まずは家から出よう
ロリババァはあったのに幼女は無かったのな
まず服を脱ぎます
結婚前提の付き合いから始めないといかんわけだが。
このスレそんな何年ももつのか?
創作できても女とは限らんしな
ショタができたらショタスレにいけばいい
9 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/30(木) 07:26:12 ID:/yhCKWqs
ほ
何度でも創作すればいいさ
11 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/12(水) 04:09:53 ID:kLYv+86b
幼女……か……
12 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/13(木) 18:05:16 ID:9/Ea8TqU
幼女創作ならホムンクルスだろ常考……と思ってしまったので投下
俺は人造人間の研究をしている天才科学者だ。
長年の実験の末、ついに幼女を造ることに成功した!
……なぜ幼女かって?
女児は男児に比べて丈夫に育ちやすいんだよ。
一姫二太郎って言うだろ?
試験管の中で大事に育てた我が娘、今日初めて外に出す。
艶のある長い黒髪、雪のように白い肌、生まれたままの姿の幼女が俺の目の前に!
……あ、性的な興奮じゃないですよ。
俺、そういう趣味ないから。
幼女「パパー」
げえっ!!
幼女はよたよた歩きながら抱きついてきた!
どこで言葉を覚えたんだ!?
続かない
いいぞ連載希望だ!
ホムンクルス幼女を創造するために、
錬金術の本を読んで自分の血液を使用し、フラスコに入れたのはいいが
「フラスコ内の温度を馬の体温と同じに保つ」という部分を、
うっかり「馬の血液も」と間違えて
フラスコ内に一緒に馬の血を入れてしまう
その馬の血が偶然にもナスルーラのクロスが発生していたため、
生まれてきた幼女はSS産駒並に激しい気性の持ち主だった……
というあらすじを考えた
15 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/15(土) 14:18:07 ID:q+NjX+tH
ロリポニテとはなかなかやるな!
こまっしゃくれた表情といいキュロットスカートといい、
こりゃあかわゆいのう
幼女か男の子かは分からんが
創作というか、創造しかけた経験ならある人は多いんじゃね
今月まだきてないの……的な
ビンの中の幼女が喋った!
ええ、最近某錬金術マンガ読んだんです
期待とか希望という言葉に弱い俺……ところで幼女を創作してどうするの?
幼女「パパー」
幼女は俺の脚に抱きついて離れてくれない。
……とにかく服を着せなくては。
ここまで育った幼女、風邪でも引かれたら大変だ。
幼女の両腋に手を通して抱き上げる。
やわらかく温かい肌の感触。
俺が造ったのだと思うと、感慨深い。
……あ、変な意味はないですよ。
しかし、裸の幼女を抱えている姿なんて誰かに見られたら……
??「キャーッ!! 何してるんですか!?」
げえっ!!!
俺は心臓が飛び出すかと思うくらいびっくりした。
慌てて振り返ると、そこには女子○学生が!
……なんだ、バイトの助手じゃないか。
びっくりした。
俺「お、驚かせないでくれよ! こいつは例のホムンクルスだから」
助手「博士の変態! 変態!」
幼女「ヘンタイー ヘンタイー」
うへああああ……
助手は話を聞いてくれない。
落ち着くのを待つしかなさそうだ。
※○には大でも小でも好きなの入れて想像してください
高校生がいいのに入らない…
女学生
これで完璧だ!
留学生や!
○学生ということか!
苦学生ですね
○に収まるのは一字だけじゃないって、パタリロが言ってた。世の中にはかぐや消しというものもあるそうで。
助手「……この子がホムンクルス? てっきり博士が新しい趣味に目覚めたのかと」
俺「何でだよ! 外に出すのは初めてだけど、君も毎日見ていたじゃないか」
助手「ああ、よく見れば……そうですね」
助手は悪びれる様子もなく言った。
さんざん人を罵倒しておいて……
しれっとした態度は気に入らないが、誤解はとけたようなので、まあ良しとしよう。
……しかし俺が抱き上げた幼女は、今度は俺の首に抱きついて離れない。
まだ裸なんですけど……
助手「これがホムンクルスですかー」
助手は幼女をまじまじと見つめた。
幼女も助手に興味があるのか、俺にしがみついたまま助手を凝視している。
そして助手と目が合うと、嬉しそうに手を振った。
幼女「ママー!」
助手「アラ カワイイ! ママ デスヨー」
俺「待てい! 誰がママだ!」
助手「パパ コワイー」
俺「君か!? 君が言葉を教えたのか!?」
助手「えーと、博士がいない間にちょっと話しかけていただけですよ? ……胎教ってやつ?」
むむう……それだけで言葉を覚えるのか?
知能は高いようだな。
俺「まあいいや、それよりこの子に服を着せてくれ」
助手「えー? パパがやってくださいよー」
幼女「パパー」
俺「二人してパパ言うな! ……この子やったら懐っこいんだけど、変なこと教えてないだろうな」
助手「
>>14」
俺「おしゃん人の娘に何してくれとんのじゃああああ!!?」
助手「冗談ですよ……娘って、やっぱりパパじゃないですかー」
幼女「パパー」
冗談かよ!
思わず訛ってしまったじゃないか。
くすくすと笑う助手につられて、幼女も満面の笑みを浮かべる。
……ええい、もう好きにしろ。
ロリババアスレの伸びに嫉妬。ロリ専門はいないのか? ……俺も違うんだけどさ。本当だよ?
>>26 ,.. ''' "" ''‐:.::.=-:....、
〃 ` :..ヽ :: .:、
} i:.: :: ..: ヽ
l i: .: .: :. .:ハ
;' ,,.,、 ,,,....,,,,,, ト: : .: ノ ::i:i
', rtt) ィッュ、ヽ {;: :.::. .r-、:l
l ,ィ′ `=-' ノ : .:ソ ,リ
l ′ 、 ;::.:i''" 〃
|_ ゝ-‐' ノ::;i..:l `-ノ
{:.:,ィ竺_:.::.:.:ヽ ノ:.:. :..::! /
ノ: :. ノ:. : :.ヽ:. .}:.:v/:.. :ソ |
}:..::.. :.:: ..:. :..:.}:. i:.ソ::''" ト、
Y:.:. :;:.. : .:. .ノ''" イ:ハ
`〉'''l _ - ':..:.:.:.:.:.:.:..、
_ ノ:.:./⊥__ -‐ _:..:.:..:.:..:.:..:/:.:.:.ヽ
,. ..:.:.:.:/:.::/7;;;;;;;;;ヽ,.:.:.:.:..:.:.:.:../:.:.:.:.:.::..::ハ
/:.:..:.:.:/:.:.//;;;;;;/:.:..:..:|丶:::/:.:.:.:..:.:..:.::.:..ハ
,.:i.:.:..:.:.∧:.:..:レ;...:.´.:..:.:.:.:.:」:..:.:.:.:...:.:..:.:.:..:.:.:..:...:.:::}
フツーノ=ロリモスキー[F .Lurmscy]
(1882〜1943 ロシア)
>>14の取り入れ方うめえwwwwwww
助手もいいキャラしてるな
>>28 お義父さん娘さんを下さいm( _ _ )m駄目なら養子にしてくだしあ
ああ、ありがとう
でも縮小したら書き文字がホラー風味になってしまってな
ちょっと後悔してるんだ
>>32決定権は俺にあるの!? ……じゃあ、お兄さんということで……
しかし、ロリババアスレはよく伸びるな!
よく考えたらロリと幼女は違うんだよな。
ロリスレなら、もっと伸びたのかな?
幼女では犯罪の香りが強いからな……
非現実的って点ではホムンクルスも同じだよ!
俺に懐く幼女ってだけで既に非現実的だけどね!
……人寄せに朝っぱらから際どいの行ってみようか
ちょっと長いよ
俺が変な趣味に目覚めるといけないということで、幼女に服を着せるのは助手にやってもらった。
当然、別室で。
なんだかんだ言っといて、結局は自分でやるんだから、助手はツンデレさんだな。
しかし、服を着せるくらい、すぐに終わって帰ってくると思っていたのだが……長い。
どうして女ってのは……(略)……まったく、もう。
助手と幼女は一時間以上経って、ようやく戻ってきた。
助手「どうですか博士?」
助手は、白い袖なしのワンピースを着た幼女を前に立たせた。
幼女はスカートのヒラヒラした感じが気になるのか、執拗にスカートをいじっている。
助手「ゴテゴテした飾りつきのロリ服もいいと思ったんですけど、きれいな黒髪が映えるのはこれかなって」
俺「うん、いいんじゃないの?」
助手「でしょう? 見た目はお人形さんみたいなのに、意外とやんちゃっていうか活発な子だから」
俺は適当に答えたが、助手は褒め言葉と受け取ったようだ。
ない胸を張る助手に、俺はチクリと言った。
俺「それで手間取ってたのか」
助手「まあ……そうです」
助手は急に勢いをなくした。
待たせて申し訳ないと思っているんだろう。
それ以上どうこう言う気はないから、しょげられても困るんだが……
幼女「パパ! シロイノ!」
幼女は無視されていたのが気に入らなかったのか、俺の白衣をぐいぐい引っ張ってきた。
俺「しろい? 服のこと? うん、白いね」
幼女「パパノ シロイノ ホシイ! ヌイデ゙!」
俺「ぬぐ? ちょっ……なっ!?」
なんと幼女は真剣な目つきで、屈んだ俺の白衣のボタンを外しはじめた!
>>14ネタ引っ張るの!?
……と思ったら、幼女は俺から奪ったぶかぶかの白衣を着て、パタパタと室内を駆け回った。
そして床に垂れた白衣の裾を見て、不思議そうに首を傾げる。
たなびく白衣がカッコイイと思ったのか……でも、ぶかぶかじゃあな。
俺「はいはい、床の汚れがついちゃうから、返して返して」
幼女「イヤー」
俺はきゃあきゃあ嫌がる幼女から白衣を取り上げ……え!?
今、白衣と一緒にめくれ上がったワンピースの下から、見えてはいけないものがチラリ……
俺「はいてない!?」
助手「なにしてるんですか!? 博士のえっち!」
幼女「エッチー!」
俺「ち、違う! なんではかせてないんだよ!?」
衣服は助手に買いに行かせたんだよな……
彼女も乗り気だったはず。
お金も渡したよ?
買い忘れってことは……なきしにもあらずか。
まさか、はかせなくていいなんて、そんなことは……ん?
はかせ、ない?
俺が嫌いというサインなのか!?
気まずい沈黙の後、助手は力なく首を横に振った。
助手「この子、肌に密着するものは、すぐ脱いじゃうんですよ……」
俺「やんちゃって、そういうこと? ずっと裸だったから、違和感があるんだろうな」
助手「もう! かわいいお洋服いっぱい着せたかったのに!」
助手は頬をふくらませた。
……どうやら時間がかかったのは、助手がゴテゴテした服を無理やり着せようとしていたからのようだ。
待たせて悪いとは思ってないんだな……
俺は呆れてため息をついた。
いまさらだけど、たびたびネタにしてゴメン
>>14の人
はかせ、ないってなんだよwwwww
はかせ、ない ってww
>>1からしてネタスレだから、過疎気味なのも、しょうがないよね。
幼女談義で盛り上がると犯罪の香りがするし……
そこのROM、このスレを開いた時点で同類なんだ。
お前も紳士なら妄想晒せよ!
とか脅迫してみたり。
読み返して思ったけど、上のはちっとも際どくないよね?
……もうちょっといけそうじゃん?
文体のせいか、どうしても一レスに収まらない……
幼女は脱がせ魔だ。
好奇心旺盛で、隠してあるものを見ると、暴きたくてしょうがない様子。
加えて、人肌の温もりと触り心地が大好き。
このままではまずいと思い、なんとか躾けた結果、俺の目の前では突飛な行動をとらなくなった。
一過性のものならいいが、将来が不安でならない。
最近、幼女と助手の戦いが熱い。
どうにかして自分のお気に入りの服を着せようとする助手と、助手の服が気になる幼女。
俺が見ている間は、助手のターン!
大人しい幼女に服を着せる助手。
俺が少しでも目を離すと、幼女のターン!
抱きついて助手の服を脱がそうとする幼女。
どうあがいても俺は助手と幼女のからみを見られない。
……別に残念じゃないですよ?
今日も今日とて、助手は幼女に派手な服を着せようとしている。
俺「……手伝いはどうなってるのさ? これじゃ他の実験できないんだけど……」
助手「待ってください! これが終わったら……ああん! いい子だから、じっとして!」
幼女は不満顔をしながら、着付けの間にちょっと動くという地味な抵抗を繰り返している。
かれこれ一週間はこんな感じで、どっちも意地の張り合いだ。
……終わる頃には日が暮れているんだよな。
俺「これなら一人で実験していた方がいいような気がする」
助手「待って! あと少しですから!」
俺「待てないよ」
俺は助手に背を向け、隣の実験室に移動した。
助手の声を無視してバタンとドアを閉める。
……何かあっても、服を脱がされるだけだから、どうってことはないだろう。
幼女「キャッ キャッ」
助手「博士! 行かないで! 私が悪かったです!」
聞かないふり、聞かないふり……しかし、すごい焦りようだな。
まあ、今回はちょっと懲りればいい。
幼女「ウフフ ヤアー」
助手「ちょっ……やめ……あっ……博士! 真面目になりますから……ゃぁ……」
げえっ!?
今のはいろんな意味であぶない声だったぞ!?
ここは止めに入らないといけないですねそうですね!?
俺「どうした!? 大丈夫か!?」
俺がドアを開けると、そこには幼女にのしかかられた助手がいた。
二人の衣服は乱れ、いやらしくはだけている。
なんと見事なマウントポジション……じゃなくて!
助手「助けて博士!!」
俺「そこまでだ! 大人しくしなさい!」
いつもなら、この一言で止まる幼女が……今日は違った。
幼女「ヤッ!!」
俺「おおおい!? やめなさいって!」
幼女は興奮しているのか、俺の声が耳に入っていない。
こうなったら、実力行使しかない!
俺は幼女に駆け寄り、取り押さえようとした。
俺「いい加減にしなさい!」
幼女「イヤァーアー!!」
幼女は抑えに入った俺の手を振り払い、でたらめに暴れだした。
勢いあまって、幼女の肘が俺の鼻にぶつかる。
俺「ぶわっ!?」
ぅゎ、っょぃ……
幼女とは思えない腕力。
ホムンクルスだからなのか!?
俺「すまない……俺はここまでのようだ」
助手「博士ぇぇぇぇ!?」
幼女は相手が嫌がるほど燃え上がる、いやらしい性格のようだ。
抵抗する助手の服に小さな手を滑り込ませ、柔肌の感触を楽しんでいる。
無邪気な笑顔は残酷だ。
助手「やっ……あぁ……だめ……んっ…ぃゃ……はぁ……」
いつもの生意気な態度はどこへやら、助手の声は次第に
(省略されました・・全てを読むには10レスくらいワッフルワッフルで埋めてください)
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
ワッフルワッフル
不況の煽りで会社をリストラされた俺は、毎日自宅の安アパートで酒を浴びるように飲んでいた。
退職金やら何やらでそこそこあった貯金も、酒浸りの日々のおかげでもうすぐ底をつきそうだ。
「森伊蔵うめぇ」
命の水が俺の喉を潤していく。
悩みもストレスも、酒と共に全てを胃袋に流し込むのだ。
しかし、熟成三年の森伊蔵は物が違う。
ここまで口当たりが素晴らしく、体に染み込むような酒はなかなかお目にかかれない。
難点といえば、値段が高すぎることだろう。
こいつのおかげで、俺はもう素寒貧だ。
「う……ぷ……おげえッ!」
あ、畳に吐いちまった。もったいねぇ。
掃除も面倒くせぇな。でも、どうでもいいや。
眠くなってきたし、このまま寝てしまえ。
「……ちょっと臭いな」
臭いけど、気にしない。
泥酔して意識が飛びかけていた俺は、すぐに眠りに落ちた。
まどろみの中で、俺を呼ぶ声があった。
「おきて……」
舌っ足らずな高い声だ。
聞き覚えがない声である。
寝る前にテレビでも付けっ放しにしてたのだろうか?
「ねぇ、おきてよぅ……」
だめ、眠い。あと五分。
「おきて、おじちゃん」
「お兄さんと呼べ」
俺は一瞬で覚醒した。
「え? だ、誰……でしょう?」
きっと、今の俺は形容し難い表情をしていることだろう。
焦りのあまり、どもってしまった。
夢かと思ったが、夢ではない。
二日酔いによる強烈な頭痛は、目の前の出来事が紛れもない現実だと教えている。
「あ、あの、はじめまして」
そう言いながら、小さな頭を下げてくる。
ツインテールの黒髪が、俺の眼前で揺れた。
「あ、うん。初め……まして?」
明らかに成人まで遠そうな体つき。
くりくり動く大きな目と、控えめな唇。
黒髪とは対照的に、陶磁のような白い肌。
俺の目の前にいたのは、全く見覚えのない──かわいらしい幼女だった。
ワッフルワッフル
流れ見て急いで作ったけど、8人か……
話も中途半端で翌日を迎えるのは気分がよくないから、
8人分のワッフルと、新たなる紳士
>>48の誕生を一人分のワッフルとして、
最後のワッフルは俺自身で補おう。
ワッフルワッフル、と……
いつもの生意気な態度はどこへやら、助手の声は次第に弱々しくなっていった。
いくらでも逃れようはあると思うのだが、助手は強く抵抗しない。
相手が幼女だから気が引けるのか、それともホムンクルスの力が強いのか……両方か?
助手は仰向けの状態から、腹這いになって抜け出そうとした。
しかし、幼女は馬乗りになって逃すまいとする。
助手の反応を楽しんでいるかのように見えるのは、俺の気のせいではないと思う。
助手「お願い、放して……」
幼女「ダメッ!」
幼女はするすると助手の胸に手を回しながら、彼女の首筋に甘噛みした。
助手「ひゃぁっ!? あぁっ……やめ……」
おそらく舌を這わせているのだろう。
助手は息を荒げながらも、半泣きの表情で必死に耐えている。
幼女は助手の服を剥ぎながら、首筋から背中へとゆっくり頭を移動させた。
そして、そのまま下方へ……
助手「…はぁ、はぁ……え!? 嘘!? やめてっ!!」
助手は流されるままだったが、状況を理解して正気に返り、叫んだ。
しかし、それは逆効果にしかならない。
幼女はお構いなしに腰のくびれまで
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
 ̄ ̄
さっきから押してるんだが壊れてるんじゃないかこのインターネッツは!
おお痛い……
あ、やっぱり鼻血出てる。
しっかし、甘えっ子の脱がせ魔なんて、誰に似たのかなー?
>>14は冗談じゃないかも……
は?
ワッフル8人分の実況は終わりだよ。
これ以上やるとbbspink行きじゃないか。
ああ痛い痛い……
戦いは幼女の圧勝に終わった。
ホムンクルスは強いんだな……
幼女は満足したのか、疲れたのか、半裸の助手に抱きついて幸せそうな顔をしている。
一方、助手はすっかり気を落としてへたり込み、動かない。
助手「もうお嫁にいけない……」
俺「大げさだなあ……別に何をされたってわけでもないじゃないか」
助手「責任とってください」
俺「じゃあ、うちの子になる?」
助手は何も答えずに、そっぽを向いた。
はあ……結局、今日も実験できなかった。
エロは難しいね……全年齢板的にも俺自身もこれが限界だ。
いやいや、モロよりエロいエロがある
その地平に向けてともに歩もうぜ
真の紳士、真士への道は、険しく、遠い……ともに目指そうYSS!
この前の件がトラウマなったのか、助手は幼女に無理やり服を着せようとはしなくなった。
幼女も心行くまで助手の体を堪能し、気が済んだのか、以前のように彼女に迫ろうとはしない。
それでいて、お互いに敬遠している様子はなく、むしろほどよい距離感を掴んだようで……
一緒に俺の実験の手伝いをしたりしている。
雨降って地固まる……なのか?
幼女に関しては、あの後俺が厳しく言ったのもある。
ほどほどにしなさいと。
しかし、助手はよく辞める気にならなかったものだ。
うーん……気になるんだよな。
助手本人が気にしていないかどうか……
慰めに大したことじゃないとは言ったものの、もう立ち直ったのか?
藪をつついて蛇を出すような真似はしたくないから聞かないが、どうも意識しすぎてしまう。
幼女「ママー!」
俺「待ちなさい!」
俺は助手に駆け寄ろうとした幼女を呼び止めた。
……いかん。
つい声が高くなった。
幼女も助手も、どうしたのかと驚いた顔でこちらを見る。
俺「その……こっちを手伝ってくれ」
助手「はい」
俺「いや、君はいいんだ! こっちは力仕事だから」
助手「あ……はい」
助手は微妙な間を置いて答えた。
幼女の力強さを思い出させるようなこと言って、どうするんだ俺……ああ、頭が痛い。
いくら彼女が今時のスイーツでも、ワッフルおごって済ませられるような問題じゃないよ。
あの時、幼女を止めておけば……
……と思ったけど、あそこまで行ったら一緒じゃないか?
全脱ぎか半脱ぎかの違い、それだけのことじゃないか!
全然、気にするようなことじゃ……
助手「博士!」
俺「はっ、はい!? 何!?」
助手「この実験が終わったら、話があります」
俺「うん……わかった」
……ないわけないですよねー……
新しいバイトの助手を探すか。
また幼女に脱がされないように気をつけないと。
幼女「パパー? ドウシタノー?」
俺を気づかい、怪訝な顔で見上げてくる幼女に、お前のせいだよ!
……と言えるはずもなく、俺はただ息をつくしかなかった。
残念でも何でもないだろうけど、真の紳士になるために、エロはしばらく封印の方向で。
助手の話はなんだろう…ドキドキ
博士は責任を取るべきだよね(´・ω・`)
もうパパママって呼ばれてるしね
59 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/22(土) 20:11:08 ID:oDpQDTpU
羨ましいとは言わないけど俺を雇え
俺は59ほど慎ましくないので
羨ましいことを最大限にアピールするから俺を雇ってくれ
61 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/22(土) 22:20:12 ID:oDpQDTpU
>>60 謙虚じゃないな。なら俺も奥の手だな
幼女を作る
ほほう、新しい幼女創作か
まぁ俺にはリアル妹幼女がいるから関係ないことだが
リアル妹は糞うざいw
65 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/22(土) 22:33:54 ID:oDpQDTpU
リアル妹も姉もいないからいいんだよ!
最近お隣さんが幼女を作り出したらしいから俺もちょっとつくってみようかな……
ちょっとYSSらしく。
実験終了後、俺は幼女を研究室に隔離して、助手と二人きりになった。
俺「話って、何?」
助手「……それは……」
助手は言い出しにくい様子だった。
自分でも嫌な聞き方をしたなと思う。
わざわざ聞かなくても、話って一つしかないじゃないか……
もう俺から謝ってしまおう。
俺「すまない!」
助手「えっ!? いえ、あの……ダメ……ですか?」
あれ?
なぜ助手は上目づかいなんだ?
俺「え? ダメ? ……何が?」
助手「……なに、って……その……あのですね、もう一人、欲しいと思いませんか? ……女の子」
淡く頬を染め、途切れ途切れに言葉を紡ぎ出す助手。
……意味わからん。
なんだこれ……どういうこと??
俺「……うちの子になりたいの?」
助手「違います! なんで博士がお父さんになるんですか! ……だから、あの子くらいの……」
助手は顔を真っ赤にして否定した後、ごにょごにょと口ごもった。
……ああ、ようやくわかった。
そんなに好みの服を着せる子が欲しいのか?
俺「君は懲りないな……まあ、いいよ」
助手「本当ですか!?」
俺「どのみち、あの子の誕生が偶然でないことを証明しないといけないし」
もともと幼女の妹を造る予定はあった。
いい機会だろう。
俺「でも、忙しくなるだろうなあ……」
助手「大丈夫です! そのために私がいるんじゃないですか!」
俺「まあ、そうなんだけど……」
助手「私、がんばります! 博士、また明日!」
はしゃいで帰る助手を見送った後、俺はどっと疲れてしゃがみこんだ。
助手……この前の件は、もうどうでもいいのかよ……
えー、求人は取り下げ、助手の新規採用は見送りで。
女の子ができるまで助手さんが協力してくれるわけですね、わかります
すれ違いが起きているような
研究につきっきりの博士の姿に、数日後にものすごいがっかりする助手の姿が見えるようだw
博士は責任を取ることになるんだよね(´・ω・`)
責任? なんのことですか?
俺は特定の機関に所属していない研究者だが、それでも休養は必要。
世間に合わせて休日を設け、書斎で古い時代の研究論文を読み漁って過ごしている。
幼女は相変わらず甘えっ子だ。
読書中の俺の膝の上に乗ってくる。
そして読めもしないのに、俺が読んでいる本に懸命に目を通すのだ。
俺「見るだけじゃ、おもしろくないだろう?」
幼女「エー? オモシロイヨー?」
このくらいの子が考えることは、よくわからんね……
幼女は常識というものを学びはじめ、以前より落ち着いてきた。
それに簡単な読み書きと算数を覚え、服も自分で着るようになった。
はじめは我の強い聞かん子になると思ったが、今では素直なできる子という感じだ。
そんな幼女が一番輝く瞬間が……
カラン カラン
来た!
幼女は目をきらきら輝かせて俺を見上げ、俺は口で答える代わりに大きく頷く。
阿吽の呼吸というやつだ。
幼女は書斎を飛び出した。
俺の休日を狙ってくる突然の訪問者……保険の販売員!
俺が独り者と知ってか、保険会社は若いセールスレディーばかり送りこんでくる。
しつこい勧誘をなかなか断れないでいると、あっという間に時が過ぎてしまう。
……そこで幼女に撃退させるのだ。
俺と助手を含めて、我が娘の毒牙から逃れられた者は誰一人としていない!
幼女が廊下をトタトタと駆ける足音が聞こえる。
さあ、行け!
俺は誰にも邪魔されず、休日を満喫する!
……おや?
やけに静かだな。
いつもならドタバタと騒がしくなるのだが……
幼女「パパー!! ママ ダヨー!!」
……助手?
今日は休みなのに、いったい何の用なんだ?
やばい……助手ばっかりで幼女が活躍していない。
幼女のターンはいろいろと危険だからなw
いいじゃん
助手と幼女の絡みいいよいいよー
74 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/25(火) 22:22:34 ID:0W0qUri2
とある場所に怪しげな研究所がある。
しかし怪しげというのはあくまでも主観的な感想であり、他の人から見れば普通の研究施設にしか見えないかもしれない。
最も自分に取ってはそこが研究所であるかとかなんであるかなどは些細なことであり、ここで重要となりえるのは
その怪しげな研究所に可愛らしい助手と思わしき女性が通っていることである。
しかし可愛らしいというもまた主観的な感想でしかなく、他の人から見れば普通じゃね? とか言うかもしれない。
だが自分は主張する。あの助手はかわいい。もう一度言う。あの助手はかわいい。さらに言う。あの助手はか わ い い。
自分は毎日のごとく研究所に通う彼女を、時には窓から、時には望遠鏡で、時には監視カメラから見ている。
あの日もいつも通り研究所から出されたゴミを漁り彼女の影を探していた。そして発見した。
明らかに幼女用だと思われる生理用品に。
自分は激怒した。かの変態博士を殺さねばならぬと。
日本刀を腰に差し、頭に鉢巻を巻いた時気づいた。そういえば彼女が妊娠していた様子はない。
毎日ゴミをあさって……いや、姿を見ていたからそれは絶対だ。ということはだ。この生理用品は……。
変態博士が自分で装着しただとか幼女プレイだとかも想像したがしかし情報があまりにも少なすぎる。
研究所……。幼女と思わしき生理用品……。可愛らしい助手……。邪悪なる博士……。
自分は盗撮用カメラといくつかの道具を持つと研究所へと向かった。
反省はしない
幼女に生理用品という発想はなかったw
変態だーーーー!
この変態には鏡を見ろと言ってやりたいw
博士が助手に装着させていたでAF
78 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/25(火) 23:06:50 ID:0W0qUri2
>>75 オムツとかパンツのことだよ。きっと多分
勢いに任せて書いたがこれでよかったのだろうか……
>>74 > 自分は激怒した。かの変態博士を殺さねばならぬと。
> 日本刀を腰に差し、頭に鉢巻を巻いた時気づいた。
むっちー乙wwwwww
良いも悪いもYSS、レスをすればお客様、妄想を晒せば紳士。
幼女は助手の手を引いて、書斎に戻ってきた。
俺「やあ、休日に来るなんて、忘れ物か何か?」
助手「違います! 博士、天気のいい日は外出しましょう!」
俺「外出?」
助手「はい! デートです!」
なんか張り切ってるな。
デートか……
心ときめく単語だが、俺は動じない。
助手の言うデートとは、一緒に買い出しに行くことなのだ。
俺「……買い出しが必要な物品ってあったっけ?」
助手「ありません」
俺「ん? じゃあなんで?」
助手「女の子が誘っているんですよ?」
助手は非難するような口調で言った。
女の子が……この言葉は、助手の決まり文句だ。
以前、助手を雑品の買い出しに行かせようとした時も、その一言で同行するはめになった。
……うん、俺が女の子という単語に弱いだけだな。
しかし、なぜだろう?
幼女の洋服の買い出しを頼んだ時は、一人で行ってくれたのに……
俺「それでも名目は必要だ」
助手「だから、デートじゃないですか」
俺「うん?」
……目的もなく、買い出しに行くのか?
……俺と?
このくらいの子の考えることは、ようわからんね……
幼女「デートッテ ナーニー?」
助手「アラ、オマセサンー」
俺「この子も一緒に連れて行くんだよね? そうでないと困るんだけど……」
助手「ええ、もちろんです」
幼女「ワーイ! オソトダー!」
助手「オソトデスヨー! ジャア、オメカシ シマショウネー」
助手は、はしゃぐ幼女を連れて書斎から出て行った。
そういえば、幼女を外出させるのは初めてだな……
助手の目的は、これだったのか?
なるほど、幼女にとってはいい社会勉強になるだろう。
あまり助手が目立ちすぎるようなら、助手でYSSするか……
助手とYSS
一児の親になった。それが倫理を踏み外した行為だとしても、俺にはそれしかなかった。
それでも妹は帰ってこない。
ここまで書いた俺はゆっくりとパソコンを閉じた
今ふと思ったんだが
スレッドって頭文字Tじゃないっけ?
85 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/26(水) 23:46:05 ID:z+CLT34q
じゃあ俺紳士になるわ。ウフフ
果たして研究所前に来たものの何の口実で中に入るべきかということを考えていなかった。
これでも容貌には自信があるほうだ。道を歩けば十人……いや、三十人に一人は振り向いてくれるだろう。
だが武器に耐えうるものではあるまい。さてはてどうしたものかと、核シェルターの壁より厚い質素な扉を見ていると
がちゃりとノブが回った。これはまずいと自分は兎もびっくらこくようなスピードで逃げた。
ふむ、困った。真正面から『部屋の中に監視カメラ仕掛けたいんで入らせてください』などとほざけば
豚箱行きはまず間違いないだろう。かといって忍者のごとく研究所に侵入するには運動神経と腹部周りの脂肪の謙虚さ
が少々足らない。やはり、ここはゴミ漁りを繰り返す持久戦に移行すべきかと思案していると、ふと空腹を感じ
酒場で情報を仕入れるついでに腹ごしらえをすることにした。
酒場と言うものが現代において存在するのかと言うとノーと答えたくなるが実際にそこに存在するのは酒場だった。
立て付けの悪い扉を開けると中は商売する気があるのか聞きたくなるほど薄暗い。一見さんが逃げ出したくなるのもわかる。
最も町の中でも裏通りに存在するこの酒場に来る人間はなにかしらの事があるものだろう。自分は今にも足が
折れそうな椅子に腰掛ける。折れた。仕方なくマスターに文句を言いつつ隣の椅子に座る。
脂の固まりのようなベーコンを食べていると、隣の客がため息をついた。そのため息は自分だけのものにしてはやたら
大きく「ねぇ、聞いてくれよ。聞いてくれよ!」という雰囲気が漂っていたので話しかけないで置いた。
するとまたため息。机の埃が舞いベーコンにくっつく。これでは迷惑だと自分は仕方なしに隣の人間に話しかけた。
その人間はどうやら普通の人間の男で現在逃亡中の身であるという。昔は祖国で軍の機密に関わるようなことを
していたそうだ。さらに度の強い酒を飲ませると、その機密とはあるものに関するもので男がいたおかげで完成したといっても
過言ではないらしい。そしてそれを用いればどんな人間も作り出すことが出来るそうだ。自分はここで閃いた。
いや、誰でも閃くであろう。祖国に潜伏先をばらすぞと脅すとその機密についてあっさりと喋ってくれた。
聞き終えた自分は半信半疑ながらもいや、これしか方法はないではないかということで実行することにした。
まずは核となる人の命が必要だそうだ。これは「ふっふっふ……。これでお前も祖国から狙われる身になったのだ!」
とうるさかった隣の知らない人の命を使うことにした。あとは作りたい人間に関するものが必要となる。
伊達にゴミ漁りをやっていない。あの助手に関するものは髪の毛や爪は当然、(中略)は持っている。これを使えばいい。
だがしかし、同時に問題もあった。それはあまりにも基礎知識が足らないことだ。塩と砂糖と血をあわせれば出来るという
簡単なシロモノならよかったもののそういうわけにもいかない。幸いにして例の他人の命は結晶化にすることはどうにか
成功したので何度でも再利用が出来る。賢者の石というらしい。どうでもいいことだ。
俺はフラスコを相手に三日三晩かけて格闘した。時には時間を戻したり、太陽を落としたり、世界を救ったりもした。嘘だ。
太陽は落とさなかったし、世界は救わなかった。過去の自分や未来の自分も引っ張ってきて手伝わせた。
そしてその話を聞いた次の日。正確に記すなら三年後。ついにそれは完成した。
名をホムンクルスという。
これは予想外の展開
(中略)がさりげなさすぎwwwww
>伊達にゴミ漁りをやっていない
カッコいいな……
スレはThreadなのに、なぜYSSなのか? 真相を知るのは、スレを立てた
>>1のみ……
助手は着替えさせた幼女を連れて書斎に戻ってきた。
ゴテゴテした服を着せていたのかと思ったが、白いセーターに紺のフレアースカートという、ふつうの格好。
しかし、幼女はそわそわと落ち着かない。
ああ、はいているのか……
俺「……で、どこに行くのか決めてるのかい?」
助手「デパートとか、どうです?」
デパート……
休日は人でにぎわうな。
幼女を初めて連れて行く場所にしては、人が多い。
俺「……ダメだ! レベルが高すぎる!」
助手「レベル? ……じゃあ、近所の商店街!」
俺「ダメだ」
助手「即答ですか」
ご近所さんには、助手にバイト代を手渡すところを目撃され、通報されたという苦い思い出がある。
おかげで警察とお近づきになってしまった。
助手と幼女を連れて歩けば、どんな噂を立てられるか……
助手「うーん、それなら……町外れにオープンしたばかりのファッションショップは?」
俺「ファッション? 洋服屋?」
助手「まあ、だいたい合ってます」
ふーむ……町外れなら、あまり人目につかないし、訪れる人も多くはなかろう。
俺「よし、そこにしようか」
助手「決まりですね」
幼女「キマリー!!」
助手「さあさあ、早く行きましょう」
幼女「ハヤク、 ハヤク」
俺は助手と幼女に急かされながら、町外れのファッションショップとやらに向かった。
洋服……嫌な予感がするのは気のせいだと思いたい。
まあ略称なんて、どうとでもなるけど……Y(幼女を)S(創作する)S(紳士たちのスレ)とか
○学生助手の破壊力に驚愕
幼女と助手とのお買い物描写が早く読みたいぞー!
93 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/27(木) 22:00:58 ID:E+xAGgOw
Y幼女を
S創作
Sする
スレですから
助手かわいい
俺の力不足なのか? ……いや待て、幼女趣味がいないだけだ! みんな正常だと考えるんだ!
助手の案内で着いたファッションショップは、町外れには場違いなほど目立っていた。
……いや、実際に場違いなのだろう。
これは絶対、建てる場所を間違えている。
駅前とか人通りの多いところじゃないと……
助手「こんにちはー! 姉さーん! 遊びに来たよー!」
助手が入店と同時に大声で挨拶すると、洋服棚の陰から女性店員が顔を出した。
店員「おお、よく来たわ! 誰も来なくて退屈し……い、いらっしゃいませー」
助手「姉さん、遅い遅い」
あたふたと慌てる店員に、助手が突っこむ。
会話の様子からして、店員は助手の姉だろうか?
助手に姉妹がいたとは初耳だ。
俺「君のお姉さん?」
助手「あ、血の繋がりはないんですけど」
俺「……すまない」
助手「いや、複雑な家庭事情とかじゃないですから! 服飾の先生ですから!」
店員「あはは、先生と呼ばれるのは、どうも慣れなくて……で、どちら様?」
助手「姉さん、お客様お客様!」
店員「は、はい! どうぞ、ごゆっくり……」
なんだこの姉妹漫才……
幼女も驚いて助手と店員を交互に見上げている。
店員はすらりとしたモデル体形で、長い髪をポニーテールにして結っている。
助手と並んでいると、体つきの違いが際立つな……
助手「なに鼻の下伸ばしてるんですか!」
俺「いてっ!? 別に見とれてなんかいないよ……」
俺は助手に蹴られたすねを押さえて、屈みこんだ。
それと同時に、幼女が店員を指さして言う。
幼女「オッパイ オッキイ!!」
俺「こ、こら! 変なこと言うんじゃない!」
お前はなにを交互に見ていたんだ!?
俺は痛がる動作を中断して、幼女の口を塞いだ。
しかし、なぜか顔を赤くして胸を押さえた助手とは対照的に、店員は平然としている。
店員「あなたも大人なれば、このくらいになるわよ?」
膝を折り、幼女に向かって両手を広げる店員。
幼女は誘われるまま、とてとてと歩き出し……
俺「……うわっ!? 危ないっ!!」
この先の展開が読めた俺は、とっさに幼女を抱え上げた。
……ちょっと声が大きかったか?
助手と店員は俺の行動を見て、不思議そうに首をかしげている。
俺は愛想笑いするしかなかった。
ごめんねお買い物描写まだでごめんね
止めんなよ博士!!
博士常識人だな
……ちっ
97 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/28(金) 21:57:30 ID:7BnESgxt
フラスコの中の幼女はきょとんとした目で自分を見ている。
なんて言うんですかね……下品ですけどね……その(中略)ですよ……。
しかしだ。フラスコの中で幼女形態になるとは聞いていない。てっきり外に出したら形がぐにゅぐにゅとなるのかと思っていた。
さらに言うとだ。自分は確かに助手の髪の毛と爪と体液とその他色々をいれたはずなんだ。つまり助手になるのが普通なんだ。
自分を見つめるは青い目。風に揺れるは金の髪。
なぜだ。なぜなんだ。なぜ外国幼女なんだ。俺は確かに助手のコピーを作り出したはずなのになぜなんだ!
机を叩こうとしてやめた。よく考えろ。この子は非常にかわいいじゃあないか……。
うん、これでよかったのだ。きっとどっかで手違いがあってできたけどこれでよかったんだ。
一人で納得していると幼女がフラスコの中をかりかりと引っかいている。どうやら外に出たいようだ。
俺はフタを開けてフラスコを傾けた。ほうら、出てきなー……あれ、出て来れない? 狭い? 困ったな。
成長しすぎたみたいだね。無理矢理引っ張るわけにもいかないし……。仕方ない。フラスコを割るか。
いや、大丈夫大丈夫。絶対怪我させないからね。安心しなさい。端によって……よっと!
割れた。割れた。ほら、危ないから自分の……いや、私の指に捕まりなさい。よし、いい子だ。
ああ、もう、かわいいなぁ。ずっと眺めていたいよ。食べちゃいたい。ああ、大丈夫。食べないからね。
そうだな。まずは服が必要だね……。とは言っても小人サイズだからなぁ。服なんてないよな……。
まぁ南くんの恋人みたいに縫って作るかな。それまでは……あった。この布を被ってなさい。
ああ、もうかわいいな……こんなにかわいいのが私の子だなんて……ぐふふぐふふふふふふ
おっと、よだれが垂れたな……
98 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/28(金) 21:58:18 ID:7BnESgxt
冷静に考えたけどこれはだめだな
み、ミニ幼女…これは新しいかも
なんという変態www
なにげに学生しつつホムンクルス研究しながら服飾学んでる助手がすごい
そりゃいろんな人にほれ込まれるわな
助手のホムンクルスはどう成長するのはwktk
助手をかわいいと言ってくれるのは嬉しいけど、幼女も忘れないで!
俺は洋服を漁る助手と幼女を眺めながら、突っ立っていた。
幼女はずらりと並んだ服に圧倒された様子で、いろいろな服を触っては、いちいち大げさなリアクションをする。
それがおもしろいのか、助手は次から次へと幼女に服を差し出す。
幼女「フカフカー!」
助手「これは?」
幼女「ンー、 スベスベ!」
買いもしない服に触りまくって大丈夫なのか?
……と思っていると、店員が横から話しかけてきた。
店員「男性用のコーナーは向こうにありますが?」
俺「いや、俺は付き添いだから」
店員「……失礼ですが、あなたは私の教え子と、どういう関係ですか?」
俺「俺は研究者で、彼女にはバイトで助手をしてもらっている」
店員「それだけ?」
俺「そう、それだけ……って、接客中に私語なんかして怒られない? 店には他に人いないの?」
店員「この店は私の物、私が店長で店員です」
俺「個人経営!? 冒険だな」
店員と話をしていると、助手が赤いコートを羽織って俺に声をかけてきた。
助手「博士! どうですか? 似合います?」
いや、俺に聞かれても困るよ。
服飾の先生がいるんだから、彼女に聞いたらいいのに……
俺の心中を察したのか、店員は俺にささやいた。
店員「あなたの評価が聞きたいんですよ」
俺「俺の?」
よくわからんが、ここは褒めておくか……
俺「ああ、似合っているよ」
助手「……姉さん、試着室借りるね」
助手は明らかに不機嫌な様子で、服を山と抱えて試着室に入った。
……適当に答えたのが、わかってしまったか?
俺と幼女と店員は、試着室の前で助手が出てくるのを待った。
幼女は試着室の中が気になるのか、何度も突入しようとしたが、そのたびに俺が押さえつけて止めた。
そして、待つこと数分……
助手「これでどうですか!」
俺「どうですか、ってなんだよ……」
試着室から出てきた助手は、キャリアスーツ姿だった。
似合わないわけではないが、なんか子供が無理して大人の服を着たような違和感が……
俺「……ちんちくりんだな」
幼女「チンチクリン!? チンチクリンッテ、 ナニ?」
店員「ちんちくりん……くっ……あっははは」
助手「博士ひどい! 姉さんも笑いすぎ!」
助手は再びカーテンを閉めて、試着室にこもった。
その後も、助手はあらゆる服のコーディネートを披露したが、正直なにがしたいのかわからない。
ネタが切れると、コスプレや着ぐるみに走る始末。
俺は助手の格好よりも、なんでファッションショップにコスプレ衣装や着ぐるみが置いてあるのかが気になる。
助手「もう!! どんな格好がいいんですか!?」
助手は怪獣の着ぐるみから顔を出して、怒鳴り気味に言った。
どんな格好でもいいけど、怪獣はない。
俺は幼女を押さえつけながら言った。
俺「いつもの君が一番だよ」
助手「え……な、な、なに? ……やだ、博士!」
助手は顔を真っ赤にして、カーテンを閉めた。
……俺、なんか変なこと言ったか?
店員「あーあ、ごちそうさまです」
幼女「ゴチソウサマー? オナカ イッパイ?」
店員「満腹すぎて、胸焼けしそう」
幼女「マンプク、 マンプク」
にやにやと嫌味に笑う店員と、それを真似る幼女。
いったい何だってんだよ……
結局、助手も幼女も試着するだけして、なにも買わなかった。
ただでさえ閑古鳥が鳴いている店だというのに、なんて迷惑な客だろう。
店員「はあ……趣味と仕事は切り離して考えるべきなのかしら?」
助手「まだオープンして一月じゃないの」
店員「これまで来店者が一桁ってのが……思い切って、喫茶店にでも改装しちゃおうかな」
助手「隠れ家的な?」
店員「そうそう! 衣装だけは捨てるほどあるし」
必要なのは衣装より、人材だと思うんだが……いや、なにも言うまい。
これだけの服を処分するのか……
ぐるりと店内を見回すと、幼女が男物のコートの前に立っていた。
俺「どうした?」
幼女「フワフワ! ツヤツヤ!」
幼女はコートの手触りが気に入ったようだ。
裾を掴んで離さない。
表面は羊革、狐皮の襟に、裏は黒豹の皮か?
値札にはゼロが……6つ!?
おいおい、まさか……
俺「離しなさい!」
幼女「イヤッ!!」
店員「お買い上げ、ありがとうございますー」
俺「ええっ!? 違う! 俺は……」
店員「お支払いはカードですね」
店員は冷徹にレジを打つ。
あああ……幼女の暴走は止めたのに、最後の最後で、こんな罠が待ち受けていようとは!
話が一段落したら、幼女の活躍場面も増えるはず……いや、増やす。
以上代理投下終了!
助手がかわいすぎるだろうjk
怪獣の着ぐるみを着た助手ハァハァ
しかし、助手ってスーツ着るとちんちくりんだったのか、これは萌える
109 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/29(土) 22:02:48 ID:HBouqizj
助手かわいすぎだろ
作者は規制か……。違う板でも規制だーって言ってる人いたし結構大規模みたいやね
ちんちくりんスーツ助手…これはいい
○学生だからな
スーツは背伸びしすぎ
ミニ幼女の続きまだー
113 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/30(日) 16:40:39 ID:66nODBFt
朝だ。ああ、朝だ。朝だ。カーテンの隙間から太陽の恵みが眩しい。間違いなく朝だ。
窓の外を眺める視線をそのまま机のほうへ移動させるとそこには昨日生まれたばかりのホムンクルスが
本を読んでいた。ちなみな話だが身体のサイズはある程度変更出来るそうだ。親指サイズから
最高は十二、十三くらいの身長まで。人間ではないからできるらしい。髪の毛の長さも変えられるとか。
ホムンクルスが全部そういうものなのかと思ったがそうでもないらしい。ホムンクルスとは言えども
作り方は多々あり云々と言っていた。まぁよく喋る幼女だこと。ちなみに私の好みで七歳程度の身長にしてもらっている。
髪は金髪ツインテール。ええ、かわいいですとも。ウフフフフフ。
口から妄言が漏れていたらしくおびえた目でこちらを見ている。ああ、やめて。興奮しちゃうじゃあないか……。
とりあえず挨拶を交わす。なにやら敬語を使うべきか悩んでいるらしい。ふむ、なるほど。
一応は自分を作り出したのだから親としてみるべきなのだろうけど状況が状況だ。遺伝子は入っていない。
親ならばタメ口でもよさそうなものだが目上の人として接するにはそうはいかない。やはり敬語を使うべきなのか。
私はしばし考えた後にタメ口でいいとホムンクルスに言う。ホムンクルスは嬉しそうに頷いた。
粗末な朝食を終えた後、服をどうするか話し合った。身体のサイズが変更できるならば縫う必要もないだろう。
ホムンクルス曰く着ていれば身体のサイズに合わせて服のサイズも変わる。わぁなんていうご都合設定。
ということなのでとりあえずは私の小さめの服で合いそうなものを着させることにした。買うまでの辛抱だ。
さて、服を買いにいくかと準備しているとホムンクルスが控えめに自分の名前と私をなんて呼べばいいか
決めて欲しいと言ってきた。タメ口でいいと言ったのに敬語を使ってきたのでツンデレタイプと思いきや
図書館の端の席で一人、本を読む文学少女タイプだということがわかったがそれはいまはいいとしよう。
私のことは下の名前でいいとして名前はどうすべきか。これは重要なものだ。
と言いたいところだが実は決まっているんだ。君の名前は偉大なる音楽から取り『ハル』と名づけよう。
それに私は春が好きだからね。
キター
なんという便利仕様
作者がツンデレ好きだということがわかった
( ゚∀゚)o彡°ハルたん!ハルたん!
>口から妄言が漏れていたらしくおびえた目でこちらを見ている。
ワロタw
音楽→音楽家?
116 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/30(日) 20:20:35 ID:66nODBFt
>>115 あれだ。脳内変換だ。誤字脱字誤爆はよくあること
みんな心に妄想を! さあ、一緒にYSS!
帰り道、幼女は初めての外出で疲れたのか、俺の腕の中で眠ってしまった。
こういうところは、ふつうの人間と変わらない。
助手は幼女の寝顔を覗きこんだ。
助手「あらあら、すっかりお疲れですね」
俺「外に出るのは、初めてだったからな……俺も疲れた」
助手「ふふっ、コート、似合いませんね」
俺「言うなよ……欲しいと思って買ったわけじゃないんだ」
幼女はすやすやと寝息を立てながらも、コートの襟首をしっかり掴んでいる。
……まあ、いいか……
時おり吹き荒れる夕暮れの木枯らしも、コートのおかげで寒くない。
助手「そのコート、あったかそうですね」
強風に押されるかのように、助手は寄りかかってきた。
そして自然に腕をからめ、何かを訴えかけるような目で俺を見上げる。
俺「家まで送ろうか?」
助手「いえ……え、と……どうしよう……かな……」
助手は何を迷っているのか、視線を落として答えるのをためらった。
そのまま沈黙が続く。
しばらくして、助手は小声で言った。
助手「……博士、最近優しいですよね」
俺「え? そ、そう?」
うつむいた助手の顔は、寒さのせいか、ほんのり赤い。
いや、あんなことがあった後では、優しくせざるを得ないというか……
今日だって幼女を止めるのに必死だったし。
助手「今日は帰りたくない、かな……なんて」
……は?
あ、ワッフルはいらないです。
こ、この展開は!
いらないと言われてもしかしそれでもあえて!
ワッフルワッフル!!ワッフルワッフル!
119 :
創る名無しに見る名無し:2008/11/30(日) 20:43:21 ID:66nODBFt
ワッフルワッフル! ワッフルワッフル!
これは。。。。!
ワッフルを注文せざるを得ない
これはなんというワッフル!
ワッフルを、ワッフルをくれぇぇぇぇぇっ
122 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/01(月) 22:28:54 ID:Y415m0Ht
助手の話が来ないと俺の変態が書けないんだが
もう助手スレ立てようぜw
いやここは逆に考えるんだ
むしろ助手ってもしかして幼女じゃね?
>>124 知らなかったの?
みんな知ってると思ってた
126 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/01(月) 22:41:32 ID:Y415m0Ht
じゃあ幼女はなんなんだよ
!? ○学生なのか!
127 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/02(火) 22:34:51 ID:sJlfiwdQ
助手マダー?
YSSよ! 私は帰ってきた! なんか途中が飛んでいるのは気のせい! 誤爆? 何の話?
助手と幼女が入浴している間、俺はリビングのソファーで横になっていた。
うーん……休日に訪ねてきて、帰りたくないとか……
家で何かあったんだろうか?
