2 :
名簿@:2008/11/12(水) 21:42:21 ID:6lZfcrEH
1/2【アーケードキャラバトルロワイアル】
○ルガール・バーンシュタイン/●橘右京
0/2【あずきちゃん】
●野山あずさ/●小笠原勇之助
2/3【あたし彼女】
○アキ/●トモ/○カヨ
1/1【あの作品のキャラがルイズに召喚されました】
○ハクオロ
0/1【アニマル横町】
●イヨ
0/2【アルプスの少女ハイジ】
●ハイジ/●クララ
1/1【伊賀の影丸】
○阿魔野邪鬼
1/1【オー!マイキー】
○マイキー
1/1【おそるべしっ!!!音無可憐さん】
○音無可憐
1/1【おねがいマイメロディシリーズ】
○マイメロディ
4/6【オリジナルキャラ・バトルロワイアル】
●ヴェーヌ/○狭霧嘉麻屋/●鈴木イチロウ/○ファシル(本名:鈴木次郎)/○鈴木万吉/○ロアルド・アムンゼン(その3)
0/1【快感フレーズ】
●雪村愛音
1/2【kskアニメキャラバトルロワイアル】
●渚カヲル/○kskロワ住民
2/2【仮面ライダー 誕生1971】
○本郷猛/○フランツ・フェルディナント
1/1【餓狼伝】
○丹波文七
2/3【餓狼伝説】
○テリー・ボガード/●アンディ・ボガード/○アルフレッド
0/1【寄生獣】
●田村令子
1/1【機動戦士ガンダムSEED】
○キラ・ヤマト
1/2【機動戦士ガンダムSEED DESTINY】
○シン・アスカ(→リュウタロス)/●マユ・アスカ
0/2【機動戦士ガンダム00】
●刹那・F・セイエイ/●グラハム・エーカー
0/1【機動武道伝Gガンダム】
●東方不敗
0/1【究極!!変態仮面】
●色丞狂介(変態仮面)
1/1【銀河鉄道の夜】
○カムパネルラ
0/2【くそみそテクニック】
●阿部高和/●道下正樹
0/1【ゲーム・俺の人生〜無職編〜】
●俺
0/1【ゲームキャラ・バトルロワイアル】
●狭間偉出夫
1/1【源氏物語】
○六条御息所
3/5【コードギアス 反逆のルルーシュ】
○枢木スザク/●ナナリー・ランペルージ/○ユーフェミア・リ・ブリタニア/○ジェレミア・ゴットバルト/●ビスマルク・ヴァルトシュタイン
0/1【こげぱん】
●こげぱん
3 :
名簿A:2008/11/12(水) 21:43:12 ID:6lZfcrEH
0/1【斬】
●金蔵銭太郎
0/1【シスター・プリンセス】
●可憐
2/4【七並べ】
○スペードの2/●スペードのクイーン/○ハートのクイーン/●堀部高史(ジョーカー)
2/3【シャーマンキング】
○ハオ(→プリンセス・ハオ)/●道蓮/○リゼルグ・ダイゼル
0/1【シャイニング娘。】
●吉業ひとみ
0/1【シャドウゲイト】
●しんのゆうしゃ
1/2【ジャンプ】
○ジャンプ(擬人化)/●海賊マーク
1/2【真・女神転生if...】
○赤根沢玲子(レイコ)/●ケットシー
1/1【スクライド】
○カズマ(→カズヤ)
0/1【涼宮ハヒルの憂鬱】
●涼宮ハヒル
0/2【涼宮ハルヒの憂鬱】
●キョン/●谷口
1/1【スペランカー】
○スペランカー
0/1【ゼロの使い魔】
●ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
2/2【装甲騎兵ボトムズ】
○キリコ・キュービィ/○カン・ユー
0/1【大番長】
●ムー大帝
0/1【退魔塔神ハチクマToK】
●西域無敵
1/1【打撃天使ルリ(ドラマ)】
○片桐唯
2/2【竹取物語】
○かぐや姫/○帝
0/1【多ジャンルバトルロワイアル】
●緋村剣心
1/2【鳥獣戯画】
○かえる/●うさぎ
1/1【テトリス】
○L字ブロック
4/7【テラカオスバトルロワイアル】
○◆6/WWxs9O1s氏/●哀川潤/○サザエさん/○ジャイアンの母/●零崎人識/○高嶺響/●野比玉子
0/1【天国に一番近い男】
●天童世死見
0/1【トゥルー・コーリング】
●ジャック・ハーパー
1/1【賭博覇王伝 零】
○宇海零(→カイジ)
1/3【ドラゴンクエストY 幻の大地】
○ああああ/●命名神マリナン/●命名神マリナンに仕える神官
1/2【ドラゴンボール】
○ヤムチャ/●セル
0/1【ドラゴンボールAF】
●孫悟空
4 :
名簿B:2008/11/12(水) 21:44:37 ID:6lZfcrEH
0/4【ニコニコ動画バトルロワイアル】
●泉こなた/●涼宮ハルヒ/●ドラえもん/●レッドベジーモン
2/2【バジリスク〜甲賀忍法帖〜】
○地虫十兵衛/○室賀豹馬
1/2【バッカーノ!(小説)】
●チェスワフ・メイエル/○クレア・スタンフィールド
1/1【ハムスターの研究レポート】
○チビすけ
0/1【パラッパラッパー】
●ムースリーニ先生
3/5【パロロワクロスネタ投下スレ】
○◆6/WWxs9O1s氏/○柊かがみ(変態仮面)/●高良みゆき/●柊かがみ/○ランキング作成人
4/4【ひぐらしのなく頃に】
○前原圭一/○竜宮レナ/○北条沙都子/○古手梨花
0/1【ひだまりスケッチ】
●沙英
1/1【ビブリボン】
○ビブリ
1/1【ファイナルファンタジーU】
○ミンウ
0/2【FFDQロワ】
●トーマス/●ルーファウス
0/1【Faith/stay knight】
●間宮五郎
1/2【フランダースの犬】
●ネロ/●パトラッシュ
1/1【フルハウス】
○ジェシー・コクラン
1/1【満月をさがして】
○神山満月
0/1【平家物語】
●源義経
0/1【ペットントン】
●ペットントン
1/1【北斗の拳】
○ハン(→ゼロ)
2/2【ボンバーマンジェッターズ】
○MAX/○ゼロ
1/1【舞-乙HiME(漫画)】
○マシロ
1/1【マイティ?ハート】
○アリオト
1/2【魔法少女沙枝シリーズ】
○楠沙枝/●西島翔子
1/1【魔法先生ネギま!(実写)】
○ネギ・スプリングフィールド
1/2【魔法先生ネギま!(漫画)】
●椎名桜子/○雪広あやか
0/1【ママレードボーイ】
●秋月茗子
0/1【マリオテニス】
●マリオ
1/1【マリオペイント】
○ハエ叩きの手
1/1【マルチジャンルバトルロワイアル】
○恋
1/1【まんが日本昔話】
○竜
5 :
名簿C:2008/11/12(水) 21:47:07 ID:6lZfcrEH
2/2【有閑倶楽部】
○剣菱悠理/○黄桜可憐
1/1【余の名はズシオ!】
○ズシオ
1/1【LIAR GAME(漫画)】
○秋山深一
1/1【らき☆すた】
○黒井ななこ
1/1【ラサール石井のチャイルズクエスト】
○曲がると転ぶ男
0/1【羅生門】
●下人
0/1【ラブコンプレックス】
●竜崎ゴウ
80/152
※このロワには改名されたキャラがいます。
改名されたキャラに関しては○○○(→■■■)は元の名前(→改名後の名前)という風に表記しています。
※それ以外の()内は備考のようなもの。名簿には書かれていません。
6 :
ルールなど:2008/11/12(水) 21:49:48 ID:6lZfcrEH
【基本ルール】
最後の1人になるまで殺し合いをする。
24時間以内に死者がでない場合いは首輪が爆発する。
【支給品について】
全員にデイパックが支給される。
中身は参加者名簿、地図、コンパス、水と食料、筆記用具、照明器具(ランタン)、
ランダム支給品1〜3個。
【放送について】
放送は6時間おき。0時、6時、12時、18時に行われる。
何が発表されるのかは現時点では不明。
【時間帯】
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
訂正
>>4(名簿B)にミスがあります。申し訳ないです。
間違い
1/2【フランダースの犬】
●ネロ/●パトラッシュ
↓
修正
1/2【フランダースの犬】
●ネロ/○パトラッシュ
いちおつ
いちおつー!
>>1乙です!
名簿のパトラッシュすいませんでしたw
投下します。
己への野心を自我というのか。
他への野心を希望というのか。
そう堅く考えることもないような。
〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇 ●
剣菱悠里、片桐唯、マイキーの凸凹トリオは忌まわしいハッテン場から逃げるように移動して今はI-8にある雑貨屋に来ていた。
だがいきなり訳も分からないままに連れて来られて……
事態を把握する暇もないままに突然男のアレを見せつけられて……
立て続けに変態に遭遇して(マイキーは出会ってないが)……
そして支給品確認ではドタバタ騒ぎをして……
さらにはここまで休まずの歩き詰め。
いくらなんでも疲れるのが普通だ。
幸いな事に雑貨屋には寝具も売られているらしく、新品のベッドが備え付けられていた。
これは天の思し召しか。
今の時刻はAM4:00前。
いつもならまだ眠りの世界でのんびりしている時間だ。
「とりあえずは体力の回復をしよう。じゃあ寝過ぎないように起こしてくれ、マイキー」
「うん、僕の活躍どころだね」
「ハハッ!! なんか楽しくなってきたね。ねえ唯、枕投げでもいっちょしてみる」
「くだらない事言うな、悠里。それよりも寝床を整え……」
「ベッドメイク完了。じゃあ僕は見張りも兼ねて外へ行ってくるね」
「ああ、頼んだぞマイキー」
「よーし、あたい達の戦いはこれからだ。これから生き残るために――」
だが、3人は知らない。
「「寝るぞ――っ!!!」」
そのセリフを言った主人公達の漫画がどうなったのか。
【1日目 早朝/I-8 雑貨屋】
【剣菱悠理@有閑倶楽部(漫画)】
【服装】聖プレジデント学園の制服
【状態】健康(とにかくお腹が減っている)、睡眠中
【装備】雷鳴の剣@ドラゴンクエストY
【持ち物】基本支給品一式、夜のおかずセット(TMAのエロパロDVD三本+真夏の夜の淫夢)
【思考】
基本:仲間を傷つけたくはないが悪い主催者はやっつける!
0:寝るぞ――っ!!!
1:起きたら唯とマイキーと一緒に空腹を満たせる場所に行く。
2:仲間にも会いたい。
【片桐唯@打撃天使ルリ(ドラマ)】
【服装】白っぽい聖衣
【状態】健康、多少の精神的ダメージ、右手の打撃能力の封印解除中、睡眠中
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式
【思考】
基本:許せない変態が多すぎるが、特に変態主催者を絶対に許さない。絶対にだ!
1:寝るぞ――っ!!!
2:変態・鬼畜に怒りの鉄拳を下す。
3:自分も父のような独裁者になってしまうのではないかという不安。
【備考】
※時系列的にはドラマの第6話前後。死ぬ前の状態です。
◇
一方見張り兼目覚まし役を買って出たマイキーは……
「……zzz……ああ、シュークリームといくらのお寿司がいっぱいだ……」
……寝ていた。
それは幸せそうな夢を見ているようだった。
◇
その夜、シュークリームといくらのお寿司の夢の後に、僕は不思議な夢を見た。
深い深い海の底でハオっていう人がつぶやいた「おやすみ」
悠里お姉ちゃんのもとに集う仲間達。
プリンセス・ハオ――
◇
「どうだいはじめて覚えた死の感触は……」
雑貨屋の前に一人の訪問者が現れた。
「意外とあっさりしたものだろう」
だがその声にマイキーが反応を示す様子はない。
「当然だ。この世に生きとし生ける者はみなやがて死ぬ」
なぜならマイキーは訪問者の持つ刃で首を刎ねられているのだから。
「あと二人いるのか」
訪問者――ハオ、今はプリンセス・ハオという名の少年は目の前にある雑貨屋を眺めていた。
その手にはマイキーの首輪とデイパック、そして相変わらず血に染まったフランベルジュが握られていた。
【マイキー@オー!マイキー 死亡確認】
【1日目 早朝/I-8 雑貨屋前】
【プリンセス・ハオ(ハオ)@シャーマンキング】
【服装】普段着(古びたマントを羽織っている)
【状態】健康、S.O.F.喪失、プリンセス・ハオに改名される
【装備】建宮斎字のフランベルジェ@とある魔術の禁書目録
【道具】基本支給品一式×4、五寸釘・藁人形・金槌の呪いセット、不明支給品(ハオ:0〜2、マリナン:1〜3)
【思考】
基本:皆殺し。
1:この地にいる者を全て殺す。
【備考】
※改名による影響はありませんでした。
投下終了です。
内容の元ネタは某漫画の最終回。
P.S.まさか近くにいたとは……
乙!でも元ネタがわからない・・・
投下乙!
まさかの「寝るぞ――っ!!!」からプリンセス・ハオの流れに吹いたw
とりあえず中の二人逃げてー!
寝るぞー思い出したwそこにプリンセスハオを突っ込ませるセンスがすげぇw
GJです!
雑貨屋が描写されて、あと誰も入ってないのはハロワと病院だけか……
投下乙です。
マイキーーーーーー!!!
マネキンのくせに対主催という貴重な存在(?)だったのに。
>>18 仲間だ。自分も分からない。
>>20 ハロワは丹波文吉が入ってる。
内部描写はないけど
少し修正。
>>16の
>その手にはマイキーの首輪とデイパック、そして相変わらず血に染まったフランベルジュが握られていた。
は
>その手にはマイキーのデイパック、そして相変わらず血に染まったフランベルジュが握られていた。
に差し替えます。
乙!マネキン8歳児が逝ったか…これが本当のOh…マイキー…だな
悠理と唯の女の子コンビがこれからどうなるかwktk&gkbrものです
前スレ埋まったか。なんだかんだで最後取ってしまったか。
そういや話題に出なかったが、魔法少女沙枝は朧気なりにも把握できているんだろうか。
>>25 魔法少女沙枝は、自分には把握できないということを把握したw
把握している人がいたらまとめwikiの参加者情報に書いてくれないかな。
>>26 一応小説が出ているが、もちろん大手を振ってお勧めはしない。
あとニコニコ見れるなら「魔法少女なんとか」で検索したら、モザイク付きで途中までだがアニメが見れる。
まあ紹介も埋めてはみる。
話は変わるが、来週辺りには放送行くという流れみたいだが、禁止エリアどこにする?
安価で決めるとかどうだろう。
このロワらしくていいと思うけど。
>>27 情報サンクス。けど、見る勇気があんまり無いな…どうしよ。
ところで、そもそも放送ってどうやって決めるんだ?
書きたい人が書いてその中から投票とか?
普通に早い者勝ちで書きたい人が書いたら?
一つ提案。
禁止エリアは1回の放送で5つ指定したらどうだろう。
マップが10×10の合計100エリアだから5つぐらい指定してもいいと思う。
確かに広いしね
それで1時間に1つずつ禁止エリアになるのかな
今OP読み直して気づいたんだけど、このロワって何日続くか決まってないんじゃ?
ロワって何日続くとか決まってるもんじゃなくね?
むしろ放送を行うとも言っていないな
24時間誰も死ななかったら全首輪爆破、というルールくらいしか今のところないんだよな。
でもそれで問題なく死者が出続けていたりする
ただしロワをやる気のある参加者はほぼいない
でも結構殺し合いに乗る奴が増えてきているような気がする
しかし事前にほとんど議論なしでここまで突っ走ったのは本当に
すごいよな。
やっぱ無駄に議論重ねるよりも、ノリとテンポで、なおかつまったりと
やるのがいいのかもしれない
放送を行うとさえ言ってないんだから、禁止エリア無くても矛盾は出ないんだよな。
なんか、禁止エリアに変わる面白いこととか無いだろうか?
マーダー投下とかは?
社長が「殺し合いに乗ってる人が少ないので増やします」とか言って
T−1000みたいな首輪の無い強マーダーを時間ごとに送り込む。
>>40 侵入したら特定のエリアにワープ。
これくらいしか浮かばなかった。
非リレーでやろうとしてたネタでいいなら「ステルス禁止エリア」とか。入ってから1、2時間くらいで首輪が爆発してしまうが、どこがそのエリアなのかは不明。
>>41を見て、このロワって「殺し合いに乗ってる人が少ない」と言えるほどマーダーが少ないのかを考えてみた。
【明らかにマーダー】
ユーフェミア・リ・ブリタニア、音無可憐、◆6/WWxs9O1s氏@カオスロワ、六条御息所(夜だけ)、
ハオ(プリンセス・ハオ)、帝、リゼルグ・ダイゼル、ジェレミア・ゴットバルト、クレア・スタンフィールド
【状況によっては相手を殺すのもあり】
ジャイアンの母、赤根沢玲子、ああああ、室賀豹馬、狭霧嘉麻屋、恋、L字ブロック、かえる
ざっと調べただけなんで他にもいそうだけど、この時点で既に少なくはないよな?
かえるなんか、ほとんど悪気ないままマーダー街道走ってる。
>>43 アイデアとしては面白いけど、リレーでやるのは厳しそうだな。
違う違う
殺し合いはするけど、ロワをしてる自覚がないんだよみんな
あと挙げるとしたら
ルガール、テリー・ボガード、ヤムチャ、MAXぐらいか。
>>45 殺し合いをする=ロワしてると思っていたんだが、これって違うのか?
ユーフェミアが日本人殺してまわってるのはギアスのせいでロワ関係ないし
六条御息所も怨念だからであって、ロワだからってわけじゃなさそう。
音無可憐のはただの天然っぽいし、ああああがやってるのはロワと言うより冒険な気がする。
すでに複数殺してるキャラに絞ると、「ロワだから」って言えるのは◆6/WWxs9O1s氏@カオスロワくらい?
1話増えたので
某スレ用メモ
投下数135話、生存者(79/152)、生存率52%
あ、そういえば今日15日か
投下数、OP入れて136話じゃない?
それにしても、アレとかコレとか
放送前に書いちゃうか放送後に書くか悩むな……
あ、本当だ。
投下数136話、生存者(79/152)、生存率52%
知らない人のために少し説明。
奇数の月の15日辺りにこういったパロロワ企画がどれくらい進んだか調べている人がいるので、分かり易いように提示している。
ちなみに2か月に1回の頻度で行われている。
所謂月報と。
凄い今更なんですが、以前書いた『The Flag of Death』で狭霧の一人称を間違えてましたorz
申し訳ないです。wikiのほうで修正しておきましたので……
>>54 修正乙でした。
そろそろ放送書いてみようかな。
>>54 修正乙です。
……放送前話っぽいのが書けたんだけど、投下していいかな?主催側にちょっと触れちゃったから怖くて。
そいじゃ投下します。放送の内容が固定されないようにはしたつもりだけど、何かアレだったらすいません。
七並べ、
死血並べ、
……死地ならB?
(いえー、Bにはなりたくありませんー)
ハートの13、
ハートの12、
スペードの12、
スペードの2、
ジョーカー、
社長。
七並べなのに
現在六名。
さて、
ここでクイズですー。
残り一人は
どこでしょうー?
◇◇◇◇◇
この島に集められた生命は、152個ですー。
と、名簿に記された数だけを数えるならそうなりますが、実は違うんですねー。
猫屋敷の地下にゲストが呼ばれていますしー。それに、最初に首を飛ばしたあのおじいさんの死体も、海のどこかに沈めてありますー。
だから、152じゃなくて、154ですねー。わたしは“参加者ではない”ので、数には含めないとしてー。
え、なんで154なのかって? ……社長さんに聞きはしましたよー?
でも教えてくれなかったんですー。意味はないんじゃないんでしょうかー。
あ、でもわたしなら、こう考えてしまいますねー。
77+77=154。
7が4つも並んでて、ずいぶん幸せそうじゃありませんかー?
……あ、申し遅れましたー。
わたし、クローバーの4っていうカードでしてー。放送担当として、社長さんに連れてこられてたんですよー。
けっこう無理矢理ー。
まあー、参加者にされて殺し合わされるよりは幸せかなって思って引き受けたんですけどー。
正直面倒になっちゃって、今は田村令子さんのデイパックの中でのんびりライフを送っていますー。
……だって死にすぎじゃないですか、いくらなんでもー。あんな多人数、呼ぶだけで疲れちゃいますー。
そもそも、放送のために呼び出されたって知ったのもついさっきですしー。そこまで、あの2人のために尽くす義理もないというかー。
……え、じゃあどうして、参加者の人達にも何も手助けしないのかって?
そりゃあ、社長さん達をちゃちゃっと裏切ってー。乗っ取りとまでは行きませんが、何か出来たかもしれませんねー。
でも、社長さんたちも楽しそうでしたしー……
わたしには、関係ないですから。
わたしは。
わたしは、わたしが幸せなら、他の人がどうなっても知りませんー。
わざわざ強い人に歯向かって、命の危険を晒して知らない人のために何かするって?
面倒ですよー、いくらなんでもー。
……そんなことする義理も、もちろんありませんよねー?
……それにしても、田村さんまで死んでたのはびっくりでしたー。不死身に近い人で、あんまりデイパックとか覗きそうにないから、絶好の隠れ場所だと思ったんですけどねー。
一体、いつ死んだんでしたっけー?
……さて。多分社長さん達には見られてないし、
このままデイパックの中ってのも、安全で幸せそうなんですけどー。
「ちっ、全部ハズレ支給品だな。ここまで露骨なのは初めて見たが」
あ、やっぱり開けられたー。
ほら、こういうのって大体、誰かに拾われちゃうんですよねー。
「……だが、こう言う変な支給品が役に立ちやがるのがロワだからな。持っとくか」
あ、どうやら破り捨てられることはなさそうですー。
……とりあえず、支給品のふりでもしときましょうかー。
気付かれないまま終わるのが、一番幸せですよね? 支給品としては。
それでは、さようならー。
◇◇◇◇◇
◆6/WWxs9O1sは落ちていたデイパックから手に入れた食料と水、それにハズレ支給品4つをデイパックに入れつつ、溜め息をついた。
その肩にはハムスターが乗っていて、後ろには犬がしっかりとついてきていて、さらに。
「な、なぁ、ろくとやらよ。お主は本当にかがみんの知り合いなんであろうな!?」
どこの出展なのかも分からない和服のカエルが一匹、◆6/WWxs9O1sの傍らで顔を真っ赤に染めながらまくしたてている。
(興奮しすぎだろ、こいつ。……緑ガエルかと思ったらピンクガエルってか? カメじゃないだけまだましだが)
マーダーになって黙々と参加者を減らしているはずなのに、殺した人数分の動物がついてくるってのもおかしな話だ、全く。
そんなことを考えながら、横のかえるをもう一度◆6/WWxs9O1sは見やる。
「ああ、そうだ。柊かがみと……“奴”となら、少しは話し合う場を持てる。口説きたいならその時口説け」
そう言ってやると、かえるはどんな悪役よりもいけすかない、恍惚とした笑みを浮かべた。
さっき森の中で出会ってから、ずっとにやけた顔を崩さない。
おめでたい奴だな、と◆6/WWxs9O1sは思う。
そして同時に、こいつなら“奴”をどうにか出来るようだろうとも、◆6/WWxs9O1sは思っていた。
(名簿の位置からして、可能性は100%じゃないが……奴はおそらく、ここに来ている。
そして奴……カオスかがみは、そう簡単には殺せねーだろうよ)
あっさりと殺ることが出来ないくらい「柊かがみ」との結び付きが強くなってしまっていることを、◆6/WWxs9O1sは知っていた。
もはや、不意打ちか何かで殺ってしまわないと避けられない。
あの空気にズルズルと飲まれてしまう。
「カオスロワのツンデレコンビ」として。敵対しながら、共闘しながら、なあなあで生きていくあの空気に。
(だが、ここはカオスじゃない)
優勝してカオスに戻れば、またウザいかがみと一緒に立ち回れるだろう。
だがここでそれをやっても、死ぬ危険に晒され続けるだけ。
(悪いが駒として使わせてもらうぜ、かえる。これ以外に方法が思いつかねーんだ。
お前がかがみとイベントを起こす最中に、不意打ちする。そうでもしなけりゃ、俺はあいつを……)
その計画で殺してしまうのが、かがみの体を持つ◆6/WWxs9O1s――もう一人の自分であることなど全く気付かず。
カオスロワの◆6/WWxs9O1sは非人間達に囲まれながら、誰にも見られないように苦虫を噛み潰したような顔を浮かべ――
「殺しあいは、やーめーろーーーー!!!!」
黒井ななこの叫びを、確かにその耳で聞いていた。
【C-4・森の中/早朝】
【かえる@鳥獣戯画】
【服装】和服
【状態】健康、上機嫌
【装備】なし
【持ち物】基本支給品、こなた×かがみのエロ同人誌、ルーズソックス@カオスロワ
【思考】
1:かがみんと会う
2:かがみんと親密になる3:かがみんに告白される
4:かがみんといちゃいちゃする
5:かがみんと朝ちゅんする
6:かがみんにプロポーズする
7:かがみんと幸せな家庭を築く。子供は男女一人ずつ
8:子供の結婚をきっかけに子供夫婦と別居、家を売り払い田舎でかがみんと農業を始める
9:孫の名前をかがみんと考える
10:年老いても夫婦二人三脚で穏やかに暮らす
11:かがみんと子供、孫達に見守られながら92歳で老衰で逝く
12:天国でかがみんを見守る
【◆6/WWxs9O1s@カオスロワ】
【服装】ウエディングドレス
【状態】右腕に若干の負傷
【装備】格さんの刀@水戸黄門、悟史のバッド@ひぐらしのなく頃に、ガトリング砲@現実、ポテト@葉鍵ロワイアル3
【持ち物】支給品一式×6、不明支給品3、ハズレ支給品1〜3、トーマスの首輪、クローバーの4
【思考】
基本:全員殺して元の世界に帰る
1:今はチビすけとポテトは殺さない。用が済んだら殺す
2:今はかえるは殺さない。カオスかがみを殺すのに利用した後殺す
3:余裕があったら首輪を解析する
【備考】
※ポテトを保護したのは非常食にするためです
【チビすけ@ハムスターの研究レポート】
【服装】全裸
【状態】健康
【装備】水戸黄門の印篭@水戸黄門
【持ち物】支給品一式、不明支給品3
【思考】
基本:家族の所に帰る
1:◆6/WWxs9O1s@カオスロワについていく
【備考】
※◆6/WWxs9O1s@カオスロワを対主催だと誤解しています
※サザエを呪術師だと誤解しています
※所詮ハムスターなので思考回路がアレです
※かえるのことをどう思っているかはまだ不明です。
◇◇◇◇◇
“拝啓 キングハート様 社長様
様とかつけるのめんどうですねー
さて、放送とやらが近くなって参りましたがー、だるいのでわたしは降りさせていただきますー。
社長さんも分身できることですし、1人や2人死んだところでめげないでくださいねー?
P.S.
あ、せっかくなので暴露しますねー。
あまりにも面白かったので、キングハートさんの日記、適当に支給品に混ぜちゃいましたー。てへ。
ごめんなさいー。
かしこ”
「――――悪夢か、これは」
「お前の管理が悪いからだ、社長。以後気を付けろ」
「放送はどうするんです」
「私かお前のどちらかが言うほか無いだろう」
イヨに干渉してから帰ってきた社長とキングハートが見たものは、社長の死体だった。
イヨに殺された社長とは別の社長であり、イヨを殺そうと呼び出したはずの8人の社長の一人だったはずのそれは、
すでに魂が抜けきって軽くなった姿で、2人の前に現れたのだ。
結局、戻って来たのは6人の社長だけ。クローバーの4が、社長にすり変わっていて――そしてあの時どさくさに紛れて逃げた、としか考えられない。
そうして探し、見つけたのが、この手紙だった。
「くそ、あの女……キングハート様の日記までも……」
「なに、構わん。あれには大したことは書いていない。……せいぜい、情報の撹乱になるだけだ」
「――まさか、分かっていて?」
「さあな。自分で考えてみるといい」
苛立ちに顔を歪める社長とは対称的に、キングハートは冷静に呟く。
「私の心づもりは、私しか分からぬよ。常人には……理解できないであろう」
――冷静に、呟く。
「はぁ……」
「分かったら、まずはとっととその死体を片付けろ。私の機嫌はまだ治っていない」
「は、はい!」
キングハートに叱咤されて、あわてて社長が社長の死体を片付ける。
キングハートはその姿を面白くなさげに見ながら、静かに目を細めた。
その顔が笑顔だったのかどうかは、誰も知ることが出来ない。
【社長 残り51人】
※キングハートの日記は本人が書いたようです。ただ、偽の情報が書かれているだけかもしれません。
※ハートのクイーン(人間携帯)の写真を誰が日記に挟んだかは不明です。
投下終了です。
投下乙です。
クローバーの4wてか主催者側で放送担当していた方が遥かに安全なような気がするのは気のせいだろうか。
そして日記はあんたの仕業かいw
投下乙です。
このロワの中では、かなりやる気のマーダー6/氏がななこ先生の声、聞いちゃったか。
しかも殺害数だけならトップクラスのかえると合流してるし。
気になった点は、猫屋敷の地下にいる生物について。
『おおっと!』(まとめwikiの作品No.109)に
「――背後に、ようやく猫屋敷に潜む”それ”の一匹が居るのに気付いたのは。 」っていう
1匹だけじゃなくていっぱいいますよ〜、ととれる表現があるんだけど……これはどうなんだろう?
ちょっwwクローバーの4w
そりゃあれだけの死者を読み上げるのはしんどいけどさぁ
>>68 あ、そこはちとネタがある。
別にゲスト=”それ”に限らない訳で……
投下乙です。
質問ですが、『選択』(まとめwikiの作品No.115)
あの時もそうだったかとここに来るまでに首を切り落とした桃色の髪の少女の事をふと思い出す。
桃色の髪の少女って誰ですか?
>>71 ルイズ@ゼロの使い魔です。
クレアの持ち物にもルイズの首輪と支給品が入っているので分かるようにはしていたつまりでした。
>>68 なんという……すっかり1匹だけだと思ってました。
77+77=154のくだりは正直省いてもあまり問題ないんですが、
>>70の人の案に甘えさせて頂いてもいいのかな……?
>>74 いいと思いますよ。
たしかにゲストと”それ”が別でもおかしくないですし。
ところで、放送前に絶対書いとかなきゃいけないパートって
前に出てたゼロ、アキ、ネギのところ以外にはなかったでしたっけ?
ゼロ達は書いた方がいいのかな(てか自分が書いた奴か)
他にも黎明は何人かいたが、放送突入後でもいいな。もちろん書いてもいいが。
提案なんですけど、そろそろ放送をいつにするか決めて、
「放送前に書きたいパートはそれまでに頑張って書け」でいいんじゃないかと。
確か水曜日までという事になっていませんでしたっけ?
ああ、そういえば「あと1週間くらい」って話題は出てましたね。
アレで決まりでいいんでしょうか?
それなら明日(正確には今日だけど)の夜にでも、放送についてもう少し
詳しく決めたほうがいいですね。
決めておく事は禁止エリアですかね。
何か他のを設定するとかいう話もありましたけど。
放送は結局、早い者勝ち?
だったら、時間をちゃんと決めとかないと駄目ですよね。
あと、放送後の本編SS投下も開始時間決めといたほうがいいかと。
大事なことなんでできれば人の多いときに決めたいけど
今日の21時か22時くらいだったらみんないるかな?
今週の水曜日(日付が変わった瞬間)とかでどうだ
宣言したものではなく、最初に全編投下終了したもの勝ちでw
ロワスレを延々と流れてきたけどここはまだ稼働してるの?
>>83 土日ならともかく、平日に日付変わった瞬間って書き手さんたちは大丈夫なんだろうか?
それと、全編投下終了で決めたら、必然的に長文やケータイは不利になるのも問題かな、と思う。
>>84 ガンガン稼働中ですよ。
もうすぐ第1放送。
根本的に放送書く人がどれくらいいるか。
そんな何人もいるとは思えないのだが。
とりあえず今ここ見てる人で書くという人はどれくらいいるんだろうか。
とりあえず自分は、書きたい気持ちはあるけどアイデア無くて……
なんか浮かんだら一気に書けそうな気はしなくもないけど
さすがに水曜日になる瞬間だと間に合わないのはほぼ確定。
とりあえず言い出した俺は頑張ったら書けそうな状態。
>>83 全編投下より「俺行くぜ」みたいな書き込みを00:00直後にすればO.K.という具合はどうだろう。
>>88 自分は水曜0:00に投下宣言した者勝ちでいいと思います。
あと2,3人同意してくれればそれで決定でいいかと。
放送後の本編SS投下はいつ解禁にします?
こっちのほうが、他の書き手さんと被りそうでドキドキするんだけど……
もしも00:00に投下宣言→投下→一応確認みたいな流れだとどうしても早くても00:30かな。
まあ最初が21:00だったから今回も21:00からでどうだろう。
第1放送
19日(水)0:00に一番最初に投下宣言した人
第1放送後の本編SS投下
19日(水)21:00〜
↑これでいいかな?
なんか、書き込みしてる人が少ないから決定していいのか不安だ。
そしてまだ禁止エリアを決めていないという事実……
>>91 それでいいんじゃない?
禁止エリア……ボンバーマン方式とか。
放送後3時間毎に渦巻き状に禁止エリアになっていく。
始めはA-1からA-10まで、次がA-10からJ-10みたいな感じで。
……無理があるか?
>>91 賛成。
禁止エリアか……ボンバーマン方式はちときついような気が。
とりあえず1時間に1エリアを提案しておく。
>>93-94 まあそうだね。
ちなみに適当に乱数使ったらこうなった。
A-4 A-6 C-1 B-6 D-4 G-3
参考程度に。
明日の22時から安価で禁止エリア決めるよ!
…って宣言したら、明日みんな集まるかな?
禁止エリア5つ指定するとして、話し合いだと時間かかりすぎる気がする。
>>91 それでいいと思う
あと、禁止エリアは3つじゃ少ないから5つっていう案に賛成
安価か。別にそれでいいかもしれないな。
その時間はたぶんいると思う。
安価か、いいね
いい感じに盛り上がりそうだし
安価か。それでいいんじゃない?
定期的に祭り的な盛り上がりしたいところだしね
では一応18日の22:00から安価による禁止エリア決めという流れみたいですね。
別に作品投下はしてくれちゃっていいですよと付け加えておく。
よし、明日の22時だな
楽しみだksks
じゃあ、まとめ。
禁止エリア決定(5か所)
18日(火)22:00から安価大会。
第1放送
19日(水)0:00以降に一番最初に投下宣言した人
第1放送後の本編SS投下
19日(水)21:00〜開始。
安価開始までは本編SS投下しちゃってOK。
日付変わってID変わっちゃったから証明できないけど、「22:00から安価」を言いだした
>>96は自分なんで、
他に希望者がいないようなら責任とって安価の仕切りやらせてもらう。
仕切りやりたい人がいたら、安価開始10分前くらいまでに名乗り出てください。
>>104 まとめ乙!
でも本編SS投下をしていいのは安価までじゃなくて
19日の放送投下の少し前(死者の分を放送投下する人が訂正出来るくらい前)までじゃないかな
こういうの誰がやるとかでゴタゴタするとめんどくさいから
安価仕切りを決めておくのは重要だな、たのんます
いよいよ第一放送突入か……緊張してきた
>>104 まとめ乙です。
自分も本編SS投下は放送投下の少し前(1時間前ぐらい)でいいと思います。
じゃあ、このまま反対意見が出なかったら、本編SS投下は
23:00までに投下宣言したものまで(21:55〜最後の禁止エリア決定の5分後までを除く)
ということで。
安価の最中に投下があると混乱するので一応()内をつけてみた。
それでいいと思う
まぁ好き好んで安価の最中に投下する人もいないと思うけどねw
とりあえずあと2時間弱で安価か。
ひとつ提案だが、朝以降のSSは「第二放送までの本編SS」みたいにまとめてwiki収録するのはどうでしょう。
例:朝〜昼(つまり第二回放送まで)が「第二回放送までの本編SS」になる。
以降は日中〜夕方が「第三回放送までの本編SS」、夜〜真夜中が「第四回放送までの本編SS」な感じで。
人数も減ってきたからその方が収録もしやすいのではないかと。
あと連動して死者も「第○回放送までの死者」という具合にどうでしょう。
>>110 それ、同じこと思ってました。
自分は賛成です。たぶんそれで1ページに収まると思…収まるよね?
他のロワも大体そんな感じだしね。
ただ、ここは数が多いから必然的に細かくなっただけで。
放送に関して質問。
死者の発表って名簿順(
>>2-5)の順?それとも五十音順?
もしくはどちらでもいい?
どちらでもいいんじゃないかな?
もうむしろ死者が出た順でもいいし
てか全員分名前が入ってればどういう順番でもいいんじゃね?
>>113 書き手さん任せでいいと思う。
考えてみれば死者放送、読むほうも大変だけど聞くほうも大変だよね。メモ取るのも一苦労。
ところでちょっと相談なんだけど、まとめwikiの死亡者情報にある殺害数ランキング、
阿部高和は古手梨花の殺害数としてカウントしたほうがいいのかな?
放送書く人の自由でいいんじゃないかな。名簿順の方が多少、名前にマークする作業とか楽になりそうな気はするけど。
だよなー聞くほうも大変すぎる
メモをとることすら諦めるんじゃないの?
頑張って最後までついていこうとしても絶対抜けや間違いがでそう
>>116 いや、あれはズシオのカウントのような気がする。
名簿の事、返答サンクスです。
いっそのこと、読み上げと同時に各参加者の目の前に
モニターみたいなのが突然出てきて死者名簿映すとかどうよ
キャラが消えていく様子を映像で再現かw
そんな凝った事やる気力が主催側にあるのか疑問だww
そしてあと20分ほどで禁止エリア安価か
楽しみだksks
それなら、各自が持ってる名簿の中の死者の名前に
自動的に線が引かれる、とかがシンプルでいいかな
なんにせよ、こんな大人数の死者の名前を頭に入れないといけない生存者も大変だなw
放送話書いてる人が焦ってる予感w
>>119-120 いや、梨花が何もしてないのはわかるんだけどね。
事故みたいなモンってことでランキングに入れなくてもいいか……
ところで禁止エリアって
1時間に1つずつ増えていくってことでいいんだっけ?
たぶんそうだった
1時間に1つずつ増えていって計5つ
7,8,9,10,11,12時に1箇所ずつ禁止エリアかな
>>126 それ、6あるよ。
7:00、8:00、9:00、10:00、11:00の5つ?
別にあの広さなら5つでも6つでも変わらないような気がするが……
さて安価祭りの時間でございます
>>104/ID:ty3I+DQy
時間になったので仕切り役お願いします。
22:00になったけど、とりあえず禁止エリア
>>126の6つでいいのか
>>127の5つでいくか、どっちにする?
>>130 了解。禁止エリア5つにするか6つにするか決まったら捨てトリつけて司会します。
6で
>>131 よろしくお願いします。
自分はどちらでもいいかなと思いますが、あえて選ぶなら5つで。
安価で!
自分はとりあえずは5でいいんじゃないかな、と。
むしろ、それも安価で決めちゃうほうが良いかも?
ここは安価で
はい、
>>134採用します。
決める禁止エリアは1時間ごとに増えていくんだけど
7:00、8:00、9:00、10:00、11:00の5つか、
7:00、8:00、9:00、10:00、11:00、12:00の6つかをまずは安価で決めるよ。
みんな準備はいいですか? 準備で来た人は挙手!
ちなみに自分は仕切り初体験だから、多少のことは大目にみてね。
了解です
ノ
あ、俺が間違えただけなんだが、安価で決まるならそのほうがいいかww
よく考えるとずっと放送が続いていくんなら6つのほうが切れ目が無くて綺麗だし
了解だぜ!
了解
ノ
ノ
ノシ
じゃあ、安価指定するよ。
5か6で書き込んでね!
じゃあ、様子見かねて
>>155で。
ノシ
666
5
ノ
6
ksk
5
6
5
6
66
ksks
6
6だねksks
6に決定ですね。
はい。じゃあこれから禁止エリアを6つ決めるよ!
まずは7:00からの禁止エリアを
>>165
c4
h4
F-8
D6
c3
J-4
D-6か。無難な所にまずは落ち着いたな
ほうほう、施設もなにもないしかなり無難だな
1か所目はD-6に決定です。
なんか、結構近い所に安価指定しても大丈夫そうなんで、次は
>>173!
H4
A1
g5
F-8
うーん思いつかん
どこかオススメとかあるのかな
G-5か。これまた無難どころ。敢えて言うなら水源が掛かったな。
G−5というと山頂のところか
山の上から見下ろせなくなるから禁止エリアになる前に向かうとかありかなー
誰だ! 猫屋敷を狙ってるのは!
いや、気持ちはすっごいわかるけどねw
そして、自分だったら絶対に禁止エリアにするあそこを誰も狙わない……
じゃあ次、9:00の禁止エリアを少し遠めの
>>185で。
d5
B-5
A-3
ksk
参加者位置もわかる地図ってどこにあったっけ
B-5
185 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/18(火) 22:27:45 ID:9mVn0jo1
i6
H4
だって猫屋敷はそう簡単に脱出できそうにないしw
h4
ksk
I−6ってことは橋がつぶれたwww
なんか急にH4増えたぞ
みんな猫屋敷狙い過ぎw
橋がなければ泳げばいいさw
現在地情報、地図はわからないけど、まとめならある。
ただし、自分用なんで間違ってても責任はとらない。
ちなみにななこ先生がやっちゃったのはB-5だ。
【A-3 韓国料理店の中】
・kskロワ住人、竜宮レナ、カムパネルラ[早朝]
【A-3 韓国料理店の外】
・高嶺響、アリオト[早朝]
【A-5】
・キリコ・キュービィ、パトラッシュ[早朝]
【A-8】
・L字ブロック[早朝]
【A-8近辺】
・六条御息所[早朝]
【A-9 教会の外】
・秋山深一[早朝]
【B-2 レンタルビデオ店】
・ああああ[黎明]
【B-4】
・ジャンプ(擬人化)、カン・ユー[早朝]
【B-5 都市部】
・恋、狭霧嘉麻屋、ランキング作成人、黒井ななこ、楠沙枝[早朝]
【B-5 ペットショップ事務室】
・ハクオロ[黎明]
【C-3】
・ヤムチャ、マイメロディ[早朝]
【C-4 森の中】
・かえる、◆6/WWxs9O1s氏、チビすけ[早朝]
【C-5 平原】
・柊かがみ(変態仮面)(外見は6/)、竜、ロアルド・アムンゼン(その3)[早朝]
・地虫十兵衛、◆6/WWxs9O1s氏(外見はかがみ)[早朝]
【C-6】
・阿魔野邪鬼[早朝]
【C-6 森の中】
・ジャイアンの母[黎明]
【C-6 豪邸】
・ジェレミア・ゴットバルト[黎明]
【C-10 砂浜】
・ユーフェミア・リ・ブリタニア[黎明]
【D-2 空中】
・赤根沢玲子(レイコ)[早朝]
【D-5】
・神山満月、マシロ、カイジ(宇海零)[早朝]
・ゼロ、アキ、ネギ・スプリングフィールド[黎明]
【D-6】
・カヨ[黎明終了前]
【D-7】
・ハン、ルガール・バーンシュタイン[黎明]
i6の橋がつぶれたってことは結構遠回りの移動しなくちゃならなくなるな
【E-3 下着店近く】
・ジェシー・コクラン、フグ田サザエ[早朝]
・リュウタロス(元シン・アスカ)[黎明]
【E-6】
・MAX[早朝]
【E-8】
・音無可憐、アルフレッド、ビブリ[早朝]
【F-4 川の畔】
・黄桜可憐、ミンウ[黎明]
【G-2 ギャルゲ高校教室前】
・スペードの2、雪広あやか[早朝]
【G-3】
・曲がると転ぶ男、帝[早朝]
【G-4】
・キラ・ヤマト、枢木スザク[黎明]
【G-10 niceboat内部】
・本郷猛、北条沙都子[黎明]
【G-10 北西部】
・前原圭一、フランツ=フェルディナント[黎明]
【H-1 浜辺】
・リゼルグ[早朝]
【H-3】
・クレア・スタンフィールド[黎明]
【H-4 猫屋敷地下(あるイミ別世界)】
・ハエ叩きの手、スペランカー[早朝]
【H-5】
・室賀豹馬[黎明]
【H-8 湖のほとり】
・かぐや姫、ファシル(本名 鈴木次郎)、ハートのクイーン[早朝]
【H-8 湖のほとりから少し離れた場所】
・カズヤ(元カズマ)、鈴木万吉[早朝]
【I-7 ハローワーク前】
・丹波文七、テリー・ボガード[早朝]
【I-8 雑貨屋】
・剣菱悠理、片桐唯[早朝]
【I-8 雑貨屋前】
・プリンセス・ハオ(元ハオ)[早朝]
【J-5 ハッテン場】
・古手梨花、ズシオ[早朝]
>>196 すいません。ここへ行ってもむりでしたorz
これで半分決定。
現在地確認してる人がいるみたいなんで、後半戦に行く前にちょっと休憩。
今決まったのはこれ↓
7:00〜 D-6
8:00〜 G-5
9:00〜 I-6
>>200 乙です!
さて俺が安価を取れる時は果たして来るのだろうか。
しかし猫屋敷が入ればスペランカー先生オワタだよなwwwww
>>195 乙です!
そういえば首相官邸とペットショップが旅の扉で繋がってたり、J-1に猫屋敷への落とし穴があったりもするんだっけ……
ちょっとここを狙うと面白い場所を思いついてしまった
でもこれ7時あたりになるのが一番面白かったなw
回避が難しいから
曲がると転ぶ男がいるG−3から北の区域…ここは面白いぜ
特にF-3の橋とかw
くそ、もっと早くに気づいていれば
はい。じゃあ、そろそろ再開しようかな。
個人的に自分が安価に参加してたら、間違いなく7:00にF-3を狙ってたよ!
10:00からの禁止エリアは
>>212!
d5
g3
H4
a-3
H4
C-3
A1
ついに猫屋敷がwww
猫屋敷キター!!!!
スペランカー先生の死へのカウントダウン開始w
先生オワタwwwwwww
ちょwwまさかww
なんというざいあくか……お、書き込もうとしたら既に猫屋敷がw
スペランカー先生南無
それでもスペランカー先生なら段差から転げ落ちても生きていてくれるさ。
きちゃったよ、猫屋敷w
いや、危険なのはむしろ、今あそこにいるメンバーより
これからどこにあるかわからない落とし穴に落ちちゃう人だと思うんだw
次は11:00だけど……
11:00ともなると、誰がどれだけ移動してるかの予想も大変だよね。
別行動してる相手と待ち合わせしてるキャラとか、
現時点で目的地にしてる場所が遠いキャラ以外は。
じゃあ、次の禁止エリアは
>>228
C-3
E8
H5
d-9
C3
i2
d5
C-3書こうとしたら……武器屋が早くも退場www
武器屋消えたwww
各キャラもう手に入らなくなる武器目指して急げ!
はい、武器屋消えた!
ついに最後、12:00の第2放送と同時に禁止エリアになる場所は
>>240だ!
d5
次でラストか
e7
何か武器屋が激戦区になりそうだなwwwww
d5
i2
D-9
F-8
A1
とらのあなーー!!!
伝説の木wwwそして木は伝説になる(ような気がする)
仕切りに至らないところもあったと思うけど……すみませんでした。
無事決定した禁止エリアはこれ↓
7:00〜 D-6(特にこれと言って何もない)
8:00〜 G-5(山頂&水源)
9:00〜 I-6(町にかかる橋)
10:00〜 H-4(猫屋敷)
11:00〜 C-3(武器屋)
12:00〜 D-9(伝説の木)
間違ってない…よね?
武器屋ととらのあなと猫屋敷が消えたかw
このスレの住人Sだから急いでいろいろ回らないとどんどん施設が消えていくぞw
さぁさぁ頑張るんだ参加者達よ
乙ー!
猫屋敷がどうなるか楽しみだw
あー7時にf3狙いたかったな
もう少し早く気が付けば…っ!!
武器屋が使えなくなったら、
武器屋の代わりに、バイオ4の武器商人出そうと思って
過去ログ見て来たけど、バイオ入って無かったorz
>>245 進行役乙でした!
後半はどんどん施設が指定されていくなw
>>249 いやいや、まだ不明支給品は山ほどあるじゃんwそこに期待すればいいさ。
>>245 仕切り乙でしたー!
そうか、F3があったのか……orz
さて次は放送合戦か
すまん。時間合わせです。
みんな、F-3の橋を落とさなかったことを悔やみすぎだw
どんだけSなんだよw
…と、進行役やってなかったら7:00にF-3の橋、それ以降に
キラたちが正午に待ち合わせしてた豪邸のあるC-6を狙う気だった自分が言ってみる。
さて、ついに放送まで1時間切ったね。
書く人はいるんだよね?
書くって言ってた人はいた
とりあえず自分は行くよ。というか既に書きあげた。
あとは合戦に勝つだけだ。
放送行きます!
すげ、ぴったしだw支援
改めて今から投下します。
私怨
スピーカー 設置だぜ!
(おなじみの伴奏)
たとえ 火の中 水の中 草の中 森の中
土の中 雲の中 あのコのスカートの中(後半は嘘だッ!!!)
なかなか なかなか
なかなか なかなか 大変だけど
かならず設置だぜ!
スピーカー設置だぜ!
……という訳で会場の至る所にスピーカーを設置するの本当に大変だったんですよ。
それこそ地下深くの迷宮の中にまで……あの時が一番辛かった。
でも、今こそ! その努力が報われる!
スピーカーの真価が問われる唯一の機会。
定時放送の時間が来たんだ!
◆
ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。
テス、テス……七並べ、七並べ……
よし、感度良好。
ああ、殺し合いに熱中している皆さん。
突然の放送で驚かせてすいません。
言い忘れていましたが、六時間に一回の頻度でこのような放送を行うから、その辺りよろしく。
放送の内容はこの六時間に死んだ人と侵入禁止エリアの発表です。
あ、侵入禁止エリアは入ったら首輪が爆発するから十分気を付けるように。
では、まずはその禁止エリアからの発表です。
7時からD-6
8時からG-5
9時からI-6
10時からH-4
11時からC-3
12時からD-9
以上の六つのエリアが侵入禁止エリアとなりました。
以後は禁止エリアで間抜けにも爆死という結果にならないように。
では続いてこの六時間で死んだ者達の発表に移りますよ。
聞いて驚け! その数なんと73人! 約半分が死んだ事になる!
それではその73人の名前を聞きたまえ。
支援
橘右京
野山あずさ
小笠原勇之助
トモ
イヨ
ハイジ
クララ
マイキー
ヴェーヌ
鈴木イチロウ
雪村愛音
渚カヲル
アンディ・ボガード
田村令子
マユ・アスカ
刹那・F・セイエイ
グラハム・エーカー
東方不敗
色丞狂介
阿部高和
道下正樹
俺
狭間偉出夫
ナナリー・ランペルージ
ビスマルク・ヴァルトシュタイン
こげぱん
金蔵銭太郎
可憐
スペードのクイーン
堀部高史
道蓮
吉業ひとみ
しんのゆうしゃ
海賊マーク
ケットシー
涼宮ハヒル
キョン
谷口
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリェッ――!?
…
……
………
…………
……………
………………失礼した。続きだ。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
ムー大帝
西域無敵
緋村剣心
うさぎ
哀川潤
零崎人識
野比玉子
天童世死見
ジャック・ハーパー
命名神マリナン
命名神マリナンに仕える神
セル
孫悟空
泉こなた
ドキドキ支援
涼宮ハルヒ
ドラえもん
レッドベジーモン
チェスワフ・メイエル
ムースリーニ先生
高良みゆき
柊かがみ
沙英
トーマス
ルーファウス
間宮五郎
ネロ
源義経
ペットントン
西島翔子
椎名桜子
秋月茗子
マリオ
下人
竜崎ゴウ
以上の73人だ。
中には知り合いを失くした者もいるだろう。
ゆっくりと悲しみに暮れるといい。
さあ殺人者の諸君。
悲しみに暮れている参加者は無防備も同然だ。
存分に殺し合うがいい。
さて、ここで私こと社長からのボーナス情報だ。
島の中央に「怪しい洞窟」があるだろう。
実はそこは……おおっと、ここから先が知りたい馬鹿は自分の目で確かめてくれ。
それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ。
◆
「おい、しっかりしろ!」
「ダメだ、舌を噛み切って……もう息をしていない」
「くそっ! だから死者の名前一気読みは無理だって言ったんだよ!」
「おかげで途中から別の社長が続きを言う破目になりましたしね」
「途中ですり替わった事、ばれたでしょうか?」
「いや、大丈夫だろ。今はまだ社長が複数いる事が多くの人に知れるのは不味い」
「あれ? そういや、途中で放送を代わった社長は?」
一人の社長が放ったその言葉でこの場にいる社長たちはある事実に気付いた。
――放送をし終わった社長がいない。
「そいつなら私が殺しておいた」
「キ、キングハート様!? な、なぜですか? まさか最後の……」
「余計な事を言わなかったら殺さずに置いたものを……お前たちも気を付けろ。今、私の機嫌はすこぶる悪いからな」
「は、はい」
有無を言わさぬ絶対の畏怖を社長達に刻みつつ。
己の思惑を誰にも悟らせる事なく。
キングハートは静かに殺し合いの進行を見守っていた。
【残り人数:79人】
【社長:残り49人】
投下終了です。
何かあったら言ってください。30分後ぐらいに返事します。
それと
>>268の名前はちょっとしたミスです。
投下乙!
キングハート強いなw
怪しい洞窟には何があるんだw
投下乙!
ちょwww放送するだけで社長が2人死ぬとはwwww
でもルイズの名前は噛むよ…うんそれはしかたない
ところで、死者の中にこんなお方がおられたんですが
「命名神マリナンに仕える神」
投下乙!
改めて死者多いwそして社長も早くも4人お亡くなりにww怪しい洞窟、何があるんだろう……
なんか感動と笑いがこみあげて来て上手く感想が書けないw
投下乙です。
こうして改めてみると死者、多すぎるw
そしてルイズの名前を噛んで死ぬとかwww 腹筋が死ぬかと思ったwww
怪しい洞窟って、カイジとかリュウタロスとかが最初にいたよね?
怪しい洞窟にいた事があるのは……記憶だと、
洞窟奥にペットントンとマリナンとルガール、洞窟前にリュウタロスとカイジ、かな。
>>276 すいません。そこはコピペミスです。
正しくは「命名神マリナンに仕える神官」ですね。
色々と乙
ついに放送いったか
社長が信長にしか見えなくなった件についてw
放送後の本編投下解禁まであと1時間くらいか……
みんな、もう書いて準備万端だったりするんだろうか。
21:00になってもまだ誰もSSが完成していない様子。
今時間がない自分にとっては好都合だw
そしてしばらくして投下が相次ぎへこむ自分の様子が目に浮かぶぜw
あれ、今日の21時だっけ
>>104によると今日の21時のはず。
放送も「命名神マリナンに仕える神官」の名前以外に修正要求とかでてないし
投下しても問題ないと思う。
6時から8時って「朝」でいいんだよね?
そして、もう投下してもいいんだよね?
どうぞ
しかし命名神マリナンに仕える神ってどんな神なんだかw
>>287 もちろん!
じゃあ、投下します。
たぶん2レスで収まるんで、支援はなくて大丈夫です。
はなす じゅもん
どうぐ →しらべる
つよさ さくせん
「………………」
はなす じゅもん
どうぐ →しらべる
つよさ さくせん
「………………」
はなす じゅもん
どうぐ →しらべる
つよさ さくせん
「………………」
はなす じゅもん
どうぐ →しらべる
つよさ さくせん
「………………」
はなす じゅもん
どうぐ →しらべる
つよさ さくせん
「…………って、こんなところでそれっぽいアイテム見つかるわけねーよっ!!!」
入ってみたらどっからどう見てもレンタルビデオ屋以外の何物でもなかった時点で予想ついてたけど
やっぱり特に何もみつからない。
だが、しかし!
たとえ『ああああ』なんてテキトー極まりない名前でも、僕はRPGの主人公だ。
ここで何のアイテムも入手しないなんてこと、できるわけがない。
というわけで、その辺にあるものをデイパックに詰め込んでいくことにした。
よくよく見てみるとこのビデオ店、アニメの棚に空いてる場所が多い。
この島の住人はみんなアニオタなのか?
なんて考えていたら、オススメの棚に置いてある2つのDVDが目に入った。
『バトルロワイアル』と『七並べのすべて』
まだ外は暗いし、レジの奥にテレビが置いてあるのが見えたので、
『バトルロワイアル』のほうを見てみることにした。
――ヤバい。
本気でヤバい。
まさかバトルロワイアルがこんなに危険なものだったとは……
怖えよ、鎌振り回す女子中学生とか。首にボーガンの矢とか。
桐山なんか、あれもう人間かどうか疑った方がいいし。
あと川田。おまえは中学生じゃねえよ。いや、これはロワとは関係ないか。
どう考えてもパーティー組んで魔王倒しに行く方が100倍は楽だ。
電気も点けずにヘッドホンで見たのも拙かった。そのせいで余計に怖かった気がする。
……まあ、見ちゃったからな。
大事だと思われることはメモしておこう。
えっと……”拡声器には要注意””シチューも危険””放送はちゃんと聞く”
さて、外も明るくなってきたから、そろそろ出発しようかな。
それにしても、放送っていつやるんだろ? もうすぐ6時30分だけど、まだなのかな?
