、地獄に垂れた蜘蛛の糸のような存在。
 そのチャンスを切らないよう、切らないよう、慎重に手繰り寄せれば、もしかしたら未来へと繋がるかもしれない。

(……だが、その道のりは決して平坦なものではない……)

 奴等は、蜘蛛の糸の存在にすら気付いていない。
 だというのに、殺し合いは続き、奴等の戦力と知脳は徐々に削られていく。
 戦力が無ければ主催者の打倒には到らず、知能が無ければ首輪の解除や会場からの脱出には到らない。
 あの部屋に隠された秘密に気付けるかどうかは対主催組の運次第。

(抗ってみせろ……抗い、ゲームを混沌へと……更なる狂気へと導け……この先に待ち受ける艱難辛苦を突破してみせろっ……!)

 奴等の戦力がデッドラインに到達するよりも早くあの部屋に隠された秘密に気付かなければ、そこでゲームオーバー。
 だが、奴等がその秘密に辿り着けば、このゲームは更に極上な物へと変貌する。
 対主催組、主催者達、そして殺し合いに乗った者達……その誰もが対等なフィールドに立ち、凌ぎを削る殺戮遊戯。
 それは現在以上の狂気を孕んだ最高のゲームな筈だ。

(上り詰め……そして、昇華させるんだっ……! このバトルロワイアルを更なる高みへとっ……!)

 愉悦が心中を染め上げていた。
 可能性が見えた。
 これ以上は望めないと考えていたこのゲームを、更なる狂気に染め上げる可能性が、見えた。

 ――最高だ。
 ――心が震える。
 ――この狂気こそ、俺が待ち望んでいたもの……!

 不意に開ける視界。
夕暮れではあるものの、洞窟内と比較すれば圧倒的な眩さがアカギの視界を埋め尽くした。
空調が効いていたとはいえ、やはり外気は瑞々しく、肺の奥底にまで新鮮な空気が行き渡る。
 日光の下に再び舞い降りた天才――アカギ。
 類い希なる直感により、主催者に対立するどの参加者よりも早く、ゲームの穴と成りうる存在を発見した男。
 男は歩き始める。
 自身の飢えを満たしてくれる狂気を探しに――……

434アカギーポッターと誰得の部屋V ◆vXe1ViVgVI :2009/06/05(金) 19:40:49 ID:e1Q30cEa
【E-2 洞窟前/一日目・夕方】
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:右肩にダメージ(小)、ユベルに興味
[装備]:レイガン(12/16)@スマブラX、寝袋@現実
[道具]:支給品一式(水一食分消費)、DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒)@遊戯王シリーズ
   写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
   ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
   普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
[思考・状況]
1:さて、どうするかな……。
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)ハク(名前は知らない)アレックス(名前は知らない)もいずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:主催者と命を賭けた勝負をする
6:誰得の部屋……ククク……
7:対主催組に期待
[備考]
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは4時間後。
※魔法の筒が使用できるのは8時間後。
※アカギが進んだ道には途中から心霊写真が置かれています。
※誰得の部屋には誰が得するのか分からないような道具が多く存在するかもしれません。
※ルールを壊せるかもしれないという点で、誰得の部屋に興味を示しました。
※第二回放送を聞き逃しました。
435アカギーポッターと誰得の部屋V ◆vXe1ViVgVI :2009/06/05(金) 19:42:27 ID:e1Q30cEa
これにて投下終了です。
436創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 19:47:58 ID:46pwBcPv
投下乙。
マーダーなのに色々と鍵を握ってるなアカギは……
あとスピードさんは時間帯的にもう使用可能になってると思います。
437創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 23:08:08 ID:TA9r011b
投下乙です。
誰得の部屋の重要度が、良い感じに上がっていきますなー。
一番主催者達に迫ってるのがマーダーとはこれ如何にw
438創る名無しに見る名無し:2009/06/05(金) 23:46:20 ID:bROYx2gF
投下乙です。
アカギが主催について迫るのはこのロワでも変わらないなw
やっぱそういう人物だからな。さすがというか。
439創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 00:02:25 ID:dfk04dj5
やっぱりアカギは何だかんだで中立だなw
ゲームに乗ってる側とはいえ、これから対主催組が脱出を目指す上で
重要なキーパーソンになるだろうね
440創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 00:21:44 ID:vg4hzSwj
建前でいうなら
何だよアカギがキーパーソンかよ……
なんで他のやつが死屍累々なのに安全地帯でゆっくりしているんだよ……
早く死ねばいいのに……

本音をいってしまうと
キャーアカギサーン!!
一応マーダーなのになぜかこう首輪解除につながるのは、
なんか因果関係を感じさせてしまうな、
マーダーのままでも、対主催に転向しても
とんでもないことをやらかしてくれそうだぜ。

そう感じさせる作品だった、なんかまだまだいろんな意味で目が離せねえなあ、
投下乙!
441創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 00:25:00 ID:9gbh2+RS
>>440
ツンデレ乙
ところでwg氏はどうしたんかなぁ
442 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 00:53:53 ID:JR1UB9ke
大変遅れて申し訳ありません、今から投下します

443猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 00:54:52 ID:JR1UB9ke
「フンッ!」
「無駄ァ!」
 
 咆哮と共に振り下ろされる呂布の斬馬刀を、DIOは右にステップで移動しながら、発現したザ・ワールドの拳を斬馬刀に叩き込む。
 折れた斬馬刀は、ザ・ワールドの一撃を受けて、その刀身に罅を走らせながら横に逸れて床を叩き割る。
 直ぐさま呂布の頭をカチ割る為にザ・ワールドが飛び出しながら拳を放つ。その拳は呂布が突き出したイージスの盾によって弾かれるも、その攻撃は囮。
 頭部を守る為に盾をかざした事により呂布の視界が塞がった事を確認すると同時に、DIOが数本のナイフを投げつける。
 投擲されたメスは風を切りながら呂布の胴体の数カ所目がけて突き進むが、呂布はそれを幅の広い斬馬刀の腹で全て弾く。

「人間にしては少しはできるようだな」
「フン、人間風情と舐めていると痛い目を見るぞ?」

 互いに犬歯をむき出しながら、攻撃的な笑みを浮かべる。
 DIOが後方、待合室へと向かう通路を大きく跳躍し、後退する。
 すかさず呂布は追いかけようとするが、DIOが跳躍と同時に投擲したメスを見て軽く舌打ちをすると、斬馬刀で全てを払い落とす。
 ワンンパターンな投擲攻撃に多少苛立ちながらDIOへと視線を移すと、ザ・ワールドが通路に設置してあったストレッチャーを担ぎ、

「ス ト レ ッ チ ャ ー だ !」

 呂布目がけてDIOは勢い良くストレッチャーを放り投げた。
 勢い良く射出されたストレッチャーは払い落とすには大きすぎる。盾で防ぐにもあれだけの質量がぶつかる時の衝撃までは軽減できない。勢い良く投げられたストレッチャーは既に回避不可能の距離まで来ている
 ならば答えは一つ。払い落とすのではなく受けて斬る。

「ぬぅっ!」

 飛んで来るストレッチャーを切り裂くように構えられた斬馬刀と、弾丸のように直進するストレッチャーが衝突する。
 轟音と共にストレッチャーは縦に裂ける。だが、半壊し、ザ・ワールドの拳を受け罅の入っていた斬馬刀が遂に限界を迎えた。
 衝突した瞬間から崩壊の始まった斬馬刀の刀身はストレッチャーを両断しきったところで完全に崩壊し、斬馬刀の欠片は蛍光灯の光を受け、キラキラと輝きながら宙を舞う。

444創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 00:55:14 ID:pO12ARST
 
445猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 00:55:56 ID:JR1UB9ke
(……ちぃっ!)

 この戦いにおいて愛用していた武器との別れによるショックは一瞬。
 既に思考を切り替えた呂布は、殆ど柄だけとなった斬馬刀を手放し、デイパックからサバイバルナイフを取り出してDIOが向かった待合室へと足を進める。
 待合室には特に何をするでもなく、呂布と椅子数列分の距離をおいて立っているDIOの姿。

「随分と舐めた真似をしてくれるな貴様。飛び道具が俺に通じていない事ぐらいわかっているだろう?」
「不意を突けばその限りではない。それにわざわざ相手の得意な距離で戦う趣味も私は持ち合わせていないんでね」

 飛びかかろうにも椅子が邪魔をしているせいで動けず、おまけにまともな装備はイージスの盾とサバイバルナイフのみ。その現状に呂布は内心苦い顔をする。
 対するDIOは余裕の笑みを浮かべながら棒立ちで呂布の動きを観察している。その態度が呂布の神経を逆撫でするが、燃え盛る怒りの炎を胸の奥に押しとどめ呂布はどう動くかを思考し始める。
 斬馬刀に比べれば明らかに見劣りのするサバイバルナイフでDIOを殺害できるかと言うと可能性は低い。
 切り込むにしろサバイバルナイフの長さではザ・ワールドをくぐり抜けてDIOに肉薄せねばならない。
 呂布の強みは並外れた膂力と、関羽・張飛・劉備を同時に相手取る事ができる程の反応速度であり、戦闘スタイルも身軽に動き回りながら攻撃するというよりもどっしりと構えて叩き潰すか、暴風の如き一点突破だ。
 馬もなく、愛用の奉天画戟や支給された斬馬刀に比べて明らかにリーチの劣るサバイバルナイフや手持ちの刃物では不利。耐久力も劣るナイフ等ではザ・ワールドの拳によって粉砕される可能性もある。
 
「ただ、そうだな。貴様のあの巨大な武器も無くなった事だし純粋な力比べでもしようか」

 そう言いながら、DIOはザ・ワールドにファイティングポーズを取らせる。
 対する呂布はそれを訝しげに見つめる。
 相手の得意な距離で戦うつもりはないと言った矢先のこの行動、何かあるのではと思うのは当然であろう。

「疑っているな? そう構えるなよ呂布、ただ私もお前と同じ接近戦が得意だってだけさ。
波紋も太陽の力も使えない単なる人間に身の程を教えようって算段はあるがね」
446猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 00:57:44 ID:JR1UB9ke
あからさまなDIOの挑発に対して呂布は無言。
 決して無視した訳ではない。その証拠に、呂布の口角がつり上がる。だが、その目は笑ってはいない。

「言葉から態度から表情から全てが気に食わん男だ。が、いいだろう。その誘いに乗ってやる」

 獣が牙を向く。敵がどの様な策を弄していようと関係ない。たとえどのような策であろうと叩き潰す。純粋な力による蹂躙、それこそが呂布の戦い方である。
 一歩一歩、呂布とザ・ワールドが歩み寄り、対峙する。
 張りつめ、凍り付く空気、一瞬の静寂。

 だが、それはすぐに破られる。

「おぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」
「無駄無駄無駄無駄ァッ!!!」

 ザ・ワールドが無数のラッシュを叩き込む為にライトジャブを放つ。だが、呂布は顔を僅かに横に逸らし、その伸びきった右腕を捕まえる。
 刹那、鈍い音を響かせながら、DIOとザ・ワールドの右腕がおかしな咆哮へと曲がった。呂布が空いた手で放った一撃が捉えた右腕をへし折ったのだ。
 だが、ザ・ワールドは痛みを気にも留めずに、丸太の様に太い右足で呂布を蹴り飛ばす。
 纏った防具をへしゃげさせながら吹き飛んだ呂布は柱に衝突していたまま放置されていたタクシーへと激突する。

「ザ・ワールドの一撃を避け、あまつさえこのDIOの腕をへし折るとは東洋の猿にしてはなかなかやるじゃないか」

 折れ曲がった右腕を強引に戻しながら、DIOが楽しそうに笑う。
 それに応えるように、タクシーの残骸の中からこれもまた楽しそうな笑顔を浮かべた呂布が立ち上がる。

「人を猿扱いとは甚だ不愉快だな。だが、腕が折れても臆さず俺に一撃を加えここまで吹き飛ばした、その胆力と腕は褒めてやる」
447猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 00:58:43 ID:JR1UB9ke
 互いの口角が、更に吊り上がるのと同時に呂布とザ・ワールド、両方互いに飛びかかり、抜き放った拳と拳が衝突する。
 その衝撃で互いの拳から血が出るがそれにも構わず、ザ・ワールドがハイキックを放つ。だがそれが呂布の頭部に直撃するより早く、呂布の手がその足首を掴むと、そのままザ・ワールドを持ち上げ床へと叩き付ける。
 呂布は追撃を加えようと拳を振り下ろすが、その瞬間、ザ・ワールドが姿を消した。どこに行ったのかと視線を移すと、突然DIOの背後からザ・ワールドが出現する。
 一時的にスタンドを解除し、自分の後ろに出現させたのだ。

「繰り手に同じ損傷を与え、その上神出鬼没。腕を折った時にも思ったが随分と奇妙な人形だな」
「これを人形なんぞというチャチな物と一緒にするんじゃあない。
この力はスタンド、精神のヴィジョン。我がスタンドの名はザ・ワールド。名の通り世界を制する力を持ったスタンドだ」
「『スタンド』だの『ヴィジョン』だの『ザ・ワールド』だの言葉は良くわからんが、世界を制するとは随分と大きく出たものだ。
もっとも俺に苦戦している時点で貴様の制する世界などたかがしれている。
なにやら奇妙な妖術を使える様だが、あの一回以外使ってこない所を見ると何らかの欠陥か条件でもあるのだろう。
そんな物に頼ってでしか世界を制する事ができぬとは、笑わせてくれる」

 実際に拳を交えた呂布だからわかる。確かにDIOのザ・ワールドは相応の実力を持っているが、呂布を相手に手こずるレベルである。
 この殺し合いの場には呂布ですら赤子の手を捻るように吹き飛ばした男がいる。何より、力が強いだけで世界を制する事が出来ない事は戦乱の時代を駆け抜け、敗れ去った呂布自身が身に染みて知っていた。
 自分と互角程度の腕で、世界を制すると言ってのけたDIOに対し、呂布は嘲りの視線を向ける。

「くく、知らぬという事は幸せだな。このザ・ワールドの真の力は貴様の間抜けな脳みそでは想像もつかないような力だと言うのに」
448猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 00:59:41 ID:JR1UB9ke
 挑発の応酬、売り言葉に買い言葉。空気は際限無く張りつめ、凍り付く。
 激して我を忘れる様な愚は互いに冒さず、内にある闘争心を昂らせる。

「ほう、なら見せて貰おうか……貴様の本気とやらを!!」

 呂布が駆け出す。
 いつだって目前の障害を力で強引に突き破って来た男は、今回もまたいつもと同じ様に純粋な力のみで自分に立ち塞がる者を打ち壊す為に走る。
 それこそが、天下無双の飛将軍、呂奉先の戦いである。
 
「そうだな、このまま互いに消耗を続けるのはお互いの為にならん。お互いの為に、な」

 DIOは含み笑いを浮かべる。
 少し頭が良かったばかりに哀れな結末を迎えた人形と、最後の最後まで自分の仲間の本性を最後まで知る事がなかった傭兵。二人を葬った頭脳は未だに健在。
 純粋な暴力と狡猾な頭脳を持ち合わせた帝王は、目の前の獣に対処するべく、己の半身を向かわせる。
 互いに拳を振りかぶる。風切り音と共に渾身の一撃が放たれる。二人の拳がぶつかり合う。
 
 刹那、全てが停止した。
 
 衝突寸前、数ミリの間を残して呂布とザ・ワールドの拳はピタリと停止する。だが、それを疑問に思う者はいない。いや、正確には疑問に思うであろう者は今現在それを感知する事ができない。
 ピタリと動きを停止した呂布は瞬き一つせず、ビデオの静止画のように完全に停止している。

「時間にして大体30分といったところか」
449猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 01:00:29 ID:JR1UB9ke
 停止した空間の中で、DIOが楽しそうに声を上げた。
 ザ・ワールドの能力により停止した時の中、DIOは一飛びで呂布の眼前へと降り立つ。
 呂布との戦い、DIOは最初から彼を殺すつもりなどなかった。
 そろそろ夜が訪れるとはいえ、越前、剣崎という手駒を失い、サンレッドは健在。DIOは更なる強大な手駒として呂布を見ていた。
 呂布には通じないと解っていた上での投擲攻撃や、ザ・ワールドでの肉弾戦を行なったのは、呂布の力を測る為というのが目的の一つ。

「素手であってもザ・ワールドと互角に渡り合えるその膂力、気に入った。気に入ったぞ、呂布」

 犬歯を覗かせながら笑うDIOの指には蠢く肉塊。
 先程の戦いのもう一つの目的、それは時止めが使用可能になるまでの時間の確認。
 呂布を手駒にするのに説得は不可能。肉の芽を埋め込む為には苦戦は必死。ならどうするか? 時を止め、その間に肉の芽を埋め込めばいい。
 呂布の凡そのスペックを把握し、下僕にするべきかを見定め、時止め可能までの時間を確認し、肉の芽を植え付ける。全ての目的を達成できたDIOの口から自然と笑いが漏れる。
 
「歓迎しよう、呂布。このDIOの部下になれる事を光栄に思うがいい」

 無双の獣の首に肉の芽と言う名の首輪が繋がれた瞬間だった。


「……では行って来るぞ、DIO殿。簡易ながら武器まで作っていただいて感謝する」
「なに、君にはこれから頑張ってもらうんだ。私に質のいい武器でも支給されていればよかったのだが仕方ない。よろしく頼む」
450猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 01:01:40 ID:JR1UB9ke
 雨上がりの病院の玄関、先端を鋭く尖らせた鉄パイプを片手に持った呂布をDIOは見送る。
 鉄パイプの正体は先程DIOが投げつけたストレッチャーから抜き出したのをザ・ワールドで先端を鋭く斬り、竹槍の様に加工したものだ。医療
 
「任せておけ、貴殿の頼みだ。一人でも多く殺してきてやる」

 不敵に笑いながら去る呂布を見てDIOは満足そうに微笑む。
 洗脳された呂布から色々な話を聞けた。氷の妖術を使う少女や、幻術らしき物を使う武将。そして、あの呂布を軽々と吹き飛ばしたという男。
 だが、恐れる物は何もない。肉の芽は問題なく作用する。時止めの制限は完全に理解した。ザ・ワールドと互角の力を誇る手駒、これだけあって何を恐れる事があろうか?

「運命は未だに私の味方をしている! あと数時間経てばあの忌々しい日の光も消える! ふふ、ふはははは……!」

 一人しかいない病院で帝王は一人高笑いを上げる。

【C-4 病院 1階待合室/1日目・夕方】

【DIO@MUGEN、ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]去勢、右腕骨折(自然治癒中)、背中強打(自然治癒中)
[装備]ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック 、メス10本、痛PSP@現実
[道具]支給品一式(水抜き)、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG、便座カバー@現実
[思考・状況] 基本思考:殺し合いの参加者はもちろん、あの主催者どもも全て殺す。
1:最高にハイって奴だァーッ!
2:サンレッドを殺す、そのためなら手段は問わない。
3:日が暮れる(第三放送)まで病院で待機する。
【備考】
※自身の能力が制限されている可能性を理解しました。
※剣崎達にはザ・ワールドの存在を教えていません。ザ・ワールドの時止め能力が、時間を空けないと使用できないこと、次の使用までの制限時間が30分である事を理解しました。
※禁止エリアが重要そうな施設にかかることは殆どないだろうと判断しました。
※殺し合いを円滑に進めるために強力な参加者がいると考えました。
※呂布から今まで会った人物の話を聞きました。
451猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 01:02:56 ID:JR1UB9ke
「……チッ」

 顔を顰めながら呂布は歩く。DIOの仲間となってから、どうも苛々が止まらない。
 原因不明の苛立ちの対象はDIO。友好的な感情を持つ一方で、その一言一挙動がどうしようもなく呂布を苛立たせる。正直、病院では自分を抑えるのに必死であった。
 DIOに対する好意と苛立ち、二つの感情がせめぎ合い、呂布の苛々は加速的に急上昇していく。

「まったくどうしたというんだ俺は。……とっとと獲物でも見つけて解消させてもらうか」

 自分の額から出っ張った肉塊がヒクリと動いている事にも気付かず、足音荒く呂布は歩き続ける。
 制限による、肉の芽の洗脳力の低下か、最強と謳われた男の負けぬという最後の意地か、気に食わぬ者ならば主にすら刃を向ける飛将軍の気性故か。
 肉の芽と言う名の首輪は、DIOが考えているより脆い。

【C-4 病院近辺/1日目・夕方】

【呂布@iM@S演義】
[状態]腹部に打撲 、全身謎の液体まみれ、足と腹部に傷、肉の芽による洗脳状態、苛々
[装備]竹槍状の鉄パイプ、イージス@FF11
[道具]基本支給品×2(食料・水-1) 三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、 葉団扇@東方project 包丁@現実 射命丸文のカメラ@東方project
サバイバルナイフ@現実 果物ナイフ@現実 拳銃(0/6予備弾24)@デスノート スナック菓子×3 飴×3袋
[思考・状況] 基本思考:DIOの為に参加者を減らす。
1:何を苛ついているんだ、俺は?
2:とりあえず、次に見つけた相手で苛々を解消させる。
3:術師には負けない。
4:チルノとはまた会ったら決着を着ける。
5:メタナイトと全力の決闘をしたい。
6:ブロリーとも決着をつけたい。
7:主催者も殺す。
8:術者(馬岱)との決着もつける。
【備考】
※イージスは意思を持っていますが、封印されているのか本来の持ち主でないためか言葉を発しません。
※斬馬刀は破壊されました。
※塚モールで呂布がわずかに破壊活動を行いました。
※肉の芽の洗脳力が低下している可能性があります。
452猛獣注意 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 01:03:43 ID:JR1UB9ke
「あの呂布がDIO殿の仲間になっただと……?」

 病院から逃げ出した賀斉ではあったが、二人の戦いの行方、何より二人が悪人あるかを確かめたいという願望を抑えきれず、
 恐怖と不甲斐なさに震える自身を奮い立たせ、病院に戻る最中に病院の玄関にいる二人の姿を見て思わず姿を隠したのであった。
 呂布が病院を出て数分、病院から聞こえる高笑いに人の良さそうなDIOの面影は無く、賀斉の中でDIOへの疑心が募っていく。
 だが、賀斉はDIOの元へ行き真偽を問いに行く事が出来ない。
 仮にDIOが嘘をついていた場合、賀斉はなす術無く殺されるだろう。DIOはあの呂布と互角に戦っていた人物。賀斉では対抗する事は難しい。
 不甲斐なさの至らなさに賀斉の握る拳に力が入る。

「某はどうすればいい。教えてくれ、剣崎殿、越前殿、翠星石……」

 無力な男の嘆きが風にのって消えた。

【C-4 病院近辺/1日目・夕方】

【賀斉@101匹阿斗ちゃん】
【状態】肉体疲労(中)、精神疲労(大)、無力感、ずぶ濡れ、眠気、兜未装着
【装備】MEIKOの剣@人柱アリス
【持物】基本医療品、基本食糧、包丁@現実
【思考・行動】
基本思考:仲間を増やして、ゲームを倒し、脱出する。
1、某は……
2、あの二人が悪人かを知りたい。
3、リン殿達から剣崎殿の死の真相を聞き、剣崎殿の仇を討つ。
4、翠星石のような娘が欲しい。
5、DIO殿…貴殿を信じて良いのですな?

【備考】
※剣の花びらは視界を遮る恐れがあるようです。
※賀斉はどこかの明治時代の人と違って普通に日本語が読めます。でも最近の物(携帯電話等)は分からないと思います。
※F-5からA-5に来たのではと気付きました。
453 ◆wgfucd.0Rw :2009/06/06(土) 01:05:42 ID:JR1UB9ke
以上で投下を終わります。
時間がとれなかったは言え予約延長期限をぶっちぎってしまい大変申し訳ありませんでした。
質問等ありましたらお願いします
454創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 01:07:19 ID:pO12ARST
  
455創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 01:08:13 ID:JLPnrbDf
投下乙!
戦闘シーンが丁寧で熱くて面白かった!
呂布の今後が気になるな
456創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 01:10:59 ID:9gbh2+RS
投下乙!
うおお!熱い!そして呂布が…でも呂布だからすぐ解けそうだな…
DIO様は地味にピンチだな…賀斉からは疑われてるし…
ま、その賀斉も徐々に格好良くなってるかな?
457創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 07:03:30 ID:lc8JBHIW
投下乙。
きた! 肉の芽きた! これで(ry

肉の芽か。外すとしたらレッドさんが有力候補かな。関わりの深いスタプラは咲夜さんが絶賛使用中だし……
制限次第か。
458創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 10:44:40 ID:1BxmQXAV
投下乙です。
肉の芽か……呂布の精神力なら打ち破れそうな不思議w
賀斉の存在により、パーフェクトにステルスやってたDIOにも暗雲が立ち込めてきたかな?
459創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 13:14:08 ID:xP1cmmuj
おつおつ
呂布にも活躍の機会が来たか…?
制限前の肉の芽は脳にまで達しているので外すのは容易くない
しかし呂布は気合で肉の芽を屈服させそうで困るw
460創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 16:34:53 ID:vg4hzSwj
三部のポルナレフみたいに、自分の意思を持ちつつ行動しそうですな。
461創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 23:24:33 ID:hp2cT170
おいおい洗脳はダメなんじゃなかったのか?
アレックスの時は禁止食らったのに今回はオッケーなの?
462創る名無しに見る名無し:2009/06/06(土) 23:40:55 ID:1BxmQXAV
完全に洗脳してる訳じゃないんだし良いんじゃね?
そのアレックスの話がどの程度の話か分からないけど
463創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 00:20:48 ID:UzezZmsB
洗脳なんて許せんのう
464創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 00:22:01 ID:dSkn7J8l
アレックスのときはまだまだ序盤だったしこんな早くからキャラの個性潰していいのかって話にもなったけど
今回の呂布はもう放送二回きてるし自我も結構残ってるから大丈夫なんじゃない?
465 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 00:34:00 ID:jF/c0Lbr
出来た…
投下します。
466創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 00:34:20 ID:/k9rq6wY
支援
467 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 00:36:52 ID:jF/c0Lbr
ぽつり、と水滴が落ちた音が、オフィスビルの一階に響く。
自覚が無い殺人鬼…少女、萩原雪歩の水を一階に広がせる作業はまだ続いていた。

「…ときちくさん、大丈夫でしょうか…」

二階に続く階段を眺めながら、雪歩は思う。

(…明らかに今までの行動から見てときちくさんはおかしかった気がします…それに、何か苦しそうだった様な…いや、今はこれに専念しないと)

汗を拭い直すと、雪歩の作業はまた始まる。
徐々に広がる一面の水。雪歩からしたらこの行動は理解できない物だ。
だが、あのときちくだ。必ず得策があるのだろう。
そう、誰もが思ってしまうものである。だってときちくだし。

「…はぁ」

今日何回目か分からないため息。
普通の雪歩ならば、ため息はあまりしない方だ。
だがこの状況だ。普通の少女である雪歩には精神的には少々来てるのかもしれない。
だがそんなのを尻目に、雪歩の作業は続く。

「…あと少し、くらいかな…」

辺りに広がる水、水、水。
それは既に、足の脛まで届く物となっていた。

「…終わった」

最後の水を床に放出させた後、雪歩は疲れた体のまま、階段を上がり、二階へ向かう。
あくまでときちくからは見えない部屋の端で、一人床に倒れる。

(…ときちくさんには申し訳無いけど…こんな私は…眠って…おいて、いいですよね…)

そう申し訳無く思いながら、雪歩の意識は遠くに消えた。

◇◆◇◆◇◆
468創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 00:38:13 ID:/k9rq6wY
 
469 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 00:39:36 ID:jF/c0Lbr

「言ったみたいかな…」

私は一人暗い部屋で窓からの景色を眺めていた。
あの二人の男の姿が消え、上手くやりすごしたと言える。
まぁ本当は殺してやりたいんだけど、今は無理だもんね。

「あ、そういえば…もしここが禁止エリアになっちゃったら何処に行こうかな…」

まさかの可能性を考え、私は地図を広げ、自分の周りを見てみる。

(住宅街…今私が居るとこね。その周りにあるのは墓場と映画館と館とオフィスビル…)

