1 :
u:
あまりに強すぎる設定、現実離れした危ない人は却下
バトルロワイアルスレ何個目だよ
ここはバトルロワイアル板か?
まあ、オリジナルスレが超能力物に占領されたから仕方が無い
仕方がないのかwww
おもしろいなー。この板
いっその事新しい板を作れば良いのにね
某企画中ロワで厨設定を垂れ流した挙句、統合失調症が判明して追い出されたお前が言うな
>>1
7 :
u:2008/10/30(木) 05:16:56 ID:AW9/sG7I
とにかく差別を受けた
重複です
削除依頼お願いします(*/ω\*)
そんなにやりたければ、自分のキャラだけのロワスレ立てればいいんじゃない?
貴方だけが書き込みするスレをね(*^□^*)
そうすれば採用不採用も差別もないよ(*^_^*)
9 :
u:2008/10/31(金) 23:15:12 ID:+QB2oUL0
ならこのスレを自作バトロワ転載スレにしようか
リレーでも無い作品を書くのは無理
10 :
名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 10:59:30 ID:Lm2FOLwC
野乃美は森の中で切り株に座りDC11タリミン(合成麻薬、昔はちゃんと合法であったが1年前法律が変わり違法となった)を吸っていた。
「スニスニ、スニスニ」
ヤバイ音を発生させて白目をむく野乃美。辺りにはタリミンの白い煙と甘い匂い。
顔色は変色し口の中は麻薬の影響でどろどろになっている。目やにが酷く塊を作る。
こんなにも違法行為を繰り返しているというのに警察には捕まらない。
母親が裏で守っているからだ!
野乃美の母親はクズだった。まさに子供が子供なら親も親。子供が殺し合いをさせられているまさにその時ホストクラブで喚き散らし店員につまみ出されていた。
野乃美は手をバタバタさせヒーヒー声を上げた。完全に頭が壊れている。
口からは緑の汁。耳からは湯気。目はピカピカ交互に黄色く点滅。
小枝はそれを見て
「こいつは忍法を使うまでも無いか」
と呆れる。
小枝が刀を構える。刀の鋭い音が響く。
その時野乃美が小枝の方を向く。
「ぎぎ・・・コイツ殺す」
「しまった、まだ正気が残っていたの」
「リフレクターインコム」
野乃美の右腕からワイヤーの繋がったナイフが飛び出し小枝目掛けて飛んでいく。
クキンクキン
ワイヤーが空中で直角に折れ曲がりながら小枝を追い詰めていく。ナイフも危険だがワイヤーも危険だ、なぜならワイヤーに熱が発生する仕組みだからだ。
当然どちらかが高速で動いている状態で当たれば火傷どころでは済まない。
「ハ!」
小枝はワイヤーを華麗にジャンプしながらかわしていく。まるでダンスのようにも見える動きでコエダンス。
デッデーレデーデデレデレデレレー、(パート高)デッデーレデーデデレデレデレレー
ジャジークキンコン
デッデーレデーデデレデレデレレー、(パート高)デッデーレデーデデレデレデレレー
びゅうおー
デッデーレデーデデレデレデレレー、(パート高)デッデーレデーデデレデレデレレー
バババ!キーン
ドギューン
小枝の放った弾丸がナイフの本体を貫いた。
ボ!
パパパパパー!
ズシーン!
本体が攻撃を受けたおかげでワイヤーも火花を発生させ、赤に輝く。
木が倒れていく中、小枝は爆風とワイヤーをかわしながら空中で旋回をする。
ビュホホ!
ピエロの様な動きに野乃美が焦る。
「ワイヤーがやられた!でも・・・次が私に用意」
左手のワイヤーを装備しようとした時小枝に手を掴まれた。
「あっ」
投げ倒されて野乃美は自分の仕掛けたワイヤーに首が引っかかった。
「ウーっ」じゅー
首にワイヤーが引っかかったまま野乃美は後ろへ回転する。首からは煙が発生する。それと同時に吐き気を催すような嫌な匂い。
「グギーッ!」
首が絞まって悲鳴を上げる野乃美、いい気味。
そこへ小枝の追撃。
忍殺 アムリタの拳
「た、だーずーけて!」
野乃美は逃げようともがくが首にワイヤーが絡まっていて逃げられない。
頭をつかまれる。強い力だ。
「ぎぎぎ」
野乃美は痛みで白目を剥いた。めこりめこりぃと音がして頭が歪み血が吹き出す、口からは血の泡。
バゴーン!「ギャおべおー!」
ドラッグを決めていた野乃美は死んだスイーツ(笑)
12 :
名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/02(日) 12:29:21 ID:x3OqPkgD
マイナーな小虫のヲチはヲチ板だけで完結させろよ
即死条件を満たすため、これ以降、このスレにレスしないでください。
レスした場合特定の連立厨と同定します。
――――STOP――――
14 :
名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/02(日) 17:46:22 ID:x3OqPkgD
13さん了解しました
即死条件を満たすため、これ以降、このスレにレスしないでください。
レスした場合特定の連立厨と同定します。
ID:x3OqPkgDは他スレでも同様の書き込みを見かけたため、連立厨と固定しました。
――――STOP――――
もう即時条件満たしてる件
みてるよ!
18 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/23(日) 00:45:54 ID:UlDrR/1Y
わるいけど 保守
1
現状報告、
>>1は自作キャラロワスレを追い出される形でこのスレを立てたが、
現在、その自作キャラロワのウィキに、参加させてもらえなかったキャラを入れようとして来た。
本人がいつでも、このスレに戻ってきて、本人の好きなロワが書けるように
保守っておいてあげるから。
見てるよ▼・ェ・▼
諦めたらそこで終わりだもんね
っていうか既にもう終わってるから無駄だし早く諦めなよ
落ちないと思うけど保守
おばあさんage
26 :
とうとう拒否された:2009/02/17(火) 23:08:22 ID:MN1ha8iH
ttp://u83ism.sakura.ne.jp/bbs/read.cgi?no=3 日時: 2009/02/05 10:32:29
名前: ゆうやみ@管理人<
[email protected] >
>鈴の音のさん
初めまして。該当のサイトを見せていただいたのですが、
「オリバトに入りますか」という質問を文字通り受け止めた答えとしては、「オリバトである」と回答させていただきます。
ただ「オリバトであるのならOBRNに登録させてほしい」というのであれば、
残念ながらお断りさせていただきたいと思います。
理由は2つあります。
●終盤を中心に支離滅裂かつ、一般の読者に対して生理的嫌悪を催す表現・描写がある。
●該当サイトの管理人は多くのトラブルを抱えているようであるが、
OBRNに登録することにより、他のOBRN登録サイトや読者とトラブルが発生する恐れがある。
前者に関しては、オリバトというジャンルの性質上、
いわゆるエログロナンセンスの類に対して非常に緩やかな対応(ほぼ無規制に近い)をしていますが、
該当サイトの文章を読む限り、良く言えば前衛的、悪く言えば病的な描写や表現が非常に目立ち、
普通のオリバトを読みなれた読者でさえ何かしら生理的嫌悪を催す可能性が高いと判断しました。
後者に関しては、作品自体とは関係が無いため不当であるという意見もあるとは思いますが、
管理人様の言動や作品の特異性を見る限り、現段階では登録しても問題が起きないだろうという信頼を抱くことができません。
また話は変わりますが、鈴の音のさんは該当サイトの管理人さまでしょうか?どうもハンドルネームが違うようですが……。
OBRNは管理者様本人の申請により登録させていただいていますので、管理者様以外からは受け付けることができません。
長くなりましたが、以上が返答となります。
意に沿わない結果かもしれませんが、御理解の程、よろしくお願いします。
回答者真面目な人だなぁ
外は寒かったろうに…
まだのこってるんだ、このスレ
そのうちらきロワが再利用するんじゃないの
30 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/16(月) 09:34:39 ID:J63JJa5W
うらんでやる
うるんでやる
32 :
◆YGvZTkqXsE :2009/04/01(水) 08:35:44 ID:L5Tjr7YW
何かキャラクター書いておこうか?
すぐに乗っ取りがくるだろうからいらないよ
34 :
◆YGvZTkqXsE :2009/04/01(水) 11:55:49 ID:L5Tjr7YW
そうだな、私の企画は潰される為にある
▼・ェ・▼
書き込みテスト
38 :
37:2009/04/04(土) 21:42:25 ID:7Wp7glXk
再びテスト
ここまだ使うん?
再利用して埋めてしまいたいスレですねKSKS
それもまたよろしおすなぁksks
42 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 21:37:53 ID:oIuB8EYb
/::.::.::/:// .::.::.::.::.::.:./ ! .::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.::.
\ ゝ‐<::./::./ .::.::.::.::\/ | .::.::.::.::.::.:: /::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.:::
\ 〃 / _ ヽ:/::.::.::.::.::.:/\ |::.::.::.::.::.:: /::.::.:: |::.::.::.::.::.ヽ::.::
{{ / / __ ヽ ',.::/::./ `ー |::.::.::.::.:: / |::.::.:/|_::.::.::.::.:l::.::
. ── | ! /r ) } |イ斤テ左≡ォz /::.::.::.::/ 斗七 !::.::.::.::.::.::.|::.::
. ∧ ヽヽ _/ /::! レヘ :::::::::/ /::.::. / j / | .::.::.::.::.:: |::.::
. , -―ヘ `ー /.::.| rー'゚:::::::/ /::.:/ テ左≠=ヵ::.::.::.::.::. |::.::
____/ { /.::.::.| ゞ辷zン // う。::::::7 /イ .::. |::.::.::.|::.::
彡_/ ヽ イ ::.::. | /ヘ:::::::/ |.::.::.:|::.::.:∧::.
〃 V ヽ ヽ.::.: | ヾ辷:ン /:l::.::./!::.:/
l { ∨ }__.::.|\ <! ・ /::.l::|::./│/
ヽ ヽ {  ̄ ̄ ̄`ヽ _ イ::.: l::|:/ j/
、 \ \ } ) / ̄ ̄ ̄l7::.:|::.::.j::l′ /
このスレは我々(らき☆ロワ)が乗っ取った!
43 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/19(火) 21:39:41 ID:oIuB8EYb
【バトルロワイアルのルール】
1.バトルロワイアル
参加者全員で互いに殺し合い、最後まで生き残った者が優勝者となる。
2.首輪
参加者には設定されたルールを破った場合に備え、爆薬の詰まった首輪の装着を強要する。
首輪は以下のルールを破った場合に爆発し、その者の命を奪う。
A-首輪を外そうとした場合。
B-バトルロワイアル会場の外へと出ようとした場合。(30秒の猶予あり)
C-後述される禁止エリアの中へと侵入した場合。(30秒の猶予あり)
D-24時間連続で死者がでなかった場合、参加者全員の首輪が一度に爆破される。
3.放送
バトルロワイアル中、ロワの進捗と禁止エリアを報告する放送が定時毎に会場内へと流される。
放送が流れるのは、「0時」「6時」「12時」「18時」の6時間毎、1日4回。
4.禁止エリア
1回目の放送以後、2時間毎にマス目で区切られた会場のエリアが一つずつ禁止エリアとなる。
禁止エリアは、「7時」「9時」「11時」……と増えてゆき、これは直前の放送でそれぞれ発表される。
5.支給品
参加者にはバトルロワイアルを生き抜くための道具や武器が支給される。
A-「デイパック」
他の支給品を入れて持ち運ぶためのもので、容量に制限がなく重さも一定という不思議なもの。
B-「基本支給品一式」
会場の地図、参加者名簿、メモ帳と筆記用具、方位磁石、腕時計、懐中電灯、3日分相当の食糧と水がセットになったもの。
C-「ランダム支給品」
武器や防具、道具、衣装その他諸々、内容は参加者毎に変わりそれぞれ1〜3個ずつ支給されるもの。
6.優勝
バトルロワイアルを生き抜き優勝した者にはそれ以降の命と自由の保障され、その者の願いが報酬として与えられる。
7.最後に
以上以外のルールは存在せず、参加者間に禁じ手は存在しない。
また、生き残りゲームではあるがその途中で手を結んだり、徒党を組むこともルール違反には当たらない。
※
バトルロワイアルのルールは本編中の描写により追加、変更されたりする場合もある。
また上に記されてない細かい事柄やルールの解釈は書く方の裁量に委ねられる。
【書き手向けのルール】
1.リレーSS企画
当企画はリレーSS企画です。なのでルールを無視した作品の投下は受け付けていません。ご注意ください。
2.予約制度
作品を投下するに当たっては、まず該当スレにてその旨を宣言(書き込み)してください。
必要なのは書き込んだ人の同一性を保障するトリップと、作品に登場させるキャラクターの名前です。
予約以後3日間、そのキャラクターの作品を投下する優先権利が有効となります。
期間を過ぎれば権利は失効しますが投下できなくなるということはありません。あくまで優先されないというだけです。
また失効後、続けて予約することは期限が無限に続くことと同義なのでそれを禁じます。
予約スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12294/1231980608/ 3.修正/破棄要求
投下された作品内に修正や部分的もしくは全体として破棄する必要な箇所があると感じられた場合、
それを指摘し改善を求めることができます。
指摘に当たっては該当スレを使用し、それが正当なものであれば誰でもその権利を行使することが可能です。
要求が出てから72時間は保留期間とし、該当作品およびそこに関わる部分の進行を凍結。
話し合いや修正/破棄により解決した場合はその通りに、そうでなかった場合は作品を破棄し投下以前の状態へと戻します。
修正/破棄要求、議論スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12294/1231980961/ 4.自己リレー
リレー企画であることを尊重し、原則として自己リレー(自作の後に自作を続けること)を禁止とします。
ただし、投下以後2週間経っても続きが書かれなかった場合はそれを解禁するとします。
5.能力制限
バトルロワイアルおよびリレーがつつがなく進行するよう、それを害する能力は制限されているとします。
全体への影響力が強すぎるものだったり、ロワが成り立たなくなる能力(例えば蘇生)などがこれに当たりますが、
制限の種類や程度はそれを書かれる方の裁量に委ねられます。
そこに問題があると感じられた場合は、「3.修正/破棄要求」に基づきそれを申告してください。
6.登場時期
その参加者が原作(元のロワ)のどの時期/状態からこのらき☆ロワに参加させられるのかは作者の裁量に委ねられます。
7.支給品の選出
参加者に配布されるランダム支給品の内容は、それを書かれる方の裁量に委ねられます。
ただし、その内容の範囲は参加者達が登場する原作内(※1)または現実世界にある物(※2)までと限定します。
また、参加者と同等に扱われるようなキャラクターや能力制限に引っかかる物の支給はこれを原則禁止とします。
(※1)らき☆ロワにおいては、「らき☆すた」「各ロワ内に登場した物」「現実にある物」が支給できる物の範囲です。
(※2)首輪探知機(レーダー)や写真付詳細名簿などのパロロワオリジナルアイテムの類もここに含まれます。
【状態表のテンプレおよび時間表記について】
作品内の情報を共有するため、それをテンプレートにそって記し作品内に付け加えることを義務とします。
【(エリア名)/(具体的な場所名)/(日数)-(時間帯名)】
【(キャラクター名)@(登場元となる作品名)】
[状態]:(肉体的、精神的なキャラクターの状態)
[装備]:(キャラクターが携帯している物の名前)
[持物]:(キャラクターがデイパックの中に仕舞っている物の名前)
[方針/目的]
基本方針:(基本的な方針、または最終的な目的)
1:(現在、優先したいと思っている方針/目的)
2:(1よりも優先順位の低い方針/目的)
3:(2よりも優先順位の低い方針/目的)
[備考]
※(上記のテンプレには当てはまらない事柄)
例)
【3-C/駅構内/1日目-早朝】
【柊かがみ@らき☆すた(原作)】
[状態]:疲労(軽)、空腹(強)、右膝に擦過傷(軽)、左足首骨折(添え木にて手当て済み)
[装備]:ベレッタ 90Two(11/17発)、風華学園制服@アニ2
[持物]:デイパック、基本支給品一式、鷲巣麻雀セット@漫画ロワ、うまい棒@カオスロワ
[方針/目的]
基本方針:生き残るために行動する。
1:安全な場所で食事をとる。
2:つかさを殺した誰かを見つけ出し復讐する。
3:みゆきとは口をきかない。
[備考]
※ツインテールをといています。
コピペ用)
【-//-】
【@】
[状態]:
[装備]:
[持物]:
[方針/行動]
基本方針:
1:
2:
3:
[備考]
※
方針/行動の数は不定です。1つでも10まであっても構いません。
備考欄は書くことがなければ省略してください。
時間帯名は、以下のものを参照してそこに当てはめてください。
[00:00-01:59 >深夜] [02:00-03:59 >黎明] [04:00-05:59 >早朝]
[06:00-07:59 >朝] [08:00-09:59 >午前] [10:00-11:59 >昼]
[12:00-13:59 >日中] [14:00-15:59 >午後] [16:00-17:59 >夕方]
[18:00-19:59 >夜] [20:00-21:59 >夜中] [22:00-23:59 >真夜中]
テンプレここまでです
乙だぜー
乗っ取り乙だぜー
乗っ取り乙華麗にスパンキング!
乙です!
予約は途切れがちだけどそれなりに人はいるんだ、なんかほっとする
張った甲斐があった
予約が途切れがちだったから心配してたんだよね
乗っ取り乙〜。今度はここか〜
そういえば次はどうしようか。この様子だと次辺りは乗っ取り候補が無い気がするが?
乗っ取りスレがないならスレ立てりゃいいんじゃないのか?
何、気にすることはない。
さて全裸で予約を待とうじゃあないか
59 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 11:03:52 ID:x+ol5AZw
絵乙です
気長に予約待ってます
凄い絵だ……
毎度乙です
61 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/21(木) 19:14:18 ID:WTmjF7f2
乙!これは良い無個性w服で辛うじてカオス6/と把握ww
やっぱり片目は見えないんだなぁ。あとRF氏は6/をよく描く気がする。1人はかがみだったけど
くそ……今週は、今週こそは予約を……!
63 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/26(火) 12:39:29 ID:pUl9nYyB
予約期待あげ
たまに雑談でも・・・
アカギ班が年長・年少別れたし、合流するまで呼び方は名字に戻ると良いなぁとか最近思ってた
なんとなく
ノーコメントで、
理由は悟って┌┤´д`├┐
や、有事の際だけ名前呼びだと格好いいなと思っただけww
人が通過していそうなので二つほど質問
1:自己リレーってもう大丈夫かな? 一月くらい経っているんだ
2:例えばだ、全裸で男と女がプロレス(NOTエロ)をしている描写を実況風を含めながら投下するとしてだ、
これはOK?
返答
1、いいと思います
2、俺個人はOK。らきロワはカオスとシリアスの狭間を行ったり来たりしてるしいと思うよ
そうですか、なら支度をしておこうかな……
勢いに乗って質問
たぶん誰も求めていないだろう、男同士の濃厚なパンツレスリング(半エロ)はOK?
>>69 ,,,,,,,、、、、,,,,,,,
(ミミミシYミシ,彡)
|f'' '''' ''ヾ|
|ミ ,,,,,,、 ,,,,,,, ミ|
}|´立) 立`|{
('l , i 、 l')
l ' `_´,丶l ナイスデース
ト .´ニ ' イ そしてレス番号もゆがみねえな
| . \ー/ \
男は度胸(ry
お前ら食いつき良すぎだw
ちょっと試しに悔いてくる
×悔いてくる
○書いてくる
兄貴www
つうかうまいなおい
◆RFGz8y4N2E氏……
我がらきロワのヒロインにして救世主でありアイドルであり、最後の良心である。
兄貴うめえwwwwwwwww
誰かと思ったらこの兄貴かwww
上手すぎだろwww
何故wらきロワキャラじゃないしwwwしかしうます
イイ!
しかしつくづくRF氏とは趣味が合いそうだww
82 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/27(水) 19:14:26 ID:CJBIHZrS
宣伝あげ
予約きたあああああああああああああああああああああああああああああああ
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
そして規制チェック
予約来てるw
予約来てるこれで勝つるヒャッハー
今から全裸待機するwktk
予約きたな。
しかもマーダーいるし波乱が起こりそうでwktk
あれ? 夜に執筆していたはずなのに外が明るいよ・・・・・・
投下します。
日光が差す自然公園に、訪れたのは三人の男女と二匹の猫だ。
先頭を歩く薄茶髪のロングヘアーの少女、南春香が、立ち並ぶ木々を眺めて辺りの様子を伺う。
「ここが自然公園か・・・・・・意外と近かったわね」
「本当です。 それにしても綺麗なところ・・・・・・」
隣を歩く金髪の女性、フェイト・T・ハラオウンが感嘆の言葉を漏らす。
そよ風で草木が揺れ、少女達の髪がなびく。
人肌の温度で撫でる程度に温もりを持つそれは、周囲の景色と重なって春の一時を思わせる。
されど風は気まぐれなものだ。
「きゃ!」
大木の枝を揺るがすほどの突風に春香は思わず目を瞑る。
見られまいとスカートを抑えるが、幸い彼女の衣装はメイド服、
厚手の生地が重力を無視して翻るには至る筈もない。
その一方、彼女の足元では一匹の猫がトーンの低い声で鳴いていたが、それはまた別の話である。
「っと大丈夫ですか?」
「はい、私は平気です」
春香を気遣ったのか、フェイトが歩を止めた春香に話しかける。
笑って返す彼女を見て、フェイトも思わず笑みを零す。
なお、フェイトの現在の服は、ホーリーなる部隊の制服である。
本来は女性用も存在するのだが、今現在彼女が着ているのは男性用の制服だ。
また心細そうな猫の泣き声が聴こえてきたが、気にしてはいけない。
,ノー'/ ,、'/_,、-(
) ) Z } ) 了
_______ イ L 〈 / ,| |
'-'、 〉 | | j ( | ( ,,,r''((ノリii 从"リ リノ)ー、、 ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 飛 〉 | | ノ/  ̄ -ミi| ,, ,, ) (( リシヽ)( rァ つ 奥 南
ノ フ 了 |,, ,、-''~/、-ー―- 、,,, ,,r'((:(" " Y iiiソッ シ父シリツ:)ノ , 、-ー''")
~i 翔 ヽ j "、、,、-'":::::::::::::::::::::::::~(: j iiレ(/) ))& 彡}ナ"彡;、 '"::::::::::: イ 義 斗
ノ 了} / :::::::ヽ ミミ'W〉〉r"次、))リ彡リ 彡:r'"::: ろ //
ヒ 白 / ノ ノ /| ::::之ミ(|(((从リ;;|ノ,)(彡fi|;;/" ,,, イ ・・. 水
/ 〉゙j |'t ,ri |. / ,rー- 、 :::(ィ〉itモiiミ;i(r;;忝ヲツ}ノ/ r'' "、 | )
'"''ー、 麗 ,r"ノ イ ' 、 r" j.イ ( ,/;;( );;/::::リ;|iii、'' ̄j ,, ̄ リノ;i: |;;( ノ;;t ,,、- '"~Z 鳥
ノ // 〉 | / `'| ノ |// r''''' 、;/ :リYiii|iヽii ',j,,ニ、 ノノノ| |(_ノ;;;i、-'"::::::::::::::::/
"~'ヽ, ・・ ,r"゙ / ,、 '" |rt`::'':ー 、,''ー'";i ,,ノ(|;j|r、i|ヽ '=='ii;/,,イ';;〉-ーi''":::::::::::::::::''" '、 ̄t 拳
i i~ ,,、-" ( _,> '"(::::::::::~'''マ":::::::(( i|jij~'''`'ー '´i'"| |リノ::::r" ::'" i |,、-'ー ''"ヽr''""
ト r' ) / 2, | ::: ',:::... t、~、tt~、ヽノlリノノ イE/ン ::" :::::::: |,,,,、、、-ー ''"'" ̄(
Y | r'" / :::) | ::: リ:::::::: t、'::、~'-、辷≦,r''|lE:| :: ::",,,,,、、- ''",、-zーヲ''''フ'",、 ''"
| ノ t、 :::| ヽ.... :::" ノ、,,,,,,,,,,,,,,,t、 `~"''ti|i、:::: tiEt ::::::: ::::''"ノ r-''",r" 了 レ",、 '"
,,, ,、-ゥr''') | イ ノ ::::|/:::::::r(''"" "'"'" ~'ー-、 t巡,,,,,,、-'ー'ヽツ::::: /'"" ミ ::t / ,r'"
※イメージ映像です
「ひゃ!?」
途端、もう一匹の猫が現れ、先ほどの突風にも劣らぬ速度でフェイトの横を過ぎ去る。
直後に彼女の制服の肩は切り落とされ、長いズボンもスパッツのように短くなってしまった。
せめてものソニックフォームだろう。 春香の足元にいた猫は笑みを浮かべる。
その後、猫は旋回し、フェイト達の後ろにいた男の肩に飛び乗る。
自分の席に戻った猫は高い声で鳴いて上機嫌を示す。
「にゃ!?」
フェイトの姿に見かねたのか、白髪の男、赤木しげるは己の肩に乗った猫にでこぴんを当てる。
猫は額をごしごしと擦っているが、それでも笑みを崩すことはない。
だが相対する赤木は、この中でただ一人だけ沈黙を続けている。
彼は別に自然に心酔しているわけでも、少女達の談笑を鑑賞しているわけでもない。
そのとき彼の白髪の前髪が揺れる。
「話はそこまでにしておけ。 すぐにそんな気分じゃなくなるからな」
赤木が春香達に忠告する。
風が変わった。
始まりを告げる春風の代わりに、真逆の性質を持つそれを運んできた。
暖かくはあるが、温もりと呼べるものではない。
彼らが歩を進めるたびに、生臭いそれは濃厚なものへと変わっていく。
景色は先ほどと変わらぬ木々と草花であるというのに、そこにだけ明らかに他とは違う一角を成している。
ただ、他にはない異質な物が置かれていただけだというのに。
「誰がこんなことを・・・・・・」
フェイトは、目の前の死体の惨状に声を震わせながら言い放つ。
腕、足、首、その全てが胴から別れ、無造作に地面に散らばっていたのだ。
顔を見る限りは還暦を迎えた男性だろう。
衰えた四肢の切断面から血が漏れ、歩道用に整備された地面に染み込んでいく。
散乱している座布団や拡声器は彼のものだろうか。
春香はそこから目を背け、その瞳に憐憫の情を浮かべる。
彼女らが遺体を埋葬している中、赤木はただ一人、付近を観察して思案に耽る。
(やはり首輪はないか・・・・・・)
よく見るとそこには参加者なら誰しも身に着けているはずの爆弾がなかったのだ。
大方殺されたときに盗られてしまったのだろう。
そして彼のものであろうデイバッグの中に入っていたのは食料と地図、名簿程度である。
個別に支給されたのが散らばっている座布団と拡声器なのだろうか。
こうして遺体を調べていると、先程ヒナギクの遺体を埋葬しているときに目に付いたメッセージを思い出す。
基本支給品しか入ってなかったデイバッグの名簿と、己の名簿を比較して、相違点がないか確認してみる。
(アベというのはこの名簿の阿部高和のことだろう。 となるとヒナギクの死亡にはそいつが関わっていることになる。
いや、もしかしたらそいつがヒナギクを殺したのかも知れないな。 胸からはほとんど血液が出ていなかった。
となると極めて鋭利な槍かなんかで貫かれた可能性が高い。
そしてスイカというのは、ここに来る以前の阿部の知り合いだな。
大方ヒナギクは殺される直前に、阿部にスイカのことを聞かされたのだろう。 いずれにせよ阿部という男には要注意だな)
顔を上げ、春香とフェイトに視点を移す。
気づくと二人は、穴を掘る作業から穴を埋める作業に移っていた。
錯乱していたはずの遺体は既に消失し、代わりに彼女達の足元の地面が少し盛り上がっている。
『アベはスイカのせいで女嫌い』
女嫌いとなると、阿部という男はこの少女達にも容赦はしないはずだ。
仮に優勝狙いだとすると、それは男に対しても同様に襲い掛かるかも知れないが、その線は薄いだろう。
もしそうだとすれば、ヒナギクが態々このようなメッセージを遺す意味がない。
誰が己を殺したか、どのような物で殺されたかという事実ではなく、阿部という男がスイカなる者のせいで女が嫌いになったということだけ。
それはヒナギクが阿部から女に対する並々ならぬ憎悪を感じたという証拠だ。
それこそ己を殺した者を探してくれという想いを上回るほどに。
(お前はどんな想いで死んでいったんだ? ヒナギク)
散っていった仲間の生前を思い出し、再び俯く。
現場を見ていないから飽くまで推測でしかない。
男に殺意を抱いてなくても、優勝狙いの理由があって皆殺しをするかも知れない。
それともまた別の反応を見せるのだろうか。
いずれにせよ、阿部という男には要注意だ。
「どうした?」
ふと肩に目をやると、猫が毛を逆立てているではないか。
気づけばここに辿り着いた時とはまた別の空気が流れ始めている。
木々は警告するかのように葉を揺らす。
怯えるように震える草花は、無慈悲に刈り取られるかのように踏み潰されていく。
「急がば回れとはよく言ったものだ。
誰もいないから戻ってみれば、また新しい参加者がいるな」
太陽が白で照らす昼の空間、ただ一つ舞い降りたのは影であった。
褐色を通り越して闇そのものである黒い肌に、それらを覆い隠すかのように自己主張を際立てている桃色の着物を纏っている。
それを差し引いても美女に分類される整った顔立ちだ。
だがその口から零れる低い声がそれを否定する。
「貴方は・・・・・・!」
来訪者に向け、フェイトは言葉を放つ。
しかし、問われた彼はフェイトを一瞥しただけで、アーミーナイフを構える。
93 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 06:00:23 ID:5H2qjgRe
しえん
「お前がここにいた男を殺したのか?」
「そうだ。 そしてお前達にも悪いが同じ末路を辿ってもらう」
赤木の問いに彼は返す。
それは間違いなくここにいた男を殺害したということに他ならない。
その言葉に反応した春香は足元にいる猫に下がるように指示をし、
目の前の男を睨みつける。
「お前らは書き手じゃないようだからこれだけは言っておこう」
男は右足を前に出し、今にも斬りつけるという体制で赤木達に言葉を放つ。
赤木は拳銃を構え、男に銃口を向ける。
フェイトは苦悶の表情を浮かべつつも激戦を展開する。
春香が光に包まれ、その体が伸縮したかと思うと二シギ蛇をも上回る体長の竜が顔を現した。
されど男は怯むこともなく、ナイフを向けて走り出す。
「ごめんなさい」
☆ ☆ ☆
さて時間を数刻戻そう。
緑茂る自然公園の中、木々の隙間から顔を覗かせている者がいた。
「なぁにこれぇ」
その正体は武藤遊戯である。
派手すぎる髪型は紅葉を連想させ、春風が舞う公園でただ一つ場違いな秋を醸し出している。
投げやりに放たれた声は、目の前に広がる異臭に向けたものだ。
『酷い有様だ・・・・・・』
「全裸のおじさんのこんな姿、見苦しいったらありゃしないよ」
『いやそんなことじゃなくて・・・・・・』
「なに? 主催やってた癖に可哀想だとかそんな気持ちが湧いてくるんだ」
『そうだとしてもこれはやりすぎだろJK』
「こんなのテラカオス戦の夏奈ちゃんの扱いに比べればなんてことないよ。
全身原型留めているだけでも綺麗なものさ」
『南夏奈のことか・・・・・・一体テラカオス戦でどんなことがあったんだ?
相棒の話を聞く限り彼女は死亡しているみたいだが』
「聞きたい?」
「いや、遠慮しておく」
遊戯は満面の笑みを浮かべて、彼の中のもう一つの人格に問いかける。
半透明である闇遊戯はそれにぎょっとすると、すぐさま訂正する。
「まあとりあえずやることは一つだね」
そう言った遊戯は遺体の付近に足を進める。
まず最初に見るところは離れた首と胴体の付近だ。
すると腕には容易く通せる程度の黒い輪が転がっていた。
「ラッキー、首輪発見」
『やったな相棒!』
思わずの収穫に遊戯は喜ぶ。
首を刈り取られたものだから、首輪も盗られているのではないかと予想していたのだ。
どうやら単なるオーバーキルらしい。
「これでこの熱血王子ってのは黒」
遊戯の左手に握られた、小型扇風機のプロペラが回転する。
参加者の首輪の位置を投影する高性能探索機能つき扇風機だ。
彼の視線よりも少し高い位置には『39』と書いてある点が北側に浮かんでいる。
少し前まではこの点はちょうど中心にあったのだ。
そしていまだに動かない『27』というのは彼の手にある首輪に割り振られた番号。
39は熱血王子であり、27は笑天のピンクという男のものだ。
大分前に熱血王子が笑天のピンクを殺したと判断して良い。
『熱血王子って男、危険だな』
「こういうタイプは絶対相手の話を聞こうとしない。
会ったら倒すか逃げるしかないだろうね」
遊戯は扇風機のスイッチを切って言い放つ。
殺す殺さない自体の理由はどうでもいい。
問題は死体の惨状だ。
埋葬されてない時点で最初から殺すつもりだったということがわかる。
そもそも殺意がない場合では、全身バラバラにすることはない。
このピンクなる男が熱血王子に襲い掛かった可能性も否定できなくはない。
それなら殺してしまっても仕方がない。
だが熱血王子にはマーダーに仕立て上げる要素があった。
「その証拠がこれ」
観察した首輪を指でくるくる回しながら遊戯は言う。
このゲームの脱出には間違いなく首輪の解除が必要だ。
その貴重なサンプルとなるこれをどうしてそのまま放置しているのだろうか。
回収するほど頭が回らなかった可能性もあるが、ゲーマーである武藤遊戯は最悪の可能性を優先させる。
『ゲームに乗ってるということだな』
「そういうこと」
首輪を回収せず殺す、それは間違いなく闇遊戯が言うことに他ならない。
物色を終えた遊戯は首輪を自分のデイバッグに入れる。
そして再び茂みに隠れ、高性能探索機能つき扇風機のスイッチを入れなおす。
見れば熱血王子の反応が北でそのまま停止している。
すぐ隣にはアムンゼンなる人物の反応も見える。
予想が正しければアムンゼンの命も危ないだろう。
『おい相棒。 そろそろここから離れた方が良くないか?』
殺人者と思われる者が近くにいるのだ。
いつまた戻ってきて自分達に襲い掛かってきてもおかしくはない。
この事態に闇遊戯は警告をせずには入られない。
「まあ大人しく見ててよ。 まだ確かめたいことがあるんだ」
遊戯は動揺した闇遊戯を宥めるように言い放つ。
投影された映像の北東には、自分とも熱血王子とも違う三つの反応がこちらに向かって近づいていたのだ。
☆ ☆ ☆
支援!
ごめんなさい。
夜明けが来る前にも男は同じことを言っていた。
それは誰に向けられたものなのだろうか。
あの時の彼はその言葉を誰とも知れぬ虚空に向かって呟いていただけだった。
それがつかさと救えなかった自分と重なった気がして、
だからこそ彼を助けることが己への救済に繋がる気がして、フェイトは男に言い放った。
「教えて! 一体何があったの!? 何がそんなに貴方を苦しめるの!?」
男は彼女の言葉に介さず襲い掛かってくる。
しかし返答を期待していた彼女は反応に遅れてしまう。
凶刃が彼女の腕を刈り取らんとしている時、銃声が彼女の耳元に入ってきた。
「何をしているフェイト。 そいつは殺し合いに乗っている。
説得を試みるだけでは死ぬぞ」
アカギの忠告の直後、男の頬を銃弾が掠る。
すると、対多数戦における己の状況が理解できたのか、
フェイトの横を通り過ぎ、銃を持ったアカギに向かって走っていった。
銃はある程度距離を取った状態から攻撃できるのだから強いのである。
数十センチ程度の距離であればナイフとさほど有利不利の差はない。
俊足の速さで懐に飛び込まれたアカギは、距離を突き放そうと前蹴りを放とうとする。
「じゃあ先に足と行くか」
蹴りを横に避けた男は、今度はその足を切り落とそうとナイフを振り下ろす。
しかしアカギの足が落ちることはない。
男はすぐ後に迫った巨体を感知して、バックステップをしてアカギの傍を離れる。
すると二人の間を遮るように巨大な頭が現れる。
竜となった春香は、本来の体長は大きく制限されているものの、それでも人間から見れば巨体に映るのだ。
続いて人の肩幅ぐらいある太さの体が現れ、そこから突き出すかぎ爪が男の肉体に掴みかかろうとする。
「《破棄すべき全ての手(リスト・ブレイカー)》」
されど彼の体に爪が食い込むことはなかった。
男によって切り落とされたからだ。
鱗にぽっかり空いた赤い穴だけが、そこに腕が合ったということを証明している。
「大丈夫か春香?」
『ええ、これぐらいなら平気・・・・・・』
竜の口からその風貌にそぐわない、されどその鱗のように透き通っている声が漏れる。
言葉では問題ないとは言っているが、声のトーンが低くなっており、少なからず痛みはあるようだ。
だが攻撃の手を緩めるわけにはいかない。
すぐさま春香は尾を振り回して男を牽制する。
距離が離れたことを確認すると、彼女は口元に水を溜め始める。
『リキッドキャノン!』
うおぉう支援
打ち出された水の塊は形を崩さぬまま男に向かって勢いよく飛んでいく。
1メートル大のそれを男は直感的に防げないと判断したのか、今度は横に跳ねて避ける。
目標を失ったそれは木々の群れに激突し、それらを粉砕して形を失う。
これではまるでバズーカーだ。
液体で行ったとは思えない背後の惨状に、男は冷や汗を流す。
そしてナイフを握り直そうとした彼の前に新たな相手が立ちはだかる。
「もう一回、もう一回だけ聞くけど」
男は、目の前のフェイトを邪魔だと言わんばかりにナイフで切りかかる。
しかしそれは、激戦の十字の刃によって止められた。
その後男は何度もナイフを振るうが、全て激戦に遮られる。
金属がぶつかる音が響くが、それでもフェイトは言葉を続けるのをやめようとしない。
「殺し合いが始まった直後、確かに貴方は泣いていた。
貴方がなのはに似ているなんてことはもうどうでもいい。
ねえ、教えて、貴方の苦しみを。
もしこれが苦しんだ末に出した答えなら・・・・・・」
受け止めてあげる。
そう言おうとした瞬間に彼女の左腕は切り落とされた。
だが、激戦の効力によって落ちた腕は欠けた部分と接合され、傷跡も見せぬほどまで修復される。
それを見るなり男は顔を歪ませる。
両目が欠けている彼だが、黒に汚染されていない気配を感じ取ることはできるのだ。
しかし彼女の声を聴いているうちに男は思いついたような声を上げる。
「ああ、あの時の女か」
「はいそうです!」
「俺の名前は熱血王子、悪いな心配かけてしまって。
だがもういいんだ。 俺は誰にも許されなくても構わない」
淡々と綴られる言葉にフェイトは安堵する。
そこには以前のように他人に救済を求めていた影の姿はない。
正面を見据え、己の道をしっかり歩き続ける信念を持つ男の姿だ。
だからフェイトは油断したのである。
目の前の男が何者であるかということを一瞬忘れさせるぐらいには。
「だから今一度言っておこう」
次の瞬間彼女の首が飛んだ。
腕が飛んだ、足が飛んだ。 首と名のつく箇所が全てフェイトの胴体から別れて散った。
地面に落ちる胴体と首を見下ろして彼は微笑みながら言い放つ。
「ごめんなさいとな」
☆ ☆ ☆
「ククク・・・・・・やはり当に説得できる域を超えているようだな」
「まあな、元々俺は誰にも許されない存在なんだ。
だからどんなに憎んでもらっても構わん」
フェイトの惨状を気にせずに、アカギと熱血王子は会話を続ける。
傍から見れば彼らの声は完全に同じ物で、目を瞑れば独り言を言っているかのように聴こえるだろう。
「そうか・・・・・・ならばこちらも容赦はしない」
「ほざけ、最初から殺る気だったんだろ?」
「お前もな・・・・・・ッ!」
言い終えると同時にアカギは銃弾を放つ。
それに合わせて熱血王子は着物を翻し、跳躍をする。
離陸地点の2メートル先に着地した熱血王子は、新たに放たれた銃弾を避けながらアカギに向かって走り出す。
直後予想通りに竜となっている春香が尾による薙ぎ払いを放った。
「生憎そんな単調な攻撃に何度もかかってやるほどヘタレじゃないんだよ」
すると熱血王子は走り高跳びの容量で尾の上をすり抜ける。
アカギはそれを予測していたのか、春香の体の上から現れた彼に銃を向ける。
反転する景色の中、銃口を向けられた熱血王子が取った行動は守りではなく攻め。
アカギが引き金を引くよりも先に手首を刈る。
常人ではこの発想に至ることすらないだろう。
だけど熱血王子にはそれができる。
ウルトラマンの肉体が持つ超人的な身体能力なら、人間ではできないことを可能とする。
「にゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
突如、獣の喚き声が聞こえた。
咆哮と呼ぶには余りにも心元無い。
だがその糾合は二人の呼吸を乱すには十分だった。
アカギの肩に乗っていた猫が熱血王子の顔に飛び掛ったのだ。
熱血王子は地面への頭からの激突を免れるべく受身を取るものの、猫は離れる気配を見せない。
一旦アカギの射程から離れるために、その場から跳躍して春香を飛び越える。
アカギは追撃を試みたものの、防壁になっていた春香の巨体が今度は単なる壁となって彼の視界を遮った。
「お前は邪魔だ」
顔に張り付いた猫を熱血王子は無理矢理引き剥がす。
黒い肌から流れる血液を拭いながら、猫を投げ捨てる。
体をしならせ着地に備えようとするも、慣性に逆らうことはできない。
にゃああああ支援
『猫ちゃん!』
春香は投げられた運動エネルギーを消せぬまま、茂みの中へと吸い込まれていった猫に向かって叫ぶ。
すると熱血王子は彼女を嘲笑うように彼女を見据える。
「猫一匹を心配する暇があったらもう少し仲間を気遣ったらどうだ?」
「・・・・・・ッ!」
アカギはその声にフェイトの方向を振り向く。
彼女は激戦を杖代わりにしたまま、喉元を押さえているではないか。
武装錬金『激戦』の特性は高速自動修復だ。
槍を持ち続けている限りは肉体の火傷、切断、粉砕、あらゆる破壊から修復されるはずである。
もちろん消耗もあるものの、彼女の体力ならば1,2回程度は黄泉還って戦闘を続行することができるだろう。
よってそのうち再び戦闘に戻ってくると予測していた。
『フェイトさん!フェイトさん大丈夫ですか!?』
春香がフェイトの元に寄る。
その後何度も呼びかけるが、一向に返事が来ない。
フェイトの顔が上がる。
まず春香の目に入るのは苦悶の表情を浮かべながら血を吐き続けている彼女の顔。
白い肌を赤く染め、顎を伝る。
『あ・・・・・・何・・・・・・これ?』
その先を見て、春香は驚愕した。
喉がある場所からナイフの柄が突き出していたのだから。
「俺は漫画ロワの書き手・・・・・・っと言ってもお前らにはわかりそうにもないか。
ともかく俺は参戦作品である武装錬金の核金の特性ぐらい把握している」
熱血王子の言葉にアカギの目が見開く。
迂闊・・・・・・ッ! 極めて迂闊ッ!
自分達は激戦の性能に慢心し切っていた・・・・・・
銃に弾数という制約がついているように、どんなものにも必ず欠点が存在する・・・・・・
高速自動修復、それは確かに非常に魅力的ッ!
だがこれにも制約がついていることを考慮していなかった・・・・・・ッ!
体力の問題? 馬鹿言え、そんなものは装備者の鍛錬でどうにかなるもの・・・・・・ッ!
そうではなくもっと根本的な欠点が・・・・・・
「『高速』で『自動』。 それってつまり、修復する『速度』も『タイミング』も自分で調整できないってことだよな?」
得意気に語る熱血王子にアカギと春香は全てを理解した。
一見万能に聞こえる能力も、実は大きな欠点が存在した。
如何なる状況に置いても本人の意思に関係なく修復がされる。
だから切断部に異物を挟まればこの通り、今のフェイトのように苦しみ続けるわけである。
ナイフは深くまで首にめり込んでおり、引き抜こうとしても柄が引っかかってしまう。
「・・・・・・ッ!」
フェイトは歯を食いしばって立ち上がる。
喉が潰れてしまったため声は出せないが、その眼に浮かぶ炎はまだ消えていないのだ。
☆ ☆ ☆
「・・・・・・にゃ?」
自然公園の一角の草むらで猫は己の状況を確認する。
主人を襲う輩に掴みかかり、主人を守ったはいいものの、体格差には勝てずに投げ飛ばされてしまったのだ。
うまく着地をとったため特に外傷は見られない。
今にでも主人の元に戻ろうと主人達がいた方角を確認する。
だが猫の耳に声が入ってきた。
「あーあ、これは酷いね」
『熱血王子は見立て通り完全に黒。 となるとそろそろここを離れるか?』
「そうだね。別世界のアカギくんも大体把握したし、春香さんもいるから大丈夫だとは思う。
もっともあのフェイトって人はもう無理っぽいけど」
『まさか核金の短所を利用されるとはな・・・・・・』
「それより僕が気になるのはあの首輪だね。 普通、首が飛んだら首輪は外れる。
なのにも関わらずフェイトの首には今もなお、綺麗に首輪が嵌まっているのさ。
修復されたところ見た? 飛んだ首と一緒に首輪もくっ付いていたんだよ」
『何? となるとこれも制限の一種なのか?』
「そう。 あの首輪自体も激戦からは、体の一部として扱われているみたいなんだ。
武装錬金自体を誤認させる何かが仕掛けられているのかも知れないね」
薄気味悪い。
それが紅葉の髪型の少年に対する第一印象だった。
独り言という時点で十分怪しいのだが、猫が警戒しているのはそのようなものではない。
野生の本能が少年の内部に潜む闇を察知する。
その出入り口となっているのが彼の胸元に下げられた、三角錐のペンダントだ。
少年が立ち上がり、ペンダントが揺れて刻まれた瞳のシンボルと眼が合ってしまう。
『北西から二人組みが近づいて来ているな・・・・・・』
「名前はChain-情とかえるか・・・・・・彼らもまた、僕達には未知の相手だ」
『それにしても東も南も密集地帯か。 これは下手に動けないな』
「その代わり全然動いていない参加者も結構いるよ。 放送で呼ばれた人も何人か混ざっているだろうね」
『だが生きている可能性もあるぞ』
「ああそうさ。 だから確実に死んだと思われる人間を狙う」
『となるとあそこしかないな』
すぐ横にいた猫の存在を知ってか知らぬか、武藤遊戯は歩き出す。
目的地は先程いた洋館だ。
お目当ての品は己の首にかけられた物と同質の物。
熱血王子が生きてるとすればまた波乱が巻き起こるだろう。
気づけばホテル中心を取り囲むように大多数の参加者が存在しているのだ。
ならば自分が取る行動は首輪の解除のみ。
「熱血王子が生きていれば殺し合いは加速するし、死ねば首輪のサンプルが増えるだけさ。
アムンゼンの首輪を回収した後、熱血王子の反応を見て自然公園に行けばいい」
『そうだな』
追いかけることもできないまま、少年は猫の視界から消えて行った。
大人しそうな口ぶりを見せる表と、奥底に潜む裏。
猫が感じた闇は、果たしてどちらのものだったのだろうか。
【C-4/北側/一日目 昼】
【武藤遊戯@カオスロワ】
【状態】闇AIBO
【装備】ワルサーPPK改(28/30)@現実 千年パズル@カオスロワ クレイジー・ダイヤモンドのDISC@漫画ロワ
【持物】支給品一式、遊戯王カード@ニコロワ、高性能探索機能つき扇風機@書き手ロワ」
【方針/思考】
[基本方針]
この世界のロワ主催者に、僕はなる!!
1、洋館の首輪を回収する。
2、回収を終えたら、自然公園の首輪の動きの反応を伺って、様子を見に行く。
3、この首輪探知機を使えば誰にも関わらず、空気になるのは簡単そうだな。
4、涼宮ハルヒが死んでくれると助かる。
5、自分に関係ないところで主催の興味を引くような事を行わせたい。長門さんの目的が読み通りなら好都合。
6、クレイジーダイヤモンドの使用を控える気はない。
7、首輪の解除に備える。
※六期カオスロワ死後からの参戦です。
※主催者が時間を時間を操る能力を持っていると推測しています。
※闇のゲームにはほとんど制限が掛かってませんが、チート能力はほぼ封じられてます。
※ワルサーPPK改はただ弾が増えただけです。
※遊戯王カードの内訳は次の書き手さんに任せます。
※千年パズルがあれば誰でも中の遊戯とは話せます。
※クレイジーダイヤモンドの使用による精神疲労は表に出てない方の遊戯に掛かります。
※ハルヒはカオスロワレベルのチート力を持つと予測しています。
【闇遊戯@カオスロワ】
【状態】健康
【方針/思考】
[基本方針]
AIBOに付いて行く
1、AIBOは俺の無念を晴らすために主催になろうとしてるのか?
2、AIBOにばかりいいところを取られて空気になりたくない
3、元主催の俺がロワを成り立たせなくていいのか・・・・・・? まあ、相棒はいいって言ってるし、大丈夫だろう
※5ndで主催をやっていた時、幕張メッセに飛んだ後からの参戦です。
※『AIBO』がいなくなったり、信頼出来なくなったら、マーダーに戻る可能性があります
105 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 06:14:23 ID:5H2qjgRe
支援
☆ ☆ ☆
みんな何かに縛られて生きている。
夢も希望も、欲望も絶望も全て等しく人を縛り付ける。
夢というのは呪いと同質だ。
呪いを解くには夢を叶えなければならない。
だが、途中で挫折した人間はずっと呪われたまま。
「・・・・・・ッ!」
『フェイトさんもうやめて!』
春香の訴えを無視してフェイトは立ち上がる。
喉に食い込んだナイフが動くたびに激痛を上げ、
それを補うための激戦の修復が彼女の体力を奪う。
だがそれらは彼女から意識を奪うには至らない。
そして彼女は首のナイフに手をかける。
「まさか・・・・・・ッ!」
アカギは見た。
フェイトの瞳に宿る並々ならぬ意思を。
一種の狂気にも似た輝き。
だからこそできる行動、ナイフを握る、フェイトの左腕に力が入り、彼は興奮する。
肉を引き千切る音が聞こえたかと思うと、鮮血が舞う。
勢いよく噴出した紅は、ホーリー隊員の制服を紅に染め上げていく。
喉から肉がむき出しになるが、それは右手の激戦によりすぐに修復され、何もなかったかのようになった。
ナイフを投げ捨てたフェイトは膝を着くが、激戦を杖代わりにして熱血王子を見上げる。
「この・・・ぐ・・・らい・・・・・・の痛・・・・・・みな・・・・・・んて・・・が・・・・・・まん・・・・・・でき・・・・・・るよ・・・・・・」
途切れ途切れに彼女は言い放つ。
修復により損傷は皆無だが、精神はその限りではない。
代償として疲労が彼女の心と体を磨耗しているのだ。
だが彼女はそれでも熱血王子を止めるという想いだけで己を支えている。
「激戦なんて本当に厄介なもん支給されたな・・・・・・」
醜態を晒すフェイトに熱血王子は思わず苦笑する。
彼女の目に映るのは彼自身の、否、全ての参加者の救済だ。
己の身すら問わぬ自己犠牲、これはつかさを失ってしまった想いによって加速させているのだが。
「ならば俺は敬意を持ってお前を殺そう!」
だがそれに揺さぶられる熱血王子ではない。
フェイトに信じる願いがあるように、熱血王子にも譲れない決意があるのだ。
彼は殺人者としての自分を肯定するために、ナイフを振り上げる。
かつて偽の殺人者でしかなかった自分自身への贖罪のため、邪魔なものを断ち切り続けるのだ。
目が見えないことは今の彼にとっては幸福でしかなかった。
フェイトの懇願に視線を向けるなんてことがないのだから。
喩えこれから悲痛に叫ぶ者がいたとしても、その者の表情を認知することがないのだから。
だから彼の目には贖罪への道しか映ることがない。
「それなら・・・・・・私は・・・・・・貴方を・・・・・・止める!」
フェイトは激戦を振り回して熱血王子のナイフを弾く。
彼女の気迫は、献身で壊され続けた彼女の心を感じさせることはない。
されど熱血王子のナイフの連撃は止まることを知らない。
一発一発が手首を刈り取るために全力で振り下ろされるので、
受け止めるたびに激戦が彼女の掌から離れようとするので、それを抑えるために必然と防戦に回ってしまう。
「守ってばかりじゃ俺を止められないぜ」
「フェイトだけであればな」
直後、銃弾が熱血王子の横を掠った。
ただし今回は頭から大分下の腹の位置だ。
熱血王子は銃声の方角を向くと、そこには白髪の男が立っている。
『私もいるわ』
アカギの横に現れるのは竜となっている南春香だ。
さっきとは違って彼らからは殺意が消えている。
「アカギさん・・・・・・春香さん・・・・・・」
「ククク・・・・・・少しお前に付き合ってみたくなったッ!」
『あんまり一人で背負い込まないでください。 私達が支えてあげます!』
己自身を許すために目の前の全てを壊し続ける男と
彼を救うために己を壊していく女、そこにどのような差があるというのか。
嵐のような時代も傍から見ればただのクロニクルに過ぎない。
その度に傍観者の振りをしていた。 見て見ぬフリをしていれば良かった。
ただ、それでは何度も後悔をする気がした。
どうせ後で忘れたような顔をしていても、また誰かのエゴが仕掛けてくるのだ。
ならば立ち向かおうではないか。
「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
☆ ☆ ☆
「3対1、いや4対1か」
銃口を向けたアカギと竜となった南春香、それに猫が一匹が、フェイトを支えるかのように並んでいる。
しかしそれで退くわけにはいかない。
所詮どいつも生物だ。 首を刈り取れば死に絶える。
不利ではあるが、勝てぬ可能性は0ではないのだ。
「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
自分が投げ飛ばした猫とは別のそれが襲い掛かってくるが、何度も同じ手に引っかかる俺ではない。
滞空する猫の首を絶つためにナイフを突き立てる。
「こっちを忘れてしまっては困るな」
直後、手元を銃弾が掠った。
その性でナイフの振りは1ワンポ遅れてしまう。
咄嗟に横に跳ぶことで猫の攻撃は避けたものの、追撃としてフェイトの激戦が己を貫かんとしているではないか。
否、正確には彼女の狙いは熱血王子の腕。
今腕を貫かれてしまえば、ナイフは落とされ、それの回収のために大きな隙ができてしまう。
「ちぃ!」
激戦を下に弾き、一旦バックステップを取る。
しかし己の周囲が突然青に覆われる。
竜が巻きつきを行おうとしているのだろう、このままでは締め付けられ、完全に拘束されてしまう。
かと言ってリスト・ブレイカーだと腕を切り落とすので精一杯だ。
手首足首を断ち切ったところで結果は変わらない。
(ならば!)
この状況でがら空きな上空に向かって飛び跳ねる。
予想通り竜が飛翔して追いかけてきた。
本当ならば、この場にさっきの水圧弾でも打ち込んでおけば俺は一溜まりもないのだ。
それをしないということは、俺を生け捕りにするという証拠だ。
(だから勝機が見出せるんだよ)
竜の頭を踏みつけて、適当な地面に着地する。
同時に猫が足を引っかいてくる。
蹴り飛ばしたのだが、次の瞬間轟音とともに俺の左肩に痛みが走る。
「まずは一発だ」
そう言い放った男はアカギだ。
すぐ上から竜が再び自分の元に舞い降りてくる。
銃弾が切れるまで防戦を試みたのだが、そうも言ってられないらしい。
立ち止まっているとすぐさま次の銃弾が襲い掛かってくる。
(倒せるやつから倒すしかないな。 となると・・・・・・)
フェイトの攻防をいなしながら思考を進めていく。
まず目の前のフェイトはどうだと聞かれても期待できない。
この女は相当体力を消耗しているはずなのに、俺に立ち向かうことをやめようとしない。
何より激戦の特性が厄介だ。 先程の仕込みに使ったナイフはフェイトの足元に転がっている。
だがあれを回収しようとすればまた周囲のやつらの妨害が入るだろう。
結局のところ、彼女のスタミナ切れまで粘るしかなく、多数を相手にしているこの状況では愚策にさえ思える。
だからといって、アカギを狙うとなると必ずあの竜が妨害を仕掛けてくるのだ。
その竜は硬い鱗に覆われているので、普通ならナイフが刃こぼれしてしまうのがオチだ。
どこの首を切っても竜の攻撃力も機動力も奪うには至らない。
(待てよ? 手足を切っても無駄ということは逆に・・・・・・)
動きが鈍くなったフェイトにリスト・ブレイカーを放つも、またもや銃撃によって遮られる。
彼女との消耗戦をやめた俺は、今頭に浮かんだことを実行するために、一度フェイトから距離を取り、アカギに近づく。
すると予想通り竜が現れるではないか。
109 :
創る名無しに見る名無し:2009/05/31(日) 06:23:01 ID:5H2qjgRe
支援っ…!
