【アカギ】モシモ福本キャラが同じ学校ダッタラ3【カイジ】
1 :
創る名無しに見る名無し:
さっそく保守!
ドリームキングダム学園生徒会。
そこに、長として君臨する男がいた……。
彼の者はワシズ……!生徒会長鷲巣巌その人である……!!
ここドリキン学園は優秀な人材を育成、選抜する事を目的に金神こと在全無量により設立された。
よって生徒会にメンバーは高位成績者から順次選出される仕組みとなっている。そして、生徒会には多大な権限が与えられる。
生徒会長の得られる権限については推して知るべし。一言彼が「白い」と宣えば鴉さえも白いのがこの学園である。
「キサマに足らんのは悪辣さ老獪さなのだ」
「はあ…」
生徒会長は先も述べた通りワシズ。文武両道に剛運を併せ持つ。
副会長は成績優秀、スポーツ万能宇海零。会長の説教を流しつつ相槌を打っている。
ワシズは褌一丁という姿で窓辺に立ち筋トレを行っているのだが、すっかり慣れてしまっているのでもはやツッコむ事すらない。
慣れとは恐ろしいものであるっ……!
職人さんいらした〜っ!!! お年玉だっ!!!
後の乙女ッぷりが想像できない豪快なワシズ会長
学ランはやはり白いのかな?
「失礼するぞ……!」
ノックもせずに生徒会室の扉をガチャリと開け侵入する不遜な男。兵藤和尊である。
それに対し、一向に動じるも様子もなく「何用ですか?」と淡々と応えたのは生徒会役員の一人、板倉。
「新しい部の申請に来たのだ」
ズカズカと進み室内の中央に立った兵藤はバニッ!と用紙をテーブルに叩きつけた。
板倉はそれを一瞥するとニコッと一言。
「却下っ……!」
「なんだとっ……!」やにわに気色ばむ兵藤。
「新規の部活動の設立には最低でも5名の部員の登録が必要なんです」
新規部活動の設立に必要な条件は二つ。
登録部員数が5人以上であること。
生徒会の承認を得ること。
「……で、この『焼き土下座部』の活動内容はなんなんです……?」
「読んで字の如く。熱した鉄板の上で土下座をするのだ……最低でも十秒以上っ……!」
胸を張り兵藤は答える。
面白えっ……!と板倉は思いはしたものの、兵藤・利根川・黒崎の3名のみでは申請を許可する事はできない。
残念な事この上ないが致し方あるまい。
「仕方ない……。人を集めて次は指切断部でも作るかの……」
中々にアグレッシブな御仁である。
それはさておき、指切断部なるものなら既にある。
部長は確かジャックといったか。個性的な顔の男だったから覚えている。
(まあ……面白そうだから黙っておこう……)そう思う板倉であった。
作品投下、ありがとうございますっ!!!
兵藤会長…ここでは一介の生徒なんだ。
和也も人体切断部を設立してそうだ。やな学校だな…
お金持ち学校みたいだけど。
板倉の決め台詞が効いてる。
指切断部なんて部を認めるなんて…
部員は、ジャックとカイジと矢木さんとあと誰だろう?
なんてカオスな部活なんだ
京極堂と福本漫画足した作品がまた読みたいです。
ざわつく感じが、足元が崩れるような感じが味わいたい。
ドリキン学園は生徒の自主性を重んじる。よって部活動の設立は比較的容易い。
しかも必要以上に個性的な生徒が揃っている為か、有象無象が新規部活動の申請に生徒会室を訪れるのだ。頻繁に。
ネイルアート部を作りたいという優男。
チェックスーツ部を作りたいという三人組。
平成の殺人部を作りたい者もなどという痴れ者もいた。
そのような輩は切って捨て、認可不認可の判断を下すのは板倉の役目である。
「そういえば」と生徒会役員の一人、山口が口を開いた。「板倉さんがいない時に廃部の申請がありましたよ……」彼は板倉の後輩にあたる。
「何部だ……?」
「男子手芸部です……。なんでも三人がかりで集ろうとした一年にボコボコにやり返された上に、その後輩二人も退部してしまったらしいです」
「へえ……」
「因みに男子手芸部は主に猿のぬいぐるみを作っていたようです」
誰もそんなことまで聞いていない。勝手に因むな。
ボナンザw
凄いなぁ。どうして、こんな面白い話思いつくのだろう。
クスクスが止まらない。
今日の放送が楽しみだ。
◆69whBbyhes さん作品まとめ
7 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 21:04:26 ID:???
応援込めて投下します
ギャンブルもなんもしてないですが
生意気ながらも長編予定
店長「長い髪だなー男のくせにっ切れよっ」
カイジ「い、いたっ引っ張るなっ」
店長「切れっ切れっ」
店長「!!」
店長「なんなんだこの耳の傷・・・う、うわぁああぁああああ!!」
それはカイジにとって決してあってはならないことだった。
今まで髪で必死に隠してきた耳の傷が露わになってしまうこと。
まるで切り取り線のような縦一筋の異質。
周りは泣き喚いた。恐怖が伝染したのだろう、部屋中に泣き声は広がっていく。
無理もない。皆、小学生なのだから……。
8 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 21:08:31 ID:???
この日からカイジの周囲は一層近寄る者が少なくなった。
代わりに、というのも変なことだが、カイジはいじめられるようになった。それも陰湿に。
カイジのノートはまともな状態で一日を過ごすことのほうが少なくなり、机には傷や汚れがみるみる増えていった。
学校に心安まる場所などない。
カイジはそう判断せざるをえなかった。誰もがカイジをあからさまに避けていくなかで、どう楽しく過ごせというのだ。
耳の傷のことを知り、担任教師すらもカイジを遠巻きにする。
皆、敵だ。敵なのだ。
◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 21:13:54 ID:???
カイジ「ここ……ここだ……!」
そんなカイジが目をつけたのは、決められた登下校路を少し外れたところにある原っぱだった。
原っぱといってもそこに生えているのはカイジの背丈よりも長く硬い雑草である。
いつも枯れたように黄色いこの雑草がだだっ広い土地に生い茂っている。
カイジはそこに踏み入った。
外から見た印象どおり、ぎっしりとカイジの行く手を阻むかのように草は生えている。
カイジ「決めた……! ここにする……!」
カイジは決意をした。
ここに、作ってやる。俺だけの……秘密基地……!
◆69whBbyhes まとめ
二話目
カイジはそれから毎日帰りにはその原っぱに寄った。
親に怪しまれないよう毎日少しの時間だけ費やす。
入り口の目印に道と原っぱを区切るドブ溝、そこに大きな石を落としておいた。
そこから入って十歩、二日かけて踏みならした道が二メートルほど、その先に再び草が生い茂り、これをくぐるとカイジの秘密基地は広がる。
今日もカイジは秘密基地予定地に向かっていた。
原っぱに入る前に周囲を見回す。誰かに見られでもしたら、そこでカイジの計画は終わってしまう。
まだまだカイジの秘密基地は出来上がっていない。
今は土台作り……雑草をスペース分だけ刈ったり踏みならしたりしてまわるのだ。
カイジにはこれが意外と重労働……!
五年生のカイジにできることは少ない。
12 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 21:44:20 ID:???
まずは道具がないのだ。
刈ると言っても家の鎌はどこに仕舞われているのかもわからず、
結局カイジは学校のお道具箱から持ち出したハサミ一本で草を切っては踏む、切っては踏むを繰り返している。
ハサミ一本では一度に切れる量などたかが知れている。
しかも秘密基地と名を冠させるにふさわしいほどの広さを得るためには、いったい何度ハサミをちょきちょきさせなければならないのか。
また、踏む作業の方すらも難航していた。
草は硬く、その根元付近ともなると更に硬い。
五日目ともなるとカイジは足の裏が痛くて痛くて仕方なくなった。
だが、それでもカイジは耐える……。
少しずつでも基地が広がっていくのは嬉しかったし、邪魔する者もいない。
完成を思うと、カイジはいつも夢中になった。
13 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 21:56:31 ID:???
三話目
予想外のことが起きたのは十日目。
カイジの足の痛みが限界に達した頃のことだ。
ここ数日は足の痛みが酷く、作業もなかなか進まないでいた。
もう完成は無理かもしれない……そうカイジが思ったとき、不意に目の前にカイジの頭ほどもあろうかという大きな石が飛んできたのだ。
カイジはびっくりして飛び退いた。こんなものが当たりでもしていたら、大事だ……!
いったいどこからこの石は飛んできたのか。
カイジが怒りながら立ち上がると、入り口から誰かが入ってくる。
カイジ「おっお前か! 危ないだろ!」
?「当たらないように投げたじゃない」
カイジ「間違って当たるかもしんないじゃねーか!」
?「当たらないね」
カイジ「なんでんなこと断言できんだよ!」
14 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 22:00:33 ID:???
その少年は先ほど投げ込まれた石と同じくらいの大きさの石をもう一つ持っていた。
カイジはぶすくれて座り込む。
なんだかこの少年には口で勝てる気がしなかった。
カイジ「お前、四年生のアカギだろ。なんでここ知ってる」
アカギ「怪しすぎるんだよ行動が……なるほど………凡夫だ…カイジ」
カイジ「いきなり呼び捨てかよ」
アカギ「小学校ってそんなもんでしょ」
どうやら秘密基地に入るところを見られていたらしい。
自分の失策にカイジは舌打ちした。
秘密であるからこそ秘密基地であるというのに、その存在がバレてしまうとは。
15 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 22:03:51 ID:???
こうなるとカイジにとれる選択肢は二つ。
一つはこの秘密基地を諦めること。
だがそれはできるはずもない相談だ。
これまでこんなに苦労して作ってきたきた基地をどうして諦められよう。
と、なればとる行動は一つだ。
カイジ「アカギ、お前口は堅いか」
アカギ「なに」
カイジ「この秘密基地、二人で作らないか……、…………?」
16 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/03(水) 22:08:49 ID:???
アカギはもう話をきいていなかった。
かわりに先ほどの石をゴロゴロと転がしている。
はじめは何をしているのだろうと思ったが、カイジはようやく石の使い道に気づいた。
自分も先に投げ込まれた石を同じように転がす。
何日もカイジを苦しめたあの草が、みるみるうちにぺったりと地面に抑えつけられていった。
カイジはすっかり感動してしまう。
カイジ「すげぇ……っ! すげぇよこれ……!」
訊くまでもなく、アカギはもうカイジの仲間、であった。
21 ◆69whBbyhes sage
アカギの石のおかげで、秘密基地造りは順調だった。
当初思っていたよりもスペースを広げ、地面は更に平らになったため居心地もだいぶいい。
次はどうしようか、その相談をしていたときである。
ガサガサ、と音がして、再び一人の少年が姿を見せた。
カイジ「誰だ!」
少年はにっこりと笑ってみせる。
だがカイジは警戒を解けるわけもない。
アカギに見つかって以来、それまで以上にカイジたちは見つからないよう気をつけてきたのだ。
それなのに何故この少年はこの場所を知ることができたのか。
22 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:11:38 ID:???
アカギ「こいつ、三年のゼロじゃない?」
アカギが声をあげた。
カイジ「ゼロ? あのゼロ、か?」
ゼロの名前はカイジも知っている。
というより、この近辺でゼロの名を知らない者の方が少ないのだ。
なぜ公立の小学校なぞにいるのかと囁かれるほどの天才。
小学生にして二等辺三角形の全てを知ると言われる少年。
それがゼロだった。
23 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:14:01 ID:???
カイジ「どうやってここを知った」
カイジは以前にアカギに尋ねたのと同じ問いを繰り返した。
ゼロは目を瞬かせ、当然とでもいうように答える。
ゼロ「俺目の前のマンションに住んでるから。上から丸見え」
カイジ「…………!」
カイジは自分の迂闊さに気づかされてしまった。
周り、横からの視線は草が隠してくれる、それで安心していた……。
上から、という発想が抜けていたのだ。
これではマンションに住む無数の視線に晒されたままである。
そんなものは秘密などではない。カイジは悩んだ。
24 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:16:00 ID:???
アカギ「それは?」
アカギがゼロの抱えているものに目を移す。
ゼロ「ビニールシート。これ被せて、その上に草を乗っければバレないだろ。雨避けにもなるし」
二人はきらりと目を輝かせた。
それは妙案……!
カイジたちも切った草の処理に思い悩んでいたところ。
一石二鳥の良策だった。
カイジ「お前……っ! お前もやるだろっ! 秘密基地!」
アカギ「ゼロの頭脳に乗っかればいける……間違いない……」
ゼロ「確認しておく……! オレに乗る……と言うなら、何があろうとオレに乗り続けてくれ…………!」
ゼロ「そこを間違えると……結果……こうなる……!」
鏖だ……!
23 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 18:46:34 ID:DjniUwa0
25 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:18:22 ID:???
ゼロは持ってきたビニールシートを広げ、そこに書かれた文字を指差した。
カイジ「なん……だと……?」
アカギ「しか……きん……?」
ゼロ「そう……世界中の鹿という鹿が……金色に染まる……!」
カイジ「な、なんだとぉっ! そ、そんなの、ちょっと、見たいじゃねーかw」
なにはともあれ、こうして三人が揃ったのだった。
カイジ・アカギ・ゼロの、三人が……!
26 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:22:52 ID:???
五話目
翌日、アカギは石をもう一つ持ってきた。
いったいこれほどの石を三つも、どこから見つけてきたのかカイジは不思議に思う。
スペースは三人入っても十分なほどに広いので、この石は椅子に使うことに決めていた。
だから石も三つ。ゼロも嬉々としてそれに腰掛けた。
カイジ「持ってきたか……?」
アカギ「ああ……」
ゼロ「当然……!」
27 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:25:57 ID:???
カイジ「じゃあ、おれだ……」
カイジはビニール袋をがさがさいわせながら開いてみせた。
中には木の枝と思しきものがわっさと入っている。
ゼロ「これは……?」
一つを手にとり、ゼロとアカギが首を傾げる。
アカギ「なにかの……マーク?」
それは木の枝で作られたベンツのマークだった。
袋いっぱいのそれをカイジも手にとりながら、言う。
カイジ「俺はいつかこのマークのついた車に乗るんだ! そんときはお前らも乗せてやるよ!」
得意げにふんぞりかえるカイジをアカギとゼロはびっくりしたように見つめていた。
28 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/04(木) 23:30:16 ID:???
カイジの宝物。
秘密基地には宝物。一番に置くものはそれだと、カイジが決めていた。
二人にも異議はなく、皆、それぞれに宝物を持ち寄っていた。
これからずっとそこに置いておく。
だが誰も相手のものを取ったりはしない……。
そういう信頼の証。
秘密基地の真ん中に置かれた宝物たちを見て三人は満足そうに笑っていた。
マロン名無しさん まとめ
37 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 07:51:27 ID:???
カイジ(これが学校裏サイトか……)
カイジ、踏み入る……
学校裏サイト、その禁断の地へと……一歩!
カイジ(お!?何かスレが立ってるな……【伊藤カイジについて】!?)
カイジ迷わず、押す!ダブルクリック!!
001 名無しのザワザワさん sage
2008/09/07(日) 07:51:07 ID:00ZERo00
エスポワール学校が誇る、駄目人間カイジについて語ろう
002 名無しのザワザワさん sage
2008/09/07(日) 07:51:10 ID:AkaGiR0N
>>1乙!こんなスレを待っていた
007 名無しのザワザワさん sage
2008/09/07(日) 07:58:17 ID:siRuBE00
>>2が即レス過ぎて糞ワロタwwww
これは実際見た話。カイジは、美心の縦笛舐めてた
008 名無しのザワザワさん sage
2008/09/07(日) 07:52:07 ID:AkaGiR0N
>>7 キメェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!
正気の沙汰とは思えんなw
カイジ、驚愕……ない噂を立てられる……
敵!敵!敵!敵ばかりの書き込み…
カイジ(畜生!やってやる…こいつら…ぶっ潰してやる)
38 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 09:34:15 ID:???
うろ…うろ…
うろ…うろ…
カイジ未だ家庭科室の場所を覚えられず…!
かといって一緒に移動教室をしてくれるようなクラスメイトもいない…
というよりも友人そのものがいない…皆無…!圧倒的皆無っ…!
そもそも学校はカイジにとって居心地の良い場所では無かった…当然休みがちになる…不登校スレスレ…そんな学校生活
うろ…うろ
それでもなんとか家庭科室の前までたどり着いたっ…!
その時…カイジの耳に入ったのは…笑い声…和気相合と談笑する楽し気な声…
カイジの不在など誰も気にしない…否っ…!気付いてすらいないっ…!
40 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 12:20:01 ID:???
>>38続き
カイジはただ…立ち尽くしていた。
だが…心の何処かで期待していた…自分の不在に気付く者が現れる事を。
だが無駄っ…!
家庭科担当のさくら先生が面取りの説明を始め、カイジは己の惨めさにいたたまれなくなり…結局逃げる様にその場を去った。
タニ…タニ…
カイジは屋上を目指し階段を登っていた。
この世を儚んで命を断つ…などと考えた訳ではない。ただ…無性に空が見たかった…!
が…ダメっ…!
屋上に通じる扉にはカギ…
43 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 16:11:56 ID:???
>>40続き
鼻の奥がツンと痛んで、視界が歪んだ。
ボロ…ボロ…
校舎の最上階の半ば物置状態の踊り場にうずくまってカイジは泣いていた…
何を泣いているんだ…俺はっ…!
そもそもこうなったのは己に原因があるのだ。自分は人付き合いが苦手な性質だからと、他人との関係を築く努力を怠ったのは他ならぬ自分自身…因果応報…当然の帰結…
分かってはいるが…期待していたのだ…そんな自分を理解し受け入れ、手を引いてくれる人物が現れるのを…!
誰からも相手にされず孤立し…馴れ合うクラスメイトに背を向けながらも期待していた…
「こんな所で何してんだ…?」
カイジが顔を上げると…そこに白髪の人物がいた
45 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 18:25:25 ID:???
>>43続き
蹲っていたせいで、踊り場から数段下の少年に真正面から泣き顔を見られてしまった。
カイジは立ち上がりながらYシャツの袖で顔を拭いながらしどろもどろと言い訳をする。
「こ…これは違うんだ…!目に…埃が…><」
階段を昇りきって踊り場に立った白髪は少し困った様でカイジを見る。
気不味さを覚え下を向いたカイジの目に相手の上履きが入った。上履き先端のラバー部分は緑…つまり同学年の生徒…
「お前こそ…こんな所で何をっ…!」
照れ隠しにカイジは軽くイキッてみせる。
「俺はこんな所に用は無いさ…用が有るのはアンタの後ろだよ…伊藤開司…」
カイジの後ろに有るのはカギの掛かった扉のみ…
だが…その前に…コイツ…
「お前…どうしてオレの名前を知っているっ…」
「俺の記憶力は並じゃないんでな…」
カイジの問に眼前の白髪の少年―平山幸雄は微かに笑って答えた
46 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 18:34:46 ID:???
>>45補足
エス中は上履きの爪先のゴムっぽい丸くなってる所?が学年毎に色違いになってて、カイジは2年で緑
制服は半夏服。半袖でも長袖でもOKだけど、まだブレザーはNG。カイジは長袖
50 マロン名無しさん sage New! 2008/09/07(日) 22:32:32 ID:???
>>45訂正
2行目
カイジは立ち上がりYシャツの袖で顔を拭いながらしどろもどろと言い訳をする。
「ながら」が2回連続してしまっていた。
何かおかしな所があったら教えてやって下さい。
文章書き慣れてないからボロがでる
53 マロン名無しさん sage New! 2008/09/08(月) 20:37:08 ID:???
>>45続き
「あ…?」
呆け顔のカイジを通り過ぎ平山は扉の前に歩を進めた。
カイジは考える。どういう事だ…?まさか…「お前…全生徒の名前を記憶しているのか…?」
「まあな……だが、この程度…やろうと思えば…誰でも出来るさ…」そして自嘲気味に付け足した「所詮俺は…凡夫だからな…」
平山はしゃがむと、扉面の下部にはめ込まれた蛇腹状の通風口に手をかけた。
簡単にそれは外れ、平山は開かれた通風口から這い出て行ってしまった。
一人踊り場に残されたカイジは顎に拳を添えひとりごちる。
全生徒の名を記憶…?アイツ…とんでもない記憶力の持ち主だ…何が「誰でも出来る」「凡夫」だ…とんでもねえ…
唐突に足元から声がした。
「アンタもさっさと来いよ…」
みると通風口から顔だけ出した平山がいた。
55 マロン名無しさん sage New! 2008/09/08(月) 21:40:01 ID:???
>>53続き
「いいのか…?なんていうか…その…「お前の場所」なんじゃないのか…?なのにオレが行っても…」
足元の平山は怪訝な顔をする。
「なんだ…?その「お前の場所」ってのは…?まあ…アンタの好きにしなよ…カイジ…」
それだけ言うとサッと頭を引っ込めてしまった。
もじ…もじ…
カイジは暫くそうしていたが、結局通風口から屋上に出る事にした。
(まるで猫だな…)通販番組か何かで見たペット用出入口を想起したのだ。
28 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 18:52:39 ID:DjniUwa0
56 マロン名無しさん sage New! 2008/09/08(月) 22:41:49 ID:???
>>55続き
空―
ああ…
屋上に出たカイジは蒼穹を見上げる。
9月に入ったばかりの空は澄み、ひたすらに高く広い。
ハッと我に返り辺りをと見回すと、屋上のほぼ中央の位置に胡座をかき煙草をふかす平山の姿を認める事が出来た。
カイジはその傍へ寄り腰を降ろした。
「そういえばさ…お前…誰…?」
「ああ…俺は平山幸雄だ…クラスはB…アンタはEクラスだったよな…」
少々間の抜けた問に平山は紫煙を吐きながら答えを返す。
エスポワール学園は特殊なクラス編成がされている。
その編成条件は二つ…一つは学業の成績。
もう一つは学園から出される課題…
難易度の高い課題をより多くクリアした者が評価を受けるシステム。
この二つの要素によってS〜Eにクラスが分けられる。
59 マロン名無しさん sage New! 2008/09/09(火) 00:49:39 ID:???
>>56続き
「え…?お前…Bクラスなのかよ…」
不躾なカイジの発言に平山は憤慨するでもなく説明する。
―学業成績はどんなに頑張っても満点500点で頭打ち…
しかし、学園から出される課題…こちらは頭打ち無し…!
つまりいくらでも成績を積む事が出来るのだ…無制限に…!
「結局俺に出来るのは…底の浅い計算だけ―」
確かに平山の学業成績は高い…トップ5の常連…だがそれだけでは駄目なのだ…
現在2年生Sクラスの生徒は…赤木しげる・宇海零・鷲巣巌…僅かこの三名である。
この三人のうち、学業成績上位に名を連ねているのは宇海零ただ一人…
「所詮俺は二流さ…学業成績がトップクラスといってもナンバーワン宇海零には敵わない…
課題も…理の裡…知識や計算でならなんとかなるが…理の外となるとてんでダメ…」そこまで言って平山は息を吸う。
「でもなっ…!ダメギって…!ダメギって…!あんまりだろっ…!そうだろっ…カイジッ…!」
62 マロン名無しさん sage New! 2008/09/09(火) 18:15:35 ID:???
>>59続き
「そうだよっ…!俺はニセモノだっ…!ダメギ呼ばわりも当然っ…!」
徐々に興奮の度合いが増し、言う事が矛盾しだす。
「どうせ俺はっ…B級の人間だよっ…!」
とうとう感情がピークに達し、平山は煙草を投げ捨て暴れだした。
流石にこれは不味いとカイジは平山の背後に回り羽交い絞めにする。
「死にたくなあーーい!」
錯乱のせいか意味不明な叫び声を上げ、一層暴れる平山。
それ程体格に差の無い少年二人である。カイジは平山を押さえ付ける事が出来ずに、縺れ込んだ。
「落ち着けっ…!」
パアニ…!
カイジが平山の頬を打った。
「お前っ…!いい加減にしろよっ…!
自分で自分を卑下するような事ばかり言いやがって…!」
ボロ…ボロ…
いつのまにかカイジの目から涙が溢れていた。
「そんな風にっ…!自分の事を悪く言うのはよせっ…!」
66 マロン名無しさん sage New! 2008/09/09(火) 22:30:57 ID:???
>>62続き
「他の誰がお前を何と呼ぼうとっ…!お前はお前だろうがっ…!」
「な…何なんだよアンタ…!」
「オレはっ…ずっと期待していた…!オレ自身にじゃねえっ…!他人にだっ…!
他人がオレを変えてくれる事を期待していたんだっ…!
愚図っ…!どうしようもない愚図の発想…!
肝心なのは…オレだっ…!オレなんだっ…!
やっと…気付いたんだ…!」
カイジは平山の両肩をつかみその双眸を真正面から見つめる。
「だからお前もっ…!
他人が何と呼ぼうと…!お前はお前…!平山幸雄なんだっ…!」
平山から手を離し、カイジは屋上の縁に立った。
カイジは感じていた…
己が内の沸騰点…
半ば眠っていた意識が目覚めるのを…
「平山…オレと手を組め…
一週間後の課題…積めるだけ積んでやる…
二人で上がるぞ…Sクラスに…
オレ達を凡夫と言うなら…見せてやろうじゃないか…凡夫の意地をっ…!」
69 マロン名無しさん sage New! 2008/09/09(火) 23:15:17 ID:???
>>66平山視点
(いや…無理だから…
だってアンタ学業成績ワースト常連だろ…)
平山は叩かれた頬を押さえつつ口には出さないツッコミを入れる
(クラス分けは学業成績と課題の点数の合計なんだから…
課題ならいくらでも成績を積めると言っても課題日は2日間と決まっているんだ…
飽くまで期間内なら積み放題ってだけで…)
(それにどうも…俺の感じている鬱憤と、カイジの感情とは…ズレがあるというか…噛み合っていないんだよ)
まあ…いいか…
―お前はお前…!平山幸雄なんだっ…!―
(何勝手な熱ふいてやがる…恥ずかしいやつめ…)
悪くないのかもしれない…
(あの男とは…違う意味で自分とはタイプの違う男…伊藤開司…)
こんな男に…乗ってみるのも…
「組んでやるよ…アンタと…カイジ…」
それにしても…
(なんでアンタそんな所に立ってんだよ…)
◆69whBbyhes さん 6話目まとめ
三人で要るものを持ち寄って、秘密基地はすっかりそれらしく様相を変えていた。
漫画、懐中電灯、遠足に持っていく用のレジャーシートを下に敷いて、カイジたちの宝物も全部その上に置いてある。
ごろりと寝転がって漫画を読むアカギにこちらは石の椅子に座って家から持ってきたお菓子を食べているゼロが声をかけた。
ゼロ「カイジ…遅くないか? いつもなら一番にいるのに」
漫画からゼロに視線を移しながら、アカギも首を傾げる。
昨日は酷い雨で三人揃って秘密基地は大丈夫かと見に来て補強をしたばかりだった。
水がたまらないようにゼロの指示のもと簡易排水口を作って、この雨の中長いこと帰らないのも変だろうということで早めに別れている。
風邪でも引いたのだろうか。
だが学年が違うために欠席かどうかの情報など耳に入ってくるはずもない。
学校ですら今まですれ違ったこともない。ちなみに、登校班も別々である。
90 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 22:42:03 ID:???
二人がそうやって話していると、ガサリと音がした。
姿は見えなくともドブ溝側の入り口を掻き分ける音で誰かが入ってきたのはすぐわかるの だ。
果たして再び草を掻き分ける音がして、カイジが姿を現した。
ゼロ「……それ……どうした……」
目を見開いて二人は驚く。
カイジの全身は泥水に汚れて、未だに雫をたらしていた。
さすがにそんな姿を見れば驚くのも当然だろう。
91 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 22:48:38 ID:???
カイジ「ちょっと……そこの水溜りで転んで……」
下を向きながらカイジが答えたが、二人は直感的にそれを嘘だと判断していた。
泥まみれなのは前も後ろも、そんな濡れ方をするほどの水溜りは今日の打って変わった
日差しのためにどこにも残っていない。
他の理由ならまだしも、そんな嘘だとわかってしまう言い訳に、二人は不穏なものを感じとる。
カイジ「だから……今日は俺もう帰ろうと思ってて……」
こんな格好じゃ遊べないし。
ぼそぼそと呟くカイジが鼻を啜り上げた。
すぐにも泣きそうなのが二人にも伝わる。
92 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 22:51:58 ID:???
カイジが踵を反して帰ろうとしたとき、ゼロが声を上げた。
ゼロ「オレの家においでよ!」
ゼロ「そこのマンションなんだからすぐだし、お風呂入ればまだ遊べるだろ!」
思いもよらない言葉をかけられて、たまらなくなりカイジはとうとうボロ……ボロ……と涙を 零す。
カイジ「でもだって……汚いだろ俺……それにゼロん家が汚れちまう……」
ゼロ「だからお風呂って言ってるんだろ! 床なんか拭けばいい」
それでもカイジは戸惑うように決断を渋っていた。
アカギもゼロもどうするのだ、と問うようにこちらを見ている。
結局カイジは、ゼロの提案に頷いたのだった
93 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 22:57:27 ID:???
「おじゃまします」
声を揃えてアカギとカイジがそう言う。
ゼロ「ただいまー」
ぱたた、とゼロは一足先に駆けていき、タオルを持ってきた。
それで一先ず足だけを拭いて、カイジは風呂場に案内してもらう。
カイジ「ゼロのお母さんは……?」
カイジがそう訊くと
ゼロ「うち共働きなんだ」
そうゼロが答えたので、だから誰も家にいないのか、とカイジは納得した。
カイジのお母さんは専業主婦なので、帰っても誰にも迎えられないという状況が少し珍し い。
アカギのお母さんは正直想像できない
乙です
支援です
34 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 19:08:04 ID:DjniUwa0
94 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 23:01:32 ID:???
お風呂からあがると、二人はゼロが用意したらしいお菓子を食べながらぷよぷよをしていた。
テーブルの上にはアカギたちが食べているクッキーがお皿に盛られ、
カイジの分のジュースも用意されている。
カイジ「お風呂ありがとな」
汚れていた服は脱いですぐにゼロが洗濯して、
カイジは貰い物でサイズが合わなかったから、と出してもらった新しい服を着ていた。
カイジが二人の対戦をしばらく見ていると、
決着がついたのだろう、二人もテレビから離れテーブルの方へやってくる
95 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 23:08:19 ID:???
アカギ「あの泥どうしたの」
ふいにアカギが尋ねた。
カイジ「だから、こけたんだって……」
カイジの声が再び沈む。
アカギ「あんなに汚れるくらいの水溜りなんて見なかったけどな」
カイジ「俺寄り道したから、アカギは見てないだけだ」
アカギ「嘘だろう」
96 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 23:11:29 ID:???
そう断じると、カイジは泣きそうに顔をゆがめた。
やがてぽそぽそと話し始める。
カイジ「ちょっと……ぶっかけられて……」
いじめられているのだ、とは言えなかった。
まだまだ子供であっても、プライドくらいはある。
そして、いじめられている、と言って二人に離れられるのは絶対に嫌だった。
ゼロ「なんで?」
カイジ「あいつら、俺のことが嫌いなんだ」
ゼロ「それこそ、どうして」
問われて、カイジは再び黙ってしまう。
97 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 23:14:28 ID:???
それでも、二人になら見せれる気がした。
まだ乾ききっていない髪をかき上げて、あの傷を見せる。
二人の顔は見れなかった。
カイジ「これがあるから……誰も俺に近寄らないんだ」
言ってしまってから、やはりカイジは後悔した。
二人とも黙りきったままだ。何も言えないのだろう。
あの日みたいに悲鳴をあげて逃げられたら、もうあの秘密基地にも居場所はないのだ。
98 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/13(土) 23:15:34 ID:???
カイジが下を向いて涙をこらえていると、ふと頭を誰かがぽんぽんと優しく叩いていた。
驚いて顔をあげると二人ともがカイジの傍にいて、カイジはぽかんと口を開けて驚く。
だって、傷が見えなかったわけではないだろうに。
アカギ「いいこいいこ」
ほとんど棒読みのような言葉だったが、そこには嫌悪感や敵意などは全く感じられなかった。
ゼロ「オレたちがずっと友達でいてあげる……!」
二人の言葉に安心して、カイジはまた、ボロ……ボロ……と泣いてしまったのだった。
1発ネタ的作品群
3 マロン名無しさん sage New! 2008/09/03(水) 09:16:59 ID:???
フォークダンスは確実に男子が余る。
かなり余る。
105 マロン名無しさん sage New! 2008/09/14(日) 13:55:32 ID:???
3年B組金バッヂ先生!
板倉先生「クラス委員に立候補する者はいるか〜?」
さくら「はいっ…!やりますっ…!」
板倉先生「却下…!(ニコッ)」
さくら「板倉〜〜!」
195 マロン名無しさん sage New! 2008/10/12(日) 17:10:59 ID:???
カイジ……乗車!
圧倒的乗車!
カイジ(う……ううっ…)
魔のS字クランク!
が…脱輪!圧倒的脱輪!
カイジ(が……ああ……左っ左に……)
利根川「左に寄せ過ぎですよ!戻しなさい!」
……失敗…この日もまた押されない…ハンコを!
カイジ(悪魔……押せよ…いい加減っ…もう25回目だぞ…
辞めろよ!あからさまな差別!!ド悪魔めっ
198 マロン名無しさん sage New! 2008/10/14(火) 20:08:54 ID:???
カイジ「なあ……知ってたか?」
アカギ「…ー」
199 マロン名無しさん sage New! 2008/10/14(火) 20:33:06 ID:???
カイジ「なあ……知ってたか?」
アカギ「…ん、何をよ」
カイジ「プリンターって奴はな、…裏紙を使っちゃいけねえんだよっ…!!」
アカギ「…?」
カイジ「PPC用紙かどうかで、ヤツは印刷出来るかどうかを決めやがるんだ…っ!!」
アカギ「…」
カイジ「とどのつまり…裏紙を使っちまうと、ヤツは紙の種類を識別しなくなり、
印刷を失敗しやがるんだっっ!!」
アカギ「…それは、常識…ってやつじゃないのか?」
―その時、カイジに電流走る!!
カイジ「おまえ…知ってたのか?」
アカギ「まあな…」
カイジ「馬鹿なっ…なんでお前が…そんな…(ジタ…ジタ…)」
カイジ、痛恨のミス…!! 紙代をケチったばかりに、肝心のプリンターを
動作不良にしてしまっていた!!
アカギ「何、お前…レポートの印刷ミスッたの?」
カイジ「いや、ははは、何言ってんだよ、冗談だよ、ちょっとした…そう、
アメリカン・ジョークってやつさ」
銀二「だろうな。なんせ今日提出期限のレポートのテーマは『美しき帝愛』。
こいつを出せない奴は(こってり)しぼられるか、(内申点を)奪われるか、
殺される! まして伊藤は普段から先生方の覚えが良くないからな…ククク」
カイジ「よせっ、やめろよ縁起でもねぇっ…!!」
その時響き渡る…っっ…非情なる宣告っ!!
班長「みなさん静粛に!! それでは只今より、レポートを回収致します!
出席順に並んで提出してください!」
迫るタイムリミット、どうするカイジ?!
京極伸行 ◆pGS3hh1rhY さん作品001まとめ
ルー=ガルー
―闇に降り立った狼―
loup-garou(複〜s-〜s)[lugalu]男 ルー・ガルー,
化物(夜間狼に化けてさまよい悪事を働く伝説上の怪物).
110 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/16(火) 21:01:55 ID:???
001
昔、狼というけだものがいたそうだ。
画面(え)で観てみると、犬とどこが違うのか、というようなものだ。
伊藤開司は赤木しげるの背中をみながらそんなことを考える。どうしてそんなことを思いついたのかは開司にも解らない。
意味はないのだ。その証拠に、ついさっきまで開司は学生服の生地は厚くて動きにくい、というようなことを考えていたのだから。
髪伸ばさないのかと開司は話しかける。なあ、ともう一度声をかけると赤木は振り返る。
「けものの匂いがする…」
膝を抱えた赤木は開司の無為な問には答えず、もう一度前を向き直してからそう言った。
「けもの…?」
「何か…いやだな…」
赤木は膝の上で組んだ腕に顔を埋めるようにしてそう答えた。開司は座ったまま前に出る。
「何それ…?けものの匂いなんて嗅いだことない」
「俺もないよ…」
そっけなく赤木は答える。じゃあ何で判るんだと問うと、赤木は右腕をすっと出した。
開司は鼻を近づける。
「別に…匂いしないだろ…」
「そう…」
赤木は腕を戻して再び膝を抱えた。遠くを見ている。開司は更に前に出て、赤木の横に並んだ。
「何がけものなんだよ…」
「よく…解らない…そう思っただけだ…」
最初、ここには赤木がひとりで座っていた。下校途中に偶然その姿を見かけて、開司は少し不思議に思ったものである。
同じクラスだから開司も名前くらいは知っていたのだか、それまで存在を意識したことは一度もなかった。
その翌週、開司は何を話すでもなかったが、ただ座った。暖かくなってからはずっとそうしている
111 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/16(火) 21:04:45 ID:???
開司は赤木の真似をしている訳でもないし、赤木と親しくなりたかった訳でもない。
この場所は無為に過ごすにはいい場所なのだ。他に意味はない。
邪魔だとも言われないから一緒にいるだけである。
赤木は、また自分の腕に鼻先をつけて、それから右の掌を開いてそこに見入って、それからぐっと拳を握った。
「何の匂いだよ…」
「解らない…人の…匂い…」
「けものって言ったじゃないか」
「じゃあ言い直す…生き物…」
「自分の匂いじゃん…」
「そうだけど…」
開司が言葉を継ごうとするより一瞬早く、す、と赤木は立ち上がった。そしてくるりと躰を返す。開司も振り向く。
階段の手摺の所に宇海零が立っていた。
「叱られるぞ」
零はそう言った。
「今日は早く帰れと言われたろ」
「そっちこそ…」
赤木がそう言うと零は少し笑って、手摺を乗り越えて開司の横に立ち、
「暇なんだ…」
と言った。
宇海零も開司達と同じクラスの少年だ。ただ齢は同じだが学習レヴェルは遥かに上…雲上人…!である。
でも、どれだけ進んでいても十四歳は十四歳である。
そういう意味では何も変わらない。
114 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/17(水) 21:02:07 ID:???
「やることがない」
零はそう言った。
「学習すれば…」
「飽きた」
零は面白くなさそうに言うと、くるりと背を向けた。
開司は零の背中と赤木の顔を見比べた。
意外―に思ったからである。
零はとっつきにくい少年である。開司は今日まで、一度も会話らしい会話を交わしたことがなかった。
尤もそれは宇海零に限ったことではない。
積極的にコミュニケーションが取れない者は何をしたって無駄なのである。
宇海零は何をしたって無駄な口―だと開司は思っていた。
一方、赤木は殆ど目立たない存在である。
その二人が自然に会話しているという事態が、開司には上手く呑み込めなかったのである。
零は鞄を下に落とすと、しゃがんでから向きを変えた。
大きな瞳。視線。開司は観られるのが得意でない。
零は開司を見てまずこう言った。
115 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/17(水) 21:04:39 ID:???
「カイジ―だっけ」
「カイジだよ…」
「県議の息子」
「養子…」
「息子じゃないか」
「月に一度も会わないから…」
「俺だって親とは年に一度も会わないよ」
「ふうん…」
会話が続かない。
「いつも居残りじゃなかったのか―」
頭の上から赤木の声がした。
「―教員に物理学レクチャーしてるんだろ…」
「教員に…?本当か…?」
開司が目を瞠(みは)ると、零はもう一度微かに笑った。
否定しないということは事実ということなのだろう。
開司はまったく気がついていなかった。
赤木までが知っているということは周知の事実だったのかもしれない。
零は赤木を上目遣いで見て、
「俺がレクチャーしてるのは教員じゃなくてカウンセラーの田中さん。
内容も物理じゃなくて統計学」
と言った。
赤木はそれに答えずにただ零を見下ろした。零はこう続けた。
「今日はもう帰れってさ」
「いつものことじゃないか…」
「今日は特別なんだ。危ないんだって」
「危ない…?」
「人殺しがでるから帰れってこと」
119 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/18(木) 21:00:48 ID:???
「人殺しって―あの…?」
そう。人が―殺されている。しかもそのすべてが十四五歳の児童だというのである。
「珍しいことでもないだろ…」
だって近いじゃないかと零は言う。
「近くたって隣だろう…?」
開司はそう言った。所詮は他人ごと―である。
事件が起きてるのは総(すべ)て他県なのである。
隣接しているとはいうもののカイジ達の居住する県では一件も起きていない。
この街は―治安だけはいいのだ。
隣じゃないのさと意味ありげに言って、零は後ろに手を突き、空を見上げた。
「他人ごとじゃなくなったんだ。県警も大慌てだよ」
「誰か―死んだのか…?」
開司は思い起こす。今日―クラスメートは全員揃っていただろうか。
騒ぎが起きていた様子は窺えなかった。
尤も開司が気づかなかっただけかもしれないが。
―そういえば。
「今日欠席いたっけ」
名前は何といったか。
「井川」
「ああ井川だ―」
と―応えてから、よく知っているなと思った。
開司はクラスメートの名前を半分も覚えていない。
120 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/18(木) 21:03:15 ID:???
赤木は立ったまま、あれは違うよ―と言った。
「―死んでない…」
「死んでないんだ」
変な問答だと開司は思った。死んだのは別の子だよと零は言った。
「今朝屍体が見つかったんだって」
零の言葉に赤木が顔を向ける。逆光でよく見えない。
「陸橋の下だって。あそこ、ぎりぎり県内の端っこだから」
「でもそんな話は―」
聞いていない。
「まだ情報公開されてないから。県警察と警察庁で揉めてるとこ」
「揉めてるって―」
「連続した事件なのか単独犯行なのかで担当省庁やら責任部署が変わるんだ。
県を跨ぐと広域指定になるだろ。この国はそういう体質なのさ。
当然初動捜査は失敗するから当分ごたごたするって」
零は大人のような口を利く。
「何でそんなこと知ってるんだ」
「ちょっと覗いた。割り込み」
「ハッキング…?よくやるな。捕まるぞ…」
開司の抱いていたイメージとは大分違う。どうも戸惑いがある。
121 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/18(木) 21:05:34 ID:???
