【全貴方が泣いた】おまいに影響与えた作品語り

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2創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 01:02:35 ID:at/edGoa
とりあえず>>1
やがてロミオについて熱く語ることもあろう
3創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 01:58:06 ID:38xJg9pw
いいスレだ。>>1乙。
自分の嗜好を綴った他人の熱意の篭ったレスは、
それがなんであれ読んでいて気持ちが良い。
見せて貰うぜ、お前らの愛と情熱を
4:2009/02/02(月) 04:22:55 ID:i/LviEya
ジェイムズ・エルロイ『LAコンフィデンシャル』。
エルロイの作品は犯罪小説とかノワールとか言われて、決して明るいイメージじゃないけど
読んでみると結構しょうもないギャグとか笑える場面が少なくない。
短編が特にギャグ率高め(ブラックユーモア含む)だけど、長編にもちらほら小ネタがあったりする。

『LAコンフィデンシャル』には刑事の主人公が三人いて、内二人は色々な事情でもって憎み合ってる。
一人は体育会系というか暴力専門みたいな男で、女を大切にしない悪党はガンガン殴るし
嫌なことがあった日には職場の窓全部ぶち割って始末書書かされたりする乱暴な奴なんだが、
自分はそのライバルのエクスリーっていうお坊ちゃん刑事がすげー好きだった。

このエクスリーって男は金持ちのボンボンのエリート警官なんだが、そのくせコンプレックスが強くて
坊ちゃん育ちでいまいち警官らしいタフさが示せないことに苦労する。
途中、恋人になじられてキレる場面があって、カッとなって窓を殴ろうとしたまではいいんだが
なんと彼は直前で考え直して、柔らかくて殴ってもケガしないカーテンのほうを殴ったりする。
自分はこの辺りのしょうもなさに非常にリアリティを感じた。

あとは笑える場面ではないけれど、禁酒中の刑事が酒をぶっかけられて、
口の中のアルコール臭に耐えられなくなりトイレで石鹸水を飲んでゲーゲー吐く、という場面とか
エクスリーが暴行事件の被害者の病室に花とぬいぐるみを贈る場面とか
ちょっと湿っぽいし多少あざとくさえあるかも知れないけど印象の強いエピソードが多くて、
エルロイというと特徴的な文体や暴力描写、あるいは緻密なプロットがよく評価されるけど
この手の鼻につく寸前ギリギリの「泣かせ」にもかなりの技があるんじゃないかと思ってる。

そういう細かい描写がキャラクター造型に生きてるせいか、
エルロイの描く「タフで優しい男たち」はメチャクチャかっこいい。
汚いことを山ほどやって、たくさん人を傷つけてきたくせに
最後には真実だの正義だの愛だのという、あるかも分からないものの為に全てを投げ出してしまう男の矜持というか。
エルロイの作品によく登場するフレーズに
「タフさとは冷酷さの謂いだ、というハリウッド流の戯言を信じるな」というのがあるけど
タフでなければ生きていかれず、しかし一方では「優しく」あろうと求める矛盾した生き方を、
その代償の決して小さくはないことを承知で選ぶ主人公たちが泣かせる。
ネタばれになるから内容は書けないが、『LAコンフィデンシャル』の結末読んで
『A.I.』観ても『火垂るの墓』観ても泣かなかった俺が泣いた。
あと微妙に関係ないけど終盤の盛り上がりがすごい。知らない間に本を持つ手が震えててびっくり。

自分は『LAコンフィデンシャル』が一等好きだけど
これ含め50年代LAを舞台にした四部作はどれも傑作揃いなので是非オススメ。
四作目の『ホワイトジャズ』なんかも、馳星周じゃないけど本当にカンフル剤代わりになります。
LA四部作の自家パロディで『獣どもの街』という作品もあって、こっちは80年代〜現代が舞台で
言葉遊びとギャグ多めの軽いタッチで描かれているので、シリアスなのが苦手な人にはお薦めです
(電話帳パンチとかベトコンのタマ焼きとか人種差別ネタとか出てきてかなりヒドイ話だけど)。
5:2009/02/02(月) 04:32:52 ID:i/LviEya
と書いてみて思ったけど、褒めるのは結構難しい。
何だか説明不足で空回りしてるかも知れない。
もう少し自作への影響という点で書く必要もあるかも。

