魔女っ子系創作スレ

このエントリーをはてなブックマークに追加
455創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 00:09:34 ID:7SxvZMCD
512だよ
456創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 00:11:14 ID:qhfI1V8N
なるほど
次スレ行かないと危ないな
457創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 00:25:13 ID:b/msEhBY
魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ2

魔女っ子もの、変身ヒロインものの一次、二次SS、絵でも可
空気を読んでいきましょう

前スレ 魔女っ子系創作スレ
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1224577849/



じゃあ、とりあえずこれで1日ほど意見待ちしてみましょうか
458創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 00:40:21 ID:7SxvZMCD
>空気を読んでいきましょう

この一文の意図が良く分からない
459創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 02:40:24 ID:J4R41r4k
いや、500KBを超えた時点で書き込みできなくなるよ
だから割と危ない

≪テンプレ案≫

魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ2

魔女っ子もの、変身ヒロインものの一次、二次SS、絵も可
皆さんの積極的な投下お待ちしております

前スレ 魔女っ子系創作スレ
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1224577849/

――――ここまで――――

くらいにしちゃってもいいんじゃね?
460創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 03:16:54 ID:pneIUTqM
ゆゆるちゃん新話乙〜
こ、これはヤンデレの予感
461創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 07:02:18 ID:b/msEhBY
>458さん
や、これは失礼。たしかに意味不明でありました。
というわけで459さんに同意
462創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 12:26:14 ID:vLvlVi3x
>>459
これでいいんじゃないかな?特に反対意見も無さそうだし
463創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 12:33:20 ID:7SxvZMCD
では早速

魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ2
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1234927968/
464創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 12:45:04 ID:J4R41r4k
>>463


ゆゆるちゃん第二部も全十話構成なのかしら?
465創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 20:33:19 ID:r3kcYh7c
ここまだ書けるぜ。
500KBくらいまでは大丈夫だよ。
書き込めなくなってから次で本格的にやったら?

SSの投下は怖いだろうけどさ。
466創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 20:37:09 ID:b/msEhBY
>>464
10話予定です、ただ前回みたいに最終話だけ伸びちゃったらすみません。

と、とりあえずうめ
467創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 22:57:33 ID:uZdw7mB8
もうね、勝手にゆゆるちゃん第3期決定!と考えている人間が通りますよ。
まなみ作者さんもがんがれ!


ついでにうめ。
468まなみ作者 ◆4EgbEhHCBs :2009/02/18(水) 23:08:20 ID:Upc3ZzCU
>>463
スレ立て乙でした。ではギリギリ入るかどうか…持ってくれよスレ容量!
炎術剣士まなみ第五話投下します
469まなみ作者 ◆4EgbEhHCBs :2009/02/18(水) 23:09:35 ID:Upc3ZzCU
炎術剣士まなみ 第五話『闘いのさだめ?』
 東京都奥多摩には、地球防衛軍の駐在所がある。山中に大掛かりな基地を拵えており
いつでも、隊員たちが出動できるようになっている。が、出動する機会はまるでなかった。
まなみたち、三人の剣士の活躍によりほとんどお役御免なのだ。というより、それ以前も
別に宇宙人が現れたとか、怪獣が出現したとか、そんなSF小説や特撮のような展開が
あるわけでもなく、当然市民たちからは税金の無駄使いだとバッシングを受けていた。
「このままでは我々もリストラかな…」
「なにをのんきなことを言ってるんですか!今度、次元鬼が現れたら、それをあの
剣士の娘たちではなく、我々が退治するんです!」
髭を蓄えた小太りな長官に対し、防衛隊の青年、武田省吾は熱く自分たちの存在価値を
知らしめようと答える。武田は背が高く、いかにも真面目そうな雰囲気を持っている。
「まあ…頑張ってくれたまえよ」
手に負えんと部屋から長官は出て行ってしまう。一人残されると、モニターのスイッチを
入れる。そこにはまなみの戦っている姿が。
「そうさ、我々の力を彼女たちに見せつけ、いずれはこの新堂まなみさんと…!」
先ほどまでのきりりとした顔立ちから打って変わって、色に惚けた表情になっていた。