開司はちらりと赤木を見た。顔が―見えない。
「手口は似てるんだってさ。首とか顔とか斬られてるみたいだ」
零は上を向いたまま続ける。
暴行した後、鋭利な刃物で滅多切りにする―というのが今起きている連続殺人事件の特徴なのだ。 同一犯人ということか。
被害者十六の男なんだってさ―と言って零は仰向けに寝ころんだ。
開司も上を見る。落ち着かない。すぐに目を逸(そ)らす。
「で―」
赤木は口を開く。
「それで、何でここにいるんだ…」
「だから暇なんだって。
だいたい自宅(うち)帰ったって一人なんだから余計危ないじゃないか。
全部帰宅途中でやられてるんだし。
帰れっていうんならせめて送れよとか思うね」
零は寝ころんだまま表情ひとつ変えずに答えた。
本当に―思ったよりよく喋る。
「送ってくれないんだ―大切な天才を」
「会議があるんだって」
話し合ったって人殺しは見つからないだろうに―と投げ遣りに言って、零は躰を起こした。
125 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/19(金) 20:58:44 ID:???
赤木は上げていた顔を斜め下に向けて
「人と話すの好きなんだ零」
と、意外そうに言った。面白いぜと零は笑った。
「生憎…俺はコメディアンじゃないから―」
そう言ったあと、赤木はゆっくりと顔を開司に向けた。
開司はただ下を向いた。脛に当たる雑草が不快だ。
「だから―そうやって見物したって面白くない…」
「見物なんかしてないよ」
「じろじろ観てるだろ…」
「見なきゃ話せねえよ」
「俺は…観てない…」
そう。赤木は―一度も零を見ていない。
―いや。 赤木は。開司のことも。
赤木は踵(きびす)を返し、屈み込んで零の顔を凝眸(みつめ)た。
「何だよ…」
零は視線を赤木の頬の外に逃がした。
「ほら―眼を背けるじゃないか…自分だって観られたくないんだろ」
「やな奴」
「そう―」
自覚してるから一人でいるんだと言って、赤木は再び腰を下ろした。
その仕草は、まるで会話はもうお仕舞いだという合図のように見えた
126 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/19(金) 21:01:49 ID:???
零は赤木の背中を見た後、すっと立ち上がった。
「面白かったぜ」
面白かっただろうか。
ただ見上げている開司にちらりと視線を寄越して、零は手摺を越えて行ってしまった。
赤木は―その後ろ姿を追うこともなく、遠くを見ていた。
「観られるのって―ヤだよな…」
開司は問うた。
オレも邪魔かな―と開司は小声で続ける。
「邪魔…?別に―何の邪魔でもないけど…」
考えてみれば言葉を交わすとしても内容は他愛のないとばかりだった。
眼を合わせたことは一度もない。
赤木の方が開司を観ることはなかったのだ。
安心出来るような安心出来ないような関係。
―それで普通か。
開司は自分に言い聞かせるようにそう胸の裡(うち)で思って、腰を上げた。
「帰る」
「うん…」
「帰らないのか…」
「え…?」
赤木は意外そうな声を出した。
今まで一度も、開司はこんな言葉を赤木に掛けたことがないのだ。
帰りたくなれば互いに勝手に帰る。別れの挨拶を交わさぬ時すら多い。
132 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/20(土) 20:56:46 ID:???
「あ…危ないんだろう―」
開司は言い訳をする。弁解しなければならぬ理由もないのだけれど。
「―人殺しが」
「大丈夫だよ…」
赤木は振り返った。そして開司の顔を真っ直ぐに見上げた。
目が―。
「俺は平気…カイジは―」
危ないかなと赤木は言った。
「それは―どういうことだ…?」
赤木はその問いには答えず、水の匂いがする―と言った。
「え…?」
上―。
赤木の意識は上の方に向いている。開司は何故かそう思った。
天を仰ぐとぽつりとひと粒、冷たい刺激が頬に当たった。
雨だ。
傘は持って来ていない。赤木の方は一向に動く気配がない。
開司は何故か逡巡(しゅんじゅん)する。今日は何故かとても帰り難い。
所在なく踵を返し勾配(こうばい)を少し上がると、足許に異物を感じた。
爪先(つまさき)で探ると草の合間にディスクが一枚落ちていた。
つまみ上げ、顔を上げ気味に背後に気を遣る。赤木のものではあるまい。
133 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/20(土) 21:00:43 ID:???
「これ―」
赤木の―と開司は問うた。違うことは判っているのだが。
再び戻ってディスクを赤木の方に向ける。
「そんな容量のでかいディスクは使わない」
言われてみればそうである。
表記してある数字を見る限り、大容量のディスクだった。
そんなの使うのは零くらいだろと赤木は言った。
「―零のか」
そうかもしれない。
さっき零が鞄を置いた―というより落としたのはこの辺りだった。
「どうしよう…」
「取りに来るだろう…」
「でもここに落としたって―知らないんじゃないか」
プロテクトがかかっているところを見ると中味が空とも思えない。
「大事なものなら探すんじゃないか…置いとけば」
「でも…」
開司はもう一度天を仰いだ。
冷たい水滴がふた粒、続けざまに額に当たった。
雨が降る。
それでも―水の匂いなんかはしなかったのだけれど。
◆69whBbyhes さん作品 7話目まとめ
『なんでも一人でできるんだね』
それは望んだことではなかったので。
世界はいつでも鮮烈だった。
知ることに終わりはなく、考えることにも飽きなかった。
それは今でも変わらない。
どうやら零には才能があったらしく、早いうちから天才、と呼ばれるようになっていた。
自分と他者がそういう部分でどんどん離れていくのを感じながら、零はそれでも人と交わることが好きだった。
だが、離れていくのを感じているのは零だけでなく相手の方こそであり、
劣等感とあいまって零の意思とは関係なしにあちらから離れられてしまうのだった。
大人はと言えば、この子は一人で出来るだろうと他の子供にかかりきりになり、
結局零はそうやって一人にされてきたのだ。
146 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/26(金) 14:58:59 ID:???
小学校に入るとその傾向は顕著になり、
勉学という一ジャンルが子供たちに認識されるにあたって零の孤独は加速していった。
周りの子供も決して零が力を誇示するような人間でも、
それを悪用する人間でもないのを知っていたが、
『零と自分は違う』という意識がいつも邪魔をするのだった。
やがて零という子供は学校という場において笑う機会をなくし、
誘われもしないで外に出ようとするほど無神経でもないがために、
休み時間は教室で一人過ごすようになる。
それを破って零を連れ出す者など、いるはずもないのだった。
147 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/26(金) 14:59:48 ID:???
零がマンションの前の原っぱに違和感を感じたのは、
もうほとんど義務感によって学校に通っていた頃のことだ。
一部分だけが異様に揺れる様子に目を凝らして見れば黒髪が隙間から覗くのだった。
孤軍奮闘、の言葉が似合う黒髪を零は心のどこかで応援していた。
一人でも居場所だと言えることを証明してほしくて。
しかしまた他のどこかで零はその失敗を願っていた。
自分の得られないものを先に得られるのが悔しくて。
矛盾する心に気付きながら見つめていた。
やがて白髪の子供も加わるまで、ずっと。
148 ◆69whBbyhes sage New! 2008/09/26(金) 15:00:35 ID:???
白髪があの場所に来てから、零はなんとなく観察を控えている。
黒髪は白髪を受け入れていた。
それが衝撃的でならなかった。
黒髪は一人であろうとしてあの場所を築いているのかと思っていたので。
だがそうではなかった。彼は仲間を待ち望んでいたようにも今は思える。
彼と自分はどこか似ている気がしていたのに。
そう考えて、零はようやく気付いた。
彼と自分は似ている。自分も仲間を待ち望んでいるのではないか?
そして零は駆け出した。
押し入れからブルーシートを持ってきて。
ずっとずっと言えないでいた「まぜて」を言いに。
応援
再び支援
京極伸行 ◆pGS3hh1rhY さん作品002まとめ
002
――会議は嫌だ。
ただ情報を交換するだけなのに不当に長い時間拘束されるという無駄。
――苛々(いらいら)する。
結局一番カウンセリングが必要なのは自分じゃないかと、田中沙織は思った。
沙織はこの部屋自体が嫌いだった。
清潔第一といっても滅菌処理されている訳ではないから雑菌の数は然程変わりがない。
寧(むし)ろ埃が目立つ。沙織など消毒用のウエットペーパーを手放せない程である。
嫌だ。月例会議は先週済ませたばかりだというのに。
臨時招集がかかったのだ。
沙織は県のセンターから派遣されているカウンセラーの一人である。
通達に依れば本日県内で殺人事件が確認され、それに対する協議が行われる――ということだった。
163 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/30(火) 21:00:43 ID:???
聞けば被害者は県内の学校に通う生徒のひとりであるらしかった。
実際会議の席には警察関係者や、普段は顔をみせない所長まで顔を揃えていた。
事件絡みであることは確実である。
「県警刑事部担当管理官の板倉です」
と痩せた男が言った。
「正直に申し上げると、捜査は難航しているというのが県警刑事部としての現状認識です。
実のところ我々のデータベースには大きな穴があると言わざるを得ない。
未成年情報が著しく欠けているのです」
板倉は一同を見渡し、最後に沙織を見た。
「我々は未成年のデータは公式なもの以外収集していないのです」
予算がないんですよと板倉の横の警察関係者らしき男がぼやく。
「データ管理も大変なんだ」
そんなこと聞いたって始まらない。沙織の虫は居所を悪くする。
164 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY New! 2008/09/30(火) 21:02:36 ID:VNajB1Ug
「警察の予算に余裕がないことは十分解りましたが…
それが何だというのですか…?」
「それでは単刀直入に申し上げます。
こちらで管理されている、十歳以上の未成年のデータを――警察に提供して頂きたい」
「そんなことはできません。児童のプライヴェート情報は非公開が原則です。
そんな非合法な要求は聞いたことがありません」
「非合法ではありません。超法規的処置です。」
「言葉を変えただけです」
まあまあ田中君――と職員が髪の毛を掻き上げて珍妙なリアクションを取った。
「とにかく――私は 反対です」
「実は――既に事件の起きている他の県からは当局の要請に従って提供がなされているのです」
そんな話は聞いていないが――と所長はやにわに当惑した New! 2008/09/30(火) 21:02:36 ID:VNajB1Ug
「警察の予算に余裕がないことは十分解りましたが…
それが何だというのですか…?」
「それでは単刀直入に申し上げます。
こちらで管理されている、十歳以上の未成年のデータを――警察に提供して頂きたい」
「そんなことはできません。児童のプライヴェート情報は非公開が原則です。
そんな非合法な要求は聞いたことがありません」
「非合法ではありません。超法規的処置です。」
「言葉を変えただけです」
まあまあ田中君――と職員が髪の毛を掻き上げて珍妙なリアクションを取った。
「とにかく――私は 反対です」
「実は――既に事件の起きている他の県からは当局の要請に従って提供がなされているのです」
そんな話は聞いていないが――と所長はやにわに当惑した
48 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 21:08:57 ID:DjniUwa0
165 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/09/30(火) 21:04:29 ID:???
「勿論――情報提供があった事実は一般には非公開です」
隠蔽しているということですか――沙織は問うた。
「事態は急を要するのです。
これは違法ではないものの非常にデリケートな問題です。
ですから社会的な混乱が起きないように、暫定的に箝口令を布(し)いたのです」
「いずれ非合法な特例です。
そうした既成事実の積み重ねを繰り返すことで、
なし崩し的に 法制化しようという卑劣なやり口が透けて見えているじゃないですか」
「卑劣かどうかは別として――」
法制化は視野に入っていますと板倉は言った。
「勿論法律を作るのは私達の仕事ではありませんから、こればかりはどうにも出来ませんが」
沙織は机の端を見た。
茶番だ。もう異論も反論もない。これは予め決められていたことなのだろう。
ただ記録には残せないことなのだ。だから――わざわざこんな臨時会議なんか招集したのだろう。
沙織は息を止めた。匂いを嗅ぎたくなかったからだ
京極伸行 ◆pGS3hh1rhY さん作品003 まとめ
京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/01(水) 21:10:23 ID:???
003
この匂いは何と言い表すのだろう。
開司はずっと、そればかり考えている。
良い香りでもなく、嫌な匂いでもない。
何の匂いにも似ていない。街の匂い。外の匂い。空気の匂いか。
――これが水の匂いなのか
水道水はこんな匂いはしない。
少なくとも室内で感じる匂いではない。
「濡れた…」
赤木が言った。
空気が素通しなのに街は昏(くら)かった。
俗に旧カンラク街と呼ばれる地域である。
開司はもう一度景色を見渡す。見慣れない。
どうにも落ち着かない。果敢(はか)なげな気持ちが湧き上がる。
ぐるりと見回して、視線は赤木で止まった。
携帯の液晶を見ている。
「この辺の筈だけど――宇海って」
言葉を最後まで続けずに赤木は首を曲げ、開司から顔を背けた。
旧カンラク街に住んでたんだ、という言葉を呑み込んだのだろう。
それに就いては開司も意外に思ったのだった。
宇海零と旧カンラク街は似合わない気がしたのである。
でも、検索して出て来た住所は慥(たし)かに旧カンラク街を指し示していた。
170 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/01(水) 21:13:19 ID:???
「あ…」
赤木が小さな声を発した。
開司は赤木が顔を向けている先に視線を投じる。
普通より狭い道路の向こう、安っぽい建材の壁に挟まれた、更に狭い路地に。
「ひろ…」
そうなら、クラスメートである。
でも――名前と顔は必ずしも一致しない。
私服だと余計に判らない。目を凝らす。顔には見覚えがある。
容姿以外には何も知らない。でも容姿に見覚えがあるということは、たぶん同じクラスだろう。
――そういえば。
井川――井川ひろゆきだったか――は、今日欠席していた。
――何をしているのだろう。
軒下に脱力して立ち、井川ひろゆきはただ上を見ている。
雨具をつけている様子もないし、かなり濡れているに違いない。
「アイツ濡れてる」
と言いかけた時、赤木は小雨が散る道に踏み出していた。
早く行こう――赤木は振り返らずにそう言った。
171 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/01(水) 21:18:55 ID:???
つまらないことを言わなくて良かったと開司は思った。
それにしても赤木はアイツのことが気にならないのだろうか。
――普通は気にならないか。
別に関係ないことだ。そう思い直して開司は見慣れぬ雨の街に一歩踏み出した。その時。
待って――さあさあいう雨の音に雑(ま)じって声が聞こえた。
赤木が止まったのが先か、呼ばれたのが先か。
ゆるりと振り向くと雨に濡れた井川ひろゆきが近づいてくるところだった。
「待って下さい」
ひろゆきはもう一度そう言った。
赤木に向けて言っている。何故なら開司はもう振り向いているのだから。
「大丈夫だったんですか…?」
ひろゆきはそう言った。赤木は振り向かなかった。
ねえ、とひろゆきが重ねて問うと、俺は平気だと赤木は言った。
何のことか開司には判らない。
ひろゆきは振り返る気がないらしい赤木の背中を暫(しばら)く眺めて、
それから漸(ようや)く開司を視界に入れた。
175 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/02(木) 21:15:27 ID:???
「何か――起きてます…?」
どこか思い詰めたような尋(き)き方である。開司は返答に窮する。
「何か起きてるかって――どういう意味だ」
「なんか――その、ちょっと変ですし…」
「知らない――のか?」
県内で殺人事件が起きたことを知らないのだろうか。
一時間くらい前に情報は公開されている筈だ。開司はここに来る途中で連絡網を受信している。
学園で配布される携帯は所持を義務付けられている。
開司が本当に知らないのかと問うと、ひろゆきは携帯壊れちゃったからと答えた。
「殺人。この県で」
「殺人…?」
ひろゆきは眉を寄せた。
「陸橋の下で――滅多斬りだって」
「じゃあ」
「じゃあ…?」
「じゃああいつ、“あの後”――」
死んだのは男の方だよと言って赤木が躰を返した。
「ほら」
赤木は自分の携帯のディスプレイをひろゆきに向けて差し出した。
「安藤守。十六歳。」
赤木はもう一度、ぐい、と携帯をひろゆきに近付けた。
「被害者はこいつだ…」
176 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/02(木) 21:18:29 ID:???
ひろゆきは、額に当たった細かな霧が水滴となって流れ落ちるまで、赤木の携帯を凝視していた。
それから頬を緊張させてちらちらと開司を見て、
「こんなとこで――何してるんですか」
と尋(き)いた。尋きたいのはこちらの方だと開司は思った。しかし――。
先程からのひろゆきの口振りを聞いている限り、二人は何らかの情報を共有しているとしか思えない。
そう考えると、さっきの赤木の言葉も頷ける。
あれは死んでない――赤木はひろゆきが授業を欠席した理由を知っていたのだろう。
でも。
それなら、まず尋常ではないひろゆきの姿を見かけても無視し、避けるようにした赤木の態度は腑に落ちない。
「心配しなくても、ひろを見舞いに来た訳じゃない…」
赤木はそう言った。
「宇海零の家を探してる」
「どうしてですか…?」
「雨だから…」
さっ――と、雨滴が細い細いストライプに変わる。
雨足が強くなってきたのだ。
177 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/02(木) 21:22:06 ID:???
「零の家なら――そこの車が停まってるとこです」
自家用車が道端に置いてある。
「入り口は二階です。一階は店だから。中国の人とかしかいません」
もともとここはそういう場所だしとひろゆきは言う。
「――昔の歓楽街だから」
開司には意味がよく判らない。
まごまごしているうちに赤木はもうその建物に向かって歩き出している。
ひろゆきは雨に濡れている。
開司は――取り立てそれ以上何の言葉も交わさずに、ひろゆきに背を向けて赤木を追った。
路地を曲がるまで、背中はずっと視線を感じていた。
中は薄暗く、女性が数名、椅子に座っているのが見えた。
「覗かない方がいい…」
赤木はそう言ってぐるりと建物を周り、入り口らしきガラス張りのドアの横に立った。
開司はドアの前に立つ。
くう、とドアは開いた。
180 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/03(金) 21:04:45 ID:???
「開いた」
安っぽい建物だった。エレヴェーターは動いてないようで、プラスチック容器やガラス瓶が沢山放置されている。
おまけに壁が数箇所壊れていて、太いケーブルの束が何本も覗いている。
そのうち何本かは引き出されており、床に置かれた金属の箱のようなものに接続されている。
そこから更に太いケーブルが床を這うように、壁づたいに伸びている。
赤木はそれらを無造作に眺めた。そしてちらと開司を見て、行くか――と尋いた。
「なんか凄いな…」
「でも――」
ここまで来て帰るというのもどうかとは思う。
雨も止む気配はない。髪の毛はすっかり湿っている。開司は鞄からディスクを出した。
「渡す」
床のケーブルを目で追いながら赤木は言う。
「だけど――零は携帯の電源を切っている」
だから会いに来たんだと言いかけて開司は思い至る。つまり。
――会いたくないということか。
そうじゃないかと思って、と赤木は言った。
何も言わなかったのに、たぶん開司の顔色を読んだのだろう。顔なんか見ちゃいないくせに。
181 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/03(金) 21:09:02 ID:???
「いきなり行ったら迷惑じゃないか…?」
「自宅の電話にかけるか?」
「それもヤだな…」
暇そうだったからいいかと言って赤木はケーブルを伝うようにして歩き出す。
ケーブルはうねりながら階段を上がっている。
カツン…カツン…と跫(あしおと)が響く。
ジイ…ジイ…という音が引っ切りなしに聞こえている。
古い照明が鳴るのかか、それても冷却ファンが回る音だろうか。ケーブルの中を何かが通って行く音か。
「二階だって言ってたか――」
廊下に添って三つ、突き当たりにひとつ、計四つのドアがあった。
赤木は床を観る。
ケーブルの束は階下からだけではなく階上からもまた伸びており、
二筋の束は一本に縒り合わされて、廊下の真ん中を通って突き当たりのドアへと続いていた。
ドアの横の壁は少し剥がされており、しかもそこは孔(あな)が穿たれていて、ケーブルはその中へと繋がっていた。
赤木は迷いなく真っ直ぐに突き当たりのドアへと進んだ。
表示がある訳ではない。どの部屋かは判るまい。
182 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/03(金) 21:13:07 ID:???
「待ってくれ」
知っている――訳はない。
慥(たし)かに赤木は開司の知らないことを多く知っているようだが、この建物な中々発見できなかったのだ。
赤木は無言で指を指す。
「入れない」
慥かに――廊下に並んだ三つのドアノブの総(すべ)ては取り外されていた。
突き当たりのドアの前で赤木は止まった。
何もないドアである。赤木はケーブルが引き込まれている孔を覗いた。
何か見えるか――と開司は尋いた。
なにもと赤木は答えた。
暫(しば)し動きが止まる。
赤木だって他人の家を訪問することなどないだろうと思う。慣れていないのだ。
ジイ…ジイ…という音が続いている。
突然、赤木はがちゃりとドアのノブを掴んだ。
ドアは簡単に開いた。途端にノイズの音量がいっそうに増した。
「開く」
開けてから赤木はそう言って、一歩裡(なか)に這入(はい)る。開司も頭を差し入れる。
そして開司は絶句した。裡は想像を絶する有様だった。
185 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/04(土) 22:02:20 ID:???
「その辺シールドもなんにもしてないから結構電磁波きついぜ――」
ごちゃごちゃの装置とケーブルの中に宇海零が立っていた。
「――別に死なないけど」
零は驚いた様子もない。寧(むし)ろ開司が動揺している。
携帯入れとけと赤木が言う。
「お蔭で濡れた…」
零は手に持っていた工具らしきものを脇にある台の上に置いた。
「なんだよ。ここに人が這入るのは初めてだ」
赤木は顔を僅かにに開司に向けて、頬で促した。開司は慌てて手にしていたディスクを出す。
「これ――」
「あ」
零は何だか呆れたような顔をした。
「全然気づかなかった」
「大事な物なんじゃないかと思って…」
「大事っていうか――別に役に立つものじゃないけどさ」
「そうなのか…」
「趣味だよ」
開司はケーブルを踏まないように気をつけながら前に出て、ディスクを零に渡した。
186 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/04(土) 22:05:49 ID:???
「じゃあ…要らなかったか…?」
「いや――なくしたら計算するのが面倒だったから。
といっても計算は何分だけどね、データ再入力するのが無駄か」
何のことだか開司にはさっぱり判らない。
赤木は無表情のままぐるりと部屋を見渡した。
どうやら封印された三つの部屋は、内部で総て繋がっているようだった。
「凄いとこ住んでるな…」
「ああ。まあ親の住んでるところはこの上だし、そっちは別に何でもないし。
でも親の方はずっと留守なんだ。
でも、ま、オレのところは大丈夫みたいだ。
田中さんが一回来たけど呆れて帰ったし」
「天才だからか…?」
そう――と零は答えた。
「じゃあここは零だけの部屋か」
「最初はここだけだったんだけど、狭くなったからフロアぶち抜いてさ。
壁壊すの大変だった」
「壁――壊したのか?自分で…?」
壊した壊したと言って零は笑った。
187 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/04(土) 22:08:04 ID:???
「寝るとこなくなったから。今思えば出入り口は階段側にしておけば良かったと思うけど。
壁に沿って色々置いたどうしようもなくなった」
「なくなったって――これ何だ…?」
「何って機械だよ」
「部屋全部がか…?」
「そう」
ふうん、と赤木は興味なさそうに反応した。
「それにしたって不細工だな…」
「オレ天才だから美観とかないから。でも性能はいいんだ。
情報処理能力は一般の家庭用のおよそ一万二千倍。記憶容量は八千倍。
尤(もっと)も百分の一も使ってないけど。
でもどんな情報源にだって瞬時に接続できるしさ。逃げ足も早いし、大抵のことはできるんだ」
「無意味。俺たちは子供」
「だから趣味だって」
「そのディスクもそうなのか…?」
「これはさ、カイジューだよ」
「カイジューって…?」
188 京極伸行 ◆pGS3hh1rhY sage New! 2008/10/04(土) 22:10:29 ID:???
「古い動画のフィクションで見たんだ。大きいカメがさ、口から火の玉をだすんだ」
何だよそれと赤木は言った。
「だから昔の動画」
「亀が火を吹くのかっ…?」
凄いんだと零は言った。
それから部屋の奥の方――というか、隣の部屋の方を指し示した。いっそう不可解な装置が置いてあった。
「亀にできて人にできないというの納得できなくてさ。
あれは――プラズマ発生装置。で、発射する機械とか造ってるんだ。失敗したけど」
「武器じゃん」
法律違反だと赤木は言った。
「武器としては失敗だよ。もっと他の方式を考えなきゃ。
何十年も前の娯楽動画の通りにはいかないって。
で、別な方式のやつを考案したんだ。こいつにはそのデータが入ってる」
「危ないやつ…」
「造るだけで使い道はないからさ。使いようもないだろうに。
昔と違ってもの壊したってなんにもならないし」
唸る電磁波の中で零は言った。
1発ネタ的作品群
204 マロン名無しさん sage New! 2008/10/14(火) 21:39:53 ID:???
大学生ネタってなんか新鮮だな
アカギもカイジも大学生でおかしくない歳なのに
つうかアカギは普通に書いたのか…「美しき帝愛」のレポート
205 アカギのレポート sage New! 2008/10/15(水) 02:39:29 ID:???
『私の考える美しき帝愛とは、まさに金と狂気の中にあります。
資金は目のくらむほどになければなりません。そして、その金に群がる亡者ども。
ずばりそれこそが、美しき帝愛の根幹をなすものであります。そして、その帝愛の
シンボルとして君臨なさる兵藤会長。この会長の演説、それに心より賛同し、
熱狂的に歓声をあげる黒服達。これを以って、美しき帝愛は完成するのです』
アカギ「…オレが普通にレポートを書くわけないでしょ、
>>204さん
206 福本美術大学 sage New! 2008/10/15(水) 03:33:39 ID:???
一条「本日はみなさんにりんごを描いてもらいます」
涯「生ぬるいっ…生ぬるいモチーフだっ…」
零「先生!でも今日はカンバス以外は持ってくるなって…」
一条「みなさんにはこれを使ってもらいますっ…!」
一条が取り出したのはペンチっ…!
ざわ…ざわ…
カイジ「そんなもんで…どうやって描けって…」
アカギ「血…」
カイジ「えっ…?!」
アカギ「自分の爪を剥がして…血で描けってことでしょう?」
その時生徒に電流走る…!
一条「その通りっ…!」
ダメギ「ふざけるなっ…!お絵かきに体や命を張れるかっ?!別に痛いのが怖いわけじゃないっ!無意味な血はごめんだと言ってるんだ!」
アカギ「無意味な血…?それがまさに芸術なんじゃないのか?」
213 マロン名無しさん sage New! 2008/10/16(木) 02:06:17 ID:???
>>206つまりこういうことですね。
アカギ「無意味な血ってやつがさ…俺はずっとそう考えてきた…」
アカギの芸術への熱い思いに生徒一同電撃走るっ!
ダメギ「俺とおまえはタイプが違うんだな…」
アカギ「タイプじゃない。土俵の問題だ。お前はまだ芸術という
土俵に上がってないんだ。だから頭から捻りだしたイメージなんかで
絵を描こうとする…見当違いもいいところだ。」
57 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 21:21:29 ID:DjniUwa0
1発ネタ的作品群
217 マロン名無しさん sage New! 2008/10/16(木) 19:47:38 ID:???
芸術至極録 蜂蜜と四葉/福本伸行
218 マロン名無しさん sage New! 2008/10/16(木) 20:32:31 ID:???
あのね
お願いがあるの
矢木ちゃんの腕一本を私にください
219 マロン名無しさん sage New! 2008/10/16(木) 20:53:14 ID:???
アカギ(あら……?何かカイジと零がやってるな)
零「カイジ…キャッチボールしようぜ」
カイジ「ああ……良いぜ」
零「落としたら、指削ぎ落としな」
零……投げる!
鉄球を!カイジの顔面目掛けて……
カイジ(ぐっ……!うおお)
ギリギリで交わすカイジ…
零「さぁ……落としたな……指…落とそうか」
アカギ(ああっ!零がカイジと手を取り合ってる!これは…萌える)
229 マロン名無しさん sage New! 2008/10/22(水) 20:26:44 ID:???
「ごきげんよう・・・!」
「ごきげんよう・・・!」
さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする・・・!
福本伸行のお庭に集う猛者たちが、今日も悪魔のような邪悪な笑顔で、修羅場をくぐり抜けていく・・・!
汚れた心身を包むのは、深い色の制服・・・!
鉄骨から足を滑らせないように、風に煽られないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ・・・!
もちろん、気圧差で落ちてしまうといった、はしたない生徒など存在していようはずもない・・・!
私立エスポワール学園・・・!
明治三十四年創立のこの学園は、もとは帝愛の子弟のためにつくられたという、伝統あるギャンブル系不良学校である・・・!
東京都下・・・!地下強制労働施設の面影を未だに残しているこの地区で、魔物に見守られ、幼稚舎から大学までの一貫教育が受けられる博徒の園・・・!
時代は移り変わり、元号が明治から三回も改まった平成の今日でさえ、十八年通い続ければ修羅場育ちの不純培養博徒が箱入りで出荷される、
という仕組みが未だ残っている貴重な学園である・・・!
230 マロン名無しさん 投下作品まとめ
230 マロン名無しさん sage New! 2008/10/22(水) 22:34:48 ID:???
零(………)
生徒会長で利根川幸雄と対面する零……
その手には、大量の汗…
自分と同じ学生だとは思えぬその圧倒的存在感!
利根川「……何か用があってここ(生徒会室)まで来たんじゃないのか?……零君」
零「……知っているのか?俺の事…」
利根川「生徒の事は大体把握している……それに君は優等生じゃないか……
が……連んでる仲間が良くないな……どうにもならないクズ共……利用価値もないクズッ」
零「そのクズの事で頼みがある…。カイジの無期限自宅謹慎を解いて欲しい…
いや、無期限ではなく…責めて、あと半月っ半月したら学校に帝愛学園では月に一度、奉仕活動が行われる。
基本的には全員参加なのだが、条件を満たした者だけは参加しなくても良い決まりになっているのだ
一、月に一度行われるテスト(五教科)の点数が450点以上を取れたもの
一、兵藤校長が喜ぶ様な何か(賄賂、ポスト、新たな校則等)をする事
しかし、この二つが意外と厄介で難しい。毎回、奉仕活動を逃れる事が出来るのは優等生かズル賢い者だけなのだ。
カイジは、条件を満たさず奉仕活動をサボったので無期限の自宅謹慎を受けたのだ。
零「頼む……利根川っ…」
利根川「別に構わない案…が…零はこれを承諾…
というよりも承諾しなければ利根川は口利きをしてくれない…
承諾せざるを得ないのだ…
零「で?ギャンブルってのは何だ?ブラックジャックか?ポーカーか?」
利根川「ああ……それも良いが、我々は学生だ…ここは学生らしくギャンブルの種目は『鬼ごっこ』といこう」
231 マロン名無しさん sage New! 2008/10/22(水) 22:40:17 ID:???
零「鬼ごっこだと?そんなのがギャンブルになるか!」
利根川「まあ…確かにそう思うだろうな…」
タバコに火を付ける利根川…
零(学生らしく、じゃなかったのか?)
利根川「が……意外と面白いのさこれが……お互いがある程度のリスクを背負えば鬼ごっこもまた格別…!」
零「リスク?」
利根川「負けた者は…爪だ……爪を剥ぎ取る……更に零君には50日間の自宅謹慎を受けて貰う」
零(負ければ……爪剥ぎ……が、関係ない!俺は……行く!やってやる…!)
リスクを恐れず、零決意!
制限時間は一時間……鬼は零!
逃げる事が出来る範囲は校長室と職員室を除いた校舎一階から三階……
帝愛学園の校舎はT字型になっており、校舎の端・三カ所に階段が設置されている。
一階は一年の教室と職員室・校長室となっている。
二階は二年の教室と美術室・倉庫、三階は三年の教室・音楽室・理科室となっている
零(隠れるのもOKなら……普段生活している…三階か?)
234 マロン名無しさん sage New! 2008/10/23(木) 22:32:45 ID:???
零(確かに三階は要チェック……だが囚われるな!そんな典型的な閃き……
囚われすぎると、見えなくなる……消える!俺の勝ちが…)
逃亡者側である利根川が校舎に消え十分…ゲームスタート……
ルールは単純明解……鬼側零は、利根川を見つけたら体に触れる…指先が触れるだけでも零の勝利…
逆に利根川は六十分逃げ切る事……逃げ切れば勝てる…
先ずは零、見回る……
一階から二階、教室等には入らずに廊下からただ眺める程度
零(次は三階……居るか?利根川……)
やはり、見える所に利根川は居なく、三階のチェックも終える……
零、再び一階へ……
零(この鬼ごっこ……逃亡者側は出来る……俺が来る気配を感じたらどこかの教室に隠れやり過ごす…
それが可能……下手すりゃ俺は一度も利根川を見つける事なく終わってしまう…)
残り時間…00:47;54
236 マロン名無しさん投下作品 まとめ
236 マロン名無しさん sage New! 2008/10/25(土) 22:34:54 ID:???
「一の川」
赤木しげるの後ろ姿を見ながら伊藤開司は考える。
――この男は狂っている。
赤木が学校内で奇異な言動をした事はない。
たから何故そう思うのか自分でも分からない。
ただ腹の中がざわついてそう告げるのだ。
伊藤開司の後ろ姿を見ながら宇海零は考える。
この男にはずっと引っかかる物を感じている。
彼の中で今は瞼を閉じている「何か」。
その正体が判らないのがもどかしい。
ほんの少しだけ――イラついた。
宇海零の後ろ姿を見ながら工藤涯は考える。
頭も良く運動も出来る。思い遣りもあり正義感もある。
とても「まとも」である。
別段悪い感情も持ってはいないが関わりたいとも思わない。
尤も、それは零に対してだけではないのだが。
工藤涯の後ろ姿を見ながら黒沢は考える。
何故自ら孤立しようとするのだ。
独りは寂しくはないのか。喪失感や焦燥感はないのか。
いや…。寂しいのは自分なのだ。喪失感も焦燥感も自身から生じたものだ。
きっと涯はそんな感傷とは無縁なのだろう。
しかし不思議と羨ましいとは感じなかった。
240 マロン名無しさん sage New! 2008/10/26(日) 17:15:57 ID:???
「二の川」
在全無量の後ろ姿を見ながら坂崎幸太郎は考える。
物凄い後頭部である。物凄いとしか表現のしようがない。
「濡れヒゲ」在全の後頭部がそう言った気がした。
無論気のせいである。何故なら坂崎は濡れヒゲではないのだから。
それ以前に後頭部は喋ったりはしないのだ。
坂崎幸太郎の後ろ姿を見ながら純一郎は考える。
ワン。
ワンワンワン。
ワンワン。
ク〜ン。
純一郎の後ろ姿を見ながら佐原は考える。
どうみても犬である。というか事実犬なのだ。
どういう訳だかクラスメイトである。
フリーダムにも程があるだろう。
だが――少しだけ…可愛くはある。
佐原の後ろ姿を見ながら城山小太郎は考える。
いつも下らない仲間とつるんではしゃいでいる。
気に入らない。
佐原に何かちょっかいを出された事はない。
というより興味がないのだろう。シカトとは違う。存在を認識されていない。
いつか――ころしたろう――
城山小太郎の後ろ姿を見ながら曽我は考える。
後頭部の模様…文字だろうか。
首を傾げる。
何と書いてある…?
更に首を傾ければ読めそうだが、血を吐きそうになったので止めた。
244 マロン名無しさん投下作品
【私立エスポワール女子高】 まとめ
244 マロン名無しさん sage New! 2008/10/29(水) 12:41:35 ID:???
【私立エスポワール女子高】
「おはよう」教室に着くと一条さんが挨拶にきた。
美人の一条さんに話かけられて、女同士なのに、ちょっとドキドキしてしまう。
「新しいマニキュアを手に入れたんだけど…試してみないかしら?」
何となく嫌な予感がしてお断りする。
「そう…残念ね…。でも気が向いたら声をかけてね。いつでもウェルカムよ」
教室の後ろがざわついている。何かしら?
クラスの不良がしげ子さんに絡んでるみたい。
大変っ…!止めなきゃっ…!
パアニ…!
あーあ、やっちゃった…。
教室で発砲なんて、しげ子さんたら本当にお転婆なんだから。
そういえば涯江さんは今日もお休みね。
ボロアパートに住み着いて、公園で体を洗っているって噂だから心配だわ。
「ちょっと…」
スケ番の克美さんに声をかけられた。
何かしら…ちょっと怖い。
「さっきしげ子が撃った不良を保健室に運ぶの手伝って」
そういえば克美さんは保健係だったわね。
結構責任感が強いのね。快く協力を承諾する。
「ありがとう、さくら」
262 マロン名無しさん sage New! 2008/11/04(火) 16:43:30 ID:???
【私立エスポワール女子高】
キーンコーンカーンコーン
お昼休みになったわ。
「お姉さま」
後輩の板子ちゃんが来たわ。
「一緒にお昼にしましょう」連れ出って屋上へ。今日はとても良いお天気。なんだか喉が渇いちゃった。
「板子ちゃん、悪いんだけどお茶を買って来てくれるかしら?」
「却下…!」
「え…?」
「悪いと思うなら自分で行って下さい、お姉さま」
ニコッと微笑んで彼女は言う。
「そ…そうね…。じゃあちょっと下に行ってくるわ…」
「あ、私はイチゴオレ」
再び彼女はニコッと微笑む。恐ろしい子っ…!
はあ、自販機に着いたわ。あら自販機の影に誰かいる。
シク…シク…。カイ奈さんじゃない。
「どうしたの?」
声をかけると、カイ奈さんは泣きながら両の手を見せる。その10本の爪には赤い線。
「一条さんが…新しいマニキュアを試してみないって言うから…」
「で…でも、とても良く似合っているわよ」
「そうかしら…?」
良かった。カイ奈さん元気出たみたい。
「お姉さま…飲み物買うのにどれだけかかってるんです…?」
「ああ…いや…」
「イチゴオレは…?」
「あっ…!」
「……ちっ…」
さくら、負けちゃダメッ…!
256 マロン名無しさん 投下作品
256 マロン名無しさん sagee New! 2008/11/02(日) 15:32:43 ID:???
今日は小学校のおとまり会
そこでおとまりするカイジ一行っ・・・!
その次の朝 カイジ 圧倒的おねしょ・・・! まさに世界地図っ・・・!!
安藤「あー!カイジさん!!おね・・・っむぐうっ・・!
カイジ「言うなっ・・・!言わないでくれっ・・!俺達仲間だろっ・・・!!
安藤「う うん!もちろんさ!カイジさんとはずっと友達っ・・・!ちくったりしないよ
一条先生「騒がしいな・・・何かあったのか?
カイジ「なんでもないです!
一条先生「どうも怪しいな・・・カイジ、何か隠しているんじゃないのか?安藤、カイジのやつ何かしなかったか?教えてくれたら金をくれてやる
安藤「カイジくんがおねしょをしました
カイジ「あんどううううううううきさまあああああああああああああああああ!!
!!
一条先生「この年でおねしょですか・・・やれやれ恥ずかしいことこの上ないなww ま、カイジくんなら仕方のないことですがwwww
北見「おいおい、マジかよwwwwあいつおねしょとかwwwやべえんじゃねーの?
佐原「カイジさん・・・
遠藤先生「恥ずかしい奴め
村岡「ぷぷぷwwwあの年になったもおねしょとか笑えるざんすwww(ほんとはさっき自分もしてしまったけどばれないように布団を隠したから証拠隠滅ざんすwwww)
涯「自立せよ・・・!!
零「みんな、カイジをいじめるなよ!!
石田先生「カイジくんっ・・・おねしょは仕方のないことだから気にしてはいけないよ
カイジ「ううっ・・・ぐっ・・・・!!
優しいおじさん「そうだ・・・気にするな つオムツ
カイジ「ううう・・・おじさん優しいっ・・・!ありがとうっ・・・!
ざわやか3組 さん投下作品 ドッヂボール編 まとめ
271 マロン名無しさん sage New! 2008/11/07(金) 23:47:17 ID:???
昼休み…!圧倒的昼休みっ…!
3年3組男子二つのチームに分かれる…
チームホワイト
・赤木しげる ・市川 ・神威秀峰 ・原田 ・平井銀二 ・平山幸雄 ・兵頭和尊 ・鷲巣巌
チームブラック
・伊藤開司 ・一条 ・宇海零 ・工藤涯 ・黒沢 ・天貴史 ・森田鉄雄 ・安岡
両チーム8名…合計16名…
8名のうち…5名が内野…3名が外野となる…
チームホワイト外野は神威、兵頭、鷲頭…
チームブラック外野は天、森田、一条…
ジャンケンの結果…先攻はチームブラック…
ドッヂボール開戦であるっ…!!
272 マロン名無しさん sage New! 2008/11/07(金) 23:48:23 ID:???
投げるっ…!涯…放つ…!超光速のボール…!
フワッ…!
避けるアカギ…!だがそれが一人の男に禍…不幸を齎す…
ボゴッ…!ズボッ…!
ヒット…!ボールは平山に当たる…!平山両腕を残して全身埋まる…!それ程の威力っ…!!