消去法で消していってみる。
まずあの憎い女が居る墓場、映画館方面は危険すぎるのでパス。
と、なると館かオフィスビルとなる訳だが…

「…オフィスビル、かなぁ。かなり端っこだし、他の奴が来たら直ぐに対策出来るし…うん」

そう言うと、渚はオフィスビルの方へと首を向ける。
大きくそびえ立つビルは、明らかにこの殺し合いには合わない。
だが、それがいい。

「…ま、今はここでゆっくりしていくかな…」

そう渚が言うと、夕日の空を眺める。
浮かぶのは自分の大好きな兄の顔。
うろ覚えなのがまた自らの腑甲斐なさを象徴させるが、それでも好きなのだから仕方ない。

「お兄ちゃん、私頑張る。だから、だから…見てて」

だが渚は知らない。
彼の兄は「存在していながらも存在していない存在」だという事を、まだ知るよしも無い。
それは彼女にとってどうなるのだろうか。



二人の決意する少女は、一時の休息で疲れた体を癒す。
…まだ見ぬ参加者を殺す為。

470 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 00:41:20 ID:jF/c0Lbr
【B-2 住宅街 屋内/1日目 夕方】
【野々原渚@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ】
[状態]:ヤンデレ、全身に軽い切り傷、腹部にダメージ(小)、 軽い精神的ダメージ、
親指以外の右手の指喪失、右肩に矢傷
[装備]:チャイナ服@現実 ピョン太君@私立東方学園 アシストフィギュア(サイボーグ忍者)@大乱闘スマッシュブラザーズX
[道具]:支給品一式×3(一食分消費)、タバコ一箱@メタルギアシリーズ、タミフル@現実、北条鉄平の首、北条鉄平の首輪、不明支給品0〜1 、モンスターボール(コイキング)
@コイキングを守れ!ディフェンスに定評の(ryトーナメント
[思考・状況]
1:記憶がめちゃくちゃなのは全員なのかなど確認したい。記憶が不安定で精神的につらい
2:しばらくは隠れてやり過ごす。
3:もし禁止エリアになったらオフィスビルへ向かう。それまではここに居る。
【A-1 オフィスビル2階 管理室前/一日目・夕方】
【萩原雪歩@THE IDOLM@STER】
【状態】:健康、精神疲労(小) 、決意、睡眠中
【装備】: コアドリル@天元突破グレンラガン
【道具】:ナイフ、支給品一式×2(水少量消費)ジャージ@へんたい東方
デスノート(鉛筆付き)@デスノート

【思考・状況】 基本思考:優勝して全てを元通りにする。
1:Zzz…
2:ときちくについていく。
3:死にたくない。
4:殺すのは辛いけど、頑張らなきゃ……。
※ルイージのデイパックは雪歩が持っています

471 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 00:43:17 ID:jF/c0Lbr
投下終了。
タイトルは「INMYDREAM」で。
元ネタは超難解曲であるアニメ、ブレインパワード(うろ覚え)の曲「INMYDREAM」です。
ちなみにうちの姉はこれを完璧に歌いきります。おお、怖い怖い。
472創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 00:54:34 ID:/k9rq6wY
投下乙。
第二回放送後休憩を取る奴が結構多いな。
473創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 00:57:48 ID:6Z16zBLo
あせらないあせらない。
ひとやすみ、ひとやすみ。
474創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 01:30:43 ID:l6UG9svp
殺し合いの舞台に連れて来られて12時間以上も経過したわけだからな。
一般人じゃあ相当しんどいだろう。
475 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:52:26 ID:+h/zO/XF
ときちく、完成しました。
これより投下します
476電子の塔 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:53:41 ID:+h/zO/XF
カタカタカタ……

無機質な光が支配する中に男が一人。
彼は眼球を忙しく動かし、ただ画面という画面を見比べる。
15階を網羅する監視システム。
15階の全てに存在するシャッター。
このビルのブレーカーもこの部屋にある。
そう、これが俺の武器だ。

カタカタカタ……

されど、使いこなせるかどうかはまた別の話だ。
全てのシステムがここに集中しているということは、逆に言えばありとあらゆる機能をこの小規模な部屋にぶち込んだことに他ならない。
座席の数から考えて少なくとも5人は常駐していた、あるいはすべき部屋だと察せる。

カタカタカタ……

カメラ。15階全てを余すことなく抑えている。
そう表現すれば聞こえはいいんだが、その情報量は手に余る。
今は何事もなくせいぜい少女が下で仕事をしているだけだから静かなものだが、正直言って全部を確認するには目が足りない。
必ずどこかの映像は見落とす。
だから3階から上は確認しないといえば嘘になるが、あまり注意してはいない。
1階や2階に意識を傾けてる。
お、いい感じに水浸しになってきたな。

カタカタカタ……

だが全く無視するわけにはいかない。
全てのモニターを見比べて気づいたのだが『非常階段と屋上にはカメラがない』。
もちろん、建物内部に入れば察知できるのだが……これはちょっと。
まあ珍しいケースでもない。マンションなどでも時折ある、欠陥住宅というやつだ。
いや、欠陥ビルというべきか?
シャッターが各階にあるくせ、このギャップには少々ながら嘆息した。
同時に体を包む安心感。
もし知らなければ、システムを掌握してるのに奇襲を受けてしまう……ギャグマンガのような失態だ。
人間、上方向への注意は疎かになりがちだしな。
これを防ぐためには上方の階の様子も気に留めないといけないわけで。
うん、目が痛くなりそうだ。
477電子の塔 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:54:22 ID:+h/zO/XF
カタカタカタ……カチッ

指が疲れてきたので、作業の方を切り上げる。
監視カメラ、スピーカー、シャッターの配置……そしてそれらを作動させるコマンド。
必要最低限ではあるがおおよそ把握できた。
即興とはいえ俺の砦が完成したわけだ。
……言葉で言うと易いけどな。
比喩抜きで1,2時間ぐらいかかったんだぞ。
なにせカメラだけで200個近くあったんだ。
15階分ということを考慮すりゃ当然だが、そうなると映像の切り替えや画面の拡大という機能が付いてくる。
分かってなきゃ話にならんので気合いで頭に叩き込んだが……
スピーカーや空調も似たような感じだ。
こちらも各階単位ではなく各部屋単位だからな。
シャッターが一番マシだったぐらいか。
どちらにせよ、マジで酷い。
全て手探りでやった俺の苦労を察して欲しい。

さて、と。背もたれに体を預け、これからの方針を整理する。
もちろん人数が減るまで可能な限り動かないという1点は変わらない。
問題にすべきは別にある。

それを説明するために、現在手を組んでいる女――萩原雪歩を評価してみよう。
肉体面、精神面、そして頭脳面。
いずれの観点から見ても彼女は間違いなく『弱者』にカテゴライズされる。
何か隠しているのかも知れないがこの際保留だ。
歴史にifは許されないが、もしあのまま見捨ててればどうなっていたか。
大方、誰かに狩られていただろうな。良くてお人好しの足手まといだ。

従順なのは良いがそれ以外に見るべきものはない少女。
将棋に例えれば歩。
攻めと守りの布石にはなるが決定打にはなり得ない、そんなところか。
あの女の価値はしょせんその程度だ。

重ねていうが、隠している手札があるとしても考慮に値しない。
秘密にするということは、俺のために使われるカードじゃないってことだ。
むしろいざというときに俺を刺すためと思うべき。
それを戦力と呼ぶには無理があろう。
478電子の塔 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:55:16 ID:+h/zO/XF
では彼女と2人で行動し続けるとしよう。
過酷な殺し合いを突破できるか。
優勝して最後の1になれるか、あるいは主催を出し抜くことができるか。

以上の情報から導出される解は簡明。
――――否

あまり多人数で連むつもりはないが、現状では切れるカードが少なすぎる。
わかりやすく、殺し合いに乗った奴がビルに殴り込んできたと仮定する。
よほどの脳筋じゃなければ管理室を目指すはずだ。
したがって、迎撃戦になる。
そのとき取れる戦術は
・あの少女を囮に死角から殴りにゆく
・濡れたフロアに電流を流す
・ネイティオとかいう間抜けた鳥に任せる
以上を複合させた搦め手となるだろう。
現戦力での正面衝突は危険すぎる。
戦いは勝利するだけでは無意味。
骨折、臓器損傷、肉体の欠損……重い怪我を負って手に入れた勝利などもとより不要だ。
勝ちに行くのではなく、生き残ることが第一義だ。目的を履き違えちゃいけない。
気は進まないがオフィスビルの放棄も視野に入れるべきだろう。

別に拠点が落ちようと――痛手ではあるが――命が助かるなら構いはしない。
無策な殴り合いも馬鹿馬鹿しい。だから変化球も否定しない。
だが、いつでも先手を取れる、イニアシチブを握れるとは限らない。
禁止エリアに指定されるなり何なりしてビルから叩き出されると、一気に手札が減るのも頭を抱えたくなる。

そう、生存を確実なものにしていくには駒が必要だ。
使いやすい奴、なんて選り好みはしない。
そういうおめでたい人間は淘汰されている頃だろう。
寝首を掻かれるのを覚悟してでも――有能な奴を手元に置くべき。
もちろんあまりに穏やかでない輩は遠慮させてもらうが、リスクとリターンを天秤に乗せなければならぬ状況は近く訪れる。
駒の確保はその最たるものだろう。
そいつの持つ能力と付随する危険性、それらを秤にかけ必要なら手を握る。
――そこに信頼がなくても、だ。
479電子の塔 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:55:57 ID:+h/zO/XF
一番ありがたいのは技術者。
解除できるなら首輪は外しておきたい。
どういう結末になるにせよ、首輪のあるなしで身の振り方が大きく変わってくる。
ただし、彼らは主催者にとって不都合な人種だ。とびっきりのな。
俺なら選考段階で弾く。
しかし、仕事でなく趣味で機械を弄ったりする人間は確かにいるんだ。
記録に残らず、ともすれば人にも知られず、な。
そこまで深く、そして余すところなく調べきれるか。
……おそらくは70人の中に2人か3人ほど『篩から零れた奴』がいると踏んでいる。
今も生き残ってるかどうかは別問題となるが。

次にありがたいのは単純に戦闘能力が高い奴。
技術者と違って、こっちはゴロゴロいるはずだ。
少女の実力はお察しレベル。あるいは俺のために力を振るう気はない。
つまり、戦闘になれば俺に負担がのし掛かるんだ。
それを軽減する意味で仲間に引き入れたい。

なんだかんだで優勝を目指そうとしている少女が異を唱えるかも知れないが、俺にもの凄い依存してるように見えるしなんとか言いくるめられるだろ。
演技である可能性は十分考えられるから警戒しておくに越したことはないがね。

よし、とパソコンに向き直る。
作業再開、というわけではないがPCについても考えることがある。
一番気になるのはブラウザソフトウェアがないのになぜネット環境だけが用意されてるのか、という点。
不自然極まりないが、何らかの意味があるのだろう。
そもそも回線はどこに繋がっているのか。
普通ならプロバイダだが……切り捨てていい。

もう一度、情報を整理しようか。
・ケーブルは必ずどこかに繋がっている(ただしプロバイダではなさそう)
・設営したのは主催者と睨んでよし
・ブラウザソフトウェアが導入されていないことから、参加者の使用は想定されていない
480電子の塔 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:56:39 ID:+h/zO/XF
――なるほど、だんだん読めてきた。
オフィスビルに用意された回線は最終的に主催者の元へと集束するはず。
つまり、主催者が何かを成すために用意したのだ。
警備システムの遠隔操作か。
全てのシャッターを閉じ、かつ入り口を施錠すれば籠城ができてしまう。
突破するには相応の道具と覚悟、そして力が必要となる。
下手すれば食料が尽きるまで、降着することも十分あり得るわけだ。
この状況はあまりに閉塞的だ。娯楽なら『手心』を加えてくるだろう。
もちろん俺はそのような引き籠もり作戦は採用しない。
慎重を通り越して臆病だ。
参加者との接触を極端に嫌うと、駒は増えないし情報は不足するしで緩やかに己の首が絞まっていく。
閑話休題。

あるいは、パソコンで何をしているか把握するためか。
俺がこうして監視システムやスピーカーを掌握したわけだが……それを主催者は察知しているのかもしれない。
中国の当局がWEB上の情報を監視・検閲してるのは有名な話だ。
アメリカだって通信を傍受していると聞いたことがある。
プライバシーもへったくれもないが現実はそんなもんだ。
政府は国民の行動を統制したがるからな。
と、閑話休題。

主催者がネットワークを経由し何か悪さをしているとなると、ケーブルを抜きたくなる。
が、どうせ参加者の行動は筒抜けなのだろう。
放送で死者が呼ばれているということは主催者が参加者の行動を捉えていることを物語っているではないか。
それよりもこのネット環境を『逆用する』ことを考えた方が幾分か生産的だ。

まず、主催本拠地へのクラッキング。
ネットへとつながれているコンピュータ、いや全てのシステムが抱えるリスクだ。
もし本当に主催者へ通じているのなら理論の上では可能なはず。
……バカか、俺は。
んなコトすれば胴体と頭が泣き別れするのが目に見えてる。
第一、俺はそこまで高尚な技術を持ってない。
突破できたらどんだけザルなセキュリティなんだと。

じゃあ、監視・盗聴の傍受なんてどうだ?
本拠地へのクラッキングに比べれば危険は少ないだろう。
もちろん旨味も減るが、他参加者の行動が掴めるのは大きい。
さらには主催側の監視・盗聴の『深さ』も分かって悪いことはない。
システムを落とすのではなく、ただの覗き見でしかないのだから気づかれても即座にボンッはないはず。
なにせ参加者の中にはおそらく脱出や打倒主催者を目指す奴もいるんだ。
火の粉が降りかからないならいちいち構ってくることはないだろうさ。
それに相手のコンピュータやサーバーに直でアクセスする必要はないというのもポイント。
イメージ的な話だが、ネットに流れる情報を待ちかまえて掴むという作業内容でも良いんだ。
……これでも相当じゃないか、おい。
どうやれば良いのか、皆目見当が付かない。
481電子の塔 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:57:38 ID:+h/zO/XF
結局のところ、今の俺にネット環境を使ってどうこうするのは無理なようだ。
一応、頭の片隅に留めておく程度でいいだろう。
いずれ何かの役に立つかも知れないしな。

色々考えてる間に大分時間が経ってしまったようだ。
まあ、そりゃそうか。システムの把握だけでも結構な時間を取られたわけだし。
……それにしてもあいつ、なかなか戻ってこないな。
水を撒くだけなんだからたいした手間はかからないはずだ。
いや、1Fは広いしそれなりの時間は必要か。まて、それをさっ引いても遅すぎる。
何かあったのか?
カメラの映像には特に異常は見られな……っておい。

モニター越しの光景に絶句する。
そして3秒後にはさも呆れたかのように額に手をやるときちくの姿。
確かに雪歩は管理室から『直接』見えない絶妙な位置で眠っている。
しかしながら、無機質なレンズは怠けることなく仕事をしていて。
電子化された情報はきちんと管理室に届けられた。
もちろん彼は抜かりなくそれを受け取っているわけで。

――――おいおい、そんな堂々と寝るなよ……

せめて外から来た人間に見つからないように身を隠せ。
ときちくの抱いた、あまりにシンプルな感想である。

【A-1 オフィスビル2階 管理室/一日目・夕方】
【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:健康、精神疲労(小)記憶の混乱(思考は正常)
[装備]: ナイフ×3、包丁×3、ブレード@サイべリア フライパン
[道具]:基本支給品*3、フライパン、フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー 、
首輪探知機(残り48分) 銃(14/15)@現実、モンスターボール(ネイティオ)@ポケットモンスター
【思考・状況】 基本思考:生き残り、真実を知る。
0:何やってんだよ……
1:参加者が20人を切るまで基本的に動かない。
2:誰か着た場合には十全に対処する。
3:囲炉裏……麻生太郎……?
4:雪歩を利用するが、念のため警戒しておく。
5:他にも使えそうな人間がいれば駒として利用する。
6:自分からは殺さない。
7:自衛のための殺害は已む無し。
8:頭痛が治まってよかった。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されていましたが、2割程度解けたようです。
※囲炉裏に関しては今は『知っている』という程度だけです。
※ローゼン閣下(麻生太郎)に関することがフラッシュバックしました。
※自身の記憶に関してのフラッシュバックがありました。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
※自分の記憶がおかしいと自覚しています。
※オフィスビルのネットは主催者と繋がっていると推測しました(真偽は不明)

【オフィスビルの構造について+】
非常階段と屋上が監視網の死角になっています。
482 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 01:58:38 ID:+h/zO/XF
投下終了。
突っ込みどころあればよろしくお願いします。
483創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 12:27:47 ID:a7VQEs2d
感想をば。

>INMYDREAM
一般人なら疲労も仕方あるまい。
しかし万が一襲われたら渚の方は…
でも基本的に見つかりにくいよね。
ところで疑問なんですが、
>>469において墓場は少し遠すぎて選択肢に入らないのではないでしょうか?

>電子の塔
ビルそのものが武器…恐ろしいw
しかしときちく一人では辛そうだな。
いずれは誰か頼りになる奴と合流しないとしんどいな。

ともかくお二方、投下乙です。
484創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 13:46:34 ID:S676xa6C
お二方共投下乙です。
オフィスビル周りがうまく立て続けにきましたね。
正直把握が楽でありがたいです。

雪歩・渚の方は、両者共に殺人を経験した一般女性ということで、それなりに疲労がきているようですね。
渚に限っては、精神的には殆ど堪えてなさそうですが。
二人が出会うことになったらどのようになるのか、気になります。

ときちくは……何という硝子の塔。籠城の準備が着々と進んでますね。
これで禁止エリア指定をくらったら労力的に涙目どころじゃない話ですね。果たしてどうなるのか。
485 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 22:07:01 ID:jF/c0Lbr
投下乙です。
ときちく凄いな…それに俺が投下してから書くの早ッ!?
まさか…貴様、予知能力があるのか…?

墓場の件ですが、確かに遠いですね…
ですが自分としては1エリア1キロらしいのでそこまで遠くは無いかな、と…
駄目でしたら良いですが…
486創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 22:13:23 ID:QvNxVjaQ
1エリア1キロって明言されてたっけ?
かなり狭く感じるんだが…
487 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 22:15:18 ID:jF/c0Lbr
あるぇ…?
違ったかな…一キロ×一キロてのはちょこちょこ聞くんだけど
488創る名無しに見る名無し:2009/06/07(日) 22:27:56 ID:a7VQEs2d
俺も一キロ×一キロで計算してた……

>>485
いいかもしれませんがそれだとホテルや塚モールや図書館やオアシスも選択肢に入っちまいますぜ旦那
489 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 22:38:36 ID:jF/c0Lbr
しまったァ!はめられたぁ!
俺に…俺に5分時間をくれ!
素直に修正してくる!
490 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 22:39:53 ID:+h/zO/XF
>>485
実はKX氏がどんな作品書いても問題が起こらない構成になってたり。
話の9割が「ときちくのちょっと鬼畜な考察」ですからね。
ラストの引きをKX氏の作品次第で調整するだけで良いわけで……
491 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 22:43:16 ID:jF/c0Lbr
>>469から

「言ったみたいかな…」
私は一人、暗い部屋の中で窓からの景色を眺めていた。
あの二人の男の姿が消え、上手くやりすごしたと言える。
まぁ本当は殺してやりたいんだけど、今は無理だもんね。あくまで今は慎重に行かないと。

「あ、そういえば…もしここが禁止エリアになっちゃったら何処に行こうかな…」

まさかの可能性を考え、私は地図を広げ、自分の周りを見てみる。

(住宅街…今私が居るとこね。その周りにあるのは映画館と館とオフィスビル…)

消去法で消していってみる。
まずあの憎い女が居る…もしかしたら居たかもしれない映画館は危険すぎるのでパス。
と、なると館かオフィスビルとなる訳なんだけど…

「…オフィスビル、かなぁ。かなり端っこだし、他の奴が来たら直ぐに対策出来るし…うん」

そう言うと、私はオフィスビルの方へと首を向ける。
大きくそびえ立つビルは、明らかにこの殺し合いには合わない。
だが、何故かそれが良く私には見えた。

「…ま、今はここでゆっくりしていくかな…」

そう呟き、夕日の空を眺める。
浮かぶのは私の大好きなお兄ちゃんの顔。
うろ覚えなのがまた私の腑甲斐なさを象徴させるが、それでも好きなのだから仕方ない。

「お兄ちゃん、私頑張る。だから、だから…見てて」
私の夕日を見上げるのはまだまだ終わりそうにない。
◇◆◇◆◇◆

だが渚は知らない。
彼の兄は「存在していながらも存在していない存在」だという事を、まだ知るよしも無い。
それは彼女にとってどうなるのだろうか。



二人の決意する少女は、一時の休息で疲れた体を癒す。
…まだ見ぬ参加者を殺す為。
492 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 22:45:25 ID:jF/c0Lbr
>>490

>実はKX氏がどんな作品書いても問題が起こらない構成になってたり。

あ、ありのまま起こった事を(ry
うわぁ、それは申し訳無い…
493 ◆T0ldTcn6/s :2009/06/07(日) 22:49:32 ID:+h/zO/XF
>>492
いやいや、予約したのはあなたが先なわけですし……
私が合わせるのが筋でしょう(汗
494 ◆KX.Hw4puWg :2009/06/07(日) 22:51:34 ID:jF/c0Lbr
いやいや、SSに早い遅いもありませんよ…。

そろそろスレ独占になるので俺はこれで。
495創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 09:49:45 ID:oFDBj97k
やべぇ、サンレッド読んでて気付いたんだがサンレッドの必殺技コロナアタックじゃね?
496創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 12:48:46 ID:vzJe/m2O
コロナアタックはヴァンプが考えた願望技じゃね?
多分、同種の技だとは思うけど
497創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:17:29 ID:giYv6+0F
代理投下
498創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:18:10 ID:giYv6+0F
177 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 15:57:25 ID:rNyqomFo0
「様子を見に行く?駄目だ」
「どうして駄目なのよ!」


 光の元を見に行きたいと言うチルノ。
 だがそれを獏良を許可しない。
 当然と言ったら当然である。
 わざわざなにか危険が渦巻いているような場所に自分自身から行く必要はないのだ。
 光があったということはそこには人がいるということ。
 その光の元にいる人が殺し合いに乗っているかどうかは別としてそこには人が集まるだろう。

 この殺し合いの場で人と人の触れ合いに飢えるもの。
 あるいは人を殺すことに飢えているもの。

 危険人物がいる場所にわざわざ自分から乗り込むというのは獏良からしてもタケモトからしても勘弁したいところである。 



「映画館の調査に行くには今からD-3が禁止エリアになる前に全力で突っ切る必要がある
 もう1時間時間があるかどうかだ。 幸いD-3は平野で特に障害物はない。
 おそらく俺達でも走れば十分間に合うだろう、即出発すればの話だけどな」
「映画館なんて放っておいてもいいじゃない!」


 それに既にもう時間区分としては午後に至っている。
 今からならば一般人である獏羅やタケモトの体力でもなんとかD-3が禁止エリアになる前にD-3を抜けることができるだろう。
 それでも今ここで時間を喰いすぎると禁止エリアで首輪が爆発するなんて言うことになりかねないが。

 獏良もそんな間抜けな死に方はご免である。
 さっさとここを出発して僅かでも余裕を持っておきたいところ。
 今チルノを説得している時間さえも惜しいのだ。


「その場合美鈴やメタナイト達を置いていくことになるが戦力的には大丈夫か?
 特殊な技はチルノが使えるだけで俺達二人はあくまで人間レベルの戦力しかないが」
499創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:18:54 ID:giYv6+0F
178 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 15:57:58 ID:rNyqomFo0
 そんな風にチルノに言い聞かせていた獏良のもとにタケモトが一枚の紙と自身とチルノの荷物を持って奥から現れる。
 そのタケモトの姿にチルノは残念がり、獏羅良は迷惑そうに反応する。


「タケモト。お前が余計なこと言うからチルノの世話まで俺がやくはめになったじゃねーか」
「すまんな。俺としてもチルノの無謀な挑戦には付き合いたくないんでな」
「無謀ってなによ!あたいはさいきょーなのよ!」


 タケモトとしても当然あの場所に行きたくなかったのは当然だろう。
 だが自分でチルノの説得をするのは明らかに面倒な話。
 だからこそタケモトはその説得する役を獏良に押しつけたのだが―― 

 まぁチルノがそんな説得で納得することはなくただただ時間が過ぎていただけだが。
 はっきりといってこの時間のロスは痛い。
 時間のロスが首輪の爆発――自分の命と直結しているのだから当然だが。


「ま、それは置いて置いてそれは恐らく大丈夫だ。
 わざわざこんなぎりぎりの時間まで禁止エリアにノコノコ居座っている馬鹿はいないだろうし
 戦闘好きな奴らはチルノよろしくあの派手な光が上がった場所に行きたがるだろう
 今の状況なら危険人物と遭遇することなく映画館まで到達することができる」

「ならばさっさと準備をしないとな、急がないと危険人物と遭遇はしませんでしたが禁止エリアでtktkタイムなんてことになっちまう
 美鈴達への置き手紙はもう準備しておいたぜ?」


 獏良の言葉にタケモトが応える。
 獏良にチルノを押しつけている間タケモトも何もしていなかったわけではない。
 しっかりと最低限時間のロスを抑えるための行動。
 美鈴達へ自分たちが先に映画館を向かったという旨を伝える置き手紙を書いていたのだ。
500創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:19:59 ID:giYv6+0F
179 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 15:58:33 ID:rNyqomFo0
「準備がいいな」


 素直にそれに感心する獏良。
 チルノを押しつけてから対して時間は立っていない。
 もともと書くことを想定して押しつけていなければそういうことはできないだろう。
 そこに感心しつつも獏良はタケモトを引っ張りチルノから僅かに遠ざける。


「さっき美鈴達がきたのには気づいてるか?」
「あぁ、気が付いてたがお前が一人で対処してたから放置しておいたが何か問題があったのか?」
「変更点は一つだ、お前は藤崎の失踪に”気が付かなかった”
 あとは同行者が2名ほど増えていたってことぐらいか1人は包帯の男、要注意人物だ。」


 獏良はタケモトが先ほどの美鈴とメタナイト、そして明治組について軽く説明する。
 包帯の男という言葉に多少タケモトは表情を変える。
 だがそれは一瞬のことですぐにタケモトは平常心を取り戻す。


「オーケイ。映画館についたらその時の内容を詳しく聞かせて貰おう。
 包帯の男が気になるがお前が放置したってことは問題ないってことだろう?」
「現在のところはそういうことだな」 

「ちょっとあんたたち勝手に話を進めないでよ!あの光の出所に何があるかきょーみはないの?」


 軽く先程の件について情報を交換し終えたところでチルノが寄ってくる。
 チルノに先程の話を聞かせなかった理由――

 ただ後々面倒なことになりそうだから

 これだけである。
 事実として藤崎の件の真実をチルノに教えたりしたらほぼ確実にそれを漏らしてしまうだろう。
 だからこそいままで2人は藤崎の件についてチルノに対してただ気が付いたらいなくなっていたとしか教えていないのだ。
 チルノに面倒な情報を与えると面倒なことになる。これは2人の共通認識である。
501 ◆CqqH18E08c :2009/06/08(月) 19:20:18 ID:RsXJ1JQj
指摘が状態票以外になかったようなのでとうかしますなのです
502創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:20:40 ID:giYv6+0F
180 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 15:59:33 ID:rNyqomFo0
「興味がないと言ったら嘘になるがあそこに行く必要性は感じないな」


 実際のところタケモトと獏良はあの光のあった場所に行きたいと感じている。
 純粋な興味本位である。
 少なくとも光が上がったということはあそこには人がいるということ。
 その人が危険人物であるかはどうかは別として。

 しかしただ興味があるというだけでわざわざそこに行こうという必要性を二人は全く感じない。
 当然である。危険人物が集まるような所に乗り込むなんて正気の沙汰ではない。


「興味があるならいけばいいじゃない」


 一方チルノはというともともと何も考えていないので
 興味という欲求の気の向くままに行こうとする。
 すなおというのもある意味考えものである。


「はぁ……お前は最強なんだろう?最強のお前が映画館に行くという予定を崩していいのか?
 人の上に立つ”最強”が朝令暮改じゃ誰もついてこないぞ?」

「む……、むむむ……仕方ないわね……予定通り映画館に向かうってことでいいわよ
 ただし映画館にむかった後は絶対にあの光の根源をつきとめるわよ!」

「はいはい、わかったわかった。」


 タケモトはチルノの譲れないところ”最強”を持ちだして半ば強引に説得を終える。
 チルノが最強という言葉を出されると認めるしかないということをタケモトはすでに把握済みである。
 そういうことでタケモトはささっとチルノの説得を終える。
 さっきまでの説得の難航が嘘のようである。


(自分で説得した方が早かったんじゃないか……?)