これはまた別の機会に書くつもりだけど
自分の好きな作家でジュリアン・グラックという人がいて、この人がエッセイで
「本当に魂を揺さぶられる書物に出会ったときは、こめかみの辺りに風が吹き抜けるような感覚を覚える」
と書いていたんだけど、そういう感じが出せる文章になればと思ってます。
もっと言えば、そういう感動を与えるような作品が書けるようになったらいいんだけど。

あと、自分は某所にエルロイの超劣化コピーみたいな物を書いてるから
それを見た人にはバレる恐れがあったり……
6創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 10:06:22 ID:uXBtEboz
思いっきり熱く語りたいが、うまく文章をまとめられねー!
うおお、信者乙と言われ様が語りたいぜ
7創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 12:59:24 ID:SJqMjbHL
『ケス・鷹と少年』
人格の形成は自己責任で周囲の環境は関係ないといわれるが
大凡まともな大人にはならないだろうと思われる少年が主人公
夢とか希望とか友情とかそういったものを「ゴミだ」と切り捨てる現実に直面し
最後は何の救いもなく終わるドラマ
死が記憶に残るという点だけに救いがある

『エレファント』
コロンバイン銃撃事件を映画的な脚色を入れて作られている映画
ゲームの影響、ナチスの影響、学校生活での影響と劇中でも色々理由をこじつけてるが
犯行に及んだ理由については明確に言及されていない為
観賞した観客が犯行動機について独自に答えを出すと言う手法になっている
見終わったあとに犯人の立場になり、なぜ犯行に及んだのかを自分なりに考えてみるのもいいかもしれない
登場人物と同じ立ち位置で物を考えるという点は特に影響を受けた

『フォーリング・ダウン』
いわゆる暴走劇だが上記と違い単なるキチガイ止まりで描いているのが残念
「テッド・バンティ」や「チャールズ・ホイットマン」を主役とした映画の方がいいかも
昔は好きだった

・影響を受けた部分
読者が喜ぶことばかり並べる手法が個人的に不快な自分は全体的な作風として影響を受けた
「理解できない」で切り捨てるのではなく、殺人鬼が出るなら自分が殺人鬼になったつもりでその思考を書くということ
「神を信じますか?」「今朝便所に流した」等の洋画独特の台詞回しが大好きで多用する為
B級映画なども漏れなく観賞します
8創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 17:14:10 ID:o9fwI8aJ
「王ドロボウJING」と「キングオブバンディットジン」
ボンボンのカオス期に於いても特に異彩を放っていた作品。
新編集者による強硬な脱オタク路線の影響を受けおきらく忍法帳ともども打ち切りの憂き目にあったが、
読者から反響があまりに大きかったためマガジンZに連載誌を移して続巻。
NHKでのアニメ化を果たしファンはかなり増えたが、漫画の方はいまだに取っ付き難いことで有名。
ディーグレに構図をパクられたこともある。
幼児誌でありながら多岐に渡るリスペクトやオマージュを盛り込んだその作風は、
相当な描き込み量とあいまって読むたびに新たな発見を読者に与える。
絵画に哲学、フランス映画。ティム・バートンに名作文学。SFどころか歴史までも。
およそ調べ尽くせぬほどの元ネタの数々がコラージュの様にそこ此所に切貼りされ、
それでいてバラバラのリスペクトやオマージュの数々が不思議に調和している奇妙な一体感。
筆舌に尽くしがたいほど大好き過ぎて何がどう好きなのか説明できないほどだ。

もうなんかもう大好き。
聖剣LOMファン必見。
9創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 17:59:46 ID:lmOVrUON
>>8
あの独特の世界観は凄いよな。
10創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 18:08:06 ID:o9fwI8aJ
正直すごい
下手に人に勧められる作品じゃないけど、ハマるとヤバい

中学くらいから未だに信者状態のまんまだ俺
11創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 18:12:32 ID:lmOVrUON
気持ちはよくわかる。

実は、何となく流れで、KING OF〜になってからは
読んでないんだが(ぉぃ、なんか読みたくなってきたな。

12創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 18:36:44 ID:o93pDWRt
好きな作品ばかり挙げられていて嬉しい
いいぞこのスレ