(やって見せるさ、絶対にな!)
危険ではあるが、うまくいけばこの状況を引っ繰り返すことができる。
目の前に立ち塞がる青い壁に向かってナイフを振り上げる。
「《破棄すべき全ての手(リスト・ブレイカー)》ブラストモード・・・・・・」
言葉を紡ぐと自分の中の黒さが更に深みを増していくのが手に取るようにわかる。
同時に辺りの空気も俺に合わせて濁ってくれてるかのようだ。
本来は7箇所の人体の首を切る技、だから人ならぬ存在には通用しないと思っていた。
だが・・・・・・
「《破棄すべき全ての首(ネック・ブレイカー)》ーーーッ!!!!」
狙うは首ただ一つ。
連続攻撃ではない時差の存在しない同時攻撃。
それが竜に向けて放たれる。
『え・・・・・・?』
春香は何が起こったか理解できなかった。
彼女の体が一刀両断され、上半身と下半身に当たる部分がそれぞれ別れたのだ。
結論として、ネック・ブレイカーは彼女のもう一本の腕も足も切り落とすことはなかった。
熱血王子が狙ったのは彼女の胴体の関節唯一つ。
一点へと集中された同時攻撃は、竜の鱗をも切り破り、ついには断つまでに至ったのだ。
半身を失った彼女は、主を失った胴体とともにそのまま地に落ちる。
痛みに悶えながら全身を痙攣させている。
春香の傍に駆け寄った猫は彼女を心配そうに見つめていることしかできない。
「ちぃ!」
虚を着かれたアカギにナイフが伸びる。
直前で手を引っ込めたから切り落とされることはなかったものの、
直後に放たれた蹴りにより、握っていた拳銃が飛ばされてしまう。
☆ ☆ ☆
「春香さん!」
地に伏せた彼女を見てフェイトは叫ぶ。
しかし疲労が彼女の全身の血液に溶け込んで、鉛と化したかのように動くことはない。
この場で予想していた最悪の可能性が脳裏を駆け巡る。
映ったビジョンに仲間と共に談笑する自分の姿はない。
(これじゃまるであの時と・・・・・・)
つかさが見せしめにされたことを思い出す。
続いてなのはが、アカギが、春香が、千秋が、フラグビルドが、バトルロワイアルで関わった者全てが血に塗れて倒れていく。
その癖自分は何もできないまま、そこから目を逸らそうとしている。
ごめんなさい。 それを言えば救われる気がして、ただひたすら謝り続ける。
それで何もかも済ませる自分が嫌だった。
「もうちょっとだけ、動いて・・・・・・」
激戦を両手で掴み、刃がついてない部分を地面に置いて立ち上がる。
一体どのくらいこのポーズをとったのだろうか。 我ながら情けなくなってくる。
だがもうどうでもいい。
誰かに許されるためだけの、上っ面だけの謝罪はここで断ち切ってしまおう。
どんなに傷つき倒れたとしても、私にはこれしかできないから。
何が最善なのかなんてわからないから、目の前の人々を守る。
「これを・・・・・・」
足は碌に動かず、歩を進めることさえできないが、立っていられればそれでよい。
己の体を支えられるだけの体の余裕があれば良いのだ。
激戦を逆手に持ち、大きく腕を下げる。
ふらふらして狙いがうまくとれないが、倒れさえしなければ問題ない。
体をしならせ、激戦の刃の角度を上や下に向き過ぎないように調整する。
「届いて!」
そして彼女の手の平から激戦が放たれる。
目標まで後3メートル、助走も無しに投げられたそれは、さほど初速はつけられない。
だがそれでもすぐに落ちることはなく、それなりに高度を保って飛んでいる。
目標まで後2メートル、ここで周囲の空気に変化が起き始める。
風が吹き抜けた。
微弱なものであるが、激戦の広い面積の刃を僅かに押し上げたのだ。
目標まで後1メートル、高度を落とした激戦は、重力によって加速し、
その刃を、アカギに襲い掛かろうとしている熱血王子に向ける。
そして丸腰となったアカギに止めを刺そうと、詰め寄るが、熱血王子は突然振り返る。
その目に映るのは持ち主を失って飛んでくる激戦だ。
風を切り裂いて飛んでくるそれを確認した後、それを弾き落とす。
地面に落ちるそれを一瞥すると、熱血王子は武器の持ち主の姿を見据える。
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」
「己の身を守る物を自分から手放すとは、そこまで弱っていたのか」
フェイトは敵の前であるというのに、うつ伏せとなって倒れている。
自らの足で迎えないのならば武器自身にそれを託すしかない。
故に最後にできたことは武器の投擲だった。
「だがそれも無駄に終わった。
俺に命中すればもしかしたらどうにかなったかも知れないけどな」
どれだけ足掻こうが、結果的には仲間を助けることができなかった。
彼女の元に歩み寄って熱血王子は、フェイトの首を持ち、そのまま無理矢理彼女を立ち上がらせる。
「今回3度目の使用になるがな。
お前は敬意を持って殺そう。
《破棄すべき全ての首(ネック・ブレイカー)》」
言葉とともにフェイトの肉体が切り刻まれる。
手足が舞い、無造作に首が落とされる。
今度は激戦による修復もなく、落とされた首はそのまま地面に転がっているだけだ。
心の中でごめんなさいと謝りつつも、熱血王子は満面の笑みを浮かべる。
これで許されるまでの道のりが短くなったのだ。
このまま着実にスコアを増やしていけば、いずれは頂点に辿り着く。
両の目は失われたが、心だけはいつも贖罪の方向へ向いている。
言い換えてしまえば盲目。
だからこそ気づけなかったのかも知れない。
頭だけのフェイトの顔が、確かに微笑んでいたことを。
「――――――ッ!!!」
次の瞬間、熱血王子は声にならない悲鳴を上げる。
背中に感じた激痛の正体を確かめるべく、背後を振り返る。
その人物の正体に、彼は己が目を疑った。
「南・・・・・・春香だと!?」
立っていたのは槍を構えた下着姿の少女だ。
刃の先端には血が付着している。
背中を袈裟切りに払われたのだろう。
焼き尽くされるような痛みが彼を蝕んでいく。
濃い桃色の着物を、更に濃い紅が侵食していく。
「フェイトさんがこの槍を私にくれたおかげで私は救われた」
春香の一声で熱血王子の中に潜む僅かな疑問が消えた。
そう、あの時フェイトが激戦を投げたのは己を貫くためではない。
半身が欠けた南春香を助けるため。
もし激戦が検討違いの方向へ飛んでいったら、
もし自分が激戦をそのまま回収していたら、
もし南春香の竜変身の時間がもう少し短かったら、
それらのIFが一つでも欠けていたら、今に繋がることはなかっただろう。
「だからこそ私は貴方を殺さない。 お願いします。 貴方ももうまともに戦える状態じゃありません。
どうかこのまま・・・・・・」
この後に及んでまだ自分を生かそうとするのだろうか。
彼女は白い。 彼女に遺志を遺したフェイトも白い。
「だが断るッ!」
故に彼女らの頼みを聞き入れることはない。
白と黒は互いに相容れぬ者だ。
だから自分は湖の中に飛び込んだ。
勢いをつけたせいか、深くまで沈んでいくのが分かる。
肌の色に近い、赤黒い血液が背中から溢れて湖を汚く染め上げる。
そうだ自分は汚れ役。
確固たる意志を持ったマーダーは対主催に溶け込むことなどできるわけがないのだ。
疲労は溜まっているが幸い傷は浅い。
今はせめて、水に流されよう。
113 :
代理投下:2009/05/31(日) 09:09:04 ID:lSg3ubWX
【D-4/湖/1日目 昼】
【熱血王子@書き手2nd】
[状態]:黒化、両目損失(感覚に影響なし)、歪んだ笑み、変身中、疲労(大)、背中に浅い傷
[装備]:朝倉涼子のアーミーナイフ@書き手2nd、ピンクの着物@笑点のピンク
[持物]:デイパック、基本支給品一式、薬草×8@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:自分を自分で許せるようになるために、笑って殺して優勝する。
1:黒く染まってない奴を優先して笑いながら殺す
2:白に寝返りそうな奴も笑いながら殺す。
3:かつて戦った書き手ロワ出身者(下の※参照)は、特に確実に殺す。
※次にどこへに流されるかは次の書き手さんへ任せます。
※書き手ロワ2nd、247話「熱血対熱血〜正義の系譜〜」熱血怪人との戦いの直前から参加
※愛媛への恐怖を一部克服しました。黒さとマーダー路線はそのままです。
※書き手ロワ2ndで(この参戦時期で)遭遇したことがあり、かつこのロワに参戦しているのは、以下の2名。
クールなロリスキー@書き手2(外見:柊かがみ)と、忘却のウッカリデス@書き手2 です。
ただしどちらも名前は知らず、また、ウッカリデスは当時仮面を被っていたので顔も知りません。
「逃げられたか・・・・・・」
湖へ沈んでいった熱血王子に、アカギは舌打ちをする。
「アカギさん・・・・・・」
「そうだな」
いつのまにか戻ってきたであろう、二匹の猫を抱きかかえた春香は肩を落としながらアカギに言う。
春香の視線の先にあるのはかつて仲間だった女の遺体だ。
彼女に付けられていたであろう、首輪を回収したアカギは、フェイトの付近に落ちていたサバイバルナイフを拾って土を削る。
時刻は既に12時近く。
まもなく鳴るであろう放送を前に、二人はただ、穴を掘っていた。
まるで、フェイトと居た時間を掘り返すかのように。
【C-4/自然公園/1日目 昼】
【赤木しげる(19歳)@漫画ロワ】
[状態]:健康、額に引っ掻き傷があるけど手当て済み、疲労(小)
[装備]:マイルドセブンワン@現実、ねこイチゴウ
[持物]:マイルドセブンワン1カートン(後7箱)@現実、六発式リボルバー拳銃+弾(3/12)@現実、
:トランプ@現実、基本支給品一式、
[方針/行動]
基本方針:あいつよりは長生きする・・・・・・!
0:フェイトを埋葬し、放送を聴く。
1:自然公園経由でホテルに向かう。
2:ホテルに着いたらもう一度考察する。
3:春香の決断の結果を見届ける。
4:アカギ(13)がうざい
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※いつ死んでもいいと思っています(ただしアカギ(13)より前には死んでたまるかと思っています)
※春香の下着姿、フェイトの上下両方の恥部、フラグビルドの全裸、千秋の全裸を目撃しました。
114 :
代理投下:2009/05/31(日) 09:10:09 ID:lSg3ubWX
【南春香@カオスロワ】
[状態]:疲労(大)、しばらく竜に変身不能
[装備]:激戦@漫画ロワ
[持物]:基本支給品一式、ふじおか(くまの人形)@カオスロワ、不明支給品(0〜1個)
:大量の着替え(パロロワ衣服詰め合わせ:らき☆ロワ版@書き手ロワ2+らき☆ロワ)
[方針/行動]
基本方針:ゲームに乗らない。仲間を集めて主催を打倒。
0:フェイトを埋葬し、放送を聴く。
1:アカギ(19)と共にホテルに向かい、もう一度妹達と合流する。
[備考]
※5期最終話エピローグ後からの参戦です。
※龍に変身できますが、大きさと攻撃力などが制限され、
衣服がなくなります。(下着はなくならない)
また解除後はしばらく変身できなくなるようです。
※赤木しげる(13歳)、南千秋と情報交換をしました。
※猫二号は春香の後ろについてきています。
※大量の着替えはパロロワ衣服詰め合わせ:らき☆ロワ版です。らき☆ロワ参戦作品に関連した衣服が入っています。
【フェイト・T・ハラオウン@なのはロワ 死亡確認】
【支給品紹介】※激戦対策に使われたナイフです
サバイバルナイフ@オールロワ
軍事行動中において遭難などで他の装備を失った場合、それのみで生存を計る(→サバイバル)目的で設計された、大型のシースナイフ。
おまけ
春香姉さまの変身する水竜についての資料
(らき☆ロワでの)風貌:
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2396810 技とか
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm5409173 序盤の6分ぐらい。こっちは悪堕ちしているけど
使ってくる技はこれであっているはず。
115 :
代理投下:2009/05/31(日) 09:10:57 ID:lSg3ubWX
代理投下終了ですー
代理投下乙です!
ん?1時間仮眠するつもりがもうこんな時間。 朝の楽しみ丸々見逃してしまったぜ・・・・・・
それはそうと、冷静になって資料の技見てみるとほとんど頭突きしかしてないなこれ。
リキッドキャノンとハイドラスフォールズあったけど、後者は制限で使えないことにしてもいいし。
トリップ打ち間違えたorz
投下乙です
長い激戦だったがフェイトはここで脱落か。アカギは順調にフラグ立ててるなw
でも命がけで己を貫くフェイトは輝いてたぞ
熱血王子はマーダーのまま逃走か。いい意味で開き直ってるな。そのまま走って盛り上げろとしか言えないな
そして遊戯もどう転ぶか気になる
大作バトルSS投下乙です!
まああれだ。いろいろ言いたいことはあるがとにかく皆頑張ったとしかいいようがない。
特にフェイトそんに敬礼する!
無茶しやがって……
そしてその大バトルの中空気読まず暗躍する闇AIBOの動向も気になるところだわな
規制とけたかな?
おお、解けてたか。
投下乙です。
いいバトルでした。アカギ、春香、フェイト、それから猫。みんな良く戦ったぜ。
そしてお疲れ様、フェイト。
後、さりげに遊戯は首輪解除の最有力候補か?
投下乙です
ウボォー!?
フェイトオオオオオオ!!!!!!!!!!!!
でも熱かったよ……本当に熱かった……
春香も竜担ってうまく立ち回れていたけど熱血王子の方が上手だったか……
そしてねこ二人もドシリアスに活躍か、遊戯もまだまだ何を仕出かすかわからない、
くー! 全員の続きが気になってっちまうぜ!! 本当に乙!
ん? ああアカギもいたっけ……まあいいか
123 :
創る名無しに見る名無し:2009/06/03(水) 17:58:25 ID:Z1b+ZsN2
保守あげ
空気読めない発言かもだけど、激戦フェイトに返したら間に合うんじゃない?
きっと熱血王子が神速の速さだったんだよ
姉様は姉様で回復した直後、現状把握とかですぐに動けたわけじゃないし
手で掴めない位消耗していたんじゃない?
hosyu
保守
前も聞いたけど質問
自己リレーってOKかな? って三週間くらい前に聞いたときはOKだったけど
今も大丈夫かな?
テンプレには2週間リレーされなかったら自己リレーO.Kとある
どこのパートかは知らないが、たぶん大丈夫だろ
何、気にすることは無い。
既にらきロワでは自己リレーが3回ほどありますぜ
スローな流れにある今の状況では自己リレーしてでも進めて欲しかったり。
ていうかそろそろ俺も本気ださねば……
よ や く き た ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! ! !
予約YAHoooo!!!!
134 :
創る名無しに見る名無し:2009/06/14(日) 01:44:06 ID:maMAoQa+
予約キタ!
1度あげ
あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば
いや普通に延長しろよ。 そのパートには手をつけないから
延長期間では投下の自信がないのやも。リアルで忙しいのかもしれん。
気が楽になるならそうしてくれい。だが全裸で待ってる俺の事も忘れないでくださ…
時間がかかりそうだから、その間雑談の話題を振っておくぜ
お題
好きな話を
語 ら な い か ?
例の脱衣に一票!
バトル話は基本的に好きですな。
特に爆弾氏vs言葉、ZXvsエビル、ピッピvs川田とか。
ちょwwwとりあえず分娩室吹いたwww
トイレと風呂行くのに菊門研究室通らなきゃいけねえじゃねえかwww
ちょお、おまw
143 :
創る名無しに見る名無し:2009/06/18(木) 00:25:31 ID:pw6BaFIb
保守
ドMのアカギがまともと申したか
あとこの板は今のところ使い切ったスレじゃないと落ちないから、保守は必要ないよ
アカギ「まだだ…まだ足りねぇよ…」(痛みが)
ドSの春香姉様か
SとかMとか気になるw
保守
腹筋返せwwwwww
153 :
創る名無しに見る名無し:2009/06/27(土) 19:34:24 ID:s/mP+guB
ヒー! ヒー! ヒャッハー! 筆がすすまねえぜ!
orz
上げてまでいうことじゃねえだろ……
何やってんだ俺
つwかwさwww
>>155 アンタはつかさがああなった元凶じゃねぇかwwww
ちょ、おまw
hosyu
保守しなくても落ちないから大丈夫だよー
来ないな・・・・
月報までには……月報までには……!
スマヌ…… スマヌ……
予約来たー!!
ウホッいい予約。
では阿部さんとウッカリデス投下します
前略、地球破壊爆弾さん、ロリスキーさん、そして今はもういない十代君お元気でしょうか。
いえロワの最中にこんなこと言うのもおかしい気もしますね。
突然ですが私忘却のウッカリデスは、このロワが始まってとてつもない危機に遭遇しました。
下手をすれば書き手ロワのときよりも、いや私のロワ生で一番のピンチでしょうか。
読み手だったころの僕はこのような状況を傍観者として笑って読んでいましたが、
当事者となった今の僕には苦笑しかできません。
きっと今の状況がロワで書かれているのなら、画面の前の皆さんはニヤニヤしているのでしょうね。
かつての僕がそうだっただけに、非常に複雑な心境です。
「うーんナヨっちょいのが残念だが、たまにはこういうのもいいな」
後ろの大男の声の僕はびくんと体を震わせます。
筋骨隆々とした人が好きならさっさとどっかに行きやがってください。
そして無人といえども屋外で下半身を出すのをやめてください。
「おや? こういうのは初めてかな? 大丈夫だ、すぐに気持ち良くしてやるからな」
男が僕の体に手を這わせます。
真昼間のはずなのに冬に水風呂に入ったかのような寒気が僕を包みました。
でも僕だってこのまま(色んな意味で)終わるわけには行きません。
ただで掘られてあげるほど僕の貞操は安くないんです。
「おっと何処に行くんだい?」
ウッカリデスは走り出した。
阿部はウッカリデスに手を伸ばすが空振りに終わる。
だが阿部の表情は以前変わらず愉快な顔をしており、彼もまた走り出しす。
すると離れた二人の間はすぐに縮まっていく。
(やっぱり逃げ切ることはできないか)
追ってくる足音が大きくなるにつれ、ウッカリデスは阿部から逃走するのは無理だと判断する。
忘却のウッカリデスの肉体は、ルルーシュ・ランペルージを元にして作られている。
よって身体能力はルルーシュの『もやし』という蔑称(愛称?)に相応しく極めて貧弱なものだ。
外で遊んでいる子供の方がまだ早く、長く走ることができる。
だからこれは元々無駄な試みだったのだ。 ウッカリデス自身もそれを十分把握していた。
「捕まえたぜ」
「しまった!」
やっぱり駄目だったか・・・・・・半ばあきらめた表情ながらも、ウッカリデスはもがく。
だがそこは優男と鍛えられた自動車修理工の差、阿部の腕を振りほどくことはできない。
「まあまあそんなにはしゃがないで」
阿部は、手足をじたばたさせるウッカリデスを左手に体重を込めて抑え付ける。
そして右手でスボンのベルトに手をかけ、下ろした。
「ほう・・・・・・これは結構いい線いってるねえ」
ズボンが脱げてまず出てきたのは純白のブリーフである。
薄い布地がウッカリデスの(冷)汗で透き通り、肌の色が浮き上がっている。
ぴっちりと張り付いたパンツは、彼の腎部のラインを邪魔することなく現していた。
布一枚で隔たれている貞操は、阿部にはネグリシュごしに映し出される裸体のようなものにさえ見えてしまうのだ。
だがそれもこれから行う情事には邪魔以外の何者でもない。
彼が最も興味を示しているのは皮ではなく実、薄皮を引きずり落としてまだ未成熟な果実を拝見する。
「うほっ! やっぱりいい尻しているじゃないの」
白い尻が陽の光りに照らされる。
全く鍛えられてない故に、女性の尻とさえ間違えてしまいそうな丸みを帯びており、
触るとマシュマロのような感触を受けた。
指で押してみたり撫で回したりすると、瑞々しい尻肉と付着していた汗の感触が阿部の手のひらを刺激した。
手を埋めようとするとすぐに大殿筋、すなわち尻の筋肉の部分に当たってしまうが、
それだけに余分な肉が一切付いてないと言えるだろう。
一方付着していた汗も、肌の感触をしっかり味わうためには一旦拭かなければならないのだが、
この汗が逆にフェルモンとして阿部の性欲を刺激するのだ。
(この格好は・・・・・・あまりにも・・・・・・)
男に尻を見せている。
ただそれだけの事実がウッカリデスの恥の感情を湧き上がらせる。
ごつごつした手で尻が弄ばされるうちに、嫌悪感は揉み消され羞恥心に昇華されていく。
顔を赤く染め、阿部の熱気と混じり合って上昇した体温は、彼の体から更に汗を噴出させた。
「かわいいぜあんた・・・・・・じゃあそろそろ本番に入るとするか」
直後尻に生暖かいモノが触れる。
一定以上の温度を保ち、柔らかい、それでいて芯の硬いものが尻を着く。
本番。
その言葉と振り向きたくもない生暖かいモノの正体に気づき、
阿部高和という男の本質を思い出してしまう。
(やっぱりここで終わりたくありません!)
両腕に力を込めて、体を動かす。
彼にも意地があるのだ。
再び与えられたこの命、それを男に掘られたということで終わりたくない。
「安心しろよ、俺の棒は気持ちいいぜ」
肉の槍がウッカリデスの尻を擦っていく。
やがて、尻肉の二つの盛り上がりの間にできた隙間、尾骨のすぐ下に辿り着き、
微かに開いてるであろう門に入ろうとしていた。
「む?」
紫煙
肉のグングニルの先端が止まり、阿部は顔を曇らせる。
結論から言おう、入らなかったのだ。
門は筋肉の壁によって強引に閉められ、中を侵そうとする狂器を遮っていたのだ。
閉じられた小さな門に、巨大すぎる肉のブリューナクは入るはずもなく、先端が突っかかるだけで止まってしまう。
(こらえてください僕のお尻!)
これ以上肉のアキレウスの槍の侵食を許すわけにはいかない。
尻に伝わる肉のトライデントの生温かい、いやむしろ熱い感触を堪えながら、
外肛門括約筋を酷使して、押し留めていたのだ。
「ならば・・・・・・」
一旦肉のパルチザンを離し、阿部は己のデイバッグを漁る。
「うーんこれは違うかな」
最初に取り出したのは一つの杖だ。
奇妙な装飾が施されたその杖は、なんらかのマジックアイテムを彷彿とさせるが、
阿部はそれに興味を注ぐことはなく、投げ捨てる。
(あれは・・・・・・!)
ウッカリデスの目に入った杖、それは書き手である彼にも見覚えがあった。
ドラクエ系統のロワであれば、必ず出てくるアイテムであり、ステルスマーダーとして行動するにはうってつけのものだ。
しかし、今のウッカリデスにはそのような使い道は思いつかない。
『姿を変える』、その能力だからことこの状況から抜け出せる可能性がでてくる。
投げ捨てられたそれは、自分の指先に届くか届かないかというところに落ちた。
(あれさえ取ればきっと・・・・・・)
「おおあったあった」
阿部が取り出したのは銃弾を彷彿とさせる先が丸まった円錐の白い物体だ。
『座薬』と呼ばれるものを容赦なくウッカリデスの尻に差し込む。
「ぐはぁぁぁ・・・・・・」
穴が開いた。
閉めるべき門に異物が挿入されたことで、締まりきらない状態になってしまったのだ。
「これで素直になったな、おらよ!」
今まで門が耐えられたのは肉槍スマウグが手加減をしていたため。
盗賊の棺桶すら突き破る肉のガンランスが、もやしの閉じた菊門程度破れないはずがないのだ。
むしろウッカリデスの閉門は、単純な締め付け程度にしかならず、それを受けた肉のトリシューラの先端は更に膨張を始める。
(いけない!このままでは本当に危ない!)
肉の火槍は、今にもその弾をぶちまけようとしながら、ウッカリデスの尻肉をゆっくりとかき分ける。
必死に閉じていた門は悲鳴を上げながらこじ開けられようとしているのだ。
ただでさえ座薬によって緩くなってしまったというのに。
支援
(こんなことなら不死者の酒を・・・・・・ってそれならもうとっくに掘られていたかも知れませんね)
死なない体になっていれば助かったかも知れない。 まあ貞操は奪われていたけど。
何にしても無いものねだりをしてもしょうがない。 今は目の前にあるこの支給品に頼るしかないのだ。
(さあ吉と出るか狂と出るか・・・・・・決まってください、『へんげの杖』!)
☆ ☆ ☆
〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l U ,リ|} |. }
. {. | ′ U | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ<
!∩|.}. '" ゙` ./'' ` f^|
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄ |l.|
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーiU ^ r' U ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ U ー‐ ,イ
__/ ‖ . ヽ、_!__/:::|\
阿部高和は驚愕していた。
ぶっちゃけ驚愕ってレベルじゃねえぞってぐらい驚いていた。
眼球が飛び出すという表現はこんなときに使うものだろうか。
「・・・・・・」
目の前のウッカリデス自身も阿部同様に驚いていた。
その場にギャラリーがいたならば、誰もが今のウッカリデスの姿に釘付けであっただろう。
小さく開いた口はチャームポイント、そこからしなるボディライン。
今のウッカリデスのそれらを隠すものは何もない、それすなわち全裸だ。
太陽の輝きを全て受けて、液体に濡らした肉体を扇情的に光らせた。
「な・・・・・・な・・・・・・」
すらっとした腕を見つめ、ウッカリデスは言葉を漏らす。
そして近くの窓ガラスを見つめ、己の余りにも官能的な姿を視認してしまう。
支援
/´ ̄`ヽ , --、
/ 人 l / \
/ /爻ヽ ヽ , ---、 | く⌒ヽ ヽ , -─‐-、
{ /∠⌒ヽ } } / ,--、ヾ> ヽ } レ' , ---、 ヽ ____,
レ'彡イ {Uj }ヾミイ { \ } }| V / / `! | t´r'⌒
⌒)ノ | ドこzン八三} ,ィ\/⌒ヾ ̄ヾノ_ノ ァ'-─-、 ゞL__,〃
(ソ⌒ヽ! ト--イ ⌒__,ハ ,ィシvく}了ミy'´7´l}_, -‐┴-、 `ヽ  ̄ ′
レ) ! ト--イ ( ノ `ーべ⌒ヽ>y' 〃, -┴┴ミ、_}_}_}_j ヽ⌒) j
ヽ)、___,>、ト--イ ))〈 ト_チrく // ̄ヽ、_) / / _..._
'⌒>‐ミ、 \)こZヾ--ヘ{{ l| y' ゝ ヾミ゙)'}|≧>、 / /バ⌒ヽn V/ 〃⌒ヽ
(⌒ヾ>ニKド、⌒Yく_/ヽj} 人_ゝ__>==1 r彡"´/ / | | /y'}[__// `
,ィ  ゙̄Vソ,イノ \__ム丁了)ノr'ン´フノ ィ彡/| | ヽヽ. // ヽVソ´
/ / r‐ヘ `Y { [二[| ,勹77´ ̄ シ三彡'/| |\ ヽV/ミ、_} Kミ、
{ { トZべ.」 | [三}〒ラ77 (_)(_) r三/ / | |> \f⌒l/l | L }
ヾl | l三ィ∧ l __. [三}⊥.イ工===ァべ/ /,ィ| |/>l{ l>}X.| |゙)レ′
ヾ, ヽ {三N>} Y二ヽ」ニ/l⌒ヾ´ / {O}___」 |/rくゝ _ソ\l |(
>、 \ 缶jfハ >n' fy' l ⌒y} //⌒\/rヘ l/ /7j\j j
/∧>、_/フイ/7-Vきy'/1 |(⌒)|}./|ト、 \j.ハ ヽ. //) l| //
!{ニ///,イ///∠7/Zl{ |ィ^トl|\.j| ノへ.____}へ. V/´ ヽV./
ゞ〃'Tヽ 〃´ ̄ ̄〃⌒l VハVj }ソ ヽ \ //
ケミ三彡" / ゝ ゞ= 'ノ二/ \ ゝ" /
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
あ・・・・・・ありのままに起こったことを話しますよ!
『へんげの杖で適当な人物に変身したつもりが、某ご立派様になっていた』
な・・・・・・何を言っているのかはわからないと思いますが、
僕も何をされたのかわかりませんでした・・・・・・
頭がどうにかなりそうでした・・・・・・変身失敗だとか悪魔合体とか
そんなチャチなもんじゃあ断じてありえません。
もっと恐ろしいカオス支給品の片鱗を味わいました・・・・・・
というか本当は地球破壊爆弾さんみたいな身体能力の高い女性に変身したかったんですけどね。
女性なら阿部さんの不意をつくことができるし、運動神経の高い一般人レベルもあれば逃走することは十分可能でした。
なのに何が僕をこんな風にしちゃったんでしょうね。
※説明しよう! ウッカリデスは実は変身する直前に阿部のロンギヌスの肉槍の一部を受け入れてしまったのだ。
そのまま死亡する直前に変身が発動したので、それ以前に彼の頭にあった女性のヴィジョンが全て魔羅に置き換わってしまったのだ。
説明終わり。
「は・・・・・・はは・・・・・・」
阿部さんがあまりのショックで笑っている。
狂いたいのはこっちのほうですよもう。
僕はとりあえず阿部さんと距離を置こうとしますが、僕の肉体を鷲掴みにする。
「きっとその杖のおかげだろうが、これほど仰天させられた男はあんたが初めてだよ!」
ええそうでしょうね。 こっちだってびっくりしまくりですよ。
だからさっさと一人になって変身を解きたいんですよ。
どうせ制限あるからいつまでも同じ姿になってられないだろうし。
「だからよ」
僕を掴む阿部さんの力が大きくなりました。
なんだか嫌な予感がします。
「や ら な い か」
「やっぱりですかぁぁぁぁぁぁ!!!」
なんだか阿部さん自分のゲイボルグ向けて襲い掛かってくるんですけど!
この肉体のどこにアナルがあるんだと!
「穴を掘るならアナルを突く、墓穴掘っても掘り続け、イかせたならば、俺の勝ち!
アナルがなければそのオショボ口に挿れてやるぜ!」
いけない! やっぱり阿部さんの性欲は底なしだ、このままだと間違いなくヤられる!
体を動かして阿部さんの手を振り解きます。
そのままターンして逃げ出そうとしますが、それでも彼は追いかけるのをやめません。
もうこうなりゃやけです。
支援
「えぇい!」
「おっと危ない」
体を思う存分使って阿部さんにぶちまかしを行います。
でも彼の肉のテックランサーによって止められてしまいました。
マカビンビンを使っているせいか、いまだに剛直を保っているそれは、サイズは大きく違うはずなのに、僕を受け止めてしまっています。
まさか肉のスピアでここまでパワーを出せる本当に規格外な人です。
「大きいだけじゃ意味がないぜ!」
あれ?
何故でしょう、何故か圧されている気がします。
それだけ彼の力が強いのでしょうか・・・・・・いえまさか!
「残念ながら見掛け倒しなんだ!」
「うぁ!?」
そうです。
僕の肉体はご立派様ですが、それだけでした。
へんげの杖で変えられたのは姿のみであり、身体能力は元のルルーシュの肉体のままなのです。
阿部さんの肉のスモールランスに弾き飛ばされた僕は壁に激突してしまいます。
「いたたたた・・・・・・やっぱりそううまくはいきませんか」
この調子だとこのまま逃げることも叶いそうにありません。
ですがそれでも倒すための策はあります。
「ではいきますよ!」
「OK! 来い!」
僕は思いっきり走り出し、自分の体をしならせます。
さすがにこの距離ならばスタミナ切れを起こす範囲ではないでしょう。
僕の予想通り、阿部さんも真正面から走ってきます。
相撲取りやアメフト選手、プロレスラーの体当たりが痛いように、
巨大な体に速度をつけた攻撃はただそれだけで破壊力が出るものです。
いくら身体能力がルルーシュ・ランページのものとは言っても、肉体はご立派様のものなのです。
体格の面に置いては有利、この一撃に賭けるしかありません!
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「ィヤぁぁぁぁってヤるぜぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
支援
========冂======================冂===/
ノ ̄ ̄ ̄.ノ ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄/ /
ノ ウッカ ノ リデス.ノ. の | 尿道 ノ/ /
`'─-─-''-─-─'└─-─└-─-/ /
二二二二二ニ、 二二二二二二 / / /丶 摩 羅
ヽヾヾ、| l | | | ;:<彡 L> / / l |
\l\_ll ;:l / | l ヾ:j >/ / _ / /
>、ヾヾ、 ;/l | ;L ./ /_ / l l / , - ―
ミミヽ、 /V l>| };:;;l / / / // | / /
ヾ、ー ;> /l | |./ /__ _/ // / 'ー' , ´`ヽ、_
_L,_:;_____//´ /./ // //_/ 、- ' ´
______/ / / // / , - ' ´ ....::::::.::::| ̄ ̄ヽ、__
; ヾ l:; lゞ / / ./ //_/ , - ' ´ ::::::::'''. └ 、__ l
<l ;: / / L/ , - ' ´ .....::::::::::::''''' ヾ=ー
.!ヽ.◇;" .■-/ / , - ' ´ ;:::::::::::''''' ┌-―――-- 、
< ;} ;l.■/ /, - ‐'´ lゝ /ー――--、_
ヾ :┗/ /| ,,,,;;;;''''"" , - ―-|
,ゝ : /==='" /~~ヽ、-― ' ´  ̄ ̄ :|
凵@ゝ;:../ ,、 .;;;:::---―f;:::::::::::::ハ .|
≧ ;:/ / ! // /::::/`ヽ,| _ :|C
;l L_l/ツ/____|::::/⌒ゝ,リ ヽ' .|
ゝ k `|;l|llll|:::::::::::::::/ /⌒ヾヾ-―‐┬――――┴-:::::::_______
/ L 、l ソ|l.l.l|:::::::::::::::|::| / |.|.|.|||}}| l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;''':::::::::::
|l ヘ | リ/// ̄|l⌒~l::! l l.|.|.|}}}|.l'''''''''''''''''''''''"""""゛゛゛ |l::::::::::::
__L__ヾ='"___l| |:::l ///ヽニ二ヽ、 ヾ、_;;;;;
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ !::ヽ=f///ノ}ソ_/ ヾ \
※画像はイメージです。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
「ああ・・・・・・とってもいい尿道だ・・・・・・」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
「やっぱり物凄く閉まりがいいぜ・・・・・・」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
「よぅし、このまま」
「痛いって言ってるんですよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「ぬおっ!?」
ご立派様独特の滑車を使って梃の原理で『阿部が付いたままの』頭を持ち上げる、否投げる。
ウッカリデスの体が後ろにしなるころには、阿部の肉のリボル『ゲイ』ンはケフィアで滑ってそのまま飛んで行ってしまった。
支援
183 :
代理投下:2009/07/11(土) 23:12:19 ID:CTntP8ps
☆ ☆ ☆
「はぁはぁ・・・・・・」
ようやく変身が解けた私は自分の体を見渡します。
衣服の類は変身する前にちゃんと戻っているみたいです。
股間がまだひりひりしますが、それは置いておきましょう。
阿部さんは倒れていますが、仮面をつけた頭から倒れたので大丈夫でしょう。
ぶつかった地面の方が凹んでいます。
彼の支給品を持ち逃げしようかとも考えましたが、そうすると今度こそ取り返しがつかないことになるのでやめましょう。
おっといけない。
空を見ると太陽がさっきよりも高いところにあります。
こうしているのも危険ですし、早くここを離れましょう。
【C-6/東端・路上/1日目-午前】
【忘却のウッカリデス@書き手ロワ2nd】
[状態]:疲労(大)
[装備]:
[持物]:デイパックx2、支給品一式x2、黄金の鎧の欠片@アニ2、へんげの杖@カオスロワ
:セイバー&黒騎士の魔剣少女@ニコロワ、ホーリーエルフの祝福@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:ロリスキーさんと、今度こそ……
0:ここから逃げる
1:奈緒ちゃんを追うか、交差点に戻るか……?
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※セイバー、ホーリーエルフの祝福は次の早朝まで使用不能です。
※へんげの杖は、変身中にもう一度使用して変身を上書きをすることができません。
また、変身して変わるのは姿だけで、能力は変わりません。その他制限は他の人に任せます。
【へんげの杖@カオスロワ】
好きな人物に変身できるアイテム。カオスかがみを竜にしたアイテムであり、
513がスク水幼女に変身したアイテムでもある。
【阿部高和@ニコロワ】
[状態]:打撲(側頭部)、出血(右手/手当て済み)、マカビンビン服用中(残り2時間)、ヘブン状態
[装備]:ゼロの仮面(蝶高性能)@書き手2
[持物]:デイパックx2、支給品一式x2、マカビンビンx7本@ニコロワ、不明支給品x0-1
:ムラサャーミャ&コチーテ@アニロワ2、五寸釘、藁人形、金槌の呪いセット@オールロワ、きゅうり@やる夫ロワ
[方針/行動]
基本方針:いい男を掘る。
0:(気絶中)
1:圭一や雀荘にいた男(ウッカリデス、十代)を探して掘る。
2:キョンをもう一度掘りたい。
3:6/氏(カオス)とラッド・ルッソ(名前は知らない)はいずれまた掘りたい。
4:邪魔する女は容赦なく殺・・・・・・スパンキングで済ませてやるか。済まなかったら殺すけど。
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※マカビンビンの効力は一本につき約2時間です。
※女に対する考えが少し変わりつつあるみたいですが、今はそれから目を逸らしています。
※妄想にふけっていたため第一放送をろくに聴いていません。
投下乙
ダメだここ、変態ばっかりだw
ナニに化けるかと思えば、まさかご立派様かよw
あと、アレへの比喩の語彙が多彩過ぎwww
投下乙
もう駄目だ何だこの軽いAVwww
阿部さんは相変わらずだし、まさかのマーラー様ww
そしてやっぱりアレの比喩の表現の多さに脱帽w
いろいろ言いたいことがあるが少しだけ言わせてもらおう。
カオスすぎるだろコラwwwwww
既に言われているが変態しかいないよ本当に。nk氏も含めてな!
投下乙でっせー
大変長らくお待たせしました(?)
ただいまより投下したいと思います。
宿泊施設と言うものはなぜワザとらしく小奇麗に見せるのであろうか。
確かに薄汚れた施設と小奇麗な施設、どちらかに泊まれと言うなら、有無を言わさず
小奇麗な宿泊施設の方にゴーサインを出すであろう。
だがそう言うことではない、無意味に光沢を帯びるシャンデリア、
真紅の薔薇の如く紅に染まった絨毯、大理石で作られた受付机など
大多数の一般人には無関心な個所を無駄に豪勢にしている。
そして今、自分が紫煙を吹きながらがっしりと座っているこのソファーも
決してホテル玄関付近に必要なものであるかと言えば……
そんなことを考えながら赤木しげるはタバコをふかして淑女たちを待っていた。
赤木しげる、南千秋、素晴らしきフラグビルドの三名は
赤木しげる──誤字脱字の類ではない──らと分かれ、何事も無く中継地点である
雀荘に到着した。
もともとの地点から離れた場所ではなく、誰かと接触したりなどの事柄など無ければ
そう時間をかける距離ではない。
雀荘につき、ひとまずなにか役に立つものは無いか、あるいは誰かいないのかと
一通り散策したが、やはり所詮雀荘は雀荘、精密な電気機も無ければ鈍器などの凶器も無い。
休憩所にある台所にはカレーらしきものを食べたあとがあるだけ、それも
自分たちがここに来る数時間前の物であり、もう既に当事者はかなり離れたところに行ってしまった可能性が高い。
結局この雀荘という場所は中継地点という目的しか果たすことは無かった。
ちなみに余談だが千秋は相変わらず赤木しげるのことをアカギと呼んでいる。
理由はそちらの方が言いやすいからとか赤木しげる自身が名前で呼ばれるのは違和感があるとかで
結局もとの通りに名を呼んでいる。フラグビルドはつまらなそうな顔をしているがそれはまた別の話。
で、今彼らはどこで何をしているかと言うと、冒頭で言った通り
赤木しげる──決して誤字脱字ではない──らと待ち合わせしてる場所
D-5のホテル内に点在している。
なぜ点在かと問われれば、ほんの少し前どっかのなにかの仕業で
南千秋の衣類が大変なことになり、少し大きめの服かつノーパンという
性愛対象少女のみ(所謂ロリコン)な方々が涙を流して
喜びそうな格好であり、これでは大きな動作をする時など色々と不都合が生まれてしまうと
赤木しげるが両名に提案。千秋は少し顔を赤らめながら、フラグビルドはものすごくニヤニヤした顔つきで
それを承諾。
それで現行はフラグビルド、南千秋の両名が階上に衣服を散策しに行動し
赤木しげるはロビーのソファーで彼女たちの帰りを、一人煙を吐きながら
待っているのであった。
本来なら赤木しげるも行くのが妥当だと考えられる。
だがそこは男と女の境界がある為か、フラグビルドに「待っててね」
とこれまたニヤ付いた顔で言われてしまった。
そもそも共に行動したとしても一応昭和の男である赤木しげるには
服のセンスなんてわからない。
それに三人で行動したら、ホテルのロビーに誰か現れたとしても
全く気づかないで終わってしまう。まだまだ多数の人と情報を交換し入手したい
赤木しげるにとっては待機と言う言いつけも捨てたものじゃなかった。
紫煙を目一杯に肺に入れ、フーと軽く煙を吐き出しながら、赤木しげるは
ロビーにある大きなノッポの古時計を確認する。
彼女らがエレベーターに乗り上の階まで行ってから、この古時計の秒針は何回12の数字を指したであろうか。
赤木しげるとてこう長く待たされてしまうと、あまりいい気持ちではない。
またされた初期は今後の方針などを考慮していたが、
現在はただいかにして時間を潰すかを考量している。
幸いこのロビーの一角に結構な数の書籍が設けられている書棚があったため
そこから赤木しげるは幾つか雑誌や本を手に取り煙草を片手に目を通していた。
なお赤木しげるがそこで適当に選んだ本は
『Y2J』
『週刊ライターズ〜特集! エアーキングVSストリップーファイター 舞台裏から完全密着!〜』
『ビンス・マクマホン流経済学』
以上の三つ
上からライトノベル、雑誌、新書である。
これだけあれば暇を潰すことは容易であろうと赤木しげるは推量する。
彼は雑誌を軽く流し読みし、現在はライトノベルに目を通していた。
彼は速読が得意なのか、物語は中盤に進出し
主人公の『Y2J』と彼の憧れの存在かつ師匠である人物『HBK』と戦う場面、所謂佳境の一場面を迎えた。
Y2Jは静かに、肩をグルグルと回し首を傾げながら、師HBKに向かって
熱情と冷涼を交えた言葉をぶつける。
「俺は……あんたに憧れていた、まだ文字もまともに書けなかったくらい幼い時からずっとだ……
あんたのスタイルを研究し、あんたをリスペクトする気持ちをこめてあんたの技を使いこなして……戦い続けた……」
レイは天を仰ぐ。
空は雲一つ無く、今にも満天の星々が地面に舞い降りてきそうな、そんな天を。
「いつしか俺は『第二のHBK』と言われるようになった……その時はものすごく嬉しかったさ……」
天を向いていたレイの顔からは薄っすらと雫が垂れる。
「でも今は違う……俺とあんたは敵対関係……だから気づいたのさ……」
雫が垂れ続けながらレイは自分の顔をジェリコに向ける
「『第二のHBK』じゃなくて『第一のY2J』となることが大事だと……!」
こぶしをぐっと握り締め、力を込めたま己の心臓の位置まで腕を上げ……
『カァー! なかなか素敵な台詞を吐くじゃないか、この主人公はよぉ』
皮肉を込めているのか、それとも本心なのかはわからないが
思わず口にだして感想をこぼす。
この発言は小説の中の登場人物の感想ではない、無論赤木しげるの感想でもない。
では一体誰の口上か。
忘れていると思うだろうが、赤木しげるには二つの意志を持つものを所持している。
一つはモンスターボールに現存する『ことのは』というモンスター、
言うまでもないが、赤木しげるが今この場にことのはをだす理由など一切ない。
ということは必然的にもう一つの意志を持つもの、即ち。
『なんか久々にカッコつきでしゃべったような気がするぜ……』
「お前は何を言っているんだ……?」
実に3話ぶり、時間に表すと約9時間ぶりの千年リングに存在する意志、
バクラの感想であった。
『いやでもよ、なかなかこういった台詞をはける奴はいないぜ?』
「創作の発言に一々感心していたら、きりが無いぞ……?」
赤木しげるはバクラのものすごく無意味な発言を軽く流し読み浸る。
『まあそう言うなよ、言葉は万人を動かすとも言うぜ? 例えば演説とか遺言とか……告白とかか?』
「もう一度言うが、お前は何を言っているんだ……?」
さらに呆れてしまう赤木しげる、だがそんなアカギを無視するが如く
今まで話せなかった鬱憤を晴らすかのように、バクラは喋り続ける。
『だってよぉ〜あの……え〜と、ああ、そうだ、千秋だってけかな、あの女さあ
アカギ、お前に惹かれているからよお。なんかお前からカッコいい台詞でも吐けば
あっという間に熱愛な関係になるじゃないか?』
その発言を聞き赤木しげるは思わず頭が痛くなった。
こいつは何を言っているんだ? 千秋が俺に惹かれている?
そりゃあ千秋とはかなり長い間共に行動をしていた。
だからと言って愛情などの感情を生み出しているとは限らない。
「千秋が俺に惹かれていると言う証拠はあるのか?」
赤木しげるがバクラに問いただす。
『いや、無い』
即答だった。
一瞬赤木しげるの脳裏にはこいつを今すぐ湖に投げ捨てようかと言う結論を作り出した。
『でもよ、愛情とかなくても、尊敬とか憧れとかその辺りの感情を抱いているのは確実だと思うぜ?
そうでなきゃあの場で六人を二つに分ける策に二つ返事をするわけが無い。
アカギと一緒にいたいと言う感情を無意識に持っている可能性は十分あるぞ?
ならそれに対して一種のお礼の言葉とかでキザな台詞を言っても怒られることは無いぜ?』
「お礼……ね……」
これを耳にし、ふと赤木しげるは少し自分と南千秋の関わりを思い出してみる。
朝倉涼子の不思議な能力で最序盤に千秋と合流した。
その時は……まあ普通の餓鬼としか思ってはいなかったな。
それから千秋の春香さんじゃない方の姉と戦った後
俺の胸で泣いたこともあったな……まあ、混沌としたあの場で死の概念は薄いものだがな……
そうしたら実はマクムートだかの血筋で竜に変身できて……
海馬と兄妹なような関係になっていたな……
まあ、海馬が死んだあとにヒョッコリ現れて俺に『千秋は俺と貴様を兄のように慕っていたみたいだ』
ようなことを言っていたな、そうするとバクラが感じるのはそう言うものなんじゃないか……?
いや、そういえばあの時海馬は最後に何を言いたかったんだ……?
俺が『いつまでも子ども扱いするなよ』と口出しして途切れさせてしまったおかげで最後まで聞けなかったが……
もしかして……海馬はそう言うことを言おうとしていたのか……?
まあいい……そのあとは俺は千秋の精神の強さを見て、
最後は共にテラカオスを打ち倒した……そこで一旦はお終いだ……
何だかんだ言って赤木しげるは赤木しげるで南千秋に惹かれていた部分もあったのだと
赤木しげる自信はそう感じていた。
なによりもあの混沌とした殺し合いの場で一度も無様に殺されることも無く共にいたと言うのが
十分過ぎる理由であった。
「お礼の言葉……まあ、満更でもないか……」
赤木しげるはバクラに対してそう呟く。
これだけ世話になっていて一度もこちらから何も言わないのもなにか釣り合わないかなと思った、
ただそれだけの口実である。
『そうかい。俺もあんたに一目を置いてやってんだ、だからその捻くれた部分少しだけ和らげるために
女と組ませたらいいかなあと思って、半ば冗談のつもりだったんだが……
まあ華が付いた方が見栄えもよくなると思ってだな』
「……、やれやれ、そんなくだらない理由か……」
もう一度赤木しげるは湖に投げ込むことを考えるが、
既にお礼の言葉を言うことは決めているからすぐにそれを引っ込めた。
「そうだな……この殺し合いが終わったら、言わせて貰うか……」
『その時は俺にも聞かせろよな?』
「どうだろうな……!」
赤木しげるはそう言うとかすかに微笑み、本を閉じ、三つの本をバックにしまった。
その後煙草に火をつけ、
まるで煙草を最高なものと勘違いさせるくらい美味しそうに吸い始めた。
さて吸い始めてそう間もない時、
エレベーターがチンと音を立てドアが開かれた。
赤木しげるが座っている位置からはそのエレベーターは完全に見える位置ではなかったので
彼は恐らくそののっている二人の人物と合流するために、煙草を吸殻に落とし、
エレベーターの方へ歩みを進めた。
「な〜に緊張しているのよ! さっさとしげる君の目の映る場所に行きましょ?」
「バカヤロー! 引っ張るな! 自分のタイミングで行く!」
なにやらエレベーター内から声が聞こえる。
そんなことを気にせず赤木しげるはエレベーターの目前へ迫っていた。
エレベーター内を一瞥すると、フラグビルドがいるのが容易に確認出来た。
もう一人の人物、南千秋はと言うと、何故だかはわからないがボタンスペースに隠れており
そこからフラグビルドによって引っこ抜かれようとしている。
とんでもなく可笑しな服を着ているのか? などと赤木しげるは予想してみる。
だがこちらはあまり服装など知らない身、変な服装で一々笑うことは無いだろうなと内心でそうささやく。
「ほらほら、しげる君もちょうど来たから……ほれ!」
「うおぅ!?」
フラグビルドによりエレベーター外へ放り出される千秋。
さてさて……どんな服装なのか、赤木しげるは若干呆れ果てながらも、
放り出された南千秋を見つめる。
そこで彼が見かけたものは……純白輝くミニのウエディングドレスに包まれた、
まるで天使と言っていいほどの美しい少女がそこにいた。
赤木しげるは彼に似合わず美しい彼女の姿に見とれる。
それに気づき千秋は思わず顔を赤らめる。
「似合っているか……?」
と千秋が紅潮した顔を赤木に見せかけながら問いかける。
「ああ……」
対して赤木しげるは簡潔に自分の素直な感想をさらけ出す。
「いや〜やっぱり、フラグって本当にいいものですねえ〜」
フラグビルドはそんな二人を見てにこやかな眼でそう言うのであった。
当然ミニのウエディングドレスを千秋に着せた下手人はフラグビルドである。
フラグビルド曰く
「幼い子供たちの初々しい恋って、なんか素敵だと思いません?」
だそうだ。
「ったく、何をやっているんだか……」
赤木しげるは笑みを浮かべたままフラグビルドの気遣い(?)に苦言を放ちながら
彼女に近づく。
「ほらほら、千秋ちゃんも!」
「いちいち押したり引っ張るな! ってうわっ!?」
フラグビルドに押され思わず転倒してしまう南千秋。
そんな姿を見て「やれやれ」と一言呟き、倒れた南千秋の元へ駆け足で近づいた
その刹那、ロビー全体に銃声が響き渡る。
そして石のように冷たく意志を持たぬ物体が
赤木しげるの内蔵を貫き、赤木しげる自身と服を真っ赤に染め
南千秋自身と純白のドレスが返り血で紅色に染まった。
☆ ★ ☆
時は遡る。
ランキング作成人は人目のつく事も省みず、
フラップターに乗りホテルへ迅速で辿り着いた。
その時はまだホテル内に誰もいなかった、
誰かが来るまでの間、彼はエロさに定評があるクロスミラージュ(以下エロスと略す)と他愛も無い話をしながら
食事を取っていた。
その後自分の支給品を改めてチェックし
──なお彼の三つ目の支給品は『PSG-1(@現実)』と言われる、某ゲームで登場する有名な狙撃ライフルであった──
来るべき時に備えてきた。
そうして来るべき時は来た……彼が想像した時より一名ほど人物が増えて。
『うほっ……! いい少女達……!』
「だまらっしゃい。 とは言え、まさかフラグビルドも一緒にいるとは予想して無かったな……」
エロスの言うことをがん無視し、ランキング作成人は今この場に三名いたことに驚愕していた。
「まあ……これもアカギの運のよさからか」
赤木しげる、自分の眼に映る赤木しげるは多分カオスロワからの参戦と改めて考察する。
思えばこの赤木しげる、カオスロワというとんでもない場所でまだ一度も死亡確認されていない
希有な存在。 そんな彼は運がよろしいのか、あの仲のよさを見るに同じカオスロワから来たと思われる
南千秋と、力を持つ素晴らしきフラグビルドと合流できたのはある意味必然か。
『なんだよそれは? そんなことより速く合流しようぜ! 殺し合いに乗っている雰囲気も無いし!』
「馬鹿たれ、確かに乗っている可能性はかなり少ないだろう。
だからといってあいつらが危険人物じゃないってわけじゃない」
『あ、美少女二人がエレベーターに乗ってしまった……』
美少女二人──南千秋とフラグビルド──がエレベーターに乗りこんだ。
だが赤木しげるはというと、テクテクと歩き出し豪勢なソファーへ座り込んだ。
「いいか? 例え三人が対主催だとしても俺があそこに馴染める可能性はあるか?
第一フラグビルドと赤木しげるは俺が使えない人間だったら容赦なく切り捨てる可能性が高い。
特に今残っている赤木しげるは、一度主催者になっている可能性もなくはない。
そんなところで俺が交流を求め突撃しても、俺を簡単に理解して使い捨ての兵として使われるだけだ」
『お前……少し慎重すぎないか? もう少し気楽に言ってもいいと思うんだが』
「いや、殺し合いの場で慎重すぎることはない。 というか他の奴が猪突猛進なだけだ」
ランキング作成人はこう言い切る、もっとも大半の参加者のことを知り
パロロワの知識をとんでもなく持っているが為なのかもしれない。
『で、結局どうすんのよ? 接触するの? しないの?』
「接触はするさ……ただ舐められちゃいけない、舐められた時点で不幸の道を着き進むことになる。
そうなら無いように、必然的に俺自身の力量を見せながら接触するのが舐められない一番の方法さ。
それで……この物騒なものが役に立つ」
ランキング作成人がそう言うとバッグの中から先ほど確認したPSG-1を取り出す。
『お……おい……? まさかその狙撃銃で少女達を……』
「たわけ。 誰かが死ぬのも殺されるのも嫌だと言っている俺がそんなことをするはずが無いだろ?