が…、高く上がったボールをそのまま原田がキャッチ…
原田「ノーバンだっ…!」
平山命拾い…どうあれ生き残る…永らえる…
【チームホワイト 残り5名】
【チームブラック 残り5名】
276 ざわやか3組 sage New! 2008/11/08(土) 21:07:49 ID:???
ルール補足
・外野が内野にボールを当ても復活は無し
・初期外野の内野への復活も無し
・ノーバン→ボールが当たっても地面に落ちる前に味方がキャッチ出来ればセーフ
チーム分けは髪が黒く塗られているキャラをブラック、黒く塗られていないキャラをホワイトにしました。
現在のチームブラック内野→赤木、市川、原田、銀二、ダメギ(5名)
チームブラック内野→カイジ、零、涯、黒沢、安岡(5名
276訂正
チームホワイト内野→赤木、市川、原田、銀二、ダメギ(5名)
チームブラック内野→カイジ、零、涯、黒沢、安岡(5名)
277 ざわやか3組 sage New! 2008/11/08(土) 21:10:49 ID:???
投げるっ…!涯…放つ…!超光速のボール…!
フワッ…!
避けるアカギ…!だがそれが一人の男に禍…不幸を齎す…
ボゴッ…!ズボッ…!
ヒット…!ボールは平山に当たる…!
平山両腕を残して全身埋まる…!それ程の威力っ…!!
が…、高く上がったボールをそのまま原田がキャッチ…
原田「ノーバンだっ…!」
平山命拾い…どうあれ生き残る…永らえる…
【チームホワイト 残り5名】
【チームブラック 残り5名】
278 ざわやか3組 sage New! 2008/11/08(土) 21:18:20 ID:???
原田そのまま投げるっ…!ガタイがよく上背もある彼の投じる豪速球…!
ビチャッ…!
湿った音…血飛沫…吹っ飛ぶ…!カイジの耳…!
ヒット…!しかし…、
カイジ「顔面セーフだっ…!」
血に塗れたボールはチームホワイト外野鷲巣の手に落ちる…
【チームホワイト 残り5名】
【チームブラック 残り5名】
284 ざわやか3組 sage New! 2008/11/10(月) 17:53:22 ID:???
チームブラック内野陣が態勢を立て直す隙を与えず…
投げる鷲巣…!
なんとその球は恰も分裂したが如く…!
鷲巣「ぐおっ…!ぐおっ…!ぐおっ…!」
バッバッ
安岡「うっ…!><」
安岡アウツ…!
こぼれ球はチームブラック、カイジが拾う…
【チームホワイト 残り5名】
【チームブラック 残り4名】
285 ざわやか3組 sage New! 2008/11/11(火) 21:50:54 ID:???
流れはチームホワイトにある…
このままでは…ズルズルと後退…その先にあるのは…
敗北の二文字…
なんとしてでも…断ち切らねばならない…この流れ…
その時カイジに閃き…!
(これに賭けるしかないっ…!)
黒沢「いけっ…!当てちまえっ…!」
カイジ投げる…!
原田「うわっ…?!」
なんとカイジはボールと共に…指…己が指を投げたのだっ…!
これには流石の原田も動揺…!
撃沈す…!原田アウツ…!
カイジはもぎとったのだ…!筆舌に尽くしがたい痛みと恐れを乗り越え…
ホワイトから一勝を…!
【チームホワイト 残り4名】
【チームブラック 残り4名
290 ざわやか3組 sage New! 2008/11/12(水) 19:46:00 ID:???
「狂人…狂人…」ざわめく校庭…
血に濡れながら嗤う男…カイジ…
そんな中、こぼれ球を拾ったのは…アカギ…
アカギはカイジを見据える…
(同類の男…?いやオレの同類など存在しない…奴かオレ…どちらかが仮、偽りの無頼…!
まあしかし…それはひとまず先の話。今はとりやすいところから…)
アカギ「こんな球当てちまえってことは、自分も当てられてもかまわないってことだ」
黒沢「いや、そういうゲームだからっ…!」
パアニ
黒沢「あつっ…!」
思わず突っ込んだ黒沢の隙を付き…
球は黒沢の膝に命中…!
黒沢アウツ…!
アカギ「ククク…まるで白痴だな黒沢さん…」
【チームホワイト 残り4名】
【チームブラック 残り3名】
292 ざわやか3組 sage New! 2008/11/13(木) 20:34:58 ID:???
しょんぼりチーターは外野へ移動…
こぼれ球を拾うは零…
(指を犠牲にしてまで原田を討ったカイジに応えるためにも…この際キレイ事なんか言ってられないっ…!)
零が狙ったのは…盲人市川…!
が、ダメッ…!避けられる…
良心の呵責が球威を鈍らせたっ…!
非情になれない…
「ところがどっこい…」
外野一条速攻…!当てる…!容赦なく…!
一条「夢じゃありません…!現実です…!これが現実…!」
市川アウツ…!
ヒソ…「アホタレっ…」
聴力は盲人の市川にとって生命線
そんな彼が聞き逃したりはしない…一条の囁きを…
【チームホワイト 残り3名】 チームホワイト内野→アカギ、銀二、ダメギ(3名)
【チームブラック 残り3名】 チームブラック内野→カイジ、零、涯(3名)
補足
・顔面セーフ→首から上は当たってもセーフ。(これってローカルルール?)
296 ざわやか3組 sage New! 2008/11/14(金) 18:54:32 ID:???
ボールは再びチームホワイトの手に渡り、銀二の手中へ…
(3対3…とはいえ平山は土中…実質2対3…厳しいな…
光速の涯に、スポーツ万能の零…狙うならカイジ…だが…)
ちらりとアカギを窺う…
(まあ周りから片してやるか…)
銀二ボールを右斜めに向けて高く放り上げる…
ホワイト外野兵頭がキャッチ…
兵頭「命はもっと粗末に扱うべきなのだ…!」
そして再び放り上がるボール…
対面の外野鷲巣がそれをキャッチ…
その隣には弓を番えキリキリと引き絞る神威の姿…!
ニヤリと笑い鷲巣ボールをセット…
鷲巣「死んじゃう球…死んじゃう球…」
神威右手から弦を離す…!放たれる球…!!
神威「どいつもこいつも…手ぬるいわっ…!」
バゴッ…!
零「ぐっ…!」
恵まれた運動能力を持つ彼であったが…射抜かれる…なす術なく…
そもそも初期外野…兵頭、鷲巣、神威…この三人が大人しくしている道理などあろうはずもなしっ…!
零アウツ…!
【チームホワイト 残り3名】
【チームブラック 残り2名】
298 ざわやか3組 sage New! 2008/11/15(土) 19:10:08 ID:???
カイジ拾ったボールを回す…外野へ…
受けて外野陣も回す…
狭められていく…!
ホワイト内野陣を取り囲む世界が少しずつ縮小し…
その時…!
銀二躓く…地面から生えた二本の腕に絡み取られ…バランスを崩す…!
天「討ち取ったり銀次…じゃない銀二っ…!」
その隙を天は見逃さない…!銀二目掛けて投げつける…!
ぬるりっ…!
咄嗟の銀二の判断…!地中の平山を引き抜く…!
ズガンッ…!
盾にされる平山…!ぐったり幸雄…!
平山アウツ…!
森田「てきぱきしてるなあ……オレにはとても無理だ……とても銀さんのようには…」
天「感心するところかっ…!」
【チームホワイト 残り2名】
【チームブラック 残り2名】
328 ざわやか3組 sage New! 2008/11/20(木) 18:15:20 ID:???
平山に当たった球はそのままブラックの陣地内へ…
ボールを拾ったのは涯…
その時…外野の零と目が合う…視線が交わる…意思の疎通…!
涯投げる…光速の球を…再びアカギ目掛け…!
フワッ…!
避ける…!アカギ…難なく…!
その球を零キャッチ…!即効連携…それこそが涯と零の狙い…!
いかにアカギと雖も光速を超える涯の球をキャッチすることなど不可…!
フワッを使ってくることは、謂わば必然…!
ならば中空にあるその瞬間を狙う…!
投げる…!
その無防備な背を目掛け…!あまりに無力な背…!それはまるで奈落の縁に泣く赤ン坊…!
しかし今度は零も躊躇しない…!全力で投げつける…!!
が…、それを阻止すべく手を伸ばした者がいる…!
銀二である…!
読んでいたのだ…涯と零の狙いを…
銀二キャッチ…!
曲者揃いのホワイト…その中でもこの二人は抜きん出ている存在…そう容易く当てさせはしない…
アカギ獲りならず…!
森田「さすが銀さんっ…!」
天「お前はどっちの味方だよ…」
【チームホワイト 残り2名】
【チームブラック 残り2名】
332 ざわやか3組 sage New! 2008/11/21(金) 17:50:05 ID:???
銀二投げる…!しかし涯はこれをキャッチ…!やはり身体能力では涯が勝る…!
涯(オレが何とかしねえと…だけど普通に投げてたんじゃダメだっ…!)
その時…血塗れのカイジが目に入る…
涯「……!!」
圧倒的閃き…涯に齎される…
突如コートに出現する赤…!赤色の煙幕…!!
ざわ…ざわ…校庭に動揺が走る…
ボコッ…!
銀二「うっ…!」
煙幕の正体…それは涯の血液…血飛沫である…!涯は己が手首を掻き切ったのだ…!動脈を切断…!!
そしてそれに紛れさせて投げたのだ…ボールを…
銀二…血煙に目を眩まされ…アウツ…!
涯の執念実る…!が…、
ボコッ…!
涯「ぐっ…!」
カイジ「!?」
アカギ「ククク…」
なんとアカギは利用したのだ…涯の血煙を…銀二の後方に位置していたアカギ…僅かにできた涯の心の隙を突いた…!
銀二のノーバンには至らなかったものの…
涯アウツ…!
【チームホワイト 残り1名】
【チームブラック 残り1名
347 ざわやか3組 sage New! 2008/11/26(水) 19:34:04 ID:???
――この闘争もついに最終局面を迎える――…
ホワイト、ブラック互いに残るは一名のみ…
二人の少年は対峙する…血溜りと化したコートの上で…
不利なのはカイジ…片耳と四指を失い…血を失い…
圧倒的不利…それは誰の目にも明らか…
カイジは野良犬…典型的な野良犬…しかし…まだ抜けてない…牙は…
赤木しげる vs.伊藤開司
アカギ「ククク…面白い…狂気の沙汰ほど面白い…!」
348 ざわやか3組 sage New! 2008/11/26(水) 19:35:04 ID:???
こぼれ球を拾ったカイジは外野へボールを放り投げる…
が…アカギそれをキャッチ…
もはやカイジには避ける事も受ける事も叶わない…
為す術などない…まさに万事休す…確定する敗北…
カイジ「やれっ…!」
胸を張れ…!手痛く負けた時こそ…胸をっ…!
目はつぶらないっ…!つぶらないっ…!
アカギ「ククク…」
ボールをバウンドさせるアカギ…
一同「あ…」
アカギ「えっ…?」
アカギ、アウツ…!
取り零し…
ボールをバウンドさせたアカギの行為はルール上獲り零しに当たる…
勝利…チームブラック…!勝利である…!
勝者はチームブラック…!!
【チームホワイト 残り0名】
【チームブラック 残り1名】
349 ざわやか3組 sage New! 2008/11/26(水) 19:44:41 ID:???
以上で終了になります。
ありがとうございました。
↓以下補足と蛇足
味方から受けた球をバウンドさせる→無問題
敵から受けた球をバウンドさせる→取り零しアウツ(とりゼロし じゃないよ)
――しかしこの時アカギはグラウンドに出る5分前に南郷からドッヂのルールを簡単に説明されただけで、
ローカルルールなどいっさい知らない…
ど素人以前の状態だったという――
熱い昼が終わった…
利根川先生「昼休みはもう終りだ…教室に入れクズども…ぶち殺すぞっ…!」
兵藤(…後で焼き土下座じゃな…)
足元に転がって来たボールを拾い上げる市川。
市川「すまんがワシの代わりにボールを戻してくれんかね、一条くん…」
一条「構いませんよ…」
市川「それじゃ、投げるぞ…」
一条「ウェルカム…」
ボゴオッ…!
ボールは一条の顔面に直撃…!
市川「アホタレッ…」ヒソッ…
※カイジの耳と指、涯の手首は保健室で治して貰うので問題ありません。この学園ではよくある事です。
ID:wuPL6adx 大先生 大富豪編 まとめ
301 ID:wuPL6adx New! 2008/11/15(土) 21:03:08 ID:uTR//7HX
何と言うか……、伊藤カイジは経験的に知っていた。
勉学……スポーツ……、言ってしまえば恋愛や趣味に至るまでのとにかく諸々、そういったものの努力が徒労であること……!
所詮、この世は才ある者のみが成功し、冨と名声を得る世界。カイジは骨身の隋まで、それを思い知らされてきた。
しかし…………カイジはその一方で、知っていた。
『才無き者でも、“冨”は獲る事が出来る……!』と……!!
“名声”は付与しないものの……、“冨”オンリー…………! それ単体だけなら、才持たぬ者にも得る資格……チャンスがある…………!!
その信念に背を推されカイジは、“賭博の国”5年4組の扉を叩いた。
303 ID:wuPL6adx New! 2008/11/15(土) 21:35:56 ID:uTR//7HX
2階、東校舎の奥……、人通りの少ない箇所に位置する5年4組……!
それは放課後、賭博好きの猛者が集う楽園と化す。
賭けの種類は様々……、トランプから簡易競馬、スポーツ賭博に至るまで、賭博好きを満足させる為のありとあらゆるゲームが用意されているが、基本的にこの楽園は一つの世界…………!!
まず、5年4組での賭博に参加する為には、自らの身分証明書を持ってID登録を行う必要がある。
すると全てのゲームの結果を集計しているメイン・サーバー(黒沢の算数のノート)に名前が登録され、以後“賭博の国”への正式な参戦が可能となる。
そして金銭の支払いにおいて、この世界の住人は全てメイン・サーバーで繋がっており、個人のプラスマイナスは全て黒沢のノートに記録されている。
ここで、メイン・サーバーで繋がっているとはつまり、この世界では“ごった煮方式”が採用されているということ…………!
例えば、参加者Aが参加者B、Cと行った賭博において1000円の勝ちを得た時、まずメイン・サーバーの参加者Aの欄に+1000が記録される。
そこで、参加者B、Cが即日支払い能力を持っていないと判断された場合、その場でB、Cからの支払いは行われずAの欄には+1000が記録されたまま残る。
ここで、本来ならばB、Cが翌日Aに1000円分の負けを支払えば良いのだが、“ごった煮方式”で全ての人間はメイン・サーバーで繋がっている為、同じく1000円分の負債を負った第三者Dが居た場合、DがAに負け分を支払う事が出来る…………!!
つまり……同じ賭博に参加していない人々も支払いの際は横一線の繋がりであり、過去全ての人間のプラス・マイナス未払い分がメイン・サーバー中枢には記録されているのだ…………!!(支払ったり、支払われた分はその度に記録から消されてゆく)
そしてメイン・サーバーには700名を越える人間の名が登録されており、1000万を越える大金が動いていると言われている
305 ID:wuPL6adx sage New! 2008/11/15(土) 21:52:52 ID:???
ガラッ……。
伊藤カイジは身分証明書(GEOポイントカード)を持ち、5年4組の扉を叩いた。
「おっ……カイジくん。確かお初だね」
教室に入るとそこには受付として森田が座っており、カイジは黙って身分証明書を差し出した。
森田はそれを受け取ると意味深に笑みを浮かべ、大仰な引き出しに手を掛ける。
「!!」
カイジは驚いた。そこには、何百、何千という判子が所狭しと用意されていた。
恐らく、全校生徒分のものがあるのだろう。森田がカイジのネーム判子を取り出したのを見て、カイジはそう悟った。
「黒沢……。新規の参加者だ」
大きな背中、伸びっぱなしの無精髭。黒沢は無言で判子を受け取るとノートを開き、カイジのネーム判子を押す。
それを見てカイジは、右手を力強く握った。
参戦…………!! カイジ 荒波の中へ………………!
309 ID:wuPL6adx sage New! 2008/11/15(土) 22:25:28 ID:???
カイジは、教室の中を歩き回った。多くの人で賑わう中でカイジは、地雷神経衰弱・ハイ&ロー・限定ババ抜き等……、トランプのコーナーに興味を持っていた。
規定の参加人数とそれを取り巻く観戦者……、大体、各テーブルには10人程ずつ人が集まっている。
(どれにするかな……)
カイジが様子を窺っていると、誰かがその右肩を掴んだ。
「やあやあやあっ……! お初ざんす……! プレイヤーの村岡隆ざんす…………!!」
(! 村岡……)
「いや〜っ、噂は重ね重ね伺っているざんすよ……! “賭博の王”、伊藤カイジっ…………!!」
(…………)
「やめろって……。そんなんじゃねえよ」
カイジは村岡の手を払い、体勢を直した。
「いや、いや、いや…………! 有名ざんすよ、カイジくんの活躍ぶりっ…………! この賭博の場以外……、いわゆる“外の世界”だけで戦っているにも関わらず、勝ち金は相当溜まってるとか…………!」
村岡は身振り手振り、体全体を使って大袈裟に表現する。
「バカッ……! そんなの、噂も良いとこだ……! 見ての通り、俺は今素寒貧だ……!」
「カカカッ……! まあ、そういう事にしとくざんすかっ…………!」
カイジはそれ以上、反論を重ねようとはしなかった。
「でも、急にどうしたざんすか? 今までここには来なかったんざんしょ?」
「ちょっと金が必要になってな」
そう言うと村岡は顔をしかめ、腕を組んだ。
「う〜ん…………、お金を稼ぎたいざんすか。でも見たところ、どのテーブルも埋まり気味……プラス強豪揃い……! いくらカイジくんでも、今日中に金を何とかっていうのはキツそうざんすが…………」
「そこを何とかならねえかな……? あんた、結構詳しいんだろ?」
そう言うと村岡は更に顔をしかめ、より大袈裟に唸ってみせた。
「あっ…………!!」
村岡は何かに気が付いた様に、手を叩く。
「そう言えば良い台があるざんすが…………どうざんしょ………………?」
村岡は不気味な笑みを浮かべ、右手で奥のテーブルを差してみせた。
311 ID:wuPL6adx sage New! 2008/11/15(土) 23:33:16 ID:???
「オススメするのはズバリ……大富豪ざんすっ…………!」
村岡は指を立て、表情を明るくする。
「大富豪……?」
「そうっ、大富豪…………! それも……オリジナルルールの無い、通常に行われている大富豪……! 今日初参戦のカイジくんにピッタリ…………!!」
“オリジナルルール無し”、それを聞いて、カイジは少し村岡の話に興味を持った。確かに、いきなり特殊ルールで戦えと言われてもカイジとすれば辛いものがある。
「ま、まっ、とりあえずテーブルに案内するざんすよ」
そう言って村岡は右手で道を示し、カイジはそれに続いた。
教室の奥、窓際のテーブル。そこには既に2人の男が座っていて、村岡はそのテーブルのトランプを手に取った。
「先程もお話した通り、ここでやるのは通常の大富豪ざんす…………! オリジナルルール無し、純真無垢、ただの大富豪っ…………!」
「…………、ルールは? オリジナルルールは無しとは言え、ローカルルールってもんがあるだろ……大富豪には…………!」
「ああっ……、すまんざんす。ローカルルールについては、この紙を見てくれざんす」
テーブルの上の、1枚のプリント。
『“大富豪”使用ルール一覧』
・2上がり、ジョーカー上がり禁止(革命時は3上がり禁止)
・ジョーカーが組み込まれていても、4枚以上のカードの組み合わせで革命が起きる(カードの強さが逆になる。但し、ジョーカーは最強の力を持ち続ける)
・7渡し(7のカードを出した時、手札の中から要らないカードを次のプレイヤーに渡す事ができる※枚数は累積する)
・10捨て(10のカードを出した時、手札の中から要らないカードを捨てる事ができる※枚数は累積する)
・8切り(8が単独で場に出た時に限らず、8を含む複数枚のカードが場に出た時、無条件で場を流す)
・イレブンバック(Jが単独で場に出た時に限らず、Jを含む複数枚のカードが場に出た時、次に場が流れるまでの間一時的に革命となる)
・スペ3(ジョーカーが単独で出た際にのみ、スペードの3がジョーカー以上の力を持つ)
・縛り
・激縛り(例えばハートの3→ハートの4と続いた時、次にカードを出すプレイヤーはハートの5しか出せない)
312 ID:wuPL6adx sage New! 2008/11/15(土) 23:36:01 ID:???
「まあその他に何か聞きたい事があれば、その都度聞いてくれざんす」
「分かった…………で、肝心の賭け金は……?」
「カカカッ……そう、ココがこの台の見所っ……! ズバリ、5000−2500…………!!!!!! つまり、大貧民が大富豪に5000円支払い、貧民が富豪に2500円を支払う…………!!」
それを聞いたカイジの、頬が痺れる。掌が湿り、唇が震える。
村岡はすぐにそれを察し、慌てふためく。
「あっ、あちゃっ……! びびっちゃったざんすかっ……!? すまんざんす…………!」
カイジは笑みを浮かべ、村岡の顔を見る。
「安心しろ、逆だ……!」
「………………?」
「やはり、ここは期待通り…………! 体が痺れる高レート、それを貪らんとする猛者達……!」
「この勝負、受けよう…………!! ゲームスタートだ………………!!」
316 ID:wuPL6adx New! 2008/11/16(日) 10:34:50 ID:yJQtQlIY
「いや、いや、いやっ……! 流石カイジくん……!! 即断即決、賭博師の鏡ざんすっ……!!」
「御託は良いっ……。それより、早く始めようぜ……!」
「あいやっ、すいません。了解ざんすっ……!」
そう言うと村岡は、一つの椅子を引いた。そこが、カイジの座る席……!
「ささっ、どうぞ……!」
カイジはゆっくりと腰を下ろし、周囲に視線をやった。
カイジ側から……安藤……!! 大槻……! そして……一条…………!!!
これが今回のメンバー……!!
(一条がいるか……。嫌だな……)
「村岡……、あんたは参加しないのか?」
「カカカッ……! む、無論ざんすよっ……! 私なんかが、カイジくんに敵うはずもない……!」
カイジは、静かに村岡の目を見ていた。
「分相応っ……! わきまえてるざんすよっ! そのへんは…………!!!」
「…………」
「ただその代わりと言ってはなんざんすが…… 強者揃いざんすよっ……! 十二分に…………!!!」
それを聞き、カイジは微笑んだ。
「そうじゃなきゃ困る……! さあ、始めようぜ…………!!」
317 ID:wuPL6adx New! 2008/11/16(日) 11:02:25 ID:yJQtQlIY
「カカカッ……! さすがの覇気だな、カイジくん……!」
(大槻……)
「では早速……シャッフルしようか……!」
そう言って大槻は、カードに手を伸ばす。
「ちょっと待った……。シャッフルって誰がするんだ?」
場の空気が一瞬、止まった様に思われた。
突然の質問……! カイジから……!
「ハハハハッ……! すまんすまん、そりゃあそうだ、今日初参戦のカイジくんからすれば、我々がシャッフルするなど愚の骨頂っ……! イカサマし放題っ……!! そういう事だろ? カイジくん…………!」
「…………ああ、まあ……」
「いやいやっ、流石だよ……! たまらんねっ! そういう猛者がいると…………!」
そう言って大槻は、傍に立っている男にカードを手渡そうとした。
「ちょっと待った………………!!」
大槻らは、きょとんとした顔でカイジを見る。
「別に、あんたら疑う訳じゃないけどさ……。有り得なくねえよな、あんた達がそいつとグルって事…………!」
「………………!!」
「ここの賭博は、数人の観戦者が周りを取り囲んでいるのが常……! だから……予め一人仲間を用意しておけば、自然とそいつにシャッフルを任せる事が出来る……! 今みたいに…………!!」
「だから……ここのシャッフルは、この大富豪に何の関係も無い、他の台の賭博を観戦している者に任せたい………………!!」
――大槻らは呆然とし、そして確かに、伊藤カイジの博才の欠片を感じ取っていた。
カイジはこの教室に入って数分で、この賭博場の空気……つまり……“イカサマが平気で起こっている様な場”である事を感じ取ったのだ…………!!
肌で……眼で……鼻で…………!! その五感……博徒としての全細胞で………………!!!
――大槻は両手で顔を覆い、そしてその両手の中で、静かに微笑んだ。
(伊藤カイジ……か………………!!)
79 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 22:34:28 ID:DjniUwa0
338 ID:wuPL6adx New! 2008/11/24(月) 10:38:08 ID:VeyHwStm
始められる……! 出来レース……結果の見えた、大富豪…………!!
大槻「ではまずは……、ハートの3から……!」
そう言って大槻はハートの3を一枚、テーブルの中央に置いた。
一条「クククッ……じゃあまあ、最初はゆっくり行きましょうか…………!」
【一条】クローバー4
カイジ(クローバーの4………………)
【カイジ手札】 S13 C11 H11 D11 H10 D9 H8 D7 H7 S6 D5 H4 C3 D3
カイジ(ここは…………)
パシッ……! 叩きつける様に、カイジはダイヤの5を投げつけた。
カイジ(ここは……とにかく、要らないカードを少しでも消耗していくのが先決……! 縛りだなんだ……と考えるのは終盤っ…………!!)
【安藤】ダイヤ10
カイジ(! 縛り…………! これでは……ダイヤの11ならば出せるが…………)
大槻「クククッ…………!」
無論 出る……! 11より上が…………!!
大槻は余裕の表情で、ダイヤの13を置く。それから間髪入れずに、安藤はダイヤのAを提出した。
大槻「パス……!」
一条「パス……!」
大槻「…………。カイジくんは…………?」
カイジ「…………。パスだ…………!!」
それを合図にした様に、安藤は場に溜まったカードを台の隅へと流す。
そして…… 【安藤】ダイヤ・クローバー6
大槻「………………」
【大槻】クローバー・スペード9
カイジ(! チャンスッ…………!! もし……ここで11を2枚出せれば、クローバーとダイヤの3ダブルで確実に勝てる…………!!)
339 ID:wuPL6adx New! 2008/11/24(月) 10:55:25 ID:VeyHwStm
一条「………………」
カイジ(来いっ………………!)
一条(ククク…………!)
【一条】ダイヤ・ハート13
カイジ「ッ………………!!」
大槻「どうだ、カイジくん……出るかい?」
カイジ「………………、パスだ…………」
一条(バレバレッ…………!! 何かしよう……チャンスだ……っていう気概……意志…… 漏れてるぞっ……!)
カイジ「………………!」
一条(なら……13ダブル…………! お前の手札じゃこれは出ないだろっ……伊藤カイジッ…………!!)
一条(クククク…………。死ぬぞっ……! そんなんじゃ…………!! )
374 ID:wuPL6adx New! 2008/12/02(火) 22:40:56 ID:fRpZCaU1
第3ターン……一条は5を3枚提出。
同じ数字の3枚出しというのは、このゲームにおいて相当強力……! 5の様に低い数字であっても、これだけで流れる事も多い。しかし…………。
【カイジ手札】 S13 C11 H11 D11 H10 D9 H8 D7 H7 S6 H4 C3 D3
カイジは持っていた…………!! 11のトリプル……!
これこそ、カイジがこの手札を開いた瞬間に目をつけていた役であり、恐らくこの手札で最も威力を発揮する…………!(“8切り”を除く)
だが…………。
カイジ「パス…………!」
カイジ パス……! 絶好のチャンスをみすみす逃す…………!!
村岡(…………。ああ〜〜……? どうしたざんすか? 何故ここで使わない? 11のトリプルを…………! そんなもの……とって残しておいても、どの道今以上に活躍
する場面など訪れないざんすよ…………!!)
カイジ「………………」
カイジ(使わないって…………! そりゃあ…………!)
カイジ(そりゃあ……手拍子、相手の出した手に反応して11トリプル……っていうのも分からないじゃないけど………… ここはこれっ…………!!)
【C3 D3】
カイジ(つまり……11のトリプルを11ダブルとして使う……! こうする事で11は1枚残るがそれでもここは、3のダブル…………!!)
――つまりカイジの策とは、11のダブルを自分で使い、3のダブルで待ち構えるというもの…………。
確かにイレブンバック(そのターンのみ一時革命中となる)中であれば、3のダブルは最強の手っ……! 比類なく……!
すなわち……11を2枚使い、3を2枚使い、更に次のターンを自分の番から始められるという、ハマれば最強の手…………流れ…………!!
これがカイジの目論見…………! 最後の希望………………!!!
カイジ(……………………)
グニャりんこ☆ さん 投下作品まとめ 第一章「発端」
356 グニャりんこ☆ sage New! 2008/11/30(日) 12:39:17 ID:???
キャラがぐにゃぐにゃした様子が大好きな
>>354です。
つたない小説ですが、以後よろしくお願いします。
第一章 「発端」
ここは、金満(きんまん)学園中等部3ー1のある日の風景。そして、俺―カイジの日常が一変した日でもある…。
「許して下さいっ……!もう二度としませんっ……!!」
「何をしている!早く押さえつけろっ!!!」
いつもの見慣れた光景。ただ、いつもと違うのはこのいじめ(?)を止める零が珍しく早退したことぐらいか。
零の愛人との噂が絶えないさくら、ユウキはクラスメイトと同じく見てみぬ振りをしている。兵藤一派に逆らって無事に済んだ者はいない。
357 グニャりんこ☆ sage New! 2008/11/30(日) 12:52:01 ID:???
兵藤の腰巾着、黒崎・利根川・一条が小太郎を押さえつけズボンを脱がせた。
「ククク……、執行だっ……!!」
「痛いっ…!もう、勘弁して下さいっ……!」
兵藤自ら小太郎のケツ毛をむしっている。
まったく、小太郎はグズでバカだ。パシリをやらされ、その釣り銭をごまかすとは…。俺ならもっとうまくやる。兵藤一派に従うフリはしているが、いつか必ずほころびを見つけ奴等をひざまずかせる!その日が来るのが楽しみだ。
358 グニャりんこ☆ sage New! 2008/11/30(日) 14:17:19 ID:???
兵藤一派は三番目に気に食わないが、俺がもっとも気に食わない男、そう赤木が小太郎の制裁を無表情というか無機質な目で見ている。この男の器は「不気味」と言うのが正しい。
例えば成績。学年トップは当然、零で赤木は決して良くない。しかし一度も赤点は取らない。今までの試験の平均的はすべて40点。あたかもテストの配点を読みきったかのようだ。
360 グニャりんこ☆ sage New! 2008/11/30(日) 17:39:36 ID:???
赤木が本気を出せば零の牙城を脅かすどころか、全教科満点取ることも簡単なのではないか?と思えてならない。
「どんな場面でも感情・己を出すことのない赤木という男は、まったくもって信用ならねぇ…」そんなことを考えつつ、大富豪で負けてパシらされた昼飯と釣り銭を三好・前田にきちんと渡す。
その時三好が「カイジさん、さっき零から今から家に来て欲しい、との伝言がありましたよ」
「はぁ……?あいつ、何の用があるっていうんだ……?」
「さあ、それだけ言って慌ただしく帰っちゃいましたよ」
まさか、二番目に気に食わない男から呼び出しがかかるとは…。稀代の秀才と言われ、女子からも人気があり誰からも愛されるホモ野郎。しかも実家は金持ちときた。まったくもって気に食わねぇ…。
しかし、そんな奴が俺に何の用があるというのか?無視してもいいのだが…
「カイジさん、どうするんですか?」
「ふん、ほっとけばいい…!あの野郎の言いなりになってたまるか!」
―放課後
「俺、何してんだ……?」結局来ちまった、零の家に。零の家の門の前でウロウロしてると
「やあ、そろそろ来ると思ったよ」
零だ。こうなったら行くしかない。
しかし、俺はここで家に帰るべきだったのかもしれない……。
第一章 完
83 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 22:41:18 ID:DjniUwa0
グニャりんこ☆ さん投下作品 第二章「憤怒」 まとめ
361 グニャりんこ☆ sage New! 2008/11/30(日) 17:44:30 ID:???
今日はここまで。第二章は明日掲載。
次回予告
「ち、違うっ……!俺はそんな男ではない!」
「君は嘘をついている」
「中々、面白い話をしてるな…」
「貴様っ……!!貴様っ……!!」
乞うご期待。
364 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/01(月) 16:47:18 ID:???
第二章「憤怒」
(なんだこれ…?まるで宮殿じゃねぇかよ・・・)
零の家に来るのは初めてであり、宇海家はここらでその名を知らぬ者はいない程の金持ちとは
知っていたがここまででかいとは思ってもみなかった。さっそく家のチャイムを押そうとしたが……、
押せない…。押そうとすればする程、「零の言いなりになるのか?あいつのことは無視すると
言ったはずだろ?」という思いがマグマのように湧き立つ。が、ここまで来て帰れば交通費が
無駄になる…。結果、家の前をウロウロするばかり。どこから見ても不審者だ。30分程ウロウロ
した頃、突然門が開き、インターフォン越しに「やあ、そろそろ来ると思っていたよ」零だ。ここまで
来て帰る訳にはいかない。もしかしたら零と対決することになるかもしれない。
(己を信じろ……!!)
そう自らに言い聞かせ零のもとへと向う。そこにあるのが魔界ではなく、活路、希望、未来だと信じて。
365 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/01(月) 17:26:28 ID:???
使用人に案内されて零の部屋に通される。俺は零の部屋に驚いた。広いのではない。狭いのだ…、
それこそ物置部屋のように。そして部屋の装飾。アイドル、モデルといったポスターの類は一切なく、
ただ小さな机と電灯、ベッドしかない。これはまるで…
「監獄みたいだろ?」
「ああ、俺に何の用があるって言うんだ…?」
「カイジ、君は高等部の入試について知っているかい?」
「……あ?知るかよ、エスカレーター式でないのか?」
「違う。10日後に第一次選抜試験が実施される」
「そんな話聞いてねぇぞ……」「
情報戦も選抜試験の一環なんだろう」
「ふん、悪趣味だな…。しかしてめぇなら楽に受かるだろうが。そんなつまらん話で俺を呼び出したのか?俺は帰るぞ」
「この試験は二人一組なんだよ。そこで君と手を組みたい」
「あ…?何で、てめぇなん…」
「気に入らない男からの誘いだから断るのか?」
突然、零が口を挟む。それはまさに俺の心中を見透かす言葉であった。今、零とやりあって勝てるかを瞬時に俺は考える。
「カイジ、今のあんたでは俺には勝てない
366 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/01(月) 17:52:16 ID:???
(な、なんだコイツ……!?俺の心が読めるのか…?くそっ……!!)
「君が勝てない理由は1つ。その安いプライドだ。」
「なんだと……?てめぇ…、あんまりふざけた事をぬかすなよ……」
「事実だ。君は俺を嫌っている。普段の素振りを見れば一目瞭然だ。しかし俺に
言わせれば君は俺に嫉妬しているだけだ」
「違う…!俺は、俺はそんな男ではない…!」
「繰り返すが事実だ。カイジ、君は人の価値は本当に金・成績・人気で決まると思うか?これらは己を磨きあげれば自ずと
ついてくるものだ。それなのに君は最初からそんなものはない、と決めつけ自らの弱さをつまらんプライドで隠し、修練を怠たった。そう、今のおまえはただの負け犬だ……!!」
「うぐっ…!貴様っ……!!貴様っ……!!」
零をつかみ上げ、殴りかかろうとすると
「どうした…?本当のことを言われて悔しいか?殴りたければ殴れよ…」
「おのれっ……!!まだ言うか!」
殴ろうとしたその瞬間、
「中々、面白い話をしているな……」
そこに突如現れた、いやおそらく最初から部屋にいたのだろう。ベッドに座っている男―赤木がそう口にした。
(まったく、気配を感じなかった……)
そのあまりに異様な出現で俺の怒りはあっけなく霧散してしまった…。
次回予告
(俺は利用されてる…?)
「まさに俺のことさ……」
「なぜ生きるの?」
第三章「吐露」に続く…
グニャ☆りんこ さん投下作品 第三章「吐露」 まとめ
第三章 吐露 (前半)
「赤木…?なぜここにいる?」
「それは後でわかる。ちょっと待っててくれ…」
そう言うと零は内線で、使用人に飲み物などをもってくるよう指示した。
飲み物が運ばれてくる間はただ無言。話すことより、俺は零の真意を計ることに必死だった。
そして数分後、使用人が俺たちにサンドイッチとオレンジジュースを出してくれた。
「カイジ、君には才能がある…」
零はそう口にした。とりあえず俺は聞くことにし、先を促した。
「」1ヶ月前のクラスマッチを覚えているか?」
俺はうなずく。忘れるはずがない、あの屈辱的な日を。あのクソ班長どものイカサマを…!!
388 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/04(木) 16:21:17 ID:???
「君はあいつらのサマを逆手にとって大勝した。あの天啓とも言うべき閃きには正直驚いた…」
「ただあの時は必死だっただけさ」
「しかし、あの時の君は純粋だった」
「……?どういう意味だ…?」
「あの時、君はただ勝利を目指していたはずだ。プライドを捨てて挑んだはずだ。」
「……そうだな」
「それが君の才能だ。ただ純粋に勝負に徹すれば、君は俺やこの赤木を凌駕する」
それは言い過ぎだ…。と感じたがそう言われて悪い気はしない。しかし、やはり赤木という男は凄まじいのだろう…。俺の直感は正しかったようだ。
389 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/04(木) 16:35:17 ID:???
「だからなのか…?」
「そう、だから君をわざと怒らせた。自分の弱さもまた君自身だと自覚し、認めて欲しかった」
「確かにそれが出来れば苦労はしねぇ…、だがそんな事が出来るのか…?」
「そうやってすぐ諦めるのは君の悪いクセだ。克服しようと努力することに意味がある」
「わかったよ…。さっきは悪かったな…」
俺は零を殴ろうとした事を詫びた。不思議な事に今は零が嫌いではなくなったが、友情が芽生えたとも思えない…。
(俺は利用されているのか……?)
そんな思いが頭をよぎる…。
「気にしないでくれ。俺は君と対等でいたい。では試験について説明しようか…」
(…!コイツ、また見透かしていやがったな…)
俺は苦笑し、
「頼む。…ちょっと待ってくれ、試験は二人一組だろ?ではお前と組むのは俺か?赤木か?」
「君だよ。赤木には別の役割がある。まずはこれを見てくれ」
そうやって一つの紙束、つまり願書を見せる。
86 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/05(月) 22:45:09 ID:DjniUwa0
390 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/04(木) 16:56:14 ID:???
「そこの最終ページの『注意事項』を読んでくれ。……それから赤木はもういらないそうだからこれも君が食べてくれ」
赤木はまったくといっていいほどサンドイッチに手をつけてない。一口中身を食べただけだ…。
(腹減ってないのか…?)
深くは考えず、赤木のを食いながら注意事項に目を通す。
注意事項
試験は三日間に渡る。食事、ベッド、風呂はこちらで準備をする。
よって各自歯ブラシ、着替えといった私物を持参しておくこと。
以上
「これが赤木の役割に大きく関係する。君にはわかるか?」
しばし、熟考。ただひたすら、そうひたすら答えにたどりつくために……
(注意事項の本文の意味…、赤木の役割…、本文…、赤木…、両者の接点…、………お?おおぉっ!)
俺は閃いた…!
「わかったみたいだね。」
零は嬉しそうにそう言った。
第三章 吐露 後半に続く…
394 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/06(土) 17:17:30 ID:???
更新遅れました。
第三章 「吐露」 後半
赤木の役割、注意事項の接点で俺が思い付いたことは一つ。
「つまり、赤木は『私物』ということか…?」
「そうだ。まぁ、主催者が認めてくれればね。」
「しかしそれだと赤木、お前には受験資格はないのでは?…」
「心配するな。俺はもう学校に飽きたから進学しねぇよ」
(飽きた、って……。まぁ、赤木らしいか…?)
その後三人で軽く打ち合わせをし、零の家を後にするまさにその時――
「待って下さい!」
食べ物を持ってきた使用人だ…。
(…忘れ物したか、俺?)
「あの…、たまご☆ついてるぞ♪」
いきなり、頬を舐められた…。おぞましくて言葉がでない。俺は真っ青になって家を後にした…。
その頃、零の部屋では…
「お前、人間の価値について講釈をたれてたな…」
「赤木、君になら言える。あれは俺がそう信じたいだけだ…。金も友人も腐るほどある。しかし……」
「心は虚無。お前の部屋がそれを証明している」
「そうだ。何物も何人も俺の心は満たさない。君と同じだ。
ただ一つ君と違うのは、俺は心を満たす何かを求め続けている。
それは生き甲斐を探す事と同義かもしれない。赤木、君はなぜ生きる?」
「………試験が楽しみだな…」
それだけを残し、零の家から赤木は姿を消す…。
395 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/06(土) 17:41:26 ID:???
そして十日後。小雨が煙のようにまとわりつく、蒸し暑い十一月の早朝。
俺は試験会場となる金満学園高等部の正門前に到着した。零と赤木はもう来ていた。
「カイジ、受付は済ませてある。赤木については何も言われなかったよ」
「…そうか。しかし人間を私物として認めるなんてどういうつもりだ?」
「それはわからない。では体育館に行こう」
体育館に行くと他の受験生だろう、見知った顔が多い。兵藤、黒崎といった胸クソ悪い連中はもちろん、石田や大福女まで様々だ…
「さくらやユウキはいないのか…?」
「二人は就職組だ」
しばらくして、教員が集まり学園長が姿を見せる。
「…静粛に!それでは在全様、お願いします。」
教員は厳かにそう告げ、俺たちは在全の言葉を待った。
「前置きなど言わん!愚民どもに進学する権利などない。ここで貴様らを選定する第一次試験は『将棋』だ……っ!!」
そう言うと教員が各グループに駒を配る。
(…なんだ、これ…?)