王ドロボウJINGは『時の都アドニス』からはじけ始めたように思う。それまでは少年漫画的な雰囲気が強かった
絵の美しさは『不死の街リヴァイヴァ』で、ほとんど神のレベルに達していたけれど、その後もさらに進化していくという異常事態
アクションシーンでも、静止画と比べて全然クオリティが落ちないのが凄いね。『ザザの仮面舞踏会』は感動した

自分のお勧めは『第七監獄』編。こういうお話を児童向け雑誌でやっていたということが、今考えても驚き

リアルタイムで連載を追っていたけど、やっぱりあれは異常なものだったんだなーと、なんか感慨深い
13創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 19:37:39 ID:o93pDWRt
ついでだから自分も語る

『Wizardry』シリーズ
『Rogue』シリーズ

コンピューターゲームのおもしろさについて、深く考えさせられた
数字が1つ上下するだけで、人は幸福を覚える


『AIR』
『白詰草話』
『街』

ギャルゲー、ノベルゲー

このジャンルについては、「ただの電気紙芝居 m9(^Д^)ぷぎゃー」としか考えていなかったけど
ノベルゲームというフォーマットでしか表現できないものが、確かに存在するということを、これらの作品から学んだように思う
AIRは音楽による演出、白詰草話はFFDシステム、街はザッピングシステムに、それぞれ感銘を受けた
特に『白詰草話』のFFDシステムには感動して、これをパクったゲームを作ったことがある。誤作動が多すぎて、まともに遊べたものじゃないけれど
買った人に謝りたい


『スティング』
『駅馬車』

古いアメリカ映画は大抵好き
エンターテイメントいう概念は、それを貫くことにより、これだけ崇高なものになりえるという
ある種の信仰
14創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:26:44 ID:QOUjOT6K
マンガならやはり手塚作品かなあ。
ガキの頃に火の鳥、ブッダ、アドルフに告ぐを親の本棚から拝借し読んで、一気に引き込まれた。
小説は星新一と江戸川乱歩あたりか。今でもたまに読み返す。

「好きな作品」は数あれど、「影響うけた」と胸張って挙げられるような作品って、
意外と少ないかもしれん。
15創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 03:02:27 ID:CJIpSf+d
小説でマイナーだけど、小林泰三

小林氏は、凄く頭がいいんだと思う
だからこそ出来るSF短編と言うものが、氏の一つの武器である
中でも、完全に常識の部分が違う狂人や天才、生物の思考を、読者に体感させてくれるSF短編には、感動を覚えた

例えば、「天体の回転について」収録の「三○○万」
あらすじを見れば、宇宙人が地球に侵略する古典的なストーリー
だけれど、地球の常識がなく、宇宙の常識を貫こうとする宇宙人の思考には、物書きとして痛烈な衝撃を受けた
主人公の思考が根本的な部分で、一般的な読者とズレているために感じる違和感、恐怖
そして「こんなシチュエーションなら、俺もそう思うかも」という奇妙な納得

こういう状況なら、こう返す

リアルと創作には、多少のズレが発生するだろう
主人公が宇宙人だったり、何らかの障害を抱えている人間であれば、そのズレは致命的になるはずだ
ズレがないということは、ないかもしれない
けれど、着眼点が天才的で、その天才的な視点を読者も共有できる作品が、いくつかある


同時に、氏は悪意の塊でもある
人間的に悪いという意味ではなく、作者としての性格が悪い
オチを読者に放り投げるような作品が多いためだ

例えば、「密室・殺人」という長編
まず一読し、伏線の回収に舌を巻く
そして、さらによく読めば、もう一つの隠れたオチが見えてくる
その解釈を不明瞭にし、あえて言わない。気がついた読者だけが、理解できる(別の作者が書いた「あとがき兼解説」に、隠れたオチの考察がある)
更に言うならば、隠れたオチは7通りの解釈ができるのである
まるで読者の悩む姿を、あざ笑うかのような作品だ


この二点、着眼点の違いと作者的な悪意
それらには信者乙といわれようが、俺の作品全てが影響を受けまくった
まあ、足元にも及ばないんだけどね
16創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 09:11:18 ID:1kR+Ug1n
成田良悟の「バッカーノ!」で、キャラ小説にとって如何にキャラクターが大事かわかった。
清水マリコの「嘘シリーズ」で、空気まで感じる文章というものを知った。
冲方丁の「ばいばいアース」と「オイレンシュピーゲル」、
中村九郎の「ロクメンダイス、」と「黒白キューピッド」で、
文章の書き方に縛られるだけが正解ではないと知った。
川上弘美とカフカで、抽象と具体の狭間にある嘘や虚構のグロテスクさと美しさを知った。
阿智太郎とおかゆまさきで、力まない文章の魅力を知った。
橋本紡ブラッドベリ蟲師プラネテス土星マンションで、ありえないSFにすら郷愁を醸せることを知った。
スプリガン砂坊主ブラムアーマードコアで、白兵戦のかっこよさを知った。
17創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 11:44:13 ID:8eFRvxK7
やはり山田風太郎。