難しい年頃だからなあ……
親御さんに心配かけないように言っとかないと……
助手「博士……起きてください」
俺「おお、長風呂だったね……って、その格好は!?」
俺は驚いて飛び起きた。
そこにはバスタオル一枚を体に巻いただけの助手が立っていた。
助手「博士、あの時のこと……覚えてますか? 私、女の子が……欲しい……って……」
助手は恥ずかしそうに目を伏せた。
覚えている。
もう一人、ホムンクルスを造る話だな。
今はそれより……
俺「とりあえず服を着なさい! 風邪を引く……っと、着替えがないのか……」
俺は新品のシャツを探し出して助手に手渡し、背を向けた。
俺「あの子は? 一緒にお風呂に入ってたんじゃなかった?」
助手「だ、大丈夫です! 部屋のベッドで眠っていますから……」
俺「寝かせといてくれたのか」
誰か側にいないと寝つけない幼女が眠るとは、相当疲れていたんだな。
それはいいとして、何が大丈夫なんだ?
助手「あ、いいですよ……なんか、恥ずかしい……ですね……」
助手に声をかけられ、俺は振り向いた。
シャツを着た助手は、胸の前でもじもじとバスタオルをいじっている。
まずい……裸にシャツとか、俺は変態か?
なんとか隠れているものの、バスタオル一枚より、いやらしい感じがする。
俺「さ、寒かろう! 白衣があったはずだ!」
助手「白衣……ですか?」
俺は困惑する助手に、無理やり白衣を着せたが……
ダメだ!!
いやらしさは変わらないどころか増している!?
俺「……も、毛布を巻こう! これで寒さは凌げる!」
助手「あの……博士、いったい何がしたいんですか?」
俺「ん? 女の子が欲しいんだろう? ついてきてくれ」
俺は助手に毛布を被せ、研究所の地下に向かった。
関係ない話をするけど、ホムンクルスの頭文字ってHだよね……
関係大有りじゃないか
あんたどんだけ狙ってるんだよ!
いいぞもっとやれ
とにかくワッフルワッフル!
もひとつおまけにワッフルワッフル!
131 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/03(水) 20:45:10 ID:2NAbRmha
充電、いや、充妄された
うふふ
ほれ、これが欲しいんだろう?
つワッフル
あられもない姿の助手を毛布にくるんで地下に連れ込む
こう書くとやばいなw
助手カワイソス(・ω・`)
135 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/03(水) 22:46:07 ID:2NAbRmha
いつもならば私の朝の目覚めというのはカーテンの隙間から漏れる朝日と小鳥たちの鳴き声で起きる。
当然多少は脚色されている。しかしだ、あの日。つまり、ハルの服を買いに行って以来ずいぶんと様変わりしていしまった。
なぜか? 答えは簡単。私以外の人間を初めて見たハルは衝撃を受けたのだ。私の薄汚さに、だ。
私は人間をやめたんだぞー! ハルー! とかなんで言わないのか疑問に思うくらいだそうだ。そんな本まで読んだのか。
確かに私は多少不衛生な生活をしてきた。ゴミ漁ったりいろいろ。それがよくないらしい。それがだめらしい。
服を買いに行く用事はどこへやら。そのまま家へUターンすると私及び私の家改造計画が打ち出された。
おいおい、ここは私の家だぞ。文句言うなら出てくか? なんて当然言えません。出てったら追いかけて連れ戻します。
言われるがままに家の掃除から散髪、果ては食事制限までつけられた。うほぃ、自由はいずこに。
いつの間にか私をはるかに上回る頭脳と腕を持っていたハルに従うこと一週間。なんとそこには私(痩せた)の姿が!
最初は嫌嫌だったものの痩せてみればそれもどこ吹く風。食費は減るし、人からゴミのような目で見られないしいいことづくし。
今まで私を見て人が振り向かなかったのは見てはいけないものだったのか。振り向いた人は目を疑った人だったのだろう。
次に言い出したのはなんと仕事をしろということだった。お前は何を言っているんだ? と言い返してやったさ。やったよ。
その後一時間、正座のまま説教されました。いやだ……怒鳴り声がキモチイイ……。
新しい自分を発見し、堪能しているといつの間にか説教が終わっていた。まぁいい大人なんだから働きなさいとのことだ。
君は図書館の端で(中略)タイプなんじゃなかったのかと呟くと、相手に合わせて変化する必要もあると言われた。
仕方なしに仕事を探す私。そこでピンと来た私。この家にはいいものがあるじゃあないか。
そうだ、ホムンクルスを量産すればいいんだ。私の浮かべた微笑はさぞ捻じ曲がっていただろう。心のように。
なんという改造計画w
博士はHの研究を助手に手伝わせている。
地下室の扉を開こうとしたところ、助手は急に足を止めた。
助手「……博士、私……はじめて……ですから……」
俺「うん、初めてじゃないと困るよ? 俺も人に見せるのは初めてだからね」
助手「……は、はい……」
……だから、なぜ顔を赤くする?
おかしなことは言ってないよ?
俺は扉を開け、明かりをつけた。
部屋には、液体の入った水槽が多数置いてある。
助手「博士、ここは?」
俺「ホムンクルスの製造現場だ」
俺は助手の手を引いて、一つの水槽の前に移動した。
その中には、幼い女の子の姿をした、こぶし大の白い物体が……
俺「製造開始から一週間、そして人型を成してから一週間……ようやくここまで成長した」
助手「これが……ホムンクルス?」
俺「誕生までは後10ヶ月くらいかかるけど、そろそろ実験室の大きな容器に移してもいいだろう」
助手「……女の子……」
俺「うん、女の子だよ?」
助手「女の子が……あ! ふふふっ」
じっとホムンクルスを見つめていた助手は、突然くすくすと笑い出した。
助手「そういうことですかー」
俺「なにが?」
助手「いいえ、なんでもないんですー」
助手は悪戯っぽい笑みを浮かべる。
俺「なんだよ……気になるじゃないか」
助手「あーあ、がっかりですよ! ……博士のばーか」
俺「ばかとは失礼な」
助手「はいはい、博士は天才ですもんね」
俺の抗議を軽く流した後、助手は小さく呟いた。
助手「……ちょっと残念だけど……どこか、ほっとしてたり……ふふっ」
まったく、何が残念なんだ?
翌日の朝、助手は研究所を後にし、俺は再びご近所さんに通報された。
さーて、次は幼女を目立たせるか……
これで助手のターン終了か
残念に感じてるこの気持ちはなんだろう
博士思わせぶりすぎだろw
_, -‐-、___
/ ` ` _ )
/ ̄ _,,ニ=‐─'´ー''',、
ゝ-┬l;;; ヽ
l// |;; _l
l ,./;; (ニ=、 , ,=ニ
/イr'ヽ; ー=o、', ', ro'l
ノ/ l l、!l `''''' ヽ`´!
. レ 〉、`ヽ ノー-‐' l
lゝノ''l ,イメ三ヾ、!
/、 l ヽ 〃 ,,, リ,,/l!
, -l:::ヽヽ、 ヽ、,l!___l;;;;;;;;;lヽ、
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通 報[Zin hau]
(1551〜1604 中国)
141 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/04(木) 20:28:12 ID:i2FRLUmS
残念すぎ泣けた
142 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/04(木) 21:27:29 ID:i2FRLUmS
妄想垂れ流しですよ
「それはだめだよ」
ハルの大人びた声で我に返る。姿に似合わぬその言葉はどこか親を思い出させる。
子どもを叱るあの声を。
「本気で言ってるわけじゃないよ」
私はどうにか笑いかける。すこしぎこちないかもしれない。
「だよねー。でも何かを作るってのはいいんじゃないかな?」
さっきとはうって変わって明るい子どものような声。その言葉が私の心を優しく包む。
「発明家かねぇ。そもそも私はそういう知識がないからなぁ。自慢じゃないけど学校の成績なんてドベまっしぐらだったしね」
「……よく私を作れたね」
「それはね……」
私は呆れ顔の彼女に顔を近づける。ふんわりとお日さまの匂いがする。
「愛のおかげだよ」
「でもさ、最初は私じゃなくて違う人を作ろうとしたんでしょ?」
痛いところを突かれて、身体を引く。
「愛じゃなくて性欲のためだよねぇ……」
蔑んだ目で私を見る。身体の奥が熱くなってくる。恥ずかしさではない別のなにかで。
「そ、そうは言ってもだね。性欲とは言っても私が出来るのはたかが知れてるわけだしさ」
「性欲は否定しないんだね。いやらしい」
「うるさいうるさいうるさーい! 人間の三大欲なんだから仕方ないでしょ!」
「食欲は生命活動の動力。睡眠欲は個体の生命回復。性欲は種族の繁栄」
どこかで暗記した文なのかつっかえることなくすらすらと言う。
「そ、それがなにさ」
「性欲は種族の繁栄だよ? あなたの行為は個人の満足、つまりオナニーね」
「若い娘がそんなこと言っちゃダメー!」
言い合いをしながらふと思う。私にとってこの子は本当に娘なのだろうかと……。
作り手が自分なことは確かなんだから娘だな
エロは封印中だから! もう一人の幼女が誕生するまでは、ほのぼの系の話をお楽しみください。
俺は研究のため、定期的に幼女にある行為を行う。
俺「はじめるよ」
幼女は緊張した面持ちで、じっとしている。
俺「いい子だ……大人しくしないと、痛いからな」
そう言いながら、幼女の服をめくり上げ、紐で縛った。
俺「きついか? ちょっとの間、我慢しろ」
幼女は緊張のせいか、一言も発しない。
湿った布で軽くさすると、雪のように白い肌が桜色に染まり、濡れる。
俺は指先で感触を確かめた。
俺「……よし、このくらいならいいだろう」
そして、硬い先端を押し当てる。
……幼女は敏感に反応した。
幼女「ンッ! ヤァン」
俺「暴れるな! 下手に動いたら、どうなるか……忘れたのか?」
低い声で脅しかけると、幼女は黙った。
幼女にとっては大きく太い先端を、ゆっくりと突き入れる。
最初は挿入の痛みに大騒ぎしていた幼女も、今では慣れたもので、わずかに顔をしかめるだけだ。
……この表情をかわいいと思うのは、加虐的嗜好だろうか?
俺「よしよし、変な痛みはないな?」
幼女は無言で頷いた。
俺「抜く瞬間も痛いぞ」
幼女「ンッ」
あまり意味のない警告をして、すぐに抜く。
幼女は一瞬の痛みに目をぎゅっと閉じた後、安堵の息をついた。
俺は縛っていた紐を解き、痕から滲み出る血を拭ってやった。
俺「今度は……こっちだ」
幼女の服をさらにめくり上げ、次に挿入する部分を人差し指でそっとなでる。
一回で終わると思っていた幼女は恐怖に引きつった顔をし、泣きそうな声で俺に訴えかけた。
幼女「イヤァッ! ヤダ!」
俺「抵抗するな」
俺も手慣れたもの。
幼女が暴れださないうちに、腕を湿った布で一拭きし、手早く液体を注射して、抜く。
俺「よし、採血と予防接種は終わり! これで冬本場を迎えられるな!」
俺は幼女の不満を紛らわせるように明るく言った。
どこもエロくないし、何も変なところはない。
紐は麻縄ですねわかります
エロは封印中?どこがだよwwww
なんという欺瞞!
149 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/05(金) 21:48:29 ID:lVfSBWbq
/ ̄ ̄ヽ、
/ ●/  ̄ ̄~ヽ
/ ト、.,.. \
=彳 \\ ヽ
, \\ |
>>146-148 /⌒ヽ ヽ | なにを想像している。いやらしい
/ | | /
/ | |/
l
>エロは封印中だから! もう一人の幼女が誕生するまでは
たまには文体を変えて、博士っぽく。
・経過観察と個体調査
新種のホムンクルスは製造開始から1週間で人型を成し、以後は人間の約7倍の速度で成長。
成長する毎に培養器を試験管から大型の水槽に移す。40週後、外気に晒したが、異状は見ら
れなかった。第1段階は成功と言える。
幼女「パパー ナニ シテルノー?」
俺「日記を書いているんだよ」
外見は10歳未満の幼女子だが、成人男性に匹敵する身体能力を秘めている。完全に発揮さ
れるのは、興奮状態にある場合に限られるが、平常時でも身体能力は外見に比して高い。こ
れが個体特有の性質か、新種のホムンクルス全てに該当する性質なのかは、現時点では不明。
学習能力は極めて高い。培養中に聞いただけの人語を解し、短期間で四則演算を身に付けた。
残念ながら、ホムンクルスが全ての知識を有すると云う話は、伝説に過ぎなかったが、この
学習能力の高さからして、Hohenheim氏のホムンクルスも、培養中から相当の知識を吸収した
結果、その様に同氏が誤解したとも考えられる。しかし、これも個体・種族、何れの性質か
は不明。
幼女「パパ、ダッコ!」
俺「はいはい、よっ、と! ……ここに書いてある字、読める?」
幼女「ンーン? ヨメナイノガ イッパイー」
俺「ああ……なら、いいや」
食事は人間と同じ物を取り、特殊な嗜好は現在見られない。性格は好奇心旺盛で、人に懐
き、人肌の温度と感触を好む。これも又、個体・種族、何れの性質かは不明だが、一部の文
献に見られる、人の血肉や臓物を好んで食すと云う記述との関連性に留意したい。
俺「……まあ、そんなことはないと思うけどな」
幼女「パパー ネムイー」
俺「ここで寝ていいよ」
幼女「ウン、オヤスミナサーイ」
俺「お休み」
・研究成果と今後の展望
「ホムンクルスの書」(Theophrastus Philippus Aureolus Bombastus von Hohenheim)に従う
旧来の方法から脱却し、近代科学を応用して新種のホムンクルスを開発した。新種故に不明点
が多く、人間と同様に成長するのか、長命か短命か、経過観察を継続する。また技術確立の為、
同種の2体目の製造に入る。
幼女「スー スー」
俺「……もう寝たのか? レポートは、この辺で切り上げるか」
この研究の目的は、倫理・人道に悖る物でない事を誓う。ホムンクルスは人にして人に非ず。
一部の者は、これを人と扱う事に抵抗があると言うが、私はこの様な者達こそを嫌忌する。
今さらだけど
>>142の私って女? ……いや、念のためだ。
152 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/06(土) 23:06:56 ID:gpaMV5wz
>>151 ご想像にお任せします。
助手の出番ないけどこういうのもいいね
幼女より助手が人気なスレですね
せめてもう少し語彙があればな>幼女
博士が博士をしておる。。。
幼助手
なんか話が暗くなってしまったような……うーん、助手が必要なのか?
いつもの休日、ひざの上に幼女を乗せて、俺は読書。
静かに過ごす、穏やかな時間……
カラン カラン
……を邪魔する者がいる。
また保険の販売員か!
俺と幼女の目が合う。
言葉はいらない。
幼女は俺のひざの上から降り、廊下に飛び出す。
さあ、行け!
老若男女を問わず、我が娘の毒牙にかかった者は数知れず!
ドタバタ ウワー! キャッ キャッ ウワー!
玄関が順調に騒がしくなる。
声からして相手は男のようだ。
……保険の販売員じゃなかったかな?
まあ、アポイントなしで来るやつが悪い。
早く帰れ。
ドタバタ キャッ キャッ アッー! アッー!
一冊読み終わったが、まだ帰らないのか?
しかたない、あの手を使うか……
俺は懐から携帯電話を取り出した。
……いち、いち……ゼロ、と……
俺「ああ、研究所です……はい……ええ、またです……お願いします」
はいはい、ピッ、よし。
さて、読書の続きを……
ウー ウー
おお、さすがに早いな。
――そして、数分後――
俺「ご苦労様です」
警官「最近、多いですね……類友っていうんですか?」
俺「る、類友!? 助手の件は誤解だと何度も……」
警官「ははは、小さい子は狙われやすいんですから気をつけてくださいよ」
警官は敬礼して帰っていった。
他人から見れば、助手を研究所に連れこんでいる俺も同類なのか?
警官の言葉にショックを受けていると、乱れた服の幼女が駆け寄ってきた。
幼女「パパー センリヒン!!」
俺「おいおい、手癖が悪いな」
幼女は誇らしげに革製の財布を見せつけてきた。
戦利品とか、そんな単語どこで覚えた?
後で交番に届けないと……
俺「渡しなさい」
幼女「イイヨ!! パパニ アゲル」
幼女から財布を受け取り、財布の中を確認すると、あの男のものらしき名刺が入っていた。
新しい住まいが何とか……リフォーム会社か?
保険のではないが、セールスには違いない。
研究所の前には幼児注意のステッカーが貼ってあるのに……
哀れ見知らぬ男、人の注意を無視するから、こういうことになる。
これで何人目だろうか?
俺は告訴しないから、警察に言い分が聞き入れられるといいな。
そして二度と来るな。
俺は幼女の手を引いて、研究所の中に戻った。
……幼女は三日天下だったな。
幼女を中心とした人間関係メインの
助手萌えにストーリーですね、わかります
俺、ロリコンだと自負してたのになぁ
>幼児注意
なんという猛獣
猛獣に掘られた上にカツアゲされたのかよ男はw
>>158 助手も○学生だから問題なくロリですよね
160 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/07(日) 22:24:21 ID:xJOSZWmn
今日は雨が降った。まだ雪に変わるには季節が早いようだ。
特にやることもないので自分の部屋に引きこもり、盗撮中のカメラを眺めることにした。
しかし雨が降っているわけだから研究所も何か変化があるわけではなくひたすら動かない扉を映すだけ。
他のカメラを見ていると部屋のほうからどったんばったんと騒がしい音が聞こえた。
続いてこちら側に走ってくる音。ずいぶんと慌てているようだ。掃除中に水槽でもひっくり返したのだろうか。
ノックもなしに勢いよく扉が開く。頭に三角巾、身体にエプロンをつけたハルが息を切らしてたっていた。かわいい。
「こ、これ……」
そういって長方形の茶封筒を差し出す。なんだ、警察からちょっとお前署まで来いって手紙か? と思ったら
「なんだ、通帳じゃないか。これがどうかした?」
「金額!」
「ああ、通帳の表記限度額ってここまでなんだってさ。これ以上は表記できないそうだ」
「これ以上あるの!? というかこのお金どうしたの!?」
0がたくさん並ぶ通帳を見て考える。そう言えば私はどうしてこんなにお金を持っているのだろうか。
しばらく考えてからぽん、とわざとらしく手を叩き言う。
「ああ、これは親からの手切れ金だよ。お金持ちだったからね。私の親は」
「手切れ金でこんな額……なんで手切れされたの?」
「さぁ……昔のことだからね」
そういって私は彼女に背を向けた。目の前の現実から目を背けるために。
私はなんで親に勘当されたのか。私は知らないからだった。
なんかどんどんハル個性出てきたなー
理由もわからず縁切られてるしw
何事か気になってしまうなw
助手復帰記念ミニコント。
俺は助手と幼女を椅子に座らせ、ホワイトボードの前に立った。
俺「話があると言うのは、他でもない……俺の呼び方ついてだ」
助手「呼び方って……博士?」
幼女「パパー?」
助手と幼女は揃って首を傾げる。
俺はビシッと幼女を指差した。
俺「それだ! なぜ俺がパパと呼ばれなきゃいかん」
助手「え? 博士の子じゃないんですか?」
俺「ホムンクルス! わかる? 俺が造ったけど、お父さんではないだろう」
助手「じゃあ、なんて呼べばいいんですか? 父上? お父様? ダディ? パピー?」
俺「全部、父親じゃないか! ご近所さんに変な噂を立てられるのは嫌なんだよ!」
助手「噂くらい、好きに流させておけばいいじゃないですか」
俺「たかが噂、されど噂だ! 俺としては、親戚の子とか、そういう無難なところがいい!」
落ち着きすぎている助手に対して、自然と言葉が強くなる。
助手「……ですから、どういう呼び方ならいいんです?」
……助手は冷静だな。
俺としたことが熱くなってしまった。
心を静めろ、Cool down, Cool down……
幼女「クーダン、 クーダン」
俺「そこ、復唱するな! ……えーと、おじさん……とか?」
幼女「アンコー!」
俺「なんで英語なんだよ!?」
助手「Oh! ベンキョウノ セイカガ デマシタネー!」
幼女「ワーイ! ママニ ホメラレター!」
俺「どこから突っこんだらいいものか……」
助手「そんな、突っこむだなんて……イヤン」
両手で顔を覆って身をよじる助手。
ええい、付き合いきれん!
俺「イヤンじゃない! 今気づいたけど、俺をパパと呼ぶより、君をママと呼ぶ方がまずいじゃないか!」
助手「私は構いませんよ?」
俺「俺がっ……俺がっ……」
俺が構うんだよ!
助手を研究所に入れているだけで変態扱いなのに、子供ができたとか……
いや、子供はできてるんだけど、そういう意味じゃなくて……ううっ、言葉にならない!
幼女「パパ、 ママ、 ケンカ シナイデ」
助手「もう定着してるんですから、諦めてください」
俺「うおおおおん!」
助手「ナカナイデ パパ」
俺「泣いとらんわ! パパやめい!」
……俺は変態として生きていかなければならないのか?
ふー、好き勝手書いた。
ようやく幼女のキャラが立ってきた気もするけど、
助手の引き立て役のような気がせんでもない
GJ!!
素晴らしい
笑いが止まらないwww
ねー奥さん知ってる?
あそこの博士、○学生に子供産ませたらしいわよ〜
(手を口に当て、ひそひそと)
聞いた聞いた、あの白衣のコでしょー
まだ○学生なのに「ママ」だって〜
168 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/09(火) 23:42:51 ID:EzbuhRr5
とある日の夕方
「ハルー、今日カレーなー」
「またカレーなの?」
「またとか言わないでよ」
「だって野菜炒め→親子丼→野菜炒め→シチュー→野菜炒め→カレーのローテーションじゃない」
「なん……だと」
「え、自分でやっといて気づいてなかったの?」
「知らなかったわー……無意識だよ。無意識」
「なんでもいいわ。とりあえず今日はカレー以外がいいわね」
「いや、カレー決定だ。ルーが特売なんだ」
「じゃあたまには違うカレーにしましょ。シーフードカレーなんてどう?」
「シーフード……だと?」
「いや、もうそれはいいから」
「だめだ! シーフードなんて! カレーが死んでしまう!」
「なに!? カレーはそのくらいで死なない! カレーは強いのよ!」
「そうだ! カレーはつよい! ハルいいこといった!」
「しかしシーフードって何入れればいいんだよ」
「そりゃ貝とかエビとかシーフード的な何かよ」
「頭いいのにこういうときはだめだよね」
「え、というかちょっと待ってよ。さっきの誰よ」
169 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/10(水) 11:24:04 ID:NXDUgDHS
これはハルが料理に挑戦するフラグですね。わかります
まあHの博士だから、しょうがないね!
休憩時間、俺と助手と幼女は、リビングで時間をつぶしていた。
俺がソファーに座ると、幼女は必ず俺のひざの上に乗ってくる。
……なんだかなー……
ひざの上の幼女を見て思う。
幼女は俺に似ていない。
俺が造ったホムンクルスだから、どこか似ていてもおかしくないんだが……
幼女「パパー?」
助手「博士、どうしたんですか?」
俺「いや、俺に似なくて良かったなー、と……」
助手「ああー……確かに、似てませんよねえ……」
助手から見ても、似ていないか……
親子のようにはならないんだな。
幼女「ニテナイ? イヤ! パパト イッショガ イイ!」
幼女は俺の体をぎゅっと抱きしめた。
そう言ってくれるのは嬉しいが、似てないのは事実。
俺「こればかりは、どうしようもないんだよ」
俺は幼女の頭を優しくなでた。
幼女は猫のように身をすり寄せ、鼻を鳴らす。
やれやれ、甘え上手だなあ……
助手「妬けちゃいますね……」
助手は拗ねたようにポツリと零した。
幼女は助手にも懐いているのだが、俺にするように甘えたりはしない。
それがおもしろくないんだろう。
助手「博士、私もいいですか?」
俺「ん? ああ、いいよ」
俺は幼女を助手に預けようとしたが……
助手「じゃあ、お言葉に甘えて」
助手は俺の隣に座って、そっと寄りかかってきた。
俺「……あのー?」
助手「なにも言わないでください」
たしなめるような助手の声に、俺は返す言葉をなくす。
俺は助手と幼女に挟まれた。
……まあ、いいか……
実験をはじめるまでの間、すこしだけ……このままでいよう。
ただただ、ほのぼのさせてみた。
助手め! 相変わらずおいしいところを全部さらっていきおるわ
くそっ、幼女がかわいいと思った瞬間に
助手が不意打ちを決めていきやがったか!!
174 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/10(水) 18:40:31 ID:djWaV+rZ
博士めー! 博士めー!
博士ちょっとそこ代われ!
176 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/10(水) 21:49:23 ID:djWaV+rZ
あの作者の幼女と助手はあんなにかわいいのにうちのハルと来たら……。
とか思ってたらへんなの出来ちゃったよ!
目の前に置かれたダンボール。中にはたくさんの過去。
「ハルー、ちょっと手伝ってくれないかー」
「んー?」
黄金色の髪を持つ少女。ふわふわとした白い服。
「これを車に運ぶのを手伝ってくれないか?」
「これって……まさかカメラの撮影記録?」
過去は足枷。共にあるものではなく置いていくもの。
「私にはもうこれは必要ないからね。ついでに監視カメラも取らないと」
「いきなりどうしたの? 悪いもの食べたの?」
心配そうに私を覗く青い瞳。彼女こそが未来。
「私にはハルがいる。だからこれはもういらないんだよ」
「でもいいの?」
「もう決心したからね」
軽そうな箱を彼女に渡す。箱は思いのほか軽かった。
いくつかに分けた荷物を車へ運んでいく。とはいっても大した量はない。
数分もすれば部屋の荷物はなくなっていた。残ったのはがらんとした部屋。
「それじゃあ捨ててくるよ」
「待って、私も行く」
「ゴミを捨てに行くだけなんだから一人で行くよ」
「だめ」
助手席のドアを開けて彼女が乗り込む。
「あなた一人で行かせたらなんだか帰ってこないような気がするから」
私はその言葉に笑う。
「大丈夫だよ。どうせ帰る場所なんてここしかないんだから」
「……なんとなくよ」
そう。帰る場所なんてハルのところしかないのだから……。
ちょww何が起こったんだこいつ
いきなり更正してやがる
小ネタ
いつものように、幼女は俺に話しかけてくる。
幼女「パパー!」
俺「うーん……」
助手「博士、どうしたんですか? 呼び方のことなら、諦めてください」
俺「いや、そうじゃなくて……この喋り方をどうにかできないものかと……」
助手「パパー?」
俺「ああ、それだ」
助手「大人になったら、自然に直ると思いますよ」
ホムンクルスが大人になれるのかという問題は無視するとして、はたして本当にそうだろうか?
矯正しない限り変わらないのでは?
幼女「パパ、 ドウシタノー?」
俺「……これ自然に直るのか?」
助手「大丈夫ですって! 大きくなった姿を想像してみてください」
俺「大きくなったら……」
大きく……×2くらい?
幼女じゃなくて少女だな。
長い黒髪……
白い肌……
大人びた顔は美人だろう。
そして声は……
少女「パパー! パパ、ドウシタノー?」
助手「いやいや、大きくするところが間違ってますよ」
俺「まだ何も言ってないんだが……」
助手「そんな怪しい外人みたいな喋りになるわけないじゃないですかー」
のんきに笑う助手に応えるように、幼女は元気よく言った。
幼女「ドン ウォーリー!」
俺「それで心配するなってのが無理だ」
冗談抜きで、本当にどうなるんだ?
大人になったら幼女でも少女でもないね……
大きくするところを間違ってますよで、
エロい妄想をしてしまったのは俺だけでいい
日本語のお勉強の時間ですね、わかります
全角か
私の妄想力は53万です。
俺「水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ネオン……」
幼女をひざに乗せ、俺は元素の周期表を朗読する。
聞かせる相手は幼女ではなく、実験室に移した、もう一人のホムンクルス。
ホムンクルスは培養中に知識を蓄える。
……という俺の仮説が正しければ、天才幼女が誕生するはずだ。
そのために、団塊の世代も真っ青の詰めこみ教育の最中。
本当に聞いたことを憶えるのか、確証はない。
もしかしたら、憶える期間というものがあるかもしれない。
だから、憶えさせるのは暗記が可能なものに限り、いつ何を教えたのかも記録しておく。
外から見た様子では、聞こえているかどうかもわからないからな……
俺「ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、硫黄、塩素、アルゴン、カリウム……」
幼女「スイヘイ リーベ ボクノ フネ ソーダ マガアル シップス クラーク!」
俺「ナトリウムがソーダって古くないか? 誰に教わったんだ?」
幼女は俺の知らないところで物事を学び、成長していく。
そうやって一人の人間として自立していくのだろう。
……俺の知らない……ん?
もしかしたら幼女は自我に目覚めた時のことを憶えているんじゃないのか?
気になった俺は、幼女に尋ねた。
俺「あの中にいた頃のこと、何か憶えてない?」
幼女「ンー、 アノネ、 ママノ オハナシ、 オボエテルヨ」
俺「おお、どんな話だった?」
幼女「ソトノ セカイハ ステキナンダッテ! ハヤク デタイッテ ズット オモッテタ」
俺「すてきな……世界?」
幼女の笑顔に、俺は複雑な気持ちになる。
この世界は本当に、幼女が思っているように、そして助手が言ったように、すてきなのか?
俺にはわからない……
幼女「オーイ! オソトハ タノシイヨー! パパト ママガ イッショダヨー! ワタシモ イルヨー! ハヤク デテオイデー!」
幼女は俺のひざの上から降り、培養器をドンドン叩いた。
俺「こらこら、やめなさい! 妹がびっくりするだろう」
幼女「イモウト!? ワタシノ イモウト!?」
俺「ああ、お姉さんになるんだよ」
幼女「ワタシ オネエサン!? オッパイ オッキクナル!?」
俺「それはない」
幼女「エー? オネエサンニ ナッテモ オッパイ オッキク ナラナイノ?」
姉とは胸が大きいものだと思っているのか?
無邪気にはしゃいだ後、がっくりと肩を落とす幼女に、思わず笑みが零れる。
俺「そうだな……すてきな世界にしないと、いけないな」
これから生まれてくる子のために……
助手より幼女が好きだって人はいない?
……嫌いじゃないよ?
どっちもおいしくいただけるクチです
185 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/12(金) 23:45:35 ID:cVyM1IkF
助手もかわいいよ
でも幼女もかわいい。
人間とは欲張りな生きものなんです
186 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/13(土) 00:40:26 ID:cmcVr2eN
脱線し始めてもキニシナイ
しとしとと雨の降る日。そういえば最近雨が多いなと、ふと思う。
空っぽの部屋で静かに本を読む。ビデオをなくしてから読書の時間がやたら増えた。
コンコン、と控えめなノックの音に目を向ける。ハルが僅かな隙間からこっちを見ていた。
「どうかしたの?」
「横で……本を読んでてもいい?」
おずおずと申し出るハルに私は笑いかける。
「聞く必要もないよ。さぁ来なさい」
そう言うとハルは満面の笑みを浮かべて、私の隣の椅子に腰掛けた。
閉ざされた部屋で二人、本を読む。これほどの幸せがあるだろうか?
「この部屋……空っぽになっちゃったね」
横を見るとハルは本に目線を向けたままだった。私は自分の本に目線を戻して答える。
「部屋は空っぽでも心が埋まってるからいいのさ」
「……時々あなたって変なこと言うよね」
自然と笑いがこぼれる。確かにそうかもしれない。
私は改めて、ハルを見て言う。
「こうやって言えるようになったのもハルのおかげだよ。ありがとう」
ハルが私を見る。目線が宙でぶつかる。と、同時にみるみるうちにハルの顔が赤くなる。
「そ、そんなこと……ないよ」
目線が外を泳ぎ始めた。そのしぐさがとても愛おしく大切に思える。
「ハルがいなかったら私はまだあの時のままだろうしね。
大切な人が近くにいると人はいくらでも変わることが出来るのかもしれない」
「そ、そそそそ……」
言葉が出ないらしく真っ赤になりながら口をぱくぱくさせている。
私は彼女を胸元に引き寄せて軽く抱く。そして私は神様に願う。
この幸せがいつまでも続くようにと……。
こいつもはや助手のストーカーだった頃の面影まったくないなw
YSSには! 幼女がいればいいのだ! 助手がそんなに好きか!?
助手は研究所に来ると、必ず実験室のホムンクルスの様子を見に行くようになった。
助手「……んー? おーい、聞こえてるー?」
そして毎度、培養器のガラス越しに声をかける。
俺「まだ動かないよ」
助手「あっ、博士」
俺「また俺をパパと呼ばせる気じゃないだろうな?」
助手「えー? どうようかなー? なーんて、冗談ですよっ! パパとは呼ばせません」
いつにも増して、テンションが高いな……
俺「えらく上機嫌じゃないか? 何かいいことでもあった?」
助手「あのですね……ほら、見てください」
助手は培養器をコツコツと軽く小突いた。
すると……まだ目の開いていない小さな白い幼女が、ピクリと動いたではないか!
助手「これって振動に反応しているってことですよね? 声が届いているかも!」
助手は俺の白衣の袖を何度も引く。
俺「ああ、でもやりすぎないようにな? ストレスになったらいけない」
助手「ええ、ええ、わかってます」
俺「うん、まあ、落ち着こうか」
俺が白衣の袖を軽く振ると、助手は小さく声を上げた。
助手「あっ……ごめんなさい」
助手は気恥ずかしそうに手を放した後、培養器の中のホムンクルスを見つめながら言った。
助手「……博士、この子には、どんな子になって欲しいですか?」
俺「え? うーん……今の子は好奇心旺盛な甘えっ子だから、おとなしい子がいいかな?」
助手「おとなしい子ですね? わかりました」
俺「わかりましたって、どういうことだ?」
助手「ふふふっ、あんまり期待はしないでください」
楽しそうに笑う助手……
また良からぬことを企んでいるんじゃなかろうな?
……と言ってはみたが、実はそんなに気にしてないんだ
助手は新しい幼女候補になにを教え込む気なんだwktk
190 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/13(土) 23:18:05 ID:cmcVr2eN
幼女はかわいい
191 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/14(日) 00:14:24 ID:Y1gpmsbe
ついに幼女が出なくなりました。
どうみてもYSSから逸れまくってます。本当にありがとうございました。
身体が暗闇の中をゆっくりと落ちていく。今自分が寝ているのだと自覚する。
すぅと目の前が明るくなり何かが映る。
それは横で本を読む彼女。
それは荷物を運ぶ彼女。
カレーについて意見を述べる彼女。
通帳の金額に驚く彼女。
蔑んだ目で見る彼女。
私を矯正させるのに必死の彼女。
ハルと名づけた時の彼女。
そしてフラスコの中で生まれた彼女。
どのくらいの時間を彼女と過ごしてきたのだろう。
振り返れば一瞬の出来事。でも私にとってはそれが全てだった。
彼女が生まれてから私は意味を持ち始めた。彼女こそが私の過去であり現在であり未来。
そうだ。思い出した。とても大切なことを。
私は――
書いているうちに方向性がずれるのはよくあること。
――――――――
培養器の中の真っ白なホムンクルスの幼女は、日に日に大きくなっていく。
俺「まずいな……予定より成長が早い」
助手「なにがまずいんですか?」
助手は幼女をひざの上であやしながら聞いてきた。
俺「再現だから、前回と同じような経過をたどるのが望ましいんだが……」
助手「生まれた子が元気に育てば、それでいいじゃないですかー」
俺「いや、研究なんだから、それなりの結果は出さないと」
再現が再現にならない。
それどころか、再現の再現が必要になるかもしれない。
俺「ネグレクトすることになるかもな……」
助手「ええっ!? 博士の人でなし!!」
助手の大声に、うとうとしていた幼女も驚いて目を覚ました。
俺「いや、研究の記録には残さないという意味だ」
助手「それって……」
俺「生まれた子は育てるさ」
その一言で、ようやく助手はほっと胸をなで下ろした。
処分するとでも思っていたのか?
俺はそこまで冷酷じゃない。
幼女「ママ ドウシタノ?」
助手「なんでもないのよ」
眠い目をこすりながら尋ねる幼女に、助手は優しく答えた。
まるで子供を気づかう母親じゃないか……
――――――――
俺もなんか変なところに行ってしまいそう……
さて、ここからどう話が転がっていくのか……
新しい幼女wktk
うんうん、さすが助手は女の子だな
196 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/15(月) 00:54:44 ID:6XSX4vc7
今回でラスト。ラストなので2レスだけど許してください。
闇。目を開けても閉じても何も変わりはしない。夜だからなのだろうか。しかしあまりにも暗い。
なんだか変わった夢を見ていた気がする。とても大切な夢だったような気がする。なんだったけ。
闇雲に手を振り回せども時計に手が当たらない。おかしいな。いつもならベッドのすぐそばにあるはずなんだけど。
いや、そもそも私はベッドで寝ていたのか? 違う。なんだろう。この記憶は。私はベッドで誰と寝ていた?
誰かと寝ていた? 誰とだっけ。なんだろう。大切なことを……大切なものを……。頭が痛い。
行かなきゃいけない。私は帰らなきゃいけないんだ。そうだ。彼女が待っているんだ。ここから出ないと。
身体を起こそうとしたが何かおかしい。どうやら既に起きているようだ。立って寝ていたのかな。器用だな。
足を踏み出そうとすると何かが引っ掛かっているのか前に進めない。違和感のあるものを全部取る。
何か細長いものが引っ掛かっていたようだ。パジャマの紐? なんだろう。暗くてわからない。まぁいいや。
足を踏み出す。一歩ずつ。一歩ずつ。手を前に出しながら。指先がヒヤリとするものに触れる。ドアだ。
そこを中心に探すと取っ手らしきものに触れた。それを両手で掴むと私は横にそれを引っ張った……。
時計を見ると驚くことに既に夜中を過ぎていた。研究に打ち込むとすぐこうなってしまう。
白衣を着た老人はホムンクルスの書類をファイルに戻し、デスクの上に置く。
「やれやれ、俺は先に失礼するぞぅ」
「博士、お疲れ様です」
博士と言われた老人は白衣を椅子に掛けると、隣室の資料室を覗いた。
「お父様。仕事は終わりましたか?」
金髪の幼女が厚い本を閉じる。その目は青く、口元は微笑みを湛えていた。
「ああ、すまないねぇ。こんな時間まで待たせちまって。途中で行ってくれりゃあよかったのに」
「声掛けても聞かなかったのはお父様じゃありませんか」
幼女が笑う。釣られて博士も笑い出す。その時だった。たった今出て来た部屋から声がした。
「博士! 実験体A1013Kが脱走しました!」
眩しい! 急な光で眼が眩む。手を顔の前に反射的にかざす。急激な変化で目がちかちかする。
外は朝なのか? 中は夜で? ははは、おかしな話だ。目が慣れてきたのでゆっくりと瞼を開ける。
そこは白い廊下だった。おかしいな。うちにこんな大きな廊下はない。どうなっているんだ? ここはどこだ?
いや、うちってどこだ? 私の家? あれ、なんだろう。夢の記憶がごちゃごちゃになっているのか? 頭が痛い。
しかしなぜかやらなきゃいけないことがわかる。私は探さないといけないんだ。あの子を。私の大切な娘を。
娘。そうだ。私には娘がいるんだ。かわいい娘が。どこにいるんだろう。皆目検討が着かない。とりあえずあっちに行こう。
和やかな一時も束の間。博士は再び研究所という戦場に駆り出される。今回は部下に幼女付き。
「帰りたいたいんだがなぁ。えーっと……W42kだっけ?」
「A1013Kです。ボケないでください。データでは……二十日ほど前に誕生した女の実験体です。
誕生後、身体に異常を来たしたので隔離室にいれてありました」
博士は助手が観ているモニターを横から覗く。横でモニターを見ようと幼女は頑張って背伸びをしている。
「ふむぅ。警備班に連絡してくれ。見つけ次第、射殺せよと言っといてくれ。わしは帰る」
「危ないですよ? 途中で遭遇したらどうするんですか?」
博士はにやりと笑う。
「そんなこと言うから会うのだよ。なに、拳銃はちゃんともっとるさ。後は頼んだぞい。助手君」
見覚えのない通路が続く。通路はまるで迷路のように入り組んでいる。なんでこんなに入り組んでいるのだろう。
どこの壁も等間隔でドアがあるだけで特徴的なものがない。迷子になってもしかたない構造だ。これはよくない。
クンと匂いをかぐ。スッと耳を澄ませる。いつもよりか五感が冴えている。人の気配がわかる。どこにどんな人がいるかが。
遠く離れた場所に複数の足音。急いでいるのか音が雑。近くにも足音。こちらは人数が少ない。急いでもいない。
悩むことはない。私は少人数のほうへと足を進めた。多分こちら側に私の大切な人がいる気がするから。
博士が幼女と手をつなぎ歩く。彼らが本当の親子なのかそれとも違う関係なのかはわからない。
「しかしこれだけ遅いとあいつが怒っているだろうなぁ。気が重いのぅ」
「お父様がもっと時間に気をつけないといけないんですよ。一応お母様には連絡を入れてありますが」
「それはありがたい。さすがは我が自慢の娘だな」
「……チガウ」
197 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/15(月) 00:55:18 ID:6XSX4vc7
目の前の角から掠れた声が聞こえた。博士は幼女を自分の後ろにやり、拳銃を構える。
「ほぅ。どこのどなたかは知らぬが悪ふざけならほどほどにしないといかんのぅ」
角からソレが姿を現した。ソレは博士を見て、そのまま後ろにいる幼女を見る。
「……ワタシハ――」
程なくして声が聞こえてきた。すぐそこの角を曲ったところにいる。それがわかる。
「――――さすがは我が自慢の娘だな」
「違う!」
口から否定の言葉がこぼれる。なぜだろう。なんで否定の言葉が出るのだろう。
その後も誰かの声がするが聞こえない。私は確認しないといけないんだ。
その角から声のするほうを見る。
白髪の男性。これは違う。その後ろにいる女の子。金髪に青い目の女の子。
「私は……君を探していたんだ」
そうだ。そうだ。どうしてこんな大切なことを忘れていたんだ。どうして忘れることが出来たんだ。
ハル。君を探していたんだ。私の帰る場所。私の大切な人。私の全てである君を。
なんでそんなとこにいるんだ? 私はハルに近づく。さぁ帰ろう。私たちの家へ。ここは違うから。
さぁ帰ろう……
乾いた音が一つ。通路にいつまでも響く。
ソレは手を前に出しながら前のめりに倒れていった。
「ふむ。脱走した実験体とはこいつのことだな。全く。助手がフラグを立てるからよろしくないのだ」
博士は拳銃を仕舞う。後ろにいた幼女は不思議そうな目でソレを眺める。
「でもこの子普通ですよね? 何がおかしいのですか?」
幼女の言うとおりそこにいたのは普通の幼女だった。
金髪で、碧眼の、悲しそうな表情を浮かべる普通の……幼女だった。
「はてさて、言動から察するに幸せな夢でも見ていたのかね」
長々とお目汚し失礼いたしました。
え、え? どういうこと?
ゆめ……だと……?
――――――――
それはなにげない一言だった。
助手「博士はホムンクルスを造って、なにをするつもりなんですか?」
俺「なに、って……どうもしないが?」
助手「え? 子供のできない夫婦に送りつけたりしないんですか?」
俺「そんな得にならないことはしない」
助手「得ってことは、お金で……」
俺「人身売買じゃないか! 誰がそんな真似するかっ! 売りも送りもせん!」
助手「えー? じゃあ、どうして博士はホムンクルスの研究をしているんですか?」
助手の疑問は当然だと思う。
俺は助手にホムンクルスの研究をする理由も目的も話さなかった。
聞かれなければ、ずっと黙っているつもりだった。
俺は幼女に手招きしながら、助手を椅子に座らせた。
俺も助手と向かい合って座り、幼女をひざの上に乗せる。
俺「ちょっとの間、大人しくしていてくれ」
幼女「ハーイ」
そして両手で幼女の耳をふさいだ。
俺の行動が何を意味するかわかったのか、助手は真剣な顔つきになった。
俺「……研究の理由、その半分は金のためだ」
助手「お金?」
幼女「オカネ?」
幼女の言葉に、空気が凍りつく。
俺は幼女の耳から手を放して尋ねた。
俺「……なぜわかる?」
幼女「ドクシンジュツ!!」
……俺は幼女の目と耳をふさいだ。
幼女「マックラー」
そして一つ咳払い。
俺「研究をしていると金がもらえるからな」
助手「残りの半分は?」
俺「半分の半分は、知的好奇心かな……」
助手「……最後の四分の一は?」
俺「それは……」
助手は俺の答えを聞き逃すまいと、身を乗り出す。
俺「……秘密だ」
助手「えー!? 秘密って、気になるじゃないですかー」
俺「言うほどのことじゃない」
助手は不満をあらわにしたが、俺はそれ以上何も言わなかった。
――――――――
そして博士のターンが始まる! 誰が得するんだ……
幼女のターンは遠そうだな……
博士「お前と子供を育ててみたかったんだ…」
助手「博士…///」
wktk
読唇術wwww幼女SUGEEEEE
どこで習ったw
204 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/16(火) 10:42:18 ID:L/HIQnrS
さすが幼女は格が違った
きたない、さすが幼女きたない
幼女の出番はあるから安心。
――――――――
俺は着慣れないタキシードに袖を通す。
助手「うわー、別人みたいですね」
俺「どういう意味だ」
助手「あ、悪い意味じゃないですよ? こっちも終わりました」
助手は淡い水色のパーティードレスを着た幼女を前に立たせた。
俺の言いつけを守っておとなしくしている幼女は、さながら人形のようだ。
今日、俺と幼女はパトロンが主催するパーティーに出席しなければならない。
助手「どうして私は一緒に行けないんですか?」
俺「呼ばれているのは俺だけだから」
助手「じゃあ、この子は?」
俺「……ホムンクルスだから」
助手は納得いかない様子だ。
どういう意味か、彼女にはわかるまい。
助手「あーあー、私もパーティーに行きたいなー」
俺「たとえ招待されても、君は行かない方がいい」
助手「えー? どうしてですか?」
俺「君には、大人の世界は早すぎる」
助手「お、おとなのせかい……」
何を想像したのか、助手は顔を赤くして息をのんだ。
……大人になっても行かなくていい。
知らない方がいい世界だ。
俺「できれば俺も行きたくないんだが、適当に顔を出しておかないと研究費が……」
助手「そんなこと言って、浮気したら許しませんからね!」
助手に背中を軽く叩かれ、俺は苦笑いする。
浮気か……
――――――――
代わりに助手の出番がなくなるのだった。
これは…汚い大人の世界が垣間見えそうな予感
次は助手の出番がない……だと……
しかし博士め、助手のことを大事にしおってからに!
なんというイケメン……さすが俺だな
シリアス展開の予感
次回が楽しみだぜ……
211 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/17(水) 23:50:21 ID:qzvJMbAm
博士の妻としてなら普通に出れるだろ。何を言っているのかわからない
俺みたいなお偉いさんがスワッピングしようとか言い出すから駄目だ
お前らが何を言っているのかわからないと言っておくことにしようかなw
ここからが本当の博士のターンだ……
――――――――
俺のパトロンは成金で、事あるごとに盛大なパーティーを催す。
まるで自分の財力を見せつけるかのように……
成金「やあ、博士! 研究の方は、はかどっているかね?」
俺「ええ、まあ」
成金は一見すると人当たりのよい老紳士だが、その本性は欲にまみれている。
成金「それが例のホムンクルスかな?」
俺の横に立っていた幼女に目をやる成金。
幼女はおびえるように俺の後ろに隠れた。
よしよし、よく言いつけを守っているな。
幼女の頭をなでながら、俺は何食わぬ顔で言う。
俺「すみません、人見知りするもので」
成金「……人見知りはいかんねえ」
口調こそ穏やかな成金だが、目は物を見るかのように冷たい。
成金「私の下でホムンクルスの製造を手伝う気はないのかい? 研究費も今の倍は出せるが」
俺「ははは、私はどうも一人が性に合っているようで」
成金「情けない話だが、うちの研究員どもは役立たずなのだ! 君のような優秀な人材が欲しいのだよ」
俺「私はレポートに書いてあるとおりのことをしているだけです……特別なことは何も」
成金「それだけのことが、うちの連中にはできんのだ」
成金はいらだちを隠さず、大きなため息をついた。
……こいつの下で働く研究員には同情する。
俺のレポートどおりに実験したところで、何もできはしないのだからな。
俺「生命を創り出すということは、それだけ難しいのです」
成金「……娘を救ってはくれないのか?」
俺「お力になりたいとは思っておりますが、不完全な技術では……」
成金「すまない、どうしても気が急いてしまってな」
……白々しい演技。
俺と成金の化かし合い。
成金の令嬢は重い病に侵されており、治療にはホムンクルスが必要だという。
それは事実らしいのだが、成金が本当に欲しているのはホムンクルスを造る技術。
娘を救って欲しいなどというのは口実にすぎない。
人ならぬ人であるホムンクルスが、娘の命を餌にするようなやつの手に渡ったら……
俺「失礼します」
俺は幼女の手を引いて、成金に背を向けた。
――――――――
大丈夫、さっさと終わらせて元に戻すから! 具体的には後二回くらい。
成金の本性がロリにまみれてなくて一安心なんだぜ
俺絶対成金がロリを手に入れていいようにすると思ってたぜ
元に戻すと聞いてほっとした俺がいる
シリアスになったから終わっちゃうのかと心配したぜ
水色のドレスがかわいいのう
絵投下に俺歓喜! でもシリアスで俺がまず思い浮べるのはプリプリマンなんだ……
――――――――
??「博士さん」
パーティーのにぎやかな空気にかき消されてしまいそうな、か細い女の声。
しかし、俺の耳には確かに聞こえた。
俺「ご令嬢、博士にさんづけはやめてください」
令嬢「でも、博士さんは博士さんでしょう?」
振り返ると、淡い水色のドレスをまとい、金色のミディアムヘアをアップにした色白の令嬢がいた。
令嬢は成金と歳の離れた妻との間にできたハーフの子で、母親とは死別している。
彼女自身も病弱で、長くは生きられない体……
だからホムンクルスが必要なのだと成金に聞いた。
俺「外に出て大丈夫なんですか?」
令嬢「いいえ、今日は博士さんがいらっしゃると聞いたもので」
令嬢のダークグリーンの瞳が、まっすぐ俺の目をとらえる。
令嬢は優雅な歩みで俺に近づき、白いレースのロンググローブをした手を伸ばした。
そして自然に俺の胸板に手を当て、そっとになでる。
ほのかにバニラの甘い香りがする。
視線を下に向けると、令嬢の胸元の大きなエメラルドが目に入った。
……大きく肩の開いたドレスが小さな谷間を作り、露出した素肌が……
令嬢「博士さん?」
令嬢は顔を上げて、俺の瞳をのぞきこんだ。
俺は思わず目を逸らしてしまう。
令嬢「……露出の多い服は、お嫌いですか?」
俺のしぐさに、令嬢は両手で胸元を隠し、表情を暗くした。
俺「い、いいえ! 決して嫌いでは……あ、変な意味ではなく……」
令嬢「ごめんなさい、いじわるな質問でした」
焦る俺を見て、令嬢はひかえめに笑う。
……俺はダメな男だ。
令嬢「ところで、そちらの子は?」
令嬢は俺の後ろに隠れている幼女に気づき、興味を示した。
俺「この子はホム……」
幼女「パパー、 コノヒト ダレー?」
令嬢「……パパ?」
げえっ!!?
なぜこのタイミングで言いつけを破る!?