 獏良は心の中でそう呟いた。


◆◆◆
503 ◆CqqH18E08c :2009/06/08(月) 19:21:14 ID:RsXJ1JQj
あ、このタイミングで代理投下してもらえるとは……感謝

被ったのにふいたw
504創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:21:22 ID:giYv6+0F
181 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 16:00:24 ID:rNyqomFo0
「あやややや。アポロさんはC-2の方向から中央を目指すと思っていたら読みが外れてしまったようです。」


 文、グラハム、キョン子はアポロが向かった方向を見逃していた。
 ――否、文だけは正確にアポロがまっすぐにD-3へと向かっていたのを確認していた。

 しかし文はあえてそれを知らせず体よくC-2の塔へと向かった。

 なぜか?

 単純な話である。戦闘があった場所に放置してある可能性の高い支給品の回収。

 化け物とはいえ死んでいた怪物は参加者だろう。
 支給品は一律として参加者全員に配れているはずである。

 だがあの時は自身の気絶や危険区域からの離脱でとても支給品の回収をするような暇はなかった。
 ならば現在はどうか?

 未だに疲労しているとはいえ先ほどより全然マシであるし
 あの戦闘から時間もたっており塔一体が危険区域から外れている可能性が高い。

 またC-1、D-3と禁止エリアに挟まれる形となったC-2周辺に戦闘狂が来る可能性も低い。

 以上のことから彼女はアポロを素直に追わず一度C-2塔へと向かったのだ。


「何をしているのだ?」

「私は新聞記者ですしこういう怪物の生態には少し興味がありまして」


 文はいたって自然に七星宝剣で怪物――スプーの死骸を切り開く。
 怪物の生態に純粋な興味があるのは事実だ。
 しかし文が今このスプーの死骸を切り開く上で一番興味を持っているものは――


「デイパック……?」


 スプーの死骸から取り出されたもの、それは多少溶けていたが確かにデイパックだった。
 これが文が一番興味を持っていたものでもある。
 文は化け物ならば何も考えずに支給品を食べているのではないかとあたりをつけ死骸を切り開いたのだが、
 それは見事に的中していた。
505創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:22:02 ID:giYv6+0F
182 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 16:00:58 ID:rNyqomFo0

「これは思わぬ拾いもの。中身を確認してみましょうか。」


 言葉だけ見れば白々しい。
 しかしそれにしっかりとした演技、行動が伴えば自然にしか見えなくなる。
 文の行動にはグラハムも、先ほどから黙りこくっているキョン子も不信感を全く持たなかった。


「基本の支給品にカードが4枚……」
「カードは4枚1セットではなく3枚の1セットと1枚1セットの二組のようですね。
 3枚セットのほうはグラハムさんが持っているものと同じ種類でもう一つはまったく別種の物」


 スプーの死骸から取り出された特別支給品、それは”DMカードセット””三国志大戦カード”の2つ
 

「これは説明書を読むとかなり偏っているな……どちらもお助けアイテムではないか」
「とても便利なお助けアイテムでも怪物にはそれを利用できるだけの能力はなかったと。
 カードの所持数はグラハムさんが3枚、キョン子さんが2枚、私が0枚」

 そこまでいうと文は4枚のうちのカードの3枚を自分のデイパックに入れ
 残りの1枚をキョン子に渡した。


「これでカードの所持枚数は各自3枚づつですね。」


◆◆◆
506創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:22:43 ID:giYv6+0F
183 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 16:01:36 ID:rNyqomFo0
「さて、ここにいれば禁止エリアから抜け出そうという人と会える公算は高いでしょうが……
 第三放送まで時間はあまりありませんしそれ以前に禁止エリアになる直前まで禁止エリア予定地にいる人などいるのでしょうか?」


 そう、アポロは誰ともなく呟いた。
 先ほどまではこんな呟きを言葉を返してくれるものがいた。
 しかしその言葉を返してくれた少女はこの場に無い。

 いや、すでにこの世の人ではない。
 つい数時間前までその少女はこの殺し合いの場に置いて不釣り合いなほどの健気さを見せていたというのに。


「……あと10分ほどでD-3も禁止エリアとなりますね。もう恐らく禁止エリア予定地にいた人は全員脱出したみたいですね。
 文さん達が戦闘したという塔に向かいましょうか。もしかしたら何らかの手がかりがあるか知れません」


 アポロに呟く必要はまったく無い。
 だが僅かな時間ではあるがこの場で少女と過ごした。
 それだけで自分の考えたことを言葉にして出すという行動が自然と出てしまうのだ。


「さて、それでは離れましょうか。人が来ないのにこの場にとどまり続ける利点は全くありません。
 速く移動し第三放送までには映画館に戻らなければなりませんしね」


 そういって禁止エリアとは違う方向――即ち塔の方向へと進路を変えるアポロ。
 だがそのアポロの視界に3人の人影が入った。

 2人は男、1人は女。
 禁止エリア内部から抜け出すためなのか走っている。

 この距離なら禁止エリアから抜け出すことは十分に可能だろう。

 時刻は午後から夕方に変わろうとしていた。
507創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:24:07 ID:giYv6+0F
189 名前: ◆CqqH18E08c[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:32:50 ID:3464d4mc0
しゅーせい

【D-2 /一日目・夕方】
【アポロ@チーターマン2】
[状態]:健康、悲しみ
[装備]:養由基の弓@三国志\(矢残り6本)、逆刃刀・真打@フタエノキワミ、アッー!
[道具]:共通支給品、、果物ナイフ@現実
[思考・状況]
基本思考:ゲームの転覆
1:中心部に向かい、首輪を解除できる人材を探す。第三放送までには映画館に戻る。
2:戻れなかったら……。
※羽入と蜂はDr.モービスの生物兵器だと思っています。
※新堂の死体を発見しました。みさおには伝えていません。
※羽入と軽く情報交換をしました。
※現時点で、射命丸たちが追いかけているのを知りません。
508創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 19:24:47 ID:giYv6+0F
【ドナルド組首輪解除班共通思考】
1:映画館へ到着。美鈴達は置いてゆく
2:映画館を調査。フランを待つ。
3:それと平行して首輪の解析。

【バクラ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 】
[状態]:服に軽い汚れ、疲労(中)
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王
[道具]:共通支給品、 光学迷彩スーツ@東方project(機能に支障あり)、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
1:ドナルド組首輪解除班として行動する。
2:脱出フラグをへし折り、参加者の心の闇を急速に増大させる。
3:タケモトが話のわかる奴でよかった。
4:誤情報を流し争いを促進する。てゐの情報、藤崎の情報など 。
5:最終的には優勝狙い。
※原作終了後(アテムが冥界に帰った後)から登場
※光学迷彩スーツが故障しました。使用者の透明化に支障はありませんが手に持った道具は消えません。(メタルギアのステルス迷彩使用時と同じ状況で、武器だけが宙に浮く状態)
※秋月律子の潰れた頭を発見しました。
※毒蛾のナイフは特徴的な傷跡を残す事に気が付きました。
※トキから情報を得ました

【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:健康、疲労(中)
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式、精密ドライバー@現実 野菜ジュース@ぽっぴっぽー カミーユの首輪(一部破損) ドアラの首輪 シルバーウルフ(12/12) (予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲 万葉丸(11/30)@零シリーズ 強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)
[思考・状況]
1:生き残り脱出する,そのためには……な……
2:大連合は組まない、最低限の人数で行動
3:施設を回って情報を集め、その真偽を見抜く
4:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
5:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
6:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
7:誰が創造者なのか教えてやんよ
8:チルノの変な記憶とやらが気になる
9:獏良を警戒
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報(盗聴器、死者の首輪は爆発しにくい)を知りました。
※寝ている間の情報は獏良から得ました
※チルノの異変について気が付きました
※トキから情報を得ました
509 ◆CqqH18E08c :2009/06/08(月) 19:31:26 ID:RsXJ1JQj
【チルノ@東方project】
[状態]右肩甲骨、左肋骨に若干のヒビ(怪我は70%程度回復) 疲労(中)
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らないが手当たり次第倒して部下にして回る、主催を倒す
1:さいきょーのあたいを馬鹿にしたわね!
2:さいきょーを証明する。
3:さいきょーのあたいがさいきょーのチルノ軍団を結成して主催者を倒す。
4:呂布を倒して部下にする。
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※スプーを妖怪だと思っています。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ましたが、一瞬触っただけのため断片的にしか得られておらず、
習得した剣技もまだ不完全です。
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました





途中までだいりとうかしてくださったかたありがとうです!!
510 ◆CqqH18E08c :2009/06/08(月) 19:32:12 ID:RsXJ1JQj
◆◆◆


(これ拾ったけど報告しないでいいのかな……)


 先ほどからずっと黙りこくっていたキョン子。
 この場で自分が何をすればよいのかそれを見失っている彼女。
 もっとものこんな状況で自分が何をしなければ分かれという方が酷ではあるが。


「キョン子さん、アポロさんはこっちにはいないようですし探索もほどほどにして移動しますよー」

 
 文の声が気が付かぬうちに離れたところから聞こえていた。
 自分の思考に没頭するうちに離れてしまっていたらしい。


「あ……すみません」


 キョン子は拾ったものを自分のデイパックの中に入れると
 文の元へとぼとぼと向かった。


【C-2 塔前/一日目・夕方】
【射命丸文@東方project】
[状態]:疲労(小)、脇腹に中程度のダメージ、服がボロボロ
[装備]:七星宝剣@三国志?
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、究極のコッペパン@ニコニコRPG 三国志大戦カード(不明)@三国志大戦 DMカード2枚(不明)@遊戯王
    緋想の剣(気質が十分集まった状態で小規模な地震を起こせる。天候変化の有無は後の書き手さん次第)@東方project
    モンスターボール(空)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
[思考・状況]基本:一番大事なのは自分の命、次がチルノさん。後はどうでもいい。
0.脱出は怪しいかもね……。
1.こんどこそアポロの後を追う。
2.情報収集。自己保身を優先する。特に究極のコッペパンは絶対に自分で食べる。
3.主催者の方が強そうだったら優勝狙い、脱出できそうなら脱出狙い。それまでは2に徹する。
  少なくとも人数が半分以下になるまでは立場を確定させない。
4.優勝狙いが確定しない限りグラハムと一緒にいてやる(ただし優勝狙いに決めたら速攻で殺す)。
5.ブロリーと出会ったら何を犠牲にしても全力で逃げる。
6.呂布を警戒。
※自分の方針を再確認しました。
※野々原渚が何らかの特殊な移動手段を持っていると考えました。
511 ◆CqqH18E08c :2009/06/08(月) 19:32:58 ID:RsXJ1JQj

【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:ほっぺたにビンタ痕
[装備]:ガリィ@FF11 FF?、ゴブリンバット@ニコニコRPG
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、ホイールオブフォーチュン@遊戯王5D's
    DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
    不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG
    キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[思考・状況]
1.フラッグ(文)に惚れた
2.フラッグを守る
3.もう自分のミスで誰かを死なせてはならない。
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。


【キョン子@涼宮ハルヒコの憂鬱】
[状態]:健康 、悲しみ、文に対する怖れ
[装備]:DMカード【ユベル】@遊戯王デュエルモンスターズ、くず鉄のかかし@遊戯王シリーズ  DMカード(不明)@遊戯王
    言葉のノコギリ(レザーソー)@school days
[道具]:支給品一式×3(食料、水一食分消費)、長門有希のギター、Ipod(少佐の演説の音声入り)@HELLSING
     カレーセット@るろうに剣心、うまい棒セット@現実 、ピーマン@星のカービィ
     アイス詰め合わせ@VOCALOID、海賊帽子@ミュージカル・テニスの王子様
     カレーセット@るろうに剣心 不明支給品@1
[思考・状況]
0:……自分は、どうすればいいの?
1:生きて帰りたい
2:殺し合いには乗らない
3:とりあえず文さんたちと一緒にいる
4:町へ行きたいけど贅沢は言わない。
5:異世界という確信を得るため情報を得る。
6:ユベルはなんで放送のこと知ってるの?
※グラハム、大河と情報交換しました。
※ 不明支給品は塩のものでした、(武器ではない?)

【ユベルの思考・状況】
1:大好きだよ、十代……
2:十代に会うためこの世界を『愛』(苦しみと悲しみ)で満たす。
3:そのために女(キョン子)を利用し、痛みと苦しみを味あわせる。
4:彼女も誰かを愛しているのかな……?フフフ……
5:あの女(文)もちょっと面白そうだ……。
[備考]
※ 制限によりユベルは参加者の体を乗っ取ることができません。
※ 参加者との会話はできますが、自分からの実体化はできません。
※ バトルロワイアルの会場を異世界の一つだと思っています。
※ 自身の効果以外で破壊された時、第2形態、第3形態に進化できるかは不明
512 ◆CqqH18E08c :2009/06/08(月) 19:34:11 ID:RsXJ1JQj
以上です
代理投下して下さった方本当にありがとうございました



タイトル:禁止エリアの抜けた先
513 ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 20:53:32 ID:ORcZE5i1
おつかれさまです。

チルノの扱いが二次創作でよくある扱われ方まんまで何ともw
なんかこのロワの良心な気がしてきましたw

では、私も投下します。
514The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 20:55:12 ID:ORcZE5i1
クラッシャーは草原に佇んでいた。
もちろん、それは先ほどまで追っていた3人組と接触することを、諦めていることに他ならない。
理由は単純、クラッシャーの経験……、である。

「(あの軍服の男! 拳銃を持ってやがる!)
 (くそっ、近づいたら頭をスナイプされて一発で終わりじゃねぇか!)
 (俺様にはアサルトライフルは無いってのによぉ!)
 ホァァ、ホァァァァアアゴホッ…………。」

うっかり叫び声を出しかけ、うまく咳で止まり、事なきを得る。
そう、クラッシャーが嫌いな事は、こちらが攻撃できないところから銃撃されることである。
愛用のアサルトライフルで蹴散らそうと思って近づくと、いきなり撃たれてしまう事のいかに腹立たしいことか。
ましてや今の自分には飛び道具は無い上に、満足に回避運動もとれない、そしてなにより――これは現実だった。
そんないつもいつも、狙撃で痛い目を見せられ続けてきたアンリアルトーナメントの記憶が、クラッシャーを止めたのであった。

「(汚いなさすが銃器きたない。)
 (こんな刀一本で俺が串刺しオゾンできる相手じゃねぇ。)
 (ひとまず、別の場所へリンを探しに…………。)」

「クラッシャァァァァアアアアアアッ!!」
515The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 20:56:12 ID:ORcZE5i1
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

その時、草原に響き渡る雄たけびが一つ。
強烈な叫び声に一瞬身をすくませるクラッシャーだったが、体を捩り、その声の元を確認する。
いや、本当は確認する必要もなかったのだろう、その声の主はクラッシャーが既に知っている男の物だったのだから。
巨体を揺るがし猛進してくるアレックスに対し、クラッシャーは対応が遅れてしまっていた。
だが、蝕まれた体、不自然な体勢、さらにはそんな状態で奇跡と思われる速度で無限刃を引き抜き対応した……。

「うおおおおおおおおおおお!!」

しかし、本当に対応できただけで、現実は非情である。
アレックスの渾身のスラッシュチョップは、クラッシャーの手から無限刃を弾き飛ばし、クラッシャー自身も荷物を巻き込みながら、スケボーから叩き落とされてしまった。
とっさにクラッシャーはなんとか反撃しようと試みるが、荷物は全て手の届かぬ位置、いわゆる"詰み"の状態。
クラッシャーに残された選択肢は、言葉を発する事だけだった。

「ゲフッ……、ゲフゲホォァ……、ぐ、畜生……。」

いや、言葉すらまともに発せられない。
そもそも、数刻前に殺そうと襲った男をいまさら説得するなど無理がある。
だいたい、この男は以前別れたときに、はっきりと殺意があることを明言していたのだ。
仕方がない、と、クラッシャーは目を瞑る。
正直なところを言うと、全然仕方がなくはない、ただ、自分にこんな結末がくるのではないかという思いは…………、あった。
516The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 20:57:13 ID:ORcZE5i1
「(本当にすまねぇ、リン。)
 (結局、俺は何もしてやれなかったぁ。)
 (本当はお前を優勝させてやりたかった、それで望むものを望めばいいと思ってた。)
 (でも、俺はもうここまでだ。)
 (だからこそ、俺の分まで生きてくれ、たのむ…………。)」

一時、ほんの一時、クラッシャーの頭に様々な思い出が溢れていく。
口いっぱいに頬張ったタピオカパンのこと、食べ飽きたソーセージに絶望したこと、コーラの噴水を作ったこと、忍者の真似をしたこと、日本のアニメの女の不可解な行動のこと。
そんな思い出がわずかな間に浮かんでは消え、浮かんでは消えて行った……。
そして、その最後の一つが消えたとき、クラッシャーは改めて口を開く。
最後に言うセリフは決めているのだ、いつものやつと、それから、できて間もないこの気持ちをありのままにと。

「天皇陛下と……、我侭なお姫様の恋路に……、万歳……!」

……。
………………。
………………………………………………。
517The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 20:58:23 ID:ORcZE5i1
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「なんで、抵抗しないんだ……。」

やけに遅い処刑人の一撃を待つクラッシャーの耳に、突然聞こえた言葉。
それは先ほど猛り叫んでいた人物とは思えぬくらいに淡々とした言葉。
やれやれ、せっかく辞世の句まで用意したっつのに、とクラッシャーは言葉を返す。

「……できねぇからしねえんだよ、クソ野郎、ゲホホホホッ。」

「じゃあ、なんで逃げない?
 お前、優勝を狙っているんだろ……。
 こんなところで死んでいいのか……?」

「うるせえ、俺様をどっかのヘタレと一緒にすんじゃねぇ……。
 逃げても逃げられねぇんだから、ゴホッ……、無様な真似はしねぇんだ……。
 わかったらとっとと止めを刺せよ、このウドの大木め、ホホッ……。」

ウドの大木と言って、自分で苦笑するクラッシャー。
優勝を狙おうとして叶わず、好きな娘を守ろうとしてそれも叶わず、ただ寝っ転がって、斧を打ち込まれるのを待っているだけ。
誰がどう見ても、その言葉に相応しいのは自分自身である。
だが、なお斧の風切り音は聞こえず、痺れを切らしクラッシャーを閉じた目を開いた。
開けたとたんにアレックスと目が合う、そしてそのまま、再三口を開く。
518The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 20:59:40 ID:ORcZE5i1
「はやくしろよ、そんな成りで肝っ玉がねぇんだな、この野郎……。
 んな蛆虫見てえなことしてるんだったら、ポテト食うといいっすよ、ゲホッ……。」

「………………。」

「そうだ……、どうせついでだ……、リンも探し出して殺すんだろ……。
 せめて……、あいつの弟のレンに会わせてからにしてやってくれよ……、ゲホッ。
 あいつはいろんな意味で純粋すぎたんだよ、良い悪いと考えるとか、それ以前にな……。
 だから、頼む……、ゲホッ……、あいつだけは…………。」

「もういい…………、もういいっ、何も言うな!」

耐えきれなくなったようにアレックスが言う。
両者の目線は依然として交差していたが、その目の――心の内は大きく変わっていた。
アレックスは再び何が正しいのかを考えさせられている。
ハクが正しいのか、カイトが正しいのか、結局決着が着かなかった様に、今のクラッシャーやリンが間違っているのか判断ができない。
先ほどクラッシャーは"リンは純粋すぎた"と言ったが、それを言うのならクラッシャーだって、純粋すぎたのかもしれない。
そう、やったことは大きく違えど、クラッシャーとカイトの行動理念は全く同じ、自分が生き残りたかっただけ。
あった違いはクラッシャーに力があり、カイトが無力だっただけ。
あった違いはクラッシャーがゲームに乗り、カイトが乗らなかっただけ。
あった違いはクラッシャーが恋人を守り、カイトが友情を壊しただけ。
その起源は全く同じ、生き残りたい、ただそれだけ、ほんのちょっぴりの弱さ。
誰が正しくて誰が間違っているなんて言えるはずがない。
いや、誰が悪いかは決まっている、それは……。
519The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:00:56 ID:ORcZE5i1
「右上、左上だ。」

「あ……、なんだよこんなときに、あいつらは今は関係ないだろ。
 とっとと殺せよ、ホホッ、もう、俺は逃げられるくらいに動けるかもしれねぇぞ……。」

「殺さない。」

「ホ?」

「殺さない、ここにいる誰もが本当は悪くないはず、本当に悪いのはあの右上、左上だ。
 俺のハイパーボムはあいつらのために取っておかなくちゃならない。」

「ホホホッ、そんなことを言うのか、ゴホッ。
 あいつらに敵うはずがないだろ、俺らは戦わなくちゃ生き残れねぇんだよ。
 最後に生き残るのは1人、倍数みたく増えるわけがないっての……。」

「それはやってみなければわからない。
 心にやる気のゲージが残っているのなら、決して諦めちゃだめなんだッ!」
520創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:01:30 ID:TCbbiFTN
三倍支援クリーム
521The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:02:00 ID:ORcZE5i1
アレックスの心に蘇るのは紙一重のストリートファイト。
一方的に傷つけられ、相手の威圧感から生まれる恐怖。
全身ボロボロになって初めて見つけられる相手の隙。
その隙に必殺の投げをお見舞いしてやるときの爽快感。
観客にもう帰っていいと言われながらも、そこから再び五分の勝負に持ち込めたときの充実感。
そして、勝ち負けにかかわらず、最後に互いを褒め称える満足感。
そんなストリートファイトの精神はここにはない。
ただ、だからといってここで諦めるつもりも毛頭ない。
自分がヒーローなのかどうかなんてどうでもいい、ただ、逃げても逃げられぬなら――闘うだけ。
そう、逃げられない、それはYou can't escape!――自分自身の異名――であるのだ。
自分に負けたくない、そう、あの憧れのリュウに追いつくためにも……。

「俺はこの現実から逃げない、俺は俺流でこの現実を投げ飛ばしてやる。
 それにその体、たんなる怪我のせいじゃないんだろ、あの時のお前の爆発力の代償といったところか?
 過去に何をしてようが、今二度とお前が誰も殺せないなら、俺がお前を殺す必要はない。
 だから……、速くどこへでも、…………、リンの所へでも行けよ。
 俺はお前と会わなかったことにして……、いなくなってやる……。」

そう言い放つやいなや、アレックスは背を向け、クラッシャーからスタスタ離れていく。
あまりにあっけなく立ち去るその姿に、クラッシャーは呆気にとられて口が開きっぱなしだ。
そんなクラッシャーにひたすらに大きな背を向け、アレックスは歩を進める。
離れていくアレックスと見送るクラッシャー、ひたすらに2人は無言。
結局、クラッシャーの開いた口がしまったのは、アレックスの姿が視野の外へ消えてからだった。
522創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:02:02 ID:SCWpiLUZ
支援
523The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:03:03 ID:ORcZE5i1
「…………、………………ホホッ。
 ………………、現実から逃げない……、か。」

奇しくもそれは、クラッシャーが優勝狙いを選んだ理由でもある。
このロワで出会った人が、皆、口々に和平を求めていたことを、クラッシャー自身は現実から目を背けていると思ったものだ。
戦わなければ生き残れない、これに従わないなんておかしい……。
果たしてこの考えが現実的だったのか、クラッシャーは今、断言できない。
いや、そもそも、これが正しかったのなら、何故自分はリンを好きになって守ろうとしたのか……。
明らかにおかしい事は解っていた、でも、考えたりはしなかった、考える必要がなかった。
彼女のために戦っているときは死ぬのが怖くなかった、だから無茶でも捨て身にでもなんでもできた。
もしかしたら本当は、この気持ちに正直に動くことこそ、現実から逃げずに立ち向かうことだったのかもしれない。
このロワと――あの恐ろしい主催者達と戦って、皆で生き残るということが。

「ゴホッ、……、なんつーか、あいつは……。
 あいつは"ヒーロー"なのかもしれないな、ホホッ。」

自嘲気味にそう呟き、クラッシャーは瞼を再び下ろす。
本当は休まず、すぐにリンを探しにいくつもりだったのだが、体は弛緩していた。
あの男なら、リンを任せても大丈夫だと思った瞬間、体から力が抜けてしまっていたのだ。
だから、クラッシャーは少し休む。
無茶をしすぎた一日を振り返りながら、少し休む。
迷走し続けた少年、クラッシャー。
その目はゆっくりと閉じていった。
524創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:03:58 ID:TCbbiFTN
ハイパー支援
525The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:03:59 ID:ORcZE5i1
【D-4 草原/1日目・夕方】

【キーボードクラッシャー@キーボードクラッシャー】
【状態】全身打撲(ある程度治りました)、顔の痛み(ある程度治りました)、極度の後遺症、睡眠中
【装備】無し
【持物】無し
【思考・行動】
基本思考:リンを守る
1:リンを探し出して守る。リンの事が好き。
2:現実から逃げてたのは俺だったのかもしれない。
3:カイトの情けなさに呆れた。
4:自分の情けなさにも呆れた。
5:リンの知り合いもできれば生還させたい。
※後遺症は、なんとか立ち上がることはできても歩くことは厳しいレベルです。
※飛び出したはいいがリンの向かった方向を知りません。

【アレックス@MUGEN】
[状態]:重度の疲労、全身に打撲(少し回復)、左腕に刺し傷(少し回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2、九条ネギ@現実、伯方の塩(瓶)@現実、魔王(芋焼酎)@現実、福沢玲子のシャーペン@学校であった怖い話
[思考・状況]
1:自身について再認識。
2:そういえばカイトはどこだ?
3:バルバトスが死んだことに安堵
4:クラッシャーとリンを警戒
5:殺し合いを止める為、仲間を集める。知人や、首輪が解除できそうな人物を優先。
6:あのピエロに出あったらどうしよう……
7:温泉にはいつか行きたい……
※F-3のデパート内に、床に大きく穴が空き、壁が一部粉々になっている部屋が一つあります。
※トキ、DIO、十六夜咲夜をMUGEN出展の彼等と誤解しています。
 また、MUGEN内の扱われ方からDIOと咲夜が親子だと思っています。
※名簿が最初白紙だったのには、何か理由があると考えています。
※弱音ハクの支給品を拾いました。
526The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:05:02 ID:ORcZE5i1
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「きれいに終わるかと思ったのかよ、俺だよ!」

突然の声にクラッシャーはビクッと反応し目を覚ます。
そう、その声もまた、特別に知っている声だったからだ。

「アレクの奴、俺の願いを無視してこいつを生かしやがって!
 畜生、畜生! やっぱり俺のことがそんなに気に食わなかったのかよ!」

「…………ホッ。」

なんだ、あのヘタレか……、とクラッシャーはどこか遠くからのような感想を抱く。
もう、クラッシャーはKAITOに対して特別な感情は持ち合わせていない。
かといって、相手が自分を見逃してくれないことも分かっている。
――――――。
クラッシャーは動かない、決して動かない。