【B-2 レンタルビデオ屋店内/1日目朝(もうすぐ6時30分)】
【名前】ああああ@ドラゴンクエスト6
【服装】普段着(ぬののふく)
【状態】健康、Lv5、ホイミ忘却
【装備】どうのつるぎ@ドラゴンクエスト6、いのりの指輪@ドラゴンクエスト6
【持ち物】どうのつるぎ@ドラゴンクエスト6、ディパック(基本支給品一式入り)不明支給品0〜2
レンタルビデオ屋の壁に貼ってあったポスター×5、油性マジック12色セット、セロテープ
ビデオとかをレンタルする時に入れる袋×10、何かのDVD×10、会員になるときの申込書×たくさん
店内清掃用の洗剤3種類
【思考】
1:とりあえずこんな名前をつけた主催者殺す。せっかくなのでドラクエ5の主人公もいたら殺す。
2:名前変えてえ……。
3:バトルロワイアル、ヤバすぎる。マジで怖い。
4:放送ってまだなのかな?
5:千草貴子役の人、好みのタイプだ。
【備考】
第1回放送を、思いっきり聞き逃しました。
※レンタルビデオ屋には、ロワ参加キャラの出典作品のビデオ・DVDはありません。
『七並べのすべて』というDVDがオススメの棚に置いてあります。
投下終了。
タイトルは「ああああはバトルロワイアルに怯え、でも特に策略はめぐらさない」で。
問題点があれば指摘お願いします。
バトロワ見たのかww
しかもそれをヘッドホンで見てたせいで放送ききのがしってww
ああ、ああああが放送を聞き逃した……w
でも、ようやくバトロワは理解したのか。どんな行動に出るんだろ……投下乙です!
間違えた。
作中の「レンタルビデオ屋」は全部「レンタルビデオ店」で。
wiki収録時に修正します。
聞き逃すのか……面白いなw
バトルロワイアルが何かわかってないやつだらけだからなw
他のやつにも見て欲しいところだ
この発想はなかったわwGJ!
投下乙です。
勇者が家捜しするのは定番だよなw(実際にされてたらたまったもんじゃないがw)
そして放送聞き逃しとかwwwああ、命名神の事を知らなかっただけマシか。
現時点での生存キャラのうち、今までまとめwikiに紹介ページが無かったキャラのページを
形だけですが作ってみたので、どんどん情報書き込んでいただければと思います。
一人じゃどう考えても無理だし。
できれば、把握の方法(何巻読めばいいかとか)の情報もほしいな……
安価テスト
>>302 作成乙です。
時間見つけて埋めてみますw
お願いがあります。
誰か、教えてくれませんか?
・ネギま、雪広あやかを把握するのに最低限必要なのはどの巻ですか?
・シャーマンキング、リぜルグとハオを把握するのに最低限必要なのはどの巻ですか?
・ミンウが使えるまほう(じゅもん?)の一覧とか、どっかにないですか?
・ああああが使えるまほう(じゅもん?)の一覧とか、どっかにないですか?
・今スザクが持ってる「ククリ刀@バッカーノ」って、これ↓とは別物ですか?
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%AF%E3%83%AA 本当はもっとあるんだけど、とりあえず……
把握が追い付かなくて泣きそうです。よろしくお願いします。
>>305 雪広あやかは比較的出番が多いから最初の5、6巻読めばいんじゃないかな。
もともと日常系のキャラだから本編にそこまで深くかかわってるキャラじゃないし、
そんなものでいいよ。(出番は多いんだが、あくまで挿話的な話での事)
>>305 ククリ刀はそのイメージでO.K.
詳しく言えばバッカーノの2002【Bside】に出てくるエイジングというキャラの専用武器です。
ページで言うと126ページが初見です。
レスありがとうございます。
この時間にこれだけ回答もらえるとは……
>>305 ああああのホイミ忘却がどれくらい大変なことなのか、今さら理解したw
自分は今まで「たかがホイミぐらい」と高をくくっていたが……やべw回復面じゃ死活問題www
寝る前に自分も質問
・あたし彼女のみなさん
・片桐唯
・眼から七色の光線を出す方の高嶺響(月華とは関係なさそうなあれ)
・テトリスのL字ブロック
・源義経
・蠅たたきの手
・日本むかし話の龍
・曲がると転ぶ男
この辺どうすれば把握出来るかな?
wiki掲載作品に頼るしかない?
ネタではなく70%ぐらい本気で悩んでます
>>313 あたし彼女はどこかにストーリーをまとめたサイトがあったはず。
片桐さんはドラマしか無理そう……過去作でいけそうか。
響はあんな感じで……つうか性格を若干修正してもいいんじゃね、ここでは。
L字はもうあんな感じで。
義経はこの機会に平家物語を読破だ!
下3人はこれも過去作で(ry
>>313 「あたし彼女」でググる→藤棚の上というサイトへGO
現代語訳が置いてありました
>>313 義経は死んでるし無理に把握しなくてよくないか?
あと、真面目に答えるなら「義経記」と「平家物語」
>>313 >あたし彼女のみなさん
聞くところによると、あたし彼女のみなさんのうち、
このロワに投下されてるSSみたいな喋りなのはアキだけで、カヨなんかはじめっから死んでるらしい。
>片桐さん
自分の知る限りでは、このロワのまとめwikiのキャラ紹介がいちばん詳しい。
>テトリスのL字ブロック、ハエ叩きの手、竜、曲がると転ぶ男
たぶん、そもそも性格とかないんじゃないかな? 特にL字ブロックはこのロワのオリキャラだと思う。
竜はアニメのOPで飛んでるヤツだと思ってたけど……
それはそうと、この時間でも結構みんな起きてるんだなw
あたし彼女の皆さんはみんなキャラ崩壊してるから読む必要ないよ
原作読んでもこのロワとは違うキャラがいるだけ
>>318 ぶっちゃけ携帯小説なら多少原作からずれたところで誰も損しな(ry
そもそも
原作のカヨに
セリフあったっけ
みたいな
ユイは
wikiや過去ログで
なんとかなるんじゃないの
みたいな
あとは
七色ヒビキや
他の人外については
お祭りなんだし
自由にやればいいと思うよ
みたいな
高校で竹取物語を習ってるんだが
かぐや姫って一瞬のうちに影になって姿を消すことができるんだな。
これって常識?
>>321 そんなんあったのか・・・・・
でもいまのかぐや幼女だし使えるのかなその能力?
>>321 帝に迫られた時に逃げるために使ったんだったっけ、それ。知ってはいるけど、あまり覚えてない……。
記憶通りなら、少なくとも大人になったら使える(幼女でもたぶん使える)能力だったはず。
ありがとう
参考になりそうだ
みたいな
「あたし彼女」の現代語訳読んだけど、それほどキワモノな話じゃないんだねー
義経(歴史に絡んだネタがやりたかっただけ)とL字と曲がると転ぶ男と龍と手はともかく、響とあたし彼女の皆さんと唯はなんとかできそうです
うん、あの話はそれほどきわものじゃない
最初のプロローグが凄すぎてそこだけのイメージが先行してるけど
トモのためにアキがいい彼女になろうとして、料理勉強したりするところはかわいかった
段々最初と言葉遣いとかも変わっていくんだよな
龍をリレーした書き手の一人だけど、全話と個人的なイメージから
テキトーに書きましたw
いや、オープニング以外に出番がないようなキャラをどう把握しろと……
ふと思ったけど、龍はかぐや姫とかは知ってる可能性があるんだよな
「うちの番組に出てたあるよ」とかって
他に、書き手勢以外で互いに知ってたり面識があってもおかしくない参加者っているかな?
かがみはラノベオタだからハルヒ勢やバッカーノ勢は知ってるかも……
と思ったが、よく考えたらクロススレ出展なのでパロロワ常連組はたいてい知ってるはずw
向こうは原作出展だからかがみのこと知らないけどw
話の流れ切ってごめん。
ちょっと確認なんだけど、
午前6時って卯三つ時であってる?
間違えた、酉の刻ね
331 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/22(土) 21:36:26 ID:8FgJQfqR
酉の刻は午後6時だぜー
卯三つ時=午前6時で合ってるはず
レスありがとう。
もう放送後に1作投下したから、他の人の投下待とうと思ってたんだけど
なんか来ないっぽいんで、自重せずにいっちゃってもいいのかな?
いっちゃえ!
GO
GOGO!
すまん、遅筆でおrz
じゃあいくよ!
短いから支援はなくても大丈夫。
あたし
カヨ
今は
幽霊やってます☆
みたいな
いきなり
放送始まって
禁止エリアとか
死者とか
一応メモしとく
みたいな
アキの名前
呼ばれない
まだ
生きてる
すごい
ムカつく
放送聞いてて
思い出した
いきなり消えちゃった
あのウザい子の名前
『マユ・アスカ』
あの子
お兄ちゃん祟るって
言ってた
お兄ちゃん……
たぶん
『シン・アスカ』
シン・アスカに会ったら
教えてあげたほうが
いいのかな
「妹に祟られてるよ〜」って
あのウザい子
略してウザ子は
ウザかったから
どうでもいいけど
お兄ちゃん
ちょっと
可哀想な気
するし
そういえば
トモ
死んだって
………
………
………
なんか
もう
どーでもいいかも
みたいな
けど
やっぱ
トモ殺したヤツ
祟っといたほうが
いいのかな
【D-6 上空/1日目 卯三つ時(午前6時過ぎ)】
【カヨ@あたし彼女】
【服装】白装束
【状態】幽霊
【装備】火の玉
【持ち物】支給品一式、ランダム支給品0〜2
【思考】
1:アキに祟る
2:シン・アスカに会ったら、ウザ子(マユ・アスカ)のこと、教えてあげよっかな
3:トモ殺したヤツも祟ろっかな
4:幽霊が死んだらどうなるんだろ
※幽霊ですが、夜が明けても消えたりはしないっぽいです。
投下終了。
問題点等あれば指摘お願いします。
それにしても、あたし彼女の皆さんは難しすぎるw
ウザ子ってww
ヤバい、マジでヤバい。
申し訳ないです。
>>338と
>>339の間にこれ↓抜けてた。
wiki収録時に修正します。なんかもう……orz
けど
ウザ子
幽霊なのに
死んだって
どういうこと?
幽霊は
もう死んでるのに
幽霊が死んだら
どうなるんだろ
>>342 ちょうど綺麗に話が変わってたからきがつかなかった、間があったのか
そうだよな、そこは幽霊にとって重要なはず
投下乙です。
死んで幽霊になったからかサバサバしてるなあ。
カヨにとっての死んだらどうなるは幽霊ならでは悩みだw
そしてトモを殺した人……地虫さん気を付けてwww
乙!
しかし幽霊が参加者ってほんとカオスなロワだwwwww
しかも幽霊が1人や2人じゃないというww
深夜ですが投下します。長くなりそうなんで、もし手の空いている方がいたら支援してもらえると助かります。
了解!
「海賊マーク、悟空、剣心……。くっ、君たちの犠牲は無駄にしないぞ!」
放送で知らされた、同志と愛すべきジャンプ漫画の主人公たちの死。それは、ジャンプの闘志をさらに燃え上がらせる。
「必ずや優秀な新人をスカウトし、ジャンプの黄金時代を復活させてみせる! まずは、さっき聞こえた声の主をスカウトしよう!」
未だ気絶したままのカン・ユーを背負い、ジャンプはB-5目指して走った。
◇ ◇ ◇
「キューン……」
放送が終わった直後、パトラッシュは悲しげに鳴いた。
「会いたかった人が、死んだのか……」
キリコの問いかけに、パトラッシュは首を縦に振る。
「すまない、俺にはお前の悲しみを消してやれるような力はない。出来ることと言ったら、お前のそばにいてやることぐらいだ」
申し訳なさそうに言うキリコに対し、パトラッシュはそっとその身をすり寄せた。
「さあ、行こう」
キリコは、南へ向かう。先程聞こえた、大音量の声の主を確認するために。
◇ ◇ ◇
「うあああああああ!! かがみぃぃぃぃぃぃ!!」
放送でかがみの死を知らされ、かえるは人目もはばからず号泣していた。
「うるせえ! ちょっとは落ち着け!!」
6/(カオスロワ)はそんなかえるを、苛立ちを隠そうともせずに怒鳴りつける。
「いいか、よく聞け。どういうことか、名簿に『柊かがみ』は二人載っている。
つまり一人はもう死んだが、もう一人はまだ健在ってことだ。そいつを口説けばいい」
「本当だな! 本当にもう一人いるんだな!」
「ああ」
煩わしそうに返事を返すと、6/は歩き出す。殺戮の場へ向かうために。
(わざわざ拡声器のジンクスを発動させるとは、馬鹿なやつだぜ……。お望み通り、俺が殺してやるよ!)
◇ ◇ ◇
6/(クロススレ)と地虫十兵衛は、長い長い情報交換を行っていた。
何せ地虫は江戸時代の人間。現代に関する知識など全くない。
6/の方もバジリスクがパロロワ初参戦であるため、地虫のことをまったく知らない。
お互いに関する予備知識が全くない中での情報交換は困難を極めたが、何とか二人の間で共通認識を作ることには成功していた。
「しかし、にわかには信じられぬな……。ここがはるか未来の世界などとは……」
「まあ、そうだろうな。けど、俺たちから見たら徳川家康が生きてた時代なんて何百年も前なんだぜ?」
未だ半信半疑といった感じの地虫に対し、6/は苦笑を浮かべながら告げる。
「それにしては、お主に驚きが少ないようだが……。大御所様が治められていた時代に生きていた俺が、こうして目の前にいるのだぞ?」
「こっちもいろいろ訳ありでね。こういう非常識な事態には慣れてるんだ」
カオスロワ、クロススレと、パロロワでも特にフリーダムな場所を渡り歩いてきた6/だ。今更江戸時代の忍者と遭遇したところで驚きはしない。
「そんなことより、これからどうするんだ地虫さん」
「うむ、もう少し様子を見てから動きを決めたいところじゃが……」
二人がこれからの方針について話し合おうとした、その時。
「殺し合いは、やーめーろーーーーー!!!!!」
大音量の女の声が、二人の耳に届いた。
「何じゃ、これは!」
「この声、どこかで……。黒井先生か!」
黒井ななこと言えば、かがみゆかりの人物。自身とはあまり関わりがないとはいえ、6/に彼女を放っておくことは出来なかった。
(放っておいたら、拡声器のジンクスが発動する可能性が高いからな……。ちっ、これは貸しだぜ、かがみ!)
地虫の意見も聞かず、6/は走り出す。
「待たんか、馬鹿者!」
そんな6/を見て、地虫は大声を上げた。
「止めないでくれ、地虫さん! 俺は……」
「止めておらんわ、別に。ただ、せっかく乗り物があるのだからそれを使えということよ」
そういって、地虫は首でトモが乗っていた牛車を指し示す。
「そうか。ありがとう、地虫さん!」
「礼は要らん」
6/は地虫の体を抱え上げ、共に牛車に乗り込む。
「本当は、行きたくないんだがの。あの方角に行くのは、凶と出ておる……」
地虫のつぶやきは、6/に届くことはなかった。
そのまま、二人を乗せた牛車は走り続ける。数分後、放送がどこからともなく流れてきた。
「おっと、もう放送の時間か」
トモから奪ったデイパックの中から名簿とペンを取り出し、6/は放送に備えた。
………
そして、長い長い放送が終わる。
「73人か……。またずいぶんと死んだものよの」
「ああ、そうだな」
地虫に返す6/の言葉に、熱はこもっていない。
「……知り合いが死んだか」
「べ、別にそんなわけじゃねえよ!」
必死に地虫の言葉を否定する6/。だがその直後、彼が漏らした「かがみ……」というつぶやきを、地虫は聞き逃していなかった。
◇ ◇ ◇
「殺し合いは、やーめーろーーーーー!!!!!」
黒井ななこがそう叫んだ瞬間、狭霧の注意はそちらに引きつけられた。
それを、恋はチャンスだと考えた。あの男は、自分には殺せない。ならば、ここは逃げるのみ。
恋は、手榴弾を取り出し狭霧に向かって投げつける。
「!!」
それに気づいた狭霧は、反射的にナイフで手榴弾を弾く。結果的に、手榴弾は狭霧からほんの少し離れたところで爆発した。
爆風が、狭霧の右手を飲み込む。彼にとって幸いなことに、聖戦の薬は効果がきれる直前だった。
そのため、右手自体は無傷。さすがに、服は燃えてしまったが。
しかしそれだけで、恋にとっては十分。その隙に、彼は一目散に逃げだした。
「逃がしたか……。まあ、やつは後回しでもいい」
狭霧は、恋を追いかけない。その代わりに、ランキング作成人たちに今一度視線を向けた。
「お前たちは、神に仇なすものか?」
「もう少しわかりやすい言い方をしてくれないかな、お兄さん」
狭霧の問いに、冷や汗を浮かべながら作成人が返す。
その時、放送が始まった。
◇ ◇ ◇
「そんな……。ううっ……」
「泉、柊、高良……。嘘やろ……」
作成人の傍らで、沙枝とななこが泣き崩れる。二人とも、放送で親しい人物の死を知らされたのだ。
作成人はそれに狼狽しつつも、脳内では冷静に考えを巡らせていた。
(73人ってあんた……。どれだけマーダーいるんだよ! しかも、イヨや義経まで死んでるし……)
それだけではない。東方不敗、ビスマルク・ヴァルトシュタイン 、セル、孫悟空。
さらにチェスワフ・メイエル、ルーファウス、マリオ。
作成人がその強さを知る猛者たちが、すでに数多く名前を呼ばれている。
このロワは、質・量共にマーダーが半端ではない。彼はそう判断せざるをえなかった。
(まだカズマやスザクみたいな、確実に対主催になる超人が残ってるのは救いといえば救いだが……。それどころじゃねえな、今は)
作成人の前には、未だ狭霧が立っている。
「まだ質問に答えてもらっていない。答えろ」
「だから、質問の意味がわからないんだってば……」
埒が開かない問答を続ける二人。そこへ……。
「君たちか、さっきの声は!」
キリコとパトラッシュが駆けつけた。
「……」
6/(カオスロワ)とかえるとチビすけが到着した。
「無事か、黒井先生!」
6/(クロススレ)と地虫がやってきた。
「柊! あんた生きてたんか!」
「うおおおお! かがみいいいいいん!」
「ワン!」
「そこの君、事情はどうなっている」
「あいつはかがみ……いや、もう一人の俺か? そしてかえるうぜええええ! 離れろ!」
「お前らは神に……」
「ちっ、もうかがみに会うとはな……」
「まずいな……。この場の全員が凶と出ておる」
一斉に喋り始める一同。
喧噪の中、ランキング作成人の中で何かが切れた。
「こんな人数捌けるかボケぇぇぇぇぇ!!」
ランキング作成人と名乗ってはいるが、彼も書き手の端くれだ。大人数を書く難しさは理解している。
終盤ならともかくまだ第一放送後なのにこの大人数とか、馬鹿なの? 死ぬの?
そして彼の激しい怒りは、沙枝のデイパックの中で眠っていたある支給品を目覚めさせた。
「?」
自分のデイパックの中で安易かが光っているのに気づいた沙枝は、不思議に思い光っている物を取り出す。
それは、手の平サイズのボール状の物体だった。その中で激しく動く線が、何かの文字を示しているようにも見える。
「I,D,E,O,N……?」
特に深い考えもなく、物体に浮かぶ文字らしき物を読み上げる沙枝。その言葉を聞いて、作成人と6/×2は顔を青ざめさせる。
「そ、それは……!!」
その時、イデが発動した。
◇ ◇ ◇
どことも知れぬ平原で、ランキング作成人は目を覚ました。
(とりあえず、死んだわけでも宇宙の彼方に飛ばされたわけでもなさそうだな……。でもどこだろう、ここ)
きょろきょろと辺りを見回す作成人。まず彼の目に、気絶しているななこの姿が映る。
イデが発動した際とっさに一番近くにいた彼女の手をつかんだため、一緒に移動してきたらしい。
「目が覚めたか」
続いて目に入ったのは、半裸のツインテール少女。
「かがみか……。あ、いや、黒井先生から話は聞いて……」
とっさに自分がかがみを知っていた理由をごまかそうとする作成人だが、それに対し少女は苦笑する。
「ごまかさなくていいって、ランキング作成人さん。俺は原作出典のかがみじゃないから。というか、かがみ本人じゃないし」
「なんで俺のこと知って……ま、まさかあんたは6/さん!」
「なんでわかるんだ……」
「いや、俺を知っててかがみにゆかりの深い人物といえばあなたぐらいしか……」
「まあ、そうだけどな……」
作成人の言葉に、6/は再び苦笑した。
「ん……。あれ? ここは……」
「ああ、目が覚めましたか、黒井先生」
「それじゃあ全員目が覚めたところで、これからどうするか話し合うか。あ、あと、なんか服ない?」
【B-5 平原/1日目・朝】
【ランキング作成人@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】クロス(十字架)が大きく描かれた服
【状態】健康、強い使命感
【装備】なし
【道具】支給品一式、DMカード(聖なるバリア・ミラーフォース、光の護封剣(18時間後まで使用不能)、他3枚)@ニコロワ
【思考】
1:誰も死なせたくない
2:とりあえず、6/と話し合う。
3:沙枝は見つけてあげたいな……
【黒井ななこ@らき☆すた】
【服装】いつもの教師らしい服装
【状態】健康
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、不明支給品0〜1、カラオケ用機材一式@現実
【思考】
1:殺し合いはあかん。
2:どこや、ここ……。
3:沙枝はどこ行った?
4:柊、生きてたんか?
【◆6/WWxs9O1s氏@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】上半身シャツ、下半身パンツのみ
【状態】外見は柊かがみ 健康
【装備】なし
【道具】なし
【思考】 基本:情報を収集して、このロワの全容を推測する
1:とりあえず、作成人たちと話し合う。
2:地虫さんは頼りになりそうだから、合流したい。
3:もう一人の自分が気になる。
4:まともな服がほしい
5:かがみうぜえ
◇ ◇ ◇
「ここ、どこ……?」
ペットショップの中で、沙枝は一人座っていた。ただでさえ親友の死で悲しみに暮れていたのに、その上仲間ともはぐれてしまった。
心細さに、沙枝は再び泣き始める。
「くぅん……」
だが、その彼女を慰めるかのように、ハムスターを頭に乗せた犬が彼女に身を寄せた。
「心配してくれるの? ありがとう……」
沙枝は何とか笑みを作り、犬の首あたりを撫でてやる。その時、ペットショップ奥の扉が開いた。
「誰!?」
恐怖に声を震わせながら、沙枝は叫ぶ。彼女の前に姿を見せたのは、仮面を付けた長髪の男だった。
「すまない、お嬢さん。今の状況を説明してほしいんだが……」
【1日目 朝/B-5 ペットショップ】
【ハクオロ@あの作品のキャラがルイズに召喚されました】
【服装】男性用の着物
【状態】健康
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】
1:主催者を倒して、ルイズを助ける。
2:状況がさっぱりわからないので、少女から話を聞く。
【備考】
※参戦時期はルイズに倒された後です。
【楠沙枝@魔法少女沙枝】
【服装】ピンクのフリルが付いた可愛らしい魔法衣装
【状態】傷心、衣服が乱れている
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、小規模イデ@kskロワ、不明支給品0〜2
【思考】
1:ななこ先生たちとはぐれて不安。
2:この人、誰?
※ルルーアンの罠によって衆人環視の中で辱められている最中からの参戦。
【パトラッシュ@フランダースの犬】
【状態】深い悲しみ
【装備】未確認
【所持品】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】
1:ネロが死んですごく悲しい
2:沙枝を慰める
3:キリコお兄さんはどこに行ったんだろう?
【チビすけ@ハムスターの研究レポート】
【服装】全裸
【状態】健康
【装備】水戸黄門の印篭@水戸黄門
【持ち物】支給品一式、不明支給品3
【思考】
基本:家族の所に帰る
1:◆6/WWxs9O1s@カオスロワに再会したい
【備考】
※◆6/WWxs9O1s@カオスロワを対主催だと誤解しています
※サザエを呪術師だと誤解しています
※所詮ハムスターなので思考回路がアレです
※かえるのことをどう思っているかはまだ不明です。
◇ ◇ ◇
「ここはどこだ」
狭霧は一人たたずみ、一人呟く。だがその直後、背後からの殺気を感じすかさず横に飛んだ。
「ちっ、かわされたか」
日本刀を手にした6/は、狭霧の殺害に失敗したことに忌々しげな声をあげる。
「お前も神に抗う者か。ならば容赦する必要はないな」
狭霧もナイフを構え、臨戦態勢に入る。
(さて、俺はどう動くべきか……)
そしてキリコは、建物の影から様子をうかがっていた。
【1日目 朝/B-5 市街地】
【狭霧嘉麻屋@オリジナルキャラ・バトルロワイアル】
【服装】白黒の囚人服(右腕部分が消失)
【状態】健康、ハクオロと契約
【装備】狭霧嘉麻屋のハサミ&ナイフ@オリロワ、バヨネット×10@HELLSING
【道具】基本支給品一式、キングハートの日記、ハートのクイーン(人間形態)の写真
【思考】
1:6/を倒す。
2:恋はあとで見つけて殺す。
3:基本的に対主催。ハクオロに従う。
4:6時過ぎ頃まで周辺で神に仇なすと思われる者を殺して回る。
5:ペットショップに戻ったらハクオロと今後について相談したい。
【備考】
※キングハートの日記は偽物の可能性があります。
【◆6/WWxs9O1s@カオスロワ】
【服装】ウエディングドレス
【状態】右腕に若干の負傷
【装備】格さんの刀@水戸黄門、悟史のバッド@ひぐらしのなく頃に、ガトリング砲@現実、ポテト@葉鍵ロワイアル3
【持ち物】支給品一式×6、不明支給品3、ハズレ支給品1〜3、トーマスの首輪、クローバーの4
【思考】
基本:全員殺して元の世界に帰る
1:狭霧を殺す。
2:今はチビすけとポテトは殺さない。用が済んだら殺す
3:今はかえるは殺さない。カオスかがみを殺すのに利用した後殺す
4:余裕があったら首輪を解析する
【備考】
※ポテトを保護したのは非常食にするためです
【キリコ・キュービィ@装甲騎兵ボトムズ】
【状態】健康
【装備】:S&W M60@現実(弾丸は全部で24発)、
UZIサブマシンガン@現実(マガジンの数は全部で4つ)
【持ち物】:登山ナイフ、基本支給品 (支給品はすべて確認済)
【思考】
1:目の前の戦いを観察。必要があれば介入する。
2:はぐれたパトラッシュが心配。
◇ ◇ ◇
「いやー! 蛇に喰われるのはいやだー! 助けてかがみぃぃぃん!」
「まず話を聞けというのがわからんのか、そこのかえる!」
かえるは、地虫を本物の蛇と勘違いして逃げ回っていた。
【1日目 朝/B-5 市街地】
【かえる@鳥獣戯画】
【服装】和服
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】基本支給品、こなた×かがみのエロ同人誌、ルーズソックス@カオスロワ
【思考】
0:蛇怖い
1:かがみんと再会する
2:かがみんと親密になる
3:かがみんに告白される
4:かがみんといちゃいちゃする
5:かがみんと朝ちゅんする
6:かがみんにプロポーズする
7:かがみんと幸せな家庭を築く。子供は男女一人ずつ
8:子供の結婚をきっかけに子供夫婦と別居、家を売り払い田舎でかがみんと農業を始める
9:孫の名前をかがみんと考える
10:年老いても夫婦二人三脚で穏やかに暮らす
11:かがみんと子供、孫達に見守られながら92歳で老衰で逝く
12:天国でかがみんを見守る
【地虫十兵衛@バジリスク〜甲賀忍法帖〜】
【服装】:まるでツチノコ
【状態】:健康?
【装備】:喉に仕込んだ槍の穂
【持ち物】:不明
【思考】とにかく情報収集。正午にC-5で邪鬼と合流
1:かえるを捕まえて話を聞く。
※ デイパックは邪鬼に預けてあります。
◇ ◇ ◇
そして、逃走した恋は……。
「そこの君、ジャンプで作家にならないか?」
「はい?」
ジャンプに捕まって勧誘を受けていた。
【1日目 朝/B-5 市街地】
【恋@マルチジャンルバトルロワイアル】
【服装】普通の服
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、ラブたん(ラブカス)@ポケットモンスター、
ルーファウスと響のデイパック、H&K XM8@現実と予備弾薬、手榴弾4つ、
七天七刀@とある魔術の禁書目録、
武器ではないがロワで役に立ちそうなアイテム×2
【思考】
1:なに、こいつ……
2:恋ってのは突然燃えあがる。そうだろ?
3:優勝して主催のデレを見てやるよ
4:優勝するには自分で殺すより、みんなに殺し合ってもらう
5:ナナリー死んじゃったか……
6:帰ったら禁書目録のアニメ見るぞ
【ジャンプ(擬人化)@ジャンプ】
【服装】亀仙流の胴着
【状態】顔面にダメージ(小)
【装備】1080@シャーマンキング
【持ち物】支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:恋をジャンプに勧誘する。
2:他にも新たなジャンプ黄金期を築けるような新人を探す。
【カン・ユー大尉@装甲騎兵ボトムズ】
【服装】シャツとトランクス (※軍服はどこかに干しています)
【状態】気絶
【装備】モシン・ナガンM1891/30@現実、弾薬35発@現実
【持ち物】なし
【思考】
1:?????
【小規模イデ@kskロワ】
カヲル君の最終兵器。これは小規模の上制限を受けているため、威力は控えめ。
激しい感情の爆発によって起動し、半径100m以内の参加者を同じエリアのどこかに飛ばしてしまう。
直接的な攻撃力はない。
以上で投下終了です。深夜にもかかわらず、たくさんの支援ありがとうございました。
矛盾等ありましたら指摘おねがいします。
投下乙!すげーよまさかここまでの数のキャラを裁くとは
ランキング作成人じゃないけどこれは普通の人には無理w
そしてここでまさかイデが来るとは予想外すぎる!!
投下乙です。
まさかこれほどの人数を裁くとかwGJですw
さてさてどれも続きが気になる引きでしたw
あ、投下だ→ん、これは→やっぱり被ったw→お、これは→見事にに流用可能、しかも書きやすくなっているwホントGJですw
投下乙! 序盤なのにこれだけの人数を書ききるってのはすごい
投下乙です!
いつ誰が書かれるか分からないこのロワで、これだけの人数を書くなんて……凄すぎる。そりゃ、これだけ密集したらイデも起こるよ!
大作に心からGJです!
すいません、6/氏(クロススレ)と地虫の状態表に、トモから回収した道具を追加しておくのを忘れました。
というわけで、二人の状態表を修正させてもらいます。
【◆6/WWxs9O1s氏@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】上半身シャツ、下半身パンツのみ
【状態】外見は柊かがみ 健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、鉄パイプ、神罰棍@マイティハート
【思考】 基本:情報を収集して、このロワの全容を推測する
1:とりあえず、作成人たちと話し合う。
2:地虫さんは頼りになりそうだから、合流したい。
3:もう一人の自分が気になる。
4:まともな服がほしい
5:かがみうぜえ
【地虫十兵衛@バジリスク〜甲賀忍法帖〜】
【服装】:まるでツチノコ
【状態】:健康?
【装備】:喉に仕込んだ槍の穂、牛車@竹取物語
【持ち物】:不明
【思考】とにかく情報収集。正午にC-5で邪鬼と合流
1:かえるを捕まえて話を聞く。
※ デイパックは邪鬼に預けてあります。
投下&修正乙です。
いや、なんか、いろいろびっくりした。
人口密集地で拡声器やっちゃったとは言え、まさかここまでのことになるとは……
おまけに、小規模イデが支給品ってwww
それにしても、今B-5に15キャラいることになるのか。(←あってるよね?)
しかも、ジェレミアとかジャイアンの母とか
ななこ先生の声を聞いてこれからこのエリアに来てもおかしくないキャラもいるんだよな。
なんという大人数w
GJすぎるww
どうでもいいけど、6/氏@カオスロワがウエディングドレス姿なのは誰も突っ込まないのなw
いや、他にも突っ込まなきゃいけないところはあるだろうけどw
いやだってもっと凄い格好してるやついっぱいいるしw
OPで社長は「バトルロワイアル」って単語使ってないのに
フツーに「バトルロワイアル」って言っちゃってるキャラ、結構いるよね。
ということに、すっごい今更だけど気がついた。
ちょっと質問なんですが……
ここの名簿って、それぞれ自分に配布された名簿は読めるとして
他人の名簿も読めるんですかね?
たとえば、圭一とキラ・ヤマトが名簿交換したら、相手の名簿を読めるのか読めないのか……
主催者の不思議パワーで、みんな日本語読めるとかそういう感じでいいんじゃないか?
まあここは割とフリーダムだし、書いたもの勝ちってことになるかと。
このロワでは細かいことを気にしても始まらない気がする
読める場合のネタと読めない場合のネタ、一応両方考えたんだけど……
けどこれ、名簿が読めないとなると、筆談できないことになるんだよな。
ってことは、何故か分からないけど読めるってことにしておいたほうがいいのか?
何故か分からないけど主催者の不思議パワーで
会話はできる、文字も読める、デイバックはいくらでも物が入る、でいいか。
じゃあ、これで書き進めてみる。
レスありがとう。
注文が多いのかは不明な韓国料理店に集った人たちで投下します。
支援
歌え激突必至の戦詩の束ねを。
それを必然とする現場に人はあり。
期待が答えを待っているのだから。
〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇 ●
朝日が昇り始めた頃、A-3にある韓国料理店から二人の人影が飛び出して来た。
いや、語弊があった。
一人の騎士が幼女を抱きかかえて飛び出して来た。
いやいや、まだ語弊がある。
正しくはこうだ。
重度の真正ロリコンであるアリオトがひょんな事から幼児化した高嶺響を誘拐して逃亡しようとしていた。
突然現れた猫のカムパネルラにkskロワ住人とレナが気を取られている隙にロリっこを連れ去るという悪の怪人軍団幹部らしい作戦。
その作戦は大成功……
「「逃がすか!!」」
……のはずだった。
だが猫に気を取られているからと言ってロリっこ好きのkskロワ住人とかぁいいもの好きのレナがアリオトの横暴を見過ごすはずなかった。
逃げ出そうとしたアリオトは敢え無く捕まり、作戦は未遂に終わったのだった。
「ロリっこは一人のものじゃない! 皆のものだ!」
「……そうか。私は少々身勝手なようだったのか」
kskロワ住人の言葉にアリオトは己の非を認めざるを得なかった。
「いいさ。さあ、これからも一緒にロリっことケモノでもふもふしよう!」
「ケモノは別にどうでもいいが……ロリっこはいい。そうだ、ロリコンは信仰だ!」
「うん、レナもかぁいいものはお持ち帰り〜!」
「……もう、いや」
「ああ、その気持ちはよーく分かります」
何やらよく分からない意気投合をする3人の傍で響とカムパネルラは互いに慰め合っていた。
そして、しばらく3人はロリっこ・ケモノ・かぁいいものに関する討論を繰り広げ始めた。
一方、蚊帳の外の2人は可能な限り討論が続く事を祈っていた。
なぜならそれが終われば今度は先程よりも恐ろしい目に遭いそうな気がしたからだ。
カムパネルラは半分諦めて支給品のチェックをして気を紛らわせ、響は自棄食いとばかりに皆の食料を片っ端から食べ始めていた。
『ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。テス、テス……七並べ、七並べ……よし、感度良好』
そんな時、いきなり始まったのは社長による死者と侵入禁止エリアの発表を目的とした放送。
韓国料理店にいた5人は突然の声に一様に驚いていた。
だが、それが大事なものだと理解するとすぐさま書き取る態勢に入った。
『それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ』
その言葉と共に悪夢のような放送は終了した。
「レナの知り合いは誰も呼ばれなかったけど、皆はどうだった?」
「そもそも知り合いなんていないですから」
「俺の知り合いは一人呼ばれたけど、それは仕方ないと思える人だったから」
「私もこれといって知り合いはいませんね」
レナの問いかけにアリオト、kskロワ住人、カムパネルラの3人は同じような返事を返した。
ここで4人はふと疑問に思った――響が返事をしていない。
「響ちゃん、あなたの知っている人は――」
「七色光線!!」
レナへの返事として返されたのは響の七色光線だった。
4人はそれに気付くと間一髪七色光線の射線上から逃れる事に成功した。
「ロリが! ロリがぁぁぁぁぁっ!」
「五月蠅い!」
一度は避けたものの、ロリっこがロリっこでなくなるという出来事にショックを隠せなかったアリオトは二射目の七色光線を避ける事が出来なかった。
ああ、七色光線を浴びたアリオトは溶けていく……溶けていく……。
「アリオトォォォ!!!」
「彼女は本当にさっきまでのあの幼女なんですか!?」
「間違いないよ。あの服はさっきまで響ちゃんが着ていた物だよ。なんで大きくなったのかは知らないけど……成長期なのかな、かな?」
「さあ私にも分からないわ。でも、これでようやく恨みが晴らせるわ」
実のところ、響にも本当にどうして元の姿に戻れたのか皆目見当もつかなかった。
知らないのも当然だ。
響が先程自棄食いしていた食料の中にkskロワ住人に支給されたやくそうとどくけしそうとまんげつそうが混じっていたなんて。
その毒消し草がアポトキシン4869を無効化したなんて。
毒の系統が異なっていたので時間は少し掛かったが、今では響は元の身体に戻る事ができたのだ。
「ロリコン、女子高生、猫。手を組む価値もないわね。それにさっきはよくも好き勝手やってくれたわね!」
だが今の響にあるのは3人、特にkskロワ住人を抹殺するという事だ。
あのぷにぷにとかいう辱めの礼は殺すだけでは飽き足りないほどだ。
残りの二人は口封じだ。
「高嶺響は殺し合いに乗っている」などと周りに知られたら動きにくくなるからだ。
「ハァァァアアア!!!」
響は落ちていたアリオトのデイパックを探って刀を見つけると、それを獲物に3人に斬りかかって行った。
元々響は居合いの達人、刀の扱いはお手の物だ。
「やらせませんよ」
響の刀を受け止めたのはくりからのつるぎ+62を構えた猫、カムパネルラだった。
別にカムパネルラはkskロワ住人にそこまで仲間意識は持っていないが、響の殺害対象はこの場にいる3人だ。
それなら3人で力を合わせてこの状況を乗り切った方が賢明だ。
「私も助太刀するよ」
仲間もといかぁいい猫に加勢するためにアイスソードを構えてレナも戦いに加わって行く。
しばらく3人(一人と一人&一匹)による剣舞が繰り広げられていたが、それもすぐに天秤は響の方へ傾いた。
居合いの達人に対して猫と女子高生では勝ち目など最初からあるはずもなかったのだ。
「くらいなさい!」
響の目がキッと光ると七色の光線がカムパネルラめがけて放たれていた。
てっきり刀で来ると思ったカムパネルラの反応は遅れ、もう七色光線はすぐそこまで迫っていた。
「こっち!」
しかし七色光線はカムパネルラに当たる事はなかった。
後ろの控えていたkskロワ住人のが尻尾を思いっきり引いて窮地を脱したのだった。
その代償としてくりからのつるぎは溶けてなくなり、尻尾には鋭い痛みが残ったが。
そして3人はレナに先導される形で奥の部屋へと逃げ込んだ。
「ッ痛い! もう少し別の手はなかったんですか」
「うぅ、ごめんよ。咄嗟の事でつい……」
「とりあえず少しは時間が稼げるかな」
3人が逃げ込んだのは調理室。
そこへ入るための唯一のドアは急ごしらえのバリケードでなんとか保てている状態だ。
「あれじゃ破られるのも時間の問題だ。早く裏口から――」
「それが出入り口はあそこだけみたいなんだよ、だよ」
「そんなぁ……じゃあ武器は何かないのか」
「ああ、それがさっき支給品チェックの時に床に広げていて……大半がそのままで最初の七色光線の餌食に……」
現状残っている道具はレナのデイパックとカムパネルラのBONが一つだけ残っていたデイパックのみ。
kskロワ住人のデイパックはあちらに残してきたままだった――支給品がやくそう・どくけしそう・まんげつそうではどうしようもなかったが。
「エリクシャーもないですね。さっき回復に皆で1個ずつ使って、あと1個残っていたんですけど」
「とりあえずここから逃げる方法を考えないと。今の高嶺さん、3人掛かりでも互角になるかどうか」
「そうだ。そのBONで壁に穴を開けて逃げれば――」
カムパネルラとレナが悩んでいると、kskロワ住人が案を出してきた。
確かにBONで壁に穴を開けて逃げる事は可能だろう。
だが二人には危惧があった。
「でも、それではここへ突入してきたあいつが追って来るのを防げませんね」
「そうだよね。なんとか足止めをしないとだね、だね」
「足止め……くそ、トトロがいたら思わずもふもふして足止め出来るのに!」
「「いや、それはない!」」
すかさず突っ込みを入るカムパネルラとレナ。
そしてなぜ?クエスチョンマークを浮かべるkskロワ住人。
それは漫才のような光景だったが、残念ながらそんな事をしている時間はない。
「目晦ましでもできれば効果的だろうけど、BON1個じゃ……」
有効的な方法が思い浮かばずに悩むkskロワ住人。
「せめてもう少し爆発させる物があればいいんですけどね」
無い物ねだりをしても仕方がないと肩を竦めるカムパネルラ。
「あ、そうだ! ねえ、二人とも……」
そして何か思いついた様子のレナ。
さて、その考えとは――
◆
「さあ、これで終わりよ」
響は自分と3人を隔てる壁の前に立つと、居合いの型を構えた。
この韓国料理店は既に最初に来た時に隅々まで調べていた。
だから3人が逃げ込んだ調理室の出入り口がここしかない事も当然知っていて、彼らの逃げ道はないと確信していた。
とりあえずさっきの七色光線の被害がなかった物を集めてデイパックに詰めてそれから向かっても遅くはない。
そう思って探してみたが、結局50面までクリアしたテトリスぐらいしか残っている物が無かったのは残念だったがしょうがない。
「遠間にて斬る也」
響の発した言葉と共に目の前にあった分厚い扉は壁の意味を為さなくなった。
さすがにこれほどの物を七色光線で溶かし尽くすには少々手間がかかるため手慣れた居合いで一閃。
真っ二つに切り裂かれた扉が自重によって崩壊する。
中の3人からの反撃を警戒しつつ響が調理室に足を向けると――
「なに!?」
調理室は一面水浸しで薄く霞んでいる状態だった。
察したところ原因はスプリンクラーによるもの。
今も勢いよく水を降らせている天井の装置がその証拠だ。
おそらく自分の動きを鈍らせるために3人が仕組んだ事だろう。
この状態では室内の様子を窺うなど不可能だった。
「「おりゃ!」」
考える暇もなく突然部屋の隅の死角から飛来するものが二つ。
目を走らせれば投げられた物は調理室に備え付けの包丁、投擲手はカムパネルラとkskロワ住人の二人だった。
ここまで分かった時にはもう既に包丁との距離は共に1メートルもなかった。
「覇ッ!」
だがそれは響にとっては危機となり得なかった。
裂帛の気合と共に鞘の内を走る刀「古青江」の銀の刃が刹那の間に飛来する包丁を一閃していた。
居合いの達人としての腕はこの場でも尚も冴え渡っていた。
「七色光線だけが取り柄じゃないわ――」
奇襲をしくじった相手に言葉を掛けようとした瞬間にそれは来ていた。
アイスソード。
氷の力を宿す剣が真正面から投げられていた。
つまり先程の左右からの包丁は囮。
本命はこの一撃目を凌いだ後に出来る隙を狙っての二撃目。
確かに刀を戻して対応する時間はない。
だが――
「七色光線!」
高嶺響には七色の御加護がある。
響の両の瞳から放たれる七色光線は狙い違わず正面から迫り来るアイスソードに命中。
そして――爆発した。
「きゃあああ」
水蒸気爆発。
七色光線とアイスソードの急激な温度差に周りの水飛沫が反応して派手な爆発が起こったのだ。
目の前で弾ける眩い光、耳をつんざくような音。
その二つが調理室に広がり、それはまるで小さな暴風雨が吹き荒れているかのようだった。
パンッ
「――ッ!」
その混乱の中、響に向かって放たれた1発の銃弾。
だがこの状況の中で響は反射的に鞘を掲げ、銃弾を逸らす事に成功した。
卓越した技能があればこそできる芸当だった。
(油断したわ。色々とやってくれるじゃないの)
響は3人への評価を見直し、警戒を強めて相手の出方を窺った。
今のであちらに銃がある事を思い出し事もあり、対応は慎重になった。
なにより何の力もない少女・猫・ロリコンというトリオがここまで仕掛けてくるとは流石に予想外の出来事だった。
この上はどんな仕掛けを用意しているか分かったものではない。
故に先程よりも対応は慎重にならざるを得なかった。
「…………」
響は未だ水蒸気が立ち込めて様子が不明瞭な調理室をにらみながら相手の動きを見極めようとした。
次はどのような対策を立てているのか、それとも万策尽きたのか。
先程とは違って3人がほんの少し手強い印象を受ける。
「……来ない、か」
だが待てども待てども一向に調理室に動きが起こる気配はない。
こちらが動くのを待っていると考えられるが、それにしても動きが無さ過ぎる。
寧ろ気配が完全になくなっているような気さえしてきた。
「――ッ! しまった!」
そこまで考えが至ると、響は一足飛びで調理室に乗りこんだ。
だが、そこで有って然るべき反撃は全く無かった。
それもそのはずだ。
「……やられたわ」
ようやくスプリンクラーが止まって周りが見えるようになって響の目の前に広がるのは悲惨な状態になった調理室。
そして、その壁には爆弾で開けたであろう穴がぽっかりと開いていた。
つまり先程までの攻防はこちらに余計な警戒を抱かせて、この穴から逃げる時間を稼ぐための作戦だった訳だ。
おそらく水蒸気爆発と同時に起こして気付かれないようにしたのだろう。
近くにある机の影に隠れれば爆発を防ぐ事も可能だ。
穴から外を覗いても3人の影も形もどこにもなかった。
こうなった以上3人を追いかけるのは難しいだろう。
「竜宮レナ、カムパネルラ、kskロワ住人。次に会った時は……」
主催者に成り代わる存在である自分をここまで振り回した報いは必ず受けさせる。
響はこっそり盗んでおいたエリクシャーで力を回復させつつ、そう決意した。
この攻防で気付いた事だが、どうやら七色光線は多用すれば疲労が増すらしい。
だいたい万全な状態で連続して撃てるのは10発程だろうか。
何にせよ七色光線は奥の手にして普段はこの刀を主軸とした方が良さそうだ。
これなら例えば刀で鍔迫り合いの最中に不意打ちで七色光線を放つという使い方もできる。
「さて、では一応確認の意味で……」
響は穴から外へ出ると、回れ右の要領で身体を韓国料理店の方へ向けて、居合いの型を作った。
そして、呼吸を整えていき、そして――
「発勝する神気也」
その技の名前を口にした時には既に一瞬前までは店の北側にいた響は南側に抜けていた。
そして響が刀を鞘に収める音が微かに響くと――
背後に建っていた韓国料理店は何の前触れもなしに崩壊した。
「腕は鈍っていないか」
響は自身の剣技の腕の確認を済ませると、本来の目的を果たすために歩み始めた。
そう、主催者を殺して自らが主催者となるために。
【アリオト@マイティハート 死亡確認】
【1日目 朝/A-3 韓国料理店跡地】
【高嶺響@カオスロワ】
【服装】七色スーツ
【状態】健康
【装備】古青江@School Days
【持ち物】基本支給品一式、テトリス携帯機@テトリス、ランダム支給品0〜2
【思考】
1:主催を殺して、主催になる。
2:恋、レナ、カムパネルラ、kskロワ住人は探しだして殺す。
【備考】
※テトリスは全100面クリアすると良い事があるかもしれません。
※アリオトのデイパックを入手しました。
【1日目 朝/A-3】
【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
【服装】:白のワンピース、白い帽子
【状態】:Lv65、健康
【装備】:ブルーノCz・M75カスタムスピアハルバード(∞/15)@オリロワ
【持ち物】:基本支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
【備考】
※スピアハルバードが弾数無限だからって調子に乗って使うと熱が籠ってきてとんでもない事になるかもね。
【カムパネルラ@銀河鉄道の夜】
【服装】上だけタキシード、下は裸
【状態】Lv85、健康
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
【kskロワ住人@kskアニメキャラバトルロワイアル】
【服装】Tシャツ&ジーンズ
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】なし
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
2:ケモノともふもふしたいよー
3:ロリっこかわいいよー
【全体備考】
※kskロワ住人のデイパック、くりからのつるぎ+62@真女神転生if…、マルダーの盾+55@ロマンシングサガ〜性戦士ガラハゲ殺人事件〜、エリクシャー@ファイナルファンタジー2〜インド人ミンウの命は1ギル〜×6、
BON@アトランティスの謎×8、混沌のテラ@テラカオスバトルロワイアル、アイスソード@ロマンシングサ・ガは七色光線を浴びて溶けて消滅しました。
※韓国料理店は壁にBONで穴を開けられた後に高嶺響の「発勝する神気也」で倒壊しました。
投下終了です。たびたび支援していただき感謝します。
何か問題がありましたら言ってください。
投下乙!
ちょww七色光線がここまで来るとはww
乙でした!
伝説の七色光線つえーwwwww
投下乙です。
カオスロワのキャラはまだ把握の途中なんだけど、
七色光線がここまで恐ろしいものだとは……
そして、カムパネルラは高嶺響以外からも逃げたほうがいいと思うw
七色光線って強いんだなw
一回、調べてみるよ。
投下乙です
響、七色光線しかないネタキャラだと思いこんでいたがここまでやるとは……
そしてロリコン……じゃなくて、ロリコン……じゃなくてアリオトさん南無
NURUPO
( ・∀・) | | ガッ
と ) | |
Y /ノ 人
/ ) < >__Λ∩
_/し' //. V`Д´)/
(_フ彡 / ←
>>416
真昼間ですが、阿魔野邪鬼とジャイアンの母で投下します。
『それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ』
その言葉と共に放送という催し物は終わった。
参加者に侵入禁止エリアと死者を知らせる放送はこれからも6時間毎に行われるらしい。
それを聞いて元甲賀七人衆の頭、現在浪人の身の阿魔野邪鬼はしばらく考えを巡らせていた。
(死んだ者は73人、約半数か。つまりはそれだけ殺し合いを好む者がいるという事か)
6時間で73人を殺すなど一人や二人で出来る事ではない。
少なくとも今生き残っている79人の内半数は殺し合いに乗っているものだと考えた方が良さそうだった。
これはなかなか先が困難な事態になった。
早く打開策を考えなければ1日と経たない内にこの島にいる者は殺し尽くされる可能性がある。
「ああ、やっと見つけたよ。ちょっと、あんた聞きたい事があるんだけど」
「なんだ」
後ろから誰かが近付いていた事は気配で分かっていた。
不意打ちされても自分は滅多な事では死にはしない。
だから相手の出方を窺っていたのだが、声を掛けてきたところを見るとどうやら無差別に人を殺す者ではないらしい。
「質問の前に名を聞かせてもらおうか」
「私は……ああ、名簿には『ジャイアンの母』って書かれているよ。」
「そうか。私は阿魔野邪鬼だ。して、聞きたい事とは?」
「阿魔野さんは殺し合いに乗っているのかい?」
ジャイアンの母なる者の質問とは簡潔だった。
確かに私は少し前に源義経という者を斬ったが、私自身に殺し合いに乗る気はない。
よって答えは――
「いや、進んで殺し合いに参加する気はない」
――である。
無論状況が変われば方針も変わるが、それを話す事はないだろう。
「そうかい。なら安心だよ」
ジャイアンの母は心底安心したような表情を見せた。
それもそのはずだ。
簡単に話を聞くと、彼女は危険な機械人形ドラえもんを破壊して危険人物を殺そうと決意したが、しばらく森を彷徨う破目になっていたそうだ。
普段は雑貨屋を切り盛りしている身だが、暗い右も左も分からない森の中を歩くには慣れていなかったのだ。
しかも放送によって73人もの命が失われた事を知った時にはかなり焦ってしまったという。
彼女が「自分がこんな所で迷っている間にも命が失われているか」と思って焦る気持ちも母親ならでは心から来るものだと理解できた。
そんな時に漸く他の人、つまりは自分こと阿魔野邪鬼に会えてほっとするのも当然だった。
「そうだ、あんたさっきの女の人の声を聞いたかい。たぶんあそこに危険人物を止めようとしている人がいるんだよ。
私達も早くそこへ――」
「それなら心配ない。そこへなら信頼できる者が向かって行ったから問題ないだろう」
「そ、そうなのかい」
邪鬼は義経を倒してからずっと周辺の探索をしていたが、運悪く誰とも会えないでいた。
そんな時に聞こえたのが黒井ななこによる叫びだった。
一度はそこへ向かおうと思ったが、偶然にもそこへ向かっている地虫の姿を見つけたのだった。
情報収集は手広くやった方がいいと判断した邪鬼はそちらの方は地虫に任せて、自分は一度義経の所へ戻ってみたのだ。
ついでに放置したままだったデイパックは回収させてもらった。
そして出会ったのがジャイアンの母だった。
「ところでジャイアンの母よ、腕の方は立つのか」
「まあ、それなりに力はあるよ」
「なら好都合か。付いて来るか」
「どこへだい?」
「怪しい洞窟だ。さっきの放送でわざわざ告げたんだ。調べる価値はある」
「そういや、そんなこと言っていたね。よし、私も行くよ」
先の放送で地虫もその仲間の室賀豹馬も呼ばれなかった。
ひとまずは安心だ。
そして思い返すのはその放送をしていた社長の事。
(元甲賀七人衆の頭を甘く見ない方がいいぞ。途中で人が変わった事ぐらいお見通しだ)
忍者ゆえに卓越した身体能力。
どんな異常も逃さない邪鬼の聴力は微かに放送をしていた社長の声が途中で変わった事に気付いていた。
さらに一度途切れた時にほんの微かだが何人かが走り回る物音が聞こえた。
つまり主催者である社長は複数いると考えた方がいいだろう。
何にせよ慎重に物事を運ぶ気に変わりはない。
忍びとは心の内に刃を潜める者だ。
誰にも悟らされる事なく、静かに事を運ぶ。
ここへ来る前もここに来てからも自分が、阿魔野邪鬼がする事に大した違いはない。
【1日目 朝/C-6 森の中】
【阿魔野邪鬼@伊賀の影丸】
【服装】羽織姿の武士
【状態】健康
【装備】脇差@現実、太刀@現実
【持ち物】基本支給品一式×2、『贄殿遮那』@灼眼のシャナ、ランダム支給品(地虫十兵衛のもの1〜3/義経のもの0〜2)
【思考】
1:E-6にある怪しい洞窟を調べる。
2:道中ジャイアンの母から詳細な情報を聞き出す。
3:殺し合いに乗るかは未定。
【備考】
※「由比正雪の巻」後の参戦です。
※再生能力は制限されています。制限に少し気付きました。
※社長が複数いる事に気づきました。
【ジャイアンの母@カオスロワ】
【服装】:ジャイアンの母の服装
【状態】:健康
【装備】:天の羽衣@竹取物語
【持ち物】:基本支給品一式
【思考】
基本:他の参加者を殺す可能性のある参加者を殺す。
1:阿魔野邪鬼に同行してE-6にある怪しい洞窟へ向かう。
2:無抵抗な参加者は殺さないが殺人者には容赦しない。
3:可能であれば脱出する方法を探る。
4:阿魔野さんってダンディーで少しカッコいいじゃない!!
投下終了です。
タイトルは「怪しい洞窟へ行こう」で。
社長が途中で変わったのに気づくやつがでるとは
しかしまさか舌を噛んで死んだとは思うまいw
タイトル少し修正
「怪しい洞窟へ行こう!」でお願いします。
昼間から乙です。
俺も負けてられないな。
今夜中までには一本仕上げよう
一体、洞窟の中には何があるんだろうw
ちょっと聞きたいんですけど「仮面ライダー誕生1971」って、本屋さんのどのコーナーにあるんですか?
ラノベの棚?
探してるけどみつからない……
普通の本?だと思う。
ガンダムユニコーンとかスパイラルの小説とかそんな系統。
自分はブックオフにあったから立ち読みした。
追記:発売日が2002年6月だった。おそらくもう本屋に置いている可能性は低い
こんな時間に素早い回答ありがとうございます。
…ってことは、単純に近所の古本屋や本屋にないだけの可能性が高いorz
見つかるとしたら古本屋ですね。
たまに講談社の漫画の欄にある事も…。
久々に投下
D−7地区の森の中、
一本の檜の根元で一人の男が寝ている。
剽悍な顔立ちに、美しい口髭を持つナイスミドルである。
男の名前はハン。
世紀末の世に出現した、
弱肉強食の国家通称『修羅の国』を治める
三人の羅将の一人であり、
北斗神拳とは古くに分かれた北斗の拳、
北斗琉拳の使い手である。
しかし、この殺し合いの場における彼の名前は
もはや「ハン」では無い。
名前を変える能力を手に入れた参加者の一人、
ルガール=バーンシュタインに名前を変えられてしまったのだ。
今の彼の名前は、「ゼロ」と言う。
◆
(俺ともあろう者が対峙した相手を三人も逃すとは・・・・不甲斐ない)
ハンがこの場で寝ていたのは、恐ろしく昂った怒気を鎮めて冷静になるためだ。
二人の小娘に、赤いタキシードの男。
小娘たちの方は、赤いタキシードの男と対峙している内に逃げられ、
赤いタキシードの男も、まるで地を滑るような奇妙な動きで逃げられた。
いくら突然に「名前を変える」などという奇怪な技を喰らって動じていたとは言え、
修羅の王としては余りにも情けが無い。
(73人か・・・)
先ほど流された放送によればもう参加者の約半数が命を落としたようだ。
自分がまだ一人の雑魚しか屠ってないにも関わらずにだ。
これでは羅将の名前が泣く。
(しかし「ゼロ」、か・・・・フフフ、悪い名前じゃない)
「ゼロ」は己の新しい名前について思いを巡らす。
ゼロ、日本語では零ともいう数字。
古代インドで発見され、その事実は、
数学の歴史に計り知れない業績を残したというが、
そのような話はどうでもいい。
(ククク・・・・・)
ゼロとは孤高の数字だ。
足すことも引くことも掛けることも割ることも出来ない、
何人にも左右されない孤高の存在だ。
何人にも侵されぬ孤高の存在・・・
「ゼロ」、中々いい趣味の名前だ。
「しかし、今のままでは名前負けだ・・・」
「ゼロ」は立ち上がる。
その顔を、木々の間からの朝日が照らし、
大胆不敵で、何処までも残虐な笑みを明らかにする。
かつて「今まで何人の人間を殺して来たのか」と聞いた部下に、
「百人より先は覚えていない」と返したことがある。
それほどまでに、自分は多くの人間を殺してきた修羅の中の修羅だ。
その自分が既に73人も死んでる内の1人しか殺していない現状は
我慢がならない。だから、
「残りは俺一人で全て屠ってくれよう」
その言葉の後、決意を新たに天に向けて新しい名乗りを上げる。
「我が名はゼロ。俺(ゼロ)を超える者は俺しかおらん」
【D-7 /一日目 朝】
【ゼロ(ハン)@北斗の拳】
[服装]重厚な服とマント
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ランダム支給品(確認済み)
[状態]ハイテンション、強い心意気
[思考・行動] ゼロを超える者はゼロしかいない
1:残りの参加者を皆殺し
少し短いけど投下終了。
しかし北斗唯一の参戦者がよりにもよってハンとは意外。
個人的には大歓迎だけど
投下乙です
これは……コブラのネタだったかな?