その週の日曜日。まなみは裕奈と伊織と一緒に、街に遊びに来ていた。流行りの服の
購入や食事を楽しむ予定である。道を歩いていると、彼女たちに向かって中学生ぐらいの
少女たちが近寄ってくる。
「あの、新藤まなみさんと、水無瀬裕奈さんと、姫倉伊織さんですよね!?」
「テレビで見たのと本物だぁ!握手してください!」
答える間もなく、あっという間に三人は囲まれ、握手以外にもサインや写真を求められた。
少し慌てながらも各々対応していく三人。すでに慣れっこである。そんな時が緩やかに
過ぎていく。が、突如としてまなみたちのいた場所の反対側の方から轟音が響きわたる。
それと同時に獣の鳴き声も。
「この気は…裕奈、伊織!」
三人は中学生たちの輪から抜け出して、現場へと向かう。そこには背びれと恐竜型の
体型、黒い皮膚をしたシンプルな怪獣の姿が。頭には角が生え、首には襟巻が。
「この前のゴリラみたいな奴も大きかったけど、今日は一段と大きいね、まなみちゃん」
「まなみさん…どうします?」
「決まってるでしょ、街を襲う輩なら許すわけにはいかないわ!変身よ!」
三人それぞれ、剣士の姿へとその身を変えていく。街の人は既に避難していた。
470まなみ作者 ◆4EgbEhHCBs :2009/02/18(水) 23:10:22 ID:Upc3ZzCU
「来たか、剣士ども」
怪獣型次元鬼の頭上隣に、ウルムが姿を現した。
「ウルム!その次元鬼を成敗するわ!」
「双方とも、お待ちください!」
まなみたちが勇ましく名乗りを上げようとした時、男の声がそれを遮断する。
声のする方を向くと、ドリルがついた戦車とやたらとカラフルな戦闘機が。
「なっ、なに?」
「新堂まなみさん!私は地球防衛軍の武田省吾と申します!ここは我々地球防衛軍に
お任せください!か弱き乙女に戦いを任せっぱなしなど、戦士として、男としての恥!」
戦車のハッチが開き、中から武田の姿が。微笑を浮かべ、ニッとした歯がキラリと光った。
「い、いいんですか?まなみさん…」
「いいもなにも…それよりも暑苦しい…」
まなみが武田に少し引いてるのにも気付かず、武田はテンション高く叫ぶ。
「いくぞぉ、宮本ぉ!スゥゥパァァァクロォォォス!」
暑苦しい叫びに呼応し、武田の相方、宮本の乗った戦闘機が変形していく。武田の乗った
戦車も変形し、足が生え出した。戦闘機は顔と腕が内部から出現、電磁波を出しながら
両機は合体していく。そして次元鬼は律義に見守っている。

「絶対防衛勇者!ガド!ライ!ザァァァッ!!」
「おぉ!なんだかすごそうだよ、まなみちゃん!」
ちょっと興奮気味な裕奈。合体した二機は巨大なロボとなった。下半身は黒く、
ドリルが膝に装着されており、上半身は赤い胴体と緑色の拳が光る。そしてその顔は
マスク状の口元と、鋭い目つきをしている。
「さあ次元鬼!我ら、地球防衛軍が相手だぁ!」
「地球人の愚かな科学とやらか…相手をしてやれ、ゴルスジーラ!」
ガドライザーが胸部ハッチを開くと、エネルギーが集束され、一気に解放した。
「くらえ!ガドライィィんビィィィィィム!!」
極太のビームが次元鬼に命中するが、いたって涼しい顔である。
「ならば、これでどうだ!ガドライナァァックル!」
いわゆるロケットパンチが放たれる。しかしそれを片手で受け止められ投げ返される。
471まなみ作者 ◆4EgbEhHCBs :2009/02/18(水) 23:11:26 ID:Upc3ZzCU
「ちょっと、もーなにやってんですか!それでも地球防衛軍なんですか!?
見かけ倒しもいいとこね!」
見てられなくなったまなみは前に出て、次元鬼に立ち向かう。それに裕奈と伊織も続いた。
「隊長!もう一度やりましょう!あんな小娘たちにずっと任せっぱなしには…って隊長?」
宮本が武田に声を掛けるが返答がない。いったいどうしたのか。
「あはは…それでも地球防衛軍かだって……ぼかぁ、もう生きていけへん…」
「あああ!隊長の病気がぁぁ!」
あまりに真面目で、純情?な武田にとって恋した者に否定されるということは、死ねと
言われてるに等しいことであった。ドバドバ涙を流している武田に宮本が喝を入れる。
「隊長!!ならば、我らの生き様ってのを見せつけてやるんです!
本気で好きなら!やってやりましょうぜ!ガドライザーの最大奥義を!」
宮本の言葉に武田は泣き止むとガドライザーの操縦桿を引いた。