――――――――
ごめん、後二回じゃ収まらない……博士のターン延長。
新キャラきたー
会話の軽やかさとは裏腹にお話自体は結構切迫してるよね
続き、楽しみに待ってるぜ〜
幼女策士wwww
幼女はきっといろいろわかってやってるに違いない…
224 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/19(金) 23:25:30 ID:NLrXbAvH
幼女かわいいよ幼女
本当の策士は幼女ではなく……
――――――――
幼女「ママモ イルンダヨ!」
令嬢「……ママ?」
頼むから黙ってくれ!
俺「いえ、違います! ホムンクルスですから! 俺と助手をパパママと呼ぶだけなのです!」
令嬢「助手さん? ……女性の方なのですね」
えっ!?
いらんこと言ってしまったか!?
俺「たっ、たた、ただのバイトです!」
令嬢「あの、私は何も……」
幼女「ウワキハ ダメッテ ママガ イッテタノ」
俺「浮気違う! ご令嬢、この子がホムンクルスだというのは、精密検査をしていただければ……」
令嬢「いえ、博士さんを疑っているわけではありませんから」
慌てる俺を見て、令嬢は笑いをこらえていた。
令嬢「かわいい娘さんですね」
俺「だから娘では……」
令嬢の優しい眼差しに、反論する気力が失せる。
令嬢が幼女に向かって手を伸ばすと、幼女は俺を見上げた。
行ってもいいが、暴れるな!
……と、無言でアイコンタクト。
幼女は令嬢に駆け寄る。
幼女「パパー! ワタシト オナジ!」
俺「ああ、同じ色のドレスだね」
令嬢「本当の親子みたい……うらやましいな」
俺と幼女のやりとりを見る令嬢は、どこか寂しそうだった。
令嬢はさりげなく俺の手を取った。
令嬢「博士さん、私は病が治らなくてもよいと思っております」
俺「ご令嬢?」
令嬢「私が健常であれば、父も博士さんも……」
令嬢は思いつめた表情で俺を見上げた。
俺「……いけない」
令嬢「父のことは気にしないで」
成金は娘を放って、他の客人との会話に夢中だ。
……しかし、俺は優しく令嬢の体を離した。
俺「……病は必ず治します」
最後の四分の一は、言うほどのことじゃない……
――――――――
博士のターンは明日で終わり。
ちょwww助手www
助手の教育の賜物という訳ですねw>策士
助手、出てきてないのに存在感がありすぐるwww
229 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 23:29:04 ID:F9/bY009
犯人は助手
なるほどそんな策謀が巡らされておったか
出来ておる
いまさらだが、YSSも200レスを越えたか……
――――――――
俺と幼女はパーティーが終わる前に成金の屋敷を抜け出して、研究所に戻った。
俺はネクタイを外し、リビングのソファーにドッと倒れこむ。
ホムンクルスの研究を始めたのは成人前。私は若過ぎた。この手で生命を創り出せる感
動に酔っていたのだ。私は成果を出す為に実験を繰り返した末、良識気取りの者達に命を
弄ぶなと激しく非難された。
私は打ちのめされ、逃げる様に学会を去った。そこに声を掛けて来たのが成金だった。
君の技術で娘を救って欲しい。
今までの研究が役立つ上に、金になる。こんなに素晴らしい事はない! 私は喜んで協
力した。そして令嬢と知り合い、恋に落ち……後で令嬢にフィアンセがいると知ったのだ
が、それでも良かった。あの頃の私は幸せだったのだと思う。
しかし、成金はホムンクルスの製造方法に興味を持ち始め……運命の歯車は狂い出した。
否、最初から狂っていたのかも知れない。令嬢の病を治すのにホムンクルスでなければな
らない理由、人ならぬ人ホムンクルス……私は都合の悪い物を見ない様にしていた。
一度気付いてしまったら、もう元の様には振る舞えない。令嬢を救う為にホムンクルス
を犠牲に出来るか? ホムンクルスを道具と割り切り、成金の為に働けるか?
私の悩みを令嬢は見抜いていたが、彼女は成金の野心には気付いていなかった。
私は耐え切れなくなり、再び逃げ出した。今度は成金と令嬢から……それが今の私だ。
金と、女と、プライドと……一つを得る為に、二つを捨てるトリレンマ。愛に溺れる程
若くはないが、達観出来る程老いてもいない。私はプライドに逃げている。その先には後
悔しかないと解っていても……
幼女「パパー!!」
俺「ぐえっ!」
ドレスを脱ぎ捨てた幼女が、俺の背中に飛び乗ってきた。
眠りに落ちかけていた意識が叩き起こされる。
幼女「オフロ ハイロ?」
俺「はいはい……わかったから降りてくれ」
……独白で締めようと思っていたのに……
――――――――
これで(もう二度と来ないであろう)博士のターンは終了。
博士のターンなど無かった気がするがなんともないぜw
あれ? 令嬢と助手がかわいいよ?
げぇーっ!?令嬢って元カノなのか
よし、お風呂のターンだな
そうだそうだまずそこに反応しなければ
幼女のお風呂ターンとな?
237 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/22(月) 00:40:12 ID:ODg6MGcb
指でわっかを作ってしゃぼん玉ごっこをすることを許可する
お風呂のターンか……
――――――――
俺は真っ裸になった幼女と一緒に浴室へ向かった。
幼女は入浴が大好きだ。
おそらく培養中の温度と、お湯の温度が同じだからと思われる。
幼女「パパ、 ハヤクー!」
俺「走って転ばないようにな」
俺は服を脱ぎ、腰にタオルを巻いた。
ホムンクルスとはいえ、さすがに大人のものを見せるのは問題。
……だが、実は最初に入浴させようとした時、俺は幼女に襲われている。
具体的な表現は避けるが、助手と同じような目にあった。
それ以来、幼女は浴場とは裸で堂々とベタベタくっつける場所だと思っている。
温泉や銭湯には絶対に連れて行けない……
俺が湯船に浸っていると、いつものように幼女は俺の太ももの上に乗ってきた。
俺の太ももの上に幼女が座ると、ちょうど幼女の肩が湯に浸かる。
幼女のお尻が俺の股間に密着するが、問題はない。
タオルがあるし、幼児体型には反応しないからな。
……とか思っていると、幼女は体の向きを変えて俺を見上げた。
俺「ん? どうした?」
幼女「ドウシテ パパノ オッパイ カタイノ?」
幼女は俺の胸板をペチペチ叩く。
俺「……男だから」
幼女「フーン?」
俺「うっわっ!?」
俺は反射的に幼女の体を両手で掴んだ。
意図せず手のひらが幼女の胸を押さえているが、そんなことはどうでもいい!
幼女は俺の体に顔を近づけ、舌を出していたのだ!
俺「何をする気だった!?」
幼女「パパノ カラダ ナメテイイ?」
俺「絶っ対にダメだ!!」
幼女「エー? イイヨ、 カッテニ ヤルカラ」
俺「なにっ!?」
幼女は信じられないくらい強い力で俺の手をどける。
こんなことでホムンクルスの力を使うか!?
幼女を興奮させるようなことは、なかったよな……
浴場で欲情とか、つまらんことを言っている場合じゃない!
そう何度もやられてばかりはいられん!
こうなったら……
幼女「ヤッ! アッ!」
俺「……攻められると弱いんだな」
幼女「イヤ! パパ、 ヤメテ!」
俺「今度からは俺の言うことを聞くな?」
幼女「ハイ! ダカラ、 オネガイ!」
俺「よろしい」
俺は幼女の体から手を放した。
幼女は息を荒げながら、体を震わせる。
幼女「ママニ イウヨ? パパニ イタズラ サレタッテ」
俺「……反省が足りないようだな」
幼女「イヤー! ゴメンナサイー!」
俺「小ざかしい真似は許さん! 後悔するがいい!」
幼女「キャー!!」
幼女が生意気な態度を改めるまで、俺は攻め続けた。
俺と幼女、どちらの体力が先に尽きるか……
幼女「ダメッ、 ハァ、 ハァ、 ハァ」
俺「……懲りたな?」
幼女「ハ、 ハイ」
幼女はぐったりしているが、大丈夫だろう。
乱暴な真似をしたわけじゃないし。
……こうして、俺は何とか防衛に成功したのだった。
――――――――
エロは封印中だと途中で思い出した。(※くすぐりの刑なので、いやらしいことは何一つありません)
そうですよね、いやらしくなんかありませんよね
幼児体型には反応しないということは令嬢は……
エロは封印中?はてどこがかな
エロくなんかないよ! どこがエロなんだよ!
――――――――
実験後、助手は幼女を見ながら俺に尋ねてきた。
助手「博士、子供は何人くらい欲しいですか?」
助手の質問の意図がわからん。
相手もいないのに……
仮に子供を作るとしたらってことか?
俺は幼女と培養器の中のホムンクルスを見た。
俺「……二人だな」
助手「もういらないってことですか? そんなだから少子化が止まらないんですよ!」
俺「少子化は俺のせいなのか? 子供が二人育てば止まると思うんだが」
助手「野球の試合ができるくらい欲しいと思わないんですか?」
俺「チームじゃなくて試合!? 経済的な問題の前に、母親が大変だろう」
助手「私は大変だとは思いませんよ?」
俺「考え直しなさい」
子供を生むなら若いうちがいいとは言われるが、いくらなんでも野球の試合は……
俺「子供を産むためには、避けて通れない儀式があるんだが……わかってる?」
助手「ばかにしないでください!! それは……その……あれですよ……」
俺「そのあれを何回する気?」
助手「……あっ」
助手の顔が見る見る赤くなる。
助手「ち、違うんですよ!? 誤解しないでください!!」
……なにを必死になって否定しているんだ?
幼女「アレッテ ナニー?」
俺「お産だよ」
助手「え?」
俺「俺は男だから知らないが、大変な苦しみらしい」
助手「……ですよね! お産は大変ですよね! 子供は二人くらいでいいですよね!」
助手は早口で俺の意見に同調した。
どうやら考え直してくれたようだ。
よかったよかった。
――――――――
さて、クリスマスのネタでも考えるか……
結構久しぶりなはずなのに
不思議と違和感を感じない助手さんに嫉妬
もう博士はこれ絶対わざとだと思うんだ
助手さん愛してる
話の中だけでもにぎやかに。
――――――――
クリスマス。
一年の締めくくりと新年を迎える準備で忙しくなりはじめる頃。
助手には冬休みを与えたので、リビングには俺と幼女の二人だけだ。
世間のにぎわいも俺には関係のない話……
幼女「サンタクロース ハヤク コナイカナー」
……と思っていたのに、助手が何か言ったのか?
幼女は時計と窓の外を交互に見ている。
俺「サンタクロースが何だって?」
幼女「クリスマスニハ、 サンタクロースガ プレゼントヲ モッテキテ クレルッテ、 ママガ イッテタノ」
これは幼女になにか買ってやれということなのだろうか……
カラン カラン
俺「誰だ? こんな時間に……」
幼女「サンタクロース!!」
俺「まさか、そんなことは」
助手「メリークリスマース!!」
クラッカーを鳴らしながら陽気にリビングに乗りこんできたのは、助手だった。
ミニスカートのサンタドレスとお揃いのサイハイソックス、頭には白ボンボンつきの赤い三角フード。
そして大きな白い袋を背負っている。
俺「その格好は?」
助手「見てわかりませんか? サンタクロースです! 姉さんのところから借りました」
幼女「ママガ サンタクロース ナノ?」
助手「そうよ、いい子にはプレゼントをあげましょう」
幼女「ワーイ」
助手「じゃーん! 特大ケーキぃ!」
助手が背負っていた袋の中身は、幼女より大きいクリスマスケーキだった。
俺「よく崩れなかったな」
助手「特注ですから!」
俺「……どこで買ったんだ?」
助手「姉さんのお店で作ってもらいました」
俺「お店って……」
助手「スイーツのお店です」
やってしまったのか……
助手「けっこう繁盛しているみたいで」
俺「ああ、それはよかった」
服飾の先生が菓子屋で成功するとは、人生わからないものだ。
――――――――
あと三日くらいクリスマスは続く。
これは助手のターンか……
次の投下が楽しみすぎる
助手姉万能すぎるだろw
スイーツ(笑)
今度はクリスマスのターンか!
聖夜でもエロには進まない。
――――――――
助手が持ってきた特大ケーキだが……
俺「うっ……ダメだ……」
助手「えー? 早すぎますよー」
幼女「パパ、 ダイジョウブ?」
幼女より大きいケーキ、食べきれるはずがない。
それでも俺は一割くらいは食べた。
普通のケーキなら丸々二個分くらい。
これ以上食べたら吐いてしまう。
しかし、助手と幼女は平気な顔で食べ続けている。
俺「まだ食べる気なのか?」
助手「甘いものは別腹ですよー」
幼女「ベツバラ ナノヨー」
別腹の使い方が間違ってるよ……
うんざりしている俺に、助手は赤い飴のようなものをフォークに乗せて差し出した。
助手「博士、あーんしてください」
俺「いや、もういらない」
助手「これは甘くないですよ」
……と言いながら、強引に俺の口に押しこむ。
俺「これは……ウィスキーボンボン?」
助手「うふふ、おいしいでしょう?」
これのどこが甘くないんだよ……
なんかテンションおかしくないか?
幼女「ソレ ナーニー? ワタシモ ホシイー」
助手「だーめっ! これはおとなのお菓子なの」
そして助手もぱくっと一口……待て、何個目だ?
俺「もしかして、酔ってる?」
助手「いやーん! 酔ってなんかいませんよー」
ウィスキーボンボンで酔ってる……
助手「なんか暑くなっちゃったなー」
助手はサンタドレスのボタンを上から一つ外して、パタパタと扇ぎはじめた。
そして俺の腕を掴んで、切ない声で言う。
助手「はかせ……わたし、変な気分……」
はだけた服から小さな胸のふくらみがのぞく。
これは……
> 俺「うっ……ダメだ……」
>助手「えー? 早すぎますよー」
これだけでごはん3杯いけます(^^)
俺は助手を浴室に連れて行った。
幼女にはリビングで待機するように言ってある。
助手「……はぁ、はぁ……はかせ……」
俺「大丈夫?」
助手「は、はい……」
息を荒げて苦しそうな顔をする助手の体を後ろから優しくさする。
助手「……あっ」
俺は助手の腰に手を回して、サンタドレスのベルトを緩めた。
助手は意識朦朧としていて判断力が弱っている。
俺「服は脱いだ方がいい」
助手「はい……」
震える助手の代わりに、ボタンを一つ一つ外してやる。
俺「着替えは後で用意するから、体をきれいにしておきなさい」
助手「ごめんなさい、はかせ……」
俺「気にしなくていいよ」
俺は浴室から出て、リビングに戻った。
あれだけ食って酔ったら吐くわな……
幼女「ママ、 ダイジョウブナノー?」
俺「ああ、少し休めばよくなる」
心配する幼女の頭をなでながら、俺はリビングを見回した。
俺「……あれ? ケーキはどうした?」
幼女「ゼンブ タベチャッタ」
俺「全部!? よく食べたな」
小さな体のどこに収まったというのか……
とりあえず日持ちしないケーキの保存には悩まなくてすんだ。
――――――――
YSSをご覧の諸氏には、こういう展開になると予想できたことだろう! クリスマスはまだ続く。
こ、これは!?
とりあえずこれを置いていきますね^^
つ「ワッフルワッフル」
寸止めすぐる><
助手……
弱っている子を見ると、なんとかしてあげたくなるよな?
――――――――
俺は風呂から上がった助手を寝室に案内し、ベッドに寝かせた。
俺「今夜は泊まっていきなさい」
助手「……え?」
俺「その格好で帰すわけにはいかないし、酔ってダウンしたなんて知られたくないだろう?」
また裸にシャツ一枚だよ……
でも幼女の服は着せられないし、女物の服は買えないから、しょうがないんだ。
決して趣味ではない。
ベッドに入った助手は頭まで布団を被った。
助手「……消えてしまいたい」
俺「誰にだってあることだから」
助手「クリスマスなのに、こんなのってないですよぅ……」
俺「来年もあるじゃないか」
そう言いながら、布団の上から助手の頭をなでる。
助手「またそうやって子供扱いする……」
助手は布団から半分だけ顔を出して、俺の手を掴んだ。
酔いが醒めきらないのか、あまり力は入っていない。
……誘っているのか?
俺「じゃあ大人扱いしてやろう」
俺はわざと乱暴な口調で言った。
布団をはいで、助手の体を押さえつける。
助手「はかせ?」
俺「酔いが回った体では、思うように動けないだろう」
助手「なにを……」
俺「大人扱いして欲しいんだろう?」
シャツの上から助手の体の線を確かめるように、ゆっくり指先でなぞる。
薄いシャツの下のやわらかい感触が手に伝わる。
助手は身を捩って逃れようとした。
助手「いやっ!」
俺「はいはい、これに懲りたら軽率な発言は慎むようにな」
俺は助手から手を放したが、助手は硬直したまま動かない。
脅し半分のつもりだったが……効きすぎたかな?
助手「……やっ、やめないでください!」
俺「えっ!?」
さっきまで震えていたくせに、よくそんなことが言えるものだ。
意地になっているんだろうか?
その時、フッと部屋の明かりが消えた。
――――――――
クリスマス延長。
うん、なんとかしてあげたいな!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 なんとか!なんとか!
⊂彡
続くのか
次の投下まで全裸で待機か
ほほうこれはこれは
クリスマスが終わらない……
――――――――
助手「は、博士!? 待ってください! まだ心の準備が……」
嫌だと言ったり、止めるなといったり、待てと言ったり……どうして欲しいんだ?
……と思ったが、そんなことを気にしている場合じゃない。
俺「違う! 俺じゃない! 停電だ……っと!?」
俺は急いで立ち上がろうとしたが、助手に袖を掴まれ、バランスを崩してしまった。
俺「うわっ!?」
助手「きゃっ!?」
そのまま助手の上に倒れこんでしまう。
俺「どうして袖を引っ張る!?」
助手「す、すみません! つい反射的に……どこに行くんですか?」
俺「実験室だよ! ホムンクルスの様子を見に行かないと!」
助手「ひゃあっ!?」
俺「いてっ!?」
俺は再び立ち上がろうとしたところで、何かに片腕を挟まれてしまった。
助手「博士! 動かないで!」
俺「一刻を争うんだよ!!」
装置にトラブルが発生しているかもしれないのに、動くなって?
俺は助手を無視して、強引に腕を引き抜こうとした。
助手「きゃあっ!? ダメですっ!! そこは……あんっ!」
俺「えっ!? すまない、暗くてよく見えない」
助手は両手で俺の手を押さえつけた。
俺の腕はどこに挟まれている!?
挟まれた腕の手を動かしても、布団に触れるだけなのだが……
助手「あっ、やっ……なにしてるんですかぁ!? 動かしちゃダメです!」
俺「頼むから放してくれ!」
助手「で、できません!」
どうしろってんだ?
しかし、迷っている暇はない。
空いた手で、こじ開けるしか……
俺は腕を挟んでいるものの間に空いた手を滑りこませた。
やわらかくて、あたたかい?
……あ、わかってしまった……
助手「きゃあっ!? 博士、やめてください!」
俺「しかたないだろう!? 君が放してくれないんだから!」
助手「やっ、やめ……ひゃん!」
俺「緊急事態なんだ! 我慢してくれ!」
助手「いやっ! 入れないで! ……んっ、ダメっ! はかせのばかぁ……」
助手の激しい抵抗を退け、どうにか腕を抜いた俺は、実験室へと急いだ。
――――――――
これ以上延長すると年末が……
やわらかくて……あたたかい……だと……
入れないで……だと……
265 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/27(土) 21:19:50 ID:YJaEe2Tu
ふとももぶにょぶにょだな!
挟まれる…だと?
ここから注意。
――――――――
実験室に入った俺は目を疑った。
培養器の中に入っていたのは、見慣れた小さなホムンクルスではなかった。
ホムンクルスは既に幼女と同じくらいの大きさにまで成長していた。
元が同じだけあって容姿は瓜二つだが、唯一違うのは髪の色……
大きくなっても真っ白なままだ。
急激な成長に色素細胞がついていけなかったのか?
……ついていけなくなったのは色素細胞だけとは限らない。
もう培養器から出せる段階まで成長しているじゃないか!
とにかく生死を確かめないと……
気が焦る。
暗闇の中で真っ白な幼女は淡く発光しているように見えた。
まずは培養液を抜いて……
排液のスイッチを何度も押すが、停電で動かない。
俺は培養液が通うホースを力任せに引き抜いた。
ドボドボと生温かい培養液が流れ出し、実験室の床にあふれる。
液体が徐々に抜け、真っ白な幼女は培養器の底にくたりと倒れた。
それと同時に電気が戻る。
蛍光灯がまぶしい。
……全裸の真っ白な幼女はまったく動かない。
息をしている様子すらない。
さっきまでの焦燥感が薄れ、ゆるやかに絶望へと変わっていく。
……嘘だ……なにが間違っていた?
前兆はあった。
予定より早い成長。
しかし、俺にどんな手が打てた?
俺は……
命を弄ぶな!
神の領域を穢す冒涜者!
過去の俺に浴びせられた罵声が聞こえる。
幻聴だとわかっていても、振りきれない。
俺は震えながら、培養器から出した真っ白な幼女を抱えた。
まだ温もりが残っているが、呼吸も脈拍も止まっている。
俺は涙も流さず、ただ虚無感にとらわれていた。
――――――――
ノーコメント……
なんてこった
うわぁ…
長いクリスマスも終わりだ……
――――――――
助手「博士、どうしたんですか? うわ……水浸しじゃないですか」
幼女「パパー?」
遅れて助手と幼女が来たが、俺は振り返ることも答えることもできなかった。
今の状況をどう言えばいいのか……
動かない俺を不審に思ったのか、幼女はトタトタと俺の正面に回りこんできた。
そして俺の腕の中の白い幼女を見つける。
幼女「コレ、 ダレ? ネテルノ?」
この子が妹だとはわからないようだ。
無理もない。
半日見ない間に急成長したのだから……
……だが、俺には何も言えない。
幼女「オーイ、 オキテー」
幼女は白い幼女の額をペタペタ叩いた。
死を理解していないのか……
そんなことをしても目を覚まさないんだ……
永遠に……
俺は目を閉じて、無言で首を横に振った。
今頃になって、じわりと熱い涙が湧き出る。
幼女「アッ! オキター?」
……なんだって!?
俺は涙を拭って目を開けた。
髪も肌も真っ白な幼女の、俺を見上げる真っ赤な瞳。
最初に俺が抱いた感情は……恐怖だった。
??「おはようございます……お父様」
なぜ生きている日本語流暢だなお父様!?!?!?
待て、冷静になれ!
Be cold, Be cold……
幼女「ビーコー、 ビーコー」
復唱せんでよろしい!
……よし、落ち着いたな。
白い幼女は不思議そうに俺を見上げている。
……もう怖いとは思わない。
しかし、声が出ない。
そのことに驚く。
聞きたいこと、言いたいことは山ほどあるのに……
声を出そうと、息を吐く。
俺「フー、フ……フフ……」
震えて声にならない。
自分が情けなくて笑ってしまう。
それで体が温かくなる。
ああ、これは安堵だ。
わかった。
俺は何かを言いたいんじゃない。
俺は上半身を倒し、覆い被さるように腕の中の真っ白な幼女を抱きしめ……
??「お母様、お洋服を着せていただけませんか?」
助手「あ、うん、ついてきて」
……あれ?
いつの間にか白い幼女は俺の腕から抜け出していた。
しっかりとした足どりで助手の後について実験室から出て行く。
幼女「パパ、 ドウシタノー?」
俺「い、いや……あれ? な、なんでもない……」
あ……あれー??
しっかりしすぎじゃないか?
――――――――
はっはっ、死んだりするわけないじゃないか。
お代官様もお人が悪い
273 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/29(月) 22:28:38 ID:jBx4ru4e
俺は最初からわかってたから
わかってたから。
このポテチやけにしょっぱいな
話が動き出したぞドキドキ
幼女が増えてきた……
予定通り?
――――――――
ドタバタしたクリスマスが終わり、大晦日。
助手は家で年を越すらしいので、年が明けるまで研究所には来ない。
年中行事と無縁の研究所では、大掃除くらいしかすることがないな……
……と思ったら、あった。
幼女と白い幼女の区別がつきやすいように、名前をつけないと。
俺は二人を呼び寄せた。
とりあえず今は、先に生まれた幼女をクロ(仮)、後に生まれた幼女をシロ(仮)としておこう。
クロ「パパ、 ナニー?」
シロ「お父様、ご用とは何でしょうか?」
姉であるクロは甘えた声で言う。
しかし、妹であるシロの方は……
シロ「何とか仰ってください」
敬語を使っているのに、なんだか見下されている気がする。
クロは優しいつぶらな目をしているが、シロは少しつり目気味だ。
アルビノの容姿と相まって、近寄りがたい雰囲気を漂わせている。
俺、嫌われてるのかな……
俺「……お前たちの名前を決めようと思うんだ」
シロ「は?」
なにその冷たい声……
俺、何か悪いこと言った?
俺「い、今すぐには決められないから……なにか希望する名前があったら言ってくれ」
シロ「そうですか」
クロ「ハーイ」
そっけないシロとは対照的な、クロの明るい返事に心を癒される。
どうしてこうなってしまったんだろうか……
――――――――
11月13日と12月25日か……
良い遺産となんだろう・・・
シロは分かるがクロってww
白だの黒だのですね
シロクロw
博士らしいと言えばそんな気もするけども
まぁ仮の名前ですからね
あけましておめでとう! 今年もYSSをよろしく!
――――――――
助手「あけおめですよ博士ー!」
俺「新年の挨拶くらい、まじめにしないか? まあ、いいけど……おめでとう」
正月早々、助手はうるさいくらい元気だ。
両袖を広げてくるりと回り、桜の花を散らしたピンクの振袖を見せびらかす。
助手「どうです? 似合います?」
俺「似合う似合う」
助手「かわいい?」
俺「かわいいかわいい」
助手「きれい?」
俺「うーん……」
助手「なんでそこで悩むんですかっ!」
……怒られた。
かわいいじゃダメなのか?
なにが気に入らないのか、よくわからん。
とりあえず助手をリビングに通す。
リビングでは二人の幼女が筆を持って半紙に字を書いていた。
助手「お正月らしく書き初めですか?」
俺「いや、この子たちの名前を決めようと……」
助手「母親の私を置いて!?」
俺「母親違うから」
そんなこんなで助手も参加して名前を決めることに。
なかなか決められないシロ。
クロは絵を描いている。
最初に書き上げたのは助手だった。
助手「お姉ちゃんは星、妹は聖なんでどうでしょう?」
助手はどうだと言わんばかりに半紙を掲げた。
袖を汚さずにサラサラと字を書いてのけるとは、やるな。
しかし……
俺「それをどうやってスターとクリスって読むんだ? 頼むから横文字はやめてくれ」
助手「えー? はじめに言ってくださいよー」
シロ「では、これもダメですわね……」
シロは助手の陰で小さくつぶやき、筆記体でLe FresneとLa Codreと書かれた半紙を捨てた。
……とねりことはしばみ?
二人の名前、すんなりとは決まりそうにない。
――――――――
うるしの日と終天神、うるしは黒で終は姉妹?
シロなにものw
助手のスターとクリスかわいいじゃん
ただその感じは確かにないなw
DQNネームヤメレwwwwww
幼一と幼二なんてのはどうだ?
よういちとようじ、強そうだろ?
俺もよういちとようじは思いついたけど、男の名前だよな……
――――――――
程なくして、助手は再び立ち上がり、半紙を掲げた。
助手「杏と愛有、これならどうです?」
俺「……君は人の話を聞いてなかったのか?」
助手「今度は読めますよね」
俺「なんとか読めるけど、アンとメアリーって……却下」
助手「えー?」
続いて、シロが半紙を差し出す。
シロ「お父様、できました」
俺「……初と通? 江戸時代かよっ! お前それでいいのか?」
助手とシロは俺の反応を見て楽しんでいるように見える。
……わざとやってないか?
クロ「デキター!!」
俺「おお、どれどれ……」
クロが得意げに持ってきた半紙には、俺の似顔絵が描かれていた。
しかも劇画調……
俺「よく筆で描けたな……じゃなくて、まじめにやれ!」
助手「博士、さっきから文句ばっかりじゃないですかー」
俺「高望みはしていないつもりだが、これなら仮の名前の方が……」
助手「どんなのですか?」
俺「クロとシロ」
助手「……わかりますけど、犬猫じゃないんですから」
助手はため息をついた。
黒と白、一番わかりやすい髪色の違い。
……安直だったか?
助手「もっと女の子らしく、かわいい名前に」
俺「黒子と白子?」
俺の答えに助手は眉をひそめる。
助手「……私が決めます! お姉ちゃんはクロハ、妹はマシロ、これでいいですね?」
俺「黒羽に真白か……」
クロ「クロハ、 カッコイイ!」
シロ「お母様がお決めになられたのなら」
シロの言い方は少し気になるが、二人とも文句はないようだ。
俺「じゃあクロとシロは愛称で」
助手「決まりっ! ところで博士、初詣まだですよね?」
俺「なんで断定的なんだよ……まあ、まだだけど」
助手「今からみんなで行きましょう! ねっ? クロハ、マシロ」
クロ「ワーイ! オソトダヨ、 シロチャン!」
シロ「お、お姉様……」
はしゃぐクロに抱きつかれ、シロは困惑した表情を見せる。
初の外出が初詣か……
――――――――
正月は三が日まで。
288 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/02(金) 22:50:15 ID:JAB917tJ
初七日には七草粥だな
初七日違うw
縁起でもねえwwwwww
291 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 01:21:07 ID:/yyPF8oK
え、正月初めの最初の七日を初七日って言うんじゃないの?
もしかして葬式後の七日後ってこと?
嘘だろ? 承太郎。嘘だって言えよ
七日正月とかでないかw
293 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 01:33:37 ID:/yyPF8oK
ウィキペディア先生に聞いてきた。
フハハハハハ! 貴様ら! 蝋人形になってやろうか!
はやまるな><
そういやあの曲も幼女(の蝋人形)を創作する歌だな
296 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 01:42:08 ID:/yyPF8oK
>>295 なん・・・だと?
やること言うこと全て裏目だ。今日は思ったことと反対のことをやろう。
とりあえず寝る
黒羽と真白か、かわいいじゃないか
ただ印象が逆だなw
初通にいやらしい意味はなかったはず。
――――――――
初詣は近所の神社へ。
はじめての外出でもシロは動じる様子がない。
……しかし、どこか無理をしているような気がする。
俺はシロに手を差し出した。
俺「大丈夫か?」
シロ「お気づかいなく! お父様が心配なさることはありませんわ」
シロは俺の手を払い、助手と手をつないだ。
……つれないなー。
クロ「パーパ! ワタシガ イルヨ」
ふられた俺の手にクロが飛びつく。
俺が気づかわれてどうするよ……
年初からこれでは気が重い。
そして何事もなく参拝を終えた帰り道、予想どおりシロはくたびれて眠ってしまった。
強がっていても、幼女は幼女だ。
寝顔はクロにそっくりなんだよな。
気持ち良さそうに寝やがって……
俺に抱えられて帰ったと知ったら、どんな顔をするだろうか。
俺「やれやれ、素直じゃない」
助手「この子も本当は甘えたいんですよ」
俺「なぜ……そう思う?」
助手「博士、言ったじゃないですか」
俺「何を?」
助手「おとなしい子がいいって」
思い返せば、言ったような気がするけど……おとなしい?
助手「手のかからない子になろうって必死なんですよ」
俺「確かに手はかからないが……」
助手「微笑ましいじゃないですか」
クロ「シロチャンハ、 イイコダヨ」
助手「ほら、お姉ちゃんはわかってる」
助手はクロの頭をなでた。
……俺にはよくわからない。
傍から見ればわかるんだろうか?
俺「そういえば、どうして俺が初詣まだって思ったんだ?」
助手「博士、いつか言いましたよね? 神なんかいないって」
俺「……言ったかな?」
助手「私が行かなかったら、クリスマスだって……」
なぜかドキッとしてしまった。
助手は俺をよく見ていた。
――――――――
半歩前進。
でもなんだかシロは裏がありそうな気がする
一歩進んで二歩下がる〜♪
もう半歩ほど前進させてみようか。
――――――――
研究所に戻った俺は、シロを子供部屋に運んで寝かせた。
シロの寝顔を見ていると、助手の言葉を思い出す。
微笑ましい……か?
シロは何でも一人でやろうとする。
ある程度は無難にこなすのだが、時々危なっかしい。
その原因が俺の一言にあるというのか……
助手「きゃー!!」
感傷的な気分になりそうだったが、助手の悲鳴で現実に引き戻された。
声はリビングから……なにが起こった!?
俺「どうした!?」
クロ「ヨイデハナイカー ヨイデハナイカー」
助手「あーれー」
……リビングではクロが帯を引っ張って、助手の着物を脱がせていた。
着物はすっかり脱がされ、長襦袢もはだけて肌着が見えている。
帯回しとか、時代劇じゃあるまいし……
クロ「ヨイデハナイカー」
俺「やめんか! そんなこと、どこで覚えた?」
俺が叱ると、クロはすんなり帯から手を放した。
助手「ああ、お助けを!」
俺「君も乗ってやるなよ」
すがってくる助手の頭を軽く小突く。
ノリが良すぎるのも考えものだ。
俺「まったく、年頃の子がそんな格好で……恥ずかしくないのか?」
助手「……博士は何とも思わないんですか?」
俺「はん! 十年早い!」
俺は自ら肌を見せつける助手を鼻で笑い飛ばした。
助手の抗議の視線に気づかない振りをしていると……
俺「うわっ!」
ドンと両手で胸を突かれ、押し倒される。
助手「早いかどうか、確かめてみたらどうですか?」
今まで聞いたことのない、ドスの利いた声。
助手は倒れた俺の上に覆い被さり……
――――――――
おっと、踏みこみすぎだな。
ワッフルくだしあ
ちょww助手ww
わっふるわっふる
なんという無造作な踏み込み
できるなお主
そういえば俺ルールでエロ解禁だった。
――――――――
俺「……で、いつまでそうしている気なんだ?」
もう何分経っただろうか?
助手は動かない。
ただ気まずい顔をするだけだ。
俺「だから十年早いと言うんだ」
助手「で、できます!」
俺「クロが見ているのに?」
俺はクロに目を向けた。
それではじめてクロの視線に気づく助手。
俺「やれやれ、軽率な発言は慎むように言ったはずだ」
助手「あっ……」
俺は体を起こして逆に助手を押し倒した。
助手の両手を左手で押さえつけ、抵抗できないようにする。
俺「まったく君は懲りないな! 仕置きが必要か?」
助手は答えない。
心の中では、何かを期待しているのだろうか……
俺は右手で助手の脚をさすり、肌着の下に滑りこませた。
助手「ま、待ってください! クロハが……」
俺「見せてやればいいじゃないか」
助手「そんなっ!」
俺「誘ったのは君の方だぞ? 少し痛い目にあってもらう」
助手「やめてっ! やめてください!」
わざと助手に聞こえるように一つ息をつき、助手と目を合わせたまま強い口調で命令する。
俺「……クロ、出て行きなさい」
クロ「パパ、 コワイ」
俺「返事は?」
クロ「ハイ」
クロは素直にリビングから出て行った。
助手の表情が強張っていくのがわかる。
俺「怖いのか?」
助手「……はい」
俺「だが、許さない」
俺は肌着の紐を引き、助手の前をはだけさせて乱暴に弄った。
助手「んっ……いっ……」
あまり気持ち良くはないだろうが、それでいい。
助手が上半身に気をとられている隙に、片ひざを脚の間に割りこませる。
――――――――
踏み外し気味だな……
いつのまに解禁とな!?
エロ解禁と聞いて飛んできました
もう一人の幼女が生まれたら解禁って言ったんだ……でも、これじゃ強○だよな……
――――――――
半ば無理やりという状況にもかかわらず、助手は抵抗しない。
しかし、身をゆだねているというよりは、我慢しているように見える。
感じやすいところを触られ、こらえきれずに漏れる声がやたらと……いや、なんでもない。
俺「嫌なら嫌と言え」
助手「そ、そんなことは……」
俺「ないのか?」
俺が問いかけると、助手は沈黙して目を逸らした。
助手「……でも、許してくれないんですよね……」
俺「ああ」
助手の声は弱っている。
俺は意地悪く肯定し、助手の唇に人差し指で触れた。
俺「……どうして、許さないと思うんだ?」
そっと指を下に移動させる。
ゆっくりと唇からおとがいへ、おとがいからのどへ、のどから胸へ……
なだらかな谷間を通り、みぞおち、へそをなめ、そして……
助手「あっ……は、博士っ! 待って」
行く先に気づいた助手はキュッと身を硬くした。
体を震わせ、脚を閉じる……が、俺のひざがつっかえる。
俺「下着はつけていないのか」
助手「だっ、ダメです……」
俺「力を抜け」
助手「どこをさわって……やぁっ」
もものつけ根から内ももへ……
俺「ままごとは終わりだ」
助手「……いや……やめてください……はかせ……」
助手は目に涙を溜めて訴えた。
俺「……どうした? こうして欲しかったんじゃないのか?」
助手「ちがいます……」
俺「違わないだろう」
助手「やさしく……して……」
俺「無理だ」
俺はため息をついて、助手を押さえつけていた手を放した。
パパコワイヨー
男はけだものぞ
おそろしいものぞ
人間はみんなそうだよorz
男はオオカミなのよ気をつけなさい
(- )って・・・
( ゚д゚ )ことですね!?
じ、自演じゃないんだからね!ネタなんだから!
自演の形をとったネタなんだな
解放された助手は、すぐに俺から身を離し、着物を寄せて肌を隠した。
……拒絶されるのは、はじめからわかっていたことだ。
俺「これでわかっただろう?」
助手「なにが……」
俺「君の気持ちには、なんとなく気づいていた……クリスマス辺りから」
助手「……おそいです……」
俺「でも、君は俺に恋愛感情なんて抱いてない……それは年上の異性に対する憧れみたいなものだ」
助手「ち、ちがい……」
俺「違わないよ……でなければ、よく知りもしない相手に抱かれようとは思わない」
本当のところは助手にしかわからないが……
俺「子供たちの母親になろうとしたのも、俺を父親にしようとしたのも、全部ままごとだ」
感情を抑え、冷たく言い放つ。
俺「……だから、終わりにしよう……君は近づきすぎた」
これでいい。
俺と一緒にいると、いつかは……
助手「い、いやです!」
俺「……話を聞いていたか? それともまだ懲りないのか?」
助手「確かに……急ぎすぎたかもしれません……でも、博士のことは知っています」
俺の何を知っているというんだ?
助手「博士は、やさしいです……それで、悪ぶっていて、本当はまじめです……」
俺「……何を言っているか、よくわからないんだが……」
助手「私は、まじめな博士を、す、すてきだと思います! あ、好きです」
俺「言うことをまとめてから話そうな?」
助手「だから……ゆっくりじゃダメですか?」
俺「待った! 本気か?」
予想外のことに、返答に困る。
てっきり逃げ出すものと思っていたが……
何と言おうか迷っている間に、助手は着物を直した。
俺「子供たちのこともあるし……自分と向き合い、気持ちの整理をつける時間は必要だろう」
助手「はい……今までのことは、すみませんでした」
俺「わかればいいけどさ……」
悪ふざけで誘うような真似をしなくなれば、それで……
助手「私、知らなかったんです……博士にあんな趣味があったなんて……」
俺「は?」
助手「だ、大丈夫です! 無理やりとか、ゆっくり……慣れていこうと思います」
俺「ゆっくりって、そっちかよ!? いや、違うから! 慣れなくていいから!」
助手「いつかは博士の方から手を出さずにはいられないようになってみせます!」
俺「どうなる気だよ!?」
元気を取り戻して帰っていく助手。
どうか明後日の方向には行かないでくれ……
――――――――
行為に至らなければセーフだと思っている。
( ^ω^) …
(⊃⊂)
⊂(^ω^)⊃ セフセフ!!
ミ⊃⊂彡
おそいですwww
319 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/06(火) 22:32:18 ID:UKmNDaZe
Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄
>解放された助手
なぜか触手に見えたもうだめかもしれん
\(^o^)/
後遺症?
――――――――
助手は俺に抱きついて言った。
助手「博士、私……できちゃったみたいです」
俺「はあ!? 何言ってんの!? やってもないのに、できるわけないだろう!!」
助手「え……忘れたんですか? あんなに激しく……」
俺「知らん!! お、俺じゃない!!」
店員「観念しなさい! 私の教え子に手を出して、しらばっくれる気?」」
俺「ええっ!? ど、どうしてここに……」
令嬢「博士さん……見損ないました」
俺「ご令嬢!? 誤解です!」
店員「何が誤解だって?」
令嬢「……変態」
俺「違う! 俺は違う!」
助手「何が違うんですか? 獣のように襲ってきたのに」
店員「変態」
令嬢「変態!」
助手「変態!!」
俺「俺は……俺は変態じゃない!!!」
うわあああああ!!!!
俺は叫びながら体を起こしていた。
俺「はーっ、はーっ、夢か……」
……心底、夢で良かったと思う。
外は暗い。
寝直そうとした時、ベッドの中で、ごそごそと何かが動いた。
クロ「ンー? パパ?」
俺「クロか……なんでもない、起こしてすまなかった」
クロは子供部屋で寝かせているのだが、夜中に起きると必ず俺のベッドの中に入ってくる。
毎度のことなので、驚きはしない。
ベッドに横になると、クロは俺の腹に抱きついてきた。
……夢の中で助手に抱きつかれた感触と同じだ……
ああ、眠れない。
――――――――
実際、博士は変態と言われても否定できない。
ちょww夢オチかいw
実は続く。
――――――――
シロ「朝です! お父様、早く起きてくださいませ!」
俺「うー……シロ?」
俺は体をゆすられ、重いまぶたを持ち上げた。
寝過ごしてしまったか……
昨夜は変な夢を見たせいで、よく眠れなかったからな。
シロ「お姉様がどこにいらっしゃるか、ご存知ありません?」
俺「ああ、クロならここに……」
のろのろと鈍い体を起こして布団をはぐると、裸のクロが抱きついていた。
これも毎度のことなので、驚きはしない。
シロ「お、お父様……これはどういうことですか?」
俺「ん? ……どうって、見てのとおり……」
口元を押さえて驚いた顔をするシロを無視し、クロの背中を優しくなでる。
俺「クロ、起きなさい」
クロ「ヤーン、 パパ アッタカクテ キモチイイー」
クロは目を開けようともせず、俺の体をより強く抱きしめた。
それを見たシロは、急に怒鳴り声を上げた。
シロ「……ふ、不潔です!! そこに直りなさい!!」
俺「不潔って、これは……」
シロ「言い訳無用!! 父親という立場を利用するなんて、恥を知るべきです!!」
シロは俺の話を聞こうともせず、延々と説教をはじめた。
……どうして俺が怒られなきゃならんのだろうか……
シロ「お風呂に一緒に入るのもやめるべきです!」
俺「俺は構わないが……」
クロ「エー? パパト イッショガ イイ」
シロ「お姉様! それが間違いの元だとお気づきになってください! お父様と入るくらいなら、私が……」
俺「やめとけよ」
シロ「お父様はお黙りになって!!」
シロは勢いに任せて捲くし立てる。
シロ「今日から、夜中に寂くなられたら私の布団にお入りください」
クロ「イイノ?」
シロ「姉妹で何を遠慮することがありましょうか」
……というわけで、クロとシロは一緒に風呂に入って眠ることになったのだが……
――――――――
次回、クロ対シロ。
ロリロリユリユリですね、わかります
そうやって邪推するほうがエロいんですぅー
シロはエロい子ちゃんですねー
え?どういうこと?
クロが全裸で博士に抱きついて一夜をともに過ごし風呂も一緒にはいってその未熟なみずみずしい体を触りああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
シロ子はむっつりだな
Q.YSSってエロじゃないの?
―――――――
夕方。
シロ「お姉様、お風呂に入りましょう」
クロ「ウン!」
シロはクロの手を引いて浴室に向かった。
どうなるかは目に見えているんだがな……
俺「シロ、困った時は呼びなさい」
シロ「魂胆が見え見えです……覗きなんてしないでくださいよ」
違うっての……
これ以上は何も言うまい。
――数分後――
シロ「キャー!!」
案の定、家中に響き渡るシロの悲鳴。
ご近所さんにも聞こえてるんじゃないか?
俺は急いで浴室に向かった。
俺「おーい、大丈夫か?」
シロ「お、お父様!? な、なんでもありません!」
俺「はいはい、自力で何とかできそうなら、そうしてくれ」
とりあえず浴室の前で待機。
二人の声が聞こえる……
シロ「お姉様、どうか落ち着きになって」
クロ「オチツイテルヨ?」
シロ「では、この手をお放しください」
クロ「ダメー」
シロ「そんな……お、お父様!」
シロは追いつめられた様子で俺を呼ぶ。
俺「止めに入ろうか?」
シロ「い、いいえ!! それよりお姉様の力が強すぎます!! これはどういうことですか!?」
俺「ホムンクルスだからだろう? シロなら対抗できるんじゃないのか?」
シロ「できません!!」
俺「そうなんだ……培養期間が短かったせいか? なにが足りなかったんだろう」
シロは俺に頼る気など、まったくないようだ。
シロ「お姉様を止める方法はありませんの!?」
俺「俺が止めに入れば……」
シロ「それ以外で!!」
無理言うなよ……
俺「これは通過儀礼みたいなものだから、クロの好きにさせたら? 別に何がどうなるわけでもないし」
シロ「いやですっ!」
俺「そう言うなよ、クロなりの愛情表現なんだ」
シロ「こんな愛情表現って……きゃあっ!! お姉様、舌を使わないでっ!!」
あー、本格的にはじまった……
立ち去るべきだろうか?
シロ「お、お姉様、なにを……やんっ! どこでそんなことを……」
クロ「パパガ ママニ シテタノ」
俺「うわあああ!?」
ガラッ
俺は浴室に踏みこみ、シロを組み伏せているクロの首根っこを掴み上げた。
俺「クロハさん、そいつはどういうことですかね?」
クロ「ダッテ、 ダッテ、 パパガ ミセテヤレバイイッテ イッテタカラ」
俺「お前……何のために出て行かせたと思ってんだ?」
そのままクロを連れ出そうとしたところ……
シロ「お父様、どういうことですか?」
俺「え?」
シロ「お母様に何をしたんですの?」
俺「い、いや、違うんだ! やましいことは何も!」
シロ「見せてやればいい?」
俺「あれは言葉のあやというやつで……」
シロ「お父様もお姉様も、そこに直りなさい!!」
真っ赤になって怒鳴るシロ。
俺は浴室でクロと一緒に説教を受けることになってしまった。
俺「あの……」
シロ「お黙りなさい! この獣!」
けだものって……マシロさん、服着ましょうよ……
――――――――
A.違うよ。全然違うよ。
いいじゃないか
けだものだもの
333 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/09(金) 22:25:56 ID:t8T8GB/G
素晴らしい
いいか、よく聞け
素晴らしい
ケダモノ-
きゃーマシロちゃん破廉恥!><
マシロさん服wwww
しかしこの台詞を断片的に聞くとめちゃくちゃ淫靡でしょうがないなw
博士は憂鬱。
――――――――
朝晩とシロに説教されるなんて、思いもしなかった。
しかもクロを途中で解放して、俺だけ一時間以上拘束するとか……
助手>クロ>シロ>俺
シロの中では、こんな感じのヒエラルキーが形成されているに違いない。
……寝よう。
今日は疲れた。
俺はベッドに入ると、泥のように眠った。
夜中、違和感で目が覚める。
……何かが布団の中で動いている?
眠くて確かめる気になれないが、クロにしては様子がおかしい。
誰だ?
……ん?
誰だっ!
これはどうしたことだ!?
体が動かないどころか、声すら出ない!?
重いまぶたをこじ開けると、シロが俺に馬乗りになっていた。
俺「あ……う……」
シロ「あら、お父様? お目覚めですか?」
なにをする気なんだ!?
……くっ、声が出ない……
シロ「お休みになっている間に麻酔を打っておいたので、大丈夫と思っていましたのに」
俺「……あ?」
シロ「お父様、血が欲しいのです……衝動が抑えられません……」
シロは切ない声を出した。
シロ「早く生まれたせいで、血をたくさんもらえなかったから……いっぱいちょうだい……」
俺「うあ……」
シロ「本能が求めていますの……血と力を……ああ、おとうさまのからだ……あたたかい」
シロは艶めかしい目つきで、俺の体をなで回しながら頬ずりした。
人を襲う時のクロと同じ表情……
俺はホムンクルスに関する古い文献の記述を思い出していた。
人の血肉や臓物を好む……人の血肉や臓物を!
――――――――
襲われる!
きゃー><
あれ?お母様のときよりエロくね?
博士がくわれるwwww
(性的な意味で)食われるかもしれない。
――――――――
シロ「おねえさまのせいですわ……あんなにたのしそうになさるから……わたしも……」
シロはパジャマを脱ぎ、肌をすり合わせた。
異常事態なのだが、感覚がマヒしているので、自然にまぶたが落ちる……
いやいや、ここで眠ってはいけない!
シロ「ああ……わたしったら、はしたない……おとこのひとのからだを……」
うっとりとした顔でペロペロと俺の体をなめ回すシロ。
真っ赤な目が怖い……
シロ「おとうさま……よろしいですね?」
よろしくない。
しかし体が動かない。
シロは俺の首筋にゆっくりと噛みついた。
……痛く……ない?
麻酔を打たれたからと思ったが、どうやら違うようだ。
シロ「あれっ? どうして? どうして?」
シロは泣きそうな顔をして、何度も噛みついた。
今まで上品に澄ましていたから、加減がわからないんだろうな。
噛みちぎるつもりで思いっきりやらないと血は出ないよ。
何度やっても血が出ないので、シロは俺の首にかぶりついて血を吸う真似をした。
ちゅっちゅっ
シロ「……んんっ……おとうさま……はぁ……」
……しゃぶっているだけじゃないか。
どうしたものかと思案していると、誰かが部屋に入ってきた。
クロ「シロチャン ズルイ!! イッショニ ネテタノニ!!」
シロ「んっ……おねえさま?」
クロ「ワタシモ マザル!!」
クロはベッドに飛び乗り、俺の上でシロともみ合いはじめた。
シロ「お、お姉様! なにをなさいますの!?」
クロ「ヒトリデ イイコト シヨウナンテ ダメ!!」
俺は放置される。
あー、ダメだ……眠い。
限……界……だ……
――――――――
食われませんでした?
素晴らしい
番組の後でスタッフがおいしくいただきました(^^)
345 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/11(日) 20:15:27 ID:WUpjhFKX
歯がないのか
あってもうまく突き立てられないんじゃないか
しかし、これでばっちりんとキスマークがついたな
>>345 なかったら喋れんだろう
顎が弱いんだろうな
甘噛みならともかく、噛まれて痛くないはずがない。
――――――――
朝になって目が覚めた。
とりあえず生きていることに安堵する。
ところが、まだ体が動かない。
両腕に重石が乗っているかのようだ……と思ったら、クロとシロだった。
クロは俺の左腕に、シロは俺の右腕に抱きついて眠っている。
……全裸で。
俺「うわ……なんじゃこりゃ……」
俺は自分の体を見て、テンション低く驚いた。
上半身は裸で、体中に歯形が……クロとシロの仕業だな。
しっかり噛まれていながら目が覚めなかったのは麻酔のせいか?
首筋にも歯形が残っているだろう。
服を着れば隠れるから、気にすることはないか……
とにかく今の状況を何とかしないと!