「……お前も無視するのか、俺を!
 ふざけるなよ、俺が今のお前を殺せないとでも思ってるのかよ!
 お前がリンを不幸にした! お前がハクを殺した!
 何より俺が、世界で一番不幸人だっ!
 全部お前が悪いのわかってるのかよ!」
527創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:05:03 ID:TCbbiFTN
支援するとうまいっすよ?
528The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:05:56 ID:ORcZE5i1
俺も力が無かったらこいつみたいになっていたのかなと、ふと、クラッシャーは思案する。
偶然にもそれは、かつてアレックスも考えたことなのだが、本人には知る余地もない。
これでも自分も元はと言えば、生き残るために殺人を犯してきた。
リンという大切な人ができたのは、本当についさっきのことなのだ。
――――――。
クラッシャーは動かない、決して動かない。

「いいか、殺人は悪いことだ、わかってるよな!
 だから、人殺しのお前は悪い奴だ!
 でも、俺が今からお前を殺すのは違う、これは仇討ちなんだッ!」

リンの存在がなければ今の自分が何をやっているのか想像がつかない。
多分、こいつに媚を売って生きるようなことはしなかったにせよ、見苦しいことで生き残ろうとしていたかもしれない。
だけれども、今の自分は違う、決してそんなことはできない。
どんなに性格が変わろうと、どんなに性格が歪もうと、自分の愛した人の王子様。
彼に対していまさら何か手をあげてしまえば、それは自身の恋への冒涜にしか思えないのだ。
――――――。
クラッシャーは動かない、決して動かない。

「そうだ、あと1人、剣崎って男を殺したのもお前なんだろ。
 お前の荷物にこれが入ってたってことは、絶対お前が殺したんだ。
 ちょうどいい、あの男の分の仇討ちだ、これでお前を殺してやるっ!」
529創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:06:35 ID:TCbbiFTN
支援恥ずかしいいいいい
530The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:06:59 ID:ORcZE5i1
KAITOが手に掲げたのはブレイバックル。
おそらくすでにクラッシャーの荷物の中身は一通り確認し終えているのだろう。
ためらいなくカードを装填し、腰に装着、レバーを引く。
無慈悲にも"ターンアップ"という機械音声は流れ、放出された光の幕を通り、KAITOはブレイドに変身していた。
それでも――――――。
それでも、クラッシャーは動かない、決して動かない。

「お前なんて、お前なんて、お前なんてぇぇええええ!」

「…………。」

KAITOの手によって、クラッシャーへの死のメッセージカードが選ばれる。
"サンダー""スラッシュ""ライトニングスラッシュ"、KAITOの手に握られた剣からの機械音声は淡々と現実を告げる。
不死生物すら戦闘不能に追い込むその技は、一般人離れしているとはいえ、弱ったクラッシャーには度が過ぎた物。
そんな凶悪な必殺技を前に、あの時に剣崎に使われてたらやばかったかもな、と、クラッシャーは懐古する。
最初の時の用にはじめからカードを使ってこなかったのは、俺への手加減だったのだろうかという疑問。
自らの手で殺した人間には聞けぬ疑問。
そんな疑問を抱えつつも、決してクラッシャーは口を開かない……。

「(辞世の句は……、もう言っちまったからな、ホホッ。)」

そして、KAITOの電撃を帯びた剣がクラッシャーの頭に振りかぶられ…………。
531The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:07:58 ID:ORcZE5i1
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

凄まじい衝撃音を聞いたアレックスが戻ってきて目にしたものは。
上半身が吹き飛び、残った下半身も電撃により黒焦げになった誰か――考える必要もなくその人物は特定できた――の死体と。
かつて見た男の姿をした誰か――それもまた考える必要もなく理解した――の勝利の叫びだった……。

「俺は変わった、俺は変わったんだぁぁぁぁああああああ!!」

【キーボードクラッシャー@キーボードクラッシャー 死亡】
532The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:09:08 ID:ORcZE5i1
【D-4 草原/1日目・夕方】

【アレックス@MUGEN】
[状態]:重度の疲労、全身に打撲(少し回復)、左腕に刺し傷(少し回復)、困惑
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2、九条ネギ@現実、伯方の塩(瓶)@現実、魔王(芋焼酎)@現実、福沢玲子のシャーペン@学校であった怖い話
[思考・状況]
1:カ……、カイト…………。
2:自身についてを再認識。
3:リンに出会ったら…………。
4:バルバトスが死んだことに安堵
5:殺し合いを止める為、仲間を集める。知人や、首輪が解除できそうな人物を優先。
6:あのピエロに出あったらどうしよう……
7:温泉にはいつか行きたい……
※F-3のデパート内に、床に大きく穴が空き、壁が一部粉々になっている部屋が一つあります。
※トキ、DIO、十六夜咲夜をMUGEN出展の彼等と誤解しています。
 また、MUGEN内の扱われ方からDIOと咲夜が親子だと思っています。
※名簿が最初白紙だったのには、何か理由があると考えています。
※弱音ハクの支給品を拾いました。
533The end of yourself ◆1SKekTLbsk :2009/06/08(月) 21:09:58 ID:ORcZE5i1
【KAITO@VOCALOID】
[状態]:健康、精神的疲労(小)、高揚感、ブレイドに変身中(AP3400/5000、スラッシュとサンダーのカードは変身解除まで使用不可)
[装備]:ベレッタM96(残弾数10/11)@現実、ブレイバックル@仮面ライダー剣
[道具]:支給品一式×3、ハンバーガー4個@マクドナルド、クレイモア地雷×5@メタルギアソリッド、
必須アモト酸@必須アモト酸、2025円が入った財布(ニコニコ印)@???、ハーゲンダッツ(ミニカップ)×3@現実、
Rホウ統(使用済)、ブレイバックルの説明書、医療品一式(簡易な物のみ)、はてなようせいがプリントされた毛布
[思考・状況]
1:クラッシャー殺したぞ、俺は強くなったんだっ!
2:強くなった俺が間違ってるはずはない、死ぬはずもない!
3:知り合いが殺されたんだから例え人殺しをしても仕方ないだろ。仇討ちの一種だ。
4:生きるためなら例え卑怯な事をしても仕方がないだろ。正当防衛の一種だ。
5:リン、レンが心配。特に洗脳されているリンが心配。
※高揚しているので気づいてませんが、ブレイバックルにより自身の崩壊のイメージが植えつけられました。
 再び臆病になると強くイメージが脳内に現れるようになります。
※クラッシャーのデイバッグを拾いました。

※D-4の草原に黒焦げのクラッシャーの下半身があります。
※D-4の草原のどこかにターボエンジン付きスケボー@名探偵コナンと無限刃@るろうに剣心が落ちています。
534創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:12:07 ID:TCbbiFTN
運動会支援パワー
535創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:16:31 ID:giYv6+0F
某ロワのkyonを連想したのは俺だけか……
ヘタレ臭を拭い切れてないぞKAITOよ。
536創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:26:13 ID:Inoepncs
投下乙
確かにkyonが頭をよぎるなwww
カイトはついに落ちるとこまで落ちてしまったか……
537創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:26:38 ID:TCbbiFTN
投下乙
面白かった。クラッシャーカッコいいね
クラッシャーとカイトは根本的な部分で似ていると思っていたので、
そこに触れてくれて嬉しかったわ
538創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:33:02 ID:HrXK62ci
カイトー
ライダーの力は正義の為に使わなきゃだめだぞー。
539創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 21:34:05 ID:vzJe/m2O
投下乙です。
KAITO遂に暴発したか……でも、普通の一般人だったらこーなっちゃうよなあ……。
KBCもマーダーであったけど本当頑張った!
これが他の五角形メンバーにどう影響を与えるか、すげーwktkするぜ!
540創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 22:17:15 ID:mvFniU85
>>538
最近の仮面ライダーはそうでもないからカイトの行動はまったく問題ないぜ!

ところでコンボだけなら使用済みカードでもまた使えるんだっけ?ブレイドの必殺技は全部サンダーのカードが絡むんだけど
使えないならもしもこの状況で戦闘に陥った場合厳しいだろうな
541創る名無しに見る名無し:2009/06/08(月) 23:29:07 ID:JTh1WKdF
投下乙
クラッシャーは最後までカッコ良かった。クラッシャーなのに。
そしてカイトは相変わらずだな…
542創る名無しに見る名無し:2009/06/09(火) 01:31:49 ID:C1imfNuh
おつです
くらっしゃああああああああああ!!!!!!!!
543創る名無しに見る名無し:2009/06/09(火) 17:08:12 ID:cBcWcU8E
おつおつ

KBCは去り際まで見てて面白いキャラだった
そしてKAITO……
544創る名無しに見る名無し:2009/06/09(火) 19:04:32 ID:KAzeBZFQ
乙です
KAITO……弱者が強力な武器を持ったらこうなるよなぁ…
クラッシャーは最後まで輝いてたな。
アレクはこの後どうなるのかも気になる。
545創る名無しに見る名無し:2009/06/09(火) 21:15:37 ID:YtBMMvIN
ところでいきなりなんだけど、なんで文はチルノを保護したいと
思ってるんだっけ?
546創る名無しに見る名無し:2009/06/09(火) 21:25:46 ID:MpHDm6Ux
花のエンディングで繋がりがあるからだろ
547創る名無しに見る名無し:2009/06/10(水) 06:10:07 ID:kcPTS8L2
遅いけど投下乙。このKAITO絶対忍者だろ・・・。
548創る名無しに見る名無し:2009/06/10(水) 17:44:07 ID:DKJPbqCR
汚いさすが忍者汚い
549 ◆1SKekTLbsk :2009/06/10(水) 18:56:58 ID:2q4bHMdn
wikiの方、自分で更新しようと思ったのですが、少し急用が入ってしまい、中途半端となってしまいました。
追跡表周りができてないので、どなたかおねがいできませんか?
550創る名無しに見る名無し:2009/06/11(木) 20:52:35 ID:SSAXl3Sk
保守
551創る名無しに見る名無し:2009/06/12(金) 00:08:54 ID:hyB12cV9
今予約されてるメンバーが投下されたら放送?
それとも午後で止まってるフランが書かれるのを待った方が良いのかな?
552創る名無しに見る名無し:2009/06/12(金) 00:29:07 ID:3GMCVPZg
フラン含め来週の中頃までに新たな予約が一切入らなければ
そのまま放送って流れでいいと思われる
553創る名無しに見る名無し:2009/06/12(金) 00:43:56 ID:FGzyakyj
午後で止まってるキャラのうち休憩中のフランだけは放置で放送に突っ込んでも構わない。
図書館前の大所帯は放置無理。まあ、予約入ってるし大丈夫だと思うけどね。
554創る名無しに見る名無し:2009/06/12(金) 00:44:19 ID:hyB12cV9
ですな。
それにしても、五角形やホテルパートで死亡者数にラストスパートが掛かりそうで怖いw
555創る名無しに見る名無し:2009/06/12(金) 01:02:58 ID:3GMCVPZg
プレミアム首輪という理不尽極まりない物を付けられてる奴がいるから
少なくとも誰か一人は100%死ぬんだよな

一体どうなるのやら
556創る名無しに見る名無し:2009/06/12(金) 07:12:47 ID:QXzxdrWx
最近やる夫ロワを見たんだが、あれみたいに参加者の能力を簡単にランクで示してみたいな。
戦闘力、知力、精神力をアルファベットで。

ブロリー
戦闘力SS 知力B− 精神力B

ベジータ
戦闘力S− 知力B 精神力C

ドナルド
戦闘力A 知力S 精神力A

アカギ
戦闘力C 知力SS 精神力S

修造
戦闘力C 知力B 精神力SS
557創る名無しに見る名無し:2009/06/13(土) 20:52:23 ID:ED5TG79I
test
558創る名無しに見る名無し:2009/06/13(土) 21:59:51 ID:/A00Z5Uu
>>556
ブロリーは親父の制御装置(凶暴な性格まで制御する)を力付くでぶち壊してるんだし、精神力Aは少なくともあるんじゃないか
559創る名無しに見る名無し:2009/06/13(土) 23:30:31 ID:TG52S3BP
>>558
むしろ戦闘力EXじゃないか?
それにスネークやグラハム、越前(既にあの世へ逝ったが)など生身での戦闘力はあまり高くないけど、
武器の扱いが他参加者より圧倒的に上手いってケースもあるから一概に言えないんだよな。
560創る名無しに見る名無し:2009/06/13(土) 23:32:02 ID:2R8kxNJi
スネークにはCQCがあったろ
561創る名無しに見る名無し:2009/06/13(土) 23:55:49 ID:iCZe6DnC
オレ個人の意見ではアカギは知力より精神力のほうが高いと思う。
まあどうでもいい話だけれどもな
562創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 00:08:24 ID:mIDgbJe2
ウィキペディアのメタルギアの項目でも良く見るんだが、スネークが使うCQCって具体的にどんな感じの格闘術なんだ?
普通の軍隊で教えてるCQCとはまた違うのか?
まだMGS2の途中までしかプレイ動画見てなくて、良く分からんのだが……
563創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 00:24:47 ID:0anZ/WWO
設定上のものを知りたいならWikipediaで十分だと思うが、
まあ、ゲーム内のCQCがどんなものか知りたければ、「儀式の人」でタグ検索するといい
確かデイリーランキングに入ってるのがあったはずだが
564創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 01:13:06 ID:BQgH9oIb
CQCって確か主に相手を拘束したり、無力化したりする為のやつなんだっけ?
565創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 01:26:25 ID:ToF0tYbQ
ざっくばらんに言えば格闘能力みたいなものですな
566創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 02:32:45 ID:Ec3FHusQ
無音かつ迅速に飛び道具の使えない射程で相手を無力化及び殺害、もしくは尋問などを行える技術だったはず。
あと、ナイフみたいなのがあると、それも組み込んだ動きができた。
まぁ、初見で柔道に間違えられてたこともあったから、暗殺柔道とでも思えばいいんじゃないのかなぁ。
567創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 06:31:52 ID:PfEe3XSr
儀式の人でCQC見ると超吸い込み運送とか、
パンチパンチキックキャンセルパンチキャンセルローリング!5連コンボ!
なんていう間違った認識になるぞw
まあ基本的には武器で殴ったり殴った腕で掴んで投げたり拘束したりする
超常的な動きはないし、銃器があるならそれ使ったほうが強いレベル
飛び道具持たない人間レベル数人を傷つけず無力化とかは可能だろうけど
敵がアサルトライフル持ってたり格ゲーレベルの相手は厳しいだろうな
568◇WWhm8QVzK6(代理):2009/06/14(日) 22:33:16 ID:dQYiNqcD









(さて…どうすべきか……)

偶然とも云える状況で『誰得の部屋』を見つけた赤木ではあったが、情報とは発信されねば
何の意味もないことを彼は十分に承知していた。

方法としては、誰かに伝える。当たり前。
しかし、果たしてそのまま口頭で伝えてよいものなのかどうか、彼は思案した。

情報は武器となる。
それが重要なもので、誰も知らないのであればなおさらだ。
本当に重要なのかという点に関しては保留した。
だって彼自身にも確信が持てないのだから。

いや、わかることだけを整理するならば、この情報を、誰に、どう伝えるか。
それが重要な事実だ。どうするかによってこれからの身の振り方も変わってくる。

自分は顔を見られている。
関わった参加者は5人。その内二人は確実に死んでいる……と言いたいところだが、
放送を一つ聞き逃した以上は確認せねばならない。万が一死んでないという可能性もあるのだし。
それを確かめるにはやはり誰かと会う必要がある。しかし後の3人とは出会うわけにはいかない。

(何人死んだかもわからない……しかしどの道遭遇したのは5人程度。これから誰に出会おうと)

関係ない。と、思いかけて気付く。
非常に簡単な結論だ。
赤木に襲われて生きている3人は、おそらく赤木の事を話すだろう。
それがどれだけの人数に知れ渡ったかは定かではないが、見知らぬ参加者に問答無用で襲われる可能性もある。
そうなれば交渉もへったくれもないし、体よく扱うことすら出来ない。

(やはり行動に移すなら確実に殺すべきだったか……)

そう思いながらも、赤木は至って冷静だった。
こちらにはある程度の武器がある。今まで程度の相手ならば逃れることも出来るだろうし
場合によっては始末も出来るだろう。申し分はそれ程ない。
569◇WWhm8QVzK6(代理):2009/06/14(日) 22:33:58 ID:dQYiNqcD

ふと、気になることが一つ。

(あの『誰得の部屋』にいた間、俺はどのようになっていた?)

自分の体調ではなく、自分がどのような状況であったかという意味。
つまり、主催者側には自分がどういう風に映っていたのか。

(放送も届かず、管理下に置かれていない……つまり、その中での俺の行動は見えてはいない……)

言い換えれば、例えばビデオカメラや発信機などで位置の監視が行われていたとする。
おそらくそれだけの技術が可能なはずだ。
そして、誰得の部屋にいた間。それらの情報は引き続き伝えられていたのか?

是、である場合。
すぐさまなんらかの働きかけがあるはずだ。
ただし赤木にではなく、その会場に。
次に行った時に放送が鳴っていたならばその部屋はもうなんの価値もない「誰得の部屋」に為り下がるだろう。
そこは、そもそも主催者が用意していた場所ということになるのだから。

否、である場合。
原因究明のため、すぐさま赤木に働きかけが来るはずだ。途中で消息が途絶えたということは一大事に他ならないし。
だが、それらを隠ぺいすることも考えられる。何事もなかったかのように取り繕い、平静を装うかもしれない。

(何れにせよ…俺には判断できない……材料が少なすぎる……)

憶測ならば幾らでもできる。
しかしそれを積み重ねようとも、真実に辿り着くかはわからない。

もしかしたらこの『誰得の部屋』も、さして期待できないのかもしれない。
しかし決めつけるのは時期尚早だ。

ここで、方針が決まった。
誰か一人か二人程度、籠絡した人物と行動し、放送前に部屋の前まで辿り着く。
そこで一人が中に入り、放送が聞こえるか確認する。
そうすればそこが重要か否か判断するに足りる。

「そうと決まれば…近場の映画館でも寄るか……」

一人呟き、傾いた陽を眺めながら南を目指す。
目前に橋が見える。
そこで、見知った、今はもう動かない男の姿があった。
それに対して赤木は特にどうとも思わず、そのまま通り過ぎる。
今、彼の思考にあるのはそれではないのだ。

(俺はまだ弄ばれているのか……それとも……)

不敵な笑みを浮かべながら、彼は足音を立てずに静かに歩いて行った。
570◇WWhm8QVzK6(代理):2009/06/14(日) 22:35:20 ID:dQYiNqcD
【E-2 洞窟前/一日目・夕方】
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:右肩にダメージ(小)、ユベルに興味
[装備]:レイガン(12/16)@スマブラX、寝袋@現実
[道具]:支給品一式(水一食分消費)、DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒)@遊戯王シリーズ
   写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
   ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
   普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
[思考・状況]
0:第4放送までに誰得の部屋まで戻る
1:映画館に向かい、誰かいれば数人程度を籠絡する。無理なら…
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)ハク(名前は知らない)アレックス(名前は知らない)もいずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:主催者と命を賭けた勝負をする
6:誰得の部屋……ククク……
7:対主催組に期待
[備考]
※魔法の筒が使用できるのは4時間後。
※アカギが進んだ道には途中から心霊写真が置かれています。
※誰得の部屋には誰が得するのか分からないような道具が多く存在するかもしれません。
※ルールを壊せるかもしれないという点で、誰得の部屋に興味を示しました。
※第二回放送を聞き逃しました。
571代理:2009/06/14(日) 22:37:06 ID:dQYiNqcD
253 名前: ◆WWhm8QVzK6[sage] 投稿日:2009/06/14(日) 22:30:49 ID:lvkoPe720
以上です。
タイトルは「斜陽」です。(かぎ括弧抜きで)

254 名前: ◆WWhm8QVzK6[sage] 投稿日:2009/06/14(日) 22:35:43 ID:lvkoPe720
ミス。
位置表は正しくは↓
【E-2 橋/一日目・夕方】
572創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 22:38:18 ID:mytCWu8E
乙です
さて、これからどうなるのか…
573悪ノ娘  ◇/mnV9HOTlc(代理):2009/06/14(日) 23:04:46 ID:dQYiNqcD
今現在、話題は図書館の周りの五角形メンバーにあるだろう。
だが、忘れないでほしい。
そのすぐ近くには五角形の頂点の一つであるキーボードクラッシャーと行動を共にした人がいるという事を。
その人の名前は鏡音リン。
「国の頂点に君臨する若き女王」である。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「すぐに戻るって書いておいたのに……。
 あのバカったら、もう……」

バカというのはもちろんクラッシャーの事である。
彼は愛するリンのために無理をしてまで探しにいったのだ。
普通なら絶対に取らない行動だ。

そんな事も知らない彼女は彼とは違う方向である病院にへ行っていた。

「ならば夕方までに探すついでにもしベッドなるものが無かった場合、D-5にある病院に来てはいかがでしょうか?
そこには小さい少女とやけに甲高い声の男と青い服を着た男が居ます故、それがし達が居なかった場合、彼等に言えば大丈夫ですぞ。それに今それがし達が持ってきている分よりも更に上の医療品があるし、甲高い声の男は医者でもありまする。
どうでしょう?それがし達も見つけ次第連絡致しますので」

賀斉が言っていたこれが気になっていたのだ。

確かに今、病院へ行くのは危ない。
クラッシャーの言っていた通り、疑われるかもしれないからだ。

だが、実際にあの戦いを賀斉は見ていないのだ。
だから嘘をついても、騙し通せる可能性があるということだ。

例えば、
「自分とクラッシャーと剣崎は駅で一人の男と出会った。
 だが、その男は殺し合いに乗っていて、それを止めようとした剣崎は死亡。
 クラッシャーも殺されかけそうになった。
 そして、必死になって逃げてきた。」

こういう嘘をついてもばれないということがありえるのだ。

それにもしかしたら自分の召使であり、双子のレンがそこにいるかもしれない。
だから、彼女は行く事にしたのだ。

とは言っても、瀕死状態のクラッシャーを一緒に連れて行くわけにはいかない。
それに、いかにも目立つロードローラーに乗りながら行くのも不味い。

これが理由で、クラッシャーとロードローラーを置いたのだった。

もちろん鍵を取り、念のために彼がどっかに行ってしまわないように、紙を置いて行ったのだ。

でもやっぱり自分一人で行くのは彼女にとっても不安だらけであった。
今まではクラッシャーが働いてくれたからよかったものの、今回は本当に一人なのだ。

「まあ、困ったら元に戻ればいいんだわ。」

元に戻ればきっとクラッシャーが何とかしてくれる。
574悪ノ娘  ◇/mnV9HOTlc(代理):2009/06/14(日) 23:05:46 ID:dQYiNqcD
そう思い、彼女は進んでいった。

だが進むこと数十分後、彼女は危険なものを感じたのだ。
周りの景色が変わり、リンがいるエリアに雨が降ったのだ。

それはまるで病院へ行くべきではないと示しているようだった。
実際に今、病院では仲間になってくれそうな人は一人もいなく、全員危ない人物なのだが。

「これはなんだか危険な感じがするわ…」

そういうわけか、彼女は急いで元の場所へと戻る事にした。
ある意味、それは正しい選択であったのだが。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「な…なんでなの?」

彼女が感じていた悪い予感はさらに的中していた。
なんと、さっきまで毛布をかぶって寝ていたクラッシャーが消えていたのだ。
それもデイパックごと。

もしかして連れてかれたのかという心配はあった。
だが、彼を連れて行った跡などがない事からそれはないと判断した。

となれば、考えられることは一つ。

「まさか…私を追って…!?」
リンは彼が起き上がるとは思っていなかった。
仮に起き上がったとしても、自分の言う事は絶対に聞いてくれるはずだと思っていたから、彼の行動には少し驚いていた。

これだから「愚民は…」とあきれるリン。

いっそのこと、これでもう放っておいてもいいとおもったが、何故かそれはできなかった。

実は駅での事件後にロードローラーまで自分を運んでくれたクラッシャーの姿が一瞬ではあったが、レンに見えたのだ。
いつでも、そしてどんなときでも私の言うことを聞いてくれた優しい召使…それと何か似ているものがあったのだろう。

実際、彼は先ほどの闘いで体がボロボロになるまで戦い続けた。
そして、彼自身のことよりも自分を心配してくれていた。

しかし、なぜそこまで自分のために一生懸命になれるのだろうか?

それはもちろん彼が自分の“奴隷”なのだから、当然の事なのだが。

だとしたら何故、自分は彼のことを心配しているのだろうか?

