【ロリ】ロリババァ創作スレ2【幼女】

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151小ネタ ◆91wbDksrrE
「行くのかい?」
「ごめんな、婆ちゃん。俺、帰らなきゃ」
「待ってる人でもいるのかい?」
「ああ。喋り方は婆ちゃんみたいだけど……凄く可愛い女の子が、俺を
 待ってくれてるんだ」
「そうかそうか。待っとる人がいるんなら、帰らんとなぁ」
「ま、俺も後八十年くらいしたらこっち来るからさ」
「ほっほっほっ、随分長生きするつもりじゃねえ、あんたも」
「そのくらい、あいつと一緒にいてやりたいからさ……あいつには言えないけど」
「ほっほっほっ」
「じゃあ、行くよ、婆ちゃん」
「行ってらっしゃい。孫と正月を迎えられて、わたしゃ嬉しかったよ」
「俺もだよ、婆ちゃん。元気で……ってのもおかしいけど、元気でな」

 なんだか、夢を見ていたような気がする。内容は思い出せないけど、
なんだか凄く温かくて、そして少し寂しい、そんな夢を。
 どうやら、俺はいつの間にか眠っていたらしい。いつ眠ってしまったのか、
記憶には無いけれど。

「……う、ううん」
 身じろぎをした俺の頭には、いつもの枕のそれとは違う、何やら柔ら固い、
不思議な感触が。
「起きたか。もう、起きんかと思っておったぞ」
 声が……目の前から降ってくる? いつもと違う聞こえ方の、いつも聞いてる
その声に、違和感を覚えながら俺は瞳を開いた。
「……あれ? お前の顔が……目の前、に?」
「寝ぼけておるな」
「寝起きだから……って、あれ? という事は……」
 あいつの顔が目の前にある。
 そして、頭に柔ら固い感触。
 この二つの符号が示す物は……一つ!
「……せめてもの詫びじゃ。元はと言えば、わしのせいじゃからの」
 ひ・ざ・ま・く・ら?
「お前……なんで俺を膝枕してんの?」
「言っておるじゃろう。詫びじゃと」
「……詫びられるようなこと、されたっけ?」
 どうにも意識がはっきりしない。なんか強い衝撃を受けたような、そこはかと
無い記憶があるような気がしないでもないが、そんな衝撃を受けたというのに、
俺は呑気に眠っていたというのか。
「覚えておらぬのか?」
「すまん。なんかこう、ドカーンと何かがきたようなイメージは残ってるんだが、
 それが一体なんだったかはさっぱり思い出せない。なんか知らない内に
 眠りこけてたみたいだし……お前が、何かしたのか?」
「……いや、まあ、その……覚えておらぬのなら、気にするな。些細な事じゃ。
 まあ、それはともかく、今はこのままでおれ」
「あー、いいのか?」
「構わん。わしは今そういう気分なんじゃ」
「どういう気分だよ」
「考えるな。感じるのじゃ」
「どこの青三号だよ……」
「……時に、頭が痛かったりはせんのか?」
「なんで?」
「いや、痛くないのならよい。存分にわしの柔らかい太ももを味わえ」
「……柔らかいっていうか、柔ら固いって感じだが」
「むっ!?」
「けど、いいよ。なんか、いい感じ」
「……そうか。ならばよい」
 いつもの鋭い彼女の視線は、今日も変わらず俺に注がれている。だけど、
その目は心なしか赤く充血しているように見えた。