ぶっちゃけ、山田風太郎作品に出会う事で、
「ただ面白いだけの作品」の素晴らしさに気付かされた。
それまでは、娯楽作品を軽視してたところがあるし。
ほんと、山風には感謝。
18創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 11:49:32 ID:QOUjOT6K
筒井康隆を忘れてた。とかく「破天荒」という言葉が似合うじーさん。
ブラックな作品も多く、好き嫌いがかなりはっきり分かれる作家だと思う。

「アイディアの粗製濫造機」と揶揄されることもしばしばで、筒井好きな人間から見ても、
作品間の当たり外れの差はかなりある。
ただ、その発想の奇抜さや自由さ、深い知識や洞察力には舌を巻いてしまう。
19創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 14:20:38 ID:tFdmGxBm
『三番テーブルの客』 脚本・三谷幸喜

一つの脚本を、毎回違った監督が演出するというコンセプトのテレビ番組。
若い頃の夢を諦めて別の仕事をしていた男が、かつての恋人であり一緒に夢を追っていた女と再会する……というストーリー。

十年以上前の深夜番組で、当時「テレビドラマなんて」とか思ってた俺に衝撃を与えた。原作脚本は変わらないのに、監督が違う・役者が違う・舞台が違う・解釈が違うだけで、ここまで違った物語になるとは思ってなかった。
それはつまり、今まで自分が読んできた物語も、読む人が違えば全く違った物語のかたちを取り得るということで。それまでの自分の読書歴をバラバラにされてしまうほどのショックだった。
次の週からビデオにとって何度も見た。残念ながらその後すぐに終了してしまったので数本しか録れなかったが、数十回通して見た。今でも台詞が全部言えると思う。

番組の独自性は当時も話題になっていたと思うが、作品自体の質はあまり語られていない。勿体無い話ではあるが。
元となった脚本自体は紹介されていない(各作品の共通点を探して想像で補完するしかない)ので、それを批評する事は難しいのだが。三谷のエッセィにもその言及が少ない所を見ると、とてもシンプルな脚本だったのかもしれない。
だがそのクォリティは他の三谷作品と比較しても高レベルであると思う。三谷自身、作中エピソードを『THE 有頂天ホテル』でセルフカバーしているところからも、その自負がうかがえる。
では。
その脚本を、百戦錬磨の名監督達が、それぞれの解釈で演出するとどうなるのか?
……それは是が非でも実物を見て貰うしかないのだが、権利関係でDVD等の販売も難しいものと思われます。残念……。
20創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 21:18:28 ID:Ttrp/djK
王様のレストランが好きだったなぁ
21創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 13:06:08 ID:fZawx41B
マーロウを書いたチャンドラーには影響されたなぁ
最初は格好つけの下らない話かと思ったけど、マーロウは素直にいい男だと思った。


22創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 13:39:33 ID:fZawx41B
連投すみません
>>8
LOMとJING俺も大好きです

ジンは正直俺には独特すぎて読みづらい所もあったけど、あの絵と世界観はたまらんね!
特に夢玉のでる監獄の話は読んだとき痺れたよ

同じようにLOMも、作り込まれた世界観とキャラのセリフがいちいち良かった
23創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 04:52:15 ID:MXbvi4f4
王ドロボウJINGは俺も好きだなー
24創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 05:04:22 ID:NQ2I44Zd
そんなに良いなら今度探してみるかなぁ
25創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 15:22:36 ID:FJHetJ6V
人に勧められても読みにくい漫画だから、自分で興味を持った時がチャンス