自分には何万人の家来がいつもいる。
たとえ、その家来が自分を庇って死んだとしても、「家来だから当然。」だと思っているだろう。

何万人いる家来の名前も覚えたこともないし、心配したこともない王女。
そんな彼女が今、たった一人の“奴隷”を心配しているのだ。

気がつくと、彼女はロードローラーに乗り込んでいた。
575悪ノ娘  ◇/mnV9HOTlc(代理):2009/06/14(日) 23:06:27 ID:dQYiNqcD
鍵を差し込み、彼女はそれを動かしていた。

「感謝しなさいよ。 王女である私が行ってあげるのだから。」

クラッシャーは思っていた。

「自分はリンに対して仲間以上の感情を抱いているらしい。
だが、それは決して叶わない恋だ」 と。

だけど、クラッシャーは知らない。
彼女もまたクラッシャーの事を特別な目で見ているという事を。

現在、彼女のロードローラーは北へと向かっている。
目的はそう―――一人の仲間、「クラッシャー」を探すため。

【D-5/一日目・午後/詳細位置不明】
【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】健康、軽度の疲労、右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ
【装備】本物のKAITOのマフラー@VOCALOID、ロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる♪
【持物】基本支給品、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、不明支給品0〜1
【思考・行動】
基本思考:?????
1、レンに会いたいのはわがままだけど、だからこそ自分で……。
2、自分の仲間である“クラッシャー”を探す。
3、クラッシャーと協力する。
4、カイト様は……。
5、ロードローラーに一目惚れ。
6、病院へ行くのは保留。
[備考]
※初めて痛みを知って、色々と価値観が変化したようです。
576悪ノ娘  ◇/mnV9HOTlc(代理):2009/06/14(日) 23:08:11 ID:dQYiNqcD
代理投下終了。両書き手とも乙!
577創る名無しに見る名無し:2009/06/15(月) 01:50:43 ID:3F/jXFCP
投下乙です
リンの心境にも変化があるようながもう彼は・・・・・
放送聞いたらどうなるだろう?
578創る名無しに見る名無し:2009/06/15(月) 16:31:30 ID:vMbSCETU
投下乙です。
クラッシャーは死んじゃってるんだよ、リン……。
放送聞いたら本当にどうなるんだろう……
579 ◆jVERyrq1dU :2009/06/15(月) 22:02:55 ID:QR9whTs6
仮投下スレが現在議論中っぽい感じなので、避難所に仮投下しました
矛盾などがありましたら遠慮なくどうぞ
580 ◆CqqH18E08c :2009/06/15(月) 23:48:43 ID:LLx7TpMj
私も仮投下しました

矛盾などがありましたらどうぞ

現在指摘されている事柄
・2重表現について
・ダイイングメッセージについて
581 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 02:50:06 ID:shJqLeFU
仮投下
ダイイングメッセージについて仮投下しました
問題あれば指摘など
582 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:38:29 ID:shJqLeFU
今日を逃したら時間がしばらく取れそうにない……だと……

誤字などは時間が取れた時にwikiにおいて訂正をします
申し訳ない
583というわけで本投下 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:39:14 ID:shJqLeFU

「”M”なぁ……」
「ゆっくり考えていってね!」

 藤崎は一人考えていた。
 瓦礫から突き出た人間の腕に書かれた文字の意味を。
 書かれていた文字は”M”
 ただそれだけ。
 いや死にゆく者が残すメッセージとしてはこれが限度なのかもしれない。

 今現在少なくとも馬岱と藤崎にこの文字についての心当たりはない。
 だから藤崎はその文字の持つ意味を考え
 殺人者の正体を暴こうとしているのだが……

「行くぞ」
「このメッセージは放置するんか!?」
「俺達にはこの”M”についてなにか心当たりはあるのか?心当たりがないものについて延々と考えていても何の意味もない」
「そ……そやけどそのまま放置しておくのも……」

 そんな藤崎対する馬岱の反応は酷く淡白なもの。
 馬岱からすれば心当たりのない文字について延々と考え続けこんな奇襲されかねない危険区域にいるのは勘弁である。
 藤崎を盾や囮に使うとは言ってもこのような場所では逃げ切れるとは限らない。
 むしろ逃げ切れない可能性や、戦闘の衝撃でホテルが崩壊してしまう可能性の方が高いだろう。

 一方藤崎は奇襲されるなんて言う考えは持っていない一般人である。
 だからその文字の意味が気になって仕方ない。 
 この文字の意味が分かればこの更なるホテル崩壊の犯人、さらには殺人者が誰だかわかる可能性すらもあるのだから。

「この”M”というのが人か物か分からないが警戒すべき対象である。それだけ俺達は分かっていればいい」
「いや。だからって人が死んで――」

 馬岱は別に説得する風ではなくただ事実を述べる。
 警戒すべき対象がいるならそれを警戒しておけばよいという話なのだから。
 当然そんな言葉では納得できない藤崎が馬岱に言い返そうとして――

「誰かいる」
「……なんやて?」
「ゆっくり接触していってね!」

 馬岱は小さな人の話し声のようなものを聞き取りそちらのほうに歩きだした。
 今までの藤崎を盾とする移動とは違う移動。
 馬岱は猛者との闘争を求めている。
 藤崎もまた生存者がいると聞いて文字の意味を考えながら馬岱の後に続く。
 ゆっくりもハネながらその後に続いた。

◆◆◆
584 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:40:00 ID:shJqLeFU
「だれかこっちにくるね。僕たちがここにいることに気が付いたみたいだ。」

 ドナルドはそう呟く。
 先ほどホテルに入ってきた存在、それが近づいてきていることを感知した。
 それらは先ほどまでこの崩壊したホテル内を探索していたということはドナルドは知っている。
 しかし突如としてやみくもな移動をやめてこちらのほうに近づいてきていた。
 これがどういう意味を持つのか、それは想像することに難くない。

「え?」
「誰だか分からないけどこっちに来てるんだ、僕たちの話声が聞こえたのかな?」

 間の抜けた顔で聴き返すレンにドナルドはもう一度告げる。
 レンはその言葉でようやく何者かの接近を理解できたのか顔を引き締める。
 体力が回復し食事も取ったレンは万全の状態だ。
 今度こそ殺し合いに乗っている奴が相手であれば排除しようという意気込みが伝わってくる。

「ドナルド、どうするんだ?」
「このままここで待っててもやがて接触することになるし僕らから出向こうか」

 レンの指示を仰ぐ言葉に満足げにドナルドはうなずきながら言葉を返す。
 自分たちから出向こうと。

 体力回復の途中ではあるが戦闘になったとしても多少痛みを我慢すれば問題ない。
 今言葉と感知した存在に接触され自分がビリーの殺害を依頼したということがばれる方が問題と考えたのだ。
 それにまだドナルド達はビリーの死亡を確認していない。
 ドナルドマジックの行使の過程である程度人の動きを把握できるとはいえ
 能力が制限された状態では気絶していたり息をひそめている人の存在を感知できるかどうか分からないのだ。

「言葉はどうするの?」
「中庭の近くなら言葉を監視しながら接触できる。そこに向かおうか」

 こちらはさきにレンが歩き出しそれにドナルドが続いた。
 殺し合いに乗っているならばレンに始末をさせ
 最悪の場合はレンを盾とし、囮として利用するために。

◆◆◆
585 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:40:49 ID:shJqLeFU
「どうしましょうか……」

 先ほど聞こえた声の主がこちらに接近してくる。
 それは言葉も理解している。
 今出ればその声の主に接触することも可能だ。
 ドナルドにビリーの殺しを依頼されたことなどを嘘を交えて説明してこの場から逃げる。
 それで当面の危機は凌ぐことができる。
 でも嘘がばれた場合は――

 そんな風に言葉が迷っている間にも状況は動き続ける。
 次に言葉の耳に届くのは聞き覚えのある声。

「ドナルド達もくる……」

 ドナルドとレンの声もこちらへ近づいてきているのだ。
 いま出ると間違いなく声の主と接触するのとほぼ同時にドナルド達とも接触することになる。
 そうなれば嘘をついて逃げるという選択肢もなくなるし
 この扉の前あたりで接触することになるだろうから接触中に虚をついて逃げ出すということも不可能。

 ならば今からすぐに出て一か八かのギャンブルに出るべきなのか
 声の主に接触し、助けを求め助けて貰うのが早いか
 それともドナルドに殺されるのが早いか――

 そこまで考えて言葉が結局選んだのは保留。
 二組の接触の結果を待ち、その上で行動方針を決めようというのだ。
 この場では一番妥当な選択だが――
 それは消極的に場の状況に流されているにしか過ぎない。

 言葉は周りの状況を正確に確認するためにも再び壁に耳を押し付け一言一句聞き漏らさぬように準備をした――

◆◆◆
586 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:41:37 ID:shJqLeFU
「藤崎、君がなんでここにいるんだい?」
「誰かに襲われたんや」

 最初に交わしたのはこんな会話。
 ドナルドは獏良に処理を任せたはずの藤崎がここにいることを疑問に思い
 藤崎はドナルドがなにか突き放すような言動なのでそれに応対する形で淡白に。
 さらには言葉、ビリー、チルノとドナルドチームの面々がその場にいないことも藤崎を警戒させた。

 両者は邂逅は険悪というわけではないが良好な関係とも言えるわけではなかった。
 もともとドナルド&レンと藤崎がいた時間はごく僅かである。
 良好な関係を持てという方が酷である。

 だがそのまま何もせずに分かれるというわけにもいかない。
 両者は双方を警戒しながら情報交換を始める。

「ゆっくり情報交換していってね!」
 
 ドナルドからは言葉の裏切りによりビリーが消息不明になったこと、チルノと大河は図書館へと向かったことなどが語られ
 藤崎からは瓦礫に埋もれていた遺体のこと、藤崎を襲った存在などが語られる。
 レンからは自身の方針と兄妹のことなどについて。
 この情報交換で瓦礫に埋もれていた遺体がビリーであるということが双方には理解でき、言葉が危険人物であると認識する。

 藤崎はそれに悲しみを深め、腕に残されていた文字のことを話そうとするが――

「そろそろ俺もしゃべっていいかな?お前たちから情報を貰ってばかりでは不公平だろう?」

 そこで馬岱がその言葉を制し、自身のことについて語りだす。
 自分のスタンス。つまりここで腕試しをしたいということ。藤崎とは大した縁ではなく一緒に行動しているだけで守る気はないということ
 そしてここで出会った呂布や奇襲をかけてきた存在について。

 勿論これはただの自己紹介ではない。
 ドナルドの言葉を信用せず、重要な情報であるダイイングメッセージをドナルドに教えないための行動。
 馬岱と藤崎には”M”についての心当たりがなかったとしてもドナルドとレンには心当たりがあるかもしれない。
 そんな状況で軽々しく情報を与える気になることは馬岱には到底できなかった。

(獏良はしくじったみたいだね……まぁ僕も僕で色々しくじってるから人のことは言えないけれど……)

 そんな情報交換と自己紹介を聞きながらドナルドは自分の失態を思い出す。
 ビリーは聴く限り始末には成功したらしい、だが言葉が生きている現状ではそれはとてもではないが喜べない。
 言葉の処分をしてからこそ初めてビリーの始末を喜べるのだ。
 さらには藤崎の生存、これまた自身の予定の範囲外。一種のカリスマ性をもつ藤崎は自身の邪魔にしかならない。

(もう獏良達は映画館に向かってる頃だし、しかたないから理由つけてここで”処分”するかな
 こっちの武将も別に藤崎君を守るって気持ちはないみたいだし)

 時はすでに夕刻。
 図書館にいたタケモト一行は予定通りならば既に映画館へと向けて出発しているだろう。
 そうなると獏良達に藤崎の排除を頼むことは無理である。
 この場でレンに排除を頼むという手もあるがいまの状況ではそれもあまりやりたくない。
 レンはあくまで普通の子供レベルの身体能力なのだ。
 藤崎に逆に組み伏せられる可能性も十分にある。
587 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:42:28 ID:shJqLeFU
 つまり結局は自分で手を汚さなければならないのだ。
 ドナルドは”理想”と”現実”はわきまえている。
 自分の手を汚したくないという理想と
 自分の手を汚さなければならないという現実である。

 だからドナルドはその現実を受け入れた。
 支配者でも理想にだけ拘り続けることはできない
 多少軽率でもこんな状況になってしまってはさっさと行動に移すべきだろうという判断。

「藤崎君、ちょっと2人だけで話たいことがあるからこっちに来てもらえないかな?」
「なんでわざわざ2人にならないかんとや?別に他の2人がおってもいいやろ?」
「藤崎君に特別に話したいってことが――」
「だからここで話せばいいことやろ?」

 だが、藤崎はその悪魔の魔手をかいくぐる。
 もともと親交があったわけでもなければ中が良いわけでもない。
 さらに藤崎もまたビリーが言葉の裏切りだけで死んだとは考えていないのだ。
 大人であるビリーと普通の女に見える言葉。
 この2人が戦ったとして武器差があったとしてもビリーがそう簡単に負けるとは思えない。
 それにビリーを殺すほどの実力が言葉にあるならば中庭にとどまり続ける必要はない。
 ドナルドを殺してさっさと脱出すればいいのだ。

 勿論これだけで藤崎がドナルドの魔手をかいくぐれたわけではない。
 もう一押しがあった。
 それは馬岱のスキル、教唆である。
 現在藤崎と一種のチームを組んでいる馬岱のスキルが無効化したのだ。

 別に馬岱が意図的に藤崎を守ったわけではないが現在形式上同じチームにいる藤崎にもその教唆の効果が及んだのだ。 

「ところで、そこ道化師」
「なんだい?」
「ちょっと一回外に来てもらおうか、お前と2人きりで話したいことがある」
「なんでだい?別に他の2人がいても――」

 馬岱は先ほどのドナルドと同じようにドナルドを呼び出そうとする。
 それをドナルドは当然だが受けようとはせず藤崎とまったく同じ理由をつけて断ろうとする。
 今この場で言葉の監視を中断するというのは勘弁したいところであるし。
 藤崎やレンからも目を離したくないからだ。

「この2人がいると困るからな、この2人に血なまぐさい話を聞かせるのは憚られる」
「そういうことなら仕方ないな」

 だが馬岱はそれらしことを言ってドナルドと二人きりになろうとする。
 こう言われるとドナルドも返すことができない。
 自称三国時代の武将が言う血なまぐさい話
 これをレンや藤崎のような少年に聞かせたくないというのはもっともでほかに断る理由がないドナルドはそれを仕方なしに受ける。

「そこの扉、なかから言葉が出てこないように見張っておいて貰えるかな?」

 レンと藤崎にそう言っておくのだった。
 武気がないとはいえレンと藤崎に言葉を処分――最悪でも足止めはできるだろうか?
 という不安を胸に残しながら。
588 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:43:16 ID:shJqLeFU
「さて、ドナルド。話って言うのはな……」
「なんだい?」

 そうして一度ホテルの外に出る馬岱とドナルド。
 馬岱はドナルドとの間合いを十分に測りながらそう呟く。
 その様子を異常に思ったドナルドもまた戦闘態勢に移行する。
 そしてドナルドが戦闘態勢に移行したところを確認して馬岱が鍬を振り上げ飛びかかる。

「俺の腕試しにつきあってほしいってことだよ!」
「アラーッ」

 馬岱の鍬がドナルドへと振るわれ埃を巻き上げながら大地に突き刺さる。
 ドナルドはそれを交わし後ろへと下がる
 その顔は怒りに燃え最初レンとであった時の優しい顔はそこにはない。
 憤怒に支配される悪魔がそこにはいた。

「これはどういうことかな?」

 馬岱の一撃はドナルドを殺すために放たれたものではない。
 ドナルドを試すための一撃。
 だがそれでも十分人を殺すだけの威力はある。

 そんなものがドナルドは自分に向けて振るわれたという事実を再確認しつつ馬岱へ質問をする。
 ドナルドからすればこれは初めてとも言える体験。
 最初にレンを助けた時は双方実力を隠した状態での戦いではなかった。

 だが今回は違う。
 馬岱は腕試しとして実力を隠すことなく全力でドナルドを殺すために刃を振るったのだ。
 支配する存在――ドナルドから奴隷にも等しい馬岱、支配される側の存在から
 それは本当にドナルドにとって初めての経験で初めての屈辱、怒りを与えていた。

「お前は実力者だろ?身のこなしでわかる。だから俺の”腕試し”につき合ってくれ」
「殺し合いに君は乗っていないんじゃないのかい?君は確かにさっき腕試しをしたいとは言ってたけどね
 それに君がそんな態度ばっかりとってるとドナルドはついやっちゃうよ?」

 馬岱とドナルドは間合いを測り合う。
 馬岱は腕試しのために、ドナルドは自分の怒りを晴らすために必殺の距離を探す。
 2人がそれぞれ自分の距離に入ろうとし
 相手の距離に飛びこまないように牽制し合う。
 必殺の距離を探し合う僅かな硬直
 だがその牽制も一時的なもの――

「腕試しのために殺し合いをしてください。そしてはいそうですかと乗ってくれる奴がいるのか?だから実力行使でいかないとな」
「きにいらないなぁ、なんでみんなドナルドの思うように動いてもらえないのかな?」

 馬岱がドナルドへ突っ込み
 ドナルドもまた馬岱へとつっこんだ。


◆◆◆
589 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:44:29 ID:shJqLeFU
――つき……って……だよ!!
――アラーッ!!

 中庭に届くドナルドと馬岱の声。
 それからしばらくして響く棒と棒がぶつかり合うような音が小さくではあるが響く。
 その音にただ武器を構え中庭を見張っていた藤崎とレンがハッと反応し顔を身合わせる。
 外に出て話をしている間に2人になにかあったのではないかと。

「ドナルドの声だ!」
「なんかあったんやろか!?」

 ドナルドと馬岱の声でとっさにかけ出そうとするが
 2人はここを見張らなければならないということを思い出しその場に踏みとどまる
 馬岱もドナルドもかなりの実力を持っていることは双方知っている。
 その2人ならば猛者と出会ったとしても2対1という有利な状況で戦えるだろうと――

 ――が、そこで藤崎が思い出す。

「しまっ……あいつ喧嘩売りおったな!!」
「喧嘩!?」
「あいつは腕試しが目的って言うとったがそのためには殺し合いにも乗るって奴なんや!」
「なんでそんな危ない奴連れてきてるんだよ!!」

 藤崎は馬岱の目的をすっかり忘れていた――いや、馬岱が本気で腕試しで殺し合いに乗るとは思っていなかった。
 馬岱と藤崎は数時間という短い間ではあるが一緒にいた。
 その間馬岱は藤崎に一度も手を出していない。
 そのせいで藤崎は馬岱に対する警戒が緩んでいたのだ。

「俺が見てるうちは殺しは乗らせないつもりやったんや!!」
「馬鹿!!」

 レンの叫びはもっともである。
 そう言って馬岱を止めるべく駆け出しドナルドの元へ向かおうとする二人の後ろから爆音が。
 2人は爆音に驚き中庭の方を向く。
 その中庭の方は煙が立ち込めていて何も見えない。
 
「こんどはなんなんや!!」
「いいんですか?中庭の中に。誰もいなくなりますよ?」
「言葉!!」

 そして煙と、吹き飛とんだ扉の中の中庭から現れたのは言葉。
 ドナルドさえいなければ1対2でも何とかなるという予想からの行動であった。
 言葉の保留が、言葉脱出の機会を生んだ。

「貴方達が生きていると協力者を募ったりする時に困りますので死んでください」

 言葉は藤崎とレンへと向かって魔力の弾を放つ。
 藤崎とレンはそれを慌てて交わしながら壁の裏に隠れる。

「おい!言葉がでてきたじゃないか!」
「俺のせいやないやろ!」

 2人は責任をなすりつけ合う。
 責任は中庭から目を離した2人に平等にあるのだがそれを認める余裕は二人にはない。
 もっとも見張っていたからといて言葉の脱出を防げたかは疑問だが
 
 壁に隠れながら言葉の攻撃を耐える時間が始まった。

――ミシッ
◆◆◆
590 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:46:05 ID:shJqLeFU
――こんどはなんなんや!!
――言葉!!

 中庭周辺に外の声が届くのならば当然
 中庭周辺の声もホテルの外まで届くわけで
 馬岱とドナルドの元にも声は届いていた。
 もっとも馬岱は最初から藤崎を助ける気はないし
 ドナルドは馬岱に足止めされて言葉の元へ行くことはできない。

「アーロッ!言葉が中庭から抜け出したみたいだね、僕はこんなことしてる暇はなくて言葉を処分しないといけないんだけど」
「俺にはそんなことは関係ないな!!」

 ドナルドは中庭に戻ろうとするが馬岱はそれを許さないのだ。
 現在ドナルドの手には黄色い巨大な棒が握られている。
 先ほどまで持っていなかった武器である。
 しかし、これはドナルドの支給品ではない。

 ドナルドが錬成した武器、ポテトソードである。
 本来は刀クラスの切れ味を誇るのだが制限がかかっているいまではただの硬いポテトにしか過ぎない。
 それでも鍬と打ち合う分には十分なレベルではあるが。

「奮戦!!」

 馬岱のラッシュがドナルドを襲う。
 上、下、右、下、下、上、左
 鍬が不規則な軌道を描く 
 だが初級兵法をドナルドが防げないはずもなくドナルドはそれをあっさりと防ぐ。

「ひゃっはっは、腕試しをしたいと言っていたけどその程度かい?」

 防いだのちにドナルドはバックステップで一気に距離をとりハンバーガーを錬成しそれを馬岱に投げつける。
 馬岱はドナルドから投げられるハンバーガーなんなくはたき落とそうとするが―― 

 ――鍬を握るその手に来るのは予想外の反動。

 ハンバーガーが炸裂したのだ。

「なっ――」

 予想外の反動で馬岱がノーガードの状態になる。
 ドナルドはそのスキを逃すことなくポテトを投げつける。

 ――今馬岱がいるところではなく自身の側面へと。

「うをっ!」

 鍬を大上段に振り上げていた馬岱はその動作を中断し体を強引に捻じり飛んでくるポテトを回避する。
 一部のポテトは完全な回避をすることができず馬岱の衣服を切り裂く。
 馬岱の体は完全に体勢を崩しているがそれをドナルドは余裕の表情で見続ける。

 馬岱とドナルドの知力差は大きい。
 馬岱が幻術をしかけあっさりと看破されたのも当然の話だろう。

「気がつかれていたか」
「お店でやったら喜ばれそうな一芸だね♪」

 馬岱が体制を整えてからようやくドナルドはポテトソードで馬岱に攻撃を仕掛ける。
 鍬でそれに打ちかかりラッシュでドナルドを押す。
 単純な体術ではドナルドマジックを駆使して戦うドナルドよりも企画外の連中と戦い続けてきた馬岱の方が優勢ではあったが
 ドナルドマジックを含めた総合力での勝負となればドナルドのほうが有利なようだった。
591 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 11:46:53 ID:shJqLeFU

「ポテトを出したり爆発するパンを投げてきたり、用心して幻術かけたらあっさり看破したり
 お前は他に何を隠している?」
「……どうだろうね♪」

 馬岱の言葉にドナルドは笑いながらそう返すとポテトを自身の前に錬成し、それを投げつける。
 先ほど衣服を切り裂かれたのを確認しているため馬岱はそれに触れることなく回避し、そしてドナルドへ接近する。
 この戦いで初めて生まれた馬岱の勝期。
 ドナルドはまたポテトを自身の前に錬成しはじめているがそれはまだ馬岱へ飛来することなく中に浮遊しているだけの状態。

「貰った!!」

 馬岱はドナルドに迷わず一撃を入れるためにその浮遊するポテトの中につっこむ。
 
 だが突っ込んだ馬岱の表情は苦痛と驚愕に変わり
 ドナルドの表情は悪魔的な笑みを強くする。

 馬岱の足や腹に突き刺さっているのは先ほどまで浮遊していたポテト。
 勿論ドナルドの前に浮遊していたポテトが全て馬岱に刺さったわけではない。
 ささったのは浮遊していたポテトのほんの一部

 しかしそれでも足や腹にさされば戦闘力を奪うのには十分である。 
 mugenに置いて設置されるのと同様のポテト。
 まだ攻撃準備中だと無警戒につっこめばダメージを受けるドナルドのトラップ。

「I'm loving it !」
「ぐ……ぐぁ……」

 馬岱が僅かに優勢であった体術もこれで逆転する。
 馬岱の不利はますます深まるばかり。

「強そうな奴にあえてすぐ腕試しとか調子に乗ったがもう少し用心するべきだったかね……
 少しぐらい情報を集めてから臨むべきだったか」」

 馬岱は自身の軽率さに毒づいた。

◆◆◆
592 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:03:20 ID:shJqLeFU
ts
593 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:04:11 ID:shJqLeFU
「どうするんだよ!!」
「俺にどうせーっちゅーねん!!」
「貴方達に生きていられると他に協力者を得られなくなります」

 馬岱とドナルドの元へ向かおうとした2人であったがそれはかなえられずにいた。
 言葉のせいで。

 藤崎とレンは今ホテルの壁を盾として言葉と相対している。
 現在藤崎とレンに遠距離の攻撃を可能とする支給品はない。
 シルバーウルフがあれば牽制程度の攻撃は出来たのかもしれないがシルバーウルフは残念ながらタケモトたちの元にある。
 ないものねだりはできない。
 一人が囮となりもう一人が接近戦をし掛ければまだ勝機はあるのだがこの2人に協力するきはまったくなかった。
 レンも藤崎もお互いのことをほとんど知らないのだから当然である。
 知らない相手に己の命を預けることができる人などは誰もいない。

 そしてまた言葉の手から放たれる気弾がぼろぼろのホテルの壁を穿つ。

――ミシッ

「おい、言葉落ち着け!さっきから変な音がしとるぞ!!」
「私には聞こえません」

 藤崎が叫ぶが言葉はその言葉を無視して打ち続ける。
 きっぱりと断言されると藤崎も打つ手なく壁の裏で言葉の攻撃をしのぐのみ。
 言葉は焦っているようでこのホテル全体から聞こえている異音に気が付いていないようだった。
 藤崎とレンもまた周囲から聞こえる異音と言葉からの攻撃でかなり動揺している。

「お前なんかためになる支給品はもっとらんのか?」
「いま見落としが無いか探してる!!はやくドナルドの所へいかないと!!」  
「ゆーっ!ゆ!!」

 レンは自分のデイパックを必至で漁る。
 見落としがないか、どんな小さな物でもこの状況を打開できるようなアイテムがないか――
 ゆっくり達にも周囲の異音が聞こえているようでゆっくりたちもかなり慌てている。
 
 サッカーボールでも何でもいい言葉の気を一瞬でも散らせればこの状況を打開できる何かが得られるかもしれないという希望を乗せて。
 だが必至で探すレンのデイパックからは小さな飴玉一つも出てこない。
 ダイヤの結婚指輪のネックレスとスタンドマイクだけ。
 投げれば少しは気をそらすことができるだろうがだからどうしたというレベルである。

「えぇい、ドナルド、ドナルドいわんで俺にかせや!ドナルドに頼らんとお前はなにもできんのか!!」
「あっ」

 藤崎がレンのデイパックをひっくり返し支給品を漁る。
 基本支給品のほかには確かにめぼしいものはない
 意味の分からん指輪のネックレスとマイク、こんなものがあってもどうしようもない。
 藤崎の持つショートカッターの刃が1枚でも残っていればこの状況から脱出できるのだが図書館から逃げだした際にそれも使い切ってしまっている。

――それでも何かあるやろ……なにか……

 しかし現実は無情。
 レンのデイパックには新たな支給品は『無い』
 自身のデイパックももう一度漁ってみるが出てくるものは今までに確認したものだけ。
 使い切ったショートカッターも望みをかけて使うが使い切ったショートカッターにはなんの力もない。

――ミシッミシッ

 言葉の放つ弾によりさらに音が大きくなる。
 壁もそろそろ限界に達しようとしている。
 この壁が崩れれば連鎖的にホテル全体が崩壊してしまうだろう。
594 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:04:57 ID:shJqLeFU
 だがこの状況で――藤崎は思い出す――
 万策尽き、ホテルの崩壊もはやまったこの状況で、
 ”ヒト”という生き物の生存本能なのか制限されている知識の一部を――

(そうや……言葉……桂言葉……そうや……初対面でも何でもない。俺は知っとる
 言葉だけやない……レンもドナルドも、タケモトも、獏良も
 なんで知っ取るのか分からんだが俺は間違いなく知っとる)

「藤崎!どうするんだよ!周りも崩れそうだしドナルドのところへ行く前に俺達が――」

(そうや……M……ドナルドや……マクドナルド――ハンバーガーショップ――
 マクドナルドの頭文字はM。弾幕――そうや、ドナルドといったらMや) 

 藤崎は完全ではないが思い出す。
 自分以外のことを、ホテルが崩れる直前という土壇場で――

 完全にではないが制限された知識の一部を思い出す。

 『ドナルド・マクドナルド。教祖様』
 『レン。ロードローラー』
 『桂言葉。お腹の中にだれもいませんよ?』

 一度思い出せばそれは湯水の如くあふれ出る。
 湧水のように――

 だが周囲から聞こえる異音がさらに大きくなる。
 ここまでくると言葉も気が付いたのか周囲の様子を探っている。
 しかし弾を打つことを止めない

 いや、いまさら弾を打つことを止めてもホテルの崩壊は止まらないだろう。
 もう既に2度崩壊しているホテルには3度目を耐えるほどの耐久力は残されていない。

――ミシッミシッミシッ


「あいつを殺したのはドナルドなんや……」

 藤崎はいまどうしたらいいのか分からない。
 だから叫んだ。
 腕試しをすると言っていただけだが、僅かな時間ではあるが藤崎と一緒にいた人物へ
 もうこのホテルの崩壊から逃れることは不可能だろう。
 だから今ここで唯一生きのびる可能性が高い人物へ
 ドナルドと今腕試しをしているあろう人物へ

「馬岱!!ドナルドがいっとたことは嘘や!あいつを殺したのドナルドや!!」
「なにを――ドナルドはそんなことっ――」

 隣のレンが驚きに目を見開き言葉のことも忘れ藤崎の襟をつかむ。
 そして同時に着弾した弾により壁が限界を迎え

 その壁が限界を迎えたことにより――ホテルが崩壊する

『ゆーーーーーーっ!!』

 ゆっくりの悲鳴が木霊した。


◆◆◆
595 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:05:42 ID:shJqLeFU
「っち……」
「足も傷つき他のところも傷だらけ、そろそろ諦めたらどうだい?」

 馬岱は傷だらけだ。
 足や腹部の傷は勿論、顔にも切り傷ができており儀礼服のような着衣も埃にまみれポテトに切られぼろぼろである。
 ハンバーガーの炸裂の余波も受け服の一部も焦げているような状況。
 圧倒的不利なその状況。


「まだまだ……ブロリーやら呂布に比べたらお前はまだ届く範囲内だ!」
「♪」

 馬岱はそんなボロボロの状況でドナルドにつっこむ。
 自分から軽率ながら売った喧嘩でもあるしこのドナルドは確かに強敵だ。
 いきなりポテトを錬成したりしてくるがそれでも自分で勝てない相手でとは思わないかったから。