まなみたちと次元鬼の戦闘は激化していた。攻撃が大振りな分、三人はヒョイっと
回避していくが身体が大きく硬いため、決定打を与えられない。
「このままじゃ埒が明かない!裕奈、伊織!」
三人が並び、気力を集中させていく。
「龍陣はど…」
「させるものか!はぁぁぁ!!」
ウルムからエネルギー波が放たれ、三人は分断されてしまい、気の集中が途切れてしまう。
「あう…このままじゃマズイよ、まなみちゃん!」
「一度、距離を置きましょうまなみさん!」
だが、容赦なく次元鬼の鋭い爪が剣士たちに襲いかかる。だが、それは止まる。
ガドライザーが次元鬼にがっぷり四つに組んだからだ。
「防衛隊のロボット…武田さん!?」
「まなみさん!自分は、あなたのために!命を張ります!宮本ぉぉ!!」
「はい!ガドライザー最終奥義!!」
「ガドライィィィジバァァァァクッ!!キノコ雲にぃ!なぁぁれぇぇぇぇ!!」
ガドライザーの身体から閃光が走った瞬間、大爆発が起き、次元鬼を巻き込み
キノコ雲を残しながら消滅していく。
「ちっ、まさかこんなことになるとは…!」
ウルムは舌打ちし、撤退していった。
472まなみ作者 ◆4EgbEhHCBs :2009/02/18(水) 23:12:50 ID:Upc3ZzCU
「武田さぁん!」
まなみが黒煙に向かって絶叫するが、何も見えない。絶望的だと思い、俯いている。
だが、黒煙の中から薄らと人影が現れ、次第に大きくなる。お互いを肩で支えあってる
武田と宮本だ。まなみたちは表情が明るくなり、彼らに駆け寄る。
「武田さん!無事だったんですね…まったく無茶な人ですね」
「ははは!この程度、どうということは…おっとっと、あらら…!」
喋ってる途中に、瓦礫に躓きバランスを悪くした武田はまなみに向かって倒れこむ。
その手の中には何か柔らかい膨らみが。
「すみません、まなみさ…げぇっ!いや、これは…!」
「…どぉこ触ってんですかぁ!!」
「ぶへぇっ!!」
まなみ怒りの鉄拳が武田の顔を歪ませながら炸裂し、哀れ武田は壁まで飛ばされ激突した。
「さいってー!!裕奈、伊織、行きましょ」
怒り心頭に発したまなみは変身を解くと二人を連れて、再び街へ繰り出していった。
残された武田と宮本には後始末と一般市民のクレームが待っているのであった。
「まなみさん…必ず、あなたに相応しい男になってみせます!見ていてください!」
「ちょっと、お兄さん!叫んでないで、そこのでっかい消し炭なんとかしなさい!」
おばちゃんに怒られ、作業に戻っていく武田。冴えない奴である。

次回予告「裕奈だよ!まなみちゃんってもしかしてあたしよりパワーあったりして…?
ん?伊織ちゃん、どうしたの?まだいじめっ子に迷惑してるんだ…今度は伊織ちゃんが
自分でケリを着けなきゃ!次回『真実の心の色を伝えて』頑張って、伊織ちゃん!」
473まなみ作者 ◆4EgbEhHCBs :2009/02/18(水) 23:15:30 ID:Upc3ZzCU
ふう、ギリギリですね…。次回はたぶん次スレになりそう。
474創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 23:21:25 ID:uZdw7mB8
>>473
乙!いや〜笑った笑った。
あの濃いいキャラ、いずれ再登場するんだろうな。
次スレでのまなみ達の活躍が楽しみです。
475創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 23:54:01 ID:vLvlVi3x
投下乙でした!まなみ作者さん、勇者シリーズとか
エルドランとか好きでしょ?あと最終奥義、自爆かよw
476創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 00:12:31 ID:0j4uHAsv
いかん、まなみおもしろいwwww
でもね、もちろん今回の目玉は武田だと思うんだけどさ、
なんか合体シーンに驚く裕奈に萌えを感じちゃったりするわけで。