俺は左腕を揺すって、クロから先に起こそうとした。
クロ「ンッ、 パパ、 ダメ」
俺「いいっ!?」
クロは寝ぼけて俺の腕をきつく抱きしめた。
みしみしと上腕骨が悲鳴を上げている。
俺「痛い痛い! クロ! 起きろ!」
シロ「んー? おとうさま?」
……クロを先に起こすはずが、シロが先に起きてしまった。
シロは体を起こすと、自分が全裸であることに気づき、俺を睨んだ。
シロ「お、お父様……」
俺「その目は何だよ!?」
シロ「私、下着まで脱いだ覚えはありません……」
俺「それがどうした!! お前、昨夜自分が何をしたのか忘れたわけじゃないだろうな!!」
俺の言い方がまずかったのか、シロは疑惑の目を向けてくる。
俺「……お、俺じゃないっ!! クロ! 起きろ! お前しかいないっ!!」
クロ「ヤァッ、 ソンナ、 ヤメテ」
俺「ぎゃあっ!! 折れる折れる!! やめて欲しいのはこっちの方だ!!」
クロは全裸で抱きついているので、俺の手首から先がクロの股の間に当たるのだ……
シロ「……最低……」
俺「違っ、ク、クロ! 放せっ!! 放してください!!! 本当に折れてしまう!!!!」
シロは自分の服を抱えて出て行ってしまった。
いや、そんなことより今はクロを……
めきっ
あっ、骨が折れるってこんな感じなんだ……
――――――――
シロのターン終了。
折ったwwww
いやあ、ほんと嫌な音するよね
折れちゃったー!?
そして助手復活。
――――――――
助手は包帯を巻いた俺の腕を見て言った。
助手「博士、その腕……どうしたんですか?」
俺「寝ぼけたクロにやられたんだ」
そう答えてクロを見る。
クロ「ゴメンナサイ、 パパ」
俺「もう謝らなくていいから、次からは気をつけてくれよ」
クロ「ハーイ」
今日のクロは遠慮しているのか、俺に近づいてこない。
助手はクロを抱いて、優しく微笑んだ。
助手「あらあら、しょうがない子ね……じゃあ、首のそれもクロハが?」
俺「あ、これは……」
俺は首のあざを押さえ、シロに目をやった。
シロは恥ずかしそうにして、うつむいている。
俺「……えー、そのー、なんというかな……」
助手の顔から笑みが消える。
助手「……違うんですか?」
俺「こ、これは……」
とっさにいい答えが出てこない。
気まずい沈黙を破ったのはシロだった。
シロ「わ、私がやりました……」
シロが正直に言い出るとは思わなかった俺は、不覚にも感動した。
俺「シロ……」
助手「マシロ、博士を庇うことはないのよ? さあ博士、答えてください」
俺「ええっ!? ま、待ってくれ!」
なんでそうなるの!?
ここで俺がシロにやられたって答えても、信じてもらえないじゃないか!
助手「なにを待つんですか?」
俺「えーと、それはだな……あれだよ……い、いいじゃないか! いつどこで誰としようが!」
助手「……信じられない……そういうこと言いますか?」
ああっ、ドン引きされている。
どうしてこうなってしまうんだ……
その日、助手は俺と口をきいてくれなかった。
――――――――
※シロに悪気はない。
(ノ∀`)アチャー
言い方ってもんがだなww
仲直りというのは簡単なようで難しい。
――――――――
助手は数日間機嫌が悪かったが、今日は様子が違った。
助手「博士」
俺「なんだい?」
助手「……あの……すみませんでした」
俺「なにが?」
助手「首のあざのことです……あれは私の勘繰りすぎでした」
俺「あー、はいはい、そのことか」
助手「クロハとマシロに聞いたんです」
あの二人が助手を説得したのか?
まるで夫婦喧嘩を仲裁する子供……待て待て、違う違う。
しかし、助手も律儀だな。
わざわざ謝らなくてもいいのに。
助手「どうしてはっきり否定しなかったんですか?」
俺「いや、あの状況で何を言っても……」
助手「そ、そんなのわからないじゃないですか!」
おおっと、ここで突っかかってくるのか?
やれやれ、子供だなあ……
助手としては、勘違いさせられた気分なんだろう。
俺「ああ、君を信用するべきだったな……すまなかった」
助手「あ、謝らないでください! 悪いのは私なんですから……」
俺「俺が理解してもらう努力を怠ったのは事実だ」
助手「え、ええ、そうですけど……わかってくだされば、それで……」
俺が折れるのは想定外だったようで、助手はごにょごにょと口ごもった。
カラン カラン
しかし話が丸く収まりそうなところで、突然の訪問者。
平日に訪ねてくるなんて……誰だ?
助手「私が出ます」
俺「いや、俺が行く! 君は待っていてくれ」
俺は助手を止めて、玄関に向かった。
――――――――
果たして訪問者の正体は……
わぁい、久しぶりの感想レスだよー
持ち直したように見せかけてまた落とすのですね
357 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/14(水) 19:48:41 ID:fyLH89Sy
令嬢きた! メインヒロインきた! これで荒れる!
訪問者が怖いよー><
開き直って気にしない。
――――――――
玄関にいたのは、背の高いスーツ姿の女性だった。
機械のように無表情な上に、サングラスをしているので、威圧感がすさまじい。
しかし俺は彼女を知っているので、恐れない。
彼女は令嬢の護衛だ。
俺「どうしてあなたがここに? 俺に何か用ですか?」
護衛「用があるのは私ではない」
……相変わらず無愛想だな。
立場的に好かれることはないか……
俺を威嚇するかのように仁王立ちしている護衛の陰から、令嬢がおずおずと顔を出した。
令嬢「あ、あの……どいていただけないでしょうか……私は大丈夫ですから……」
護衛「失礼いたしました」
護衛はスッと横に移動し、令嬢に頭を下げた。
白い厚手のコート、ニーハイのムートンブーツ……完全防寒スタイルの令嬢は、かわいく着ぶくれしている。
令嬢「博士さん、あけましておめでとうございます」
俺の正面に立ち、ペコリと頭を下げる令嬢。
ウェーブのかかった金髪がゆれる。
俺「お、おめでとうございます」
つられて俺も頭を下げる。
令嬢の隣で護衛が顔をしかめているが、見ない振り。
俺「しかし、どうしてここに? お体は大丈夫なんですか?」
令嬢「偶然近くを通りかかったものですから、遅ればせながら新年のご挨拶をと思いまして……」
俺「そうですか……ここで立ち話もなんですから、どうぞお上がりください」
令嬢「はい」
俺「たいしたおもてなしはできませんが……あなたはどうします?」
俺は護衛にも声をかけた。
護衛「護衛の身分で、ご令嬢と同席など畏れ多い……」
予想通りの反応だと思っていたら、護衛は俺と令嬢の間に割って入った。
護衛「しかし、私は護衛……不埒者から、ご令嬢をお守りせねばならん」
不埒者って俺か?
ふつうに上がればいいのに……
――――――――
令嬢と護衛と助手と二人の幼女と……男一人、博士の気まずい時間がはじまる。
おお、新キャラ
新キャラくるとは意外だぜ
しゅちにくりんですね(棒
しゅちにくりんするまえに、ごえいに○ろされてしまう!
――――――――
俺は令嬢と護衛を客室に案内した。
俺「どうぞおかけください……では、少々お待ちください」
令嬢と護衛を席に着かせ、一度リビングに戻る。
俺「すまない、客人がお帰りになるまで待っていてくれないか」
助手「今日の実験は?」
俺「中止するかもな……適当にくつろいでいてくれ」
そして客室に戻る……完璧だ。
これでニアミスは防げる。
俺「お待たせいたしました」
護衛「なんだ手ぶらか……なにをしに出て行ったんだ?」
横柄な態度で、もてなしを要求する護衛。
こいつ……
俺「なにぶん急な訪問だったものですからねえ」
令嬢「すみません……」
俺「い、いや、気にしてなんかいませんよ」
……護衛に嫌味を言ったつもりが、令嬢を謝らせてしまった。
対して護衛は涼しい顔をしている。
こういう態度は俺が成金の屋敷にいた頃から変わらない。
俺は護衛を無視して令嬢に話しかけた。
俺「お変わりありませんか?」
令嬢「ええ、なにも変わったところはありません……屋敷も私も……」
俺「お体の方は?」
令嬢「……少々疲れやすくなったでしょうか……それ以外は特に……」
しんみりした話し方は諦観の表れだろうか……
どことなく、はかなさを感じさせる。
タイムリミットは刻一刻と近づいているのだ。
空気が重くなり、誰も口を開かなくなった。
なにか別の話をしようと口を開こうとした時、客室のドアがノックされる。
助手「お茶をお持ちいたしました」
おいおい、待っていてくれって言ったじゃん……
だが、まだ大丈夫だ。
俺が廊下でお茶を受け取って、助手を客室に入れないようにすれば……
俺「待ってくれ! 俺が……」
令嬢「どうぞ、お入りください」
ええっ!?
ご、ご令嬢!?
――――――――
ここから先は予想どおり……
ごえいにえろされてしまう!><
このスレはもはや日課だぜ〜
さて酒池肉林なのか超修羅場なのか
ご、ご対面キター!!
修羅場来る。
――――――――
助手「失礼します」
助手は客室に入り、令嬢と護衛と俺に紅茶を配る。
助手「市販の安物でお口に合いますかどうか」
……いや、君がそれを言うのか?
最後にテーブルの上にお茶菓子を置いて去ろうとした助手を、令嬢が呼び止める。
令嬢「あなたもどうぞおかけになって、一緒にいただきましょう?」
助手「よろしいんですか?」
令嬢「ええ」
……ご令嬢、どういうつもりですか?
助手は俺の隣、護衛の正面に座る。
俺の正面には令嬢。
不穏な空気が漂う……
先手を打ったのは令嬢だった。
令嬢「はじめまして、あなたが助手さん?」
助手「え? ええ、はい」
令嬢「……かわいらしい方ですね」
そう言いながら、令嬢は視線を助手から俺に移す。
令嬢「パパ、ママですか」
俺「……はい」
にこやかな顔が怖い。
令嬢と初対面の助手は、俺に尋ねてきた。
助手「博士、この方は?」
俺「……俺の研究に出資してくださっている方のご令嬢だ」
令嬢「あら、自己紹介が遅れまして……どうぞお見知りおきを……助、手、さん」
ご令嬢、どうして助手ってところを強調するんですか……
俺「……で、お隣が……」
令嬢「私の護衛です」
俺が言おうとしたのに……こんな令嬢は見たことがない……
バタン
張り詰めた空気の中、客室のドアが勢いよく開いた。
クロ「パパ ミツケター!!」
ああっ、これからどうなるの!?
――――――――
博士の窮地は続く。
変態よのう
こんなに羨ましくないハーレムは久しぶりだぜ
クロきたらカオスwwwww
もうシロのアシストに期待するしかないな
こええw
シロのアシストも空回りしてうまくいかなさそうだなー
令嬢こええww
令嬢とは身分の壁が、助手とは年齢の壁が。
――――――――
シロ「お姉様、お待ちになって……あ、すみません」
クロに続いてシロも入ってきた。
全員の視線が二人の幼女に集まる。
クロ「アッ、 ゴレージョーサン!! アソビニ キタノ?」
シロ「お姉様、お客様に失礼ですわよ」
令嬢「いえいえ、お二人もどうぞおかけになって」
クロ「ワーイ!」
シロ「お、お姉様……」
シロは途中参加ながら、状況がわかっているようだ。
令嬢を見ながら、遠慮がちに助手の隣に座る。
しかしクロは令嬢の側へ……
令嬢「いらっしゃい」
助手「クロハ、お客様に迷惑をかけてはダメよ」
クロは助手の言葉に迷いを見せたが、そのまま令嬢のところへ……
シロ「胸の差ですわ」
助手「負けた……」
シロ「お母様、お気を確かに! 大差はありません……成長率を考慮すれば、希望はあります」
お前ら客人の前で何やってんの?
クロとシロが席に着いて、再び気まずい空気になる。
助手とシロの視線は令嬢へ、令嬢の視線はまっすぐ俺に、護衛の視線は……サングラスでわからん。
そしてクロの視線は……
クロ「クロイ メガネデ、 マエガ ミエルノ?」
護衛「ああ、これはサングラスだ」
クロ「サングラス?」
よし、クロの空気の読めなさがいい方向に出た。
場の空気が心なしか和んだような気がする。
クロは護衛に近寄り、護衛のサングラスを外そうと手を伸ばした。
全員の視線が護衛に集まり、護衛は対応に困っている。
護衛「……ご令嬢、外でお待ちしています」
令嬢「ええ、わかりました」
護衛は立ち上がってスタスタと客室から出て行った。
子供に弱いとは意外だな……
助手「すみません……クロハ、おとなしくしていなさい」
クロ「ハーイ」
助手にたしなめられ、クロは席に戻る。
護衛が出て行ったことで、また空気が重苦しくなってしまった。
シロ「お母様、お耳を……」
助手「なに?」
気まずい沈黙の中、シロは助手に耳打ちをはじめる。
シロは耳打ちを終えると、椅子から降りてクロの側に移動した。
シロ「お姉様、時代劇がはじまってしまいます」
クロ「アー! ワスレテタ!」
シロ「すみません、失礼いたしますわ」
クロ「ゴレージョーサン、 シツレイシマス」
……お前ら時代劇とか見るのか?
なんだかんだ言って、子供だな。
クロとシロが退室し、パタンとドアが閉まる。
残るは俺と助手と令嬢……待って、俺を置いて行かないで!!
非常に気まずい空気の中、今度は助手が令嬢に話しかけた。
助手「あの! 博士とは……どんな関係……なんですか?」
令嬢「それは博士さんにお尋ねした方がよろしいと思いますけれど」
緊張しながら尋ねる助手とは対照的に、すまし顔で答える令嬢。
俺はどう答えればいいんですか……
助手は俺を見つめている。
俺「……えーと、どう言えばいいのかな……なんと言うか、その……」
逃げ出したい……
俺が答えあぐねていると、令嬢はおもむろに立ち上がり、俺の隣に座った。
俺は令嬢と助手に挟まれる。
助手「……どうなんですか?」
令嬢「どうなんですか?」
助手が俺の顔をのぞきこむと、令嬢も真似をする。
……泣きたい。
――――――――
コマンド? にア ・にげる ・にげる ・にげる ・にげる
逃げ出そう、それはもう脱兎のごとく
うわあ。。。。
いや待てポジティブに考えれば両手に花じゃないか
つまり両方とも手ごめにしてしまえば……
そんなやる気溢れてたらこんな状況になってません><
379 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/18(日) 21:15:55 ID:agFR2+Jv
博士にそんな器量があるはずがない
>>373 助手と令嬢って歳同じくらいだと思ってたぜ
○に入るのが大と中ぐらいの違いがあるかとおもてた
コマンドにげるしかねぇw
女子の20歳以上と未満、そして16歳以上と未満には大きな隔たりがある! (法律的な意味で)
――――――――
冷静に考えよう。
令嬢は俺にとって、どのような存在なのか。
恋人というには遠い関係だった。
お互い悪からず思っている程度の存在……だから、離れることができたのだ。
しかし、心は今も惹かれている……
……ああ、悪からずなんて嘘だ。
俺は恋焦がれてどうしようもなくなる前に逃げた。
今日の令嬢の態度は尋常ではない。
助手に当てつけるような真似をするのは、俺を試しているのだろう。
……ここで俺の心中を明かすわけにはいかない。
彼女を縛ってしまう。
俺「……それを言うわけにはいかない」
令嬢「なぜですか?」
令嬢は俺のひざに手を乗せ、身を寄せてきた。
尋ねる声に恐ろしさはなく、寂しさが感じられた。
助手「な、なにしてるんですか!?」
令嬢「えっ!?」
突然、助手は令嬢に向かって大声を上げた。
令嬢は驚いて俺に抱きつく。
令嬢「……わ、私? なにか……」
俺「ご、ご令嬢……」
助手「ベタベタくっつかないでください!!」
助手は俺の腕を引っ張り、令嬢から離そうとする。
俺「いだだだだだ!! 待て! まだ完治してないのに!」
助手「あ、すみません」
俺の悲鳴に、助手は手を放す。
腕を押さえる俺の背に、令嬢は手を添えた。
令嬢「博士さん、大丈夫ですか?」
俺「だ、大丈夫です……ご心配には及びません」
助手「またそうやって!」
……どうやら助手は、令嬢が何かにつけ俺の体を触るのが許せないらしい。
しかし、令嬢のボディータッチは無意識の自然な行動だ。
俺も最初は驚いたけどな。
令嬢「……あら? 博士さん、その首はどうなさったのですか?」
しまったっ!?
――――――――
20歳未満とするには保護者の同意が必要、16歳未満とはできない。
そっちでキスマークバレかwwww
――――――――
そうだ、オランダに行こう!><
血痕の話ですね
こわいようこわいよう
このスレが幼女を創作するスレだということを忘れることがある。
――――――――
俺は反射的に首筋を押さえ、あざを隠した。
俺「いや、これは……」
助手「私がやりました!」
俺「えええっ!? なに言ってんの!?」
令嬢に押され気味だった助手は、ここぞとばかりに反撃に出た。
助手の嘘を真に受け、令嬢は表情を曇らせる。
令嬢「……そうですか……体が離れると、心も離れてしまうものなのですね……」
俺「ち、違います! 嘘ですから!」
令嬢「博士さんがそんな人だとは思いませんでした……」
俺「だから違いますって!」
令嬢「……いえ、私は自惚れて慢心しておりました」
ご令嬢、俺の話を聞いてください……
俺は助手をにらみ返した。
助手「博士、忘れたとは言わせませんよ?」
俺「忘れるも何もない! これはシロが……おわっはっ!?」
突然なにか濡れたものが首筋をつたう。
俺「ごっ、ご、ご、ご令嬢!?」
令嬢「お忘れになられたというのなら、思い出させてさしあげます」
俺「なにをですかっ!?」
令嬢は俺を押し倒し、首筋を甘噛みして強く吸った。
助手はあっけにとられて硬直している。
俺「こ、こんなところで何を」
令嬢「……これで思い出しましたでしょう? 私のことを……」
令嬢は俺の痛めた腕を掴んで脅す。
病弱設定はどこに行ったんですか……
俺「あの……落ち着いて俺の話を……」
令嬢「そこの助手さんのことをお忘れになるまで続けましょうか?」
俺「お、お待ちください!」
令嬢「いいえ、待ちません」
助手「……はっ、博士から離れてください!!」
令嬢が再び俺の首筋に噛みつこうとしたところで、助手はようやく我に返った。
令嬢「あなたもしたことなのでしょう?」
助手「そ、それは……」
にらみ合う令嬢と助手。
あの……ご令嬢、そろそろ痛めた腕を放して欲しいんですけど……
――――――――
このお話は健全な青少年を育成する、ロリコン撲滅委員会の提供でお送りいたします。
このスレにいると自分がロリコンだという自信を失いそうになるよ……
初めてここきた。マシロちゃん…かわいい……やべっ俺も炉か!?
コマンド?
ってなつかしいなw PC98..
うわわわわわわ
貼ると修羅場
誰がうまいこと言えとw
はいぱーしゅちにくりんたいむがはじまるよー!
――――――――
令嬢は助手に向かって言った。
令嬢「あなたに何ができるのですか? ここで私を止めることもできないのに」
助手は泣きそうな顔をしている。
令嬢は助手から目を逸らし、俺に口づけしようとした。
俺「……ご令嬢、どうしたというのですか? あなたはこんなことをするような人ではなかったはずだ」
あとわずかで唇が触れようかというところで、俺は言った。
令嬢の動きが止まる。
俺「似合わない真似は、おやめください」
令嬢「どうしてそんな……」
俺「先程から震えていらっしゃるではないですか」
身分の差と後ろめたさで、口づけをして抱きしめ合うのが精一杯だったあの頃。
そこから抜け出そうとしたのか……
令嬢の力が緩んだので、俺は令嬢を押し返して立ち上がった。
俺「あれからお変わりないようで……安心いたしました」
令嬢「はい……」
令嬢は肩を震わせ、涙ぐむ。
令嬢「ごめんなさい、助手さん……申し訳ありませんでした……でも、私も安心いたしました」
助手「え? え? 博士、どういうことですか?」
俺「君も俺も、からかわれたのさ」
助手「……えぇぇ〜!?」
助手は気が緩んだのか、その場にへたりこんで急に泣き出した。
令嬢もつられて泣きはじめる。
俺「ご令嬢まで泣かないでくださいよ……やれやれ……」
俺は泣きじゃくる二人を両手で抱き寄せた。
バタン
護衛「どうした!? 叫び声が聞こえたが……」
どうしてこのタイミングで護衛が飛んでくるんだよ……
護衛「ご令嬢!? これはどういうことだ! 貴様、生かしては帰さん!」
俺「ここは俺の研究所なんですが……」
護衛「問答無用!」
俺「……言い訳してもいいですか?」
護衛「できるものならな」
護衛の突入に驚いた俺の両手は、しっかり令嬢と助手を抱いている。
はいはい、全部俺が悪いんですよ……
――――――――
はいぱーふるぼっこたいむがはじまるよー……
きゃー
うわー
じゃあ令嬢と護衛の百合希望で
わあ、りょうてにはなですね!^^
特大のトゲ付きだけどな!!
ごめん助手ちゃん・・!
僕令嬢派なんだ!
博士は護衛においしく料理されました(関節技的な意味で)
――――――――
そして帰り際……
外に出て、令嬢を見送る。
令嬢「それでは皆さん、失礼いたしました」
クロ「ゴレージョーサン、 マタネー」
令嬢「またね、クロハさん……それと助手さん、今度は二人でゆっくりお話をいたしましょう?」
助手「え……え、ええ」
笑顔の令嬢に、苦笑いで返す助手。
これは苦手意識を持ったな……
護衛「その時は私も同行いたしましょう……また誰かさんがおかしな真似をしないように」
俺「な、なんだよ……」
護衛は当てつけるように俺を見た。
シロ「……無節操」
シロまで俺を軽蔑するような目で見る。
もう何とでも言うがいい。
やさぐれていると、護衛が俺の隣に立った。
俺「まだ何か?」
護衛「そう警戒するな……すまなかった」
俺「誤解だってわかってたろう?」
護衛「まあな」
こいつ……
にらむ俺を無視して、護衛は大きなため息を一回ついた。
護衛「屋敷も私も変わらない……と、ご令嬢はおっしゃった」
俺「ああ」
護衛「それがどういう意味か……」
俺「野暮だな」
変わらないということは、成金の研究が進んでいないということ……
そして、変わらず想い続けているということ……
護衛「わかっているなら、ご令嬢を悲しませるなよ」
俺「それは……」
何も答えられないでいる俺に、護衛は背を向けた。
護衛「はい以外の答えは聞きたくない」
俺が成金の屋敷で研究をしていた頃……立場的に俺と護衛は近かった。
屋敷に勤めてはいるが、屋敷外の人間。
だからお嬢様ではなく、ご令嬢と呼ぶ。
俺が屋敷を離れた後も、彼女はずっと令嬢についていた。
彼女の目に、俺はどう映っているのだろうか……
令嬢「博士さん」
俺は令嬢に呼ばれ、振り返った。
俺「はい、な……」
なんでしょう?
そう言おうとしたが、口を塞がれた。
……不意をつかれた。
令嬢は背伸びをして、軽く唇を押しつけている。
クロ「アーッ!!」
クロは驚いて声を上げた。
助手とシロは驚きすぎて目が点になっている。
護衛が背を向けているの救いか……
俺「ご、ご令嬢、人前で何を……」
令嬢は人差し指で俺の唇に触れ、言葉を封じた。
令嬢「またね」
令嬢はにっこりと微笑み、早足で護衛の後を追う。
助手とシロは石像のように動かない。
クロ「パパ、 キスシテター」
俺「い、言うなよ!」
クロ「カオ マッカッカー」
俺「だ、黙れ!」
おもしろがってまとわりついてくるクロ。
俺は逃げるように研究所の中に入った。
――――――――
これにて令嬢訪問は終了。
ご、ご令嬢ぉぉぉぉぉ!!
いいなー、博士いいなー
女の戦いとはげにすさまじき
令嬢が倒せない……
――――――――
あれから助手の様子がおかしい。
やたら俺にくっつくようになってきた。
誘うような真似はやめろと前に言ったんだが……
助手「はーかせっ」
実験中、助手は俺の背中に抱きついてきた。
俺「どうした?」
助手「なんでもないですー」
俺「離れてくれないか? 動きにくい」
助手「いーやー!」
助手は抱きしめる力を強める。
……なんだってんだ?
俺「子供みたいなことをするんじゃないよ」
助手「私のどこが子供だって言うんです?」
助手はそう言って、ぐりぐりと体を押しつける。
俺「なにをしようが子供は子供だ」
助手「むぅー……博士はどんなタイプが好みなんですか?」
俺「そうだなあ……女性らしい女性が好きかな」
助手「どういう意味ですか?」
俺「いろいろな意味で」
助手「でも、ご令嬢さんってそんなにグラマーでもないですよ? 姉さんや護衛さんの方が……」
俺「それでも君よりは……ああ、いや、どうしてご令嬢が出てくるんだ?」
助手「だって、博士はご令嬢さんが好きなんでしょう?」
俺「……まあね」
俺の答えに助手はショックを受けたようで、しばらく無言になった。
助手「じゃあ……どうしてあの時、好きだって言わなかったんですか?」
俺「ご令嬢には婚約者がいるんだ……それに、俺とご令嬢じゃあ釣り合わないだろう?」
助手「確かに博士とご令嬢さんは釣り合いませんけど……」
考えの若い助手は、恋愛は自由とか言いたいんだろう。
しかし、現実は厳しいんだ。
助手「……それなら、私にもチャンスがありますよね?」
俺「それとこれとは別問題だ」
助手「えー? 私のなにが不満なんですか?」
俺「不満って言うか……もう少し大人になってもらわないと困る」
助手「……あと何年かすれば大丈夫ってことですね? がんばります!」
大人になるって、そういう意味じゃないんだけど……わかってんのかな?
なにをがんばる気なんだよ……
――――――――
助手はがんばることが多くて大変だな
僕はやっぱり助手が好き!!
助手がんばれ
超がんばれ
でも大丈夫! 助手には心強い(?)味方がいる!
――――――――
夕食時、クロは俺に尋ねてきた。
クロ「パパ、 ドウシテ ママハ カエッチャウノ? ドウシテ ズット イッショニ イラレナイノ?」
俺「家族がいるから、帰らないといけないだろう」
クロ「カゾク? パパト ワタシト シロチャンハ ママト カゾクジャ ナイノ?」
なかなか難しいことを聞いてくるな。
さて、どう答えたものか……
俺「それはだな……」
シロ「お母様は本当のお母様じゃありませんのよ」
俺の代わりにシロが答える。
クロ「エー!? ママハ ママジャ ナイノ!?」
シロ「ええ、お母様とお父様は夫婦じゃありませんもの……ね、お父様?」
俺「あ、ああ……そうだな」
クロ「ホントウノ ママジャ ナイノカー! シラナカッタ!」
感心するクロに、えへんと胸を張るシロ。
これじゃどっちが姉だがわからんな……
クロ「ソレデ、 ドウシタラ ママハ ホントウノ ママニ ナレルノ?」
俺「いやいや、どうやっても……」
本当の母親にはなれない……と言おうとしたら、再びシロが先駆けて答えた。
シロ「お父様とお母様が結婚すればいいと思いますわ」
俺「なんですと!?」
おいおい、変なこと言うなよ!
クロが本気にするじゃないか……
クロ「ソウナンダー!! パパ、 ママト ケッコン シナサイ!」
俺「命令!? クロ……結婚とは、そう簡単にできるものじゃないんだぞ?」
クロ「エー? ダメ?」
俺「本人と周囲の賛同なしに……」
シロ「そうですよ、お姉様! ですから、既成事実を作ってしまえばいいのです」
待て待て……今、既成事実とか言わなかったか?
俺「ははは、マシロさんはご冗談がお好きで」
クロ「キセージジツッテ、 ドウヤッテ ツクルノ?」
シロ「それは……」
シロは俺を一瞥した後、声をひそめてクロに話しかけた。
シロ「食事が終わってから」
クロ「ワカッタ!!」
俺「あの……え?」
こいつら何をする気なんだ?
――――――――
幸せ家族計画、始動。
既成事実だと!
助手のターン!!
ドロー、婚姻届!
博士に向かってダイレクトアタックだ!
明るい家族計画ですねわかります
久しぶりに復活の予感。
――――――――
シロの怪しい発言から数日後……
そろそろ学校帰りの助手がやって来るだろう頃になって、幼女二人はキッチンに移動した。
子供に刃物を扱わせるのは危険なので、ついていてやろうかと思ったが、キッパリ断られた。
女の子らしく、料理でもするんだろうか……
カラン カラン
……などと思っている間に、助手が来る。
俺はいつものように助手をリビングに通し、実験開始時間になるまで待機した。
幼女二人がいないと静かなものだ。
助手「博士、クロハとマシロはどこに?」
俺「二人ならキッチンに……」
助手の問いかけに答えようとしたら、リビングのドアが開いた。
シロ「お待たせしました……紅茶です」
シロはティーカップの乗ったトレーを、クロはティーポットを持っている。
紅茶を淹れるだけなのに、えらく手間取ったな……
はじめてだから、しょうがないのか?
助手「二人が用意したの? ありがとう」
クロ「エヘヘ」
クロとシロの頭をなでる助手。
シロは俺と助手の前にティーカップを置いた。
俺「……二つだけなのか? お前達の分は?」
シロ「お父様とお母様のために、ご用意したのです」
なんか引っかかる言い方だな……クロがおとなしいのも気になる。
ティーカップの横の小皿には、茶色い角砂糖が二つ。
助手の小皿の角砂糖は白いんだが……変なものが入ってるんじゃないだろうな?
シロ「お父様、どうかなさいました? お砂糖は二つでしたよね?」
俺「いや、砂糖は……いらない」
シロ「え……どうしてですの?」
俺「今日はストレートで飲みたい気分なんだ」
助手「じゃあ、私がもらいますね」
助手は横から手を伸ばして、俺の小皿の角砂糖を二つとも取った。
助手「私、紅茶は甘くないとダメなんですよねー」
シロ「あっ!! お、お母様、糖分の過剰摂取は肥満の元です!!」
助手「気にしない気にしない」
助手は楽しそうに言いながら、紅茶に砂糖を落としてスプーンでかき回す。
そしてティーカップを持ち上げ、口をつけた。
シロ「あああ……」
助手「んー、なんか不思議な味……お砂糖入れすぎたかな」
俺「どれどれ」
助手が飲んでも何ともなさそうだったので、俺も自分の紅茶を飲んだ。
……なんだろう……砂糖を入れてないのに妙な甘みが……
助手「でも、これはこれで」
バタッ
助手は何か言いかけて、突然テーブルの上に倒れた。
俺「……おい、どうした!? やっぱり砂糖に……シロ、お前なにを入れた!!」
シロ「ごめんなさい! ごめんなさい! お父様がにぶいので、効き目を強めるように……」
俺「俺に謝ってどうする! それより、なにを入れたかって聞いてるんだよ!」
シロ「惚れ薬と、その他いろいろな薬品を調合したものです……」
俺「いろいろってお前……余計なことを! 解毒剤は作れるか?」
シロ「今すぐには……」
俺「こういう時のために、解毒剤はあらかじめ用意しておくものだ! ないなら水を!」
シロ「は、はい!」
シロは大急ぎでリビングから飛び出した。
クロは俺をじっと見つめている。
クロ「パパ、 ナントモナイノ?」
俺「どういう意味だ? お前もシロと一緒に水を持って……うっ!?」
俺は突然、激しい動悸に襲われた。
俺「ま、まさか……」
クロ「アノネ、 オサトウハ キキメヲ ツヨメルノ」
俺「問題は紅茶自体にあったというわけか……は、早く水を!」
クロ「ゴメンナサイ、 パパ」
クロもリビングから出て行く。
ああ、頭がくらくらする……
――――――――
エロが
>助手が飲んでも何ともなさそうだったので、俺も自分の紅茶を飲んだ。
なにげに博士はひどいことをいってるよね(´・ω・`)
工口?
「俺が疑問を口にしていても、結果は同じだったと思うんだ……」 ――博士の言い訳――
――――――――
体の震えが止まらないが、今は助手を介抱するのが先だ。
俺は助手を仰向けに寝かせた。
一応、呼吸を確認……あれ?
息をしていない!?
まさかと思い、手を取って脈を診る。
……あ、心臓は動いてる……けど、鼓動の早さが尋常じゃないな……
とりあえず呼吸させないと……人工呼吸?
自然と視線が助手の唇に向く。
……かわいいな……やわらか……いやいや、待て!
違うよ、違う。
俺は違う。
助手に対して、やましい気持ちなんか起きないはずだよ。
……変なことを考えている場合じゃない!
無心になれ!
気道確保、三回繰り返し……一旦止め、呼吸の確認。
俺「ダメか……」
再び三回繰り返し……っと!?
助手「あ……」
俺「気がついたか! 良かった……」
意識を取り戻した助手と、至近距離で目が合う。
俺は気恥ずかしくなり、顔を離そうとしたが……
助手「もっと……」
助手は俺の顔を掴んで引き寄せ、唇を合わせた。
お、おい、何してるんだよ!!
……嘘だろ!?
待て待て待て待て待て、それ舌……ええええええ!!?
引きはがそうにも、助手の腕は俺の顔をしっかり固定している!
どうにもできない!
助手「はっ……んんっ……」
くちゅ くちゅ
助手の荒い息づかいと唇を吸う音に、正気が飛んでいく……
――――――――
まだワッフルには早い。
しかし明日まで下半身裸でいるのは正気の沙汰ではないと思うんだ
それでも俺はワッフる
わっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふる
今日は三食ワッフル余裕です
今日の夕ご飯はワッフルよ!早く帰ってきてね!
ワッフルの本番は明日だと宣言しておく!
――――――――
助手「あ……はっ……んっ、はかせ……」
助手は舌をからめ尽くした後で、ようやく唇を放した。
そして俺の目をのぞきこむ。
……虚ろな目をしている。
おそらく正気ではない。
助手「おかしいんです……からだがあつくて……あたまがぼーっとするんです……」
俺「だ、大丈夫か?」
助手「だいじょうぶじゃありません……どうにかしてくださいよぅ……」
助手は再び唇を重ねてきた。
……俺も正気じゃない。
ここで助手を突き放せないんだから……
薬の効果に負けそうになった時、廊下から足音が近づいてきた。
目を上げると、開きっ放しのリビングの入り口に、ペットボトルを持ったシロが!
シロ「お父様、お水を……あっ」
助かった!
……と思ったが、助手は唇を放してくれない。
引きはがそうとすると、より強い力で締めつけ返してくる。
俺「シ、シロ!」
助手「だめ……んんっ」
俺「んーっ! んーっ!」
シロ「し、失礼しましたっ!」
シロは俺と目が合うなり、ドアを閉めてしまった。
ま、待てっ!!
水は置いて行け!!
……廊下の向こうで話し声がする。
クロ「ドウシタノー?」
シロ「なんでもありませんわ……お姉様、私たちは部屋に戻りましょう」
クロ「ナンデー? オミズ モッテキタヨー?」
シロ「お父様とお母様は既成事実を作っている最中なのです」
こ、こら!
余計な気を回すなっ!
――――――――
シロ「計画通り」
既成事実……
本当の意味での幼女創作ですか?
男児創作かもしれん><
さて、服を脱いでおくか
とりあえずワッフル大量に買ってくるわ
しかしワッフルの壁は厚いぞー!!
――――――――
リビングには俺と助手の二人だけ……
助手は正気でない……
俺の心は揺れ動いていた。
助手「……んぅっ」
夢中で俺の唇をなめ回していた助手は、急に動きを止めて苦しみはじめた。
俺「ど、どうした?」
助手「な、なんでも……」
俺「何でもないわけないだろう!」
助手「ここが苦しいんです……」
助手は俺の手を取って、その小さな胸に押し当てた。
助手「ドキドキいって……くるしい……たすけて、はかせ」
あれか?
絶頂を迎えるまで止まらないってやつか?
助手は今にも泣き出しそうな顔で哀願する。
本当に苦しいんだろう。
なんとかしてやりたいが……
助手「あっ……はぁっ……はかせ……」
俺「お、おい……」
助手は胸に押しつけた俺の手を勝手に動かしていた。
やわらかい感触が伝わってくる……
しょうがない……助手が満足するまで手伝うか……
このまま続けられたら、俺の正気が……
俺「わかった! わかったから、とりあえず寝室に移ろう!」
助手「……はい……あの……連れて行って……」
助手は立ち上がった俺の袖を引っ張る。
なにもしていないのに腰がくだけているなんて……
惚れ薬っていうか、媚薬じゃないか……
俺は助手を寝室に運び、ベッドの上に座らせた。
俺「いいか?」
助手「……はい」
(省略されました・・全てを読むにはワッフルワッフルと書き込んでください)
明日の今頃までのワッフルの数で展開を決める。
0〜5 キングクリムゾン発動! 時間は吹き飛び、結果だけが残る!
5〜 書く……が、大事なところは台詞系ですませる。
30〜 いつもの調子でやってみる。
LR? 同時押しで逃げられますね!
ワッフルワッフル!!
ワッフルを頂こうか
「ワッフル」と心の中で思ったならッ! その時スデに行動は終わっているんだッ!
姉ちゃん! 「ワッフル」て今さ!
そおおーれ!ワッフルワッフル!!
カウントって1IDにつき1ワッフルってことなの?
マスター、こっちにもワッフルをひとつ
そうじゃなきゃこんなことできちゃうさ
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルでございます
おっちゃんワッフル一つ。
ワッフルワッフル!!
ワッフル!ワッフルゥ!
おおっと、俺も参加させてもらうぜ! ワッフル!
ワッフル一つもらおうか
ワッフル
ワッフル
わっほー! お兄ちゃん、わっほー!
ID被り無しでワッフル15個、いがいと見てる人多いんだな
ロリがおおいのか、はたまた助手に傾倒したのかわからんがな
俺は・・・ただ、ただ純粋な気持ちで・・・
純粋な気持ちでエッチな気分に浸りたいだけだ!!!
451 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:51:35 ID:RmW3zHWD
ワッフルワッフル
誰かG呼べ。Gwo
よろしい
ならば叫ぼう、ワッフルと!
ちぇきワッフル
ワッフルンルン♪ ワッフルンルン♪
ワッフルワッフル……(;´Д`)ハァハァ……ワッフルワッフル……(;´Д`)ハァハァ……ハァハァ……
冬のワッフル祭り
日付が変わったらお腹がすいたので
ワッフルワッフル
458 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 00:36:03 ID:voXoTO8u
ワッフルワッフル!
>>188より抜粋
助手「……博士、この子には、どんな子になって欲しいですか?」
助手「おとなしい子ですね? わかりました」
助手「ふふふっ、あんまり期待はしないでください」
『楽しそうに笑う助手…… また良からぬことを企んでいるんじゃなかろうな?』
…幸せ家族計画はマシロ様の独断かと思っていたが、
これももしや助手の企みなのかッ!?
それ!ワッフル!ワッフル!
なんだこれワッフルと言わざるを得ない!
ワッフルワッフルわっほーわっほー
後ろwww
ワッフル売るよ
ワッフルワッフル〜
えー見れるぜー?
ワッフルワッフ
うーん?うちの環境が悪いのか?
ワッフルワッフル!
ワッフルワッフル
_ ∩
( ゚∀゚)彡 ワッフルワッフル!
⊂彡
わんわんわっふるわっふるんるん
俺はベッドに座った助手の後ろに回り、腋の下から手を回して抱きしめた。
助手「……あの……」
俺「心配いらない……俺に任せておけ」
耳元でささやき、うなじをなめる。
助手「ああっ!」
助手はおとがいをのけぞらせて声を上げた。
続けて制服の下に手を潜りこませ、肌をなで回す。
助手「や……」
俺「嫌?」
助手「……じらさないで……」
俺「じゃあ……」
俺は片手を助手のふとももに乗せ、少しずつスカートに近づけた。
以前と違い、助手は抵抗しない。
助手の手は俺の腕を掴んではいるが、添えているだけだ。
助手「はっ、はぁっ」
いかん、助手の甘い声で気分が乗ってきた……
ダメだダメだ!
なんとしても助手を先に……
俺「どうした? 落ち着いてきたか?」
助手「ひゃんっ!?」
俺は制服の下の手を動かして、助手の胸を直接さすった。
助手「あんっ! ああっ!」
俺「その調子だ……素直になれ」
敏感に反応して暴れる助手を力尽くで抑える。
俺の腕に助手の爪が食いこむ。
助手「あ……」
俺は助手が体を浮かせた隙に、するりとショーツを脱がせた。
そして、やさしく指を当てる。
俺「乱暴にするぞ」
助手「あんっ……はぁ……はぁ……はかせ……ずるいですよぅ……」
俺「……なにが?」
助手「しぶんだけ……あっ……シラフ……なんてぇ……」
人の気も知らないで……
俺がどれだけ耐えていると……
俺「ずるいのは君の方だ」
助手「わたしはずるくなんか……」
俺「黙れ」
助手「んっ」
俺は助手の唇を強引に奪って塞ぎ、指先の動きを激しくした。
助手「あぁっ! ああーっ!!」
俺は気絶した助手をベッドに寝かせた。
助手の汗だくの体を拭き、服の乱れを直す。
そしてシーツを交換……
途中、何度も気を失っている助手を襲いかけたが、鋼鉄の意志で踏みとどまった。
……収まりがつかない……
薬がジワジワ効いている……
早く助手から離れなくては……
ふらつきながら廊下に出る。
さて、どうするか……
そうだ、トイレに行こう。
俺は壁伝いに歩きだした。
トイレがやけに遠く感じる……
いや、俺の動きが鈍いのか……
クロ「アッ!! パパー、 キセイジジツハ デキタノー?」
背後でクロの声がした。
ああ、クロ……今の俺に話しかけるんじゃない……
クロ「パパ?」
俺「……はぁ、はぁ、はぁ」
俺は無意識にクロを抱いていた。
……誰でもいい……どうにかしてくれ……
クロなら受け入れてくれるだろうな……
この際……
クロ「パパ、 クルシイノ? ワタシニ ナニカデキル?」
ああ、いい子だな……
――――――――
ここから先、ワッフルは無効です。
キャー><
ふぅ……
クロがきせいじじつに!
というか児ポ的に規制に!
え?え?え?
…おれたち、やればできる子たちなんだ。ワッフル30個達成だぜ?
相手はクロ…だと……?
ないすわっふるだったぜ
同意があろうと犯罪は犯罪。
――――――――
……こんないい子を、その手にかけるのか?
人の道を踏み外すな!
しかし思考とは裏腹に、腕はクロをきつく抱きしめる。
俺「はぁ、はぁ、はぁ……すまない、クロ……」
クロ「マダ オクスリガ キイテルノ?」
俺「どうやら、そのようだ……早く、俺から、離れろ……」
クロの力なら俺を振りほどいて逃げられるが、クロは逃げるどころか俺を抱きしめ返した。
クロ「パパノ スキニシテ イイヨ?」
ほら……思ったとおり、クロは嫌がらないだろう?
やってしまえ……大丈夫さ、人間じゃないんだから……
ゴンッ
俺「クロ、聞こえなかったのか? 離れろ」
クロ「パパ?」
俺「離れろと言っている!!」
ゴンッ
俺は頭を壁に打ちつけながら言った。
ふざけたことを考えた自分が許せず、ガンガンと狂ったように何度も叩きつける。
クロは驚いて俺から離れた。
……足音が遠ざかる。
安心して壁に背を預けると、シロが軽蔑の眼差しで俺を見つめていた。
シロ「お父様? お母様だけでは飽き足らず、お姉様まで襲おうとするなんて……」
俺「……残念、だったな……俺は、やって、ない……」
俺は勝ち誇ったように笑って見せた。
シロ「そ、それはどういう……」
俺「お前も、早く、向こうに、行け……」
しかしシロは逃げようとせず、深刻な表情で俺に問いかけてきた。
シロ「……お父様は、お母様のことがお嫌いですか?」
俺「はっ……劣情に、任せて、抱くのが……愛だと? まして……薬を、使って……」
シロ「あきれた人」
俺の答えを聞いて、シロは大きくため息をついた。
自分でも情けないと思うが、後悔はしていない。
俺「……待て!! 何をしている!?」
俺は思わず大声を上げた。
信じられないことに、シロは俺の目の前で服を脱ぎはじめたのだ……
――――――――
一難去って、また一難。
こ、今度はシロだと!?
そのりくつは おかしい><
ワッフ……
何が起こってるんだ!
シロさんはじょしゅじこみですから。
むっつりだしな
なんか笑えない展開になってきたぞw
マシロさん暴走中。
――――――――
シロは恥ずかしそうにロリ服を脱ぎながら言った。
シロ「私、お父様を見くびっていました」
俺「……お前、今の状況がわかってるのか?」
俺の問いかけに、シロは怒りながら答える。
シロ「よくわかっていますわ! お父様は抑えきれない欲望のはけ口を求めていらっしゃるのでしょう!?」
俺「それは……間違っていないが……」
シロ「私の浅はかな計画のせいで!」
俺「もしかして、お前……」
シロ「私なりに責任を感じていますの!」
シロは上半身をはだけて見せた。
やはり恥ずかしいのか、顔を背けて視線を外している。
真っ白な肌、平らな胸……
これで胸が高鳴るんだから、今の俺は本当に異常だ。
俺「あのな……正直に言うが……嬉しくない」
シロ「では、なぜそんなに苦しそうな顔をしていますの? 意地を張らずに好きになさったらいいでしょう?」
俺「い、いいや……お前相手に、好きでやりたいことなんて……」
頑固だな……責任なんて感じなくていいから、そこをどけよ……
説得するのがだるくなってきた。
シロに対する怒りが、欲情にすり変わる。
俺はシロに抱ついた。
シロ「お、お父様……」
俺「……いいんだな?」
いやらしい手つきで、シロの体をなで回す。
シロ「あっ……は、はい……」
シロは口では肯定しているが、俺の手が動くたびに体をよじる。
……明らかに無理をしていのがわかる。
俺「……やめだ……やってられるか……嫌なら無理するな」
俺はシロを突き放し、再び壁伝いに歩き出した。
シロ「い、嫌だなんて……」
俺「くどい! 同じことを二度言わせるな!」
振り返ることなく、逃げるようにトイレに入り、息をつく。
……なんとか耐え切った……
――――――――
MISSION COMPLETE?
シロさん……
そしてトイレでナニをするわけですね
助手が復活してて目撃されるわけですね
鍵を掛け忘れた助手が座っていた……
NEXT MISSION
一面クリアー! 二面のボスはご令嬢?
エロスタイムは終了だよ……
――――――――
水を飲めるだけ飲み、体外に出して、薬の効果を薄める。
俺「ふー」
何度も繰り返し、ようやく落ち着いた。
強くて長持ちとか、どんな強精剤だよ……
シロのやつ、一体なにを混ぜたんだ?
しかし、よく耐えた。
自分で自分を褒めてやりたい。
トイレから出ると、おそらく起きたばかりであろう助手と鉢合わせた。
俺「おっと、もう大丈夫なのか?」
助手「はい……ありがとうございました」
俺「ありがとう?」
礼を言われるようなことは、何一つしていないんだが……
とりあえず、第二ラウンド突入とならなくて良かった。
助手「倒れた私を介抱してくれたのは、博士ですよね?」
俺「そうだけど、あれは介抱……って言うか……」
助手「違うんですか? すみません……紅茶を飲んで気分が悪くなった後から、記憶があいまいなんです……」
俺「え? あ、そうなんだ……全然気にしなくていよ! 気にするな!」
助手「あの……博士……私が気を失っている間に、なにか変なこと……してませんよね?」
俺「してない! なにもしてない!」
気絶している間は、なにもしてない。
嘘はついてない。
助手「すみません、なんだか変な夢を見て……」
俺「変な夢?」
助手「……い、いいえ! なんでもないんです! まだ浮いてるような感覚で……」
俺「本当に大丈夫か?」
助手「は、はい! 私、もう帰りますね! 失礼しました!」
助手は顔を真っ赤にして、駆け足で去って行った。
……よくわからんけど、助かった!
――――――――
これで再びエロ封印。
助手かわいいよ助手
>水を飲めるだけ飲み
>トイレから出ると
ふけつです><
夢…だと…?
助手を介抱したい
脱ぎかけたシロさんの立場はどうなる…
クロになぐさめてもらうお
信賞必罰
――――――――
助手が帰った後、俺はクロとシロを呼びつけた。
緊張した面持ちの幼女二人を見やる。
俺「言わずともわかっていると思うが、今回はあまりに悪ふざけが過ぎた……罰を受けてもらう!」
クロ「パ、パパ! シロチャンハ ワルクナイヨ! ワタシガ ヘンナコト イッタカラ」
シロ「お姉様……いいえ、悪いのは私ですわ! 計画はすべて私が……」
俺「心配するな、平等に罰を与えてやろう」
俺は幼女二人を押さえつけた。
30分後……そわそわと落ち着かないクロを注意する。
俺「クロ、動くな! 俺もつき合っているんだ」
クロ「ハイ」
一時間後……
シロ「お、お父様……」
俺「黙れ」
耐え切れず、もじもじ体を揺らすシロをにらみつける。
シロ「いえ、お姉様が……」
クロ「ガマン、 ガマン、 ガマン」
クロは呪文を唱えるかのように、繰り返しつぶやいていた。
俺「気にするな」
二時間後……俺も限界なので、幼女二人を解放する。
俺「もういいだろう……これに懲りたら、人を陥れるような真似はしないことだ」
シロ「……お父様」
俺「なんだ?」
シロ「……立てません……」
俺「しかたないな……脚を前に出して伸ばせ」
俺はシロの足をもみほぐしながら、隣のクロを見た。
俺「クロ、お前も足がしびれて動けないのか?」
シロ「……お姉様?」
クロ「スー、 スー」
俺「……座ったまま寝てる? おい、起きろ」
俺はクロの肩に触れ、ゆさゆさと揺すった。
クロ「ンー? ア、 パパ、 シロチャン、 ドウシタノ?」
俺「……お仕置きは終わりだ」
クロ「オワッタノ!? ヨカッタ! アッ、 パパ、 タテナイ」
俺「はいはい、お前も足を出せ」
クロには有効な罰にならなかったか?
今回は主犯格のシロが反省しているみたいだから、別にいいか……
――――――――
ほのめかすようなエロが足りなかったと反省の正座。
ほのぼの回とみた
なぜかこの三人はサウナに入ってるんだと思った
幼女にはきついか
お仕置きに正座とは王道ですな
節分だというのに、それどころではない博士。
――――――――
最近、助手をまともに見れない。
カラン カラン
助手「博士、こんにちは! 今日は節分の豆を買ってきました!」
いつもと変わらない助手。
起伏の少ない制服姿は、女性の魅力には遠い……はずなのに……
助手「あ、でも安心してくださいね! 研究所で豆まきはしませんから」
ころころ変わる表情、明るい声。
すべてが気にかかってしかたない。
クロ「ママ!! ナニ モッテルノ?」
シロ「お母様、それは節分の福豆ですか?」
助手「ええ、そうよ……クロハ、マシロ、歳の数だけ豆をあげるから食べなさい」
助手は屈んで幼女二人に豆を渡す。
おいおい、スカートが短いから見えてしまうじゃないか……
目を逸らして見ないようにする。
以前は気にならなかったのに、どうしてそんなところに目が行くようになってしまったんだ……
クロ「エー? スクナイー」
シロ「お母様、数えは生まれた時が一歳で、新年を迎える度に足していきますのよ」
助手「じゃあ二つね」
クロ「スクナイー」
助手「博士は、いくつですか?」
助手は俺を見上げて尋ねた。
……まっすぐな視線に耐えられない。
俺「い、いや……俺は宗教行事には無関心だから」
助手「そうですか……」
そんなに落ちこまないでくれよ……
俺「じ、実験をはじめよう!」
助手「あ! はい! でも、いつもより早くないですか?」
俺は助手を見ずに実験室に向かった。
助手は健気に俺の後について走る。
助手「博士、待ってくださいよー!」
――――――――
迷走中。
博士かわいいよ博士
あれ?