各地でざわめきが起こる。なぜなら駒が足りない、いや少なすぎる。玉一枚に歩が四枚しかない。
「ではルールの説明に入る!」
教員の宣言にざわめきは一瞬にして消えた…。
第四章 「苦闘」 に続く…
396 グニャりんこ☆ sage New! 2008/12/06(土) 17:55:01 ID:???
あとがき的な何か
更新の遅延、申し訳ありません。先行きが少々不安です。
皆さん、将棋のルールはご存知ですかな?
「知らん!」という方が多いのでは?、と不安ざんすよ。
ギャンブルのネタで将棋は見たことねーなー、と思ったのがきっかけ。
安易…!愚直…!という声が聞こえてくるぅぅぅっ!!
もう耐えられない!いやん、いやん〜
次回予告
「貧乏くじを引いたようだな…」
「鼠だ……っ!」
「う、嘘だっ!ありえねぇっ…!!俺が…俺が…俺が…負け、た………負けました……」
ざわやか3組 さん投下作品 カップ当て編 まとめ
399 ざわやか3組 sage New! 2008/12/09(火) 21:54:43 ID:???
やばい思いっきり他所に誤爆った…。
秋の長雨というやつだろうか。このところ雨は毎日のように降り続けている。
そのため外遊びができず、かといって体育館で遊ぼうにもそこは高学年の子供たちに占領されており使用できる状況にない。
よって彼ら3年3組の生徒たちは必然的に教室遊びを余技なくされる。
今このクラスではある遊びが流行っていた。
用意するのは3つのカップと1つのサイコロ。
ルールは単純。
カップの一つにサイコロを入れて逆さに伏せる。
あとはカップを回す側と、サイコロを当てる側に別れ対決するだけである。
“カップ当て”開戦である…っ!
400 ざわやか3組 sage New! 2008/12/09(火) 21:55:36 ID:???
【回す側 涯 vs.当てる側 カイジ】
涯回す…ぐるぐる回す…!超光速…!バターになるのではという勢いで回すっ…!
涯「さあ、どれだ…?」
カイジ「ぐっ…!」(わからねえ…さっぱりわからねえ…!)
確立は三分の一…カイジあてずっぽうで真ん中のカップを指す…
カイジ「神よ…オレを祝福しろっ…!」
オープン…!
ダメッ…!カイジ外す…!
涯「今日の給食のゼリーは貰うぜ…」
思わずカイジ床に伏しジタジタする…
平山「次はオレの番だな…カイジどけ…」
カイジ…ジタジタのまま移動…
平山「ちょっキモッ…!」
401 ざわやか3組 sage New! 2008/12/09(火) 21:56:18 ID:???
【回す側 涯 vs.当てる側 平山】
再び涯ぐるぐるする…!超光速のぐるぐる…!
涯「さあ、どれだっ…?」
平山「これだろ…」
迷うことなく平山は右端のカップを指し示す…
オープン…!
正解…!平山正解を引き当てる…!
平山「悪いな…今日のゴミ当番は頼んだぜ…」
涯「ちっ…!」
この時…涯の後ろに移動していたカイジは小さな引っ掛かり…違和感を覚える…
だが、その正体を掴むには至らない…
カイジ(何だ…何かがおかしい…)
アカギ「ククク…涯代われ…次はオレの番…」
402 ざわやか3組 sages New! 2008/12/09(火) 21:57:15 ID:???
【回す側 アカギ vs.当てる側 平山】
アカギ「見てな…オレのぐるぐる…凍りつかせてやる…」
回す…アカギぐるぐる回す…速い…
確かに速い…が、涯ほどのスピードは無い…バターには程遠い…
アカギ「さあ、どれだ…?」
平山「これだ…」
今度も迷うこと無く平山は一つのカップを指し示す…選択したのは真ん中のカップ…
オープン…!
ハズレ…!不正解…
平山「なんだとっ…!?」
アカギ「ククク…」
平山「貴様…抜いたな…!?」
アカギ「へえ…」
平山「両端のカップも開けてみせろっ…!」
アカギ「腕一本だ…」
平山「何っ…!?」
アカギ「両端のカップを開けて…そのどちらかにサイコロがあった時には腕一本頂く…」
平山「ふざけるなっ…!休み時間の遊びで腕などという取り返しのつかない物を賭けられるか…!」
アカギ「それこそがギャンブルの本質…オレはそう思って…」
森田「あーもういいからっ…!アカギ代われっ…!次はオレが回す…」
疑っているうちはまだしも――
カイジ「口にだしたら戦争だろうがっ…!」カッ…!
一同「うるさいっ…!」
カイジ「……!」グネ…グネ…
404 ざわやか3組 sage New! 2008/12/11(木) 21:50:23 ID:???
元々あまり仲の良くない白髪二人の諍い…珍しくも何ともない…だが…、
素早くぐねぐねから復活したカイジは考える…
(さっきのアカギと平山のやりとり…あの会話…何かおかしい…いやそれ以前に…何だ…?)
思考…カイジの中の違和感は大きさを増す…
しかしそれはまだ形成さぬ靄のような違和感…
【回す側 森田 vs.当てる側 平山】
カップを回す森田…だがその動きは妙にたどたどしい…
森田「うっ…手、手汗が…」
ぬる…ぬるり…
森田「…さあ…どれだ…?」
もはや問うまでもない…誰から見てもサイコロは左端…
平山「これだ…」
若干白けた空気の中…平山が指し示したのは当然左端のカップ…
オープン…!
正解…!
カイジ(あ…ああっ…!)
森田の後ろで注意深く平山の様子を窺っていたカイジ掴む…!
違和感の正体…!急速に姿を成す…!形を得る…!
405 ざわやか3組 sage New! 2008/12/11(木) 21:51:48 ID:???
最初の契機(きっかけ)は平山の仕草だった…
その異様な行動に誘発されてカイジの中である疑問が急激に膨れ上がる…!
不条理……
ある理に合わぬこと…!!
そしてアカギへの言い掛かり…
この一事がどう考えても変っ…!!
交錯する…!
カイジの中で交錯する…!!
三つの違和感…
この三つの違和感…不合理が…導きだす結論は何か…?
その先にある…
合理は…!?
408 ざわやか3組 sage New! 2008/12/13(土) 22:48:27 ID:???
カイジが抱いた平山への三つの違和感…
一つ目は間
二つ目は発言
三つ目は目線
まずは涯戦…涯がカップを回し終えた後、平山は殆ど間を置かずに正解を示していた…
人間の目には追うことが不可能な速度で涯はカップをぐるぐるさせていたにも関らず、である…
あの場合は勘で選ぶより選択肢は無い…
ならば、カイジの様に迷って然るべきなのである…
これが一つ目の違和感…“間”
次にアカギ戦で平山がハズレを引き当てた時に彼が発した言葉…
『抜いたな』という台詞…
普通は自分が不正解だったからといって即サイコロを抜かれたという発想には至らない…直結しない…
という事は、あの時平山は自分が選んだカップが本来なら正解だと「知っていた」のだ…
思うにアカギは本当にサイコロを抜くイカサマを行っていたのだろう…
しかし、アカギがサイコロを抜いているのを見咎めて、平山が『抜いた』と言っていたのなら…ぐるぐるの前でなければタイミングがおかしいのだ…
これが二つ目の違和感…“発言”
最後にカイジの違和感を明瞭にしたのは森田戦…
彼の回すカップは涯やアカギのそれと違い…非常に「遅かった」のだ
前者二人とは異なり、目でその動きを追うのは容易かった筈…
にも関らず…平山の視線は回っているカップには全く注がれていなかった…
これが三つ目の違和感…“目線”
そしてカイジは一つの答えを導き出す…
410 マロン名無しさん sage New! 2008/12/14(日) 17:44:46 ID:???
しかし…これは飽くまで推論の域を出ない上に一つ穴があるのも事実…
どちらにしてもカップの確認は必須なのだ…
そう判断したカイジは生徒が全員帰った頃を見計らい放課後の教室へ侵入する…
が、そこには先客…
髪を結わった後ろ姿がしゃがみ込んで、何やらごそごそとやっている…
カイジ「森田…?」
森田「うわっ…わわっ…」
突然声をかけられ動揺した森田は手にしていた物を思わず放り出す…
ポコンと間の抜けた音を出して床に落ちたそれはカップ…
カイジ「何してんだお前…」
森田「いや…別に…」
その様子を見てカイジはニヤリと笑う…
森田「なんだよ…」
カイジ「森田…オレとお前、同じ事を考えてるかもしれないぜ…」
森田「何…?」
カイジ「ここで何をしていたのか…話してみろよ…」
414 ざわやか3組 sage New! 2008/12/15(月) 17:24:16 ID:???
カイジの導いた答え…それは…カップの中に両面テープ…!ではなく…
ズバリ…「ガン」…!!
つまり平山はカップに何かしらの印付けを行っていたのではないか…例えばそれぞれに1、2、3、というような…
それならば、最初にどのカップにサイコロが入れられたかさえ把握できればよい…カップの動きをわざわざ追う必要もないのだ…
どうやらカイジと森田は似た思考の持ち主のようだったらしく…カイジと同じ違和感を感じてカップを検めていたのであった…
森田「でもなあ…」
カイジ「ああ…」
揃ってため息を吐く…
二人でカップに怪しいところはないかと調べたが多少の色ムラのようなものがある位で、それらしい印の類は見付けられなかった…
そう、この推論の穴…それは「どのような印がつけられているか」ということ…
カップ同士に明らかな相違があっては、まずゲームそのものが成り立たない…
しかし色ムラ程度の差異であれば、相当顔を近づけるようにしなければ判別できない…勿論そのような動きは平山にはなかった…
カイジ「ガンカップじゃなかったのか…?」
森田「ガンカップて…」(何だその造語…)
415 ざわやか3組 sage New! 2008/12/15(月) 17:25:10 ID:???
いつの間にか外の雨は止んだらしく、西の窓から夕焼けが差込んで教室の中は妙に赤い…
「ああっ…!」
同時に声を上げ二人は顔を見合わせる……
カイジ「そうだ…ちょっと待ってろ森田…」
そう言いながらカイジがランドセルから取り出したのは、赤くて透明な下敷き…
二人で下敷き越しにバター色…薄めのオレンジのカップを覗き込む…
カイジ「やっぱりガンカップか…」
森田「成る程な…やってくれんじゃねえか…あの赤グラサン野郎…」
9 ざわやか3組 sage New! 2008/12/21(日) 19:57:52 ID:???
平山のイカサマ…!
…その図式が見えた…!
オレンジ色とは赤と黄の混合色である…つまり赤に透かしてオレンジ色を見ると、赤が相殺されるのだ…
なんて事のなかったカップの色ムラだが、赤いフィルタを通す事により黄色が強調されて鮮やかな斑模様が姿を現す…
これだっ…
まず間違いない…!
これが奴のイカサマ、その全容…!
森田(……しかし…問題はむしろこのあと)
イカサマを突き止めただけじゃまだ50%
それを逆手にとる策を思いつかなきゃ、勝ちに結びつかない…!
本来…このイカサマを封じること、それじたいは簡単だ
カップを換えればいい…あるいは
平山のサングラスを取ってもいい
残された課題については明日また話し合う事にして…
あまり遅くなって家人を心配させてもいけないので二人はそれぞれ帰路につく…
10 ざわやか3組 sage New! 2008/12/21(日) 19:58:33 ID:???
次の日
カイジ「昨日の話の続きをしようぜ森田…」
森田「そのことなんだがカイジ…今日からはずっと晴れが続くらしい…」
カイジ「つまりそれって…」
森田「ああ…もうカップ当てはやらないだろうな…」
カイジ「ええ〜…」
という訳で…
森田「オレ達の戦いはこれからだっ…!!」
カイジ「ひでえ…」
森田「どうせ誰も読んでねえんだからいいんだよっ…」
カイジ「それもそうだな…」
森田「じゃ、今日も元気に外で遊ぶか…」
カイジ「ドッヂ以外でな」
11 ざわやか3組 sage New! 2008/12/21(日) 20:04:13 ID:???
以上で終了ス
一応補足しとくとカップの色ムラは元々の物でダメギにとっては偶然の産物
堕ちたスレの作品を全部まとめられたはず。
wikiに掲載お願いします。
ざわやか3組さんの再登場を願う。2つも長編書き上げてくださったんだ。
ありがとうございました。
グニャりんこ☆ さんの最終回が読みたかった…
将棋板のどこにいらっしゃるのだろう…
新シリーズ ドリキン学園編が楽しみすぎる。
作家さんありがとうございます。
優しいおじさん乙です
よっしゃ!保守は任せろ!
>33
>>46>>82 ID:ZkrYYKy4さん
再三の支援ありがとうございました。
おかげで寂しくありませんでした。
そうですよ。保守お願いいたします。
98 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/06(火) 00:22:07 ID:mOePsMkb
カイジが託した最後の希望……11のダブル→3のダブルという、唯一無二の最強の手。
しかし、確かにそれはハマれば最強だが、カイジにも不安要素が無い訳では無かった……!
カイジ(…………そう……。確かに11のダブルから3のダブルに繋げるコンボは強力だが、何も絶対の手じゃない……!)
カイジは、自分の掌が湿っているのを感じていた。
カイジ(あるんだって……! 不測の事態ってのが…………!!)
それは、クローバーとダイヤ(カイジの持つ3の絵柄)以外の絵柄で縛られたり、8切りを入れられたり。そうなれば、3のダブルもクソも無い……! 徒花っ…………!!
カイジ(どうする? やめるか…………? 折角トリプルで来た11を無駄にするくらいなら、やはり始めからトリプルで使った方が…………)
カイジは、湿った右手を握り締めた。
カイジ(いやっ……! 逃げてどうする…………!!? こんなダメ手で見つけた、唯一の希望だろうがっ…………!!)
村岡(ククク…………)
カイジ(戦えっ…………!! 正々堂々、正面からっ………………!!)
カイジは再び決意を秘め、テーブルに目を向けた。
そして 第4ターン……!!
第3ターンは結局一条の5のトリプルに対して全員がパスした為、再び一条から始まる。
一条(………………)
一条は自分の手札を眺め、提出するカードを選ぶ。
カイジ(来いっ………………!! 11以下のダブル! 俺が確実に11を2枚出すには、お前が低い数字のダブルを提出してくれるしかねえんだ…………!!)
一条「んんー……ま、とりあえずこの辺かな」
そう言って、一条は手札のカードに手を掛ける。
カイジ(来いっ………………!!)
一条提出【4s・4d】
カイジ(来たっ……………………!!!!)
カイジの脳内に走る…………! 稲光っ…………!!
カイジは間髪入れずに11のダブルに手を掛け、振りかぶった。
カイジ(喰らえっ………………!!!)
大槻(ククク………………!)
すいません、
>>98です
わざわざ過去スレの書き込みをコピペしてくれた方、もの凄い手間だったかと思いますが本当にありがとうございます
保守してくださっている方にも感謝しています
私自身あまりこのスレに来られていない現状で言えた義理ではありませんが、是非このスレがもっと盛り上がる様に頑張りましょう。私も可能な限り、このスレの発展に協力したいと思ってます
100 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/06(火) 00:39:07 ID:+vQPOjTD
先生!!
頑張りますありがとうございます!!
>>1、支援、保守乙です!!
ID:wuPL6adx 大先生 大富豪編 まとめ
>>75-80 おぉっID:wuPL6adx 大先生、光臨!!!
続けて読めば面白さ倍増!!! 先生ありがとうっ!!!
◆69whBbyhesさんのカイジ、アカギ、零の可愛い(ちょと語弊有りw)小学生3人組を待ちわびている人も多いだろうな。
138 マロン名無しさん投下作品 村岡校医編 まとめ
138 マロン名無しさん sage New! 2008/09/23(火) 08:30:02 ID:???
ワシは村岡。
このエスポワール学園で保健の先生をやってるざんす。
ここの生徒は皆個性的ざんす。
…おや、また今日も保健室に生徒がやってきたざんす。
¥¥¥
村岡「おや?どうしたざんすか?ダメg…平山君。
顔面蒼白の上、泥だらけじゃないざんすか」
平山「(今…ダメギって言いかけた…)
鷲巣先生の授業で…麻雀に負けて…血を抜かれて…校庭に埋められた…」
村岡「それは災難だったざんすね。どの位抜かれたざんすか?」
平山「2000t…」
村岡「(よく生きてるざんすね…)」
バタン
村岡「ダメg…平山君っ!」
平山「(…わざとだろっ…)」
村岡「幸いワシとダメg…平山君は同じ血液型。
輸血するざんす!ワシの血を…」
¥数分後¥
村岡「体調はどうざんす?」
平山「良くなったざんす!ありがとうざんす!」
村岡「お大事にざんす〜」
142 マロン名無しさん sage New! 2008/09/25(木) 09:05:34 ID:???
ワシは村岡。
このエスポワール学園で保健の先生を(ry
ここの生徒は皆(ry
…おや、また今日も保健室に生徒が(ry
¥¥¥
村岡「さあ3分立ったざんす。体温計を渡すざんす」
アカギ「どうぞ…」
村岡「36,7℃…平熱ざんすね」
アカギ「まるで白痴だな…」
村岡「あ゛…?」
アカギ「平熱が35℃代の人間にとっての36℃後半は…現在の貨幣価値に換算すれば37℃代に価する…」
村岡「………」
アカギ「……」
村岡「ベッドで横になっていなさいざんす」
153 マロン名無しさん sage New! 2008/09/28(日) 09:20:25 ID:???
ワシは村岡。
このエスポワール学園で保健(ry
ここの生徒(ry
…おや、また今日も保健室に(ry
¥¥¥
板倉「村岡先生」
村岡「どうしたざんす?」
板倉「濡れヒg…兄さんが在全の授業で溺れました。息してません」
村岡「何ですって!?すぐに人口呼吸をしなさいっ…!」
板倉「却下っ…」(ニコッ)「俺が心臓マッサージしますんで」
村岡「(あ…足で?)」
板倉「尊い行為はどうぞ先生が…」
村岡「……。男、村岡やる時はやるざんす!」
末崎「ぶはあっ!」
村岡「さくらちゃん!」
末崎「た…助かったざんす〜」
板倉「(アンタもかよっ!?)」
223 マロン名無しさん sage New! 2008/10/18(土) 09:14:05 ID:???
ワシは村岡。
このエスポワール学園(ry
ここの生(ry
…おや、また今日も保健(ry
¥¥¥
村岡「扉の所に誰かいるざんすか?」
カイジ「……」
村岡「おやカイジくん。どこか具合が悪いざんすか?」
カイジ「いや…」
村岡「なら、教室に戻るざんす」
カイジ「でも…次の授業が音楽で…リコーダーだから…軍手外さなきゃ…」
村岡「…カイジくん顔色が悪いんじゃないざんすか?」
カイジ「え…?」
村岡「このワシが言うんだから間違いないざんす。休んでいきなさい。」
カイジ「村岡先生…」
村岡「いいんざんすよ」
カイジ「地道にいこう」(キラン)
村岡「帰れ」
298 通りすがり sage 2008/12/29(月) 21:03:04 ID:OFaG6NgUO
勝手に投下。
乾布摩擦っ…!
摩擦…摩擦っ…摩擦っ…!
圧倒的摩擦っ…!!
ワシズ擦るっ…!己が肉体を…
背と謂わず腕と謂わず…
ひたすらっ…ひたすらにっ…
その結果……
発火っ…!!
ワシズ発火すっ…!
侮り難しは摩擦熱…プラス…乾燥…!
おまえは生きながら焼かれる大蛇だ…
のた打つ…!!
死にきれないっ…!
死にきれないっ…死にきれないっ…!
村岡「何してるざんすアカギくんっ…!消火を手伝うざんすよっ…!」
アカギ「死ねっ…!異端者っ…!」
それが唯一救い…そう観念した時…かろうじて、
救われる…!!
俺と同じ理解されぬ者…
はぐれ…
狂人…
同類よ……!!
…あれえ?
村岡校医編は再録を作家さんに許可していただいて、
村岡社長wikiに収録してありますが、学校スレに投下された作品を
社長wikiに占有は申し訳ないのでこちらにも再掲。
社長スレに投下くださったのも上げておきます。
>>106 どうして鷲巣様が乾布摩擦しているのかは社長スレを
御覧いただくと解ります。
やったー!皆様本当に乙!です。ありがとう。
大先生の続き読みてええええ
ウィキ登録してくれたひといるか?
アカウントとパスワード教えてくれんか。
細かい設定変えたいんだが。
ざっと読んだけどすげーなこれ
この学園では刃傷沙汰の類にはこと欠かない。
先日も刀剣部の原田と沢田という生徒がドスと日本刀で斬り合ったと報告を受けたばかりだ。
しかし……。その先輩をボコボコにやり返した後輩の話に板倉は興味を引かれた。
「男子手芸部に籍を置いている生徒の名前は……?」
板倉は、山口ではなく、ソファに座っていたもう一人の後輩に尋ねる。
「川島、田原、古谷、治、……赤木しげるです……」
何の資料もなく返答する白髪の書記――平山幸雄を便利な男だと、板倉は改めて思う。そして便利なだけの男だとも。
平山は頭の良い男ではない。板倉はそう彼を評している。
ただ記憶力と計算能力にかけては人並みを大きく外れており、それに関しては板倉も相応に評価を下している。
この二つが頭抜けているため平山の学力テストの成績は申し分なく、よってこの生徒会にも名を連ねているのだ。
それだけの事である。口にしたことはない。何故ならする必要がないからだ。
ドリキン学園の続きだ!!
板倉さん、格好良い…
少し見ない内にレス伸びてたからビックリしたw
大先生もドリキン学園の人も来てるし
どっちも続きが楽しみだ
感じる…全盛期に似た勢いを
無限wktk
>118
IDがざわ・・って感じで良いな
120 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 14:08:02 ID:8+0xfr6a
初めまして。気が付けば3スレ目突入ですが
続きを他の人にバトンタッチしたまま忘れられている話があります。
カイジ×ダメギ コンビの話です。カイジもダメギも好きなので続きを
書かせていただこうと思います。
〜あらすじ〜
私立エスポワール学園にて。
ここはそれぞれの人間がクラスによってランク付けされていた。
1番最高であるSクラスにいるは迂回零、赤木しげる、鷲巣巌のたった3人である。
カイジはEクラス、平山幸雄はBクラス・・・・!!
お互いに凡夫であるカイジと平山は屋上の前の階段の踊り場で知り合い、
屋上で仲良くなった。カイジは世間から見放されつつある自分に憤り
いつしかSクラスに入るための試験に合格し周りをあっと言わせたかった。
しかし平山の方はというと少々諦め気味・・・・。
カイジは誓った・・・・!
2人でSクラスの試験に必ず合格することを・・・・!!
確かこんな感じの内容だったと思います。
間違ってたらごめんなさいm(__)m
では、これの続きを書かせていただこうと思います!
121 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:02:07 ID:8+0xfr6a
ID:8+0xfr6aより
屋上で試験必勝を誓ってから2ヶ月が過ぎた。
カイジは屋上で
「対策をたてるから、Sクラス試験の情報をとにかくかき集めろ」と
平山に言ったまま全く顔を合わせなくなった。
それが今日になって突然Bクラスの前にひょっこり現れて
「今日うちに来てくれないか?」と
言ってきたのだった。
ここはカイジ自宅。
カイジはちょっとでも外部に漏れることを避けようと
Sクラス試験の作戦などは自宅でたてることにしたのだ。
122 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:03:03 ID:8+0xfr6a
平山(・・・・それにしても・・・・。)
カイジのアパートのボロさと言ったらなかった。
唯一壁のベンツのエンブレムだけが妙に光沢をだしていたが
床はきしむし、狭いしであまり良い環境とはどう考えても思えない。
カイジ「おい、それあんまり見るなよ。」
平山が壁のエンブレムを見ているとカイジは妙に焦った声を出して
急いでビニール袋にしまって棚の上にしまってしまった。
平山「何か、あるのか・・・・?」
カイジ「え? あ、ああ。いや、別に・・・・。」
平山(変なやつ・・・・。)
123 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:04:05 ID:8+0xfr6a
カイジ「それよりも、S試験だ!!
平山、少しは情報集まったか!?」
平山「あ? ああ、少しはな。」
カイジ「教えてくれ。」
平山「S試験ってのは、毎年 全く違った形式で出るようだ。
全ての試験に共通しているのはギャンブル・・・・!
ただそれだけ・・・・!! 次の試験の日程は来週の火曜日・・・・!
今日からちょうど5日後らしい・・・・。」
カイジ「それだけか?」
平山「いいから黙って最後まで聞けよ!
試験はたった1つだけ・・・・!!
そして最後に・・・・、現最強のライバル、鷲巣、迂回、赤木は
どうやら今回の試験に出ないらしい」
カイジ「終わりか・・・?」
平山「まあな・・・!これだけだ・・・・。」
124 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:04:46 ID:8+0xfr6a
カイジ「そうか・・・、
確かにあの3人は今回 試験にはでない・・・!
だがな、それはあくまでテスト生として・・・・だ・・・・!」
平山「え・・・?」
カイジ「指4本の賭けと引き換えに会長から直に聞きだした・・・・!!
あいつらは今回 試験官としてでる・・・・!」
平山「指4本ってお前・・・・!勝ったのか!?」
カイジ「いや、負けたよ・・・・。」
平山「じゃ、どうやって・・・・!?」
カイジ「その前の利根川戦で得たんだ。
こいつに勝ったら少しは情報をくれてやる・・・・!
って言われたから・・・・。」
平山「その後 利根川に勝ったから調子に乗って
会長に戦宣したら・・・・!?」
カイジ「見事に負けた・・・・!!」
平山(・・・・バカ・・・・!!)
カイジ「でも利根川戦で得たものもでかいぞ・・・・!
ゲームはババ抜き、ダウト、+何かだ・・・・!
この中からどれか1つ・・・・だ・・・・!!」
平山「あの会長がそんなことまで・・・・!」
カイジ「いや、これは『一条先生のパチンコ教室』で勝ったら、
S試験の情報あげるから頼む!!って言われて・・・・。」
平山「じゃあ、それ利根川戦で得たものと違うじゃん!!」
カイジ「いんだよ!! もう!!
とにかくこれだけの情報だ・・・・!
対策は十分にたてれるだろ・・・・!!」
平山「まあな。」
125 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:19:05 ID:8+0xfr6a
カイジ「いいか? あの3人が試験官・・・!
ということは俺とお前であの3人のうち2人は倒さなきゃ
勝てない・・・・! Sクラスにはなれない・・・・!」
平山「・・・・・。」
カイジ「俺とお前で、迂回零、鷲巣巌を倒す・・・!」
平山「・・・ばっ! お前、自分が何言ってるのか分かってんのか!?
相手は、Sクラス保持者・・・! 言うなれば雲上人だぞ・・・!?」
カイジ「だが、いけるんだ・・・!
俺はお前の記憶力には自信を持って褒めれる・・・!
そして迂回零は、あいつがSクラスにいるのはほぼ頭脳・・・・!
お前の能力なら迂回と張り合える・・・・!
つまり俺が鷲巣と、お前が迂回と当たればいいんだ・・・!」
126 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:26:20 ID:8+0xfr6a
平山「そう うまくいくのか・・・・?」
カイジ「うまくいかせる・・・!
その辺は賭けるしかない・・・・!」
彼らはそれから5日間一緒に暮らし、昼は学校、夜は作戦、対策に明け暮れた。
しかしいくらあっても足りないぐらいの対策期間が過ぎるのは案外あっけなかった。
127 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/07(水) 15:32:11 ID:8+0xfr6a
とりあえずここまでにしときます。
読んでくれた方は感激です!
そして明日続きを書くのはおそらく無理かと・・・。
明後日がんばらせていただきます。
なにか意見があったらどうぞ、遠慮なく!!
>>25-30のマロン名無しさん の作者さんだっ!!!
続編を待っていました。作品投下ありがとうございます。
カイジ、平山 がんばれっ!!
うわあ、ありがとう。本当に。
ただひとつ言わせてくれ。
迂回って誰だw宇海だろっ!
でも凄い面白い。期待してます。頑張って下さい
生徒会室は学園最上階の廊下のどん詰まりにあり、生徒会長室はさらにその奥にある。
つまり、生徒会長室に入るには一度生徒会室を通り、生徒会室の奥の扉から出入りせねばならない構造なのだ。
その会長室を利用しているのは、基本的に会長と副会長である。
今日も今日とてワシズは窓に背を向け筋トレに余念がない。
無論、褌一丁である。
「あ……」
と、唐突に小さく声を発した零が部屋の隅へ移動する。
ガチャン!!!
その刹那っ……!
野球のボールが窓を破り投げ込まれたっ……!!
しかし流石はワシズ……!背後からのそれを難なく避けるっ……!!
「うわっ……!」
丁度用事があり会長室の扉を開けた板倉も慌てつつ身を屈めるっ……!
こんな時被害に会うのは……決まってあの男なのだ……。
「えっ……?」
ゴツンッ……!
ズボリッ……!
ソファに座っていた平山は両の腕だけ残して背面と座面の隙間に挟まるっ……!
「なんでそうなるんだっ……!」
思わず突っ込みを入れる山口。
ダ〜メ〜ギ〜♪
ドリキン学園さんだ。待ってましたっ!!!
132 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 17:48:02 ID:0exDsRkM
8+0xfr6aより
げばぁ(゜д゜;)
そうでした!迂回ではなく宇海ですよね!!
以後気をつけます!
そして零のファンの方々、ホンットーに申し訳ありませんでした!!
引き続きダメギ×カイジを読んでいただけたら嬉しいです^^
133 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 18:15:24 ID:0exDsRkM
8+0xfr6a
S試験当日。エスポワール学園にて。
+のものはどうしようもなかったが、ダウト、ババ抜きの
シミュレーションはできる限りやったし後は俺が鷲巣、平山が宇海と
あたれば、いける!!9割はいかずとも7、8割は・・・・!
カイジが願っていたころちょうど朝礼が始まった。
Eクラス担当、遠藤が話し出す。
遠藤「おそらく大体の人が分かっているだろうが、今日はSクラス選抜試験をする。」
途端に教室がざわつく。
知っていた者、知らなかった者、どうやらまちまちだ。
遠藤「すぐにこの近くにあるスターサイドホテルに全員集合してくれ。以上。」
カイジ(平山のとこ行っとこうか?・・・いや・・・・!)
なるべくこの日までのことはばれたくない・・・・!
ならば平山は無視・・・・!先に行く・・・・!
スターサイドホテルには既に大量の人間どもが集まっていた。
今は8時58分。試験の説明は9時から・・・・。
1つ言い忘れてましたが自分は本作者さんじゃないんです(´`;)
でしゃばっててごめんなさいm(__)m
>>133 ID8+0xfr6a・ID:0exDsRkM続けてくれると嬉しい・・・
誰も可哀想な平山幸雄を助けようとしないので、山口が一人でソファの座面を外す。
すると、そこから一人の生徒が飛び出した。顔に火傷の跡を持つ彼はちらりと山口達へ視線を遣ると、無言のまま生徒会室から走り去った。
「ううっ酷え目に……」
助け出された平山が何やら呻いているが山口はそれどころではない。
「な……な……なんなんだ今の奴はっ……!!」
「かくれんぼ部の部員だろ……」
「か……かくれんぼ部……?」
「アイツは工藤涯、だな……」
「ていうか、かくれんぼ部って何をするんだよ……?」
「ひたすら隠れるんだよ……誰かに見つかるまで……」
「ああ、なるほどな……。だからかくれんぼ部か……。……って、なんだそりゃあああっ……!!!」
この日、山口はノリツッコミを習得した。
涯はいつから潜んでいたの?トイレは?原作でも???だから気にするな… なんでやねん!!!
自分もノリツッコミを習得しました…
テラカオス…テラオカシス… ドリキン学園っ!!!!!
137 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 21:49:34 ID:0exDsRkM
8+0xfr6a
スターサイドホテル・ホールにて。
ジリリリリリリリリ・・・・・!
突然のベルが鳴ると前に会長である兵頭が立った。
兵頭「諸君、9時になったから早速S試験の説明と行きたいが、その前に1つ。
今回、実質上No2である教頭の利根川が事情により辞任してしまった。
代わりに今日からこの黒崎君が教頭を務める。以上。」
そういって兵頭は下がり代わりに壇上に黒崎が出てきた。
黒崎「今日から教頭を務める黒崎だ。
早速S試験の説明だがまず君たちにA、B、C、3つの部屋にそれぞれ分かれてもらう。
部屋の決め方は各クラス適当にくじかなんかで決めてくれ。」
遠藤「じゃ、Eクラスはアミダでもするか。ABCと縦線は書いたから皆
縦線の上に名前書いたら適当に横線書いてくれ。」
・
・
・
遠藤「安藤C、伊藤B・・・」
138 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 21:59:48 ID:0exDsRkM
カイジ(Bか・・・・。これじゃ部屋に入るまでは誰と当たったのか分からない。)
説明が1通り終わったのでトイレに入って
カイジがぼんやり考えていると、平山が入ってきた。
平山「さっきカイジがここに入るのが見えた。どうだった?」
カイジ「B。」
平山「A。なあカイジ俺もしも・・・。」
ピンポーン『部屋ナンバーAの方、3階、梅の間に集まってください。』
カイジ「じゃあな、平山。もしものことなんか考えるな。
どんな状況になってもあきらめるなよ。1%でも可能性がある限りは決して・・・・!」
平山「・・・分かった。」
カイジ「頑張れよ。」
平山「カイジ・・・。」
カイジ「ん?」
平山「・・・・ありがとう。」
139 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 22:20:46 ID:0exDsRkM
平山幸雄はトイレから出ると走って行ってしまった。
「ありがとう」などと言われてカイジは素で照れてしまった。
カイジ(平山には本当に勝って欲しい・・・。)
一緒に合格して、2人でSクラスに入りたい・・・・!
カイジは心底そう願った。
一方平山は梅の間にて周りの人間を確かめていた。
(こん中で勝負強そうなのは・・・っと。)
1通り見回すと船井、山崎、・・・結構ツブは集まっている。
だが1番の問題はやはり試験官。
『番号札14、15、16番の方、梅の間となり、375号室へどうぞ!』
(・・・・きた・・・・!)
一緒に来るのは船井、濱口。
3人は順に375号室に入った。
140 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 22:46:46 ID:0exDsRkM
???「ようこそ・・・・!375号室へ・・・・!」
聴いた瞬間に分かった。宇海ではない・・・・!!
鷲巣「今回 試験官を務めさせていただく鷲巣巌だ・・・!」
濱口「鷲巣ってSクラスの・・・!」
船井「今回は生徒がやるんか・・・!?」
鷲巣「ふむ・・・、船井君、濱口君、平山君か。
ここでの競技はズバリダウト・・・!
最終的にあがれたもん勝ち・・・!」
141 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 23:06:20 ID:0exDsRkM
一応、ダウトとは↓↓
最初に全てのカードをそれぞれに分配する。
じゃんけんして勝った人から時計回りにカードを裏返しにして見えないように出していく。
1→2→3とだしていくが
自分が出す番になってそのカードが手に無かったときごまかしで別のカードを出す。
このごまかしに気が付いた人はその人に向かって「ダウト!」の声をかける。
ばれた人は今出ているカード全て回収。
逆に「ダウト!」の声がスカだったときはお手つきとしてその人が場のカードを回収する。
1番最初に手のカードを使いきったもん勝ち。
わしの名は‥‥
兵藤‥‥兵藤和尊だっ‥‥!
兵に佐藤‥‥伊藤の藤で‥‥兵藤‥‥
ちょっとおっちょこちょいなあなたが大好きです。
頑張って!
あ、とりあえず鉄板用意しときますねガラガラ
143 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 23:48:37 ID:0exDsRkM
すみません。追加です。
「ダウト!」が上手くいったときは声をかけた人から続行。
上手くいかなかったときは、普通どおり続行!
順番は鷲巣→船井→平山→濱口
配られたカードはジョーカー抜き1人13枚。
平山のカードは1 22 3 55 6 88 9 10 Q K
平山(まさか鷲巣と当たるとは・・・)
予定は少し崩れた・・・・!
平山(・・・よくあることだ。まだいける・・・!)
鷲巣「では、わしから・・・1、1枚」
船井「2、2枚。」
平山「(2枚?あいつもう2枚にぎりつぶしてたのか)3、2枚。」
濱口「4、1枚。」
このままいけば平山は7!しかし生憎7は手に無い・・・・!
平山(間を空けずに、自然にいこう・・・・!)
鷲巣「5、2枚」
船井「6、1枚。」
平山「7、1枚。」
鷲巣「平山君、それだ・・・・!ダウト・・・・!!」
平山(・・・・ぐっ・・・・)
鷲巣「む・・、スペードの8か・・・」
平山、カードの山を全て回収・・・!
結果、手のカードは20枚に・・・・!!
鷲巣「次はわしからじゃな。7、4枚・・・・!」
平山(ぐっ・・・・あいつ・・・・!)
鷲巣「カカカ。これで残りは6枚・・・!
そろそろあがりが見えてきそうじゃ!」
144 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 23:51:22 ID:0exDsRkM
8+0xfr6a
もうちょい書きたかったけど、眠いので失礼します。
明日頑張って書こうと思います!
そして引っ張り癖も頑張って治しますm(__)m
作品投下ありがとうございます。お疲れさまです。
平山を励ましたり、カイジが頼もしくなっていますね
平山の記憶力のよさが活かせるのか?
鷲巣様の豪運か。
ダウト勝負。明日を楽しみにしています。お休みなさい。
このメンバーでダウトって面白いなー
続きに大期待!
>>130>>135続き
そんな二人のやりとりには一瞥もくれず、ワシズは生徒会室に転がっている白球を拾いあげる。
ボールにはマジックで描かれた卑猥な落書き。
「野球部のワニ……鮫島の仕業ですね」
零がワシズの背後から声を掛ける。「こんな事をする奴はそうはいない上に、まずグラウンドからここまで届かないだろうし……」
「宇海……何故ワシに注意喚起をしなかった……?キサマ、ボールの飛来に気付いていたのだろう……」
「いやだなあ……いつもオレに悪辣さ老獪さが足りないって言ってるのは会長じゃないですか」
睨め着けるワシズの鋭い眼光に臆することもなく、爽やかすぎる程爽やかな笑顔で零は答える。
「ふん……まあ良い。ワシは出掛けるっ……!」
「どこへです……?」
「分かっているのだろう、宇海……」
「さあ……」
どうやらこの零という男はワシズが思っていた以上に喰えぬ男のようだ。
「野球部のワニとやらには制裁を与えてやらんとな……。このワシ自ら手を下してやるのだ有難く思うが良い……」
カカカッと豪快に笑いワシズは生徒会室を後にした。
…………褌一丁で。
「あのまんまの格好でいっちゃったよ……!!?」
「まあ、面白そうだからいいんじゃねえの……?」
「それもそうですね……」
「まさかの山口の三連荘ツッコミオチかよ……」
ラストの4人の台詞 山口→板倉→零→平山でおk?
しかしドリキン学園の生徒及び生徒会役員って、個性的っていうか
一筋縄でいかないヤツらが多過ぎww
ワシズさま〜
…………褌一丁は…恥ずかしいです。せめて何かお召し物を…
制裁 が楽しみ♪
>>148おK
地の文挟んだらもたついた感じになったんで省いたんだけど、伝わって良かったよ
2ch福本SSスレまとめサイト
http://wiki.livedoor.jp/fkmtss/d/ すこしWikiの書き方わかったから作ってみた。
ある程度まとめてから出そうと思ったけど疲れたから皆に任せる。
細かい設定とかルールとかデザインとかも自由にしてほしいのでパスワード教えます。
ID・fkmtss パスワード・2247856 よろしくね。
さて。
優秀な人材を育成、選抜する事を目的とし、弱肉強食を理念とし、真社会性ヒエラルキーを布くこのドリキン学園にも女生徒は、いる。
非常に少数ではあるが、いることはいる。
生徒会長がフン一であったり、
刃傷沙汰が日常の茶飯事を通り越して日常の些事であったり、
校庭の隅に腕の二本だけを残して埋められている可哀想な生徒がいたり、
と、こんなに殺伐とした学校であっても女子同士の会話というものは余所と大して変わらない。
……恋バナであるっ……!
まさに今、坂崎美心、伊藤美緒、西尾の三人が放課後の教室で恋バナに花を咲かせているようだ。
「今度の日曜日美心カイジくんとデートなんだっ☆」
「そういえば……西尾さんはどうなの?佐原くんとは……」
「え〜〜?どうって〜〜?」
「とぼけなくったていいでしょ……なんだかお昼休みいいかんじだったじゃない……?」
「あれは〜〜家庭科部で作りすぎちゃった大福を食べてもらってただけで〜〜」
「デートには美心のお手製サンドイッチ持ってくんだっ☆」
「美緒ちゃんこそどうなの〜〜?森田くんとは〜〜?」
「うん……実は告ろうかな……ってちょっと思ってて……」
「本当〜〜?応援するよ〜〜」
「美心はカイジくん一筋なんだからっ☆」
女三人寄れば姦しいとはよくいったものである。
しかし、いっそ清々しい程の美心のKYっぷりと二人のスルーっぷりだが、まあ女同士の会話というものはこんなものなのかもしれない。
「ねえ〜〜恋の吊り橋理論って知ってる〜〜?」
「何っ何それっ!?」
(美心ちゃんの喰い付きハンパないわ……)
どうやら女子の会話は汲めども尽きそうにないようだ。
女子の心情まで描写するこの作者…
ドリキン学園作者… 何者っ!!!
凄すぎる…
ダウトさんの続きが楽しみです
ダウトの続きが楽しみ。6枚と喜んでいる 鷲巣様だけど、
どうなるかな?平山の記憶術を活かす作戦はあるのか?