ほんとごめんなさい、変態で。
477創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 16:29:07 ID:98lu7UH9
まだ少し書けそうだから聞きますが
まとめサイトとかどーする?
簡単でいいなら挑戦するけども
…まだやらなくていい気がしないでもないが…
478創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 16:36:44 ID:98lu7UH9
次スレよくみたらやってくれそな人がいたので…その人に任せます

俺のレスはこのスレと共に沈めてくれ orz
479創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 16:41:10 ID:ZNPGYr1A
いや、あれゆゆる作者だし
誰もやらなければって言ってるし
ヒマなら是非やってくれ
480創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 16:44:34 ID:V386o1Yw
3つ連載があるから、保存という意味より見易さという点では
まとめは欲しいなあと、読み手意見。
481創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 20:33:21 ID:2f7dsHDw
>>478まだ見てるか?
とりあえず貴方が作れるならそうしたほうがいいんじゃないかな
まとめはWikiで大丈夫だと思う
482創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 20:38:48 ID:TeNMGAQ5
俺も>>478さんに期待
483創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 23:03:31 ID:jq6uJL8C
wiki立てた後の編集は共同作業ですよね、もちのろん
484創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 23:08:35 ID:TeNMGAQ5
それはもちろん、立ててくれる方は善意だと思いますので。
押し付けとかはなしでいきたいですよねー
485創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 23:08:54 ID:DCYf7hqo
特に編集するようなことも無いけどな
486創る名無しに見る名無し:2009/02/21(土) 04:51:11 ID:J+0LZr0w
作品まとめてー読みやすくしてー過去スレ保存してーかな?
何か他にするべきことはあるだろうか
487創る名無しに見る名無し:2009/02/21(土) 07:27:17 ID:jtPVEm3+
個人的にはそれだけでも十分だと思う
488創る名無しに見る名無し:2009/02/21(土) 20:37:26 ID:GNuwsaAW
昔の作品を読める、ってことが重要なわけだしな
489創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 06:55:21 ID:gslEQ+AR
沈もうとした俺を引き上げてくれる声が聞こえた…
今日は忙しいんで、帰ってから動きます

まとめはwikiで、作者の作品ごとに+単発と過去スレまとめ、な感じに作るけど、これでOK?
後、やっぱり共同作業できるようにした方がいいですか?
他にご要望があれば言って下さい

一通り質問したので、行ってきます
490創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 07:00:44 ID:CMck7mXU
作品ごと(できれば各話ごと)に感想欄が欲しい
491創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 07:50:55 ID:sCmhYk1R
>>489
共同作業できるようにしたほうがいいんじゃないかな
一人で背負い込むといろいろ大変だと思うよ
というか、無理しないでね

>>490
感想や作品を書きたい人はぜひスレまでお越しください!
みたいなのはどうかな、と思ってたけど、これはちょっと
デリケートな問題かもしれないなあ
他の人の意見も聞きたいところ
492創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 12:43:02 ID:mCE1vxxO
いや感想は本スレでいいと思うよ
493創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 22:09:04 ID:gslEQ+AR
只今帰宅しました。今から取り掛かろうかと思います。
まぁ、まとめるサイトだもんで急ぐ事なくゆっくり進めさせていただきます。
ご了承下さい。

このスレが落ちる頃にはなんとか終わらせたい…
というか、今やりながら寝落ちしそう……


>>490
感想欄とかは、あらかた完成してから考えましょうか。
494創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 22:12:48 ID:sCmhYk1R
>>493
おかえりー
ゆゆる連載も猛省を残しつつ終えたので
手伝える事があれば言ってくださいね。
495創る名無しに見る名無し:2009/02/22(日) 23:50:49 ID:s6YQBzo2
残り12KBという中途半端な容量をどうしたもんか
496埋め魔女ウメ子の大冒険 1/2:2009/02/23(月) 00:57:19 ID:+8ClTaDB
ウメ子は魔法少女である。
使命は特に無い。