渋いところ突いてくるなあw
投下乙です。
ネタ元があったのか。分からない自分が悔しい。
どことなく威風が感じられる参加者だ。
ああ、自分もハンを把握しようとして同じような感想持った>意外
投下乙です。
ハンも無差別マーダーか…… ここのマーダー強すぎる気がw
それにしても、この人がこの先「我が名はゼロ」って名乗りまくると、
それだけで誤解フラグがあっちこちに立ちかねないんだよな、と改めて思った。
わからないことがあるんで質問します。
たとえば、あるキャラが今まで2話書かれてたとして、
3話目で「実は1話目と2話目の間にこんなことがありました」みたいな内容を
回想として書くのってありなんでしょうか?
(もちろん、すでにある2話目と矛盾しない範囲で)
ロワもリレー小説もまだあんまり詳しくないので、よくわからなくて質問しました。
すみませんが回答、よろしくお願いします。
>>439 普通にありだと思います。
頑張って書いてね
>>439 大丈夫だと思いますよ。
wktkして待ってますw
>>439 大丈夫だと思いますー。
この流れなら聞けるかも。離れた2つの場所のことを関連付けて書くのはありかな?
私は一向にかまわんっっっっっっっっっ!
全然ありあり
一方その頃…みたいなやつだろ?
問題ナッシングですよ。
圭一・大佐の登場話のレナがそうでしたから。
これはもしかしてもうすぐ一気に投下があるフラグかw
回答ありがとうございました。
せっかく教えてもらったけど、回想をやるかどうかは未定…
”一方その頃”がありっていうのはいいこと聞いた気分だけど、
でも困ったな。自分欲張りなんで、やりたいことが増えてしまったw
さっきの件とはまったく別の疑問がひとつ。
これは書き手としてじゃなく、フツーに読んでて思ったことなんだけど
曲がると転ぶ男が持ってるアタッシュケース型時限爆弾ってどんなもの?
開けようとしたら爆発するくらいだから、衝撃を与えたら爆発しちゃうんだろうか。
時限式ってことは、耳近づけてじっくり聞いたら時計の針がチクタクいってたり
するのだろうか、とかいろいろ気になる。
(↑なんか、この発想で実年齢がバレそうな気がしなくもないw)
アタッシュケース型時限爆弾、というとバーローの初期に同じような奴が出てたような。
耳を近付けるとカチカチ聞こえるし、強い衝撃で爆発しちゃう代物かな、と自分は思ってる。
ってことは、時間にならなくても
曲がると転ぶ男が転んだ時点で爆発かな。
すごいドキドキするw
まぁ特に出展があるものでもないし
次に書く書き手が決めちゃっていいと思うがなw
しかしかえすがえすも7時に橋を禁止エリアにすることに気が付かなかったのが悔しいのう
それみんな悔しがりすぎだろw
みんな、いつまでも橋にこだわるな!
それよりも、さっさと猫屋敷を書かないと10:00に消えるぞ!www
今スペランカー先生たち以外で猫屋敷近辺にいるキャラといえば……
クレア・スタンフィールド、か……?
そういえば、ヴェーヌとケットシーの持ち物が猫屋敷に放置されたままだったような……じきに取りに行けなくなってしまうw
3日投下がないだけで不安になってしまうという贅沢な悩み。
ここは雑談でもしてスレを盛り上げつつ投下を待ちたいところ。
けど、提供する雑談ネタがないんだぜ!orz
ここ他のロワに比べて投下速度が速いからねぇ。
気持はわかる。
まあ、雑談でもしてまったりしようぜ。
スペランカー先生がどう死ぬかとかさ
ネタは確かに出しにくい……w
今ロリっこって何人残ってたかな?
じゃあなんか雑談しようぜ!
>>457 最近知ったけどあの人、転んで死ぬとかフツーにありなんだよな?
むしろ、落とし穴に落ちて猫屋敷の地下に来た時
よく無事だったなってくらいで。
>>458 梨花と沙都子くらい?
と言うか、そもそもロリっこの定義が分からない。
誰か教えて。
>>458 かぐや姫 (現在5〜6歳)はロリっ子に入るのか?
かぐや姫から派生して読んでたら、ファシルが15歳という設定に驚いた。
てっきり高校生か大学生くらいだと勘違いしてたよ。
まあ、
・中学一年生以下の年齢
・年相応、あるいはそれより幼い容姿
・未発達な身体
かな
そういや意外と少ないのかな
あとwikiのかがみんの解説がひでえww
>>464 あれは俺もひどいと思ったwwwwww
全然公平じゃないしwwwww
wikiといえば、支給品紹介のページの「バヨネット×10@HELLSING」の説明の最後の行、
誰か消すだろうと思ってたら、まだ残ってるんだよな。
思いっきり個人の感想なのに……ごめんね。けど、自分では消さないw
年齢に驚くというと、アキ24歳にびっくりしたw
高校生くらいかとばかり……確かに、原作の最初に書いてあるんだけどさw
そう言えば参戦キャラの最年少、最長齢ってそれぞれ誰だ?
>>468 最年少はかぐや姫か?
人間以外のキャラの年齢がよく分からないから断言はできない。
ビブリとか「ついさっき生まれました」って言われたら「はいそうですか」って言っちゃいそうだし。
最年長は……人外を含まなければ、転生しまくってるらしいハオがぶっちぎりトップ。チェスがその次に続くのかなー。
見た目だと、東方不敗とかが最年長に見えたんじゃないだろうか。
何気に邪鬼もかなり高齢。
コイツ外見は20代後半だけど実年齢200歳以上だし
こんな時間に質問
今までに、首輪の形状に関する描写のあるSSってありましたっけ?
あと、首輪を「死体の首を切って、輪の状態のまま外す」以外の方法で外したSSがあったら教えてください。
よろしくお願いします。
>>472 詳しい形状はまだ描写されていなかったはず。
下の質問は……いや、そもそも「死体の首切って取る」「解除」以外に外す方法が思いつかないんだが……
あ、首切られて生き返った奴ならいたw確かイヨがそうだったw
即効でボコられたがw
首切らず解除せず外す方法、1つだけ思い付いてるけど……特定アイテムが必要だからなぁ。
そういえばニコロワだと、自ら生首になることで解除せずに外してたな。
「ブチャラティのスティッキーフィンガーズで首輪をぶった切る」とか
「バイオライダーになって体をゲル化する」とかあるけど、
どっちも特定のキャラじゃないとできないから参考にはならないか……
説明がわかりにくくてすみません。
>首輪を「死体の首を切って、輪の状態のまま外す」以外の方法で外したSS
↑これに関しては、「このロワの中で」って意味で、重要なのは「輪の状態のまま」の部分です。
手錠外すみたいな感じで外れたことが無いのか。首輪に、ここから外れそうとわかるような
切れ目みたいなものが無いのかどうかを知りたいです。
一応、自分でも確認はしたんですが、イマイチ自信がない……
今、リアルが忙しいから中々投下できない・・・・
出来れば今週中に一本は・・・・・
他の書き手さんも忙しいのかな、年末だし
右に同じく。
なんとか2,3日中に1本投下したい……
さて目の前にある課題のレポートはどうしようか。
>>476 たぶん首輪の詳細はまだ出ていないはず。
という事で書いたもん勝ちになると思う。
>>479 レスありがとうございます。
自分はリアルが忙しいわけでもないのに書けてないorz
最初に「プロットできたー」と思ったの、放送前だったはずなんだけど
いまやそのプロットは原形を留めてなかったりする。
こ、これは今週中に投下ラッシュがあるフラグか?
ふと思ったんだけど、このロワの参加者中、
最弱はやっぱりスペランカーなのかな。
舌噛んで死んだ社長も中々だけど、参加者だとやっぱりスペランカー先生かなぁ。
ちょっとの段差から落ちるだけで死ぬらしいし……
>>483 いや、舌を噛み切って自殺なんてよく聞くから社長は普通じゃないのか
うん、やっぱりスペランカー先生なのかな
いくらスペランカー先生でも、赤ん坊状態で参戦したかぐや姫よりは強い……と思いたい
スペランカー先生はコウモリの糞で死ぬんだぜ・・・・・
スペランカー先生は一応銃を持っているんだけどなぁ
しかしクリムゾン。
「その銃を持つ者には、不幸が襲うっ!(妙に甲高い声で)」
つーか、最弱議論でいままで名前出たのが
スペランカー先生と赤ん坊状態のかぐや姫だけな時点でw
それ以上に弱い参加者って誰かいたっけ?
しんのゆうしゃが初っ端で死んだのがいたい・・・・
保守がてら燃料投下。
ボトムズ次回予告傑作選
ロッチナの手を逃れたキリコを待っていたのは、また地獄だった。
破壊の後に住み着いた欲望と暴力。
百年戦争が生み出したソドムの街。
悪徳と野心、頽廃と混沌とをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、
ここは惑星メルキアのゴモラ。
次回「ウド」。
来週もキリコと地獄に付き合ってもらう。
食う者と食われる者、そのおこぼれを狙う者。
牙を持たぬ者は生きてゆかれぬ暴力の街。
あらゆる悪徳が武装するウドの街。
ここは百年戦争が産み落とした惑星メルキアのソドムの市。
キリコの躰に染みついた硝煙の臭いに惹かれて、
危険な奴らが集まってくる。
次回「出会い」。
キリコが飲むウドのコーヒーは苦い。
かつて、あの重々しき歌に送られた戦士たち。
故国を守る誇りを厚い装甲に包んだアーマード・トルーパーの、ここは墓場。
無数のカリギュラたちの、
ギラつく欲望に晒されてコロッセロに引き出されるウドの街の拳闘士。
魂無きボトムズたちが、ただ己の生存を賭けて激突する。
次回「バトリング」。
回るターレットから、キリコに熱い視線が突き刺さる。
最も危険な罠、それは不発弾。
たくまずして仕掛けられた地中の闇に眠る殺し屋。
それは突然に目を覚まし、偽りの平穏を打ち破る。
ウドは巨大な罠の街。
そこかしこで、信管をくわえた不発弾が目を覚ます。
次回「罠」。
キリコも、巨大な不発弾。
自爆、誘爆、御用心。
昨日の夜、全てを失くして酸の雨に濡れていた。
今日の昼、命を的に夢買う銭を追っていた。
明日の朝、ちゃちな信義とちっぽけな良心が、瓦礫の街に金を蒔く。
ウドは百年戦争が作ったパンドラの箱。
質を問わなきゃ何でもある。
次回「救出」。
明後日、そんな先の事はわからない。
愛を見たのが幻想なのか。
心の渇きが幻想を生むのか。
戦いの果てに理想を見るのが幻想に過ぎないことは、
兵士の誰もが知っている。
だが、あの瞳の光が、唇の震えが幻だとしたら。
そんなはずはない。
ならば、この世の全ては幻想に過ぎぬ。
では、目の前にいるのは誰だ。
次回「再会」。
劇的なるものが牙をむく。
嵐が吹かねば、太陽が輝かぬとするなら、
大地を走る無謀な風となろう。
戦いの果てにしか安らぎは来ないものなら、
己の血のたぎりに身を任せよう。
それぞれの運命を担い男たちが昂然と顔を上げる。
次回「横断」。
放たれた矢は、標的を射るか。
地に落ちるか。
この、果てし無く広がる闇は、輝く星のためにあるとしたら。
今日という日が、明日のためにあるとしたら。
天国はこの地獄の隣にあるはずだ。
ここはもう充分に見た、充分に。
たとえそこが禁断の地であろうとも。
次回「不可侵宙域」。
だが、今日という日が、昨日のためにあるのだとしたら。
何故にと問う。
故にと答える。
だが、人が言葉を得てより以来、問いに見合う答えなどないのだ。
問いが剣か、答えが盾か。
果てしない撃ち合いに散る火花。
その瞬間に刻まれる影にこそ、真実が潜む。
次回「イプシロン」。
飢えたる者は常に問い、答えの中にはいつも罠。
なぜ、どうして戦う。
なぜ銃を向けあう。
ともに落ちた地の底で、互いの心の中を覗く。
そこには、荒涼たる砂漠の中、
闇夜に銃を求めて立ち尽くす、孤独な己の姿が在った。
次回「暗闇」。
死が互いを分かつまで。
始めから感じていた、心のどこかで。
強い憎しみの裏にある渇きを。
激しい闘志の底に潜む悲しみを。
似た者同士。
自分が自分であるために、捨ててきたものの数を数える。
声にならない声が聞こえてくる。
次回「仲間」。
一足先に自由になった兵士のために。
2強ならぬ2弱か
眠りは質量のない砂糖菓子、脆くも崩れて再びの地獄。
懐かしやこの匂い、この痛み。我はまた生きてあり。
炎に焼かれて、煙にむせて、鉄の軋みに身を任せ、
ここで生きるが宿命であれば、せめて望みはギラつく孤独。
『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』、第1話「回帰」。
鉄の棺の蓋が開く。
巡る、巡る、すべてが巡る。巡る、巡る、誰もが巡る。
求めるものを知らず、縋るべきを知らず。
数千年の虚妄のままに、幾千万の渇えたる魂が群れをなす。
我も行く、宿命のままに。焼けた大地に孤影を踏んで。
『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』、第3話「巡礼」。
我が求めるはただ一つ。
誰が仕組むのか、誰が望むのか。満ちるものが満ち、撓むものが撓む。
溜められたエネルギーが出口を求めて沸騰する。
欲望と野心、策謀と疑惑、誇りと意地。舞台が整い役者が揃えば暴走が始まる。
そして、先頭を走るのは、いつもあいつ。
『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』、第4話「臨界」。
メルトダウン・・・・はじまる。
敢えて問うなら答えもしよう。望むことはささやかなりし。
この腕にかき抱けるだけの夢でいい。この胸に収まるだけの真実でいい。
たとえて言うなら、その名はフィアナ。
フィアナこそ我が命、フィアナこそ我が宿命。
『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』、最終回「触れ得ざる者」。
あぁ、まさにその名の如くに。
以上。
パロネタとして使えそうなので
さて本当に投下ラッシュは来るんだろうか。
少なくとも1作は投下したいと思っている俺がいる。
久々なので2作ほど頑張ってみたい
明日か明後日までにはどうにかしたいと思っているけど
同時にどうにもならない予感もしている自分がいる。
明日で期末が終わるので週末明けまでに1作は頑張りたい。
若いな
短いですが、投下します。
(全部で73人か……どうやらまともにパロロワを行う気らしい)
鈴木万吉は放送を聞き終え、黙考する。
放送で起きたいくつかの事象、参加者リストと照らし合わせ、考察を続ける。
(参加者が152人だと気付いたときは正気を疑ったが、第一放送後で残りが約80人。
大き目のパロロワと考えれば十分成り立つ数だ。ここまでは人数調整による大量死者発生か)
万吉の考えていることは、参加者ではない、主催のことでもない。
さらにその先。全てを操り、そして本当の意味で運営している
パロロワ書き手へと思考を向けていた。
(つまりここからが本当のスタートライン。いかに鬱を振りまき、不幸を量産し、
惨劇を作り出す。その本当の始まりか)
一時、父を思い浮かべ、次の瞬間思考からかき消す。
今は死者を思うときではない。この世界をいかに回すか、それを考える。
(しかし、俺は……パロロワ書き手、そういう設定でここにいる。
……つまり、俺はおそらくオリジナルキャラクターなのだろう。
いつ、どう死んでも文句の言われない存在。
無職ニートということと照らし合わせると、おそらく俺の最後は、惨めに泣き叫んで終わり。
そんなものだろうな)
自分という存在を客観的に見つめ、そう結論づける。
しかし、その結論に対し、今は同時に明確な反抗の意思がある。
(だが……俺はその考えから反逆する。
死は避けられないもの、ならばそれまでに何をするべきか、それを考えなければならない。
俺はパロロワ書き手。ロワのフラグを知り尽くしている男だ)
思い、思考し、考察を進める。
頭を全力で回転させ、一つの方針を得る。
(俺がしなければならないこと、それは、書き手すら届かない領域を持つ者、
つまり原作を持つ者にさりげなく脱出フラグを付加させること。
そしてプリンセスハオには死亡フラグを積み重ねること、それが俺のやるべきことだ。
幸い、俺の仲間としてはカズヤがいる。奴は間違いなく原作持ちだ。どんな内容かは知らないが。
そして脱出エンドに持ち込むに絶対に必要なこととは……
首輪解除要員、脱出アイテム、強力な武器、対主催による脱出への考察。
これらは確かに必要なものだが、それだけでは足りない。
絶対に必要なのは、それらの脱出フラグに命の繋がりを持たせること。
これがパロロワである以上、大人数での脱出エンドはまずありえない。
狙うべきは少人数での脱出エンドだろう。
そのために死者が生者にフラグを受け継がせ、生者はフラグを育て、次へと渡す。
積み重なった命による脱出フラグはたとえ書き手であれど容易には潰せない。
俺はそうなるように場を操作し、……最後には、俺自身も礎になろう)
そこまで考え、思考を中断する。
近くのカズヤへと呼びかける。
当面するべきことを頭の中で列挙し、優先順位の高いものを一つだけ選ぶ。
「そろそろ動く。まずは近くの禁止エリアに行く。
禁止エリアの情報は脱出には必須だからな」
カズヤの頷くのを確認し、鈴木万吉は歩き始める。
心の中で思う。
(見てろ書き手たち……お前たちがいくら優勝エンドを望もうとも、
決して折れない脱出フラグを構築してやるからな……)
【G-8 /一日目 早朝】
【カズヤ@スクライド】
【服装】普段着(くすんだ色の革のジャケット)
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】
基本方針:殺し合いに反逆する。
1:とりあえず万吉を連れていく。
2:ぶん殴りたい奴をぶん殴る。
【備考】
※本来の名前はカズマです。
【鈴木万吉@オリジナルキャラ・バトルロワイアル】
【服装】ニート専用パジャマ
【状態】健康、父を失った悲しみ
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本方針:殺し合いをぶっ壊す。フラグ重視。
1:G-5付近へと行き、禁止エリアについての考察を行う。
2:親父……
3:何ロワイヤルなのかを考察する。
4:なんか似た体験をした記憶があるような、ないような?
投下終了です。
投下乙!万吉、なんて悲愴な決意だ……画面の向こう側から睨まれてるようだぜ。
投下乙です。
おお、万吉ガンバレ。
書き手であるキャラならではの発想だなあ。
なんだろう、こういうキャラを見ると無性に……空回りさせたくなる……。
投下乙です。
万吉! ここの書き手はみんなSだから!
さっそく
>>506に狙われてるから!www
万吉がスクライド知らないのが今後に影響するんだろうか……
投下乙
おお万吉よここはカオス成分を含むロワなのだ
乙!
俺も明日の夜に投下するぜ
>>509 ライバル兼同士発見。
俺も明日に投下できるように頑張るぜw被らない事を願うばかりだ。
よし間に合った。これより投下します。
なんか長くなってしまったw
「ん、これは!?」
何やら嗅いだ事のある臭いで仮面の男は目を覚ます。
白い仮面を付けたトゥスクル国の皇の名はハクオロ。
彼はこの殺し合いが始まってすぐにウィツァルネミテアとなって契約による力を行使した事で眠りに就いた。
それからハクオロは力の回復のために眠り続けていたのだ。
当然その間に何があったのかは全く知る由もない。
だから目覚めたハクオロには分からない。
隣の部屋の惨劇――上下左右血塗れの部屋がどのようにして齎されたのか。
動物達が全て殺されているのには流石に幾度の戦争を潜り抜けてきたハクオロでも吐き気を催す光景だった。
「サギリ! サギリ! いないのか」
直前まで自分の元へいた契約者・狭霧嘉麻屋の姿は影も形もない。
一応念のため周囲も建物の中も調べたが、やはり見つける事は出来なかった。
もしや自分が寝ている間に不測の事態が起きたのではとハクオロは己を責めようとした。
その時だった。
『ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。テス、テス……七並べ、七並べ……よし、感度良好』
男の声が聞こえてきた――しかもよく聞けばこの声は最初に自分達に殺し合いをしろと言ってきた男の声だ。
『ああ、殺し合いに熱中している皆さん。突然の放送で驚かせてすいません』
何を謝るかと思えば腹立たしい。他に謝る事があるだろうとハクオロは声を大にして叫びたい衝動に駆られた。
『言い忘れていましたが、六時間に一回の頻度でこのような放送を行うから、その辺りよろしく』
その内容はこの6時間に死んだ者と侵入禁止エリアなるものの発表だった。
禁止エリアの方はとりあえず今いるペットショップとは関係ない場所なのでひとまず安心だった。
建物の表に『ペットショップ』という看板があったのは現在地の特定は容易だった。
『ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリェッ――!?
…
……
………
…………
……………
………………失礼した。続きだ。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール』
呼ばれてしまった。
ハクオロにとってはここへ来る前からの唯一の知り合いが。
そして仮面の男にとっては特別な女性の名が。
あまりに呆気なく呼ばれてしまった。
だが、まだ放送が真とは限らない。
社長に捕らえられている可能性もある。
しかしハクオロも本当は分かっていた。
そんな可能性など全く無いという事に。
『それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ』
その言葉を最後に社長による最初の放送は終了した。
名前を呼ばれた者、つまり死者の数はなんと全体の半数に届こうかという73人だった。
ハクオロはあまりの死者の多さ、特にルイズの死亡にしばらく呆然としていた。
だがハクオロは元々トゥスクルの民の上に立つ皇の立場にあった身だ。
すぐさま気持ちを持ち直して、自分がやるべき事を模索する。
「とりあえずサギリを探すか――ん?」
これからどうするべきか考えているハクオロの耳が隣の部屋から聞こえてきた物音に気付いた。
確か隣の部屋は今まで自分が寝ていた部屋だ。
もしかして誰か来たのだろうか。それなら事情を聞いた方がいい。
そんな事を考えつつハクオロはドアを開けて、そこにいる者に声をかけた。
「すまない、お嬢さん。今の状況を説明してほしいんだが……」
部屋にいたのはピンクの装束を着た少女と犬と鼠のような生き物だった。
だがハクオロは少女の様子がおかしい事に逸早く気が付いた。
それはまるで何かに怯えているような様子だった。
しかもその恐れの対象は自分の方にいるかのような反応だった。
そこでハクオロは自らの失態に気が付いた。
今のハクオロの格好は「仮面を被り着物の所々を血で染めている」ものだった。
明らかに怪しまれて当然という格好なのだ。
それに気付いた時には既に手遅れだった。
◆
そもそも連れて来られたのが人生で最悪な瞬間ではきちんと物事を理解するのには時間がかかるもの。
沙枝は最初の4時間こそ自分が受けた恥辱の極みを思い出しては気落ちするばかりだった。
だが黒井先生やランキング作成人と触れ合う内に沈んだ心も徐々に持ち直していった。
黒井先生の明るい雰囲気、作成人との何気ないやり取りは沙枝の心に安らぎを与えてくれた。
その甲斐あってしばらくすると沙枝はいつも通り元気な姿を見せるようになっていた。
だが、そんな空気も放送を聞いた瞬間に吹き飛んだ。
西島翔子。
沙枝の一番の親友である彼女の名はあっさりと呼ばれてしまった。
心のどこかで否定していたが、ここは殺し合いの場だ。
翔子が死ぬ事だって十分あり得る。
むしろ魔法が使える自分とは違って翔子は極普通の女子高生だ。
こんな場所に連れて来られて無事でいられる可能性なんて限りなく0だ。
だけど翔子が死んだなんて簡単に納得できる事じゃない。
寧ろ嘘だと言ってほしかった。
沙枝は再び落ち込み、深い悲しみの奥底へ落ちようとしていた。
さらに悪い事は重なるもの。
偶然にも作成人の怒りに呼応して発動したイデは沙枝をペットショップへと飛ばしたのだ。
そして気づいたらどこにでもあるような事務室にいた。
もちろん周りには人はいない。
傍らにパトラッシュという名札を付けた犬とチビすけという名札を付けたハムスターがいたが、黒井先生と作成人の姿はどこにもない。
親友の死に引き続いて、ここで知りあった人達との別れは沙枝の心を再び沈ませるのに十分だった。
沙枝は悲しみに耐えられずに床に座り込み、再び泣き始めてしまった。
それを見たパトラッシュとチビすけは悲しみに暮れる沙枝を懸命に慰めようとした。
そんなパトラッシュとチビすけの気持ちが通じたのか沙枝は何とか笑みを作って気持ちを落ち着かせ始めたのだが――
――いきなり部屋のドアが開いた。
「誰!?」
沙枝は突然の侵入者の正体を確かめようと視線をドアの方に向けると、そこには一人の男の姿があった。
「すまない、お嬢さん。今の状況を説明してほしいんだが……」
それは顔には白い仮面を付けて所々血痕が付いている着物を着た怪しげな男だった。
しかもドアの向こうには一面に血と何かの死体が散らばっていた。
それだけで沙枝のパニックを起こすのには十分だった。
「いやぁぁぁあああああ!!!!!」
支援ー。
沙枝は目の前の不審者を倒すべく掌に思念を集めた。
集まった思念にイメージを送り込み、見る間にそれが形を成していく。
これが沙枝の使える特別な力「魔法」だ。
思念という所謂魔力に類する力を自分のイメージ通りに具現化させる力だ。
「グ、グレネードランチャー!!」
「おい、待て! 話を――」
そして具現化されたのは無骨な黒い砲身を持った歩兵用の銃火器、グレネードランチャー。
本来なら魔法少女らしく魔法のステッキが出てもいいところだが、親友の翔子の影響で沙枝の武器の概念は銃器で決まりだった。
だがそれでもグレネードランチャーの威力が弱まる事など無い。
沙枝のイメージがしっかりしていれば本来の威力に劣る事はない。
「来ないでぇぇぇえええええ!!!!!」
「――ッ!!」
沙枝の絶叫と共にグレネードランチャーの引き金に掛かる指に力が籠められる。
仮面の男が何か言っているが今の沙枝にはグレネードランチャーを発射する事で頭が一杯だった。
そしてハクオロの弁明も虚しく引き金が――
カチッ
「……え? あれ?」
――引かれた。だが沙枝の意に反して銃器は虚しくカチッカチッと音を響かせるだけだった。
「……あ、そういえば焼夷弾が無いとダメだったんだ」
沙枝の使用する魔法には具現化する物をイメージする必要がある。
サブカルチャーオタクの翔子の影響で軍用兵器に関してはある程度造詣があるとはいえ、さすがに焼夷弾までは無理だ。
つまり今沙枝が手にしているのはただの黒い鉄の塊同然なのだ。
「ぅう……いや、来ないでください……」
沙枝は涙混じりにハクオロに訴えた。
その姿はまさに怯えきった小動物そのものと言っても過言ではないほど。
それほど沙枝は今の状況に恐怖を抱いていたのだ。
「……まずは私の話を」
「助けて」
「だから話を」
「いや! 来ないで!」
「いい加減に話を」
「ぅう、みんな……」
「おい!!!」
泣きじゃくる沙枝に対してハクオロは大声を上げた。
沙枝は一瞬ビクッと身体を震わせて、恐る恐るハクオロの方を見上げた。
よく見るとハクオロは手を後ろで交差させて、デイパックはこちらへ放り投げていた。
「え、あ、あの……?」
「私の名はハクオロだ。君に危害を加える気はない」
「へ?」
「証拠代わりに私のデイパックを調べてくれていい。もちろん君が望むなら身体検査もしたらいい」
「ほ、本当に殺さないんですか? だ、だって服に血が……」
「信じてもらえないかもしれないが、私は誰も殺していない。この血は向こうの部屋を調べた時に着いたものだ。
それに誰かを殺していたら返り血はこの程度では済まないはずだ」
ハクオロの服に付いている血は裾周りがほとんどでその量も多くはない。
確かにハクオロの言う事は正しいように思える。
ふと周りを見るとパトラッシュもチビすけも最初に比べてハクオロへの警戒を和らげている。
動物は人よりも相手の感情に敏感だと聞いた事あるが、おそらくそれだろう。
「あの、私、すいませんでした。もしかしたら私……」
「君が謝る事はないさ」
「え?」
「君の名前は?」
「……沙枝。楠沙枝です」
「サエか。いい名前だ」
「え!? あ、ありがとうございます」
沙枝はいきなり名前を褒められてしどろもどろになってしまった。
そんな沙枝を見てハクオロは微かに微笑んでいた。
「だいぶ落ち着いたみたいだな」
「は、はい。その……おかげさまで……」
「さっきも言ったがサエが謝る事はない。やはり誰か大切な人が死んでしまったのか?」
「!?」
「なんで分かったのかと言いたげだな。簡単だ。私も同じだからだ」
「ハクオロさんも……?」
「ああ、その人は私にとって特別な存在だった。だからこそ何とかしてここから救いたいと思ったんだ。
先の放送で死んだと聞いた時、私はそれを信じなかった。
だが、それはただの現実逃避だ。あのような放送、虚言を交えてまでする必要はない」
「……ハクオロさん」
「私は分かっていた……それなのに一瞬逃げてしまった。案外私も情けないな」
「そんな事ありません!」
いつのまにか沙枝はハクオロの話に聞き入っていた。
そしてハクオロがその人の事ですごく悲しんでいるような気がした。
それなのにハクオロは平気な顔をしている。
それが沙枝には何となく許せなかった。
「私も翔子が死んで悲しいし、嘘だと思いたいし、もう一度会いたいです。だから、そんなに自分を責めないでください」
「すまない。少し喋りすぎた。辛い思いをさせたな」
「いえ、私も変なこと言ってすいません」
結局沙枝は自分が何を言いたかったのかよく分かっていなかった。
それでもハクオロは何となく沙枝が何を言いたかったのか理解した。
たぶんそれは言葉にするのは難しい事だろう。
今はそれで納得する二人だった。
(翔子ごめんね、守れなくて)
――いいんですよ。それよりも頑張ってきてくださいね。
そんな声を沙枝は聞いたような気がした。
「くうぅぅん(よかった、危険な人じゃなくて)」
「きゅぅ(ところで俺はいつまでここにいればいいんだ)」
その様子を傍らで見守っていたパトラッシュとチビすけもほっとしていた。
もっともチビすけは転送されてからずっとパトラッシュの頭の上にいる事に少々不満を覚えてきた。
チビすけとしては今の状況に大きな不満はないが、それでも早く6/との合流を果たしたいと思っていた。
パトラッシュも別れてしまったキリコの事が心配ではある。
「よし、まずは落ち着いて情報を整理したいんだが大丈夫か?」
「は、はい! 私にできる事なら……」
もう沙枝は落ち着いてハクオロと会話ができるまでに回復していた。
ハクオロはそんな沙枝に誰かが重なるような気がした。
上手く言えないが娘のようなものかと思っているのかもしれない。
ルイズが死んだ事はハクオロにとっては大きなショックだった。
だが、それで腑抜けているようでは示しがつかない。
目の前の沙枝も親友を失って悲しんでいるのだ。
もうこのような事を起こす訳にはいかない。
そんな決意を胸にハクオロはこの殺し合いを打破するために一歩を踏み出そうとしていた。
――そんな尊い決意が無残にも踏み躙られるとは知らずに。
「サエ! 逃げろ!」
「え?」
それは突然の出来事だった。
いきなり声を上げて沙枝を突き飛ばすハクオロ。
訳も分からないままにハクオロに突き飛ばされる沙枝。
動物の勘から窓の方を威嚇するパトラッシュとチビすけ。
そして――
「――ァァァアアアッ!!」
――窓から飛び込んできた剣を持ったメイド、赤根沢玲子。
◆
狭間偉出夫。
その名前が呼ばれた時、私は呆然とした。
たった一人の兄、それが私――赤根沢玲子にとっての狭間偉出夫という存在の全てだった。
両親の勝手な都合で偉出夫と離れ離れに引き裂かれてしまったのは、まだ私が幼稚園の頃だった。
それからしばらくして再会したのは中学入学を控えた時期だった。
しかしその時はお互い何も話せないまま終わってしまった。
それが私の中では大きな後悔だった。
だから偉出夫が軽子坂高校にいると知った時、私の進路はそこに決まった。
今度こそ偉出夫の妹として再会したい。
それが当時の願いだった。
だけど私はまた偉出夫と話す事をしなかった。
あれほど偉出夫に会いたいと思っていたのに、いざ現実を見ると足が竦んでしまった。
今思うと情けなかった。
あの時私はイジメられていた偉出夫を見捨ててしまった。
それが決め手だったのか、もう私が偉出夫に声をかける事はなかった。
そして今私は永遠に偉出夫と話す機会を失ってしまった。
あの時、私から声をかけてあげれば!
あの時、友達の言葉を振り切って助けに入っていれば!
もしかしたら今とは違って偉出夫ともっともっと話せていたかもしれないのに!
後悔はいくらでも湧いて来た。
でもいくら後悔しても偉出夫が死んでしまった事に変わりはない。
もう偉出夫は死んでしまったのだ。
もう妹として会う事も、話す事もできない。
「……許せない」
偉出夫を殺した奴が許せない。
偉出夫を見殺しにした奴が許せない。
偉出夫を助けなかった奴が許せない。
偉出夫の代わりに生きている奴が許せない。
そして偉出夫と妹でありながら何もできなかった自分が許せない。
だから決めた。
偉出夫を死に追いやったここにいる全員を殺し尽くす。
そして最期に私も死ぬ。
これだけ多くの人を死なせれば天国の偉出夫も寂しくはないだろう。
それが私の……あの時何もしなかった私の……償いだ。
そうと決まれば善は急げ。
まずはあそこに見えるペットショップにいる奴らから殺す。
不用心に窓から丸見えなのに気付いてすらいない。
なぜあんな奴らが生きていて偉出夫が死ななければいけないのか。
理不尽だ。
だから――
――死ね。
「――ァァァアアアッ!!」
マハザンダインの衝撃で加速を付けて、窓を突き破ってヒノカグツチの剣を力の限り振り抜く。
偉出夫のために、私の償いのために、目の前の奴を殺すために。
私の手には確かに肉を切り裂く感触が残った。
それを掌で感じても私は特に何も思わなかった。
◆
「ハクオロさん!!!」
それはいきなりの襲撃だった。
窓から飛び込んできたのは肩までのストレートセミロングの黒髪に眼鏡をかけたフリフリ衣装のメイド。
それだけなら可愛いと思えるのだが、そのメイドは両手に血に塗れた剣を握っている。
しかも剣の先はハクオロの胸に深々と刺さっていた。
「サエ……無事か……?」
「そんな!? ハクオロさん、私を庇って……」
「泣くな。私に構わず早く逃げるんだ。私がこいつを抑えている間に――」
「誰を抑えるんですかッ!!」
玲子はハクオロがヒノカグツチを抑えているのを見ると、デイパックから二つ目の凶器を取り出した。
それは銀の回転刃が眩しいチェーンソーだった。
ハクオロがそれに気付いた時には既に遅かった。
無慈悲な回転刃はハクオロの身体を豪快に血飛沫を上げさせながら切り裂いた。
「ハクオロさん!!!」
沙枝が駆け寄った時にはもうハクオロの息はなかった。
いくら沙枝が声をかけてもハクオロが優しい言葉を掛ける事はもうない。
絶望が再び沙枝を押し潰そうとしていた。
だが今度は違った。
ハクオロは身を張って自分を守ってくれたのだ。
その努力を無駄にはしない。
沙枝の心にはそんな強い決意が芽生えていた。
「なんでこんな酷い事するんですか!?」
「偉出夫のためよ! 私は偉出夫のためにも――」
「え? イデオ……?」
時間稼ぎのための会話のつもりだったが、沙枝はその言葉に聞き覚えがあった。
それは数分前に沙枝達をばらけさせた小規模イデに浮かんだ『IDEON』の文字という事に気付くのに然程時間は掛からなかった。
何かあるのかと思って、沙枝はデイパックからそれを取り出してみる。
「偉出夫!!!」
「きゃぁっ!」
だが玲子は「イデオ」と聞くとそれが何か碌に確認もしないで沙枝から小規模イデを取り上げた。
そこに偉出夫の痕跡があると一方的に思ったのだが、そんなものあるはずもない。
それが玲子の感情を高ぶらせた。
「なによ……期待させて……こんなもの! 偉出夫の名前が付いている事自体が図々しい!!!」
玲子は期待外れの小規模イデに怒り心頭だった。
そして感情の赴くままにハクオロからヒノカグツチを抜き取るや、それを小規模イデに突き刺した。
玲子にとって偉出夫は兄一人だけの名前。
それがこんな物に付けられている事が許せなかったのだ。
――それが何を引き起こすかも知らずに。
刹那、ペットショップは光に包まれた。
◆
「え!? ここは……どこ……?」
沙枝は気付いたらまたも見知らぬ場所にいた。
今度はどことなく立派な部屋だ。
周りを見渡せばパトラッシュとチビすけの姿があった。
そして元は小規模イデと思われる欠片が5つ散らばっていた。
だが玲子の姿はどこにもなかった。
あの時、小規模イデは玲子の激情に反応して起動しようとした。
だがそこへ突きつけられたのはヒノカグツチ。
ヒノカグツチの力とイデの力。
お互いの持つ潜在的な力は拮抗して、それゆえに予想外の結果を引き起こした。
まずは原因となったヒノカグツチと小規模イデの破壊。
しかし剣の方はボロボロになり使用不可能だが、辛うじてイデの方は欠片が残った。
本体ほどではないが僅かに力は残っている。
そしてもう一つが旅の扉への干渉だ。
ペットショップの脇には首相官邸に繋がる旅の扉が設置されている。
本来なら数時間前に狭霧とハクオロが使用した時点で使用不可能となったのだが、ヒノカグツチとイデの力に触発され一時的に復活したのだ。
しかもそれはイデの転送ルートに組み込まれ、結果沙枝一行はこの首相官邸に飛ばされた訳だ。
もっとも旅の扉の復活は一時的なもので既に再び機能停止している。
それ故に沙枝にそれが分かる事はなかった。
「私、生きているんだよね?」
一瞬前までは玲子から逃れる術を考えていたが、思いがけない形で助かった。
何が起きたかは分からないが、それでも自分は生きている。
ハクオロの決死の行動は無駄ではなかった。
「……翔子……ハクオロさん」
翔子は沙枝の知らない所で死んでいった。
ハクオロは沙枝の目の前で死んでいった。
今でも悲しみで立ち止まってしまいそうだった。
だが今は前を向く。
沙枝は生きている。
だからこそ前に進む事ができる。
「パトラッシュ、チビすけ、行こうか。早くこんな悲しい事は終わらせよう」
楠沙枝は静かに願う。
もう悲しい事は起きない事を。
だがその願いが如何に脆いかは分かっている。
だからこそ自分の周りだけでも悲しみはなくしたい。
そんな事を願わずにはいられなかった。
【1日目 朝/I-3 首相官邸】
【楠沙枝@魔法少女沙枝】
【服装】ピンクのフリルが付いた可愛らしい魔法衣装
【状態】健康、新たな決意
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、小規模イデの欠片×3@kskロワ、不明支給品0〜2
【思考】
1:もう悲しい事は起きてほしくない。
2:ななこ先生たちと合流したい。
【備考】
※ルルーアンの罠によって衆人環視の中で辱められている最中からの参戦。
※いろいろあった結果、立ち直りました。
※小規模イデの欠片一つは本来の小規模イデ1回分の力しかありません。
【パトラッシュ@フランダースの犬】
【状態】深い悲しみ
【装備】未確認
【所持品】基本支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】
1:沙枝と一緒に行動する。
2:ネロが死んですごく悲しい。
3:キリコお兄さんはどこに行ったんだろう?
【チビすけ@ハムスターの研究レポート】
【服装】全裸
【状態】健康、パトラッシュの頭の上に搭乗中
【装備】水戸黄門の印篭@水戸黄門
【持ち物】支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
基本方針:家族の所に帰る。
1:とりあえずは沙枝に付いていく(というよりそろそろパトラッシュから降りたい)
2:◆6/WWxs9O1s@カオスロワに再会したい。
【備考】
※◆6/WWxs9O1s@カオスロワを対主催だと誤解しています。
※サザエを呪術師だと誤解しています。
※所詮ハムスターなので思考回路がアレです。
※かえるの事をどう思っているかはまだ不明です。
◆
「――ッ! いったい何があったの?」
ペットショップから程なく離れた場所。
そこに玲子はいた。
玲子は先程の出来事を思い出していた。
怒りに任せて小規模イデにヒノカグツチを突き刺した瞬間、眩い光が辺りを覆ったかと思うと次の瞬間には見知らぬ森の中。
玲子には何が何だかさっぱりだったが、そんな事は関係ない。
玲子がする事は唯一つ。
ここにいる者すべてを天国にいる偉出夫の元へ送り届ける事なのだから。
「待っていてね。私も皆を殺したら行くから……そしたら、今度こそ……」
淡い願いを込めて玲子は草原の中へ消えていった。
【1日目 朝/B-5 草原】
【赤根沢玲子(レイコ)@真・女神転生if…】
【服装】ふりふりメイド服(Sサイズ)
【状態】健康、偉出夫を失った事による激情
【装備】チェーンソー@School Days
【所持品】基本支給品一式、兄へのお土産のふりふりメイド服(Lサイズ)
【思考】
基本方針:皆を殺して最期に自分も死ぬ。そして偉出夫のいる天国へ行く。
1:見つけた者から殺していく。
【ハクオロ@あの作品のキャラがルイズに召喚されました 死亡確認】
【全体備考】
※B-5ペットショップにハクオロの死体、ハクオロのデイパック、ヒノカグツチ(使用できる状態ではない)が放置されています。
※ペットショップの一室の窓が破壊されました。
投下終了です。支援ありがとうございました。
タイトルは「間然。一体いかなる思考にて私の思想に異を唱えるか」です。
元ネタは最近見たアニメに出てきたキャラが言っていたセリフから。
禁書のアウレオスです。
この人もとある人のために全てを投げ打ったから、そういう所があのキャラと似ているかなとふと思って。
乙!
ハクオロさんはついにパロロワのジンクスから逃れられなかったか・・・
あと間に合わなかったが、明日には投下したい
投下乙です。ハクオロさん……これもジンクスって奴か。でも格好いい死に様だったぜ。
なんだか、紗枝と動物組には頑張って欲しくなるw
乙カレー
ヤンデレ(デレ?)ブラコンマーダーメイド覚醒ときたか!
ヤンデレ(デレ?)ブラコンマーダーメイドと書くと何が何だかわからなくなるな
そしてハクオロさんのジンクス発動……乙
投下乙です。
ハクオロさん、またしても女子高生の前に倒れたか……
だがかっこよかったぜ
そして沙枝、あちこち飛ばされて大変だけどがんばれ
投下乙です。
今回は女子高生少ないから大丈夫かと思ったけど……
それにしても、まだ10キャラくらいが集中しているB-5に
無差別マーダーとは恐ろしい……
>>520で少し抜けていた。
「なんでこんな酷い事するんですか!?」
「偉出夫のためよ! 私は偉出夫のためにも――」
「え? イデオ……?」
↓
「なんでこんな酷い事するんですか!?」
「偉出夫のためよ! 私は偉出夫のためにも――」
「誰かのために人を殺すなんて……そんな事……」
「うるさい。あなたに偉出夫の何が分かるって言うの!!!」
「え? イデオ……?」
あとアウレオスじゃなくてアウレオルスでした。
トリ忘れ失礼。
修正乙です。
……
>>525の人はどうしたんだろう。
ちょっと心配だ。
投下がないという意味でも、自分の書きかけてる分と被ってないかという意味でも。
すまん、週末急な用事が連続だったこともあって全然間に合いそうもない。
そこで提案なんだけどここもそろそろ予約制採用しない?
キャラ被りのせいで貴重なSSが廃棄されるのは正直もったいない
>>533 なんか、急かしてしまったみたいで申し訳ない。
予約制は……どうなんだろう?
このロワは自由さと気軽に書ける雰囲気が売りみたいなところがあると思うんだけど
それが損なわれることにはならないかな。
予約制自体は知ってるけど、
正直自分はここでしか書いたこと無いから、予約制のいいところ・悪いところが
書き手としてはイマイチわかってなかったりもするしで、判断が難しい。
あったほうがいいものなのかな?
まあ、何が来るかわからない、びっくり箱的な所も
ここの魅力といえるかも知れないしね
予約があれば被りはなくなるが、その分サプライズ面が低くなる。
自分は入れた方がいいというならそれでいいが…。
したい人はする、したくない人はしないでおk
悩み所だなー。自分も予約制はやったことないから不安だけど、
被るかもしれないからまだ書き始めるのは止めよう、って考えに走りかけることもあるし……
被ってしまったSSも、完全に無駄になる訳ではないと思うんだけどね。
「予約しなきゃ投下できない」っていうんじゃなく
「他の人に書かれないように予約することも可能」って意味の予約制なら
あったほうがいいのかもしれない。特に長いの書くときは。
けど、ぶっちゃけ、今までに被ったことってある?
比較的コンスタントに投下してる書き手さんの数と今の生存キャラ数から考えると、
被るって滅多にないとは思うんだ。それでもドキドキはするんだけど。
もうしばらく様子見てもいいかなとも思う。
自分はプロットが被った時はあったが、書いている最中の物はあまりなかった。
唯一被った物もこの間の物に組み込めたから。
ふむ、この様子なら予約は無くてもやってけそうだな
B-5人大杉wwwwそれと乙
>>542 地図乙です!B-5は仕方ないですよ…。
5の列が多いようだが、これがどう出るか…。
地図更新乙です。
B-5もだけど、D-5もかなり集中してるな。都市を目指してるキャラも多いし……
その一方で、地図の右側は人が少ない印象。
そう言えば、B-3〜C-3のあたりって、ネロがブチ切れたせいで廃墟になってるんだっけ?
エリアによっては大乱闘が起こる可能性が高いな
それだけの人数を動かすのは大変だろうけど是非見てみたい
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
暫くネットから遠ざかっている間に俺のパンチラメガネっ子がプッツンして俺のハクオロさんを!
代わってあげられるものなら代わってあげたい!
いや、別にパンチラメガネっ子の純白ゾーンを拝みたいわけじゃないよ!?
ハクオロさん死の間近に純白拝めて羨ましいななんて考えてないよ!?
ちょっとB-5逝ってくる。
六条御息所、スペランカー、ハエ叩きの手で投下します。
猫屋敷の地下深くに広がる大迷宮。
そこにわらわの本体はじっと潜んでいた。
わらわの名は六条御息所、光源氏の妻であるぞ。
今までは本体が眠っている間に生霊と化して幾人もの参加者を弄んでいたが、それも一時中断のようじゃな。
どうやら生霊となっていられるのは日が出ていない間だけで、日が出ている間はこうして普通の状態になるという事か。
それにしてもいきなり生霊から本体に意識が戻されるのは案外不思議なものじゃな。
とりあえず先の放送はどうでもいい。
何人死のうがわらわにはあまり関係がない事じゃ。
それならばそろそろ動く頃合いか。
「よろしく頼むぞ、イフリートよ」
そうやってわらわは従者に声をかける。
彼の者の名はイフリート。
わらわの支給品であり遠く異国の地における焔の神らしいが、まあそれはどうでもよい。
この者が信における者である事は確認済みじゃ。
なぜなら生霊となっている間のわらわの本体を守ってくれていたからのう。
最初は心配であったが、もう一つの支給品「騎英の手綱(ベルレフォーン)」とやらのおかげで素直に言う事を聞いてくれた。
生霊となっている間に本体に近づいた者を殺すよう命じておいたが、哀れにも誰か名も知れぬ者が一人炎に巻かれて殺されたようじゃ。
それもわらわにとってはどうでもいい事じゃ。
この地下には様々なものがおる。
猫屋敷に潜む何か。
姿はよく見えなかったが先程一緒に来るかと誘った時には断られてしまった。
何があのものをここに縛りつけているのだろうか。
そして無数の怨霊達。
最初は犬だけじゃったが、いつのまにか猫や小鳥といった小動物がいた。
どうやらペットショップという建物で死んだ動物達の死霊らしかった。
そやつらは自由にこの地下を徘徊して迷い込んだ参加者を驚かしているようじゃ。
だが怨霊なのに物理攻撃が効くとは不思議な奴らよのう。
さて地下の大迷宮から脱出するためにイフリートの焔で天井を突き破って出てみたが、少々やりすぎたようじゃな。
いくつか焼け残った物はあったが、まさか屋敷が大火に巻かれる程とは予想外であった。
しかしこんな屋敷がどうなろうとわらわには関係ない事じゃ。
わらわの望みは唯一つ。
この地にいる女を一人残らず殺す事。
出来る事なら全員呪い殺したかったが、この際しかたない。
わらわの行動の元にあるのは所謂「嫉妬」という感情じゃ。
心の奥底から燃え上がる浅ましい黒い炎じゃ。
さあ、わらわを止められるものなら止めてみるがいい!!!
【1日目 朝/H-4 猫屋敷跡地】
【六条御息所@源治物語】
【服装】白襦袢
【状態】健康、イフリートの肩に搭乗中
【装備】イフリート@ファイナルファンタジー[、騎英の手綱@Fate/stay night
【持ち物】基本支給品一式、フラッシュ@スペランカー、ヴェーヌの不明支給品0〜1
【思考】
基本方針:女を一人残らず殺す(夜になれば呪殺する)。
1:さて次は誰をわらわの焔で燃やしてくれようぞ。
2:阿呆な奴じゃ、L字ブロック。
【備考】
※生霊として行動できるのは日がある程度沈んでいる時間です。
※本体は今までH-4の猫屋敷地下で眠っていました。
※ヴェーヌとケットシーの持ち物でフラッシュと不明支給品以外は要らないと判断して燃やしました。
◆
「ん? なんだ、この音は?」
同時刻、猫屋敷の地下。
スペランカーとハエ叩きの手はずっと探検に没頭していた。
当然社長の放送が掛かっても探検に夢中で内容は聞こえてはいなかった。
それからしばらく延々と歩いていくと何やらほのかに明るい場所にでていた。
なにやら目の前に巨大なトランポリンが置いてあった。
それはレナがここへ落ちてきた場所で、吹き抜けになっていた。
そしてスペランカーは気付いた。
頭上から燃え盛る瓦礫が落ちてくる事に。
それは六条御息所が地上へ出た時に勢い余って燃やしてしまった猫屋敷の残骸だったが、そんな事をスペランカーが知る由もなかった。
(不味い!? 早く逃げ――)
ポチッ
一目散に退避しようとしたスペランカーは足裏に何かでっぱりのような物の感触を覚えていた。
足を上げて確認するとそれは赤いボタンだった。
すぐさまスペランカーは嫌な予感がした――それは当たりだった。
ゴゴゴゴ
それは罠のスイッチ。
踏むと四方から大量の水が押し寄せる仕掛けになっていたのだ。
上からは燃え盛る瓦礫が、四方からは大量の水が今まさに二人に襲いかかろうとしていた。
ここでなぞなぞです。
スペランカーはどのようにしてこの窮地を脱するのでしょうか。
答えは…………次の話で。
【1日目 朝/H-4 猫屋敷の地下の何処か】
【スペランカー@スペランカー】
【状態】健康
【装備】デスクリムゾン@デスクリムゾン、懐中電灯@現実
【道具】基本支給品一式、確認済み不明支給品0〜1、しんのゆうしゃの未確認不明支給品0〜2
【思考】
基本方針:迷宮を探索する。
1:どうすればいいんだ!?
2:財宝を探す。
3:手と行動を共にする。
【備考】
※殺し合いの事は忘れています。
※放送を聞き逃しました。
【H-4/猫屋敷地下の何処か/早朝】
【ハエ叩きの手@マリオペイント】
【状態】健康?
【装備】ブライオン@LIVEALIVE
【道具】基本支給品一式、ピッケル@真女神転生if、不明支給品0〜2
【思考】
基本方針:ハエは叩く(襲ってくるやつは倒す)
1:スペランカーと行動を共にする。
【備考】
※手だけです。手首と思わしき部位に首輪がついています。どうやら人の背の高さ辺りまで浮けるようです。
【全体備考】
※H-4の猫屋敷が火に包まれました。焼け落ちるのも時間の問題です。
※猫屋敷の地下にはペットショップで死んだペットの怨霊が徘徊しています。こちらからの物理攻撃可能。
投下終了です。
タイトルは「上は大火事、下は洪水、これな〜んだ?」です。
投下乙!!
やばいぞ、生霊状態ならともかく覚醒状態なら事実上最弱に近いはずの
六条御息所がwwwwww
正に鬼女!
それと先生オワタ\(^o^)/
投下乙です!
やばいぞ、スペランカーw
放送聞いてないだけでやばいのに、その上水責めとはw
投下乙!六条はそこにいたのか……って、起きてもマーダー、しかもイフリート付きw怖すぎるww
そして、もはやどうやったら助かるんだ先生ー!?
猫屋敷地下にいるのは動物霊だったのか
>>555 先生に救い?
そんなものありませんよ、ファンタジーやメルヒェンじゃないんですから・・・・
いまさらだけど先生は
逆制限かければ?w
唐突に話題でも振ってみようかな
ずばり今後が気になるキャラ
俺はやっぱりスペランカー先生w
どうやってこのピンチを乗り切るのか、はたまたこのまま儚く溺れるのかw
室賀豹馬と「かえる」
豹馬は目が見えないからうっかり禁止エリアに入りそうで怖いっ、てので気になる。
かえるは純粋に今後のどういう行動をするのかが純粋に読めないから気になるwwww
先生は本当にどうなるのやらw
ハオに襲われそうな雑貨店の2人も気になるし……今更ながら、スザクとか知り合いが死んだ人の反応が気になってたり。
じゃあ自分は誰も挙げなさそうなリュウタロスを挙げとこうかなw
いや、かなりの不幸とフラグを背負ってるとは思うんだ。
いきなり改名されたり、妹(本人は同姓同名だとおもってるけど)が死んでたり、誤殺で誤解フラグ立てたり。
しかも、現在地を考えると、「マユ・アスカのこと教えてあげよっかなー」のカヨか
キラ・ヤマトのどっちかには、かなり早い段階で出会ってもおかしくないという。
個人的には音無可憐がどこまであの「えへ☆」なノリでマーダーとして頑張ってくれるか楽しみ
ソンナ カレンチャンニ プッツンサレタ ビブリタチ モ キニナルヨー
あ、そういえば狭霧どうするんだろ
神と崇めていたハクオロが死んだと知ったら……
あえてクズ、いや柊かがみを
かえるとかW6/とか因縁持ちがいる上、
これからどう転ぶかわからない
クズのまま散るか、クズでもクズなりに燃えるゴミとなって輝くか
>>564 ・正義が死んでマーダー化
・その遺志を継いで対主催
ざっくり分けるとこの2択? その前に6/と決着をつけなきゃいけないが。
そういや、日本人皆殺しにするつもりのユフィが
日本人以外に出会ったらどうするかもちょっと気になるな。
>>564 >>566 しかし、すぐ近くにボトムズのキリコ君が潜んでるんだよなぁ。
元殺人鬼とマーダーだし、会話から危険と判断したら
容赦なく不意打ちでどっちも殺しそうだから困る。
キリコは何気に死んだふり、騙し討ち上等の外道主人公だし
>>559 甲賀忍法帖バジリスクの地虫十兵衛
原作ではあまり活躍できなかったが、どこまで生きていられるか期待
>>559 曲がると転ぶ男
何人巻き込んでしまうか期待してる
>>569 それぞれの移動速度とか考えて
巻き込まれてもおかしくない範囲にどれくらいのキャラいたっけ?
実際、巻き込めて一人二人だと思うけど、
あえて無茶な仮定なのを100も承知で行うと、
E-3で爆発したと仮定、そこに集まりうる範囲は
(単純に地図上移動距離合計3マス分までカウント、全員E-3に向かってるという仮定)
C-3 2人 D-5 5人 E-6 1人
E-3 3人 F-4 2人 H-3 1人
G-4 2人 G-2 2人
帝は知っているから除外して考えて
最大18人、かな(かなり大きく見積もってます)
>>571 乙。
けっこう大勢いるな。
だが曲がると転ぶ男、F-3の橋を曲がらずに渡れるんだろうか?w
ちょっとでも角度がずれたら渡れないもんなw
何か雑談でもしないか?