>>21
セブンスヘブンの夢見心地感は異常だよね
アルカトラズからの脱出がいつの間にかジョルジョデキリコの形而上絵画の中だもん
26創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 15:23:45 ID:FJHetJ6V
アンカミス
>>22だった
27創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 22:09:13 ID:ZjJONH9/
ぱっと思いついたんだがドラマのビーチボーイズは神作品だったんじゃないかと。
子供の時見て楽しかったのが、大人になってから見ると別のところに感銘を受けたりするのがいい作品。
28創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 06:04:58 ID:6GLhwgPT
ターミネーター2、バックトゥザフューチャー1、2、3、ロボコップ1、2、3、エイリアン1、2、3、4
プレデター2
ゴーストバスターズ1、2
2001年宇宙の旅
ミュータントタートルズ1、2
タイトル忘れたけどロボットがどんどん人間になっていって老衰で死ぬ映画
ブレードランナー
華氏251
スナッチ
マスターアンドコマンダー
スターリングラード
マッハ!!!!
ヤマカシ
ナイトメアビフォアクリスマス
コープスブライド
私立探偵濱マイク(ドラマ版)
トリック1、2(ドラマ)
木更津キャッツアイ(ドラマ)
池袋ウエストゲートパーク(ドラマ)
デュラララ!
バウワウ!
世界の中心、針山さん
バッカーノ!
ビートのディシプリン
ブギポ
事件シリーズ
虚空牙シリーズ
スラムオンライン
侵略する少女と嘘の庭
黒白キューピッド
死に神のバラッド
ハルヒ(一巻のみ)
伊坂の……なんだっけ。「鋼鉄のウール」みたいな題の短編集
神様のパズル(ハルキ文庫)
カフカの短編集
梶井基次郎
川上弘美
川端康成
火星年代記
今日から俺は
モテモテ王国
すごいよマサルさん
サイボーグクロちゃん
スプリガン
アームズ
砂坊主
銃夢
レッドアイズ
皇国の守護者
蟲師
バイオメガ
ブラム
アーマードコア
メダロット
地球防衛軍
デビルメイクライ
聖剣LOM
双界儀
アクトレイザー
くにおくん
29創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 14:34:36 ID:pRrwRkQa
森絵都のカラフル
リア厨の時に読んだんだがそりゃあもう衝撃を受けたね
うだつの上がらない主人公が自分と被っているような気がして読み終えた後はボロボロ泣いた
30創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 16:08:00 ID:uDZlnI80
書籍じゃないけどジョニー・サンダースを聴いてたら泣いた事がある
31創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 23:35:30 ID:SbBaAoEL
久生十蘭という作家が、好きだった。

娯楽派で、スマートで、短編の名人。

テーマも、ジャンルも、お構いなしで、
文章の技巧がすべて、という作家だ。
32創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 02:49:40 ID:HYJ6gEb8
つげ義春の「運命」。

 意外な展開や事実を最後に出す・明らかにする、というはよくある形式で、この作品もそうなのだが、
よくあるこの手の「意外な展開」作品が、読者の意表を突く、ということのみを求めているように感じるのに対し、
この作品は、その最後に明かされる事実が、それまでの内容そのものに違った意味を与え、
まさにタイトルの「運命」というものについて読者に複雑な感覚を持たせることにつなげられている。
 単に読者の予想を裏切るためだけではなく、作品の深みを出すことについて考えさせられた作品。
33創る名無しに見る名無し:2009/02/28(土) 22:00:13 ID:LwCPHLUk
王道かもしれないけれど、手塚治虫の「火の鳥」。特に宇宙編と異形編と、何編かは忘れたけどクローン人間の話。
この作品を初めて読んだ思春期において、自身の倫理観や生命への姿勢を形成したのは間違いなくこれ。

映画「マトリックス」
ただのアクション映画の様に世間には受け取られていたけれど、
自分には今立っている地面が揺れながら崩れていくような底知れない恐怖を感じさせ、当たり前を疑うことの面白さを教えてくれた。
アニメ&マンガ「攻殻機動隊」、小説「ハリー・ポッター」
説得力のある世界観の構成と、その中で生きる人間の思考回路は自分たちとどう違うか、ということを学ばせてもらった。

漫画「ジョジョの奇妙な冒険」
普通は誰もやらないようなことをやるべき、ということを教えてくれた。
常識にとらわれない色彩センスや、運命の考え方もジョジョから影響を受けたのは確実。