 だが突っ込む馬岱に最初の勢いはない。
 ドナルドはそんな馬岱の攻撃をかわそうともせず受ける。

「なめるなっ―――あぁっ?」

 馬岱の攻撃を受けドナルドの姿かき消える。
 今までそこにいたはずなのにもかかわらず、その場から消えたように。

 そして馬岱の横にドナルドが消えたのと同時に現れハンバーガーを無造作に投げる。
 馬岱はそのハンバーガーには完全に反応すことができず右手で防御するのが精一杯
 そしてハンバーガーは炸裂する

「ドナルドは面白そうな技をみるとすぐ真似しちゃうんだ」
「ぐっ……」

 ドナルドが使った技は幻術。
 先ほど馬岱が使ったのをドナルドはラーニングしたのだ。

 馬岱の右腕は焼けただれ手当てをしなければこの戦闘の間――いや、かなりの長期間つかいものにならないだろう。

 『満身創痍』

 まさにそんな状況、しかし一方のドナルドは多くの魔力を消費したとはいえまだ余裕を残している。
 支配するものの持つ余裕、強者のもつ余裕である。


――― 馬岱!!ドナルドがいっとたことは嘘や!あいつを殺したのドナルドや!!
――― なにを――ドナルドはそんなことっ――
596 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:06:28 ID:shJqLeFU
 そんな2人の所へ届く声。
 直後、ホテルが音を出し凄まじい土ぼこりと轟音を上げながら崩壊を始める。

「……お前がやったのか」
「半分正解かな。でも少し違う」
「……そうか」

 届いた声に馬岱がつぶやきそれにドナルドが返す。
 既に自身の勝利を確信しているからこその言動。
 馬岱はそんなドナルドの言葉に大した興味を持たなかったように返す。
 事実馬岱はあの遺体の主をドナルドが殺しただとか言葉が殺しただということには興味がない。
 何者かが戦闘に破れ、死んだ。それだけである。

 その間にもホテルは轟音を出しながら崩れていく。

「……それじゃ言葉もレンも心配だしこれで終わりにしようか。 ハッピーセット♪」

 その言葉と同時に言葉が喰らったのと同じ、巨大なハンバーガーが現れる。
 今度は室内ではないのでドナルドは全力で繰り出す。
 ホテルの耐久力などを気にしないのだから言葉にはなったようにわざと威力を加減する必要はない。

 通常サイズのハンバーガーでもあの威力だ、巨大ハンバーガーで全力で打てばどうなるのか――

 馬岱はそのハンバーガーをかわそうとするが交わしきれずハンバーガーに埋もれてしまう。
 ドナルドはその光景を満足げに見て――

「I'm loving it !」

 巨大なハンバーガーが炸裂する。
 ハンバーガーの炸裂による爆風がホテル崩壊による土埃をさらにあらく巻き上げ視界が煙に埋まる。
 そこには馬岱もハンバーガーもなく存在するものはドナルドだけ。

「さて、馬岱はもう殺しちゃったしこの崩壊じゃレンと言葉、藤崎も生き残ってなさそうだね
 もうここに生きているものは誰もいないかな、レンは残念だったな、せっかく教育し終えたのに」

 レンのことを残念がりならドナルドはその場から立ち去ろうとする。
 ドナルドの策略の失敗がこの結果である。
 レンという重要な駒を失い、馬岱との戦いでかなりの魔力を消費した。
 最終的な戦いには勝利し言葉とビリー、藤崎の処分には成功したがとても完全勝利とはいいがたい。
 さらには自分自身で他の参加者に手を下すなんていうこともやってしまったのだ。
597 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:07:14 ID:shJqLeFU
「アラーッ……これは生きてる人はいないだろうねぇ」

 ドナルドはレンという重要な駒が生きていないだろうかと少しだけ望みをかけ未だ砂埃のまうホテルに近づき呟く。
 ホテルは完全に崩壊しておりここに生きているものは間違いなくいないだろう。
 そう思わせるだけの崩壊であった。



――生きているものは……

「?」

 だが幻聴か、否か。
 ドナルドの元に僅かなつぶやきが届く。


 
「 こ こ に い る ぞ ! 」


「ッ――!!」

                  ・・
 そしてその直後ドナルドの真下から馬岱の声がはっきりと聞こえた――


            伏

            兵


 勝利を確信しドナルドに幻術を掛け、ただでさえ土煙で悪くなった視界をさらに妖術奪った上での奇襲。
 これはいかなるドナルドとはいえ交わすことはできない。
 下から鍬でドナルドの顎を打ち上げ無防備な状態とする。
 そしてそこからまだ使える左腕だけで鍬を大上段に振り上げる。

「奮迅!!」

 そして馬岱から上級兵法に乗せた渾身の一撃がドナルドを襲う。
 頭だけを狙った一撃必殺の一閃。
 ドナルドはそれをかわそうと体をよじるが無防備となった状態では交わしきれない。
 そして馬岱の手には確かな手ごたえが伝わり――

 紅い血が舞う。


「馬岱!!」
「ドナルド!!」
『ゆゆっ!!』

                  ・・・
 そして直後ホテルとは全く逆方向から藤崎とレン、そしてゆっくりが現れた。
598 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:08:00 ID:shJqLeFU
「ぐああああああああ」

 馬岱が右目から黄色く細長いものと白く丸い物体を引き抜いた。
 その白い物体を馬岱は投げ捨てる。
 白い物体はべちゃりと嫌な音を立てて地面に落ちる。

「ゆゆゆゆゆゆゆゆ」
「ゆーっ!!」

 その白い物体に興味を示しみたゆっくりが叫ぶ。
 白い物体は転がりぎょろりとゆっくりを見た。

「ど、どうしたんや馬岱!いきなりドナルドが消えたと思ったら……なにが……」
「いったい何が……お前……ドナルドをどうしたんだ!!」

 ドナルドはもうその場にはいなかった。
 そこにいるのは藤崎とレン、馬岱だけ。
 言葉もドナルドもそこにはいない。
 今そこにいるのは右目を抑えた馬岱と藤崎、レンだけである。

「あぁ……藤崎かヘマをやっただけだ油断したところを奇襲したと思ったら奇襲し返された
 よかったらお前の服を眼帯にできるようにに破ってもらえないか?」
「あ……かまへんけど……うっ……」

 ――絶句。

 藤崎の方を向いた馬岱の顔の右目があるはずの場所には何もなく、黒い穴があいていた。
 先ほど馬岱が放り投げゆっくりが見た物、それは馬岱の右目玉。

 体中傷だらけでさらには右目は喪失。
 満身創痍とも言える状態の馬岱の前で2人は動けない。
 一般人と乱世を掛ける武将では気迫、闘志、全ての格が違っていた。
 片目を失っても意識を持ち続ける精神力。それがどれほどのものかは想像するのは難しい。

「どうした?」
「あぁ。すまへん」

 藤崎は自分を取り戻すと自身の上着を裂くとそれを馬岱に渡した。
 馬岱はそれを自身の右目にあて眼帯とする。

 その間2人は一言も発することができず完全に馬岱の気迫に飲まれていた。

「大丈夫なんか?」
「大丈夫かと聞かれれば否だな……盲夏侯はあの目玉を自分で喰ったらしいが俺じゃ無理だ……
 破傷風とかになるのは覚悟しておかないと。この状況じゃまともに治療もできない、医療品があればある程度なんとかなるんだが……」
「医療品……ここから南にしばらく行けば病院があるな。図書館はもうドナルドがいうとった通りならもぬけの殻やろし、あそこで嘘をつくことはないはずや
 そうなら図書館に行く意味はなる、先に病院にいこう」
「お前はそれでいいのか?」
「かまへん」
599 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:08:45 ID:shJqLeFU
 そうして馬岱と藤崎は目的地を病院へと変更し
 病院へと向かおうとするが――
 
 それに異を唱える者が一人。

「待て!ドナルドはどうした!」
「お前あんな殺人者のことをまだ信用しとるのか!?」
「ドナルドは人を殺したりしない!そこの馬岱が傷だらけなのもドナルドを襲ったからだろ!」
「たしかにそうやろけど、ドナルドは殺人をおかしとる!俺はダイイングメッセージを解読したんや!」
「そんなかって――」
「別にドナルドがあのダイイングメッセージにかかわっているのかは関係ない」

 言い合う藤崎とレンを馬岱の声が制する。
 不満げな藤崎とレンだが馬岱の声を素直に聞く。
 それだけの気迫があった。

「俺はすでに1人殺している、さっきの情報交換の話じゃ殺し合いに乗っている奴をお前は積極的に殺すつもりだそうだが――」
「そうさ、俺はお前みたいな奴を――」

 レンが胸を張ってそう答えようとするのを馬岱はまた無言で制し―― 言った。

「――お前に俺が、殺せるか?」

 馬岱のからだから噴出される圧倒的闘志。
 それがレンにぶつかる。
 レンはその闘志を受けて一歩も動くことができない。

「俺はいま満身創痍だ、だが……お前が俺を殺そうとするなら俺はお前を猛者と認めそれを全力で受けよう
 もちろんただで殺されてはやらんがな」
「馬岱、それは流石にいいす――」

 藤崎が止めようとするが馬岱はまだ動く左腕でそれを制する。
 藤崎は若干不満げにだがそれに従う。

「ドナルドはまだ生きている、ドナルドを探しに行くのも俺を殺しにかかるのを自由だ、お前はどうする?」

 沈黙がその場を支配する。
 そしてレンは無言で馬岱と藤崎から離れる。
 ドナルドの生存、それは馬岱だけには分かっていた。

「いまはドナルドを探す。でも……ドナルドを見つけたらお前を殺しに来る」

 そうレンは言い残して走り去る。
 その後ろ姿を見る馬岱と藤崎。

「馬岱、いいんか?」
「お前こそいいのか?俺は前も言ったが殺し合いに乗っているんだぞ
 いま見たいなことをいきなりするような奴だが」
「ええんや……まだ納得はできんし絶対に納得はできへんけど、理解はしたから」

 そしてまた藤崎と馬岱もその場から病院を目指して去った。

『ゆっくり治療しにいってね!』

 ゆっくりも無力ながらそのあとに続く。
 戦闘力を大幅に奪われた馬岱、藤崎、ゆっくり一行の向う先に何があるのか
 レンはドナルドと再会したときどう行動をとるのか、それは定かではない。

 しかしドナルドがレンに施した教育は
 ほんのわずかではあるが馬岱とラーニングした藤崎の教唆によりわずかに緩んでいる。
600 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:10:39 ID:shJqLeFU
【C-3 下の端/一日目・夕方】
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に痺れ、罪悪感 
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
0:理解はできへんけど……
1:ホテルの内部を調査した後図書館に戻り、自分を襲ったやつを懲らしめる。
2:全てはチャンス
3:参加者を救う
4:受け継がれた意志を持って、闘う
5:馬岱を信頼……?
※ダイイングメッセージからビリーを殺したのがドナルドだと思っています。
※馬岱から教唆をラーニングしました
※記憶が戻りかけています

【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:右目喪失 腹部と足にポテトによる怪我 右腕に火傷 その他全身に小さな傷  満身創痍
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
1:病院へ向かう
2:藤崎を襲ったやつは相手にしない……?
3:藤崎を守る気はない。奇襲された場合は盾か囮にする。
4:殺し合いに乗って、自分の力を試す
5:弱い奴からは情報を聞きたい。断ったら…
6:もうちょいまともな武器が欲しい
7:ブロリーとは遭遇したくない
8:藤崎を信頼……?
※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きました

【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。

【鏡音レン@VOCALOID】
[状態]:精神的に疲れ 腹部・頭部強打(中ダメージ・手当て済) ドナルド信者状態
[装備]:朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食糧消費) ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) スタンドマイク@VOCALOID
[思考・状況]
基本思考:弱い悪党から殺していき、出来る限り早く強くなる。(悪気はないが足を引っ張る参加者=悪党)
1:二度と後悔しないように、マーダーを見かけたら積極的に殺す……?
2:ドナルドを探す
3:拡声器でミクの悪口を言っていた悪党(僧侶)を殺しに行く
4:強くなって、いつか志々雄にリベンジする
5:兄弟たちに会いたい
6:ドナルドを尊敬、信頼。不安だったがタケモトも見直した
7:チルノの言う『最強』に興味
8:いつか馬岱を自分の手で殺す
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※ドナルドマジックについて知りましたが、口止めされました
※僅かにドナルドを疑っています
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きましたが信じていません


※教唆には洗脳を緩めたり、嘘を見破りやすくなったりする効果があるようです。
※ビリーの残りの支給品はホテル崩壊でホテルの中に埋もれています
601 ◆CqqH18E08c :2009/06/17(水) 12:11:35 ID:shJqLeFU
「なんでドナルドの思い通りにいかないのかな……」

 そう言ってドナルドは前に寝転がっている言葉を蹴る。
 ドナルドはとっさに発動した幻術で馬岱の攻撃を回避していた。
 回避といっても急所に当たるのを――であり
 左腕の肩のあたりを骨折しているが。

 あの一瞬、ドナルドはまず幻術で馬岱に攻撃が当たったと錯覚させる。
 そしてポテトを一本だけ錬成してそれを馬岱の目に向かって投げつける。

 そして、そこまでしてドナルドは止めを刺さずその場から逃げ出した。
 支配者としてあるまじき行為。だがそれでも逃げだすしかなかった。
 全身をボロボロとしながらも支配者に逆らう奴隷。
 それがドナルドには理解できなかった。

 理解できなくて、その強靭な逆襲の意志が怖かったから。
 止めを刺そうとしてその意思で逆襲されるのが怖かったから。

「死んだと思ったらこうして生き残ってるし、どうやって生き残ったのか気になるな」
「私だって分かりません、ホテルが崩れだしたと思ったらなんか光るガスが現れてそれに私も巻き込まれたんです」

 言葉は蹴られながら絞り出すようにして言葉を紡ぐ。
 あの時ホテルで起こったこと、それはビリーが残した支給品が発動した、それだけのことである。
 ビリーが残していた支給品は『どこでもガス』である。
 それは缶の中に入っていたのがホテルの崩壊により押しつぶされガスが漏れ出したのだ。
 漏れ出したガスはホテル内部を通り言葉、レン、藤崎を包んだ。
 そして彼らをガスの効果にそって移動させた。
 この崩壊するホテルから抜け出したいというあやふやな願いにそって。
 制限により移動できるのは1エリア内限定ではあるがホテルから脱出するのにはそれで十分。

 ガスの効果により一緒にいたレンと藤崎、ゆっくりはC-3下部へと飛ばされ言葉はC-3上部へと飛ばされた。
 言葉にとって不運だったのはドナルドが馬岱から逃げだしC-3上部へと来てうたことなわけだが。

 そこで運悪く言葉どドナルドは遭遇した。
 そしてドナルドは自身の憂さ晴らしに言葉に殴る蹴るの暴行を加える。

「君に生きてられてても困るんだけどね、でも駒が足りないし生かしておいてあげるよ」

 そんな言葉をドナルドはさらに追い詰める。
 そして言葉の目から一時は戻っていたハイライトが消える。
 この時、言葉に残っていた僅かな希望もすべて消えた。
 あとはドナルドに利用されるだけ。

「いつでも君は殺せるんだから、自分望みをかなえたいならドナルドのために頑張ってね
 ドナルドのために働いてくれる子はだぁいすきだよ
 当然、支給品は全部没収だけどね♪」
「……はい」

 言葉が生きているのは誠君のためだけ。
 生きてさえいれば、自分がどれだけ絶望しても生きてさえいれば誠が生き返る可能性があるかもしれないという
 あまりにもあやふやな希望。
 絶望の中の一筋の光明。
 それだけが言葉の命をつなぎ止めている。
602創る名無しに見る名無し:2009/06/17(水) 15:46:54 ID:jzZSqAMk
投下乙!
うお、馬岱かっけぇ
そして言葉さまオワタ…ドナルド怖いよドナルド

でも三国志関連は知らないから教唆とか奮戦とか分からない…
奮戦はとりあえず強い技、伏兵はいきなり登場って事だけはわかるけども…教唆って何?
603代理投下:2009/06/17(水) 15:49:59 ID:gr+DseZy
【C-3 上の端/一日目・夕方】
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画】
[状態]:腹部にダメージ(中)、魔力消費(大) 左腕骨折
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) 不明支給品0〜1 1outキノコ@奴が来る ランサーアサルトライフル(335/350)@Gears of War2 魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:言葉を駒として徹底的に利用する。少しでも逆らったら殺す
2:チルノを殺し合い向きの人材に育てる
3:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※ドナルド組は崩壊しました
※レンと藤崎は死亡したと思っています

【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:肩に刺し傷、疲労(大)、全身に痛み 喉の渇き、空腹 絶望 全身に暴行の後
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]
基本思考:誠君を生き返らせるために生き残る
1:……。
※アニメ最終話後からの参戦です。


【どこでもガス@ドラえもん】
遠く離れた場所へ長空間を通って行き来できる『どこでもドア』の気体版。ピンク色の光るガスを放出し、
その中に入ると移動できるが、ガスが少ないと入ることができない。ダイヤルに移動場所を記録できる。
残量計が付いており、ゼロになるとガスの色が薄くなり、次第に出てこなくなる。とんでもない場所に繋がったり、
出口がずれたりして発売中止になった。実際にはポケットから出たものではない。
今回が缶が壊れて全部漏れ出したのでもう残量はない。
604代理投下:2009/06/17(水) 15:50:54 ID:gr+DseZy
◆◆◆

「しかたないね」

 ビリーは他人事のように呟く。

 天井。
 それがゆっくりと落ちてくる。
 ビリーはもうこの時既に自分が死ぬということを理解していた。

「だらしねぇな、結局レンのことを助けられなかった」

 ビリー一番の心残りはレンのこと。
 このままレンは仲間の死に責任を感じ続けることだろう。

 ビリーは体の半分以上を瓦礫に埋め尽くされながら自身の腕に血でメッセージを書く。
 なぜメッセージを書くほどの時間が、そして余力があったのかは分からない。
 だがそこにはレンを助けたいというビリーの確かな想いがあった。

 だから震える指先で、埋もれていく衝撃に耐えながら短いメッセージを残す。
 残したい言葉を全て残すのには到底時間が足りないから。

 メッセージは血が垂れ部分が繋がってしまっている上にかなり汚い。
 だがこれはビリーの残した最後の想い。

「歪みねぇ、生き方を」

 そう願ってビリーは腕を突き上げ。
 瓦礫に埋め尽くされた。



 藤崎達が『M』と読み取った文字。
 これは実は逆向きだったのだ『VV』という風に。
 ビリーはメッセージを丁寧に書く余裕がなかった。
 『VV』これをそのまま『VV』や『M』と読んではいけない。
 なぜならビリーにはとても丁寧に文字を書く余裕なんてなかったから

 ならばどう読めばいいのか。

 『レン』と読めば良いのだ。

 『ン』の点の部分から血が垂れ他の部分と接触する。
 そうなると、文字は『M』となる。
 分かりにくい人は自分の腕にレンと書いてみるとよいだろう。

 ビリーは最後までレンのことを心配していた。
 だからレンに『歪みねぇ生き方』をしてほしいという思いを込めてこのメッセージを残した。

 そのメッセージは正しくは読み取られなかったが――
 レンを助けることにはつながるのかもしれない。
605代理投下:2009/06/17(水) 15:53:29 ID:gr+DseZy
483 : ◆CqqH18E08c:2009/06/17(水) 12:17:43 ID:3AyvRrII0

  〜

タイトルは1ページに全て収まるなら「我ハ此処ニ有リ」

1ページに収まりきらず2ページになるならば

本スレ>>594 ゆっくりの悲鳴が木霊した。以前を前編「誰敢殺我!」 に
本スレ>>595 「っち……」          以降を後編「吾敢殺汝!」に

  でお願いします
606創る名無しに見る名無し:2009/06/17(水) 15:54:58 ID:gr+DseZy
代理投下終了
607創る名無しに見る名無し:2009/06/17(水) 19:59:52 ID:5hF6PRZu
なぜか、べジータの顔が頭に浮かんだ。
608創る名無しに見る名無し:2009/06/17(水) 20:29:04 ID:f2LbOWSc
おつおつ
Mッパゲの誤解フラグですね、わかります
609創る名無しに見る名無し:2009/06/17(水) 21:32:53 ID:msUebVof
くそったれーー!
610 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/18(木) 00:10:01 ID:36ud1rXv
投下します。
611 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/18(木) 00:12:05 ID:36ud1rXv


「ん…あ」

眼が光を感じ取り、肉体は覚醒を促される。
人間ならば脳が起きた、とでも表現してもいいのだろうが当のカリスマ吸血鬼が云うには
『脳なんて単純で科学的な思考中枢が必要なのは人間くらい』らしい。
ということは脳がない、つまりイソギンチャクやクラゲの様な感じなのだろうか。
きっと間違ってるだろうし、言えば殺されかねないだろうが。
いずれにせよ実態はわからないので推測するのは野暮なことだ。

               ◆

ゆっくりと体を起こし、眩しい電灯に目をしぱしぱさせ、立ち上がった。
とぼとぼと階段を上る。そして一階へ。
前に比べてやけに室内が明るいと感じ、外に目を向ける。
昏い。
ああ、部屋が眩しく見えるのはこのせいか、と思い

「え?」

冷汗が伝った。

「もしかして、放送聞き逃しちゃった?」

時計を確認。
いや、放送までにはあと少しある。

「そっか。山で太陽がほとんど隠れているのね」

はるか向こうにある太陽は、確かに山の向こうにあって直射日光はほぼ届いていない。
空は鮮やかな橙色から静謐な藍色へのコントラストを垣間見せている。
しかしこの空の色も後数分で暗色に覆われることだろう。
ところで、後ろにも山があることをフランは思い出していた。

「山の向こうってどうなってるんだろ」

自然と降って湧いた疑問だが、今すぐ調べる気にはならない。
とにかく、辺りを確認するために外に出てみることにした。

彼女以外には誰もいない。
本当に静かだ。
微風がフランの髪を揺らす。
涼しくも温くもない風。それが彼女には心地よかった。

「さてと、いい加減行かないと」

色々あって約束を大分反故にしてしまったが、最後の約束くらいは守らないと示しがつかない。
尤も、それにも間に合いそうにないけど。
もしかしたら待っていてくれるだろうしそれだと行かなければ悪いから。
美鈴に会えたら、此処に連れて行って壁の事とか山の事とか調べればいい。
彼女はそう思っていた。
612 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/18(木) 00:15:29 ID:36ud1rXv
翼を広げる。
妖しく輝く七対の宝石。

(うん、もうくっついたみたい)

他の傷も問題ないようだ。
右手はまだ動かないが、おそらく神経が繋がっていないのだろう。
でも移動している間に治るだろうし無視しても構うまい。
フランは静かに飛び立つ態勢に入った。

太陽が落ちる。


夜の帳が、落ちてくる――――――








と、放送を知らせる音が響き渡る。

「あれ」

フランは、放送の存在をうっかり忘れていた。

【F-3 デパート内(地下)/一日目・午後】
【フランドール・スカーレット@東方project】
【状態】:体力全快、全身に拷問痕、左肩に銃痕(大体回復)、右手(神経未接続)、足に刺し傷(いずれも微々に回復中)
【装備】:
【持物】:基本支給品一式*2、クリムゾン(弾数0/6、予備弾12/36)@デスクリムゾン、セーブに使って良い帽子@キャプテン翼
ゼロの仮面@コードギアス、射影機(07式フィルム:28/30)@零?zero?、予備07式フィルム30枚、フランの指
【思考】歪みない生き方=今まで通りの自分の生き方をする。
0、映画館に向かう。
1、美鈴に会えたら、デパートに連れて行って壁とか山の事を調べる。
2、嫌な奴を殺す(アカギ(名前は知らない)、ブロリー)
3、嫌な奴かは話して決める。襲ってくる奴は殺す。
4、本屋にあるDMの本を読みたい。
※「ゼロの衣装セット」は仮面以外破れました。太陽に晒されれば死に至ります。
※美鈴達と情報交換をしました。
※再生はできますが、速度は遅いです。
※くず鉄のかかしの使用制限を知りました。
※フランは羽入の名前を知らず、オヤシロ様とだけしか知りません。
※クリムゾンの進化ゲージは初期値に戻りました。
※本来より速く、二、三人の殺害(もしくは死体撃ち)でゲージは最大に溜まるようです。
※自分の所為であおばシゲルが死んだことがわかっていません。
※ブロリー達の戦闘に気付きました。
※一部の壁がおかしいことに気がつきました
※山の向こうに興味を持ちました。

※魔導アーマーがデパート内に放置されています。
 ミクの荷物はデパートホール内に放置されています。
※デパートの一部の壁が壊れました。
※デパート地下に謎の壁があります(意味があるかどうかは分かりません)
613 ◆WWhm8QVzK6 :2009/06/18(木) 00:16:14 ID:36ud1rXv
投下終了です。

タイトルは「黄昏の輝き」で。
614創る名無しに見る名無し:2009/06/18(木) 07:35:02 ID:Yt1IDd1l
投下乙です。
フランは間に合わなかったか。
美鈴も着けるかどうか怪しいけど、二人が出会った時の反応が気になるな……
615 ◆xHiHmARgxY :2009/06/20(土) 04:25:38 ID:XQ1nZlyy
避難所に仮投下しました。

指摘等ありましたらお願いします。
616創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 05:45:05 ID:aUqFJPZQ
乙です。

ただ、一時的に一般人くらい弱ってるブロリーの動きでかばんの中身を
遠くに放り出してしまうことは無いのでは?その辺りに転がってるならともかく。
すぐにブロリーはサーセンwを食いに戻ってきてるし。
サーセンwを焼いてるブロリーが視界に入らないほど遠くに落ちてるってのは不自然なような・・・

あとサーセンwの特性はどくのトゲであり、食ってたのは
硬い皮膚を避けたやわらかそうな腹筋の辺り となってるので毒は体内に摂取してないのでは?
トゲが硬くないってことは無いだろうし

その辺りが気になる。
617創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 07:27:45 ID:KszTqLfQ
>>616
逃げる際に、サーセンの死体を持って逃げたんじゃあないの?
その後さらに移動もしてるし、落とした場所から結構離れた場所まで行ったのでは。
618創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 08:20:55 ID:aUqFJPZQ
前回の話では
……ブロリーは逃げてなどいなかった。
木の幹に隠れて、咲夜の様子を窺っていたのだ。
とあるからブロリーは戦いの場からあまり動いてない。せいぜい数十m位だと。(このときのブロリーは一般人程度だし)
で十六夜咲夜がいなくなったのを確認してから食べるはず。
この時にわざわざ死体をどこかへ運ぶ理由が無い。その場で食べたと考えるほうが自然じゃないか?

で、十六夜咲夜の思考は 
0:中心部に向かう。ブロリーは今は追いかけない。
となってるのに
弱ってるブロリーの食事が終わるほどの時間が
(ニドキング 高さ1.4m 重さ62.0kg今のブロリーがこいつをあっという間に完食は無理だろうし)経ってからその場に戻ってくるのはおかしくないか?