…と提案だけして、ネタ振りは誰かに任せようとする自分。
ネタはあるんだけど時間がない奴ならここに。
レポートが終わらないorzあと年末で何かと忙しいw
他のロワに浮気中の不届き者が一人。
でも近日中に何か書きたい
雑談ネタか……ベタにお勧めの話みたいな感じしか思いつかんかったw
ちなみに俺は17話「繋がる命」
まさかここで感動する話が来るとは思わなかったw
「伝説の「キ○○○」の下で」
理由は・・・・聞くなwwwww
>>577 前スレの名簿、「こげぱん」じゃなくて「こげぱん様」になってたからなw
自分は『生還? だが断る!』が印象に残ってる。
最初に読んだ時はパソコンの前で「キョンーーーーー!!!」ってなった。
6/@カオス、狭霧嘉麻屋、キリコ・キュービィで投下します
伝承に曰く、世界の始まりには天と地の区別はなく、ただ混沌があるのみだった。
しかしやがてその中の清浄なものは天に、濁ったものは地になり、そしてその中から神々が生まれたという。
すなわち、全ての神は混沌の中から生まれ出ずるものなのである―――
(覚えの無い顔だな。どこの作品出典だ?)
刀を中段に構え、ウエディングドレスに身を包んだ6/は、振り返った男の顔を見ていぶかしんだ。
しかしそれを追求する気などない。
誰であろうと、この殺し合いの参加者であれば殺す。それだけだ。
チビすけやカエルやポテトくらい御しやすい相手であれば騙して味方につけるほうが有益だろうが、この男は一見してそう簡単には利用できないとわかった。
ならばこの場で殺すのみ。
6/は再び間合いを詰めるべく、切先を上げたまま狭霧ににじり寄る。
「ぴこっ、ぴこ」
ポテトも応援するように後方から吼えかける。
「お前も神に抗うものか。ならば容赦する必要は無いな」
狭霧はそういって自らの得物であるナイフを構えた。
「神……だと?」
会話をするつもりなど無かったのに、狭霧の言葉の中にあったその言葉に6/の口が動いた。
そして続いてその口から出たのは……哄笑だった。
「何のつもりだ?」
狭霧の憤りを込めた声を聴きつつも、6/は切先の延長線を狭霧の喉元に当てたまま狂ったように笑うのをやめない。
ひとしきり笑った後、6/は深呼吸を一つして狭霧と目を合わせた。
「これは傑作だ。こんな場に連れてこられた奴が神様を信じるか? まあそういう参加者は珍しくは無いが……
考えても見ろ。もし本当にお前の信じる神がいるのだったら、なぜお前らはこんな目に遭っている?
神が万能なら、神が正義なら、敬虔な信者をなぜこんな目に遭わすんだ?」
「ふん。いかにも聞き齧った知識だけで話をする、底の浅い愚者の言い草だな」
狭霧は吐き捨てるように答える。彼が6/に抱いている感情は憎悪や反感ではなく、ただの侮蔑であった。
「まあ神を信じるかどうかなんてのは個人の勝手だが……俺はこの世界に神様なんかいないことを知っている。
あるいはいたとしても、その神様は正義だとか世の理だとか、そんなことはちっとも考えちゃいねえ」
「貴様、それ以上神を冒涜するならただでは殺さんぞ」
挑発かも知れないと知りつつも、これ以上この男には一言も喋らせてはならないという使命感が、いつも氷のように冷静な狭霧をも静かに激昂させた。
このような男が神について語ることを容認することが出来ない。
本当ならば今すぐにでもこの男の腹にナイフを突き立てて少しずつ臓物を引きずり出し、この世の終わりのような苦痛を味あわせながら殺してやりたいところだが、この男の剣の腕だけは並みではなさそうだ。
リーチの短いナイフで闇雲に突っ込んでいっても斬られるだけだろうし、神から賜った剣に持ち替えている余裕も無いだろう。
「お前、こんな殺し合いは初めてか?」
男が狭霧に問う。
「いや、二回目だ」
「ふん、二回か。ちなみにだが、俺はこれで六回目だよ」
六回目―――その数に流石に狭霧も驚いたように口を噤む。
「そうだ。俺はこんな馬鹿げた集まりに六回も無理矢理参加させられたんだ。
そしてその度に誤解され、逃げ回らなければならなかった。
殺し合いに乗っている連中だけでなく、殺し合いを止めようとしている連中からさえも逃げ回らなくてはいけなかった。
そして何度も何度も、もう数え切れないくらいに追われ、嬲られ、切り裂かれ、虐げられ、傷つけられ、踏みにじられ、犯され、辱められ、焼かれ、殴られ、千切られ、食われ、拒絶され、裏切られ、憎まれ、恨まれ、罵られ、そして殺された。
俺が一体何をしたっていうんだ?
神様が本当にいるんだったら、なんで俺をこんな目に遭わせるんだ?
なんで俺がこんなことを何度も何度も繰り返さないといけないんだ?
あんたの神は、俺に何ていって答えてくれるんだ?」
6/の問いは狭霧にではなく、狭霧の信じている、あるいは自分の信じていた神への詰問だった。
理不尽な理由で殺し合いに巻き込まれ、殺し合いを止めようとしてもいつも誤解され、全ての人を敵に回し……
いつしか6/は、神も正義も決して信じようとはしなくなった。
だからこそ、今回はいつもとは違う「マーダー」として参戦しているのだ。
しかし、その6/の静かな叫びを狭霧は冷笑で切り裂いた。
「神を知らぬ哀れな男よ。貴様などが我が神を責めようなどとは身の程知らずにも程がある」
「まるで神様に会ったことがあるかのような言い草じゃないか」
「まさにその通りだからこそ、そう言えるのだが? 私はこの場で神に拝謁した。
よってこの場は私にとって理不尽な殺し合いの場などではない。聖地なのだよ」
6/は虚を衝かれて硬直した。
普通だったら電波発言として聴かなかったことにしたいセリフである。
しかし、今回参加させられているバトロワがかなりカオス風味なものであることを考えると、狭霧の言葉の本当の意味が見えてくる。
今回配られた名簿の中には、歴史上の人物のほか竹取物語や源氏物語の登場人物の名前もあった。
そしてカオス風味のロワならば、意思持ち支給品が支給されてもおかしくはない。実際ポテトは名簿には入ってなかった。
そして参加者の中には、ポテトと同じAIRやハカロワ出典のキャラはいない。
つまり支給品は参加作品から出ているとは限らない。
そう、例えば―――神@旧約聖書、なんてものが支給品として配られた、という可能性は無いか?
(だとしたら、チートとかってレベルじゃねーぞ……)
そうであったら、他の参加者を皆殺しにするなどということはとても不可能である。そもそも目の前にいることの男を殺すことさえも……
その時、狭霧が動いた。
6/の目はそれを認識できたものの、余計なことを考えていたせいで対応が遅れた。
気がついたときには狭霧は6/の懐に飛び込んでいた。
刀でナイフを受け流しながら体を捻る。次の行動にすぐに移れない不利な体勢だが致し方ない。
一度間合いを開けようと、後ろに飛び退こうとした6/の右腕に激痛が走った。
見なくても分かる。狭霧のナイフが右の二の腕に深く食い込んでいる。
辛うじて刀を薙ぐように振り下ろす。その切先は狭霧を捕らえることなく、彼は俊敏に飛び退いて刃をかわした。
6/は地面に置いていた、口が空けっぱなしの自分のデイバッグの上に腰を下ろした。
利き腕である左では無かっただけまだマシだが、流石に腕一本ではまともに刀を振ることも出来まい。
狭霧はナイフを振りかざしながら真っ直ぐにこちらに走ってくる。
二撃目は避けられない。
(まだだ、自分にはまだアレがある!!)
しかしこの怪我だ。体力を大幅に消費するあの技を繰り出して無事である保証は無い。
いや、そもそも発動できるかどうか。
血液を失い、朦朧としてきた視界の隅に、今までロワの中で出会った人の顔がまるで捕まえられない蜃気楼のように浮かび上がってきた。
(マジかよ……走馬灯かよ。つーか、なんでこんな時にアイツの顔なんか……)
狭霧は、もはや抵抗する気配の無い6/の心臓にまっすぐナイフをつき立てようと迫ってくる。
その距離はあっという間に詰まり、ナイフの切先が6/のウエディングドレスの胸元を裂いてその下にある皮膚を貫通しようと―――
「I am the bone of my walnut. (体はクルミで出来ている)」
「これは……」
狭霧は呆然として自分の周りを見渡す。
そこは一面の林だった。その木々に実っているのは全てクルミである。
そして、今まさに自分が殺そうとしていた男は、目の前に立って自分の左手を握ったり閉じたりしていた。
「……どういうことだ?」
そう先に口にしたのは6/のほうだった。痛みもなく、体力の消耗も回復している。
それどころか、こうしてクルミの固有結界を発動させることさえ可能だった。
「あの支給品の中に何か……全てハズレだったはずだが……」
『汝に力を与えようぞ』
その時、何者かの声が6/の頭の中に響いた。
男のものとも女のものとも、子供のものとも老人のものともつかない、そのどれでもなくその全てであるかのような声だった。
「あんたは誰だ?」
『汝の右手にある袋に書いてあろう』
そういわれて、初めてその袋の存在に気がついた。
それは先ほど回収したデイバッグの中に入っていたハズレ支給品の一つだった。
何しろただの殻の布袋だった。なので袋に書いてある字なども読んでいなかったのだが、今改めてその文字を読んでみると……
「国常立神」
あろうことか、日本神話における最古の神の名前が刻まれていた。
記紀によれば世界の始めに高天原で生まれた日本の始源神である。言い伝えによれば、姿を持たない神であるという。だからこの場にも顕現していないのだろうか。
「なんで……さっき袋を触ったときはなんともなかったのに」
『それは、汝が真に窮した時に拙の封じ込められた袋に手を触れたからよ。
この袋は持ち主が命の危機にある場合に触れたときのみ封印が解かれるようになっておる。
そして、触れたものには拙の持つ神性を貸し与えよう。汝は拙の手足となり、拙は汝の糧となる』
(そうか、偶然ながらもあの時口が開きっぱなしのデイパックの中にあったこの袋に手が触れてしまったのか……)
今考えないといけないのはそんなことではないと知りながらも、そんな考察が頭の中を流れる。
「どんなまやかしかは知らんが、こんなもの、神の力の前には無力だ!!」
狭霧がクルミでできた地を蹴り、6/に飛び掛る。
まさに魔を狩る者の身のこなしで、背徳者の喉元を掻き切ろうと迫る長身の殺人鬼。
その体は、足元から突如生えた一本のクルミの木によって一瞬にして跡形も無く引き裂かれた。
後に残ったのは幹に微かに鮮血の跡を残す巨木と、その幹のところどころにこびりついた僅かな肉片のみ。
誰よりも神を信じた男は、その神の力によってその肉体を滅ぼされたのだった。
「信じ……られねえ……」
そびえるクルミの木を目の前にして、6/は声を震わせた。
種のままのクルミをこんな速度で成長させるなど、本来自分の持っている能力を超えている。
『先ほどの汝の話は聞いていた。汝が望むならば、拙の力を貸し与えて汝の望みをかなえよう』
「俺の……望み?」
『左様。幾度も望まぬ殺し合いに連れてこられた汝の悲憤、しかと聞き届けた。
汝が拙の力の依り代となるならば、拙は汝の運命を変えて見せよう。
この殺し合いもすぐに終わらせられようし、その後も二度とこのような目には遭わせぬ。
ただし、代償としてその後は拙の「依り代」として生きてもらうことになるがな』
「ふざけるな!!」
6/は神の言葉を最後まで聞かずに叫んだ。
「俺に力を貸す、だと……今まで一度も俺を救ってくれなかった神が、今更俺を助けるだと?
いいことを教えてやろう。俺は神様なんか信じてねえんだ!!
自分の運命くらい自分で変えてみせる!! お前なんかの力を借りることなどまっぴらごめんだ!!
消えてくれ!! 二度と俺に話しかけないでくれ!!」
しばしの沈黙の後、神はどこか小馬鹿にしたような声で答えた。
『ふむ。まあそれも良かろう。ならば拙は汝の望みどおり、汝の中で眠るとしよう。
しかしもし汝が拙の力を求めるならば、いつでもよい、呼びかけるがいい……』
それっきり、国常立神の声は聞こえなくなった。
6/は自分の右腕を見下ろす。狭霧に付けられた傷口からはもう血は出ていなかったが、とても自由に動かすことは出来ないし痛みもある。
少し休息をとることにして、デイバッグの上に腰掛けた。
「神様、か……」
6/の目の前には、さっきまではなかった木が立っている。
その木から落ちてくるクルミを見ながら、6/は誰に言うとも無く呟いた。
「ぴっこり」
ポテトが心配するように、膝元に縋りついてくる。
左手でその頭を撫でながら、6/は自分の内に眠る神に語りかけるつもりで言った。
「神様なんかいないんだよ。いたとしたって信用なんかするもんか。
俺は絶対にそんな力は使わない。
たとえ誤解を受けようとも……あいつを殺すことになろうとも」
キリコ・キュービィは驚愕していた。
必要があれば介入しようと、見知らぬ二人の戦いを傍観していたら突然何も無かった地面の上にクルミの林が出現し、二人の姿を覆い隠してしまった。
驚くまもなくクルミの林は掻き消えるように消滅し、そこに立っていたのは戦闘で劣勢だったほうの男のみだった。
もう一人の男の姿は無い。その代わりのように、一本のクルミの木が立っていた。
何が起こったのか、調べないわけにはいかないだろう。
残ったほうの男に話を聞くべく歩み寄ろうとしたが、
「俺の望み? ふざけるな!! 俺に力を貸すだと……」
男は一人で何かをわめき散らしていた。明らかに頭の可愛そうな人の行動だった。
あるいは傍らにいる犬に話しかけているのかもしれないが、どっちにしてもあまり関わりあいたい人間ではない。
一人で神がどうのこうのと気持ちの悪い内容を叫んでいる男から、キリコは急ぎ足で遠ざかった。
【1日目 午前/B-5 市街地】
【◆6/WWxs9O1s@カオスロワ】
【服装】ウエディングドレス
【状態】右腕がほぼ機能を失う
【装備】格さんの刀@水戸黄門、悟史のバッド@ひぐらしのなく頃に、ガトリング砲@現実、ポテト@葉鍵ロワイアル3、国常立神@日本書紀
【持ち物】支給品一式×6、不明支給品3、ハズレ支給品2、トーマスの首輪、クローバーの4
【思考】
基本:全員殺して元の世界に帰る
1:少し休憩
2:絶対に国常立神には頼らない
3:ポテトは殺さない。用が済んだら殺す
4:余裕があったら首輪を解析する
【備考】
※ポテトを保護したのは非常食にするためです
【キリコ・キュービィ@装甲騎兵ボトムズ】
【状態】健康
【装備】:S&W M60@現実(弾丸は全部で24発)、
UZIサブマシンガン@現実(マガジンの数は全部で4つ)
【持ち物】:登山ナイフ、基本支給品 (支給品はすべて確認済)
【思考】
1:はぐれたパトラッシュを探す
※◆6/WWxs9O1s@カオスロワを電波な人だと誤解しました
【狭霧嘉麻屋@オリジナルキャラ・バトルロワイアル 死亡確認】
※B-5にクルミの木が一本生えました
※狭霧の支給品は近くに落ちています(未回収)
投下終了。
投票された作品一覧を見てたら「日本書紀」があったので思わずやってみた。
投下乙
色々とすごいwww
こりゃ正しい意味での
神 降 臨
誤字をたぶん見つけました。
男は一人で何かをわめき散らしていた。明らかに頭の可愛そうな人の行動だった。
可愛そう×
可哀想、又は可哀相○
投下乙です。
狭霧ィィィィィィイイイイイ!!!!!
まさか神 降 臨でクルミ発動!とかなんてこったい!
まあ神の死を知らずに死んだだけ幸せだったのかな。
狭霧はここ読んで興味持ったキャラだったなあ。
この気持ちまさしくバトロワ…。
投下乙です。
狭霧ナムー&オツカレー
オリロワよりはやくオールロワで死ぬとは・・・
やはり対主催は死亡フラグか
投下乙です。狭霧おつかれさまー
ハズレ支給品だと思ってた物から神降臨ww相変わらずすげぇ発想だw
キリコの対応がなんかシュールなのもいいw
しかしこのロワは本当に自重しない意外さにあふれてるなw
だがしかしそこがいい!
本当の意味で神降臨wwwwしかも国常立神とはまた渋いところをwww
本当にここは予想できないな!
投下乙!
てか神降臨とか誰が予想できるんだw
神(笑)、ゴッドみんに続いて誤解神とでも呼ぶか
そういや、このロワで男女のペアってどれくらいいたっけ?
両方生存していて双方合意の上での男女ペアに限定すると意外とマジで少ない?
パッと見まわしたところ、
ミンウ(FF2)×黄桜可憐(有閑倶楽部)
本郷猛(仮面ライダー誕生1971)×北条沙都子(ひぐらし)
ぐらいしかいないような……。
ネギ(ネギま)×アキ(あたし彼女)もゼロ(ボンバーマンジェッターズ)が関わってきてるから今後ペアとは言えなくなる可能性もあるし。
ビブリ(ビブリボン)が仮にメスなら、アルフレッド(餓狼伝説)×ビブリも男女ペアだが、ビビリには性別という概念がないようだし線だしカタコトだし。
ハエ叩きの手(マリオペイント)が仮にメスなら(以下略)
これだけしかいないのかい!
そして×マークを使うなw
雪広あやかとスペードの2も、一応男女ペアなんじゃないか?
梨花とズシオも男女ペアじゃないかな
ファシル×ハートのクイーンも男女ペアか?
……と思ったけど、かぐや姫いるから違うか
ジャイアンの母を忘れないであげてください・・・
おーよかった、結構いるのね
ジャイアンの母って女だったんだ…
いやいや、女じゃなきゃいったいなんなんだよw
ジャイアンの母という名前の生物
母なのに女じゃないとかwえ、そうなの?
性別:ジャイアンの母 ってことか?
ジャイアンの母に性別なんてものは存在しない
ただあるのは口からジャイアンを産んだという事実だけさ
>ただあるのは口からジャイアンを産んだという事実だけさ
え!?まじかwそんな生物だったんだ
絵的に違和感ないから困るw
そして男女ペア少なすぎワロタ
613 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/19(金) 22:47:27 ID:ukdVH2hZ
したらば見て
614 :
転載:2008/12/19(金) 22:55:01 ID:M1adn6qs
18 : ◆uoITGdkEc6:2008/12/19(金) 22:21:09 ID:e7RxkF5c
「おっ…………」
はなす じゅもん
どうぐ →しらべる
つよさ さくせん
ああああはディパックをしらべた。
なんとああああは邪神の剣、死神の盾、魔神の鎧、鬼神の兜を手に入れた。
「まさか…………」
はなす じゅもん
どうぐ しらべる
つよさ →さくせん
「これは世に言う、伝説の武器ってやつか!?」
まんたん
→そうび
さくせんがえ
ならべかえ
どうぐせいり
ふくろせいり
「これで僕は最強か!?最強になれるのか!?」
→邪神の剣
死神の盾
魔神の鎧
鬼神の兜
「ふふふふふふふ、あっはははははははははははははは!!」
邪神の剣を装備しますか はい
死神の盾を装備しますか はい
魔神の鎧を装備しますか はい
鬼神の兜を装備しますか はい
615 :
転載:2008/12/19(金) 22:55:47 ID:M1adn6qs
「うあああああああああああああああっ!!」
ああああは呪われてしまった
19 :名無しさん:2008/12/19(金) 22:37:12 ID:e7RxkF5c
【B-2 /1日目朝(もうすぐ7時00分)】
【名前】ああああ@ドラゴンクエスト6
【服装】もはや魔王、それ以上の何かにしか見えない服装
【状態】呪い、Lv5、ホイミ忘却
【装備】邪神の剣@七並べ、死神の盾@七並べ、魔神の鎧@七並べ、鬼神の兜@七並べ、いのりの指輪@ドラゴンクエスト6
【持ち物】どうのつるぎ@ドラゴンクエスト6、いのりの指輪@ドラゴンクエスト6、ディパック(基本支給品一式入り)不明支給品0〜2
レンタルビデオ店の壁に貼ってあったポスター×5、油性マジック12色セット、セロテープ
ビデオとかをレンタルする時に入れる袋×10、何かのDVD×10、会員になるときの申込書×たくさん
店内清掃用の洗剤3種類
【思考】
1:うわあああああああああああああっ!
2:とりあえずこんな名前をつけた主催者殺す。せっかくなのでドラクエ5の主人公もいたら殺す。
3:名前変えてえ……。
4:バトルロワイアル、ヤバすぎる。マジで怖い。
5:放送ってまだなのかな?
6:千草貴子役の人、好みのタイプだ。
【備考】
第1回放送を、思いっきり聞き逃しました。
※レンタルビデオ屋には、ロワ参加キャラの出典作品のビデオ・DVDはありません。
『七並べのすべて』というDVDがオススメの棚に置いてあります。
デイパックはのび玉子のです。フレイヤに飛ばされてB-2にありま
投下&転載乙!
頭の中で冒険の書が抹消した時のあの曲が流れたw
ああああという名前にふさわしい不幸っぷりだネ☆
だがそこがいい
ちょっと質問
今ああああが持っている七並べ出展の武具が気になってググっているんだが、なかなかヒットしない
何入れたらヒットするか知っている人教えてくれ。なんか固定概念崩されてかなり気になってしょうがないんだよ
元ネタってあるの?
七並べ出展だから、元ネタは無いかと。
まあ、どこから見ても魔神か何かにしか見えない容姿らしいから、それを思い浮かべられたらいいんだろうけど……
しかし、七並べの世界観はどうなってるんだw
仮面ライダー誕生1971が入手できない今日このごろ
皆さんはいかがお過ごしですか?
つーか、寒い。
>>621 あれ名作なのに、出回ってる量がすくないんだよねぇ
再販しないかな。復刊ドットコムに投票してみようかな?
寒いが、実家に帰省してゆとりがあるから、
何か一つ書きたい
1971、自分も見付からない……。あの人らは読んだ上で書いてみたいんだけどね。
あと、携帯で見つけた七並べのFLASHゲームにはまったりしてた。
そろそろみんな実家帰省の季節なんだな
今年中にあと1作は投下したい俺がここにいる
ああ、ブックオフで仮面ライダー1971を立ち読みした俺は相当幸運だったみたいだなあ
ちょっと質問ー。
メイドカフェって、今までに誰か行ってましたよね?
誰だっけ?
>>626 赤根沢玲子と可憐。59話「わたしのおにいちゃん」にて。
>>627 レスありがとうございました。
メイドカフェの中に可憐の死体とデイパック放置か……
考えてみると、152人も居たら支給品の数も相当なもんだよなぁ。
全員に3つ支給されてたら456個……まぁ、その内数十個はもう消滅しただろうけど。
本郷、沙都子、ユーフィミア投下します。
ここは、NiceBoatの一室。正確には、一室の前の廊下。
本郷猛はそこに座り込み、毒々しい緑色のスティックをかじっていた。
それは、改造人間専用の栄養食だった。どこから調達したのか、主催者がご丁寧にも本郷に支給された食料に加えていたのである。
彼の同行者である北条沙都子は、今はドアの向こうの個室で睡眠を取っている。
本郷と行動を開始してからの彼女は落ち着きを取り戻していたが、放送によって知らされた73人もの人間の死は、彼女の心に大きな衝撃を与えてしまった。
再び情緒不安定になってしまった沙都子を、本郷は半ば強引にベッドへ放り込んだのだ。
元々幼い体で深夜から行動していた疲れもあり、沙都子は割とすんなり眠りの世界に落ちてくれた。
(それにしても73人か……。多すぎる……)
放送の内容を思い出し、本郷はその顔をゆがませる。
73人。この殺し合いに巻き込まれた人のおよそ半分を、みすみす死なせてしまったのだ。
悪と戦う、仮面ライダーであるはずの自分がいながら。
(俺はいったい何をやっていた……。殺人者を倒すことも、殺し合いの首謀者を見つけ出すことも出来ず、こんなにたくさんの人々を……)
おのれの無力を悔やむ本郷。その時、彼の脳内にとある言葉が蘇った。
(勝て、とは言わない。だけど、戦ってくれ)
それは、ほんの数日だけ行動を共にした、しかしそれでも友と呼ぶに値する男の言葉。
彼は言った。もしもショッカーによって年に千人の命が奪われるとしたら、その中の百人でも、五十人でも、十人でも、一人でもいいから助けてくれと。
倒さなくてもいい。戦い続けろ。お前の仕事は、暗闇に取り残された人を救うことだと。
今、本郷が戦うべき相手はショッカーではない。だが、彼の言葉はそのまま当てはまる。
悲しいが、全ての人を救うことは出来ない。だが、だからといって絶望してはいけない。
抗うことが、戦い続けることが重要なのだ。
全ての人を救えないのならば、せめて目の前の一人だけでも守ってみせる。
自分の後ろで眠っている、愛らしい少女は必ず守らなければならない。
(そうだろ、ハヤト……)
すでにこの世を去ったもう一人の仮面ライダーに、本郷は心の中で語りかけた。
◇ ◇ ◇
(とりあえず、これからのことを考えるか……)
栄養食を全て胃に流し込み、決していいとは言えない後味を水で打ち消しながら本郷は考える。
まずはこの「NiceBoat」という名の豪華客船について。
操舵室にあった説明書によればこの島の周辺は浅瀬が多いため、船を動かせる範囲は限られているという。
また、島からあまり遠ざかると船にしかけられた自爆装置が作動するとのこと。
要するに、島からの脱出には使えないということだ。
まあさすがに、本郷もそこまで出来る可能性は薄いと考えていたのでショックは少ない。
ある程度でも動かせるというのなら、人集めという第一の目的には十分に活用できる。
とりあえず放送までの時間を使い、船の動かし方は一通り覚えることが出来た。
あとは北と南、どちらに動かすかだが……。
そこまで考えたところで、本郷の強化された聴覚が人の足音を捉えた。
発生源は、自分たちが乗り込んだタラップの方角。誰かが、この船に乗り込んできたらしい。
(どうする……?)
どのように行動するべきか、本郷は考える。ここで待ちかまえていれば、来訪者が殺し合いに乗っていた場合沙都子に危険が及ぶ可能性がある。
一方自分から出迎えに行った場合、無防備な沙都子を一人置いていくことになる。
どちらにもリスクはある。そのリスクを天秤にかけた結果、本郷は来訪者を出迎えることを選んだ。
この船への侵入方法は多くない。たとえ来訪者と戦闘になっても、その最中に別の危険人物が入ってくる可能性は低いと考えたからだ。
(そういえば……)
ふとあることを思い出し、本郷はデイパックからあるものを取り出す。
それは彼の支給品、「鶴の人形」だった。
説明書によれば、熊をも撃退できる代物らしい。さすがにそこまでの効果は信じられないが、何かオーラのようなものを感じるのも事実。
とりあえず、気休めにはなるだろう。
(沙都子ちゃんを頼むぞ……)
扉の前に鶴を残し、本郷はタラップに向かって歩き出した。
◇ ◇ ◇
本郷が出会った来訪者。それは、白いドレスを血で真っ赤に染めた少女だった。
「君は……いったい……」
その異様な姿に戸惑いながらも、本郷は少女に語りかける。
しかし少女……ユーフィミアはそれに反応せず、逆に本郷に質問する。
「あなたは……日本人ですか?」
「ああ、そうだが……」
本郷の返答を聞くと、ユーフィミアは即座に右手に持ったサブマシンガンを構えた。
「日本人は、虐殺です」
サブマシンガンから、銃弾が放たれる。即座に、本郷は跳び上がってそれを回避。
素人の射撃など、改造人間の本郷にとってまったく脅威になり得ない。ただし、本来の彼なら、だが。
このバトルロワイアルにおいて、本郷の高すぎる身体能力は主催者によって制限を受けていた。
それを自覚しきれていなかったが為に彼の描くイメージと実際の体の反応にずれが生じ、結果として左脚に銃弾を受けてしまう。
「ぐっ!」
バランスを崩し、廊下に倒れ込む本郷。ユーフィミアは彼の元に駆け寄ると、素早く得物を鉈に持ち替え本郷の頭目がけて振り下ろす。
だがその一撃は、本郷の右手にあっさりと受け止められた。
「あなたは、何をやっているんだ……?」
振り絞るような声で、本郷は自分を殺そうとする少女に語りかける。
「なぜ、暴力を振るうんだ? どうして、人を傷つけようとするんだ? 踏みにじられる相手のことを、あなたは考えたことがあるのか?」
本郷の語気は、徐々に強くなっていく。
「人が死ぬということが、どういうことだかわかっているのか!」
自分の手が傷つくのもかまわず、本郷は鉈を握りしめた。そして、瞬く間にそれを握りつぶした。
「ひっ!」
その光景と、本郷の放つ闘気にユーフィミアは怯む。紛れもなく、彼女は恐怖を感じていた。
今すぐにでも、この男の元から逃げ出したい。だが、彼女の支配するギアスの呪縛がそれを許さない。
日本人は殺せ。そうユーフィミアに命じ続ける。
恐怖とギアスの二重拘束。それに苛まれたユーフィミアは、逃げ道を見つけ出す。
あんなことを出来る存在は、人間じゃない。人間じゃなければ、当然日本人でもない。
だから、私は殺さなくてもいい。
それは全くの屁理屈。だがその屁理屈で自分自身を納得させ、ユーフィミアは目の前の男を虐殺の対象から外す。
自らが戦う理由を放棄したユーフィミアは、一目散にその場から逃げ出した。
「待て!」
ユーフィミアを追おうとする本郷。だが銃弾を受けた脚に激痛が走り、すぐに膝をついてしまう。
(くっ……。傷の治りが遅くなっているのか?)
普段の本郷なら、変身前でも銃弾を受けた程度なら数十秒で傷はふさがる。
だが、たった今できた傷からは未だに血が流れ続けていた。
(さっきジャンプした時も、微妙に体の反応が遅かった……。ここに連れてこられた時に、能力を抑える処置でもされたのか?)
相手がただの少女といっても、この脚では追いつけるかどうか微妙なところだ。
それに、長時間沙都子の元を離れるわけにもいかない。
明らかに殺し合いに乗っていた少女を放置するのは本意ではないが……。自分の体は一つ。無理は出来ない。
自分と同じく殺し合いに抗う者が、彼女を止めてくれることを願うしかない。
「たとえ一人も救えない運命だとしても……。俺は戦い続けるぞ、ハヤト……」
友との誓いを改めて噛みしめながら、本郷は脚を引きずって船の奥へ戻っていった。
【1日目 朝/G-10 niceboat内部】
【本郷猛@仮面ライダー 誕生1971】
【服装】革ジャン、丈夫なジーンズ
【状態】右手、左脚を負傷(再生中)
【装備】バタフライナイフ
【道具】基本支給品一式、不明支給品0〜1
【思考】
1:船を動かして人を集める。
2:戦う力の無い者を保護する。
3:主催者に反逆する。
【備考】
※<飛蝗男>に変身出来ます。
ただし能力には制限が掛けられており、変身後の肉体的疲労も大きいです。
詳しい制限については後の書き手さんにお任せします。
※niceboatの動かし方を覚えました。
【北条沙都子@ひぐらしなく頃に】
【服装】緑のワンピース
【状態】雛見沢症候群(程度は不明)、就寝中
【装備】niceboatの鍵
【持ち物】:基本支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:本郷と共に行動する。
2:圭一さん、みんな、にーにー……――
【備考】
※原作の具体的時期は不明です。
雛見沢症候群にかかっていますが、今は落ち着いています。今後どうなるかは不明。
※沙都子が寝ている部屋の前に、鶴の人形@涼宮ハルヒちゃんの憂鬱が置かれています。
【1日目 朝/G-10 niceboatの前】
【名前】ユーフェミア・リ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ
【服装】血染めのドレス
【装備】サブマシンガン@現実
【状態】健康、「日本人を殺せ」ギアス継続中
【持ち物】支給品一式×4、スザクの騎士章@コードギアス、不明支給品(本人確認済み0〜2、秋月の物1〜3、雪村の物1〜3)
【思考】
1:日本人は皆殺しです。
2:本郷に対する強い恐怖心。
【備考】
※コードギアス1期stage23の行政特区日本式典会場での虐殺の最中からの参戦です。
※放置されていた沙英、秋月茗子、雪村愛音のデイパックを回収しました。
※沙英の不明支給品は鉈と騎士章のみでした。
【鶴の人形@涼宮ハルヒちゃんの憂鬱】
「ハイキングヤッホーの回」で、鶴屋さんがキョンに渡したアイテム。
鶴屋さんの気が込められた置物で、残留闘気により熊も撃退できる逸品。
投下終了です
この話のために小説読み直したんだけど、本郷さん変身しなくてもめちゃくちゃ強かったぜー……
投下乙です。
まあ基本一般人のユフィが本郷さんとまともに戦えるはずが……いや、制限って地味に効いてきますね。
素手で鉈粉砕w凄ッ
ハヤト関連の回想がGood
投下乙
本郷さんかっけえ!!
なんか仮面ライダーに興味出てきたw
しかし上位マーダー陣が軒並み不調に陥ってるな
投下乙です。
なんか、本郷さんが良識ある大人で良かったw
ユフィはこの先、心配だな……
あと、一点指摘なのですが、本文中のユフィの名前が間違ってますよ。
「ユーフィミア」じゃなくて「ユーフェミア」です。
>>639 すいません、うっかり間違えてしまいました
wiki収録時に修正しておきます
投下します
町といくつかの建物が集まってできた集落である。
これが大規模なものになると都市になるが、町であれば小規模なものが多い。
そしてこの殺し合いの会場にも町が存在する。
島の南部に位置している町、その最北にある民家に二人の人物がいた。
一人は雛見沢の<口先の魔術師>こと前原圭一、もう一人はショッカーの<大佐>ことフランツ・フェルディナント。
二人がこの町を訪れた理由は人と出会うためだ。
Nice boatを離れて都市に向かおうとした二人だったが、その前に近くの町を調べる事にしたのだ。
その途中の森では奇襲を警戒するあまり足が鈍ってしまい、少々時間をかけて辿り着く結果となった。
途中で社長による放送があり、二人は心中思うところが多かった。
そして今その町の民家で役立つ物を探している最中という訳だ。
「前原君、そちらには何かあるかい」
「えっと待って下さい。この樽の中には……おお、味噌か。『トシコシ』って名前みたいです」
「味噌?」
「ええ、なぜか味噌が樽一杯に入っているんです」
樽一杯の味噌。
どことなく古めかしいこの民家は農家の家とでも言うのだろうか。
どういう理由かは分からないが、味噌は栄養が豊富で重宝する具材ではある。
ここに置いてある不気味さを感じつつも二人は味噌を非常食として貰って行く事にした。
「よし、これぐらいでいいかな……フランツさん?」
「ん、なんだい?」
「い、いえ、別に……」
「そうか。少し奥の部屋を調べてくる」
自分から呼びかけたにも関わらず何も言わない圭一の姿に不思議がりつつもフランツはそのまま奥の部屋を調べに向かった。
その金髪の青年の後姿を圭一は黙って見ている事しかできなかった。
(俺は、何しているんだ? 別にフランツさんはどこもおかしくないはずなのに……)
圭一は放送が終わってからフランツに対して言葉に出来ない違和感をずっと抱いていた。
最初は気のせいだと思い込もうとしたが、時間が経つにつれてその疑念は徐々に無視できなくなってきていた。
それはもう圭一一人ではどうしようもできないほど深刻なものになりつつあった。
(私は何を考えているんだ?)
圭一の違和感は間違いではなかった。
フランツは放送を聞いた時からある事を考えていた。
確かにフランツ自身は本郷に倒された状態でここにいる。
だが、もう一度戦えば……結果はどうなるのだろう。
ここにいる者と戦えば自分はもっと満足するのではないか。
そんな考えがフランツの中を駆け巡っていた。
(だが、私は圭一と……)
フランツの心は揺れていた。
それがどうなるのかはまだ誰にも分からない。
【1日目 朝/H-8 町北部の民家】
【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
【服装】ワイシャツにズボン
【状態】健康、フランツへの軽い疑念、雛見沢症候群Lv.1?
【装備】ワルサーPPK(24/24)@現実
【道具】基本支給品一式、双眼鏡、ロープ
【思考】
基本方針:このくそったれなゲームをぶっ壊す。
1:町での捜索の後に都市に行き、この殺し合いを打破する仲間を集める。
2:命に代えても部活仲間を助ける。
【備考】
※本編終了後からの参戦です。
【フランツ・フェルディナント@仮面ライダー 誕生1971】
【服装】黒い詰襟の軍服
【状態】健康
【装備】特殊警棒@現実
【持ち物】基本支給品一式、猫缶
【思考】
0:このままでいいんだろうか?
1:前原圭一に協力する?
2:本郷猛の事が少し気にかかる。
【備考】
※<黄金狼男>に変身できます。
能力には制限がかかります。制限に気付いていません。
投下終了です。
タイトルは「ひぐらしもうなる味噌に トシコシ編」で。
乙
それとあけましておめでとう
乙!なんかフランツさんに怪しい動きが……
年越しの投下もGJです。
それと、あけましておめでとうございました。
おお、年越し投下来てた!
乙です!
この微妙な亀裂がどうなるか見物だな……
あけましておめでとうございます。
>>644 年越し投下乙です。
フランツさん、すごい興味ひかれる……本郷さんもだけどライダーキャラいいな。
なんでライダー小説、どこにもないんだorz
圭一がこの後どうするのかも気がかり。
簡単に信頼関係築けないのは当然と言えば当然だけど雛見沢症候群はヤバい。
改めてGJです。
「ひぐらしもうなる味噌に トシコシ編」にて圭一の持ち物に味噌を入れ忘れていたのでWikiにて修正しました。
ところで「おお、味噌か」と「『トシコシ』」のネタはウケなかったか。
それとも気付かれていないだけか。
修正乙です。
>「おお、味噌か」
あ……こっちは気付かなかった。なんで味噌なのかとは思ったけどそういうことかw
トシコシは流石に気付いたけど、突っ込みスキルが足らなかったんだ……
シン(リュウタロス)、キラ、スザク投下します
放送によると、73人もの人間がすでに死んだらしい。
たった6時間で、73人……。まるで戦争じゃないか。俺はリュウタロスだけど。
放送では、俺が殺したフリーダムのパイロット……刹那・F・セイエイの名前も呼ばれていた。
敵討ちを果たしたとはいえ、その後のことを考えると名前を聞いてあまり良い気分にはなれない。
それから、マユ・アスカという名前も呼ばれていた。たぶん同姓同名の他人だったんだろうけど、やっぱり妹の名前が死者として呼ばれるのはいやな気分だ。
いちおう、収穫もあった。途中で別れたカイジがまだ生きてるのがわかったことと、怪しい洞窟とやらに何かがあるらしいという情報が手に入ったことだ。
怪しい洞窟……地図でいうと、E-6か。ここからそれほど遠くないな。
何があるか気になるし、俺と同じ考えを持った人たちが集まるだろうから仲間集めもしやすい。
行ってみる価値はあるだろう。
問題は、殺し合いに乗った参加者が来る可能性も高いということだけど……。
その時は覚悟を決めて戦うしかない。俺リュウタロスだし。
というわけで、俺は一路東へ向かった。そして地図に記されているクレーターが見えてきた頃、二人組の男を見つけたんだ。
二人とも、年齢は俺と同じぐらいか……。いや、そんなことはどうでもいい。
片方の男が着ている制服、あれは……。
「連合か……!」
◇ ◇ ◇
僕とスザクは、北へ移動していた。スザクは、さっきからひどく落ち込んだ様子だ。それも無理はない。
さっきの放送で、ナナリー・ランペルージという名前が呼ばれた。
何でもこの人はスザクの親友の妹さんで、スザクは既に亡くなっている親友に彼女を支え続けることを約束していたそうだ。
大切な人を亡くし、しかもそれによって親友との約束を破ることになってしまった。
それで落ち込むなという方が無理だろう。
むしろ落ち込みながらもこうして歩き続けることをやめないんだから、彼は立派だ。
そんな雰囲気のまま歩いていると、視界の端に誰かが映った。他の参加者みたいだ。
声をかけようと思ったけど、それよりも早く向こうが口を開いた。
「連合か……!」
え? あの制服は、ザフト! まさか、僕が連合の制服を着ているからって問答無用で敵と認識しているんじゃないよね?
「手を挙げろ! 抵抗するようなら、撃つ!」
まずい、完全にこっちを敵視している……。
「落ち着いてくれ! 確かに僕は連合に身を置いてるけど、今はザフトだ連合だと言ってる状況じゃ……」
「黙れ!」
ザフトの制服を着た彼が、機関銃の引き金を引いた……と思った瞬間、僕は何かに押されて地面に伏せていた。
それがスザクだとわかった次の瞬間には、彼はザフトの青年に向かって突っ込んでいっていた。
◇ ◇ ◇
改めて考えてみれば、自分でも軽率な行動だったと思う。
いろいろあって気が立ってたところに連合の兵士を見つけて、つい攻撃的になってしまった。
で、その結果がこれ。俺は連合の兵士と一緒にいた黒い服の男に殴り飛ばされ、その上説教を喰らっていた。
しかし何だよ、あの動き……。コーディネーターの俺が、全然対応できなかった。
まさかこの人もコーディネーターか? いや、むしろもっと恐ろしい化け物の気がする。
「聞いてるのかい、リュウタロスくん」
「はい」
「君の軍と彼の軍が敵対関係にあるのはわかった。けど、ここは君たちがいた戦場じゃないんだ。
僕たちの共通の敵は、この殺し合いを開催した存在だろう。
元の世界のしがらみにとらわれているようじゃ、殺し合いを破壊できる可能性も下がってしまう!」
ああもう、さっきから同じような話をずっと……。正直言って、この人うざいよ……。
たしか、スザクって名前だっけ? むしろウザクだろ、ウザク。
俺はリュウタロスなんて名前にされたんだから、心の中でこう呼ぶぐらいなら罰は当たらないだろう。
「そんなわけで、一緒に力を合わせて頑張ろうじゃないか、リュウタロスくん!」
スザクが、ギュッと俺の手を握ってくる。ああ、暑苦しい。さすがウザク。
まあいいや。この人の強さは本物だ。一緒にいてくれるのなら心強い。ウザクだけど。
問題は、もう一人の方だ。
「あの……」
俺の視線に気づいたのか、連合兵Aが俺に話しかけてくる。
「俺も殺し合いに乗るのはいやだから、あんた達には協力するよ。
けど……敵軍の人間に心を許すほど俺は甘くないからな」
俺の言葉に、連合兵Aは悲しげな表情を見せた。何なんだよ、まったく。
言いたいことがあるなら言えばいいじゃないか。ウザクとは別の意味でイライラする奴だな!
◇ ◇ ◇
こうして、二人組は新たな同行者を加え三人組となった。
だが、リュウタロスは知らない。
自分が仇だと思いこんで殺した青年が、実際には自分と無関係だったこと。
今目の前にいる青年こそが、おのれの憎むフリーダムガンダムのパイロットであること。
果たして彼らの邂逅は、吉と出るか凶と出るか。それは、もう少し物語を進めてみなければわからない。
【1日目 朝/E-4 クレーター付近】
【キラ・ヤマト@機動戦士ガンダムSEED】
【服装】地球連合の制服
【状態】健康
【持ち物】基本支給品一式、本人確認済み支給品1〜3
【思考】
1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。
2:北へ向かって情報収集と仲間探し。
3:正午にC-6の豪邸に集まる。
【備考】
※参戦時期の詳細は後続の書き手にお任せします。
※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。
【枢木スザク@コードギアス】
【服装】ゼロの衣裳
【状態】ナナリーの死による精神的ダメージ、「生きろ」ギアス継続中
【装備】ククリ刀@バッカーノ
【持ち物】基本支給品一式、ゼロの仮面@コードギアス、ランダム支給品0〜1(本人確認済み)
【思考】
1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。
2:北へ向かって情報収集と仲間探し。
3:正午にC-6の豪邸に集まる。
4:なぜユフィの名前が?
【備考】
※R2本編最終話、ゼロレクイエム実行後からの参戦(現状ゼロとして振舞う事を止めています)
※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。
【リュウタロス(シン・アスカ)@機動戦士ガンダムSEED DESTINY】
【服装】ザフトの制服
【状態】顔面にダメージ、若干興奮、改名された上に名前が格好悪いので自暴自棄&ヤケクソ
【装備】イングラムM10(22/32)+予備弾(9mmパラベラム弾32発)×5@現実
【持ち物】基本支給品一式×2、ドラゴンレーダー@ドラゴンボール、首輪(刹那)、不明支給品1〜3(1:リュウタロス曰く”わけわかんない何か”/0〜2:元は6/@クロススレのもの)
【思考】
1:自分の弁護をしてくれそうな仲間を探す。
2:とりあえずスザクたちに同行。しかし、あまり信用できない。
3:怪しい洞窟を調べたい。
4:いろいろあったけど対主催!
【備考】
※PHASE_23「戦火の蔭」後〜PHASE_24「すれ違う視線」の冒頭あたり(ハイネ死亡直後)から来たようです。
※リュウタロス(シン)がドラゴンレーダーを持っているからって、会場内にドラゴンボールがあるとは限りません。
以上で投下終了です
投下乙です。
リュウタロスw今度はウザク連呼かwwwしかも連合兵Aって、適当すぎるwww
ああ、これ真実知った時の反応がヤバい
うん、これでもスザクは生身の人間なんだよなあ……信じがたいがw
乙!
まさかの共闘成立。
呉越同舟の行く末や如何に
乙!
忍者とかの超人一味に加わってても違和感ないもんなスザクw
修正報告です
よく考えたら怪しい洞窟って、シンのスタート地点じゃないか!
ということで、wiki収録時にそのあたりに関する描写を追加しておきました
>>659 修正お疲れ様。
いや、てっきりリュウタロスがド忘れしているだけだと思っていましたよw
>>621-623 そんなあなた方に朗報です。
『仮面ライダー 1971-1973』、エンターブレインより2/16刊行予定。
既刊の1971,1972に加えて完結編の第三部を書き下ろした完全版だそうで。
>>661 ( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) …?!
(つд⊂)ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
( д )
(; Д ) !!
マジだよエンターブレイン。
しかも書き下ろしとは・・・・・・いい時代になったものだ
仮面ライダー情報のお礼と言ってはなんですが、
第1放送後まだ書かれてないキャラ達のまとめを。間違ってたらすみません。
・L字ブロック[早朝/A-8]
・秋山深一[早朝/A-9 教会の外]
・ヤムチャ、マイメロディ[早朝/C-3]
・柊かがみ(変態仮面)(外見は6/)、竜、ロアルド・アムンゼン(その3)[早朝/C-5 平原]
・ジェレミア・ゴットバルト[黎明/C-6 豪邸]
・神山満月、マシロ、カイジ(元宇海零)[早朝/D-5]
・ゼロ、アキ、ネギ・スプリングフィールド[黎明/D-5]
・ルガール・バーンシュタイン[黎明/D-7]
・ジェシー・コクラン、フグ田サザエ[早朝/E-3 下着店近く]
・MAX[早朝/E-6]
・音無可憐、アルフレッド、ビブリ[早朝/E-8]
・黄桜可憐、ミンウ[黎明/F-4 川の畔]
・スペードの2、雪広あやか[早朝/G-2 ギャルゲ高校教室前]
・曲がると転ぶ男、帝[早朝/G-3]
・リゼルグ[早朝/H-1 浜辺]
・クレア・スタンフィールド[黎明/H-3]
・室賀豹馬[黎明/H-5]
・かぐや姫、ファシル(本名 鈴木次郎)、ハートのクイーン[早朝/H-8 湖のほとり]
・丹波文七、テリー・ボガード[早朝/I-7 ハローワーク前]
・剣菱悠理、片桐唯[早朝/I-8 雑貨屋]
・プリンセス・ハオ(元ハオ)[早朝/I-8 雑貨屋前]
・古手梨花、ズシオ[早朝/J-5 ハッテン場]
まとめ乙です
ここもゆっくりになったなあ
ああ、今までの早さが異常だっただけか
まとめ乙です。
確かに勢いはゆるやかになったなー。
まあ、じっくり書きたいキャラばかりになって来たのかもと考えれば……それでも多いけどさw
666 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/11(日) 23:57:34 ID:sqcfltpB
666なら勢いが戻る
今は手が付けれないが、近い内に必ずや……
俺が本気になれば
>>663の参加者全員虐殺できるぞw
やらないがなw
予告
木曜日に投下する・・・・といいなぁ
まあ努力する
おお、期待ー。
自分は週末辺りまでかかりそうだ……
おお、期待w
自分は……そのうち、あははorz
楽しみ楽しみ
結構人がいるのかな
トリ付きの書き込みは今年初めてなので、まずは、新年あけましておめでとうございます。
ヤムチャとマイメロディで投下します。
あ。ちなみに、
>>669は自分じゃないです。
ksks支援
ヤムチャは砂浜でひとり、体育座りで物思いに耽っていた。
この島に来てから7時間足らずのうちに、いろいろなことがあった。
妖術使いのロボットに襲撃された。
ウサギのぬいぐるみに躓いた。
耳からビームを出すイヨとかいう名前のウサギに追いかけられた。
おまけにそのイヨは首が取れても生きていた。
かと思ったらこの殺し合いに関して説明した男がぞろぞろ出てきた。
その男たちが『キングハート』と呼んだ人物が、首が取れても生きていたイヨを一瞬で倒した。
そして、この手で、死んでいないだけのイヨに止めを刺した―――
本当にいろいろあった。
だが、紆余曲折を経ても、ヤムチャの考えは最初から変わっていない。
この島にいる者をすべて殺して優勝し、その後でドラゴンボールを集めて皆を復活させ、
遺族から礼金をせしめる。
それがヤムチャの決めた道。
目的を達成するためにはやらねばならないことがたくさんあると、ヤムチャはこれからのことを考える。
まず、今後の行動方針としては仲間を集めること。
今いるのは都市のそばの砂浜なので、明るくなった今なら人と接触すること自体は難しくないはずだ。
ただ、相手を見極める必要がある。
後々のことを考えると、自分の思い通りに動いてくれて、自分より弱いヤツでないと困る。
協力してくれるなら誰でもいいというわけにはいかない。
仲間を集めたら、次は邪魔者の排除だ。
さっき聞いた放送によると、すでに73人が死んでいるというのだから
“腕の立つ邪魔者”がかなりの数で存在していると予測される。
しかもその中には、あの孫悟空を殺したヤツか、孫悟空を殺したヤツを殺したヤツか、
孫悟空を殺したヤツを殺したヤツを殺したヤツか……
なんにしろ、孫悟空より強いヤツが最低でも1人はいるのだ。
考えれば考えるほど、優勝への道のりは遠い。だが、だからと言って諦めるわけにはいかない。
何故なら、絶対に死にたくないから。
ヤムチャは改めて優勝を決意する。
それから……
ヤムチャは、今の自分が何よりも先に解決せねばならないと思ってる問題に関して考えを巡らせる。
視線は自然と自分が手に持つウサギのぬいぐるみ――マイメロディ――へと向かった。
イヨッペビームとやらで焦げてボロボロになったぬいぐるみ。
さっき気づいたが、首には自分が嵌められているのと同じ首輪をしている。
そんなウサギのぬいぐるみを見ながら、ヤムチャは思う。
―――このぬいぐるみは生きているのか?
そもそもぬいぐるみ相手に生きているとか死んでいるとか考えること自体がアホらしい気はする。
しかし、このぬいぐるみが付けている首輪はバトルロワイアルの参加者である証。
少なくともこれが生き物であることは間違いないのだ。
問題は、今の時点で生きているのかどうか。
名前がわかればさっきの放送から生死を判断できたのだが、ヤムチャはこのぬいぐるみの名前を知らない。
人間なら脈や呼吸を確認すれば済む話なのだが、対象がぬいぐるみなのでそういうわけにもいかない。
だいたい、ぬいぐるみってどうやったら死ぬんだ?
ヤムチャの思考は迷走する。
ぬいぐるみの殺し方なんてヤムチャは知らない。
しかも、今手にしているぬいぐるみは、首が取れても生きていたイヨと同じ“ウサギ”なのだ。
首をちょん切って中綿を出してバラバラにちぎって燃やしても、死ぬという保証はない。
なんせ、“ウサギ”だから。
ヤムチャは考える。
考える。
考える。
考える。
考える。
だが、答えは出ない。
そしてヤムチャは悟る。
ウサギのぬいぐるみの生死の確認の仕方や殺し方なんて考えてわかることじゃない、と。
ヤムチャはそばに置いていたデイパックから望遠鏡を取り出して立ち上がった。
生きているか死んでいるかもよくわからないウサギのぬいぐるみをこれ以上持ち歩くのは気持ち悪い。
かと言って、あんまり変なことをして逆襲されるのも怖い。
だから……
―――捨てる!!
ヤムチャは助走をつけてウサギのぬいぐるみを海に向かって全力で、投げた。
そのぬいぐるみの行方を望遠鏡で追いかける。
海に沈んだのを確認したら、ここから走り去ろうとヤムチャは決めていた。
ウサギのぬいぐるみは弧を描いて沖へと飛んでいく。
もう少しで海面につく。ヤムチャがそう思った瞬間―――
ウサギのぬいぐるみの首輪が、
爆発、
した。
ヤムチャは、望遠鏡を覗き込んだその姿勢のまま、動かなかった。
動けなかった。
体も。思考も。
あまりにも予想外の出来事に、完全に停止した。
しばらくして……
ヤムチャはゆっくりと動き出す。
足元の自分のデイパックを拾い上げ、望遠鏡と、ウサギのぬいぐるみが持っていたデイパックを入れる。
そして1歩を踏み出す。優勝へ向けての1歩を。
―――なんで首輪、爆発したんだ!!!???
そんな疑問を抱いたまま、ヤムチャはとりあえず砂浜を後にしたのだった……
【マイメロディ@おねがいマイメロディシリーズ 死亡確認】
【C-1 砂浜/1日目朝】
【ヤムチャ@ドラゴンボールシリーズ】
【服装】盗賊の服
【状態】健康、精神的にかなり動揺
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式×3、不明支給品1〜7、望遠鏡、紅茶セット、首輪(イヨ@アニマル横町の物)
【思考】
1:優勝した後、ドラゴンボールで皆を復活させる
2:なんであのぬいぐるみの首輪は爆発したんだ!?
3:殺し合いに乗っていないふりをして仲間を集める
4:ゼロという人物を探す(アンドロイドという単語は失念してます)
【備考】
ピラフ編でピラフ城へ行く直前から参戦
以上で投下終了です。支援ありがとうございました。
問題点などあれば、指摘のほどお願いします。
投下乙!
マイメロがぁ!?
エリア外の禁止エリアに引っかかっちゃったわけねー
ヤムチャ気づけー、首輪は禁止エリアで爆発するんだぞー
投下乙です。
マ、マイメロォォォオオオwww
なんて予想外な最期w
確かにぬぐるみの死なんて真剣に考えたら意味不明だろうなあ
って、ヤムチャw気味悪い気持ちも分かるが捨てるなよwww
乙!
何かシュールな光景だwwww
685 :
某月報用メモ:2009/01/15(木) 18:48:20 ID:iRvJ4kbJ
11/16-1/15までの投下数17話/生存者75/152(前期比:-4)/生存率49.3(前期比:-2.7)
多分これで合っていると思う
間違っていたらすいません
投下&まとめ乙!
投下とまとめ乙です!
しかし、マイメロ災難だなーw
投下乙!
あと
>>669だが、スマン無理っぽい。
つうか忙しくてクタクタ
だが日曜までには・・・・日曜までには・・・・
梨花とズシオで投下します
『――それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ』
「なにが『楽しみにしていてくれ』よ! ふざけるのもいい加減にしてよ!」
でも今の放送が本当ならば圭一、レナ、沙都子の3人は無事に生き延びているらしい。
当然と言えば当然だ。
あの3人がそう簡単に死ぬはずがない。
なぜなら私達は100年もの道のりの末に運命を打ち破ったのだから。
だからそんな頼もしい仲間である3人が簡単に死ぬなんて思えない。
たぶん3人ともこの殺し合いを打ち破るべく行動しているはず。
私も愚図愚図していられない。
運命に抗う事の大切さを身に染みて知った私――古手梨花がまず行動しなくてどうする!
待っていなさい、社長! 最後に笑うのは私達雛見沢分校部活メンバーよ!
……みー? 誰かもう一人いたような気がするのです?
……………ああ、思い出した。魅音がなぜかいないんだわ。なぜかしら? まあここに来ていない=無事だからいいけど。
「死者は152人中73人――って、半分ぐらい死んでいるじゃない! まさか、こんなに殺し合いが進んでいたなんて……」
こうなってくるとズシオと会えたのは幸運だったようね。
まさか2分の1の確率で死ぬ場所だったなんて。
とにかくこれからは一層気を引き締めて行動しないといけないわね。
……もうあんな事故みたいな悲劇は御免よ!!
うぅ、思い出しただけでも寒気とやるせなさが……あぁ、私のファーストキスが……
こ、これもズシオのせい――って言うよりもズシオと会ってから碌な事がないような……
やっぱりズシオと会ったのって不幸だったのかしら。
そういえばさっきから静かね、どうしたのかしら――
「ぅ……ぅう……あぇ……」
「ズ、ズシオどうしたの!? 何で泣いているの?」
はっ! そうよ、ズシオにだって仲間がいるはず。おそらくさっき放送で呼ばれて――
それなのに私ったらズシオの事なんて少しも考えずに、自分一人で圭一達の無事を知ったからと言って喜んで……
私に配慮が足りなかったようね。今度から気を付け――
「……ひ、ひは、ふぁんは(し、舌、噛んだ)」
「紛らわしいのよ!!!」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
とりあえずトマホークで一発叩いておいた。
はぁ〜心配して損した。
しかも噛んだ理由を聞いてみれば死んだ人の名前を読み上げていたためだとか。
因みにルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールのところで噛んだらしい。
それにしてもホント無駄に長い名前ね、そりゃあ舌を噛んでしまうのも納得――!?