こいつはあくまで威嚇射撃にしか使わないさ。
もし射撃後あいつらになにか問われたとしても『対主催に相応しいかテストした』とか言えばいいだけだ
こうすることによって、俺はあいつらに対して力量を見せ付けることにもなるし、
後々舐められる可能性も無い」
それに実際こういった喧嘩風味で出会って、その後上手い関係を作っていることも多々あると
ランキング作成には着け足す。
『だけどよ〜? 万が一弾丸が命中しちまったら……』
「まぬけ。 狙撃銃で人を殺害しようとして成功した奴なんてそうはいない、
ド素人の俺が簡単に名誉なことを出来るはずが無いさ」
と根拠があるのか無いのかわからない言葉を放ち、ランキング作成人は
PSG-1の取扱説明書を熟読するのであった。
熟読に浸って数十分経ったであろうか。
エレベーターがチンと音を鳴らしトビラが開いた。
同時にランキング作成人の作戦が始まった。
「ターゲットは……南千秋かな、特に超反応な動きはしないと思うし、
何より身長が低いからな、頭二個分上を狙えば絶対に当たることは無い」
ランキング作成人はそう発すると狙撃銃のスコープに眼を当て、
南千秋に照準をあわせる。
出来れば座ったりして静止した状態がいいなと願っていると
お天道様にその願いが通じたのか、フラグビルドが背中を押したため
南千秋は思いっきり転倒してしまった。
「チャンス……!」
そう口から漏らしながらランキング作成人は狙撃銃の引き金を弾き
転倒した南千秋の頭上へと発砲した。
いや、したはずであった。
ランキング作成人は一つ勘違いしていた。
彼はこの場に素早く倒れた千秋を起こしに行く人物などいないと思っていたのだ。
だが、その思考のねじれが、とてつもない偶然と悲劇をもたらした。
そして二つの場面が交差した。
☆ ★ ☆
「えっ……?」
一体何は起こったのか。
素晴らしきフラグビルドは一瞬何に見舞われたのか理解出来なかった。
赤木しげるが腹部から血を流し地面と接吻すること数秒、
フラグビルドの横目に映ったのは、狙撃銃らしき物体持った青年であった。
「ち……違う……俺は……当てるつもりなんて……」
男は口をパクパクと、まるでこの世の終わりを見るかのように
顔を真っ青にしうろたえていた。
「ち……違うんだぁぁぁぁぁ!!!!!!」
男が叫び彼の背後にある入り口めざし猛然と走り出した。
フラグビルドは即座に彼を追いかけようとする
「ま……待って……くれ」
が、追跡しようとするフラグビルドを静止する赤木しげる。
そうするとアカギはまるで生まれたての小鹿のように腹部を押さえながら立ち上がる。
その間南千秋は「アカギ……アカギ……!」と涙を流しながら赤木しげるの名前を叫び続ける。
一歩、また一歩と歩みを進める赤木しげる。
そうして近く柱へたどり着き、背中から寄りかかる。
だが直後にまるでゴムが切れたかようにストンと尻餅を着く。
その瞬間フラグビルド、目を真っ赤にし泣いている南千秋が急いで接近する。
「悪い……ここまでみたいだ……」
赤木しげるが弱々しい声でそう二人に告げる。
千秋は改めて絶望を感じ、フラグビルドは信じられないと言った表情であった。
「もう何をしても……手遅れだ……内臓を……やられた……」
死が近づいているのに赤木しげるは冷静に自分の症状を伝える。
「アカギ……死ぬなあぁ……」
「クク……そう言ってもらってもだ……無理なものは無理なんだ……」
千秋は赤木しげるの手をとり声をかける。
赤木しげるは一応は反応する。
「千秋……泣くな……ああ……そう言えば……お前に一つ言いたいことが……あったんだ……
笑わないで聞いて欲しい……」
泣いている千秋を宥めようとする赤木しげる。
そうしながら赤木しげるは柔弱な勢いで口を動かし続ける。
「俺は…………楽しかった……お前と……一緒に行動したり……考えたり……
うれしかった……俺は……お前に……お礼の気持ちを伝えたい……ありがとう……」
「バ……バカヤロー! ……お礼を言いたいのはこっちだよ!」
赤木しげるは静かに自分の思いを伝えた。
長らく行動して最初で最後の南千秋への思いを。
赤木しげるはそう言い切り、自分のデイバッグを朧気に持ち上げる。
「フラグビルド……さん……お願いがあります……このバッグに入っている……煙草を……
あのもう一人の俺に……渡してください……俺なら……煙草が多くて……
文句を言うことは無いですから……それと……もう少しあんたと……喋ってみたかったと……伝えてくれ……」
「……わかった」
弱々しく握っていたバッグを、フラグビルドにゆっくりと渡す。
続いて赤木しげるは自分の首飾り──千年リング──を首から外し
千秋の首にかけてやる。
「これは……千年リング……これには……バクラという……切れモノの意志が付加している……
バクラは……装着者の意志を乗っ取ることが出来るらしい……もし……殺し合いの雰囲気に……
耐えられなくなったら……そいつに我が身を……委ねろ……俺は……千秋が自分の意志で……
手を赤く染めることを……望まない……」
『よく言うぜ……』
赤木しげるの発言に切なそうに茶々を入れるバクラ、もっとも赤木しげるには聞こえないのだが。
「ククク……なんだか寒くなってきた……どうやら……ここ……までだ……な……」
赤木しげるの呼吸数が段々と弱く少なくなってくる。
「アカギ……アカギィ……!」
千秋は弱まっていく赤木しげるの手をぎゅっと握る。
赤木しげるはそれを見て持っている全ての力を使い微笑を浮かべる。
「暖かい……千秋……ありがとう…………」
それがカオスロワと言う混沌の殺し合いの場で
一度も倒れふすことの無かった英雄の最後の言葉であった。
ホテルのロビーはあまりにも酷い悲劇、幼い者同士の別れに思わず目を伏せるフラグビルドと、
親友以上の存在の死に激しく動揺して涙を流している
南千秋の泣き声が響き渡るだけであった。
【赤木しげる@テラカオスバトルロワイアル 死亡確認】
【D-/5/ホテル内部/1日目-昼】
【南千秋@テラカオスバトルロワイアル】
[状態]:健康 頭部にたんこぶ 激しい悲しみ
[装備]:ミニウエディングドレス(赤木しげる(13)の血が付いている)千年リング@なのはロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、ハルコンネン@漫画ロワ、
イングラムM10サブマシンガンの予備マガジン9、濡れた衣服 飲むヨーグルト
シルバースキン@不明、イングラムM10サブマシンガン(14/32)@現実
[方針/目的]
基本方針:主催者を制裁する。 殺し合い?乗るかそんなもん
1:アカギ……アカギ……
2:ホテルで春香姉さま達と合流する。
3:ピッピを殺した大バカ野郎は制裁する
[備考]
※カオスロワ6期直後からの参戦です。
※制限により光龍(ブルーアイズ・シャイニングドラゴン)にはなれません。
※シルバースキンが漫画ロワ仕様かニコロワ仕様なのかは後の書き手に任せます。
【闇バクラ@なのはロワ】
【状態】健康 なんとも言えない感情
【方針/思考】
[基本方針]
今行われているデスゲームを楽しむ
1:ひとまずアカギの言うとおり、南千秋に装備される。
2:アカギには死んで欲しくなかった
※参戦時期は少なくとも自身の能力の制限に気付いた後です。
※強制憑依したら好き勝手やるかもしれません
※赤木しげる(13)のことを一目置いていましたので、アカギの遺言を守る可能性が高いです。
【素晴らしきフラグビルド@書き手ロワ2nd】
[状態]:健康 残念
[装備]:なし
[持物]:デイパック、支給品一式(水のペットボトルx2消費)、乾きかけた衣服一式
:かいふくのマテリア@なのはロワ、桂馬@オールロワ
:赤木しげる(13)のデイバック(支給品一式×2、マルボロライト1カートン(後8箱)@現実
:ロードローラー@漫画ロワ、モンスターボール(ことのは)@ニコロワ、
:飲むヨーグルト(1リットル×2)@現実、本三冊@現地調達品)
[方針/行動]
基本方針:私はChain-情さんと添い遂げる! (二人で生還する)
0:これが……恋愛フラグと言うものの虚しさか……
1:赤木しげる(13)埋葬する予定。
2:ホテルで赤木しげる(19)達を待つ
3:Chain-情さんを探し出して同行する。
4:↑を達成するまでは、徹底的に危険を避ける。
5:赤木しげる(13)の遺言を実行する。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
そのころ……
赤木しげるを殺害したランキング作成人はと言うと……
「あばばばばばばばっばばばばばbcじゃbjkfばsjkldhふぁういおえんjかwhj」
『お……落ち着け……!? 落ち着くんだ相棒!?』
クロスミュラージュの言うことも耳に入らない。
とにかくホテルから一歩でも遠くに行かなければとフラップラーを縦横無尽操り爆走していた。
ようするに、ランキング作成人は強烈な錯乱状態に陥ってしまっていたのだ。
「殺すつkもりrはなかいったんだアアアアアああ」
誰も死んで欲しく無いと願っていたのに、人一人を殺してしまった。
彼は自分を生かすためにやった行動が、あろうことかもっとも最悪な方向へ行ってしまった。
「ああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ……」
何がなんだかわからない。
誰も死んで欲しくない? 自分は人一人殺したくせに?
自分も死にたくない? 自分は人一人殺したくせに?
ランキング作成人は考えれば考えるほど己が壊れていくことに、まだ気がついてはいない。
【D-4/中部上空/1日目-昼】
【ランキング作成人@オールロワ】
[状態]:発狂
[装備]:クロスミラージュ@ニコロワ、フラップラー@アニ2
[持物]:拡声器@ロワ全般、デイパック、基本支給品一式、 PSG-1@現実
[方針/行動]
基本方針:誰にも死んでほしくない……? 自分も死にたくない……?
1:人を殺した人を殺した人を殺した人を殺した……
※これから彼がどこへ行くのかは不明です。
支給品紹介
【PSG-1@現実】
某ゲームの1と2で出現したこともある狙撃銃。
制作費が7000$らしく、高価だから配備されている軍隊は少ないらしい。
【三つの本@現地調達品】
正確には
『Y2J』と言うライトノベル
『週刊ライターズ』と言う雑誌
『ビンス・マクマホン流経済学』と言う新書
なおもちろん全部現実には存在しない。
投下終了です。
大きな矛盾、その他もろもろありましたらご報告くださいませ。
投下乙!
アカギ13まさかの事故死っ…だと……!
サクのメタ的思考がもたらした結果と言えるかもな。
いろいろドンマイとしか言いようがない。
当のサク本人はあばばばばばばだし、何かいい意味で不穏なフラグも立っているし…
この後どうなる?
投下乙です
ああ、濃い話ですね
まさかこうなるとは。ああ、ランキングさん・・・・・・・
千秋もフラグも辛いだろうな
まさかもう一人の自分にも発動させるとは…
支援伝説恐るべしだな
それはそうとこれで異世界同一人物はいなくなったわけだ
昼いっていない参加者チーム事まとめ
忘却のウッカリデス、阿部高和
静かなる〜Chain-情〜
かえる
6/氏(神)
相羽シンヤ
ラッド・ルッソ、結城奈緒
真・長門有希
スバル・ナカジマ、アルフォンス・エルリック、シグナム ※
アナゴ ※
衝撃のアルベルト ※
いさじ、村雨良 ※
黒井ななこ、クールなロリスキー ※
以上十一組 18名
※つきは午前にいっていない参加者 9人
最低でも6回くらいは予約せな次の放送へいけねえなあorz
がんばらなくちゃ!
志村ぁ〜Dさんとみなみ忘れとるで〜〜
大丈夫、次に予約するからって言ういいわけでおk?
お、予約ktkr!
EKさんにはドンマイとしかいいようがねぇ
何。これを予想していたのだ!
と前向きになる
206 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/19(日) 23:05:04 ID:pthyWXlL
期待してますよw
暇だったからおまけに用語集と死亡者名鑑を追加しておいた。
自分がわかる範囲で作業しておくけどなにか保管や
なんかあったらがんがん自分たちで追加してくださいませ。
まあ一先ずは俺一人でがんばるつもり。
お疲れ様です
ありがとうございます
まだまだ人気あるな
ここ
おまたせいたしました。
そろそろ作品投下に参りたいと思います。
バトルロワイヤルという殺し合いが行われている孤島の会場。
広大な湖の近くの街中、そこの表に立つ一軒のネットカフェ。
その内側のとある一室にて3つの人影。
「朝倉涼子と言ったか、もう鼻血は大丈夫なのか?」
「ええ、大丈夫。
ああもう、私ったら少しみのりん因子を感じただけであんな様だなんて…
やっぱり長門さんとしばらく離れ離れだったから少し嬉しくて興奮しちゃったのかな。
この気持ち、まさしく愛よね〜」
「……」
情報……交換……?している2人のうち椅子に腰掛け、頬を赤らめ呆れたことを言っている長い黒髪の少女は朝倉涼子。
先程口走っていた『みのりん因子』の気配を追っていたら男とその因子を持つ少女に出会った。
その2人のうち、壁に寄りかかりながら呆れたような様子で朝倉に対し相槌をうっている男はDボゥイ。
そしてソファーの上で横になっているショートな緑髪の少女は岩崎みなみ。
Dボゥイとみなみの2人は『小早川ゆたかの保護』という共通の目的をもって行動している。
ゆたかの情報、または存在を求めて二人は学校を目差していた。
ここでの殺し合いが始まってから今まで彼らは危険人物というものに遭遇しておらず、このまま行けば学校に着くのは時間がかからないはずだった。
だが、道中で6時間ごとに流れる提示放送が彼らの行く道を狂わす。
放送が終わった途端、急に岩崎みなみが倒れてしまったのだ。
急展開に困惑するDボゥイ。
その時だ、鼻血を垂れ流している朝倉涼子と遭遇したのは。
鼻血ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーンと言わんばかりに赤い液体を垂らす朝倉に最初はDボゥイも戸惑っていたが、勇気を出して話しかけてみたところ殺し合いには乗っていない人物ということが判明。
鼻血がとまらんとか(結局慣れてやや落ち着いたらしいが)、彼らが途中で会った少女長門が朝倉の夫だとかどうだとかいろいろと変な話はあったけれども、異様ではあるが一応危険人物ではないということなのでDボゥイは朝倉と情報交換することにした。
そして互いにその場で情報交換を始めようとしたときだ。
――ドカン
という何かが何かにぶつかるような、例えるなら飛行機が某巨大ビルに激突した―――みたいな。
と、そんな感じの爆音が響く。
大きな音がした方向へ視線を向けると街中では目立つくらい大きな建物である百貨店に巨大な生物がめり込んでいるのだ。
その長くて太い巨大な何か…
蛇と言うにはまるででか過ぎる何か…
蛇と言うには綺麗なその鱗…
まさに御伽噺、伝説、ゲーム、エトセトラ、エトセトラ、エトセトラでよく耳にしたり目にしたりする龍または竜のようだ。
漢字の違いで意味合いが違うとか違わないとかそういう話は割合しておこう。
そう言えば、名簿で『竜』という名前が載ってたことをDボゥイは思い出す。
しばらくその竜は建物にその身体をめり込ませてじたばたと足掻いていたが、巨大な竜の姿は忽然と消える。
そして数分後にDボゥイの目に飛び込んできたのは百貨店の上層階で激戦が行われているであろう激しい光。
耳に聞こえてくるのは派手な戦闘音。
百貨店が倒壊する音………
激戦地から離れるべきだ――
そう結論したDボゥイ。朝倉もこれに了承。
そのためにみなみを抱えながら激戦地から離れるように移動することにした。
一見分の悪い賭けに見えるが、今は2人いる。
Dボゥイが先行して周囲を警戒しつつ朝倉がみなみを抱えて背後を警戒しつつDボゥイの後を追うということにしたのだ。
みなみを抱える朝倉は少しニヤけている。危機が迫っているのがわかっているのかいないのか……
北側は何れ禁止エリアになるため、避難場所には向かないので南下する3人。
映画館内に避難することも考えたが避難場所にするなら地図に書いてある建物に避難するより別の建物や民家に避難したほうがいいと考え直す。
そして話し合った結果、0時〜6時の間朝倉がほとんどの時間過ごしていたネットカフェに入る。
ネットカフェ内に誰もいないことを確認し、彼らはネットカフェの一室までやってきたというわけだ。
◇
「さてと……これからどうするかだが…」
「どうするも何も、この子が起きないと話にならないと思うよ」
それにはDボゥイは同感である。
みなみが1人で気絶しているのを放っておくわけにはいかない。
「だが、どちらかがみなみの側にいればもう片方は行動できる。
お前は長門を追わないのか?」
長門有希。Dボゥイとみなみがトンネル入り口付近で出会った少女の名前であり朝倉涼子の愛する特別な存在だ。
岩崎みなみと外見、雰囲気、エトセトラ、セトセトラがよく似ている少女であり、実際朝倉がみなみに対し長門の気配がすると言っていた。
朝倉が長門がただならぬ関係であることは数時間前に分かっているので長門という少女と遭遇した場所と時間を彼女に教える。
「でも、出会ったのは何時間も前なんでしょう?今から貴方が言う方向へ私が追いかけたとしても間に合わないと思うし、その方向のエリアはもう少しで侵入不可能になる。
今、追いかけるのはやめたほうがいいと思うの」
「言われてみればな……」
「学校行くのもどうかと思うな。ちょっとしたいざこざを起こしちゃったから」
「パピヨンか……」
朝倉がとった行動のせいでもあるが、彼女に襲い掛かってきたという人物。
話によると全身タイツに仮面という実に奇妙な格好らしい。
その男との戦闘で校舎の一部が崩壊しているとか。
確かに戦闘の形跡があったであろう建物にはあまり入りたくないと思うのが一般人の思考パターンであろう。
パピヨンという人物がこの殺し合いの中でどんな行動をしているかは分からないが、変態としか思えない格好といい、強引な態度といい、自分を「帝王」と名乗ったことといいあまり信用できない、というよりはしたくない。
警戒しておいてなんぼだろう。
「私としてはどういう行動を起こすにしろこの子が起きるまでここで待ってたほうがいいと思うけどね。
人間ってよく『急がば回れ』って言うでしょう。目的を達成させたいなら焦らずに慎重に事を進めるべきということよ。
下手すれば目的は達成できないどころか、全てを失ってしまう。それだけは避けるべきだと私は思うのよ」
朝倉の言うことはもっともである。
ただでさえ百貨店付近で激しい戦闘が行われていた上に、怪しい変態もそこらへんをうろついている可能性があるのだから。
その百貨店付近の戦闘は収まったらしいが、しばらくするとまた戦闘音とおぼしき音が外から聞こえてきたのだ。
幸いさっきよりは離れた場所らしいが……。
やはりここは岩崎みなみが起きるまでここにいた方がいいのだろうか?
(だが、俺にはやらなければならないことがある……)
彼の目的は殺し合いには乗らないことはもちろん、テッカマンエビルこと相羽シンヤとの決着をつけること。
そしてシンヤに連れ去られた小早川ゆたかを保護すること。
まずはシンヤの件についてだが、彼と決着をつけるにはテッククリスタルを手に入れなければならない。
相羽シンヤ……いやテッカマンエビルとはテッカマンブレードとして決着をつけることにしたのだから。
現在の自分はこれを手に入れておらず、岩崎みなみと朝倉涼子もそれらしきものは所持していないらしい。
ならば、早く他の参加者とも接触してでもテッククリスタルを探し当てることが重要だ。
それに先ほど近くとはいえないが、戦闘音が耳に入った。
生存者がいるのか戦闘をおこした張本人かは知らないが付近に人がいることは明らか。
安全な人物なら助け、危険なやつなら不意討ちなりで無力化させるしかない。
次にゆたかのことだが、再びこうして殺し合いが始まった今シンヤと一緒にいる確立よりもバラバラになった可能性のほうが高い。
ゆたかの体の弱さは分かっている。
殺し合いと言う場所で1人で放られて生きていられるわけがない。
第一放送を過ぎても呼ばれないこということからして安全な人物に保護されているかどこかに隠れているかのどちらかだ。
だがどちらにしても小早川ゆたかの安全を確認しなくてはいけない。
見つけ次第保護し、親友であるという岩崎みなみや彼女を保護できるという信頼のある人物に預けたほうがいいだろう。
テッカマンなんかと一緒にいるより親友と一緒にいた方がずっとマシではないのか?
岩崎みなみに当てはめてもそうだ。
Dボゥイは自分でも分かっていた。
ゆたか達を守るには人でなくてはならない。
ラダムを殺すにはテッカマンという化物でなければならない。
どちらかになれなければどちらの目的も果たすことすら出来ない。
二兎を追うもの一兎も得ずとはまさにこれのことをいうのだろうか?
ともかく……以上の目的を達成させるにはとにかく移動して他の参加者と接触しなければならない。
そしてDボゥイは朝倉涼子にその旨を伝えた。
自分は他のエリアを探索すること。
岩崎みなみを預かっててほしいこと。
昼の放送〜その次の放送の間までには戻ること。
要するに。彼は岩崎みなみと別行動を取ることにしたのだ。
Dボゥイの決断を聞いた朝倉は溜息を一つ漏らし、
「ま、かと言っても場合によるしね、もしかしたら今はこうして潜んでいる場合ではない………しょうがないなぁ。
私がこの子を預かってるから行ってきていいよ」
「ああ、すまないな。
だが、俺が行ってきてしまって本当に大丈夫なのか?」
「ああ、警護の話?それは大丈夫。
ここだけの話だけどね、私はただの人間じゃあないから」
「……そうか」
「あら、私が人間じゃないことについて何の思わないのかしら?」
「ああ………」
人外であるとあっさりカミングアウトした朝倉に対し、Dボゥイは素っ気無く答える。
何故なら…
「俺も人間じゃないからな。
俺はDボゥイ……テッカマンブレード、化物だ」
自分のデイバッグを抱えながら、Dボゥイは答える。
そして喫茶店から出るために彼はドアへと足を進めていく。
ドアに手をかけたところで彼は何かを思い出したようにデイバッグを漁り、一つの首輪を取り出す。
トンネルの中で見つけたとある参加者の首輪だ。
Dボゥイはそれを朝倉に渡す。
「首輪の解析に心得があると言ったな。
こいつが首輪の解除に多少役立つかもしれん」
「まぁ自信がないわけじゃないけどね。少し助かるわ」
「そうか…じゃあ俺は言ってくる」
Dボゥイは一言そう言って部屋のドアを開け、ネットカフェを後にする。
朝倉は彼を見送ると椅子に座りなおしてテーブルの上に置いてあるPCの電源をつけた。
「それじゃ、始めますか」
◇
何を始めるのか?
首輪の解析か?
それともコンピュータを使って主催にハッキングでも仕掛けるのか?
だが彼女のとった行動はどれでもなかった。
彼女はデイバッグからCDを取り出すとそれをPCの挿入口に差し込んだのだ!
そしてディスプレイに彼女の愛する長門有希の画像が次々と画面に現れた。
朝倉涼子はそのディスプレイに釘付けになり………
「ハァハァ……長門さん可愛いよ長門さん……ハァハァ……」
やっぱり口から涎をたらしていた。
「可愛いよ♪可愛いよ♪ゆきりんり〜〜ん♪」
挙句の果てには歌まで歌いだした。
何だ、このふざけた歌は?『ゆきりんファンタジア』ってかこの馬鹿!
彼女がこういう行動をとったのは朝倉が長門を愛するあまり……というのもあるが、一番の原因は現在ベッドに横たわっている少女岩崎みなみである。
何を隠そう岩崎みなみは朝倉涼子が感知する『みのりん因子』を持っているのだ。
ただでさえ彼女はそれを感知するだけで自立神経に刺激を受けて興奮してしまう。
だがこの岩崎みなみという少女は……はっきり言おう。
長門有希に似すぎているのだ!
髪型、表情、口調、声、etc、etc…………
似る要素が多すぎる。
つまり長門にかなり近いと言えよう。
さらに言えば、朝倉はいきなり長門と離れ離れにされたことでうっふん…いや鬱憤が溜まっている。
その結果、朝倉涼子は初見で鼻血を際限なく出し続ける羽目になったのだ。
今は収まっているものの彼女がついみなみを視姦しようものならまた鼻血がドバァァァーッなことになりかねない。
下手したら岩崎みなみにも惚れてしまいそうだ。
その危険性は朝倉も重々承知している。
よって、朝倉は長門の画像を目に焼き付けることによって彼女に会うまで他のみのりん因子の持ち主に疚しい考えを持たないようにしているのだ。
そういえばどこぞの道下君も似たようなことをしていたな。
まぁ、そういうことだ。
こんなときこそ支援のターン
このアホ宇宙人はフォルダに収まっている長門画像の中でも特にお気に入りなやつをディスプレイに大画面で映す。
顔を紅潮させながら。
相変らず口から涎を垂らしながら。
彼女は長門画像を満足するまでじっくりと堪能すると……
「……ああ、もうダメ…長門さん……ハァハァ」
朝倉は椅子の上で両足を広げるような態勢を取る。
そして右手を自分の下半身のほうへと伸ばしていき、白色の布地の中に入れてまさぐり始めた―――
殺し合いの最中に自家発電とは感心しませんな。
彼女出身のロワは殺し合いの最中に本番までやってしまう奴らまでいるから困る。
一応ここは全年齢板であることを考慮し、
そろそろここらで以下略やら(ryやら以下検閲やら入るところである。
「あの……何やってるんですか?」
「えひゃいっ!」
不意に後から声をかけられる。
突然の出来事に朝倉は変な声を上げて、咄嗟に動かしていた指を止め、何事も無かったかのように、生まれたときからただの一度も疚しいことなんかしたことが無いような顔をして後を振り返った。
そこにはさっきまでベッドの上で気絶していた少女、岩崎みなみが立っていた。
明らかにこちらを疑っているような目線というオマケつきで。
◇
悪夢から覚めた岩崎みなみが最初に視界に入ったのは部屋の天井だった。
目覚める前にとても怖い悪夢を見た気がするが、肝心の記憶は思い出せないでいた。
覚えていることと言えば『怖い』。それだけだ。
いつもの日常で起きるのとは違い、バトルロワイヤルという状況が影響してか起床時特有の朦朧とした感じはすぐに失せる。
よって目覚めた場所がさっきまでいた路上ではないと気付いた。
すぐに上体を起こして周囲を確認し、現在いるのはどこかの部屋の中にいるというのが分かった。
何故意識が途切れる前とは違うところにいるのかは、きっと私が気絶している間にDボゥイさんが部屋に運んでくれたのだろうと若干ポジティブ気味に脳内補完する。
そして次にさっきまで一緒にいたDボゥイの姿を探す。
だがいくら周りを見渡せど彼の姿が見当たらず、かわりに目に飛び込んできたのは……
「……ああ、もうダメ…長門さん……ハァハァ」
パソコンと思われるものにどこかで見たような少女が映った画面を見ている少女、朝倉涼子だった。
彼女は椅子に座って自分に向かって背を向けていたため、みなみは朝倉が何をしているか全く分からなかった。
だが、発せられる声からしてなにやら変な意味でよからぬことをしているということだけは分かった。
話しかけるか逃げるかの二つの選択肢が出たみなみであったが、逃げるとしても多分気付かれるだろうし、もしかしたら自分を運んだDボゥイさんの知り合いなのかもしれない。
あんなことをしているけれどもきっとまともな人だ。
そう自分を説得させた岩崎みなみは話しかけるべくおそるおそる朝倉涼子に近づいていく。
そして結構近づいたところで、声をかけた。
「あの……何やってるんですか?」
「えひゃいっ!」
◇
岩崎みなみと朝倉涼子の邂逅はとっても最悪なものだったが、2人は何とか最悪な事態を逃れられたようだ。
目覚めたら急に別の場所につれてこられていたせいで朝倉に対しみなみは疑いと不安の視線を向けていたが、『Dボゥイ』の名前を出したら平常心を取り戻してくれたようだ。
そこを見計らい、朝倉は現在に至るまでの経緯を話して何とか岩崎みなみの自分へ向けられている疑惑を何とか解消させたのだ。
でも初対面の人物の言葉を信用してしまうあたりロワの経験が浅いと言えようか。
まぁそこが可愛いといえば可愛いと朝倉が内心思ったのはまた別の話だ。
みなみとはいくつか他愛無い雑談をしたけれども、本当にいろいろな仕草が長門有希に似ていた。
たまに頬を赤らめさせるところといい特に現在の真・長門を形成している3つの長門のうち、『消失長門』にそっくりだった。
ついでに説明しておこう。真・長門とは本家長門、ニコ動産の暗黒長門、原作4巻の消失長門が合身した姿なのだ。
『真』とかついているくらいなのでスペックは前より上昇しているし、暗黒の腹黒さや消失の人間臭さも若干入っている仕様であるらしい。
ま、長門の話はそこまでにしといて。
「そういえば…Dボゥイさんはどこへ?」
岩崎みなみは不安そうな表情で朝倉に尋ねる。
そりゃさっきまで行動していた男がいなくなっているのだ。そりゃあ気になる。
むしろ最初に聞くべきだ。
忘れていたのだろうか。それともうっかりしていたのか。
とりあえず朝倉はみなみがいろんな意味で一般人であることを考慮し、テッカマンだとかそういう関係の事情はカットしてDボゥイは昼の放送くらいまで小早川ゆたかという少女を探して周りのエリアを探索しに行ったということを伝えた。
てっきりみなみはそれを聞いてすぐにでも飛び出そうとすると朝倉は思っていた。
何しろ小早川ゆたかは話に聞くとみなみにとっての大切な親友であるというではないか。
それならば尚更である。
だが岩崎みなみは「そうですか……」と言ったっきり飛び出す様子もこれ以上何かをいうこともなかった。
まさに予想外な反応。
朝倉にとってはそうしてくれたほうがよかったのだが。
いろいろと気になるところはあれど、他愛無い雑談はもうちょっとだけ続く。
話を交すうちに2人の話は脱出についての話になった。
2人の目的はどちらも知人とバトロワ会場から脱出することだ。
どうやって脱出するかなど見当もつかないみなみであったが、ここで朝倉涼子がジャーンと言わんばかりに首輪を取り出す。
これは首輪のサンプルであり、首輪を外して主催者からの拘束を逃れることが出来れば会場からの脱出は可能で、現在はその首輪を外す方法を探していると話した。
といっても今まで別のことに夢中になっていたのだが。
すると岩崎みなみが首輪を「ちょっと貸して」と言ってきた。
別に朝倉は断る理由がなかったので渡す。
岩崎みなみは渡された首輪をいろんな方向から見始めた。
どうやら普通の女子高生なりに何とか首輪を外すヒントを探しているようだ。
その様子を見て朝倉は決心した。
そろそろ自分もふざけている場合ではなくシリアスモードにならねばならないと。
今まで長門画像探しに時間をくっていたことを反省せざるを得ない。
朝倉は再びパソコンに向き直る。
女子高生らしからぬタイピング速度でキーを叩く、叩く、叩く。
改めてハッキングを仕掛けてみたり、首輪を監視するための電波を調べるなり、やることはたくさんある。
さあバックアップの反撃開始だ!
だが、反撃の途中で朝倉は自分の首筋に何か冷たいものがあてられているのを感じた。
朝倉がそれの正体を知った時はもう遅かった。
「ちょっ……冗談はよs―――!」
むなしい さけび!!
次の瞬間朝倉の首から血が大量に噴出し、彼女の命を奪ったのだから。
◇
岩崎みなみは思っていた。
朝倉さんやDボゥイさんみたいな人と出会えてよかったと。
前者の彼女は出会いこそ最悪で何だか行動が変な人と思っていたが、勇気を振り絞って話してみれば明るくて優しくていい人だとみなみは思った。
胸の大きさが自分と比べて結構大きくて羨ましいと思ったが。
後者の彼は雰囲気も雰囲気だし、みなみが言うのもアレだけど無愛想だと思った。
でも何となくだが悪い人じゃないというのが感じ取れた。
そして何より彼も小早川ゆたかを探していると言ったのだ。
結局いまだに小早川ゆたかとの関係を聞いてはいないがきっと悪い関係ではないのだろう。
そんな彼になら小早川ゆたかの探索も任せることが出来るだろうと彼女は思った。
それに前の情報交換で分かったことだったがDボゥイは前回も同じ境遇に陥ったことがあるという。
今までの行動からして彼が只者ではないということは分かる。
比べて自分はただの女子高生だ。
人を殺すなんて。ニュースで毎日のように知ることはあれど、実際に関わったことなんて一度も無い。
そして今はそれが当たり前のように許される状況にある。
その状況で誰かに支給されているであろう銃の扱いもロクに出来ず、自分に支給されてる刃物の扱いも慣れていない自分など足手まといにしかならない。
だったらいっそゆたかの探索は彼に任せてもいいと判断した。
それに自分だって死ぬのは怖い。
人を殺すのが怖い。人の死を見るのが怖い。
未だに信じられないが先輩も死んでしまった。
尚更、外に飛び出すことは出来なかった。
岩崎みなみはDボゥイが小早川ゆたかを無事に見つけ出してくれるよう祈ることにした。
話をするうちに朝倉涼子が脱出の話を持ちかけてきた。
『ゆたかを探して守る』という目的を持ちながら、その後のことを考えられなかったみなみにとって反対する理由は無かった。
むしろ、ゆたかやその知り合いたちと殺し合いをせずに脱出できるのならそれが一番といい。
彼女の話によると参加者の誰かがつけていた首輪のサンプルを持っているらしいとのことで、首輪の仕組みを知れば首輪の解除も可能だとのこと。
それを聞いた岩崎みなみは彼女に首輪を貸してもらうことにした。
みなみは自分なりにも頑張ろうと思ったのだ。
機械の仕組みなんてよく分からないけれど、これもゆたかと一緒に元の世界に帰るため。
みなみは渡された首輪のサンプルをいろんな方向から見る。
そして見てしまったのだ。
首輪のとある場所に名前が刻まれているのを。
『タカラミユキ』
姉妹のように親しくしていた高良みゆきの名が。
さっきの放送で名前を呼ばれてしまった高良みゆきの名が。
それはみゆきの死が紛れも無い事実であることをいうことを示していた。
脳内真空状態――――!!
まさに放送で先輩の名前が呼ばれた瞬間と同じような感覚に陥った。
あの時はその後意識がフェードアウトしていった。
だが今度は空となった心にとある感情が湧き上がる。
それはとっても嫌なモノであったが、岩崎みなみはもはやそれに身を任せていた。
彼女は思考する。
死んだ先輩の首輪を朝倉が持っているということは……。
――そうか、この人が先輩を殺したのか。
その時、体が勝手に動いていた。
女は衝動的に人を殺すと言われるが……。
岩崎みなみは自分に支給されていたナイフを取り出していた。
そして自分の背を向けPCを操作している朝倉涼子の首にその刃物を突きたてて、切り裂いていた。
彼女の首から鮮血が飛び散り、辺りを真っ赤に染める。
何かを映していたPCの画面すらも。
そして岩崎みなみ自身も。
既に命を失った朝倉涼子の体はそのまま机に向かって前のめりに倒れ伏して痙攣を繰り返しそれっきり動かなくなった。
岩崎みなみはしばらくの間身を震わせていた。
力の抜けた手から朝倉を殺害した凶器であるナイフがするりと落ちて彼女はただ立ち尽くす。
先輩の仇とはいえ、本当に殺してしまった。
その事実が彼女に襲い掛かる。
恐怖や罪悪感のあまりの強大さにみなみは押し潰されそうになる。
だが、岩崎みなみは自分の肩を強く抱きしめて…耐える。
(そうだ。このくらい……ゆたかがどこかに1人でいることを考えれば……。
私以上に怯えているのに比べれば……こんなものっ……)
押し寄せる恐怖、罪悪感も小早川ゆたかのことを想うと不思議と軽くなっていった。
それに、彼女は知ったのだ。
そして他人は信用できないと。
平面ではいい人を装いながら自分が生き残るためには殺すことも厭わない。
朝倉もそいつらと同じだ。脱出して助かりたいがために先輩を殺して首輪を奪った。
ここにはそれがたくさん溢れている。
だから……
「ゆたかは私が守るよっ………!」
(私はゆたかを守る。
ゆたかを殺そうとする奴らを真っ赤に染める。
きっとゆたかや先輩達は出来ないと思う。
あの人たちは優しいから。
だから私がやる。
みゆき先輩を殺した人を真っ赤に染めることが出来たこの私なら。
既に覚悟を決めたこの私なら……)
Dボゥイさんは、ゆたかを保護するために探しているんですよね……。
決して『殺すために探している』わけではないんですよね……。
それが本当だったら……許しません。
【朝倉涼子@テラカオスバトルロワイヤル 死亡】
【E-3/ネットカフェ内部/1日目-午前】
【岩崎みなみ@らき☆すた(原作)】
【状態】:健康、ゆたかを思うあまり錯乱、人間不信
【装備】:スペツナズナイフ@現実、鉈@現実
【所持品】:支給品一式、ニアデスハピネス@漫画ロワ、長門画像CD、不明支給品(0〜2)
【思考・行動】
基本方針:小早川ゆたかを探し出して守る
1:ゆたかを殺す可能性のある参加者を殺す
2:ゆたかを見つけるために歩き回る
3:Dボゥイに対して……?
※人間不信に陥りましたが、ゆたかや知り合いは信用すると考えられる。詳しいことは後の書き手しだい。
「…………これはひどい」
Dボゥイは3つの死体を眼下に呟く。
1人は胸を刺し貫かれたと思われる藤色のツインテールの少女。
凶器はナイフとかチャチなものではないと考えたほうがいい。
もう1人は顔中を銃弾らしきもので撃たれたと思われる白くてふとましい生物。(性別不明)
その様はまるであちこちから中身が飛び出たイチゴ饅頭と言ったほうが一番近いか。原作的にはストロベリィパイとも想像できるか?
そのまたもう1人は首と胴体が離れ離れになっている男。
凶器は少女を殺した奴と同じと思っていいだろう。
戦闘の気配を察知して自らの身体能力をフルに使って駆けつけた結果がこれだよ!
と言っても彼が察知したのは仮面ライダーつかさとテッカマンエビルの激戦によるもので、この祭りの当事者の1人であるHALの「けひゃっひゃぁ!」とは無関係なものなのだが。
Dボゥイはこの3人の身元を示すものがないか探してみたが、結局荷物は下手人が持っていってしまったようであり、
死んでいる少女と青年と未確認生命体の身元は分からなかった。
特にあの白い奴は何者なのだろうか?
人間?ラダム?いや、まさか。
たった一つ分かることは、この3人は殺し合いに参加させられてしまった者ということだけだ。
それはキラリと光る金属製の首輪がそれを示している。
(埋葬くらいはしてやろうか……?)
と、首を切られた死体の一つに寄る。
だがここはやわらかい土の地面ではなくアスファルトなので埋葬できないことに気付く。
ならば、せめて端っこのほうに横にしといておこうとその死体を運ぼうと側で屈んだ。
その時だった。
コツ、コツ、コツと誰かが歩く異音。
その音はしだいに大きくなっていることから近づいてきているのだと分かる。
そして向けられる殺気。
響く銃声―――。
Dボゥイがそれに反応して飛び退いた時はもう遅い。
結果的に命を取られることはなかったものの、左肩に熱い感触走る。
左肩を撃ちぬかれた―――
痛みに顔を歪ませつつも、Dボゥイは目も見張るようなスピードでデイバッグから刀と核鉄を取り出す。
そして、襲撃者に視線を飛ばす。
そこにはウェディングドレスを着た男、6/が舌打ちしながら銃口を自分に向けて立っていた。
6/はジョセフを殺害した後、次の標的を探すためにこの場を後にしようとした。
だがその時、6/の頭上に電球が光った。
死体を他の人が見た時どうするのだろうと。
自分みたいなマーダーはたいして気にはしないかもしれないだろうが、対主催みたいな人間だったらこうはいくまい。
知人や友人、または恋人が死んでいたら?
きっと絶望に覆われてさっきのジョセフのように地面に膝をつき、悲しみや絶望に包まれるだろう。
そうでないにしても、善良な対主催だったら必ずとやると言ってもいい行動がある。
それは――埋葬、またはそれに準ずるものだ。
人の死に悲しむこと。そして死体を埋葬すること。
それらの行動の際にはきっと大きな…とは言えないが若干の隙が出るだろう。
周りを警戒するにも万全ではないはず。
つまり6/の作戦はいたってシンプル。
人の死体に対して何らかのアクションを行なった隙を狙って襲撃すると言うものだ。
この作戦を思いつき、6/は建物の陰に隠れて様子を伺っていたところカモと言わんばかりに男Dボゥイが現れた。
Dボゥイは彼の思惑通り、死体の側に駆け寄って死体を運ぼうとしていた。
それを見計らって6/は銃のトリガーに指をかける。
そしてDボゥイに僅かに近づいてトリガーに指をかけ――――頭部をめがけて発砲した。
だが結果的に言えば…
「ち、外したか」
Dボゥイを殺すことは出来なかった。
彼はとっさに身をかわして頭への銃弾を避けた。
まぁこれは仕方ない。
銃の扱いにはあまり自信が無かったしよく考えてみれば死体を抱え上げた時に超近距離で狙えばよかったと少々後悔した。
だが、この結果は悪くない。
発射された銃弾は頭をぶち抜かなかったかわりに彼の左肩に被弾した。
それだけでもめっけもんだろう。
「お前が…こいつらを殺したのか?」
Dボゥイは怒気を孕んだ視線で睨みつけ、質問する。
刀と核鉄を両手に持ち、戦闘態勢を取りながら。
「まぁ誰の仕業だろうがお前が死ぬことに変わりはねぇんだよ」
6/はニヤリと笑みを浮かべて右手に銃口をDボゥイに向けたまま、空いている左手にバヨネットを構える。
既にちゃっかりとスタンドDISCを頭に挿入していた。
そして未だ見せぬ6/の切り札―――。
(俺はまだ死ぬわけにはいかない……。シンヤとの決着をつけて、ゆたかを友人の元へ送り届けるまでは!)
(俺はもうこりごりなんだ…こんな世界。絶対に優勝して忌まわしきパロロワ界からオサラバしてやる!
自分で頑張らなきゃな…神様なんてどこにも存在しねぇんだからなぁ!!)
彼らは武器を構えて対峙する。
彼らには退けない理由がある。
さあゴンクは鳴った。
2人が戦い、決着がつくのはそう遠くはないだろう。
【F-4/道路/1日目-午前】
【Dボゥイ@アニメキャラ・バトルロワイアル2nd (アニ2)】
【状態】:左肩に被弾
【装備】:日本刀@現実、核鉄「ブレイズオブグローリー」@書き手ロワ2
【所持品】:支給品一式、不明支給品(0〜2)
【思考・行動】
基本方針:殺し合いに乗らず、ゆたかを保護、シンヤとの決着をつける。
0:6/(神)に対処
1:テッククリスタルを手に入れる
2:ゆたかを保護する
3:第2回放送〜第3回放送までに朝倉とみなみの待つネットカフェに戻る
【備考】
※アニロワ2nd 173話「REASON」の後より参加。
【6/氏(神)@オールロワ】
[状態]:疲労(小)、精神疲労(中)
[装備]:バヨネットx2@漫画ロワ、マジシャンズレッド(魔術師の赤)のDISC@漫画ロワ
トンプソンM1短機関銃(0/50+予備弾倉50発x2)、ヌンチャク@漫画ロワ
RPG-7@現実(予備弾頭×1)、萌えもんパッチ@ニコロワ
[持物]:
[方針/行動]
基本方針:何がなんでも元の世界に帰る。
0:Dボゥイを殺す
1:どこかでまともな服を調達する。
2:ハルヒの出展元が気になる。
3:かがみを殺すことについては……
[備考]
※涼宮ハルヒの出展元は完全には分かりませんがニコロワじゃないかと疑っているかも。
※6/(かがみ)が、かがみの外見をしていることを認識しました。(経緯は知りません)
※漫画ロワ以外にも、かがみが参加しているロワがあるかもしれないと考えています。
代理投下完了。
朝倉さん・・・・・・変態要員消えるの早すぎだよorz 激しい誤解フラグ、これがバトルロワイアルというものだ・・・・・・!
でもみゆきを殺したのは朝倉の夫(嫁)であるというジレンマ。
第2放送前なのに死亡率高いな。
にしてもDさんと6/(神)もいよいよ行動を始めました。 何気に灼熱対決。
乙!
ようやく書き込めました…代理投下ありがとうございます。
矛盾点とかあったら何なりと。
志村ー!トリップトリップ!
トリ間違えたorz
乙であります
ああ朝倉……
外道対主催長門、その行動のツケが廻ってきたのか……
みなみも病み始めて、らきすた原作キャラの危険率アップ!
今一番マトモなのが、あの「かがみん」だなんて……w
231 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/25(土) 02:41:10 ID:NiuZSmTg
乙です
朝倉がここで死ぬとは……
そしてみなみもこんなことで病み始めるとは
ああ、今一番らきすた勢でまともなのがかがみんとは
こなた→吸血鬼化
つかさ→仮面ライダー化
ゆたか→そんな運命をぶち壊す!
みなみ→ゆたかのために殺す
ななこ→若い男狙いのマーダー
だめだこいつら……早くなんとかしないと……
かがみはまともというより空気ry
かがみ→包囲網フラグ持ち
あとここ書かなきゃいけない放送いけないって参加者は
アナゴ
アルベルト
長門有希
三村信史
スバル&アル&シグナム&(ラスカルさん)
ラッドルッソ&結城奈緒(ググッたら一番最初にエロイサイトが出た)
てつ……じゃなくて村雨&リリカルアイドルいさじ
黒井先生&ロリスキー
最低でも8回
ガンバレ俺超ガンバレ
応援してますよ
予約来たよおぉぉぉぉ!!
237 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/31(金) 13:45:13 ID:4vROigFo
確かに来てたw
投下します。
時間と言うものは急いでいる時に限って馬のように速く流れ
潰したい時は蟻のようにゆっくりと過ぎていくものである。
こう感じながら真・長門有希はD-6をテクテクと歩き南部に向かっていた。
今となって南千秋を救うために(正確に言えば川田章吾他のマーダー及び無能を排除したかっただからだが)
黒王号を乗り捨ててしまったことを後悔する。
だがそんなことで一々文句を口にしていては、この先もっと理不尽なこと──
例えば仲間の名前を放送で耳にしたり、亡骸を見つけてしまうなど──
に遭遇してしまった場合、自分は如何な言葉を呟いてしまうのだと。
だから彼女は何の不満も浮かべずただ目の先へと進み続けるだけである。
歩き続けてもう何分も経ったころであろうか、彼女の目前には
いかにも破廉恥な雰囲気を醸している建物がある。
時期が時期であったら涼子と一緒に七十二時間耐久【アーン】をしている所だが、
殺し合いに巻き込まれてしまった以上それもお預け、その前に我が息子『門倉雄大』と
三人で暮らしている中でそんな行為をやった場合、赤子ではあるがやはり教育上良いものではない。
そう言えば雄大は今何をしているのであろうか?
自分と涼子の子供とは言え赤子、一人寂しく泣いているのではないか?
お腹を空かせているのかもしれない。
ああ、そうだ。
そのために自分は行動に移している。
例え世界中の誰もが自らのことを『悪魔』や『外道』と評しても
この忌まわしい殺し合いから脱出する。
そして自分の仲間と家族を守り救う。
はてさてその様な決意を踏みしめながら長門有希は娼館を越えてゆく、
ちなみにこのような娼館が作られる場所と言うのは結構な繁華街か
古きよき下町の商店街と呼ばれる場所に配置されていることが多い。
よって娼館と言うのは時代が感じられる職業施設の一つなのである
その娼館付近は古きよき駄菓子屋、おもちゃ屋、呉服屋、或いは銭湯など等
昭和の雰囲気がするなかなか渋い建物がいくつも存在していた。
その空気を若干楽しみながら長門有希闊歩していると
ある一つの油の臭いを放つ老舗に目が留まった。
その店は『幸星商会』と言ういかにも胡散臭く『一見さんお断り』と言うきな臭い感じを
引き起こしていているバイク屋であった。
思わず足をそちらに向けスタスタその店内に侵入する。
移動手段がなく効率が悪いと感じていた矢先にバイク屋、まさに渡りに船であった。
ここで乗り物を入手することが出来れば要領良く南部、いやマップ全域を容易く行動することが出来る。
それに自分は今『仮面ライダー』に変身することができる。
特に言わなくてもわかると思うが、やはりバイクに乗ることで己の形を整えることができ、
改めて決意と覚悟を整えることも可能と判断する。
バイク屋店内は車を調整するオイルやらガソリンなどの独特の臭いが充満していた。
長門は入り口から見える範囲内を順繰りと見回す。
目前にあるのは整備中なのか分解されているバイクが複数ある。
バイクを組み立てることは出来ないことはないが、時間を無駄に使いたくないので
その考えは手早く切り捨てる。
ぱっと見た感じ、入り口付近の作業室にはそれ以外に目だった物は特になかった。
だがもう少し丁寧に探求してみると缶に入ったガソリン缶複数と業務用マッチ箱を発見。
後々建物や地域一体、またはどうしようもない畜生に火責めを食らわす必要があると考え
速やかにデイパックの中に放り込む。
他に何かないかとさらに探索していると、その部屋にあるロッカーの中から
自分のサイズとフィットすると思われるライダースーツを発見。
思えば南千秋を救った時、彼女が病気にならないように速やかに服を脱がし体を拭いた
だけど自分自身の衣装はと言うと、川に入ったそのままで、ライダー状態で水に濡れる部分は少なく
かつ長らく時間がたち大部分は乾いていたが、濡れた名残で全身がべた付き、砂利や土が付着したまま。
その後の戦闘においても他者の返り血を浴びたりしていてあまり気持ちの良い服装ではなかった。
さらにエピローグ後から参戦であるからにしてスーツ姿であり
この格好は真・長門有希とは言え動きにくく出来ればさっさと別の服装に着替えたかったの本心である。
こうした色々と不都合が重なった時に現れたライダースーツ。
これもなにかの運命だと感じ、着替えてしまおうと考量する。
返り血や汚れが多く付着した上着を体から突き放し地面に置き捨てる。
そうして現れたのは川に入ったことでシミがつき素肌にぺたりと張り付いてしまったシャツ。
買ってそう長く経過していなかったため、白さが目だっている。
その白いシャツからぬれたために透けてしまいふわりとした下着がバッチリと見えていた。
シミつき水を吸い込んだ白いシャツのボタンを上からきめ細かな美しい指先で一つ一つと外して行く。
両腕のボタンもしっかりと外し、腕を後ろに垂らしシャツに重力に任せる。
パサッと言う音をたて、彼女の上半身からシャツが去る。
滑らで思わずうっとりしてしまう肌質、決して大きいとは言えないが、それでも至高の美と評しても良いほどの胸が露にされる。
彼女の上方は体にもっとも接している下着──水色──のみの姿となった。
上部は体から離せるだけ離したので今度は下端に手をつける。
まず汗水血泥を染み込んだズボンを固定しているベルトを勢いよく外す。
外したベルトを投げ捨てズボンのフックを外しチャックを降下させる。
シュッとズボンが音を立て彼女の肉体から別れる。
露になるのは光り輝くような脹脛、程よく肉付きされ整っている太股
今彼女の下半身は下着──純白──姿となった。
全身下着姿になった彼女はライダースーツに手をかける。
が一つここで彼女は考える、こう言うスーツは下着などを装着しなくてもいいものじゃないかと。
下着は未だに染み付きべた付いたままであまり気持ち良い状態ではない。
ならいっそ下着も外すべきか、特に下着をつけていなくても何の支障もない
そう考え彼女は上半身の下着に手をかけ…………
☆ ★ ☆
「やれやれ……少しは恥じらいと言うものを見せて欲しいものです」
場面は変わり、主催本部のとある一室で大柄で特徴的な髪型をした男が
大きく写された彼女の姿に呆れ呟いていた。
この部屋には全参加者の動向が60あるモニターに映し出されていく
言わば監視管理室とでも言える場所である。
男を犯そうとしているもの、積極的殺害者と戦うもの、食事を取るものなどなど
多数の参加者の様子がしっかりと確認できる。
大きな集まりや戦い、独創的な動きがあった場合幾つかのモニターを小さくし
注目すべきモニターを拡大し監視する。
先ほどまでは全てのモニターに一名ずつ担当者がいたのだが、
動画投稿サイトを覗いているものや、録画した映像を流出させてしまうなど、
あってはならない不祥事を一度に連発されたため、今現在は彼一名のみで現在稼働中のモニターを監視している。
そんなことは可能なのかと言えば、実際問題速いペースで参加者が退場し、監視する総数が減っており
彼自身が──遺伝により若干だが──非凡な力を持っていたため問題はなかった。
それに怪しいことを発見したとしてもこちらから何か仕掛けることは出来るだけ避けたい
その様な考えを持つ彼からしてみればこの処置の仕方は最善な策だと感じることが出来た。
彼は大画面にした彼女(真・長門有希)の映像を拡大から元の並のサイズに戻す。
本来ならこのようなサービスシーン、男なら誰でも拡大して目が血眼が発生するほど焼き付けて起きたところだが、
彼は関心を持つことが出来なかった。 彼はそっちの気がある人間ではない。
だけど彼女の体には一切の興味を持てなかった。
と、縮小した直後別のモニターでは大きな龍が出現
大きな動きが起きると感じた彼は即座にそちらのモニターを拡大した。
☆ ★ ☆
「これで完璧……!」
ファスナーを首下までしっかりと閉めライダースーツを装着し終え、軽くストレッチしながら真・長門有希は思わず呟く。
これで仮面ライダーにならなくても動きやすく行動に支障を生じることはなかろう。
先ほどまで着ていた衣類一式は燃やすことも考えたが、この場が火事になっても困るので
ライダースーツが入っていたロッカーの中に放り込む。
着替え終わったあと、彼女は奥のフロアへと移動する。
先ほどまでいた場所とは違いここは最終検査をする場所であった。
そこで彼女は欲していた物体を発見する。
その独特な鼓動感と外観に見せられ多くのファンをつくり
映画やドラマにも多数登場したことのあるオートバイ
『ハーレーダビッドソン』通称『ハーレー』
彼女はお目当ての物体をくまなく調査する。
整備は完璧、ガソリン満タン、鍵もつけたままとまさに完璧な状態であった。
真・長門有希は近くにあったヘルメットを被り
飛ぶようにハーレーに跨りエンジンをかける。
大きな力を示すかのような音を立て唸るハーレー。
フロアから外までは一気に行ける、それを確認し一気に外に向けハーレーを発進させる。
なかなかのスピードを誇りハーレーは『D-6』の公道まで突き進んだ。
このスピードなら放送前に橋の手前までいけるであろう。
そう確信しながらハーレーを運転する真・長門有希。
革つなぎにはアンダーウエアいるけどね
引き続き支援
運転中彼女は放送と言うことを思い浮かべてあることを検討する。
もし放送で仲間の名が呼ばれてしまったらのことである。
無論彼女の仲間は優秀であるが、やはり有り得なくはない。
長く共に行動した赤木しげるがもうこの世にいなかったら?
励ましあった南千秋が無残にも殺されてしまっていたら?
この世で一番愛し愛されている朝倉涼子が息を引き取っていたら?
「愚問」
思わず口に出し問いに答える。
確かに優勝したら彼らを蘇らせることが可能であろう。
だがその後はどうすれば良い?
赤木しげるは自分の仕方に呆れてもう二度と自分の目の前に顔を出さないであろう。
南千秋は容赦のない判断を嫌悪し自分のことを恨み続けるであろう。
朝倉涼子は自分の愚作を侮蔑し雄大と共に何も言わずに私の下を去っていくであろう。
たしかに死んでしまったら耐えられないであろう。
だからと言って彼らの意志を踏み躙ってまで優勝を目指すなど考えられない。
自分はあくまで主催を妥当するために行動する。
それは何があろうが変わらない。
例え自分に言葉に表せないほどの不幸が襲ってきても。
仲間を殺した無能あるいは殺戮者を倒し復讐する。
これが彼らに対する一番のレクイエム。
彼女の考えはいつまでも変わらない。
たとえ救いのない悲劇がすぐそこに迫ってきていても。
【E-6/公道/1日目-昼】
【真・長門有希@カオスロワ】
[状態]:健康 ヘルメットを被りハーレー運転中
[装備]:イクサベルト@カオスロワ、チェーンソー@現実 ハーレー@現地調達、ライダースーツ@現地調達
[持物]:デイパックx3、支給品一式x3、心臓環(地球破壊爆弾)
:アイスソード@ニコロワ、レヴァンティン(カートリッジ2/3)@ニコロワ、
:核鉄(バルキリースカート)@漫画ロワ 、ガソリン10g×4@現地調達、業務用マッチ箱@現地調達
[方針/行動]
基本方針:仲間と生還するため、無能とマーダーを排除し、最終的に主催を打倒する。
1:”嫁”を探しに橋の向こう側へと渡る。
2:しばらくは1人で行動する
3:岩崎みなみ、小早川ゆたかは排除する対象。
4:仲間が死んだ場合でも主催を打倒する。
[備考]
※登場時期はカオスロワ5期のエピローグ後からです。
※『仲間』とは一緒にカオスロワで対主催をしていた8人の事を指します。
※また彼らのいる前では外道な行動はとりません。
※イクサの制限は変身時間無制限。変身解除後は1時間変身不能です。(なのはロワのホッパー準拠)
※レヴァンティンはニコロワ210話「城・逃・げでリセット!」から参加。
支給品紹介
【ガソリン@現地調達】
車を動かしたりする原動力。
ガソリン携行缶に入っている、ちなみにポリタンクで持ち運ぶと
消防署からきつく注意される。
【業務用マッチ箱@現地調達】
火をつけたりする木がたくさん入っている。
地雷を消したりする……ことが出来るのはAC北斗だけ。
500本近く入っているお得用。
【ハーレー@現地調達】
公式名は「ハーレーダビッドソン」
ターミネーター2でT-800がショットガンぶっ放しながら乗っていたり
あぶない刑事シリーズで館ひろしが乗っていたりする。
独特の鼓動感と外観が特徴。
【ライダースーツ@現地調達】
仮面ライダーは関係ない。
ピッチリしていて首から股上くらいファスナーがある服。
ツナギ状で色はメタリックブラック。
投下乙
投下終了です。 一部趣味に走った部分ありますが。
それとタイトルは
『Bad-Ass』
でお願いします。
それと、主催者側の話を少し書きましたが、問題があったら ☆★☆
の部分は削除します。
支援感謝します。
投下乙です
そうだった、この人対主催だったよ(本気で忘れてた)
しかしアカギと朝倉はすでに……
放送後にどうなるかが鍵だな
投下乙です
危険だけど歪みないなw 放送聞いても歪まないかもな
そして門倉ネタかよw そうかまだ赤ん坊なのかw
長門のヌードとかいいですねw
投下乙っす!
