【ロリ】ロリババァ創作スレ2【幼女】

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516F後日 ◆CWrVHpk3e6
 それから数週間後、少女はまだ魔術庁の自室に居た。結婚式はもうすでに盛大に行ったが、そのおかげで急な日程になってしまった。
そして職務の引継ぎや残務処理が片付かず、まだ退職するにできなかったのだ。

「師匠、新婚なのですから今日はもう終えられてはどうですか?」

 夕方、白髪の老婆が少女を気づかって言った。

「かまわぬ。それよりもなるべく早く残りの仕事を終わらせて、心置きなく夫に付きっきりで居られるようにしたいのじゃ。」

 目標ができたことで仕事にも精が出るのだろう。話しながらも少女はすさまじいペースで書類をさばいていた。

「そうですか。しかし、師匠はもはや王妃なのですからくれぐれもご自愛下さいませ。」
「分かっておる。いずれは子も成さねばならぬ身じゃからの。体を壊すようなマネはできぬ。」

 少女はそう言って、うれしそうに自分のお腹を撫でて見せた。

「師匠、つかぬことをお伺いしますが…」
「なんじゃ?」

 ご機嫌な少女の様子とは裏腹に、老婆は少し険しい表情に変わっていた。

「初潮はきておられますか?」
「ショ…チョウ…なんじゃそれは?」

 少女はまるで異国の食べ物の名前でも聞いたような、まるでちんぷんかんぷんな顔をしていた。その様子に、老婆は頭を抱える。


「な、なんじゃとぉ!? それでは、わらわは子を成せぬというのか。」

 小一時間ほど説明を受けてから、少女は叫んだ。

「残念ながら、その通りでございます。」

 呆然と立ちつくす少女に対し、老婆はごく冷静に答える。

「子は産めなくても、陛下が師匠を愛していることは変わりません。安心して―」 

 だが、少女は老婆の言葉をさえぎってまたも叫んだ。

「解呪をする!」
「師匠、ヤケになってはいけませぬ!」

 老婆は少女を止めようと腕をつかんだ。自分の言葉で彼女に死なれてはたまらない。

「こら、勘違いするな。わらわは当分は死ぬつもりはない。」
「そんな嘘を。師匠が解呪をしてしまえば命はないことぐらい、私にもわかります。」
「違う! 解呪と同時に復元も行うつもりじゃ。」

 それを言われて、老婆は動きを止めた。

「き…強制解呪と同時に復元…ですか? それができれば前代未聞の超魔法ですよ?」
「わらわは天才じゃ、出来ないことはない! …たぶん。」
「国王陛下が生きているうちに間に合いますかね?」

 老婆は不安げに少女に問いかけた。

「ならば、あやつもしばらく不老不死にしてくれるわ!」
「ああ、やっぱりヤケなのですね。」

 そう言って老婆は肩をすくめるのだった。