「さぁー、やっと私の出番が来たわね!」

まん丸メガネを光らせ、ウメ子ははりきっていた。
使命は無いが、出番が来たからには魔法を使いたい。

「やっぱここは困ってる人を探すべきよね!」

人助けこそ、魔法少女の王道だ。
魔法少女は困った人を助け、困った人は展開に困った作者を助けてくれる。

「さぁさぁ、困ってる迷える子豚ちゃん達はどこかしらー?」

舌なめずりをしながら油断なく周囲に目を光らせるウメ子。
子供が泣き出したが、知ったことではない。

「いや、泣いてる子供が居たら気にしろよ!」

やってきたのは子羊のメウたんだ。
愛らしい外見にも関わらず、言葉遣いが汚い。
根は悪い子では無いのだが……ウメ子の使い魔だということが一番の汚点だろうか。

「やーよ、困ってても子供はイヤ。泣いてる子供とか、よだれベチョベチョで最悪ー」
「子供に優しくない魔法少女とか教育上困るっつーの! つーか泣かせたのテメーだろ!」
「あーん? 立春も過ぎたことだし、その体毛剃って涼しくしてあげよっか?」

いつの間にか持っていたバリカンをぶるんぶるん言わせるウメ子。

「お、おい、あそこにサイフを忘れて困っているオッサンが居るぜ!?」

あわてて話を剃らすメウたん。
その言葉通り、うっかり無銭飲食してしまったオッサンが店員に睨まれていた。

「オッサン、いい歳して無銭飲食とか何のつもりだよ」
「す、すみません、すぐに家からサイフを取ってきますから!」
「とか言って逃げるつもりだろ? 警察に通報させてもらうからな!」
「そ、そんな……どうかご勘弁を!」

オッサン大ピンチ!
こんなことで前科がついてしまっては、オッサンの将来は真っ暗だ!

「出番だウメ子! 魔法であのオッサンのサイフを取り寄せるんだ!」
「ウッメー!(OKの意) さぁ行くわよ!」

ウメ子は目を閉じると、梅の木の枝で出来た安上がりな杖を振り上げる。
さぁゆけっ! 自分の魔法を困ってる人達に見せびらかして、自己顕示欲を満足させるのだ!

「ショーチクバイショーチクバイ、ウメハサクラノゼンザジャナインダッテバヨー!!」

ウメ子が呪文を唱えると、大量のサイフが頭上からドバドバ現れる。

「えええええーーーっ!? これって全部あのオッサンのサイフーーーっ!?」
「んなわけないじゃん。……あったあった、これがあのオッサンのサイフね」

呆気に取られるメウたんを他所に、ウメ子はサイフの山からオッサンのサイフを掘り当てた。
497埋め魔女ウメ子の大冒険 2/2:2009/02/23(月) 00:57:59 ID:+8ClTaDB
「ほら、オッサン! これアンタのサイフでしょ!」
「あっ!? ほ、本当だ、キミがわざわざ届けてくれたのかい!?」

びらびらとサイフをオッサンの前に見せびらかすウメ子。
窮地を救われた喜びで、オッサンは涙ぐんでいる。

「ありがとう、ありがとう……キミのことは忘れないよ!」
「うんうん、それもいいけど肝心のアレも忘れないでね」
「えっ、アレって?」
「んもう、私の口から言わせる気なのぉ?」