とりあえず長門さんのヌードはきっちりと脳内補完いたしました。
つうか今、ノー下着状態?
それと主催側についてですけど、らき☆すたキャラに関係していたロワの人なら問題ないかと思います。
自分は誰なんだか分かりませんでしたが。
全然関係ないんじゃないかな?
なるほど
あまり関係のないキャラクターなので
☆★☆の間の所はカットと言うことでお願いいたします。
256 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/05(水) 20:46:08 ID:xFfsambe
今度は誰が来るかな?
257 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/08(土) 01:16:15 ID:kiKkSl0T
誰だ?
楽しみにしてます
259 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/14(金) 01:10:19 ID:8Yw9S5Ep
ヒャッハー!!!予約ダーーーー!!!
260 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/14(金) 11:57:29 ID:d7vssGOD
予約キター!
クックックッ……らきロワはまだ数年は戦える…!
いいや、2年以内に終わらせるぞ!
投下します
何処にでもありそうな日本の3LDK一戸建て住宅。
玄関口を突き当たり、そのまま左壁の扉を無視して正面の扉を開いたところに人影がある。
部屋に入ってまず目につくのが、スチール製の蛇口が備えられている洗い場だ。
手洗い所にしては底が深く、幅も広い。 その左側にあるのはガスコンロだ。
それと向かい側に置いてある成人男性の身長ほどある棚には、3段ともマグカップや重ねられた皿で埋められている。
「やれやれ、作るというのは何故こうも面倒なんだろうね」
身長177センチのやや長身の男、相羽シンヤが鍋をかき回しながら溜息をつく。
ガスコンロは左右両方とも火を立てて、それぞれの上に乗っている鍋を熱している。
シンヤが手をつけていない左側の鍋は、薄く平らでひらひらしている麺がぐつぐつと音を立てて煮られている。
『泣き言を言うな。 お前が鯖缶食い飽きたって言うからカナ様がわざわざ料理を教えてやっているんだぞ』
胸元のポケットに入れたカードがシンヤに言う。
しかしシンヤはそれを無視して、薄茶色に濁った汁をかき混ぜる。
背後の木製のテーブルに置かれたボールに入っている、干ししいたけと昆布はダシ用だろう。
シンヤ自身は捨てようと思ったのだが、「味つければまだ食えるって」というカナの提案で水に戻している。
『おいおいなんか言ってくれよ』
「五月蝿い。 こんなもの調理法さえ知れば誰でもできるだろ」
『それはそうだけどさ』
「大体教えるとか言っているが、お前は家内にあったレシピを教えただけだろうが」
『ぅぐ!? 痛いところを・・・・・・』
テーブルのボールの隣には開かれた料理の本があった。
黙り込むカナをそのままにしておいて、シンヤはスチール製のお玉杓子から液体を掬って、自らの口に運ぶ。
お玉から少しずつ液体が消えてゆき、代わりに現れた銀色の杓がシンヤの顔を反射する。
「ほぅ」
シンヤは感嘆の声を漏らす。
干し椎茸と昆布の出汁にかつお出汁に興味を引かれ、
付け加えた醤油とみりんが絡み合って舌を刺激される。
隠し味に加えた酒が、それらの味を定着させて、渋みの効いた後味を残す。
惜しくは干し椎茸のひなた臭さが残っていることだが、
生憎今はそれを取っているほどの余裕がないので仕方が無い。
料理などをしたのは何年ぶりだろうか。
手間と時間をかけるくせに、必要な栄養素の一部しか取れない、おまけに保存さえ利かないものなんて無駄以外の何者でもない。
栄養補給ならレーションやサプリメントを摂取すればよいのだ。
「だが、束の間の一時ぐらいはこういうのもいいかも知れないな」
衣食住、自己の安全を確保した人間には余裕が生まれる。
有り余る時間を使うために、食べるという当たり前の行動にすら、味という価値を見出してそれを高めようとするのだ。
平和ボケした地球人が料理をするというのも頷ける。
『それにしてもうまそーだなぁ』
「ならば飲ませてやろうか?」
『うわ!? 今のなしなし!』
カナのカードを掴んだシンヤはそれを鍋に入れようとするところで、カナ自身から静止された。
軽く鼻息を鳴らし、口元を緩めたシンヤは彼女を再び胸ポケットに戻した。
「冗談だ」
こんなところで紙切れを入れて味を悪くしてしまったら元も子もない。
それに、別に邪魔になるというわけでもないので排除する気もない。
五月蝿さで行動に支障が出るというのなら、デイバッグの中に入れておけばよいだけなのだ。
再び力を解放できるようになったときは、文字通り切り札となる。
『おおそうだ、そろそろ麺も煮えたころじゃないか?』
彼女の声で、左側の鍋を見ると、沸騰して泡だっている熱湯から僅かに麺が映る。
数分前に入れたばかりのはずだが、もう既にのびきる寸前のようだ。
きしめんはうどんよりも生地が薄く、平らである。
そのため、似上がる時間に比例して、のびやすいのだ。
『火の後始末もしろよ』
続けて言われるカナの言葉も無視して、コンロのスイッチを消してガスの元栓を締める。
当たり前すぎることなので少し苛立つが、実際それで事故が起きているので仕方ないことでもあるだろう。
そして食器棚から両手で掴めそうなほどの底が厚めの丼を取り出す。
お玉杓子から湯気立つ汁が注がれて、木製の長い箸に掴まれたきしめんが投下される。
「っ!?」
飛び散った汁が手のひらにかかる。
先ほどまで沸騰していたためか、かかった部分が熱い。
すかさずかかった雫を舐め取って、台所の蛇口から水を出して冷やす。
ラダムのテッカマンとなった今でも、素体のままでは脆いものだ。
高々熱湯程度に怯んでしまう自分が恨めしい。
『おいおい火傷するなよ』
「ふん、それよりも付け合せだ」
まな板に、適当にみりんと砂糖でつけておいた干し椎茸と昆布を乗せる。
そして一口大に千切りで刻んで麺の上に乗せる。
『そうだシンヤ、あの缶詰も入れてみろよ』
「缶詰?」
首を傾げたが、缶詰といえば思い当たるものはアレしかない。
デイバッグから鯖缶を取り出して、蓋を開ける。
すると鯖独特の生臭さと味噌の匂いが部屋の中にあふれ出した。
「これを入れるわけだな」
箸を使って中身を丼の上に更に投下する。
汁の匂いと鯖の匂いが混じり合ってシンヤは思わず喉を鳴らした。
麺と汁しかなかった質素なきしめんが今ではしいたけや昆布、鯖と混じって一つの料理と化したのだ。
茶一色で落ち着いた色合いに顔を覗かせる白いきしめんは、シンヤの味覚神経を刺激した。
『おま、頂きますをだな』
箸を使って麺をすするシンヤ。
醤油ベースの汁が麺を包み込み、さっぱりとした、それでいて後味の残る喉越しが口の中を駆け巡る。
次に頬張るのは干ししいたけだ。
砂糖漬けしたので甘くはあるが、みりんが仲介して、きしめんの後味を崩さないようにしている。
だし昆布は噛めば噛むほど舌の中にその味が行き渡ってくる。
『駄目だこりゃ。 食うのに夢中になっている』
きしめんに鯖を絡めて口の中に頬張る。
鯖の味が若干濃いものの、きしめんの味を損なわない程度なので、特に気になるほどではない。
それどころか、鯖の食感が麺のそれと混じり合って食が進む。
もしも醤油ベースじゃなくて味噌ベースで味噌煮込みきしめんにしたならば、この味はうまい具合には調和しただろう。
調理中、カナが「醤油だけじゃなくて味噌もいれよう」とか言ってからそれに従ったほうが良かっただろうか?
・・・・・・いや、それではお互いがお互いの味を殺してしまいそうな気がする。
味噌ベースで作ってもよかったかも知れない。
ていうか他にもカラシとかもやしとか塩コショウとか目に入った調味料色々入れようと勧めていたな。
絶対料理下手だろこいつ。
『なーなー私にも一口・・・・・・やっぱり嘘です』
再び汁に沈めてやろうとカナを丼に投下しようとしてポケットに戻す。
器の中に残っているのは既に僅かな麺と汁だけだ。
丼を持って、豪快にスープを飲み干す。
醤油のコクが口の中を支配して、舌に名残惜しく残った麺の食感を洗うように喉に流れ込んだ。
「ふぅ」
『もう食ったのか、早いな』
「何をいう。 いくら誰もいないからとはいえ、非常事態だ。
食事中に襲撃者が着てみろ。 咄嗟の事態に対処できないだろ」
『おう確かに』
「流石にこれぐらいはお前の頭でも理解できるようだな」
『当たり前だ。食っている最中に誰かが着たらせっかく作った料理が無駄になってしまうな。
それはもったいない』
「・・・・・・」
論点そこか。
支援
【F-4 民家/一日目 午前】
【相羽シンヤ@アニ2】
[状態]:疲労(小)、全身に負傷(特に両腕に痛み有り)-手当済
[装備]:ブレードのテッククリスタル@アニ2
[持物]:デイパック、支給品一式(食料無し)、レッドアイズブラックドラゴンのカード(南夏奈)@カオスロワ
:ヤクルト@ニコロワ、他食料
[方針/目的]
基本方針:Dボゥイとの決着をつける。
0:今日も元気だ 鯖缶がうまい。
1:しばらくは民家にて体を休める。
2:魅音とは合流できそうにないので予定は破棄。
3:人間に正体がばれないように行動。ばれたり邪魔だと感じたら殺す。
4:村雨とラッドを殺す。
5:もう少し冷静に行動することにする。
6:Dボゥイの分のテッククリスタルを探し出し手に入れる。
7:ゆたかと出合ったら……?
[備考]
※参戦時期はアニ2、211話「The Incarnation of Devil」内でラッドに殺される前。
※力の制限、特にボルテッカに関しては大きな制限が掛けられています(威力低下、疲労感と空腹感の増加など)
※南夏奈のカードはテラカオスに殺される直前から参戦。制限はニコロワ準拠で問題ないかと。
※南夏奈のカードは24時間使用不能(二日目の午前7時から使用可能)
※魅音の生存は当てにしていません。
※鯖缶や他食品の残量は後の書き手さんに任せます
短いけどここまで。
書いて腹減ってきたからなんか台所から摘んでくる。
質問:黒幕考えたんだけど書いちゃっていいかな?
あ、時間帯 昼 に訂正お願いいたします
投下乙です
緻密な料理描写ですなー、こっちも腹減ってきました
黒幕については……うーん、どうなんだろう
判断が難しいなあ
投下乙b
何このほのぼのw
しかし腹が減るSSだ。
乙乙
黒幕とか出来れば他の書き手(と言っても少ないけど)
相談した方がよろしいんじゃないかな?
個人的にはOKですが。
投下乙です
本当にほのぼのだなw 一人暮らしの野郎の生活を想像したw
黒幕は他の人と相談したからがいいと思う
個人的には少しづつ匂わすようなのがいいと思う
274 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/19(水) 23:59:42 ID:0+YgEMNA
しかし黒幕とか面白そうだな
インフルエンザか……
みんなも気をつけよう!
手洗いうがいは帰ってすぐ必ずやろう!
らきロワ関係者からのお願いだ!!
夏風邪は怖いぞ
間違いない、予約が来た。
なん・・だと?
なんでだよ! もっと延長して頑張ればいいじゃない!
書いてる途中でgdgdになって結局破棄ってのは意外とあるんだよなぁ。
もうね。私を叱ってくだされ、親方様…って感じだ。
283 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 18:56:04 ID:QD9Wqdkw
>>281 修造かと思いきやネエサマー!
なんか久々にアナタを見た気がするw乙!
姉さまァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!
パワー充電完全に完了!
ところで番外編ってもうらき☆すたじゃなくてみなみけ+アカギメインな気がしてきたのは俺の気のせい?
>>234 元々姉さま×顎が話題になって番外編ができたからね。
らきキャラメインを書こうと思ってるが結局gdgdになってるのも私だ。
それ以前に本編進めなきゃと思って番外編に手付かずなのも私だ
書いてくれるだけでありがたいから気にするなw
投下しまする
バトルロワイアル会場にして南東に位置するF-4地区、
コンクリートの地面の上で対峙するDボゥイと6/。
互い得物は刀と機関銃、そこに生まれるのは決定的なリーチの差。
「行くぞ!」
だが先に仕掛けたのはDボゥイだった。
理由は単純、6/がトンプソンM1短機関銃の弾倉を取り外そうとしたからである。
わざわざ弾の入れ替えなどする必要がある、それすなわち弾数が尽きてしまったということだ。
一発でも残っているのならば、それを必殺の一撃として持っておくことだって可能なのである。
左手のバヨネットを投合するが、金属の甲高い音が鳴ったかと思うと回転しながら6/の後方へと弾き飛ばされてしまった。
「やっぱり一発で仕留めておくべきだったな!」
「黙れっ!」
6/は機関銃もDボゥイに投げつけ、左肩にかかったヌンチャクに手を伸ばした。
機関銃は切り払われ、刀が6/に向かって振り下ろされるが、両手に持ったヌンチャクの鎖でそれを受け止める。
金属が擦れる音がしつつもヌンチャクの鎖は一向に切れることはない。 Dボゥイは一旦バックステップで下がり、
二の太刀を浴びせようと水平に切りつける。
「足元がお留守だぜ!」
斬撃をしゃがんで回避した6/は、ヌンチャクを横殴りに払う。
しかしDボゥイは向かってくるヌンチャクを足で弾いて防ぎ、今度は縦に刀を振り下ろす。
それをDボゥイから見て左側に転がって回避した6/はヌンチャクをDボゥイの左肩目掛けて殴打する。
「甘い!」
遠心力が加わった一撃を、Dボゥイは左手で受け止める。
右手に持っていた刀を捨て、そのままヌンチャクを引っ張って肘鉄を6/の腹に打ち付けた。
「ぐっ!?」
ヌンチャクを手放した6/は腹を抑えて蹲る。
彼を見下ろしたDボゥイは日本刀を拾い直して6/の喉元に突きつけた。
「さあ聞かせてもらうぞ、貴様が何をしようとしているのかはな」
「何故、そんなことを聞く?」
その問いに、6/は目を見開いた。
Dボゥイの口から放たれるのは死刑宣告ではなく脅迫だ。 彼の目に今映っている男もゲームに乗った殺人者である。
己の欲望に身を任せて命を搾取する者は彼にとってラダム、化け物と同列の扱いなのだ。
6/が化け物であるのならば、ここで殺して置かないと犠牲者が生まれてしまう。
「先ほどの質問だ。 お前があの三人を殺したのか?」
あの三人というのは、道路脇の掘り掛けの穴の近くに倒れている遺体のことだ。
6/はそれを聞くと、呆れた表情をしつつもDボゥイから綴られる言葉に耳を向ける。
「お前は殺したという問いに答えなかった」
先ほどの戦闘でもDボゥイは6/と対峙するときに、躊躇いがあった。
最初こそ深く斬りかかってきたものの、二太刀目は明らかに一太刀よりも遅かったおかげで、
6/は回避から攻撃に転ずるだけの余裕ができたのである。
Dボゥイは対主催だ。 それはマーダーや主催を憎む存在であり、中にはそれらさえ殺すことに抵抗を持つ人間さえいる。
だから戦闘不能ということは納得できる。
「は? まさかお前俺に期待しているのか?
三人を殺してないから俺はサラマンダーであってマーダーじゃありませんってか?」
だが、彼の情報だけでマーダーであることを否定する材料にはなりえない。
三人の殺害の有無に限らず6/がDボゥイを殺そうとしたことは事実である。 そして奇襲のタイミング、
埋葬の瞬間を狙うことは卑劣以外の何者でもない。
「それだけではない」
それらをDボゥイは否定する。
「戦っている最中わかった。
お前は戦うことを望んでいるわけでも、ましてや殺人を愉しんでいるわけでもない!」
理由ではなく直感、互いに仮面もつけぬ瞳の奥には狂戦士の姿はない。
あるのは血に塗れても足掻き続ける一人の男だけだった。
「ああそうだ! 俺は好き好んでこんなところにいるほど物好きでもねえんだよ!」
「ならば何故だ! 何故こんなことをする! お前にも帰るところがあるんだろう、待っている家族がいるんだろ!!」
Dボゥイには守るべき家族がいないため、帰る場所もいない。
空っぽの器を繋ぎ止めるのは、ラダムへの復讐心とそれに相反する、人を守るという献身だけ。
「そこに帰るために殺し合いに乗っているんだよ!!」
「なっ!?」
対して6/に守る人間など存在しない。 ここで自分の知る人間は、数ある内の並行世界の一つの存在でしかなく、
赤の他人に等しい。 故に自分以外の全てを廃してでも元の世界に帰る、メビウスの輪を抜け出す覚悟があるのだ。
あっけにとられるDボゥイに6/が追い討ちをかける。
「ああそうだ、さっきの質問に答えてやるよ。 一人は俺が殺した……後は知らんがな、マジシャンズ・レッド!」
殺した。
確かに6/はそういった。 もしNOと言ってくれたなら、幾分か彼の怒りは晴れたであろう。
血塗れのドレスが殺人者であることを肯定していても、実際に彼の犠牲者を見ていないのであれば、
まだ冷静になることができたのだ。
Dボゥイの中で静まっていた怒りが再び温度を上げていく。
それが燃料となって刀を掴む右手に力を込めようとする。
しかし刀はDボゥイから離れ、地面に落ちてしまう。
「レッド・バインド(赤い荒縄)。 流石のあんたもこれは抜けられないらしいな」
「ぐ・・・・・・」
6/の前に立つ、赤い体躯の鳥人、マジシャンズ・レッドの炎のロープに首を絞められたからだ。
スタンドの熱エネルギーを持ったそれは、縄を掴むDボゥイの両手を蝕み続けている。
スタンドの炎の火力は生物に対しては落ちること、そしてDボゥイのテッカマンの素体としての体力、
それらでDボゥイが意志を辛うじて保っているのだ。
(なんだこいつは・・・・・・いやそんなこと考えている場合じゃない。
俺はここで終わるわけにはいかない!)
ポケットの中から正六角形の銀色の物体を取り出す。
いつものテッカマンの力を解き放つ時に使用する水晶をイメージして、
核金を天に向かって突き出す。
そして、秘めた力を解放する言葉を紡ぐ。
「武装錬金!」
「っ!」
6/は舌打ちをする。
核金の光から出てきたDボゥイは、炎の体躯に包まれていたのだ。
風に揺らめく炎の中にも、彼の手足た輪郭ははっきりと現されており、
瞳に映っていた6/がその奥から浮かび上がる炎によって消されていく。
そしてDボゥイの腕から6/に向かって火炎放射が放たれる。
「マジシャンズ・レッド!」
6/の声で、マジシャンズ・レッドはレッド・バインドを消して火炎放射の弾道に出て、
彼自身はバックステップで距離を置く。
(ブレイズ・オブ・グローリーかよ・・・・・・よりによって相性最悪じゃねえか)
マジシャンズ・レッドが炎を司るスタンドなので、6/へのダメージへのフィールドバックは少ないが、
それでも本体である彼は生身の人間だ。
全身が炎そのものである今のDボゥイには、マジシャンズ・レッドが持つ最大の持ち味を生かすことができないのだ。
(まだ体力は残っている、ここは逃げるが勝ちか)
背後にはいくつもの町並みが続く道路があり、地面には双方のデイバッグが転がっているぐらいだ。
路地裏まで逃げ込めば巻くことはできるだろうか。
「させん!」
Dボゥイの両腕から放たれた火炎放射が6/の周囲を燃やす。
瞬間温度5100℃を出せるブレイズ・オブ・グローリーの灼熱は、コンクリートの地面だろうと容赦なく
融解させる。 燃え跡はマグマのように赤く発光しており、足を差し出したならたちまち解けてしまうであろう。
「じゃあこうするしかねえな!」
「ぬ!?」
マジシャンズ・レッドの拳がDボゥイに襲い掛かる。
ブレイズ・オブ・グローリーによって炎同化したDボゥイは炎そのもの。
ならばその炎に衝撃を与えて消すしかないのだ。
流石にスタンドパワーによる打撃は効果があり、Dボゥイが腕でガードしたとき僅かに苦痛に顔を歪めている。
「もういっちょ行くぜ!」
マジシャンズ・レッドの拳はまだ止むことは無い。
頭、胸、腹、人体の急所に向けて何度も打ち付ける。
「舐めるな!」
しかしそれらを全てDボゥイは弾き返す。
そしてマジシャンズ・レッドにDボゥイのカウンターパンチがマジシャンズ・レッドの左胸に打ち込まれる。
マジシャンズ・レッドが怯んだところに左フックに回し蹴りが炸裂する。
「ぐっ!?」
6/は衝撃を受けて路上に転がる。
スタンドのダメージは本体にもフィールドバックするのだ。
マジシャンズレッドは炎に耐性があるため、熱によるダメージは少ないことが幸いだ。
「どうやらそいつを倒せばお前も倒れるらしいな」
(倒せるだと? まだそんなこと言っているのか)
大方自分がゲームに踊らされている哀れな人間だと思っているのだろうか。
その通りだ。 自分だけが助かるために主催の手の平で殺し合い促進の道具として動いている。
そしてDボゥイはこんな自分を救うべきかどうか迷っている。
その気になればナパーム弾状態のブレイズ・オブ・グローリーの爆発で消し炭にできるはずだ。
どの程度制限されているのかは不明だが、少なくとも人間一人を戦闘不能にできる程度の火力は備えているはずである。
「だが俺にもまだ勝機は残っているようだぜ」
「なんだと?」
そう言った6/が左手に握っているものは巨大な結晶だ。
Dボゥイが彼の手元を見ると、自分のデイバッグの口が開けられている。
その中にあったDボゥイの支給品であろう結晶を持って、6/が不敵に微笑んでいるのだ。
Dボゥイは考える。 テッククリスタルにしては明らかに大きすぎる物体で、
色、形ともに自分の知るそれとは離れすぎている。
思い出せ、その物体は自分がここに来たとき確認済みのやつなのだ。
最初に手にしたときに感じたものは冷気・・・・・・
「まさか!?」
「そうだよ! いけ、マジシャンズ・レッド!」
6/から再び現れたマジシャンズ・レッドがDボゥイに掴みかかろうとする。
抑えて動けなくするつもりであろう。 マジシャンズ・レッドの顔面目掛けて拳を放つ。
「甘いぜ!」
瞬間、マジシャンズ・レッドが消滅した。
行き場の無くなったパンチの前に、代わりに現れたのは氷塊だ。
氷山を彷彿させる形状をしたそれは、
「しまっ―――」
☆ ☆ ☆
炎は氷を溶かす。
ほのおタイプはこおりタイプに強い。
凍る炎など存在しない。
そのような定理を凍結させることでそれは存在する。
フリーザーに当たった対象は無条件で巨大な氷塊と化すのだ。
それは灼熱であれ例外ではない。 絶対零度の牢獄がDボゥイの肉体を瞬時に包み込み、
自身が燃えるために必要な酸素まで奪いつくすのだ。
(俺は・・・・・・ここで死ぬのか?)
Dボゥイの目の前にはロケット弾を構えた6/がいる。
例え炎同化していようと、この状態で当たってしまえば粉々に砕けてしまう。
(ここで死んだら・・・・・・ゆたかやみなみはどうなる?)
みなみは朝倉に預けているが、彼のような無差別殺人者と出会って何処まで対処できるのだろうか。
そしていまだ会えぬゆたかは今何処で何をしているのだろう。
殺人者により、無理に抑え込まれた恐怖が暴発してしまった時、彼女は・・・・・・
優しかった家族や仲間が、ラダムの一員となった時のことがフィールドバックする。
ラダムによって捻じ曲げられてしまった理性、刷り込まれた忠誠心により、
同族だった人間を、なんの躊躇いもなく笑いながら殺戮する悪魔の化身となってしまった時のことを。
(彼女達を化け物にはさせない!)
日常を賛歌すべき少女達が恐怖に捻じ曲げられ欲望を刷り込まれる前に、
一刻も早く守ってやらなければならない。
それがどれだけ己の手を汚すことになろうとも。
発射されたロケット弾が氷漬けのDボゥイに襲い掛かる。
鋼鉄の弾丸が氷塊に当たり、反応した内臓火薬が閃光を起す。
「やったか!?・・・・・・って、あ・・・・・・」
言い終えた瞬間6/は後悔した。
それは書き手だからこそ、サブカルチャーに精通しているものだからこその感想だ。
(これ思いっきりフラグだよな)
爆心源に再び目を通そうとすると、辺りが薄い霧に包まれていることに気づく。
無論、ロケット弾の爆発だけではこのような霧は発生しない。
(結局こうなるのかよ!)
自分のデイバックを手に取り6/は走り出した。
☆ ☆ ☆
「逃げたか」
ブレイズ・オブ・グローリーを武装解除したDボゥイは、
炎とフリーザーの氷で発生した霧で6/が逃げたのだろうと判断した。
止められなかったのは残念だが、自分が五体満足で入られただけでもまだマシといったところか。
「だがこれは・・・・・・」
戦闘後の辺りの様子を見渡してみる。
コンクリートの地面は熱によりところどころ穴だらけになって土が露出している。
隣の民家は引火したのか、未だに家事を放っているではないか。
(どうやらこの核金というものは想像以上に恐ろしいものらしいな)
使用者を炎の化身へと変え、あらゆる物を燃やし尽くしてしまう力を使役する姿は、
人というよりも悪魔と言った方が相応しい。
こんなラダムみたいな力が参加者に与えられているというのか。
(いいやさせん! 化け物になるのはもう俺だけで十分だ!)
人が人を超える力など持っていけないのだ。
ましてやそれを与えて殺し合いをさせる主催など言語道断。
三つの死体に黙祷をしつつ、Dボゥイはみなみのいる方角に向かって走り出した。
ただし全裸で
「といっても流石にこの格好では不味いか」
幸い残っていた自分のデイバッグから、最後の支給品を取り出す。
すげえでかい腕時計を左手に装着し、説明書に従ってボタンを押す。
「・・・・・・」
背中のファスナーを閉め終えたDボゥイは、マスクの奥でなんとも言えぬ表情をしたであろう。
赤と青を基調とした全身タイツに白い網の模様、目の部分は白い吊り目、まあようするに
復讐に燃える男、Dボゥィッ!
チャーチャチャーチャチャチャ(ポコポコポコ…)チャチャッチャチャー
【F-4/道路/1日目-昼】
【Dボゥイ@アニメキャラ・バトルロワイアル2nd (アニ2)】
【状態】:左肩に被弾、疲労(小)、スパイダープロテクター着用
【装備】:日本刀@現実、核鉄「ブレイズオブグローリー」@書き手ロワ2、
:スパイダーブレスレット@カオスロワ
【所持品】:支給品一式
【思考・行動】
基本方針:殺し合いに乗らず、ゆたかを保護、シンヤとの決着をつける。
0:みなみの元に向かう
1:テッククリスタルを手に入れる
2:ゆたかを保護する
※着ていた服は燃え尽きました。
※スパイダーブレスレットは、スパイダーマシンGP-7とマーベラーを呼ぶことができません。
他の制限については後の書き手に任せます。
※RPG-7@現実(予備弾頭×0)がF-4道路に6/(かがみ)、やる夫、ジョセフの近くに転がっています。
「ここまでくれば大丈夫だな」
Dボゥイから大分離れたことを確認すると、6/は腰を下ろす。
スタンド使用後にも関わらず、これほど走る余裕があったのはスタンドの能力を余り使わなかったことである。
マジシャンズ・レッドの能力で使用したものは、レッド・バインドだけであり、
後はスタンドによる格闘戦だけだ。 もしもクロスファイヤーハリケーンを撃っていたならば、
すぐにスタミナ切れを起して炎に捕まっていたのかも知れない。
「って思えばなんであいつにフリーザーが効いたのかも不思議だよな」
そもそもフリーザーは氷そのものだ。
制限もあるが、相手が『キャラ』であるから凍らせられただけなのだろう。
途中で火炎放射に当たっていればこの定理は解けていたに違いない。
「ま、助かってんだからいいか」
今は身体と消耗した精神を休めるため、手ごろな施設を探すことにした。
【F-4/1日目-昼】
【6/氏(神)@オールロワ】
[状態]:疲労(中)、精神疲労(大)
[装備]:バヨネットx2@漫画ロワ、マジシャンズレッド(魔術師の赤)のDISC@漫画ロワ
トンプソンM1短機関銃(50/50+予備弾倉50発x1)、ヌンチャク@漫画ロワ
萌えもんパッチ@ニコロワ
[持物]:
[方針/行動]
基本方針:何がなんでも元の世界に帰る。
0:休憩できるところを探す。
1:どこかでまともな服を調達する。
2:ハルヒの出展元が気になる。
3:かがみを殺すことについては……
[備考]
※涼宮ハルヒの出展元は完全には分かりませんがニコロワじゃないかと疑っているかも。
※6/(かがみ)が、かがみの外見をしていることを認識しました。(経緯は知りません)
※漫画ロワ以外にも、かがみが参加しているロワがあるかもしれないと考えています。
※この後何処に向かうかは次の書き手のお任せします。
支給品解説
【フリーザー@オールジャンルバトルロワイアル】
スマブラのアイテムでありマリオブラザーズ出展のアレ。
決してスマブラXでミュ○ツーと一緒にリストラされた氷タイプのポケモンではない。
投げつけられたキャラは毒キノコ食ったカービィからキノコで巨大化したクッパまで平等に凍りつくが、
凍っている最中炎タイプの技を受けると溶けてしまう。
オルロワ本編ではジェシー・コクランがサザエさんの呪いとこれの相乗効果で死んだ。
【スパイダーブレスレット@テラカオスバトルロワイアル(5期)】
東映版スパイダーマンがスパイダーマンに変身するために必要なブレスレット。
これで出すことのできるスパイダープロテクターは、身体能力を増強させるだけのスーツであるため、
本編スパイダーマンのように壁に張り付いたりスパイダー感覚を使うことはできない。
装着は一瞬だけど背中のファスナーは自分で閉める。
カオスロワ本編では東映版スパイダーマン本人の初期装備。
ちなみに玩具は技術面の問題があって発売されてないらしい。
というわけで投下完了。
シリアス目指していたつもりなのにどういうことなの・・・・・・
ちなみにDボゥイの中の人はアニメスパイダーマンのスパイダーマンでもある。
したらばにも毒吐きでも投下できないSSも書いたんだけどこれどうしよう。 まあいいや。
ああ最後の一行が・・・・・・すみませんテンション上がっていらぬことまで書きました。
投下できないSS云々は無視してください。
投下乙です
ガチバトルかと思ったら、最後で腹筋持っていかれたw
ダーマってw
投下乙!
6/、途中までよかったのに自分で生存フラグ立てちゃってw
そして全裸+ダーマにww
前半と後半の温度の差が凄いww
とにかく乙です!!
前の二人も言ってるけど前半と後半の温度差がwww
本当にどういうことなの……
投下乙でござる。
303 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 22:49:52 ID:1MDZY39I
乙です
シリアスとギャグが上手く混合してて最後に笑ったわw
更なる混乱の種がまかれたなw
>>304 ヴォー乙乙!!
テンション上がるぜー!!
と言うことで月報終わってからがんばる
やっと調子が戻ってきた!!
二ヶ月で5作はいける
予約が来たよー
308 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/25(金) 21:02:47 ID:txYLNUK4
ホントだw
さーてこっそり投下だ
撤退
それは一定以上の被害が現れた時、あるいはこれ以上アクションを起こしても
利益が出ないと判断した時に行う。
一見下向きの発想で楽観的だと思われるが
実際は戦をする以上に慎重にかつ大胆な態度でいなければならない場合が多い。
何故なら一歩間違えたら自身に多大なる被害を支出してしまうから。
さてここに『忘却のウッカリデス』という青年が撤退と言う選択をしようとしていた。
なお彼の目の先には『阿部高和』と言うな男色変質者が
気絶し仰向きに寝そべっている。
この男と何があったかは……
今に語ることではないであろう。
詳しく知りたければ[[スーパー変態シリーズ アナルフィーバーG]]をクリックだ。
色々ありながらなんとかこの男を気絶状態に持ち込むことが出来たウッカリデスは
今の場所から何処へ移動するかが課題であった。
本来、彼は離れてしまった『結城奈緒』と言う女性を追っているか
交差点に戻っているはずであった。
だ が 何度も言うことではないがこの男と激しいこと(※残念ながら性的な意味で)をしていたために
大きく時間をロスしてしまった。
これにより『結城奈緒』と言う女性も、交差点にいる人物もどこか別の場所へ行っている可能性が高くなってしまった。
よって彼は先述の二つの考えを切り捨て、新たに行くべき場所を考える。
優先的に考えたいことは人が集まり易い所、かつ治癒道具や体を安定させる場所があるの二つである。
無論ここからすぐいける場所と言うのは言うまでもない。
彼はバッグから地図を取り出し大まかな現在地を割り出し、そして行くべきところを検討した。
よって上記の三つを満たしているところは『D-5』の『ホテル』と
先ほどまでいた『B-6』の『病院』の二箇所であった。
病院は先ほど滞在し大雑把であるが何処に何があるか把握していると同時に
自身が激しい活劇を体験して負傷したため、それを癒すためにもぜひ向かいたかった。
だが彼はそれらのメリットを知りながらあえてホテルに行くことを選択した。
何故か。
それはもし自分があの男、『阿部高和』であったらどのような行動を取るか?
自分と同じように地図を出し幾つか施設にあたりをつけ
以下のことを方針にし行動するだろう。
・相手が負傷したと考え病院へ行く
・自分を誘いホテルへGO!
・適当にプラプラとして別の男を捜す。
この中で考えられ安い順は上段、下段、中段の順である。
本当は中段のことを考え行動したいが、さすがに夢心地な妄想過ぎると自重するであろう。
そうして上段と下段どちらを優先するかといえば上段であろう、こちらを選び外れたら下段の行動に
方針を変えればいいだけだからである。
これらのことから、ウッカリデスはホテルに行くことがもっとも安全な策だということを判断した。
そうしてホテルに向かって歩き出す、がその前に彼はさらに自分の居場所に行きつかせないために
ある一計を打つことにした。
彼はバッグを手に持ちあるアイテムを取り出した。
そのアイテムは色々あって大変なことになったあの『へんげの杖』である。
彼は考える、阿部は決して馬鹿ではない、自分の考えを読みホテルに行くことを選択するかもしれない。
もしそうであった時の保険に彼はなんとそのへんげの杖をホテルを露骨に指し示すように地面に置いたのである。
これでは阿部はホテルに向かってしまうのではないか? と考えられるが違う。
この露骨に置いたことがポイントなのである。
阿部高和と言う男はぶっきら棒に突き進む男ではない。
その荒れ狂う性欲の中に恐るべき冷静さも掛け持っている。
よって阿部高和はこれを見てホテルにはまず向かうことはないであろう。
このいかにもホテルに行ってくださいというものを見せられて
ノンケの男が自分を誘うと考えるか? それはあまりにも夢心地過ぎると先ほども書いた通り。
だからこの印はわかりやすいフェイクとみなし、さっさと違うところへ向かう。
これがウッカリデスの狙いであった。
(などと考えてはいるが、実際はへんげの杖を使ってあんな目に遭ってしまったので
出来ればもうこの道具と関わりたくない! と言う気持ちが5割ほどを占めている)
露骨にへんげの杖を置き、阿部から逃げられることを最先端に安堵し、ホテルに誰かいたらいいなと思いながら
ウッカリデスはやや早足でホテルへ向かうのであった。
【C-6西部/1日目-昼】
【忘却のウッカリデス@書き手ロワ2nd】
[状態]:疲労(大)
[装備]:
[持物]:デイパックx2、支給品一式x2、黄金の鎧の欠片@アニ2、
:セイバー&黒騎士の魔剣少女@ニコロワ、ホーリーエルフの祝福@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:ロリスキーさんと、今度こそ……
1:ホテルへ向かい誰かと合流する
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※セイバー、ホーリーエルフの祝福は次の早朝まで使用不能です。
☆ ★ ☆
さて、そんな考えに考えを巡らせ、どうにかしても阿部から逃げたがっていた男を
じっと見ていた人間がいた。
「ほぉう……あからさまな印でぇ、あの男から逃げるつもりなのかあぁ……」
若本の力を持つ、比類なき戦闘狂の『アナゴ』であった。
彼は衝撃のアルベルトとの死闘を終え、負傷を自己治療しながら行動していた。
だがその最中、彼はとんでもない場面に遭遇してしまう。
「いやあぁ、さすがのぉ俺もぉ……あの戦いに乱入することたぁーためらっちまったぜえ」
と後々アナゴは語る。
要約すれば、彼は『忘却のウッカリデス』と『阿部高和』の戦いを一部始終見ていたのだ。
阿部が誘惑し、彼が杖を持った瞬間捕まり、先っちょを挿入した直後に杖を使いとんでもない姿になって、
尿道性交と言うアブノーマルすぎて誰もやらないことをし、叩きつけられ所まできちんと目視していた。
アナゴはウッカリデスが立ち去ったのを確認するとへんげの杖の方へ向かう。
露骨な方向を向いているそれをニヤッと嘲笑いながら拾い上げる。
(この瞬間、ウッカリデスの作戦がパーになった)
「ほぉう……こいつをぉ……使えば……」
アナゴは呟きへんげの杖を掲げた。
その瞬間彼の姿が特撮風のアクションを起こし、姿が変わっていく。
彼が変身した姿は、先ほどまであの『忘却のウッカリデス』の姿であった。
ウッカリデスの姿に変化し、彼は移動中に把握していたバッグの残りのアイテム二つを取り出す。
一つは時代を築いたこともあった『ポロライドカメラ』、もう一つは何の変哲もない『黒色ボールペン』であった。
アナゴはカメラを持ちウッカリデスの姿となった自分を写す。
音をたて出てくる写真を確認し、その画が写されていない背面にボールペンで文字を連ねる。
連ね終え、早く画が浮き出してくるように写真をパタパタしながら、こんどは一歩一歩阿部高和の方に近づく。
そうしてその写真をおでこにポンと投げ置く。
「それじゃあ……ホテルで楽しもうじゃあないか……!」
彼はそう言い放ち、ホテルに向かい脚を動かすのであった。
何故このようなことをしたか。
アナゴは言わずと知れた戦闘狂、
そして間近でみたとんでもない戦いに興奮していた。
残念ながら男は一回のミスで大きいダメージをくらい気絶してしまった。
この男があの若僧を粉砕し終えていたら、次は俺だと言って戦いを挑んでいたであろう。
けれども今、この男はお寝んね中、こいつを弄ることも犯すことも窒息することも
易とも簡単に出来てしまう。
だがそんなのではつまらない、彼は戦いたいのである。
戦って打ちのめしたいのである。
だから若僧が奴に止めを刺さず逃げることに専念し
しかも、男を簡単に誘うことが出来る作戦の種を置いた時は
思わず口元が緩んでしまった。
もし男の目覚めを待って戦う選択をしなければいけなくなった時は
自分も、そしてこの男も不万全な状態で戦わなければならなかった。
しかし現在は違う、あの写真のお陰で二人とも万全な状態で戦うことが決まった。
自分は移動しながら体の調子を整えられ、男は若僧を追うために気合一杯にホテルに向かうであろう。
その気合十分なところで自分が前に出ればいいこと、それだけでこの男の万全状態と戦えるのだから。
アナゴはその熱い戦いを楽しみにしている。
【C-6西部/1日目-昼】
【アナゴ@カオスロワ】
[状態]:疲労(中)、右腕骨折(回復中)、全身打撲(回復中)、上機嫌、スーツの上半身部分が吹き飛んでいる、 変身中(姿:忘却のウッカリデスウッカリデス)
[装備]:なし
[持物]:千年リング@ニコロワ、基本支給品一式、ボールペン×65025、ポラロイドカメラ、へんげの杖
[方針/行動]
基本方針:戦いを楽しむ
1:あの男(阿部高和)と万全な場所で戦う。
2:そのためにホテルへ向かう。
3:強者との戦いを望む。
4:シグナム、でっていう、衝撃のアルベルトとは再戦したい
※カオスロワ5thエピローグ後の参戦です
※現在千年リングの意志と若本がうまくブレンドされた状態で乗っ取られています
※若本の技と特殊能力を使えます。(カオスロワ準拠)
※へんげの杖は、変身中にもう一度使用して変身を上書きをすることができません。
また、変身して変わるのは姿だけで、能力は変わりません。その他制限は他の人に任せます。
支給品紹介
【ボールペン×65025@現実】
何の変哲もないボールペン、黒い。
【ポラロイドカメラ@現実】
撮影直後に自動的に現像を行う写真フィルムを使ったカメラ。
撮ったその場で写真を見ることができるという最大のメリットがある。
今回はピールアパート型
撮影後にカメラから引き出し、1分程度してから紙を剥離する事で画像が得られる形式。
最初に開発された形式である。高画質な画像が得られる事から、プロによるテスト撮影用や証明写真用に使われることが多い。
☆ ★ ☆
…………んんんッ…………
ああぁ!?
っと、痛たたた……
どうやら少し眠っちまっていたようだなあ。
まあアレだけ激しいプレイをしていたら、少しは休憩しなきゃ駄目だよなあ。
ったく、折角いい男を見つけたって言うのに、一回戦で終わらせちまったなんて、
俺としたことが……だらしねえなあ……
ん? 何だこの紙切れは……
うほっ! こいつは俺と熱く交じり合った男じゃあないか……
写真がここにあることはあえて気にしないぜ?
何だってこれだけで美味しく楽しめるからな。
む、裏面に何か書いてやがる。
え〜と、なになに
『ホテルでもっと愛し合おう』
……………………
ヒュー……熱いね…………
ここまでの男だったとはなあ、流石の俺ももっと荒れ狂っちまうぜ。
俺はツナギに付着した汚れを手で払いながら
あの男の第二回戦を妄想した。
ウッ……考えるだけでも、逝っちまいそうだぜ……
だが悲しいかな、今はチョット充電期間なのが惜しいぜ。
もしこんなことがわかっていたら、一人で寂しくやるつもりもなかったな。
ああ、早く、早く、あの男ともう一度交じり合いたい。
思いは力になったのか、俺の体は大分痛んでいたんだが、
そんな事を気にせずいそうだ。
全ては、俺を必要とする男のためにだ。
元気よくしなきゃな。 息子もそう願っているだろう!
そんなわけで俺はホイホイとホテルへ向かってしまうのであった。
【C-6西部/1日目-昼】
【阿部高和@ニコロワ】
[状態]:打撲(側頭部)、出血(右手/手当て済み)、マカビンビン服用中(残り1時間)、賢者タイム
[装備]:ゼロの仮面(蝶高性能)@書き手2
[持物]:デイパックx2、支給品一式x2、マカビンビンx7本@ニコロワ、不明支給品x0-1、ウッカリデスが映った写真、
:ムラサャーミャ&コチーテ@アニロワ2、五寸釘、藁人形、金槌の呪いセット@オールロワ、きゅうり@やる夫ロワ
[方針/行動]
基本方針:いい男を掘る。
1:ヒュー……熱い男だ……そんな俺はホイホイとホテルへ向かってしまうんだ。
2:圭一を探して掘る、そしてキョンをもう一度掘りたい。
3:6/氏(カオス)とラッド・ルッソ(名前は知らない)はいずれまた掘りたい。
4:邪魔する女は容赦なく殺・・・・・・スパンキングで済ませてやるか。済まなかったら殺すけど。
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※マカビンビンの効力は一本につき約2時間です。
※女に対する考えが少し変わりつつあるみたいですが、今はそれから目を逸らしています。
※妄想にふけっていたため第一放送をろくに聴いていません。
※写真の人物をウッカリデス本人と思っています。
投下終了です。
何かおかしな点がありましたら御報告くださいませ
タイトルは『露骨なロワ人のテーゼ』です。
ちょwww若本何やってんだwww
ウッカリデスも若本も阿部さんもホテルへ、ホテルはいろいろと大変なことになりそうだ。
つうか若本がウッカリデスというかルル山さんの姿で暴れまわったらいろいろマズい予感が……
投下乙!
ウッカリデスの受難はまだまだ始まったばかりだ! 完
って言いたいくらいご愁傷様だw
おのれ、あなご! 逃げてー、ウッカリですー!
投下乙
カオスだ、カオスが起こる予感がするぞw
ウッカリデスは本当に災難だなw
では投下します
「ほら奈緒ちゃん、これでも飲みな」
「ぐびぐびぐび・・・・・・まじゅい!もう一杯!」
「水道水だから我慢しろ。 ってまだ酔ってんのか」
空の酒瓶を振り回す少女にラッド・ルッソは呆れる。
先ほどから水族館内の水を飲ませ続けているのだが、泥酔しているせいか彼女の顔は未だに
赤く染まったままだ。 呂律は少しはまともになってきたが、頭の回転はそれに追いついておらず、
とても柊かがみに関する情報を引き出せそうにもない。
「ったくいっそこのままぶっ殺してしまおうか?」
「きゃーこわーひ」
すかさず鉄拳。
「前が見えねぇ」
痛覚はあるのか、奈緒は、自分の顔を抑えて地面を転がりながら悶えている。
そんな奈緒を見下ろしながら、ラッドは彼女のデイバッグから取り出した、食料を摘んで食べている。
水族館前で酔った結城奈緒を発見し、そのまま殺してしまおうと思った矢先、
彼女が零した柊かがみという言葉。 それはラッドの興味を惹くのには十分であっただろう。
そのまま彼女を水族館に連れ込んで小休止しているところだ。
「クサヤっていうのかこりゃ? 酒がありゃいくらでもいけるな」
「あたひにもひょうら〜い・・・・・・くひゃ!?」
足元から囁く声にくさやの干物を放り投げて見ると、奈緒は今度は臭いに苦しみ始めた。
くさやを顔に貼り付けながら、館内を転がり回る様は滑稽にしか映らない。
そしてラッドは回転を続ける彼女を足で制する。
「へ?」
「そろっそろいい加減目ぇ覚ましてくれねぇか?
腹ごしらえって名目で待ってやったが、生憎我慢の限界でねぇ」
水族館に入ってから既に2時間余りが経過している。
その間館内の売店を漁ってみたが、収穫はほぼ皆無に等しい。
お土産と称している菓子を期待してみるも、置いていない。
特産物の魚肉ソーセージは獣に食い散らかされたような跡があって全滅。
水槽の中の魚を捕って食べてみようと期待しても、そもそも調理道具も火を起こす手段も無いので食いようがない。
せめて刺身包丁でもあれば良かったのだが。
「ひゃぅ!?」
ラッドは奈緒の腹を蹴り付ける。
「そういえば奈緒ちゃんもう酒飲み切ってたなぁ。
思い出したらイライラしてきた。 ツマミだけあっても物足りねえんだよ」
何度も足のつま先が腹に突き刺さり、そのたびに奈緒の体が跳ねる。
彼女の悲鳴を右から左に流し、言葉の合間に蹴りを入れていく。
「らめぇ! 痛いのらめぇ!」
「殺るか? どうせかがみちゃんも最終的にぶっ殺すんだし、ぱっぱと殺っちまうか?」
元々柊かがみの情報目的で彼女を介抱していたのだが、口が利けないのならしょうがない。
故障したスピーカーはとっとと処分してしまうに限る。
「ひゃぁん!痛っ! いひゃいのぉ!」
「ああ糞イライラするな。 本当こんなことしている暇があったら俺は武器ゲットして
あのピエロども殺すためにぶっ殺しまくってるんだぜ? それを阻害するなんて奈緒ちゃんも罪な女だよな。
そうだ奈緒ちゃん、どうやって死にたい? 絞殺?首吊り?それとも撲殺?
生憎、斬殺銃殺は無理だが刺殺ならいけるぜ?」
彼女のデイバッグを漁っても、武器は結局手に入らないし使えるアイテムがあるわけでもなかった。
よってさっさと道具集めに行きたいのだ。
「しにゅのいやぁ・・・・・・いたいのいやぁ・・・・・・」
「あー大丈夫大丈夫。 できるだけ善処して楽に殺してやるからよ」
本来のラッド・ルッソであるならば、酔っ払ったところを介抱したお礼も含めて
じわじわと嬲り殺しにするのだ。
それを行う気が無いのは何も時間短縮のためだけではない。
「何せ俺、死なない体なんだぜ? だったら死ねるやつは楽に殺してやるってのが筋ってもんだろ」
人間を辞め、不死という絶対安全圏を得た今の自分に、死の恐怖だのなんだの語る資格はないのだ。
もっとも約一名は死の恐怖だのなんだの関係無く、完膚無きまでミンチにして生ゴミに変える予定であるが。
「あらひわりゅくないのぉ! ぜんびゅ、ひいりゃぎかがみのしぇいなのぉ!」
「はいはいわかったから泣くのを止めな・・・・・・喉が渇いてきたな」
「あらひもみじゅのむ!」
「はいはい」
奈緒から離れ、彼女のデイバッグを逆さにして振る。
デイバッグから出てきたのはラッドも持っている食料、地図、名簿の基本支給品だ。
最も食料の大半はラッドの腹に収まってしまったが。
「まあこれからぶっ殺す相手の飯なんて気にする必要ねえ。
水は残っているな・・・・・・ん?」
彼の目に映るのは、空気の抵抗を受けながら木の葉のように舞い降りた一枚の紙だ。
メモ用紙程度の大きさの紙切れにはラッド自身も見覚えがある。
「支給品の説明かこれ? バッグの中には何も残ってなかったしひょっとして支給品だけ盗まれてしまったってやつ?」
彼女のデイバッグの中に入っていたのは基本支給品だけだ。
マニュアルがあっても本体がなければ意味がない。
だがラッド・ルッソも人の子である。
それが元々どのような支給品を解説していたか程度の興味は湧いてくるのだ。
「おいおいおいおい、なんだよ・・・・・・これ」
しかし次の瞬間彼の思考は停止する。
最初は支給品に対する驚きの表情を浮かべるが、
次第に知らなかった自分への苛立ちに変わっていく。
「そうかそうか、これが俺の体に起きた異変の正体ってやつか」
喉を潤すために道端に転がっていた酒を飲む自分がフラッシュバックした。
糞不味い酒という感想しか抱けなかった自分がこれ以上となく愚かに見える。
だが、後悔に包まれていたのも束の間、ラッドはため息をして胸を撫で下ろす。
「あーそれにしても安心したぜ。 あれ以後誰もぶっ殺してねえしもしぶっ殺していたら
俺は俺自身を許せなくなっちまうところだよ。 あー危ねえとこだった」
不死者になった自分は既に死神になることなんて許されないのだ。
もしラッドが己の肉体の変化に気づかぬまま、いつものように殺戮を愉しんだとしたら?
それこそファミリーのよい笑いものだ。 婚約者からも失望される。
「そうだそうだ、これを飲んだってことは奈緒ちゃんもなんだよな。
だったら遠慮はいらねえよなぁ」
今まで抑えられていた鬱憤が笑みに変換される。
軽いステップでラッドの向かう先にいるのは結城奈緒だ。
「がいじんどうししゃの?」
「待たせたな奈緒ちゃん。 今水を飲ましてやるぜ」
☆ ☆ ☆
「おみじゅいやぁ! おみ・・・・・・ごぼっ!?」
「水はたっぷりあるんだから好きなだけ飲めよ」
「いやぁ! がいじんたしゅけてぇ!」
円形プールから奈緒ちゃんの悲鳴が響く。
両手で水面をバタつかせながら俺に助けを求めている。
まったく滑稽だよなぁ、さっきまではあんだけ水を飲みたがっていたのにプールに入れた途端これだ。
不死者でも苦しいものは苦しいんだな。 つかどうやったら殺せるんだ? 不死者って。
「うるせえよ」
ビンの欠片を目に向けて投げつけてやった。
いひゃい! とか言いながら目を抑えたがその後どうなったと思う?
やっぱり再生したんだよ。 不思議なもんだよなぁ。
「おぼれりゅ! いやだ! しにちゃくないよぉ!」
だーかーら死なねえっつーの。
それにしてもここは元々イルカを見世物にするところらしいな。
「こりゃさしずめ人間ショー、いや不死者ショーってとこか? 芸ができねえのが難点だがな」
「たしゅけてぇ!たしゅけてよぉ!」
「さっさと酔いを覚ましたら助けてやってもいいぜ」
その後もとことん痛い目に合わせてやるが。
さあ不死者はどうやったら殺すことができるのか。 まずは窒息死から試してみるか。
もっともこれぐらいじゃ死なねえだろうけどな。
【C-7/水族館/1日目-昼】
【ラッド・ルッソ@アニ2】
[状態]:不死者(不完全)
[装備]:黒いスーツとコート
[持物]:デイパック、支給品一式、テッカマンエビルのクリスタル@アニ2
結城奈緒のデイパックと支給品一式
[方針/行動]
基本方針:参加者を皆殺しにして優勝。そして主催者達も皆殺しにする。
0:ショーを見物する。
1:奈緒ちゃんからかがみのことを聞き出そうか。
2:奈緒ちゃん使って不死者を殺す方法ってのを試してみようか。
3:あの変態野郎(阿部)を探し出して、完膚なきまでに殺す。
4:武器をどこかから調達する。
5:死にたがってる奴は殺してやる。死にたがってない奴も漏れなく殺す。
[備考]
※238話「ディナータイムの時間だよ(食前)」の、死亡前から参加。
※自分が不死者化していると気づきました。
※結城奈緒のデイバッグにほとんど食料は残っていません。
【結城奈緒@アニロワ2】
[状態]:不死者、泥酔、疲労(小)、精神疲労(大)、柊かがみ症候群
[装備]:エレメント(能力)、黒いリボン@アニ2、不死の酒の空瓶@アニ2
[持物]:無し
[方針/行動]
基本方針:柊かがみを滅して、この殺し合いを終わらせ、元の世界へ帰る
1:たすけて・・・・・・
[備考]
※登場時期は、212話「その少女、ゼロのリスタート」の直後です。
※柊かがみが全ての元凶であり、魔女である彼女を滅すれば殺し合いは無くなると思い込んでいます。
※左腕の黒いリボンを解くと、倍返しの呪いにより、死ぬと思い込んでいます。
※衝撃のアルベルトは柊かがみの手下だと思い込んでいます。
※爆弾、こなた、6/氏、ウッカリデスを柊かがみの手下だと疑っています。
※不死者になったとは気付いていません。
あ、ありのままに起こったことを話すぜ・・・・・・
『酔っ払いの言葉を書いていたらみさくら語になっていた』
何を言っているのか(ry
投下終了です。
乙
ナイスみさくら語
とっとうかかおちゅなのぉ
何と言う拷問ショー……
普通だったら鬱展開方向なのにみさくら語のおかげでそれが微塵もねぇww
どうやら拷問はまだまだ続きそうだがな。
投下乙!