(え? ちょっと待って、確かあの時――)
そうだ、思い返せば社長も放送の時にルイズの名前を読み上げる時に舌を噛んでいた。
でもすぐに読み上げ直していたが、よくよく考えればおかしな事だ。
普通舌を噛んだら今私の目の前でのたうち回っているズシオみたいにしばらくはまともに喋れないはずだ。
それにもかかわらず社長は噛んだ後もすぐに普通に喋れていた、つまりは――
(社長側、つまりこの殺し合いを仕向けている主催者は複数いるって事ね)
思いもよらぬところで主催者側の事情を察する事ができたわね。
よくよく考えてみればこんな大がかりな事を一人でするなんて無理よ。
そうなると協力者がいてもおかしくないか。
――ッ! もしかしてズシオはこの事を密かに私に教えようとしてワザと自分の舌を噛んだ……訳ないか。
あれは正真正銘の馬鹿ね。
「みー♪役に立ったからなでなでしてあげるのです。にぱー」
「お、では口づけを――」
「少し、頭冷やそうか!!!」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
ふざけたこと言ったから二度目のトマホークアタック。
ああ、ズシオみたいな人だったらすぐに喋れるのね……そんな事はないと信じましょう。
それより気を取り直してデイパックの中身でも調べたほうが良さそうね。
正直今まで調べていなかったなんて迂闊だったわ。
とりあえずこの茶碗とマヨネーズと箸は元々支給されていたズシオに返しておきましょうか。
まったく! 支給品が茶碗とマヨネーズと箸だなんて社長はズシオに何をさせたかったのかしら。
まあいいわ。それよりも、えっと、まずは……
「『魔法少女リリカルなのはA’s DVD-BOX』……なにこれ? ズシオ、DVDって何か知っている――あ、聞いた私が馬鹿だったわ」
「え、余はまだ何も「どうせ知らないんでしょう」はい、そうです」
やっぱり聞くだけ無駄だったわね。
なんとなくそんな気がしていたから言ってみたけどビンゴだったとは。
まあ、これは置いておきましょうか。
それで次は――へ? これって……
「人形?」
そう、私のもう一つの支給品はかわいらしい人形だった。
金髪碧眼で顔立ちも中々精巧にできている完成度。
着ている物は赤いドレス調の服装、それに俗にかぼちゃパンツとも言われるドロワーズ。
身体の細部も見た感じかなりよく作られているようで、一見するとまるで小人――
「――って、いつまで握っているのよ! さっさと離せー」
……え、えっと、前言撤回。
なぜかこの人形、喋る、動く、飛ぶ、その場で一回転して身体を見渡すetcetc
思わず手を放してしまったが……なに? 最近の人形はこうもリアルに作られているの?
「ふう、やっと出られた。ちょっと、もっと早くデイパックの中身は確認してよね。ああ、肩凝った」
「……もしかして妖精さんなのですか。ボク初めてみたのですよ」
「おお、余も妖精とやら見るのは初めてだな」
「まあ合ってはいるわ、私の名前はエミット。エーテルランドの妖精よ」
それから自称妖精のエミットの話を要約すると次のようになった。
エミットはエーテルランドに住んでいて、このたび人間界で悪さを働く魔法使い(違反者と言うらしい)対策として派遣されたらしい。
そして人間界で楠沙枝と西島翔子と出会って二人に魔法の才能があったので魔法少女になってもらって、日夜世界の平和のために手伝ってもらっている最中に連れて来られたと。
まあ経緯などをごっそり省略するとこんな感じになった。
うん、なんというか私以上に苦労したみたいね。
……特に違反者の罠に嵌った時のゴニョゴニョとか――同じ女として同情するわ。
途中でズシオを気絶させておいて良かったわ、本当に。
今は復活してエミットに使い方を教えてもらったDVDを見ている。
でもあのアニメはなんだろう。
妙に私に似た声で「悪魔で……いいよ。悪魔らしいやり方で話を聞いてもらうから」とか聞こえるのは気のせいよね。
いや、ファンタジーな魔法少女じゃなかったの?
これじゃあ熱血バトルもの……あ、『熱血バトル魔法アクションアニメ!』って書いてある……
「――というわけで、あなたにも魔法少女やってもらうわよ!」
えっと……はい?
◆
「みー? 何の事かさっぱりなのですよ?」
「ああ、反対意見は受け付けないわよ。こっちも時間ないんだから」
「いや、本当に何の事だか分から――」
「だ か ら ! 梨花を私の力で魔法少女にしてあげるって言っているでしょ! 魔法が使えれば仲間を探す手助けにもなるのよ」
「でも、まだ心の準備というものが……」
いきなりの事態に梨花は戸惑うしかなかった。
エミットの事情はだいたい分かったとはいえ、さすがにこの申し出はいきなりすぎた。
梨花にとって魔法が使えるようになるというのは大きな魅力だが、如何せん得体の知れないものに触れるのは少しばかり躊躇してしまう。
だがしばらく考えた結果、ものは試しという事でエミットの申し出を受ける事にしたのだった。
「まあ、一度騙されたと思って。まずは目を瞑って舌を出してちょうだい」
「……こうふへすひゃ――!? ちょ、ちょっと! 今、何したのよ!?」
梨花は言われた通り自身の舌を少し出して目を閉じてじっとしてみたが、次の瞬間その舌に何か触れた。
それはザラッとして尚且つ湿り気のある物体。
間違いなく誰かの舌――というより状況的にそれはエミットの舌しか考えられなかった。
舌と舌が触れ合う所謂ディープキスというのは語弊があるが、それぐらいの衝撃を梨花は受けていた。
奇しくも数時間前にはファーストキスを奪われていた事も混乱に拍車をかける要因となった。
(わ、わたし、また唇を……って、これってディープキス? いやいや、ありえないから! 事故よ、これは不幸な事故のようなものよ! ちょっと! なにカメラ……はまわっていないか。いや、落ち着――いてられるか! もう嫌あああああ!!!!!
遠くの方で「繰り返される悲しみも悪い夢もきっと終わらせられる」という梨花そっくりの声がBGM代わりに聞こえたのは気のせいだろうか。
「仕方ないでしょ。粘膜同士を触れ合わせないと術はかけられないんだから。
……うん、沙枝には劣るけど翔子とはいい勝負ね。なかなか良い思念しているじゃない」
「……ぅう、ファーストキスに続いてセカンドキスまで……かわいそかわいそなのです……」
「ああ、その点は安心して。術をかけ終わってからちょっと魔法かけておいたから。唇は奪われる前の状態に戻っているわよ」
「……魔法って便利なのね」
「ええ、その気になれば下の方の初めてでも元通りにできるわ」
なんとも生々しい言葉だと梨花はついしみじみ思ってしまった。
違反者との戦いの話を聞いた後だから尚更そう思えてしまう。
だがこれで梨花も魔法少女になったのだが、今一つ実感が湧かない。
それを察したのかエミットは次のステップを指示してきた。
「えっと頭に言葉が思い浮かんでいるでしょ。それを唱えれば変身できるわ(本当はちょっと違うんだけどややこしいからいいや)」
「……あのエミット、本当に言わないといけないのですか」
「そうよ。ああ、早くしてよ。こっちは時間がないって言っているでしょ。
名前はナースエンジェルりりかSOSでもリリカルなのはでもベルンカステルでも、3つ合わせてナースエンジェルウィッチりかりかステSOSでも、意表を突いてオヤシロイガーZでもいいから!」
「全部却下! 名前はシンプルに魔法少女梨花で結構よ!」
自棄になったのか声を荒くしていく梨花。
ついに意を決して変身のための呪文を唱える時。
「フレデリカ オヤシロ フォーム アップ!」
梨花の掛け声と共に身に付けていた緑のワンピースは光の粒子となって飛び散り、一瞬梨花の幼くも艶やかな【以下省略】
そして光が収まると梨花の姿は一変していた。
「魔法少女梨花参上なのです♪……って、これって――」
「へぇ巫女服ね。結構センスいいわね、和洋折衷?」
梨花の身に付けていた緑のワンピースは白い衣に緋色の袴というまさしく巫女服という衣装になっていた。
古手神社の巫女として着こなしているだけあってその姿は可愛い巫女さんという表現に相応しいものだ。
だが梨花としては何回か着た事あるから抵抗はない事はいいとして、どことなく拍子抜けだった。
もっとそれっぽい服になると思っていたというのが正直なところだった。
「じゃあ、次ね。梨花、なんか武器をイメージしてみて」
「武器?」
「そう、『魔法少女らしい』武器ね(沙枝や翔子に言ったら近代兵器になったけど、梨花なら……)」
いきなり魔法少女の使いそうな武器と言われても思い付くものでもない。
だが梨花はもう流れに身を任せる事にしてとりあえず使いやすい武器をイメージし始めた。
使いやすい武器、使いやすい武器、使いやすい武器、使いやすい武器……
「――っ、できたのですー」
「って、なんで鋤になるのよ!! 今度は古過ぎよ!!」
梨花が出してみたのは毎年綿流しで使われている鋤。
使い慣れている武器らしい武器と言ったらこれぐらいしか咄嗟に思いつかなかったのだ。
「でも不思議と本物と違って重くないのです」
「当然よ。思念を具現化させているものだし、それに変身している状態なら身体能力は大幅に強化されるから生身の一般人なんかイチコロよ」
そういわれてもいまいち実感の湧かない梨花。
今日から君も魔法少女だ、と言われて素直に喜べる状況ではないから当然か。
「なら証拠を見せるわ。梨花、その鋤を適当な方向に向けて」
「こう、ですか?」
「そう。次に力を込めて」
「はいなのです」
「よし、一発ドーンとぶっ放して」
「えっと、ディバインバスター!!」
――ドォオオオォォォオオオン!!!!!!
梨花は目の前の光景に唖然としていた。
エミットの言うままに鋤を構えてやってみれば「ディバインバスター」という掛け声と共に鋤の先端から光線が発射されたのだ。
しかもその威力は凄まじく家を半分吹っ飛ばす程だった。
反対側でずっとDVDを観ていたズシオも振り向いた姿のままで口をあんぐりとさせていた。
「ちょっと……、やりすぎたかな?」というテレビの向こうからの声が今の梨花の気持ちを雄弁に語っていた。
「……なに、これは――?」
「これじゃあ『魔法少女』じゃなくて『魔砲少女』ね。ところで『ディバインバスター!!』ってなに?」
「ズシオが見ていたDVDに出てくるアニメの主人公がそんなこと言っていたのよ。それにしても威力強過ぎでしょ!」
「まあ、そこはおいおい――って、もう時間が!?」
「さっきから時間を気にしているみたいだけど、何かあるの」
「大ありよ。私が外に出ていられるのは1時間に10分だけって決まっているの。しかも自分からは出て来る事ができないのよ」
「それ、無責任だと思わないの?」
「仕方ないでしょ。ああ、沙枝と翔子ならきっと手を貸してくれるわ。それとやろうと思えばデイパックの中にいても会話ぐらいならできるかも。じゃ、あとよろしく!」
そう言い終えるとエミットはデイパックの中に入って行った。
その様子を見届けた梨花はただポカーンとするしかなかった。
「梨花、その姿なかなか似合ってくぁwせdrftgyふじこlp」
「はぁ、こんなのでいいのかしら」
とりあえず3度目のトマホークブレイカー+魔法の鋤アタックをズシオに浴びせる梨花。
その後、ズシオがDVDデッキに突っ込んだせいでDVD-BOXが破壊された事に気付くのはもう少ししてからだった。
【1日目 朝/J-5 町にある民家】
【古手 梨花@ひぐらしのなく頃に】
【服装】巫女服(魔法装束)
【装備】トマホーク@余の名はズシオ!
【状態】健康、なんだか精神的に疲労(小)
【持ち物】基本支給品一式、エミット@魔法少女沙枝シリーズ
【思考】
1:部活メンバーや楠沙枝と合流する。
2:殺し合いという運命に抗う。
3:早くまともな人間に出会いたい。
4:エミットは……いいか(ああ、西島翔子が死んだって言いそびれちゃった……)。
【備考】
※エミットは制限で1時間に10分しか外へ出る事ができません。エミット自身が勝手に外へ出る事は出来ない(ただし声掛けは可能らしい)。
※主催者が複数いる事に気付きました。
※変身している時に出来る事は沙枝と大差ありません。
※魔法少女リリカルなのはA’s DVD-BOXはズシオが突っ込んだせいで家に備え付けてあったDVDデッキ諸共大破しました。
【ズシオ@余の名はズシオ!】
【服装】上半身裸、ズボン
【装備】なし
【状態】健康
【持ち物】基本支給品一式、茶碗とマヨネーズと箸
【思考】
1:梨花、痛い……ガクッ
【エミット@魔法少女沙枝シリーズ】
エーテルランドからやってきた妖精。身長20cm程度で金髪碧眼、まるでフランス人形のような容姿の美少女だが、言動は楽天的で大雑把。
エミット自身は記憶操作や不可視などの補助的な魔法しか使えない(攻撃魔法も一応出来るが全く威力はない)。
女王から授かった魔法探知の能力を有しており、違反者(人間界で悪事を働く魔法使い)の居場所を察知できる。
このロワでは制限としてデイパックの外へは1時間につき10分しか出られない(なおデイパックの中で話す事は可能らしい)。
エミット自身からは出る事はできず、外にいる誰かに出してもらう必要がある。
しえん
投下終了です。
何か問題ありましたら指摘お願いします。
乙!
魔法少女リカ爆誕!
つか
>ナースエンジェルりりかSOS
ナツスギルwwwww
あと忘れられてる魅音アワレwwwww
(・3・)<アルェ〜
698 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/15(木) 23:51:40 ID:EzlVSuzb
(*´Д`)ハァハァ
699 :
某月報用メモ:2009/01/15(木) 23:59:57 ID:iRvJ4kbJ
11/16-1/15までの投下数18話/生存者75/152(前期比:-4)/生存率49.3(前期比:-2.7)
一個増えたからこうなるのかな
投下&まとめ乙です。
ちょw 魔法少女が増えたwww
なんて言うか……梨花ちゃん。早くまともな人に会えるといいね……
ちょwww魔法少女梨花ちゃんwww
これはGJすぎる!
投下乙
梨花ちゃん魔法少女www
あとズシオ殴られ損www
あと一つお願いが…
できればエミットのもう少し詳しい説明がほしいです
出典元が出典元なので調べるのが…
思うところがあったので状態表を以下に差し替えます
【古手 梨花@ひぐらしのなく頃に】
【服装】巫女服(魔法装束)
【装備】トマホーク@余の名はズシオ!
【状態】健康、なんだか精神的に疲労(小)
【持ち物】基本支給品一式、エミット@魔法少女沙枝シリーズ
【思考】
1:部活メンバーや楠沙枝と合流する。
2:殺し合いという運命に抗う。
3:早くまともな人間に出会いたい。
4:エミットは……いいか(ああ、西島翔子が死んだって言いそびれちゃった……)。
【備考】
※エミットは制限で1時間に10分しか外へ出る事ができません。エミット自身が勝手に外へ出る事は出来ない(ただし声掛けはデイパックの口が開いていれば可能らしい)。
※主催者が複数いる事に気付きました。
※変身している時に出来る事は沙枝と大差ありません。
※魔法少女リリカルなのはA’s DVD-BOXはズシオが突っ込んだせいで家に備え付けてあったDVDデッキ諸共大破しました。
【ズシオ@余の名はズシオ!】
【服装】上半身裸、ズボン
【装備】なし
【状態】健康
【持ち物】基本支給品一式、茶碗とマヨネーズと箸
【思考】
1:梨花、痛い……ガクッ
【エミット@魔法少女沙枝シリーズ】
異世界にある魔法の国「エーテルランド」(魔法使いが住む世界)からやってきた妖精。身長20cm程度で金髪碧眼、まるでフランス人形のような容姿の美少女だが、言動は楽天的で大雑把。
エミット自身は記憶操作や不可視などの補助的な魔法しか使えない(攻撃魔法も一応出来るがそれほど威力はない)。
女王から授かった魔法探知の能力を有しており、違反者(人間界で悪事を働く魔法使い)の居場所を察知できる。
このロワでは制限としてデイパックの外へは1時間につき10分しか出られない(なおデイパックの中で話す事は可能らしい、ただしデイパックの口を開けておかないと無理)。
エミット自身からは出る事はできず、外にいる誰かに出してもらう必要がある。
以下原作の説明みたいなものです(間違っているかもしれませんが、大体こんな感じです)
原作(魔法少女沙枝)について
・エミットが人間界に来た目的は異世界エーテルランドから禁忌を犯して人間界へ来る異世界からの侵入者、通称「違反者」を退治するため(これはエーテルランドの女王から承った使命)。
違反者の目的はより強力な魔力を得るために人間の「思念」のエネルギーを貪る事で、違反者に思念を吸われた者は精神が衰弱し無気力になってしまう。
・おおまかな本編の流れ:エミットは思念の強い楠沙枝に助力を依頼(実は違反者は思念の強い者に惹かれるので沙枝の周りではこの時点で思念を吸われた犠牲者が多数いた。翔子の父親もその一人)
↓
違反者を倒せば思念は犠牲者の元に戻り回復すると聞いた沙枝は自分に皆を助ける力があると言われて迷う。
だが最初はあまりに突拍子もない話を拒否していた沙枝だったが、心優しい彼女にとってこの事実を見過ごすことは出来ず、ついに承諾。魔法少女として違反者と戦う事になる。
そして違反者との戦う日々に突入するが、時には罠に嵌る事もあり、その時には【禁則事項】な目に遭わされる。
↓
(この辺りから2の内容)さらに戦う内に親友の翔子も魔法の素質(つまり思念が並みの人より強い)があったので事情を知られた事を機に翔子も魔法少女として協力する事になる。
・この世界の魔法とは思念という精神エネルギーが源となっている。沙枝達が使える魔法は一括りにすると思念を頭でイメージしたものに具現化するというもの(沙枝や翔子は武器をイメージしろと言われて銃火器をイメージしたのでそれがメインの武器になった)。
ただしそれなりに構造をしていないと成功しない(沙枝はグレネードランチャーを知っていたが、弾頭の焼夷弾を知らなかったために失敗した事がある)。
【修正の連絡】
『ヘタレちゃダメだと言われても』の最後に下記の文を追加します。
※マイメロディの首輪が爆発した理由の真相に関しては、他の書き手さんにお任せします。
wikiの方は修正しておきます。
よろしくお願いします。
修正乙ですー。
あと、Wiki見たら投票結果が追加されててありがたかったー。
いつもWiki編してくれる人達にも今の内に感謝の言葉を述べたい。ありがとです。
おお、投票結果が収録されている!乙です
(しまったwww先越されたか。
何票入ったかとか五十音順に並べ直すとか少しずつまとめるのに時間をかけ過ぎていたからな。
まあいいか、地道に作っていこう)
や、やば……
>>670で週末までにはって言ってから、さらに1週間経とうとしてるなんて。
というか、なんか長めになっちゃって本当にKYになりそうだ。もし書きあがったら、一回仮投下してみようかな。
すっげぇ、そこまでの大作なのか
えっと、とりあえず仮投下してみました。
長い上に内容もひねくれてて、読み辛いかもしれません。
なにか致命的や些細な指摘等あったら挙げて頂けると助かります。てかありそうで恐い。
なにもなければ、もうちょい推敲して今日夜にでも投下したいですー。
仮投下乙です。
見たところ大丈夫そうですから本投下しても問題はないかと。
【】の意味……終盤になってようやく分かった……
>>711 どうもです。
よし、じゃあ今からゆっくり投下していきますー。
キャラはサザエ、ジェシー、かがみ(外見は6/)、アムンゼン3、竜、マシロ、カイジ(零)、神山満月の8人です。
支援
くるくる、くるくると。
ジェット機なみのスピードで旋回しながら、竜は会場を見渡していた。
空には竜以外、誰も存在していない。
実際にはもう一人宙に浮いている参加者がいるが、竜には幽霊は見えなかった。
一人。
いや、一頭きりの世界。
ここにいるとなんだか地上の殺伐とした雰囲気から逃れられるような気がして、
竜は心なしかテンションが上がるのだった。
「ぼうや〜♪よいこは……おや?
あれは誰アルか?」
そんな竜が、ふと下を見た時だった。
数百メートル先に、ぽつぽつと人影が見えたのだ。
同じ方向を向いてばかりはいられないので、回りながら目を凝らしてみると、
見えたのは楽器のようなものを持った長身の男と、奇抜な髪型の女の二人。
そしてそのそばに、別の男が倒れている光景だ。
さらに少しばかり眺めていると、
女が男から楽器を奪い、倒れている男の元に駆け寄っていくのが見えた。
【音でも聞かせて、起こそうというのか】。いまいち理解できない光景。
「――何か、胸騒ぎがしよるアル。下の二人に報告するべきアルか?」
くるくる周りながら首をかしげて。
そう言えば、下の二人に聞きたいことがあったのを竜は思い出す。
確か……皆でみゆきさんを探しに行くと言っていたはずなのに。
6/さんと別れたあと、かがみさんは自分を再び上空へと送った。
時間まで見張っておきなさい、と言って。
なぜだろう?
探すなら、早く探したほうが良いに決まっている。
そりゃあ生きているかどうかは怪しいけれど、
竜からしたら探してくれなくてもいいのだけれど、
だからといって後回しに出来るようなことでもないはずなのに――
『ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。
……テス、テス……七並べ、七並べ……』
高度をゆっくりと落とし始めた竜の角に、
どこかから声が聞こえた。
一頭きりの世界にも容赦なく侵入してくる無機質なノイズ。
声の主は、数時間前に一度不快感を味わったものと同じもの。
そして、その内容は。
「なるほど」
読みあげられていく参加者達の名前を出来うる限り記憶しながら、
竜は自分達が同じ場所にとどまっていた意味を理解した。
sinen
つまりみゆきさんの生死を確認するには、こちらの方が確実で早いと判断したのだろう。
かがみさんはこの事態に慣れているような節があったし、知っていてもおかしくはない。
不快感をもたらす社長の声を、どうにか遮断できないか考えつつ。
竜はジェット機なみのスピードで回旋したまま、高度を落としていく。
くるくる、くるくると。
放送を、聞きながら。
――【1れんさ】――
ジェシー・コクランとフグ田サザエは、
クレーターから少し離れた平原を静かに歩いていた。
心なしか顔色の悪いジェシーを心配しながらも、サザエが小石の多い地面を踏み締め進み。
そしてその後ろを、ギターを杖にジェシーがとぼとぼ歩く構図だ。
共通の“敵”――◆6/wを求め、またその危険を皆に知らしめるため協力する二人の歩みは
(サザエが、うっかり自覚なしにジェシーに呪いをかけてしまったことによって)遅々としたものだったが、
それでも二人の目には、このゲームを壊し脱出するという信念が確かに宿っていた。
なのに。
『それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ――』
プツ、という放送の終わりを告げる音。
それが、ジェシーには遠くに聞こえる。
出来る限り殺し合いに支障を及ぼさないためだろうか、
なるたけ早口で伝えられていたように思う放送とやらも、
そこで呼ばれた73人もの名前も、ジェシーの耳には入っていない。
彼の耳に入るのはただ、
フグ田サザエが彼のギターを死体に振り降ろす際に発せられる、
ぐちゃり、という妙に生々しい音だけだ。
「……何、してるんだ」
「呼ばれた名前はメモしておいたかしら、ジェシーさん。終わったならこっちを手伝ってくれない?
女手ひとつじゃ、やっぱり力が足りない……わっ!」
どすっ、ぐちゃ。
言い終わると同時に、再びサザエはギターを叩き付ける。
いや、ふたたびどころではない。三度、四度。
放送の流れる直前にこの死体を見付けてから、何度それが死体の頭骸に落とされたのか、
既にジェシーにも分からない。
それ程に、サザエの行動は迅速だった。
「えいっ。……うーん、さすがに疲れるわねぇ」
腹に何かを刺され、血を大量に辺りに散らしながら死体が浮かべていた苦悶の表情は、もう見えない。
当たり前だ。顔はとうの昔に潰れている。
恐らく、死体の知り合いが見ても誰だか分からないだろう。
「トモという人間」は、もはやこの場から消えつつあった。
「刃物があれば少しは楽なんだけど、私達は持ってないし……」
「何でそんなことをしているのか、って聞いてるんだ、サザエ」
冷静さを取り戻し始めたジェシーが、苦い顔でもう一度問い掛ける。
もしかしたらこの行為にも、何らかの意味があるのではないかと推測して。
会話をする限りでは、サザエは同じ常識人だと思えた。
家族のために脱出しようという意思も、そのためなら人を殺すのもいとわない覚悟も、ジェシーと似通っているようだった。
だから、諦めきれない。
ただの誤解であればいい。
しかし。しかしだ。
この死体は善良な人間だったかもしれないのだ。
それをこんな風に扱うなんて、どんな理由があるというのか?
サザエはジェシーの方を見ずに答えた。
「首輪が、」
ぐちゃり。間を置いて続ける。
「外せないと、脱出は出来ないわ。爆発させられちゃうもの。
ほら、仕組みが分かれば誰かが外してくれるかもしれないでしょう? 一つ欲しいと思ってたの」
もう一度、ぐちゃり。
ジェシーはサザエの答えを、自らの常識に当てはめて値踏みした。
脱出のために死体の頭を叩き潰し、首輪を取り外す行為は「善」か「悪」か。
フグ田サザエは「善人」か「悪人」か?
――長くは考えていられない。
ジェシーの体力は呪いによって奪われ、目の前の光景に精神もいかれてしまう寸前だ。
考え続けた末に自分が狂っていては本末転倒である。
頭を回せ。まず、本能に従えば……悪だ。
こんなことやっていいはずがない。
だが理性に従えば……善だろう。
首輪が手に入らないといけないって考えは確実に合っている。
決着がつかない。つく訳がない。
こんなやり方、自分の主観が入った思考では結局、白黒つけられない。
質問をしよう。
ジェシーはそう決めた。
その質問でサザエが狂気に犯されてしまっているのか、善なのか悪なのか判断することが出来るような、そんな質問を。
「ああ……分かった、手伝おう。ギターを返してくれ」
「ええ、じゃああたしは石でも探すことにするわ」
血まみれになったギターは、あっさりとジェシーの手に帰ってきた。
サザエは一分一秒が惜しいとばかりに、近くに大きな石が落ちてないか探し始めた。
地面には小石が多い。ここに来る途中にあったクレーターの影響だろう。
確かに、探せば大きな石くらい見付かりそうだ。
「ああ、その前に。一つ質問をさせてくれ」
「なぁに?」
その場を離れようとするサザエを呼び止め、ジェシーはギターを振り上げる。
トモの頭骸を割ることが出来、サザエの頭骸を割ることもできる。
そんな位置にジェシーはいた。
「なぁ」
そしてジェシーは、深刻な顔で質問した。
「もし俺が死んだら、あんたはまた同じように俺の首輪を取るのか?」
サザエは、弟に夕食のおかずを尋ねられた時と同じ調子で返答する。
「ええもちろん。死んだ人間は動かないもの。
このデイパックの中の支給品と、おんなじよ」
ジェシーはそれを聞いて落胆した。
そうか。【――こいつは始めから、狂人だったのか】。
「なら俺もあんたを、物として見よう。俺はあんたと一緒に居たくない。なぜなら、あんたは壊れているからだ」
「どういうことかしら?」
「そうだな、単刀直入に言えば――」
あんたの行動に俺は怒りを覚えたんだ。
例えそれがどんなに俺に利益をもたらすとしても、だ。
あんただけは許せない。
だから、
「死んでくれ」
フグ田サザエのいた世界と自分がいた世界が違うことに気付かずに。
フグ田サザエの常識と自分の常識にズレがあることにも、気付かずに。
ジェシー・コクランは、フグ田サザエの頭にギターを振り下ろした。
――【2れんさ】――
【【フグ田サザエ@テラカオスバトルロワイアル 死亡】】
――【3れんさ】――
身も縮まる思い、というのはこのことを言うのでしょうか。
もちろんここは北極ではないですが、
私はそれと同格の寒気をひしひしと感じています。
発生源は、そばにいるレディ。
「こなた……こなたが……なんでこんな……」
先の放送で友人の名前が呼ばれてしまったようで、ひどく落胆しています。
……探すはずのタカラミユキさんの名前も呼ばれた気がしたのですが、それには触れないのでしょうか。
とりあえず確からしいのは、今はレディに話しかけるべきではないということ。
鍋でも作って暖まりたいところですが、犬もいませんし。
はてさて、どうするべきでしょうか……
「アムンゼンさーん、かがみさーん」
「おや」
思案していた私の頭上から声がして、見上げるとリュウが私達に呼び掛けていました。
そういえば、ジェントルマンでもレディでもないリュウをどう呼ぶか、決めていなかった。
ドラゴンでいいだろうか……?
「どうかしましたか、ドラゴン」
「近くに人が来てたんで報告せなーと思ったアル」
「そうですか、ありがとうございます」
「あ、あとドラゴンじゃなくて竜アル」
「そうですか、申し訳ない」
仕方ない、無理にひねらずリュウで呼ぶことにしましょう。
それにしても、この近くに人が来ているとなると……少し気にかかることがあります。
「6/氏とは違うんですか?」
「違ったアル。変な髪型の女の人と楽器を持った男だったアル」
私の問いにリュウの口から出てきたのは、期待とは違う言葉でした。
物理的には突然やって来た不思議な乗り物のせいとはいえ、大元を辿れば私が原因で別れてしまったロクとレディ……
出会ったばかりの人達ですが、私は申し訳ない気分でいっぱい。
ロクがこちらに戻って来たのかと、少しばかり期待を寄せたのですが。
――いや、シット(待て)。
それより大事なことを今、リュウは私に言っていたはずです。
「……リュウ、今変な髪型の女性と言いましたよね?」
「はいアル」
「やはり……なんということだ」
私はその婦人に心当たりがあった。
この地に着て最初に遭遇した、犬を連れていた奇髪の婦人……彼女の可能性が高い。
だがばつの悪いことにその時私は犬を見て興奮し、彼女を追い掛け回してしまっている。
「私はその婦人を知っているかもしれません。確証は持てませんが……」
「そうなんアルカ!」
「ですが、恐らく私は悪い印象を持たれています。仲間に加えるのは難しいかもしれません」
「そうなんアルカ……」
声のトーンを落とすリュウ。いけない、このままでは私以外、気分が落ち込んだ嫌な状態になってしまう……。
「悪い印象っていうなら、あたしにも心当たりがあるわね。
楽器を持った男、ってのに言い掛かりを付けられたことがあったわ」
と、私の後ろから今度はレディの声。
振り返るとすっかり元気を取り戻した様子で、レディは不敵な笑みを浮かべていました。
「おや、レディ……もう大丈夫なんですか?」
「ええ、大丈夫だわ。こなたが死んだのは悲しいけど……よく考えてみたら、今のあたしの体はあいつなのよね。
つまり、今までの体では出来なかったプレイスタイルが出来るのよ!
そう考えると死んだ奴のことなんかどうでもよくなってきたわ……じゅるり」
舌なめずりをして、私の方を見るレディ。
えーっと、元気になったのはいいことなんでしょうが……
「レディ……? その恍惚とした顔は一体……」
「わかるでしょうよ、アムンゼン……さぁ、性別の壁を越え、全ての絡みをやりつくそうじゃない!!」
そう言って徐々にこちらに近寄ってくる、体はジェントルマンなレディ。
や、やはり、えーっと……このままでは私は、私は……!
「――待ちやがれ、外道」
レディに肩を捕まれた、丁度その時。
レディともリュウとも違う新たな声が、私の耳に届いてきました。
「【そうやってまた人を殺す気なんだな?】 そうなんだろう?
許さねぇぞ……そんなことは俺が許さない。
ようやく……見つけ……たんだ! 絶対……に殺してやる……」
やって来たのは、楽器を持った男でした。
何やら切羽詰まった様子で、ふらふらな体を引きずりながら私達を血走った目で睨んでいます。
杖替わりにしている楽器には、誰かの血がこびりついています。
誰の血でしょう? まさか、一緒に居たらしい婦人の……?
突然の遭遇者の言葉に、答えたのはレディでした。
「あら、また逢うなんて奇遇ね。なかなか無いわよ、こんな早い再会ってのは。
どうせ勘違いしたままなんでしょ? とりあえずあんたも掘って大人しくさせてあげる」
「黙れ……、人殺し! 急に女みたいな口調になりやがって……
お前の頭も叩き割ってやる! 人殺し!」
「へぇ、“も”ってことは一緒に居た女の頭も叩き割ったのかしら?
じゃああたしが人殺しだとしても、あんたも同族ね」
「黙れっ! ……俺とお前は同族じゃねぇええ!!」
何を考えているのか挑発するように口を動かすレディに、段々焦りを失っていく楽器の男。
なにやら色々な勘違いが交差してるような気がしますが、この展開はまずい。
今にも楽器の男はレディに殴りかかろうとしています。
……それは避けるべきだと、私の勘が告げている気がする。
確か私のデイパックの中にはもう一つだけ、動きを止めるアイテムが入っていました。
まずそれで落ち着いて話す場を作り、誤解があるなら解かなければ――
「死ねぇええええええ!!!」
考えている暇は、もうないようですね。
「……申し訳ない、ジェントルマン!」
私はデイパックの中から氷で出来た塊を取り出すと、地面を滑らせて楽器の男に当てる。
冷気には慣れているので、扱いは比較的楽。楽器の男に当たったそれは、見る間に男の足元を凍らせ、
男をその場に釘付けにします。
「とにかく落ち着いて下さい、ジェントルマン! 話し合えば分かるはずです……」
と、今度はみるみるうちに、楽器の男の胴体が氷に包まれました。
「あれ?」
「お、お前、何だ、これ、おい! 誰か、誰か助け――」
そのまま、一気に腕、肩、頭……楽器の男の全身が凍っていきました。
おや? 【てっきり一部だけ凍らせるものかと思っていたのですが……】。
――【4れんさ】――
【フリーザー@マリオブラザーズ】
スマブラDXに出てくる、相手を凍らせて動けなくするアレ。
てっきりアイスクライマー出展だと思ってたが、
マリオブラザーズ出展だった。
――【5れんさ】――
マシロと満月は思う。
日曜朝8時半、3回目の変身はどうやらシリアス風味のようだ、と。
1回目は――羅将ハン相手に防戦一方の戦いを強いられ、
赤いタキシードの男のおかげで逃げおおせた。
2回目は――MAXに善戦したとは言え、
カイジ(零)の指輪の力がなければ危なかっただろう。
2人はまだ、自分達だけの力で敵を倒していない。
子供達に夢を与える力を持っていて、全力で戦ってこれだ。
仕方ないとはいえ――3度目の正直とばかりに敵が立ちはだかるのは、必然だったのかもしれない。
だがそれでも。
「こんな……酷いよ」
町に向かって進んでいた神山満月、マシロ、カイジ(零)の3人の前に現れた異変は、
誰だか分からないくらいに顔を潰された、一人の男の死体だった。
ぶっちゃけありえない。
とても、子供に見せれるような場面じゃない。
自らの汗の垂れる音、唾を飲む音さえも聞こえてくるようだった。
全員、考えていることは同じ――
【こんな事をする人間が、まともな人間であるはずがない】。
もしこの事態を引き起こした敵と戦うのなら、死んでしまうことを覚悟しないといけないのではないか。
「だ、大丈夫だよ! 今までだって2回も、ピンチをくぐりぬけて来たんだし」
流れ始めた重苦しい空気を少しでも吹き飛ばそうと、マシロが固い笑みを作る。
確かに2度の戦闘を経て、マシロと満月の2人はプリキュアの力にも大分慣れつつある。
怒声のような声を聞いてこの場所へ来るまでの間、
そして放送を聞いている間にとった休息で、疲労もかなり回復――すぐにでも戦える状態だ。
支給品もまだまだ残っている。
「でも、」
今度はカイジ(零)が、辺りを見渡しながら呟く。
「今までが大丈夫だったから次も大丈夫、という考えは捨てるべきだ。
既に73人……半分に近い人が死んでる。いつ何が起こるかなんて誰にも予測できない。それに」
「それに?」
思わず聞き返す満月。一呼吸置いて、カイジ(零)は死体を指差した。
「あの、男の死体。
頭とお腹に傷があって、どっちも致命傷に見える。
2ヵ所に致命傷を与えるなんて、おかしいと思うんだ」
「……よっぽどそこの人に恨みがあった、とか?」
「確かに、それなら致命傷が2つあってもおかしくないけど……
頭の方はひたすら何かで殴られて、腹は一突きだ。
いちいち武器を変える意味が分からない」
言われてみればそうだ、とマシロは納得する。
この死に方じゃ――片手に刃物、もう一方にハンマーを持った人間に襲われたように見える。
でも、そんなの、ぶっちゃけるまでもなくありえない。
「……ってことは、」
「そうだ。【きっと犯人は――2人組】」
それもただの2人組ではなく、ここまで凄惨に人を殺せる2人組。
片方が剣を腹に突き刺し、倒れた男の頭をもう片方がひたすら槌で叩きまくる――そんな映像が、満月とマシロの脳内で再生された。
「……他にも、考えられる可能性はあるけど……多分この死体に危害を加えたのは2人、っていうのは間違いないと思う。
敵が1人だけで出てきたら警戒。2人出て来るのは当たり前って考えじゃないといけない」
「そっか……3人以上いる、ってこともあるかもしれないんだ。
やっぱりすごいね、カイジ君。今のちょっとの間に、そこまで考えるなんて。
私なんか、何も考えられなくなっちゃってた」
「僕もだ……さっきからカイジ君には助けられてばっかりだよ。
放送の時も、すぐ名簿に印を付けてたし」
「冷静な判断ができるって事が、必ず最良ともいえないんだけどね……まぁ、ありがとう。
なんかこの名前にされてから、前より冷静に考えられるようになった気がするんだ。
自分でもちょっと、怖いくらいに――」
言いながら、カイジ(零)は頭をかく。
仲間から誉められたことが、素直に嬉しかった。
そして、同時に。
なんとなく、まだ“名前負け”しているような感覚が胸に沸き上がる。
この感覚は――なんだろう?
しかし今は、それについて考える暇はなかった。
「あ――2人とも、あれ!」
満月が空を指差す。
上空から、巨大な蛇のような生き物がゆっくりと降りてきているのが見えた。
「まさか……竜? たしか名簿に、竜って載ってた気がするけど――本物がいたってことか?」
「とにかく、行ってみる価値はあるよ! 誰かいるかもしれない……カイジ君、満月ちゃん!」
マシロの言葉に二人は頷き、3人は竜の元へと走り始める。
もしあそこに人がいるなら、さっき聞こえた怒声からして犯人――敵がいる可能性が高い。
あるいは味方となるような協力者がいるのかも知れないが、どちらにせよ警戒は必要だ。
「カイジ君は、あとから付いてきて! 私とマシロくんでまずは――見に行ってみる!」
「分かった! 気を付けて!」
満月の提案が承諾され、そのまま足も止めずに、マシロと満月はプリキュアに変身。
マシロの髪はカツラから地毛へと変わり、
満月の髪は黒から鮮やかな金へと変わる。
「じゃあ、」
「行くね!」
そして、大地を蹴る音が力強くなった。
カイジ(零)と2人の間の距離が、どんどん開いていく。
カイジ(零)が遅くなったのではなく、2人が速くなったのだ。
運動能力、身体能力の向上――それを肌で感じながら、マシロはちらりと横を見る。
真剣な顔で走るフルムーンの姿がそこにはある。
マシロは少し、心配だった。
3回目の変身。もし戦うことになれば、病弱な満月にさらに負荷がかかることになってしまう。
変身中は大丈夫みたいだけど――次、変身が解けたとき。
フルムーンは、満月は……本当に、元の満月のままでいられるのだろうか?
「――大丈夫だよ、マシロくん」
そんなマシロの思いを見透かしたのか、
あるいは自分に語りかけているのか。
急に満月は、マシロに向かって話しかけた。
「満月ちゃん?」
しえんぬ
「私は、欠けないから。だからマシロくんも、欠けないで。もちろんカイジくんも、他に助けを待ってる人も――
救えるだけ、救おう? 私達が手に入れたのは、そんな力なんだから」
哀愁と、恐怖と、優しさが混じったような、不思議な声だった。
マシロは少し、反省する。
満月の決意は、もうマシロが心配するまでもなく強固なものだったんだと、気付いてあげられなかったことに。
「――当たり前、だよ。僕らは欠けない。半分だけ月が昇るようなことも、ありえない」
2人で帰ろう。
小さくそう呟いて、前を見る。
「た――助けてくれ!」
丁度、楽器を持った男の人が凍らされているところだった。
2人は即座に、さっき戦ったMAXのことを思い出す――
あの無機質な存在も、カイジ(零)に向かって「氷」を使っていた。
そして、凍りついてしまった楽器を持った男の人の先に見えるのは――「2人組の男」。
「【カイジ君の予想、当たってたみたいだね」
「うん。あの2人を、止めなきゃ】……!!」
2人は力の限り跳躍し、氷ついた男をかばうようにして2人組の前に立ちはだかる。
「夢を照らす月の輝き! キュアフルムーン!」
「真白き決意の証! キュアヴィントブルーム!」
「「2人は……プリキュア!!」」
そして名乗り向上を上げ、2人組の男を全力で睨みつけた。
男は2人とも呆然とした様子で、光の戦士を見つめていたが――
「いい加減に、しなさいよ」
片方が突然、不快感をあらわにしながら、ゆっくりと喋り始めた。
――【6れんさ】――
――【7れんさ】――
――【8れんさ】――
「あらやだ、うっかりしてたわ。首輪を死体から取ろうとしてたのに、怖くて逃げてきちゃったわ」
2人と2人が衝突した、丁度そのころ。
ほぼ全ての起因であるうっかり屋な主婦は、早足でさっきの場所から遠ざかっていた。
蓬莱の薬の効果により、フグ田サザエは時間制限付きの不死者になっていたのだ。
「ああ、怖いわ、怖いわ。仲間だと思ってたのに、いきなりあんなことをするなんて。裏切られるのは初めてだわ」
なぜジェシーに殴られたのか。殺されたはずなのになぜ生きていて、傷が塞がっているのか。
サザエにはどの答えも全く掴めなかったが、とにかくまた殴り殺される訳にはいかない。
蘇生した後すぐに思ったのは、その場から離れることだった。
しかし街の方を見上げると、空に不思議な生き物が見えた。危ない。
街の方からは遠ざからなきゃ。
そう判断してがむしゃらに逃げて来たのはいいものの――はてさて、ここはどこだろう。
「そういえば、コンパスと地図があったわね」
デイパックを開けて、コンパスと地図を引きずりだす。
同時に、ジェシーの名前が書かれた人形が、絡まるようにしてサザエの目の前に踊り出た。
「あら」
数秒いぶかしげにそれを眺めて、
自分を殺した男の名前が書かれた人形を前に、サザエが口から吐き出したのは。
「まったく――【あなたみたいな最悪の人間は、死んでしまえばいいのよ】」
恨みの限りが詰められた、極上の呪いの言葉だった。
【1日目 朝/D-5 平原】
【フグ田サザエ@カオスロワ】
【服装】全裸
【状態】不死身(あと4時間持続)
【装備】ミルフィーユの呪術人形@オリロワ
【持ち物】なし
【思考】基本:猫限定マーダー(無意識)
1:6/とジェシーが危険な人物だとなるべく多くの人に伝える
2:ここから脱出する
※不死の薬@竹取物語を読んで不死になっています。
しかし制限のため、不死の効果はあと四時間しか持続しません
※ミルフィーユの呪術人形
名前を書いた人間を呪います。
しかし主催者による制限のため、この呪いそのもので人を殺すことはできません。
――【9れんさ】――
「ざけんじゃ、ないわよ」
唇から漏れた声は、誰のものだったのか。
アムンゼンにはそれが分かる。
分かるけれど、確認することは出来なかった。
「なんなのよ? 次から次へと、正義の味方気取りでやってきて。
そんなにあたしが憎いか。そんなにあたしに死んでほしいか。何かのついでに死ね、ってか? ねぇ!」
そちらの方を向こうとした瞬間――殴り飛ばされたからだ。
宙に舞い、ばらまかれるデイパックの中身と自身の体。
着地したとき――地面に激突したとき、それはこちらを見て、笑っていた。
わらっていた。
完全に凍りついてしまった楽器の男の氷像に、微かにヒビが入る音が遅れて耳に入った。
「いいわ。ヤってあげる。
正々堂々正面から叩き潰して斬り崩して突き破って、
心ゆくまで犯してあげる。
あんたたちが思ってるだろうあれも、それも、これも――みんな、みんな私よ。
そういう事にしてあげる。
どうせあたしはもう、柊かがみには戻れないものね。心も、体も。
誤解されてるからって逃げるようなヘタレとあたしは違うわ――」
満月とマシロの目の前で、かがみ(6/)は地面にばらまかれていたいれかえロープを掴むと、
アムンゼンの首に勢いよくそれを巻き付けた。
「これで、満足かしら?」
まるで何かのついでのように、ロープを思いきり引っ張る柊かがみ(6/)は、それでも笑っていた。
アムンゼンは最期までその顔を確認することが出来ずに――あっけなく。
「う、あ」
その体から、力を抜いた。
「――――え?」
「な、何をして……」
「そんなことも分からないの? 殺したのよ。で、今からあたしはあなたたちを犯す。あなたたちはあたしを殺しにかかる。
これ以上にシンプルな展開があるかしら?」
あっけらかんとした様子で、柊かがみは事実を伝えた。
2人組だと思っていた片割れがいきなりもう片方に殺され、マシロと満月はどうしたらいいのか再び分からなくなる。
――その仕草が柊かがみ(6/)には、たまらなくそそって見えた。
ああ、脱がしたい。
脱がしてその肢体を、芯から芯まで味わいたい。
そうすることで、この何とも言えない心の渇きが潤うような気がした。
だがそれには、この常識人もどき……アムンゼンが邪魔だ。
だからプリキュア達2人の姿が目に入ったとき、柊かがみ(6/)はアムンゼンを切り捨てることを、瞬時に決断した。
そうと決まれば、あとは芝居を打つだけだ。
誤解の連鎖にうんざりした様子を見せ付けつつ、アムンゼンを殺害。
ひたすらに悪役に徹し、プリキュアたちにかがみを憎ませる。
「……悪役に犯されて泣き叫ぶヒロイン……ふふふ、よだれが出てきたわ」
「ま、満月ちゃん。相手のペースに飲まれちゃ駄目だ。全力で戦わないと……やばい」
「……うん」
早くも悦楽に浸るかがみ(6/)にえもしれない恐怖を感じながら、プリキュア2人は戦闘体制に入る。
背後の氷像に、またヒビが入った。
氷像から解き放たれたとして、中の人が無事なのだろうか。無事なら、その人だけでも助けないと。
マシロと満月は目の前の敵に向かって、一歩足を踏み出し――――
「そして、今のあたしの体はあいつ。他の邪魔が入らないようにするには、これを使わないとね」
――突然、視界が広大な砂漠に解き放たれた。
「I am the bone of my walnut. (体はクルミで出来ている)」
今まで見たことのない景色だった。
全てが、砂漠のような砂地。
自分たちの周りを囲むようにそびえたつ、幾本もの木。何かの実がなっている。
「Steel is a nutshell,and fire is contents. (カラは鉄で 中身は硝子)
I have a good harvest over a thousand dry weather. (幾たびの日照りを越えて豊作)
Unknown to worm-eaten. (ただの一度も虫食いはなく)
Nor Cooc to Life. (ただの一度も調理されない)
Have withstood pain to create many walnut. (彼の者は常に独り、クルミの森で勝利に酔う)
Yet,those hands will never hold anything. (故に、生涯に意味はなく。)」
口端を吊り上げながら言霊を並べていく男の姿は、変わらずに2人の目の前にあった。
上空の竜も、変わらずに飛んでいる。
ただ邪魔なものだけが――楽器の男の氷像とアムンゼンの死体だけが、ここから弾かれていた。
「So as I pray,unlimited walnut works. (その体は、きっとクルミで出来ていた。)」
呪文を男が唱え終わった瞬間、男の背後の空間から無数の木の実が出現。
宙に浮かんで静止した。
異質な空間。異常な状況。
柊かがみ(6/)は、それを――楽しむ。
「クルミの、固有結界。一度使ってみたかったのよね。
さぁ、始まるわよ。今までの誤解は全て帳消し――」
不思議な空間に連れこまれた。
満月とマシロが、ようやく事態を把握した頃には――
「今からは、宴の時間よ」
とてつもない数のクルミが、2人に襲いかかっていた。
【1日目 朝/C-5 クルミの固有結界内】
【柊かがみ(変態仮面)@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】上半身裸
【状態】外見は◆6/w氏(クロス)、命に別状はない程度の重症、興奮
【装備】大量の下着
【持ち物】支給品一式、不明支給品0〜1
【思考】基本:脱出方法を探る
1:???
2:柄にもなく心が渇いてる感じ。うざいわ
3:まず目の前の2人を犯す
4:みゆきもこなたも死んじゃった
【神山満月@満月をさがして】
【服装】プリキュアっぽい服
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5
【持ち物】基本支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:目の前のいろいろと危険な人(かがみ)を止める
2:マシロとカイジ(零)と一緒に都市で殺し合いを止めるための仲間を探す
【備考】
※ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5でキュアフルムーンに変身可能。変身中は病気が悪化することは無いようです。
※キュアフルムーンの容姿は原作のフルムーン状態です(金髪ツーサイドアップの16才ver、格好はステージ衣装っぽいプリキュアっぽい服)
【マシロ@舞-乙HiME(漫画)】
【服装】プリキュアっぽい服
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5
【持ち物】基本支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:目の前のいろいろと危険な人(かがみ)を止める
2:満月とカイジ(零)と一緒に都市で殺し合いを止めるための仲間を探す。
3:満月が心配。
【備考】
※ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5でキュアヴィントブルームに変身可能。
※キュアヴィントブルームの容姿はマシロとの違いは特になし(ただし髪はカツラではなくなる、格好は王族衣装みたいなプリキュアっぽい服)
【竜@まんが日本昔話】
【服装】全裸
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】支給品一式、不明支給品0〜1
【思考】基本:空中で待機
1:かがみよりも6/が心配だが……
2:あのクルミ、流れ弾当たらないよね?
3:かがみうざい
※飛び続けないと死にます。
【ロアルド・アムンゼン(その3)@オリロワ 死亡】
――【全消し】――
カイジ(零)が辿りついたときには、そこには誰もいなかった。
いや、生きていないものなら、2人いた。
自分と同じように氷にされた男の人が倒れていて、脈を計ってみると死んでいて。
その近くに首を絞められた男が倒れていて、こちらも死んでいた。
遺体はどこまでも冷たいままで、彼も氷にされていた可能性がある。
だけど、それより気になるのは。
「みんなは、どこに行ったんだ……?」
マシロも、満月も。飛んでいた竜もいなくなっている。
もしここに倒れている2人が“2人組”だとしたら――彼らはここにいないとおかしい。
そして新たに人が死んでいる以上、ここにさっきの頭が潰れた遺体を殺した奴がいた可能性が高い。
つまり――“2人組”は本当にいて、竜とともに消え去ったor逃げた。
満月とマシロはそれを追って、どこかに行ってしまった。 こう考えるのが妥当だろう。
「事実上、はぐれちゃったってことか……」
急いでいたとはいえ、任せずに一緒にいくべきだったかな。
頭の片隅でそう思いながら、カイジ(零)はこれからどうすべきか考える。
追い付けるか分からないけど、追うか。
マシロと満月に逢うのは諦めて、町に行くか。
「――って、決まってるよな」
迷わずカイジ(零)はデイパックを開けて……何の変哲もない、スコップを取り出した。
武器にもなるけれど、これの本来の使い方はこうだろう。
「よし、やるか」
ざく。土に小気味よく刺さるスコップ。
小石が多い地面だけど、地質も荒いようで石だらけだ。まあ掘りやすさは、砂と大差ないけど。
「さっきは時間なかったから出来なかったけど……あとであっちの死体にも、作ってあげなきゃな。お墓」
ここで作業を続けていれば、マシロと満月が戻るかもしれないという淡い期待を抱きつつ。
カイジ(零)は一人で、穴堀り作業を開始した。
【1日目 朝/C-5 平原】
【カイジ(宇海零)@賭博覇王伝零@マガジン】
【服装】普通の服
【状態】健康、カイジに改名される
【装備】フムカミの指輪@うたわれるもの、スコップ@現実
【持ち物】支給品一式、不明支給品0〜2(確認済み、武器あるかも)
【思考】
1:満月とマシロが戻ってくると信じつつ墓を掘る
2:ジェシーとアムンゼンの墓が掘れてしまったら、一人でも街に行くorトモの墓ももしかしたら掘ってあげるかも
3:カイジってなんか名前負けな気が……なぜ?
4:ペットントンの遺体も探したいが……
――【つみあげなおし】――
なあ、ミシェル。
おいたんは、頑張れただろうか?
格好いいところは、見せられなかったかもしれない。
これから挽回する、ってのも出来ないみたいだ。
体が重くて、もう動かない。
手も足も顔も口も動かない。笑うことだって出来ない。
……なぁ、いつも後ろで笑ってる奴らでいいからよ、俺を笑ってくれよ。
結局なにもできなかった、このどうしようもないダメ人間を。
「はははは、駄目人間か。なら俺は非人間だな。おまえに初めの誤解を与えたのだから」
だれだ、おまえ。
「名乗る名はない。ただの下人だ。積もる話は向こうでしよう。
それより、おれはあんたに言っておきたいことがあるんだ」
……なんだ?
「ありがとう。たった5文字だが、言えなくて困っていたんだ。
あんたは、おれのような下賤な輩の為に戦おうとしてくれた。
見ず知らずの人間の死体にも人間らしく接してくれた。
おれ達なんかとは、大違いだ」
そう言った下人の後ろから、ぞろぞろと見知らぬ顔が現れては、感謝の言葉をかけて去っていく。
――俺は、こんなにも感謝されていたのか。
俺のやったことは、無駄じゃなかったのか。
「本当は、この言葉が伝えられないまま終わるのが一番なんだろうがな。
仕方ないことというのは、いつの時代もあるものだ。
次があったら、あんたにはしっかりした人生を積み立ててほしい。
――さあ、そろそろ行こう。仲間は大量にいるんだ」
ああ。わかった。
そう答えると自然と手足が動いて、俺の体はどこかへ歩んでいく。
なあ、ミシェル。
おいたんがしたことは、無駄じゃなかったみたいだ。
もうお前達を愛してやれないかもしれないけど――また、いつか。
いつかどこかで会ったら、精一杯愛してやるから。
じゃあ、またな。
【ジェシー・コクラン@フルハウス 死亡】
※アムンゼンのデイパック(不明支給品0〜1)と、
ジェシーのデイパック(不明支給品0〜1)がカイジ(零)のそばに落ちてます。
投下終了。支援感謝です!
容量が分割になるかならないかギリギリなんで、もし入らなかったら
>>736までが【誤解連鎖】(前)、サザエ復活からが【誤解連鎖】(後)ということで……
シリアスですいません。次はゆるい話を書きたいー……。
乙!
これだけの人数を真面目にさばいたのはすごい!
カオスのノリと、シリアスのノリの齟齬が出てて良かったです。
それと、ジェシーおいたあああああああああん!
フルハウス、毎週見てたんだぜ・・・・・(´;ω;`)ブワッ
ミシェル「ぉぃたん...(´・ω・`)」
おいたんも頑張ったけど、◆KYxVXVVDTE氏も本当に投下頑張った!
すんげえ大作だ。
投下乙!
ジェシー……最後までカワイソスだけどかっこよかったよ
アムンゼンも乙〜
そしてかがみ、お前は最低だw
投下乙です。
かがみwww自棄になってとんでもない行動に出やがってwww
ジェシーの最期はしんみりしたし、アムンゼンは……うん、お疲れ様
それとマシロ君と満月のコンビが相変わらずいい
あと【誤解】の連鎖が半端ないぜ
投下乙!
