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242代理
「GirlsBaseballClassic〜スタジアムの女神たち〜」第六話
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「そうそう。明日のイベント、監督は出ないんですか?」
「イベント?」
「はい。オープニングファンフェスタの事ですけど」
「あー……聞いてないな。何のことだ」
「毎年この時期に開幕戦で戦う両チームの選手が球場前に集まるんですよ」

 女子プロ野球リーグのレギュラーシーズン開幕戦を一週間後に控えたこの日、東京都内
にある専用グラウンドでの練習が終わって帰るところだった東京シャイニングヴィーナス
監督の栗田永一は、同球団のエースである大咲さくらから開幕前イベントの話を聞いた。
「ふーん、そうなんだ」
「あ。興味無いんですか?」
「そういうわけでは無いんだが……」
 栗田は複雑な気分だった。
 新監督だと言うのに球団のイベントに呼ばれてないだなんて……。

「おーい。さくらー、何しとん? 帰ろうやー」
 栗田とさくらが歩いてるところに、チームの主砲である御堂あづさが近づいてくる。
「あ、あづさちゃ……ちょっと、どこさわってんのよっ」
「おっと、スマンスマン。手が勝手に動くねん」
 あづさはさくらに後ろから抱きついた。いやいや、手が勝手に動くとか病気だから。
しかし、さくらも満更ではない様子だ。
「おい、お前ら……何やってんだよ」
「あ、栗田監督。おったんですか」
「御堂……俺ってそんなに存在感無いのか?」
 栗田は、さっきの事がまだ引っかかっているようだ。
「じょ、冗談ですやん」
 あづさは苦笑いし、さくらから離れた。
「監督……? どうしたんですか?」
「ん? ああ、何でも無いよ。寮に帰ろうか」
 三人は練習場を後にし、シャイニングヴィーナス選手寮(栗田もここで生活している)
へと戻った。