投下乙です
確かに鬱方向へ行くと思ったらみさくら語かいw
半端な不死は苦しいな
うほっまた予約がおいでなすったぜ。
おおー、こりゃかなり期待できるペアだな
黒井ななこ、クールなロリスキー投下します
午前九時。時計がその時刻を示したその瞬間に、一つの区画が進入を禁止された。
島の中心より、やや南寄り。百貨店を擁するエリア、E-4である。
そして時を同じくして、禁止エリアのすぐそばの路上に倒れ込む人影があった。
長い金髪が麗しい彼女は、名を黒井ななこという。
「ギ……ギリギリセーフやったみたいやな……」
「そうみたいね……。まったく、しなくてもいい苦労を……」
息も絶え絶えに吐き出されたななこの言葉に、ミニ・サスペリアの言葉が重なる。
その表情からは、主に対する呆れの感情がありありと見て取れた。
いったいなぜ、彼女たちはこのような状況に陥っているのか。それを説明するには、数時間前まで時間を巻き戻さなければならない。
◇ ◇ ◇
放送直後、いさじ及び村雨と決別したななこは、かがみ(と当人は思いこんでいるロリスキー)を背負ってすぐさま移動を開始した。
移動を急いだ理由は二つ。一つはむろん、追ってくる可能性があるいさじと村雨から逃れるため。
もう一つは、ぐずぐずしていれば自分のいる場所が禁止エリアに指定されてしまうためだ。
彼女が目指したのは、南。G-6にある教会だ。島の端に位置するこの施設なら、かがみをかくまうのにふさわしいと考えたためである。
ところがここで、彼女に思わぬ誤算が発生した。
「……ねえ。私たち、進む方向間違えてない?」
「は? 何言うてんねん。うちはちゃんとまっすぐ南に……」
「じゃあなんで、進行方向に湖が見えるのよ!」
「ああっ! 言われてみれば!」
あまり知られてはいないが、黒井ななこという人間には方向音痴の気がある。
かつて教え子たちを連れて海に行った時、道を間違えに間違え結局到着が夕方になってしまったのがその実例である。
「あんたそれでも社会科の教師かー! 地図ぐらいちゃんと見なさいよ!」
「やかましい! うちは地理やのうて世界史が専門やっちゅうねん! だいたい、ちょっと道間違えたところでたいしたデメリットも……」
「大いにあるわよ! いい? 今私たちがいるのは、おそらくE-4! そしてここは、二つ目の禁止エリア!
九時になってもこのエリアの中にいたら、首輪爆破でジ・エンドよ!」
「……マジか?」
「嘘言ってもしょうがないでしょ、こんな状況で」
ななこの顔から、血の気がひいていく。自分だけならまだしも、大切な教え子であるかがみをおのれの不注意で死なせてしまっては、それこそ死んでも死にきれない。
「それはさすがにまずいわ……。早いところここから出えへんと……」
言うが早いが、ななこはいきなりスロットル全開で走り出す。
「ちょ、ちょっと! だから、ちゃんと方角を確かめなさいって! これじゃまた同じ事に……」
「余計なお世話や! 要するに来た方向に戻らなかったらええんやから、なんとかなるわい!」
結論から言おう。なんとかなりませんでした。すごくギリギリでした。
◇ ◇ ◇
ここで、時間軸は冒頭に戻る。
「だいたいねえ……。なんで急いでるってのにあっち行ったりこっち行ったりするのよ!
二点間の最短距離は直線だっつーの!」
「いやー、そっちの方が近道な気がして……」
「そんなんだからますます方角がわからなくなるんでしょうが! というか、方位磁石を使え!
せっかく支給されてるんだから!」
「せやかて、こんなちゃちなもんどうも信用できんし……」
「おのれの方向感覚の方がよっぽど信用ならんわー!!」
ななことミニ・サスペリアの両名は、図らずも漫才のような会話を繰り広げていた。
ちなみにこの後もしばらく彼女たちのやりとりは続くのだが、内容はほとんど同じ事の繰り返しなのでここでは割愛する。
「そういえば……」
会話を断ち切ったのは、何かに気づいた様子のななこだった。彼女の視線は、傍らに寝かせてあるロリスキーに注がれている。
「もうだいぶ時間が経っとるはずやのに……。柊のやつ、目ぇ覚まさへんな?」
「いや、目を覚まさないというか……」
ななこの言葉に反応し、ミニ・サスペリアはロリスキーに駆け寄った。
そして小さな体から力を振り絞り、うつぶせになっていた彼女の体をひっくり返す。
「また別の理由で気絶したんじゃないかと思うんだけど……」
「柊ーっ!」
顔面は蒼白。白目を剥き時折小刻みに痙攣する少女の姿を見て、ななこは悲鳴を上げる。
「な、なんでこんな事に……」
「いや、あんたこの子背負ったまま全力疾走してたじゃん。そりゃ背負われてる方はちゃんと固定されてるわけじゃないんだから揺れまくるって。
要は軽い乗り物酔いね。でまあ、軽いって言ってももともとダメージ受けてたところにそれだけのショックを与えられたわけだからこの惨状、と……」
「ああ、何やってんねん、うち……。目の前の問題だけに気を取られて、教え子への配慮を忘れるやなんて……。
こんなんじゃ教師失格やないか……」
「まあ、そこまで自分を責めなくてもいいんじゃないの? これぐらいの失敗なら、誰にでもあるでしょ」
「というか、お前も気付や!」
「いや、正直言って私、その子がどうなろうとあんまり興味ないし」
ななこに八つ当たり気味の怒りをぶつけられるミニ・サスペリアだが、それをあっさりと受け流す。
「ああもう、こんな事言うとる場合やないな! とにかく、どこでもええから建物の中かなんかで休ませてやらんと。
うちもさんざん走り回って、けっこう疲れとるしなあ」
「まあ、いいんじゃないの? 本当はこれ以上時間を無駄にはしたくないんだけど、そんなよれよれの状態で何かしろって言っても無理でしょうしね」
「そんなら……そうやな、あそこにしとこうか」
たまたま視界に入った雑居ビルを目的地に定めると、ななこは再びロリスキーを担ぎゆっくりと歩き出した。
◇ ◇ ◇
そんなこんなで、雑居ビルの中。都合よくベッドのある部屋を見つけたななこは、そこにロリスキーの体を横たわらせていた。
「さてと……」
「あら? どこか行くの? 休むためにここに入ったのに……」
何やら思案する素振りを見せながら、部屋を出ようとするななこ。その行動に疑問を持ったミニ・サスペリアは、たまらず疑問の声を投げかける。
支援
「すでに危険人物が入り込んでました、じゃ洒落にならんからな。軽く見回りしてくる。
すぐに戻ってくるつもりやから、休むのはそれからでもええやろ」
「ああ、そういうこと」
「ええか、もしもうちがおらん間に柊の身に危険が迫るようなことがあれば……。
あんたが何を捨て置いてでも柊を守るんやで?」
「いや、そんなこと言われても……。私、単独じゃ戦闘力ほぼゼロ……」
「え・え・な?」
「りょ、了解……」
鬼の形相でエクスカリバーを喉元に突きつけられては、ミニ・サスペリアは首を縦に振るしかなかった。
◇ ◇ ◇
ロリスキーは、はっきりと意識を保っていた。もともとが気絶した振りだったのだから当然といえば当然である。
とは言っても、ななこの背で激しく揺さぶられたことでグロッキーになっていたのは事実なのだが。
(どうする……?)
未だ強い不快感を訴える頭を無理に働かせ、ロリスキーは考える。このままななこと行動していても、メリットは薄い。
自分のことをかがみだと思いこんでいるななこは、身を挺して自分を守ってくれるだろう。
だが、いつまでもばれずにいられるはずがない。
いずれ正体がばれた時、ななこがどんな反応をするのか。ロリスキーには見当も付かない。だからこそ怖いのだ。
(やっぱり、逃げ出すしかないよね……。先生が目を離した、今がチャンスなんだけど……)
うっすらと目を開け、ロリスキーは室内の様子をうかがう。その視界に映るのは、自分を凝視しているミニ・サスペリアの姿だ。
(うわー、ものすごいこっち見てる……。これじゃ隙をうかがうこともできないじゃない……。
いや、でも相手はたかがちっちゃい意思持ち支給品一体。力ずくでいけばどうにでも……。
いやいや、でもなあ……)
心の内に巣くう、弱気の虫。それが彼女の行動を妨げる。
ロリスキーはまたしても、何もすることができなかった。
◇ ◇ ◇
(うーん……)
ミニ・サスペリアは、ある疑念を抱いていた。彼女が目の前の「柊かがみ」をじっと見つめているのは、何も主の言いつけを忠実に守っているからではない。
おのれの疑念を晴らすために、「柊かがみ」を観察していたのだ。
(なーんか……違う気がするのよねえ……)
ミニ・サスペリアとはアニロワ2ndの書き手・エロスの鐘の煩悩寺の分身であり、同時に書き手ロワ主催者であるwiki管理人の分身である。
よって知識としては、柊かがみという存在を知っている。
目の前にいる少女は、たしかにどう見ても「柊かがみ」そのものだ。それは否定しない。
だが、何か違和感がある。具体的にそれが何かと言われれば、上手く答えられないが……。
強いて言うならば、自分と同じような気配がする、といったところだろうか。
(ひょっとして、本物じゃなくて書き手ロワの参加者の一人? 私の本来の主人だって、外見がティアナになってたわけだし……。
だとしたら、管理人からちゃんと参加者のデータもらっておくべきだったかもね……。
まあ、偽物だったところで私にはたいして関係のない話なんだけど……。 あー、でも気になるなあ……)
考えることに意味があるのかすらわからないが、かといって他にすることもない。
ミニ・サスペリアは、その小さな瞳で「柊かがみ」を観察し続ける。
時計の針は、ちょうど十時を指す。ななこはまだ戻らない。
【E-3/雑居ビル内/1日目-昼】
【黒井ななこ@らき☆すた(原作)】
[状態]:疲労(中)、魔力不足
[装備]:エクスカリバー@オールロワ、エロスの鐘(ミニ・サスペリア)@書き手2
[持物]:デイパック×2、支給品一式×2、チェーンソー@やる夫ロワ、不明支給品×0-3(キョン/ルイズ)
[方針/行動]
基本方針-1:こなた、つかさ、かがみ、ゆたか、みなみのいずれかを優勝させる。
基本方針-2:このピチピチボディを維持するんや。その為に男の精気を吸う!
1:『かがみ』をかくまう。
2:少し休憩する
3:男漁りや!
4:女とか対象外は普通に殺すわ☆
※魔力が不足してエクスカリバーの力を出せませんが、デザイア・ベル時には何の問題もないかと思います
【クールなロリスキー@書き手2】
[状態]:不死者、吸血鬼、体調不良
[装備]:綾崎ハヤテの女装時の服@漫画ロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、大量のポケットティッシュ@カオスロワ、不明支給品×0-2
[方針/行動]
基本方針:地球破壊爆弾No.V-7を探し出して合流する。
1:どうすればいいの……
[備考]
※登場時期は「238:trigger」の冒頭辺り。ウッカリデスが死亡するより前です。
支援
以上で投下終了です
支援ありがとうございました
矛盾や気になる点などありましたら、指摘お願いします
投下乙です。
いろいろあぶねーとかしか言いようがねぇや。
ぶっちゃけ黒井先生の方向音痴設定うっかり忘れてた。
つかてっきり東のほうに行くかと思ったらまさか西側に来るとは。
近くにパッピーとか尻神(笑)とかみなみんとかいるし今後どう絡むか見物ですな。
もちろんいろいろと振り回されているロリスキーもね。爆弾氏は死んでしまったし。
放送後どうなっちゃうかね〜。
投下乙です
そういえば先生は方向音痴だったわw
いやあ、どうなるか楽しみですね
しかしミニ・サスペリアもロリスキーも災難だわw
342 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/08(木) 23:26:26 ID:8YNkGuwQ
ヒャッハー! 予約だー!
343 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/09(金) 22:18:54 ID:P6tWqZOW
おお、来てるぞw
ジョジョに近づく第2回放送
遅刻遅刻。 というわけで投下します
「本当にいさじなんだな・・・・・・」
「村雨さんが驚くのも無理ないですよ。 俺だってびっくりしているんですから」
黒井ななこの襲撃を退けた村雨良、いさじの2名+1は、ホテルの裏側にある森林に身を潜めていた。
現在位置と禁止エリアの確認を行った後は村雨の傷を癒すために応急処置を施しているところだ。
疲れを取るためならばホテルに潜り込んだ方が良いのだが、レイハさんはそれを否定した。
『治療に専念できる施設だからこそそれを狙う殺人者が潜む可能性があるのです。
だからあそこに行くならばむしろ万全の状態になってからをお勧めします』
「でもレイジングハート。 いくら危険人物が潜んでいるからと言っても、部屋に隠れていればすぐに襲われるということはないんじゃないか? 俺達も戦闘はこなせる程度は動けるぞ」
『ホテルの密室で二人っきりをやりたいのはわかりますが、今それをやるのにはいささか早計かと思います』
「二人っきりって・・・・・・」
「どういうことだ?」
言葉を詰まらせるいさじだが、
村雨は気にすることもなくレイジングハートに言及する。
『ぶっ壊されます。 長時間建物に引きこもっていると建物ごと倒壊させられます』
「なるほど・・・・・・確かに大量の爆薬があればそれも可能になるな。
事前に準備しておけば、集まった参加者を建物の倒壊に巻き込んでまとめて殺すことだってできる」
『景気づけに観覧車を倒壊させる参加者や、必殺技の余剰で粉砕された病院だって存在するんです。
密集地帯にMAP兵器ぶち込む快感は異常・・・・・・と言っても他の参加者はどうするかわかりませんし、
もうしばらくしたら見回りに行きましょう』
「そうだな、もしかしたら黒井さんやかがみちゃんもそこにいるかも知れない」
「黒井ななこに柊かがみか」
その名を思い出した瞬間、村雨の脳裏に救えなかった二人の女性が浮かぶ。
片や愛情が悪い方向に暴走してしまった教師、片や巻き込まれた生徒。
手に届く距離にいたはずなのに、建物の崩壊とともに消えてしまった。
彼女らは今頃何処にいるのだろうか。
「しかし一体どういう原理なんだ? 変身した俺が言うのもなんだけど」
『姿が変わるならMr.村雨もそうではないですか』
「仮面ライダーとは大分違う気がするぞ」
確かに村雨良は仮面ライダーZXへと変身することができる。
生身の人間としか判別できない肉体が、掛け声で瞬時に白銀のボディの赤い仮面戦士にへと変わる。
しかしそれはあくまでも、彼が改造人間だからなのだ。 何の人体改造を施されているわけでも元々変身できる能力を持つわけでもない、
一介の人間であるいさじが変身するのはどうにも理解できない。
生きているのならば、レイジングハートを結城丈二に見せてやりたいものだ。
『変身というのはその名の通り身体を変えるということです。
ア○コちゃん然り、キュ○ティ○ハニ○然り、○盗ジ○ンヌ然り、エス○レイヤ○然り、
髪の色や顔など身体など、至るところまで別人になっています。
セ○ラ○ム○ンなりウ○デ○ングピ○チなりプ○キ○アなりリ○カ○な○は等は正確にはコスチュームチェンジ程度でしかないんです。
私は大好きですけどね』
「うん、まあなんとなくわかったよ」
いさじが納得しているようだからそのようなものなのだろう。
変身するから変身する。 レイジングハートはそのようなアイテムだと理解するしかないのだ。
不可思議な出来事を強引に理屈にまとめたところで、村雨良ははっとする。
「ところでいさじ、いつまでその姿でいるつもりだ?」
「え?」
ピンクのショートカットヘアに白を基調としたコスチュームを着る少女、すなわち今のいさじが
目をぱちくりさせて村雨の方を振り向く。 ぽかんと開けた口から八重歯が顔を覗かせた。
質問の意味を理解したのか、彼女は頭を捻らせると、やや困惑した表情で口を開く。
「実は俺にもわからないんですよ。 あれから随分時間が過ぎているのに一向に戻る気配がないんです」
「そうか、ならばレイジングハート。 変身を解除する魔法とかあるのか?」
『わかりません』
「「は?」」
機械音声で上げられる否定の意に、答えられた二人は呆けた声を上げ、
その口を閉じぬままレイジングハートのコアを見つめる。
『設定上は15分と決まっていたんですが、カオスロワ本編のマスターが戻った節はありませんでした。
例え私を粉砕玉砕大喝采しても戻る保障はないですよ』
「つまり俺はこのまま戻れないってことなんだな」
顔、声、髪型、体系、あらゆるものが一つの人格を形成する。
"精神は肉体の奴隷"という言葉があるように、性格というものは姿形に影響されている。
小指の先まで別人の物へと変化してしまったいさじのアイデンティティーは、今後どうなってしまうのだろうか。
「いさじ・・・・・・」
「村雨さんそんなにしょげないでくれ。 俺は元々死んでいたはずの人間なんだ。
このバトルロワイアルから生還したら新しい人生を歩むさ」
『その意気ですマスター。 変身しても心まで変わるわけではありません。
どんな姿でも貴方らしく萌えに生きてください』
「はは・・・・・・頑張るよ」
いさじは頬をかきつつ苦笑いを浮かべる。
『二人とも、そろそろ時間です。 ホテルを探索しますよ』
「わかったよレイジングハート」
「ああ」
快活に走り出すいさじを見て村雨は思う。
もし彼が元の日常に戻ってもこれまでと同じ日常は歩めないであろう。
だがそれでも彼は彼として生きていくのだ。
(変身しても心までは変わらない、か)
仮面ライダーZXである村雨良に残された人間である部分は1%。
そのたった1%の生身が、彼を人間以上に人間として生きさせる力となっていた。
いさじがいさじである部分、すなわち彼のアイデンティティーが1%でも残されていると信じている。
そうならば、彼は今までと同じようにいさじであり続けるのだから。
☆ ☆ ☆
高級ホテルの一室、パーマ頭の男はこ洒落た椅子に座り、窓から景色を眺める。
朝の日差しが湖に反射し、水面にいくつもの光の粒を映している。
こうしていると、今バトルロワイアルが起こっているのなんて嘘みたいだ。
「村雨さん、お茶が入りましたよ」
「ありがとう」
メイド服を纏ったいさじが、カップを村雨の席のテーブルに置く。
村雨はカップの取っ手に手をつけ、中の液体に目を見張った。
紅く染まりつつも、底が見える程透き通った水の色を覗き込むと、
熟した葡萄の強い香りが嗅覚を刺激する。
果実の甘い匂いに誘惑された村雨の味覚は、誘われるかのようにカップに口をつけた。
村雨の表情が強張る。
悦楽に漬かっていた意識が覚醒し、強い渋みが彼の口内を駆け巡る。
口の中に広がっていく内に、渋みは舌に浸透していき、液体が無くなってもなお味を残し続けた。
ふと隣を見てみると、困惑した表情を浮かべ、指をもじもじさせているいさじが村雨を見つめている。
窓から溢れる日光に照らされているのに、当の彼女は不安定な月の淡い光を受けているかのようなおぼろげな様子だ。
村雨は彼女の思っていることに気づき、彼女に笑みを返した。
「おいしかったよ」
するといさじの顔は、日光を反射する桃色の髪のような、まぶしい笑顔を浮かべ、
同時に淹れられたダージリン・ティー色に頬を染めた。
「えへへ・・・・・・頑張ったんですよ」
「ああ、お前の淹れた紅茶はうまい。 せっかくだからお前も飲んでみたらどうだ?」
「え? でも私メイドですし・・・・・・」
「そんなこと関係ない。 美味い紅茶は一人よりも二人で飲んだほうがいい。
それとも俺とじゃ嫌か?」
「そ、そんなことありません!」
いさじは小走りで食器棚から自分の分のカップを取り、村雨の隣の席に座ると、すぐさまティーカップに紅茶を淹れはじめる。
(悪いな、本郷さん)
本来ならば一刻も早く助けを呼ぶ人々を探さなければならない。
だけど、今だけは
「村雨さん、私、今すごく幸せです」
彼女とともに平和を過ごしたい。
☆ ☆ ☆
『という展開になるはずだったのですが迂闊・・・・・・ッ!なんという迂闊・・・・・・ッ!』
「どうしたんだレイジングハート?」
先ほどからレイジングハートがぶつぶつ嘆いていたが、村雨達が聞こえたのは最後の一言だけだった。
いさじは彼女に疑問をぶつけるも、それに答えてくれるような素振りを見せない。
『やられた・・・・・・ッ! メイド服が・・・・・・全て持っていかれれている・・・・・・ッ!
実行犯は間違いなく変態・・・・・・ッ! そう、それもメイド服を日々の糧とできるような・・・・・・
メイド服を着せるどころか着ることすら望むような漢・・・・・・ッ!変態と書いて漢・・・・・・ッ!!もしくは漢女・・・・・・ッ!!』
「・・・・・・しばらく放っておけ」
「そうですね」
近かったホテルの裏口から侵入し、彼らが最初に行ったのは従業員の更衣室だ。
村雨の衣服が大分ボロボロになっていたため、変な意味で誤解されないようにとレイジングハートが提案したのだ。
理由はともかくいさじはそれに賛成した。
服が破れて肌が所々露出している姿は、何かと相手を威圧するのだ。
初対面の相手に友好的に接することができるようにとタキシード服に着替えさせた。
パァニ・・・・・・
銃声。 そうとしか形容のしようがない音がホテル内の静寂を引き裂いた。
村雨達は顔を見合わせると、更衣室の出入り口のドアに手を伸ばし、走り出す。
例えその先に待つものが悲しみだとしても。
【D-5/ホテル内/1日目-昼】
【いさじ@ニコニコ動画バトルロワイアル】
[状態]:健康、魔法少女
[装備]:レイジングハート@カオスロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、スタンドが不明のDISC@漫画ロワ、日吉のフライパン@ニコロワ、チェーンソー@現実
[方針/目的]
基本方針-1:ロワより脱出する。
基本方針-2:つかさと会い、彼女を救う。
0:銃が発砲されたところに向かう
1:かがみ(ロリスキー)及び黒井ななこを探す
2:村雨と行動する。
[備考]
※登場時期は死亡後です。
※魔法少女時の姿は、薄桃色のショートカットに碧眼のロリ。
服装はなのは劇場版。
※この後、戻るかどうかは後の書き手にお任せします。
本人はあまり気にしていません。
【村雨良@漫画ロワ】
[状態]:健康
[装備]:タキシード服
[持物]:デイパック、支給品一式、iPod@ロワ全般、PS3@ニコロワ
[方針/目的]
基本方針:この殺し合いを潰し、BADANとの最終決戦に帰還する。
0:銃が発砲されたところに向かう
1:黒井ななこと柊かがみ(ロリスキー)を探す。
2:柊かがみ(ロリスキー)が何者か確かめる。
3:かがみ、アカギ、ヒナギク、ジョセフとの合流。
4:パピヨン、泉こなた、柊つかさ、高良みゆき、三村信二、川田章吾、ルイズとの接触。
5:エビル(シンヤ)を止める、もしくは倒す。また、Dボゥイなる人物にエビル(シンヤ)の事について訊く。
[備考]
※参戦時期は漫画ロワ254話、「真・仮面ライダー 〜決着〜」の直後です。
※ジェネラルシャドウ、こなた、つかさ、みゆき、三村、川田、ルイズの生存に疑問を抱いています。
※アカギ、圭一、6/の名前が複数ある事に疑問を抱いています。
※力、自己修復能力等に制限が掛けられています。
※テッカマンエビル(相羽シンヤ)を記憶に刻みました。
というわけで投下完了。
どう考えてもホテルは乱戦フラグだろJK・・・・・・
投下乙!
なんと!? この二人が既にホテルにいるとはこの目を持ってしても気づかなかった!
そして乱戦フラグが着々とw
とにかく乙乙!
こいつらもホテルに来たんかいwww
対主催やマーダー問わずホテルに集まろうとする奴らがそれなりにいるし、
本当にホテルが倒壊するようなことがあってもおかしくないよな。
乙です。
ついでにMAP兵器云々については俺も賛成
354 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/12(月) 19:03:26 ID:wc805kat
投下おつ
うわ、確かにこの二人もかよw
ホテル倒壊面白いからごうごうw
MAP兵器云々については俺も賛成
で、そろそろ第2放送だけど禁止エリアどうするよ
また安価で決めたらどうだ
じゃあ今度の日曜にやってみる?
待て、まだ午前にすら到達しておらぬ奴らがいる
話はそれからだ
いっけね、三村を忘れていた
KOOLに予約が来ますた
362 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/26(月) 12:45:10 ID:NaV99N+E
あ、予約来てるぞw
避難所に投下が来てたから、代理投下するよー
「着い、た……」
息を荒くしながら、三村信史はその建物を見上げた。
着ている服が汗と……ついでに先ほど転んだ時に浴びた妙な白い液体でビショビショだ。しかも何か変な臭いまでする。汗臭いだけではない、もっと別の臭いが。
だが、彼はそれを疑問には思わない。恐ろしげな音を聞いてから、ここまでずっと全力で走ってきたせいか、まるで思考の幅が利かない。今彼に考えられるのは、『休みたい』という本能的な欲求と、『魔女から他の人を救いたい』という強い意志。その二つだけだ。
そんな彼が、当初からずっと求めていたその建物は今や目前と迫っていた。その建物……即ち放送局は。
「早く、あの魔女のことを……柊かがみの、危険を……」
身体は既に疲労困憊だ。かつてのバスケの試合でも、ここまで疲労したことは無かった。すぐにでも横になって休みたい。そんな衝動が全身に滾ている。
だが、三村の身体は前に進む。疲労を強い意志でねじ伏せて、前に進む。
身体のいたるところから上がる悲鳴を無視し、そして彼は求め続けたその扉を開けた。
放送局の中は圧倒的な静寂と、薄暗い闇とが支配していた。陽の高いうちとは思えないような暗さだ。おそらくは窓が少ないのだろう。
電気をつけようかとも思ったが、もしも中に人間……殺し合いに乗ったような人間がいたら、それはあまりにも致命的な行為となるので、やめておくことにする。
薄暗い闇の中、しばらくの間、コツコツという三村の足音と、キイキイという彼の扉を開く音だけが静寂を貫く。
三村は全ての扉を開くことにしていた。というのも、もしも他の人間が隠れていたりしたりすれば、そいつに不意打ちを許すことになってしまうからだ。もし放送中などに狙われたりすれば、そのじてんで詰んでしまう。
だがしかし、幸い、放送局の中には誰もいないようだった。
フッと息を吐いて、「放送室」と書かれた表札の付いた扉まで戻る。
「よう、やくだ……」
力を込めて、バタンッという大きな音とともに扉を開き、その部屋に倒れこむように入る。まともに立つには、彼は少しばかり疲労しすぎていた。
365 :
代理投下:2009/10/27(火) 08:34:37 ID:fW7orFbN
ヒンヤリとした空気と、独特の匂いが三村を包み込む。叩き付けられた扉に付いていた埃が落ち、幾つか三村の髪に絡まった。
三村は部屋に誰もいないことをじっくりと見て確認すると、静かに部屋の明かりを点ける。
「後は、放送するだけだ……」
自分を励ますようにして、三村が呟く。放送するための道具はすぐ前に揃っているのだから、あまり焦ってもしょうがない。三村は機材の一つ一つに次々と体重を預けていき、静かに這うようにして前に進む。
と、放送用具に手を掛けたところで考える。今放送したとして、どれだけの効果を上げられるだろうか?
「次の、放送……主催者側の放送だ。その直前に流せば、少なくない人間が、足を止めて俺の放送を聞く、はず」
逆に今放送したとしても、ちゃんと聴いてくれる人間がいる保証は無い。
更には、もしも積極的に殺しあう人間が聞いていたら、即彼を狙いに襲いに来るリスク……つまり、放送の最中の無防備なところを襲われてしまうリスクを負うことになる。
だが、もしも主催者側の放送の直前にこちらの放送をかぶせることが出来たら?
少なくとも、『別のことをしていて聞きそびれる』という事態はなくなるはずだ。主催側の放送を忘れる馬鹿はまずいない。何か別のことをしていても、その一時だけは中断せざるを得ないはず。
そして同時に、危険人物にこの場で襲われる確率もグッと減ることになる。主催側の放送の続く間にこちらの放送を終えられれば、それから主催側の放送の続く時間の限りを、ここから逃げることにまわすことが出来る。
主催側の放送が終わり、そこで危険人物が彼を探しにこの放送局へと来ても、全ては後の祭りというわけだ。
「そうと決まれば、今は休む……。放送する時に声がでなくても困るしな……」
機材の一つに全ての体重を預けて、横になる。妙な臭い漂う学ランを脱ぎ捨て、ついでに汗まみれの下着も全て脱ぎ捨てる。疲労の極地だったのだろう。眠りに落ちるのにはほとんど時間は必要でなかった。
…………。
一体どれだけの時間が経ったか。
366 :
代理投下:2009/10/27(火) 08:35:35 ID:fW7orFbN
三村はゆっくりと眼を開いた。そして今の自分の状況を思い出し、
「!? 馬鹿か俺は!!」
叫ぶような言葉とともに跳ね起き、その勢いのまま窓を開く。
「太陽の位置は……」
確認し、一息吐く。ついでに服に手を掛けるが、未だに異臭を放っていたり、ビショビショになっていたりしたので着直すのはやめておく。ついでに、乾かすためにしっかりと掛けなおしておいた。
ともあれ、どうやら主催者側の放送のタイミングを逃したということは無さそうだった。
安心すると同時に、さっきまでの自分に対して、言い様のない怒りが湧いて来る。
「あんなタイミングでこんなところで、全く無防備に寝るなんて……どれだけ間抜けなんだ俺は!」
もしも寝てる間に放送が入っていたりしたら、致命的な情報不足に陥り、その上貴重なチャンスを失うところだ。
もっと悪いことには、もしも寝ている間に殺し合いに乗っている者がここに来ていたら……。
「増して、ここは放送局の要……放送局に来るなら確実に目指す場所だ」
そうして考えていくと、自分が生きているのが不思議ですらある。まだ運に見放されたわけではないということだろうか。
「あるいは、魔女に対抗しようとする俺を、神か何かが応援しているのかもな」
わりと真剣に呟きながら、三村は放送用の機器に手を掛けた。主催者側の放送はもう間近だ。今なら結構な数の人間が放送を聞く準備をしているだろう。その中に彼の放送が入れば、少なくない数の人間が真剣に受け取るはずだ。魔女、柊かがみの危険性を。
「よし。じゃあ、まずは電源を入れて……」
だが、そこでいきなり三村の動きは詰まってしまう。どんなに電源を入れようとしても、入らない。
367 :
代理投下:2009/10/27(火) 08:36:18 ID:fW7orFbN
「まさか……電気が通って無いのか!?」
慌てて機材の中を探る。配線はちゃんと繋がっているようだが……。
(何でだ……何で点かない!?)
動揺しつつも何度も電源スイッチを押すが、反応はない。
ハッとして気付く。
「そうか……考えてみれば、発電施設のないこの島に電気があるわけが……」
顔を蒼白にして、震える声で言う。
(マジかよ……全部無駄足……)
絶望に飲み込まれそうになる。圧倒的な脱力感が身体を包み込む。さっきは寝るだけで済んだが、今度は寝たらそのまま死んでしまいそうだ。
「……いや、待て。じゃあなんで、ここは明かりが点いてる?」
絶望の淵にいた彼を現実へと引き戻したのは大して明るくも無い電灯の明かりだった。
みるみる頭が冴え渡って行く。
「いや、この際だ。何故明かりが点くかはどうでもいい」
三村は身体に力を込め直すと、電灯の電気系を調べ上げた。天井を剥がし、なんとか配線を切り替えて放送機器に電気をもっていけないか試してみるが、どうにも上手くいかない。
「……電気系を辿ってみるか」
呟くと、電灯の配線を頼みに、天井に続いて、辺りの壁を剥して行く。幸い、機材の調節具が部屋にあったため壁を剥すのにはあまり苦労はしなかった。
「床、か?」
何本ものコードが向かうのは真下だった。てっきり、別の部屋にでも向かうと思っていたのだが……。
368 :
代理投下:2009/10/27(火) 08:37:03 ID:fW7orFbN
「仕方ない。床も剥すか……」
調節具を頼りに、床を一枚一枚剥して行く。コードの行き先はすぐに見つかった。だが、同時にそれ以上追うのは不可能だということも分かった。
「地下か……」
床を通り、大量のコード達は更に下に向かっていた。思い出すのはこの島の地図だ。周りを海に囲まれ、中央に巨大な湖。
「地下に水を通して、水力発電ってところか……」
溜め息を吐く。これで電気系をこれ以上探るのは不可能になってしまった。
「……他の部屋から何本かコードを切り取って来て、それを延長コード代わりにこの部屋のコードに繋げる……。難しいな」
だが、他に手段も思い浮かばない。
三村はのそのそと立ち上がると、早足にその部屋から出た。
(時間はもう少ない。なんとかして間に合わせないと……)
睡眠によって回復した体とは対照的に、内心の動揺はどんどん強くなっていく。三村はそれでもCOOLを保つことを必死に自分に言い聞かせると、隣の部屋の天井を剥がし始めた。
【C-6/放送局/1日目-昼】
【三村信史@漫画ロワ】
[状態]:健康、全裸、KOOL
[装備]:金属バット@ニコロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、光の護封剣@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:魔女の犠牲者を出さない。
1:放送を利用して魔女の危険性を広く伝える。
2:自分に同調する仲間を集め、魔女達に対抗できるようにする。
3:魔女やその仲間は殺す。
[備考]
※登場時期は漫画ロワ185話「誰がために」の直後からです。
※柊かがみが自分と同じ殺し合い(漫画ロワ)から来ていると思い込んでいます。
※柊かがみと同じ制服を着た者は全て魔女かその仲間だと思いこんでいます。
※現在、以下の人物を魔女やその仲間だと認識しました。
[魔女]:柊かがみ
[名前を聞いた]:柊つかさ、泉こなた、地球破壊爆弾No.V-7
[姿を見た]:小早川ゆたか、泉こなた、地球破壊爆弾No.V-7、6/氏、結城奈緒、忘却のウッカリデス、遊城十代
※クールなロリスキーのことは柊かがみ本人だと思いこんでいます。
※服一式は放送室の中に乾くように引っ掛けてあります。まだ生乾きで、異臭を放っています。
369 :
代理投下:2009/10/27(火) 08:37:47 ID:fW7orFbN
129 名前: ◆LcLEW3UbhI[sage] 投稿日:2009/10/26(月) 23:19:22 ID:ZHZtPy6M0
以上で投下終了です。どなたか代理投下お願いします。
あ、タイトルはRHK(らきロワ放送協会)で。
370 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/27(火) 15:08:17 ID:It4PpePE
投下乙です
無駄な行為の上に更に無駄な努力を重なるのかw
投下乙
三村がかがみ包囲網を復活させられるのか楽しみだ。
まあ、周りの事情を考えるに、むしろ包囲されそうな気も(ry
今回もいい空回りっぷりを見せてくれるのか三村はwww
果たして放送はできるのかできないのか?
俺は成功しても失敗しても面白いと思うけど。
ていうか全裸wwww
かきこめるかな?
test
test
test
投下を待つってだけでもなんだし、番外編でも書いてみるかな
南斗規制解除拳!!
よし解除確認。
ついでに新たな予約も確認。
規制解除されていたらモリタポ買った俺涙目じゃねえか
うんモリタポ買ったよ、P2だよ
dionは規制間隔が酷いから困る
あーあー本日は晴天なり
投下準備完了
そんなわけで投下します。
シグナムが目を覚ますと、そこは見知らぬ天井であった。
もっとも、この雰囲気と窓の日光を反射させるその壁と天井、
それに現在潜りこんでいるこのベッドにより、
自分はヴィータやシャマルともに『主』である八神ハヤテの体質のため
何度も行くことになっていた病院であるということが確認できた。
一先ず、ゆっくりと上半身を起こしてみる。
体調は完璧とは言えないが、少なくとも激しい動きをしても何の問題ではないと
言えるほどであった。
「ん、目が覚めたか」
声が聞こえた。
その声の方向に目を向けると、来客用の丸椅子に
一匹の動物がじっとこちらを見ていた。
もっとも、その動物はこの戦地に舞い降りてから幾時間ほど共に行動していた
ラスカルであったことは言わずもがなであった。
「……今、何時だ?」
そんな彼に対しての第一声は、自分が意識を失ってから
どれくらいの時間が経過したかであった。
「やれやれ……起きてまずそれを聞くとはな……
うむ、今の時間は11時少し前と言える時間だな」
ラスカルはそう言うと壁に掛けてある時計の方に向けた
「なっ……! そんなにも私は気絶していたのか?」
シグナムはそれを聞き、大いに驚いた。
精々30分、長くても1時間ほどだと彼女は思っていた。
が、それは大いなる間違いであった。
自分が意識を失い始めたであろう時間は
おおよそで午前5時あたりと予想すると、約6時間の間
すなわち一日の四分の一という長い時間、目と口と耳を閉ざしていたことになる。
一瞬、ラスカルの口から出た言葉をシグナムは信じられなかった。
だが彼が顔を向けた先にある時計を見て事実とわかった瞬間
思わず意気消沈し、少し取り乱す。
「自分の脆さに渇を入れたくなってしまうな……」
「しょうがあるまい、なんたってあんな激しく戦ったのだんだぞ?
支障が無かっただけでも十分すぎるほど幸運だとは思うがな」
自分を責めるシグナムの言葉に、ラスカルは少しケチを付けながら
今の状況がかなり良いと言うことを伝え反論する。
確かに自分は命すら危うい状態(気絶による身動き一つ出来ない状況のこと)
であったことは言うまでもない。
だから今こうして会話を交わすことはかなり幸運であったのであろう。
だがやはりシグナムはなにかやるせない気分であった。
「ま、そう思う気持ちもわかるがな。
さて、シグの字、おぬしが知りたいのはこれだけでは無かろう。
なに、これだけの時間が経ったのだからな。
俺が伝えなければならないことは少なくは無いぞ」
ラスカルはしっくりいかない顔をしているシグナムに対して
先ほどより真面目に問いかける。
先述通り実に6時間近くの間眠っていたのだ、
単純にわかるところで質問すべきところは
放送内容と自分が何故病院にいるのかであろう。
「そうだな……一番簡単なことから頼む」
シグナムはとりあえず深く考察すべきものは後回しにし
単純明快なものからラスカルに問いただすことにした。
「簡単……か……」
それを聞きラスカルはベッドの近くに置いてあった
この殺し合いの名簿であるものを手に持ち、フーッと息を吐きながら
真剣な顔つきでシグナムの方向へ顔を向けた。
ラスカルは恐らく放送内容、つまり禁止エリアの状況と死亡者を述べてくれるのであろうとシグナム察した。
「おぬしが探していた『セフィロス』は、もうこの世に存在しないことが判明した」
が、ラスカルが最初に呟いたそれは、自分が一時も予想出来なかった言葉であった。
耳に入って即時に目を大きく広げ思わず大きな声を放ってしまうところであった。
しかし彼女は何故ラスカルが初めにこれを述べたのが微量であるが理解したため
彼女が声を発することはなかった。
「意外だな、もう少し大きな反応をするかと思っていたが」
「……いや、今にでも声を荒げたい気分だ……だが荒げた所で何も変わるまい……」
「そうか……ではそれ以外の放送内容を今から言うぞ」
セフィロスが死んだ。
これは彼女にとって途轍もない問題であろう。
自分の主である八神はやての全てを任した男が
圧倒的圧力と暴力をかなえている男が
あっさりと、日の明けぬ前に死んでいた。
それを単純だと言うのならば、この世の全てが安直なことであろう。
それでも、この戦場にはもっと難解で不可思議で理解出来ないようなことが散在している。
前の戦場でもそれはあった。
いきなり何の理由も無く殺しあえと言われた、これでさえ人の死より
理解しがたい、意味不明な出来事であろう。
それに加え何故か幾つもある人物の名前、
こちらは何故か蘇り、考察しているこの戦場でも言えることだ。
印刷ミスや誤字脱字、もしくは同姓同名の人物だとも考えられないことでは無い。
だがそれにしても奇怪に見えてしまう、それに前では『フェイト・T・ハラオウン』
今回言うなら『6/』などと言った99.9%同姓同名がいない可能性が高い人物が
幾つも存在しても宜しいものなのか。
加え、電話の人物、ラスカル、自分の三者が違ったイメージを持つ
『柊かがみ』という人物。
などなど、死が薄まるほどの濃厚な謎が存在している。
声を荒げてセフィロスの死を簡単なものと理解しないと言うことは
全ての謎を理解し解いていくことを放棄するものと同じ。
すなわち、殺し合いをも放棄することと同じだとシグナムは深く考量する。
そうしたことをシグナムは心に決め、ラスカルが語る放送内容のことに耳を傾けるのであった。
☆★☆
ラスカルはシグナムに放送内容の全容を話した。
主催側は何らかの不手際でビデオ映像を参加者たちに流出し
その後、禁止エリアの発表、死者10名の名前を読み上げたところで放送は終了した。
「特筆するべき所は特に無いな、奴らが流出した映像も手がかりが無いから、これと言った情報は得られなかった」
「そうだな。 私と同じ場所で来た参加者は……セフィロスだけだったようだな」
「……無理をするなよシグの字、配慮は足りないことは理解していたが、それでも」
「いや……いい、もうわかっている。 早く次の話しに移ってくれ」
セフィロスの名を出した時シグナムは浮かない顔を表した、
ラスカルはそんな彼女に気を配り一応詫びの言葉を入れ、
次に話すべきことを決めた。
ラスカルが二つ目に口にしたことは
シグナムが何故病院に寄留しているのかであった。
言葉を選ばずただ淡々に動向を話した。
シグナムが意識を失った時、スバル・ナカジマ、アルフォンス・エルリック
両名に担がれ、ゆったりとしたスピードで病院に向かい
なんとか事故や事件に巻き込まれずこの病室に運ぶことに完遂したのであった。
この時にラスカルはシグナムの体から離れ(滅茶苦茶騒がれたものの、なんとか落ち着かせた)
両名と情報収集し、今の状況では色々と対処し切れなず、
いつ目を覚ますかわからないシグナムをずっと待っていては情報を入手できないと告げ
二人に他の反抗する参加者を探してきて欲しいと頼み込んだのであった。
その折にスバルは強い助っ人が居るらしい丸い塊をラスカルに手渡し、
彼女らは病院を去っていった。
ちなみに彼女らとは21時に地図の上部、端的に言えば会場北部にある
豪華客船と示された施設で合流する約束を交わした。
ラスカルはまだ口を開き続ける。
スバル達が去ってそう時間が経っていない頃、眼帯を付けた汚れたスーツ姿の男が
ここに来たが、軽く情報を交換して先ほどスバルから受け取った丸い塊を手に取り
苦笑いをしながらその鉄の塊を容赦なくバラバラにしてしまったな、と言葉を続ける。
恐らく因縁な品だったんだろうなとラスカルは推測を語る。
その後男はアルベルトと名乗って、バッグの中からメロンを「お見舞いの品だ」
と言い放ち、入ってきた時より何かに落胆したような表情を見せ病室から去っていった。
そうして今に至ると言うことである。
「動向はこれくらいだな、後は遠くで何かが起こった臭い音が薄く聞こえたくらいで
それ以外にこれと言ったことはなかったな。 はっきり言うなら、俺たちは情報面ではかなり遅れをとっているのかも知れん」
「そうだな……しかし丸い塊を跡形も無く粉々に出来る、相当な実力者と言えるだろう」
「ああ、多分奴さんはかなりの喧嘩好きと言える雰囲気を響きだしていたぞ、そう言えばシグの字の容態を見て
『元気になったら一度手合わせ願おう』とほざいていたな、まあ、付き合うか付き合わないかはおぬしに任せる」
考えておこう、とシグナムは少し笑みを浮かべながら素早く言葉を返すのであった。
一瞬だが二つの命に静粛が流れる。
それは一種の空気の入れ替えと言うべきなのであろうか。
とにかく先ほどまでとは打って変った雰囲気となった。
「さて……シグの字よ、おぬしはこれからどうする? お前の主の行く末を知っているセフィロスはもういない。
そこでお前はどのような道を歩む? 主が望まぬことをしてまで己を血に染めるか……それとも新たなる道を歩むか」
ラスカルが真剣に問いかけるそれは、シグナムが今まで考えもしたことも無いことであった。
主八神はやての安否を確認できるセフィロスは死んだ。
だがセフィロスがいない今、主がこの世を去ってしまっている可能性も考えられなくは無い。
なら主の安否確認のために剣を振るう? 主が望まぬことをしてもただ虚しいだけではないか。
それでは主を諦めまた新たな道を見つける?
……そんな事、考えられない、考えたくもない。 だが考えなければならないのか……?
シグナムは頭を抱え考える。
駄目だ……主はやてがいない未来なんていらない……いらないんだ……
だけど、だけどどうすればいい……?
どうすればいい……? 私はどうすればいい……?
「正直……私は何をするべきなのかわからない……
主はやてに会うためには主が認めないことをしなければならない……
だが……私はどうすればいいのであろうな……」
弱々しい声でラスカルにそう告げる。
先ほどの力強く叫びを闘いをしている時とは一変して
か細い声、まるで親を見失って迷う猫のように頭を抱えていた。
そんな姿を見たラスカルは、寝台にヒョイと上り
そっとシグナムに近づき背中を摩る。
「迷え」
ラスカルが頭を抱えているシグナムに一言弁じる。
「迷って、悩んで、考え続けろ」
ラスカルはなおも言葉をかけ続ける。
「その間は、俺は味方だ」
そう最後に言い放ちベッドのから下り元の丸椅子に戻る。
それを聞いたシグナムは顔から手を放し
少しだけ頷き、「すまない」とだけ言って深呼吸をし、手を頭から放して
再度自分の行く末を考える。
答えは見つからないかもしれない、だけどそれでもいいと思った。
何故ならここには自分の味方がいるのだから。
それが彼女にとって何よりも嬉しく、そして頼もしかった。
【B-6/病院内/1日目-昼】
【シグナム@なのはロワ】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、沈思黙考
[装備]:
[持物]:支給品一式(食料少し減)、不明支給品0〜2(確認済み・少なくとも刀剣類はない)
[方針/行動]
基本方針:現在思考中
1:自分は何をすればいいのであろうか……?
2:柊かがみに激しい警戒。
3:できればラスカルを主(やる夫)の所に届けてやりたい。
4:21時に豪華客船でアル、スバルの両名と合流する。
5:出来れば眼帯の男と戦いたい。
※第一放送を聞き逃しましたが、ラスカルから内容を把握しました。
※主はやて(@なのはロワ)の安否が確認できないと理解しました。
☆ ★ ☆
(危うい状態だな……)
そんな悩めるシグナムを見て、ラスカルは一人思う。
(やはり黙っておいた方が正解だったか……? いや、いずれ把握してしまうことを考えると
先に話しておくべきであろうか……? いや……そんなことをしたらシグの字の情緒の回復が遅滞するだけだ)
シグナムにとって八神はやてという人物が己自身の命よりも
大切なものだということが改めて実感するラスカル。
(当然だろうな……シグの字を人間にしたのは彼女なんだからな……)
実はラスカルはシグナムに話していないことがあった。
それは彼女を運んでくれた少女、『スバル・ナカジマ』のことであった。
(スバル・ナカジマ……まさかシグの字が未来に会う後輩であるとはな
しかもその未来が『八神はやてと順風満帆な生活を送る』と言うことを知っていることが
また尚更だ……)
スバル・ナカジマは後に八神はやてが設立する『起動六課』で共に行動する
いわば部下的存在であった。
もちろんこれはスバル本人から聞いた話しで、彼女が嘘をついていたらそれまでの話し、
しかしラスカルはスバルが嘘をついているとは微塵も思えなかった。
何故なら彼女はシグナムの歴史を語ってくれていたからだ。
自分のことではなくシグナムのこと、ついでに名簿に載っているフェイト・T・ハラオウン、
高町なのは、両名のことも話してくれた。
これがラスカルがスバルを信じるには十分すぎる理由であった。
(つまり、スバル・ナカジマは『シグナムと八神はやてが共に生存した世界』の住人と考えるのが妥当。
……だがもうすで『シグナムが生存した世界』は存在しない……言い変えればスバルはパラレルワールドの住人……
そんなスバルの話を聞かせたら……いくらシグの字のような心の強いものであっても、
己の幸せと主の幸福を妄想して……そして狂うだろう……)
ラスカルはベッドにいるシグナムの顔を横目でチラリと覗きこむ。
やはり長らく休養したのが効しているのか、その顔は美しく輝いているように見える。
だがそんな彼女の顔をゆがませる出来事が刻々と迫ってきている。
(もしシグの字自身が己の道を導きさせることが出来なければ……
朽ちる……ギリギリで心を保つことが出来ているシグの字が……
容赦のない絶望と言う日光が彼女を枯れさせる……)
(シグの字、俺は人間ではないからおぬしを完璧に善の道に誘う言葉知らない。
だが、おぬしを応援することは出来る。
おぬしと共にこの殺し合いを立ち向かうことが出来る)
ラスカルはシグナムから目をそらし
窓の外を見つめる。
太陽は天辺と言ってもいいほどの位置に存在していた。
(だから俺はお主を支え続けよう。
そして仲間を集めて共にこの殺し合いから脱却しようじゃないか)
そんな太陽を見つめて、ラスカルは決意を固めるのであった。
(しかし、やる夫の方は大丈夫なのだろうか……?
実力者でさえ安易に脱落してしまっているんだ、もうくたばってしまった可能性は低くはないか。
いや、奴にとってはもう俺は死んだことになっているのだろう、だからそれ程気にかけることでもなかったか。
だからスマンなやる夫、今はこの不安定の騎士のことを支えさせてくれ)
最後にラスカルは以前のパートナーであるやる夫のことを思い浮かべる。
長くは無いが共に苦楽を共にした仲だ、忘れることは無い。
けれど今の一時は、やる夫のことではなく、シグナムのことを考え続けたかった。
これが、彼がやる夫に対して最後に思うことになろうとは
今は予想もつかなかった。
【B-6/病院内/1日目-昼】
【ラスカル@やる夫ロワ】
[状態]健康
[方針/思考]
基本方針:シグナムの行く末を見守る。
1:シグナムを見守る。
2:0時に豪華客船でアル、スバルの両名と合流する。
[備考]
※シグナムの心が安定していないことを理解しています。
※パラレルワールドについて理解しました。
※スバル・中島、アルフォンス・エルリック、衝撃のアルベルト、以上三名と情報交換をしています。
※ですが、スバルの世界についてはシグナムには話していません。
【B-6/病院内/1日目-昼】
【ラスカル@やる夫ロワ】
[状態]健康
[方針/思考]
基本方針:シグナムの行く末を見守る。
1:シグナムを見守る。
2:21時に豪華客船でアル、スバルの両名と合流する。
[備考]
※シグナムの心が安定していないことを理解しています。
※パラレルワールドについて理解しました。
※スバル・中島、アルフォンス・エルリック、衝撃のアルベルト、以上三名と情報交換をしています。
※ですが、スバルの世界についてはシグナムには話していません。
『ところでラスカル』
『なんだ?』
『眼帯の男から貰ったお見舞い品のメロンは何処だ?』
『……』
『……そうか』
『スマン……』
☆ ★ ☆
『何故あの男がこんなデクのような扱いになるのだ!』
『知らぬな。 わかることは、その男が別世界では家畜な存在だと言うことだ』
『……認めぬぞ、ワシは決して認めぬぞぉ!』
『俺だって理解しがたいさ。 だがそれが真実だということは何ら変わりない』
☆
嫌な気分だ。
衝撃のアルベルトはそう感じながら黙々と歩き続ける。
やっと奴の気を見つけたと思ったら、待っていたのは
家畜化されたものであった。
もしかしたら別のなにかであったかもしれない。
……いや、それこそありえない、何故ならそれを否定することは
自分自身の能力さえも否定することにもなる。
だから否定するわけにはいかなかった。
「パラレルワールド……本当に、厄介なものだな」
思わず喉から声が漏れる。
あの動物から聞いた話しだと、あの目を瞑っていた女騎士も、また苦労しているそうだ。
本来ならあそこで彼女の目覚めを待ち、体調が整ったところで闘いを挑もうとしたが、
情緒不安定な相手と戦っても何も得る物は無いと判断し、
闘争の意志だけを伝えその場を去った。
病院からしばらく歩き、特に行くあてもない彼は、
バッグを下ろし、中にある地図を確認する。
この付近に、人が──いや、猛者が長居しても差し支えない施設を探して見る。
人が集まりそうなのはホテルといった所か。
とりあえず駄目元でそこに言ってみようかと歩みを速める。
だが、彼の背中は、何か疲れと呆れを表しいるように見えた。
彼は闘争に飢えている。
それはこれから先も変わらないであろう。
何故ならそれが、彼の生き様だから。
【C-5/1日目-昼】
【衝撃のアルベルト@アニロワ2】
[状態]:疲労(小)、上半身のスーツがボロボロ、テンション↓↓(40%)
[装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@アニロワ2
[持物]:デイパック、基本支給品一式、葉巻のケース@なのはロワ、ベリーなメロン@アニロワ2(残り12個)
[方針/行動]
基本方針:闘争に身を殉じる。勝利よりも『戦うこと』を優先。
1:人が集まっていそうなホテルへとりあえず向かう。
2:強者を求め徘徊。誰であろうと手当たりしだいに勝負を挑む。
[備考]
※東方不敗マスターアジアがこの殺し合いに存在しないことを把握しました。
※ラスカルからパラレルワールドのことについて聞きました。
☆ ★ ☆
『どうして? 一緒に行動した方がずっといいと思うんだけど……?』
『ごめんスバル、一緒に行動した方が良いことはわかるよ……でも、今は一人で行動したいんだ……』
『で……でも、なんで……?』
『ごめん……! 本当にごめん……!』
☆
アルフォンス・エルリックは無人の戦場を疾走する。
とにかく、彼女から、スバル・ナカジマから遠ざかりたかった。
彼は病院でのラスカルからこの殺し合いについての話を傾聴した。
それによりこの殺しあいが幾つもの並行世界で行われた殺し合いの参加者で成り立っていると言うことが理解できた。
しかし、その時に知りたくも無かったことを知ってしまった。
それはスバルのことであった。
彼女はてっきりと自分と同じ殺しあいの会場からここに連れ出されていたと思っていた。
だからなにかと心強く思っていた。
だが結果は彼女は別の殺しあい場から連れ出されていたことを確認する。
最初は何も問題が無いと思っていた。
何せ何処から来ようとスバル・ナカジマはスバル・ナカジマであったから、
違和感無く彼女と話すこともでき、共に行動することも支障が無いと考量する。
けれども病院から出て彼女と放談しながら数分、彼は彼女と話すことも行動することも
違和感を感じるようになった。
『全て』が、前の会場と共に行動した彼女と同じだったのだ。
話すことも、話す特徴も、正義の心も、歩き方も、考え方も、声色も、全て。
全てが一緒だった。
何か一つでも違っていたら『この世界のスバル・ナカジマ』として新しく交友を結ぶことも出来たであろう。
だけど、彼女は以前の彼女と全てが同じ。
それが逆に彼を判断不能の苦悩を生み出すことになった。
ほんの数時間前まで共同していた人間が、別の記憶に入れ替わってこの場所にいる。
そのことが何か、耐えられなかった。
だから彼は彼女から半場強引に別行動を取ることにした。
実際は逃げたと言っても過言ではない。
とにかく、今の彼女とは一緒に行動したくなかった。
ただそれだけ、くだらない理由かも知れない。
そう自己判断をしながらも彼は逃げる。
彼は走る。
『スバル・ナカジマ』以外の人と出会うため。
それが彼の一番の安堵となるのだから。
【C-6/1日目-昼】
【アルフォンス・エルリック@アニメキャラ・バトルロワイアル2nd (アニ2)】
[状態]:鎧胸部に貫通傷、困惑気味
[装備]:チョーク(1ダース)
[持物]:デイパック、基本支給品一式、対弾・対刃メイド服@やる夫ロワ、こなた×かがみのエロ同人誌@オールロワ
[方針/行動]
基本方針:殺し合いを止める
1:とにかくスバルから離れたい。
2:こなたを探す
3:21時になったら豪華客船にいくべきなのかなあ
[備考]
※スバル・ナカジマ、ラスカルと情報交換しました。
※スバル・ナカジマが自分と違う殺しあい会場から来たことを把握しました。
※何処へ向かうかは後続の書き手に一任します。
☆ ★ ☆
『同じ世界から来たとしても、パラレルワールドが発生していると言うことだ。
……残念だが、シグの字はお前のことを一切知らない』
『それじゃあ八神【部隊長】のことも……起動六課のことも……』
『全く口には出さなかったな。 言うならシグの字のプロフィールは『八神はやて』の従者だということだけだ』
『そんな……そんなのって……』
スバル・ナカジマは寂しそうに一人歩いていた。
上司であるシグナムと出会い、意気揚々とこの殺し合いに対する
対策を練ろうと考えていた際、全くもって不可解でやるせない話をラスカルと言う小動物から
結論を出されてしまったからだ。
彼女と鉢合わせしたシグナムは、同じ殺し合い会場から呼び出されていた。
だがその時点でシグナムとスバル、双方の年代が別であることが判明してしまった。
(余談だがスバルと共にシグナムを運んだアルフォンス・エルリックは、
別の殺し合い会場で自分を知っていたことが明らかになった)
しかしながらそんな状況でも彼女自身はシグナムと共に行動することに決めていた。
シグナムがどうであれ、自分と同じ殺し合いを打破すると言う目標があるならば
そんな穴を気にすることは無いと感じていたからである。
だけどもそれは出来なかった。
ラスカルから止められてしまったのだ。
自分の主の安否を唯一知っているセフィロスが逝去してしまった今
シグナムの心は危うい。
もしここに十中八九『殺し合いが行われなかった』世界の自分を知っている
スバルがいたらどのような感情がシグナムを襲うか?