619 ◆xHiHmARgxY :2009/06/20(土) 12:15:41 ID:TwTtlshu
>>618
確かにその箇所は不自然ですね。違和感ないよう修正します。



ただ、時止め+スタンドを駆使する相手に左腕骨折というダメージを負わせるブロリーは一般人じゃねぇ!
いや、言わんとしている事は分かりますが。
620創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 12:25:04 ID:0K0O86sD
どくのトゲについてはどうでしょう?
621 ◆xHiHmARgxY :2009/06/20(土) 12:47:18 ID:TwTtlshu
どくのトゲについては本文で若干触れましたが、状況表に記載を忘れてましたので修正時に加筆します。
622創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 13:26:09 ID:1iSl7cVB
修正頑張って下さい〜

さて後は、vX氏かWW氏かもしくは他の書き手氏が五角形パートを投下してくれれば放送か。
取り敢えず禁止エリアはjV氏に決定してもらう形で良いのかな?
623創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 15:46:04 ID:+kswq18t
食ったのは腹なのに毒もらってるのはおかしいと俺も思う。
トゲなんて一番硬い部位だろうから間違えて食っちまうこともないだろうし
624創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 16:12:36 ID:0K0O86sD
>>623
俺が言いたかったのはそれなんだけどな…
625創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 18:27:14 ID:KszTqLfQ
しかし明らかに参加者中最強かつのブロリーに、
ほんの少しくらい弱体化フラグも立てるのも必要かも…?
サイヤ人だから回復したらさらにパワーアップするだろうし…
626創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 18:43:52 ID:w4ARwfFA
ブロリーが回復するまでには結構時間がかかるんじゃない?
無理に弱体化フラグなんて立てる必要ない
627創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 18:48:17 ID:+kswq18t
まあそもそもサイヤ人は毒で死ぬかどうかが怪しいんだけどね
少年悟空ですら猛毒の超神水飲んで死ななかった実績があるし
628創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 19:30:04 ID:1iSl7cVB
VS熱血組、VS咲夜の二話連続で弱体化させられてるからなあ。
それに毒とか後々に活かしにくそうな弱体化だし……
629創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 22:34:48 ID:aUqFJPZQ
>>625
フラグの立て方に不自然さを感じるってのは問題だと思うんだ。
前回のssで毒を避けて食べていると取れる描写があるのに
今回でいきなり「食べたことにより毒をくらってる可能性があります。」って言われても
何故?って思うし。
630創る名無しに見る名無し:2009/06/21(日) 01:46:37 ID:+CWuckpM
初参戦であるブロリーの弱体化フラグを無理に立てるより
二連続で多数参戦している東方キャラの死亡フラグを立てた方がバランス良いかと
631創る名無しに見る名無し:2009/06/21(日) 02:54:48 ID:awVKeq0Z
……、天の邪鬼の法則ってしってるか?
632創る名無しに見る名無し:2009/06/21(日) 07:40:44 ID:UZWTM3+Q
天の邪鬼……っていうか>>629に書いてある通り、『毒』についての流れに無理があるから皆反発してるんだろ。
仮投下スレでの解答も正直、無理矢理感が否めないし…
まぁ、流石に>>630みたいな意見はアレだけどな
633創る名無しに見る名無し:2009/06/21(日) 08:23:47 ID:ZbWCOIFD
修正乙です。

 体内に毒を持っているとは言いましたが、毒を摂取したとは言ってないですし。
 どうなるかは未定な訳です。

と仰られてますが、気体・固体・液体のいずれにしても
毒は摂取して初めて影響が出るのでは?
ニドキングはツノに毒をもってるらしいです(サーセンwは特性によりトゲにも有る)
毒袋についてはツノやトゲの近くにあるのでは?簡単に破れないように堅いところに守られてるはず
それらを避けて食べてる上にそれらによって傷を受けた描写も無いのに

※サーセンからどく状態を受けた可能性があります。

ていうのはおかしくないですか?
あと森の中で50m離れていても、だれかがいることを認識できるほどの人間が
戦いの場からとりあえず安全だと判断する距離をとっているのに(手当てしたり荷物の確認したり)
そこまで落し物が滑ってくるのは無理だと思う。
理由は
      冷凍ビームで100m以上の範囲の地面を凍り状態に出来るとは思えない
      出来たとしても、地形は森。それだけの距離を滑り続けるとは思えない。

以上です。

重箱の隅をつつく様な指摘かもしれませんが気になったもので。

長文失礼しました。
634 ◆xHiHmARgxY :2009/06/21(日) 09:37:05 ID:2VOom4Sm
ご指摘ありがとうございます。

まず自分の発言については、(サーセンの)体内(ツノ及びその近辺)には毒があるが、それを(ブロリーが)摂取したかどうかは不明。ということを言いたかった訳ですが、言葉が足りなかったようですみません。
そして、ツノ自体は硬くても内部の毒巣(それに頼らない毒のため方をしているかもしれませんが)が殺害時の衝撃で破裂したなどの原因で毒の混じった血肉をブロリーが口にしたかもしれない訳です。
そういう可能性も零ではないという意味であの一文を加えたのですが、特性としてのどくのトゲについては現実的な内容を考えていませんでした。システム的に30%の確率で毒になるとしか考えていなかったので、その点が不自然になってしまいました。
毒に関しての描写は全て切った方が良さそうですね。

落とし物については、サーセンのれいとうビームが地面をなめるように水平に撃ち込まれたことによって、遠距離まで一直線に凍りついたという状況を考えていたのですが、100メートルとなると色々無理が出ますね。
一応、ブロリーが北へ行き、その後一旦東へ去った咲夜が西へ向かうために近くを通ったという案も思いついたのですが、この箇所及びそれに続く展開も切った方がいいのかもしれません。

長文返答並びに構成の荒い文章を投下してしまい、申し訳ありません。
635創る名無しに見る名無し:2009/06/21(日) 15:56:25 ID:UZWTM3+Q
修正頑張って下さい、お待ちしていますー
636創る名無しに見る名無し:2009/06/22(月) 23:15:47 ID:8r9KDobZ
xH氏の修正も終わったようだし、放送までに残すは五角形パートのみか。
破棄した書き手氏二人からは未だ連絡は無いが、やっぱ難しいパートなんだろうなあ。
クラッシャーが死んだとはいえ、十人以上の人物を捌く訳だし
637創る名無しに見る名無し:2009/06/22(月) 23:44:31 ID:4oyTHt6u
大人数SSなんてそうそう書けないぞ
書ける人がいるロワが羨ましい
ぶっちゃけ誰かが書いてくれないと先に進めない
638創る名無しに見る名無し:2009/06/22(月) 23:57:03 ID:8r9KDobZ
大人数ってだけならまだしも戦闘一歩手前だからねぇ……。
ハードルとしては相当に高い気がする
639創る名無しに見る名無し:2009/06/23(火) 06:06:00 ID:iaqgKf5j
そもそも把握キャラにも限界があるぜ?
俺もこのロワからサンレッドの漫画を読み始めたけど、全部把握なんて無理すぎる。
でもまぁ、今後がとっても楽しみなんだがね。
640創る名無しに見る名無し:2009/06/25(木) 00:53:03 ID:Q1lFzbbI
参加者もいないのに、ちゃっかり支給品だけ出てるワンピウザいな
ニコニコとも全然関係ないじゃん
641創る名無しに見る名無し:2009/06/25(木) 21:21:49 ID:+EFK0WtV
ワンピ関連結構あるぞ。エネルMADとか。
今はもう消えたけどprayのMADは素晴らしかった。
642創る名無しに見る名無し:2009/06/25(木) 21:36:56 ID:AoVZh5CI
88を題材にしたMAD『kaizoku no bouken 2』は本当に凄いと思った。
あのMADはヤバい
643創る名無しに見る名無し:2009/06/25(木) 23:31:30 ID:BP3tf90K
いくら素晴らしくても再生数とかマイリスト数とかが規格外、あるいはランキングにうざいくらい頻繁に顔を出す程度でないとニコロワ的にアウトなんだよね
まあ、出ちまったもんは仕方がないけどな
644創る名無しに見る名無し:2009/06/26(金) 00:05:24 ID:OfuOa/r9
ところでニコロワβで十傑集・九天大王を作るんならどうなるんだろうか
GRはあんまり覚えては無いが、確かこんな感じだったっけ。
645創る名無しに見る名無し:2009/06/26(金) 00:14:03 ID:cYh9Jp/p
そこはニコニコ的に言ったら誰がどのタグに入るかだろ。
646創る名無しに見る名無し:2009/06/26(金) 01:30:34 ID:OfuOa/r9
じゃあこうだな
ブロリー「ブロリーさんパネェッス!」
呂布「呂布終了のお知らせ」
美鈴「もっと評価されるべき」
赤木「ニート」Or「NEET」
単純にこうか?
647創る名無しに見る名無し:2009/06/27(土) 23:39:28 ID:9o3RZggu
313 名前:Food war ◆xHiHmARgxY[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 17:54:43 ID:lZBxf9G60
改めて、投下します。

314 名前:Food war ◆xHiHmARgxY[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 17:55:18 ID:lZBxf9G60
会場に今も残る参加者、その半数以上の耳目を集めた激闘の舞台となった森林地帯。
そこに一人残る男の姿。
戦場の主、大熱戦の主犯。ブロリーがその巨躯を起こした。
その表情がいつにも増して鬼気迫る物と化しているのは、暴風の如く荒れまわるブロリーの心情だけに因った訳ではない。
内面的な変化以上に殊更の注意を集める、ある外見的変化。
先ほどまでの行為によって生じたその変化を引き起こす主因となった者は、今この場にはいない。

――いや、この表現はある意味正しく、ある意味誤りである。
なぜなら、ブロリーの身に降りかかった変化――文字通り身体に振りかかったその血糊と肉片の主であるサーセンwは既にこの世の者ではなく、またその肉体の殆どはブロリーの体内――腹の中に今も収まっているからだ。

つい今しがたまで屍肉を食らっていたブロリーは、最後の一片を食べ終えた後に身を起こし、自身の今後の動向について考えを馳せた。
体力の消耗は十分承知の上。ならばその回復に時間を費やすか、現状のまま新たな相手を求め彷徨うか。
結論の定まらないままバッグに手を伸ばし、見落とした食料が残ってはいないかと中をまさぐる。
暫くの後、怪訝な表情を浮かべながら手をバッグから引き抜き、すぐさま思考を切り替えて回復に有用な物はないかどうかと思考を巡らす。
望む物がデイパックの中にないとすると、その代用になり得る物がそこらにあるなどという都合のいい事態は――
――あった。

ブロリーの目に留まったのは、先程まで己が貪り食っていた肉隗の残骸、サーセンwの強固な皮膚。
これ自体は既に食せないと判断を下している。その判断を覆すつもりはない。
……いや、食べようと思えば食べれなくもないのだが、そんな事をするよりもそこらの木を齧ったほうが遥かにマシなのだ。
ともかく、この場にブロリーの求める食物はない。なればこそ、ブロリーは北へ……元いた場所へと足を進める。
激戦地となった、かの場所へ。焼け野原と化した、かの地へ。

648創る名無しに見る名無し:2009/06/27(土) 23:40:10 ID:9o3RZggu
322 名前:>>315の差し換えです ◆xHiHmARgxY[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 19:48:55 ID:OLFP4KAcO
流れ弾に粉砕された木々。
焼け焦げ、掘り起こされた地面。
己の為した所業を目の当たりにしても、ブロリーの心は微塵も反応しない。
暴虐者たるブロリーは自然愛護という観点は欠片も抱かず、己の戦果を悦に入るような心の余裕も今はない。

ブロリーの目に映るのは、この地で命を落とした一人の熱き男。
美希にデイパックを渡したため修造の所持品は少なく、食料は皆無だ。
ブロリーは周囲を見回すが、当然何も見つけられるずに終わる。

ブロリーがこの地を訪れたのは、ここなら食料があるだろうという判断の下だ。
だが、デイパックの中の食料ではブロリーの飢えは治まらない。
支給された食料の少なさ(無論、ブロリーにとってはである)に見切りをつけていたため、修造のデイパックが見当たらないことに対する苛立ちは少なかった。
だが、修造に支給された食料を得られなかったとなると、この地に食物は残っていないはずではないだろうか。
それにしては、ブロリーの様子は不自然だった。まるで、ここにはまだ食料が残されているかのような余裕がにじみ出ている。

――いや、実際この地には、ブロリーが喰らおうとしている物が存在する。
デイパックの中の食料はあればいい程度のもので、この地に来た本当の目標物は、まだ残されている。

激戦で辺りが更地になっているため、ブロリーの目に映る物は多くはない。
焦げ跡を残す地面と露出した木の根と、あとは――

(まだ、それほど時間は経っていない。だったら……新鮮なはずだよなぁ?)
――地面に斃れた一人の男の亡骸だけだ。


316 名前:Food war ◆xHiHmARgxY[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 17:57:06 ID:lZBxf9G60
【F-5北部・森林 /1日目・夕方】

【ブロリー@ドラゴンボールZ】
【状態】通常形態、、疲労(極大)、額にダメージ(小)、顎にダメージ(大)、左腕に刺し傷、ダメージ(極大)、全身に大きな怪我、
右足首骨折、腹に超深刻なダメージ、首にダメージ(中)、全身に火傷
【装備】なし
【道具】支給品一式、忍具セット(火薬玉、忘却玉)@忍道戒、不明支給品0〜2
【思考・状況】
[基本思考]体力をつける。
1:目の前の食物を喰らう
2:あの女は殺す。
※額のリミッターにダメージがいっています。
※今のところ、一般人程度の力しか出せません。
※腹への攻撃に対して対処出来る様になりました。
※首のリミッターが消滅しました。
※伝説の超サイヤ人形態になったため会場全体が暗雲に覆われましたが、少しすれば晴れます。
※伝説のスーパーサイヤ人に変身できるかは不明です
649創る名無しに見る名無し:2009/06/27(土) 23:41:03 ID:9o3RZggu
以上代理投下でしたっ!
650創る名無しに見る名無し:2009/06/27(土) 23:45:12 ID:bdEqhDRA
投下&代理投下乙です。
熱くなった結果がこれだよ!!
前作の段階で何となく予感してたが、やっぱりそっち行っちゃうか……。
てか、ニコロワのマーダーは人肉好きすぎw
651創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 09:10:16 ID:sD78GCFQ
スモウレスラーが魔理沙食った時も衝撃的だったけど、ニコロワにはなにかね、
人を食べると体力が回復するなんて常識でもあるのかね?
652創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 09:17:09 ID:e/R5qz1G
※ニコロワだから
まぁマジレスすると人間の肉なんて硬くて食えたもんじゃないらしいぞ。
まぁどっかの国の坊さんは修行で自分から火で炙られて、弟子達にそれを食わせるってのは聞いた事はあるが…どうなんだろうな
653創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 12:13:52 ID:7D3mar7r
 人間が固いだって?そんな君にはこれを与えよう

つバイオハザード
654創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 12:24:59 ID:vfUIq5Q+
肉質がしっかりしてるからこそ噛み千切りやすかったりするんじゃないか?
喧嘩中に腕を噛まれて肉がべローンといくことだってあるし。
まあ、それがうまいかどうかは知らんが
655創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 12:43:31 ID:iu1YIOpB
なんつーか化け物も悪魔も通り越してまた別の何かになりかかってるような…w
656創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 14:54:07 ID:F3QtnXX9
エイリアンですから
657創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 15:53:32 ID:2uh6TRQ0
三国志だと劉備が人肉出されたりテイイクが糧秣に人肉混ぜたりと、
その手の話題には事欠かないんだよなぁ……昔の中国マジやべぇ。
658創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 19:52:44 ID:IRX/I4xE
もともとサイヤ人は侵略した星の人間食ったりしてたから
違和感ないな
659創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 21:40:54 ID:C9qP8cWd
これでまた食人連鎖起こして魔王とか生まれたら流石に笑えない。

ヤンデレ妹が早くも近いポジションに在るわけだが。
660創る名無しに見る名無し:2009/06/28(日) 21:52:24 ID:8qAOjwIz
>>658
王子の初登場シーンは黒歴史
661創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 03:44:02 ID:70MF19Sn
いいぞぉブロリー。もっとやれお前は人外だ!

ニコロワには他にはない人肉食いがあるが、
お色気分が足りない気がする…誘惑とか
662創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 03:54:18 ID:1wmvvTkv
てゐを忘れたか
663創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 16:59:01 ID:MXQPjirh
>>660
アニメでは髪赤かったしなw
664創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 18:40:36 ID:g/qUqvd6
>>660
アニメオリジナルの指一本で星破壊するやつは結構面白かったがな
665創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 18:56:34 ID:ly6EwzmU
初登場のナッパは何故か髪が生えてたな
666創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 21:26:39 ID:VyJOhh3l
>>660
なぜに?
原作にもあるのに。グロい異星人クッチャクッチャ食うシーン
667創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 21:47:41 ID:InkQctRF
>>666
色が・・・
668創る名無しに見る名無し:2009/06/29(月) 22:00:01 ID:dLoQ0zQf
流石に生でいっちゃうのは・・・
悟空やヤジロベーでさえ火は通すぞw
669 ◆CqqH18E08c :2009/06/30(火) 16:24:32 ID:eCwYkxwV
仮投下スレに仮投下その2を投下してきました
670創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 19:27:23 ID:f4yoiRRz
>>668
前作のRIKISHIをお忘れか
671創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 19:31:58 ID:IG3MIVrQ
ニドキングを焼いてたべてたし最低限の調理はするだろ。
672創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 19:33:19 ID:/YwFeFJn
デスノMAD削除祭りだな
673創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 19:49:11 ID:WEvzFJz1
ブロリストとしては、デスノMAD削除祭りは心が痛い
674創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 20:48:40 ID:pbfFaac5
俺マイリストの二割が消し飛んだわ・・・。
675創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 21:23:28 ID:f4yoiRRz
関係ないけどここに出てるバクラはあくまでゾーク様……なんだよな
改心したり邪気が無くなって宿主獏良に戻ったりってのはないって事でおk?

しかも戻ったら戻ったであんま役立たなくなりそうなのが何とも
676創る名無しに見る名無し:2009/06/30(火) 23:35:14 ID:pbfFaac5
万が一戻ったとしても、誰にも信じてもらえないだろうな。一度演技しちゃってるし。
まあ、今の所宿主に戻っても面白い展開は望めそうにないから、改心は無しでよくね?
677創る名無しに見る名無し:2009/07/01(水) 09:09:28 ID:KUchOtLP
3000年間改心することなんてなかった邪神が今更ありえない
678創る名無しに見る名無し:2009/07/01(水) 14:42:52 ID:p+xx3a6B
それで話が面白くなるのなら改心や宿主に戻るのも書き手次第だと思う
制限かける必要はない部分じゃね?
まぁ現状 宿主に戻ることでバクラにメリットがないから
自分からそういう展開を望むこともないだろうけど
何があるかわからないのがパロロワだからな
679創る名無しに見る名無し:2009/07/01(水) 17:09:37 ID:9WkYdde0
削除酷いな
超有名な動画まで消されてるし
マジでマイリスが真っ黒になったんだが
680創る名無しに見る名無し:2009/07/01(水) 17:56:50 ID:wEfbSb5H
いさじ流星群が・・・
ジブリ厳しすぎだろ
681創る名無しに見る名無し:2009/07/01(水) 18:39:55 ID:8EQlxcCm
どうやらまだ削除は続いてるみたいだな
682創る名無しに見る名無し:2009/07/01(水) 18:41:57 ID:l9c8oZud
デデーン祭りはマジ心苦しかった……
しかしブロリストは滅ばない、何度でも蘇るさ!!
683創る名無しに見る名無し:2009/07/05(日) 21:41:14 ID:DzArgV7f
仮投下スレに投下来てるぞ
684創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 00:40:52 ID:Usbb1VGy
実際問題、どうする?
乙も言いたくないが、破棄してくれというだけの根拠も特にないんだ、俺には。
685創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 00:45:24 ID:wUg+OYbQ
なら通しでしょ、つまらないけど。
686創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 01:18:21 ID:Usbb1VGy
破棄か。
◆vX氏、後は頼んだ。
687創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 01:19:06 ID:ArJ0CLOa
プレッシャーはんぱないだろうな
688創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 01:26:51 ID:0ds/q63i
なんか読み手の態度悪いね
689創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 01:29:56 ID:ArJ0CLOa
だんだん民度悪くなってるね。人が増えたからなぁ
690創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 01:42:15 ID:oGPc3ymq
暗い話題が続くなぁ
691創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 04:03:25 ID:sm6/sUCQ
流れが無いと水は腐る物だしな。
692創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 06:52:46 ID:twfI2w8J
>>685
つまらないと思ったなら理由を言えよ。
読み手の最低限のマナーだろ。

お前みたいな奴がいるから書き手が減る。
693創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 12:06:03 ID:QkF4N+aA

おまいらもちつけ

今までの行動方針と合わないとか明らかに矛盾があるとかならどんどん指摘するべきだが、
つまるつまらないは個人の感想だが、わざわざそれを書く必要はないぜ。
にしても初めてゐは時放endかと思ったが、どの書き手さんの話でも微妙に放送より早くしんじゃうんだな。

694創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 12:30:13 ID:wUg+OYbQ
>>692
どう考えても理由をはっきり具体的に言った方が書き手は嫌がりそうだけど、書いちゃっていいの?
その場合起こる不利益とか批判とか文句を全部そっちが引き受けるって言うなら書くけど。
695創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 13:36:24 ID:kJ6Bbpne
 つまらないと言うのならば自分で面白い話を書けばいいだけの話
そうカリカリすんなや皆さん。
気長にやり、そして待ちましょう。
696創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 13:39:06 ID:k5hU5mfD
自分で書けとか言ってる奴は基本的に予約スレの流れを見てない
697創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 13:56:27 ID:dgheCFQq
>>694
作品を投下したということは作品に対する批判を受ける覚悟はしてるはず
だから遠慮なく指摘して構わん

ただし作品を批判するということは批判に対する批判も受ける覚悟があるということだ
当然理由も言わずに破棄しろだとかつまんねだとか言ったらボコボコにされると思え
的外れな批判をしても同様
それが嫌なら初めから何も言うな
698創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 14:00:46 ID:wUg+OYbQ
>>697
お前には聞いてない。
699創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 14:19:23 ID:PxYsvpyY
>>697は暗に>>692を皮肉ってるんだろ?
書き手は作品を批判される覚悟で投下しているのが当然なんだから、書き手の数が減るなんてことはない、と
「作品に対する批判を受ける覚悟はしてるはず」なら書き手はそれを受け取るのが当然の義務ってことになるじゃん
俺はそうは思わないけど
もし>>692を擁護するつもりで>>697言ったならものすごい利敵行為だね
700創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 14:27:58 ID:8sZ0IvrH
受ける覚悟は必要だが受け流す面の皮も必要だ
馬鹿の戯言を真に受けてたらストレスで死ぬ
701創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 18:04:18 ID:TUOxcHtK
相変わらず民度低いね
702創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 18:37:03 ID:k5hU5mfD
>>699-701
とりあえず妙な理論唱えて勝手にごっつんこしてる二人は自重して欲しいもんだ
703創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 18:54:35 ID:l0s079ha
ジャンプロワに近い流れになってきたな。
704創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 19:27:56 ID:oGPc3ymq
何だこの流れ
妙に殺伐としてやがる
705創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 19:38:10 ID:pTR6TXyn
俺の嫁が活躍して華々しく散ってくれればそれでいいよ
706創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 19:53:35 ID:JiJz6H5u
本編中で、散々ダメな男だとかクズだとか言われてるKAITOだが、
同じような状況になったら、ああなるのが普通なんだろうなぁ……
どうしてもKAITOに感情移入しちまうわ
707創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 21:14:29 ID:ArJ0CLOa
実際現実でバトロワしたらカイトみたいな奴だらけになるだろうな
708創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 21:27:37 ID:u0k+myDl
暗い流れはよせ、見てて切なくなる

おまいらは対主催とマーダー勢のどっち応援してるんだ
709創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 21:35:16 ID:4m0MpcX4
対主催もマーダーも関係なく好きなキャラを応援するだろ。

そういう意味ではKAITOは好感は持てないけどリアルだし、
だからなんだかんだで気になる人が多いんじゃないか。
俺もKAITOには頑張って足掻いて貰いたい。
710創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 21:40:27 ID:ArJ0CLOa
正直、どっちかと言うとマーダー側を応援してる
対主催は目立ってるキャラがいまいち少ないような…
711創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 22:02:20 ID:xKEb2IWk
ブロリーとか渚とかこれからどうなるのか恐ろしい反面なんか楽しみだ
712創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 22:18:04 ID:kJ6Bbpne
ボッチ王二代目王者アカギさんに期待してみても悪くは無いと思う
713創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 23:03:18 ID:VM/gxdMS
キャラの名前出すと牽制になってしまうかもしれないから自重しようぜ
714創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 23:12:30 ID:p3w1VUeS
>>713
そこまで過敏に気に掛ける必要はないだろw


個人的にはマーダー連中に頑張って欲しいな。
特にドナルドやバクラには場をかき乱して欲しいぜ
715創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 23:34:12 ID:eCPS60qR
ブロリーが全てをデデーンするエンドに憧れているのは俺だけじゃないはず
716創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 00:01:20 ID:FADVVwXJ
そういやドナルドの計略って、開始時に皆が思ったほど成功してないよな。
言葉との事なんてまさに策士策に溺れるだし。
このロワって頭が切れる奴がすごく多いんだよね。
死んだ奴を含めても最低14人は頭を使える奴。
もっと純粋な奴が欲しかったドナルドにすれば不運かもな。
717創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 00:13:07 ID:zA6fhK9t
パロロワでは勝ち続けて無双なんてのは難しいからな。色んな意味で。
一部例外もいるけど
718創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 00:18:03 ID:NDhNDdkX
計略は失敗気味だが、戦闘力も兼ね備えてる所が怖いよな。
あのレベルで戦闘力と頭脳を両立させてるのはDIOと志々雄、文、咲夜、……結構居るな。
719創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 00:20:49 ID:2W9523ei
ブロリーは最終的に一体誰に殺されるのやら
720創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 00:28:01 ID:CVeaIAEh
>>718
問題はそいつら全員危険人物以上なことだがw
721創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 01:36:54 ID:qISpSrFA
正体を見破られ本性を露にしたマーダーのガチバトルも見たいが
それだと死亡する可能性が高くなるから好きなキャラだと嬉しい反面、怖いんだよな
722創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 03:21:12 ID:NDhNDdkX
ガチバトルばかりさせた結果が今の無差別マーダー不足だよ!
志貴とバルバトス、ミクは惜しかったな。
723創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 06:17:35 ID:Dww2qny6
>>694
1行目について。
感想がつまらないの一言だけでなくて
駄目だと感じるところを指摘すると(ここはこうしたほうが良い等ね)→作者がそれを直せる、次に活かせる→
→LvUp→指摘ありがとう!だと思ってた。感想がつまらないの一言ではモチベーションもあがらんだろ・・・と
悪いところは出来るだけ具体的に言ってくれたほうが私はありがたいし。
でも皆が皆そうではないですね主観的な意見でした、申し訳ありません。

>>694の2行目については「指摘する」という行為自体にそれらが出るというのなら
理由を書けと言った私に非があります。すいません。
しかし、あなたの「指摘」の内容に対してならば私に丸投げされても困ります。
724創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 12:06:12 ID:CVeaIAEh
なんというKY
725創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 14:21:20 ID:A6tMEMUV
個人的に、初登場時に大いに吹いたグラハム、文ペアには期待してる。
でも文は戦闘員だから、いつ死ぬか怖いわ。まあ、文が死んでグラハムがどうするかってのも一興だが。
726創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 14:40:22 ID:NDhNDdkX
戦闘要員ではあるが、死にそうになったら切り捨てそうで怖いな。
半ステルスといっても過言じゃない。
727創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 16:26:54 ID:nhW9gVjy
文はまだスタンス未定だからどうなるかはまだわからんぞ
といってもしばらくは対主催でいるだろうけど
728創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 19:40:28 ID:VFG1utnF
確か半分切った時の状況を見てスタンス決めるとかじゃなかったっけ?
五角形で三人以上死ねば、放送直後にも決断あるか?
729創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 19:45:31 ID:CVeaIAEh
半分から三分の一って言ってた
730創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 23:22:49 ID:9LLjq9wK
七夜の死亡話見てみたが……なんであんなに弱体化されてるんだ
731創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 00:19:07 ID:1CatQqt+
1.それがバトルロワイアルと言うものだ
2.その場の空気
3.制限
4.注意一秒怪我一生

お好きなのをドゾー
732創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 00:39:24 ID:lb4Ar5Oi
直前で魔導アーマーに二回も殴られてるから。
一回目は受け身をとったからあまり問題にはなかったろうが・・・・・・
二回目は直撃。
そらどうにもならんわなwww
若本といい厨二といいキークラといい、今回の無差別マーダーは会う人間に恵まれなさ過ぎる。
733創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 00:46:25 ID:B2j6Z2gF
厨二は紙キャラなので脆い、そもそもMUGENキャラ自体あまり待遇が良くない
思い付く理由としてはそんな所か
734創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 00:49:24 ID:pBHan11m
極死・七夜ってロボットに乗ってる奴にくらわす技じゃねえだろw
まあMUGEN勢で待遇いいのアレクだけだし仕方ない
735創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 00:50:16 ID:pBHan11m
>>733
おっと、連レスになるが
紙なのは殺人貴であって七夜ではないぞ
736創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 00:56:34 ID:B2j6Z2gF
>>735
見た目が大して変わらないから区別が付けにくいんだよ
せめてDIOと影DIO位の差がないとさ
737創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 01:12:19 ID:lN4rGtrn
現在空気なゆきちくに期待してるのは俺だけではあるまい
738創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 16:53:52 ID:ffYEpzEl
MUGENで厨二の改変だかタタリだか良くわからないキャラが沢山要るけどさ、
どれが本物でどれがアレンジかサッパリ区別がつかないんだよな。白黒レンは簡単にわかるけど。
モリガンとリリスくらい顕著な違いが無いと、原作知らない奴には見分けられないな。
ぶっちゃけこのロワの厨二ってどの厨二だったの?