故意だよそれは
短いスカートすなわち、未必の故意
これは本当のパパママになれる日も近いですな
みなさんの(ワッフルの)おかげで、YSSも500レスを越えました。
――――――――
背後から助手を抱きしめる。
助手「あっ、博士……危ないですよ」
俺は無言で助手を押し倒す。
助手「きゃんっ!」
小さな悲鳴を上げる助手。
期待と不安の入り混じった目で俺を見る。
助手「……いいですよ」
助手の同意を得て、俺は……
俺「……はっ!?」
……目を開けると、ベッドの上だった。
記憶の糸を手繰る。
えーと……昨日、助手が来て、いつものように実験して、助手が帰って……何もなかったよ?
これはつまり……夢だ!
ほっと息をつく。
しかし生々しい夢だった。
なぜあんな夢を見てしまったんだ?
俺「……願望か? 願望なのか!? ご令嬢はどうした!?」
気の迷いを晴らそうと、ガンガンと頭を壁に叩きつける。
不況だからって、ストライクゾーンまで下方修正することはなかろうよ!!
意識しすぎだろう!?
正気に返れ!!
ゴン!
俺「あーっ!!? 血がっ! 血がっ!!」
頭のぶつけすぎで、額が切れて血が噴出した。
……俺は朝から何をやってるんだ……
――――――――
新世界の扉が開く! 博士の覚醒は近い!?
Step1 ご令嬢
Step2 助手
Step3 ???&???
今後の博士の進化にご期待下さい!!
おい、世間的な基準で言えば進化どころか退化しとるぞw
すねより下だとバットを振っても当たりません><
――――――――
朝食時、シロは俺の額に貼られたガーゼを見て尋ねてきた。
シロ「お父様、それは……」
俺「寝ている間にぶつけた」
追求を避けるため、投げやりに答える。
食卓に着こうとしたところ、クロが駆け寄ってきた。
クロ「ネェ、 ネェ、 パパ」
俺「どうした?」
俺が屈むと……
バリッ
クロは額のガーゼを引きはがした。
俺「ギャッ!? 何すんだ!! ようやく止まったってのに!!」
クロ「ワァ、 スゴイー」
ダクダクと流れる血に驚いて見入るクロ。
俺はクロからガーゼを奪い返したが、そう簡単に止められるような状態ではない。
俺「スゴイじゃない! シロ、布切れを持って来い! タオルでも布巾でも何でもいい!」
俺はシロに命令したが、シロも流れる血に驚いて立ち尽くしていた。
俺「シロ!! 早く!!」
シロ「あ……はい、お父様」
俺が怒鳴ると、ようやくシロは反応し、手近にあったタオルを持って来た。
俺「早くよこせ!!」
シロ「お父様、傷口をよく見せてくださいませ」
俺「なに? いいけど……どうするんだ?」
俺が額を押さえていた手をどけると、シロは俺の首に手を回した。
顔がシロの胸に埋まる。
俺「……シロ?」
額に生温かいものが這う。
シロ「血……んっ……はぁ……」
まさか……血を舐めている!?
――――――――
次回、マシロ覚醒。
博士が覚醒しなければいいんだがな
なんかエロいお
シロ「おおおお、私はニンゲンをやめるぞーーーー博士ーーーーー!貴様の血でなーーーーー!
WRRYYYYY!」
頭とはまた危なそうな
シロ「やはりお父様の血はよくなじむ!」
――――――――
俺「シロ! そんなことをしても血は止まらないから!」
シロ「はっ、はっ、まだ……足りない……」
シロは俺の言うことを無視して、流れる血を懸命に舐めとる。
こうなったら力尽くで押し放すしかない……
なにっ!?
俺「……シ、シロ!? お前こんなに力が強かったか!?」
シロは押しても引いても、首に回した手を放さない!
うっ……めまいが……
シロ「お父様、血が足りませんの……それは前にも言いましたわ」
俺「待て! とりあえず放せ! 出血多量で死んでしまう!」
シロ「ごめんなさい……」
シロは俺の額から口を離して謝った。
俺「シロ!? お前、それは……」
俺はシロの顔を見て驚いた。
シロの真っ白な髪は、わずかに黒みが差して、銀色に見える。
そして真っ赤だった目は、どす黒く変色していた。
シロ「でも止められませんの」
シロは俺の額から眉間に垂れてきた血を、ずるりと舐め上げた。
俺「い、いい加減に……ク、クロ!! シロを止めてくれ!!」
クロ「ハーイ」
シロ「あら、お姉様……今日の私は一味違いますわよ?」
シロは俺から手を放し、クロとにらみ合う。
ようやく解放された俺は、額をタオルで押さえて仰向けに倒れた。
どうにかしなければ……と思いながらも、意識が遠のいていく……
クロ「パパ!?」
クロ、シロを止めてくれ……そして俺の手当てを……できるか?
――――――――
博士瀕死。
意外と、ピンチ
吸血生物の唾液って血が固まらなかったりするからね!
IDがYSSだと言われて気付いたので記念真紀子
思い立って検索をしてみたら
>>272も(微妙だが)YSSがいたという事実に驚いた
ともあれ……
神IDキター!!
なんというYSSに選ばれしもの
奇跡って……あるんだな
大変なことになってまいりました
幼女を創作する者
>>527 おお……現人神よ
なんて美しいIDなんだ
神IDすげー
まさかシロは満足するまで血を飲んだら白じゃなくなるのか
神IDはYSSとロリババァが備わり最強に見える。
――――――――
気がつくと、ベッドの上だった。
俺「……夢……だったのか? 長い夢だったな……ん?」
額に手を当てると、ガーゼがついていた。
どこまで夢なんだか……
コン コン
シロ「お父様、お目覚めですか?」
俺「あ、ああ……おはよう、シロ」
部屋に入ってきたシロは、いつものシロだった。
髪は真っ白だし、目は赤い。
シロ「どうやらお元気なようで……一時はどうなることかと思いましたわ」
……夢じゃなかったのか……
俺「クロはどうした?」
シロ「お姉様には眠っていただきました」
俺「……は? え?」
シロ「お父様、お願いがありますの」
俺「断る!」
詰め寄るシロの目は妖しさを帯びている。
もう嫌な予感しかしない。
シロ「同意を得た上で……と思いましたけど、お断りになるならしかたありません」
俺「断るならどうだって……なにっ! また体が動かない!?」
シロ「フフフフフ、既に手は打ってありますの」
こみ上げる嬉しさをこらえきれないように、満面の笑みを浮かべるシロ。
これから何をするのか想像がつく。
俺「やめろ!」
シロ「お父様、ご心配なく……死なれては困りますから」
俺「死ななきゃいいってもんじゃないだろう!?」
シロ「増血剤に、興奮剤、何でもそろっていますわ……観念なさいませ」
俺「い、や、だっ!」
シロ「おとなしくしていれば、気持ちよくして差し上げます」
シロは布団をはいで、俺の腹の上にまたがる。
誰か助けてくれ!!
――――――――
絶体絶命……でもないけど、危機。
ワッフ……いや、博士が死んじゃうっ!?
血祭りだ!わっしょい!わっしょい!
わっしょい一つ追加で
わっしょい! わっしょい!
わっしょいわっしょい
わっしょいわっしょいなんて、そんなので担がれ……クマー!!
――――――――
そうは思ったが、研究所に早朝から訪ねてくる人なんていない。
助手は今頃、学校だ。
つまり誰の助けも期待できない……
シロは俺のシャツのボタンを外して開き、胸板に手を当てた。
シロ「この温もり、そして脈打つ心臓……ああっ、我慢できませんわ!」
俺「うわっ! やめないかっ!」
心臓の辺りを執拗に舐められ、鳥肌が立つ。
シロ「フフフフ、どんどん鼓動が早くなっていく……意識はあるに限りますわ」
俺「悪趣味な!」
俺の言葉に反応して、シロは意地悪く笑った。
シロ「あーら、よろしいんですの? 私の心一つで、どうにでもできますのよ?」
俺「俺を脅すとは、いい度胸だ!」
シロ「その強気がいつまで続くか、楽しみですわ」
悪役のような言葉づかい。
育て方を間違ったか……
俺「ま、待て! そんなものを使うのか!?」
シロ「使わないと、血が出ないんですもの」
シロはメスを手に持っていた。
刃が銀色に冷たく光る。
シロ「痛くしませんから、ご安心を……これでも扱いには自信がありますの」
俺「この前もそうだが、注射とか薬品とか、お前はどこでそんな知識を仕入れるんだ!?」
シロ「書斎には実に様々な書物がありまして、よい勉強になりましたわ」
俺「今後は立ち入り禁止にしてやる!」
シロ「構いませんわよ? 大半は読破した後ですから……すべての知識は記憶に」
いつの間に!?
そして読んだ内容は、すべて記憶しているというのか!?
……っと、感心している場合じゃない!!
シロは俺の胸にメスを当て、スッと引いた。
痛みは感じなかったが、痕からじわりと血がにじむ。
シロ「いただきます」
シロは傷あとを舌でなぞる。
……舌先の微妙な動きがくすぐったい。
シロは今のところ上品にしているが、興奮するとどうなるかわからない。
なんとか手を考えなくては……
――――――――
これをエロだと感じてしまっているやつは本能的にMタイプ。
流石シロだぜ
Mタイプが通りますよ
シロさんは助手の英才教育が光りますね
Yタイプです。
YSSですから。
手も足も出ないとなれば……
――――――――
体が動かなくなってしまった今、最後の武器は口、そして言葉!
……というわけで、作戦その一、演説。
俺「ホムンクルスが血液を求める行動についての考察」
真面目な話を長々と続けてシロの気を逸らし、落ち着かせる。
俺「通常、培養中のホムンクルスには、日に一度、製造者の血液を投与するのだが、不慮の
事故等で中断してしまった場合、ホムンクルスの成長に重大な影響を及ぼす。血液を投
与する行為は、儀式の意味合いが強いと思われがちだが、人を形成するには不可欠であ
る。血液投与の不足したホムンクルスは、急造型のホムンクルスと同じく、欠落を吸血
に拠って補……」
シロ「お父様」
シロの動きが止まった。
……成功か?
俺「どうした?」
シロ「お黙りください」
シロは俺の首筋にメスを当てる。
……失敗。
作戦その二、説教を開始する。
俺「お前がこんなことをする子だとは思わなかった」
吸血衝動で積極的になっているが、シロは本来このような行為を嫌う性格。
それを呼び起こすことができれば……
俺「いつものお前はどこに行ったんだ?」
シロ「お黙りくださいと言ったはずですわ」
シロはメスで喉を裂き、俺の首に吸いつく。
俺「反論を封じて逃げる気か? 人の血を吸うなど、恥ずかしいとは思わないのか?」
シロ「これは本能ですもの……お父様もご存知でしょう?」
俺「本能なら何をしても許されると?」
シロ「それは……」
わずかに引け目を見せるシロ。
よし、ここで一気に押し切る!
俺「本能が言い訳になるなら、俺だってお前たちを……」
シロ「私たちを?」
俺は非道の限りを言葉にして並べ立てた。
――――――――
博士脅迫中……
博士悪い子っ!!
これは薮蛇の予感w
博士の本音はそうだったのですね
大暴露
――――――――
俺「……お前たちを人間扱いはしない」
シロ「どういう意味ですの?」
俺「どうもこうもない……お前たちはホムンクルスで、人間じゃないんだ」
シロの目つきが鋭くなる。
俺「ホムンクルスの誕生で、人類は新たな段階に進む! 俺の研究の出資者も、そう言っていた」
シロ「まさか、ホムンクルスノ研究は……」
俺「ああ……人間がより豊かな生活を送るための奴隷を生み出す研究だ」
俺の言葉に、シロは体を強張らせた。
語気が強まり、心が熱くなる……それは忘れたはずの夢。
俺「俺はホムンクルスを生み出す技術を確立した科学者として、世界中から賞賛されるだろう」
シロ「そんな……」
シロはボロボロと涙を流した。
ホムンクルスの幼女には、ショックが大きすぎたようだ。
いかん、言いすぎた……あの頃を思い出して、つい熱が入ってしまった。
俺「……だが、俺はそんなことはしない」
シロ「な……なぜ? 地位も、名誉も、お金も……すべて手に入るのに?」
涙を拭いながら尋ねるシロに、俺は自信を持って答える。
俺「それはお前たちが……」
……嘘をつくな。
不意に、誰かにささやかれたような気がして、言葉が詰まる。
シロ「お父様?」
俺「……な、なんでも……ない」
目がかすむ。
こみ上げてきたものが零れ、頬を伝う。
シロ「聞かせて……」
どうしてだろう……シロの声が優しい。
勝手に口が動く。
俺「のぼせ上がり、過ちを犯した俺を非難する声……いつまでも逃れられない……」
違う……俺はこんなことを言いたいんじゃない!
誰かに話して楽になりたいのか!?
そうだとしても、この子に話すべきことではないはずだ!
シロは俺の涙を舐めた。
シロ「かわいそうなお父様」
俺「よしてくれ! 俺は過去に囚われているだけで……」
シロ「優しい人」
俺「やめてくれ……」
最後に、シロはそっと唇を重ねた。
俺「なにを……」
シロ「今日のことは私とお父様だけの秘密……他言はしません」
俺にはシロの真意がわからない。
シロ「これからは血が欲しくなっても我慢します」
俺「……あ、ああ……それは……いいことだ」
シロは俺の上から降りて、部屋から出て行こうとした。
俺の体はまだ動かない。
シロ「あと数分も経てば自由が利くようになりますわ」
シロはドアの前で俺に背を向けたまま言った。
シロ「それと……お父様」
俺「なんだ?」
シロ「好きになってしまいました」
俺「は? 何?」
返事はバタンとドアの閉まる音。
あの……マシロさん、どういうことですか?
――――――――
さて、ここでクロの影が薄くなっていることに気づいてしまったわけですが?
フラグ三本目ゲットだぜ!
シロさん、バレンタインを目前にフライング告白。助手とご令嬢の立場はどうなる!?
クロと護衛だけフラグが立ってない訳ですね
……いや、呉英は微妙にあったような気が
バレンタインにフライングと見て、バタフライだなとか思っ……はい、どうでもいいですね。
――――――――
夜、俺はシロを自室に呼びつけた。
シロ「お父様、こんな夜更けに何の用ですの?」
俺「これからずっと我慢し続けるのは辛いだろう」
まぶたを擦るシロの顔に、まっすぐ立てた先を突きつける。
シロ「お、お父様……」
俺「いるのか? いらないのか?」
シロ「そ、それは……」
ためらいを見せたシロだったが、俺が引っ込めようとすると、ぱっと食いついた。
しっかりと両手で掴み、いとおしそうに舌をからめながら吸いつく。
シロ「んっ……はぁっ……」
俺「はしたない声を出すんじゃない」
シロ「……は、はい」
シロは素直に従い、黙って続けた。
懸命に動く小さな舌が先と根元を何度も往復する。
……くすぐったい。
俺「毎日というわけにはいかないが、週一くらいならできる」
シロ「あ……はい……」
俺「いくら続けても、渇きが癒えることはないが……一時的な凌ぎにはなるだろう」
シロは口を休め、俺の目をじっと見つめる。
シロ「お父様……」
俺「何も言うな」
シロが口を離した間に、垂れてきた液体が床に零れ落ちそうになる。
シロ「あっ」
滴る液体を見て、シロは再び吸いついた。
俺「いっ!? 歯を立てるな!」
シロ「ご、ごめんなさい……やぁん、あふれる」
俺「……やれやれ」
謝罪もそこそこに、シロは夢中になってなめ続ける。
長い行為が終わった後、俺は指に包帯を巻いた。
月一くらいにしとけば良かったかな……
――――――――
ああ……つぎはバレンタインだ……
ムホッ!
はなぢ出すから血夜濃冷凍おくれ
献血は行きたいとは思わないけども、
シロになら血を吸われてもいい!!
なっ…何ぃッ! 血夜濃冷凍だと!?
マシロさんエロすぎです><
今日は休日で良かった
――――――――
今日は研究所にやって来た助手に、キッチンを占領された。
俺「なにをするんだい?」
助手「今日といえば、やることは一つじゃないですか! 博士はリビングで待っていてください」
俺「なんで?」
首をひねる俺に、あきれたようにため息をつく助手。
助手「……女の子にとって特別な日なんです! 博士は出て行ってください!」
俺「なんなんやら……はいはい」
クロ「ワタシハ イテモ イインダヨネ?」
助手「そうね、クロハも一緒に作りましょう?」
俺は一人だけ追い出されてしまった。
そして待つこと数時間、助手は甘い匂いをさせながら、幼女二人を連れてリビングに入ってきた。
助手「博士、できました! 生チョコレートです!」
俺「菓子を作っていたのか……でも、それならわざわざここで作らなくても」
助手「ええ、私もはじめは姉さんのお店で作ったもの渡そうと思ったんですけど……」
助手はそう言いながらシロを見る。
シロ「で、できたての手作りを召し上がっていただくのが一番でしょう!?」
助手「ふふ、まあ、そういうわけで」
クロ「オイシク デキマシタ!」
俺「ふーん? いいけど、変なもの入ってないよな?」
前科があるだけに、警戒してしまう。
シロ「こ、今回は大丈夫ですわ!」
俺「今回は?」
助手「市販のものしか使ってませんから、そこは大丈夫ですよ」
助手の言葉に、クロも頷く。
今回は大丈夫そうだということで、一口……
俺「そんなに注目するなよ……食べにくいじゃないか」
助手「気にしないでください」
全員の視線を浴びながら口に運ぶ。
やわらかいチョコレートが舌の上で溶け、甘みが口いっぱいに広がる。
助手「どうですか?」
俺「ああ、甘……おいしいよ」
助手「やったね、マシロ」
シロを見ると、真っ赤になってうつむいている。
なんかあったのか?
助手「さて、博士の感想も聞いたことだし、みんなで食べましょう」
シロ「は、はい」
クロ「ワーイ!」
よくわからんが、楽しそうだからいいか……
――――――――
とくに意味はない!
紅白ちゃん
なにかがある
なにかを隠してる
>さて、博士の感想も聞いたことだし
この前の復讐だな
助手はマシロさんの破壊力をしらないな?
今回はほのぼの回、だと信じる
なにかの伏線じゃないといいんだけどな……
ばれんたいーんばれんたいーん
ちょいそのチョコよこせや博士!!
いや、だからとくに意味は……
――――――――
湯船に浸かりながら、俺はため息をついた。
俺「はあ、なんだか面倒なことになったなー」
好意を寄せられて悪い気はしないが、恋愛感情となると……
ご令嬢に、助手、シロ、年齢が下がっていってるのも問題だ。
クロ「パパ、 タメイキ ツイテ ドウシタノー? ユーウツ?」
クロは俺を心配して見上げる。
俺「憂鬱だねえ……お前といるのが一番落ち着くよ」
クロ「ドウシテー? ママヤ シロチャンダト オチツカナイノ?」
俺「扱いに困ると言うか……二人とも色恋に染まるのは早いって」
クロ「イロコイ? ナニ?」
俺「好きになるってことだよ」
クロは首を傾げた後、しばし考えこんだ。
クロ「ワタシモ パパガ スキダヨ? ダメナノ?」
俺「……好きにもいろいろあるのさ」
クロ「ワカンナイー」
クロは俺に抱きつく。
シロもこのくらい子供らしかったら……と思った時、脱衣所で物音がした。
俺「シロか?」
シロ「は、はい、あの……お父様、私もご一緒してよろしいでしょうか?」
シロの声は微妙に緊張している。
俺「なんだい、今日に限って……まあいいけど」
シロ「……失礼します」
浴室に入ってきたシロは、バスタオルで裸を隠している。
今さら恥ずかしがることもなかろうに……
クロ「ミンナデ オフロダー!」
俺「クロ、喜ぶのはいいが、はしゃぎすぎるなよ」
シロ「お、お父様! お、お背中を、を、お、お流し、し、しますわ」
俺「なにどもってるんだよ」
俺は浴槽から上がり、風呂椅子に腰かけた。
……大事なところはしっかり隠して。
背中を向けてシロに声をかける。
俺「じゃあ頼むよ」
シロ「は、はい」
クロ「ワタシモ ヤルー!」
ざばっとクロも湯船から出る。
クロ「オセナカ オッキイー!」
俺「遊ぶな」
ペチペチと手のひらで痛くない程度に叩くクロ。
次に奇妙な感触が背筋に当たる。
俺「うわっ!? おい、クロ! 舌でなめるな!」
クロ「チガウヨー、 シロチャンダヨー」
シロ「お、お姉様!? ち、違いますわ!」
俺「……クロ、前に来い! 背中を洗うから」
クロ「ハーイ」
命令に従い、俺の前に風呂椅子を持ってきて座るシロ。
ようやく静かになる。
クロ「パパ、 チョット シタ」
俺「はいはい」
クロ「アァン、 ソコ、 イイ」
俺「変な声出すな!」
いつものように遊び気分のクロ。
それりより後ろのシロがあまりに静すぎて気になる。
背中を洗ってくれてはいるんだが……
シロ「はぁ、はぁ……んっ、んっ」
息が荒いし、ペースも遅い。
大人の背中を洗うのは大変なんだろうか?
俺「大丈夫か? もういいぞ、今度は俺が後ろを洗ってやろう」
シロ「……ん……あ、はい」
シロをクロの代わりに俺の前に座らせる。
……クロはイタズラをするといけないので浴槽へ。
シロの小さな背中にタオルを当て、ゴシゴシこする。
シロ「お父様……もっと、やさしく……ゆっくり、お願い……」
俺「痛かったか? すまんな」
シロ「い、いいえ」
俺「……しかし、どういう風の吹き回しなんだ?」
シロ「べ、別に……私はお姉様のように甘えてはいけませんの?」
俺「いけないことはないけど……」
……ないはずだけど……うーん、口では上手く説明できない感情。
微妙に気まずい空気のまま、入浴時間は終了した。
――――――――
ツン→デレ?
クロはフラグが立たなさそうで安心した
デレ→デレデレにござる
×命令に従い、俺の前に風呂椅子を持ってきて座るシロ。
○命令に従い、俺の前に風呂椅子を持ってきて座るクロ。
クロとシロ、いつか間違えると思ってた!
話の流れで普通に脳内補完してて気づかなかったw
あー、なんか小さいころのこと思い出すなー……
kwsk
いや、博士とクロのやりとりで
小さい頃父ちゃんと風呂入ったなってこと思い出しただけだよ…。
うむ、家族風呂ね、至極健全w
家族風呂のノリで温泉の男風呂に小学校女子の娘連れてくる父親はKY
後ろで何をやってたのかこと細やかに語ってもらいましょか
本当に背中を洗っていただけだよ? 洗い方にも、いろいろあるけど……例えば手を使わな(ry
――――――――
クロとシロは見た目そっくりだが、性格は似ていない。
クロ「パパー、 ダッコシテー」
なにかと甘えたがるクロは、素直に言葉と行動で表す。
対照的に、シロは横目でそれを見るだけだ。
自立心が強いので、甘えたくないんだろうと思っていたが……
シロは最近、クロがいない時には、俺の近くに寄ってくるようになった。
それがくっつくでもなく離れるでもなく微妙な距離で、どうにも落ち着かない。
俺「なあ、シロ」
シロ「なんでしょう?」
俺「クロみたいに甘えてもいいんだぞ?」
シロ「……それは……できません」
クロくらい無邪気なら、変に意識しないんだが……やはり恥ずかしがる。
風呂の時も、クロのようにはベタベタしてこなかったからな。
俺「なんでだ?」
シロ「だって……今さら……」
ツンツンしていたからデレるのが恥ずかしい?
……本物だな。
俺「……お前、最初は俺を嫌ってただろう……って言うか、明らかに軽蔑してたよな?」
シロ「ええ、最初は」
俺「否定しないのか……」
シロ「お父様は研究のことばかりで、それ以外は考えていないようでしたから」
俺「……それは培養中のことか?」
俺の問いかけに、うなずくシロ。
なるほど、助手の情操教育と比較されたら、そうだろうな……
シロ「それに……私が生まれた日、お母様は裸にシャツ一枚で……」
俺「え?」
シロ「お母様は、お父様に着せられたと言っていましたから……私、お父様は大変な変態だと……」
なんだと……しかし、あれが原因と言われたら、返す言葉がない。
シロ「でも、お父様は違いました……変態は変態でも、立派な変態でした」
俺「いやいや、それは違う」
シロ「いいえ、違いません! 尊敬できる人ですの」
俺「シロ、どうでもいいから変態というのは取り下げろ」
シロ「どうでもよくありませんわ! お父様の変態!」
シロは怒って去ってしまった。
俺は……変態じゃない……
――――――――
○学生に裸シャツとか変態の極み。
あぁ、大変な変態博士だ……
博士のへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたい
へんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへん!!
変態はほめ言葉
変態という名の紳士
そういうシロさんもそうとうですよ?
いやだなぁ変態じゃないよ?
変態という名の紳士だよ?
シロは変態? いいえ、ホムンクルスです。
――――――――
ある日、実験をはじめる前のこと。
俺が席を外していた間に助手が来たらしく、リビングから話し声が聞こえてきた。
助手「ねえ、クロハ、マシロ……私、博士に避けられてるような気がするんだ……」
クロ「ナンデー?」
助手「なんでだろう……話しかけても目を合わせてくれないし、嫌われちゃったのかなー」
何やら俺がいては話せない内容のようだ。
入りにくいこと、この上ない。
しかたなく話の区切りがつくまで待つことに……
シロ「そ、そんなことはないと思いますわ!」
助手「えー? じゃあ、なんでだと思うー?」
気の抜けた声で、語尾を伸ばす助手。
シロ「……照れていらっしゃるのでは?」
助手「博士がー? 今まで何ともなかったのにー?」
ああ、今まで何ともなかったのにね……本当にどうしちゃったんだろうね……
助手「私、いつも子供扱いで……うー、大人の魅力って何なのよー?」
シロ「お母様のお悩み、よくわかりますわ」
助手「慰めてくれてるのー? でも、どうして博士が照れるのよー」
シロ「きっと、心変わりするようなできごとが……」
助手「え? なに? マシロ、何か知ってるの?」
シロ「……な、なんとなく、そんな気がします」
助手「あーん、当てにならないなー」
……危ない危ない。
シロ、変なこと言うなよ。
助手「私なにも変なことしてないよねー? 博士を怒らせたり困らせたり……」
シロ「え、ええ、大丈夫だと……」
助手「あー、でも困らせたりはしてるかも」
クロ「アノネ、 ママ、 キセージジツハ ドウナッタノ?」
助手「ん? きせい……なに?」
ク、クロお前うわあああああ!!?
カット、カーット!!
俺「や、やあ! お待たせ! なんの話をしてたんだい?」
シロ「お、お父様! いえ、なんでもありませんわ!」
クロ「アノネ、 ママガ」
助手「わー!! なんでもありません! なんでもないんです!」
シロ「本当になんでもありませんから!」
俺「そ、そ、それは良かった! じゃあ、実験をはじめようか!」
助手「は、はい!」
それで一応その場は収まったが……後でクロには注意しとこう。
――――――――
果たして、あの日のできごとを話す時は来るのか……
クロさんポロリでききいっぱつ!!
既成事実っていい言葉だよね!
シロさんがものっそい愛おしくなってきた
男の人って いくつも 愛を持っているのね
――――――――
実験中、助手は俺に話しかけて来た。
助手「博士」
俺「なんだ?」
俺は実験を続ける振りをして、助手を見ないようにする。
助手「……こっちを見てください」
俺「あ、ああ」
まっすぐな目で俺を見る助手。
……ダメだ……堪えられない。
ついっと目を逸らす。
助手「あの……私、なにか悪いことしましたか?」
俺「い、いいや、なにもしてないよ」
君は何もしてない。
何かしたのは俺の方だ……とは、口が裂けても言えない。
助手「博士」
俺「わっ!?」
助手に手を握られ、思わず声を上げてしまった。
助手「……変ですよ? どうしたんですか?」
俺「な、なんでもないよ」
助手「博士……もしかして本当に? えいっ」
助手は何か思いついたようで、俺の腕にぎゅっと抱きついた。
俺「は、離れてくれ」
助手「嫌ですか?」
俺「い、嫌とか嫌じゃないとか、そういう問題じゃない」
助手「えー?」
助手は俺の反応をおもしろがって、体を押しつける。
俺「あ、当たってるよ……」
助手「何か言いました? 顔が赤いですよ? どうしたんですか?」
以前なら落ち着いて対処できただろうに……俺はどうしたいんだ?
わからん……本気でわからん……押し倒すの?
それはまずいだろう?
助手「あっ……ごめんなさい……調子に乗りすぎました」
俺「う、うん」
困り果てた俺の様子を察してか、助手は急に謝って離れた。
俺は本当にどうしてしまったんだろうか……
――――――――
ラインが下がったんですよ
オフサイドトラップ発動はまだですか><
間合いが広がったんですね
あんまりそわそわしないでー! あなたはいつでもきょろきょろー!!
ラインが下がって博士のレベルが上がった訳ですね
すきよすきよすきよ! うっふん!
いちばんすきよー!!
独身が幼女を連れて歩くのは大変。
――――――――
いつものように俺と助手と幼女二人、リビングで団欒中のこと。
クロとシロは二人揃って窓の外を眺めていた。
俺「どうした? 何かおもしろいものでもあったか?」
クロ「パパ、 オデカケ シヨウヨー」
シロ「家の中だけでは退屈してしまいますわ」
俺「そう言われてもな、俺にも世間体というものが」
ご近所さんに見つかって、幼女をどこから連れこんだって話になると困るし……
この二人を一緒に連れて歩くのは大変そうだし……
しかし、説得をはじめようとしたところに助手が割って入る。
助手「いいじゃないですか」
こうなることをわかっていて、クロとシロは助手の前で言うんだよな。
俺「うーん……クロだけならまだしも、シロは……」
シロ「わ、私?」
俺「どうにも悪目立ちしすぎる」
派手なロリ服に、白い髪と赤い目、どうしても人目を引いてしまう。
助手「確かにジロジロ見られるのは、かわいそうですよね……」
シロ「お母様まで、そんな……」
クロ「ミンナデ イッショニ オデカケ スルノ!」
助手「うん、わかってる! これも母親の務め……私が何とかします!」
俺「母親って」
助手はシロの手を引いて、リビングから出て行った。
そして数分後……
助手「これで大丈夫です!」
助手は耳つきフードパーカーを着せたシロを連れてきた。
シロ「これなら髪と目は隠れますわ」
シロはフードを被って見せる。
ウサギの耳か……
――――――――
外出へ。
シロウサギさんカワユス。
ウサギなら目が赤くても不思議じゃないもんね!
目の赤いしろうさぎさんカワイー
ウサギさんは寂しいと死んでしまうのです
うざぎうまいよね!
うさぎ おいし かのやま
かゆ
うま
しろい
ろりは
いはん
このスレはロリコン撲滅委員会に監視されています。
――――――――
シロの格好はそれでいいとして、今からどこかに出かけるのか?
俺「日も暮れることだし、外出はまたの機会にして、今日のところは……」
助手「あ、それならいいところがあります」
俺「ど、どこだよ……」
うやむやにしてしまおうと思っていたのに……
助手「姉さんのお店ですよ」
俺「……菓子屋に改装したという、あの?」
助手「はい、今の時間帯なら閉店前で人も少ないはずです」
店が閉まっていたら、どうするんだ?
……と思ったが、ある程度は融通が利くか……
助手「博士、諦めてください」
俺「なんだよ、まるで俺が外出したくないみたいじゃないか」
助手「違うんですか?」
……違わないけどな。
そんなこんなで町外れの菓子屋へ。
久しぶりに訪れた店は、以前と大きくは変わっていなかった。
ファッションショップの看板がフルーツパーラーになって、甘い香りを漂わせているくらい。
クロ「イイニオイー」
俺「……クロ、食いすぎるなよ」
うっとりした顔のクロには、俺の声は届いていないようだった。
まあ、この前みたいに6桁を越えたりはしないから大丈夫か……
こうこうと明るい店に足を踏み入れると、接客中のレジの店員が振り向いた。
店員「いらっしゃいませー! あ」
助手「姉さん! こんばんわ? です!」
明るい配色のエプロンドレスを着ているのは、見覚えのある顔、そしてモデル体形。
店員は助手の服飾の先生だった。
またというか、まだというか、店員してるのか……
店員「また連れ立って……ん? なんか増えてない?」
助手「姉さん、お客さん待たせてるよ」
店員「あっ」
助手に指摘され、店員は慌てて客に向き直る。
店員「ごめんごめん」
この人は相変わらずだな。
しかし店員の態度からして、客は知り合いのようだ。
店員と同じくらいスタイルのいい……おや?
――――――――
半端なところで切る。
護衛か、護衛なのか
子供が増えてるのをどういいわけするのか
フラグ4本めの足音が…
フラグ乱立荒らし、博士参上!!
恋のあらしが吹き荒れる!!
610 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/23(月) 19:27:04 ID:e8rqYpYD
フラグ乱立ってギャルゲじゃないんですから……(ここでエロゲと言わないのが紳士の秘訣かも)
――――――――
もしやと思い、声をかけてみる。
俺「あの、どこかで……」
俺の声が聞こえないはずはないが、客は俺に見向きもしない。
代わりに助手が反応する。
助手「博士! なんですか、そんな古典的な……」
俺「違う! 君も知ってるだろう! 令嬢の護衛だよ!」
助手「あ、本当」
見慣れたスーツ姿ではなく、サングラスも外しているが、護衛に間違いなかった。
しかし、当人は無視を決め込んでいるようで……
店員「何? ごっちゃんの知り合い?」
俺「……ごっちゃん?」
護衛「そっ、その名前で呼ばないでくれ!」
……素顔で慌てる護衛は、はじめて見た。
俺「その声は間違いなく……しかし何故ごっちゃん?」
店員「ごっついから」
護衛「だ、誰がっ!?」
店員「学生時代から男子より背が高かったじゃん? 喧嘩は負けなしだったよね?」
護衛「それは昔の……」
店員「モデルやってた頃も、筋肉すごかったし」
護衛「すごくない!」
店員「褒めてるんだよ? なんて言うのかな……思わず見とれる美しさ?」
マイペースな店員に、真っ赤になる護衛。
俺は笑いをこらえるのに必死だった。
俺「ごっちゃん……くくっ、甘いもの好きとは意外とかわいいところがあるじゃないか」
護衛「うるさいっ!」
俺「はべっ!?」
避ける間もなく、護衛の鉄拳が顔面にめりこむ。
護衛「いいか? 私は友人が店を構えたというから来たんだ! 誤解するなよ!」
店員「毎日通ってるじゃん……ファッションショップの頃は全然来てくれなかったのに」
護衛「……も、もう帰る!」
店員のつっこみ決まり悪くなったのか、護衛は逃げ出した。
店員「またのお越しをー」
落ち着き払った態度で見送る店員。
俺は頬を押さえながら、よろよろと立ち上がった。
――――――――
テンパると地の性格が出るよな
登場人物のほぼ全てとフラグを立てるとは……
流石博士だぜ!!
まさにフラグ王
わははははwwwwごっちゃんいいよごっちゃん!
あとは成金だな
成金フラグで全コンプ
成金、攻略対象だったのかw
クロさんのこともわすれないでー
あ、もう好きって言ってるか…
さすがに成金は攻略対象外。
――――――――
とりあえず席に着くことに。
俺、助手、クロ、シロ、4人でカウンター側の小さなテーブルを囲む。
俺「……まだジンジンする」
助手「博士、大丈夫ですか?」
隣に座った助手が、俺の頬におしぼりを当ててくる。
俺「あ、ああ……」
店員「あらあら、相変わらずのオシドリ夫婦だこと」
注文を取りに来た店員が冷やかす。
俺「夫婦じゃない! 君も何とか言ってくれ!」
助手「もう、姉さんったら……」
いやいや、照れてないで……
店員も半ば呆れた様子でため息をつく。
店員「で、注文どうするの?」
助手「えーと、ミラクルスペシャルジャンボパフェ」
俺「なんだそのパフェは」
店員「ちょっと、いくら太らない体質だからって……」
助手「三つで」
俺「三つ!?」
店員「聞きなさいよ……まったく、ミスジャンボ三つね」
俺「……あ、ホットコーヒーも」
店員「はいはい」
名前からして、どんなのか想像がつく。
いざとなったらクロがいるから大丈夫か……
そして運ばれてくる特大パフェ三つ。
小さなテーブルを完全占拠する。
目を輝かせる助手とクロ。
シロは見たことのない巨大な食べ物に圧倒されている。
……なんというか、とてもシュールだ。
助手「これ、高くて手が出なかったんですよねー」
俺「三個あるんだが、これをどうしろと? いや、頭数どうこうじゃなく、多いと俺は思うんだが」
助手「マシロがどれだけ食べるかわからなかったから、クロハを基準にしましたけど……」
俺「さすがに多いだろう……なあ、シロ?」
シロ「……え? あ、はい?」
マシロは既にパフェに口をつけていた。
いらん心配だったか……
俺はゆっくりコーヒーを啜った。
――――――――
一度は食べたいジャンボパフェ(¥2000)
1500円のを食ったことがある。むぅおえっぷ
パフェは自作した方が安い!!
ジャンボパフェって探せば大抵の地域で売ってるし、定番だよね
5人で競争しようとしたら、カップが足らなかったけど……
2,000円×3に眉ひとつ動かさぬとはブルジョアめ!
博士の金銭感覚は高級コートのせいで崩壊気味
――――――――
コーヒーを飲みながら、店内を見回す。
他に客はおらず、カウンターの向こうの厨房からは話し声が聞こえてくる。
……何時に店じまいするんだ?
疑問に思った俺は、店員に話しかけた。
俺「いつ店を閉めるんだ?」
店員「食べ終わってからでいいですよ? 気にしないでください」
俺「ああ、すまない……ありがとう」
……本当に融通が利くな。
俺「コーヒー、もう一杯だけ頼めるかな?」
店員「かしこまりました」
店員は厨房に向かおうとしたが、シロの横を通りかかって、はたと足を止めた。
店員「中では被りものは取らない?」
そう言って、シロのフードを取る。
シロ「あ……」
店員「……あ」
店員はシロと目が合い、固まってしまった。
白い髪に、赤い目、ふつう驚くわな……
店員「……きれいな目ね」
シロ「え? いえ……そんなことは……」
予想外の店員の言葉に、シロは驚いて口ごもる。
動じない性格だな……どこまでマイペースなんだ?
店員は再びフードを被ろうとしたシロの手を止めた。
店員「あ、隠さなくてもいいじゃない」
シロ「お、お母様……」
助手「どうしたの? 恥ずかしがることないじゃない」
他人に見られることに慣れていないシロは助手に助けを求めたが、見事に流された。
助手にとって店員は姉妹も同然だから、気にならないんだろうが……
しかたない、ここは俺が助け舟を出してやるか。
俺「そこら辺にしてやってくれないか? どうも人見知りする子で」
シロ「お父様……」
シロに感動の眼差しを向けられ、少々照れる。
うん、悪い気はしない。
店員「……待った! 誰がお父様で、誰がお母様?」
……しまった!!
――――――――
言い訳タイム、スタート。
シロさんがこんなキャラになるとは思わなかった
いいぞもっとやれ
クロさんは随分おとなしくパフェを食ってるな…
クロさんはみんなが遊んでるうちに人の分も食べてるに決まってるだろう
言い訳タイムきたー
むしろずいぶん遅かったな
勘違いしないで欲しいが、毎日ああいうことを考えているわけじゃない。
――――――――
……どう言えばいいんだ!?
落ち着け、慌てるな。
助手「私と博士の子です」
俺「うわわわわわ!? なんて嘘をつくんだ!!」
店員の視線が冷たい。
違うんだ、待ってくれ!
俺「ち、違う!! 常識的で考えればわかるだろう!?」
店員「ええ、ええ、子供ができた様子はありませんでしたからね」
俺「じゃあその目は何だ!?」
店員「別に……ところで、この子たちは双子ですか?」
店員はクロとシロを見て尋ねる。
俺「……いや、違う」
クロ「フタゴ ジャナイヨ! ワタシガ オネエサン!」
店員「そうなの?」
シロ「私はお姉様から遅れること、一ヵ月で誕生しましたの」
店員「一ヶ月違いの姉妹? どういうこと? お母さんは誰?」
店員の質問を受け、そろって助手を指差すクロとシロ。
店員は再び冷たい視線を俺に向ける。
俺「いや、違うって! 複雑な事情があるんだ!」
店員「ふーん? そうですか……コーヒーお持ちします」
店員は怪しみながらも立ち去った。
危ない危ない。
ほっと息をつくと、助手がパフェのクリームを柄の長いスプーンに乗せて差し出してきた。
助手「博士、はい、あーんしてください」
俺「……君は状況を考えなさい」
助手「どうかしたんですか?」
俺「いいや、なんでもないよ……」
なんだか俺一人で気をつかいすぎて疲れてしまった。
ため息をついて、差し出されたパフェスプーンをくわえる。
……コーヒーの後味とクリームの甘さが混ざって、心地よい。
助手は頬を淡く染めて、恥ずかしがりながら言った。
助手「……か、間接キッスですね……」
俺「なんだ、そのくらいで……もっとすごいことやったじゃないか」
助手「え? あ、はい……」
さらに赤くなって、うつむく助手。
……俺なんかまずいこと言ったか?
俺「どうした……って、あっつっ!? 熱い!」
店員「あ、すみません……手が滑りました」
俺が助手に声をかけようとすると、店員がコーヒーを零した。
―――――――
コーヒーの染みは落ちにくい。
もっと凄いことw
もっと凄いこと……ゴクリ
もっとゴイスー
スゴイっすー
あんなことやそんなことやったもんね
いーつのーことーだかー おもいだして ごーらんー
――――――――
謝っているのは口だけで、店員の目は鋭い。
店員「もっとすごいことが何だって?」
敬語じゃなくなってる上に、声が接客用のトーンじゃない……
俺「え、えー……と……」
言い訳するために頭脳をフル回転。
……ああ、そうだった!!
あの時のこと、助手は覚えていないはず!!
いらんこと言ってしまったな……でもまだ大丈夫、白を切り通せる!
俺「べ、別になんでもな……」
助手「そ、そんなこと聞かないでよ!」
えええええ!?
何で顔を赤くして大声出すの!?
まさか、さっきので思い出したの!?
俺「お、おいおい……そんなリアクションすると、俺が何かしたみたいじゃないか」
いや、したんだけどね……
助手「何もしてないって言うんですか? あんなこと……」
おわわわわ!!
ストップ、ストーップ!!
助手「クリスマスの時とか、お正月の時とか……」
俺「なんだ、そっちか……脅かさないでくれよ」
大きく息をつく俺に、助手は怒鳴りかかる。
助手「なんだって、なんですか! 服を脱がせて、その上……」
俺「待て、それは……」
店員「もういいわ! よぉーく、わかったから」
俺「な、なにが……」
店員は大声で俺と助手の会話を遮り、コーヒーが零れたズボンの上を布巾で拭いた。
そして接客ボイスでわざとらしくつぶやく。
店員「あらあら大変、これは落ちませんねえ……」
俺「ど、どこ触ってるんだ! じ、自分で拭くから!」
店員「このままお帰しするわけにはいきません! 服をお貸ししますから、向こうで着替えてはどうですか?」
俺「あ、ああ……それは……いいけど……」
どうして襟首を掴むんですかね……
俺は店員に引きずられ、別室に連れ込まれた。
――――――――
セカンド言い訳タイム、スタート
違うんです違うんです
そういうことじゃなくてですね
脱がされて隔離されたー!
おたのしみですねわかります
わ、わ、わ、わっふる、わっふる
大丈夫!
この流れはワッフル要らずだ!
かーなーしみのー むこうへとー
たどりーつけるならー
フラグどころじゃねぇ!
フラグどころじゃねぇぞこれは!
その通り、エロには進まない!
――――――――
部屋の中は薄暗く、何も見えない。
暗いと狭いところに押しこめられたような気分になる……
俺「明かりを……」
店員「後でつけてあげるわ……だから、まずは質問に答えなさい」
……そう来るか……そうだよな……
店員「恋愛は自由! 清く正しい交際をしているというなら、何も言わないけど……」
店員は俺を壁に押しつけ、体を寄せて迫った。
店員「肉体関係にまで進んでいるなら、話は別だわ」
俺「お、落ち着いてくれ! 誤解だ!」
店員「誤解?」
俺「ああ、俺たちは別につき合っているわけじゃない」
俺は事実を言った。
しかし、店員は俺を押しつける力を強める。
店員「つき合ってもいないのに、肌を重ねたの?」
俺「ち、違う! まだやってない!」
店員「……まだ?」
俺「いやいやいや、そういう意味じゃなくて!」
店員「じゃあ、クリスマスの時……何があったの?」
俺「クリスマスは酔った彼女を介抱しただけだ!」
店員「お酒を飲ませて酔わせたの!?」
悪い方にばかり考える店員。
誤解されるようなことは言えない。
一問一答に神経がすり減っていく……
俺「酒なんか飲ませてない! ケーキについてたウイスキーボンボンで酔ったんだ!」
店員「……服を脱がせたってのは?」
俺「戻したからだよ!」
店員「あー、そういうこと……」
俺「納得したなら、放してくれ!」
店員「いいえ、まだよ! 正月は何があったの?」
俺「正月は……」
あれは正直に言ったらダメだ……
そう簡単にいい答えは思い浮かばない。
俺「えーと……あれは……なんだったかな……」
店員は俺をにらみ続けている。
下手に嘘をつこうものなら、即座に見抜かれそうだ……
店員「言えないようなこと?」
俺「……しかし、何もなかったということだけは信じて欲しい」
これで理解してもらうのは苦しいか……
店員は密着するまで俺に迫る。
いろいろ当たってるんですけど……
店員「博士さんとやら……結局のところ、どうなの?」
俺「……どうって?」
店員「特定の年齢層にしか反応しない、かわいそうな人なの?」
俺「ちっ! がっ! うっ! 失礼なっ!」
俺の答えを聞いて、店員はわずかに身を離した。
緊張が緩み、俺は小さく息をつく。
店員「私は教師じゃないけれど、それでもあの子の先生なのよ……教え子を不幸にはさせられないわけ」
店員は視線を落とした。
店員「あなたが悪い人じゃないことはわかったわ……さ、服を脱いで」
明かりがつき、部屋の正体が明らかになる。
そこは洋服が所狭しと保管されていた。
――――――――
エロには進まない。
服を脱ぐのにかっ!?
女装フラグか…
さ、服を脱いで だとおおおおおおおおお
裸になるわけじゃないんだから
――――――――
驚く俺に、店員は言う。
店員「全部は売り切れなくってね……でも捨てるわけにもいかないし」
よく見ると、洋服は一着一着ビニールに包装されている。
店員「今日みたいな時には役に立ってもらってるわ」
店員は何着か適当に服を見つくろった。
店員「お代はとらないから、好きなの持って行って」
俺「今着てる服はどうなる?」
店員「後日、元どおりきれいにして返すわ」
まだ怒っているのか、それとも元のように接するのはためらわれるのか、店員の態度はそっけない。
……あまり深く考えないようにしよう。
俺は服を着替えた。
部屋から出てテーブルを見ると、空になったパフェの容器が……2、4、6!?
助手「あ、博士! 着替えたんですね」
俺「それより、これはどうしたんだ?」
俺はパフェの容器を指差した。
助手「それはクロハが……」
クロ「マンプク、 マンプク」
クロは腹をさすって満足そうにうなずく。
一人で食べたにしては、見た目に変化がなさすぎる。
しかし、それは助手とシロも同じだし……
シロ「口に入ったものは、すべて消えてしまっているかのような、見事な食べっぷりでしたわ」
俺「本当にどこに行ってるんだよ……」
店員「コーヒー代と合わせて14000円になりまーす」
あきれる俺の肩を、背後から満面の接客スマイルで叩く店員。
なんだか罠にはめられたような気分なんだが……
――――――――
パフェ×6+コーヒー×2+?=14000
たっけえww
軽食デザートの値段じゃないってこれ
1000円以上のなにか
博士にとっては、さんざんだった外出のような気がしないでもない
――――――――
その後、俺は助手を家まで送り、研究所に戻って二人の幼女を寝かしつけ……一人書斎にこもった。
懐を探って、小さな箱を取り出す。
中には菓子折りとメッセージカード。
遅れて来たバレンタインデー。
あの時……護衛が俺を殴ったついでに、押しつけたものだ。
ご令嬢に渡すように頼まれていたのだろうか?
まさか護衛からではないだろうと思いながら、二つ折りのメッセージカードを開く。
"博士さんへ
急を要する事態に、ご挨拶は省略させていただきます。
父の研究が前進してしまいました。
詳しくは存じませんが、命を創り出すことに成功したとのことです。
明日、お会いできませんでしょうか?
博士さんに直接お会いして、お話ししなければならないことがあります。
いつもの場所でお待ちしております。"
俺「何!?」
名は書いてないが、これは間違いなく令嬢からのもの。
研究が進んだということは、俺の報告の嘘も発覚してしまったかもしれない。
これから提出する報告書の内容を変えなくては……
……いや、そんな悠長に構えていられるか?
今すぐ何らかの手を打っておいた方が……
俺「……落ち着け、まだなにもわからない……とりあえず……」
明日、令嬢に会って、話を聞くしかない。
……その日、俺は眠れなかった。
――――――――
9、10、回。
うお?なんか事態が動いたぞ?
ま、待て、まだ慌てるような時間じゃない
自分で言っておきながら、急展開というほどのものでも……あったりなかったり?
――――――――
翌朝、俺は幼女二人に留守番を任せて、いつもの場所に向かった。
たどり着いたのは、成金の屋敷の裏手にある、小さな公園。
俺が屋敷で研究をしていた頃は、人目を盗んで令嬢と屋敷を抜け出し、ここで二人だけの静かな時を過ごした。
……今となっては、過ぎた話だ。
しかし、ここに立っているだけで、あの頃の気持ちを思い出せる。
それから待つこと一時間……
そういえば、時間の指定はなかった。
会えるという期待と、もし来なかったら……という不安。
今日は予定もなかったし、助手が来る夕方までに研究所に戻ればいいか。
開き直り、気長に待つことにする。
……だが、誰も来ないまま、正午になった。
ご令嬢の身に何かあったのだろうか……
病弱な彼女のこと、体調を崩したのかもしれない。
それとも屋敷を抜け出すところを見つかってしまったのだろうか?
もしかして道中で強盗に襲われたり、事故にあったり……
ネガティブな思考になる。
今日は会えないかもしれないと思いながらも、俺は待ち続けた。
……空しく時は過ぎ、夕方になった。
同時に小雨が降ってきた。
……もう少し待とう。
もう少し、もう少し……未練がましく、俺は待ち続けた。
今日はもう来ないとわかっていながら……
待ち続けた結果、辺りはすっかり暗くなり、いつもなら実験が終わっている時間になった。
踏ん切りをつけて、帰ることにする。
助手を時間外まで待たせるのも悪い。
……なにか詫びになるものを買って帰った方がいいだろうか?