考えるまでも無い。
未来で主と共に乗り越える前途多難な出来事も、主と過ごす悠悠自適な日常も
全て失ってしまったことを耳にし、起こるはずであった幸せを失ったことにより
虚脱状態へ陥るであろう。
ならば自分や関係者(高町なのは、フェイト・T・ハロオウンの両名)
そのセフィロスの話をしなければ言いのではないかとラスカルに問いかける。
だがラスカルはやるせない顔をしながら、幾らなんでも
これから共に行動する人物の情報を一握りほどしか知れなかったら
あるいは嘘をついているとわかってしまったら、
ただシグナムに疑心暗鬼を与えてしまうだけだ。
結果ラスカルは時間が経ったらまた合流するということを提案して来た。
彼女自身の決意や覚悟が深まれば、スバルの記憶を話しても何も支障が無い、
それまでは自分らと同じように正義をかざす参加者を探しておいてくれと。
無論スバルは納得できなく、どうしても駄目かと粘り交渉したが
ラスカルの決定を服すことは出来なく、渋々了承し
せめて自分がシグナムのことを心配していると示すために
自分の支給品であるマスターボールを護身具代わりにとラスカルに渡し
アルフォンス・エルリックと共に病院を離れることにした。
(残念ながらマスターボールはその後に来た衝撃のアルベルトにより
完全に粉砕させられてしまい、あまり役に立てなかった)
そうして病院を後にしたスバルとアルフォンスであったがであったが
何処へ行く当ても無く適当にアルフォンスと会話しながら歩いた。
けれどもアルフォンスと共に行動することもそう長くはなかった。
しばらく会話を続けて行動している時、彼は急に立ち止まり
別行動をさせてくれとスバルに問いかけてきた。
当然別行動をとってもなんのメリットも無いので、反論をしたものの
彼は一方的に要件だけ告げ彼女の元を去ってしまった。
スバルは唖然としながら彼の後姿を見つめることしか出来なかった。
自分が何か彼の気に障るようなことをしてしまったであろうか。
そのことだけを検討し、不承不承ながら彼と別行動をとることになってしまった。
そうして少しながら理不尽な突き放しを二度経験しても
彼女はそんなものは関係無しに一人黙々と力強く歩き続ける。
確かに腑に落ちない出来事が幾度も続き、彼女の持ち前である元気も
少しながら陰りを見せてしまいそうであるが、いちいち凹むより
この殺し合いで迷走し慌てふためいている参加者を見つけたら
保護、第一に先ほど共に行動した泉こなたの探し出し保護をする。
これが一番の元気のモトになると考え、歩みを進める。
幾らか時間が経った頃、彼女の目先には
今まで移動していていたエリアとは違った雰囲気、
言うなれば木々が生い茂って、景観は美しいと評価できる個所が確認できた。
それを見て誰かいるかもしれないと意気揚々と脚を速める。
エリア内に入るとこの場所の美しさを改めて確認できた。
美麗なものを眺め、少しながら高揚しエリア内を散策する。
そう時間も経たないうちにスバルは
長身で白髪の男性と整っていて茶髪の女性が視界に入ってきた。
スバルはやっと人に出会えたことによる安堵と喜びでか
思わず深呼吸をし、足早に彼らに話しかけることにした。
まさにその時、白髪の男性が地面にある何かを慎重に丁寧に抱えあげた。
スバルはなんだろうと思いそれにも目を向け、そして後悔する。
「え……? フェイト執務官……?」
思わず息が詰まる。
彼の手に抱かれていたのは、自分が尊敬してやまない
フェイト・テスタロッサ・ハラオウンであった。
彼女の受難はまだまだ続く
【C-4/自然公園内/1日目-昼】
【スバル・ナカジマ@なのはロワ】
[状態]:健康 絶句
[装備]:なし
[持物]:基本支給品一式、 不明支給品1〜2(少なくともみためで武器と判断できないもの)
[方針/行動]
基本方針:殺し合いを止める。出来るだけ人は殺さない。
1:え……?
2:泉こなたを探し出し保護する
3:21時になったらシグナム副隊長と合流する。
[備考]
※アルフォンス・エルリック、ラスカルの両名と情報を交換しました。
※そのことによりシグナムが別世界から参戦していることを知りました。
※マスターボールは完全粉砕しました。
投下終了です。
何か途轍もない矛盾やとんでもない問題がありましたらご報告くださいませ
投下乙です
だいぶ人間関係がややこしいなあ
これもリピーターロワならではか
今回はどうにかトラブルは避けたけど、この先はどうなる事やら……
あと、こういう事を言うのは失礼かも知れませんが……
「スバル・中島」とか、「起動六課」とか、誤字がけっこう多いみたいです……
あーもうその辺りの誤字はwikiに乗せられる状況になりましたら
随時修正したいと思います。
大変申し訳ない。
アルベルトといい今回凹んだ人間多いな
スバルは流石に誤解はしないと思うが、精神ダメージでかいだろ
アルはアルで迷走しそうだ
投下乙です
399 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/17(火) 20:12:17 ID:V1iX5G83
投下乙
これは複雑怪奇で落ち込んでる人が多いな
火種抱えてる人も多いし先行きが不安だ
まさかここで対主催の内部分裂が起こるとは、予約時点ではこの俺の目をもってしても見抜けなかったわ!
大事には至らなかっただけマシだが精神的にきた奴らが多かろう。
パラレルワールドという設定がうまく生かされていていると感じました。
ヒャッハー!また予約だー!
予約から1日もたってないけど、かえる@オールロワ投下します。
その分、結構短いですが。
「かがみーん!」
声が聞こえる。
人を呼ぶ声が湖畔に、森に響き渡る。
かえるが人の名前を呼びながら、二足歩行で川辺を走っていた。
「かがみーん!聞こえておるかー?
聞こえとるなら返事をしてくれーい!」
幾ら名前を呼んでも彼の思い人たるかがみは姿を現さない。
そりゃまあ、かえるとかがみは実際にあったことはない。
かえるがエロ同人誌を見て片思いしてるだけ。
仮に聞こえていたとして知らぬ声、ましてやこのような極限状態で「は〜い」って返事してひょっこり出てくるかがみんがいるとは思えないのだが。
でもかえるは意に介さない。
今の彼には『かがみに会う』以外のことなどほぼ頭にないのだから。それほど彼は焦っていた。
「むぅ……出てこぬか」
かえるは顔を顰める。
自分の求めるかがみが出てこないのはまだいいのだ。
いや、出てこない理由など分かっている。
「仕方あるまいよ。
俺の声が聞いたとしてもかがみんはホイホイ出てこようか?
否、断じて否!
何しろかがみんはツンデレだもんね!
こうして俺の前に出てこないのもきっとかがみんなりの照れ隠しに違いない。
だってかがみんはツンデレだもんね!
ツンデレだもんね………うん、きっと、多分。
…………」
そう思いたいです。と最後に一言付け加えてかえるは足を止める。
かえるとて生物なのだから走っていればそれなりに疲れる。
背負っていたデイバッグを置いてちょこんと地面に座って少し休憩する。
「それにしても人っ子一人いないとはどういうことだ?」
彼とて精一杯に声を出したつもりである。
かがみが近くにいなくても声に反応して近づいてくる参加者がいたっておかしくはないだろう。
先ほどのように人と遭遇して情報交換を行なえば、かえるにとって有益な情報が手に入るのかもしれない。
近づいてきたのが危険人物だとしても問題ない。
野性の感というものがあるし、川辺の近くにいれば川に逃げられる。
水中はかえるのテリトリー同然。
人間が川の中を全力で泳ぐかえるに追いつける奴がいようか。
いたとしてもゴマモンぐらいのもの。
そして当のゴマモン本人は……。
「む、嫌なことを思い出してしもうたな」
刀でめった刺しにしてしまったことを思い出し、あの事件に触れるのをやめた。
今は元気そうに振舞っているもののゴマモンのこともあって今は失意の極み。
焦っている理由もそれなのだ。
本当はかがみんが死んでるのではないかという不安に押し潰されぬよう、せめて普段通りに振舞いたい。
「さてそれにしてもどうしたものか、このままでは愛しのかがみんに会えるかどうかすら怪しい。
いや、かがみんはツンデレだからな……最後の最後で出てくるかもしれんぞ」
今まで会ったのは3人。
12時間もたってたったの3人。しかも会場は思ったよりも広い。
見つからなかったら、そして発見する前に誰かに殺されたりしたら?
ツンデレ理論で誤魔化すものの何の解決にも至らず。
何かいい方法がないものかと頭を捻り始める。
「せめて人が寄ってくるような方法がないものか……う〜む、ハッ!」
かえるは思い出す。
それは以前の殺し合いの時のこと。
かえるがそのバトルロワイヤルで見た最後の光景。
確か大勢の参加者が一同に集ったことがあった。
あの時は6/という男と機械で増幅された大声を聞き、あの場所へ向かった。
「そうだ、広い範囲に声が響くような道具があればっ…!」
あの女が持っていたマイク、または拡声器がほしい。
でなければうさぎと一緒に搭乗したガウェインみたいなロボットのスピーカー機能でもいい。
そのようなものがあると信じてかえるは『こういう時こそ支給品』とデイバッグを手にとって漁ろうとして……その手を止める。
「しまった、今は丸腰であったわ……」
現在のアイテムは花火のみ。
確かに花火を使えば人が寄ってくるであろうがこれはchain-情の探し人、フラグビルドを見つけた時に使うものだ。
あの男とは考え方こそ違えど共に愛しき女子を探す身、裏切ることはできまい。
裏切ったらかがみんが一生振り向いてくれない気がするっ…!
「どこかにないのか?
私の声を知らせることの出来る方法はっ…!」
かえるは藁に縋る思いで地図を取り出して自分の要望に適した施設がないかと目を走らせる。
爬虫類のような剥き出しの目がギョロギョロと動き、やがて動きを止める。
かえるの瞳が一点集中したところには、『放送局』と書いてあった。
「おお、これぞ神の……いや、かがみんのお導きよ。
かがみんが放送局でかがみんの名前を呼んでと囁いておる…」
放送局。その用途は建物の名前からして想像するに難くない。
そこの放送器具を使えば拡声器などと同等…いやそれ以上の効果を得られること間違いなしなのではないか。
先ほどまでの様子はどこへやら。かえるは目を輝かせてはしゃぐ。
それにしてもこの放送局という場所、東方面から自然公園と向かうかえるにとって延長線に近い。
これなら自然公園で何の情報も手に入らなかったとしても大・丈・夫!
公園を越え、ホテルの向こう側にある放送局へと向かい放送を流せば効率が上がる。ついでにchain-情どんの探しているフラグビルドの名前を出しておこう、と考えたのだ。
かえるは前回にて『厨支給品=死亡フラグ』という死亡フラグジンクスくらいは学んでいるのだが、拡声器のジンクスは学んでいないのかそれとも忘れているだけなのか。
ま、恋は盲目って言うしね。
「さて、やることは増えた。さっさと向かうとするか」
かえるは地図をしまうと再び歩き出す。
かがみんの姿を求めて。
それだけがかえるの願い、行動の元。
「かー、はかがみんのかー。
えー、はエロいことするよのえー。
るー、はルーズソックスをかがみんにプレゼントフォーユーのるー。
さあうたいましょ〜。う〜む、そろそろ2番目でも作るか?」
気分をまぎわらすために以前歌った愛しの彼女に捧げる替え歌を上機嫌そうに歌いながらどのくらいの時間が立っただろうか。
嫁のための歌とはいえ流石に同じ歌詞を繰り返すにも飽きて新しい歌の作成を考えようと思った時、かえるの視線の先にあるものが映る。
今まで歩いていた森の川辺とはまた違うエリア。自然公園が見えていた。
「ほぅ、着いたようだな」
かえるはそう呟くと自然公園の中へと足を進めていった。
【C-4/自然公園/1日目-昼】
【かえる@オールジャンルバトルロワイアル】
[状態]:全身各所に裂傷。失意。若干の焦り。疲労(小)
[装備]:和服
[持物]:デイパック、基本支給品一式、打ち上げ花火@漫画ロワ×2
[方針/行動]
基本方針:かがみんと生還する
0:自然公園に寄る
1:かがみんを探す
2:かがみんは生きてるよね?多分。
3:殺し合いについては保留(かがみんと結婚してから)だが襲い掛かる相手には容赦しない。
4:放送局にも寄ってみる。
5:Chain-情の探し人も、いちおう探す。
[備考]
※オールロワ140話「B-5周辺顛末記」より参加。
※柊かがみが死んだかどうか疑ってます。
※禁止エリアを聞き逃しました。
以上で投下終了です。
タイトルは『知ってるか?緑はかえるの象徴なんだぜ』でお願いします。
気になる点などがあったら何なりと。
投下乙です
かえるも自然公園に来たかー
ここにいる面子に、果たしてかえるがどう反応するのやら……
投下乙
かえるはなんか嫌な予感がするんだがw
公園でどうなるか気になる
まあかがみん一筋で今は冷静だし、以前のこともあってか暴走はしずらいと思う。
というか近くで放送しようとしているKOOLのほうがむしろ問題。
ところでChain-情どうする?
正直移動しているだけなら、話書かなくてもそのまま第2放送行っちゃっていいと思うんだけど
412 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/22(日) 02:11:33 ID:dxP7Guo0
移動してるだけなら放送もいいかも
じゃあそろそろ禁止エリア決めておいたほうがよくない?
何時決める?
人気のいないエリアからガリガリと禁止にしていきますかい。
前と同じで安価で決めたらいいんじゃない
ここは土曜か日曜の21:00とかどうだ?
まあその辺りが無難だよな
俺はその案に賛成するぜ
その案に賛成
では土曜の21:00で行くかな
合点承知
委細承知
私は一向に構わんッッ!
424 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/28(土) 18:17:42 ID:rp5+GChL
21:00か
告知あげ
あと10分か
時間かね
さあ安価の時間だ
ところで安価の指定役が必要だな
安価出していいなら出すぞ?
私は一向に(ry
あと一応
E-5 E-4 D-3 は既に禁止エリア
ksk〜
順当にいくべきか意外性でいくべきか
D-5
無難にE1
B-3
G-6
G-6というと教会か
待ちガイルは戦法で行くべきか……D-5
一つ目はG-6で。
あんま人いないみたいだし、二つ目は
>>450で
D-5
あんまり人がいないんではなくみんな虎視眈々と狙っている
ゴクリ
古寺のD-1が指定されたら宗教関係でおもしろそう
C-6
あとはC-3の神社もその類か
B-3
F-3
D-7
D-5
D-7は……ああ、何もないところか
二つ目はD-7で。わりとバラけた感じかな?
最後はちょい飛んで
>>470
次で最後か
ksk
ksk
ksk
ksk
KSK
最後はどこになるだろ
ksk
E-6
E-7
ksk
E-1ksk
牽制のしあいが激しいなw
ksk
ksk
E-6
E-6
C-6
D-5
最後は放送局か、お疲れ様でした
放送局だと……?
乙
三つ目はC-6で。
というわけで今回の禁止エリアは、G-6、D-7、C-5で。順番は決まった順でよさげかな?
,.‐''" ̄`丶、 ひどい…!ひどすぎるっ……!
/ \ こんな話があるかっ…!
/´ \
/ |\_>、_ 、r‐、 \ 命からがら… やっとの思いで…
レ! ||_| |/_ ヽ\} \ 辿り着いたのに… やり遂げたのに……
|八|-/>、∪_ u`i ト、 \
/ / ,くィ夕u' | |/ ``‐- 、_.、__\ 一差っ…!
|/ / /_ヽ┐u | ,| / ,-,.=====ゝ
ヾ' / r┘|.l__人 | /\// \ あの一つさがもぎ取ってしまった……!
\ ) | N / //\./´ ̄`丶
|u | /|(l(l「| | | | せっかく手にした
| u| / | ヾ-イ .|| l、 俺の安価…希望…
_| |/| | \_|_|,. く. \
ハ.___ハ >、 \ \ \ 二回連続は辛い……!
ヤベエ、最後うち間違えた。
後の方、C-5→C-6で頼みます
G-6、D-7、C-6か
お疲れ様でしたー
放送予約来たな
水曜日くらいに来るとして、えーと
まあ無難に12月5〜6あたりが予約解禁日かな
そうしましょうか
お待たせしました。
第2回放送投下します。
482 :
第2回放送:2009/12/01(火) 21:10:01 ID:ZF6xxFpu
カチリ、カチリ、カチリと音が一定の間隔で響く。
音の正体は時計の秒針。一秒刻みに動き、時間の経過を秒単位で伝えるものである。
常に動く秒針とはうってかわって時計の短針と長針はただ沈黙している。
『物には魂が宿る』という言葉があったかもしれないが、もし時計に意思や魂が宿っているのなら彼は待っていたのではないか。
2つの針が1つになる瞬間を。
2つの針が数字の12を指す瞬間を。
すなわち、バトルロワイヤル第2回目の提示放送の瞬間を。
正午12時――――
開始当初、全てを支配していた闇の面影などどこにもない。
失礼、あるにはある。
闇は未だに建物の物陰に存在していた。
まるで青空に光り輝く太陽の光から逃れるように。
『光』。それは闇を消し去って全てを照らすもの。
時には太陽の光だったり、希望という名の光だったりするだろう。
物理的な闇も心理的な闇も光の前にはすべからく消えてゆく。
すると突然、天上から降り注ぐ太陽の光を覆うように影が現れる。
影の形は変形し、やがて真四角のスクリーンを模る。
そして画面に桃色の背景と『美水○○み劇場』と書かれた映像が映り、音が流れ出す。
『さあ、始まるザマスよ!』
『行くでガンス』
『ふんがー!』
『………』
『ちょっと、ジェネラルシャドウさん?』
『何だ』
『台詞言い忘れてますって。打ち合わせしたでしょう?』
『あれ、本当にやるのか…?』
『えらくマジです』
『さっはやくはやく。時間が押してるんですからね?』
『…………』
『さあ、始まるザマスよ!』
『行くでガンス』
『ふんがー!』
『……まともに始めなさいよ!!』
『あ〜いま〜い3センチ♪そりゃぷにって』
『いい加減にしろ!』
483 :
第2回放送:2009/12/01(火) 21:11:30 ID:ZF6xxFpu
殺し合いの提示放送とは思えないたわけたやり取りが行なわれる。
そして画面に映るのは前回と同じくスタジオを模したもの。
他には前回の放送時に映っていたなめくじのような生物。(何名かは突如乱入した道化師によって遠くへと蹴り飛ばされたが)
そして、道化師のような男の代わりに白い衣装に全身を包んだ男が映っていた。
不気味な雰囲気を放つ男、ジェネラルシャドウはスクリーンを見ている参加者達に向かって話しかける。
『ごきげんよう諸君、たった今時間は12時を回った。
よって本日2度目の放送を行なう。
戦いをしている者も恐怖に震える者も、今は放送に耳を傾けたほうがいいぞ、フフフ……。
それではまずは禁止エリアから発表しよう。…お願いできるかな?』
ジェネラルシャドウの合図と共に横から現れたなめくじが何かが書かれた紙を提示する。
紙の内容を見て、ジェネラルシャドウは再び口を開く。
『言うのは一度だけだから聞き逃さないようにしっかりメモでもとっておくといい。
ああそうだ。前回は説明していなかったが禁止エリアを先に発表するのには理由がある。
先に死者の名前を出してしまったら取り乱して禁止エリアを聞き逃す人がいるかもしれない。
自滅なんてものはこちらとしても避けたいからな。
と言っても参加者の大多数は前に聞かされてるかもしれないがな。これはゲストへの配慮だ。
13時よりG-6
15時よりD-7
17時よりC-6
以上の3つが禁止エリアになる。
前回、ピエモンが言ったとおりこの時間以降そのエリアに入ると首輪がボン!だ。
数刻ほどの猶予はあるからすぐにそこから離れることだ。
それでは次に哀れにも脱落してしまった者の名前を発表しよう』
484 :
第2回放送:2009/12/01(火) 21:12:19 ID:ZF6xxFpu
『はい、今回の死亡してしまった人たちは
遊城十代
桂言葉
地球破壊爆弾No.V-7
竜
やる夫
6/氏(かがみ)
ジョセフ・ジョースター
でっていう
ロアルド・アムンゼン(その3)
6/氏
フェイト・T・ハラオウン
赤木しげる(13歳)
朝倉涼子
の13人ですね』
『ほぅ、前回より増えているではないか。
これも君らが頑張っているおかげかな。
やはり、二度目の殺し合いとなるとやる気が出るというものだろうなあ?
それにしても放送していて思ったんだが、今聞いている君たちは一体どう思って放送を聞いているんだ?』
『あ、そろそろ時間です』
『むむ、そうか。
名残惜しいが今回はこれまでのようだな。
次の放送は6時間後になる。私にまた会いたかったら次の次、12時間後を楽しみにすることだな。
以後の諸君らの健闘を祈る』
『バイニ〜』
◇
485 :
第2回放送:2009/12/01(火) 21:13:03 ID:ZF6xxFpu
「お疲れ」
放送を終えたジェネラルシャドウが部屋から出て行くのをピエモンは見届ける。
「うむ、いろいろあったが2回の放送も無事に終わったということか」
こいつらがふざけたことを除けばの話だがな」
ピエモンの視線の先にはこれまた気絶した部下達。
無論、彼に粛清されたゆとりどもである。
今回は放送事故やらはなかったものの、冒頭のアレは酷い。
まあ確かに提示放送は参加者達を煽るのも目的のひとつであり、運営側の楽しみの一つでもあるのだが限度と言うものがある。
ピエモンとてジェネラルシャドウと同じく開催以前にいくつものロワを読まされたのだ。
こんなふざけた提示放送などそうそうあるものではない。
しかも放送中のやりとりからジェネラルシャドウを無理矢理巻き込んでやったのは明らかだ。
「やれやれ、シャドウもゆとりの頼みなど断ればいいものを。
次の私の放送では好き勝手にはやらせないけどな…。
さて、またステージがブチ壊れてしまったな。オイ」
ピエモンはパチンと指を鳴らす。
するとピエモンの部下であるなめくじとは別の集団がスタジオにぞろぞろと入ってきた。
その集団こそが前回ピエモンが言っていた『別の人材』。
彼らは倒れ伏すなめくじたちや損壊したスタジオのセットをせっせと片付けていく。
慌しくなっている放送室の中でピエモンはこれからのバトルロワイヤルの行方について考えていた。
今は全くもって順調。
ゆとりどものミスを含めなければだが、重要なことはバレてはいない。
死者の数も13と減るどころか前回より増えている。
参加者反逆されることも、殺し合いが停滞するような様子はない。
少なくとも今は会場へかつての部下であるアイスデビモンのようなジョーカー…つまり戦闘要員を送る必要はなさそうだ。
尤も、ピエモンらにとってジョーカーはあまり使いたくない…どちらかというと悪手ではあるが。
(つまり今は平和と言うことか。
私としてはこのまま順調にいきたいんだけどね……)
これから自分達にとって由々しき事態が起こるかもしれないという不安。
それと同時に今回の放送で参加者にどのような影響を与えるかという期待。
部屋が粗方片付くとピエモンは放送室を出ていく。
その顔に怪しい微笑を張り付けて。
「二度も起こらんよ。少数派による運命の打開など…」
以上で投下終了です。
おかしなことがありましたらなんとなりと。
投下乙ですー
シャドウに何やらせてるんだゆとりどもw
シャドウも付き合うなよw
488 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/02(水) 16:28:05 ID:pi7oj7+x
投下乙です
ゆとりどもは相変わらずだなwww
ピエモンは前のロワを知ってる口ぶりだしどうなるやら
さて、予約解禁は何時がいい?
金曜の0:00でどう?
489 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 13:43:20 ID:Zo3MEHaf
ちょっと気づいたんだが
死者の順番って投下順じゃ可笑しく無い?
いや、氏が何か意味を持ってこういう順番にしたなら問題はないんだけどさ
>>489 言われてみれば。
恥ずかしながら今気付きました。
wikiに載ったら死者の順番を訂正しておきます。
491 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/03(木) 19:46:27 ID:WXAWCiv+
今夜、予約が来るかな・・・・
never・say・never
あれ
と言うか告知不足だな、完全に
しかも
>>479だと土曜か日曜になっとるし
もう変に予約解禁とか言わずにいいんじゃないの
いつ予約してもいいと思いますぜ。
予約して来ちゃったけど、問題ない?
497 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/06(日) 16:17:03 ID:GwKOTy5a
おkだよw
おお、予約きたか。
Chain-情、アルベルト、投下します
北の街道を、巨大な黒馬が駆ける。並の人間などとうてい及ばぬ速度で突き進むその馬の名は、黒王号。
世紀末の世界に君臨した豪傑、ラオウが愛馬とした天下無双の馬である。
現在その手綱を握るのは、静かなるChain-情。
揺るぎない正義と愛を胸に、バトルロワイアルへの反逆を試みる青年である。
「っと、そろそろか……。黒王号、いったん止まってくれ」
馬上で時計に目をやったChain-情は、すぐさま手綱を操作して黒王号を停止させる。
時計の針が指し示す時間は、11時58分。二回目の定時放送まで、あとわずかだ。
彼は落ち着いて放送を聞くために、黒王号を停止させたのである。
(出来れば誰にも死んでほしくないけれど……。特にフラグビルドさん、どうかご無事で……)
祈りにも似た思いを胸に抱きながら、Chain-情は馬上で放送の時を待った。
◇ ◇ ◇
そして、放送後。
「くそっ! 僕がもたもたしている間に、13人も!」
平時の彼には似合わぬ叫び声をあげながら、Chain-情は拳を強く握りしめていた。
その胸に渦巻くのは非道な主催者への、そしてふがいない自分への怒りだ。
愛する人の名前が呼ばれなかったのは不幸中の幸いだろうが、それも焼け石に水程度の慰めにしかならない。
「落ち着け、落ち着くんだChain-情……。こんな所で怒りを暴発させても、何の役にも立たない。
こんな時こそ、冷静になるんだ……」
だが彼も、単に血気盛んな若者ではない。バトルロワイアルのセオリーというものを知っている存在だ。
ゆえに彼は自分を戒め、落ち着いた精神を呼び戻す。
「とりあえず、もう一度死者の顔ぶれを振り返ってみるか……」
大きく深呼吸をすると、Chain-情は手にした名簿に視線を送る。
フラグビルドや、先程出会ったかえるは未だ存命。
ずっと探し続けている二人に関しては、名前がわからないので判断しようがない。
だが、出来れば生きていてほしい。単なる願望でしかないが。
次に、朝倉涼子とフェイト・T・ハラオウンの二人。
彼女たちはChain-情が所属するアニロワにも登場していた。そのため、各自の性格や能力もよく知っている。
二人とも、戦闘力は超人の域に達しているはず。
彼女たちが死んだということは、かなり激しい戦闘が行われたということなのだろう。
そして、死者の中でもっともChain-情と因縁深き名前。
「地球破壊爆弾No.V-7」。
彼(彼女?)は、Chain-情と同じアニロワ書き手だ。本来ならばChain-情は、爆弾の死を悼んだことだろう。
だが実際には、爆弾の死を聞かされたChain-情の中には、少なからず安堵の感情が生まれていた。
それは彼がここに来る前の殺し合い、すなわち「書き手ロワイアル2nd」で経験した事柄に理由がある。
「真の対主催」。
フラグビルドのみならずうっかり侍や残月といったChain-情の大切な仲間たちを死に追いやった憎き男、感電が口にした言葉だ。
Chain-情には結局、彼らの目的が何かを知ることは出来なかった。
確実なのは、「真の対主催」がChain-情の大切な人たちを殺した仇だということ。
そして地図氏……すなわち地球破壊爆弾が「真の対主催」の一員であるということだ。
さらに、爆弾への敵意を深める要素がもう一つ。
Chain-情とその同行者だったネコミミストにジョーカーが接触してきた理由、それは「二人を孤城の主に参加させないため」であった。
「孤城の主」とは、アニロワにおいて地図氏が執筆したアーカードと対主催集団との激戦のことである。
その名前が冠せられている以上、爆弾が惨劇を引き起こした、もしくは引き起こそうとしていたことは疑いようがない。
この二つの要素から、Chain-情は爆弾を「Aランクの危険人物」として認識していた。
人が死ぬことを喜ぶなど、不謹慎極まりないとは思っている。
だがそれでも、Chain-情はもっとも警戒していた人物が死んだことに安堵感を禁じ得なかった。
(けど、だからといって油断は出来ないか……。あの人がこんなにも早く死ぬってことは、このロワがそれだけ過酷な環境ってことだ。
もう手遅れになったことを後悔しないためにも……。急いだ方がいいな)
Chain-情は名簿をデイパックに戻し、黒王号の手綱を握り直す。
「待たせたね。行くよ、黒王号!」
主の気迫に呼応するように、黒王号は力強くいななく。
そして、再び弾丸のごとき速さで走り出した。
◇ ◇ ◇
それから数十分。黒王号はただひたすらに走り続けていた。だがその脚が、突如として急停止する。
「おわっと! どうした、黒王号!!」
自分の指示していない行動を取る愛馬に戸惑いつつ、Chain-情は黒王号に声をかける。
指示していない行動を取るということは、それすなわち不測の事態が起きたということ。
急いで周囲の状況を把握しようとするChain-情。その瞬間彼の背筋を、常軌を逸したレベルの悪寒が駆け抜ける。
「それなりの闘気がめまぐるしいスピードで動いているので、進路を変えて様子を見に来たが……。
まさか闘気の持ち主が馬で、持ち主の方は単なる青びょうたんだったとはな」
「なるほど……。あなたほどの人が現れれば、黒王号も止まるか……。なあ……衝撃のアルベルト!!」
まさに目にも止まらぬ速さで、眼前に現れた怪紳士。彼に向かって、Chain-情は叫ぶ。
「ほう、わしを知っておるか。けっこうけっこう」
名を呼ばれた紳士……衝撃のアルベルトは、葉巻をくゆらせながら口元に笑みを浮かべる。
「さっき、通りすがりのかえるさんに聞いたものでね」
Chain-情の言葉は、嘘ではない。だが、彼はそれよりずっと前からアルベルトのことを知っている。
彼はアニロワ書き手であるが、続くアニロワ2ndにも多少関わっている。
ゆえに、その参加者であるアルベルトのことも知っているのだ。
それに何より、彼の名前に刻まれた言霊がアルベルトと呼応していた。
「あの蛙か……。まあ、そんなことはどうでもいい。単刀直入に要求を出そう」
Chain-情に対して改めて鋭い視線を送りつつ、アルベルトは言葉を紡ぐ。
「その馬、気に入った。わしによこせ。おとなしく渡せば、貴様は無傷で見逃してやる。
貴様のような素人と戦ってもつまらないのは目に見えているしな」
「お断りします」
アルベルトの要求を、Chain-情は即座に却下する。黒王号は貴重な移動手段。ここで失うにはあまりに惜しいのだ。
だがその返答は、アルベルトの顔を不快感に歪ませる。
「ほう……。蛙のやつからわしの強さは聞いておらんかったようだな!
おとなしく譲らぬというのなら、力ずくで奪うまでよ!」
アルベルトの四肢に、瞬く間に闘気が満ちる。それは、彼が戦闘態勢に入ったことを示していた。
だがChain-情も、こうなることは想定済み。会話中にデイパックから取り出しておいた武器を、アルベルトに向かって構える。
「ネットアーム!」
Chain-情の抱えた義手から、捕獲用ネットが飛び出した。だがネットが向かう先には、すでにアルベルトの姿はない。
「何ッ!」
「なっちゃいない! 本当になっちゃいないぞ!」
予想以上のスピードに驚くChain-情へ、上空から声が降ってくる。
すぐさま空を見上げるChain-情だったが、その時にはすでにアルベルトの跳び蹴りが彼の胸を捉えていた。
「があっ!」
悶絶の声と共に、Chain-情は黒王号から落馬して地面に叩きつけられる。
「思いっきり手加減してやった蹴りでこの様とは……。話にならんわ!
まあ、この程度で済んで運がよかったと思うのだな」
「何言ってんですか……。それじゃあまるで、もう決着がついたみたいじゃないですか……」
馬上から自分を見下すアルベルトに対し、Chain-情はゆっくりと体を起こしながら言う。
「まだ僕は、諦めちゃいない! ロープアーム!」
カートリッジを交換された義手から、今度はフックつきロープがアルベルト目がけて射出される。
だがアルベルトは、素早く黒王号の背中から飛び降りそれを回避した。
「ドリルアーム!」
黒王号から降りたアルベルトに、Chain-情はドリルに変形させた義手を槍のように突き出す。
だがその一撃もアルベルトに回避され、ドリルはむなしくうなりを響かせながら空を切る。
「パワーアーム!」
今度は義手の先端を三日月状の刃物に変化させ、横に薙ぐ。アルベルトは後方へ跳び、その攻撃を避ける。
「マシンガン……アーム!!」
距離を空けたアルベルトに対し、Chain-情は銃弾の雨を浴びせた。しかしアルベルトは体から生じさせた衝撃波で、いともたやすく銃弾を吹き飛ばしてしまう。
「ぬるい! ぬるいぞ! その程度の武器で、衝撃のアルベルトが退けられると思ったかぁぁぁぁぁ!!」
雄叫びをあげながら、アルベルトが突進する。開いていた間合いが、一瞬でゼロと化す。
そして何の反応も許すことなく、アルベルトの拳がChain-情の腹に叩き込まれた。
「…………!」
声をあげることすら出来ずに、Chain-情は吹き飛ぶ。彼の体が地面に落ちたときには、彼とアルベルトの距離は10メートルほども開いていた。
(強い……。強すぎる……。覚悟はしていたけど、これほどまでとは……!
これが……。BF団の十傑集……!)
Chain-情とて、以前のロワで数々の修羅場をくぐってきた男だ。
戦闘の中で得た経験値も、決して低くはない。
だがそれでも、彼の肉体はあくまでごく一般的な若者でしかないのだ。
巨大ロボとも生身で渡り合うことが可能なアルベルトとは、規格が違いすぎる。
ミニカーが10トントラックに挑むようなものだ。
しかし絶望的な戦力差を見せつけられてもなお、Chain-情の心は折れていなかった。
(スタンドもない今の僕じゃ絶対勝てないなんて……そんな弱い考えに反逆する!)
もうこれ以上動くな、これ以上ダメージを増やすなと訴えかけてくる肉体に反逆し、Chain-情はのろのろと体を起こす。
はっきり言ってしまえば、彼にそこまでして戦う理由はない。
たしかに黒王号を失うことはChain-情にとって大きな損失だが、それを守るために戦って死んでしまっては本末転倒である。
どんな貴重なものがかかっていたとしても、命あっての物種なのである。
もはや彼は、理屈ではなく感情で動いているのだ。
他者からものを強奪するような「悪」に負けたくないという正義感、そしてたびたび味わってきた喪失感への忌避。
そういった非合理的な感情が、今のChain-情を動かしていた。
「お待たせしました……。では、続けましょうか」
完全に体を起こすと、絞り出すような声でChain-情は告げた。
「ほう……」
立ち上がったChain-情を見て、アルベルトは感嘆の声を漏らす。
こんな雑魚に本気を出すのもばかばかしいと、手を抜いていたのは事実。
だがそれでも、先程の一撃は一般人なら数時間は目覚められぬ威力だったはず。
それを受けてすぐさま立ち上がったということは、相手はただの人間ではないということになる。
「……なるほど、そういうことか」
しかしアルベルトは、すぐにその理由を理解する。Chain-情の体から、先程まではなかった緑色のオーラがうっすらと放たれているのに気づいたからだ。
アルベルトは、それに見覚えがあった。前の殺し合いで彼が戦士として育てていた少女・柊かがみ。
彼女もまた、殺し合いの中で同じ力に目覚めていた。断定できるほどの根拠はないが、おそらくそれこそが螺旋王の求めていた「螺旋力」だ。
「少々侮りすぎていたか。まさか貴様も覚醒者だったとはな」
「覚醒? なんのことです?」
未だ自分の中に目覚めた力に気づかぬChain-情は、アルベルトの言葉に首をかしげる。
「気づいておらぬのか? まあいい。少しばかり本気を出させてもらうぞ!」
高らかに叫ぶと、アルベルトは再び距離を詰めるべく走り出した。だが、今度はChain-情もみすみすその攻撃を受けたりはしない。
「ロープアーム!」
Chain-情は、再びロープを射出する。だがその標的は、アルベルトではない。たまたま近くに生えていた木だ。
ロープの先のフックが木の枝を捉えるや否や、Chain-情はロープを巻き取る。
そうすることで、自分自身を木に引っ張らせたのだ。
「それがどうしたあ!」
Chain-情の行動に多少は虚をつかれたアルベルトだったが、その程度で動きが鈍るほど彼は未熟ではない。
まったくスピードを落とさぬまま方向転換し、Chain-情に改めて迫る。
そのままなら、Chain-情はすぐにまた追いつめられるはずだった。
だが直後、アルベルトに横から黒い塊が突っ込んできた。
「ぬおっ!」
「よし! ナイスだ黒王号!」
そう、黒い塊の正体は黒王号。主を助けるべく、彼がアルベルトに体当たりを敢行したのだ。
騎英の手綱を直接行使せずとも黒王号の助けを得られたのは、Chain-情の人徳であろうか。
それはさておき、さしものアルベルトも黒王号の巨体にぶつかってこられてはノーダメージというわけにはいかない。
とっさの防御で肉体へのダメージは最小限に抑えたものの、その体は大きく吹き飛ばされる。
その隙に、Chain-情は木の上へ到達していた。カセットアームを手放すと、彼は代わりにあるものを取り出す。
それは彼の手元に残っていた、最後の不明支給品の正体であった。
(出来ればもっと練習してから使いたかったけど……。贅沢は言ってられないか!)
心中で愚痴をこぼしながら、Chain-情はそれをアルベルト目がけて投擲した。
Chain-情の手から放たれたのは、陰と陽を示す印をかたどった玉。
その名は陰陽玉。幻想郷の守護者・博麗霊夢の武器である。
「いっけええええ!!」
陰陽玉は物理法則を無視した不規則な軌道を描きながら、アルベルトに向かって飛んでいく。
本来陰陽玉は、霊夢の専用武器。他の人間が使うことは不可能とはいわないが、そうそうできるものではない。
ではなぜ、Chain-情はこれを使うことが出来るのか。その理由は三つ挙げられる。
一つ。螺旋力補正。
二つ。Chain-情が「支給品を扱うのが上手い」というスキルを持っていること。
そして三つ。彼の外見モデルが、「自らが作り出した球状の物体を操る」能力の持ち主であるということ。
「これが僕の切り札! 『疑似エタニティエイト』だ!」
アルベルトの隙をうかがうかのように、陰陽玉はさらに複雑な軌道を描く。だが、それを見つめるアルベルトの目は冷ややかだった。
「こんなものが切り札だと? わしを失望させるつもりか、小僧!」
もし一般人が重力も慣性の法則も無視した陰陽玉の動きを見れば、それは戸惑うだろう。
だが、アルベルトは一般人ではない。敵も味方も「超能力」と呼ぶに値する異能を持つ者だらけの世界で生きてきた男だ。
ある者は指を鳴らしただけであらゆるものを両断し。
ある者は上空に射た一本の矢を数百本に増殖させ。
またある者は命を持つもの全てを使役する。
そんな異能の数々を見てきたアルベルトにとって、玉を空中で自在に操る程度の技など児戯に等しい。
「こんな玉コロ一つで何が出来る! わしを倒したければ、大怪球の一つや二つ持ってこい!」
空中を駆けめぐる陰陽玉に対し、アルベルトは自ら突進。神速の手刀で、陰陽玉を叩き落とす。
だがその光景を目の当たりにしても、Chain-情の顔に落胆の色はなかった。
「玉が一つだなんて、僕は言ってませんよ」
「何?」
「僕の玉は、二つある!」
直後、アルベルトの後頭部に「もう一つの陰陽玉」が命中した。
「ぐっ……! しまった、一個目はわしの目を引きつけるための囮か……!」
そう、Chain-情も端から正攻法でこの技が通用するとは考えていなかった。
そのため一投目をわざと派手に動かしてアルベルトの目を引きつけ、その隙にひっそりともう一つの陰陽玉を放っていたのだ
種を明かせば、存外に単純。
だがアルベルトはそのチープな技に警戒を怠り、気付いてしかるべき単純な策にも気付けなかった。
己の油断に、アルベルトは苦渋の表情を浮かべる。
「今だ!」
さすがのアルベルトも、頭部に直撃を受けたことでわずかな間ながら動きが止まっていた。
そのかすかな隙に、Chain-情は勝負を賭ける。
木の枝を強く蹴り、Chain-情は空中へ飛び出した。その肉体が作り出す姿勢は、跳び蹴り。
彼の右脚で螺旋の力が活性化し、緑色のまばゆい光を放つ。
アルベルト目がけ降下しながら、Chain-情は叫ぶ。
身にまとったライダースーツにわずかながら込められた、真の持ち主の「魂」が告げるままに。
「ライ……ダァァァァァ! キィィィィィック!!」
「ぬうっ!」
後頭部への打撃が予想以上に堪えたのか、アルベルトの動きは鈍い。Chain-情の渾身の一撃を捌ききれない。
緑の矢と化したChain-情が、アルベルトの胸に突き刺さった。
「……やるな」
アルベルトは、ニヤリと笑う。
「だが、この程度ではわしの首は取れん!」
いかに螺旋力の力を借りようとも、所詮は一般人の蹴り。百戦錬磨の強者であるアルベルトを倒すには、あまりに威力が足りない。
Chain-情の足が地を踏みしめるよりも早く、反撃の拳がアルベルトから放たれる。
その一撃はChain-情の顔を捉え、頭蓋骨を粉々に砕いた。
◇ ◇ ◇
「さて……」
戦いを終えたアルベルトは、己の身だしなみを整える。
すでに着用するスーツはボロボロで、身だしなみも何もあったものではない。
だがそれでも、出来る限り整えておかねば気持ちが悪いのが人情というものだ。
「それでは、戦利品をいただくとするかな」
儀式にも似た行為を終えたアルベルトは、大きくジャンプして直接黒王号の背に飛び乗る。
先程はアルベルトに攻撃を仕掛けた黒王号だったが、今はおとなしく彼に従っていた。
アルベルトに騎英の手綱を握られたというのもあるが、彼の雰囲気に本来の主・ラオウに近いものを感じたというのも理由の一つだろう。
「足を得たのはいいが、どこに行くか……。そういえば、もともとはホテルに向かっていたのだったな。
よし、改めてあそこを目指すか」
そのまま黒王号を走らせようとするアルベルト。だが彼は直前に思いとどまり、今一度自分が倒した男に視線を向ける。
彼の目には、ドクロ……「頭蓋骨」が描かれたヘルメットを砕かれ、素顔を晒すChain-情が映っていた。
割れた額から溢れた血が顔面を赤く染めているが、命に別状はないだろう。
アルベルトの目的はあくまで「闘争」であり、「殺戮」ではない。
それ故すでに戦えぬ相手に止めを刺すこともないだろうと考え、そのまま放置しているのだ。
だが彼がChain-情を殺さずにおいたのは、それだけが理由ではない。
(最後の顔面への一撃……。あれは100%の力とは言わぬが、殺すつもりで放った拳だ。
いくらヘルメットが威力を軽減したとはいえ、それを受けて軽傷で済むとは……。
おそらくは、これも螺旋力の恩恵……。やつの中で螺旋力がさらに強まれば、このわしを楽しませてくれるだけの強さになるやもしれん。
それを期待して、ここでは命を奪わずにいてやろう。
まあ、他のやつらに殺されるようならそれまでの男と思うまで。そこまで責任は持てん。
せいぜいわしを失望させないように頑張るがいい、小僧)
アルベルトの口元に、少しばかりの笑みが浮かぶ。
「そういえば、最後の跳び蹴りはなかなかのものだったな。ライダーキックなどと口走っていたようだが……。
あのまばゆい光と合わせて、『閃光ライダーキック』といったところか。フフフ……。
まあ、技の名前などどうでもいいことだがな」
そんな戯れ言を口にしつつ、アルベルトは改めて黒王号を走らせた。
残されたのは、無惨に打ち倒された敗者のみ。
その後彼が立ち上がれたかどうかは、また次の話である。
【A-5/1日目-日中】
【衝撃のアルベルト@アニロワ2】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(中)、上半身のスーツがボロボロ
[装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@アニロワ2、騎英の手綱(ベルレフォーン)@カオスロワ+黒王号@漫画ロワ
[持物]:デイパック、基本支給品一式、葉巻のケース@なのはロワ、ベリーなメロン@アニロワ2(残り12個)
[方針/行動]
基本方針:闘争に身を殉じる。勝利よりも『戦うこと』を優先。
1:人が集まっていそうなホテルへとりあえず向かう。
2:強者を求め徘徊。誰であろうと手当たりしだいに勝負を挑む。
【静かなる〜Chain-情〜@書き手ロワ2nd】
[状態]:気絶、ダメージ(大)、螺旋力覚醒
[装備]:滝のライダースーツ(ヘルメットは破壊)@漫画ロワ、陰陽玉×2@ニコロワ
[持物]:デイパック×3、支給品一式×3、ゼクトバックル(ホッパー)@なのはロワ、サバイブ(烈火)@書き手ロワ2nd
:カセットアーム(ロープアーム)@書き手ロワ2nd、打ち上げ花火@漫画ロワ×2
[方針/行動]
基本方針:バトルロワイアルに反逆する。
1:河に流されたイクサ(長門)と少女(千秋)を探す。
2:柊かがみも探す。
3:フラグビルドを見つけ、今度こそ守り抜く。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※支給品紹介
【陰陽玉@ニコロワ】
「東方Project」の主人公・博麗霊夢が用いる、陰陽印をかたどった武器。
博麗の血をひく者にしか使えない……ということはないらしい。
ニコロワでは支給品としては登場しておらず、隠し施設である神社に鬼狩柳桜@ひぐらしのなく頃にと共に安置されていた。
以上で投下終了です
透華乙!
まさかの螺旋力覚醒!
盛り上がってきましたなあ!!
でもそんなの関係ねぇと言わんばかりのアルベルトさんは流石です。
兎にも角にも投下乙です!
何と言う激戦……思わず魅入ってしまった。
これは間違いなく燃える。
情さん螺旋力覚醒キタ!これで勝つる!
って思ったらアルベルトさんのカウンターパンチで情さん撃沈。
アルベルトさんマジパネェッスww
投下乙です
熱い戦いキター! 情さん、アルベルトさんに奮闘したな。負けたけど
しかし生きてる、生きているぞw
アルベルトさんはロワ充してるなw
そしてあなたもホテルに行くのか!
適当に生存者まとめてみた
純正対主催
泉こなた
柊かがみ
柊つかさ
アルフォンス・エルリック
Dボゥイ
赤木しげる(19歳)
村雨良
南千秋
南春香
スバル・ナカジマ
高町なのは(StS)
いさじ
クールなロリスキー
静かなる 〜Chain-情〜
忘却のウッカリデス
前原圭一
全生存者との割合 16/37
分類上はたぶん対主催
シグナム
パピヨン
真・長門有希
素晴らしきフラグビルド
ランキング作成人
カエル
全生存者との割合 6/37
どちらかと言うとマーダー寄り
岩崎みなみ
相羽シンヤ
衝撃のアルベルト
結城奈緒
三村信史
武藤遊戯
涼宮ハルヒ
園崎魅音
全生存者との割合 8/37
どう見てもマーダー
小早川ゆたか
黒井ななこ
ラッド・ルッソ
アナゴ
阿部高和
6/氏(神)
熱血王子
全生存者との割合 7/37
対主催に厳しいのは、分類上はたぶん対主催の連中の中から、真っ当に対主催
としての行動を起こしそうなやつがせいぜい二人しかいないってことだな。
逆に、どちらかと言うとマーダー寄りの奴らから、対主催に転向しそうなやつはほぼ皆無という……
しかも反プログラムから危険人物に転向しそうなのがチラホラ…
長門やカエルですらたぶん対主催に入ってるのに
三村wwww
KOOLならしかたないな
年末は書き手紹介の時期らしい
このロワの紹介もホシイナーと欲しがってみる
test
ホテルは人多いな
投下します
とある雑居ビルの一室。そこでは、二人の女性が睡眠を取っていた。
「ご主人様、起きてください! もうすぐ放送ですよ!」
「ん……」
ミニ・サスペリアは、見回りから戻ってきた後すぐに寝てしまった主人を起こしにかかる。
その声を聞いたななこは、目をこすりながらその意識を覚醒させた。
「なんや、もうそんな時間かいな……。チビ、名簿と地図取ってくれ。あ、あと鉛筆もな」
「誰がチビだ! ちゃんと名前覚えなさいよ!」
ぶつくさと文句を言いつつも、サスペリアはデイパックから頼まれた物を取り出してななこに渡す。
メイド属性持ちだけあって、こういう雑用はやらずにはいられないらしい。
「うし、体も心も覚悟完了! 来るなら来いや!」
この放送で、また高良みゆきのように大切な生徒の名が呼ばれるかも知れない。
その十分にあり得る可能性に備え、ななこは覚悟を固める。
そしてその傍らで眠る……否、眠ったふりをしているロリスキーも、放送に向けて心の準備を整えていた。
(大丈夫……! 爆弾が死んでるはずがない……。あいつが殺しても死なないチート野郎だってことは、私が一番よく知ってるじゃない……)
大切な人の生存をかたくなに信じ、ロリスキーは放送を待つ。
そして時計は、正午を示す。放送、開始。
◇ ◇ ◇
『次の放送は6時間後になる。私にまた会いたかったら次の次、12時間後を楽しみにすることだな。
以後の諸君らの健闘を祈る』
『バイニ〜』
腹立たしいまでに軽い挨拶を最後に、放送は終わりを告げる。
室内にいるななこたちに映像は見えてないが、情報を得るだけなら音声のみで充分。
そう考えた彼女は、わざわざ建物の外に出ることはしなかった。
「とりあえず、教え子たちに新しい犠牲者はなしか……。いちおう喜んでええのかな。
まあ、まだまだ気を抜くわけにはいかへんけど……」
放送を聞き終え、ひとまず安堵の溜め息を漏らすななこ。
だがその言葉の通り、表情にはまだ険しさが残っている。
死者の数が増えたということは、殺し合いが激化しているということ。
今は無事でも、いつ教え子たちの身に危機が迫るかわかったものではない。
「急いだ方がええかも知れんな……」
平時の彼女からは想像も出来ぬほど真剣な声で呟くと、ななこは傍らに置いていたエクスカリバーに手を伸ばす。
だが、その手は聖剣をつかむことなく空を切った。
「あら?」
気の抜けた声を漏らしながら、ななこは伸ばした手の先に視線を向ける。
そこにいたのは、エクスカリバーを握りしめた少女の姿だった。
「え……」
ななこの心を覆うのは、困惑。
いつの間に「かがみ」が目を覚ましたのか。なぜ「かがみ」が剣を手にしているのか。
ななこにはまったく理解できない。
「…………」
無言のまま、彼女はエクスカリバーを振るう。金色の刃は、呆然とするななこの頭上を通過していった。
「ちょ、ちょい待ちや、柊! なんでこんなこと!」
反射的に距離を取りつつ、ななこは叫ぶ。まったく予期していなかった教え子の反逆に、彼女は動揺を抑えられない。
「ごめんなさい、黒井先生」
距離が空いたことを確認すると、少女は謝罪の言葉を呟きながら自分のデイパックに手を突っ込む。
そこから取り出したのは、ベルトと携帯電話。
ベルトを腰に巻くと、彼女は携帯電話のボタンを「9」「1」「3」の順にプッシュした。
『STANDING BY』
コードを確認し、携帯電話は電子音声を発する。
「変身……」
かすれた声で呟き、彼女はベルト前部の空白部分に携帯電話をセットした。
『COMPLETE』
再び流れる電子音声と同時に、彼女の体は光に包まれる。
そして光が消えたとき、そこにもうツインテールの少女の姿はなかった。
黒を基調としたボディーの各所に入る、金と銀のライン。
顔には大きく「Χ(カイ)」のマークが描かれ、それに合わせるように濃い紫の大きな複眼が配置されている。
仮面ライダーカイザ、見参。
「仮面ライダー、やと……?」
何時間か前に見た村雨良のもう一つの姿、「ZX」と目の前の存在を重ね、ななこは呟く。
「ちょっと、何ぼさっとしてるのよ、ご主人! 逃げるなり戦うなりしないと!」
「いや、せやけど!」
サスペリアの忠告に、反発の意志を見せるななこ。
そんなやりとりをしている間にカイザはエクスカリバーを投げ捨て、代わりに腰に装着されていた武器・カイザブレイガンを手にする。
『Burst Mode』
電子音声と共に放出されるのは、カイザのスーツ内に流れるエネルギー「フォトンブラッド」が形作る弾丸。
弾丸は床を砕き、壁に穴を空ける。
「本気で殺りに来てるわよ、向こう! さっさと応戦しないと、冗談抜きで死ぬって!」
「けど、うちには柊と戦う理由はない!」
「アホか! 戦わなきゃ殺されるっていうのよ! 正当防衛は充分戦う理由でしょうが!」
「いや、そういうわけでも……!」
なんとか主をたきつけて戦わせようとするサスペリアだが、ななこは聞く耳を持たない。
その反応はサスペリアを苛立たせ、売り言葉に買い言葉でななこのほうもヒートアップしていく。
味方同士で火花を散らす二人だったが、そうこうしているうちに銃撃は止んでしまう。
「?」
突如中断された攻撃に戸惑う間もなく、ななこの鼓膜を轟音が揺るがす。
それは、カイザが自分の背後の壁を破壊した音だった。
そしてカイザは、荷物も持たずにそこから部屋を飛び出していく。
「に、逃げた? なんで? 不利だったのは圧倒的にこっちなのに……。
ああもう、わけわかんない!」
「やっぱりそうか……」
カイザの行動を理解できずパニックに陥るサスペリアとは対照的に、ななこは納得の表情を浮かべる。
「ちょっと、何一人で納得してるのよ!」
「よく考えてみろや。最初の剣の一撃も、さっきの銃撃も、完全にうちから狙いが外れとった。
銃ならともかく、剣での攻撃は本気でうちを傷つけるつもりやったら簡単に当てられたはずや。
あの時、うちはあっけに取られとってまともに反応でけへんかったからな……」
「つまり、それって……」
「あいつの攻撃は、単なる脅し。うちらから逃げるための単なる威嚇や」
サスペリアに告げると、ななこはその顔に笑みを浮かべる。
それは決して、喜びの笑みでも快楽の笑みでもない。自嘲の笑みだ。
「いくら人殺しに身を落としたといっても……。こうも露骨に教え子に避けられるっちゅうんは辛いなあ……」
「ご主人……」
見るからに辛そうなななこの様子に、さしものサスペリアも言葉を失う。
「せやけど……。このまま放っておくわけにもいかんわな。
たとえどんなに嫌われようと、教え子を守るのがうちの行動理念や。
なんとしてでもとっつかまえて、あいつの安全を確保せんとな」
おのれを激励するように呟くと、ななこはその場に残された荷物を拾い上げた。
「行くで! ちゃっちゃと追いかけて柊に追いつくんや!」
サスペリアに向かってそう叫び、ななこは部屋を飛び出した。
◇ ◇ ◇
「はあ……はあ……」
仮面ライダーの身体能力をフルに使い、ロリスキーは街を走っていた。
(あり得ない……。あり得ないあり得ないあり得るはずがないのよ!!)