これだけの人数を動かせるとは驚きです。
アムンゼンもついに死んでしまったか……
良い話でした。
先に謝っといたほうがいい気がする……なんか、いろいろ、すみません。
では。
かぐや姫、ファシル(本名 鈴木次郎)、ハートのクイーンで投下します。
ちちうえと ははうえが かぐやのこと びっくりしたかおで みてたの。
「ファシルや。これはどういうことでありんす?」
「どういうことって言われても……ん?」
ちちうえが そばにおちていたかみをひろって ははうえと なにかおはなし しているの。
『せいちょうそくしんらいと』とか いってるの。
かぐやは『せいちょうそくしんらいと』で きゅうに おおきくなっちゃったんだって。
よくわかんない。
それで、『せいちょうそくしんらいと』は、ちちうえが ふくろに いれちゃった。
そのあと、ちちうえと ははうえは、ふたりだけで おはなしを はじめて、
かぐや つまんなくて、
だから「ちちうえ〜、ははうえ〜、かぐやと あそぼーよー」って おねがいしたの。
でも、だいじなおはなし してるから、だめなんだって。
けど、ちちうえが かわりに おもちゃをくれたの。
まるくて、ぴょんぴょんして、ぴんくいろで、とってもとっても かわいいの。
『はろ』ってしゅるいの ろぼっとで 『ぴんくちゃん』ってなまえなんだって。
かぐや、ぴんくちゃんと なかよしになって、おっきい みずたまりのそばで いっしょにあそんでたら、
ははうえが かぐやのことよんだの。
「出発するでありんす」って。
『まち』にある『ざっかやさん』に、かぐやのふく、さがしに いくんだって。
かぐや、ぴんくちゃんと おんなじいろの きものがいいな。
それで、ちちうえと ははうえと かぐやと ぴんくちゃんと、みんなで あるいたの。たのしかった。
きが いっぱいのところから、いえが いっぱいのところになってね。
ここが『まち』なんだって ちちうえが おしえてくれた。
『まち』について すこししたら、おじさんのこえが きこえてきたの。
おじさんのこえをきいたら、ちちうえも ははうえも、あるくの やめちゃった。
それで、それから、おじさんのこえが しなくなったんだけど、ふたりとも げんきなくなっちゃったんだ。
ちちうえは、すこし こわいかお してたの。
ちちうえの ちちうえが、しんじゃったんだって。あと、『るしふぁー』がなんとかかんとか なんだって。
ははうえの おともだちの『すぺーどのくいーん』ってひとも しんじゃったんだって。
だから かなしいんだって。
ははうえが おしえてくれたの。
「特に親しかったというわけではないでありんす。でも……死んだらやはり、悲しい……」
ははうえは そういったの。それから
「スペードの2は生きている。あの子はまだ小さいから心配」
って、いったの。
そしたら ちちうえが「もしスペードの2がいたら、合流しよう」って。
それをきいた ははうえが、すこしだけ うれしそうだったんだ。
けど、ははうえが うれしそうだったのは ほんのちょっとの あいだだけで、また すぐに
げんき なくなっちゃった。
ちちうえも げんきがない ままなの。
「ちちうえ、ははうえ。どうしたの? どうして げんきないの? どっか いたいの?」
「違うでありんす。人がたくさん死んで、ファシルは大切な人が死んでしまって、だから悲しいのです」
「ねえ、ははうえ。『しんじゃう』って なぁに?」
「人は死ぬとそれでおしまい。
もう、遊ぶことも美味しい物を食べることも、泣くことも笑うことも、何もできなくなるのです。
そして、死んだ人には、もう会えなくなる。ずっとずっと、会えなくなるでありんす」
「あえなくなるの?」
かぐやがきいたら、ははうえは こくんって、したの。そうだよって。
ちちうえのほうをみたら、
「クイーンの言う通りだ。死んだら、もう会えない」
って。
「ちちうえ。あえないって、いっしょに いられないって こと?」
「まあ…そうなるな」
『しんじゃう』と かなしくなって、げんきが なくなっちゃうんだ。
『しんじゃう』と もう あえなくなっちゃって いっしょに いられなくなるんだ。
ちちうえが『しんじゃう』になったら―――
ははうえが『しんじゃう』になったら―――
「かぐや、やだぁ… やだよぉ……」
「ああ。泣かないでたもれ」
「え、あの、俺、なんか不味いこと言ったか?」
「わからないでありんす。かぐや、どうしたのです?」
ちちうえと ははうえが かぐやのこと、みてる。
だから、かぐや いったの。
「かぐやね、ちちうえのこと だいすき。ははうえも だいすきなの。
だから、かぐや、ちちうえと ははうえと、ずっとずっと いっしょがいいの」
かぐや、そういって ははうえのこと ぎゅーってしたの。
そしたら ははうえも かぐやのこと ぎゅーってしてくれたんだ。
「わかり申した。わらわはかぐやと一緒におりますゆえ、泣くのはおよしなさい」
「ちちうえは?」
「いや、俺は勇者としてルシファーの欠片を」
「何を申しておるのです。このような小さな子を泣かせて」
「……わかったよ。3人一緒だ。だから泣くなよ、かぐや姫」
「ほんとに? ずっとずっと いっしょ?」
「ああ」
かぐや、ちちうえのほうに てをのばしたの。
ははうえが かぐやのこと はなしたから、かぐやはこんどは ちちうえのこと ぎゅーってした。
「ずっと いっしょ」
「……うん。一緒だ」
「だったら、ちちうえも ははうえも『しんじゃう』は しないよね?」
かぐやが きいたら、ちちうえは ははうえのほうをみて、ははうえは ちちうえのほうをみて、
それで こまったかお したの。
どうして? どうして こまるの?
「……ちちうえ。ははうえ。『しんじゃう』、するの?」
ちちうえも ははうえも、おへんじ してくれない。
どうして? どうして?
『しんじゃう』の?
やだよ。そんなの やだやだ。
かぐや、ふたりとも だいだいだいだいだいだいだいだーーーーーいすき なのに。
また なみだ、でてきちゃったよ。
「泣くな。かぐや姫」
「そうです、かぐや。……わらわは、死なないでありんす」
「あ…えっと、そうだな。俺も……死なない、から」
「ほんと?」
「本当だ」
「ほんとの ほんと?」
「本当の本当でありんす」
ははうえが、そういって にこってしたの。
ちちうえも、にこって した。
だから、かぐやも にこって、したの。
「よし。じゃあ、かぐや姫の服、探しに行くか」
「うん!」
かぐやが おへんじしたら、ちちうえが、かぐやのこと おんぶ してくれた。
ははうえが となりを あるいて、ぴんくちゃんが ぴょんぴょんして。
かぐや、なんだか とっても うれしいの。
ちちうえも ははうえも だーいすき。
【I-8 雑貨屋のそば/1日目 朝】
【かぐや姫@竹取物語】
【服装】布。最低限の部分は一応かくれてる。
【状態】健康、現在5〜6才
【装備】ハロ(ピンクちゃん)@ガンダムSEEDシリーズ
【持ち物】なし
【思考】
1:ちちうえも ははうえも だーいすき。
2:ぴんくちゃん、かわいい。
3:ざっかやさんに ぴんくちゃんと おなじいろのきものが あるといいな。
【備考】
※今のところ月に帰るつもりはありませんが、今後どうなるかはわかりません。
【ファシル(本名 鈴木次郎) @オリジナルキャラ・バトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】チェーンソー
【持ち物】基本支給品一式×3、不明支給品0〜6、成長そくしんライト@ドラえもん@ニコロワ
【思考】
1:首輪の解除
2:脱出し、主催を滅ぼす
3:邪魔する者、ルシファーのかけらを持つ者は殺す
4:かぐや姫を泣かせたくないが、勇者としての使命が……
5:かぐや姫の服を探しに雑貨屋へ行く
6:スペードの2がいたら、合流する(「会えたら」という程度で、積極的に捜すつもりはありません)
【備考】
※成長そくしんライトは制限により一回5才までしか成長せず、12時間置かないと再使用できません。
【ハートのクイーン@七並べ】
【服装】チャイナドレス、パンツはいてない。
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】なし
【思考】
1:首輪の解除
2:脱出する
3:かぐや姫と一緒にいる
4:かぐや姫の服を探しに雑貨屋へ行く
5:スペードの2が心配
6:パンツがほしい
【備考】
※じゅうじか@FF2で呪いが解け、人間形態になっています。
※堀部高史(ジョーカー) のことはどうでもよかったようです。
【ハロ(ピンクちゃん)@ガンダムSEEDシリーズ について】
アスラン・ザラが製作しラクス・クラインにプレゼントした球形のロボット。
カラーバリエーションがいろいろあるが、かぐや姫が持つのはラクスが携帯していたピンク色のハロ。
開錠機能とかがついている。
投下終了です。
問題点等あれば、ご指摘のほど、よろしくお願いします。
投下乙です。まさか、かぐや姫視点が来るなんて……!
びっくりすると同時にめちゃくちゃ癒された。ロワなのにw
kskロワ住人の気持ちが今なら分かる気がする……
投下乙です!
何という可愛いかぐや姫w
古典文学にも萌えの風が!(違)
投下乙です! いいですね、この一服の清涼剤な感じが。
かぐや姫視点だと完全に父と母なのね。
死ぬことの意味を教える時のかぐや姫の反応に萌えたw
ちゃんと正しいことを教えてるなー。いい事だ。
しかし死者スレ出身のファシルが言うと何故か説得力に欠けるなw
それにしても順調に家族化が進んでますな。ロワとは思えんw
15歳父、23歳母、そして5歳娘と表現すると、そこはかとなく危険な香りが漂ってきます。
投下乙です。
全文ほぼ平仮名かぐや姫視点のSSはいつもの違って新鮮な感じでした
死の概念を説明している時の3人がそれぞれいいw
特にかぐや姫かわいすぎるだろw
ロワなのに癒されまくったw家族っていいな
乙!
これは色々と斬新。
何となくアルジャーノンに花束を、を思い出した
投下乙
現在地情報
地図とか作れないから文字だけなうえ、間違ってても責任はとれませんが。
なので、間違いは指摘・訂正してください。
ちなみに、可愛いかぐや姫の目的地・雑貨屋には……
【A-3】
・kskロワ住人、竜宮レナ、カムパネルラ[朝]
【A-3 韓国料理店跡地】
・高嶺響[朝]
【A-8】
・L字ブロック[早朝]
【A-9 教会の外】
・秋山深一[早朝]
【B-2 レンタルビデオ店】
・ああああ[朝]
【B-5 平原】
・ランキング作成人、黒井ななこ、◆6/WWxs9O1s氏@クロスネタスレ(外見はかがみ)[朝]
【B-5 草原】
・赤根沢玲子(レイコ)[朝]
【B-5 市街地】
・◆6/WWxs9O1s氏@カオスロワ、キリコ・キュービィ[午前]
・かえる、地虫十兵衛[朝]
・恋、ジャンプ(擬人化)、カン・ユー[朝]
【C-1 砂浜】
・ヤムチャ[朝]
【C-5 クルミの固有結界内】
・柊かがみ(変態仮面)(外見は6/)、神山満月、マシロ、竜[朝]
【C-5 平原】
・カイジ(元宇海零)[朝]
【C-6】
・阿魔野邪鬼、ジャイアンの母[朝]
【C-6 豪邸】
・ジェレミア・ゴットバルト[黎明]
【D-5】
・フグ田サザエ[朝]
・ゼロ、アキ、ネギ・スプリングフィールド[黎明]
【D-6】
・カヨ[朝]
【D-7】
・ルガール・バーンシュタイン[黎明]
・ハン[朝]
【E-4 クレーター付近】
・キラ・ヤマト、枢木スザク、リュウタロス(元シン・アスカ)[朝]
【E-6】
・MAX[早朝]
【E-8】
・音無可憐、アルフレッド、ビブリ[早朝]
【F-4 川の畔】
・黄桜可憐、ミンウ[黎明]
【G-2 ギャルゲ高校教室前】
・スペードの2、雪広あやか[早朝]
【G-3】
・曲がると転ぶ男、帝[早朝]
【G-8】
・カズヤ(元カズマ)、鈴木万吉[朝]
【G-10 niceboat前】
・ユーフェミア・リ・ブリタニア[朝]
【G-10 niceboat内部】
・本郷猛、北条沙都子[朝]
【H-1 浜辺】
・リゼルグ[早朝]
【H-3】
・クレア・スタンフィールド[黎明]
【H-4 猫屋敷】
・六条御息所[朝]
【H-4 猫屋敷地下】
・ハエ叩きの手、スペランカー[朝]
【H-5】
・室賀豹馬[黎明]
【H-8 町北部の民家】
・前原圭一、フランツ=フェルディナント[朝]
【I-3 首相官邸】
・楠沙枝、パトラッシュ、チビすけ[朝]
【I-7 ハローワーク前】
・丹波文七、テリー・ボガード[早朝]
【I-8 雑貨屋】
・剣菱悠理、片桐唯[早朝]
【I-8 雑貨屋前】
・プリンセス・ハオ(元ハオ)[早朝]
【I-8 雑貨屋のそば】
・かぐや姫、ファシル(本名 鈴木次郎)、ハートのクイーン[朝]
【J-5 町にある民家】
・古手梨花、ズシオ[朝]
おつかれ!
よし、テスト終わったら書くぞ!
まとめ乙です
あれ?雑貨店……ヤバい雰囲気が……
まとめ乙ですー。
ざ、雑貨店が……早朝までは誰も訪れてなかったのに、いつの間にか密集地帯に
おお!めちゃくちゃ乙です!
test
丹波文七、テリー・ボガード
で投下します
何故、闘っているのか。
拳。
わからない。
蹴。
こんな場所で。
足。
強くはなりたかった
打。
蹴。
誰よりも強く。
痛。
拳。
先輩がやくざに刺されたあの日から。
拳。
足。
蹴。
自分の内なる獣が目覚めたあの日から。
拳。
打。
痛。
何で、こんなところにいるんだろう。
こんなところで、おれは何をやっているんだろう。
恨みも何もない。
俺は何故こいつと殴り合ってるんだろう。
足。痛。拳。打。蹴。
肘。拳。膝。顔。腹。
肩。顔。顎。顎。顔。
馬鹿じゃないのか。
一体、何やってるんだ。
痛。
顔。
肘。
知らない間に、おれは、こんなところへ来て、こんなことをやってる。
足。
拳。
打。
拳。
打。足。
蹴。腹。膝。
肘。顔。打。拳。
打打打。
蹴蹴蹴。
顔腹顎。
足拳膝。
男がいた。
二人の男である。
白人と日本人の二人である。
それが殴り合っている。
血液。
汗。
血液。
それが飛んでいる。
飛散している。
拳が、
顔に、腹に、
足が、
膝に、腹に、
刺さっているのである。
めり込んでおるのである。
二人とも真っ赤であった。
自分の血で。
相手の血で。
そんな時であった。
白人が日本人の側頭部を
ぼすん――――
何だ。
何があった。
意識がぶっ飛んでいたみたいだな。
糞。
休まない奴だ。
馬鹿みたいなスタミナを持ってやがる。
肘。
ぼくん。
鼻。
みちっ。
このやろう。
めちゃっ。
めじっ。
ぐどっ。
ぼくっ。
どちゃっ。
びばっ。
だくん。
ぼなっ。
ごすっ。
ごすっ。
顎をやられた。
かつん。
歯と歯が当たった。
首が回転する。
めちっ。
頚骨がねじれる。
ごじっ。
ごじっ。
糞。
コイツ一人にダメージを喰らいすぎた。
いや、でもいいか。
後のことなんか考えずに、ここでおもいきりやっちまって。
馬鹿。
冷静になれ。
戦略を──
(痛!)
(痛!)
(痛!)
「やったな」
拳(ぼくん)。
足(どしゃっ)。
肘(めじっ)。
膝(めきょっ)。
打。打。打。打。打。
殴。殴。殴。殴。殴。
蹴。蹴。蹴。蹴。蹴。
「糞っ!」
知るか。
戦略だと。
戦略は、この男をぶちのめすことだ。
そのために、おれの残った体力全てをここで捧げなきゃあいけないってんなら、
そりゃあそれでいい。
「かああっ!」
狂。
狂。
狂。
狂。
打。打。打。
(はっ)
(はっ)
(はっ)
(ふう)
(ふう)
(ふう)
耳が真っ暗だ。
目が聴こえない。
味がまっ赤だ。
感触が甘い。
聴こえるのは匂いだ。
背骨で考えろ。
尻で思え。
歯で哭け。
脳で蹴る。
おれは拳だ。
おれで思え。
おれで哭け。
おれで蹴れ。
おれでおれ。
おれは尻だ。
背骨はおれだ。
背骨は、
おれは、
おれの、
おれ、
お、
(痛!)
(痛!)
(痛!)
まだ立って骨か。
あの尻め。
骨ほど考えてみれば尻の歯は真っ暗だ。
眼が聴こえない。
ここで蹴ってやれば味は聴こえるわけはない。
耳が暗けりゃそれでいい。
ぶちぶちのめすめすめめるのゆめの。
のめされるのめされするとどのいま。
殴り合ってる。
ひたすら殴り合っている。
不意に、
―――――ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。
テス、テス……七並べ、七並べ……―――
男の声が響く。
一回目の放送である。
しかし、二人は聞かない。
聞いていない。
聞こえていない。
疾。立。蹴。打。拳。蹴。打。打。打。蹴。足。蹴。打。肘。掌。膝。膝。拳。拳。拳。ごつん。打。蹴。足。間。間。離。寄。蹴。受。
スェー。ごじっ。ぐしっ、めきゃっ。打。打。打。「しゃっ」。「ぐむっ」。「ちっ」。打。打。受。「ぬわっ」。足。離。蹴。顔。顎。
拳。鉤打。めちっ。打。めちゃっ。打。どむっ。蹴。ぐぼっ。打。「あがっ」。「えぶっ」。腹。頭。鼻。べちっ。ぬちっ。頭。鼻。鼻。
顎。ぬちゃっ。ごしっ。がつん。「くわっ」。「おきゃあ」。「あきゃあ」。ごりっ。血。汗。汗。疲。離。蹴。打。拳。拳。蹴。足。足。
膝。手。拳。中段。打。下段。脚。腹。上段。頭。蹴。叩。「あぎっ」。
打。
打。
打。
打。
拳。
拳。
打。
拳。
蹴。
足。
「えしゃあ!」
「おしゃあ!」
拳。
受。
蹴。
足。
打。
打。
打。
蹴。
拳。
打。
腹。脚。拳。打。蹴。叩。手。膝。膝。膝。踵。回転。
バックハンドブロー。跳。打。上段。蹴。拳。打。打。打。
「うりゃっ」「てえい」ごしゃっみちっ
打蹴拳足拳拳打膝拳足離寄離蹴間打打打「ちっ」「むん」どちゃっ
蹴気血情怒怒打疾足蹴拳受寄組打打拳組首寄打蹴拳打打打蹴はあ拳ひい足ふう
「えふっ」「くふっ」打打蹴打叩殴殺殺殺殴殴殴殺殺愛殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺
殺殺愛殺殺殺好殺殺殺愛好殺殺殺殺殺殺殺愛殺好殺殺殺殺殺殴殴殴殴蹴蹴打打
拳愛拳打殺愛殴打好好打殴愛殴蹴蹴殴殺殺打打打頭肘膝首下段下段哀就恋女蹴
汗汗蹴苦打打蹴殴殴殴殴殺殺愛打打打蹴拳拳文平打打打独りよ殴殴殴負けるもんですか
悲打打蹴拳悦拳苦独りよ打独りよ打独りよ拳犬犬殴蹴典子打打楽寄打打打悲愛情恋憎
愛好殺殺殺殴愛悲哀心悦夢光汗望喜死殺愛女空雲痛殴痛愛打打打拳蹴情気風悦打夢打
遠樹蹴花悲打打打殺神打蹴汗悦拳拳打拳足打風打蹴仏打蹴拳拳打拳拳打蹴打蹴打蹴打蹴………
突然であった。
二人が止まったのだ。
これまでの激しさが嘘のようであった。
―――ニィッ
日本人、丹波文七が笑った。
―――ニィッ
白人、テリー=ボガードが笑った。
そして構えた。
二人とも構えたのである。
テリーは手を、ぶんと振り上げた。
剣術の大上段。
のようにである。
文七は脇を絞めた。
奇妙なガニ股の姿勢。
脱力。
異様な体勢。
見つめ合っている。
しかしそれも一瞬。
動く。
二人が動く。
――パワー…
――竹宮流…
力が。
ぶつかり合う。
――ゲイザーッ!!
――虎王ッ!!
光が周囲を包んだ。
◆
丹波文七が一人立っている。
何するでもない。
見つめているのだ。
宙を。
ただ見つめているのだ。
足元には骸が一つ。
もう文七は一人だ。
寂寥感。
風が吹いた。
【テリー・ボガード@餓狼伝説 死亡】
【I-7 ハローワーク前 /朝 一日目】
【丹波文七@餓狼伝】
【外見】フレッシュマンスーツ(ボロボロ、血まみれ)
【状態】全身打撲、裂傷多数。
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【目的・方針】俺より強い奴に会いに行く
【備考】
※放送を聞いていません。
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
(.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
|i i| }! }} //|
|l、{ j} /,,ィ//| 『おれは獏の文体のまねをしようと
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ 思ったらいつのまただのコピペだった』
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ |
/´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
/' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をされたのかわからなかった…
,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉
|/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった…
// 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
/'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ 文章中の情報量少なすぎ、だとか 獏は宇宙言語だとか
/ // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
投下終了
いや、マジで。
意外と難しいね獏の文体。
結局ほとんど「獅子の門」のコピペだし。
シグルイ風にとかは割と書けるんだが。
乙
尻ってエロいな
「なあ、清明よ」
「どうした」
「俺には、◆h3Q.DfHKtQが何を書いているのか、よくわからんのだが──」
「博雅よ、それはな」
「うむ」
「獏よ」
「獏!?」
「ちかごろの夢枕獏に、格闘を描写させれば、このようになることも珍しくない」
「しかし、清明よ、これは小説と言えるのであろうか」
「ふふ」
「なんだ」
「小説というものもな、しょせんは呪よ」
「なんだ、また呪か。 お前と話していると、必ずその話になってしまうな」
「このような内容で、数ページも埋めている本が売られている以上、我々は小説として受け止めるしかないのさ」
「むう。 なんだか、前に陛下が読んでおられた、携帯小説を思い出したぞ」
「それはともかく、◆h3Q.DfHKtQは作品を投下したのだ。 やらねばなるまい」
「おう、そうであった」
「乙」
「乙」
そういうことになった。
投下乙です。
独特な文体だなあ
勝ったのは文七の方か
でもどことなく寂しさを感じるのはなぜだろう
雪広あやか、スペードの2で投下します
参加者に悲報を知らせる放送が今終わった。
ある者はその知らせに悲しみを抱き、ある者はそこから主催者の内情を推理し、ある者は知らせそのものを聞いていなかった。
そしてここギャルゲ高校のとある教室の中では二人の参加者がその放送を黙って聞いていた。
えんじ色のブレザーとチェック柄のミニスカートが特徴的な制服を着た麻帆良学園女子中等部所属の雪広あやか。
いかにもセーラー服と言わんばかりの同じくえんじ色の制服に身を包んだ11歳の少年のスペードの2。
若干広いその教室にいたのは二人だけだった。
二人は放送が終わってもしばらく黙ったままだった。
それも当然の反応だ。
先の放送で二人とも知り合いが死んだ事を知ったのだから。
「……スペードの2君、そろそろ行きましょうか」
「え、あやかお姉ちゃん。もう大丈夫なの?」
「あ、分かっていたんですか。私の知り合いが呼ばれた事に」
「うん、だってさっきまですごく悲しそうな顔していたからすぐに分かったよ」
「あらあら、私もまだまだ修行が足りませんわね。こんな可愛らしい小さな子供にまで気を遣われてしまうとは」
実際放送であやかのクラスメートである椎名桜子の死が告げられた。
3-Aは1年の頃からクラス替えは無く、自然とクラスメート間の中はすこぶる良好であり、皆親しき間柄である。
特にあやかと桜子は明日菜と共に初等部からの長い付き合いでもあった。
とにかく常に元気で明るく柿崎美砂や釘宮円と一緒にチアリーディング部として誰かを応援している姿がよく見られた。
そういえばギャンブル運も異様に強かったなとあやかは桜子の事を思い出していた。
「確かに桜子さんが死んで悲しいのは事実、ですが……」
「……?」
「たぶん彼女なら……こんな所で立ち止まっている私を励ますような気がしますわ」
それが椎名桜子という人物だとあやかは思っている。
誰かが落ち込んでいたら持ち前の明るさで励ましに行く。
そんな姿が彼女には一番似合っているような気がしたのだ。
今も天国から自分達にエールを送っているのではないか。
あやかはそんな気さえしていた。
「だから、こんな所でじっとなんてしていられません。あ、スペードの2君はもう大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。あ、それと僕の事は縮めて呼んでいいよ」
「じゃあ……スペ君で。ではスペ君行きましょうか」
「うん!」
親友の死を目の当たりにして修羅の道に進んでしまったリゼルクを止める――それがあやかの決意した事だ。
そのためにはリゼルクと会わなければいけないが、残念な事に行き先に当てなど無かった。
だがそれも先程までの話だ。
さっきの放送で社長は島の中央に位置する怪しい洞窟について何か仄めかしていた。
つまり誰か興味を抱いた参加者がそこへ向かう可能性は高く、そこへ集まった参加者を殺そうとリゼルクが向かう可能性は十分あった。
(でもこれは危険な賭け。リゼルク君以外にもあのレイルトレーサーみたいな殺人鬼が来るかもしれない。
あのような危険人物とはなるべく会わずにリゼルク君に再開したところですわ。
不安がないと言えば嘘になる。
今から向かう場所は恐らく島で今最も危険な場所になり得る場所だ。
しかも自分はスペードの2を守りながらの行動だ。
これで上手くいけば幸運だと言わざるを得ないだろう。
「……桜子さん、あなたのギャンブル運に期待していますわよ」
「ん、今何か言った?」
「いいえ、別に。さあ、急ぎましょう」
あやかは亡き桜子が力を貸してくれる、そんな気がしていた。
だからこそ負けられない。
東に昇る朝日を前にあやかは決意を新たにした。
傍の少年の邪悪な笑みに気付かぬまま。
◆
はあ、あやかお姉ちゃんもおめでたいなあ。
死んだ人が力を貸してくれるって、それどこの漫画の話さ。
ま、あやかお姉ちゃんがそう思うのも無理ないか。
とは言うものの、キングハート様も人使いが荒いよ。
大した力もない僕にこんな役割を与えるなんて!
荒事なら他に向いている人はいくらでもいるのに。
自分に出来る範囲で殺し合いを促進させろ、か。
そろそろ本格的に動かないとヤバいよなあ。
キングハート様、怒ると何をするか分からないんだよ。
とりあえず偶然とはいえリゼルク君は殺し合いに乗ったからノルマは一つ達成かな。
いや、あれは偶然の産物だからノーカウントだよね。
となると、あやかお姉ちゃんを扇動して……って、難しそうだな。
これは誰か新しい人を見つけてどうにかしないといけないみたいかな。
それにしてもスペードのクイーンと堀部高氏は死んじゃったんだ。
まあ、僕にはあまり関係ないね。
それほど親しい訳でもなかったし、寧ろ堀部を殺す程の実力者は要注意だよね。
あの人、意外と結構強かったから。
とりあえず今のところは健気な子供を演じていよう。
その方が都合いいや。
それにしてもキングハート様、なんでパンツ一丁姿にして連れてくるんだよ。
おかげで風邪引くかと思ったよ。
この高校に制服が置いてあって助かったよ――女子高生の着るセーラー服だけど。
やっぱりリゼルクを追いかけるって言ったあやかお姉ちゃんを引き留めて、まずは高校の中を探索するべきだよって言ったのは正解だったな。
結局制服以外に目ぼしい物は何もなかったけど。
それにしてもここの制服の取り揃え具合は異常だよ、全高校網羅しているのかと思ったよ。
でも、高校なのにこの制服のサイズに違和感がないのはなんでだろう。
あ、あやかお姉ちゃんが呼んでいる。
じゃあ、あやかお姉ちゃんの気にいるような仕草でも取っておこうかな。
そう、あくまでこれは演技だ。
あやかお姉ちゃんに信頼されるための演技。
そう、ただの演技だよ……そう、演技……
だけど、なんで胸が少し痛いんだろ。
……きっと、気のせいだよ。
僕は主催者の手先として殺し合いを円滑に進めるんだ。
それが僕の決意だ!
【1日目 朝/G-2 ギャルゲ高校前】
【雪広あやか@魔法先生ネギま!(漫画)】
【服装】麻帆良女子中等部制服
【状態】健康
【装備】ハマノツルギ@魔法先生ネギま!
【持ち物】基本支給品一式、マスターボール@ポケモン、拡声器@現実
【思考】
1:殺し合いには乗らない。
2:リゼルクを止める。そのために怪しい洞窟へ向かう。
3:年下の男の子には優しくする。
【スペードの2@七並べ】
【服装】陵桜学園の制服(冬服、小早川ゆたかのもの)@らきすた、青無地のパンツ
【状態】健康、無意識の内にあやかに対して少し罪悪感
【装備】鉈@現実
【持ち物】基本支給品一式、式紙@シャーマンキング
【思考】
基本:無力な少年の振りをしつつ、自分の出来る範囲で殺し合いを促進させる。
1:あやかお姉ちゃんと一緒にいる。
2:リゼルク君を止める(振りをする)。
3:そろそろ本来の役割(殺し合いの促進)に真剣に取り込もう。
投下終了です。
何か問題あれば言ってください。
投下乙!
意外ッ!それは伏兵!
しかし迷ってはいるようである。
改心なるか?
投下乙です。スペ君がまさかの……。
雪広あやか、周りに危険人物だらけだけど頑張れ!
投下乙です。
スペ君がーーーーー!!!
これはヤバい。
あやかもヤバいけど、ハートのクイーンだってスペ君のこと心配してたのに。
というか、キングハートの人選がすげーよ……
頑張れ、スペ君!
まとめwikiのトップページ編集してみました。
ほぼ
>>1の最初の文章のコピペですが、
平家物語のキャラいないよな、とか、バトロワっていうよりパロロワだよな、とか思って
一部勝手に変えてあります。
何か問題あれば、修正お願いします。
携帯からだから無理とかであれば、教えていただければ修正します。
トップページは結構重要だと思ったので、念のために報告させてもらいました。
よろしくお願いします。
>>794 地図更新乙です。
ありがとうございます。
あと、ごめんね、義経。
あんたの存在は覚えてたけど、あんたの出展がどこかってことを完全に(以下略)
入れときました、平家物語。 まったく、どんだけアホなんだ自分orz
>>794 地図更新乙です
相変わらず都市部は人が多いなあw
うーん……雑談ネタがあればいいんだけど、特にない
なので、質問とかしてみよう
ハオとリゼルグって、シャーマンキングの何巻くらいに出てくるの?
この前立読みに行ったらリゼルグの初出は10巻〜12巻辺りで、
少しの間主人公と行動してたけど後から別行動になって、そこからは展開に合わせて出てきてたような。
ハオはよく分からない……飛ばし飛ばしにしか置いてなかったもんで。
ハオは確かかなり終盤だったはず
ハオはリゼルグの前から
ちょっと質問。
改名されたキャラって、自分の本名覚えてるんだろうか?
リュウタロス(シン・アスカ)は黎明時点では確実に覚えてたけど
一緒に改名されたカイジ(宇海零)は早朝時点で忘れてるっぽいから気になったんだけど
>>802 時間が経つにつれて完全に忘れていくor個人差とか。
>>802 カイジ(零)が忘れたっぽい描写、確かにあるな。
MAXに「ゼロって名前に心あたりないか?」って言われた後、自分の名前に零が入ってるのに改名の影響で気付かなかった……ってとこ。
でも個人的には、改名の影響で自分をカイジと思い込みすぎてすぐ思い出せなかった。って程度の描写だと思う。基本的に元の名前は忘れないんじゃないかな。
と、調べてたら書き込みが。
>>803みたいに少しずつ忘れてくのもありかも……
>>803-804 レスありがとう。
@時間がたつと本名を忘れる
A時間がたつと改名されたこと自体忘れる
B忘れるか忘れないかはその人次第
Cすぐに思い出せない程度で、忘れたりはしない
この中のどれか、だよな>自分の本名
あと、名簿どうなってるかも気になってるんだ。
・名簿はいつの間にか改名後の名前に変わってる
・表記は本名のままだけど、改名された本人以外も声に出して読もうとしたら改名後の名前で読んでしまう
・名簿を読み上げる分には普通に本名で読める。けど本人に向かって名前を呼ぶ時は何故か改名後の名前でしか呼べない
と、3パターン考えてみたんだけど、どうなんだろ。
書いた者勝ちでいいなら気にしないけど、自己紹介するシーンって今後あるだろうから
あらかじめ決めといたほうがいいんだろうか?
807 :
805:2009/02/10(火) 00:11:06 ID:Gr1IEiWZ
誰かが書いたらその設定で決定する方向かな。
意見どうもありがとうございました
スペランカー先生、ハエ叩きの手、で投下します
猫屋敷は崩壊した。
イフリートが放った炎と衝撃は、
屋敷を完膚なまでに破壊していた。
残骸は、落とし穴などを通して地下迷宮にまでなだれ込み、
炎は石畳も焦がした。
しかしそれらも、じきにトラップの濁流に洗い流された。
地下迷宮は完全に水没していた。
しかし…
「ククク・・・」
だが、しかしっ!
「クククク・・・・!」
スペランカー先生は死んではいなかった!
「はーっ、はっはっはぁあっ!最高にハイってやつだぁぁぁぁっ!」
瓦礫の上で某吸血鬼漫画家の描いた漫画みたいなポーズを取って哄笑しているのは、
我らがスペランカー先生に他ならない。
いや、本当に彼はスペランカー先生なのだろうか?
そもそも、スペランカー先生の虚弱体質で、
あの「上は大火事、下は洪水」の絶対絶命の状況から、
どうやって生き延びたと言うのか。
はたして、スペランカー先生の様子は、かつての虚弱な彼とは一変していた。
目に、体に、邪悪な精気が満ち溢れ、
オーラのように体外に立ち上っいる。
そんな彼の足元には焦げたズタ袋が転がっている。
違う、ズタ袋ではない。
コレは…
「くくく、もっと試してみたいな・・・この力を!」
事切れたハエ叩きの手に他ならなかった。
◆
絶対絶命の瞬間、
スペランカー先生の脳裏に閃いた物。
それは、デイパックに入っていた支給品の一つ。
余りにもの胡散臭さに、
無視してデイパックに入れっぱなしにしていた物。
(あれを使えば・・・)
そう考える先生だったが、ここでいくつかの懸念が頭を過る。
第一に、この支給品の説明がまるで信用できない胡散臭い物な点。
よりにもよってこの支給品、
体内にある液体を注入する…、つまりある種の薬品なのだが、
本当に安全な物と言う保証は何処にも無い。
第二に、この状況で果たして時間的に間に合うのかという点。
しかし・・・
グワォォン!
最初の残骸が、石畳の床に落下する。
火の粉が先生の頬をよぎった。
水は、既に膝にまで達している。
(ええい、ままよ!)
スペランカー先生は、デイパックから素早くそれを取り出した。
それは真空パックに入った巨大注射器。
中には、真っ赤な液体が満ちている。
先生は、素早く真空パックを開くと、
注射器の針を素早く腕に突き刺し、
内容物を体内に注入した。
その瞬間、
「おおおおおおおおおおおおおおっ!」
名状しがたい感覚が全身を貫く。
そう、まるで、
『全身が別のモノに作りかえられていくような』
◆
先生は、左手でハエ叩きの手を掴むと、
石畳の床を蹴って跳躍した。
その飛翔高度は、
先生の虚弱な肉体で到達し得る領域を
明らかに凌ぐものである。
さらに驚くべき事に、
先生は落ちてくる屋敷の残骸を足場にさらに跳躍を繰り返し、
見事地下から脱出してのけたのだ。
しかし、屋敷の一階に到達した時、
先生に危機がせまる。
大理石の塊が、先生の頭めがけて落下して来たのだ。
が、
「はぁっ!」
先生の体より、不可視の何かが迸った。
すると、大理石の塊は空中でいったん静止したかと思うと、
明後日の方向へ飛んで行った。
この後も、同様の光景を何度か繰り返した後、
先生は見事に危機を脱した。
◆
先生が体内に注入した物は何であったか。
それは、ある人物の血液であった。
『101の血液』
説明書きにはこう記されていたが、
では101とは誰なのか。
101とは、アメリカ中央情報局(以下CIA)の
コンピューターにおけるある少年の登録番号である。
その少年の名とは山野浩一、別名“バビル二世”…
かつて同じ超能力者で、
世界の制覇を目論んだ男、ヨミの野望を挫いた正義の超能力者、
そして、五〇〇〇年前、地球に不時着した宇宙人『バビル』の子孫にして、
その遺産『バベルの塔』と『三つのしもべ』の後継者として認められた、
一人の少年の登録番号に他ならないのだ。
バビル二世=山野浩一は恐るべき超能力者であったが、
その超常の力の源は、その血液にこそある。
そして、彼の血液を輸血された人間は、
浩一と同じ超能力を得るのである!
この事に眼をつけたアメリカCIAが、
浩一を騙して血液を盗み取り、多くの超能力工作員を作り出した。
先生に支給されたのは、その時CIAが入手した浩一の血液だったのだ。
これにより、先生は超常の力を手に入れ、
あの危機から脱出したのである。
◆
独裁者が暴走するのは何故だろう。
思うに、彼の権力には際限が無く、
誰も彼を制止出来ないからだろう。
人は普通、急に強大な権力や、莫大な財産を手に入れてしまうと、
まるで別人になったかのように精神を暴走させる。
強大な力は人を狂わせる。
では、人から蔑まれる虚弱な人間が、突如超人の力を手にれてしまったら?
結果は目に見えている。
「クハハハハハッ!すごいよ、この力!
身体に力が漲ってる!もう、誰にもゲーム界最弱だなんて言わせない!」
ハエ叩き手は、暴走した先生の超能力の実験台にされて殺された。
先生が新たに手に入れた力の一つ、
「エネルギー衝撃波」により、内部からズタズタにされたのだ。
当然手に入れた力に、先生の精神はふやけきっていた。
彼は、今の自分なら神でも殺せるような妄念に取り憑かれていた。
「ははは、あはははははははははっ!」
暴走する先生は、更なる「実験台」を求めて走り出し、
その背中は、瞬く間に森に消えていく。
彼は完全に忘れていた。
説明書きに書かれていたこの一文を。
『能力の使いすぎは自滅を招きます。精々注意してね!』
【ハエ叩きの手@マリオペイント 死亡】
【1日目 午前/H-4 森】
【スペランカー@スペランカー】
【状態】暴走、超能力者化
【装備】デスクリムゾン@デスクリムゾン、懐中電灯@現実、ブライオン@LIVEALIVE
【道具】基本支給品一式、しんのゆうしゃの未確認不明支給品0〜2
ピッケル@真女神転生if、不明支給品0〜2
【思考】
基本方針:超能力で好き勝手暴れまわる
1:実験台を探す。
【備考】
※殺し合いの事は忘れています。
※放送を聞き逃しました。
※現在の先生は超能力者です。
以下の能力が使用できます。
★超体力・超感覚
人間の潜在能力を引き出せるので、
常人の何十倍もの筋力で超スピードの運動能力やジャンプ力・怪力を発揮する。
視力・聴力も非常に鋭敏で事前に本能的に危機を察知するなどの超感覚もある。
★超再生能力
瀕死の重傷を負っても短期間で回復できる。
★フライング能力
どんな高い所からもクルクル回転しながら猫のように受身をとって着地する。
★テレパシー
他人の心の中を読んだり、遠隔地にいる相手に自分の意思を伝えたりする。また他の超能力者から読まれないように自分の心にバリアーを張ることもできる。
使用するには、30秒から1分の精神集中が必要。」
★催眠術
特殊な眼光で一瞬にして相手を催眠状態にして意のままに操る。
効果の持続時間はそれほど長くない。
★変身能力
顔の筋肉を変化させて他人の顔になる。
全身の筋肉も同様に変化させ、別人になりすますことができる。
★発火能力
全身から火炎を発する超能力。
主に全身から高温の炎を吹き出し、体当たりする。
★精神動力(テレキネシス)
念力で周囲の物体を自由に動かすことができる。
岩を飛ばして敵にぶつける、ミサイルの軌道を変える、敵の乗物同士を衝突させる、
建物に振動を加えて崩すといった使い方をする。
この能力を使う際は、片膝を着き、
下に向けて伸ばした両腕を交差するポーズを取る事が多い。
★エネルギー衝撃波
腕から衝撃波を放って相手の内臓をズタズタにしてしまう。
凄まじい威力を持つが、相手と組み合わなければ放つことが出来ない。
大量のエネルギーを消費するため、使い過ぎると老化現象を起こす。
◆超能力のデメリット
超能力は強力だが、決して無限ではない。
使えば使うほど激しい疲労を起こし、
急激に力を消耗すると老化現象をおこす。
また、力の源である血液を大量に出血すれば力は弱まり、命を落とす。
投下終了
支給品「101の血液」の元ネタは、
タイトルの如く、「その名は101」。
バビル2世の後日談の話です。
お、おお、乙。
ちょっとバランスクラッシャーすぎる気もするが……。
うーん、まあ、このロワならなんとかなるか。
投下乙
ス、スペランカー先生ー!!ww
また一人強マーダーがw
手は南無
あんまり何かやってた印象が無いけど
投下乙で……せ、先生ー!!
あの包囲網から助かったのも驚きだけど、先生が超人化することになるとは想像もしてなかったw
一体どうなっていくんだ……ハエ叩きの手はお疲れ様。
投下乙
しかしいくら何でも最強すぎね?
>>815 >>818 能力だけ並べると強そうに見えるけど、
実はそれほど強くない。
原作でも、「1、2発ならともかく、一度に数十発の銃弾を喰らえば死ぬ」と明記されてるし、
主人公山野浩一も能力の使いすぎor出血多量で何回も死にかけてる。
さらに言うと、CIA超能力工作員も、何人も調子に乗った挙句に、
急速に老化して死んだりしてる。
先生も…
まあマーダーだし、多少のチートもアリかと
投下乙です。
まさか先生が超能力者になるなんてw
あと手はお疲れ様
別にバランスブレイカーとは思わないなあ
その話読んだことあるが、確かに超能力者にも関わらず工作員が揃って噛ませだった印象が……
今までチートキャラが次の話でどうなったかを考えれば許せる許せる
伝統ですから
……ちょっと、うん、暴走してたら止めてほしい。
リゼルグ・ダイゼルで投下します。
朝が来た。
殺し合いをやってようと何してようが、太陽は普段と同じように世界を照らす。
都市に立ち並ぶビルを。森に並んでいる木々を。
無惨にも棄て置かれた死体を。そして、今もまだ苦しみ生き抜く参加者達を。
海岸に立つ緑の髪の少年もまた、その光を受けている。
名をリゼルグ・ダイゼルというその少年は、海岸に来てからずっと揺れる波間を見続けていた。
どこかで時を固定されてしまったのか、少年はそこから動こうとしなかったが――
ふと、何かに気付いたように顔を上げた。
「……、…………?」
何かを呟くと少年は、身を翻して走り出す。
……まさかばれてはいないだろうが、一応覚悟しておく必要があるかもしれない。
何故なら彼は、私を殺した張本人なのだから。
心の声にまで注意を払って別人に扮しても、隠し通せないことって、けっこうありますよね。……よねー?
◇◇
ギャルゲ高校に向かって駆けている最中、リゼルグはずっと後悔していた。
どうしてもっと早く気付かなかったのだろうか?
心の奥に感じていた違和感の正体に。
頭を冷やして考えてみたら、それは誰でも気付くようなこと。
木で出来た五角形の物体――聞いた話では、チェスと同じような日本のボードゲームの駒。
いくら人と同じサイズにまで大きくなったからといって、
そんなものが人を乗せて飛ぶか?
口も無いのに喋るか?
いや、有り得ない。
「もしかしてあれは、O・Sだったんじゃ」
O・S(オーバーソウル)――物に霊を宿らせる、シャーマンだけが使える技術。
もし主催がそれを使えるとしたら。喋ったり飛んだりする不思議さも、霊が憑衣していたとすれば説明がつく。
「それに、あの時……蓮君とあの植物が死んだ時彼らの霊が見えなかったのも、主催がシャーマンの事を知ってたのなら当然の措置だ。
死んでも霊として活動できる僕らがここに居るのが何よりの証拠じゃないか。何でもっと早く気付かなかったんだ――」
走りながらも聞こえてきた放送に耳を傾け、リゼルグは自分の考えに確信を持った。
死者が多すぎるのだ。73人。単純に考えれば霊も73体居なければいけない。
なのに、リゼルグがこれまで移動して来た中で見た霊の数はゼロ。
おかしい。リゼルグと道蓮はどこかで、霊を見ていなければおかしい。
考えれば考えるほど膨れ上がっていく推測に、リゼルグの体は動かされていた。
――確かめないといけない。
いくら筋が通っていても、実際に確かめないことには推測は推測の域を出ないからだ。
だからリゼルグは、雪広あやかやスペードの2と再び会うかもしれない危険を犯して、ギャルゲ高校の校庭に翻してきたのだ。
「――――いい推理ですねー。前提が完全に間違ってることを除けば、概ね正解ですよ」
「でしょう? そう言ってもらうと、探偵を目指す僕としては嬉しいよ。
さすがに、こんなオチだとは思ってなかったけどね」
そして――結論を出してしまうと。リゼルグの推理は間違っていた。
「逃げてきて正解でした。まさかこんなに早く気付かれるなんて、思っていませんでしたから」
リゼルグの手の中にある木片――肉片と一緒に校庭に散らばっていたものから、声が発せられている。
さらに周囲に散らばる木片を観察すると、機械のようなものが木片から晒けだされていた。
「霊については、私も知らされていないので何も言えませんが……私に分かることだけは、話しましょう。
誰にもばれなければ隠し通そうとしていた、私が逃げてきた本当の理由を」
スピーカーの向こうの女性はか弱い声でそう言った後、リゼルグにことのあらましを語り始めた。
「この“将棋の駒”は、このゲームのために社長が作らせた物でして……えっと、他にも遊び心で色々作ってたみたいでした。
エリア一つ更地にしかねない爆弾をミニサイズにしたり、棒の束に強力な催眠作用を付加してみたり、呪いの装備を作ってみたり、車椅子を高速飛行させたり。
それで私……ちょっとした出来心というか、
放送まで暇な時間が長かったので、このスピーカーを仕込んで誰かとお喋りしようとしたんです」
女性はクローバーの4と言う名前で、半ば強制的に放送役として主催に連れてこられていたらしい。
しかし、本当に役割はそれだけ。放送までの6時間、彼女はずっと何も出来ないことになっていた。
その退屈な時間を有効に過ごすため、彼女は色々な手を打っていたのだそうだ。
支給品をデイパックに振り分ける作業の際に忍び込み、桂馬にスピーカーを仕込んだのもその一つだったのだとか。
「でも、僕に駒ごと植物を切られたことによって、内蔵していたスピーカーが外に出る事態が起こった」
「これでは主催に――キングハートと社長に、私が参加者と話していたことがばれてしまうかも……もしばれたら、死刑確定ものじゃないですか? だから、逃げて来たんです」
偶然にもほぼ同じ時期に主催が参加者と接触する機会を作ったため、その期に乗じて社長の一人を殺害。
上手くすりかわって会場に入り込み、主催から逃げて来たということだった。
「――だから今は、あなたと同じくこの島のどこかにいるんです」
クローバーの4はそう言うと、小さく深呼吸をしたようだった。
リゼルグの持つスピーカーに、吐息の音が伝わってくる。
ノイズにも似たその音を聞いて……では無いが、リゼルグは二、三秒して顔をしかめた。
思わぬところから手に入った情報。本当の主催の名前。社長が複数人いること。
しかしリゼルグは――そんなことは関係なく、ある一点に疑問を持って、クローバーの4に問いかけた。
「――本当に?」
「はい、本当です」
「本当かなぁ」
「疑り深いですね」
「でも、本当だとしたらさ」
「はい?」
「僕は君のことが、許せないんだ」
突然。リゼルグの声のトーンが、何の前兆も無しに黒く染まった。
校舎の教室から雪広あやかやスペードの2が、一度でもその姿を捉えていたならばこう思うだろう。
――あそこだけ、まだ夜だ、と。
「君は主催側に居た。なら当然、参加者の動きも全部把握してたはずだよね。
桂馬が君だったんでしょ? なら君は、あの植物が蓮くんを殺すことになるということも、薄々感付いてたはずだ」
実際はレッドベジーモンが桂馬を発動した時点では、雪広あやか一行はクレア・スタンフィールドと戦闘していた。
だから、クローバーの4は起こる未来を予測出来なかった。全ての参加者の動きを把握していても、一人一人の支給品が何なのかまでは分からない。
偶然が重なり回避不可能となったのが、あの惨劇である。
だがリゼルグは、そんなオチは付けたくなかった。
「どうして止めてくれなかったの? 君は止めれたはずだ。だって、見てたんだから。
僕がワイヤーを持ってることも解ってたはずだ。なら、蓮くんを殺したら植物ごと切られるかもしれないことも、分からない訳じゃなかったはずだ。
なのに、なんで見殺しにしたの? なんでそんなに余裕でいられるの? 君はこの島に逃げて来たんだろ? だったら君も――参加者になったってことじゃないの?」
光を失ったままの目が、まだリゼルグの夜が明けてないことを伝えている。
矢次ぎ早に質問を浴びせるのは、あの事故が事故だったと認めたくないからだろう。
誰かのせいにしないと、自分を支えられない。
リゼルグはそういう性質を、少なからず根本に持っているのだ。
再び、唇が大きく動く。
「僕の両親はハオに殺された。ハオのことは今も憎んでる。僕の手で殺してやりたい。
そして僕には君が、ハオと同じに見えるんだ。高いところから見下ろして僕を見下して、ほくそえんで。 その余裕な態度が、僕は凄く憎らしいんだ!!」
「あの、どうしたんですかいきなり……熱くならないでくださいよ。大きな声出されると困るんですけど」
「……今もこうして僕とお喋りするのが、君は楽しいみたいだけど。本当の理由だとか何だとか言ってさ。
ふざけないで欲しいな。それで楽しめるのは、君だけだ」
――言葉の応酬がそこで、ピタリと止んだ。
ほぼ時を同じくして、雪広あやかとスペードの2が怪しい洞窟に向かうことを決める。
このまま時が止まっていたなら、3人は再会出来たのだが。
しかし沈黙の時間は、すぐに破られる。
「……へぇ、言ってくれるじゃない。なら、これも分かるよね。私は、このマイクを潰して証拠隠滅も図れたんだよ?」
沈黙は俗に言う嵐の前の静けさだったのか。不機嫌な声で丁寧語を捨てたのは、クローバーの4。
「でもそうしなかったのはね、リゼルグ・ダイゼル。そっちの方が、楽しいと思ったからだよ」
「……………………」
「それなのにさ、何? さっきから口答えばっかり。私は逃げても主催側だった者。あんたは惨めな参加者の一人だろ?
それも、仲間が一人逝ったくらいでキレて心変わりしちゃうようなヘタレな参加者。
つまんない。もっと派手に発狂しちゃえば良かったのに。今のあんた、見ててつまんないよ」
リゼルグとは違って声のトーンも大きさも変わってないのに、口調だけでこうも変わるものなのか。
突然の豹変、槍のように突き刺さる言葉にリゼルグは、
「……そこまで言われるのは心外だな」
と返すしかなかった。
さらに追い討ちをかけるように、クローバーの4は口を開く。
「蓮きゅん蓮きゅんってね、BLの類じゃないんだからいつまでも引きずってんなよ。
復讐は幸せから最も遠い生き方だから、私、嫌いなんだ。見せんな、そんな姿。吐き気がする」
リゼルグの眉がピクリと動く。雪広あやかとスペードの2は階段を降りる最中だった。
せめてここで叫んでいれば何かしらの手掛りを残せたかもしれない。
しかしそれより早く、クローバーの4が皮肉めいた言葉を浴びせる。
「まあせっかくお喋りも出来たことですし? 一つ、あんたに特大の情報をプレゼントしてあげるよ。
本当は私の身の安全と情報で取引しようかと思ってたけど別にいいや。気分悪い時ってなんか暴露したくなるしさ――」
この発言が、最後だった。
「このままだと雪広あやかは死んじゃいますよ? だってスペードの2は、主催側から送られたジョーカーなんですから」
◆◆
リゼルグ・ダイゼルは現在、怪しい洞窟に向かって全速で駆けている。
分かれてから時間が経っていて、雪広あやかとスペードの2がまだ学校内にいる可能性は低かった。
校舎内を隅々まで探して時間を浪費するのに比べれば、放送で示された怪しい洞窟に向かった方が出会える確率は高い。
そう判断して、リゼルグは校舎を振り返ることもせずに走り出したのだ。
(僕はクローバーの4に騙されてるのかもしれない)
疑念が頭をよぎって止まない。
しかし、初対面でしかも襲われかけた相手に、何も言わず付いていくスペードの2に違和感を覚えなかったと言えば嘘になる。
確かめる必要は、ある。
(僕のわがままであやかさんを危険に晒しているとしたら――そんなの、耐えられない。
勝手に死ねばいいなんて思えるほど、僕は自分の意思を貫けない)
なぜ、そんなことにも気付けなかったのだろう。
リゼルグは2回目の後悔を、同じ状況で感じていた。
名目上は、ジョーカーを捕まえて主催の情報を手に入れると言うことにでもしよう。
とにかくスペードの2に確認を取るまでは、全てのことは後回しだ。
「またそうやってスタンスを変える。だからあなたはつまらないんですよ」
そんな声が聞こえた気がしたが、無視した。
聞こえる訳がない。スピーカーはもう、バラバラに切り裂いたのだから。
誰もいない平原を、リゼルグは駆けて行く。
朝が来た。
【1日目 朝/G-3】
【リゼルグ・ダイゼル@シャーマンキング】
【服装】緑の服
【状態】健康、復讐心、焦り
【装備】ウォルターのワイヤー内蔵手袋@HELLSING
【持ち物】基本支給品一式×2、不明支給品0〜2
【思考】
1:スペードの2がジョーカーなのか確認する。再会のため怪しい洞窟へ。
2:ここにいる全て(主催者も参加者も含めて)皆殺し。
3:騙されてるのかも。
※主催者が支給品を自作したり、改造したりした可能性があります。
※ロワで死んだ人の霊はシャーマンにも見えてないみたいです。蓮の持ち霊だった馬孫も蓮が死ぬと同時に消えました。
◇◇
「さてと。私からのバレンタインチョコはこんなものでしょうか」
『バレンタイン?』
「なんか、貴方と同じ神様を祝う日らしいですよ。企業戦略の一種でもあるみたいですけど」
『そうですか』
「それにしても…………神様は何か違和感を感じません? 私に」
『ん? ええ、確かにそうですね。ずいぶんと知りすぎています、貴方は』
「やっぱりそうですよね。自分でも怖いんですよ、この知識。メタ視点っていうらしいんですけど」
『ふむ』
「“シャーマンが居るから主催が霊に付いて知らないといけない”のと同じ理屈で、
“書き手がいるから主催がメタ視点を持ってなきゃいけない”という理屈らしいんですけど、私にはさっぱりですよ」
『……それで、メタ視点を手に入れるとどうしてそんなに知識を得ることが出来るのですか?』
「私に聞くんですかー? 神様のくせに。まあ、いいですよ、教えてあげます――あの世あたりで」
『?』
「メタ視点を下手に持っちゃうと、自分の死期が見えちゃうんですよね」
偶然、◆6/wのデイパックの中に入っていたハズレ支給品である画鋲がクローバーの4に刺さった。
「さようなら」
それを見て神は、一言呟く。
『――私は、メタ視点を持ちたくないものです』
【クローバーの4@七並べ 死亡】
※主催はメタ視点を持っているかもしれません。
※◆6/w氏(カオス)の2つ目のハズレ支給品は画鋲でした。
投下終了です。
矛盾点が他ロワにあるこのSSがどうなるのか、書いた本人にもさっぱり分かりません。とりあえず申し訳ありませんでした。
投下乙です。
ああ、リゼルク洞窟行きか
これで避けられなくなったなあ
迷ってばかりだがどうなるこれw
たぶん問題だと思っているのは最後の部分かな?
個人的には別にいいんじゃないかな。
今までも普通にメタ視点で語っているキャラいた……と思う。
まあこれくらいならw
投下乙!
何かクローバーの4がツンデレっぽようなwwwww
リゼルグ君には改心してほしいものです。
投下乙
リゼルグはどうするのか
7並べのキャラは謎が多いな
しかし、どんな世界観なんだろう
ねんがんの 小説版仮面ライダー完全版を てにいれたぞ!