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 序章〉
「ハーーイ! ブラザー&シスター♪ ギャンブル試験が始まるよっ……! ヤァーーーッ!」
快晴の校庭内に、放送部長である城山小太郎のキンキン声が響きわたる。壇上中央の彼は異様な程のハイテンションだ。
「さあっ! 優しいボクが一年生キミ達の為にルールの説明をしてあげるからねっ! 耳の穴かっっぽじってよ〜〜く聞くんだよっ……!」
今日はドリームキングダム学園ギャンブル試験の日である。
この試験、クリアすれば得る……リングッ……!
リングは学園内でのみ使用可能な金券に替えることができる……。
購買で……学食で……。それだけではない……。単位……出席日数……内申……テストの点数……。
この金券は『学園内のもの』でさえあれ何でも……『買う』ことができるっ……!
それぞれの『価格』は相応に準じてはいるが……。使用方法に一切の制限なしっ……!
「モチロン参加不参加は個人の自由っ……! 大なり小なり身の危険が伴うからねえっ……!
バット万が一の怪我の時もノープロブレムだよっ♪ ウチには優秀な保険委員がいるからねっ……! いざという時は頼むよ沙織っ……!」
「……城山くん……」
「んっん〜♪ なんだい、沙織……?」
「次にもし……私のこと名前で呼んだら……容赦なく訴えるわよ……」
まるで、どこぞの修羅場でも潜って来たかのような、銃創の一つもあってもおかしくないような、田中の……田中さんの迫力。
>田中の……田中さんの迫力。
言い直すほどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
保険委員 … 保健委員じゃないんだ…
坊ちゃんの「手厚い保障」思い出したw
連載作品ふえてきたなー。楽しい
スレの一番初めまで遡って、一番面白い作品てなに?
それは人によって千差万別だよ
好みって言うものがあるからね
おう、保健委員だった!恥ずかしっ!
見せ場を作った負傷者にお金が渡されるから、
保険委員だと… 違和感無い…
田中沙織(×保険委員○保健委員)の重い一言に身を竦ませていた小太郎だったが、すぐに気を取り直す。どうやら立ち直りだけは早い男のようだ。
「試験に参加してもらう前に、ブラザー達にはこのゲームをクリアしてもらうよっ……! ヤァーーーッ!」
小太郎が身を引くと、壇上に姿を現したのは後藤利根雄。……ドリキン学園教頭である。
後藤は壇上中央に設置された、顕微鏡のような物とマイクが備えつけられている台の前まで進む。そして、ポケットから一振りのサイコロを取り出した。
傍らに控えていた黒服に後藤が何やら目配すると、応じて黒服が手中のリモコンを操作した。
それに連動するように、壇上に設置された液晶画面に映し出されたのは……一つの丼……。
どうやら台の上に在った顕微鏡に似たそれは、カメラであるらしかった。
ざわ……ざわ……とどよめく校庭。しかし。
「何、ゲームは至って簡単……」後藤はそんな生徒達の動揺など意にも介さず説明を始める。「ここにあるサイコロをこうして丼に入れる……!」
言いながら後藤は台上に置かれた丼にサイを投げ入れる。すると先の液晶画面に、丼とサイコロの映像が流された。
……出目は、一。
「どれ……。もう一度振ってみよう」
そう言って後藤の右手が再びサイを振る。出目はまたも、一。
三度それが繰り返されて、同じように一の目が映し出される。
「もう一度……」
四度サイが振られる。しかし今回はサイの出目が画面上に映し出されるよりも早く丼に蓋がされてしまう。
「さて……」生徒達の頭上から発せられた大量の“?”により覆い尽くされる校庭「さてさて……」
「ここで質問(クエスチョン)だ……!!」
>>163 本編みたいだ。バトルロイヤルにも後藤さん登場してるし、
リンクしてるみたいで、凄いッ!!
>>163ちょい修正
田中沙織(×保険委員○保健委員)の重い一言に身を竦ませていた小太郎だったが、すぐに気を取り直す。どうやら立ち直りだけは早い男のようだ。
「試験に参加してもらう前に、ブラザー達にはこのゲームをクリアしてもらうよっ……! ヤァーーーッ!」
小太郎が身を引くと、壇上に姿を現したのは後藤利根雄。……ドリキン学園教頭である。
後藤は壇上中央に設置された、顕微鏡のような物とマイクが備えつけられている台の前まで進む。そして、ポケットから一振りのサイコロを取り出した。
傍らに控えていた黒服に後藤が何やら目配すると、応じて黒服が手中のリモコンを操作した。
それに連動するように、壇上に設置された液晶画面に映し出されたのは……一つの丼……。
どうやら台の上に在った顕微鏡に似たそれは、カメラであるらしかった。
ざわ……ざわ……とどよめく校庭。しかし。
「何、ゲームは至って簡単……」後藤はそんな生徒達の動揺など意にも介さず説明を始める。「ここにあるサイコロをこうして丼に入れる……!」
言いながら後藤は台上に置かれた丼にサイを投げ入れる。すると先の液晶画面に、丼とサイコロの映像が流された。
……出目は、一。
唐突にすぎる。生徒達は呆気にとられていた。それは当然といえば余りに当然といえるリアクションであったが。
「このようにサイの目の映像が画面に流れる仕掛けだ……!」
映像を確認するように半身を返し、後藤は言う。
「どれ……。もう一度振ってみよう」
そう言って後藤の右手が再びサイを振る。出目はまたも、一。
三度それが繰り返されて、同じように一の目が映し出される。
「もう一度……」
四度サイが振られる。しかし今回はサイの出目が画面上に映し出されるよりも早く丼に蓋がされてしまう。
「さて……」生徒達の頭上から発せられた大量の“?”により覆い尽くされる校庭「さてさて……」
「ここで質問(クエスチョン)だ……!!」
曰く。
蓋を被せたから後藤本人にも分からないというサイの目を直感と観察で当てろ、と……。
後藤はざわつく生徒達に後ろを見るように指示する。
そこにあったのは、1〜6までの巨大サイコロとサークル。
「このサークルに……各々の判断で入ってもらう……!それだけ……!」
茫然自失といった体の生徒達をよそに、後藤は笑って言う。
「つまり……確立1/6の、サイの目当ゲーム!」
おい、と後藤が黒服に呼びかけると、黒服は再びリモコンを操作する。そして姿を現したのは……。
「本物の鉄球を用意した・・!」にべもなく後藤は言い放った。
そう……姿を現したのは鉄球……。サークル上部の巨大サイコロの、さらに上……。
セットされている……!大の大人が五人掛かりでなければ腕を回せぬ程の大きさの……鉄球っ……!!
生徒達は顔面を蒼白に染め……。後に混乱……!動揺……!
後藤の指示を受けた黒服が手元のボタンを押すと……鉄球が落下っ……!!
その威力たるや……コンクリートの地を割り砕く程……!!
校庭を恐怖が支配するっ……!
ククク……、と後藤は愉快気に笑った。
「安心しろ……!目さえ当てれば鉄球が落ちることはない……!」
恐慌状態の生徒達を尻目に。
「さあ行けっ……!好きなサークルに……!」
後藤は宣言する。こうして……。
ギャンブル
鉄球 賭 博 の幕が開かれたっ……!
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 序章・終〉
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 鉄球賭博の章(仮)〉に続くかもしれない……
167 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 12:54:51 ID:jF5nrovv
8+0xfr6a
現在、平山の手カード
11 222 33 4 55 66 888 9 10 QQ K
平山(鷲巣は残り6枚・・・・。
最悪なパターンは自分の順のカードを4,2と持っての速攻上がり・・・。)
鷲巣ならありえるかもしれない・・・・!
だったら・・・!
船井「8、1枚。」
平山「ダウト・・・!」
カードは8・・・! 平山、これで+5枚。
平山(なるべく多くのカードを握りつぶそう・・・!
チャンスが来たら鷲巣にダウトをかける・・・・!)
平山「9、1枚。」
濱口「10、2枚。」
鷲巣「(キキキキ、平山君はもう死んだのう。)J、4枚・・・・!」
船井「(・・・・ぐっ・・・・!普通そんなにカード重ねるかぁ!?
やっぱり半端ねえ。鷲巣の豪運・・・・!)Q、1枚。」
平山「K、1枚。」
濱口「1、1枚。」
鷲巣「2、2枚」
平山「(来た・・・・!)ダウト!!」
鷲巣「(コココ。)ふむ。確かに・・・・。」
鷲巣、手持ちカード、12枚に・・・!
168 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 13:05:35 ID:jF5nrovv
カイジ(なんだかよくない予感がする・・・!
Bはまだ全然呼ばれないし、梅の間に行ってみよう・・・。)
カイジが行くと梅の間前には簡易な受付が設置してあり、
田中、西尾が受付を行っていた。
沙織「Sクラス試験No.Bの伊藤様ですね。ご用件は?」
カイジ「あの、応援とかの形でさ、
試験会場に受験生以外が入ることってできんの?」
沙織「教員の方なら許可されておりますが、一般生徒様、保護者様は
申し訳ありませんが、ご遠慮させていただきます。」
カイジ「じゃさ、試験中の面会ってのは?」
沙織「そちらも申し訳ありませんが、一般の生徒様には・・・。」
カイジ「頼む・・・!緊急なんだ!!」
???「いいじゃねえか、許してやれよ。」
カイジが後ろを振り向くと先輩、森田鉄雄がいた。
森田「黒服を見張りにつけるってことでさ、特別に許してやれよ。」
沙織「(森田くんだ・・・。)分かりました。少々お待ちください。」
カイジ(なんで こいつ俺のこと庇うんだ?)
森田「多分だが平山だろ、面会相手。」
カイジ「(・・・うっ・・・。)ああ。」
森田「あいつ見た目がなんとなく、俺の尊敬してる人に似てるんだ。」
沙織「許可が下りました。伊藤様、376号室へどうぞ。」
169 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 13:15:56 ID:CPzE4nIN
ドリームキングダム作者さま、
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 序章・終〉 投下ありがとうございました。
ふんどし1丁のワシズさまと、腹黒い板倉さんに会いたいので
ぜひ、〈ドリキン学園ギャンブル試験編 鉄球賭博の章(仮)〉をお願いします。
wikiにまとめてみた… 不備があるかもしれないから誰か見直して下さい。
ダウトキター−ーー
平山がんばれッ!!! 森田の台詞♥ 銀さん・・・・
171 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 14:16:15 ID:jF5nrovv
カイジ「なんか知らんけどありがとう、森田、恩にきるよ。」
カイジ(宇海と当たらなかったら平山はどうする・・・・!?
多分まだ頼る・・・・!己の能力に・・・!確率論に・・・・!
駄目だそれじゃぁ!十中八九負ける・・・!
普段のギャンブルの常識が全く効かない・・・・!
それが鷲巣、アカギだ・・・・!そしてさっき予感が走った・・・・!
平山と戦っているのは宇海じゃない・・・・・!)
・
・
・
376号室は試験会場だという375号室の隣室だった。
黒服が1人おり、しばらく待つと、黒服がもう1人平山を連れてやってきた。
平山「カイジ、どうしたってんだ?
試験中にこんなことしてると周りから怪しまれるぞ。」
カイジ「平山、答えてくれ、赤か、黒か、青か・・・。」
それは5日間の間に決めた暗号だった。
アカギと当たれば赤。鷲巣と当たれば黒。宇海と当たれば青・・・。
平山「・・・・黒だ・・・・。」
カイジ「(・・・やっぱり・・・・!)じゃあXかUかNか」
これもまた暗号・・・!
ダウト・・・U。ババ抜き・・・N。他の何か・・・Xである。
平山「Uだ。」
カイジ「役は?(戦略は?)」
平山「K-1・・・!BH。(カードを占めて周りにダウトをかける。
カード枚数 現在28枚。)」
カイジ「ばか・・・!やっぱり頼っていたな・・・!C(確率論)に・・・・!
確かにBE(25枚)以上持っていたら、かなり心強い・・・・!
だがその分、自分の勝ちを遅くしていることがなぜ分からない!?
それは青だ・・・・!青(宇海)の戦略・・・・!
黒(鷲巣)には効かない。全く効力を示さない・・・・・!
いくらお前がその記憶力を完璧に駆使しても、
それでも勝てない・・・・!それが黒(鷲巣)、赤(アカギ)だ・・・・!
勝ちたければ、飛べ・・・!飛び込め・・・・!
ギャンブルの川に・・・・!そうしてから自身の流れをつかめ・・・・!
そんなんじゃ怖がって手足を縮めた亀と一緒だ・・・・!」
172 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 14:40:54 ID:jF5nrovv
黒服「面会時間終了!! 平山は375号室へ!
伊藤は3階を出て、放送がかかるまで待機すること!!」
カイジ「いいな! 平山!!
勝負に出ろ・・・・! 理屈は一切捨てちまえよ!」
平山「・・・・カイジ・・・・。」
黒服に引っ張られながら伊藤は出て行った。
平山の頭の中ではカイジの言葉が旋回していた。
平山(いけねぇ。俺寝ぼけてやがる・・・・。)
黒服「あまり待たせるな!お前も行くぞ!!」
173 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 15:06:36 ID:jF5nrovv
・
・
・
鷲巣「済んだかね? 平山君。では再開しよう。」
現在 濱口:7枚 船井:4枚 鷲巣:10枚 平山:28枚
平山手持ちカード
111 2222 33 44 55 66 7777 8888 9 10 QQ K
場には3枚カードが出ている。
遅れをとっているにも関わらず鷲巣は余裕だった。
鷲巣「平山君が2からじゃ。」
平山「(・・・・・。)2、2枚。」
濱口「3、1枚。」
鷲巣「4、1枚。」
船井「(もうすぐあがれる。) 5、1枚。」
濱口「7、1枚。」
鷲巣「8、1枚。」
平山「ダウト!」
鷲巣、+10枚。
平山「8、4枚。」
濱口「9、1枚。」
鷲巣「10、2枚。」
船井「J、2枚。」
濱口「だ、ダウト!」
確かに当たった!船井、+9枚。
しかし
濱口「J、2枚。」
鷲巣「ダウト!」
濱口もまた5、7をごまかし+2枚。
鷲巣「J、3枚!」
現在 濱口:4枚 船井:9枚 鷲巣:17枚 平山:22枚
174 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 15:45:09 ID:jF5nrovv
すみません(^^;)平山抜かしましたね。平山、6、2枚です。
現在 濱口:4枚 船井:9枚 鷲巣:17枚 平山:20枚
こんがらがるので カットしながら行きます。
平山(濱口の手に7・・・・?)
・
・
・
濱口「5、1枚」
鷲巣「6、2枚。」
船井「7、2枚」
7は平山が独占しているカード・・・・!
平山「(まだ、行かない・・・・!時が来るまでは我慢だ・・・・!)
8、4枚。」
濱口「9、2枚。」
平山「いきたくなるよな・・・。」
濱口「・・・えっ・・・?」
平山「さっき1 1枚だして 後3枚、トップだもんな。
だが、ダウト・・・!!」
濱口の出したカードは、7、9・・・!
濱口が9を持っている可能性・・・、それは十分にあった・・・・!
現に濱口は9を1枚持っていた・・・・!
ではなぜ平山はダウトをかけにいったか・・・!?
それは濱口の欲・・・・!人間の欲を利用したもの・・・・!
この中で最も合格の可能性が薄いのは自分・・・・!
濱口もその辺は理解しており、試験は受けるがSクラスなんて夢のまた夢・・・・!
そう思っていた・・・・!
しかし、残り3枚でトップという圧倒的有利を築き、欲が出た・・・・!
いけるかもしれない・・・・!
もしかしたら自分が全校の憧れ・・・・Sクラスに・・・・!
だが、上手い具合にダウトがかからない限り
自分が7を使うチャンスなんて無い・・・・!
まさに7は濱口にとって足枷・・・・!
合格の道をふさぐ最悪のカード・・・!
濱口の手に7があるのを見て平山はすぐさま予想した・・・・!
次に2枚以上、または別の人に独占されたカードを濱口が出すとき、
それは繰り出される・・・!
そして己のその考えに賭けたのである・・・・・!
濱口、+18枚・・・!
175 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 16:18:20 ID:jF5nrovv
平山(当分、濱口は大丈夫だ・・・!)
平山「9、1枚・・・!」
・
・
・
鷲巣「2、1枚。」
鷲巣はさっき2を2枚出し、平山は2を2枚持っている・・・!
平山(ここでかけようと思っていたが、やめておこう。)
鷲巣殺しは後・・・・!それよりも先に次に上がりそうな船井・・・!
船井残り6枚・・・!
船井「3、2枚。」
濱口「ダウト!」
船井「何のことや? この1枚に何か問題でもあるんか??」
濱口「えっ!?(確かこいつ2枚って・・・!)」
船井「お手つきやのう・・・。濱口はん、+7枚や!」
あまりにも鮮やか過ぎて大抵の者が見逃したが平山は見た・・・・!
1枚のカードが船井の袖へと入れられていくのが・・・・!
平山(なるほど、有効な手だ!)
この手ならもしこっちが船井の袖の中のカードを押さえても
使っていなかっただとか、言い訳してそのまま続行!
また、現場を押さえたとしても
1枚出そうとしたのに間違えたから戻していたとか言って確かに行われていた
イカサマがそのまま闇に葬られるだろう。
176 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 16:30:17 ID:jF5nrovv
平山(つまり、どうあがいても奴のイカサマはおさえられないわけだ・・・!)
その上 船井がイカサマらしきことをしたのは本日これが初めだった・・・・!
平山(だが、何か絶対方法があるはずだ・・・・!)
・
・
・
鷲巣「10、2枚。」
平山(・・・・待てよ!? 1つだけある・・・・!)
船井「Q、3枚。」
平山「3枚だな?」
船井「・・・あ?」
バミィ・・・!!
平山は限度いっぱいの力で船井のカードの山に置いた右手を叩いた。
平山「ダウト・・・・!」
叩かれた状態でカードを袖に戻すことができずに、船井、+13枚・・・!
177 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 16:32:48 ID:jF5nrovv
またミスりました>< 船井、QでなくJです!
ちなみにJは3枚ダウトをかけられた濱口が持っている・・・!
と平山は考えております・・・・!
178 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 16:35:19 ID:jF5nrovv
それともう1つ!濱口が処理したかったのは6ですね。
7は平山が独占しておりますから><
大事なシーンでミスりまくって申し訳ないですorz
179 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 17:05:46 ID:jF5nrovv
現在の手持ちカード
濱口:21枚 船井:14枚 鷲巣:6枚 平山:11枚
平山、手持ちのカード
11 66 7777 10 QQ
平山「(鷲巣が地味に追い上げてる。そろそろ何か手を考えなきゃ。
ってか次 俺Jかよ。3枚独占の濱口にダウトかけられる。)
J、1枚。」
平山、2をチョイス・・・!
意外にも誰からもダウトはかからなかった。
平山(さっきの今で怖気づいてんのか? 濱口。)
・
・
・
鷲巣「4、1枚。」
ゲームを進めながら平山は1つ考えた。
いくら豪運鷲巣とはいえ、そんなに何回も自分に都合のいいカードが入るだろうか?
平山(ダウトのかけようによってこっちが独占しているカードが鷲巣に回ってきたときは
普通にかけたが、それ以外の時は不気味でかけられなかった・・・。)
それは1番最初の鷲巣のダウト、7の4枚だしから来ている不気味さ・・・。
平山(だが、その7も本来 鷲巣の出すカードでなかった・・・。)
船井「5、1枚」
考えた結果・・・・!
平山「(鷲巣も通している・・・・!自分にとって都合の悪いカードを
タイミングを見計らっては・・・・!)6、2枚」
濱口「7、1枚。」
平山「ダウト! 7、4枚!」
これにて平山、鷲巣と同点・・・・!
濱口、+9枚・・・!
濱口(泣きたくなってきた・・・・。)
平山(勝てるかも・・・・!いや、勝てる・・・・!)
平山の記憶力が活かせそうなダウトで、
あえて勝負にでるのか。
>>勝ちたければ、飛べ・・・!飛び込め・・・・!
ギャンブルの川に・・・・!そうしてから自身の流れをつかめ・・・
船井とか(にくったらしい)特徴でてるなぁ。 失礼
181 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 18:10:59 ID:jF5nrovv
平山がチョイスしたのは2でなくて10ですね
他に矛盾点があったらお願いですから遠慮なく言ってください。
平山、手持ちのカード
11 QQ
・
・
・
鷲巣「9、1枚」
濱口「ダウト!9、4枚!」
なんとここにきて鷲巣、+6枚・・・!
平山(濱口にダウトをかければ、やつは+9枚で27枚!
独占しているカードの量も半端無くなる・・・・!
そしてダウトをかけだす・・・・!最後の悪あがきに・・・・!)
濱口は船井にもダウトをかけ、船井、+6枚・・・!
平山「1、2枚!(どんなに濱口や船井がダウトをかけようと、
おれはこのQを2回、無理に通さねばなるまい・・・。)」
・
船井「4、1枚。」
平山「5、1枚。」
182 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 19:10:57 ID:jF5nrovv
平山(・・・・抜けるか!?)
そう、なんと潜り抜けたのである!
平山(だったらもう1回、最後の賭けに出る・・・!
今までの中で最も厳しいがいくしかない・・・!
でないとあんたには到底 届かないだろ?鷲巣・・・!)
濱口「6、2枚。」
鷲巣「7、1枚。」
平山「・・・ダウト!」
鷲巣殺しの最後の賭け・・・・!
それはいたって単純なものだった・・・!
というのは、次の7で、鷲巣が何枚を出そうと、ダウトをかける・・・!
それによって自分のカードが7であるということをより、
真実味まして見せかけようというのだ・・・!
もちろん鷲巣が7を持っている可能性は十分にある・・・・!
平山(カイジにゲキを飛ばされた瞬間から俺の確率論なんざ
捨てちまった・・・・! 頼む・・・・!7以外・・・!
来い・・・・! 7以外・・・・!)
緊張した手で平山はカードをめくった・・・・。
平山(カードは・・・・!?)
・・・・・スペードの10・・・・・!
平山「(・・・・くぁ、勝ったぁ・・・・。)7!! 7、1枚!!!」
圧倒された濱口、船井、鷲巣にダウトをかけられる力は無かった・・・!
平山(勝った>< 今度こそ本当の勝ちだ・・・・!)
黒服「では、平山君。これを持ってご退場お願いします。
船井君、濱口君もご退場を・・・・。」
平山は星を1つ渡され、退場
黒服「合格者の証明に使うことがあるかもしれませんのでお持ちください。」
平山(カイジ、お前も頑張れよ・・・・!)
とにかく平山は合格・・・・!
後はカイジを応援だった・・・・!
183 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/17(土) 19:15:27 ID:jF5nrovv
カイジ編はまた次の機械に書きます。
明日、書けるといいなあ・・・・(´`;)
8+0xfr6a さん、作品投下ありがとうございました。
平山が合格できて良かった・・・
自分の得意技を捨てて、川に飛び込んだ成果があった。
合格証が ☆ なんだ ♪さすが福本SS勝利の証は ☆マーク!!
つぎはカイジだ。誰とあたるんだろう?アカギ?宇海?NなのかXなのか?
カイジ編を楽しみに待っています。
8+0xfr6a さん、wikiに挙げたいので
題名をつけていただけませんか?
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 鉄球賭博の章〉
ざわ・・・ざわ・・・
・・・ざわ・・・ざわ・・・
「おいおい……!」
「冗談じゃねえぞ!」
「目を外したら要するに……」
「死……!」
「死ぬ……って事じゃねえか……!」
ざわ・・・ざわ・・・
・・・ざわ・・・ざわ・・・
「出来るか……!そんな事……!」
生徒の一人が喰ってかかるが、それを一笑に付して後藤が答える。
「なお……今回は特別ボーナス…。目は当てられなくても……サークルの入ることが出来た者には……
その度胸に免じ本ギャンブル試験への参加を許そう……」壇上より教え子らを睥睨する後藤。「つまり……。」
「当たり……と一緒という事だ……!出血大サービス!」
ドリキン学園ギャンブル試験編
キターーーー!!!!!!!
188 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 22:17:02 ID:AlJz00es
喧騒と憶測が校庭内を飛び交い渦を巻く。
しかし流石はドリキン学園生徒である。その渦中に於いても幾名かは冷静に状況を判断し、動く。
彼らはバラバラにサークル内に入ると、鉄柵に体を寄せるようにして座り込んだ。
平山は考えていた。
余興や遊びで命や体を張ったりできるものか……と一旦は校庭を去ろうとしていたのだが、サークルの中に宇海零の姿を発見し思い留まったのだった。
平山の知る限り、零は運否天賦で命を張るような男ではない。ならば。
あるのだろう。何らかの『答え』が。つまり、これはギャンブルというより学園側が用意した『答え』を導き出す為の試験ではなかろうか。
ではその『答え』とは何か?
考える。これが『理』の範疇であるのなら、自分にも分かる筈だ。
思考の延長の先に。ロジックを積み重ねた上に。そこに在る『理』が、『答え』だ。
そして平山は記憶を辿る。
……後藤……サイコロ……丼……映像……言葉……
……サークルの入ることが出来た者には……当たりと一緒という事だ……
……バラバラに……鉄柵に体を寄せるようにして屈み込んで……
……『理』……零……
(そういうことかよ……)
ニヤリと平山は笑った。分かってしまいさえすれば、至極単純な話なのだ。
どのサイコロの下だろうと同じ事である。取り敢えず零と同じ2の目のサークルを選んで入る。
「平山……」
零が驚いたように目を見張って平山の顔を見上げた。意外だったのだろう。
そのリアクションになんだか微妙な気持ちになった平山だったが、零の隣に腰掛て膝を抱えた。
平山、大丈夫?
最近大家族スレもここも盛り上がっててよい感じ。
この調子で大先生にも頑張ってもらいところだ。
上を見ると黒々とした鉄球……。下を見ればひび割れたコンクリート……。
いざこうしてみると……結構これは怖いかもしれない……。とういか、怖い……。うん、怖いな、これ……。
かといって「やっぱやめます」とか恥ずすぎんだろ……。そんなん絶対からかわれるし……ビビリとか、ヘタレとか、ダメギとか……。
でも、零もいるし……。大丈夫……だろう……。
六分の五で命を落とすようなギャンブルなど……それこそ運を天に任せて命を賭ける真似など、そもそも成り立つものか……。
これは……『そういうギャンブル』ではないのだから……。安全……な筈、だ……。
膝に顔を埋め平山が一人煩悶していると、いつの間にやら周囲がざわざわと騒がしい。
顔をあげて見れば。
4の目のサークルの中央に。
赤木しげるが。
――理外の男が。
――埒外の男が。
立っていた。
相変わらず無茶苦茶な男だ。いや。別段無茶ということもないのだろう。
アカギにとってこの程度のことは。死など。仮に死ぬことになったとしても、矢張りそれは大したことではないのだろう。
解せない。解けない。解らない。いくら思考を延長しようとも、いくらロジックを積み重ねようとも――理解できない。
「ちょっとアカギ……何してんだよ危ないから座れって……」
零が慌てた様子で忠告しているが、無駄なことだと平山は思う。アカギが他人の意見など容れるものか、と。
あれは――。
涅槃を抱きながら生きているような男なのだから。
こちら側の理と解の外に独り立つ人間なのだから。
彼岸の人間には此岸の言葉は伝わらないのだから。
だから、誰が何を言ったところで恐らく――無駄なのだ。
「いいんだこれで……」涼しい顔で命を賭けて「5/6のロシアンルーレット……面白い……」零の忠告をあっさりとアカギは流す。
「狂気の沙汰ほど……面白い……」
そう言ってアカギはククク、と。
――嗤った。
〈おまけ?〉
暫く考えた後、結論を導きだした伊藤開司は適当なサークルを選び、そこに入る。
サークルの内には同級生の宇海零がいた。
零とは特に親しい訳ではないが、かといって別段仲が悪いということもない。ただの、同級生である。それだけの関係性。
なんとなく、零とは世界が違うような気がしている。尤も、それは開司の手前勝手な思い込みに過ぎないのかもしれない。
開司は零のことは何も知らないのだ。
「やあ、カイジ。いらっしゃい」
「何?ここ、お前んち……?」
零の冗談を軽く受けて、零の右隣に座る。
そう。別に仲が悪い訳では――ないのだ。
ふ、と零が顔を上げて入り口の方向に顔を向けた。開司も半ばつられるような形でその視線の先を辿る。
「平山……」
零が驚いたように呟いた。
どうやら零の顔見知りのようだ。恐らく零と同じ生徒会の役員か何かなのだろう。
平山と呼ばれた生徒は無言のまま、零の左隣に座った。随分と余裕のない表情をしている。
開司が交互に二人の様子を窺っていると、にわかに周囲が騒がしくなった。
見れば4の目のサークルの中央に髪の白い生徒が立っていた。
あいつは確か――赤木しげる――といったか。
クラスが違うからよくは知らないが、数人の先輩ボコッたという噂は開司も耳にしていた。
「ちょっとアカギ……何してんだよ危ないから座れって……」
零が慌てた様子で忠告している。律儀な男だ。
そして、それを複雑な面持ちで眺めている平山とかいう奴。なんだか凡庸な男だ。
「いいんだこれで……5/6のロシアンルーレット……面白い……狂気の沙汰ほど……面白い……」
くつくつと笑って赤木は答えた。こちらは無茶苦茶な男である。
カイジ登場!!! 役者は揃った?
アカギ…
この良い流れで大先生が頑張ってくれれば最高
よしウィキにあげてくる
ダウト編をまとめました。作品中作者さんが指摘された誤りは直しました。
すみませんが、題名などお願いします。
「タ〜イムア〜〜ップ! ヤアーーーーッ! さあさあっお待ちかねの答え合わせだよ〜〜♪」
後藤が丼の蓋を外す。
画面が砂嵐に切り替わり、新たに映し出される丼とサイコロ。こちらは正真正銘後藤の振ったサイである。
そしてその目は……四……。
「サイの目は4っ……よって落下!それ以外の目は!」
後藤の宣言を受けて五つの鉄球が落下っ……!落下するっ……!!
ガララララッガラガララゴオオオッ
ドシッ・・・!!!
超重量の黒い塊は轟音と共に地へ向けて放たれ、爆音と共にコンクリートを破壊した。
しかしサークル内の生徒達は無傷。無事。
そう、分かってしまいさえすれば至極単純な話なのだ。
サークルの隙間に鉄球は届かない。エリアの外側に鉄球は届かない。
ならばサイの目など関係ない。
後藤の言質通り、サークルに入れば合格なのだから。
つまりこれは度胸勝負などではないし、ましてや命を張る必要など皆無なのだ。
(*映像トリック云々については文章で再現するのが難しかったので割愛。やたら長くなってしまうし)
カラカラと鉄球が巻き上げられる。
ともあれ自分はこの試験にクリアしたのだ。もうここに用はない。サークルを後にしようと平山が立ち上がった。
その時。
鉄球を吊り下げていた鎖が唐突に――千切れた。
ガラララッ!
ゴツンッ!
ズボリッ!
鎖から放たれ落下した鉄球は、真下に居た平山を直撃した。
哀れ平山は両の腕だけを残しコンクリートの隙間にその身を埋める羽目となり。
「な ん で だーーっ!!!」
いつの間にか出現した山口による渾身の突っ込みが快晴の校庭に響き渡った。
「さ〜っすがゆきタン♪ 期待を裏切らないよねえ〜〜」
しかし突っ込みにかける山口の執念には頭が下がる。
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 鉄球賭博の章・終〉
〈ドリキン学園ギャンブル試験編 ジャックの章(仮)〉に続くような気もしたけど……
内容は面白くもないし、文章は稚拙だし、これ以上レス消費するのも申しわけないし、このまま消えた方が良いと思うのだった。
ウィキの人ありがとう。ピューーー
ジャックの章も読みたい。
よくこんだけ色々書けるなwすごいぞ。
ゆきタン♪ って…馴れ馴れしすぎるぞ小太郎ww
保守う〜〜
いやね、保守は任せろなんて言ってたけどさ、コンスタントに書き込みがあってさ、なかなか保守る隙がなくてさ〜〜
保守
204 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 20:07:50 ID:EFhUomlN
あげ
過疎らないでぇーーー!!
【011】
自分が何処にいるのか、開司は見失っていた。
低層ビル。その屋上に立つ人影。
何だか壊れたみたいに音階の定まらない動物たちの声が聞こえる。
にゃお。にゃお。にゃお。
「涯っ…!」
零が叫んだ。零の視線は屋上の人物を捉えている。
火傷痕の顔の少年は無表情に脚下を見下ろしていた。
零は勢いよく赤木の方に顔を向ける。赤木は動かなかった。開司の位置からは赤木が何を見ているのかよく判らない。
開司は赤木を捉えたままふらふらと前に出る。零はその前に少年――涯の方に向き直り、大きく脚を開いて立った。
「涯…話があるんだ」
そう言って数歩前に進んだ零は振り向いてもう一度赤木の様子を窺った。それでも赤木は止まっている。
その瞳に映った風景の中に多分零の姿はない。その視線はただ屋上の少年のみを捉えているようだった。
無反応な赤木を見限るように首を振り、零は降りて来いよともう一度叫んだ。しかし涯もまた応えなかった。
零は一度地面を蹴って、こっち見ろよと言った。ムキになっている。零は――。
――せめて視線が欲しいのか。
そう。涯はどれだけ零が大声を出そうと聞こえた素振りさえ見せない。ただ赤木を凝視して静止(とま)っているのだ。
他人の視線が欲しくなることもあるんだと、開司は初めて知った。
おい――零は更に前に出る。それでも涯の視線は零に向けられなかった。
ただ、その乾いた声だけは風に乗って開司まで届いた。
「生憎――忙しい…」
「忙しい…?」
そう忙しい――と涯は繰り返した。
「何偉そうなこと言ってるんだお前…。オレ達子供に忙しいもクソもあるか」
「子供か…。オレは――子供じゃない。子供の相手はできない」
「はあ〜?」
零は後ろで手を組み、そのまま反るようにした。
「なんだよその言い草は…。お前、オレと齢変わらないだろう。幼児の頃よく遊んだだろ。忘れたのかよ…。」
「旧歓楽街(ここ)で子供ってのは自分で餌が獲れない者のことだ」
会話というより涯は宣言しているようだった。会話の相手――零を見ていないからだ。
「エサ……?それは自活――経済的に自立するってことか…?子供の就労は禁止されているし、涯だって子供じゃないかっ…!」
「だから何だ…」
す、と顎を引く。レーザーポインターのように真っ直ぐの視線が零に照射される。
「何って――」
零はたじろいだようだった。どれだけ欲していたって視線を受けるのは苦手なのだと、開司は勝手に思った。
「児童とか未成年とか、そんな線引きはここにはない何だか知らないけどそれはアンタらの法律で決まってることだろ…。
オレには関係ない。ここではそんなモノは通用しない」
この少年には――籍がないのだ。
涯は見切ったように、くるりと身軽に背を向けた。
その足許に小動物が纏わりつく。
「悪いが子供の相手はできない」
涯がそう言い放った時。
「本当に――」
突如。赤木が声を発した。
「――本当に偉そうなことを言うな。零の知り合いは…」
涯の背中を睨みつけるようにして赤木はそう言った。
屋上の猫どもはその声に敏感に反応して、ぴたりと止まった。
開司は大きく息を吸った。
何だかどきどきする。赤木は決して大きな声を出した訳ではないのだけれど、その言葉はやけにはっきりと耳に届いたからだ。
涯は何も答えず、ただ静止した。
赤木はその背中を注視(みつめ)ながら言葉を繋いだ。
「子供と大人とどう違うのか――そんなことオレにも判らない…。オレにはどうでもいいことだ。
それに、慥(たし)かに餌が獲れるようになれば動物は一人前なのだろう…。だが――」
「オレ達は動物じゃない人間だ――なんてこと言うんじゃないんだろうな…?」
涯は背を向けたまま投げ捨てるように言った。
「ヒトも動物だ…。でも野生動物じゃない…」
「何だと…?」
「お前の言うのは野生動物の理屈だ…」
「野生――って何だ」
涯は己の肩越しに再度赤木を見た。
赤木の視線は涯の視線を跳ね返す。
赤木は静かに威嚇している。
「慥(たし)かにお前のいうように、オレ達は保護者めいた他者から援助を受けることで生きている。自分で餌は獲らない…」
「獲れない――だろう」
「獲らせている――という言い方だってできる。オレ達だってただ口を開けて餌を待ってるだけの白痴じゃないからな…。
雛鳥には雛鳥なりの知恵がいる」
「知恵…?」
「知恵さ…。最近では親鳥が必ず餌をくれる保障なんかない」
「愛情が足りないんだとか甘ったるいことを言う気か…?そんなもの――」
「動物の親が子供を育てるのは、愛情があるからじゃない」
赤木は涯の発言を妨げた。
「本能だ…。愛情って言葉は、ヒトは動物とは違うと思いたいがために作り出した便利な言葉さ――」
開司は目を瞠(みは)る。
――何を言ってる…?
赤木が別の世界の人間のように思えた。開司は愛情なんて言葉に就いて真剣に考えたことなどない。
だからそんなものがあろうとなかろうと知ったことではない。けれど。
人の目を見据えて堂々と話す赤木は――開司の許容範囲の外にある。
だからなんだという涯の声がする。
「なら自分で餌を獲れっ…」
獲れないルールなんだよと赤木は応えた。
「さっき零が言ってただろう…。枠の中で餌貰って生きるのも命懸けなんだ…。
安全な保護区で勝手に野生ごっこしているお前なんかに、枠の外からとやかく言われる筋はねえよ…」
「野生ごっこ――だと…?」
「そうだろ。じゃあ…尋(き)くが、お前はなんだって猫に餌なんかやっているんだ…」
弱者を保護しているつもりなのかと赤木は強い口調で言った。
「オ――オレが何をしようと勝手だろっ…!」
「ああ…勝手だ…。だがそれで偉そうなことを言うのは気に入らないな…。お前は、いつもそうやって猫に餌を与えてるんだろ…。
お前はお前の判断でそいつらを弱者と規定し、余計な世話を焼いているわけだ…。その段階でお前にオレ達を誹謗する権利はない。
本当の野生動物は生きるために生きることしかしない。無駄なことをすると死ぬからだ。施しなんかできるもんじゃない…。」
「施し――」
「そうだ…。お前が餌をやっているその猫は、お前に餌を貰えるという特殊な環境の中でそうして生きている…。
その猫どもは野生に送られたらほとんどが死ぬんだ。お前も――同じだ…」
涯は肩の力を抜いたようだった。手に持っていたものが落下し、その落下地点に何匹もの小動物が群がった。
わっ、京極伸行さんだ。待ってましたっ!!!!
涯も赤木も格好良ス…
213 :
京極伸行:2009/02/02(月) 21:44:33 ID:+Ej0yESi
どうも。
オマエ誰やねん?という方はまとめを。
まとめの方、乙であります。多謝。
いきなり11。
なぜならルー=ガルー本編のネタバレを防ぐ為。
零が一番原作キャラから遠い気がする。
この赤木はよく喋る。
全体的にセリフが厨っぽいのは、中学生せっていだからなのです。
では。
_ ヽ
‐''´ / ,、 .',
〃 /| / l |ヽ、 |
.,' ,ィ ムf / l .L 」 ,、 | 京極伸行さん………
|// _,,、v‐'l/ ij ', ┌-、 _ |
. ,' /| ./__,,r−、 u u ヽ|、-ヽ| ヽ | 優しいおじさん…
|/ |/l(_ ヾ、 〃 `)| |-‐ 、 |
. l.(´ O ) ;; 、 O )| |ニヽ ヽ|
l..ヽ、 r-/..:: ι┐ rl'´ |.| -、| ..l l 上手な感想が書けないし……
.l;;;;..`/..::::::::: u し'/ .l.|__,ノ / l、 請求もしないけど……
l (__:::::::::::u::`) /_ ||-- '′ ヽ、 新しいお話面白かったです……!
l r‐---‐-−-〜'´__`l | lヽ、 ヽ、
l.l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( | l ヽ、_ ヽ ありがとうございます………!
ll二二二∠二二二ノ.ノ | l  ̄
_ヽ ,,,,,,,,,,,,,,,u ./ | l l 忘れません………!
,、-''´ ,ヽ ij ;;;;;;;;,, /;; | ,'| .l
_,、‐''´ / ヽ u /;;;;;; l / | l このご恩は一生っ…!
/ ヽ、 /;;;;; リ / | .l
./ `lヽ'''' l / .| l
/ l .ヽ .l / | .l
216 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 14:07:57 ID:SfC6Y3ze
age
217 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 16:55:24 ID:DK9jzhwP
良いスレだ…!
_ lヽ、 ,,-'/,, -─,- ククク・・・・・・
__`ヽ``ヽ! ゙v'" 〃 ./'"´ ̄``ゝ むろん・・・と言うか・・・・・・・・
`‐:、`` ミ ll ll 〃 〃 " " ``ゝ 言うまでもなく・・・・・・
. <,´ミ ミ ヾ ll 〃 ,, -─‐-.、_ ミ `ヽ わしは 持っておるっ・・・・!
∠ ll/⌒゙`‐:、.__,, -‐''"´ ::::ヽ、 ミ l、 このパーティー会場の誰よりも・・・・・・・・
,l,,,/ ‐- 、 ,, -─‐ :::l、 ヾ. l 待っておるっ・・・・・・・・!
l,,/ ‐ 、`` ‐--‐''"´,, --‐ ::l、ll l | お話をっ・・・・・・!
__.l_l_ .‐ 、`` ‐--‐''"´,, -- ____l ll | サロンで・・・ 漫画で・・・・・・!
``丶- 、`ヽ、 `` ‐--‐'' ´ , ‐'"´_,, -‐'"´ ::| ll ll | 懐かしで・・・・・・・・
. l|. `ヽ\ ゚ ※‐''"´ :::::::| ll | 漫画キャラで・・・・!