彼女は、ひどく錯乱していた。その理由は、言わずもがな。
彼女が最も信頼を寄せる存在、地球破壊爆弾。彼女の名前が、先程の放送で呼ばれてしまったのだ。
ただでさえ、ロリスキーの精神はこのバトルロワイアルの中で消耗していた。
そんな状態で、最大の支えを失ってしまったら。
もはやその精神は、崩壊へ突き進むしかない。
ロリスキーの脳を支配したのは、爆弾の後を追って自分も死のうという破滅的な思考だった。
だが、彼女の体は不死者。生半可なやり方では、自殺すら出来ない。
そこで彼女が思い当たったのが、自分に支給された変身ベルトであった。
カイザギアは誰でも仮面ライダーに変身できる代わりに、一つの巨大なデメリットを持つ。
それはベルトに適合しない者が使用した場合、変身解除後に体が灰になって死んでしまうというものだ。
本来ならあまりにおぞましい特性だが、自殺志願者にとってこれほどありがたいものはない。
だからロリスキーは、迷わずカイザギアを使用したのだ。仮面ライダーの力を得るためではなく、自らの命を絶つために。
ななこに攻撃を仕掛けたのは、かろうじて残っていた彼女の理性がさせた行為である。
自分のことをかがみだと思いこんでいるななこに、おのれが死ぬところを見せるわけにはいかないと考えたのだ。
(ここまで逃げれば……。先生、追ってきてないわよね?)
周囲を見渡しななこの姿がないのを確認すると、ロリスキーはベルトに手をかける。
(こんな馬鹿なことしたなんて知ったら、あんたは怒るかな……。
でも私は、あんたを失って生きていけるほど強くないから……。
後を……追うよ。怒らせちゃったら、ごめん)
一つ大きく深呼吸をすると、ロリスキーは携帯電話・カイザフォンをベルトから外した。
その瞬間、彼女の体を覆っていた強化スーツが粒子となって消滅。
そしてロリスキーの肉体は、灰となって崩れ落ち……なかった。
「え……?」
自分が思い描いていたのとはまったく異なる展開に、ロリスキーは戸惑いを隠せなかった。
「なんで……? なんでよ!」
灰になるどころか傷一つない自分の手を見つめ、ヒステリックにロリスキーは叫ぶ。
なぜカイザギアを使用しても、彼女は死ななかったのか。
答は単純、ロリスキーの体がカイザギアに適合していたから。
ロリスキーの肉体はすでに人間ではなく、人外と化している。
もともと超人類・オルフェノク専用として製造されたカイザギアは、ロリスキーをオルフェノクに近しい存在と認識したのである。
しかしそんなことに、今の錯乱したロリスキーが気付けるわけがない。
「この……役立たずがぁーっ!」
怒りに任せて、ロリスキーはドラキュリーナの怪力でカイザフォンを握りつぶす。
さらに変身ベルトを自分の体からむしり取り、地面に叩きつけた。
「あああああ!!」
意味を持たない叫び声を発しながら、ロリスキーはアスファルトごとベルトを踏み砕く。何度も何度も。
彼女の意識は、自分の周囲のごく狭い範囲にのみ張り巡らされていた。
ゆえにロリスキーは、自分のすぐ後ろまで近づいてきた他者の気配にも気づかない。
「柊……先輩……?」
声をかけられて、ようやくロリスキーはその存在に気づく。
振り向いたロリスキーの目に映ったのは、恐怖と戸惑いと疑惑の入り交じった視線を自分に向ける短髪の少女だった。
「岩崎みなみ……?」
ロリスキーは半ば無意識に、少女の名前を口にする。
「先輩、どういうことですか……? なんで先輩に、道路を踏み砕くような力が……」
かすかに震える声で、みなみは言う。
それを聞いて、ロリスキーは彼女もまた自分を柊かがみと勘違いしているのだと理解する。
「ああ、もういいや」
「え? あの、それはどういう……」
「もう誤解を解くとか、他人に気を遣うとか、どうでもよくなって来ちゃった……。
どうせ死んだら、そんなこと関係なくなるんだし」
「あの、先輩。さっきから何を言ってるんですか?」
相手の様子が尋常でないことに気づき、みなみの表情がさらにこわばる。
そんなみなみに対し、ロリスキーは生気の抜けた顔つきで言い放った。
「ねえ、岩崎さん……。あなた、私を殺せる?」
【E-3/路上/1日目-日中】
【クールなロリスキー@書き手2】
[状態]:不死者、吸血鬼、錯乱
[装備]:綾崎ハヤテの女装時の服@漫画ロワ
[持物]:なし
[方針/行動]
基本方針:死にたい
[備考]
※登場時期は「238:trigger」の冒頭辺り。ウッカリデスが死亡するより前です。
※カイザギア@書き手ロワ2ndは完全に破壊されました
【岩崎みなみ@らき☆すた(原作)】
【状態】:健康、ゆたかを思うあまり錯乱、人間不信
【装備】:スペツナズナイフ@現実、鉈@現実
【所持品】:支給品一式、ニアデスハピネス@漫画ロワ、長門画像CD、不明支給品(0〜2)
【思考・行動】
基本方針:小早川ゆたかを探し出して守る
1:先輩……?
2:ゆたかを殺す可能性のある参加者を殺す
3:ゆたかを見つけるために歩き回る
4:Dボゥイに対して……?
※人間不信に陥りましたが、ゆたかや知り合いは信用すると考えられる。詳しいことは後の書き手しだい。
ロリスキーとみなみが邂逅した、ちょうどその頃。
「かがみ」を探して走り回っていたななこは、近くから発生した爆発音を耳にした。
「まさか、柊が……? 急がなあかんようやな!」
迷うことなく、ななこは爆発音が聞こえた方向へ走り出す。
そして数分後、彼女が目にしたのは地面にめり込み炎を上げる乗り物のような物体と、その傍らで倒れる一人の青年だった。
『おい、相棒! しっかりしろ!』
「う……」
人の姿は一つなのに、聞こえる声は二つ。
ななこはこの不可解な状況を、相手も自分のサスペリアのような意志のある支給品を所持しているものとして納得した。
「どうするの、ご主人。かがみは関係ないみたいだけど……」
そのサスペリアは、肩の上から主に声をかける。
「せやな……。無視して早いところ柊探しを再開するのも手やけど……。
見たところ、あの兄ちゃんは意識朦朧って感じや。しとめるのにそう時間はかからんはず。
魔力の補給には、ちょうどええとちゃうんか?」
「ふっ、ご主人も悪ねえ」
「何とでも言えや」
短く吐き捨てると、ななこは青年に向かって歩き出す。
『おお、姉ちゃん! ちょうどよかった! 相棒を助けてやってくれ!
操縦ミスって不時着しちまったんだ! 肉体的なダメージは少ないはずなんだが……』
「え……? 黒井先生……?」
自分の名前を呼ばれ、ななこは一瞬その動きを止める。
まさか知り合いか、と思い青年の顔をのぞき込むが、相手の顔にまったく覚えはない。
(なんやすっきりせんけど……。まあええか)
もやもやした感情を抱きつつも、ななこはそれを押し殺してエロスの鐘を鳴らす。
その瞬間、青年の体がビクンと跳ねた。
「これであんたも、うちの虜……ん?」
一瞬口元に笑みを浮かべたものの、ななこはすぐに様子がおかしいことに気づく。
「な、なんやこれ! 力が吸い取られ……」
『み・な・ぎ・っ・て・き・たー!』
戸惑うななこの前で、青年は急激に体を起こす。その目つきは、とても正気とは思えなかった。
「ま、まさか、聞き覚えのある声だと思ったら……」
「なんや、チビ! 何かわかったんか!」
「ご主人様……。どうやら私たちは、藪をつついて蛇を出してしまったようです……」
青ざめた顔でガタガタと震えながら、サスペリアは主に告げる。
「あの男が持っているのは、私の天敵……。人呼んで、エロスミラージュ!」
「誰がエロスじゃ、誰が!」
サスペリアの発言に、青年がつっこむ。だが、その言葉は青年の意志によるものではない。
彼の体を一時的に支配した、クロスミラージュの発言である。
ここで説明せねばなるまい。
いったい何が起きて、このような状況になっているのかを。
全ての原因は、クロスミラージュのエロス魂にある。
彼のエロス魂がエロスの鐘のエロ魔力と共鳴を起こし、魔力の逆流を引き起こし自らの側に魔力を取り込んだのである。
その勢いで、クロスミラージュはかつてレナにそうしたように青年……すなわちランキング作成人の体を支配してしまったのだ。
え? レナの体を操れたのは声がティアナと一緒だったからじゃないのかって?
変態は理屈も限界も吹き飛ばします。
そんなわけで、今や作成人はクロスミラージュに体の支配権を奪われてしまっていた。
彼に強靱な意志があればそれをはねのけることも可能だろうが、今の憔悴しきった作成人ではそれも無理な話である。
「ククク、久し振りだなあ、人間の体のこの感覚は……。思う存分楽しませてもらうぜえ」
先程までの相棒を心配する殊勝さはどこへやら。欲望に歪みきった表情で、クロスミラージュは呟く。
その様子は、ななこが生理的嫌悪感のあまり後ずさりをしてしまうほどである。
「おっと、そうだ。せっかく魔力もらったんだから、いちおうバリアジャケット作っておくかな。
野郎の着替えになんざ、たいして興味は湧かねえが……」
ななこににじり寄る足をいったん止め、クロスミラージュは魔力で作成人の体を包み込み始める。
その魔力が形作るのは、作成人の記憶に刻まれた「強者」のイメージ。
アーカード。範馬勇次郎。ラオウ。クロススレで彼の脳に刻まれた強者の姿は数多い。
その中から作成人の深層心理が選んだのは、真っ赤な目と黒いボディーを持つ戦士だった。
「あ、あ、あ……」
サスペリアは、もはやまともにしゃべれぬほど動揺していた。
本物でないことは、理性で理解している。
だがそれでもなお、ロワ書き手の因子を持つ彼女はその姿に畏怖の念を抱かずにはいられないのだ。
「ははは……」
一方のななこは、乾いた笑いを漏らしていた。
彼女にとって、目の前の存在は初めて目にするものだ。
だが、彼女はその姿に見覚えがあった。
「まさか……。こう短い間に何人も仮面ライダーに出くわすとはな……。
けったいなこともあるもんや……」
曰く、太陽の王子。
曰く、チートライダー。
曰く、もうあいつだけでいいんじゃないかな。
曰く、ぶっちぎり。
仮面ライダーBLACK RX。
作成人の体を包み込んだバリアジャケットは、そう呼ばれる戦士の姿を模したものだった。
【E-3/路上/1日目-日中】
【黒井ななこ@らき☆すた(原作)】
[状態]:健康、魔力不足
[装備]:エクスカリバー@オールロワ、エロスの鐘(ミニ・サスペリア)@書き手2
[持物]:デイパック×3、支給品一式×3、チェーンソー@やる夫ロワ、大量のポケットティッシュ@カオスロワ、不明支給品×0-4(キョン/ルイズ/ロリスキー)
[方針/行動]
基本方針-1:こなた、つかさ、かがみ、ゆたか、みなみのいずれかを優勝させる。
基本方針-2:このピチピチボディを維持するんや。その為に男の精気を吸う!
1:目の前の青年と戦う? 逃げる?
2:「かがみ」を探す
3:男漁りや!
4:女とか対象外は普通に殺すわ☆
※魔力が不足してエクスカリバーの力を出せませんが、デザイア・ベル時には何の問題もないかと思います
【ランキング作成人@オールロワ】
[状態]:発狂、ダメージ(小)、クロミラ憑依
[装備]:クロスミラージュ@ニコロワ、バリアジャケット
[持物]:デイパック、基本支給品一式、拡声器@ロワ全般、 PSG-1@現実
[方針/行動]
(作成人)
基本方針:誰にも死んでほしくない……? 自分も死にたくない……?
1:人を殺した人を殺した人を殺した人を殺した……
(クロスミラージュ)
1:パンツめくれえええええええ!!
[備考]
※バリアジャケットはあくまで見た目だけで、RXの技が使えたりはしません。
また他人からぶんどった魔力で無理矢理作っているため、あまり長時間は保ちません。
※フラップラー@アニ2は大破しました。
投下終了です
割と無茶な展開かと思いますので、ツッコミがあれば遠慮なくお願いします
投下乙。
爆弾氏死んでしまったからもしやかと思ったらやっぱ錯乱したか。
かがみの姿をしているだけあって、不幸は避けられないわなwww
そしてまさかのクロミラ憑依…そしててつを化かよwww
うん、これはいい超展開だと俺は思うよww
( X) <カイザベルトがすぐ破壊されたのは乾巧ってやつの仕業なんだ・・・・・・・orz
投下乙!
みなみは彼女に対してどう対応するか・・・・・・・本当に人外になっているのはあなたのご友人ですよ。
クロミラ、てめぇなんて姿チェイスしているんだwwwww
体を乗っ取るのは完全に想像の枠を超えていたわ
529 :
【大吉】 :2010/01/01(金) 19:08:43 ID:sIiwtx0C
らき☆ロワの運勢を占ってみるテスト
大変申し訳ないのですが、プロット練っていたら
小早川ゆたか、ウッカリデス、阿部高和と残りのメンバーがどうしても絡まなかったので、
前述した三人だけの話と、残りのメンバーの話に分けます。
「もうすぐホテルでしょうか」
息を切らしながら、無人の街を歩くのはウッカリデスという青年だ。
阿部高和から逃走した彼は、地図を片手にホテルに向かって歩いているところである。
歩き始めた地点から換算しても、2キロ近くしか歩いていないはずだ。
だが、ウッカリデスは元々体力が無い上に、バトルロワイアル開始からの疲労の積み重ねもあり、
一歩の足取りが異様に重い。
「さて、ここで少し休憩しますか・・・・・・」
ウッカリデスは、額の汗を拭って視線を横に移す。
そこには2階建ての一軒屋が建っている。
無人とは言え街は街だ。
そこにある一つ一つの建物も、人が住んでいてもおかしくないぐらいにリアルに作られているのだ。
小さな街の民家ではあるが、それ以上に少ない参加者しかいないこの島で、自分の選んだ家の中に誰かがいるという
可能性は極めて低い。
だからウッカリデスは、入る家を選り好みせず、たまたま近くにあったからという理由だけで
目に入った建物の中で休もうとするのだ。
そしてウッカリデスはドアノブに手をつける。
-ガチャ-
(ん?)
ドアノブは最後まで回ることはなかった。
回す途中で金属の衝突音が聞こえて、ウッカリデスの手のひらにドアノブが硬質の物に引っかかる感覚が伝わってくる。
-ガチャガチャガチャガチャガッチャ!-
(え? これってもしかして)
錯覚ではないかと思い、何度もドアノブを回してみるも、
やはりドアノブは途中で引っかかって止まってしまい、ドアを開けることはできなかった。
(既に誰かいる!?)
直後、ウッカリデスの額に冷や汗が流れる。
鍵がかかっているということは、何者かが先客として篭城している証拠なのだ。
対主催なのかマーダーなのかそれともフリーダムなのかはこの時点では誰かはわからない。
ただ、彼が尋ねてきたということだけは知られてしまっている。
現在生き残っている参加者の中で、危険人物はどれだけいるのかと思い浮かべる。
(まさか阿部さんが先に来ているってことはないよな。
いやあいつはあそこで撒いたはずだ。 居る可能性は極めて低い。 ていうかいないで欲しい)
頭の中で一番(貞操が)危険だと思う人間を削除。
その後彼が思い浮かべる危険人物は、桂言葉にでっていう、そして熱血王子に相羽シンヤに
ラッド・ルッソに朝倉涼子に小早川ゆたかぐらいだろうか。
(あ、意外と多い)
今名簿で確認できる、生きている参加者49人中7人が前述の人物に該当する。
確率にして7分の1。 助かる可能性は7分の6。 一見問題無さそうに思えるだろうが、
確率はあくまで確率に過ぎない。
だが今のウッカリデスには、その確率が一番恐r『一体誰なんですか?』
/||ミ
/ ::::||
/:::::::::::||ヽ/:ヽ‐:'"´::|-‐'::ヽ':\
|:::::::::::::::||:/: : : : : : : :|:.: : : : :\:\ ガチャ
|:::::::::::::::|||: : ::/|: : : : |∨::i:.: : :∧::.ヘ
|:::::::::::::::|||:: :/ |: : :i::| |::|:: : : : :ハ: :∧
|:::::::::::::::|||::/ノ |: : |::|ヽ|::ト、::.: : : :|:: : :ゝ
|:::::::::::::::||j/ |: :/|/ j/|:::∨:: : :|::: : :|
|:::::::::::::::|| ● j;ノ ● |:::::∨:.:/i::. :/
|:::::::::::::::|| l:::::::|:∨::|:.:/
|:::::::::::::::|| ー'ー' ,.ィ':::::::ト、:: :|/
|::::::::::::::(_____ノ´|| |::::: :| \|
|::::::::::::::(_ノ / . . . || |::: :/
|:::::::::::::::||/ || |/
|:::::::::::::::|| ||
\:::::::::::|| ̄ ̄ ̄ ̄
\ ::::||
\||
「「あっ」」
ウッカリデスの前に出てきた少女は、小学生と見間違えてしまいそうな体格の、ピンクのツインテールの少女であった。
それはウッカリデス自身もよく知るキャラクターであり、本来ならばかわいらしい妹分なのだ。
だが彼は知っている。
経緯はわからないが、彼女がこのバトルロワイアルに置いて狂ってしまっているということを。
今、目の前にいるのは、病人どころか人間のスペックを遥かに凌駕した、小早川ゆたかという少女だということを。
(よりによって大外れだ)
ウッカリデスは、冷や汗を垂らしながらも彼女から逃げるべく後方に跳ぶ。
「待ってください」
背を向けて走り出したはずなのに、彼の目の前にゆたかが出現してしまうことにより足を止めてしまう。
なんてことはない。 ウッカリデスがバックステップをした瞬間に、ゆたかがそれよりも遠い着地点に跳んだだけだ。
(こんなところで・・・・・・万事休すか!)
彼女の戦闘力は知っている。
そして彼女が理不尽な理由で襲い掛かってきたことも、それが原因で仲間が殺されたことも知っている。
だからこそ、何の力も持たない彼には抵抗する気力が湧かなかったのだ。
腰を落とし、後ろ手で地面を着いて目を瞑る。
「本当に、ただの人間なんですね」
「あ、当たり前だろ! 何かできるならこの場で十代君の仇をとってやりたいさ!」
「十代? ああ、あの男の人の名前か・・・・・・悪いことしちゃったなぁ・・・・・・」
(まさか、今更になって悔いているのか?)
寂しそうな顔を見せるゆたかに、ウッカリデスは思案する。
パロロワで一度狂ってしまった人間が立ち直ることはたまにはあることだ。
ニコロワのつかさ&レナ然り、漫画ロワのエレオノール然り、カオスロワの夏奈然り、
ゆたかが罪の重さに気づいて悔い改めている可能性だってあるだろう、と。
「入ってください。 詳しい話は中でやりましょう」
そう言ったゆたかが、ウッカリデスに手を差し出す。
始めは戸惑うウッカリデスであったが、それ以外に選択肢がないことを知り、
渋々と彼女の手を取った。
☆ ☆ ☆
「つまり、あなたは運命を破壊するために動いていると?」
「そうです」
民家のちゃぶ台に、ウッカリデスとゆたかは向かい合って座っている。
放送を聴いた後、ウッカリデスはゆたかから運命について聞いていたのだ。
初めは彼女への嫌悪感で顔をしかめていたウッカリデスだったが、
ゆたかがバトルロワイアル中に体験した出来事を知ったため、今では意識しなくても冷静に話すことができる。
「運命は私達にとって倒さなければならない敵なんです。 あんなものがあるからみんなが不幸になる」
「では、十代君があなたに殺されるのも全て運命だったと?」
「はい。 あの人には本当に悪いことをしたと思っています」
(よく言うよ)
しゅんと肩を降ろすゆたかを、ウッカリデスは内心見下す。
ゆたかは、十代を殺したことを後悔はしているが、責任を全て運命という言葉に擦り付けている。
殺す、という選択としたのは間違いなく彼女自身の意思が介在していたのである。
決して、操られていたとか暴走して我を忘れていたのではない。
「変態を庇うなんて優しい人でした。 でも、あの人が連れて来られたのもみんな運命が悪いんです。
だから、殺さなきゃ」
「存在するかどうかさえもわからないものを?」
「運命は存在します!」
ゆたかは、ちゃぶ台を叩き付けてウッカリデスを威圧する。
四角形のちゃぶ台の一角が穴を空けて砕け散る様に、ウッカリデスは怯むが、
すぐに彼女に目線を戻す。
「わかった。 確かに運命は存在するだろう。
でもどうやって破壊するんだい? 君が今言ったように運命に関わる者を皆殺しにしたところで、
それも結局運命だということになるんじゃないか? 十代君みたいに君に殺されるのが運命、だとね」
「そ、それは・・・・・・」
「みんなを運命から解放したいというならば、もっと先に忌むべき存在がいる。
それも運命みたいに見えない者ではない、僕らをここに連れてきた張本人とも呼べるやつらが!」
「あ」
呆けた声を出して口を開けるゆたかに、ウッカリデスは呆れてしまった。
彼女は運命という言葉に身を任せ、思考を停止させていたのだ。
言葉を詰まらせるゆたかであったが、何かを閃いたのか、
ウッカリデスに目線を合わせて更に言葉を放つ。
「あ、じゃ、じゃあ変態は!? みんなに迷惑かけているんだよ?」
「その変態に助けられたのではなかったのですか? あなたは」
「でも・・・・・・」
「でもじゃありません。 あなたはチャイナ服を着た男性も殺したといいましたよね。
私としては彼が何をしたのかというのも気になるのですが」
「何も・・・・・・していない・・・・・・」
彼らは知らぬが、泉こなたと共に行動していた6/という男性は、
ゆたかと会ったときにはチャイナ服を身に纏っていた。
男が女性の服を着る=変態=殺害対象としたゆたかは、奇襲をかけて彼を殺害することに成功したのである。
だが、ゆたかが見たのはあくまでこなた達と共にいたということだけ。
彼女と何をやっていたのかまでは確認をしていないのだ。
それだけではない。 こなたの担任の黒井ななこだってゆたかを守ってくれたし、
クールでロリが好きな女性だってゆたかに何も手出しをしていない。
「そうでしょう。 例え変態でも人畜無害な人がいることは、貴方自身わかっているのではないですか?」
「・・・・・・」
「いえ、この場合別のパターンも考えられる。 その男性は好きでチャイナドレスを着ていたわけではなかった」
「どういうこと?」
「考えてもみてください。 この緊急事態です。
武器どころか衣類すらまともに調達できないことがあるでしょう。
たまたま女性物しか着る服がなかったら、それを着るしかありませんよね」
「なんで? 元の自分の服着てればいいじゃん?」
「いいえ、激しい戦闘によってボロボロになってしまった服を着ていると、
外気を直接肌に浴びてしまって体調を崩してしまう危険性があります。
そうでなくても汗まみれ、血液まみれの服はいくらなんでも不衛生でしょう。
風邪をひいてしまったら生き残るどころじゃありません」
「確かにそうだね」
「だからといって裸になるのは言わずもがな。
全裸になっている人間は、本当に何かしら事情があるに違いありません・・・・・・例外はありますが」
「じゃあまさかその人が本当に迷惑な存在なの!?」
「うん」
そう答えたウッカリデスは、初めて彼女から目を反らして苦笑いをしたのだが、
ゆたかにとってはそれがなんなのかがわからなかった。
「これでお分かりになられたでしょうか」
「大体わかったよ。 あの人があんな格好をしたのも運命が悪いんだね」
(まだ言うか)
どれだけ諭しても運命という言葉を捨てようとしないゆたかに対し、
ウッカリデスの中のドス黒い物が蘇ってくる。
単純な言葉に逃げている、見た目相応頭脳を持つ童女に仲間を殺されたことを思い出すと、
今すぐ反吐をぶっかけて踏み潰したい衝動に駆られる。
「迷惑な変態と主催者を殺す。 打倒運命にはまずはそれからだね」
(運命―暴君が悪事を行う時に利用する典拠。 愚者が失敗をしでかした時に持ち出す口実、か。
今の彼女にはどちらも当てはまる)
思考は大分まともになったのだが、それでも彼女はまだ言葉に依存している。
たった二文字の熟語を妄信し、踊らされているだけで進もうとしない愚者のままなのだ。
ピンポーン
「あ、はーい、今行きまーす」
(誰だろう?)
小さな街程度のサイズがあるエリアの一軒家、複数の参加者が偶然出会う可能性は非常に低い。
それこそ彼女が言うように運命というものを感じるウッカリデスであったが、
何故か、彼にはロマンチックなものには感じることなどできなかった。
ゆたかが玄関に向かってすぐに、喧騒が聞こえてくる。 相手は男のようだ。
『だ・・・・・・ら・・・・・・男・・・・・・掘るなんて・・・・・・・・・・・なん・・・・・・か?』
『言・・・・・・ろう? 俺は男を・・・・・・それで満・・・・・・』
『じゃあ・・・・・・覚えは・・・・・・かい?』
『え!?』
(掘る・・・・・・まさか!)
男、掘る。
玄関から途切れ途切れに聞こえてくる、たった二つのキーワードで、
ウッカリデスは今考えられる最悪の可能性を思いつく。
阿部高和を撒くときに使った、棒倒しによる心理トラップ。
自分が何処にいったか知らせることで、ノンケが態々ゲイを誘うはずがないと思わせて、
倒した棒の向きとは逆の方角へと向かわせる罠だ。
それを仕掛けられた相手が今ここにいると言う事は、罠が突破されたことを意味する。
(裏の裏を読んだ、というわけですか)
「ちょっとウッカリデスさん!」
「な、なんですか!?」
逃亡の準備を始めたウッカリデスの前に、ゆたかが険しい表情で戻ってくる。
頬を膨らませ、顔を紅くしている様は一見可愛らしいが、額に浮かべた血管から、かなり怒っていることが伺える。
そしてウッカリデスは、彼女の背後にいる存在を認識し、一番当たってほしくなかった予想が的中したことを悟った。
「やあ、また会ったな」
「あんたもこの人と一緒の変態だったんですね!」
微笑む阿部とは対象的に、ゆたかは一枚の写真をウッカリデスに見せ付ける。
写っているのは、紛れも無く上半身全裸のルルーシュ、つまりはウッカリデスの姿であった。
「ちょ・・・・・・こんな写真僕知りませんよ!」
「嘘言わないでください! 裏面にだってほら、『ホテルで愛し合おう』って書いてあるじゃないですか!」
「いやいやいやいや」
「照れ屋なんだなぁ、ウッカリデスくんは」
「照れてないから!」
「そうか。 ここがホテルじゃないから不満なんだな?
俺は何処でも構わないぜ」
「というわけで変態さんは変態さんと一緒になっててください! ぷんぷん!」
「うぉわ!」
そしてウッカリデスはゆたかによって阿部の胸板に押し出されてしまう。
衣類越しでも伝わる阿部の体温にウッカリデスは背筋を凍らせ、冷や汗を垂らしている。
ゆたかは彼らに興味を失い、部屋の中から出ていってしまった。
「じゃあ謙虚な少女はいなくなってくれたことだし、これからは男二人、熱い時間だぜ」
「ははは・・・・・・」
阿部高和に羽交い絞めにされ、手ぶらの状態であるウッカリデスは、
最早抵抗する気力さえ失っていた。
だが、彼の中は絶望だけで埋め尽くされているわけではない。
小早川ゆたかに言うべきことは全て言った。
後は彼女が、己の罪を自覚し、残る仲間やまだ見ぬ対主催達を傷つけぬことを願うだけだ。
ウッカリデスの耳元に、駆け足の音が聞こえてくる。
もうここに戻っていくこともないだろう。
「誰かが言ってましたよ。 運命に従うのも運命なら、運命に逆らうのもまた運命だってね。
どうやら僕はここまでのようです。 十代君、爆弾さん、僕もそちらに逝きます。
ロリスキーさん、お辛いでしょうがどうか挫けずに頑張りくださ―――」
彼の意識は白濁の海に沈み、二度と浮き上がってくることはなかった。
☆ ☆ ☆
「あんなまともそうな人が変態さんだったなんて、本当に怖いね」
民家を後にした小早川ゆたかは、ウッカリデス達の声が聞こえなくなったことに気づくと胸を撫で下ろした。
彼女にとっては、変態はみんなに迷惑をかける存在というから殺すべきという認識があったので、
以前のゆたかならば、阿部高和とウッカリデスは殺害対象であっただろう。
「でも悪い人じゃなかったなぁ」
阿部高和と名乗る男は、確かに変態ではあったが、初対面の小早川ゆたかに対して紳士的に振舞ったのだ。
かっこいい変態の男と交尾を行えればそれでよかったという。
そしてウッカリデスが以前彼を誘った男だというから差し出しただけだ。
それ以降、彼は特に危害を加えてきたわけではない。
「ウッカリデスさんもあの人が言うように恥ずかしかったんだね」
変態とは異端の存在だ。
ゆたかの世界でも、道を女装、あるいは全裸で歩いている人は見たことがない。
そんな人間は非難され、嘲笑の的になるからである。
ウッカリデスはそれが怖くて、自身が同性愛者であることを隠していたのに違いないと考えたゆたかは、
変態への嫌悪感を一旦心で廃して、無害な変態が心置きなく楽しめるように配慮したのだ。
「あの人達強そうじゃなかったしね」
彼女が求めるのは運命打倒のための力。
よって悪い変態でもない何の力も持たぬ一般人は一々相手にしている暇はない。
『喰らう』価値がないと判断したのだ。
「あ、でもあの人の持っていたカードは使えそうだったな」
ゆたかは、ウッカリデスと話している途中、彼に見せられたカードを思い出す。
三枚のカードの内、一枚に描かれていた女騎士は、彼女が以前戦った者と瓜二つであった。
翌日朝まで使用不能であるが、紛れもなく"力"。
今思えば惜しいことをしたと、ゆたかはため息をつく。
「まあそれはこれから手に入れていけばいいよね。
悪い変態さんなら殺して、いい人なら・・・・・・」
考える間、僅か1秒。
無邪気、とは程遠い笑顔を浮かべる。
しかし、嘲笑にも似たそれは眉をひそめることで崩れてしまった。
「ごめんなさい・・・・・・でも、やるしかないよね」
自ら発した、運命という言葉は言霊となり、未だにゆたかを縛りつける枷となっている。
彼女がウッカリデスの言葉の真意に気づくのか。 それを決めるのは運命などというものではない。
これからの彼女の意志と行動によってのみ決定されなければならないのだ。
【D-5道路/1日目-午後】
【小早川ゆたか@らき☆すた(原作)】
[状態]:冷静ではなく超冷静、妹萌力覚醒、身体能力劇的向上、疲労(小)
[装備]:永遠神剣第七位『存在』@書き手ロワ2nd
[持物]:デイパック、支給品一式
[方針/行動]
基本方針:運命を抹殺する。
0:阿部さん良い人だったな。
1:悪い変態は殺す。
2:力が欲しい。 そのためになら手段は問わない(?)
3:とりあえずは主催を抹殺する。
※運命が何なのかは自分でも分かっていません
※記憶の混乱は止まりました。
※エナジーボンボンと0号ガイバーユニットは、カレーに溶けてゆたかの体内に吸収され、更にでっていうの一部も吸収されました。
※ガイバーユニットとキョンの残留思念は完全に消滅しました。
※魔と化したカレーの影響により彼女の精神変化が稀に起こるようですが、エナジーボンボンが半分程度溶けているため、オプーナーの影響は薄まりました。
※思考の節々にでっていうやオプーナーの影響が見られます。
※ウッカリデスの話を何処まで飲み込んでいるかは不明です。
☆ ☆ ☆
「やっぱりこいつじゃ無理だったか」
阿部は、既に息がないウッカリデスの肉体を見下ろして呟いた。
自身のイチモツを受けきれず、文字通り逝ってしまう男は前例があったので、
ウッカリデスがこうなる可能性も予測していたのだ。
しかし、この男、自身の欲望を優先するあまり、二度と会えなくなるであろう餌を前に、
見過ごすことなどできない。
「でも女にもまともなやつがいるんだな。 感心感心」
小学生のような体格を持つ少女、小早川ゆたかを思い出す。
最初は警戒されて騒がれたものの、いい男とヤれればそれで良いと言ってウッカリデスの写真を見せたら、
すんなりとウッカリデスを差し出したのだ。
「変態扱いされるのは仕方ないが、空気読んでくれて本当に謙虚な女だ。
世の中の女もあれぐらいじゃなきゃな」
阿部高和の中にある女のイメージといえば、大体男女平等社会の中で男を見下して笑い、
怒りを見せたら泣いてみせることで自身を守る卑怯な生き物という印象の方が強い。
間違っても、彼の愛読書のヤングマガジンに載っている、某三姉妹のような少女達の姿は無い。
「まあみなみけは環境が特殊だから仕方ないけどな」
539 :
代理投下:2010/01/02(土) 00:19:12 ID:E0VAX8Rh
男性との交流しかしないため、女という情報を得る機会が乏しく、
出会ったことがある数名の短い付き合いの中で得た印象で判断することしかできないのだ。
「さて、俺もそろそろ行きますか」
阿部は、ウッカリデスのデイバッグを持ち上げる。
ウッカリデスの遺体を布団に入れて、再び男漁りの旅に
【D-5民家/1日目-午後】
【阿部高和@ニコロワ】
[状態]:打撲(側頭部)、出血(右手/手当て済み)、賢者タイム
[装備]:ゼロの仮面(蝶高性能)@書き手2
[持物]:デイパックx4、支給品一式x4、マカビンビンx7本@ニコロワ、不明支給品x0-1、ウッカリデスが映った写真、
:ムラサャーミャ&コチーテ@アニロワ2、五寸釘、藁人形、金槌の呪いセット@オールロワ、きゅうり@やる夫ロワ
:黄金の鎧の欠片@アニ2、セイバー&黒騎士の魔剣少女@ニコロワ、ホーリーエルフの祝福@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:いい男を掘る。
0:ゆたかは良い娘だったな
1:さて、掘るやつ掘ったしどうするかな。
2:圭一を探して掘る、そしてキョンをもう一度掘りたい。
3:6/氏(カオス)とラッド・ルッソ(名前は知らない)はいずれまた掘りたい。
4:邪魔する女は容赦なく殺・・・・・・スパンキングで済ませてやるか。済まなかったら殺すけど。
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※マカビンビンの効力は一本につき約2時間です。
※女に対する考えが少し変わりつつあるみたいですが、今はそれから目を逸らしています。
※妄想にふけっていたため第一放送をろくに聴いていません。
※写真の人物をウッカリデス本人と思っています。
【忘却のウッカリデス@書き手ロワイアル2nd 死亡確認】
すみません、残りのメンバーのパートができたので投下します
人気がないホテルの中、静寂を引き裂くかのように轟音が響き渡る。
青年と少女が、足音を立てながらも、音源に向かって駆ける。
ホテルの一階までやってきた彼らの耳に入ってきたのは、誰かがすすり泣く声だ。
若いとは言うよりは、幼いと言った方が良い少女の声に誘われ、村雨といさじはホテルのロビーに辿り着いた。
「なんてことだ・・・・・・」
ロビーへ入り込んだ村雨は、目の前の光景に思わず唇を噛み締める。
二人の目に入ったのは、少年を抱きかかえながら涙を流す、少女の姿だった。
純白だったはずのウェディングドレスは、少年の物であろう血によってところどころが真っ赤に染まり、
涙と混ざり合って見るも無残に塗れている。
一見で何があったかを察した二人は、声をかけることを忘れて黙り込んでしまう。
そして、戸惑っている彼らの元に、視界の片隅に映っていたもう一人の少女が歩み寄ってくる。
「敵、じゃあ無いみたいですね」
『我々はゲームに乗っていませんからご安心を。 ツルペタ幼女』
いさじの持つ杖、レイジングハートが村雨達よりも早く少女に答える。
すると、少女は自らの素性を話し始めた。
自分が"素晴らしきフラグビルド"という名であること、
奥で泣いている少女が"南千秋"という名前で、共に行動していた少年が狙撃で殺されて悲しんでいるということ。
このホテルで、彼女の姉を含む仲間達と合流する予定であることだ。
「と、まあこんなところですね」
「そうだったのか」
事情を聞いた村雨は、フラグビルドの後ろの少女達を一瞥する。
泣き疲れて眠りに入った千秋を、いさじが介抱しているのだ。
悲痛に歪んでいた顔も、今ではいさじの膝枕の上で安らかに眠っている。
フラグビルド曰く、彼女は強いらしい。
次に目覚めるころには、涙を拭いてこの殺し合いに立ち向かってくれるということだ。
(このような少女さえ、覚悟を背負っているというのか)
千秋の年齢は僅か10程度。 村雨が両親を失った頃の年齢と大して変わらない。
彼が幼少の頃立ち上がることができたのは、今となっては故人の姉がいたからこそなのだ。
一人で悲しみを超えられるなんて、彼女はこれまでどのような人生を歩んできたのだろうか、村雨には想像できない。
今は立ち直ってくれることを祈りつつ、村雨は彼女のすぐ横で永眠している少年に目を移す。
(アカギ、久しぶりだな。 いや、お前と会うのはこれが初めてだそうだ)
短い時間ではあったが、以前のバトルロワイアルで共に戦った仲間である彼は、
目の前で眠っている少年とは別人なのだ。
以前会った時の彼とは身長が低く、顔つきもまだ幼い。
名簿に重複して名前が記されていた理由がわかって少しすっきりしたが、
それ以上に"赤木しげる"という人間の死には村雨自身、戸惑っているのだ。
フラグビルドの話を聞くと、別行動をしている仲間の中にはもう一人の"赤木しげる"もいる。
彼の年齢は少年から一転して、成人程度の年齢なので、もしかしたら彼が自分と共に戦ってきた"アカギ"なのかも知れない。
(お前もこっちに来ているのか? アカギ)
未だ会わぬ戦友の姿を思い浮かべ、村雨はもうすぐ来るであろう放送を待っていた。
☆ ☆ ☆
「なんということだ・・・・・・」
(自体は最悪の方向に向かっているようですね)
放送を聴き終え、最初に放たれたのは村雨良の嘆きだ。
ジョセフ・ジョースター。
村雨良の仲間であった波紋使いの男である。
桂ヒナギクに続く仲間の死に、彼は顔を強張らせ、拳を握り締めている。
(Chain-情さんは、まだ大丈夫みたいですが)
愛する男が生き残っていたことに、フラグビルドは胸を撫で下ろすが、
安心はしていられない。
フェイト・T・ハラオウンの死。
すなわちそれは、自然公園を経由してくるはずの、もう一人の赤木しげる組になんらかのトラブルが発生したということである。
(いっそのこと、こっちから会いに行ってみますか? いえ、下手に危険に首を突っ込むわけにもいきませんね)
彼らが何者かに襲われたのならば、必ず近くに襲った人物がいるはずだ。
従って、今、もう一人のアカギ達に会いに行くことは、襲撃者、すなわちマーダーとの遭遇率を高めてしまうことになる。
(ではしばらくはここに留まりますか)
今ここにいるのは彼女と南千秋、そして後から合流した対主催の二人だ。
戦力が乏しい状況で仮面ライダーZXこと、村雨良の加入は非常に心強い。
初めはBADANに所属していた頃の彼である可能性も危惧していたが、涙を流す千秋に悲しみを覚えていることから、
大丈夫ではないかと考えた。
そして話しかけて彼から"記憶"に関する言葉が出てこなかったので、安全だと判断できたのだ。
(ん? じゃああの少女は一体)
村雨良とともにやってきた少女は、フラグビルドにとってはどの二次創作でも心当たりが無い。
服装は戦闘時の高町なのはに似ているが、彼女自身の顔はどのアニメでも見たことが無いのだ。
(そういえば、名前を聞くのを忘れてしまいましたね)
フラグビルドは書き手勢なので、参加者の素性はキャラクターとしてならば知っている。
だからついつい名前を聞くのを怠ってしまい、彼女は自分と千秋の自己紹介しかしていなかったのだ。
「あのぅ」
「どうしたんだ?」
沈黙を続けていた村雨良に向かって、フラグビルドは話しかける。
ぶっきら棒に答えた村雨であったが、相手がフラグビルドだとわかると、険しかった表情を緩め、
代わりに何かを思い出したように呆けた声を出した。
「そういえば、自己紹介がまだだったな。 俺は村雨良っていうんだ」
「あ、はいそうですか」(そんなことは当の昔に知っているんですよ。 それよりも相方の方をお願いします)
思わず言いかけたツッコミを抑える、
そして彼女は、フラグビルドは目線を左右に動かして、彼と共にいた少女を探す。
「一体何をしているんだ・・・・・・」
「いえ、貴方と一緒にいた女の子はどこかなーと」
「ああ、いさじのことか」
「は?」
いさじ、という三文字に、フラグビルドは呆けた声を上げる。
いさじといえばニコニコ動画の歌い手であり、ニコニコ動画バトルロワイアルの参加者である。
フラグビルドの記憶ならば、いさじは阿部さん似のいい男ヴォイスの持ち主であり、
間違ってもあのようなぼ〜いりっしゅな声の女の子であるはずがない。
「あのー」
「今度はなんだ?」
「ひょっとして彼は歌と絵がうまかったり、動画サイトに歌をアップロードしていたり、
ノンケを主張していたり、長門有希と初音ミクを「俺の嫁」と豪語していたり、
実はメインの活動拠点が2chのオケ板だったりする20代のサラリーマンなんですか?」
「君は何を言っているんだ・・・・・・いや、その前に何故彼女が(元)男だと知っている?」
「アッーーー!!!」
村雨の怪訝な表情を見て、フラグビルドは痛恨をミスをしたことに気づく。
彼女自身納得できないが、今のいさじは少女としか言いようのない外見なのだ。
よって二人称が"彼女"、ではなく"彼"であることは周りから見ても明らかにおかしい。
そして更に、フラグビルドが言ったいさじに関する情報は
彼女と本の数時間しか行動していない村雨ではわからないことの方が多いのだ。
(こ、こんなどうでもいいところで誤解フラグは勘弁ですよ〜)
くだらない理由で周りに敵を作って包囲網張られるなど、カオスロワだけで十分なのだ。
6/氏だけで十分なのだ。 あ、6/氏ってもう二人死んだっけ。
あの人も大変だな〜、などということを考えながら適当な言い訳を村雨に向かって言ってみる。
「いさじっていうと私達の世界でもちょっと有名な人なんですよ〜」
「そうか」
(危ない危ない。 なんとか納得してくれたみたいです『ディバインバスター!』
(今度は何だよ・・・・・・)
突如、叫び声とともに轟音が響き、フラグビルドと村雨はロビー出入り口の方を見る。
すると、そこから千秋といさじが姿を現した。
「今戻ったぞ」
「千秋ちゃんもう大丈夫なんですか?」
最初に口を開いたのは千秋だった。
顔を塗らしてした涙は全て拭われて、今では目が多少充血している程度だ。
「おかげ様でな。 さて、私は着替えてくるから少し待っていてくれ」
乾燥した血液がこびり付いてくしゃくしゃになったウェディングドレスは、
着ている本人も着心地が悪い。 千秋は、カウンターの奥にある、従業員室の方に入っていった。
「というわけで埋葬に行ってきました」
「ディバインバスターで穴掘って埋めたんですね、わかります」
『Exactly(その通りでございます)』
(ノリいいなこのデバイス)
千秋とともに戻ってきた少女にフラグビルドは答える。
そして返ってきた少女の杖の反応にフラグビルドはツッコミを抑える。
「ということで村雨さん、これからどうしましょうか?」
『とりあえずは千秋の着替えを覗きに行くべきだと考えます。 マスターいさじ』
(やっぱりこいついさじかよ。 というかこのデバイス絶対おかしいって。
うちのロワの終盤のクロミラみたいに絶対原作出展じゃないよこれ)
これが画面内の出来事ならば、フラグビルドは視聴者として独り言のように
ツッコミを入れることもあるが、生憎今はロワ本編中。 余計なことを言って味方を混乱させてはいけない。
口を開くと思わずメタ発言が出てしまうのだ。
正直、アカギの死亡とこれからの同行で色々と頭がごちゃごちゃになっているフラグビルドは、
余計な説明で時間を取る余裕はないのだ。
『幼女の着替えは男のサガ。 未発達の乳房とお尻、そして何より幼女特有の寸胴体系が見せる
ボディラインを生で見られる機会なんてそうはありません。 ということでMr.村雨も是非ご検討を』
(ご検討を、じゃないよ。 シリアス満開のキャラにんなこと言うなよ)
苛立つ気持ちを心の声に変えてレイジングハートに言い放つ。
しかし、テレパシーではないので、彼女の叫びが通じるはずもない。
「村雨さんはそんな趣味ないから」
『見つからなかったら彼の性癖の一つでも探してください』
「そんなこと言ったって・・・・・・」
(ついに命令系になったよこのポンコツ)
エロスミラージュに並ぶエロスアイテムが一つ、レイジングハードに
言いたい放題言われたいさじは悔しいのだろうかと思うフラグビルド。
でも、彼女に芽生えたツッコミハートは感じてしまう。 びくんびくん。
「村雨さん。 レイジングハードの言うことは気にしないでいいですからね」
「・・・・・・」
「村雨さん?」
村雨に忠告するフラグビルドであったが、彼はロビーの出入り口を見つめたまま動こうとはしない。
すると村雨は、突然彼女らに背を向け、カウンターの奥の従業員室に向かって走り始めた。
『Mr.村雨! ついに生着替えを覗いてくれる気になったんですね!』
「そんな!村雨さん・・・・・・」
(おいおいおいおい、てめぇの身体9割9分がメカだろ? マスィーンだろ?
生殖能力持たない機械が性欲湧くとかどこのエロゲだよ? エロ漫画だよ? エロ同人だよ?)
歓喜の声を出すレイジングハートとは対照的に、いさじは悲鳴を上げ、ため息を漏らす。
だが、村雨自身は彼女らの非難の視線を無視して従業員室に向かう。
そして村雨は、従業員室の扉をぶち破った。
『強引とは激しすぎます。 だがそれがいい』
「村雨さん・・・・・・あんた・・・・・・一体・・・・・・何を・・・・・・」
(ライダーが幼女を○○○とか子供泣くから。 ただでさえこっちは前にメタボ婆の龍騎見てるってのに、
これ以上私にライダーに関するトラウマを作らないで)
少女達が悲痛な叫びを上げている間に、
村雨は陵桜学園の制服(ゆたかサイズ)を着終えた千秋を抱えて扉から出てくる。
『既に着替えが完了していたとは・・・・・・無念』
「何だ、うるさいぞ」
「三人ともここから逃げるぞ!」
『数十メートル先から高エネルギー反応確認。 一応魔力フィールド形成しておきますね』
「「え?」」
村雨は怒声を上げるとともに、千秋を背負って
いさじとフラグビルドをそれぞれ左、右腕で抱える。
そして彼がエレベーターに繋がる廊下に向かって走り出した僅か数秒後、
ロビー全体がエネルギーの奔流によって包まれた。
☆ ☆ ☆
『かなり高い戦闘能力です。 間違いなくやヴぁい相手です。
逃走の準備をすることを推奨します』
「ああ。 いさじ、いざというときは二人を頼むぞ」
「・・・・・・わかりました」
千秋とフラグビルドの無事を確認した村雨は、
廊下の隅からロビーの様子を伺った。
粉塵が飛び交う中、村雨達の目に一つの人影が映る。
二本のシャープな角に、斜め下に向かって突き出ている二本の翼の輪郭は、
明らかに人のものではない。
「ぶるわぁ・・・・・・うまく避けたみたいだな。 そうでなくては面白くない」
黒い、まだら模様となっている緑色の体躯に蒼白に染まった顔面、
彼の姿はさながら、怪人と例えるのが適切であった。
目玉の形が印象的な純金の首飾りと、荷物のデイバッグが異様にミスマッチしている。
「やるしか、ないみたいだな」
村雨は、左腕で空中に弧を描く。
回っていく左腕が程なくして右腕と直線を作り出す。
瞬間、彼の腰にセットされたベルトから、唸るような鼓動音が鳴り、
一呼吸置いた後、左腕を腰の辺りにまで引き、右腕を斜め上に突き出す。
それだけの動作を、怪人は腕を組んで見つめている。
村雨のベルトの鼓動に耳を傾けて、高ぶる己の闘争心を抑えつつ、
最後の言葉を言い切るまで待っているのだ。
「変身ッ!」
ベルトの十字模様が施された黄色とクロの色彩の部分から、
真紅の閃光が周囲に広がったかと思うと、それらは村雨に収束し、仮面ライダーZXへと姿を変えていった。
(あれはセル!? いくらライダーでも荷が重いですね)
フラグビルドは、物陰からセルとZXの攻防を見つめている。
先に攻撃を仕掛けたのはZXだ。
拳がセルにクリーンヒットするかと思えば、紙一重で首を傾けてそれを回避する。
そしてセルのカウンターパンチをスウェイバックで回避して、更にパンチを打ち込もうとするZXであったが、
死角から放たれた回し蹴りをガードするために攻撃を停止してしまう。
かと思えば、そのままセルの足を掴んでジャイアントスイングで投げとばした。
(今のところは大丈夫ですが・・・・・・彼の言葉に甘えて逃げる算段ぐらいはしたほうがいいかもしれません)
現在、特にZXが不利になっているわけではないが、何しろ相手は人造人間セルである。
制限されたかめはめ波でさえ、ホテルのロビーを軽く吹き飛ばすほどの破壊力なのだ。
だからいつZXが押し負けてもおかしくない。
「千秋ちゃん。 そろそろ逃げる算段ぐらいはしておいた方がいいですよ」
「うるせえ、お前は黙ってろ!」
「ち、千秋・・・・・・ちゃん?」
千秋の剣幕にフラグビルドは黙り込んでしまう。
彼女の知っている南千秋のキャラクター像では、彼女はこのような粗暴な言葉使いは絶対しない。
生意気ではあるが、高圧的ではないのだ。
「と、バクラのやつは言っている」
「驚かさないでくださいよ・・・・・・てバクラ?」
バクラとは、千年リングに宿る大邪神ゾークの人格の一部である。
本来ならば、宿主に寄生して心を蝕んでいく代物であるのだが、
そこは並行世界の産物というわけか、千秋の中に潜んでいるバクラは特に彼女に危害を加えるつもりはないのだ。
「ああ、バクラのやつはどうも気になることがあるらしくてな。
しばらくはここから離れたくないと言っている」
(気になること? あ、そういえば)
千秋の首にかけられている物は千年リング。
しかし、セルの首にかけられているのも千年リングそのものなのだ。
「何故自分が二人いるかなんて、パラレルワールドの理屈を当てはめれば納得できることだからいい。
だが、もう一人の自分に興味が湧いたらしくてな。 言っても中々離れようとしないのだよこいつは」
「そうですか・・・・・・でも私達が本当に危なくなったら逃げましょう。
死んでしまっては元も子もありませんから」
『術に頼るかザコどもが!』
「「!?」」
☆ ☆ ☆
「術に頼るかザコどもが!」
「ラウンドシールド!」
「縮こまってんじゃねえ!」
「きゃぁぁぁ!!!」
『アクセルシューターで援護したぐらいでこれですか。
ガードすら禁止なんですか。 そうですか』
「いさじ!?」
緑色の怪人が、杖を振った瞬間、彼は青髪の斧戦士へと姿を変えて術を放った。
魔法弾を放ったいさじに対し、絶望のシリングフォールが放たれる。
降り注ぐ岩石の雨を前に、魔力盾を張って凌いだいさじであったが、
追い討ちをかけるように襲い掛かった火球に、魔力盾が砕け散り、後方に飛ばされてしまう。
「死ぬかぁ!」
そして、いさじの頭部に斧戦士の戦斧が喰らいつこうとする。
灼熱に包まれた斧による斬撃は、魔法少女のバリアジェケットですら容易く切り裂いてしまうであろう。
だが、二人の間に紅い影が割り込み、"ZXパンチ"という掛け声とともに放たれた拳が斧を受け止めた。
「面白ぉい。 もっと俺を愉しませてみろ」
狂戦士と仮面の戦士達の戦いは、始まりを告げたばかりである。
【D-5/ホテル内/1日目-午後】
【いさじ@ニコニコ動画バトルロワイアル】
[状態]:健康、魔法少女、ダメージ小
[装備]:レイジングハート@カオスロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、スタンドが不明のDISC@漫画ロワ、日吉のフライパン@ニコロワ、チェーンソー@現実
[方針/目的]
基本方針-1:ロワより脱出する。
基本方針-2:つかさと会い、彼女を救う。
0:斧戦士(バルバトスになったアナゴ)を倒す
1:村雨達と行動する
2:かがみ(ロリスキー)及び黒井ななこを探す
[備考]
※登場時期は死亡後です。
※魔法少女時の姿は、薄桃色のショートカットに碧眼のロリ。
服装はなのは劇場版。
※この後、戻るかどうかは後の書き手にお任せします。
本人はあまり気にしていません。
【村雨良@漫画ロワ】
[状態]:健康、変身中
[装備]:タキシード服
[持物]:デイパック、支給品一式、iPod@ロワ全般、PS3@ニコロワ
[方針/目的]
基本方針:この殺し合いを潰し、BADANとの最終決戦に帰還する。
0:斧戦士(バルバトスになったアナゴ)を倒す
1:いさじ達と行動する
2:黒井ななこと柊かがみ(ロリスキー)を探す。
3:柊かがみ(ロリスキー)が何者か確かめる。
4:かがみ、アカギとの合流。
5:パピヨン、泉こなた、柊つかさ、三村信二との接触。
6:エビル(シンヤ)を止める、もしくは倒す。また、Dボゥイなる人物にエビル(シンヤ)の事について訊く。
[備考]
※参戦時期は漫画ロワ254話、「真・仮面ライダー 〜決着〜」の直後です。
※ジェネラルシャドウ、こなた、つかさ、みゆき、三村、川田、ルイズの生存に疑問を抱いています。
※アカギ、圭一、6/の名前が複数ある事に疑問を抱いています。
※力、自己修復能力等に制限が掛けられています。
※テッカマンエビル(相羽シンヤ)を記憶に刻みました。
【南千秋@テラカオスバトルロワイアル】
[状態]:健康 頭部にたんこぶ
[装備]:陵桜学園冬服(ゆたか) 千年リング@なのはロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、ハルコンネン@漫画ロワ、
イングラムM10サブマシンガンの予備マガジン9、濡れた衣服 飲むヨーグルト
シルバースキン@不明、イングラムM10サブマシンガン(14/32)@現実
ミニウエディングドレス(赤木しげる(13)の血が付いている)
[方針/目的]
基本方針:主催者を制裁する。 殺し合い?乗るかそんなもん
0:村雨達の戦いを見守る
1:村雨達と行動する。
2:ホテルで春香姉さま達と合流する。
3:ピッピを殺した大バカ野郎は制裁する
[備考]
※カオスロワ6期直後からの参戦です。
※制限により光龍(ブルーアイズ・シャイニングドラゴン)にはなれません。
※シルバースキンが漫画ロワ仕様かニコロワ仕様なのかは後の書き手に任せます。
【闇バクラ@なのはロワ】
【状態】健康
【方針/思考】
[基本方針]
今行われているデスゲームを楽しむ
0:アナゴ(名前は知らない)が身に着けている千年リングが気になる
1:ひとまずアカギの言うとおり、南千秋に装備されている。
2:アカギには死んで欲しくなかった
※参戦時期は少なくとも自身の能力の制限に気付いた後です。
※強制憑依したら好き勝手やるかもしれません
※赤木しげる(13)のことを一目置いていましたので、アカギの遺言を守る可能性が高いです。
【素晴らしきフラグビルド@書き手ロワ2nd】
[状態]:健康
[装備]:なし
[持物]:デイパック、支給品一式(水のペットボトルx2消費)、乾きかけた衣服一式
:かいふくのマテリア@なのはロワ、桂馬@オールロワ
:赤木しげる(13)のデイバック(支給品一式×2、マルボロライト1カートン(後8箱)@現実
:ロードローラー@漫画ロワ、モンスターボール(ことのは)@ニコロワ、
:飲むヨーグルト(1リットル×2)@現実、本三冊@現地調達品)
[方針/行動]
基本方針:私はChain-情さんと添い遂げる! (二人で生還する)
0:ひとまずは村雨達の戦いを見守る
1:村雨達と合流する
2:ホテルで赤木しげる(19)達を待つ
3:Chain-情さんを探し出して同行する。
4:↑を達成するまでは、徹底的に危険を避ける。
5:赤木しげる(13)の遺言を実行する。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
【アナゴ@カオスロワ】
[状態]:疲労(中)、右腕骨折(回復中)、全身打撲(回復中)、上機嫌、スーツの上半身部分が吹き飛んでいる
変身中(姿:バルバトス・ゲーティア@テイルズロワとか)
[装備]:なし
[持物]:千年リング@ニコロワ、基本支給品一式、ボールペン×65025、ポラロイドカメラ、へんげの杖
[方針/行動]
基本方針:戦いを楽しむ
0:仮面の戦士(仮面ライダーZX)と魔法少女(リリカルいさじ)との戦いを愉しむ
1:あの男(阿部高和)と万全な場所で戦う。
2:強者との戦いを望む。
3:シグナム、でっていう、衝撃のアルベルトとは再戦したい
※カオスロワ5thエピローグ後の参戦です
※現在千年リングの意志と若本がうまくブレンドされた状態で乗っ取られています
※若本の技と特殊能力を使えます。(カオスロワ準拠)
※へんげの杖は、変身中にもう一度使用して変身を上書きをすることができません。
また、変身して変わるのは姿だけで、能力は変わりません。その他制限は他の人に任せます。
※赤木しげる(13)の遺体は、ホテル付近に埋葬されました。
投下キター!