ウメ子は顔を赤らめてクネクネしてみせる。

「その……オジサンには何がなんだが……」
「……ったく」

ウメ子はオッサンの耳元に口を近づけると、そっと囁いた。

「謝礼よ、シャ・レ・イ♪ もちろん一割ね!」
「ええええええええええええーーーっ!?」

念のために確認しておくが、
このサイフは拾った物ではなく、ウメ子が勝手に取り寄せたものである。

「なぁに、嫌なの? それなら私は別にいいんだけどー」

サイフをそのまま持って帰ろうとするウメ子。

「わ、分かった! 分かったからサイフ返してくれ!」
「ふふん、それじゃ1割……」

サイフを覗き込むウメ子だが……

「……にっ……にせんえんっ!!?」

入っていたのは野口が二人と、十円3枚だった。

「これじゃたったの200円にしかならないじゃない、このっ!」

オッサンにサイフを叩き返すウメ子。

「もうやってらんないわ、わたし帰る!」

勝手にぷりぷりと怒ったウメ子は、大股歩きでノシノシと帰っていった。

「……あー、オッサンよかったな、警察沙汰にならなくて」
「そ、そうだな、ありがとう羊クン」
「メウたんだぜ」

メウたんとオッサンは互いにニヤリと笑うと、それぞれ別の道へ帰っていった。




その日、無銭飲食事件が町で多発したのは言うまでも無い。
498創る名無しに見る名無し:2009/02/23(月) 00:59:04 ID:+8ClTaDB
謎の埋めSS
しばらくしてまだ埋まってなかったらまた書くかもしれない
499創る名無しに見る名無し:2009/02/23(月) 01:07:07 ID:EO4q1lYQ
じゃあ俺は埋めないことにする
500埋め魔女ウメ子の大冒険・アンコール 1/3:2009/02/23(月) 13:06:52 ID:+8ClTaDB
ウメ子は魔法少女である。
使命は本人も知らない。

「アンコールに答えて出てきてあげたわよ、ウメ子で〜す♪」
「アンコールって、1レスだけだろ。携帯で自演したんじゃねーの?」
「メウたん、本当にレスくれたのに失礼でしょ!
 それにみんなウメ子の活躍が見たくて書き込みを自粛したに違いないわ!」
「はいはい……」
「みんな、応援ありがとう! ウメ子がんばっちゃう!」

うるうるおめめで媚び媚びするウメ子。

「それで、今日は何するつもりなんだよ?」
「もちろん、人助けよ!」

ウメ子はじゅるりと舌をなめずり回す。

「人助けって顔じゃねー! さらって食う気か!?」
「ひっひっひ、ワシゃ茹でた孫が大好物なんじゃ……って、何言わすのよ!」

その時、ぐううとウメ子の腹が鳴る。

「……でも確かにお腹空いたわね」
「そりゃ昼飯も食わずにこんなアホSS書いてりゃな。どっか食いに行くか?」
「ウッメー!」

こうして、一人と一匹は舌なめずりをしながら食堂に向かった。



「ウメー、ウンメー!! 何このラーメン、ウメすぎ!!」

適当に入ったラーメン屋は結構な美味さだった。
一心不乱にどんぶりにがぶりつくウメ子。
スープがはねてまん丸メガネに付きまくりだが気にしない。

「ウメ子じゃないけどホントにウメー! ダシとか何使ってんのコレ!?」
「いやあ、ハハハ。それは聞かない方がいいと思うよ」

店主の目がメウたんを見てキラリと光る。

「……? まぁいいや、ごっそさん」
「ごちそうさま!」
「二人前、合わせて1400円になりまーす」
「もちろんメウたんのおごりよね!」
「おいィ!? 使い魔に金払わすなよ! ってか1円も持ってねぇよ、オレ羊だし!」
「仕方ないなぁ……」

ウメ子は渋々といった感じで、ごそごそと腹ポケットを漁る。

「……あれ?」

何故か眉をひそめるウメ子。
ごそごそする手がスピードアップする。

「…………ない」
「……またかよ」
「どこかに落としてきちゃったんだわ〜〜〜!!!」
501埋め魔女ウメ子の大冒険・アンコール 2/3:2009/02/23(月) 13:07:24 ID:+8ClTaDB
半狂乱になるウメ子と対照的に、メウたんは冷めた目でウメ子を見ている。
ウメ子がサイフを無くしたのは一度や二度ではない。

「そ、そーよ、こうなったら魔法で! …………」

だが、梅の木の枝は手元には無かった。
流石に食堂の中には持ち込めないので、公園の茂みに投げ捨てたのだ。

「そっかー、お金持って無いんだー」

店主は無銭飲食が発覚したにもかかわらずにこやかだった。

「お金持って無いなら仕方ないねー」
「え、まさかオマケしてくれるの!? 神様仏様店主様ありがとう!」
「お金が無いなら、身体で払ってもらうしかないねー」
「かっ……!?」

とんでもないことを言い出しつつも、店主はにこやかだった。

「なぁに、痛いのは一瞬だけだよ。すぐに何もわからなくなってしまうからね……」
「ぎゃああああああああああ!! 近寄るなヘンタイッ!!」

あくまでにこやかなまま、ゆらりとウメ子に近づいてくる店主。
細い手でぶんぶん抵抗するウメ子だったが……店主はそれに構わず飛び掛る!