そういえばホワイトデーが近かった。
帰りがけに、どこかでワッフルでも買おうか。
二人の幼女のひな祭りも、何もせずに過ごしたな。
今でも、ひな祭り用のあられと綿菓子くらいなら……
俺は寂しさをまぎらわすように、助手と二人の幼女のことばかり考えていた。
――――――――
書いていて鬱になった。
そーいえばホワイトデー近いな
なんかヤヴァイ予感……
ワッフルを買うのは何かの暗示ですか><
どうなるんだろ…
関係ない話をするけれど、世の中には慰め○ッチというものがあるらしい
――――――――
小雨が降る中、傘を差して研究所に戻る。
片手には菓子の入った袋。
こんなものが何の詫びになるとも思えないが……
研究所が見えるところまで来て、足を止める。
……明かりがついていない。
助手は俺を待てずに帰宅したようだ。
クロとシロは、もう眠ってしまったんだろう。
沈んだ気分で研究所のドアを開ける。
……変だな?
鍵がかかってないし、ベルも鳴らない……
鍵、閉め忘れたのか?
ベルは故障?
いや、そんなわけない!!
俺「クロ!! シロ!! いるか!?」
大声で叫びながら、玄関の明かりをつける。
俺「……なんてことだ」
研究室の廊下には、雨で濡れた土足の跡!
俺「クロ! シロ!」
リビング、台所、寝室……すべてに荒らし回った足跡……そして誰もいない!
俺「空き巣? 違う、これは……」
俺は研究所の地下に急いだ。
重い扉は開きっぱなし……ここにまで踏み入られている!
俺「……きれいに持って行きやがって!」
俺は拳を固く握りしめて、地下室の扉に怒りをぶつけた。
研究の書類が丸ごとなくなっている。
製造途中のホムンクルスのサンプルも!
俺「なんでこんな!! クロ! シロ! いたら返事をしてくれ!!」
俺は声の限りに叫んで、研究所中を探し回った。
――――――――
全然関係ないけど
でえええええ!?
罠か…
ああ……ううううう〜
護衛もグルか…
伏線回収
――――――――
一度訪れた場所にも足を運ぶ。
書斎、寝室、台所、リビング、浴室……
あ、浴室だけ足跡が少ない。
ここに研究に関するものを隠すとは思わないからか?
浴槽には半分だけフタがしてある。
湯は張ってなく、一見して中は空……
俺「……いるか?」
のぞきこむと、浴槽の隅で身を小さくしているシロがいた。
俺「シロ!!」
シロ「お……とう……さま……」
浴槽のフタをはぐり、シロを抱き上げた。
シロは震えている。
俺「よかった! クロは?」
俺はシロを胸に抱いて尋ねた。
……しかし、シロはなにも答えない。
俺「……ああ、そうなのか……」
シロ「ごめんなさい……ごめん、なさい……わたし……だけ……」
声を詰まらせて泣き出してしまったシロの頭を優しくなでる。
俺「謝ることはない……お前だけでも無事でよかった」
シロ「しらない……ひとたち……が……おかあさま……と、おねえ……さまを……」
助手まで連れ去ったのか!?
しかし助手には実験その他を手伝わせているだけで、製造そのものに関する知識は教えていない。
……研究所を荒らす連中に、そういう理屈は通用しないか……
シロ「お父様……どうしましょう……」
泣きやんだシロは俺に尋ねてきた。
俺「まだ希望はある! シロ、お前の力を貸してくれ」
やつらはシロを見つけられなかった。
それは探す気がなかったからだ。
異常データとしてネグレクトしたシロは、存在しないはずのホムンクルス。
ないものを探そうとは思わない。
――――――――
一つ目
ここここれから一体どうなるだぁぁぁ
うわわわわわわ
なんかすげぇことになってきたぞ
先が気になって仕方ない
急ぐ前に……
――――――――
俺はシロの目をまっすぐ見すえて言った。
俺「二人を連れ去ったやつらが、誰の指示で動いていたか……俺にはわかっている」
シロ「……え?」
俺「相手は権力者、警察も当てにはできないだろう」
シロ「そんな……」
俺「だから、俺たちが行くしかない」
……だが、シロは首を横に振る。
シロ「できませんわ……私には……無理……」
俺「大丈夫だ」
シロ「いいえ……いいえ……」
シロは駄々っ子のように俺に抱きつく。
……こうなったら、しかたがない。
俺「シロ、わかってくれ……お前も二人を助けたいだろう?」
シロ「でも……でも……」
俺はシロを優しく押し倒した。
シロ「お、お父様?」
俺「お前は不安で弱気になっている……今から、その不安を取り払う」
シロ「いや……むり……です……の」
シロには抵抗する気力もない。
軽く抱き寄せ、か細い首を吸った。
シロ「やっ、あぁぅっ! だめ……いけませんのっ!」
俺「お前に足りないものを与える」
シロ「お父様、やめてっ!」
触れ合うことで、ホムンクルスの本能を呼び覚ます。
俺は指先で首筋をなぞった後、鋭く爪を立てた。
シロ「あっ!! ああ……お父様……」
そして身を震わせるシロを抱き寄せる。
俺「はぁ、はぁ、シロ、どうだ? まだ怖いか?」
シロ「……い、いいえ……でも、お父様……」
俺「本能に身をゆだねろ……今は、許す」
俺は目を閉じ、シロをきつく抱きしめた。
シロは俺の首に両手を回す。
シロ「……お父様……本当に?」
俺「ああ」
シロ「……はい、わかりました……」
ぴちゃぴちゃと舌で首筋を吸う……
シロ「ん……あはっ」
シロは、うれしそうな声を上げた。
俺「そんなにいいのか?」
シロ「はい……ええ、とても……」
俺「まだ、欲しそうだな」
シロ「……はい」
恥ずかしそうに答えたシロに、優しくささやく。
俺「わかったよ」
シロ「お父様、好き……」
これで好きと言われても……何だかな……
複雑な気持ちでしばらく続けていると、急にめまいが襲ってきた。
俺「……うっ」
シロ「あぁっ! お父様!」
声を上げたシロの口を押さえ、静かにするように促す。
俺「……これで、大丈夫だな?」
シロ「は、はい」
俺「行こう」
昨晩の寝不足もあって、体調は決してよくないが、今はそんなことに構っていられない。
俺は傷口の手当てをすませた後、きれいな銀髪になったシロの手を引いて、研究所を後にした。
――――――――
訂正:俺は指先で(自分の)首筋をなぞった後、鋭く爪を立てた。
おおおおちょっと焦ったぜ
まさかの2レス構成w
事態は急展開でめちゃやばのようだけどそんなのが霞んじゃうぐらいエロいよ!エロいよマシロさん!
シロさんがんばれ
にゃふう…
いざ、成金の屋敷へ
――――――――
俺は単独で成金の屋敷の前に立った。
高いレンガの塀、鉄柵の門がそびえ立つ。
中に入るには、呼び鈴を鳴らして警護の人間を呼ばなくてはならない。
……覚悟を決めろ。
もう戻れない……戻るわけにはいかない!
ピンポーン
警護「はい、どなたで……おや、博士? 夜分遅くに何のご用ですか?」
俺「ご主人にお会いしたい」
警護「アポイントもなしに、いきなりそんな……とりわけ急ぐことでなければ、明日にしてもらえませんか」
俺「……どうでも通してもらう」
警護「ただならぬご様子、どのようなご用件かお話しいただければ……」
……警護は何も知らないようだ。
ここで騒ぎを起こしてもしかたない。
俺「研究のことで、とお伝えください……それで通じるはずです」
警護「……わかりました」
詳細を語ろうとしない俺を不審がりながらも、警護は詰め所に戻った。
――さかのぼること5分前。
俺はシロを連れて、成金の屋敷の裏手に回った。
レンガの壁を覆う分厚いカズラのツタをかき分けると、そこには小さな穴が開いていた。
俺「ここから屋敷の中に入れる」
シロ「……どうしてご存知なんですの?」
俺「以前、ここで研究をしていた時に……ちょっとな」
ご令嬢と密かに屋敷を抜け出す時に使っていたことは、黙っておこう。
俺「二人の居所を探し出して、可能なら救出するんだ……人に見つかるなよ」
シロ「……お父様は?」
俺「ここの主人と正面から話をつけてくる」
シロ「大丈夫ですの?」
俺「ああ、お前はその隙に……」
シロ「わかりましたわ」
俺「よし、いい子だ……頼んだぞ! お前ならできる」
そう言ってシロを軽く抱きしめた後、俺は正面の門に向かった。
――待つこと数分、詰め所から警護が出てきた。
警護「どうぞ、旦那様の許可が下りました」
ガラガラと門が開く。
俺は敷地内に足を踏み入れた。
――――――――
さて、どうなる
おおお!
どうなるどうなる続きが気になってしかたないぞ
マシロさんしっかりしてるようだが所詮はょぅι゛ょだものな
あぶなっかしいぜ
なんか……危機的状況もあってシロさんと博士の間が急速に……!
大人は汚い生き物です。
――――――――
屋敷の中に入ると、案内は警護から女中に引き継がれた。
女中「どうぞ、こちらです……」
広い屋敷の中は、あの頃と変わっていない。
案内などされなくても成金の居場所はわかっているが、ここは黙ってついていく。
成金の部屋には、すぐに着いた。
女中「旦那様、お客様をお連れいたしました」
成金「ご苦労、下がっていいぞ」
成金は立派な椅子に座ったまま、俺に目もくれず女中に命令した。
女中が頭を下げて出て行ったのを確認し、俺は口を開く。
俺「……やってくれたましたね」
成金「ははは、まずは落ち着いて、そこにかけたまえ」
俺は余裕を見せる成金をにらみながら、対面の椅子に腰かけた。
成金「どうして君が怒っているのか、私にはわからないんだ……怒りたいのは私の方だからね」
脅しかけるように成金の声が低くなる。
成金「よくも謀ってくれたな? こそこそと娘と会って情報を引き出し、嘘の報告をしていたとは」
俺「何を今さら……あなたは知っていたはずだ」
しつこく屋敷に戻るよう誘い続けたのは、俺を信用していなかったからだろう?
成金「ホムンクルスの研究が成功すれば、娘との交際を認めてもいいとまで思っていたのに」
俺「白々しい!! ご令嬢のフィアンセの話はどうした!?」
成金「……猜疑心の塊の君に、何を言ってもムダだな」
怒鳴る俺を無視して、成金は大きくため息をつく。
俺「そんなことより、私の研究成果を返していただきたい」
成金「知らんよ……研究所を留守にしていた君が悪いんじゃないのか」
俺「研究所が荒らされたとは言ってませんが? それと助手も返してもらいましょうか」
成金「小ざかしい……そんなに彼女が心配か? 適当にやくざ者を雇ったからな……」
俺はにらみ殺す勢いで、成金に視線を向けた。
成金「おお怖い、君の助手は無事に帰すよ……大した情報も持っていなかったことだし」
俺「……ホムンクルスの女の子と、製造途中のサンプルは!?」
成金「それは返せないねえ」
いやらしい笑みを浮かべる成金。
成金はクロが手元にある限り、自分が優位に立てるとわかっている……
――――――――
色気のない話だこと……
成金汚いな流石成金きたない
成金攻略は至難の業だな
クロさん、いまのうちに食ってくって喰いまくるんだ!!成金はおかねもちだぞ!
成金のフラグ立ては至難の業だな
屋敷で研究しないかと誘われているので、フラグは既に立っているとも言え……アッー!
――――――――
成金は俺の怒りを煽った。
成金「あのホムンクルスの子供、激しく抵抗したようでね……数人がかりでようやく押さえつけたらしい」
俺の反応を見ながら、高らかに続ける。
成金「いやはや、実に頼もしい! 立派な労働力になるだろう」
拳を震わせる俺に、成金は落ち着いた口調で話しかけてきた。
成金「そもそも、ホムンクルスの研究を依頼したのは私だ……成果を依頼者の私が手にして何が悪い?」
俺「……確かに私はあなたから依頼を受けましたが、過去の研究成果まで売り渡した覚えはありません」
成金「詭弁だよ」
俺「それはそちらも同じこと」
俺は努めて冷静に返した。
互いに譲らず、平行線の話し合いに成金はため息をつく。
成金「まったく理解できない……どうして協力してくれないのか」
成金は席を立ち、俺の肩に手を置いた。
成金「富、名声、そして私の娘も手に入るというのに……何が不満なのかね?」
俺「不満などありません」
成金「そんなことはないだろう? 何が欲しいのか言ってみたまえ」
俺「……では、ホムンクルスを思いやる気持ちを」
成金「私がホムンクルスを欲する理由を知ってのことか?」
俺「はい」
俺は成金の手を払って、静かに言った。
成金は首を横に振り、再びため息をつく。
成金「残念ながら、君がイエスと言うまで帰す気はないよ?」
俺「若き日の私なら、喜んで引き受けたでしょうが……」
成金「……どういうことかな?」
俺「私は過去を忘れられるほど、強い人間ではなかった……それだけのことです」
成金「時間だけは与えよう……じっくり考えたまえ」
成金が手を叩くと、部屋にスーツ姿の屈強な男が入ってきた。
すさまじい力で俺の腕を掴んで引っ張り、部屋から連れ出そうとする。
俺「私の考えは変わりませんよ!」
成金「……娘に何か言われたか?」
俺「いいえ! これは私自身の……」
言いかけたところで、屈強な男が俺の前に回りこむ。
……そのまま部屋から押し出されてしまった。
――――――――
博士、屋敷内に軟禁される。
うわぁ
博士役立たずですな
マシロたん頑張れ超頑張れ
今みたいな話を書いていると、違うノリが恋しくなる。
お話の方は、しばらくこんな雰囲気が続くわけで……耐えられないよ!
俺「……というわけで緊急企画、キャラ立て編」
助手「個性は大事ですよね」
俺「リアクションからキャラクターを再確認しようという試みだ」
助手「お題は?」
俺「『裸を見られてしまった!』」
助手「あー、定番のあれですね」
俺「正直なところ気乗りしないけど……はじめようか」
助手「ま、待ってください! まだ心の準備が……」
Case1:助手の場合
ガチャッ
助手「わわわっ!? 博士、なんて格好してるんですか!? 早く服を着てください!!」
俺「は、早くドア閉めて!!」
俺「……はい、OK! これ以上ないってくらいテンプレどおりのリアクションだな」 b
助手「なんで親指立ててるんですか!! っていうか、これ逆じゃないですか!?」
俺「だからやりたくないって……」
助手「博士のキャラ、立てるどころか崩壊してません?」
なんか始まったwwwww
Case2:クロの場合
ガチャッ
クロ「キャー!! パパー!!」
俺「うわー!? こっ、こっち来るな!! あ、こら、やめ……アッー!?」
俺「……ひどい目にあった」
助手「博士、喜んでませんでした?」
俺「失礼な!」
誰得
Case3:シロの場合
ガチャッ
シロ「……変態……」(軽蔑の眼差し)
俺「俺は……変態じゃない……」 orz
俺「変態違う……」 orz
助手「いい加減、立ち直ってくださいよ……」
HENTAI
Case4:令嬢の場合
ガチャッ
令嬢「あら、博士さん……早く何かお召しにならないと、風邪をひいてしまいますよ?」
俺「あ……はい」
俺「いやあ、参ったなあ」
助手「なんで照れてるんですか!!」
Case5:護衛の場合
ガチャッ
護衛「……さっさと服を着て、その粗末なものを隠せ! 潰すぞ?」
俺「は、はいぃ!!」
俺「いろいろ縮んだ……」 gkbr
助手「何が縮むんですか?」
俺「なんでもない……護衛のあれも照れ隠しだと思えば……かわいい……のか?」
Case6:店員の場合
ガチャッ
店員「……なんだかなー」
俺「何故ため息を」
店員「私がトリなわけだけど、どんなリアクションが受けると思う?」
俺「ここでメタ発言はやめてくれよ」
店員「きれいに落とさないと、後が悪いわよね……」
俺「既にgdgdなんですけど」
店員「はっきり言って、私そんなにキャラ立ってないし、出番も少ないし」
俺「愚痴になっとるがな」
店員「私も一応は主要女性キャラだけど、こんな扱いなら無理に出してもらわなくても……」
助手「姉さん! ストップ、ストップ!」
店員「何よ……って、あ」
助手「姉さん、しっかり! 本番中だよ?」
店員「あー、どうしようかしら……思い切ってやっちゃおうかな」
俺「何でもいいから早くしてくれ」
店員「じゃあ、いきます……キャー!! なに見てんのよ!!」
俺「ええっ!? 逆だろ!?」
俺「これはひどい」
助手「……えーと、みんなキャラ把握できたかな? じゃあ、また次回ー!」
俺「そんな締め方でいいのかよ……」
脱いでるの博士ばかりです><
俺「ここまで全裸」
助手「次回の予定はありません」
完
なりきんはー!?
!!
そうか、画竜点晴を欠いてたんじゃね?
なんというフルキャストコントww
なぜ逆にしない!
昨晩は何もなかったかのように続き
――――――――
俺は屈強な男に引きずられ、屋敷の中の一室に放りこまれた。
バタンと戸が閉まり、ガチャンと鍵がかけられる。
話し合いで成金を説得できるとは思ってなかったさ……
成金の目的は、俺を研究に従事させること。
俺が屋敷に乗りこんだ時点で、成金は目的を半分達成した。
それで助手とクロを解放すると思ったが……甘くはなかったな。
俺が協力しなければ、成金は研究所から持ち出した資料で、独自に研究を進めるかもしれない。
最悪、クロを犠牲にすることも考えられる。
それに、俺が何もしなくても、成金がホムンクルスを生み出す技術を手にしてしまっては……
……一度に問題を解決しようとするな。
とりあえず、助手を解放させることには成功したので、よしとしよう。
後は、クロとサンプルの奪回。
シロが上手くやってくれるといいが、過剰な期待は禁物。
幼いシロにすべてをゆだねるほど、俺は無策ではない。
俺「……今は何もできないが……焦ることはない」
まだ詰んでいない。
はやる気持ちを抑えて、俺はベッドに横たわった。
気を静めようと目を閉じた時、ドアの鍵が開く音がした。
カチャリ
俺「……誰だ?」
護衛「私だ……入るぞ」
俺「ああ、話がしたいと思っていたところだ」
そっと部屋に足を踏み入れる護衛。
俺は上半身を起こし、ベッドに腰かけたまま話しかけた。
俺「どういうことか、教えてもらおうか」
護衛は申し訳なさそうに目を伏せる。
――――――――
しばらく規制は解けそうにないよ……
護衛デレフラグにwktk
ご令嬢のかかわりについてもわかるだろうか
むぅ、本当に博士無双だなwww
704 :
レス代行:2009/03/15(日) 21:19:46 ID:3YwY89Xe
ここぞとばかりに避難所を利用しまくる俺、自重する気なし
――――――――
しんと静まり返り、緊張した空気になる。
護衛「すまない、私が渡した手紙のせいで……」
責任を感じているのか、護衛は気弱な声を出す。
護衛「しかし、信じて欲しい! あれは確かにご令嬢から受け取ったものだ!」
俺「ああ、わかっている……そしてご令嬢にも罪はないと言うんだな?」
護衛「信じられないのはわかる! だが、本当なんだ!」
俺の言葉を誤解したのか、護衛は涙目になりながら語気を強めた。
護衛「ご令嬢は屋敷の研究員が生命を作り出すことに成功したと聞き、それをお前に伝えようとした!」
俺「うんうん、わかっているから……」
護衛「しかし当日、屋敷を抜け出すところを見つかって……」
俺「まあ、そんなところだろう」
冷静な俺の態度に、護衛は必死になる。
護衛「都合のよい嘘に聞こえるだろうが……」
俺「何度も言わせるな……わかっている」
俺は立ち上がり、半泣きの護衛を抱きしめた。
俺「君とご令嬢が一枚噛んでいたなら、シロも連れ去られていたはずだからな」
護衛「ああ……うん、よかった……」
俺「はじめから疑ってなんかいなかったよ」
護衛「うん……よかったよぉ……」
護衛は緊張が解けたのか、俺に寄りかかって本格的に泣きはじめた。
俺は護衛が落ち着くまで待ち、話の続きを促した。
俺「それで、ご令嬢のお話とは?」
護衛「……ご自分で直接お話ししたいとのことだ……明日にでもお連れする」
護衛も話の内容までは知らないようだった。
果たして、ご令嬢が屋敷を抜け出してまで、俺に直接伝えなければならなかった話とは……
――――――――
デレました?
ご、護衛が泣いただと!?
デレたねぇ
デレデレじゃないか
おおう……ちぇっくめいと……!!
だが本心としてはまだまだ本格的にはデレて欲しくない俺…!く、くそう!
半落ちですな
711 :
レス代行:2009/03/16(月) 21:59:18 ID:QS+Yg6hU
そこで護衛とのベッドシーンに突入しないのがYSS
――――――――
俺は護衛が出て行った後、ため息をついて再びベッドに横たわった。
……ひどく疲れている。
そういえば、昨日は眠っていなかった。
シロは……どうなった?
頭が働かない。
あれこれ悩む間もなく、俺は眠ってしまった。
そして翌朝……
俺は差しこむ朝日のまぶしさで目を覚ました。
見慣れない部屋に驚いたが、ここは成金の屋敷だったと思い出し、息をつく。
シロはどうしたんだろうか?
クロはどうしているだろうか?
助手は解放されただろうか?
朝食はどうなっているんだろうか?
今は何時……6時か……
寝ぼけた思考で、ぼーっと時計をながめていたが、それではいけないと首を横に振る。
俺は重い体を起こし、ドアに手をかけた。
同時に鍵が外れる音がし、軽くドアが開く。
俺「……あ」
令嬢「おはようございます、博士さん」
ドアの向こうには、令嬢と護衛がいた。
護衛「ご令嬢、人に見つかるといけません! 早く中へ……」
令嬢「失礼します、博士さん」
令嬢が中に入ると、ガチャリと外から鍵をかけられる。
俺は密室で令嬢と二人きりになってしまった。
令嬢「……博士さん、私のお話を聞いていただけますか?」
俺「ええ、はい」
令嬢は俺の手を引いて、ベッドの側に移動した。
そして俺の肩を押し、ベッドに座らせる。
何を話すのかと思っていると、令嬢は思いつめたような表情で言った。
令嬢「博士さん、私を見てください」
俺「は、はい……って、ご令嬢!?」
眠気が一瞬にして吹っ飛ぶ。
令嬢は恥じらいながらも、着ている服を脱ぎはじめたのだ……
――――――――
ここで(ry
わっふる
とりあえず、囚われの身で朝食の心配をするなといっておこう
……博士はわっふるでも食ってろ! くそっ! わっふる!わっふる!
マスター、ワッフルを一つもらおうか
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルぅぅぅぅぅぅぅぅ!
>>着ている服を脱ぎはじめたのだ……
| │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l |
-‐7" ヾー---┐|_.j
 ̄ ./゙ニ,ニF、'' l _ヽ
:: ,.,. |ヽ 」9L.` K }.|
l' """ l ) /
h、,.ヘ. レ'/
レ′
r.二二.) /
≡≡ ,イ
ワッフル宇宙望遠鏡
719 :
代理〜:2009/03/18(水) 20:48:37 ID:WAzezjMc
わっふるわっふる?
――――――――
止める間もなく、令嬢はショールを外し、ドレスを脱いで……
俺「おやめください!」
俺は目を閉じ、顔を背けた。
しかし静寂の中、令嬢が服を脱ぐ衣擦れの音だけが聞こえ……異様に興奮してしまう。
令嬢「……お願いです……目を、開けてください」
令嬢の声は優しいが、どこか寂しさを感じさせる。
俺は顔を下に向けたまま、目を開けた。
令嬢が脱いだ衣服が目に入る。
……下着まで脱いでるのか!?
令嬢「博士さん、目を逸らさないで……見て……ください」
いやいや、そう言われても、今の令嬢は一糸まとわぬ姿で……
ご令嬢は何がしたいんだ?
男女が密室に二人きりで、服を脱いだらそれは……しかし、今はそんな場合じゃない。
待て待て、ご令嬢は俺と話をしに来たんだ。
どうしても俺に伝えなければならない話。
それで……裸になる必要性は?
俺「お、お話があるのではなかったのですか?」
令嬢「はい……とても大事なお話です」
足音が近づいて……小さな裸足が、視界に入った。
令嬢「博士さん? 人とお話しするときは、目を見るものです」
俺「し、しかし……」
令嬢の手が、俺の顔に触れた。
720 :
代理〜:2009/03/18(水) 20:48:52 ID:WAzezjMc
俺は令嬢の裸を見ないように、すぐに顔を上げる。
……一瞬だけ、令嬢の全身が目に映った。
細くきれいな足、ふとももから腰にかけての女性らしいライン……
俺「ご令嬢、その……あざは……どうなさったのですか?」
俺は思わず声に出して尋ねた。
令嬢の下腹部には、奇怪な模様のあざがあった。
場所が場所だけに、まじまじと見ることはためらわれるが……
令嬢「これは生まれついてあるものです」
令嬢は俺の手をあざに当て、ゆっくりと円を描くようになぞらせた。
指先が描く模様には覚えがある……
令嬢「火、風、水、土……」
それは、あざではない。
令嬢「そして、17のキーシンボル……」
俺「アルカナ……」
……すべては必然だった。
俺「ご令嬢、あなたは……」
令嬢「その通りです、博士さん……私は……」
どうして気づかなかったんだろうか……
俺「……ホムン……クルス」
俺の反応に、令嬢はとても寂しそうな表情を見せた。
――――――――
伏線回収、二つ目。
れ、令嬢がホムンクルスだと!?
ああ、惜しみなく全力で伏線が回収されていく……
終わりが……近いのですね
Σ(゚Д゚;
令嬢…
725 :
レス代行:2009/03/19(木) 23:24:01 ID:3FDoN4pM
愛って何なんだ?
――――――――
令嬢は俺の手を取ったまま、語りはじめた。
令嬢「私は父に造られたのです……父は若い頃、貧しさから抜け出すために錬金術を学んでいました」
成金が錬金術を!?
……ということは、成金はホムンクルスの製造に成功していたのか?
令嬢「その過程で私は生まれたのですが、当時の父の技術は不完全で、私は不治の病を抱えることに……」
俺「……あ、ああ、そうだったのですか……では、治療法は?」
俺は令嬢の話に少なからず驚いたが、できるだけ平静を装って尋ねた。
原因がわかっているなら、治す方法も……
令嬢「お許しください……私が不完全なホムンクルスであるが故の病、治療法など存在しないのです」
……頭を下げる令嬢に、俺は何も言えなかった。
令嬢「もっと早くお伝えするべきでした……私のせいで博士さんは苦しんで……」
俺「い、いいえ! 違います!」
令嬢「違いません! 博士さんは私がホムンクルスとわかっていらっしゃれば……」
俺「違う!!」
俺は立ち上がって、令嬢を抱きしめた。
……この心は本物、ご令嬢がホムンクルスだろうが何だろうが関係ない。
令嬢は目を閉じて、俺に身を預けた。
令嬢「……はい……ですから……私は博士さんから離れなければならないのです」
俺「まだそんなことを!」
令嬢「博士さんも、わかっていたはずです! 私たちは一緒になることなどできません」
令嬢の決心は固く、意志を曲げる気はないようだった。
――――――――
この先どうしようかな……(性的な意味で)
何故だ、裸の令嬢を抱きしめているという、
ワッフルを注文すべきシチュエーションなのに……
うわあああああん
え?え?そこいっちゃうの?
なんという据え膳
邪な気持ちは微塵もない……と思う
――――――――
令嬢は俺の耳元でささやく。
令嬢「……クロハさんは、私たちで取り返します」
俺「無謀です! それにクロを救出しても、研究資料を置いたままでは……」
令嬢「ご安心を……父が何をしようと、ホムンクルスは生まれませんから」
俺「……どういうことですか?」
令嬢「ホムンクルスにだって……いいえ、とにかく大丈夫です! 父の非道は私が止めます」
俺「しかし研究の妨害をして、ただですむはずがない」
令嬢「……私の護衛はすぐに屋敷を離れますので、ご心配なく」
俺「あなたは!?」
俺の問いに、令嬢は答えない。
一人で屋敷に残り、成金の野望を食い止めると言うのか?
そんなこと、できるわけがない……
しばしの沈黙の後、令嬢は話を続けた。
令嬢「それと、もう一つお伝えしなければならないことが……マシロさんは私の護衛が預かっています」
俺「ど、どういう経緯で!?」
令嬢「屋敷内を迷っていらしたところを保護したそうです」
さすがにシロ一人では、どうしようもなかったか……でも、屋敷の人間に見つからなくてよかった。
令嬢「それでは、これで失礼いたします……以後、監視が厳しくなるでしょうから、ご用件は私の護衛が……」
安堵の息をつく俺から、令嬢は身を離そうとした。
別れの惜しさを感じさせないように、わざと冷たい態度をとっているのがわかる。
シロのことで気が緩んでいた俺は、慌てて令嬢を抱き止めた。
俺「お待ちください!」
令嬢「博士さん、放して……私に裸でいろと仰るのですか?」
俺「ええっ!? ちっ、違います!」
令嬢「……でしたら、お放しください」
……ここで引き下がるわけにはいかない。
今こそ言うんだ……ずっと言おうと思っていても言えなかったことを……
――――――――
まだ引っ張る。
↑はレス代行でしたー
という事で本格的にクライマックスだなー
個人的には裸でいてくれた方が……って何を言ってるんだ俺は
マシロさんまよっちゃいましたか><
言っちゃうか
かんがえてみれば下腹部のあざをみせるのに
なぜ全脱ぎするひつようがあるんですかご令嬢おおおおおお
脱ぎたかったからさ
なるほど、脱ぎたかったからか
スカートたくしageのほうがより淫靡な感じがするんだが……
世の中にはビスチェやボディスーツというものがあって、主に体形維持のため……(略)
――――――――
俺は力強く令嬢を抱きしめた。
俺「ご令嬢、一緒に逃げましょう」
令嬢「博士さん……」
俺「あなたがホムンクルスなら、もう屋敷も何も関係ないはず」
思いながらも言えなかったこと……
断られたら、諦めるしかなかったから……
病弱な令嬢を支えていく自信がなかったから……
今となっては関係ない。
誰が何と言おうと、俺は……
令嬢「いいえ」
俺「なぜ!?」
令嬢の熱い涙が、俺の肩を濡らす。
令嬢「わかってください……たとえ一緒になっても、私は博士さんを悲しませることしかできません」
俺「そんなことはありません! そんなことは……」
令嬢「博士さん、ありがとうございます……最後に……思い出をください」
俺「ご令嬢!?」
令嬢はキスで俺の口を塞ぎ、やわらかい体を押し付けてきた。
寝起きと空腹で弱っていた俺は、簡単にベッドに押し倒される。
長いキスの後、令嬢は悲しみに沈んだエメラルドグリーンの瞳で俺を見つめた。
令嬢「……さようなら……」
俺「ご令嬢……うわっ!? 何を!?」
直後、毛布を頭に巻きつけられ、視界を奪われる。
……令嬢の体が離れた。
見えない中、手探りで触れるものを求めるが、空を掴むばかり……
何とか毛布から顔を出した時には、令嬢はシーツをまとってドアの前に立っていた。
俺「お待ちください!」
俺は追いかけようと立ち上がったが、外から護衛がドアを開け、令嬢は行ってしまった……
バタンと閉まるドア、ガチャリと鍵のかかる音。
……俺は立ち尽くすしかなかった。
――――――――
護衛に誤解されているのは間違いない。
これは誤解って規模じゃない気がする(´・ω・`)
誰が見ても完全に事後ですね
令嬢……
なぜにシーツ一枚で出ていくのですかご令嬢
情報操作完了…
743 :
レス代行:2009/03/22(日) 20:22:47 ID:CdC+oOt8
A.服を着ている間に、博士に止められてしまうから
――――――――
俺は部屋の中で一人、ベッドに座って天井を仰いだ。
俺「……さようなら、か……」
言いようのない寂しさがこみ上げてくる。
令嬢は二度と俺の前に姿を見せないだろう。
……腹が減った。
こんな時でも食欲はあるのだから恨めしい。
昨夜から何も食べていない。
部屋を見回しても、あるのは令嬢が脱いだ服ぐらい……
……令嬢のこと、何か差し入れに持って来たのかもしれない。
そう思い、令嬢の服を漁っていると、ドアが開いた。
護衛「何をしている」
……軽蔑の眼差しが痛い。
俺「……空腹だったもので……」
護衛「それはジョークか?」
俺「いや、切実に……」
護衛はドアを閉めると、俺に詰め寄った。
護衛「ご令嬢は泣いていた……ご令嬢を悲しませるような真似は許さないと言ったはずだ」
……今の俺には何も言えない……
護衛「ご令嬢に何をした?」
俺「……何もしていない……」
護衛「あ、ああ、言いたくないなら、それで構わんのだがな?」
何か誤解しているのか、護衛は気まずそうに言葉を濁した。
俺は自分がどうしようもなく情けなく思えた。
俺「俺は……何もできなかった……」
護衛「どうした?」
俺「すまない……放っておいてくれないか……」
護衛の前だというのに、涙が流れ出し、止まらない。
泣いている場合ではないと気を張ろうとすればするほど、視界はゆがんだ。
――――――――
やっと救出作戦へ
服の中に食べ物があるかwww
漁るなw
746 :
レス代行:2009/03/23(月) 21:55:37 ID:RvxjYgeF
人間、追い詰められると不可解な行動をとるものです
――――――――
流せるだけ涙を流した後、顔を上げて護衛に尋ねる。
俺「……すまなかった……話が、あるんだろう?」
護衛は少しためらう様子を見せた後、口を開いた。
護衛「ああ、ホムンクルスを取り返す作戦についてだ」
俺「……いい案があるのか?」
護衛「強行手段になるが、私が殴りこむ」
なるほど陽動作戦か……それで?
俺は護衛の顔を見続けたが、後の言葉は出てこない。
……まさか……それだけ?
護衛「助手の子が無事に屋敷を出たのは確認した」
俺「うん、それはいいんだが……」
護衛「博士は私が預かっている子と一緒に屋敷を抜け出してくれ」
俺「いやいや待て待て! 一人でどうにかなるのか?」
護衛「……どうにかしてみせる」
護衛は真剣な目つきで言った。
俺とシロは足手まといだと思っているようだ。
俺「……俺とシロも、クロの救出に同行させてくれないか?」
護衛「気持ちはわかるが……」
俺「俺とシロなら力になれる」
護衛「どういう意味だ?」
俺「論より証拠、シロを連れて来てくれ……それと……」
護衛「それと?」
俺「……何か、食べるものが欲しいなあ……」
護衛「……わかった」
護衛は怪しみながらも了解してくれた。
――――――――
次回、決行
結局食べ物かよw
はらがへっては
はら へった
ごえい くう
ごえいはおれがさきにいただく!
751 :
レス代行:2009/03/25(水) 20:21:44 ID:k60hBovX
どうぞどうぞ……博士を殴り飛ばせるような女に勝てるものならな!
――――――――
護衛がシロを連れて訪ねて来たのは、午後になってからだった。
俺は退屈と空腹で、すっかり参っていた。
俺「……遅い……」
護衛「仕方ないだろう? いつもと違う行動をとったら怪しまれるんだから」
そう言って護衛はコンビニの袋を放り投げた。
俺「おっと」
護衛「昼休みの時間を待つしかなかったんだ」
受け取った袋の中には、弁当が二つとペットボトルのお茶が1本。
俺「ありがとう」
シロ「お父様、大丈夫ですの?」
俺「ああ、お前こそ大丈夫だったか?」
シロ「はい……お父様、これから……」
俺「待て、まずは食べてからだ」
護衛とシロを待たせて、食事を終える。
俺「ごちそう様でした」
護衛「……それで、証拠とやらを見せてもらおうか」
俺「ああ……シロ、来い」
俺はシロを手招きして呼び寄せ、首のガーゼを外した。
俺「俺はお前を連れて、クロを救出しに行きたいんだが……」
シロ「はい」
俺「そのためにはお前が足手まといでないことを証明しなければならない」
シロ「はい」
俺「どうすればいいか、わかってるな?」
シロ「はい」
俺「……い、いいか? 痛くするなよ? 少しでいいんだからな」
シロ「はい」
答えるたびに笑顔になっていくシロが怖い……
俺はシロをそっと抱きしめた。
シロは俺の首に吸いつく。
護衛「な、何を?」
シロ「……んっ、んっ……はぁ……」
俺「痛たっ! もう少し優しくできないのか?」
護衛「おい……博士、これは……」
吐息を漏らしながら血を吸うシロ。
耐える俺。
……護衛は引いていた。
――――――――
ごめん、決行まだ先だった
護衛引いてるジャマイカ
んでやっぱ飯かw
血が溜まると強くなるわけですねわかります
前日の夜のことを考えると、博士の血の量は大丈夫だろうか?
――――――――
わずかに銀色がかった髪のシロを引き離し、護衛に向かって言う。
俺「……これでシロはホムンクルスの力を発揮できる」
護衛「待て! 髪の色が変わるとか、どうなっているんだ?」
俺「詳しいことは俺も知らん」
護衛「知らんじゃなくてだな」
俺は護衛の抗議を無視した。
俺「これでもまだ半分くらいの力だが、試してみるか?」
護衛「いくらなんでも子供に……」
俺「シロ、行け」
護衛「おい、人の話を……わっ!?」
護衛は駆け寄ってきたシロに、足を掴まれて引き倒された。
……油断しているから、こういうことになる。
護衛「こ、こら! どこ触っ……やめてっ!」
シロは護衛に馬乗りになって……(略)……
数分後、シロから解放された護衛は、乱れた服を直しながら立ち上がった。
護衛「はぁ、はぁ、はぁ……」
シロ「時間切れですわ」
護衛「わ、わかった! 戦力として数えてもいいだろう」
俺「ありがとう」
護衛の答えを聞いた俺は、礼を言った後で尋ねた。
俺「それで、いつ決行するんだ?」
護衛「……今夜と決めている」
俺「早いな」
護衛「この子は夜まで預けておくからな……本当は一緒に逃げてもらうために連れてきたんだが」
シロは護衛に背中を押され、俺の元へ走ってくる。
俺「俺が造ったホムンクルスは、俺の娘も同然! 救出を人任せにはできない」
俺はシロの頭をなでながら、堂々と言った。
――――――――
今度こそ本当に決行。
--------------------
レス代行はここでおk
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1236880541/174より レス代行です
シロさん、護衛になにをしたのかおいちゃんに詳しく教えてもらえるかい?
折角の血をこんな使い方で良かったのか良かったんだ
血を吸ったシロは、基本的にクロと変わらない。
――――――――
そして日が暮れた後……護衛がドアを開ける。
護衛「博士」
俺「ああ……おっと」
シロ「お父様、大丈夫ですの?」
俺は立ち上がろうとして少しふらつき、既に血を吸わせたシロに支えられた。
……護衛、シロ、貧血気味な俺、この中では俺が一番足手まといのような気がする。
しかしホムンクルスの扱いを他人に任せることはできない。
俺とシロは、護衛の案内で慎重に屋敷内を行く。
ところが、どうしたことか使用人の姿すら見えない。
俺「静かすぎやしないか?」
護衛「今は夕食の時間、屋敷の人間は全員食堂にいる」
俺「警護の人間は?」
護衛「数人はいるはずだが、見ないな……確かに、不気味ではある」
護衛は声を低くして答えた。
成金が護衛の行動を計算に入れていないにしても、あまりに警戒が薄い。
……結局、広い屋敷の中、誰とも会うことなく研究室まで来た。
護衛は分厚いスライドドアの取っ手を引く。
護衛「……やはり動かないな」
俺「どうする?」
シロ「お手伝いします」
護衛「頼む」
護衛とシロは取っ手を力任せに引く。
そんなので開くかよ……と思った数秒後、ガタンと鍵が壊れる音。
割と大きな音だったので、俺は反射的に周囲を見回した。
……人が駆けつけてくる様子はない。
護衛「……よし、行こう」
シロ「お父様、行きましょう」
お前ら落ち着きすぎだろう……
護衛とシロの後に続き、俺は恐る恐る研究室に足を踏み入れた。
――――――――
どう見ても罠です本当に(ry
罠www
759 :
レス代行:2009/03/29(日) 20:10:47 ID:CyYiWyto
研究室に忍びこむ博士たち、しかしそれは成金の巧妙な罠だった。
――――――――
暗い研究室の中に入ると、急に明かりがついた。
……罠かっ!?
護衛「博士、何をしている? これはセンサーで自動反応するんだ」
俺「なんだ……って、侵入したのが一発でわかってしまうじゃないか!!」
護衛「ああ、急がないとな」
俺「おいっ! そういうことは先に言ってくれよ!」
シロ「あ! お父様!」
護衛と言い合う俺に、シロが声をかけてきた。
指差す先には寝台にベルトで括りつけられたクロが!
俺とシロは急いでクロに駆け寄った。
シロ「お姉様!」
俺「クロ! 起きろ!」
クロは薬か何かで眠らされているのか、起きる気配がない。
俺「シロ、台のベルトを解け!」
シロ「はい!」
俺はシロに命令し、研究室を見回した。
俺「後はホムンクルスのサンプルを……あった!」
俺の研究所から持ち出されたサンプルは3つ。
その3つとも巨大な培養器に入っていて、簡単には取り出せそうにない。
ここで壊してしまうか?
……いや、できない。
護衛「博士、早く!」
俺「あ、ああ……」
外を見張っている護衛が急かす。
時間がない。
成金にホムンクルスを渡すわけにはいかないし、ここは……
俺は近くにあった椅子を掴み……
クロ「パパ、 ダメッ!! ヤメテ!!」
俺「クロ!?」
振り返ると、シロに支えられながら起き上がったクロが、泣きそうな目で俺に訴えかけていた。
――――――――
どうする博士
あれ?罠じゃなかったの
罠だわな
ああ、博士……つらい選択だよな……
764 :
レス代行:2009/03/30(月) 22:07:36 ID:U7qaitQk
どの辺が罠だったかと言われると困る
――――――――
俺は動けなくなった。
どうすればいいのか頭の中では必死に考えているのだが、選べる行動は限られている。
悩んでいる暇などないのに、無意味に時間を食っている事実が、余計に俺を焦らせる。
護衛「……誰か来る! 博士!」
俺「わかっている!!」
わかっているが、どうしようもないんだ!
ホムンクルスを殺すことも、置いて行くこともできない!
俺は護衛に向かって言った。
俺「クロとシロを頼めるか?」
クロ「パパ!?」
シロ「お父様!?」
護衛「……この子たちを連れて先に逃げろと? お前はどうするんだ?」
俺「俺は残る」
今はクロとシロを逃がすことができれば、それでいい。
俺さえ屋敷にいれば、他の者に用はないはずだ。
俺の心中を察てくれたのか、護衛はクロとシロの手を引いた。
護衛「わかった」
クロ「イヤッ!!」
シロ「どうして……」
俺「クロ、シロ、聞き分けてくれ」
成金「そうはさせん」
抵抗するクロとシロの扱いに手間取っていると、成金が警護を引き連れて現れた。
護衛は身構えたが、警護の手には拳銃が握られている。
まったく、どこの国だよ……
――――――――
絶体絶命
あぁ博士は両方を選ぼうとしたのか
それが、ヒーローの道なんだな
サンプルって結局どういうものなんだろう
あれだ、バロットエッグみたいな外見
ほんだらがった はんだらがった
ほんだらがったふんふん♪
769 :
レス代行:2009/03/31(火) 21:52:28 ID:CLLipw1S
ほんだらへんだらどがびがふん……って、何てものをググらせるんだ! 画像つきで見たじゃないか!
――――――――
俺は成金をにらみつけた。
俺「……物騒なものは下げてもらいたい」
成金「いやいや、女子供とはいえ、油断のできる相手ではないのでね」
俺「そうじゃない! 俺は残るから、3人は逃がせと言うんだ」
成金「……やれやれ」
成金はため息をつきながら首を横に振った。
成金「博士、君は何もわかっていない」
俺「何だと?」
成金「ここから逃げ出してどうする気だったのか」
……逃げ出した後のこと?
とりあえず、成金の手が届かないところへ……
成金「言っておくが、君の研究成果を欲しているのは私だけではない」
成金は俺に向かって、はっきりと言った。
成金「君は一人でやってきたつもりだろうが、私の庇護なくして研究は続けられんよ」
俺「たとえそうだとしても、私は……」
成金「甘えた考えは捨てたまえ! 他の者が私のように優しいとは限らないんだぞ!」
俺「優しい? 研究所を襲撃したのは誰だ?」
成金「……私は君のためを思って言っているんだ」
成金は大きく息をついて、ためを作る。
成金「ここでホムンクルスを見捨てられないような君が、逃げ続けられるとでも思っているのか?」
俺「それは……」
成金「現にこうして、どうしようもなくなっているじゃないか!」
……俺は反論できなかった。
今までの回りくどいやり方からして、成金は手段を選んでいる方かもしれない。
世の中には卑劣を極めた連中がいくらでもいるものだ。
――――――――
勇気と無謀と
勝負どころだな
ああ、成金がデレ始めてる
ここは一気に
成金デレ
略してナキデレか
新ジャンルだな
774 :
レス代行:2009/04/01(水) 20:27:34 ID:exJ2VImK
ナキデレっていうと、泣いてばかりの子だけれど優しくされるとデレるとか、そんなイメージ。
――――――――
……しかし、騙されてなるものか!
成金は態度を硬軟使い分け、俺を懐柔しようとしている。
成金「良心が痛むなら、君は何もしなくていい……その代わり、屋敷に留まってもらうことになるがね」
俺「ホムンクルスの情報を他に流されては困るんだな?」
成金「まあ、そういうことだ……もし留まってくれるなら、今日のことは忘れてあげよう」
忘れるとは、俺ばかりでなく令嬢や護衛も追求しないということか?
俺は護衛を見たが、護衛は首を横に振った。
ここまで来て、今さら後戻りはできないか……わかったよ。
惑わされはしない。
俺「ダメだ」
成金「……では、どうする? 私は見逃してやる気など欠片もないし、ホムンクルスを手放す気もない」
警護の人間は出入り口を塞ぐように立ち、拳銃をこちらに向けている。
強行突破は難しい。
それに培養器の中のホムンクルスはどうする?
ここは黙って従う振りをして、機を待つしか……ん?
クロ「パパ、 パパ」
俺「……クロ? どうした?」
気づくと、クロが俺の袖を引いていた。
クロ「パパ、 ミンナ イッショ」
俺「みんな?」
クロ「イッショニ オウチニ カエルノ」
……いや、できることなら俺だってそうしたいんだが……この子は状況がわかっているのか?
どう説明すべきか困っている俺に、今度はシロがささやく。
シロ「お父様……お姉様を信じて」
俺「シロ、お前までどうしたっていうんだ? クロが何かするのか?」
危険なことなら止めなければ……と思った矢先に、クロが大声で叫んだ。
クロ「ミンナー!! オキテー!!」
クロとシロ以外、その場にいた全員が驚いて動きを止めた。
775 :
レス代行:2009/04/01(水) 20:28:19 ID:exJ2VImK
シーンと静まり返る研究室。
何も……起こらない?
俺「クロ、こんな時に……」
俺がクロに注意しようとした時、フッと明かりが消えた。
成金「どうした!? 停電か?」
この現象には、覚えがある……
俺は培養器の中のホムンクルスを見た。
成金「こ、これは……」
真っ暗な研究室の中、培養器だけが明るい。
小さな女の子の形をしたホムンクルスが、見る見る大きくなっていく!
皆が見守る中、培養器の中は徐々に暗くなり、闇に溶けこんだ。
警護「うわあぁっ!!」
ホムンクルスに気を取られていると、警護の叫び声が聞こえた。
……そうだ!
今のうちに!
俺は手近にあった椅子を振り回し、培養器を壊した。
暗闇の中、聞こえるのはドタバタと人が動き回る音と、物が破壊される音のみ。
成金「何が起こっている!? おい、何とかしろ!!」
警護「無理です! こう暗くては危なくて発砲できませ……ぐっ!」
成金「どうした!? 返事をしろ!!」
相手が浮き足立っている間に、俺は壊れた培養器からホムンクルスの幼女を抱え上げた。
暗闇の中、傷つけないように慎重に……
俺「一緒に逃げよう」
俺が腕に抱くと、ホムンクルスの幼女は俺の首に両手を回してしがみつく。
一人、二人……あ、三人目どうしよう……
……あれこれ悩んだ後、両手で三人を同時に抱える。
よし、これで脱出だ!
――――――――
最後の伏線回収。
776 :
レス代行:2009/04/01(水) 20:32:36 ID:exJ2VImK
>クロ「ミンナー!! オキテー!!」
超カタルシス
五人そろって幼女戦隊ホムンクルザーですね><
なんというフィナーレの予感
な、三人も増えただと!?
781 :
レス代行:2009/04/02(木) 20:20:11 ID:VT5toR8f
エンディング間近
――――――――
俺は立ち上がり、つまずかないように慎重に移動した。
護衛「博士、早く!」
クロ「パパ!!」
シロ「お父様!」
研究室の外から、俺を呼ぶ声がする。
早く行かなければ……
しかし少しで研究室から出られるというところで、照明が戻った。
闇に慣れていたせいで、電灯のまぶしさに目が眩む。
成金「待て!!」
俺「誰が待つか!」
俺は後ろを振り返った。
おそらく護衛とシロに倒されたのだろう……警護の者は床に伏して気を失っていた。
その中で成金は一人立いっていた。
手に銃を構えて……
成金「逃がさんぞ」
俺「危ない!」
俺は腕の中の幼女を守るように、反射的に背を向けた。
バン!
背中から腹を突き抜かれたような感覚……痛い!
痛いと叫ぶのを忘れるくらい、痛い!
足が止まる。
俺の腹がどうなっているのか、知りたくもない。
走らなければ……走らなければ!
護衛「博士!」
クロ「パパー!!」
シロ「きゃー!!」
クロとシロが駆け寄ってくる。
俺「……クロ、シロ……この子たちを……」
震えて声が上手く出せない。
――――――――
いろいろな意味で。
うおー急展開
人生のエンディングはらめぇ><
784 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/02(木) 20:47:36 ID:5pY4D5fw
エンディングまじかなのに助手が空気
785 :
レス代行:2009/04/03(金) 23:02:35 ID:nczxPm6q
助手の出番は……今回はナシで。
――――――――
俺は抱えた幼女を優しく下ろし、膝をついた。
ひどく痛む腹を押さえてみると、ぬめりとした感触が……
背後から成金が声をかけてくる。
成金「下手な真似はするなよ」
俺「クロ、シロ、早く……」
クロ「イヤ!! パパト イッショニ カエルノ!!」
シロ「お父様、傷の手当てを」
どうして言うことを聞いてくれないんだ……
成金「博士を助けたければ、大人しく私の言うことを聞くんだ」
護衛「卑怯な!」
成金「何とでも言え! 私は目的のためなら手段を選ばん」
ダメだ……俺を置いて行け……
こんな奴の言いなりになるな!
成金「早くしなければ、死んでしまうぞ」
令嬢「もうおやめください!! お父様!!」
護衛「ご、ご令嬢!?」
……ご令嬢だと!?