今日が発売日だったので、買ってきました。
早速読んでみる
じ、地元の書店には置いていないだとw>仮面ライダー
明日辺り少し遠出してみるか
剣菱悠理、片桐唯、プリンセス・ハオ(ハオ)、かぐや姫、ファシル(本名 鈴木次郎)、ハートのクイーン、投下します。
ここは雑貨屋。
片桐唯は、剣菱悠理と共にベッドで眠りについていた。だがどこからか聞こえてくる大きな音に反応し、彼女の脳は覚醒を始める。
『高良みゆき、柊かがみ、沙英、トーマス、ルーファウス、間宮五郎、ネロ、源義経……』
「なんだこれ……。おい、悠理起きろ。起きろってば」
寝ぼけたままの頭ではよくわからないが、とりあえず特殊な事態であることには間違いない。
そう判断した唯は、隣で寝ている悠理を起こしにかかる。だが、悠理はなかなか起きてくれない。
結局悠理がかろうじて「起きている」と言える状態になった時には、すでに放送は終わってしまっていた。
「どうしたんだよ婆ちゃん、せっかく気持ちよく寝てたのに……」
「だから婆ちゃんって言うな! まあそれはこの際置いておこう……。それより、さっき何か放送が流れてたようなんだ」
「放送? ラジオ体操でもやるの?」
「そうじゃない。私も寝ぼけてたから断言は出来ないけど、あの声は最初に私たちに殺し合いをしてもらうと言っていた男のものだった。
殺し合いを開催した側からのメッセージとすると、何か重要な意味があったはずなんだが……。
それを聞き逃すとは、私としたことがうかつだった」
「なに、たいしたことじゃないさ」
突然、二人の会話に別の声が割り込む。驚いた二人が声の方向に視線を向けると、そこには一人の少年が立っていた。
少年の顔には微笑が浮かんでいたが、その笑みの裏には明らかな殺意があった。
その上、少年が持つ剣とその体を覆うマントにはおびただしい血液が付着している。
その少年が自分たちに危害を加えようとしていることは、唯たちにも容易に想像できた。
「これから死ぬ人間が、何を聞いたってどうしようもないだろ?」
物騒な言葉を続けると、少年……ハオはゆっくりと唯たちに近づいていく。
「何だよ、お前! マイキーは……入り口にいたマネキンはどうした!」
「マイキー? 彼のことかい?」
吠える悠理に対し、ハオは淡々とした口調で何かを投げつける。
それは、マイキーの首だった。
「マ……マイキー!!」
変わり果てた姿となった仲間に向かって、悠理は叫ぶ。だがすでに息絶えたマイキーは、一切の反応を示さない。
「よくもマイキーを……! ぶっ飛ばしてやる!」
「……」
端整な顔立ちを怒りに染め、悠理は雷鳴の剣を握る。その横で、唯も戦闘態勢を取る。
無言ではあるが、彼女も悠理同様怒りをあらわにしていた。
怒れる二人の少女を前にして、ハオはなお余裕の態度を崩さない。
自分が負けることなどあり得ない。態度でそう語っているようにも見えた。
「いくよ」
静かに呟くと、ハオが動く。標的を唯に定め、フランベルジェを横凪ぎに振るう。
唯はその攻撃を、後ろに飛んで回避。ベッドに身を沈め、スプリングを活かして今度は前へ大きく跳躍する。
「だしゃあ!!」
ハオに一撃を加えるべく、唯が右手を伸ばす。ハオはその打撃を、フランベルジェを盾にして受け止めた。
だが唯の打撃が秘める壮絶な破壊力の前に、フランベルジェは粉々に砕け散る。飛び散った破片のいくつかは、ハオの皮膚を切り裂いた。
「へえ、やるじゃないか」
頬にできた傷から流れる血を拭いつつ、ハオは言った。その態度には、まだ余裕が残っている。
唯はかまわず、二撃目を放つ。だがそれはハオに回避され、空を切った。
「さすがに素手じゃ分が悪いかな」
涼しい顔で呟くハオ。唯はなおも攻撃を続けるが、やはり空振り。ハオを捉えることはできない。
「唯! あたいも加勢するよ!」
唯の不利を悟り、それまで後方で待機していた悠理も剣を振り上げてハオに突進する。
それに対し、ハオは悠理を指さして笑いながら言った。
「行け、テレサ」
「え?」
唐突なハオの発言に、悠理は思わず足を止める。唯の方も声こそあげなかったが、唖然とした表情を浮かべていた。
少女達が見つめる中で、ふいにハオの背負うデイパックから何かが飛び出す。
それは、白いボールに顔と手足がついたような、不思議な物体だった。
「テレサ」。それがその存在の名前だった。
宙に浮かんだテレサは、ケケケと不気味に笑う。そして次の瞬間、その姿を消した。
同時に、その場からテレサ以外にも二つのものが姿を消す。
一つは、悠理が持っていた雷鳴の剣。もう一つは、ハオ自身。
「け、剣が消えたあ!? しかもあいつ、どこに行きやがった!」
「落ち着け、悠理。そう遠くには行けないは……」
唯の言葉が、不自然なところで途切れる。
「え……?」
悠理は、自分の目の前で起きた現象を信じられなかった。突然唯の胸に、縦に長い穴が空いたのだ。
そしてその穴の延長線上には、彼女の血が宙に留まっていた。
「あ……あ……」
仲間の無惨な姿と不可思議な現象を前に、硬直する悠理。その前で、何かがゆっくりと出現していく。
それは、悠理が持っていたはずの雷鳴の剣で背後から唯の胸を突き刺すハオの姿だった。
「まず、一人」
完全に姿を現したハオは、唯の体から剣を抜きつつ呟く。支えを失った唯は、糸の切れた操り人形のように力無く床に倒れ込んだ。
「唯ーーっ!」
悠理は慌てて唯の元に駆け寄り、その体を抱き起こす。しかしその体からは、すでに体温が失われつつあった。
「すまない、悠理……。私としたことが……」
「謝ったりなんてしなくていいよ! しっかりしてくれよ!」
「せめて悠理だけ……でも……逃げ……ゴホッ!」
唯の口から、大量の血が噴き出す。それと前後して、彼女の顔から一気に血の気が失われていく。
「唯、唯ーっ! 頼むから、目を開けてくれよ! もう婆ちゃんって呼んだりしないからさあ! なあ!」
唯を抱きしめ、悠理は叫ぶ。だが、もう唯の口が言葉を紡ぐことはなかった。
がっくりとうなだれる悠理。そこに、ハオはゆっくりと歩み寄る。
「友達との最後のお話はすんだかい?」
「お前……!!」
両目から涙をあふれ出させながら、悠理は悠然と近づいてくるハオをにらみつける。
「君には霊感があるようだね。僕の元で鍛えれば、いいシャーマンになれるかもしれない。
どうだい、僕と一緒に……」
「うるさい!!」
ハオの言葉を、悠理の怒声が遮る。同時に、彼女の左の拳がハオの顔面に叩き込まれた。
「ふざけるな! 人を殺してへらへらしていられるような奴と一緒に行けるか!
よくもマイキーを! 唯を!!」
絶叫しながら、悠理はさらに右の拳を繰り出す。しかし、それはハオに受け止められてしまう。
「そうか、断るか。じゃあ、君も殺すしかないね」
拳を受け止めた手に力を込めながら、静かな声色でハオは言う。
その口元は、かすかに笑みを浮かべていた。だが、目は笑ってはいなかった。
哀れな者、弱き者を見下す、絶対的強者の目。それが、今のハオの目だった。
怒りに燃える悠理の心ですら凍てつかせる、冷徹な視線を放ちながらハオは言う。
哀れな人間への、蔑みの感情を込めて。
「ちっちぇえな」
◇ ◇ ◇
目的地の雑貨屋にやってきたファシルたち。だがその入り口に立ったファシルは、思わず顔をしかめた。
「ちっ、ここもか……」
「どうしたの、ちちうえ?」
ファシルの表情の変化に気づき、かぐや姫が不安そうに尋ねる。
「血の臭いがする……。クイーン、かぐやを頼む。様子を見てくる」
そういいながらファシルはおんぶしていたかぐや姫を降ろし、傍らにいるハートのクイーンに預けた。
「あいわかった。気を付けてたもれ」
「ちちうえ、ちゃんとかえってきてね?」
「安心しろ、いちおう武器もある。危険だと判断したらすぐに戻ってくるさ」
クイーンとかぐや姫の声を背に受けながら、チェーンソーを手にファシルは雑貨屋へ足を踏み入れる。
周囲に気を配りつつ、血の臭いをたどって前進。やがて彼は、家具売り場にたどり着いた。
(やはり戦闘があったか……)
目の前に広がる光景に、ファシルは再び顔をしかめる。
そこにあったのは切断されたマネキンの首、バラバラに砕けた刃、そして血に染まった体を床に横たえる二人の少女。
(二人を殺した奴は……もう立ち去ったようだな)
当たりに人の気配がないことを確認したファシルは、どうしたものかと首をひねる。
数時間前に見つけた少女達のように火葬にするか、それとも……。
その時、少女のうち片方の体がピクリと動いたのをファシルは見逃さなかった。
(生きているのか!?)
ファシルは弾かれたように少女……悠理に駆け寄り、その体を抱き上げた。
「おい、しっかりしろ!」
「誰か……いるのか……?」
「ああ、ここにいる! 気をしっかり持て!! まだ助かるかもしれん!」
悠理に励ましの言葉を贈るファシル。それに反応し、悠理は力無く笑う。
「あたい……だって……助かりたいけど……無理みたいだ……。派手にあちこちやられちゃったから……」
そんなことはない。そういおうとして、ファシルはその言葉を飲み込む。
悠理の体には、深い傷がいくつも付けられている。精神力でどうこうできるレベルの怪我とは思えない。
あいにく、治療ができるような道具も所持品の中にはない。
(くそっ、このままこいつが死ぬのを見ていることしかできないのか……!)
自分の無力さを痛感し、ファシルは無意識に歯を食いしばる。
「なあ……誰だかわかんない人にこんな事頼むのも何だけど……」
「なんだ? 何が言いたい」
悠理の口から漏れる弱々しい言葉に、ファシルは我に返った。そしてその言葉を聞き逃すまいと、耳を傾ける。
「友達が一人……ここにいるんだ……。可憐っていうんだけど……。
もし会えたら……伝えてくれよ……。一緒に……帰れなくて……ごめん……って」
「わかった」
「あと……マントを着た……髪の長い……奴に……気を付け…………」
悠理の首が、カクリと曲がる。今度こそ本当に、彼女は息を引き取った。
「…………」
もう物言わぬ亡骸と化した悠理を、ファシルはじっと見つめる。
(ちっ、まただ……。また人が死んだ……。なぜだ! なぜこの俺がいながら、殺し合いが止められない!
俺に……力が足りないというのか! 俺は、勇者ではないというのか!)
ファシルは、おのれに問いつめる。だがその問いには、彼の中のルシファーですら答えてはくれなかった。
【片桐唯@打撃天使ルリ(ドラマ) 死亡】
【剣菱悠理@有閑倶楽部 死亡】
【I-8 雑貨屋/1日目 朝】
【ファシル(本名 鈴木次郎) @オリジナルキャラ・バトルロワイアル】
【状態】健康、無力感
【装備】チェーンソー
【持ち物】基本支給品一式×3、不明支給品0〜6、成長そくしんライト@ドラえもん@ニコロワ
【思考】
1:首輪の解除
2:脱出し、主催を滅ぼす
3:邪魔する者、ルシファーのかけらを持つ者は殺す
4:かぐや姫を泣かせたくないが、勇者としての使命が……
5:かぐや姫の服を探す
6:スペードの2がいたら、合流する(「会えたら」という程度で、積極的に捜すつもりはありません)
7:「かれん」に会ったら、悠理の遺言を伝える
【備考】
※成長そくしんライトは制限により一回5才までしか成長せず、12時間置かないと再使用できません。
【かぐや姫@竹取物語】
【服装】布。最低限の部分は一応かくれてる。
【状態】健康、現在5〜6才
【装備】ハロ(ピンクちゃん)@ガンダムSEEDシリーズ
【持ち物】なし
【思考】
1:ちちうえも ははうえも だーいすき。
2:ぴんくちゃん、かわいい。
3:ぴんくちゃんと おなじいろのきものが あるといいな。
【備考】
※今のところ月に帰るつもりはありませんが、今後どうなるかはわかりません。
【ハートのクイーン@七並べ】
【服装】チャイナドレス、パンツはいてない。
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】なし
【思考】
1:首輪の解除
2:脱出する
3:かぐや姫と一緒にいる
4:ファシルが戻ってくるのを待つ
5:スペードの2が心配
6:パンツがほしい
【備考】
※じゅうじか@FF2で呪いが解け、人間形態になっています。
朝日に照らされる街の中を、一人の少年が歩く。
血に染まったマントを身にまとい、血に染まった剣を手にして。
日の光を浴びる傷だらけの顔には、一切の表情が浮かんでいない。
彼が今何を思い、歩を進めているのか。それを知る術はない。
【I-8 町/1日目 朝】
【プリンセス・ハオ(ハオ)@シャーマンキング】
【服装】普段着(古びたマントを羽織っている)
【状態】ダメージ(小)、S.O.F.喪失、プリンセス・ハオに改名される
【装備】雷鳴の剣@ドラゴンクエストY
【道具】基本支給品一式×6、五寸釘・藁人形・金槌の呪いセット、夜のおかずセット(TMAのエロパロDVD三本+真夏の夜の淫夢)
不明支給品(ハオ:0〜2、マリナン:0〜2)
【思考】
基本:皆殺し。
1:この地にいる者を全て殺す。
【備考】
※改名による影響はありませんでした。
【テレサ@マリオカート】
本来はマリオシリーズの敵キャラだが、マリオカートではアイテムとして登場するオバケ。
使用すると他のプレイヤーからランダムでアイテムを奪い、さらに一定時間姿を消すことができる。
1回限りの使い捨て。
以上で投下終了です
誤字脱字、気になる点などありましたら指摘をお願いします
これは見事な誰得処理!イイヨイイヨー
投下乙です。
ハオ怖ェェェ!!!さすが読心使えるだけはあるな
うん、ファシルは一歩遅かったか(もう少し早かったら鉢合わせだったんだなあ)
ああ、テレサwそういう奴もいたなあ
唯も悠里もお疲れ。二人のコンビ好きだったぜ
投下乙!
ファシル親子はすれ違いで命拾いしたか、
逝った二人には南無…
投下乙です。
唯と悠理はなんて言うか、まあ、相手が悪すぎたよ。
ハオ、マジで怖いし。
そういえば、これでハオが殺害数ランキング単独首位か…ハオ、強いなぁ
投下乙です。こ、これは絶望感を駆り立てられる……
大剣を拳で破壊する唯さえ敵わない。巨大ロボに比べたら全然小さいことなのに、なぜかハオに勝てる気がしないぜ。
ファシル達には頑張ってもらいたいけど……怖いなぁw
想像通りの結末だ…かぐや姫だけは助かってくれよ…
乙でした
あと可憐は可憐でもぶりっこのマーダーの方と間違えて伝言しないかが気になる
>>848 あ、そっちの可憐がいたんだぁぁぁ!!!
大丈夫。音無さん家の可憐さんは思い込みが激しそうなので、
「あーん!グンズィーが死んだ!
グンズィーと結婚&赤ちゃんつくろー!って思ってたのに…
くすん…美形薄命だ…
・゚・(ノД`)・゚・うっうっう…ひどいよお…ふえーん!!
この間グンズィーと可憐の脳内結婚式を挙げてまだ数時間じゃないですか!
どーして、どーして!?これで終わり!?嘘でしょ!?
信じられないよおっそんなプリンセスハオごときに殺られるなんてっ!!
あなたと差がありすぎるわっ!!生き還りますよね?ね?ね?
……泣いてやるぅ・゚・(ノД`)・゚・
私はあのおそろしく鈍い彼が(たとえド田舎人でもさ!ヘン!)大好きだったんですよっ!!
グンズィーっ!死んじゃ嫌だああああああっ!!
グンズィーを守ってくれなかったあなたのカバッ!!え〜ん・゚・(ノД`)・゚・」
と勘違いして泣き喚きながら暴れてくれるよ。
リアルwwwww
しかし黄桜さんちの可憐さんに話してもそれはそれでカオスな展開になりそうだ↓
可憐(黄)「あーん!悠梨が死んだ!
悠梨たんと一緒に優勝&二人で一緒に帰ろー!って思ってたのに…
くすん…美形薄命だわ…
・゚・(ノД`)・゚・うっうっう…ひどいよお…ふえーん!!
この間「私と悠梨を生きて一緒に帰らせて下さい」って神様にお祈りしてまだ数時間じゃない!
どーして、どーして!?これで終わり!?嘘でしょ!?
信じられないわよおっそんなプリンセスハオごときに殺られるなんてっ!!
あなたと差がありすぎるわっ!!生き還るわよね?ね?ね?
……泣いてやるぅ・゚・(ノД`)・゚・
私はあのおそろしくやんちゃな彼女が(たとえド貧乳でもさ!ヘン!)大好きだったのよっ!!
悠梨ぃっ!死んじゃ嫌だああああああっ!!
グ悠梨を守ってくれなかったあなたののカバッ!!え〜ん・゚・(ノД`)・゚・」
ファシル「ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwレズかよwwwwwwwwwwwww」
ハートのクイーン「ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwレズかよwwwwwwwwwwwww」
かぐや姫「ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwれずかよwwwwwwwwwwwww」
故・悠梨(おばけ)「ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwレズかよwwwwwwwwwwwww」
故・唯(おばけ)「ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwwwww私は無視してレズかよwwwwwwwwwwwww」
ミンウ「ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwwwww俺も無視してレズかよwwwwwwwwwwwww」
ごめん実は有閑倶楽部の原作知らん
悠梨が貧乳かどうかも知らん
安らかに眠ってくれ
852 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 23:06:17 ID:gQT8Pxmf
konozamaに依頼した小説『仮面ライダー』が届いた、早速読んだ。
…あれ、何だろ。
正義の味方って、なんていうか、すげー…うん、すっげえええ、カッコいいなあ…。
資料用だったのに普通に泣いちまったじゃねーか…。
ハオこええなー
投下します。
スぺランカー先生は走る。走る。走る。
蝙蝠の糞で死ぬと言われた肉体はすでになく、狂気の超人となった。
目指すは次の獲物。自らの力を示すために。
風の音が聞こえる。それは唸り、死者が怨みの声を挙げているのか。
いや、自らの肉体が空気という物質を切り裂き悲鳴を挙げさせてるだけだ。
「いいいいいいぃぃぃぃぃぃやっっっほおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
木々が脇をすり抜け、道が後ろにでき、目前には橋が見える。
そこに次の獲物がいた。
その男は何度も転んだのだろう。いたるところに痣がある。
しかも持ち物といえば手に持つアタッシュケースのみ。
服すら来ていないその男は慎重にその橋を渡ろうとしていた。
格好の的である。新たな能力を試す時が来たと確信する。
「うおおおぉぉぉぉぉぉ!!! あちちちちぃぃぃぃぃいいい!!」
直後、全身から焔が噴き出す。超能力「発火」発動。
恐るべき速度を保ったまま、炎の弾丸となってアタッシュケースの男に突撃する。
アタッシュケースの男は気づかない。
――激突
「あがががが」
肉が潰れ骨が砕ける感触が伝わってくる。
アタッシュケースの男が、声を挙げているがその言葉に意味を感じることなどできない。
「くくく……死ね!!」
肉が焼ける不快な臭い、同時に橋に火が移り、燃え始める。
「ああ……ああああ……ぁぁぁぁ……」
やがて、アタッシュケースの男の声が徐々に小さくなる。
「くくくく……ははははははは!!!!!」
対象的にスぺランカー先生の哄笑が大きくなる。
そして――
「ぁ……」
――声が、途絶えた。
新しい力も実に使い勝手がよい。
そう思いながらスぺランカー先生は力の確認を終える。
アタッシュケースの男の全身から力が抜ける。
――すとんとケースが橋の上へと落下した。
同時、スぺランカー先生の意識が危機感を訴える。
「なんだ?」
一瞬の疑問。
だが、その疑問はケースを見た瞬間解消された。
「爆弾か!!!!」
そこにあるのは今、まさに爆発しようとしてるアタッシュケース。
選択肢は多くない。
逃げるか?
無理だと判断。この爆弾の威力を直観する。
ならばできることは一つ。
スぺランカー先生は瞬時に判断すると、アタッシュケースを抱え込む。
爆発
そのアタッシュケースは間違いなく爆発した。
しかし、まだ、その爆風が橋を覆わない。
いや、爆音すら伝わらない。
なぜなら、
「ぬううううぅぅぅぅぅ!!」
スぺランカー先生は腕からエネルギー衝撃波を放ち続け、その爆発を包む。
爆発と均衡を保ち、今現在は破壊をまき散らすことはない。
「くっくっく……この程度で、死んでたまるかあぁぁぁぁああああ!!」
スぺランカー先生は吠え、エネルギー衝撃波を制御、
針の穴のような一点のみエネルギー衝撃波を解除。
その方向は、空。
半径100mに及ぶような破壊力が一点のみに開放された時、どうなるか?
答えは簡単だ。
爆発はアタッシュケースの破片と共に、まるでロケットのように吹きあがった。
その勢いは衰えることなく空へと飛び続ける。
「……ふぅ。危ない所だった」
スぺランカー先生は呟き橋を渡り切る。直後に橋は燃え落ち、崩れていく。
「それにしても、素晴らしい。この力は本当に素晴らしい!!」
爆弾の威力すら抑え込む威力に感動すら覚える。
スぺランカー先生の笑い声がひたすら続く、続いていく。
――自らの体の変調に気づかぬまま。
【曲がると転ぶ男@ラサール石井のチャイルズクエスト 死亡】
備考:F-3の橋が焼け落ちました。
【F-3/午前 /焼け落ちた橋の近く】
【スペランカー@スペランカー】
【状態】暴走、超能力者化 、変調(気づいてません)
【装備】デスクリムゾン@デスクリムゾン、懐中電灯@現実、ブライオン@LIVEALIVE
【道具】基本支給品一式、しんのゆうしゃの未確認不明支給品0〜2
ピッケル@真女神転生if、不明支給品0〜2
【思考】
基本方針:超能力で好き勝手暴れまわる
1:実験台を探す。
【備考】
※殺し合いの事は忘れています。
※放送を聞き逃しました。
※後一回超能力を使うと死にます。
※現在の先生は超能力者です。
以下の能力が使用できます。
★超体力・超感覚
人間の潜在能力を引き出せるので、
常人の何十倍もの筋力で超スピードの運動能力やジャンプ力・怪力を発揮する。
視力・聴力も非常に鋭敏で事前に本能的に危機を察知するなどの超感覚もある。
★超再生能力
瀕死の重傷を負っても短期間で回復できる。
★フライング能力
どんな高い所からもクルクル回転しながら猫のように受身をとって着地する。
★テレパシー
他人の心の中を読んだり、遠隔地にいる相手に自分の意思を伝えたりする。また他の超能力者から読まれ
ないように自分の心にバリアーを張ることもできる。
使用するには、30秒から1分の精神集中が必要。」
★催眠術
特殊な眼光で一瞬にして相手を催眠状態にして意のままに操る。
効果の持続時間はそれほど長くない。
★変身能力
顔の筋肉を変化させて他人の顔になる。
全身の筋肉も同様に変化させ、別人になりすますことができる。
★発火能力
全身から火炎を発する超能力。
主に全身から高温の炎を吹き出し、体当たりする。
★精神動力(テレキネシス)
念力で周囲の物体を自由に動かすことができる。
岩を飛ばして敵にぶつける、ミサイルの軌道を変える、敵の乗物同士を衝突させる、
建物に振動を加えて崩すといった使い方をする。
この能力を使う際は、片膝を着き、
下に向けて伸ばした両腕を交差するポーズを取る事が多い。
★エネルギー衝撃波
腕から衝撃波を放って相手の内臓をズタズタにしてしまう。
凄まじい威力を持つが、相手と組み合わなければ放つことが出来ない。
大量のエネルギーを消費するため、使い過ぎると老化現象を起こす。
◆超能力のデメリット
超能力は強力だが、決して無限ではない。
使えば使うほど激しい疲労を起こし、
急激に力を消耗すると老化現象をおこす。
また、力の源である血液を大量に出血すれば力は弱まり、命を落とす。
「キングハート様!」
「なんだ?」
慌ただしく入ってきた社長に対し、キングハートは退屈そうに答える。
その様子に気付かぬまま、社長の顔色は青ざめ、掛け足に話す。
「会場の上空に設置した首輪の手動爆破用発信機の端末が……故障しました!
修理には最低3日かかります。再設置もすでに始めている以上難しいです。復旧はまず不可能かと」
「ふむ。それで?」
「……それでといますと?」
社長の疑問に対し、キングハートは言葉を重ねる。
「自動爆破機能はどうなっている?」
その言葉にさらに慌てたように社長は話す。
「え、あ、はい。それは問題ありません。禁止エリアについては正常に作動します」
「なら、いい」
キングハートの言葉に社長は動きを止める。
「は?」
「奴らがこの故障について、知る術などないということだ。
この程度、運営の障害にはならないだろう?」
「……はっ。確かに」
「引き続き、続行せよ」
「……はっ!!」
社長は踵を返し、去っていく。
暗い部屋。その中にキングハートは再び一人になる。
その顔には今までの退屈さは消え、歪んだ笑みが浮かんでいた。
「そうだ。それでいい。想定外がなければ意味などないからな」
その呟きの後、一人残るその部屋に嗤いが響いた。
しかしその嗤いを聞くものはいない。
【備考】
首輪の手動爆破機能のみ使用不可能に陥りました。
禁止エリアなどの自動で爆破する機能は正常に動作します。
投下終了です。
主催側のシーン大丈夫かな?
投下乙!
スペランカー先生まさかのGJ!
まさかこの人が対主催に貢献するとは…
しかし自滅するのが目に見えるようなwwww
曲ると転ぶ男にはご冥福を。
爆弾が誰も巻き込まなくて良かったね
投下乙です
スペランカー先生…丈夫になったと思ったら即行で自滅フラグが…
曲がる〜男よ、アタッシュケースを落とさずにいられて良かったな
投下乙!
なんて楽しそうなスペランカー先生……w
でも死が近くにあるのは変わらない、気になる状態に。
曲がころさんはお疲れ様。
投下乙です。
スペランカー輝きすぎだwww そして死亡フラグにむけて爆走しすぎだwww
曲がると転ぶ男の冥福を祈りつつ、
F-3の橋がなくなったのはどの程度の移動制限になるのかと心配してみる。
主催のシーン、首輪の手動爆破ができない設定は、個人的には問題ないかと
一応書きあがったのですが、いろいろ問題がある気がしたので、したらばの仮投下スレに投下しました。
ご意見のほど、よろしくお願いします。
仮投下乙です。
個人的には致命的な矛盾や問題は無いかと。
まあ、首輪の新設定は確かにちょっと唐突感あるけど、この会場やけに店が多いしあってもおかしくないかな。
レストランは……そういや、食糧関係の施設は何故か一個もなかったのかw
移動車が今までどこに居たのかが疑問と言えば疑問かな? 気にすることのほどじゃないけど
仮投下読んできました
自分も特に問題はないかと思います
首輪の電子マネー機能については、使わなくても問題のないものですし
仮投下乙です。
同じく大丈夫だと思います
仮投下乙!
何か文七の食事風景が板垣絵で思い浮かんでしまったwwww
特に問題はないということなので、こちらに投下させていただきます。
古手梨花、ズシオ、丹波文七で。
古手梨花は草原にいた。
彼女の目の前にはいくつかのテーブルと椅子が並べられ、
その先には、後ろがキッチンになっている車(ケータリングカー)があった。
テーブルにはトランプ柄のテーブルクロスがかけられ、
椅子の背もたれにはそれぞれハート・ダイヤ・クラブ・スペードというトランプのスートの彫刻がされている。
ケータリングカーの、梨花からは見えない方の側面には、大きくダイヤのジャックが描かれていた。
「移動れすとらん、へくとるヘ、ヨウコソ」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
突然横から聞こえた声に、ズシオが大げさな悲鳴をあげる。
梨花は、ああズシオいたんだ、と思いつつ溜息をついて、声の主に視線を向けた。
「移動れすとらん、へくとるヘ、ヨウコソ」
同じセリフを機械的に繰り返す声の主は、機械だった。
一応、人の形はしているが、どこからどう見てもロボットだとわかる。
髪は金色。瞳は青。どうやら女の子らしいそのロボットは、
ダイヤのジャックのイラストと『restaurant Hektor』という文字がプリントされたエプロンを着け、
『ナナ』と書かれた名札をしていた。
「ウエイトレスさん…なのですか?」
「移動れすとらん、へくとるヘ、ヨウコソ。アタイハ、うえいとれすノ、ななチャンDEATH☆
イラッシャイマセー」
「ボクたち、お客さんじゃないのですよ。お金持ってないのです」
「オ支払イハ、首輪ノ、ARデ」
「首輪のエーアール?」
「クワシイ、説明ハ、アチラDEATH☆」
ウエイトレスなロボット・ナナちゃんがそう言って指し示した先には、開いた状態の本と、
パッと見た感じ、筆箱に見えなくもない直方体の物体が置かれた机があった。
梨花は机に近づいて、まずは本の内容に目を通す。
凄く厚いが文字が書かれているのはほんの数ページだけだった本の内容は、
ナナちゃんが言っていた『首輪のAR』に関する説明だった。
ロワ参加者がつけている首輪にはEdyとかSuicaとかみたいに通貨価値をチャージし、
その通貨で支払いができる機能がついている。通貨の単位は『AR』―――ということが、
電子マネーなんて知らない梨花にも理解できるように親切に書かれている。
(ARを新たにチャージするのは、専用の機械が必要だからここでは無理ってことみたいね。
そもそも、チャージ用の機械や、ここ以外にARが必要なお店がこの島にあるのかどうかわからないけど……)
ひょっとしたらこの本の中に殺し合いを止める方法やこの島からの脱出の糸口となるような情報が
含まれているかもしれない。そう考えて梨花は本を隅々まで読んではみたものの、
そんなに旨い話があるわけもなく、本にはARと首輪の機能に関すること以外は何も書かれていなかった。
(まあ、今まで知らなかった情報が得られたんだから良しと考えるべきね)
梨花は自分にそう言い聞かせ、直方体の物体を手にした。
赤く光っている面と、液晶画面がついている面がある。
本に書かれた説明によれば、これで首輪に現在チャージされているARの残高がわかるはずだ。
支援
「ズシオ。ちょっとこっちに来てほしいのですよ」
「どうした? 梨花」
梨花は近づいてきたズシオの首輪に、手にした物体の赤く光っている面を押し当てる。
すると、3秒もかからずにピピッという電子音が響いた。
液晶画面には『10AR』という表示。
この機械を首輪に当てたところで、いきなり首輪が爆発するようなことはないとわかったところで
梨花は自分の首輪の残高も調べてみることにする。
表示されたのは『8000AR』の文字。
首輪にチャージなんてした覚えはないから、この8000ARは最初からチャージされていたのだろう。
確認を終えて直方体の物体を机に戻した梨花は、ARに関する説明が書かれた本の下敷きになっている
紙の存在に気がついた。
ひっぱり出してみると、それはこのレストランのメニューだった。
ホットコーヒー 300AR
オレンジジュース 350AR
トースト&サラダのセット 400AR
・
・
・
(ズシオの10ARじゃ、何も食べられないじゃない。そもそも、こんな安全性がよくわからないところで
食事なんかする気はないけど――)
「梨花ー。梨花は御注文はどうするー!?」
「御注文ヲ、ドウゾ。御注文ヲ、ドウゾ」
梨花はゆっくりと声のした方向に視線を向けた。
いつの間にかズシオがケータリングカーにいちばん近い席についてメニューを眺めている。
「………………………………………………………………………………………………………………………」
梨花の中で、何かが切れて、何かが壊れた。
無言のままズシオにトマホークを投げる。トマホークはズシオの頭に綺麗に突き刺さった。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
梨花はズシオに近づくと、ズシオに刺さっているトマホークを抜き、
テーブルを挟んでズシオの正面の、背もたれにハートのマークの彫刻がされている椅子に座る。
もう、ヤケだ。
「グラタンください」
「では、余はハンバーグにする」
「カシコマリマシタ。ぐらたんトはんばーぐ、ショウショウ、オ待チクダサイ」
注文を終えた梨花は、盛大な溜息をついた後、デイパックの中から地図を取り出し、
今後のことに考えることにした。
梨花としては、本当は町の東部へと向かうつもりだった。
しかし、橋があるI-6は9時には侵入禁止エリアになってしまう。
エミットにセカンドキスを奪われた民家を出た時点で、9時までに橋を渡ってI-6から出ることができるかは
微妙な時間だった。何かトラブルが起こって足止めされれば時間に間に合わず首輪はドカン。
そんな危険な賭けはできないと、梨花はI-6の橋を渡ることを諦め、とりあえずここ――I-5の草原――まで来た。
問題はここからだ。
G-7の橋を利用して町へ行くか、禁止エリアを避けつつ都市へ向かうか―――
梨花はあれこれ思案し、ズシオは何も考えずに、静かに時が流れる。
支援
「オ待チドーサマDEATH☆」
沈黙を破ったのはナナちゃんだった。
ナナちゃんは梨花の前にグラタンを、ズシオの前にスパゲティを置く。
「ハンバーグって言ったのにどうしてスパゲティが出てくるの?」
ズシオが言う。
それはズシオらしからぬ正当な言い分だったが、言われたナナちゃんはズシオの発言などなかったように
「ゴユックリ」と言ってケータリングカーの方へ行ってしまった。
どうやら、こういうことへの対応まではできないらしい。
「我慢するのですよ、ズシオ」
梨花はそう言って宥めてみるが、ズシオはグチグチと文句を言っている。
それを見て、梨花はだんだん腹が立ってきた。
相手はロボットなんだし、ここの支払いは梨花の首輪に最初からチャージされていたARで行われるのだ。
少なくともズシオに文句を言う資格なんてない、と梨花は思う。
ちなみに、ハンバーグとスパゲティは同じ値段である。
梨花は、本当にイライラしていた。軽くキャラ崩壊を起こすくらいにはイライラしていた。
「ズシオ。おまえ、うっとおしいから黙れ。箱ティッシュ以下の価値しかないクズが」
いつまでもハンバーグって言ったのにどうしてスパゲティが出てくるのと怒る、子供のようなズシオの頭に
今まで積もりに積もった鬱憤も込めてトマホークを突き刺す梨花。
さすがに空気を読んだズシオは、頭から大量出血しながら、黙ってスパゲティを食べだした。
スパゲティを食べるズシオにしばらく経っても異変が見られないので、毒は入っていないのだろうと判断し、
梨花もグラタンを食べ始める。
(これ、美味しい…!)
梨花がグラタンの味に満足した、その時だった。
近くの茂みから音がしたのは。
梨花に緊張が走る。スプーンを置いて茂みから聞こえる音に神経を集中させる。
ズシオには緊張が走らない。あんなに文句を言っていたくせに、美味しそうにスパゲティを食べ続ける。
茂みから聞こえる音は少しずつ、だが確実に大きくなってくる。
何かが梨花たちに近づいてくる。
そして―――
茂みから現れたのは、独りの男だった。
全身血塗れで、フレッシュマンスーツを着た、異常にムキムキでマッチョなおっさん。
梨花は思った。
いや、それは“思った”なんて生易しいものではない。
梨花は、全身全霊を込めて心の中で叫んだ。
(フ ツ ー の 人 間 に 逢 わ せ て !!!!!!!)
寿命がストレスでマッハな状態の梨花が、
今の状況がフツーの人間に逢いたいとか願っている場合じゃないと気づくのは5秒後のことである。
【I-5 草原/1日目午前】
【古手 梨花@ひぐらしのなく頃に】
【服装】巫女服(魔法装束)
【状態】なんだか精神的に疲労(大)、寿命がストレスでマッハなため軽くキャラ崩壊中
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、エミット@魔法少女沙枝シリーズ
【思考】
1:フツーの人間に逢いたい!!!!!!!
2:部活メンバーや楠沙枝と合流する。
3:殺し合いという運命に抗う。
4:エミットは……いいか(ああ、西島翔子が死んだって言いそびれちゃった……)
5:G-7の橋を利用して町へ行くか、禁止エリアを避けつつ都市へ向かうかを考える
【備考】
※エミットは制限で1時間に10分しか外へ出る事ができません。エミット自身が勝手に外へ出る事は出来ない(ただし声掛けはデイパックの口が開いていれば可能らしい)。
※主催者が複数いる事に気付きました。
※変身している時に出来る事は沙枝と大差ありません。
※魔法少女リリカルなのはA’s DVD-BOXはズシオが突っ込んだせいで家に備え付けてあったDVDデッキ諸共大破しました。
※首輪には8000ARがチャージされています。
【ズシオ@余の名はズシオ!】
【服装】上半身裸、ズボン
【状態】頭にトマホーク@余の名はズシオ!、大量出血
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、茶碗とマヨネーズと箸
【思考】
1:スパゲティ、おいしい
【備考】
※首輪には10ARがチャージされています。
【丹波文七@餓狼伝】
【外見】フレッシュマンスーツ(ボロボロ、血まみれ)
【状態】全身打撲、裂傷多数。
【装備】なし
【道具】基本支給品一式×2、ランダム支給品1〜3
【思考】
1:俺より強い奴に会いに行く
【備考】
※放送を聞いていません。
※テリー・ボガードの所持品を回収しました。
【移動レストラン・ヘクトルについて】
ダイヤのジャックが作ったケータリングカーとウエイトレスロボット・ナナちゃんによって
営業が行われているレストラン。
店名の「ヘクトル」は、ダイヤのジャックのデザインの元になっているといわれる人物、
ギリシア神話に登場するトロイの王子・ヘクトル。
「〜DEATH☆」が口癖のナナちゃん以外に店員がいるかどうかは不明。
移動レストランという名の通り移動可能。水上を進むこともできるとかできないとか。
注文と違う物が出てくることも珍しくないが、少なくともグラタンの味は三つ星レストランレベルである。
【首輪の機能について】
本文中にある通り、EdyやらSuicaやらのように、あらかじめ通貨価値をチャージし、それで支払いを
行うことができる。通貨単位は『AR』
参加者の首輪にはロワ開始時点でARがチャージされている。額は社長の気まぐれでランダム。
移動レストラン・ヘクトル以外に、このARが使える施設等があるのかは不明。
また、チャージ専用の機械がロワ会場内に設置されているかや、チャージの方法も不明である。
余談だが、もし武器屋がこの機能で支払いが必要な施設であれば、
以前、武器屋からがっつりアイテムをゲットした恋は泥棒ってことになるけど……まあ、それはそれ。
以上で投下終了です。
支援ありがとうございました。
移動レストランならびに首輪の機能の説明に関して「不明」となっているところは、他の書き手さんにお任せします、ということでお願いします。
タイトルは、先週末に完結した某ロワに対する感謝と、最終回への敬意を(間違った方向に)込めて
「ハンバーグって言ったのにどうしてスパゲティが出てくるの」で。
問題点等あれば、指摘のほどよろしくお願いします。
本投下乙!
何かバイオ4の武器商人みたいなの出したくなってきたwwww
投下乙です。
梨花ちゃんは相変わらず苦労人だなあ、同情する、マジで同情するよ。
「ハンバーグって言ったのにどうしてスパゲティが出てくるの」ってあそこの迷台詞かいw
それともしかして箱ティッシュも総集編からのネタなのか!?
本投下乙です。とりあえずアレだ、ロボのキャラがなんかいいw
梨花はすっかり苦労人ポジに……文七と出会ってどうなるか。
首輪の新機能もいろいろ使えそうだなーw
>>866 移動レストランが今までどこにいたかですが「たまたま誰も通らなかったどこか」ってことで…ダメですか?
>>879 はい。箱ティッシュは総集片からw
>>881 あ、それでいいと思いますよー。
しかしこれはもしかしなくても、あれを読んだ後の方が楽しめるのかな……また今度見に行くか
最近wiki編集がまったくできず……
wiki編集してくださってる方は本当に乙です。ありがとうございます。
そんな感謝の意味を込めて(?)
だいぶ減ってきた、放送後まだ書かれてないキャラ一覧とか落としてみる。
・L字ブロック[早朝/A-8]
・秋山深一[早朝/A-9 教会の外]
・ジェレミア・ゴットバルト[黎明/C-6 豪邸]
・ゼロ、アキ、ネギ・スプリングフィールド[黎明/D-5]
・ルガール・バーンシュタイン[黎明/D-7]
・MAX[早朝/E-6]
・音無可憐、アルフレッド、ビブリ[早朝/E-8]
・黄桜可憐、ミンウ[黎明/F-4 川の畔]
・帝[早朝/G-3](曲がると転ぶ男の後をつけていたら、午前の時点でF-3にいるはず)
・クレア・スタンフィールド[黎明/H-3]
・室賀豹馬[黎明/H-5]
帝投下します
『ああ、殺し合いに熱中している皆さん』
「何を始める気だ」
不穏な挨拶が、澄みきった青空に木霊する。
殺し合いの箱庭に集う参加者の一人である帝が、訝しげな表情を浮かべながら、どこからともなく聞こえてくる社長の声に耳を傾ける。
穢れを知らない心身を包むのは深い色の束帯。
袴の裾は乱さないように、黒い冠は翻さないように、落ち着いて話を聞くのが帝としての嗜み。
何処とも知れない正体不明の島。
ここは殺戮の園。
◇ ◇ ◇
「人は見かけによらないものなのだな」
帝は目の前で起こった出来事について考えていた。
社長による放送によりかぐや姫の生存が確認されてからしばらく経った時だった。
一応放送では海賊マークより聞かされていた孫悟空や緋村剣心などといった強者も死者として名を連ねていた。
しかも放送までに死んだ参加者は全体の約半分に匹敵する程の人数だった。
つまり想像以上に殺し合いは激化していると考えて間違いない。
そんな事を考えつつアタッシュケース型時限爆弾の齎す結果を見届けるために曲がると転ぶ男を尾行していたのだが、その男の前に突然別の男が現れたのだ。
下賤な奇声を上げながら走って来た男はその勢いのままに曲がると転ぶ男に向かって行き――
「な!?」
――次の瞬間全身から焔を噴き出しながら突っ込んでいき、曲がると転ぶ男を焼き殺してしまった。
しばらく火に包まれる苦痛を体験させられて男は声にならない悲鳴を上げていた。
そしてその声はすぐに聞こえなくなってしまった。
(これでは爆弾の威力が分からないではないか!)
帝がそう心の中で忸怩たる思いになった時、惨劇の現場である橋の上で動きがあった。
橋の上に落ちたアタッシュケースから光が漏れかけていたのだ。
それが爆弾の起爆だと悟った帝はこれから確認できる爆弾の力を見ようと橋の上に注目した。
そして焔を纏った男が何か不可視の力を使って天高く爆弾の光を放つ様子を一部始終目にしたのだった。
男は橋が焼け落ちる前に橋を無事に渡りきって、来た時同様何かを喚きながら走り去って行った。
支援
「なるほど、ここにはあのように怪異な技を使う者もいるようだな。用心せねばなるまい」
もしあのような者に会えば自分などあっという間に殺されてしまうだろう。
帝は己と男を比較してすぐにそう結論を出した。
だがかぐや姫を救うために殺して回ろうとすれば、いつかはあのような者とも対峙しなければいけなくなるだろう。
王様ゲームを使うという手もあるが、上手くいく保証はどこにもない。
最悪近づいただけで殺される可能性もある。
そのような軽はずみな行動は慎むべきだろう。
(やはり早急に手駒もしくは集団と手を結ぶが上策か)
人数が多ければ相手が強くても対処のしようはあるが、逆にいくら人数が多くても烏合の衆では意味がない。
人数の有利とその集団の中身。
その辺りの塩梅は実に難しいが、ここで悩んでいても仕方がない。
それに集団に潜り込んで勝手に人が減るのを待つという手もある。
だがこちらは時間をかける分、かぐや姫を危険に晒す時間が長くなるという欠点がある。
(とりあえずかぐや姫を見つける事が急務か)
当面の目的地は北にある武器屋という建物だ。
この時間なら禁止エリアになる場所に興味を抱いて参加者が集まる可能性は高い。
同じような場所に南の猫屋敷が該当するが、火が立ち上っているようなので近づくのは止めておいた。
「かぐや姫! 私が、必ずや……」
燃え落ちた橋を帝様がみてる――決意に満ちた瞳で。
【1日目 午前/F-3 焼け落ちた橋が見える茂みの中】
【帝@竹取物語】
【服装】黒い冠に黒い束帯(着物みたいなやつ)
【状態】冷静
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、王様ゲームセット@王様ゲーム、9mm拳銃@現実、札束の詰まったスーツケース@ハヤテのごとく!、逆刃刀・真打ち@多ジャンルバトルロワイアル
【思考】
基本:かぐや姫に逢いたい。
1:かぐや姫のためなら殺人でも何でもする。
2:知らない物が多いな……
3:集団と結託する。
【備考】
※爆弾の威力を知りました。
短いながらも投下終了。
投下乙
帝は順調にマーダー街道まっしぐらだぜ。
でもかぐや姫はファシルの娘っていうwww
少し帝の思考欄を↓に修正します。
【思考】
基本:かぐや姫に逢いたい。
1:かぐや姫のためなら殺人でも何でもする。
2:しばらくしたら禁止エリアになるC-3(武器屋)に向かう。
3:集団と結託する。
4:知らない物が多いな……
トリ忘れていました
投下、修正乙です。
帝は冷静だなー。しかし、かぐや姫の現状と比べるとなんともいえない気持ちになる。
>>883も乙です。大分減ってきたな。
投下乙です
ちょwタイトルと序文がマリみてwww
投下乙です。
帝は頭脳派マーダー路線なのかなぁ。
かぐや姫がファシルとハートのクイーンに守られつつ、それなりに幸せそうにやっていることを考えると
なんとなく哀れな気がしなくもないのだけれど……
可憐、可憐、ミンウ、アルフレッド、ビブリ、ジェレミアで投下します
「グンジィー、いたら返事してよ〜」
朝日が降り注ぐ森の中。
そこに愛するグンジィーこと武田軍司を探して彷徨う木……ではなくて木ぐるみを着た少女、音無可憐がいた。
既に無粋な真似をしたアルフレッドとビブリは追跡劇の末に森の中で見失ってしまった。
こうなっては仕方ないので一度元いた場所に引き返してみれば、なぜか男が二人死んでいた。
理由はともかくどちらもグンジィーではない事が分かったので可憐に興味はなかった。
落ちていたデイパックとXM177E2とニューナンブM60を拾ってまたグンジィー探しの再会だ。
それから少ししてから社長が執り行った放送ではグンジィーの名前は呼ばれなかった。
この場に呼ばれていないのでそれは当然だが、可憐はここにグンジィーがいると確信していた。
グンジィーと一緒にいたと思ったら次の瞬間に目の前が真っ暗になってここへ連れて来られたからグンジィーも絶対ここにいるはず。
それが可憐の結論、グンジィーがここにいるという証明だ。
例え名簿に書かかれていなくてもグンジィーは絶対にここにいる。
二人きりで甘い一時を過ごしていた幸せの絶頂からいきなり意味不明な殺し合いに連れて来られたという残酷な仕打ち。
その反動から可憐の精神は本人の気付かない内に静かに狂い始めていた。
本来は殺し合いなどできるはずもない大学生なのに数時間で銃の撃ち方がだいぶ様になっているのもその影響の一つなのだろう。
「グンジィー、どこ……ん?」
ふと可憐は耳を澄ませば自分以外の声がある事に気付いた。
しかもその声は「可憐」を呼ぶ声のようであった。
「もしかして、グンジィー!! 今そっちへ行くのだ☆」
そして可憐は一人の男を見つける事になる。
だがその男は可憐の名を呼んではいたが、よく観察すればグンジィーではなかった。
それが分かると可憐は静かにニューナンブM60の照準を合わせた。
可憐にとってグンジィーでない者に用はないのだ。
◆ ◆ ◆
朝日を受けて輝く瑞々しい葉が生い茂る森の中。
その鬱蒼とした森の中にできた小さな広場に四人の男女がいた。
それぞれ呆然とした様子なのが一目で分かるほど無防備な状態であった。
「……たくさん死んだのよね」
「ああ、73人だから全体の半分程度になるか」
「くそっ――」
「ビブリ カナシイヨ」
有閑倶楽部の一員黄桜可憐、白魔導師ミンウ、飛行機乗りの少年アルフレッド、身体が線でできた兎ビブリ。
この一風変わった四人が巡り合ったのは今から1時間ほど前の事だった。
ミンウと可憐が森の中を探索していたところで必死な形相で走っていたアルフレッドとビブリに出会ったのが始まりだった。
遭遇した当初はお互い警戒し合ったものの、どちらにも敵意がない事が分かると張り詰めていた空気は霧消した。
その後は一旦どこか落ち着ける場所で話し合おうという事になり、この森の中にぽっかりとできた広場に来た訳だ。
その広場は人気も無く適度に草が茂っていて落ち着ける憩いの場所であった。
幸いビブリにはそこそこ立派な大テーブルと椅子が支給されていたので有り難く使わせてもらっている。
広場に腰を落ち着けた四人は早速各々体験してきた事を話し始めたが、この殺し合いを打破するような有力な情報は見当たらなかった。
赤い制服を着た青年と木のきぐるみを着た少女が危険だという事。
剣菱悠里、テリー・ボガード、アンディ・ボガードの三人が信用できる事。
有力な情報と言えるものはこの二つ程度だった。
そして広場に集う四人に暗雲が立ち込める中、社長による放送が始まった。
要約するとこれから6時間毎に死者と禁止エリアを発表していくという事だった。
第一回目の放送で告げられた死者の数は73人。
実に全体の約半数がこの地で命を落とした事が分かった。
その中にはアルフレッドが信用できる者として名を上げていたアンディ・ボガードの名前もあった。
失意に沈む内に放送は島の中央にある洞窟について含みのある発言を残しながら終わった。
「すみません。少しこの辺りを見回ってきます」
居心地のいい広場とはいえ、ここは殺し合いの横行する島の中。
周辺に危険人物がいないか偵察してくるというミンウの提案は妥当なものであり、誰も反対する者はいなかった。
ミンウは自分のデイパックを手に取ると、一人森の中に消えて行った。
残された三人はただ黙ってミンウが歩いて行った方角を眺めていた。
その空気はどうしようもなく重たいものだった。
このままずっと重い空気のまま時が無為に流れ続けるかと思えた。
だがそんな空気を破ったのは可憐でもアルフレッドでもなく、
「ビブリ オナカスイタヨー」
身体が線で出来た不思議なウサギ、ビブリだった。
ビブリは重苦しい空気も気にせずに自分のデイパックから全員共通で支給された食料を取り出していた。
ビブリの手の中にある食料はアンパンだった。
そのままビニール袋に入ったアンパンを両手で掴んで一気に口まで運ぶビブリ。
「イタダキマス」
パクッという音が聞こえてきそうな勢いでビブリはアンパンに齧りついた。
だがビブリは何故か齧りついた体勢のままで動きを止めている。
可憐もアルフレッドもその様子を見ていたが、ビブリが動かない理由に心当たりはなかった。
しばらくしてビブリは口元からアンパンを離して、一言呟いた。
「オット! ビニールブクロ トルノワスレテイタヨ」
その瞬間、周囲から音が消えた。
可憐もアルフレッドもビブリも黙ったままで。
徐々に聞こえてくる音は木々のざわめく音、次いで聞こえてくるのは――
「くはははは、ビブリ、何しているんだ?」
「ホント、袋のままパンを食べる人なんて初めて見たわよ……えっと人でいいのかしら」
「ウウ ワラワナイデヨ」
アルフレッドと可憐の笑い声、そしてビブリの恥ずかしがる声だった。
いつのまにか二人の顔には先程までの沈痛な表情が嘘のような笑みが浮かんでいた。
「そうだな、落ち込んでいても何もならないよな」
「……アルフレッド君」
「僕はもう大丈夫だ。だから可憐さんも元気出そう」
「……はい!」
二人のやり取りを見たビブリは気付かれないようにほっと一安心していた。
可憐もアルフレッドもその様子に気付いたが、何も言わなかった。
ビブリがわざと馬鹿な事をやって場を和ませようとした事ははっきり言ってバレバレだ。
だからこそだろうか。
二人はビブリのその優しい行為を黙って受け止めておく事にしたのだった。
「可憐さん、君に夢はあるかい?」
「夢? そうね、玉の輿に乗る事かな。でも浮気は許さないから」
「へー、なるほど。それが可憐さんの夢か。ビブリは?」
「ウーントネ オトモダチ イッパイツクリタイナ」
「友達か。いい夢だな」
「そういうアルフレッド君の夢は何なんですか?」
「僕か、僕の夢は――冒険家になる事さ」
おそらくそれが言いたかったのだろう。
アルフレッドは敢然と立ち上がると、皆に宣言するかのように話し始めた。
「まだ今は一介の飛行機乗りだけど、僕はいつか立派な冒険家になってみせる。だから――」
――この殺し合いから脱出してみせる。
その言葉が続けられる事はなかった。
「アルフレッド君!!!」
終了の合図は一発の銃声。
それがアルフレッドの聞いた最後の音だった。
何の言葉も残さないまま、自らの夢も叶えないまま、アルフレッドの短い生涯は終わりを告げた。
◆ ◆ ◆
周囲の偵察に行くと言って森の中へ入っていったミンウだったが、その顔はいつになく沈んでいた。
もちろん73人もの命が奪われた事への感傷もある。
だがそれ以上にミンウの中にある感情、それは醜い自分への怒りだった。
(私は、何を考えているんだ……)
放送でアルフレッドの知人の死が告げられた時、ミンウの心にはアルフレッドに同情すると同時にある考えを浮かべていた。
もし自分の知り合いが呼ばれていたら何を思ったのだろうかと。
そしてふと思ってしまったのだ。
――イイザマダ、と。
その考えが頭をよぎった時、ミンウは己の弱さを恥じた。
確かに人々は自分が命を犠牲にしてまで封印を解いたアルテマを「1ギル以下」だと大いに貶しめていた。
それに対して怒りが無いと言えば、それは嘘になる。
実際自分の犠牲は何だったのかというやり切れない想いはある。
だが、だからと言ってアルテマを貶した人々が死んでいいはずがない。
アルテマを1ギル以下だと貶そうと、彼らがミンウの救おうとした人々である事に変わりはない。
ミンウはアルテマが人々を救うと信じたからこそ自らの命を犠牲にしたのだ。
それはすなわち彼らに自分の命を捧げるだけの価値があったという事に他ならない。
今は貶されているだけかもしれない。
しかし、1年後、3年後、5年後、10年後、もしかしたら100年後。
アルテマは人々を救うかもしれない。
(いつか、いつかきっと、皆分かってくれるはずだ。アルテマの大切さに気付く事を、私は信じている。なぜなら――)
ふと気付くとミンウの立っている場所には一筋の朝日が差し込んでいた。
「――仲間だから。彼らが仲間だという事に変わりはない」
それが森の中で考えた結果、ミンウが辿り着いた答えだった。
まだアルテマは役立たずだと言われているかもしれないが、仲間達はいつかきっと分かってくれる。
いつしかミンウの心は晴れていた。
「さて、そろそろ戻りましょうか。幸い周囲に危険人物はいな――」
その瞬間、ミンウの耳に聞き慣れない音が飛び込んできた。
その音はミンウに数時間程前の出来事を思い出させる。
赤い制服の少年が所持していて、可憐を傷つけた武器が放つ音。
「銃声!? は、もしや!!」
ミンウは聞こえた音が銃声だと分かると、全速力で広場へと戻り始めた。
銃を放つという事は相手がいないと意味がない。
では、この辺りにいる参加者とは誰か。
ミンウが真っ先に思いついたのが広場に残してきた可憐達だった。
「可憐、アルフレッド、ビブリ、どうか無事で!」
広場への戻る道はしっかり覚えていたので、迷わずに走る事ができた。
それでも力の限り急ぐが、気持ちは焦るばかりだ。
可憐はここに連れて来られてからずっと、アルフレッドとビブリは放送前から行動を共にしてきた仲だ。
元いた世界の人々に比べて交流は浅いが、それでもこんな所で死んでいい人達ではない。
況してやこれは自分の不注意が招いた事かもしれない。
そんな思いが疾走するミンウの心を苛んでいた。
だから目の前に突然木が現れた時、ミンウは咄嗟に訳が分からず立ち止まってしまった。
「え――?」
二度目の銃声が聞こえた時にはミンウは地面に倒れていた。
ミンウは少し遅れて目の前に現れた木が自分の額に向けて銃口を向けていた事を思い出していた。
だが反射的に頭部を逸らしたとはいえ、誰が見ても頭部の傷は致命傷だった。
「またグンジィーかと思ったら違う人だったのだ☆」
そこでミンウはアルフレッドの言っていた危険人物の事を思い出した。
木のきぐるみを着て銃を所持している少女。
おそらく彼女がアルフレッドとビブリを追いかけていた危険人物なのだろう。
だがそこでミンウはある事に気付いた。
この少女はアルフレッドとビブリを追いかけていた。
しかも先程誰かが銃を発砲していた。
そこまで考えてミンウは彼女が広場にいた皆を襲撃した犯人だと推測した。
「そうか、君が……聞かせて、くれ。君が追いかけていたアルフレッド達は、どう、なったんだ」
「ん、ああ、あの人達なのですか――逃げられたのだ☆」
「そう……か、それ、は……良かっ」
「全然良くないのだ☆」
ミンウの最期の言葉が終わらない内に3度目の銃声が森の中に木霊した。
音無可憐の手の中にあるXM177E2から放たれた銃弾はミンウの頭を木っ端微塵に粉砕していた。
可憐の足元には弾切れとなったニューナンブM60が元々入っていたデイパックごと転がっていた。
ミンウの頭部を最初に撃った弾が最後の弾だったのだ。
「ふぅ、そのキレイな顔をフッ飛ばしてやったのだ☆」
殺し合いの場に連れて来られて早6時間。
今まで銃器など触れた事すらない可憐だったが、6時間前と比べて銃の腕は格段に上がっていた。
それは愛しいグンジィーへの想いの強さ故か、ここまで潜り抜けてきた戦いの経験故か。
だが可憐にとってそんな事は些細な事だった。
過去も現在も未来も可憐はグンジィーのためにあるのだから。
「それにしてもあの二人組の一人はアルフレッドって名前なのか。今度こそ罰を与えるのだ☆」
可憐はグンジィーと『放送前に見失ったきり行方が分からない』アルフレッド達を探すべく森の中を歩き始めるのだった。
【1日目 朝/E-7 森の中】
【音無可憐@おそるべしっっ!!!音無可憐さん】
【服装】自前の木の着ぐるみ(略して木ぐるみ)
【状態】健康、脳みそ以外は至って正常
【装備】デザートイーグル(9/9)
【持ち物】支給品一式×4、はさみ、コンドーム、デザートイーグルの予備マガジン×2、XM177E2(29/30)@覇王愛人、S&W M10(5/6)と予備弾24発@現実、不明支給品(元々天童のもの)×1
【思考】
1:大好きなグンジィー(武田軍司)を探す……のだ☆
2:グンジィー以外の男や同性は邪魔なので問答無用で消す……のだ☆(特にアルフレッドともう一人(ビブリ)は許さない)
【備考】
※平均以上の顔をした男は子供だろうとなんだろうとグンジィーだと勘違いしている。
※参戦時期はどこかでグンジィーと二人きりになった時点です。
※ジャック・ハーパーのデイパック(基本支給品一式、ニューナンブM60(0/5)@踊る大捜査線)はE-7の森の中に放置しました。
※ミンウのデイパック(基本支給品一式、『アルテマ1ギル』と書かれた張り紙)と星屑のロッド@FFUはミンウの死体の傍に放置されています。
◆ ◆ ◆
支援
「アルフレッド君!!」
「アルフレッド、シナナイデ!!」
二人がいくら揺すってもアルフレッドが目を覚ます事はない。
白い机に突っ伏したまま飛行機乗りの少年は自ら血で緑の大地を赤く染めている。
心臓に空いた穴からは真っ赤な血が際限なく溢れだしていて、それはつまり彼の死を意味していた。
彼が次に目覚める時があるとすれば、それは自分すなわちジェレミア・ゴッドバルトが最後の一人になった時だ。
「我が忠義のために――死んでもらおうか」
言葉を出したのは、せめてもの手向けか情けか。
結局、余計な一言を言ったせいで二人にはこちらの攻撃に気付いてしまった。
間一髪で机から転がるようにして銃弾を避ける様子が目に映る。
その代わり着弾したジャッカルの弾丸は机の上にあった荷物を弾き飛ばす結果となった。
着弾の勢いで破れたデイパックや中に入っていた道具が宙に舞い、数秒の間視界が塞がれる。
「悪足掻きなどしても無駄だ。おとなしく――!?」
貴重な銃弾を無駄にするのは気が進まなかったので腕に内蔵した刃で命を奪おうと思って走りだそうとしたが、それは無駄に終わった。
宙に舞っていたデイパックの残骸や道具が地面に落ちた後には、既に二人の姿はなかった。
何らかのギアスのような力を使ったのかは知らないが、とにかく二人を逃がした事は事実だった。
「逃げられたか。まあ、いい」
最後一人を目指す自分にとって今殺すのも後で殺すのも然して変わりはない。
既に73人も死んでいる現状を見れば、かなりの数の参加者が殺し合いをしている事は明白だった。
自分一人が焦って無理をする必要はない。
「それにしてもナナリー様も既に死んでしまったのか。これで厄介なのは枢木スザクだけか」
直接手をかける事が躊躇われるナナリー様が死んだ以上、最も厄介な障害は枢木スザクに他ならないだろう。
あの驚異的な身体能力の前ではサイボーグの自分でさえ敵うかどうか危うい。
出来る事なら誰か他の参加者に殺される事を祈りたいが、そうそう上手くはいかないだろう。
「さて死者には悪いが……これもルルーシュ様のため。これらの道具は貰って行くぞ」
だが、使えそうな道具は破れたバッグの中に残っていた手榴弾と馴染みの深い果物だった。
その果物は今の私への皮肉かと思えるほど……とても思い入れの強い果物だった。
◆ ◆ ◆
可憐が支援しちゃうのだ☆
「うぅ、アルフレッドさん……」
「カレン ゲンキダシテ」
ここはD-9にある伝説の樹のすぐ傍である。
なぜそんな場所に今までF-7の広場にいた黄桜可憐とビブリがいるのか。
それはビブリのデイパックに入っていた支給品のキメラの翼のおかげであった。
キメラの翼とはルーラと同じ力を持つ道具であり、つまり一度訪れた場所に瞬時に移動できる。
咄嗟にビブリがキメラの翼を使った事で一度訪れた事のあるここに移動した訳だ。
「ぅ、あぁ……」
「ビブリ カナシイ ビエーンエンエン」
命の危機はひとまず脱したにもかかわらず二人の心は晴れない。
可憐はいつもの様子に比べて格段に落ち込んでいた。
親しくなりかけていたアルフレッドが目の前で死んだのだから無理はない。
だがビブリの方がアルフレッドとの付き合いは長い分、悲しみも深かった。
ビブリはアルフレッドの死を思うと、泣く事を止める事が出来なかった。
その泣き声は子守唄を欲する子供のようだった。
【1日目 朝/D-9 伝説の木の傍】
【黄桜可憐@有閑倶楽部】
【服装】聖プレジデント学園女子制服
【状態】健康、悲しみ、右腕にかすり傷
【装備】アイスピック
【持ち物】基本支給品一式、ランダム支給品0〜2
【思考】
基本:仲間との合流。生きて帰って玉の輿に乗る(出来ればそのためにミンウに頼んで王族との合コンを開いてもらう)。
1:ミンウやビブリと一緒に行動して、同じ学校の親友たちを探す。
2:ミンウさん、大丈夫かしら。
【備考】
※原作の第十三話(ドラマだと第七話)の後より参戦。
【ビブリ@ビブリボン】
【状態】健康(?)、深い悲しみ
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】
基本:ビブリ コロシアイ シタクナイヨー ビエーンエンエン〜
1:ビブリ オトモダチ ツクリタイナア〜
2:アルフレッド シンジャッタヨー グスン
◆ ◆ ◆
シエンダヨー シエンダヨー ビブリガ シエンダヨー
支援
誰もいなくなった広場。
残っている物は須らく必要ないと判断された物ばかり。
アルフレッドの死体。
破壊された基本支給品一式。
血に塗れた机と椅子。
そして。
供え物のつもりだろうか。
橙色の果物――オレンジが一つ。
【1日目 朝/F-7 森の中の広場】
【ジェレミア・ゴットバルト@コードギアス】
【服装】小此木造園の作業着@ひぐらしのなく頃に、アーチャーの聖骸布@Fate/stay night
【状態】健康、強い決意、隠れ真性ロリコン
【装備】対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル(4/6)@HELLSING
【道具】支給品一式×3、スクール水着、手榴弾5個@現実、オレンジ49個@コードギアス
【思考】
基本:主催者から死者蘇生の力を手に入れて、ルルーシュ達を生き返らせる。
1:再び主催者に会うために参加者を皆殺しにする(苦しまないように一撃で殺す。特にロリっ娘は確実に全力で一撃で!)。
【備考】
※アルフレッドのデイパックの中身(手榴弾とオレンジ)を回収しました。
【アルフレッド@餓狼伝説 死亡確認】
【ミンウ@ファイナルファンタジーU 死亡確認】
【全体備考】
※以下各々のデイパックの内訳。
竜崎ゴウ:基本支給品一式、XM177E2(29/30)@覇王愛人、S&W M10(5/6)と予備弾24発@現実
ビブリ:基本支給品一式、パプニカ製の大テーブルと椅子@ダイの大冒険、キメラの翼@ドラクエY
アルフレッド:基本支給品一式、手榴弾5個@現実、オレンジ49個@コードギアス
※S&W M10(5/6)と予備弾24発@現実は元々ムースリーニ先生の支給品。
※E-7の森の中の広場にパプニカ製の大テーブルと椅子@ダイの大冒険、アルフレッドの死体、アルフレッドのバラバラになったデイパックとオレンジ1個が放置されています。
可憐(まともな方)が支援してあげる!