漫画「×××Holic」
日常にどれだけ非日常が埋もれているかを学んだ。

小説「新耳袋」
怪異がどれだけさりげなく、平然と起こるものか。日常はどのようにして壊れるかを学ばせてもらった。
34創る名無しに見る名無し:2009/03/02(月) 21:27:51 ID:au+etWWD
にし
35創る名無しに見る名無し:2009/03/02(月) 22:54:51 ID:NAxM7X7K
終わりのクロニクル再読中。
36創る名無しに見る名無し:2009/03/03(火) 19:44:10 ID:Ku8BwOW2
俺の人生変えちゃった人の話は、一応どっかに書いとかなきゃならない気がした。良い機会だし書く。

マンガ家の春戸あき。
というか、元フラッシュ職人の公共料金。
「2chの職人かよwww」って笑いたきゃ笑え。

あの人の作品に触れたのは自分が中学一年の時で、その頃から文章を遊びで書いたりもしてたけど、
「作家とかクリエイターって、とんでもない技術を持った天才にしかやれない事だ」と思い込んでたんだよ。
だからそれを人生の何とか考えもしてなかった。
のに。

初めて見た作品はこれ。
「チ・血・チ・チャット」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm87928

普通フラッシュというと、
突拍子もない画像を見せてギャグに走るだけの奴か、
とんでもない技術を出して見るものを圧倒する大作だと思うはず。
当時中一の俺もそう思ってた。

でも、この作品はまず、ほぼ文字しか存在しない。
BGMと効果音に合わせて文字を表示しているだけ。何のイラストもない。
なのに、ラストのインパクト。

都市の匿名性。
顔の見えない相手との親密さの、異常性。
文字情報だけの意思伝達行為がいかに不自然で、気持ち悪いか。
ただのBGMだとしか思っていなかった剣の舞が、まさか巨大な伏線だったとは。

ぞくっ、っときた。
同時に、ありきたりだったり技術だけに凝っているフラッシュに辟易していた自分の固定観念が粉々にされ、
自分の理解を超えた、なんだか分からない喜びが湧きあがった。
なんだ、作画の技術で圧倒させなくても正統にこれだけ面白いものができるんじゃないか。
こんな方向から責めるなんて、思い付きもしなかった。
もう、声に出して笑いまくっちゃったよ。涙でるぐらい。
それだけの衝撃を受けたんだ。
37創る名無しに見る名無し:2009/03/03(火) 19:44:58 ID:Ku8BwOW2

それから、この人に興味持って、サイトで公開されてる作品も見てみたんだよ。
そしたら、こんな話があって。
「タイムスリッパ」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm893477

やばかった。生まれて初めて、感動しちゃった。
相変わらず絵はかわいいけどフラッシュ作品にしてはお粗末すぎるもので、
やっぱりBGMに合わせて手書きのイラストが動く程度のもの、な筈なのに。

話の素晴らしさとか、自分と似た状況の主人公が「神様」に救われるのにも感動したけど。
でも、一番衝撃的だったのは、
「技術がなくても、こうやって人の心を動かせる」って事実に気づいた事。
創作活動を許されるのは、選ばれた天才だけだと思ってた。
でも、全然そんな事ではなくて、シンプルに言葉や意思を繋ぎ合わせるだけで誰かの心に届くんだ、って思えて。
比喩でもなんでもなく、本当に心の壁が剥がれた気がした。
深夜四時過ぎてたのに、光が見えた気がした。
その瞬間、自分も創作者になろうと心に決めた。

で、今、文学部に進学決めてサルトルとかディケンズと格闘する春休みを送っている訳です。
あの時の感動で得た認識は微妙に違ってて、やっぱ技術がなきゃ話も作れないってわかったけど、
でもその技術だって悪戦苦闘を続ければいつかは身に付くものなんだとも気づいた。
自分が今の自分になれたのは、本当この人の作品のおかげ。
暇な時間にでも、ニコ動で「公共料金」と検索してみてください。
かなり人を選ぶ作風ですけどw