顔を上げて令嬢の姿を確認しようとしたが、目がかすんでよく見えない。
俺は目を閉じて、聞こえる声に集中した。
成金「私に意見する気か?」
令嬢「……たとえ博士さんの協力を得ようと、お父様には絶対にホムンクルスを造れません」
成金「何だと?」
令嬢「教えて差し上げます……その理由を」
聞こえる声の主は間違いなく令嬢だが、口調は別人のように厳しい。
穏やかな性格の令嬢の反抗に、成金は動揺しているようだった。
786 :
レス代行:2009/04/03(金) 23:03:18 ID:nczxPm6q
腹の痛みは増していくばかりで、息が苦しい。
しかし今は銃を向けられて、誰一人として動けない状態。
令嬢の説得が成功するのを祈るしかない。
令嬢「ホムンクルスにだって、心はあるのです」
成金「それがどうした!?」
令嬢「……奴隷として使われるとわかって、生まれてくると思いますか?」
……令嬢が何を言っているのか、意味がわからない。
しかし成金には心当たりがあるようだった。
成金「……私の実験方法が間違っていたのではなく、ホムンクルスは自ら死を選んでいたと?」
令嬢「はい」
ホムンクルスは人の悪意を感じ取り、生まれるかどうかを選ぶと?
にわかには信じられない。
成金「見え透いた嘘をつくな!」
令嬢「お父様はわかっていらっしゃるはずです……博士さんの研究所から持ち出された資料には……」
成金「……確かに目新しいことは書いてなかったが、私の目を欺くための工作だとしたら!」
いや、資料に書いてあることが全部だ。
提出する報告書以外に、わざわざ研究所で使う資料まで偽装したりはしない。
令嬢「……お父様は変わってしまわれました」
成金「黙れ! 私は信じない! 生まれる前のホムンクルスに心など……」
クロ「アルヨ!! ミンナ ワタシノ コエニ コタエテ クレタ!!」
シロ「そうですわ!! この人がお父様だったからこそ、私たちは生まれましたの!!」
必死に否定する成金に、クロとシロが追い打ちをかける。
令嬢「お父様の野望は最初から成功するはずがなかったのです……」
成金「……私の……夢が……」
成金の声から力が失われていくのがわかる。
説得は成功したようだ……
……ホッとしたら力が抜けていく……
意識が……遠のく……
――――――――
そして……
なんということだというかここでヒキがはいるのかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!111
うあああああああああ!!!11111博士えええええええ!!!!11!!
サンプルにはそんな複線が!?
培養中から話しかけてきた助手の内助の功だな
791 :
レス代行:2009/04/04(土) 23:21:48 ID:r+LE1hUN
あれこれすっ飛ばしてエンディング
――――――――
とある町外れの森の中、誰も踏み入らないようなところに、一軒家がある。
暮らしているのは5人の幼女、そして……
カラン カラン
侵入者を知らせるベルが鳴ると同時に、家の中に一人の幼女が賭けこんで来た。
??「姉上! 不審者です!」
息を切らせながら報告する幼女は、赤い目に白い髪……
その幼女と似た容姿の、別の幼女が応える。
シロ「何ですって!? ユキ、人数は?」
ユキ「一人のようです!」
ユキと呼ばれた幼女は、敬礼しながら即答する。
ユキ「撃退しましょうか!?」
シロ「待ちなさい! 道に迷っただけかもしれませんわ」
二人の会話に、また一人、同じ容姿の幼女が割って入った。
??「……その可能性は低い……わ」
シロ「スズ、どうしてそう思いますの?」
スズ「歩みに迷いがなかった……から」
シロとユキとスズは互いに顔を見合わせた。
シロ「相手は一人、捕獲して目的を吐かせましょう」
ユキ「了解です! シロ姉上!」
スズ「……了解……マシロ姉さん」
ユキとスズは勢いよく飛び出して行った。
その後で、四人目の赤い目と白い髪の幼女が姿を現す。
??「シロ姉、どうしたのー? ユキ姉とスズ姉が出て行ったけど……」
シロ「マイ、侵入者よ」
マイ「えー!? 大丈夫なの?」
シロ「一人らしいから、あなたが心配することはありませんわ」
マイ「こわいなー」
シロ「一応、あなたはお姉様と一緒にいなさい」
マイ「うん、わかった」
マイはシロに従い、部屋に戻った。
――――――――
エンディングは続く
エ、エ、エ、
エンディングだーーーーーーーー!!!!!
スズかわいい><
なんとなんと
ED……だと……
エ、エンディング…!?
長い間、お世話になりました!
――――――――
数分後、戻ってきたユキとスズは、声を弾ませながらシロに報告した。
ユキ「シロ姉上! 捕らえました!」
スズ「……任務……完了」
シロ「よくやりましたわ! 今お父様に報告を……」
……さて、子供たちのはしゃぎようを見守るのは、このくらいにしておくか。
俺は偶然を装って、物陰から姿を現した。
俺「大騒ぎしてどうした? 楽しそうじゃないか」
シロ「お父様! 侵入者を捕らえました!」
ユキ「姉上! 捕らえたのは私たちです!」
俺「はいはい、わかっているから落ち着け」
興奮しているユキの頭をなで、なだめる。
俺「ここに越してきてから、これで何人目になるかな……」
シロ「あ」
ユキ「えっ」
スズ「6人目……です」
シロ「あぅ……」
同時に答えようとしていたシロとユキに先駆けて、スズが答えた。
この子は無口だが、要領がいい。
ユキ「スズ! ずるい!」
活発なユキは、対抗心をあらわする。
……独り言だから、別に答えなくてもよかったんだけどな。
俺「まあまあ、とにかく今回はどんな奴だったか見に行こうか」
ユキ「あ、案内します! 父上!」
今度は後れを取るまいと、一足先に駆け出すユキ。
この口調は時代劇の影響だ。
俺はユキに案内され、侵入者が捕らわれている場所へ向かった。
――――――――
代行の話な! エンディングは続く……具体的には後3回くらい。
イヤッホオオオオオオオウウウ!!!!!!
幼女紳士おかえりんこ!!
オカエリナサ入
規制解けたのか!
おかえり!
侵入者誰だろう
ただいま!
――――――――
昼間でも薄暗い森の中、俺はユキの後を歩く。
俺の後にはシロとスズ。
ここら一帯は、賢い幼女たちが遊びで作ったトラップが、そこら中に仕掛けてある。
一歩でも道を間違えようものなら、餌食になること間違いなし。
??「誰かー!」
……人の叫び声が聞こえる。
後ろにいたシロが、俺の服をくいくいと引いた。
シロ「お父様、あの声は……」
俺「うん……なあユキ、侵入者って……」
ユキ「あれです! 父上!」
俺の問いに、ユキは高い木の枝を指差して答えた。
足首を縄で縛られ、逆さ吊りになっているのは……
助手「あ、博士!」
シロ「お母様!?」
俺「やはり君か! どうしてここに!?」
助手「そんなことより、早く下ろしてくださいよー!」
助手はスカートを押さえながら、バタバタと暴れる。
……長いこと逆さでは危険だな。
俺「わかった! わかったから、動かないでくれ!」
スズ「……お母様……とは?」
シロ「話は後! ユキとスズも手伝いなさい!」
ユキ「捕らえろと命令したのは、シロ姉上ではありませんか……」
俺「誰でもいいから手を貸してくれ!」
やいのやいのと騒ぎながら、俺たちは助手を地面に下ろした。
ずっと吊るされていた助手は、頭に血が上って目を回していた。
助手「うーん……くらくらしますー」
俺「……とりあえず、家で休もう」
助手「はいー」
俺「背中に……」
助手「お姫様抱っこがいいですー」
俺「……はいはい」
こんな目にあっても相変わらずだな……
俺は助手を両手で抱え、家に向かった。
――――――――
助手、久しぶりの登場。
おおっ、助手来た!
どちらさまですか?
助手ひさしぶりwww
オレオレ、オレだよ!
――――――――
帰り道、幼女たちは俺の背後で、ひそひそと話し合っていた。
ユキ「シロ姉上……私たちは父上に造られたのに、母上がいるとはどういうことですか?」
シロ「どうもなにも、お母様はお父様の……」
ユキ「なんですと!?」
スズ「……父さん……変態?」
シロ「それは……そうかもしれませんわ」
ユキ「うわぁ……」
お前ら全部聞こえてるっての……
それとシロは否定しなさい。
俺の気を知ってか知らずか、助手は俺の首に手を回して身を預けている。
幸せそうな顔しやがって……これじゃ怒鳴ることもできやしない。
俺たちが家に着くと、クロとマイが出迎えた。
マイ「おかえりなさい……って、お父さん、その人はだれ?」
クロ「アーッ!! ママ!!」
マイ「ママ? クロ姉、どういうこと?」
助手「……博士、どうしてマシロが四人?」
俺「それはだな……」
ユキ「ただいまー!!」
シロ「マイ、お母様よ!」
マイ「シロ姉! どうなってるの!?」
クロ「ママー、 アイタカッタヨー!!」
キャーキャー騒ぎ出す幼女たち。
とても話ができる雰囲気ではない……
俺は一つ息をついた。
俺「みんなリビングに集まれ! これから大事な話をする!」
クロ「ハーイ!! シロチャン、 ダイジナ オハナシダッテ!!」
シロ「お姉様、わかりました……ユキ、スズ、マイ!」
ユキ「は、はい!」
スズ「……はい」
マイ「まってー」
素直にリビングに移動する幼女たち。
俺「……もう大丈夫だな?」
助手「あ、はい」
俺は助手を下ろして立たせ、一緒にリビングに向かった。
テーブルを囲んで座る、俺、助手、クロ、シロ、ユキ、スズ、マイ。
男は俺一人。
視線が集まる中、俺は口を開いた。
俺「……いろいろ質問はあると思うが、まずは俺の話を聞いてくれ」
俺は誤解をとくために、助手を最初に紹介することにした。
俺「この人は、俺の助手をしてくれていた人だ」
スズ「……紹介の常識……まずは身内から……」
ユキ「父上……」
俺「違うから! 深読みするな!」
マイ「え? どういうこと?」
クロ「ママハ パパノ ジョシュデ、 ワタシト シロチャンノ ママ ナンダヨ!」
俺「クロ、それは違う……ん? 合ってるのか?」
……よくわからなくなってきた。
ユキ「わかりました!! つまり、父上の助手=クロ姉上とシロ姉上の母君=私たちの母上ということですね!?」
シロ「そういうことですわ」
スズ「=父さんの妻になる人……よって、助手=嫁が成り立つ」
マイ「そうなんだー」
俺「成り立たん!! ええい、次はお前らだ! ユキ!」
いらつく俺をよそに、ユキは元気よく立ち上がる。
ユキ「なるほどなるほど、母上とあらば名乗らないわけにはまいりません! 母上、私は三女ユキです」
スズ「……次は私? 四女スズ……です」
マイ「末っ子のマイです! はじめまして、お母さん!」
助手「はじめまして! ユキ、スズ、マイ、よろしくね」
そう言った後、助手は俺を見た。
助手「博士にしては、凝った名前ですね……雪、スズナ、共通点は白でしょうけど、マイは何ですか?」
俺「雪は合ってるけど、スズはSnの錫、マイは白米の米だ」
助手「はぁ……博士は博士ですね」
俺「何を言ってるんだ? 当たり前じゃないか」
助手「ええ、そうですね……ふふふ」
俺の答えに、やわらかく微笑む助手。
なんだか小恥ずかしくなる……何か、おかしなことを言ったかな?
――――――――
目測を誤った……あと数回は続く。
>スズはSnの錫、マイは白米の米だ
( ゚д゚ )
易しい金属か。博士は詩人だな
末っ子で一番新しいから新米ですね
きっとマイはご飯を食べているときに思いついたに違いないw
相変わらず名づけひどいw
しかし、名づけに関しては助手に任せても……
――――――――
助手と新しい三人の幼女、知らない者同士の紹介を終えたので、俺は助手に尋ねた。
俺「一つ、教えて欲しいんだが……どうやって、ここを知ったんだ?」
助手「ご令嬢さんの護衛をしていた、ごっちゃんさんに聞きました」
俺「ごっちゃん……今は何をしてるんだ?」
助手「姉さんのお店で、接客してます」
……あの護衛が?
助手「クールな感じが評判で……」
俺「……どうして、ここに来た?」
笑顔で話を続けようとする助手に、俺は言った。
少し責めるような口調になってしまったかもしれない。
助手は真顔になって、俺に向かって紙切れを飛ばした。
助手「これは何ですか?」
俺「……書き置き……」
屋敷から脱出した後、助手が来ることを見越して研究所に置いたものだ。
バイト代と一緒に、今までありがとう……二度と会うことはないだろうと……
俺「これ以上、危険な目にあわせるわけにはいかないと思った……なのに、君は……」
助手「一人で勝手に決めないでください!」
助手の勢いに押され、俺は口を閉じた。
助手「私は何とも思ってません!! どうして私だけ置いて行くんですか!?」
俺「……俺たちは狙われているんだぞ? いつまた襲われるかもわからない」
助手「それが何だって言うんですか! 私は博士と一緒なら……」
俺「待った! 悪かったとは思っている! しかし、君のためを思ってなんだ!」
涙声になる助手に、俺は慌てた。
ふと、幼女たちが静かだな……と思って視線を移すと、俺と助手の言い合いをまじまじと見つめている。
……気まずいこと、この上ない。
助手「私、もう離れませんから!」
俺「おいおい……君には家族もいるし、学校もあるだろう?」
助手「はい、近くに有名校があって助かりました!」
俺「……何っ!? 引っ越したのか!?」
助手「ちょっと違います! この手紙を見てください」
助手は一通の手紙を俺に差し出した。
なになに……護衛から?
――――――――
自分でも何回続くか、わからなくなってきた。
ふふふ、見事はっぴぃえんどとなれば全員を仕合わせにせんとのう。
まだだ。まだ終わらんでええ。もっともっともっとやれw
815 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/09(木) 22:22:05 ID:D+YRWsoU
女子小学生が自分のオマンコ書いて祭りで規制寸前wwww
「2chからきますた」とかは絶対に書くなよ
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痴話喧嘩にしか見えないw
早く終わりそうで終わらない
――――――――
手紙には、こう書いてあった。
"博士、誰にも居場所を教えないという約束を破る形になって、すまない。
彼女の必死の訴えに負けたのだ。
危険な目にあっても心変わりしなかったということは、本気なのだと思う。
障害が多いほど恋は燃え上がると言うし……ここは潔く諦めろ。
この子の両親には、私の友人が責任を持って預かると言っておいた。
信頼に足る人物なので安心するようにと。
誰のことだか言うまでもないが、博士のことだ。
何かあったら博士の責任になるが、あしからず。
未成年に手を出すなよ。"
助手「……というわけで、今日からお世話になります!」
俺「嘘だろ!? 何かの冗談じゃないの!?」
なんという理不尽……
俺「こんなこと、誰も止めなかったのか!?」
助手「はい」
俺「いやいや、あの店員のお姉さんが黙っているわけが……」
助手「私……博士がいなくなった後、ショックのあまり食事がのどを通らなくなりまして……」
助手は声のトーンを落とす。
助手「姉さんは、私が立ち直るなら何でもいいと言ってくれました」
それで護衛も折れたわけか……
俺「……今は大丈夫なのか?」
助手「はい!」
とてもいい笑顔で、元気よく答える助手。
……現金すぎる。
みんな騙されたんじゃないのか?
――――――――
同棲
恋わずらいですか
もとから同棲に近かった気もしないでもない今日この頃
半同棲から全同棲へ
時々お泊りするくらいで半同棲だなんて!
――――――――
俺が頭を抱えていると、クロが話に割って入った。
クロ「ママ、 コレカラ ズット イッショナノ!?」
助手「そうよ、クロハ」
クロ「ヤッター!」
シロ「お母様、ご安心を! 何が起ころうと私たちが守ってみせますわ」
助手「ふふ、頼もしいわね」
助手は喜ぶクロとシロを見つめた後、俺に向き直って尋ねてきた。
助手「博士、私とクロハが誘拐された後、何があったか教えてもらえませんか?」
俺「……ああ」
俺は観念して、すべて話すことにした。
助手とクロを連れ去ったのは、俺の研究を支援していた成金だということ。
二人を助けるために、シロを連れて成金の屋敷に乗りこんだこと。
しかし軟禁されてしまい、令嬢と護衛の手を借りて脱出を試みたこと。
成金に見つかって、どうしようもなくなってしまったこと。
その時、クロの呼びかけで三人の幼女が生まれたこと。
あと少しのところで成金に撃たれ、重症を負ってしまったこと……
助手「えーっ!? 大丈夫だったんですか!?」
俺「大丈夫でなけりゃ、ここにはいないだろう? それでも数日は動けなかったが」
助手「ひどい話です! 博士は騙されていたんですね……」
助手は成金に対する怒りと、俺への同情をこめて言った。
正確には騙されていたわけじゃないんだが……
どっちかと言うと、騙していたのは俺の方で……
俺「……いろいろあったけど、あの人も改心してホムンクルスの製造は諦めたんだし、悪し様に言わないでくれ」
俺の答えに、助手は驚いて息をついた。
助手「博士は心が広いですね……」
俺「……別に、そうでもない」
いくら改心したと言っても、今さら成金を完全に信用することなどできない。
……だから、こうして密かに暮らしているんだ。
助手「じゃあ、もうホムンクルスの研究はしないんですか?」
俺「ああ、その代わり今度は別の研究をしている」
助手「それは?」
助手は新しい研究に興味を抱いたようで、身を乗り出してくる。
俺は言おうかどうか迷ったが、一緒に暮らすのに隠しごとは続けられないと思い、話すことにした。
俺「ご令嬢の病を治すための……」
……と言ったところで止めた。
助手の表情が明らかに曇っている。
助手「……博士? どうしました? 続けてください」
俺「いや、あの……」
助手「変な下心はないんですよね!? わかってます!」
俺「うん、ないよ! ない!」
ぎくしゃくしたやりとりに、幼女たちは不思議そうな顔をする。
……俺たちの新しい生活は、ここからはじまったのだった。
――――――――
幼女を創作するのはこれで終わり。
いやあれは同棲に近かったと思いますですよ
おしあわせに^^
長い間乙ですた
5ヶ月近くの長期に渡り…乙でした…
ああなんか感慨深くて感情が処理できないかんじ…
>幼女を創作するのはこれで終わり
では今度は幼女が籠絡する話を……
これで本当のエンディング
――――――――
カラン カラン
夕方、一人で研究中に、ドアのベルが鳴る。
助手「ただいまー」
俺「ああ、お帰り」
俺は研究を中断し、助手を出迎えた。
このやりとりにも慣れたものだ。
俺「罠にかからずに、無事にたどり着けるようになったんだな」
助手「さすがに覚えますよ……たまに配置が変わっていて困りますけど」
助手は疲れたようにため息をついた。
家に出入りするのに苦労する子は、そうそういないだろう。
助手「……子供たちは?」
俺「まだ外で遊んでいるんじゃないかな?」
遊び盛りの幼女たちは、家の中では退屈し、森の中で遊ぶようになった。
お相手は動物だったり侵入者だったりするわけだが……
助手「博士……あのですね……えーと……子供、つくりませんか?」
俺「もうホムンクルスは造らないよ」
助手「人間の、です」
俺「……これまでの研究を応用しても、人間は造れないと思うが?」
助手「私となら、できますよね?」
俺「君と? 何ができるって?」
おかしなことを言い出す……
俺の知らない研究技術があるというのか?
助手「鈍すぎる……ですからね、こういうことです!」
俺「おい! あぶな……」
助手は俺に抱きついて、キスをしてきた。
助手「んっ……」
最近、助手は大人っぽくなって色気が出てきたような気がする。
体や心がどうこうでなく、雰囲気が……
俺「止せ……まだ早い」
助手「まだって、いつならいいんですか?」
俺「そのうち止められなくなる」
助手「じゃあ、今……」
助手は制服のボタンを外し……
わっふる
わっふるわっふる
ダメだ最後の最後でわっふるが足りないらしい
みんな、今こそわっふるだ!
まだあったのかw
わっふるわっふるわっふる
わっふる……わっふるうううぅぅううぅうああああああああああ!!!!!1
つ わっふる
バタン!
クロ「パパ、 タダイマー!! オキャクサン ダヨー!!」
俺「うわあああ!!?」
助手「あっ、博士!?」
俺は驚きのあまり、助手を抱きしめてしまった。
幼女たちと一緒に家に入って来たのは……
護衛「……博士?」
俺「ど、どうしてここに!?」
慌てる俺に、シロが小声でささやく。
シロ「お父様、お父様! お母様を……」
俺「だーっ!! しまった!! これは誤解だ! 誤解!」
護衛「いや、私に誤解と言われてもな……様子を見て来るように言われただけで……」
護衛は苦笑いした後、一言零した。
護衛「しかし、どう報告したものか……友人に嘘はつけないし、ご令嬢にも黙っているわけには……」
俺「な、何!? どうして、ご令嬢の話が!?」
護衛「まあ元気でやってるようで何よりだ」
俺「おい、答えろ!」
護衛「悪かったな……おじゃま虫は退散するよ」
俺「人の話を聞け!」
護衛は無情にも去っていく……
幼女たちはひそひそと話をはじめた。
ユキ「母上が本当の母上になるのですか?」
シロ「いつかはこのような日が来ると思っていました」
マイ「わたしたちも、お父さんとお母さんのじゃましちゃったのかな……」
スズ「……ごゆっくり」
幼女たちは再び外に出て行こうとする。
クロ「パパ、 ママ、 ドウシタノ?」
俺「どうもしないよ!」
クロ「ヨク ワカラナイケド ワタシモ デテイクネ?」
俺「待て! 行くな!」
クロまでも俺の呼びかけを無視して出て行った。
そして俺と助手二人きり……
助手「あの……博士、どうしましょう?」
俺「いや、この状況で続けられるか?」
助手「……みんなを呼び戻して来ますね」
助手が出て行った後、俺は大きく息をつく。
……毎日こんな感じだよ。
――――――――
完。
毎日だと!それはそれで
こんどこそ乙
> 俺「いや、この状況で続けられるか?」
> 俺「いや、この状況で続けられるか?」
> 俺「いや、この状況で続けられるか?」
博士の意気地なし!!!!!!!!
まったくこんな事だから本当に乙なんだよ!!!!うわああああああああああああああああい!!!!!!!!!!!!!!!!11
乙、良い幼女創作だった
わっふるわっふるうううううううううううううううううう
毎日がエブリディですね、おつかれさまでした><
┏┓┏┓┏━━┓┏━━┓
┗╋╋┛┃ ━┫┃ ━┫
┃┃ ┣━ ┃┣━ ┃
┗┛ ┗━━┛┗━━┛
c
c ノハヾ ,vv),、
,ノツシ)、 (∀ ;リヮ^*リゝ (,ツミミ(゙)
リl;゚ -ノl (_~])と[ ´ ヽ (ヮ^*从
リ( ) l__:_」 Lヽ_ゝ ( )
し J (__)、__)しヽ_) し J
最初から最後まで楽しませていただきましたァン♪
840 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/17(金) 00:13:59 ID:pbw8EyYG
他のスレで聞いたから駆けつけてきたぜ
乙
これで終わりかぁ・・・寂しいな・・・
気が向いたらまた何か投下していってくれよ
843 :
創る名無しに見る名無し:2009/04/18(土) 11:12:48 ID:7Ww3QqsF
毎回思うが大作名作が投下されたあとって非常に投下しづらいよね。
とか言いつつも作品のプロットを頭でくみ上げたりするんだよね・・・
がんばれ待ってる読みたいぞ
「さて、何か召喚されて幼女を創作するスレに来てみたわけだが」
「得意そうだよねー」
「なんでだっ!?」
「え、だってロリコンでしょー?」
「待て、なんだその決め付けは。しかも唐突に、脈絡無く」
「デフォルトかとー」
「違うわっ! そんな初期設定があってたまるか!」
「じゃあここで私がろりぃな幼女だという衝撃の新事実がー!」
「それも無いわっ! ……唯一要素があるとすれば、そのペタ胸うわらばっ!?」
「そういう事言ってると殴るよー?」
「殴ってから言うなっ!」
「お約束ー」
「どうでもいいが、ここまでであきれ果てて読むの止めてる人大多数だと思わんか?」
「思うー」
「じゃあ自重しろ」
「へっ……まったく私ゃーしょうもないー……」
「自嘲だそれはっ! お約束ばっかりだなお前は!」
「じゃあお約束幼女話をひとつー」
「ようやく話が戻ったか」
「しようと思ったけど、私そこまで幼女に詳しくないアルねー」
「なぜ似非中国人……それはともかく、お前にだって幼女だった頃があっただろう?」
「やっぱりその頃の私をご所望ー?」
「やっぱりって何だ!? だからロリコンじゃないぞ俺は!」
「真性はそういうらしいよー。幼女を大人の女だと思ってるからとかー」
「お前このスレの人に喧嘩売ってるだろ? 喧嘩売ってるだろ、え?」
「そんなつもりはこれっぽっちしかー」
「これっぽっちとは言えあるのかよ!?」
「閑話休題ー」
「その言葉の意味知ってていってるのか? ……まあいい、話を元に戻すぞ」
「そう、君がロリコンだという話をー」
「そこに戻すな! 幼女の話にだ!」
「……似たような物の気がー」
「お前もう黙ってろ! 頼むから!」
「死ねとー?」
「喋ってないと死ぬのかよ! またベタだなおい!」
「いや、そんなわけないでしょじょーこー」
「……俺が死にそうだ、余りの怒りやらなんやらかんやらで」
「で、幼女の話はー?」
「お前、いまさらスレの趣旨に沿った話初めて、ここまで皆読んでくれてると
思ってるのか? あ?」
「自分を信じてー」
「信じれるか!」
「テリーも信じてー」
「テリドリなんか今覚えてる人いるかっ!?」
「結局、幼女の話はするのー? しないのー?」
「するさ! いまさらだがするさ!」
「好きだもんねー」
「だぁぁぁかぁぁぁらぁぁぁ! ……落ち着け、落ち着け俺。今日は特にひどい。
今日はこいつのペースに余りにも巻き込まれっぱなしだ。このままじゃ単に
スレにわけのわからない電波を垂れ流しに来ただけの、暇な変人だと思われてしまう……」
「えっ……暇な変人じゃなかったのかー。意外な新事実ー」
「いやそうだけども! 暇な変人だけども! そこは否定できないけども!」
「私にかまわず続けるがいいー」
「なんで偉そうなんだよっ! ……まあいい、とにかく幼女の話だ」
「可愛いよねー」
「そうだな、幼女というのは顔の良し悪しとはまた別の部分で、何故か可愛いと認識」
「あ、もう1レスの最大行数だからこれにてしゅーりょー」
「される場合が、って、え? 嘘だろ、おい、もうこれで終わり? オチどころか幼女話も」
――ブツッ――
ここまで投下です。
反省はしています。ホントダヨ?
生きてるって何だろ
生きてるってなあに
ああ、可愛い。なぜに幼い少女という存在は、こんなにも
可愛いものなのか。
俺は目の前にある砂場で、ほっぺたまで泥だらけになりながら
砂遊びに興じている姪っ子の由愛(ゆめ)と、その友達である
女の子を見て、実にほのぼのとした気持ちになっていた。
「はわぁ……いいなぁ、幼子は」
聞きとがめられたら警察に通報されかねない呟きが、思わず
口からこぼれ出る。そして、その言葉は聞きとがめられた。
「何を馬鹿な事言ってるのよ、おにいちゃん」
「……何だ、見た目だけ幼子の登場か」
幸い、その聞きとがめた人物は、俺の嗜好を理解してくれている
人物だったので、警察には通報されずに済んだ。
川瀬育子(いくこ)という名を持ち、俺の事をおにいちゃんと呼ぶ
彼女は、この俺、高下泰二(たいじ)の、やや年の離れた幼馴染
であった。……いや、幼馴染という言葉を使えば、余計な期待を
抱かれてしまうやもしれぬから――誰に、かはよくわからない――、
より正確に表現するならば腐れ縁、と言うべきか。
「はぁ……」
彼女は、ベンチに腰掛けた俺の目を真正面から見つめながら、
呆れたようにため息をついた。そう、腰掛けた俺の目を、立っている
彼女は真正面から見つめられるのである。
つまり、育子はちんまいのだった。見た目だけ幼子とは言いえて
妙なりと自画自賛。でも、もうすぐ二十歳になろうかという年齢で
この小ささは、いろいろと問題があるのではなかろうか。
「何だよ、育子」
「ホントに、おにいちゃんの可愛い物好きには呆れたものよねぇ、
って思ってた所」
「俺は人畜無害だから問題ないだろ?」
「世間はそうは思ってくれないの。今だって、事情を知らない奥さん
達が、ニヤニヤしてるおにいちゃんを見てヒソヒソ話してたわよ」
「そんなもん気にしてて、姪っ子が愛でられるか!」
「私がきっちり事情を説明して、愛想笑い貰ってお帰り願ったん
だから、感謝して欲しいもんだわ。ホントに、今のご時世何が
どう転んで警察沙汰になるかわからないんだから、気をつけてよ!」
「へいへい」
「……おにいちゃんに前科がついたら、えっと、その……私が……
いや、違う、そうじゃなくて、えっと……いろんな人が困るんだからね!?」
「前科はつかねえよっ!? 何の犯罪だ!」
「青少年保護育成条例違反、とか?」
「……具体的で嫌になるな」
ふと見れば、育子も砂場で遊ぶ二人の姿を見つめていた。
「……でも、ちっちゃい子が可愛いのは認めてあげる」
「おお! お前にもようやくこの良さがわかったか!」
「でも、さ……だったら、その、ね……私だって、ちっちゃい、よ?」
「……えー」
「な、何よその嫌そうな顔!?」
「お前はさっぱりわかってないな! お前のような邪気に塗れた
ちんまいだけのほぼ成人女性の何が可愛い!?」
「じゃ、邪気に塗れた……!?」
「あのちっこいひょこひょこと動く姿と、そこに現れる無邪気さが
あってこそ、初めて幼子は可愛いと言えるのだっ!」
「……ああ、ごめん、わかったから大きな声で力説しないで。
近所迷惑だし、ね? ほら、由愛ちゃん驚いてるよ?」
「あ、ごめんねぇ、由愛ぇー。びっくりしたかなー? あ、笑ったー」
キョトンとした顔でこちらを見ていた姪っ子とその友達は、何が
面白かったのか、キャッキャと笑いながら、再び砂をもてあそぶ
作業に戻っていった。うむ、実に可愛い。
「……はぁ」
そんな俺の至福の時間を妨げる、ため息の音。もちろん、その
主は育子以外にいるだろうか。いや、いない。
「なんでため息ついてんだよ、さっきから」
「……おにいちゃんって、ホントどうしようもないなぁ、って思って」
「なんだそりゃ」
「そろそろ帰ろ、おにいちゃん。由愛ちゃん達も、お昼寝しないと
いけない時間だし、ね?」
「ああ、そうだな。叔母さんももう帰ってくるだろうし。でももう少し
だけこの光景を眺めていたいんだがなぁ……ああ、可愛い」
「……はぁ」
「またため息か……お前、ため息ばっかりついてると、幸せ逃げるぞ」
「……誰のせいだと……」
「ん? 何か言ったか?」
「いいえ、何にも!」
何が癇に障ったのか、育子はそう言ってぷりぷりと怒りながら
家の方に向かって歩き出した。
もうしばらくここにいたかったが、そうなってしまっては俺も
それについていかざるをえない。育子を怒らせたままにしておく
と、後が何かと怖いからな。
「由愛ちゃぁーん、お友達もぉー、お家に帰るよぉー?」
そういうと、二人ともすぐに俺の元に駆け寄ってくる。まったく、
育子もこのくらい素直なら可愛いのになぁ……。
そして俺は両手に柔らかい感触を覚えながら、少しだけ背を
かがめたまま家路に着いた。
うむ、至福であると、そんな事を思いながら。
終わり
ここまで投下です。
二十歳のロリか……
ようこそ紳士の世界へ
あれ、なんか小鳥遊といなみんが浮かんできた
この鈍感め
需要と供給って難しいものだねぇ
幼く、まだ穢れを知らない無垢な女性。
伸びきっていない手足に、薔薇の様な赤みをもった頬。
歳を取った女性には感じることの出来ない活力、未来へ向かう生命の息吹。
神が生み出した至高の存在にして、究極の創造物。
すなわち――幼女。
……嗚呼! 神は何故、そんな生き物を創り出してしまったのだろうか!
幼女さえいなければ、幼女が可愛くなければ、
俺が女という生命体に希望を見出すことを諦めなかったかも知れないというのに!
神よ。
もしも俺の心の叫びが届いているのなら、時間の歯車を女性限定で止めてくれ。
そうすれば、これ以上幼女が減ることは避けられる。
そうすれば、俺はこれ以上世界というものに絶望しなくて済む――!
「アンタ、何気持ち悪いこと口走ってんの?」
……思えば、コイツも昔はとてもとても素晴らしい幼女だった。
天使の様な微笑や、愛くるしい仕草。
溢れるような優しさに、ロリプニの体型。
そういえば、髪型をツインテールにしていた時期もあったな。
初めてその姿を見て、笑っている顔を見て俺は思ったね。
この世に、こんなにも可愛いものが存在していたなんて、ってな。
「……そ、そう」
そうとも。俺は一瞬で恋に落ちたさ。
――だが、その幸せは長くは続かなかった……!
「なんでよ?」
時間の流れは誰にも止められない。
止めることが出来るのは、どこかで俺をあざ笑っている神様だけだからだ。
「意味わかんないんだけど」
かつての面影は残しているものの、今は見るも無残に成長してしまった。
長いツインテールは、部活の邪魔になるからという救いがたい理由でショートカットに。
白いブラウスと赤いスカートは、楽だからという理由で上下セットで千円の灰色のスウェットに。
華奢で白かった小さな手足は、筋肉がつき太くなり日焼けしている。ああもう、癌になれば良いのに。
「あのさ……ケンカ売ってるわけ?」
口も悪くなった。いや、この場合は汚くなったといった方が適切だろうか。
それに、幼き日のコイツなら頬を膨らませてプンプンと怒りはするかもしれないが、
決して視線で人を殺せる程の勢いで人を睨みつけたりはしなかった。
「誰のせいだと思ってるのよ」
時間のせい……神様のせいだ。
少なくとも、幼女でなくなってしまった責任をコイツに求める程俺は視野の狭い人間じゃあない。
時が経ち、コイツは変わってしまった。
ロリプニの素晴らしい体型は、今じゃ胸に二つの脂肪を蓄えラクダのよう。
他の野郎共がそんなもんをありがたがるのは、世間という名の無情の砂漠を渡っていくためだとでも言うのか。
もしもそうなのだとしたら、浅はかだと言わざるを得ない。
砂漠を渡るために必要なのは水。
幼女という、心の渇きを癒してくれる最高のパートナーなのだから。
「それじゃあ、今のアタシについてどう思う?」
スペースデブリ。
「……その心は?」
最近肉が付いてきて、場所をとって邪魔になるでしょう。
「くたばれ!」
「ぎゃん!?」
柔らかい布団越しに、キャプテンとか翼くんも真っ青になる勢いの蹴りが打ち込まれた。
さすが羽毛だ、衝撃のほとんどを吸収することなく俺に伝えてくれた。そこは気を使えよ、な?
「いきなり蹴るなんて、随分な起こし方じゃねえか……!」
せっかく人が気持ちよくまどろんでいたというのに、
悪意しか感じられない攻撃をするというのは人としてどうなのだろう。
俺が目覚めで感じたい衝撃は、幼女が布団に飛び乗った時の衝撃だけだ。
その時に「おっはよ〜う!」なんて言葉があれば最高だ。
っつうか、何が「くたばれ!」だ。そんなん幼女にだって……いや、アリかもしれない。
「いきなり?……アンタ、また寝ぼけてたの?」
「寝ぼけてたんじゃないやい。幼女のことを考えてただけだい」
「ああ、ぼけてるのは元からだったわね」
失礼な。
大体、寝ている男の部屋に乗り込んで蹴りをかます奴に言われたくない。
「良いからほら、続きやるわよ。今日はボスまで行くからね」
俺の抗議の視線は無視というわけですね、わかります。
全く、起き抜けにゲームをやれと命令されるこっちの身にもなれってんだ。しかも聖剣3とか。
……いや、聖剣3は幼女が出ているから良いんだけどな。
「はい、コントローラー」
差し出されたコントローラーを受け取り、いつも進めているセーブデータを選択した。
俺はキャラクターの名前はデフォルトのままプレイするのが基本なんだが、
コイツがそれじゃあ面白くないんでキャラクターには俺と、コイツと、ウチの飼い犬ぺスの名前が入力されている。
「っしょ」
かつては小さく、片手で持ち上げられそうだった尻を移動させてきた。
今では大きく重そうになっているため、カーペットの上をズリズリと引きずるようにしているのが痛々しい。主に、俺の心が。
どうせ、布団にくるまったままの俺を背もたれ代わりにしようというのだろう。
「到着」
羽毛布団が、女という肉の塊一つ分だけポフリと沈んだ。
やはりか。やはりお前は俺を家具の一つとして扱うつもりだったか。
「重い」
「重くない!」
精一杯の抵抗も通じなかったようだ。
物凄い勢いでこちらを向いたその表情は、地獄の鬼も逃げ出す程のものだった。
嗚呼、昔はあんなに可愛かったのになぁ。
「……何よ?」
俺が感慨にふけっているのを不審に思ったのか、今度はキョトンとした表情を見せてきた。
幼女の頃だったならば抱きしめていたのだが、今のコイツはそうする気がおきない。
まあ良い、コイツの疑問に答えてやるとしようか。
「幼馴染ってのは、幼女が変わっていく姿を見続けなきゃいけないから残酷だと思ってたのさ」
おわり
ふむ、こんな形でロリ談義とは新鮮です
三行半突きつけられない程度に注意してほしいカップルですねw
ふぅ…危ねぇ危ねぇ、もしや二人がここで幼女創作をおっ始めちまうのかとハラハラしてたぜ(最低です
『この指環で、貴方も幼女になれる!
その名もYSSリング! 新発売!!』
というキャッチフレーズに乗せられ、何故かこのどうしようもない商品を買ってしまったわたくしである。
久しぶりの飲み会で悪酔いしていたとか、そこで荒削りだが光るものがあるフルスイングをかましてしまったこととか。
そんな事は言い訳にもならないお年頃である。
……ていうか。
なんなんだよ。
YSSリングって。
なにがどうなって指輪嵌めただけで幼女になるんだ?
だがそんな自問は意味を成さないし、終電はもう行ってしまった。もっと考えるべきことがあったはずだ。
そして、わたしは買ってしまった。
電車より勤労なアクセサリー屋とか、もうホント勘弁して欲しい。
なんという後悔、そして屈辱だろうか。
「っはぁー、っはぁー」
知らず荒い息が洩れる。くそっ、これでは変態ではないか。
落ち着け。
今まで踏みしめてきた一里塚を数えるんだ。
「……にじゅはっち、……にっじゅく、……さんじゅっ……………………さんじゅいっち」
バカなっ!? まだ上がっていくだと!?
くっ、もう堪えられない!
かまうものか。
終電はない。もう過去に追いつけない。
「わたしは○○歳をやめるぞ! 幼女ォー!」
幼女バンザーイ! YSSバンザーイ!!
そしてわたしは、そのYSSリングを――嵌めた。
次の瞬間。
指環は眩いばかりの光を放ち、そして――
「……って、そうかんたんに、ようじょになるかゃー」
わたしはちっちゃな拳を振り上げたのだが。
…………。
「あえ?」
妙に視界が低い。
言葉が舌足らずである。
おまけに着ていた服がぶかぶかだ。
これは?
おお!
「ようじょらー!」
ばんざーい!
幼女ばんざーい!
「こいつ、うごくじょ?」
なんという若さ!
まるでマグネットコーティングでも施したかのように関節まわり、特に肩が軽いではないか!
ビヴァ! ようじょ!
ようじょ! セ・シボン! ディ・モールト!
「かーるはいんちゅ・しゅちょっくはうじぇん!!」
何となく響きがいいから叫んでみた。
「とうっ!」
近くの古ぼけたビル二階のインターネット喫茶へ上る階段の三段目から、わたしは軽々と跳躍する。
かかる落下G。これが地球の重力か!
「ふはははっ」
わたしはあと二十年は戦える!
Yシャツ一枚(下は全てズリ落ちた)のわたしは、右手を高々と突き上げたのだった!
「……という夢を見た」
「はいはい」
小一時間もわたしをおんぶしているとはいえ、後輩君の声はつれないものだった。
せっかくわたしが霞にけむる記憶を思い出しながら語ったというのに、
ええっと?
なんでわたし、おんぶされてるんだろ?
「なんで?」
「はぁ……なんでと言われましても」
いつものことだ。
わたしが酔い潰れて、後輩君が介抱する。
そう、いつもの。
「いつもすまないねえ」
「それは言わない約束です」
「い・つ・も、すまないねえ!」
「なんの含みがあるんですか?」
「ようじょ」
「はいはい」
「ようじょ、好き?」
「あー、可愛いですよね」
「この変態」
「すみません」
「わたしだってね、小さい頃は可愛かったんだから」
「あー……すみません。それ、返事に困ります」
「ようじょ!」
「可愛いですよね」
「……もうちょっと、年上は、好き?」
「……ええ、まぁ」
「節操なし!」
「どう答えりゃ良いんですか」
全く。
これだからロリコンは。
「…………」
「……眠っちゃったんですか?」
「…………」
「……好きですよ。好きになったら、年齢とか、関係ありませんから」
「…………」
…………。
……この、変態。
おしまい。
ごめんガンダムネタがきょーれつ過ぎて全ての印象が吹き飛んだwwwww
> 「……という夢を見た」
( ゚д゚)
(゚д゚)
( ゚д゚)
(゚д゚)
866 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/14(金) 09:59:07 ID:hWS+uCCF
動きがないな
なんか書きたいけどネタが思いつかん
誰かお題くれ
では話題のロリスモーカーに対抗してロリドランカーで頼む
ロリドランカー把握
不良「よう、お嬢ちゃん。こんな時間に出歩くなってママに言われなかったかい? へっへっへ」
幼「……」
不良「おい、なんとか言えよ」
幼「……」
グビッ
不良「この匂い……。今飲んだのは酒だな?」
幼「……」
不良「ガキのくせに悪い子だな。そいつは俺が預かっといてやろう。返す
気はないがな!」
ゆら〜
不良「!? 捕まえられないだと!?」
ゆら〜 ピタ
幼「はぁーーーー!!!!!」
不良「ひでぶっ!」
男「少林寺生まれってすごい。
改めてそう思った。」
幼「不良を見るなり逃げ出すとは……。相変わらず使えない奴だな」
男「いや、だってあの人おもいっきり人相悪かったし。……怖いじゃん」
幼「それでか弱い少女を置き去りにして一人で物陰で震えていたのか。情
けない奴め」
男「かよ……わい……?」
幼「文句あるか?」
男「いえ、滅相もないことでございます」
男「やあ、遊びに来……どうした? 顔色悪いぞ?」
幼「……け」
男「え?」
幼「<○><○>……酒! 酒だ! 酒を寄越せ!」
男「……目が怖いんですけど。指先とか激しく痙攣してるし」
幼「うおぉーーーー!!!!! 酒ぇーーーー!!!!!」
男「うわっ! ちょっ! 危ない! 分かった! 酒は今買ってくるから刃
物を投げるな!」
幼「<○><○>……はあ……はあ」
グビッ
幼「ふぅ。やはり酒は命の水だ」
男「死ぬかと思った……。それにしても酒を切らしてたのは初めてだな」
幼「最近は世間がうるさいからな。この容姿じゃあなかなか酒が買えない」
男「そりゃあなぁ」
幼「まったく! お前の気が利かないばかりに……」
男「えっ、俺のせい?」
幼「お前が現状を察して酒を調達してきていたなら、辛い禁断症状に苦しまなくてよかったというのに」
男「……たしかにあれは辛い。ていうか危険だ。しょうがない。これからはできるだけ酒を用意してやろう」
幼「いい心掛けだ」
男「そういえば、お前どうして日本語ペラペラなんだ? 生まれた時から少林寺で修行してた生粋の中国人だろ?」
幼「少林寺にいたのは五歳くらいまでだ。暴飲を咎められて追放された」
男「酒が原因かよ……。その後、日本に来た理由は?」
幼「その時たまたま飲んだ日本酒の味に感動してな。すぐにこっちに来た」
男「やはり酒か……。じゃあ、飲んでたのがビールだったら、今頃はドイツ語ペラペラだったわけか」
幼「ウォッカだったらロシア語だな」
男「ところで、お前が使ってるのって酔拳だよな?」
幼「そうだ」
男「なんでいつも戦闘中に酒飲むの?」
幼「それは当然、酒の力でパワーアップするためだ」
男「酔拳が『酔えば酔うほど強くなる』のは嘘だって聞いたんだけど」
幼「えっ」
男「えっ」
幼「初めて聞いた……」
男「少林寺って意外と適当なんだな」
以上投下終了
酔えば酔うほど強くなるって嘘だったのか!
これ大丈夫かってくらいジャッキーは飲んでたけどなw
「また買ったのか。瓶増えてるぞ」
「いまね、青いびんのスピリッツだけかってるんだ」
「スカイにボンベイサファイヤ、これは……テキーラか、よく金があったな」
「おかしとまんがをがまんしてるんだもん」
「なんというかいじらしいな。つぎこむところが酒じゃなければもっといいんだが」
「ぶすい」
「ブスいだと?」
「不粋でしょ、まったく」
「……あ!また作ってるし。ロック用氷とろうか」
「ロックようといってもなつはとけるからいや」
「何のこだわりだよ」
「みずっぽいさけはろりこんのつぎにきらいなの」
「はいはい。で、それは?」
「ボンベイサファイヤ八割にポッカレモン100を二割」
「そうか。ちょっと待ってろ、いいもんやる」
「くしこはそうはつにいなかったあいださけびたりだったもんなあ」
「こら、誰がアル中か。串子はしらふから酔ってる人間らしいからな。酒を飲むと真人間になるほら」
「どんびきだね! ……わ、これおいしい」
「この味がわかる幼女って不条理な存在だわ」
「あなたもそうでしょ。それでこれはなに?」
「やっすいビーフィーター10割、薩摩切子にレモンの皮の油をこすってあるんだよ」
「すごいねーくだらないことしってるんだねー」
「褒められてはいないんだろうな、多分」
「そういえばてきーらようのじんじゃーえーるがないの。もってる?」
「創発亭にはたいがいのものはあるよ。ことにスピリッツと芋焼酎はまかせたまえ」
「だれにはなしかけてるの」
「モニタの向こうの人だよ!」
「わかんない。なつだからしかたないんだねー」
「人を暑さで気が狂った夏厨みたいな呼び方するなよ。そもそも酒飲みの幼女ってどうなのよ。はい、ジンジャーエール」
「ありがとう!」
モニタの向こうに話しかけんなwww
「こういう顔は無心に可愛いんだよなあ」
「ろりこんきもい」
「のんべえに言われたくないね。もう今日はそれくらいでやめとけ、大腸菌が死滅するぞ」
「うん、がまんする」
「我慢できるのは素晴らしいことだ。我慢できなくなったら終わりさ」
「そういやくしこはズブロッカって飲んだことある?」
「あるよ。あれは桜の葉みたいな香りなんだ。あの甘さがちょっと合わなかったかな……毎回レモンを絞ってたよ」
「いまおみせにもおいてあるの?」
「ん……ホラ」
「のんでみてもいい?」
「さっき我慢すると聞いたような気がしたんだがな……」
「じゃあかおりだけ!」
「心底アル中の発言だぞそれ。まーいいだろ」
「わー!わたしこれすき」
「ウォッカ好きには愛されてるよね。ほら、そのススキみたいなのがズブロッカ。草なんだよ」
「へぇー」
「そういや青いびんあつめてどうすんだ?」
「でまどにボトルをならべたいの」
「幼女の発言じゃないぞそれ」
「さいきん、ウィスキーのミニチュアボトルもあつめたいなっておもってるの」
「ひょっとしてこれか?」
「それ!ここにぜんぶあるの?」
「あるともさ。角瓶だけならやるよ」
「ありがとう!くしこいいとこあんね!」
「……だから呑もうとするな」
「…………」
「なんだそのショボーン顔。ま、そのうちお前が酒の作り方だいたい覚えたら、ホールに出てもらうからな」
「からだでかえすの……?」
「語弊のある表現はやめなさい」
「いいよ……そうはつていでなら……」
「頬を染めるな」
「そめてないもん!のみすぎたせいだもん!」
「幾分たりともましになってねぇぞソレ」
「ばれた」
「笑ってもごまかせないものがあるようだな。あ、ついでにうちの裏に空ボトルビールケースに詰めてあるから
気に入ったのあったら持って行きな」
「どこー?」
「ほら」
「この冷酒のびんと、それからこれいい?」
「ああ、それはスカイウォッカの炭酸割りが入ってたんだよ。梅酒みたいな味だった」
「これは?」
「いいともさ、どうせ捨てるもんだ。ゴミが片付いて俺もちょっと嬉しいのかもしれんしな」
「ばか」
「こうして瓶をもらえて喜ぶ顔と、おちょくられて怒る顔、両方堪能できるわけですよ」
「だからだれにはなしかけているのか」
「気にするな、おとなのお話さ」
「2ちゃんといえばいぜんぶるごーにゅのしろでよしのやこぴぺをつくったことがある」
「だからなぜ2ちゃんに向けて話しかけてると看破できてるのか。それからワインの話題はそこまでだ」
「なんでー?」
「串子はワインの知識が超お粗末だからだよ。脳内が薩摩の黒麹でかもされてるからな」
「かもすぞー」
「かもすぞー」
「それでくろゴシックのふくそうなのわたし」
「いや、それは俺の趣味だ」
「ほら、どう、かわいい?」
「いや、酒瓶抱えてるだけでしょソレ」
「おさけうりのしょうじょ」
「マッチだからいいんだよ、あれは。売れ残った酒を飲みながら暖を取って幻覚見てるマッチ売り改酒売り幼女なんていろいろとやばすぎる」
「えへへ」
「あー!ミニチュアボトル空けやがったこいつ!」 (缶)
創発亭に幼女な酔う女がいると聞いて
酒飲みながら見るのは違う種類の幻影だなw
そんな若い頃から酒の味を覚えたりしたら俺みたいになってしまうぞ!
山道で幼女を発見した僕は、幼女の腹を殴り気絶させ、幼女を肩に担いで森の奥へ運んだ。
森の奥には廃墟があった。
ドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュ
ある朝、グレゴール・ザムザがカオスな夢からふと覚めてみると、
ベッドの中で自分の姿が一人の、とてつもなく愛くるしい幼女に変わってしまっているのに気がついた。
薄い肉の背中を下にして、仰向けになっていて、ちょっとばかり頭をもたげると、
しみひとつない、透き通るような、白い肌で覆われた胸部が見えた。
886 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/08(日) 02:01:41 ID:6aeUv1wb
同じ変身でも毒虫と幼女じゃ大違いだな
ていうか幼女ならむしろなりたい
幼女なんかになってしまったら、むしろ人生勝ち組じゃないか
家族の反応も全然違っただろうな
ようじょ可愛いよようじょ
ザムザ本人は仕事に行けないことで困るだろう所も萌える。
諸君、クリスマスである。
ここ数年においてクリスマスというのがだんだんと私に牙をむいてきた気がする。
否。向いている、のである。
同僚の「今年も彼女と過ごすんですよ」に始まり、家族の「今年も一人かい?」、あげくの果てには
匿名掲示板でも「クリスマスの夜にカキコしてる男の人って……」と言われる始末。
やけくそになった俺はLO(の表紙)を一通り眺めたあと
「サンタクロースよ! 我に幼女を!」
と叫んで寝た。
ある朝、俺がカオスな夢からふと覚めてみると、
ベッドの中に一人の、とてつもなく愛くるしい幼女がいるのに気がついた。
薄い肉の背中を下にして、仰向けになっていて、しみひとつない、透き通るような、白い肌で覆われた胸部が見えた。
……これは大変な事態である
なぜ幼女を頼んだ!?