支援
ビブリかわいいよビブリ
投下終了、支援感謝です。
タイトルの元ネタは「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」より。
投下乙!
アルフレッド…
投下乙!
ミンウとアルフレッドが逝ったか…
ジェレミアも本格的にマーダーとして始動開始、
音無可憐さんの自重しない快進撃…というかこの人を止められる奴いるのかwwww
乙でした!ビブリ可愛いっ…て癒されてる場合じゃねえええ
まともじゃない方の可憐怖いよまともじゃない方の可憐
悠理とミンウが氏んじゃったことを知ったらまともな方の可憐もどうなっちゃうのか
アルとミンウは合掌
投下乙です。
鎮魂歌→鎮魂果のタイトルもいいし、まさにロワって感じの2人の死に様が……読んでうわぁあって声が出た。
これで音無可憐さんは天然なんだから末恐ろしい。
アルフレッドとミンウ、お疲れ様です。
Oh、ゲーム出身のフツメンよりちょっと上コンビが逝ったか……!
ジェレミアとおそるべし!音無可憐さんマジでおそるべし。
特に可憐さんにはこの基地外カワイイキャラのまま突っ走っていただきたい。
遺されたビブリと可憐はどうなっちゃうんだろう。
線でできたウサギと現役女子高生の新コンビ、見た目の可愛さだけならかなりの強さを誇りそうだが…?
敵を可愛さで悩殺してみる、とか?
エーン エーン アルフレッド ト アルテマ1ギル ガ シンジャッタヨ!!
アルフレッド ト アルテマ1ギル カワイソウ カワイソウ
ビブリ ト カレン ノ コンゴ ガ キニナルヨー
ジェレミア ヤ オトナシカレンサン ノ コンゴ モ キニナルヨー
ところで可憐二人のいい呼び分け方は無いんだろうか
音無さん&黄桜さんとでも呼ぶべきか
エーン エーン アルフレッド ト アルテマ1ギル ガ シンジャッタヨ!!
アルフレッド ト アルテマ1ギル カワイソウ カワイソウ
ビブリ ト カレン ノ コンゴ ガ キニナルヨー
ジェレミア ヤ オトナシカレンサン ノ コンゴ モ キニナルヨー
ところで可憐二人のいい呼び分け方は無いんだろうか
音無さん&黄桜さんとでも呼ぶべきか
大事なことだから二度言ったんですね?わかります。
W可憐の呼び方は普通に「音無可憐さん」「黄桜可憐さん」でいいんじゃないかな。
「ゼロ」に続いて同名キャラを上手く使った話でした。乙。
それとは関係ないけどミンウの
>――イイザマダ、と。
ってところの「イイザマダ」だけビブリボイスで再生された俺は勝ち組。
身内にまで1円以下呼ばわりされてりゃそりゃ少しはすさむわな……。
可憐さんはまさに文字通りの男殺し(別名:イケメンキラー)ですな
>>919 ちょwwwwwwwwww
最後にちょっとだけ黒くなって元に戻ったミンウに謝れ
921 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/13(金) 08:42:55 ID:oROXXD0i
支援age
おお、ラジオか
今から楽しみだw
ラジオとは楽しみだーw
室賀豹馬、ルガール・バーンシュタイン、秋山深一、L字ブロック、MAX、
ゼロ、ネギ・スプリングフィールド、アキ、クレア・スタンフィールドで投下します
「……潮の香り……海か」
「ええ、海ですぜ」
寄せては返す波と岩が接するH-5の海岸沿い。
そこに一人の男と一匹のオコジョがいた。
「ここでも誰にも出会えそうにないか。周囲に人の気配がない」
海岸沿いの岩場に立つ男の名前は室賀豹馬。
この殺し合いに巻き込まれた参加者の一人で、甲賀卍谷十人衆の一人に数えられる程の優れた忍者だ。
数時間前にスザクとキラと別れて以降、誰とも会えないまま南進してとうとう島の最南端まで来ていたのだ。
「はぁ、見渡す限り海と岩ばかり。いつになったら女の子に巡り合えるんだよ〜」
豹馬の肩に乗っているオコジョの名はアルベール・カモミール、通称カモ。
殺し合いの参加者の一人であるネギの使い魔で……簡単に言うとエロオコジョ妖精だ。
だが今は豹馬への支給品として配られた身であり、小さな首にはしっかりと首輪が付けられている。
付属の説明書によれば「持ち主から半径10メートル以上離れたら爆発する」らしい。
当初は己の不運を呪っていたカモだが、ここにネギがいると知ってとりあえず豹馬に同行する事になって早6時間程。
だがここにいる『ネギ』がカモの知っている『ネギ』と同一人物ではない事をカモはまだ知らなかった。
(さて、先の放送とやらで分かった事は……この殺し合いを開いた者が複数、おそらく10人以上いるという事ぐらいか。
実際に話していた者が二人、それからその背後から聞こえてきた足音の数、これぐらい聞き分けるのは容易い。
それでこれからどうするかだが、やはり人に会わない事にはどうしようもないな)
豹馬は先の放送を思い出しながら海に別れを告げて後ろに向き直った。
波打つ音を背後に置きながら、次に豹馬が向かう方角は北だ。
「ん、来た道を戻るんですかい?」
「9時にこの近くのI-6が禁止エリアになるらしい。つまりI-5周辺に行けば他の参加者に会える可能性が高い」
「ああ、確かに。I-6には橋がありますし、橋を渡りきったもしくは渡りそびれた参加者が少なからずいるって訳ですね」
「そういう事だ」
ここの時間と地形の表現の仕方はスザクとキラに聞いて全て記憶しておいた。
自分がいた時代のものと違って戸惑ったが、もう慣れた。
豹馬は他の参加者と遭遇するべく一路北へ向かうのだった。
【1日目 朝/J-5 海岸付近】
【室賀豹馬@バジリスク〜甲賀忍法帖〜】
【服装】江戸時代の医者姿の装束
【状態】健康
【装備】ムラサーミャ&コチーテ@バッカーノ、カモ@魔法先生ネギま!
【持ち物】基本支給品一式×2、天沼矛@古事記、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー、首輪(ハルヒ)
【思考】
1:I-5周辺で情報収集と手足になりそうな者を見つけたい。
2:正午にはC-6の豪邸に赴く。
3:一応キラとスザクに協力する。
4:もしも殺し合いに乗った方が得策なら……
【備考】
※死亡後からの参戦です。
※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。
◆
【そういえば海沿いには教会という施設があるらしい】→【次へ】
◆
「ほう、あの音の正体はこの鐘の音か」
少し前までは4人の男女が一夜を明かした教会も、今では呪われた棺桶の如く不気味な静けさを漂わせていた。
そこに残っているのは少女の死体と、子供用の豪華な服と、人差指と、デイパックが二つ。
古びた教会で何があったのか残っている物から推測するのは難しい。
当然鐘の音に引き寄せられたルガール・バーンシュタインも同様だった。
「何があったかは知らんが、考えても分かりそうにないな」
そう結論付けたルガールの手には教会に残されていた二つのデイパックがあった。
もしかして罠かと思って警戒して近づいたが、結局何もないままデイパックは拾えた。
ついでに中身を確認してみると、一つには刀と本が入っていた。
刀は「紅桜」というなんとも禍々しい妖刀だったが、ルガールは興味がなかったのでそのままデイパックの中へ戻る事にした。
本は「家族輪舞曲」という名の書物だったが、ルガールは興味がなかったのでそのままデイパックの中へ(ry
もう一つの方を確認してみると、チェスのセットと時計型麻酔銃なる物が入っていた。
チェスはどうでもよかったが、時計型麻酔銃の方は一応付けておく事にした。
「さて、怪しい洞窟がどうとか……」
先の放送で呼ばれた死者の中には自分がここへ来る前に開いた殺し合いのゲームに招いた者もいた。
だが、それはルガールにとってはあまり関心がなかった。
今のルガールの一番の関心は――
「次は誰を改名しようか」
――誰かを改名してやる事だった。
【1日目 朝/A-9 古びた教会内】
【ルガール・バーンシュタイン@アーケードキャラバトルロワイアル】
【服装】赤いタキシード
【状態】健康、命名の能力を吸収
【装備】時計型麻酔銃@名探偵コナン
【持ち物】基本支給品一式×3、紅桜@カオスロワ、『家族輪舞曲』@現実、チェス@コードギアス、ランダム支給品(確認済み)1〜3
【思考・行動】
1:人の名前を変えるのが楽しくなってきた。
【備考】
※椎名桜子のデイパック(基本支給品一式、紅桜@カオスロワ、『家族輪舞曲』@現実)とチェスワフ・メイエルのデイパック(基本支給品一式、チェス@コードギアス、時計型麻酔銃@名探偵コナン)を回収しました。
◆
【そういえば教会から一人の嘘吐きな参加者が立ち去ったらしい】→【次へ】
◆
「73人か、予想以上の人数だな」
天才詐欺師の異名を持つ秋山深一が放送を聞き終わって抱いた第一感想がそれだった。
この6時間で152人中73人も死んだという事ははっきり言って異常な事実だ。
この事実が正しいとすると由々しき事態だ。
つまり殺し合いに乗っている参加者が異常に多いのか、または人智を超えた力を持った殺人者がいるのか、もしやその両方か。
こうなった以上これまで以上に油断ならない状況であると再認識する必要がある。
(それにしても椎名桜子にチェスワフ・メイエルか……いや、あいつらだって本当は何を考えていたか分からない!
やはり信じられるのは自分だけか)
これまでだってそうだった。
今の世の中、嘘が蔓延る事は当たり前の事だ。
しかもここは首輪をはめられて殺し合いを強要させられる場だ。
今まで以上に騙し騙されの状況になるのは当然だ。
それは秋山も望むところだった。
(ちっ、なんであいつの事を思い出すんだ!)
そんな時に決まって思い出すのはここに来る前に共にライアーゲームに挑んでいた一人の馬鹿正直な少女、神崎直。
直はどこまでも馬鹿正直でそのためライアーゲームでは相手に騙される事も日常茶飯事と言っても過言ではない。
だがそんな直の事が秋山はなんとなく気になっていた。
「ここにあいつはいないんだ。考えても仕方ないか」
そう呟いて秋山はこの殺し合いを制するべく森の中を独り黙々と進んで行くのだった。
【1日目 朝/C-9 森の中】
【秋山深一@LIAR GAME(漫画)】
【服装】黒いTシャツ、ジーパン
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、メタモン@ポケットモンスター(ひんし)、ランダム支給品×2
【思考】
基本:ゲームからの脱出。
1:一人で勝ち残る。馴れ合わない。
◆
【そういえば教会にいた4人の内で生き残りは秋山ともう一人いるらしい】→【次へ】
◆
「……73人も死んだ……でも、そんなの関係ないアル…………人間は、許さない、アル……!!」
その頃、L字ブロックは人間に復讐するために爆走していた。
「で、でも、六条御息所は、別……アル」
【1日目 朝/C-7 森の中】
【L字ブロック@テトリス(ゲーム)】
【服装】全裸
【状態】健康、人間への怒り
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】
1:主催者を含めて人間は許さない、アル!
2:六条御息所と付き合いたい……アル。
【備考】
※テトリスのゲームがクリアor破壊されない限り死にません。
※チェスワフ・メイエルの知識を人差指の分以外全て手に入れました。
◆
【そういえばこの参加者の中には他にも頭文字がアルファベットの参加者がいるらしい】→【次へ】
◆
「まだ誰もいないか」
怪しい洞窟は放送によって何人かの参加者が興味を持つ事になった。
MAXもその一人だった。
元々洞窟の近くにいたMAXは一足早く洞窟に着くと、そこにデイパックと剣が落ちている事に気付いた。
デイパックの中には自分にも配られていた食料や名簿などだけだったので近くに落ちていた剣が特殊な支給品らしい。
だがその剣は炎・氷・雷の三つの属性を持ち、さらに剣と持ち主の攻撃速度を上昇させる流星虫という寄生虫も付いていた。
寄生虫が少し気にかかったが、それに目を瞑りさえすればかなり使える武器だ。
「よし、罠を張るか」
つまりこうだ。
洞窟の前に今拾ったデイパックを放置しておいて、自分は近くの茂みに身を隠す。
当然ここに来た参加者はまずそれに目が行って近づこうとする。
そうでなくてもその瞬間は周囲への注意力が落ちるはずだ。
そこでボムなり機関銃なり剣なりで不意打ちを仕掛けて殺害する。
これがMAXの考えた罠の全貌だ。
「さて誰が最初に掛かるかな」
地面に落とされたデイパックを見るMAXの眼はさながら猛禽のようであった。
【1日目 朝/E-6 怪しい洞窟付近の茂みの中】
【MAX@ボンバーマンジェッターズ】
【服装】なし
【状態】健康、攻撃速度上昇
【装備】三属の剣(流星虫規制)@バロック、M134機関銃@シャーマンキング、クナイ×10@伊賀の影丸
【持ち物】基本支給品一式×2、不明支給品0〜2
【思考】
基本:優勝して帰還する。
1:ゼロを破壊して己の優越性を証明する。
2:洞窟に来た者を殲滅する。
3:参加者の何人かをゼロに関するメッセンジャーとして利用する。
【備考】
※参戦時期は後の書き手にお任せします。
※設定上、マイティが利用可能なボムはほとんど全て使えるはずです。
※洞窟に来た者をメッセンジャーにする気はあまりないようです。
◆
【そういえばMAXはゼロという者を探しているらしい】→【次へ】
◆
ゼロとネギ。
些細な行き違いから生じた誤解は解ける事はなく、二人はお互いに望まぬ戦いを強いられる事になった。
その騒動の中心であるアキは恐怖からかまともに話す事すらできないでいた。
ボムと魔法。
二つの異能による戦闘は果てなく続くかと思われた。
それを止めたのは皮肉にも殺し合いを仕向けた社長による放送だった。
それを聞いたゼロとネギは悲しんだ。
理由は同じ。
73人もの命が失われた事に他ならない。
特にネギの方は教え子である椎名桜子の死を知ったから尚更だった。
そして、ゼロもネギも知った。
自分が戦っていた者は人の命が失われた事に対して悲しみを感じる者だと。
この時二人はようやく言葉を交わして、無事に誤解は解けたのだった。
そして現在ゼロとネギとアキの三人はひとまず休息を取るためにC-4にある病院にいた。
ゼロとネギは先程の戦闘で少なからず傷を負っていたので、何か手当てできる物がないかと思ってここを選んだのだった。
だが一番の理由はアキ。
先程の放送で恋人のトモの死を知り、その失意の程は計り知れない。
(危うく早まった判断から取り返しの付かない事をするところだった)
ゼロはそう思って今後は慎重に相手を見極めようと決心するのだった。
そして気に掛かるのはベッドの上で蹲るアキ。
何か言葉を掛けようとは思うが、なんと言っていいのか分からないでいる。
デイパックの中のゼロシステム搭載コクピットでは気を紛らわせる事などできないだろう。
ゼロの苦悩は続く。
(――アキさん……僕は先生なのに、励ましの言葉すら掛けられないなんて……)
ネギは内心そんな思いでいっぱいだった。
その手には戦いの前にアキから譲ってもらったゲイトの杖が握られている。
これがあったからこそネギは互角に戦い続けられたものだ。
だからこそ恩返しも含めてアキを励ましたいと思ったが、どうしたらいいか分からないでいる。
ネギの苦悩は続く。
(……トモ、死んだなんて嘘だよね?)
アキの苦悩は続く。
【1日目 朝/C-4 病院(2階病室内)】
【ゼロ@ボンバーマンジェッターズ】
【服装】なし
【状態】健康、疲労(中)、全身に大小の負傷、多少の焦燥感
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、ゼロシステム搭載コクピット@新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
【思考】
基本:この殺し合いを破壊して脱出する。
1:アキになんて声をかけたらいいんだ……
2:MAXを破壊する。
3:メカードの仕業か?
【備考】
※参戦時期は第45話「ゼロとシロボン」以降です。
【ネギ・スプリングフィールド@魔法先生ネギま!(実写)】
【服装】スーツ
【状態】健康、疲労(中)、全身に大小の負傷
【装備】ゲイトの杖@ドラクエY
【持ち物】基本支給品一式、ランダム支給品1〜3(杖なし)
【思考】
基本:皆と一緒にここから脱出する。
1:アキを励ます。
2:桜子さん……
【アキ@あたし彼女】
【服装】普段着
【状態】健康、深い悲しみ
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、ランダム支給品0〜2
【思考】
1:トモ……
2:なんでカヨが?
◆
【そういえばスプリングフィールドとスタンフィールドは音の響きが似ているらしい】→【次へ】
◆
『線路の影をなぞる者(レイルトレーサー)』は徘徊する。
その上空では彼を仮の主と認める鷹が偵察代わりか、ゆっくりと旋回していた。
放送など彼には関係ない。
なぜなら最終的には全員皆殺しにするのだから。
彼が向かった先は北に広がる都市部。
理由は単純に人が多く集まりそうだったから。
南に広がる町という選択肢もあったが、都市の方が大規模で人が集まってそうだったから。
だから怪物は北へ向かった。
特別急行に乗って全ての参加者に死を送るために。
【1日目 朝/D-3 都市南部】
【クレア・スタンフィールド@バッカーノ!】
【服装】普段着(つまり車掌服)
【状態】健康
【装備】エクスカリバー@Fate/stay night、シャーネのナイフ@バッカーノ、お幻の鷹@バジリスク〜甲賀忍法帖〜
【道具】基本支給品一式×2、首輪(ルイズ)、ルイズの不明支給品0〜2
【思考】
基本:???
1:『線路の影をなぞる者(レイルトレーサー)』として参加者全員を喰らい尽くす(つまり皆殺し)。
◆
【そういえば男と動物のペアは他にもいるらしい】→【最初へ】
【カモ@魔法先生ネギま!】
本名アルベール・カモミール。別名「エロガモ」「エロオコジョ」とも。
【時計型麻酔銃@名探偵コナン】
「見た目は子供、頭脳は大人」で有名な名探偵コナンに出てくる道具。因みにチェス君の場合だと「見た目は子供、頭脳は老獪」か。
【紅桜@カオスロワ】
銀魂に出てきた妖刀。戦闘の経緯をデータ化して学習を積む事で能力を向上させていく、まさしく生きた刀。
【『家族輪舞曲』@現実】
椎名桜子著の小説。この人と椎名桜子@魔法先生ネギま!とは別人です。単に同姓同名なだけ。
【ゲイトの杖@ドラクエY】
戦闘中に使うとベホイミの効果がある杖。一説によると、チャモロよりも役に立つらしい。
投下終了です。
問題あったら言ってください
さすがに被った人いたかな
投下乙!
これだけの人数を捌いたのは流石!
これで一応生存者は全員放送後に突入か
しかし、カモ君が支給品で出たのは少し意外
後、ルガール自重しろwwwww
投下乙です!オムニバス形式の構成がいい感じ。
ゼロ達の誤解はどうにか解けて良かった……まだなんかアキが危ういけど。
いろいろ面白そうな支給品も出てきたなーw現実の椎名桜子著の小説とかw
投下乙です
ユニークな構成、楽しませてもらいました
今ひとつ目立ってなかった連中も多いけど、この先どうなるやら……
あと、指摘が一つ
たしか「ゲイトの杖」じゃなくて、「ゲントの杖」だったと思うんですが……
>>936 うお、こちらのミスでした。
wiki収録の際に「ゲントの杖」に修正しておきます。
トリ付け忘れていたorz
もう開始か。聞きに行こうっと。
竜宮レナ、カンパネルラ、kskロワ住人、投下します
「と、言う訳で武器屋にやって来ました」
「猫さん…誰に話しかけてるのかな、かな?」
「C-3」に存在する「武器屋」の前に、
レナ、カンパネルラ、kskロワ住人の三人(?)は、いた。
先ほどの高嶺響との戦闘で、装備の殆どを失ってしまった彼らは、
取り敢えず響と万が一再会しても正面から戦えるだけの装備を入手すべく、
一路南へ、武器屋を目指して爆走して来たのだ。
武器屋のある「C-3」は、後数時間もすれば禁止エリアになってしまうため、
出来るだけ早く行った方がいいと、
響から逃げる為もあってかなりのスピードで走り続けてきたレナ達だったが、
その御蔭か思いの他早く武器屋に到達する事が出来た。
「とにかく…入ってみるんだよ、だよ」
「そうですね。時間も無いし…さっさと入りましょう」
「モフモフが言うなら仕方ないな。入ろう」
かくして三人は武器屋に入った訳なのだが…
「うわー!かぁいいものが一杯だよ!」
「・・・ここ本当に『武器屋』なんですかね?」
「うぉぉぉぉぉっ!モフモフグッツが一杯だぜぇぇぇぇっ!」
当の『武器屋』の品揃えなのだが、これが又支離滅裂、雑多極まりなく、
商品の陳列の仕方も出鱈目で、怪しい雑貨屋、でなければ池袋のドン○ホーテといった有様である。
武器の事など忘れて、完全に自分の趣味に走り出したレナとkskロワ住人を余所に、
武器屋内部を入念に物色するカンパネルラだったが…
「うーむ…中々いいものが無いなぁ…」
ハリセン、ピコハン、笑い袋、任○堂DS、マネキン、羽布団、竿竹…
まるで一貫性の無い、そもそも武器ですら無い意味不明の品々ばかりが並び、
肝心の武器がまるで見つからない。
「そもそも、本当にここ武器屋なんですかね?」
改めて地図に『武器屋』を再確認してうーむと唸るカンパネルラ。
「猫さ〜ん、見て見て!」
そんなカンパネルラの肩を、レナが軽く叩いた。
「何ですかレナさん?」
「ほら、かぁいい鉄砲なんだよ〜っ!はぅぅっ、おっもちか〜えり〜〜☆」
「へっ!?」
“てっぽう”?
レナの発したその言葉に、カンパネルラは振り返ってレナの手にしたものに眼をやる。
「お手柄です、レナさん」
「はぅ?」
カンパネルラの笑顔に、レナは小首を傾げた。
◆
数分後、三人はその『コーナー』で装備品を物色していた。
ここの店長の趣味なのだろうか、雑多な店の中で、
このコーナーだけが『ある種類』の品物だけで固められていた。
それは…
「いやー、西部劇なら僕の得意な分野ですから…よかったですよ」
カンパネルラが、ガンベルトを腰に絞めながら呟く。
そう、このコーナーは、西部劇関連の物品で統一されたエリアだったのだ。
カウボーイハット、ガンベルト、ジーンズ、拍車、ブーツ、蹄鉄、そして銃と、
西部劇関連のあらゆる道具、武器がそろっている。
そして3人は、カンパネルラの指導のもと、共同で装備を物色していた。
えっ!?何でカンパネルラが西部劇に詳しいかだって?
「そりゃ、僕の原作者の一人である、ますむらひろし先生が西部劇マニアで…」
「猫さん、そういうメタなセリフは自重なんだよ、だよ」
◆h3Q.DfHKtQは、ますむらひろし先生のファンなのでよく知っているのだが、
この人は西部劇と、猫と、ビートルズと、白土三平を何よりも愛しており、
初期の短編集を読めば、二足歩行の猫がリボルバーで犬と早撃ち勝負をするという、
かなりシュールな話を読む事ができたりする。
「そして何より◆h3Q.DfHKtQ自身がマカロニ…」
「 ネ コ さ ん 」
オヤシロモードのレナがむんずとカンパネルラの口を塞ぐ。
「喋りすぎは命に関わるんだよ、だよ…」
「・・・・」
流石に命の危険を感じたのか、カンパネルラは少し黙る事にする。
「よりどりみどりなんだよ、だよ!」
気を取り直して再び装備の物色に戻るレナ。
その腰にはガンベルトが巻かれ、特製品のホルスターには、
かなり特徴的な外見をした拳銃―レナが最初に見つけて来た拳銃―が収まっている。
コルトSAA(シングル・アクション・アーミー)“バントラインスペシャル”
正式名コルトM1873、“ピースメーカー”の名で有名な西部を代表するリボルバーの中で、
五挺のみ特注された言う伝説のリボルバーである。
(レナがホルスターに差しているのはその模造品だが)
西部劇の小説家ネッド=バントラインが、
西部開拓に貢献した五人のガンマンに送ったと言われる特注製のコルトSAAで、
SAAシリーズで一番長い銃身を持つ騎兵用の物の、
7.5インチよりも長い、12インチの長大な銃身を持つケレン味溢れるリボルバーである。
特にレナが装備している代物は、西部の伝説的ガンマン、ワイアット=アープに贈られたと言う、
何と12インチよりもさらに長い16インチ(約40センチ)の長さを持つ変態的な銃であった。
普通、こんな拳銃を片手で振るえる物ではないが、
流石片手で斧や鉈を振り回す少女、難なく使いこなしているようだ。
「はう〜っ、これもかぁいいよ〜」
「おや、レナさん。中々お目が高い」
レナが新たに手に取ったのは、
「西部を制服した銃」の異名をとる傑作ライフル、ウィンチェスターM1873であった。
コルトSAAと弾丸の互換性を持つ、この特徴的なレバーアクションのライフルは、
外見的美しさもあって、今尚人気が高く、同系列の発展型の銃は、猟銃として世界中で現役である。
「“ピースメーカー”と弾の互換性がありますから、弾も何箱か持っていった方がいいと思いますよ」
「はぅ〜、全部お持ち帰り〜」
カンパネルラの助言に従い、弾丸の詰まった箱を、何箱かデイパックに入れて行くレナの傍らで、
カンパネルラは予備の“弾倉”の準備をする。
カンパネルラは三挺の銃を装備している。
拳銃を二挺、左右のホルスターに、腰に小銃を一挺の計三挺である。
カンパネルラが用意している“弾倉”は、この二挺の拳銃用の物であった。
“レミントン・アーミーモデル”、正式にはレミントンM1858、
それがカンパネルラの腰に納まっている拳銃の名である。
SAAに比べると旧式の、アメリカ南北戦争で活躍したパーカッションリボルバーである。
ただ、カンパネルラの持っている物は、実包を使用できるように改造された物だった。
この手の旧式リボルバーは再装填の際に、
あの蓮根型の弾倉を丸ごと外してしまわなくてはならないのだが、
この原始的機構を逆手に取って、オートマチック拳銃のマガジンの様に、
弾丸を装填した状態の予備の弾倉を用意しておく事で、
弾丸が尽きれば新しい弾倉に取り換える、というふうにする事で、
再装填が遅いというリボルバーの欠点を克服する事ができるのである。
自分用の二挺以外のレミントンをバラし、弾倉だけを取り出し、弾丸を込める。
この作業を6回ほど繰り返し、都合6つのマガジンが出来上がる。
これを、右肩にかけた雑嚢に入れれば完成だ。
次いで、カンパネルラは腰の小銃用の弾丸をデイパックに入れ始めた。
小銃用と言っても、実は拳銃弾と同規格だったりするだが。
何せ、レナが持ってる銃と同じ、ウィンチェスターライフルなのである。
ただ、カンパネルラが持っているのは“M1892”バージョンで、レナの持つ“M1873”の後継機だ。
その上、銃身と銃床を切り詰め、レバー部分を大きく広げた事を特徴とする、
通称“ランダルカスタム”と呼ばれる改造銃なので、外見的にはかなり異なる。
これはテレビドラマ西部劇、「拳銃無宿」の主人公、ジョッシュ=ランドールが使っていた改造銃で、
装弾数が少ない反面、片手での素早い射撃、再装填が出来、外見的にもカッコいいので、
非常に人気の高い代物であった。
「モフモフ…俺の使えそうなの何かないかな?」
ある程度弾丸をデイパックに詰め込んだ所で、カンパネルラの背後からkskロワ住人の声が掛った。
「貴方はあんまり銃を使えないみたいですし…これなんかどうです?」
そう言ってカンパネルラが棚から取ったのは、水平に銃身が二つ並んだ小銃だ。
鳥撃ちなどに使用される散弾銃で、それぞれの銃身に一発ずつ装填するタイプであり、
撃鉄がそれぞれの銃身に個別に付いていて、引き金も二つ付いている。
上でも書いたとおり猟銃だが、機構が単純で扱いやすく、入手も容易で、
何より至近距離での威力は拳銃などを遥かに凌ぐため、武器としても良く使用された物だ。
二つの引き金を針金で結び二発同時に撃てるようにしたり、
銃身、銃床を切り詰め、バイオリンケースに入れて持ち歩いたりと、
ギャングや、禁酒法時代のマフィアなどに好んで使われた代物である。
「標準が甘くても取りあえず当たりますし、難しい整備もいりませんしね」
「モフモフが勧めるならそうしよう」
「猫さ〜ん!あっちに射撃場があったから軽く練習してくるね〜」
「はーい、僕もすぐに行きます。住人さん…貴方も腰の拳銃の練習しとかないと…」
「モフモフが勧めるならしょうがない」
クロケット帽を被り、腰のガンベルトにレナから譲ってもらった拳銃を下げたkskロワ住人と、
散弾銃用の弾丸を物色した後、二人もレナの後を追った。
◆
かれこれ三十分ほど後、『武器屋』の正面玄関に、3つの人影が現れた。
まるで西部劇の登場人物の様に、ハットを被り銃を構え、
三人共に仁王立ちしている様子はまるで映画のワンシーンだ。
「取り敢えず…他の人に話を聞くんだよ、だよ」
「まずはそんな所ですかね…まあ、暇ですし、手伝いますよ貴方の人探し」
「俺もモフモフに従う事にするぜ」
射撃場で一通り射撃の練習をした後、
彼らは今後の方針について話し合った。
驚くべき事だが、実は彼らの誰一人として、
この殺し合いの場で具体的に何を指針に動くかと言う事を、決めていた人間は一人もいなかったのだ。
レナとカンパネルラは地下迷宮を探索していただけで、
kskロワ住人はロリッ子をプニプニしていただけと、
まるでロワに放り込まれた人間のやる事とは思われない事ばかりしていた彼らだが、
放送を聞いた事と、アリオトが七色光線で溶かされるのを目撃した事もあって、
そろそろ真剣に考えにゃアカンとなった訳で、この殺し合いの場でどう動くべきかを話し合う事にした。
兎に角殺し合いに乗らない事では共通した彼らだったが、
カンパネルラとkskロワ住人には、具体的に何かしたいと言う欲求が希薄であった。
唯一、明確に「したい事」があったのはレナだけで、
それは「“部活”の仲間を探したい」と言う物だった。
前原圭一、古手梨花、北条沙都子の三人は、竜宮レナにとっては何人にも代えがたい大切な仲間だ。
今までは失念していたが、放送とアリオトの死で、今更ながら彼らの事が心配になっていたのである。
最初の放送でこそ呼ばれなかったが、もし彼らの名前が呼ばれていたと思うと…
レナは少し寒気の様な物を感じた。
幸い、同行者二人は特にする事が無いので、暇つぶしに手伝ってくれると言ってくれた。
一人ではできない事も、皆でやれば絶対出来る。
それは、レナが非常によく知っていることなのだ。
「じゃあ、チーム“ワイルドバンチ”ごぉ〜!」
「「おー」」
三人一緒に行動するのだから、何かチームの名前が欲しいと言ったレナに対し、
カンパネルラが提案した名前が「ワイルドバンチ」だった。
(「さしずめ僕はサンダンス・キッド」とかカンパネルラは同時に呟いていたが、
レナとkskロワ住人には何の事かよく解らなかった)
残りの二人も気に入った、この名前を旗印に、三人は殺し合いの荒野へと繰り出す。
さあ、勇敢なるガンファイター達よ、
明日に向かって撃て!
【1日目 朝/C-3】
【チーム“ワイルドバンチ”】
【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
【服装】:白のワンピース、カウボーイハット、ガンベルト、頑丈な革ブーツ
【状態】:Lv65、健康
【装備】コルトSAA“バントラインスペシャル”16インチver(6/6)@現実
ウィンチェスターM1873(14/14)@現実
大型トマホーク@現実
【持ち物】:基本支給品一式、予備弾薬(60/60)@現実
【思考】
1:部活メンバーを探し、皆で脱出する。
2:高嶺響が気になる
【カムパネルラ@銀河鉄道の夜】
【服装】テンガロンハット、上だけタキシード、黒いスカーフ、ガンベルト
【状態】Lv85、健康
【装備】レミントンM1858(6/6)@現実×2
ウィンチェスターM1892“ランダルカスタム”(7/7)@現実
【持ち物】基本支給品一式 、雑嚢、予備弾倉×6@現実、予備弾薬(21/21)@現実
【思考】
1:レナの人探しに付き合う。
2:僕はサンダンス・キッド
【kskロワ住人@kskアニメキャラバトルロワイアル】
【服装】クロケット帽、Tシャツ、ジーンズ、ガンベルト
【状態】健康
【装備】ブルーノCz・M75カスタムスピアハルバード(∞/15)@オリロワ
水平二連式10ゲージ散弾銃(2/2 予備弾数14)@現実
【持ち物】なし
【思考】
1:モフモフに従う
2:ケモノともふもふしたいよー
3:ロリっこかわいいよー
【備考】
※スピアハルバードが弾数無限だからって調子に乗って使うと熱が籠ってきてとんでもない事になるかもね。
以上、投下終了
最初に謝っておく。
趣味に走りました、ゴメンナサイ
いつの間にか投下来てたー!投下乙です!
ようやくこいつらもロワ認識してきたか。3人(2人と1匹)のガンマンが並んでる光景、絵心があれば描いてみたくなるw
書き手氏の銃の知識もすげーw
投下乙です。
おお、銃に詳しくない自分からしたら氏の銃の蘊蓄が半端ないw
つうかカムパネルラって猫だよな?凄いぜ猫w
最後のシーンがえらくかっこいいような気がするぜ
すみません、ミス発見
【1日目 朝/C-3】>【一日目 午前/C-3】
でした、修正します
修正乙ですー。
今日はなんかWBCが凄かったらしいねと世間話をしつつ、
高嶺響、恋、カン=ユー、ジャンプ(擬人化)で投下します。
☆恋の新連載プロット・その1☆
タイトル『市場のぬこ』
◆ネーム◆
M&Aや外法取引がはびこるこの世は金と知恵な猫達の市場、
若きトレーダーとして名をはせる赤猫「アーケード」は実は悪の吸金鬼だった!
ネオニート達の首筋に噛みついて金を奪い取る赤猫に立ち向かうべく、
主人公の青猫「クーキ」は10人の仲間を集めることに!
「襲い来る強敵のためにまずは仲間集めだ……
出来た! ネーム出来た!これで勝t」
「――――ボツだああああああああああああああ!!」
☆恋の新連載プロット・その2☆
タイトル『一瞬もからくれないサーカス』
◆ネーム◆
唐紅に水くくるとは何か?
サーカス団で俳句を詠んでいた少年・酒牙ススムは空中ブランコの最中にいい句を思い付く。
だが空中ブランコの揺れはその句を忘れさせかねない狂気の勢い!
さらに襲いかかる二日酔いの罠!
「酔い止めの有無が……試合の勝敗を決める!
一瞬もからくれないサーカス!」
「没!」
☆恋の新連載プロット・その3☆
タイトル『恋の一日』
「俺の一日を漫画形式にしてみんなに見てもらうんだ。
最近そういう裏話的な漫画多いだろ、意外といい発想だと思うが……」
「だが断る」
☆恋の新連載プロット・その4☆
タイトル「もう、いい加減にしません?」
「あのー、ぶっちゃけ、これ以上思いつかないっつーか……ちょ、やめてー!
ドクドクの実で毒浴びせないでー!!」
「目が霞むか……? 耳がおかしいか……?
両手はもう……使えまい」
「使えなくなったら駄目じゃねーか!!」
「漫画は面白ければいいんだ。面白ければ連載される、それが全ての理。
さあ書け、書いてアンケートで1位を獲れ!」
「だから使えなくなったら何も書けないってぎゃああああ!?
目ェ焼ける! 俺の九尾(自我喪失メーター)がマッハで九本になる!」
――やあ、画面の前のイケてるメンズども。
リア充死ね! と拡声器で叫ばせたらナンバーワン、
○ロワで「幻想殺し殺し」なんて話を書かせてもらった通称・恋っていう男ですが周りの空気が最悪です、助けて下さいお願いします!
「何も問題はない。死んだら虚になって蘇ったあと破面になればいい」
「いやここロワだから! そうそう蘇れないから!」
なんで? なんで俺みかん箱の前に座らされてネーム書かされてんの?
記憶を辿ればアホみたいに強い長ーい髪のオッサンから逃げたあと、
いつの間にかこの亀仙流の胴着を着た奴に連れられてたんだけど、何があったの?
てか、ガチで目ェ焼けてるんだけど……暗いエレベーター内に閉じ込められた絶望感なんだけど
「私は拒絶する!」
「さ、再生していくーっ? 潰れたはずの俺の目が!」
「BLEACHより井上織姫の事象拒絶能力を持ってきた。
全ての事象を拒絶し元の状態に戻せるが、場の雰囲気次第で何故か胸に開いた穴さえ戻せなくなるという謎が多い技だな」
「BLEACH見てない奴には何一つ言ってる意味が分かんねーよ!!
てか、ジャンプキャラの技が全部使えるとかどんだけチートなんだよあんた……!」
てかぶっちゃけチートここに極まれりですよね!
すっかり元に戻った指が動くことを確かめつつ、俺(全宇宙ラブラブプリンス・恋様)は率直な感想を述べてやる。
すまん嘘です。括弧の中は忘れてください。
話を戻して、この亀仙流の胴着を着た青年。
名前はジャンプというらしい――は、
俺とはキャラの“格”が違ういわゆる異能持ち。
なんと驚きゃいいのか、「ジャンプキャラの技が全部使える」らしいのだ。
それも自分がジャンプそのものだからー、とかいうふざけた理屈でだ。
「ちなみに、技を使ったのがジャンプキャラでさえあれば、ゲームや映画の技も使える。
100倍ビックバンかめはめ波とかな。
さすがに瞬間移動や蘇生には制限がかかっているようだが、大して俺には関係のないことだ」
どんな能力が備わってるのかを確認するように、
ジャンプさんは手をグーパーしながら俺に言った。
うわ、「俺には関係のないことだー」だってよ。なんかイラつくよな、こういうの。
さっきから俺がネームを書かされてることからも分かるように、
こいつは“チート能力を持ってんのに、それをロワのために使おうとしない”。
強者の余裕か、本気で何も考えてないだけなのかは分からねーが、
こいつはただ期待の新人を見付けるためだけにここにいるって言ってやがる。
いや、バカじゃねーのか、マジで。
例えばマーダーになれば。
そのチート力を存分に発揮して、優勝も可能だろ?
例えば対主催になれば。
脱出やら何やらに多いに役立つだろうし、何人もの人を守れるだろ?
「そうだな、どちらかといえばその“対主催”とやらに俺は当てはまる。
ジャンプの未来を救うのが何よりも先だが」
さっきそんな旨のことを質問してみたら、こう返された。
こいつが求めてるのはあくまでも、ジャンプの未来を救う新人で。
脱出やらなんやらは二の次という、もう頭おかしい人なんだよな、うん。
「ええい、次のネーム考えてやったぞジャンプさんよ」
☆恋の新連載プロット・その5☆
タイトル『とある恋火の炉心融解』
◆ネーム◆
舞台は小中高大の学園が集まって都市化した学園都市。
恋のパワーがそのまま能力者の能力を強くするという基本設定があって、
レベル0の主人公の能力は右手で触れたカップルを問答無用で破局させる異能「幻想殺し」。
だがそこに10万3000冊のケータイ小説を記憶する謎の少女や電撃結婚を申し込んでくる女子中学生、
果てはロリ教師が混じって主人公に襲いかかってくる!
「そして敵側には恋心の傾き度を操作する性別不明なヤンキーを配置!
ラブとバトルを両立させる画期的な設定じゃないか?」
「そうだな、パクリでさえなければな」
そうだね、でも学園都市くらいならその辺に溢れ返ってる気もするから……
やっぱりダメですよね、あはは。
痛ぇ。心も体も痛ぇ。
……つーか、どうすりゃいいんだろうか、こいつ。
逃げられない、殺せない、さらにはロワやる気ない。
俺の優勝のためには邪魔でしかない存在なのに、対処法なし。
せめて人の話を聞いてくれりゃいいんだが、聞く耳は備わってないみてーだし。
このままじゃ俺、ずっとここでネーム書かされるだけじゃん。
「…………」
せめて、横で魂が抜けたような顔して倒れてるこのオッサンが起きてくれれば、
2対1になって話を進められそうなんだが……魂が抜けたような顔してやがる。
こりゃしばらくは起きないな、うん。
「とにかく! ……恋君にはこれから3年間ネームを練ってもらう。
そして俺が考えたギャンブル漫画“賭博探偵録ヘイジ”を必ず長期連載させてみせる。君なら可能なはずだ」
「俺の意向は完全無視かよ!?
つーかまず3日間生き延びるのすらムズいのにいちいち考えてられるか!!」
「甘いぞヘイジ……貴様がツンデレだと言うことは既に分かっている……!」
「いつから俺はヘイジに!?
……って待て、操り系は反則ッ! 操んないで、机の前に向かわせないでー!」
はい、ついには何やら操り系の技まで使われ、
無理矢理みかん箱へと視線を固定されてしまいました。
ジャンプさんが後ろから目を光らせまくってるのが嫌でも分かる体勢。
なのに俺は振り返れない。蛙に睨まれる恋とは俺のことだ!
……もうさ、5千円くらいなら惜しみなく出すから誰か助けろって! な?
こんなんじゃネームも何も恐怖で書けねーよ!
「もう誰でもいいから……助けてくれぇえ!!」
プライドなんて恋以外にはいらん、思いっ切り叫んでやらあ!!
だから誰か哀れな恋に、愛の手をーー!
「なら、助けてあげましょう」
すると、よく耳に通る声がした。
◆◆◆◆
遠くから。あるいは近くから。
その、高嶺に響くような声が聞こえた瞬間、恋の体は解放された。
「……うお?」
急に自由になった体を制しきれず、段ボールの上へと恋は倒れる。
「助かった……? でも、なんでいきなり?」
潰してしまった段ボールの感触を腹部に感じながら片手で上体を起こし、
後ろへと首を向けた恋は、見た。
「数時間ぶりね、恋」
「あ、アーケード!?」
「否。私の出自はカオスよ」
恋が1つ目のプロットを考えていた時、
敵役のことを考えながら脳内に再生した人物がそこに立っていた。
朝日を浴びて更に輝きを増した七色スーツ。
澄んだ銀色の刃を構えた黒髪の女と、恋は戦ったことがあった。
「kskロワ住人達を探していたのだけれど……貴方に逢えるとは思わなかったわ。
ねぇ恋、私があれから何をされたか分かるかしら? 分からないでしょうね。
全て貴方のせい――貴方のせいで、私は」
彼女の迫力の前では、横で気絶している男や市街地の光景が霞んでしまう。
単調に配置されていただろう、崩れ落ちたブロック塀も。
単純に立ち並んでただろう、縦に両断された電柱達も。
中身のないことが証明された自動販売機も。完全に原型をとどめてない民家も。
もはや僅かに足先を残すのみとなったジャンプ(擬人化)の姿も、恋は背景と捉えることしかできない。
彼女から一瞬も目を離せない。
恋はまるで、彼女の手の平で踊る道化だった。
「なんで、生きてんだよ、お前――?」
「貴方ごときに私が殺せると思っていたの?
私は生きていたわ、当たり前のように。そして辱めを受けた。
何も考えられなくなる程に体中をまさぐられ、二人の男に抵抗出来ないまま持て遊ばれ。
惨めだったわ、とても、とても……」
苦虫を噛み潰すような顔をして、高嶺響は恋の問いに答えた。
そして恋に向かって、すた、すた、と歩み寄っていく。
その度に高嶺響の黒髪が揺れて、恋にある思いを抱かせる。
……何があったのかは、分からないが。
“格”が、違う。
恋と戦った時の高嶺響と今の高嶺響には、
書き手の恋にしか分からない、純粋な格差が存在している。
それはギャグ描写が途端にシリアスになり、そのまま鬱グロ展開に雪崩れ込むような変化。
或いは纏うオーラの違い。
いくらでも言いようはあるが、ただ一つ分かるのは。
勝てないということ。
恋の一日は、ここで終わりだ、ということ。
神々しささえ感じる高嶺響の足取りに、恋は本能的にそう感じた。
「――誰だ、お前は!!」
ふと恋が横を見ると、背景が動いていた。
倒れていた青い短髪の中年、カン=ユーがいつの間にか起き上がり、高嶺響に向かって銃を突きつけている。
やめろ。
その銃は、撃っても意味がない。
「私の名前は高嶺響。主催を倒して主催に成り替わる者よ」
「主催に……ふん、ならば俺を殺すのか、女!」
「ええ、もちろん。このクズを殺した後で、貴方も殺すわ。
……あら? 貴方とも一度会った気がするわね。何時だったか――」
「そうか! なら死ね!!」
引き金が引かれる。弾が飛ぶ。
一瞬の判断。カン=ユーは高嶺響に殺意があると確定した瞬間、モシン・ナガンM1890/30を撃った。
しかし、
「――ああ、そうそう、ロリコンが二人に増える前にロリコンを脅していた奴ね、思い出したわ。
あの時はありがとう。一瞬でも休息が得られたのは貴方のお陰よ」
カン=ユーが放った弾は、高嶺響に取られた。
「何……だと……!?」
「まあ、だからといって貴方を見逃すことはしないけれど」
何が起きたのか理解出来なかった。
真っ直ぐ飛んでいった銃弾に高嶺響の手が被さったと思うと、
次の瞬間には銃弾は消え、高嶺響の握り拳だけが残ったのだ。
「居合いの世界で生きてきた私にとって、一刹那は永遠に等しい時間。
この程度の速さ、とうの昔に見切れている」
作った拳を、七色スーツのポケットへと入れながら。
気丈な態度のままで高嶺響はカン=ユーに言い放ち、
そのまま、恋の背中を思い切り踏みつけた。
――背骨が曲がるような衝撃が、恋にいきなり浴びせられる。
「がっ…………!」
「さて、どう殺してあげようかしら。
指を落としてそのまま体をスライスする?
脳味噌を自らの手で掻き回して自分の眼球を食べる?
好きな方法を選ぶといいわ。その方法を、考えうる限り酷くした殺し方を使うから」
「いや勘弁してくれマジで……がひぁ!」
一度足を離して、もう一度同じ力で。
恋の肺から、悲鳴とも何ともつかない音が吐き出される。
横目に、カン=ユーが銃を下ろして呆然としているのが見えた。
だがそれはもはや背景の一部と化し、恋と高嶺響からは見えなくなっていく。
そうだ、それでいい。
何も出来ないなら、動かない方がいい。
「早く決めないと、殺すわよ」
恋がそう思ったと同時に、三撃目。
さらに四撃。
五、六、
七、
八、
どす、どす、
どすどすどすどす、
高嶺響が恋を踏む間隔は徐々に短くなり、恋の悲鳴の間隔も短くなっていく。
腹の下で潰れている段ボールはクッションにもならない。
考えたネームごときでは、現実の恋は救えない。
「あ、あぐ、あ」
「……ねぇ、何とか言ったらどう? もう何も言えないの?
私を圧倒した時の威勢は何処に行ったのよ、ねぇ、もっと格好つけてみなさいよ!」
「あ、あ、ひあ」
恋が正常な思考を保てたのは、自らの吐冩物に顔を打ちつける二十八回目まで。
断続的な痛みに、恋はただうめき声を上げ、
時折胃の内容物を吐き出すだけの動物と化していた。
しかし、高嶺響はそれでは満足しない。
「……止め忘れぬこと肝要也」
ぐさ、ぐさ、ぐさ。
倒れている恋の左手に、高嶺響は躊躇なく刀を突き刺していく。
手の甲から、手首、腕へ。刻まれる赤い血線。
飛び始めていた恋の意識が、鋭い痛みで引き戻される。
「ぎゃあああああああああああああああああっっ!!?
あっ、かは……い、やめっ」
「……簡単に壊してもらえるとでも、思ったのかしら?」
黙れとばかりに恋の頭を踏みつけ、地面に擦りつけた高嶺響は、尚も恋の左手を刺し続ける。
一撃一撃、一刀一刺しに恨みを込めているかのようだった。
左手が終わると、右手。
逃げようと宙をあがく手を正確に捉え、一本ずつ指を落としていく。
ジャンプ(擬人化)が融解してしまった今、その事象を拒絶することはもう出来ない。
恋はただ、血まみれの手の先から指が消失していくのを見ることしか出来なかった。
数秒立たずに、恋の両腕はまともに使えなくなる。
キーボードを打つことは出来ないし、禁書目録のDVDをデッキに入れることも出来ない。
「…………あぁ」
「まだ終わりじゃないわ」
絶望の声を漏らした恋の目の前に、今度は高嶺響の指が現れる。
銀の刀と七色スーツを恋の血に染め、
恋を散々いたぶった高嶺響は、
恋の背中に腰を下ろし、
恋の頭を手で掴み。
人指し指と中指を恋の眼球に密着させて、
その目を突き刺し破壊した。
「」
終には、声すら出なかった。
ただ目から赤い涙を流し、口を大きく開けた恋がいるだけだ。
もう恋は、主催のデレも、禁書目録のアニメを見ることが出来ない。
ライトノベルも漫画も楽しめない。恋に取っては、それは死の宣告と同義だった。
だが、それでもまだ恋は生きている。
恋の一日はまだ、強制的に引き伸ばされるのだ。
「さて、次は……あら、私のデイパックも貴方が持って行ってたのね」
みかん箱があった位置から少し離れた場所に、恋達のデイパックや武器が置かれていた。
瀕死の恋はいつでも殺せる。高嶺響はデイパックの元へ赴くと、中を物色し始めた。
「私のデイパックの中には何もないわね……ん、これは?」
その隙をついて逃げようと立ち上がるカン=ユーへ古青江を投擲しながら、
高嶺響は驚きの声を上げる。
ジャンプ(擬人化)のデイパックに、二つの支給品が入っていた。
それらを手に取り、高嶺響はしばし考えを巡らせる。
「――ねぇ、そこの男。名前を教えてくれないかしら」
そして、何か思い付いたのか、高嶺響は二つの支給品を取ると、
先程投げた古青江にトランクスを斬り落とされて、その場に直立するカン=ユーに話しかけた。
「カン=ユーだ。何の用だ?」
「貴方を生かしてあげるわ。だから――私と、組みなさい」
二つのアイテムをカン=ユーに突き出しながら、高嶺響は高圧的な表情で“作戦”を語り始める。
支給品の一つは、一対のトランシーバーセット。
もう一つは優れた忍者でも激痛に獣の叫びを上げるという、特製の毒針セットだった。
◆◆◆◆
「あ゛ぁ……アあッアア゛アあ゛アアああァあ゛ア゛あ゛アァ゛ア゛ァッっ!!!」
「こちらカン=ユー。目標は今だ発見出来ず」
『そう。こちらもキリコは見付けてないわ』
どこまで行っても閑散とした町並みの中を、悲痛な叫びが駆け巡る。
“作戦”を聞いた後、高嶺響と別れたカン=ユーは、
定期的に恋の体に毒針を突き刺しながら、どこへともなく歩いていた。
恋は目も見えず腕も使えないが、歩くことと叫ぶことは出来る。
定期的に毒針で苦痛を与えて叫ばせることによって、トランシーバーの向こうの高嶺響には「恋の生死」と、
「カン=ユーが恋と一緒かどうか」が分かるという寸法だ。
「しかしタカネ、この男は殺しても構わんだろう?
相互連絡を取るだけなら一人で充分だ。俺の移動速度も落ちるしな」
『何言ってるの、カン=ユー。貴方、それでも指揮官だったのかしら?
その悲鳴は大事な罠よ。Kskロワ住人達を誘き寄せるための、ね』
“銃を持った男一人”だけでは様子を見て近付かないが、
その男に誰かが囚われてるとなれば姿を現すバカがいるものだ。
叫びで自らの位置を知らせながら歩けば遭遇もしやすいだろうし、
何より私は恋の悲鳴を聞くのが楽しくて仕方ないのだ。
そんな感じのことを高嶺響に言われ、カン=ユーは渋い顔をする。
(全く……いいように扱われたものだな)
一応こちらからも、キリコを見付けたら連絡するよう言ってはおいたが、
面倒な役が全てカン=ユーに押し付けられたのは明白だった。
しかも、恋もトランシーバーも捨てて高嶺響の監視から逃れても、カン=ユーにはメリットが無い。
むしろ、“別の場所の危険を先に察知できる”、
“危険に陥っても増援を期待できる”等のメリットの方が多いのだ。
完全に、カン=ユーは高嶺響に飼われたと言っていいだろう。
やば、容量制限忘れてた一旦仮投下スレに投下します
投下はすまないがもう少し待って欲しい
今テンプレはっている途中だから
テンプレ貼り終了
続きを投下するならどうぞ
(連投規制で自分は代理投下無理そう)