. l . _二二二_\ / _二二二_ :::::/ ll l| 待っておるっ・・・・!
l<´ ̄ ̄。~`y :v" ̄。 ̄ ̄`゙> ::::| ll /⌒ヽ|
. | `゙ミ≡≡'〈 。 :::)゙ミ≡≡≡´ :::::| |/⌒l |.l、 ククク・・・・・・ どこに鼠・・・・・・
|. ミ三三;;〉@ ::(:::ミ三三彡 ゚ :::|lll|/⌒l |ll l 税務署の輩が
. |gヘ、__,ノ:::/ @ :::ヽ 。ヽ、__, 〜●、::| .| ~)ノノ l、 潜んでおるか知れんから
. 、__|_ヽ、_ノ:;l ● 。 ;:::::ノ、 ヽ、__,ノ ___l._|,、_ノ ll l、 大きな声では言えんが
``‐、_  ̄ ̄ ̄ .゙ヽ、__,, ‐'"  ̄ ̄ ̄ ̄ ,, ‐''l:::ヽ、ll ll l、 それぞれ・・・・・・・・
. / ||`_‐、_____,.-‐-、____,,_-‐'ニニ,:::;| l::::::::ヽ、ll l、 お話投下を
/ll | |ヽ]_LLLLLlコココ.LLLLLLLLロ_|ノ:::;l ll|:::::::::::::::l‐:、 .| 待っておるっ・・・・・・・・・・!
//|ll l. ヾコ.TTTTTTTTTTTTTTTT」コフ:::::;l lll |::::::::::::::::l:::::`:‐
._/:::::| lll l、 ゙U~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∪~:::::::l l |::::::::::::::::::l::::::::: 最近では・・・・・・・・
_,;‐'"::::l:::::::::| l l、 ━━━ :::。::::::;ノ |l| |,|::::::::::::::::::l:::::: 福本漫画に集中させるのも
:::::::::::::|:::::::::::|. ll ヽ、 ゚ 。::::::::;/ ‖ ll.|,',|::::::::::::::::::|::: どうかと思い・・・・・・
::::::::::::|:::::::::::::l、l‖ ゙‐、______;;:::‐'´ ||| || l,',',|:::::::::::::::::::l ジョジョスレにも手を伸ばした・・・・・・
:::::::::: |::::::::::::::::l、‖ ll lll ll ‖ ||l /,',','|:::::::::::::::::: ほんの1スレほどだが・・・・・・・・・・・・
:::::::::::|::::::::::::::::::|ヽ、|| || |l| || ‖ l| /,',',',',|:::::::::::::::: 転ばぬ先のなんとやらだ・・・・・・・・・・!
:::::::::::|::::::::::::::::::|',','lヽ、l| ‖ ll| ‖ l|l ,//,',',',',|::::::::::::: 常にお話を読むための保守は
:::::::::::|::::::::::::::::::|',',','l lヽ、 |l| l|l ‖ ‖ ,/.//,',',',',','|:::::::::: 怠らないっ・・・・・・・・!
「お話」てカワイイなwつうかもう、自分で書いてしまえ
大先生とダウトの続きが気になる
小学校トリオも続き読みたいなーアレ好きだったんだよ
小学校トリオて何だっけ
一人ぽっちのカイジが秘密基地作って〜ってやつ?
そう、それ
それにしてもここは平和だね
過疎とも言えるが
222 :
220:2009/02/15(日) 01:13:30 ID:lb1+TYjV
レスd
荒れてないのは良いけど落ちないか心配だ
初代スレから見てるけど前に2回落ちてるし
3回ぐらい堕ちてるはず
俺も大先生の続き気になるなあ
大先生帰ってきて
普段から雑談してレスが途切れないようにしようぜ
保守代わりに時々小ネタでも投下すれば人も増えるんちゃう…?
このスレ長期連載の人以外はほとんどネタ書かないから、
連載してる人を待つだけのスレになっちゃってるし
227 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 10:46:17 ID:QO6APhly
ここってやっぱりss投下限定なんですかね…
普段ssなんか書かないからどう書いていいやら…
絵とかでもいいと思うけど?
229 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 11:11:04 ID:zg+Uv2Xo
うめぇ!
なんだこれクオリティ高いな
うますぎwww
絵付きだと更に完成度高くなるなーGJ!!
こんな挿し絵描いてもらえるなんて書き手さん幸せ者だー
どんな絵かとおもたら、あら素敵wwww
>>219 無理…
ギャンブルとか、エンターテイナー性は持ち合わせがありません。
>>219 >>232ハゲドウッ!!!
おぉ!!、原作の色使いまで気をつけて描いてある!!
カイジはボロッボロッなんだなぁ…うまいなぁ…
__、-─-、,. -‐;z.__
>::::`::::::::::::::::::::::::: <
. ∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ゝ やった・・・
イ::::::::::::::::::,ィ:::ハ:::i、:::::::::::::::::ト やったぞ・・・・!
. |::::::::::;:ィ::ノ_l/ ヽl_!::ト、:::::::::! 【アカギ】モシモ福本キャラが同じ学校ダッタラ3【カイジ】 ・・・!
. |:::::::ノニレ'-‐'v └-Vニゝ:::::::| を保守するぞ!!
r',ニi.l. ⊆nニ= .=ニn⊇ |.iニY 週をまたいでの保守活動は辛い・・・!
| こ|| ij v |.| ~ij ノ |に!} 要するにオレが
. トニll n u ヽ.|」ノ ‐'´_ij|lニイ ただ臆病なわけで・・・・・・
l::::::ヽヽ.` ー----‐'´ノ/:::::| SS書くなんてなんて・・・
_」::::::::l\` ̄二 ̄´, イ:::::::L._ そういうのちょっと
_,, -‐'' ´:.:. l::::::::|r-ゝ-‐ー-‐'‐┤:::::l:.:.:.:` '' ‐ オレには向かない・・・
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l,. ‐''_二つ (二¨_''‐'、:.:.:.:.:.:.:.: っていうか・・・
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / ./´,..二二) (二二.._\ヽ:.:.:.:.:.:.: 無理・・・・・・
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ' /_.二つ__.(二.¨_¨丶゙ .l:.:.:.:.:.: たぶん無理・・・・・・
:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ,.'",二つ─‐と二_`ヽ .|:.:.:.:.:. っていうか不可能・・・・
:.:.:.:.:.:.: ノ ノ:.:.:.|ニニ|:.:.:.:.:.:{ |:.:.:.:.:
うお!なんという上手さ
この板現状では保守必要ないよ
数ヶ月レスなしで生存してるスレとかザラw
237 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 22:10:29 ID:15VAbXAi
>>229 うまっ!
ここは文だけじゃなく絵もレベル高いな
活性化期待あげ
携帯から失礼します。
現在ゲームパロのお話を考えております。
ふと、スレの主旨から外れてしまっているのでは…と不安になりました。
同じ学校だったらこのネタでやりたい!と思ったのですが…御意見聞かせて頂きたいです。
_ __
/´=:ミ´二.ヾ\
/ '/ '´rー=、ヽ.ヽ 、ヽ
i / 〃,イ| | |_L| l l 当スレは誰でもウェルカム
|.l.l ル'__リヽ ヘl_Nヽ!.l | 福本作品に愛ある作品ならなんでもござれ
| |.バ ̄o` ´o ̄,"|l | どうぞお気になさらず
. レ1  ̄ 〈|:  ̄ !`| ご自由にお楽しみください
ド」 、ー-----‐ァ ,lイ!
_,,... -‐| l ト、`¨二¨´ ,.イ.l lー- ...._ がスレの主旨だと思うよ。
,ィ''"´:::::::::::::::| l.l ::::ヽ、__, .::´ :l.l |:::::::::::::::::`¨lヽ r'つ
. /:::|:::::::::::::::::::::::W \ ::::::::::: /lル:::::::::::::::::::::::|:::ヽ / 丶-‐''つ
/:::::: |::::::::::::::::::::::::l. \ / .l::::::::::::::::::::::::|::::::ヽ ,.< )ヽヾニニ⊃
. /:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l /\ .l::::::::::::::::::::::::|::::::::::ヽ /\\ i lニ二⊇
/:::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l/\_/\.!::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::ヽ /::::::::::::\.ゝ-─'ー-- '
:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l ハ /:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::/
:::::::::::::::::: l:::::::::::::::::::::::::::! ./ ヽ ./::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::/
ヽ::::::::::::::;イ:::::::::::::::::::::::::::V V::::::::::::::::::::::::::::ト、:::::::::::::/::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::::/ |::::::::::::::::::::::::::::ヽ ./::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::::::::::::::::::/
::::::::::::/ | :::::::::::::::::::::::::::::∨::::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::::::::/
_:/ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \_:/
福本SSスレもある
あちらは総合なのでもしかしたらそっちの方が良いかも?
どうなんだろ?
一番趣旨に沿ってる場所を選択するのがベストだとは思うけど
うん、一度投下してもらうのがベストだね
>>238です。
ご意見下さった皆様、ありがとうございます。
考えもできなかった意見や誰でもウェルカムな意見、嬉しく思います。
夜パソコンから投下させていただきます。
元のゲームを知らない方、中には嫌いな方もいるかもしれません…ですが描きたいと思った以上最後まで作り上げたいと思っています。
ではまた夜にお目にかかります。
244 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/21(土) 20:43:33 ID:GShbbJKv
>>238です。
予告通り投下致します。
福本作品でペルソナパロです。
主人公は赤木しげる。13寄りの性格になっていると思われます。
主要キャラが同じクラスで、データは罪を参考にしていますが進行の都合上異なる場合もあるかもしれません。
2話まで完成しているのでこのまま良ければ明日、続きを投下いたします。
福本作品SSスレでお会いすることになるかもしれませんが、よろしくお願い致します。
少しでも楽しんでもらえることを願っております。
245 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/21(土) 20:44:30 ID:GShbbJKv
赤木しげるは夢を見ていた。
まるで風に身を預けているような感覚。
目を開けるとそこはどこか懐かしさを感じさせる草原だった。
「ようこそ、意識と無意識の狭間へ……」
その中、一番大きな木の前に立っている男が優しく話しかけてきた。
背はアカギより高く、不思議なことにその男は大きな仮面をつけている。
表情は全く読み取れない。
「なんなの、ここ。あんたみたいな酔狂な奴、知らないよ。はやく出して」
アカギの言葉に仮面の男はさも楽しそうに問いかける。
「フフ……時に君はもう一人の自分を意識したことがあるかい?」
「もう一人の自分?随分哲学的なことを言うんだね」
仮面の男はアカギの頭を撫で、目線を合わせるように屈んだ。
「心の奥底に潜む、神の様に慈愛に満ちた自分……悪魔の様に残酷な自分……人は様々な仮面をつけて生きるもの。今の諸君の姿も、無数の仮面の一つに過ぎない」
「……なにが言いたいの。」
頭を触られるのはあまり好きではないのだろう、アカギは不機嫌そうに言う。
仮面の男はふっと笑い、名残惜しそうに銀の髪から手を離した。
「すまない、時間だ。また会おう」
別れを告げる言葉はどこか悲しげで。
名前でも聞いておこうと思い口を開くが、声がでない。
「…………」
アカギはそのまま意識を手放した。
「……健闘を祈っているよ。赤木しげる……」
カラン、と仮面が外れる。
その下は微かに―……濡れていた。
246 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/21(土) 20:45:14 ID:GShbbJKv
ふ、と意識が覚醒する。
「んー……」
赤木しげるは机突っ伏していた腕を上げ、猫のように体を伸ばした。
(ああねむい。それにしても変な夢)
早くない時間を告げる夕日は、私立エスポワール学園の3年B組を照らしていた。
そう言えば昼飯を食べてからの記憶が一切ない。
まあいいかと思いながら、足元がフワフワと浮く感覚に足をばたつかせる。
(今なら飛べるかも)
「おはよう」
もう放課後だぞと声をかけたのは学級委員長の宇海零。
アカギが目を閉じていた5時間目の授業は数学だったらしく、復習をしていたらしい零の手には二等辺三角形の定規が握られていた。
「鷲巣先生怒ってたぞ。カイジがなだめようとしたんだけど火に油だったみたいでさ……。あ、鞄あるみたいだからまだ廊下に立ってるんじゃないかな?」
カイジはほんと要領悪いよなと零はどこか楽しそうに話す。
アカギもまたあらら、と悪びれた様子もなく呟いた。
「あららじゃねえだろ!そこはっっ……!!!!」
そう激しく突っ込みながら教室のドアを勢い良く開けたのは伊藤開司、その人だった。
「黙って聞いてりゃ言いたい放題……!!お前らは何だ悪魔か!!悪魔なのかっ……!!」
感謝こそされることはあっても悪く言われる筋合いはない。
そもそも原因はアカギにあるというのに、この男は感謝も反省もしていない。
あまりの仕打ちに先ほどの悪夢が蘇ってくる。
零はカイジがアカギのために鷲巣をなだめたと言ったが、正しくはアカギを腐ったミカンとまで言い出した鷲巣に『まあまあ……』と呟くように言葉を発しただけなのだ。
静まり返る教室内、駆け巡る鷲巣の脳内物質。
カイジがしまった!!と思った時にはすでに遅し。
『貴様も腐ったミカンかーー!!!廊下に立っとれ!!!!』
有無を言わさず鷲巣に首根っこを掴まれ、それから40分あまりカイジは一人廊下に立たされていたのだ。
「それをなんだ!!あらら、じゃねえだろそこはよ!嘘でもありがとうくらい言え!」
完全に頭に血が昇っているカイジに対し、アカギはふうんとまた気のない返事をした。
「アカギてめえ……!今日は完全にお前のとばっちりだからな!奢れよ!ピースダイナーでハンバーガーセットだ!おまけでベンツのミニカーが付いてくる奴だぞ!」
「はいはい」
「はい、は一回だろうがっ……!」
「……あんた、親みたいだね」
「あんたみたいな子産んだ覚えありませんっっ……!!」
247 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/21(土) 20:45:48 ID:GShbbJKv
数人しかいないのにぎゃあぎゃあと騒がしい教室。
その教室の隅でもぞもぞと動く影があった。
「……」
影は先日転校してきた工藤涯。
鷲巣の授業で眠っていたのはアカギだけではなかったようだ。
今まで机に伏していたであろうその顔をあげ、ぼんやりと時計を見やる。
「工藤も、おはよう」
そんな涯の前で優しく発された声の主は零。
涯は数秒遅れて反応する。
「……おはよう」
笑顔で話しかける零とは対照的な涯。
涯は誰かと一緒に行動するのが好きではないらしく、一人でいることが多い。
しかし慣れない学校生活では不便なことが多々あり、学級委員長という立場もあってか零はいつも涯に助け船を出していた。
涯もそれを察し、無下に突っぱねるということはしなかった。
同じクラスでありながら知り合い以上友達未満といった関係だろうか。
仲間が好きな零にとってそれはさびしいことだったが。
「……じゃあ」
いつものように短く言葉を切り、涯が椅子から立ち上がる。
「待って工藤、一緒に帰ろう。アカギがピースダイナーで奢ってくれるって」
涯は少し考え……首を縦に振った。
誘ってはみたものの断られるだろうなと思っていた零は、意外な反応に嬉々として涯に問いかけた。
「俺はサンドイッチセットにしようかな。工藤はのりたまバーガーでしょ?」
「……いや」
「あれ?いつも弁当のおにぎり、のりたまだからそうだと思ったのに」
「Wのりたまバーガーセットだっ……!」
「Wの時点で予想外なのにさらにセット……!?図々しい奴っ……!!」
涯の意外な一面に驚きつつも気が変わらないうちにとカイジのところへ戻ってみれば、2人はまだケンカ……といっていいのかわからないが一方的にカイジが怒っていた。
零は慣れた素振りでカイジとアカギの中に入る。
相性がいいのか悪いのか、なんだかんだで2人は仲がいい。
本当に仲が悪い相手を誰もいなくなるこの時間までわざわざ廊下で待ってるものか。
「ほら帰るぞ、まだケンカして……ってカイジ、なに泣いてるんだよ」
「零!もうほんっっとこいつなんとかしてくれ!」
「ククク……困った時の零頼みか。そんな事だから廊下に立たされるんじゃないの」
「アーカーギー!!!!」
「はいはい、工藤のベンツもあげるから早くいこ。お腹すいちゃった」
(お……俺のベンツ……!!)
アカギはいつものようにカイジをからかい、
カイジはいつものようにその言葉に反応し、
零はいつものようにそんな2人をまとめ、
涯が少しだけ心を開いた。
それはごく普通の、当たり前の、日常と呼ばれる時間だった。
……それが非日常になるとは、誰が予想できただろうか。
248 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/21(土) 20:47:14 ID:GShbbJKv
以上です。
ご意見やご感想、頂けると嬉しいです。
ほほえましいww
うまい感想いえませんがすごく...面白いです!
コッチがいいかも
>>248 >>249 と同じ感想です。中学生,高校生男子の
ワンコロのような明るさがかわいいです。
この明るさ、可愛らしさがどう変わって行くのでしょう?
楽しみです。
元ネタ知らんけどサンドイッチとWのりたまセットでワラタwww
これからの展開が楽しみ
元ネタのゲームやったことないんだけど、
>>245のアカギの台詞はゲームの台詞そのまま?
アカギにしては口調が子供っぽい感じがしたから、なんか気になった。
色々と書き加えていたら遅くなってしまいました。
感想をくれた皆様、ありがとうございます!こちらで投下させていただきたく思います。
>>252いえ、オリジナルです。伏線になっている…と思います。不快ではないでしょうか…。
アカギ達は中学生、です。
表記するのを忘れてしまいました、申し訳ありません。
今回元ネタを知らないと内容がわかりにくいところがあると思います…
わかりやすく一枚絵を描こうと思っていますのでお付き合い願えたらうれしいです。
では、投下します。
254 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/23(月) 01:28:38 ID:/vmKz6oN
「トイレトイレ!工藤、鞄頼む!」
教室を出るなりカイジは鞄を涯に押し付け、男子トイレに駆け込んで行った。
相当我慢していたのだろうか、もれるだのやばいだの言いながらそれはもう猛スピードで。
(><こんな目してたな……。それにしても……軽い)
勉強道具が入ってなさそうなカイジの鞄を利き手に持ち、その軽さに涯はカイジの将来が不安になってくる。
零の鞄を見てみるとパンパンに膨らんでいて、秀才の鞄と物語っている。
「宇海は……勉強好きなのか?」
「うーん、そうだね……うん、好きだな。知識が増えるのって嬉しいし楽しいよ」
涯にとって勉学というものはなかなか増えないもので、好きでも楽しくもない。
涯は笑顔でそう答える零を少し羨ましく感じた。
「そうだ!昨日マーケットで二等辺三角形の筆箱見つけたんだ!消しゴムもついててさ、俺、もったいなくて使えないよ。工藤にも見せてあげる」
「遠慮しとく」
言葉をかぶせるように即答すると、零は残念そうに鞄のチャックを閉めた。
涯は頭がよすぎるのも考えものだなと思いながら……少し考え、やっぱり見せてくれと言おうとした。
まさに、その時。
「ぎゃあああああああああああ!!!!!」
「!?」
普段の生活ではありえないような悲鳴が校内に響き渡る。
尋常ではないその声にビクッと涯の体が跳ねた。
悲鳴は、先ほどカイジが駆け込んだ男子トイレから発されていた。
「い、今の……伊藤の声……!?」
尋常ではない級友の声に、涯の手のひらに汗が滲む。
何かあったのだろうかと2人を振り返ってみれば。
「もう、カイジってはトイレくらい静かに使えないのかな」
「漏らしたんじゃないの?」
「お、お前ら……!!」
これが友達というものか!?
あまりに的外れな2人のセリフに、涯は(また明日から孤立してやる……!)と強く思いながら、鞄を放り投げ、男子トイレに入って行った。
255 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/23(月) 01:29:09 ID:/vmKz6oN
「……出てこないな」
それから数分。
うんともすんとも言わないカイジと涯に、零は痺れを切らしたように口を開く。
どうせ虫でも出たんだろう、と考えていた零は放り出されたままの鞄を持って男子トイレに足を向けた。
後を追うようにアカギも足を向ける。
「世話が焼けるね」
「アカギには言われたくないと思うよ」
零は即答しつつ、口に手を当てて笑った。
アカギは気にする様子もなくそこに足を踏み入れる。
あの時、アカギが居眠りをしなければ。
あの時、カイジがトイレに行かなければ。
ずっと日常は続いていたかもしれない。
知る由もないアカギは、非現実を目に映してしまった。
256 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/23(月) 01:29:46 ID:/vmKz6oN
『わあ!おにいちゃんのおともだち?』
目の前の光景に思考が固まる。
アカギと零がそこで目にしたのは、小学生くらいの小さな女の子。
その横にいる涯とカイジは声を出すことを忘れたようにその場に立ち尽くしていた。
おかっぱ頭に、真っ赤なスカート。
胸にはチューリップの名札。
『わたし、はなこ。おにいちゃんもトイレにながしてあげるね』
その女の子の足は便器に吸い込まれるように変形していた。
「ば、化け物っ……!」
零はその姿を確認するなり吐き捨てるように呟く。
女の子は可笑しそうにうふふと気味の悪い声を出し、零に笑いかける。
『ちがうよ。あくまだよ。きいたこと、あるでしょ?』
悪魔……。
もちろん知識はある。
人一倍知っているつもりだ。
だがそれが何だというのだ。
そんなもの、空想上の生き物じゃないか。
信じがたいモノへの拒絶反応か、零の体が震えだす。
アカギはそんな零を自分の背に追いやり、いつものような口調で悪魔に話しかけた。
「……で、何の用?そこにいる人、返してほしいんだけど」
『だめだよ、しろいあたまのおにいちゃん。はなこね、みーんなころしちゃわないといけないの。それに、おそとにもあくまがいーっぱいいるんだよ』
悪魔は小さな両手を拡げていっぱいと表した。
それはこどもがするような表現の仕方で、零はそのギャップにつま先から冷えていくのを感じた。
「……アカギ」
それまで黙っていたカイジが小さく声を出す。
意図的に小さく出しているのではないだろう、顔は真っ青だ。
「零を連れて職員室に行くんだ。早く」
「話聞いてなかったの?外にもいるんでしょ。だったら一緒じゃない」
「いいから逃げろって!!」
ここでこうしていても殺されるのは目に見えている。
頼むから、とカイジは必死に呼びかける。
「……嫌だね」
アカギはそう言い放つと出しっぱなしにされていたモップを掴み、悪魔に向かって力の限り振りかぶった。
『いたーい!!!』
ガツニ!と重い音を立てたはいいが、致命傷になるとは到底思えない手ごたえ。
「バ、バカ!!アカギっ……!!」
(うるさい)
心の声とは裏腹にアカギの心臓はドクンドクンと爆発するのではないかというくらいの大きさで高鳴っている。
(……さて、どうしたもんか)
恐怖、怒り、焦り……。
アカギの胸の高鳴りが一番大きくなったとき時、頭の奥の方から懐かしいような……力強い声が聞こえてきた。
257 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/23(月) 01:30:11 ID:/vmKz6oN
【我は汝……汝は我……】
(……なに、これ。いよいよおかしくなったかな。走馬灯ってやつ?)
冗談じゃないとアカギはもう一度モップを強く握る。
「ア、アカギ……?何……それっ……!」
「……?」
後ろにいた零がアカギの頭上を見て目を見開いている。
「……!」
そこにいたのは下駄を履き、刀を持った不思議な青年だった。
【我は汝の心の海より出でしもの……力を貸そうぞ……】
「……力……ね。あんたはあの変な生き物、倒せるってことだ」
全く物怖じせぬアカギに、嬉しそうに声が響く。
【フ……臆せぬか、少年よ。俺様の主に相応しいやつだ。さあ、我が名を呼べ!】
その言葉を引き金に、アカギの感情が溢れ出す。
「トビカトウ」
その瞬間、室内に突風が巻き起こる。
『きゃああああああああ!!』
悪魔はその突風に巻き込まれるように壁に叩きつけられた。
『くっ……聞いてないわ……貴方ペルソナ使いなのね……!!いいわ、……そこのキレーなお顔のお兄さん!死んで!アクア!!』
悪魔はアカギから身を翻し、鬼のような形相で零に飛びかかる。
「……っ……!!」
だが、アクアと呼ばれた大量の水は零の前で跡形もなく消え去った。
【我に魔法は効かぬ。安心するがいい、少年よ】
「……!!!!??」
零の頭上に現れたのは見惚れるような姿をした青年。
【我は清明……安倍清明……万物の化成は陰、陽二気の消長による。人の心とて同じこと。我も又、お前の影なのだ……】
平安時代に名を轟かせたという日本最強の陰陽師、アベノセイメイ。
優しく包むような声に、徐々に零の恐怖が緩和されていく。
【さあ、恐れるな!仲間を助けよ、我達ペルソナにはその力がある……行くのだ、我が化身よ……!】
その声に導かれるように零の口が開く。
その顔に恐怖は一欠けらも無い。
「精霊召喚っ……!!」
『きゃあああ!!……なんなのこいつら……!!いや……いや……』
悪魔は体をばたつかせながら逃げようと足を引き摺る。
【オレサマ ミノタウロス】
「……え」
まるで映画でも見ているような光景に涯が口を開けて見ていると、涯の頭上から声が降りかかってきた。
嘘だろ!と勢いよく顔を上げた涯が見たのは、3メートルはあるかと思われる大きな半人半牛の怪物だった。
【オマエモ ミノタウロス】
(……ええと……。宇海のと違って意思疎通ができないっぽいぞ……)
【人類ミナ ミノタウロス!!】
「ソ、ソニックパンチ……?」
とりあえず頭の中に浮かんできた単語を読みあげてみる。
その瞬間、ミノタウロスの腕が回転し力強く突き出され、まともに喰らった悪魔は声を上げることもなく消え去った。
258 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/23(月) 01:30:35 ID:/vmKz6oN
「は……?き、消えた……?」
それと同時に次々と倒れるアカギ、零、涯。
「……………………!!」
ただ呆然とことの成行きを見ていたカイジは、ハッと我に帰る。
「な……何なんだよ……!!何なんだよこれっ……!!!!」
突然倒れた皆に大丈夫かと駆け寄りたいのは山々だが、完全に抜けてしまった腰はそう簡単に立つものではない。
カイジは必死に頭の中を整理しようとするが、この状況では頭が回るわけがなく。
「ええと、手を……洗ってたら、鏡に……」
悪魔。
あの悪魔が映って。
気がついたらアカギがいて。
わけのわからないやつを出して。
で、いなくなって。
皆倒れた。
(あああああ!!訳がわからねえ!!!)
考えれば考えるほどわからなくなる。
カイジは頭を抱え込み足をジタジタ……と動かした。
【びっくりしたホ。あいつらいきなり出てきたホ】
「そうそういきなり……!」
【…………ヒホ】
「ってぎゃあああああああああああ!!!なんか丸っこい白い悪魔あああああああ!!!アカギ起きろ!そして俺を助けろおおおおおお!!!!」
【揺らしちゃダメだホ!!それに失礼しちゃうホ!!オイラは君のペルソナだホ】
「……は?」
カイジの頭上にいるのは雪だるまの様な体にファンシーな青い服を着た妖精(?)。
ふわふわとカイジの目の前を浮いている。
確かに悪魔というにはお間抜けな感じではあるが……。
【さっきの聞いてなかったホ?オイラはもう一人の君なんだホ!オイラはジャックフロストだホ!今後とも夜露四苦だホー!!】
「よ、よろしく」
(……ん?ペルソナって……さっきアカギ達が悪魔を倒してたやつだよな……?)
【あ!勘違いだホ!怖かったから出なかった訳じゃないホ!知らないうちに敵がいなくなってただけだホ!そこんとこ気をつけてほしいホ!】
「わ、わかったわかった!わかったから一人にしてくれ!」
自分の心の中を読まれているようなタイミングで突っ込みをいれたジャックフロストに、内心冷や汗をかきながら言い放つ。
ジャックフロストはどこか不満げにカイジの中に消えていった。
(……わからないことがもう一つ増えた……)
カイジは更に頭を抱える。
意識をアカギ達に向けると、すやすやと心地良さそうに眠っていた。
(とにかく……皆生きてるんだよな……)
「なんだか……俺も……」
カイジも又、現実から目を背けるように深い眠りに落ちていった。
259 :
◆/Ah5m4k50w :2009/02/23(月) 01:31:09 ID:/vmKz6oN
以上です。
ペルソナ というゲームは申し訳ないことに存じ上げませんが
ジョジョのスタンドや、シャーマンキングの持ち霊みたいなものでしょうか?
それぞれの行動・ペルソナが4人の個性に合わせてあるとすると、
カイジが気の毒な気がします。
安陪清明やミノタウロス、ジャックフロストは、聞きなれた名前ですが
トビカトウは初めてです。
(ペルソナをご存知のかたにはトビカトウはデフォルト?)
面白そう、続きが楽しみです。
>>259 パロとはいえ福本キャラでファンタジーものは新鮮だなw
それと今度書き込む時はメル欄にsageって入れた方がいいぞ
ワシは村岡。
このドリキン学園で保健の先生をやることになったざんす。
ここの生徒は皆個性的らしいざんす。
…おや、さっそく保健室に生徒がやってきたざんす。
¥¥¥
ガラッ
田中「失礼します…」
一人の女子生徒が入ってきた
田中「はじめまして。私、保険…んんっ…保健委員の田中沙織です…」
村岡「こちらこそ、よろしくざんす」
田中「原田くん、沢田くん、入って…」
田中に伴われて来たのは血塗れの男子生徒二人
互いに斬り合ったとのこと
村岡「おやおや、派手にやったざんすね…まあ、男の子はこの位元気で丁度良い…」
村岡「……、訳ないざんすっ…!血まみれざんすよっ…!!」
田中「この学園ではよくあることですから…」
村岡「……。…ま、まあ…とりあえず処置するざんす…沙織くん、オペイソとアルコールを用意して欲しいざんす」
村岡(それほど深くはないが、創傷箇所が多い…一々縫合するのはぶっちゃけ面倒ざんす…)
村岡「ステープラーはあるざんすか?あと、グローブは…」
田中「ステープラーはそこの棚にあります。グローブは滅菌ですか?」
村岡「いや、箱ので充分ざんす…」
てきぱきと動く田中と村岡
村岡「じゃ、さっそく処置を始めるざんす…沢田くん、そこに座って」
沢田「ちょ…ちょっとその手にあるのは一体何だ…?」
村岡「これざんすか?分かり易く言えばホッチキスみたいなものざんすね…」
沢田「ホッ…!?」
村岡「沙織くん、清拭…」
淡々と作業を進める村岡と田中
パチ…パチ…パチ…
沢田「いた…いた…いた…」
村岡「さ、終わったざんす…次は原田くんの番…」
原田「……」
その瞬間
原田動くっ…!
保健室のドアへ向かって走るっ…!!
しかし彼がドアへ辿り着く事はなかった
何故なら
彼の体は床に転がっていたから
完璧に関節を決められ、身動きをとれない状態で
村岡「さ…沙織くん…」
原田「!?」
原田の体の自由を奪ったのは…
田中沙織
保健委員長田中沙織であるっ…!!
田中「保健委員は…治療にかかわる様々な仕事を任されております」
沢田(口調…)
田中「我らは選ばれし者達…血迷った輩の凶弾に倒れるようでは」
村岡(凶弾…?)
田中「保健委員は…勤まりません」
原田(どこの立会人っ?)
村岡「……。そのまま原田くんを押さえておくざんす…」
¥¥¥
こうして新天地での一日目は終了したざんす
かなり先行き不安ざんすよ〜
色々クロスしてみた
嘘喰い面白いよ
夜行さん最高
あと、社長スレの住人に告ぐ
「アレ」は赤の他人
女医…ではないし、煙草は吸わないし、第一ストッキングははく物ではない
かぶる物だ
>>264 に吹いたww
村岡先生っ!ドリキン学園転任おめでとうございます。
またお会いできて嬉しいっ!!
村岡先生!!
ドリキン学園 転任 お祝い申し上げます。
保健室の益々の御頌栄を(いいのかしらん?)お祈り申し上げます。
お目にかかれて幸いです。
ペルソナ知ってるの一人もいないんだ。
確かにメジャーじゃないけど、家ゲRPG板で三大RPGに挙げられることのあるゲームだよ。
俺は結構好き。スレチだけど。
>>258 とりあえずミノタウロスは オレサマ オマエ マルカジリ系なんだ
アカギがガル系なんだ
ペルソナ通りならアカギは愚者、涯は剛毅、零は皇帝、カイジは悪魔とかか?
コミュで割り当てるなら
愚者/アカギ 魔術師/佐原 女教皇/沙織 女帝/しづか
皇帝/零 教皇/利根川 恋人/みここ 戦車/森田
正義/カイジ 隠者/市川 剛毅/涯 吊された男/ダメギ
死神/鷲巣 節制/ひろゆき 悪魔/兵藤 塔/小太郎
星/さくら 月/銀二 太陽/一条 審判/標 世界/天
女が少ないから太陽と月が・・・
全くもってスレチだぜ!
>>267 解説ありがとうございます。
アカギさんが"愚者”ですか。その配役?で興味が湧きました。
作者さんが続きを投下されるの楽しみに待ちます。ありがとう。
>>268 いやいや別に感謝されるようなことは
タロットの意味によって割り当てられてるんだよ
愚者は「愚か者、天才、新たな始まり」だったはず
まさにアカギにピッタリ
塔は正位置でも逆位置でもろくな意味じゃなかった気がする
悪魔は逆位置だと「新たな始まり(?)」とかプラス気味なのに
俺も楽しみにしてますよ
タロットっていうとジョジョしかでてこない
ペルソナも福本も好きな自分にとってはかなり面白い内容だった
それぞれのペルソナもぴったりだと思うし、続き楽しみにしてる
でもカイジにジャックフロストって…w
ほしゅ
273 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/15(日) 12:43:46 ID:aa2tUfzP
あげ
274 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/19(木) 19:48:02 ID:6JAZW3gk
ペルソナ ゲームはポケモンがRPGの限界なものでも楽しめますか?
ウイキを読んだら、面白そうなゲームでした。保守。
>>274 3と4は従来のペルソナ・メガテンシリーズ特有の雰囲気が薄いが
4はギャルゲっぽいノリが許容出来るなら一番簡単かつ面白い
276 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/21(土) 17:02:56 ID:Qn8QqiWa
ペルソナ3ならやったことあるからなんとなく分かるよ。
続き楽しみです!!
オレの果実・・・!
給食のデザートっ・・・!!
279 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/29(日) 20:32:29 ID:aamjYzMF
カイジDSにはがっかりだよっ!
280 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/02(木) 01:37:00 ID:60aO/VO8
保守してやんよ
大槻「はい、正解です。カイジくん良くできました。」
カイジ「(ヤメろ…)」
大槻「この問題は少し難しいかと思ったんですけどね、皆さんもカイジ君を見習ってよく勉強するように。」
パチパチパチ…
カイジ「(グッ…ヤメろよっ…///)」
大槻「それじゃあ次の問題を…」
大槻「…赤木くん。ニコニコ」
ざわ… ざわ…
「あてたぞ…赤木に!」 「正気かあの教師っ!」
赤木「……。」
大槻「フォホホ。どうしたね赤木くん?名前を呼ばれたら返事をしなきゃ駄目じゃないか…ん?」
赤木「……。」
大槻「さぁ前に出て。うん?わからないのかな?おかしいな…これは簡単な問題のハズなんだが…フフフ」
カイジ「(白々しく…あんなのわかりっこねぇ!!)」
赤木「…スラスラ。……ククク。」
ざわ…
カイジ「うっ!バッ!(当たってやがるっ!)」
大槻「むぅ!?くぅ〜…お、おのれぇ…」
赤木「…カッカッ カカッ。この問題がわからないんだ。…解いてみせてくれよ…ククク」
大槻「グヌヌ…い、いいだろう…。(わからんっ!ちっともわからんっ!)」
キーンコーンカーンコーン
大槻「お、おしまいっ!今日の授業これまでっ!」
赤木「…。」
大槻「散れっ!散れっ!!」
赤木「…次、LHRだぜ。…担任の大槻先生…クククク。」
大槻「なにぃぃぃっ!」
カイジ「(…崩壊っ!これが学級崩壊っ!)」
>>「あてたぞ…赤木に!」 「正気かあの教師っ!」
この同級生達の反応に、吹いた!
カイジが誉められてる珍しいっ!!
今月の近麻のはまさに此処だったな
しげらないが微妙にブチャイクで可愛かった
あのままドッヂして欲しかったわ
保守しとく
>>284 零先生「284君ナイス保守・・・素晴らしい保守・・・!
オレじゃあこうもいかない・・・」
>>281 続き
大槻「早く黒板消さんかっ!グヌヌ…」
赤木「…。」
零「先生、今日のLHRは何を?」
大槻「ハッ あ、ああ…そろそろ皆も今の席に飽きたんじゃないかと思ってね。今日は席替えをします。ニコニコ」
ざわ… ざわ…
大槻「今からクジを作るので、誰か手伝いを…」
カイジ「はいっ!はいっ!(…仕込むっ!窓際最後尾っ!」
大槻「…赤木くん。」
ざわ… ざわ…
赤木「…いいぜ。」
大槻「ありがとう。じゃあこちらに…(気に入らんがコイツは目につかね所に追いやる他ないっ…仕込めっ!我々の利害は一致してるはず!)」
赤木「…こいつでいいか?」
大槻「はい、ありがとう。ニコニコ」
大槻「それでは一人ずつ前に来て、この袋からクジを引くように。」
―零、引くっ
零「……18番」
大槻「はい。ちょうど真ん中辺りの席ですね。(このガキも追いやりたかったが…まあよいわい)」
―カイジ、引くっ!
大槻「…ニコニコ」
カイジ「…!」
―カイジ、一枚だけ開きかけているクジがあることに気づく
カイジ「(…あっ!あっあっ!3!端に書いてあるってことは…えっと…普通は真ん中に数字を書くはずだから…)」
―30番代=最後列、カイジにとってこの上ないポジションである
カイジ「(やたっ!)」
大槻「カイジ君?まだかね?」
カイジ「あ、ああ!引くっ!今引くっ!ゴソゴソ…どれにしようかな〜」
大槻「…」
カイジ「はいっ!これっ!……うっ!!!」
【3 】
大槻「3番…。おや、一番集中できる席だね。フォッフォッフォッ」
カイジ「…一番前…しかもど真ん中じゃねえか…。てめぇっ!ハメやがったなっ!」
大槻「な、何を言い出すんだねカイジ君…中の数字を見なければクジは公平…そうだろう?くっくっくっ(馬鹿が…たっぷり可愛がってやるわ…)」
カイジ「グッ…クソッ!クソッ!」
大槻「さて次は…赤木君。」
ざわ… ざわ…
―ついに赤木の番
大槻「さ、一枚引いてくれるかな?(ふん…大方一枚少なく入れて、手に握りこんだか…。20番台以降を作ったのはコイツ…となればやはり最後列か…。まだ空いとるのは31…窓際。贅沢者め。)」
赤木「…ピラッ 0番」
大槻「はい…0ば…えっ!?そんな席は…」
赤木「あるじゃねえか…一番前にある、デカイ机がよ。クックック」
ざわ… ざわ…
大槻「な、なしっ!そんなデタラメ通るかっ!これは教卓っ!教師のための卓っ!」
カイジ「と、通るっ!中身を見なきゃクジは公平っ!公平だっ!」
大槻「だめっ!だめーーーっ!ノーカウントっ!この席替えノーカウントっっ!!」
赤木「さ、次はあんたの番だ。」
大槻「な…なんで儂が…」
カイジ「引けっ!引けよ大槻っ!!」
大槻「うっうっ…ゴソゴソ…ピラッ」
【31】
おしまい
290 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/15(水) 12:22:15 ID:vkNmuuUx
席替えむちゃくちゃすぎるwww
赤木さん、教卓座ったって寝てるだけのような。
大槻先生、お気の毒…
カイジww
293 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/15(水) 18:33:55 ID:9cSl1PDS
くそうけたwwww
ピラッ【31】の流れでリアルに吹いたwwwwwwwwww
後ろの黒板で授業するにしても教卓のアカギが異様すぎるwwwww
アカギwwwww異端の戦略wwwwww
すごい面白かった
見てくれた人ありがとんノシ
また何かあったら来ますw
お・・・落ちるっ・・・!!
ナイス保守・・・!
―バレンタイン
零「もう昼休みか…。」
カイジ「……。」
―何をしたわけでもなく、カイジは肩身の狭い思いであった
―勿論カイジのような男が、バレンタインなどに積極的に関わろうとするわけがない…だが
ざわ… ざわ…
生徒「お前…いくつ貰った?」
生徒「四個っ…!お前は?」
生徒「ぐっ…!おのれっ…!おのれっ…!!ぜ、零っ!!零はいくつっ?」
零「な、七個だけど…」
ざわ…
零「…あっ!えっとっ…!アカギっ!アカギくんは!?」
生徒「…今日もサボり…!」
ざわ…
―至極当然のように始まる競い合い…未だ帰宅を許されないこの時間、その渦に巻き込まれることはカイジにとっても必然である。
故に敗者。意識せずとも敗者っ!自動的に敗者っ!!
一条「カイジくん…調子はどうかな…?」
一条さん、容赦ないな…
カイジ「あ…?いや…別に普通っていうか…あんまり興味ないし…」
一条「そう言わずに…幾つ貰ったんだい?ゼロってわけじゃあないんだろ?」
カイジ「ボソッ 3つ…モジモジ」
一条「あ?」
カイジ「…3つ…だけど。モジモジ」
一条「ほぅ…見せてくれよ…カカカ!ダメダメ!ダメさカイジ!そんな安物を数にいれちゃあ!」
カイジ「…うっ…ぐっ!」
一条「まぁそれでも俺の四分の一だがなっ!カカカ!キキキッ!」
カイジ「…(クソッ…!俺だってっ…!俺だって本当はっ…!!)」
ドサッ!