ゆきちくは真実を知ったらアッサリ対主催になっちまいそうで恐い。
739創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 18:42:18 ID:lb4Ar5Oi
設定が固まる前に死んだとしか>厨二
展開縛りにならないよう参戦時期や心情をぼかすのはパロロワではよくある手法だが、皆の意見を見るかぎり仇になったっぽいな。

あとMUGENでよく見かけるメルブラAC再現の厨二は紙じゃなくて安いというべき。
どちらにせよ殴り負けしやすいことには変わらんけど一応。
740創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 19:13:09 ID:N5oWNzuh
とりあえずナイトメアブロリーだろ
741創る名無しに見る名無し:2009/07/08(水) 23:39:56 ID:pBHan11m
まあ名前そのままで理解すべきだったと思うけどね。
「七夜志貴」ってキャラならたとえMUGENであろうと書くならば
メルブラの基本キャラ設定を知っておくべきだろうし
742創る名無しに見る名無し:2009/07/09(木) 01:56:11 ID:UOZhrV+S
>>739
だから中途半端な感じが漂ってたのか…
囲炉裏やローゼン閣下やカミーユは活躍する前に死んじゃった〜て感じだけど、
こいつは何しに出てきたのかわからんかったんだよ。
博多の塩のがキャラ立ってたのは皮肉だな。
743創る名無しに見る名無し:2009/07/09(木) 02:49:49 ID:Ya7t8RBk
実況勢はTASやKASみたく操作キャラの能力が使えればもっと待遇を良くしてもらえたんかな?

塩は擬人化フラグが立ってた気がしたが深読みし過ぎだったか
744創る名無しに見る名無し:2009/07/09(木) 07:07:52 ID:a1r3HPmT
囲炉裏は忍者だから死亡フラグが増えてたとどっかで言われてたなw
745創る名無しに見る名無し:2009/07/09(木) 19:03:57 ID:y4eVMx0O
今回出てきた実況勢は二人ともホラーゲー実況のビビリだったからあまり活躍できなかったんじゃないかと思う
ホラー実況ってビビりながらのプレイがデフォだし普通スーパープレイとか飛び出さないから覚醒とかないだろうし
それと実況者ってことでキャラが立ちすぎているってのもあったかも
前ロワで活躍したTASKAS友人はほとんどオリキャラだし今回のタケモトもほぼオリキャラ
ときちくは元が字幕実況だからそこまで強くキャラ付けされてたわけじゃないだろうし
746創る名無しに見る名無し:2009/07/09(木) 20:17:21 ID:9R3av8hS
地味にタケモトは期待してたりする
なんかイラッと来るけどw
747創る名無しに見る名無し:2009/07/09(木) 22:39:18 ID:FrPmwy6o
実況の古株で残ってるの囲炉裏ぐらいなんだよな……
他の皆は更新停止や引退したし
748創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 10:54:28 ID:LMibW8pK
投下が無いって言われた時にぃ、じゃあ雑談できるじゃない!

そういえば御三家のキャラが集結したSSってまだ無かったよね。
749創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 15:24:37 ID:1LuS/Hvb
ボカロは東方と違ってこのロワでは保護されていないからいつ死ぬかわからん
書き手のモチベーションが 東方キャラに対して高すぎる

前回のロワも霊夢はほとんど無敵だったし。ジアース戦やHAL戦なんかやりすぎで萎える
750創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 17:12:14 ID:TF4nl5Qv
そら霊夢しか対主催でマトモな戦力が(ry
イチローと冥王が早期退場した時点で予測できた結果だろ。
リグルかミスティアでも入れてればズガンしてたと思うよ?

焦らなくてもそのうち誰か死ぬさ。
751創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 17:41:33 ID:REuYhZR3
また牽制か
752創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 18:18:05 ID:uGGKm0pJ
>>750
常に死にかけてたテニヌプレイヤーも忘れるな
最終戦で大活躍したじゃないか
753創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 19:33:49 ID:Isf/7fvP
>>752
ほんとにピヨシは冒頭からいつ死んでもおかしくない状況で結局生き残ったからなwww戦闘力もかなりインフレしてたな。
754創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 19:51:22 ID:Sb7GpQF6
ピヨは最後の最後でテニヌやってくれてよかったわ
755創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 22:51:28 ID:xbNIV/20
保護(笑)

前回のロワの無敵云々は「東方」だからじゃなくて「霊夢」だからだろ
756創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:12:21 ID:2wI609hu
>>755
そんなの他のキャラでもできるだろ。補正入れば。
霊夢だから許される、霊夢は特別ってのがおかしい
757創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:22:17 ID:uGGKm0pJ
神たる書き手に好かれたキャラなら贔屓はあって当然だぜ?読み手は所詮「書いてもらう」立場なんだから。
それに反発するのも凄く解るけどな。俺も東方興味無いし。
758創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:25:38 ID:UOpikCR0
好きとか嫌いとかはここで言うことじゃないよね
興味あるないも同じ
759創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:26:29 ID:Uxrn7kud
平等ってのはあくまで建前で、実際には贔屓しまくり
どこのロワもそうだよ
読み手は自分の好きな作品が贔屓されてれば喜べばいいし、嫌いな作品だったら心の中で舌打ちでもしとけばいい
760創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:26:55 ID:r/Gf5C7P
いや、お前らもう少しスルースキルをだね……
761創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:29:04 ID:Dk4xGj0w
好きなキャラを活躍させたければ自分で書けと言う事だな
他ジャンルの話題を出すと○○ロワでやれと言われるが東方の話題になっても東方ロワでやれとは言われないし
そこんとこを見ればロワが始まる前から東方側が優遇されてる事ぐらい予想はつけたはず
762創る名無しに見る名無し:2009/07/12(日) 23:44:23 ID:DzLBh2I0
今更な上に全く関係ないが愚痴る。
旧プレイヤーが・・・もうニコニコできない・・・
763創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 00:01:45 ID:P/2B5xGC
どうした
764創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 06:36:30 ID:13toIpmv
いい加減「東方だから」だなんていい加減な理由で贔屓とか騒ぐのは
やめてほしい。単に「このキャラが気に食わない」とかならまだしも「東方
だから」なんてのは理不尽だ
765創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 11:10:05 ID:DOpsbyqm
>>755
霊夢だから?wwwwこwれwだwかwらww東方オタはww

それが「東方」だからってことなんだよwwwwww

自分自身が東方を特別扱いしてるってことにも気がつかねーのかwww
766創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 12:09:38 ID:xlLEmvL/
草生やしすぎな人って頭悪く見えるよね
767創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 12:41:58 ID:edSL5oSF
話を蒸し返すとは感心しませんな
768創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 13:04:02 ID:vdmZuzE0
まぁ草生やしてる暇があるなら自分で殺ればいい
769創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 17:40:40 ID:+J921Eo8
むしろニコニコ御三家が冷遇されてるほうがおかしいじゃん?
知名度のあるキャラが暗に贔屓されるのは当然
770創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 17:59:38 ID:dpr7M/cP
贔屓されるのは当然(キリッ
771創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 18:19:39 ID:9jfTOCgf
暗じゃないから文句が出るんだがな
772創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 18:34:16 ID:+rhw4kG9
そんなことよりクワガタの話しようぜ!
773創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 18:36:15 ID:B+8vC1wN
俺はオオカブトムシちゃん!
774創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 18:39:34 ID:xiI/hV+A
じゃあ私は警察官!!
775創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 18:52:15 ID:BNkP50+J
クワガタ関係ねぇw
776創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 19:52:04 ID:5iuhr+/F
そういう話すると書き手が書きにくくなるって分からないの?

しかしクワガタはいいな。カブトムシにはない渋さがある。
777創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 19:53:21 ID:E0RxHczE
カブトムシと違いクワガタを肉食だと思ったことがあるのはいい思い出
あの顎がアリジゴクに似ている
778創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:19:07 ID:dlOWpK1U
東方嫌いなら自分で書けばいいじゃんwwwwww
集客力のある人気キャラを残しておきたいのは当然の事だよw
まぁ文句言ってるのは、騒ぐことしかできない乞食読み手なんだろうけどさwwwwwww
779創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:27:50 ID:SYw32yJL
俺はヘラクレスオオカブトちゃん!
780創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:28:55 ID:dpr7M/cP
どうせ生き残るのは東方キャラだし>読み手減少

どうせ書いても東方贔屓と言われるし>書き手減少

ロワ終了のお知らせ
781創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:39:23 ID:VUK3aD5c
このロワももう終わりだな。
パートが難しすぎてみんなお手上げ状態ではどうしようもない。
書かないと放送もできないから進められないし。
書ける筆力を持った人は少ないし、書いてくれても破棄してしまうし。
投下が無いとスレの流れが止まって濁ってしまう。
SSが来ない限り、もうどうしようもない。
782創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:40:36 ID:0AGA7mMO
まぁまぁ落ち着けよ
783創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:47:40 ID:B+8vC1wN
俺は断然カブト派なんだが、少数なのか?
クワガタとか家の傍でぼろぼろ取れるし…
784創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 20:51:15 ID:dlOWpK1U
いや、まだ終わってないから。絶対完結させるし
喚いてるだけの無能アンチ東方のネガキャン本当に酷いな
785創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 21:07:37 ID:G9kXM3md
荒れているな
こんな時こそカブトやクワガタの話じゃなくてカレーの話をするべきだと思うね
786創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 21:09:21 ID:kqqXaWaz
一応仮投下スレにはちょくちょくSS投下されてるんだがなあ・・・。
何故か皆破棄してしまう。結構クオリティ高いのもあったんだが。
787創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 21:14:42 ID:trSDLC3H
あんだけ無責任に文句言っといて何故かはねーよwww
788創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 21:21:03 ID:lrNnccEp
乙も言いたくないとかいう奴を見たときは正直何様だよと思ったな…
789創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 22:59:22 ID:5iuhr+/F
ああ成る程、本スレで意味不明な文句つけてた奴がいたけど、あいつらの影響で破棄しちゃったという訳か。
うーん、ああいう非建設的な事ばっか言ってると書き手が減る一方だよな。
790創る名無しに見る名無し:2009/07/13(月) 23:47:40 ID:nNRTi1ym
正直、 ID:dlOWpK1Uの煽りは自身が毛嫌いしてる奴のものと何の違いもない
791創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 00:05:11 ID:o66FGszh
ま、別館の奴らにとって書き手の価値はゴミレベルにしか思ってないのは確定的に明らかですよね
792創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 00:10:46 ID:KC72SneK
>>769
だが同じジャンルのキャラばかり集まるのも、それはそれで詰まらなくね?
もし今回のロワを見てどうせ実況勢は出ても不遇な扱いされるから出さなくていいよ
なんて考え方が生まれる可能性もあるしメジャー枠の他にもっと評価されるべきと思われる趣味枠が活躍してもよいかと
前作のKASだってどちらかと言うと後者側だしさ
793創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 00:13:32 ID:cG7tW0M5
厨はつい最近は岩に隠れとったんか?
あぁん?
妄言もういいわ
794創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 00:14:58 ID:o66FGszh
話を蒸し返すなと何度言ったら(ry
795創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 00:45:27 ID:OjZJOTFc
しばらく来ない内に荒れたな
796創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 00:51:28 ID:8vQvK+V5
>>793
日本語でおk
797創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 01:05:29 ID:Kg4sbh9u
何の問題ですか?
798創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 01:08:12 ID:cG7tW0M5
>>796
ちんこ大きいね
799創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 01:09:25 ID:8vQvK+V5
>>798
スイマセーン
800創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 18:22:48 ID:JGYJVc4X
しかしなぜ東方がらみの話題が出てくるとこうも荒れるのかね?
801創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 18:37:34 ID:xdlQxM7w
荒らすバカが複数いるから

ちなみに他ロワでも特定作品に粘着する荒らしはいるが、大抵単独なので全スルー
802創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 20:23:24 ID:NkaldQua
実際に東方の優遇や贔屓を感じてる人が複数いる
それらが発言してるだけだろ
もう、荒らしとかレッテル付けて誤魔化すなよ
臭い物に蓋したって何時かは飛び出すんだからさ
803創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 20:42:26 ID:uxKW9g6X
天の邪鬼の法則を忘れてるな……。
こういう流れが書き手を苦しめているんだよ。
804創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 21:05:27 ID:mdfmgq0V
ところで東方好きな人って「このキャラは好きだけどあのキャラは嫌い」ってのが
ないよな
805創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 21:38:51 ID:IwbZkQ04
おまえの頭の中の東方好きな人はそうなんだろうよ
806創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 22:16:10 ID:JGYJVc4X
東方からは6人も参加してるんだからそろそろ誰か脱落しても良さそうなもんだが
でもいずれもそれなりに実力はあるからなぁ

っていうか何だか東方について語るスレみたいになってきたな
807創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 23:16:49 ID:RxcAD2wu
嫌いなものについて語っててもしょうがないだろ
好きなものについて語ろうぜ!

俺はカイトとかゆきぽとか好きだなあ
人間らしいっていうか、弱い面が出てるキャラはつい応援してしまう
808創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 23:40:34 ID:JGYJVc4X
獣人好きの俺としてはアポロに頑張って欲しい、が、
多分、いずれ脱落するだろうなぁ……。
809創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 23:44:18 ID:gT9KuLQp
とりあえずsageようか
810創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 23:45:30 ID:pX5X0tuc
文句付けられてから殺したんじゃ微妙だし、もう東方は全員最後まで生き残ればいいと思うよ
ごねれば思い通りになるなんて思われても困るし
811創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 23:50:27 ID:AQEwHMwp
とりあえず。
思ったことをそのまま口に出してはいけない場面もあると教えてもらわなかったのか?
ちょっと頭を冷やして欲しい。
812創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 00:02:46 ID:QBK5Jww9
最近だらしねぇな
813創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 00:13:37 ID:vxfrI0B2
814創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 02:24:33 ID:EnjXRwXu
ハハッ(話題ループとかw)
815創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 05:37:38 ID:6YsgEBpc
霊夢が死んだら文句つけて破棄させるくせに

はいはいごね得ごね得
816創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 07:52:49 ID:Uu9rfg6Y
あまりに展開に無理がなければ生きようが死のうが構わん
817創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 07:55:21 ID:mgir1p4+
しつこく話題を蒸し返す奴は無視。これ大事。
818創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 10:07:23 ID:EPi9X4r5
煽りとか抜きにして一作品だけここまで贔屓されたロワってある?
俺の知ってるロワでは多少、差はあっても大体同じ位の死者が出ていたが
819創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 12:30:08 ID:p/jtVa5A
>>818
一作品だけではないけど、
18作品中4作品が全滅してて、4作品が死者0ってとこがある
全滅作品のうち一つは4人参加で、一つは主催の元ネタでもある
死者0の4作品は、全部3人参加
ちなみにそれ以外の参加作品でも死者は偏ってる
最近は、贔屓贔屓言われたせいかなんとなくバランス取ろうとしてるみたいだけど、
だったら最初から贔屓なんかしなきゃいいのにな
ここまで来たなら最後まで贔屓続けた方が気持ちいいし
820創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 13:25:09 ID:WJrJ5dxx
>>808
正直、羽入大爆発のあたりで死ぬと思ってた。
好きではあるけど生き残れるキャラに見えないんだよねぇ…

一番驚いたのは鉄壁持ちの羽入とブロントさんがしんだ事かな。
821創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 17:11:53 ID:DOfKy0ht
羽入ってフラン撃退したあたりで強さについていろいろ言われてたけど、実際たいして強くないよなぁ。
あれって天使のサイコロで攻撃と守備が6倍になってたからだろ?
822創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 18:31:25 ID:K5oGMEiw
>>821
フランの頭が弱いから羽入の能力に気づけなかったのも大きい。
だけど、自力に差があるんだ。2度目はなかったろうな。
823創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 18:56:42 ID:WJrJ5dxx
火力と基礎体力でフランが圧倒するんだけど…
正直、羽入がどんな能力を持ってるのか把握できてる奴は少ないと思う。

互いに銃でも持っていれば能力差で羽入が勝つし、素手なら怪力+魔法のフランが勝つね。
前ロワで出てた刀でもあれば羽入無双もあったかもね?
824創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 20:25:07 ID:hlWeljp1
>>807
呂布・賀斉神・\ここにいるぞ/のニコニコ架空戦記組には頑張って欲しいな

しかし、呂布はアイマスとのクロス作品出身なのに面識ある奴が全員参加してないのな。
律子は序盤に一目見た程度で名前も知らない、美希は賊軍にしか見えない官軍に在籍していて会わずじまい、ゆきぽはカオスな孫策軍に在籍していて会わずじまいと見事に面識ないメンツがそろったもんだ
825創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 20:36:10 ID:oTRvxRop
少し変わるけど賀斉とトキ会わせたいなぁ
賀斉は南斗聖拳、トキィは北斗聖拳使えて、二人とも別の世界とか、無いと思うが勝負を見てみたいな…
826創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 22:18:26 ID:MwVC5P+v
ストロングな柔の拳
827創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 22:23:38 ID:DOfKy0ht
南斗聖拳の使い手は原作だと多すぎて、トキだと六聖レベルのレイにすらなんの反応も示さなかったからなぁ。
「なるほど、南斗の者か……」くらいで終わってしまいそうな予感もしなくもない。

でも、MUGENなら……。
ああ、一人は世紀末オワタコン、一人はムテキング……。
最後の一人のやわらか聖帝ですら攻めていれば強キャラだからなぁ……。
ううむ。
828創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 22:26:49 ID:DOfKy0ht
連続ですまんが六聖でふと思った。
今の停滞してる五角形が南斗聖拳関係であらわせそうな気がした。

たとえば殉星のクラッシャー。
悪魔(主催)のせいで凶行に走ったけど、結局は愛に殉じたあたり、ぴったりじゃない?
829創る名無しに見る名無し:2009/07/15(水) 22:32:31 ID:qP2bxcR9
賀斉神って、101匹阿斗ちゃんのネタ設定だと、南斗聖拳108派
「全て」マスターしてるっていう厨設定じゃなかったっけ?
830創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 00:20:41 ID:cvd4xVIM
月報見たが大分落ちたな…
原因は腐るほど思い当たるが
831創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 00:34:38 ID:sNyINVuE
え? 落ちてあの投下数なの?
しかも中盤に差し掛かっててあの投下数とか相当にスゴいぞ。
順位的にも全ロワ中6位だし……
832創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 01:08:18 ID:5GHIiNsJ
>>830
また東方のせいとか言わないよな?
終盤ならまだしもこの段階で贔屓云々はちょっと早漏過ぎるよ
ニコロワにあまり相応しくないカミーユややる夫を早期退場させたし
書き手は空気読めるから焦る必要は無いさ
833創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 01:56:20 ID:oDeaSwr/
とりあえずチミは落ち着きなさい
834創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 08:47:54 ID:CWHJCXl9
焦んなくても誰か彼か死ぬってばあ。
仲間全員生還とかFFDQ1st(])でしか見た事ねーよ。
835創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 09:13:35 ID:DWxjcqPv
そんな事より好きな作品の話でもしようぜ!
俺はKAITOのへたれっぷりやクラッシャー大金星の「それでも僕は死にたくない」と馬岱対教祖、勘違いでドナルドのステルスが露見した「誰敢殺我」が好きだな
836創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 14:05:24 ID:q6lhRF08
ブロリーVSサンレッド組の戦闘話
・ロワなの忘れて普通に燃えた。修造の熱血ぶりと、ブロリーの悪役ぶりが最高だった
「それでも僕は死にたくない」
・あんまりにも生々しくて鳥肌たった。
837創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 14:24:26 ID:8vWlgNnA
>>818
反対に、3人参戦してたのに第一回放送直後で全滅した作品のあるロワがある
838創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 16:44:31 ID:KTmMEzN6
>>829

>賀斉神って、101匹阿斗ちゃんのネタ設定だと、南斗聖拳108派「全て」マスターしてるっていう厨設定じゃなかったっけ?

賀斉始まったwww
839創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 17:49:24 ID:CWHJCXl9
>賀斉神って、101匹阿斗ちゃんのネタ設定だと、南斗聖拳108派「全て」マスターしてるっていう厨設定じゃなかったっけ?

え? じゃあ南斗バスケしまくってテーレッテーすればブロリーも倒せるんじゃね?
840創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 17:55:37 ID:e6ORpC+d
しかし南斗聖拳の中には南斗人間砲弾とかみたいなすげえアレな技が入っていることは忘れてはならない
841創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 18:10:35 ID:h1Dehw1f
ダム決壊とピラミッド建設を組み合わせた全く新しい拳法
842創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 18:35:29 ID:OnNLW4MC
>>839
パロロワでテーレッテーとかありなのかwww
843創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 18:48:15 ID:FWMvGr2V
>>842
だが、トキのちにゃ!に期待してるのは俺だけじゃないはず。
というかトキの人気の半分がスマイルビールにあると思う。
844創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 18:52:03 ID:e6ORpC+d
×トキ
○トキィ
845創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 20:55:40 ID:h1Dehw1f
セッカッコーブァーンテーレッテーホクトウジョーハガンケンハァーン!ファイタルケーオーセメテイタミヲ
846創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 20:58:37 ID:CWHJCXl9
ジョインジョイントキィ

これでバトル描写中に「しかし、スマイルビームには無敵フレームがあるのだ!」
とかやらかす書き手が出てきたら一生その人の追っかけやるわw
どんだけ空気読めない描写だよと思うが。
847創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 21:09:53 ID:5/Zet7Es
でも……ニコロワ的にはただしいだろう?
848創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 21:38:30 ID:P6ezQzwP
例えどれほど極端なニコニコネタでも、出来るなら上手く料理して欲しいなw
ニコロワ的に考えて
849創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 21:39:36 ID:G4SoQ0mo
最後の最後の締め
ぶっちゃけそのままでも死ぬけど「ヒャッハー! 我慢できね−!」
で使うくらいならいいんじゃない?
850創る名無しに見る名無し:2009/07/16(木) 21:41:56 ID:hojVXsbZ
>>845
トキのコンボコピペはどんな素晴らしい描写よりも脳内再生しやすいのが怖いな

フゥハァナギッゲキリュウニゲキリュウニミヲマカセドウカナギッカクゴォ
851創る名無しに見る名無し:2009/07/17(金) 02:35:30 ID:yHDYfFI9
即死技使うには前もって相手に死兆星が見える描写が必要そうだ
852創る名無しに見る名無し:2009/07/17(金) 03:00:11 ID:I4z3/m9N
トキィは原作準拠だとずっと見えているはずだから、いつテレッテーされてもおかしくないな。
てか、会場の夜空に北斗七星はあるのかねぇ。

はっ、主催者が勝手に死兆星を作れるのか!
853創る名無しに見る名無し:2009/07/17(金) 03:17:30 ID:SW9V5hKH
というかトキィはブッパッコーがカウンターであたりさえすればそのまま即死ルートの確率が高い。
854創る名無しに見る名無し:2009/07/17(金) 08:37:12 ID:5kiGcU7q
そーいや前ロワではピコアリが星座がおかしい〜て言ってたけど、この会場では星座あるんだろうか?
855創る名無しに見る名無し:2009/07/17(金) 17:17:34 ID:h4HqUvY0
教祖はMUGENのトンデモ技使いまくってるのにしっかりロワっぽくなってるのがいい
アンハッピーセットを活字で見る日がくるとは
まさかポテトがぶっ刺さるとは思わんかったw
ロワ的にはリンゴ爆弾とかも美味しく使えそうだな
856創る名無しに見る名無し:2009/07/17(金) 19:45:43 ID:AOnzDWkj
誰も触れなかったから今まで黙ってたけど、教祖がポテト放った時のの
>ポテト離れした破壊力
みたいな表現に激しく噴いたw
857創る名無しに見る名無し:2009/07/18(土) 01:09:19 ID:DXPyEDfn
>>846
破顔て無敵あったっけ

>>855
ピンチになったら犯ヴァーガーだッ使うのかな、ロードローラーのハンバーガー版
858創る名無しに見る名無し:2009/07/18(土) 13:17:42 ID:bYuUP1Yg
直撃しても意外と無事だったアンハッピーセットより
大量にばらまけて一本一本がぶっ刺さるポテトとか、炸裂するハンバーガーのがヤバそうに見えた
攻撃受ければしっかり怪我して満足に治療できないのがバトロワだからな
859創る名無しに見る名無し:2009/07/18(土) 13:40:51 ID:UCsF7dIG
アンハッピーって見た目ほど威力ないねん。ガードしにくいってだけで。
ハンヴァーガーだッ! が7割体力もってくやつね。
まあ、調整版の技だしねぇ…

とりあえずドナルドが調整版(リンゴで自爆する方)なのはわかった。
860創る名無しに見る名無し:2009/07/18(土) 15:46:58 ID:DXPyEDfn
アンハッピーは無敵長いから切り替えしに使えた気がする、後コンボの〆
犯ヴァーガーだッ!は威力高いけどDIOのロードローラーはやくしたようなかんじだから使いづらいという
861創る名無しに見る名無し:2009/07/18(土) 18:29:34 ID:XSQHS4Io
DIOとドナルドが遭遇したらどうなるんだろう…
862創る名無しに見る名無し:2009/07/18(土) 19:34:40 ID:hoSkFn1h
そりゃもう吸血道化師DIOナルドが誕生するに決まってるだろう
863創る名無しに見る名無し:2009/07/19(日) 00:16:06 ID:eMLTeHOa
ドナルド対フランなら戦闘用BGMが簡単に想像付いてしまう
864創る名無しに見る名無し:2009/07/19(日) 23:53:51 ID:EUZeGaW+
明日の8時に仮投下だそうな
865創る名無しに見る名無し:2009/07/20(月) 18:29:44 ID:3de5BI5e
もうここまできたんだから東方6人は全員脱出してくれないかな。その方がネタになるよ。
866創る名無しに見る名無し:2009/07/20(月) 20:41:27 ID:p77xvuNh
まーた始まった
867創る名無しに見る名無し:2009/07/20(月) 20:45:13 ID:itAArD0E
これが工作ってやつか
868創る名無しに見る名無し:2009/07/20(月) 21:11:36 ID:EjkRGXnI
仮投下きたよー
869創る名無しに見る名無し:2009/07/21(火) 17:55:13 ID:zhOSoXwc
次スレ立てないとな
870創る名無しに見る名無し:2009/07/21(火) 19:35:06 ID:tl+sPEX6
次スレ立てれる人が丁度見てるかな?
871創る名無しに見る名無し:2009/07/21(火) 19:50:23 ID:zhOSoXwc
言いだしっぺが立ててみる
872創る名無しに見る名無し
立てた
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