貴様まさか……
サンタさんのキャパすげぇw
12月26日
さて、クリスマスのプレゼントとは普通は何時届くものなのだろうか。
やはり、イブの夜に頼んで翌日届くというのが普通なのだろう。
なにせクリスマスプレゼントなのだから。
しかし私は25日にプレゼント要求をしたので届いたのが26日になってしまった。
つまりこのプレゼントをクリスマスプレゼントと呼んでいいものなのだろうか。
平日に届いたのだからやはりここは単なるプレゼントと考えるべきであり、そうであることが道理では……。
「ん〜……」
布団の中のソレがごそごそ動く。ちなみにベッドとか言ってるが普通に床に布団を敷いているだけである。
いや、違う。現実逃避をしている場合じゃない。まずは状況を整理しよう。
1、プレゼントなのかわからないが幼女(裸)が届く。
2、俺は男である。
3、部屋にはLOとか。
4、所謂アパートである。
5、パンツ一丁の俺。
もう役が出来てもおかしくない状況。多分すごいポイントが入る。どうしようもないくらいのポイントが。
まずは部屋に散らばったLO等青少年とかそういうのによろしくないものをタンスに押し込める。
次にジーパンを履く。あとは彼女に着せる服を考えねばならない。幸いにも服はそこそこある。大きめの服を被せて、後で買いに行けば。
ビーという耳障りなチャイムが鳴る。おいやだなにこの状況。まだこの子裸なんだけどどうすんだよバカ。居留守使うか居留守。
しかし実に残念なことにチャイムが御気に召さなかったのだろう。幼女がむくりと起きてしまった。
じっと見つめあう俺と幼女。人の年齢というのはよくわからないが多分5歳くらい。整った顔立ちに光を飲み込む黒い髪。
にへりと笑った彼女は苦笑いをしている俺に向かって「おはよう! お兄ちゃん!」と大声で挨拶をしてくれた。
慌てて口をふさぐ。が、時既にお寿司。ではなく遅し。外にいた客人に聞かれたのだろう。借金取りのごとくドアを叩き始めた。
「ちょっと! いるんでしょ! 何よ今の!」
どうやら外にいるのは友人の女性のようだ。ああ、そういえば来るとか言ってましたね。地球滅びろ。
「いや、ビデオだよ。アニメの」
「くそー、この前大量にあった妹モノのAVは捨てたはずなんだけどなー」
アニメつってるだろ。というかお前か。俺の妹コレクションを捨てたのはお前か。お前なのか。
かちゃり、と鍵の音。合鍵持ってたんすか。準備いいっすネ。なんで家主の知らぬうちのそんなもの作ってるんですか。
「はいはい、ボッシューとさせていただきま……す……」
裸の幼女の口を後ろから回り込んで押さえる男性。裸と言っても布団から出ているのは上半身部分だけだ。いや、そういう問題ではない。
彼女は何も言わず携帯を取り出し、3つのボタンを押す。
「もしもし、警察ですか?」
「へい、そこのお嬢さん。落ち着こうぜ!」
慌てて携帯を奪おうとするが、その前に顔面に向かって携帯が飛んで来た。避けることも出来ず、直撃する。
「こっち来ないでぇ……」
すごく怯えた表情でこちらを見ている。俺ってなんだろうね。もう犯罪者確定してるよね。この状況。
しかしこの混沌とした世界に一人の救世主が現れた。
「お兄ちゃん、怖くないよ!」
幼女が立ち上がってこっちに来る。
「大丈夫、お兄ちゃん怖くない」
彼女を落ち着かせているようだ。が、なにせ裸なのである。しかも俺の布団から出てきたわけである。
「あ、あ、あ、あ、あんた! こんな、こんな小さい子に何したの!」
「無実を主張します。それともう少しお静かにお願いします」
「あ、うん。ごめんね。……いや、違うでしょ。この子、何の子、あんたの子?」
「違うよ。私は空からお兄ちゃんに会いに来た子なの」
年齢らしからぬしっかりとした口調で自らの説明をする。
「そ、そう。空から来たの。名前はなんていうのかな」
「空から来たからソラ!」
「そう、いい子ね。それじゃあお姉さんと一緒に安全なとこに行こうかー」
「ここ危険?」
「そこの野獣がとても危険なの。国に捕まえてもらわないとねー」
「お兄ちゃん、やじゅう」
「それよりもこの子の服を買ってきてくれないか。この時期に裸は寒いだろうし」
「え、うん。そうね。わかった。とりあえず外出るようの服貸して」
「ん? 別に置いとけばいいじゃないか」
「こんなところに置いていけるはずないでしょ!」
その後、彼女はソラを連れて服を買いにいった。俺はインスタントのコーヒーを作り、一息つく。そしてしみじみ彼女がバカでよかったと思う。
ふとこのまま警察に行くんじゃないかと危ぶんだがそんなこともなく、笑顔で帰って来た彼女は俺に金を要求したあとソラに服を着せていた。
「さてと、ソラも服を着たしこれで一段落だな」
「そうねぇ」
「そうだねぇ」
コタツで温まる三人。2人はコーヒー、1人はホットミルク。布団は脇に積んである。
「のんびりするのもいいけどね。そろそろ詳しい話を聞かせてもらおうかな」
「もらおうかな!」
「いや、俺は何も。起きたら布団にこの子がいたんだよ」
俺は嘘偽りなく真実を述べる。
「さっきはなんだかんだ言ったけどあんたが子ども誘拐する度胸なんてあるはずないし本当のことなんでしょうね」
「度胸なしー」
本当のことを言っただけでひどい言われようだ。なんで俺がここまで言われないといけないのだろうか。
「ソラは何か覚えてないのか」
「うーんとね。ずっと空の向こう側。ずーっと。青空の向こう側の海に浮かぶ島から来たの」
「ソラちゃんとってもメルヘンチックね。で、近所の子なの?」
「空の向こう側って近所?」
「あまり近所じゃないわね。行くのにすごくお金かかりそうだし」
「じゃあ近所じゃないかな。えっと、とおじょ?」
彼女が助けを求めるようにこちらを見る。しかしこちとら朝起きたら布団にいた時点で大抵のメルヘンは信じられる状態だ。
こんな子がこんな意味のわからない嘘をつくはずないだろうし本当のことなのだろう。
「なんで来たのかな?」
「赤い服のおっちゃんが私を必要としている人がいるから来てって」
「ソッカー」
彼女は考えるのをやめたようだ。現実主義者の彼女にソラの話はつらかったのだろう。なにせ現実のかけらもない話だからな。
仕方ないので俺が現実的な話に戻す。
「そういうわけだからとりあえず飯でも食いに行くか」
「行くかー!」
「そ、そうね」
彼女の意識が戻ってきたらしく、つまりながらも相槌を売った。
飯を食べに行くと言っても金があるわけではないので近くのMがつくファストフードの店に入る。
来たのが始めてらしいソラはメニューを見せてもよくわからんないらしく俺が適当に決めることにした。
注文した品を持って、開いているテーブル席に座る。ソラのために幼児用の椅子を用意しようと思ったが何の滞りもなく椅子に座った。
しばしの間、ジャンクフードを黙って食べる。時折ソラを見るが年不相応なくらい綺麗に、なおかつ静かに食べている。
最も見た目が幼女のそれであって、実は中身はもっと年を取っているのかもしれない。
遠くの地で出来たというホムンクルスも年不相応な振る舞いだったとかなんとか風の噂と匿名掲示板で見た。
ソラが食べ終わったのを見計らって俺が質問する。
「そういえばさ、ソラって今何歳なの?」
ジュースを飲んでいたソラはストローから口を離し、答える。
「わかんない」
「え、わかんないの?」
彼女が驚きの声を上げる。いや、でもこのくらいの子どもは案外自分の年齢なんてわからないのかもしれない。
「もう数えるのやめちゃったからわかんない」
前言撤回しよう。ジュースを飲んでいた彼女が鼻から出す。咳き込む彼女を横目に俺が質問を続ける。
「やめちゃったのか」
「うん。そんな細かいことどうでもいいかなって」
細かいことか。細かいことなのか。たまに大人びていたのはそういうことだったのか。
ということはお兄ちゃんとか呼ばれているが実は俺よりか遙かに年齢上なんじゃ……。
「ごちそーさま! ……お姉ちゃん大丈夫」
「大丈夫……もういろいろと大丈夫」
「そんじゃ帰るか」
「それでさ、本当にこの子どうするの?」
「どうするの?」
「いや、君のことだろう……。まぁ別に俺はいいんだけど」
「いいの? こんな野獣と一緒でいいの?」
どれだけ俺は信用されていないのだろうか。ソラはしばらく俺と彼女の顔を交互に見る。
「お姉ちゃん、嫉妬しない?」
「しっ……!?」
「お兄ちゃん取ってもいいの?」
彼女は真っ赤になりながら否定している。俺はそれを眺めながら笑う。
どうやらサンタは俺の家にすごい幼女を置いていったようだ。
まさかのロリババア疑惑
12月27日
休日だというのに妙に早く眼が覚めてしまった。
というのもその同じ布団にですね、その幼女がいますとね。ええ、いろいろ寝難いんですよ。これが。
しかも抱きついてきたりするとですね。もうなんかいろいろ体中から出そうになるんですよね。
というわけでソラを起こさないように布団から這いずり出て、コーヒーを作ることにする。
ちなみに昨日はあいつが帰った後、風呂にいれなければならないのではないかという重大な問題に気づくものの
「お風呂くらい1人で入れるもん」という実に心強いソラの言葉で問題は回避された。
少しだけ一緒に入りたいという気がしたものの、今入るとまぁいろいろとねぇあれなこれでどれですからねぇ。
コップにお湯を注いで、少しかき混ぜる。ちなみに会社の同僚とか言ってましたけどワタクシ大学生でございます。
あまり美味しくないコーヒーを少し啜り、今日の予定を考える。とりあえず服などは買ったから、必要品は大丈夫かな。
食器は多めに持ってたから足りるだろう。それとも専用の食器を買うべきか。そもそもお金あったかな。
そんなことを考えているとソラがもぞもぞ動き始めた。時間は十時。気づけばコップの底が見えてきている。
すこしの間、布団でもぞもぞした後、頭をこちらに向ける。
「おはよー」
「おはよう。よく眠れた?」
「うん」
よきかなよきかな。少しの間、布団でもぞもぞしていたがやがて意を決したかのようにバッと立ち上がると急いで布団をたたみ始めた。
「ん? 別にそんな急ぐことはないぞ」
「たたまないとコタツが出せないでしょ!」
そういうことか。俺もコタツ設置の手伝いをする。もうすこし広ければコタツ出しっぱなしでも布団が敷けるのだが。
コタツの用意が終わり、スイッチを入れる。足を突っ込み、一段落。ソラはテーブルに頭を乗っけて、リラックスしている。
「ねね、今日の予定は?」
「予定ねぇ」
俺もソラを真似て、頭をテーブルに乗っける。
「他に必要なものある? あるなら買い物にでも行くけど」
「特にないかなー」
だんだんとコタツが暖まってくる。それに伴い、コタツから出る気が失せていく。
「そうだ、布団でも買いに行くか」
「なんでー?」
「2人一緒はその……あれだ、狭いだろ」
「そんなことないよ、2人一緒のほうが暖かいでしょ?」
にへりと笑う。ただ純粋に俺に笑いかけている。心まで温かくなってくるようだ。
「それにお兄ちゃんが寝ている間にいたずら出来るし」
にやりと笑う。悪魔のように俺に笑いかけている。心まで冷たくなってくるようだ。
「やはり分けるか」
「大丈夫だよ。別に寝てるお兄ちゃんの○○○を○○○○○り、○○○○○りしないから」
「ちょっだめ! 女の子がそんなこと言っちゃダメ! はしたない!」
「にへへへ」
見た目幼女にからかわれる俺。きっと見た目幼女で中身老女なのだろう。知らないが絶対そうだ。
しばらくそんな談笑をしているとぐぅという腹の音が聞こえてきた。思わず話が途切れる。
顔を赤らめたソラが上目遣いに「お腹。減ったかな」と言ってきた。これで落ちない人間は鬼畜ぐらいだろう。
冷蔵庫にあった卵とソーセージをフライパンで焼く。じゅうじゅうと焼ける音。漂う匂い。俺の腹もなりそうだ。
2人分の目玉焼きとソーセージを皿に乗っけて、テーブルに持っていく。みそ汁はないがまぁいいか。
ごはんを茶碗に持って、ソラに持たせる。箸を準備しようとして、そういえばソラ専用のがないことに気づく。
茶碗もコップもそういえばない。どうやら今日のやることが決まったようだ。
「「いただきます」」
そういえば、この部屋でこんな風に朝ごはんを食べるのは何年ぶりのことだろうか。
そんなことをふと思う。
896 :
創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 16:56:26 ID:ERUPCYxt
何この天国のような生活
12月28日
確かに大掃除をしようとしていた。
最初に貯まりに貯まった学校関係の書類を片付けようと紙の山に手をつけたところ
12月25日締め切りという素敵な課題を発見してしまった。
埃が眼に入ったのかもしれない。顔を洗ってからもう一度見る。12月25日。カレンダーは28日。
一度アパートから出て、車道で伸びをする。戻って確認すると12月25日と書かれている。カレンダーは28日。
どうやら俺の頭がおかしいらしい。布団を懸命に叩いていたソラに確認してもらう。
「? 25日って書いてあるよ? 締め切り守らないと」
「そうだね。大掃除終わりだね」
「え、なんで?」
「教授に会いに行かないといけないんだよ……」
というわけで大学。アパートの人に預けようにも迷惑を考えると出来ない相談だ。
しかし、こんな子どもを連れて大学に来るとどうなるか。そうなるのである。
好奇と疑心の目に晒されつつ、ソラの質問を回答しながら教授のいる研究室へ向かう。
だがあの教授にこの子を会わせるわけにはいかない気がする。何か危険な匂いがする。
というかあの教授なのだ。大学校内で「そういえば例の教授が」と言えば「仕方ないもの。あの教授だもの」で
話が通じてしまう教授なのだ。噂は大学校内の女生徒に手を出しているから正体は魔術師まで様々。
そういう教授にソラを会わせていいのか。悪影響を考えるとやはりやめたほうが。
「すまないが、人の研究室の前を陣取られると困るのだが」
「げ」
声の主と本能的の距離を取る。ソラを体の後ろに隠す。まぁもう襲うそうだ。色々と。
「人を見て、『げ』と言うのか君は。まぁいい。入りなさい」
「お兄ちゃん。この女性が……」
「佐久間教授だ……」
「入らないと単位上げないよ」
どちらにしろ入る予定だ。諦めて俺はソラを連れて研究室に入った。
室内は相変わらずごちゃごちゃしている。研究資料に始まり、何に使うのかわからない薬品、何に使ったかわからない薬品
意味のわからない形をした標本、スナック菓子の袋、人骨頭部などなど。あらゆる学問をひとつにまとめたような部屋だ。
完全に個人で使っているが本来は生徒も使えるはずの部屋なのだがこの教授だから何も言われないのだろう。
教授はモノの波をかき分けて、自らの席を目指している。特に俺たちに配慮する気はないようだ。
「あー、えっとですね、教授。とりあえずこの子をどこかに預けときたいのですけど」
「それについては問題ない」
閉めたばかりの後ろのドアがノックされる。ドアの前で突っ立てた俺とソラがどうにか端に移動する。
「失礼しまーす……ってあれ」
「あ、お姉ちゃん」
「百瀬。その子を少し預かっててくれ。私はこの『お兄ちゃん』と大事な話をせねばならん」
来たのは一昨日あった百瀬だった。そういえばこいつは教授の生徒だったっけか。
まさかこの教授。既にソラと百瀬が面識があったことを知っていたのか……。そんなことないか。さすがに。
「ええ、わかりました。資料はこの『お兄ちゃん』に渡しておきますね」
「ああ、ありがとう」
百瀬が持っていた黒くて厚くて古そうな本を受け取る。表紙には『魔術体系』と書かれている。やはりか。
「それじゃあ頑張ってね。『お兄ちゃん』」
「頑張ってね」
ああ、生きてたらまた会おう。とはさすがに言えなかった。口の中で言っても教授に聞かれそうだ。
重い足を引きずるようにして、モノの隙間を歩く。教授は機嫌がいいのか、回転椅子に乗ってくるくる回っている。
「教授、どうぞ」
「ありがとう。さてと、課題について話そうか」
比較的モノが乗ってない椅子を教授が指差す。仕方ないのでモノを適当に退けて、椅子に座る。
「先に言っておくけど謝らなくていいからね。私にとっては仕事が減るから嬉しいし」
「もう一度チャンスをくれませんか」
「そうだな。少し聞きたいことがある。答えてくれたらチャラにしてやろう」
課題分をチャラにしてくれるくらいの質問。思わず唾を飲む。
「君は百瀬と仲がいいようだがどうだ。やることはやったのか」
「やることってなんですか! そもそも百瀬とはただの友人なだけです!」
「あらそうかい。つまらないな。まぁ神と私のみぞ知るなんたらかんたらだな」
「それだけですか。終わりなら帰りますけど」
「ああ、待ちたまえ。短気は損気というものだ。まだ質問したいことがある」
先ほど渡した本を開き、ぺらぺらと捲ったあととあるページで開いたままにする。
「君が連れてきたあの女の子。あれは『ナニ』かな?」
12月28日(2)
「私は仕事柄、フィールドワークのほうが多くてね。日本中を歩いてきたよ。
それこそ北は北海道。南は沖縄。眠らない町から眠る町まであらゆるところを歩いた。
その中でいろいろなものを見たよ。異能の力を持つ人、奇妙な地域、不可思議なるオーパーツ。
そして空想上とされてきた魑魅魍魎たち。本当にいろんなものを見てきた。
そのおかげかもしれないけどね。なんとなくだけどわかるようになったんだよ。
人とそれ以外の見分け方がなんとなくね。こういった力は時折とても便利に思えるよ。
それが人かそれ以外かで言葉の意味合い、行動の目的。そういったものがずいぶんと変わるからね。
さてと、話を戻そうか。君の連れてきたあれは人以外のなにかだ。どこであれを拾ったのかな?」
教授はこちらを見ている。ふざけた様子は微塵もない。それは経験から来る態度なのだろう。
目の奥から来る真っ直ぐな視線。嘘は無意味というものだろう。
俺は今までのことを洗いざらい教授に話した。教授は相槌も打たず、ただただ黙って俺の話を聞いていた。
「君の性癖どうこうに文句をつける気はないがそういう願いをサンタにまかせるのはやめなさい」
教授は俺の話を聞いた後、最初にそう言った。
「青空の果ての海に浮かぶ島ね。年齢も不詳で妙に大人っぽい子ども。
よくもまぁそんな正体不明の生きものと住む気になったね。まぁ頼んだのは君なんだけどさ」
「別にソラは害があるわけじゃないです」
「見た目がか弱い女の子の姿をしているからそう思えるだけだよ」
「そんなこと……」
「見た目を好きに変えることが出来るやつなんて腐るほどいる。君好みの女の子になることだって出来るだろう。
人の心の隙間に入る簡単な方法は見た目を相手好みにすることだからね。君はそれにまんまとはまった」
「まるでソラが俺を騙すためにあんな姿をしているみたいじゃないですか!」
「だってあの姿。君好みだろ?」
「すいません。どストライクです」
「そら見たことか」
けたけたと笑う教授の横でorzな気分の俺。実際には出来ないので気分だけ。
「害がないとは言え、そういうものだろう。もしもアレなら血液検査でもしてやろうか?」
「えっ」
突拍子もない申し出に驚く。が、それをすれば確かに人間外かどうかわかる。
だがこれはソラを裏切ることになるんじゃないか? 一緒に住む相手が自分を異物のものと見ているなんて考えたくもない。
「悩んでいるようだが新型インフルの検査にもなるから丁度いいぞ。それに血液型とかいろいろと大事なことがわかるだろう」
「でも教授の専門外では?」
「安心しろ」
教授はにやりと笑う。
「私は天才だ」
携帯を取り出して、どこかに電話をかける。
しばらくした後に控えめなノックがされる。教授がそれに答えると百瀬とソラが入ってきた。
「言われたとおり注射器持ってきましたよ」
「ありがとう」
モノをかき分けて辿り着いた百瀬が教授に袋を手渡す。透明な袋の中には一本の注射器とガーゼが入っている。
「さぁてと、ソラくん。ちょっと腕を出してくれるかな? ああ、アルコール取ってくれ」
「注射するの?」
「血を少し採るだけだけさ。怖がることもない」
教授にアルコールの入った容器を渡す。こんな部屋に放置されていたのだから少しちゃんと殺菌してくれるか心配になる。
「はい、右手出して」
「嫌」
「じゃあ左手で」
「いやだー!」
「しかたない、首から取るか」
「もっといやだー! なんで血採るのさー!」
眼を疑った。あれだけ大人びた雰囲気だったソラが本当に子どものように駄々を捏ねている。
でも、もしもこれすら演技だったら。頭を振る。だめだ、こんなこと考えたらいけない。
「ほら、新型インフルとかさ。TVでやってるでしょ? 検査してあげるよ」
「元気だもん。インフル怖くないもん」
「わがままな娘だな。お兄ちゃんに迷惑かけたいのか」
「えっなんで」
「血液検査をすれば過去にどんな病気遍歴があるかもわかるし何かの際、輸血するとこにも役に立つ。
他にもアレルギーだとかいろいろあるんだよ。と言っても君には難しいかな? 子 ど も だもんねぇ」
「検査するもん! 子どもじゃないもん!」
多分、教授のほうが遙かに邪悪な何かなのだろう。俺はそう確信した。
>「すいません。どストライクです」
ワロタw
1月2日
花の大学生で人気者の俺は年末年始はあらゆるところに引っ張りだこで
そんな充実した生活を書いたところで何の面白みもないのでここではあえて書かないでおこう。
なんてことはなく、忘年会自体はクリスマス前に終っており帰るべき実家もない俺は
その日、本来出来なかった大掃除をやるくらいしかイベントと言えるようなものもなく
ソラと共に寝正月を過ごす覚悟でいた。ちなみにお節などというものはない。
紅白を見たり、年を越す瞬間地球上にいなかったり、モチを頬張ったりした翌日の1月2日。
「新年会やるからソラくんを連れて来なさい」
という教授からの連絡があり、仕方なくソラを連れて大学へと向かった。
研究所のドアを抜けるとそこはカオスの国だった。
大掃除をしたのか整理をしたのかわからないが部屋を埋め尽くしていたモノがなくなっていて
その代わりに人と食い物と飲み物が散らかっていた。
あまり大きな部屋ではないので何十人とは入れないがどうやら教授と親しい生徒が入る程度のスペースはあるらしい。
俺が入ってきたことに気づいた教授が手招きをしている。他の生徒の「幼女連れだー!」などという言葉を受け流しながら
教授の下へと向かう。ちなみにソラは途中で酔っ払った百瀬に絡まれて「よーしよしよしよし」されている。
「あけましておめでとう」
「あけましておめでとうございます」
とりあえず新年の挨拶を交わす。近くの椅子に座ると眼の前にビールが1缶置かれた。
「ソラくんとは元気にやってるかな」
「ええ、問題なく過ごしています」
既に出来上がった人間たちと突然現れた幼女のおかげでこちらの会話に耳を傾けている人はいなさそうだ。
それをわかっているのか教授は話を続ける。
「君はもしも彼女が人間外の生命体だったとしたらどうするんだ」
「仮にあいつが人間外であったとしても私はあいつを信用します」
ソラと過ごした日はまだ浅い。心からの信用を寄せるにはまだ早いかもしれない。それでも俺はソラを信じる。
この短い期間の間に見てきた彼女は、どこか大人びていて、でもやっぱり子どもで。そんな人だった。
もしかしたら演技かもしれない。だけど俺はそれらの表情が彼女自身のものだと信じている。
たとえ彼女が人間外のものだとしてもソラは今までと同じソラなんだと。
「案外、思いは強いみたいだね。安心したよ」
「安心、ですか?」
「うむ。疑心暗鬼にまみれて、正体不明の何かだったら逃げてしまうんじゃないかと思ってた」
「そんなことしませんよ」
「特異たるものを異常なほど恐れ、排除し、全てを均すことで安心する人間もいるのだよ」
「自分は違います」
「そうか。君はそういう人間ではないか」
教授が缶ビールに手を掛けて、飲む。
「彼女は人間だ」
「へっ?」
思わずマヌケな声が出る。あれだけ人間外人間外言っていたのに結局人間だったのか。
「いや、人間ではあるんだがどうも地球の人間ではないみたいなんだ」
「地球のですか」
「うむ。結論から言うと彼女は地球の人間によく似た地球外の人間というわけだ。
まあ彼女の発言から考えるとこの結果もあながち間違いというわけではないだろう」
「でも一体どこから……」
「さぁてね。人間かどうかはわかってもどこの人間かはわからんからね」
「なんで地球の人間じゃないってわかったんですか」
「そりゃあれだよ」
少し大きい胸を張っていう。
「科学の力ってすげーってやつだよ」
「さいですか」
俺も眼の前に置かれた缶ビールを開けて、飲む。
「で、君はどうするのかな。今後」
「どうもなにも一緒に過ごしますよ」
「彼女に正体を知っていることを言わずに?」
「まぁ元から彼女の言葉を信じていれば宇宙人だってわかりますし」
「まぁそれもそうだね。もしかしたら彼女は自分が宇宙人だということを隠す気もないのかもしれないしな」
「そういうことです」
ソラのほうを見る。
真っ赤な顔の群れに混じる白い顔には何の邪気もない笑顔があった。
さりげにリア充……ねたましい
902 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/02(土) 21:30:12 ID:stKZ92e0
こんなことなら俺もサンタクロースに幼女をおねだりしておけばよかった
1月4日
「そのですね……。管理人ごときが私生活まで口出すのはおかしいと思いますよ。
でもですね。えっと、その、さすがにこんな女の子をですね。家に連れ込むのはどうかと思うんですよ」
正月に来た時は事前に来るだろうと予想していたのでソラを隠すことは出来たがまさか今日来るとは思わず
普通にこたつでぬくぬくしているソラを見られて現在説教を食らっている。
ちなみにアパートの人々はみなソラがいることを知っているのだがこの人だけは知らなかったらしい。
まぁ知られるとこうなるだろうと思って知らせなかったのだが。
「えっとですね、別に一緒に住むことには問題ないんですよ? でもですね、その、若い男と血縁のない女の子が一緒に住むのはですね
も、もちろん、あなたがそういう人ではないと知ってますよ! 勘違いしないでください! ただ世間一般がですね、そのですね」
それにしてもこの人は説教が下手だ。つまるところ幼女連れ込みヘンタイ乙ということか。
「あのー、管理人さん」
「は、はひ! すみません、所詮管理人ごときがこんなことを不快に思われますよねすみませんすみませんすみません」
「いや、待ってください。落ち着いてください。この子はですね、遠縁の子なんですよ」
「遠縁……ですか」
「そうです。私の父の父の弟の息子の兄の母の妹の夫の父の孫娘なんですよ」
「はぁ……」
「それでちょっとわけあって私が預かっているだけなんで」
「あ、え、そうなんですか。そうとも知らずへんなことばかりすみません」
よかった。管理人さんがこういう人でよかった。
「まぁそういうわけなんで」
「ええ、わかりました。失礼しました」
ドアを閉める。そういえば管理人さんは何用で来たのだろうか。
「今の人、管理人さん?」
「うん、このアパートのね」
「女の人なんだね」
「ああ、そうだな。昔はおじいさんだったんだが今はその孫娘だとか」
「若いんだね」
「そうだな。大学出たぐらいじゃないか?」
「美人だね」
「……そうだな。何か言いたいことがあるなら言ってもいいぞ」
「お姉ちゃんという人がありながら……」
「違う! 断じて違う! 百瀬とは普通の友人だし管理人さんはうちの管理人さんなだけだ!」
「ソッカー。だってさ、管理人さん」
ドアのほうをそーっと見る。当然閉まっている。こたつから出て、ドアを開ける。
「あっ」
管理人さんが立っていた。
「え、いや、立ち聞きなんてしてないですよ? 本当ですよ? あ、これ田舎から来た蜜柑です。どうぞ」
スーパーの袋を俺に押し付ける。さきほど来たのはこれを渡すためだったのか。
「そ、それでは失礼します」
くるりと方向転換して逃げるように去っていく。と、思ったら階段の手すりに足をぶつけた。
「――――!!」
「だ、大丈夫ですか!」
声にならない叫びをしている時点でだめそうだが一応声をかける。
「立てますか?」
「ははは、べ、別にたいしたことないですよ! 足の小指なんてぶつけてませんから!
大丈夫ですよ、大丈夫。うん、私は大丈夫なんですよ!」
勢いよく立ち上がるとそのまま大股歩きで自分の部屋へと向かっていった。
多分、相当痛かったのだろう。おもいっきりぶつけてたしな。
寒い廊下で立っても仕方ないので自分の部屋のこたつに戻る。
「しかしよくわかったな。外に管理人さんがいたの」
「……さっき来た時袋持ってたからね」
「そっかー。なるほどな」
「……」
なぜか俺をじっと見つめるソラ。手に持っていた蜜柑を差し出す。
「いや、違うから」
「なんだ? 俺の顔に何かついているのか?」
「お兄ちゃん、誰かと付き合ってたことある? 百瀬姉ちゃんとか」
「何の冗談かわからんが百瀬と付き合ったことはないぞ。ちなみに彼女はいたことがある」
「えっ」
「……なんだその心底驚いた顔は。失礼なやつだな」
>管理人さん
またこの手の人が真ヒロインなんですよねわかります
1月7日
教授に呼ばれ(ソラも)大学へと訪れるとなにやらいつも以上に閑散としている。
特に休み中なのになぜ来ているのかわからない女学生が今日はいない。ウォーリーを探せくらいいない。
不思議に思いつつもいつも通り教授の研究室を訪ねる。
「ん? ああ、近くの百貨店が閉店セールで安売りをしているらしいからそちらへと行ったんじゃないかな」
紅茶を入れた後、訊ねると教授はそう答えた。
「最も私はブランド物等からはほど遠い人間だからね。魔法関連の安売りなら職務放棄してでも行くのだが」
「職務放棄しないでください。そもそも魔法関連のものを売っている店がいくつあると思っているんですか」
「まぁそう多くはないね」
そう言って紅茶を啜る。アルコールランプで沸かしたお湯を使用したが味に問題はない。
「先生はどんな先生なの?」
ソラが猫舌なのか紅茶を舌先でちびりちびり飲みながら聞く。
教授はソラを見て、紅茶をまた一口飲んでから答えた。
「魔法学、と答えたいけどそういう学問はまだこの国にはないからね。民俗学と答えるのが正しいかもしれない」
「民話とか土地の成り立ちとか調べる学問?」
「まぁそうだね。同じ国にあれど土地により異なる伝承。そういったものを調べて民族文化を解き明かすと言ったのが普通の民俗学だ」
「先生は普通じゃないの?」
「似て非なるものさ」
教授は近くにあった厚い本をぺらぺらと開き始める。
「この世界はかつて神の世界だった。人はあらゆるモノに神が宿ると考え、あらゆる現象に祈りを捧げてきた。そう言った考えが
後に信仰や宗教の足がかりとなったわけだ。しかし人は科学の力を手に入れ、あらゆるモノは法則に従い、あらゆる現象を解明し
いつしか神を忘れてしまった」
ぺらぺらと捲っていたページを止める。
「しかし近年あるものが発見された」
「魔法ですか」
「まぁそういったものだ」
今からどのくらい前だろうか。ここではないどこか遠い地に『魔法使い』を名乗る男が現れた。
しかしそこは科学主義の世界。みなが鼻で笑い、決して相手にはしなかった。
だが男は本物だった。水の流れを操り、火を指の先に灯し、空すらも飛んだという。
「あの魔法使いが全てのきっかけになったさ。なにせ空想上の存在がいたのだからね。
でも何も珍しいことではない。昔からこの国にもそういう人間はたまに現れていた。
ただこの時代大衆の前でそんなことをしたやつがいなかっただけだろう。
結局あの男もとんずらしてしまったようだがね」
「それからでしたよね。いろいろと物騒になったのは」
「まぁそうだな。やれ山狩りだ、やれ魔女狩りだ、やれ森焼きだ。科学世界に置けるあの男は異物でしかなかったというわけだ。
おかげでいろいろな自然が失われたよ。この国はそういったものに寛容だったけどね」
「良くも悪くも閉鎖社会ということですね」
「そういうことだ。おかげで私は仕事がやりやすいよ。他のとこで魔法なんて言おうものなら警察が飛んで来るかもしれないからね」
「でもそれって」
今まで黙っていたソラが不思議そうな顔をして口を挟む。
「そんなに珍しいことなの?」
「この国じゃ『まれびと』と呼ばれる程度には珍しいね。私もまだ数人しか会ったことない」
「ふーん……」
「というか会ったことあるんですか。そんな人たちに」
「あるさ。千里眼だとやら心読みだとやら。あとホムンクルスもいたな」
「ホムンクルスって錬金術の?」
「うむ。可愛かったぞーなんか小さくてころころしてて。あと普通の人間の娘も可愛かった。食べちゃいたいぐらい」
「さいですか」
冷めてきた紅茶を口に含む。この教授のことだ。真に受けてはいけない。
そもそもそんなものが作れたら世界中大騒ぎだろう。
「人間も普通作れないのかー」
ソラはぽつりとそんなことを呟く。俺がそれを問いただそうとすると
「ただいま戻りましたー!」
両手一杯に袋を持った百瀬が部屋に突撃してくる。あまりにも突然だったので思わず体がビックリして浮き上がる。
「あー……百瀬くん、もうすこし扉は静かn「教授の服も買ってきましたよ!」
ずんずん進んできてどさっと机に荷物を置く。服だとか鞄だとかなんだかいろいろ入っている。
「いや、別に私は頼んd「さぁさぁ着替えますよ! ほら! あんた外! ソラちゃんの分もあるからね」
教授がじっとこっちを見つめている。どうしますか
「おい! 教授嫌がってるんだからやめてやれよ!」
ニア俺は目線をそらして外に出た。現実は非情である。
これがフラグクラッシュの瞬間!
1月12日
夜更けの空に厚い雲が垂れ込めている。いつからか降り始めたのか、町はうっすらと雪化粧をしていた。
しゅうしゅうと湯気を立てる薬缶の取っ手を掴み、紅茶のパックが入ったカップに湯を注ぐ。
時計はまだ六時を指している。さして早起きする理由など本来はなかった。大学などというものは気が向いたときに行けばいい。
ちらりと寝床を見る。ひとつしか用意されていない布団にソラと金髪の女性が穏やかに寝ている。
時は前日まで遡る。
成人式をやっているらしいが特に行く理由もないので俺とソラは自宅でのんびりしていた。
昼頃に百瀬から「成人式来いよー、大学来いよー」という電話があったが「めんでぇ」と言うと怒鳴り声で返されて、電話は切れてしまった。
怒鳴り声はどうやら隣でぬくぬくしていたソラにも聞こえたらしく「あーあー、百瀬お姉ちゃん怒らせちゃったー」と言われた。
とは言うものの式にに出る服がないので元から出ることは出来ない。大学は……めんどくさい。
窓から空を見上げる。青い空はすっかり薄暗い雲に覆われて、今にも雨が降りそうな状況だ。しかも寒そうだ。こたつのほうがいいだろう。
かといってコタツでぬくぬくしてるだけというのも結構ヒマなものである。残念ながらうちにはゲームやマンガと言った類の物はない。
唯一あるパソコンもソラが来て以来、動いたことはない。なぜ動かしてないかと言うとソラがいるからだ。つまりそういうことである。
あまりのヒマさに脳みそが溶け出しそうなので仕方な百瀬が買ってきた、ソラの服を整理する。まだ値札がついているものもある。
「この色のワンピース好き」
ソラが薄い青色のワンピースを引っ張り出す。
「空色のワンピースか。似合ってるよ」
「ふふふ、そうでしょー?」
にまにまと笑う。どこか子供っぽいのだが計算しつくされた笑顔にも見える。まぁそれも含めてソラなのだろう。
おもむろにソラが立ち上がる。何をするのかと思えば突然服を脱ぎ始めた。慌てて目線を外に向ける。
「おい! いきなり何してんだ!」
「1人ふぁっしょんしょー」
布がこすれる音がする。というか半裸でいても寒くないのだろうか。いや、子どもとは結構半袖半ズボンでいたりするから意外にそういう
感覚が薄いのかもしれない。そんなことを考えていると後ろから声がかかったので振り向く。
「どう?」
「そうだな、サイズもあってるみたいだし良く似合ってるぞ」
「そういうときは先に似合ってるぞって言うものなのー」
「しらなんだ」
「これで覚えたね」
そういって脱ぎ始める。再び慌てて目線をそらす。
「いやいや、お兄ちゃん別に気にしなくていいでしょ」
「いやいや、一応そのあれなんでね」
「でも私、設定上見た目は五歳だよ?」
「設定上ってなんだよ。というか中身は違うのかよ」
「五歳児の裸見ても普通なにも感じないよねー。先生に聞いてみようかなー」
「はいはい、何かな。服を脱がすの手伝ってほしいのかな」
「そっちの服とってー」
言われて、赤いスカートを引っ張り出す。ずいぶんと目立つ色だな。
これが可愛いだのこれは派手だのこれってなんていう服なのかだの言っているとドアをノックする音が聞こえた。
「はーい! 今あけますよー!」
とりあえずは半裸のソラに何か服を着せないといけない。手近な服を着せようとソラに被せていると。
「あれ、開いてるじゃない」
客人はあろうことか開けやがってきた。鍵がかかっているかどうかはおいといて普通は返事があったらドア開けないだろう。
そんなことを思っても既に後の祭り。
「ひさしb」
そこまで言うと客人はフリーズしてしまった。なにせパンツ一丁の幼女に服を着せているとこである。回りには明らかに女の子向けの服
「この人誰?」
停止した時間をソラが動かす。そういえばまだ会った事なかったな。というか俺も会うのは久しぶりである。
「こいつは地底の底からやってきた女なんだ」
「地底人は金髪なのかー」
「ひとつ賢くなったねぇ。よかったねぇ」
「ちょっと、待ってよ。地底人になった覚えなんてないんだけど」
金髪地底人(仮)のフリーズが解けたらしく反論される。そのままフリーズしてればよかったものを。
「その子はあんたの妹?」
「ああ、そうだよ。お前は出て行け」
「元カノにそんなひどいことを言うなんて……」
「えっ、ありえない」
「ソラ、地味に傷ついたぞ。今のは。それで。その 元 カ ノ がなぜ教えてもいないこんなところにまでやってきたんだ?」
「長くなるけどいいかな」
「いいよー」
ソラが許可してしまったので仕方なく俺も頷く。とりあえず玄関は寒いので部屋に金髪地底人(仮)を招きいれ、こたつに入れる。
自分も玄関側のこたつに入る。
「えっと……」
彼女の話をまとめると親のやっていた百貨店が不況の煽りをもろに受けて潰れた。両親は揃ってとんずらしてしまった。
「というわけで1人路頭に迷っている時にきみのことを思い出したわけだよ」
「なるほど。話はわかった。つまり俺にどうしろと?」
「そりゃあもちろん匿ってくれないかと」
「俺以外の当ては?」
「最初はあるつもりでいた」
「いたが?」
彼女は肩をすくめて、ため息をつく。
「金の力は強かったってことね。それに比べてきみは」
ずぃっと迫ってくる。鼻先がぶつかりそうなぐらい顔が近い。
「きみは私がどんなに邪険に扱っても優しくしてくれたでしょ? だから信用するよ」
馴れ初めはここでは省くが確かにこいつの高校時代はひどいものだった。
「仲いいよぅ。どのくらいかと言うと……」
彼女が顔を引っ込めてこたつにもぐりこむ。というかなんかこれすごいデジャビュなんだけど。
「このくらいだよっ!」
こたつからがばっと出てきれ俺に抱きつく。何をするかは予測できたのになぜか何もしなかった俺は
されるがままに抱きつかれ、後ろへと倒れた。
「私に抱きついてきてもいいんだけどあっちは窓に頭ぶつけそうだからねぇ」
「抱きつかねぇし抱きつくな! ソラが見てるだろ!」
「あ、私全然見てないからどんどん続けちゃってください」
「話のわかる子だね。それじゃあさっそく……」
「あんたが来ないから来てあげたわよ!」
最近の客人は部屋主の意向を無視するから困る。勢いよく入ってきた百瀬は金髪の女性に押し倒される俺を目撃した。
その後の展開は俺にとって面白みのない、いや恥ずかしいものだったので割愛する。
結果として魔の手から逃れた俺はしかたなく彼女を匿うことを了承して、その日を終えた。
と言いたいところだが布団が一組しかなくあいつは一向に構わんと言うものの俺が構うので掛け布団に包まって就寝。
寒さに目を覚まし現在に至る。というわけだ。
クリスマスから始まったがどうやら女難の相が出ているらしい。今年は平穏無事に暮らしたいのだが。
俺は再びお湯をカップにいれ、味が薄くなった紅茶を飲んだ。
書いてて気づいたがコレYSS向けではないな
909 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 20:49:20 ID:7QQ4OxO9
こいつどんだけリア充なんだよwww
ふざけんなwww
俺と代われwww
俺と代われさんお久しぶりですww
むしろ幼女が空気化するのがYSSの伝統ではあるまいか
912 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/13(水) 22:02:26 ID:v2NRXoFl
だがソラは俺の嫁
1月13日
あいつが来てから数日経った。
ソラとも仲良くしているので特に問題はない。余計な出費が出たぐらいだ。
しかし俺はふとあることに気づいた。
「金髪お姉ちゃん」
「なに? ソラ」
いや、あいつがソラのことを呼び捨てにするのは大いに結構。勝手にすればいい。しかしだ。
問題はソラの呼び方にある。お姉ちゃんと呼ぶことはいいだろう。年上(?)を敬う心がけはいい。
金髪とはなんだ。金髪とは。百瀬はちゃんと名前で呼ぶだろう。今までちょっと茶髪姉ちゃんと呼んだところを
見たことがない。聞いたこともない。これは一体どういうことだろうかと悩み、ある結論に達した。
「なぁ、もしかしてソラは金髪の名前を知らなかったりするのか?」
「うん、知らない」
なんという盲点。思い返せばあいつが来てから代名詞でしか呼んでない気がする。
「まぁいいんじゃない? 別に」
と当の本人はのたまうもののいざという時必要となるだろう。
「こいつの名前はアリスだ。アリス……なんたらかんたらだ」
「アリス・ナンタカンタラ。ソラおぼえた」
「なんで元カレのアンタまで私の名前を忘れているのよ」
「複雑怪奇な名前など覚える気はない」
「だからね。私の名前はアリス……」
「それにアリスと言えばお前だと通じるからな」
アリスが顔を真っ赤にして黙る。しばしの間俯いて目線をあちらこちらに動かしていたけどやがて俺の足元を見ながら
「うん……」
と弱々しく頷いた。
「そういえばなんでアリスお姉ちゃんはこんな人彼氏にしてたの?」
「ソラ、お前はお兄ちゃんを労わる気持ちをもっと持ったほうがいいぞ」
「だって事実でしょ? いつもインスタントで片付けもしないで押入れにはたくさんの……」
「やめて! 公開処刑とかやめて!」
「確かにソラのお兄ちゃんは適当でどうしようもない人間だったよ」
アリスが俺を見る。だけどその目はまるで過去の俺を見ているかのように遠い目をしていた。
「録に日本語も喋れないわ、人を毛嫌いするわ、そんなどうしようもない子を唯一相手したのがきみだったからね」
「あの時の俺はどうかしてたな。もしも過去に戻れたら全力で止めたいとこだ」
「最初はいつも通り私の後ろにあるものが目的だと思ってたの。だkらずっと邪険に扱ってたんだけど
段々と違うことに気づいたの。後ろではなく私自身を見ていることに」
「高校生のころの俺はM気質だったのだろう」
「気づいたときには目で追っていたわ。学校が楽しいと思い始めたのもその時くらいからかな。
あれだけ優しくされたら誰だって好きになっちゃうよ」
「ザ・不幸」
「で、なんでおにいちゃんはそんな嘆いているの? 美人に好かれれば誰でも喜ぶんじゃないの?」
「最初はな。こいつが俺に告白して付き合い初めてから段々と仮面が剥がれていったんだよ」
本当につらい日々だった。他人が見れば羨むものなのだろうけど体験する俺からすれば地獄でしかない日々。
毎日毎日公衆の面前であんなことやこんなことや……。
顔を隠して叫びながら転がりたいがさすがにここでは出来ない。
「それなのに突然いなくなっちゃうんだもん。すごく探したよ」
「お兄ちゃんってひどいね」
「ひどいお兄ちゃんだよねぇ。でも私は」
にっこりと笑う。初めてこいつおの笑顔を見たときとなんとなく重なった。
「そんなあなたが大好きなの」
顔が赤くなるのがわかる。隠すために立ち上がって玄関に向かう。
「お兄ちゃん逃げるの?」
「コンビニ行ってくる」
玄関を開ける。「やぁ」百瀬が立っている。玄関を閉める。
「俺、今年まだ神社言ってないんだよな」
「日本人なら正月に行くものでしょ!」
「黙れよ外国人」
「お兄ちゃんはこれだからだめだめだなぁ。日本人のたしなみも出来てない」
「黙れ宇宙人」
「で、外国人だけどそれがどうしたの?」
「誓える。今年のおみくじは大凶。女難の相ありだ」
家主の抵抗空しくドアは開き放たれてしまった。
914 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/14(木) 17:26:03 ID:ShdSEu7d
俺も一度でいいから、こんな贅沢な悩みを持ってみたいもんだ
1月17日
「聞いたぞ。最近金髪少女と同棲しているらしいな」
「はい……」
遮光カーテンを買ったらしく研究室は薄暗い。隙間から入る光の筋は漂うほこりの存在感を引き立てている。
教授に呼び出され、いつものごとく雑用だろうと思い行ってみれば。
「学生ごときがあまり”調子”コいてんじゃねェぞ……!?」
どこぞの不良マンガのような台詞を言う教授に説教されていた。
「まぁ不良マンガはさておきだね。そういえば管理人も若い女性だそうじゃないか」
「えっ、なんでそんなことを」
「ソラくんに聞いた」
いつの間に連絡を! というかそんなに仲良かったんすかあんたたち。
「百瀬に金髪に管理人にソラくんねぇ」
教授は名前を上げながら指折り数える。
「まぁ大学生だしね。いろいろやりたい盛りなのはわかるよ?」
「いや、別に私はそういうつもりで」
「口答えするなァー!」
「はい、すみません」
「と、言ってみるけどもう話すことないんだよね。まぁあくまでも学生の本分は……って私が言うのもあれだけどさ。
いやー、学生のころは楽しかったなー。何人も女の子はべらせてさ。私の絶頂期だったね」
「え、女の子?」
「何か問題でも?」
「いえ、何も」
くるくると椅子を回転させて遊ぶ教授。いい思い出に浸っているらしく、すごく笑顔で楽しそうだ。しかし目を回さないのだろうか。
しばらく回転したあと、ぴたりと止まり机の上にあった本をめくりはじめる。
「ソラくんは元気かい?」
「ええ、おかげさまで」
「ソラくんは多分魔法が使える」
「そう……ですか」
あまり驚くこともない。空の彼方から来ただのこの前の態度だの思わせぶりなところが多々あった。
「彼女の血のサンプルをね、ちょっと知り合いに回したんだよ。面白そうだったから」
「知り合いですか」
「そう、茄子と一文字違いのアメリカにあるでかい組織の友人」
「ああ、茄子の一文字違いで宇宙とか研究するあそこですね」
「そうしたらね、面白いものを送ってきてくれたんだよ」
さっきまで捲っていた本を適当に投げて、紙の束を引っ張り出した。こういう風に使ってるからあんな腐海が出来るのか。
読めと言わんばかりに俺に突き出してくる。受け取って読んで見る。紙には参考に図がいくつかと文字がぎっしり書いてあった。
どうやらレポートのようだ。ページをめくる。まさか、これはそんなことが!
「すみません、英語読めないんですけど」
「それでも大学生か。この程度の英文を読めないなんて」
「すみません」
俺は今日何度目かのすみませんを言い、レポートを返す。彼女はページをぺらぺらめくりながら話し始めた。
「あそこの施設は他星人のサンプルとか我々以外のいろんな怪しいサンプルを持っててね。ソラくんのと比較したんだよ」
「それがその図ですか」
「うむ。で、だね。これがとあるところで製作されたホムンクルスのデータ……とは言っても不完成品だけどね」
「不完成品ですか」
「うむ。完成品を作った人間など歴史上見てもほぼいないだろう。でだね、こっちがソラくんのデータなんだが」
ふたつの図を並べる。よく似ているが少しだけ違うようだ。それが何の違いなのかはわからないが。英語だもの。
「でだね、このデータが完成品のホムンクルスの予想図だ」
もう一枚の紙を並べる。よく似ている。いや、見比べれば見比べるほどこのふたつは。
「不気味なほど一致するんだよ。他にも他星人だとかUMA関連のデータと比較してみたけどこれほど一致するものはなかった」
「ということはまさか」
「間違いなくソラくんはホムンクルスだ。それも恐ろしく珍しい完成品のね」
ホムンクルス。話だけは何度も聞いている。かつて錬金術師が作り出したといわれている人造人間。
確かホムンクルスの製造法を書いた著者のみが製造に成功したという話だったけど。
「私の別の検査方法では他星人とでたからね。他星人のホムンクルスとも考えられるけど」
「それと最初に言ってた魔法が使えると何か関係するんですか?」
「別の検査だと魔術師との特殊パターンが一致。理論上は魔法が行使できる肉体ってわけ。最も理論上で使えるかどうかは置いとくけど」
「他星人でホムンクルスで魔法使い、ですか。血ひとつですごいことまでわかるんですね」
「血でわからんのはその人の運命くらいさ。今の世の中ではね」
教授はそういって持っていた紙の束を机に放り投げた。
教授ますます何者……
917 :
創る名無しに見る名無し:2010/01/18(月) 17:47:33 ID:4BnHNaax
血液ってすごいんだな
おいしいしね
俺は小学生の従妹と神社の縁日に来ていた。
従妹は自分の顔ほどもあるわたあめを幸せそうに食べている。
ふと、輪投げの屋台が目に留まった。
懐かしいな。昔は母にねだって一回だけ遊べたっけ。
その時はもちろん景品など獲得できなかった。
俺は小銭入れの中身を確かめて、そのゲームに挑戦した。
気がつくと従妹とはぐれていた。
輪投げに夢中になりすぎて、従妹が何か言ったのをうわの空で返事していたのだ。
まあ、そんなに遠くへは行ってないだろう。
探せばすぐに見つかるはずだ。
従妹は意外な場所にいた。
本殿の縁日の喧騒から離れた、小さな社だ。
「こんな所で何をしていたんだ?」
「神様、寂しそうだなぁと思って」
俺はしばらく、“神様”と従妹とを見比べていた。