カイジ「(えっ…!?)」
ざわ… ざわ…
一条「な、なんだこのチョコっ!」
坂崎「一条はん…あんたは酷い人や…」
カイジ「用務員のおっちゃんっ…!」
坂崎「今放った分が三個…。この袋の中に七個っ…!ワシが預かったカイジ君へのチョコやっ!!」
一条「ばっ、馬鹿なっ!そんなはず…!」
ざわ…
生徒「あ、あわせて幾つだ?」
生徒「馬鹿っ!十三!十三個だっ!」
生徒「十三っ!?ひええぇぇっ!!」
カイジ「おっちゃん…おっちゃんっ…!ボロボロ」
坂崎「預かったっ…!全て美心からっ…!」
ざわ…
カイジ「ボロボロ…(いらねぇっ!!)」
オチが良過ぎるwwwwww
美心なんでそんなにww
美心、徹夜したな。
―購買部
消しゴム…1000ペリカ
シャープペン…1500ペリカ
制服用ボタン…500ペリカ
指定ジャージ…30000ペリカ
零「…。」
零「(…えっ!両替はっ…!?)
>>303 クラスで一番になるようにじゃね?気の利く女っ……!
また来ました ^ω^)
また来ます ^ω^)ノシ
―続バレンタイン
キーンコーンカーンコーン
ざわ… ざわ…
カイジ「ウッ…グッ…ボロボロ」
一条「カカカ!キキキ!コココッ!」
零「(もう放課後だってのにまだやってる…)」
カイジ「ダッ!」
一条「ガッ!待てよカイジ!そう焦って帰ることはないだろう…。」
カイジ「離せ一条っ!離せっ!」
一条「ここまで十三個も貰うカイジくんのことだ…放課後も残っていた方がいいんじゃないか!?カカカッ!」
カイジ「貴様っ…!」
零「カ、カイジっ!ストップっ!」
ざわ… ざわ…
生徒「おいっ!」
生徒「どうした?うっ…!」
ざわ…
零「(えっ…!?)」
アカギ「…なんだ。もう終わったのか?…ん?」
一条「綺麗なハート型だなぁカイジっ!?」
カイジ「クソッ!クソッ…!」
アカギ「ほう…。カイジ、いいものを随分沢山持ってるじゃねえか。」
カイジ「アカギっ…!わざわざ馬鹿にしに来たかっ!」
アカギ「どれ…。ムシャムシャ」
カイジ「(えっ…?)」
一条「ハハッ!どうだアカギ!?お味の方は!?」
アカギ「…ああ、人の心がこもっているから旨い。」
一条「なっ…!?」
カイジ「アカギっ…!」
アカギ「何だ…?何か可笑しなことを言ったか?」
カイジ「…触るな一条っ!これは俺の物だっ!汚い手で触るなっ!」
一条「ぐっ…面白くないっ!」
なんだかいい話にwww
カイジ「そ、そうだよな…別に、貰っちゃいけない物じゃないもんな…モジモジ///」
零「(すごいっ…!アカギの一言で完全に形勢逆転だ。やっぱり彼はすご…)」
ガラッ
美心「カイジく〜ん、私のチョコ受け取ってくれたぁ!?」
ざわ… ざわ…
アカギ「…。クックック…カイジ、本人も受け取ってやれよ。」
カイジ「うっ…うおぉぉぉぉっ!」
零「(…アカギっ!!!)」
おしまい
面白かったwwww
頭の中で、福本絵で再生すると更に笑えるwww
読んでくれた方ありがとうですノシ
しかしこのスレ1から改めて読んでみたら…俺だけなんか馬鹿丸出しですいませんw
314 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/01(金) 01:57:15 ID:4BYGNpLs
すげ面白かったよw
いつでも投下待ってる
また来ました^ω^)ノシ
―坂崎は困窮していた
坂崎「カイジ君!この通りっ!」
カイジ「よ、よせよおっちゃんっ!学生に金借りようなんて正気の沙汰じゃねぇ!」
坂崎「頼むっ!この通りっ!」
―連休に向け、坂崎は計画をたてた。家族揃っての旅行…しかしあろうことか坂崎、その予算を失う。
カイジ「なんだって博打なんてしたんだよ!」
坂崎「わかるやろ…足代、宿代だけが旅行費にあらず…どうするっ!?」
カイジ「あ!?」
坂崎「娘が欲しいと言った土産の一つ…買えなかったらどうするっ…!」
カイジ「知るかっ…!とにかく!金は貸せないっ!おっちゃん大人なんだから…銀行からでも借りればいいじゃない…」
坂崎「サラ金はもういっぱいいっぱいやし…銀行から借りでもしたら妻にばれるやろ…旅行代、すったことっ…!」
カイジ「知るかっ!!」
―教室
カイジ「(はぁ…結局なけなしの一万、貸しちまった…)」
零「カイジ…?」
カイジ「あ、零…。」
―軽々しく口外すべきでないことは重々承知のカイジだったが、零の探り上手が勝った
零「それで…一万…?」
カイジ「あ…?あぁ。」
零「…一万円で旅行?」
カイジ「えっ…?あっ…!あああっ!」
〜
坂崎「ありがとうっ…!カイジくんありがとうっ…!必ず倍にして返すっ…」
〜
―ウインズ
坂崎「えぇ…間違いないか…」
零「間に合ったっ!」
カイジ「おっちゃんっ!何してるっ!」
坂崎「カ、カイジくん!なんでここにっ!」
カイジ「てめぇっ!人の金をなんだと思ってやがるっ!」
坂崎「まぁ待て…話を聞けば納得するやろ…」
零「…?」
坂崎「儂の買い目…ドリームジャーニー…ドリームじゃにぃ…ドリームじゃない…夢じゃないっ…!」
カイジ「ばっ…!」
坂崎「更にっ…!池添…いけるぞえ…(旅行に)行けるぞえっ!夢じゃないっ!行けるぞえっ!!夢の旅路っ!!これを何と見るっ!!!!」
零「うん、帰ろう。」
―学校へと戻る三人
零「仕方ないけど、今回は諦めるしかないですよおじさん。」
坂崎「ウッウッ あの馬っ…あの馬さえ買えば…夢じゃないっ…!」
カイジ「まだ言うかっ!」
―坂崎、伏せた目線を上げた先に何かを見つける
坂崎「なんや…この袋…仰山ゴミ突っ込みよって…」
カイジ「…あっ!?」
―カイジ、一目散に袋に駆け寄ると中を漁り始める
坂崎「エロ本でも入ってたか…?」
零「えっ…!」
カイジ「見ろおっちゃんっ!山っ…!宝の山っ…!」
坂崎「…うっ!」
カイジ「この間の持ち物検査っ…!」
―学校全体で実施された検査…その結果憂き目にあった数々の嗜好品がまさに、坂崎の眼前に山と築かれている。
カイジ「おっちゃんっ…!いけるっ!こんだけありゃあ行けるぞっ!」
坂崎「カッ、カイジくんっ!」
カイジ「何してるっ!早く売りに行けっ!」
坂崎「あっ…ああっ!すまんかったっ!ほっ…ほっ!こりゃある…こりゃある…」
零「………。」
続くよん
何気に長編w頑張れ。
続きwktk
>>318 兵藤「持ち物検査の件、聞いておる。馬鹿がっ…」
一条「り、理事長…?」
兵藤「生徒会主催の検査…違反物は没収の上破棄しますだ…?あ?我が学園は生徒が生徒から持ち物を巻き上げて捨てると…」
一条「そ、それは…」
兵藤「甘やかす必要はないが…少なくとも検査とは実質的に損をする人間がいないからこそ意味があるっ。そんなことじゃ減るだろうが…入学志願者っ!没収した品、持ち主に直ちに返却しろっ…」
一条「し、しかし…」
兵藤「今日で終えるか?学生生活っ…!」
一条「ひっ!すぐに!すぐに拾って参りますっ!」
一条「(用務員室に持って行かせてからまだそれほど経っていないっ!間に合えっ!)」
カイジ「うひょ〜っ!」
坂崎「旅行っ…!旅行っ!!!」
零「随分早かったけど…まさか一店に全部売れたの?」
カイジ「え?ああ、少し買い叩かれたけど。」
零「(凄い店だな…)」
―オモチャの遠藤
遠藤「フン…どうやってかき集めたやら…おい!どうせキズモノだ、慎重にな。」
男「はっ」
―一条走るっ!到底縁などないと思っていた用務員室へ一目散っ!
一条「グッ!なっ…!」
―たどり着いた一条。目にした光景に全てを見た。
カイジ「(たなぼた…たなぼた…///)」
坂崎「ウッウッ…美心っ…儂が何でも買うたるっ…」
零「…。んっ?一条…?」
一条「き、貴様らっ…!」
カイジ「よう一条。ここにあったゴミ、処分しておいたぜ?なぁおっちゃん。」
坂崎「うむ。儂らが間違いなく処分した。」
一条「やっぱり売ったのか…売ったんだなっ!」
―覚束ない口調で事情を話す一条、だがカイジらにとってはただの笑い話である
坂崎「ふぅん…で?それが何?」
カイジ「俺は別に構わないぜ。お前が退学になってもっ…!クックック」
一条「ぐっ…そうか…。本来持ち主に返すはずだった品、貴様らが勝手に売り払った…それでいいんだなっ!?」
坂崎「カイジくんっ…!」
カイジ「抜け抜けとっ!根拠もなくそんな嘘っぱち通るかっ!大体きちんと管理しなかったお前の責任はどうなるっ!」
零「…いや、通せる。」
カイジ「零っ!」
零「確かに一条は責任を免れ得ない…けど僕らを巻き込むことは…多分できるっ…。」
一条「そうだっ!共に倒れるかカイジっ!!」
カイジ「グッ…」
カイジのお色気シーンを追加して欲しい。
坂崎「そ、それじゃあやっぱり…」
零「うん。買い戻そう。幸い全部同じ店に売ったわけだし直ぐに行けば一通り揃ってるはず。」
カイジ「でもよ…買い戻すって言ったって、売った値段じゃ返してくれないだろ…」
一条「黙れっ!今すぐ取り返してこいっ!」
零「一条は半分。」
一条「…?」
零「今から向こうの言い値を聞きにいく。差額の半分は俺たちが何とかする。」
一条「なっ…!」
零「残り半分は一条、君が負担する。」
一条「馬鹿なっ!なんで俺がっ!」
零「飲めないならこの話、断るっ。」
カイジ「こ、断るって…どうするんだよ零?」
零「このお金を学園に寄付する。返すなんて話は知らなかったから、元々そのつもりで売ったことにする。」
カイジ「な…なるほど…」
零「確かに生徒達の不満を煽る分、罪を問われる可能性は大きい…。だけど、多分大丈夫っ…。」
一条「大丈夫なわけあるか!」
零「俺がやったことにするっ…!カイジ達には俺が声をかけて手伝って貰ったっ。これならペナルティはあっても…退学はないっ!あんたも十分に優等生の部類だけど…俺の成績知ってるだろ…?こんな事は言いたくないが…俺と一条、どっちを取るかな…!?」
一条「ぐっ!」
零「それでも万が一カイジ達が学校を追い出されそうになったら、俺も退学届け提出するさ。」
カイジ「零…ぜろぉ…。」
零「とにかく店に行こう。金額がわからないことには話が進まない。」
一条「くそっ!早く行くぞ!」
坂崎「わ、儂の旅行は…?」
考えながら書いてたら、一向に話がまとまらないっ…!続…くかどうか微妙w
お色気…?↓
―トイレ
カイジ「ジョロジョロ」
アカギ「…右曲がり」
カイジ「なっ…!何見てやがるっ!」
アカギ「あらら…こいつは失礼。」
カイジ「大体の奴は右曲がりだろっ…///」
アカギ「そうでもないさ。ブルンッ」
カイジ「えっ!ばっ、何見せてんだよっ!///」
アカギ「そら…こうすればお前も天下取りだ…シュッシュッ」
カイジ「わっ!わっ!まだ雫がっ!よせよっ!ドンッ」
アカギ「ウッ はは…それじゃあお前が俺にしてくれるかい…?」
カイジ「えっ…それなら…いいかも///モジモジ」
零「(今出たら…巻き込まれるっ!)」
モジモジ
おもちゃの遠藤に吹いたww
続き待ってる
零かっこええw 言い負かされる一条いいなw
あと何気にトイレの話にクソフイタwwww
零さすがの機転・・・!
おもちゃの遠藤はおもちゃ屋なのにどこか裏っぽいぞw
続き期待
お色気…?じゃないよwwwどんな方向性だwww
>>324 ―一刻も早く…そうはわかっていてもカイジらは自らの足取りを重く感じていた。ドロドロとした感覚に足をとられながら、カイジらは歩を速めた。
カイジ「ここだ…オモチャの遠藤…」
一条「こんな怪しげな店に…よくもっ…ふっかけられるに決まってるっ!」
カイジ「黙れっ!嫌なら帰れっ!」
零「まぁまぁ二人とも…。入ろう。」
―まず目に飛び込むのはTVゲームの類。だが隅々にまで目を配らせた先には…
零「(…スタンガン…アーミーナイフに通信傍受器、か…)」
カイジ「こんにちはっ!こんにちはっ!!」
―現れる遠藤。カイジの顔を見るなり眉間に深く刻まれる皺。
遠藤「…おめぇさん、何しに来たんだい?」
一条「店主かっ!」
―話す一条聞く遠藤、その温度差は明白である。
遠藤「フゥーッ…なるほどな。早い話が売ったもん出せってんだな。」
一条「そうだ!」
遠藤「まぁ…いいだろ。」
一条「よしっ!こちらが受けとった金額、一円違わずここにあるっ!」
遠藤「…お前さん、何か勘違いしちゃいねぇか?一通り揃えて売ってやるって言ったんだよ。」
零「(それはそうだ…問題は…)幾ら?幾らで売ってもらえます?」
遠藤「そうだな…ま、細かい勘定は大目に見てやったとして…70ってとこか。」
一条「70!?30やそこらで買ったものをっ!」
遠藤「嫌なら構わない。こっちも商売なんでな。」
零「(いや…思ってたよりは全然マシっ…!)わかりました。」
一条「なっ!?零っ!!それじゃ俺の負担は20!20万ってことか!?」
零「…そういうことになるね。」
一条「馬鹿なっ!」
遠藤「どうするんだ?」
零「買います。取り敢えず…」
カイジ「なぁ…あの30を元手に増やした方が良かったんじゃないか?」
零「いや…多分あの店主…70に更に乗せる気だ…。」
カイジ「?」
零「例えば取り置き料。一条のあの焦り方を見られた…気を抜いたら幾らでもむしられる。不安要素は少しでも減らしておいた方がいい…。」
坂崎「それじゃ20ではまだ足らんか……どうする?そうそうすぐに創れる額やないやろ…」
零「今取り戻した品…これを売るっ!」
カイジ「なっ!?零っ!?」
零「ふふ…」
生徒A「あーあ…この間の検査、何いかれた?」
生徒B「DSっ…買ったばかりなのにっ…!」
零「あ、君たち…」
生徒A「零…?」
零「…この中に…ある?没収されたもの…!」
ざわ…
生徒B「えっ…あっ!あっ!これっ!俺のっ!」
生徒A「俺のっ!俺のはっ!…あったっ!」
生徒B「ありがとう…ありがとう零…」
零「いや…これは渡せない…」
生徒A「なっ、何言ってる…」
零「これを君達に…買って欲しいっ!」
ざわ…
生徒A「はぁ!?馬鹿なっ!それは元々俺の物っ!どうして金なんか…」
零「もう諦めてただろ…?」
ざわ…
零「実際、これは処分される寸前だった…。なんとか取り戻したんだけど、ちょっとお金がかかってね…。その一部を負担してもらいたいんだ。」
生徒B「…。」
零「もちろん大した金額じゃない。それで諦めてた物が戻ってくるんだ…。どうかな?」
生徒A「頼んでないっ!別に頼んじゃいないっ!早く返せっ!」
生徒B「…い、幾ら!?」
零「…2000…いや、1500円…!」
生徒A「おいっ!」
生徒B「買うっ!買うっ!1500円!俺のDSっ!」
零「ありがとう…」
生徒A「馬鹿げてるっ!詐欺っ!詐欺だっ!」
カイジ「おいっ!じゃあいいいんだなっ!」
生徒A「返せっ!泥棒っ!」
カイジ「こっちだって何の得もねえ話なんだっ!わざわざ持って来てやったのに、お前が買い戻さないなら捨てるだけなんだぞっ!」
生徒A「グッ…幾らっ…ボロボロ」
零「(…いや、カイジが売ったりするからこうなったんだけど)」
生徒A「払う…払うけど…。捨てられた物を取り返すのになんで金がかかるのか…ちゃんと理由を教えてくれよ。そうだろ!?これじゃ腑に落ちないっ!」
カイジ「そ、それは…」
零「店に売られていたからさ。」
カイジ「(えっ…!ちょっとっ!)」
零「用務員のオジサンが捨てるには勿体ないからって、経営のうまくいっていないオモチャ屋さんにあげたのさ。それで売りに出てた。」
生徒A「えっ…!」
零「それがすごく良い人でさ。事情を話したらタダで返してくれたっていうわけ。皆に悪いことしたって謝ってたよ。」
生徒B「そ、それじゃさっきのお金は…?」
零「うん。掃除とか修理したり、ショーケースも新しいの用意したらしくて…。タダって言われたんだけど、その分ぐらいはちゃんとお支払しますって言っちゃったんだよね…。それで悪いんだけど皆から少しずつ払って貰ってるわけ。」
生徒A「そ、そっか…。」
零「良かったら今度寄ってみてよ。オモチャの遠藤って店だから。」
カイジ「なぁ零…」
零「なんだい?」
カイジ「これじゃあ皆に物を返したって意味ないんじゃないか…?理事長は学園が悪者になることを嫌がってるんだから…」
零「…まぁ全部終わった時にわかるよ。」
―かくして買い戻した30万円分の品を元手に、幾分かの資金調達に成功したカイジ達だったが…果たして!?
続く
336 :
書いてる人:2009/05/06(水) 01:13:26 ID:5QsFENj2
ぐだぐだとはまさにこのこと…w
頑張って零!頑張れ俺!
>>329 アカギ「クソフイタ…?なんだ…もう拭いたのか…」
カイジ「いやっ!…まだあるっ!まだツキはおちちゃいねぇっ!見せてみろっ!零っ!!」
零「ちょっ…!ちょっとっ!落ち着いてっ!」
>>337 あなたのssが大好きです
続き楽しみ!待ってます
―オモチャの遠藤
遠藤「随分早かったな。ほら、出しな。」
零「いや…支払いに来たわけじゃない。交渉しに来ました…」
遠藤「…あ?悪いが値切ろうったってそうはいかないぜ…なんせ…」
零「残り40とちょっと、それ以上の費用は上乗せしないで欲しいっ。」
遠藤「…わかってるなら尚更さ。かかるものは払ってもらわにゃあ。」
零「変わりに提供するっ…!大々的宣伝…!」
遠藤「…あ?」
零「この店…お世辞にも活気があるとは言えない…近くに大きな学校、これだけの立地条件がありながら…!」
遠藤「ちっ…痛ぇ所つきやがる。で?具体的には…?」
―零、オモチャの遠藤善人策を披露。
遠藤「余計なこと言いやがって…まあいい。ウチとしては客が増えりゃ文句はないさ。」
零「じゃあ…」
遠藤「だが程度による。話にならねぇ程度の集客だったら、後からでもキッチリ金で払ってもらうからな。」
零「間違いなく…!」
零「これで新しい課金はなくなった…」
カイジ「買い戻した分を売って集まったのが、8、9万てところだから…」
坂崎「あと10とちょっとやな。」
カイジ「なぁ零…」
零「うん?」
カイジ「俺達がうまく金を集めたとしても…もし、もし一条が金を作れなかったら…?」
零「それは大丈夫。アイツなら何をしてでも作って来る…あれはそういう男っ…!」
カイジ「確かに…そうかもしれないけど。」
―現れた一条、取り出した封筒から覗く金額は…15!
一条「ぐっ…貯金と…持ち物を売った金で…約15…これであと5とちょっとっ…!」
零「よし…出来たお金でまた買い戻そうっ!」
―カイジらの8強と、一条の15弱、併せて24…残り16っ…!
零「じゃあ買い戻した分は俺達が持ち主に返しておくから…。あと5、頼むよ一条。」
一条「ちっ…!何で俺がこんな目にっ…!」
―零、再び行商…
カイジ「今回は…6万とちょっとか…」
坂崎「儂らが作った分は15ってことになるな。」
零「あと5…。オジサン、何か売れそうな物は…?」
坂崎「わっ、儂!?な、ないがなっ!」
零「そうじゃなくて…ゴミ…!売れそうな物、ないかな…?」
―用務員室に運ばれ処分を待つ品々をカイジらは探った。さながら宝探し…!
零「本当はこれもいけない事なんだけど…仕方ない。今度は問題にならないような物を頼むよ…。」
カイジ「はは…。でも売れそうな物って言ってもな…」
零「これで5万円全部をどうにかしようとは思ってないさ。少しでも足しになれば…」
―とは言え所詮は廃棄された物。出てきた物と言えば辛うじて買い取って貰えるかという古本の類、古びた備品など…
零「駄目か…。」
カイジ「…///」
零「カイジ…?何見て…うっ!」
―エロ本っ…!カイジもやはり男子学生であった…!
カイジ「えっ!あっ!いやっ、何かなって!あは、は…///」
零「…え?ちょっと見せてっ!」
カイジ「な、何だよ…零だって…」
零「売れるのっ…?こんなものっ…!」
カイジ「…???」
―更に探すカイジら…
カイジ「あっ!あったっ!…ハイ、零///」
零「…うん///」
―摘まむように手渡されたソレ…。女子制服…!
坂崎「かぁ〜っ!情けないっ!」
カイジ「……///」
零「ごめん…やっぱりやめといた方がいいね…///」
カイジ「で、でもよっ!売れるなら…」
零「自分で言っておいて悪いけど…流石にこれはダメっ///」
―あと5万っ!如何にして乗りきるか。正に正念場であった。
―流石にそれは駄目っ!零の叫びは正に筆者の叫びであった…
続く…ように頑張りますw
応援ありがとうですノシ
零が可愛い。ルイズコピペ気持ちがよく分かる。
346 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 02:39:55 ID:rNmRCEkv
零「諦めるしかないか…。」
カイジ「諦めるって!?どうしたんだよ零!どうすんだよ零!」
坂崎「まぁ待てカイジくん。零くんがダメなら儂、儂がこの6見事に倍に…」
カイジ「馬鹿っ!おっちゃんの博打に乗ったりしたら完全にアウツっ!零っ!ここまで来て諦めてどうするっ!」
零「もちろん買い戻すことを諦めたわけじゃないさ…。あと5万円…5万円ぐらいなら、俺の貯金でなんとかなる。」
カイジ「だっ、駄目!零にそこまでさせるわけにはいかないっ!だったら俺達!俺達が何とか…」
坂崎「わ、儂も?」
カイジ「当然っ!行くぞおっちゃんっ!銀行っ!サラ金っ!」
零「いや、他から借りるのは…むしろ損っ。現金、今ある現金を使うのがベスト…」
カイジ「???」
零「ふふ…これこそギャンブルなんだけどね。でも勝機は十分…!」
坂崎「な、なんやわからんけど…それでうまくいくなら…」
カイジ「グッ…もし、もしそれで失敗したら俺っ、俺達っ、返すから!絶対っ!」
零「ありがとう…」
―現れた一条、義務を果たす。
一条「どうだっ!これで文句あるまいっ!」
零「よく来てくれた一条…。これで残り全部、買い戻せるっ!」
カイジ「…なぁ一条、最初の15で貯金と売れそうな物は尽きたんだろ…?どうやって残り5、作ったんだ?」
一条「五月蝿いっ!黙れっ!…黙れっ!!グッ…ボロボロ」
カイジ「あ…?あっ!(…あったっ!一条にはまだ売れるモノっ…!)」
零「と、とにかく急ごう…。」
―オモチャの遠藤
一条「なんだ…?うちの生徒が…。」
零「(…よし、確実に効果は出てる。今の段階でこれぐらいなら…)」
カイジ「零?行こうぜ?」
零「あっ、うん。一条…君はここで待っててくれ。」
一条「待つ必要などない。後は貴様らが持ち主に配って歩けば、それでおしまいだ。」
零「…いや、それじゃ駄目っ!!」
遠藤「これで全部だな。」
零「じゃあ…」
遠藤「ま、いいだろ。宣伝としちゃあ上々さ。」
零「良かった…!」
一条「…ほら、受けとれよ。」
ざわ… ざわ…
生徒「なんだその態度っ…!」
生徒「ま、まぁまぁ…返すってんだから…。」
生徒「良いわけあるかっ!殴らせろっ!」
一条「(…クソッ!何で俺がこんなっ!)」
〜〜〜
零「買い戻した品、これは一条、君が配って歩く。」
一条「馬鹿いうなっ!そんな事したら袋叩きっ…!」
零「君がみんなに返して歩く…そうじゃなきゃこの計画、破綻するっ…!」
一条「ちっ…わかったよ!だがこれで失敗してみろ!?その時は貴様も道連れにしてやるからな!」
零「ふふ…そうならないことを祈るよ…。」
〜〜〜
―どうにか全ての生徒達に返却し終えたカイジ達…だが、当然に沸き上がる不満っ…!
生徒「戻っちゃ来たが…一条のせいで余計な金かかったぜ。あの野郎っ!」
生徒「えっ…?金?」
生徒「一条の野郎が捨てやがったの取り戻すのに金かかったって零が…お前、聞いてないの?」
生徒「い、いや…というか払ってない。俺、一円も。」
生徒「何っ!?」
生徒「俺は払ったっ!カイジにっ!」
生徒「クソッ!あいつらっ!」
生徒「じゃあ一条が捨てたってのはガセ…?」
生徒「いや、じゃあ何で零達が持って…」
生徒「そもそも持ち物検査っ!学園は生徒の物を取り上げていいのかっ!」
生徒「あれは生徒会が…」
生徒「同じことっ!許可を出したら同じことっ!」
ざわ… ざわ…
―不満、不公平感、猜疑心などなど、あらゆる負の感情一条、零ら及び学園に向けられた。
一条「貴様っ!他の生徒にバラした挙げ句、金を取ったってのは本当かっ!馬鹿なっ…これじゃあ何の意味もないっ!」
零「…いや、これでいい。」
一条「いいわけあるかっ!見てろ…今日の集会っ!貴様らの罪を暴露してやるっ!」
零「よく聞いてくれ一条。」
キーンコーンカーンコーン
ざわ… ざわ…
黒崎「早速ですが、先日行われた持ち物検査について…学園としても実のところが十分に把握出来ておりません。」
カイジ「(安い言い逃れをっ…!)」
黒崎「そこで生徒会の方から、直接この場で説明して貰おうと思います。」
零「(まとめて処分しに来たか…願ってもないっ!)」
黒崎「では一条くん。」
一条「………。す、すいませんでした…。」
ざわ…
生徒「あ…?」生徒「すいませんでした…だ…?」
ワァーッ
生徒「ふざけるなっ!死ねっ!」生徒「そうだそうだ!」生徒「金返せっ!」
黒崎「静かに。生徒会は没収した物を破棄したということで間違いないかね?」
一条「…はい。没収した物は、生徒会の手違いで…全て破棄いたしました。」
黒崎「一部の生徒がこれを取り戻して皆に返却したという話に関しては…?」
一条「間違いありません…。零くん、カイジくんのおかげで、皆さんの手元に返すことが出来ました…。」
ざわ… ざわ…
生徒「見ろっ…!やっぱり悪いのは一条っ!零は悪くないっ!」
生徒「何が手違いだっ!くそっ!この野郎っ!!」
生徒「で、でも…俺は一条に返してもらったけど…?」
零「待ってっ!」
ざわ…
零「確かに手違いとは言え皆のものを捨てた一条が悪いっ!でもっ!皆の手元に物は戻ったし、本人もちゃんと反省してる!先生お願いします!なんとか寛大な処分を!」
生徒「庇うな零っ!そんな奴っ!」
生徒「退学っ!退学だっ!!」
黒崎「零くん…。皆に持ち物を返却する際、金銭を要求したというのは本当かね?」
零「はい…。かかった経費、とても僕達だけで負担できる金額じゃありませんでしたので、皆に少しずつ負担してもらうことにしました。皆さんには嫌な思いをさせてしまったと思います。」
ざわ… ざわ…
生徒「え…俺払ってないけど…?」
生徒「俺も…。一条、そんな事言ってたか…?」
生徒「言えるわけないだろっ…!自分が悪いのにっ!」
零「…え?い、一条…皆に払って貰ってないの?」
一条「……。」
零「自腹…!?」
生徒「当然だっ!自業自得っ!」生徒「そうだっ!ざまあみろっ!」
零「皆…確かにそうだけど、払えるかい?一人で25万っ…!皆に迷惑かけたと言っても、一度のミスに25万っ!」
ざわ…
生徒「25!?」
一条「…今回の検査は生徒会主催でやったもの。学園にも信頼して頂いて許可を貰った。俺が…責任を取らなきゃ…ボロボロ」
ざわ… ざわ…
一条「お金払った人は…言って下さい ウッ すぐには無理だけど…お返しします…ボロボロ」
ざわ… ざわ…
生徒「なんかちょっと可哀想…かも。」
生徒「でもよ、やっぱり自分が悪いんだから…」
生徒「しかしその分金は払ったんだろ…?」
ざわ… ざわ…
黒崎「静粛に。事情はわかりました。処分については追って本人に伝えることとします。」
零「…。」
黒崎「検査を許可しながらこれを十分に監督しなかった学園にも否はありますし、ミスを自らを犠牲にしてまで補おうとする生徒を無下に扱う事は、当学園の名誉にかけて致しません。」
カイジ「…。」
黒崎「また、事情があったとは言え、生徒間で金銭のやりとりがあるというのは好ましいことではありません。よって、支払いを行った生徒に対しては、これを当学園が全額補償致します。」
零「(…ふぅ。)」
黒崎「今後はこのような事がないよう努めること。以上です。」
パチパチパチ
黒服「…いいんですか?」
黒崎「こうなった以上仕方あるまい。切って捨てることは簡単だが…。」
カイジ「やれやれ、とんだ茶番劇だったな。」
一条「貴様がよけいなことをしなければこんなことにはっ…」
零「まぁまぁ…。結局生徒会クビと…奨学金打ち切りだけで済んだんだから。」
一条「それだけじゃないっ!一流校への推薦…!俺の道がっ!」
カイジ「あっ!そういえばおっちゃんっ!」
〜〜〜
坂崎「夢じゃないっ!いけるぞぇっ!夢の旅路っ!」
やっとおしまい
乙でした!
面白かった!
一条少し災難ww進学への道がwww
お疲れ様です!
零の作戦はこれだったのか…さすが零
また次のss期待してます…!!
読んでくれた方々ありがとうですノシ
ト書き使うの苦手なもんで、ほぼ台詞進行なわけですが…やっぱ長くなると厳しいですなw
途中からグダグダandサゲ忘れスマソです。
なんかあったらまた来ますノシ
>>356 面白かった〜。ありがとうございました。
坂崎のおッちゃんだけ良い目見た。なんか理不尽だけどそこが福本漫画。
零はヒーロー
359 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 15:19:45 ID:Aa1ih48C
そろそろほっしゅ
今wikiって誰が更新してくれてるの?
誰でも更新できるよ。やってみな。
保守
―修学旅行移動バス内
カイジ「続行だっ!」
アカギ「俺はかまわないが…いいのか?」
カイジ「黙れっ!やるしかねぇだろうがっ!!ここで止めるわけにはいかねぇんだよっ!」
ざわ… ざわ…
生徒「馬鹿か…あいつ。」生徒「勝てないってもうわかったじゃないか…。」生徒「カイジ汗かきすぎなんだよ…バレるよあれじゃ…。」
カイジ「勝つ!勝って取り戻すんだっ!そうでなけりゃこの旅行…全てが台無しっ!」
アカギ「まだ行きのバス…ここで潰れるか否か。しかし、細々と旅行を楽しむって手もあるんだぜ…?」
カイジ「うるさいっ!早くトランプ配れっ!!」
零「ち、ちょっとっ!こんな所でギャンブルなんてっ!!」
カイジ「引っ込んでろ零っ!!ダンッ!!さぁそっちも張れよっ!!」
生徒達「おおおおおっ!!」
零「えっ…?」
アカギ「ほぅ…。プリングルス…。」
カイジ「出せよっ!同価値分っ!俺のガムっ!えびせんっ!!」
零「(あれっ…!?微笑ましい光景っ…!)」
カイジ「ボロ ボロ 昨日…折角買いに行ったのにっ…夜、部屋で食べようと思ってっ!」
零「ほ、ほら、もうすぐサービスエリアに停まるから、買いに行こうよ。」
お し ま い
>>362 微笑ましい光景っ…!すぎる。
零は優しいなあ。
>>362 そして持ってきたお小遣い全部をお菓子に使って、全部アカギに巻き上げられて無一文で旅行中過ごすことになるんですね。わかります。
当然お土産なんか買えないっ…!!
圧倒的愚行っ…!!
365 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 00:47:38 ID:VfzrbPwJ
―修学旅行、夜
零「(随分立派な浴場だったな…)あ、あれ?」
カイジ「長かったな零。」
零「アカギ…?皆も。」
三好「零くん。」
アカギ「邪魔してるぜ。」
ざわ… ざわ…
カイジ「…あの…えびせん。」
アカギ「どうした?元はお前の物なんだ。遠慮することはないさ。」
カイジ「やたっ!やめられないっ!止まらないっ…!!」
零「ふふ…。さすが修学旅行って所だね。」
アカギ「零もどうだ。…騒がしくなる前にな。」
零「…?」
カイジ「…なぁ、やっぱり…。」
三好「何弱気になってるんすか!必要なんです!カイジさんの力がっ!」
カイジ「……。」
アカギ「お前らしくもない…。いつもの勢いはどうした…?」
零「えっ…?えっ…?み、みんな、何する気?」
カイジ「…枕投げっ!」
ざわ… ざわ…
零「へぇ…。」
カイジ「…よし。決行は一時間後…」
零「一時間後…?そろそろ消灯時間だけど…。」
カイジ「だからこそっ!奇襲っ!敵の寝首をかくっ!三好っ!参加者、連絡しろっ!」
零「…。(どこかのクラスに乗り込むのかな…。)」
―一時間後
カイジ「よし…。」
ガチャッ
佐原「待ってくれっ!俺も連れて行ってくれっ!」
カイジ「佐原っ!?馬鹿っ!よく考えてみろ!背負うリスクっ!これは追いつめられた人間に残された最後の道なんだっ。軽々しくのるなっ!」
佐原「それなら俺だって同じっ!例え死んだとて本望っ!」
零「(えっ…?あれっ…?)」
アカギ「長くなっちゃ遅れるぜ、大将。」
カイジ「わかってる!行くぞ!零っ!」
零「えっ!」
カイジ「カチャカチャ ガシャ …行くぜ」
ざわ…
ガチャッ
佐原「この野郎っ…酒なんか飲んで寝やがってっ…!」
零「えっ!!ちょっとっ…!カイジっ!」
カイジ「GOっ!」
カイジ「うおおおおおあああ!!」
佐原「喰らえっ!喰らえ!!」
三好「それっ!!やあっ!!」
大槻「痛っ!痛いっ!!何事だっ!!」
「死ねっ!」「くたばれっ!」
大槻「痛っ!!電気っ!明かりをっ!」
カイジ「つけさせるなっ!!投げろっ!投げろっ!!」
「投げろっ!」「投げろっ!!」
大槻「痛っ!貴様らっ!!やめっ!やめてぇっ!!」
カイジ「取り消せっ!!自由行動謹慎っ!!」
佐原「言えっ!取り消すと言えっ!!」
大槻「な、何を馬鹿なっ!脅迫!脅迫だっ!」
カイジ「それがどうしたっ!!自分は選択肢も与えなかったくせにっ!!」
アカギ「バコッ バコッ」
大槻「殴っとるっ!直接っ!」
カイジ「さぁ言えよ大槻っ!」
大槻「わかったっ!わかったっ!!取り消すっ!謹慎処分っ!」
佐原「本当だな…?」
大槻「あ、あぁ…。(おのれぇっ…!誰が取り消すかっ!)」
カイジ「よし…電気つけろっ!」
大槻「やはりカイジ…アカギ…。貴様ら、ただで済むと思うなっ…!」
カイジ「三好っ!」
三好「はいっ!さ、先生もどうぞ。」
大槻「な、なんじゃ…ビール?」
カイジ「飲めっ!!飲めっ!!」
佐原「かぁ〜っ!」
アカギ「ゴクゴク」
大槻「なっ!何をやっとるか貴様らっ!!」
三好「ハイチーズ」
パシャッ
大槻「し、しまったぁっ!!!」
カイジ「ククク…先生に無理矢理飲まされたビール…旨かったぜ…。」
大槻「おのれっ…おのれっ…!」
零「(…あれっ。前半の枕投げの意味は…?)」
大槻「零っ…!貴様までっ!覚えておれっ!」
零「えっ!俺は違…」
お し ま い
面白いwwwww
ワロタwwGJwww
こんな時間なのにワロタwww
初めて三好に好感持ったwww
GJでした〜!
アカギwwwwww
枕投げが似合わない面子だ〜。
でも高校生男子ってこんなもの?
可愛いなぁ。
こんなアカギはいやだ、スレより
264 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 20:16:31 ID:???消しゴムを忘れた時「俺の消しゴムはそこにある」と隣の席の子から消しゴムを奪うアカギ
265 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 22:03:55 ID:???隣の市川君、絶句・・・
266 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 00:20:15 ID:???一時始終を後ろの席から見ていた矢木君に電流が走るっ―…
267 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 06:02:52 ID:oYvw8qIE後ろで見る八木君の予想を全て裏切り消しゴムを返すアカギ
268 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 07:53:53 ID:???その消しゴムの両面に油性ペンで「へのへのもへじ」
269 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 08:19:12 ID:???両面(表裏)
270 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 10:57:45 ID:???市川君、再び絶句・・・
創作じゃなくてスマソ
おもしろかったので…
―修学旅行夜おまけ
カイジ「なんとかうまく行ったか…」
零「はぁ…」
アカギ「まぁ、上々の結果だな。」
零「ところでアカギ、そろそろ部屋に戻った方がいいんじゃない?折角処分取り消しになったんだし、せめて自由行動までは大人しくしてた方が…」
アカギ「おいおい…そう邪見にするなよ。」
零「い、いや…別にいいんだけどさ…ベッド、人数分丁度しかないし…。」
カイジ「…チラッ」
アカギ「フルフル そうだったな…。さて、帰るか…。」
カイジ「…。………チッ。」
零「(あ…あれっ?何だこれ…。俺、悪者…?)」
レスくれた方々ありがとうですノシ
今日パチンコで10万円負けました。店のトイレから1時間程動けなくなりました。当然の確率は自分には起こりませんでしたとも。
(^ω^)死ねっ!死ねっ!!
ハチャメチャな?男子中高生の修学旅行編、面白かったです。
零は真面目で、アカギは自由人、カイジはカワイソウな子だし。
佐原や三好も活躍して、大槻ハンチョウはお気の毒でした。
―修学旅行、罰ゲーム編
「執行だっ!」
「ぎゃっ!!!がっ…!がっ!!」
「ふぉっふぉっふぉっ…」
カイジ「なんだ…?風呂場の方から…。」
ざわ…
「見たかよあれ…」「馬鹿、見ちゃいられねぇよ。あんな…ひでぇ正座っ!」
カイジ「正座…?なぁ、なんの話だ?」
生徒「え…?大浴場の脇の…休憩場っていうか…そこで理事長達がさ…」
カイジ「…?」
兵藤「次は…利根川っ…!正座だっ!」
利根川「グッ…」
ざわ…
カイジ「マ、マッサージチェア…?」
兵藤「執行!」
ヴィィィン!ガガガガガ!
利根川「ぐおっ!!」
カイジ「っ!?」
兵藤「どれ…座らせてもらおうか。」
ガッ!ゴリッ!ゴリリリッ!!
利根川「がああああっ!!!」
「ひっ…!」「弁慶が…泣いてるっ!」
兵藤「ふぉっふぉっ…太もも揉み上げ…リフレッシュコース…」
カイジ「よ、よせっ!」
ピッ
モギュアッ!ゴギュアッ!
利根川「がぁっ!!ぬっ!!くあっ…!あがががっ!」
カイジ「よせ!もうやめろっ!もうたくさんだっ!!ボロボロ」
兵藤「ふぉっふぉっふぉっ…」
零「(…理事長…来てたのか…!)」
古いマッサージチェアって拳骨にグリグリされてるみたいで
とても痛いんだよ。登場無いのに罰請けさせられて
利根川さん、カワイソス。
ヵィι゙「ァヵτω ゃゎ… ァヵτω ゎ ぃゃゃ… ゎぃ ゎ ゥ゙ァヵ ゃ…ゥヵィ ゎ 100τω… ゎぃ ゎ 30τω… ぅぅ…」
<゙|=ゃ〜〜
ほしゅ!