「メウーーーーーーーーーーーッ!!!?」
「なっ!? メ、メウたん!?」

店主が飛び掛ったのは、ウメ子ではなくメウたんだった。

「うーん、丸々としてでっぷりとして、これは良い身体だなぁ……」

店主はメウたんの身体にスリスリしてご満悦の様子だった。

「や、やメウっ!! 俺にはそんな趣味は無いぃぃぃ!!」
「このヘンタイ獣姦オトコっ!! メウたんから離れなさい!!」
「いやいや、待ってくれ! 誤解だ、誤解だよ!」

あわてて(にこやかなまま)手を振る店主。

「何が誤解だってのよ!?」
「実は、ウチのラーメンのダシは羊肉で取っていてね。
 このまん丸とした子羊ちゃんの身体なら、さぞやいいダシが取れると思うんだ」
「メウッ!?」

メウたんは思わず空っぽのどんぶりを振り返る。
では自分が器の底が見えるほどたらふく頂いたあのスープは……。

「ちょっと待ってよ、そういうことなら尚更承知できるわけないでしょ!
 メウたんは私の大事な大事なたった一匹の奴れ……使い魔なのよ!」
「ウ、ウメ子……!」

メウたんはうるうるしている。
まさかウメ子がそこまで自分を大切に思ってくれていたとは……。

「たった1400円分と引き換えなんて納得できないわ! 最低でもあと10万は欲しい所よね!」
「メウ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

ウメ子の目はすっかり銭の形に変わっていた。
502埋め魔女ウメ子の大冒険・アンコール 3/3:2009/02/23(月) 13:08:04 ID:+8ClTaDB
「ううむ、痛い出費だが……よし、いいだろう!」
「交渉成立ね!」
「ちょっと待て、本羊を無視して話を進めるな! 羊権無視だぞゴルァ!!」
「残念だが、未だ人間社会において動物の権利は認められていないのだ」
「そーそー、犬猫を殺して逮捕ってのも、他の人が迷惑だと思ったからだしねー」
「そ、そんな……メウゥ……」

メウたんはとうとう泣き出してしまった。

「メウゥゥ……かーちゃんごめんよ……。こんなことなら人間界になんて来るんじゃなかった……メウゥ……」
「うっ……流石にちょっとかわいそうになってきたな……」

これは普通の人間なら良心が痛むシーンだ。
店主も思わずにこやかなまま躊躇する。

だが、残念ながらウメ子は普通の人間ではなく魔法少女だった。
メウたんの前に仁王立ちになり、包丁を思い切り振りかぶる!

「さぁ、成仏しなさいメウたん!」
「メウ〜〜〜〜!? テメーの血の色は何色だーーー!?」
「梅干とおんなじ色よ!」

今まさにメウたんの脳天が割られんとする瞬間……!

「待ちたまえ!!」
「むっ!?」

ウメ子を呼び止めたのは……。

「オ、オッサン!? 前話でサイフなくしたオッサンじゃないか!?」
「ふふふ……これを見よ!」
「こ、これは!?」

オッサンが印籠のように突き出したのは、ウメ子のサイフであった。

「これがあればラーメン代も払えるだろう! さぁ、メウたんを解放するんだ!」
「……チッ」

ウメ子はオッサンからサイフをひったくると、店主にラーメン代を払う。
そしてそのままラーメン屋から出て行こうとするが……。

「待ちたまえ、何か忘れてはいないかね?」
「何よオッサン、私が何を忘れているって?」
「謝礼の一割」
「あっ!」

ウメ子は思わずサイフの中身を確認する。
……色んな所から魔法による善行の謝礼をボったくってる為、結構な額が入っている。

「……み、見返りをあてにして人助けするなんて最低ッ! オッサン死んじまえ!」

そう自分を棚に上げた捨て台詞を吐くと、ウメ子は脱兎のごとく逃げ去っていった。

残ったオッサンとメウたんはチラッと目を合わせると、互いにニヤリと笑って別の道へと歩いていった。
そしてメウたんは思うのである。



(今回、魔法使ってねぇなぁ)
503創る名無しに見る名無し:2009/02/23(月) 13:15:45 ID:+8ClTaDB
ウメ子の戦いは終わった
しかしまた新たなスレが立った時、必ずやウメ子はその使命を果たしに現れるだろう

……多分
504創る名無しに見る名無し
今まで色んな板で色んなウメ子を見てきたが、
こんな大変そうなウメ子は初めてだw