ちなみに、今この人はフラッシュ作家を引退して、マンガ本を一冊出しました。
「ニッポン動物図鑑」
http://www.amazon.co.jp/dp/4434106066
あの日、自分の人生を決めた創作者が、出版社からも認められたっていうのが、とてつもない喜びです。
38創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 03:45:46 ID:Arpz7dWo
小学校低学年〜中学二年くらいのあいだに触れた作品が基礎になってる気がする。
カオス期なボンボンとか下劣の極みコロコロ、
ヤンキー漫画ばっかのマガジンに微妙な位置のサンデー、
スラダン後の盛り下がりジャンプ。
ラスボスのくせに超小者感漂うケフカが魅力FF6、オサレな雰囲気のFF7やFF8、
ガンダムより更にダークSF路線なリアルロボとしてのAC、
俺ら世代において時間旅行ものとしてウェルズ越えのクロノトリガー、
聖剣にサガフロ、ライブアライブ、等々。
FF映画でコケてしまうまでの□は本当に素晴らしかった。
昔の人が活字で得たであろうSFやファンタジーという空想世界へのインタレストを、
活字離れが著しいと言われていたゆとり世代の俺らにゲームを媒体にしてしっかりと植え付けた。
39創る名無しに見る名無し:2009/03/22(日) 21:06:08 ID:y6yKmoiA
衝撃を受けた

40創る名無しに見る名無し:2009/03/30(月) 01:54:32 ID:EJbqQ9sD
『ヒーロー戦記』
スーパーファミコンソフト
パンプレスト

ガンダム、ウルトラマン、仮面ライダー等、当時多くあったSDヒーローゲームの流れで作られた、クロスオーバーストーリーRPG。
ティターンズ、宇宙人、ショッカー等をテロリストと捉え、治安維持のために様々なヒーローが協力して戦うという出だし。
しかし途中、テロリストを総括する人物の存在が確認される。シャドームーン、シロッコ、ヤプールなど名だたる人物を束ねるその人物は、かつての戦友であるヒーローの一人であった。
曰く、この世界はおかしい。宇宙人や怪人、MS、超能力者等が混在する、こんなデタラメな世界はあり得ない。ここは創られた世界であり、我々はフラスコの中で生きる実験体にすぎない。
彼はそれを根拠に、与えられた秩序を全て破壊し、万人に平等な世界を自分達の意思で創造する『プロジェクト・オリュンポス』を提唱、真に自らが明日を創るために動きだす。
福祉、治安、環境など、彼の政治は理想的社会を生み出し、これに対するヒーロー達は反逆者として扱われてしまう。
だが所詮は多くの屍の上に成る理想卿、これを打破すべく主人公達は彼との決戦に挑む。人々からの信頼を得、革新を唱えた彼は正義の名のもとに討たれる。
だが彼は言う、これでいい、自分は焦りすぎた。真に世界を想うその力によって勝ち取られた明日こそ価値があるものであると。
これで良かったのだろうかと沈む主人公達。だが答えは明らかであった。
エンディングへと繋がるエピローグの中で、ジャーナリスト、カイシデンの名でプロットが流れる。
例え我々が創られた世界を生きているに過ぎなくとも、我々には明日があり、精一杯に生きていく他はないのだと。
41創る名無しに見る名無し:2009/03/30(月) 02:08:21 ID:EJbqQ9sD
続き
自分の文章が下手くそなんでイマイチに見えるけど、本当に感動というか唸った話でしたよ。小学生ながらにw
クロスオーバーならではの面白さも満載で、下品でないネタやギャグの数々も素晴らしい完成度でした。
南こうたろうがハマーン様にケンカ売ったり、マクベが名前で弄られまくったり…ジェリドは強化人間になってサイコガンダムで向かってきます。
所謂ヒーロー物の汗臭さも満載で、修行編も特に好きな部分です。
ゲームとしても、画像、音楽、操作性など、スーファミとは思えない完成度の高さです。レトロゲーム好きな方は是非。
ともかく、単純悪でない、主張によるいざこざというか、その見せ方、一方が正義の味方チームであるに関わらずこれが出来るっていう凄さは、今でも鮮烈に感じます。
ほぼ全てがセリフによる進行というのも、非常に素晴らしい点として挙げさせてもらいます。
42創る名無しに見る名無し:2009/04/03(金) 12:58:57 ID:O/MWZBOD
age
43創る名無しに見る名無し:2009/04/25(土) 23:07:52 ID:8xszEGjO
このスレの年齢層が意外と低いということに驚かされる俺であった。

影響を与えた作品。
誰かが言った言葉にあるように、「全く学ぶ要素の無い本は無い」だったかな。
今まで、見てきた映画、音楽、人、風景、感覚の全てが僕に影響を与え、
今の僕の血となり、骨となり僕の中に蓄積されていくのである。