383 :
また来ました(´ω`):2009/06/17(水) 11:08:16 ID:ZvnVQU/m
―バッター アカギ
ざわ… ざわ…
一条「グッ!」
アカギ「……。」
ストライーッ
一条「ガッ!」
アカギ「……。」
ストライーッ
ざわ…
「な…なんだ…?ど真ん中二回も…。」「おいおいアカギっ!振る気あんのかよっ!」
一条「…(外目…低い所に…)」
ボール
アカギ「……。」
一条「(ほぅ…一応球は見えてるみたいだな…ならっ)」
―やや内側を進み、打者の手前で更に内へと抉る 一条の性格を表すかのような一球であった
所詮素人野球の一球…打者からすればやや内より真っ直ぐに向かってくるか、付け焼き刃の変化で得意気にストライクゾーンへ食い込むか、という所である。一条、技術以上に巧みな一球であった。
だが
アカギは動かない
バシッ ボール
アカギ「……。」
一条「ちっ…。」
ざわ…
カイジ「零…。どうみる。」
零「一条は経験者ってわけじゃない。今のは狙い所に収まったみたいだけど…コントロールなんてそうそう狙った通りに効くものじゃないさ。現に最初の2球、ど真ん中が続いたけどどっちかは少し外した所を狙ったはず。」
カイジ「で、でもよ…球見えてるってんならそれこそ1、2球目、どっちか振るだろ。」
零「…でも今の球を降らなかった。」
一条「(…単にカウントで見てるのか…?)」
アカギ「……。」
一条「…。」
ボール
カイジ「…」
零「確かにアカギには見えてるはず。…待ってる。ただのストライク球じゃない。その中でも絶好球、高め、長打を狙える一球…!」
一条「おのれっ…!アカギっ!」
カイジ「でももうフルカウントじゃなぁ…そうそう高いところなんて…」
アカギ「……。」
一条「グッ!」
カイジ「うっ!」
―僥光っ…。一条の手を離れた瞬間、その一球はこう呼ばれた。
失投…!
一条「あああっ!!よせっ!!やめろっ!!!」
カイジ「いけっ!!打てっ!!」
アカギ「………!」
だが
アカギは動かない
カイジ「振れよっ…!!!」
零「(…振るのが面倒だっただけかっ!)」
―ピッチャー カイジ
カイジ「…ノ、ノースリー。」
一条「はははっ!性根が曲がってるのが球にも出てるぜカイジっ!」
カイジ「ぐっ…!」
カイジ(待て…冷静になれっ。ここで乗せられたら奴の思うつぼ…だが…しかし…待てよ…あっ!いや待てよ…)
一条「どうしたカイジ!早くしろ!」
カイジ「黙れっ!(考えろ…この一球、どうするっ!何か…何かないか…あれ…?もしかして…あっ!あっ!!てことは…!いや…違うか…しかしっ…!)」
一条「…早くしろっ!###」
カイジ「くっ…!」
アカギ「気楽にやれよ。」
カイジ「アカギ…!」
アカギ「四球だってどうせ出塁しちまうんだ。ど真ん中に投げればいいさ。上手くいけばワンアウト、ただそれだけだ。」
一条「いい加減にしろカイジ!###」
カイジ「…よし!」
カッキーン
ワァー ワァー
「やったな一条!」「柵どころか川!向こうの川まで行ったぜ!」
ワァー ワァー
アカギ「…役立たずが。」
カイジ「ううっ…ウッ ウッ」
零「ま、まだ一回だから…ねっ。」
おぉっ!福本漫画で野球だ。
相変わらずカイジに厳しいお話だ。
カイジがんばれw
零は優しいなぁ
391 :
創る名無しに見る名無し:2009/06/19(金) 21:45:01 ID:cK3ZHWNv
アカギ微秒に戦力にならないなwwwwwww
―監督 零
零「よし、大体相手の戦力もわかったし、ここからの作戦を考えよう。」
ざわ… ざわ…
零「どうやら経験者はいない…となれば個人能力勝負のピッチャー…あとキャッチャー、それ以外の守りは、基本的にお互いザルだと見て間違いない。」
カイジ「……。」
零「とにかくバットに当てる、ある程度勢いさえあれば正面でもない限りまずヒットになる。」
アカギ「……。」
零「盗塁やタッチアップ、積極的に動けば動くほど有利…」
「……」「………」
カイジ「な、なぁ零。」
零「…?」
カイジ「あ、あのさ、所詮体育なわけだし…盗塁だのなんだの言われても…ガチガチ固めてやっても面白くないし…」
零「………!」
カイジ「い、いや、どっちかって言ったらみんな自由にやりたいんじゃないかな〜なんて、はは…」
零「あ…あぁ。そ、そうだよね…!」
零「(グッ さっきまでは…自分だってあんなに盛り上がってたくせにっ…!)」
カイジ「わ、悪かったよ零…なぁ。あっ、あっ!はいっ!次打席俺っ!さぁ打つぞ〜!」
零「……頑張ってね。」
カイジ「(これじゃ俺がまるで…)」
ワー ワー アウツッ
零「…残念だったね。」
アカギ「役に立たず…空気も読めず…。」
カイジ「どうして俺だけ…いつもこうっ…!」
お し ま い
393 :
おまけ:2009/06/22(月) 20:10:20 ID:fYKRCHJi
―バッター 再びアカギ
アカギ「フゥーッ…」
一条「ふん…策もないくせに冷静そうな面しやがって…なっ!」
アカギ「…腕一本。」
ざわ…
一条「ふざけたことをっ!くそっ!」
カイジ「ど真ん中だぞっ!」
だが
アカギは動かない…!
カイジ「アカギィィィィっ!!」
零「(意外とオチャメなんだよな…。)」
お し ま い
394 :
創る名無しに見る名無し:2009/06/22(月) 20:14:09 ID:fYKRCHJi
書いた人自身が野球やったことないから、その辺は割り引いて見てね(・ω・`
また今度来ます。
>>394 面白かったです。カイジが可哀想過ぎるw
先生が空気(いたのか)な体育の時間だ。
次回作、待ってます。
>>394 カイジと零のぎくしゃくした間がじんわり来ましたww
面白かったです!乙です!
397 :
書いてる人FX:2009/07/03(金) 00:57:08 ID:GmxHS8+i
久しぶりに来ました(^ω^
398 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/03(金) 01:06:45 ID:GmxHS8+i
体育祭
―開会式
利根川「それでは、親愛なる我が学園理事長よりご挨拶を頂きます」
ワー! ワー!リジチョー! リジチョー!
生徒「理事長〜!(内申点っ…!成績…アップっ!)」
カイジ「糞がっ…!」
ドンッ!
兵藤「それにしても暑いっ…!」
ざわ…
ワー! ワー!
生徒「理事長っ!理事長〜!」
カイジ「馬鹿かっ!!!!」
399 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/03(金) 01:31:55 ID:GmxHS8+i
一条「カイジ、健康的な姿もなかなか似合うじゃないか。カカカッ」
カイジ「黙れ一条っ!晒し者はお互い様だっ!///」
―体育祭に際して、カイジの心境は言わずもがなであった。更にカイジをして半袖短パンという恥辱…。シャツの臍の辺りから胸にかけては大きく
伊藤っ!!
―照りつける日差しもあいまって、カイジにとって正に灼熱地獄の様相を呈していた
カイジ「はぁ〜…」
零「ねぇ、カイジ」
カイジ「あ?どうした?」
零「うん。なんかさ、変だと思わないかい…。ギャラリー」
カイジ「は?…なんだ…皆手に…新聞?」
アカギ「ようお二人さん。いいもの、見せてやろうか」
カイジ「???…うっ!」
〜〜
A組…8.2 倍
B組…16.4倍
C組…3.1 倍
・
・
ざわ… ざわ…
400 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/03(金) 01:51:08 ID:GmxHS8+i
ガガーッ
※「あ、あ…。それでは、現在のオッズを…一番人気、E組…」
カイジ「なんだとっ!」
アカギ「クックック…面白い事してくれやがる。それで、何倍だいうちのクラスは?」
※「…最低人気、F組186倍…」
ざわ…
カイジ・アカギ・零「……!」
アカギ「さて、行くか」
カイジ「当たり前だっ!」
零「えっ、ま、待ってよ」
401 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/03(金) 01:56:48 ID:GmxHS8+i
坂崎「まぁわしも一応買えることにはなっとるけど…」
カイジ「見ただろおっちゃん、うちのクラスの倍率っ!」
坂崎「あぁ、百何十倍ってやつな」
カイジ「俺にっ!俺に勝負しろっ!俺で勝負しろっ!!!」
零「新聞に載ってるデータ…体育の授業でとってるんだろうけど、確かにうちのクラスに関してはあてにならないからな…」
坂崎「し、しかしなぁカイジくん…」
―遅れて来たアカギ、坂崎に封筒を差し出す
アカギ「買っといてくれ。手数料は配当の一分」
―額 五万円也
坂崎「お、おお!行ってくるっ!」
零「(カイジ…真剣になれば身体能力は高いからな…)」
カイジ「勝つ!この体育祭、絶対勝つんだ!」
零「(アカギも…)」
アカギ「よし、頑張れよカイジ」
零「(アカギっ…!)」
多分続く
ジャージに着替えて続き待ってる!
続きwktk
アカギっ…!www
続き気になる
生徒が真剣に望む体育祭さえ、賭け事になるのか。
さすが福本キャラ。あぁ、一口乗りたいものだ。
胴元はどこだろう?
406 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 02:44:06 ID:t3ZF9+qj
続き
兵藤「お前達…学校とは何か…」
ざわ…
教師「せ、生徒の将来のため勉学や道徳を教え…」
兵藤「違う違う、そんな話ではないのだ。そんなものは誰とて教え得る。時に塾や予備校、宗教の前にあっては学校での学習など霞んでしまう」
利根川「…信頼、ですか」
兵藤「ニヤリ 信頼の実戦が許されうる…これこそ当然に学校が持つ最大の意義ではないか。信頼とは、応える人間がいればこそ価値を持つ。応えるであろうと期待できるからこそ信頼する。即ち、重要なのは如何に応えるかという努力、またこれを体現してみせることであろう」
ざわ…
兵藤「自らにかけられる圧倒的信頼に応えさせようというのだ、生徒達に」
ざわ… ざわ…
兵藤「だからこそ、教師であるお前達には義務がある…生徒を信頼し、また生徒の信頼に応える努力をする必要が。お前達教師、自分のクラスへのベットを命ずるっ…!」
ざわ…
兵藤「さらに、一員として競技に挑むことっ…!」
若槻「…ぐっ」
兵藤「見事信頼に応えてみせよ。生徒に応えさせてみよ。そして…勝利してみせよ」
407 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 03:18:33 ID:t3ZF9+qj
ピンポンパンポーン
※「只今の時間を持ちまして、投票を締め切らせていただきます…」
若槻「(…あんなガキどもに…わしの、わしの金をっ。捨てたような物っ…!溝に…肥溜めにっ!)」
アカギ「どうしたよ先生…ずいぶんとご機嫌斜めじゃないか…」
若槻「黙れっ!寄るなっ! ピラッ」
アカギ「ん…ほぅ。見てみろよ零」
零「え?」
若槻「か、返さんかっ」
アカギ「どういうわけか知らんが、買ってやがる。ウチのクラスを10万も」
ざわ… ざわ…
「じゃあもし勝ったら俺達にも…」「マジかよ…それなら頑張ろうかな…」
若槻「馬鹿っ!なんでそうなる!」
アカギ「俺達が勝たなきゃどうせ紙切れなんだ。なぁ先生…ククク」
若槻「ぐぬぬ…。わかったっ、配当の半分っ、半分がお前達っ」
アカギ「…あ?」
若槻「な、七割では…」
アカギ「さて、帰るか」
若槻「…等分でいいです…」
408 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/06(月) 03:26:40 ID:t3ZF9+qj
零「(どこのクラスも盛り上がってる…。これで簡単にはいかなくなった)」
カイジ「なにぃっ!零、オッズっ!」
若槻「なんだっ!わしが買った時には確かに…。」
F組…6倍
零「今さら大口なんて入るわけがない。ふふ…、どうやら僕達のやる事、わかってたらしい」
カイジ「汚ねぇっ…!」
アカギ「6倍か…。悪くない」
409 :
書いてる人FX:2009/07/06(月) 03:31:05 ID:t3ZF9+qj
〜宣伝・本編じゃないよ〜
ピンポンパンポーン
※「筆者からお知らせです。只今より、競技内容を募集いたします」
※「ちょっとしたアイデアでも構いませんので、何卒ご協力願います」
カイジ「なっ…。恥を知れっ!」
騎馬戦ぐらいしか思い付かないや…
帽子じゃなくて星を奪うとか
411 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 12:37:51 ID:3oef50Xw
既出だろうが
教師はすべて白服、黒服
棒倒しとか、小麦粉の中に入ってる飴を探すの。
スプーンレース=お玉orスプーンでピンポンだま運ぶ
スゥェーデンリレーとか。あれスエーデン?
413 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/07(火) 16:05:10 ID:/Zwww2tf
人間大富豪はどうかな…?
1クラス13にん選抜して一人一枚のトランプ…。
1から13の数字で戦い、数の多い方が勝ち…!
エースは一番強いが唯一2だけに負けるルール…
>>411 あららごめんちゃんと見てなかったです…
地下で班長の餌食になってきます…
地雷が埋まってるグラウンドでリレー
他選手への妨害工作有りの借り物競走とか
妨害・買収・脅迫 なんでもありなのか?
つーか若槻て誰だw
大槻ね、大槻班長。
レストンです。今日か明日辺りに、書けたら更新しまする。
wktk
+
+ ∧_∧ +
+(0゚・∀・)
(0゚つと) +
+ と_)_)
※「…それでは第一種目…スプーンレースを行う…」
カイジ「スプーンレース…」
零「あの、スプーンに玉か何か乗せて走るやつだね」
※「参加者、各クラス15名ずつは入場口に…」
カイジ「15…?なんだってそんなに…」
アカギ「ま、普通の競技は期待しない方がよさそうだな」
零「…。行こう」
利根川「それでは走者、こちらへ」
三好「はいっ!」
アカギ「…いいのか、最初が三好で」
零「どうせ全員が何かしらの競技に参加することになるんだ。本人が得意と言うなら、その通りやってもらうさ」
カイジ「ま、あてにならないけどな…。三好で様子見、後の誰かが得点とれりゃまずはOKだろ」
利根川「それでは他の参加者はこちらへ」
カイジ「…あ?」
利根川「ククク それでは…改めてルールを説明する」
ヨーイ パンッ!
三好「ほっ…はっ…」
三好「(卵…ってことは一回落としたらそれで終わり…。長いな…あと、100Mっ…)」
ヨーイ パンッ!
三好「えっ…?」
カイジ「逃げろっ!!!三好っ!!!」
ワァーッ!
「それいけっ!」「落とせっ!!」
三好「えっ…!わわっ、何だよ…、マジかよっ!!!」
―走者1名、その他14名でこの競技の参加者は構成される
「待てっ…!」「ははっ!このっ!」
―放たれた追撃者達が、まさに玉を射んと迫りくるっ…!
カイジ「くそっ!なんだよこりゃ!」
走者「よせ、よせっ…!あ、ああ!」
パキャッ
走者「う、うあっ、守れよ!俺っ、俺を!」
パキャッ
カイジ「くっ。零!…後ろか!」
三好「あっ、あわわ」
カイジ「走れ三好!まだ追い付かれやしない!」
生徒「落とせっ!」
カイジ「馬鹿!ディフェンスっ!後ろを行かせるな!」
生徒「お、おう。止まれ、止まれっ!」
―先頭、三好。残り10M。追いついた者は、カイジだけである。
カイジ「よし行け!あっ…」
三好「ああぁ!」
ズコッ パキャッ
―…自爆。三好、ゴールを目前にまさかの転倒。この時点でF組の入賞は消える。
カイジ「くっ…馬鹿野郎っ…」
零「落としてっ!」
カイジ「うっ…」
―追撃者の猛追をくぐり抜けたたった一名の走者。ゴールを背に、対するはカイジ。
零「それで最後!落としてカイジっ!」
走者「あああ!」
カイジ「う…お」
―何かがカイジの手を止めた。
走者「よしっ…!あっ…」
パキャッ
アカギ「ふぅ…。どうしたカイジ。躊躇う必要がどこにある」
―第一種目スプーンレース
入賞クラス、なし。
最初の競技を終えた時点で、全クラスが0点の横一線という展開になる。
カイジ「……」
アカギ「おいおい、頼むぜ大将」
零「カイジ…」
カイジ「わかってる。わかってるさ。…大丈夫」
ざわ… ざわ…
大槻「バカタレっ!」
「死ねっ!」「クズっ!」
三好「ひっ!き、気が抜けて…それで…」
第一種目 終了
……微妙っ!(・ω・`
うーん。次は頑張ります…
前哨戦はスプーンレース 各チーム相手の出方の探りあい
というところでしょうか。次の競技にwktk,wktk
427 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/27(月) 19:04:50 ID:7XR8Rz/G
元ネタを知らない方でも楽しめていただけたらと思います!!
登場人物
アカギ・・・天才。自称チンピラ。
スタン・・・小4。コロラド州サウスパークに住む。なかなか図太い。
カイル・・・小4。ユダヤ人でカートマンには差別され仲が悪い。スタンとは親友
カートマン・・・肥満小児。本人は骨太だというが・・・・。
ドイツ人でヒトラーを尊敬している。乱暴な態度のため、あまり人に好かれない。
ケニー・・・オレンジのコートをフードごとすっぽりかぶっているため、
言葉が分かりにくい。貧乏でカートマンから差別されるので仲が悪い。
ギャリソン先生・・・ホモ。
ギャリソン「みなさん、今日は日本から転校生がやってきました。
赤木しげる君です。」
アカギ「アカギです・・・・。よろしく・・・・。」
ギャリソン「それじゃあ赤木君、空いてる席に座って。」
カイル「なんか生意気なやつだね・・・・!」
スタン「ああ、どうにもいけすかねえやつだ・・・・・!
無視してやろうぜ・・・・!」
カートマン「日本人ってところでもうだめだな・・・・!
あいつらクソチキンの集団でいやがる・・・・!」
ケニー「ほんほ・・・!!(ホント・・・・!)」
-昼休み-
カートマン「おれ考えたんだけどよぉ、あそこで飯食ってる白髪野郎
今夜あたりしめねぇか・・・・!?」
カイル「しめるって何すんのさ・・・・!?」
カートマン「決まってんだろ・・・・・!チキンランだ・・・・・!」
428 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/27(月) 19:27:57 ID:7XR8Rz/G
カイル「チキンラン・・・・!?なんなのさ・・・・!?それ・・・・!?」
カートマン「やり方はこうだ・・・・!
まず、俺とスタンとケニーで車を2台かっぱらう。
カイルが1台、白髪がもう1台に乗り、崖っぷちに向かって飛ばす。
先にブレーキをかけちまった方が負けだ・・・・・!」
カイル「何で僕なのさ!?いやだよ・・・・!絶対・・・・!」
スタン「カイル、お前しかやれるやついないんだよ・・・・!」
カイル「スタン!?」
カートマン「決まりだな・・・・・。」
カイル「いっつも遊んでるとこの崖使えばいいだろ・・・!!
あそこなら4人ともブレーキポイントを熟知してるし・・・・!
ついでに車を右側選べばいい・・・・・!!
いざとなったら車から転げ落ちるんだ・・・・!」
スタン、ケニー「・・・・・。」
支援
続きまってます!
430 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 17:58:03 ID:+AadnhfJ
カートマンは貧乏人のケニーを差別していると書きましたが、からかっていると言った方が正しいです。
失礼しましたm(_ _)m
カートマン「くじ引きの結果、ケニーが車に乗ることになった・・・・!
(ユダヤって奴は自分の身は体良く守ろうとしやがる・・・・!)」
ケニー「(あの場所なら、まあいいか。)んっんー!(訳:オッケー!)」
スタン「決まりだな。早速白髪んとこ行こうぜ・・・・!」
431 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 18:32:38 ID:+AadnhfJ
カートマン「おめえら分かってると思うがここには海はねえ・・・・!
崖ってのは森ん中のあの崖のことだ・・・・!」
カイル、スタン「分かってるよ・・・・!」
ケニー「ふん・・・!(訳:うん・・・・・!)」
カートマン「じゃ、いくぞ・・・・!」
カートマン「おい、そこの黄色い白髪野郎・・・・!」
アカギ「・・・・おれか・・・・?」
カートマン「おめぇ意外どこに黄色い白髪がいるんだよ!
ここはアメリカ、コロラド州だぞ・・・!」
スタン「おまえは知らねえかもしれねえが、アメリカってのは転校して来たら
その学校に馴染むための儀式をしなくちゃならない・・・・・!
要するに俺たちはおまえの肝っ玉を試そうってんだ・・・・!」
カートマン「おめぇがここに来るとき、街の近くに森みなかったか・・・・!?」
アカギ「確かにあったな・・・・。」
カートマン「その森の入り口に今日6時きっかりに集合だ・・・・!
逃げんなよ・・・・・!」
アカギ「クク・・・・。まあいいだろう・・・・!」
432 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 18:53:10 ID:+AadnhfJ
-5時55分-
スタン「気味わりぃ奴だよな・・・・!俺たちの申し出に眉1つ動かさずに
『まあ いいだろう・・・・!』だってさ・・・・!」
カイル「ほんと・・・・!まるで怖がってないっていうかさ・・・・!」
カートマン「おめぇら分かってねえな・・・・!
それだけあいつが想像力欠如のバカってことだろ・・・・!」
カイル「うーん・・・!ところでさ、車ってホントにこれでいいの・・・!?
トヨタだぞ・・・・!?日本の車なんか使っちゃって向こうに有利じゃん・・・!」
カートマン「けっ!構うこたねえよ・・・・!あいつが車運転したことあるって柄か・・・!?
ゴーカートも乗ったことなさそうだぜ・・・・・!」
ケニー「ふんふーんんん・・・・!ほっふんふふほふ、ふんふんふふふん・・・・!
(訳:だいじょーぶだよ・・・・!こっちはよく、運転するし・・・・!)」
カイル「確かに・・・・!それとケニー、運転する時足届かないだろ・・・・!?
どうすんのさ・・・・!?」
カートマン「安心しな・・・。それぐらい、おめぇ以外全員気付いてやがる・・・・!
厚底もってきたぜ・・・・・!」
スタン「無駄話しているうちに来たぜ・・・・!」
433 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 19:04:52 ID:+AadnhfJ
-6時-
カートマン「きっかりに来やがったな・・・・!
おめえはこれからチキンランをしてもらう・・・・!
対戦相手はこのケニーだ・・・・!」
アカギ「・・・・・。」
カートマン「向こうにある崖まで突っ走り、先にブレーキをかけちまった方が負け・・・!
おめぇは左の、ケニーは右の車だ・・・・!」
アカギ「なるほど・・・・。いいよ・・・・!」
カイル「・・・・・!(小声:マジで馬鹿なの・・・・!?こいつ・・・・!?)」
スタン「(小声:・・・・・かもな・・・・!)」
カートマン「両者位置についたか・・・・!?ようし、スタート・・・・!」
ブロロォ・・・・・!!
434 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 19:21:32 ID:+AadnhfJ
アカギ「(あいつら、うまく隠してたけどこの崖の最終ブレーキポイントを熟知してやがる・・・・!
ついでにやつは右側・・・・・!いざとなったら車から飛び降りることができるってわけか・・・・・!
この勝負、勝つためには・・・・・、)」
ブォォォォォオオオオオオ・・・・・!!!
アカギ「(死んでもブレーキは踏まない・・・・・!)」
ケニー「・・・・・・!?(あいつの車がどんどん加速していく・・・・!?
死にたくないのか・・・・・!?
もう、崖は目前・・・・・・いや、これは目前というより・・・・・
う゛っ・・・・・・!)」
ケニー「ん゛ーーーー!(訳:ぎゃーーー!)」
キキィィィイイイイッッッ・・・・! ガシャーーン・・・・! ガラガラガラ・・・・・
カイル、スタン、カートマン「・・・・・・・!」
スタン「なんてこった・・・・・!ケニーが死んじゃった・・・・・・!!」
カイル「この人でなし・・・・・!!」
カートマン「おい、おめーらまだ死んだとは限んねーぜ・・・・!
あいつはアクセル踏みっぱなしにしたばっかりに、崖のはるか向こうまで飛んでったが
ケニーは崖のすぐ下だ・・・・・!見に行ってみようぜ・・・・!」
435 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 19:35:09 ID:+AadnhfJ
ここで念のため説明入れときますがケニーってのは死にキャラで毎度毎度、高確率で死んでます。(´A`;)
-6時15分-崖下-
プスプスプス・・・・・
スタン「あーあ、見事にひっくり返ってやがる・・・・・。」
カートマン「こりゃ参ったな・・・・。この事がばれたら当分は外出禁止だ・・・・!
しょうがねえ、ケニーは引っ張り出してその辺に埋めとくか・・・・・。」
カイル「おいおい、それこそ見つかったら親呼び出されちまうぞ・・・・・!」
カートマン「ばれなきゃいんだよ・・・・!」
スタン「いや、ちょっと待て・・・・!」
ガシャ・・・ガラガラ・・・・
ケニー「うーーん・・・・。」
カイル「ケニー・・・・!生きてたのか・・・・・!(フードとれてる・・・・。)
おい、スタン・・・・!・・・・・・スタン・・・・・・・!?」
436 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 19:51:55 ID:+AadnhfJ
-6時25分-森,中央-
スタン「こんなところにいたかよ・・・・・!アカギしげる・・・・・!」
アカギ「・・・・・・。(・・・・誰だっけ・・・・・?)」
スタン「いいか・・・・!?お前のおかげでおれの友だちは大怪我を負った・・・・!」
アカギ「間違ってたら俺がそうなってた・・・・・・!」
スタン「お前は計算高くこんな植物の密集したところに落ちてるじゃねえか・・・・!
車は木に引っかかり、お前だけはほとんど無傷で木の下に不時着ってわけだ・・・・・!
5日後の同じ時刻、今度はこの森のあの崖の下に来な・・・・・!!それじゃあな・・・・・!」
アカギ「・・・・・・・。(懲りないんだな・・・・・。)」
アカギ「・・・・・・・(5日後か・・・・・!)」
437 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 20:05:15 ID:+AadnhfJ
-5日後-とある喫茶-
マフィア「お前 小学生だよな・・・・・?
こんな「物」何に使うんだ・・・・?」
ゴトッ・・・
アカギ「フフ・・・ちょっとしたゴタゴタがあってさ・・・。
便利でしょ これ・・・。
特に悪ぶりたい人間の 仮面を剥がすのに有効・・・。
こいつの前ではみな演技をやめてくれる。ね・・・。」
アカギ「じゃあ・・・。」
(中略)
-5時59分-崖下-
カートマン「スタン、おめぇやってくれたな。ホントに来んのか・・・・?」
スタン「来なけりゃ学校でぼこすまでさ・・・・。」
カイル「いや、来た・・・・!」
438 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 20:30:43 ID:+AadnhfJ
-6時-
カートマン「ふーん 本当に来るとは驚いたな・・・。
よし ついて来な・・・。」
ベキッ!!
カートマン「俺もぶっちゃけちまえばマジでおめぇが来るとは思ってなかった・・・・!
だが来ちまった以上はそれなりの覚悟をしてもらおうか・・・・!
わりぃが今回はこの前のような対戦ではなく一方的なものだ・・・・!」
キンッ!カッ!
スタン「俺たちの出番なさそうだな・・・・。」
カイル「・・・・・ああ。」
スタン「それよりカートマン、やり過ぎじゃないのか?死ぬぞ・・・・。」
カートマン「まだ大丈夫だ・・・・!それにたとえ殺したところでまだ未成年の俺は捕まりゃしねえよ・・・・!
それよりさっきからこいつ悲鳴の1つもあげやしねぇ・・・・!
つまんねぇったらねぇよ・・・・・!もっとボコられたいのか・・・・!?」
アカギ「まだ・・・・・・・・・・
足りねえよ・・・・・・・・。」
アカギ「いくら未成年でも3人も殺したとなったらただじゃすまねえ。
なんとか正当防衛の言い訳が通用するくらいの傷は負いたいものさ。」
ざわ・・・
439 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 21:01:17 ID:+AadnhfJ
カイル「マジいっちまってんな、こいつ・・・・。」
カートマン「ますますムカついてきたぜ・・・!」
スタン「もうやめとかねえか・・・・?ケニーなんて毎回死んでるし・・・・!」
アカギ「ククク・・・」
カートマン「おめぇらびびってんのかよ、こいつ・・・・・!」
パァニ・・・・!
カイル、スタン「え・・・・・?」
パァニ・・・・!パァニ・・・・!
カイル、スタン「たっ・・・・!」
カイル「こいつ、拳銃もってやがる・・・・!日本人なのに・・・・!」
440 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 21:16:04 ID:+AadnhfJ
アカギ「こんなヤロー殺しちまえってことは、自分も死んでもかまわないってことだ。
そうだろ・・・・・?そういう意味なんだろ・・・・。」
カートマン「ほい!ほんひはほ!?はへほ!(訳:おい!本気かよ!?やめろ!!)」
アカギ「(思ったよりふてぶてしい・・・・・。)暴れるなって・・・
指はトリガーにかかってんだぜ・・・・」
カイル「これでカートマン死んだらラッキーかもな。」
スタン「何言ってんだよ!?カートマン死んだら次は俺たちの番だぜ!?
(小声:今のうちに逃げ出すんだ・・・・!)」
カイル「(小声:それもそうだな。こっちだ・・・・・!)」
カートマン「ほほふひははへはいいはほ!!(訳:その指放せばいいだろ!!)」
アカギ「(あらら・・・。俺と同類ではないにしろ、ある意味こいつも狂人だな・・・・。)
俺が餓鬼のころ、虫をひねり殺したことがある・・・・・。躊躇したこともある・・・・・・。
今・・・そんな気分だよ・・・・。」
カシィ!
カートマン「はっへんはへぇほ!ほほふひは!!(ざっけんじゃねぇよ!殺す気か!!)」
カシィ!カシィ!カシィ!
カートマン「うっ・・・・・!」
アカギ「(やっとちょっとっびった・・・・・。)」
アカギ「失せろ・・・・・!1分以内に俺から離れ・・・・ろ・・・・・。」
アカギ「・・・・・てめぇの友だち(?)いなくなってるぞ・・・・・。」
カートマン「なんだと!?ざっけんじゃねえよ!!スタンとカイル!!」
カートマン「血が滴ってやがる・・・・!あっちだな・・・・・!!くそぅ足いてぇ・・・・・!」
ズッ!・・・・ズズズッ・・・・・!
-6時15分-
アカギ「・・・・・・。(アメリカ人ってみんなあんな感じなのか・・・・・?)」
アカギ「(・・・・・・・まぁいいか。行こう!もう1度死線をくぐりに・・・・・!)」
441 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/28(火) 21:22:17 ID:+AadnhfJ
「チキンラン・サウスパーク編」これにて完です。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
図太いのはスタンだけでなくサウスパークの登場人物はどの人もそこそこ図太いですね。
(特にカートマン。)
内容に沿って暴力シーンを加えましたが、殴り合いは彼ら4人はあまりしません。
殴り合いは・・・・・!
興味のある方はどうぞ・・・・・・!
http://www.southparkstudios.com/
なんだこれ
サウスパークも好きなんでツボりましたww
たまにはこんなんもいいですなw
乙でした〜
444 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/28(金) 20:07:58 ID:fxBg7nNM
ほっしゅ
445 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 20:31:32 ID:lLgWdXDN
A「一条先生が地下に行ったから今日から新しい先生来るらしいぜ・・・・・・!」
B「マジ・・・・・!?どんな奴か知ってる・・・・・??」
A「結構イケメン中年で、現社の先生らしい・・・・・・!!」
B「なんだ、オッサンかよ・・・・・・!」
ざわ・・・ざわ・・・
???「はい、静かにーーーー・・・・・!
知ってる者もいるかもしれないが、一条先生が地下に行ったから
出てくるまで、または今年いっぱいこの学級を持つ・・・」
カッカカッカカカカ
銀王先生「平井銀二だ・・・・・!教科は現社・・・・・!!よろしく・・・。」
ざわ・・・
A「あ、あいつは・・・」
B「ああ、間違いねぇ・・・・・!」
一同(平山が老けたら多分あんな感じだ・・・・・!)
A「平山の老けた奴・・・・・?」
B「いや、老け山・・・」
C「ダメギ ザ 老けー・・・」
ダメギ「みんな、やめろぉ・・・・・!」
D「ダメギの言うとおりだ・・・・・!老けにこだわってたらちっともかっこよくねぇ・・・・・!」
E「・・・老ダメギ・・・・・??」
ざわ・・・
「老ダメギ・・・・・!」 「そっか、老ダメギ・・・・・!」 「なるほど、老ダメギ・・・・・!」
ざわ・・・ざわ・・・
銀王先生「・・・・・。」
銀王のあだ名が老ダメギになった・・・・・・。
446 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 21:44:57 ID:lLgWdXDN
ひろゆき先生「じゃぁ、次の文化祭、何か案のある者・・・・・。」
アカギ「はい・・・!」
ひろゆき先生「はい、アカギさん・・・!」
アカギ「下手をすれば血を見ることになる・・・、生徒同士の命がけのギャンブル・・・・・!」
ひろゆき先生「すみません・・・・・、却下です・・・・・。」
フワッ
「せんせーい、アカギ君が窓から飛んでいきました・・・。」
ひろゆき先生「相変わらずわがままなんだからっ・・・・・!
おおーい、アカギさん・・・、その案候補に入れるから
戻ってきてください・・・・!」
>>445 銀さん相手でも容赦ねーなw
ガキどもはw
若者も手なづけるのが
得意な銀さんの本領発揮してください
448 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 22:24:05 ID:lLgWdXDN
ミツル「おい、零、知ってるか・・・?」
零「何をだよ・・・・・?」
ミツル「この学校の裏庭、森に繋がってるじゃん・・・?
その森、マジで出るらしいぜ・・・?」
零「本気で言ってんのか・・・?」
ミツル「真夜中にそこに行くとマジ怖いもんが見れるらしい・・・。」
零「標、どう思う・・・・・?」
標「確かに・・・、良くない・・・。あの森は、少し・・・。」
零「夜中にそこに行くと何か起こるのか・・・?」
標「そこまでは僕にも分からない・・・。」
零「(標がそう言うなら・・・)よし、ミツル、ヒロシとユウキ連れて夜中に行ってみるか・・・・・!」
ミツル「さすが零・・・! ノリがいい・・・!」
真夜中
ヒロシ「零ぉ〜〜〜〜〜、この森、夜中になるとだいぶ怖いね・・・。」
零「はは、まぁこっちは懐中電灯あるし、ある程度大丈夫さ・・・・・!」
ユウキ「ふくろうの鳴き声までしてるよぉ・・・?」
ミツル「ふくろうぐらいいるだろ・・・。この辺は何もないみたいだな・・・。
もう少し奥まで行ってみるか・・・・・!」
零「いや、待て・・・!ミツル・・・! あれは・・・・・!?」
ヒロシ「う、うわああああああああああ・・・!!」 ダッ!
ユウキ「で、出たああああああああああ・・・!!」 ダッ!
ミツル「お、おい! お前ら・・・!!(逃げんな・・・!) ぜ、零・・・! あれは一体・・・!?」
零「腕・・・だな・・・。(死体が埋まってる・・・?)」
ボコ!
ミツル「うっ・・・!」
ボコボコボコ・・・!
零「腕の持ち主・・・ゾンビ・・・。」
ダメギ「ぐぅ〜〜〜〜〜・・・。」
ミツル「う、うわああああああああ、出たああああああ・・・!」ダッ!
零「ミツル・・・!お前まで・・・!」
ダメギ「出ただなんて人を死人のように・・・・・!
おれは・・・・・・・・・・・・・・・・・・シニタクナーイ・・・!!!」
零「あきらめて来世に期待してくれ・・・・・!!」
保守
零冷静だなw
451 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/26(月) 00:53:44 ID:Ff9BK9g+
久しぶりにあげ
452 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 13:36:57 ID:7q3M6YLC
このスレ好きだ
あげっ…!
453 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/06(日) 17:57:28 ID:z3Up1Hr/
あげ
454 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/07(月) 01:15:38 ID:uJhHohmF
初めてこのスレ見たけど面白かった…!
455 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/10(木) 22:49:03 ID:mKWVh32B
保守
456 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 05:56:37 ID:WfZfXSJp
あ
457 :
創る名無しに見る名無し:2010/02/08(月) 01:55:07 ID:xoAGleSE
ほしゅ
アカギカイジ零の小学生秘密基地、続き来ないかな
今日一気に読んだけどすごく面白かった
作者さんがプロットは最後まであるって言ってたから余計気になる…!
もうちょっとさがんねーかなぁ…
459 :
創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 22:15:44 ID:xxZseo7+
期末テスト前日
カイジ「保健の勉強をしない気か・・・!」
アカギ「けちな点数拾う気なし・・・」
テス
誰もいないね
よし!
生徒会の定例会議が行われるのは毎月の一日である。
(一日は休日である場合はその前後日になる)
「――、という訳で男子手芸部は廃部となりました。
それから弓道部は刀剣部によって統合されました。どうやら主将の原田という男はかなりのヤリ手……というより野心家のようですね」
以上で部活動に関する報告は終了です」
まさに立て板に水。板倉が務める議事進行に滞りはない。
1年は出入り口側の数人がけのソファに詰めて座り、ワシズは奥の高級皮革ソファに深く掛けている。
「次に、行方不明の生徒についてです。
恐らく皆さんもご存知とは思いますが、先月から当校では複数の生徒は行方を晦ましています。
3年の船田と沢田、2年の浦部、1年の浅井と治と古畑。この6名です。
この6名ですがクラスや部活動、委員会、居住区、出身校もバラバラ。交友関係もナシ。
いなくなった生徒間に特にこれといった共通点は、今のところ、見られません。
強いて挙げれば全員が男だという位のものですが」
この学校には女性徒の絶対数が少ないですからね、板倉は苦笑混じりにと結んだ。
事実ドリキン学園の女子は圧倒的に少なく『ほぼ男子校』と他校に揶揄される程である。
「それと、最近校内に野性動物が出没するとの報告が数人の生徒から寄せられています」
「野性動物……、ですかあ?」
山口が怪訝な視線を板倉に寄越す。他の一年――宇海零と平山幸雄――も同様の表情を作っている。
ワシズだけが泰然と眉一つ動かさない。
「そう、動物。狸とか蛇とか猿とか。あとは、」クッと板倉の口の端が上がる。「――虎とか、ね」
「と、虎あ!?」
山口が裏返った声を出す。
「ありえませんよ、そんなの! いや、猿や狸だって怪しいモンですよ」
山口に言う通りである。
ここドリキン学園は田舎の片隅にある訳ではない。
野性の動物がノホホンと闊歩している筈などなく、だからこうして議題に上っているのだ。
「まあ流石に虎なんてのは与太とは思いますがね。
先程は野性動物と言いましたが、どこかの家でペットとして飼育されていたのが逃げ出したのかもしれない。
一応生徒各位には注意を喚起しようと思います。噛まれでもしたらことだ」
そうなれってくれた方がオレとしては面白いんだがね。
と心の中で付け加えるが、そんな事はおくびにもださない。実に如才のない男である。
「鳴き声を――」唐突にワシズが声を発した。「――聞いた者はおるのか?」
「は? 鳴き声ですか? さあ……分かりかねますね」
「そうか」
突然のワシズの質問の意図が掴めず板倉は僅かな困惑をその顔に浮かべた。
生徒会の定例会議が行われるのは毎月一日の放課後である。
(一日は休日である場合はその前後日になる)
「――、という訳で男子手芸部は廃部となりました。
それから弓道部は刀剣部によって統合されました。どうやら主将の原田という男はかなりのヤリ手……というより野心家のようですね」
以上で部活動に関する報告は終了です」
立て板に水。板倉が務める議事進行に滞りはない。
1年は出入り口側の数人がけのソファに詰めて座り、ワシズは奥の高級皮革ソファに深く掛けている。
「次に、行方不明の生徒についてです。
恐らく皆さんもご存知とは思いますが、先月から当校では複数の生徒が行方を晦ましています。
3年の船田と沢田、2年の浦部、1年の浅井と治と古畑。この6名です。
この6名ですがクラスや部活動、委員会、居住区、出身中学もバラバラ。交友関係もナシ。
いなくなった生徒間に特にこれといった共通点は、今のところ、見られません。
強いて挙げれば全員が男だという位のものですが――」
この学校には女性徒の絶対数が少ないですからね、板倉は苦笑混じりに結んだ。
事実ドリキン学園の女子は圧倒的に少なく『ほぼ男子校』と他校に揶揄される程である。
「それと、最近校内に野性動物が出没するとの報告が数人の生徒から寄せられています」
「野性動物……、ですかあ?」
山口が怪訝な視線を板倉に寄越す。他の一年――宇海零と平山幸雄――も同様の表情を作っている。
ワシズだけが泰然と眉一つ動かさない。
「そう、動物。狸とか蛇とか猿とか。あとは、」クッと板倉の口の端が上がる。「――虎とか、ね」
「と、虎あ!?」
山口が裏返った声を出す。
「ありえませんよ、そんなの! いや、猿や狸だって怪しいモンですよ」
山口に言う通りである。
ここドリキン学園は田舎の片隅にある訳ではない。
野性の動物がノホホンと闊歩している筈などなく、だからこうして議題に上っているのだ。
「まあ流石に虎なんてのは与太とは思いますがね。
先程は野性動物と言いましたが、どこかの家でペットとして飼育されていたのが逃げ出したのかもしれない。
一応生徒各位には注意を喚起しようと思います。噛まれでもしたらことだ」
そうなってくれた方がオレとしては面白れえんだけどな。
と心の中で付け加えるが、そんな事はおくびにもださない。実に如才のない男である。
「鳴き声を――」唐突にワシズが声を発した。「――聞いた者はおるのか?」
「は? 鳴き声ですか? さあ……分かりかねますね」
「そうか」
突然のワシズの質問の意図が掴めず板倉は僅かな困惑をその顔に浮かべた。
wktk
466 :
464:2010/04/17(土) 22:12:35 ID:7qjo98gc
ああ誤字を発見
×この学校には女性徒の絶対数が少ないですからね、板倉は苦笑混じりに結んだ。
○この学校には女生徒の絶対数が少ないですからね、と板倉は苦笑混じりに結んだ。
邪魔そうな空気を察したら前回同様にさくっと消えるのでご心配なく。
あーっドリキン学園だ!続き楽しみにしてたYO!
468 :
創る名無しに見る名無し:
保守