何と、阿部さんのモツの新たな犠牲者が出るとは。
ウッカリデス、無念……。
そして一方ホテルでは2回目のホテル戦スタート。
まだホテルに向かおうとする奴らはいるし、これからどうなるか気になるな。
乙です。
551 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 21:07:11 ID:k8V/ud20
投下来てたのか
ウッカリデスは可哀そうに……
ゆたかは相変わらずずれてるなw
ホテルでの戦闘が始まったがまだ人が集まるだろうから先が楽しみだ
結構速攻予約!
投下します
胸が痛い。
外傷があるわけではない。原因は心因的なもの。
つまり実際に痛覚が反応しているわけでなく、脳がそう錯覚しているだけ。
だが、そうわかっていても痛い。
「胸が張り裂けそう」という表現は、知識としては知っていた。
だがそれがどういう感覚なのか、今ようやく理解できた。
せっかく学んだ人間としての感情が、この瞬間だけは忌々しい。
友情を知らなければ、愛情を知らなければ、こんな辛い思いをせずに済んだのに。
◆ ◆ ◆
バイクを駆り、移動距離を稼いだ真・長門有希。彼女はE-5に架かる橋を渡ったところで、放送を聞くことになった。
そしてその放送は、長門に大切な人たちの死を告げた。
6/。付き合いは決して長くないが、共に対主催を志した男。
赤木しげる。長い間行動を共にしたかけがえのない戦友。
彼らの死も、長門の心を抉るには充分な衝撃だった。
だが、それに加えて彼女を悲嘆させる事実がもう一つ。
朝倉涼子。長門の最愛の人が、死んだのだ。
彼女の名が放送で呼ばれてからというもの、長門はバイクのハンドルを破壊せんばかりに握りしめていた。
噛みしめた唇からは、血がしたたり落ちている。
悲しい。涼子を失ったことが。
辛い。涼子を失ったことが。
ならばどうする。
優勝して、死んだ者を生き返らせる? あり得ない。
そんなことをしても、蘇生された者たちは喜ばない。
死した者のために優勝を目指すなどという愚行を選ばぬというのは、先程誓ったばかり。
その決意は、今も変わらない。
涼子の後を追って、自分も死ぬ? これもあり得ない。
涼子亡き今、自分まで死んでしまったら誰がまだ幼い息子を育てるというのか。
自分のエゴにまだ分別も付かない我が子を巻き込むほど、長門は身勝手な人間ではない。
結局のところ、やることは今までと代わりはしない。
役立たずを排除し、残された精鋭で主催者の打倒を目指す。ただそれだけだ。
だが基本はそのままでも、他にやるべきことは増えた。
まず一つ。死んだ仲間たちの遺体を見つけ、回収すること。
できれば大切な人の亡骸は、この島ではなく元の世界に葬ってやりたい。
それに、優勝せずとも死者を生き返らせられる可能性はゼロではない。
一度死んだ者は、二度と生き返らない。それが世界の真理。
だが彼女が暮らしてきたのは、混沌の世界。普遍のはずの真理が覆されることなど、何度もあった。
可能性は限りなくゼロに近い。だが、ゼロではないのだ。
ならば、その一縷の望みに賭けるのも悪くない。
そのためには、遺体はできる限り損害の少ない状態で保存しておいた方がいい。
さすがに、肉体がミンチよりもひどいことになってしまっていては蘇生できるとは思えない。
すでにそうなっていないことを祈るばかりだ。
そして、やるべき事はもう一つ。「復讐」。
涼子たちを死に追いやった相手は、必ず殺す。
ただ殺すだけでは生ぬるい。できる限りの苦痛を与えた上であの世に送る。
特に、涼子を殺した相手は……
「絶対に殺す……。私の手で」
半ば無意識にその意志を口にすると、長門は再びバイクを走らせ始めた。
復讐せしは、我に在り。
【E-5/公道/1日目-日中】
【真・長門有希@カオスロワ】
[状態]:健康、ヘルメットを被りハーレー運転中
[装備]:イクサベルト@カオスロワ、チェーンソー@現実、ハーレー@現地調達、ライダースーツ@現地調達
[持物]:デイパック×3、支給品一式×3、心臓環(地球破壊爆弾)
:アイスソード@ニコロワ、レヴァンティン(カートリッジ2/3)@ニコロワ、
:核鉄(バルキリースカート)@漫画ロワ 、ガソリン10g×4@現地調達、業務用マッチ箱@現地調達
[方針/行動]
基本方針:仲間と生還するため、無能とマーダーを排除し、最終的に主催を打倒する。
1:しばらくは1人で行動する。
2:死んだ仲間の遺体を回収する。
3:仲間を殺した参加者を見つけ出し、殺害する。
4:岩崎みなみ、小早川ゆたかは排除する対象。
[備考]
※登場時期はカオスロワ5期のエピローグ後からです。
※『仲間』とは一緒にカオスロワで対主催をしていた8人の事を指します。
※また彼らのいる前では外道な行動はとりません。
※イクサの制限は変身時間無制限。変身解除後は1時間変身不能です。(なのはロワのホッパー準拠)
※レヴァンティンはニコロワ210話「城・逃・げでリセット!」から参加。
短いですが、投下終了です
乙!
投下ktkr
長門の怒りが伝わってくるぜ。
武器の多さといい、下手すれば南側のエリアの参加者に大損害を与えてくれそうな予感だ。
乙です。
559 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 00:42:16 ID:5FFzXq8C
投下来てたw
ここの長門こえーw
でも復讐フラグはまずいようなw
そういえば我らがらきロワは今日で一周年なのよね。
おめでとーと言ってみるテスト。
あー、一昨日で一周年だったのか。
ちょっと遅れたが、おめ〜
トップページ編集乙にござる
一年間で第二放送まで行けたのか
まあまあなペースかも
ヒャッハー! チョコレートだー!
月報までには一本かき揚げ洋
昨日がバレンタインだったと聞いて
, -―|`' ´ `>、 _
-=′'′ | X´::〉::_> 、
/ ヘ ヽ\ ',::::/ <い、いいから受け取りなさいよ・・・
/ .:./ | |: ! \ ヽ ',:::|. |/ , --、
. / ,/:.:.:| :| | ヽ. ト、 _゙_、 ', !::|. | , </ `i |`!
///.:.:.:.l \|_| 斗 '\ ヘ. |、 N. | , '´//// 、| ̄T_/ 〉
| /!:.:| |ヘ!` ヾ \ |: |弌 | |:.:| , < | | | !-ヽ__l `Tj
|/ |:.:.', | === == `!/" ル' |:.:| / ! | !| _ヽ |_i∠
ヽ.:.:.:Vl /// 、 /// ノ` ´/ 斗-イ. ヽヽヽ| , -テ、 }
ヽ!|个 -‐ _ ィ_/ / フ ̄ 7 / | Y
| | | _!`テフ /:::/ / / , '′ //_/ |__|、
| |/:::::/ ̄ y’:/ / / > '′ | |
| ∧:::::l /::::/ / / _, ′ | |
Y | ',::::| /::::/ / / / / ´.:| ヽ ___ ノ
| !/ヽ| /, イ|/! / ヽ イ :.:.:|
| K !/ / | / / | .:.:.|
/ |/ ,、下、 !' / ! :.:.|
| | / ヽ } / | :.:.!
俺も書こうかな…
三日坊主になるかも…
来週から本気出す
569 :
創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 21:57:48 ID:poLMDI92
ヒャッハー! 予約だー!
お初さんだー!!!
ウホッいい予約…
三村信史@漫画ロワ、アルフォンス・エルリック@アニロワ2nd
投下します。
寝入ってしまったことが致命的なミスだった、と三村信史が後悔したのは、二回目の放送開始直後だった。
延長コード代わりにするためのコードを隣室から切り取ってきたはいいが、
うまく適応せず四苦八苦している間に、放送を迎えてしまったのだ。
元々、時間的余裕はなかったため、こうなったのはしかたなかったのかもしれない。
放送で名前を呼ばれたジョセフ・ジョースターのことを思い出しながら、彼は歯を食いしばる。
前の殺し合いでは『魔女』柊かがみの犠牲となり、この殺し合いでは、顔も見ることなく逝ってしまった。
もしかして、と思い続けていたが、もしあのピエロの言葉が本当ならば…、
(あいつは蘇らされた上で、また殺し合わされたっていうのかよ…!)
三村は歯を食いしばり、涙を流した。焦りのせいか、涙腺が緩んでいたのかもしれない。
気のいいお人好しで、しかくクールに物事を見ることができる男だった。
死を二度も迎えるという苦痛を受けていいような奴じゃ、なかったのに。
真っ先に死ぬべき存在である柊かがみの名前は、死者の中にはなかった。
魔女である『地球破壊爆弾No.V-7』が呼ばれたことだけは幸いだったが、
柊姉妹や泉こなたなどの脅威は未だ健在だ。
「…クールに、だ…。
ここで俺が…冷静にならないでどうすんだ…っ!」
熱くなった目頭を拭う。泣いている暇はない。
ジョジョのような犠牲者を一人でも減らすためにも、自分の放送を急がなくては。
そう決心した後、しばらくコード相手に奮闘していると、がしゃがしゃと何かが擦れる音が聞こえた。
こんな時に、と憤りながらも三村は侵入者を迎える為、警戒態勢をとった。
☆☆☆
アルフォンス・エルリックは、がしゃがしゃと放送局内に金属音を響かせながら歩いていた。
逃げるようにスバル・ナカジマの元から走り去った彼はその後、C-6の交差点で死体を発見した。
派手な戦闘に巻き込まれてしまったのだろう、体が真っ二つ裂かれた少女。
内臓と人一人分とは思えない程の血液が、信号機の残骸を赤に染め上げる光景は余りにも悲惨。
アルフォンスは彼女を埋葬しようと考えたが、ビルが密集した地帯では適した場所が見つからず、
遺体は損傷が激しくて動かすこともままならなかった。
結局、近くのビルの仮眠室から拝借したシーツで彼女を覆い、黙祷するくらいしかできなかった。
一連の行動が、アルフォンスを平静へ導いたのだろうか。
そのまま放送局へ歩きながら、少しだけスバルから覚えた違和感について考えることができた。
この会場にいるスバルと、前の会場で出会ったスバルは、何もかもが同じだった。
アルフォンスが記憶しているスバルと、異なる点が存在しない。
アルフォンスは前回の殺し合いで、スバルと共にいた記憶を持っている。
彼女のはきはきとした口調や、快活で優しい性格を知っている。
彼女がものを食べる時の表情も、覚えている。
そんなスバル・ナカジマという少女の存在を、この会場のスバルが
塗りつぶしていくように感じてしまったのかもしれない。
同一人物なのだから、その精神や動作が共通するのは当たり前のことだろう。
しかし、一つの物事の顛末の変化で、新しい世界が誕生するという、
平行世界――パラレルワールドにいる人間同士では、その経験や記憶には細かい差異がある筈だ。
その差異が分からなかった。別の人間として存在する彼女達の、違いが見つからない。
それが苦しかった。
時間を共にすればする程、アルフォンスの中に存在する
別人である筈の二人の少女が、同じ人物として記憶されていく。
――前の会場にいたスバルと、この会場にいるスバルの存在の両方を、殺してしまう。
あの時、そんな思いが恐怖となってアルフォンスの中に浮かび、居たたまれなくなったのだ。
違和感の答えを模索している途中で、二回目の放送が始まった。
(僕は馬鹿だ…)
アルフォンスは二度の殺し合いに渡って、放送で
自分や知り合いの仲間の名前が呼ばれるという経験がなかった。
スバルの仲間の名前が出た時、初めて彼は放送に打ちのめされた。
フェイト・T・ハラオウン。
尊敬してやまない人だと話していた、こちらのスバルの顔を思い出す。
今、彼女はどう思っているのだろう。そんな人物の死を、あんなふざけた調子で知らされて。
傍にいた方が良かったのかもしれない、と後悔がアルフォンスを蝕む。
(スバルへの違和感から逃れたくて、自分から離れた癖に…。
…身勝手だな)
そう彼が自嘲した時、一抹の不安が脳裏を掠めた。
この会場にいる泉こなたもアルフォンスを知らない、平行世界の住人ではないだろうか、と。
17:00にこの辺りが禁止エリアになると分かった以上、
この周辺から早めに離れようとする人間がいるかも、と考え放送局まで来たが、誰とも遭遇しなかった。
くさくさした思いに囚われながらも、彼は局内の全ての階を確かめるべく探索を続ける。
(ドアが全部開いてる…)
既に、誰かが訪れていたのかもしれない。
重厚そうな扉が全て開いている光景は、何者かが魔窟へと導く様を連想させる。
不気味な雰囲気を漂わせる局内を歩いていると、『放送室』というプレートの嵌った部屋が見えた。
そこから不穏な気配がする…ような気がして、彼はそちらへと慎重に進んだ。
…ちなみにその不穏な空気は、『異臭』という非常に分かりやすい形で発生していたのだが、
嗅覚のないアルフォンスはこれに気づかなかった。
放送室を覗き込もうとした時、背後からの僅かな音が彼の聴覚を刺激した。
「動く…ッ!?」
瞬間、彼は巨体を感じさせない機敏な動きで、後ろに立つ存在から距離をとる。
それが意外だったのか、目を見開いた表情で銀色の棒を構える少年がそこいた。
普通ならば誰だ、と声を荒げる場面だろうが、
「…へ?」
アルフォンスは場にそぐわない呆けた声を上げた。次いで、おずおずと浮かんだ疑問を口にする。
「あの…、どうして裸なんですか……?」
「……う、」
少年が、生まれたままの姿を晒していたからだ。
☆☆☆
結果として、この出会いは非常に有益だったといえるだろう。
「…よし、これで放送できるだろ」
「うん、よかった」
電力供給用のコードを接続し、三村は埃で汚れた顔を拭った。
疲れた上に焦燥の色を見せているが、その口元は笑みを浮かべている。
ただ、パンツ一丁では決まるものも決まっていない。
さすがに人前で全裸なのは問題だった為、パンツだけは履いておいた。
制服は未だに生乾きだった為、放送室の片隅に干したままだ。
アルフォンスは体格を見る限り同性だろうし、気兼ねする必要はない。
…ガタイの割に、やたらと高い声が気になるが。
初めは厳戒態勢でアルフォンスに接していた三村だったが、
彼がかがみの名前に反応しないことと、互いに殺し合いに乗っていないことを確認すると、
三村はアルフォンスに自身が一刻も早くここから放送したいこと、
しかし電気を供給させるためのコードがうまく繋がらず、困っていることを告げた。
普段の彼なら、先ず柊かがみについての話をしていただろうが、今は非常事態。
三村は、広い範囲に情報伝達できる放送を優先させることにしたのだ。
すると、アルフォンスは放送室に置かれたコードや延長用に切り取ったもの、
隣室の電気系統のコード類を観察した後、延長用のコードを分解し、調べ始めた。
そして突然ふんどし…もとい、腰のエプロンからチョークを取り出すと、
コンクリートの床に何かを描き出した。
最終的に魔法陣のようになった絵の上に、彼は解体したコードの部品をいくつか置く。
アルフォンスが手を添え陣が輝いたと思ったら、そこには真新しいコードが現れていた。
錬金術、というらしい。魔法じみた力だが、アルフォンスが言うにはれっきとした科学のようだ。
自分の知る錬金術とはかなり違うものだったが、三村はとやかく言わないことにした。
もはやこのプログラムもどきに、常識を求めてはいけないのだろう。
それに造られた延長コードはぴったりだったし、問題は何もない。
電力の供給という問題は、解決することができたのだ。
その後、彼がメイド服を薦めた時は変質者かと疑ったが、純粋に風邪を心配しただけの行動だった。
考えてみれば、男にメイド服を着せようなどいう変態が、こんな殺伐としたゲームにいる筈もない。
(…なんだ、案外いい奴じゃないか)
精神的にキツい状態で駈けずり回っていた三村は、ここで少しだけ安堵した。
ちなみに服に関しては、丁重に断っておいたことを付け加えておく。
「…そういえば、シンジはこの機械を使えるの?」
「ああ、大丈夫だ。操作方法がこれに書いてあった」
機械の傍に置かれたダッシュボードの中には、マニュアルが用意されていた。
読む限りでは、放送するための操作は素人でも扱えそうな程簡単らしい。
電気系統に問題があった癖に、マニュアルには読み仮名があるなど、妙なところで丁寧である。
(しかし、こんなモノがあるとは…。まるで参加者に何かを放送してくれと、いわんばかりだな…)
疑問を覚えながらも、三村はマニュアルを確認する。
どうやらこの機械はラジオを放送するのとは違い、会場の各地に設置されたスピーカーへ声を届けることができるもののようだ。
ただ、屋内に設置していないのだろう。
三村は、ページに書かれたキャラクターの吹きだしにある注記を睨んだ。
『防音完備の場所には意味ナイョ ☆』とのことらしい。
定時放送で見たナメクジを、デフォルメ化したようなキャラクターが実に腹立たしい。
(こんなところまで、人を馬鹿にするような工作をするとは…!)
使えるようで良かった、と明るい声を上げるアルフォンスの隣で、三村は思案する。
ここが禁止エリアに指定された以上、次の定時放送を用いて例のプランを実行することは不可能となった。
かといって、ここが禁止エリアになる時間ギリギリに放送することはできない。
あの魔女共の犠牲になる者が、それだけ増えてしまうだろうから。
――やはり、これしかないか。
三村は意を決して、アルフォンスの方へ向き直った。
「ありがとう、アル。…それでお前に一つ、頼みがあるんだ」
「…何?」
「俺は20分後、これを使って会場にいる参加者にあることを呼びかけたいと思う。
だから、お前は一刻も早くここから離れてくれ」
「え、どうして?」
アルフォンスが驚いたように、高い声を上げた。
「考えてみろ。参加者が会場に放送するための設備があるのは、地図で分かる限りじゃこの放送局だけだ。
俺が放送を始めた瞬間、ここに誰かいることがほとんどの参加者にバレる可能性も高い」
「…殺し合いに乗っている人も?」
「そうだ」
三村は力強く頷く。
「殺し合いに乗った奴が目をつけるのは、間違いない。
放送を済ませたら、俺もできる限り急いで逃げるつもりだが、危険なことに変わりはないんだよ。
こいつに録音したものを放送する機能があればよかったんだが…、そんな都合のいいものはないみてえだ」
どうやら簡略化する際、意図的に取り除かれてしまったらしい。
やや大きめのマイクに、リアルタイムで声を吹き込むしか手はないようだ。
「そんなこと、やっちゃダメだっ。…、何か別の録音再生機器で…テープレコーダーとか、使えないの?」
「いや、俺もそれを考えたが無理だ。
その類の機械どころか、材料になりそうなもんまで軒並み撤去されてやがる。
お前の錬金術というのも…」
チラリ、とアルフォンスへ視線を向けると、彼はバツが悪そうに俯く。
「確かに素材がないと練成は…無理だ」
三村は機械に置いたパイプ椅子に座った。放送を行う為のスイッチを見る。
電源は入っており、動作の問題も無さそうだ。これさえ入れれば、会場に音声が響き渡るだろう。
(だが、その前に…)
ギシリ、と軋む背もたれに体重を預けながら、彼は口を開いた。
「この会場には危ない奴らがいる。俺はそいつらの危険性を伝えた上で、殲滅しなければいけない。
詳しいことは放送で言おうと思っていたが、俺自身が危険になる以上…アルフォンス。
お前にしっかり覚えて、そして生き残っている参加者に伝えて貰いたいんだ」
「危ない奴ら? 信史が放送で言いたいことって、主催者に対抗するためのことなんじゃ…?」
「いや、俺が伝えたいのは…」
凄みを効かせた声で、三村は仇敵の名を紡ぐ。
「柊かがみを初めとした、魔女達の脅威についてだ……!」
☆☆☆
三村信史はクールであり続けようとした。
冷静に事を運ばなければ、柊姉妹ら魔女達に多くの人が蹂躙されることになる、という強い危機感を持って。
しかし彼は、桂言葉を視認し動揺したことをきっかけに、体力を相当消耗する事態に陥った。
その消耗は少なからず精神を磨耗させ、磨耗した精神が注意力散漫を招き、
ついには、誤り(バグ)を発生させた。
蓄積した疲労のために寝過ごし、時間を無駄にするという痛恨のミスがその一つ目。
目の前に立つ鎧の胸に穿たれた穴から、背後のドアが見ているのに気づかなかったことが二つ目だ。
ジョセフ・ジョースターの死も影響し、三村が内心抱き続けていた動揺は事態に変動を与え続けていた。
彼が犯したミスはまだ存在する。
その内の一つは、自らの計画を急くあまり、
鎧の少年――アルフォンス・エルリックと遭遇した時にすぐ、柊かがみの『仲間』について聞かなかったこと。
☆☆☆
「…ヒイラギカガミ、ってさっきの…?」
「そうだ。あいつらは…!」
「あ」
三村の言葉を遮り、アルフォンスは何かを思い出したらしく、装甲に覆われた手を打った。
「まさか、知ってるのか?」
「…いや、直接は会ってないけど、確か――」
なるほど、既にあの女の名前は知っているようだ。好評か悪評かは知らないが、高確率で前者だろう。
予定外だが、今すぐにでも正しい情報を与えなければ、と三村は考えた。
「アル、冷静になって聞いてくれ。
その柊かがみという女を、信用してはいけない…」
ここで、一瞬の間を挟む。
「…つまり! あの女は…殺戮を楽しむ、最悪の魔女だったんだよ!」
「な なんだっt ――いや、ちょっと待った! 何でいきなり『つまり』なんだよ?」
「…悪い、とちった」
焦るあまり、結論から言ってしまった。三村は軽く咳をしてから言い直す。
「お前も知っているかもしれないが…、あの女は弱弱しいところを見せて集団に取り入る。
そして最悪のタイミングでその集団を裏切り、皆殺しをはかる。
俺はこの殺し合いに放り込まれる前に、別の殺し合いの会場にいた!
そして、俺の仲間は柊かがみに殺されたんだっ!!」
「お、落ち着いてっ」
慌てた様子のアルフォンスに制止させられ、三村は一旦口を閉じる。
「いきなりそんなことを言われても、信じられないよっ…。
それに僕が知っているのは泉こなたっていう女の子で、そのかがみさんと直接面識は…」
「泉こなた…!」
その名前を聞いて、三村は遅かったと嘆いた。
明け方に対峙し退治し損なった、柊かがみが口にしていた仲間の名前だ。
惨劇が起こる前に、アルフォンスを説得しなくては。
「そいつも、柊かがみと同類だ! そのかがみが仲間といったんだ、間違いないっ」
「え、ええーッ!!?」
「信じてくれ! お前を、あいつらの毒牙にかけたくないんだ!」
車が燃える様が、三村の脳裏を焼いた。三村を庇ったジョジョが命を失った光景だ。
ジョジョの仇、柊かがみ。最悪の魔女。
次にあの女を見つけた時、彼女は新たな集団に入り込み、保身を完璧なものとしていた。
園崎魅音が話していた妹のつかさも、姉程ではないがやはり警戒すべき存在だ。
今朝見かけた、青い髪の双子も危険。
そして尋常じゃない力を持った銀髪の男を、それ以上の力で嬲り殺しにしていた奴らと同じ制服の女。
こいつは本当にヤバイ。
どうやれば殺せるのか検討がつかない、かがみと同じ正真正銘のバケモノだ。
そしてアルフォンスの言う『泉こなた』は、柊かがみ自身が仲間を認める危険人物。
――放置するわけにはいかない。
この理不尽なプログラムもどきに巣食う悪魔共の犠牲者を、これ以上増やして堪るかッ!
三村はバン、と手をついていた放送用の機材を叩く。
自身の意気を高め、かつCOOLになるためだ。
カチリ、という鼓膜へ届く小さな音を、些細なことと意識の枠外に押し出しながら、彼は粛々と語りだした。
☆★☆
アルフォンスは困惑していた。
三村は殺し合いを打破するために尽力せんという、いい人だった。
その彼がゲームを止める為にどうしても必要だと言っていた放送の内容が、まさかこんなものだったとは。
三村は共に放送設備を直す過程で知りえた限り、正義感溢れる人間だ。
けど、泉こなたは前の会場で共にいた仲間だ。
彼女と、彼女が友だちであると楽しそうに語った柊かがみが、
人の心に付け込む魔女だと言われても、にわかに信じがたい。
『な なんだってーー!!』 とかいうセリフで済ませられるようなことではなかった。
バン、と三村が放送するための機械の中央部を叩くのが見えた。
呆気に取られるアルフォンスを見上げながら、三村が熱弁を振るい始める。
「いいか、アル。柊かがみとその妹のつかさ、そしてこの二人と同じ赤い制服を着た連中…、
こいつらは全員、この殺し合いに乗った魔女なんだ! 特に、柊姉妹はヤバイ!
さっきも言ったが、かがみはその常軌を逸した演技力で集団に潜り込み、隙を突いて殺しにかかってくる。
妹のつかさもかがみが死んだ後に、
殺戮を繰り返すバケモノと化したと他の参加者から聞いた!
それに俺は、あの制服を着たピンク髪の女が、
魔物のような力で他の参加者を虐殺しているのを見たんだよ!!」
その目には当時の恐怖を思い出したのか、うっすらと涙が浮かんでいる。
チャチな嘘を言っているようには見えない。
「そして柊かがみは、泉こなたが自分の仲間であると言いやがった…。
こなたってのは、こういった魔女達の仲間なんだっ!
お前に仲間がいるのなら、そいつらがヤバイ。今すぐ戻って排除しないと…!」
「…いや、この名簿の『泉こなた』さんは、今は僕の仲間と一緒にいない。
心配しないで大丈夫だよ」
「そうか…。だが、放送で名前を呼ばれていない以上、まだどこかで生きてて…」
思案する三村の瞳は真剣で、自分を犠牲にしてでも、事を成そうという決心で光っていた。
しかし、アルフォンスは彼の言葉に同意できなかった。
三村は自分が見たことが真実であると確信し、他人へ危険であると伝えようとしている。
それは分かる。真実なら、一刻も早く伝えなくてはならないことだ。
だが、アルフォンスも泉こなたを知っている。
この会場ではなく、螺旋王の実験場で出逢い、自身の体のせいもあって錯乱させてしまった女の子。
殺し合いが本物と悟った時、
彼女が見せた恐怖に震える姿や声が演技であるなど、彼には思えなかった。
恐怖の種類は違うが、同じ絶望に晒された時の悲鳴をアルフォンスは聞いたことがある。
自分の体が消えていく喪失感の中に聞いた、
兄エドワードの絶望に塗りつぶされながらも絞り出した悲鳴。
こなたが叫んだ悲鳴や恐慌にきたした様子は、それとよく似ていた。
――彼女が嘘を吐いていたなんてこと、信じられない。
アルフォンスは自身の記憶にいる、こなたを信じたいと思った。
少しだけ、間を置いた。もし身体があったなら、深呼吸していただろう。
581 :
代理投下:2010/02/26(金) 19:34:53 ID:2BGVgTCC
「でも、…こなたさんは、ちょっと早とちりなところもあるけど、
殺し合いに怯える普通の女の子だった。
彼女や、彼女が友だちだって話していたかがみやつかさって子も、そんな凶暴な人じゃない。
僕はそう信じる」
「…聞いてくれ、それが罠なんだ。
あの魔女達はそうやって弱者を装うことで、集団に溶け込み信用させる。
あいつらは人の心に付込み、こんな殺し合いの場を渡り歩いている!
俺とジョジョが前の殺し合いで、柊かがみに食らったテなんだ、そいつはっ!」
三村は叫んだ。アルフォンスはその剣幕に怯まないまま、彼の顔を見つめる。
柊かがみが三村の言う通りの危険人物だったとしても、それは彼がいた前の殺し合いでの彼女だ。
平行世界のスバルの性格は、完全といっていい程同じだった。
逆に平行世界の同一人物同士で、全く性格が異なる人もいるかもしれない。
もしも柊かがみが、それに当てはまるとしたら…。
いや、たとえそうだったとしても、この会場で放送させる訳にはいかない。
「…シンジが知っているかがみさんが、たとえ魔女だったとして…、
ここにいる彼女も魔女っていう証拠があるの?」
「…どういうことだ?」
582 :
代理投下:2010/02/26(金) 19:36:21 ID:2BGVgTCC
三村が怪訝な表情を見せる。
アルフォンスは、できるだけ平静に話を進めようと静かな口調で伝えた。
「ここへ連れてこられる前、僕も別の殺し合いに参加させられていた。
『泉こなた』と『柊かがみ』、『柊つかさ』の名前はその時の名簿にあった。
けど、『三村信史』や『ジョジョ』という名前はなかったんだ」
「混乱するな、惑わされるな。 60人くらいいたんだぞ、見落としがあっても…」
「僕がいた会場の名簿には、80人以上の名前が載っていた。
そこにあった名前も全部覚えてるし、間違いないよ」
アルフォンスは有り体にいえば、兄と同じく天才だった。
若干9歳で難解な錬金術の書をいくつも読み解き、兄と協力して禁忌とされる人体の構築式を完成させたほどである。
記憶力の面においてもその才能は発揮されたらしい。
実際、今回の殺し合いが始まった直後、彼は名簿の中から認識非認識に関係なく、
正確に前回見た参加者の名前を見つけている。(参照:No.003『合成獣(キメラ)が哭く夜』)
「大体、6/氏とかでっていうとかクールなロリスキーとか、
この名簿に載っているのは人名らしくないものが多すぎる。
こんな名前を見つけたら、そうそう忘れられるはずがない」
「!!」
三村の表情が歪む。
アルフォンスはそれを妙に思いながらも、自分の知る情報について話し続けた。
「この会場に来る前、僕らが参加していた殺し合いは、それぞれ別のものなんだ。
…こなたさん以外にも、今回の名簿の中に僕の仲間の名前があった。
前の殺し合いをどうにかしようと、一緒に行動していた仲間だ。
けどスバル…その仲間は、全く違う殺し合いから呼ばれた別人だったんだ。
外見や仕草、そして性格は同一人物と思うほど同じだったけど、彼女は僕を知らなかった。
…シンジ、平行世界――パラレルワールドって分かる?」
「…大体は」
その可能性を考えることが、怖かった。
それを認めてしまうと、アルフォンスがこなたとスバル、ヒューズと一緒にいたという事実を
保障する人間が、魂だけの生き物という不確かな存在の、アルフォンス自身しかいなくなってしまう。
曖昧なアルフォンスの存在を現実のものと認める者が、消えてしまうような気がしていた。
しかし、あえてその可能性について言及する。
こなたが泣く顔を見るのも嫌だったのだ。
「この名簿にある『泉こなた』も、スバルと同じように僕を知らない別人かもしれない」
583 :
代理投下:2010/02/26(金) 19:37:38 ID:2BGVgTCC
記憶というものは積み重ねていくことで、その人物の人格を形成し、
関わった他の人物の記憶と合わさることで、その人物の存在を証明する。
アルフォンス自身が、そのいい例だろう。
鎧に宿った魂だけの存在である彼が、元はアルフォンス・エルリックという人間であること。
それを確信させるのはアルフォンス自身と、兄を筆頭とした多くの人たちが持つ記憶だ。
かつてアルフォンスは自分の人格が兄によって作られた、玩具ではないかと畏怖した時があった。
その誤解も、自分や幼馴染の記憶を介することで解くことができた。
故に、魂だけの姿という、普通の人間よりも存在が曖昧な彼はそれを強く意識してしまう。
元の世界での知り合いがいない今では、
記憶による存在の証明という現象に固執している、と言っていいのかもしれない。
だからアルフォンスはスバルが自分を知らないこと、
彼女が自分が知る別の存在とそっくりであることに、強い違和感を覚えた。
自分の中で二人のスバルが重なる様が、彼女達を『殺してしまう』という危機感となって彼を襲ったのだ。
(もう一度、スバルに謝らないといけないなぁ)
アルフォンスのわがままで、彼女から無理やり離れたことになったことに変わりはない。
今度はきちんと説明した上で謝ろうと決心た。
彼は、スバルのことを思い出しながら話し続ける。
…いや、自分自身への苛立ちのせいか、叫んでしまっていた。
「スバルが仲間だって言っていた参加者も、スバルのことを知らない別人みたいだった。
…この会場にいるかがみさんも、パラレルワールドに住む、シンジの知らない人かもしれない!
ここにいるのかがみさんは、何も害なんてない普通の女の子かもしれないじゃないかっ!
放送で彼女が殺人者だ、なんて広めたら、彼女はきっと命を落としてしまう!!」
「…俺はこの会場で、かがみの奴に会ったと言っただろ。
あいつは間違いなく、俺の知る柊かがみだった。
しかも、しかもだ…あの時、あいつは俺達に向けた仕打ちを、あろうことか誤魔化そうとしたッ!」
アルフォンスは、三村の『柊かがみ』に対する恨みと怒り、
そして恐怖は想像以上のものだと直感した。
きっと、彼は今までずっと、こうやって叫び続けていたのだ。
584 :
代理投下:2010/02/26(金) 19:38:25 ID:2BGVgTCC
「自分は『柊かがみ』と別人だ、というそんな小さい嘘だけじゃねえ…!
あの殺し合いが…ジョジョや杉村の死が、ネット小説だの予定調和だの抜かしやがった!
俺はそれが許せねえ! かがみが…いや、あの魔女共が許せないんだ!
あんな、あんなありえねぇ大嘘を平気で吐く奴らがっ!」
彼らは互いにヒートアップしていた。
かがみに対する怒気を露に、三村は叫んだ。
しかし、アルフォンスも言葉を紡ぐことを止めない。
『ネットショウセツ』というものがよく分からないまま、続けようとしたことがなによりの証拠だ。
まだ理解していないのに、その事実から新しい言葉を再構築しようとしている。
そんな無理を通して道理を蹴っ飛ばしたくなる程、
アルフォンスはこなたやその友だちを、危険に晒したくなかった。
「ありえないことは、ありえない…! 彼女の言ったことは、本当かもしれない。
別人である可能性が少しでもある人について、
そんなことを無差別に吹聴するのは無責任だし、こんな場所じゃ洒落にならない!!」
「…よく聞け、アルフォンス! 洒落にならないのは、あの魔女達の恐ろしさの方だっ!!
お前は騙され、て……っ! …まさか、お前はあいつらの――!」
☆☆☆
キ…ィー…ン……。
三村が眉を顰めた時、彼ら二人の聴覚へなにかが戦慄くような音が届いた。
まるで、音の大きさに耐えかねた拡声器が悲鳴を上げたような……。
「!!?」
その違和感にいち早く気づいた三村は黙し、視線をアルフォンスから放送設備の方へ向けた。
クールなロリスキーの名前を聞き、朝方にかがみに言われたことを思い出した時以上の動揺を、
その端正な顔に浮かべている。
つられるように、アルフォンスもそちらへ顔を向けた。
二人が見つめる先には――、
マイクの傍で、赤々と光る『放送中』という文字があった。
「「……あ゛」」
☆☆☆
585 :
代理投下:2010/02/26(金) 19:39:12 ID:2BGVgTCC
三村信史が犯した、放送局での最大のミス。
それは――機材を叩いた弾みで、放送開始のスイッチを入れてしまったこと。
ここまで来るとやはり、COOLよりもKOOLという称号の方が彼には相応しいのかもしれない。
……そこ、それがデフォだろうとか言ってやるな。
【C-6/放送局/1日目-日中】
【三村信史@漫画ロワ】
[状態]:健康、パンツ一丁、KOOL
[装備]:金属バット@ニコロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、光の護封剣@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:魔女の犠牲者を出さない。
0:何…だと…!?
1:アルフォンスへの対処。
2:魔女の危険性を多くの参加者に伝える。
3:自分に同調する仲間を集め、魔女達に対抗できるようにする。
4:魔女やその仲間は殺す。
[備考]
※登場時期は漫画ロワ185話「誰がために」の直後からです。
※柊かがみが自分と同じ殺し合い(漫画ロワ)から来ていると思い込んでいます。
※柊かがみと同じ制服を着た者は全て魔女かその仲間だと思いこんでいます。
※現在、以下の人物を魔女やその仲間だと認識しました。
[魔女]:柊かがみ
[名前を聞いた]:柊つかさ、泉こなた、地球破壊爆弾No.V-7
[姿を見た]:小早川ゆたか、泉こなた、地球破壊爆弾No.V-7、6/氏、結城奈緒、忘却のウッカリデス、遊城十代
※クールなロリスキーのことは柊かがみ本人だと思いこんでいます。
※パンツ以外の服一式は放送室の中に乾くように引っ掛けてあります。まだ生乾きで、異臭を放っています。
【アルフォンス・エルリック@アニメキャラ・バトルロワイアル2nd (アニ2)】
[状態]:鎧胸部に貫通傷
[装備]:チョーク(1ダース)
[持物]:デイパック、基本支給品一式、対弾・対刃メイド服@やる夫ロワ、こなた×かがみのエロ同人誌@オールロワ
[方針/行動]
基本方針:殺し合いを止める
0:嘘…だろ…!?
1:三村の放送を止める
2:情報収集。また、三村の話の真偽を本人達にあって確かめる
3:こなたに会いたい、スバルに会って謝りたい
4:21時になったら豪華客船にいく
[備考]
※スバル・ナカジマ、ラスカルと情報交換しました。
※スバル・ナカジマが自分と違う殺し合い会場から来たことを把握しました。
※桂言葉の遺体はシーツに包まれた状態で、C-6の交差点の隅に放置されてます。
※会場に設置されたスピーカーから、(☆★☆以降の)二人の会話が放送されました。
しかし、スピーカーの場所によって聞こえていないところもあるかもしれません。
586 :
代理投下終了:2010/02/26(金) 19:39:58 ID:2BGVgTCC
以上です。
また意見、問題点等があれば指摘願います。
お、投下来たか。
とりあえず一言言わせてくれ。
やっちまったなぁwwwww
本当にあのKOOLはGJすぎるwwww
投下乙!
KOOLwwwww
ひどいwwひどすぎるうっかりだwwww
そして近くにいるのってyouちゃんとか阿部さんとかラッドルッソとかじゃなかったっけ?w
これはww
とにかくGJ!!
589 :
創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 17:09:20 ID:mYohrTtI
hosyu
雑談ネタすら無い むう
とりあえず情さんがあのまま放置されちゃうか心配だぜ
ついに月報が0になってしまった罠
……まあ自らの怠慢のせいなので悪くはいえませんorz
そうしてこのスレ乗っとってからはや一年だ
マジだwww
ま、ゆるりと頑張ろうや。
保守
595 :
創る名無しに見る名無し:2010/07/02(金) 22:34:26 ID:rwHSp7qw
予約だ
ついに全裸で待機するときのようだな。
ふむ、第三帝国の勝利は近いな……(特に深い意味はなし)
ここらき☆ロワだったんかw
難しいですなぁ。
いやいやたいしたものです。
600ゲット!
創作活動頑張ってください。
こっそりと投下します。
『情けは人の為ならず』
この言葉の意は
「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」
とのことである。
最近、いやもっと昔からであろうか、この言葉の意味を「情は人のためにならないからかけない方が良い」
と言う言葉通りに間違って捕らわれると言う話を幾度か耳にしたことはあるではなかろうか。
だが、事実情けをかけた所で確実に見返りが帰ってくるとは言えない。
現実は非常である、正義に生きる人間が富や名声を得ることなど現代日本では針のように小さい確率であろう。
無論バトル・ロワイアルにおいても一致する。
先程【C-4】の湖辺で愛する者の名を叫び散っていった彼もその直前まで
善意に溢れた行動を繰り返していた。
☆☆☆
彼は同所にある自然公園に入った直後、ふと湖の方向に目を向けると、
なんとまあと人々を感嘆させてしまう程の深い傷を持った人間が一人、倒れているではないか。
愛する者のことしか考量していなかった彼は、少し怪我人を助けるかどうか決めかねた。
だが怪我人を救ったという実績でさらに愛する者の好感度をあげられるかもしれないと
判断し、彼は怪我人を湖から掬い出し、恐らくその湖の管理する施設の一つであろう場所に彼を運びこむ。
天の配剤が良い方角を指したのか、その施設には医療器具やベッドなどの安息を保つ道具もあり、
激しい怪我をした彼を丁寧とは言えないが、それでも真剣に消毒や包帯などを巻き
湖がよく見える個所にあるベッドに休ませた。
これは怪我人がいつ何時目を覚ましてもどこだとわかるための配慮である。
さてここで一つ疑問が残る。
なぜ愛する人にしか目がない彼がこのような行為をしたのか。
もしかしたらこの怪我人は殺し合いに乗っている悪童のかもしれないのに。
しかし彼はそんな事はもうどうでも良かった。
何故なら彼は一度、相互の認識の違いで一人(正確に言うならば一体)を
自分の手で閻魔様に使いを出させてしまった。
そう、彼のこの不自然な挙動は、贖罪なのである。
どんな理由があろうと自分が大罪を起こしたことは覆せない。
ならば、せめて、もしかしたら自分がこのまま放って置いたら
朽ち果ててしまうかもしれない命を救ってもよかろうと、
彼はそういう判断を下したのであった。
もっとも心の奥底ででである。
彼は愛する人の好感度を上げるためという前述の通りに
自分自身に語り聞かせているのだが。
それでも思わず語らずしかし本能で振舞う、まさに武士道を彷彿させる参加者と言っても過言ではないであろう。
と、怪我人を安穏状態にし、彼が一息ついた頃
あの忌々しい定時放送が耳朶に触れる。
もっとも彼にとって愛する者以外のことなど一切関心をもつ必要などなかったが、
怪我人のことを考慮して死亡者と禁止エリアを彼の名簿と地図に
なくなった場所を手近にあったペンで穴をあけておく。
こんな面倒なことをわざわざしているのは、怪我人の目を見た上での判断だ。
怪我人も自分と同じように愛する人がいるかも知れない、そんな考えわずかに頭に過ぎった時、
すでに彼はもう動き出していたとは言わずもがなであった。
もうこいつにやってやることは全てであろう。
彼は自分の負傷箇所もついでに治療し、一服した後こう検討した。
いつ怪我人が目を覚ますかわからない、いくらなんでも目を覚ますまで待っていたら
愛する者にいつ会えるかわかったもんじゃない。
彼はさっさと支度し部扉へ向かおうとする。
だが、不幸にも彼は目撃してしまうのであった。
窓の外から、怪我人をずっと目を向け、拳銃を持っている男を。
理性からでたものなのか本能からでたものなのか。
自分の間近で死を見たくなかったからなのか。
彼は咄嗟に身体を反転させ窓カラスに向かって全身で突っ込む。
大きな音を立て窓ガラスが粉々になり破片が傷口に染み込む。
同時にその奇襲を予想していなかった男に上半身がぶち当たり
数メートル先に吹き飛ぶ。持っていた拳銃は逆方向へ飛ぶ。
彼は身体の状況を省みず、拳銃の方向へ全速力で向かう。
悲運にも彼自身は武器を所持しておらず、男をここから退ける手段に欠けていた。
だから彼は相手の唯一の攻撃手段である拳銃を奪い、撤退を余儀なくさせる方針をとったのだ。
しかし彼は見誤った、男が拳銃以外の武器を持っていないと甘えた考えをしてしまっていた。
即ち、何かによって引き起こされる衝撃が彼を襲う。
それに伴い今度は彼自身が吹き飛ぶ。
刹那、彼は自分の中に走る線がプツンと切れるたことを自認した。
砂浜に倒れ、肩で呼吸しながらも再度拳銃の方向へ行こうとする。
だが悲しいかな、すでに自分が追放すべき男の手に拳銃を把持していた。
男の横にはとても人間とは思えない異形なるものがいた。
ああ、こいつにやられたのかと、彼は一瞬で判断できてしまった。
そして自らの肩口と太ももに駆ける稲妻。
それでも彼は立ち上がる、立ち上がらなければならない。
愛する者のためにも、もう二度と無意味な死を生じさせないために。
一歩、また一歩と男に近づく。
されど虚しくも雷光が大きく鳴る。
一発二発三発と、絶つには多すぎる程の量が彼を断つ。
それでも彼は起とうとするために片膝を立てるが、それ以上に膝を立てることは無理であった。
地面が近くなってきた。
彼は脳裏に愛する人の顔を浮かべた。
愛する人の顔は、なにかとても素敵な笑みを浮かべていた。
自分がいなくともこれだけの笑顔を浮かべられるのか、
それなら自分がいなくともこの殺し合いをやって退けてくれる。
根拠も何も無いことを思い浮かべ、最後に彼は誰にも聞かれないような
ごく小さな声で叫ぶ。
「かがみん……愛してる……愛してるよ……」
それが、かえるにとって最後の言葉となった。
愛する柊かがみ思い行動してきたかえるは、志半ばで倒れる。
されど彼を責めるものはおるまい。
一人の漢として生きたその生涯は、前述の通りまさに武士であったから。
☆☆☆
さて武士のごとく「情け」をかけた漢は報われずに黄泉路へと旅立った。
しかし本当にそうであったのか?
本当に報われないまま、何も起こらずこの殺し合いが進んでいくのか?
否、断じて否。
何故ならばこの話はここで終わらないからだ。
実は男が呼吸を整えている途中で、
怪我人がもう既に目を覚まし、行動に移していたのであった。
体調は決して良いとは言えない、だが一連の騒ぎで両瞼が半強制的に
開かれてしまったからには、この状況を考量する限りいち早く行動するのは
疑うことのないことであろう。
よって得る無数の情報、己の負傷から放送の内容まで。
本来なら男は怪我人が目覚める前に接触をして
一つ『貸し』を作った後に怪我人の彼と共に湖に手配してあるフィッシング・ボートで移動するという計画を立てていたのだ。
しかし実際はかえるの仕業で大きく狂ってしまったのだ。
もともと男は怪我人の彼の命を狙うなどとは一切考えてはいなかったのだ。
男が窓際に銃を持って中の様子を伺っていたのはあくまで窓ガラスの鍵部分を破壊して侵入するためだけであった。
窓の前で待ち構えていたのは、何をやっているのかがわからないカエルとの接触を限りなく拒んだためである。
無論これが正面入口から入らなかった理由でもある。
男には幾つか怪我人について情報をすでに得ていたのだ。
負傷の身であり、この殺し合いに乗っていると言うことを。
この思考は男の限りなく近い考え方であり、
現状では怪我人を圧倒できると認識し、計画を練ったのだ。
もちろん割れたガラスや、怪我人の身体を治療する手もあるからこそできる技である。
だが自体が一変した、その結果男は外でかえるの遺体を晒しながら
交渉するという不本意な形となってしまった。
それでも相手は満身創痍かつ遠距離武器も持たない状況、
俄然優位を築いたままであった、だがこれは悪手であることを男は気づくことはなかった。
交渉は男が優位にことを進めた。
やはり体調の差が判断の決め手であった。
男は上手に立ち自分が今すぐここで君を殺せるなどと脅しをかけて上で協力を申し込んだ。
その強気の発言の後、怪我人ははこの治療や地図と名簿の穴は誰がやったのかということを問いかけた。
当然男はこき下ろすかのような態度で説明する。
その説明を聞き、怪我人は男と組むことを了承し、共にフィッシングボートへ乗り込んだ。
乗って一分ほど経過し、湖の深渕に入ったところで怪我人はフィシングボートを止め、男の方を見据える。
不審に思いながらも彼の不可思議の行動に対して言葉をかけようとするが、その前に怪我人の方が早くはっきりとこう言い放った。
「戦う前に負けること考えるバカがどこにいるんだよ」
冷たく、激しい、辛辣な言辞を飛ばし、男もそれに答えるべく口を開く。
「なぁにそ」
男が全てを吐き出す前に、すべてが終わっていた。
右手が、左手が、左足が、右足が、二つの乳房が、そして命の綱である頚部が
彼の手に持っていた拳銃が、生命線であるデイパックが
飛翔する、すべてのモノがポチャポチャっと可愛げな音を立て湖に向かって飛翔する。
武藤遊戯は見誤ったのだ、熱血王子という参加者を。
『漫画ロワ』的回復力を、書き手と言う不思議な存在というものを、
そして彼自身が己が野望のためだけにしか目指せ無いということを。
誰とも組むことはない、何故なら優勝狙いなのだから。
☆☆☆
と、熱き武士であるかえるを瞬殺した武藤遊戯自信も熱血王子によって瞬殺された。
相変わらずかえるの情けがためになっていない?
いいや、彼はとてつもないことをやり遂げている。
第一にかえるの治療行為によって熱血王子が
武藤遊戯のクレイジーダイヤモンドの能力無しで回復したということである。
もしかえるが熱血王子を無視していたのならば、熱血王子は大きく回復し
武藤遊戯が『スタンド』を所持していることを頭に入れることになっていたであろう。
第二にかえるが窓の外めがけて突撃したことにより
熱血王子に状況確認させる時間をあたえたことである。
もし正規の入口まで戻り会話などから入れば武藤遊戯はかえるには興味を示していなかったので
そのまま熱血王子と接触させることになってしまっていた。
だが突撃したことにより、かえるは武藤遊戯にとって倒さなければならない相手に変貌したのだ。
それに引き起こされた出来事によって、熱血王子は現状を把握することができたのだ。
そして最後に、この二つの行動によって
熱血王子が武藤遊戯から『遊戯王カード』、『高性能探索機能つき扇風機』『クレイジーダイヤモンドのDISC』
を回収させなかったこと、これがもっともファインプレーである。
時間の無駄遣いにより武藤遊戯が熱血王子にアイテムを見せる暇さえ無かった。
無論これには熱血王子が湖辺で武藤遊戯を殺してなかったからという偶然も関連している
だが、熱血王子は自分の体調の面を考えて100%自分が負けない状況を作ってから武藤遊戯を殺した。
これは決して愚策ではない、むしろ当然の行為といった所。
さらに幸運なことに熱血王子はなぜ武藤遊戯がボートを使った理由を問いただしていなかった。
武藤遊戯は熱血王子を得ることにより、自分が安全地帯(この場合ボート内)にいながら
死亡者を増やす戦略を取るはずであった。
無論自分自身が黄泉路へ行くことになり今となっては関係の無い話だ。
しかしながら熱血王子は本来の進路であるホテルへボートを動かしている。
なぜならそれ以外の湖に面している地点が、全て禁止エリアとなっていたためである。
よって有無をいわさずホテルへ行かざるを得なくなってしまった。
これによって熱血王子がかえるの愛する人『柊かがみ』と接触する可能性も限りなくなくなり
(柊かがみはホテルを出発し北進をしているため限りなく合う確率は低い)
また、万が一接触したとしても、負傷の身かつ十分な武器を持っていない熱血王子のよって安易に打ち取られることもないであろう。
そう、彼の行った善意は、結果的に柊かがみを守ることになったのだ。
☆☆☆
熱血王子は日光を浴びながら、ボートを運転する。
何故か自分の身体が治療されていたり、
禍々しく狡賢い男がいたがもうそんな事はどうだっていい。
次の行先はホテル、こういう大きな場所は多数の参加者が募ることに定評がある。
「だったら……全員倒すまでだ」
一人吠える熱血王子。
━━優勝する
ただそれだけのために、彼は噛み付き続けるであろう。
己が肉体が朽ち果てるまで。
それがもうすぐそばに迫っているのか、
それとも永遠に起こりうることがないことなのか。
バトル・ロワイアルはまだまだ終わらない。
【かえる@オールジャンルバトルロワイアル 死亡確認】
【武藤遊戯@テラカオスバトルロワイアル 死亡確認】
※かえるの遺体はC-4に放置されております。
※武藤遊戯は湖に沈みました。また彼の支給品の回収は不可能に近いです。
【C-4/湖/1日目 昼】
【熱血王子@書き手2nd】
[状態]:黒化、両目損失(感覚に影響なし)、変身中、疲労(中)、背中に浅い傷(治療済み)
フィッシング・ボート運転中。
[[装備]:朝倉涼子のアーミーナイフ@書き手2nd、ピンクの着物@笑点のピンク
[持物]:デイパック、基本支給品一式、薬草×8@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:自分を自分で許せるようになるために、笑って殺して優勝する。
1:とりあえず人の集まりそうなホテルへ、と言うよりも船でいけそうなところがここしかない。
2:黒く染まってない奴を優先して笑いながら殺す
3:白に寝返りそうな奴も笑いながら殺す。
4:かつて戦った書き手ロワ出身者(下の※参照)は、特に確実に殺す。
※かえるの行動によってから、禁止エリア、死亡者などを確認できました。
※愛媛への恐怖を一部克服しました。黒さとマーダー路線はそのままです。
※書き手ロワ2ndで(この参戦時期で)遭遇したことがあり、かつこのロワに参戦しているのは、以下の2名。
クールなロリスキー@書き手2(外見:柊かがみ)と、忘却のウッカリデス@書き手2 です。
ただしどちらも名前は知らず、また、ウッカリデスは当時仮面を被っていたので顔も知りません。
投下終了です。
らきロワ書き手とか言っておきながらおよそ8ヶ月の間投下しないで大変申し訳なかったです。
えと、何か誤字やとてつもな何かがありましたら、ご報告くださいませ
おっ、いつも間にか投下されてるぜ。
予約されてる顔ぶれからしていろいろ危なさそうと思っていたが、かえるはともかく遊戯まで脱落とは…。
かえるはファインプレーしたけどあくまでも一時的なもんなんだよな、王子のほかにも危険な奴がいるし。KOOLが大変なことやらかしたしなww
遊戯は交渉する相手を間違えてしまったということだな。ドンマイすぎる。
この話と十代とウッカリのファーストコンタクトみて思ったけどやっぱり二次キャラと書き手はいろいろかみ合わないもんなのね…。
熱血王子はホテルに向かうみたいだがホテルの戦いに間に合うのだろうか。
他にもいろいろと言いたいことあるけどここまでにします。投下乙です。
ていうか王様は今頃パズル共々湖の中で沈んでるのか?カワイソスwwww
投下乙です
カエルェ……
投下乙だけど、熱血王子の着いた先が自然公園はおかしくないか?
そもそも自然公園から逃げたんじゃなかったっけ?
投下乙です
ああ、二人とも死亡かよ
かえるはともかく遊戯まで脱落かよ…
王様もパズル共々湖の中で沈んでるのなら確かにカワイソスw
>>610 えと、熱血王子が湖に飛び込む→流れる→ちょっと西側に行ったダケー
と言うことです。
同じ浜辺(今回は湖辺)に戻ってきてしまうと言うのはFF6でもありましたし。
それと時間帯表記がミスっていたのでwikiで訂正いたしました。
気づいたら投下が! 乙!
王www様www
下手すりゃロワが終了しても永遠に湖に放置されることになるなw
にしてもAIBOも油断しすぎたな。
相手の位置把握できるアイテム持っているから安全とでも思ったのだろうか・・・・・・