あえて言うなら、
SFC「真・女神転生」かな。
独特の世界観と、
人間の世界をあそこまで完全に崩壊させた作品も無く、(最後は水没する。)
天使や神ですら悪魔として位置づけるあり方には
感銘を受けた。攻略本には、金子一馬氏のCG絵が惜しみなく掲載かつ、
各悪魔毎の説明まで記載するという力の入れ具合はすばらしかったし、
非常に勉強になった。
天使・悪魔ゲームの先駆けであり、現在もトップを走っているといえる。
44創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 18:20:01 ID:JLQ2ztDb
メタファーとしても機能する。

45創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 23:14:51 ID:Vx6oJUbp
谷川流の学校を出よう!だな
平行世界や上位世界みたいなSF要素が本当に面白かった
ハルヒよりも数段面白いと思う
ただ、一巻が一番詰まらないのと絵が萌え絵なのが取っ付きにくいのかも
46創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 23:17:39 ID:Fl+Eltw1
わかるw
一巻が難関なんだよなw

もう続きは出ないのかな・・・。
47創る名無しに見る名無し:2009/07/10(金) 20:54:54 ID:2P6ZM9b/
見てみたい
48創る名無しに見る名無し:2009/07/23(木) 01:11:47 ID:OEcSwm4d
まだ具体的な影響を受けたといえるほど、俺には実力が無いけど。

水木しげるの戦争漫画は凄い。
どこが凄いのかというと、それを具体的な言葉で説明できないところである。
これは「俺には解説する能力がないほど……」という、ありがちな表現をしているわけではない。

例えば、実際に兵士が死ぬ時の各種描写を緻密にし、読者の共感を得れば、「死の恐怖」を感じさせる凄さがある、と言えるだろう。
あるいはまた、戦争に至る世界の推移や、各政府の思惑などを綿密に構築すれば、「世の中のどうしようもなさ」を理解させられる凄さがある、と言えるだろう。
こういったものは、具体的な言葉で説明できる凄さである。

そこで、「総員玉砕せよ!」をはじめとする水木しげるの戦争漫画はどうか。
そこに直接描かれているのは、ただひたすら兵士達の「生きている様子」「死んでいく様子」である。
それらがまるで、ことさら意識されることのない世界の背景であるかのように、そこにあるだけだ。
さて、それでは、水木しげるの戦争漫画を読んでいて得られる、あの感覚はなにか。
あの、それが何かもわからない、存在しているかもわからない、何か重い圧力のようなものに、
どのようにかはわからないけれど、ただ確実にどうしようもないところへと逃れようもなく押しやられていく、
どういうわけだがそれだけは確かだと感じられる、
感想や印象というより、理解や実感に近い感覚はなにか。

その感覚がどうして生まれるかは、少なくとも俺には、具体的には語りようがない。
何しろ、「何かに押しやられているような感覚」を与える作品が具体的に描いているのは、
ただ状況に応じてそれぞれが動く人間の有様だからだ。

及ばない思考と感性ながら、俺なりに考えてみると、
人間と世界との関係というものが読み取れるからではないかと思う。
人間は無論、世界の構成要素である。その振る舞いは、当然世界の在り様に影響を与える。
しかしながら、世界全体に対し、人間とはあまりに小さな存在である。
そしてそれゆえ、己らの行動が作り上げた結果である世界が、
まるで自分達を全く超越した存在であるかのように、人間に影響を与えるように感じられる。

その、強いて言葉にするなら「運命」や「どうにもしようがなさ」といった、
言葉にしてしまえばあまりにその多くの情報や表現の難しさを取りこぼしてしまうものが、
水木しげるの戦争漫画からは伝わってくると思う。

水木しげるの戦争漫画は、ただそこから伝わってくるものについてだけでなく、
それが具体的な要素に細分して語れないことから、
分割できないもの、他の何物も代替できないもの
(具体的な要素に細分できるものならば、それらを組み上げれば代替物が作り上げられるはずだからだ)
という、一個の「作品」であることの意義についても、俺に考えさせるのだ。


駄目だ俺の文章能力じゃ伝わらん。
49創る名無しに見る名無し:2009/08/23(日) 18:00:34 ID:bMQI30hr
g
50創る名無しに見る名無し:2009/08/23(日) 21:50:44 ID:ylahKrz/
要するに水木マンセーと
51創る名無しに見る名無し
小林泰三